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2018/04/05 第196回国会 参議院 参議院会議録情報 第196回国会 厚生労働委員会 第7号
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2018/04/05 第196回国会 参議院

参議院会議録情報 第196回国会 厚生労働委員会 第7号

#1
第196回国会 厚生労働委員会 第7号
平成三十年四月五日(木曜日)
   午前十時十二分開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月四日
    辞任         補欠選任
     松川 るい君     こやり隆史君
 四月五日
    辞任         補欠選任
     こやり隆史君     元榮太一郎君
     小林 正夫君     礒崎 哲史君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         島村  大君
    理 事
                石田 昌宏君
                そのだ修光君
                馬場 成志君
                石橋 通宏君
                山本 香苗君
    委 員
                小川 克巳君
                大沼みずほ君
                木村 義雄君
                こやり隆史君
                自見はなこ君
                鶴保 庸介君
                藤井 基之君
               三原じゅん子君
                宮島 喜文君
                元榮太一郎君
                足立 信也君
                礒崎 哲史君
                小林 正夫君
                櫻井  充君
                浜口  誠君
                伊藤 孝江君
                三浦 信祐君
                倉林 明子君
                東   徹君
                福島みずほ君
               薬師寺みちよ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   加藤 勝信君
   副大臣
       厚生労働副大臣  高木美智代君
       厚生労働副大臣  牧原 秀樹君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       田畑 裕明君
       厚生労働大臣政
       務官       大沼みずほ君
       農林水産大臣政
       務官       上月 良祐君
       防衛大臣政務官  大野敬太郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉岡 成子君
   政府参考人
       外務大臣官房参
       事官       船越 健裕君
       財務省主計局次
       長        神田 眞人君
       厚生労働大臣官
       房総括審議官   坂口  卓君
       厚生労働大臣官
       房年金管理審議
       官        高橋 俊之君
       厚生労働省労働
       基準局長     山越 敬一君
       厚生労働省職業
       安定局雇用開発
       部長       坂根 工博君
       厚生労働省子ど
       も家庭局長    吉田  学君
       厚生労働省保険
       局長       鈴木 俊彦君
       厚生労働省人材
       開発統括官    安藤よし子君
       水産庁漁政部長  森   健君
       水産庁資源管理
       部長       神谷  崇君
       防衛省地方協力
       局次長      田中  聡君
   参考人
       日本年金機構理
       事長       水島藤一郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
〇駐留軍関係離職者等臨時措置法及び国際協定の
 締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法の
 一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付
 )
○参考人の出席要求に関する件
○社会保障及び労働問題等に関する調査
 (東京労働局による特別指導の経緯に関する件
 )
 (東京労働局長の記者会見における発言に関す
 る件)
 (日本年金機構における業務委託の在り方に関
 する件)
 (高度プロフェッショナル制度の問題性に関す
 る件)
 (被虐待児の社会的入院の実態を把握する必要
 性に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(島村大君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、松川るい君が委員を辞任され、その補欠としてこやり隆史君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(島村大君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 駐留軍関係離職者等臨時措置法及び国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省職業安定局雇用開発部長坂根工博君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(島村大君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(島村大君) 駐留軍関係離職者等臨時措置法及び国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○小林正夫君 おはようございます。民進党・新緑風会の小林正夫です。
 駐留軍関係の法律は防衛省が深く関わります。今日は防衛省をお呼びしております。
 まず防衛省に、陸上自衛隊のイラク派遣時の日報が見付かった、このことについて話を聞きたいと思います。
 昨日、小野寺防衛大臣が、昨年の三月に日報があることを確認したと、こういうことが明らかになりました。今まで日報はないないと、このように国会で答弁もしてきたけれども、一年以上にわたってこの日報が出てこなかった、そして今国会の予算委員会の終了後に出てきた。私は何か意図的なものを感じます。このことに対して、私は、隠蔽する意図があったんじゃないかと、このように思います。大変許し難い行為、このように思いますけど、政務官、どうでしょうか。
#7
○大臣政務官(大野敬太郎君) まずは、一連のイラクの日報に関しまして、先生方に疑念を抱かれている、あるいは国民の皆様に不信を抱かれている、こういった段につきましては、まずはおわびを申し上げさせていただきたいと思っております。
 そして、まずこの一連の流れでございますけれども、今般公表させていただいた、これは四月二日の時点でございますけれども、大臣から報告をさせていただいたのが最初だったと思います。これは当初、南スーダンの日報の昨年の問題を受けまして、この反省として公文書の管理、これを厳格にしていこうということで、夏、去年の夏以降しっかりと対応してまいった、その一連の流れで、昨年の十一月以降厳格にその調査を始めて、そして今年の一月に陸幕に集約し、そして二月の末に統幕に集約し、その中で、このいわゆる文書を集中して、そして四月に公表してきたということでございます。
 この部分につきましては、この一月から四月の間に、一月の末からですね、四月までにちょっと時間が掛かったということでございますが、ここについては隠蔽というものがあったということではないと認識をしております。
 ただ、一方で、時間が掛かったことにつきましては、南スーダンの反省を踏まえてもう少し早く報告が大臣に上がっておくべきだったのではないかという認識をしておるところでございます。
 一方で、今先生から御指摘をいただきました去年の三月に見付かったということでございますけれども、これ、昨日、大臣に報告が上がってきたものを夕刻公表をさせていただいたところでございます。
 この部分については、確かに、先生御指摘のとおり、新しい事実として、去年の末から今年にかけて調査をしたものが新しく見付かったということで、去年に遡ってそれはなぜ見付かったのかというのを調査を更に進めた結果、三月に見付かったということが事実として分かってきましたので、ここがなぜだというのが今、昨日の時点で大臣から私に対して調査を進めるようにということが、厳命がありましたので、私自身からこの調査を、近日中に調べさせていただきたいと、このように承知をしております。
#8
○小林正夫君 全く十分な答弁になっていません。
 この問題は我が国にとっても大変大きな問題ですので、今日は法案の審議ということですから深くこの問題について追及できませんけれども、また別途機会を設けてやります。
 そこで、陸上自衛隊の日報があったということは、航空自衛隊の日報もあったということでしょう。これをちゃんと探してくれますか。
#9
○大臣政務官(大野敬太郎君) 当然、先ほども申し上げたような昨年の事案を受けまして、それを厳格にもうちょっと調査をするということで、陸上自衛隊については昨年十一月の二十七日から厳格に調査を進めておりますが、海、空につきましても調査を進めた結果、現時点では日報は見付かっておりません。
#10
○小林正夫君 いや、航空自衛隊の日報もあるはずですよ。だから、そのことをちゃんとしっかり調査すると、そのように、政務官、答えられないですか。
#11
○大臣政務官(大野敬太郎君) 現時点で、その調査を進めた結果、今の時点では日報は見付かっていないということでございますが、一方で、その日報につきましては、これからも現在の文書管理のプロセスにおきましてしっかりと調査を引き続きさせていただいているところでございます。
#12
○小林正夫君 まあ今の答弁聞いていると、防衛省、私たちの命、国民の財産を守る、こういうところの防衛省がこんなことでいいのかと強く憤りを感じます。この問題は改めて、先ほど言ったように、別の機会で追及をしていくことにします。
 それで、厚労大臣、防衛省でこういう問題が発覚をしました。それで、過日は財務省で公文書の改ざんがあった。まさに行政の信頼を損なっていく、このように思います。閣僚の一人として、今回の、去年見付かった報告書がやっと出てきた、一年も掛けて出てきた、こういうことに対して厚労大臣としてはどのように思っているんでしょうか。
#13
○国務大臣(加藤勝信君) 今御指摘がありました財務省における決裁文書の書換え、今の防衛省における資料、管理と言ってもいいかもしれませんが、こういった問題、我々は文書管理という観点から大変重く受け止める必要があるというふうに思っておりまして、厚労省においてももう一回その点をしっかりと徹底するとともに、総理から文書管理についてはできる限り電子化等を進めろと、こういう話もございますので、そうした対応をしっかり取るとともに、やはり、一人一人が原点に立ち返り、我々がその職責をしっかり全うする、そういった意味においても、やっぱり行政の基本、この文書管理にあるんだという、そうした意識をしっかり徹底をして、これからも取り組んでいきたいと思っております。
#14
○小林正夫君 大臣、公文書は国民の財産ですよ。それが改ざんされたり、あるいは隠蔽されたり、私は、安倍政権の体質を表しているんじゃないか、このように受け止めます。
 それでは、本来の法案の審議に入ります。
 まず、現在の駐留軍等の労働者の数と、そのうち沖縄県の人数と割合を教えてください。
#15
○政府参考人(田中聡君) お答え申し上げます。
 現在、全国の米軍基地に勤務する駐留軍等労働者の人数は、平成三十年二月末日現在、約二万五千九百人でございます。そのうち沖縄県に所在する米軍基地に勤務している駐留軍等労働者の人数につきましては約九千人であり、全体に占める割合は三四・六%というふうになっております。
#16
○小林正夫君 そこで、厚労大臣に、沖縄県の労働雇用問題についてまずお聞きをいたします。
 今年一月の有効求人倍率は一・一七と一を超えているんだけれども、正社員有効求人倍率は全国の一・一四倍に対して〇・五五倍しかない、要は全国の半分しかない。このことを国としてはどう受け止めて、正社員化の促進をどう図っていくのか、大臣にお聞きいたします。
#17
○国務大臣(加藤勝信君) 今、小林委員から沖縄の雇用情勢のお話がございました。
 一月の数字を言われましたが、二月が一番新しい数字でございます。それを御紹介させていただきますと、有効求人倍率、全体では一・一四ということで、少し下がっております。それから、正社員有効求人倍率は〇・五〇ということで、これは原数値でございますけれども、いずれにしても、水準そのものはこれまでになく高い水準になってきているわけであります。また、正社員の有効求人倍率も、平成十六年十一月から集計を開始しているわけでありますけれども、この過去最高の水準となっているわけでありますけれども、今委員御指摘のように、全体が今一・一一倍、正社員有効求人倍率は一・一一、全国に対して、沖縄は〇・五〇ということですから、半分以下ということになります。
 その背景においては、やはり産業構造の違いもあるという指摘もございます。一般的に製造業の方が正規の方の割合が多いと、逆に、非正規の方の割合の多い宿泊、飲食サービス等の割合が高いといった指摘もなされているわけでありますけれども、厚労省としては、雇用機会の創出を図っていくために、雇用情勢が厳しい地域を対象として事業所の設置、整備を行うとともに、地域の求職者を雇い入れた事業主に対する助成制度というのがございます。これは沖縄県全域が、これは厳しい地域を選んでいるんですが、に限定しているわけですが、沖縄県全域が対象になっております。それから、それ以外にも、ハローワークにおける正社員求人の積極的な確保、あるいは正社員就職に向けた担当者制による支援、あるいはキャリアアップ助成金の活用促進による正社員転換等の推進ということを行っております。
 引き続き、沖縄においてこうした正社員化が一層進むように、厚労省としても努力をしていきたいと思っております。
#18
○小林正夫君 働き方にはいろんな働き方がある、このようには認識していますけれども、やっぱり正社員で働いて安定した働き方をしたいと、こう思っている方も非常に多い。したがって、沖縄の状態は、全国から見ると半分ぐらいしか正社員の有効求人倍率がないということですから、これはやはり国を挙げて沖縄のこの問題の対策をしていくことが必要だと思いますので、是非取り組んでいただきたいと思います。
 次に、資料の一と二を見ていただきたいと思います。これは、駐留軍関係離職者の再就職状況と、職業転換給付金の支給実績という表です。
 これは、民進党の厚労の第一部会という部会があって、そこで石橋理事が厚労省に要求して提出をしてもらった資料であります。
 それで、この資料の特に資料一ですけれども、この新規求職申込数とここにありますけれども、これがおおむね離職者数ということなんでしょうか。厚労省に確認します。
#19
○政府参考人(坂根工博君) お答えいたします。
 駐留軍関係離職者数とそれから新規求職申込件数の関係について御説明をいたします。
 まず、駐留軍関係離職者数についてでございますが、これは主に米軍側において行われる業務量の見直しによりまして余剰人員が発生した場合に人員調整のために解雇された方の数を計上するものでございます。この資料一には載っておりませんが、離職事由というところを今申し上げたところでございます。
 一方で……
#20
○小林正夫君 あっ、そこでいいです。
#21
○政府参考人(坂根工博君) はい。
#22
○小林正夫君 それと、防衛省に確認しますけど、平成二十四年度以降の離職者数、おおむねこの数字だというふうに今厚労省は言われたんですが、実際はどういう数字になっているんでしょうか。平成二十四年度以降の数字を教えてください。
#23
○政府参考人(田中聡君) お答え申し上げます。
 平成二十四年度以降に離職を余儀なくされた駐留軍等労働者につきましては、平成二十四年度が百二十九人、平成二十五年度が百一人、平成二十六年度が百二十二人、平成二十七年度が六十八人、平成二十八年度がゼロ人となっております。なお、平成二十九年度も、二月末時点の状況ではございますが、離職者はゼロとなっております。
#24
○小林正夫君 先ほど厚労省から答弁いただいた、この新規求職申込件数がおおむね離職者数と合っていると、こういうことだと思います。
 そして、資料二なんですけれども、これは職業転換給付金の給付実績です。平成十九年から平成二十八年のこの十年間で見ると、約二十六億二千九百万円が支払われている。そのうちを見ると、九九・九%の約二十六億二千七百万円が就職促進手当として支払われている。この就職促進手当は、求職活動の促進とその生活の安定を図るための給付金と聞いているけれども、なぜ就職が進まないのか。
 あわせて、年齢や経験等の理由で再就職が難しい高齢者も多くいる、このように思います。希望する人が確実に再就職ができるように効果的な職業訓練など、こういうことを実施する必要が大事だと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
#25
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員御指摘のように、駐留軍関係離職者、そしてその新規に求職を申し込まれた、それに対して再就職している数はもう甚だ少ない水準になっているというふうに思います。
 その理由としても、今委員御指摘のように、在日米軍基地における特例解雇の影響によって駐留軍関係離職者の高齢化が進んでいるということ、また、駐留軍等労働者の職種が極めて細分化されている、そういった事情がこうした再就職の難しい背景にあるのではないかというふうに考えられます。
 厚労省としても、離職前に防衛省が再就職のためのいろんな支援はしておられるわけでありますが、そうした防衛省とも連携をして、駐留軍関係離職者の実態把握、まずこれをやる必要があると思っておりまして、それをしっかりやらせていただき、その分析に立った上で、やはり個々の離職者の年齢や職業経験といった特性や希望に応じて、よりきめ細やかな就職指導や職業訓練の適正な受講のあっせん等、委員からも御指摘をいただきましたけれども、そういった方向で対応していきたいと考えております。
#26
○小林正夫君 後ほど特例解雇についても触れますけれども、要は、定年前に退職をしていく、解雇されていくと、こういう状態が非常に多いというふうに私は思っております。
 そこで、国内では改正高年齢者雇用安定法に基づいて、希望する人は六十五歳まで働き続けられる、こういう制度が確立をしております。これも義務化になっております。しかし、駐留軍等労働者においては、制度が十分に機能していなかったことから、労使交渉の末に、平成二十八年十一月にようやく制度改正が行われたと、このように私、聞いております。
 制度改正が行われてから一年五か月が既に経過いたしますけれども、希望する者は六十五歳まで働き続けられる制度、これは本来の趣旨に沿った運用が現在なされているのか、実績があれば併せて教えていただきたい。
#27
○政府参考人(田中聡君) 駐留軍等労働者につきましては、米側と度重なる交渉の結果、平成二十九年一月から、改正高齢法を踏まえました再雇用制度を日米で締結した労務提供契約に適用したところでございます。
 制度適用以降となる平成二十九年度におきましては、定年となり新たに再雇用を希望した労働者四百八十六人、六十五歳未満で再雇用の更新を希望した労働者千二百八十三人、合わせて千七百六十九人全員が再雇用となっております。
#28
○小林正夫君 衆議院の厚生労働委員会で、過去十年間の離職者のほとんどが、先ほど言ったように、六十歳の定年ではなく五十九歳での特例解雇であった、この旨の答弁もありました。働いている者からすれば、無事に健康で定年を迎えられたということは非常に大きな喜びで、解雇と聞くと穏やかじゃありません。
 一方で、特例解雇については、配置転換だとか希望退職等の努力をまずもって私は行うべきであり、それでも離職を余儀なくされる場合は、労働者等の生活の安定を目的に臨時措置法第十五条の特別給付金の支給が適用されることに、このように私は理解しております。本来の法の趣旨に沿った運用がされるべきではあるけれども、一方で、駐留軍等労働者は、民間や公務員のように早期退職制度だとか希望退職制度がないため、こうした制度を整備していくことが現場で働いている労働者にとっては好ましいのではないか、私はこのように受け止めております。
 その点、特例解雇に代わる早期退職者制度等について、行政としてどのような課題認識を持っているのか、それと、労働者団体と協議する環境は整ってきたのか、このことに答えていただきたい。
#29
○政府参考人(田中聡君) お答え申し上げます。
 現在、駐留軍等労働者には、委員御指摘のとおり、早期退職制度や希望退職制度というものは設けられておりません。ただ、類似の制度といたしましては、五十五歳の誕生日を迎え、かつ勤続十五年以上の労働者につきましては、当該労働者又は米側の申出により、相互に合意した場合には、雇用が終了し、退職手当の割増しというものが受けられる、こういった仕組みがございます。
