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2019/04/15 第198回国会 参議院 参議院会議録情報 第198回国会 決算委員会 第4号
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2019/04/15 第198回国会 参議院

参議院会議録情報 第198回国会 決算委員会 第4号

#1
第198回国会 決算委員会 第4号
平成三十一年四月十五日(月曜日)
   午後一時二分開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月八日
    辞任         補欠選任
     藤木 眞也君     宮本 周司君
     大門実紀史君     吉良よし子君
 四月九日
    辞任         補欠選任
     杉尾 秀哉君     風間 直樹君
     中山 恭子君     行田 邦子君
 四月十二日
    辞任         補欠選任
     福岡 資麿君     小野田紀美君
     宮本 周司君     長峯  誠君
     杉  久武君     石川 博崇君
 四月十五日
    辞任         補欠選任
     吉良よし子君     田村 智子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         石井みどり君
    理 事
                岩井 茂樹君
                豊田 俊郎君
                西田 昌司君
                伊藤 孝恵君
                竹谷とし子君
                仁比 聡平君
    委 員
                石井 浩郎君
                小野田紀美君
                島村  大君
                そのだ修光君
                中西 祐介君
                長峯  誠君
                二之湯 智君
                馬場 成志君
                藤井 基之君
                藤末 健三君
                古川 俊治君
                松下 新平君
                小川 勝也君
                風間 直樹君
                又市 征治君
                古賀 之士君
                矢田わか子君
                石川 博崇君
                新妻 秀規君
                石井 苗子君
                行田 邦子君
                高木かおり君
                田村 智子君
   国務大臣
       文部科学大臣   柴山 昌彦君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 菅  義偉君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策、消
       費者及び食品安
       全、少子化対策
       、海洋政策))  宮腰 光寛君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(クール
       ジャパン戦略、
       知的財産戦略、
       科学技術政策、
       宇宙政策))   平井 卓也君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(規制改
       革、地方創生、
       男女共同参画)
       )        片山さつき君
   副大臣
       財務副大臣    鈴木 馨祐君
   政府特別補佐人
       人事院総裁    一宮なほみ君
       内閣法制局長官  横畠 裕介君
       公正取引委員会
       委員長      杉本 和行君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        笹嶋  正君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       大坪 寛子君
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局次
       長        丸山 雅章君
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局次
       長        中原  淳君
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局次
       長        高橋 文昭君
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局次
       長
       兼内閣府地方創
       生推進事務局審
       議官       辻  庄市君
       内閣官房内閣人
       事局人事政策統
       括官       植田  浩君
       人事院事務総局
       総括審議官    西  浩明君
       人事院事務総局
       人材局長     鈴木 英司君
       内閣府大臣官房
       審議官      福田 正信君
       内閣府大臣官房
       審議官      佐藤 文一君
       内閣府大臣官房
       審議官      柳   孝君
       内閣府大臣官房
       審議官      米澤  健君
       内閣府男女共同
       参画局長     池永 肇恵君
       内閣府北方対策
       本部審議官    松林 博己君
       内閣府子ども・
       子育て本部統括
       官        小野田 壮君
       内閣府子ども・
       子育て本部審議
       官        三浦健太郎君
       宮内庁次長    西村 泰彦君
       出入国在留管理
       庁長官      佐々木聖子君
       財務省主計局次
       長        宇波 弘貴君
       文部科学大臣官
       房総括審議官   瀧本  寛君
       文部科学省総合
       教育政策局長   清水  明君
       文部科学省初等
       中等教育局長   永山 賀久君
       文部科学省高等
       教育局長     伯井 美徳君
       文部科学省高等
       教育局私学部長  白間竜一郎君
       文部科学省科学
       技術・学術政策
       局長       松尾 泰樹君
       文部科学省研究
       振興局長     磯谷 桂介君
       厚生労働大臣官
       房審議官     田中 誠二君
       厚生労働大臣官
       房審議官     田畑 一雄君
       厚生労働大臣官
       房審議官     八神 敦雄君
       厚生労働大臣官
       房審議官     山田 雅彦君
   説明員
       会計検査院事務
       総局事務総長官
       房総括審議官   内野 正博君
       会計検査院事務
       総局第一局長   三田  啓君
       会計検査院事務
       総局第四局長   山下 修弘君
       会計検査院事務
       総局第五局長   戸田 直行君
   参考人
       沖縄振興開発金
       融公庫理事長   川上 好久君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○平成二十九年度一般会計歳入歳出決算、平成二
 十九年度特別会計歳入歳出決算、平成二十九年
 度国税収納金整理資金受払計算書、平成二十九
 年度政府関係機関決算書(第百九十七回国会内
 閣提出)
○平成二十九年度国有財産増減及び現在額総計算
 書(第百九十七回国会内閣提出)
○平成二十九年度国有財産無償貸付状況総計算書
 (第百九十七回国会内閣提出)
 (皇室費、内閣、内閣府本府、文部科学省及び
 沖縄振興開発金融公庫の部)
    ─────────────
#2
○委員長(石井みどり君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十二日までに、藤木眞也君、大門実紀史君、中山恭子君、杉尾秀哉君、杉久武君及び福岡資麿君が委員を辞任され、その補欠として吉良よし子君、行田邦子君、風間直樹君、石川博崇君、小野田紀美君及び長峯誠君が選任されました。
 また、本日、吉良よし子君が委員を辞任され、その補欠として田村智子君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(石井みどり君) 平成二十九年度決算外二件を議題といたします。
 本日は、皇室費、内閣、内閣府本府、文部科学省及び沖縄振興開発金融公庫の決算について審査を行います。
    ─────────────
#4
○委員長(石井みどり君) この際、お諮りいたします。
 議事の都合により、これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#6
○委員長(石井みどり君) 速記を起こしてください。
    ─────────────
#7
○委員長(石井みどり君) これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○古川俊治君 それでは、初めに自由民主党の古川俊治の方から質問をさせていただきます。
 本国会でもアベノミクスの成果という議論がいろんなところで議論されてきたわけですけれども、やはり我々から、与党から見ましても、アベノミクスの本丸であるこの第三の矢、成長戦略についてはやはり十分ではないという認識はみんな持っているというふうに思っています。
 安倍政権になって、少し建設の需要ができたり、あるいは女性や高齢者の就業が少し進んだと。あるいは、人手不足になったので、省力化のための設備投資、IT投資が進んだと思うんですね。そういうことで潜在成長力も徐々にアップしたんですけれども、いまだ政府の目標である二%から見ますと遠く遠く及ばないのがやっぱり現状であります。
 今、私は当選以来ずっと科学技術の方をやってきたんですけれども、やっぱり日本の大学とかあるいは研究開発法人から事業化をしていく、その過程はなかなか日本ではうまくいっていないんじゃないかと、これはみんなが指摘することなんですけれども。
 アメリカなんかでは、ハイリスクでなかなか大企業の取り組めない先端技術の事業化というのはベンチャーがやっているわけですね。だから、シリコンバレーがいい例ですけれども、みんなベンチャーをつくっていると。今の企業価値の世界ランキングのトップ百に入るようなすごいいろんな企業が、十数年前はそれこそ数百万円の小さいベンチャーから始まって、それがあっという間に数十兆円になっているわけですよ。これがアメリカの十数年の産業改革、産業の本当に様相が変わってしまうラディカルな変革が起こっている。
 これに比べると、日本ではなかなかベンチャーが起こってこないと。元々、民族的に起業意識が低いということもありますけれども、やはりそのほかに投資環境も育成環境もやっぱり十分じゃないという点があります。
 柴山大臣には、この研究開発型ベンチャーの育成に関する大学や研究開発独法の役割というものをどのようにお考えになっているか、この点についてお述べください。
#9
○国務大臣(柴山昌彦君) 今委員御指摘のとおり、大学や研究開発法人は知の源泉として役割を担っています。特に、大学などの優れた研究成果や技術シーズをスピード感を損なうことなく市場創出につなげる研究開発型ベンチャー、これは非常に大切であるにもかかわらず、これまでなかなか日本で育ってきませんでした。
 このような認識の下、大学などでの取組も最近は大分活発になってきておりまして、例えば東京大学では、東京大学アントレプレナープラザを始めとするインキュベーション施設が開設をされて、これまでに六十社以上の大学発ベンチャーの活動を支援し、上場企業も輩出されているなど、全国に先駆けて大学発ベンチャーの支援が強化をされております。
 また、さきの臨時国会では、先生方の御尽力によりまして科学技術・イノベーション創出の活性化に関する法律が成立をし、研究開発法人による出資業務の拡充、法人発ベンチャーの株式などの取得、保有の可能化など、大学や国立研究開発法人などによる研究開発型ベンチャー支援方策が大幅に拡充をされました。
 いずれにいたしましても、文部科学省としても、大学などにおけるアントレプレナーシップの醸成のための支援や新産業につながる大学発ベンチャーの創出、発展に向けた取組を推進していきたいと思いますし、もちろんのことながら、今日は平井大臣もお見えですけれども、内閣府や経済産業省を始めとした関係府省ともしっかりと連携をしていきたいと考えております。
#10
○古川俊治君 ベンチャーの育成が非常に大事だという御認識でありましたけれども、平成二十八年度のこの今の決算ですけれども、官民イノベーションプログラムというのがありまして、国立大学四法人は、これ一〇〇%出資の運営会社を設立し、官民投資による国大ファンド、これを事業化を行っているわけですね。平成二十八年度ですか、政府出資金は一千億円、これが交付されておりまして、同時に運営費交付金の方でも二百億円がこれ交付されているわけですよね。
 この国立大学四法人は、政府出資金一千億円のうち五百五十二億円を認定子会社及び国大ファンドに対して出資又は出資約束していますけれども、残りの四百四十七億円については、平成二十八年度末現在、これ利用していないということになっています。その上、民間金融機関からの出資も含めた国大ファンドの総額の六百三十二億円、このうちの事業者への支援の実施状況はたった四十六億円なんですね。これは平均七・二%です、四つの大学で。東北大学や大阪大学は、二十八年度末までにファンド設立から一年半以上経過していますけれども、いまだに支援実施の割合はファンド総額の一四%、また九・四%ということになっていると。京大でも一年二か月で八・一%になっていると。こういう状況で、なかなか投資が進んでいない状況があるということですね。
 これ何でこんなに遅れているのか。また、この四法人、この四つの大学に案件がないのなら、これほかの大学はもらっていないわけですよ、こんなにいっぱい。ほかの大学に当然、いいシーズがあれば投資すべきだと思うんですけれども、この点についていかがでしょうか。
#11
○政府参考人(伯井美徳君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、平成三十年四月の会計検査院報告では、平成二十八年度末までの同ファンドの実施件数三十件、実施金額約四十六億、ファンド総額に対する実支援金額の割合七・二%でございます。
 その後、平成三十年度末現在では、実支援件数八十四件、実支援金額百六十三億円、ファンド総額に対する実支援金額は二五・八%となっておりまして、当プログラムの支援期間、十年から十五年でございます。この期間内に計画的に大学発ベンチャーへの出資を行うこととしていること、設立後の経過期間が二年から三年であること、また国立大学法人評価委員会における定期的な評価においてもその進捗が順調とされているところでございます。
 しかしながら、文部科学省といたしましては、引き続き、国立大学法人評価委員会においてその進捗を評価するほか、各四大学ベンチャーキャピタルとの定期的意見交換を行いつつ当プログラムを推進していきたいと考えております。
 また、他大学への案件へも投資すべきではないかということでございます。
 各ファンドは、その同出資金をそれぞれ自大学発のベンチャーへの出資を行うことを原則としておりました。一方、産業競争力強化の観点から、大学ファンドの活動を他大学にも広げ、より幅広い技術シーズの事業化を支援することも重要でございます。
 そのため、昨年七月の産業競争力強化法の改正と併せまして同法に基づく指針を改正し、各四大学が今後創設する新たなファンドにおきましては、その出資金のうち民間金融機関由来のものは、自大学発ベンチャーに限らず、他大学発ベンチャーにも出資できるようにしたところでございます。
#12
○古川俊治君 自前で、自前の調査の評価でうまくいっていると言われているというけれども、それで喜んでは困るんですよね。
 やっぱり、しっかりこれ、どんどん、今待っているわけですから、事業化に結び付ける投資をしっかりやっていただいて、シーズはかなり上がってきていますから、そうこう言っているうちに十年とか十五年いっていたらイノベーションはどんどん遅れますから、そのつもりでやっぱりやっていただかなきゃ困ると思っています。
 この大学だけじゃないはずですから、いいシーズはほかの大学にも必ずあるので、何も四大学にこだわること全くないはずですから、その点も、速やかに次のファンド立ち上げる等、検討してください。
 それから、今の時点でも恐らくそうだと思うんですけれども、特定研究成果活用支援事業計画のまだ認定を受けていない政府出資金、残りのですね、これ四百四十七億円、半分ぐらいあるわけですよ。これについては、いまだに五百五十七億円の方の二五%しか使われていないのに、残りのこの四百四十七億円とか本当に使えるんですか。これは速やかに返還すべきじゃないですか。この点どうですか。
#13
○政府参考人(伯井美徳君) 御指摘いただきました、各大学側のベンチャーキャピタルやファンド創設の実績がないこと等から、まずは五百五十億円を用いてファンドを創設し、その実績を踏まえて今後の対応を検討すべきとされたことを受けまして、現在の状況となっております。
 そのため、政府出資金の残額四百四十七億円につきましては、各大学においてこれを活用して新たなファンド創設を検討していくこととなりますが、新たなファンドにつきましては、その現在のファンドから投資する大学発ベンチャーが確定し、一定の資金投資がなされることなどを条件としております。
 また、仮にその新ファンドが創設できないなどの事態が生じた場合には、政府出資金の不用額を各国立大学法人から国庫納付させることができるように、今国会において御審議いただいております学校教育法等の一部改正する法律案におきましてその返還規定を整備したところでございます。
 今後、各法人における新たなファンドの創設状況や国立大学法人評価委員会の意見を踏まえながら、政府出資金の返還についても適切に判断してまいりたいと考えております。
#14
○古川俊治君 民間だと、やはりそのお金が無駄に、ずっと投資されないで寝ているという状況は、これ調達の、負債を抱えているわけですからね。日本だって、これ、政府出資金というのは国債の金利がずっと乗ってくるわけですよ。これ、ほっておいたら、ずっとそこで、ずっと赤字の利払いだけやっているわけですね、国債の。その状況を考えてくださいよ。だから、しっかりこれ有効に、たまっているお金ずっと置いておいていいって、これから使うかもしれないからなんていうのは、少なくともこれ政府の出資金を使っている以上は考えられないことなので、しっかりそこはやっていただきたいと思います。
 この政府出資の一千億円ですけれども、これはどうやって一体回収するんでしょうか。
#15
○政府参考人(伯井美徳君) お答えを申し上げます。
 政府出資金一千億円につきましては、これまで国立大学法人法にはその返還に係る規定はございませんでしたが、先ほど御説明いたしました、現在国会で御審議をいただいている学校教育法等の一部改正する法律案におきまして、国立大学法人法を改正し、政府出資金を返還させることができる規定を盛り込んだところでございます。本改正案が成立した場合には政府出資金を返還させることが可能となるわけでございまして、大学が回収した資金を勘案しながら、現在のファンドの終了時期などのタイミングで適切に国庫納付させることを考えているところでございます。
#16
○古川俊治君 そういう趣旨ももちろんあるんですけれども、私が言いたいのは、これベンチャーの事業に投資しているわけですよね。それは欠損ができることがあるんじゃないですか。そうしたら、ほかから払ってくるんですか、大学が。そのことを聞いているんです。
#17
○政府参考人(伯井美徳君) 補填は考えておりません。
#18
○古川俊治君 ベンチャーに投資をして、全部回収できるということを最初から予定する方が私はどうかしていると思いますよ。考えていないというのはやっぱりおかしいですよね、今の答弁はね。至急考えるようにしてください。よろしくお願いを申し上げます。
 また、この一千億のほかに、運営費交付金でも二百億円を持っている、交付しているわけですよね。そのうちの九三・五%、百八十七億円が二十八年度末では使われていません。今どうなっているのか、また今後どうするのか、教えてください。
#19
○政府参考人(伯井美徳君) 官民イノベーションプログラムでは、大学の研究成果の実用化に向けて、大学における企業との共同研究の推進、あるいは起業家人材の育成等のために、御指摘いただきました平成二十四年度補正予算で国立大学四法人に対して特別運営費交付金二百億を交付しております。委員御指摘のように、この運営費交付金につきましては、平成二十八年度末現在で百八十七億円が使用されていない状況でございます。
 昨年四月の会計検査院随時報告を踏まえ、各法人に対して、改めて執行計画を見直すとともに、第三期中期目標期間終了後、二〇二一年度末の残額は原則国庫納付させることを伝えておりまして、今後、文部科学省としても、執行を適切に管理し、残額の返還を行っていきたいと考えております。
#20
○古川俊治君 よく体制を考えてください。お金を投資してほしいベンチャーはいっぱいあるはずなんですよ。
 どういう目的でこの出資をやったのか。恐らく、イノベーションをどこかで活性化しなきゃいけないという頭があると思うんですよ。その上で、こうした回収の方法、あるいは今後のリスクの取り方、そういうのをもう一度検討して、この官民イノベーションプログラムの趣旨に合ったようなことをちゃんと考えてくださいよ。そうじゃないと、何にも決まらないと、けれど余れば返してもらっていいと。何の目的でこれをやってきたのかというのをしっかり踏まえて、それで対応していただきたいと思います。
 それでは、次の質問に移りたいと思いますけれども、科学技術基本計画における政府の研究開発投資目標、これの第一期こそ達成されていますけれども、これちょっと資料に、今お配りしておりますが、第一期はこれ達成しているんですけれども、第二期以降、十五年間は大幅な未達がずっと続いております。内外でこの日本の科学研究力の低迷が指摘されておりまして、研究界からは公的な研究費の大幅な増額を求める声が非常に強まっております、平井大臣もよくお聞きになっていると思うんですけれども。
 第五期科学技術予算目標では、平成の二十八年度から令和二年までの五年間で二十六兆円という目標を置いたんですよ。これ、二十六兆円にするまでも、とにかく我々は一生懸命説明に行って、申入れに行ったんですよ、大臣のところね、お聞きになっているでしょうけど。そんなに苦労してやっと二十六兆円と書いてもらった。これ閣議決定もしているんですよ。そういう数字なんです。今までもそうなんですよ。
 この状況、二十六兆円のこの達成について、過去の達成状況と、それから今回の目的の達成について、平井大臣、お言葉をお願いできますか。
#21
○国務大臣(平井卓也君) 委員のおっしゃるとおり、一期―四期、一期は小さかったので達成できましたけど、それ以外は大幅な未達ということで、もう本当に私も全く同じ気持ちで、研究開発投資の呼び水となる政府の研究開発投資はもう絶対充実させなきゃいけないというふうに思っています。想定より長期にわたる経済の停滞とか深刻な財政状況とか、理由はいろいろあるにせよ、二期から四期については政府研究開発投資目標は達成できていません。
 他方、平成三十一年度予算における科学技術関係予算は対前年比約四千億の増額、これは一〇%以上増えたということなんですが、平成七年の科学技術基本法制定以降で過去最大規模となる四兆二千億円余りを計上しているところであります。しかし、これで喜んでいるというわけには全くいかないわけで、今後も所要の規模の予算確保に向けて最大限の努力をしていくことが必要だと認識しています。
 今年から始めた人を魅了する野心的な目標、構想を国が掲げて、その実現に向けたバックキャスト型の研究開発を推進するムーンショット型研究開発制度の推進。AI、バイオ、量子などの破壊的イノベーションをもたらす新技術に関する国家戦略の策定と実行。世界に伍するスタートアップエコシステムの拠点形成戦略の策定、実行。これ今、私がこの間、中間報告を出させていただきましたが、海外に負けないようにやろうと思っています。
 そしてもう一つは、公共調達等における科学技術のイノベーションの活用促進。これを進めながら、対GDP比、あれは二十六兆ということよりも対GDP一%なんですね、目標を達成していきたいというふうに考えておりますが、そこまで行くには相当頑張らなきゃいけないと思いますので、今後ともどうぞ御支援お願いします。
#22
○古川俊治君 ありがとうございます。
 もちろん頑張っていただきたいと思いますし、二十六兆円という目標だと、ならすと五兆二千億円ですから、これもう大変なんですけど、GDPがもっと上がってくればもっと増えるわけで、一%というと。それについて、そのつもりで是非しっかり臨んでいただきたいと思っています。
 二十八年度の補正予算では、いわゆるAMED、国立研究開発法人の日本医療研究開発機構への出資金が五百億円が決定されて、このCiCLE事業というのが二十九年度に実施されたんですね。このときに、私覚えているんですが、真水が本当に小さかったんですよ。これ補正予算出たんですけどね。そうであっても、五百億もAMEDに使えるのかとびっくりしたんですね。それ、何で、これはどういうふうにやったかというと、建設国債だというんですね。研究に建設国債を充てるなんてことは初めて聞いたんで、本当かよと思いまして、そうしたらそのとおりなんですけれども。
 同じように、建設国債による国立研究開発法人への出資金というのは、三十年度の当初予算では、国立研究開発法人森林研究・整備機構ですか、これが約八億円が出ていて、その第二号の補正予算では、AMEDへこれ二百五十億円、ほかの三つの研究開発法人に約五十億円の出資金が決定されておりまして、これ必ずしも珍しい方法じゃないみたいなんですよね。
 これ、AMEDのCiCLE事業では、対象事業の研究開発の目標が達成された場合にはこれまでの支援額の全額を返していく、返還させるというスキームなんですけれども、これ、目標が達成されなければ一〇%だけでいいというんです、返すのがですね。この研究の目標というのは結構事業者側の任意で決められるようになっておりまして、これ思うんですけど、すごくこれ物すごいハイリスクな研究ですよ。そこに、多くがそんなに成功しないと思うんですけれども、一〇%しか戻さなくていいんだったら、これかなり毀損すると思うんですけどね、失敗した場合に。
 これ、何で建設国債でやっていいんですか。それをお願いします。
#23
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。
 研究開発事業に関する予算措置につきましては、出資先において見合いの資産が計上される場合におきましては、建設公債の対象経費である出資金として措置することが可能であるというふうに承知をしております。
 また、先生御指摘のリスクが高いというところに関しましては、このCiCLE事業は、御指摘のとおり、国が一定のリスクを分担して負担する事業として組み立てておりまして、その分の資産が目標未達の場合には毀損するということになりますが、こういった目標未達のケースを最小限にするべく、課題採択前の事前評価におきましては、金融や収益事業の専門家、知識のある方に外部有識者の評価に入っていただいておりますこと、また、採択までの間におきましても、申請内容を精査いたしまして、真に出資対象となる研究の事業内容を明確にしてから委託の契約を契約することとしております。
 また、加えまして、採択されました後にも進捗管理を着実に行っておりまして、その進捗に見合った資金を小まめに供給を行うと、こういったことで、目標達成に向けた伴走支援などを充実させることで目標未達となるケースを最小限に抑えるべく努力をしているところでございます。
#24
○古川俊治君 もちろん、努力するのは当たり前だと思うんですけれども、技術がやっぱりうまくいかなかったら、どんなに伴走してもらってもやっぱり未達のことは多いと思うんですね。
 欠損が出た場合でも、この欠損、どう処理するのかが知りたいんですけれども、そのことを答えられます、欠損が出た場合の処理の仕方。
#25
○政府参考人(宇波弘貴君) お答え申し上げます。
 今委員御質問のように、うまくいかなかった場合に、未達の場合に返還支援額は一〇%なわけでありますが、このCiCLE全体では、成功した場合のその出資金の全額返還という場合に加えて、それから目標を達成した課題につきましては、これは成果利用料として売上げの一%をいただくこととしております。そういう意味では、個別の事業もそうですけれども、CiCLEの事業全体として目標を達成した場合には全額の返還に加えて一定の利用料をいただくということにしておりまして、仮に目標未達となる課題が発生した場合にはこの収入でその分をカバーしていくということがまず基本形として事業計画は全体が成り立っているということでございます。
 今、内閣府から答弁があったように、目標未達のリスクを最小限にすることが必要であって、厳格な審査であるとか、あるいは今お答え申し上げました伴走支援とか、こういった取組をきちんと内閣府の方で運営に当たってしていただくことが必要かというふうに考えてございます。
#26
○古川俊治君 未達で多分処理しなきゃいけない、言えないんだったらもういいですけど、今みたいな御答弁だったら、平井大臣、これみんな建設国債でやればいいと思うんです、研究開発。そうしたら、もう二十六兆円なんて軽いんじゃないですか、これ。どんどん出してもらって、欠損したらそのとき考えようと思って。だから、財務省、最初から今日来てくれと言って、なかなかずっと嫌がって大変だったんですけど。
 建設国債で出せるんだったら、大臣、どうですかね、どんどん出してもらったらいいんじゃないですか。
#27
○国務大臣(平井卓也君) 国の財政規律という問題は建設国債も含めてやっぱり考えなきゃいけないんですが、それと同時に、公共調達の科学技術予算への要するに適用、つまり調達で科学技術予算に相当回せる部分が最近出てきたんですね。だから、そういうことを考えると、直接、建設国債という、何かを経由してそのお金が回るというようなことも含めると、建設国債も一定の役割を担っているのではないかと、そのように思います。
#28
