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2019/03/08 第198回国会 参議院 参議院会議録情報 第198回国会 予算委員会 第7号
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2019/03/08 第198回国会 参議院

参議院会議録情報 第198回国会 予算委員会 第7号

#1
第198回国会 予算委員会 第7号
平成三十一年三月八日(金曜日)
   午後一時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月七日
    辞任         補欠選任
     大門実紀史君     武田 良介君
 三月八日
    辞任         補欠選任
     小野田紀美君     中西 健治君
     滝沢  求君     宮島 喜文君
     中泉 松司君     進藤金日子君
     羽田雄一郎君     古賀 之士君
     山本 太郎君     大島九州男君
     高瀬 弘美君     宮崎  勝君
     石井 苗子君     片山 大介君
     藤巻 健史君     山口 和之君
     山添  拓君     岩渕  友君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         金子原二郎君
    理 事
                石井 準一君
                高橋 克法君
                二之湯武史君
                長谷川 岳君
                山下 雄平君
                蓮   舫君
                森 ゆうこ君
                谷合 正明君
                辰巳孝太郎君
    委 員
                青山 繁晴君
                朝日健太郎君
                井原  巧君
                宇都 隆史君
                大野 泰正君
                太田 房江君
                こやり隆史君
                進藤金日子君
                中西 健治君
                中西  哲君
                中野 正志君
                長峯  誠君
                丸川 珠代君
                三木  亨君
                宮島 喜文君
                元榮太一郎君
                和田 政宗君
                石橋 通宏君
                小西 洋之君
                杉尾 秀哉君
                青木  愛君
                大島九州男君
                大野 元裕君
                古賀 之士君
                田名部匡代君
                伊藤 孝江君
                平木 大作君
                三浦 信祐君
                宮崎  勝君
                浅田  均君
                片山 大介君
                山口 和之君
                岩渕  友君
                武田 良介君
               薬師寺みちよ君
   国務大臣
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        麻生 太郎君
       総務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(マイナ
       ンバー制度))  石田 真敏君
       外務大臣     河野 太郎君
       文部科学大臣
       国務大臣     柴山 昌彦君
       厚生労働大臣
       国務大臣     根本  匠君
       経済産業大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       損害賠償・廃炉
       等支援機構))  世耕 弘成君
       防衛大臣     岩屋  毅君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 菅  義偉君
       国務大臣
       (復興大臣)   渡辺 博道君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        山本 順三君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    茂木 敏充君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策、消
       費者及び食品安
       全、少子化対策
       、海洋政策))  宮腰 光寛君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(規制改
       革、地方創生、
       男女共同参画)
       )        片山さつき君
   副大臣
       内閣府副大臣   中根 一幸君
       財務副大臣    鈴木 馨祐君
       厚生労働副大臣  大口 善徳君
       国土交通副大臣  塚田 一郎君
   政府特別補佐人
       人事院総裁    一宮なほみ君
       内閣法制局長官  横畠 裕介君
       原子力規制委員
       会委員長     更田 豊志君
   最高裁判所長官代理者
       最高裁判所事務
       総局行政局長   門田 友昌君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤井 亮二君
   政府参考人
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局地
       方創生総括官補  井上 誠一君
       人事院事務総局
       給与局長     森永 耕造君
       内閣府大臣官房
       審議官      田中愛智朗君
       内閣府政策統括
       官        海堀 安喜君
       復興庁統括官   末宗 徹郎君
       国税庁次長    並木  稔君
       文部科学省総合
       教育政策局長   清水  明君
       厚生労働大臣官
       房長       定塚由美子君
       厚生労働省雇用
       環境・均等局長  小林 洋司君
       厚生労働省政策
       統括官      藤澤 勝博君
       経済産業大臣官
       房福島復興推進
       グループ長    松永  明君
       経済産業大臣官
       房原子力事故災
       害対処審議官   新川 達也君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      村瀬 佳史君
       国土交通大臣官
       房審議官     寺田 吉道君
       観光庁長官    田端  浩君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       原子力規制部長  山田 知穂君
       防衛省防衛政策
       局長       槌道 明宏君
       防衛省整備計画
       局長       鈴木 敦夫君
       防衛装備庁長官  深山 延暁君
   参考人
       毎月勤労統計調
       査等に関する特
       別監察委員会委
       員長       樋口 美雄君
       東京電力ホール
       ディングス株式
       会社代表執行役
       社長       小早川智明君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○平成三十一年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成三十一年度特別会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成三十一年度政府関係機関予算(内閣提出、
 衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(金子原二郎君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 議事に先立ち、委員長から一言申し上げます。
 去る六日の本委員会における横畠内閣法制局長官の、このような場で声を荒げて発言するようなことまで含むとは考えておりませんとの発言は、法制局長官の職責及び立場を逸脱するものであり、そのような発言が本委員会で行われたことは誠に遺憾であります。
 委員長としては、横畠長官に対し、今後かかる行為のないように厳重に注意を申し入れます。
 この際、横畠内閣法制局長官から発言を求められておりますので、これを許します。横畠内閣法制局長官。
#3
○政府特別補佐人(横畠裕介君) ただいま、委員長から厳重なる注意を受けました。
 国会の国政調査権は、憲法に規定されている国会の権能であり、非常に重要なものであると考えております。その上で、国会での審議の場における国会議員による質問は、憲法が採用している議院内閣制の下での国会による行政府に対する監督権能の表れであると認識しております。
 一昨日の本委員会における私の発言は、このような国会での審議の場における国会議員の発言に関して、声を荒げて発言するようなことと評価的なことを申し上げたものであり、行政府にある者の発言として誠に、発言としてその立場を逸脱した誠に不適切なものでありましたので、おわびをして撤回させていただきました。ここに改めておわびを申し上げます。
 今後、二度とこのような発言はせず、国会での審議の場における国会議員の質問の重要性を踏まえ、国会での質問に対して誠実に答弁してまいります。
    ─────────────
#4
○委員長(金子原二郎君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成三十一年度総予算三案審査のため、本日の委員会に毎月勤労統計調査等に関する特別監察委員会委員長樋口美雄君、東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長小早川智明君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#6
○委員長(金子原二郎君) 平成三十一年度一般会計予算、平成三十一年度特別会計予算、平成三十一年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、昨日に引き続き質疑を行います。杉尾秀哉君。
#7
○杉尾秀哉君 質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。
 通告しておりませんけれども、横畠長官に伺います。
 今、謝罪、撤回されましたけれども、謝って済む問題だと思われますか。
#8
○政府特別補佐人(横畠裕介君) おわびをして撤回させていただいたところでございます。
 先ほども申し上げましたとおり、今後二度とこのような発言はせず、国会の、国会での審議の場における国会議員の質問の重要性を踏まえ、国会での質問に対して誠実に答弁してまいりたいと考えております。
#9
○杉尾秀哉君 何であんなことを言ったんですか。
#10
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 国会議員によるこの委員会での質問に関するお尋ねがございました。そこでお答えをしたわけでございますけれども、声を荒げて発言するようなことというような、言わば質問の態様といいますか、質問の当否を評価するかのごときことまで申し上げてしまったことは誠に不適切でございまして、その意味で撤回させて、おわびもしているところでございます。(発言する者あり)
#11
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#12
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
#13
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 国会におけるその議論の在り方について、まさに差し出たことを申し上げたということでございます。もうそれに尽きます。
#14
○杉尾秀哉君 笑って言うような話なんですか。(発言する者あり)
#15
○委員長(金子原二郎君) 杉尾さん、その後、言葉を続けて、もう一回お願いします。
#16
○杉尾秀哉君 内閣法制局長官の使命は何でしょうか。
#17
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 内閣法制局は、内閣法制局設置法によって設けられております内閣の補佐機関でございます。内閣法制局長官は、内閣法制局の長でございます。
#18
○杉尾秀哉君 憲法の番人ですよ。憲政史上に一大汚点残しましたよ。その任にありません。辞めるべきだと思いますが、いかがですか。
#19
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 内閣法制局は、内閣に、内閣の補佐機関でございます。内閣法制局長官は、内閣により任命される官職でございます。
 先ほどの委員長からの厳重注意を受けて、私から改めて撤回とおわびを申し上げさせていただいたところでございますけれども、十分反省しているつもりでございます。その反省の上に立って、しっかりと職責を果たしてまいりたいと考えております。
#20
○杉尾秀哉君 政権の門番とか政権の番人と言われているんですからね。よくよく今回のことをかみしめていただきたいと思います。
 これ以上言ってもらちが明きませんので、本来の質問に戻ります。
 菅長官に伺いますけれども、資料一を御覧ください。去年の十二月二十八日、内閣記者会宛てに出された文書。これ、官房長官の記者会見での特定の記者の質問を問題視する内容ですけれども、この文書に対して、その後もいろんな批判とか署名活動まで行われております。おとといは国境なき記者団が英語で声明を出しました。
 菅長官はこれについてどういうふうに受け止めていらっしゃいますか。
#21
○委員長(金子原二郎君) 横畠長官、どうぞ御退席していただいて結構ですから。
#22
○国務大臣(菅義偉君) 今御指摘の文書は、あくまでも政府から官房長官記者会見の主催者たる内閣記者会に対して申し入れたものであり、その他の団体から声明や抗議に対して政府としてコメントすることは差し控えたいというふうに思います。
 その上で申し上げれば、官房長官記者会見の趣旨というのは、記者からの質問に対し、政府の見解、また立場を答えるものというふうに思っております。そして、その会見の要旨というのは、インターネットの配信や、あるいは日テレNEWS24、まさにライブとして多くの、国内だけではなくて海外の皆さんもこれ視聴することが可能であります。そういう中で、事実に基づかない質問や個人的な意見をあるいは主張を繰り返して述べている、本来の趣旨にそぐわないものと考えています。
 そして、この会見の意義を踏まえて、厳しいスケジュールの中で、制約の中でありますけれども、定期的に一日二回実施しております。そういう中で、可能な限り真摯に努めるように、努めているわけでありますけれども、そういう中で、やはり事実に基づかない質問だとかあるいは個人の主義主張を繰り返し述べる、そうしたことについて申入れをしたということであります。
#23
○杉尾秀哉君 今、事実に基づかないという発言が幾つかありましたけれども、この文書が出された発端は、この二日前ですね、東京新聞の記者が、辺野古の埋立てに関して、現場で赤土が広がっていると、こういうふうに指摘したことでございます。
 この文書の中でも事実に反するというふうに断定しておりますけれども、それで本当にいいんでしょうか。
#24
○国務大臣(菅義偉君) そのとおりです。
#25
○杉尾秀哉君 これについて、東京新聞が先月の二十日に一面を使って検証記事を掲載しております。質問者の発言は事実誤認ではないと、こういうふうに結論付けておりますけれども、今の長官の発言だと、東京新聞のこの記事は真っ赤なうそだということになりますが、いかがですか。
#26
○国務大臣(菅義偉君) 三点ありまして、埋立工事に関しては、沖縄県に提出した事業行為通知書に記載されている赤土等流出防止策を実施をして、埋立ての外周を閉鎖的な護岸工事によって水域をつくり、その中へ埋立材を投入する工法により埋立てがなされております。ですから、外海に対して水の濁りはありませんし、赤土による影響は確認されていない、これモニタリングを行っています。
 そしてまた、琉球セメントは、十二月十一日、そして十二月十四日に、沖縄県の立入検査、これを受けています。拒否はしておりません。
 また、沖縄防衛局は埋立工事前に埋立材が仕様書どおり材料であることを確認しており、また、沖縄県に対して要請に基づき確認文書を提出しているということです。
#27
○杉尾秀哉君 今長官がおっしゃった三点については、この記事の中でも検証しております。今おっしゃったのは、あくまで政府としての見解だということに思います。そもそも疑問があるから、これ記者は質問したんだと、そういうふうに思っております。それを事実に反すると決め付けるというのは、これはどういうことなんですか。
#28
○国務大臣(菅義偉君) 現実的に事実に基づかないんじゃないでしょうか。
#29
○杉尾秀哉君 それはあくまで見解の相違であって、疑問があるから聞いたんだと思います。
 長官は、例えば加計学園問題、総理の御意向文書を怪文書と切って捨てました。文書は本物でした。自分はうそをついても許されて、記者は事実誤認のことは一切聞くなというのは、これはどういうことなんですか。おかしいじゃないですか。
#30
○国務大臣(菅義偉君) 全く当たらないんじゃないでしょうか。それは、文書についてはそのようなものだということを私発言しましたけれども、実際そのようなものだったんじゃないですか。(発言する者あり)
#31
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#32
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
#33
○国務大臣(菅義偉君) 私は、国会の答弁でも公文書のようなものという発言をして……(発言する者あり)いや、そのようにしていますし、その後についてもこのことに……(発言する者あり)あっ、失礼しました、怪文書のようなものという発言はいたしました。そして、その後の中でいろんな議論のあったことは承知していますけれども、そこについて、今私自身が言ったことについて、杉尾委員からの話でしたけれども、私はそのことについては変えておりません。
#34
○杉尾秀哉君 あの文書は政府見解で、公文書じゃないんですか。
#35
○国務大臣(菅義偉君) 何種類かあったんじゃなかったでしょうか。
#36
○杉尾秀哉君 総理の御意向によってと書かれた文書について言っているんです。ほかの文書については言っていません。
#37
○国務大臣(菅義偉君) 私自身があのときに質問されたときは怪文書のようなものという私は答えをしましたけれども、その後について私がこのことを変えたことはなかったと思います。
#38
○杉尾秀哉君 ちょっと次のことを聞きますけれども、この文書の中で、この記者の度重なる問題行為は極めて深刻で、記者会に問題意識を共有してほしいと書いてある。問題意識って何ですか。
#39
○国務大臣(菅義偉君) 実は、ここに至るまで東京新聞に対して何回か申入れをいたしました、委員もお持ちだと思いますけれども。実は、その中で、具体的な例を申し上げさせていただきます。
 例えば、いわゆるエンバーゴを破って質問されたことがありました。それは、大学の設置について、文科省と記者会の事前の合意を破って、公表前の情報について私に質問をされました。こういうことはあってはならないと思います。
 それとか、あるいは、国連人権委員会の特別報告者の面会依頼を官房長官はドタキャンしたという質問がありました、一昨年、ということがあったんです。これ全部、質問通告なしでやっていましたから。私、その場では、私自身は基本的にドタキャンはしないようにしていますので、いわゆる国会が入った場合、入る可能性があるから、そのときは失礼しますよという形で面会を受けていますから、していないだろうという、思ったんですけれども、言い切れなかったですよね、それ、私自身は。で、調べましたら、そもそも面会依頼があった事実はなかったんです。
 さらには、午前中の記者会見で、午前の会見で長官は個々の相談記録は個別に答えないというお話をしていましたけど云々と言われたんです、午後の会見で。私、言ったことないなと思ったんですけど、言っていなかったんです。こうしたことを会見で、まさにこれは決め打ちだと思いますよ、私、架空の事実ですから。
 あるいは、沖縄の県民投票に関連する自民党の議員の行動について、繰り返し暴挙だ暴挙だって、記者会見で質問があったんです。まさにそうした個人的意見、主張をずっと言い続けている。しかし、実際は、これは東京新聞で、この一覧の中にはありませんけれども、この暴挙との表現を繰り返したことは穏当を欠き避けるべきでしたと、そういう回答を東京新聞は書いているんです。
 実は、こうしたことが度重なったものですから、私は幾ら何でも、マスコミは確かに知る権利はあります、取材する権利があります。しかし、今、私が申し上げたようなことが繰り返されているということも、これ事実であります。
#40
○杉尾秀哉君 聞いたことに答えていないと思いますけれども、これ、内閣記者会に……(発言する者あり)
#41
○委員長(金子原二郎君) 御静粛に。
#42
○杉尾秀哉君 じゃ、何で問題意識を共有してくれって言っているんですか。
#43
○国務大臣(菅義偉君) 東京新聞には何回も私ども、いろんな問題があるたびに、たしか九回申入れしています。そして、東京新聞から、例えば先ほど申し上げました、午前中の会見で個々の相談記録は個別に答えないということに対しては、記者が質問する際、記憶に基づいて発信したので間違っていましたとか、あるいは、これも、質問ではなく、個人的意見、主張を何回も記者会見の中で申入れがありましたので、そのことも申入れをしました、質問をする場所ですという話です。そうしましたら、やはり東京新聞から、記者会見の場で官房長官に意見を述べるのは当社の方針ではありませんという回答もいただきました。
