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2018/04/10 第196回国会 参議院 参議院会議録情報 第196回国会 厚生労働委員会 第8号
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2018/04/10 第196回国会 参議院

参議院会議録情報 第196回国会 厚生労働委員会 第8号

#1
第196回国会 厚生労働委員会 第8号
平成三十年四月十日(火曜日)
   午前十時三分開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月六日
    辞任         補欠選任
     元榮太一郎君     石井みどり君
     礒崎 哲史君     小林 正夫君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         島村  大君
    理 事
                石田 昌宏君
                そのだ修光君
                馬場 成志君
                石橋 通宏君
                山本 香苗君
    委 員
                石井みどり君
                小川 克巳君
                大沼みずほ君
                木村 義雄君
                自見はなこ君
                鶴保 庸介君
                藤井 基之君
               三原じゅん子君
                宮島 喜文君
                足立 信也君
                小林 正夫君
                櫻井  充君
                浜口  誠君
                伊藤 孝江君
                三浦 信祐君
                倉林 明子君
                東   徹君
                福島みずほ君
               薬師寺みちよ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   加藤 勝信君
   副大臣
       厚生労働副大臣  高木美智代君
       厚生労働副大臣  牧原 秀樹君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       田畑 裕明君
       厚生労働大臣政
       務官       大沼みずほ君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉岡 成子君
   政府参考人
       厚生労働大臣官
       房総括審議官   坂口  卓君
       厚生労働大臣官
       房審議官     土屋 喜久君
       厚生労働省労働
       基準局長     山越 敬一君
   参考人
       厚生労働省東京
       労働局長     勝田 智明君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○社会保障及び労働問題等に関する調査
 (東京労働局長による特別指導等に関する件)
〇食品衛生法等の一部を改正する法律案(内閣提
 出)
    ─────────────
#2
○委員長(島村大君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る六日、礒崎哲史君及び元榮太一郎君が委員を辞任され、その補欠として小林正夫君及び石井みどり君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(島村大君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省労働基準局長山越敬一君外二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(島村大君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(島村大君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省東京労働局長勝田智明君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(島村大君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(島村大君) 社会保障及び労働問題等に関する調査のうち、東京労働局長による特別指導等に関する件を議題といたします。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○石橋通宏君 民進党・新緑風会の石橋通宏です。