 なお、委員御指摘の早期退職制度や希望退職制度を新たに設けるということにつきましては、御指摘も踏まえまして、制度の必要性等につきまして、駐留軍等労働者の皆様方の御意見というものも伺いながら、今後検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
#30
○小林正夫君 非常に働く者にとっては大事なところなんです。
 既に労働者団体と意見交換なり交渉的なものに入っていると、このように理解していいですか。
#31
○政府参考人(田中聡君) お答え申し上げます。
 私ども雇用主として、防衛省は、いわゆる労働組合の皆様方、労働者を代表する労働組合の方々と日頃から団体交渉あるいは意見交換等を行っているところでございます。そうした中で様々な問題というものを御議論いたしているところではございますけれども、ちょっと今御指摘の早期退職制度あるいは希望退職制度といったものを具体的にその議題に今上げているかということであれば、今現在はまだそこまでには至っていないというのが現状でございます。
#32
○小林正夫君 先ほども言ったけれども、民間だとか公務員の人たちはこういう制度があっていろんな制度を選べると、こういうような環境にあるんです。是非、これは大事なことですので、労働者団体と早く協議をして、このような環境が整っていく、このことが必要だと思いますので、その部分については要請をしておきたいと思います。
 そこで、厚労大臣にお聞きをいたします。
 本臨時措置法は昭和三十三年に時限立法として成立をして、五年刻みに期間の延長をしてきた、こういう経過があります。これは先ほどもるる言いましたけれども、やはり駐留軍で働いている人は特殊な労働環境になっている、このように思います。雇用形態は、日本政府が駐留軍等労働者を雇用してその労務を在日米軍に提供する、いわゆる間接雇用方式が採用されている。そのために駐留軍等労働者の労働組合の交渉先が防衛省となっており、当事者同士による直接交渉ができない環境下に置かれています。
 そうした特殊性も踏まえれば、雇用維持や労働条件の確保の観点から、臨時措置法の延長ではなくて、私は、抜本的見直しを検討を行い、将来的には恒久的な法整備として整えていく必要があるんじゃないかと。六十年間にわたって五年ごとにほぼ同じ内容で更新をしてきた、こういう法律です。私は、調べてないけれども、時限立法が五年ごとに六十年にもわたって継続されているというのは余り例がないんじゃないかと。したがって、今言ったように、抜本的な見直しを検討した上で将来的には恒久的な法制化が必要じゃないか、このように私、思いますけど、いかがでしょうか。
#33
○国務大臣(加藤勝信君) 駐留軍関係離職者対策、これ今改めて五年の延長で御審議をいただいているわけでありますけれども、これは国際環境の変化に伴う国の政策変更等に対応して取られる特別対策ということで、期限を限っての時限法ということで、これまで五年、五年、五年、五年で続いてきたというふうに思っております。
 今後の国際環境の変化に伴う国の政策変更等や離職者等の発生について、これはなかなか長期で見通すというのは難しい、また、対象労働者の雇用への影響というのも中期的に捉えるという観点から、その年限も、有効期限も五年間としてきたというふうに承知をしているところでございます。
 昨年の十二月、労働政策審議会に駐留軍法及び漁臨法の今後の在り方ということで御審議をいただいたわけでありますが、報告においては、有効期限五年間延長することが必要であるということの報告をいただき、今回こうして対応させていただいているところでございます。
 ただ、委員御指摘のような駐留軍の労働者に対するこの仕組み、そしてその仕組みの中で一部の労働関係法令が適用になっていない、今の高齢者のこともやっと適用になった、こういった事情には十分我々は認識をしていく必要があると思います。
 そうした一般の雇用形態と異なる就労形態になっており、また、労働条件が米軍との間で締結している労務提供契約に沿って定められているという一定の制約があるわけでありますけれども、これ、労働法令を所管する立場においては全て掛かっているということでありますから、まさに日本の国内法令が適用される以上、駐留軍等労働者の労働条件が国内法令に照らし問題がないようになるように我々更に努力をしていかなければならないと考えております。
#34
○小林正夫君 今、大臣答弁ありました。日本の法令が当然適用されるということですが、法令適用問題として、労働条件が日本の労働法に必ずしも合致していないもの、これが指摘されています。
 一つは、労働基準法第三十六条の時間外労働等に関する労使協定の締結及び行政官庁への届出、二つ目として、労働基準法第八十九条の就業規則変更の届出、三つ目として、労働安全衛生法第十七条、十八条及び十九条の安全衛生委員会の設置、これが未合意事項となっています。
 いずれも私、大事な法令です。これは早急に解決をすべき問題だと、私、このように思いますけれども、労働法制を所管する厚労大臣としてはこの問題にどう取り組んでいくのか、お聞きします。
#35
○国務大臣(加藤勝信君) 一部重複するところをお許しはいただきたいと思いますが、いずれにしても、日本の国内法令が適用されているということであります。そして、労働諸法令を所管する立場から、先ほど申し上げた、通常の雇用形態とは異なり米国側の理解を求める必要があるという事情はありますが、駐留軍等労働者の労働条件が国内法令に照らし問題がないようにしていくということが必要だというふうに考えております。
 また、防衛省において日本の国内法令の趣旨に沿った所要の措置を労務提供契約に盛り込むことについて、契約の締結当事者かつ駐留軍等労働者の実際の使用者である米側と調整を進めているというふうに承知をしているところでございます。
#36
○小林正夫君 いずれにしても、この駐留軍等の労働者の皆さんは直接米国と交渉もできないという環境の中で働いています。いろんな課題が先ほど言ったように指摘がされておりますし、まだ私が言った以外にもいろんな課題があると思います。是非、駐留軍等の労働者の皆さんに寄り添いながらしっかり対応していくということ、改めてお願いをしておきます。
 時間の関係で、漁業離職者に関する臨時措置法について質問をいたします。
 この五年間で漁業離職に関わる国際協定の締結はあったんでしょうか。それはどのような内容で、どのぐらいの減船が生じて離職者が発生したのか。また、これからの五年間でどのような国際協定の締結が想定されるのか。私は、国際協定の締結に当たっては、減船の規模を適切なものにして離職者が極力発生しないようにすべきである、また、代替漁業法への転換等の支援を進めていくことも大変重要な取組であると思いますけれども、政府のこの問題の取組、意気込みについてお聞きをします。
#37
○大臣政務官(上月良祐君) 過去五年間で国際協定の締結等により我が国におきまして漁業離職者が生じたものといたしましては、ロシア政府がサケ・マス資源保護のために法律を制定いたしまして、平成二十八年にロシア水域におけますサケ・マス流し網漁業を全面禁止したことによります三十九隻の減船及び十七人の漁業離職者の発生がございます。
 漁業をめぐります国際環境は、マグロ類の管理措置の強化、あるいはロシア政府による規制強化の動きなど依然として大変厳しい状況にございますことから、今後も国際協定の締結等による減船が行われることによります離職者が発生する可能性はあると考えております。
 農林水産省としましては、国際協定の締結等が必要となります場合にあっては、引き続き、我が国漁船の安定的な操業を可能な限り確保し、やむを得ず減船が必要な状況となる場合におきましても、減船の規模が最小限となるように努力をしてまいりたいと考えております。
#38
○小林正夫君 年間通じてニュースを見ていると、漁船が転覆をして多くの方が一同に亡くなってしまっている、こういう事故も多く発生していると思います。
 この漁船の海難事故防止、このことについて政府はどのように取り組んでいるんでしょうか。
#39
○政府参考人(森健君) お答え申し上げます。
 漁船における災害発生率につきましては非常に高くなっております。全船舶からの海中転落者の約半数を漁船が占めているという状況がございます。また、全ての船舶の事故隻数の約三割が漁船というような状況になっているところでございます。そのうち三割を占めておりますのが衝突事故でございますが、その原因を見ますと、見張りが不十分であるといったような人為的要因というものが九割を占めるというような状況になっておるところでございます。
 こういったことを踏まえまして、水産庁といたしましては、漁船の労働災害や事故の減少を図るという観点から、一つは、漁船の労働環境改善や安全対策を指導いたします安全推進員の養成、確保を図るために、年間約千人を対象に講習会の開催を行っているところでございます。また、小型漁船におけますライフジャケットの着用義務の範囲というのが近年拡大をいたしたわけでございます。こういった点につきましても、国土交通省と連携しまして周知徹底を図っているというところでございます。
 さらに、衝突事故を防止するためには、船舶自動識別装置というものを、AISと言われるものを搭載するというのが非常に効果的でございます。これも関係省庁と連携した普及促進といったところに取り組んでいるところでございます。またさらに、冬場の荒天時に非常に事故が起きやすいということもありますので、昨年十一月にも、改めまして、出航前検査の徹底ですとか航海、操業時の見張りの励行等につきまして漁船所有者に対しまして周知徹底を図ったということでございます。
 漁船の安全確保につきましては、現在漁業に従事されている方々の命の問題でもありますし、また、魅力ある職業としての漁業の在り方にも関わる問題だというふうに考えております。引き続き、しっかりとこの漁船事故等の防止に努めてまいりたいというふうに考えております。
#40
○小林正夫君 是非、この対策、国を挙げてやるべきことはやってほしいと。島国日本ですから、当然船に関わるこういうふうな仕事をしている方が多いという国です。前回の厚労委員会でも申し上げましたけれども、やっぱり仕事で命を落とすことがないように私たちはしていかなきゃいけない、このように思いますので、是非この対策はしっかり進めてもらいたい、このようにお願いします。
 次ですけれども、この間、水産庁にお聞きをいたします。
 小型クロマグロ三十キロ未満について、今年七月から来年六月の漁獲量の上限を北海道と鹿児島は実質ゼロとして、岩手、高知県は大幅に縮小する方針を固めたと報道がありました。これは事実なんでしょうか。なぜそうなったのか。そして、報道では、現状では漁獲量を超過しても罰則がなく捕り得、このようになっていると報じているけれども、今後この問題をどうしていくのか。
 日本のクロマグロの消費量は世界の八割とされています。私もマグロは大好きな人間です。今後も現在どおりのマグロ、クロマグロは維持できるんでしょうか、併せて質問します。
#41
○政府参考人(神谷崇君) お答えいたします。
 太平洋クロマグロは資源状態が非常に悪く、この魚種を管理しております国際漁業管理機関である中西部太平洋マグロ類委員会では、二〇一五年から太平洋クロマグロの小型魚の漁獲上限を設定し、我が国では、この決定に基づき、現在、我が国全体で三千四百二十四トンの漁獲上限を設定し、これを各都道府県に配分する方式で管理を行っているところでございます。
 こうした中、幾つかの都道府県におきましては、配分された漁獲枠を大幅に超過し、クロマグロの漁獲、小型魚の漁獲がありました。その結果、我が国全体の漁獲量が積み上がったために、本年の一月二十三日付けで操業自粛要請をせざるを得ない状況となったところでございます。自粛要請により、漁獲枠を残しながら操業を自粛せざるを得なくなった多くの漁業者の不公平感をなくすことが非常に重要な課題だと農林水産省では考えております。
 このため、今年の七月から新たな管理期間が入りますが、この漁獲枠の配分に当たりましては、超過の都道府県、漁獲枠を大きく超過した都道府県では超過分を全量で一括で差引きする一方、捕り控えた都道府県の漁獲枠は残余分を上乗せして配分するとの方針で検討しているところでございます。
 しかしながら、このようなルールを機械的に当てはめますと、委員御指摘のように配分数量がゼロになる都道府県も出てまいります。このため、クロマグロの混獲を含めた必要最小限の数量配分は必要であると認識しておりますので、各都道府県内の管理の実態に応じた数量配分の在り方などについて、現在、調整協議を行っておるところでございます。
 また、委員御指摘のように、捕り得を許さないということに関しましては、本年七月から海洋生物資源の保存及び管理に関する法律に基づく数量管理を導入いたしまして、採捕停止命令や違反時の罰則を伴う法的措置の下に厳格な管理を行うこととしております。
 農林水産省といたしましては、国際合意に基づく管理措置を遵守いたしまして、クロマグロ資源の早期の回復に取り組むことはクロマグロの最大の生産国であり消費国である我が国の責務と考えております。責任ある漁業国として、クロマグロを持続的に利用できるようしっかり取り組んでまいりたいというふうに思います。
#42
○小林正夫君 時間が来ておりますけど、一つだけ。
 今回のこのクロマグロの関係、これも国際協定に基づいて漁獲量が決められている。今回の措置で失業した場合は、この法律は適用されるんでしょうか。
#43
○政府参考人(坂根工博君) 漁臨法に基づきます定義がございまして、これが特定漁業に当たるかということ、それから、国際協定等の締結等に伴いまして、実際にその減船によって一時に多数の離職者が出るかどうかということ、こういった要件に該当するかということで決まってくるものと考えております。そこは、水産庁とまたいろいろ相談しながらということになっていくと思っております。
#44
○小林正夫君 以上で終わります。
 ありがとうございました。
#45
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。
 本当に驚くべき事案が発覚したと思っておりますのは、陸上自衛隊のイラク派兵部隊の日報が、去年三月には確認していたと、こういう事実が明らかになったわけで、これ、一年にわたって防衛大臣さえもだまされていたということになるわけです。隠蔽、改ざん、相次いでおります。民主政治のもう前提が崩れているんじゃないかと。これは、立法府に対しても寄せられている国民の不信につながっているんじゃないかと思っているわけです。
 そこで、本当にこの問題、最優先で徹底究明が必要な事態だということを質問に入る前に一言申し上げておきたいと思います。
 この法案については、駐留軍等労働者及び漁業労働者の離職の可能性及び再就職率の状況から見て、延長措置については賛成したいと思います。
 そこで、駐留軍等労働者の雇用、処遇について幾つか質問したいと思います。
 駐留軍等労働者は、現在、約二万五千人という規模になっております。先ほども議論ありましたけれども、日本政府が雇用主となって労働契約に基づいて米軍に労務提供しているということになっています。さて、その労務費総額は幾らになっていて、日本政府の負担額、負担率は現状どうなっているでしょうか。
#46
○政府参考人(田中聡君) お答え申し上げます。
 平成二十九年度予算における労務費の総額は約一千六百三十六億円でございます。また、日本側の負担額は約一千四百八十五億円となっておりまして、負担率は約九一%というふうになっております。
#47
○倉林明子君 日米地位協定によりますと、この在日米軍の駐留費用というのは原則米側が負担するということになっているんですけれども、今御説明あったとおり、その負担は九〇%日本政府が行っていると。これ続いているわけですね。いわゆる特別協定で、思いやりによりまして日本政府による負担を自らやってきていると、拡大してきたという経過があるものだというふうに理解をしております。
 そこで、財務省に確認をしたいと思います。
 特別協定を根拠に行われてまいりました在日米軍駐留経費の負担について、財政審から、財政制度審議会からも指摘がされている、建議も出されているというふうに理解しております。その部分、紹介してください。
#48
○政府参考人(神田眞人君) お答え申し上げます。
 在日米軍駐留経費負担につきましては、平成二十七年十一月二十四日に財政制度等審議会において取りまとめました平成二十八年度予算の編成等に関する建議において、厳しい財政事情の下、財政健全化の取組を進める中で、在日米軍駐留経費負担についても聖域視することなく見直しを行い、その縮減を図る必要があると指摘しているところでございます。
#49
○倉林明子君 指摘されても九〇%というところが変わらずに経過している、これが事実だと思うんですね。
 そこで、厚労省に確認したいんですけれども、使用者が米軍であるがゆえに、駐留軍等労働者に本来適用されるべき労働法令、先ほども小林委員から指摘がありました。私の方も確認したいんですけれども、今何が適用されていない現状があるのか。米軍との労働法令で、日本の労働法令が適用されるという原則なんだけれども、合意されていない、これ具体的に何になるのか、御紹介ください。
#50
○政府参考人(坂根工博君) お答えいたします。
 今のところ、三点あろうかと思っております。一つは時間外勤務等に関する労使協定、いわゆる三六協定の締結及び行政官庁への届出でございます。二つ目は就業規則の届出。三つ目は安全衛生委員会の設置。この三つがまだ適用されていないというふうに認識をしておるところでございます。
#51
○倉林明子君 これ、労働者側からも強い要望があると。なんだけれども、結局、ずっとこの三つについては適用できないままに経過しているということだと思うんです。
 労務費の負担は本来日本側がする必要のないものなのに、お金を一千五百億円近く、九〇%ベースで負担している。金は出しているけれども国内法さえ遵守してもらえない、こういう関係というのは極めて異常だと思うんですね。
 こういう異常こそ私は正していくべきだということを申し上げて、早いですけど、終わります。
#52
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。
 今回の法案について早速質問させていただきたいと思いますけれども、この駐留軍関係離職者と漁業離職者、この二つの法案を今回一括してこれは審議するわけですけれども、先ほどから話がありますように、駐留軍と漁業離職者、もう全くこれ背景が全然違うものだと思うんですね。やはり、これは一つ一つ検討を私は必要だというふうに思うんですけれども、今回、安易に、ただ単に、五年間、はい更新というふうな感じに思えてならないんですが、その点、いかがでしょうか。
#53
○政府参考人(坂根工博君) お答えいたします。
 今回御提案申し上げています両法につきましては、共に国際環境の変化に伴う国の政策変更等によって離職を余儀なくされた方のための法律でございまして、その再就職等については国が第一義的な責任を負うものでございます。したがって、それぞれの臨時措置法という形で国会に作っていただきまして、その有効期限を延長するという形でお願いをしているものでございます。
 これにつきましては、先ほど大臣も御答弁いたしましたとおり、労働政策審議会でも審議をいたしまして、その結果、五年間延長すべしということで、改めて政府として国会に提出しているものでございます。
#54
○東徹君 駐留軍については、やっぱりここは分かるなと思うんですね。人数も多いということであるとか、またアメリカ軍の基地が沖縄に集中しているということもあったりとか、そういったこともあって何となく分かる部分はあるんですけれども、漁業については、これ、国際環境の変化というと、国際環境の変化によって離職者というのはどんな業界でも出てくることだと思うんですね。だから、漁業だけどうなのかなというふうなところはあります。
 現在、一定の離職者を対象とした措置法、過去にどんなのが残っているのか、お伺いしたいと思います。
#55
○政府参考人(坂根工博君) お答えいたします。
 特定の業種に従事していた労働者が離職した場合に職業転換給付金の支給等の再就職支援のための措置を講ずる法律、今回の御提案の法律もそうですけれども、申し上げますと、既に廃止しているものを例えば御紹介いたしますと、昔、炭鉱労働者等の雇用の安定等に関する臨時措置法がございました。これは昭和三十四年に制定され、平成十四年に廃止されたものでございます。また、特定業種関係労働者の雇用の安定に関する特別措置法もございました。これは五十八年に制定され、平成十三年に廃止をされております。
 今残っている法律といたしましては、この二法のほかに、沖縄振興開発特別措置法、それから漁業経営の改善及び再建整備に関する特別措置法、これいわゆる漁特法と呼んでおりますが、この法律、そして、本州四国連絡橋の建設に伴う一般旅客定期航路事業等に関する特別措置法がございます。
#56
○東徹君 まあそうですね、既に廃止された特措法が二本あるということなんですけれども、漁業だけはこれ二本あるんですね、先ほども言った漁特法と漁臨法、今回の漁臨法と二本あるということなんですけれども、特にその漁業離職者についてちょっとお伺いしたいんですけれども、この法案の対象となる特定漁業の労働者数なんですが、現在どのくらいで、五年前と比べてどうなのか、ちょっとお聞きします。
#57
○政府参考人(坂根工博君) この特定漁業に従事する労働者につきましては水産庁で把握をしているところでございますが、そのデータによりますと平成二十九年八月現在で約三千名おられるというふうに承知をしております。
 ちなみに五年前の平成二十五年八月では約四千三百人でございまして、労働者数としては減少傾向にございます。
#58
○東徹君 どんな業種でも、漁業もですね、当然活性化させていくというのは、私は大事だというふうに思っているんですけれども、この特定漁業については、人数が五年前と比べて四千四百四十五人から三千十人にこれ減少してきているという状況があるわけなんですね。
 これ、最近の漁業離職者に対する職業転換給付金のこの支給実績については、じゃ、今どうなっているのか、お伺いしたいと思います。
#59
○政府参考人(坂根工博君) 御説明申し上げます。
