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2018/03/27 第196回国会 参議院 参議院会議録情報 第196回国会 厚生労働委員会 第4号
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2018/03/27 第196回国会 参議院

参議院会議録情報 第196回国会 厚生労働委員会 第4号

#1
第196回国会 厚生労働委員会 第4号
平成三十年三月二十七日(火曜日)
   午後一時二分開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         島村  大君
    理 事
                石田 昌宏君
                そのだ修光君
                馬場 成志君
                石橋 通宏君
                山本 香苗君
    委 員
                石井みどり君
                小川 克巳君
                大沼みずほ君
                木村 義雄君
                自見はなこ君
                鶴保 庸介君
                藤井 基之君
               三原じゅん子君
                宮島 喜文君
                足立 信也君
                小林 正夫君
                櫻井  充君
                浜口  誠君
                伊藤 孝江君
                三浦 信祐君
                倉林 明子君
                東   徹君
                福島みずほ君
               薬師寺みちよ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   加藤 勝信君
   副大臣
       内閣府副大臣   水落 敏栄君
       厚生労働副大臣  高木美智代君
       厚生労働副大臣  牧原 秀樹君
       国土交通副大臣  牧野たかお君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       田畑 裕明君
       厚生労働大臣政
       務官       大沼みずほ君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉岡 成子君
   政府参考人
       厚生労働大臣官
       房総括審議官   坂口  卓君
       厚生労働大臣官
       房年金管理審議
       官        高橋 俊之君
       厚生労働省医政
       局長       武田 俊彦君
       厚生労働省労働
       基準局長     山越 敬一君
       厚生労働省雇用
       環境・均等局長  宮川  晃君
       厚生労働省子ど
       も家庭局長    吉田  学君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    宮嵜 雅則君
       厚生労働省老健
       局長       浜谷 浩樹君
       厚生労働省保険
       局長       鈴木 俊彦君
       厚生労働省人材
       開発統括官    安藤よし子君
       中小企業庁経営
       支援部長     高島 竜祐君
   参考人
       日本年金機構理
       事長       水島藤一郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○社会保障及び労働問題等に関する調査
 (厚生労働行政等の基本施策に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(島村大君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働大臣官房総括審議官坂口卓君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(島村大君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(島村大君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本年金機構理事長水島藤一郎君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(島村大君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#6
○委員長(島村大君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、厚生労働行政等の基本施策に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#7
○石橋通宏君 民進党・新緑風会の石橋通宏です。
 今日は、大臣所信、先週の与党の皆様からの質問に続いて、私ども所信質疑をさせていただきたいと思います。
 まず、大臣、所信そのものについてちょっと確認をさせていただきたいと思いますが、今国会って、大臣、働き方改革国会ですね。安倍総理がそう宣言をされた、大臣もそういうふうに言われている。にもかかわらず、働き方改革に関する大臣の所信、全体のたった十五行です。本当にやる気あるんでしょうか。先日、我が党の小林委員が、例えば労働災害について一言も触れられていないというお話もありました。
 大臣、働き方改革、雇用、労働問題、余りに所信の中で扱いが小さ過ぎませんか。
#8
○国務大臣(加藤勝信君) 今国会、総理からも一つの柱として働き方改革ということを申し上げさせていただいております。それらを踏まえて、私の所信でも冒頭において働き方改革について述べさせていただいたところでございます。
 所信、量のお話ございますけれども、全体の中においてはそれなりの文字数、文字数といいますかページを割いているというふうにも思いますし、また、量だけではなくて、そこに思いも込めさせていただいているつもりでございます。
#9
○石橋通宏君 いや、あれで思いが込められていたら、その程度の思いなのかと残念ながら言わざるを得ません。働き方改革、約十五行です。労働・雇用問題、私、余りに残念だったので全部数えましたよ、一生懸命。もっとあるだろうと思って数えましたが、頑張って数えて大体三十行ちょっとです。全体の二割に満たない数です。
 これ本当、大臣、働き方改革って一体何のために、誰のためにやるんですか。今働く者が取り巻かれている状況、様々な問題、課題、一体どういう認識の下に、それをどういう施策でどう改善をするのか、それを大臣が所信でしっかりと思いを述べられて、提案をされて、みんなで取り組んでいこうと、そのための所信じゃないんですか。
 小林委員が指摘をされた労働災害、全くありません。過労死、一言もありません。最低賃金、労契法十八条雇い止めの問題、派遣法三年期間制限がやってきますが、若者の雇用問題、高齢者の雇用問題、パワハラの問題、安倍総理の大好きな有効求人倍率の問題、何にもありません。
 これ余りに、大臣、本当に働き方改革、働く者のためにやる気があるのかというふうに思わざるを得ない大臣の所信の内容で、大変残念でなりません。今日は、そのことをまず加藤大臣に、そしてこれをまとめられた事務方の皆さんにもしっかりと訴えをさせていただいて、各論のいろいろな問題について取上げをさせていただきたいというふうに思います。
 最初に、お手元の資料一ページ目、資料一でお配りをしております。昨年の十二月のことです。あってはならない大変残念な、本当に悲惨な事件が発生をいたしました。十五歳の少女がアルバイト中に高所から転落をして死亡するという事件です。
 大臣、この問題、報告受けていましたか。
#10
○国務大臣(加藤勝信君) この問題について、こういう個々の事案について、回答は差し控えさせていただきたいというふうに思います。
#11
○石橋通宏君 私、労災とか云々、何にも聞いていませんよ。こういう事件が起こったということについて、報告を受けてないんですか、あるんですか。
#12
○国務大臣(加藤勝信君) こうした事案があったということは、私、まずは報道等でも承知をしているところでございますけれども、事案の中身については回答を差し控えさせていただきたいと、こういうことを申し上げたところでございます。
#13
○石橋通宏君 大臣、報道で見たんですね。報道でこれを御覧になって、どういう見解を持ち、何らかの指示を出しましたか。
#14
○国務大臣(加藤勝信君) ですから、個々の事案について直接語ることは差し控えさせていただきたいというふうに思いますけれども、ただ、この満十八歳に満たない者について、危害を十分自覚しない発達過程にある者として安全衛生及び福祉の見地から保護する必要があるということ、また、労働基準法第六十二条において、使用者に、満十八歳に満たない者を危険又は有害と認められる業務に就かせることを禁止をしているところでございます。
 一般的には、高所での作業など危険又は有害と認められる業務が行われている事業場においてこのような法令の違反が認められた場合には、その是正について監督指導を行い、重大又は悪質な法令違反については書類送検を行うなど厳正に対処することとしているところでありまして、厚労省としては、そうした監督指導をしっかりやり、そして、必要に応じ事業主に対する法令の周知等にも取り組んでいきたいということでございますので、こういった基本的な姿勢で取り組んでいるところでございます。
#15
○石橋通宏君 直接私の質問答えていただいていませんが、私、大臣の厚生労働大臣としてのまさに政治姿勢をお伺いしているんです。
 新聞報道で御覧になったという。これ僕、新聞報道を見てすぐ、これは何だと思いましたよ、我々、怒りを持って。大臣だからこそ、こういう事案をもし新聞報道で御覧になったら、一体何なんだ、これはと。即刻、再発防止、原因究明、指示を出して事務方に情報を上げさせる。労災云々の前ですよ。それが大臣の姿勢じゃないかというふうに問いかけているわけです。今一般論でしかお答えいただいていません。甚だ残念です。
 大臣、なぜ私が殊更にまたこれ取り上げるかというと、単純にこれ労災云々の話じゃないんですね。これ、ILO第百八十二号条約違反じゃないですか。
#16
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど申し上げた一般論は、要するに、私どもの姿勢ということで申し上げさせていただきましたが、個別事案に対してどう対応するかということについてはこれまでも回答を控えさせていただいているところでございまして、また、ILOのお話がございました。
 ILO第百八十二号条約においては、十八歳未満の児童について、その安全を害するおそれのある業務の禁止及び撤廃を確保するための即時かつ効果的な措置をとることが求められているものでありまして、我が国においては、労働基準法第六十二条などによって十八歳未満の児童を危険有害業務に就かせることを禁止し、罰則を定めるとともに、労働基準監督機関により監督制度を整備することにより、その実施を担保しているところでございます。
#17
○石橋通宏君 大臣、おかしいですよ。いろんな事案が発生する、その事案に対して、なぜそれが発生して、どういう問題があるのか、ほかにそういう問題がないのか、これ再発防止に向けて何をしなきゃいかぬのか、そこから政策が出てくるんでしょう。それが厚生労働行政でしょう。それが大臣の責任ですよね。これ個別の事案だから、個人情報に関わる話だから云々の話じゃないでしょう。そんなこと私ここで聞いていないわけです。まさに大臣の大臣としての政治姿勢を聞いているわけです。何にもしなかったんですか。いや、だとすれば、すごいゆゆしき話ですよ。
 まさに今大臣言われた、これ百八十二号条約、明確に違反ですよ。百八十二号条約に照らして国内法を整備している、明確にそれに違反をしている。じゃ、こういった事例がほかにないんだろうか。大臣、百八十二号条約の違反事例、百三十八号条約の違反事例、年少者の巻き込まれた労働法令違反、現にたくさんあるんじゃないですか。大臣、把握されているんですか。
#18
○国務大臣(加藤勝信君) 委員、ILOにも熟知されておられますのであれですけれども、この条約の定める措置については、労働基準法を整備し、それに基づき適正に運用するよう我々も努力をさせていただいているところでございます。
 それから、先ほど叱正がありましたけど、我々は常にこうした事案がないように、こうしたというのは、十八歳未満の児童等についてこうしたことがないようにもちろん取り組んでいるところでありますけれども、ただ、個別の事案について、それに対して具体的にどうこうということについては回答を控えさせていただくということでありまして、そうした問題に対する姿勢がということではないということを是非御理解をいただきたいというふうに思います。
 それから、今御指摘がございましたけれども、労働基準法第六十二条違反の件数として、二〇一二年から二〇一四年までの三年間において、満十八歳に満たない者を危険有害業務に従事させた、こうした違反の件数として、我が国が二〇一五年、日本政府年次報告によりILOに報告した件数は九十九件と承知をしております。
#19
○石橋通宏君 大臣、重ねて、私、この特定の事案について中身をどうこうここで言ってくれと言っているわけじゃ全然ないんですよ。こういう事件に触れて、事案に触れて、大臣が大臣としてどういう指示を出されたのか、どういう対応を厚生労働省として政策でやろうとされているのか、そういうことをお伺いしているんですよ。それ言えなかったら、僕は、大臣、資質として疑いますよ。
 ILO条約、今大臣説明がありました。この三年間でも百件近い、資料の三で厚生労働省の資料を皆さんにも御紹介をしております。これが多いのか少ないのか。資料一の新聞報道で、専門家の方は、これは氷山の一角だというふうな御発言も紹介をされております。
 是非、改めて大臣、来年、ILO創設百周年です。百八十二号条約、百三十八号条約、これは中核条約です。全てのILO加盟国がその遵守徹底に向けて努力を進めている真っ最中です。我が国で児童労働が存在するんです。最悪の形態の児童労働が存在しているんです。現に死亡事案まで発生しているんです。断固、来年のILO百周年も契機に、絶対こういう事件を起こさない、その決意で、大臣、しっかりと先頭に立って指示も出していただいて、厚生労働省として取り組み、それだけ、決意をお願いします。
#20
○国務大臣(加藤勝信君) 今ILOに報告をした数字を申し上げましたけれども、年間、六十二条就業制限というのが多い年では四十件近く存在をしている。これは我々自体が違反として指導している数でおいてということでありますから、全体については必ずしも全てが、我々、違反で挙げられているわけでもないというふうに認識をしているわけであります。
 十八歳未満の児童について、その安全を害するおそれのある業務の禁止、また撤廃を確保するための即時かつ効果的な措置をとるというILO第百八十二号の条約、また、それを踏まえた労働基準法第六十二条等々によって、十八歳未満の児童を危険有害業務に就かせることを禁止している、そしてさらに罰則を設けている、そのことをしっかり踏まえながら、こうした事案が起きないように、労働基準監督機関においてもしっかりとそうした監督指導等に当たっていきたいというふうに思っております。
#21
○石橋通宏君 法令整備されていても、残念ながらこういう事件が発生しているんです。だから、それをしっかりやってほしいということをお願いしておりますので、これ、大臣、今約束をいただきました。是非しっかりとした対応をやっていただきたいと思いますし、我々もチェックをしていきたいと思います。
 続いて、類似の案件になりますが、いよいよ東京オリンピック・パラリンピック二〇二〇年まであと二年ちょっとというふうになってまいりました。ただ、残念ながら、東京オリンピック・パラリンピックの建設工事現場でも残念な事故、事案が発生をしています。
 まず、大臣、確認します。これまで、東京オリパラの建設工事現場、何件の死亡事故が発生していますか。
#22
○国務大臣(加藤勝信君) 東京オリンピック・パラリンピック競技大会の施設工事における労働災害の状況でございますけれども、クレーンの合図者がクレーンと手すりに挟まれ亡くなった事案の二件の死亡災害、また施工管理を担当されていた労働者が過労自殺をされた事案、これが発生をしております。また、休業四日以上の負傷も六件発生していると承知しております。
#23
○石橋通宏君 お手元の資料四に、今大臣が御紹介をいただいた死亡事案を含む重大事故のみ御紹介をさせていただいています。残念ながら、これだけの事故、事案が既に発生をしているということであります。
 これ、局長で結構ですが、昨年後半にかけて東京労働局で、緊急で建設工事事業者、さらにはオリパラ関係のサイトを査察調査に入られています。なぜ調査に入る必要があったのか、簡単にで結構ですので、その結果、どれだけの違反事案が認められたか、教えてください。
#24
○政府参考人(山越敬一君) 労働基準監督署におきましては、昨年の八月から九月にかけまして新国立競技場建設現場に対して監督指導を実施をしております。それから、十月には東京オリンピック・パラリンピック競技大会の施設工事を含む都内の建設工事現場に対して一斉の監督を実施をしておりまして、その中で法違反が認められた場合につきましては必要な指導をしているところでございます。
 以上でございます。
#25
○石橋通宏君 何かしっくりした答弁じゃなかったですが、資料の五に、一部参考資料を皆さんにもお付けをしております。東京労働局が昨年に実施をした新国立のこれ現場指導ですが、これは新国立に限ったところですけれども、深刻な労働時間超過違反、違反というか、こういった労働時間の実態が明らかにされております。こういう実態があるから、労働局として調査をかけたり、現場の査察に、特別監査に入ったりしている。その中で多くの労働法令違反が発生をしていることが明らかになっております。
 今日、国交副大臣にお見えをいただいております。建設関係ですので、これ国交省の責任は大きいはずです。
 国交省としても、様々オリパラに向けて、まあオリパラに限りませんが、オリパラに向けて、とりわけ国交省として現場の建設関係事業者に対する指導も含めた対応をいただいているはずです。にもかかわらず、これだけの違反が現実に発生をしていて、死亡事案まで起きている。国交省としてどういう対応されているんですか。
#26
○副大臣(牧野たかお君) お答えさせていただきます。
 国交省といたしましては、こうした工事を行っている建設業というのが人材で成り立っている産業でありますので、建設現場の安全と健康の確保は工事の大前提であり、最優先事項と認識しております。このために、平成二十八年十二月に全会一致で成立した建設工事従事者の安全及び健康の確保の推進に関する法律に基づいて、オリンピック・パラリンピック関連工事はもとより、請負契約における安全衛生経費の明確化などの施策に関係省庁と連携して取り組んでおります。
 また、新国立競技場の痛ましい事案を真摯に受け止め、例えば、健康相談室の設置などの健康管理体制の整備、原則二十時に事務所を閉めることなどの徹底などの時間外労働の短縮化、疲労蓄積度の確認などのストレスチェックの実施などの取組が進められており、一月には石井大臣も現場に足を運び、状況確認を行っております。
 さらに、こうした取組をほかの現場でも参考とするため、安全で快適な労働環境づくりが図られるよう、働き改革の一環として、建設産業団体を始め様々な公共及び民間工事の発注者団体に対して今月二十二日付けで協力を要請したところであります。
 国土交通省といたしましては、引き続き、東京オリンピック・パラリンピックの成功に向け、安全で快適な労働環境づくりが図られるようしっかり取り組んでまいります。
#27
○石橋通宏君 オリパラ組織委員会では、御存じのように調達コードを既に策定をして、その調達コードに基づく取組をしていただいていると思います。
 今日、オリパラ担当副大臣ということで水落先生にもお見えをいただいております。これ、調達コードを絵に描いた餅にしてはいけないというふうに思います。大事なのは、調達コードで人権の保護や労働問題に対処することをしっかり書かれています。でも、書いてあるだけでは駄目で、これをしっかりと魂を入れていく、総力戦で、絶対にこういう災害を起こさない、そのためにオリパラ担当の皆さんとしても全力で省庁連携も含めて対応が必要だと思いますが、この点についてどういう今後、具体的な取組図られているのか、答弁をお願いします。
