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2018/06/07 第196回国会 参議院 参議院会議録情報 第196回国会 国土交通委員会 第18号
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2018/06/07 第196回国会 参議院

参議院会議録情報 第196回国会 国土交通委員会 第18号

#1
第196回国会 国土交通委員会 第18号
平成三十年六月七日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月六日
    辞任         補欠選任
     松下 新平君     吉田 博美君
     高木かおり君     室井 邦彦君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         長浜 博行君
    理 事
                阿達 雅志君
                井上 義行君
                酒井 庸行君
                山本 博司君
                羽田雄一郎君
    委 員
                足立 敏之君
                青木 一彦君
                朝日健太郎君
                石井 正弘君
                金子原二郎君
                末松 信介君
                高橋 克法君
                中野 正志君
                牧野たかお君
                吉田 博美君
                高瀬 弘美君
                竹内 真二君
                増子 輝彦君
                山添  拓君
                青木  愛君
                行田 邦子君
                平山佐知子君
                野田 国義君
   国務大臣
       国土交通大臣   石井 啓一君
   副大臣
       国土交通副大臣  牧野たかお君
       国土交通副大臣  あきもと司君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       高橋 克法君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田中 利幸君
   政府参考人
       警察庁長官官房
       審議官      長谷川 豊君
       財務大臣官房審
       議官       百嶋  計君
       財務省理財局次
       長        富山 一成君
       国土交通省総合
       政策局長     由木 文彦君
       国土交通省住宅
       局長       伊藤 明子君
       国土交通省自動
       車局長      奥田 哲也君
       国土交通省航空
       局長       蝦名 邦晴君
       観光庁長官    田村明比古君
   説明員
       会計検査院事務
       総局次長     腰山 謙介君
       会計検査院事務
       総局第三局長   戸田 直行君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国土の整備、交通政策の推進等に関する調査
 (住宅宿泊事業の適切な実施に関する件)
 (森友学園への国有地売却問題に関する件)
 (高齢運転者による交通事故防止対策及び免許
 証返納者の移動手段の確保に関する件)
 (訪日外国人旅行者の地方誘客の促進に関する
 件)
 (自動車運送事業における労働環境の改善及び
 事業の適正化に関する件)
○船舶の再資源化解体の適正な実施に関する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(長浜博行君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、高木かおり君及び松下新平君が委員を辞任され、その補欠として室井邦彦君及び吉田博美君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(長浜博行君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、警察庁長官官房審議官長谷川豊君外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(長浜博行君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(長浜博行君) 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○増子輝彦君 おはようございます。国民民主党・新緑風会、増子輝彦でございます。
 自民、公明さんが一般質疑をされないので、私がトップバッターとして今日は質問をさせていただきたいと思います。
 前回の一般質疑のときにも質問を残しました。観光庁長官、申し訳ありませんでした。今日はそういう積み残しがないように、最初に、観光庁長官を中心として、この観光問題、民泊について質問させていただきたいと思います。
 ちょうど昨年、この民泊新法が、法律が成立したとき、私も委員長としてこの審議を見守ってまいりまして、幾つか質問ができなかったことがありましたので、それらを踏まえて、これからの日本の観光、そしてこの民泊に関わる様々な課題等を含めて、幾つか質問をさせていただきたいと思います。
 六月十五日という一つの期限がありますが、それぞれの自治体で、今、条例化という形の中で法律に基づいていろいろとやってこられたと思っております。まず、長官、自治体における現在の条例の制定状況についてお答えいただきたいと思います。
#7
○政府参考人(田村明比古君) 住宅宿泊事業法は、一定のルールの下で健全な民泊の普及を図るものでございまして、同法第十八条におきましては、地域の実情に応じ、生活環境の悪化を防止することが必要な際に、合理的に必要と認められる限度で区域を定めて期間を制限することができることと規定されております。
 六月一日時点におきまして、この法第十八条に基づく区域、期間の制限条例を制定しているところが四十八自治体あると把握しております。また、このほか、区域、期間の制限はせずに、手続の上乗せなどについて独自条例を定めているところが四自治体あると把握しております。
#8
○増子輝彦君 ありがとうございます。
 そういう状況の中で、あの法律を審議した中で幾つかの論点がございました。改めてそれをおさらいしてみますと、条例による制限の範囲はどうなるのかとか、ゼロ日規制は認められるのか、本人確認をどのように行うのか、あるいは、分譲マンションにおいてどのように管理規約で禁止することができるのか、騒音などの周辺環境への悪影響の防止についてどのように実効性を担保するのか、ホテル、旅館業とのイコールフッティングを図るべきではないのか、そして、住宅の定員はどのようになっているのか、民泊専用のマンションは認められるのかとか、こういう論点が主なものであったと思います。
 それぞれの質疑をされた委員の皆さんも、こういう問題を中心として、まさに日本の観光行政の中でのインバウンドの獲得ということは極めて日本の経済に及ぼす影響も大きいということ、今回この観光白書も出されたわけで、決定されたわけでありますけれども、こういう状況の中でもいかに日本経済における影響が大きいのかということが明確に示されているわけであります。
 四十七都道府県の中でインバウンドがどんどん増えてきて、それに対しての消費が伸びているところと残念ながら落ち込んでいるところとはっきりしつつあるということ、先般もNHKでこれを特集的に組んでおりましたけれども、この消費が伸びていくところ、あるいは残念ながら伸びないところと様々なものがあると思います。
 要すれば、日本のこの受入れ体制がしっかりと整備されて初めて、さらに、それぞれの地域の特性やあるいは創意工夫を果たしながらこのインバウンドに対してしっかりと対応していく、そして、何よりも、一度だけではなくてリピーターとして何度も何度も日本に来ていただかなければならないということが重要だと思いますので、そういう意味では、今後の民泊の活用ということも極めて大きなものになってくることは言うまでもありません。
 長官、そこで、自治体が条例を制定する際に、法律との関係で国に幾つかの相談等があったかと思いますが、どのような相談が多くあったのか、課題は何であったのか、こういうことについてどういうものがあったかを教えていただきたいと思います。
#9
○政府参考人(田村明比古君) これまで自治体からは住宅宿泊事業法に関して様々な相談をいただいておりますけれども、具体的に、まさに今、増子先生幾つか挙げられたところが相談事項としては多かったわけでございます。
 繰り返して申し上げますと、条例による制限の範囲はどうなるのか、それから本人確認はどのように行うのか、それから分譲マンションにおいて民泊を禁止することはできるのか、騒音などの周辺環境への悪影響の防止についてどのように実効性を担保していくのか、こういったところが相談としては多かったということでございます。
 こうした点を踏まえまして、観光庁としましては、法の趣旨を踏まえた条例検討に当たっての考え方や留意事項等について盛り込んだガイドラインを昨年十二月に策定したところでございます。
 観光庁といたしましては、今後とも引き続き、自治体からの相談に対しまして、法の趣旨や解釈の説明など丁寧に説明、対応を行ってまいりたいと考えております。
#10
○増子輝彦君 そのところはしっかりと今後とも対応していってほしいと思っています。
 先ほど申し上げたとおり、論点の幾つかの中で、特にホテル、旅館業とのイコールフッティングを図るべき、特に地方都市の、地方の旅館業、ホテル業に関わる方。これはもう、都心、東京を中心とした大都会は、この辺は比較的インバウンドとしてのキャパももう足りないぐらいな状況ですから、民泊とはうまく整合性が取れていくのかなと。しかし、地方は、やっぱり旅館業、地方のホテル業を圧迫するということも懸念されてくるわけでありますから、参考人質疑のときにもその代表の方からいろんな御意見をいただきました。
 この民泊について、旅館業への影響をどのように今後考えて、どういう対策を取るかということも含めて、お答え願いたいと思います。
#11
○政府参考人(田村明比古君) 訪日外国人数が急増していることに伴いまして宿泊ニーズも多様化をしておりまして、これに対応して様々な形態による宿泊サービスが提供されることが重要であるというように考えております。旅館やホテルはプロによる高品質な宿泊のサービスを求めるニーズに対応するものでありまして、一方、民泊は、日本人と交流し、その生活を体験したいというニーズや、できるだけシンプルでリーズナブル、あるいは中長期の滞在に適した宿泊サービスを求めるニーズに対応するものでございます。
 なお、今後も重要な役割を果たす旅館などにつきましては、増大している外国人旅行客のニーズを十分に取り込めておらず、受入れ体制の整備やサービスの近代化など、取り組むべき課題も多いというふうに認識をしております。このため、観光庁といたしましても、WiFiの整備やトイレの洋式化、多言語対応等、インバウンド需要へ対応した取組に対して支援を行っているところでございます。
 これらを含む様々な施策を通じまして、宿泊業の活性化を図り、旅行者に多様な選択肢を用意することで地域においてもできる限り多くの外国人が宿泊してもらえるように取り組んでまいりたいと考えております。
#12
○増子輝彦君 まさにそのとおりであると思います。観光庁としても国土交通省としても、様々な助成をしているということも私も承知しております。今長官おっしゃったとおり、トイレとかWiFiとか、あるいはタブレットによる予約とか、そしてベッドに替えるとか、さらに地域の観光資源における表示の問題とか、様々なものがあると思います。
 と同時に、実は先般も審議をしてようやく成立しました出国税等についても、この財源の確保と同時に、この使用目的をここにもしっかり充てながら、これらの対策を、旅館業への対応も含めて、これからしっかりと対応していただきたいということを要望しておきたいと思います。
 次に、法施行後の違法民泊対策についてどのような対策を講じようとしているのか、お答え願います。
#13
○政府参考人(田村明比古君) 先ほども申し上げましたけれども、住宅宿泊事業法というのは、急速に拡大するいわゆる民泊サービスについて、一定のルールを定めて健全な民泊の普及を図るものとして制定されました。従来の民泊サービス、必ずしも安全面、衛生面の確保がなされていないこと等から、届出住宅への標識の掲示や宿泊者名簿の備付け等の義務を課すなどしております。
 違法民泊対策につきましては、住宅宿泊事業法におきまして、違法民泊の仲介サイトへの掲載の禁止等を規定しているほか、民泊制度運営システムやコールセンターを活用しまして届出情報等を関係行政機関で共有することといたしております。また、昨年十二月に成立した改正旅館業法では、旅館業の無許可営業者に対する罰金が引き上げられるとともに、都道府県等に立入り権限が付与されたところでございます。
 さらに、五月二十一日に、関係省庁との連携の下に違法民泊の取締り等を徹底することを目指しまして、厚生労働省と共に違法民泊対策関係省庁連絡会議を設置したところでございます。この会議を受けまして、厚生労働省から自治体に対しまして、繰り返しの指導等にもかかわらず依然として違法な民泊サービスを提供し続ける悪質な無許可営業者に対しまして、積極的に警察に情報提供することなど、地元警察との連携強化等を求める通知が発出されたところでございます。
