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2019/03/26 第198回国会 参議院 参議院会議録情報 第198回国会 予算委員会 第14号
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2019/03/26 第198回国会 参議院

参議院会議録情報 第198回国会 予算委員会 第14号

#1
第198回国会 予算委員会 第14号
平成三十一年三月二十六日(火曜日)
   午前十時十五分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十五日
    辞任         補欠選任
     有田 芳生君     杉尾 秀哉君
     小西 洋之君     小川 敏夫君
     吉川 沙織君     石橋 通宏君
     青木  愛君     浜口  誠君
     徳永 エリ君     木戸口英司君
     儀間 光男君     片山 大介君
     岩渕  友君     倉林 明子君
     山下 芳生君     田村 智子君
 三月二十六日
    辞任         補欠選任
     上月 良祐君     太田 房江君
     佐藤  啓君     丸川 珠代君
     宮島 喜文君     有村 治子君
     浜口  誠君     青木  愛君
     矢田わか子君     大野 元裕君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         金子原二郎君
    理 事
                石井 準一君
                高橋 克法君
                二之湯武史君
                長谷川 岳君
                山下 雄平君
                蓮   舫君
                森 ゆうこ君
                谷合 正明君
                辰巳孝太郎君
    委 員
                青山 繁晴君
                朝日健太郎君
                有村 治子君
                井原  巧君
                宇都 隆史君
                大野 泰正君
                太田 房江君
                こやり隆史君
                滝沢  求君
                中泉 松司君
                中西  哲君
                中野 正志君
                長峯  誠君
                丸川 珠代君
                三木  亨君
                元榮太一郎君
                和田 政宗君
                石橋 通宏君
                小川 敏夫君
                杉尾 秀哉君
                青木  愛君
                大島九州男君
                大野 元裕君
                木戸口英司君
                田名部匡代君
                浜口  誠君
                伊藤 孝江君
                熊野 正士君
                平木 大作君
                三浦 信祐君
                浅田  均君
                片山 大介君
                藤巻 健史君
                倉林 明子君
                田村 智子君
               薬師寺みちよ君
   国務大臣
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        麻生 太郎君
       法務大臣     山下 貴司君
       文部科学大臣
       国務大臣     柴山 昌彦君
       厚生労働大臣
       国務大臣     根本  匠君
       農林水産大臣   吉川 貴盛君
       経済産業大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       損害賠償・廃炉
       等支援機構))  世耕 弘成君
       国土交通大臣
       国務大臣     石井 啓一君
       環境大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       防災))     原田 義昭君
       防衛大臣     岩屋  毅君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 菅  義偉君
       国務大臣
       (復興大臣)   渡辺 博道君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        山本 順三君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策、消
       費者及び食品安
       全、少子化対策
       、海洋政策))  宮腰 光寛君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(規制改
       革、地方創生、
       男女共同参画)
       )        片山さつき君
       国務大臣     櫻田 義孝君
   副大臣
       財務副大臣    鈴木 馨祐君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       阿達 雅志君
   最高裁判所長官代理者
       最高裁判所事務
       総局刑事局長   安東  章君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤井 亮二君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       諸戸 修二君
       人事院事務総局
       人材局長     鈴木 英司君
       内閣府大臣官房
       審議官      渡邉  清君
       内閣府大臣官房
       審議官      田中愛智朗君
       内閣府政策統括
       官        小野田 壮君
       内閣府公益認定
       等委員会事務局
       長        山内 達矢君
       警察庁生活安全
       局長       白川 靖浩君
       警察庁刑事局長  露木 康浩君
       復興庁統括官   末宗 徹郎君
       復興庁統括官   東   潔君
       復興庁審議官   角田  隆君
       総務省行政管理
       局長       堀江 宏之君
       法務大臣官房政
       策立案総括審議
       官        西山 卓爾君
       法務省刑事局長  小山 太士君
       法務省矯正局長  名執 雅子君
       法務省入国管理
       局長       佐々木聖子君
       外務大臣官房審
       議官       高橋 克彦君
       財務省主税局長  星野 次彦君
       財務省理財局長  可部 哲生君
       スポーツ庁次長  今里  讓君
       文化庁次長    中岡  司君
       厚生労働大臣官
       房長       定塚由美子君
       厚生労働省医政
       局長       吉田  学君
       厚生労働省健康
       局長       宇都宮 啓君
       厚生労働省労働
       基準局長     坂口  卓君
       厚生労働省職業
       安定局長     土屋 喜久君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    谷内  繁君
       厚生労働省老健
       局長       大島 一博君
       厚生労働省人材
       開発統括官    吉本 明子君
       厚生労働省政策
       統括官      藤澤 勝博君
       農林水産省消費
       ・安全局長    池田 一樹君
       農林水産省食料
       産業局長     新井ゆたか君
       林野庁長官    牧元 幸司君
       経済産業大臣官
       房商務・サービ
       ス審議官     藤木 俊光君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       長        塚原 浩一君
       国土交通省港湾
       局長       下司 弘之君
       観光庁長官    田端  浩君
       環境省自然環境
       局長       正田  寛君
       防衛大臣官房審
       議官       宮崎 祥一君
       防衛省防衛政策
       局次長      石川  武君
       防衛省整備計画
       局長       鈴木 敦夫君
       防衛省地方協力
       局長       中村 吉利君
   参考人
       元厚生労働大臣
       官房統計情報部
       長        姉崎  猛君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○平成三十一年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成三十一年度特別会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成三十一年度政府関係機関予算(内閣提出、
 衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(金子原二郎君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成三十一年度総予算三案審査のため、本日の委員会に元厚生労働大臣官房統計情報部長姉崎猛君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(金子原二郎君) 平成三十一年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。
 本日は、一般質疑を百二十分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党・国民の声十八分、立憲民主党・民友会・希望の会二十一分、国民民主党・新緑風会二十四分、公明党十九分、日本維新の会・希望の党十六分、日本共産党十六分、無所属クラブ六分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。
    ─────────────
#5
○委員長(金子原二郎君) 平成三十一年度一般会計予算、平成三十一年度特別会計予算、平成三十一年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。
 これより質疑を行います。朝日健太郎君。
#6
○朝日健太郎君 おはようございます。自由民主党、朝日健太郎でございます。
 本日は、櫻田大臣、柴山大臣、そして阿達国交政務官並びに政府参考人の皆様、よろしくお願いいたします。
   〔委員長退席、理事二之湯武史君着席〕
 まず初めに、今まさにピークを迎えている花粉症について質問をいたします。これまで幾度かこの国会でも審議に取り上げられていただきました花粉症対策についてです。
 今月に入り、全国三十七の都道府県で花粉の飛散が本格化しているとの報道もあり、その飛散量については、前年度と比べ東京都では四・二六倍との予測もあり、毎年毎年、この季節のニュースでは前年度の何倍の花粉量と、この季節の風物詩ともなっています。東京都の調査では花粉症を抱える人の割合が五〇%近くに上ると、ここ近年で二・五倍の増加となり、まさに国民病となっています。
 平成二十八年、ここ参議院の予算委員会でも、安倍総理が御答弁で花粉症対策に言及をされております。
 本日は、林野庁長官にもお越しをいただいております。これまでの取組では、花粉を出さない苗木の開発、また植え替え、そして何より国産木材の活用が鍵になると認識をしています。
 その上で質問いたしますが、国民病と言われる花粉症で苦しんでおられる方へ少しでも明るい展望を見出すべきと思いますが、現在の花粉症対策への政府の取組はどのような状況か、お聞かせをいただきたいと思います。
#7
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。
 杉花粉症でございますけれども、今委員の方から東京では五〇%以上が花粉症ということでございますけれども、国民全体でも三割が罹患していると言われておりまして、社会的、経済的にも大変大きな影響を及ぼしているということで、これはしっかり対応しなきゃいけない課題というふうに認識をしております。
 このため、農林水産省では、花粉発生源対策といたしまして、花粉を大量に飛散させる杉人工林の伐採、今生えている木を切るということ、そして利用と植え替えの促進、それから花粉症対策に資する苗木の生産拡大、また花粉飛散抑制技術の開発などを進めているところでございます。
 このうち、花粉症対策に資する苗木、これは花粉を全く付けない若しくはほとんど付けない苗木でございますけれども、この生産拡大につきましては、現在、杉苗木の年間生産量の約四割ぐらいまで来ているところでございますけれども、今後、二〇三二年度までには約七割にこういった花粉の少ない苗木を増やしていこうということを目指しまして、生産量の拡大に取り組んでいるところでございます。
 さらに、今後、杉、ヒノキ人工林の伐採と花粉の少ない苗木への植え替えを促進をしていくためには、これは委員御指摘にございましたように、切って、使って、植えるといったようなこと、こういった森林資源の循環利用を確立することが重要でございまして、林業の成長産業化と森林資源の適切な管理を実現していくことが不可欠でございます。これらの実現を図りつつ、花粉発生源対策を着実に進めてまいりたいと考えております。
#8
○朝日健太郎君 ありがとうございます。
 本委員でも御苦労されている方が多いと思いますので、しっかりと対策をお願いしたいと思います。
   〔理事二之湯武史君退席、委員長着席〕
 続きまして、防災・減災対策について、学校施設での災害時対応についてお尋ねをいたします。
 文部科学省では、学校防災マニュアルの手引を作成し、学校独自の災害対応マニュアル作りの指導に当たっていると認識をしています。災害発生時、児童生徒の命を守ることはもちろんですが、避難行動といった初動対応、登下校時の安全確保、保護者への引渡し、また迅速な学校機能の復旧などの計画をしっかりと構築しておくことが重要です。こうした取組は不断の努力が必要でありますし、例えば教職員の異動も考えられますから、学校単位で常に見直しを行い、マニュアルの共有が重要であります。
 資料一を御覧ください。
 全国の公立小中学校のうち避難所に指定されている学校は三万校に及び、約全体の九割に上ります。学校の立地は地域の中核を成すケースが多いわけですから、当然とも言えます。
 そこでお尋ねをいたしますが、学校での日頃からの児童生徒、教職員による防災対応の備え、また避難所としての備えは学校ではどのように取り組まれているのか、お聞かせください。
#9
○国務大臣(柴山昌彦君) 自然災害はいかなるときにも想定を超える形で発生をする可能性がありますので、今委員が御指摘のとおり、日々の教育活動を通じて、児童生徒たちに災害時に自ら危険を予測し安全な行動ができる判断力などを身に付けるためにも、今御紹介をいただいた、学校における防災教育の推進、そして各学校における学校保健安全法に基づくいわゆる危機管理マニュアルの作成、こういったことが大切だと考えております。
 この危機管理マニュアルにつきましては、訓練の実施など必要な措置を講ずることになっておりまして、文部科学省においては、防災部局との円滑な連携も含むこのマニュアル作成のための手引を全国の教育委員会、学校に配付、周知を行っているところであります。
 また、避難所の運営は一義的には自治体の防災部局が責任を有するものではありますが、学校は今御紹介をいただいたように地域の避難所に指定されていることが多いことから、自治体の防災部局と平時から連携をして、例えば備蓄物資の内容ですとか管理方法ですとか、あるいは教職員の担うべき役割などについても危機管理マニュアルにおいて明確化しておくことが必要です。
 これらの取組を通じて、引き続き、学校における防災機能の充実に取り組んでまいります。
#10
○朝日健太郎君 ありがとうございます。
 今大臣からも言及がありましたとおり、学校が避難所となった場合、過度に教職員の負担が増えないように十分な配慮をいただきたいと思います。
 二〇一六年の熊本地震の際、私の出身地でありますけれども、母校の校長先生が発災時の当時の状況を教えていただきました。初動対応並びに避難所運営に大変苦慮されたとおっしゃっております。そう考えると、教職員にも御家族がいらっしゃるわけですし、教職員も一様に守らなければなりません。
 その上で、教職員へ過度な負担が及ばぬよう考慮して、体育館避難所運営が円滑に行えるように、先ほどと重なる点もあるかと思いますけれども、政府の取組をもう一度お聞きしたいと思います。
#11
○国務大臣(柴山昌彦君) 今熊本地震について御紹介をいただきましたけれども、これまでの大規模災害の経験を踏まえると、発災直後には、被災状況の把握に追われるほか、ライフラインの寸断などによって、市町村の防災担当部局などが直ちには避難所運営の十分な体制を整えることが困難であるということも想定をされます。
 そういった場合における学校の教職員の一義的な役割は本来、児童生徒などの安否確認と安全確保ではありますけれども、今紹介をさせていただいた実態を踏まえますと、発災から一定期間は学校の教職員が施設管理の点も踏まえて避難所運営の協力を可能な限り行わざるを得ないほか、教職員が避難所運営に協力して円滑に自治体の防災担当部局や地域住民による自主運営に移行することができれば、いち早く児童生徒などの日常生活を取り戻し、心の平穏を回復、維持することも可能になると考えております。
 そのため、文部科学省は、平成二十九年に全国の教育委員会に対して、大規模災害時の学校における避難所運営の協力に関する留意事項について通知を発出いたしました。
 この中では、先ほどお話をしたとおり、教育委員会及び学校は、学校が避難所になった場合を想定して避難所運営方策を策定すること。この中では、教職員の具体的な参集、配備の在り方や、地域の自治組織やボランティアなどとの連絡調整、PTAや避難者等との情報共有の在り方などの事項についても確認すること。そして、今御紹介をいただいたとおり、教職員に過重な負担を強いることのないように、勤務時間の割り振りの変更ですとか週休日の振替などについて十分に配慮すること。そして、教職員の人的支援体制や情報集約、共有体制の在り方などについて検討を行っていくことなどを求めているところであります。
 いずれにいたしましても、教育委員会や学校は、自らの防災マニュアルなどの点検、確認をすることはもちろんのこと、地域の防災計画を策定している各自治体の防災担当部局と日頃から密接に連携、コミュニケーションをしていただくことが重要だなというように考えております。
#12
○朝日健太郎君 ありがとうございます。きめ細やかな対応を引き続きよろしくお願いしたいと思います。
 本日は、学校現場における避難所対応を中心に質問をさせていただいております。
 その上で、学校の体育館にも是非エアコン設置を進めていただきたいと思います。自然災害はあらゆるケースを想定すべきで、避難生活が長期化する場合も考えられます。例えば、避難生活を送られている御高齢の方などが長期化する避難所生活で体調不良といった二次被害に遭うことのないような備えも必要かと思います。地域の防災拠点として学校が有効に機能する意味でも、体育館へのエアコン設置を求めたいと思います。柴山大臣の御見解を伺いたいと思います。
#13
○国務大臣(柴山昌彦君) 学校施設は、子供たちの学習、生活の場であるとともに、今御指摘になられたように、高齢者の方々も含めて避難所となる施設であります。
 昨年十一月七日に成立した平成三十年度第一次補正予算においては、熱中症対策として公立小中学校などへのエアコン整備のために所要額を計上するとともに、新たな交付金を創設をいたしました。まずは、児童生徒が最も長時間を過ごす普通教室へのエアコンの新設を優先に措置したところであります。
 ただ、今申し上げたとおり、避難所の指定を受けている小中学校等の体育館、ここにもニーズがあるということ、これが実態かと思いますので、エアコンを地方単独事業で整備する場合には緊急防災・減災事業債制度の活用などが可能であることから、その旨を地方自治体に周知していきたいと考えております。
#14
○朝日健太郎君 ありがとうございます。
 続きまして、二〇二〇東京大会についてお尋ねをいたします。
 昨年から我が国でも風疹が猛威を振るっています。風疹は、二〇一三年の流行以降、二〇一四年から二〇一七年においては感染者は全国でも百人前後と減少傾向にありましたが、昨年の夏から増加に転じ、二〇一八年には二千九百十七人の感染者の報告がありました。
 妊婦が風疹に感染すると生まれてくるお子さんが難聴や白内障などを伴う先天性風疹症候群を発症するおそれがあるため、米国では我が国への渡航注意勧告が昨年秋にも出されたと聞いております。オリンピック、パラリンピックの成功に向けて早急にこうした状況を解消する必要があると考えます。
 資料二を御覧ください。
 平成三十年度第二次補正予算でも風疹に関する追加的対策を手当てしていただいておりますが、五輪開催まで五百日を切っております。更なる対応策を求めたいと思いますが、風疹対策に関する厚生労働省の具体的な取組をお聞かせいただきたいと思います。
#15
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 御指摘いただきましたように、オリンピック、パラリンピックを見据えまして、厚生労働省では、昨年十二月、風疹に関する追加的対策を取りまとめて、風疹の抗体保有率が低い一九六二年四月二日から一九七九年四月一日までの間に生まれた男性を対象としまして、全国で抗体検査と予防接種法に基づく定期接種を実施することを決定いたしました。
 今般の対策は、居住地の市区町村におきましてクーポン券を発行いたしますが、職場の定期健診や医療機関等で対象者がクーポン券を提示すれば、居住地以外であっても風疹抗体検査、予防接種を受けられるというようなこれまでにない新しい取組でございます。先月には、市区町村が円滑な業務を実施できるよう、手引などを発出いたしました。さらに、市区町村の支払事務などを軽減するために、全国の市区町村と医療機関との間で集合契約を締結できる枠組みを整備いたしまして、新年度から適用されるよう最終的な調整を進めているところでございます。
 健診の機会が増えます六月には全国で事業が円滑に実施されますよう、今後とも市区町村などに丁寧に説明して支援してまいりたいと考えているところでございます。
#16
○朝日健太郎君 ありがとうございます。
 続いて、櫻田五輪担当大臣にお尋ねをいたします。
 現在、風疹のみならず、麻疹、はしかですね、の流行が問題になっています。国立感染症研究所の発表によれば、既に今年に入ってから三月十三日時点で三百四人の患者が発生しており、二〇〇九年以降で最多のペースとなっています。海外でも、最近ではフィリピンで三月中旬に二万一千人余りに患者が達しているというような情報もございます。
 オリンピック、パラリンピックの成功のためには、大会に出場する選手などや大会関係者が風疹や麻疹の抗体を十分に持っているかを確認することを含め、必要な予防策を講じていくべきだと考えております。
 さらに、感染症の梅毒が、二十歳から五十歳代の男性、二十歳から三十歳代の女性を中心に国内でも感染が増加をしており、二〇一〇年六百二十一人であったものが昨年、二〇一八年には六千九百二十三名まで増加をしており、今月、三月時点でも千百人以上の発生が報告をされております。
 オリパラ開催まで五百日を切った今、大会の成功に向けて、風疹、麻疹、梅毒も含めた感染症対策を厚生労働省のみならず政府が一丸となって強力に進めていくべきではないでしょうか。櫻田オリパラ担当大臣の見解を伺います。
#17
○国務大臣(櫻田義孝君) お答えさせていただきます。
 大会に出場する選手がベストを尽くすとともに、観客に安心して大会を楽しんでいただく、感染症対策は大変重要な課題であります。
 政府といたしましては、東京大会の安全、安心の確保のために、海外における感染症の発生動向を踏まえた検疫体制の整備、また国内で発生した感染症に関するサーベイランス機能の強化を進めてきたところでございます。
 今後、いよいよ五百日を切った東京大会に向けて、風疹、麻疹、梅毒などの感染症対策の一層の強化を図るべく、関係府省庁が緊密な連携の下で取り組むよう体制を構築し、政府一丸となって対策を進めてまいります。
#18
○朝日健太郎君 ありがとうございます。
 海外からの感染症のリスクは一般の方にも大変重要な問題だと思っておりますので、対応をよろしくお願いしたいと思います。
 続いて、たばこのないオリンピック大会についてお聞きをしていきます。
 我が国の受動喫煙対策については、世界保健機構と国際オリンピック委員会が合意をした、たばこのないオリンピックを実現するため、昨年七月に健康増進法が改正され、我が国でも受動喫煙対策が強化されました。具体的には、多数の者が利用する施設区分において、施設等の一定の場所を除き、喫煙を禁止することとされており、二〇二〇年四月に全面施行することとなっております。
 こうした中、先月二十八日には、オリパラ大会組織委員会から、競技会場の敷地内は例外なく完全禁煙にする内容の東京二〇二〇大会における禁煙方針が発表されました。
 資料三を御覧ください。
 オリンピック、パラリンピックで使用する施設は、たとえ喫煙専用室があっても大会期間中は使用できなくするというものであります。つまり、チケットを持って大会会場敷地内に入場したら、一切喫煙ができません。この点では、改正健康増進法よりも厳しく、過去に開催された夏季大会の中で、たばこのないオリンピック、パラリンピックを最も徹底したルールとなっております。
 こうした一連の流れを踏まえると、スポーツ界の方々が率先して、国民、特に子供たちに模範となるよう、受動喫煙の防止に関する意識や喫煙マナーの向上など、自ら積極的な対応を内外に示していく必要があるのではないかと考えております。
 私は、こうしたたばこのないオリンピック、パラリンピックの精神を二〇二〇年以降も継続してスポーツ界に残していくために、文部科学大臣からスポーツ界の競技団体等に働きかけていただいてはどうかと考えております。今後の対応について柴山大臣の見解をお伺いいたします。
#19
○国務大臣(柴山昌彦君) 御紹介をいただいたとおり、我が国において昨年七月に望まない受動喫煙防止を目的とする健康増進法の一部を改正する法律が成立をし、そして先般、それを更に進める形で大会組織委員会が競技会場における禁煙方針を発表したところでありまして、まさしく東京大会のレガシーとして二〇二〇年以降も対策を徹底していくことが必要であると考えております。文部科学省としては、これまで、二十歳未満の者は受動喫煙による健康被害が大きいことから、学校等に対して全面禁煙を含め適切な措置を講じるようお願いしてきたところであります。
 今委員御指摘の、じゃ、スポーツ界の取組はということなんですけれども、二〇二〇年東京大会のレガシーとして、また、スポーツ基本法において、スポーツが国民の生涯にわたる健全な心と体を培い、豊かな人間性を育む基礎となるものと規定されていることも踏まえ、子供たちの模範となるよう、受動喫煙防止対策を率先して進めることについて働きかけてまいりたいと考えております。
#20
○朝日健太郎君 ありがとうございます。
 たばこのないオリンピック、パラリンピックをしっかりと世界に示していただきたいと思います。
 続いて、観光立国に関して質問をいたします。
 インバウンド、特に訪日クルーズ旅客についてですが、最近、クルーズ船は、日本を訪れる外国人観光客も多くなっており、北は北海道から南は沖縄まで、まさに全国津々浦々の寄港地がにぎわっています。政府は二〇二〇年に訪日クルーズ旅客を五百万人という目標を掲げており、この目標の達成に向けて日本のクルーズの魅力を更に高めていくことが重要だと考えております。
 一昨年になりますが、宮崎県日南市の油津港にクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号が入港した際にビーチフェスタ・イン・日南が開催され、私も参加をさせていただきました。ビーチスポーツを通じてクルーの方々や地域の子供たちと交流をしましたが、大変盛り上がりました。これにより、クルーズ船と地域の交流も深まったと感じております。
 こうした取組をクルーズ旅客の方々にも、そして全国の港にも広げ、それぞれの寄港地で特色のあるメニューを用意することで訪日旅客の満足度を高めると同時に、地域への経済効果を高めていくことが訪日クルーズの更なる拡大に有効ではないかと考えています。
 クルーズ船による訪日旅客五百万人に向けた振興策として、国土交通省ではどのような取組を進めておられるのか、お聞きをいたします。
#21
○政府参考人(下司弘之君) お答え申し上げます。
 昨年の訪日クルーズ旅客数でございますが、特にシェアの高い中国のクルーズ市場が調整局面に入ったことから前年比三%の減となりましたが、各船会社は二〇二〇年には東アジア地域への配船を増加させる計画を有してございます。訪日クルーズも再び拡大するものと考えてございます。
 こうした中、東アジア市場に投入されるクルーズ船の日本への寄港を促進するため、国土交通省では、クルーズ船の受入れ環境の整備を進めておりますほか、船社による長期的かつ安定的な寄港を図るため、全国七港でターミナルビル等に船社が投資を行う官民連携による拠点形成も進めてございます。
 さらに、旅客の満足度を向上し、継続的なクルーズ船の寄港実現につなげるため、ただいま委員御指摘のとおり、それぞれの寄港地で行われるツアーの質を高めていくことも必要かと考えております。このため、国土交通省ではクルーズ船社と各寄港地の意見交換会を開催し、この結果、本年四月から、大手外国クルーズ船社が複数の我が国の港湾において実際に体験型観光を核とした新たなツアーの実施を計画しております。
 国土交通省といたしましては、引き続き、こうしたハード、ソフト一体となった受入れ環境の整備を進め、クルーズの更なる振興に努めてまいります。
#22
○朝日健太郎君 ありがとうございます。
 もう一問だけ、この海洋レジャーについてお聞きをしていきます。
 外国人富裕層などが個人所有する全長二十四メートル以上の大型クルーザーは、スーパーヨット、またメガヨットと呼ばれております。
 資料四を御覧ください。
 このスーパーヨットの概要を示しております。世界におけるスーパーヨットの隻数は二〇一八年で一万隻近くであり、二〇〇七年と比較してもこの十一年間で二倍以上に増えております。また、このスーパーヨットが寄港する地域への経済効果が高いことが注目をされており、寄港地における観光又は高価な土産物の購入、食材の調達などにより、日本国内での消費も非常に大きいことが注目をされています。
 一方、スーパーヨットでの港湾等での受入れ環境がいまだ未整備であると、私は従来、問題意識を持っております。仮に国内でこのメガヨットの環境整備が進み、開拓されれば、例えば、国内で高価格帯のサービスも開発されるでしょうし、また、富裕層によるプライベートジェットの利用促進や、それに付随する空港の整備なども進むのではないかと考えております。まさに日本経済のデフレ局面を乗り越え、質の高い高単価のサービス産業の開拓に寄与できるものと思っております。
 このスーパーヨットは、寄港地へ高い経済効果が期待できます。この受入れ拡大を進めるべきだと考えておりますけれども、その考えと今後の取組を阿達国交政務官にお聞きをしたいと思います。
#23
○大臣政務官(阿達雅志君) 委員御指摘のとおり、スーパーヨットの寄港による経済効果は高く、その受入れ拡大は富裕層向けの新たな市場を開拓し、地域での消費拡大に資するものであると認識しております。
 一般社団法人スーパーヨット誘致会議・日本によれば、スーパーヨット一隻当たり数千万円程度の経済効果があることや、中には一隻で半年ほど滞在し、全国六十六港へ寄港したという事例もあると聞いております。また、日本の各港への寄港ニーズも高まっていると聞いております。
 一方、日本におけるスーパーヨットの受入れ拡大に当たっては、長期滞在するための係留場所の確保や入出港における手続の簡素化などの課題があると認識しております。このため、国土交通省といたしましては、これら課題解決に向けて関係省庁が連携して検討を進めるため、本年三月八日にスーパーヨットの受入拡大に関する関係省庁連絡調整会議を設置しました。
 今後は、関係省庁会議における議論を踏まえつつ、港湾においてスーパーヨットの長期の係留場所の確保のための方策を検討し、日本におけるスーパーヨットの受入れ拡大を推進してまいりたいと考えております。
#24
○朝日健太郎君 ありがとうございます。
 是非進めていただいて、この日本の港の景色を豪華に変えていただきたい、そのように思っております。
 続きまして、スポーツ政策に関する質問をいたします。
 本年三月一日から、大学スポーツ協会、いわゆるUNIVASがスタートいたしました。米国の大学スポーツを統括する全米大学体育協会をモデルに日本版NCAAと言われておりますこのUNIVASは、我が国で大学スポーツを統括する団体として期待されております。
 このUNIVASの大きな柱として、大学スポーツに関わる学生の学業充実、安心、安全な競技環境、大学、競技団体等のマーケティングによる収益化を掲げています。
 これまで、実はこの日本の大学スポーツ界には明確なルールや競技を超えた連携などが存在せず、大学スポーツの発展を阻害する事件なども発生していました。それら諸課題を解決すべく、ガイドラインの一本化や共通のルールの設定、連携によるスケールメリットでの収益性の向上などがこのUNIVASには期待されています。
 しかし、私の問題意識は別のところにあります。米国の大学スポーツの歴史は、大学の経営資源の一つとしてスポーツを扱い、その上で学生の本分である学業を守り、ルールの徹底、安全管理を図ることを目的として発展をしてきました。つまり、この体育会運動部の運営に大学側が責任を持てるのかが今、日本の大学に問われていると思っています。
 日本の大学スポーツは、大学の課外活動として学生の自主性、独立性を尊重した歴史があり、その結果、組織の透明性が失われたり、権限が集中したり、様々な不祥事、不透明なチーム運営がはびこることとなりました。一方、箱根駅伝など国民的に注目の高い大学スポーツも多く存在をし、社会的責任をしっかり果たすことが求められています。
 このUNIVASには、大学本体と競技を束ねてきた学生主体の学生連盟が混同した形で加盟をしています。この場合、それぞれの目的、方向性の統一が重要であります。
 そこで浮かぶ懸念は、大学に求められる学生の本分である学業の充実、安全な競技環境の提供であります。一方、試合や大会運営を主たる目的とする学生連盟がこのUNIVASでどう共存するか。例えば、学校の試験日程と競技大会の日程の調整はこれまで余り行われてきませんでした。その結果、学生たちはどうしても競技優先に陥ってしまい、学業への取組が課題とも言われております。そのような懸念も残っていることから、まだ様子見の状況でUNIVASへ未加入の大学もあります。
 ここはしっかりとUNIVASの機能を整備し、大学の経営資源の一つとして大学スポーツが寄与でき、かつ学生もスポーツを通じ成長できる環境を目指すべきと考えますが、UNIVASの今後の取組と目指す姿を柴山文科大臣にお聞きをしたいと思います。
#25
○国務大臣(柴山昌彦君) 大変的確かつ重要な御指摘をいただき、ありがとうございます。
 一般社団法人大学スポーツ協会、UNIVASでありますけれども、学生が学業とスポーツに取り組める環境をつくって、もって卓越性を有する人材を地域や社会に数多く輩出し、経済の発展や地域の活性化にも貢献をしていくことも我々としては視野に入れておりますし、委員御指摘のように、学業の充実、安全、安心の確保、また、これまで必ずしも大学等に知見が積み重なっていなかったマーケティング、こういった事業もしっかりと行っていけるように、NCAAに倣って設立をしたところであります。
 今後、そういった各分野においてUNIVASの具体的な活動が展開されていく過程で御理解をいただき、そして、加入する大学や、この後ちょっとお話ししますけど、団体の数も徐々に増加していくことで、より多くの学生にとってメリットのある組織となることを期待をしております。
 そして、競技団体と大学の混在ということについても今御指摘をいただきました。日本における大学スポーツの成り立ちを踏まえ、約三年間検討をさせていただいたところ、やはり、現時点において、競技団体を抜きにしてはUNIVASの構想はなかなか成立し得ないのではないかというふうに結論付けられてきたところであります。
 もちろん、いろいろと理念あるいはベクトル等の調整も必要になるわけでありますけれども、まさしくUNIVASが大学や競技団体の競技調整のためのプラットフォームの役割を果たしていくことによって議論を深めていく必要があるのではないかと考えております。
#26
○朝日健太郎君 ありがとうございます。
 業界の、スポーツ競技団体のしっかりと理解をいただきながら進めていただきたいと思います。
 それでは、時間もあれですので一問飛ばさせていただいて、最後の質問に移りたいと思います。港湾政策について最後質問をいたします。