 しかし、なかなか変わっていないんです。それで、記者会の皆さんに今委員から御指摘のようなことを、で申入れをさせていただいたということです。
#44
○杉尾秀哉君 共有してくれというのは、これは、この記者は問題だから排除してくれということと言っている、そういうふうに取れますよ。
#45
○国務大臣(菅義偉君) 事実に基づいて質問してほしいと、そのことを共有していただきたいということなんです。
 それで、私の記者会見というのは、先ほど申し上げましたけれども、テレビで同時に報道しているところもありますよね。そして、インターネットでは世界でこれ流れていますから、やっぱり政府のいわゆる見解とか立場を述べる場所でありますし、そしてまた個人の意見や主張を繰り返し述べる場所でないということも、これは、杉尾さんはもうキャスターやっていらっしゃいますからよく御存じだと思いますよ。その中で、間違った事実、先ほど申し上げましたけれども、そうしたのが同時に報道されているんです。通常のテレビですと、そこで訂正をして謝られるんじゃないですか。それが全くないんです。そのままずっと流され続けているんです。
 ですから、事実に基づいて是非質問していただけるように記者会でも共有してほしい。その方に、特定の思いじゃなくて、そこはやはり事実に基づいて質問をするというのは、これはやはり基本じゃないでしょうか。
#46
○杉尾秀哉君 できる限り事実に基づいて質問しようとはしています。ただ、疑問がある、見解の相違がある、分からないことがある、だから聞くんです。
 記者はほかに勝負する場がないんです、記者会見しか。長官には、幾らでもいろんな、国会でも説明できるし、いろんなところで説明できます。圧倒的に立場が違うんです。それを分からずに、こういうふうに世界中に配信されるから問題の質問だとか事実に反する質問するなとかと言うのはおかしいんじゃないですか。(発言する者あり)
#47
○委員長(金子原二郎君) 静粛にお願いします。
#48
○国務大臣(菅義偉君) 私は全くおかしいと思いません。
 やはり、記者の方には当然質問する権利があります。そして、知る権利もあるというふうに思います。しかし、そうした取材というのは、まさに事実確認をしていただければいいんです。事実誤認のまま断定的に言い放っているから、こういうことが私起きてきたと思います。
 是非、そして、そのことが瞬時にして多くの国民の皆さんこれ視聴できますから、海外の赴任している日本の記者の人も見ていますし、海外でも見ていますから、私どもが、例えば国連の人権委特別報告者の面会を官房長官はドタキャンしたと、そう言われてしまいますと、そんな国だって思われますよ。
 ですから、そこは、確認は幾らでもできますから、そういう事実に基づいて質問をしていただきたいというのはある意味で私は当然のことじゃないかなというふうに思いますし、ほかの記者の方に対してこうしたことを言ったことは一切ありません。
#49
○杉尾秀哉君 事実は事実でないとその場で否定すれば私は済む話だと思っております。
 問題意識を伝えたという言葉がありますけれども、実は、今回の統計不正問題でも中江秘書官が厚労省に問題意識を伝えているんです。
 問題意識というのは、何か政治的な圧力を掛けるときに安倍官邸が使う言葉なんですか。
#50
○国務大臣(菅義偉君) いや、これは全く違うと思いますよ。(発言する者あり)いやいや。ですから、やはりお互いに最低限のルールってあると思いますよ。通告なしで、一昨年、官房長官はドタキャンしましたって入られたんですよ、質問するときに。それで、私、一昨年のことは覚えていないですよね。で、調べたら、一昨年じゃなくてその前の年だったっていうんですよ。しかし、質問した記者はそのままですから。例えば、杉尾さん、キャスターのときに事実と違う質問されたら訂正するじゃないですか。そういうことも全くないんです。
#51
○杉尾秀哉君 もう一つ伺います。
 資料二、御覧ください。東京新聞の同じ検証記事です。一分半の質疑中、上村報道官が実に七回も、質問に入ってください、質問は簡潔にお願いします、質問に入ってください、移ってください、ずっと言い続けているんです。これ、VTRで聞くと、はっきり言って陰湿なんですよ。聞くに堪えない。いじめとしか聞こえない。いかがですか。
#52
○国務大臣(菅義偉君) 質問じゃなくて、御自身の意見や主張をずっと述べ続けているんです。そういうことがあったから何回となく注意をしたわけで、早く質問をしてほしいと。それはある意味で、これも仕方ないことじゃないでしょうか。(発言する者あり)
#53
○杉尾秀哉君 いや、ほかの記者もちゃんと聞いているんです。
 いや、そうじゃなくて、ここに出ていますけれども、質問に入る前からもういきなり、いきなり頭から割り込んでいるんですよ。それ、おかしいでしょうと言っているんですよ。
#54
○国務大臣(菅義偉君) そこについてはですね、今までこれは何回となくそうしたことがあったんです。ですから、質問に早く入ってください。やはり、個人の意見とか主張をする場面じゃないと思いますよ、テレビですから。
#55
○杉尾秀哉君 それは全くここのケースについては事実誤認で、頭から言っているんですよ、報道官が。
 これ、長官、思うんですけれども、先月二十六日の記者会見で、最後に、あなたに答える必要がないと、こういうふうに言い放ったんです。これは言っちゃいけない言葉だと私は思っています。私はそう思っていますけど、いかがですか。
#56
○国務大臣(菅義偉君) これ、通常ですと、私も言うべきじゃないと思っています。しかし、先ほど申し上げましたけれども、一年以上こうしたやり取りが何回かされてきているんです。
 そして、午前中の記者会見で、その記者の方、質問に入る前に御自身の個人的意見、主張を述べ続けていましたので、私は、この会見というのは政府の公式見解、政府の考え方を皆さんに質問いただく中で国民の皆さんにお伝えすることが基本です、そういうことを午前で、会見で申し上げました。また、それに続く午後の会見でも同じようなことを言い始めたんです。そこで、私、改めて、この場所は記者の質問を受ける場であり、意見を申し入れる場所ではありませんよということを、これ二回目、申し入れました。そうしたら、何のため、この会見を一体何のための場と思っているんですかという、また同じ質問が来たものですから、私は、繰り返し述べる必要はない、そういう思いの中で発言したということです。
#57
○杉尾秀哉君 では、伺います。記者会見は何のための場なんでしょうか。
#58
○国務大臣(菅義偉君) 先ほど来申し上げていますように、政府の公式見解、立場を、記者の皆さんの質問に答える形で国民の皆さんあるいは海外に対して日本の基本的な考え方をお伝えをさせていただく、そういう場だと思っています。
#59
○杉尾秀哉君 私は、長官は広報の場、宣伝の場と思っていらっしゃるというふうに受け止めます。
 私は国民のためにあると思っていますので、この件についてはまた新たな展開がありましたら伺いまして、ちょっと時間が、今日は防衛省の関連ももう一つ聞くことにしておりますので、伺います。
 新しい防衛大綱について伺いますけれども、大臣、軍事ジャーナリストの間で事実上の、今回の新しい防衛大綱、中期防、事実上の専守防衛の放棄と強力な日米一体化に向けた一歩だと、こういうふうな批判が一部にあります。政府としてどういうふうに受け止めていらっしゃいますか。
#60
○国務大臣(岩屋毅君) 専守防衛は憲法の精神にのっとった我が国防衛の基本方針でございます。今後ともこれを堅持してまいります。このことは新しい防衛大綱、中期防でもいささかも揺らぐことはございません。
 それから、日米同盟は、我が国自身の防衛体制と相まって、引き続き我が国の安全保障の基軸であり続けるものだというふうに考えております。我が国の安全保障にとりまして、普遍的価値と戦略的利益を共有する米国との一層の関係強化はこれまで以上に重要となっておりまして、政府としては、国民の命と平和な暮らしを守り抜くために、日米ガイドラインの下に日米同盟の一層の強化を図ることが必要であると考えております。
#61
○杉尾秀哉君 安保法制の下で大きく変質しつつある、その中身は新防衛大綱、中期防だというふうな理解なんですけれども。
 資料三、「いずも」型の護衛艦の改修、これ何度も取り上げられておりますけれど、事実上の空母化とも言われます。改修の目的、改修期間、改修費用を教えてください。
#62
○政府参考人(槌道明宏君) まず、改修の目的でございますが、近年の諸外国の航空戦力の近代化は著しい状況にありまして、また我が国の南西諸島の列島線を越えて太平洋側に進出する戦闘機や爆撃機の飛行が増加するなど、太平洋の空域における軍用機の活動は急速に拡大し、かつ活発化しているところでございます。これは五年前に防衛大綱を策定した頃や、それ以前には見られなかったものであります。今後、一層の拡大、活発化が見込まれます。
 こうした状況の中で、我が国の防衛に万全を期すためには、高い性能を有する戦闘機を用いて航空優勢を間断なく確保できるよう、より多くの飛行場から対処を行えるなど、その柔軟な運用を確保することが極めて重要でございます。
 STOVL機の導入と併せまして、洋上においてその離発着を可能とするよう「いずも」型護衛艦を改修することが、新たな安全保障環境に対応し、広大な太平洋を含む我が国の海と空の守りについて自衛隊員の安全を確保しながらしっかりとした備えを行うために必要不可欠と考えたところでございます。これが改修の目的でございます。
 次に、改修に必要な費用の見積りと改修に必要な期間についての御質問でございますけれども、平成三十一年度予算案に計上しております調査研究の結果など、様々な検討を踏まえる必要がございます。
 今、現段階で予断を持ってお答えすることは差し控えますけれども、いずれにいたしましても、改修後の「いずも」型護衛艦が多機能な護衛艦としてその有する能力をしっかりと発揮できるよう検討を行ってまいる所存であります。
#63
○杉尾秀哉君 護衛艦の運用をこれまでと変えるということになるわけですよね。これ、実際には、現場に負担を与えて、現場に支障は出ないんですか。
#64
○国務大臣(岩屋毅君) 運用を大きく変えるということではございませんで、これまでどおり、「いずも」型護衛艦は、ヘリコプターの運用機能、対潜水艦作戦機能、指揮中枢機能、人員、車両の輸送機能、医療機能等を備えた、そこにSTOVL機の運用も可能とした機能を、可能とする機能を付け加えた形の多機能な護衛艦としてこれからも運用してまいる所存でございます。
#65
○杉尾秀哉君 これ、現場からの要望として上がってきた話なんでしょうか。
#66
○国務大臣(岩屋毅君) この大綱、中期を検討していく中で、先ほど局長から説明もございました太平洋側の防空体制の強化の必要性でありますとか、航空機、戦闘機の運用の柔軟性の確保といった課題を解決するために、防衛省の中でもしっかりと検討させていただき、また国家安全保障会議においても御議論をいただき、政策的に総合的に判断をしたものでございます。
#67
○杉尾秀哉君 私は現場に戸惑いがあるというふうに聞いておりまして、今おっしゃいましたけど、政策的、総合的という、これは結局、政治主導で決まったということでいいんですね。
#68
○国務大臣(岩屋毅君) 良い意味の政治主導で決まったことでございまして、恐らく先生聞かれたのは、「いずも」型の護衛艦改修しますと、当然、船そのものは海上自衛隊が運営しておりますけれども、そこに航空自衛隊あるいは陸上自衛隊というものがまさに統合運用をしていくということになりますので、それをこれからどうやって実際の運用の形態を組み立てていこうかという議論がこれからというところでございますので、そういう意味の戸惑いは現場にはあるかもしれません。
#69
○杉尾秀哉君 これ、護衛艦の改修については数年掛けて検討を重ねてこられたというふうに思います。予算を伴うものでもあります。その経緯と中身を資料として示していただけませんか。
#70
○国務大臣(岩屋毅君) どういう類いの、先生、資料でしょうか。(発言する者あり)検討の経緯。(発言する者あり)
#71
○委員長(金子原二郎君) ちょっと質問して。杉尾さん、質問してください。
#72
○杉尾秀哉君 護衛艦の改修について数年掛けて検討を重ねてきたと思いますけれども、その検討の経緯と中身を資料として示してもらえませんかと言いました。
#73
○国務大臣(岩屋毅君) 様々なところで検討してまいりました。防衛省の中でもそうですし、国家安全保障会議の中身は公表するわけにはいかないと思いますが、これまでの検討経緯の中で公表できるものについては公表させていただきたいと思います。
#74
○杉尾秀哉君 もう一つ、F35の導入についても聞きたいんですけど、資料の四と五です。
 去年十二月の閣議了解、F35の取得数、百五機追加して百四十七機、皆さん御存じだと思います。これ、四十二機は垂直離着陸タイプということなので、現在あるものとしてはF35Bしかない。ここには書かれていますけれども。
 このF35B、国会でも取り上げられておりますけど、欠陥機でメンテナンス、維持費が相当掛かりそうだというふうなことを言う専門家が多いです。一体全体、これ幾ら掛かるんですか。
#75
○政府参考人(鈴木敦夫君) 御指摘でございますけれども、STOVL機を新たに導入することについては昨年十二月の中期防において決定されておりますが、その具体的な機種については決定されておりません。F35BがSTOVL機であることは委員御指摘のとおりでございますが、この選定プロセスという中において必要な能力を有する機種を取得していくということになってございます。
 その上で、F35Bのお話ございましたので申し上げますと、F35につきましては、Aタイプ、Bタイプ、Cタイプ、これら全ての型式全体で、アメリカの会計検査院等の報告において未解決の問題、課題等が記述されておりますけれども、他方、米国防省も、報告書に取り上げられているような事項につきまして改善の努力に取り組んでいるというふうに承知してございます。
 また、F35Bの維持費等について、公表されている情報は承知しておりませんけれども、F35自体は、必要な改善等がその都度実施できる包括的な後方支援システムを導入しておりまして、効率的な維持整備の実施にも配慮した機体であるというふうに認識してございます。
 いずれにいたしましても、STOVL機の今後の選定に当たりましては、防衛省としても、必要とする性能等を明確にし、しかるべき能力を持った機体を選定できるように取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
#76
○杉尾秀哉君 この閣議了解には、平成三十一年以降は完成機輸入によることとすると、こういうふうに書かれている。
 これまで、国内組立てを、三菱重工など三社に生産ラインをつくらせたはずなんですけど、この金額幾らなんでしょう。
#77
○政府参考人(深山延暁君) お答え申し上げます。
 F35Aの国内最終組立て検査、FACOと申しておりますが、などの実施のために平成二十五年度から平成二十九年度までに国内企業との間で国が直接契約した事業の契約額につきましては、今年の平成三十一年二月末現在で集計いたしますと約一千九百九十七億円になります。
 この費用を投じましてこれまで国内企業がF35Aの製造等に参画してきたことで、F35の運用整備基盤の確保や、最先端の戦闘技術、ノウハウに接することによる戦闘機関連の技術基盤の維持、育成、高度化が図られてきており、一定の意義はあったものと考えております、一方で、考えておるところでございます。失礼しました。
#78
○杉尾秀哉君 一千九百九十七億という話は、いずれにしても、この金は無駄金だったということですね。
#79
○政府参考人(深山延暁君) こうした費用を投じてFACOを行ったことによりまして、F35Aの運用整備基盤の確保や、最先端の戦闘技術、ノウハウに接することによりまして戦闘機関連技術、戦闘機関連の技術基盤の維持、育成、高度化、こうしたことが図られてきたと考えておりますので、これについては一定の意義は、一定の意義はあったというふうに考えておるところでございます。
#80
○杉尾秀哉君 私はそうは思いませんが、さっきSTOVL導入と併せてという話がありましたけど、いずれにしても、これ、「いずも」の改修とF35の導入、Bというものの導入というのは、これはセットということでよろしいですね。
#81
○国務大臣(岩屋毅君) 機種はこれから透明性の高い手続を経て選定してまいりますので、F35Bがこの時点で決まっているということではございません。
#82
○杉尾秀哉君 まあ、セットでということだと思うんですが、これ、改修された「いずも」に、このF35Bということにしましょう、離着陸することがあり得るのか、また、例えば中東などでアメリカ軍等に後方支援として派遣される可能性というのはあるんでしょうか。
#83
○国務大臣(岩屋毅君) 「いずも」を改修してSTOVL機を載せるということは先生おっしゃるようにセットで決めているんですが、機種の選定はあくまでもこれからだということでございます。
 それから、米国のそのF35Bが、例えば事故であったり、共同訓練の際にですね、改修された「いずも」であれば離発着できるような能力を備えますので、そういうことは起こり得ると思います。
 それから、後段の、どのような形でその米軍への支援を行うかということについては、実際に発生した事態の様相を踏まえまして、法律の定める要件と国益に照らして我が国が主体的に判断することでございまして、この段階で何か具体的な構想があったり検討を行っているということではございません。
#84
○杉尾秀哉君 可能性は否定されなかったということですね。
 将来は、改修された「いずも」にSTOVL機、F35B等を搭載して地球の裏側に行くこともあるかもしれない。さらには、長距離のスタンドオフミサイルも導入されます。
 敵基地攻撃は憲法違反ではないというのがこれまでの政府の見解ですけど、実際には自衛隊がその能力を保有しようとしつつある、百八十度転換が図られつつあるということを申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#85
○委員長(金子原二郎君) 以上で杉尾秀哉君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#86
○委員長(金子原二郎君) 次に、三浦信祐君の質疑を行います。三浦信祐君。
#87
○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。
 東日本大震災から間もなく八年となります。被災された方々に改めてお見舞いを申し上げます。
 後世にわたって人命を守り抜く社会をつくり上げていくために、震災により得られた教訓を整理の上、国内で共有し、今後の防災・減災対策に活用すべきです。
 山本防災担当大臣、いかがでしょうか。
#88
○国務大臣(山本順三君) お答えをいたします。
 かけがえのない多くの命が失われ、東北地方を中心に未曽有の被害をもたらした東日本大震災の発生からこの三月十一日でちょうど八年の歳月が流れようとしております。最愛の御家族や御親族、御友人を失われた方々のお気持ちを思うと、今なお哀惜の念に堪えないところでございます。ここに改めて衷心より哀悼の意をささげ、また被災された全ての方々に心からお見舞いを申し上げます。
 東日本大震災等の経験や教訓を踏まえ、二度の災害対策基本法の改正を行うとともに、復興の基本的な枠組みを定める大規模災害からの復興に関する法律を制定したところでございます。
 この改正を踏まえまして、昨年の平成三十年七月豪雨や北海道胆振東部地震では、被災地方公共団体からの要請を待たないプッシュ型の物資供給や、平成二十八年の熊本地震では、災害復旧事業に係る工事の国による代行等が行われたところでもございます。また、地方公共団体間の相互応援等を円滑化することにより、平成三十年七月豪雨では多くの自治体から応援職員が派遣されたところでもございます。さらに、新たな、市町村に作成が義務付けられた避難行動要支援者名簿、これを活用するなどして地域住民が適切な避難行動を取った結果、犠牲者が発生しなかった地区の事例も報告されております。
 今後とも、国民の生命と財産を守るため、過去の災害を教訓に災害対策を不断に見直し、想定される南海トラフ地震や首都直下地震を含めた地震、津波を始めとする様々な大規模災害への対策に万全を期してまいりたいと思っております。
#89
○三浦信祐君 是非、人の命が守られる日本をつくるために頑張っていただきたいと思います。
 福島第一原発の廃炉、一年でも一か月でも早く成し遂げてほしいというのが国民の皆様の願いであります。
 廃炉の状況と、国としての取組はどのようになっていますでしょうか。
#90
○政府参考人(新川達也君) お答え申し上げます。
 東京電力福島第一原子力発電所の廃炉の状況に関しまして、廃炉対策については、燃料デブリの取り出しに向け各号機で内部調査を行い、炉内状況の把握が進展をしております。
 使用済燃料の取り出しにつきましても、一部工程が遅れているなどの課題もございますが、安全を最優先に準備を進めております。
 汚染水対策については、サブドレーンや凍土壁等の予防的、重層的な対策によりまして、汚染水発生量が大幅に減少してきております。今後も、二〇二〇年内に建屋内滞留水の処理を完了し、汚染水発生量を日量百五十トンまで減らすという目標が達成できるように、更なる対策を行ってまいります。また、国としましては、中長期ロードマップを策定し、それに基づいて工程管理を行うとともに、技術的難易度の高い研究開発については財政措置を講じてきております。
 引き続き、国も前面に立って、安全かつ着実に廃炉・汚染水対策を進めてまいる所存でございます。
#91
○三浦信祐君 多くの技術者の皆様が本当に汗を流されております。一日も、廃炉が実現できるよう、我々もしっかり支援してまいりたいと思います。
 復興・創生期間が二〇二一年に終了いたしますが、福島第一原発の廃炉は国家的課題であります。期間終了後も、国が前面に立って廃炉に責任を負うべきであります。
 世耕大臣、取組を明言していただきたいと思います。いかがでしょうか。
#92
○国務大臣(世耕弘成君) 東電の福島第一原発の廃炉は世界でも前例のない困難な取組でありまして、国が責任を持って前面に立って取り組むとともに、中長期的な、非常に息の長い対応が必要になるというふうに思っております。
 本日、閣議で改定をされました復興・創生期間における東日本大震災からの復興の基本方針におきましても、復興・創生期間後も継続してこの問題については国が前面に立って取り組むということとされました。
 東京電力福島第一原発の廃炉に向けて、復興・創生期間であるかどうかにかかわらず、国は前面に立って、中長期ロードマップを踏まえて、国内外の英知を結集して、研究開発等を生かして、必要な対応を安全かつ着実に進めてまいりたいと考えております。
#93
○三浦信祐君 明言していただいてありがとうございます。
 山本大臣、世耕大臣はこれで質問が終わりです。委員長、お取り計らいをお願いします。
#94
○委員長(金子原二郎君) 御退室していただいて結構です。
#95
○三浦信祐君 公明党青年委員会は、六つの項目を掲げたアンケートについて、政治に実現してほしいものを一つ選んでいただくことを通して、皆様のお声を聞き、政治に反映をする取組でありますボイスアクション二〇一九を全国各地で展開をいたしております。その結果に基づいて質問させていただきます。