 観光庁といたしましては、引き続き、厚生労働省、警察庁等とも連携をしつつ、住宅宿泊事業法を適切に運用し、民泊の適正化に努めてまいりたいと考えております。
#14
○増子輝彦君 しっかり対応願いたいと思います。悪質関係業者も、今回の法律によって、あるいは条例によって排除されつつあるということも認識を私もしておりますので、引き続き対策、全力でお願いしたいと思います。
 次に、福島の復興。やはり、御案内のとおり、原発事故以降なかなか観光客が増えないという状況が続いているわけですが、このことについても、先般、長官にも福島に足を運んでいただいて、いろいろ現地を視察をしていただいたというふうに報道で私も認識しておりますが、この「観光の状況」という白書の中にも、百六十八ページに東北の観光振興についてという項目が一つ立てられておりますけれども、これらについて、このことの対策を今後どうするか、それから、これも長官で結構ですので、我が国の観光先進国の実現のためにどのような形の中で取り組んでいくのかということを、一緒にひとつお答えをいただきたいと思います。
#15
○政府参考人(田村明比古君) 福島県を含む東北地方の宿泊者数は、全体としては震災前の水準に回復しているものの、このうち訪日外国人については、全国的なインバウンド急増からは遅れている状況でございます。
 その要因といたしましては、東日本大震災による被害や震災後の風評被害などが影響したことに加えまして、震災前からの課題といたしまして、東北地方の魅力についての情報発信が弱く認知度が低いというようなこと、それから県相互間、市町村相互間での連携が十分になされていないこと、それから外国人の受入れ体制整備が不足していることなどが原因だというふうに考えられます。
 こうした課題に対応するため、政府は、二〇二〇年に東北六県の外国人延べ宿泊者数を百五十万人泊とする目標を掲げまして、その実現に向け、二〇一六年を東北観光復興元年とし、東北観光復興対策交付金を創設して様々な地域の取組を支援するとともに、JNTOによる集中的な訪日プロモーションとして、東北に特化した海外主要市場向けのデスティネーションキャンペーンを実施してまいりました。また、特に福島県に対しましては、風評被害対策及び震災復興に資する観光関連事業として、国内プロモーションや、それから修学旅行が減っているということもございます、教育旅行再生事業等に対する支援を行っているところでございます。
 こうした支援を継続して行うことによりまして、外国人延べ宿泊者数につきましては、二〇一六年から一七年にかけ、全国の伸びが一二%であるのに対しまして東北六県では四六%と、東北の伸びが全国の伸びを大幅に上回っており、二〇一七年の東北六県における外国人延べ宿泊者数は、対前年比でおよそ三十万人増えて約九十五万人泊となったところでございます。震災後初めて東北六県、福島県も含めまして全てで震災前の水準を上回ったところでございます。
 今後とも引き続き、これらの制度を活用しながら事業内容のグレードアップを図り、実施主体である東北地方の地方公共団体、復興庁等関係機関としっかり連携協力して東北地方の観光復興に取り組んでまいりたいと考えております。
 それからもう一つ、全般的な観光先進国実現のための取組ということでお尋ねがございました。
 先ほど御紹介いただきましたように、ここ数年、訪日外国人旅行者数及び消費額、過去最高を更新し続けておりまして、地方にもその効果が及ぶようになってきております。他方で、このような流れを更に加速して観光による地域の活性化を進めて観光先進国を実現するためには、取り組むべき課題が山積しておりまして、全省庁挙げて高次元の施策を展開していく必要があるというふうに考えております。
 このため、一昨年三月に作成された観光ビジョンに基づきまして、国立公園や文化財等の活用の推進、それから、日本版DMOの形成促進等を通じまして、我が国ならではの魅力的な体験等を提供し、地方への誘客と滞在時の満足度向上を図るとともに、全国どこでもストレスなく快適に観光できる通信交通決済などの受入環境を整備するなどの施策を政府一丸、官民一体となって更に推進していかなければならないというふうに考えております。
 また、インバウンドもやりますけれども、アウトバウンドにつきましても、旅行者の安全の確保と旅行業界の安否確認業務の効率化を後押しする旅行安全情報等に関する情報プラットフォームを構築するなど、日本人の方々が安心して海外旅行ができる環境の整備にも努めてまいりたいというふうに考えております。引き続き、全力で取り組んでまいりたいと考えております。
#16
○増子輝彦君 ありがとうございます。
 それでは質問を変えます。
 またまたかと、うんざりだというような感じがするほどの、実は物づくり日本の今信用が失墜をしていることは、本当にこれは、行政文書の改ざんと同じように、スバル自動車が今回また国の基準を軽視して燃費測定不正ということを行ったということが発覚をしました。これは国交省立入りで発覚したということです。
 これは、後でまた時間があればゆっくりこの問題についてはやっていきたいと思っていますが、取りあえず今日は、奥田自動車局長、現在の状況について私どもに教えていただければ有り難いと思いますので、この後ちょっと森友をやりたいので、簡略にひとつお願いいたします。
#17
○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。
 スバルにつきましては、昨年末ですね、いわゆる無資格検査事案というものの報告を受けたわけでありますが、その後、さらに燃費測定データの書換えを行っていたことが判明をいたしましたので、調査を指示いたしまして、四月二十七日に報告を受けたところでございます。
 これら両報告につきまして、五月十四日から十六日に監査を行いました。その監査の結果、精査を進めましたところ、四月二十七日の報告書にはない無効な燃費排ガスデータを有効なものとして処理していた事実が判明いたしましたので、スバルに対して報告を求め、六月五日、報告があったということでございます。
 具体的には、台上で行う運転が規定のモードでできなかった場合、失敗した場合にそれを有効なものとして処理した事案九百三件、それから、測定室内の湿度が範囲外であったにもかかわらず、有効なものとした案件三十一件を確認いたしました。
 スバルにおいては、これらを踏まえ、原因、背景、動機等について究明を進める旨の報告がございましたけれども、一昨日、一か月を目途に新たな二事案について調査を行い、その結果を一月を目途に報告するよう私から指示をしたと、今そういう状況にございます。
#18
○増子輝彦君 先ほど申し上げたとおり、この件については関連を含めてまたの機会にやらさせていただきたいと思っています。
 それでは、森友について、二点取りあえずお伺いしたいと思います。
 国交省からも報告書が出されましたし、財務省も六月四日付けで調査報告書が出されました。この中で、第一点、平成二十九年四月下旬頃、財務省理財局の職員が国土交通航空局に出向きというくだりがあります。そこで、原議の文書ではなくて、その写しが入っていると思われるファイルを会議室に用意をしておいたと。なお、当該航空局職員はその確認作業に立ち会っておらず、どのような作業が行われたかは承知していないというのが国交省の実は報告書であります。
 一方、財務省も、三十二ページのところに同じようなくだりがありまして、本省理財局の国有財産審理室の職員が国土交通省本省に出向いて、近畿財務局が作成した決裁文書の差し替え作業を行ったということなんですが、これ、なぜこんなことが行われたんですか。これ、やっぱりいろんなことを考えてこういうことをやったということ、これ国交省は分からない、財務省が、理財局がどういうことをやったのか、これが第一点。
 第二点として、平成二十八年の六月二十日をもって事案終了ということで実は報告書がなされているわけですが、しかしその後、違う形でこれ引き続き行われているんですね。このことについて、六月二十日のことで終了というのに、なぜその後幾つかのことが行われているんですか。これは、財務省が出している報告書の、今回出されたのと別のところに、豊中小学校事案に関わる応接記録はその後のことなんですね。これはこれで事案終了なんですか、ここに報告書が書いてある時期で。そうではないと思うんです。
 この二点を明確にしてください。
#19
○政府参考人(富山一成君) お答えをいたします。
 今、まず一点目の、理財局の職員が国交省の会議室で差し替え作業を行ったという点でございますが、委員の方からも御指摘いただきましたけれども、調査報告書の三十一ページから三十二ページにかけて記載がございまして、その中においては、平成二十九年四月、理財局の国有財産審理室の職員が国土交通省本省に出向いて、近畿財務局が作成した貸付決議書等の決裁文書の差し替え作業を行ったというふうに記載しております。
 委員の御指摘は、なぜそういったことをしたのかという御指摘かと思いますが、会計検査院の会計検査がこの時期行われておりました。実際には、それよりも以前の二十九年の二月下旬から四月にかけまして決裁文書の改ざんを行っていたということでございますので、当時そういった改ざんがあったと、に携わった者からいたしますと、国交省の方には書き換え前のものがあるのではないかと、改ざん後のものに検査院の方に国交省が提出されるものを差し替えるという意図があったんではないかというふうに考えております。
 それから二点目、二十八年六月二十日をもって事案終了ということなのかということですが、こちらにつきましても調査報告書に記載をしているところでございますが、いわゆる財務省の行政文書管理規則におきましては、こういった応接記録などは一年未満とされておりまして、具体的な終期は年度末まで、あるいは事案終了までとなっておりまして、本件事案につきましては、作成時点で一年未満保存(事案終了まで)と定められておりました。
 当時の職員の認識としましては、まさにこの二十八年六月二十日をもって事案が終了したと考える職員もある一方で、当面は保存し続けるのだろうというふうに考えていた職員もおりまして、統一をされておりませんでした。しかし、この森友学園の案件が国会等で取り上げられるという中で、当時の理財局におきまして、平成二十九年の二月以降ということでございますが、森友学園との間での売買契約が締結された平成二十八年六月二十日をもって事案終了に当たるものというふうに整理をしたというところでございます。
#20
○増子輝彦君 終わりますが、やっぱり全くうみが出ていない、そして責任の所在が明確でない。また改めてこの件については質問をさせていただきますが、やっぱり公務員として、しっかりとして、今後も責任の所在を明確にしながら明らかにしていく必要があると思います。
 終わります。
#21
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。
 森友問題、引き続き伺います。
 国交省から開示をされた交渉記録について伺います。二十点開示をされたんですが、二〇一六年三月二十九日で終わっておりまして、肝腎の三十日以降の分がありません。
 衆議院で、我が党の宮本徹議員に対して、三十日や四月五日は作成していないという答弁がありました。これは当時の職員の記憶に基づく答弁なんでしょうか。三十日以降は全く作成がされていないのか、あるいは、作成したかもしれないけれどもまだ見付かっていないということだけなのか。お答えください。
#22
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 今回の御指摘の点につきましては、当時の職員に何度も繰り返してそういう日付の協議メモの作成について確認をいたしました。
 三月三十日の会合については、有益費の金額を合意することを主とした会合であったということで、協議メモを作成していなかったということでございます。
 また、四月五日の会合につきましては、工事関係者に求める資料の説明をする場ということで認識していたということで、協議メモを作成していなかったということを聞き取っているということでございます。
#23
○山添拓君 いや、それは到底信じられないんですね。四月五日というのは、資料要求だけじゃありません。例えば、財務省の資料によれば、ボーリング調査について、一旦持ち帰り検討したいと航空局述べているんですね。あるいは、航空局が提供を依頼した書類について、森友側の応答を受けて、それ以上は求めないということを決めたり、いろいろ決めていることがあるんですよ。そうして記録をしておいてしかるべきことがたくさんある中で、作っていないとおっしゃる。
 しかし、この参加をされている方、名前を見ると、例えば安地補佐ですか、この方は、例えば二〇一五年の六月二十五日や十一月十六日、十二月一日、十二月十四日、自分が受けた電話についても記録を残しているんですね。かなりきちょうめんな方なんですよ。こういう方が、新たなごみに対する今後の方針を財務省とともに検討した三十日の現場訪問、あるいは四月五日、こういうときにメモを残さなかったというんでしょうか。到底信じ難いと思うんですよ。もう一度お答えください。
#24
○政府参考人(蝦名邦晴君) これは、私もそのように、非常にそういう、ある意味では今までいろいろ議論になっている会合でございますので、この日のメモはないのかということを確認をしていただいたんですけれども、当時の職員の回答としては、今申し上げたような協議メモは作成をしなかったということでございました。
#25
○山添拓君 作っていないとか、ないということだけは断言できるのが安倍政権なんですね。
 特に、四月十四日に不動産鑑定依頼書を提出するまでの間には森友やあるいは工事業者などとも様々なやり取りがあったはずであろうと思います。資料を受領したり、あるいは受領した資料について問合せをしたり追加資料を求めたりということもあるでしょう。
 改めて、当時の応接記録、その手控え、個人メモ、メールなど相手方との交渉経過が分かる資料について、調査の上で委員会に提出をされたいと思います。委員長、お取り計らいいただきたいと思います。
#26
○委員長(長浜博行君) 後刻理事会で協議いたします。
#27