#28
○副大臣(水落敏栄君) まず初めに、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック関連の工事現場におきまして亡くなられた方の御冥福を心からお祈りしたいと思っております。
 組織委員会が策定した調達コードでございますけれども、持続可能な開発目標、国連、ビジネスと人権に関する指導原則等を尊重し、法令遵守を始め、環境問題や人権・労働問題の防止、公正な事業慣行の推進等への貢献を考慮に入れた調達を実現するための基準等を定めております。
 政府としては、これまでも組織委員会と連携し、関係省庁へ調達コードの周知や事業者等への調達コードの説明会を行ってきたところであり、引き続き関係機関への徹底周知に努めてまいります。
 さらに、厚生労働大臣政務官を座長とする大会設置工事関係者による協議会において、これまで労働災害の防止の徹底を図る取組を進めてきておりまして、調達コードの理解促進を含め、再発防止に向け、関係機関としっかりと連携してまいります。
#29
○石橋通宏君 今言及いただいた厚労大臣政務官はどなたですか。
#30
○副大臣(水落敏栄君) これ、昨年の三月でございますけれども、設置された協議会でございますけれども、座長は当時の厚生労働政務官の田畑政務官でございます。
#31
○石橋通宏君 今は違うんですか。
#32
○副大臣(水落敏栄君) 今は違います。今は政務官……(発言する者あり)訂正します。現在の政務官であります田畑政務官が座長でございます。
#33
○石橋通宏君 大変心もとない。これ、すぐ大臣が、いや、それは田畑さんですと答弁いただいてもよかったのかなというふうにも思いますが。そうやってしっかり政務官、指示いただいて対応されていることはいいと思いますが、それがもし周知されていない、誰も知らなかったりしたら、これ意味ない話です。
 是非、そういう省庁横断的な対応、枠組み、これいただいているというふうに思いますので、加藤大臣、一言。オリパラの組織委員会、これは難しいですよ。現場の労働問題、とりわけ監督行政を含めて、これやっぱり厚生労働省です。厚生労働省が中核になって、先ほど国交省から副大臣にも御答弁いただきましたけれども、しっかりと省庁連携をして、二度と、二度と死亡事故もちろんのこと重大災害起こさないんだという決意で臨んでいく、一言お願いします。
#34
○国務大臣(加藤勝信君) 東京オリンピック・パラリンピック競技大会の施設工事における労働災害のお話がございました。
 労働安全衛生法令に基づき、作業内容に応じたリスクアセスメントの実施や、墜落・転落災害の防止対策等に対する指導、また、関係省庁、発注者、建設業界関係者から成る協議会を設けての徹底を図っているところでありますけれども、結果として今委員御指摘のような労働災害が続いているということ、これは誠に遺憾であります。
 厚生労働省としても、国交省等関係省庁と密に連携をしながら、労働災害の再発を防止をしていくという意味において、関係法令に基づく指導など労働災害防止対策、これをしっかりと取り組んでいきたいと思っております。
#35
○石橋通宏君 これ我々もしっかりとチェックを続けてまいりますので、全力を挙げて取り組んでいただきたい、そのことを重ねてお願いしておきたいと思います。
 その上で、今労働災害の話も含めて具体的な事案取り上げさせていただきましたけれども、やはり働く現場で、過労死、こういった死亡事故、これ絶対に起こしてはいけないんだ、長時間労働、過重労働を撲滅していくんだ、まさにこれ働き方改革の、政府が看板上げられている大きな目標の一つであるはずです。
 という観点から、改めて裁量労働制に関わる問題について、残念ながら、野村不動産での裁量労働制違法適用対象労働者死亡事案が発生をしていたことが明らかになったわけです。これ改めて取り上げさせていただきますが、大臣、確認です。
 三月五日の参議院予算委員会で、私この問題取り上げました。安倍総理にも、そして加藤大臣にも質問をさせていただきました。野村不動産における過労死事案、そして労災認定について、大臣、承知していなかったと答弁されました。間違いありませんね。
#36
○国務大臣(加藤勝信君) 委員の議事録が付いておりますけれども、ここにありますように、それぞれ労災で亡くなった方の状況について逐一私のところに報告が上がってくるわけではございませんので、一つ一つについてそのタイミングで知っていたのかと言われれば、承知をしておりませんということを申し上げたわけであります。
#37
○石橋通宏君 いや、お答えになっていない。これそこだけ取り上げて言わないでください。前後の、ずっと、質疑ですからね、これ、大臣。大臣の宣誓書じゃないですからね。質疑なんですから。質疑で、こういう流れで言っている。
 承知しておりませんというのは何を承知していないんですか。
#38
○国務大臣(加藤勝信君) いや、今委員から、承知をしておりませんという御質問があったものですから、そこを読み上げさせていただいたということでございます。
 それぞれについて、そうした委員の御指摘で労災の認定ということでございましたので、それについて、一つ一つ私のところに上がってくるわけではありませんしと、そのタイミングで知っていたのかと言われれば承知をしていないという、一般的な話を申し上げたということでございます。
#39
○石橋通宏君 いや、大臣、すり替えないでください。
 僕は、一般的にと言って聞いていませんね。野村不動産におけるというふうに質問をしています。安倍総理もそういうふうに答弁をされています。安倍総理の方がむしろ真摯に答弁をされています。特別指導については報告を受けておりましたが、今の御指摘、つまり野村不動産の件については報告を受けておりませんと安倍総理は明快に答弁をされていて、それを受けて私は、加藤大臣はどうですかとお伺いしているんです。全く一般論ではありません。
 この大臣の答弁は、野村不動産の件について承知をしておりません、逐一報告が上がってこないので、野村の件も上がってきていないので承知をしていないと、誰もがそう国語の授業でも受け止めると思いますが、大臣、それでよろしいですね。
#40
○国務大臣(加藤勝信君) いや、これはあくまでも、委員御承知のように、労災事案について私どもの方から積極的に御説明、回答することはできない、これを前提に一般論を申し上げたにすぎないということでございます。
#41
○石橋通宏君 それでは、過労自殺の件は報告を受けていたんですね。
#42
○国務大臣(加藤勝信君) ですから、一般的な案件について私どもの方から、もし過労自殺、要するに認定ということですから、結果的には。(発言する者あり)いや、ですから、過労自殺かどうかというのは認定ですから、それについて私どもの方から直接お話を申し上げるのは控えたいというふうに思います。
#43
○石橋通宏君 じゃ、質問変えましょう。
 野村不動産において死亡者が出ていたこと、それが裁量労働制の適用対象者だったこと、これは報告を受けていましたね。
#44
○国務大臣(加藤勝信君) ですから、今までの報道いろいろございますから、先ほど申し上げた過労死に関して、特定の方について、特定について申し上げることはこれまでも避けてきたわけでございますので、その問題についてはお答えを控えさせていただきたいと思います。
#45
○石橋通宏君 じゃ、安倍総理の答弁は違うんですか、安倍総理の答弁も修正されるんですか。
#46
○国務大臣(加藤勝信君) いや、これは特別指導について答えておりましたけど、報告を受けていないというのは、一般論として、一般論というか、全く聞いていないということをおっしゃっているので、それがあるかないかとを前提に言っているわけではないというふうに承知をしております。
#47
○石橋通宏君 いや、私、大臣にもそうやって聞いているので、報告を受けていましたかというふうに聞いているんです。安倍総理は報告を受けておりませんという明確に答弁をされています。一般論とも何もおっしゃっていませんが、この安倍総理の答弁も一般論だというふうに修正をされるんですか、これ安倍総理に聞かなきゃいけなくなりますけど。
#48
○国務大臣(加藤勝信君) 私の方は、先ほど申し上げた、元々そのあるかないかということについては申し上げられないということを踏まえた上で答弁をさせていただいたということでございます。
#49
○石橋通宏君 私この後に、知っておられなかったと、この事案というふうに大臣の答弁を受けて言っています、そして質問を続けています。
 もし、大臣、一般論であるということを言われるのであれば、そのときに私の質問に対して言わなきゃいけないはずです。いや、委員先ほどこういうふうに言われましたが、私はあくまで一般論でお答えしていますとその場で正しい答弁に説明をいただかなければいけないはずです。後で記者会見でどうのこうの言う話ではないはずです。そこでは流されている、そこでは私の質問そのまま受け止めておられる。
 実は、これ最後に紹介していますが、共産党の山下委員も、私の質疑のやり取りを受けて、知らなかったというふうに質問を受けておられました。そのときにも大臣、全く修正は掛けておられません。後で、記者会見で変えられたんです。おかしいですね。これ、明らかに何らかの思いが働いて、この答弁じゃまずかったということで変えられたのではないか。翌日の新聞報道は全て、ほぼ各紙が、私たちのやり取りを受けて、大臣は報告を受けていなかった、知らなかった、そういうふうに新聞各紙は書いています。恐らく圧倒的多数の人たちがそういうふうに、大臣は報告を受けていなかった、知らなかったと受け止めておられたに違いないと思います。それが当たり前なんです。にもかかわらず変えられた、そこには何らかの思いが働いたんだろうなというふうに思います。
 山井希望の党委員の質問主意書に対して、驚くべき回答がありました。野村不動産への特別指導について、事前に三回報告を受けていたと。最初は十一月十七日で、十一月二十二日、十二月二十二日、三回特別指導について報告を受けていたと。これ、報告、どんな報告でしたか。
#50
○国務大臣(加藤勝信君) 済みません、ちょっと質問主意書そのものがないので、ちょっとそれにのっとってというのはあれなんですけれども、今御質問があった三回については、それぞれ労働局において、野村不動産にそうした監督指導等を行っている等々についての報告等があったということでございます。
#51
○石橋通宏君 おかしいですね。監督指導についてじゃないです。山井議員の質問は、特別指導について事前に報告がありましたか。これ、答弁書ですからね、閣議決定された答弁書です。
 基準局長、あなたですか、三回報告されたのは。
#52
○政府参考人(山越敬一君) 特別指導についてでございますけれども、個別の事案に関することでございますので、その詳細についての回答は差し控えさせていただきたいと思います。
#53
○石橋通宏君 答弁書で三回報告をしたと書いています。あなたですか、報告をしたのは。
#54
○政府参考人(山越敬一君) 繰り返しになりますけれども、特別指導については、個別の事案に関することでございますので、その内容については回答を差し控えさせていただきたいと思います。
#55
○石橋通宏君 今まだ内容聞いていませんよ。
 局長、ちゃんと大臣に報告をされたんですかと聞いている。
#56
○政府参考人(山越敬一君) 特別指導についての大臣への報告でございますけれども、内部でどういうことをしたかということにつきましては、報告を誰がしたかということにつきましては、監督指導の円滑な実施に支障を来すおそれがありますので、ここについては答弁を差し控えさせていただきたいと思います。
#57
○石橋通宏君 これ、どんどん泥沼はまりますよ。おかしいんですよ、大臣、厚生労働省の説明が。
 特別指導を我々、じゃ、一体どういう根拠法令に基づいて特別指導を行ったのか。一体、厚生労働省、どういう基準があるのか。決裁があったのか。これ、全部お聞きしても、ないと言うわけ。決裁書はありません。誰の判断で行っているんですか。東京労働局長が労働局長の判断で行いました。そういう説明をしているんです。
 いや、東京労働局長が十二月二十五日に判断して行った。いや、ちゃんと大臣に三回も事前に報告が上がっている答弁書あるじゃないですか。何で特別指導、東京労働局長が労働局長の判断で行ったって国会議員に説明しているのに、三回も特別指導について大臣に報告が上がっている、しかもそれが一か月以上前の話だ。おかしいですよ、大臣。
 これ、我々が類推すると、これ明らかに野村不動産のその過労死された方、もう一年半前の話です。昨年、御家族が労災の申請をされています。申請があれば当然調査に入ります。調査に入って、あら大変、野村不動産で大変な裁量労働制に関する違法適用が発覚をした。その相談に行ったんじゃないんですか、局長。
#58
○政府参考人(山越敬一君) この特別指導でございますけれども、個別の事案に関することでございますので、その報告をどのような形態でしたかということについての回答は差し控えさせていただきたいと思います。
#59
○石橋通宏君 これ、局長も分かっておられると思う。大臣も御存じだ。
 これ、野村不動産の企業名公表しているんです。十二月二十六日に、特別指導を行った野村不動産の社長を呼んでいる。これ、社会的制裁ですよね。一般的に言って、企業に労働法令違反で社会的制裁、企業名公表を加える、本来、厚生労働省は慎重な対応をすべきですし、慎重な対応をしてきたはずなんです。
 資料で、今日お付けをしています。改めて、資料七、一体どういう根拠法令があって厚生労働省、企業名公表をするのか、労働法令違反のときに。いや、基本的には根拠法令があるんです、ちゃんと。根拠法令がなくても、取扱要領だとか何らかのものがあるんです。当たり前です。だって、企業だって、一体どういう基準でそういう企業名公表の罰を受けるのか。いや、それやっちゃいけないということも含めて対応しなきゃいけませんから、法令にのっとって。それ違反すれば、もちろんそれは、社会的制裁も含めて企業名公表があり得るかもしれないということを認知した上で企業行動を取るはずなんです。特別指導、根拠法令がないんですか。加藤大臣、何の根拠法令ですか。
#60
○国務大臣(加藤勝信君) 厚生労働省設置法第四条第一項第四十一号に掲げる、厚生労働省の所掌事務に関する行政指導として労働局長が実施をしたというのが今回の特別指導であります。
#61
○石橋通宏君 特別指導という名称そのものがどこにもないんですね。
 設置法、資料の八に皆さんの御参考までにお付けしています。こんなものを根拠にするんですか。厚生労働省設置法で、ここに企業名、企業の処罰、いや、そんなことまでここで読んじゃうんですか。じゃ、何でもできちゃいますよ、厚生労働大臣。この四十一、これ根拠にされたらもう、だったら何でもできちゃいますよ、企業名公表だろうが。そんないいかげんな厚生労働行政やるんですか、大臣。いや、是非そんなことはやめていただきたい。こんな政治をゆがめる、まさに今いろんなところで問題になっていますが、厚生労働行政、そんなことやっちゃ駄目だよ。強くこれ申し上げておきたいと思いますし、この問題、今の話も含めて、もう大きな問題を含んでいるとしか言いようがありません。
 これ大事な、裁量労働制、今後どうするのか、ここにも関わる深刻、重要な問題ですので、これは引き続き厚生労働委員会で徹底的に追及していきますし、事前に三回の報告があった、局長、隠さないでくださいよ。これ、大事な案件について、どういう厚生労働省が対応をし、再発防止を図るのか。今回、再発防止図るはずなのに、裁量労働制の適用、これ規制強化、取っちゃったじゃないですか。何をしているのかということも含めて我々引き続き追及していきますので、これしっかりと、厚生労働省、答えてください。そのことをお願いをしておきたいと思います。
 時間がなくなってきましたので、いろいろ、済みません、用意をしておりましたけれども、関連で、高度プロフェッショナル労働制についても一つだけお伺いしておきたいと思います。
 年収要件について、ちょっと簡潔に確認をさせてください。
 今回、一千七十五万円以上になるであろうという根拠を出されています。果たして、年収要件があるから、年収高い人は完全に自由裁量で働けるのか、どんなに働いても健康被害起きないのか、甚だ私は根拠が分かりませんが、年収一千七十五万円の根拠を、これは局長で結構です、簡潔に教えてください。
#62
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。
 この一千七十五万円でございますけれども、平成十五年の労働基準法改正時に、これは有期労働契約の期間の特例を三年から五年に延長するものでございましたが、この対象となる高度専門職につきまして、この改正時の附帯決議におきまして、高度な知識、技術、経験を有しており、自らの労働条件を定めるに当たり、交渉上、劣位に立つことのない労働者とされたということがございまして、このことを踏まえまして、今回の労働政策審議会の検討、これを参考にさせていただきまして、一千七十五万円とさせていただいたところでございます。
#63
○石橋通宏君 今お聞きになって、皆さんお気付きになったと思います。平成十五年の基準の話です。今から十五年前の基準を持ってきているわけです。局長、それ間違いありませんね。これ、当時の議論で、技術系の一定の管理職、具体的には課長級の方々の給与で上から四分の一を取って一千七十五万円と決めた、正しいですか。
#64
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。
 まず、一つ前の質問でございますが、一千七十五万円ということでそうお答えしましたけれども、この労働政策審議会、高度プロフェッショナルを議論したときには、それに先立つ日本再興戦略の改訂二〇一四の中で年収要件が示された、それも参考にしているところでございます。
 それから、その十五年の改正でございますけれども、それは、その当時、人事院の資料なども参考にいたしまして、技術系の方の上から四分の一だったと思いますけれども、その水準を参考にしていろいろ計算をいたしまして算出をしたというふうに承知をしているところでございます。
#65
○石橋通宏君 これ、平成十五年の人事院の職業別民間給与実態調査に基づく数字だと。平成十五年ですよ。十五年たった今、同じ数字使うんですか。それで、いや、それは裁量あるから大丈夫だ。
 これ、厚生労働大臣、十五年前の実態調査の数字使って、それを今引っ張ってきて、いや、同じ水準で大丈夫です、こんな乱暴な議論するんですか。これとんでもない話だと思いますが、大臣、このままこの水準でやるんですか。
#66
○国務大臣(加藤勝信君) もう委員御承知のように、平均給与額の三倍を相当程度上回るということでございます。それを踏まえて労働政策審議会で御議論いただくというのがこれからの流れでありまして、今の一千七十五というのはその前の議論した段階で一つの数字として出てきたということでございますから、いずれにしてもこれから議論をしていくということになるわけであります。
#67
○石橋通宏君 これ、改めて、今最新の数字でどうなっているのか。十五年前から一向に動いていないならこの十五年間一体日本は何やっていたのかなということにもなりますので、これ改めてちゃんと資料を出していただいて、現在価値に書き換えてどうなのか、これは議論させていただきたいということを申し上げておきたいというふうに思いますので、この問題、引き続き取り上げてまいります。
 済みません、時間なくなりましたので、最後に、年金の問題について。
 今確認しましたら、あさって、年金集中やる方向で決定をさせていただきましたが、その前に、今日、資料の九でお付けをしております。今回、年金機構の様々なSAY企画との委託業務、問題が起こっておりますが、実は、御存じのとおり、厚生労働省もこの五年間で多くの事業をSAY企画と委託業務契約をして、実際にやって、この間、東委員も取り上げられておりましたが、問題が発覚をしております。
 確認です。SAY企画、これ、統一省庁規格の等級で今何等級をSAY企画持っていますか。
#68
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 今委員お尋ねの全省庁統一資格でございますけれども、SAY企画につきましては、平成二十八、二十九、三十年度の全省庁統一資格におきましてC等級ということになっております。
#69
○石橋通宏君 SAY企画ってC等級なんですね。
 C等級って何ですか、坂口さん。C等級の区分でいうと、Cは入札価格が三百万円以上一千五百万円未満という区分になっていますが、正しいですか。
#70
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 今委員御指摘のように、この全省庁統一資格に基づきましてということで、一定の入札参加資格についての区分が設けられております。このC等級につきましては、いわゆる役務の提供等ということにつきましては、予定価格が三百万円以上一千五百万未満ということになっておるところでございます。