 その中で多く寄せられたのは、携帯電話料金を下げてほしいとの声でありました。特に、通信費の負担が重い。これから高速通信5Gも導入される中、より便利になる反面、通信料の増大も予想されます。
 国民の皆様は、今後の通信費の見通しに関心が高いと思います。携帯電話代を下げてほしいとの声、石田総務大臣、どう思われますでしょうか。
#96
○国務大臣(石田真敏君) お答えさせていただきます。
 大手携帯電話事業者のスマートフォンの通信料金は総じて海外に比べて高く、また、その推移を見ても、下がる傾向は鈍い状態にあります。私といたしましても、携帯電話料金の低廉化は多くの国民から期待されている課題であり、国民目線でしっかり取り組む必要があると考えております。
#97
○三浦信祐君 総務省のモバイル市場の競争環境に関する研究会及びICTサービス安心・安全研究会、消費者保護ルールの検証に関するワーキンググループが設置されていると承知しております。
 設置以来、これまでの議論と研究結果について総務大臣に伺います。
#98
○国務大臣(石田真敏君) 先ほど申し上げました携帯電話料金の低廉化に取り組む必要があるとの考え方から、昨年十月から有識者会議を開催し、検討をいただいてまいりました。
 有識者会議の検討では、通信料金と端末代金の分離が不十分であることによりまして利用者が料金プランを正確に理解した上で比較することが困難となっていることや、いわゆる四年縛りがスイッチングコストを高めていることなどの課題が指摘されたところでございまして、検討の結果、本年一月に緊急提言を取りまとめていただきました。
 その中では、事実上一体化が進んでいる通信料金と端末代金を完全に分離し、利用者が通信料金のみで携帯電話事業者を比較、選択できるようにすること、また、いわゆる四年縛りなどの行き過ぎた囲い込みを是正し、利用者が携帯電話事業者を容易に変更できるようにすること等により、低廉で多様なサービスの実現に向け公正な競争を促進することが適当とされたところでございます。
#99
○三浦信祐君 お手元に資料をお配りをさせていただきました。
 一枚目であります。生活に占める通信費の割合、金額は増加の一途であります。国民生活に直結するからこそ、携帯電話、競争化、制度、料金体系の単純化を図り、生活に占める携帯電話代の費用負担低減の取組が不可欠だと思います。国民の声に応えて、通信費、携帯電話料金が下がるように国として取り組むべきだと私は思います。
 総務大臣、是非進めていただけませんでしょうか。
#100
○国務大臣(石田真敏君) 総務省では、昨年四月に楽天モバイルネットワークに周波数を割り当てたところ、同社が四社目の事業者として十月に新規参入することとなっております。
 また、先ほど答弁申し上げました有識者会議の緊急提言を踏まえまして、通信料金と端末代金の完全分離や行き過ぎた囲い込みの是正等を内容とする電気通信事業法の一部を改正する法律案を今国会に提出したところでございまして、さらに、総務省の有識者会議では、引き続きMVNOを含む事業者間の公正競争を促進するため、MVNOが支払う携帯電話ネットワークの利用料の在り方について検討を行っているところでございます。
 こうした取組によりまして、携帯電話市場の競争を活発なものとして、低廉で分かりやすい料金サービスをできる限り早く実現してまいりたいと考えております。
#101
○三浦信祐君 ありがとうございます。是非この法律一日も早く成立して、生活者の皆さんのところに具体的に低下をしたというその恩恵が被れるように、我々もしっかり審議をする必要があるということがよく分かりました。
 携帯電話はインフラそのものであり、大人のみならず、高等教育を受ける世代もスマートフォンを所有している時代です。仕事でも、スマートフォンがなければ連絡が来ない、情報が取れないというのも現状であります。しかし、端末価格が高いと国民の皆さんは感じていると思います。家族での端末費用の負担が大きいのは事実であります。携帯電話端末の価格の低減化も促進すべきだと私は思います。
 総務大臣、併せて進めていただけませんでしょうか。
#102
○国務大臣(石田真敏君) 今国会に提出をいたしました電気通信事業法の改正案では、事業者間の競争がしっかりと働く環境を整備するため、携帯電話の通信料金とそれから端末代金の完全分離を図ることといたしておりまして、これによりまして利用者が通信料金のみで携帯電話事業者を比較検討できるようにすることで、競争の進展を通じて通信料金の低廉化が進むと考えています。
 一方で、端末につきましては、携帯電話事業者や販売代理店による割引等が今より縮小することによりまして、特に高価格帯の端末のニーズが減少することが想定されるわけでありますけれども、手頃な価格帯の端末の供給が拡大することが期待されるわけであります。
 利用者が通信料金と端末代金のそれぞれを正確に理解できるようになることで、様々な通信サービスと端末の中から自らのニーズに合った選択が可能となりまして、全体として利用者の利益が向上するものと考えております。
#103
○三浦信祐君 事業者間で端末の競争が進むということが促進されるということがよく分かりました。
 次に、災害発生時、外国人観光客に対し自国語で情報受信体制を整える上でも、地域防災の観点でも、情報通信環境の向上、併せて観光施策推進のためにも公衆無線LANの整備拡充が急務だと考えます。国民生活でも公衆無線LANの充実は、利便性の向上と間接的に通信費低減に大きな効果があります。
 国を挙げて公衆無線LANの拡充、体制整備をしていただきたいんですけれども、総務大臣、また観光庁長官、いかがでしょうか。
#104
○国務大臣(石田真敏君) 総務省は、防災拠点などで災害時に必要となる情報伝達手段を確保するとともに、観光や教育などでの活用による利便性向上を図るため、公衆無線LANの整備の促進に取り組んでおります。具体的には、公衆無線LAN環境の整備につきまして、平成二十九年度から地方公共団体などに対しまして財政的支援を実施しているほか、その有用性に関する説明を行い、他省庁と連携して整備の促進を図っているところでございます。
 平成三十一年度までの三か年で全国の防災拠点など約三万か所での公衆無線LANの環境の整備目標に対しまして、官民連携によりまして、今年度末までに二万四千か所を整備できる見込みとなっており、引き続いて取り組んでまいりたいと思っております。
#105
○政府参考人(田端浩君) 無料公衆無線LAN環境の整備の促進でございますけれど、訪日外国人旅行者の大半がスマートフォンを通じて旅行の関連の情報収集をしている現状におきましては、平時、非常時を問わず、受入れ環境整備上極めて重要な課題になっていると認識をしております。
 観光庁では補助制度の拡充を図ってきておりまして、来年度予算案におきましては、国際観光旅客税による税収も活用いたしまして、新たに観光地における無料エリアWiFi環境の整備について補助対象に位置付けまして、集中的に支援をしてまいりたいと考えております。
 このほか、総務省と連携いたしまして、地方自治体、通信、交通事業者等で構成いたします無料公衆無線LAN整備促進協議会を通じまして、無料公衆無線LAN環境の整備に取り組んできております。この結果、これまでに約十四万一千件の無料公衆無線LANスポットが登録をされました。
 これを通じまして、外国人旅行者が容易に通信環境にアクセスできるよう、今後もこの無料公衆無線LAN環境の整備を推進をしてまいりたいと考えております。
#106
○三浦信祐君 ありがとうございます。是非強力に進めていただきたいと思います。おもてなし国家として、通信の上でも技術で、技術立国であるということをしっかりとおもてなしの形で表していただければと思います。
 総務大臣への質問は以上です。委員長、お取り計らいをお願いします。
#107
○委員長(金子原二郎君) 総務大臣、どうぞ御退室していただいて結構です。
#108
○三浦信祐君 先日、電車を使って長距離通学をしている大学生からこのような話を伺いました。移動中、車内にてパソコン等を使いながら課題作成、レポートの提出等を行っています。しかし、インターネット接続環境でなければそこにアクセスができない。結果、生活に占める通信費が高くなる。是非、通勤型車両にも無料のWiFiを導入してほしいとのことでありました。
 観光客対応として新幹線、特急列車に無料WiFi整備が進んでいるのは好ましいことであります。一方で、都市部で圧倒的多数の外国人観光客を迎え入れてもおります。通勤型鉄道車両への無料WiFiの導入整備支援を国交省としても強力に行っていただけませんでしょうか。
#109
○副大臣(塚田一郎君) 通勤型を含む鉄道車両への無料WiFiの導入は、災害時を含め移動中の情報収集に資するものであり、訪日外国人旅行者のストレスフリーな交通利用環境の実現のために重要であるとともに、委員御指摘の若年層を始めとする日本人の鉄道利用者にとっても利便性の向上につながるものと認識をしております。
 首都圏では、京浜急行電鉄が全ての鉄道車両において導入を完了し、東京都営地下鉄が二〇二〇年三月までに、また東京メトロが同年夏までに全ての鉄道車両に導入予定であるなど、各鉄道事業者において鉄道車両への無料WiFi導入の取組が進んでおります。
 国土交通省といたしましては、引き続き、都市部の通勤型鉄道車両を含め、鉄道における無料WiFi導入を積極的に取り組むよう鉄道事業者に対し指導をしてまいります。
#110
○三浦信祐君 是非進めていただきたいと思います。ここで規格の差があったりすると実はシームレスではないという問題もありますので、総務省とも連携を是非取っていただきたいと思います。
 次に、時間単位休暇制度について伺います。
 若い世代から、自身の病気などの通院、子供の行事に参加をする、介護、不妊治療のためにも時間単位で休暇が取れるようにしてほしいとの声があります。
 時間単位休暇制度、平成二十二年に創設をされております。現時点での制度と、実際に導入されている企業はどのぐらいの割合でしょうか。
#111
○政府参考人(小林洋司君) お答え申し上げます。
 時間単位の年次有給休暇制度でございますが、ワーク・ライフ・バランスを図る観点から制度化されておるものでございまして、労働基準法第三十九条第四項に規定がございます。使用者は、各事業場において、労使協定を締結することにより、年五日の範囲内で時間単位で年次有給休暇を与えることができるというものでございます。
 企業におけます時間単位の年次有給休暇の導入状況でございますが、平成三十年一月現在で一九%の企業が導入している状況にございます。
#112
○三浦信祐君 一九%、決して多くない数字だと思います。
 仕事と治療、子育てに時間単位休暇制度は極めて有効であります。仕事と治療の両立可能な社会を構築すべきと、昨年、働き方改革関連法審議の中で私は強く訴えをさせていただき、昨年末閣議決定がされました労働施策基本方針にその対応について明確に記述をしていただきました。政府の少子化克服戦略会議でも、子育てと仕事との両立支援ができる社会へ、時間単位休暇の導入が提言をされております。
 根本厚生労働大臣、時間単位休暇、民間企業が導入しやすい環境整備を将来を支える若者の目線に立って是非行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#113
○国務大臣(根本匠君) 現在、委員御指摘のように、厚生労働省では時間単位の年次有給休暇制度の活用の促進のための取組を行っています。
 具体的には三点申し上げたいと思います。労働時間等設定改善指針に制度の活用を盛り込み、事業主に周知をする。地域のリーディングカンパニーや社会的影響力が大きい中堅・中小企業の経営トップ層に対する働きかけを行う。働き方・休み方改善ポータルサイトを活用して、企業の取組事例の情報を発信する。
 そして、特に病気を抱えた労働者が治療と仕事を両立できるように、企業における支援の方法をまとめたガイドライン、これを平成二十八年二月に策定しました。その中で、時間単位の年次有給休暇制度などの柔軟な勤務制度の導入について紹介し、このような制度が普及するよう周知啓発を行っております。
 今後とも、委員の御提案、御指摘のように、時間単位の年次有給休暇制度が各企業の実情に応じた形で広がり、労働者の仕事と生活の調和が図られるよう、一層の取組を進めてまいりたいと思います。
#114
○三浦信祐君 大臣、是非進めていただきたいと思います。まさに働き方改革関連の法律が施行されるに当たって、まさに休みが取れるような社会、働き方が変わっていく、その中で休暇の取り方も変わっていく、それを是非進めていただきたいと思います。
 次に、給付型奨学金の拡充が来年度予算に盛り込まれております。教育機会の確保において、子供たちへの支援として大変重要であります。日本におけるGDPの六割が個人消費です。教育費負担の軽減のためにも、また経済成長のためにも恩恵が必要な中間所得層への拡充が不可欠であります。給付型奨学金の更なる拡充、不断の努力で進めていくべきだと私は思います。
 柴山文科大臣、いかがでしょうか。
#115
○国務大臣(柴山昌彦君) お答えいたします。
 無償化の対象範囲にかかわらず、これまでも希望者全員に対する貸与の実現など無利子奨学金の充実を進めてまいりました。また、経済的理由から奨学金の返還が困難となった方には、返還の期限を猶予したり、将来の収入に応じて返還できる制度を導入したりするなど、きめ細やかな救済措置を講じてまいりました。
 ということで、中間所得層につきまして低所得者同様に給付型による更なる支援を行うことにつきましては、紹介をさせていただいた貸与型奨学金の拡充により既に進学機会が開かれていること、また高校卒業後の進路が多様であり、進学せずに働く者との公平性に留意する必要があることを十分に踏まえて議論を進めていく必要がございます。
 進学機会の確保につきまして、貸与状況を丁寧に分析するなど、引き続き検討していきたいと考えております。
#116
○三浦信祐君 もちろん、財源の関係もあると思います。しかし、中間所得世帯の皆さんは、多子世帯だった場合にはかなりの負担感を感じているというのも事実であります。きちんと納税をしていただいて、皆さんで支える社会にあるに当たっては、まさにどこに恩恵を被っていくかということも是非検討の中に入れていただきたいと強くお願いをしたいと思います。
 社会的養護を必要とする生徒さんが高校にて給付型奨学金の申込みをした際、提出不要な書類までも求められたと伺いました。社会的養護を必要とする生徒について、高校の先生の認識が薄い場合が現実的にあります。教育委員会の通知にも問題があったかもしれません。給付型奨学金を申請する際の手続内容について、確実に周知徹底、また注意点を踏まえた運用が現場でできるようにしていただきたいと思います。
 通知を発出するなど、柴山大臣、御対応いただけませんでしょうか。
#117
○国務大臣(柴山昌彦君) 二〇二〇年度からの新制度につきましては、各教育委員会等に対して新制度の内容について周知に努めているほか、高校の関係者も含めた関係団体の会議等で今説明の機会を確保させていただいております。また、御指摘の社会的養護を必要とする生徒を含め、低所得者世帯と接点のある社会福祉関係者にも連絡が届くように、厚生労働省の協力もいただきつつ、都道府県等の社会福祉担当者の会議等で説明や資料配付をさせていただいておりまして、現場の方々まで情報が届くよう周知に取り組んでいるところでございます。
 今お話のあった申請の手続等も含めて、先生方を始めとする現場の方々にしっかりと理解をいただけるよう、引き続き周知に取り組んでいきたいと考えております。
#118
○三浦信祐君 是非、通知等を通して行っていただきたいと思います。
 続いて、奨学金返還について伺います。
 公明党のボイスアクションでは、奨学金返還の支援策を拡充してほしいという声も全国から寄せていただきました。奨学金貸与により大学等高等教育を卒業した方々からは、社会人になってからの返済が大変だ、返還も大変だ、滞納しているわけではないが収入に対する返還費用の負担感があるとの声です。
 まず、これらの声について、柴山大臣の所感を伺います。
#119
○国務大臣(柴山昌彦君) 日本学生支援機構の奨学金事業は、貸与した学生等からの返還金が次世代の学生等への奨学金の原資となっておりまして、返還できる方からはしっかりと返還していただくことが重要だと考えております。
 一方で、今お話があったとおり、大学等を卒業後、厳しい経済状況に置かれ、貸与型の奨学金の返還が困難な方もいらっしゃることから、きめの細かい対応が必要と考え、様々な救済措置を講じてきたところです。
 具体的には、先ほども少し申し上げましたけれども、返還困難者に対して、毎月の返還額を二分の一又は三分の一に減額し長期間掛けて返済をしていただく減額返還制度ですとか、経済困窮の場合、返還期限を猶予する制度などによる対応をしてきました。加えて、平成二十九年度からは、卒業後の所得に返還月額が連動する所得変動返還型奨学金制度を無利子奨学金に導入をいたしまして、返還負担の大幅な軽減を図っております。
 こうした取組を通じて、安心して学ぶことができる、そうした環境の整備に努めていきたいと考えております。
#120
○三浦信祐君 当然、困ったときには助けていただける制度になってきているということは分かります。その上で、この声についても今後是非検討をしていただかなければならないと思います。
 地方では、奨学金返還支援の動きが出ております。自治体、企業独自の奨学金返還支援も時折報道されるようになっております。国として、まち・ひと・しごと創生本部で奨学金返還支援の取組の普及を進め、総務省の財源で地方自治体への支援が行われております。
 この奨学金返還支援の制度の内容と狙い、効果について伺います。また、奨学金を所管する柴山大臣に、この制度の認識はいかがでしょうか。
#121
○副大臣(中根一幸君) お答えいたします。
 地方公共団体において、民間資金も活用した基金を造成するなどして、学生等が地元企業に就職した場合に奨学金の返還を支援する仕組みを設けているものでありまして、現在、三十二府県、そして三百以上の市町村においてこれらの取組が実施されているところでございます。
 これらの取組は、地元企業への就職や都市部の大学等から地方企業への就職を促進し、若者の地域への定着の促進につながるものだと考えております。
#122
○国務大臣(柴山昌彦君) 今、中根副大臣から説明をしていただきましたけれども、これは地方創生の観点とともに奨学金返還者の返還負担の軽減の観点からも非常に私は有意義な制度だと考えております。
 この奨学金の返還支援の仕組みを更に推進するための取組を、昨年十二月に閣議決定された、まち・ひと・しごと創生総合戦略二〇一八改訂版においても進めていくこととされておりまして、しっかりと文部科学省としても広報、周知等にも努めていきたいと考えております。
#123
○三浦信祐君 ありがとうございます。
 まさに、奨学金返還支援の制度、あらゆる目的を持って活用をしてもらいたいというものでありますけれども、残念ながら、学生さん等に聞きますと、余り知られていないのが実情であります。加えて、都道府県単位で導入の有無、余りにもその制度が異なり過ぎてもいます。
 この返還支援制度、広報を強化し周知をすること、また、しっかりと検証して、より目的に合った形にして拡充をしていただけるようにお願いをしたいと思いますけど、いかがでしょうか。
#124
○副大臣(中根一幸君) お答えいたします。
 地方公共団体のそれぞれの取組を広く知ってもらうために、学生等に向けた広報資料、ちょうど作成したところでございます。今後、日本学生支援機構のホームページ等も活用しながら、広報活動、一層強化をしていく予定でございます。
 また、各地方公共団体の置かれている状況や目的等を踏まえて仕組みを構築することが重要であるため、各地で実施されている取組を集めた事例集というのも昨年の十二月に作成をいたしました。この事例集の周知等を通じて、地方公共団体ごとの目的に合った奨学金の返済支援の取組の実施を推進しているところでもございます。
 さらに、先ほど三浦先生からの御指摘にもありました、この奨学金の返済支援施策による地方定着の促進に対する効果の検証についてでございますが、これらについても是非進めさせていただきまして、そして次期の総合戦略も見据えた検討を行うこととしており、今後とも関係省庁において奨学金返済支援の取組が推進されるよう、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
   〔委員長退席、理事二之湯武史君着席〕
#125
○三浦信祐君 前向きな答弁をしていただきまして、ありがとうございます。
 これは是非、実は大学生だけじゃなくて、高校の段階から知っていればと。愛郷心がある、郷土で戻って仕事をしたい、だけど学ぶのはほかの地域であると考えれば、戻ってくるということがかなりの確率であります。だから、みんな、送り出してあげるということもできるはずでありますので、是非、文科大臣にも、高校の段階から是非周知をしていただけるようにお願いをしておきます。
 次に、最近、幼児教育無償化よりも待機児童ゼロとの声があります。待機児童解消のためには、保育士の処遇改善は当然欠かせません。保育士の処遇改善について伺います。
 お手元の資料の二枚目と三枚目を御覧ください。二枚目では、保育士の年収は、二〇一〇年から二〇一三年までの、二〇一〇年から二〇一三年までの間、下がっております。一方で、それ以降は上昇に転じております。二〇一三年以降、処遇改善等加算、消費税を財源とした経済パッケージ、技能、経験を加味した加算等を実施しております。保育士の数は、近年増加の割合も大きくなっております。
 宮腰大臣、保育士の年収がここで下がった原因、そして二〇一三年以降上昇している原因はどのように分析をされているのでしょうか。
#126
○国務大臣(宮腰光寛君) 保育士の給与は、人事院勧告に基づき改定される国家公務員の給与と連動しているほか、各種加算により変動するものであります。
 二〇一〇年からこれまでの保育士の給与の動きにつきましては、二〇一〇年から二〇一三年まで減少しておりますのは様々な要因があると考えておりますけれども、その一つとして、国家公務員の給与が減額改定となっていたことの影響が考えられます。また、二〇一三年以降上昇に転じておりますのは、国家公務員の給与が増額改定となっていること、また加算を充実してきたことなどの効果が現れてきたものと考えております。
 また、今年四月からは更なる月三千円相当の処遇改善を行うことにしておりまして、引き続き保育士の処遇改善に取り組んでまいりたいと考えております。
#127
○三浦信祐君 意外と知られていないかもしれませんけれども、実は保育士の給料というのは経済状況に反映をしている人事院勧告が影響を及ぼしているということを御答弁いただいたんだなというふうに思います。
 その上で、茂木大臣に伺いたいと思います。
 将来の担い手を確保するためにも、少子化を克服をする、経済状況を好転、維持させ日本の将来の安定財源を確保する、そのためにも中間所得世帯を含め国民の可処分所得の増加、消費活動の活発化を図ることが必要だと考えます。持続可能な社会保障制度のためにも、低所得世帯から中間所得世帯層へ引き上げるような経済環境をつくることも必須であります。
 子育て世代への経済支援となる今般の幼児教育無償化も経済対策の一つであると考えます。茂木大臣、この見解についていかがでしょうか。