○山添拓君 一昨日、我が党は、二〇一七年九月七日付け「航空局長と理財局長との意見交換概要」と題するメモ及び「会計検査院報告原案への主な意見 平成二十九年八月」と題する文書を公表いたしました。
 会計検査院報告原案への意見というのは、ここにありますが、作成名義は書かれていないんですね。しかし、「目次」と書かれた二ページ目、今日皆さんにお配りしております一ページ目です、その下のところにはこのように書いています。「本資料における「検査院ご指摘(概要)」は、貴院から事務的に照会のあった報告書原案(平成二十九年八月二十一日付)における記述、事務折衝における貴院からの説明等に基づいています。」、こう書かれております。
 資料二枚目、報告原案への意見の六ページによりますと、「総論(試算値を示す合理性について)」と、こう書かれておりまして、次のように記されております。「報告書において、合理性が担保されていない撤去・処分費用の試算額「一億九千七百六万余円」や「四億四千三百六十七万余円」を例示として示すことは、合理性のない試算値が出回るだけで、本件の原因究明や是正・改善に資するとは考えにくく、また、今後の様々な議論に際して無用の混乱を招くおそれがあることから、撤回を強く要請する。」と、こう記しておりまして、さらにその下には、「検査院ご指摘(概要)」、「国土交通省の見解(詳細)」と書かれております。
 資料の三枚目、七ページによりますと、その中ほどですが、「また、」とある段落、「貴院による試算額「一億九千七百六万余円」や「四億四千三百六十七万余円」等の金額は、例示とはいえ、その金額が独り歩きすることは容易に想像され、今後の議論において無用の混乱を招くおそれがあることから、重ねて、撤回を強く要請する。」と強調しております。
 文面からして国交省作成と思われますが、確認をされましたか。
#28
○政府参考人(蝦名邦晴君) 今公表された文書につきましては、検査の過程に係る具体的な内容に係ることと承知しておりますので、検査を受検する立場である当方としてはコメントは差し控えさせていただきたいと思います。
#29
○山添拓君 航空局長、中身を確認はされたんですね。
#30
○政府参考人(蝦名邦晴君) ホームページにおいて公表されたこの資料は見てみましたけれども、検査の過程に係る具体的な内容であることでございますので、コメントは控えさせていただきたいと思います。
#31
○山添拓君 国土交通省作成のもので間違いありませんか。
#32
○政府参考人(蝦名邦晴君) 今般公表されました文書につきましては、検査の過程に係る具体的な内容であると承知しておりますので、受検する立場としてはコメントは差し控えさせていただきます。
#33
○山添拓君 受検する立場だということは、受検する立場でこういうものを作ったということをお認めになると、こういうことですか。
#34
○政府参考人(蝦名邦晴君) 受検する立場でございまして、検査の過程に係る中身のことでございますので、コメントは差し控えさせていただきます。
#35
○山添拓君 航空局は一般的に、会計検査を受けるに当たって、こうした意見を作成し提出するということをやっているんですか。
#36
○政府参考人(蝦名邦晴君) 一般論として申し上げますと、会計検査院の検査を受けるに当たっては、先方からいただいた御質問などに対してお答えする際に、様々な当方の意見、見解といったことを述べることもございます。
 いずれにいたしましても、今般の検査の中身でございますから、その具体的な内容については当方からお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。
#37
○山添拓君 今回公表した資料についても、作成されたということを否定はされないわけです。
 この意見書を基に会計検査院との意見交換を行った際の応接記録があるはずであろうと思います。個人メモも含めて、委員会に提出をされたいと思います。
 お取り計らいください。
#38
○委員長(長浜博行君) 理事会で検討いたします。
#39
○山添拓君 ここに記されております一億九千万円とか四億四千三百万円というのは、検査院の報告書が発表される前になされていた報道とおおむね一致するわけです。八月頃にもそういう報道がありました。
 会計検査院に伺います。
 森友学園への国有地売却をめぐる会計監査に関して、昨年八月二十一日付けの報告書原案というものがあるようですが、事実でしょうか。また、一般論として、検査報告の発表に先立ってこうした報告原案を被検者側に提供するということは通常行われることなんでしょうか。
#40
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。
 検査報告は国会に提出するものでありますことから、検査報告における判断の公正を確保し、誤りのないように期することが大変重要でございます。このため、会計検査院では、検査報告の作成の過程において、検査対象機関に対して質問を発して事実関係の確認や疑問点についての見解を徴しております。そして、このプロセスは、森友学園関係の報告書を含めまして、全ての検査報告案件の取りまとめに際して行っているものでございます。
 委員お尋ねの報告原案の意味するところが必ずしも明らかではございませんが、会計検査院は、報告前に了解を求める目的で報告書の案を検査対象機関に示すことはございません。
 一方、検査報告の作成の過程におきまして、検査対象機関に対して事実関係の確認や疑問点についての見解を徴することなどを目的として書面によって検査結果や検査担当部署の所見を示すことは、全ての検査報告案件について例外なく行っているものでございます。
#41
○山添拓君 被検者に対して意見を求める、書面によってそうしたことを求めることはあるんだということですが、その際に、被検者の側から出された意見に基づいて、報告原案の重要な部分、字句や数値の修正にとどまらず、内容や評価に関わる点で、こうした点で被検者側からの意見に基づいて検査院の判断で改めるということがあるんでしょうか。それは独立の地位を有する検査院の在り方としてふさわしくないと考えますけれども、この点についてはどのような御認識でしょうか。
#42
○説明員(腰山謙介君) お答え申し上げます。
 先ほど三局長の方から御答弁申し上げましたように、検査報告は国会に提出するものでありますことから、検査報告における判断の公正を確保し、誤りがないように期することが大変重要であります。
 このため、会計検査院では、検査報告の作成の過程において、検査対象機関に対して質問を発して事実関係の確認や疑問点についての見解を徴しております。そして、会計検査院から検査対象機関に示した書面に対し、相手方から記載内容について見解が示されます。その結果として、検査担当部署における検査結果の認識に誤り又は不合理な点があることが判明するなどした場合には、当然のことながら修正等を行うことはございます。このようなプロセスを踏むことは、検査報告における判断の公正を確保し、誤りのないようにするために必要な手続であると考えております。
 いずれにいたしましても、検査報告に記載する内容につきましては、外部からの干渉を受けることなく、あくまでも会計検査院内部における数次にわたる慎重な審議の下、最終的には検査官会議の議決を経て自律的に決定しているところでございます。
#43
○山添拓君 自律的に決定されるというのは、内閣に対して独立の立場の会計検査院として、当然そうあるべきだと思います。
 ところが、本件では、会計検査院の試算によるごみ撤去費用は最終的には明記をされず、ごみの量、トン数のみが記されるに至りました。検査院の原案を受けて、国交省は、実に迅速にこれを分析して意見をまとめて、そして、九月七日には航空局長が理財局長と検査院への対応をめぐって協議を行っております。
 お配りしている資料の四枚目、五枚目を御覧ください。航空局長と理財局長との意見交換概要、前回は口頭で述べましたが、おととい公表したものです。航空局長、内容を確認いただけましたか。
#44
○政府参考人(蝦名邦晴君) 御党のホームページにおいて公表されたことは承知しておりますが、平成二十九年の九月七日の打合せにつきましては、総務課長が個人的なメモとして文書を作成したような記憶もあると、こういうふうに申しておりますけれども、このような個人的なメモについて、何かコメントは差し控えさせていただきます。
#45
○山添拓君 いや、個人的な手控えをこの前公表されたんですけどね。
 国交省内では、まだこの文書を確認されていないんですか。
#46
○政府参考人(蝦名邦晴君) 現在も引き続き確認を進めているところでございます。
#47
○山添拓君 早急に確認していただきたいと思います。
 蝦名航空局長、あなたが出席をされた会合です。この日、この時間、こうした意見交換を行ったということを思い出されましたか。
#48
○政府参考人(蝦名邦晴君) 当時は、私も就任間もない頃でございまして、太田理財局長とも顔を合わせるという必要があるだろうということで、様々な意見交換をさせていただきました。
 その中で、ちょっと詳細に覚えているわけではないですけれども、今思い返してみますと、昨年三月から開始されておりました会計検査について、航空局が実施した見積りの考え方については丁寧に説明をしていく必要がある、あるいは、検査院からの報告書が公表される場合も見据えまして、報道やあるいは国会で太田局長とまたいろいろ隣で答弁をしなきゃいけないといったようなこともあるだろうということもございまして、しっかりと事実関係を確認しながら両局で対応していく必要がありますねといったような打合せをしたような記憶はございます。
#49
○山添拓君 四ページの検査院対応のところ、冒頭に、白丸、航空局長のコメントとして、総額を報告書から落とすことと、瑕疵担保免責の考え方を認めさせて、リスクを遮断するために見える範囲で最大限合理的な範囲で見積もったと主張できるようにしておくことが重要だと、こう述べたことになっていますが、このようにおっしゃったんですね。これは事実無根というわけじゃありませんね。
#50
○政府参考人(蝦名邦晴君) そういう中身の具体的な発言についてまで記憶しているわけではありませんけれども、検査の具体的な中身に関わるようなものについては、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。
#51
○山添拓君 いや、検査の具体的な内容だから答えは控えるとおっしゃるんですけど、それはどういう意味ですか。検査院から何か口止めでもされているんですか。
#52
○政府参考人(蝦名邦晴君) 検査の過程に係る具体的な内容については、検査を受検する立場であるということで、コメントは差し控えさせていただきます。
#53
○山添拓君 いや、受検される立場にありながら、検査院報告に圧力を掛けるような談合をしている、実際、そのとおり検査報告をゆがめたんじゃないかという疑惑なんですよ。それこそが問題なんですよ。
 財務省にも伺います。
 今日、太田理財局長においでいただいていませんけれども、確認いただけましたでしょうか。昨年九月七日、航空局長との面談を行って、ここに書かれているようなやり取りを行われましたか。
#54
○政府参考人(富山一成君) お答えをいたします。
 今御指摘の点につきましては、これまでも理財局長から、その頃、九月七日でございますけれども、理財局長も航空局長も昨年夏に異動し、森友学園の件について詳しくなく、また、お互いに面識もなかったので、まずはよく知り合うことが大事だと思い顔合わせをした、会計検査院のことや資料を国会に提出するといったことについて話をしていたことは、それはそうだろうと思うと答弁をさせていただいているところでございます。
#55
○山添拓君 顔合わせ程度の話じゃないと思うんですよね。
 総額を消すことが重要だが、それが難しい場合には、失点を最小限にすることを考えなくてはいけない、少なくともトン数は消せないのではないか、金額よりもトン数の方がまし。八億円値引きをしたという手前、二億とか四億という試算が出ると困ると思ったのだろうと思います。
 財務省として、ここに記されている記録、否定されるんですか。間違っている箇所があるのなら、それはどこですか。
#56
○政府参考人(富山一成君) お答えをいたします。
 財務省としましては、今委員の方が御提示をいただいているこの意見交換概要という紙について、全くそれについて承知をしていないという立場でございます。
 ただ、今、検査との関係等御議論がございますけれども、財務省といたしましても、検査を受ける過程では検査院との間で様々な意見交換を行っておりまして、その一環として事実関係の確認を受けて、それに対して答えるということはございますけれども、検査の結果については独立した機関である会計検査院の判断により決められているものと承知をしております。
#57
○山添拓君 検査、検査とおっしゃるんですけど、二枚目、資料の五ページ目を御覧いただきますと、これ国会対応なんですよ。
 航空局長、伺いますけど、国会対応についてもやり取りしているんですね。事務的に合意したラインのワンボイスを基本に更に突っ込まれた際の答弁をすり合わせていきたい、変な相手に対してリスクを遮断するために瑕疵担保免責の考え方で見える範囲で最大限の見積りをしたと言えるかがポイントなどと言っているんですよ。これ、国会対応は会計検査の被検者の立場とは関係ありません。こういうやり取りをされたんですか。
#58
○政府参考人(蝦名邦晴君) 詳細なやり取りの文言は記憶しておりませんけれども、先ほど申し上げましたとおり、国会にもいろいろとお尋ねがあって、私どもの見積りの考え方というのを丁寧に説明していかなければいけませんので、そのことについては意見交換をしたんだろうと思います。
#59
○山添拓君 否定をされていません。これは重大な問題だと思うんです。
 大臣、最後伺います。
 前回、この意見交換概要について、手控えなどがあるか調査をしていると答弁をされました。皆さんなかなか出してこられないので、こちらからお示ししました。大臣も確認されたことかと思います。
 総額を消せ、トン数の方がまし、検査院に対しては官邸だからといって通用しない、政権との関係でデメリットを考えながら対応する必要があると、航空局長が理財局長とこんな談合を行っていた事実が明らかになっています。とんだそんたく政治だと私は思います。国民や国会の疑問に答える姿勢では全くないと思います。