 この漁臨法に基づきます平成二十五年度以降の職業転換給付金の支給実績を申し上げますと、平成二十八年度に支給実績がございます。総額で約九百二十万円となっております。そのほとんどが就職促進手当となっているところでございます。これは、平成二十八年にロシア政府が、サケ・マス資源保護のためにロシアの排他的経済水域におけるサケ・マス流し網漁業を全面禁止したことに伴う減船があったことによるものでございます。なおということで申し上げますと、この職業転換給付金の支給については、減船の発生状況によりまして左右されるものであります。
 そうしたことから、一定の増加あるいは減少傾向が見られるものではありませんで、例えば、もう少し長いスパンで見てみますと、平成二十一年にマグロの漁獲枠規制に伴う減船がございましたが、これに伴いまして、平成二十一年度から二十四年度にかけて、やはりこの職業転換給付金を支給しております。その額は、例えば二十一年度は約一億四千万円、二十二年度は約一億二千万円となっているところでございます。まあでこへこがあるというところでございます。
#60
○東徹君 これ、厚生労働省の取扱い分と国土交通省の取扱い分とありますよね。これ、厚生労働省の取扱い分は、この平成二十五年から二十九年まで支給実績はどうなっているんですか。
#61
○政府参考人(坂根工博君) 今、ちょっと手元に分けた数字を持っておりませんので、至急ちょっと調べまして、また後で御説明をしたいと思います。
#62
○東徹君 私が調べた中では、平成二十五年から二十九年までの厚生労働省としての支給実績はゼロだと思うんですけれども、間違いないでしょうか。
#63
○政府参考人(坂根工博君) 失礼いたしました。
 おっしゃるとおりでございまして、ゼロでございます。
#64
○東徹君 要するに、この特定漁業の人たちで陸上の仕事に就こうとした方たちは、これもうゼロだったということになるわけですよね。そうなってくると、やっぱりこういった、これ対象になる方というのもかなり減ってきているということも言えるんだろうというふうに思います。
 現在、特定漁業は十六種類あるんですけれども、たしか十六種類ですよね、でも、中にはもう全くない特定漁業も出てきていますよね。今後、五年以内に規制の強化によって減船の上離職者が見込まれそうなのは具体的にどれぐらいというふうに考えているのか、お聞きしたいと思います。
#65
○政府参考人(森健君) お答え申し上げます。
 先ほど厚生労働省さんからも回答ありましたとおり、二十九年八月現在、この特定漁業の漁業従事者数は約三千人、漁船隻数では五百四十四隻ということになっております。
 また、先ほども言及ございましたが、直近の国際協定の締結等により漁業離職者が生じたものとしましては、平成二十八年のロシア政府によるサケ・マス流し網漁業の全面禁止措置の導入による三十九隻の減船及び十七人の漁業離職者の発生というのがございました。
 このように、漁業をめぐる国際環境、こうしたロシア政府による規制強化の動き、あるいはマグロ類の管理措置の強化等、依然として厳しい状況にあるということでございます。そういった意味で、今後も国際協定の締結等による減船が行われることによる漁業離職者の発生の可能性というのはあるものと考えております。
 ただ、水産庁といたしましては、こういう状況の中で、まずは我が国漁船の安定的な就業確保に向けてもう最大限交渉を含め努力をしていくという姿勢でございます。そういった意味で、現時点で減船ですとか漁業離職者の具体的な見込みについてお答えすることは非常に難しいということについて御理解をいただければということでございます。
#66
○東徹君 もう質問は終わらせていただきますけれども、要は、国際環境の変化によって離職者が生じるというのは決して漁業だけではないわけですね。もちろん、漁業は大切だと思います。やはり、こういった今回のような措置法がなくてもきちんと本来その就職促進ができるような形を是非取っておくべきだということを申し上げて、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#67
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 先日の四月三日の日に、この厚生労働委員会で大臣に対して、野村不動産に対する是正勧告について質問をいたしました。是正勧告はされたんですよねという質問に対して、大臣は、いや、御本人も認めていないというふうに私は聞いておりますというふうになっているんですね。
 でも、十二月二十六日と三月三十日の記者会見の議事録が出てきました。出していただきました。是正勧告前提にやっているんですね。
 例えば、十二月二十六日付け記者会見の五ページですが、例えば記者が、ちなみに個別の是正勧告というのは、それは日付ばらばらなんですか、四支店。それに基準部長、そうですね、それぞれのちょっと県外のものもあるので。つまり、是正勧告、四支店にやっているということをもう認めているんですよ。全体としてもたくさん、これはもう是正勧告を認めている、少なくとも否定していない。四月三日の大臣の答弁は虚偽答弁ではないですか。
#68
○国務大臣(加藤勝信君) 今、昨日ですね、三月三十日と十二月二十六日分の東京労働局長の記者会見の概要を出させていただきました。私ども、そのデータ、これは音声データでありましたけれども、それを見ながらチェックをさせていただく中で、今御指摘の点も踏まえて、元々私どもは一貫して是正勧告についてはその有無を含めて御説明をしないという対応、それから本件の野村不動産の場合においては、野村不動産側がホームページで、是正勧告を受けているということはこれはホームページ上出しているということ、これを前提にやり取りがあったというふうに承知をしております。
 したがって、東京労働局長、またあるいは出席した幹部においては、今申し上げた点を踏まえて対応したということでありますし、一個一個のやり取りについても、これ言葉のやり取りでありますけれども、今言った御指摘については、それは是正勧告というよりは、監督指導についてはそれぞれがやっていますよと、そういう趣旨で答えたというふうに我々は、我々に対しては、聞いているわけで、それを踏まえて、基本的に、しかも何度となく是正勧告については、個々については申し上げることはできないということは言っていたというふうに承知をしております。
#69
○福島みずほ君 いや、全く納得いかないですよ。だって、この記者会見の中で、記者が個別の是正勧告というのは日付ばらばらなんですか、四支店ということに対して、そうですねと言っているじゃないですか。是正勧告前提に答えてやり取りしているんですよ。どうして大臣、結果的に虚偽答弁になったことを認めないんですか。
#70
○国務大臣(加藤勝信君) 記者会見ってそこだけ切り取っているわけじゃなくて、これずっと何回かのやり取りの中で、それを踏まえて対応しているわけでありますから、私どもも正直言って、この国会答弁も全て先生が質問されたことを全部頭に入れて必ずしも答えて、答えることがベストでありますけれども、ポイントはここだと、あるいはその前の質問も踏まえながら答えているということになるわけで、そういった意味においてこの東京労働局の定例記者会見について、出席してその発言をした者に私どもが確認したところ、先ほど申し上げた意味で、そのことについて言っているんではなく、そのことはもう言えないということはずっと言ってきていると、その上で、実際監督指導等はそれぞれの署において行っていると、そういうことを言ったというふうなことでありました。
#71
○福島みずほ君 いや、全く納得いかないですよ。三月三十日付けの記者会見の議事録の六ページですが、ここで記者から、個別の是正勧告に関して、二十六日の会見聞くと、是正勧告したというのは記者の質問に局長認めていらっしゃるんですけど、局長、本当はいけないんだけどと言っているんですが、基準部長、うん、是正勧告をしたって話はお話し申し上げた。認めているじゃないですか。やり取りがある中で、是正勧告あることを前提に全部話していますよ。これをどうして是正勧告したことを認めなかったってなるんですか。十二月二十六日で是正勧告を前提に話をし、否定していないですよ。三月三十日に、はい、是正勧告した話はお話し申し上げた、言っているじゃないですか。これでどうして是正勧告したって言っていないという結論になるんですか。
 大臣、もういいかげん虚偽答弁、結果的にこれ違ったというのを認められた方がいいですよ。
#72
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほどから申し上げているように、これ一問一答の中に、あるいはそこだけ取ればそういった御議論というのはあるかもしれませんが、会見そのものがいろんなやり取りの中でなされてきているわけであります。今の一連の流れも、最後に監督課長が引き取って、それは会社が公表しているんですねという話で終わっているんですね、そのやり取りは。
 したがって、先ほど申し上げたように、東京労働局としては、個々の是正勧告については、これはその有無については回答しない、しかし会社側は是正勧告を受けているということをホームページ上で認めている、これを前提にそれぞれと話をしているということであります。
#73
○福島みずほ君 いや、納得いきません。はっきりここで是正勧告したって話はお話し申し上げたと言っているじゃないですか。どうして大臣がそこで是正勧告したとは言っていないと言うのか。強弁ですよ。だって断定しているじゃないですか。全く納得いきません。また、プレゼントって言われ、じゃ、やるか、特別指導のことですという、そういう記者会見の十二月二十六日も言語道断だと思います。
 本改正案について質問をいたします。
 お手元に資料をお配りしておりますが、これが爆音訴訟に関する確定したものの一覧表で、合計して三百十六億円です。日米地位協定で、米国側に責任がある場合、米国が七五%負担するとなっているんですが、この全額を日本が払って、アメリカに対して求償していますか。
#74
○政府参考人(田中聡君) お答え申し上げます。
 米軍機騒音訴訟の判決に係る損害賠償金のうち、最初の横田騒音訴訟につきましては、米側に対しまして償還請求をいたしているところでございます。しかしながら、損害賠償金に係る分担の在り方について、日本政府と米国政府との見解が一致しないという状態が続いておりまして、現在においても協議を継続しているという状況でございます。
 いずれにせよ、日本政府といたしましては、米国政府に対して損害賠償金の分担を要請する立場で、引き続き協議を重ねていきたいというふうに考えております。
#75
○福島みずほ君 日本は全額払って、七五%請求できるのに一円も求償ができていないんですよね。アメリカ側の主張は、米軍の航空機は日本側から提供された施設・区域を使用し日米安保条約の目的達成のために所要の活動を行っているというのが理由だとすれば、ゼロという主張じゃないですか。だとしたら、日米地位協定の七五%って意味ないですよ。これだけお金を払いながら、日本政府が一円も求償できていないというのは問題です。
 では、米軍機の事故など基地騒音訴訟以外で、墜落事故や人身事故、亡くなった事件あります。既に支払った賠償額は幾らでしょうか。また、求償していますか。
#76
○政府参考人(田中聡君) お答え申し上げます。
 米軍関係者の公務執行中の行為等で第三者に損害が発生した事案につきまして、過去十年の数字を申し上げさせていただきます。平成十九年度から平成二十八年度までに日本政府が支払った賠償金の総額は約十億九百六十万円でございまして、米国政府からの償還額の総額は約八億八千九百四十三万円でございます。
#77
○福島みずほ君 では、なぜ騒音に関しては一円も求償できていなくて、こちらの方はできているんですか。
#78
○政府参考人(田中聡君) お答え申し上げます。
 先ほどの御答弁の繰り返しになりますけれども、いわゆる騒音訴訟につきましては、米側とその分担の在り方についていまだ協議をしているという状況だからでございます。
#79
○福島みずほ君 平成五年などだともう二十五年前なんですね。それで一円も求償できていないというのはおかしいと思います。
 今後のタイムスケジュールはいかがでしょうか。
#80
○政府参考人(田中聡君) お答え申し上げます。
 先ほど来御答弁申し上げているとおり、騒音訴訟の賠償の分担の在り方につきまして日米間の見解が異なっているというところでございます。現時点におきまして求償の手続及びタイムスケジュールについて回答することは困難であるということは御理解いただきたいというふうに思いますが、いずれにいたしましても、米側に負担を求めるよう協議をいたし、合意でき次第適切に求償請求をしていきたいというふうに考えております。
#81
○福島みずほ君 お手元に沖縄県が出したイタリアとドイツの地位協定との比較の中間報告書の一部があります。基地の管理権及び受入れ国の立入り権、警察権に関して、必要があれば入れるんですね。日本は入れない。こういう不平等に関してもしっかり日米地位協定改定すべきだということを申し上げ、質問を終わります。
#82
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。
 駐留軍関係離職者にフォーカスして、ちょっと今日は時間も短いので、質疑させていただきたいと思います。
 防衛省の支援といたしまして離職前の職業訓練というものを行ってくださっているようでございますけれども、どのような内容なのか、簡単にお示しいただけますか。よろしくお願いいたします。
   〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕
#83
○政府参考人(田中聡君) お答え申し上げます。
 離職前職業訓練は、駐留軍等労働者が離職を余儀なくされた場合に、離職後速やかに他の職業に就くことができるよう当該労働者の在職期間中に実施していくものでございまして、その訓練種目といたしましては、例えば大型特殊などの各種自動車運転、フォークリフトの運転、パソコンの操作、あるいはホームヘルパーといったものがございます。
#84
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 それは結構多くの方受講してくださっていますですよね。にもかかわらず、これ何でこう再就職につながっていかないのかというところが私が一番疑問に思っているところでございます。
 防衛省としても、この職業訓練、効果的であるのかという検証をなさったことございますか。お願いいたします。
#85
○政府参考人(田中聡君) お答え申し上げます。
 駐留軍等労働者は、その職種が極めて細分化されていることから、離職を余儀なくされた場合、融通性あるいは即応性に乏しく、民間の労働需要に対して再就職は厳しいという状況がございます。したがって、離職前に職業訓練を実施する必要があるというふうに考えているところでございます。
 また、同訓練は、駐留軍関係離職者が離職後速やかに他の職業へ就くことができるよう、現地の労働需要の動向に十分配慮するとともに、本人の意向を聴取した上で種目の選定を行うなど、一定の効果を期待しながら我々としては実施しているというつもりではございますが、今委員御指摘のとおり、じゃ、離職された方が全員希望する職業に再就職されているかと言われますれば、必ずしもそうではないというのが現状でございます。
   〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕
#86
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 だから、やっている訓練と実際にマッチングできないような職業をハローワークで勧められていたり、若しくは有効にその訓練というものが行われていない可能性がありますよね。もう少しほかのことをやった方が実は就業につながるかもしれないんですよ。
 では、その就職に至らなかった理由をどのように厚労省の方では分析していらっしゃいますか、教えてください。
#87
○政府参考人(坂根工博君) 今委員からもお話ございましたとおり、駐留軍関係離職者については再就職される方がやっぱり少ないという状況でございます。
 その理由といたしましては、今防衛省からも御答弁ありましたところと重なりますけれども、やはり在日米軍基地における特例解雇がございますが、この影響によりまして、駐留軍関係者、離職者の高齢化が進んでいるといったこと、また、駐留軍等労働者の職種が極めて細分化されていることなどから再就職が困難な状況になっていると考えております。
#88
○薬師寺みちよ君 先ほどから何回も御答弁いただいているんですけど、だから有効に就職してもらうためにはどうしたらいいのかというのを、その出口の前の訓練と出口の後の厚労省とつないでいく必要があるんではないんですかという議論なんです。ですから、そこがうまくいっていないということが分かるじゃないですか。
 ハローワークで行う就職指導、職業の紹介というものが、防衛省が行ってくださっている訓練を基にして行われているのか。厚労省からもっとサポートが私は必要であり、助言が必要だと思いますけれども、厚労省、御意見いただけますか。
#89
○政府参考人(坂根工博君) 先ほども大臣からも御答弁いたしましたとおり、私どもといたしましても、離職前の支援を行う防衛省とも連携しながら、離職者の実態把握をきちんと行い、それを分析することによってより良いものにしていきたいと考えております。
 今の現状を申し上げますと、駐留軍関係離職者に対します就職指導や職業紹介に当たりましては、防衛省が実施します離職前の職業訓練で得られた技能等も踏まえながら、改めて個々の離職者のお話を伺った上で、その年齢あるいは職業経験等の特性や希望に応じた支援を実施しているところでございます。ただ、なかなか難しいといったところもございます。
 したがって、今後ともしっかりと考えていきたいと思っておりますが、あわせて、厚生労働省では職業訓練に関する様々な制度を所管しておりますので、必要に応じまして職業訓練の科目やカリキュラムに関する情報提供を行うなど、防衛省による離職前の職業訓練の質を高めるための協力もしていきたいなというふうに考えているところでございます。
#90
○薬師寺みちよ君 是非そこを進めてください。せっかく、離職前ですので、まだまだ自分も余裕を持って訓練ができます。そのうちに技術を磨いていただくということが必要かと思います。
 では、その就職支援の後、就業できなかった方のその後の動向というものを厚労省は把握していらっしゃいますか。
#91
○政府参考人(坂根工博君) この法律に基づきますハローワークによる就労支援の後に、残念ながら就労に至らなかった方のその後の動向については、現状把握はしておりません。
 しかしながら、この法律に基づく就労支援の後であっても、これが終わった後でも、当然、再就職への意欲をお持ちの方については、ハローワークにおいて引き続き丁寧な就職指導や職業紹介を行っているところでございます。
 今、先ほど来ございますとおり、この離職者については再就職をされる方が少ない状況であることは事実でございますので、こうした方々の再就職を積極的に図っていく、早期の再就職を図っていくために、防衛省とも連携しながら、その実態把握、分析をしていきたいというふうに考えているところでございます。
#92
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 先ほど高齢化という話もございました。やっぱり高齢化に伴って様々な問題がそこにまた新たに加わってまいりますので、本当にどうあるべきなのかということは、もう一回その出口と入口と調整をしていただきたいと思っているところでございます。
 先ほどからも様々な委員質問されておりますけれども、実は平成二十二年に駐留軍等労働者の労務管理に関する検討会の報告書が提出をされております。ここでも、先ほどございましたように、法令の問題等々も指摘をされておりますけれども、それ以外にも指摘がなされているところがございます。改善された点と、そしていまだに改善されていない点ということをしっかり防衛省の方は把握していらっしゃいますか。お願いいたします。
#93
○政府参考人(田中聡君) お答え申し上げます。
 駐留軍等労働者の労務管理に関する検討会報告書は、駐留軍等労働者の給与その他の勤務条件の在り方につきまして、今後の取るべき施策の検討の資とするため、議員御指摘のとおり、平成二十二年八月に部外の有識者により取りまとめられたものでございます。当該検討会は同報告書をもちまして終了いたしましたが、防衛省としましては、引き続き駐留軍等労働者の労働条件の改善に努めてきているところでございます。
 一例を挙げさせていただければ、改正育児・介護休業法や改正高年齢者雇用安定法に基づく労務提供契約の改正を行いました。それから、平成二十二年八月現在では年間十五日であった駐留軍等労働者の祝日を平成三十年度には年間十七日に増やしております。それから、自己啓発等休業や社会貢献休暇、こういったものを新設しているということを含めまして、各種施策は実施しているところでございます。
 他方、現在、駐留軍等労働者の勤務条件が我が国の労働関係法令に合致していない項目というのは、先ほど来ほかの委員からも御指摘のあった三つ項目ございますが、このうち、就業規則につきましては米側からおおむね理解を得ているところでございまして、現在届出に向けて必要な調整を厚生労働省と行っているところでございます。
#94
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 では、大臣、今るる、今日議論してまいりました。やはり、労働者でございますけれども、我々の手の届かないところで労働していらっしゃる方々がこれだけいらっしゃいます。しっかり厚労省としても、労働者の権利を守る、そして労働者としていい環境を提供するという意味において、更に私は防衛省と協力関係を構築していく必要があるかと思いますけれども、御意見いただけますか。よろしくお願いいたします。
#95