 今日は、先週来我々が要求をしておりました勝田東京労働局長、出席をいただいての集中審議ということです。本来、先週のうちに質疑をやらせていただきたかったわけですが、今日ということになりました。遺憾ですけれども、今日、勝田さん、出席をいただきまして、まずありがとうございます。
 早速ですが、勝田局長、今日ここにおいでいただいて、是非真実を話してください。我々は、一体何が行われたのか、正しい労働行政が行われたのか、働く者の命を守る正しい労働行政を行っているのか、それを確認するために今日ここに来ていただいています。包み隠さず真実をお話しいただいて、我々がしっかりとした質疑をできるように全面的な御協力をいただきたい。冒頭、そのことをお願いをしておきたいと思いますし、当然ですが、加藤厚労大臣にも併せて真摯な御答弁をお願いをしておきたいと思います。
 最初に、勝田局長にお伺いします。
 三月三十日の勝田局長の記者会見での御発言、謝罪をされて撤回をされた。まずこの件について、何を、なぜ謝罪され、撤回されたのか、答弁をお願いします。
#9
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 まず冒頭に一言申し上げさせていただきます。
 昨年十二月及び本年三月に開催した定例記者会見における私の発言は、局長の権限をいたずらに行使するような発言であり、極めて不適切なものでありました。また、私の発言は国民の皆様に労働行政の公平公正について大きな疑念を抱かせることとなりました。改めて撤回させていただきますとともに、国会議員の皆様、報道機関の皆様始め国民の皆様に深くおわび申し上げたいと思っております。
 さて、お尋ねの件でございますが、この件に関しましては、何なら皆さんの会社に是正勧告を行っていいんだけどといったような発言をしたことについてのお尋ねかと思っております。この問題につきましては、今申し上げましたように、局長の権限をいたずらに行使するかのような発言であり、不適切なものであり、そのことからおわびし、撤回させていただきました。
#10
○石橋通宏君 勝田局長、十二月二十六日、先ほど御自身でも触れられた、十二月二十六日にも同様の不適切な発言をされていた。そのこともお認めになるのであれば、それも謝罪して撤回されるということでいいんですね。
#11
○参考人(勝田智明君) 先ほど冒頭に、不適切な発言であり、謝罪し、撤回させていただきますというふうに申し上げました中には、十二月二十六日の同旨の発言ももちろん含まれてございます。
#12
○石橋通宏君 クリスマスプレゼント発言もされています。これは十二月一日以降です。いろいろ言い訳をされておりますが、我々は、これも明らかに不適切な発言、あってはならない発言だと思っていますが、この一連のクリスマスプレゼント発言も謝罪して撤回されるんですか。
#13
○参考人(勝田智明君) その一連の発言につきましても、謝罪し、撤回させていただきます。
#14
○石橋通宏君 お手元資料の一に、今言及があった様々な勝田局長の発言、参考までに配付をさせていただいております。
 勝田さん、一点確認です。十二月一日の記者会見、勝田さん、クリスマスプレゼントがあるという発言をされたときに、記者さんが、去年は三日遅れのすごいクリスマスプレゼントいただいちゃいましたけどねという発言があります。これは何のことですか。
#15
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 その時点では私はこれが何の発言かということを認識しておりませんでしたが、その後の中でこれは電通の事件に関するものだというふうに認識しております。
#16
○石橋通宏君 まさに一年前の十二月二十八日に電通に対する発表があった。そのことだと思われます。書類送検ですね。
 いや、こういうやり取りがあったこと、本当に悔しいです、勝田さん。命を何だと思っておられるのか。その思いでいっぱいです。
 勝田さん、御自身の責任の取り方、どうお考えですか。一連の発言、謝罪して撤回をされた。当然、勝田さん御本人、責任を感じておられるんだと思いますが、責任どうやってお取りになるんですか。
#17