 大臣、これを御覧になってどう思いますか。
#60
○国務大臣(石井啓一君) 先ほど局長が答弁したとおりであります。
#61
○山添拓君 大臣、何にも答えられない、それはひどいと思います。
 改ざん、隠蔽、そして虚偽答弁、さらには検査院報告までねじ曲げようとしている。安倍政権の異常さとは深刻極まりないと思います。退陣いただくしかないということを改めて申し上げて、私の質問を終わります。ありがとうございました。
#62
○青木愛君 希望の会、自由党の青木です。
 私も、森友学園問題を取り上げます。真摯な御答弁をお願いしたいと存じます。
 昨日、これまで要求をしてまいりました六・七億、そして八・二億の積算根拠を示す資料を国交省に提出をしていただきました。しかしながら、中身が大変複雑で、容易には理解できるものではありませんでした。
 まず、このごみの撤去処分費用に関しまして、大阪航空局は、近畿財務局に二〇一六年四月十二日にまず六・七億円を提示し、その二日後に、四月十四日に八・二億円の積算を再提出しております。僅か二日の間に一・五億円の増額となっております。
 この資料を配付をしておりますが、大変複雑なのでここでは使いませんけれども、両者を比べますと、六・七億円の直接工事費(建物)の部分が八・二億円の直接工事費(杭)に対応しております。また、六・七億円の直接工事費(土地)の項目が八・二億円の直接工事費(建物)と直接工事費(土地)に対応しており、極めて分かりづらい。そして、立米がトン数に単位が一部変更されていたりしまして、どこがどう変わったのか容易には判断に苦しみます。
 なぜこのような項目の意味、内容を変更したのか、まずお伺いをいたします。
#63
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 六・七億というのはたたき台にすぎない試算でございますので、その後、言わばきちんと精査をした上で最終的に八・二億というものを出させていただいておりますので、そこの途中の過程において詳細に説明できない部分があるということは御理解いただけるかと思いますけれども、まず、たたき台の見積りでは、今御指摘のように、見積りの項目は建物と土地の二つに分けていた一方で、八・二億円の見積りでは、見積りの項目をくい、建物、土地の三つに分けておりました。
 この理由につきましては、たたき台の見積りでは建物の項目がくい部分の見積りというふうになっておりまして、土地の項目はくいを除いた建物部分の見積りとグラウンドなどの建物部分以外の見積りを合わせたものになっております。しかしながら、土地の項目にくいを除いた建物部分の見積りを含めますと非常に分かりにくいということになります。くいの部分は九・九メートルで、それ以外の部分は三・八メートルというようなこともございますので、八・二億円の見積りに際しては、これを再整理をいたしまして、項目を、くい、それからくい以外の建物、そして建物以外の土地の三つに分けて整理をしたということでございます。
#64
○青木愛君 たった二日の間にこの項目がかなり変更している。別の方が積算したのではないかと思えるほどの項目の内容変更でございます。
 そして、今、そのくいと、くい以外の土地の部分に八・二億の方は分けたというふうにおっしゃいました。
 私は、この資料を見てまず最初におかしいなと思ったのは、この六・七億円から八・二億円への増額に際しては、深さと混入率は変更しない、面積と処分単価を変えたという御報告でございました。九・九メートルのくいの部分は面積には変化がないというふうに思うんですけれど、この資料を見ますと一億一千四百四万円から六千五百三十四万円に変わっています。しかも、その額は約半額という大変大きな変化でございますが、なぜこのくいの部分が変わったんでしょうか。
#65
○政府参考人(蝦名邦晴君) 先ほど申し上げましたように、くい掘削工事の工法を加味してくい部分の見積りについては補正がなされております。しかしながら、たたき台の見積りは精査を行う前の試算でございまして、この補正が面積には反映されておりましたものの見積額の計算に反映されない形になっておりましたので、八・二億円の見積りを提出するために当たって精査をして、この補正を計算に反映させたために八・二億円の見積りの額が出ているということでございます。
 これは、くい掘削工事の工法上、地表に排出される土砂がくい部分の土砂全体の一部となるためにこうした補正が行われているということでございます。
#66
○青木愛君 六・七億円の方が間違っていたということでしょうか。
#67
○政府参考人(蝦名邦晴君) 再三申し上げますが、これはたたき台のケースでございますので、その後の見積りの最終版を出すに当たって精査をして、最終的な補正を行った上で提出をしているということでございます。
#68
○青木愛君 この際に、床掘りの費用がゼロになっています。そして、残土運搬処分費の単価と数量も変更していて、これ、単価は変えたということなんですけれども、このくいの部分の数量、処分費の数量が変わるということもおかしいと思うんですが、その点はいかがでしょうか。もう少し具体的にお願いいたします。
#69
○政府参考人(蝦名邦晴君) 御説明申し上げます。
 床掘りというのはいわゆる掘削工事のことでございますが、くい部分につきましては、先ほど申しましたように、今回、くい掘削工事の工法を加味して計算に含める必要がないということでございます。しかしながら、たたき台の見積りでは精査を行う前の試算でございましたので、この面積が反映されていたものの見積額の計算には反映されていなかったために、掘削工事の工法を加味して最終的に計算に反映させたということによるものでございます。
 それから、工種に関しましても、くい部分以外の見積りに含まれています基面整正の工程において、掘削して地下埋設物を取り除いた後、購入土で埋め戻し作業を行う想定であったために、たたき台の提示後、整理をして不要としたと。こういったいわゆる精査過程の作業が行われているということでございます。
#70
○青木愛君 まず、一つ一つお伺いをいたします。
 六・七億円の方で記載された床掘りと基面整正、今おっしゃった、それに対応する八・二億円の方においては項目が削除されております。その消した理由をもう一度お願いいたします。
#71
○政府参考人(蝦名邦晴君) くい掘削の部分は、先ほどのように、くい掘削工法を加味してやりましたので、このくいの部分については床掘りということの工程をする必要がないので、そこを除いたということでございます。
 それから、基面整正の方は、たたき台の試算の段階では、通常、いわゆるバックホーのような機械による床掘りをする場合には、床掘りをした底面を、基面整正というのは敷きならすことでございますけれども、それらが一般的な工程だということで入れていたわけでございますけれども、床掘りの工程と併せて基面整正の工程についても当初の段階では見積りに入れていたということでございますけれども、最終的に、機械によるならし作業というのが要らないのではないかということで、そこを外しているということであります。
#72
○青木愛君 いろいろ御答弁いただいているんですが、まず疑念に思いました九・九メートルのそのくいの部分ですね、面積は西側の土地を新しく追加をしておりますので全く関係ない部分なんですけれども、そのくいの撤去処分費用が一億ちょっとから六千万円ちょっとに変わっているんですね、約半額です。こんなに変化の激しいものなんでしょうか、たったの二日の間で。
#73
○政府参考人(蝦名邦晴君) 先ほど申し上げましたように、これはくい掘削工事の工法上、地表に排出される土砂がくい部分の土砂全体の一部となるために、その部分を補正をしたということでございます。
#74
○青木愛君 今おっしゃったことは六・七億のときも八・二億のときも同じ条件だというふうに思いますので、この変化は大変疑問に思う点でございます。
 それでは、またお伺いいたしますけれども、この四月の十二日の段階で近畿財務局に提示した際に、近畿財務局からの要請で増額をしたということなんですけれども、近財からは具体的にどのような指示があり、どのような話合いを行い、そして大阪航空局はどのような返答をされたのか、教えてください。
#75
○政府参考人(蝦名邦晴君) 大阪航空局の担当職員から聞き取りをしました結果を御説明いたしますと、四月十二日に近畿財務局に提示をしたその時点でのたたき台の試算では、平成二十二年の地下構造物状況調査でごみが確認された箇所とくい掘削工事の過程において新たなごみが出たとされる校舎建築部分を対象範囲としておりまして、あくまでもたたき台ということで、グラウンド部分西側で工事関係者が行った試掘の位置については考慮しておりませんでした。
 しかしながら、同日四月十二日、近畿財務局から大阪航空局職員に対しまして、既に工事事業者が試掘をしてごみが見付かっているグラウンド部分周辺を含めるなど、将来にわたって瑕疵があると言われないようもう少し広げた方がいいのではないかといった趣旨のお話がございました。
 これも踏まえまして、引き続き見積りの検討を行いまして、その結果、工事関係者から提出されました試掘結果報告書におきましてごみが出たとされていたグラウンド部分のうち、本件土地が過去に池、沼といった地歴からもごみの見積範囲として妥当と考えられた部分でありますところのグラウンド西側の一部を面積に追加をして見積りを行うこととしたということでございまして、以上のような検討経過を経て、作業の途上のたたき台であったものを、当時の検証可能なあらゆる材料を用いまして、近畿財務局と協議、調整をしながら、最終的に八・二億という算定をしたというふうに聞いています。
#76
○青木愛君 西側の土地を広げたということなんですけれども、その西側の新しく加えた土地は八百三十四平米ほどでありますので、この処分単価が三万三千円から三万六千円に引き上げられています、計算をしますと。三千円増額になっているんです。
 この単価を一立米当たり三千円上げたことの影響の方が大きいのかなというふうに思うんですけれども、まず単価を上げた理由を教えてください。
#77
○政府参考人(蝦名邦晴君) 当時の大阪航空局の職員に聞き取りした結果を御説明しますと、四月十二日時点のたたき台における処分費の単価につきましては、仮置きということで、当時の職員が把握していた他の事業者の工事単価を仮置きして使っておりますけれども、四月十四日付けの決裁文書にて提出した見積りにおける処分費の単価につきましては、これまでも御説明しておりますとおり、民間の工事事業者からヒアリングを行って、他の事業者との比較検証も行った上で、最も安価であることを確認して設定されたものでございます。
 これは、提出をしてくださいというふうに森友側に求めていたものを聞き取って、そういうふうに設定をし直したということでございます。
#78
○青木愛君 この二日間の間に初めてその運搬処分費の見積りを業者にお願いをしたということなんですね。
 そうしたら、この西側のグラウンドの土地を広げたということでありますけれども、この西側のグラウンドの土地を加えるのが適当と考えたのはなぜでしょうか。
#79
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 その前に、処分費の単価はもっと前から出してもらいたいと、提出してもらいたいと思っていたものなんですけれども、十二日の時点ではまだだったので、その後聞き取ってということでございます。
 それから、西側の部分が加えたというのは、先ほども申しましたとおり、近畿財務局からも将来にわたって瑕疵があると言われないようもう少し広げた方がいいのではないかというようなお話があったということも踏まえ、工事関係者から提出されておりました試掘結果報告書においてごみが出たとされていたグラウンド部分のうち、本件土地が過去に池、沼といった地歴からもごみの見積範囲として妥当と考えられる部分であるところのグラウンドの西側の一部を面積に追加をして見積りを行ったということでございます。
#80
○青木愛君 二〇〇九年の調査ではそこにはごみはなかった、でも地歴の関係で入れたということです。
 地歴の関係ではほかにはなかったのでしょうか。また、それであればなぜ最初から加えなかったのでしょうか。その点をお聞かせください。
#81
○政府参考人(蝦名邦晴君) 地歴だけではありませんで、試掘結果の報告書の部分も含めて、そのグラウンド部分のうち、本件土地が過去に池、沼といった地歴からもごみの見積り範囲として妥当と考えられた部分であるグラウンド西側の一部を面積に追加したということでございます。
 当初のたたき台のときは、先ほど申しましたように、二十二年の地下構造物状況調査でごみが確認された箇所とくい掘削工事の過程において新たなごみが出たとされる校舎建築部分、ここをまず基本に考えていたわけでございますけれども、近畿財務局からそういった、先ほど御説明をしておりますような、既に工事事業者が試掘をしてごみが見付かっていたグラウンド部分周辺を含めるなど、将来にわたって瑕疵があると言われないようもう少し広げた方がいいのではないかといった趣旨のお話もございましたので、その試掘結果報告書においてごみが出たとされているグラウンド部分のうちの、本件土地が過去に池、沼といった地歴からもごみの見積り範囲として妥当と考えられる部分であるところのグラウンドの西側の一部の面積を追加をしたということでございます。
#82
○青木愛君 もう一点お伺いをいたします。
 いろいろと職員の方に聞き取りをされているということで、八億円程度という話が近畿財務局からあったという職員の方もおられたということであります。ただ、額ありきの見積りは否定しているということなんですけれども、有益費として支払った一億三千百七十六万円と今回の最終のごみ撤去処分費用八億一千九百七十四万円を加えると九億五千百五十万円になり、そもそもの鑑定評価額が九億五千六百万円ですから、まさにただで売却したことになります。
 先ほど山添委員が示されたこの国会対応等の中で、これは蝦名局長の御発言ですが、瑕疵担保免責の考え方で、見える範囲で最大限の見積りをしたと言えるのがポイントだとおっしゃっておりますが、まさにこの八億という数字は、瑕疵担保免責の考え方で最大限の見積りを行った数字だったのではないでしょうか。