 先週の三月二十日の参議院国土交通委員会において私も質問させていただきました。洋上風力発電の導入促進のため、再生エネルギー海域利用法に基づく事業者選定の迅速化に関する質問を行い、港湾局長から、促進区域の指定や事業者選定のプロセスの迅速化に向けた国土交通省の取組について御説明をいただきました。
 我が国における洋上風力発電の導入促進と、そして効率的な維持管理体制の構築を実現するためには、洋上風力発電設備の建設及びメンテナンスを行うための基地となる港湾の確保が重要だと考えております。基地となる港湾では重厚長大な風車部材の利用が可能となるような機能が確保されることが必要でありますし、また、風力発電事業者の利用が可能となる港湾を早期に確保する必要があると考えております。
 洋上風力発電の導入促進に不可欠な基地となる港湾について今後どのような取組をされるか、お聞かせください。
#27
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ておりますので、答弁は簡潔にお願いします。
#28
○政府参考人(下司弘之君) 昨年十一月に成立いたしました再エネ海域利用法に基づく洋上風力発電の早期導入について、民間事業者や都道府県から大きな期待が寄せられております。現在、国土交通省及び経済産業省では、促進区域の指定を行うための準備として、都道府県からの情報提供の受付を開始したところでございます。
 洋上風力発電を促進するためには、洋上風力発電設備の設置及び維持管理の基地となる港湾が不可欠でございます。基地となる港湾においては、特に重厚長大な資機材を取り扱うことが可能な埠頭の確保が求められております。港湾区域及び促進区域における洋上風力発電事業が全国レベルで多数展開されると想定されておりますことから、基地となる港湾についても、既存の港湾施設を最大限活用しつつ、地域ごとに効率的な港湾施設の機能強化を図ってまいりたいと考えております。
#29
○朝日健太郎君 ありがとうございます。終わります。
#30
○委員長(金子原二郎君) 以上で朝日健太郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#31
○委員長(金子原二郎君) 次に、小川敏夫君の質疑を行います。小川敏夫君。
#32
○小川敏夫君 立憲民主党・民友会・希望の会の小川敏夫です。
 今日は、森友問題についてお尋ねさせていただきます。
 政府は終わったかのような姿勢を取っていますが、全く終わっていないということを改めて指摘させていただきます。
 今日は、特に、新たな深いところのごみの積算ということの大きな根拠のこの試掘報告書、これが虚偽、でたらめだったと私は判断しておりますが、それが明らかだというような根拠資料が出てまいりました。それについて説明させていただきます。
 まず、この参議院の予算委員会で、理事会におきまして国土交通省に対して試掘について説明するようにということを求めたところ、今年の二月四日に国土交通省宛てにその報告書が出され、我々にそれが既に手に入っておりますが、この報告書、業者からの報告書を読んで明らかに虚偽であるということが分かりましたので、それについて説明させていただきます。
 まず、お手元に配付しました資料の二の一、これが業者作成の試掘報告書の表紙でございます。この報告書によりますと、6、7、8番の試掘が南側にあるということでございますが、資料の三の三を御覧ください。これが、その6、7、8番があるべきこの国有地の南側を捉えた写真でございます。
 これは二十八年四月五日に財務局職員が撮影した写真でございますが、この写真では、6、7、8の試掘があるべき場所に試掘の穴もないし、掘ったごみ山の土も入っていない。まさに、6、7、8のこの試掘箇所が虚偽、架空であるということがはっきりしました。これについて、国交大臣、御所感をお述べください。
#33
○国務大臣(石井啓一君) 当時、大阪航空局が見積りを行う際に材料の一つとしたのは、四月五日の後に、現地確認の後に事業者から提出された試掘報告書でありますが、この試掘報告書においては八か所の試掘穴が示されているものと承知をしております。
 一方で、今委員御指摘の資料につきましては、近畿財務局の職員が平成二十八年四月五日の現地確認の後に作成したものと承知をしておりますが、この資料を作成した財務省からは、これまで国会におきまして、近畿財務局は具体的かつ正確に穴の位置を確認していたわけではなく、あくまで全体のごみの状況を確認していたものであると、位置図については、四月五日当日、写真を撮った近畿財務局の職員が職場に戻った後で記憶に基づき作成をしたもので、どこまで正確に作成したか分からない等の答弁があったものと承知をしております。
 このため、御指摘の資料のみをもって試掘穴がないといった断定をすることは難しいと考えております。
#34
○小川敏夫君 つまり、これは場所が違うという御趣旨ですか。
#35
○国務大臣(石井啓一君) これ、大阪航空局が作成した資料ではなくて、写真ではなくて、近畿財務局の職員が作成した写真でありますから私どもが正確にお答えするのは難しいということを前提として、今までの財務省が、国会での説明は、四月五日当日、写真を撮った近畿財務局の職員が職場に戻った後で記憶に基づき作成したもので、どこまで正確に作成したか分からないと答弁をしているというふうに承知をしています。
#36
○小川敏夫君 しかし、この試掘にあるこの図面の位置とこの写真の位置ははっきり一致しているんですよ。これ、客観的に一致している。これは、石井大臣、個人的には分からないかもしれないけれども、航空局としては当然分かっていることですよ。国交省として、この財務局作成の写真が6、7、8番の位置と違うということなのかどうか、お答えください。
#37
○国務大臣(石井啓一君) 今日は政府参考人認められていませんので、航空局がということで、ちょっと航空局長は今日来ていませんので、私から答弁をいたしますけれども。
 繰り返しになりますけれども、委員御指摘の資料については近畿財務局の職員が作成したものでありまして、この資料を作成した財務省からは、これまで国会において、近畿財務局は具体的かつ正確に穴の位置を確認したわけではなく、あくまで全体のごみの状況を確認したものであると、位置図については、四月五日当日、写真を撮った近畿財務局の職員が職場に戻った後で記憶に基づき作成したもので、どこまで正確に作成したか分からない等の答弁があったものと承知をしています。
 いずれにいたしましても、委員御指摘のような試掘穴の掘削の経緯、すなわち二十か所程度の試掘穴の位置を示した図面等の提供、二十か所程度の試掘穴を戻した結果が八か所の試掘穴という認識でよいかの確認について、平成三十一年三月一日の衆議院財務金融委員会の理事会における御議論を踏まえまして、三月十二日に大阪航空局より設計業者に確認文書を出したところでありますので、これに対する事業者からの回答の中で明らかになる部分もあると認識をしております。(発言する者あり)
#38
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#39
○委員長(金子原二郎君) じゃ、速記を起こしてください。
#40
○国務大臣(石井啓一君) 委員お示しいただいた写真、この写真でありますけれども、この御指摘の近畿財務局撮影の写真については、後ろに写っている建物等の場所等からおおよその撮影した位置や方向は分かると思いますけれども、この御指摘の写真は、ここで見ていただくように、白黒で印刷をされ、写りも大変不鮮明でございますので、この写真のみをもって穴が写っているか写っていないかについては明確に断定できないと考えております。(発言する者あり)
#41
○委員長(金子原二郎君) 速記止めて。
   〔速記中止〕
#42
○委員長(金子原二郎君) じゃ、速記を起こしてください。
#43
○国務大臣(石井啓一君) 地下埋設物の根拠ということでこの6、7、8の穴のことをお聞きになっているとすれば、この6、7、8の位置はこの地下埋設物の算定部分には入っておりません。ですから、地下埋設物の算定には6、7、8の写真はそもそも関係がないということであります。
#44
○小川敏夫君 まず、写真に写っていないんだから、この6、7、8、この試掘報告書が実にいいかげんだということがはっきり分かった。
 じゃ、1番、三・八メートルの根拠となったのがこの試掘報告書の1番の穴でございます。それで、三の二のこの写真を見てください。これは、三の一のこの写真撮影図から見ますと八番、赤丸を付けました八番の方向で撮った写真、この背景もそれに全く合致しております。で、この二の一にありますように、1番、三・八メートルの根拠の試掘の1番は校舎のこの左端のナンバー1でありますが、まさにその方向を撮った写真がこの三の二であります。ここに試掘1の穴はありません。どういうことでしょうか。
#45
○国務大臣(石井啓一君) 写真八番ですね。(発言する者あり)写真八番、これが試掘穴1を撮っているけど写っていないじゃないかという御指摘かと思いますけれども、この写真自体は近畿財務局が撮った写真でありますから、私どもが正確にお答えするのは難しいということは御了解いただきたいと思いますけれども、その上で申し上げますと、そもそも、財務局が、財務省がこれまで国会で答弁しているように、その撮影位置がどこまで正確か分からないということの上で、白黒で印刷され、写りも大変不鮮明であります。例えば、ここには山のような、ごみの山のような写真写っていますけれども、その山の陰に穴がある可能性も当然あるわけであります。それは、それは当然、当然そうです。その角度によっては写り方も当然そうなるわけですから、ここに写っていないからといって試掘穴がないと断定することは、私は難しいんではないかと思います。
 いずれにしましても、この試掘穴の経緯については、先ほど申し上げましたように、衆議院の財務金融委員会での御議論を踏まえて今改めて設計業者の方に確認をしておりますので、その返事をいただく中で明らかになる部分があると思っております。
#46
○小川敏夫君 業者の説明云々じゃなくて、写真に明らかにないんですがね。
 財務省、この四月五日の写真、鮮明な写真を私求めているんですけれども、この白黒の写真しかいただけないんですけれども、これ、どうしてなんでしょうか。
#47
○政府参考人(可部哲生君) お答え申し上げます。
 委員御指摘の四月五日の交渉記録に添付されております写真につきましては、これまでも理事会でデータを提出するようにという御指示をいただいておりまして、探索をいたしておりますけれども、これまでのところ見付かっていないということでございます。
#48
○小川敏夫君 ほかの日の写真は全部カラーで鮮明なものが出ているのに、この日の写真だけ白黒しかよこさない、大変納得し難い答弁でございます、説明でございます。
 大臣、より基本的なこと、資料の二の二を見てください。
 大臣は、これで常々、自分もこの写真を見て、メジャーを見て、三・八メートルの深さまでごみがあることを納得したと言っておるんですが、これが試掘1番の写真です、資料の二の二です。
 一番は暗くて何にも中写っていません。ナンバー二の写真が穴の中が写っています。この写真、どう見ても、上の黄色いところに何か葉っぱのようなごみがわんさと積もっているけれども、その下は、写真で見る限り、明らかに地層を掘った状況でして、ごみは写っていないんですよね。
 大臣、資料二の二のこのナンバー二の写真、このメジャーの上、黄色の部分はごみがあるけど、その下の白いところから下は地層を掘っただけであってごみが写っていないんですけれども、この状況について大臣はどういうふうに感じますか。
#49
○国務大臣(石井啓一君) 三・八メートルの深さにおけるごみについては、平成二十八年四月五日の現地確認の際に、近畿財務局の職員とともに現地に赴いた大阪航空局の職員が工事関係者の説明を受けながら実際の試掘箇所を確認をし、また後日、試掘位置図や説明が記載された報告書の形のものを改めて入手をしております。この試掘報告書の説明書きでは、深さ三・八メートルまでごみが確認されることが明確に記載をされているものと承知をしております。
 また、本年一月三十日付けで設計業者から提出された回答書におきましても、試掘調査報告書を作成する際はメジャーを当ててごみのある層を意識して測り、ホワイトボードにも表記をしましたと、再調査はしっかりと行われ、調査報告書の本文の説明書きは実際に試掘を現認した社員によって書かれたものですなどとした上で、三・八メートルの深度までごみが確認されたとされる試掘穴1番について、この試掘穴についてはミスはありませんと、このように説明されていると承知をしております。(発言する者あり)
#50
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
#51
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
#52
○国務大臣(石井啓一君) この写真自体、ちょっと不鮮明ですけれども、(発言する者あり)いや、きちんとしたデータを出しています。それを見ますと、底の方にやはりごみらしきものがあると。
 この今提出された資料では見えませんけれども、オリジナルのデータではそういうふうに見えますし、それに、この説明書きには、明確にごみの層がGLマイナス一メーターから三・八メートルの間というふうに記載をされているというふうに承知をしております。
#53
○小川敏夫君 だから、報告書が、6、7、8番、1番の写真、穴がないと言っているの。ほかの議論では、3番、4番は写真が使い回しと言っている。まさに虚偽、でたらめなんですよ。一番核心の、それでも1番の穴の写真で三・八メートルは認められていると頑張っている。でも、写真から見たら明らかにこれ地層で、何のごみがあるんですか、この下の部分について。これ明らかに地層が掘ってあって、ごみなんかないですよ。ないごみをあるある言い張っているのが今の政府の姿勢じゃないですか。
 もう一度答えてください。ごみがあるといったら、この地層の中に何のごみがあるんですか。
#54
○国務大臣(石井啓一君) この試掘報告書は、工事の専門家であり実際に試掘やごみの状況の確認等を行った工事事業者により、深さ三・八メートルまでごみが確認されることが明確に記載をしておりますし、そのことはこの参議院の予算委員会の照会で受けた回答書におきましても明確にされていることだというふうに承知をしております。
#55
○小川敏夫君 だから、業者の回答書を比較して、もうでたらめが、虚偽がはっきりしたといって議論をしたわけです。この明らかな写真に反する主張をされても全く説得力がない。
 官房長官、お越しいただきました。
 別の質問をしますけれども、総理夫人の昭恵夫人付きの谷秘書が、財務省にこの国有地のことについて照会したということがございました。これについて昭恵夫人が二十九年三月二十三日付けでコメントを出しまして、谷秘書が個人的にしたことだという趣旨のコメントを出しております。また、国会におきましても安倍総理大臣もそのような趣旨の答弁をしておりました。しかし、財務省が廃棄したとされていた資料が復元されまして出てまいりました平成二十七年十一月十日付けのこの応答メモでは、谷秘書は、昭恵夫人に対して籠池さんから問合せがあったことについて、昭恵夫人の指示か依頼でお尋ねしているという、そういう趣旨の応答メモがございました。
 ですから、谷秘書が個人的に行っていたということは虚偽のコメントだということになると思うんですが、それについて、官房長官、御所感はいかがでしょうか。
#56
○国務大臣(菅義偉君) 平成二十九年三月二十三日に安倍昭恵総理夫人がフェイスブックで公表したコメントに関しては、これまでも総理から、妻がフェイスブックで述べておりますように、籠池さんから何度か短いメッセージをいただいた記憶がある、しかし土地の契約に関して具体的な話は全く聞いておらず、籠池氏から夫人付きに対して問合せの書面が送られてきた旨を答弁をいたしてきたところであります。
 一方で、財務省が公表した交渉記録の記載内容ということでありました。これについては是非財務省にお尋ねをいただきたいと思います。
#57
○小川敏夫君 じゃ、財務省、お答えください。
#58
○政府参考人(可部哲生君) 御指摘の交渉記録は昨年五月に財務省より公表したものでございますが、その内容につきましては国会でも御指摘を受け、当時電話を受けた本人に確認をいたしました上で事実関係を御説明させていただいているところでございます。
 その内容を改めて申し上げますと、総理夫人付きからの電話において総理夫人の名前が出たことは記憶しているが、具体的にどのような言い方をされたのかは覚えていないと、電話メモには、その知り合いの方から、社会福祉法人同様、優遇を受けられないかと総理夫人に照会がありと記載されておりますが、この電話を受けた者が業務課という課の者だったものですから、それを伝える相手である審理室の担当者に分かりやすいものとなるように記載をしたものであって、総理夫人付きの発言を一言一句正確に記載したものではないというふうに記憶しているということでございました。
#59
○小川敏夫君 一言一句かどうか、そのままではない、しかし趣旨としてこう発言があったから、まさに応答メモとして記載したんではないですか。
#60
○政府参考人(可部哲生君) お答えいたします。
 実は、この電話より前のメモはあるんですけれども、そのときのメモでも森友学園というふうにメモには書いてあるんですが、実際には先方からその名前は出ていなかったと、ただ、それを分かりやすく伝えようと思ってそのように補足をしたというようなことがございまして、これもこれまでにも御説明していることでございますけれども、そうした意味で非常に丸めて書いてあるということでございます。
 先ほど申し上げましたように、一言一句正確に記述されているものではないというふうに本人が申しておるということでございます。
#61
○小川敏夫君 本人が申している。まあ、谷さん、あっ、聞いた人間ですか。
 いずれにしろ、この点については、安倍総理大臣は、自分や妻が関わっていれば総理を辞めると、国会議員も辞めると言ったことでございますが、妻である昭恵夫人がこの国有地の払下げに関わっていたということを示す大変に重要な事実でございますが、この事実を明らかにするために谷秘書及び昭恵夫人の参考人若しくは証人招致を求めます。
#62
○委員長(金子原二郎君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。
#63
○小川敏夫君 官房長官、御所感をお尋ねしますけれども、安倍総理は、関わるということは、お金をもらった、贈収賄の趣旨だというような話ですが、お金をもらわなければ役所に働きかけてもそれは正しい、認められることだという御趣旨ですか。
#64
○国務大臣(菅義偉君) 私は、今日までこの問題、総理から何回か答弁されたというふうに思っています。私は、総理が答弁したことに私から補足することは、ここは控えたいと思います。総理の答弁したとおりであります。
#65
○小川敏夫君 官房長官で、政治的なその取組姿勢をお尋ねしますが、政府が個人に対して便宜を図る、そうしたことは許されないことだと思いますが、それはお金をもらって賄賂になるということはもちろん犯罪で悪いことだけれども、お金をもらわなくてもそういう個人に便宜を図るということは、これは決してしてはいけないことだと私は思いますが、官房長官も政治信念としてそういうふうには思いませんか。
#66
○国務大臣(菅義偉君) それはそのとおりだと思います。
#67
○小川敏夫君 総理は、関わるというのは贈収賄だと言うけれども、贈収賄じゃなくても政治家としてはやはり許されないことだと思います。
 ですから、安倍総理は関わっていれば辞めると言った、贈収賄であるからといって、開き直っているのはおかしいということを指摘させて、私の質問を終わります。
#68
○委員長(金子原二郎君) 以上で小川敏夫君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#69
○委員長(金子原二郎君) 次に、石橋通宏君の質疑を行います。石橋通宏君。
#70
○石橋通宏君 立憲民主党・民友会・希望の会の石橋通宏です。
 今日、まず中央省庁の障害者雇用水増し問題から始めさせていただきます。
 まず、人事院にお聞きします。先般終了した選考試験の結果を教えてください。
#71
○政府参考人(鈴木英司君) お答え申し上げます。
 平成三十年国家公務員障害者選考試験につきましては、三月二十二日に合格者発表を行いまして、合格者数は七百五十四名となっております。
#72
○石橋通宏君 採用数はどうなりますか。
#73
○政府参考人(鈴木英司君) 採用数は、この七百五十四名ということでございます。
#74
○石橋通宏君 これ、当初の計画どおりということでよろしいですか。
#75
○政府参考人(鈴木英司君) 各府省から寄せられました採用予定数の合計数が六百七十六名でございましたけれども、各府省の面接の結果、それを上回る合格者数となったところでございます。
#76
○石橋通宏君 資料の一がそういうふうに読み取れるということだそうです。
 それでは、この採用七百五十四名のうち、これまで民間に勤めて雇用率の対象となっておられた方は何名おられますか。
#77
○政府参考人(鈴木英司君) 障害者選考試験の合格者のうち、これまで民間に勤めていらっしゃった方の数とか割合につきましては、人事院では把握してございません。
#78
○石橋通宏君 なぜ把握していないんですか。
#79
○政府参考人(鈴木英司君) 人事院におきましては、受験上必要な情報ということで、申込者の方の障害の内容とか受験上の配慮につきまして申し出ていただくことにしていまして、必要最小限の情報を取るということにしていることによるものでございます。
#80
○石橋通宏君 厚労大臣に聞きます。
 民間の雇用率には影響を与えないようにします、これ、厚労大臣、約束されたんじゃなかったでしょうか。
#81
○国務大臣(根本匠君) 民間との競合が起きないように対応することが重要だと思います。
#82
○石橋通宏君 起こっていないんですか。なぜ調べないんですか。これ、調べないと分からないですよ、大臣。
#83
○国務大臣(根本匠君) 民間企業における障害者雇用に与える影響について、先ほど人事院から答弁したように、今採用が決まりましたが、一定の、年度末及び年度初めに採用された方を対象に実態把握に努めていきたいと思います。
#84
○石橋通宏君 実態把握するんですね、大臣。
#85
○国務大臣(根本匠君) 実態把握に努めたいと思います。
#86
○石橋通宏君 努めるというのは、するということですね。約束してください。するんですね。
#87
○国務大臣(根本匠君) します。
#88
○石橋通宏君 じゃ、それは、厚生労働省が各府省とのやり取りで全体七百五十四名のうち把握するということですね。それ約束されますね。
#89
○国務大臣(根本匠君) 厚労省が調査します。
#90
○石橋通宏君 その結果、民間の雇用率にマイナス影響を与えた場合の措置はどうされますか。
#91
○国務大臣(根本匠君) 現在就職が実現していない方の就職を促進、推進することなど、基本的な考え方として、雇用者、雇用の底上げにつなげていきたいと思います。実態把握に努めた上で、必要に応じて対応策を検討していきたいと思います。
#92
○石橋通宏君 いや、恐らく与野党議員の皆さんのところにも、地元、例えば民間から悲鳴上がっていませんか。うちからも二人採用された、三人採用された、どうしたらいいかと悲鳴上がっていますよ、大臣。
 まさかと思いますが、マイナスで納付率を払えってやらないでしょうね。
#93
○国務大臣(根本匠君) 納付金制度は、社会連帯の理念の下で、障害者の雇用に伴って必要となる経済的な負担を調整して事業主間の競争条件を確保する上で障害者雇用を促進する制度であります。その意味で、この仕組み自体は維持すべきだと考えています。(発言する者あり)
#94
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
#95
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
#96
○国務大臣(根本匠君) 実態把握に努めて、必要な対応策は検討していきたいと思いますが、やはりこの納付金制度自体は維持すべきであると考えております。
#97
○石橋通宏君 納付金制度云々という話じゃないんです。今回の措置について、民間でマイナスが出る、それは民間の皆さんも、いや、こういうチャンスで希望される障害者の皆さんが公に勤める、それは歓迎すると言っておられる。でも、それで、頑張ってこれまで障害者雇用に努力をしてこられた方々、民間の方々、雇用率を満たせなかったら、有無を言わさず納付金を払え、そう言うんですか、大臣。
#98
○国務大臣(根本匠君) まずは実態を把握したいと思います。
#99
○石橋通宏君 実態把握して、マイナス影響あったら善処する、それでいいですね。
#100
○国務大臣(根本匠君) まずは実態を把握したいと思います。
#101
○石橋通宏君 今大臣の答弁、みんな民間の皆さん聞いていますよ。おいおいおいおい、これだけ長年の不正を中央省庁がやっておいて、四千人一気に採用して、民間マイナス行ったら有無を言わさず納付金かいと。
 大臣、そんな答弁ここでするんですか。善処しますとなぜ言えないんですか。
#102
○国務大臣(根本匠君) まずはどういう実態なのかと、この実態を把握した上で、これは、どういう実態かということを把握した上で、必要に応じてどういう対応があり得るのか、そこは考えたいと思います。
#103
○石橋通宏君 これは是非、民間に影響を与えないようにやるんだと、これ大臣約束されたことですから、万が一マイナス影響出た場合には、納付金の在り方も含めてちゃんとした制度を提案する、そういうことで我々ウオッチしていきますから、これ与党の皆さんも同じだと思いますので、しっかりと対応お願いしておきます。
 次に行きます。
 人材派遣についてですが、派遣労働者、資料の二に、皆さんお配りをしておりますが、大臣、これ、どうなんですかね。今回、大問題だと思うんですが、大手派遣会社のパソナが手当の改善で通勤手当の支給をした。ところが、その額を何と基本給から差っ引いちゃった。プラスマイナスでいくと、収入が減る派遣労働者が出てくる。こんなこと許したら、全く同一労働同一賃金の有無も形骸化すると思いますが、大臣、大問題、絶対許さない、そういうことでよろしいですね。
#104
○国務大臣(根本匠君) 個別の事案についてのお答えは差し控えたいと思います。
 その上で、働き方改革関連法による改正労働者派遣法の施行前ではありますが、一般論として、派遣労働者の待遇改善を図るという改正労働者派遣法の趣旨に反して派遣労働者の待遇の引下げを行うことは望ましい対応とは言えないと考えています。来年四月の施行に向けて、労使でよく議論の上、賃金規定の整備など、派遣労働者の待遇改善に向けた取組を進めてほしいと考えています。
#105
○石橋通宏君 大臣、一点お聞きします。優良派遣事業者認定制度、優良派遣事業者って、どんな派遣事業者ですか。
#106
○国務大臣(根本匠君) 今、優良派遣事業者認定制度についてのお問合せですね、どういう制度か。
 優良派遣事業者認定制度は、一定の基準を満たす事業者を優良派遣事業者として認定する制度であり、平成三十年十月一日現在で百六十八社が認定を受けています。
#107
○石橋通宏君 どういう事業者が優良なんですかと聞いています。
#108
○国務大臣(根本匠君) まず、認定基準、これは事業体に関する基準、あるいは派遣社員の適正就労とフォローアップに関する基準、派遣社員のキャリア形成と処遇向上に関する基準、派遣先へのサービスに関する基準、全体八十一項目から成り、認定を受けるためにはこの全ての基準を満たす必要があります。
#109
○石橋通宏君 その中に、処遇の改善、適正就労、それが要素として入っていませんか、大臣。
#110
○国務大臣(根本匠君) 入っています。
#111
○石橋通宏君 パソナ、認定されていませんか。
#112
○国務大臣(根本匠君) この優良派遣事業者認定制度、これは厚生労働省が一般社団法人人材サービス産業協議会に委託して実施している制度であります。株式会社パソナ自体は認定を受けていませんが、複数のグループ会社が認定を受けています。
#113
○石橋通宏君 認定受けています。しかも、この新聞記事にありますように、他の大手も同様のことをしているということです。事業者認定を受けている大手が同じことをやっているということです。
 大臣、先ほど、望ましい対応とは言えないというふうに答弁されました。望ましい対応じゃないですね。これ、断固、こういう事態が発覚したときには、厚生労働省、大臣先頭にそれを明確に言ってください、駄目だと、こんなことは、脱法行為、潜脱行為だと。
 大臣、確認したいんですが、これ、昨年十月の労政審の同一労働同一部会で、既に労働側からこの問題指摘されました。大臣のところにこの情報入っていましたか。
#114
○国務大臣(根本匠君) それは労政審で議論、今、されたということでありますが、その点については私は承知しておりません。
#115
○石橋通宏君 大臣、是非怒ってくださいね。こういう重大な問題が、労政審では既に具体的な事例として労働側から上がっているんです。
 じゃ、その対処、厚生労働省、何をしているんですか。去年の十月ですよ。今こういう新聞記事が出て、私、取り上げています。もう半年近くたっている。大臣、事務方に対してちゃんとやれって指示してください。いいですか。
#116
○国務大臣(根本匠君) 要は、今御指摘のような、そういうお話がありましたが、やはり大事なのが、事例の実施状況について業界団体からヒアリングを行うなど実態の把握を行って、そして改正労働者派遣法の趣旨に沿った対応が図られるように、来年四月の施行に向けて取り組んでいきたいと思います。
#117
○石橋通宏君 断固たる対応を厚生労働大臣先頭にやっていただきたい。そうしないと、来年四月一日の前に駆け込みでこんなことが次々起こりますよ。
 しかも、派遣労働者だけじゃないです、非正規雇用全体で同じことやられます。そうしたら、完全に、安倍政権が言っている非正規雇用の皆さんの不合理な処遇改善など絵に描いた餅、結局は大企業の人材ビジネス会社のための改正だった、露呈しますよ。そうじゃないなら断固とした対応を取ってください。厚生労働大臣、これは重ねてお願いをしておきます。
#118
○国務大臣(根本匠君) 事例の実施状況について業界団体からヒアリングを行うなど実態の把握を行って、そして、改正労働者派遣法、この趣旨に沿った対応が図られるように、来年四月の施行に向けて取り組んでまいります。
#119
○石橋通宏君 この問題、厚生労働委員会でもフォローしていきます。
 続いて、消えた留学生問題、今日も少し議論させていただきたいと思います。
 柴山文科大臣にお聞きします。
 学生全員が外国人留学生という専門学校ってありなんですか。
#120
○国務大臣(柴山昌彦君) 存在すると承知しております。
#121
○石橋通宏君 許容されるんですね。
#122
○国務大臣(柴山昌彦君) 専門学校の教育施設として定められた教育課程を適切に実施をしているという前提であれば、そういう事例も許されます。
#123
○石橋通宏君 では、開学のときには全員日本人だったのに、いつの間にか全員留学生になっていたらおかしいですね。
#124
○国務大臣(柴山昌彦君) 繰り返しになりますけれども、教育施設として定められた教育課程を適切に実施をしていくということを前提とすれば、そのような事例であっても許容されます。
#125
○石橋通宏君 それは、文科省、調べているんですか。把握をして、チェックをしているんでしょうか。
#126
○国務大臣(柴山昌彦君) 今把握はしておりません。これからしっかりと実態調査をする必要はあると考えております。
#127
○石橋通宏君 全く把握されていないということが確認されました。
 柴山大臣、留学生が今激増していますが、一体どのような教育機関で留学生が激増していると文科大臣は把握をされているでしょうか。
#128
○国務大臣(柴山昌彦君) 外国人留学生、どの機関でも大変増えているところではありますけれども、特に日本語教育機関等における増加が顕著であると、委員からも資料を御提出をいただいておりますけれども、そのような傾向は見て取れると思います。
#129
○石橋通宏君 資料の三でお付けしていますが、これ教育機関だけじゃないんですね。専門学校、それから今問題になっている東京福祉大の研究生、これでほとんど説明できちゃうんです。
 山下法務大臣にお聞きします。留学ビザで入国した留学生の入国後の学校間、教育機関間の移動というのは把握をされていますか。
#130
○国務大臣(山下貴司君) まず、教育機関は、留学生の受入れを開始した場合や終了した場合に、法務大臣に対して留学生の身分事項等を届け出るよう努めなければならないとされております。他方、留学生は、教育機関を移籍する場合に、法務大臣に対して移籍する前及び新たな教育機関の名称につき届け出なければならないこととされております。
 こうしたことから、法務省においては、これらの届出等により個々の留学生の移籍状況については把握しておりますが、教育機関単位での集計は行っておりません。
 ただ、今後、各教育機関における在留管理上の問題の有無を把握する方法として、法務省に対して届出がなされた移籍状況を活用できないかということをしっかり検討させていただいて、法務省及び文科省で保有する情報について積極的に共有を図るなど、一層の連携強化に努めてまいりたいと考えております。
#131
○石橋通宏君 結局、法務省もこれ把握していないことが判明したんです。
 柴山大臣、もう一回聞きます。東京福祉大学、今研究生が四千人に及ぶと。その四千人の全員が実は国内の日本語教育機関からの転入だということは御存じですか。
#132
○国務大臣(柴山昌彦君) 今回の事案が起きるまで把握しておりませんでした。
#133
○石橋通宏君 しかも、その卒業生のほとんどが、多くが専門学校に行くというのは御存じですか。
#134
○国務大臣(柴山昌彦君) 専門学校は、御案内のとおり、所管が国ではなくて自治体、各都道府県でございます。
 冒頭の委員からの御質問にもあったとおり、教育施設として定められた教育課程を適切に実施をしあるいは学生を管理するというそもそもの本旨を逸脱をした機関が最近とみに見られるということは大変ゆゆしき事態でございます。
 文部科学省といたしましては、各都道府県に対して、昨年十月でありますけれども、通知を発出し、留学生を受け入れる専門学校の状況把握など、専門学校における留学生管理等の一層の徹底のための指導を改めて求めさせていただいたところであります。
#135
○石橋通宏君 結局これ、全体のもうビジネスモデルになっているのではないか。
 ブローカーが途上国で、日本で稼げると言って借金抱えさせて日本に送り込む、日本語学校がそれを受けて、そしてビザが切れる前に東京福祉大学なり専門学校なりに送り込む、それがまた別の教育機関に送り込まれて三年、四年、五年ということになる。この実態を解明しないと、本当にあしきこのようなビジネスとなっていて、途上国の若者が、残念ながら、言い方悪いですけど食い物にされるような実態がある。これ何とかしなきゃいけないです。
 是非、教育機関間の移動、これを両省連携でやっていただきたい。これ大臣、重ねて答弁をお願いします。
#136
○国務大臣(山下貴司君) 御指摘を踏まえて、しっかり検討させていただきたいと考えております。
#137
○国務大臣(柴山昌彦君) この間の石橋委員とのやり取りの結果、今御指摘があったように、日本語能力が足りず大学に進学できない日本語学校の留学生の在留期間を延伸させるため、名目上、大学の正規課程の研究生として受け入れている、そういったビジネスモデルが確立をしてしまっているという可能性があるというように理解をいたしました。
 このため、文部科学省としては、例えば東京福祉大学から報告があった退学者、除籍者などの人数、法務省からの不法残留者の状況に加え、外部から寄せられた情報を踏まえて、追加調査を本日、実地調査を開始をいたしました。
 法務省ともしっかりと連携をして、早急に東京福祉大学に対して徹底的な実地調査を行い、就学の実態があるか確認をし、必要な改善指導を行ってまいります。
 また、専門学校につきましても、各学校を所管する都道府県との連携、非常に重要でありますけれども、当省の情報提供を図りつつ、都道府県等において個別の問題事案の把握及び必要な改善指導を図られるよう、徹底した指導をしてまいりたいと考えております。
#138
○石橋通宏君 それで、両大臣に是非、両省にいろいろ資料提供をお願いするんですが、出てこないんです。現場では用意したというのに、上で決裁が止められるといって出てこないんです。隠されているんじゃないかと思って、これ、両大臣、是非ちゃんと資料を出すように指示していただきたいというのはお願いしておきたいと思いますが、それはここでお願いしておきます。是非指示して、それでよろしいですね。
#139
○国務大臣(山下貴司君) 一般論として、資料について、これは国会の委員会の御決定であるとかそういったことも踏まえて、出せる資料については、プライバシーの侵害とかそういうことに鑑みて検討した上で対応させていただきたいというふうに考えております。
#140
○国務大臣(柴山昌彦君) 私の場合は、是非、石橋委員、おっしゃってください。言われた資料は誠実に全部出すというふうにしているつもりです。もちろん、行政目的に照らして、行政目的に照らして差し支えがある場合は別ですけれども、委員から資料要求があれば基本的に誠実に対応させていただいているつもりではあります。(発言する者あり)
#141
○石橋通宏君 法務大臣、もう一回答弁どうぞ。
#142
○国務大臣(山下貴司君) 柴山大臣も行政目的の阻害がなければということでおっしゃっていた、その思いは同じということで御理解賜れば。
#143
○石橋通宏君 これ、委員長、改めて資料に関係してはお取り計らいをお願いします。
#144
○委員長(金子原二郎君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。
#145
○石橋通宏君 いや、なぜこんなことを言うかというと、ずっとお願いしていたものをさっき一ついただいたんですが、いただいたら、何と公開資料で、何で二週間も掛かるのかよく分からないんですが、こういうことをやられているんです。大臣、是非答弁どおりでお願いします。
 残りの時間、済みません、ちょっと飛ばして、毎勤統計不正について質問させていただきます。
 配付資料の四、五に、前回、私、この委員会で要求して理事会に出していただいた資料をお付けをしておりますが。
 まず、官房長に聞きます。官房長、この資料の存在は御存じだったんでしょうか。
#146
○政府参考人(定塚由美子君) 私は前回の石橋議員の御質問まで存じませんでした。
#147
○石橋通宏君 特別監察委員会にも提出されていなかったということでよろしいですね。
#148
○政府参考人(定塚由美子君) 提出はされておりませんでした。
#149
○石橋通宏君 なぜ提出していなかったんでしょうか。
#150