○参考人(勝田智明君) 私の発言によりまして、国民の皆さん、そして厚生労働行政に対しまして大きな疑念を抱かせることになり、これにつきましては改めて深くおわび申し上げたいと思っています。
 私の発言により様々な皆様に多大な御迷惑をお掛けしているところであり、これにつきましてはいかなる処分も受ける所存でございます。
#18
○石橋通宏君 加藤大臣、先週来、この一連の勝田局長の発言、明らかに不適切であり、厳正な処分をという発言されました。厳正な処分、もう決められましたか。
#19
○国務大臣(加藤勝信君) 今局長からもお話がありましたけれども、公平かつ公正な立場で監督指導を実施すべき立場にある東京労働局長が、自らの権限、権力をいたずらに行使するかのような発言などをしたことは甚だ不適切であるということをこの間から申し上げているところであります。
 そして、東京労働局長に対する処分については、過去の事例等を踏まえながら、そして、こうして国会等でも様々な御指摘もいただいております。そうしたことも踏まえて厳正に対処していきたいというふうに考えておりまして、現時点で具体的な対処ということを決めているわけではありませんけれども、そんなに遠いタイミングでないところで対処、処分をしていきたいと、こういうふうに考えております。
#20
○石橋通宏君 残念ながら、大臣、もうその任にあらずというふうに思われるのであれば、早急に対処をされるべきだというふうに思います。大変重要なポストだと思います。その意味でも早急に、大臣、厳正なる対処、決定され、判断されるべきだと思います。そのことはお願いしておきたいと思います。
 その上で、今日、ちょっと順番変えさせていただいて、最初に野村不動産で発生した過労自殺の件について、先週、御遺族からファクスが届いた、この件を一刻も早く確認をしてほしいということでお願いをしていたわけであります。なかなか時間が掛かっておりましたが、昨日の段階で、御遺族からであったということを確認された。その結果として、今朝、厚生労働大臣、記者会見で発表されたと理解をされておりますが、野村不動産で違法適用の企画業務型裁量労働制、その対象労働者であった方が過労自殺をされていた。その結果、労災認定が下りていた。
 この件について、厚生労働省として認められたということでよろしいですね。
#21
○国務大臣(加藤勝信君) 四月五日にそうしたファクスが参りました。私ども、まずどなたのものかという本人の確認、そしてどの範囲まで公表していいのかどうかという確認、これをさせていただきました。
 その結果、御遺族の御意向を踏まえて、また、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律、特に第八条、これも踏まえながら、私どもとして、野村不動産株式会社に勤めていた従業員が過労死したことについて、新宿労働基準監督署が労災認定、保険給付の支給の決定を行ったということ、また、労災認定の基準に当てはめ労災認定をしたこと、認定日が平成二十九年十二月二十六日であること、このことを公表させていただいているところでございます。
#22
○石橋通宏君 お答えいただけなかったんですが、この過労自殺をされた方、野村不動産で、今回一連の特別指導にまで発展をいたしましたが、企画業務型裁量労働制の違法適用がなされていた、その対象労働者であったということでよろしいですね。
#23
○国務大臣(加藤勝信君) その点については、御遺族の方から公表していいという範囲には入っておりませんので、答弁は控えさせていただきたいと思います。
#24
○石橋通宏君 いや、それはおかしいですね。労災認定が下りたわけですから、労災認定が下りた事由があるはずです。当然、公表してよろしいということであれば、その事由も含めて公表してよろしいと。御遺族は、いろんな本当におつらい思いがあったんだと思います。でも、やはりこういう事件を二度と起こしてはいけない、起こしてほしくないという思いから今回公表していいという御判断に至ったんじゃないでしょうか。
 であれば、なぜ過労自殺、これが労災認定が下りたのか、いかなる事由だったのか、それ公表すべきじゃないですか。
#25
○国務大臣(加藤勝信君) そこについては、先ほど申し上げた範囲ということで御遺族の方から御同意をいただいておりますので、その範囲を超えることについて私どもの方から積極的に説明することは差し控えさせていただきたいと思います。
 これはあくまでも、どこまでお話をしていいかということについて相当丁寧に私どもとしても確認をさせていただいた、そういうことでございます。
#26
○石橋通宏君 確認しますが、御遺族が、なぜ労災認定に至ったのか、裁量労働制の適用対象者であったのかどうか、そこも含めて、そこは伏せていてほしいということを確認されたということでよろしいんですね。
#27