#83
○政府参考人(蝦名邦晴君) 先ほどのメモと称されるものについての具体的なコメントは控えさせていただきますけれども、八億円の見積りにつきましては、これまで職員に聞き取りをした中では、八億円程度ということを聞き取った職員もいる、そうじゃない職員もいるということは申し上げておりますけれども、その八億円程度といった趣旨の職員も、当該職員は、あわせて、大阪航空局としては、過去の調査報告書や地歴等の資料を積み上げながらごみの見積り範囲を設定して、積算基準に沿って積算をしていくので、その結果が言われたような額になるかどうかまでは分からないというふうに申しておりまして、額ありきという考え方は否定をしております。
 その上で、これまでも累次にわたりまして八・二億円の見積りの考え方というのは御説明をしてきておりますが、本件土地の地下埋設物や地歴に係る調査結果、職員による土地の確認や、工事事業者からいただいておりますいろいろな写真などの資料、そしてヒアリングの結果、そうした材料に基づきまして行われておりまして、当時の状況下で検証可能なあらゆる材料に基づいてごみの範囲の見積りを設定をしていったということであると考えております。
#84
○青木愛君 済みません、最後に大臣にお伺いをいたします。
 たった二日で一・五億円も跳ね上がっております。この経緯と、今でもごみの積算は正しかったという御所見でしょうか。
#85
○国務大臣(石井啓一君) 三月、これは平成二十八年ですね、二十八年の三月三十日に近畿財務局から地下埋設物の撤去処分費用の見積りを依頼されて以降、四月十二日に見積りのたたき台を近畿財務局に説明するまでの間、大阪航空局におきましては、過去の地歴調査や地下構造物状況調査、職員による現地確認や工事写真、工事業者の試掘の報告書など、見積りに必要となる材料はおおむね積み上げて基本的な考え方は決めておりました。
 その後、四月十二日に近畿財務局に説明を行った際、近畿財務局から、将来にわたって瑕疵があると言われないよう対象面積をもう少し広げた方がいいのではないかといった趣旨の話があったことを受けて、既に収集していた過去の地歴調査や工事業者の試掘結果を踏まえて対象面積を広げるなどをした上で、そのほか、十二日のたたき台の見積り何点か補正をしたところはありますが、四月十四日に最終的な見積りを提出をしたところであります。
 このように、大阪航空局におきましては、四月十二日までの間に積み上げていた材料により見積りの基本的な考え方を設定をしておりまして、十二日の近畿財務局との打合せや工事関係者より聴取した単価を踏まえて、見積りを修正する上では、変更後の対象範囲などをその考え方に当てはめれば足りたということから、見積りを修正をし、その結果、最終的な見積りの提出に至ったものと承知をしております。
#86
○青木愛君 時間が過ぎました。ありがとうございました。
#87
○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
 私は、今日は、高齢者の自動車運転、移動手段の確保について伺いたいと思います。
 七十五歳以上の方が運転免許更新を行う際に、講習予備検査という名目で簡易な認知機能検査が義務付けられています。これ自体は平成二十一年から始まったものでありますけれども、最近、私のところにも、よくこういう声が聞こえてきます。予約がなかなか取れないということ、一か月半待ってやっと取れたというような声もこの間聞きました。それから、受講できるまでに本当に日数が掛かるといった声です。
 七十五歳以上の人口が増加をしていて、それに伴って運転免許の保有者、また更新をしたい方というのも増加をしております。こうした中での実施体制の問題が顕在化しているというふうに考えておりますけれども、これに対する警察庁の取組についてまずお聞かせいただきたいと思います。
#88
○政府参考人(長谷川豊君) お答えを申し上げます。
 認知機能検査や高齢者講習の多くが指定自動車教習所に委託されておりますけれども、地域によって、認知機能検査や高齢者講習の予約から受検、受講までの期間が長期となる場合があるものと承知しております。
 このため、認知機能検査の受検通知書により早期の受検予約を促しているほか、一部の都道府県警察では、予約の空き状況を把握いたしまして問合せに対応するなどの取組を行っているところでございます。また、一部の都道府県警察におきましては、認知機能検査について全部又は一部を警察が直接実施したり自動車教習所以外の機関に委託するなど、受検、受講待ち時間の短縮を図っているところでございます。
 今後とも、認知機能検査及び高齢者講習の受検、受講待ち時間の短縮に向けた取組を進めるよう、都道府県警察を指導してまいりたいと存じます。
#89
○行田邦子君 是非お願いします。認知機能検査、七十五歳以上の方については、認知機能検査の後、また講習を受けるという二度の手間になっておりまして、そのたびに一か月半待って、また一か月半待ってというようなこともよく起きているというふうに聞いております。そして、ある県の警察のホームページを見ますと、認知機能検査がどこで受けられるのかを公表しているんですけれども、実はほとんどが終了となっていまして、例えばこの県の県南地区では七か所受けれるんですけれども、一か所除いて全部終了ですというふうになっていたりとかですね。まあこういう状況でありますので、一体どうしたらいいんだと、高齢者の皆さん、本当に不満に思うことは当然だと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それから、先ほどの御答弁でもありましたけれども、この認知機能検査の多くは自動車教習所が、委託をして行われています。受講者からの七百五十円という手数料のみで賄われておりまして、行政からの財政的な支援はないということです。これ自体で赤字になるということはないのかもしれませんけれども、収益は見込めないわけであります。自動車教習所としましては、やはり新規の自動車運転免許の教習の方が利益が見込めるということがありまして、どうしても認知機能検査を後回しにしてしまうという声も経営者の方から聞いております。
 認知機能検査を実施する自動車教習所に対して何らかの財政的な支援ということも検討すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
#90
○政府参考人(長谷川豊君) お答え申し上げます。
 認知機能検査の多くは都道府県公安委員会から委託を受けた指定自動車教習所等により行われておりますけれども、その委託費については、会計諸法令の規定にのっとり契約により決定されているものと承知しております。
 一方、本年一月に道路交通法施行令が改正されまして、認知機能検査の手数料の標準額について見直しを行い、四月一日から増額がなされたところであります。委託費につきましては、今回の手数料の標準の見直しを踏まえ、予算上適切な額が確保されるよう都道府県警察に対して必要な指導を行ったところでございます。
 これらのほか、高齢者講習を受講する高齢者のための駐車場等の、指定自動車教習所による施設整備の支援を行っている事例も承知しておりまして、都道府県警察に対してこうした取組についても検討をするよう指導してまいりたいと考えております。
#91
○行田邦子君 運転免許を更新する講習を受ける方の負担の在り方ということも、併せてバランスを取っていただきたいと思っております。
 続いて、また警察庁に伺いたいと思うんですけれども、政府においてもやはり高齢運転者の交通事故の防止ということはこれ大変重要な課題というふうに認識しておられまして、関係閣僚会議とか有識者会議、またワーキングチームというのもこれまで開催されてきました。そして、現在は、テーマごとに分科会を設けて、様々な議論、研究が進んでいるところと承知しております。
 その中で、高齢者の運転免許制度の在り方について調査研究が行われていると承知していますけれども、例えば諸外国の例を見ますと、いただいた資料ですと、イギリスとかアイルランド、スイス、デンマーク、ニュージーランド、またアメリカの一部の州などでは実車による再試験制度というのも導入されているようであります。
 運転リスクが特に高い高齢者の運転者に対する実車試験導入の検討状況についてお聞かせいただけますでしょうか。
#92
○政府参考人(長谷川豊君) お答え申し上げます。
 高齢運転者による交通死亡事故の発生状況等を踏まえまして、昨年七月、政府の交通対策本部において「高齢運転者による交通事故防止対策について」が決定されたところでございます。この決定におきましては、運転リスクが特に高い者への実車試験といった、高齢者の特性等に応じたきめ細かな対策の強化に向けた運転免許制度の更なる見直しについて検討することとされているところでございます。
 警察におきましては、政府の決定を踏まえまして、現在、調査研究会を開催をし、運転リスクが特に高い高齢運転者への実車試験の導入の可否について、例えばどのような方に実車試験を行うことが適当と考えられるか、あるいはどのような内容の実車試験を行うことが適当と考えられるかといった点も含め、様々な観点から検討を進めているところでございます。
#93
○行田邦子君 一部報道によりますと、八十歳以上の自動車運転免許を更新を希望される方については実車の試験の導入を検討しているといったことも言われておりますけれども、確かに、この統計データを見ますと、八十歳以上の高齢運転者による死亡事故件数、これ人口十万人当たりですけれども一〇・六%と、平均よりも高いという状況でありますが、ただ一律に年齢で区切るのがよいのかということもしっかりと検討していただけたらと思っております。
 続いてまた伺いたいんですけれども、この分科会におきましてこういった検討もなされています。限定条件付免許の導入ということです。具体的にどのような限定条件について議論がなされているのか、また論点についてお聞かせいただきたいと思います。
#94
○政府参考人(長谷川豊君) お答えを申し上げます。
 政府の交通対策本部決定におきましては、安全運転サポート車限定免許といった運転免許制度の更なる見直しについても検討課題とされているところでございます。
 警察におきましては、政府の決定を踏まえまして、調査研究会において、高齢運転者の運転能力に応じた限定条件付免許の導入の可否につきまして、例えばでございますけれども、どのような方に限定条件を付すことが適当と考えられるか、どのような限定条件を付すことが適当と考えられるかといった点も含め、様々な観点から検討を進めているところでございます。
 有識者委員の方々からは、例えばということで、運転免許の継続又は取消しというオール・オア・ナッシングの議論ではなく、社会的な受容性を見ながら、限定条件付免許等の導入について検討した方がよいといった御意見があったところでございます。また、限定条件につきましては、例えば時間ですとか場所に関するものが挙げられるけれども、その内容は可能な限り簡略化した方がいいのではないかといった御意見などもあったところでございます。
 引き続き、様々な御意見を伺いながら、調査研究会におきまして限定条件付免許の導入の可否につきまして検討を進めてまいりたいと考えております。
#95
○行田邦子君 ドイツなどでは時間、場所等を限定した免許制度といったものもあるように資料をいただいていますけれども、では、日本においての高齢運転者の事故の実態がどのようなものなのかといったことも踏まえて、しっかりと検討していただきたいと思っております。
 さらに伺いますけれども、平成二十七年の十月から十一月にかけて行われた、運転免許証の自主返納に関するアンケート調査というのがあります。これは警察庁の委託での実施調査ですけれども、この中で、運転継続者、七十五歳以上過ぎていても運転をまだ継続をしている方のうち、九割以上が自主返納制度というものそのものは知っているというふうに答えています。
 ですから、自主返納制度というのは認知度が非常に高いということでありますけれども、ただ、免許センターなどに相談できる窓口があることを知っているかということを聞きますと、運転継続者の三二・九%、三分の一しか知らないということです。さらに、運転免許を既に自主返納した方の四分の一しか知らないということで、こうした免許センターなどで相談できるということを知らない方が非常に多いという状況であります。
 運転免許の自主返納制度についての相談窓口の体制状況と、それから周知活動についてお聞かせいただきたいと思います。
#96
○政府参考人(長谷川豊君) お答え申し上げます。
 委員御指摘の点に関しましては、警察におきまして、高齢運転者及びその家族等からの相談を受け付けるため、全国の運転免許センターなどに運転適性相談窓口を設置しているところでございます。
 こうした運転適性相談におきましては、高齢運転者御本人と面談をいたしまして、加齢に伴う身体機能の低下が運転に及ぼす危険性を説明するなどいたしまして、必要な場合には、御本人が御納得をしていただいた上で、運転免許証の自主返納を促すなどとしているところでございます。
 また、最近では、認知症等にきめ細かに対応するため、相談窓口に保健師や看護師といった医療系専門職員の配置を進めておりまして、その専門知識を生かした対応を行っているところでございます。
 そしてまた、運転適性相談窓口の周知についてでございますけれども、御紹介がございましたアンケート結果を踏まえまして、都道府県警察に対し広報啓発活動を継続的に推進するよう指示をいたしたところでございます。現在、ポスター等による広報啓発のほか、実際の高齢者講習の中で運転に不安を感じたときは運転適性相談窓口に相談いただくよう周知に努めているところでございまして、今後とも一層の周知に向け取組を強化してまいる所存でございます。
#97
○行田邦子君 よろしくお願いします。
 それでは、大臣に伺いたいと思います。
 今申し上げたアンケート調査なんですけれども、運転免許証の自主返納に関するアンケート調査におきましては、運転継続者が免許の自主返納をためらう理由として、約七割の方が車がないと生活が不便なことというふうに答えています。そしてまた、運転免許を自主返納した方のために必要な支援は何かという問いに対しては、交通機関の発達とか交通手段に関する支援の充実という回答をした方が、これ七割を超えているということであります。