○国務大臣(加藤勝信君) 今防衛省からも御説明がありました、一部の労働法令が適用されていないといった、こういった問題については、この駐留軍労働者に係る、言わば一般とはちょっと異なるそうした仕組みになっているわけでありますけれども、米側に対して我が国の法令を遵守するよう防衛省とともに粘り強く協議を進め、厚生労働省としても連携を図り、この問題の改善にしっかり取り組ませていただきたいと思います。
#96
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 以上で終わらせていただきます。
#97
○委員長(島村大君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 駐留軍関係離職者等臨時措置法及び国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#98
○委員長(島村大君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、馬場君から発言を求められておりますので、これを許します。馬場成志君。
#99
○馬場成志君 私は、ただいま可決されました駐留軍関係離職者等臨時措置法及び国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・こころ、民進党・新緑風会、公明党、希望の会(自由・社民)及び無所属クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    駐留軍関係離職者等臨時措置法及び国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
 一、特別措置の対象となる駐留軍関係離職者及び漁業離職者には、年齢や経験などの理由で再就職が困難な高年齢者が多く、本措置による再就職の実績が少なくなっている状況を踏まえ、希望する対象者の確実な再就職につながるよう、職業訓練の内容提供方法等を個々の離職者の年齢や経験に応じたものに見直すほか、職業訓練等の効率的かつ効果的な運用に向けて抜本的な見直しを含めて検討すること。また、駐留軍関係離職者等臨時措置法第十条第三項の規定に基づき、駐留軍関係離職予定者に行われる離職前職業訓練の内容と水準を考慮しつつ、公共職業安定所による就職指導及び職業紹介を本人の適性を踏まえた上で行うように努めること。さらに、平成二十一年度まで実施されていた「駐留軍関係離職者帰すう状況調査」を対象者の負担の軽減に配慮した上で再開することを含め、離職者のニーズや再就職の実態把握に努めること。
 二、とりわけ駐留軍関係離職者については、「再編実施のための日米のロードマップ」に基づく在日米軍の再編やその他の米軍側の事情などによる離職者の発生状況や規模、対象者の希望等をできるだけ早期に把握し、本法に基づく措置の有効性を分析した上で、駐留軍等労働者の雇用の維持と生活の安定等を確保する観点から法制度の在り方を含め必要な支援策について検討し、所要の措置を講ずること。
 三、また、同様の観点から、駐留軍等労働者について時間外労働等に関する労使協定の締結及び行政官庁への届出等、我が国の労働法令の趣旨に則った所要の措置を労務提供契約に盛り込むこと等について米国との協議を進め、早期に改善を進めること。
 四、在日米軍による部隊の縮小に際しては、駐留軍等労働者の雇用の維持等に必要な予算を確保すること等を通じ、可能な限り駐留軍関係離職者を生じさせないための措置を雇用主として講ずるよう努めること。
 五、国際漁業再編対策を実施する場合には、減船の規模を適切なものとするよう努めるとともに、代替漁法への転換等の各種の支援策等を通じ、漁業離職者が可能な限り発生しない措置を講ずるよう努めること。
  右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#100
○委員長(島村大君) ただいま馬場君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#101
○委員長(島村大君) 多数と認めます。よって、馬場君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、加藤厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。加藤厚生労働大臣。
#102
○国務大臣(加藤勝信君) ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして、努力をしてまいります。
#103
○委員長(島村大君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#104
○委員長(島村大君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#105
○委員長(島村大君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働大臣官房年金管理審議官高橋俊之君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#106
○委員長(島村大君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#107
○委員長(島村大君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本年金機構理事長水島藤一郎君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#108
○委員長(島村大君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#109
○委員長(島村大君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#110
○石橋通宏君 民進党・新緑風会の石橋通宏です。
 今日は一般質疑ということで四十分時間をいただいておりますので、質問早速させていただきたいと思いますが。
 済みません、本題に入ります前に、先ほど、我が党の小林委員からの冒頭の質問で、決して看過できない、許してはならない公文書の改ざん問題、隠蔽問題、またしても発覚したということで、厚労大臣に質問ありました。厚労省、ちゃんと大丈夫なのか、チェックしているのかということで。大臣、触れられなかったですね。厚労省でも二件発覚しているじゃないですか、改ざんが。改ざんが。何でそのことについて先ほど小林委員が言われたときに触れないんですか。調査しているんでしょう。
 大臣、ちょっと改めて、二件の改ざんが発覚をした、これ、調査されているんだと思います、大臣の下で。これ、ちゃんと説明してください。
#111
○国務大臣(加藤勝信君) それについては、その時々、一つは、平成十九年に東北厚生局において、情報公開請求の対象文書について記載の一部を削除し又は文書の一部を差し替えて開示した事案が発生したと。その際は、関係者に対して厳正な処分を行うとともに、文書管理の徹底や情報開示作業における複層的なチェック作業導入など再発防止をし、同様の事案が二度と発生しないよう徹底したというところでございます。
 それから、続いて職業能力、もう一つ、もう一件、事業の入札に係る仕様書等について、決裁を得た後、決裁者の了解を得ることなく変更した、こうした事案がございまして、この事案については、そのときに事案の概要また再発防止策を公表し、一定の処分をされているということでございますので、この話はもうこれとしてこうした処理がなされていた。それを、それとは別にといいますか、これまで一連のことについて、全体の公文書管理をしっかりやっているかどうか、そういったことのチェックをしている、そういう趣旨で先ほど答弁をさせていただいたと、こういうことでございます。
#112
○石橋通宏君 大臣、さらっと何か言われているような、この問題の深刻さ、重ねて、公文書の改ざん、決裁文書の改ざん、書換え、こういうことが厚労省の中でも実際に起こっていた、このことについて、大臣、今の発言だと何か余り深刻に受け止めておられないような気がしてしようがありません。
 重ねて、これ、本当にもう一度、厚生労働省でこんなあってはならないとんでもない話が起きていないのかどうか、ちゃんと大臣の下で調査徹底する、そのことを改めて要求しておきたいというふうに思います。
 その上で、最初に今日、先ほどこれも福島委員が扱われましたが、野村不動産に対する特別指導の件、そして一連の勝田東京労働局長の記者会見、そして先般の暴言、これについて取り上げさせていただきたいと思います。
 まずもって、今日、野党委員が勝田東京労働局長の参考人招致を要求させていただきました。おとといの福島委員の要求で、ちゃんと政府が答弁するからということで、与党の方で残念ながら却下された。しかし、おとといの政府の質疑と昨日提出をされた記者会見の会見録とそごがあるのではないか、やっぱりちゃんと答弁されていないのではないか、そのことが明らかになった。これが先ほど福島委員が取り上げられた部分です。
 これ、本人じゃないと答弁できないんです。だから我々は重ねて、今回、与党は、前例がない、政府が責任持って答弁する。いや、違うでしょうと。今回の件の責任者は勝田局長なんでしょう。大臣は何度もそれを答弁されている。いや、特別指導の決裁権者、決定権者は勝田さんだ。いや、だから、決裁権者、決定権者に来ていただかなかったら分からないじゃないですか。誰かが代わって答弁するって話じゃないでしょう。しかも、前例がない。当たり前です。初めてなんでしょう、特別指導をこういう形でやったのは。初めてだから前例がない、当たり前じゃないですか。だから、我々は、勝田局長に来てもらわなければ、ちゃんとした正確な情報に基づく、何が実際に起こったのか、正しい議論ができないということで勝田さんの参考人招致を求めているわけです。
 重ねて、これ、引き続きの協議案件になっていますので、与野党なくこれ是非認めていただいて、ちゃんと我々の厚生労働委員会、この責任として正しい審議をさせていただく、そのことを改めてお願いをしておきたいというふうに思います。
 その上で……(発言する者あり)じゃ、委員長、改めて、委員長、理事会でのお取り計らいをお願いします。
#113
○委員長(島村大君) 引き続き理事会にて御協議させていただきます。
#114
○石橋通宏君 その上で、昨日、会見録、我々が要求しておりました会見録、まだ十二月二十六日分と三月三十日分のみで、十二月一日分がまだ精査中ということで出てきておりませんが、二つ出てきました。皆さんのお手元にも今場内配付をいただいたというふうに思います。
 まず、加藤大臣、議事録、会見録、お読みになりましたか。
#115
○国務大臣(加藤勝信君) 読ませていただきました。
#116
○石橋通宏君 山越局長も当然お読みになりましたね。
#117
○政府参考人(山越敬一君) 読まさせていただきました。
#118
○石橋通宏君 大臣も局長もこれちゃんと読まれたのであれば、これまでの答弁、御自身がやられていた、まあ大臣はメモ読みながらの答弁だったのかもしれませんが、改めてこの会見録をお読みになって、これまでの大臣も局長もそれぞれの答弁おかしかったなと、大臣、お思いになりませんですか。
#119
○国務大臣(加藤勝信君) どの点についておっしゃっているのかというのはあるんですけれども、一つは、ここの会見において不適切なこうした発言があったということ、これに対しては甚だ遺憾だというふうに考えておりますし、私どもとしても厳正に対処していかなきゃいけない、処分において厳正に対処していかなきゃいけないというふうに考えております。
 それからあと、ほかの部分について、当時の答弁においてはそれぞれそこにある資料を基にできる限りの答弁はさせていただいたと、こういう思いでやらせていただいているところでございます。
#120
○石橋通宏君 私が聞いているのはその後段の部分ですが、大臣、今、その時々の資料に基づいて、大臣、メモ読みながら、その時々のメモに基づいて、メモは局長、厚労省の事務方の皆さんがお作りになったメモを大臣は読まれていたということなんでしょうが、我々はこれ会見録で、これまでの答弁と整合性がない、矛盾している、そういう部分がようやくこれによって明らかになってきたのではないかというふうに思っております。
 まず、大臣でも局長でも結構です。これ、問題のこの暴言は三月三十日の記者会見の一番最後の方で発言をされている部分です。七ページの中段以降、何なら、皆さんの会社に行って、是正勧告してもいいんだけどと。その後、記者さんから重ねて、これはゆゆしき発言ではないかというやり取りが行われております。
 大臣、これ、勝田局長がこのような暴言、ゆゆしき発言をされたのは今回が初めてだったでしょうか。
#121
○国務大臣(加藤勝信君) 少なくとも、まずこの発言がありまして、私の方から、これを念頭に置きながら、これは甚だ……(発言する者あり)いやいや、こうした立場にありながら、その権力をいたずらに濫用するかのごとき発言、これは不適切だということを申し上げさせていただいたところでございますけれども、今いろんな御指摘がございますので、私どもの方としては、これまでの記者会見等を精査させていただきながら、しっかりそれを踏まえて処分に当たっていきたいと思っております。
#122
○石橋通宏君 簡潔に答えてください。
 局長、勝田局長、これ今回がこの暴言初めてですか。
#123
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。
 局長が是正勧告してもいいんだけどと発言されたのは、この三月三十日だというふうに承知をしております。
#124
○石橋通宏君 本当に会見録読まれたんですか。僕らびっくりしましたよ。十二月二十六日の会見録、十一ページ上のところ、同じこと言っているじゃないですか。皆さんマスコミ業界とかそういうので取り上げてほしいですか。記者さんが慌てて、いやいや、勘弁してください。それはもう、局長のところに毎日陳情に行かなあかんですよ。勘弁してくださいって。
 山越局長、これ発言読まれたんでしょう。同じことを、言い方は違いますが、これ労働局長として、この公権力を振りかざした、取り上げてほしいですか、いや勘弁してください、発言されているじゃないですか。違いますか。
#125
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。
 今御指摘の点でございますけれども、必ずしも三月三十日の発言と同様な不適切な発言、その是正勧告もしてもいいんだけどという発言とは異なっているというふうに思います。
#126
○石橋通宏君 局長、いいんですか、そんな発言して。そんな発言を局長がされるからこういう暴言がまかり通っちゃうんじゃないんですか。
 私ね、このときになぜ周りが、いや、これ、まずいでしょう、こんな発言いかぬでしょうと勝田さん止めなかったのかと思えてしようがないんです。いや、でも、今局長の答弁聞いて残念です。そんな、局長が、基準局長がそんな発言して、いや、これ、別にいいんじゃない。いや、大臣、これはゆゆしき問題ですよ。基準局長がこんな認識をこの委員会でされる、これ大変なことです。いや、大臣、それ、修正答弁、大臣がされた方がいいと思いますよ。
#127
○国務大臣(加藤勝信君) 今の局長の発言、何といいますか、やり取りのこの雰囲気等々を踏まえてこういった発言が出たという趣旨ではないのかなと思いますが、しかし、こうやって見ると、やはり全然関係ない話ですね、その不動産の話をしているわけでありますから。そこで、マスコミの皆さんに取り上げてほしいですかという、こういう発言。
 これは、今委員御指摘のように、少なくとも記者会見と、こういう公式の場でありますから、私は不適切であったと思いますし、それから、委員御指摘のように、残念ながら、これは各局長がそれぞれのところでみんな記者会見はされております。我々も逐一全部報告を求めているわけではありませんけれども、もしこういう発言がそうした段階で我々が分かれば、やっぱりこういったことにもしっかり対処していくべきだったんではないかというふうには思います。
#128
○石橋通宏君 これ、さっき大臣が言われたとおり、一連の流れですからね。ここだけ切り取っているんじゃないんです。一連の流れでこういう発言になっているんです、まさに。だから、記者さんもそういうふうに受け止めたんです。これ、是非、だから、こういうことが残念ながら過去にもあった、二十六日にもあった、このことは本当に我々も衝撃を受けていますし、先ほどの、重ねて済みません、山越局長の発言はこれはゆゆしき発言だというふうに言わざるを得ないと思います。
 次に、プレゼント発言。これも福島さんが取り上げられました。山越局長、おととい、プレゼント発言について福島委員に答弁をされています。
 もう一回聞きます。プレゼント発言、問題なかったですか。
#129
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。
 先般、御答弁でございますけれども、これは十二月一日のそのやり取りの中で、ボクシングデーということについて発言をしたというふうに聞いております。このことについて、私はこのように答弁をしておりまして、御指摘の東京労働局長の発言については、本人に確認した結果、特定のことを念頭に置いたものではないと聞いているというふうに答弁させていただいたところでございます。
#130
○石橋通宏君 その答弁、今も同じですか。
 十二月二十六日の記者会見録、これまた我々衝撃を受けましたよ。これ、一ページ目です、ど真ん中です。プレゼントの中身は。それは記者さん知っていますからね。十二月一日にもう勝田さん、十二月二十六日の記者会見でプレゼントがありますからと、プレゼント、言われているわけです。だから、記者さん、これ、冒頭でも、ええ、早く帰るとそれ聞き逃しますのでって思わせぶりな発言を冒頭でされていますが、だから、記者さん、プレゼントの中身は、そろそろお願いします、そういう趣旨で発言されている。プレゼントもう行く、やります、じゃ、やろっか。野村不動産会社に対しての特別指導を行いました、プレゼントです。
 山越さん、それがプレゼントです。野村不動産への特別指導です。本人がそう言って、記者会見で言っているんです。プレゼント、野村不動産特別指導ですね。
#131
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。
 今委員が御指摘をいただいたのは、十二月二十六日の局長の記者会見での御発言だと思います。先般、私が答弁させていただいたのは、十二月の一日のその会見についてのその答弁についてお答え申し上げたものでございます。
#132
○石橋通宏君 いや、これますます局長、勝田さんの言っていることと、局長、そういうことを言って整合性というか、これもう明確に、十二月一日のプレゼントについて、記者さん、プレゼント、中身は野村不動産特別指導です、もうこれ認めちゃっているんですよ、勝田さん、この時点で。プレゼントは野村不動産です、特別指導ですと。
 局長、どんどん矛盾、隘路に入り込みますよ。認めてください、もう。十二月一日、もう特別指導、それを十二月二十六日に発言する念頭にプレゼントと発言をされていた、そうですね。
#133
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。
 十二月二十六日に今委員がおっしゃられたような発言が勝田局長からあったということだと思いますけれども、いずれにいたしましても、そのことはそのとおりだと思います。十二月二十六日に勝田局長がボクシングデーということでそのことについて発言されたのはおっしゃるとおりだと思います。
#134
○石橋通宏君 これ、プレゼント、野村不動産特別指導、二十六日の記者会見で御本人がそう認めているんです。そうですね、局長。
#135
○政府参考人(山越敬一君) これは二つの時点があるわけでございまして、いずれにいたしましても、その十二月一日のボクシングデーの発言につきましては、本人に確認したところでは、特定のことを念頭に置いたものではないと聞いているところでございます。
#136
○石橋通宏君 これ、やっぱり重ねて御本人にここで答弁いただかないと駄目です。もう局長じゃ話になりません。どんどん上塗りになりますから、どんどん矛盾しますよ、これ。
 根拠法について聞きます。これも重ねて私、何度も大臣にも、これ今回の特別指導、根拠法は何ですかということをお聞きした。これ、会見むちゃくちゃですね、大臣、びっくりしませんでしたか、勝田さんの。記者さんもこれずっと聞かれているんです、根拠法は根拠法はと。勝田さん、行ったり来たりしているんですね。最初は基準法と言っているんです。えっ、基準法。いや、でも細事を言われたら、設置法になっちゃう。いや、もし本当に言えば設置法になる。でも、三月三十日の記者会見ではとんでもないことを言っております。だって、こういうことで、なっていますという報告があって、じゃあやろうと、そういう話です。
 ええっ、大臣、じゃあやろうよというそういう話ですか、これ。野村不動産の特別指導、企業名公表した、それが、じゃあやろうよ、部下から報告を上げて、じゃあやろうよ。しかも、特別指導について聞かれて、いや特別指導は初めてではありません、余り数が多いわけじゃありませんが初めてではありません、やることですと、勝田さん、記者会見で言っているんですよ、大臣。全然矛盾するじゃないですか。初めてなんですか、初めてじゃないんですか、根拠法は何なんですか、じゃあやろうという話なんですか、大臣。全く矛盾しているじゃないですか。説明してください。
#137
○国務大臣(加藤勝信君) まず、根拠法について改めて答弁させていただきますと、本件特別指導については、厚生労働省設置法に掲げる厚生労働省の所掌事務に規定する行政指導として労働局長が実施をしたということでございまして、それ以外の一般の是正勧告等々も同法に基づく行政指導ということになるわけであります。
 それから、じゃあやろうというのはちょっとあれなんですけれども、いずれにしても、最終的に東京労働局長において決定をし、特別指導が実施をされたと、こういう経緯でございます。