○古川俊治君 やっぱりなかなか、今までもこの研究開発の投資効率ということがずっと言われてきたわけで、必ずしも、どういうふうにうまく伴走していろいろいい選択をして目利きをやってきても、これは未達のリスクというのは必ずあると思うんですね、やっぱり。それを承知の上でやっぱり話さなきゃいけないんで。それは建設国債でできるのは有り難いですよ。だけれども、じゃ、そのときにどういうふうにするのかというのを明示していただいた上で、そういうことができるのであれば、これをもっと拡充してくださいよ。トータルでうまくいくんだったら幾ら出したっていいじゃないですか、そんなもの。最終的に回収できて、ベンチャーが育っていくわけでしょう。だから五百億なんて言っている必要ないですよ、だったら。それができるんであれば、前提がそうできるという前提なんですから、もっと増やせるでしょう。じゃ、それ是非検討してください。よろしくお願いします。
 CiCLEの実はこの当初の計画のとき、ベンチャーを使おうとすると担保取られるんですよね。支援額だけ担保取るんですよ。そもそも、担保が出せるぐらいだったら金融機関から借りていますから、別に研究費当てにしないんですよね。最終的に失敗したら一〇%返せばいいんだから、一〇%取るならまだ分かりますよ。全額取るっていうんですよね。
 僕のベンチャーやっている仲間なんかにも、自分の家を担保に出したという研究者もいるんですよね。そうやって、そうじゃないと公的研究費はもらえないわけですよ。これちょっとおかしいんじゃないですか、それ。この点についてどうですか。
#29
○政府参考人(大坪寛子君) ありがとうございます。
 CiCLE、御指摘のとおり、目標達成時の一〇〇%返済若しくは未達の場合には一〇%返済、それを前提としておりますので、事前評価においてその申請者が財務基盤が弱い場合、この場合には委託契約の締結時に委託費総額分に対する担保、債務保証を設定することとしております。
 これ、二十八年の補正から始めまして、第一回、第二回の公募におきましては、御指摘のとおり、その財務基盤が弱い場合には支援額の一〇〇%、この担保設定を求めておりました。特に創業間もないスタートアップ研究の企業におきましては、多額の事前担保を準備することが大変厳しいと。そういった形で、ファンダブルであると評価されたにもかかわらず、事前の担保の観点で辞退をされたといったケースもございました。
 こういった経緯を踏まえまして、平成三十年に行いました第三回の公募からはスタートアップ型のベンチャー企業に対する枠を設けておりまして、担保を、目標未達の場合に委託先に負担いただく分としましては委託総額の一〇%ということに限定する措置を講じたところでございます。
 ただいま、平成三十年度の二次補正におきましても二百五十億円を計上させていただきまして、第四回の公募を行っているところでございまして、引き続きベンチャーの支援という観点でも検討してまいりたいと思っております。
#30
○古川俊治君 今は一〇%でいいということになったようですけれども、やっぱり元々、大企業だったらいいと、財務体質がいいからという話ですけど、だったら自分たちのお金でやってもらえばいいんですよ、最初から。
 やっぱりそういうハイリスクなものをこれから育てていこうという、何回も申し上げていますけど、数百万のものが何十兆円になるというそういう世界を目指すんであれば、やはりそういう面でもベンチャー育成ということに目を向けてこの予算を組んでいただきたいというように思います。よろしくお願いします。
 最後にもう一つ、移りますが、STAP細胞事件というのがありましたけれども、それを契機に文部科学省は平成二十六年八月に研究活動における不正行為への対応等に関するガイドラインというのを定めまして、大学等の研究機関が責任を持って不正行為の防止に関わること等により対応を強化すると、こういうことにしてまいりました。
 しかし、その後もこの不正行為、研究活動の、研究行為の対応を強化しているということにしたんですけれども、二十九年八月には東京大学分子細胞生物学研究所、三十一年には京都大学のiPS研究所等におきまして研究不正が発覚したということなんですね。これ、研究不正といっても、研究不正にはデータの捏造とかのデータをいじっちゃうやつとお金の処理というものがあるんですけど、これはデータの捏造の方なんですね。
 この背景には、研究費獲得競争や若手研究者の不安定な雇用などがあるというふうに指摘されているんですけれども、この若手研究者の状況について、どのように把握してどのような対策を取っているのか、柴山大臣、お願いします。
#31
○国務大臣(柴山昌彦君) 研究不正が起きる背景については、委員御指摘のように、急速に競争が激しくなっているということに加えて、研究分野の細分化ですとかあるいは専門性が深まっている、研究活動体制が複雑化、多様化しているということで、科学コミュニティーの自浄作用、チェック作用が働きにくくなっているということもあるんじゃないかなと思います。
 また、お尋ねの若手研究者の状況、これもおっしゃるとおり、非常に重要なポイントだと思っております。
 研究大学への調査などによってその実態の把握に今努めているところなんですけれども、近年、教員数全体が増加する一方で、四十歳未満の若手教員に占める任期付教員の割合が大きく増加しておりまして、若手研究者の安定かつ自立的な研究環境の整備に課題があるというように考えております。
 若手研究者にとって安定的な研究資金の確保、これもまた課題であります。このため、文科省としては、例えば卓越研究員事業ですとか国立大学における人事給与マネジメント改革の推進によって若手研究者のポストの確保を図るとともに、科研費についても、科研費若手支援プランの実行を通じて、研究者のキャリア形成に応じた裾野を広げた支援の強化ということを図っていきたいというように考えております。
 また、先般公表した高等教育・研究改革イニシアティブ、柴山イニシアティブというふうに名前を付けさせていただきましたけれども、特に若手研究者に対する改革の方向性として、優秀な若手研究者へのポストの重点化、若手研究者への重点支援を掲げさせていただいております。
 こういった観点から、若手研究者に対する手厚い支援をしっかりとしていきたいと考えております。
#32
○古川俊治君 ありがとうございます。
 この研究不正の問題は、実を言うとライフサイエンスばかりなんですよ。おっしゃるように、簡単に捏造ができちゃうという世界なんですね。それで、ほかじゃめったに、資金のことではほかの工学の世界は起こりますけれども、ライフサイエンスでは起こるんですね。
 今、実験ノートを詳しく出せとかデータを全部出せとかいろいろ言って、それでやっているんですけれども、何かこうサンクションを強くするという系だと、そうじゃなくたって実験って結構大変なのに、その環境でやらされているのに、実験ノートを一々一々細かくチェックして、そういう本当に瑣末なことにみんな神経をとがらせると、ますます萎縮しちゃうんですね、研究現場が。
 私、これ、一番いい、もっと前向きで背中を押すような方法が実はベンチャーの育成だと思うんですよ。なぜかというと、ベンチャー、みんなやろうと、すべからくベンチャーだという話になってくれば、研究者、これ、うそがやってもベンチャーって事業化できませんから、絶対本当のことをやるんですね。
 だから、そういうマインドを、最初から夢を持たせて、大きくこれを事業化して世の中を変えるという、やっぱりそういう研究者をつくっていけば、私はおのずとそういう不正というのは減ってくると、少なくともそういう環境をつくっていくことの方が大事なんだろうというふうに思っています。今、文部科学省はどちらかというと内向きの方向で規制をしているんですけれども、よりこのベンチャーマインドを持った研究者を育てていって、うそやっても、結局物にならなきゃ駄目だと、そういう体制でいってほしいと思います。
 実を言うと、アメリカなんかでも研究不正というのはざらにあります。特にライフサイエンスの分野です。ネイチャーやサイエンスに載る論文のかなりの部分は相当危ないというふうに言われていますので、そういう事例から考えますと、あれだけイノベーションが進んでいくというのは、そういう中でも、やっぱり規制をするというよりはその後押しをしていくと、やっぱりこういうことではうまく進んでいるんだろうと思います。
 その点は私の所見ですけれども、是非お考えいただきたいと思います。
 これで質問を終わります。
#33
○小野田紀美君 よろしくお願いします。自民党の小野田紀美です。
 先ほど古川先生よりいろいろ、これから生産性を上げて日本がイノベーションを頑張っていくために質問いろいろありましたけれども、私も人材育成という点でちょっと今日は質問させていただきたいと思っております。
 少子高齢化が叫ばれて久しくなりましたけれども、今対策は行えどもなかなか根本的な解決がなっていない中でこれからどうしていくのかというところで、対策をしながらも、あした子供たちがたくさん生まれたとしても、その子たちが社会を支えていくまでには二十年掛かると。そういった中で、この日本がこれから社会と世界と渡り合っていく中で、より生産性を上げて、少数精鋭で、人口が減っても世界と渡り合っていけるような日本になっていかなくてはいけないというふうに思っております。そういった点も踏まえて、高等教育について質問させていただきます。
 今日、今資料を配っていただいているんですけど、お手元に届きましたでしょうか。外国人留学生、特に国費外国人留学制度についてを質問させていただきます。
 資料一枚目に、今回の平成二十九年度決算の百七十三ページの資料の中で、外国人の国費留学生に関する予算が書いてあるところの資料を一枚付けさせていただいたんですけれども、そもそもこれどういう制度なのかというと、昭和二十九年、文部大臣の裁定に基づいて、我が国と諸外国の教育文化の交流を図り、併せて友好と親善を促進するために、特に東南アジア及び中東諸国からの留学生を受入れを重点として、それらの諸国の社会的及び経済的発展に寄与する人材育成に積極的に協力するためにこの制度が、本来、昭和二十九年に始まったというものなんですけれども、こちら、もう外国人留学生の給与が幾らだ幾らだというのは資料にお示しをさせていただいているんですが、ここに載っていない授業料、外国人留学生の、国費外国人留学生の授業料については誰がどう払っているのか、そして総額どのようになっているのか、こちら教えてください。
#34
○政府参考人(伯井美徳君) お答えいたします。
 国費外国人留学生に対する授業料は、大使館推薦採用者と大学推薦採用者で異なっております。我が国の在外公館からの大使館推薦の場合、国立大学等の在籍者は国立大学が負担、公私立大学等の在籍者は文部科学省が負担するということとなっております。一方、大学推薦の場合は、国公私立大学等の在籍に関係なく、授業料は大学等が負担となっているところでございます。
 国費外国人留学生に対する授業料の平成二十九年度執行額は、資料にもございますが、約九・六億円となっております。
#35
○小野田紀美君 分かりました。
 この教育費というのが九億円を超えるというのは、これがどこの予算なのかというのが気になっていて、公立大学に出すときと私立大学に出すときは文科省が出すと言っていたんですけれども、ということは、大使館推薦の私立の分がこの九億なのか、普通にそのほかの、大学推薦の場合は大学が負担と言っていますけど、この大学に負担というのは運営費交付金とかが使われているわけですよね。その辺も含めて九億なんですか。
#36
○政府参考人(伯井美徳君) この九・六億円は、大使館推薦の場合の公私立大学等の在籍者、文部科学省が負担している、この部分でございます。
#37
○小野田紀美君 分かりました。
 大使館推薦の文科省がやっているところだけで九億と考えると、大学推薦のところは大学が負担、つまり運営費交付金が使われているということになったら、必然的に、間接的に税金が使われている予算というのは把握できていないということなのかなと、具体的にお示しがいただけなかったので。
 となると、ここに、資料を配らせていただいたところで、外国人国費留学生に関するざっくりした全体に掛かっている予算が百八十億円となっているんですけれども、そのほかにも授業料として運営費交付金で負担をしている部分は多数あるというふうに、私はやっぱりそうなんだろうなというふうに納得をしました。
 運営費交付金というのは、大学の入学した人の数等によって配分されるものなので、外国人が八割のところも日本人が八割のところも一緒かといったら、そこに留学生が何人で日本人が何人というのは区別していないから把握していませんというのが以前の予算かどこかの答弁であったので、そこら辺はどうなのかなと思いつつも、ちょっとそこは後におきまして、この本事業の目的、最初に読ませていただきましたが、友好と親善が入っているということでしたけど、この友好と親善に対する効果、お示しください。
#38
○政府参考人(伯井美徳君) 友好親善の効果を定量的に示すというのはなかなか難しいわけでございますが、例えば、日本学生支援機構が国費外国人留学生に対し奨学金支給期間終了時に実施したアンケート調査結果では、九割以上の留学生から、日本や日本人が好きになった、他の人にも日本への留学を勧めたいといった回答がございまして、日本と留学生の出身国との友好親善に一定の効果があると受け止めております。
#39
○小野田紀美君 私もそのアンケート拝見いたしました。ネットに載っていました。
 なので、確かに、来た人に関しては日本にいいイメージを持ったよというのはあるんですけれども、それがどこまで、昭和二十九年から続けてきた結果、国と国との友好親善にどれだけ寄与してきたのかなというと、私は疑問が残るなと思っております。
 二枚目の資料を御覧いただくと、受入れ地域の内訳が出ているんです。最近は割合は減ったといえども、一番多いのは中国ですね。中国が千十八名、インドネシア八百九十七名、タイ七百二十三、ベトナム六百六十、韓国五百七十三、これがトップファイブの今回の受入れ、まあアジアの中ではですね、アフリカとかも入っていますけれども、アジアの中では多いということなんですけれども、ちょっとアジアのところだけピックアップして次のページ見てみますと、三ページ目、日本に対する好感度、確かにタイは九〇パー超えているんですけれども、中国と韓国のこの有様ですよね。
 こうなったときに、もちろん来てくれた留学生は日本にいい印象を持ったかもしれないけれども、果たしてこれは、資料見えない方に言いますと、信頼できると答えた方がやっぱり二〇パー切っているというような状況なんです。ほかの国としては大分高いんですけれども、七〇パーとかいっているんですが、中国、韓国は三〇%前後しか日本について好感が持てるという人がいないと。
 昭和二十九年から続けてきた結果が、なかなか総体的に国全部動かせるとは思いませんけれども、ここまで長く、そして、当初は中国人の方の割合はすごく多かったそうですけれども、国を変えていけるほどの、国と国の友好関係を増やすほどの親善効果が果たしてあるのかなというと、ちょっとこの友好親善という目的が、具体的に効果が出ているのかどうかというところが私は分かりかねると。
 決算なので、使ったお金に対してきちんと効果があったのかどうなのかというのを検証しなくてはいけないし、それが効果が出ていないのであればやっぱりやり方を変えることが必要になってくると思うので、まず一つ目のこの友好親善の目的は、果たせている国もあるけど果たせていないところもあるよということはしっかり理解した上で次の事業を考えなくてはいけないと思います。
 そして、もう一つの大きな目的である当該諸国の社会的及び経済発展に寄与する人材育成の協力について、経済的発展に寄与する必要があるのかないのか。本事業の文部大臣裁定があった昭和二十九年と今現在では各国の事情は大きく異なると思うんですね。それをどう考えているのかというのを聞きたいんです。
 我が国よりも財力が勝る国から一番多く国費留学生を招いているということに対する現状、GDP二位の国ですからね、うちら負けていますから。そう考えたら、事情が変わっているのに、なぜ本来の経済的発展にうちが寄与しなきゃいけないよねという国とかの国に限定しないのか。この辺、どう考えていらっしゃるんでしょうか、文科大臣。
#40
○国務大臣(柴山昌彦君) まず前提としてなんですけれども、国費留学の学部レベルにおける、今委員おっしゃった中国の方の割合ですけれども、学部レベルですと六・九%ということになります。そして、大学院レベルですと、これ、日本学生支援機構、平成三十年現在、先ほどのデータもそうですけれども、大学院レベルですと一二%。確かに多いといえば多いんですけれども、それ以外の例えばヨーロッパですと、学部生ですと一五・四%あるわけですし、ヨーロッパ、トータルなんですけれども、また大学院レベルですと、ヨーロッパが一一・四%、インドネシアが例えば九・二%ということになっております。
 そして、今御指摘の質問、なぜこのような他国の人材育成に協力しなくてはいけないのかということについてなんですけれども、今となってはやはりかなりこの国費留学生の意義というものが変わってきているというように思っておりまして、国費留学生の受入れは、日本人学生の異文化交流促進など日本人の学習環境の充実ですとか、相互交流による我が国の教育研究力向上など我が国の大学国際化にも大変大きく貢献すると、ウイン・ウインの関係にあるというように考えております。また、日本文化の理解促進や国際関係の改善に資するなど国益につながる意義も有するものであるというように認識をしております。
 加えて、国費外国人留学制度を通じて当該諸国の社会的及び経済的発展に寄与する人材の育成を図るということは、いわゆる借款とかあるいはグラントによることなく途上国への国際貢献ができる、そして、一部は低いんですけれども、感謝もされるという観点から意義があるのかなというように考えております。
 国費留学生の受入れについては、我が国の在外公館からの大使館推薦では、外交的な観点を踏まえ、外務省と協議した上で、委員が御懸念のような特定の国に偏らないように、国や地域を考慮した受入れを行っています。また、もう一つの大学推薦においても、留学生受入れの重点地域を設定しており、重点地域以外の国からの推薦者数を推薦者全体の二五%以下とすることによって、留学生が特定国に偏ることがないように取り組んでいるところでもあります。
 今後とも、外務省、在外公館と緊密に連携して、有為な人材の発掘、選抜に努めてまいりたいと考えております。
#41
○小野田紀美君 ちょっと誤解があるようなんですけど、私は、他国の外国へ人材投資をすることに何の意義があるんだ、要らないじゃないかと言っているわけではないんです。
 そうではなくて、決算の中でも、この事業の意味がそういった目的でやっていますよと言っているにもかかわらず、その目的とちょっと違っているんじゃないの、その目的で決算を考えたときにその効果が出ていないんじゃないですかというところが引っかかっていたので、今、本来の国費留学、昭和二十九年のときと意味が変わってきていると思うとおっしゃっていたので、であれば、そういうふうにちょっともう事業自体の、何というんでしょう、もう一回つくり直しというか、昔つくったものをそのまま昔の意義のままやっていますとなると、やっぱり効果が出ていないじゃないかと言わざるを得ないので、我が国の学術のレベルの向上であるとか、文化交流であるとか、日本人の学生の国際化を推進していくという意味でやりますというふうに是非これからは事業説明をしていただきたいなと思うし、そういった意味でこういう予算を使うんですよというふうな御説明をいただきたいなというふうに思います。
 当初、私、今のように、昔の目標で、昔の目的でやられていた事業を基に質問を書いているので、ちょっとそれを答弁されると随分変わってくるかなというところもあるんですけど、引き続きさせていただき、それも気になっていたんですよ。ヨーロッパとかアメリカからも結構行っているので、何でアメリカ、経済大国一位なのに、うちがその経済的発展に寄与しなきゃいけないんだというふうにも思っていたので、当初と目的変わっているというところで、分かりました。
 是非、この国費留学生に関しては、昭和二十九年に、日本の良くないところだなと思うのは、昔からやっているからそのままスライドして何となくやっているとか、もう一度事業を振り返って見直そう、もう一回つくり直そうということをなかなかしない傾向にあると思うので、決算重視で、是非これを機に、じゃ、日本の学生さんたちに意味のある事業としてのこの国費留学生をやっていくんだと、だからこういうふうに人を選んでこういうふうにやっていくんだというのをお示しいただけるような事業に組み替えていただけたらうれしいなと思います。
 そして、当初、それを考えていたので、資料三枚目が、ほかの国がやっている奨学金制度とかで日本がやたら多いなというところを示させていただいておりまして、このアメリカ、フルブライト奨学金というのも例に挙がっているんですけど、これ三百三十六億予算付いていて、日本が三百四十七億円、ほかの国が大体二十三億、九十九億、九十六億、これイギリス、ドイツ、フランスなんですけど、そういうふうに考えたときに、いや、アメリカの方が多いじゃないかと言われたら、実はこれ注意十四のところに、フルブライトの全体に係る予算で、実は外国政府による拠出金とか民間の寄附も入っての三百三十六億円というふうになっておりまして、日本もここに何億円か拠出したりしているので、これはアメリカが日本人学生やほかの外国の方たちにフルで使ってくれたお金ではないと。
 日本の出しているお金は日本がフルに使っているお金だと思うので、比べたときにやっぱりちょっと多いなと思うので、先ほどの新しい国費留学生の目的にかなったことを考えるであったとしても、本来の目的を鑑みて、対象人数であるとか国とか人材を精査して予算はもうちょっと絞っていってもいいんじゃないかなと思うんですけど、どうですか、文科大臣。
#42
○政府参考人(伯井美徳君) お答えいたします。
 文科省では、省内に設置した戦略的な留学生交流の推進に関する検討会の報告を踏まえまして、外国人留学生受入れ政策の成果が十分に期待できる重点分野、我が国の発展に寄与すると考えられる重点地域というのを設定し、当該分野や地域の留学生を受け入れる教育研究サービスを戦略的に提供する大学に対して優先的に国費留学生を配置していこうというようなことを考えているところでございます。
 一方で、日本の国費留学生制度は、いわゆる非英語圏の国の国費留学生制度と比較すれば、当該国に在留している留学生に対して国費で受け入れている留学生の割合は大きく変わらないという状況でございます。
 いずれにせよ、諸外国との友好親善関係の増進、あるいは我が国の更なる発展を図るため、引き続き、優秀な外国人留学生の確保ということで、先ほど大臣が御答弁申し上げましたようなその目標ということも踏まえまして検討してまいりたいと考えております。
#43
○小野田紀美君 分かりました。
 余り大きく変わらないというふうに私ちょっとどうしても思えないんですけれども、じゃ、日本人学生とこの国費留学生のことを比べてみたときに、日本人への奨学金、給付型、要はこの国費留学と同じように、全部国が持ってあげるよとか全部返さなくていいよという奨学金の予算、平成二十九年度、実は七十億円なんですよ。平成二十九年度の国費留学生関係の関連予算が授業料を合わさずに百八十億円なんですよ。そう考えたらちょっと切ないなと思いまして。ちなみに、三十年度は百五億円に伸びているので、一万八千五百六十六人が対象になっている、ちょっと伸びてよかったなと。平成三十一年度は更に伸びているので、それでもこの外国人の留学生よりも予算少ないんです。
 ちなみに、給付型奨学金の日本人学生の支給額、これ、給付型が月額二万円から四万円になっております。ちなみに、国費留学生の給与、月額十四万円強となっております。切ないんですよ。文科大臣、どう思われますか。
#44
○国務大臣(柴山昌彦君) まず、外国人留学生に対する奨学金制度につきましては、優秀な外国人留学生を我が国に引き付けるということが非常に大きな眼目でありまして、学部生では、年間約千六百三十人に対して、年間、個別に約百四十万円程度の支援を行っております。このため、学生にとってより魅力的な教育環境を整備するという観点から、戦略的に優秀な外国人留学生を採用しているという制度設計になっております。
 一方、国内学生向けの給付型奨学金については、現行の支給額こそ年額二十四から四十八万円でありますけれども、二〇二〇年度からは、今御審査をいただいておりますけれども、支援を大幅に拡充をして、最大七十五万人に対して年額最大九十一万円を支給することとしており、所要額は授業料減免と合わせて最大七千六百億円程度と試算をしているところであります。
 文科省においては、このように国内学生に対する支援を大幅に拡充することに加えて、無利子奨学金の充実、返還困難者への救済策の充実も併せて取り組んでいるところであります。
 ということで、先ほど紹介をさせていただいたいわゆる戦略的な外国人留学生のための支援ということと人数の規模でも全く異なりますし、年額でもこれだけ充実をさせていくということについて御理解をいただきたいというふうに思います。
#45
○小野田紀美君 将来的に増えるのは非常に有り難いんですけど、今の大学四年生の人生は、今の専門学生の人生は返ってきません。今の子たちはもらえていないんです。この事実は変わらないんですよ。
 なので、いつかは充実していく、その方向もちろん大賛成でめっちゃ応援していきたいと思っておりますけれども、とても応援していきたいと思っておりますけれども、今、これから日本を支えていこうと思う学生たちが、私たちって外国人より優遇されないのと、私たちの方が見てもらえないのという思いを抱いた人たちがどうして日本のために将来この国を支えていこうと思えるのかと考えたときに、これは早急に、日本人の方が恵まれていないよねなんという言葉が出てこない制度に仕組みを変えてほしいと私は強く思います。(発言する者あり)そうだという声、ありがとうございます。
 それから、時間の方があれなんですけれども、この当該発展の目的に、寄与する目的が果たせないじゃないかというところで実はもっと言おうと思っていたんですが、この二ページ目の国費留学生の方たちの進路、進路が、元々は、日本から元の国に帰ってその国の経済的発展に寄与するよという目的があったのに、結構国内就職多くて、進学も多くて、進学した後どうなっているのとなったときに、帰国している人が半分しかいないと、あと日本にとどまっているとなったときに、目的に合っていないじゃないかというのも言おうと思っていたんですが、お話を聞いていると、これからの国費留学はそうではないのかなというふうに感じました。
 ただ、国費留学生制度のアンケートというか、そのまとめみたいなのが文科省に上がっていたんですけれども、そこでは、帰って国会議員になっている人がこんなにいるんだとか、リトアニアでは文科省の大臣になっているんだとか文化省の大臣になっているんですとか、帰ってこんなにも偉くなっている人たちを、日本で教育を受けて親日になってもらったんだよというような効果がすごく書かれているので、そこも、もしこれが、帰って国の発展に寄与したり日本との友好関係を築くということが目的ではなく、日本の学生との交流とか学部の向上というのであれば、でかでかと成果を書かずに、そっちの方も本来これからやろうとしているところの効果として整理していただきたいと思うんですけど。
 何で私がこんなに外国人留学生の学費にかみついているかというと、その進路にあるんですよ。この方たちが残っているという中で、卒業後の進路どうなっていくのか、日本人と争っていくのかとなったときに、ここ法務省さんにお伺いしたいんですけど、先日まで大変議論がありました入管法の改正、みんなで頑張りましたね、特定技能をどうしていくのかとか、厳しく考えました、いろいろ穴を埋めました。その結果、やっと特定技能ができたわけなんですけれども、その裏で、法務省の告示改正で、留学生が日本で就職する際に、滞在の上限なし、期限の上限なし、家族の帯同も可能という特定活動の在留が緩和されるという告示を出されようとされていますよね。この告示の内容について概要を教えてください。
#46
○政府参考人(佐々木聖子君) お答えをいたします。
 留学生は、我が国の教育機関における教育を通じて高度な専門性や日本語能力を有し、また地域住民等と交流することによって我が国を深く理解していただける貴重な人材だと考えています。
 この留学生の就職支援につきましては、日本再興戦略二〇一六や昨年末に関係閣僚会議で了承されました外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策においても取り上げられているものです。これらを踏まえまして、本邦の大学や大学院を卒業した留学生について、日本語能力試験N1レベル等の高い日本語能力を有すること、日本人と同等額以上の報酬を受けることなど、一定の条件の下でその就労できる業務内容を今よりも幅広く認めることとし、今御指摘ありましたように、特定活動の在留資格に係る告示について受入れをしようということで、今パブリックコメント手続を実施終了したところです。
 出入国在留管理庁といたしましては、このパブリックコメントとして寄せられた御意見も参考として今後の準備を進めてまいります。
#47
○小野田紀美君 ということで御説明いただきました。
 特定技能に関しては一号、二号とかありますけれども、いわゆる一号だと最長で五年、そして家族の帯同を認めない、これも日本語試験を受けて技術の試験も受けて入ってくる方たちです。この留学生に関しては、日本語能力が優れているということで、それで特定活動ということで、上限決めず、家族の帯同もオーケーというのを広げていこうというのがされていて、特定技能何だったんだろうという切なさがまた襲ってくるんです。
 ここ、確かに、サービス業や製造業等のみに専従することは認められていないと、ちゃんとその能力を生かしてやる仕事しか駄目だよというふうに書いているかと思いきや、大学、大学院において習得した知識や能力を必要としない業務にのみ従事することはできないと。つまり、大学で得た知識や日本語能力を使わない業務もできるんですよ。のみ専従じゃなければいいというふうに書いてあるので、これすごく引っかかっているんです、私、部会でも言っていますけど。
 最近、ある業界の方にお話を聞いたら、特定技能ができましたと、我々も迎え入れる準備をしようとしていたら、あらあら、この留学生の方が使い勝手がいいじゃないと。こっちは五年で帰らないし、試験も受けなくていいし、一か月ぐらいあればビザも変更できるし、むしろ特定技能要らなかったよねと、こっちの留学生を雇う方がいいじゃんというような声も聞こえてきて、これ待ってくれと。大学というのは、高等教育機関というのは、働くための権利を得るためのワンクッションでしかないんですかと。本来、留学というのは、確かにこの再興戦略に留学生の就職を支援すると書いています。書いていますけど、本来の高等教育機関って何なのとすごく思うんですよ。
 この留学ビザは日本で働くためのワンクッションでしかないんですかというところを、文科大臣、是非。
#48
○国務大臣(柴山昌彦君) そういう声が出てくるというのは大変遺憾ですし、反省しなければいけない部分もあると思います。
 先ほど来委員がおっしゃってくださったとおり、本来、留学生は、大学で学ぶことによって高度な知識、技能を獲得して、卒業後は日本の企業等に入り、日本の国際競争力の強化に貢献をしていただく、あるいは進学して教育研究に従事をしていただく、あるいは、先ほどおっしゃったように、帰国をされて母国で活躍をしていただくなど、留学生が多様な活躍の機会をしっかりと得ることができるということがそもそもの趣旨であろうというように考えておりまして、おっしゃったように、結局、その働き手の安易な便法という形で、在籍管理も不十分なままどんどん受け入れていくというものでは決してないわけであります。