 運転に不安を感じる高齢者が自ら車を運転せずとも生活できるように移動手段を確保することが重要と考えていますけれども、大臣の御所見を伺いたいと思います。
#98
○国務大臣(石井啓一君) 高齢化が進行する中、運転免許返納者や運転に不安を感じる高齢者が自ら車を運転をせずとも生活できるよう移動手段を確保することは、重要な課題と認識をしております。
 このため、国土交通省では、コミュニティーバスや乗合タクシー等の運行に対する支援を通じて地域の路線の確保及び維持を図っているほか、公共交通機関の高齢者向け割引制度等の導入の働きかけを行っております。また、輸送サービスの選択肢を広げる観点から、自家用有償旅客運送の導入の円滑化や、地域の互助による移動手段、いわゆるボランティア輸送のルールの明確化等を行っております。
 こうした施策を通じまして、引き続き高齢者の移動手段の確保に努めてまいりたいと考えております。
#99
○行田邦子君 交通手段があればいいんですけれども、それを割り引いたりすることもできるんですけれども、そもそもその交通機関がないといった地域、これに対してどうするのかといったこと、非常に重要だと思っておりまして、今大臣も御答弁された対策の中の一つとして自家用有償運送事業の活用というものが挙げられると思います。交通空白地に限ってなんですけれども、ここでいわゆる緑ナンバーじゃない車における有償、お金をもらっての運送サービスを行うということであります。
 この制度、二〇〇六年に導入されていますけれども、まず登録の実績数と、それから高齢者の移動手段確保に資する好事例についてお聞かせいただきたいと思います。
#100
○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。
 ただいま大臣からもございましたけれども、国土交通省として高齢者の移動手段の確保は重要な課題であるというふうに認識をいたしております。
 まず、そのための手段といたしましては、道路運送法に基づき許可を受けたバス、タクシーによる輸送がございます。しかしながら、これらバス、タクシー事業によることが困難である場合には、御指摘の、市町村やNPO法人等が自家用車を用いて有償で運送することができることとする自家用有償旅客運送制度が設けられております。平成二十八年度末現在、いわゆる交通空白輸送としての自家用有償旅客運送につきましては、全国五百四十八団体において実施をされておりまして、近年、団体数は増加傾向にございます。
 具体的な事例、御紹介いたしますと、兵庫県豊岡市では、バス路線の休止を受けまして、市が中心となって関係者により地域住民の移動手段の確保に向けた協議が行われまして、平成二十年度から自家用有償旅客運送が実施をされております。この事例では、市の中心部及び中心部から生活拠点までを乗合バスが運行いたしまして、生活拠点から周辺部及び利用者が多く見込めない区間につきましては自家用有償旅客運送が運行しておりまして、このように、乗合バスと自家用有償旅客運送が適切な役割分担の下、地域の交通ネットワークを構築している事例と承知をいたしております。
 また、山口県長門市では、住民アンケートの結果、将来の不安として移動手段の確保を挙げる住民が多かった地域におきまして、NPO法人を立ち上げまして、平成二十五年度から自家用有償旅客運送によるデマンド交通を運行いたしております。この地域には交通が不便な地域ございましたけれども、デマンド交通が導入されたことにより改善され、このことにより、自動車の運転が年を取って不安があっても日常生活が不便なものになるので運転を続けておられる高齢者の中には、運転免許を返納した方もおられるというふうに聞いております。
 国土交通省といたしましては、このような高齢者の移動手段の確保に関する事例、先生御指摘の好事例につきましては、地方運輸局を通じまして横展開を図るとともに、今後とも必要な助言を行ってまいりたいというふうに考えております。
#101
○行田邦子君 これからも、私は自ら車を運転しない高齢者というのは増えてくると思っております。そして、こうした方々の移動の利便性ということを考えて、例えば自ら車を運転しない高齢者の数も増えるでしょうし、それからその移動範囲というのも広がっていくというふうに思っております。そうしたことを踏まえて、この自家用有償運送事業が更に円滑に導入されるように国土交通省としても工夫をすべきと考えますけれども、いかがでしょうか。
#102
○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。
 これまで、自家用有償旅客運送の導入に関する関係者による協議におきましては、例えばタクシー事業者がサービス提供が可能であると答えたことのみをもって既に交通サービスが確保されていると解釈、運用されている実態があるといった、適切な協議がなされていないのではないかといったような指摘がございました。
 こうした指摘につきまして、私どもといたしましては、高齢者の移動手段の確保に関する検討会における中間取りまとめを受けまして、バス、タクシー、自家用有償旅客運送制度を、適切な役割分担の下、地域の交通ネットワークを円滑に構築するため、今年の三月に自家用有償旅客運送の導入円滑化のためのガイドラインを策定し、自治体等の関係者に周知をいたしました。
 また、あわせて、自家用有償旅客運送制度を分かりやすく紹介する自家用有償旅客運送ハンドブックというものを作成いたしまして、今年の四月に同じく自治体等の関係者に周知をしたところでございます。
 こういったハンドブック等も活用いたしまして、国土交通省として、地域の交通ネットワークが円滑に構築されるよう、地方運輸局を通じまして今後とも地域に必要な支援を行ってまいりたいというふうに考えております。
#103
○行田邦子君 ありがとうございます。
 七十五歳以上の運転免許保有者は、この十年間で約一・九倍伸びているということであります。これからも増えることが予測をされます。高齢運転者の交通事故の防止の対策、そしてまた移動の確保といったこと、これ政府を挙げてこれからも取り組んでいただきますことをお願いを申し上げて、質問を終わります。
#104
○平山佐知子君 国民の声の平山佐知子です。
 厚生労働委員会では働き方改革関連法案の審議が始まっていますが、今日、私は、まずはトラック運送事業における働き方改革について伺ってまいりたいと思います。
 トラック運送事業ですが、国内貨物輸送の九割以上を担っておりまして、およそ十四兆円の市場規模というふうになっております。しかしながら、荷主に対して弱い立場であるということですとか、規制緩和の影響によって事業者数の増加それから零細化が進んで競争の激化が続くなど、そうしたことからも厳しい現状が見て取れます。
 さらに、こうした事業者の競争は、トラック運転者の労働条件にもこれは深刻な影響をもたらしています。トラック運転者の年間労働時間は全産業平均より長いにもかかわらず、年間所得は平均を下回っているということで、そのため、皆様も御存じのように、人手不足、これが深刻化しているという現状があります。
 こうした中、今は全職業平均の一割未満と低い比率である女性の運転者、これを増やすことが私は運転者不足対策として有効ではないかというふうに考えているんですが、この女性の運転者を増加させるための取組についてどのようなことを行っているのか、お伺いします。
#105
○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。
 トラック運送業は、国民生活や我が国の経済を支える重要な産業でございますけれども、トラックドライバーの有効求人倍率は全産業平均と比べまして高くなっているなど、近年はドライバー不足が大きな課題となっておりまして、御指摘のとおり、女性ドライバーを含めた多様な人材の確保は重要な課題であるというふうに認識をいたしております。
 女性ドライバーを増やしていく上では、長時間労働の是正に加えまして、荷役作業からの解放などによる働きやすい環境の整備、また、仕事とプライベートが両立できる勤務体系の構築などに配慮していく必要があるというふうに考えております。
 こうしたことも踏まえまして、自動車運送事業の働き方改革に関する関係省庁連絡会議におきまして先月三十日に取りまとめました自動車運送事業の働き方改革の実現に向けた政府行動計画におきましては、多様な人材の確保、育成を施策の柱の一つとして掲げております。
 具体的な施策といたしましては、パレット化などによる機械荷役への転換促進、長距離輸送を複数の運転者で分担することにより日帰りの短時間勤務を可能とする中継輸送の普及促進、国土交通省と全日本トラック協会とで共同で開催している女性ドライバー等が運転しやすいトラックのあり方の検討会における女性ドライバーなどの視点に立った車両の在り方の検討、女性ドライバーの人材の確保に資する情報について国土交通省のホームページ等で発信などの取組を行っております。
 また、同じく同計画に盛り込まれておりますが、労働者の円滑な育児休業の取得、職場復帰や女性活躍の推進に取り組む事業主に対する助成金でありますとか、大型免許資格取得のための職業訓練に対する助成金の利用促進なども含めまして、関係省庁と連携しながら、女性ドライバーが働きやすい環境の整備を進めてまいりたいというふうに考えております。
#106
○平山佐知子君 ありがとうございます。
 最近では、フォークリフトなどもあったりと、重労働、力仕事からは解放されつつあるというふうにも伺っておりますし、女性の運転者が増えれば当然ながら子育て中のお母さんドライバーも増えてくるというふうに思いますので、今いろいろ言っていただきましたけれども、引き続き声を聞いていただいて進めていただきたいというのと、やっぱり女性が働きやすい職場というのは誰もが働きやすい職場につながると思いますので、是非進めていただきたいとお願いを申し上げます。
 そして、冒頭にもお話をさせていただきましたけれども、トラック運送事業はどうしても荷主に対して立場が弱くて、それが結局、長時間労働を強いられる一つの原因だというふうに考えています。
 トラック運送事業の働き方改革、これを進めていく上では、荷主を所管する省庁と連携をしつつ、荷主の協力を確保するための取組を行っていくことが重要と考えていますが、国交省としてどのような取組を行っているのか、教えてください。
#107
○副大臣(牧野たかお君) お答えをいたします。
 トラック運送業の働き方改革を進める上では、荷主や配送先の都合により荷待ち時間が発生するといった個々の事業主の努力だけでは解決できない課題もあることから、荷主も一体となった取組を進めることが重要であると考えております。
 このため、国土交通省といたしましては、これまで、関係省庁と連携しつつ、トラック運送業の労働時間や適正取引に関するルールなどについて荷主団体などへ周知や説明を徹底することや、荷主も参加して長時間労働の改善に取り組むパイロット事業の実施などの取組を行ってきたところであります。
 また、私が議長代理を務めております自動車運送事業の働き方改革に関する関係省庁連絡会議において先月三十日に取りまとめられた政府行動計画においては、荷主を含めた幅広い関係者が連携して、女性、若者、高齢者などの多様な人材が活躍できるホワイト物流、これは、ホワイトというのは明るい職場環境という意味でホワイトという言葉を使っていますが、このホワイト物流の実現のための国民運動を展開することを目指しております。その上で、運賃が運送の対価であることを明確にする、荷主の都合による荷待ち時間の対価を待機時間料とすることなどを浸透させるような取引環境の適正化に関する施策が盛り込まれているところであります。
 今後とも、関係省庁と連携しながら、荷主と一体となったトラック運送業の働き方改革に取り組んでまいります。
#108
○平山佐知子君 ありがとうございます。
 この頃では、私もよく利用するんですけれども、アマゾンなどのネット通販の取引が盛んになっているということで、それによって、やはりいわゆる宅配業者さんたちを苦しめているというニュースもよく耳にします。そうなると荷主は、企業はもちろんなんですが、私たち一人一人も荷主であるんだということもしっかりと認識をしなくてはいけないというふうに考えますし、当然ながら送料無料というのは魅力的なんですけれども、一方でそういうこともしっかりと考えて認識をしていかなくてはいけないなというふうに思いました。
 また、先ほどもおっしゃってくださいましたが、政府は先月三十日に自動車運送事業の働き方改革に関する関係省庁連絡会議を開催しまして、政府としての行動計画が決定されました。会議の中では、労働生産性の向上や多様な人材の確保、育成、取引環境の適正化などが話し合われたというふうなことですけれども、運転者の長時間労働を是正していくためには、計画の実効性、これをしっかりと確保していくことが重要だと思います。
 この会議を受けて、政府として今後どのように対応されていくのか、引き続き牧野副大臣に伺います。
#109
○副大臣(牧野たかお君) 委員の御指摘のように、国交省といたしましても、運転者の長時間労働の是正には政府行動計画の実効性をしっかり確保していくことが重要と考えております。このため、政府行動計画におきましては、毎年、前年度の取組状況のフォローアップを行うとともに、施策の効果が現れているかを把握するため、労働時間、賃金などに関する指標のモニタリングを実施することにしております。そして、フォローアップの結果や関係者からの要望などを踏まえて、必要に応じ政府行動計画の改定を行うことによって計画の実効性を確保することにしております。
 国土交通省といたしましても、関係省庁や産業界の協力を得つつ、政府行動計画に盛り込んだ施策を着実に推進し、運転者の長時間労働の是正にしっかりと取り組んでまいる考えであります。
#110
○平山佐知子君 是非進めていただきたいというふうにお願いします。
 次に、話題を変えて、観光について伺ってまいります。