#138
○石橋通宏君 大臣、答えになっていないですよ。じゃあやろうよというそういう話。大臣、東京労働局長が決定権者、決裁権者なんでしょう。その決定権者、決裁権者本人が、じゃあやろうよという話ですと記者会見で言っちゃっている。そのことについて大臣、どうなんですかと聞いているんです。
 ちょっと、時間掛かるなら、済みません。
#139
○委員長(島村大君) 加藤大臣。
#140
○国務大臣(加藤勝信君) いや、ちょっと待ってください。
#141
○委員長(島村大君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#142
○委員長(島村大君) 速記を起こしてください。
#143
○国務大臣(加藤勝信君) これは、ちょっと、じゃあやろうという発言が何か所かあったものですから、失礼をいたしました。
 委員御指摘のは、三月三十日の二ページ目の上段ぐらいに書いてある、じゃあやろうという御指摘であると思います。決裁文書を残していないことだったんですけど、これは理由は何か云々あって、だって、こういうことで、なっていますという報告が上がって、じゃあやろうという、そういう話ですと。ここをおっしゃったということだと思いますけれども、この発言が適切かどうかという議論はありますけれども、いずれにしても、いろんな情報、監督指導の結果等が東京労働局長のところに上がってきて、そして最終的に東京労働局長が判断をして、そして特別指導が行われたと、そういう事実でございます。
#144
○石橋通宏君 大臣として、まさにその決定権者、決裁権者である労働局長のこの発言をどう思われますかと聞いているんですよ。これ、不適切だと思いませんか。記者さんに対して発表して、記者さんがそれをそう受け止める。あっ、それは、じゃあやろうかという話なのか。
 これ、とんでもない。労働行政ですよ。東京労働局長ですよ。この発言自体、大臣、重ねて、とんでもないと大臣が言わなきゃ駄目でしょう、局長も。答弁自体が、もうこれやっていられないという思いですが、これ、根拠について、重ねて、これちゃんとしないと、野村不動産に対してどういう根拠、いかなる根拠でこれが行われたのか。
 それで、今回改めて、もう一つ、これなぜこだわるかというと、重大な疑問が湧き上がるんです。おとといの福島委員の質問で、今日資料改めてもう一度お配りをしましたけれども、事前に大臣に三回特別指導についての報告が上がっていた、報告文書。これ、一枚目が十一月十七日に、大臣に対する報告書です。これ、厚生労働省だってちゃんと仕事されているんでしょう、山越局長。真面目にちゃんとした仕事されているんでしょう、丁寧に。いいかげんに、やろうかな、やめておこうかな、でも一応大臣に上げておこうかな、そんな報告しないでしょう、厚生労働省は。するんですか。これ、どう見たって調査結果、指導方針、指導実施の公表、実施時期、黒塗りですが、これ明確に大臣に対して、今後の対応について報告を上げているわけです。そうですね。
 そして、四の指導実施の公表のところには、明確に、東京労働局長から社長に対して特別指導を行い、その旨を公表すると書いてあるんです。大臣もおとといの福島委員への答弁で、この時点での方針について報告を受けましたと答弁はされています。つまり、こういう方針で臨みますという報告を大臣、受けたことは認められているんですね。認められているんです。
 とすると、これはおかしいんですね。十二月二十六日の勝田局長の記者会見録の二ページ目、これまた我々びっくりしました。我々はてっきり、てっきり十一月十七日の前に調査をやっていて、調査は終わっていて、だから調査結果があって、指導方針があって、そして特別指導を公表するというのが立てられたと思っていたんです。だから、いや、それまでにもう調査は終わったんでしょう、終わったんでしょうと勝田さんに聞いても、いや、まだこの時点では全部は終わっていませんと言うんですね、我々に対して。おかしいなと思っていたら、ここで明確に勝田さん御本人が、何と調査指導の方針について見事にしゃべっているんですね。こんなこと、じゃ、しゃべっていいのかと思いますが、まあ、しゃべっている。十二月に全社の全事業場に対して一斉に調査を行いましたと丁寧に言われています。十二月に一斉調査を行って、そして、先ほどの福島委員の御指摘のように、もうどう見ても是正指導を行ったことを認めちゃっているんですね。
 あれ、何で順番がこうなんだろうと。十一月十七日の時点で、調査結果があって、指導方針があって、もう特別指導、公表まで決めている、大臣に方針として報告を上げている。なのに、十二月に一斉調査に入っている。
 山越局長、これ説明してください。
#145
○政府参考人(山越敬一君) 十一月十七日の大臣への報告でございますけれども、その時点での調査の状況について、また今後の指導方針について全社的改善を求める特別指導を行う方針などについて説明をしたものでございます。
#146
○石橋通宏君 いや、そうじゃないよ。つまり、調査結果に基づいて方針説明したんでしょう。なのに、何で十二月に一斉調査入っているんですか。おかしいでしょう、十二月に。それまでに調査に入っていて、調査結果なら分かりますよ。でも、そこで改めて、わざわざ御丁寧に十二月一日に、十二月二十六日にプレゼントがありますとプレゼント予告をして、そして十二月に一斉調査に入りました。何で十二月に一斉調査入る。その結果、是正指導があった。でも、十一月十七日にもう特別指導をやることが決まっている、方針として。
 だって、是正指導があったから特別指導じゃなかったんですか。一斉調査やる前に何で特別指導、公表まで決まっているんですか、方針が。そのことを聞いているんです、局長。
#147
○政府参考人(山越敬一君) この十一月十七日の報告でございますけれども、この時点での調査の結果について御報告をしたものでございます。その後、更に調査が行われまして、最終的には本件特別指導は東京労働局長がその実施を決定したものでございます。
#148
○石橋通宏君 局長、いいかげんな答弁やめようよ。この記者会見見れば一目瞭然でしょう。特別指導を行いました、それは、十二月に全社的な指導、一斉調査入って是正指導があった、明確じゃないですか。何でそれが十一月十七日の時点でもう方針出るんですか。順番が違うでしょう。それを聞いているんです。何で順番が違うんですか。
#149
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。
 この十一月十七日の時点での調査の結果を御報告するとともに、その後の状況を踏まえて、必要な場合には特別指導を行う方針について御説明をしたものというふうに承知をしております。
#150
○石橋通宏君 これ、駄目だよ、こんな答弁。大臣、これ本当、もたないですよ。
 これ、明確に、じゃ、一斉調査入って調査の結果が黒だって分かっていたんですか、十一月十七日の時点で。おかしいですね。何で、特別指導は、調査をやって多くの違反が認められました、全社的な違反が認められました、全社的な違反が認められたから社長に対して全社的な指導をするので特別指導を行いました、そういう説明でしょう。何で順番が違うんですか。十一月十七日の時点でもう方針が決まっている、おかしいですね、これ。局長、全然これもちませんよ。
 これ、大臣、簡潔にちょっと、大臣、整理しないと、これ本当にもたなくなりますよ。
#151
○国務大臣(加藤勝信君) 事案、これは個別事案でありますから、詳細について事細かく説明するのは差し控えさせていただきますけれども、簡単にざくっと申し上げさせていただければ、これまでやってきた監督指導等を踏まえて、この段階でこれだけの疑いが持たれているし、そしてそれを考えると、この特別指導といったことも、そして公表するということも当然想定をしていく必要があるということで、そうした方針をここで確認をし、それを踏まえて、また改めて広範な、様々な監督指導、言わば調査を行い、そして最終的に、こうした結果、その結果を踏まえて東京労働局長が特別指導を行うということを最終的に決定をし、そしてそれを実行したと、こういう流れでありますから、別にこれまでの説明と特にそごはないんではないかというふうに思います。
#152
○石橋通宏君 これ大臣、その説明では全く整合性取れた説明になりません。合理的に理解ができません。
 この問題、改めて、この後、他の野党委員も質問されるかもしれませんが、我々、この問題、やっぱり徹底的に審議し、勝田局長の出席の下で、この間の経過、一連の経過、裁量労働制が、現行の制度がもたらす様々な問題について、これしっかり明らかにするために正しい情報で議論を進めていかなければいけないということも含めて、引き続き求めていきたいと思いますので、この件はまた次回に譲りたいと思いますが、ちゃんとした答弁してください。重ねてそのことをお願いしておきたいと思います。
 続いて、今日、本当は年金問題について、今日も水島理事長、お忙しいところ、またおいでをいただきまして、ありがとうございました。
 前回の集中審議でも追及させていただきましたけれども、不可思議なことが今回の過少支給問題について多々発生しております。今日もちょっと、前回取り上げましたが、なぜ資格がないはずの、本来受注すべきでなかったはずのSAY企画に、あの膨大な、予定価格二億二千万円もの莫大な膨大な、大きな大切な年金のお客様の情報入力作業という、不正確であってはならない、正しくて正確にやらなきゃいけない、理事長そうですね、そういったところが、到底できない事業者に委託されてしまったのか。
 この間の経過、改めて資料の二で年金機構に出していただきました。これが落札に至るまでの経過です。
 不思議なんですね。関心示していただいた企業、二十五社もあったんです。説明会に来ていただいた企業、十一社もあったんです。でも、事前の審査に書類出したのは、もうこの時点で一社だけだった、SAY企画だけだったと。
 この間の経過が余りに不透明で分かりませんが、ここで水島理事長、なぜSAY企画、七月二十八日の事前審査、通ってしまったんでしょうか。通らないべきだったとお思いになりませんか。
#153
○参考人(水島藤一郎君) 入札の審査につきましては、入札仕様書を提示して、運用仕様書を対象事業者から提出をしていただいて、そして入札を認めるというステップを取るということは今まで御説明申し上げてきております。そのステップに沿ってやったということでございまして、機構の手続上のルールには基本的にそごはないということでございます。
 ただ、もちろんその過程が正しかったかどうかということについてはきちんと検証をしなければならないというふうに考えておりまして、今後、検証委員会もございますので、調査委員会もございますので、そこで御議論をいただきたいというふうに思っております。
#154
○石橋通宏君 いや、理事長、その認識で大丈夫ですか。手続上のそごはない。いや、これちゃんと事前の審査あるんです。私も改めて、あっ、何だ事前の審査ちゃんとやっているじゃないか、じゃ、何でこの事前の審査をSAY企画が通ってしまったんだろう。
 どういう基準に基づいてこれ審査したんですかと聞いたら、資料の三が出てきました。資料の三で、いろいろありますが、大事なのは事業の経営状況なんだろうなと思います。委託業務の規模等から見て、業務の履行能力に問題はないか、損害が生じた場合の賠償力を有していると判断できるのか。ちょっと、基準としてこれだけしか示していただかなかった。これ、パスしたんですか。
#155
○参考人(水島藤一郎君) 私どもの入札参加資格の確認でございますけれども、五点ございまして、御指摘のとおり、一点は事業の経営状況、二が利害関係者の在籍状況、年金保険料の納付状況、重大な法令違反の有無というようなことでございます。
 履行能力に関しましては、基本的に、全省庁統一参加資格を満たしているかどうかということをベースに判断をしてきたということでございまして、そのことが正しいかどうかということについてはやはり問題があるというふうに考えておりまして、今回見直しをしなければならないというふうに考えているということでございます。
#156
○石橋通宏君 いや、でも、理事長、これ前回、年金集中のとき私聞きましたよね。SAY企画、C級でしょう、C級でしょう。それでも柔軟な運用といって認められているからと。でも、柔軟な運用って、別に、じゃ、どこでも何でもいいということじゃないでしょう、理事長。
 柔軟な運用、C級だけれども、よっぽど合理的な理由があって、徹底的に審査をして、この条件満たすのか、いや、それならまだ分かりますよ。だったら、その徹底的に審査をした、合理的に、C級だけれども大丈夫と判断したその理由、出してください。出せるんですか。
#157
○参考人(水島藤一郎君) 事前審査の状況におきまして履行能力がないというふうに判断することは極めて難しいと思います、一定の資格を満たしている場合にですね。ただし、私どもとしては、その時点でこの事業者はノーと言うことはなかなか難しいと思いますが、もしその事業者が落札した場合に契約に至るかどうかについては、やはり我々はきちんと審査をしなければならないというふうに考えておりまして、その落札後の契約前の審査を今後導入をし、履行能力については厳しくチェックをしていくという体制をつくりたいというふうに考えております。
#158
○石橋通宏君 いや、だから、まさにそのことをお伺いしているわけです。この審査、あるんですよね。適切かどうか事前に審査するんでしょう、理事長。今、一定の資格って、いや、でも統一資格しか見ていません、でもC級でした、千五百万円までしか駄目です、でも二億二千万円にどうぞ入札してください、ここが問題なんじゃないんですか、理事長、ここが。この事前の審査が何でこんなずさんなのか。重ねて言います。ここでこんなずさんな審査しているなら、ほかのあまたある入札も全部同じように全くほとんどスルーでいいかげんにやって落札されているのではないか、そう思わざるを得ないわけです。
 何で、十一社関心示してくれた、説明会来た、その中のその時点で、ああ、この事業者だったら大丈夫そうだ、事業規模からして大丈夫そうだ、これ、できるはずです。蓋開けてみたらSAY企画だけだった、とても事業規模からしても駄目だ。落とせばよかったじゃないですか、駄目だって。落とす判断ができなかったことが、理事長、問題だと思われないんですか。
#159
○参考人(水島藤一郎君) 従来の実績だけでその事業者がその事業ができないかどうかということを判断することは、的確に判断することはなかなか難しいと思います。
 ただし、一方で、そのように判断をして入札に参加を認めないということは、一方では入札の参加制限になるわけでございまして、機構としては、参加制限を、それを拒否をする場合にはやはりそれなりの理由を持って、合理的な理由を持って説明をしなきゃならないと思います。
 そういう意味では、なかなか、入札参加者を増やすという観点、あるいは中小企業に門戸を開くという観点からも、幅広に認めた上で契約後の履行状況審査を厳格にするという方向で考えていくことが妥当ではないかというふうに考えているということでございます。
#160
○石橋通宏君 時間が来ましたので、今日は、済みません、これで、残りましたけど終わりにさせていただきますが、理事長、まさに事前の審査、その体制が十分なのか。審査できていないじゃないですか。契約しちゃって、その後の事前のチェック、この間質問したように全然駄目じゃないですか。で、事前の承諾書も取っていないのにマイナンバー含む貴重なデータ渡しちゃっている。こういう体制、こういう実行体制が問題なんでしょうということを重ねて言っているわけです。その意識をちゃんと持っていただきたい。
 そのことを指摘して、この問題、ちょっと済みません、引き続きまた質問取り上げさせていただくことも申し上げて、今日は終わりにさせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
#161
○委員長(島村大君) 午後二時に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時十四分休憩
     ─────・─────
   午後二時開会
#162
○委員長(島村大君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、小林正夫君及びこやり隆史君が委員を辞任され、その補欠として礒崎哲史君及び元榮太一郎君が選任されました。
    ─────────────
#163
○委員長(島村大君) 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#164
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。
 午前中の石橋理事の質問に対して、山越局長、私確認したいと思うんですけれども、この記録ですね、テープを起こしたというメモで、十二月の二十六日の時点での東京労働局長の発言に対して問題ないかのような御発言がありました。大臣の答弁も受けたと。御飯も食べたと。今も変わりありませんか、その認識に。
#165
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。
 このような記者会見におきまして、やはり威圧的なとも受け取られるような発言をするとか、あるいは行政の対象を恣意的にやっているというようなことを疑われるような発言をするのは適当ではないというふうに考えておりまして、こういった発言については不適切ではないかというふうに感じているところでございます。
#166
○倉林明子君 そのとおりだというふうに思いますね。
 そこで、改めて大臣に確認したいと思うんですね。
 山越さんが答弁揺らぐようなことになっているということもあるので、改めて私は押さえておきたいと思うんだけれども、あの東京労働局長の、何なら、皆さんのところ行って是正勧告してもいいんだけどというこの発言は、どこがどんな理由で不適切なのか、大臣の答弁をお願いします。
#167
○国務大臣(加藤勝信君) 三月三十日の定例記者会見における東京労働局長の今の御指摘のあった発言を含めて、公平かつ公正な立場で監督指導を実施すべき、ある意味では指導していくべき東京労働局長が、自分の権限、権力をいたずらに行使するというような形で発言をしたということ、このことは甚だ不適切であるというふうに認識をしております。
#168
○倉林明子君 この発言の後、謝罪ということで勝田東京労働局長は取材に応じているんだけれども、いろんなところに是正勧告が行われていることについて、分かりやすく言おうとして口が滑ったと、こんな釈明しているんですね。私、思わず本音が出たものじゃないかと思うんですよ。
 そこで、そもそもこの労働局の一組織でもある労働基準監督署には、監督指導にとどまらない強力な権限があるということです。そこで、司法警察チームの権限の中身というのはどういうものになりますか。
#169
○政府参考人(山越敬一君) 労働基準監督官でございますけれども、労働基準法、労働安全衛生法等の違反の罪につきまして、刑事訴訟法の規定によります司法警察官として取調べ、刑訴法第百九十七条に基づくもの、これは任意捜査でございます。それから、捜索差押え、そういった強制権限を行い、検察庁へ送検を行う権限を有しているところでございます。
#170
○倉林明子君 つまり、労基法に関してもう警察の役割と、分かりやすく言えばそういう権限を持っているんだということだと思うんです。極めて強い権限ですよ。
 こうした権限を持つ組織のトップである勝田氏の発言というのは、権限を振りかざした私は恫喝と、ほかならないと思うわけです。国家公務員としての中立性、公平性、これ著しく損なうというものであって、労働行政に対する国民の信頼を大きく失墜した、こういう受け止めが必要じゃないかと思います。大臣、いかがですか。
#171
○国務大臣(加藤勝信君) 今の御指摘、私どももこうした不適切な発言を通じて、本来、公平そして公正に行われるべき監督指導、またそれによって働く方の立場を守っていくという監督行政、それに対する国民の皆さん方の信頼、これを毀損することになっているということをしっかりと認識をしていきたいと思っております。
 その上で、東京労働局長本人への処分については、過去の事例も踏まえながら、今御指摘があった点、そうしたことも踏まえて厳正な対処をしていきたいと、このように考えておりますと同時に、厚生労働省としても、今回の事案、これを一つ反省の糧として、今後こういうことがないようにしっかり取り組ませていただきたいと思います。
#172
○倉林明子君 この二日の釈明会見の中で、勝田氏自身は辞職を否定しているんですね。私は、今処分についての検討ということでお話伺ったんだけれど、辞職に値すると思うんですよね。監督責任は極めて重大だということを指摘しておきたいと思います。
 さらに、これ処分で済む話じゃないというふうに思っているんです。裁量労働制拡大のために、野村不動産での過労死を伏せたまま、特別指導で企業名の公表までやった。これは恣意的にやられたのではないかと、こういう疑惑が起こっているわけです。これについて疑惑を解消するというのは、これ、厚労省の責任だというふうに思うんですよ。大臣、いかがですか。
#173
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員言ったように、二つあると思うんです。過労死を伏せたままということと特別指導を実施したということと二つ、私は別だと思っております。
 過労死については、これまでも従前から申し上げておりますように、基本的に過労死については私どもの方からは説明や回答をしない。もちろん、遺族あるいは遺族を代理する例えば弁護士さん等々が公の場でそれを公表した、そうした場合には、その公にした範囲内においてはそれは私どもも追認をいたしますけれども、こちらからはやらない、これはもう一貫した姿勢でありますから、これは別に本件、本件というか、これを一貫的な姿勢でやらせていただいているということであります。
 その上で、特別指導が恣意的かという御指摘がありました。特別指導は、これまでも御説明するように、こういう形でやったのは本件が初めてだということでもございます。