○政府参考人(定塚由美子君) 御指摘の文書でございますけれども、平成三十年一月のサンプル替え、ローテーションサンプリングの導入に当たって、当時の担当室長が指定予定事業所を設定する際の考え方などを整理をした備忘メモのような文書であるというふうに承知をしております。
 特別監察委員会でございますが、今回の事案について、統計法違反などを含む不適切な取扱いが疑われるケースについて監察の対象としており、ローテーションサンプリング方式の導入についてはきちんとした手続を踏んだ上で採用されているから調査の対象とする必要はないということ。また、大規模事業所の抽出調査の三府県への拡大に関しては、そのほかのヒアリングや関係資料を確認することにより検証に必要な情報を得ることができ、報告書にも盛り込まれている。以上の観点から、御指摘の関連資料の提出は特別委員会から、特別監察委員会から求められなかったものでございます。
#151
○石橋通宏君 官房長、失礼ながら、資料の五の赤枠で囲んだ部分、お読みいただけませんか。
#152
○政府参考人(定塚由美子君) 「事業所数の増加した県は、多くは、悉皆にしている五百人以上事業所の増による。東京で行っている仕組みの導入が望まれるが、今後の課題。」、以上です。
#153
○石橋通宏君 これは東京の不正が認識されていたという事実ではありませんか。
#154
○政府参考人(定塚由美子君) これ、東京において五百人以上事業所について抽出で行っていたということを前提とした記述でございます。そのことも特別監察委員会では検証しているところでございます。
#155
○石橋通宏君 いや、だから、その事実がこうやって認識をされていた、広げようという議論をされていた。違いますか。
#156
○政府参考人(定塚由美子君) 今委員おっしゃったとおりでございますが、その事実については、ヒアリングあるいは別の資料で特別監察委員会でも検証して、報告書にも書かれているところでございます。
#157
○石橋通宏君 別に出された資料、何ですか。
#158
○政府参考人(定塚由美子君) 別に確認をしましたのは、ヒアリング及び関係資料ということで、関係資料については、例えば平成三十年度毎勤統計調査ブロック別事務打合せ会議の資料や、平成三十年六月二十七日付けで各都道府県に発出された三十一年の毎勤調査の指定予定事業所名簿、抽出率の逆数表などでございます。
#159
○石橋通宏君 大臣、これ、お読みになりましたか。
#160
○国務大臣(根本匠君) 資料五ですか。(発言する者あり)読みましたよ、これ。メールは出しているから、これは読みましたよ。
#161
○石橋通宏君 読んで何にもお感じになりませんか。
#162
○国務大臣(根本匠君) このメールは、メールはですね、先ほど官房長から答弁したように、備忘メモのような文書であります、これは。私は備忘メモのような文書であると思います。
 そして、三府県の拡大に関しては、拡大に関しては、これは備忘メモのようなものですが、三府県の拡大に関しては、特別監察委員会においてヒアリングや関係資料を確認することにより検証が行われた。で、監察委員会報告の中では、既にそれは記述されていますから、東京都に加えて他府県にも拡大しようとした。このことは、法令遵守意識が欠如していたものと言わざるを得ないと。
 要は、先ほど話しましたけれども、ブロック会議の資料でも逆数表というのを出しているし、そして都道府県の負担などを考慮して他府県にも拡大しようとした、これは監察委員会でそこは検証されていますから、ですから私は、これは備忘メモのようなものだという印象を持ったと、こういうことであります。
#163
○石橋通宏君 備忘メモは特別監察委員会に出さなくていいんですか。
#164
○政府参考人(定塚由美子君) 備忘メモのような文書のようなものでございますが、先ほど申したように、別の資料で既にこの事実、確認をしているということで、それ以上の資料の提出というのは求められなかったと承知をしております。
#165
○石橋通宏君 官房長、これ、前回の予算委員会で、じゃ、監察委員会からどういう資料を求められ、どういう資料を出したのか全部出してくれと。それ、出したんですか。
#166
○政府参考人(定塚由美子君) 前回、三月十九日の委員会で議員から御要望いただいておりまして、時間が掛かっていること、申し訳ないんですが、御指摘の資料全般について、提出できるかどうかも含め現在検討中でございます。
#167
○石橋通宏君 大臣、おかしくないですか。特別監察委員会からどのような資料を求められたのか、そんなことはすぐ分かるでしょう、大臣。
#168
○国務大臣(根本匠君) 理事会協議事項では、一連のメール、やり取りを含めた全ての資料提出というのが協議事項になっておりますが、必要な資料について、具体的なお求めがあれば文書の確認を行い、提出できるものについてはお示しをしたいと考えています。
#169
○石橋通宏君 全然出てこないからですよ。二か月間も何にも出てこない資料もたくさんあるんですよ。だから言っているんじゃないですか。
 しかも、特別監察委員会がちゃんと文書で厚生労働省に資料提出を求めた。これは厚生労働省、認めているんですよ。じゃ、その文書を出せばいいじゃないですか。
 官房長、なぜ出せないんですか。
#170
○政府参考人(定塚由美子君) 委員から御要望がありました資料一式ということで、理事会協議事項になっているところかと思います。
 特別監察委員会が調査審議した資料については、調査、本委員会が設置される前の監察チームの調査において判明していた事項に関係するものとして集めていた基礎資料、また委員会の設置後に追加で確認が必要と考えられた資料、さらにヒアリングを行う中で供述に関連した確認が必要であると考えられる資料など、幾つかの種類の資料ございますので、こういったものについて現在確認を行っているということでございます。
#171
○石橋通宏君 結局、ここで、いや、ほかの資料で出しましたと言って、その資料が何か分からないわけです、我々は。そんないいかげんなことやらないでくださいよ、この予算委員会で。厚生労働委員会でもずうっと理事会要求資料やっています。これ、与党の皆さんも御存じです。出てきません、全然。神奈川県、愛知県、大阪府、去年の六月、通知を出した。その関連する一連の資料出してくれと言っているのに全然出てきません。
 官房長、去年の一月に神奈川に文書発出しているでしょう。それ、確認を求めていますが、確認できましたか。
#172
○政府参考人(定塚由美子君) 現在、確認中でございます。
#173
○石橋通宏君 大臣、この件御存じですよね、大臣。大臣、なぜ出ないんですか。
 これ是非、大臣、神奈川に文書が発出されている。いや、神奈川だけじゃないかもしれません、愛知県、大阪府とも。神奈川が文書での回答を求めていたと聞いています。それに対して厚生労働省が文書を出しているはずです。大臣、確認できますね。
#174
○国務大臣(根本匠君) 今官房長からもお答えいたしましたが、御指摘の三十年一月頃の神奈川県のやり取りに関する文書については、委員の御指摘を受けて文書の特定に向けた作業を進めており、精査の上、できる限り速やかに回答したいと思っております。
 それと、もう一つ、一月報告書において、特別監察委員会の、これは、調査計画においては東京都に加えて他府県にも拡大しようとしていた事実はもう認定していますから、認定していますよ。そして、ここでは法令遵守意識が欠如していたものと言わざるを得ないと厳しく判断されているところであります。
#175
○石橋通宏君 大臣、怒らなきゃ駄目ですよ、厚生労働大臣は。担当部署は何で資料隠すのかと、何でこういう文書が指摘されてぞろぞろ出てくるのかと、ふざけるなと。何で官房長、怒らないんですか。現場が隠している、だからちゃんとした監察ができない、だったら大臣、怒らなきゃ駄目ですよ。怒ってくださいよ。すぐ出させる、約束してください。
#176
○国務大臣(根本匠君) 必要な文書は出すようにと私も指示をしておりますが、お尋ねの文書についてもできる限り速やかに提出したいと、回答したいと思います。
#177
○石橋通宏君 この文書の存在確認した上で、あれば、関連するやり取り、メールも含めて、予算委員会に提出を求めたいと思います。
#178
○委員長(金子原二郎君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。
#179
○石橋通宏君 大臣、先ほどの文書見て、大臣としての感覚を疑います。東京だけじゃないんです。抽出率が適正にやられていたのかどうか、これも大問題なんです。是非そういう感覚を持っていただきたい。そのこと、引き続き追及していきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#180
○委員長(金子原二郎君) 以上で石橋通宏君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十七分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#181
○委員長(金子原二郎君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
 平成三十一年度総予算三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。浜口誠君。
#182
○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠でございます。
 早速質問に入ります。
 まず、軽減税率の財源の内訳、教えてください。
#183
○政府参考人(星野次彦君) お答え申し上げます。
 消費税の軽減税率制度の導入に当たりましては、平成二十八年度税制改正法の附則におきまして、平成三十年度末までに法制上の措置等を講ずることにより安定的な恒久財源を確保することとされております。このため、税制の見直しなどにより、減収見込額に対応する一・一兆円程度の恒久財源を確保する制度的な対応等を行ったところでございます。
 具体的には、財源確保の見込額につきましては、それぞれ、個人所得課税の見直し九百億円程度、たばこ税の見直し二千三百六十億円程度、インボイス制度の導入二千四百八十億円程度、これまでの社会保障の見直しの効果の一部の活用千七十億円程度、総合合算制度の見送り四千億円程度でありまして、合わせて一・一兆円程度を確保することとしております。
#184
○浜口誠君 今説明のあったインボイス制度の制度の中身、さらに、財源二千五百億円程度ということでありましたけれども、その財源の根拠お示しください。
#185
○政府参考人(星野次彦君) お答え申し上げます。
 消費税は、前段階での課税の累積を排除するため、売上げに係る税額から仕入れに係る税額を控除して納税額を計算する仕組みとなっております。その際、控除の対象となる仕入れに係る税額は、前段階の事業者の売上げに係る税額と同額となります。
 インボイスは、こうした仕組みが適切に機能するよう、課税事業者である売手が取引において課される税額等を買手に対して正確に伝えるためのものでありまして、したがって、納税義務が免除され納税する税額がない免税事業者は、税額等を記載したインボイスを交付することができないこととなります。その結果、インボイス制度の導入後、免税事業者からの仕入れは仕入れ税額控除が制限されることから、主として事業者間取引、BツーB取引を行っている事業者は課税事業者への転換を行うことが想定されます。こうした想定の下で、免税事業者の付加価値相当分に係る消費税の増収を見込んでいるところでございます。
 具体的には、農林水産業以外の免税事業者が全て課税事業者となる場合の増収額は、国税分、地方税分合わせまして〇・六兆円程度の増収となると見込まれます。このうち四割程度が課税事業者に転換するものと見込んで、増収額を二千四百八十億円程度と見込んでいるところでございます。
#186
○浜口誠君 各財源のそれぞれの実施時期、これも明確にお示しください。
#187
○政府参考人(星野次彦君) お答え申し上げます。
 軽減税率制度実施のための財源を確保するための制度的な対応等は、それぞれ実施時期が異なります。
 例えば、申し上げますと、個人所得課税の見直しは平成三十二年一月、それから、最後に実施されることになりますインボイス制度は平成三十五年十月に実施されるなど、制度的な対応等の効果が全て実現するまでには一定の期間を要することとなります。
#188
○浜口誠君 今説明あったように、所得課税は三十二年なんですね、一月、インボイスは三十五年の十月と、これ間空くんですけど、大臣、この間の財源措置どうするんですか、この不足する財源への対応。お願いします。
#189
○国務大臣(麻生太郎君) この消費税の軽減税率制度の導入に当たりましては、今話がありましたように、平成二十八年度のいわゆる税制改正法の規定というもので、この趣旨に沿って、税制の見直しなどは平年度ベースで減収見込額一・一兆円程度の恒久財源を確保する制度的な対応を行わさせていただいたところでありまして、一方で、この制度的な対応の効果が全て実現するまでには、先ほど星野主税局長の方から説明をいたしましたように、一定の期間、時間差がありますので一定期間の時間を要しますけれども、法律上は軽減税率制度の導入時に減収見込額と安定的な恒久財源の額が厳密に合致するということまで求められているわけではないと考えております。これは、もう法律でそうなっている。
 ただ、軽減税率不足によって他の施策ができなくなるのじゃないかと、不足分だけというような御指摘が時々ありますけれども、これ、私どもとしては、真に必要な施策であるならば、それはもう毎年度の予算編成の全体の中で財源というものを確保しながら措置をすることになると考えられますが、そもそも消費税率の引上げによる増収は、社会保障の充実とか安定化とか、そういったものに確実に寄与するということを目的としておりますので、軽減税率のいわゆる財源の不足が他の必要な施策を圧迫するというような御懸念が時々ありますが、そんなことはございません。
#190
○浜口誠君 今、ほかの財源を圧迫することはないと大臣言われましたけど、やっぱりこれ不安ですよ。とりわけインボイスなんかは四年も間が空くんですよ、それも二千五百億円近いですね。
 こういう中で本当に軽減税率やるんですか。これ、もう一回、大臣。予算も確保できていないんですよ。それでもやるんですか。
#191
○国務大臣(麻生太郎君) アバウト八十億とかよく言われますけれども、そういった足りないのではないかという御指摘でありますけれども、税制抜本改革法におけますいわゆる趣旨というものは、もう、何というか、社会保障の財源等々を確保という所期の目的が損なわれないというような趣旨ということで私どもはさせていただいておりますけれども、私どもは今、税収見込額と安定的な恒久財源との差が合致するということが求められていないというのを前提に、法律上はそうなっておりますので、そう申し上げておりますが、私どもとしては、恒久財源を確保するという法律的な措置ができたので、法律上の要請は満たしておると考えておりますが、それまでの間につきましては、私どもとしては、その財源、毎年予算編成をさせていただく段階で対応させていただこうと思っております。
#192
○浜口誠君 明確な財源根拠がない中で、やっぱり軽減税率はやめるべきだということを改めて申しておきたいなというふうに思います。
 次に、ポイント還元に移ります。
 ポイント還元ですけれども、軽減税率というのはもう非常に複雑だと、分かりにくいというのがあって、さらにこのポイント還元が導入されることによって複数税率、五段階もの税率になると。これ、国民の皆さん、混乱するんじゃないかという声が相当ありますけれども、世耕大臣、それに対してどのような見解ありますか。
#193
○国務大臣(世耕弘成君) あくまでも店頭でお支払いいただく消費税は一〇%と八%、それとポイント制は別だというふうに思っています。ただ、混乱が起こるとすれば、ポイントに関して、ポイントの還元事業に参加している店と参加していない店、あるいは、参加している店でも、一般の小売店は五%ですけれどもフランチャイズは二%ということになりますから、その点はポスター等の掲示でしっかり分かりやすくしたいと思います。
#194
○浜口誠君 大臣はよく分かっているのかもしれませんが、一般の国民の皆さんはこれ混乱しますよ。
 なおかつ、今回ポイント還元を入れたことによって小売店のこれ値下げ競争をあおることになるんじゃないかと、こういう指摘もありますけど、どうですか。
#195
○国務大臣(世耕弘成君) これは需要の平準化という目的で、今回はガイドラインで、まず十月一日をトリガーとした値下げとかポイント還元やっていいですよということになっている。それに対して、中小・小規模事業者の小売店舗もしっかり付いていける、それを支援するというのがこのポイント還元制度の一つの目的であります。
 いわゆる値下げ合戦になるというよりは、我々は、中小・小規模事業者にもこの需要変動に対する対応力を付けるという意味で、今回のポイント還元制度に意味があると思っております。
#196
○浜口誠君 本当に業界団体からは、政府は踏み込み過ぎだと、ここまでやるのは政府としてやり過ぎという声をいただいているというのを改めて申し上げておきたいなというふうに思います。
 その上で、ポイント還元、これ上限設けるんですか。どう対応するんですか。
#197
○政府参考人(藤木俊光君) お答え申し上げます。
 今回の制度におきましては、キャッシュレスの手段に関しまして、クレジットカード、QRコード、プリペイドカードなど多様なものを使っていただくということでございまして、各決済事業者のビジネスモデル、セキュリティーの確保手段、水準も多様でございます。したがいまして、今回、一律の金額、方法での上限設定は行わないということにしております。
 一方で、今現実に、不正使用防止等の観点から、各事業者がチャージ額の上限ですとか一定期間におけるポイント付与の上限といったようなルールを定めているところでございまして、今回の事業につきましてもこういった適切な上限を設定するように求めていきたいと考えております。
#198
○浜口誠君 じゃ、一律に設けないということですけど、土地の購入だとか美術品、高価な買物をするとき、これはポイント還元の適用になりますか。
#199
○政府参考人(藤木俊光君) 今回のポイント還元制度は、消費税率引上げ後の消費喚起を目的としております。そのため、幅広い物品やサービスを対象としていきたいと考えております。
 今御指摘ございました土地の購入に関しましては、担保等を設定するのが通例でございますので、余りクレジットカードを個人の信用力ということで使われるということはほとんどないというふうに承知しておりますが、いずれにしても、美術品や宝石などの高額商品の購入についても、中小・小規模事業者との間でキャッシュレス決済が行われる場合には制度の対象になるというふうに考えております。
#200
○浜口誠君 ブラックカードだとか信用力の高い方だと、カードの上限なんて本当無制限に近いものがあると思いますよ。
 例えば、月々一千万円のカード使えるんだったら、毎月五十万円分のポイントが還元されると。これ、九か月やれば四百五十万ですよ。こういうことも可能だということですね、一律に上限設けないということは。
#201
○政府参考人(藤木俊光君) それぞれの決済事業者の制度に応じて上限が設けられておりますので、その範囲内で使われるものについてはポイントは付くということでございます。
#202
○浜口誠君 やはりお金持ち優遇だと言われますよ。何らかのやっぱり一律な上限を設けないと、幅広い皆さんにこの還元が行き渡らないというふうに思います。
 その上で、お伺いしますけれども、その決済事業者の方に対してポイント還元というのは全額補助するんですか。
#203
○政府参考人(藤木俊光君) お答え申し上げます。
 ポイント、付けたポイントの中には、当然のことながら期限が設定されているもの等々ございますので、その中で失効するというケースがございます。それから、必ずしも一ポイント一円になっていないといったような一定の換算が必要な場合もございます。
 したがいまして、今回の制度におきましては、我々、決済事業者に不当なもうけを残すということは考えておりませんので、各事業者のポイント価値の算出方法、失効率の実績などに基づいて補助をするということにしたいと思います。例えば、失効率が八%であるといったような事業者の方には、この八%分を差し引いて、九二%分について補助を行うということで対応をしていきたいと思っております。
#204
○浜口誠君 じゃ、個々の業者ごとに違うということですね。その査定はどうするんですか。
#205
○政府参考人(藤木俊光君) お答え申し上げます。
 それぞれ各決済事業者について、しっかりした会計上の、会計士等の承認を受けたこの失効率を出していただいて、それに基づいて算定するということにしております。
#206
○浜口誠君 決済事業者が行うハンズオン支援について伺いたいと思います。
 三百九億円の予算が付けられていますけれども、ハンズオン支援の中身、教えてください。
#207
○政府参考人(藤木俊光君) 今回の事業では、幅広い中小・小規模事業者の皆さんに参加していただくことが必要だと思っております。
 そのために、各店舗への制度の周知、それからこの事業へ参加していただくという勧誘、それから実際の契約締結あるいは端末の入替えなどのサポート、それから還元開始後のフォローアップといったようなことにきめ細かなハンズオン支援をやっていきたいというふうに考えております。
 このための経費として三百億円強を計上しているところでございます。
#208
○浜口誠君 では、実際にハンズオン支援かどうか、何をもってそのエビデンスを確認していくのか、チェックしていくのか。もう業者がハンズオンですと言ったら全て補助するんですか。
#209
○政府参考人(藤木俊光君) お答え申し上げます。
 当然、今回の事業のハンズオンということでやられた分に関してということでございますので、通常の営業とはきちっと切り分けた形でやっていただくということが前提になります。
 例えば、別のチームを設けていただいて、このための専門のチームが担当するといったようなやり方などなど、要するに経費がきちっと区分できる場合に補助していくと、こういうことでございます。
#210
○浜口誠君 じゃ、もう業者がハンズオンですと言って、政府に対して掛かった経費ですと言ったら全て認めると、そういう理解でいいんですか。
#211
○政府参考人(藤木俊光君) 当然、掛かった経費の中身については精査した上で払わせていただきます。万が一不正があった場合は、それについて返金を求め、更に必要なサンクションを与えるということになると考えております。
#212
○浜口誠君 何をもって査定するんですか。
#213
○政府参考人(藤木俊光君) 当然、どういった経費に使ったかということについてはエビデンスを提出していただき、それについて必要な照合を行うということでございます。
#214
○浜口誠君 それは全て本省で受け取ってやるんですか、各地域でやるんですか。
#215
○政府参考人(藤木俊光君) 今回の事業の実施に当たりましては、事務局を募集しておりまして、この事務局の方でチェックを行うということになるというふうに考えております。
#216
○浜口誠君 しっかりとやっていただきたいなと思います。三百九億円付いていますからね。
 あと、大臣に聞きます。
 二千八百億円、今回事業のうち、消費者に還元するのは一千八百億円。あとの一千億円は、キャッシュレス業者、決済事業者への補助金じゃないかと、こういう指摘もあるんですよね。これに対して見解どうですか。
#217
○国務大臣(世耕弘成君) 事業者への補助金という考えには立っていなくて、中小・小規模店舗が置く端末の補助ですとか、あるいは手数料を引き下げる、実質二%にするための補助ということで、基本的には中小・小規模事業者に行くと思っています。
 ハンズオン支援とかシステム開発はやや決済事業者に行きますが、ハンズオン支援は、まさにこういう活動をやってもらうことによって中小・小規模事業者にキャッシュレスを広めていくという意味で意義あることだというふうに思っています。決して決済事業者に何か補助をするという考えには立っていません。
#218
○浜口誠君 今回のポイント還元事業、まだまだ決まっていない部分も多いんじゃないかなと思いますけれども、今日の場面で詳細が決まっていないこの事業の項目全て、今から示してください。
#219
○政府参考人(藤木俊光君) 現時点で制度として決まっていないこととしては、対象となる中小・小規模事業者の範囲についての詳細、それから補助金の申請方法などの手続といったような項目があるというふうに考えているところでございます。
#220
○浜口誠君 これら、まだ決まっていない中身、いつまでに決めるんですか、世耕大臣。
#221
○国務大臣(世耕弘成君) これはもう十月から円滑にスタートさせなければいけない事業でありますので、予算成立後スムーズに準備開始できるように、四月のできるだけ早いタイミングにはこの制度の詳細について公表したいというふうに思っています。
#222
○浜口誠君 しっかりと中身詰めていただかないと、そもそもこのポイント事業については課題多いんですから、しっかりとやっていただかないといけないというふうに思っております。
 決済事業者、今、仮募集やっているというふうに聞いていますけれども、状況を教えてください。
#223
○国務大臣(世耕弘成君) 予算成立を前提としながら、三月十二日から事業に参加するキャッシュレス決済事業者の仮登録を開始をしたところで、一旦、二十日に締め切らせていただいています。現在、合計百社を超える事業者から申請があり、現在審査を行っています。本来、この対象じゃないのに申請している方もちょっと一部いらっしゃるようですから、今ちょっと精査をしているところです。
 四月のできるだけ早いタイミングには加盟店の募集を開始したいと思っていますし、今回の仮登録手続を経て登録を受けた決済事業者のリストも公表してまいりたいと思っております。
#224
○浜口誠君 二千七百九十八億円の予算をオーバーしたとき、これどういう対応を取るんですか。これは、世耕大臣、麻生大臣、両方に、お答えください。
#225
○国務大臣(麻生太郎君) 今回のいわゆる予算額というのは、中小・小規模事業者の売上高とか、また経済産業省が実施された関係事業者のアンケート調査の結果を踏まえて、本事業を実施するに当たっては十分と考えられるというような額を用意したんだと、私どもはそう思っております。
 仮に、執行額がいわゆる上振れするとかそういう話なんだと思いますが、予算が不足するというような事態になると、足りなくなると、逆に余ることもいろいろあるんだとは思いますけれども、不足するようになった場合は、これは予算の執行状況などをこれはよく分析させていただいて、その後しかるべき対応を取らせていただくということになろうと思います。
#226
○国務大臣(世耕弘成君) 予算要求上、我々は得られる限りの情報に基づいて試算を行いましたけれども、これは消費者の行動に関することでもありますので、上振れリスクも下振れリスクも両方あるというふうに思っています。
 これ、事業がスタートしたら、月次でしっかりモニタリングを行うなど状況の把握をしっかりやりたいと思いますし、仮に予算額が上振れをして不足するような事態になった場合には、この執行状況でちゃんと効果が出ているか、キャッシュレスが広がっているか、需要の平準化につながっているか、そういったことも分析をした上で、適切な対応を財務当局とよく相談をしたいと思っています。
#227
○浜口誠君 麻生大臣に聞きますけれども、大臣、これまでのポイント還元事業の議論を聞いていて、大丈夫かなみたいな少し心配の答弁もされていますけど、現時点でどうですか。
#228
○国務大臣(麻生太郎君) それは、浜口先生、何せ初めての事業ですからね、これ、こういったようなことというのは。少なくとも、消費税の税率引上げによっていわゆる影響を受ける中小・小規模零細事業者等々を支援して、いわゆる引上げ前後のいわゆる需要を平準化するというのがまず主たる目的ですし、続けて、キャッシュレスというものが普及することによって、生産性が向上するとか、それから消費者の利便というか、キャッシュレスだったら買ったのにとかいう方がいっぱいおられるという状況もあろうかと思いますので、そういったことを目的としてはいますが、とにかく、余りこれまで例のない事業でもありますから、これは見通しを立てるというのはなかなか難しいんだというのは私もよく分かるところなので、先ほどお答えいたしましたとおり、このポイント還元事業というのを実施するためには、私どもとしては十分な予算は計上していると考えておりますけれども、いずれにいたしましても、いろいろな御議論が今、浜口先生以外にもいろいろ、ほかにもいろんな御意見が出されておりますのは、財政金融委員会等々でもいろいろ出ておりましたんで、経済産業省においてこれは適正な執行を行っていただくんだと思っておりますけど、十分に詰めて、両省で詰めさせていただいて対応をさせていただければと思っております。
#229
○浜口誠君 いろいろ心配もあると思いますけれども、予算の段階で、これは安易な追加予算にならないように財務省としてもしっかりチェックしていただくことを改めて求めておきたいと思います。
 続きまして、先ほど石橋委員の方からもありました障害者雇用に関して、私も質問したいと思います。
 まず、公務部門の障害者の水増し雇用、これ何年間続いてきたんですか。
#230
○政府参考人(土屋喜久君) お答え申し上げます。
 御指摘の点につきましては、検証委員会、国の行政機関における障害者雇用に係る事案に関する検証委員会で検証いただきました。
 この検証委員会の報告書におきましては、今般の事案に係る問題点について、過去いつ頃からそのような取扱いが行われていたのか尋ねたところ、確認できないとするもの、不適切計上のなかったもの等二十四機関を除けば、平成九年頃以降四機関、平成十七年頃以降三機関、平成二十年頃以降二機関などと、いずれにしても長期にわたって多くの行政機関において不適切な実務慣行が継続していたことが推察されたとされているところでございます。
#231
○浜口誠君 こんな長く続いてきたこの水増し雇用に対して、誰がどのような責任を今回取られたんですか。これは根本大臣お願いします。
#232
○国務大臣(根本匠君) 政府としては、検証委員会の調査結果を踏まえて、昨年十月二十三日の関係閣僚会議で公務部門における障害者雇用に関する基本方針を決定しました。
 その際に、総理から、私を含め各大臣に対し、今回の事態を深く反省し、真摯に受け止め、組織全体として障害者雇用を推進するという意識を徹底し、再発防止にしっかりと取り組むことについて強い指示がありました。その上で、官房長官から、組織として二度とこのような事態が起こることのないよう、各大臣から事務方幹部に対してしっかりと注意と指導を行うようにとの発言がありました。これを受けて、各大臣から事務方幹部に対して、二度とこのような事態が生じることのないよう、また障害のある方の雇用の推進に全力で取り組むよう注意、指導が行われたと承知をしております。
 さらに、府省に対する報告徴収を可能とするなど、障害者雇用促進法の改正案、これを今国会に提出しています。
 各府省の責任体制の更なる明確化や再発防止の徹底を政府一丸となって推進していきたいと考えています。
#233
○浜口誠君 要は注意、指導だけなんですよね。とんでもないですよ、本当、民間から見れば。
 その上で、障害者雇用納付金、これの制度の概要と使途について改めて説明してください。
#234
○政府参考人(土屋喜久君) 障害者雇用納付金制度は、事業主間の障害者雇用に伴う経済的負担を調整し、事業主間の公正な競争条件を確保するとともに、障害者を雇用する事業主に対して助成、援助を行うことによりまして障害者の雇用の促進を図るための制度でございまして、昭和五十一年に創設をされております。
 この制度が設けられている趣旨は、全ての事業主は社会連帯の理念に基づき障害者に雇用の場を提供するという共同の責務を有すること、この理念の下で障害者雇用に関する事業主の社会的な責任の履行を確保するということにございます。
#235
○浜口誠君 民間には昭和五十一年です、一九七六年、四十二年間、四十二年前から納付金制度が適用されているんですよ。それだけ厳しくやっているんです。
 その上で、この納付金、ここ三年間の納付額、使用実績、あと残高、教えてください。
#236
○政府参考人(土屋喜久君) 障害者雇用納付金制度におきます過去三年の収入及び支出の実績は、収入につきましては、平成二十七年度が二百二十億円、二十八年度が三百十二億円、二十九年度が二百九十五億円でございます。支出については、二十七年度が百九十億円、二十八年度が二百四十一億円、二十九年度が二百六十二億円となっております。平成二十九年度における残高、いわゆる納付金関係業務引当金の額は二百四億となっております。
#237
○浜口誠君 今回、公務部門の障害者の方の採用増を受けて、民間から出てきている民間への障害者雇用の影響に対する懸念、意見、大臣、知っていますよね、お答えください。
#238
○国務大臣(根本匠君) 民間からの懸念ということですね。国において相当数の障害者を採用することによって、民間との競合が起きないように対応していくことが重要だと考えています。
 今の民間企業からのいろんな懸念、これは障害者の審議会でいろいろな議論をしておりまして、これは私もその報告は受けておりますし、それから私自体も、施設など、あっ、視察などを通じて直接お話をお伺いしております。その意味では、民間企業の懸念についても私も事務方からも聞いておりますし、直接お話も聞いております。
#239
○浜口誠君 じゃ、具体的に教えてください、具体的な声を。
#240
○政府参考人(土屋喜久君) 審議会で伺っている意見の内容でございますので、私から御説明をさせていただきたいと思います。
 審議会では、法定雇用率の達成に向けた公的機関の取組に関しまして、使用者代表の方から、一つは、今後、かなりの規模で国等の機関で採用が行われた場合、企業からどれだけの人が転職するのか、採用のときに企業と取り合いになるのではないか、また、大規模な採用計画が実施されれば民間企業の採用計画などに少なからず影響が出るといったような御意見が出ておりまして、このことについては適宜大臣にも御報告をさせていただいているところでございます。
#241
○浜口誠君 大臣の言葉からちゃんと、民間企業から聞いている声を教えてください。
#242
○国務大臣(根本匠君) 今お話がありましたが、審議会で使用者代表から意見がありますよ、審議会で使用者側代表から。今後、かなりの規模で国などの機関で採用が行われた場合、採用のときに企業と取り合いになるのではないか、あるいは大規模な採用計画が実施されれば民間企業の採用計画などに少なからず影響が出るのではないか、こういうことを審議会でも言われておりますし、私が視察したところは、本当にきちんと計画的に障害者の皆さんを雇用していただいている企業からのお話も聞かせていただきました。
 様々な、様々な、様々な意見はいろんな形で私も聞いております。資料、いろんな資料もこっちも読んでいますしね、それは勉強していますから。様々な意見を聞いております。
#243
○浜口誠君 大臣、視察一か所しか行っていないでしょう。一か所だけでそんなことを判断しないでください。幅広くもっと聞いてくださいよ。
 その上で、そういう意見を聞いた大臣として、どういう感想を持たれているんですか。民間への影響に対してどう思われているんですか。
#244
○国務大臣(根本匠君) 国において相当数の障害者を採用することによって、民間企業を離職する障害者が実際に一定程度発生することは考えられますので、民間との競合が起きないように対応していくことが重要だと考えています。
#245
○浜口誠君 民間との競合が起きないようにと言われましたけど、じゃ、民間への影響に対して、大臣も何らかの対応は必要に応じてやっていきたいと。先ほどの石橋委員の議論の中でもやっていくというお話されましたけれども、具体的に提案しますけど、要は納付金、もう激変緩和、三年でいいです。三年でいいから激変緩和をやっていただいて、納付金については民間企業から免除すると、納付は三年間はもうやめると、こういうことを大臣として判断してくださいよ。どうですか。
#246
○国務大臣(根本匠君) 先ほど局長からも話が、納付金制度の意義、これについては話がありました。
 やはりこの納付金制度は、社会連帯の理念の下に事業者間の経済負担を調整等々の意義がありますから、引き続き適切に運用していきたいと思っております。適切に運用していきたいと思っています、納付金制度。(発言する者あり)
#247
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#248
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
#249
○国務大臣(根本匠君) その上で、その上で、納付金、その上で実態を、先ほど申し上げましたが、実態を、実態を調査して把握して、そしてその上で必要な対応、対策、どういうことがあり得るのか、それを検討していきたいと思っております。
#250
○浜口誠君 民間企業の方から、納付金何とかしてくださいと、激変緩和でやってくださいと、そういう強い要望があったらどうするんですか。
#251
○国務大臣(根本匠君) まず、納付金制度については適切に運用していきたいと思いますし、それから、先ほど申し上げましたが、実態を把握をして、そして、その実態を把握した上で必要な対応、どういうことがあり得るのかということを考えていきたいと思います。
#252
○浜口誠君 民間は、先ほどから議論しているように、昭和五十一年から納付金制度でしっかりと対応している。今回水増し雇用があって、国の皆さん、もう注意と指導だけ。さらに、今回、公務部門の雇用の影響で民間の皆さんの障害者の雇用に大きな影響が出る、これに対して何もしないということでは、本当、政府としていいんですか。もう一回聞きます。
#253
○国務大臣(根本匠君) まず、民間との競合が起きないように、今、厚生労働省としては、現在就職が実現していないハローワークの求職者などに対して、ハローワークと関係機関との連携によって、障害者御本人の希望に沿って、今まで以上にきめ細かな職業相談、職業紹介などのサービスを提供していきたいと思いますが、前段で、そして、その上で、納付金制度については引き続き適切に運用してまいりたいと思いますが、納付金制度の趣旨、機能や法定雇用率の引上げの考え方については、関係者の理解を得るべく丁寧な説明を尽くしていきたいと思っております。(発言する者あり)
#254
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#255
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
#256
○国務大臣(根本匠君) 民間企業における障害者雇用に与える影響、これについては、年度末まで及び年度初めに採用された方を対象に実態把握に努めた上で、必要に応じて対応策を検討していきたいと思います。