#128
○国務大臣(茂木敏充君) 幼児教育の無償化、これは少子高齢化対策、そして、幼児期から協調性であったり将来の社会対応能力など非認知能力を向上していく、さらに、委員御指摘のように、人材の質の向上を通じた日本の成長力の強化といった目的から行うものであります。
 また、人づくり革命では、この教育無償化とともにリカレント教育と、まあリカレントでありますから回帰をするとか復帰をするとか、そういうことになるわけでありますけど、その大幅拡充によりまして、低所得者も含めて、誰もが人生を再設計し、そして所得向上につながるキャリアアップ、キャリアチェンジの機会を広げていくことにしております。
 そして、委員から、消費活動の活性化が必要、重要、こういう御指摘がありましたが、我が国の消費について様々な課題ありますが、そこの中で大きなものは、可処分所得から消費に回す割合、いわゆる消費性向について、六十代以上ですと八〇%から九〇%と高いんですが、三十九歳以下、まさに子育て世代において、本来だったら様々な消費ニーズがある世代の消費性向が六四・三%と低いことにあるわけであります。
 この点からも、幼児教育の無償化を始め、この二十代そして三十代の子育て世代に大胆に政策資源を投入する人づくり革命によりまして、これらの世代に対する支援策を強化し、消費の喚起、さらには日本の成長につなげていきたいと考えております。
#129
○三浦信祐君 明確にお答えいただきまして、ありがとうございます。
 その上で、茂木大臣、感想を伺いたいと思います。
 幼児教育無償化のためにわざわざ増税するのか、無償化より保育所を増やすべき、保育士の待遇を良くすべき、全員無償にすることは間接的に金持ち優遇策になるのでは、また、幼児教育の方を低所得者だけ無償化して、その余った財源で保育所をつくったり保育士さんの待遇を改善する方が現在のニーズに合うのではなどのような、若干誤解があるようなところもありますけど、そういう批判もあります。
 人づくり革命、経済再生の観点から、この批判についてどう感じられますでしょうか。
#130
○国務大臣(茂木敏充君) 大事なことは、待機児童の解消か、それとも教育無償化と、こういう単純な二者択一で捉えるのではなくて、両方同時並行で進めていくということであると思っております。
 教育無償化は進めますが、同時に、保育については受皿の問題、そして先ほど委員の方からも御指摘いただいた保育士の処遇改善によって質を高めていく、こういったことも今同時に進めているところであります。
 そして、全員を無償化するのは富裕層への優遇ではないかと、こういう一部の御指摘につきましては、元々現行制度でも生活保護世帯に保育料は掛かっておらず、また低所得世帯の保育料も低く更に設定をされていたわけであります。また、平成二十六年度以降は低所得世帯を中心に先んじて段階的に無償化の範囲を拡大をするなど、制度全体としては低所得者からまず始めて、優先的に実施して、今回完全に無償化をするということにしたものでありまして、こういったこれまでの経過を説明しないで、最終的に完全無償化するための今回の最後の追加的財政投入だけを取り上げて富裕層優遇と言うのはかえってミスリーディングなんではないかなと思っております。
#131
○三浦信祐君 ありがとうございます。
 一つ一つ誤解を解くように、我々も論戦に臨んでまいりたいと思います。
 宮腰大臣、二つ重ねて伺います。
 今、茂木大臣からも経済的観点から御答弁をいただきましたが、幼児教育無償化よりも待機児童ゼロという論調、これはもう単純ではないと私も思います。その上で、経済好転を通して保育士の処遇改善が確保されるというふうに理解をしておりますけれども、少子化担当大臣としていかがでしょうか。
#132
○国務大臣(宮腰光寛君) 今ほど茂木大臣の方からも、この待機児童解消、さらには無償化、これを並行して進めていく必要があるという答弁を申し上げたところでありますが、まさにそのとおりだと考えております。
 経済好転を通して処遇改善が確保されるということの御質問でありますが、経済の好転によりまして民間企業の従業員の給与が上昇すれば、その給与水準と均衡させることを基本として行われる人事院勧告に基づきまして国家公務員給与が増額改定され、その結果として保育士給与も増額改定されることになります。
 また、保育士の給与はこのように人事院勧告と連動しているほか、各種加算によっても変動するものでありまして、政府としては人事院勧告の改定と連動させると同時に、加算の充実にも力を入れていきたいというふうに考えております。
 なお、茂木大臣からもお話がありましたけれども、段階的に無償化を図ってきておりまして、今回は最後のプッシュということでありますけれども、これまでに投じた公費と今回の公費負担を合わせて、全体として見れば、三歳から五歳までの一人一人の子供に対しまして、低所得者世帯にも高所得世帯にも等しい公費が投入されることになります。具体的に申し上げますと、認可保育所に通う三歳から五歳までの子供一人当たりの一年間の公費負担額はひとしく六十六万円程度となります。
 その上で、今回の無償化に合わせ、食材料費のうち副食費の免除対象を年収三百六十万円未満相当の世帯の子供に拡充することから、これらの世帯の子供一人当たりの一年間の公費負担額は七十二万円程度となります。加えて、ゼロ歳から二歳までの子供につきましては住民税非課税世帯のみを対象として進めることにしておりまして、幼児教育、保育の無償化は低所得者に手厚い公費負担となっております。
 さらには、低所得世帯の子供を対象とした高等教育も無償化をされるため、教育の無償化全体としても低所得世帯に手厚いものであるというふうに考えております。
#133
○三浦信祐君 御丁寧に、本当にありがとうございます。
 茂木大臣、その上で一つ伺いたいと思います。
 景気動向指数一月速報において、内閣府から発表をされておりますその基調判断が足踏みから下方への局面変化となりましたが、景気後退局面に入ったかという心配が国民にもあるかもしれません。これについての所感を伺います。
#134
○国務大臣(茂木敏充君) 景気動向指数は、生産や雇用など景気に関する経済指標を統合して指数化したものでありまして、その基調判断につきましては、景気動向指数の動向をあらかじめ決められた表現、今おっしゃっていただいたような足踏みとか下方への局面変化、こういったあらかじめ決められた表現に機械的に当てはめて公表しております。
 また、この景気動向指数では、本来であれば景気の基調とは分けて考えた方がよい自然災害であったりとか事故、カレンダー要因等の影響もそのまま指数に反映されることには注意が必要と考えております。
 実際、一月について見てみますと、中国の春節、今年は昨年よりも十一日早かった、こういったことから中国向けの輸出が手控えられたこと、また、自動車産業において、一部のメーカーの部品の不具合から生産の停止期間があったことや、正月休みが例年よりも長くて稼働日数が短かったことなどが生産活動に影響を与えた可能性もある点には留意をする必要があると思っております。
 いずれにいたしましても、政府としての景気判断は、月例経済報告において様々な経済指標、これを分析するとともに、指標の動きの背景にあります経済環境であったりとか企業の景況感などを総合的に勘案して景気の基調を判断しているところでありまして、三月の月例経済報告でお示しをしたいと考えております。
 なお、景気動向指数が下方への局面変化、今回のようにですね、こうなっても、後退局面と判断されなかった例は御案内のとおり過去にもございます。
#135
○三浦信祐君 ありがとうございます。
 保育士の話からそこに行きましたけれども、やはり経済状況というのは子育てにも保育士の処遇にも直結をしております。仮に経済状況が悪化すれば、人事院勧告にマイナス改定をもたらし、消費税収も下がる要因になります。結果、保育士の処遇が低下をし、処遇低下によって質の低下や離職のリスクということも考えられます。
 一方で、生活者は収入を求め就労をしていこうとする。しかし、保育所に入れないことになる可能性も生まれてまいります。経済対策なくして保育士処遇改善も確保もできないということが明瞭であります。
 子育て世代の経済体力増加に資する幼児教育無償化は、結果として待機児童解消への早道、経済へのしっかりとした下支えになっていくと思います。是非、この制度を着実にできるように、経済状況の改善に政府挙げて取り組んでいただきたいと思います。
 少子化担当大臣、茂木大臣への質問は以上ですので、委員長、お取り計らいをお願いします。
#136
○理事(二之湯武史君) では、両大臣におかれましては、退席いただいても結構でございます。
#137
○三浦信祐君 お配りさせていただきました資料四枚目を御覧いただきたいと思います。
 保育の受皿は上昇し続け、かつ保育士の処遇改善が進んでいるにもかかわらず、待機児童が生じております。大口副大臣、この原因をどう分析をされておりますでしょうか。
#138
○副大臣(大口善徳君) 三浦委員にお答えいたします。
 まず、仕事と子育てを両立することができ、安心して子供を産み育てることができる社会としていく上で、待機児童の解消は待ったなしの課題であり、最優先で取り組んでまいります。
 政府は、これまで待機児童解消加速プランに基づく保育の受皿整備や保育士の処遇改善を進め、平成三十五年から平成二十九年度末の五年間で、五か年で約五十三万五千人分の受皿拡大を図ってきました。
 一方、女性の就業率の上昇による保育所等の利用申込者数の大幅な増加などを要因といたしまして、二〇一八年四月、十年ぶりに二万人を下回ったわけではありますが、まだ依然として二万人近い待機児童が生じているということでございます。
 全国ベースで見ますと、保育の受皿拡大量五十三万五千人が利用申込者増加量四十二万三千人を上回っているのでありますが、地域ごとに見た場合、保育ニーズと保育の受皿整備のミスマッチ等により待機児童が生じているわけであります。
 そこで、昨年から、この各地方自治体の市町村単位より小さい保育提供区域、これ、居宅から容易に移動することが可能な区域、この保育提供区域ごとに受皿整備計画を作成をしていただいて、それを厚生労働省のホームページに公表し、見える化を行っているところでございます。
 現在、子育て安心プランによる保育の受皿三十二万人分については、女性の就業率が八割まで上昇することを想定し、一年で大体一%ずつ上昇して二〇二三年には八割になるわけでありますが、を想定し、将来の潜在的ニーズを含めてマクロベースの推計を行ったわけでありまして、引き続き、子育て安心プランに基づき、二〇二〇年度末までに待機児童を解消するため全力で取り組んでまいりたいと思います。
#139
○三浦信祐君 まさに三十二万人の受皿確保、これ、しっかりやっていただくことが待機児童をなくすための大事なポイントだというふうに思います。
 一方で、都市部と地方部による差もあると思います。特に都市部、ここでは働きたいのに働けない、預けられないから、預けられないことによる就労ができないという課題もありますので、よりきめ細やかにその地域のニーズに合わせられるように、また体制確保ができるように、厚生労働省、そして全省庁的に取組を加速をしていただきたいと思います。
 待機児童解消対策として、公明党が強力に推進し、その受皿目標を二〇二〇年まで三十二万人に増加すると、今、大口副大臣からも御答弁をいただきました。それに伴い、実際に必要な保育士は追加で何名必要となると考えられているのでしょうか。
#140
○副大臣(大口善徳君) 三浦委員にお答えします。
 それで、先ほど、待機児童解消加速プランですが、平成二十五年から二十九年度末の五か年ということで訂正をいたします。
 それから、この待機児童の解消には、保育受皿拡大と同時に保育人材の確保が不可欠でございます。子育て安心プランでは、二〇二二年度末までの当初の目標を二年前倒しをいたしまして、二〇二〇年度末までに三十二万人分の受皿整備を行うこととしております。
 これに伴い、追加で約七万七千人分の保育人材の確保が必要となります。この約七万七千人という数字は、これは保育の受皿三十二万人分に対して、配置基準、この配置基準というのは最低基準ということでぎりぎりの基準ですね、その配置基準上必要な職員を算定した上で、実態上この配置基準を超えて加配している分、これは一・五六倍なんですね、それを勘案してこの七万七千人というものを算出をしております。
 必要な保育人材を確保できるよう、処遇改善のほか、新規の資格取得の促進、就業継続、離職者の再就職の促進といった観点から、総合的な支援に力を尽くしてまいりたいと考えております。
#141
○三浦信祐君 その上で伺いたいと思います。この保育士を具体的にどのようにして確保しようと計画をされているのでしょうか。
 例えば、今資格を持っていても復職をするという、これも大事であります。一方で、少子化を克服していくということとニーズに応えていくためには、若手のなり手確保ということも決しておざなりにしてはなりません。
 保育士修学資金貸付事業なども活用し、保育士への教育費の負担の軽減、また加えて、先ほどあったような復帰支援、再就職支援等をより強固にしていただきたいと思います。根本大臣、いかがでしょうか。
#142
○国務大臣(根本匠君) 委員のお話にありましたように、待機児童の解消のためには、保育の受皿の拡大と同時に、これを支援する保育人材の確保が不可欠であります。まさに委員おっしゃられたように、新規の資格取得の促進、就業継続、そして離職者の再就職の促進という観点からの総合的な支援に力を尽くしています。
 例えば、今もお話がありました、保育士養成施設に通う学生の経済的負担軽減のために、修学資金の一部を貸し付け、卒業後五年間の実務に従事していただければ返済を免除する保育士修学資金貸付事業の実施などの取組を行っております。
 今後とも、総合的な支援に全力を尽くし、人材確保に努めていきたいと思います。
#143
○三浦信祐君 ありがとうございます。
 大臣、保育士修学資金貸付に関しては、意外と知られていないという事実もあるようであります。先ほどの奨学金の件もありますけれども、高校段階で知らないと、なかなかそれに取り組んでいけないということ、また、卒業後五年間の実務従事により返還を免除するということ、これも就労のしっかりとした下支えも考えられてつくられている内容であります。また、この補助の補助率も、国が十分の九、そして地方の負担割合が十分の一、これ、まさに地方が、国からのしっかりとした施策が行き渡るような内容であります。
 厚生労働大臣として、是非少子化を解消していくということ、また就業を安定的にできるような環境をつくるためには、こういうところも是非いろいろな形で徹底、また周知をしていただけるように取り組んでいただきたいと思います。是非よろしくお願いしたいと思います。
 次に、保育士は免許更新が不要であります。これに対し、幼稚園教諭は免許更新が必要となっております。保育の受皿である認定こども園は両方の免許が必要となっていきます。幼稚園教諭、免許更新に負担感があるとの声がある中、対象又は負担感を減らすために、柴山大臣、改善、見直しをしていただけませんでしょうか。
#144
○国務大臣(柴山昌彦君) 幼稚園教諭の場合、定期的に最新の知識、技能を身に付けさせるものとして設けられた、今おっしゃった更新講習でございますけれども、他の研修を同時期に受講しなければならない場合など、教育活動や公務との調整で教員に負担感が生じるということが指摘をされております。
 このため、体系的、効果的に更新講習を受講できる取組を進めております。例えば、都道府県教育委員会などが実施する研修があるんですが、これを更新講習として認定を受けることによって両者を兼ねて実施することもできるようになっておりまして、文部科学省としては、こうした取組を促進しているところであります。
 さらに、現在、都道府県等の首長部局も更新講習を開設できるようにすることを検討しておりまして、これによって、例えば首長部局が行う保育士等キャリアアップ研修などのうち、これを幼稚園の先生方の免許更新講習として認定を受けたものは、両者を兼ねて実施することも可能となります。
 そういったことなど、より体系的、効果的な更新講習の受講による受講者の負担軽減に努めていきたいと考えております。
#145
○三浦信祐君 こういう声があります。更新を受けるその機関が実は家から遠い、単純にその実際に掛かる費用のみならず、交通費であったりまた宿泊、その費用を考えると、時によっては十万円掛かる、だから嫌だというふうに言われる。ほかの仕事をしていて、五日間まとめて休むということもできないという現実もあるやに伺っております。であるならば、ITを使用してネットを使ってその学習を家でできるようにするとか、今大臣に言っていただいたような研修制度を拡充していただくというのは極めて重要なことだと思います。
 加えて、更新というのは休暇で行かなければいけません。一方で、研修で行けば仕事として行けます。こういうことから含めても、是非文部科学省として、その都道府県各地に、まさに研修を受けてくださいねということを幼稚園の現場の理事長、園長先生に届けていただくように強くお願いをしたいと思います。
 その感想だけお願いします。
#146
○国務大臣(柴山昌彦君) 今委員から御指摘の実態も踏まえて、しっかりと適切に連携をさせていきたいと考えております。
#147
○三浦信祐君 ありがとうございます。
 幼稚園教諭の免許更新について、現在働いていない方には実は通知が行かない状態であります。免許の更新のように管理をされているわけではないと思います。
 今後、現場復帰に際して、更新環境の整備等を検討すべきであると思いますけれども、いかがでしょうか。
#148
○政府参考人(清水明君) お答え申し上げます。
 免許更新の通知でございますが、教育職員免許法におきまして免許の所持者に住所を届け出る義務を課していないものですから、都道府県の教育委員会が免許状を所持する方々の住所等を把握していないということで、更新の時期を免許状所持者本人に通知をするという仕組みにはなっていないところでございます。
 ただ、更新の時期につきましては、いわゆる旧免許状保持者、平成二十年度以前に授与された方は、三十五歳、四十五歳、五十五歳等に達する年度にこの更新の時期、期限が来ると。それから、新免許状の所持者につきましては免許状自体に期限の記載があるということでございますので、それぞれの免許状の所持者は、年齢あるいは免許状の記載によって更新の期限を把握することが可能な仕組みになっております。
 この更新の期限を把握する方法につきまして、文部科学省としては、教育委員会を通じて周知を図るほか、文部科学省のホームページにこの更新制の手続などについて分かりやすく情報を掲載すること、また保育士あるいは幼稚園教諭を対象にする専門雑誌等にお知らせとして掲載するとか、様々な方法で周知を図っているところでございます。
 免許状の所持者が更新の時期を認識していただくということ大変重要でございますので、より確実に更新の期限等を把握することができるように、より効果的な周知について、これ今後とも改善を図っていきたいと考えております。
#149
○三浦信祐君 大臣、今担当の方からお答えいただきましたけれども、当然、自身の免許更新時期は分かる、新しい制度では当然記載をされている。何かの思い付いたときにぱっとすぐ確認ができるということは極めて重要だと思います。
 講習を受けるプロセスであったり、そして研修や講習を受けることができる機関等の情報、そもそも自身の大学を卒業した、若しくは短期大学、専門学校を卒業したときに入力をしてあげれば、すぐ更新をしているかどうかというその時期が分かるようなホームページの充実や、アプリとまではいきませんけれども、そういうワンストップチェック体制、これを導入をしていただき、その思い立った方にすぐに復職ができるような環境の情報提供ができるように取り組んでいただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
#150
○国務大臣(柴山昌彦君) 先ほど局長の方からお話をさせていただいたとおり、文部科学省のホームページにおいては免許更新制のコーナーを設けておりまして、更新の期限等の把握の方法ですとか全国の更新講習の一覧などの情報を集約して掲載し、随時、より分かりやすいものに改善してきているところではあります。
 ただ、それでも周知の方法として十分ではないのではないかという委員の御指摘も踏まえて、免許状を更新しようとされる方がより簡便かつ効果的に情報を把握できるようにする方法について、更に検討を深めていきたいと考えております。
 御指摘ありがとうございました。
#151
○三浦信祐君 保育士の皆さん、そして幼稚園教諭の復職支援もしっかりと後押しして、待機児童解消へ全力を挙げていきたいなというふうに考えております。
 少子高齢化を乗り越え、チャンスに変えていくためにも、青年世代への投資、そして希望が行き渡るような社会をつくるために、政府一丸となって対策を進めていただきたいと思います。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
#152
○理事(二之湯武史君) 以上で三浦信祐君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#153
○理事(二之湯武史君) 次に、浅田均君の質疑を行います。浅田均君。
#154
○浅田均君 日本維新の会・希望の党の浅田均でございます。
 今日もまた樋口委員長にお越しいただいております。ありがとうございます。
 三時半までしかおられないというふうに伺っておりますので、質問の通告をさせていただいておりますけれども、順番を入れ替えて、樋口先生のところが切れると大変失礼でございますので、まず七番目の樋口委員長に対する質問から始めさせていただきたいと思います。
 改めまして、日本維新の会・希望の党、浅田と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。本日は本当にありがとうございます。
 通告しております七番。昨日、石橋委員の方から質問がありました、追加報告書に書かれております各都道府県へのヒアリングを行ったというところから思い出していただきたいと思うんですが、追加報告書の六ページに記載されている内容に関してであります。石橋先生は、何かいろいろ御事情がおありやったと思うんですが、そこでやめられてしまいましたので、その続きということで。昨日はありがとうございました。
 東京都に対するヒアリング、昨日のお話ですと、先生、東京都に出向かれまして、担当の補佐、係長、係員から話を聞いたということでございました。
 それで、統計の専門家でいらっしゃいますので、この全数調査を三分の一の抽出調査に変えた、そういう際に、例えば標準誤差を幾らに設定するのかが私は一番の問題点だと思うんですね。それで、樋口委員長は、その場でこの標準誤差率の設定に関して確認をされたのかということをまずお伺いしたいと思います。
#155
○参考人(樋口美雄君) お答えいたします。
 結論から申し上げますと、御指摘の標準誤差率につきましては、特別監察委員会では確認しておりません。
 これは、本委員会では、全数調査から抽出調査に変更したことの経緯や責任の所在を調査審議する場であり、抽出調査に変更したことに伴う統計的な正確性の適否について審議、調査する場ではないということで考えて、そのようにしました。
#156