 ただ、全体の入札の関係につきましては、一般的に、適正な競争性を確保するためということで、他の等級の競争参加が可能となるような弾力的な競争参加を認めることというのが可能となっているということで、私どももそのような取扱いをしておるというところでございます。
#71
○石橋通宏君 時間が来ますので浜口委員に譲りたいと思いますが、是非、皆さん、あさってこの問題またやりますけれども、びっくりするでしょう。SAY企画、C等級なんです。千五百万円未満なんです、区分からいったら。
 確かにただし書で、適正な競争性を確保するため、他の等級の競争参加が可能となるような弾力的な競争参加を認める場合があるとただし書が書いてあります。でも、今回の案件、幾らですか。一億八千万ですよ。公示価格は二億以上です。こんなの適正な範囲ですか。厚生労働省、このリストにも一億円以上のがありますよ。こんなの認めていたら、全省庁統一規格って何のためにあるんですか。話になりませんね。
 この問題、厚生労働省の姿勢も含めて、あさってしっかり追及させていただきたいと思います。そのことを申し上げて、質問を終わりにします。ありがとうございました。
#72
○副大臣(水落敏栄君) 済みません、石橋先生の私の質問の中で、厚生労働大臣政務官を座長とする協議会の設置について昨年三月と申し上げましたけれども、正確には平成二十八年一月二十五日でございますので、おわび申し上げ、訂正していただきたいと思います。
#73
○浜口誠君 皆さん、こんにちは。民進党・新緑風会の浜口誠でございます。よろしくお願い申し上げます。
 まず冒頭、森友学園の財務省の文書改ざんに関連して質問をさせていただきたいというふうに思っております。
 今日も午前中、参議院の予算委員会で佐川前国税庁長官の証人喚問がございました。私、実際予算委員会に出させていただいて、その様子も確認をさせていただきました。
 加藤大臣、御覧になられましたか、今日の午前中の証人喚問。
#74
○国務大臣(加藤勝信君) 一部しか見ておりませんけれども。全体は見ておりません。
#75
○浜口誠君 はっきり申し上げまして、今日の佐川さんの証人喚問、まあ午前中だけですが、午後の衆議院でどんな証言が出てくるか分かりませんけれども、今日の午前中だけの証人喚問を聞かさせていただいた中では、真相解明に向けては何ら佐川さんの方からは御発言がなかったというふうに思っております。誰が何のために今回のような対応を取ったのか、この核心部分については一切お話がなかったというふうに思っております。
 昨日も安倍総理の方からは、今回の件については真相究明についてあらゆることをやるべきだと考えていると、そういう御発言もありました。まさにこの問題、国民の皆さんからも本当どうなっているんだという疑念の声が高まっていると思いますし、早くこの問題にちゃんと真相を究明して、我々は国会として、いろんなやるべきことはありますよ、それは。内政の問題もそうですし、外交の問題もそうですし、山ほどこの国会で議論すべきことがあるというふうに思っております。そんな中で、本当にこれは与野党問わず、国会としてこの問題については全容解明を一刻も早くやっていく必要があるというふうに思っておりますが、その点に関して加藤大臣の御所見ありましたらお聞かせください。
#76
○国務大臣(加藤勝信君) 今日の証人喚問含めて、委員会についてはコメントを控えさせていただきたいと思いますが、いずれにしても、今回決裁文書の書換えという大きな事態が起きたこと、そして実際こうした証人喚問等が衆参それぞれの予算委員会で行われているということ、こうしたことも含めて我々政府として大変重く受け止めていかなければならないというふうに考えております。
 本件については、捜査への全面的な協力当然でありますが、なぜこのような事態に至ったのか、徹底した調査が財務省において行われているというふうに聞いておりますけれども、国民の皆さんからの疑念にしっかりと答えていくということが必要だと思っております。
 また、私ども厚労省としても、先週金曜日の閣僚懇で総理から、四月からの新たな公文書管理ガイドラインの徹底、また更新等の履歴が厳格に管理できる電子決裁システムへの移行加速へ直ちに取り組むよう指示があったところでございますので、公文書管理の適正な運用について改めて徹底し、取り組んでいきたいと考えております。
#77
○浜口誠君 まさに全容解明に向けて全力で取り組んでいかないといけない。そのためにも、今日は佐川さんが、前国税庁長官が証人喚問来ていただいておりますけれども、まだまだお話を聞かなきゃいけない方はほかにもいらっしゃると思います。総理夫人もそうですし、夫人付きだった谷さんもそうですし、あるいは今井秘書官等々、野党側が要求しているそういう関連する方々の国会招致、これについて是非加藤大臣からも、閣僚の一人として安倍総理の方にも御進言していただきたいと思いますけれども、その点、どうですか。
#78
○国務大臣(加藤勝信君) いずれにしても、委員会あるいはそれぞれの院でお決めになる話でございますので、それに対してはコメントを控えさせていただきたいと思います。
#79
○浜口誠君 是非、与党の皆さんも、この件についてはまさに国会としての役割が、責任が求められているというふうに思っておりますので、真相解明に向けた、与野党これありませんので、一致協力して是非やっていただきたいということを申し上げておきたいというふうに思っております。
 それでは、大臣所信に関する質問の方に入らせていただきたいというふうに思っております。私からは、働き方改革を中心に御質問をさせていただきたいなというふうに思います。
 お手元に資料を配っております。これ、平成二十九年三月の働き方改革の実現会議、ここで政府の方から提示された働き方改革の実行計画の一覧表になっています。これ見ていただくと本当に幅広いテーマを、働き方改革と一口に言っても、議論していかないといけないというのがよく分かると思います。検討テーマ九つありますし、あと対応案も十九、本当に幅広い議論をしていくことがこの我々国会の中でも求められているというふうに思います。
 この前の我が会派の小林委員の方からもお話ありましたけれども、今回の働き方改革、国民の皆さんも非常に関心高いです。今日も、我々の組織の支援者の方と懇談しているときも、働き方、しっかり国会で議論してほしい、こんな意見もいただきました。まさにこの働き方改革、働いている皆さんが安全で健康で、そして生き生きとやりがいを持って働くことができる、この環境をどうつくっていくのか、働く皆さんの立場、視点に立って考えていくことが非常に重要だというふうに思っております。結果、そのことが労働生産性の向上にもつながるし、日本社会の活性化、経済の成長にもいずれはつながっていく、本当に重要な取組だというふうに思っております。
 この働き方改革の目的、意義について、加藤大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
#80
○国務大臣(加藤勝信君) これは私自身、大臣として取り組ませていただいたものでございますけれども、元々、少子高齢化、人口減少という我が国の構造的な課題に立ち向かっていく、そのためにも、高齢者も若者も、女性も男性も、障害も難病のある方も、誰もが活躍できる一億総活躍社会の実現ということで、それを掲げさせていただいて、その実行に向けての大きなチャレンジが働き方改革であるというふうに位置付けております。
 この働き方改革においては、働く方の立場に立って一人一人の実情に応じた多様な働き方を選択できる社会を実現をしていこう、こういうことで長時間労働の是正、多様で柔軟な働き方の実現、同一労働同一賃金などを進めることとしているところでございます。
#81
○浜口誠君 法律の改正を通じてそういった働き方改革の後押しをしていこうということになろうかと思いますが、もう一つ私が大事だなと思っているのは、やはり我々日本人の、働くことあるいは休むこと、こういったことに対する意識を変えていくことも非常に重要ではないかなというふうに思っております。
 委員の皆様も、今でもそうかもしれませんけれども、私も若い頃は、長時間頑張って働くこと、休み取らなくて、年休も取らなくて働くことが美徳とされ、あるいは周りからも、ああ頑張っているなと、そういう働き方をしていることが評価につながるような、そういう勤労観が日本人の中にはあるというふうに思います。でも、そこをやっぱり変えていかないと、本当の意味での働き方改革というのは僕は実現できないというふうに思っております。
 今の取り巻く環境も大きく変わってきています、働く皆さんの。まさに少子高齢化という、そういう流れの中にもありますし、あるいはAI、人工知能だとかIoT、こういった技術開発もどんどん進んできています。さらには、グローバル化が進んでいって、外からも海外の人が日本の労働市場に入ってきている。あるいは、日本人も海外に出て、海外のローカルの皆さんと仕事をしないといけない、こういうグローバル化も進展してきています。こんな中で、日本人の働く意識、ワーク・ライフ・バランスをしっかり保っていくだとか、男性も女性も、仕事も家庭も子育ても一緒に参画していく、めり張りのある働き方を実現していく。こういう意識改革、働くこと、休むこと、両面に対してちゃんと意識を変えてもらうような取組が非常に重要だというふうに思っております。
 この点に関して加藤大臣としてどう思われているのか、そして、意識改革を進めていくために何が重要だというふうに思われているのか、御所見をお伺いしたいと思います。
#82
○国務大臣(加藤勝信君) まさに今委員御指摘のように、この働き方改革を進めていくに当たっては、それぞれの企業の文化とか、あるいは一人一人のライフスタイル、あるいは働くということはどういうことなのか、まさにそういったものの根底そのものが問われる、そうした改革であると思いますし、また、そういったところまで浸透していかなければ本当の意味での改革ということにはならないんだろうというふうに思っております。
 今お話がありました、私も今から、そうですね、四十年ぐらい前に就職をし、その当時はやはり長時間働くことが、この時間まで仕事をしていたよということがややもすれば自慢にもなるような、こんな状況にもあったわけでありますけれども、むしろそうではなくて、いかにどういう成果を、どういう、コンパクトにしていくのか。それから、自分の人生は働くだけではないわけでありますから、ほかにも様々なこと、言わばワーク・ライフ・バランスを含めてやっていく。また、そのことが少子化対策といいますか家族に対するそうした対応にもつながっていくというふうに思っておりますので、そういった意味で、まさに委員御指摘のような意識改革をしっかり進めていくということが必要だと思います。
 それを進めていくということと同時に、やはり、それを進めていくためにはやはり制度が変わっていくんだといったことが私は大事だというふうに思っておりますので、今回の長時間労働の是正、あるいは多様で柔軟な働き方の実現、あるいは同一労働同一賃金、こういった制度的な改革を通じながら、やはり併せてワーク・ライフ・バランスをどう改善をしていくのか等々にもしっかり取り組んでいく、そういったことで先ほど申し上げたトータルとしての働き方改革が前へ進んでいく、そういうように取り組ませていただきたいと思っております。
#83
○浜口誠君 大臣と考え方の基本スタンスについては僕は一緒だなというふうに改めて感じました。
 そんな中で、先ほども見ていただいたこの資料一をもう少し見てみますと、今回の働き方改革の関連法案の中に、時間外の上限規制、これは対応案とか検討テーマの中にも入っています。あるいは、同一労働同一賃金、健康で働きやすい職場といったものもこの働き方改革の実現会議の中にしっかり織り込まれているんですが、一方で、今回の法案の中に検討されていた企画型裁量労働の拡大あるいは高度プロフェッショナル、一切この資料の中には入っていません。何の言葉も入っていない。しかしながら、法律の中には、企画業務型裁量労働の拡大というのは織り込まないという方針は示されておりますけれども、何でこの中に入っていないような裁量労働の拡大とか高プロがいきなり法案の段階で出てきたんでしょうか。この経緯が私からするとよく分からない。
 実際どんな議論があって、なぜ法案の段階で先ほど言ったような裁量労働あるいは高プロ、これが織り込まれたのか、その議論経過についてお伺いしたいと思います。
#84
○委員長(島村大君) どなたがお答えになりますか。(発言する者あり)
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#85
○委員長(島村大君) 速記を起こしてください。
#86
○国務大臣(加藤勝信君) 今の働き方改革のやつでございますけれども、働き方改革のその資料全体の中には今回の高度プロフェッショナル制度とか企画裁量型の見直し等についても記述はなされているところでございます。
 それについてでありますけれども、働き方改革実現会議においても、今申し上げたような形で、上限規制の導入は、新しい時代の到来やリモート環境など高度情報通信社会も加味した時間管理とし、高度プロフェッショナル制度創設と企画裁量労働制の見直しを含む労働基準法改正案とセットとして検討すべきであるといった御意見等もなされたわけでございます。
 元々、当初のスタートにおいては、高度プロフェッショナル制度の創設と裁量労働制の見直しは、産業競争力会議において取りまとめられた日本再興戦略において、労働時間法制において労働政策審議会で検討するということで、労政審においても議論され、そして今申し上げたように、働き方改革実現会議においても上限規制等々と併せて御議論がなされたということでございます。
#87
○浜口誠君 議論経過、今の御説明だとまだすっと入ってこないんですけれども、今回の働き方改革の関連法案、やっぱり中身の違うものが一緒に束ねられているから本当分かりづらいんだと思います。
 まさに長時間労働の是正ということでいけば、時間外労働の上限規制、罰則規制入れる、やっぱりここをしっかりやる、あるいは、同一労働同一賃金の考え方を織り込んで非正規の皆さん、有期雇用の皆さんの処遇の底上げを図っていく、こういったところをまず最優先に取り組んで、高プロだとか、まさに企画業務型裁量なんというのは優先順位が違うんですよ。今入っている専門型の裁量労働だとか企画型の裁量労働、こういう働き方の人が、本当に充実した、やりがいを持った働き方になっているのかどうか、そこをちゃんと確認をして、その上で次なるステップがあるのであれば次なるステップを議論していくと。僕は、そういうステップをきっちり踏んでいくことがこの労働行政には今求められているというふうに思っております。
 したがって、高プロ、まだ議論が続いておりますけれども、高プロはもうこの法案から本当除いていただきたいと思います。まずやるべきことは、長時間労働を始めとするそういう上限規制をちゃんと織り込んで、中小企業の皆さんも含めて定着、浸透させていく、さらには同一労働同一賃金、この考え方をしっかり織り込んでいく、そのことを優先をしてやっていくことをお願い申し上げておきたいというふうに思っております。
 何かその点に関して御意見があったらいただきたいと思います。
#88
○国務大臣(加藤勝信君) 裁量労働制については、私どもの提示したデータ等にもいろいろ問題があって、最終的には全面削除する中で、今働き方改革法案を与党においても議論をいただいているという状況でありますけれども、委員から高度プロフェッショナル制度のお話もありました。
 第四次産業革命の出現やグローバル化の下、我が国は高い付加価値を生み出していく経済を追求していく、こういう必要があるわけでありまして、また、新しい産業は幅広い業種への需要ももたらすわけでありまして、雇用や就業機会の拡大ということにもつながることが期待をできるわけであります。また、そうした分野では、イノベーションや高付加価値を担う高度専門職の方が健康をしっかり確保した上で仕事の進め方や働く時間等を自ら決定してその意欲や能力を有効発揮することが求められているわけであります。
 こうしたことから、働き方に合った健康確保のための措置を一方でしっかり講じながら、年収要件あるいは職務範囲の明確化等労働者に対する保護を適用する中で、雇用関係の下で自律的に働くことができる、こうした高度プロフェッショナル制度を働き方の選択肢として整備することが必要だということで、私ども今それも含めて議論をさせていただいていると、こういうことでございます。
#89
○浜口誠君 その件については今後の法案審議の中で、しっかりとこの場で議論を深めさせていただきたいというふうに思います。
 じゃ、次に進みます。
 続きまして、時間外の上限規制についてお伺いしたいと思います。
 今の法律の中には、年間七百二十時間、あるいは二か月―六か月平均で八十時間以下、単月では百時間未満というような上限規制を設けるということが法律上うたわれる見込みになっておりますけれども、そもそもこういった時間になった根拠、それぞれなぜこの時間なのかということについて御説明いただきたいと思います。
#90
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。
 今回の上限時間でございますけれども、一つには、現在の限度基準告示がございます。それを罰則をもって法律に定めていくということが一つでございますし、それに加えまして、今回、特別の事情がある場合でも、複数月で休日労働を含んで八十時間以内、単月では休日労働を含んで百時間未満とするなどされているわけでございますけれども、こういった水準につきましては、脳・心臓疾患の労災認定基準をクリアするといった健康の確保を図ることでございますとか、女性や高齢者が活躍しやすい社会とすること、そしてワーク・ライフ・バランスを改善する観点など、様々な観点から働き方改革実現会議で議論がされまして、その上で実効性があり、かつ実現可能なものとして労使が合意した内容でございまして、これに沿いまして法律を定めていくことにしているものでございます。
#91
○浜口誠君 その労使の議論の中で、やはり今織り込まれようとしている罰則付きの上限時間、やっぱりちょっと長過ぎるんじゃないか、もっと厳しくすべきじゃないか、こういった議論も僕はあったんではないかなというふうに思っておりますけれども、現実、労政審とかでそのような議論があったのかなかったのか、その点について御説明いただきたいと思います。
#92
○政府参考人(山越敬一君) 上限規制につきましての労働政策審議会での議論でございますけれども、例えば労働時間量的上限規制について、社会的コンセンサスが形成されて実行計画として結実したことは非常に意義が大きいとしてそれを評価すべき意見でございますとか、罰則付きで上限規制の導入を決めたことは画期的であり労使合意及び実行計画に沿って法案を作成すべきなどの意見がこの審議会で出されたところでございます。これに基づきまして法案要綱を取りまとめているところでございます。
#93
○浜口誠君 この罰則付きの上限規制ですけれども、これ、中小企業の皆さんも含めてしっかりと適用していくということでよろしいんですか。何か最近の報道を見ると、中小企業、骨抜きの対応を検討しているんじゃないかと、こんな報道も今ありますけれども、中小企業の皆さんにもしっかりと同様の上限規制を適用していく、その方針で間違いないかというのを確認したいと思います。
#94
○政府参考人(山越敬一君) 現在、この法案についてでございますけれども、与党の審査を受けているところでございます。
 いずれにいたしましても、この上限規制でございますけれども、施行期日の問題はあるかと思いますけれども、中小企業の労働者にも上限規制を適用するということで現在与党審査を受けている、そういう状況でございます。
#95
○浜口誠君 与党審査、何かどういう、具体的にどんな基本スタンス、法案の中身を提示されているんですか。
#96
○政府参考人(山越敬一君) 現在、与党に審査をお願いしている案でございますけれども、これにつきましては、先ほど御説明いたしましたような上限規制につきまして、中小企業の使用者も含めまして適用するという案で御提案をさせていただいているところでございます。
#97
○浜口誠君 是非それは最後まで貫いていただきたいと思います。
 これ、仮に中小企業の皆さんが除かれると、僕は中小企業の魅力につながらないと思うんですよね。今でも中小企業の方、人材確保に大変苦労されています。そんな中で、またこの働き方で中小だけは長時間労働の規制の対象外だということになると、若い人たちが中小企業に対して魅力を感じない、そういう状況に僕はなってしまうんじゃないかなというふうに思います。
 中小企業の皆さんの、やっぱり優秀な方を中小にも行ってもらわないといけない。そのためには中小の企業の働き方をちゃんと改善して、魅力あるものにしていくことがこれ物すごく重要ですよ。これ中小だからといって適用除外なんかしたら、本当に自らの首を絞めることに僕はつながりかねないと大変危惧しております。