 具体的には実態把握を踏まえて検討いたしますが、現在就職が実現していない方の就職を推進することなどを基本的な考え方として、障害者雇用の底上げにつなげていきたいと思います。
#257
○浜口誠君 私の提案に対して答えてください。
#258
○国務大臣(根本匠君) 委員の御提案もありましたが、(発言する者あり)いやいや、お話がありましたけど、要は、納付金制度というのは、やはり法定雇用率を達成して多くの障害者を雇用する企業に調整金を支給するためにも、その仕組み自体は維持すべきであると考えております。(発言する者あり)
#259
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#260
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
#261
○国務大臣(根本匠君) 提案を含めて、今後実態を把握させていただいて、そしてどういう対応があり得るのか考えて、検討していきたいと思います。
#262
○浜口誠君 是非、提案、しっかり考えてください。これはもう民間にとっても大きな問題ですから、改めて強く申し上げておきたいと思います。
 それと、あともう一点だけ聞きたかったことがあるんですけれども、公務部門を、今後法定雇用率未達の場合、民間のような納付金のような対応をしていくのかどうか、これについてお答えください。
#263
○政府参考人(土屋喜久君) 先般、法案の閣議決定、今国会に提出をさせていただくことに伴いまして、当日開催をした閣僚会議におきまして、公務部門における障害者雇用を推進するための充実強化策を取りまとめをさせていただきました。
 この取りまとめには、納付金制度とは別の異なる仕組みではございますが、各府省等の法定雇用率未達成の場合の予算面での対応として、法定雇用率未達の相当額の適切な活用と庁費の減額により法定雇用率の達成を促す仕組みを盛り込ませていただいているところでございます。
#264
○浜口誠君 しっかりやってください。
 じゃ、次、外国人労働者の方の問題について話を変えたいと思います。
 まず、外国人労働者の方の労災の状況を教えてください。
#265
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 事業者の方から労働基準監督署に提出されました労働者死傷病報告のうち、被災者が外国人であることを把握できたものを集計したところでございますけれども、平成二十九年の外国人労働者の休業四日以上の死傷者数は二千四百九十四人でございます。
 外国人労働者が増加する中でその死傷者数というのは増加を続けておりまして、この今申し上げました平成二十九年は過去最多となったところでございます。
#266
○浜口誠君 労働災害が増えてきている中で、外国人労働者の方の災害の低減に向けて厚労省として取り組んでいることを教えてください。
#267
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 外国人労働者の方が安心して安全に働くことができる職場環境を整備することが重要だと認識しておりますので、私どもとしましては、外国人労働者の労働災害の背景にコミュニケーション不足、理解不足ということがあろうかと思いますので、まずもって外国人労働者の方が理解しやすい安全衛生教育ということを実施することが必要であると考えております。このため、三十一年度予算案におきましても、安全衛生教育に役立つ視聴覚教材の更なる充実等を図ることとしております。
 また、本年一月には、先ほど死傷病報告の点申し上げましたけれども、より正確にこの外国人労働者の労働災害について把握、分析ができるように労働者死傷病報告の様式を改正いたしまして、国籍・地域及び在留資格を正確に把握できるようにしたところでございまして、今後の労災防止に活用していきたいと思っております。
#268
○浜口誠君 外国人労働者の方、過去最高、平成二十九年、なっているということですから、これしっかりと、外国人の方であろうが日本人の方であろうが、やっぱり労働者という中で、安全、これ一番重要ですから、しっかりとした取組をお願いしたいというふうに思います。
 続けて、未払賃金の立替払制度について教えてください。
#269
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 今委員から御質問の未払賃金立替払制度でございますけれども、これ、企業が倒産したことにより賃金が未払のまま退職した労働者に対しまして、賃金の支払の確保等に関する法律に基づきまして、当該未払賃金の一部の立替払をする制度でございます。
 具体的には、事業主については破産手続の開始の決定を受ける等の一定事由に該当するということを要件とし、労働者につきましては破産手続開始等の申立て等の六か月前の日から二年間に退職したことを要件としている制度でございます。
#270
○浜口誠君 ありがとうございました。
 この制度で支給対象になるのが最大六か月だとか総額の上限だとか、こういった制約が入っている理由を教えてください。
#271
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 今委員からも御指摘ございましたように、未払のこの賃金について対象となるものについては、退職日の六月前までのものに限るとか、あるいは一定の上限額を設定しているというものでございます。
 これにつきましては、対象をそうして限定しておりますのは、やはり企業倒産という事態に陥って、労働者の差し迫った生活の救済を図るという考えに基づいて制度設計をしておるということでございますので、やはり一定期間以前ということになりますと、この企業倒産という立替払の発生事由との関連が薄れるということであります。
 それからあと、一定の上限額を定めておりますのは、この制度は労災保険制度の使用者の保険料であります社会復帰促進事業で行っておりまして、事業主全体の共済理念を働かせて事業主との連帯責任で負担をしておりますので、一定の枠を設けさせていただいておるというものでございます。
#272
○浜口誠君 この制度において救済された外国人労働者の実績を教えてください。
#273
○政府参考人(坂口卓君) この立替払制度の支払実績でございますけれども、平成二十九年度は、支給者数が二万二千四百五十八人で立替払額が約八十六億円強ということでございますが、申し訳ございませんが、お尋ねの外国人の方を区別した実績については把握をしておらないところでございます。
#274
○浜口誠君 なぜ把握していないんですか。
#275
○政府参考人(坂口卓君) 制度的には、これは日本人、外国人という区分けをせず支払対象としてきたところでございまして、支払実績についても区別をして把握をしていないということでございます。
#276
○浜口誠君 外国人労働者の方、いろいろなパターンあると思いますけれども、長く賃金未払で、もう二年間賃金未払のまま働いてきて会社倒産と、こういうケースもあるんですよね。やっぱりしっかり実態把握をする必要があると思いますけれども、どんどんこれから外国人労働者の方も増えていきますから。大臣、どうですか。
#277
○国務大臣(根本匠君) 今までは日本人労働者と外国人の労働者の区別なく支払対象としてきましたが、これは既に局長から答弁いたしました。支払実績も区別して把握してこなかったところでありますが、今の委員のお話のように、外国人労働者が安心して働くことができるよう支援する観点から、今後は、外国人労働者の未払賃金の立替払の支払実績を区分けして把握する方向で検討したいと考えています。
#278
○浜口誠君 ありがとうございます。是非やっていただきたい。
 それでとどまっちゃいけないんですね、これ、とどまっちゃいけないんです。今の制度もやっぱり問題あるんです、先ほど言ったように、六か月しか遡れないとか、あるいは総額の上限付いているとか。やっぱり、もっと外国人の労働者の方の場合でいうと、今申し上げたように、もう二年間未払で来て、倒産して、この制度適用したとしても六か月しか遡れないんですよ。現実に二千万円ぐらいの、十人ぐらいのベトナム人の方が未払があったんだけれども、この制度で救済されたのは約一三%ぐらいという、こういうことがあるんですよ。
 だから、もっと制度を拡充する、あるいは救済基金制度というような、未払に対してやっぱりもうしっかりとした対応を取っていくような新しい制度なんかも検討する必要があると思いますけど、大臣、どうですか。
#279
○国務大臣(根本匠君) 外国人労働者を含め、労働者に対する賃金不払はあってはならないと考えています。
 労働基準監督署においては、委員既に御案内だと思いますが、賃金不払事件を把握した場合には、事業主に対して賃金の支払を厳正に指導しております。しかしながら、企業倒産によって現実的に賃金の支払が困難となった場合は、労働者の国籍の区別なく、未払賃金立替制度により国が事業主に代わって賃金を立て替えて支払っております。
 今委員から基金制度の御提案がありましたが、これは、まあまあ、詳細の制度の、私も今の提案詳細に掌握しておりませんが、仮に事業主が支払うべき賃金が基金から支払われることになりますと、事業主がその責務を果たさなくなるというモラルハザードを誘引するおそれがある、こういう課題もあるのではないかと思います。まずは、現行制度をしっかりと実施していくことやその周知に取り組んでいきたいと考えています。
#280
○浜口誠君 しっかり拡充も含めて検討してください。
 あと、資料を見てください、お手元の資料。これ、実際に中国で募集がされている技能実習生の求人広告です。余りにも現実と懸け離れた求人広告が現地で出回っている。こういうところからしっかりと対応していかないといけないと思うんです。こういった過大な広告が出ないように取り締まれないんですか。これ、厚労省、外務省、どうですか。
#281
○政府参考人(吉本明子君) お答え申し上げます。
 送り出し機関などが実際と異なる求人広告によりまして募集を行って、それに基づきまして技能実習生が日本で実習をするということに至るといった事態は不適切なものだというふうに考えているところでございます。そうした事実と異なる求人広告を行うなど、送り出し機関が不適切な行為に関与していると考えられる場合につきましては、関係省庁ともよく連携を取りまして、我が国として、相手国に対しましてきちんと照会を行う、また相手国に対しまして必要な調査、場合によりましては適切な対処を求めていきたいというふうに考えております。
#282
○政府参考人(高橋克彦君) お答えいたします。
 外務省といたしましても、関係省庁及び相手国政府と協力をしながら、まずは在外公館を通じて技能実習制度に係る正しい情報発信に努めるとともに、不正行為を行う送り出し機関の情報に接した場合には、相手国政府に協力を求めながら悪質な送り出し機関の排除に努めてまいりたいと考えております。
#283
○浜口誠君 終わります。
#284
○委員長(金子原二郎君) 関連質疑を許します。木戸口英司君。
#285
○木戸口英司君 国民民主党・新緑風会の木戸口英司です。
 沖縄基地負担軽減についてお伺いいたします。
 まずは、昨日午後、辺野古側の新たな埋立区域二に土砂を投入する作業を開始しております。沖縄県側は、県民の理解を得られていない、知事が求めたように工事を中止して対応するのが民主国家としてあるべき姿だと強く反発しております。
 この件について、冒頭、官房長官、そして防衛大臣に一言ずつコメントをいただきたいと思います。
#286
○国務大臣(岩屋毅君) 沖縄県に、二十五日、本日九時半頃、キャンプ・シュワブ南側海域のもう一つの区域、埋立区域二と言っておりますけれども、埋立準備作業に着手し、十五時頃埋立てを開始したという報告を受けたところでございます。
 我が国を取り巻く安全保障環境、特に南西地域の厳しい安全保障環境を考えたときに、米軍の抑止力を維持しながら沖縄の負担軽減を図っていくというためには辺野古への移設が唯一の解決策だと私ども考えておりまして、一日も早い普天間飛行場の全面返還を実現するために、事業は一歩ずつ前に進ませていただきたいと考えているところでございます。
#287
○国務大臣(菅義偉君) 防衛大臣と、今の発言と私も一緒であります。
 やはり、この問題の原点というのは、まさに世界で一番危険と言われ、住宅、学校が密集している普天間飛行場の危険除去と固定化を避ける、そして、今大臣のお話の中にありました抑止力ということを考えたときに、辺野古移設というものを一つ一つ進めていく、このことはやはり大事なことだというふうに思っております。
#288
○木戸口英司君 防衛大臣に伺います。
 新聞の中に、防衛省幹部のコメントとして、普天間閉鎖のための対案があるなら県に出してほしいというコメントがありますが、大臣もそういうお考えですか。
#289
○国務大臣(岩屋毅君) 誰のコメントであるか、私は承知をしておりません。ただ、移設なしの普天間飛行場の全面返還というのは、私どもは、先ほど申し上げたような理由でこれはなかなかあり得ない、難しいというふうに考えております。したがって、御理解を今後ともいただきながら、何とか辺野古への移設、そして最終的に普天間飛行場の全面返還というものを実現してまいりたいというふうに考えております。
#290
○木戸口英司君 じゃ、菅官房長官、私の内閣委員会での質問で、沖縄の皆さんに政府が信頼されていないと官房長官は答弁されました。これで信頼に向かっているとお考えですか。
#291
○国務大臣(菅義偉君) 私、度々申し上げておりますけれども、まさにこの原点というのは、今申し上げました、一番危険、世界で一番危険と言われる普天間飛行場、この危険除去と固定化を避ける、そして抑止力の維持。そういう中で約二十三年前にSACO合意がされたわけであります。そして、それから三年掛けて地元の市長と知事が辺野古移設というものに同意をされて、閣議決定をして、いろんな紆余曲折ありましたけれども、私たち安倍政権になって、埋立申請をし、そして当時の仲井眞県知事から許可をいただいて今進めさせていただいています。
 それと同時に、普天間飛行場の危険除去のために、空中給油機十五機を総理の地元であります岩国に移転をさせたり、あるいは緊急着陸機も九州にお願いをしたり、あるいはオスプレイの整備を千葉県の木更津の自衛隊の基地の中でお願いをしたり、様々な軽減政策をやりながらも、しかし、結果的に普天間を返還をするということは辺野古移設というものが唯一の解決策であると、そういう思いには変わりありませんし、現実に一昨年も普天間飛行場のすぐ近接します小学校の校庭にヘリコプターから窓枠が落下したという事件もありました。そうした危険な状況も一日も早く解消したい、こんな思いであります。
#292
○木戸口英司君 あの県民投票が行われて一か月であります。沖縄県民はこの計画を受け入れられないということはもうはっきりしているわけであります。
 それで、軟弱地盤の改良工事、三年八か月ということ、新聞の報道で出たわけでありますけれども、国会に十五日に報告がなされました。報道がなければどの時点で公表する予定だったんでしょうか。
#293
○国務大臣(岩屋毅君) これについては、たしか先生から三月十二日に御質問を内閣委員会でいただいていたというふうに思います。
 私どもの基本的な考え方としては、今、審査請求で審査を受けている立場ですから、この報告書については公開を差し控えるということで来たわけでございますけれども、今般、この報告書の中身について国会で議論がなされ、この参議院予算委員会の理事の先生方が協議された結果、予算委員長から当該資料の提出の要請があった経緯を踏まえて、公にすべき必要性があると判断して三月十五日に明らかにしたものでございまして、したがって、先生から質問を受けた段階ではそういう判断にはまだ至っていなかったということでございます。
 したがって、本来ですと審査が終わるまで、一部もう公知の事実になってきたものについては答弁でお答えしたことはありますけれども、基本的には審査が終わるまでは公開しないという考え方で来ておったものでございます。
#294
○木戸口英司君 普天間の移設が、辺野古の基地建設、それが前提だということ、そのことでいえば、本当にこのことが重要でありますね、工期の問題に関わるわけですから。これを隠しながら、公表しない中でこういった工事を進めていくということを非常に不誠実だと思います。
 官房長官は、いつこの報告、三年八か月という報告を受けられたんでしょうか。
#295
○国務大臣(菅義偉君) 辺野古埋立てに係る地盤強度の問題の可能性については、辺野古移設をめぐる状況の説明や沖縄県による埋立承認の撤回などについて折々説明を受ける中で調査検討を行っている旨は聞きました。
 今回、委員の御指摘をいただく中で調べさせていただきました。結論としては、地盤改良が必要であることが確認された旨の報告は、本年一月十八日、防衛省の担当局長から報告を受けたということであります。
#296
○木戸口英司君 官房長官は沖縄基地負担軽減担当大臣ですから、これはもう大事な報告だと思います。
 その中で、二〇一六年三月、沖縄防衛局の地質調査報告書で軟弱地盤が確認されたことが報告されておりますが、このことは、官房長官、いつ報告を受けられましたでしょうか。
#297
○国務大臣(菅義偉君) 二〇一六年三月ボーリング調査については、その結果のみでは地盤の強度等を評価できる段階にはないと防衛施設局において判断をし、更に追加してボーリング調査を実施して地盤の強度等を評価することとしたというふうに承知しています。
 結論といたしましては、先ほど申し上げた一月十八日でありました。
#298
○木戸口英司君 報告を受けていなかったということですか、もう一度確認いたします。報告を受けていなかったということですか。
#299
○国務大臣(菅義偉君) 辺野古埋立てをめぐるこの地盤強度の問題の可能性については、辺野古移設をめぐる状況の説明や沖縄県による埋立承認の撤回などについて折々に説明を受ける中で調査検討を行っていた、いる旨は聞いておりましたけれども、先ほど申し上げたとおりに、結論としては、地盤改良が必要であることが確認された旨の報告は本年一月中旬であります。十八日です。
#300
○木戸口英司君 じゃ、防衛省に確認いたします。
 二〇一六年三月の報告書が出された時点で、工法、工期の詳細検討は今後としながらも、設計変更と地盤改良の必要性、それによる工期の延長が想定されていたのではないでしょうか。
#301
○国務大臣(岩屋毅君) 最初の二十四本の平成二十五年の調査の結果につきましては、私、昨年の十月、防衛大臣に就任直後、十月四日に一連の業務説明の一環で報告を受けました。官房長官言われたのは、それに加えて二回目のボーリング調査なども全部含めた結果を報告書にまとめたわけですが、それを一月に聞かれたということを官房長官は言われたんだと思います。
 この段階では、広い海域に二十四本の調査を行ったわけですが、まだ十分ではないと。N値ゼロの地層も確認されたけれども、N値ゼロであっても、室内試験をしてみると一定の強度を持った地層もあるということが分かったものですから、追加の調査の必要があるということで五十二本の追加のボーリングを行うことになっていったわけでございます。
 したがって、この段階では軟弱地盤ということを明確に認識していたわけではないということでございます。
#302
○木戸口英司君 沖縄県側は、軟弱地盤のあるということを把握しながら設計変更の可能性ということを言い、そして国の方にその説明を求めていたと思いますが、その沖縄との関係はどうでしょうか。
#303
○政府参考人(鈴木敦夫君) 先ほど大臣から御説明がございましたように、二十四本のボーリング調査、この時点では地盤の強度を評価できる段階にはないということでございました。ただ、沖縄におきますところの地盤の関係については、これは本委員会でもるる御説明させていただきましたけれども、埋立承認申請を出した際にも地盤沈下の問題ですとか液状化の問題、これについては県とのやり取りをさせていただいているということでございました。
#304
○木戸口英司君 重要な点ですよね、ずっとこの議会の中でも、国会の中でも議論されているところでありますけれども、政府が沖縄県に約束した普天間飛行場の五年以内の運用停止について実現困難なことを、辺野古移設への協力が得られないとして責任を沖縄県に転嫁してきた。昨年十一月、大臣もこの五年以内の運用停止ができないということを表明されておりますけれども、結局この軟弱地盤、このことによってできないことは明らかなわけでありまして、軟弱地盤を公表せず約束をほごにした政府側にこそこの責任があるのではないかと、そのことを認めるべきではないかと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
#305
○国務大臣(岩屋毅君) 五年以内の運用停止については、決して沖縄県の責任にしたということではなくて、事実関係を述べさせていただいたわけでございます。
 やはり、普天間飛行場の移設のためには地元の協力が得られるということが前提になるわけですけれども、残念ながら途中で埋立承認が取り消され、さらには撤回されるなど、安倍総理と仲井眞知事の間で当時認識を共有できていたときとは状況が大きく変わったという中で、残念ではありますけれども、その五年というお約束を実現するのが難しい状況になってきたということを申し上げているわけでございます。
 そして、先ほども説明いたしましたように、一回目の調査では判断をするのがまだ難しいということで追加の倍以上のボーリング調査を行ったわけでございますので、私どもが何かそのことを隠して沖縄側と対話をしてきたということではないと御理解をいただきたいと思います。
#306
○木戸口英司君 いや、軟弱地盤があるかもしれないと、まああったわけですよね、二〇一六年三月。それがどの程度かということを調査、詳細調査をその後したということは分かりますけれども、可能性はもちろんあったわけであります。そういう中で、この五年以内の運用停止について、この軟弱地盤ということを明らかにしない中で沖縄が協力しないと、あるいは、もし協力していたとしても五年以内というのは無理なわけですから、これ官房長官、この点、やはり政府もしっかりとこの点を認めるべきではないでしょうか。五年以内の運用停止ということは元々無理だったんだと政府の立場として認めるべきではないでしょうか。
#307
○国務大臣(菅義偉君) 今大臣も答弁されておられましたけれども、実はこの閉鎖に向けてと先ほど私申し上げましたけれども、空中給油機を移転させるとか、あるいはオスプレイの整備を木更津にお願いするとか、あるいは訓練も国内で他の場所で行ってもらうとか、いろんなことをさせていただいております。
 そして、この五年以内の運用停止というのは、一定のめどが付けば、あと何年かということで、国内のほかの施設にもオスプレイを分散して移転するとか、そうしたことを考えて私どもも五年以内の運用停止について全力で取り組んできたんですけれども、しかし、承認をいただいた工事を進める中で、取消しだとかいろんなことがあってできなくなったということも事実です。
 そして、実は同じ時期に、那覇空港の第二滑走路と辺野古というのは埋立ての許可をいただいたのは同じ時期なんです。そして、面積もほぼ一緒なんです。第二滑走路は、来年三月末にはこれは供用開始するところまで来ていますので、そういうことを考えれば、当時としては五年以内の運用停止に向けて努力をしていこうということでありましたけれども、しかし、残念ながら、今、知事が替わってからなかなか協力を得られていないということが事実じゃないでしょうか。
#308
○木戸口英司君 それでは、沖縄県、二十二日に、名護市辺野古への移設計画で埋立承認を撤回した効力を国が停止したのは違法だとして、効力停止の取消しを求め、福岡高裁那覇支部に提訴をいたしました。所見をお伺いいたします。
#309
○国務大臣(岩屋毅君) お尋ねの点については、現在係争中の事柄に関するものだと思いますのでお答えを控えたいと思いますけれども、その上で申し上げれば、沖縄防衛局が行った審査請求及び執行停止申立てについては、公有水面埋立法の所管大臣たる国交大臣によって、関係法令にのっとって執行停止の決定が行われたものと承知をしております。これは法治国家として法律に基づいて必要な法的手続が行われたと認識をしておりまして、これは尊重されてしかるべきものというふうに考えております。
#310
○木戸口英司君 資料一で、これまで、沖縄と国の六つの訴訟、本当に異常だと思います。玉城デニー知事とすれば、初めてなるんですね。対話を求めてきたということで、初めての訴訟になります。安倍政権として昨日から土砂投入が始まったということ、それを通知されて、こういう提訴することになったということであります。
 防衛省は国の機関で、私人を救済するための行政不服審査法に基づく申立てはできない、移設を進める安倍内閣の一員の国交相が判断するのは地位の濫用だということを県は訴えの中で言っているわけですが、この主張は当たりませんか、官房長官。
#311
○国務大臣(菅義偉君) まず、お尋ねの点については、現在係争中の事柄に関するものであり、そこは差し控えたいと思います。
 その上で申し上げれば、沖縄防衛局が行った審査請求及び執行停止申立てについては、公有水面埋立法の所管大臣たる国土交通大臣により、関連法令にのっとって執行停止の決定が行われたものと承知しており、これは法治国家として法令に基づき必要な法的手続が行われたと、このように考えております。
#312
○木戸口英司君 和解案が、この六つの訴訟のところに出ている、二〇一六年三月四日でありますけれども、裁判長から、今後も裁判で争うなら、延々と法廷闘争が続く可能性があり、国が勝ち続ける保証はないということを政府側に通告されているということもあります。その点をしっかりと国の方も認識するべきだと思いますが、ちょっと質問はここ飛ばさせていただきます。
 基地の整理縮小、移転における国の責任についてお伺いいたします。
 一九九五年九月、大田元沖縄県知事が代理署名拒否を表明し、一九九六年四月、橋本首相、モンデール駐日米大使が普天間基地の五年から七年以内の全面返還を発表したということになっております。経緯と認識を改めてお伺いいたします。
#313
○国務大臣(岩屋毅君) 普天間飛行場においては、昭和五十五年や平成四年などに米軍機による事故が発生し、地元から危険除去が求められていたところでございます。その後、平成七年、一九九五年に沖縄で発生した極めて不幸な事件や、これに続く沖縄県知事の駐留軍用地特措法に基づく署名押印の拒否などを契機といたしまして、米軍基地の整理、統合、縮小に向けて一層の取組を進めたところでございます。その上で、普天間飛行場の県内移設と全面返還に日米で合意したのが今から二十三年前の橋本・モンデール会談でございました。
 安倍政権となって、例えば西普天間住宅約五十一ヘクタール、北部訓練場約四千ヘクタール、キャンプ・キンザーの国道五十八号の拡幅用地三ヘクタールの返還のほか、先ほど官房長官からお話がありました空中給油機の岩国への移駐など、今から二十二年前のSACO合意で決まっていたものを一つ一つ実現をしてきたところでございます。
 これからも全力を尽くして、一つ一つ目に見える形で沖縄の負担軽減を実現してまいりたいと思っております。
#314
○木戸口英司君 少女暴行事件を契機にして沖縄基地の整理縮小、移転を希求する動きが大きなきっかけとなったということであります。
 この駐留軍用地特別措置法改正により代理署名拒否が、こういう事態図られたわけでありますが、その経緯をお伺いいたします。
#315
○政府参考人(中村吉利君) お答え申し上げます。
 駐留軍の用に供する土地は土地所有者との合意により使用権原を取得することを基本としておりますが、合意の得られない場合においては、やむを得ず、駐留軍用地特措法により使用権原を取得することとしております。
 この法律の手続におきましては、土地調書等の作成が義務付けられておりまして、この調書に土地所有者による署名押印が必要となっておりますが、土地所有者が拒否をした場合におきましては、県知事等が署名押印を行い土地調書等の作成をすることとされておりました。このため、一九九七年、平成九年でございますが、この法律の改正前におきましては、県知事が代理署名押印を拒否した場合には、土地の使用権原までに使用権原を取得できない可能性がございました。
 一方、一九九五年の九月、この法律に基づく使用権原取得に係る手続中でございました楚辺通信所などの土地につきまして、当時の大田沖縄県知事が、沖縄で発生した不幸な事件ですとか沖縄の基地負担等を理由に、この法律に基づく代理署名押印を拒否をされております。これを打開するため、国は沖縄県に対し署名押印を執行するよう職務執行命令を提起をいたしまして、平成八年三月、国の主張が認められたところでございます。しかしながら、大田知事はこれも拒否をしましたため、同じ月に、地方自治法に基づきまして、大田知事に代わりまして当時の橋本内閣総理大臣が署名押印を行っているところでございます。
 なお、国が使用権原を取得するためには、橋本内閣総理大臣による署名押印を行った後も、引き続きまして県の収用委員会による審理等の手続が行われておりましたけれども、楚辺通信所の一部土地は、使用権原までにこの収用委員会の裁決が得られなかったことから、一九九六年四月以降、国に使用権原がない状態となってしまいました。
 このため、このような事態を回避し、駐留軍用地の安定的使用を実現するため、平成九年四月、駐留軍用地特措法の改正を行ったところでございます。
#316
○木戸口英司君 資料三で配っております。これ、特措法改正に向けた橋本首相、そして当時の小沢一郎新進党党首による三項目合意、ここにこそ政府の沖縄基地問題に対する原点があると考えますが、官房長官、これを見ながら、御認識をお伺いいたします。
#317
○国務大臣(菅義偉君) 当時の橋本政権は、米軍の施設・区域の安定的使用を確保することが重要であるとした一方で、御指摘の三項目合意に見られるように、米軍基地の整理縮小を求める沖縄県民の願いを厳粛に受け止め、SACO最終報告を取りまとめるなど、沖縄の負担軽減に尽力をされたと、このように思っております。
 そういう中で、それ以前にも沖縄では米軍施設・区域の整理、統合を取り組んできており、西銘沖縄県知事、当時、等も行ってきているということも事実でありますし、安倍政権におきましても、まさにできることは全て行う、目に見える形で行うという形で、先ほど来申し上げましたけれども、戦後最大と言われる、復帰後最大と言われる北部訓練場四千ヘクタールの返還を始め、私どもも全力で取り組んできました。
 そしてまた、現在、政府としては、普天間飛行場負担軽減推進会議や政府・沖縄県協議会などの協議の枠組みを活用して負担軽減の取組に努めていきたいというふうに思います。
#318
○木戸口英司君 じゃ、少し飛ばさせてもらいます。
 在沖海兵隊の抑止力についてお伺いいたしますが、辺野古新基地建設は抑止力の維持のためですか。官房長官、お伺いいたします。
#319
○国務大臣(岩屋毅君) もちろん、我が国はまず我が国自身の力で守るということが大前提になると思いますけれども、それがために、今、自衛隊の部隊も南西諸島に一つずつ今置いていっているところでございますが、それに加えて、在沖米海兵隊の抑止力も含めて、極めて南西地域の守り、我が国の守りに必要かつ不可欠だというふうに考えているところでございます。
#320
○木戸口英司君 それでは、普天間飛行場における米海兵隊の任務、米軍再編実現後の編成を伺います。
#321
○政府参考人(石川武君) お答え申し上げます。
 日米同盟の抑止力は、我が国の平和と安定を確保する上で必要不可欠であり、その中核的要素が沖縄における海兵隊の存在でございます。特に、海兵隊は、司令部、陸上部隊、航空部隊及び後方支援部隊の四つを統合した海兵空地任務部隊を構成し、その即応性、機動性を発揮をいたします。
 普天間飛行場には、このうちの航空部隊が配置され、空中給油機の運用機能、緊急時における航空機の受入れ機能、オスプレイなどの運用機能の三つの機能を有してまいりました。このうち、オスプレイなどの運用機能を辺野古へ、それ以外の二つは県外に移して、普天間飛行場を全面返還するというのが現在の方針でございます。
 その上で、再編後は、沖縄には、辺野古に移動する海兵隊を含め、その海兵隊の中核部隊であります約二千五百人規模の部隊であります第三一海兵機動展開隊が構成され、最も高い即応性を維持する予定でございます。
#322
○木戸口英司君 時間がなくなりましたので。
 海兵隊の東アジアへの軍事プレゼンスはよく分かります。しかし、日本のためということだけではないこと、そのために二千人から二千五百人の基地をこういう負担をしながら造っていくこと、このことに大きな疑念を持つところであります。
 それでは、ちょっと最後、この質問を終わりにいたしまして、復興について何問かお伺いいたします。
 三陸鉄道リアス線の開通式、大臣にも参加をいただきまして、ありがとうございました。
 三陸鉄道、大変なこれから状況になるわけでありますけれども、まずはその支援策をお伺いいたします。
#323
○国務大臣(渡辺博道君) 木戸口委員にお答えいたします。
 私も、二十三日の三陸鉄道リアス線開通記念出発式には私も出席をさせていただき、記念列車に乗車したところでございます。盛から久慈までの百六十三キロ、沿岸被災地をつなぐ鉄道が再生したことは、復興の着実な進展を象徴するものであり、大変喜ばしいことだというふうに思っております。また、車内から大勢の地元の方々がホームや沿線で手を振っている姿を拝見し、鉄道再開が地元を元気付けていると、そのように感じたところでございます。
 復興庁といたしましても、これまで、沿線の復興まちづくりと一体化、一体的に行う踏切の移設等について復興交付金を活用するなど、復興を後押ししてきたところであります。
 今後とも、三陸鉄道リアス線がより多くの方々に利用されるよう、地域の活性化につながるよう、沿線の観光振興等に関係者と連携して検討してまいりたいと存じます。
#324
○木戸口英司君 復興庁の後継組織の検討状況について、最後お伺いいたします。
#325
○国務大臣(渡辺博道君) ただいま御質問いただきました復興庁の後継組織でございますけれども、今回の復興の基本方針の見直しにおいては、被災自治体や被災者が安心できるよう、政治の責任とリーダーシップの下で復興庁と同じような司令塔機能を果たす後継組織を置くことをいち早く示したところでございます。
 地震・津波被災地域においては、心の復興の観点から、心のケアや被災者支援などについて一定期間対応が必要であると思っております。また、原子力災害被災地域においては、帰還促進のための環境整備、事業者、農林漁業者の再建など、幅広く対応することが必要であります。
 後継組織の在り方については、まさに検討を始めたところでございます。今後、復興を成し遂げるための組織をつくり上げられるよう、被災自治体の要望等を踏まえまして、速やかに政府部内で検討を進めてまいりたいと存じます。
#326
○木戸口英司君 終わります。
#327
○委員長(金子原二郎君) 以上で浜口誠君及び木戸口英司君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#328
○委員長(金子原二郎君) 次に、大島九州男君の質疑を行います。大島九州男君。
#329
○大島九州男君 国民民主党の大島九州男でございます。
 早速質問させていただきます。
 まず、著作権法の質疑をさせていただきますが、今回、著作権法改正案を取り下げた理由は何でしょうか。
#330
○国務大臣(柴山昌彦君) お答えをいたします。
 今般の著作権法の改正案について、文部科学省といたしましては、深刻な海賊版被害への実効的な対策を講じる一方で、国民の正当な情報収集などには萎縮を生じさせない、この二つの課題を両立すべく慎重に判断して制度設計を行ってきたところであり、丁寧に御説明を行うことで国民の皆様の御理解をいただけると考えておりました。
 しかしながら、法案の提出期限まで時間がない中で、結果としては国民の十分な御理解をいただける見通しが立たなかったこと、また、その後の与党審査において自民党から再検討の御指示もいただいたことから、今国会への法案提出を見送ることとさせていただきました。
   〔委員長退席、理事二之湯武史君着席〕
 いずれにいたしましても、今国会、しっかりとまた準備をしまして、御理解がいただけるようまた取り組んでまいりたいと思います。
#331
○大島九州男君 今答弁にもありましたけれども、与党の部会で、まあ政治論としての判断だと、国民の声というよりは、そういった声を聞くというよりも、政治論としての判断ということで反対論を押し切って通過させたということを聞いているんですが、そういったことが影響したんですか。
#332
○国務大臣(柴山昌彦君) このダウンロード違法化に関しましては、海賊版対策が喫緊の課題となる中で、昨年十月に文化審議会での検討を開始してから三か月間で五回の小委員会を開催し、集中的に審議を進めてまいりました。
 小委員会としては、権利者団体、出版社及び利用者団体へのヒアリングを実施して、被害の実態、ユーザーへの影響などを把握した上で、静止画、テキスト等の特性を確認しつつ、権利者、利用者双方の御意見をしっかりと考慮しながら議論を深めてきたというふうに考えております。
 また、中間的な取りまとめを行った後、約一か月間のパブリックコメントも実施をし、その結果も踏まえて改めて小委員会で議論を行って、その際の意見も反映した形で小委員会の報告書が取りまとめられたと聞いております。
 その後、親会議である著作権分科会においても審議をいただき、全会一致で最終的な報告書が取りまとめられたと聞いておりますので、そういった観点からあの報告書は手続的には瑕疵がなかったかとは思いますけれども、ただ、先ほど申し上げたように、国民各般から様々な懸念が示されており、また与党から再検討の御指示もいただいたということから、より丁寧に議論をする必要があると考えたため、今回提出を取りやめた次第でございます。
#333
○大島九州男君 よく分からないのは、手続は非常に正当だったと、でも結果的に取り下げたと。
 いろんな議論があるのは分かるんです。だから、要件を絞らずに文化庁の案のまま改正を進めるのは、悪質サイトはこの議論を注視していて、どこかに抜け穴があるんじゃないかと、そういうような意見の中で、そのまま抜け穴をやらないためにも厳しくやろうというような意見があったみたいですけれども、この抜け穴というのは何が抜け穴なんですか。
#334
○国務大臣(柴山昌彦君) そこの部分、少し丁寧に説明をさせていただきますと、先ほどの海賊版対策に、海賊版被害への実効的な対策を講じる必要があることから、脱法行為を招かないような制度設計が求められるという観点から、例えば、懸念する声の中からは、作品全体を丸ごと複製する場合に限定すべきだという御提案もあったところでございます。