○浅田均君 技術的な問題とおっしゃいますけれども、私は統計に関する初学者といいますか、デビュタント、ビギナーで、先生のような大家を前にこういう質問するのは気恥ずかしい思いもあるんですが、資料一を皆さんと見ていきたいと思います。
 これ、標準誤差とサンプル数の関係であります。SEというのはスタンダードエラー、標準誤差ですね。で、nがサンプル数、SDというのは、これ、標準偏差です。つまり、何が分かるかといいますと、例えばサンプル数が二十五の場合よりもサンプル数が百の場合、二十五の、ルート二十五というのは五です、それから百の、ルート百というのは十です、だから、サンプル数を二十五から百にすると誤差率は二分の一になると。つまり、誤差の範囲が小さくなるということであります。
   〔理事二之湯武史君退席、委員長着席〕
 皆さん方、ここにおられる皆さん方は選挙に何かすごく関心がおありだと思いますけれども、政党の支持率とかそれから当選の確率とかというのを速報で出すわけですけれども、あれは何でそんな少ないサンプル数で分かるのかというのは、こういうことをベースにやっているわけですね。
 資料二を御覧いただきたいんですが、全数調査を抽出調査にする場合、まず標準誤差率というのを設定します。東京都の場合は、全数調査を三分の一にしていると。だから、分母のところがルート三分の一の平方根、これは〇・五七になります。とすると、そのスタンダードエラー、標準誤差というのは一・七五倍になります。つまり、誤差の割合が大きくなると。だから、全数調査でやると誤差は出ませんけれども、三分の一にすると一・七五倍誤差が出てしまうということになります。それと同時に、三分の一にしておりますから、正確な数字を得るためにはこの復元作業が必要であると。この復元作業というのは、何年間はやっていなかったけれども、ある時点からは復元作業を、復元しております。だから、一番問題になるのはこの標準誤差率ですね。
 私、この毎勤統計のやり方についていろいろ厚労省の方からお話を聞きました。それで、資料三に付けておりますように、「産業、規模別標準誤差率(きまって支給する給与)」というところに、どの場合は標準誤差率を何ぼにするという数字がこれ全部書いてあるんですね。例えば、後でお話ししますけれども、国税庁の調査なんかでも、三百五十万全国に事業所があって、サンプル数は二万七千ぐらいです。一%以下の実際調査しかしないわけですね。毎勤統計でも、雇用労働者というのは五千八百万人いるとされております。五千八百万人全員を調べると正確な数字が出てくるんですけれども、なかなか費用とか手間暇の関係でそういうわけ、全数調査をやるわけにはいかない。だから、サンプル調査ということになるわけです。
 サンプル調査ということに関して理解を共有していただきたいのは、このサンプル、例えば三百五十万から二万七千を選ぶ選び方というのはむちゃくちゃあるわけですね。Cの三百五十万の二万七千という計算をしていただいたら、例えば何十億通り出てくると思います。で、その何十億通りの結果はこういうふうに分布しますよというのが正規分布という考え方です。これは、その次の資料ですね、正規分布っていうのが、正規分布、四です。だから、これだけの集団の賃金の平均はこれだけで、どれだけばらついていて、標準偏差二以内に九五%が収まると、一以内だと六七%が収まると、そういうふうな手法を使ってこの統計というのはやるわけですね。
 それで、さっき申し上げましたように、毎月勤労統計でもこのスタンダードエラーというのを決めて標本抽出をやっているということでございます。それで、別に樋口先生を責めるわけではないんですが、その場で確認されなかったというのは僕はちょっとなぜかなと。経緯のみを聞いて、その技術的なことに関しては聞くマンデートがなかったというお答えなので、そのとおりなのかもしれませんけれども、私がその場におったら、全数調査やって抽出調査に変えると、その際誤差をどの範囲に設定するかというのは一番重要なことですから絶対聞いたと思うんですが、聞かれていないというのはちょっと意外な気がいたしました。
 この後、まだ統計に関する質問をやっていきたいので、樋口先生におかれましては、私のする質問はとんちんかんなものであるとか、正確なものであるとか、一々コメントをいただけたら非常に有り難いと思うんですけれども、そういう要求を委員長にしたところで、後刻理事会で協議ということになって、何をあほなことを言う、またルールを守れというお声が聞こえてきそうですので、まあ、せめて、あんたの言っていることはそのとおりやというところは深くうなずいていただくとか、あるいは首を横に振っていただくとかしていただけると有り難いんですけれども、こういうことをもう言うと、また先生の身上に関わることですので、何かウインクとかあったらいいんですけど、以上が、十二分たってしもうたな、済みません。
 それでは、いやいや、僕ね、先生、五時三十分やということで、あと三十分しかないでしょう。だから、三浦先生はもう最大限配慮して、ちょっとこいつ焦っておるやろなということで早く、ありがとうございます、やめていただいたんだと思います。石橋先生は昨日前段をやっていただきましたので、これも感謝いたしております。
 それで、質問に戻ります。
 これ、本来考えていた一番目の質問でございます。今回、統計不正、言われていますけど、これ、厚労省は罪は重いと思います。大臣おられますけれども、まず直接の被害者がいるということです、一千九百万人、被害額が五百七十億円。第二に、日本の統計に対する信頼性を著しく損ねたという思いがします。
 それで、まず質問したいことは、承認を受けた基幹統計調査を変更しようとするときは、総務大臣の承認を受けなければならない、これ統計法十一条です。ところが、やっていない。二番目が、基幹統計の作成に従事する者で基幹統計をして真実に反するものたらしめる行為をした者、この方には六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する、これ統計法六十条の二にそう書かれてあります。調査内容を勝手に変更していると、しかも総務省に対しては言わば虚偽申請をしているわけですね。
 石田大臣、総務大臣にお伺いします。これ、とんでもないことをやっておる厚労省を告訴あるいは告発されるつもりはありませんか。
#157
○国務大臣(石田真敏君) 毎月勤労統計調査に係る事案につきましては、厚労省の特別監察委員会におきまして一月二十二日に報告書が取りまとめられ、その後、更に独立性を強めた形で検証作業を進められ、先月の二十七日に追加報告書が公表されたものであります。
 この検証結果を踏まえまして、厚労省において適切に判断されるものと考えているわけであります。
#158
○浅田均君 インチキやられた言わば被害者の立場ですよ。被害者だから、実害があるとすれば告訴、実害ないと判断しても告発という手があるんですが、厚労省が判断するというのは、これ間違っていると思いますけど、大臣、いかがですか。
#159
○国務大臣(石田真敏君) まずは、やはりその詳しい事情を理解しております厚労省において適切に判断されるというのが私は今回の対応だというふうに考えております。
#160
○浅田均君 こういうところで止まりたくないんですけど、われ、ほんなら、悪いことをしたやつが判断せえというのは、根本大臣に自首をせよということですか。
#161
○国務大臣(石田真敏君) 先ほども答弁申し上げましたけれども、厚労省の特別監察委員会の方で報告書が出されたわけでございまして、まずそれを御覧をいただいて、検討していただいて、厚労省の方で判断をするというのが一連の手続でございます。
#162
○浅田均君 いや、調査手法とか内容を変更する場合は総務大臣の許可が要るわけですよ、申請してね。その申請自体が虚偽やったわけです。その虚偽申請を受けて、それは、根本さん、自首するというのをしないならば、大臣の方から告発するか告訴するかしかないんじゃないですか。判断主体は総務省ですよ。
#163
○国務大臣(石田真敏君) 一般に、犯罪の成否というのは法と証拠に基づき個別に判断されるべきものでありまして、総務大臣としては答弁は差し控えさせていただくということであります。
#164
○浅田均君 個別のものって、石田大臣が所管されている総務省統計局というのがあるわけですよ。総務大臣の許可を得ないことには、基幹統計に関しては、統計手法等に関して変更を加えることはできないということが決められております。だから、変えるときは申請して許可を受ける必要がある、それをやっていないわけですよね。他方、こういう調査をやりますということで、全数調査を三分の一にしていいですかという申請もしていない。
 だから、そういうことをいいことか悪いことか判断されるのは総務大臣ですよ。違いますか。
#165
○国務大臣(石田真敏君) 先ほど来申し上げております特別監察委員会の報告書におきましては、統計法第九条及び第十一条に違反するものとされているわけでございまして、それに基づいて厚労省がどう判断されるかということだと思います。
#166
○浅田均君 厚労省がどう判断されるかって、犯罪の成否、立件、要件を満たしているかって判断するのは司法の場においてでありまして、ここに六か月以下の懲役、五十万円以下の罰金ってちゃんと書かれてあるわけですから、刑法犯罪ですよ。だから、そういう犯罪に近い、犯罪そのものですよね、を犯していると。
 うちらは迷惑が掛かったんやというお立場が石田総務大臣のお立場だと思うんですが、迷惑は掛かっていませんか。
#167
○国務大臣(石田真敏君) 今おっしゃられたのは統計法の第六十条第二号に違反するということだというふうに思いますけれども、公表されております厚労省の監察委員会の報告書において、統計法第六十条第二号に該当するとまでは認められないとされているものと承知いたしておりまして、追加報告書においてその見解を変更する記載は見当たらないところであります。
#168
○浅田均君 それは監察委員会の判断であって、その御判断を受けて総務大臣がどう判断される、あるいは司法当局はどう判断するというのは別の話ですよ。
 私たちから見て、一番悪さをしよったんは厚労省ですよ、根本さんのところですよ。迷惑を被ったんは、一番迷惑を被っているのはその被害を受けた方々ですけれども、その次の次の次ぐらい迷惑が掛かっている、石田大臣のところに迷惑が掛かっていると私は感じているんですけれども、その当の総務大臣が全然迷惑ではないという話ですか。
#169
○国務大臣(石田真敏君) 迷惑掛かっているか掛かっていないかということは、当然国民の皆さん方に大変な御迷惑が掛かっているわけでありますけれども、先ほど来答弁申し上げておりますように、この報告書等におきましても、統計法第六十条第二号に該当するとまでは認められないということでございまして、こういう検証結果を踏まえて厚労省の方において適切に対処されるということになっております。
#170
○浅田均君 私は個人的には非常に気が長い人間だと思っているんですが、もうほぼ限界に達しつつありますので……(発言する者あり)いえいえ、もういいです。だって、いや、もういいです。いや、別に協力しているわけじゃないです。
 それで、もう一個、皆さんにお考えいただきたいことがあるんです。それで、資料六、七、八を御覧いただきたいと思います。
 これは、私が知り得る限り、日本の民間給与に関しまして三つの政府統計があるということになります。一つが今問題になっております厚労省の毎月勤労統計調査、それからもう一つが国税庁の民間給与実態統計調査、そして、一番気になるのが人事院の民間給与実態調査です。
 この三つあって、例えば日本政府がILOとかOECDとか国際機関に民間給与の実態はこれですというふうに提出していると思いますが、これ、どれを出しているんですか。
#171
○国務大臣(石田真敏君) お尋ねの国税庁の実施する民間給与実態統計調査は、租税収入の見積り、租税負担の検討及び租税行政運営の基礎資料を得ることを目的にいたしておりまして、毎年度末現在で源泉徴収義務のある民間事業者に勤務する給与所得者を対象といたしております。
 また、人事院の実施する職種別の民間給与実態調査は、第三者機関である人事院が毎年の人事院勧告を行うに当たり公務員給与の水準等を検討するため、公務員と同じ職種の常勤従業者について、役職段階、学歴等別に月例給与などを調査をいたしております。
 そして、厚労省の実施する毎月勤労統計調査は、雇用、給与及び労働時間について全国又は都道府県別の変動を明らかにすることを目的といたしておりまして、毎月調査を実施しております。
 これらの三調査の結果のうち、民間給与について申し上げれば、我が国からOECDとILOに提出しているデータはないものと承知をいたしております。ただ、OECD及びILOの民間給与に係るデータの中には、厚生労働省の実施する賃金構造基本統計調査の一部データが用いられているものもあると聞いております。
#172
○浅田均君 それで、そうしたら、根本大臣に確認します。
 今、石田大臣がおっしゃったOECDに提出している賃金センサスですか、賃金センサスデータというのをこれOECDに出しているというのは本当ですか。
#173
○政府参考人(藤澤勝博君) 大変申し訳ありません。御通告なかったものですから、調べてお答え申し上げたいと思います。
#174
○浅田均君 通告もくそもないですよ。今ここでやっている話、聞いてはるのやから答えてくださいよ。
#175
○政府参考人(藤澤勝博君) 先ほどの総務大臣の答弁と同じでございますけれども、OECD及びILOの民間給与に係るデータの中には、現在厚生労働省で実施をしております賃金構造基本統計調査の一部のデータが用いられているものもあると承知をしております。
#176
○浅田均君 そうしたら、どういうものを提供されているのか、後で結構ですから、私の方に御提供をお願いいたします。
 委員長、よろしくお取り計らいをお願いします。
#177
○委員長(金子原二郎君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。
 浅田さん、質問続けてください。
#178
○浅田均君 私が言いたいのは、この九番と十番ですね。資料九、十を御覧いただきたいんですが、これ、国税庁にしても、全て統計データを出してくれと言ったところは、先ほど申し上げましたように、統計というのは平均が幾らで、どれぐらいのばらつきがあって、平均から隔たったところにどれぐらいの数字があるかというのは基本として持っているはずなんですね。ところが、その標準偏差を出せと言うても出てきませんし、何か本当に、リテラシーがないというのか、あるいはだましているのか、ごまかしているのか、いずれかだと思うんですけれども、これは質問ではありません。
 九番と十番、これ、だから、SDという、標準偏差というのは明確でないので、大体の自分の計算による数字なんですが、あっ、数字って、位置付けなんですが、例えば資料九でいきますと、毎月勤労統計調査の給与平均、これが二十六万四千五百八十二円から三十三万九千二百六十四円、これ、二十六万幾らっていうのは、これ全体の数字です。三十三万九千二百六十四円というのが普通に、常勤の方といいますかね、そういう方の給料です。
 この幅にあるのに、人事院が調べている民間給与というのは、これ四十一万一千五百九十五円、この決まって支給する給与、毎月勤労統計調査のこのばらつきでいきますと、物すごく右に寄る、高いところに寄るんですね。国税庁のやつだってかなり右に寄っています。高いところに寄っている。
 私は、だから、この統計がいろいろあって、日本の民間給与というのは幾らなんやって聞かれたときにこういうようでは困りますので、統計を一元化する必要はないかという問いかけをしているんですが、統計を一元化する必要があるとお考えになりませんか。
#179
○国務大臣(石田真敏君) 民間給与に関する統計を一つにするということでよろしいですか。
 総務省では、統計法に基づきまして、基幹統計調査及び一般統計調査について、統計技術的に合理的かつ妥当なものであるか等の観点から調査計画の審査を行い、承認しているところでございまして、民間給与に関する政府統計につきましては、先ほども御説明申し上げましたけれども、個々に調査の目的が異なり、調査項目や調査対象に違いがあることから、一本化は困難と考えております。
#180
○浅田均君 何かむちゃくちゃ遅れていますね。遅れていると思いますよ。
 せっかく人事院の方来ていただいていますので、人事院の方にお伺いします。
 人事院の調査も、職種別民間給与実態調査というタイトルが付けられています。これ、調査手法も結果も、国税庁の調査とか毎勤統計調査とかは全然異なるんです。ところが、タイトルが職種別民間給与実態調査になっているから非常に混乱をもたらすと思うんですね。
 だから、ラスパイレス使って、平均取って、給与をこういうふうに計算していますと、その民間の差がこれだけですという説明を何回も受けて分かっているんですけれども、その手法をだから変える必要はないというふうに担当の方おっしゃっていました。余り安い給料だと公務員もいい方が来てくれない、それはそれで一つの理由、御見識、理由だから、それはそれでいいと思うんですけれども、それならば、この民間給与実態統計調査という名前をお変えになるつもりはありませんか。
#181
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) ただいま委員の方のおっしゃられたとおり、人事院の行う職種別民間給与実態調査では、国家公務員給与とのラスパイレス比較に用いるために、比較の対象となる事務部長、事務課長等の定義に該当する民間企業従業員について、個人に支払われた四月分の給与を調査しており、国税庁や厚生労働省の調査とは調査の目的や調査対象の範囲等が違っております。また、御指摘のとおり、この調査を用いて人事院勧告の際にお示ししている数値についても、ほかの調査における民間給与の平均値とは全く異なる性質のものでございます。
 現行の調査方法等につきましては、官民比較に用いるというこの調査の目的に照らして変更は困難であると考えておりますが、ほかの調査との違いが分かりにくいという御指摘については、人事院として、より分かりやすい説明ができるよう努めてまいりたいと考えております。
 調査の名称を変えるということについては考えておりませんでした。ほかの調査との違い、先ほど申し上げたように、分かりにくいという御指摘については、より分かりやすい説明ができるよう努めてまいりたいと考えております。
#182
○浅田均君 分かりやすい説明なんてありませんよ、こんなの。高値、高い、上澄みを取ってきて、これが民間の給与や、だから、うちらもこれだけ払ってもろうて当然や、そういう理屈ですよ。
 だから、そういう理屈は、理由は理由でお持ちだろうから、僕はそういうのは絶対反対だけれども、そういう主張をされるならば名前を変える気はありませんかと聞いているんです。
#183
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) そのような御質問、事前に通告はいただいておりますが、今までそのようなことについて考えてはおりませんでした。ほかの調査との違いが分かりやすくするためにどういう名称にすればいいのかということをここのところ、昨日、今日で考えておりましたが、適切なものが考えられないので、またおいおい考えてまいりたいと思います。
#184
○浅田均君 考える気、考えたってもええという感じですね。
 済みません、一分になってしまいました。何か進行に協力をしてしまったみたいで。
 河野大臣、いらいらされていると思いますので、せっかくお越しいただいたので、麻生大臣はいてはるのが当然なのでね、わざわざお越しいただいたので、一問、二問質問をせぬとね。まあ、ええですわ。
 韓国の徴用工訴訟についてお伺いしたいんです。
 韓国の徴用工訴訟ですね、徴用工が賠償請求して、日韓請求権協定でもうこれは片済みやと言うても、向こうの大法院が決めた。実際、日本の会社に来て、これからどうされるんですか。
#185
○国務大臣(河野太郎君) この旧朝鮮半島出身労働者に関する大法院判決につきましては、日本企業に不利益が発生した場合には対抗措置をとりたいというふうに思っております。現時点では、李洛淵国務総理が韓国側でこの件について対応策をまとめていらっしゃるというふうに承知をしておりますので、不利益が発生しない限り、それを待ちたいというふうに思っております。
#186
○浅田均君 国家の役割というのは国民の生命、財産を守ることだと常におっしゃっているわけですから、この財産権の侵害、これは絶対守っていただきたいということをお願い申し上げまして、質問を終わらざるを得ないので、終わります。
#187
○委員長(金子原二郎君) 以上で浅田均君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#188
○委員長(金子原二郎君) 次に、岩渕友君の質疑を行います。岩渕友君。
#189
○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。福島県の出身です。
 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から八年たつ今も、余震と停電が続き眠れなかった日々を、原発が爆発したときの言葉にできない不安を忘れることはできません。南相馬市小高の方から、避難後初めて帰った自宅は動物のすみついた跡があり、とても住める状況じゃなかった、あんなに帰りたいと思っていた気持ちがどこかに行ってしまったと言われたときの悔しさと怒りを忘れることはできません。ふるさとに戻っていない人は、少なくても十一万人に上ります。八年たっても十一万人がふるさとに戻ることができない、これが原発事故です。
 二月二十日、福島原発神奈川訴訟判決は、国と東電の法的責任を認めました。横浜地方裁判所で平成三十一年二月二十日に判決が言い渡された福島第一原発事故損害賠償請求事件の判決、第三分冊、百十一ページ九行目から十五行目までを読み上げてください。
#190
○最高裁判所長官代理者(門田友昌君) 委員御指摘の判決の該当部分を読み上げます。
 当裁判所の判断の結論。当裁判所は、福島第一原発の津波対策が省令技術基準に適合するとした原子力安全委員会ないし保安院の判断の過程には、看過し難い過誤、欠落があったというほかなく、被告国(経済産業大臣)は、これに依拠して規制権限を行使しなかったと認められるから、このような国(経済産業大臣)の判断には不合理な点があり、ひいては、その不行使は、許容される限度を逸脱して著しく合理性を欠くものとして、国賠法一条一項の適用上違法と認めることができると判断する。
 以上でございます。
#191
○岩渕友君 これだけ厳しい判決が下されて、さらに避難指示区域内避難者にふるさと喪失慰謝料が、区域外避難者にも慰謝料が認められました。原告からは、八年間は本当につらい時間だったという声が上がっています。
 ところが、三月五日、国も東電も控訴をしました。被害者の苦しみをどう思っているのか。許せません。国も東電もなぜ控訴したのですか。
#192
○国務大臣(世耕弘成君) お尋ねの横浜地裁における判決につきましては、福島第一原発の敷地高を超える津波の予見可能性を認めたことや中間指針を超える賠償を一部認めたという点で国の主張と異なる点がありました。こうしたところから、関係省庁とも協議の上、国として控訴をさせていただいたところであります。
 理由の詳細については、今後、控訴の理由書等で明らかにしていくものと承知をしております。