 これは、理由についてはここでしゃべる前に東京労働局の紙にも載せておりますから、理由ははしょらせていただきますけれども、しかし、こうした特別指導をどうしたことで行ったのか、こういったことはしっかり私どもとしては説明をしていく必要があると思いますし、もちろんこれから今後もこうした事案があればこうした対応ということも当然考えていく必要があるわけでありますから、そういった意味では、今委員から恣意的という御指摘、こういったことを受けないように、我々もしっかりその点を踏まえながら対応させていただきたいと思っております。
#174
○倉林明子君 それは、一般論として原則どういう対応を取ってこられたのかというのは重々承知しております。この特別指導が初めての行政権限の執行でもあったと、大変社会的な影響も強いと、またそれを狙った指導でもあったことは明らかだと思うんですね。そこに過労死事案ということが同時に二十六日に分かるということ、報道で分かるということになったわけなんです。
 そこで、改めて、昨年十一月十七日時点で、野村不動産に対する特別指導については大臣は知っていたということで確認ができているかと思うんです。その上で、同社の過労死事案について、報告はどこからということは問いません、大臣が知られたのはいつでしょうか。
#175
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほどから申し上げておりますように、過労死事案については、その有無について私どもから積極的な御説明はさせていただいておりません。それから、特別指導云々というお話がありましたが、例えば送検事案においても、こちらから直接、私どもの方からそれに触れることはないということで、一貫した対応をさせていただいているところでございます。
 いずれにしても、本案、個別ということでございますので、コメントは控えさせていただきたいと思います。
#176
○倉林明子君 いや、一般的に報道で私たちも過労死事案については知るという立場にあるんですよ。そういう一般的な情報として、この野村不動産で過労死という事案があったということはお知りになったんじゃないかということで確認しているんですけど。
#177
○国務大臣(加藤勝信君) 御趣旨が報道を見たかという意味においては、報道は見させていただいております。
 ただ、私どもがマスコミにと申し上げたのは、遺族あるいは遺族の代理人が公表したということでございますので、本件はそれに該当していないというふうに考えております。
#178
○倉林明子君 要は、大臣は報道でと、報道で知ったかどうかということについては言えるけれども、(発言する者あり)報道を知っているということについての今御説明だったということですけれども、特別指導に入る時点で東京労働局は過労死が申請されている状況というのは把握できるという立場にあったんじゃないかと思うんですよ。裁量労働制拡大、いや、大臣は知らなくてもですよ、裁量労働制拡大と政府の方針、裁量労働制を更に進めようという政府の方針、それに対して東京労働局がそんたくしたと、こういう可能性は私、否定できないんじゃないかと思うんです。大臣は知らなかったとしても、過労死の申請と特別指導との関係、これあったのかなかったのか、ここは明らかにすべきじゃないかと思うんです。どうでしょう。
#179
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほどから申し上げておりますように、過労死については、先ほど申し上げたような状況でない限りはこちらから個別について触れることができない、もうこれは先ほど申し上げた送検事案であろうと何であろうと、これは終始一貫した対応をさせていただいているところでございますので、それを前提に個別のことを御質問されても、それに対して答えることはなかなかできないということを御理解いただきたいと思いますし、また、特別指導を行った理由についてはもう既に何度も、同じことになりますから繰り返しませんけれども、東京労働局のペーパー等にも書かれているそういったことを踏まえて特別指導、最終的には東京労働局長が判断して実施をしたと、こういうことでございます。
#180
○倉林明子君 やっぱり、ちょっと東京労働局長に、その過労死の申請も含めて知り得る立場にあった人として、私は事実関係をきちんと確認する必要があるというふうに思います。今日は残念ながら参考人として合意に至らなかったということですけれども、引き続きこの点では疑惑は晴れていないというふうに申し上げて、参考人の要求は引き続き求めていきたいというふうに思います。
 大体、企業名公表という初めての特別指導がやられたということなんですよ。これは東京労働局の判断だけでできるというふうには到底考えられない。できるとは到底考えられないということを重ねて申し上げておきたいと思います。
 そこで、厚労省が三月五日に企画業務型の裁量労働制の適用事業所数と労働者数を、これ導入以来初めて公表されました。昨年六月の時点で既に我が党の小池議員が公表を求めていた経過があったものです。大体何でここまで公表が遅れたのか、その理由を説明してください。
#181
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員から御指摘ありましたように、御党の小池議員から、たしか六月、去年のですね、六月一日の参議院の厚労委員会で当時の塩崎大臣に対して調査すべきではないかという御指摘があり、前大臣から対象労働者数等について調査する旨答弁をさせていただいたところでございます。
 いずれにしても、この資料、本省に全部あるわけではなくて、各労働基準監督署にあるわけでございますから、各署に対してそうしたことを集めますよという通知をし、また、各署においてもそれぞれその資料を、多分コピーしたんだろうと思いますけれども、そういうことにして集約をしていったと。そして、それを集計し、分析をし、もう一度間違いがないかということを精査をしということで今年の三月にこうした形ができましたということを御報告をさせていただいたと、こういう経緯でございます。しかも三年分ということでございましたので、三年分のことをやらせていただいたということでございます。
#182
○倉林明子君 そもそも、労働署にあるから集計にも時間が掛かったというお話なんだけれども、既にデータとしてはあるわけですよ。年に二回報告を受けているというベースのものはあるわけですよね。それがここまで時間掛かったということ自身が私は極めて問題だと思うんですね。これ、データ、ベースになるものですよ、裁量労働制を評価するという点でもね。データの問題では様々な議論もあったわけですよ、裁量労働制については。
 つまり、これまで企画業務型の事業所数や労働者数さえも一度も明らかにすることなく、集計結果が出たのは三月五日なわけですから、その拡大を進めようと、そういうデータさえも集約することなしにこういう拡大を進めようと、そういうことだったのかと改めて確認したいと思うんです。どうでしょうか。
#183
○国務大臣(加藤勝信君) まず一つは、一枚一枚ばらばらで紙で管理しているのかという御指摘、そうしたことに対しては、やはりこの労働行政全般が電子化が遅れているというふうに私も受け止めておりますので、それはしっかり電子化をすることによって、それは結果的に監督指導の能力アップにもこれつながっていきますから、こういったことにもつなげていかなければいけないと思っております。
 それから、数値の関係でありますけれども、裁量労働制の採用企業や適用労働者数については、厚生労働省の就労条件総合調査というのをやっておりまして、これ毎年把握をしております。国会等で御質問があったときには、当該割合に基づいて、裁量労働制の適用を受ける労働者数の推計値、これはお示しをさせていただいたところでございます。
 ただ、いずれにしても、今回、裁量労働制について我々が提示したデータにも大変不適切なところがあったといったことから全面削除し、そして裁量労働制の実態について厚労省においてしっかり把握をし直し、その上で議論をということになっております。こういったことも含めてしっかりと対応していきたいと考えております。
#184
○倉林明子君 今の答弁で、推計値は持っていたんだと言うんだけど、推計値と実際にデータ集計してみたら随分違いがあったんじゃないですか。そこ、数字で確認できますか。
#185
○政府参考人(山越敬一君) この推計値でございますと、適用労働者数、専門業務型裁量労働制八十万人、企画業務型裁量労働制十七万人と推計されますので、この間にはかなりの差があったというふうに思います。
#186
○倉林明子君 じゃ、数字は後できちっと確認してもらいたいと思います。今の数字、ちょっと違うんじゃないかと。大体、企画業務型というのは十一万人ぐらいの推計、十七だったかな、の上で、実数が七万数千ということだったと思うんですね。この間の実際のデータを見ても、増加傾向も明らかだし、それ以外でも野村不動産のような裁量労働制に該当しないのに裁量労働制を違法に適用しているという、そういう問題点は随分指摘されていたんですよね。
 何が言いたいかといいますと、このデータの捏造だけじゃなかったと、その実態さえ把握十分にできていないまま裁量労働制を拡大すると。私、これ労働法制を提案する資格が問われる問題だということを強く指摘したいと思うんです。
 今回の東京労働局長の暴言ありましたけれども、私、高プロの問題はもちろんなんですけれども、働き方改革関連法案、この提案というのは丸ごと撤回して出直すように強く求めたい。
 終わります。
#187
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。
 通常国会に入ってこの厚生労働委員会の審議も、年金の過少支給の問題があって年金の集中審議を行ってというふうなことがありましたし、また今回、東京労働局長の定例の記者会見の問題があって、またやっぱり是非呼んで集中審議すべきだとか、本当に厚生労働委員会というのは、私が心配する必要はないんですけれども、非常に幅も広い委員会であって、常々厚生労働大臣もこれだけの幅の広い省庁を一人でやっていくのは大変だというふうなことも申し上げておるところでございますけれども、なかなか法案審議がこれは進まないなと。私も、全ての法案に対して賛成ではないわけですが、やはり進めていくべき法案もあるわけでありまして、本当にこんな状況でいいのかというふうに思っておりまして、特に別に通告もしておりませんので、加藤大臣に答弁を求めませんが、本当にこういったことのないように、重々、省内を、目が行き届かないと思うんですよね、目が行き届かないと思うんですが、しっかりと目を行き届かせていただきたいというふうに思います。
 私も、今回の東京労働局長の発言についてまずはお伺いしたいと思います。
 私も記者会見の全文というか、をいただきました。これは三月三十日の東京労働局長定例会見の文を見させていただいたんですけれども、これ七ページのところに、局長から、何なら、皆さんの会社に行って、是正勧告してもいいんだけど、各社もというふうなことを言われて、記者の方が、それはどういう意味ですかというふうなことを聞かれて、今度局長の方が、多くのマスコミでも違反がないわけではないのでねというふうなことをおっしゃられて、記者の方が、それは何か、そういうことはあんまり言わない方がいいと思いますよ、局長が、それはあれなんですけど、まあ記者は、冗談でも、局長の方からは、今度、いろんな会社に是正勧告していますとか、記者の方からは、知っていますよ、こんなやり取りがこれあったわけなんですが、これは言い方自体にも非常に問題があると思います。当然、この労働局長の言い方に大変問題があると思いますが、これは重要なことは、その内容で実際に労働法に違反する事実がこれあるんだったら、当然これ是正勧告していかなきゃならないことだと思うんですね。
 そこで、実際にマスコミ各社についてなんですけれども、その三月三十日、この労働局長がこういう発言をされておりましたが、労働基準法に違反する何らかの事実はしっかりこれつかんだ上でこういったことを発言しているのかどうか、お伺いをしたいと思います。
#188
○国務大臣(加藤勝信君) まず、公平公正な立場で監督指導を実施すべき労働局長が自分の権限をいたずらに行使するような発言、あるいは元来、労働基準監督機関の職員は、個別事業場の監督指導に関する情報についてはこれは申し上げないということで対応しているわけでありますから、そういう姿勢を大きく逸脱をしたという、そして発言をしたということは甚だ不適切だというふうに考えております。
 委員御指摘のマスコミ各社云々、これは先ほど申し上げた個別事業場の話になりますから、私から、個別事業場の個々の話になりますので、一つ一つについてコメントすることは差し控えさせていただきたいと思いますが、一般論として、マスコミ云々かかわらず、そうした労働関係法に違反があれば、それにのっとって厳正に対処していくと、これは当然の姿勢だと思います。
#189
○東徹君 個別云々かんぬんではないんですが、マスコミ各社に対して、どこか、別に個別にどこがとか、そんなことまで聞くつもりはないんですけれども、ちゃんと把握した上で言ったのかどうか、その辺のことについてお伺いをしたいんですけれども。
#190
○国務大臣(加藤勝信君) 把握をしたということになると、そういう事実があったということになりますから、そういったことについては私どもはやっぱり発言は控えなければならないというふうに思っておりますが、ただ、いずれにしても、そうした事案があれば的確に対応していきたいというふうに思っております。
#191
○東徹君 それでは、労働基準法違反となる何らかの事実を既にこれ把握していたとしたら、している場合についてなんですけれども、労働局に是正勧告をするかどうかのこの裁量についてなんですけれども、これは一定程度認められていると思うんですが、どういう基準で是正勧告するかどうかを決めているのか、お伺いをしたいと思います。(発言する者あり)
#192
○委員長(島村大君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#193
○委員長(島村大君) 速記を起こしてください。
#194
○国務大臣(加藤勝信君) 失礼しました。
 基本的には労働基準監督官が是正勧告を行うわけでありますけれども、法違反が疑われる事業場に対して監督指導を実施し、そして労働基準法などの法違反が認められた場合には是正勧告を行っていると、こういうことでございますので、その判断はまさに、そこにおいて労働基準法等の違反行為があったかどうか、それを認めた、認めたというか確認できたかどうか、その判断で是正勧告を行っていると、こういうことでございます。
#195
○東徹君 分かりました。
 じゃ、このことについてはもうここで終わりにさせていただいて、続いて裁量労働制のことについてお伺いをさせていただきたいと思います。
 東京労働局は、裁量労働制の適用に問題があるとして今回の、昨年ありましたこの野村不動産に対して是正勧告と特別指導、これを行ったわけでありますけれども、今年二月には裁量労働制を適用する事業所に自主点検を求められたということでありますけれども、その結果を踏まえて、裁量労働制と長時間労働のこの関係について現在どのように考えているのか、大臣の見解をお伺いしたいと思います。
#196
○国務大臣(加藤勝信君) 今の委員の御質問は、裁量労働制の場合には労働時間あるいは残業時間が長くなるのかと、こういう意味での御指摘ですか、済みません。
#197
○東徹君 もう一回言いますが、裁量労働制を適用する事業所に自主点検を行ったということは間違いないですよね。自主点検をしたということで、その結果を踏まえて、裁量労働制と長時間労働、まさしくおっしゃるとおりでありますけれども、その関係は一体どうだったのかというところは現在どのように考えているのかなと思ったんですが。
#198
○国務大臣(加藤勝信君) 現在の労働基準監督署には、裁量労働制に関する協定届、決議届が届けられた際には確認、指導を行うとともに、そうした各種情報等から必要な監督指導を実施し、適正化を図っているわけでありますけれども、今回、二月に、全国一斉に適正化に向けた自主点検、それぞれの企業において点検をしていただくということで、約一万二千事業場のうち、発送いたしました。そして、今一万事業場から報告を受けているところでございますが、これはあくまでも裁量労働制の適用が法律にのっとって適正になされているかどうかということをチェックするという趣旨で自主点検をさせていただいているということでございますので、ここから直ちに労働時間がどれだけで、そして、例えば他と比較して長い、短いということを比較しようと、そういうもので実施したものではございません。
#199
○東徹君 分かりました。
 そうしたら、一般論としてお答えしていただければと思うんですけれども、今後の法案審議にも関係してくるかもしれませんが、裁量労働制を導入している企業についてなんですけれども、これ、裁量労働制導入していなくて、これ導入しましたよと。結局、その裁量労働制を導入した企業というのは、生産労働性というのがこれは上がっているのかどうかというのは、その辺はどうなんですか。
#200
○国務大臣(加藤勝信君) 裁量労働制そのものは、時間配分や出勤時間などを働く方の裁量に任せることによってより自律的、創造的に働くことができるということであります。また、そうしたことによってより効率的に成果を上げてもらおうということで、JILPTの調査等においても、効率よく仕事を進めるようになって従業員の意識が変わった等々の、変わったと言っている方が一定程度いるということはございます。
 ただ、具体的に、今委員おっしゃった、その生産性そのものをどう測るかという問題もありますので、例えば入れたところと入れていないところを比べると、これはなかなか難しいのではないかというふうに思いますけれども、ただ、今申し上げたように、裁量労働制そのものの導入の趣旨、そしてその結果としてより効果的に仕事をしていけるということになれば、それは生産性向上にも資することになるのではないかと、こういうふうに考えております。
#201
○東徹君 その辺が何かちょっと弱いですよね。やっぱり生産労働性を上げていかなきゃいけないというふうには思うわけですけれども、そのためにはこういう裁量労働制というのも必要なのかなというふうに思っているわけですが、やっぱり何かきちんとデータに基づいてここをしっかりと説明できる部分というのは必要ではないのかなというふうには思っています。
 続きまして、診療報酬についてお伺いをしたいと思いますが、これ、昨年の三月六日に予算委員会で質問したことなんですけれども、診療報酬について、今、国民健康保険料もどんどん上がってきているということでありますから、診療報酬については、不正又は不適切な請求があった場合、各保険者が医療機関に対して診療報酬の返還を求めておるんですね。それがきちんと回収できるかどうかというのが大変大事だというふうに思っていまして、当時、このことを質問したら、塩崎大臣の方からは、回収促進についてしっかりと地方厚生局や保険者と打合せをしながら検討するという前向きな御答弁をいただいたんですけれども、一年経過したんですが、その結果についてどうなったのか、お伺いしたいと思います。
#202
○国務大臣(加藤勝信君) 一昨年から昨年にかけて何回かそうした御議論があったというふうに承知をしておりますし、当時の塩崎大臣から、回収促進についてしっかりと地方厚生局や保険者と打ち合わせながら検討する旨の答弁をさせていただいているところでございます。
 保険医療機関等の不正請求等に係る債権については、被保険者の保険料が原資となっていること等を踏まえ、公的医療保険制度の適正な運営の観点から、保険者において回収すべきということでございます。
 現在、各保険者において債権管理を徹底させるため債権管理の方法について関係団体と調整を行っており、調整が整い次第通知を発出したいと思っております。一応、今月を目途に発出をしたいというふうに思っております。あわせて、定期的に国に対しても報告を求めることを考えております。
 こうした取組を進めることで確定した債権の管理や回収の徹底に努めていきたいと考えます。
#203
○東徹君 これは税金も入っているわけですから、医療費の中にはですね、是非しっかりと回収をしていかなきゃならないと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 同じく予算委員会での質問の中で、社会保険診療支払基金などの審査についてなんですけれども、この社会保険診療支払基金の審査というのは各都道府県でばらばらになっているということで、それを審査ルールの統一化を図って、手作業でやっている部分もかなり多いということで、これはICTを使った業務の効率化についてやっていくべきじゃないですかというふうな質問をさせていただきました。当時の塩崎大臣からは改革に前向きな答弁をいただいたというふうに評価しておりまして、現在どのようになっているのか、お伺いをしたいと思います。
#204
○国務大臣(加藤勝信君) 支払基金における審査は、患者の個別性や医療の多様性を踏まえつつ、保険診療ルールにのっとった診療の妥当性を判断するというものであり、専門的知識と臨床経験に基づく医学的判断、これは今後とも重要であると思っておりますが、他方で、審査に係るコスト、これはかなり掛かっておりますし、それは保険料、すなわち国民の皆さん方の負担によって賄われているわけでありますから、審査業務の効率化、高度化を進めること、これは国民の負担の軽減にもつながるものと考えております。
 昨年の七月四日に支払基金業務効率化・高度化計画・工程表を公表し、その計画・工程表に基づき取組を進めているところでありますけれども、ICTを活用した業務効率化ということをまずしっかり進めていくという観点から、今もコンピューターでチェックをしているんですけれども、コンピューターチェックルールを精緻化し、将来的にはレセプト全体の九割程度をコンピューターでチェックできるようにしていき、そのことによって審査業務の効率化を図ることを目指しております。今、そのために、新たな審査支払システムの構築に向けた調達手続が進んでいるところでございます。