 ただ、当初の予定、審査において、一部だけ削除したり、あるいはファイルを分割するなどの行為が横行するのではないかという懸念も示されたほか、海賊版対策の先導的役割を担っている一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構からも同様の考えが示されているというように承知をしておりまして、そういった意味で、遺漏のないような対策が必要だということでこのような案というようになったというふうに伺っております。
 ただ、いずれにいたしましても、今後の検討に当たっては、今申し上げた点も含めて国民の皆様とより丁寧かつ慎重に対話をしながら検討を継続していきたいというように考えております。
#335
○大島九州男君 ちょっと細かいことを聞きますが、スクリーンショットは違法だというふうに理解している皆さんが多いんですが、これは本当に違法になるんですか。
#336
○政府参考人(中岡司君) お答えいたします。
 検討しておりました改正案におきましては、ダウンロード違法化の対象となるデジタル方式の複製は具体的な技術、手法を限定するものではございませんため、違法にアップロードされたコンテンツをそのことを知りながらスクリーンショットをする場合には、通常のダウンロードの場合と同様、違法となるということとしておりました。
 なお、一部には、違法にアップロードされたコンテンツであるか否かにかかわらず、スクリーンショット自体が禁止されるといった誤解があったものと承知しております。そういったことが実際ネット上でやり取りされたという事実も我々把握をしております。
 文部科学省といたしましては、国民の皆様にどのような行為が違法となるのかを正しく御理解いただいた上で御意見をいただくことが重要だと考えておりまして、今後、丁寧な周知に努めていきたいと考えております。
#337
○大島九州男君 じゃ、合法なやつをスクリーンショットするのは合法ということで理解しました。
 では、これ、違法の判断はどこで誰がどう判断するんですか。
#338
○政府参考人(中岡司君) 一般的に、コンテンツとして流通しているものにつきまして、どの部分が違法であるかということがなかなか分かりづらいというのが実際のところであろうかと思います。
 実際には、このような場合の取扱いでございますけれども、この検討しておりました改正案では、全体として違法ではないかと漠然に認識しているだけでは足りず、当該一部分が違法にアップロードされたものだと明確に認識している場合にのみダウンロードは違法となることを想定しておりまして、その解釈についても明確化する予定でおりました。
 この点を含めまして、国民の皆様にどのような行為が違法となるのかを正しく御理解いただいた上で御意見をいただくことが重要だと考えております。今後、丁寧な周知に努めてまいりたいと考えております。(発言する者あり)
 違法であるかどうかということを誰が判断するのかということでございますけれども、これは、基本的に、違法であるというのは、権利者が、それが自分が許諾していないというものが例えばネット上に載っているということであれば、これは自分が許諾していないということでございますので、そういったものはまさに違法ということで、それをやめてくれとか、あるいは損害賠償請求とか、そういうことができるということで、まさに権利者が判断をするということでございます。
#339
○大島九州男君 じゃ、分かりやすく言うと、親告罪みたいな感じなんですか。
#340
○政府参考人(中岡司君) この議論は刑事罰ではございませんので、私どもとしては、刑事罰の議論と違法であるかどうかとの議論と分けて考えております。
 先ほどの御質問は違法であるかどうかということでございましたので、権利者の方として、それが自分が許諾していないということを判断されれば、そういうような請求ができるということでございます。
#341
○大島九州男君 いろんな意見があるのは分かります。
 それで、学者の意見は分かれるものの、政治論として判断を下すというような発言があっているようですけれども、これ修正されずにまた提案されるということはあるんですか、大臣。どうですか。
#342
○国務大臣(柴山昌彦君) 今るる中岡次長の方から答弁をされたとおり、この法律案についてはかなり技術的な問題ですとか、あるいは解釈上少し説明が必要な部分等もあるというように私としては考えております。
 いずれにいたしましても、そういうことも含めて、特に権利者の方々の一部からの懸念、あるいは先ほどネット上のということも説明がありましたけれども、一般国民の方々に対するしっかりとした御説明、そういうことも含めてより丁寧な、そういった方々もしっかりと御参加をいただくような形で議論をもう一度してみたいというように考えております。
 このままの形でよいのかどうかということは、その議論の過程でもう一度しっかりと考えていきたいと考えております。
#343
○大島九州男君 一般的には、取り下げたんですから、今回、足りないと思ってね、だから、そのまま出てくるということはあり得ないと思うんですけど、どうですか。もう一回。
#344
○国務大臣(柴山昌彦君) いずれにいたしましても、虚心坦懐にもう一度しっかりと議論をしていきたいと考えております。
#345
○大島九州男君 基本的に、足りないと思って下げたんだから、そのまま出ることはあり得ないと思いますけど、どうでしょうか。
#346
○国務大臣(柴山昌彦君) 私が申し上げたのは、今回、提出までに国民の理解を得られる見通しが立たなかった、そして与党からもより丁寧にしっかりと議論をする必要があるという御指摘をいただいたことから取り下げたということですから、まずは、そのしっかりと指摘に従った形で議論を重ねていきたいというように考えております。
#347
○大島九州男君 国民の声とおっしゃいました。日本漫画家協会の里中満智子理事長は、漫画を守ろうとするがゆえに一般のネット利用者が不自由になってしまうのはかえって不本意と、法律はシンプルな方がいいと、多くの方が誤解し、不安になっていると。だから、要件を絞り込んで修正するように求めているというような声もあるんですから、そういった声を聞いて修正する気はありますか。
#348
○国務大臣(柴山昌彦君) 繰り返しになりますけれども、そういったお声もよりしっかりと丁寧に伺いながら検討を継続していきたいと考えております。
#349
○大島九州男君 しっかり国民の声を聞いて検討していただくことを要望して、次の問題に行きます。
 大変な豪雨がありまして、うちの地元でも、福岡県遠賀川の河川掘削をずっと進めたおかげさまで、去年の豪雨被害は免れたということがあります。
 この河川掘削というのは大変有効な災害対策と思うんですけれども、そこで出た土砂の処理というのはどういうふうにされているんでしょうか。
#350
○政府参考人(塚原浩一君) お答え申し上げます。
 水害に対しまして、河川の安全度を高めるために河川の川底を掘削するという手法は非常に有効だというふうに考えておりまして、今般取りまとめました防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策におきましても、こういった掘削を進めることといたしております。
 このような掘削によりまして発生する土砂につきましては、まずは河川の事業の中で例えば堤防の整備に流用するといったことのほか、道路の盛土や海岸の養浜であったり、あるいは土地区画整理事業などほかの公共事業との調整によりまして有効に活用すると、こういった再利用を原則としているところでございます。
 引き続き、遠賀川を含めまして、ほかの事業者と連携を図りながら、しっかりと土砂の有効活用を進めながら河川改修を実施してまいりたいというふうに考えております。
#351
○大島九州男君 たまたまそういうほかの事業で転用できればいいんですけれども、なかなかそういうタイミングが合わないということもあると思うんですが、こういう河道掘削で発生した土砂を消波ブロックなどコンクリートの二次製品にして活用するとか、そういうことは検討されているんでしょうか。
#352
○政府参考人(塚原浩一君) お答え申し上げます。
 国土交通省におきましては、こういった掘削した土砂の公共事業間での活用だけではなく、民間での有効活用にも資するよう取組を進めております。
 その一つといたしまして、民間事業者による河川砂利の採取及びコンクリート材料等への活用、これを積極的に推進することとしておりまして、平成二十六年度より採取許可量を従来よりも増やしたり、あるいは採取可能範囲を公表するなど、規制の緩和や制度の弾力的な運用に取り組んでいるところでございます。
 さらにまた、河川管理者自身が、河川改修として掘削した土砂につきましても、公募により特定されました砂利採取組合等を通じて同様にコンクリート材料として活用していただいているというような事例もございます。
 引き続きまして、こういった河川の掘削により治水安全度を高めるとともに、掘削土砂の有効活用に努めてまいりたいと考えております。
#353
○大島九州男君 河道掘削は本当に大変有効な災害対策ですから、引き続き取り組んでいただきたいということを要望しておきます。
 次、行きます。
 動物愛護の問題なんですが、児童虐待、いじめと動物の虐待の関連性というのは検証しておりますか。
#354
○政府参考人(白川靖浩君) お答えいたします。
 警察庁におきましては、例えば、動物虐待を行っていた者が凶悪犯罪を引き起こす可能性や、凶悪事件の被疑者の中に占める動物虐待を行っていた者の割合等、動物虐待と凶悪事件の因果関係を示すような統計数値等は有していないところでございます。
#355
○大島九州男君 刑務所で動物を使って更生をさせるとかいうプログラムなどをやっているところはありますか。
#356
○政府参考人(名執雅子君) PFI刑務所の一つである島根あさひ社会復帰促進センターにおきまして、盲導犬候補の子犬、パピーを生後二か月から十二か月になるまで受刑者が養育し、基本的な社会化訓練を実施する盲導犬パピー育成プログラムを実施しております。
 また、同じくPFI刑務所である播磨社会復帰促進センターにおいては、障害を有する受刑者に対して犬を使ったアニマルセラピー講座を実施しております。
#357
○大島九州男君 最初に警察庁の答弁ありましたけれども、日本ではそういう検証をされている取組あるのかという話を聞きますと、いや、なかなかないんですよという話だったんですが、私どもがいろいろ調べますと、精神医学界では、暴力系犯罪の少年の約八〇%が何らかの動物虐待を経験をしているとか、対人暴力と暴力、虐待の関係性を強く推測される結果が出ている。
 また、動物虐待行為には、生命倫理及び自然体験学習としての心理発育的な側面が含まれるというようないろんな心理的な面の検証がされていて、それで、アメリカの方では、マサチューセッツ動物虐待防止協会と米国のノースイースタン大学の研究によると、動物虐待をする人は、動物虐待歴のない人に比べて、人に対する暴力犯罪を犯す確率が五倍高く、また窃盗罪を犯す可能性は四倍高いというような、そういう検証が出ているというんですね。
 これ、国家公安委員長、こういった検証をどう受け取られますか。
#358
○国務大臣(山本順三君) 今ほど委員の方からお示しがございました案件でありますけれども、先ほど生安部長の方から御答弁申し上げましたけれども、具体的な検討はしておりませんけれども、今委員のおっしゃるような話というのは定性的には私どもも受け止めていかなければならないというふうに思っておりますけれども、現段階ではそれに対しての対策というものを警察側で取っているということではございません。
#359
○大島九州男君 過去二十年間における犯罪者の動物虐待有無の比較ということで、これはマサチューセッツの先ほどの動物虐待防止協会の調査によると、動物虐待の経験があるなしでいくと、暴力犯罪者数は四倍、窃盗も四倍、薬物依存は三倍、反社会的行動が三倍というふうになるんですね。
 だから、これ逆説的に捉えると、動物をかわいがることによってこういう犯罪が減っていく可能性があるんじゃないかと。だから、そういう防犯とか犯罪の抑止に動物を使うという判断、そういうことはありませんか、大臣。
#360
○国務大臣(山本順三君) そういうことは十分あり得るんだろうと思いますけれども、先ほど申し上げたとおり、まだ警察としての対応というものは案が固まっておりませんけれども、今後の検討課題であるというふうに思っております。
#361
○大島九州男君 ありがとうございます。
 まず、動物虐待、私のライフワークでもあります犬を大事にすると。この犬食の問題についていつも大臣に聞いておりますけれども、やはりアメリカそれから台湾でそういう法律ができているわけですけれども、日本もそういう検討する必要があると思うんですが、大臣、どうですか、所見。
#362
○国務大臣(原田義昭君) 動物愛護の観点から、また動物を慈しむ、そういう観点から、先生がこの問題に本当に一生懸命取り組んでおられることについては心から敬意を申し上げたいと思います。
 また、外国、今お話、台湾、アメリカ、ヨーロッパの一部はそういう問題についてしっかり法律で取り組んでいるということについても伺っているところであります。
 ただ、また、日本ではまだそこまで議論が熟していないのが現実でございます。人間と動物とがしっかりお互い信頼持ち合う、そういう共生社会をつくるために私どももしっかりまた取り組んでいきたいなと、こう思っております。
#363
○大島九州男君 ありがとうございます。引き続き議論を続けていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 それでは次の問題行きますが、文部科学委員会で、公益法人の不祥事について内閣府の対応が団体によって違いがあるんだというふうに私は感じているんですけど、大臣の見解はどうでしょうか。
#364
○国務大臣(片山さつき君) 公益法人は、そもそも、自主的、自律的に公益目的事業を行う民間の法人でありまして、公益認定等委員会及び行政庁が、事業の適正な運営を確保するために、法令で明確に定められた要件に基づき、必要な限度において監督をするという制度でございまして、各法人に対する監督につきましては、考え方がこういう考え方でございますから、これに基づいて、当該法人が抱える問題の内容等に応じて適切な監督を行っていると思料しております。
#365
○大島九州男君 それでは、資料の一枚目とそれから二枚目を見ていただきたいと思うんですが、(資料提示)こういう、週刊誌とかで問題があったりいろんな指摘をされている、こういう報道をされている状況があるんだと。
 だから、私がこういうことに対して国会でいろいろ質問するということが業務妨害に当たりますか、大臣。
#366
○国務大臣(片山さつき君) お答えいたします。
 委員の過去の国会における御質問が、裁判資料等に記載されている内容を紹介するという形で行っていらっしゃるということは承知しております。
 内閣府といたしましては、委員の質疑の御内容が、この日本漢字能力検定協会ですか、そういった方々に対する名誉毀損や偽計による業務妨害に当たるものとは別に考えておりません。
#367
○大島九州男君 大臣、ありがとうございます。
 ちょっと、私が提出した資料の三枚目の回答書、諸般の事情から、参考人、これ、質問と回答を読んでください。
#368
○政府参考人(山内達矢君) 読み上げさせていただきます。
 質問三。内閣府が漢検外部委員会の主張に対し、特段の問題はない(P21)と回答していることについて、公益法人を適切に監督指導する立場の行政機関として適切かつ妥当で国民から信頼される態度だと思われますか。
 回答。国会の委員会での質疑が名誉毀損等の犯罪に該当しかねないとの漢検外部調査委員会での上記記述は、第三者委員会としての外部調査委員会の報告書の記載として不適切と考えられることは上記のとおりですが、それは、法令上の問題でなく、あくまで漢検という法人が設置した外部調査委員会の内容の当否に関わる問題ですので、所管官庁として指摘すべき問題とは考えられません。
 そういう意味では、所管官庁の内閣府として、特段の問題がないとの回答をして、その内容の当否に言及することは、それを積極的に容認しているようにも見えるため適切でないと思われます。
 内閣府として言及する立場にないと回答すべきだったのではないかと思われます。
#369
○大島九州男君 これは、私がそういう名誉毀損だとか業務偽計だとかいう指摘を受けたので、わざわざ郷原総合コンプライアンス法律事務所にお願いして、経費を掛けてこういう回答をいただいたんですよ。
 大臣は私が言っていることは当たらないという話をされたのに、何で特段の問題ないというような発言をされたのか、その意図は何ですか。
#370
○国務大臣(片山さつき君) 先般の質疑におきまして、委員御指摘の趣旨と当方の認識にずれがあったということがあるのではないかと思います。
 政務官の方の答弁としては、当該外部調査委員会が、この漢検協会の外部調査委員会が調査を行って報告書を取りまとめたこと自体については特段問題がないという旨を申し上げたということであって、調査報告書の内容を追認したものではないということでございます。
 ですから、繰り返しになりますけれども、外部調査委員会が調査を行い報告書を取りまとめたことについての特段問題がないでございまして、内容の追認はしておりませんので、どうぞ御承知おきをいただきたいですし、内閣府といたしましては、この外部調査委員会による調査結果の内容については、その云々についてはコメントする立場ではございませんし、コメントは差し控えたいと存じます。
#371
○大島九州男君 最初からそういう答弁すれば問題ないんですよ。私は、全く根拠のない臆測にすぎず、協会に対する名誉毀損、さらに偽計業務妨害に当たりかねない行為と言わざるを得ないという、こういう四十二ページの部分を指して、それでどうなんだと聞いたんですよ。そうしたら、それは特段問題ないと、そういう答弁ですからね。
 もう一回確認しますけど、問題ないわけですよね。
#372
○国務大臣(片山さつき君) その政務官に対する御質問との、質疑でございますが、委員の御指摘の趣旨と政務官の方の認識にはずれがあったということのようでございまして、御趣旨が十分に伝わらなかったという面があるかと存じます。
 あくまでも、政務官の答弁は、当該外部調査委員会が調査を行い報告書を取りまとめたことについては特段問題がないということを答弁したものでございまして、この調査報告書の内容の追認ではないということでございまして、その点をしっかりと申し上げたいと思いますし、その内容につきましては内閣府としてコメントは差し控えたいということに変わりはございません。
#373
○大島九州男君 だから、内閣府としては問題ないというふうにおっしゃいます、コメントもできませんという話ですけれども、これは公益法人を監督する内閣府としてそういう態度でいいのかというのを問題にしたいわけですよ。
 だから、ちゃんと、いろんな疑念があるやつについてはしっかりと、それを公表したり第三者委員会を入れてきっちりと、公益法人なんですから、世間にそれを知らしめるということが必要だと思うんですけど、大臣、どうですか。
#374
○国務大臣(片山さつき君) 委員御承知のように、この制度ができたときの、法律としては平成十八年の法律なんでございますが、民間非営利部門の活動の健全な発展の促進ということ、民による公益の増進の寄与ということを目的にしておりまして、基本のところにその法人の自主的、自律的な運営が前提とされておりまして、そういうしつらえでございますから、公益認定等委員会及び官庁の方では、事業の適正な運営を確保するために、法令で明確に定められた要件に基づき、必要な限度において監督するということになるわけでございますので、その辺りは御理解をいただきたいと存じます。
#375
○大島九州男君 こういったいろんな報道がされるって、火のないところに煙は立たないわけですから、そういった疑念があるということを国会で指摘をすること自体、問題があるでしょうか。大臣、見解は。
#376
○国務大臣(片山さつき君) 再三申し上げましたように、委員の御質問も含めまして、そういった、この趣旨に沿った健全な発展について何らかの御質問、御異議があれば、当然そういう御質問があってもしかるべきことであると思っております。
#377
○大島九州男君 それでは、委員長にお願いなんですが、第三者委員会ではなくて、これは外部調査委員会という形で、まさに国会での質問が威力業務妨害だとか名誉毀損だというような、そういったことを指摘をするようなこの外部調査は私は納得いきません。だから、第三者委員会を設置して客観的調査の必要性を感じております。
 委員長、予算委員会として漢検に第三者委員会の設置を求めるか、また委員会に来てちゃんとその釈明をしていただくということを望みますけれども、お取り計らい、よろしくお願いします。
#378
○理事(二之湯武史君) 後刻理事会で協議したいと思います。
#379
○大島九州男君 まさに公益法人としての役割をしっかりと果たしていただきたい。教育に関わる漢検の問題でございますので、そういった意味において、子供の健全な育成、日本の文化の醸成、しっかりと漢検にはやっていただきたいということを要望して、終わります。
#380
○理事(二之湯武史君) 以上で大島九州男君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#381
○理事(二之湯武史君) 次に、熊野正士君の質疑を行います。熊野正士君。
#382
○熊野正士君 公明党の熊野正士です。よろしくお願いをいたします。
 まずは、公文書管理について質問をさせていただきたいと思います。
 一昨年、二〇一七年には公文書に関する問題が各省で発覚いたしました。財務省の森友学園の国有地売却について、問題とされた交渉経過を示す書類が破棄されており、重要書類の保存、管理に大きな課題があることが明らかになりました。防衛省の日報問題では、PKOの日報という重要な業務遂行に関する文書への情報公開請求に対しまして、一年未満の保存期間を設定した上で、既に廃棄された、又は個人資料として保存されているため行政文書ではないとして不開示決定を行ったことなどが指摘、問題視されました。財務省、防衛省、いずれにおいても重要文書の保存、管理の問題が大きくクローズアップをされたわけであります。
 また、加計学園の獣医学部新設に係る問題では、公文書の正確性、作成段階での信頼性、内閣府や文科省での文書の作成、保存、それから共有の在り方などが問われたわけであります。
 さらに、昨年、二〇一八年の三月、ちょうどこの参議院で予算委員会が行われたさなかでしたけれども、森友学園の国有地売却に関しまして、財務省の決裁文書が書き換えられるという前代未聞の不祥事が発生をいたしました。
 二〇一七年に発生した公文書管理の問題を受けて、この年、二〇一七年の年末に公文書管理に関するガイドラインというものの見直しが発表されたんですけれども、それでは足りず、その後、二〇一八年に発覚した財務省の決裁文書改ざん、この問題を踏まえて、昨年、二〇一八年の七月二十日の日に、閣僚会議におきまして公文書管理の適正の確保のための取組というものが決定をされたわけであります。そして、公文書管理に関しまして、本年度中に基本的な方針を策定するというふうに承知をしております。
 そこで、お尋ねをいたします。この基本的な方針の概要について御説明をいただきまして、特に電子的管理と改ざん防止というところに力点を置いて御答弁をお願いしたいと思います。
#383
○政府参考人(田中愛智朗君) お答えいたします。
 今御指摘ございましたように、一連の公文書をめぐる問題を踏まえまして、文書管理の実務を根底から立て直すべく、昨年七月の閣僚会議において公文書管理の適正化に向けた総合的な施策を決定したところでございます。具体的には、研修の充実強化やチェック体制の整備のほか、電子的な行政文書管理の充実、決裁文書の事後修正を禁止するルールの明確化などを決定し、実行に移しているところでございます。
 その中で、電子的な管理につきましては、計八回にわたる公文書管理委員会での議論を経まして、行政文書の電子的管理についての基本的な方針を、昨日付けでございますが、内閣総理大臣決定として策定したところでございます。この方針におきましては、今後策定する行政文書は電子媒体で管理することを原則とし、文書管理業務をシステムで一貫的に処理することを目指すということにしているところでございます。
 また、決裁文書の管理の在り方の見直しについては、内閣府において決裁文書の事後修正を禁止するルールの明確化を行った上で、総務省において文書管理システムへの反映を行ったところでございます。
#384
○熊野正士君 公文書管理のルール作りについては公文書管理委員会で検討することになっていると思いますけれども、今ほど御答弁にもあったように、公文書の電子化、特に決裁文書の電子化を政府として強く推し進めている現状であります。そうした現状を考えますと、私も内閣委員会等で申し上げましたけれども、ITの専門家を是非この公文書管理委員会の検討メンバーに加えていただいて、特に不正防止のための技術的な助言などもしてもらうべきだと主張しておりました。
 このIT専門家の外部有識者の意見というのは今回の公文書管理の意見の中に反映されているのかどうか、この点、御答弁をお願いしたいと思います。
#385
○政府参考人(田中愛智朗君) 公文書管理の適正化については、昨年七月の閣僚会議決定において、機密の確保や改ざん防止に十分配慮した電子的な文書管理の仕組みの確立について本年度中に基本的な方針を策定するとされていたところでございます。
 それに際しまして、委員の御指摘のように、ITの利活用やセキュリティー確保についての識見を反映することが重要であるということから、公文書管理委員会での検討に当たりまして、IT技術の動向について高度の識見を有する民間有識者に専門委員として参画いただいたところでございます。
 こうしたIT専門家の参画を得て基本的な方針を策定いたしまして、今後とも、知見の活用を図りながら、方針に基づいて電子的管理を推進してまいりたいと存じます。
#386
○熊野正士君 外部のIT専門家が検討に加わったということ、大変にありがとうございます。
 また、決裁終了後、決裁が終わった文書については、パソコンの端末上もうアクセスできないようにして、もう一切編集や書換えなどができないようにすべきであるというふうに私も主張させていただきました。
 さらに、財務省で起こった改ざんでは、財務省理財局の国有財産業務課、定員が三十一名でしたけれども、そのうち、三十一名中書換えが可能だった人数は十九名というふうな答弁もございました。
 一度最終的にもう決裁している文書なわけですから、基本的にはもう誰もアクセスできないように、そのようにすべきだというふうに考えますけれども、この点は一体どうなったのか、御答弁をお願いしたいと思います。
#387
○政府参考人(堀江宏之君) 総務省が各府省に提供しております電子決裁システムでは、従来では、従来は文書管理の責任者に限って決裁終了後も文書の修正ができるようになっておりました。先ほどから御指摘いただいております昨年七月の閣僚会議の決定を受けまして、昨年八月に電子決裁システムの改修を行い、決裁終了後の文書については修正や削除ができないように既に措置しております。
#388
○熊野正士君 ありがとうございます。
 かなり厳格にアクセス制限もして技術的に書換えがもうできないような仕組みにしていただいたということで、関係者の皆様の御尽力に敬意を表したいと思います。
 決裁文書はもう誰もアクセスできないんだというふうになれば、公文書に対する職員の認識というものも、より決裁文書の重要性というものを理解する一助にもなると、そのように考えます。
 ただ、実務的なことでいうと、当初、総務省の方といろいろとやり取りをさせていただいたときに、決裁が終わった文書なんだけれども、法律番号を付与するとか、あるいは公布日ですかね、法律の公布日とかを追記する、そういった作業があるんだというふうなことを伺いました。
 一切アクセスできないとなると、こういった事務的なことがどうなるのかなというのがちょっと疑問なんですけれども、こうした追記、ただ単にもう追加するだけというふうなことが必要な項目についてはどのように対応されるのか、事務的な負担についてはどうなるのかということについて確認をしたいと思います。
#389
○政府参考人(堀江宏之君) 閣僚会議の決定を受けまして、現在では、御指摘のような場合には、決裁の対象文書本体ではなく、決裁伺、鑑と呼んでおりますけれども、決裁伺の方に決裁終了後に具体的な法令番号を追記する予定であるなどを記載いたします。その上で、決裁終了後に本体ではなくて決裁伺の方にそのような追記を行い、その追記についても履歴を保存管理することとしております。
#390
○熊野正士君 追記は、もう追記のみという形だと理解をいたしました。
 次の質問に移りたいと思います。
 昨年は災害が頻発をしました。多くの教訓が示されたわけであります。今日は、この災害発生時の医療体制ということについて質問をさせていただきたいと思います。
 昨年六月十八日に、私の地元、大阪北部地震が発生をしました。その後、七月の上旬には西日本を中心とする七月豪雨、さらに、九月に入りまして、大阪、近畿を中心に襲来した台風二十一号、さらにその二日後、北海道胆振東部地震がございました。
 昨年の一連の災害を通じて、災害時における医療体制の課題も明らかになったというふうに思います。この点については、昨日、いろいろとレクで教えていただきました。その中で、昨年、一昨年の災害で明らかになった医療機関の課題としては大きく二つあるというふうに教えてもらいました。一つは電気、そしてもう一つが水の確保ということでございました。
 電気も水も、共に日常生活にとって最重要のライフラインでありますけれども、医療機関にあっては、実は様々な生命維持に関わる重要な機器に、当然、電気、水というものは不可欠であります。人工呼吸器もそうですし、さらには透析の機械なども当てはまると思います。機器がストップしてしまえば、そのまま生命の危険にさらされる事態となります。
 政府は、三十年度の第二次補正予算、さらに三十一年度、三十二年度の当初予算、この三年で防災・減災、国土強靱化三か年計画というものを立てて集中的に災害対策を行う方針でありますけれども、この災害時の医療体制の強化に向けた取組について、予算との関連も含めて御答弁をいただければと思います。
#391
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 御指摘いただきましたような一連の災害の経験を踏まえまして、私ども、災害時に特に重要な機能を担う災害拠点病院、救命救急センター、周産期の母子医療センターを対象に、今御指摘いただきましたような給水設備及び非常用の自家発電設備の整備状況において緊急点検をいたしました。
 それを踏まえまして、御指摘いただいた三か年の緊急対策では、全国の災害拠点病院などに対しまして、非常用自家発電設備、それから給水設備の増設に必要な経費の補助を行うということにしておりまして、平成三十年度の二次補正予算と平成三十一年度の今御審議いただいています予算案において必要な予算を計上させていただいたところでございます。
#392
○熊野正士君 ありがとうございます。
 今の答弁をお聞きしますと、自家発電設備の燃料確保であるとか、あるいは給水設備の強化といった対策が盛り込まれておりますけれども、これ、主に災害拠点病院に対しての予算というふうに理解をいたしました。
 もちろん、災害拠点病院の整備というのも最重要課題でありますので、しっかりとやっていただいたらとは思いますけれども、今回、大阪北部地震では、国立循環器病センター、本当に重症な患者さんもたくさんいらっしゃる大きな施設で、移転も計画されているわけですけれども、ここで患者さんが移動を余儀なくされるというようなこともございました。あと、大阪医科大学などでも甚大な被害が出ておりました。
 そういった意味でいうと、重症患者さんを抱える中核病院においてもしっかりとした災害対策支援を今後とも引き続きやっていただきたいと、検討していただきたいということをお願いしたいと思います。
 また、病院あるいは医療施設に対する支援とともに、今回の災害を通して現場の医療従事者の方々から様々なお声をいただいたわけですけれども、その中で、在宅医療、在宅で医療を受けていらっしゃる方々への支援について御要望をいただきました。具体的には、在宅で人工呼吸器を付けておられる方々への支援はどうなっているのかと、そういったお声であります。
 もちろん、各御家庭で非常用電源は用意されていると思いますけれども、今回、台風二十一号、停電の期間がすごく長かったです。三日、四日、五日というふうに停電が長期化した地域も多くございました。
 そうした実情を踏まえまして、この停電の長期化といった事態を踏まえた上で、人工呼吸器など在宅で医療を受けている方々への支援についてどうなっているのか、政府の見解を求めたいと思います。
#393
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 一連の災害を通じて、在宅医療におきましても在宅人工呼吸器のバッテリーが不足するなどの懸念が生じまして、当時、関係医療機関や事業者の方々の御協力をいただいて対応をさせていただきました。
 今後に向けましては、在宅で人工呼吸器あるいは酸素濃縮器などを使っておられる、電源を使用した機器の患者さんも大勢おられます。長期停電時における医療提供に空白が生じないようにということが重要だという認識の下、平成三十年度の第二次補正予算において、在宅で人工呼吸器をする患者さんを診療する医療機関に対して、災害時に貸し出せる非常用の電源、言わば簡易の発電機などの整備の補助を行うための予算を新規で約三億五千万円計上し、災害時の在宅患者支援を強化したところでございます。
#394
○熊野正士君 ありがとうございます。
 次に、社会福祉施設などへの支援についても伺いたいと思います。
 社会福祉施設等の防災・減災に関する緊急対策として、三十年度第二次補正予算で百七十二億円、三十一年度当初予算で三百四十三億円を計上しております。特養であるとか、あるいは障害者施設などの社会福祉施設の災害対応力を強化していくことは非常に重要であるというふうに考えます。
 今回の予算措置による具体的な内容と、それからその期待される効果について御答弁をお願いしたいと思います。
#395
○政府参考人(大島一博君) 社会福祉施設は、高齢者、障害者など、地震発生時に外へ避難することが困難な方、あるいはたんの吸引等の医療的配慮が必要な方が利用されています。このため、災害時においても利用者の安全を確保をして、しっかりその機能を維持することが重要です。
 このため、厚労省におきましても、防災・減災、国土強靱化のための三年間緊急対策に基づきまして、耐震化設備、それから非常用の自家発電設備の整備につきまして、三十年度の二次補正予算と三十一年度の当初予算におきまして所要の額を計上いたしました。二次補正では今先生がおっしゃられたように百七十二億円、三十一年度予算案では三百四十三億円となっています。
 効果としましては、こうした財政的な後押しによりまして社会福祉施設における耐震化あるいは非常用自家発電設備の整備が進みまして、万が一災害が発生した場合におきましても利用者の安全確保や必要なサービス提供が図られるものと考えております。
#396
○熊野正士君 ありがとうございます。
 いわゆる日本はすごく災害が多いということで、しっかりとした防災・減災、国土強靱化ということで三か年集中的にやるということですけれども、この医療、そして福祉施設、しっかりとやっていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 次の質問に移りたいと思います。豚コレラについて質問させていただきたいと思います。
 報道では、岐阜県内において昨年九月から数えて十二例目の豚コレラが発生したということであります。私も新聞報道を見まして、養豚業者の皆様、また県、それから農水省と、豚コレラの封じ込めに向けて懸命に努力をされている中、この十二例目の豚コレラ発生というのは本当に残念であります。
 国では飼養衛生管理基準というものを設けて豚コレラ感染拡大防止に努めてきたというふうに承知をしておりますけれども、そういった基準をきちっと設けてやっているにもかかわらず、今回の岐阜県内での豚コレラがなぜ発生をしたのか、その状況について農水省の方から説明をお願いしたいと思います。
#397
○政府参考人(池田一樹君) お答えします。
 これまでの発生事例におきます疫学調査において、農場における飼養衛生管理基準の遵守がなされていたとは言えない部分もある、そういう指摘がございましたので、岐阜県の養豚場に対しましては、国が主導いたしまして、飼養衛生管理基準の遵守状況の再確認と改善指導を進めているところでございます。
 今般の十二例目の農場でございますが、三月五日に調査を実施をいたしました。その結果、野生動物の侵入防止、車両、機材の消毒及び豚舎専用の衣服の着用などについて不十分であったということが指摘をされまして、改善指導を行っているところでございます。しかしながら、発生後の三月二十三日でございますが、調査を実施をいたしましたところ、野生動物の侵入防止、豚舎専用の衣服の着用等については改善されていなかったとされてございます。
 委員御指摘の感染ルート等でございますが、こういった状況も踏まえまして、これまでの例と同様に、疫学調査チームの検討会を開催いたしまして、あらゆる可能性を想定をいたしまして検討してまいりたいと考えております。
#398
○熊野正士君 今回は約三千頭の豚が殺処分されたと聞いております。
   〔理事二之湯武史君退席、委員長着席〕
 先日、奈良県の養豚業者の方からお話を伺いました。ずっと世話をしてきた豚たちをこういう形で殺処分するというのは本当につらいことだと思う、岐阜や愛知などの養豚業者の心中を察するに、決して人ごとではなく、本当にやりきれない思いでいっぱいですと涙ながらに訴えておられました。
 養豚業者の方も感染防止に向けて一生懸命努力されています。それでも、新たな豚コレラの発生と聞いて、出口の見えない不安な気持ちを抱えた農家の方もたくさんいらっしゃると思います。県も国も、皆本当に頑張っていると思います。一日も早くこの豚コレラが終息することを願っているわけですけれども。
 そこで大臣に伺います。こういった一生懸命やっていらっしゃる養豚業者の皆さん、また豚コレラ拡大防止に尽力してくださっている県や国の職員の皆様に対してコメント等あれば、是非、大臣、よろしくお願いしたいと思います。
#399
○国務大臣(吉川貴盛君) 豚コレラは、家畜の伝染病の中でも特に伝播力が強いことから、発生した場合には畜産業に重大な影響を及ぼすおそれがございますので、家畜伝染病予防法に基づきまして、蔓延防止のために殺処分を義務付けております。
 一方で、その所有者に対しましては、豚の評価額の金額を手当金として交付をいたしますし、さらには畜産経営の継続の支援をしっかりとすること等もいたしております。経営再建に向けた低利融資ですとか家畜防疫互助基金を用意をいたしましたほかに、二月二十六日には発生農家等を対象に豚マルキンの生産者負担金の納付を免除するなどの新たな支援も追加もしたところでございます。