 特定技能は当初から就労を目的とし、留学はあくまでも高等教育機関に就学することを目的に来日し、そして並行して働くとしても、それは例えば学費を稼ぐとか、そういう副次的な目的でなければいけないというように考えております。
#49
○小野田紀美君 文科大臣の認識を伺えて安心いたしました。
 そうなんですよ。本当そうなんですけれども、残念ながら世間ではなかなかそういうふうな認識になっていないからこそ、あの東京福祉大学とかのようなものも起きてくるのかなと思っているんです。
 残念ながら、経営者の方たちに今お話を聞かれる方も多いと思うんですけれども、日本人の学生よりも外国人留学生の方がいいわという人が一人や二人じゃないんですよ、私の周りも。メンタルが強いし、向上心があるし、ハングリー精神があるし、真面目に働くと。日本人学生よりも、日本人よりも外国人の方が欲しいなという悲しい声がちらほら聞こえてくるんです。
 これに対してとても危機感を抱いていて、今、日本人は売手市場で、好きな仕事に就きやすいし、やりたい仕事もできる。ただ、競争に余り置かれていないんですけれども、これからどんどん世界と競争しなくてはいけなくなったときに、だから、国費留学とか外国人の方たちの能力を上げるよりも、もっと日本の子供たちが即戦力として世界でも欲しがられるような人材になる方にお金を使っていただかないと、日本人のこの少数精鋭で、これから少子化で頑張っていかなきゃいけない中で戦えなくなっちゃいますよというのをすごく心配しているんです。
 この日本人との能力の格差とか、そういったところについて、文科大臣、どう考えていらっしゃいますか。
#50
○国務大臣(柴山昌彦君) これ、二つあると思うんですね。
 世界から、さっきおっしゃったように、今、国籍を問わず、優秀なグローバル人材の世界中での取り合いという側面がある。そのために、一定程度、やはり非常に優れた人材を海外からしっかりと日本に来ていただくということも、これも一面重要です。ただ、委員が今おっしゃったように、それとしっかりと競争できるような国内の人材を、特に国外でも通用するような人材を自前で育成していくということも極めて大事です。
 文部科学省では、多様な価値観や異文化を持つ学生が相互に刺激を与えながら切磋琢磨するキャンパスを実現することが重要だという認識に立って、そういった機会の拡大に取り組んでおります。
 具体的には、スーパーグローバル大学創成支援事業、三十四億円予算立てていますけれども、の推進ですとか、大学の、日本の大学ですよ、の世界展開力強化事業、このために十三億、それから、日本人学生の海外留学促進のための官民協力の「トビタテ!留学JAPAN」の実施、そして最後に、優秀な外国人留学生の受入れのための経済的支援、こういった取組を通じて、高等教育段階での日本も含めたグローバル人材の育成を強力に推進していきたいと考えております。
#51
○小野田紀美君 是非よろしくお願いします。「トビタテ!留学」もそうですけれども、日本の子供たちが世界と戦える、そして国内でも欲しがられる、日本の学生が欲しいと言われるような日本の子供たちへの教育を是非充実させていただきたいというふうに思います。
 これは決して、私、さっきから言っておりますけれども、日本に留学生を入れるなとか、排除しろとか、一銭も出すなと言っているわけではなくて、やはり日本という国を支えるのはまず日本の学生であり、子供たちがいて、その上で交流して切磋琢磨というのがあるので、どうしても今の世の中の流れやこの告示を見ていると、外国人をどんどん留学生で入れて、そのまま優秀な人材として使って、日本人はいいやと言われているような気がして、子供たちのやる気を奪っているんじゃないかというので心配をしているというところです。
 先ほど福祉大学の件ありましたけれども、留学ビザで活動しているのは東京福祉大学だけではありません、失踪しているのは。石橋議員が出してきた資料によっては、本当、何十という大学で失踪者が出ています。なので、今回、東京福祉大学に対してこういう調査をしていますとか、こういう対応をしていますというお話、以前いただきましたけれども、それだけではなくて、そもそもそういうことができない仕組みを私はつくってほしいと思うんです。
 例えば、留学ビザで活動している教育機関に、失踪、退学についての報告義務、今努力義務ですけれども、これを義務にして、特定技能の方とかは厳しくやっているんですから、こちらをちゃんと本来の留学ビザの真意にそぐった活動をしているかどうかの報告義務を出す。で、最初の頭数だけそろえて運営費交付金をもらったら、あと知らないやというようなところが起きてきたときには、いなくなった人数分、運営費交付金返してくださいよというぐらいのことをやってもいいと思うんです。
 なので、義務化することと、運営費交付金返しなさいよとかはどうなのかなというのをお伺いしたいと思います。
#52
○政府参考人(佐々木聖子君) まず、努力義務のお話、入管法のお話ですのでお答えします。
 入管法第十九条の十七は、留学等の在留資格をもって在留する中長期在留者の所属機関、これはすなわち留学であれば大学ですが、この所属機関は、中長期在留者の受入れの開始及び終了その他の受入れの状況に関する事項を出入国在留管理庁長官に届けるよう努めなければならないと規定しています。したがいまして、この届出、いわゆる努力義務となっています。
 なぜこれが努力義務になっているかという経緯ですけれども、元々これ、平成二十一年の入管法の改正で入れられたもので、設けられたものです。政府提出の原案では、ここを届け出なければならないとしておりましたけれども、衆議院の法務委員会におきまして現行の努力義務に修正をされたものでございます。この修正の理由でございますけれども、修正案の提出者は、原案においてもここに罰則が掛かっていなかったので、その履行の確保については所属機関側の自発的な意思を重視していたところ、この点を法文上、より明確にした旨説明をされています。
 出入国在留管理庁としましては、委員のただいまの御指摘の趣旨も踏まえ、教育機関における留学生の適切な在留管理の在り方につきまして検討を重ねてまいります。
#53
○国務大臣(柴山昌彦君) その上で、委員が御提案をされた、留学生の在籍管理に適正を欠くなど管理運営が不適正であることが判明した場合、これは、例えば私立大学等経常費補助金の減額又は不交付の措置をするということが想定をされます。また、今後、在留資格の審査の厳格化を、法務省と連携をさせていただき、その対応策を早急に取りまとめ、再発防止策に万全を期すこととしていきたいというように思います。
 状況に応じて、不適正な大学を認定し、在留資格審査の厳格化を図るなどの対応策も考えていきたいというように考えております。
#54
○小野田紀美君 ありがとうございます。
 いろいろお話しさせていただきましたけれども、これから少子化の中で日本を支えてくれる人材づくり、しっかりと支えていただきたい。そして、高等教育だけでなくて、高校から大学に行くときの補助はあるんですけれども、本当に厳しい家庭の子は中学から高校に上がることすら諦めています。そういったところも踏まえて、義務教育からのしっかりした未来のビジョンをつくってこの国のために働いてくれる子供たちをつくれる、そういう環境のサポートを引き続きよろしくお願いします。
 以上で終わります。
#55
○風間直樹君 よろしくお願いいたします。
 今日は、最初に人事院総裁と議論をしまして、最後に菅官房長官と議論をさせていただきたいと思います。
 ここ数年の決算委員会で、私は人事院と会計検査院にほぼ毎年質問をしてまいりました。今日人事院にする質問も、その流れの中での同じ問題意識に基づく質問です。
 第二次安倍政権が発足しましてから、どういうわけか公務員の不祥事が相次ぐようになりました。例えば森友問題、公文書の改ざん問題、それから財務省福田次官によるセクハラ問題、さらに障害者の雇用不正問題、そして最近では統計不正問題と。
 私は、野党の議員の一人として、国会でこの行政府の法律の誠実な執行というものを監視をしチェックをする責任が自分にはあると思っています。その観点から委員会で質問をしております。同時に、私は、日本国憲法の下、国家公務員法等の様々な、私は主要法規と呼んでいますが、主要法規を読むと、このチェック・アンド・バランスと、行政府の法律の誠実な執行をしっかりチェック、監視するという行政監視の役割は、国会と同時に、会計検査院そして人事院という内部統制機関にも法律上委ねられているというふうに考えております。
 ところが、先ほど列挙しましたこの様々な公務員不祥事について、この間、人事院に繰り返し尋ねると、人事院の答えは決まって、自分たちにはそういうものを調査したり、あるいは内容を確認したり立入りをしたりという権限は与えられているんだけれども、国家公務員法の十七条の下にあるんだけれども、その行使はしないんだという答えが毎度決まって返ってきます。それはなぜだろうと、幾ら何でもおかしいんじゃないかと。
 特に、最近もよくテレビ、ドキュメンタリーでNHKなどが放映していますが、小選挙区制が導入されてから、この選挙制度の意図のとおり、非常に強い内閣が誕生するようになりました。今の安倍政権がまさにそうだと思います。ただ、識者が繰り返し指摘をするのは、一方で、この強くなった行政府をチェックをする、監視をする様々な機関の権限の強化というものが一方で置き去りにされたのではないかと。私はそのとおりだなと思っています。そういう観点から、今日はこのチェックをする機関の一つである人事院の総裁にお尋ねをします。
 去る一月の二十九日、私、参議院本会議で人事院総裁に質問をしました。統計不正の問題がこれだけ深刻化している中で、人事院は国家公務員法十七条に基づく調査をこの統計問題を担当した部署に対して行わないのかという趣旨の質問をしました。それに対する人事院総裁の答弁は、行わないというものでありました。その理由については、各省の服務統督については、各省の設置法において各省の閣僚、大臣にその権限があるので、人事院はそこに触りませんという趣旨の答弁でした。
 実は、私も非常に驚いたんですが、この質疑の後、非常に厳しい声が、人事院に対する厳しい声が私の元にも寄せられるようになっています。あの答弁で人事院は終わったという声すら私の元には来るようになっています。つまり、これだけの行政の、公務員の不祥事が起きている中で、そこに人事院が、国家公務員法で定められた権限を行使してこの公務員不祥事を是正改善する何らかの努力を一切しませんという答弁だったから、これはもう人事院は駄目ですねという声が多数起きています。
 今日、この場で人事院の総裁とまた質疑をする機会をいただきましたので、本当のところ、人事院総裁はあの答弁にどういう考えを込めたのかをこの後確認をして、そして、人事院という組織が今後、どういう組織として、内部統制機関として、内閣の所轄の下で、つまり非常に強い独立性を持った機関として行政に対するチェックを果たしていけるのか、あるいはいけないのかを確認したいと思います。
 国家公務員法の中に九十九条という条文があります。これは、人事院は御存じと思いますが、「信用失墜行為の禁止」という条文でして、文を読み上げると、こういう文です。「職員は、その官職の信用を傷つけ、又は官職全体の不名誉となるような行為をしてはならない。」と。非常に明快な文章であります。
 この九十九条を言わば公務員全体が守る上でも、人事院が持っている様々な調査の権限というものを行使をして監視をしなければいけないと思うんですが、ちょうど昨年のこの決算委員会だったと思うんですけれども、私、非常に驚いたことがありまして、一年前のこの時期、財務省の福田事務次官のセクハラ問題が非常に大きな問題となっていました。何人かの国会議員がこの委員会の場で人事院に、このセクハラ問題に対して人事院は動かないのかと、国家公務員法十七条の権限を使えるんじゃないかと、こういう質問をしましたが、答えはやりませんという答えでした。
 ところが、この九十九条の解説文書、これ人事院が書いている文書ですが、その内容を見ると、こういうふうにあります。信用失墜行為には、職務遂行行為として行われるものに限らず、職務に必ずしも直接関係しない行為や勤務時間外の私的な行為も含まれ得ると。その例として、人事院自らがセクハラというものを挙げている。なのに、昨年、この場で福田次官に対する調査を尋ねられた人事院は、しないという答弁をされました。
 どうもなぜそうなのかが分からないんですが、人事院の総裁にまず伺いたいと思います。
 ちょっと基本的なことから伺います。まず、総裁、国家公務員法の第三条、それから十七条及び八十四条を読むと、人事院には公正な人事行政を実現するための特別な地位と権限が与えられていることが明らかであると私は考えますが、総裁は同じ認識でしょうか。
#56
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) 国家公務員法第十七条において、人事院は、人事院の所掌する人事行政に関する事項について調査することができるというふうにされています。人事院は、中立第三者機関として、人事行政の公正の確保のため、採用試験、任免の基準の設定、研修等に関する事務を所掌するとともに、労働基本権制約の代償機能として給与等の勤務条件の改正等を勧告するなどの役割を担っております。
 現在も、人事院においては、国家公務員法第十七条に基づき、一般職の職員の任用状況調査、国家公務員給与等実態調査、不利益処分審査請求に関する調査などを行っております。
#57
○風間直樹君 総裁、一つお願いをします。今の答弁は事務方が用意したものを読み上げられましたね。読み上げていますね。そういう答弁はしないでください。私の質問に端的にお答えください。時間が三十分です。
 国公法の三条、十七条、八十四条を読めば、人事院には公正な人事行政を実現するための特別な地位と権限が与えられているのかいないのか、どちらですか。いるんですか、いないんですか。
#58
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) 先ほども申し上げましたように、人事院は、人事院の所掌する人事行政に関する事項について調査することができるというふうに考えております。その限りでの権限を与えられております。
#59
○風間直樹君 私がこれ通訳すると、はっきり言いたくないということです。国公法上与えられている権限について明確にしたくないということです、総裁の今の答弁は。
 次、お尋ねします。
 国公法第一条の目的規定と併せて読めば、国民主権の下、政府と官僚機構が主権者国民に対して国家公務員法を誠実に執行することを確保するための機関が人事院であり、その要が厳格な任命要件を満たして選ばれた人事院総裁であると言えると私は思いますが、そう認識されますか、されませんか。
#60
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) そのように認識しております。
#61
○風間直樹君 分かりました。
 次のお尋ねです。
 今申し上げたことは、行政監視、つまり法律執行の監視であり、特に十七条の人事院の調査権は、人事院が行政内部において監視的機能を果たすための権限規定であると言えると私は認識していますが、総裁はそう認識していますか、いませんか。
#62
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) 今の御質問の趣旨がどの範囲を示しておられるのかというのがちょっと分かりかねるんですが、先ほども申し上げたように、人事院は、人事院の所掌する人事行政に関する事項についての権限を所掌しております。
#63
○風間直樹君 お聞きになっているとお分かりだと思うんですが、人事院総裁の答弁がぼやける部分というのがあるんですね。私の二問目の問いには明瞭に答えた。ところが、一問目の問いと今の問いには明瞭に答えなかった。これは人事院がぼかしたい部分なんです。人事院が国公法上規定されている権限を使いたくないという部分については今のようにぼかすということを指摘しておきたいと思います。なぜぼかすかについては、この後の質疑で明らかにします。
 さて、総裁、この十七条は、国公法十七条、立入検査権を含む超強力な権限です。しかし、驚くべきことに、国家公務員法の制定以来一度も使われたことはありません。文科省の天下り事件、防衛省の自衛隊日報事件、財務省の公文書改ざん事件、厚労省の統計不正事件など、これだけ公務員による重大信用失墜行為が続発していますが、この異常な十七条に関する法運用について、総裁はどう考えていますか。
#64
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) 各府省の個別の業務に関する事案及びこれに関する懲戒処分については、所属職員の職務を統督するとともに事実関係を十分に承知し得る立場にある任命権者が判断すべきものですが、今後とも、人事院としては、各府省に対して服務規律の厳格な運用を強く求めてまいります。
 人事院としては、公務員としての信頼を損なう事態が繰り返されないよう、今後とも、あらゆる機会を捉えて、各府省に対し、職員の使命感、倫理観の徹底を図るように働きかけるなど、一層の対応に努めてまいります。
#65
○風間直樹君 というおなじみの答弁の繰り返しが出てまいりました。ここも人事院が一番ぼかしたい部分です。
 もう要は、公務員不祥事問題が起きるたびに、そこには触りたくないと。理由を尋ねると、この服務統督を管理するのは各省の大臣だと、そこを侵すことはできないと、こういう答弁であります。もう千回ぐらい聞かされました。そのたびにうんざりします。
 だったら、何のために国公法の一条にこう書いてあるんですか、総裁。答弁書を読むのやめて、自分の言葉でお答えいただきたい。国公法の第一条、「この法律は、」、「以て国民に対し、公務の民主的且つ能率的な運営を保障することを目的とする。」。そのために人事院がつくられているんです。でしたら、何でこの十七条を各省の閣僚の服務統督権に遠慮し配慮して使えないという論理になるのか。矛盾しませんか。
#66
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) 先ほども申し上げましたように、各個別の事案に関することに関しては、懲戒処分に関しては、各事実関係を十分に承知し得る立場にある任命権者が判断するのを原則というふうにしているということでございます。
#67
○風間直樹君 実は先週、人事院の事務方に来てもらって、この部分に関してのみ、一時間半にわたって私、激論を交わしました。非常に冷静に激論を交わしました、私の性格的なあれで。私は非常に疲れました。なぜこの十七条を使えないのと言うと、今の答弁が返ってきます。じゃ、その答弁の法的根拠はどこにあるのと聞くと、それを人事院が答えられない、事務方が。なぜ閣僚の服務統督権をこれが侵すことになるのと、どの条文をどう解釈するとそういう判断になるのと繰り返し聞きましたが、人事院はそれに答えられない、事務方は。
 そこで今日は、トップの総裁ですから、総裁に直接尋ねます。なぜ、どの条文のどこをどう解釈するとそういう根拠につながるんですか。
#68
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) 基本的には十七条の解釈ということになると思いますが、行政一般の運営ということになれば、各省庁がそれぞれ各省庁の所掌する事務について責任を持って実施しているわけですから、基本的には、その一番事情をよく知っている、そしてどういう状況の中でそういう事態が起きたのかということが理解できる各省庁に、原則として、その、そういう立場にある任命権者が判断するという形になっていると理解しております。
#69
○風間直樹君 総裁、今の答弁、しどろもどろですよ。もう一度答弁してください。
 もう一回聞きます。どの国公法あるいは他の法規の条文をどう解釈すると、人事院がこの十七条を使わず、全て各省の閣僚に、その服務統督権に任せるという論理的判断につながるのか、どの条文、どの文言がそうつながるのか、そこを答えてください。
#70
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) 十七条の解釈によるということを申し上げているわけでございます。
#71
○風間直樹君 十七条のどの部分をどう解釈するのか、教えてください。
#72
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) 国家行政組織法第十条におきまして、各省大臣等がその機関の事務を統督し、所属する職員の服務を統督するものとされているということで、組織の長が自ら組織や所属職員の規律の保持を図るものとされているというふうに理解しております。
 国家公務員法十七条は、国家公務員法に基づく中央人事行政機関である人事院が、中立第三者機関として、人事行政の公正の確保や労働基本権制約の代償機能の役割を果たすために、人事院の所掌する人事行政に関する事項について調査することができるというふうに考えております。
#73
○風間直樹君 いや、総裁、その答弁じゃどうにもならぬですよ。総裁としての責務を果たしていない。
 じゃ、具体的に聞きますが、国公法の第三条、「内閣の所轄の下に人事院を置く。」。所轄というのは、御案内のように、非常に高い独立性ということですね。つまり、人事院は内閣に遠慮せずに独立した組織として国公法上与えられた権限を行使できるというのがこの第三条の意味ですよ。おっしゃるように、国家行政組織法第十条、閣僚の服務統督権、それがこの国公法の三条とどうぶつかって、どういう理屈で人事院は十七条の権限等々を使えないという論理になるんですか。そこを答弁ください。
#74
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) 国家行政組織法第十条と国家公務員法第十七条の規定につきましては、それぞれの規定の趣旨を踏まえて運用すべきものと考えております。
 国家行政組織法第十条の趣旨を踏まえますと、各府省の職員に対する個別の業務等に関する事案に関しましては、所属議員の服務を統督するとともに事実関係を十分に承知し得る立場にある任命権者が判断すべきものと考えております。
#75
○風間直樹君 人事院総裁、用意された答弁書読むだけだと、私が臨機応変に質問していることに答えられないですよ。全く答えになっていないでしょう、今。聞いたことを答えていないですよ、あなた。
 総裁は国会同意人事で任命されています。人事院には公正な人事行政を実現するための特別な権限が与えられているから、その構成メンバーである人事官の任命について厳格な要件が法定されているわけですね。このようにです。「人格が高潔で、民主的な統治組織と成績本位の原則による能率的な事務の処理に理解があり、且つ、人事行政に関し識見を有する」。
 総裁、今のあなたは識見を有していらっしゃいますか。こういう人物でなければ人事院の仕事は担当できないんですよ、国公法の第五条に基づけば。総裁は、御自身がこれに値する人物かどうか、どう考えていらっしゃいますか。
#76
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) 私は、平成二十五年に人事官に任命されて六年、総裁に任命されて五年になりますが、それまで四十年近く、裁判官一筋の生活を送っておりました。裁判官には厳格な中立公正性と高い倫理観が求められるものであります。私の裁判官としての経歴の中では、地方裁判所の所長や高等裁判所の長官として裁判所の組織運営や職員の人事行政にも携わり、また、裁判所職員総合研修所の所長や司法研修所の教官として人材育成や能力開発にも携わってきました。裁判官生活のほとんどの部分で民事裁判を担当し、一件一件の事件に誠実に取り組み、当事者が安心して生活を築いていくことができるように心を砕いてまいりました。
 私が人事官や人事院総裁に任命していただいたのは、それまで裁判官として積み重ねてきた経験と裁判に臨む姿勢を評価していただいたものと考えております。
 人事官の任命に当たっては、衆議院、参議院の……
#77
○委員長(石井みどり君) 御答弁は簡潔に願います。
#78
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) 衆議院、参議院の御同意をいただいております。
#79
○風間直樹君 次にこの総裁の同意人事がもしあった場合、これは我が党としては同意は難しいですね。これだけ答弁を棒読みする。国会同意人事ですよ、確かに与党の皆さんおっしゃるように。ただ、我々は目をつぶって同意しているわけじゃない。しっかりその方の資質を、この任命要件に書かれているものを見た上で、それに該当するかどうかを判断しなきゃいけない。ちょっとこれ、次、もし再任があれば、ないと思いますけれども、難しいですね。
 総裁、念のため確認しますが、一月二十九日の本会議答弁は撤回されるお考えありますか、ないですか。
#80
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) ございません。
#81
○風間直樹君 人事院は、私は、国家公務員法上に規定された権限を活用しないのであれば、組織としての役割が終わったと言わざるを得ません。
 ただ、非常に気の毒なのは、人事院の組織に大勢いる若い優秀な職員の皆さんです。最近、人事院のこの若手職員が、衆議院若しくは参議院の法制局に出向したいという人が非常に増えているんですよ。総裁、御存じですか。やはり、人事院の内部に、現在の組織の在り方に限界を感じる、そういう人が徐々に出てきているのかもしれないと思います。
 私は、この権力の分立の観点から、国家公務員法、これを機能させるために、人事院という組織はもはや現在の組織形態ではままならないと思います。これを立法府に例えば移管する、そして立法府の中で人事と行政をチェックする機関として、人事行政監視委員会というような名称で現在の異常な法運用の監視を行う機関として生まれ変わる必要があるだろうと思います。そうすることで、人事院の優秀な専門家たち、例えばノンキャリアの職員も含む専門家たちですが、この方々の力を本当の行政監視に使うことが可能になると考えます。
 さて、官房長官、お待たせをいたしました。最後、時間僅かで恐縮ですが、今の質疑を聞いていただいて、私の問題意識としては、与野党が、長官、この公務員不祥事が起きるたびに、例えば野党が政府をこれチェックする、追及するのは当たり前ですけれども、立場が変わってもそういう状況になると思うんですが、果たしてそれだけで公務員不祥事が解消できるのかという問題意識があります。これは、与野党の立場を超えて、現在、法で規定された内部統制機関をしっかりこれらの法の権限を活用する形で働かせる必要があるんじゃないかという問題意識を持っています。
 その点について長官のお考え、もしあればお聞きしたいと思います。
#82
○国務大臣(菅義偉君) いずれにしろ、この行政をめぐる様々な問題について、行政全体に対する国民の皆さんの信頼を損なうものであり、こうした問題が生じないように、再発防止の徹底など、国民の信頼を回復するための努力を積み重ねていきたいというふうに思っております。
 例えば、再発防止策の徹底、幹部候補者全員のセクハラ防止研究講座、そうした徹底、公文書管理についての人事評価への反映、懲戒処分の明確化、こうしたことをしっかり対応しながら、まさにそうした行政の信頼回復を行うことができるように取り組んでいきたいと思います。
#83
○風間直樹君 今から述べる文言は、私が実際、人事院のOB、人事院の職員等に聞いた内容をまとめたものですので、読みたいと思います。
 人事院は、行政の内部統制機関として完全に機能不全に陥っている。その原因は、人事院が内閣との関係で法的には独立したし、つまり内閣の所轄の下にあるが、実際には独立して行動できていないことにある。人事院のキャリア職員の人事は、長い間、天下りを通じて実質的に霞が関人事の一環に組み込まれており、さらに、内閣人事局ができてからは、各府省と同様、彼らは内閣の顔色ばかりを気にするようになったからである。
 事態の改善のためには、まず一つ、人事院職員の天下りの監視が必要であり、人事院職員の天下りですよ、これは。そして、問題の根本的解決のためには、二つ目、人事院制度の解体的見直ししかないと考える。人事院には多くの有能なノンキャリア職員がいる。特に、行政の組織、人事に関する実態調査において、その専門知識は非常に貴重である。彼らが本気で真っ当な仕事に全力を尽くせるような抜本的制度改革を行うべきと考える。文科省天下り事件、財務省公文書改ざん事件、統計不正事件など、本質的にどの内閣でも起こり得る不祥事であり、党派を超えて考えなければならない問題だと思う。これが私の認識であります。
 総裁と質疑するのもこれが最後かもしれませんので、一言申し上げます。総裁、大変私、今日残念だったのは、答弁書をほぼ棒読みをされました。総裁としてもう十分なキャリアを積んでいらっしゃると思います。したがって、今日私がお尋ねした内容については、答弁書を見ずとも、御自身の言葉でお答えをいただきたい。これがまず一点です。
 それから、人事院の全職員に対して一言申し述べたいと思います。人事院の職員には非常に優秀な方々がいらっしゃいます。ただ、残念ながら、我々国会も含めて、今、人事院の組織のその持てる力を十分に発揮してもらえる環境整備を十分に行えていないという、私は自分に対する反省があります。人事院の職員の皆さんが、今後、人事院の組織の中で、あるいは出向先の組織の中で、是非その持てる能力を遺憾なく法律に基づき発揮し、もって日本の公務員制度を是正、改善する努力をしていただきたい。その期待を申し上げたいと思います。
 そして、最後に、人事院の総裁含む全体について申し上げますが、今のままでは人事院という組織は間違いなくおかしくなっていきます。この状況をどう改善していくべきなのか、是非、総裁を筆頭に、組織内部の皆さんで今から検討あるいは勉強、意見交換を始めていただきたい。私もそのお役に立ちたいと思います。
 以上、終わります。ありがとうございました。
#84
○小川勝也君 立憲民主党・民友会・希望の会の小川勝也でございます。
 今日は、先ほど小野田委員からも固有名詞が出ておりましたけれども、東京福祉大学の留学生、研究生が失踪している問題から端を発し、出入国在留管理の在り方及び文部科学省における大学、専門学校、日本語学校に対する様々なガバナンスの在り方について質問をさせていただきたいと思います。
 この問題につきましては、同僚であります石橋議員が口火を切りまして、当決算委員会では日本共産党の吉良よし子委員が質問をさせていただきました。
 私が重ねて、今日短い時間ではありますけれども、この問題を取り上げるに至ったいきさつは、東京福祉大学の教職員の皆様、一部の学生の皆さんから大学を何とかしてほしいということで集会に呼ばれまして直接お話を伺ったからでございます。質疑をさせていただくに当たって、都合のいいことにその席には文部科学省、法務省の担当者も同席をいたしておりました。いろいろと私から申し上げたい視点があるんですけれども、学校側からは、当然のことながら私と立場を異にする視点がありました。
 一つは、オーナー、かつてのオーナー、現在は役員ではない人の支配を何とかしてほしい。それから、大学のガバナンスが失われている、カリキュラムがころころ変わったりして学生がかわいそうだ。特に、留学生のアルバイトを優先する余りに、留学生の皆さんが働きやすいように彼らが受ける講義を一、二限に集中させるということで、ほかの大学のことは私もよく分かりませんけれども、あり得ないことをして、日本のいわゆる学生さんがもう嫌気を差して退学をする人も多数出たと、こんな話であります。何とかしてほしいということでありました。