○国務大臣(加藤勝信君) 一つ一つのやり取りについて私も確認しているわけではありませんけれども、(発言する者あり)いや、一言一句については確認しておりませんけれども、御遺族の方から踏まえて、例えば、先ほど労災認定基準に当てはめて労災認定をしたという言い方をさせていただきました。そういったことも含めて、どういった言い方にするかということについては御遺族の立場を踏まえながら丁寧にやらせていただいたということでございます。
#28
○石橋通宏君 答弁がはっきりしませんけれども、御遺族がそこのところ、当てはめて労災認定した、当てはめですから、事由が当然当てはまったから労災認定なんです。だから、当てはまった事由が何であったのかということは、公表してもいいと言っていただいたその中に入るんじゃないんですか。入らないと、入れてほしくないということで御遺族が明確にそこは言われたということで、確認されたということでよろしいんですね。
#29
○国務大臣(加藤勝信君) 御遺族とのやり取りでありますから詰めたようなやり方というのは到底なじまないわけでありますので、そうした御遺族の立場を踏まえながら、もちろん私どもとしてもどこまでということを想定してやり取りをさせていただいた結果として、今申し上げた労災認定基準に当てはめて労災認定と、こういう言葉でということで御遺族が同意をされたと、こういうことでございます。
#30
○石橋通宏君 いや、大臣、分からないんです。御遺族と確認をされた、直接お話をされた。丁寧にと大臣はおっしゃった。先ほど、なぜ御遺族が本当におつらい思いの中で公表する決断をされたのか、その理由があるはずです。その理由は、やはり、重ねて申し上げますが、二度と同じことを繰り返してほしくない、繰り返してはいけないという思いだったんじゃないでしょうか。
 であれば、なぜこのような過労自殺に至らなければならなかったのか、報道では百八十一時間以上、まあそれぐらいの残業が続いていたという報道もあります。そういった実態、なぜそれが防げなかったのか、これを明らかにしなければ防ぐことができないじゃないですか。それが御遺族の思いなんじゃないでしょうか。それを引き続き伏せたままにするというのが、本当に、御遺族が公表していいと、そういう決断をされたその思いにかなうのか、今の大臣の答弁では分かりません。甚だ不満です。
 大臣、なぜ今回、昨年の三回にわたる大臣への報告資料、黒塗り資料と我々呼んでいますが、昨日の段階では、今回の労災認定を認めていただいたことでこのマスキングの一部分でも、つまり、過労自死、過労自殺に関することはマスキング外せるのではないか、外して出してほしいということで筆頭間で確認をさせていただいた。ところが、今日皆さんのお手元に配られた、マスキングの変更はないというたった一行で終わりです。
 大臣、なぜ隠蔽するんですか。
#31
○国務大臣(加藤勝信君) いや、隠蔽しているわけではございません。過労死については、御遺族の同意を踏まえて、今申し上げたことは公表というか、お話をさせていただいているところでございます。
 ただ、この一連の物事の考え方あるいは判断、そういったことを私のところに上げてきたペーパーでありますから、それについてつまびらかにするということは結果的に今後における監督指導等にも影響を及ぼすということで、これは従前からそういった理由でマスキングをさせていただいているということでございますので、そこの事情は変わっていないということでございますけれども、当然、私どもにおいて、そうした過労死といったこと、そういったことに対するもちろん認識があったということは、私ども、この東京労働局等においてはそういう認識も踏まえながら対応していたものと思います。
#32
○石橋通宏君 全く説明になりません。
 大臣、今日も改めて資料の七でお配りをしておりますが、これ今日、今回変更があるものと思ってあえて出したんですが、変更がないということですが、大臣、この十一月十七日、二十二日、十二月二十二日、三回に及ぶ大臣への報告資料、この中に、今回労災認定をお認めになった過労自殺の件、含まれていますね。
#33
○国務大臣(加藤勝信君) 済みません、どこに含まれているという意味ですか。
#34
○石橋通宏君 黒塗りのどこかに含まれていますね。
#35
○国務大臣(加藤勝信君) そこが非常に微妙なところなんだというふうに思います。
 それから、先ほど申し上げておりますように、本件について、本件というのはこの過労死の件でありますけれども、その方がどういう状況にあったかについては、私どもの方から、御遺族の方から同意をいただいている範囲を超えておりますので、それに関わるような話は控えたいと思います。
#36
○石橋通宏君 山越局長、今日、土屋審議官は、これ、この中に含まれていることは認めるというふうに発言をされました。