 また、審査基準の統一化という問題もあります。これはそれぞれの地域地域でやっておりますから、審査について支払基金の支部の間で差異があるのではないかとの指摘が古くからなされております。医療を受ける国民の公平性の観点からも、できるだけ審査の差異の解消を図っていくということが必要だというふうに考えているところでございます。
 いずれにしても、支払基金において計画・工程表に掲げられた改革を着実に実行するよう私どもの方もしっかりとフォローアップ等々を進めていきたいと思っております。
#205
○東徹君 今、各都道府県でばらばらになっていると、ルールがですね、審査のルールがばらばらになっていて、手作業でそれ見ないといけない部分もかなりあるということで、やっぱりICT化して、効率よくそこを審査できるようにすれば、かなり時間も短縮されるというふうなことなんですよね。だから、これいつまでにこういうシステムを構築するのか、改めてお伺いしたいと思います。
#206
○国務大臣(加藤勝信君) まず、今もコンピューターチェックして、それから人の目、人の目も前半は職員がチェックをし、後半は医師、専門家、医師等の専門家がチェックをすると、こういう仕組みになっております。
 前段のコンピューターチェックも、実際、コンピューターだから全国一律かというと、必ずしもそうではなくて、全国ルールに加えてローカルルールというか、そういったものもありますので、今そこを統一化するということで、ローカルルールの中で全国ルールに取り入れるべきもの、それから、もうそれはいいではないか、そういった仕分をして、全体としてコンピューターチェックというものを効率化を図っていく必要があると思います。それから、今、職員のやっている部分も、これは定型的なパターンであれば、これはコンピューターチェックに移せるわけでありますから、それはできるだけそちらにシフトしていく。
 そうしたICTを活用したことを進めて、今委員御指摘のような審査の効率化、そしてある意味では統一化、こういったことをしっかり進めていきたいと思っておりますが、ちょっと具体的なまだ方向については、二〇二〇年度までには、申し上げたシステム、コンピューターチェックのシステムについてそれを進めていきたい。今のローカルルールと、言わば、全国統一ルールと地域地域ルールあるものを統合しながら、地域の中で、これは全国ルールとしてやるもの、これはもう廃止していこうということを一個一個潰していく作業、これを二〇二〇年を目途に進めていきたいというふうに思っておりますし、その二年後ですから、二〇二二年頃、これを目途に、全体の作業の九割ぐらいは今言ったコンピューターにおけるチェックによって処理できる、こういう状況を目指していきたいと、こういうふうに考えています。
#207
○東徹君 是非、これやっぱり進めなきゃいけないと思うんですね。
 これは日経新聞で出ていたんですけれども、保険診療の不適切というふうに査定した件数、これ最も多いのが何か大阪府らしいんですけれども、これが二・七%あって百十八万件、最も少ない県は何か富山県で〇・五%、二万件程度あるらしいんですね。これ、この間でも差が、五・四倍の格差があるわけですけれども、チェックの甘い支部への請求分を厳しい支部がチェックする、査定額は増えるために、仮に最も厳しい大阪府並みのチェックにしていくと査定額は支払金全体で三・二倍の一千百七十五億円になって、今よりも八百八億円程度医療費が削減できるというふうな記事がこれは出ておったんですけれども、是非こういった審査ルールの統一化を図って、そして手作業をやめてICT化していって、迅速に効率よく、こういった業務が効率よくできるように、是非、二〇二〇年ですかね、平成三十二年に向けて是非進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 時間になりましたので終わらせていただきます。ありがとうございました。
#208
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 野村不動産の遺族が、本日十二時過ぎに過労死を公表することに同意するというファクスを東京労働局に送付したと言われています。
 現在、六人の衆議院の国会議員、山井さん始めとして行っておりますが、大臣、このことを御存じですか。
#209
○国務大臣(加藤勝信君) そうしたファクスが来ているということは承知をしておりますけれども、ファクスですから、どこから来ているのか、その辺も含めて今確認をしなきゃなりません。したがって、それを踏まえた上で答弁をさせていただきたいと思います。
#210
○福島みずほ君 ファクスが来たということはお認めになられました。こちら側も情報はもらっているわけで、遺族が本日十二時過ぎに過労死の事実を公表することに同意するというファクスを送った、それでよろしいですか。
#211
○国務大臣(加藤勝信君) ちょっと、したがって、ファクスで来ているだけですから、ざくっと言わせていただきますけど、おっしゃるような感じのファクスが来ているということは事実でありますが、ただ、その中身については、正直言って、それ以外何の連絡もいただいていませんから、それがどなたからなのか、どういう趣旨なのか含めて、今私どもの方として申し上げる情報を持っていないということでございます。
#212
○福島みずほ君 今大臣が、もちろんファクスですから、どこから来ているかというのはもちろん確認しなければならないわけですが、私の質問は、遺族が本日十二時過ぎに過労死の事実に関して、名前は控えてほしいけれども、この事実を公表することに同意するというファクスを送ったというふうに聞いているんです。それを確認しに衆議院の国会議員が六名行っているわけなんですが。
 じゃ、大臣、質問を変えます。
 もしこれ何らかの形で、その遺族からのファクスで過労死の事実が、公表することに同意したということであれば、もちろん過労死の事実をお認めになられるわけですね。
#213
○国務大臣(加藤勝信君) 従前から答弁させていただいていますように、過労死事案についてはこちらの方から具体的な説明や回答は差し控えると。ただ、遺族や弁護士、代理人の方が公表されたといった場合には我々はその範囲でということは申し上げてきたんですが、今回の場合、私どもから同意を求めたわけでは一切ありません、御遺族に対して。にもかかわらず、同意するというのはちょっと意味がよく分かりませんし、それをどう個人情報保護上処理をしていいのか。仮にそれが事実だとしても、ちょっとその辺は慎重に検討しなければ、これまでの事例とはちょっと異なる。
 それから、もう一回申し上げますが、同意をするということは、何かに対してこれを、我々が意思を言ったところに対して同意をされているので、我々、少なくとも私が承知している限りで、もう一回これはきちんと把握しなきゃなりませんが、労働局あるいは監督署あるいは厚生労働省からこれを公表していいですかという問合せはしていないと、今私が承知している限りではいないということでございますので、そういったことも含めて、ちょっと関係庁と、これは別に隠すという意味じゃなくて、やっぱりそこは非常に丁寧にやらなきゃいけないという意味でございます。
 ただ、再三再四申し上げているように、遺族の方や遺族の代理人が公表されれば、それは我々は別にそれをベースにやると、この姿勢には何ら変わるものはございません。
#214
○福島みずほ君 遺族が多分同意をするというのは公表してもいいですよという意味だと思いますが、これは丁寧にやるとして、過労死の事実を公表してもいいということであれば、また違う局面、過労死の事実に関して、それは一体、裁量型労働制の中で、まさに二十六日、労災認定がされているわけですから、こちらとしても、過労死の問題と裁量労働制の拡充の問題と特別指導の関係をとことん国会の中で究明していきたいというふうに考えております。
 でも、これは恐らく、まあ別のところからも聞きましたので、遺族の方が、これは公表してもいいというか、まあ御自身が公表されるのかもしれませんが、それをいいと言っているわけで、過労死の事実については早晩明らかになるだろうと思います。その点では、厚労省もしっかりそのことを踏まえてまた答弁してくださるようにというふうに思います。
 それで、午前中、石橋理事の方からもありましたが、実に不可解。私は、勝田局長が労働行政をゆがめたとも思っているんですが、むしろ違う。厚生労働省そのものが労働行政をゆがめているんじゃないかというふうにも思っております。
 というのは、十一月十七日に大臣に示した報告資料ですが、経緯、調査結果、指導方針、指導実施の公表、実施時期となっているんですよ。つまり、これ一枚の完結したペーパーで、調査結果と指導方針が決まっているんです。
 そして、ここに本件の事案と書いてありますね。野村不動産の全社的な問題ではないんですよ。本件の事案と書いてあるんです。本件の事案って何ですか。
#215
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。
 この十一月十七日の報告でございますけれども、その時点での調査の結果について、また今後の指導方針として、全社的改善を求める特別指導を行う方針などについて説明をしたものでございまして、この事案ということであるというふうに思います。
#216
○福島みずほ君 これ、過労死のことなんじゃないですか。
#217
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。
 これは、表題にございますように、野村不動産における企画業務型裁量労働制の運用状況ということでございますので、そのことを指しているというふうに考えております。
#218
○福島みずほ君 実施時期と、そして、前回も質問しましたが、指導実施の公表なんですね。全社的改善を求める特別指導を行い、その旨を公表する。実施時期が書いていないんですが、恐らく十二月の下旬、中旬であったと思うんですが、大臣、いかがですか。
#219
○国務大臣(加藤勝信君) いや、質問の趣旨はここを開示しろという御趣旨ですか。
#220
○福島みずほ君 はい。
#221
○国務大臣(加藤勝信君) それは、ここに書いてある理由もございますので、開示は控えさせていただいているということでございます。
#222
○福島みずほ君 これ、公表する予定じゃないんですよ。公表すると書いてあるんです。つまり、本件の事案が極めてゆがんでいるのは、特別指導を行う、そして公表する、公表のための公表、公表したかったんですよ。それの実施時期まで書いてあるわけです。つまり、公表ありき、特別指導と公表ありきでスタートしている。
 そして、十二月一日に勝田局長がメディアの人に、十二月二十六日に皆さんにプレゼントがあります、そのときは是非記者会見に来てくださいねと呼び込みというか予告をやっているわけです。大きなスクープのプレゼントがありますよという意味じゃないですか、プレゼント。だから、記者は二十六日に来てプレゼントって何ですかと言って、はい、プレゼントです、特別指導です、野村不動産のと、ばあんと公表しているわけですね。これ、一連のことじゃないですか。
 つまり、初め、厚生労働省としては公表したかった。本邦初、特別指導を公表したかった。そのことだけ決めた。そして、十二月一日に二十六日に特別指導の公表をするということも分かっているんですよ。だって、プレゼントそれ以外にないわけですし、はい、プレゼント、野村不動産の特別指導ですと二十六日にやっているわけですから。ということは、二十五日に特別指導なんですよ。二十六日に過労死の認定なんです。だから、初めに公表ありきで、そこに向かって突き進んでいると思います。
 大臣、これ、そうじゃないですか。公表することを十一月十七日、大臣に上申しているんですよ。まさにそうじゃないですか。公表を理解していたわけでしょう。公表するということを大臣は了解していた、少なくとも報告を受けたということでよろしいですね。
#223
○国務大臣(加藤勝信君) そういうことの方針ですね、このまま行けばこういう方向に向かっていきますよというその方針。これ、何かこれ自体を対外公表するというものであれば、これ精緻にぴしっと作るんですが、私のところに上げるわけですから、私との意思関係ができればいいので、それはいろいろ文言から見ればこうすべきだ、ああすべきってあるかもしれませんけれども、そこは、皆さんから御要望があるので私のところに上がってきたものをできる限りお示しをさせていただいているということで、これ公表資料ということであれば、それはそれとして一言一句チェックしながらやっていかなきゃいけない、そういうものだと。そこの違いは是非御理解いただきたいというふうに思いますし、その後、実はこれ第一回目で、二回、三回と出ているわけでありますから、もしここで全部報告が決まれば、二回、三回って何なのかということにもなるのではないだろうかというふうに思います。
#224
○福島みずほ君 前に公表すると明言してあって、今大臣も答弁したとおり、方針なんですよ。全く奇怪です。だって、十二月に一斉調査を全社的に入っていて、それで十二月に特別指導、二十五日にあるわけじゃないですか。やる前から公表が決まっているんですよ、本邦初の。変ですよ、公表したくてしたくてたまらない、何か実績を公表したいとしか思えないですよ。少なくとも、大臣は今公表の方向、だってまだ調査決まっていないのに、完了していないのに何で公表だけ決めることができるんですか。
#225
○国務大臣(加藤勝信君) これは別に全く調査していないわけではなくて、これまで調査してきた、そうしたことを踏まえて、一つのイメージというんですかね、といったことでこれが上がり、そして、その後更にいろんな調査を行い、そして、結果において最終的に東京労働局長が判断をして特別指導を行った、こういうプロセスであります。
#226
○福島みずほ君 十一月十七日までに行った調査と十一月十七日以降に行った調査はどのように違うんですか。二段階ありますよね。
#227
○国務大臣(加藤勝信君) 調査のそれぞれについてはコメントを控えさせていただきたいというふうに思いますけれども、それは、それぞれいろんな調査をさせていただいているわけでございますから、それによって更に解明されてきたところ、そして、それを踏まえて最終的にということになっていったと、こういうことでございます。
#228
○福島みずほ君 だから説得力ないですよ。つまり、十一月十七日に一応調査結果といって出して、特別指導を行いその旨を公表すると、公表するということをはっきり決めているんです。その後十二月に一斉に調査に入ってといって、二十五日に特別指導をやってということであれば、この二つの調査は性格が違うものだと言わざるを得ない。だから、どういう調査を十一月十七日までやり、だって十一月十七日の時点で特別指導とそれから公表まで決めているわけで、その後の調査というのはどのように違うのか。
 それは、是非この黒塗りを明らかにして、そして過労死の事案と、それから是正勧告はもう認められるんだったら、この部分から過労死あるいは是正勧告の部分、白塗りで出してくださいよ。いかがですか。
#229
○国務大臣(加藤勝信君) 調査については、これ……(発言する者あり)よろしいでしょうか。調査については、それぞれ詳細なことを申し上げるというのは、今後の監督指導にも影響があるということで、これは従前から控えさせていただいているところでございます。
 それから、白塗りとおっしゃいました、黒塗りだというふうに思いますが、この点については、まず、ここで書いておりますように、それぞれの事情で、お配りしている資料の中にです、右側にどういう事情でこれが出すことができないかということを申し上げているわけでありますので、この事情が解除されない限りは、これは基本的にマスキングを取るというのは非常に難しいということでございます。
#230
○福島みずほ君 いや、奇怪ですよ。私は、やっぱりこれは特別指導をやって公表する、公表したい、初めに公表ありきで十一月十七日の時点で決めて、元々は過労死があって、これは裁量労働制が問題だと。そして、特別指導と公表だけ決める。そして、その後、十二月に入って、十二月一日に、皆さん、二十六日に絶対来てね、プレゼントがありますと局長、宣言しているわけです。これ、特別指導でしかないんですよ。もう特別指導をやることを決めて、十七日、本省といつも連絡取っているわけですから、決める。二十五日に特別指導をやって二十六日に記者会見をやる。ゆがめているでしょう。きちっと十二月中の調査を踏まえて、特別指導が必要なのか、公表が必要なのかとやったとは思えないですよ。勝田局長が労働行政をゆがめた、信頼を損なったと大臣はおっしゃいました。しかし、実はこの全体が労働行政をゆがめたんじゃないかというふうに思っています。
 これから更に、この問題おかしいということはとことんほかの委員とも一緒に質問をしていきたいと考えております。
 働き方改革一括法案、働き方改悪だと思いますが、成果主義だ成果主義だと言いますが、現在だって成果主義は可能ではないですか。成果主義じゃないでしょうと。仕事の量は左右はできない。裁量労働制の拡充は削除されましたが、高度プロフェッショナル法案の方は残っています。これも削除をすべきだし、問題だというふうに思います。
 成果主義ではなく時間給で働く場合も導入できるんですよね。
#231
○国務大臣(加藤勝信君) 成果主義でなく時間給というのはよく分からないんですが、時間給というのは時間で払われるから時間給ということなんで、これはちょっと今回のやつとはなじまないというふうに思いますが。
#232
○福島みずほ君 いや、時間給についても可能であるという答弁もかつてあるんですね。例えば、時間給がとても高い場合とか、これは成果主義ではなく時間給なので、まさに合わなくなると思います。
 それから、ホワイトカラーエグゼンプションが途中で頓挫するケース、例えば契約更新がされない場合、雇い止め、解雇、途中で辞職する。千七十五万の年収の人が六月に辞職をします。この場合、年収千七十五万に達しなかった場合、どうするんですか。
#233
○政府参考人(山越敬一君) これはホワイトカラーエグゼンプションではなく高度プロフェッショナル制度ということかと思いますけれども、これにつきましては、労働契約により使用者から支払われると見込まれる賃金の額が平均給与額の三倍を相当程度上回る水準であることが法律の要件、そうする方針でございます。
 この要件は、労働契約において合意された賃金額が一年当たりの額に換算して一千七十五万円以上となっていることを求めるものでございますので、期間の途中で労働契約が解消された場合でございますけれども、これは、個々の労働契約に基づいて、制度の対象であった期間中の賃金が、適正に払うことが必要であるというふうに考えております。
#234
○福島みずほ君 つまり、ホワイトカラーエグゼンプション、高度プロフェッショナル法案だったので、労働時間の規制がないわけですよね。残業、幾ら、二十四時間働いても残業代は払われない。でも、残念ながら途中で辞職する。そうすると、今度は原点に戻って残業代払わないといけないんですよ。どうやって残業代払うんですか。
#235
○政府参考人(山越敬一君) 今御質問になっている点は、途中で退職されたとかいう例だと思います。その間はこの高度プロフェッショナル制度についての労働契約が存続をしておりますので、それに従って賃金が支払われる、そういう義務があるんだというふうに思います。
#236
○福島みずほ君 いや、雇い止めも解雇も辞職もそうなんですが、途中で辞めるとき、本当は千七十五万円になるはずで、労働時間の規制が一切ないわけですよね。だけれども、年収は六百万になっちゃったという場合には、過去に遡ってどうやって払うんですか。
#237
○政府参考人(山越敬一君) この高度プロフェッショナル制度でございますけれども、労働契約によりまして使用者から支払われると見込まれる賃金の額が一千七十五万円以上ということでございますので、労働契約、その高度プロフェッショナル制度で働いている間の労働契約、これに従って賃金を支払っていただくということが必要であるというふうに思います。
#238
○福島みずほ君 労働時間の規制が一切ないんだから、どうやって労働時間を計るんですか。休日規制もない、休憩時間もない、深夜業の規制もない、何にもないんですよ。どうやってその人の賃金を払うんですか。遡ってどうやって払うんですか。だって、その人は高度プロフェッショナルにならないでしょう、年収千七十五万じゃないから。どうするんですか。
#239
○政府参考人(山越敬一君) 御指摘の点でございますけれども、これは、労働契約によりまして使用者から支払われると見込まれる賃金の額、労働契約に定められている額、これを基に一年間の額を算定した額が一定額以上ということでございますので、その契約に定められた額をその高度プロフェッショナル期間中働いている間は支払っていただく、そういうことかというふうに思います。
#240
○福島みずほ君 そうすると、千七十五万でちょうど年の途中で解雇になった場合は、それの半分、五百数十万払うということなんですか。
#241
○政府参考人(山越敬一君) 年の途中ということでございますけれども、その労働契約が半年間存続しているということでございましょうから、その部分の賃金を払っていただくということになると思います。
#242
○福島みずほ君 じゃ、踏んだり蹴ったりじゃないですか。五百万、あるいは年の一月だけで解雇されたら、高度プロフェッショナルと思ったけれど百万しかなくて、しかも死ぬほど働いて、労働時間の規制が一切ない、残業代も払われないということになりますよ。とんでもないと思いますよ。変な制度ですよ。
 そして、もう時間ですので、配付資料をお配りしておりますが、「労働側不在 安倍ブレーン主導」となっておりますが、田村厚生労働大臣は、医師は年収一千万円以上もらっているが、時給換算では最低賃金に近い人もいる、医師のような働き方を助長すると懸念を表明したり、官邸で決めて労政審に下りてくるというので、厚生労働省、かつてすごく抵抗していたんですよ。ホワイトカラーエグゼンプションだけ残ると、裁量労働制の拡充は削除されるけれど。こういう法案、過労死促進法案を絶対に成立させてはならないと思います。絶対に国会提出しないように。