 是非、これは大臣、経営者の方にちゃんと分かってもらいたいんです、そこを。やっぱり大事なんだと。ここをやらないと、本当に中小が、これから日本の物づくり、もう中小、物すごく大事です。極めて大事な分野を担っていただいている中小を、これからも頑張ってもらうためにも、ここのところは今苦しいけれども踏ん張ってもらって、中小の皆さんも一律やってもらうということを是非厚労省としても貫いていただきたいと思いますが、大臣、どうですか。
#98
○国務大臣(加藤勝信君) 今出させていただいている私どもの法案の中身については、先ほど局長からお話を申し上げたとおりでございます。
 また、党での議論ということではありますけれども、委員の御意見もございましたけれども、いずれにしても、中小企業にとって、またそこで働く方にとって本当に何がいいのかという観点からしっかり御議論いただいているものと、こういうふうに認識をしております。
#99
○浜口誠君 これは与党審査にかかっているということなんで、与党の皆さんも是非その点、党内でこの法案の議論のときにはしっかりと御議論いただきたいなということを与党の委員の皆さんにもお願いを申し上げておきたいなというふうに思っております。
 続きまして、資料二で、これ労災認定の状況についてちょっとまとめた資料なんですけれども、精神障害ですとか脳あるいは心臓疾患、これ平成二十八年度に認定された状況なんですけれども、これ確認なんですけれども、今回の法律の中に上限規制が、時間が織り込まれます。二か月から六か月平均で八十時間以内ですとかあるいは単月で百時間未満という数字が織り込まれることによってこの労災認定に影響は出ないということを、これ確約取っていきたいんですけれども、そういう理解でよろしいですか。その法案に織り込まれることによってこういった判断に影響はないんだということを確認をさせていただきたいと思います。
#100
○国務大臣(加藤勝信君) 現行の脳・心臓疾患等の設定基準、これは、脳・心臓疾患の設定基準に関する専門検討会において医学専門的な検討に基づいて策定されたものでありまして、現時点においてもそれを踏まえてこうした認定等がなされているということでございますので、時間外労働の上限規制とそうした認定の基準というものとは、これは全く別のものであるというふうに認識をしております。
#101
○浜口誠君 是非切り分けて対応を引き続き今後もお願い申し上げたいというふうに思っております。
 もう一点、休日だとか時間外含めて八十時間、月でですね、超えた方については本人の申出があれば産業医による面接指導が受けられるということになりますけれども、これは全ての労働者が対象だということでよろしいですか。
#102
○国務大臣(加藤勝信君) 今の委員の御指摘は、労働安全衛生法に基づく長時間労働者への医師による面接指導ということでありますが、労働基準法上労働時間管理の対象とならない管理監督者等も含めて全ての労働者が対象になっております。管理監督者についても本人からの申出により面接指導を実施するということが義務付けられるということでございます。
#103
○浜口誠君 そんな中で、今回、今までは百時間超えた方が八十時間超にそのレベルが下がったことというのは評価したいと思いますけれども、一方で、これ申出があった場合ということなんですよね。
 これ、日本人は性格的に、なかなか自ら産業医の面談を受けたいんですということが、国民性として、僕、言いづらい、そういう人が結構いるんじゃないかなと。そんな中で、この申出があった場合は医師の面談指導を受けられるということなんですけれども、本当にこの実効性を上げていくのは物すごく重要だというふうに思っているんです。申出がないといけないということなんで、ここの実効性を上げていくための取組として、厚労省、何を考えられていますか。これ本当大事だと思うんですけれども、実効性を上げるための対応についてお伺いしたいと思います。
#104
○国務大臣(加藤勝信君) 今、医師による面接指導制度の実効性ということでございますけれども、労働安全衛生規則において、事業者は長時間労働者の労働時間に関する情報を産業医に提供しなければならないということ、また、産業医は要件に該当する労働者に対して申出を行うよう勧奨できることを規定をするとともに、都道府県労働局や労働基準監督署への周知、指導等、その担保を図っているところでございます。
 さらには、今回の労働安全衛生法、これ働き方改革法案全体の中に入っているわけでありますけれども、そこにおいては、先ほど申し上げた事業者の長時間労働者に関する情報等の産業医への提供義務について、これを法律上、先ほどは規則においてと申し上げましたが、法律上明記するということにしておりますので、医師による面接指導制度が適切に実施されるよう、事業者への周知徹底をまたその際にも図っていきたいと考えております。
#105
○浜口誠君 先ほど周知徹底ということがございました、事業者の方へのですね。もう本当、これしっかりと徹底をしていただいて、でも、実際に働いている方がそういうアクションが取れる環境をつくっていかないといけないと思うんですね。幾ら事業者の方に展開したとしても、実際の対象になる労働者の方が一番大事なので、そこの部分、本当に厚労省としても実態としてどうなっているのかというところは継続フォロー、それぞれの事業所の実態というのを引き続き僕はウオッチをしていただきたいなというふうに思っております。
 ちょっと質問順番変えさせていただいて、続きましてやりたいのが、労働時間の把握です。
 これについても、管理監督者を含めて労働時間を客観的に把握する、あるいは適切な方法で把握していくということが今回うたわれる。これも報道によると省令ではなくて法律まで引き上げて対応していくという、そんな検討が行われているというふうに報道されていますけれども、現在の状況についてお伺いしたいと思います。
#106
○国務大臣(加藤勝信君) 労働時間状況の客観的な把握については、昨年六月五日の労働政策審議会の建議において、医師による面接指導の適切な実施を図るため、管理監督者を含む全ての労働者を対象として、労働時間の把握について、客観的な方法その他適切な方法によらなければならない旨を、これは省令に規定することが適当であるとされ、その建議に基づく法案要綱においても、昨年九月、おおむね妥当との答申をいただいたところでございます。
   〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕
 現在、与党審査において様々な議論をいただいております。その中で、労働者の健康確保の観点から、労働時間の状況の把握の実効性確保ということも課題の一つになっているというふうに承知をしております。
 具体的な内容については現在検討しているところでございますけれども、早期に法案を提出できるよう、精力的に準備を進めていきたいと考えております。
#107
○浜口誠君 非常に重要な労働時間の把握、これ本当大事だと思います。それも、管理監督者も含めて、どういう労働時間の実態なのか、やはりこれは使用者の方、経営者の方の安全配慮義務を踏まえても大変重要な取組だというふうに思っておりますので、しっかりと管理監督者も含めて労働時間が把握できる体制づくり、これを進めていっていただきたいというふうに思っております。
 そんな中で、もう一点、先ほどの労災の資料、資料二の方で見ていただきましたけれども、この労災認定の中に管理監督者の方はどれぐらい含まれているのか、これ、統計資料として分かりますか。
#108
○政府参考人(山越敬一君) 御質問は、管理監督者についての過労死の支給決定状況ということかと思いますけれども、脳・心臓疾患につきましては、平成二十六年度二十四件、二十七年度二十一件、二十八年度二十一件でございます。精神障害では、二十六年度十七件、二十七年度二十六件、二十八年度十八件という状況になっていると承知をしております。
#109
○浜口誠君 ありがとうございます。
 労基法の四十一条は、管理監督者あるいは農業、水産業、その他秘密に、しっかり守らないといけないような職種の人についてはこの労基法の対象外と、労働時間規制の対象外ということになっております。
 よく言われるのが、とりわけ管理監督者の方のやっぱり働き方、これしっかり私は厚労省としても見ていく必要があると思います。先ほど労災認定の件数についてはお伺いしましたけれども、管理監督者というお立場で働いている方が実際の職務内容はどうなのか、権限だとか責任はどれぐらいのものを負っているのか、さらには勤務実態、労働時間の管理の状況はどうなっているのか、こういった管理監督者の方の今の労働の実態というのを厚労省としても把握していただいて、必要に応じて、今の管理監督者の範囲でいいのかどうか、もっと範囲を変えた方がいいのか、こんな議論ですとか、あるいは労基法の適用の限度、範囲をどこまで狭めていくのか、こんな議論を必要に応じて僕はやっていくべきではないかなというふうに思っております。
 この点に対して、大臣として御所見があればお伺いしたいと思います。
#110
○国務大臣(加藤勝信君) 今の委員の御指摘、別の整理をすると二つあるのかというふうに承りました。
 一つは、管理監督者的な名前が付いているけれども、本当にこれが労働基準法第四十一条における管理監督者と言える者なのかということが一つあります。それから、そういう者であったとしても、先ほどの労働時間等、実際その方が健康を確保しながら働いている状況にあるのかということのチェックと、この二つなんだろうというふうに思います。
 そういった意味で、まず、管理監督者においては、労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者の意とされており、名称にとらわれず実態に即して判断すると。そして、具体的には、職務内容、責任と権限、勤務態様に着目をするということでありまして、実際その人がどうかというのは一件一件見ていかなければ、正直なところ、それに該当するか該当しないかというのはなかなか申し上げられないということであります。
 そしてまた、事業所において、仮に実際には権限や待遇等が管理監督者に該当しないという場合には、これは当然、労働時間等に関する規定が適用になる、要するに、管理監督者じゃないということになるわけでありますから、当該労働者には通常の労働時間が適用されるということであります。
 そうした事案について、これまでもこうした法律違反が認められた場合には、その是正を勧告する、そして、管理監督者の範囲の見直しを行うよう、こうした指導も行ってきているところでございます。
 引き続き、事業所における管理監督者がまず適正になされていくということと、そしてもちろん一方で、管理監督者も含めて、長時間労働あるいは健康確保といった観点からもしっかり取り組ませていただきたいと思います。
#111
○浜口誠君 是非、管理監督者の今の実態、大臣からもしっかり見ていきたいというお話ございましたけれども、もう一度、厚労省の中でもアンテナ高く上げていただいて、実態の把握というのをお願いを申し上げたいというふうに思っております。
 続きまして、ちょっと話題変わって、労基署の監督状況についてちょっとお伺いしたいと思います。
 資料三、御覧いただきたいと思います。労働基準監督署ではいろいろな監督業務を行っております。定期監督ですとかあるいは申告監督ですね、何か情報があって労基署が入ると。こんな形でいろいろな労働基準監督署としての活動をやられております。
 この表を見ていただくと、平成二十七年、いわゆる定期監督では違反事業所九万二千三十四件、違反率六九%となっています。申告監督でも一万五千七百八十二件、違反率約七一%と。こういう実態にあることに対して大臣としてどのように捉えられているか、まずお伺いしたいというふうに思います。
   〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕
#112
○国務大臣(加藤勝信君) 今お示しをいただきました定期監督等実施状況でありますけれども、労働基準監督署においては、こうした監督指導に入るに当たっては、各種の情報から法律違反の疑いが考えられる、こういったことを重点に実施をしているわけであります。その結果として、今委員御指摘の六割から七割近い違反率ということになっているわけであります。また、法違反が認められた場合には、その是正をしっかりと指導し、粘り強く改善を図るよう努めております。
 その上でなお度重なる指導にもかかわらず是正をしないなど悪質な場合には書類送検を行うなど、厳正な対応にも努めているところでございますので、今後とも、法定労働条件の確保が図られるよう、しっかりと監督指導等に当たっていきたいと考えております。
#113
○浜口誠君 労基署が入って、実際に各事業所で違反があるかないか、これを確認するということなんですけれども、その違反があった事業所、その事業所に労働組合があるのかないのか、あるいは、その違反があった事業所でどんな労働時間制度が適用されているのか、時間管理なのか、あるいは専門型裁量なのか、企画業務型なのか、そういった時間制度の適用状況、これ層別して統計的に労基署として押さえられているかどうか、説明いただきたいと思います。
#114
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。
 労働基準監督署におけます監督指導の結果でございますけれども、法違反の状況などを取りまとめて労働基準監督年報ということで公表しております。
 この年報におきましては、御指摘いただきました労働組合の有無でございますとか適用される労働時間制度ごとの違反状況については取りまとめていないところでございます。他方で、業種ごと、条文ごとの法違反の状況についてはこの年報の中で取りまとめさせていただいているところでございます。
#115
○浜口誠君 是非、今の労働現場の、事業所の実態がどうなっているのかというのは、やはり労基署が一番最前線でいろいろな情報も取り扱っておられますし、いろんな事業所の実態を押さえているのは、まさに全国三百ある労働基準監督署だと思います。したがって、とりわけどういう時間制度が違反事業所で適用されているのかというのは、僕は把握する必要があるというふうに思います。
 お手元に資料四付けてありますけれども、これ、労働基準監督署が使っている監督復命書というやつです。これ見れば、労働組合という欄があるんですよ。実際これ、今でもちょっと工夫すれば労働組合のありなしとか押さえられると思いますし、この復命書の内容を少し変えれば、どういった時間制度がその違反があった事業所で適用されているかというのも、僕は統計上もうすぐでも取れると思いますけれども、そういうことをやろうという今お気持ちはないんですか。大臣、これ大事なところなので、大臣からお聞かせいただきたいと思います。
#116
○国務大臣(加藤勝信君) 違反状況、例えば制度があってその制度において違反があったということについては、先般、裁量労働制についてこういうのがありますということを出させていただきましたので、引き続き違反状況においてその雇用形態がどう絡んでくるか、これは整理をしていきたいというふうに思いますが、ただ、その事業所そのものにその制度があって、違反とは直接関係ないというところまで本当に要るのかどうかという問題はあるのかなというふうに思いますが、ただ、いずれにしても、委員御指摘の点も含めて、これ、私どもいかに電子化をしてどう統計的なデータをしっかり持っていく、そしてまた、そのことがある意味では監督指導をするに当たっても大事なデータになっていくと思いますので、これから、残念ながら決してその電子化等が進んでおりません、これからしっかり進ませていかなきゃいけないと思う中で、委員の御指摘も含めて検討はさせていただきたいと思います。
#117
○浜口誠君 今後の労働監督行政を進めていく上でも、データベースは物すごい重要だと思います。いろんな情報が労基署の中にはあるので、その情報をいかに生かしていくかというのも物すごい重要なテーマだというふうに思っておりますので、是非必要な情報をちゃんと精査していただいて、その情報については、全国から集まってくる情報をきっちり分析して次につなげていくという、そういうサイクルをしっかりと回していただくことを要望しておきたいというふうに思います。
 もう一点、今申し上げたように、労働基準監督署のこの結果から見ると、違反状況、僕はちょっとびっくりしたんですよ、やっぱりこんなにあるんだと。正直びっくりしました。さらには、外国人労働者の方も、今、日本で百万人以上働いておられる方もいらっしゃいますし、そして、いわゆるクラウドソーシングとか、そういった新しい、雇用関係によらないようなそういうフリーランスの働き方、こんな働き方も広がってきています。
 こんな中で、やはり働いている労働者の方あるいは経営者の方にもワークルールの重要性、その知識をしっかり持っていただくことがいろんな違反を食い止める、未然に防ぐためには非常に重要だというふうに思っておりますので、このワークルールの教育というのをしっかり今後、法的な対応も含めてやっていく必要があるのではないかなというふうに思っておりますが、その点、大臣、最後にお伺いしたいと思います。
#118
○国務大臣(加藤勝信君) もちろん、働き手を守るべく厚生労働省としても全力で尽くしていかなきゃいけないと考えておりますけれども、他方で、働く方、あるいはもちろん経営者側もそうですけれども、やっぱりどういう労働に関するルールがあるのか、あるいは社会保障制度があるのか、そういったことをしっかりと知っていただくということは非常に大事でありますし、また、知らないために発生する様々な問題の防止にも役立つというふうに思っております。
 厚生労働省においても、様々な取組もさせていただいているところでございます。例えば、若い世代の働く方を対象としたハンドブックを作成して周知する等々、あるいはまた、高等学校あるいは大学等においてそうしたセミナーを実施する等、そういったことにも取り組ませていただいているところでありますが、さらに、私どもとしても、努力できることはしっかりそういった面についても進めていきたいと思っておりますし、また、今、非正規雇用労働者の待遇改善と希望の持てる生活を考える議員連盟におかれても、ワークルール教育について御議論がいただいているというふうにも承知をしております。そういった議論も踏まえながら、我々しっかり対応させていただきたいと思います。
#119
○浜口誠君 ありがとうございます。
 是非、まさに超党派でワークルール教育の立法準備も進めておりますので、この点、本当、大事な取組だというふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 以上で終わります。ありがとうございました。
#120
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。
 二十九日に年金集中の審議をしようということで決まりましたので、今日は幾つか確認ということで、年金問題、お聞きしておきたいと思います。
 二十日、年金機構がこの問題発覚後、初めて記者会見をされております。そこで示された資料を私もいただきました。ここで、委託業者の契約違反について四項目が挙げられております。納品の遅れと入力漏れが一つ。二つが相当数のデータ誤り。さらに、三つ目が海外業者への再委託。四つ目が報告等未提出、虚偽ということです。
 これ、それぞれの項目ごとに違反を厚労省が把握した時期というのを特定していただけますか。
#121
○政府参考人(高橋俊之君) お答え申し上げます。
 今回の委託業者の問題、契約は一つでございまして、四つの事案が重なり合いながらも順次起きたものでございまして、日本年金機構から年金局の方にはその都度、順次報告を受けてございます。
 四つの事象ごとに申し上げますと、まず納品遅れ、入力漏れの、特に入力漏れでございますけれども、これは二月の六日より順次発送した振り込み通知書に基づきまして、二月九日からコールセンターに問合せが増加したと。その時点で委託業者の入力漏れによる源泉徴収の誤りがあるということが機構の方で徐々に分かってまいりまして、二月十三日に機構より一報を受けてございます。
 また、二番目の、作業手順を遵守せず相当数のデータ誤りの件でございますけれども、このうちの一つ、二十九年分の源泉徴収票の氏名の誤りにつきましては、これは一月十二日から源泉徴収票を発送しておりまして、十五日頃から機構のコールセンターで誤りの苦情が増加しておりまして、十九日に機構より年金局に一報が来てございます。また、三十年源泉徴収税額についての入力誤りの件でございますけれども、これにつきましては二月の十三日に機構より報告を受けております。
 それから、三つ目の、海外の関連事業者に無断で再委託をしたということの件でございますけれども、これにつきましては十二月末に機構のホームページに情報提供があり、一月四日に機構が把握して、翌五日に年金局に一報があった次第でございます。
 そのほか、情報の未提出、報告書等の未提出、虚偽等につきましては、これらの事案の報告がある中で、逐次説明を聞いてございます。
#122
○倉林明子君 いや、ちょっと聞き取りにくかったところもあるんだけれども、前回の質疑の中で、こういう違反事項について十一月、十二月頃にはつかんでいたという説明もあったと思うんだけど、今、明確な御説明、ちょっと聞き取りにくかったので確認をさせてほしい。いかがです。