 豚コレラの発生により影響を受けた農家の方々が経営を続ける意欲を失わずに速やかに経営が再開できますように、今後もきめ細かく対応もしてまいりたいと存じます。もちろん、国と県も連携をしっかりさせていただきます。
#400
○熊野正士君 大臣、ありがとうございます。
 是非これからも養豚業者の皆さんに寄り添った施策を強く推し進めていただきたいことを念願したいと思います。
 次の質問に移りたいと思います。認知症について伺いたいと思います。
 政府は、昨年末に関係閣僚会議を設置をされまして、今年の夏までに認知症施策の大綱を策定すると聞いております。公明党におきましても、一昨年、二〇一七年に認知症施策の本部を立ち上げまして、基本法の成立を念頭に置きながら、当事者の方々、また有識者の方々から広くお声をお聞きしてまいりました。認知症の人が尊厳を保持しつつ暮らせる社会の構築を目指して、生活、雇用、医療、介護などの総合的な取組を推進したいと考えております。
 本日は、認知症施策のうち、医療に関することで質問をさせていただきたいと思います。
 先日、我が党で勉強会をしたときに、認知症の方の入院について議論になりました。認知症というのは認知機能の低下ということで、記憶障害であるとかあるいは見当識障害といういわゆる中核症状というものがメーンでありますけれども、この中核症状が悪化をして入院することはまずないと聞きました。
 入院が必要になるというのは二つ大きくあって、一つは身体所見を合併するときだと、例えば肺炎を併発するであるとか持病の糖尿病が悪化したとき、もう一つは、いわゆるその中核症状ではなくて周辺症状と呼ばれる例えば妄想であるとか抑うつ状態、こういった精神症状、あるいは徘回などの異常行動が悪化したとき、こういったときに入院が、緊急で入院が必要になってくるということでした。
 こうした身体合併症を有する場合や周辺症状が悪化した場合には入院をして治療が必要なわけですけれども、実は、現状なかなかこの入院がスムーズに行われていないのではないかと、こういった指摘があります。この認知症の方の急性期の対応について厚労省の見解を、把握されていらっしゃることを答弁お願いしたいと思います。
#401
○政府参考人(大島一博君) 御指摘のように、合併する身体疾患あるいは周辺症状が強い認知症の方につきまして入院の受入先がなくて困っているといった声や事例があることを承知しております。
 厚生労働省におきましては、こうした認知症の方で、身体合併症や周辺症状、BPSDと言われますが、こういった症状が見られた場合にも医療機関等で適切な治療等が実施されるよう、認知症疾患医療センターの整備と質の向上、それから一般病院も含め勤務されている医療従事者向けの認知症対応力向上研修の推進、それから診療報酬におきましても認知症ケア加算というのを設けておりまして、身体疾病のために入院している認知症患者に対する病棟でのケアにつきまして点数加算を設定しているところでございまして、こうしたそれぞれの方の御容体にふさわしい場所で適切な医療が提供されるような取組に努めているところでございます。
#402
○熊野正士君 今局長の方から、認知症疾患医療センターというお話もしていただきました。この認知症疾患医療センターの要綱の目的の中に、実は周辺症状と身体合併症の急性期医療に関する対応というふうに明確に記載をされているところでございます。
 実は、この認知症疾患医療センターというものは診療報酬の面からも加算措置がとられておりまして、かかりつけ医からそのセンターに紹介しやすい形になっております。そういった意味でいうと、この認知症疾患医療センターというのが二次医療圏に大体一つずつぐらい設置するという目標で、今かなり、八割ぐらい設置が進んでいるというふうにお聞きしておりますけれども、数としてはそろってきたんだけれども、質の向上という意味でしっかりとこの認知症疾患医療センターというものの充実をさせていただきたい。先ほど入院のお話をしましたけれども、この認知症疾患医療センターのところで受け入れられるように、入院ができるような体制を是非つくっていただきたいというふうに思います。
 この認知症疾患医療センターの内訳を見ますと、基幹型というのが十六か所で、あと地域型というのが三百五十八か所。この地域型というのは単科の精神科なんですね。こういった精神科の病院だと、なかなかやっぱり全身疾患を診れるドクターも少ないと思います。という意味でいうと、この認知症疾患医療センターをある意味再編する時期に来ているのではないかなというふうに思いますが、この認知症疾患医療センターの再編ということについて見解を求めたいと思います。
#403
○政府参考人(大島一博君) 今委員御指摘のように、認知症疾患医療センターにつきましては、二〇二〇年度までに全国で五百か所、二次医療圏域ごとに少なくとも一か所以上を目指して整備を進めているところでありまして、今時点、四百四十か所まで整備が進んでいるところであります。今後は、設置数のみならず、機能につきましても重視していくことが重要であるかと考えております。
 認知症疾患センターの運営状況につきましては、毎年度、実績報告をいただいておりまして、こうした情報も基にしながら、研究事業を行い、センターの在り方につきまして検討してまいりたいと考えます。
#404
○熊野正士君 是非、認知症疾患医療センター充実のために再編も念頭に入れながら頑張っていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 質問を終わります。ありがとうございました。
#405
○委員長(金子原二郎君) 以上で熊野正士君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#406
○委員長(金子原二郎君) 次に、片山大介君の質疑を行います。片山大介君。
#407
○片山大介君 日本維新の会・希望の党の片山大介です。
 私は、まず、来週四月一日から始まる新しい外国人材の受入れ制度について伺いたいと思います。
 今月の十五日に政省令、そして二十日の日に運用要領が公表されました。去年法案が成立してからこの短期間で、事務方の方、本当大変だったと思います。だけれども、やっぱり見てみると、今もってよく分からないところが多いですよね。
 それで、まず聞きたいのが、現地の国、外国の方で行われる日本語試験と特定技能の試験についてなんですけれども、これの今準備状況というのはどうなっているのか、教えていただけますか。
#408
○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。
 特定技能一号の技能試験については、これはまず、分野別運用要領において、介護分野、宿泊分野、外食業分野の三分野について本年四月から試験を実施する予定となっております。
 準備状況等についてもお尋ねですので、介護分野の試験については本年四月十三日と十四日にフィリピンにおいて実施されます。宿泊分野及び外食業分野においても技能試験を早期に国外で実施するよう調整中であると承知しております。その他のいずれの分野においても、平成三十一年度中の国外での試験実施に向け、所要の準備を進めているものと承知しております。
 そして、日本語能力試験については、分野別運用方針に定める日本語試験により確認するということにしておりまして、それぞれ各省庁が準備を進めていると承知しております。
#409
○片山大介君 今大臣、早口で言われたんですけれども、当初、四月の試験を予定していたのは十四業種のうち介護とそれから宿泊と外食なんですよね。このうち、介護は予定どおりなんですけれども、宿泊と外食は試験延期したんですよね。これ、きちっと余り公表していないんだけれども、聞いたら、そういうことだという。
 それから、その試験の流れを説明した業種ごとに作る試験要領ってあるんですけど、これはまだ介護すら作って公表していないんですよ。これで本当に間に合うのかと思うんですが、そこはどうなんでしょうか。きちんとお話ししていただければと思います。
#410
○政府参考人(佐々木聖子君) 今お話しの試験の実施要領につきましては、今鋭意作成中でございます。
 具体的に技能試験がどのようになるかということにつきまして、業種横断的に法務省が試験方針というものを定めておりまして、各分野所管省庁におきまして有識者等に相談、助言を求めるなどして実施要領を定めるということで、その確認も法務省がいたすことになっておりまして、最後の詰めをしているところでございます。
#411
○片山大介君 いや、最後の詰めといっても、もう一週間後ですからね。だから、これもう急いで作らないと、今週中には公表しなきゃおかしいんじゃないですか。どうでしょうか。
#412
○政府参考人(佐々木聖子君) できるように今鋭意作業をしております。
#413
○片山大介君 いや、本当にやってもらわなきゃ困るなと思いますね。
 それで、宿泊と外食についてはこれ試験延期したんですよ。これ、ちょっと説明いただけますか。
#414
○政府参考人(田端浩君) 宿泊業の技能試験については、国内の試験実施と同様に四月にベトナムで実施すべく準備を進めてきたところでありますが、ベトナム、日本、両国間の協力関係についての調整が更に時間を要するとしていることから、ベトナムで四月に試験を実施をするということは困難な状況であります。
 可能な限り、観光庁としては、ベトナムで試験が実施できるように準備を進めてまいりたいと思います。
#415
○片山大介君 だから、宿泊と外食はこういうことになっているんですよね。
 それで、早くまず試験要領を出して、それから試験日程も決めていった方がいいと思います。これができないとちょっとなかなか前に進まないのかなという、急いでやろうとしていることでやっぱり弊害が出ちゃっているのかなと。
 それから、技能試験、その現地で行う特定技能試験についても、聞いたら、介護は現地の言葉で技能試験をやるというんですね。それで、その一方で、宿泊の方は日本語でやるというんですね。これ、ばらばらなんですね、業種ごとに。
 それで、基本的には、現地で技能試験やって、日本において日本語で働く外国人の技能を見るんだから、私はやっぱり日本語で技能試験もやるべきだと思うんですが、ここら辺はどのようにお考えなんでしょうか。
#416
○政府参考人(谷内繁君) お答えいたします。
 介護分野につきましては、今議員がおっしゃいました介護技能評価試験につきましては、介護の基本や心と体の仕組みなど、現場で従事する介護業務を理解するために必要な基本的知識などを含めた出題を予定しておりまして、こうした介護業務の基本に関わる知識等については、母国語で出題することにより、受験者が学習した知識の程度を適切に評価していきたいと考えております。
 一方、受験者の日本語能力につきましては、国際交流基金の日本語基礎テストに加えまして、介護は介護日本語評価試験を上乗せしております。そうすることによりまして、利用者の心身の状況に関する言葉の理解などの確認を通じまして、介護現場で介護業務に従事する上で支障のない程度の水準の日本語を担保していくこととしたいと思っております。
#417
○片山大介君 やっぱりその技能は日本で使うわけだから、それでしかも日本人相手に使う技能ですからね、そうすると、やっぱりそれは日本語での試験の方がいいんじゃないかと思いますね。大臣、どういうふうにお考えですかね。
#418
○国務大臣(山下貴司君) どのような試験、例えば技能を測る上において現地語がいいのかあるいは日本語がいいのかですが、その技能を測る上においては、例えばいろんな心と体の仕組みであるとか、あるいはその介護の手技等も含めて、これは現地語の方がいいというその業所管庁の御判断で技能を測ると。他方で、日本語能力が必要だという委員の御指摘はごもっともでございますので、日本語については別の試験でしっかりとその質を担保するということで業所管庁としての厚労省が考えているのだというふうに承知しておりまして、特に不合理だということは法務省としては考えておりません。
#419
○片山大介君 そうすると、じゃ、今後もそれぞれの省庁の判断で任せていくということになりますか。どうでしょう。
#420
○国務大臣(山下貴司君) 法務省としては、技能、これを一定の専門性、技術性を持ったレベルを担保していただく、他方で、日本語、これも一定のレベルを確保していただくということで、そのそれぞれについて適正な試験をやっていただくということで、例えば技能試験においては現地語の方がより深く技能の程度が測れるというのであれば、試験の段階においては現地語で技能試験をやっていただくことは特に排除するものではないと考えております。
#421
○片山大介君 分かりました。
 いずれにしろ、まだ制度は、走り出す制度だからあれですけど、今後見ながら、ただ、そういったことにも柔軟に対応していただきたいなというのは気持ちとしてはあります。
 それで、これももうずっと前から言われている議論なんですが、技能の一号と二号の水準なんですけれども、これ政省令や基本方針を見ても、抽象的な言葉でしかやっぱり分からないと思うんですね。分野別運用方針を見させていただくと、例えば宿泊ならばフロント業務とか、それから企画・広報業務とか書かれているんですけど、これは水準というよりは、単純に、我々例えば学校へ行くときの、学校の入試の試験科目のようなものにしかすぎないと思うんですよね。実際、どの程度の水準なのかというのは、これから試験要領できちんとこれは分かるように、受ける方が分かるようにそれは説明するのかどうか、どういうお考えでしょうか。
#422
○政府参考人(佐々木聖子君) お話しのとおりでありまして、法務省が作りました試験要領というものは既に公表をしております。
 その中で、特定技能一号につきましては、技能実習三年を終えられた方がそのまま特定一号に移行できるということもございまして、ちょうど三年間を勉強、その訓練をしたぐらいの方を横串的なレベルとしております。技能検定にいたしますと、おおむね三級。それで、特定技能二号につきましては技能検定一級というのを一応の水準にしております。それに加えまして、各分野ごとにそれぞれの事情で加えるものもあると思います。
#423
○片山大介君 その何級とかと書いてあるのも確かにありますよね。だけど、宿泊とか外食とかというのは技能実習まだやっていないわけですから、余り何級とかといってそのレベルが分かるものじゃないと思うんですが、こういうのはどういうふうな対応を考えていますかね。
#424
○政府参考人(新井ゆたか君) 外食についてお答え申し上げます。
 外食業の特定技能外国人の技能測定試験につきましては、分野別の運用の要項に従いまして、調理、接客、店舗管理を通じたトータルな衛生管理ができるとともに、外食の現場で自ら判断して作業を取り仕切ることができる人材かどうかを確認するということにしております。
 具体的には、順不同で入るオーダー等に臨機応変に対応しつつ衛生管理をしていくということでございまして、これらにつきましては、現在策定中の外食業の技能試験実施要項において規定するとともに、既に団体のホームページで公表をしております学習用テキストにおきまして、大まかな試験範囲や試験の水準について受験者があらかじめ把握できるようにしているところでございます。
#425
○片山大介君 だから、やっぱり科目みたいな感じですよね。それで、実際に、じゃ、それぞれの科目でどのレベルまでなのかというのをもう少しきちんと説明した方がいいと思います。
 やっぱり特定技能は、これまでの議論であったように、単純労働じゃないということをきちんと明確にうたっているわけですから、それはやっぱりある程度その技能の水準というものをもっと明確にした方が、これ受ける側にとっても分かりやすくなるかというふうに思いますが、これ、大臣、どうでしょうかね。
#426
○政府参考人(佐々木聖子君) お話しのとおりでありまして、一体それぞれの外国人材の方がどのくらいの技能を持っていれば今回の特定技能一号に当てはまるのかということをきっちり御自分でも理解をしていただくことが、手を挙げていただくといいますか、アプライをしていただくために必要なことだと思っています。
 先ほど申しました試験要領といいますか、方針を明らかにしておりますけれども、それプラス各分野ごとの、既に昨年末に各分野別の運用方針、それから運用要領を示しておりまして、これに先ほど来の試験要領等が加わっていくわけですので、法務省といたしましては、それぞれの分野で準備が整い次第、その広報、それを周知をするということに意を用いていこうと思っています。
#427
○片山大介君 是非それをやっていただきたいというふうに思います。
 それで、その技能とともに、もう一つお願いしたいというか、きちんとやってほしいのが、じゃ、実際にこれまでの技能実習とどう違うのかということのきちんとした説明をしていただきたいというか、それは待遇面であり、条件面であり、それは個々の契約という意味ではなくて、どうしてもこれまで技能実習というのはすごいイメージが悪く、海外では余り評判良くなかったですよね。
 今回のその特定技能が技能実習と違うというんであれば、何がどう違うのか、どういうことをきちんと担保するような制度になっているのか。それをきちんと説明して理解してもらわなければ、なかなかこれ、わざわざこの難しい試験を受けようという人も増えないんじゃないかなとかと思うんですけれども、そこら辺はどういうふうに、これ、今回、民間にたしか応募は任せているというふうに聞きましたけれども、その民間にどういうふうな形で応募を掛けてもらうのか、どんなお考えなのか。
#428
○政府参考人(佐々木聖子君) それでは、まず法務省からは、どのように先ほど申しましたような情報をお伝えをしているかということについて御説明を申し上げたいと思います。
 既に全都道府県で今回の新しい受入れにつきましての説明会をしておりますけれども、そのときに、日本で働きたいと思われている外国人材の方向け、それから、その方たちをお雇いになりたいと思われている受入れ機関向け、それから、今回の新しい仕組みであります支援機関、登録支援機関になりたいと思っていらっしゃる方向け、この情報をお伝えする先、三種類といいますか、三方面の皆様へのそれぞれの情報につきまして、お伝えする情報につきまして資料を整えて広報活動をしているところでございます。
 その中で、今委員御指摘の、一体どういうふうにしたら受入れ機関がその雇いたいという方にフローとして届くのかというようなことにつきましても、図でお示しをして広報活動を行っているところでございます。
#429
○片山大介君 私が聞きたいのは、どちらかというと、待遇とか、これまでの技能実習のような低賃金で働かされていたとかそういうことではなくて、日本人と同等並みだとかというような、今回の新しい制度はこういうことがきちんと担保されているから技能実習のようなことが余りないですよというようなことのきちんとした説明を、じゃ、お願いします。
#430
○政府参考人(佐々木聖子君) 今の点は、まさに三月十五日に公布をいたしました政省令の中に、今委員御指摘の日本人との同等報酬でありますとか、きっちりと受入れ機関が雇用する上での義務、さらには、先ほど申しました登録支援機関がその外国人材の方を支援する内容などについて、の内容等が政省令の中に盛り込まれているところでございまして、その内容につきましても併せて周知広報活動を行っているところでございます。
#431
○片山大介君 それを聞きたかった。是非それをやっていただきたいと思うのと、それで、その前に、今言われていた説明で、これマッチングどうするのか、ちょっとよく分からないんですよ。日本で受け入れたい企業というのは幾つかあって、それは中小企業ありますね、それで現地の方で試験に受かった外国人いますけど、これ、どのように探してマッチングさせるのか。
 ここもいろいろちょっと事前に聞いたんですけれども、どうもちょっと余り分かりづらいという感じがありましたけど、どうでしょう。
#432
○政府参考人(佐々木聖子君) 基本的に、横串的に広報活動といいますかお示しをしていますものは、基本的には民民の関係でリクルートをしていただくことになります。その中で、例えば、業界団体とされて海外へのネットワークを活用されてリクルートをされる場合、あるいは個々の会社のネットワークを使ってリクルートをする場合等々あると思いますけれども、恐らくこれも分野別の特殊事情といいますか特色もあるかと思いますが、技能実習からそのまま上がっていらっしゃる方以外に外国から連れてこられる、マッチングをして来られるという方につきましては、そのようなルートがあると考えています。
#433
○片山大介君 基本的に民民で、余り国が関わらないというふうに言っているんです。それで、各業種にもう任せるということなんですよね、だから。
 そうすると、本当に、例えば初年度でどれくらい集まるのかなというのをちょっと思っていて、それで、今聞いたら、大体四月から制度始めて、早くても新しい制度で外国人が来るのは七月以降になるというような言い方をされていますよね、法務省とか。そうすると、一年目でどれほど本当集まるのかなと。
 これ、去年の法案審議の際に、一年目でどれほどの業種ごとに人が集まるかという見込み出しているんですよね。例えばこれ、外食とかは一番多い、たくさん来ると見ているうちの業種の一つで、四千人から五千人と書いてあるんですよ。まだ試験のめど立っていない。これ可能ですか。どんなふうに見ていますか。
#434
○政府参考人(新井ゆたか君) お答え申し上げます。
 外食につきましては、向こう五年間の受入れの最大見込み人数を五万三千人というふうにしておるところでございます。外食については、既に国内の飲食店でアルバイト等として経験を積んだ外国人留学生、これらの方々が国内の試験を受けてこの制度で雇用されるということが一番多いというふうに想定されているところでございまして、今回の第一回の国内の試験につきましては、相当程度の関心とそれから応募が寄せられているということでございますので、私どもとしては、その方々が受け入れられるように適正に制度を運営していきたいというふうに考えております。
#435
○片山大介君 相当数というと物すごい数のように聞こえるけど、たしか数百単位だったと思いますけれども。それで、たしか一年で五千人ですかね、だから、ちょっとどうかなと思います。
 それで、宿泊の方はいかがですか。
#436
○政府参考人(田端浩君) 宿泊業におきましては、初年度で千名程度の受入れを見込んでいるところであります。また、宿泊業については技能実習二号移行職種に指定されていないため、技能実習修了者からの移行はなく、試験の合格者を受け入れることになりますけれど、試験の実施主体である一般社団法人宿泊業技能試験センターがこの三月二十日から受験者の募集を開始したところ、昨日二十五日時点で約四百七十名の応募があったと伺っています。
 宿泊業の技能試験は、国外での実施のほか、秋にも実施をするということを検討しておりまして、千名程度の受入れを行うことができるものと見込んでおります。
#437
○片山大介君 是非、それきちんと頑張っていただきたいなというふうに思います。
 それで、ちょっと時間ないので先に行きますけど、これで、今回のこの法案の中で我々維新もずっと言ってきたのが、都市部に外国人が集中することをどうやって対策を取るかということなんですね。
 それで、修正協議に我々は参加して、それで大都市に外国人が集中しないように必要な措置を講じるというのを、附則を加えさせたんですけれども、その進捗状況はどんなふうな感じでしょうか。
#438
○国務大臣(山下貴司君) 御党の修正提案も踏まえまして、大都市圏への過度な偏在を防止するための方策に関する条項が入れられた、これは非常に大きなことと受け止めております。
 これを踏まえて、昨年末にまず関係閣僚会議で了承された総合的対応策、これにおきまして、例えば地方でも十分受け入れられるという能力をつくるのだというところをまず力点を置いております。それは、例えば暮らしやすい地域社会づくりのための施策ということで、外国人が理解できる言語で必要な情報をワンストップで受け取れる地方公共団体における一元的相談窓口の整備の支援を行うであるとか、あるいは地方の取組に対して地方創生推進交付金による支援などを行うということも盛り込まれているところでございます。
 また、地方で就労するところ、そういったものの魅力、これを感じていただくということにつきましてもしっかりと取り組んで、そういった地方で就労するメリット、例えば、賃金については大都会にはかなわないかもしれないけれども、生活費等をいろいろ考えれば手残りは実は地方の方が多かったりするというふうなメリットがあればそれを周知していきたいし、あるいは、通勤に大都会、あっ、大都市だとかなり困難が外国人にとってはなかなか掛かるということに対して地方では例えば自転車で通勤できるであるとか、そういったところも地道にやっていきたいと考えております。
 そして、さらに、これは基本方針あるいは分野別運用方針で設けることとされております、これは分野別の協議会、ここにおきまして、これは、協議会というのは、その当該分野の全国的な人事配置、そういったものを踏まえて、適切に大都市など一定都市に偏在しないような施策を自主的に取り組んでいただくことを期待しておりますので、そういった取組、好事例があればそれを横展開していくということを取り組んでいきたいと思っております。
#439
○片山大介君 いろいろ大臣に言っていただいたんだけど、やっぱりどこまで効果があるのか。例えば、電車通勤が自転車で通えるからって地方に外国人行きたくなるかと、そういう話じゃないと思いますよね。
 やっぱりインセンティブ、やっぱり一義的にはお金の話になっちゃうのかなと思いますけれども、もう間違いなくこの大都市集中というのは起こり得る問題で、なおかつ大きな問題になるので、今のうちからきちんとインセンティブを何らかの形で与えるようにそれは考えていただきたいというふうに思いますが、どうでしょうか。
#440
○国務大臣(山下貴司君) その点につきましては、地方都市において、例えば外国人に対して非常に暮らしやすい環境を提供している都市が幾つかございます。そういったところの好事例も踏まえて横展開をしていくということもしっかりやっていきたいと考えております。
#441
○片山大介君 それで、次に、政府が去年まとめた外国人の受入れ・共生のための総合的対応策、これについても聞きたいんですけど、これは医療や生活サービス、社会保障など、大体百二十六項目に及ぶという話ですよね。このうち、実際に自治体が関与する政策というのは数はどれくらいあるのか、ちょっと調べていただいたんで教えていただけますか。
#442
○政府参考人(佐々木聖子君) 地方公共団体の関連施策は、今お話しの百二十六施策のうち四十三と承知をしております。その例を挙げますれば、地方公共団体における一元的な相談窓口の設置、全ての居住圏において外国人患者が安心して受診できる体制の整備、市町村の窓口における社会保険への加入の促進、外国人児童生徒の就学機会の確保のための就学案内の徹底などの施策が盛り込まれております。
 もとより、日本で働き、学び、生活する外国人の受入れ環境の整備につきましては政府を挙げて取り組むべき課題でありますところ、今申し上げましたとおりに、外国人の生活の場となる地方公共団体の関与なくして実施することができないという施策は多くございまして、国と地方公共団体の連携、国の支援ということがますます重要になってまいります。
 この個別の施策の推進に当たりましては、関係省庁において必要な取組を行っていくものではございますけれども、法務省といたしまして総合調整機能を担っていることから、必要に応じて関係省庁に対し地方公共団体に対する適切な支援を促すなど、その役割を果たしていきたいと思っています。
#443
○片山大介君 だから、この施策は、あれですよね、自治体の方が申請時手を挙げて、それに補助金が、補助率が今幾らかで付いていくという話なんですけど、今回のこの新しい制度は全国一斉に一律にやるということですね、前提としてはね。だけれども、本当に全ての自治体で一定の水準が保てるのかどうかと、これ私、気になっているところなんですね。
 というのは、自治体の中には、やっぱりこうした群馬の太田だとか浜松だとかというような経験のある自治体もあれば、実際のところ、そうでない自治体も多いわけですよね。それで、そうした自治体がこうやって本当に手を挙げて申請することができるのかどうか。
 だから、本来であれば、対策というのは、こうしたこれまで余り受入れがなくて対策ができていない自治体に対する対策をきちんとやった方がよくて、そこの部分の配慮がこれを見ると余りないんじゃないかというふうに思いますが、どうでしょうか。
#444
○国務大臣(山下貴司君) まず、やはり一定の、都道府県あるいは政令市、政令指定都市、あるいは外国人集住地域、これは一定の基準を設けておりますが、まずそこから始めさせていただきたいと考えております。
 そういったところで、今回、その総合的対応策の中で、政府を挙げてこういった施策を、百二十六にわたる施策を政府を挙げてやっていくということ、取組はかなり画期的なものであろうと考えておりますので、そうした中において、私と菅官房長官が共同議長を務める外国人の受入れ・共生のための関係閣僚会議というところもございますので、そういったところで好事例については横展開をしていく。そしてまた、新しく四月一日からできます出入国在留管理庁始め、政府関係機関が地方自治体に対して好事例についてしっかりとお伝えしていくということもしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
#445
○片山大介君 だから、実際のところは、自治体がすごくタイトなスケジュールの中で、自治体がすごく戸惑う中で全国一律一斉にやって、それで一定の水準を求められているって、そんな感じだと思うんですね。最低水準のサービスが何なのかという議論も実は余りしていないわけですよね。そうした中でこれは本当にできるのかどうか。
 それで、もう一つやっぱり思うのは、今回の、平成元年に入管法を改正して、それで在留外国人が増えてきたんだけれども、この三十年間で外国人受入れに当たって何があったのかというのをきちんとやっぱり検証すべきだったと思いますよ。その上で必要な政策をきちんと策定していくというのが順序だったのに、それを抜きにして、やはり各省庁ができる事業というのを今回並べたなという感じが思うんですけれども、そこら辺についてはどのようにお考えですか。
#446
○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。
 まず、自治体、各自治体できるのかということについては、例えば一元的相談窓口の今まで募集につきましては、例えばその設置に対する交付金、あるいは運営に対する交付金、両方申請した者あるいはいずれかだけでも全国で六十八の自治体が応募しているということで、これはかなり全国的に広がっているのではないかなということで、今後、これ予算の審議の関係で、地方自治体における、まだまだちゃんと正式な申請をしていないところもありますが、そこについてもしっかり後押しをしていく、その自治体に近隣の自治体も見ていただくというふうなことも考えております。
 あと、ここ三十年近くで政策の見直しはどうなのかということにつきましては、これはやはり、法務省におきましても、また各省庁におきましても、総合的対応策、先ほど申し上げた、これを取りまとめるに当たり、これは外国人の生活の場となる地方公共団体との連携支援が重要であるなどの認識に立って、地方公共団体や関係団体からヒアリングを行うなどして検討を重ねてきた、その今、現段階の集大成が総合的対応策ということでございますので、これは平成の、我々、平成三十年通じての我々の経験、それがかなり反映されているということを考えておりますので、これをまずしっかりと実施していきたいと考えております。
#447
○片山大介君 いや、その三十年の間に在留外国人の数も物すごい増えたんですよね。平成元年のときはおよそ九十八万人、最新のデータだと今二百七十万人になった。大体三倍近く増えたということなんですよ。
 それで、有識者の間では、この在留外国人の基本法を作ってもいいんじゃないかと、こういう話も出てきているんです。いやいや、笑い事じゃないですよ、本当に。いや、やっぱり自治体がこうやって戸惑う中で、その一定の水準を求めるというんであれば、やはりそれをきちんと作って、そして、先ほど言われたように、経験のある自治体からそうでない自治体にそのノウハウが伝わるような、そういったことをきちっと理念法としてやっぱり作ってもいいんじゃないかと。これ聞いたときに、私、もっともだなというふうに思ったんですが、これ、大臣、どんなふうにお考えですか。
#448
○国務大臣(山下貴司君) 外国人材受入れ、共生という施策を政府を挙げてやっていくことに関しましては、だからこそ関係閣僚会議で了承いただいた総合的対応策というのができ上がっておるわけでございます。まさに、これで各省がそのつかさつかさで全力を挙げてこの受入れ、共生のための施策を実施していくということにおいて、外国人材の受入れ、共生の目的が達成できるのではないかと考えておりますので、まずはこの施策の実施に全力を挙げたいと考えております。
#449
○片山大介君 是非しっかりやっていただきたいと思います。
 それで、時間がないので、ちょっとこれで外国人材の話は終わりにして、次にちょっと統計不正の話に行きたいと思いますけれども。
 今日、実は樋口委員長をお呼びしたいと思ったんですが、なかなかそれは認められなかったので、余り報告書の細かい中身はもうちょっとしてもしようがないなと思うんですが、ただ、いずれにしても、予算案が今後通ればこの問題は終わりになるとお思いかもしれないんですけれども、決してやっぱりそんなことはないと思っていますし、報告書が納得できるものではないことには変わりはないですし、何よりも、二度とこうした問題、不正が二度と起きないようにしなきゃいけないんで、そのための報告書としては、やはり私、物足りないなというふうに思っています。
 それで、一応、樋口委員長にヒアリングで聞いてきてくださったというので一応簡単に聞きますが、そもそも平成十六年に全数調査から抽出調査に変えた経緯、これ報告書には、都道府県や回答事業所の負担軽減の要望に考慮したとあるけれども、主たる理由は分からなかったという。不正の始まりは基本的にここにあるんだから、やはりもっと徹底した調査をすべきなんだけれども、これをヒアリングして分からなかったで終わっているところにやっぱり監察委員会の限界があると思うんですけれども、これ一体どこまで調査をしたのか、回答お願いできますか。
#450
○政府参考人(定塚由美子君) 御質問につきまして樋口委員長に事前に確認した内容についてお答えをさせていただきます。
 御指摘いただきましたとおり、全数調査から抽出調査に変更した理由につきまして、特別監察委員会の報告では三点。一点目として、東京都であれば、全数調査にしなくても、適切な復元処理がされる限り精度が確保できると考えていたこと、二点目として、一定の調査事業者数、調査事業所数の下で、中規模事業所の抽出率を高める代わりに大規模事業所を抽出に変更したこと、三点目として、都道府県や回答事業所からの負担軽減の要望に配慮したことなどが確認された。ただし、追加報告では、これらのうち、いずれが主たるものであったかということを明らかにする客観的資料は発見に至らなかったと、このようにしているところでございます。
 監察委員会としては、当時の関係者に対して徹底したヒアリングを行うとともに当時の関係資料の精査も実施しており、今回の不適切な事案についての事実関係と責任の所在の解明に向けて十分な調査を実施したものと考えているとのことでございます。
#451
○片山大介君 いやいや、それ、徹底というのがよく分からないですよね。これ、徹底というんだったら、その徹底した中身をもっときちんとつまびらかにすべきですよね。そう思いませんか、どうですか。
#452
○政府参考人(定塚由美子君) 委員会においては徹底したヒアリングを行ったということで、その結果として、先ほど申し上げた三点の事実というのが確認されたというふうに承知をしております。
#453
○片山大介君 それで、もう一つ、去年一月に復元処理したところなんですけれども、これは、報告書には、ローテーションサンプリング導入の際、復元処理も紛れ込ませられると考えたのではないかという疑念も生じると、これ推論立てているんですよ。ここだけ何か知らないけど推論立てているんです。これ、何でなんですか。
#454
○政府参考人(定塚由美子君) こちらも委員長に事前に確認をしております。
 追加報告では、御指摘の点について、隠蔽の疑問が生じ得る点も指摘した上で、室長Fはこれを否定しており、これを覆すに足りる証拠は得られなかったことなどに照らしても、室長Fが適切な復元処理をした目的が、不適切な取扱いを隠蔽するためであったとまでは認定することはできないと結論付けております。
 また、委員御指摘のとおり、ローテーションサンプリング方式の導入のタイミングであれば、調査結果の不連続性をごまかせると考えて、それまでの不適切な取扱いを隠蔽するために復元処理を実施したのではないかとの疑問も生じ得るということを勘案をして委員会として評価を行ったとしておりまして、そのようにして勘案して評価を行った結果でありますが、そのような疑念を抱かれる結果となったことは深く反省すべきと指摘がなされている、しかしながら隠蔽するためであったとまでは認定することはできないと評価されているところでございます。
 本件については、丹念に聞き取った本人の供述内容に加えて、ほかの職員の供述や他の資料などを総合的に勘案した上で、隠蔽があったとまでは認定できない旨結論付けたところであり、今回の不適切事案に係る事実関係と責任を解明するという委員会の目的を達成するため必要な調査を行ったものと考えている。
 以上でございます。
#455
○片山大介君 私が聞いたのは、何で推論立てたのかと、これだけです。これを教えてください。
#456
○政府参考人(定塚由美子君) これは、監察委員会の中でそのような疑念も考えられるという議論が出されて、それで、その上で評価を行われたというふうに承知をしております。
#457
○片山大介君 いや、だからここだけ、詳しく言いたくない、ここだけその推論を立てているんですよ。ほかにも推論立てるところいっぱいありますよね。何でここだけ推論立てたのかと、そういうやり方をしたのかということを聞きたいんですけれども。
#458
○政府参考人(定塚由美子君) 済みません。どうしてここだけということまで、申し訳ありません、聞き取っておりませんでした。
#459
○片山大介君 だから、そういったところがやっぱり物足りなさを感じちゃうし、本来、推論立てたら、捜査当局って推論立ててからよくやっていくというのは山下大臣お分かりかもしれませんけれども、昔検事だったので。だから、そういうやり方ですよね。だったら、やっぱり調べ尽くすのが筋ですよ、これはと思いますけれどもね。
 それで、ちょっと時間がないから先に行きますけど、それで、再発防止策についてちょっと聞きたいんですけど、これ、報告書では、厚労省の統計の重要性に対する認識の甘さ、職務怠慢を指摘し、猛省を促すとした。そして、再発防止策として八項目掲げているんだけれども、その防止策の必要となる根拠というのがこれ報告書にはきちっと示されていないんですけど、これはどういうことなんでしょうか。