#193
○参考人(小早川智明君) 東京電力ホールディングスの小早川でございます。
 福島第一原子力発電所の事故から間もなく八年が経過いたしますが、今なお福島の皆様を始め広く社会の皆様には大変な御負担と御心配をお掛けしておりますことを改めて深くおわびを申し上げます。
 ただいま岩渕先生より御質問いただきました横浜地裁における判決につきましては、判決内容を十分精査した結果、賠償額の認定に当たって当社の主張と異なる点が見られた内容であったことなどから総合的に判断し、控訴を提起することといたしました。
#194
○岩渕友君 これ、被害者の気持ちが分かっているのかということだと思うんですよ。控訴する、裁判続けるということは、被害者の気持ちを踏みにじる、そういう行為です。裁判したいなんてことを思っている人はいませんよ。自分たちに責任がないのに、ふるさともコミュニティーもなりわいも奪われて、こんなことおかしいじゃないか、国と東電は法的責任認めろ、やむにやまれぬ思いで裁判しているんですよ。
 資料の一を御覧ください。
 これ、同様の訴訟で東電の責任を認めた判決は八件全て、国の責任は六件中五件で断罪をされています。これね、何だかんだの問題じゃないんです。国と東電は責任を認めるべきです。どうですか。
#195
○国務大臣(世耕弘成君) 同じお答えになるんですけれども、敷地高を超える津波の予見性を認めたことや、中間指針を超える賠償を一部認めたという点で国の主張と異なる点があったわけであります。
 これまでも、今、一覧表に出ている各地裁における判決については、その判断について受け入れ難い点があるとの結論に達したものについては控訴審の判断を仰ぐということにしているため、控訴することにしたわけであります。
 いずれにせよ、東電による福島第一原発事故に係る事故賠償、事故処理や賠償の対応については、事故の当事者である東京電力が最後まで責任を持って行うという大原則の下、国も原子力災害からの復興について前面に立って対応してまいりたいと思っています。
#196
○参考人(小早川智明君) 福島第一原子力発電所の事故により被害に遭われた方々に対しましては心より深くおわびを申し上げます。
 本件の詳細につきましては控訴審の場で申し上げるものと考えており、この場での回答は差し控えさせていただきますが、引き続き控訴審においても御請求内容や御主張を詳しく伺い、丁寧に対応してまいる所存でございます。
#197
○岩渕友君 これね、大臣、国だって責任あるんですよ。そして、やっぱり被害者の気持ち分かっていませんよ。こんなこと認められません。全てを奪った原発が憎い、毎日を笑って暮らしていたあの頃の私を返してください、富岡町から避難をする方の思いです。皆さん、こういう思いで裁判しているんですよ。控訴なんてとんでもないことだと、こう言わなくてはなりません。
 そして、訴訟だけではないんです。東電は、集団ADRの和解案を拒否しています。これは大問題で、国の責任が問われています。浪江町は町民の七三%に当たる約一万六千人がADRを申し立てました。しかし、東電は和解案を六度も拒否して、仲介が打ち切られました。
 ADRとはどういう仕組みでしょうか。
#198
○国務大臣(柴山昌彦君) 原子力損害賠償紛争解決センターは、原子力事故により被害を受けた方の原子力事業者に対する損害賠償請求について、円滑、迅速かつ公正に紛争を解決することを目的として設置された公的な紛争解決機関であります。
 具体的には、中立かつ公正な立場の仲介委員が当事者双方の意見を丁寧に伺って、和解案を提示するなどして当事者の合意による紛争解決を図る、そうした仕組みでございます。
#199
○岩渕友君 これね、迅速どころか、打切りによって裁判になるケースまで出てきているんですよね。
 東電に聞きますけれども、三つの誓いがあるじゃないですか。これ、何のために誓ったんですか。
#200
○参考人(小早川智明君) 御質問にお答えいたします。
 当社は、二〇一一年十月の緊急特別事業計画の策定において、被害者の方々に対し、親身、親切な賠償を行うため、五つのお約束をお示しいたしました。その後、二〇一三年十二月の新・総合特別事業計画において、これまでの五つのお約束を包含し、更に充実、拡充していくことにより、明確な意思を示すことを、明確な意思として示すため、最後のお一人まで賠償を貫徹します、迅速かつきめ細かな賠償を徹底します、和解仲介案を尊重しますという三つの誓いを掲げ、全社を挙げて取り組んでまいりました。
 引き続き、被害を受けられた方々に寄り添った賠償を進めるとともに、個別の御事情を十分にしんしゃくしながら、三つの誓いを遵守し、迅速かつ適切な賠償に取り組んでまいる所存でございます。
#201
○岩渕友君 誓いなんて守られていないじゃないですか。
 これね、ADRにどんな思いが込められているか。ふるさともなりわいも奪われて、家族がばらばらにされて、自分たちの被害はこんなもんじゃないと、この被害を認めてほしいという思いがあるからこそ町民の七三%が参加をしています。和解案が出たとき、和解案を聞けてよかった、早く解決してほしいと高齢な方たちが喜びました。和解案に完全に満足しているわけじゃないし、不満もあるけど、和解案を受け入れようとなった。
 東電が被害者の訴えに耳を塞ぎ続けている間に一体どれだけの方が亡くなったか。当時の馬場有町長は、東京電力は加害者としての意識が一かけらもないと怒りをあらわにしました。
 東京電力、今の話を聞いてどう思ったのか。この思い、どう受け止めていますか。
#202
○参考人(小早川智明君) 当社といたしましては、和解仲介案の尊重というお約束に沿って誠実に対応してきたつもりでございます。その考えに変わりはございません。また、ADR手続が簡易な手続により早期解決を目指す場であることは十分認識しております。
 他方、ADRでは個々の申立人の御事情に基づき審理が行われているところ、当社といたしましても熟慮を重ねてまいりましたが、一部の案件におきまして和解案に基づく賠償を行うことが困難であるとの結論に至るものもございました。例えば、申立人様の主張される個別事情が既に中間指針で考慮されている場合など、また、個別事情を考慮してもなお困難である場合などがありました。
 日頃より国からも御指導いただいているところでございますので、ADR手続につきましては、引き続き、被災者の方々の個別の御事情を丁寧にお伺いしながら適切に対応してまいる所存でございます。
#203
○岩渕友君 どこが誠実なんですか。中間指針は上限ではないですよ。
 大臣、大臣ね、今の東電の話聞いていたと思いますけれども、和解案の尊重を誓いながら和解案を拒否し続けている東電をそのままにしておくんですか。
 衆議院の予算委員会で安倍首相が、和解案の尊重は当然の責務、経産省からしっかり指導させると答弁したことを福島の地元紙は一面で紹介しました。被害者を切り捨てる東電を容認している国に怒りの声が広がっています。
 大臣、いつになったら東電指導するんですか。
#204
○国務大臣(世耕弘成君) これまでも、東京電力の現在の経営陣が着任される際や東京電力改革を話し合う東電委員会において、福島への責任を果たすことが原点であるということを経営陣にはるる直接お伝えをしてきているところであります。
 当然、東京電力は中間指針に沿って、そして個別の事情をよく伺いながら、被災者一人一人に寄り添ってしっかりと賠償の責任を果たしていくということは非常に重要だというふうに思っています。
 集団ADRであることを理由に一律に受け入れられないということではなくて、実際に、集団ADRであっても、個別具体的な事情に応じて相当因果関係がある損害と認められる場合には受け入れたものもあるというふうに聞いております。また、東京電力がこの和解案の受入れを拒否した後にこの集団ADRの中で個別にお話を伺うことで、その中で個別個別で和解に至った申立てのケースもあるというふうに承知をしております。
 そのため、東京電力が和解案を受諾拒否したことによって打切りになったこの集団ADRの案件について、被害者の方に個別事情に応じた損害については適切に対応する旨徹底的に周知をするとともに、別途お申出があった場合には、改めて事情を丁寧にお伺いしながらきめ細かく適切な対応をするよう、東京電力を指導してまいりたいというふうに思います。
 衆議院での答弁の後、私の考え方の内容については事務方を通じて東京電力の社長まで伝達をしているところでありますし、私もできるだけ早いタイミングで直接経営陣にお伝えをしたいというふうに思っています。
#205
○岩渕友君 大臣ね、これ、ついでにやればいいという問題ではないんですよ。ついでにやればいいという問題ではありません。
 ADRセンターは、個別の事情を見て和解案出しているというふうに言っているんですよね。実は、経産省に確認もしたら、これまでどおり折に触れて伝えていくというふうに言ったんだけれども、ついでじゃなくて、事務方じゃなくて、大臣から直接指導してほしいということなんですよ。大臣、どうするんですか。
#206
○国務大臣(世耕弘成君) 私、ついでになんて一回も言っていませんよ。
 これ、経営陣が着任するときの大臣の話というのは極めて重要なタイミングなんですよ。福島への責任をしっかり貫徹してくれということを、決してついでではなくきっちりお伝えをしていますし、しかも、この間、衆議院の答弁において、私は、集団ADR申立て案件であっても個別で救済、和解に至ったケースもあるということですから、もう一度、集団ADRで拒否をしたとしても、もう一度個別のお話をしっかり伺って和解に持っていきたいという意思を、もう一度残っている方々にしっかり連絡を取るべきだと、そういう考え方を、私は答弁をした上で、できるだけ早く伝えた方がいいですから、私はまず事務方を通じて東京電力に伝えましたし、私自身ももう一度東京電力の経営陣を経産省に呼んで、落ち着いた雰囲気の中でしっかりとそのことを伝達をしたいというふうに思っています。
 決して、ついでに伝えるつもりなんて毛頭ありません。
#207
○岩渕友君 和解案の尊重は当然の責務だと、経産省からしっかり指導させるという、こういう答弁があったわけですよね。
 現場の皆さん本当に、もう何でこれが認められないのかと、何で拒否されたのかという、そういう思いでいるわけですよ。事務方がやったんじゃなくて、大臣にすぐやってほしいということなんです。今日、東電の社長もいるし、この質問終わったらすぐやってくださいよ。
#208
○国務大臣(世耕弘成君) できるだけ早く伝えたいと思います。それは、この場で立ち話というわけにもいきませんから、これはちゃんと私がしかるべきタイミングで呼んで伝えるということが重要だと思います。
 しかも、私は、ある意味、衆議院の予算委員会で、立憲民主の枝野代表に対してテレビ中継の場でも答えているわけであります。その重みは、もう既に東京電力には私の言葉としても十分伝えていると思います、伝わっていると思っています。改めて、一連の国会などが落ち着いた後に、落ち着いた環境で、しっかり呼んで、今後のことも含めて話し合っていきたいというふうに思っています。できるだけ早いタイミングにやりたいと思っています。
#209
○岩渕友君 大臣の発言というのは非常に重いわけですよね。それをすぐにやってほしいって思っている人がいるんですよね。だから、もうこれ直ちにすぐにやってくれっていうことですよ。
 これ、打切りはADRだけじゃないんですよ。損害賠償の打切りも進められています。商工業の営業損害賠償に関わって、二倍相当一括賠償の実績について、受付件数、合意件数、二倍賠償の件数が避難指示区域内と区域外でそれぞれどうなっているでしょうか。
#210
○参考人(小早川智明君) 御質問にお答えいたします。
 商工業の営業損害賠償につきましては、避難指示区域内は二〇一五年三月より、避難指示区域外は同年八月より、事故と相当因果関係のある損害を被られている方を対象に、将来にわたる損害として逸失利益の二倍相当額を一括してお支払いしております。
 その上で、やむを得ない特段の御事情により事故と相当因果関係が認められる損害が一括賠償額を超過した場合につきましては、個別に御事情をお伺いした上で適切に対応させていただいております。
#211
○岩渕友君 二倍賠償の実績について。
#212
○参考人(小早川智明君) 実績につきまして御回答申し上げます。
 二〇一九年二月末時点における商工一括賠償の受付件数の総数は約一万六千二百件あり、そのうち合意件数の総数は約一万五千件となります。避難指示区域内の受付件数は約七千六百件あり、そのうち合意件数は約七千三百件となります。合意いただきました約七千三百件は全て逸失利益、年間逸失利益の二倍相当額での合意となります。避難指示区域外の受付件数は約八千六百件あり、そのうち合意件数は約七千七百件となります。合意いただきました約七千七百件のうち、年間逸失利益の二倍相当額での合意件数は約三千三百件となります。
#213
○岩渕友君 資料二を御覧ください。今の答弁の中身をグラフにしてあります。これを見ると、区域外では、一倍しか支払われない人、全く支払われない人もいるということです。
 追加賠償の実績についても、受付件数と合意件数、合意に至った理由を述べてください。
#214
○参考人(小早川智明君) 一括賠償後の追加賠償は、二〇一九年二月末時点で約九百件の御請求をいただいており、そのうち九件合意しております。
 合意した理由につきまして御説明申し上げます。
 当社といたしましては、追加賠償を御請求いただいた場合には、お一人お一人個別の御事情を丁寧にお伺いしながら対応させていただいております。九件、ただいま申し上げました九件につきましても、各事業者様の個別の御事情を詳細にお伺いした結果、事故との相当因果関係がある損害が一括賠償額を超過していることを確認し、お支払いさせていただいたものでございます。
 なお、個々の合意内容の詳細につきましては、事業者様が特定されることなどで御迷惑をお掛けするおそれもあることなどから、回答を差し控えさせていただきます。
#215
○岩渕友君 今の答弁のとおり、合意はたった九件しかないんですよね。事業者の皆さんは何と言っているかというと、何で自分が賠償されないのか分からないと、ブラックボックスだということで、怒りの声が上がっているんですよ。
 昨年の七月、追加賠償を請求したAさん。浪江町で生鮮食品店を営んでいて、息子さんを含めた正社員五人、複数のパートさんがいました。二〇一七年三月末で避難指示が解除されましたけれども、居住率は約六%です。主力商品だった地元の肉や青果が手に入りにくい。地元で商売続けたいという息子さんのために請求をしています。ところが、東電からは、避難先での営業再開、ほかの事業に転換するなど損害を軽減することができると、損害が継続しているとは認められない、こういう回答が昨年の十二月にあったんですよね。これ、Aさんは、原発事故の影響はないと、以前のように商売できるというんだったら、どうやったらできるのか教えてほしいと言って怒っていますよ。
 これ、何で賠償されないのか、商売なんてやめちゃえってことなんですか、東京電力。
#216
○参考人(小早川智明君) 本当に、福島第一原子力事故によりまして被害に遭われた方々、事業者の皆様には改めて深くおわびを申し上げたいと思います。
 ただいま岩渕先生より御紹介のありました事案につきまして、個別の御請求者様との協議に関わる詳細につきましては、この場で申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。
 当社といたしましては、商工業者様に対する将来一括分賠償実施後も可能な限り事業者様に寄り添い、対応に当たっております。しかしながら、現時点で事故との相当因果関係がある損害額が一括賠償を超過していない場合などもあり、追加賠償に至る件数は限定的となっております。
 いずれにしましても、事故と相当因果関係の認められる損害がある限り賠償させていただくというスタンスに変わりはなく、引き続き、個別の事情を丁寧にお伺いし、適切に対応してまいる所存でございます。
#217
○岩渕友君 居住率が戻らないとか地元の食品が手に入りにくいとか、これ、原発事故以外に原因ないんですよね。なのに、何で相当因果関係がないと言えるんですか。もう一回。
#218
○参考人(小早川智明君) 繰り返しになりますが、個別の御請求者様との協議に関わる詳細につきましては、この場で申し上げることは差し控えさせていただきたく存じます。
#219
○岩渕友君 じゃ、聞きますけど、地元での営業再開はするなというふうに思っているんですか、東京電力。
#220
○参考人(小早川智明君) 私どもといたしましては、地元の復興に関しましては、この損害賠償というお支払のスキームとは別に、例えば官民合同チームであるとかいろいろな、様々な場面を通じて地元の復興に対しては最大限の協力を惜しまない所存でございます。
#221
○岩渕友君 これね、復興と言うけど、営業再開できないと言っているんですよ。そんな答弁ってありますか。
 これね、大臣、東電のやり方というのは、ふるさとに戻って商売したいと、ふるさとの役に立ちたいと思っている事業者の思い、踏みにじるものですよ。こんな賠償の打切り、許すんですか。
#222
○国務大臣(世耕弘成君) 商工業の営業損害については、平成二十七年に閣議決定をされました福島復興指針を踏まえて、一括賠償後も、損害が一括の賠償額を超過した場合には、個別事情をよく確認した上で、事故との因果関係が確認されれば追加賠償するということになっているわけであります。
 避難指示解除区域の小売・サービス業などのように事故前の商圏が失われているような場合には、個別に事業再開時の事業規模や移転再開の状況などの事情も考慮した上で、事故との相当因果関係が確認されれば追加賠償するということになるわけであります。
 被害者の皆さんが置かれた状況は、これは様々でありまして、経産省としては、東京電力が個別の状況をしっかりと踏まえて丁寧に対応するように指導をしておりまして、東京電力においても、個別の請求者への電話連絡や御訪問等を自ら行って、直接御事情をお伺いする取組を強化しているものと認識をしているわけであります。一括賠償後の追加賠償に関しても、今、九件合意ということでありましたが、協議中のものもまだたくさんあるというふうに聞いております。
 今後も、こうした取組を通じて、被害者の皆さんに寄り添った取組を東京電力が行うよう指導してまいりたいと思っています。
#223
○岩渕友君 寄り添っていないから言っているんですよ。損害が超過しているから追加賠償を請求しているわけじゃないですか。
 それで、資料の三と四を御覧ください。これ、福島県の商工会連合会が行った避難区域内事業者の調査です。この調査では、営業を再開できない最大の理由は、震災時商圏の喪失で約四割です。休業事業者の五割以上が廃業を検討しています。営業を再開した事業者の七割は営業利益は減少して、多くの事業者が苦しんでいます。これ、追加賠償が行われれば営業再開できるという事業者もいるわけですよ。
 事業者をこのまま廃業させるのか。大臣、東電にちゃんと対応させてくださいよ。
#224
○国務大臣(世耕弘成君) 東京電力に対しては、個別の事情をよくお伺いをして丁寧に対応していくということはしっかりと指導してまいりたいと思いますし、経産省としても、官民合同チームなどを活用して、事業を再開できるように、これはもう我々も極めて粘り強く取り組んでいるところであります。
#225
○岩渕友君 これ、事業を再開できるだけじゃなくて、事業を継続できなかったら意味がないわけじゃないですか。
 それで、何回同じ答弁しているのかと。指導する指導すると言うんだけれども、さっきADRのときも指導するって言っていましたけれども、指導をするだけで改善されないわけじゃないですか。改善されるどころか悪くなっているわけですよ。
 もう一回、どういうふうに指導しますか。
#226
○国務大臣(世耕弘成君) 個別に対応した結果、ADRもそうですし、この営業損害の賠償もそうですけれども、解決に至っているケースもあるわけであります。そういったことを参考にしながら、一人一人、一件一件、丁寧に対応していくことが何よりも重要だというふうに思っています。
#227
○岩渕友君 これ、事業者にとってはもう本当に命の懸かった、生活の懸かった重要な問題なんですよね。本当に冷たい答弁だなというふうに思います。
 加害者が賠償のやり方決めて、賠償するかどうかを一方的に決める、こんなことは許されません。賠償基準を決めた中間指針はあくまでも目安です。けれども、東京電力は、指針を事実上上限だということで、根拠として裁判の判決も和解案も拒否する、賠償の打切りもしています。
 福島の実態、被害の現実と指針が乖離をしているんですよ。毎日新聞の福島県内首長アンケートでも、指針が実態より低いということで、八割が見直しが必要というふうに答えています。
 指針を直ちに見直すべきではないですか。
#228
○国務大臣(柴山昌彦君) 誤解のないように申し上げますと、中間指針等は、先ほど世耕大臣からも答弁がありましたように、類型化が可能で一律に賠償すべき損害の範囲や項目の目安を示した上で、さらに、個別具体的な事情に応じて、示された考え方以外の損害や異なる賠償額が認められることがあり得るということを基本的な考え方としております。
 原子力損害賠償紛争審査会においては、おおむね年二回開催されているこの同審査会の場においてこの賠償状況の把握を行うとともに、おおむね年一回実施している福島県内の被災市町村への現地視察において被災市町村の実態の把握や地元関係者との意見交換を行っております。
 これらを踏まえた上で、紛争審査会では直ちに中間指針などの見直しを検討する状況にはないということが確認をされておりますけれども、引き続き、紛争審査会における審議や被災地の現地視察等によって、この賠償状況や被災地における実態の把握を通じてしっかりとフォローアップをすることが重要であると考えております。
#229
○岩渕友君 東電が指針を事実上上限としていて打ち切っているから見直しが必要だと、直ちに必要だって言っているわけですよ。それが、首長アンケートでも八割の皆さんが見直しが必要って答えていることに表れているということなんですよ。
 いまだに立ち直れない人がどれほどいるのか計り知れない、安心して生活できるようになるまで国と東電は責任持って完全賠償してほしい、これが福島県民の思いですよ。こうした思いに応えるのは当然のことです。国と東電は、被害者の生活となりわいの再建に最後まで責任を果たすべきです。
 次に、期限が迫っている緊急の問題があるので、質問をします。住まいの打切りの問題です。
 二〇一七年三月末、区域外避難者への住宅無償提供が打ち切られました。その後の家賃補助も今月末で打ち切られます。国家公務員宿舎への入居も今月末で打ち切られるんですけれども、四月以降の住まいが決まっていない世帯は何世帯あるでしょうか。
#230
○国務大臣(渡辺博道君) お答えいたします。
 福島県が今戸別訪問や相談会等を通じて把握した結果によりますと、平成二十九年四月の国家公務員宿舎の貸与開始時の入居者の約百五十世帯のうち、現時点で約八十世帯が住居を確保していると聞いております。残り七十世帯について、福島県は、避難先の自治体や社会福祉協議会などと連携しながら、戸別訪問や相談対応などにより今年度内に住まいを確保できるよう全力で取り組んでいるところでございます。
#231
○岩渕友君 今年度内と言うんですけれども、もうあと一か月ないわけですよね。そのうちで約半数は住まいが決まっていないという状況なわけですよ。四月以降も退去しない場合は二倍の家賃を請求するということになっているんですよね。