 私は、その話を聞くまでは、どうせこういう大学は余り必要性がない、潰してしまえばいいんじゃないかというふうに実は残念ながら思ってしまいました。しかしながら、そこには学んでいる子供たちがいるわけであります。そして、この四月にも新しい入学生がいるわけであります。
 先ほど柴山大臣の方から、多分、文部科学省から交付されるお金を減額したので、少し懲らしめるつもりがあるんでしょう。しかし、その大学を懲らしめるということは、そこに学ぶ子供たちが懲らしめられるということでありますので、教育及び学びに係る行政は大変難しいということを共通認識にしなければならないということを出だしに申し上げさせていただきたいと思います。
 文部科学省からいただいたデータによりますと、留学生、研究生、これを合わせて非正規外国人留学生という言い方をしているらしいということであります。第三位以下からは、大変名の通った学生数の多い大学でありまして、早稲田大学千百三十一名、東京大学六百九十六名、大阪大学六百十二名、上智大学、慶応大学、北海道大学と、こう並んでまいります。その東京大学を上回る早稲田大学を始め千人以上の三校の中に、東京福祉大学が四千二百八名ということで堂々の第一位、第二位の大学名はここでは申し上げないことにしておきます。
 まず、こういうこの非正規の留学生を、留学生のビジネスにすると。吉良委員から御紹介がございました。オーナーとされる方が、二〇一一年に会議で発言をして、この留学生構想を打ち出しているようであります。この二〇一一年十一月の学内会議で、かつてのオーナーは、四年間上手にやりゃあ、百二十億入るって、どうだ、すごいだろう、このアイデアは、そしたら、がばちょ、がばちょと発言をしていると。実質そのとおりになって今に至って問題が発覚しているわけであります。
 まず一点、関係あるかないかは分かりませんが、確認をしておかなければならない点があります。この大学に、いわゆる法務省入管関係者が在籍をしているという情報があります。長官から御答弁をいただきたいと思います。
#85
○政府参考人(佐々木聖子君) 御指摘の件につきまして更に確認をいたしましたところ、法務省入国管理局の元職員が現在東京福祉大学の特任教授として再就職をしているということを確認をしてございます。
 一般職の国家公務員の再就職につきましては様々な規制があり、また、その透明性の確保あるいは退職管理の適正化の観点から、管理職職員であった者は、離職後二年間の再就職につきまして内閣総理大臣への届出が必要となっており、その再就職情報を内閣で一元管理し、公表されることとなっております。しかしながら、その離職後の再就職そのものについては規制されていないものと承知をしております。
 いずれにしましても、出入国在留管理庁におきましては、法務省OBを含む第三者からの働きかけにより、在留資格という審査手続に影響を及ぼすことはございません。
#86
○小川勝也君 そこから先は聞いておりません。
 この方は、元法務省広島入国管理局長を歴任をした後、東日本入国管理センターの所長をやっておられた方であります。どういうことを彼が法務省に果たしたかは、私は聞くつもりもありません。しかしながら、学生を集めにいわゆる諸外国にPRに行くときには、箔が付くというんでしょうか、物すごく効力を発揮するのは言うまでもないことだと思います。
 柴山大臣にお聞きをいたします。
 その方が生声で何をおっしゃったかという、その方というのはこのかつてのオーナーで、今は大学の役員ではない方であります。何とおっしゃっているかというと、先日も文科省と法務省の人たちがキャンパスを見に来たと。なぜこんな報道が盛り上がったかというと、文部科学大臣が、原文は文部大臣ですけれども、文部大臣が国会で間違った答弁をするからこんなに大騒ぎになっているんだと。そして、見に来てくれた文科省、法務省の関係者はいい大学だと言って帰っていったと。
 こういうふうに、学生さんを、入学生を安心させる意味で言ったんだろうというふうに思いますけれども、大臣の率直なこの東京福祉大学についての御感想、認識をお伺いしたいと思います。
#87
○国務大臣(柴山昌彦君) 東京福祉大学においては、在籍管理体制に懸念があることに加え、名目上、大学の正規課程の研究生として受け入れているものの、実質的には、日本語能力が足りず大学に進学できない留学生のための予備教育となっている可能性があると考えております。そのため、先日、現地調査、実地調査をしたところであります。
 仮に学業でなく就労を目的とする者を入学させているとすれば極めてゆゆしき問題であり、文部科学省として、法務省とも連携をして、更なる徹底した調査を行うとともに、調査結果に基づいて毅然として対応してまいりたいと考えます。
 なお、今御紹介をいただいたコメントについては見解の相違があるようですけれども、今後もしっかりと実地調査を行うこととしており、その結果を踏まえ、引き続き必要な改善指導を行ってまいります。
#88
○小川勝也君 風間委員のまねをするつもりじゃありませんけれども、柴山大臣、次の問いには答弁書を読まないでお答えをいただきたいと思います。
 わざわざ遠くからいろんなことを日本で学びに来ようとするときに、例えば銭湯の二階にクラスルーム、教室がある、アパートの一室が教室であると、こういったところで本当に学ぼうとして日本に来る学生が本当にいるのか。それとも、新聞などが書いているように、働きに来たいんだけれども、その身の置き方、いわゆる在留の資格、何らかのものが欲しいので、そこは非正規を含めた留学、学びということで籍を置く。これは、まさに働きたい人が来るための、いわゆる学びの場所がその利用される立場になっていたというふうに考える方が私は妥当だというふうに考えますけれども、ここは御本人の思いでお答えをいただきたいと思います。
#89
○国務大臣(柴山昌彦君) 先ほど来答弁をさせていただいているとおり、在籍管理がかなり問題のあるものであったのではないかという疑いを我々は持っておりますので、今委員が御指摘の後者の疑いについてしっかりと調査をしていきたいと考えております。
#90
○小川勝也君 この東京福祉大学は、いわゆる日本人の入学生がどんどんどんどん減っていく、その減った分を留学生で補って何とか経営を維持しているという大学であります。
 佐々木長官にもお伺いをしたいと思いますが、柴山大臣は妥当な御答弁をいただきました。この留学生の方々は働きたいがために学びというステージを選んだと、こういうふうに考えるのが妥当だと思いますけれども、長官としてはいかがでしょうか。
#91
○政府参考人(佐々木聖子君) 入管法上、留学という在留資格は、まさに学ぶための在留資格でございます。ただし、その留学の在留資格を取得して入国、在留をしている外国人の中に、この勉学よりも就労が主目的となっていることが疑われる外国人がいるということも事実だと思っています。
 出入国在留管理庁といたしましては、元々学びに来るというその目的が正当なものであるかどうかということを見極めるために、入国時あるいは日本語教育機関からの在留資格の変更申請時に所要の審査を厳格に行っているところでございます。また、今後とも更に一層の厳格化を図っていこうと思います。
#92
○小川勝也君 私は、こういう状況を放置したまま、四月一日からの新たな入国管理制度、在留資格の導入は余りにも早過ぎたというふうに思っています。まず今までの問題をきれいにしてからやってほしいと、こうずっと思っていたわけであります。
 しかし、四月一日からスタートしたやつを元に戻せということは、これはなかなか言いにくいわけであります。ですので、今、苦しい中でも御答弁をいただきました。実際に、働くために日本語学校、働くために専門学校、働くために大学に留学、こういう方々は実はまだたくさんいるはずなんです。こういう人たちを、きれいに新しい制度の下に、法律どおり留学は学び、そしてその人たちはいわゆる決められたルールの中でアルバイトをしていただいていいと、こういったきれいなものに戻していこうと私は思っておりますけれども、柴山大臣と長官の簡潔な答弁をいただければと思います。
#93
○国務大臣(柴山昌彦君) 御指摘のとおりであります。
 まず、我々としては早急に、当該問題となっている大学に対する調査を通じ、真に必要な在籍管理を徹底するように指導してまいります。
#94
○政府参考人(佐々木聖子君) 文部科学省の皆さんと御一緒に、今の私どもの審査の厳格化と併せて、何らかの仕組みとしてこの適正化が図れるものがないか、協議をしていきたいと思います。
#95
○小川勝也君 一部報道で、いろいろとその在留資格とか期間とかあって、今度はきれいに留学生を学ばせている大学とそうじゃないところと分けていくのではないかという報道もあります。私は、これは一つの考え方だろうというふうに思っています。
 ですから、結局、留学ビザで来る方は留学のところから退学をすると不法滞在者になるわけでありますので、しっかりその在留資格を確認する頻度を高めるとか、あるいは雇う側、いわゆる資格の切れた方を雇うと今よりもっと罰が厳しくなるとか、もっとお互いの方から適切に管理していく手法などがあるんだろうというふうに思います。
 法務省では今新たな制度を検討しているはずでございますけれども、その方向性についてはいかがでしょう。
#96
○政府参考人(佐々木聖子君) まさにお話のとおりでございまして、適正化のためにどのような仕組みがつくれるか、特にそのときに大事になりますのが、先ほど申しました文部科学省と情報を共有をしていく、そして適正な管理が行われているかということをそれぞれが有する手法で確認をしていくということを検討していこうと思っています。
#97
○小川勝也君 氷山の一角、これは数字が突出していますので非常に目立つわけでありますけれども、先ほども議論されておりましたとおり、ほかの大学や専門学校でも似たようなことが起こっているはずであります。ここは、ここまで大きく報じられたということを奇貨として、しっかりとあるべき姿に戻ることを期待をさせていただきたいと思います。
 大臣、最後ですけれども、この東京福祉大学だけが喉から手が出るほど留学生が欲しいわけではありません。今、少子化をめぐる状況は、外国人の働き手が欲しい、留学生の皆さんにアルバイトをしてもらいたい、コンビニも飲食店も大変でありますけれども、実は、文部科学大臣が所管する私立大学を始めとする法人は、専門学校も短大も含めて本当に厳しい状況になるんだというふうに思っています。
 日本私立学校振興・共済事業団が、これちょっと古いデータでありますけれども、二〇一七年度、六百六十二法人対象に調べたところ、経営困難な状態にあるのが百三法人、あるいはレッドゾーンがもう二・六%十七法人、イエローゾーンでも八十六法人あるということで、大変高い比率で、一五%が経営困難な状況になっていると。そこで、いわゆる機転の利く経営者は法の網の目をくぐっていろんなことを考える中で、留学生、研究生ビジネスというのが今回のことになったと。それで、冒頭申し上げましたとおり、悪いことをやった学校法人は潰してしまえ、これは私も同じ思いでありますけれども、そこには学んでいる学生がいるわけであります。
 ですから、柴山大臣にお願いをしたいのは、これは東京福祉大学だけではなく、全国の学校法人が本当に厳しい状況になっています。ですから、学んでいる学生に本当につらい思いをさせる前に文部科学省から様々なサジェストをして、それは統廃合なり廃業なり、今まさに、今までの文部科学大臣やかつての文部大臣がかつて遭遇したことがない状況にある文部科学大臣が柴山大臣でありますので、道なき道を自分で切り開いていく、そのお立場を私は考慮させていただいて、大学のソフトランディングについてお願いをしたいというふうに思います。
#98
○国務大臣(柴山昌彦君) 今最後に御提案をしてくださったように、これだけ経営が難しくなっている環境の中で、大学の連携、統合の促進ですとかあるいは経営力の強化に向けた方策、こういったことを考えることがこれまでになく求められております。
 私立大学における例えば学部単位での事業譲渡の円滑化ですとか、経営困難な場合の撤退を含む早期の適切な経営判断を促す指導の実施が、昨年十一月に取りまとめられた中央教育審議会の答申においても提言をされております。文部科学省といたしましては、この答申を受けて、今申し上げた学部単位での事業譲渡の円滑化のための制度整備を進めるとともに、平成三十一年度からは、経営指導のための新たな財務指標を設定をして、経営改善に向けた指導を強化することとしております。
 そして、これらに加え、日本私立学校振興・共済事業団における事業譲渡に関する必要な情報の収集、提供などを通じた私立大学の連携、統合の支援を進めるとともに、また今般国会に提出をさせていただいております私立学校法の改正案において、大学を設置する学校法人に対する中期的な計画の作成を義務付けることなどを通じて、私立大学の経営力の強化も促していきたいと考えております。
#99
○小川勝也君 学んでいる学生が泣かないようにお願いをしたいというふうに思います。
 そして、先ほど申し上げた、留学生の資格でアルバイトをしている人たちが退学をした途端、不法滞在になります。そして、お金を幾ら持って帰るか分かりませんけれども、不法滞在として追われる立場で働いて本国に帰ったときに日本がどんな思いの場所になるか、しっかりと我々はそのことに思いを致して、留学に来る皆さんも働きに来る皆さんも日本はすばらしいところだともっと思っていただいて帰ってもらえるように努力をしていきたいと思います。
 ありがとうございました。
#100
○矢田わか子君 国民民主党・新緑風会の矢田わか子です。
 今日は、中高年を含めた引きこもりの対策強化についてからお聞きしていきたいと思います。
 今年、内閣府が、四十歳以上の中高年の引きこもり、全国的な実態調査を行いました。資料一を御覧ください。三月末には、六十一万三千人と推計した報告書を発表されております。一方で、十五から三十九歳の二〇一五年時点では五十四万一千人と推計をされておりまして、引きこもりの人数は合わせて今や百十五万人ということになります。
 引きこもりの原因、様々あると思いますけれども、資料にもありますとおり、退職や離職、職場の人間関係、いじめなどを原因とする不登校などの問題、あるいは精神疾患を含む病気など、個々の事情、様々であります。NPOなどと連携しましたきめ細かい対応や時間を掛けた対応が必要だというふうに思います。現在、全国に七十五か所のひきこもり地域支援センターが設置されておりますが、本人や家族が相談しやすい窓口の整備、専門スタッフの充実なども求められております。
 これまでの引きこもり対策のまず予算の推移、それから成果、そして今後の重点施策などについて、厚労省からお伺いしたいと思います。
#101
○政府参考人(八神敦雄君) お答え申し上げます。
 まず、予算ということでございます。予算につきましては、困窮の補助金全体の内数になるので、この部分がという形での出し方はしてございません。対策全体について現状を申し上げます。
 厚生労働省におきましては、四十歳以上の方も含めまして、引きこもり支援のノウハウを有するひきこもり地域支援センターにおきまして、平成二十九年度ですけれども、年間延べ約十万二千件の相談を実施をしてございます。また、生活困窮者自立支援制度による包括的な支援や直ちに就労が困難な方への就労に向けた支援等を行ってきてございます。
 このような取組に加えまして、引きこもり状態にある方あるいは引きこもり状態にあった方の年齢ですとか個々の状況に応じました多様な社会参加や就労の実現に結び付きますよう、生活困窮者自立支援制度の就労準備支援事業というのがございます。これにおけます訪問支援などにより早期から個別支援を重点的に実施するですとか、地域若者サポートステーションとのワンストップ型支援の新たなモデル事業を実施する、また、先ほど来のひきこもり地域支援センターによる市町村へのバックアップといった機能を強化、充実をする、市町村による引きこもりの早期発見や支援につなげるための居場所や相談窓口の拠点づくりの推進と、こういった取組を開始しております。
 こうした引きこもり状態にある方等への支援にしっかりと取り組んでまいりたいと、このように考えてございます。
#102
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 労働力人口の減少による人材の不足、深刻化しております。すぐに高齢者や女性の活用ということが言われたり、今、身障者の活用も言われており、四月から外国人材の受入れ、外国人も活用しようということではあるんですけれども、まずは日本人でやはり働ける方にしっかりと後押しをして働いていただくということが大事なのではないかというふうに思っております。
 そういう観点から、一億総活躍、これ旗は下ろしていないと思いますので、そういう観点から、是非、宮腰大臣、今後どのようにこの対策、それから、やはり内閣府に宮腰大臣がいらっしゃるということは省庁間の連携を図るということでもありますので、その辺りのお話を聞かせていただければと思います。
#103
○国務大臣(宮腰光寛君) 御指摘のとおり、内閣府では、平成二十七年度の調査において満十五歳から三十九歳までの方のうち五十四・一万人が、また、平成三十年度の調査において満四十歳から六十四歳までの方のうち六十一・三万人が引きこもり状態にあると推計をいたしております。これを合計いたしますと百十五万四千人ということで、一つの県の人口に匹敵するぐらいの引きこもり状態の方々の推計人口ということになります。
 これらの調査結果から、若者だけではなく、中高年を含めたどの年代においても大変に多くの方が困難を抱えているものと認識をいたしております。
 こうした引きこもり状態にある方々が社会とのつながりを回復し、それぞれが活躍できる場を見付けることができるよう、本人の状態に応じたきめ細やかな支援の充実に関係省庁と連携して政府全体で取り組んでいきたいと考えております。
 具体的には、引きこもり全般に対する支援、不登校の子供、若者に対する支援、若年無業者に対する支援、あるいは高校中退者や進路未決定卒業者に対する支援、こういう支援について、厚生労働省、文部科学省あるいは法務省とも連携を取りながら、しっかり政府全体で取り組んでまいりたいというふうに考えております。
#104
○矢田わか子君 宮腰大臣、ありがとうございます。
 御本人も好きでずっと引きこもっているわけでないと思いますし、苦しんでいらっしゃると思います。あわせて、御家族も苦しんでいらっしゃる。八〇五〇問題、もう社会的な問題です。今は年金や、今もし仮に遺族年金等で何とか生活しているような方でも、親が亡くなったらどうするんだろうというふうな問題ももう顕在化してきております。全国で七十五か所で足りるんだろうかという気がしてなりませんし、かつ、今、ホームページ等を見ると、この引きこもりを何とかサポートしますというのが事業化しているというふうな、そんな状況もあって、いろんなお会社が事業として、三時間六万円で面倒見ますよみたいなことをPRしている会社まで出てきています。
 やはりここに私は予算をきちんと配分する中で、成果管理と言うと言い過ぎかもしれませんが、一体何人の方が地域の方々のサポートの下でもう一度社会の中でまず認知をしてもらい、自分の存在意義を感じて、そして就職していくというふうな、多分皆さんも認められたいというふうな思いがあるし、誰かに自分が必要とされているという、そういう実感が得られれば社会参画が進むんじゃないかというふうにも思いますので、いま一度、そういう強化の取組をお願いしたいと思います。
 そして、柴山大臣にも、是非、小さい頃から不登校の方が、ここの資料にもあるとおり、そのまま引きこもるというケースも年々増加してきておりますので、何らかの要因で学校に行けなくなった方にも、フリースクールの充実等、早い時期にとにかく社会とつながりを持ち続けるという、そういう仕組みづくりを御要請申し上げておきたいと思います。よろしくお願いします。
 続いて、ものづくりの教育について、柴山大臣にお聞きしていきたいと思います。
 ものづくりの政策というのは、経産省と厚生労働省、文科省、三省共管でありますが、特に今日は教育の部分についてお伺いをします。
 今日、科学技術の進歩や産業構造の転換、若者の職業意識の変化などによって工業科を置く高校が減ってきているということで、昨年時点で五百三十校、生徒数が二十四万六千人ということになっておりまして、この二十年で三〇%以上減少しているということになります。この背景には、大学進学率の上昇を背景に、工業技術の学びの場が高校、高専から大学にシフトをしているという事情もあると思われます。
 さらに、工業高校については、関係者より様々な課題が指摘されております。例えば、一つ目に、新たな製造技術、科学技術に対して学校のカリキュラムがやっぱり対応できていないということ、二つ目には、実習のための機械とか設備のメンテナンスが十分でないということ、三つ目に、企業などのインターン、現地実習が困難になっている状況、四つ目には、教員の研修体制が不十分等が挙げられております。
 こうした課題について、都道府県に任せるのではなく、予算的な措置を含めて国としての対策が必要だと思いますが、まずこれまでの取組についてお聞かせをいただければと思います。
#105
○国務大臣(柴山昌彦君) 先ほど御指摘になられたように、専門高校が減ってきてしまっているという事態を我々としては強く懸念をしております。
 工業高校では、実験、実習を重視したいわゆるものづくりなどの実践的な教育を通じて、今求められている高度の知識や技術、技能を有する人材を育成しております。我が国のものづくり産業の発展に極めて大きな役割を果たしているということをこの場で強調させていただきたいと思います。
 そこで、平成三十年三月に改訂した新高等学校学習指導要領、これ平成三十四年からの施行になるんですけれども、工業の教科目標にものづくりを明記いたしました。その趣旨を一層明確化をさせていただきました。
   〔委員長退席、理事西田昌司君着席〕
 また、文部科学省では、先進的な卓越した取組を行う専門高校をスーパー・プロフェッショナル・ハイスクールという形で指定をさせていただいたり、地元企業の熟練技術者や企業と共同して最先端の高度な知識、技術を学ぶなどの取組を支援し、その成果の普及を図っていたりしております。
 今後とも、工業高校におけるものづくり教育の充実にしっかりと努めてまいりたいと思います。
#106
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 企業で採用をしている、私もそういう経験があるんですけれども、そういう方々にお話を聞くと、やっぱり今、工業高校自体が減ってきて、たくさん優秀な人材採りたいと思ってもなかなか採れないような実態になっています。
 高専も、いろんな、今、例えば設備開発なんかでもICTを活用した生産管理工程を組んだりとかということもあるので幅広く学んできた人たちを採りたいと思うわけですが、なかなか高専も予算がない中で一つの大きな設備投資に、教材に投資をしてしまうと、ほかの昔ながらの旋盤とかフライス工とか、そういうようなものについては設備更新できないとか、様々な課題が横たわっておりますので、是非ともきめ細やかに見ていただきたいと思いますし、また、できれば民間企業との連携とか、実際に実習で受け入れてと言ったら受け入れてくださる企業もあると思いますし、若しくは退職された技術者とかOBでやっぱりすごいスキルというのか技能を持っていらっしゃる方がたくさん今いらっしゃいますので、そういう方々だったら、是非将来の子供たちに、是非担う子供たちに教えてくれと言ったら喜んでボランティアでも僕らやるよというような声もありますので、そういう方々の教育の場での活用も含めてお取組をいただければと思いますので、御要請を申し上げておきたいと思います。
 続いて、こうしたものづくりというものをもう少し活性化していくという観点から、コンテストの活用についてお話をしたいと思います。
 若い人は、やっぱりものづくり産業に対する関心を高めてもらいたいという気持ちがあります。将来、技術者や技能者として活躍してもらうためには、そうした各種ものづくりに関するコンテスト等の活性化が一つの大きなインセンティブ効果になるのではないかと考えております。
 よくテレビでは高専の方々に対するロボットコンテストとか大々的に行われていて、私の息子なんかももう食い付いて見ているんですけれども、ああいったものをもう少しPRしていくということで考えたときに、ものづくりの方も中央職業能力開発協会が主催する二十歳以下の方を対象とした若年者ものづくり競技会というものがありますし、全国の工業高校の校長協会が主催する高校生ものづくりコンテスト全国大会なるものも実は毎年開催をされています。
 資料二に、ちょっと皆さんにも見ていただこうと思って、大会の様子の写真を掲載させていただいたんですけれども、本当に多くの若者が熱心にものづくり技術を磨いていく姿には感動するものがあります。
 こうした大会をより広くやっぱり宣伝をして、我が国のやはりものづくりの継承、発展に寄与することを皆さんにもやっぱり使命感を持って是非チャレンジしてほしいんだというメッセージを私は出していくべきだというふうに思いますが、見解を文科省と厚労省よりお願いしたいと思います。
#107
○国務大臣(柴山昌彦君) 今、資料の写真で二枚お示しをいただいておりますけれども、左の若年者ものづくり競技大会には我々文科省も後援をさせていただいております。参加者数は約四百四十五名ということでありまして、様々なメカトロニクスなどの競技職種が参加をされているということで、大変有意義だと考えております。こちらは、主催者は厚労省ということですので、厚労省の方から御説明をいただきたいと思います。
 続いて、右側の高校生ものづくりコンテスト全国大会、先ほど、ロボコンについてもおかげさまで御紹介いただきましたけれども、先日、私、ロボコンのNHKの中継の場にも同席をさせていただきました。本当に感動的でありましたし、おっしゃるとおり、これから子供たちがああいう番組を見ることによって本当に技術のすばらしさ、貴さというものを感じ取っていただければというように思いますが、この高校生ものづくりコンテスト全国大会については、主催は公益社団法人全国工業高等学校長協会、そして後援が私ども文部科学省ほかで、対象者は高校生なんですけど、参加人数は実に二千八百十五名に及びます。
 この全国大会などで高校生が技術を競い合い、高め合う姿を小中学生が直接目にすることによってものづくりに対する興味や関心を高めていくということが次の時代を担うものづくり人材を育成していく上で大変有効なものと考えておりますので、どうすればより普及啓発ができるのかということを関係団体等とも連携をして検討していきたいと考えております。
#108
○政府参考人(山田雅彦君) お答えします。
 厚生労働省においては、若年技能者の裾野拡大を図るため、工業高校等で技能を習得中である原則二十歳以下の学生を対象とする、御紹介いただいた若年者ものづくり技能競技大会や、もう少し年齢の範囲を広げた青年技能者を対象とする技能五輪全国大会を毎年開催しております。
 こうした技能競技大会の実施に当たっては、若年者への技能への興味、関心を高めるために、開催地の自治体の協力も得ながら、小中学生による大会の見学を実施するほか、ものづくり技能を分かりやすく紹介する動画コンテンツの活用、それから、ものづくりの技能を実際に体験してもらうイベントなどを実施するなどの取組をしておりまして、今後更にそうした取組を充実させてまいりたいと思います。
 また、現在、我が国は青年技能者が競う唯一の世界レベルの大会である二〇二三年技能五輪国際大会の日本への招致、これは愛知県で行われる予定にしておりますけれども、に取り組んでいるところであり、国際大会の開催を通じて、これも広く国民に技能に対する関心を高めていただけるように、招致の実現に取り組んでまいりたいと思います。
#109
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 技能五輪、私も企業の中でそこに向かって一生懸命技能を磨く若者たちをたくさん見てきましたし、それに対して企業も後ろ押しをして、道場までつくって技能を磨くような、そういう研修システムを持っていらっしゃる企業もたくさんあります。でも、地味なんですよ、ほとんど目立たなくて。国会議員の先生にも一度技能五輪見に行きませんかと声掛けたら、そんなのあるのと言われたことがすごく私ショックで、そういうふうなものもやはり推奨して皆さんで盛り上げをしていく、ものづくり日本ここにありということを示していくために、そういう宣伝も含めたお取組を是非ともお願いを申し上げたいと思います。
 愛知大会でのことはお聞きをしておりまして、以前、二〇〇七年に沼津で技能五輪をしたときには、もう文科省が通達というか出して、皆さん、小中学生も見に来なさいということで多くの学生の皆さんもそこに集まったというふうにお聞きをしております。是非とも、次の愛知大会に向けても、そういう推奨を文科省の方からもお願い申し上げておきたいと思います。お願いします。
 続いて、教育費の問題に少し話を変えたいと思います。
 今、先週から、子ども・子育て支援法の審議が国会審議入りをしまして、改正に向けて話が進んでおりますが、この改正はどうしても幼児を抱える家庭への経済負担を軽減するというところが焦点となっていると思いますけれども、実際、教育費で一番大きな負担を強いられているのは、調べたところ中学生であります。
 資料三と四をお配りをいたしました。学校で掛かる経費の一覧ということになりますけれども、資料三、学習費総額の推移ということで、公立の小学、中学、高校を並べたものです。そして、次の資料四が、実際に子供の学習費として塾以外で小学、中学生でどれぐらい掛かっているかというものなんですが、見ていただいたら分かるとおり、中学生では年間十八万円、学校で掛かる経費だけでもです。これは、当然、塾とか何も入っておりませんので。学校の給食、それから通学をするときの制服等、それからクラブ活動費、それから、これが驚くことなんですが、副教材費という、私も息子が小中学校のときにこれだけ、ドリルとか無料で配ってくれるん違うのと思いながら、絵の具買わされたり習字道具、笛買いなさいとか、いっぱい来るわけですよ。全部自分たちのもちろん自費払いで買わなければいけないということなので、この平均金額を見れば、中学生で約十八万、小学校で約十万円ほど掛かるようになっております。
   〔理事西田昌司君退席、委員長着席〕
 こうした親の負担についてどのようにしていくのかということなんですが、特に文科省に御指摘申し上げたいのは、学校で着る制服、銀座のアルマーニの制服着なくても、普通の制服でも制服ってやっぱりお金掛かるんですね。靴、かばん、体操着、体育館シューズ、そういったものを全部総額するときに、大体学校が推奨してくるところで買わなければならないみたいな習わしがあります。こんなところで買ったら高いやんと、普通のスーパーで買ったらいいやんと思っても、もう子供らがみんなそこで買うと、自分だけあそこで買われへんわということになって、結局高いものを買わされるような学校現場の慣習的な購買というのがあるわけです。こういったものは、まず改善していくべき。
 制服も、学校指定のところで買うから、お父さんのスーツよりも高いような制服を、すぐ子供なんか大きくなるのに、買い換えなくちゃいけないのに買わされているというふうなことが見受けられて、親にとっては本当に大きなこれ負担になっております。