 山越局長、この中に過労自殺の件、含まれているということでよろしいですね。
#37
○政府参考人(山越敬一君) この資料七でございますけれども、これにつきましては、先ほど大臣からも答弁がございましたように、監督指導の円滑な実施に支障を来すおそれがあることからこういう資料としてお出しをさせていただいているので、それ以上の答弁は差し控えさせていただきたいと思います。
#38
○石橋通宏君 駄目だよ、それ。答えてくださいよ。
 これ特別指導ですよね、特別指導の経過を説明した貴重な資料です。厚生労働省がちゃんと法令に基づいて適切に労働行政を行っているのか、それを我々、ここでチェックしているわけです。その経緯を説明する大切な文書でしょう。
 今回、過労自死のことを認められたわけだ。労災認定が下りました。それが一連の特別指導に至った、その一つの重要な経緯になった。これまで伏せられていた。御遺族の同意が得られない。でも、得られた。公表されたわけだ。であれば、どういう経緯で、過労自殺の案件が野村不動産であった、それが、特別指導を十二月二十五日にやられた、その経緯に至る一つの経緯としての要素になったのか、そのことはちゃんと報告してもらわないと、皆さんがちゃんと労働行政を適切に行っているのか、検証できないじゃないですか。
 認めてください、どこにあったか。それは今後黒塗りを外してもらえればと思いますが、この中に過労自死があったことについては含まれているということでよろしいですね。
#39
○国務大臣(加藤勝信君) 委員、先ほどから過労自死とおっしゃっていますが、私どもは過労死と申し上げていること、ここをはっきりさせておいていただきたいというふうに思います。
 その上で、今、特に委員、どこにということになれば、どういった議論が進んでいたかということを結果的に明らかにするわけでありますから、それはこれまで申し上げたように監督指導との関係があってできていないと。
 ただ、先ほど申し上げております、あるいはまたこれまでも申し上げてきたように、こうした過労死等の請求事案に関してはしっかりとした監督指導を行ってくると、これが原則でございます。そして、本件についても、過労死ということ、そして、いつの段階かということは申し上げられませんけれども、当然、申請がなければ決定がないわけでありますから、そうした行為がなされているということ、そうした認識を踏まえながら監督指導が行われていたということはそのとおりであります。
#40
○石橋通宏君 大臣、それを隠蔽と我々は言うんです。この大事な行政指導、様々なプロセス、それに至った理由の大きな要因の一つだとそれを今回認められたにもかかわらず、それがどこの経緯に含まれているか、それすら言わない。それは明らかに隠蔽です。これを続けられる。なぜそれを認められないのか、なぜマスキングが外せないのか、不思議です、不可思議です。それが今回の不透明さ物語っているんだというふうに思わざるを得ません。
 大臣、十一月十七日の時点で、この今回お認めになった野村不動産で過労死があったこと、知っていましたね、報告を受けましたね。
#41
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほどから申し上げておりますように、今の話はいつの時点で過労死の申請があったということと絡んでまいりますから、そこについて具体的に申し上げることは差し控えさせていただきたいというふうに思いますけれども、通常、過労死の申請があってから決定までには一定の期間が掛かるわけでございます。そういった意味で、先ほども申し上げておりますように、本件において過労死の申請といったものがなされているということ、そうした認識も踏まえながら監督指導等がなされているということでございます。
#42
○石橋通宏君 資料の六に、これ報道ベースの資料で私が改めて作ったものですが、この間の経緯を皆さんとも共有するために配付をさせていただきました。
 今、大臣も触れられました。この報道ベースが正しければ、去年の春頃には御遺族が労災申請を出されて、これ新宿労基署が調査に入っているはずですので、これはどう考えても十一月十七日までには調査が行われ、その結果が明らかになりつつあった、若しくはなっていたはずなんです。つまり、十一月十七日のこの特別指導が既に今後の指導方針として報告に上がっていた、ここにはこの調査の結果が書いていないとおかしいというふうに我々は考えています。それをどうしても隠蔽されたいんだろうというふうに思わざるを得ません。その理由を少し明らかにしていきたいと思います。
 勝田局長、確認します。十二月二十五日の野村不動産社長に対する特別指導、これは本当に口頭だけだったんですか。
#43