 避難者の暮らしは、二重生活や長引く避難生活で経済的に困難になっています。追い打ちを掛けるように福島県からは毎日のように電話が掛かってきて、精神的に参って、家賃の高い住宅を無理やり決めた方、借金をしたという方もいます。これ、追い出し以外の何物でもないと思います。直ちにやめさせてください、大臣。
#232
○国務大臣(渡辺博道君) この退去の問題については福島県が主体として取り組んでいるところでありまして、避難指示区域外からの避難者が仮設住宅から安定した住居に移って生活再建を果たしていただけるように、平成二十九年から二年間の経過措置として国家公務員宿舎の貸与等を支援して行ってきているわけであります。
 福島県は、避難先の自治体や社会福祉協議会と連携しながら、まず個別に相談をしております。あと僅かでありますけれども、今年度内にできるだけ避難者の方がそれぞれの住まいを確保できるように今全力で取り組んでいるところでございます。
 いずれにしましても、復興庁としては、福島県と密に連携をしながら対応をしてまいりたいというふうに思います。
#233
○岩渕友君 福島県がと言うんですけど、国の責任があるわけじゃないですか。これ、追い出しするなと。二倍の家賃を退去しなかったら請求するなんということもやらないと言ってくださいよ。
#234
○国務大臣(渡辺博道君) 繰り返しになりますけれども、役割として、福島県が主体となって避難者の住まいを確保できるよう、現在全力で個別の人と向き合ってやっているところでありまして、仮に住居が確保できなかった場合の仮の質問についてはお答えを差し控えたいというふうに思っております。
 いずれにしても、復興庁として、福島県と密に連携を取って対応をしていきたいというふうに思います。(発言する者あり)
#235
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#236
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
#237
○国務大臣(渡辺博道君) 住まいについては大変重要なことでありますので、退去先においても住まいに困らないように、これからも福島県と連携してまいりたいというふうに思います。
#238
○岩渕友君 福島県がということじゃなくて、国の責任で、追い出しはあってはならないと。もう一回どうですか、大臣。
#239
○国務大臣(渡辺博道君) 基本的にはこれは、今までの流れでありますけれども、福島県が主体となってこれは取り組んでいることはこれ事実でございますが、それに対して国が側面で支援していくという体制でございます。
 追い出しはないというふうに私は思っておりますけれども、しっかりと移転先の確保できるように今努力しているところでございますので、御理解をひとついただきたいというふうに思います。
#240
○岩渕友君 そこまで言ったら、もう、じゃ、追い出しはあってはならないって明言してくださいよ。
#241
○国務大臣(渡辺博道君) 国として福島県をしっかりとサポートするわけでありますので、福島……(発言する者あり)いやいや、追い出しと、福島県がこれから移転先についても今全力で個別に対応しているということでありますので、その対応を私どもはしっかりとサポートしていきたいと、密に連携をしていきたいと、そういうことでございます。
#242
○岩渕友君 追い出しはあってはならないという一言も言えないのかなと、そういうふうに思うんですよ。
 避難者の相談受けている方たちからは、病気の人まで追い出そうとしているって、そういう訴えが届いています。これ命の懸かった問題なんですよ。
 期限や期間ありきじゃなくて、どんな選択も保障するのが国の責任なんじゃないんですか。もう一回、大臣。
#243
○国務大臣(渡辺博道君) もう何度も答弁することになってしまいますけれども、基本的には福島県自らの、住民のやっぱり避難先、そして、これからの住宅の安定化については福島県が主体となって対応している、これは現実でございます。
 これを連携しながら国としてしっかりと応援をしていく、福島県と連携していきたいというふうに思います。
#244
○岩渕友君 国には責任があるんだということなんです。避難者を追い出すようなやり方は絶対に認められない、そういうことですよね。
 本当は福島第二原発のことも質問したかったんですけれども、時間があるので、この問題については後日また質問をしたいと思います。
 今日は質問の中で福島の被害の実態をずっと見てきましたけれども、福島の現実を見てもなお再稼働を進めている、これとんでもないことです。日本世論調査会の調査では、政府が再稼働を進めているけれども、福島原発事故のような深刻な事故が再び起きる心配が残ると答えた人が八五・七%にも上りました。再稼働反対、この声はどの世論調査でも国民過半数の声です。
 昨年、野党が共同で国会史上初めて原発ゼロ基本法案を提出しました。原発ゼロの政治決断、強く求めて、質問を終わります。
#245
○委員長(金子原二郎君) 関連質疑を許します。武田良介君。
#246
○武田良介君 日本共産党の武田良介です。
 福島第一事故を経験して、人類は原発と共存できないということが多くの国民の皆さんが共通に経験したことだというふうに思うんです。
 東京新聞が三月三日付けで報じた世論調査では、原発について、即時ゼロとそして将来ゼロというのを合わせて七五%になっています。一方で、エネルギー基本計画では原発をベースロード電源と位置付けています。二〇三〇年の電源構成で原発を二〇%から二二%使うと、これをやろうと思ったら、原発は再稼働することになります。しかし、世論は原発ゼロということです。原発はなくさなければならないというふうに思うんです。
 この世論をしっかりと受け止めるのであれば、世耕大臣、原発ゼロの政治決断をするべきだと思いますが、いかがですか。
#247
○国務大臣(世耕弘成君) これは、もう既にエネルギー基本計画という形で閣議決定をされているとおり、原発への依存度はできる限り下げますけれども、一方で、CO2を減らす、電力のコストの問題、そういったこともあります。ただそれを安全最優先でしっかりと取り組んでいくということに尽きるというふうに思っています。
#248
○武田良介君 先ほどの質問でも福島の実態をあれだけ突き付けられて、まだ原発をやめるというふうに言えないということは、本当に許されない態度だというふうに私は言いたいと思います。
 経団連の中西会長が看過できない発言をしております。中西会長は、二月十四日、静岡県の御前崎市の浜岡原発を視察した際に、原発と原爆が結び付いている人にこれを分けて理解していただくのは難しいという発言をしています。
 再稼働が進まないのは住民が原発と原爆を勘違いしている、同一視しているからとするような発言であって、これ絶対に看過できないというふうに思うんですが、これ、経産大臣として中西会長のこの姿勢、どのようにお考えですか。
#249
○国務大臣(世耕弘成君) 御指摘の中西経団連会長の御発言については、先月二十五日、御自身が会見において、表現自体が不適切だったと発言をされたというふうに承知をしています。もうこの御自身の発言に尽きるんではないかというふうに思います。
 少なくとも、私は、そのような、最初の発言でおっしゃったような感覚や認識は全く持ち合わせておりません。
#250
○武田良介君 不適切だったというふうに表明しているのは私も承知をしております。ただ、そうだと言って陳謝している程度であって、中西さんのこの発言そのものは撤回しているわけでもありませんし、それではやはり本質が分かっていないというふうに私は言わざるを得ないというふうに思うんです。
 住民が再稼働に反対しているのは、これ、同一視しているからではありません。福島の原発事故の被害を見ているからであって、同一視しているからではないということだと思うんです。そのことが理解できない中西氏は、福島の事故の反省がないというふうに私は言わざるを得ないというふうに思いますし、そういう人物に再稼働を論じる資格はないというふうに私は言っておきたいというふうに思います。
 中西会長の言わんとすることは明白だと思うんです。一月十五日の会見を見ますと、安全性の議論が尽くされても地元の理解が得られない状況に立ち至っていると、こういう発言もされております。
 結局、これも地元の理解が得られないから再稼働が進まないということのいら立ちを表しておられると思うんですが、世耕大臣にお聞きしたいと思うんですけど、この発言の中にあります安全性の議論が尽くされた状況というのはあるんでしょうか。
#251
○国務大臣(世耕弘成君) 安全性というか、我々は、過去、その安全神話に陥って大きな事故を起こしたわけでありますから、そういう意味では安全性について終わりはないというふうに思っています。常にチェックをし、常に安全性を高めていくという姿勢が私は重要だというふうに思っています。
#252
○武田良介君 安全性が尽くされたという議論はないということでよろしいですね。
#253
○国務大臣(世耕弘成君) 少なくとも、安全性が尽くされたという感覚を私は持つつもりはありません。常に更に高い安全性を求めていく姿勢こそが重要だというふうに思います。安全神話に陥ることが二度とあってはならないというふうに思っています。
#254
○武田良介君 今日は東京電力の小早川社長にも来ていただいておりますが、東京電力は柏崎刈羽原発の再稼働を進めようということで、六号機、七号機設置変更許可を出し、今再稼働に向けてやられておられるところですが、東京電力で安全性の議論が尽くされた、そんな状況はあり得ますか。
#255
○参考人(小早川智明君) 当社は福島第一原子力発電所の事故の当事者として、安全に終わりがないと考えております。事故の反省と教訓を基に、昨日よりも今日、今日よりもあしたと、日々安全の向上に努めてまいる所存でございます。
 その上で、現在、柏崎刈羽原子力発電所六号及び七号機につきましては、規制委員会による適合性審査が継続中でございます。また、新潟県におかれましては、県による三つの検証が進められております。当社といたしましては、審査に真摯に対応してまいるとともに、三つの検証に対しても最大限協力してまいる所存でございます。
#256
○武田良介君 安全性の議論が尽くされたという状況なんてあるわけないんですよ。あるわけないんです。それは政府だって、先ほど大臣もおっしゃったとおり、安全対策に終わりはないと政府は一貫して言ってこられました。
 でも、仮に中西さんが、安全性の議論が尽くされている状況と、本当にそういうふうに考えているとしたら、それこそ新たな安全神話じゃないですか。
 この発言の撤回求めていただけますか、世耕大臣。
#257
○国務大臣(世耕弘成君) いずれにしても、このエネルギー政策を進めていくのは、これ国の責任の下であります。そしてまた、現場で進めるのは電力事業者なわけであります。我々経産省も電力事業者も、安全対策に終わりはないという明確な考え方を持っております。それに尽きるんではないでしょうか。
#258
○武田良介君 いや、私がお聞きをしたのは、中西会長が安全性の議論が尽くされているというような発言をされているので、撤回を求めてはいかがですか、撤回求めていただきたいと聞きました。
#259
○国務大臣(世耕弘成君) いずれにしても、私、中西会長のその発言の前後とか文脈がちょっとはっきり言って分からないわけであります。中西会長も、これは日立というまさに原子力に関連する産業に従事されている方でありまして、安全対策に終わりはないということはよく御理解だと思いますよ。これ、どういう文脈でどういう含意があっておっしゃっているかというのは、これちょっと、私、今この場では何とも判断いたしかねる。
 いずれにしても、経済産業省も電力業界も、安全に終わりはない、安全対策に終わりはないという気持ちで今後もしっかり取り組んでまいりたいと思っています。
#260
○武田良介君 中西さんもよく考えて、そういうふうに考えていないと思いますという話では、これいけないと思うんですよ。
 だって、経団連の会長さんですし、日立の会長さんでもあられます。原発のプラント造っているわけですよね、原子炉造っているわけですよね。仮に、本当に安全性の議論が尽くされている、そういう状況なのに、住民の皆さんが原発と原爆を同一視しているから再稼働が進まないんだと、本当にそういうふうに考えているんだったら、これ一大問題じゃないですか。
 やっぱり撤回求めるという、それぐらい言っていただけないですか。そういうことだと確認できれば、それは撤回求めるべき発言だとお思いになりませんか。
#261
○国務大臣(世耕弘成君) ですから、どういう、今のお話もちょっと一か月ぐらいまたいだ二つの発言を結び付けられていますよね。ですから、そういう意味で、どういう含意で中西会長がおっしゃったかというのは、これは今私は分かりません。
 ただ、少なくとも、常識的に考え、中西さんも日立という原子力の炉のメーカーのトップを務めてこられた方という感覚でいけば、安全に、安全対策に終わりはないという考えは当然お持ちだというふうに思っています。議論を尽くされたとかその辺の、どういう意味でおっしゃっているのか、これちょっと私も現場にいたわけではありませんので分かりません。
#262
○武田良介君 一か月たっているからこそ、私は中西さんの考えが一貫しているというふうに思いますし、それは大丈夫だろうという話だったら、それはやっぱり国だって安全性に対して新たな安全神話に陥っていくということになるというふうに私は本当に思います。
 絶対にそれでは許されないというふうに思いますし、この発言された、視察行った先、静岡県の浜岡の原発ですけれども、あそこだって東海地震の震源域の真上にあるというふうに言われているわけですから、住民の皆さんは原爆と同じように考えているから反対しているんじゃないと思いますよ。やっぱり福島の事故があって、同じように原発事故が起こってしまったらどうなるのかということを考えているから反対しているのであって、再稼働は絶対に許されないということを重ねて言っておきたいというふうに思います。
 経産省にお伺いしますけれども、東京電力の柏崎刈羽原発、規制委員会から新規制基準に適合すると、いわゆる合格をもらったのはいつですか。
#263
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。
 平成二十九年十二月二十七日に、柏崎刈羽原子力発電所六、七号機につきまして、原子力規制委員会より設置変更が許可されたわけでございます。
#264
○武田良介君 その後、世耕大臣が、年明けてすぐの二〇一八年一月九日付けで、東京電力柏崎刈羽原発六、七号炉の再稼働に向けた政府の方針についてという世耕大臣名の文書を当時の米山隆一県知事に宛てて出しておられます。
 この文書にある、原子力政策が直面している最大の課題とは何であると記述しているのか、大臣に該当部分を読み上げ、御紹介いただきたいと思うんですが。
#265
○国務大臣(世耕弘成君) 私が当時、米山知事に宛てた御指摘の文書の中では、ここからがその文書の中の表現になりますが、「原子力政策が直面している最大の課題は、原子力に対する社会的信頼の回復にあります。エネルギー・原子力政策に責任を有する経済産業大臣として、原子力に対する社会の信頼が回復するよう、先頭に立って最善を尽くします。」というふうに書かれています。
#266
○武田良介君 御紹介をいただきましたように、大臣が先頭に立って社会的信頼の回復に努め、この文書そのものの結論は、再稼働を進めてまいりますと、御理解を賜りますようお願い申し上げますという文書が出されております。
 しかし、この一年で東京電力柏崎刈羽原発をめぐって起きたことは何なのかということなんです。フィルターベントの装置がその基準地震動に耐えられないということの隠蔽という問題が起こりました。ケーブル火災も起こりました。原子力安全に関わる不適合事案の再発防止対策を放置していたという問題も最近でも取り上げられております。次々と問題が明るみに出ているわけであって、新潟県民の皆さんの怒りは本当に頂点に達しているという状況なんですね。
 これ、大臣にお聞きしたいと思いますけれども、設置変更許可、いわゆる規制委員会による合格が出された後も様々な問題が起こって、新潟県の皆さんは本当にそのたびに怒りに震えておられます。現実は信頼が広がっているとは言えないというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
#267
○国務大臣(世耕弘成君) 先ほどのように、原子力の安全向上の取組には終わりはありませんので、このレベルまで行けば十分適格性があるといったような基準は持つべきではないというふうに思っています。
 その上で、福島第一原発事故の当事者である東京電力に関して申し上げれば、今、柏崎でのいろんなケースをお話しになりましたので東京電力に関して申し上げれば、東京電力が自らの行動を通じて原子力事業に対する信頼を高めて地元や社会の理解を得ていくことが、今後も原子力事業を遂行していく上での大前提になっているというふうに考えています。
 東京電力は、福島事故の反省を踏まえて、外部の専門家の監視の下、原子力安全改革の取組を進めてきましたけれども、今御指摘があったような、例えば今年二月にも保安規定違反が発覚するなど、安全性向上に不断に取り組む組織文化が定着したとはまだ言い難いと私も正直思っています。改善すべき点はまだまだ多いというふうに思っています。
 東京電力は、経営陣のリーダーシップの下、改めて安全改革の原点に立ち戻って、経営や現場の意識改革を始めとした取組をしっかり進めてもらいたいというふうに考えています。
#268
○武田良介君 理解が得られるような、信頼が広がるような状況にないということでした。
 やっぱり、先ほど御紹介いただいた経産省の世耕大臣名の文書からしても理解広がっていないわけですから、これはもう再稼働は認められないというふうにはっきりと言っていただくのが一番いいんじゃないかと思うんですけど、世耕大臣、いかがですか。
#269
○国務大臣(世耕弘成君) 再稼働に関しては、これはもう国で閣議決定されている方針もありまして、これは独立した規制委員会が新規制基準に照らして適合すると認めたものは再稼働させていく、あくまでも安全最優先で進めていくというのが国の方針でございます。
#270
○武田良介君 国の方針だから再稼働は進めるというふうに言われた。本当に新潟県民の皆さんの怒りを、更にその怒りに火に油を注ぐような答弁だったというふうに私は思いますが。
 じゃ、世耕大臣、改めてお伺いしますけど、東京電力に原発動かす資格はあるというふうにお考えですか。
#271
○国務大臣(世耕弘成君) これは、あくまでも規制委員会が判断すべきことだというふうに思っています。これ、経済産業省が再稼働について判断をするということを我々は三・一一の教訓としてやめたわけであります。独立した規制委員会の判断を待ちたいというふうに思います。
#272
○武田良介君 大臣の所見としていかがですか。東京電力はまだまだ十分だというふうに言えないということをおっしゃいましたよね。資格あるというふうにお考えですか。
#273
○国務大臣(世耕弘成君) ですから、再稼働できるかどうかとか再稼働する資格があるかどうかについて私が言及することは、これはもうできないんです。これはまさに三・一一の反省であります。
 その上で私が申し上げたのは、今年二月に保安規定違反が発覚するなど、安全性向上に不断に取り組む組織文化が定着したとは言い難いという点ははっきりあると思います。改善すべき点はまだまだ多いというふうに認識をしています。今、おととしに経営陣が替わったばっかりでありますから、新しい経営陣の下で組織文化を根っこから変えるということが重要だというふうに思います。
 再稼働の資格があるかどうかについては、これは規制委員会の御判断を待つしかないと思っています。
#274
○武田良介君 規制委員会が適格性の審査をやっているというのは私も知っていますよ。ただ、東京電力のその体質というのをやっぱり改めて考えなきゃいけないと私も思うんです。先ほどはこの一年間ということも言いましたが、それ以前のこともたくさんありましたね。原子炉の炉心の壁のところにひび割れが見付かったけれども、それを改ざんしたという問題もありました。臨界事故の問題もあったけれども、それも隠されていたということもありました。いろんなことがずっとあって、そういう体質ということが言われていた。
 しかも、そもそもこのやっぱり福島の事故を起こした当事者なんですね、東京電力は。そういう東京電力がまた新潟で原発を動かそうということに対して、新潟の皆さんが本当に強い怒りを持っているということだというふうに思うんです。
 そもそも再稼働に対する住民合意はありませんので、再稼働は非現実的だというふうに思うんです。新潟県がやっております三つの検証、これどういうものか御紹介いただけますか。
#275
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。
 新潟県が行っておられる三つの検証につきましては、三つのテーマがございます。第一に、福島第一原発事故の原因を検証する技術委員会における検証。二つに、健康と生活への影響を検証する健康・生活委員会における検証。三つに、安全な避難方法を検証するための避難委員会における検証。この三つの検証を行って、総括するということで取り組まれていると承知してございます。
#276
○武田良介君 福島第一原発事故の原因の総括ということが目的にちゃんと含まれているということを私、強調しておきたいと思うんですが、この三つの検証が必要だということは一貫した世論になっていますけど、世耕大臣、それはなぜだとお考えですか。
#277
○国務大臣(世耕弘成君) やはり福島第一原発事故の原因、そして原発事故による健康と生活への影響、そして安全な避難方法、この三つの検証をしっかり総括をして、県の原子力行政に資するために設置をされて、そのために行われている検証だというふうに理解をしております。
#278
○武田良介君 お認めいただいたと思うんですが、福島のその原発事故の原因究明が必要だということをやっぱり福島の皆さん思っておられるということだと思うんですね。あっ、失礼しました、新潟の皆さんが思っておられるということだと思うんですね。
 その上で、もう一つ、その規制基準だとか原子力規制委員会そのものに対しての信頼もされていないんじゃないかというふうに思うんですが、最後に、更田委員長、設置変更許可が申請されて不合格になったものってありますか。
#279
○政府特別補佐人(更田豊志君) お答えいたします。
 原子力発電所本体に係るいわゆる新規制基準に対する適合性審査において不許可となったものは、これまでのところございません。
#280
○武田良介君 そういう状況があるからこそ、本当に国に対しても、本当に原発動かして安全だなんて誰も言えないというふうに多くの国民の皆さんが考えている。だからこそ原発の再稼働は許されないということを考えているということだというふうに思うんです。
 原発ゼロの政治決断こそ必要だというふうに思いますし、野党が提案した原発ゼロ法案、審議いただくことを強く求めて、質問を終わりたいと思います。
#281
○委員長(金子原二郎君) 以上で岩渕友君及び武田良介君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#282
○委員長(金子原二郎君) 次に、薬師寺みちよ君の質疑を行います。薬師寺みちよ君。