#123
○政府参考人(高橋俊之君) 十一月や十二月頃というのは、機構のその契約を直接担当している、SAY企画との間の直接対応している機構の担当者が、そこのところの十分な体制が整ってない、あるいは異なる手順でやっていると、こういうことを知って、しっかりやるように指示をした、こういうようなことでございまして、この時点では厚労省の方には報告はございませんで、一月以降、一月また二月に順次事案が生じ、報告があった次第でございます。
#124
○倉林明子君 いや、結局、年が明けてからしか分からんかったということですね。それも重大な問題だというふうに思います。
 さらに、報道を見ておりますと、これ資料付けておりますけれども、これ四月までに何とか一定数については源泉徴収を正しくしたものとしてやっていくんだということなんだけれども、私、問題だと思っているのは、これ資料を付けていますけれども、五や一〇という数字が入っているのは、一〇パーですね、ほぼ、の税率、公的年金で基礎控除ができていないという方がいまだあるんですよね。それは一度も提出されていないという方々で、実はこういう人が七十二・八万人まだ残っているということだと思うんですよ。
 未解決部分が、私はここ明確にした対応が必要だと思うんだけれども、ここに対しては、私は、五パーをしっかり適用すると。今回、いろいろおっしゃるんだけれども、提出できなかった人たちについていえば、周知が悪かったというのがあると思うんですよ。そういうことを踏まえたら、この五パーということの適用ということを未提出の方々についても行うべきだ。どうでしょう。
#125
○政府参考人(高橋俊之君) お答え申し上げます。
 この年金からの源泉徴収につきましては、所得税法の規定におきまして、扶養親族等申告書を提出した居住者については五%、五・一〇五%の税率とする、提出のない者には一〇・二一%の税率で源泉徴収額を計算すると。これは法律に規定がございまして、そういう意味で、今回、三十年分の扶養親族等申告書につきまして、御提出がなかなか難しくなった方が増えてございます。これにつきましては、今御指摘のように、残り七十二・八万人でございますので、今後、四月下旬に分かりやすい申告書の様式とチラシを入れたものをお送りしまして、是非とも提出していただいて、五%の適用をするというふうにしてまいりたいと思っております。
#126
○倉林明子君 更に議論を深めたいと思います。私はやっぱり、しっかりこういう方々に対しても配慮できるように考えるべきだと思いますね。
 その上で、水島理事長に一点だけ確認したいと思うんです。
 私、三月二十日、予算委員会、午前中にこの点に関して質疑させていただいた。私、明確な謝罪いただいたという印象は全く受けることできませんでした。その後の記者会見で謝罪されました。
 一体いつ謝罪しようという判断されたんでしょうか。
#127
○参考人(水島藤一郎君) 本事案が発生をいたしまして以来、受給者の皆様方には大変御迷惑をお掛けしたと常々考えてまいりました。常におわびの気持ちを持ちながら、少しでも受給者の皆様に御迷惑をお掛けしないようにと全力で事案の対処に当たってまいりました。
 一方で、今回の問題につきましては、先ほど年金管理審議官からも申し上げましたとおり、単一の契約に基づく四つの事案がございました。全体像を整理した上で公表する必要があると考えていたところでございますが、三月後半に入りまして、四月支払時に向けた対応のめどが付きました。また、委託業者による契約違反行為の全貌がおおむね把握できたところでございます。
 このため、三月二十日でございますが、厚生労働大臣の御指示も踏まえまして、今回の一連の事態の内容とこれらに対する取組について直ちに公表し、おわびを申し上げるということにした次第でございます。
#128
○倉林明子君 ちっとも直ちにの報告じゃなかったですよ。改めて二十九日にしっかり議論は深めたいと思います。
 ここで年金の質問終わりますので、退出していただいて結構です。
#129
○委員長(島村大君) 水島理事長は御退席いただいて結構でございます。
#130
○倉林明子君 医師の働き方改革について、私、質問したいと思います。
 これ検討会でプレゼンテーションを行いました中原のり子さん、働き方改革でもおいでいただいたようですけれども、小児科医の御主人を一九九九年に亡くされております。享年四十四歳。三十二時間連続勤務の当直が月八回、こういう激務の中で、病院の屋上から身を投げたという過労死、自殺でありました。
 これ、医師の働き改革に当たって、私、出発点として、過労死、過労自殺生み出す、こんな働き方というのは本当に一刻も早く改善していくべきだ、勤務環境改善最優先であるべきだと思うんですよ。大臣、いかがでしょう。
#131
○国務大臣(加藤勝信君) 私も中原さんからお話、直接聞かせていただきました。
 まさに医師の健康確保、これしっかり図っていく、それは、医師もちろん御本人、また御家族のためであります。それから同時に、やはり医療というものは、国民それぞれ、皆さん方につながっていくわけでありますから、そうした医療の質、安全が確保されているという観点も含めて、医師における働き方改革、これはしっかり進めていかなければならないと思っております。
 現在、医師の働き方改革に関する検討会を開催し、時間外労働規制の具体的な在り方と、また労働時間短縮策についても検討を進めております。御指摘のように、単に時間外労働規制の在り方を検討するだけではなくて、まさに勤務環境を具体的にどのように改善していくのか、また、その話がなければ前に進まないという御指摘はそのとおりだと思います。
 検討会において、二月末には緊急的な取組というものがまとめられました。静脈注射や診断書の代行入力等について原則医師以外の職種により分担するいわゆるタスクシフティング、また、各医療機関の置かれた状況に応じ、当直明けの勤務負担の緩和や複数主治医制の導入等を検討する具体的な取組を盛り込んだところでございますので、まずはそうしたことも含めて、各医療機関において医師の勤務環境改善、これが進んでいくように我々もしっかりと取り組ませていただきたいと思っております。
#132
○倉林明子君 そこで、今御紹介もあった検討会がまとめた緊急的な取組ということで私大事だと思うのは、客観的に労働時間をしっかりつかむ、ここが医師のところは本当にできていないんですよ。その上、三六協定、これも定めがないとか、定めがあっても守られていない、こういう実態あると思うんだけれども、私、これ、医政局がしっかり実態つかむって必要だと思うんですよ。どうでしょう。
#133
○政府参考人(武田俊彦君) 御指摘の医師の在院時間につきましては、厚生労働科学特別研究による勤務医のアンケート調査によりまして、診療時間、診療外時間、待機時間、それぞれ把握しておりますので、この合計時間が在院時間ということになりますけれども、これによって、平均的には週約五十七時間であるという実態を把握をしております。
 また、三六協定の定めなく、又は定めを超えた時間外労働といった状況につきましては、勤務医個人単位では把握をしておりませんけれども、四病院団体協議会の調査におきまして、約一五%の病院が三六協定を締結していないということでございますので、これらの病院の中では時間外労働が発生している場合もあると推察をしているところでございます。
 医師の働き方検討会におきましては、こうした勤務医の実態を分析したデータについてもお示しをしながら、医療系を含む労働組合の団体の方、若手勤務医も構成員として議論に参加していただいて、ただいま検討のための議論を行っているところでございます。
#134
○倉林明子君 いや、実際、労働側入っているという説明もあったけれども、ここには医師の労働者は入っていませんよね。そういう要望も承っております。実際の労働者側の医師ということで参加いただくことは私必要だというふうに思います。
 おっしゃったように、医政局そのものがつかむということにはなっていないんですよね。そういう意味では推計というようなことになるので、それきっちりつかむというところを積極的に求めておきたいというふうに思います。
 中原さんの御主人も、労災申請で当初、労働時間、みなされなかったのが当直なんですね。これ、ほとんど業務のないものが宿直で、業務があったら時間外労働ということになると思うわけです。
 そこで、資料の三枚目を見ていただきたいと思います。これ、医師の組合、全国医師ユニオンが実態調査されたもののデータになっております。
 これ、一番左の上ですけれども、八割を超えて通常業務があるということになっているので、実態、時間外労働だということだと思うんです。この当直明けが通常勤務になっている、こういう人たちが、グラフ見てもらったら分かるように、八割なんですよ。三十二時間連続ということで超長時間労働になっているし、加えて、休みが取れていないという人が本当に多いという実態が見て取れるデータになっております。
 私、医師の実態を、この調査を見るだけでも、当直というのは実態がなくなっている、夜勤として扱うべき性格になってきているんじゃないかと。そういう上でも、医師の正確な労働時間、三六協定の締結、適正な残業代の支払、休日の付与、こういったことを政府がしっかりつかむべきだと思うんですけれども、いかがですか。重ねて聞きます。
#135
○国務大臣(加藤勝信君) 今、宿日直についてのお話がありました。医師の在院時間が、それが労働時間に当たるかどうか、これは個々の勤務実態を踏まえて判断をしていかなければいけないんだろうと考えております。
 現在把握しているデータ、厚生労働科学特別研究による勤務医のアンケート調査によって診療時間、診療外時間、待機時間の合計を把握して、先ほどお話し申し上げた、平均して五十七時間というお話をさせていただきましたが、更に正確な労働時間の把握をするため、医師の勤務実態、これをしっかり分析しようということで、一分単位で計測するタイムスタディー調査、今進めさせていただいております。またさらに、休日の付与状況についても、平成二十八年六月一か月の状況として、厚生労働省の委託調査において平均で五・五日を取ることができたとする結果もあるところでございます。
 ただ、いずれにしても、医師の働き方に関する検討会において、本年二月末に医師の労働時間短縮に向けた緊急的な取組もまとめました。今後、そうした取組が各医療機関で実際どう行われているか、こういった調査を今年度中にすることにしておりまして、その中においては、御指摘の労働時間や三六協定の締結、残業代の支払、休日の付与に係る状況についても把握をしていきたいと考えております。
#136
○倉林明子君 医療現場で労基法違反というのがこれ容認し続けることになるということはもう許されないということだと思うわけです。これは医者の命の問題ということにとどまらず、医療の安全性にも重大な影響を与えるという観点から責任は重大だと思うんです。
 当直明けの連続勤務で集中力、判断力の低下、先ほどのユニオンの調査結果でいいますと、大幅に低下、やや低下、非常に多い比率になっております。さらに、診療上のミス、これも七割が当直明けだとあるということで指摘しているんですね。
 そういう意味でいいますと、交通事故が大変多いということで、厚生労働省が自動車運転者の労働時間、これに対しては法律ではないけれども告示という形で長時間労働の上限を定めるということ等の基準を示しております。私、今すぐ労基法が守れるような現場の実態ではないということを重々踏まえた上で、緊急的に目安として告示で同様の基準を示していく、労働時間についてや中身は本当に検討必要だと思うんだけれども、上限ここよということの緊急的な目安、告示で示すべきじゃないかと思うんですが、いかがですか。
#137
○国務大臣(加藤勝信君) 済みません、先ほど調査やりますと申し上げたのは、この四月から始まりますので、今年度中と申し上げましたが、来年度中ということで、済みませんでした、訂正させていただきます。
 それから、今お話がありました、法的措置とは別に何らかの対応を取るべきではないかという御指摘がございました。
 医師に関しては、今委員からも御指摘ありますように、長時間労働という問題もあるわけでありまして、今回、罰則付きの時間外労働規制の対象とはしておりますけれども、一方では、求めがあれば診療を拒んではならないという応招義務が課せられていることなどの特殊性を踏まえた対応が必要ということでございますので、働き方改革実行計画においては、改正法の施行期日の五年後を目途に規制を適用する、そして、それまで検討の場を設けて、二年後を目途に規制の具体的な在り方、そして労働時間の短縮等について検討し結論を得るとされているところでございまして、先ほど申し上げた医師の働き方改革に関する検討会が今立ち上げられ、議論が進んでいるところでございます。
 中間的な論点整理でも、時間外労働規制の在り方については、現状を変えていくことや長時間労働をできるだけ短くする方向に向かうことを前提に議論すべきである、また、医師の長時間労働の現状、地域医療の実態、医療機関の役割や診療科ごとの多様性を踏まえて時間外労働の上限時間を設定する必要があるといった意見をいただいておりますので、今、実態を考慮しながら、しっかり検討を進めさせていただきたいというふうに思っております。
 いずれにしても、医師の健康確保、そして提供する医療の質や安全を確保するという観点から、医師の長時間労働を是正をしていくということは大変重要であります。我々も、現行の中で対応できるものはしっかり対応し、また検討すべきものはしっかりとその検討を進めていきたいというふうに考えております。
#138
○倉林明子君 長いんだけど、聞いたことに答えがなかったんですよ。長時間の上限目安となる告示出したらどうかと。それも含めた検討をしてくれるんですか。
#139
○国務大臣(加藤勝信君) 今、先ほど申し上げた二年後、したがって平成三十一年三月末を目途に規制の具体的な在り方、労働時間の短縮等について結論を得、そして、それに向かって対応していくということにしているところでございますので、あくまでも法規制という中で議論をさせていただいているということでございます。
#140
○倉林明子君 法規制の前にやれることがあるんじゃないかという具体的提案なんだから、しっかり受け止めて検討していただきたいということを言っておきます。
 そこで、さっきも出ていたタスクシフティングの話というのは、私、リスクがあるというふうに思っているんです。それは何でかといいますと、今回、さっき静脈注射の話もされたけれども、受皿はどこかといったら看護師さんになっていくわけですよ。その看護師さんの今回の診療報酬改定はどうかといいますと、最高七対一の入院基本料のところが今度十対一が基本ということで、看護職員を増やすと、七対一を確保するというインセンティブは、これなくなってくるんじゃないかと思うんです。七対一で誘導し過ぎたという議論あるようですけれども、体制取れたという点では私一つ大きな一歩だったと思うんです。ところが、これ十対一ということが基本で誘導されれば体制弱くなるのは、私はっきりしていると思う。
 この看護師さんが今どうなっているかということで一枚資料付けておきました。これ、医労連が五年ごとにやっているやつですが、一九八八年と比べて切迫流産や流産が夜勤勤務している人たちのところで増えているんですよ。母性の危機というようなところが現場では進んでいるんです。私は、こういうところにシフトしようということになれば、体制減らして仕事を増やす、医師の負担は一定軽減できるかもしれないけれども、看護現場では過重、超過勤務を招くということになるんじゃないかと思うんですよ。どうですか。
#141
○政府参考人(武田俊彦君) 医師の働き方に関する検討会で議論を進めておりますけれども、本年二月二十七日に取りまとめられた医師の労働時間短縮に向けた緊急的な取組の中におきまして、医師から他職種へのタスクシフティングの取組が盛り込まれているところでございまして、具体的には、今回実施された医療機関に対する調査結果におきまして、おおむね医師以外の職種が実施している静脈採血、静脈注射等において原則医師以外の職種により分担して実施することで医師の負担を軽減することとしているところでございます。
 御指摘のとおり、医師の行われている医行為の中で、他職種で分担をしていくというようなことになって看護に業務が集中するのではないかという御指摘でございますけれども、この検討会の議論におきましても、看護職員にばかり業務が集中しないよう多職種チームでの総合的な検討が必要ではないかという御意見も出ているところでございまして、私ども、このタスクシフティングに当たりましては、他職種における適切な役割の整理を行うことにより、より効率的な医療の提供を推進していく必要があると認識しているところでございます。
#142
○倉林明子君 だから、検討会でも看護師さんのところに行き過ぎるんじゃないかという心配出るほどなんですよ。そういう実態なんですよ。
 私、この問題解決していく上には、OECDと比較したら十万人も医者が少ない、ここをしっかり見ないと駄目だというふうに思うんです。医師も人間、労働基準法が守られる職場環境を整備する、そういう責任は政府にあるわけですよ。診療報酬上もしっかり手当てして、守れる体制をつくるのかどうか。その必要数というのを、増員、増やしていくという必要数をしっかり割り出さないと極めて無責任になると。
 これの続きはまたやらせていただきます。終わります。
#143
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。
 前回、委嘱審査ということで、最後、厚労大臣の方に、厚生労働省という省自体が大変大きいんじゃないですかというふうなことを言わせていただきました。今回でも、働き方改革国会ということでスタートしたこの国会がいきなり裁量労働のことでデータにミスがあって審議が進まなくなってしまったり、そういったことがあり、また、今回でも、年金の問題、年金の過少支給ということで問題が発覚したり、また、年金のデータ入力に中国の業者に委託をしていたりとか、そんな問題が出てきています。
 本当にこの厚生労働省管轄の分野というのは幅が広くて、ただでさえこれからの、政府の方が国難と言われている少子高齢化、人口減少、これどうやっていくんですかというふうなことだけでも大変な課題を抱えているにもかかわらず、そういったことを、真剣に議論がなかなか進まないというのは大変残念だと思いますし、やはり政府が出してくる法案審議すらままならないということもありますし、また、我々の議員立法も提案したいんですが、なかなかこの中でも進んでいかないということで、非常にこの厚生労働省という組織、厚生省と労働省とが一緒になってこういう大きな組織になってしまったことが一番の大きな問題だなというふうに思っておりますので、加藤大臣におかれましては、やっぱり組織の改革というか、組織をどう見直していくのかということは是非検討をしていっていただきたいなというふうに思っております。
 それで、今日質問させていただきたいんですけれども、ちょっと順番を少し入れ替えさせていただきまして、まず待機児童の解消の方から質問をさせていただきたいと思います。
 国の方で、平成二十八年四月からでありますが、待機児童の解消のために時限的な対応として、保育士に代えて幼稚園教諭、それから小学校教諭の活用ができるような制度に変えたわけですけれども、この保育士の確保に困っている大阪府、大阪市なんですけれども、この制度を活用しようと取り組んでみたわけなんですが、実際には幼稚園教諭などの確保というのが困難でありまして、ほとんど活用事例というのがないのが実態なんですね。
 そこで、これ大阪府、大阪市のことは我々分かるので、全国的にはこの幼稚園教諭とか小学校教諭の活用、待機児童解消のための、保育士に代わって、こういった活用がどれぐらい全国で取り組んでいる事例があるのか、まずお示しをいただきたいと思います。
#144
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 政府を挙げて進めております自治体と連携しながらの待機児童の解消のためには、保育の受皿拡大とそれを支える保育人材の確保が不可欠だと思っております。
 保育園などにおける保育、生涯にわたる人格形成の基礎を培うものでございますし、専門的知識と技術を持つ保育士が行うことが原則であるとは考えておりますが、保育の受皿拡大が一段落するまでの緊急的、時限的な対応として、今御指摘いただきました、平成二十八年四月から、保育士と近接する職種である幼稚園教諭などを保育士に代えて活用することが可能となってございます。
 その実態、特例の活用の状況でございますが、この活用に当たりましては、保育園の認可の主体であります都道府県、指定都市、中核市においてまず条例を制定していただくことが必要ということになります。
 その意味で、平成二十八年十月一日時点で、今申しました都道府県、指定都市、中核市、これ合計百十四ございますが、その百十四の自治体のうち七十九の自治体、約七割において特例の活用が可能となる条例が制定されているというところまで把握をしてございますが、その条例の下で個々の事業者の方々が特例を活用した形で人員配置をされているかどうかという現状については、手元にデータがございません。