 大変申し訳ない、ユニクロで全部全国一律で制服作れば、もっとコスト的に安くなるし、文科省が負担することも可能になるかもしれないと思いますので、是非その辺りの御答弁をお願いします。
#110
○国務大臣(柴山昌彦君) 確かに、以前、アルマーニの制服については麻生大臣からも御答弁があったことを記憶しておりますが、制服を含む学用品等についての選定などについては、最終的に校長の権限において適切に判断すべき事柄であります。ただ、文部科学省においては、制服を含む学用品などの購入が保護者の過重な経済的負担とならないように留意することなどについて、各都道府県教育委員会等に通知するとともに、担当者会議などを通じて周知を図っているところであります。
 ちなみに、平成三十年の三月十九日付けで、財務課長、児童生徒課長の通知が学校における通学用服等の学用品などの適正な取扱いについて示しているところであります。
 文部科学省として、今後とも保護者等ができる限り安価で良質な学用品等を購入できるようしっかりと促していきたいと考えております。
#111
○矢田わか子君 通達出していただいたということであれば、この資料も文科省の資料からグラフ化しておりますので、是非追いかけていただいて、過剰なやはり支出を強いるようなことになっていないのかということを是非見ていただきたいと思います。
 特に私が思うのは、義務教育です、学校の場で使う、本当にそこで要るものはせめてやはり無料配付をしないと、例えば、申し訳ありませんが、副教材と言われるドリルとか、そんなのは学校の中で実際授業で使うものなので、買えないということであれば授業に参加をできないわけです。
 私が見た参観日の光景を言えば、やっぱり書道道具なんかは高いです。絵の具も高くて、買ってもらえない子供がいるんですよ。そうすると、授業から置き去りになってしまっているんですね。忘れた忘れたと言うけど、聞いてみれば買ってもらえないわけですよ。そういう子たちは授業に参加することもできない。
 使い回しでもいいです。学校にぼんと三十個置いておいて、それで皆さんどれでも使いなさいでもいいですので、是非、義務教育においては、せめて学習をするための教材は皆さんに行き渡るようなことの工夫をお願い申し上げたいなというふうに思います。
 OECDの加盟国の中でも、子供の教育への配分は対GDP比で日本は最下位だというふうに言われております。是非とも見直しをお願いしたいと思います。
 では、続きまして、少し話の毛色が変わります。公正取引委員会に、優越的地位の濫用への対策強化についてお伺いをします。
 最近、インターネットの通販事業アマゾン、還元ポイントを納入業者に負担させたこと、独禁法の優越的地位の濫用に当たるのではないかと公取の指摘が入っております。
 今日は、その公取について、大規模な小売業において、去年一月に発表されました調査の結果を用いて、優越的地位の濫用が依然として多く発生しているということが報告されています。具体的には、大手のドラッグストアで商品が残ったから返品をするというふうなことや、ホームセンターでは協賛金の負担の要請があったり、若しくはディスカウントストアでは従業員等への派遣の要請があったりというふうなことなんですが、これ、私、二十年ぐらい前に企業で働いているとき、私も大手量販店に研修という名目で家電を売りに行っておりました。研修やから行ってきてと言われて一か月店頭に立ちましたけれども、そういう状況がいまだにやっぱりずっと続いているということでもあります。
 過剰なそうした要請は厳に慎むべきということでこういう調査がやっていると思いますが、依然としてこういう商習慣が残っていることに対しての情報についてどのように対策を打っていくのか、公正取引委員会から御答弁をお願いします。
#112
○政府特別補佐人(杉本和行君) 公正取引委員会といたしましては、御指摘にありましたような大規模小売業者と納入業者の取引につきまして実態調査を行いまして、昨年一月に報告書を公表したところでございます。
 この調査の結果、優越的地位の濫用の規制の観点から問題となる行為、協賛金の負担の要請だとか返品だとか買いたたき、こういったものでございますが、こういったものが一定程度見られました。このため、私どもといたしましては、大規模小売業者の関係事業団体に対しまして本調査の結果を示すとともに、改めて優越的地位の濫用の内容を傘下会員に周知徹底することなどによりまして、大規模小売事業者が取引に関する問題点の解消を図り、業界における取引の公正化に向けた取組を行うよう要請しているところでございます。
 また、この調査の結果を踏まえまして、大規模事業者を対象とする講習会を平成二十九年度には七回、三十年度にも七回実施いたしまして、優越的地位の濫用規制等について説明いたしまして、違反行為の未然防止に努力しているところでございます。
 さらに、三十年度におきましては、優越的地位の濫用として違反行為につながるおそれがあるとして、これは個別に小売業者に対する納入取引につきまして三十七件の注意を行ったところでございます。
 公正取引委員会といたしましては、今後とも、大規模小売事業者と納入事業者の取引実態を注視いたしまして、独占禁止法に違反する疑いのある事実に接した場合は引き続き厳正に対処してまいりたいと考えているところでございます。
#113
○矢田わか子君 ありがとうございました。
 平成三十年一月の調査でこの結果です。是非とも、これ追いかけて、手を緩めることなく、厳正な取引が行われるようにお願いをしたいと思います。
 最後、もう一問だけさせてください。
 人事院の、済みません、方は、また内閣委員会で改めてさせていただきます。
 最後、ちょっと小野田さんの質問とも重なるんですが、今、内閣府の方でいまだずっと行われている件で、青年国際交流費の効果についてお伺いをしたいというふうに思って御用意しております。資料については一枚、資料五をお配りしております。
 青年国際交流事業、これ、平成二十九年度の決算で十三億九千三百万、十四億の支出がされているんですが、そのうち十一億円がこの東南アジア青年の船と世界青年の船という船の事業に行われているんですね。
 大型客船を使って各国訪問して交流するこの青年の船についてなんですが、若い人たちの民間交流を促進し、日本の青年が見聞を広め、日本自らの文化、伝統を見直し、人格形成や人脈の拡大にも貢献するというふうな目的で書かれていますが、これ、もう五十年続いている事業なんですよ、五十年。本当に今の時代に船に乗って各国回ることがどれだけ貢献するのというふうなこと、人材育成に貢献するのかという疑問を持たざるを得ません。これに、しかも十億円掛けています。参加する日本人は四十人ほどです、四十人ほど。各国の方々二百八十人、各地で乗せていくんです。その二百八十人に対しても支出をするわけですよ。だから十億の規模にまで膨れている。
 これ本当にいいのかなというふうなことで、是非、この大きな予算が本当に子供たちの次なるグローバルな視点を養うために生きているのかどうかということを見直しをしていただきたく思っておりますので、ちょっと御要請ということでよろしくお願いしたいと思います。
 ありがとうございました。
#114
○伊藤孝恵君 国民民主党・新緑風会の伊藤孝恵です。
 冒頭、文科大臣に伺います。
 二十九年度決算検査報告書、会計検査院から指摘されておりますのは百四十二ページです。大臣も御覧になったかというふうに思うんですけれども、これ、高校生等奨学給付金制度の不備が指摘されております。
 具体的には、教科書や教材費等の授業料以外の教育費を保護者に代わって高校等が代理で受領し、間違いなく納付できるようにする制度があるにもかかわらず、この代理受領による充当が行われていなかったり制度化すらされていなかったがために、二十六年度から二十九年度までに延べ百九十三人が教育費未納による除籍や出席停止等の学業上の不利益を受けていたというものであります。
 大臣、これ、補助事業者十九府県に対していま一度制度の周知徹底をお願いしたいというふうに思います。これはお願いにとどめます。
 我が子の学びたい気持ちというのをどうか親は無条件に守ってほしいと切に思いますけれども、そうではない場合も現実にはあります。先日、高校生未来会議というのがございまして、そこで出会った青年に教えてもらったのは、大学に行きたいのに親に反対されている場合、奨学金の申込みすらできないという実態であります。
 確かに、日本政策金融公庫の融資は入学・在学者の保護者を対象としておりますし、ろうきんなどのいわゆるつなぎ融資、それを利用する場合も、資金の貸与は法律行為に当たるため、基本的に親権者の同意が求められます。
 彼が言っていたのは、入学さえできれば、あとはバイトでも何でもして授業料は払えるけれども、この入学金がどうしても払えない、この入学金の前倒し支給があったら自分も大学に行けるのにというような悲痛な訴えでありました。
 大臣、この日本の現在の日本学生支援機構が行う奨学金事業というのは、機構法第三条に定める学生等の定義が大学及び高等専門学校の学生並びに専修学校の専門課程の生徒としているため、大学等へ入学前の者を奨学金事業の対象とすることができません。例えば、この学生等の定義に入学予定者というのも加えることによって入学金の前倒し支給は可能になると、そういうふうに考えます。
 と申しますのも、大臣も御対応いただきましたけれども、ランドセル代などの就学援助費も、以前は入学式の前に支給されませんでした。その理由は、法律上、四月一日に入学して以降の子供のことを児童と呼んで、その一日前、三月三十一日までの子供のことを幼児と呼んでいる、その児童にしか支給できないからこれは入学式の前に支給ができないんだというところでした。おかしいですので、この法律上の線引きのせいで必要な人に必要なものが必要な時期に届かない、これはおかしいということで、文科省がそこは是正していただきました。具体的には、学校教育法の要綱の支給対象を児童だけでなく就学予定者も書き加えることで、入学式の前に子供たちに就学援助費を届けられるようになりました。
 あの考え方と同じような考え方ってできないんでしょうか。大臣、いかがですか。
#115
○国務大臣(柴山昌彦君) 先ほども、子供たちのランドセルや制服についてしっかりと支援をしていくべきだという答弁をさせていただきました。
 今委員に御紹介をいただいたとおり、小学校に入学する以前の幼児であれば、これは国が所管をする事項ですので関係要綱の改正ということができるんですけれども、今御指摘のいわゆる入学金の問題については、これは独立行政法人日本学生支援機構法という法律の所管となっております。こちらの学生等の定義がまさしく大学及び高等専門学校の学生並びに専修学校の専門課程の生徒という定義になっておりまして、大学等へ入学前の者はこの奨学金事業の対象から外れてしまうことになります。
 しかし、じゃ、何もしなくていいのかというと決してそういうことではありませんので、文科省から大学などに対して、経済的理由によって就学困難な学生などの入学金に対しましては、例えば、納付時期の猶予ですとか弾力的な取扱いをお願いする通知を発出するとともに、特に国立大学においては、納付が困難な学生には入学金の納付の猶予を明示的に行っております。
 なお、猶予がされない場合であっても、国の教育ローンですとか、低所得者、一人親家庭を対象とした厚労省の無利子貸付金制度などの活用も可能でありますので、こういった制度の周知にも努めていきたいというように考えております。
#116
○伊藤孝恵君 しかしながら、大臣に教えていただいたのは、やっぱりそれって親の判こが要るんですよね。
 今申し上げた、この相談してきてくれた青年というのは、決して低所得家庭の子でも一人親家庭の子でもなくて、いわゆる普通の御家庭に育っているんですが、大学に行くことを反対されていると。それは家庭の中で何とかしろよではなくて、こういった子たちにも入学金さえ前倒しで支給していただければ大学で学ぶことができる、彼らはチャンスをつかむことができるわけですから、法律上の定義でこっちとこっち分けるのではなくて、このたった一文、入学予定者というところを例えば要綱に加えるだけでそういった子たちにも支援の手が回るのであれば是非御検討をいただきたいというふうにお願いを申し上げます。
 次に、片山男女共同参画担当大臣に伺います。
 セクハラやマタハラを始め、あらゆるハラスメントが男女共同参画の推進に悪影響を及ぼすということは共通の認識だというふうに思います。今日は、日本の男女共同参画を最も推進するミッションがある大臣に、また最も推進できるお立場にある大臣に御提案をさせていただきたいというふうに思います。
 今回の閣法では、セクハラに係る法規制として不足が多過ぎるというふうに思います。資料二をまず御覧ください。
 この表は、現行法と閣法、加えて、国民民主党が先週提出いたしました対案の比較表であります。国民民主党案では、男女雇用機会均等法改正案として、国や事業主、労働者の責務を義務化したほか、閣法では概念としてもなかった地方公共団体の責務を義務化したり、事業主が講ずべき措置として相談窓口を明記すること等を盛り込みました。また、フリーランスや就活生に対するセクハラへの措置も検討条項に置き、将来的にセクハラ自体を禁止するために調査研究を進めることについても書き加えました。
 定義しないと禁止もできませんし、禁止をしないとそれ自体の罰則も設けられませんので、まずはやはりセクハラ自体を定義できないんだというような課題感を政府がおっしゃっていましたので、そういったためには、じゃ、調査研究をしっかりとやっていただきたいということも書き加えました。
 また、何よりの違いというのは、この赤囲みにあります不利益取扱いの禁止、つまり、こんな場合の想定であります。資料一を御覧ください。
 例えば、A社の労働者がB社の従業員からセクハラを受けたので、A社はB社に、うちの社員にセクハラするのはやめてくれというふうに申し入れた。すると、B社は報復的にA社との取引を中止。もちろん、理由はセクハラ云々ではなく、例えば納期が遅いとか例えばコストが高いとか、それらしい理由を付けて取引を中止する。
 こういったやはり報復行為というのを禁止しないと、少なくとも抑制する仕組みがなければ実効性がないというふうに思うんですよね。現場で起きているセクハラに対応したものにしたいのであれば、報復行為を行わせない、ここが肝だというふうに思います。この黄色い矢印、そこにバッテンというふうになっていますけれども、こういった報復行為を行わせない、ここが何よりの肝だというふうに思います。
 国民民主党案では、このA事業者とB事業者間に、厚生労働大臣、具体的には都道府県労働局長を経由して措置を求めたり、また指導、勧告することによって、自由競争を妨げず、かつ報復的な不利益取扱いを防ぐことがある程度できるというふうに考えます。
 抜け漏れを防ぐこういった案について、大臣、この提案はいかがでしょうか。
#117
○国務大臣(片山さつき君) 委員の御指摘の趣旨、よく分かります。私も均等法ができる前に就職した世代でございますから、もう本当に、リアルな部分ではいろいろなものが目に浮かぶんですが。
 御指摘のとおり、今般の均等法の改正法案、閣法では、自社の労働者が他社の従業員からセクハラを受けた、他社にセクハラ防止の措置の実施を求めた場合に他社から報復を受けることを防止するという直接の規定は置いてはありません。実際、労政審の方でそこまでの議論を細かくしてもいなかったというようなことも漏れ聞いてはいますが、事業主に対して、他社からセクハラ防止に関する措置の実施について必要な協力を求められた場合には、これに応じる努力義務は設けるということにはなっているわけですね。多少確かにソフトかもしれません。
 また、委員が御指摘の、たくさんの御指摘いただきましたけれども、自社の労働者が他社の労働者等からセクハラを受けた場合の相談に応じる等の措置義務の対象となることを厚労省の指針においては明確化すると、これはなっています。ですから、同じような気付きはあったんですけれども、結局そういうところに今はなった形で閣法としてお願いをしているということですね。
 セクハラがいかに重大な人権侵害であって、この男女共同参画社会の形成を大きく阻害することであるかということにつきましては、恐らくこの場にいらっしゃる皆さんの間でそごはない話だと思います。あとは、企業社会、様々な実態も含めて背景事情がある中に、その裁量の中に置いておくのか一律に規制をするのかと、そういった部分のことがある程度あるやにも思いますが、いずれにしても、御趣旨を踏まえ、やりたいこと、やるべきことは根絶でございますので、そういった気持ちで進んでまいりたいと、かように考えております。
#118
○伊藤孝恵君 大臣のおっしゃるとおりです。根絶というのをしていくために、やはりこの程度の法整備ではILOのセクハラ防止条約の批准は難しいんじゃないかなというふうにも思いますし、今御答弁にもありましたけれども、確かに閣法では、紛争調停委員会が出頭を求め、意見を聴くことができる対象を拡大するなどというのも盛り込まれているんですけれども、またこれに応じた場合の不利益取扱い禁止も明確になっていないんですよね。
 加害、被害関係が例えば親会社と子会社だった場合に、そこに本当に組織的隠蔽は起こらないのかですとか、従業員が三人で、セクハラ加害者が社長、そして被害者が相談したいと思ったときにその相談窓口が総務兼経理の妻だった場合なんというときはどうするのか。大いにあり得る状況の想定というのが余りにもないんですよね。
 そして、加害者、被害者の対象についても、労働者、求職者のみならず、例えばボランティアですとか我々議員とか候補者とか、今、統一地方選後半戦始まっておりますけれども、そういった方々、票ハラスメントなんという言葉も今ネット上をにぎわしております。そういった人たちにも、働く場所全てに目配りをしていかなきゃいけないというふうに思います。
 そして、やっぱりセクハラ自体の禁止規定を置かねばならないというときに、罰則のある規定が難しいと、現段階では難しいというのであれば、まずは民事で禁止する方法、例えば損害賠償請求の根拠となる禁止規定等を検討するなど、早急にしていかなければいけないんじゃないかというふうに思います。
 今この質問を大臣にしたいんだというふうに言ったら、これは厚労省管轄なのでやめてくださいなんというふうに最初言われたんですが、それはやっぱり違うというふうに思うんです。やっぱり大臣は今本当に大事な椅子に座っていらっしゃるというふうに思うんですよね。
 IMFのラガルド専務理事は、日本の実質GDPは現状のままだと四十年後には二五%低下するというふうに警鐘を鳴らしております。その経済鈍化を避ける道は、まさに男女共同参画、企業の女性のエンパワーメントですとか男女賃金の格差解消、過剰残業への対策の実行をすれば、このマイナス影響というのをはね返して、逆に実質GDPを一五%上昇できるというふうに予測されていらっしゃいます。
 大臣は男女共同参画推進の専任の閣僚でございますので、この縦割りのものを乗り越えて、この抜け漏れだらけの閣法についても是非御意見を積極的に言っていただきたいなというふうに思います。
 さて、片山大臣、男性の育休についてはどういうふうにお考えでしょうか。
#119
○国務大臣(片山さつき君) お答えいたします。
 まさに、この夏に向けて様々な指針を、こういった皆様からの御意見、お叱り含めて作っていく過程に我々あるんですが、その中で非常に大きなポイントの一つでございます。
 女性活躍推進のためにはやはり男性も協力しなければ駄目だということを今日さる場所でOECDのグリア事務総長から直接私言われまして、IMFでも世銀でもOECDでも同じようなことを言われているわけですけれども。
 率直に言って、第四次男女共同参画基本計画においても、成果目標を設定し、取組を進めるということになっておりまして進めているんですが、取得率は上がってはいるんですがまだまだ低いんですね。国家公務員でも最新値で、二十九年度ですから最新値といってもちょっと古いんですが、一〇・〇で、目標値は一三ですから、それに類してほかのものもみんなそうでございます。また、長さの問題とかもあるわけで。
 経済界の中には育児休業を広げる経営者の会のようなものもあって、これはなかなかエンパワーされるいいお話で、しかもどんどん広がっており、そういった企業のイメージが上がっているということも事実で、そういういい環境もあるんですけれども、見える化ですね、例えば、公務員につきましては我々の所管ですから、男性公務員の育児休業取得率を市区町村別に示して見える化して、これでどうですか、恥ずかしくないですかというようなことが起きるようにはしてきておりますが、さらに、まだまだ目標にちょっと難しい、特に地方公務員、民間企業においては国家公務員以上に数字が離れておりますから、こちらの方がボリュームマーケットですから、六月に向けて、今日国会での御議論も踏まえて頑張ってまいりたいと、かように思っております。
#120
○伊藤孝恵君 私も、働いている企業は、実は男性の育休が義務化されておりました。一年目、非常に文句があったんですね、義務って何だと。ただ、女性の管理職が確たる意思を持って義務化をしました。二年目どうなったかというと、文句がなくなったというか、コミュニケーションが、取る取らないがなくなるわけですね、どのぐらい取るしかないわけですから、コミュニケーションが。非常にそれで浸透していった。やっぱりある人のある強い意思でもって変わっていったというのがございます。
 今大臣にも触れていただきましたけれども、資料三から五には、民間企業と国家公務員、それから地方公務員の男性育休取得率です。見ていただきたいのは、やっぱりその期間ですね。
 例えば、民間企業の男性育児休業取得率が五・一四%になったなんてよく政府は誇っておりますけれども、その実、一か月未満が八三・一%、更に詳細を申し上げますと、五六・九%が五日未満のいわゆるなんちゃって育休なんです。育休カウントしていただいたら困りますよね、五日未満の方々。一緒に子供を育てるコペアレンティングスタイルの基礎というのは、この時間でつくるなんというのは不可能だというふうに思います。
 ちなみに、国家公務員は詳細な日数把握していないんだそうです。〇・二から一か月というのが四七・三%というだけ。地方公務員に至っては、このグラフのみ、六か月以下が七九・三%というデータ以外取っていないそうです。
 これ、大臣、関心低過ぎるというふうに思うんですよね。どのくらいの期間どれくらいの男性が休業して、その結果どんなメリットがあったか、デメリットがあるのか、定性、定量で調査をしないと、例えば男性育休を、じゃ、いざ進めようというふうになったときに、例えば育児・介護休業法なんというのを改正しようとしたときに政策決定のためのエビデンスがないわけです。だから、こういうものはちゃんと取っていただきたいなというふうに思います。
 時間がないので、最後に宮腰少子化担当大臣に伺いたいというふうに思います。
 女性の働き方が多様化をしております。特にフリーランス等の働き方は、企業に属する労働者ではないことから、出産や育児、介護など、休暇や所得保障がございません。具体的には、出産手当金及び育児休業給付金の給付や社会保障料の免除がありません。そのため、フリーランス協会等が実施した調査では、フリーランスで働く女性のおよそ四五%が産後一か月以内に仕事に復帰しているという実態が明らかになっております。
 たとえ企業に勤めていてもフリーランスで働いていても、同じ女性の体です。フリーランスの女性の体は丈夫で産後の肥立ちがすこぶるいいわけでもございませんし、フリーランスのママから生まれた子供は母乳を飲まなくても大丈夫というわけでもないんですから、そういった部分で母体保護、授乳権の確保というのは女性全てに傘を掛けるべきだというふうに思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
#121
○国務大臣(宮腰光寛君) フリーランスにつきましては、明確な定義があるわけではありませんけれども、雇用関係によらない働き方、自らの持つ技術や技能、スキルをよりどころに、組織に属さず個人で活動する等の解釈があるところであります。
 その上で、労働基準法が適用されないいわゆるフリーランスの女性については、出産育児一時金、子供向けの医療費助成及び児童手当の制度を利用することができます。しかしながら、他方で、産前産後の休暇期間の決まりがなく、企業の社会保険にも加入できないため、出産手当金の支給は受けることができません。
 なお、平成三十年十月より、厚生労働省においては、雇用類似の働き方に係る論点整理を行いまして、その保護等の在り方について検討を行うため、雇用類似の働き方に係る論点整理等に関する検討会を開催し、今、論点整理を行っているというふうに承知をいたしております。
#122
○伊藤孝恵君 日本はILOの母体保護条約を批准しておりません。その第一条にはこう書いてあります。この条約の適用上、女性とは、いかなる差別もなく全ての女子をいい、乳児とは、いかなる差別もなく全ての乳児をいう。
 今回の女性活躍推進法改正でも、法制化には結局踏み込んでいただけませんでした。ほかにもやっぱりアプローチって、女活法で是非踏み込んでほしかったですけど、ほかにもアプローチあると思うんですよね。例えば、少子化社会対策基本法の第二章の基本的施策において、例えば国に対して産前産後に働かないことを可能にするための施策を講ずることを義務付けるなり、新たなプログラム法を制定するなり、あらゆる手段を講じて、この国を少しでも産みやすい国に変えていただけるよう政治家が知恵を絞っていかなきゃいけないと、大臣には特に一番汗をかいていただかなきゃいけないというふうにお願いを申しまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#123
○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子です。
 まず、幼児教育に関連して質問をいたします。未就園児の対策についてです。
 本年三月、北里大学から報道発表された調査研究によりますと、三歳、四歳児時点で保育園、幼稚園、認定こども園に通っていない未就園の要因として、低所得、多子、外国籍など社会経済的に不利な家庭や、発達や健康の問題を抱えた子供が多い傾向が明らかになったとされております。
 この調査の対象となった時期は少し前になりますので、これまで実施してきました住民税非課税世帯の一人親世帯、また多子世帯における第二子の幼児教育の無償化、低所得世帯の保育料減免制度、そして本年十月からスタートする幼児教育無償化により経済面での支援は大きく進み、経済的理由による未就園の改善に向かうと推察されます。また、平成二十九年度には医療的ケア児保育支援モデル事業が実施され、続く平成三十年度、三十一年度も予算が拡充されてきております。
 まだ十分とは言えないかもしれません。しかし、この問題の改善に向けて取組が進められてきているものと考えますが、政府の認識を伺いたいと思います。
#124
○国務大臣(宮腰光寛君) 子ども・子育て支援は、貧困、家族の状況、障害等の事情により社会的な支援の必要性が高い子供やその家族を含め、全ての子供や子育て家庭を対象として実施いたしております。
 具体的には、安倍政権におきまして、平成二十六年度以降、低所得者世帯や一人親世帯、多子世帯を中心として幼児教育無償化の段階的な実施に取り組んだところでありまして、さらに、本年十月からは、三―五歳の子供たちの幼稚園、保育所、認定こども園等の費用を無償化するとともに、ゼロ歳から二歳までの子供については住民税非課税世帯を対象として無償化することとしております。
 また、障害児等の特別な支援が必要な子供につきましては、円滑に教育、保育を利用できるよう、市町村があらかじめ地域における特別な支援が必要な子供の人数や施設における受入れの状況について可能な限り把握し、必要な調整を行った上で教育、保育の提供体制を確保することとしております。
 さらに、今年度から、外国人の子育て家庭が教育・保育施設等を円滑に利用できるよう、市町村が実施する利用者支援事業における多言語対応を促進をいたしまして、外国人の子育て家庭からの相談の受理や子育て支援に関する情報提供等の取組を推進することとしております。
 こうした取組を含めて、今後とも、一人一人の子供が健やかに成長することができる社会の実現に向け、全力を尽くしてまいりたいと考えております。
#125
○竹谷とし子君 ありがとうございます。
 一歩一歩着実に進めてきているものと認識をしておりますが、一方で、全ての子供が質の高い幼児教育を受けられるように、今後も不断の取組が必要と考えております。
 今回無償化の対象とならない、幼稚園としての認可を受けていない類似施設が私の地元東京に複数ございます。認可はされていませんが、地域で重要な役割を果たし、自治体が定めた一定の基準の下で支援を受けてきた施設であります。障害があるなどの理由で認可の園に受け入れてもらえなかった子供の受皿になっているという場合もあります。
 いわゆる幼児教育類似施設には多種多様なものが存在するとの理由で、一律に今般の幼児教育無償化の対象となっていないということについては理解をしております。しかしながら、いわゆる幼児教育類似施設の中でも、地域において重要な役割を果たし、そして自治体が定める基準を満たしているものについては、今後国においても何らかの支援を検討すべきではないかと考えます。政府の見解を伺いたいと存じます。
#126
○政府参考人(永山賀久君) 今般の幼児教育の無償化の対象範囲は、法律により幼児教育の質が制度的に担保されました幼稚園、保育所、認定こども園を基本としながらも、待機児童問題により認可保育所に入れなくても、入れない方もいらっしゃることから、代替的な措置として認可外保育施設等も対象としております。
 その際、御指摘ありましたとおり、いわゆる幼児教育類似施設でございますけれども、法令上の定めや基準等がございませんで多種多様なものが存在するということで、設置形態等も施設によって様々でございまして、これらの施設を取り巻く地域の状況も様々であることから、全国共通の基準になじむものではないと考えておりまして、一律の無償化の対象とすることは困難であると考えておりますが、他方、それらの施設の中には、これも御指摘ありましたとおり、地域や保護者のニーズに応え重要な役割を果たしている、そういったものもあると承知をいたしております。
 そこに通う保育の必要性のない子供の保護者負担軽減の在り方については、まずは各自治体において御検討いただきたいと考えておりますけれども、その上で、今般の無償化においては自治体独自の取組と相まって子育て支援の充実につなげていくことが重要であるため、地域や保護者のニーズに応えて重要な役割を果たしていると自治体が認めるものに対しては、関係府省と連携しつつ、国と地方が協力した支援の在り方について検討しているところでございます。
#127
○竹谷とし子君 是非進めていただきたく、よろしくお願い申し上げます。前向きに検討していただいて、支援の対象として救われる園が多くなっていくように願っております。
 続きまして、子供の貧困対策に関連して伺います。
 子供の将来が生まれ育った環境によって左右されることがないように、貧困の状況にある子供が健やかに育成される環境を整備するとともに、教育の機会均等を図るために、子供の貧困対策を総合的に推進するため、二〇一三年六月に子どもの貧困対策の推進に関する法律が成立し、政府は二〇一四年八月、子供の貧困対策に関する大綱を閣議決定しています。この大綱では、子供の貧困対策を総合的に推進するに当たり、関係施策の実施状況や対策の効果等を検証、評価するために全部で二十五の指標を設定し、その改善を図ることになっています。これらの指標が改善しているものもあることは一定の評価をしていますが、理念の実現にはまだまだ遠い状況であり、改善を図っていかなければならないと認識をしております。