#283
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。
 私、昨年の予算委員会の質疑、議事録いろいろ見直してみました。昨年一年間掛けて私どもは何をやってきたのか。森友学園案件における決裁文書の改ざん、様々な一連の流れの中で公文書というものの信頼を失墜させてしまったことに大きく時間を割いておりました。ですから、しっかりと、どこに責任所在があるんだということだけではなく、一年間たった今、やはり何が行われ、そしてどのような改善策が今政府の中で走っているのかということをまずは見直す必要があるのかと思って、今日は質問をさせていただきたいと思っております。
 財務省、私は、様々な案件を今日も議論をしている中で、予算を組み立てる大切な省庁でございます、だからこそこのコンプライアンスをしっかりと遵守していただかなければなりませんし、大臣が昨年おっしゃっていただきましたように、組織風土を抜本的にもやっぱり改革していかなければならない。そのマインドを持って私はこの一年間しっかりと改革に臨んでいただけたんではないかと思いますけれども、まずはその改革案につきまして、どのような防止策お考えでいらっしゃって、今どのようなものが走っているのかを教えていただけますでしょうか、お願い申し上げます。
#284
○国務大臣(麻生太郎君) まず、御指摘のありましたこの財務省の再生に向けましては、これは財務省だけというわけにはいかぬだろうということで、企業再生の専門家である秋池玲子さんを財務省に参与として迎えて必要な取組を指導してきていただいておりまして、昨年十月、進捗報告を公表させていただいております。
   〔委員長退席、理事二之湯武史君着席〕
 現在、この進捗報告に沿って、コンプライアンス推進会議のアドバイザーとして外部有識者を任命し、コンプライアンスやマネジメントに関する研修を度々実施するとともに、多面観察、いわゆる三百六十度評価の導入とか、保育所の設置等によって多様な人材が活躍できるような職場環境の改善、また、職員からの働き方、業務の改善提案の募集などに取り組んでいるところであります。
 薬師寺先生御指摘のように、財務省としては、一連の問題行為というようなことがこれ二度と起こさないようにするとともに、今後とも、これは時代にふさわしい、ふさわしいって、まあこれまでと違って、風土ですかね、何となく、霊安室という言葉があそこは今でもあると思いますけど、夜中徹夜でしている人がいっぱいいますものですから、寝るところ、霊安室とかみんな呼んでいるほど何となくいった環境も、これはちょっとというようなところがあるんですけれども、そういったような今の時代にちょっとふさわしいやり方ができる組織へ改革するためにこれは着実に取組を進めてまいらねばならぬと思って、これは目下その状況が進みつつあるというような感じがいたしております。
#285
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 私も、この再生の今工程表というものを皆様方にもお配りいたしておりますけれども、見せていただきまして、中間報告も読ませていただきました。
 多岐にわたりまして様々なプロジェクトが今走っているところでございます。特に注目いたしましたのがやっぱりアンケート調査ですね。回収率が八二%、その回収をした皆様方の三二%が、やっぱり自由記入欄に様々なことが書いてございます。特に、女性の働き方の問題等々もこの中にございました。
 それに一つ一つ応えながら今プロジェクトが進んでいるというふうに私は考えておりますが、大臣、この三期に入った今、何かこういう変化があったということを御報告いただけるようなものがございましたらお願いできませんでしょうか。
#286
○国務大臣(麻生太郎君) これは、昨年十月の進捗報告を公表して以降、この秋池参与を中心として幅広い職員の参画というのを得られましたので、進捗報告に沿って一つ一つ具体策を実施しているところ、今進みつつあるところだと承知しておりますが、これに当たって、やっぱり丁寧に時間掛けて取り組むことはこれはまず絶対、事は絶対急がないと。だって、こんなの、百何十年も続いた制度がそんな一年やそこらで直るはずがありませんから、時間掛けてやるのよといって、その話を度々、こんな同じような話を何回かしていますけれども、財務省にどういった変化があったかについては、ちょっと今の段階で私からちょっと、こんなところ変わったんじゃないですかねというようなことを軽々しく言えるような話ではないんじゃないかと思っておりますが。
 いずれにしても、人事面での多面観察の導入とか、事務面では職員からの働き方、業務の改革提案というのを募集するなどを通じて、部下の職員の声というものが上司に対してきちんと、一般用語で何と言いますか、風通しがいいだ、風通しが良くなるというようなことがきちんとできるような組織風土というのを定着させるようにしていくということが大事なので、上級職とか中級職はいろいろ難しいものもありますし、なかなか長くそこにいる、局に長くいる人と新しくぱっと来た人との関係とか、なかなか、年次だけとか、上級職とかそうじゃないとかいうだけの話とは違うものがあるのは、もうどこの組織でも似たようなものだとは思いますけれども、なかなかそういうのは難しいので。
 私も、今年で百周、五十年となります会社の社長をしていたことがありますので、炭鉱からセメントに切り替えていくときなどというのは、もう全く風土を変えにゃいかぬというのに苦労した経験がありまして、そんな簡単には変わるとは思いませんけれども、少なくともそういった経験を通して見ましても、時間が掛かるとは思いますけど、上からずっと言い続けていかないと、なかなか風土は変わっていかぬもんだと思っております。
#287
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 大臣、余り難しく考えずに、例えば笑顔が多くなったとか、やっぱり挨拶の回数が多くなったとか、そういうことだけでも私は、組織風土変わったというふうな雰囲気があれば、次に若者がそこに付いてくる。大臣、ありがとうございます、子供が預けなりやすくなりました、そういう一つの言葉でも私はいいと思っております。それから少しずつ積み重ねていくことによって、やっぱり組織風土って変わっていくものだと私は思いますので、是非その辺りを御協力いただきたいと思います。
 ところで、大臣が管轄していらっしゃいます国税庁、ここでもやっぱりかなりの多くの問題を抱えていらっしゃいます。千名以上の障害者雇用水増しがございます。今回のこの改革案におきましても多様性というものも重視されておりますけれども、今後、障害に対する配慮、急速に進めていく可能性もございます。対策についてお教えいただけますでしょうか。よろしくお願い申し上げます。
#288
○国務大臣(麻生太郎君) 国税庁では、昨年の十月にいわゆる関係閣僚会議で決定をされております公務部門における障害者雇用に関する基本方針を受けて、平成三十一年度末までに常勤職員、非常勤職員合計で一千九十六名を追加で採用するという障害者採用計画を策定をさせていただいております。
 国税庁としては、国税局が十二ありますし、税務署が五百三十、五百二十四あるのかな、五百二十四の税務署が全国にあると思いますけれども、この職員というのは約五万六千人おりますので、その業務も、国税の賦課とか徴収のほかに窓口業務など非常に幅広いと考えておりますので、障害者の雇用につきましてはこうした全国各地の国税局、税務署等で採用を進めているところで、従事する業務もそれぞれの方の障害者の特性、身体障害者とかいろいろありますので、そういった方々を踏まえて柔軟に対応することといたしております。
 いずれにしても、国税庁として足りなかった分、一千六十八名分不足した分の、三十年度末、今年の末までということで、ああ、三十一年、この三月末までに五百五十名というののうち今五百三十何名達成までは来ていると思いますが、残りまだ、あと二週間ぐらいの間に十何名ということになろうかと思います。
 そういった形でのことが進んでおるとは思っておりますけれども、円滑な職場定着というのをやらにゃいかぬわけなんで、必要な研修施設とか、障害者の立場に立って働いた経験者なんというのはいませんから、そういった意味では、そういった人たちの意見が採用できるというのは、私も炭鉱屋だったものですから、炭鉱にはそういった身体障害者の方が多いところだったので、そういった施設というか状況を随分、当時バリアフリーなんという言葉はありませんでしたけど、そういうようなものにしているところに勤めていましたので、障害のある方々の意欲とか能力とかいうものを発揮して活躍できる場というのを、働きやすい場にしておかないと定着しないし、なかなか意思の疎通も難しいことになりますので、多様な人材が活躍できる組織ということになりますと、これは大事なところで、是非こういったものは国税庁、財務省、こういったものを挙げて取り組んでいきたい、いかねばならぬと思いますし、引き続き、残り、足りない分が五百何十名足りませんので、平成三十一年度につきましても引き続きその方向でやらせていただきたいと思っております。
#289
○薬師寺みちよ君 是非促進していただきたいと思います。
 この改革案の中で、私ももう組織として目指す姿、読ませていただきました。これ、実は当たり前のことが書いてあるんですね、組織として。私も産業医として、いわゆる産業保健の中で組織風土改革というものを様々な企業さんでやらせていただいておりますけれども、この当たり前のことが行われていないというのが今の政府の現状でございます。
 本日も御議論がございましたけれども、統計不正の中でも、総務省行政評価局が、遵法意識が欠如しているんじゃないか、事なかれ主義が蔓延しているんじゃないかというような、そういう報告もございました。
 でも、当たり前のことを当たり前にやっていただければいいんですけれども、そういう組織風土があるということになってくると、これは財務省だけの問題ではございません。もっとほかの省庁にもこういった思いというものを展開していただきたいんですけれども、大臣の御意見をいただけますでしょうか、お願い申し上げます。
   〔理事二之湯武史君退席、委員長着席〕
#290
○国務大臣(麻生太郎君) これは、財務省のこういった一連の取組というのは、問題の例の公文書の書換えという話から始まった話なんですけれども、いずれにしても、こういったようなことが二度と起きないようにするためには、いわゆるコンプライアンスとかいろんな表現が今ありますけれども、内部統制というものが実質的に機能する組織風土をつくり上げていくというのが大事なので、いや、ちょっと待て、これはおかしいんじゃないかと言った人が下にはいたにもかかわらず事は進んでいますから、そこが問題なんだと、私にはそう思えますので、こういった組織というのをまあ今つくり替えていかにゃいかぬということで、いろいろ省内、省外の方にいろいろお願いをさせていただいたりして、もう進んでおりますけれども、これが、私どものやったこのやり方が最高だというようなものがあるわけではありませんので、私どものこういったような取組が他省庁においてどういう具合に取り上げていただけるかとか、また、他省庁でどうやってそれを使おうと、おお、あれ使えるなとかいって、我々のやり方を採用していただけるような、ちょっと私の方から他省庁のことのコメントまでは差し控えさせていただきますけれども、そういった見習っていただけるようなものまでにして、できれば最高と思っております。
#291
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 ですから、やはり外部の目を入れたということは今回成功だったと私は思っております。また、省内だけで考えて、省内だけのものとしてしまってはなりません。ですから、しっかりと私は横の展開も考えていただきたいと思います。
 では、片山大臣、お願いいたします。
 実は、今回、この財務省の問題とともに、いわゆる公文書の扱いというものが大変問題になっていたところでございます。様々御検討いただいていると思いますけれども、再発防止策をまずは教えていただけますでしょうか、お願い申し上げます。
#292
○国務大臣(片山さつき君) ありがとうございます。
 政府として、この一連の公文書問題を踏まえまして、文書管理の実務を根底から立て直すべく、昨年七月に、閣僚会議で公文書管理の適正化に向けた総合的な施策というのを決定しております。
 これはどういうことかと申しますけど、公文書管理に関する研修の充実強化、内閣府における独立公文書管理監、各府省における公文書監理官の設置といったチェック体制の整備、電子的な行政文書管理の充実、決裁文書の改ざんなど悪質な事案に対する免職を含む重い懲戒処分の明示、決裁文書の事後修正を禁止するルールの明確化などを決定し、実行に移しております。
 例えば、電子的な行政文書管理につきましては、つい先頃、二月二十二日の公文書管理委員会におきまして素案が示されまして、今後策定する行政文書は電子媒体で管理することを原則とし、文書管理業務をシステムで一貫的に処理することを目指すという方向になっております。
 いずれにいたしましても、行政文書の管理に関するガイドラインの徹底も含めまして、引き続き適正な公文書管理の徹底に万全を期してまいりたいと考えております。
#293
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 政府がどう意思決定をしてきたか、これを国民がしっかり検証できるような民主主義でなければならない。やはり公文書というものは国民のものでございますので、しっかりとその意識を持ってもらわなければならないと思います。
 そこには、やはり組織風土を変え、様々な電子媒体なども取り入れる必要がありますので、予算額も確認させてください。田中審議官、お願いできますか。
#294
○政府参考人(田中愛智朗君) お答えいたします。
 平成三十一年度予算案においては、公文書の管理に関連する予算として、内閣府及び国立公文書館、合わせて総額二十六億円を確保したところでございます。このうち、公文書管理の適正の確保に係る主な措置としましては、研修の充実強化に係るものとして〇・二億円、電子的な行政文書管理の充実に係るものとして〇・八億円を確保しているほか、実効性あるチェックを行う体制整備のため、内閣府、国立公文書館、合わせて合計八名の増員を予定しているところでございます。
 こうしたものを着実に実行しまして、適正な公文書管理の徹底に万全を期してまいりたいと存じます。
#295
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 今もございましたその研修という体制を整備していかなければならない。やっぱりコンプライアンスの意識改革を行っていくには、一人一人がしっかりとそれを認識しなければなりません。
 全体研修、対面研修等々の研修、一体どのくらいの人数の方々がしていらっしゃるのかということを、審議官、教えていただけますか。
#296
○政府参考人(田中愛智朗君) お答えいたします。
 昨年七月の閣僚会議決定に基づく全体研修については、内閣府において、各府省の総括文書管理者、公文書管理担当の審議官等副総括文書管理者を対象として昨年八月に実施し、受講者は合計八十七人でございました。
 対面研修につきましては、各行政機関において、文書管理者及びそれ以上の幹部職員、文書管理担当者、合計七万五千人、これには地方支分部局も含むものでございますけれども、を対象としまして実施しており、ほとんどの行政機関において九〇%以上の受講者が受講済みと承知しているところでございます。更なる徹底のため、内閣府から各行政機関に対しまして本年二月に研修の充実強化に係る通知も発出したところでございます。
 対面研修につきましては、新年度以降も新任の者全てを対象として実施するほか、新規採用の職員に対する採用時の研修に公文書管理を必ず取り入れるということにしてございまして、こうした研修の充実強化を通じまして職員一人一人の意識改革を図ってまいりたいと存じます。
#297
○薬師寺みちよ君 昨年度はその研修を受けた方の人数の少なさというのも問題になっていたかと思いますので、やっぱり九〇%以上、でも、一〇〇%というものを目指していただかなければならないと思っております。
 ところで、公文書監理官というものが新設されることになっておりますけれども、どのような能力を持たれる皆様方が就く予定なんでしょうか、お願い申し上げます。
#298
○国務大臣(片山さつき君) まさに今年度予算案に入っているわけですけれども、各府省に総括文書管理者、これは主に官房長ですけれども、この機能を分担し、各府省における行政文書の管理、情報公開の実質責任者、主に審議官級を想定しておりますが、公文書監理官、通称各府省CROを設置することになっておりまして、各府省で公文書管理及び情報公開の対応の統一性、適正性の確保を実質責任者として担っていただくという非常に重要な責務ですから、当然、高いコンプライアンス意識があり、かつ文書管理に精通していると、文書管理事務の知見を十分有しているという者が充てられることが必要であると考えておりまして、こういった考えの下、昨年十二月に各府省に私ども通知しておりますので、各府省において必要な体制整備と併せてふさわしい方の選任が進められていると承知しております。
#299
○薬師寺みちよ君 大臣、そのアーキビストと言われるいわゆる専門職の皆様方が大変少ないということも公文書館の館長から昨年度指摘されていたかと思います。
 どういう能力を求められるのかということをもう一度私は見直していただきたいと思っております。兼任でも駄目です。専任でしっかりそれができる方。誰がどのような形で責任を持っていくのかということを各所にもしっかりと伝達をしていただかなければなりません。
 例えば、アメリカであればメールそしてメモ書きまでも全て残されているという、こういうことがございます。ですから、どのような決裁文書が的確なのか、その内容などにつきましても各省庁ばらばらでは困るんです。そこをしっかりと統一していただきたいんですけれども、大臣の御意見いただけますでしょうか、お願い申し上げます。
#300
○国務大臣(片山さつき君) 委員おっしゃる点はまさに重要なポイントでございますが、私も霞が関に二十三年おりまして、各省協議をしておりまして、やはり、なかなかこの決裁文書あるいはその附属文書の内容というのは、業務の多様性に応じてやはりお作法が実質的にありますよ。昨年七月の閣僚会議で、決裁文書に記載する内容や編綴すべき書類については、まず各府省で検討を進めて順次明確化を図るというふうにしましたのは、そういった現状を踏まえた部分があります。
 ただし、内閣府といたしましては、過去の反省もございますから、来年度から、お認めいただければ設置させる各府省のCROが参集する会議というのも当然これつくりますので、そういった場所を活用して、各府省における事例の把握や好事例、先ほど麻生副総理もおっしゃっていましたけど、好事例、そしてその横展開などをどんどん進めるとともに、決裁文書そもそもの在り方ですね、委員がおっしゃるように、そういう基本的な考え方の整理等についてもできればいいなという、この検討も是非進めて、不統一な運用で弊害が生じることがないように取り組んでまいりたいと考えております。
#301
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 これからできる文書というよりも、やっぱり過去の蓄積した文書までどうやって保管していくのかということも、これ統一していかなければならないと私は思っているんです。
 というのが、今回の不正問題でも、結局厚労省の紙ベースのものがどこにあるか分からない、だからすごく時間が掛かっていますというような内容の説明もございました。だから、それがどこにあるのかというのがすぐ分かるように整理をしていかなければ、我々どれだけ時間を掛けてこれを議論しているんだという話にもなりかねません。ですから、これから作るもの、そして過去に蓄積、アーカイブしたものというものの管理もお願いしたいと思います。
 それから、その効果の評価をどういうふうにしていくのかということについても、大臣、教えていただけますか。
#302
○国務大臣(片山さつき君) まさに昨年の閣僚会議で、公文書管理の適正化に向けた総合的な施策につきましては、お手元にお配りいただいた資料にありますように、きちっと要素が決まって今実行中なんでございます。
 そのうち、電子的な行政文書管理なんかは、今、私も時間がある限りは必ず出させていただいておりますが、二月の二十二日の委員会も含めまして、方針を具体的に決めつつありまして、また、政府CROの下での各府省の取組状況の把握や、各府省CROの体制整備状況についてもこの委員会に随時報告をされておりますので、そういったものをベースに今もお答えしたところで、この議論は全部広く一般に公開しております。公開です。
 また、やはりそれだけでは当然足りないと思っておりまして、今後、閣僚会議で決定されたこれらの事項の進捗状況は、取りまとめて公文書管理委員会の場に報告し、公表するということも検討してまいりたいと、このように考えております。
#303
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。是非そこは国民の信頼を勝ち得るためにも大事なことかと私も思っております。
 今回皆様方のお手元にお配りしました財務省の、このような形で、分かりやすい形、見えやすい形でお願いできますでしょうか。もう一言お願い申し上げます。
#304
○国務大臣(片山さつき君) ありがとうございます。
 私、この工程表とその再生プロジェクトを拝見して、ある意味非常にうれしく思いまして、また、今財務大臣お答えになった姿勢ですね、つまり、今現職で働いている若手の官僚のリアルな部分の視点で、働きやすくなる、組織カルチャーを変えるという意味で、分かりやすい工程表に、いつ、どこまでに、何をするが全部書いてあると、これが非常に重要だと思います。つまり、参与をされた方もアメリカのコンサルティングファームで一流の御活躍の方でございまして、合理的に、しかも透明性を持ってはっきりと見えているという形が取られておりますので、我々もこういった好事例を是非積極的に取り入れさせていただいて、政府全体の公文書管理の適正化の見える化についてもきちっと取り組ませていただきたいと思っております。
#305
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 私ども、これがしっかりと成果が上がっていかないと、昨年予算委員会にどれだけ時間を使ったのかということでございます。ですから、これからまた公文書につきましても各省庁でどのような取組になっていくのか、多分国民の皆様方からも注視されていると思いますので、是非、今後とも御協力のほどよろしくお願いいたします。
 時間になりましたので、終わらせていただきます。ありがとうございました。
#306
○委員長(金子原二郎君) 以上で薬師寺みちよ君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 次回は来る十二日午前九時から公聴会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後四時五十分散会
ソース: 国立国会図書館
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