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 野村不動産に対する特別指導は口頭にて行いました。
#44
○石橋通宏君 特別指導を行う決裁文書も、特別指導を行った後の復命書、いろいろな行政文書、一切ないということでいいですか。
#45
○参考人(勝田智明君) この特別指導実施につきましては、東京労働局……(発言する者あり)はい。決裁書、復命書等はございません。
#46
○石橋通宏君 これ、すごいことじゃないですか。これだけの行政指導をやった、初めての特別指導、社長を呼び出して、公表した、それを行政文書として記録するものがない。
 これ、加藤大臣、安倍政権お得意の公文書軽視ですか。これ、後世の歴史がどうやってこれを正しい行政指導だと、正しい厚生労働行政だと確認するんですか、一切公文書がないんですから。とんでもない話じゃないですか。これ、与党の皆さんも怒った方がいい。記録がない、検証できない、方針決定がいかに行われたのか、全くない。加藤大臣、これ大臣として、記録に残す、公文書残す、正しい労働行政を後世に伝え検証に堪えるようにする、それ大臣の責務じゃないですか。何で一切公文書がないんですか。大臣、おかしいと思いませんか。
#47
○国務大臣(加藤勝信君) これは口頭で指導したということで、そしてしかも、労働局長そのものがおやりになったということでそうした形式を取っておるのではないかなというふうに思いますが、ただ同時に、この経緯については、東京労働局の方からその考え方等については別途発表をさせていただいているというふうに承知をしております。
#48
○石橋通宏君 この程度です。ごめんなさい、大臣、言葉悪いですが。大臣が、これだけのものを公文書として、記録として残さなくてもいいと。そんなもんですね。発表した文書も公文書として登録されるんでしょうか。これ、すごいことだと思いますが。
 勝田さん、十二月二十五日、野村不動産の社長さんは一人で来られたんですか。
#49
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 一人ではなく、随行の方はいらっしゃったと記憶しております。
#50
○石橋通宏君 口頭での特別指導、何とおっしゃったんですか。
#51
○参考人(勝田智明君) 翌日、私の方から公表させていただいた内容について、一定の役職以上の労働者を一律に企画業務型裁量労働制の対象にしていたことから、対象とされていた労働者の大半について、同制度の対象業務に該当しない個別の営業活動等に就かせていた実態が全社的に認められていた。これにより、企画業務型裁量労働制が適用できず、みなしの効果が発生しないため、通常の労働時間制度が適用となるが、当該労働者の労働実態から違法な時間外労働及び割増し賃金の一部不払が認められた。こういったことから、これらの事項について是正を図るよう指導を行ったところでございます。
#52
○石橋通宏君 特別指導だとおっしゃったんですか。
#53
○参考人(勝田智明君) 申し上げました。
#54
○石橋通宏君 お手元に、資料の四に、野村不動産が、そのすぐ翌日朝と言われていますが、プレスリリースを出しておられます。
 勝田さん、このプレスリリース、おかしくないですか。このプレスリリース間違っていませんか、正しいですか。確認させてください。
#55
○参考人(勝田智明君) 私の方から、野村不動産の発表されたことについて、おかしい、おかしくないとコメントする立場にあるものではないというふうに考えます。
#56
○石橋通宏君 おかしいですね。
 二十六日の勝田さんの記者会見、この野村の発表に基づいて是正勧告云々かんぬん、いや、発表がありました、発表がありました。この発表を基に言っていたんじゃないんですか。そうでしょう。だから聞いているんです。この野村不動産の発表、これは前日、二十五日に勝田さんが野村の社長に伝えられたこと、事実をそのまま正確に発表されていますか。
#57
○参考人(勝田智明君) 私の方から野村不動産のホームページ上の発表についてとやかく申し上げる立場にはないと思いますが、私から口頭で指導させていただいた内容は先ほど申し上げたとおりでございます。
#58
○石橋通宏君 これ、またそうやって隠蔽されると訳分からなくなりますが。
 皆さん、口頭で聞いたんですよ。よくまあこんなに正確にちゃんとプレスリリース書けるなと、社長さんが。まあ随行がおられたということですが、不思議に思いますが。
 勝田さんの記者会見の内容と明らかに違っていますね、勝田さん、それは認められるでしょう。ここで、十二月二十五日付けで是正勧告・指導を四事業場、本社は受けましたと、これ事実に反しますね。
#59