 中小企業への配慮というのもやるということで、これは残業の規制を中小企業については猶予することになれば、中小企業で働く人たちの命が本当に軽視されるというふうに思います。働き方一括法案、国会に提出するなと申し上げ、質問を終わります。
#243
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。
 今日は、子供の社会的入院について議論させていただきたいと思います。
 まず、子供の社会的入院という定義、厚生労働省の見解、教えていただけますか。よろしくお願いいたします。
#244
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 いわゆる子供の社会的入院という用語につきましては、これまでのところ、先行して調査研究されている方々がそれぞれの定義を持って整理されているというふうに承知をしておりますが、虐待を受けた子供や家庭における養育が困難な子供たちが、医学的には入院の必要がないにもかかわらず、医療機関への入院を継続している場合などが現実に生じていることを踏まえた扱いというふうに理解をしてございます。
#245
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 では、その社会的入院にはどのような課題をはらんでいるというふうに厚生労働省としてまた認識をしているのか、政務官、教えていただけますか。
#246
○大臣政務官(大沼みずほ君) お答えいたします。
 虐待等を受けて児童相談所が一時保護した子供の中には、外傷等の治療を要するため、医療機関への委託一時保護を行う場合がございます。医療機関への委託一時保護の期間がいたずらに長期化することは望ましくなく、速やかに適切な生活の場、つまり家庭であったり、里親、児童養護施設、乳児院などにおける専門的支援につなげていくことが重要であると考えております。
 委員にも、厚生労働省に大阪府の小児科医会の皆様と来ていただきました。医療機関への委託一時保護が長期にわたる場合もあるとの指摘についても承知しているところでございます。
 厚生労働省といたしましては、一時保護の期間が必要最小限となるよう、入院中から速やかに退院に向けた医師と児童相談所との相談、連携を、しっかりとケースマネジメントを行うこと、退院後の受皿として地域での支援体制の充実に取り組んでいくことなどが必要と考えております。
 あわせて、この児童相談所の体制強化をしっかり図り、実態調査の結果等も踏まえつつ、里親などの家庭養育を始めとした適切な養育が受けられる環境整備が図られるよう検討してまいりたいと思っております。
#247
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 今政務官もおっしゃった調査というのは一体いつ出るんでしょうか。局長、お願いいたします。
#248
○政府参考人(吉田学君) かねて委員も御指摘いただきまして、この子供の社会的入院について、私ども、児童相談所が医療機関に一時保護を委託した子供に関する調査を行ってございます。
 現在、その対象として、平成二十八年度中に委託を解除した子供について、各都道府県に対して、その子供の性別、年齢、虐待種別、委託期間、医療機関に一時保護を委託した理由、委託解除後の処遇というのについて把握をすべく調査をしておりまして、データの集計を行うとともに、より具体的な状況の聞き取りなどを進めてまいりました。
   〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕
 現在、寄せられたデータを精査させていただいておりますし、一時保護の委託を行った理由の詳細、あるいは長期化への対応策とか改善策など、当初の調査項目に追加をして、より実態を把握すべく具体的な内容の追加調査を実施しているところでございます。追加調査は三月末を締切りとして、現在未提出の自治体に提出の依頼をしているところでございます。
 具体的に、今御質問ございましたように、取りまとめ時期というのはここだというふうに現時点では、申し訳ありません、未定でございますが、速やかな作業を進めたいと考えてございます。
#249
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 大変申し訳ないんですけれども、調査対象が間違っています。先ほど政務官もおっしゃいました委託一時保護をした子供たちのうち、じゃ、一時保護所として病院は適切なんでしょうか。適切ではないですよね。ということは、委託されていないんです。だから、本当の意味での社会的入院の子供たちの数というのが今回の調査では明らかになってこないということです。
 実は、ある自治体の方から、そこは社会的入院があることが分かっている、だけれども、今回の厚労省の調査では、委託一時保護を行っている子供たちのうちという言葉が入っていたので、委託をしていないからその人数はカウントせずに提出をしました。これで本当に実態が分かるんでしょうか。頭で考えただけでは駄目なんですよ。
 実際に社会的入院の子供たちを抱えている病院にもその実態を調査してもらわなければ、厚労省は、委託一時保護をしてもらっていますよね病院でという発想でまず調査を掛けるわけですよね。でも、実態は違っているからこそ、そこにギャップが生まれてくる。本当はこのギャップに一番の問題があるんじゃないですか。そこが見えてこない。それが私は、今回、この調査の一番の成果ではないかと思うぐらいでございます。ですから、もう一度その調査の内容が的確なものなのかどうなのかということも、私は、厚労省、一考していただきたいと思います。
 このような中で、地方自治体に対して社会的入院にどのような助言を今行っていらっしゃいますか。局長、教えてください。
#250
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 今委員御指摘いただきましたように、医療機関において、いわゆる先ほど申し上げた社会的入院のお子さんの中、私どもとしては、先ほどの調査でも、まずは医療機関への委託一時保護をしているということを入口に取り組ませていただいておりますけれども、その医療機関への委託一時保護について、具体的には、昨年、平成二十九年の八月に開催いたしました全国の児童福祉の主管課長・児童相談所長会議、さらには今年三月の課長会議などにおいて、各自治体において一時保護期間が必要最小限になるようにということを周知をさせていただいております。
   〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕
 具体的には、医療機関への一時保護委託について、必要な医療的ケアが行われている段階から、担当医師との連携を図りながら、次の援助への移行に向けた検討を行う、医療機関での医療的ケアが行われた後は速やかに退院に向けた手続等を行うことが必要であるという点について周知をさせていただいているところでございます。
#251
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 皆様方にも資料をお配りいたしておりますけれども、これ、資料一、資料二、大阪小児科医会が調査したものでございます。
 この資料二の数値を見ていただきましても、これは大阪医会の皆様方が、小児科の病棟を抱えているであろうと思われる病院百六施設に調査票を送りまして、そのうち六十九施設から回答がございまして、その中の実は三十一施設が保護者の養育力不足若しくは虐待の後遺症でお子さんを預かっていると、社会的入院をさせているというふうに回答していらっしゃいます。思いのほか多いじゃないですか。
 ということは、これ大阪府内だけでございますので、全国にしてみるとどういう問題がそこに明らかになっているのか。その新聞記事にもございます。行政機関から家庭に帰すように言われても、保護者の精神的状態などから虐待リスクは高いと病院が判断し帰せないこともある。やっぱりそこにもギャップが生じているんですね。もちろん受皿の問題もあるでしょう。
 ですから、これ、社会的入院に対して、地方自治体に対して助言いただくのは結構ですけれども、その受皿の問題、そしてやっぱりこうやって現場との意識の乖離、ここをしっかり認識をした上で個別対応をしていただかなければ、また間違った判断になります。帰してしまった、じゃ、また虐待が起こってしまう。残念なことにもしこれが死亡してしまったら、そんな責任は私どもには負えませんですよね。ですから、しっかりとそこを厚労省としても認識をしていただきたいと思います。
 ところで、平成十六年に子供虐待について医師の意識調査というものが行われております。この中で、虐待された児童の診療については、六割が医師は経験がある。しかし、通報したのが六割にすぎないということが分かっております。これ以降、調査がありますか、改善しましたか、お願いいたします。
#252
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 委員御指摘いただきました平成十六年の意識調査の形での継続調査はその後のところ行ってございません。
 あえて申し上げれば、医療機関内の虐待対応体制という意味では、平成二十七年度に別の調査をいたしまして、対象の医療機関内の虐待対応についての組織が整備されている割合を調べておりますが、それでは、平成二十一年の二〇・二%から二十六年には四九・八%に上昇しており、医療機関における虐待対応の体制が、関係者の御理解もいただいて進んでいるということを把握しているところでございます。
#253
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 安心して通報して、そこでその真実は何なのかということを一日も早く明確にしていただかないといけないですよね。まだ四十何%という低い数字でございます。
 では、このように医療機関に通報を行った後、お子さん方が病院にいらっしゃいます。その後の身体の安全については誰の責任によってどのように、その子供、確保されていくことになるんでしょうか。局長、教えてください。
#254
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 私どもが整えております子ども虐待対応の手引きというものにおきましては、医療機関が児童相談所に通告を行った場合は、児童相談所は直ちにまず医療機関に出向いてその事実や状況を確認する、安全確保が必要な場合には児童相談所長が速やかに一時保護を行う、その一時保護は一時保護所あるいは里親や医療機関に委託をする、その先、子供の身体の安全を確保するという意味では、医療機関からの通告に対して児童相談所長が迅速に対応する、そして一時保護を行う際には医師と十分に連携することが重要だということを申し上げておりまして、引き続き、この手引きにもございますような緊密な連携が現場において図られるよう取り組ませていただきたいと思っております。
#255
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 これは大阪医会の先生が医療機関でこのような問題が生じているという、三点挙げてくださっているもの、ちょっと御紹介させていただきたいんですけれども、やはり児の安全管理に関する責任ですよね。もうここで何か起こってしまったら病院の責任になります。社会的入院をさせながら、本当は病院で預かるべきお子さんではないはずです。でも、そこで預かっていて、もし何かあったらどうしたらいいんだろう。
 それから、医療費の問題、レセプト病名と合いませんよね、本当は社会的入院ですから病名付かないはずでございます。それから、入院治療の必要がないお子さんがその病院のベッドを埋めているがために本当に必要なお子さんに提供できないといったような問題も列記されております。
 ですから、このようなことをしっかりとまず受け止めていただかなければ、私は厚労省としても手引きを出すというだけでは不足しているんではないかと思います。
 では、虐待の後遺症というもの、これは実は先ほど二枚目にも付けましたけれども、後遺症によって退院できない、実は、入院すべきではないぐらいに回復してきたり、もうそれ以上の治療は必要ないんですけれども退院させることができないというお子さん方がいらっしゃいます。そういうお子さん方、どのくらいの数の方が、その後どこに所在して、どのように養育されているかということを厚労省は調査していらっしゃいますか、お願いいたします。
#256
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 お尋ねの虐待の後遺症によって医療的ケアが必要になったお子さんの数、あるいはその後の所在、あるいは養育の状況というものについて、厚生労働省として調査をした形で把握はしてございません。先ほど御指摘いただきましたように、また研究者の方々がいろいろなところで発表されているものを私どもとしては拝見をして参考にさせていただいているところでございます。
#257
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 だから問題なんです。なかなか親元に帰すわけにはいかない、だけれども、それだけ虐待によって後遺症が残ってしまった、じゃ、その次どうやってその子たちを誰が養育していくべきなんだろうか。大臣の御意見いただけますでしょうか、よろしくお願いいたします。
#258
○国務大臣(加藤勝信君) 虐待によって医療的なケアが必要になった子供たち、そして他方で、医療機関での一時保護の期間がいたずらに長期化するということは、これは医療機関ですから生活の場ではありませんので望ましくない、可能な限り速やかに医療的なケア、これはしっかり終わっていく必要はありますけれども、適切な生活の場において養育できるようにしていくということが必要だと思います。
 どのような場で養育することが適切かということ、これは個々の子供さん、家庭の状況によって異なりますが、いわゆる家庭的養育というものが優先をしていくべきだと思います。本当にいろんな意味で虐待について親御さんとの関係がきちんと整理されれば、そして新たな出発ができるということが、それはどこまで確認するかというのはなかなか難しいんですけれども、それは、できれば子供は親の下で育ちたいという思いがありますから、やっぱりそれをまず、いたずらに委ねてはいけないけれども、しかし最初からそれを排除してはいけないんだろうと思います。
 それに向けてまず努力をしていく、その上で、やっぱりこれいろんな意味で難しいと、家庭での養育は難しいということであれば、できれば家庭と同様の環境である里親というような形、そしてまた、それも難しければ児童養護施設等々の施設といったことの順番になっていくんではないかというふうに思いますが、いずれにしても、子供の状態に応じた適切なケア、また養育を受けることが必要だというふうにも考えておりますし、また、先ほど十分ではないという御指摘はいただいておりますけれども、医療機関における一時保護の実態調査あるいは様々な学者の皆さん方による調査分析、こういったことも踏まえつつしっかり実態を把握をし、その上で適切な環境整備を図れるように努力をしていきたいと思っております。
#259
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 資料二にもお配りしておりますように、この大阪小児科医会の調査におきましても、やはり重症心身障害者の施設というものを利用していらっしゃる方々が多いんです。軽度な医療的ケアにおきましても施設ではなかなか受け入れられない、だから重心だというようなところで、これで本当にいいんだろうかというような実態も私は明らかにしていただきたいと思っております。
 地域におきましても、子供を守る地域ネットワークというものがもうほとんどの自治体で整備をされてきておりますけれども、こういう社会的入院の問題というのは明らかになっていますか。局長、お願いいたします。
#260
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 御指摘いただきましたように、それぞれの地域、具体的には市町村におきましても虐待事案などに対応するべく、要保護児童対策地域協議会というものを設けておりまして、地域の関係者の方々の御参加をいただいて、その中では個別ケース会議という形で個々の子供さんのケースについて児童相談所あるいは医療機関も含めた関係機関が具体的な支援の内容を検討してございます。
 そういう場において、御指摘のような、本日お取り上げいただいているようなケースも、例えば医療機関で一時保護されている、一時保護委託されているようなお子さんが、じゃ、地域の家庭や施設などへどういう形で戻っていくかという場合などについて、個別の事案に応じて具体的な協議が行われているものというふうに承知をしてございます。
#261
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 資料三にも付けておりますけれども、このような形で厚労省としても横の展開を図るということを担ってくださっております。しかし、この中でもやっぱりこういった社会的入院の問題等々も広報していただかないと、なかなかその地域に戻ってこれない、若しくは、入院してしまったら全然別の地域に行ってしまうわけですよ、そうしたらこの対象にもならない子供たちがいることは認識してください。
 このような社会的入院に関しまして、実は診療報酬の中でも大変困ってきたことが起こっております。これ、急性期の病院の自宅復帰率の評価等々もございますけれども、平成三十年度診療報酬改定では、鈴木局長、どのように変わっていますか。教えてください。
#262
○政府参考人(鈴木俊彦君) お答え申し上げます。
 ただいまの診療報酬でございますけれども、入院基本料におきまして、施設基準の中で幾つかの基準がございます。その中で病棟の在院日数が一定日数以内であること、こういう基準を設けております。この平均在院日数でございますけれども、これは保険診療の入院患者を対象に計算するということにいたしておりますので、逆に言えば、医療保険を利用していない患者さんについては計算の対象になってございません。
 したがいまして、今御指摘の社会的入院の場合、例えば医療保険による入院治療は終わっておりますけれども、虐待などの理由によりまして退院が困難であって、引き続き医療機関で保護を行うような必要がある場合、こういう場合は平均在院日数の計算対象から除外されるということでございます。
 あわせて、特にその急性期の医療を担います急性期一般入院基本料ございますけれども、この中の施設基準の一つに、退院患者のうちの在宅等に退院した患者の割合でございます在宅復帰率が一定割合以上であること、こういった基準もございます。この在宅復帰率につきましては、今般の改定におきまして、医療機関の間の連携、それから在宅復帰の機能をより推進するという観点から定義の見直しをいたしました。
 具体的には、退院先が療養病棟等である場合に、その退院先の療養病棟等が在宅復帰機能強化加算等を算定している場合に限ってこの在宅等への退院として扱っていたわけでございますけれども、考えてみますと、在宅復帰率自体、退院させる側の医療機関の取組を評価する指標でございますので、退院先の医療機関が加算を取っているか否かということで評価を変えることは適当とは言えません。したがいまして、退院先の加算の有無にかかわらず、在宅等への退院として扱うことにいたしました。あわせて、この在宅復帰率の名称も在宅復帰・病床機能連携率というところに改めたところでございます。
#263
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 結局帰せない子供たちもいるということでございますし、要は、社会的入院はその入院期間に含めないというふうになっていますけれども、委託されていないので、結局偽の病名を付けた上で延々と抱え込んでしまっている病院もある、このような実態もしっかり私は調査すべきではないかと思います。
 大臣、お願いがございます。今までちょっといろいろ議論させていただきました。実態が全く分かっていないんですよ。まず実態を把握しましょうということです。それにはやっぱり病院の協力を得ながら、専門家と言われる方々もそうですけれども、実際に抱えていらっしゃるドクターでしたり関係者の皆様方からしっかり調査を行った上で施策を判断していただかなければ、いろいろなところに今ひずみが起こっているということがございます。
 一言、しっかり調査をもう一度やり直しして、子供たちのために未来に貢献するとおっしゃっていただけますか。よろしくお願いいたします。
#264
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど子ども家庭局長から御説明いたしまして、既に今調査を実施をして、平成二十八年度中に委託を解除した子供についての調査は行っているということでございます。
 まず、この調査結果をしっかり精査をして分析等をし、そしてまだ不十分な点、不明確な点については、今も追加調査をしているということでありますけど、さらに、この結果を踏まえながら、やっぱり今委員から御指摘あったように、実態というものをどう把握しているのか、そして我々考えている制度的な動きと実態の動きのずれを多分委員は御指摘になっていたんだろうというふうに思いますので、制度が制度的に動いているということだけではなくて、そこから言わばはみ出すというか、その中に対応できない子供たちが本当にどのぐらいいるのか、そういったことも不断に把握し、そしてそれに対する対応ができるように努力をしていきたいと思っております。
#265
○委員長(島村大君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後三時二十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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