 政府は、外国人旅行者数を二〇二〇年に四千万人にするなどの目標を掲げていらっしゃいます。私の地元の静岡県の富士山静岡空港は、二〇一七年度に出入国した外国人の数が二十二万七千四百六十人を記録して、全国五十四ある地方管理空港の中で八年連続でトップを記録をしているんです。
 当然ながら、皆さん御存じのように、静岡県には富士山もありますし、先日ユネスコのこれは世界ジオパークに登録されました伊豆半島の自然もあり、さらには世界文化遺産、これは韮山反射炉などもありまして、文化資源も豊富で、官民一体となって観光誘致に取り組んでいるという状況なんですが、しかしながら、二〇一七年の訪日外国人旅行客のうち、静岡県で宿泊したというのは二%ということで、静岡県には降りてくださるんですけれども、結局、宿泊は大都市の方に流れていってしまうという、そういう残念な結果もあるんですが、今後、外国人旅行者四千万人の目標を達成するためには地方の誘客の取組が重要だというふうに考えているんですが、国として、先ほどの増子先生の質問でもありましたけれども、どのような支援策を考えていらっしゃるのか、教えてください。
#111
○政府参考人(田村明比古君) 観光は我が国の地方創生の柱でございまして、訪日外国人旅行者の地方誘客を進め、その経済効果を全国に波及させていくことが大変重要であるというふうに考えております。
 このため、現在、政府におきましては、全省庁を挙げて観光ビジョンに基づきまして訪日外国人旅行者の地方誘客に取り組んでいるところでございますけれども、その結果、昨年の三大都市圏以外の地方部における外国人延べ宿泊者数は三千百八十八万人泊と、対前年比一五・八%増となりまして、三大都市圏の対前年比が一〇・二%増であったのに対しまして、これを上回るとともに、地方部の延べ宿泊者数のシェアが四〇・九%ということで、初めて四割を超えまして、着実に地方への誘客が進んでいると考えております。
 他方、静岡県について見てみますと、昨年の日本人延べ宿泊者数に関する全国シェアは約四・六%なんでございますけれども、外国人延べ宿泊者数は、御指摘のとおり、全国シェア一・九%にとどまっております。本来静岡県が有しております豊かな観光資源がまだ効果的に海外へ発信されていないこと、また、海外の長期滞在も含めたそういうニーズに応えたメニューというのがまだ十分でないというようなことがございます。これまで以上に訪日外国人旅行者の来訪、滞在拡大につながる取組を強化していただく必要があるというふうに考えております。
 実は、これらは多くの地域に共通する課題でもございます。ということで、観光庁といたしましては、地域固有の自然や生活文化を活用しながら各地域における体験型観光の充実を図る、それから、いろいろなDMO、それから地方公共団体等の多様な関係者による広域的な連携を図る観点から支援を行う、そして、日本政府観光局などを通じまして、各地の魅力や四季折々の魅力等の情報を多様なメディアにより発信をする、こういうようなことによりまして、静岡県を始めとする全国の地域を支援し、訪日外国人旅行者の地方への来訪、滞在の促進をより一層進め、地方経済の活性化につなげてまいりたいと考えております。
#112
○平山佐知子君 ありがとうございます。
 二〇二〇年の外国人旅行者四千万人などの目標の実現に向けた明日の日本を支える観光ビジョンでは、十の改革を掲げて、先ほどおっしゃっていただきましたけれども、世界水準のDMOの形成、育成をうたっています。DMOというのは、主に欧米で普及している地域の観光振興を統一的に担う民間中心の組織体ということですけれども、今後の外国人観光客の地方誘致については、このDMOの取組が大変重要であると私も考えております。
 静岡県でも、四つの地域連携DMOと二つの地域DMOが観光庁に登録をされています。その中の一つ、するが企画観光局に現状についてちょっと伺ってみたんですけれども、やはり従来型のものとはちょっと違う、新しいものですね、ちょっととんがったもので、例えば体験型ツアーなど、様々企画をして、それを外国人の方がよく見る人気のインターネットサイトなどに載せてもらうように独自に動くなど、大変積極的に活動を始めているというお話を伺えて大変頼もしいなという印象も受けたわけですが、そこで伺わせていただきます。
 こうしたDMOに期待する役割、それから政府としてそのために必要な支援についてはどのように考えていらっしゃるのか、お聞きします。
#113
○政府参考人(田村明比古君) 地方部への外国人観光客の流れを戦略的に創出し、その経済効果を全国に波及させていくためには、各地域におきまして、従来の観光協会の取組を超えて観光地域のマネジメント、それから、マーケティングを担う法人であるDMOが中心となりまして、多様な関係者が広域的に連携した上で取組を進めることが重要であるというふうに考えております。
 今、御指摘のように、静岡県におきましても、地方ブロック単位の広域連携DMOや、県、市町村等を対象区域とする地域単位のDMOなど、いろいろ立ち上がっております。
 広域連携DMOにつきましては、エリア全体の誘客に関する戦略を策定するとともに、域内の魅力的な観光資源について効果的な情報発信、プロモーションを行うことが期待されます。また、地域単位のDMOにつきましては、観光客に選好される魅力的なコンテンツの開発強化を行うとともに、地方公共団体と連携しながら観光客の受入れ環境整備を推進することなどが期待されているところでございます。
 これらの役割が期待されるDMOに対しましては、国は財政面、人材面、情報面からその取組を支援しているところでございます。
 現在、全国のDMOの中で期待される役割を十分に果たしている事例というのはまだ限られておりますけれども、今後数多くの成功事例が生み出されますように、観光庁といたしましては、静岡県を始め全国各地のDMOに対しまして、関係省庁とも連携しながら、引き続き支援を行ってまいりたいと考えております。
#114
○平山佐知子君 いろいろお話を電話でもDMOの方に伺ったんですけれども、やはりある程度事業については余り介入し過ぎないで自由にやらせてほしいという言葉がある一方で、やはりおっしゃっていただいたように財政面については厳しい部分がまだありますので、引き続きの支援をお願いをしたいと、そのように思います。
 外国人旅行者が静岡県に多く訪れてくださる一方、ちょっとこちらは残念ながらなんですが、静岡県は全国でも人口流出が多い県となっております。総務省が今年一月に公表した人口移動報告によりますと、静岡県は、日本人の転出者が転入者を上回る転出超過が五千二百四十二人で、全国のワースト八位でございました。これは、静岡県の立地が比較的首都圏に近いということで、その地理的有利さが結局ちょっと逆に働いて首都圏の方に流れやすくなってしまうというところもあるかと思うんですが、東京一極集中にいまだ歯止めが掛かっていないということもやはり主な要因であるかなというふうに考えています。
 自然が多いところ、そして温暖な気候、人々も穏やかで、私は大変静岡県が好きなんですけれども、国としても、もっと静岡県に住んでもらえるように、地方への移住それから定住を促進するために住宅分野などでも取組を進めるべきではないかと考えるんですが、その点いかがでしょうか。
#115
○政府参考人(伊藤明子君) お答え申し上げます。
 少子高齢化が進み、東京への一極集中が進む中、地方への移住、定住を促進することは重要なことだというふうに認識しております。
 まず、移住、定住先の住宅確保への支援でございますが、持家取得につきましては、住宅金融支援機構がUIJターン施策に積極的な地方公共団体と協定を締結し、UIJターン者の住宅取得に対する地方公共団体の補助金等と併せて、フラット35の金利を当初五年間〇・二五%引き下げております。静岡県内におきましても、現在、静岡市、三島市、裾野市、伊豆の国市、牧之原市、東伊豆町の六市町と協定を締結し、取組を進めているところであります。
 次に、移住、定住先の賃貸住宅確保への支援ということでございますが、数増やしていく必要がありますけれども、改正住宅セーフティーネット法において、地方公共団体が賃貸住宅供給促進計画でUIJターン者を住宅確保要配慮者として位置付けることも可能としておりまして、現在、十の地方公共団体でUIJターン者を住宅確保要配慮者として取り扱うというふうにしております。
 例えば、静岡県の長泉町におきましては、子育て世帯の移住や定住の促進を目的として、平成二十九年度から、セーフティーネット住宅に入居する子育て世帯を対象として家賃低廉化への補助も行っているところでございます。
 最後に、地方への移住に当たっては、現にお住まいになられている住宅を売却等により資金化するということも重要だというふうに考えておりまして、既存住宅の流通促進策の充実にも取り組んでいるところでございます。
 引き続き、地方移住の促進による地方創生の実現に向けて、住宅施策の観点から積極的に取り組んでまいります。
#116
○平山佐知子君 ありがとうございます。
 様々な施策もありますので、しっかりと定住をしていただく、そしてUIJターンをしていただくような形で私も呼びかけていきたいというふうに思いますし、また、静岡に来たいという方々は是非お願いをしたいというふうに思います。
 最後、ちょっと一問、時間の関係でできなくなりましたけれども、ここで時間が来ましたので、質問を終わらせていただきます。
#117
○野田国義君 野田国義でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、皆さんのお手元に資料をお配りしておりますけれども、これは毎日新聞の六月六日の朝刊でございますが、今日も地方紙読んでおりましたら同じような記事が載っておりました、「麻生氏 なぜ辞めぬ」というタイトルでございますけれども。
 私、何度も、責任者というのは、やはり角栄先生のお言葉、この間も紹介しましたけれども、よしやれ、わしが責任を取ると、まさしくそういう気持ちでしっかりとやっていかなくちゃいけないと改めて思っているところでありますけれども。
 結果的に、麻生大臣は、二十人の職員の処分、それから、自らは百七十万円の閣僚給与ですか、それを自主返納するという形で終わっているということでございます。恐らく、多くの国民の皆さん、ほとんどの国民の皆さんがなぜこんなことで終わってしまうのかと思っておられるのではなかろうかと思っております。
 そこで、ここに、資料にもありますように、第二次安倍内閣がスタートをして、まず、一四年ですか、松島みどり法務大臣がうちわの件で辞任をされた。そして、小渕優子経済産業大臣が後援会の観劇の政治資金収支報告書ですか、このことで辞任をされた。そして、甘利大臣がURの口利き問題あるいは自身や秘書の金銭受領疑惑で辞任をされた。そして、今村復興大臣におきましては即決でしたよね、何か発言をされたその日に何かもうお辞めになるというような、更迭されるというようなことを覚えているところでありますけれども。それで、稲田防衛大臣につきましては、南スーダンのPKOの日報の隠蔽、それから防衛省・自衛隊としてのお願いしたと、選挙ですね、都議選のときに、そういうことで辞任をされている。
 私、このことに、今私述べたことに比べれば、本当に、前から言っておりますように、今回のいわゆる改ざん、隠蔽、虚偽答弁というのは、この平成史に、政治あるいは行政に残るような大きな問題ではなかろうか、もっと言えば、恐らくほかの国だったら大変なことになっているのではなかろうかと、そういった民主主義が根底から壊れるというようなことであると私は思っているところでございます。
 現に、自民党の竹下総務会長もこのことについて発言をされ、昨日は小泉進次郎さんが発言をされたということでございまして、自民党の中にも、このことについてはなぜだと思っておられる方が多数おられるということであろうと思いますし、また、公明党も、山口代表を始め幹部の方々が麻生大臣辞めるべきだというような発言もされているということでございます。
 そういう中で、石井大臣におきましては、閣僚としてこのことをどうお思いになっているかということをまず最初にお尋ねしたいと思います。
#118
○国務大臣(石井啓一君) 各大臣がそれぞれ所管します役所で問題が起きた場合にその責任をどう取るかということについては、それぞれの大臣がお考えになることでありますから、他の閣僚が口を挟むべき問題ではないと思っております。
#119
○野田国義君 良識の公明党と言われるわけでございますので、是非ともそういう、ある意味ではブレーキ役になるとか、そういう役割を果たしていただきたいなと、そのことを申し添えて、このことにつきましては終わりたいと思います。
 それから二番目に、二〇一七年九月七日の航空局長と理財局長の打合せの件についてお伺いしようと思って、私も共産党さんが出された資料を出しておったところでございますけれども、山添議員の方から鋭い指摘、私も聞こうと思っておった指摘がございましたので、ちょっと私、これを読ませていただいて、少し感想を述べさせていただきたい、指摘をさせていただきたいと思っております。
 このごみ撤去費用をごまかそうとしているところがもう透けて見えるというか、もうリアルに出てきているということでございまして、本当にこれ赤裸々だなということを改めて読ませていただいて感じたところでございます。そしてまた、官邸というこの言葉というか文言が四か所ですか、出てきているということでございまして、いわゆる官邸への過剰な配慮がまた読めると、この文書を読んでみますと、そう思っております。
 また、昭恵夫人の関与していなかったらここまでの打合せもしないでよかったんじゃないのかなと思うぐらい綿密におやりになっているということがうかがえるということでございます。
 そしてまた、会計検査院の、私、在り方がこれ今後問われていかなくちゃいけないんじゃなかろうかなと。私も地方を経験していまして、職員なんかは、会計検査院が来るといったらもう食事も通らないぐらい、いわゆる緊張をしておったことを思い出すわけでございまして、これが、本当、会計検査院というのはちゃんと独立をしている、このことは憲法にも保障されているわけでございますので、しっかりと会計検査院がやってもらうということ。