#145
○東徹君 ちゃんと把握しようとしたんですかね。条例作っているか作っていないかだけ把握しても全然意味ないわけでして、実際に活用されている状況、これ調査しているんですか、どうなんですか。
#146
○政府参考人(吉田学君) 個々の保育園の体制に対して指導監督の任に当たっていただいております都道府県等におきましても、指導監査で入ったときにおいて、そこの園がどのような人員体制になっているか、それが国基準の最低基準なのか、その地域が特例ができるようになっていた場合にその特例条例に基づく配置基準になっているかというのを確認いただけるというふうに思っておりますが、全て常態的に把握ができるという仕組みに現在のところなっていないと思っておりますので、御指摘を踏まえて、ちょっとお時間をいただく必要はあろうかと思いますが、この活用状況について、私ども把握に向けて少し作業をさせていただきたいと思っております。
#147
○東徹君 こういう制度をつくったんだったら、一年後、二年後、この制度を使ってどういうふうにこの活用が、保育士に代わって幼稚園教諭とか小学校教諭とかやっているのかという状況を把握できるような仕組みもつくって制度を始めていくというのが大事なことだと思いますよ。だから、それすらできないような、最初からもうやりっ放しのような制度をつくっていくというのは僕は問題だと思いますので、これもうしっかりと、現在どうなっているのか、調査をやっぱりしっかりとやっていただきたいと思います。
 先日の衆議院の予算委員会でうちの浦野議員もこれは質問させていただいたんですが、保育士が確保できないために定員まで子供を受け入れられないという保育所がやっぱり非常にこれは多いんです。
 大阪府、大阪市では、国家戦略特区を活用して、新しく保育支援員制度を提案しているんですね。今国がやっている保育補助員制度とは違って、保育支援員には研修のカリキュラムを整備する、大体五百時間ぐらいこれは研修をやるんですよ。だから、かなりこれ研修も充実したものを検討しているわけですけれども、そういったことを整備して、保育士を支える役割を担って保育士の負担を軽減していくことで保育士の質をこれは確保する一方、保育支援員を人員配置基準内に位置付けることで保育所の受入れ枠を拡大して待機児童の解消にこれつなげていこうというものなんです。
 これについては、国家戦略特区諮問会議においても保育支援員の早期実現に向けた要請を行われたところなんですが、安倍総理に対してですね。加藤大臣は予算委員会で、そのときなんですけれども、保育の質に留意しながら議論することが必要というふうに答弁いただいたんです。国の制度よりも今回の保育支援員制度の方が保育の質を確保できるというふうに考えるんですが、加藤大臣の見解をお伺いしたいと思います。
#148
○国務大臣(加藤勝信君) 今のちょっと比較の前提があれなんですけれども、国の制度とおっしゃるのは、全員が保育士である場合との比較ということをおっしゃったんですか。それとも、何か別の条件の場合との比較をおっしゃっておられるのでしょうか。
#149
○東徹君 保育補助員制度よりも保育支援員制度の方がというふうなことでお教えください。
#150
○国務大臣(加藤勝信君) いずれにしても、保育園等における保育、これは教育の性格を含むものでありまして、生涯にわたって子供さん一人一人の人格形成、この基礎を培うものであります。したがって、専門的知識と技術を持つ保育士が中心となってこれは担うべきだというふうに思っておりますし、また、資格を持たない方をどう活用するかという意味においては、この保育の質というものを十分確保できるよう工夫をしていく必要があるというふうに思います。
 保育の質をどう考えるかということについても、先般、御議論もさせていただいたわけでございますけれども、いずれにしても、現状において国として最低限遵守すべき基準を設けながらも、例えば朝夕の時間帯における保育士配置要件の弾力化など、地域の実情に応じた柔軟な取扱いも認めさせていただいているところでございます。
 今、大阪府の提案する保育支援員というアイデアそのものについては、保育支援員の専門的知識や技術の度合い、また保育士の養成課程との差異などを踏まえて、国家戦略特区ワーキンググループなどにおいて検討がなされているというふうに承知をしているところでございます。
#151
○東徹君 これは、現在の子育て支援員のOJTを中心とした研修、これを五百時間ぐらいやるわけですから、かなりそこで専門的な研修とかやるわけでして、やっぱりこういうことをしっかりと厚労省として受け止めて、そして検討していく、実現、実行していくということをしなかったら、なかなか待機児童の解消なんてできない、進まないと思いますよね。こういったことは、大阪府も大阪市も、自治体が責任持ってやるというふうに言っているんですから、やっぱりこういったところを柔軟に受け入れていくというのが本来大臣としてやっていくべきことだというふうに思うんですね。
 もう一点、ちょっと聞かせていただきたいと思うんですが、保育士の確保のために保育士就職準備金の貸付制度というのがあるんですけれども、保育士の資格を持つ人が就職しやすくするように貸付けを行うものなんですけれども、今の制度だと離職後一年未満等の潜在保育士へは貸付けができなくなっているんですね。一方では、介護福祉士に対する同様な制度がありまして、こっちの方は離職期間の要件はないんですね。
 介護福祉士の方は離職期間の要件はなくてこの保育士の方は離職期間の要件があるというのは、これ一体どうなっているのかなというふうに思っていまして、離職期間の要件を是非なくすべきだというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
#152
○国務大臣(加藤勝信君) 今の保育士就職準備金貸付制度というものでありますけれども、これも保育人材の確保を図るということで、離職者の再就職等々を図っていくということでつくられた制度ということであります。
 保育士資格を持ちながら保育士として就業していない方が保育園に就業する際の支援を目的とした事業であり、事業の対象として、離職者については離職後一年以上経過しているということを要件としているわけでありますが、この要件については、例えばその貸付けを受けてまた離職する、こういったことが繰り返されるおそれもあるのではないかといったことから設けられたものであるというふうに承知をしております。
 確かに、介護福祉士にはそうした要件がございません。しかし他方で、介護福祉士については一年以上の介護職員としての経験を有する者に対する再就職のための準備金となっていますが、保育士に対する貸付けについては勤務経験がない者も含まれているということで、それぞれ違いがございます。
 そうした違い、そして、大事なことはその準備金制度が具体的にどう効果が現されているかということだというふうに思いますので、その辺をしっかり見ながら検討させていただきたい、慎重に検討していきたいと思っております。
#153
○東徹君 是非、こういったことも都道府県の方から要望があると思うんです、あると思うんです。ですから、やっぱりしっかりとそういった実際に自治体の声も聞いて、柔軟に対応をしていっていただきたいと思います。
 介護福祉士が離職条件がなくて保育士が離職条件があるというのは、これ普通で考えたらやっぱりおかしいなと思うんですよね、どっちもやっぱり人材不足で困っているわけですから。ここはやっぱり同様にすべきだというふうに思いますので、是非改正をしていっていただきたいなというふうに思います。
 続きまして、社会保障全般について加藤大臣に是非御見解をお伺いしたいなというふうに思うんですけれども、今、本当に少子高齢化がどんどんと進んでいて、高齢化社会から高齢社会になって、超高齢社会になって、この間、日経新聞では重高齢社会とかいって書いてありましたけれども、それだけどんどんどんどんと高齢社会が進んでいく。一方、少子化もなかなか解消できないというふうな状況にある中で、本当この深刻な問題の中で、医療、年金などの社会保障制度、これをやっぱり持続可能なものにしていくということは本当難しい課題だというふうに思うんですね。
 加藤大臣はこの社会保障制度を持続可能なものにするためにどういった取組が必要だというふうに考えるのか、まずお伺いをしたいと思います。
#154
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員から重高齢化社会というお話までございましたけれども、人口構造を見ていると、今御指摘のように高齢化人口が急速に、特に団塊の世代が七十五歳以上となる二〇二五年に向けて急速に増加し、その後も増加をし続けている。他方で、十五歳から六十四歳までの生産年齢人口、これが減少し、二〇二五年度以降は更に減少する、こういった状況がもう目の前に見えてきているところがあります。
 そうしたことを踏まえる中で、医療や介護の必要性の高まる、逆に高齢者、後期高齢者人口ももちろん増加をしていくわけでありますから、二〇二〇年度初頭から二〇二五年、これを一つ念頭に置きながら、一つは良質で効率的な医療・介護サービスを保障するための医療、介護の提供体制の改革、また、疾病・介護予防、重症化・重度化予防、重度化防止の取組の強化とその基盤となるデータヘルスの活用促進、こういったことをしっかりと進めていってこれからの高齢化時代に向けての土台をつくっていくということが必要だというふうに思いますが、他方で、先ほど申し上げた生産年齢人口が減少していく、そのことが見込まれる中で、やはり我が国の経済社会が活力を維持し発展をしていくためにも、女性、高齢者始め、誰もが社会の構成員として活躍できる一億総活躍社会をしっかり実現をしていく、また働き方改革をしっかり進めていく必要があると思いますし、また、若い世代が結婚や出産に対する希望を持ちながらなかなかそれが実現できないという状況もございます。そうした希望が実現できるよう、将来の社会の担い手である子供たちの健やかな成長を保障し、また、生涯を通じた生活上の困難、リスクを現役世代も高齢者も共に国民全体で支える全世代型社会保障の構築、こういったことにしっかりと取り組むことによって、今申し上げたこれからの人口の変化というものに対してしっかり対応していきたいと考えております。
#155
○東徹君 今、加藤大臣がそうおっしゃった内容で本当に問題が解決して持続可能な制度になるのかなというのは、本当恐らくここで聞いている皆さんたちもそうなのかなというふうに思うし、国民もそう思っていると思うんですよね。
 人生百年時代って今言うじゃないですか。本当これ、人生百年時代というのは、一方では長生きできて大変うれしいことではあるんですけれども、じゃ、そうなったときに、年金どうなるんですか、医療どうなるんですか、介護どうなるんですか、どれぐらいのお金が掛かるんですかといったときに、じゃどういう社会になっているのかというのは本当想像も付かない社会なのかなというふうに思うんですね。
 そういう先の先まではちょっと難しいとは思うんですが、ただ、健康保険組合連合会の推計だと、給付費ベースの医療費は高齢化が進むことによって二〇二五年には約五十七兆円に達しますよと、二〇一五年度の一・四倍に膨らむというふうな推計をこれしているわけなんです。
 僕はこういうちょっと先の将来を推計していくことが大事だというふうに考えていまして、この二〇二五年以降の医療費については国は推計していないということで承知はしているんですけれども、将来の人口推計は行われているわけでありますから、少子高齢化の中で今後医療費がどのように推移していくか、ここは非常に国民も関心を持っているし、大事なことだと思うんですね。
 早々に医療費の将来推計、これを行うべきというふうに考えますが、いかがでしょうか。
#156
○国務大臣(加藤勝信君) 現在の医療費の将来推計、これ平成二十四年の三月に行われたものでありまして、社会保障国民会議報告等で示された医療、介護の提供体制の将来像を踏まえた社会保障と税の一体改革の議論に資するためということで、二〇二五年までの見通しが作成されているということであります。
 現在、一体改革でお示しした改革シナリオに基づいて、医療、介護の提供体制の改革、あるいは重症化予防、介護予防の取組を進めている、こういう段階にありますけれども、一体改革後の社会保障の姿についても今後検討していく必要が出てくるだろうというふうに認識をしておりますし、また、その際には将来推計を含めた検討材料が当然必要になってくるということでございます。
 そういった議論に資するための材料として、どういう手法で推計等を行っていくのか、またどういうような形でお示しをしていくのが適正なのか、そういったこともしっかりと考慮しながら検討を進めていきたいというふうに考えております。
#157
○東徹君 そんなことばっかり言って、なかなかこれやらないんですよ、やらないんです。年金は将来推計ってやっているじゃないですか、年金はね。医療だってできるの当然なんですよ、当然なんです。だから、これ早急に、加藤大臣が、やっぱりやるべきだと、早くやれということを是非指示するべきだというふうに思いますけれども、どうですか。
#158
○国務大臣(加藤勝信君) 私どもも、ずるずるずるずる後ろに倒していくつもりはありません。ただし、一定の将来の姿を置きませんと、機械的な試算をしただけでは検討の材料に必ずしもなるわけではないんだろうというふうにも思います。
 先ほど申し上げましたように、したがって、どういう形でお示しを、どういう材料をつくっていくべきなのか、どういう手法で推計していくのか、そういったことも含めて我々はしっかり議論をさせていただきたいと思っております。
#159
○東徹君 これは私、本当に大事な、本当に大事な問題だと思っていまして、やっぱり例えばいついつまでにこういった将来推計やるということぐらいは大臣の言葉の中で是非言っていただきたいなと思うんですけれども。
#160
○国務大臣(加藤勝信君) 前回も社会保障・税の一体改革ということを一つ見据えてこうした議論がなされたわけでありますから、推計がありきではなくて、どういう社会保障をしていくのかという議論をどういうタイミングで進めていくのか、そして、それに必要な議論の前提として今委員御指摘のような将来の推計等々の材料が必要になってくるということでございますので、今の段階でそれをこの時期にということを具体的に申し上げる状況には残念ながらありませんが、しかし、そんなに先の話では私はないんではないかと、こういうふうに考えております。
#161
○東徹君 そんな先の話じゃないということを信じておきたいと思うんですけれども。
 中医協、中央社会保険医療協議会ですけれども、ここで公益委員務められた慶応大学の教授が医療を大きく三つに分類しておりまして、二〇一三年の数字になるんですけれども、国民医療費四十・一兆円のうち、命を守る救命医療が二十四・二兆円、自立を守り重症化を防ぐ自立医療が十一・八兆円、その他の医療が四・一兆円となるようですが、この三つの分類で、救命医療は充実させ、自立医療は財源等を踏まえて価格を下げる、その他の医療を公的保険から外すといったことを提案されておるわけですけれども、非常に財政状況厳しい国の中におって、このような分類に従い、診療報酬の在り方、こういったことを見直していくということはいかがでしょうか。
#162
○政府参考人(鈴木俊彦君) お答え申し上げます。
 今先生御指摘ありました提案でございますけれども、そういった医療分類を用いて医療給付の範囲を区分していくということだと思います。
 こうした御提案でございますけれども、一つの概念的な整理としてはあり得るのかなと思いますけれども、ただ、実際の医療保障の場面でそういうものがどう使われるかということを考えますと、必ずしも簡単ではないんではないかというふうに思っております。
 具体的に申しますと、例えば、診療から治療に至る一連の診療行為がございます。これ、基礎疾患とか合併症などによりまして患者さんは非常に多様性がございますので、必ずしも主たる傷病名だけで例えば今御指摘のあった致命的かどうかということを判断するというのはなかなか難しい場面がございますし、また、患者さんによっては複数の疾患を有する場合もございますので、そういった分類に用いるための疾患を医療機関側でどういうふうに選択するのかということも非常に技術的な困難を伴うんだろうというふうに思います。したがいまして、現実の場面での適用というのは大変に難しい課題があると思っております。
 しかしながら、今先生のお示しいただきました問題意識、国民皆保険を維持していくために給付の適正化について取り組むべきだと、これはまさにそのとおりだと思っておりまして、私どももこのために不断の検討を行っていくべきだというふうに考えております。
 この考え方から、これまでも湿布薬の処方枚数制限ですとか、あるいはビタミン薬、うがい薬のみの処方の保険適用除外、こういった様々な取組、努力を重ねてきたところでございまして、今後とも、そうした国民皆保険を持続可能性を高めるような取組というのは不断の努力を続けてまいりたい、このように考えているところでございます。
#163
○東徹君 持続可能な保険制度を続けていくためには、何かやっぱりやっていかなかったら駄目だと思うんですね。そのためにも将来推計というのは僕は大事だと思いますので、是非よろしくお願いしたいと思います。
 以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。
#164
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 ホワイトカラーエグゼンプションと裁量労働制についてお聞きをいたします。
 働き方改革一括法案、働かせ改悪一括法案と言いたくなりますが、裁量労働制拡充に関して安倍内閣は撤回をしました。裁量労働制の労働者の労働時間の方が一般労働者よりも短いというデータの撤回を大臣もされました。これは、裁量労働制の労働者の労働時間の方が一般労働者よりも短いという前提自体が崩れたわけで、立法事実が失われたということでよろしいでしょうか。
#165
○国務大臣(加藤勝信君) 私どもが撤回させていただいたのは、平成二十五年度の労働時間等総合実態調査において、裁量労働制について御指摘いただいた、たしか平均的な者の一時間未満について実態を反映したものではなかったということが確認をできたということで、それに関するデータの部分について撤回をさせていただいたということでございます。
#166
○福島みずほ君 私は、データ撤回だけでなく、誰が考えても裁量労働制の方が一般労働者よりも長くなると思います。今後また実態調査をされると思いますが、立法事実そのものが失われたというふうに考えております。裁量労働制に関しては、限定することであって拡充することではないというふうに思っております。
 ところで、この裁量労働制の拡充の撤回を安倍内閣が発表した後、経団連の榊原会長は、三月一日、会長談話で次のように言っています。今般、働き方改革関連法案から裁量労働制の対象拡大を外す方針を決めたことは、柔軟で多様な働き方の選択肢を広げる改正として期待していただけに残念に思う。今後、新たな調査をしっかり行い、国民の信頼と理解が得られるよう全力を尽くしていただきたい。裁量労働制についての法案の再度の提出を期待するということです。
 このときの、裁量労働制の拡充を断念した後の新聞紙面は、産業界、経済界、残念という、そういう記事であふれておりました。裁量労働制の拡充が削除されたことで、経団連の会長も残念という声明を出されたわけです。
 私は、逆にこれが誰のための改革なのかということを明らかにしている。労働者の皆さんから、裁量労働制の拡充が断念され、削除されて残念であるというコメントはどこからも出ませんでした。誰に望まれて、誰に要望されて、誰のための改革なのか。産業界が一斉に、残念、コスト削減できるはずだったのに。これまさに、この裁量労働制の拡充が誰のためのものか、労働者のためでないということを明らかにしたんじゃないですか。
#167
○国務大臣(加藤勝信君) 榊原会長は先ほど委員お読みになられたようなコメントをお出しになられているということでございますけれども、ちょっと私も全て、誰がどういうふうな形で残念であるとか、あるいはいろんな形の評価されているのを全部承知をしていないので申し上げる立場にはございませんけれども、この裁量労働制自体の議論も、先ほど申し上げた、これまでも御説明しているような経緯の中で、それぞれ最終的には労政審あるいは働き方改革実現会議等において議論をした中で、あるいはさらには連合からも、要請も踏まえた形で議論をさせてきていただいたと、こういう経緯であります。
 ただ、委員御指摘のように、いろんな問題、特にデータに関する問題がありまして、今回の改正では全面的に削除するということになり、そして、裁量労働制の実態について改めて把握し直すということでございますので、今、我々も、新たなやり方における調査あるいはヒアリング等における実態調査、こういったことについて専門家のお知恵もいただきながらそれを進めていき、またその上で議論をし直していきたいと、こういうふうに考えております。