 一方で、子供の貧困対策としては、先ほど申し上げました保育園、幼稚園の利用者負担額の軽減以外にも、例えば児童扶養手当に関しては、第二子以降の加算や支給対象世帯の所得制限の引上げ、支払回数の増加など、充実、拡大を図ってきました。また、平成二十九年度からは、経済的困難により進学を断念することがないよう我が国で初めて給付型奨学金事業を開始し、来年度は更に充実、拡大されることになっており、一歩ずつ着実に前進を図っていると認識をしております。
 しかしながら、一方で、超党派子どもの貧困対策議連が沖縄県で行った視察、調査の報告の中で、特に生活に困難を抱える子育て世帯で、手続が煩雑なために支援策を利用していない場合があるという実態があるということを聞きました。書面の作成までサポートをしているという事例も伺いました。
 困難を抱える世帯はもとより、仕事をしながら子育てをする忙しい年代の世帯にとって、手続が煩雑である、また支援のサービスを調べて情報を得るという作業は相当の負担になっています。子供が生まれたら受けられる行政サービス、支援制度にはどんなものがあるのかプッシュ型でお知らせをして、対象となる全ての人が簡単に手続ができて、置き去りにされる人がいないように制度をつくり、漏れなく周知をして使えるようにすることが大切だと考えます。政府の見解を伺います。
#128
○国務大臣(宮腰光寛君) 委員御指摘のとおり、子育て支援に関する必要な情報を提供するとともに、利用のための手続の煩雑さを軽減することは極めて重要であると認識をいたしております。
 現在、未来投資会議の下で、子育てに係る様々な官民のサービスについて、必要なタイミングで必要な情報が、今ほど御指摘のようにプッシュ型で案内をされ、利用者は意思決定のみを行い、煩わしい申込みや手続から解放されるという子育てノンストップサービスの実現方策が検討されているものと承知をいたしております。
 現時点では妊娠から幼児期までの子育てを想定をいたしておりまして、内閣府の子ども・子育て本部所管の児童手当や保育所等の入所手続のほか、医療、健康、一人親支援、障害児支援等の厚労省所管の施策や民間のサービスも含まれたもので検討されているというふうに聞いております。
 今後、関係府省と連携し、行政手続自体の見直しや最適なサービスの在り方などの課題も含め、実現に向けた検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
#129
○竹谷とし子君 ありがとうございます。
 今、未来投資会議で検討されている子育てノンストップサービスの御紹介がございました。非常にこれには期待をしているところでございますが、一方で、先行して行っております子育てのワンストップサービスというものがございます。
 これ各自治体で実施状況を伺っておりますけれども、既に自治体間で差が出てきている、そういう状況もありますので、これから子育てノンストップサービスを実施していくに当たっては自治体間でばらつきが起きないようにということも気を付けて配慮していただきたいと思いますし、今大臣から妊娠期から幼児期まで切れ目のない支援ということがありました。非常に重要だと思います。さらに、幼児期以降も子育てというのは続いていくものだと思いますので、そこも視野に入れて御検討をしていただきたいということを要望しておきたいと思います。
 続きまして、就学援助の自治体間の差について文科省に伺いたいと思います。
 就学援助の自治体の状況については文科省において調査をしているものというふうに認識をしております。ただ、この自治体間にそのサービスに差があるのではないかという現場からの指摘がございました。文科省における実態把握とその取組の状況について伺いたいと思います。
#130
○政府参考人(永山賀久君) 義務教育段階の就学援助につきましては、文部科学省におきまして各市町村の実施状況、これを毎年度調査いたしまして、その結果を公表しております。その調査結果によりますと、各市町村によって確かに対象者の認定基準あるいは支援内容等は様々でございます。
 いずれにしても、それぞれの地域の実情に応じて適切に実施されているものと認識をしておりますが、文科省といたしましては、経済的に就学困難な児童生徒に対し必要な支援が行われることが重要でございますので、全国の実施状況を紹介するなどしまして、各市町村における支援の充実が図られるように促してまいりたいと考えております。
#131
○竹谷とし子君 住んでいる場所によって、自治体によって低所得世帯の子供の学ぶ環境に差が出ることがないように取組をお願いしたいというふうに思います。
 続きまして、高校生等奨学給付金制度において学業上の不利益が生じている事態が会計検査院に平成二十九年度決算で指摘をされている状況につきましては、これは先ほど伊藤孝恵委員の方からも指摘がございましたので、そうしたことへの改善への取組を指摘するにとどめたいというふうに思います。
 次に質問をさせていただきます。
 高校生活を続けることが困難な生徒への支援に関連して、文科省に質問させていただきたいと思います。
 多くの子供が高校に進学するのが当たり前という状況になっております。しかしながら、高校を中退すると就職やキャリアアップにおいては不利な立場になりやすい状況がございます。そのまま貧困になってしまう可能性が高まってしまうという、そういう問題でございます。
 国民全体の所得向上のためにも、個々人の教育機会をしっかりと支援をしていく必要があります。高校を卒業することを希望する生徒に対しては全面的に支援を行い、高校卒業資格が取れるようにしていく必要があります。
 しかし、今の現状では、高校を退学した当事者が高卒資格が必要と認識をしていても、学び直す、そのことへの支援は十分ではありません。高校在籍中は学校の管理下にあり、把握をされており、支援に結び付けられるようなつながりというものが存在していますが、退学をした途端にそれがぷつんと切れてなくなるという現状があります。退学や、また通学が困難になったとしても、高卒資格、高卒認定を取るまで支援する仕組みが求められています。
 平成二十九年に教育再生実行会議で、高校中退者を含め、中卒者の高卒資格取得や就学のための学習相談・支援等、就労、自立に向けた切れ目ない支援を地域全体で行っていく体制の構築を促進、支援することとされています。
 今年度予算では、学びを通じたステップアップ支援促進事業としてモデル事業が始まると認識をしております。これから始まるわけでありますが、しっかりと私もこの事業を応援してまいりたいと思っております。政府の認識を伺いたいと思います。
#132
○国務大臣(柴山昌彦君) ありがとうございます。
 高等教育機関への進学や社会的自立に向けて、高卒資格取得のための切れ目ない支援体制の構築が重要であります。
 今御紹介をいただいたとおり、我々文科省では、平成二十九年度より高校の中退者等を対象として、高等学校卒業程度の学力を身に付けることができるように、学びを通じたステップアップ支援促進事業を実施しておりまして、地方公共団体などにおきまして地域若者サポートステーションですとか、あるいは高校などの関係機関と連携をして、学習相談及び学習支援のモデル構築を行っているところであります。平成三十年度の委託団体、幾つかございますけれども、このうち群馬県、愛知県、大阪府においては平成二十九年度から委託をしております。
 また、もちろんのことながら、中退の未然防止も必要でありまして、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置拡充などによる教育相談体制の充実ですとか、学力向上などを目的とした学習サポートスタッフの配置など、様々な取組を行っております。
 我々といたしましては、今後とも、高校中退予防の施策や高校中退者等に対する支援を強化していきたいと考えております。
#133
○竹谷とし子君 こちらの事業、失礼しました、二十九年度から始まっているということで、三十一年度も行われるということでございますが、地味かもしれませんけれども、私は非常に重要な事業であるというふうに思っております。中学を卒業して高卒資格を取りたいと思っているのに取れない人たちが存在をしている、そしてそれを助けてあげたいという方たちが地域資源として存在をしている、そして足りないのは国の支援であるということであれば、これは本当に惜しみなく支援をしていただきたい、予算を拡充していっていただきたいというふうに思います。
 このモデル事業、私もしっかりと学ばせていただきながら、全国に、ニーズがある全国の各地に広げていけるように取り組んでまいりたいというふうに思っております。よろしくお願いいたします。
 続きまして、通信制高校のサポート校に関して述べたいと思います。
 高卒資格を取得するために通信制高校に通っている生徒も現在多くいらっしゃいます。その中には、サテライト施設と呼ばれるところで学習支援等を受けながら卒業を目指している生徒たちも少なくありません。
 いわゆるサポート施設、サポート校と言われるサテライト施設で行っているこの支援の内容というのは多岐にわたっておりますが、そちらで運営をされている方々にお話を伺いますと、いじめや障害などの何らかの理由でほかの高校に通うことができない、そこで卒業を目指すことが難しい、そういった生徒もサポート校に通って通信高校を卒業することができた、そういうケースもあるということでございます。
 しかしながら、低所得世帯の子供にとっては、その家庭にとっては負担が重い、支援が必要という現場の指摘がございます。しかしながら、このサポート校、サポート施設で行っている支援の内容というのが、学習以外にも生活、メンタル面での支援、また学び直しのほか大学受験の指導まで含むなど多岐にわたりますので、今の時点ではすぐに支援対象とするということは難しいということは、よく文科省ともこれまでも意見交換をしており、認識をしているところでございます。
 今後、私もしっかり実態を調査させていただきたいというふうに思っているところでございますが、文科省の認識を伺いたいと思います。
#134
○国務大臣(柴山昌彦君) 今御指摘になられたいわゆる高等学校等就学支援金制度の対象となる学校についてでありますけれども、今、高校のほか高等専門学校ですとか専修学校高等課程など法律で定められておりまして、今委員が御指摘になられた通信制高校のいわゆるサポート施設などは、これらの課程あるいは施設に該当しない以上は対象となっておりません。
 しかしながら、今おっしゃったとおり、全国には千五百近くあるということは理解をしております。極めて多種多様なものが存在すること、また学校教育法などに基づき設置されているものではないことから、御紹介いただいたとおり、就学支援金の支給対象とすることは困難ということでもありますし、実態把握についても極めて困難な面があるというように考えております。
 ただ、通信制高校に在籍をされているということに着目をいたしまして、当該通信制高校の授業料につきましては就学支援金による支援対象として一定の負担軽減が図られるわけでありますので、引き続き、こうした就学支援金の適正な運用によって通信制高校で学ぶ生徒の負担軽減に努めていきたいと考えております。
#135
○竹谷とし子君 今非常に難しいという状況で、既に約千五百の施設があるということでございます。その把握も確かにそう簡単にはいかない状況であるということもよく認識をしているところでございますが、低所得世帯の子供が、お金がないという理由でそこに行くことができず、そしてほかに選択肢がなく、高卒資格を取得することができないという状況があるのだとすれば、それは何らかの支援が必要であると思っております。しかし、線引きが今非常に難しい状況にあるということはよく認識をしておりますので、私もしっかり現場を勉強して、また御提案をさせていただきたいと思います。
 続きまして、災害救助事務取扱要領に定められる学用品の範囲に関して、こちらは内閣府に伺いたいと思いますが、最初に文科省に質問をさせていただきます。
 昨年、西日本豪雨の被害を受けた地域に行きましたときにいただいたお声でございます。家屋が浸水被害を受けて、その中で子供の制服も浸水したそうであります。豪雨被害というのは非常に臭いがひどいということも伺ってまいりましたが、制服は残っていたけれども、洗っても洗っても臭いが取れない、着用が不可能になったという、そういう状況であったそうでございます。
 災害救助法では、災害により床上浸水による喪失若しくは損傷等により、学用品を使用することができず、就学上支障のある小学校児童、中学校生徒及び高等学校等の生徒には、教科書及び教材、文房具、通学用品が給与対象となっております。運動靴や体育着、これは対象となっているということでございます。しかし、制服は対象となっていないということで、これはおかしいんじゃないでしょうかという被災者のお声を受けた方のお話でございました。
 これについて内閣府に尋ねますと、災害救助法により、災害救助事務取扱要領で制服は対象となっていないということでございます。しかし、通学に必要な用品という意味では、学校で着用を義務化されている場合の制服というのはなくてはならない必要なものではないかと思います。
 先ほど矢田委員の方から、制服が高いという、そういう問題の御指摘がありまして、それも本当にもっともだと思います。一方で、義務化されている以上は、値段が高くて本当に困っているという、そういう状況がある一方で、災害が起きたときにもやっぱりそれを必要と、通学には必要とするわけでございますので、この災害救助法の対象にするべきでないかというふうに思うんです。
 参考までに、必需品かどうかという、そういう判断の参考に、比較のために、就学援助で制服とランドセルが対象になっている理由、これをまず文科省に伺いたいと思います。
#136
○政府参考人(永山賀久君) 義務教育段階の就学援助につきましては、家庭の経済状況にかかわらず円滑に教育を受けることができるようにということで、児童生徒が通常必要とする学用品等に要する経費を市町村が援助をすると、そのうち要保護者については国が経費の一部を補助しているという仕組みでございます。
 このうち、お尋ねの制服につきましては、あるいはランドセルですね、制服につきましては、新入学時において通常必要となる学用品ということでございますので、補助の対象としているということでございます。
#137
○竹谷とし子君 法律は違いますけれども、生徒にとって通常必要とする学用品としてこの就学援助では対象となっているということでございますが、災害救助法では制服というのは対象となっていないということなんです。災害救助法でもやはりこの制服というものを給与品の対象としていくべきであると私は考えます。
 災害救助法が古い法律でありますので、様々改善が必要であると指摘をされていることも、ほかの分野でも指摘をされていることも認識をしているところでございますが、少なくともこの子供に関することについて、学校に通うことについて、子供が必要とするものについては災害時にきちんと、次に災害が起きてほしくはありませんけれども、起きて制服がなくなったときにも給与をされる対象に加えていただきたいと私は思います。内閣府に答弁を求めます。
#138
○政府参考人(米澤健君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、災害救助法の学用品の給与につきましては、災害により就学上欠くことのできない学用品を喪失又は毀損した児童生徒に対しまして、義務教育の遅滞を防止するため、資力の有無にかかわらず、必要最低限の学用品を給与するものでございます。このような制度の趣旨から、一般的には、議員御指摘のランドセルあるいは制服といったものは対象とされていないところでございます。
 また、災害救助法には、被服、寝具その他生活必需品の給与又は貸与という制度もございますが、これにつきましても、災害により日常生活を営むのに最小限必要なものを給与又は貸与し、日常生活に支障を来さないようにするものでございまして、このような制度の趣旨からは、同様に、ランドセル、制服等は含んでいないものでございます。
 いずれにいたしましても、このような災害救助法の趣旨に沿った上で、個別具体の事情を踏まえましてどのようなことができるか、関係自治体からお話があればよく事情を伺ってまいりたいと考えてございます。
#139
○竹谷とし子君 今、済みません、内閣府から、災害が起きたときに自治体から相談があったときには対応を検討すると。ということは、対象とするということを検討するという、そういう意味でよろしいでしょうか。
#140
○政府参考人(米澤健君) お答えいたします。
 災害救助法の法の目的を達成する上で、災害の起こった場合の状況、また個別の被災者の方々の事情、それぞれ様々でございます。私ども、制度を運用する上で、個別具体に即しながら、法の趣旨を達成する上でどのようなことができるかを考えてまいりたいという趣旨でございます。
#141
○竹谷とし子君 どのようなことができるか検討したいというと、やってくれるのかやってくれないのかはっきりしないんですけれども、どういうことでしょうか。
#142
○政府参考人(米澤健君) 申し訳ございません。
 一般論として申し上げますと、先ほど最初に私が御答弁したとおり、制度の趣旨を踏まえて、なかなか難しいということを申し上げざるを得ません。
 その上で、個別の災害あるいは個別の被災者の状況に応じてどのようなことができるか、これは具体的なケースに即して考えていかなければなりませんので、一般的に、やるかやらないかという御質問に対しましては、なかなかお答えすることは難しいということを申し上げさせていただきたいと存じます。
#143
○竹谷とし子君 大変渋い御答弁で、引き続きこれ私も頑張っていきたいと思いますけれども、やはりこの制服が買えないという状況、これは就学援助の対象となっている世帯であればまた対象となると思うんですけれども、災害時にいろんなものがなくなってしまって、それで親に制服買ってというふうに言いにくい、そういう状況にある子供もいるということは容易に想像できるわけで、我慢して、みんな制服着ているのに一人だけ着ていない、着ないで学校に行く、そういう状況がもしあれば本当に残念なことだというふうに思うんですね。
 就学援助の対象になっているのに災害救助法の対象となっていないというのは、本当に、日常生活に支障を来す被服についてはこれ対象になっているということでございますので、制服も日常生活に支障を来すと思うんですね、学校に行く以上。これ、多分幾ら言っても今の答弁はもう決まっているんだというふうには思いますので、もうこれ三回目の答弁は求めませんけれども、ちょっとこれは強く主張をしておきたいと思います。
 文科大臣、お気持ちですね、これ通告はしていないんです、通告はしていないので、すごく難しいかもしれませんけれども、こういう状況があるということについては、答弁求めませんけれども、認識をして……(発言する者あり)聞いてほしいという御意見もございます。いかがでしょうか。
#144
○国務大臣(柴山昌彦君) 災害救助法については、御指摘のとおり、所管が内閣府でありますけれども、率直に、確かに素朴な感情を言えば、就学援助法において対象となるのが必要不可欠な学用品等ということでありまして、基本的には災害救助法の対象と同じものになっているのかというように思いますし、確かに制服がなくても学校に行けるとかいうことは理屈の上ではそのとおりなのかもしれませんけれども、生徒が肩身が狭い思いをするということを考えると、そこは一考の余地はあるのかなというふうに思いますし、あとランドセルについては、運動靴や体操着とかカスタネットとかハーモニカについては対象となっているのに、それを入れるランドセルは対象外というのは、それで本当にいいのかなという素朴な疑問は感じますので、所管外ではありますけれども、内閣府にしっかりと検討していただきたいなということを素朴な感情として持ちます。
#145
○竹谷とし子君 ありがとうございます。
 生徒に寄り添った今御答弁をしていただいたと思います。ありがとうございます。内閣府も難しいことは承知をしておりますが、今国民のこれが総意ではないかというふうに私は思いますので、是非給与の対象としていただけるよう検討をお願いしたいと思います。
 大臣、ありがとうございました。
 続きまして、SNSを活用した若い女性の悩みの相談について質問をさせていただきたいと思います。
 北海道の札幌市でガールズ相談というものを期間を決めて実施をされております。恋愛のことや学校、心と体、家族、仕事や勤務、セクシュアリティー、妊娠などの相談が、一回やる期間というのが二週間ぐらいだそうでございますが、毎回六百件前後の相談が寄せられているそうでございます。多くの若い女性が抱える課題解決に有効であるという事例が報告をされております。
 できるだけ悩みが深刻化する前に、最悪の場合、事件や事故につながってしまう前に相談ができて解決に向かうということは何よりだと思います。電話だけではなくて、若い世代の主たるコミュニケーション手段というのが今SNSになっているということで、SNSを使ったらそれだけの相談が来た、相談のニーズがあるということが明らかになったと私は思います。
 課題は、リアルな支援にその相談をどうつなげるかということではありますけれども、このSNS相談、気軽に相談できることによって、若いうちから困ったことは誰かに相談してもいい、SOSの発信の仕方が日本の子供たちは弱いのではないかという、そういう問題も指摘されています。相談を真剣に聞いてくれる人がいる、そういうことを知るということが様々な問題の深刻化を予防することにつながっていく、社会的意義がある事業だというふうに私は思いました。
 このガールズ相談、これをノウハウを生かしてLGBTの相談というものも行ったところ、二日間実施をして合計六時間というすごく限定された間だったそうなんですけれども、四十六件の相談が寄せられたということでございました。できるだけ問題が深刻化しないうちに、あなたの相談に乗ってくれる人がいるんだよということを発信していくということが非常に重要だというふうに思っております。
 全国の自治体においても女性またLGBTというカテゴリーでSNSの相談事業を横展開をしていく意義というのが非常にあると思いますが、政府の御見解を伺いたいと思います。
#146
○政府参考人(池永肇恵君) お答えいたします。
 委員御指摘のように、SNSを活用することで、若い女性がいつも使い慣れているツールで時間や場所に縛られず気軽に悩みを相談できる、そのことによって問題解決につながる、大変そういった有効な側面があるというふうに私どもも認識しております。
 こちらのガールズ相談、札幌市の男女共同参画センターにおいて行われているものでございますが、内閣府では、都道府県、政令指定都市の男女共同参画センターの管理者等を集めて、国の施策を周知するとともに、センターによる取組紹介や相互の情報交換を行う場を設けております。こうした場を活用して、御紹介の例にあるような好事例の共有や横展開につなげてまいりたいというふうに思います。
 以上です。
#147
○竹谷とし子君 このガールズ相談を震災の後にも、昨年の大きな地震が北海道でありました、その後にも開設をしたそうなんです。そのときに寄せられた相談の中に、私もそんな相談があるんだなということを感じたんですけれども、災害があって、子供さんがいる世帯についてはなるべく早く子供のために保護者が帰るように職場の中でも配慮をし合って、自分は独身だからといって頑張っていた若い女性が、ふと気が付いたときに、もう物すごく張り詰めた中で頑張っておられたんだと思うんですけれども、このガールズ相談に連絡をしてきたということでございます。
 そうした、ほかに家族がいなければ、ほかに子供たちがいるから頑張っている親御さんを応援するために一生懸命頑張って、でも、すごく孤独を感じられた、そういう場合にも相談でほっとすることができる、もしそれがなければ物すごくストレスがたまっていってしまうかもしれない、そういうことにも有効なんだなということを感じたことがございましたので、自殺やいじめに対するSNS相談、これ非常に私たちも取組を促進を後押しをしているところでございますが、問題が深刻化する前に気軽に相談できる、そういったものというのは必要でございますので、横展開に対して周知を図っていくということを今言っていただきましたけれども、予算面でも支援をしていくということも重要ですので、今後検討していっていただきたいというふうに思います。
 最後に、北方領土に関する質問を宮腰大臣に伺いたいと思います。
 北方領土の隣接地域、これは、国後島や択捉島、北方領土の隣接する地域というのは私が生まれ育った地域でもあるんですけれども、根室市、中標津町、標津町、羅臼町、別海町、そこから北方領土が見える。中標津は内陸なんですけど。そういう地域に行きますと、ああ、本当にこんなに近いんだなと、北方領土は、そういうふうに思います。
 そこに修学旅行に来ていただけるとこの問題の認識、啓発につながるということで、地元の方々は、首長始め、この修学旅行の誘致を促進してもらいたいということをずっと要望をしております。これに関して宮腰大臣に伺いたいと思います。
#148
○国務大臣(宮腰光寛君) 北方領土問題を解決するためには、できるだけ多くの国民に正しい理解と関心を持っていただくこと、とりわけ次代を担う若い世代の関心を喚起することが重要であると考えております。このためには、北方領土をじかに見たり、元島民の語り部の方々からお話を聞いたりすることが極めて有効であることから、内閣府におきましては、平成十五年度から北方領土に隣接する地域への修学旅行等の誘致に対する支援を行ってきております。
 私も初めて納沙布に立ったのが昭和五十二年の九月でありまして、そのときに、歯舞群島はもちろんでありますが、遠くに国後爺爺岳を眺めることができまして、まさに近いということを実感をしてまいりました。それ以来、ライフワークとして返還運動に取り組んでいるわけであります。
 取組を強化するため、昨年度は、補助対象を拡大するとともに、新規事業として修学旅行を担当する先生方などを対象にした下見ツアーを四回実施をいたしました。今年度は、その下見ツアーの効果が期待できるというふうに考えております。
 引き続き、継続的に誘致促進策を実施していくことで修学旅行者数の増加に結び付けていきたいと考えておりまして、また隣接地域の振興にしっかりと寄与することも期待をいたしております。
#149
○竹谷とし子君 終わります。ありがとうございました。
#150
○高木かおり君 日本維新の会・希望の党の高木かおりでございます。今日は御質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。
 早速ではございますけれども、まずは男女共同参画事業についてお聞きをしていきたいと思います。
 今、統一地方選挙後半戦が行われているところでございますけれども、先日、既にこの前半戦の結果は出まして、道府県議会議員に当選した女性議員は過去最多の二百三十七名で、定数が二千二百七十七人に占める割合も一〇・四%を超えてきたということでございますけれども、私としては、例えば育児や介護に頑張っている方、PTA活動や子供会活動、また仕事と家庭の両立、こういったことがしっかりと行っている、要は、こういった担い手は女性が多いということで、生活者の視点としてその女性の視点を生かせる政治というのがこれからの時代も重要だというふうに思っているわけなんですけれども。
 しかしながら、昨年施行の候補者男女均等法でございますけれども、女性議員の増加が期待されたわけなんですが、先ほど申し上げたような、地方議員さんでございますけれども、一割を超えた程度ということで、まだまだ女性議員が増えていくというのは道半ばであるというふうに思いますけれども、片山大臣は、女性議員の代表として、また男女共同参画担当大臣として、この数字をどのようにお考えになりますでしょうか。御見解、お願いいたします。
#151
○国務大臣(片山さつき君) お答えいたします。
 御指摘の四月七日の道府県議会議員選挙及び政令指定都市議会議員選挙におきましては、いずれも女性の候補者も当選人の比率も過去最高とはなったんですが、道府県議員の方が約一割、政令市の方は二割ですから、あらゆる意味で、まだ大きく伸ばしていかなければいけないというか伸びていただきたいという、更なる推進が必要であると、そういう数字だということは間違いのないところでございます。
 法律ができました。これは一つ画期的なことでございますが、各政党に対して、私ども役所として、私と政務三役が、年内に、昨年、数値目標設定やポジティブアクション導入に向けた御要請を実施させていただきました。御党も含めてでございます。
 各々、積極的な対応をしたいと、そういうお話は当然あったわけですが、結果として前半戦でこうであるということは重く受け止めて、諸外国の取組も含めて、政治分野への女性の参画を拡大するためにはどうしたらいいかという情報収集、それからその提供、地方議会ごとに女性議員の比率や両立環境の整備状況を見える化したマップ、こういったことを実施はしておりますが、後半戦の結果も見ながら、更に政治分野への女性の参画拡大が進展するように、皆様の御協力もいただきながら取組を更に進めてまいりたいと考えております。
#152
○高木かおり君 今大臣御答弁いただきましたように、法律が制定されたというのは本当に一つ画期的なことではあります。なかなかすぐに成果が見えるというようなことでもないことも理解もしております。ただ、日本がこれから更に成長していくためには、働く女性の力をやっぱり存分に活用していくということ、これが大変重要だというふうに思っておりまして、これはもう皆さん共通認識だというふうに思っております。
 世界の中で比べてみますと、この働く女性の環境整備、まだまだ日本は遅れているなというふうに感じているところであります。女性議員が増えれば政治も変わっていく、新たな価値が生まれて、そして、女性の声が反映され、男女問わず仕事、家庭、そういった両立がしやすい、そういった社会になっていくというふうに今期待をしておりますし、働き方というのも、やはり女性議員がリーダーシップを持って声を発していくということが大変重要だというふうに思っております。
 また、先ほど申し上げた働き方に関しても、やはり、女性議員が増える、またそういったリーダーシップを持った女性が増えていくということによって働く場の環境というのも大きく変わっていくと思うんですが、大臣にもう一つお伺いしたいんですけれども、女性活躍と言われていますけれども、本気で政府は女性を労働力として期待をしているのか、この点についてお伺いをしたいと思います。
#153
○国務大臣(片山さつき君) お答えいたします。
 それはもう大変御期待を申し上げて、様々な働き方改革、全世代型社会保障、あるいは人生百年、一億総活躍、いろいろな政策を打ち出しておりますが、ほぼそれは全てこの方向に向かっておる話でございまして、少子高齢化で生産年齢人口は減っているというこの前提の中で、日本の国力の最大限発揮のためにも、非労働力人口と言われているうち二百三十七万人もが就業を希望している我が国最大の潜在力でございます女性の更なる活躍は必要不可欠だと考えておりまして、女性活躍の旗を上げて強力に施策はやってきておるんですが、我が政権のスタート以前の二十四年と比べますと、就業者の数は二百八十八万人増加し、上場企業の女性役員数は二・七倍となるなど、増えた数字もあるんですけれども、まだ足りないということは十分自覚しておりまして、つまり、働きたい女性が仕事か育児かをまだ迫られる状況がなくなっていないと。