 特に、私、思いますのは、原本と改ざんされた文書の存在のところがあるわけでありますけれども、このところが、当時、会計検査院がそれ少し言っていただき、指摘をしていただいておけばこの改ざんの文書も早く分かったということでもあるわけでございますので、しっかりこの辺りは国会通じて改革もするところはしていかなくちゃいけないと、そのように思うところでございますけれども。
 それで、蝦名局長にお聞きしますが、このところを今私述べましたけれども、この綿密な打合せ、どういうことでされたのかということを一言御答弁いただきたいと思います。
#120
○政府参考人(蝦名邦晴君) 九月七日に太田局長とお目にかかったのは、着任間もない時期でございましたので、前通常国会において様々な御指摘をいただいております本件につきまして、いろいろな意見交換を行っているということでございます。
 特に、昨年三月から開始されていた会計検査について、航空局として大阪航空局が見積もった考え方をきちんと丁寧に御説明をしていく必要があるということ。あるいは、検査院からの報告書が公表される場合も見据えまして、報道や国会などで隣り合って答弁をするような立場になるだろうということで、余りお人柄も含めて太田局長のことを存じ上げませんでしたので、様々に事実関係を重ねてきちんとお答え、答弁をしていかなきゃいけませんねということで意見交換をしていたということでございます。
#121
○野田国義君 富山次長もお願いします。
#122
○政府参考人(富山一成君) お答えをいたします。
 これまでも理財局長から御答弁をさせていただいておりますとおり、その頃、九月七日でございますが、理財局長も航空局長も昨年夏に異動し、森友学園の件について詳しくなかったということもあり、お互い面識もなかったので、まずは顔を合わせて話をすることが大事だと思っていたとのことでございます。
 仕事として先方と意見交換をするということは自然なことと考えているところでございます。
#123
○野田国義君 いやいや、言ってあることと全然内容が違うと。本当に綿密な打合せをされているリアルな文書であると思っているところであります。
 それから、私、文書の資料要求しておりましたが、平成二十六年の四月二十八日ですか、財務省の方から私のところに見えまして、そういう文書はないということでございましたけれども、今日も朝から、籠池さん、昨日記者会見、夕方七時ぐらいからされたということでありますけれども、何ですか、ガラスの上を氷がすうっと行くようにというような表現をされておりましたけれども、まさしくこの四月二十八日、平成二十六年の、このときから変わったということで、その資料というか文書がないのはおかしいということを籠池さんも言っておられました。
 是非とも、これ、恐らくあるんじゃなかろうかなと思いますので、しっかりとこの文書、非常に重要であると、ここから流れが変わっているわけでありますから、ここの文書が出てくればまたこの森友問題というのは新たな展開が出る可能性もありますので、是非とも文書を出していただくことを要求をさせていただきたいと思います。
 森友問題につきましては終わらさせていただきたいと思います。
 それから、私の地元のことでございますけれども、いわゆる無料タクシーが一九年開始ということで、私もこのことを聞きまして驚きまして、また県民も驚いているところでございますけれども。
 無料で乗れるタクシーが二〇一九年に福岡市で登場する、ベンチャー企業のノモック、福岡市、が運行し、車内で利用者に合わせた広告を流して収益を得ると。広告主はサイトの閲覧者の趣味や関心に応じて内容を変えるターゲティング広告への関心を高めており、その対象としてタクシーも浮上しているということで、アプリを使っていわゆる無料でタクシーに乗るというような、また新しいベンチャー企業の取組でございますけれども。
 このことを、いわゆる白ナンバーでいいのか、あるいは緑のナンバー、業務用じゃなくちゃいけないのかというようなことが福岡の方でも論議があっておりまして、このことについて国交省としてはどうお考えになっているのか、考えをお聞きしたいと思います。
#124
○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。
 今お話ございました、福岡市博多区の企業が福岡市天神地区を中心に来年三月から無料タクシーを提供するという報道については承知をいたしております。
 このサービスについてでございますが、報道によりますと、その企業が車両を購入し、運転手を雇用する、また、車内のディスプレーに利用者が関心を持っている店や商品などの情報が流される、また、運賃に当たる運行コストは広告のスポンサーが負担をすると。あと、来年三月から福岡市天神地区を中心に十台ほどでスタートし、二〇二〇年には東京などの主要都市での展開を目指しているというふうに紹介をされておりました。
 私どもといたしましては、今後、九州運輸局を通じまして関係者から事業内容についてヒアリングをする予定でありまして、その事業の詳細というものを把握した上で道路運送法上の取扱いについては判断したいというふうに考えております。
#125
○野田国義君 慎重に判断をしていただきたいと思います。
 それから、私、貸切りバスのことについてお伺いをさせていただきたいと思います。
 いわゆる道路運送法の一部改正法案が二〇一六年の十二月成立をいたしました。政府におかれましては、法の施行後の運用面において万全を期していただいていると思いますけれども、貸切りバス運営会社からはまだまだ不安と不満の声が私のところにも寄せられているわけであります。
 それで、お手元に資料を出させていただいておりますけれども、この附帯決議、しっかりやってほしいというような附帯決議が付けられているわけでございますけれども、まず、この附帯決議の一、二に共通する分でございますが、まだまだ下限割れを訴える業者の声を私聞きます。ですから、業界の体質改善に向け、附帯決議一や二に基づくその後の取組についてお伺いをしたいと思います。
 それで、ちょっともう時間もないようでございますので、三つお聞きしますので一緒に御答弁もお願いしたいと思います。
 それから、附帯決議三に基づいて、民間指定機関の巡回指導の実績についてということでお伺いをさせていただきます。
 それから、三つ目といたしまして、例えば運輸事業振興助成交付金の対象拡大の検討などが優良貸切りバス事業者を奨励、育成する観点には必要でないかと考えますがということなんですが、実を言いますと、福岡の方にはこのバスの協会が大きくあって、もう一つあるんですね。そちらの方がこの交付金というかが行っていないというようなことで、非常に、以前はいろいろ問題もあったかと思いますが、今はかなりどこの会社も充実した事業をされているということでございまして、不公平にならないように、そういうところも、いわゆる他の組合になるわけで、協会になるわけでありますけれども、支援をしていただいてもいいんじゃなかろうかなと思いますけれどもいかがでしょうかという質問でございますが、よろしくお願いいたします。
#126
○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。
 まず、附帯決議でございます。平成二十八年十二月一日に参議院国土交通委員会において、改正道路運送法施行に当たりまして、適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきということを内容といたします附帯決議をいただいたところでございます。
 まず、貸切りバス運転者の労働条件の改善ということが指摘されておりますが、運転者の拘束時間などを定めました改善基準告示がきちんとしっかりと遵守されるよう、行政処分量定の強化でありますとか監査体制の拡充を行いますとともに、引き続き、厚労省との合同監査、相互通報制度の活用を図っております。
 次に、優越的地位の濫用による道路運送法の形骸化の防止につきましては、今年の一月四日から改正旅行業法が施行されまして、従来は旅行業法の規制の対象外であったランドオペレーターが登録制となりまして、業務取扱管理者に対する研修でありますとか契約締結時の書面交付が義務付けられるとともに、下限割れに関与した場合には営業停止などの厳正な行政処分が科されることとなったところでございます。
 また、貸切りバスの安全対策に係る補助でありますとか税制などの支援策の拡充につきましては、貸切りバスなど大型車の安全性向上を図るため、衝突被害軽減ブレーキなど先進安全技術を搭載する車両を購入する際に、購入補助でありますとか税制特例措置を実施しておるところでございます。
 また、監査体制の拡充強化につきましては、監査体制につきまして、地方運輸局などの監査要員を平成二十九年度に三百六十六人から四百二十人まで五十四名増員するとともに、専門性を確保するため、監査要員に対する基礎研修を二回から三回に増回をいたしております。
 また、事業許可時の審査の厳格化につきまして、二十九年四月から、安全コストを適切に賄いながら継続的に事業を遂行する経営体力を有するか否かをチェックし、不適格者については事業から退出させる事業許可の更新制を導入をいたしました。現在、今年、三月三十一日までに更新期限を迎える八百十者のうち、事業廃止や申請辞退などにより退出した事業者は八十八者ございます。更新期限を迎える事業者のうち約一割が退出をいたしておりまして、事業を安全に遂行する能力のない事業者を退出させるという意味で一定の効果が出たものというふうに考えておるところでございます。
 今後とも、これらの内容を含めまして、引き続き不断の検証を行い、必要に応じて見直しを検討したいというふうに考えております。
 それから、附帯決議の三点目、巡回指導の実施状況でございます。
 貸切りバス適正化機関は、道路運送法改正により創設をされまして、貸切りバス事業者に対して巡回指導を行い、その法令遵守状況等をチェックし、悪質な法令違反事業者について国交省に通報し、監査業務を補完する役割を担っております。
 昨年六月末までに全国のブロックごとに十の機関が大臣の指定を受けまして、昨年八月から巡回指導を開始をいたしております。これらの機関は、昨年度末時点で五千七百三十七営業所中千百営業所について巡回指導を行いまして、重大な法令違反を犯した事業者や巡回指導の指摘事項に対して改善を行わなかった事業者など八件について国土交通省に対し通報を実施いたしており、国交省はこれを受けて監査を順次実施いたしております。
 国交省といたしましては、今後とも、全国の貸切りバス適正化機関と緊密に連携をいたしまして、法令違反の早期是正及び不適格者の排除を進め、安全、安心な貸切りバスの運行の実現を図ってまいります。
 あと、最後の運輸事業振興助成交付金制度の件でございます。
 この制度は、昭和五十一年に軽油引取税の税率が引き上げられました際、営業用トラック・バスの輸送力の確保、輸送コストの上昇の抑制などを図ることを目的といたしまして、旧自治省の通達により創設された制度でございます。
 この制度につきましては、この通達に規定されていた交付金の算定基準、交付金の使途について、平成二十三年に議員立法で運輸事業の振興の助成に関する法律が制定され、法制化されたというふうに認識をいたしております。
 その際には、旧自治省通知による制度の経緯と平成六年度以降の交付水準を踏まえて、各都道府県が交付する対象を、運輸事業の振興の助成に関する法律第二条の規定により、改正前の民法第三十四条の規定により設立された社団法人であったものに限るというふうに規定されたという経緯と承知をいたしております。
#127
○野田国義君 終わります。
#128
○委員長(長浜博行君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────
#129
○委員長(長浜博行君) 船舶の再資源化解体の適正な実施に関する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。石井国土交通大臣。
#130
○国務大臣(石井啓一君) ただいま議題となりました船舶の再資源化解体の適正な実施に関する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
 船舶の再資源化により生ずる人の健康及び環境に対する悪影響を防止するため、二〇〇九年五月に国際海事機関の主催により香港で開催された国際会議において、二千九年の船舶の安全かつ環境上適正な再資源化のための香港条約が採択されました。
 同条約の作成を主導してきた我が国といたしましても、国際的な連携の下に、船舶の再資源化解体の適正な実施を図るための措置を講じ、国際的な義務を果たしていく必要があります。
 このような趣旨から、この度この法律案を提案することとした次第であります。
 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。
 第一に、我が国の排他的経済水域外を航行する総トン数が五百トン以上の日本船舶について、その船舶所有者に対し、有害物質一覧表を作成して国土交通大臣による確認を受けなければならないこととしております。
 第二に、船舶の再資源化解体を行おうとする者は、施設ごとに、主務大臣の許可を受けなければならないこととしております。
 第三に、再資源化解体業者が、再資源化解体を目的として船舶の譲受け等を行おうとするときは、その再資源化解体業者に対し、再資源化解体計画を作成して主務大臣の承認を受けなければならないこととしております。
 第四に、船舶所有者が、再資源化解体を目的として船舶の譲渡し等を行おうとするときは、その船舶所有者に対し、国土交通大臣の承認を受けなければならないこととしております。
 その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。
 以上がこの法律案を提案する理由であります。
 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
#131
○委員長(長浜博行君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時八分散会
ソース: 国立国会図書館
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