#168
○福島みずほ君 裁量労働制の拡充の断念で、コスト削減できなくて残念であるという記事が産業界から出たということは、本当にこれが何を目指していたかというのをむしろはっきりとさせたというふうに思っております。
 裁量労働制の拡充とホワイトカラーエグゼンプション、今は高度プロフェッショナル法案と言われておりますが、ホワイトカラーエグゼンプションというふうに言わせていただきますが、二〇〇五年三月、規制改革・民間開放推進三か年計画で閣議決定し、そして第一次安倍内閣のときに、これは二〇〇七年二月、労基法改正案に自己管理型労働制を盛り込むこと、この裁量労働制の拡充とホワイトカラーエグゼンプションは、二つ、双頭のワシと言うべきか双頭の労働時間規制緩和と言うべきだと思いますが、断念をいたします。断念した理由は何なんでしょうか。
#169
○委員長(島村大君) どなたが回答なさいますか。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#170
○委員長(島村大君) 速記を起こしてください。
#171
○国務大臣(加藤勝信君) 平成十九年の二月に、与党の政調会長合意ということで、この自己管理型労働制、いわゆる日本版ホワイトカラーエグゼンプションというようなものが法案から削除されたというふうに承知をしておるんですけれども、済みません、そのときの具体的な理由について、ちょっと手元にございませんので。申し訳ありません。
#172
○福島みずほ君 質問の仕方をアドリブで変えたので、ちょっと申し訳ありません。
 でも、これは、働き方改革、このホワイトカラーエグゼンプションと裁量労働制の拡充は長い歴史があって、この厚生労働委員会で議論をしております。断念しているんですよ、第一次安倍内閣で。理由は、過労死遺族やそういう人たちが、これが過労死を促進するということで大反対して、当時物すごく議論になって、断念に追い込まれるわけです。
 にもかかわらずというか、もう一回復活をいたします。二〇一四年四月、経済財政諮問会議・産業競争力会議合同会議において民間議員から高プロの基となる概念が提案され、同年六月、日本再興戦略改訂二〇一四年を閣議決定し、働き方改革の実現として、時間ではなく成果で評価される制度への改革、高プロ概念が提示をされます。そして、二〇一五年四月、労基法改正法案を閣議決定し、国会に提出しますが、二〇一七年九月、衆議院解散により労基法改正法案は廃案になります。
 このかくも長き間、つまり、長い間、これは二年五か月にわたってたなざらしになり、審議できなかったんです。これはなぜだと加藤大臣は思われますか。
#173
○国務大臣(加藤勝信君) 済みません、審議されていないので、その審議がなされていればそこでの議論というものを我々承知をするわけでありますけれども、審議されていないという中で、委員会、多分理事会等でいろんな御議論があったところは、申し訳ございませんけれどもちょっとコメントを控えさせていただきたいと思いますし、そこまで承知しているところでもございません。
#174
○福島みずほ君 裁量労働制の拡充とホワイトカラーエグゼンプションはいわく付きのものであり、第一次安倍内閣で過労死促進法案、残業代ゼロ法案として断念に追い込まれます。そして、もう一回復活して国会に提案されるんですが、やっぱり残業代ゼロ法案、過労死促進法案ではないかということで、国会で議論ができないんですよ。
 先ほど浜口委員の方から、なぜこれが働き方改革の一括法案の中に滑り込んだのかという質問がありました。私も本当にそのとおりだと思います。なぜなら、働き方改革一括法案の、まさに官邸での総理を座長とした中の、一番初めの八項目の中に高プロも裁量労働制の拡充も入っておりません。たまに委員がこの発言をするんですが、最後に働き方改革のこの提言の中に入ってしまうんですね。
 しかし、それは全然おかしくて、国会で既にこの二つのものが提案をされ、国会に継続しているんですよ。国会に継続している労基法改正法案が、なぜ違う文脈の中で出てきた働き方改革一括法案の中に、既に国会に提出されているものが入るんですか。何でこれが合体したんですか。教えてください。
#175
○国務大臣(加藤勝信君) 当時の働き方改革実現会議の状況においては、閣法として委員御指摘の内容を含む法律を提案させていただいていたというふうに認識をしておりまして、当時は、したがってそれの成立を図るというのが政府の立場でございました。しかし、その中において、実現会議の中においても、先ほど申し上げたように、そうした制度の必要性等、あるいはそれに対する懸念も含めて御議論があったところでございます。
 その後、御承知のように、衆議院の解散によって提出した法案全てが廃案になったということでございますので、それを含めて、改めて提案をする段階においてそれも含めた御提案をさせていただいているということでございます。
 元々、そもそもそうした法案も含めて、この多様な働き方を進めていくということでずっと議論なされている、そうした流れということでございますので、一括した法案の中にそのことも含めて今議論を与党の中でしていただいているところでございます。
#176
○福島みずほ君 そもそもそれが間違っていると思います。働き方改革の方は、労働時間を規制する、残業時間を規制しよう、同一価値労働同一賃金という下でスタートしています。でも、高プロと裁量労働制の拡充は、時間ではなく成果で評価される働き方という名の下に労働時間規制をなくす、あるいは、みなし労働時間で裁量労働制はやるものですから、過労死促進法案だ、定額働かせ法案だという物すごい批判があって、今まで成立できなかったものなんですよ。
 違う二つのものを無理やり一か所でやろうとする、しかも、裁量労働制の方は削除をされました。ホワイトカラーエグゼンプションも、これは削除すべきではないですか。
#177
○国務大臣(加藤勝信君) 労政審の審議においても、それぞれ全体として議論をされ、いや、むしろ逆にこの長時間労働の方が後になってしまったという側面もあるわけでありますけれども、いずれにしても、先ほど申し上げた、今回の制度そのものについて、多様な働き方をしていく、要するに長時間労働を是正するということ自体、例えば過労死を防ぐということももちろんありますけれども、一方で、長時間労働を是正することによって、いわゆるフルタイムも選択の対象になっていく、またそのことがワーク・ライフ・バランスにも資する等、そういった意味において、広い意味で捉えたときに、多様な働き方ができる、そうした社会をつくっていく、そのための働き方改革を進めていく。こういった流れの中において、この高度プロフェッショナル制度も、時間ではなく成果で評価される働き方を自ら選択することができる、高度な専門職が働き過ぎを防止するための措置を講じつつ意欲や能力を発揮できる、こういうまた新しい選択を提供しようと、こういうものでありますから、それはトータルとして一体のものであるということで今御議論をいただいているということでございます。
#178
○福島みずほ君 加藤大臣は働き方担当大臣だったので、この問題について熟知をされていらっしゃるわけですよね。でも、働き方改革は元々、労働時間を規制しようというか、残業を規制しようというものでした。しかし、裁量労働制の拡充と高度プロフェッショナル法案は労働時間ではなく成果だと言い、でも、裁量労働制の拡充のデータが明確に示したように、裁量でやる自己責任型労働時間管理、時間ではなく成果とこの二つは言われていて、それはしかし、データを撤回されたとおり、一般労働者よりも裁量労働やみなし労働の方が短いなんてことはないんだということが明らかになったじゃないですか。これは高度プロフェッショナル法案も同じものですよ。違う二つのものを働き方改革の中にぶち込んだから間違いが起きたわけで、やめたらどうですか。
#179
○国務大臣(加藤勝信君) 済みません、まだ働き方改革担当大臣は現在も続いておりますので、という立場も含めて答弁をさせていただきたいというふうに思いますけれども。
 今、先ほどから申し上げておりますように、高度プロフェッショナル制度それ自体、意欲や能力を、自律的に働くことによってその力を発揮をしていただこう、こういうことで進めさせていただいているということでございますので、そうした意味において、先ほどから申し上げている、全体の働き方改革のコンセプトそのものは多様な働き方の選択をつくり上げていくということにあるわけでありますから、そういった意味でのパッケージの中にこれが入っていく。
 ただ、その中に入っております長時間労働の例えば是正については、委員の御指摘のように、もちろん過労死を撲滅していくという、そういう観点はもちろんあるわけでありますし、同一労働同一賃金においてもその不合理な格差をなくしていくという側面はもちろんありますけれども、それらを通じて、結果的において様々な働き方がより選択できる、そういう社会をつくっていこうと。そういった意味においては、先ほど申し上げた多様な働き方の実現、こういったコンセプトにおいて全体として一つのパッケージになっているということでございます。
#180
○福島みずほ君 ホワイトカラーエグゼンプションも裁量労働制の拡充も第一次安倍内閣で、過労死遺族や様々な人たちが、こういうのだと過労死促進法案だ、残業代ゼロ法案だし、これは駄目だというので断念に追い込まれるわけですよ。それを受け止めてほしいということなんです。裁量労働制の拡充は撤回した。でも、もう一つ、いつもパッケージとしてパックで言われていたホワイトカラーエグゼンプションも、これは労働時間規制がなくなるものじゃないですか。ホワイトカラーエグゼンプション、高度プロフェッショナル法案の人は労働時間、休日、休憩、深夜業の規制を撤廃するわけですから、極めて問題です。
 大臣にお聞きをします。この提案されようとしている高度プロフェッショナル法案で、イ、ロ、ハ、ニのうち一つを選べばオッケーということで、ニの部分を選べばこういうことが可能ですね、二十四時間二十四日働かせ続けても違法ではないですね。
#181
○国務大臣(加藤勝信君) 済みません、イ、ロ、ハ、ニはどれをおっしゃられたかちょっとよく分からなかったんですが、二十四時間四週間、一日二十四時間等々で適法かというお話であります。
 今度の高度プロフェッショナル制度、これは働く時間の長短や時間帯に限らず高い収入を保証するとともに、年間百四日以上の休日確保など、直接的な働き過ぎを防止する措置を講ずるということであります。
 法律案要綱においても、高度の専門的知識を必要とし、その性質上従事した時間と従事して得た成果との関連性が通常高くないと認められるものとして厚生労働省で定める業務についてのみ認められるというふうに明記をされているところでございまして、これ省令ということになりますけれども、働く時間帯の選択や時間配分、これは労働者自らが決定するものであるということを明記する方向で検討したいというふうに考えているところでございます。
 仮にその一日二十四時間の勤務そのものが業務命令といったことであれば、これは法令の要件を満たさず、この高度プロフェッショナル制度の要件は認められないということになるわけで、この場合には、法定労働時間に違反するとともに、割増し賃金の支払義務等々が発生するということになります。
 他方で、働く方が自分の判断で働くということも当然あります。その場合には、健康管理時間が長時間に及ぶ場合には、労働安全衛生法を改正し、医師による面接指導を、これは本人の申出ではなくて一律に罰則付きで義務付けることを予定をしているところでございます。
#182
○福島みずほ君 医者にちゃんと健康管理してもらわなくちゃいけない、それをやらないと罰則が付くというのはもちろん理解をしております。
 でも、今大臣が説明したとおり、本人の裁量ででもいいですよ、違法か合法かというのは決定的に重要です。裁判を起こせるか、労働基準監督署が入れるかどうか。条文案では、二十四時間二十四日働き続けてもこれは違法ではないということでよろしいですね。
#183
○国務大臣(加藤勝信君) 今申し上げた、そういった業務命令がない場合ということであれば、それはあくまでもその方の判断ということでありますけれども、ただ、常識的にそういう働き方をして、それだけの成果が出ていくのかということはあるんだろうと思います。
#184
○福島みずほ君 これはっきり答えてください。
 そういう非常識な働き方はしないかもしれない。でも、二十四時間二十四日連続して働き続けても違法にはならないですね。
#185
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど申し上げましたように、業務命令が出されているというような場合でなくて、あくまでも本人が自分の判断で働くということであれば、おっしゃるとおりでございます。
 ただ、先ほど申し上げたように、一定の成果ということも求められ、そしてその成果を出すためにどういう働き方がいいかということは常に御自身がお考えになられるということを考えれば、そういう働き方が本当にあり得るのかというふうなことはあるんだろうと思います。
#186
○福島みずほ君 労働時間規制というのは、それに反すると労基法違反になって処罰されるから労働時間を守ろうというものですよね。労働時間、休日、休憩、深夜業、こうやって規制して本当に過労死しないようにやってきた。でも、大臣おっしゃったとおり、私の質問の意図もそうですが、二十四時間二十四日働き続けてもこれは違法にならないんですよ。本人の選択で二十四時間二十四日働き続けて、本人がやったんだと、一生懸命仕事をこなすためにやったんだと。そんな非常識な働き方、人間は生き物ですからあり得ないかもしれない。でも、この高度プロフェッショナル法案の下で、二十四時間二十四日働き続けても違法にはならないというところが問題なんです。
 確かに、健康管理時間で、産業医に言えとかありますよ。でも、にもかかわらず、二十四時間二十四日、本人ががあっと働いて、それもオッケーなんですよ。そういう働き方、働かせ方かもしれません。なぜなら、裁量労働制も高度プロフェッショナル法案も、仕事の量をそんなに働く人間は裁量できないじゃないですか。もっと働け、もっと働け、もっと頑張れ、自分も頑張らなくちゃいけない、頑張らなくちゃいけない。二十四時間二十四日働き続けても違法じゃないというところがみそですよ。でも、これはやっぱり、それは過労死促進法案なんですよ。自由な働き方、裁量のある働き方、成果で見て労働時間では見ないということが、結局、労働時間規制をしないわけじゃないですか。
 大臣、裁量労働制の拡充とホワイトカラーエグゼンプションは、高度プロフェッショナル法案は、二つセットですよ。コストカットであり、労働時間規制をなくするものであり、本人が二十四時間二十四日働き続けた、いや、二十四時間十二日働き続けて過労死で死んだ。でも、それは、だって業務命令なんか出ていないんですよ、本人が望んで働いたとして、これ問題にできないんですよ、違法じゃないんですもの。これ、問題だと思いませんか。
#187
○国務大臣(加藤勝信君) 二つの側面があると思うんですね。
 委員が御指摘のように、明確な業務命令ではないけれども次から次へと仕事が降ってくる、結果としてどんどんどんどん働かなければならなくなってくる。こういったことはしっかりと防いでいく必要があるということで、私どもは、そもそもこの高度プロフェッショナル制度については、書面による合意、そして職務が明確に定められている、こういう定義もさせていただいているわけでありますので。
 そういったところと、それから先ほど申し上げた業務の中身、また年収の話、こういったことを法律上の要件としている。そして、その上で本人が合意をしているということがそれに加わって、しかも書面で合意をしていくということでありますから。そういった方が、今度は全く自発的にということであれば、それはいかに成果を出すという意味において、むしろうまく自分で自分の調子に合わせて働き方を選んでいくわけでありますから、先ほど申し上げていますように、四週間連続で、二十四日二十四時間、そういったことは私は想定できないのではないかと思いますし、しかし、仮に一定の長時間になった場合には、先ほど申し上げたように、医師による面接指導を一律に罰則付きで義務付けることによって健康確保をしっかり図っていく、こういうことにもなっているわけであります。
#188
○福島みずほ君 大臣、駄目ですよ。裁量労働ユニオンや裁量労働している人たちからもたくさん話を聞いております。裁量労働だって、書面があり限定していると言いながら、過労死がいっぱい出ているじゃないですか。まさに野村不動産の事案は、裁量労働制の下で過労死した事案なんじゃないですか。書面がありますと言われても全然大丈夫じゃないですよ。二十四時間二十四日働き、本人が働いて、それを許容する、労働時間規制がない高度プロフェッショナル法案は駄目ですよ。
 大臣、経団連は二〇〇五年、ホワイトカラーエグゼンプションに関する提言を出しております。年収四百万以上としているんです。年収要件、多分下がっていきますよ。限定している、高度プロフェッショナルと言ったら、何か高度でプロフェッショナルと思うけれども、経団連はかつて四百万以上と言っているんです。
 是非、大臣、働き方改革担当大臣をやり厚生労働大臣であるのであれば、ホワイトカラーエグゼンプション、高度プロフェッショナル法案、これ削除すべきだということを強く申し上げ、私の質問を終わります。
#189
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。
 働き方改革の話題が上っておりますけれども、それから完全に置いていかれている制度について今日は議論させていただきたいと思います。就労継続支援A型事業所についてでございます。
 皆様方にも資料を今お配りさせていただいておりますけれども、実は次から次へとこのA型が今閉鎖をされ、障害者が放り出されているという、こういう現実がございます。ここをしっかり見詰めていきたいと思います。
 昨年四月に従業員の給与を事業収益から支払うこととされ閉鎖されたまず事業所数、そして契約が解除された障害者の皆様方の人数というものを、まずは部長、教えていただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。
#190
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。
 今委員からも御紹介がありましたが、厚労省では平成二十九年の四月より、就労継続支援A型事業所につきまして、生産活動収入から生産活動に係る経費を除いた額で利用者の賃金を支払える事業運営をしなければならない旨、指定基準の改正を行ったところでございます。
 閉鎖された事業所数につきましては、前年度分を毎年七月の末までに地方自治体から報告いただくこととしておりまして、平成二十九年度分につきましては、廃止された事業所数につきましては現時点では把握していないところでございます。また、全体の雇用者数については現時点では把握しておりません。
#191
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 もしまた訂正ございましたら後で御答弁いただきたいと思うんですけれども。
 実は、先日もございました。岡山県でフィルという、いわゆる株式会社フィルが閉鎖された。そこで障害者百七十人が放り出され、従業員九十人、合わせて二百六十人です。昨年七月末にはあじさいの輪、そこが障害者二百二十四人が解雇されたばかりです。昨年夏以降、判明しただけでも七百人を超えるというような報道もございます。
 国はやはりここでしっかりとこのA型事業所の在り方について見直していかなければならないと思いますけれども、なぜこのように閉鎖が続いているんでしょう。部長、教えてください。
#192
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。
 その前に、先ほど雇用者数と申し上げましたが、解雇者数の間違いでございました。失礼いたしました。
 それで、今の御質問でございますが、A型事業所が経営悪化を理由に廃業し、障害者を大量に解雇するケースが近年、一部の地域で相次いでおりますが、例えば、これらの事例の中には、就労継続支援A型事業による収益を社会福祉事業とは言えない投機的な事業に充てていた事例もあると承知しております。これまでも就労継続支援A型事業所は専ら社会福祉事業を実施するように指導を行ってきたところでございまして、改めてこうした点の指導を徹底していきたいと考えております。
#193
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 今、そのA型事業所におきまして売上総利益が利用者給与より多い事業所というのは全体の何%、いわゆる赤字企業というような事業所となっているのは全体の何%なんでしょうか。部長、教えてください。
#194
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。