#460
○政府参考人(定塚由美子君) これも事前に確認をさせていただいておりますが、特別監察委員会では、今回の毎勤調査の事案に関して、事実関係と責任の所在の解明の観点から調査審議を行ってきた。その結果として、今般の一連の不適切な取扱いについて、公的統計の意義やその重要性に対する意識の低さが際立っていることを指摘するとともに、厚生労働省の組織としての問題に帰着する部分も多く、再発防止策の検討に当たって、このような視点、今申し上げたような視点を重視すべきとしたところ、こうした視点も踏まえ、厚生労働省内で取り組むことのできる一案として、幹部職員も含めた職員に対する統計の基本知識の習得や意識改革の徹底、ガバナンスの強化を目的とした管理職を含めた研修の結果など、八項目の再発防止策を提案したものである。
 いずれにせよ、厚生労働省の長きにわたる不適切な取扱いにより、国民の公的統計に対する不信を招き、統計のみならず、行政への信頼を失わせたことは言語道断である。国民の信頼を回復することができるよう、職員一人一人が今回の不祥事の反省を深く胸に刻み、厚生労働省一丸となって再発防止に徹底して取り組むべきだと考えているとのことでございました。
#461
○片山大介君 いや、私は、何を根拠にこの防止策を立てたのかという、その報告書を見ても、防止策につながるような内容というのが余り書かれていないんですよ、これ。だから、そこを聞いているんですけど。
#462
○政府参考人(定塚由美子君) 今申し上げたとおり、視点としては、公的統計の意義、重要性に対する意識の低さが際立っているということ、また、厚生労働省としての組織の問題に帰着する部分も多いという、こういった点を、こういった視点を重視すべきという観点から、厚生労働省でできる八項目の再発防止策を提案したものとされているところでございます。
#463
○片山大介君 だから、本当に再発防止するんだったら、そこのやっぱり実態をきちんと調べることなんですよ。それで、本当に必要な防止策が何なのかというのは、やっぱり実態把握しなきゃ分からない。
 例えば、これガバナンスの強化みたいなことを書いてあるんですけど、どこのガバナンスをどう強化するのか、これ実態把握しないと分からないですよね。例えば、人員の面なのか、金の面なのか、リソースの面なのか何なのか分からないですけど、そうしたことをやらないと本当に効果的な対策って打てないですよね。それから、あと、国と自治体の風通しを良くといっても、これどうすれば良くなるのか、これね。
 それで、あと、最初の全数調査だって、これ抽出調査にしたのだって、これだって手続を踏んでおけばよかっただけの話ですよね。手続を踏んでいないってところが問題であって、それは何なのか、手続にコストが掛かるからなのか、それとも統計委員会に言うといろいろ説明求められるから面倒くさいと思ったのか、分からないですけど、そうした統計の担当者のモチベーションとかモラルとか、厚労省内の風通しみたいなことも含めてきちんと分析しないと、これ防止策なんか打てないと思いますよ。これ、どうですか。
#464
○政府参考人(定塚由美子君) 議員御指摘のとおりと考えております。
 特別監察委員会の報告におきましても、再発防止策、提案していただいておりますが、その具体策においては厚生労働省自身が自助努力と自浄作用により国民の信頼回復に向けて検討することを望むとされているところでございます。
 現在、大臣の御指導の下で、こうした再発防止策の提案なども踏まえまして、三点を柱とする改革案の作成に実施体制の検討も含め早急に取り組みたいと考えているところでございまして、統計に関する認識、リテラシーの向上や統計業務の改善、また組織の改革とガバナンスの強化などについてしっかり考えて取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
#465
○片山大介君 大臣、そうすると、大臣に聞きたいんだけど、本当にこうしたのは二度とやらない、防ぐためには、じゃ、その実態把握きちんとやるのか、それから防止策、きちんとどういう防止策やるようなスケジュールを考えているのか、いつまでにやろうと思っているのか、それ含めて教えていただけますか。
#466
○国務大臣(根本匠君) まず、この監察委員会の八項目の提案は、原因、そして動機、目的、職員の認識等々のことをきちんと分析していただいて、その中からこの八項目が出てきたと私は理解しています。
 だから、例えば、例えばですよ、開かれた組織への変革と外部チェック機能の導入と書いてある。これは閉ざされた組織だということで分析されていますから、それぞれの八項目については、それぞれの原因分析があって八項目が提案されていると私は理解しております。
 そして、それを踏まえて、今官房長が答弁しましたけど、繰り返しは避けますけど、統計に関する認識、リテラシーの向上、あるいは統計業務の改善、組織の改革とガバナンスの強化、我々、どこに原因があったのかということをしっかり踏まえて、そして具体的に改革に臨んでいきたいと思いますが、私を中心として先頭に立ってやっていきたいと思いますが、これは、これはきちんと総点検をした上で、そして再発防止策を作り上げていきたいと思います。これはできるだけ速やかに対応していきたいと思います。まあ段階があると思いますが、速やかに再発防止策、そして厚生労働省のガバナンスの改革、速やかに着手し、結論を、解を得ていきたいと思います。
#467
○片山大介君 いや、その分析できていないというお話を今していたわけですよ、報告書で。だから、やっぱりできていないと思いますよ。だから、今のこの報告書のままで再発防止策なんかやっても、これは本当に二度と起こさないということにはならないと思いますよ。
 それで、あと、時期もやっぱりきちんと言ってください。これみんな注目しているんですから、国民が。言ってください、時期、いつ頃までを目指すのか。
#468
○国務大臣(根本匠君) 再発防止策のためには、実際どういう状況であったのか、これはしっかりと点検し、踏まえて、そして速やかに、私も体制を立ち上げて、速やかに着手し、具体的な改革を進めていきたいと思います。
#469
○片山大介君 それで、あと、時間ないです、ちょっと追加処分も聞きたいんですよ。これ、追加処分も検討中のまま止まっているんですね。これ、どのようにお考えなのか、教えてもらえますか。
#470
○国務大臣(根本匠君) 二月二十七日に追加報告書についてまとめていただきましたが、事実を十分に精査しているところであって、処分の要否等についてしっかり検討してまいりたいと思います。
#471
○片山大介君 これ、しないことはあるんですか。
#472
○国務大臣(根本匠君) 処分の要否等についてしっかり検討してまいりたいと思います。
#473
○片山大介君 いや、これきちんとやらないと、これ、あれですよね、一罰百戒というか、これ絶対必要で、たしか虚偽申述はもう認められているんですよね。ということは、責任は明らかにこれもう発生しているんですからね、これをきちんとやらなかったら、これ役所のモラルハザードを起こすと思いますよ、私は。どうですか、大臣。
#474
○国務大臣(根本匠君) 処分の要否等についてしっかり検討していきたいと思います。
#475
○片山大介君 これ、何度も言っていることなんですけど、今回の追加給付のために掛かる費用って、システム改修費とか人件費、百九十五億円ですよ。これ、労働保険特別会計から出されていますからね。だから、これはきちんとやっていただかないといけないと思いますが、最後に、じゃ、また、これだけ聞いて終わります。
#476
○国務大臣(根本匠君) 繰り返しになりますが、処分の要否等についてしっかり検討していきたいと思います。
#477
○片山大介君 終わります。
#478
○委員長(金子原二郎君) 以上で片山大介君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#479
○委員長(金子原二郎君) 次に、辰巳孝太郎君の質疑を行います。辰巳孝太郎君。
#480
○辰巳孝太郎君 日本共産党の辰巳です。
 被害者に、それまでの自分は死んだ、あのとき本当に死んでおけばよかったと思わせる、魂の殺人と言われる性暴力について聞きます。
 まず、強制性交等罪、強制わいせつ罪の認知件数と検挙件数、そして同罪の起訴率を示してください。
#481
○政府参考人(露木康浩君) 認知件数と検挙件数についてお答えをいたします。
 平成三十年中の強制性交等の認知件数は千三百七件でございます。検挙件数は、うち千百九十件でございます。また、平成三十年中の強制わいせつの認知件数は五千三百四十件であり、検挙件数は四千二百八十八件でございます。
#482
○政府参考人(小山太士君) 検察統計上、起訴率につきましては一年間の起訴人員数をその年の起訴人員数と不起訴人員数の合計数で割る方法により算出しておりますが、これによれば、平成二十九年の強制わいせつの起訴率は三七・八%であり、強制性交等の起訴率は三二・七%でございます。
#483
○辰巳孝太郎君 それでは、内閣府の二〇一七年度男女間における暴力に関する調査の中で、無理やり性交等をされた経験がある人の割合はどうですか。
#484
○政府参考人(渡邉清君) 先生御指摘の調査でございますけれども、二十歳以上の男女三千三百七十六人の有効回答数を得て調査したもので、これまで無理やりに性交等をされた経験があるかという質問をしておりますが、無理やり性交等された経験のある、被害経験のある人は百六十四人、四・九%。うち女性だけで見ますと、回答数千八百七人中百四十一人が被害経験があり、七・八%という数字になってございます。
#485
○辰巳孝太郎君 つまり、女性では十三人に一人、男性では六十七人に一人に被害体験があります。被害を受けた方の大半が女性ですが、この数値から、性暴力救援センター大阪、SACHICOの加藤医師は、一年間に六万人から七万人の女性が被害に遭っていると試算をしています。大変な人数です。この試算と先ほどの認知数などの差が大きいわけですね。
 同じ調査で、女性が被害を誰に相談したのかという結果の概要を教えてください。
#486
○政府参考人(渡邉清君) 調査の中で、被害経験のある女性の約六割は誰にも相談しておらずということが浮き彫りになりました。また、仮に相談しても、公的な機関というよりは、知人の方、友達とか親とか、そういう公的な相談機関でないところというのが多かったというような結果になってございます。
#487
○辰巳孝太郎君 誰にも相談できない人が六割、警察に相談した人は三%以下なんですね。被害を抱え込んで一人で何とかしようとしている人がこれだけたくさんいる。片山大臣、この結果、どう受け止めますか。
#488
○国務大臣(片山さつき君) そもそも、この女性に対する暴力の中でも、この性犯罪、性暴力は女性の人権を著しく踏みにじる決して許されない行為でございます。
 先ほどの調査ですが、確かに被害経験ある女性の六割はどなたにも相談していないですし、また一番相談された方は本当に身内だったり家族だったりで、警察そのほか第三者機関は少ないというのは非常に我々重く受け止めております。
 もう抱え込んで悩んでいる状況というのは、非常にこれは何とか改善をしていきたいという思いでございまして、全ての都道府県に産婦人科医療、相談、カウンセリング等の心理的支援、法的支援を可能な限り一か所で提供するワンストップ支援センターを委員の皆様の御意見もいろいろといただきました上で設置をして、被害者がちゅうちょせずに相談しやすい環境づくりを進め始めているという、こういう状況にはございます。
 三十一年度予算案でも、本当に、御指摘をいただく部分は足りないと思われるかもしれませんが、少しずつですね、少しずつ努力して、新たに医師や看護師等への専門研修、あるいはSNS等の先進ツールの活用、それに加えて、センターの運営の三百六十五日二十四時間化等におきまして相談体制を拡充し、そういうことを予算の方でお願いをしておりまして、関係省庁とも緊密に連携して、何とか被害者の方々の心に寄り添うということに万全を尽くしてまいりたいと考えております。
#489
○辰巳孝太郎君 意を決して相談しても、加害者の違法を認めさせられない、泣き寝入りせざるを得ない状況があります。
 資料に付けました。今月、二つの無罪判決が地裁で出ました。福岡地裁久留米支部、二〇一九年三月十二日判決書き一ページ十六行目から十九行目、五ページ五行目、Xはから十九行目末尾まで、十一ページ七行目、Xがから十行目。もう一つが静岡地裁浜松支部の強制性交等被害事件の無罪判決、二〇一九年三月十九日、第一、公訴事実及び争点の一行目、本件公訴事実はから十二行目、第三、結論の一行目、被告人が口腔性交する際から四行目の末尾までを読んでください。
#490
○最高裁判所長官代理者(安東章君) それでは、委員御指定の部分を読み上げます。
 まず、久留米支部の判決でございますが、一ページの十六行目から十九行目まででございます。
 本件公訴事実は、被告人は、平成二十九年二月五日、福岡市所在の飲食店店内において、当時二十二歳、以下Xというが、飲酒酩酊のため抗拒不能であるのに乗じ、同人を姦淫したというものである。
 続きまして、五ページ五行目から十九行目まででございます。若干長くなりますけど、読みます。
 Xは、@二月四日午後十一時頃から本件飲み会に参加したところ、同月五日午前四時十五分頃までの数時間の間に、ショットグラスに入ったテキーラ(なお、関係証拠によればアルコール度数は四〇%程度と認められる)の一気飲みを数回させられるなど、多量のアルコールを短時間のうちに摂取していたこと、A同日午前四時十五分頃までに、カウンター席で眠り込み、眠ったまま嘔吐しても目を覚まさないような状態であったこと、B嘔吐後、店内にいた他の者に運ばれてソファーフロアに移動させられたところ、周囲の問いかけには応じるものの、再び眠るような状態であったこと、C同日午前四時二十二分頃までに、ソファーの上で、スカートがまくれ上がり、はいていたストッキングやパンツが見える状態で眠り込んでいた上、その様子を写真撮影されても気付かなかったこと、D同日午前五時四十一分頃までに、ソファーの上で、スカートの下にストッキングやパンツをはかずに横になり、添い寝する被告人から抱き付かれ、スカートの内側に手を入れて体を触れられていた上、その様子を写真撮影されても気付かなかったこと、Eその後、被告人から陰茎を挿入されたこと。
 それから、続きまして、十一ページ七行目から十行目まででございます。
 Xが本件性交時において抗拒不能の状態にあったとは認められるが、被告人がそのことを認識していたと認めることができないから、本件公訴事実については犯罪の証明がない。よって、刑事訴訟法三百三十六条により、被告人に対して無罪の言渡しをする。
 委員御指摘の二件目の判決、静岡地裁浜松支部のものでございます。
 第一の本件公訴事実はのところから十二行でございます。性的な表現も含まれておりますが、原文のまま読み上げます。
 本件公訴事実は、被告人は強制的にA、当時二十五歳と性交等をしようと考え、平成三十年九月八日午前二時頃、静岡県磐田市所在のファミリーマート南側駐車場において、徒歩で通行中の同人に対しあっちに行こうなどと声を掛け、同人の背中に手を回すなどして同人を同市所在の店舗西側敷地内に連行し、その頃から同日午前二時十五分頃までの間、同所において同人の体を両腕で抱きかかえて持ち上げ、同所に設置されていたウッドデッキに座った自己の体の上にあおむけに横たわらせるなどし、同人の膣内に指を入れて弄び、同人の着衣をまくり上げて同人の乳首をなめるなどした上、同人を前記ウッドデッキの上に座らせ、同人の顎付近を手でつかみ同人の口に指を入れて強引に開くなどの暴行を加え、同人の反抗を著しく困難にして同人の口腔内に自己の陰茎を入れ、もって暴行を用いて口腔性交し、その際、同人に加療約二週間を要する口唇挫創、顎関節捻挫等の傷害を負わせたというものである。
 それから、最後に、同判決第三、結論の一行目から四行目まででございます。
 被告人が、口腔性交をする際、被告人が加えた暴行がAの反抗を著しく困難にする程度のものであったことを基礎付ける事情を認識していたと認めるには合理的な疑いが残り、被告人にはこの点に関する故意が認められない。
 以上でございます。
#491
○辰巳孝太郎君 どちらも事実として被害者は抵抗できなくなっていたということは認められているんですね。
 それでは、二〇一六年一月の最高裁で、準強姦被告の事件、無罪が確定した判決、判決理由欄の第一、本件公訴事実の部分を読み上げてください。
#492
○最高裁判所長官代理者(安東章君) 委員御指摘の福岡高裁宮崎支部の無罪判決の部分でよろしいですね。
 福岡高裁宮崎支部の準強姦被告事件の無罪判決の第一の本件公訴事実の部分を読み上げます。若干長くなりますが、原文を読みます。
 被告人は、自ら主宰する少年ゴルフ教室の生徒である被害者、当時十八歳が、両者の間に存在する厳しい師弟関係から被告人に従順であり、かつ被告人を恩師として尊敬し同女に対し劣情を抱いて卑わいな行為をするはずがないと信用していることに乗じ、ゴルフ指導の一環との口実で同女をホテルに連れ込み姦淫することを企て、平成十八年十二月九日午後二時三十分頃、鹿児島市リゾートホテルに同女を車で連行した上、同ホテル駐車場において、同女に対し、度胸がないからいけないんだ、こういうところに来て度胸を付けないといけないなどと言葉巧みに申し向けて同女を同ホテルの一室に連れ込み、同所において、同女に対し、おまえは度胸がない、だからゴルフが伸びないんだ、俺とエッチをしたらおまえのゴルフは変わるなどとゴルフの指導にかけつけて被告人と性交するよう申し向け、さらに同女をベッド上であおむけに倒して覆いかぶさった上、強引に接吻するなどし、同日午後三時頃、恩師として信頼していた被告人の上記一連の言動に……(発言する者あり)強い衝撃を受けて極度に畏怖、困惑し、思考が混乱して抗拒不能の状態に陥っている同女を、その旨認識しながら姦淫し、もって同女を抗拒不能にさせて姦淫した。
 以上でございます。
#493
○辰巳孝太郎君 これですけれども、資料にも付けましたが、被告人が被害者の抗拒不能状態を認識していたか否かについても問われまして、これを認識していなかったということになっているわけです。
 なぜこういう事件が無罪になるのか。最大の問題は、被害者の同意、不同意を暴行、脅迫の有無に限定してしまっている今の刑法にあるわけですね。レイプには、強制性交等罪、準強制性交等罪が適用されますが、どのようなものか、これ紹介してください。
#494
○政府参考人(小山太士君) 刑法百七十七条の強制性交等罪の要件は、十三歳以上の者に対し暴行又は脅迫を用いて性交等をすることであり、刑法百七十八条二項の準強制性交等罪の要件は、人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ若しくは抗拒不能にさせて性交等をすることでございます。
#495
○辰巳孝太郎君 強制性交等は、反抗を著しく困難とする程度の暴行、脅迫を用いて性交し、それを認識していたか、準強制性交等は、心神喪失、抗拒不能であることを認識し性交したかが問われます。激しく抵抗できなければ暴行、脅迫要件が適用されず、そして途切れ途切れに抵抗すると心神喪失も抗拒不能も認められない。じゃ、被害者どうすればよかったのか。
 例えば、拒否の意思を示しており、相手の同意がないのは明らかなのに、現在の法律ではレイプとされないことがある。同意がないから殴るんじゃないのか。そもそも、性交などを行うときに相手の意思や心情を尊重するのは当然のことだと私は思います。むしろ確認することもなかったということが非難されるべきではないのか。
 二〇〇九年、国連は、女性に対する暴力に関する立法ハンドブックを作成しました。そこでは、明確で自発的な合意がない限り犯罪が成立することとし、その立証に当たっては、加害者に対し被害者から同意を得たか否かを確認するための段階を踏んだことの証明を求めるべきであるとしています。
 大臣、そもそもこういう暴行、脅迫要件は撤廃されるべきなんじゃないですか。
#496
○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。
 お答えする前提として、先ほどるる読み上げられた個別案件とは全く無関係にこれは答弁をさせていただきたい。というのは、個別案件に関して、個別の事実認定に関して法務大臣がコメントするということはこれは適当ではないと考えますので、先ほどるる読み上げられたものとは異なるというところで、一般論として私は答弁させていただきます。
 その上で答弁をさせていただきますと、平成二十九年の刑法改正においては、暴行、脅迫の要件を一般的に撤廃することについて、以下、これから述べるような問題があり、慎重な検討を要するものと考えられ、改正が行われなかったところでございます。
 すなわち、これは、暴行、脅迫というのは、これは外形的行為ということでございますが、そういった外形的行為がないときには被害者の不同意を証明するのが容易でない上、性交に応じるか否かという内心の立証や認定は難しいという指摘。実務上、具体的事案に応じて、被害者の年齢、精神状態、行為の場所、時間などの様々な事情を考慮して暴行、脅迫の要件が認められており、暴行、脅迫の要件のみが障害となって処罰されていないという状況にあるということについては、これは一概には言い難いということでございます。
 ということで、適切な検討のために、他方で刑法一部改正法の附則においては、広く性犯罪に係る事案の実態に即した対処を行うための施策の在り方に関する検討が求められておって、現時点で検討の対象として具体的にどのような施策を取り上げるのかについて確たることを申し上げることはできませんが、適切な検討を行うことができるよう、まずは性犯罪被害の実情の把握等を着実に進めてまいりたいと考えております。
#497
○辰巳孝太郎君 同意していない性交は性的自己決定権が侵害されているということであるのに、どうして同意そのものが問われないのかということだったと思うんです。
 ドイツでのレイプ罪、二〇一六年の法改正、イギリスでの規定の紹介をしていただけますか。
#498
○政府参考人(小山太士君) 諸外国の法制度を網羅的に把握しているものではございませんが、承知している範囲でお答えを申し上げます。
 ドイツにつきましては、刑法百七十七条一項において、他の者の認識可能な意思に反して、この者に対して性的行為を行うなどした者につき、六月以上五年以下の自由刑に処することとされています。そして、行為者が被害者に対して暴行、脅迫を用いた場合等には一年以上の自由刑を言い渡すものとされ、これらの処罰規定は性的行為を対象とするものでございますが、犯情の特に重い事案では二年以上の自由刑を言い渡すものとされ、犯情の特に重い事案とは、行為者が被害者と性交をしたとき等であるとされております。
 続きまして、イギリスにつきましては、二〇〇三年、性犯罪法一条において、人が男性器を他人の女性器等に故意に挿入したこと、その他人が挿入に同意していなかったこと、かつ行為者は他人が同意していると合理的に信じていないことという要件を満たす場合にはレイプの罪が成立し、最高で終身刑に処せられることとされております。
#499
○辰巳孝太郎君 今日、資料にも付けましたけれども、欧米は同意のない性行為が罪というのがスタンダードになってきているんですね。
 さて、レイプの構成要件たる暴行、脅迫の認定に、警察、検察、裁判官の性別に対する偏見、ジェンダーバイアスが影響していると言われてきました。ジェンダーバイアスとは一体何ですか。
#500
○政府参考人(小山太士君) お尋ねのジェンダーバイアスとは、一般に、社会的、文化的に形成された性別に基づくゆがみ、偏見を意味するものとされていると承知しており、女性を被害者とする性犯罪事件におけるジェンダーバイアスの問題としては、例えば、女性は被害に直面した際に激しく抵抗するはずであるといった考えにとらわれる、女性の過去の性的プライバシーを当該犯行時の同意の根拠とするなどといった指摘がなされているものと承知しております。
#501
○辰巳孝太郎君 二〇一七年の刑法改正の過程でも議論となりまして、衆参で附帯決議にも反映されました。附帯決議の二を読んでいただけますか。
#502
○政府参考人(小山太士君) 御指摘の附帯決議におきましては、「刑法第百七十六条及び第百七十七条における「暴行又は脅迫」並びに刑法第百七十八条における「抗拒不能」の認定について、被害者と相手方との関係性や被害者の心理をより一層適切に踏まえてなされる必要があるとの指摘がなされていることに鑑み、これらに関連する心理学的・精神医学的知見等について調査研究を推進するとともに、これらの知見を踏まえ、司法警察職員、検察官及び裁判官に対して、性犯罪に直面した被害者の心理等についての研修を行うこと。」とされております。
#503
○辰巳孝太郎君 その附帯決議を受けた調査研究結果、これを紹介していただけますか。
#504
○政府参考人(西山卓爾君) 先ほど答弁がございました附帯決議二項を受けまして、法務総合研究所では、精神科医等の指導、助言を受けつつ、文献、事例等を収集、分析するなどの法務研究を実施してきたところでございます。
 本研究については、中間報告として先般その概要を公表したところでございます。そのうち性犯罪被害者の心理や行動に関する調査研究について御説明を申し上げます。
 まず、性犯罪被害者が示す反応や行動には様々なものがあり、必ずしも強い抵抗を示すわけではなく、身体的抵抗より言葉による抵抗が多い傾向が見られ、全く抵抗していない者が相当数いることが分かりました。
 こうした性犯罪被害者の反応や行動の原因や機序について文献を調査いたしましたところ、例えば、被害の最中又は直後において解離、すなわち、非現実感、身体からの離脱体験、感覚、感情の麻痺等が見られたり、被害に直面する前の心理やリスク認知に関しては、予測される脅威やその危険性について最小限に評価しようとする正常バイアス等が働くことが指摘されております。
 また、継続的な被害にさらされた者の心理等に関しましては、解離のほか、性的虐待の被害児童に見られます性的虐待順応症候群、それから学習性無力感などが指摘されております。さらに、被害後の精神症状として、性犯罪被害者における心的外傷後ストレス症候群、いわゆるPTSDの発症率が特に高いとされ、PTSDの診断基準を満たさない場合も解離等が生じていることがあるというふうに指摘されております。
#505
○辰巳孝太郎君 そういう新たな研究、知見というのがされているわけなんですが、被害者の訴えをまず聞くのが警察であります。このジェンダーバイアス排除のために警察はどのような取組をしているか、紹介ください。
#506
○国務大臣(山本順三君) お答えをいたします。
 警察は、性犯罪被害者が最初に相談をする公的機関となることも多く、被害者の心理を理解して対応することが重要である、このようなことでございますので、これまでも警察学校等で職員に対する必要な研修を行ってきたところでございます。
 警察におきましては、平成二十九年の刑法改正、それから今の附帯決議、これを踏まえて、警察大学校での研修や全国の都道府県警察の性犯罪捜査担当者を集めた会議において、臨床心理士や精神科医等を講師として招き、講義を実施しているところでございますし、また各都道府県警におきましては、警察学校や警察署等において性犯罪者被害者の、性犯罪者被害者の心理に関する研修を実施しておりまして、性犯罪に直面した被害者の心理等について職員の理解を深めるための研修を実施しているものでございまして、今後とも、引き続き被害者の心情に配慮した適切な対応が徹底されるよう、警察を指導してまいりたいと思っております。
#507
○辰巳孝太郎君 次に検察です。検察は、被害者の言動により嫌疑不十分と判断して裁判にならないケースもあります。取組を教えてください。
#508
○国務大臣(山下貴司君) 法務・検察では、経験年数等に応じた検察官に対する各種研修を行っております。そして、それらの研修においては、これまでも検察官が性犯罪の被害者の心理等をより適切に踏まえた事実認定ができるよう、性犯罪に直面した被害者の心理に精通した臨床心理士や精神科医による講義などを実施しているところであります。
 また、昨年七月には、全ての地検の担当検事が参加した検事会同において、精神科医による性犯罪被害者の心理等に関する講演が行われ、その内容については会同参加者を通じて様々な機会において各地検に周知されているところであります。さらに、各地検や高検においても、各庁の実情に応じて性犯罪に直面した被害者の心理に関する勉強会や講義などを実施するなどしているものと承知しております。
 今後も、平成二十九年六月に成立した刑法の一部を改正する法律における附帯決議の趣旨も踏まえ、各種研修において法務、先ほど紹介ありました法務研究の内容を十分に活用するなどして、性犯罪被害者の心理等に関する理解を深める取組を行ってまいりたいと考えています。
#509
○辰巳孝太郎君 最後に裁判官です。取組を教えていただけませんか。
#510
○最高裁判所長官代理者(安東章君) お答え申し上げます。
 裁判所といたしましても、性犯罪に直面した被害者の心理等の適切な理解は裁判官にとって重要と考えておりまして、これまでも性犯罪の被害者の心理に詳しい精神科医等を講師とした研修を実施しているところですが、先ほど言及のございました附帯決議の趣旨も踏まえまして、平成二十九年十月には、裁判官を対象とした司法研修所の研究会において、性犯罪被害者の支援に長年携わっておられます臨床心理士の先生を講師として、被害時の被害者の心理状態やその後の心理状態等について理解を深める講演と意見交換を行いました。
 また、研究会に参加しなかった裁判官に対してもこの研修の内容を伝えるために、こうした講演の内容や意見交換の結果等については、取りまとめました冊子を作成して、執務資料として全国の裁判所に配付しております。
 さらに、各高等裁判所におきましても、性犯罪被害者やその支援者の方などを講師としまして、被害者の心情等について理解を深めることなどを目的とした研究会を開催しておるところでございます。
 裁判所としましては、今後とも、以上のような研修などを通じまして、性犯罪に直面した被害者の心理等の適切な理解に努めてまいりたいと考えているところでございます。
#511
○辰巳孝太郎君 研修したと言うんですけれども、参加人数は四十人なんですよ、裁判官。冊子を配ったと言いますけれども、これ、全体でいうと三人から四人に一冊しか配られていないんですね。
 私、改めて提案したいんですけど、これ全ての裁判官に届けて、研修を是非全員に受けてもらうように検討していただけませんか。
#512
○最高裁判所長官代理者(安東章君) お答え申し上げます。
 先ほども申し上げましたとおり、委員御指摘の執務資料につきましては、全国の性犯罪などの刑事事件を担当する裁判官の執務室などに備え置きまして、いつでも裁判官が参照できたり、あるいは裁判官同士で議論する際の素材としてもらうこととしております。このため、研修に参加しなかった刑事事件担当の裁判官だけでなく、今後異動などによって新たに刑事事件を担当することになる裁判官につきましても、執務資料に目を通し、これを素材として議論するなどして研修の内容等が共有されていくものと承知しておるところでございます。
 裁判所としましては、適切な研修を実施することは当然でございますが、このような研修内容の共有あるいは裁判官同士の議論を繰り返していくことによりましても専門的な知見等についての裁判官の理解を深めていきたいと、そのように考えております。
#513
○辰巳孝太郎君 やはり起訴するにも、これが犯罪として立証されるかどうか、検察というのはやっぱり裁判官の認識がどうなのかということもあるというふうに言われていますので、是非全員に研修をしてもらえるよう提案したいと思うんです。
 内閣府は、全国に性暴力被害者救援センターを整備し、なるべく多くの被害者に相談してもらえるよう取り組んでいます。このワンストップセンターの整備状況を教えてください。
#514
○政府参考人(渡邉清君) ワンストップ支援センターは、被害直後から産婦人科医療、相談、カウンセリング等の心理的支援、法的支援などを可能な限り一か所で提供することにより、被害者の心身の負担を軽減し、その健康の回復を図ることを目的とするものでございます。
 このワンストップ支援センターを平成三十二年度までに各都道府県に最低一か所設置するという目標につきましては、平成三十年十月、昨年に前倒しして実施、実現をしたところでございます。
 以上です。
#515
○辰巳孝太郎君 来年度の予算で、ワンストップセンターに係る予算が概算要求から大きく削られました。二十四時間化を推進するための職員の人件費、夜勤をする医師への謝金の部分が認められなかったと聞いております。
 夜にも被害は起きます。レイプが多く発生する時間帯はいかがですか。
#516
○政府参考人(露木康浩君) お答えいたします。
 平成三十年中に認知した強制性交等事件につきまして、発生時間帯がはっきりしている五百三十七件について見ますと、日中、夜間を問わず発生をいたしておりますけれども、二時間刻みで見ますと、午前零時から午前二時が最も多く九十二件、次いで午前二時から午前四時が六十八件、午後二十二時から午後二十四時までが六十六件となってございます。
 また、平成三十年中に発生いたしました強制わいせつ事件について、発生時間帯がはっきりしているもの四千三百二十八件について見ますと、こちらも日中、夜間を問わず発生しておりますけれども、二十二時から二十四時が最も多く六百八十八件、次いで午前零時から午前二時が六百八十七件、午後二十時から二十二時が六百四件となってございます。
#517
○辰巳孝太郎君 夜間多いんですね。
 被害を受けた方が二十四時間すぐに相談でき、医療を受けられる体制整えるのは国の当然の責任です。予算を付けていくのが当たり前だと思うんですが、財務大臣の見解をお聞かせください。
#518
○国務大臣(麻生太郎君) 今お話のありました話はワンストップ支援センターの話だと思いますが、性犯罪・性暴力被害者支援交付金の交付で各地方公共団体にいろいろな取組を支援させていただいているんですが、支援センターの運営費、被害者の方々の病院での検査費用、緊急避妊措置の医療費等々について支援を行っておるんですが、御指摘のありました平成三十一年度の予算においては、二十四時間三百六十五日運営する支援センターの拡充、十六か所から二十四か所に増えております。
 拠点となります病院の整備、質の向上、十一か所から十五か所と進める経費を含みまして、対前年比一二%増となります二・一億円を計上させていただいておりますので、これまでも平成二十九年度一億六千三百万、平成三十年一億八千六百万、平成三十一年二億九百万等々、確実に増やしてきておりますし、また最低一か所、各都道府県でいわゆる達成をせねばならぬという話でスタート、目標を設定してやらせていただきましたけど、平成三十年度中にこの点は達成をしておると思っておりますので、四十七都道府県で今それが全部でき上がることになったという状況になろうと理解しております。
#519
○辰巳孝太郎君 二十四時間、十六か所から二十四か所という話ありましたけど、元々三十六か所の要求なんですよ。要するに、削られているんです。増額したと言うけど、やっぱりこれもう僅かですからね。
 結局、こういうところの予算を渋ってしまうというのは私は納得できません。予算が足らないのであれば、これは国の責任で無駄なところを削ってここに充てていくというのが当然だと言いたいと思います。
 この性暴力被害者支援交付金には医療費の支援も含まれております。これ、イエスかノーかだけで。
#520
○政府参考人(渡邉清君) 医療費の交付も含まれております。
#521
○辰巳孝太郎君 ところが、これ大阪府は申請していないんです。理由を教えてください。
#522
○政府参考人(渡邉清君) 大阪府の関係ですけれども、大阪府に伺ったところ、ワンストップセンターの方に相談しました被害者に係る医療費を予算化していない理由としては、性犯罪の潜在化を防止し再被害を防ぐために警察への相談、届出を推奨しており、本交付金で医療費を活用するよりも警察の医療費公費負担制度を活用しているためだというふうに聞いております。
 一方で、やむを得ない事情で警察への相談をちゅうちょされる方もいらっしゃいますので、そうした被害者への対応につきまして、今後、大阪府とセンターの運営団体との間で協議していく予定と伺っております。
 以上でございます。
#523
○辰巳孝太郎君 だから、ワンストップセンターに行かずに警察に行けと、じゃないと医療費を支援できないよということなんですよ。警察に行けない人が多いからセンターを整備するわけでしょう。あり得ない理由なんです。
 大阪のSACHICOですね、先ほどありました、これ病院拠点型の先駆ですよ。ここに医療費が支援されないという大問題が起こっておるわけなんです。私、大阪府に話聞きましたら、これ今ありましたとおり、どこまでを被害者と取るのかSACHICOと折り合わないんだと、広く取って国や会計検査院に何か言われたらどうするのかと大阪府が言っているわけなんですよ。
 確認しますけど、この医療費の支援の対象はどのように定められていますか。
#524
○政府参考人(渡邉清君) 交付金の交付要綱におきましては、当該都道府県の相談センターに相談した被害者であって、やむを得ない事情により警察に相談することができなかったことによって都道府県警察による医療費及びカウンセリング費用の公費負担制度が適用されない被害者というふうになってございます。
#525
○辰巳孝太郎君 ですから、非常に幅のある規定なんです。被害に遭った人を広く救うためにはこれ当然のことなんですよ。産科医始めスタッフが支援すべきだと判断をした被害者を国の判断で対象外とするのかと。どういう人を被害者とするのか、これ国が細かく定めているんですか。これ、どうですか。
#526
○政府参考人(渡邉清君) 交付要綱で定めておる内容につきましては、先ほど申し上げたとおりにとどまってございます。
#527
○辰巳孝太郎君 つまり、自治体の裁量でどの方を被害者とまで含めるかというのは決めるということですよね。
#528
○政府参考人(渡邉清君) 基本ですね、ワンストップセンターの交付金の申請に当たっては、各都道府県、センターの方の御意向に沿った形で申請いただいて、それをこちらの方でお認めするという形を取ってございます。
#529
○辰巳孝太郎君 ですから、自治体のやる気次第なんですよ。とはいえ、国の交付金、これ予算が、先ほどありました、少なく、それに合わせて自治体の予算も少なくなってしまっているというのが現実です。被害に遭った人のケアを迅速に進められるようにすることは国の責務です。
 この予算の大幅増額を求めて、私の質問を終わります。
#530
○委員長(金子原二郎君) 関連質疑を許します。田村智子君。
#531
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 生活保護受給者への就労指導について取り上げます。
 二〇一五年十二月、東京都立川市で、生活保護を受けていた男性が自ら命を絶つ事件が起きました。資料一がその経緯です。