 この政権の始まる前には、第一子をお産みになった方が六割近く退職しておられました。今はそれが四割台に下がっておりますが、その数字とてOECDレベル的に見れば高いわけですから、そういうバリアがなくなるという、子育て安心的な部分はまず非常に重要でございますし、また、日本の場合は、残業時間が長いとか働き方に問題があることも女性の側に決して有利には働かないのは必然でございますので、この働き方改革、四月からもスタートしておりますが、時間外労働の上限規制の導入等長時間労働の削減と、こういったことも全て委員御指摘のような方向に進めるためのベクトルではございます。
 また、さらに、人生百年時代で、今M字カーブの就業希望者と実際の就業者の差の話をしたわけですけれども、それだけではなくて、女性の場合は四十五歳以上のところのカーブが下がっていくスピードが男性に比べると急なんですね。この状況も他国に比べると顕著でございます。つまり、就業を希望しなくなっちゃうんですよ。それも、多くの方から、これももったいない話と、元気で能力のある方がたくさんアラフォー、アラフィフにいらっしゃるのになぜという話もありますので、そういったところ、何回でも学び直しができるような、大学も大学院も専門学校も学びの支援を、まさに人生百年、ずっと就業意欲のある女性に御提供し、かつまた、就業機会の確保ですね、マッチングといったこと、それから起業も重要でございます、そういったことも含めて女性活躍を労働力の面でも強く推進してまいりたいと、かように考えております。
#154
○高木かおり君 今大臣の方から心強い御答弁をいただいたというふうに思っています。
 実際に、女性が働くということに関しまして、様々今御答弁いただいたような課題がございます。残念ながら、今の日本の現状は、働く女性にとってベストな国ランキングというのがありまして、これイギリスのエコノミスト誌、これが発表しているわけなんですけれども、先進国の二十九か国中下から三番目というような、まあこれ二〇一六年版ですので、それからもしかしたら少し上がっているのかもしれませんけれども、まだまだこれからであるというふうに思います。
 御答弁の中にもありましたように、出産を機に辞めてしまう女性、相変わらずのM字カーブということで、ただ、最近はこのM字カーブのへこみの部分が少しなだらかにはなってきたということで、一定の効果を見出せているのかなというふうには思うんですけれども。最近、なので、結婚して辞めるという方はかなり減ってきた。けれども、どうしてもやっぱり出産を機に辞めてしまうという方が相変わらず四割弱いるということでございまして、また、この四割弱の方々、一旦お子さんが生まれて、もう一回就職をしたいなというふうに希望をしている人がまたこの四割弱いらっしゃるということなんですけれども。
 けれども、実際に就職活動を行っている方はそのうちの二割ということで、どういうことかというと、本当は仕事をしたいなと思っているけれども、残念ながら家事、育児と仕事の両立というようなところで諦めてしまっている人が多数いらっしゃるということで、先ほど大臣おっしゃっていただいたような長時間労働を求める企業の問題ですとか、ほかには例えば保育所不足だったり、もう一つ言えば、家事、育児は妻がやるもの、担うものというような、いわゆる日本の伝統的な考え方みたいな、そういったところがあるのかもしれません。そういったことで、なかなか、一度仕事を辞めてしまうと、女性が復職するというのは大変ハードルが高いんだなということがうかがえます。
 そういった中で、内閣府の取組の一つとして、地域女性活躍推進交付金ということで、地域における女性活躍推進の交付金があるというふうに承知をしているんですが、この事業について、これまでに総額どれぐらい予算を掛け、そしてその成果はどうなっているのか。これ決算委員会でございますので、やはりこの取組、事業がどこまで成果があって今後につなげていけるのか、この効果検証というのは必要であると思いますけれども、その点についての御見解をお聞かせください。
#155
○国務大臣(片山さつき君) 御指摘のとおり、内閣府では、地域における女性活躍を迅速かつ重点的に推進するために、より住民の皆さんに身近な地方公共団体が経済団体などと連携して行っていただく地域の各々の実情に応じた女性活躍の取組を地域女性活躍推進交付金ということで御支援を申し上げております。
 これ、はっきり言って、熱意に差がある部分はあります。御熱心に取り組んでいただける自治体とそうじゃないところがありまして、まだ使っていただいていないところもあるんですが、三十年度の二次補正では〇・九億、三十一年度予算では一・五億ということで、まだまだ大きくはないんですけれども、効果のある取組をなさっている自治体はありまして、それにより、民間企業による取組数が先進事業所として増加したとか機運の醸成とか、一定の効果は出てきておりまして、これもきちっと、ばらまきではなくて、事業主体でいらっしゃる自治体さんが申請時に目標をきちっと制定するんです、KPI的に。そこで、終了いたしましたら、達成の状況や評価をきちっと取っていただいて、この実績報告書というのを我々に出していただくということで、それをフィードバックして、更に実効性のある先導的な取組になるようにということで、多額の予算ではないですけれども、御支援を続けさせていただいているという制度でございます。
#156
○高木かおり君 もう大臣おっしゃるとおりで、本当に地方自治体が取り組んでいる事業ということで、やはりこれきちんと効果検証をしていって、頑張っているところにはきちんとやっぱり予算を付けていくということが必要だと思います。まだまだ足りないというふうに感じておられるところもありますし、本当にこれが、大切な税金を使ってやっている事業ですから、ばらまきということにならないように、やはり一定の基準ですとか、例えば、その事業の中でセミナーをやりましたと、セミナーをやって、それでもう消化して終わりと、そういったような事業の中身というようなことがないように、やはりこれをしっかりと、交付金事業である以上、女性の、労働力として期待できるような事業になっているかということをきちんと精査をしていっていただきたいなと思います。
 この中の一つで、私、文教委員会で柴山大臣ともちょっと議論させていただいたことがありまして、リカレント教育、後からちょっとお聞きしたいんですけれども、そのときに、事例をちょっと挙げさせていただくと、京都府と大学が一緒に連携をして行った事業というのがありまして、女性が輝く京都づくり事業というのがありまして、その中で、大学と連携をしているんですけれども、昨年から始まったリカレント教育講座ということなんですが、その中で、京都府が大学にお願いをしてリカレント講座を開いているという状況なんですけれども。
 このときに、いろいろとそのリカレント教育の中で講座を開いた教授のお話ですと、キャリアアップのためにリカレント教育を受けるような女性もいれば、主婦の社会復帰の手助け、あるいはそもそも働いていない女性、先ほどから労働力に期待をしていただけるのかというお話を投げかけさせていただきましたけれども、まあ言ったら、すごくキャリアを持った女性というのはもちろんいらっしゃるんですけれども、まだまだ社会に、一旦家庭に入ってしまってなかなか社会復帰をするというところまで行かない、そういった方々、女性もたくさんいるということで、そういったところに後押しをする、そういった意味合いも含めたこのリカレント講座だったということでございまして。
 受講生の方々の声としては、いろんな年代の方、いろんな経験を持った方々が、コミュニケーションを図ることによって、ちょっと復職するのに自信がなかった、不安があった、そういったことに対しても前向きになることができたという、そういう心情面の部分もきちんとカバーができているということで、これは有意義な事業の一つだというふうに思っております。
 けれども、これもやはり、たまたまこの担当している教授が社会学の女性の教授だったということで、女性に対して、働く意義ですとか、どういうふうに女性が生きていって、どういうキャリアをこれから築いていくのかというような内容のこともそのリカレント教育の中でお話をできた、なので、ある程度うまくいったんじゃないかというような御感想もおっしゃっておられました。
 そういう中で、これ、やはり女性も、周りの御家族の方、またその次に、就職する企業の方々、社会全体がこの意識を改革していくということ、女性が社会参画するということに対して意識を改革することというのは、これは結構まだまだ大変なのかなと、難しい大きな問題なんだろうなというふうに感じているんですけれども、この点について何かこれを改善するための具体策というものがあればお聞かせいただきたいんですけれども、お願いをいたします。政府参考人の方でお願いいたします。
#157
○政府参考人(池永肇恵君) お答えいたします。
 女性の意識の問題でございますが、そこは、意識に対してどういうふうに働きかけるかということですが、先ほど御紹介いただきました地域女性活躍推進交付金を活用して、例えば女性自身に対してロールモデルを提示する、具体的な、この方はこのように活躍されている、すごく身近なロールモデルを提示するといったことや、あと、先ほど委員もおっしゃいました、生き方や女性活躍の意義を周知するなどのシンポジウムやセミナーの開催などを実施しているところでございます。
 いずれにいたしましても、地域が持っているリソースと、またその事情に応じて、それぞれ地域に合った形で女性活躍を推進していただくよう、内閣府としても応援してまいりたいと思います。
 以上です。
#158
○高木かおり君 今おっしゃっていただいた女性の社会復帰するロールモデル、これ本当になかなか意外とないんですよね。あるようでいて、地域に戻ると、どういうふうに再就職して社会参画をしていくのかというのが意外とまだまだ浸透していない部分とかがありまして、そういったところも、積極的にその事業にお金を付けているわけですから、そういった地域に密着した、そういった事業にしていっていただきたいなと。それがセミナーであるとかシンポジウム等、先ほど私が申し上げたリカレント教育だったり、いろいろな手法はあると思いますけれども、是非、女性の社会参画のロールモデル、是非ともお願いをしていきたいと思います。
 続きまして、先ほどリカレント教育、大学でのリカレント教育ということに移らせていただきたいと思いますが、文科大臣、柴山大臣に伺いたいんですけれども、以前、このリカレント教育というのは大変重要だというふうにおっしゃっていただいたかと思います。
 国公立、私大、七百五十一大学を対象に調査を、朝日新聞と河合塾が共同で調査をした結果ということでございますけれども、今十八歳人口が減っていく中で、やはりこういうリカレント教育を増やしていこうと答えた大学の割合というのが四四%だったと。
 これを多いと見るのか少ないと見るのかというのは少し置いておきまして、この大学でリカレント教育というのを、これはまあ女性に限らないかもしれませんが、やはり今回の京都府と大学のリカレント教育の中でのニーズの一つとして、大学に、子育て中のお母さんが結構いたので、その大学に、受講生の中に小さなお子さんを抱えていた方に対するニーズということで、保育所という観点でいうと厚労省の管轄になるかもしれないんですけれども、大学内に、このリカレント教育を推進していく、女性の活躍を推進していくという意味でのリカレント教育を推進していくということに関して、その大学内の保育施設等の設置、これは結構現実問題として出てくるんではないかなというふうに思うんですね。
 現状では、やっぱりこの大学での保育環境ですとかそういった整備は十分ではなくて学びに一歩踏み出せない、やっぱりそういうちっちゃいお子さんがいるとなかなか預かってもらえるところがなく、まあやっぱりいいわというようなことになっているという事例もあります。国立大学は附属病院とかがございまして、そこに保育施設というのもあるかもしれませんけれども、まだまだ全体的に見れば少ないのかなという印象がありますけれども、そういった点につきまして大臣のお考えを拝聴させていただきたいと思います。
#159
○国務大臣(柴山昌彦君) 先ほど片山大臣がおっしゃったとおり、子育てを終わった女性が学び直しをするというリカレント教育も大切なんですけれども、今御指摘になられたように、まさしくちっちゃいお子さんをお持ちの方が大学で学ぶ、まあアメリカなどでは大学に託児所があるというのは結構当たり前の風景になっているかと思いますけれども、そういった環境整備も大事だというように思っております。
 平成二十八年度に文部科学省が実施したアンケート調査によれば、今、大学等の二割強が保育施設を持っている、あるいは保育施設を持っていないけれども外部の保育組織を活用しているという答えでありました。今お話があったとおり、特に国立大学については七割弱の大学がそういった環境を整備しているということでありますので、それ以外の私大とかあるいは公立大学がまだ進んでいないということかというように思います。
 今申し上げたように、こういった環境整備、既に子育て中の女性が安心して学習するために効果的であるということはかなりの浸透がされているかというように思いますし、既にリカレント教育の受講者が学内の託児サービスを利用できる取組を例えば日本女子大などで行っているという、その取組事例もあるというように承知をしております。
 私どもといたしましては、大学あるいは自治体の保育施設あるいはハローワークなどの関係機関が連携をして、地域の中で女性の学びとキャリア形成、再就職支援を一体的に行う仕組みづくりを図るモデル事業を行っております。こうした事業の成果を踏まえつつ、女性が子育てなどをしながらリカレント教育を活用する、復職、再就職しやすい環境の整備に向けてしっかりと横展開、全国への普及を図っていきたいと考えております。
#160
○高木かおり君 是非、そのリカレント教育の意義、女性活躍の意義というものを重要視していただきまして、大学内での、これからどんどん、社会人の学び直しというふうに先ほどもおっしゃっていただきましたが、学び直しという観点からも、こういった保育施設というのか、自治体との連携にしていくのか、まだこれからなのかなと思いますけれども、そういった観点で、大学でそういった様々な多様性を持った学び直しができる、そういったニーズにも応えていただけるようにお願いをいたしまして、私からの質問を終了させていただきます。
 ありがとうございました。
#161
○石井苗子君 日本維新の会・希望の党の石井苗子です。
 今日の決算だけを見ておりますと、十人の質疑者のうち七人が女性ということで、大分活躍して、大臣も女性でございます。
 決算なので、私、ちょっとマニアックな質問をさせていただきたいと思うんですが、数字ですね。
 地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金、これを地方創生先行型というそうでございます。このちょっと報告書を見ますと、平成二十八年度決算の検査報告ですけど、二億二千四百三十四万円が不当だったと指摘されております。次いで、二十九年度に二億四千四百八十二万円が不当だと続けて指摘されておりまして、これは二十九年度決算報告書の五十ページに載っておるんですけれども、なぜこう毎年何億という不当金が出てくるのかという、しかも緊急交付金でございます。二十八年度に二億二千四百三十四万円不当と指摘された後、どのような対策を取られましたか。二十九年度に二億四千四百八十二万円不当と、増えているという、これ深刻な数字の額でもあると思うんですが。
 政府参考人の方にお伺いしますが、これはどういう数字の出し方をしているのかということと、どのような対策を取られた結果、また二億四千四百八十二万円という不当金が出たのか、ちょっと説明していただけませんか。
#162
○政府参考人(辻庄市君) お答え申し上げます。
 いわゆる先行型交付金につきましては、ただいま御指摘のとおりの内容で不当との指摘をいただいております。
 これらにつきましては、平成二十八年度決算検査報告では七件、平成二十九年度では五件の事業に関しまして、地方公共団体におきまして、実施計画で定めた実施期間中に実施していない事業に係る費用を交付対象事業費に含めていたもの、交付金の対象とは認められない費用を交付対象事業費に含めていたもの、国の他の補助金の交付を受けている事業に交付金を充当していたものなどによりまして、補助金適正化法及び交付要綱に反するとして不当とされたものでございます。
 これらの指摘を踏まえまして、平成二十八年度決算検査報告あるいは平成二十九年度決算検査報告、それぞれの指摘に対しまして、それぞれ対象となる交付金相当額を地方公共団体から国庫に返還するとともに、再発防止策として文書による注意喚起、またこれに併せまして、内閣府地方創生推進事務局内における審査上の留意事項の周知の徹底などを実施しておるところでございます。
#163
○石井苗子君 これちょっと質問に答えていないと思います。
 この計算の出し方おかしいと思うんですよね。つまり、今の話し方聞いていますと、執行済みの予算に対して二か年度にわたってする指摘を踏まえて対策、防止策を取ったので、これは不当金額が増えているということではないと、単純ではないというふうに理解してよろしいですか。これ、どういうふうに数字出していらっしゃいます。
#164
○政府参考人(辻庄市君) 金額自体は、今御指摘ございましたように、二十八年度が二億二千四百三十四万円、二十九年度が二億四千四百八十二万円が不当ということで、金額は増えております。
#165
○石井苗子君 これは平成二十六年度の補正予算から計算しているんではないですか。
#166
○委員長(石井みどり君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#167
○委員長(石井みどり君) 速記を起こしてください。
#168
○政府参考人(辻庄市君) 申し訳ございません。
 数字が増えておることについてでございますけれども、二十九年度の決算検査報告におきまして指摘を受けた事業につきましては、平成二十七年度に実施したものでございまして、実は平成二十八年度の決算検査報告を踏まえて再発防止策を講じた二十九年十月の時点では既にその事業は完了しておったものではございますけれども、ものでございますけれども、そこは、二年続けて指摘を受けたということに対しましては、内閣府としては大変重く受け止めておるところでございます。
#169
○石井苗子君 つまり、防止策を踏まえた執行改善について、施策は二十六年度補正の先行型交付金以降の地方創生関連交付金の施行において生かされていくというふうに考えていいわけですよね。どうしてこう、ぼろぼろぼろぼろぼろぼろぼろぼろとあの不当金というのが出てくるのかなという疑問があるんです。これは、計算の出し方もそうですけれども、掲示の仕方も誤解を招きやすいということがあるんですね。
 それとともに、これは決算の質問じゃないかもしれませんけれども、ここに書いてありますように、事態の発生要因及び地方創生に関わる交付金事業における再発防止の状況、交付金の交付に関わる審査体制、在り方、交付金事業の効果検証について内閣府にただす必要があると書かれているんですが、これ、交付金、しかも緊急交付金と書いてあるんですけれども、どのように使っているのかということなんですけれども、使い方が地方創生に生かされていない問題があると思うんですけれども。
 例えば、報道なんかによりますと、緊急交付金と出して地方に対して交付金を出しても、それをコンサルタント業者に全部使ってしまって、実際に全く地方創生に生かされていないというような使われ方をしていると。実際に現地の何の役にも立っていないという交付金を出しているんじゃないかというふうに指摘されるのではないかとここに書いてあるんですけれども、これに関してはどのようなお答えをお持ちでいらっしゃいますか。
#170
○委員長(石井みどり君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#171
○委員長(石井みどり君) 速記を起こしてください。
#172
○政府参考人(辻庄市君) 申し訳ありません。
 ただいまのコンサルへの委託に関しましては、かつてコンサルに完全に委託したのではないかというような報道がございましたけれども、こちらにつきましては、かつて全て委託したというふうに報道された団体が四十八団体ございましたけれども、これを受けまして当事務局において調査を行ったところ、策定全体を全て委託したという団体はなかったという結論を得ております。
 ただ、この報道は地方版総合戦略の策定に関する報道でございましたけれども、地方版総合戦略につきましては、住民や産官学金労言の参画を得ながら地方公共団体が主体的に議論して取組を示すものでございますので、その起草作業自体は地方公共団体自らが行うよう政府としてもお願いしてきたところでございまして、各地方公共団体においても、委託業務の内容や委託先の選定も含め、適切に対応すべきものであるというふうに考えてございます。
#173
○石井苗子君 交付金を自治体に渡しても、その使い方がよく分からないと。不当という数字の額の大きさを見ていると、使い方が地方創生に生かされていない問題の解決が必要かと思いますが、地方創生の課題について質問させていただきます。
 第二次安倍政権で掲げられた地方創生、ローカル・アベノミクスと呼ばれておりますけれども、人口減少の克服という政策を掲げております。五年目に入りましたのでそろそろ成果が出てきていると思われますが、人口が増えたと思われるところございますでしょうか。全国の自治体名を出してお答えください。また、比較して増えていないという自治体もお知らせください。
#174
○政府参考人(丸山雅章君) お答え申し上げます。
 まず、全体の数字でございますけれども、総務省住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数によりまして、二〇一四年一月一日から二〇一八年一月一日の市区町村別の人口増減を見ますと、全国では三百二十三の市区町村において人口増加となっておりまして、そのうち地方圏では二百二十二の市町村において人口増加となっております。
 このうち、例えば人口増加となっております市町村の例を挙げさせていただきますと、北海道のニセコ町ではこの二〇一四年の一月一日から二〇一八年の一月一日にかけて人口増加となっておりますけれども、このニセコ町では、基幹産業である観光産業でございますとか環境、景観の保全への取組によりまして、人を引き付け、移住者の増加を実現しているといった事例でございますし、そのほか、福井県の鯖江市におきましても、眼鏡の製造で培った技術を利用した次世代の産業創造支援事業での産地ブランド力向上によりまして移住者の増加を実現しているといった事例が見られるところでございます。
 そのほか、今挙げました増加の市町村以外におきましては減少をしているということでございます。
#175
○石井苗子君 はっきり質問通告したんですけれども。
 つまり、自然増減と社会増減という、これは出生率の向上とそれから転入というのを併せて、出生率と併せた政策を取っていっていると。これで移住促進を図っているはずなんですね。
 増えていないところの比較をしていただきたいんですけれども、増えているところは何してきたかということと、増えていないところはなぜ増えないのか、どんな努力をしているのか、政策メニューを教えていただきたい。増えないのはなぜか、なぜ実を結ばないと思いますか、お答えいただきます。
#176
○政府参考人(辻庄市君) まず、人口減少克服のために取り組んでおる施策について申し上げますと、まち・ひと・しごと創生総合戦略におきまして、若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえることを基本目標の一つに位置付けまして、若者・非正規雇用対策の推進等の若い世代の経済的安定、子育て世代包括支援センターの整備などの妊娠、出産、子育ての切れ目ない支援、幼児教育の無償化などの子ども・子育て支援の更なる充実、ワーク・ライフ・バランスの推進などの地域の実情に即した働き方改革の推進などを主要施策といたしまして、関係省庁と連携して取組を行っております。
 また、生産性の高い活力にあふれた地域経済の実現に向けて、人口密度を高め、サービス産業の生産性を向上させるため、都市のコンパクト化などに取り組んでおります。
 さらに、情報通信技術を始めとするソサエティー五・〇に対応した未来技術は、サテライトオフィスの活用による生産性の向上などを可能とするため、人口減少が進む地方においてこそ有効であると考えておりまして、二〇二〇……
#177
○委員長(石井みどり君) 御答弁は簡潔に願います。
#178
○政府参考人(辻庄市君) はい。
 更なる展開に向けて、現在、有識者会議で議論しております。
 今後とも、地方における人口減少の克服に向けて全力を尽くす所存でございます。
 ただ、人口減少の克服は構造的な問題でございまして、解決には長時間を要するものと考えております。特に、少子化につきましては、若い世代の結婚や出産、子育ての希望の実現を阻む様々な要因が絡み合っておりまして、これらに真正面から向き合って一つ一つ取り除いていくことが重要と考えております。地域ごとの要因を十分分析いたしまして、これに対応した取組を推進するような優れた取組を……
#179
○委員長(石井みどり君) この際、申し上げます。答弁は、質疑者の趣旨を体し、簡潔かつ明瞭に行うようお願いいたします。
#180
○政府参考人(辻庄市君) はい。
 全国に普及するなど、地方における人口減少の克服に向けて全力を尽くしてまいりたいと考えております。
#181
○石井苗子君 私、それ読んで質問している、それを読んで質問しているんです。それを読んで、勉強して質問しているんです。
 やっぱり、なぜ実を結ばないと思いますかという答えはなかなか難しいと思うんですよね。高齢者の死亡数というのを補うだけの出生率がないんですよ、まずね。あと、その社会減というのをさっき言いましたけれども、やっぱり地域の魅力づくりというのをなかなか成功していないという、この二つがあるんですが、行きたい大学がないとかチャレンジする仕事がないとか、いろいろあると思いますが。
 大臣にお聞きしたいんですけれども、地方創生に政府として取り組んでから五年になりますと言いますけれども、これ、私は二十年、三十年掛かると思うんです。この計画を立てて今の状況を変えていかなければならないと思っておりまして、高齢者の生存率というのは年々上がってはきておりますけれども、健康寿命を維持できるかどうか、これは医療の世界ですが、地域包括ケアというのは、大変システムの構築のプランニングは難しい課題となってきています。
 地方創生のアイデアとして、私は国交省の説明を受けたんですが、コンパクトシティー計画という説明を受けました。これ、受けたことがあるんですが、この地方創生の、連携していくコンパクトシティーの計画についての見解というのをもし大臣がお持ちだったらお伺いしたいと思います。二十年、三十年掛かって地方を便利で魅力的にしていく必要があると思いますが、どのくらいのスピード感でやっていらっしゃるかということもお聞きします。
#182
○国務大臣(片山さつき君) お答えいたします。
 まず、事務方の方から地方創生についてるる回答させていただきましたが、まさにこの四年というか五年間やってみてできたこと、できないことを今分析して、まち・ひと・しごとの新たな総合戦略づくりのために私の下に検討会を設けて、皆様からの御意見も本当に学びながら今までと次元の違うものをつくっていこうという、その過程でございます。
 また、出生率問題につきましては、この地方創生が始まった後に、一億総活躍、それから全世代型社会保障、子ども・子育て本部と、新たに、深刻度が判明すればするほど新たな政策をまた別途内閣府、内閣官房の中で重ねておりますので、どこまでが国と地方の問題なのか、一極集中の問題なのか、こういった整理も必要でございまして、その意味で、委員がお聞きになったこのコンパクトシティー施策というのは、人口減少で密度の低下が進んで生活サービスの機能の維持が困難になるようでは、全くそれでは何のために日本ここまで頑張ってきたのか分からないということで、都市コンパクト化、公共交通ネットワーク形成、生活サービスにアクセスしやすく、御高齢になっても地域の住民が安心してクオリティー・オブ・ライフを楽しめると、こういうふるさとをつくっていくという政策につきまして、まさに立地適正化計画というのを作って四百四十都市が取り組んでいるんですね。これは千七百四十一市区町村という中では多いですよ。モデル的に取り上げられているところもかなりあります。
 有名なところとしては富山始め幾つかあるわけですが、こういった部分が、地域の包括ケア、この充実と相まって、きちっと社会保障サービスを住民にお届けできるような効率性の高い町づくりになることが地方創生の実現上で非常に重要であって、またその前提としては財政力も要りますから、これは仕事がなければ難しいんですね。先ほど事務方が挙げましたいろいろな例も、やはり仕事があるところはその自然増も社会増も実現している町があります。
 それは当然でございまして、ですから、まち・ひと・しごとということで、それを全体に、地方創生が実現しやすいコンパクトな町として、商業、業務、文化等の都市諸機能を集積させる、まさにおだんごと串の町づくりのようなことを取り組んでおり、これを一つの柱として、政策推進、地方創生の実現にも尽力してまいりたいと思っております。
#183
○石井苗子君 大臣に詳しく、もう少し事務方の方もこのくらいお答えをしていただけたらいいなと思っておりますけれども。
 まさしく私は、新しい新幹線を引くという計画の中と相まって、アーバナイゼーションということは、コンパクトシティーはアジア圏で成功している例とかを引っ張っていって、これから、私なんかがいなくなった時代に、三十年後に、そこから新しいアーバナイゼーションができてこないといけないと思っています。
 東京一極集中型の是正政策についても、先ほどの大臣の御答弁にもございましたように、自然の流れに任せていてはこれは東京に人口集まってくるわけなんで、人口減少の歯止めは政府全体で総力を挙げて取り組んでいただきたいと思っておりますが、一方で、東京一極集中の是正も、地方創生政策として目標値を定めて、効果的な是正方法を編み出して成果を出していかなければならないと思っております。
 時間がありませんのでまた次にも御質問させていただきますが、政府参考人の方にちょっとデータを、特に二十三区についてですけれども、東京圏の転入超過数、平成時代の推移はいかがだったでしょうか。特に二十三区について細かく分かりますか。これまで若者が多かったんですが、年齢の内訳を教えてください、年齢構成のようなもの。例えば、東京を選んで転入していらっしゃる、さっきの転入、社会増減ですね、この理由などをアンケートで統計データというのをお持ちでいらっしゃいますでしょうか。これ、お伺いしてありますので、お答えください。
#184
○政府参考人(丸山雅章君) お答え申し上げます。
 まず、全体の転入超過数の推移でございますけれども、日本人移動者について見てみますと、平成元年には十一・七万人という転入超過数が東京圏にございました。その後、バブル崩壊後に一・七万人、今度は地方圏への転入超過となっておりますが、その後、平成八年になりまして再び転入超過となり、以後、二十三年連続で転入超過となっております。
 最近の数字で申し上げますと、平成二十五年には約十万人、二十六年には十一万人、二十七年から二十九年まではおおむね十二万人程度で推移した後、平成三十年につきましては十三・六万人に増加しているということでございます。