 先ほど指定基準の改正を行ったと申し上げましたが、その結果、生産活動に係る収入から活動に係る経費を除いた額で利用者の賃金を支払えている事業運営を行っているというこの基準を満たしている事業所は二九%ということが、都道府県を通じて調査した結果、昨年の十二月時点でございますが、二九%ということが確認されたところでございます。
 あと、営業赤字の御質問ありましたが、生産活動の収支のみならず、自立支援給付費などによる収入も含めて、事業所全体の赤字か黒字かということについては今回の調査では確認しておりません。
#195
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 七〇%が実際にその給付金がなければ運営できないという、こういう状態ですよね。それがやっぱりなぜかと。資料二にお配りをいたしております。
 A型事業所の仕組みというのがやはりおいしいということで、様々なコンサルタントが入りまして、A型事業所を開設しませんか、いわゆる貧困ビジネスになっていた、これが現状じゃないですか。総費用額の推移もどんどん年々伸びています。利用者数も伸びています。事業所数も伸びています。こういうところどころで見て、どこかでやっぱり厚労省はしっかりブレーキを掛けていかなければならなかったんじゃないでしょうか。結局、これで放り出されているのは障害者の皆様方です。それも何百人単位ですから、これを再就職させようって、もうこれ大変なことなんですよ。
 どのようにこの問題を捉え、そして対策を取ってきたのか、部長、手短に教えていただけますか。よろしくお願いいたします。
#196
○政府参考人(宮嵜雅則君) 今委員から御紹介がありましたが、障害者の福祉サービスとして事業所数とか利用者数が増えていること自体は特に問題はないと思いますけれども、その中で、質の格差が指摘されている、あるいは、委員からもお話がありましたが、利用者に賃金を支払うための十分な生産活動を行わずに国からの給付費や助成金等を頼りに運営しているA型事業所や、そういった運営を促すコンサルタントが存在しているということも承知しております。
 このことから、平成二十九年四月より、その指定基準を見直しますとともに、地方自治体に対しまして、その生産活動の収益により利用者の賃金を支払うことができる事業計画になっているかどうか見ていただいて、なっていなければ新規の指定を行わないということとするとともに、指定の半年後をめどに調査を実施していただくとか、あるいは、既に指定を受けている事業所でも基準を満たさないようなところは経営改善計画を出していただくとか、そういう手続も地方自治体の方に示してお願いしているところでございます。また、今般の三十年四月の障害福祉サービスの報酬改定におきましても、A型事業所の報酬について、補助金を目当てとした安易な参入を防止し、支援コストに見合った適正な報酬とする観点から、利用者の平均労働時間に応じて報酬を支払う仕組みに見直すこととしております。
 これらを通じまして、A型事業所の運営の適正化を促すとともに、悪質なコンサルティングを行うことも困難になるのではないかと考えております。
#197
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 実は、私も様々な皆様方の話を聞きました。時間単位にすれば、折り紙を折っているだけだというような事業所もございました。これ、本気で考えていかないと、福祉サービスではなく、そこに勤務していらっしゃる方は雇用関係があるんです。働きに行っているんです。最賃を払っているんです。そこを、ただ福祉だからお金をって、そこはちょっと考え方を変えていただかなければならないところです。
 それで、資料三、御用意させていただきました。平均賃金がこんなに下がっているんです。平成十八年では十一万あったものが、今は六万です、六万七千円です。こんなに急激に下がっている。やはり、これは何かしら問題があるだろうと。もっと先に私は手を打たなければならなかったと思いますけれども、質の向上のために、じゃ、どういう方策を今まで打ってきていらっしゃるんでしょうか。手短に、部長、お答えいただけますか。お願いいたします。
#198
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。
 先ほど来申し上げておりますが、質の向上を図るということは大変重要だと考えておりまして、そのために、二十九年四月からA型の事業所の指定基準を見直して、これを満たさない場合には経営改善計画の提出を義務付けていただいてフォローアップしていくと。また、この度の三十年四月の障害福祉サービス等の報酬改定においても、今申し上げました、利用者の平均労働時間に応じた報酬体系に見直すほか、賃金向上に取り組む事業所を評価して加算を設けるなどの取組も行っております。また、予算事業ではございますけれども、経営コンサルタントや専門家の派遣等による経営改善の支援等の支援策も講じることとしております。
 今後とも、こうした取組によりまして、事業所に対する指導と支援を適切に組み合わせながら、就労継続支援A型事業所の質の向上を図ってまいりたいと考えております。
#199
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 それで質の向上が図られているんだったらこんな問題は起こっていないんですよ。だったら、少し考え方を変えていかなければならないんじゃないんでしょうか。
 A型事業所が行うのに適している事業、そして仕事の内容というものを厚労省はどのように考えていらっしゃいますか。部長、お願いいたします。
#200
○政府参考人(宮嵜雅則君) A型の事業所におきましてはいろいろ、例えばレストランの運営などの飲食店とか、あるいは企業からの製造ラインの業務を受注したりということで、様々な業務に取り組んでいるというふうに承知しております。
 厚労省として、どのような事業や業務内容がA型事業所に適しているかというのを一概にお示しすることというのは大変難しいことでございますが、今後、様々な努力や工夫によって生産活動の収益から利用者の賃金を支払っている事例の収集や周知を行うことにより、各事業所が適正な運営を行えることができるような支援を行ってまいりたいと考えております。
#201
○薬師寺みちよ君 だから、先ほどから申しておりますように、支援を行っていきますではなく、自立的にその事業体として経営が成り立つようなことを考えてもらわなけりゃいけないんですよね。ですから、そこのところの発想がどうも私は厚労省にはないんではないかと思っております。
 でも、そもそも、そのA型事業所で実はB型に適したような方が働いていらっしゃる、それはやっぱり人数を加算させるためだというような御意見もございますけれども、A型事業所を利用者として想定していらっしゃる数、そして、その想定数に対する事業所数というものはどのくらいでいらっしゃいますか。部長、教えてください。
#202
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。
 障害者の就労につきましては、就労継続支援A型に加えまして、一般企業での雇用の問題、それから、今委員からも御紹介ありましたが、B型など多様な形があるというふうに考えております。
 障害のある方は、支援を受けながら就労能力の向上等を図り、その時々の能力や希望を踏まえて、就労継続支援A型だったりB型だったり、本人にとって相応しいサービスへ移行していくこともあるということや、地域ごとに異なる実情等を踏まえる必要があることから、A型事業の国全体での最適な利用者数や事業所数について厚労省として現時点で一概に申し上げることは難しいというふうに考えております。
 なお、地方自治体においては障害福祉計画作っておりますが、障害のある方が適正なサービスを受けられるよう、地域の実情を踏まえながら適正な障害福祉計画を策定して、しっかり制度運営していただくことが必要だというふうに考えております。
#203
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 しかし、これだけ、先ほどお示ししましたように、利用者数も増え、そして事業所数も増える。そもそも、A型が担う仕事が今のこの日本にどのくらいあるのかということをしっかり分かった上でこれを認可していらっしゃるんでしょうか。
 これからますますAIというようなものが活用されて、いわゆる単純作業というものも少なくなってまいります。一般企業の皆様方で法定雇用率が上がる、これも一つの方策かもしれませんけれども、そこに行くことができない方々が職業訓練としても一つ利用するためにこのA型事業所って私はすごく大事なシステムだと思っておりますけれども、大臣、本当にこの質を確保しながら十分の仕事量というものも確保できるというようにお考えでいらっしゃいますでしょうか。お願い申し上げます。
#204
○国務大臣(加藤勝信君) 就労継続支援A型事業、障害がある方が、これは雇用契約に基づいて、最低賃金などの各種労働法制の保護の下、就労に必要な知識や能力の向上のための支援を受けながら就労の機会を得ていくと、こういうサービスであります。そのためにも十分な仕事量が確保され、そして、それぞれの事業所において健全な運営が図られていくということが障害者の方々の雇用を守っていくためにも不可欠だというふうに思います。
 今、厚労省における、例えば平成三十年四月の障害福祉サービス等報酬改定等々については今事務局からも説明をさせていただいたところでございますけれども、さらには、地域の経営環境や技術の状況にも通じた経営コンサルタントや専門家の派遣等による経営改善の支援、また、生産活動の収益から利用者の賃金を支払っているいわゆる好事例を収集し、そのやり方等々について全国展開を図っていく、こういう支援も図っていきたいと思っております。
 確かに、委員御指摘のように、これからいろいろAI等々の技術進歩が進む中で、雇用のありよう、これは障害者のみならずということかもしれませんけれども、変化をしていく中にあっても、障害のある方が引き続き生き生きと活躍し、そして多様な就労の場をしっかり確保していく、そのためにも我々努力をしていきたいと思っております。
#205
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 ある方は、封筒を折る仕事に就いていらっしゃった。でも、その封筒を折るだけの仕事で本当に最賃が払えるか、それだけ多くの方にということなんですね。だから、そもそもそういう仕事をつくっていくということ自体が今難しい現状にあるんです。それにもかかわらず、やはりこれだけ人数が増え、事業所が増えたら、それは質が悪くなるよね、当たり前の話なんですよ。仕事は減るし、人数は増える。だったら、そこを、どうやってA型事業所を支えていくのか。私は、これは厚労省でも限界がありますし、それを見ている福祉部局の皆様方、それだけの能力があるのか、それは私は問われなければならないんじゃないかと思います。
 ところで、中小企業庁の皆様方にも今日はおいでいただきまして、ちょっと知恵を借りたいと思います。こういう中小企業とやっぱり同じように経営改善というものも、このA型事業所、図っていかなければならないと思います。このA型事業所でも使えるんじゃないかというようなもの、何か知恵がございましたら教えていただけますか。お願い申し上げます。
#206
○政府参考人(高島竜祐君) お答え申し上げます。
 今委員から御指摘のありました、中小企業の経営改善をどう支援するかという支援策についてでございます。
 中小企業庁といたしましては、中小企業の経営改善に取り組むことは非常に重要なことでありまして、様々な支援策によってそうした取組を後押しをしているところでございます。
 具体的に申し上げますと、まず一つは、経営改善計画策定支援事業という事業を行っております。これは、自らでは経営改善を進めることが困難な中小企業に対しまして、税理士でありますとか中小企業診断士でありますとかなどの認定支援機関と呼ばれる支援機関を活用いたしまして、一つには金融支援を伴うような本格的な経営改善計画の策定、あるいはもっと早期段階における資金繰り管理、採算管理など簡易な経営改善計画の策定、こういったものを支援する制度でございます。これまで既にこの事業を利用いたしまして多くの中小企業が経営改善の取組を進めてきているところでございます。
 これ以外にも、生産性向上に向けたいろいろな各種補助金でありますとか、その他のツールもございます。これらの施策は、今お話の出ておりましたA型事業所であるか否かということにはかかわらず、中小企業者の方であれば御活用いただけるものでございますので、積極的に御活用いただければと考える次第でございます。
#207
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 この工賃向上計画支援等の事業というものも厚労省もやってくださっていますし、モデル事業も始まるということでございますけど、やっぱり餅は餅屋でございますので、しっかり皆様方にもそれを認知していただきまして、御利用いただきたいと思います。
 中小企業診断士というような方々もいらっしゃいます。こういう方々の協力を得ながら、やっぱり新規事業創出、そして販路拡大というものも必要なんではないでしょうか。私も、そういうA型事業所で作られているものというものを見に参りましたり、作業工程見に参ります。でも、販路が拡大できないんだ、こんなにいいものを作っているのにというものがたくさんあるんですね。でも、そこまで手は回らない。そういうことであれば、様々な知恵というものも、中小企業の皆様方が今利用していらっしゃるもの、効果が期待できるものであれば利用してもいいんではないかと思うんですけれども、高島部長の御意見いただけますでしょうか。
#208
○政府参考人(高島竜祐君) お答え申し上げます。
 ただいまのお話の新事業創出や販路拡大への支援についてでございます。
 中小企業庁では、平成二十六年から、中小企業・小規模事業者の様々な経営課題に対応するワンストップの相談窓口として、全国四十七の都道府県によろず支援拠点という拠点を整備いたしております。これは、そもそも中小企業・小規模事業者の方々から、いろんな経営課題があるんだけど、どこに相談していいかよく分からないんだという声が非常に多かったことを受けて始めた制度でございます。
 このよろず支援拠点におきましては、経営改善、税務、会計、IT、その他様々な専門家を配置いたしまして、相談者の本質的な課題を把握して、中小企業の経営者の方に新たな気付きを与えるということとともに、販路開拓支援でありますとか新分野進出などの支援というものを実施をいたしておりまして、中小企業や小規模事業者の売上げ拡大や経営改善につなげているところでございます。
 こういったものもA型事業所も含め中小企業者に広く開かれておりますので、御利用いただければと思う次第でございます。
#209
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 中小企業基盤整備機構が運営しているポータルサイトもございますよね。J―Net21というんでしょうか、そちらの方で是非、私は、A型事業所などの好事例というものも御紹介いただければもっと多くの方々に知っていただくこともでき、そして販路拡大にもつながっていくんではないかと思うんですけれども、高島部長、いかがでいらっしゃいますか。
#210
○政府参考人(高島竜祐君) お答えを申し上げます。
 今委員から御指摘のありましたJ―Net21と申しますのは、おっしゃっていただいたとおりでございますが、中小企業基盤整備機構が運営をしている中小企業向けのポータルサイトでございます。J―Net21の中では、様々な課題の解決のヒントとなるような情報でありますとか、補助金やセミナーなどの全国の支援情報などなど、中小企業者の経営に役立つ幅広い情報を提供しているところでございます。
 こうしたポータルサイトに出ている情報は、それをA型事業所の方に販路拡大などに取り組む際にも参考にしていただくという意味でも有益であると思いますし、また、今お話のございましたような、A型事業所において好事例があるということでございましたならば、それを中小企業支援の観点からそのようなサイトに載せて広めていくということもまた有益ではないかと考えるところでございます。
 もしそのような事例がありまして、制度を所管する厚生労働省から御要望がありましたならば、運営主体である中小企業基盤整備機構と相談しまして、J―Net21で紹介を共有するということも検討してまいりたいと思います。
#211
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 シーズ、ニーズとどれだけマッチングできるかということがすごく重要ではないかと思います。
 そこで、私も最近開業しましたE’s CAFEというのも紹介させていただきたいんですけれども、障害者スポーツというものを私もやっておりますと、脳性麻痺のサッカーチーム、CPサッカーチームというのが川崎のフットサルのコートの横のカフェを運営を始めたんですね。そこに雇用されている皆様方というのは、CPサッカーの日本代表の選手たちなんです。そこで雇用され、そしてしっかり収入を得、その仕事が終わったらフットサルのそのコートで練習できる。これ一石二鳥ですよね。そういうようにしてどんどんどんどん、やっぱり障害者サッカーというものもそこで健常者の皆様方にも知っていただくことができる。もういろんなところで、こういうふうに工夫をすればもっともっといい共生社会を築くことができるというような好事例も出てきております。
 ですから、そういうところを私は社会にももっと広く知らしめてほしいとも思いますし、かつ福祉の中でこのA型というものを考えると、やっぱりどこかで限界が出てくると思うんです。だから、お金は国が出せばいい、補助をすればいいではなく、自立したいと思っていらっしゃる障害者の皆様方への一つ道を開くという意味においても、このA型事業所を利用してもっと社会とコンタクトを取っていただく、そういう一つのツールにしてもらいたいと思うんですけれども。
 大臣、いかがでいらっしゃいますか。もっともっと、もう今いろいろ中小企業庁の話も伺いましたけれども、幅広に多くの皆様方の知恵をもらいながらこのA型事業所の在り方というものを見直していくおつもりございませんでしょうか。よろしくお願いいたします。
#212
○国務大臣(加藤勝信君) 委員、中小企業庁からもお話しいただいたところでありますけれども、そうした中小企業等々、経営のノウハウを持っている方等々の知恵もいろいろお借りをしながら今実際取り組んでいるところでありますけれども、必ずしも、需要と供給というんでしょうか、それはやっぱりコンサルって大変なんですよね、一件に相当時間掛かりますので。多数来ても全部が全部対応できないということもございます。
 そういった中で、それをどういうふうに広げていくのかと。また、広げようにおいても、いろんな分野も、もしかしたらまだ見えていないものもあるかもしれません。そういったものについてもいろんな方のお知恵も貸していただきながら、こうしたA型という形で少なくとも最賃を超える賃金を持ちながら働ける、これやっぱりこういう雇用の場というものをしっかり確保していく。そのためには、今までは福祉系でやってこられた方が本当に努力をいただいているわけでありますけれども、そこにビジネスをやった方あるいは様々な分野の方々がお知恵を貸していただける。そういう形の中で、そこで働く方々の雇用をしっかり確保していく、そして更に賃金が上がっていく、そして、先ほど委員御指摘のように、これから時代がどんどん変わることが想定される中で、それを乗り越えていける、そういう力、体制、それをしっかり整えさせていただきたいと思っております。
#213
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 働き方改革というのを一つしっかりその大きな柱として据えていただくのであれば、この間、予算委員会でも大臣御答弁いただきました、継続して安定した収入が得られるように、障害者の皆様方にとってもより良い働き方改革であるべきです。ですけれども、やっぱり現実はこうです。現実をやっぱり乗り越えていく。
 元々、そういうものがいわゆる貧困ビジネスとして入ってきたかもしれない。でも、そこの中で、障害者の皆様方のすばらしさに気付き、じゃ、自分たちも経営改善の中で、しっかりとこれからタッグを組みながら従業員の皆様方とやっていこうじゃないか、そういう事業体を私は応援をしていただきたいと思います。
 これから新しいニーズが生まれてくるというふうに私は信じておりますので、そこをバックアップ、お願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#214
○委員長(島村大君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後四時十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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