 この男性は、二〇一五年九月九日、書面で就労指導をされ、これに従わなかったとして十月三日に保護停止の決定となり、二十二日にその通知を受けます。そして二十三日、再度書面で、つまりハローワークに行きなさいという指導を受けるんですね。またこれに従わなかったという理由で、十二月九日、保護の廃止が通知をされ、翌日、自ら命を絶ったということです。
 我が党市議が聞き取りを行ったところ、当時の市の担当者は、就労指導に従わないから保護を廃止した、路上生活の経験があるので何らかの形で生きていけるんじゃないかと思ったと答えているんですよ。命に直結する生活保護がこのように安易に停止、廃止されたことに震撼する思いです。
   〔委員長退席、理事二之湯武史君着席〕
 この数年、こういう就労指導に従わないことを理由に不適切な生活保護の停止、廃止が行われているのではないかと危惧していますが、厚労大臣、いかがでしょうか。
#532
○国務大臣(根本匠君) 生活保護制度は、困窮の程度に応じ必要な保護を行い、最低限度の生活を保障するものであり、必要とする方に確実に保護を行うことが重要だと考えています。一方で、その際には、利用できる資産、能力その他あらゆるものを活用することを要件としております。したがって、稼働能力がある方についてはその能力を活用いただくことが前提であり、能力の活用が不十分な場合には就労指導が行われます。
 その上で、指導によってもなお状況が改善されない場合は、組織的に十分検討の上、所定の手続を経て保護の廃止、停止を行う場合がありますが、国としては、自治体に対して、機械的な就労指導とならないよう留意することや、本人の意欲などに応じて、保護の停止、廃止を行う前に再度指導、指示を行うこと、就労に向けたプログラムへの参加を促すなど、積極的な援助を行うことを求めています。
 このように、保護の停止、廃止を行う場合は慎重を期した判断や手続を求めているところであり、適正な保護の実施が行われるよう、引き続き自治体を指導していきたいと考えています。
#533
○田村智子君 これ、立川市の事例でいうと、九月九日の書面による就労指導というのは、全く同じ文面で三人の方にこの日に出されているんですよ。立川市は、平成二十七年度就労支援による保護の廃止二十件という目標を立てていて、それが自殺に追い込むような保護廃止につながったのではないかという指摘もされています。
 この二十七年度、つまり二〇一五年閣議決定された経済・財政再生計画改革工程表では、生活保護の就労支援についてどういう目標を設定いたしましたか。
#534
○政府参考人(谷内繁君) お答えいたします。
 事前の質問レクでは昨年十二月に経済財政諮問会議で設定されている項目と目標値ということでございますので、それについてお答えさせていただきます。
 生活保護の就労支援に関しまして、昨年十二月に経済財政諮問会議で決定された改革工程におけるKPIといたしましては、一つに、就労支援事業等に参加可能な者の事業参加率を二〇二一年度までに六五%とすること、二つ目に、就労支援事業等に参加した者のうち、就労した者及び就労による収入が増加した者の割合を二〇二一年度までに五〇%とすること、また三番目に、その他の世帯の就労率を二〇二一年度までに四五%とすることと設定しております。また、具体的な目標値は設定しておりませんけれども、実施状況を把握する指標といたしまして、例えば就労支援事業等に参加可能な者の事業参加率の自治体ごとの状況などの指標の見える化を設定しているところでございます。
#535
○田村智子君 そういう目標を二〇一五年から立てようということが出されたわけなんですよ。で、同じ目標を立てているんです。
 国が目標を持っただけじゃないんです。福祉事務所を設置している自治体に対して、就労支援促進計画の策定と報告も求めています。こういうことをやる目的、そして計画に盛り込むべきとされた内容というのはどういうものですか。
#536
○政府参考人(谷内繁君) お答えいたします。
 各自治体が作成いたします生活保護の就労支援促進計画におきまして数値目標として定めることとしている項目につきましては、一つに、保護の実施機関が就労可能と判断する被保護者、これ事業対象者数でございます。二つ目に、その事業対象者のうち実際に事業に参加した者の数及び率。三つ目に、事業に参加した者のうち、就労、増収を達成した者の数及び率。四つ目に、就労、増収による生活保護費削減額。五つ目に、事業に参加した者のうち生活保護廃止者の数及び率。六番目に、年度末におけるその他の世帯数としているところでございます。
#537
○田村智子君 どういう就労支援事業を行うかというのは、福祉事務所が計画を立てられるでしょう。
 しかし、そこに何人参加するか、その結果、就労した人の人数とか、収入が増えた人の人数とか、保護費の削減額とか、保護の廃止数とか、どうしてそんな数値目標を立てることができるというんでしょうか。
#538
○政府参考人(谷内繁君) お答えいたします。
 国からの通知におきましては目標値の詳細な設定方法までは規定しておりませんで、自治体におきましてどのように設定しているか、詳細は把握しておりませんけれども、一般的には、前年度の実績やその地域におけます被保護者の状態像などを踏まえて各自治体において設定しているものと考えております。
#539
○田村智子君 これ、保護を受けている人が自立できるかどうかというのは、それぞれお一人お一人の事情があります。その地域の経済の状況も大きく影響します。福祉事務所の主観や主体的な努力だけではどうしようもないのに、保護費の削減額、廃止数まで何でそんな目標が必要なのか、大臣、お答えください。
   〔理事二之湯武史君退席、委員長着席〕
#540
○国務大臣(根本匠君) 生活保護法における目的として、最低生活の保障のみならず、自立助長も含まれておりますので、働くことができる方に対して就労に向けた支援を実施していくこと、これは私も重要だと思っております。
 就労支援促進計画の目標については、各自治体の就労支援事業の実施状況やその効果を検証するとともに、その実績を定量的に把握できるようにするために設定しているものであります。
 ただし、これらは就労支援事業の効果等を把握するための数値にすぎず、目標などを達成するために機械的な就労指導や保護の廃止を行うことを意図しているものではありません。
#541
○田村智子君 じゃ、そういう国の指導によって、国の指導というか政策によって、就労、そしてそれによる増収者数や率、あるいは保護費の削減額、保護廃止数と率、こういう目標を持っている自治体数と割合を示してください。
#542
○政府参考人(谷内繁君) お答えいたします。
 福祉事務所設置自治体、九百二自治体ございますけれども、そのうち生活保護の就労支援促進計画におきまして実際に目標値を定めている自治体数でございますけれども、まず就労、増収者数につきましては八百七十五自治体でございまして、全体の約九七%。次に、保護費の削減額につきましては八百六十八自治体でございまして、全体の約九六%。三つ目に、生活保護廃止者数につきましては八百五十五自治体でございまして、全体の約九五%となっております。
#543
○田村智子君 その上、毎年、計画の達成状況とそれに基づく計画の見直しということも国は報告を求めているんですよ、どこまで達成したかと。こういうことまで報告求めているんですよ。
 かつて北九州市では、生活保護の水際作戦で自殺者や餓死者を相次いで出してしまって、闇の北九州方式とまで言われたんです。保護の開始数よりも保護を廃止する数を必ず多くするんだと、どれだけ多くするのかという数値目標を持っていたんだと。
 検証委員会の報告書の中では、利用者、要保護者の困窮状態や急迫した状態を認識しながら手を差し伸べることができなかった不適切な対応は、これらの目標が実態として職員を縛っているのではとの強い疑念を持たれるのはやむを得ないと、こういう指摘がなされて、この検証の過程でこうした数値目標を持つことをやめたんですよ。こういう教訓を何だと思っているかということなんですね。
 大臣、保護の廃止数まで数値目標を持たせる、これは機械的かつ強引な就労指導、指示の強化につながるんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
#544
○国務大臣(根本匠君) 先ほども申し上げましたが、就労支援の数値目標を達成するために、個々の状況を勘案しない機械的な就労指導や保護の廃止を行うことは意図しておりません。
 国としては、目標値を設定していることが強引な就労指導につながらないよう、自治体に対し、就労先が見付からないことのみをもって就労指導、指示を行うといった機械的な取扱いが、取扱いが行われないよう徹底を図っております。
 また、有識者や自治体担当者等に参加いただいた生活保護受給者に対する就労支援のあり方に関する研究会の報告書において、企業などへの一般就労を目的とした就労支援だけではなく、本人の状況に応じて、日常生活自立や社会生活自立も目標とした多様な働き方に向けた支援を行う等の提言をいただいております。
 就労支援の在り方については、引き続き必要な見直し等を行ってまいりたいと考えています。
#545
○田村智子君 二〇一七年、東京都大田区、椎間板ヘルニアで働けなくなった四十代男性。仕事を探していないとして、五月一日、就労指示。これに従わなかったとして、六月二十六日に保護停止。併せて就労指示が再度行われていますが、その中身は、交通費も生活費もない状態なのに、一週間に一度、ハローワークに通うよう求めるものでした。
 二〇一八年、大阪市、夫が働けなくなり、妻のヤクルト販売と新聞配達、八万円が収入という夫婦。収入が低いからヤクルトの仕事は辞めろという指導がなされました。別の仕事を探しなさいという指導です。これに妻が従わないことを理由に、妻を世帯分離して、妻の分の保護を廃止と。
 こういう事例が今次々と相談されているんですよ。数値目標の達成が求められてしまう。機械的な就労指導、懲罰的な保護の停止、廃止、起きているんじゃないでしょうか。
 これ、通知しているだけじゃ駄目ですよ。私、ちゃんと調べていただきたいと思いますが、厚労大臣、いかがですか。
#546
○国務大臣(根本匠君) 個々の状況について詳細を把握していないため、個々の事例についてのコメントは、個々の事例についてのコメントは差し控えたいと思います。
 いずれにせよ、今後とも、機械的な就労指導が行われることのないように徹底を図るとともに、本人の状況等に応じた適切な支援が行われるよう、就労支援の充実に取り組んでいきたいと考えています。
#547
○田村智子君 ちょっと調べましょうよ。調べてくださいよ。お願いします。
#548
○政府参考人(谷内繁君) お答えいたします。
 今、田村委員から御指摘いただきましたケースにつきましては、この後、自治体に問い合わせて、問い合わせたいというふうに考えております。
#549
○田村智子君 全体調べること必要ですよ。メンタルで仕事を辞めたような場合、どれだけ休むことが必要かなんというのは医師でも判断難しいですよ。また、就労指導が厳しくやられれば、早く生活保護から抜け出さなければと追い詰められてしまう人だっているんですよ。
 こういう一人一人の状況の把握、生活の質の向上、将来への希望をどう紡いでいくのか、そういう相談に乗ってきめ細やかな支援ができるように、私は、目標を持つなら、ケースワーカーをどう増やすのかという目標、一人当たりの担当件数をどう減らすのか、そういう目標こそ持つべきだと思いますが、いかがですか、大臣。
#550
○国務大臣(根本匠君) ケースワーカーの負担軽減については、取り組むべき課題と認識しております。法律で配置が標準として定められておりますが、その上で、これまで、ケースワーカーの配置に対する地方交付税措置の拡充や、就労支援員や年金調査員の活用によるケースワーク業務の分業化などを行ってきたところであります。さらに、情報端末を活用したケースワーカーの業務負担軽減策について調査研究を行っています。
 引き続き、様々な方策を、方法を組み合わせながらケースワーカーの負担軽減などを推進してまいりたいと思います。
#551
○田村智子君 保護廃止の目標はもうやめるべきです。立てるのならケースワーカーについての目標を持つべきだと、このことを真面目に検討していただきたい。
 今日、もう一つ、生活保護と自動車保有の問題についてもお聞きしたいんです。
 法政大学の藤原千沙教授が、母子世帯の暮らしと生活保護に着目した研究を行っています。国勢調査を基にした推計で、母子世帯の保護率は、二〇一五年度、一番高い東京都と一番低い富山県で三十一倍の開きがあると。人員保護率の格差は九倍なので、非常に大きな開きだと指摘をしています。この藤原教授が自治体と協力をして児童扶養手当を受給している母子世帯にアンケート調査をしたところ、生活保護を利用しない理由として、車を使いたいからと答える方が三割に上っているんですね。
 資料二は、沖縄県が高校生のいる世帯に行った調査です。ここでも、車両保持を認められないことを保護を利用しない理由として挙げる割合が一人親のところで高いんですよ。ですから、県の調査報告書では、この結果について、一人親ほど時間に追われる日常生活を支える手段として車両の保持を必要としている現実があると推察されると指摘をしているんです。
 これ、相対的に公共網が少ない地方では、母子世帯にとって自動車保有が生活保護受給の障壁になっているんじゃないかと思いますが、大臣、いかがでしょう。
#552
○国務大臣(根本匠君) 生活保護は、利用できる資産、能力その他あらゆるものを活用することを要件としています。自動車については資産に該当し、その維持費は生計を圧迫すると考えられることから、原則として保有を認めておらず、これを一律に緩和することは難しいと考えております。
 一方で、障害者や公共交通機関の利用が著しく困難な地域に居住する者などが通勤や通院に利用する場合などは、福祉事務所の判断で自動車の保有や使用を認めているなど、これまでも、不断の見直しにより、個々の生活保護受給者の方の状況や生活実態に応じた対応ができるよう配慮しているところであります。
#553
○田村智子君 そういう対応ができているかどうかなんですけど、生活用品としての自動車保有について、別冊問答集、いわゆるQアンドAではどう書いていますか。
#554
○政府参考人(谷内繁君) お答えいたします。
 議員御指摘の別冊問答集の中では、生活用品としての自動車は、単に日常生活の便利に用いられるのみであるならば、地域の普及率のいかんにかかわらず、自動車の保有を認める段階には至っていないという旨を示しているところでございます。
#555
○田村智子君 滋賀県で、常時通勤はタクシーを利用すればよいといって福祉事務所が保護受給者に自動車処分を求めたことに対し、不服審査請求が行われています。二〇一六年二月二十五日に出された知事の裁決の内容はどういうものですか。
#556
○政府参考人(谷内繁君) お答えいたします。
 昨日の質問レクを受けまして滋賀県に確認しましたところ、お尋ねの裁決は、自動車の処分を求める文書指示に従わなかったことをもって生活保護を停止した処分を取り消したものと承知しております。
 個別の案件でございまして、詳細な内容を御紹介することは差し控えますが、裁決の理由は大まかに言えば二点あったというふうに承知しております。一つは、生活保護法に定める手続を適正に踏んでいないこと。具体的には、生活保護の提示をする際に本人に弁明の機会を付与していなかったこと。二つ目には、対象者の健康状態や勤務状況、交通事情等を十分かつ慎重に検討していないこと。この二点と承知しております。
#557
○田村智子君 これ、厚労省が余りに限定的な見解をさっきのQアンドAでも示しているから、タクシー通勤すればいいというおよそ考えられないような福祉事務所の対応まで惹起しているんですよ。
 先ほど紹介した藤原教授のアンケート調査、車を持っていないことで何が困るか、母子世帯です。第一は、仕事の選択肢が限られる。これは収入に結び付かなくなっちゃいますね。第二に、日常の買物の不便さ。第三に、子供の送迎。クラブ活動や地域活動に子供が参加が困難になってしまうと、自動車持っていなくて。また、子供を連れて休日に出かけることができないという記述もあるんです。子供の貧困問題に取り組むあすのばの皆さんのアンケート調査でも、低所得世帯の子供たちが様々な体験を諦めているということが今問題になっているんですね。
 今日は宮腰大臣にもお聞きしたいんですよ。とりわけ地方で子供の貧困対策として自動車保有の問題、これは検討が必要だと思いますが、いかがでしょうか。
#558
○国務大臣(宮腰光寛君) 子供の貧困対策に関する大綱におきましては、貧困の状況が社会的孤立を深刻化させることのないよう、子供や保護者の対人関係の持ち方や社会参加の機会にも配慮して取り組むことを基本的な方針の一つとして掲げています。
 生活保護制度における自動車保有につきましては、厚生労働省において社会環境や生活実態を踏まえた不断の見直しを行っていると承知しており、引き続き厚生労働省と連携してまいります。
 また、現在、子供の貧困対策に関する大綱の見直しに向け、有識者会議において議論いただいておりまして、その中で、諦め体験など貧困の状況にある子供が抱える課題についても必要な検討を行ってまいりたいと考えております。
#559
○田村智子君 これは資料三でお配りしたんですけど、今、厚労省も地方自治体に意見聞いているんですね。そうすると、四分の一ぐらいの自治体が、意見を聞いた自治体のうちの四分の一が、やっぱり自動車保有の要件広げるべきだと答えているんですよ。
 そうなんです、自動車保有率、今上がっているんですよ。児童扶養手当を受給する母子世帯でも八五%が持っているわけなんですよ。日弁連も、生活保護における自動車保有、原則として認めるよう意見書を出しています。
 買物だとか学校や病院の送迎だとか、緊急のときにやっぱり車で駆け付けなきゃできないような、そういう地域というのはあるわけです。地域の格差、このことを見ても、やっぱり生活用品としてその地域で自動車の保有がもう当たり前だというような地域では、これやっぱり子育てに欠かせないものとして私は見直しに踏み出すべきだと思いますが、最後、大臣に求めて、質問を終わります。
#560
○国務大臣(根本匠君) 自動車の保有要件の緩和については、一般世帯との均衡や自動車の維持費をどのように捻出するかという課題もあることから慎重に検討すべき課題であると考えています。
 一方で、一方で、そうした原則の中で、従前から社会環境や生活実態を踏まえた見直しも行っており、引き続き、地方自治体からの御意見を伺いつつ、不断に検討していきたいと考えています。
#561
○田村智子君 終わります。
#562
○委員長(金子原二郎君) 以上で辰巳孝太郎君及び田村智子君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#563
○委員長(金子原二郎君) 次に、薬師寺みちよ君の質疑を行います。薬師寺みちよ君。
#564
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。今日もよろしくお願いいたします。
 まず、櫻田大臣にお尋ねをさせていただきたいと思います。
 私も、東京オリンピック・パラリンピック、特にパラリンピックにつきましては力を入れて政策的に御協力させていただいていると思っておりますけれども、大臣は、この東京オリンピック・パラリンピック、レガシーはどのようにお考えになっていらっしゃいますか、お願い申し上げます。
#565
○国務大臣(櫻田義孝君) 大会を確実に成功させることはもとより、大会を契機として、次世代に誇れる有形無形のレガシーを残すことは非常に重要であります。
 このため、平成二十七年十一月に閣議決定した政府のオリパラ基本方針においても、レガシーの創出と世界への発信を掲げ、各種取組を進めてまいります。
 東京大会に向けては、特にパラリンピックの成功とこれを通じたユニバーサルデザインや心のバリアフリーによる共生社会の実現、それと、全国津々浦々の地域活性化に資するホストタウンの推進、東日本大震災から復興しつつある姿の世界への発信等による復興オリンピック・パラリンピックの実現、ビヨンド二〇二〇プログラムなどを通じた多様な日本文化の魅力や技術力の発信、競技力強化によるメダル獲得や、スポーツを通じた国際貢献などに力を入れて取り組みたいと考えており、関係省庁、東京都、組織委員会、関係自治体等と緊密に連絡しながら、成熟社会にふさわしいレガシーを創出してまいります。
#566
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 しっかりと、やっぱりパラリンピックにおける成功というものが東京オリパラの成功だということを私は認識していただきたいと思っております。
 ですので、それにつきまして、障害者スポーツにつきましても文科大臣にお尋ねさせていただきたいと思います。
 新たに始まります事業がございます。資料三に付けております。障害者のスポーツ活動推進プランです。私もこれ大変期待いたしておりますけれども、しかし、今回予算付いているのは六千二百万。大変これは、私、足りるのだろうかと心配いたしておりますけれども、期待される効果につきまして教えてください。
#567
○国務大臣(柴山昌彦君) 浮島副大臣の下に障害者活躍推進チームを設置して、障害者の活躍推進の観点から重点的に進める六つの政策プランを順次策定をしております。
 三月二十二日に策定したこの障害者のスポーツ活動推進プランにつきましては、これまで、スポーツ基本計画などに基づいて推進してきた障害者スポーツの振興について、今後取組を加速化すべき施策について取りまとめたものであります。
 期待される効果といたしましては、トップアスリートのためのスポーツ環境の整備だけはなくて、小中高等学校に在籍する障害のある児童生徒のスポーツ実施環境の整備や、障害のある人が身近でスポーツを実施するための拠点の整備など、より草の根の部分に焦点を当てた障害者スポーツ振興の取組が加速されるものと考えます。
 今後は、準備ができたものから順次実施に移してまいりますけれども、詳細について検討が必要なものについては、スポーツ実施率の向上に向けた取組について審議いただいているスポーツ審議会健康スポーツ部会などにおいて御意見をいただきつつ、政策に順次反映させていきたいと考えております。
#568
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 是非これ進めていただきたいんです。障害をお持ちの方こそスポーツが必要なんです。どんなに手足、動きが悪くても、手を動かす、足を何とか動かしていくということには、これはリハビリにもつながりますし、ほかの機能を温存させることにもつながっていくわけです。
 しかし、残念ながら、なかなかこのパラスポーツというものが一般の方に縁遠いとされております。資料一にも付けておりますけれども、これは東京都の調査でございますが、関心があるという方が六〇%しかいらっしゃいません。
 しっかりと皆様方にも御理解いただいて広めていただかなければならないんですけど、縁遠い理由につきまして教えていただけますか、お願い申し上げます。
#569
○国務大臣(柴山昌彦君) 一般的に言って、スポーツに親しむためには、まず知ること、そして実際に見ること、体験することが大きなきっかけになると思うんですね。我が国で国民が、一般の国民が障害者スポーツについて見たり触れたりする機会が限られているということがやはり大きな課題であろうというように思っております。
 実際、我が国では、障害者スポーツの中でトップアスリートが参加するパラリンピックでも、観戦経験を持つ方が国民の約半数にとどまっております。パラリンピック以外の障害者スポーツについては、直接観戦したことのある方は約四%にとどまっているということであります。
 こういう状況を改善するため、私自身、一昨日、三月二十四日に、日本財団パラリンピックサポートセンターが主催いたしましたパラ駅伝inTOKYO二〇一九に出席をいたしました。大会自体も、障害者、健常者が力を合わせてたすきをつなぐユニークなイベントなんですけれども、有名タレントの協力も得て多数の聴衆を集め、駒沢公園で行われたんですけれども、実際に見てもらうことでパラスポーツを知るいい機会になったと感じております。
 こういった取組も含めて、障害の有無にかかわらず様々な機会で障害者スポーツを知り、見る、体験することができることが重要でありまして、身近な場所で障害者スポーツに親しめる環境づくりを加速させていきたいというように考えております。
#570
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 だからこそ、このプランというものを加速化させてもらわなければならないんです。機会がないんです、器具がないんです。だから、体験もできなければ、身近でそれを見ることもできない。
 私も聴覚障害者のスポーツに関わっておりますけれども、ランプでバンというスタート、いわゆるスタートランプというものがございます。これがないから一般の皆様方と同じ大会に出られないということなんかがございます。じゃ、運動会開こうと思いましても、なかなかそういうものが整備されていない地域の皆様方、お困りなんですね。でも、どこかでそれをストックして貸し出すようなそういう制度ができれば、もっと多くの方が触れることができますし、電動車椅子でしたり車椅子でしたり、しっかりそういうものを準備することによって一緒に我々健常者も体験することができますので、是非広げていっていただきたいと思います。
 それに当たりましては、パラバブルと言われているような言葉、一方ですごくネガティブな響きも聞こえてまいりますけれども、この現状をどのように受け止めていらっしゃいますか。
#571
○国務大臣(柴山昌彦君) 今、パラバブルという言葉を使っていただいたんですけれども、我々としては、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に向けて、パラリンピックの成功なくして東京大会の成功なしと、先ほど櫻田大臣もおっしゃっていたかと思うんですけれども、民間においても多くの企業、団体等が支援、協力を行っていただいている結果、この二〇二〇年大会の東京大会が決定する以前に比べ障害者スポーツに関連する支援が格段に増えたということは、これは確かであり、このこと自体は私は非常に望ましいことだというように考えております。
 他方で、今委員が御指摘のようなバブルだという御指摘があることは承知をしております。ただ、このバブルというのは、実態の価値以上に膨らんだ状態、見込み等を指す言葉でありまして、とすれば、まずは文部科学省として、心のバリアフリーの理解を社会に定着させ、社会の実態の側を現状の障害者スポーツへの関心の方に近づけていく取組が私は必要だというように考えております。
 それとともに、二〇二〇年大会のレガシーとして、障害の有無を問わずスポーツに親しめる環境をまさに次の時代に残していくということが重要でありまして、大会に向けた準備自体への支援が終了しても、この障害者スポーツへの支援や関心が消えることのないように、社会の関心を、社会への働きかけを継続していくということが大事だと考えております。
#572
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 就職を考えましても、オリンピック選手の就職先が決まるのは一、二か月ぐらいですけど、今、パラリンピックの選手は一、二週間であっという間に就職先が決まってしまう。もう本当に今いろんなところが手を差し伸べております。ですから、それを継続させるということがすごく重要になってくるのと、あとは、今、障害者競技団体の皆様方をエンパワーメントしていくというのがすごく重要だと私は思っております。
 ですから、そのことにつきましても、どうぞ大臣、心配りいただきたいんですが、いかがでいらっしゃいますでしょうか。
#573
○国務大臣(柴山昌彦君) ただ、障害者スポーツ団体の多くは、財政基盤が弱いだけでなく、外部から支援を受け資金を集めるための事務体制も脆弱であるという実態があるということで、事務局体制の強化をしなくてはいけません。
 障害者スポーツ団体の中には、単独での自立を目指して支援を集まる、集めるという場合もあれば、障害種を超えて同じ競技間で運営協力を行う、例えば障害者サッカーのようにですね、の場合ですとか、あるいは、同じ障害種で異なる競技間の運営協力を行う、例えばろうあ連盟の事例なんかがそうだと思いますけど、そういったような連携の動きもあるというように伺っております。
 こうしたことから、文部科学省では、障害者スポーツ団体の連携及び体制整備への支援事業などを通じて、関連団体がどのような支援ニーズを有しているのかについて整理をしつつ、今御指摘の団体体制の強化に向けた助言を実施をさせていただいているところであります。
 引き続き、公益財団法人日本障がい者スポーツ協会ですとか日本財団パラリンピックサポートセンターなどの関係団体と連携して、こういった障害者スポーツ団体の支援ニーズに応じて、団体間の連携を促したり、支援に関心を有する企業や団体に周知をしたりするなど体制強化を支援していきたいと考えております。
#574
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 障害者サッカーは七つの障害が一緒になっております。それをJFAが支援してくださっていますし、今バスケットもそういう形になってきておりますので、是非そこは応援いただきたいと思います。
 やはり、バブルで終わらせないためにも財政的な支援というものが私欠かせないと思っておりますけれども、二〇二〇がピークにならないように、財務大臣、応援いただきたいんですが、いかがでいらっしゃいますか。
#575
○国務大臣(麻生太郎君) 随分障害者スポーツというのは理解が増えてきたかなという感じが、パラリンピックというもののおかげでなってきているんだと思いますけど。
 そうですね、二十五、六年前、障害者テニスというのを私どものところで始めたときには、観客ゼロでしたね。それから二十五年間、うちはずっと支援し続けてきて、今はもう手を離しても大丈夫なことになりましたけれども、随分と普及してきたんだなと思っておりますし、道路なんかも随分、障害者の例えば車椅子でも歩道から下りられるようなところが、私どもの地方、市でもそういった状況は随分つくるようになれてきたんだと思ってはいますけれども。
 やっぱり、これパラリンピックで一時期盛り上がることは間違いないんだと思いますし、随分とメダルも取れる選手が多いんだという話もよく聞かされますけれども、問題は、その後、その障害者の人たちがどういった形で地域に根付いていくかというのはこれまた別の話なんで、何となく熱しやすく冷めやすいという性格が我々持っていますんで、そういった意味では、それをずっと持続的にやっていくためには引き続きそういったようなものをやっていかにゃいかぬのだと思っております。
 例えば、昨日、点字ブロックの話を予算委員会で先生しておられましたけど、薬師寺先生の御指摘のとおり、あれは岡山で始まった、間違いなく。しかし、あれがどこで普及したかといえば、間違いなく大阪の万博なんですよ。あのとき大阪万博で初めて、点字ブロックというのは世界で初めてあそこで公式で使用したのが最初ですから。だから、点字ブロックやそういったことに関しては大阪が多分東京より進んでいるんじゃないかなと、僕は行くたびにそう思って見るんですけれども。
 是非、そういった意味では、何かの機会でそういったものは普及していきますんで、このパラリンピック、東京パラリンピックというものもそういったいい機会になるんだと思いまして、これが何となく普通に受け入れられるような形になっていくというような形がしてくるまでには少々時間が掛かると思いますけれども、健常者の方のそういった人に、障害者の人に対する態度、対応というものの方がむしろかなり遅れているところがあるんじゃないですかね、僕にはそう見えますけれども。
 是非、そういった意味で、こういったものを機会に更に普及していくのが持続していくことを期待しております。
#576
○薬師寺みちよ君 お願いいたします。
 選手たちが心配しているのは一番そこです。ピークで、これ以降は何もないよねと言われてしまっても、選手生活にも関わってまいりますので、お願いしたいと思います。
 それに当たりまして、やっぱり地域に根差すということにつきまして、ホストタウンというもの、すごく重要でございます。参加国一〇〇%ホストタウンを持っていただく、私は夢でございますが、大臣、いかがですか。
#577
○国務大臣(櫻田義孝君) 現在、二〇二〇年東京大会に参加する可能性のある国や地域は二百七あります。そのうち六割に当たる百二十一がホストタウンを有しており、日本の自治体との交流が始まっております。一方、まだ登録をされていない八十六は、その大宗が日本に比較的なじみの薄いアフリカや中南米、中東にある国や地域となっております。
 ホストタウンは、日本の自治体にとっても相手国・地域にとってもすばらしい取組と評価いただいておりますので、私どもとしては、ホストタウンとの交流を望む大会参加国や地域に対して、相手となる自治体が見付かるよう精いっぱいお手伝いをしてまいりたいと思っております。
#578
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 先日もホストタウンサミットというものを開催していただきましたけれども、実際にこの自治体見てみましても、この自治体の皆様方が自分たちがホストタウンになっていることさえも御存じない方も大変多うございます。私は、せっかく東京でこれだけ大きなものが開かれるんだったら、参加国全ての皆様方がホストタウンを持ち、そしてその市民の皆様方と、そのオリンピック、パラリンピックが終わった後もレガシーとして引き継いで、お互いに支援体制を取っていただきたいと思っております。
 どうやって推進していかれますか、その政策につきまして教えてください。
#579
○国務大臣(櫻田義孝君) 先行してホストタウンの相手国として登録されてきた国や地域には、姉妹都市や歴史的つながりなど、従来の縁を生かし、事前キャンプを受け入れるタイプが多く見られます。一方、ホストタウンの登録がまだない国や地域は、アフリカ、中南米や中東など、日本の自治体には比較的なじみが薄い地域が大宗を占めております。さらに、ホストタウンにまだなっていない自治体からは、事前キャンプを受け入れるために施設や財政面で厳しい点があると聞いております。
 このような中、政府としては、大会競技終了後に相手国の選手などが自治体を訪問し住民の皆様と交流を行う事後交流のホストタウンをお勧めするなど、自治体方の受入れに係る負担の軽減を図ることや、大使館や関係機関を通じて未登録国・地域側における日本との縁を把握することなどを通じて、できる限りホストタウンを希望する未登録国や地域の解消を図ってまいります。
#580
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 これ、私は大きなレガシーになると思っております。もし日本が世界に出て大きな大会に出場する、ほかの国はいろんな市町が応援してくれているけど日本選手団は誰も旗を振ってくれなかったよねなんて、そんなことがあったら寂しいじゃないですか。しっかり、私は、小さな、どんな地域の皆様方にとっても、一つの旗を振ってくださる方がいらっしゃるだけで大きな力になる。私も、リオのパラリンピック、そして平昌のパラリンピックに行きましても、いろんな旗をやはり皆さんが振りながら応援しているこの姿というものが多分多くの世界中の皆様方に見ていただくことも本当に大きな意味があると思いますので、是非ここは大臣、一〇〇%を目指していただきたいと思います。
 今後、そのパラリンピック教育というものもすごく重要になってまいりますけれども、文科大臣、どのように進めていかれますか。
#581
○国務大臣(柴山昌彦君) 御指摘のとおり、パラリンピック教育は、とりわけ共生社会の理解を深めるなど、多面的な教育的価値を持つ重要な取組だと考えます。
 文部科学省では、東京大会開催決定後の二〇一五年度から、例えば全国各地の学校などでパラリンピック競技体験なども行われていると、行うことを支援しているということでありまして、特に大会前年、二〇一九年度は、まさに大会本番で観客席が満席になるように、パラリンピック競技の観戦・体験事業を重点的に実施をしていきたいというように考えております。
 今後とも、教育委員会や日本パラリンピック委員会などの関係機関と連携を図りながら、この教育現場でのしっかりとした支援をしていきたいというふうに考えております。
#582
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 これ、ロンドンで本格的に始まったんですけれども、インポッシブル、不可能を、アポストロフィー付けてアイム・ポッシブルというふうにしたんです。すごく私はこれが重要なメッセージだと思っております。ですから、これからしっかりと進めていただきたいのとともに、まさに厚労省にも応援をしていただきたい。健康長寿というものを我々は確立していかなければならない。スポーツと一体化していくためにも、大臣、御答弁いただけますか。どういう政策ございますか。
#583
○国務大臣(根本匠君) 東京オリンピック・パラリンピック競技大会を契機として、健康寿命の延伸に向けてスポーツを含む運動に適切に取り組んでいく、これは重要だと思います。
 もう第二次健康日本21、これについては既に掲げておりますが、スポーツ庁等の関係省とも連携して、次の取組を実施したいと思います。
 一つは、健康づくりの優れた取組を表彰する「健康寿命をのばそう!アワード」、これに今年度からスポーツ庁長官賞、これを創設しました。運動を利用した健康づくりの取組を表彰しています。また、毎日プラス十分の身体活動、これをスマートライフプロジェクト、これは厚生労働省、そしてファン・プラス・ウオーク・プロジェクト、これはスポーツ庁、これを連携して推進しています。
 これからも、健康寿命の延伸のために、関係省庁と連携強化を進めてしっかり取り組んでいきたいと思います。
#584
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 二〇二〇は、見るだけではなく自分もやる立場になる、そして応援をするという、しっかりとそうやって連携が取れていくということが理想かと私は考えておりますので、これは単なるスポーツ観戦の問題だけではなく、自分がいかにそのスポーツに参画していくのかということを是非厚労省でも計画いただきたいと思います。
 以上で終わります。ありがとうございました。
#585
○委員長(金子原二郎君) 以上で薬師寺みちよ君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時二十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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