 この転入超過数、年齢階級別に見ますと、大半が十代後半、二十代の若者が占めておりまして、例えば二十五歳から二十九歳、これは二〇一八年の数字でございますけれども、二万三千五百六十一人、それから二十歳から二十四歳では七万四千九百九十六人、十五から十九歳では二万六千八百六十三人といった、若者の世代で転入超過が多くなっているということでございます。
#185
○石井苗子君 もう少し詳しい、ひも付けした統計データをこれから取る専門家がいてもいいと思うんです。
 地方創生と東京の一極集中是正というのは相関関係にあるんですね。それが、何か強いその具体的なアイデアを具現化して、目標を定めて成果を分析していかないと、交付金だけを出しても無駄だという結果になってしまうわけなんです。東京から各地方に移住して就職してもいいかなと思う、若者がそう思ってくれるようなアイデアを具体的に出していかなきゃならないんです。
 例えば、地方に移住をして就職すると支援金を百万円出すと、起業の場合だと三百万円もらえるというようなことが計画にありますよね。でも、東京圏に住んでいて地方に移住したとする、移住した人が都道府県に指定された中小企業などに就職した場合は本年度からは支援金をもらえるという政策をスタートしたということを新聞や報道でもっと自治体にアプライしてもらって、今年度から執行するんだということで、前評判の分析も兼ねて政府の方で積極的にこういう分析、統計を取っていっていただきたいと思います。
 時間が来ましたので、ありがとうございました。
#186
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 いよいよ十連休が目前となりました。この連休を定めた祝日特例法の内閣委員会の審議では、十連休による社会的影響を与野党共に取り上げ、附帯決議では、休日の増加が日給月給で働く者の減収を招かないよう各事業主において適切な対応が図られることと盛り込まれました。
 私も、ある省庁の期間業務職員がどれだけの減収になるか、四、五月で、通常の年だったら元々ゴールデンウイークなんで四万二千円ぐらい減収になっちゃう、それが十連休だと七万三千五百円ぐらいの減収になってしまうんだということも示しまして、対応を求めました。官房長官は関係府省がよく連携して政府として万全を期してまいりたいと答弁をされましたが、どのような対応をされているんでしょうか、厚労省。
#187
○政府参考人(田中誠二君) 即位日等休日法の施行に伴います大型連休に関しましては、即位日等休日法の附帯決議におきまして、「当該期間中に勤務する労働者が長時間労働をすることなく、また、休日の増加が時給制や日給制によって雇用されている労働者の収入減少を招くことのないよう、有給休暇の追加的付与や特別手当の支給など各事業主等において適切な対応がとられること。」とされております。
 これを踏まえ、内閣府と厚生労働省の連名通知によりまして、日本経済団体連合会などを通じて、企業に対しその趣旨を踏まえた適切な配慮を求めるとともに、同連合会等に対して本件通知の趣旨について直接説明等を行っているところでございます。
#188
○田村智子君 厚労省は、本年四月二十七日から五月六日までの十連休に関してよくある御質問についてというQアンドAも出しておられます。「国民の祝日の趣旨等にかんがみ、労使間の話し合いによって、国民の祝日・休日に労働者を休ませ、その場合に賃金の減収を生じないようにすることが望ましいことはいうまでもありません。」と書かれています。
 そこで、私、各府省に期間業務職員など非常勤職員の減収対策について事務所の方から問合せをいたしました。全ての府省から回答をいただきましたが、給与法どおりである、つまり何の対応も取らないという回答をいただきました。
 民間事業者に対しては減収を生じないようにと要請しながら、政府機関では日給月給の職員への減収対策をしないのでしょうか。官房長官、お答えください。
#189
○国務大臣(菅義偉君) 国の行政機関については、行政機関の休日に関する法律に基づいて、原則として土日祝日及び年末年始は休日として執務を行わないこととされており、国の行政機関の非常勤職員は通常勤務することを要しないことにされております。
 即位日等休日法により本年に限って休日となる日についても、法律に基づき施行が行われていることとされている日を業務上の必要のない日にもかかわらずあえて非常勤職員が勤務する日とすることは適切でなく、通常の休日と同様の取扱いであります。
 その上で、この十連休中に勤務を命ぜられる非常勤職員には一般職の給与法に基づき各府省において超過勤務手当が支給されることとなり、その場合には一般的に通常勤務する日の給与に比べて割り増しされた給与が支払われる、こういうふうになっています。
#190
○田村智子君 いや、民間には有休取得とか特別手当で減収させないように対応してねと要請しているわけなんですよ。それで何もしないのかなんですよ、府省は。
 もう一点、先に聞きたいんですけど、じゃ、今のは給与法の制約があるからという御説明なんですけれども、その給与法の制約がなく労働基準法が適用される非公務員型の独立行政法人、ここはどうなっているか。
 これも私、関係府省に全て問合せをいたしました。文科省からは、把握していないという回答をいただきました。それ以外は減収対策を行ったところないんですね。厚労省に至っては、QアンドAや附帯決議の趣旨、厚労省だけじゃないですね、厚労省が出されたQアンドAや国会の附帯決議の趣旨、これを独法に周知したところもなかったんですよ。
 厚労省は、さすがに恥ずかしいと思ったのか、三月二十九日に再回答してきまして、周知することを検討しているという回答だったんですけど、じゃ、所管する独法に周知等を行ったんでしょうか、厚労省。
#191
○政府参考人(田中誠二君) 厚生労働省のホームページにおいては、十連休に関してよくある御質問への回答を周知しておりまして、その中で、附帯決議の趣旨を踏まえまして、「労使間の話し合いによって、国民の祝日・休日に労働者を休ませ、その場合に賃金の減収を生じないようにすることが望ましいことはいうまでもありません。」と周知しております。
 こうしたものは附帯決議の趣旨を踏まえて周知させていただいておりますけれども、四月十日に内閣府と厚生労働省の連名の事務連絡を関係省庁に発出しまして、所管の独立行政法人、特殊法人及び国立大学法人においてその趣旨を踏まえた適切な配慮をいただけるよう周知を依頼したところでございます。
#192
○田村智子君 四月十日、本当に目前でやっと周知したということなんですけれども、官房長官、附帯決議を受けて、趣旨を尊重し対応すると、そう御答弁もいただいているわけなんですよ。それで、民間には減収対策求めているんですよ。
 各府省も独法も、この減収対策として特別手当とか有休を上乗せするというか与えるとかやっても、通年の予算と何ら変わらないはずなんですよ、それは。ですから、十連休の対応については省庁の連絡会議も行われているわけですから、すぐに議論していただいて、民間に範を示せるような対応をすべきだと思いますが、いかがでしょうか。
#193
○国務大臣(菅義偉君) 国の行政機関につきましては先ほど御説明をさせていただいたとおりでありまして、この十連休中の非常勤職員の処遇についても一般職の給与法に基づいて対応したい、こういうふうに思います。
#194
○田村智子君 それじゃ、もう皆さんは、この祝日を国民に祝ってほしいといって祝日にしたんじゃないんですか。祝える気持ちにならないですよ、減収しちゃったら。
 ちょっと重ねて要求しておきます。国家公務員の期間業務職員の皆さんは兼業禁止なんですよ、公務員だから。足りない分をアルバイトはやっちゃ駄目なんですよ。現実にシングルマザーの方とかいらっしゃるわけですよ。重ねて、減収にならないようにと、民間に口だけで言っていたら駄目ですよ。模範を示していただきたいと思う。
 この場ではこれ以上の答弁いただけないと思いますので、強く最後の最後までちょっと求めたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。(発言する者あり)はい、ありがとうございます。
 それで、次は、今日は大学の問題、学術研究の問題について質問します。
 これまで約二十年間、科学技術立国を目指すとして、大学予算を始めとする学術研究予算の選択と集中が進められました。特に、二〇一二年に第二次安倍政権が発足して以降、総理官邸主導で特定の研究分野への集中的な予算配分、国立大学等への運営費交付金の傾斜配分を強めるなど、選択と集中は一層加速をしたわけです。
 平井大臣にまずお聞きしたいんです。このことによって、世界の中で日本の研究力は上がっている、発展していると評価されていますか。
#195
○国務大臣(平井卓也君) まず、今の日本の状況がどうかという御質問だと思うんですが、例えば注目度の高い論文における日本の順位の低下、日本の研究力が相対的に低下しているということに関しては危機感を持っております。
 我が国がグローバル競争に勝ち抜いて持続的な競争を実現するには、科学技術イノベーションの基盤的な力を強化することが死活的に重要だと考えておりまして、これまで世界トップレベルの研究拠点を形成するWPI等の取組により質の高い論文が輩出されていること、産学連携で革新的なイノベーションを目指すCOIプログラムなどにより大学の特許権実施許諾件数が増加していることなど、日本としてもその優れたポテンシャルはあると認識をしています。
 このため、大学や公的機関における若手研究者の育成、活躍促進、国立大学改革と研究資金制度改革の一体推進など、研究力強化に向けた取組を更に進めなければならないと考えております。
#196
○田村智子君 相対的な低下に危機感抱いているということなんですけど、これ大きな危機感だと思います。
 資料一を見ていただきたいと思うんですけれども、これ、論文生産数、論文数そのもの、それから、トップ一〇%補正というのは、優れた論文で、引用の回数が多い論文という意味なんですね。これを見てみますと、二〇〇三年から二〇〇五年、そして二〇一三年から二〇一五年、この十年間の推移を見てみますと、日本は順位を落としているというだけじゃないんです。どちらでも順位を落としているんですけど、論文数そのものが、全体の数も引用されている数も減っているのは、主要十か国、上位十か国の中で日本だけという状態なんですね。
 これは非常に危機的な停滞、減退だと思いますけれども、どのように分析されていますか。平井大臣、もう一度。
#197
○国務大臣(平井卓也君) 確かに、科学技術イノベーションをめぐって各国が本当に覇権争いを繰り広げている中で、注目度の高い論文における日本の順位低下など、日本の研究力が相対的に低下しているとの指摘は十分に認識をしております。
 他方、まず事実関係として、国立大学及び国立研究開発法人の運営交付金に関しては、厳しい財政状況の中でも近年減額をしているわけではありません。国立大学については、平成二十七年度以降は対前年度同額程度、国立研究開発法人については、平成二十八年度以降は対前年度から増額を確保をしています。
 政府としては、第五期科学技術基本計画等に基づいて、科学技術イノベーションの基盤的な力の強化に向けて、大学等における研究活動を安定的、継続的に支える基盤的経費と優れた研究や目的を特定した研究等を支援する公募型資金の適切な配分を考慮して研究資金全体の効果的、効率的な活用を図ることが重要で、考えております。
 加えて、第五期科学技術基本計画において設定した対GDP比一%、五年間の総額二十六兆円の達成を目指した政府研究開発投資の充実とともに、民間の研究開発投資など財源の多様化を図ることも重要だと考えております。
 今後とも、この基盤的経費と公募型研究資金のバランス、これが一番重要なところだと思います。そして、新領域開拓に資する挑戦的な研究や若手研究者への支援の強化を通じて、我が国の研究力の向上に向けて取り組んでいきたいと考えております。
#198
○田村智子君 私お聞きしたいのは、やっぱり現状認識をしっかりさせることだと思うんですよ。
 今も御答弁いただいて、運営費交付金のお話あったんですけど、資料二を見ていただきますと、日本の部門別論文数、どういうところの論文が停滞しているのかというふうに見ますと、これは論文数の全体を占めているのはやっぱり大学等なんですよ。これ見ると、明らかに大学の中での停滞が見られると。
 しかも、資料三、この資料三以降は、日本の研究力の問題でずっと研究されている豊田長康鈴鹿医療科学大学学長の著書から取っているんですけれども、この資料三見てみますと、大学等の中で論文の停滞、減少があるけれども、私立大学は踏ん張っているんですよ。私立大学は踏ん張っていて微増で、ちょっと近年落としているところあるんですけど、踏ん張っているんです。大きく落ち込んでいるのは公的研究機関なんですね、そして国立大学。
 やっぱり、現状認識として、我が国の研究機関の中枢で国が直接予算措置をしている部分で論文数の停滞、減少が起きていると。現状認識だけでいいです。これはお認めになられますか。
#199
○国務大臣(平井卓也君) 単純に論文数だけを見るというのでは、間違ってはいけないと我々も考えておりまして、実はどの国費がどの研究者にどのように配分されてどのような成果を出したというようなことに関して、今、全体としての調査といいますかデータを皆さんで協力して作っているところです。
 ですから、単に資金を入れてどういうアウトプットが出たかということではなくて、それがどのように有効に使われてきたかということに関して我々最大限の関心を持って、それをうまくこれから活用して、先生等々がお話しになっている若手研究者への重点配分というのも、ただ、具体的なデータに基づかなければそういうことを思い切ってできないわけですから、現在、それに全力で取り組んでいるところでございます。
#200
○田村智子君 主要国は全部伸ばし続けているんですよ。その中での停滞、減少ですからね。それをその程度の認識というのは、非常に逆に危機感を抱きます。
 文科大臣にもお聞きします。
 二〇〇一年、今お話あったとおり、どこに有効にという政策がずっと取られているんですよ。二〇〇一年、当時、遠山大臣の下で策定された大学改革計画、いわゆる遠山プランでは、我が国のトップ三十の国公私立大学を世界最高水準にすると掲げました。そして、大学の法人化を提案し、大学評価結果を基にした資金の重点配分が強調されたわけです。
 二〇〇七年、教育再生会議第二次報告で、世界大学ランキングの上位十校以内に入ることを含め上位三十校に五校以上入ることを目指すんだと、そして、選択と集中による重点投資、外部資金を含めた多様な財源確保への努力、評価に基づく効率的な資源配分、今、平井大臣がお話しされたとおりです、この三本柱が打ち出されました。
 さらに、第二次安倍政権では、十年間で世界大学ランキングトップ百に十校入れるとして、運営費交付金の傾斜配分を更に高め、文科省がその査定を直接行うに至っています。
 資料の四、国立大学の大学群ごとに運営費交付金と主要外部資金の推移を示しています。これ、二〇〇五年、つまり法人化直後を基点として見てみますと、旧帝大、北海道大学、東北大学、東大、京大、大阪大、名古屋大、九州大、プラス東工大ですね、ここは一・一なので、確かに伸びているんです。効率的なお金の予算配分がされたんです。中小規模大学では、医学部を持たない大学群、逆に〇・九五に大きく落ち込んでいます。格差が付きました。
 まさに選択と集中は政府が意図したとおりに進んでいると思いますが、文科大臣、いかがですか。
#201
○国務大臣(柴山昌彦君) 近年、我が国の研究力が諸外国に比べて相対的に低下傾向にあるという原因は、まず、国際的な研究ネットワークの構築の遅れ、新たな研究分野への挑戦の不足、若手研究者を取り巻く環境の悪化、これ平井大臣が御答弁されましたけれども、様々な要因が挙げられるというように思います。
 国立大学法人への国費による支援につきましては、今委員も御指摘になられましたけれども、教育研究の基盤的経費である運営費交付金、これはとても大切です。そして、教育研究活動の革新や高度化、拠点化などを図る、公募事業も含む競争的経費、この二つ、デュアルサポートによって行ってきたところなんですけれども、二〇一九年度予算では、国立大学法人運営費交付金について対前年度同額の一兆九百七十一億円を確保しておりますし、科学研究費助成事業、科研費においては対前年度八十六億円増の二千三百七十二億円を確保しておりますので、こういった形でしっかりと基盤の確保をこれからも行っていきたいと思いますし、選択と集中につきましても、しっかりと客観的な成果指標に基づく新たな資源配分の仕組みによってインセンティブを向上させるという意味で、私は意義のある方向性だというように考えております。
#202
○田村智子君 済みません、聞いていることに答えていないんですよ。選択と集中が言われてからもう長年たっているんです。それは狙いどおりに進んでいますよねと聞いているんです。
#203
○国務大臣(柴山昌彦君) 今御指摘のとおり、選択と集中を進めている今まさにその途上であるというふうに考えております。
#204
○田村智子君 狙いどおりに進んでいるんですよ、この指標を見てみれば。ところが、大学法人化が行われた二〇〇四年から日本の主要大学が全て世界大学ランキングで順位を落としました。二〇一七年にはトップ百に東大と京大の二校が入っただけです。国際競争力を引き上げるという政府の意図とは逆に、政府が掲げたんですからね、論文数じゃないですよ、世界大学ランキングは政府が掲げた目標ですからね、それで落としているんですよ。順位を大幅に落とす、そういう事態になっているんです。国際的に見た研究力の低下というのは、もはや明らかだというふうに思うんですね。
 選択と集中は、政策の方向性として間違っていた、まあそこまで言うのがあれでしたら、やはり見直しが必要ではないかと思いますが、文科大臣、いかがですか。
#205
○国務大臣(柴山昌彦君) 先ほど最後に答弁させていただいたとおり、やはり二〇一九年度予算について、法人化のメリットを生かした一層の経営改革を推進するという観点から、運営費交付金のうち七百億円を対象として、客観的な成果指標に基づく新たな資源配分の仕組みを導入することとしております。これによって、各大学の改革インセンティブを向上させる一方で、ただ、委員の御指摘のとおり、余りに大きく運営費交付金が変動しないように、評価に基づき変動する幅を今年度について各大学の評価対象経費の九〇%から一一〇%の間に設定することなどによって、教育研究の安定性や継続性にも配慮をしております。
 こういったインセンティブと、それから継続性、安定性ということを両立をさせるべく、運営費交付金の基盤的経費の確保と選択と集中、適切な範囲で行っていきたいと考えております。
#206
○田村智子君 それではうまくいかないと思うんですね。その理由を述べたいと思います。
 一つは、この政策によって、集中の対象とならずに資金が大きく落ち込んだ地方国立大学が教育研究を維持する限界点をも超える事態になっているということです。
 資料の五を見てください。非常勤講師などを除く常勤の大学教員、これはイコール研究者ですよね。医学部を持たない中小の大学、地方大学では二〇〇四年から明らかにマイナスになっています。大規模三大学の教員数は一・二五倍になっています。ここでも選択と集中で格差が開いたんです。地方大学は地域貢献で生き残れということも文科省から求められていますので、教員は研究、教育以外の負担が増加傾向にもなっています。まさに人も教育費も枯渇しかねない状態なんですね。これが日本全体の大学の研究力を押し下げる結果をもたらしているんじゃないかというように思うわけですよ。
 もう一つの資料もちょっと見ていただきたいんです。資料の六、これ、論文数を縦軸にして、横軸で大学の論文数が多い順に並べたものなんですけれども、ですから、論文数の多い大学からどういう勾配で減っていくかというふうに見ますと、日本は本当に一部の限られた大学が論文数を稼ぐという構造が見て取れるんです。海外では、上位の大学だけではなく中堅の大学も相当数の論文を生産していますよ。二〇一八年の科学技術白書でも、研究の多様性を確保する上でも中堅大学の厚みを増していくことが重要というふうに指摘していますけれども、これはやっぱりこうした現実を見ての指摘だというふうに思うんですね。
 選択と集中では地方大学が疲弊されてしまう。このやり方は改めるべきだと思いますが、文科大臣、もう一度。
#207
○国務大臣(平井卓也君) 済みません、文科省ではございませんが。
 私は、選択と集中という言葉にちょっと違和感を、選択と集中ではなくて、やっぱり基盤的な経費と競争的経費のバランスをどうやって取っていくかという議論だと思うんですよ。何かを切り捨てるという話ではなくて、うまく両方のバランスを取りながらより良きアウトプットを求めるという中で、これいろいろやっぱり考えているわけですよね。
 ですから、この論文数も、単純に数ではなくて、そしてやっぱり質、そして民間の企業の資金が集まりやすい研究は一体何なのか、そして社会実装して次の日本の社会に貢献しそうな分野はどういう分野なのか等々を考えながら、やっぱり戦略をこれ不断に見直していく必要があると考えています。
#208
○田村智子君 基盤的経費は、法人化の前と今日では、もう七百七億円ですよ、基幹的経費見れば。それだけ削った上で更に競争しろと皆さん求めているわけですよ。
 それで、私もう一点指摘したいのは、やっぱりこうやって、基盤的経費は維持じゃ駄目なんですよ。増額しなかったらもうやっていけないぐらいまでになっている。そこで、この削減の状態のままで、そこは増額せずに、プロジェクト型、特に国策にかなう研究プロジェクトに集中投資をしている、この政策は若手研究者の自由な発想による研究を阻害してしまう。これ、私が言っているんじゃないんです。ノーベル賞を受賞した方々がどんどんこういう発言をしているじゃないですか。大学の危機をのりこえ、明日を拓くフォーラム、これ、ノーベル賞受賞者の梶田隆章氏や白川英樹氏らが呼びかけて、五十一人の大学関係者が集まってシンポジウムを開いています。
 その梶田隆章氏、雑誌「経済」というところでインタビューにこう答えているんですね。基礎か応用かを問わず、若い研究者が安定した研究職になかなか就けないということが現在の日本の学術が直面している非常に深刻な問題、その理由の第一に運営費交付金が削られてしまったと、このことを挙げています。若い人が頭の柔らかいうちに柔軟な発想で自分のやりたい研究に打ち込み、ブレークスルーと言われる科学や技術の飛躍的な進歩を実現することは相当ある。しかし、今の日本では、若い研究者は有期雇用であり、研究テーマも雇用主に従ったもので、言われたことを研究する立場になっている。また、不安定な職で、常に次の職をどうするかを考えなければいけない。そうした強迫観念をもたらされた状況で研究しなければならないと。こういう危機感なんですよね。
 これは、基盤的経費を増やさない限りは安定したポストは増えません。プロジェクト型では増えないんですよ。このことについて、文科大臣、どう思われますか。
#209
○国務大臣(柴山昌彦君) 確かに、おっしゃるとおり、運営費交付金が法人化、独法化によって減ってきた。それは産学連携をこれから増やしていくということも想定して減らしてきたんですが、一方において産学連携はそれほど増えていないと。そのことによって、特に地方の国立大学が非常に経営の危機に瀕しているということはおっしゃるとおりだと思います。
 法人化の平成十六年時と平成二十七年度の予算額を比較すると千四百七十億円減少しているわけですから、この結果、各大学の教育研究の実態が厳しい研究になっております。
 ですので、二〇一九年度予算案については、先ほど申し上げたように、対前年度同額の一兆九百七十一億円を計上しているほか、それとさらに別建てで、国立大学等の国土強靱化に資する基盤的インフラ整備の整備分として七十億円を計上しているところでありまして、国立大学が我が国の人材育成、学術研究の中核として研究活動の充実を図られるように運営費交付金の確保に取り組んでいきたいと思いますし、また、来年度以降、御指摘も踏まえて、しっかり財務当局に対して、運営費交付金の更なる確保に向けてしっかりと働きかけていきたいというように考えております。
#210
○田村智子君 七百億円削って七十億増やしたと言ったって駄目ですよ、これは。総額で増えてもいないんですから。
 もう若手の皆さんが、将来に希望が持てずに、この間、自殺する事件や、研究室に放火して自らも命を絶つような、こんな事態まで起きているわけですから、本当に基盤的経費増やして若手が安定した職に就けるポストを増やしてほしい、重ねて要求しておきます。
 この点で、私は逆の事態がまた進むんじゃないかと危惧をしているんです。それは、大学教員や研究者についての無期転換ルール、これ、五年で無期転換というのが職員に対しては行われたんですけれども、研究職は十年にされたんですよ。ですから、二〇二三年四月を前に、また無期転換逃れの雇い止めが大学の研究者や教員の中で広がるのではないだろうかと私は危惧をしています。
 私の事務所で各省庁に調査したところ、独立行政法人で十年で無期転換、この対象者は七千八十六人に上ります。そのうち、二〇二三年四月で十年超となる方は二千百七十三人、既に同一の法人で十年超えて勤務されている方は一千百四十六人いるわけですよ。
 国立大学でも、この間、任期付きのポストがどんどん増えてきてしまって、四十歳以下では、十年前の一・五倍、一万百七十三人に上っているわけです。既に首都圏のある大学では、数年先を見据えて、任期付きの教員、准教授の方々、契約更新をせずに今年三月で雇い止めしようとして、これは労働組合も闘って、あと三年は契約しますというふうになったんですけれども、果たして二〇二三年四月前にどうなるかということを大変危惧をしています。
 厚労省にお聞きします。無期転換までの期間が十年というのは、本当に長過ぎるわけですよ。客観的に合理的な理由が存在し、社会通念上相当でなければ雇い止めは認められない、こういうこととか、雇用の安定化のために、十年待たずに、契約期間満了を待たずにこれは無期転換するのが望ましい、こういうことを改めて周知することは必要だと思いますが、いかがでしょう。
#211
○政府参考人(田中誠二君) お答えいたします。
 労働契約法に基づく無期転換ルールの件でございますけれども、無期転換申込権が発生する直前に一方的に使用者が契約の更新上限を設定するなど、無期転換ルールを意図的に避ける目的で雇い止めを行うことは、労働契約法の趣旨に照らして望ましいものではないと考えております。
 厚生労働省としては、本年二月に、独立行政法人等の所管省庁に対して、無期転換ルールの適用を意図的に避けることを目的とした雇い止めは望ましくなく、そうした旨を所管独立行政法人等にも周知するよう要請しておりまして、都道府県労働局においても引き続き必要な啓発指導を行ってまいりたいと思います。
 また、御指摘の雇い止め法理、これは無期転換の申出権が発生する前にも一定の雇い止めの制約があるというルールでございますけれども、このルールにつきましても併せて周知してまいりたいと考えております。
#212
○田村智子君 昨年大問題にしたわけですから、これ同じ問題起こらないように是非とも周知してください。
 理研では、五年で無期転換ができる研究支援を行っている事務職員の方々、これは試験による選抜以外は雇い止めしようとしたんですけれども、当事者も闘い、国会でも私たちも本当に論戦やって、事実上無期転換となりました。ところが、限定無期職員という制度を新たにつくったんですよ。限定無期って何だと思ったら、プロジェクトが終了したり予算が削減されたら雇用は終了しますよという制度だというんですよ。これのどこが無期転換なのかと私驚きました。
 理研が限定無期だと幾ら主張しても、法律上は任期の定めのない労働者であり、プロジェクトの終了などを理由とする整理解雇は、判例上、解雇回避努力など整理解雇の四要件を満たさなければ許されないと考えますが、これも厚労省、確認します。
#213
○政府参考人(田中誠二君) 個別の事案についてはお答えを差し控えさせていただきますが、一般論として申し上げれば、無期転換ルールに基づいて無期雇用に転換した労働者を解雇した場合の解雇の有効性につきましては、労働契約法第十六条の解雇権濫用法理に基づき、最終的には司法で判断されます。
 その上で、当該解雇が整理解雇に該当する場合には、四要素と言われます人員削減の必要性、解雇回避努力義務の履行、被解雇者選定基準の合理性、解雇手続の妥当性が考慮されることになると承知しております。
#214
○田村智子君 これ、科学技術立国を目指すんだと、理研というのはその中心的な機関ですよ。そこで研究支援を行っている事務職員の仕事がなくなるなんということはあり得ないわけです、プロジェクトが一つ終了しようとも。
 これ、文科大臣にもお聞きしたいんですね。これ、今、理研は、ですから、その限定無期職員という訳の分からないこういう制度をつくって、それで、せっかく無期転換されたというその職員に対しても、あたかもプロジェクトが終了したら自由に解雇ができるかのように説明をしているわけですよ。これ、私はおかしいと思います。整理解雇四要件満たさなければ解雇は許されないんだと、これ、理研に労働関係法令の遵守をした対応をするように是非とも指導いただきたいと思いますが、いかがでしょう。
#215
○国務大臣(柴山昌彦君) 全くおっしゃるとおりで、職員の雇用形態について、労働関係法令に基づいた上で理研が対応するべきものというように考えておりますので、限定無期雇用職員であっても、予算の削減や従事している業務がなくなることのみをもって解雇されることはなく、所属するセンターなどにおける同種の業務への配置転換等の解雇回避努力が適切になされることが要件化されているというように承知をしております。先ほど厚労省から答弁のあったとおりであります。
 そういったことも踏まえて、職員としっかりと対話をして、理研が労働関係法令と照らした上で適切に対応するよう指導していきたいと考えております。
#216
○田村智子君 是非ともお願いしたいと思います。
 それで、残念ながら、東北大学を始め、非常勤講師の方々、雇い止めになった方が大勢いらっしゃるんです。同じことが研究職で十年を前にして行われたら、これはもう科学技術立国どころの話ではなくなりますので、雇い止めではなく、安定したポストをいかに増やしていくかと、このことを大学や研究機関の中でやっていかなければならないと思います。
 昨年、私、この理研の雇い止めを撤回させた経験も踏まえて、その理研の研究所のすぐそばの埼玉の和光市の会場でシンポジウムを行ったんですけれども、そこの場に若手の研究者の方も参加をしていただいて、非常に不安だと、自分も任期付きなんだと、物件費扱いの、人件費じゃない物件費扱いで今研究に業務しているんだと、こういう扱いで果たして日本の科学技術が本当に発展していくのかという危惧を切々とお話をされました。
 こういう若手研究者の意欲、研究したいというその思いに応えられるような政策をきっちり行っていただくよう、選択と集中は改めて、これは方針転換を是非ともやっていただきたいと要望いたしまして、質問を終わります。
#217
○委員長(石井みどり君) 他に御発言もないようですから、皇室費、内閣、内閣府本府、文部科学省及び沖縄振興開発金融公庫の決算についての審査はこの程度といたします。
 次回は来る二十二日午後一時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後六時八分散会
ソース: 国立国会図書館
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