○参考人(勝田智明君) 少なくとも私から、この第一段落に書いてあるものについて、私から野村不動産の社長に対して特別指導として申し上げたことはございません。
#60
○石橋通宏君 勝田さん、ちゃんと答えてください。事実と反しますね。
#61
○参考人(勝田智明君) 私の特別指導の内容とは異なります。
#62
○石橋通宏君 勝田さん、ここ書いているのは是正指導ですよ。これには驚くべきことに特別指導なんて一言も書いていない。どこにも書いていない。是正指導を受けた、しかも二十五日付けでと書いてあります。事実と異なりますね。
#63
○参考人(勝田智明君) 各監督署における是正指導についてはいつも申し上げないというふうに申し上げております。
 ただ、私が野村不動産に申し上げたのは、全社的な特別、是正についての個別の指導でございます。
#64
○石橋通宏君 これ物すごい矛盾、分かりますね。これ違うんです。勝田さんの二十六日の記者会見見れば、全く事実と違う。
 勝田さん、二十六日の記者会見でこれ明確に言っちゃっていますよ。これ、今日明らかに、資料の二で、勝田さん、言っていない言っていないと言いながら、是正指導について基準部長と含めて何度も何度も何度も記者さんとやり取りして、もうこれはどうしたって認めているわけです。その中で明確に言われていますね、是正勧告を行われたのは二十五日より前ですと。しかも、期日はばらばらですというふうにおっしゃっています。
 この野村不動産のプレスリリース、事実と違いますね。
#65
○参考人(勝田智明君) 私どもとしては、野村不動産のホームページにあることから、是正勧告が行われたということをその場で否定しなかったということでございます。
#66
○石橋通宏君 ほら、いよいよ答弁できなくなっちゃった。
 このプレスリリースに基づいて話していますと言いながら、大臣、このプレスリリースに書いてあることと違うことを記者会見でるる述べられているわけです。全然違うことを言っているんです。この記者会見どおりだったら、二十五日に是正指導、勧告しましたって、それだけしか認められないはずなのに、いや、それ以前です、いや、全部ばらばらです、そんなことまで御丁寧に、そんなことどこにも書いていませんよ、勝田さん、このプレスリリースには。
 勝田さん、二十五日に野村の社長さんがおいでになったときに、一刻も早くプレスリリース出すべきだと。ひょっとすると、このプレスリリースの内容まで事前に打合せをして出したんじゃないですか。
#67
○参考人(勝田智明君) 私からは、野村不動産として取るべき対応については、野村不動産が取るべきプレスとの関係の対応については何も申し上げておりません。
#68
○石橋通宏君 まず、皆さん、これすごく矛盾ですね。大きな矛盾です。言っていることが全然説明になっていません。これ、明らかに事前にすり合わせをされたのではないかということが疑われるぐらいの内容だと思います。
 続いて、別の疑惑に移ります。
 加藤大臣、今回、この野村不動産に対する特別指導、特別指導、一昨年、電通事案の後に過労死等ゼロ緊急対策をやられた、企業名公表制度の強化、それに続いて、昨年一月に基発〇一二〇第一号を出されています。なぜこれに基づくプロセスで企業名公表をやられなかったんですか。
#69
○国務大臣(加藤勝信君) 本件については、これまでも答弁させていただいておりますけれども、違法な長時間労働等が複数の事業場で認められた企業に対する労働局長による指導・公表基準に基づく公表の対象ではないということは再三申し上げて、それに、基準でやった公表ではないということを申し上げているわけであります。
 ただ、労働基準監督署における監督の結果、事案の態様が法の趣旨を大きく逸脱しており、これを放置することが全国的な違法状況に重大な影響を及ぼすと認められるものについて労働局長が企業の幹部に対して特別の指導を行い、行政の対応を明らかにすることにより同種事案の防止を図る観点から、既にその事実を明らかにしているという趣旨でさせていただいたところでございます。
 また、東京労働局の公表資料の中で、法の趣旨を大きく逸脱した内容としては、一定の役職以上の労働者を一律に対象としていたこと、対象とされた労働者の大半が個々の営業活動等の業務に従事をしていたこと、全社的に行われていたこと、そうしたことをこの公表資料の中で申し上げているところであります。
#70
○石橋通宏君 いや、つまり、資料の三で今触れている、皆さん、強化をされた企業名公表制度、このプロセス、参考までにお付けをしております。
 この新たな仕組み、@、A、B、ツーアウト云々、これに当てはまらなかったということで今答弁されたということでいいですね、大臣。
#71
○国務大臣(加藤勝信君) この基準にのっとった公表ではないということでございます。
#72
○石橋通宏君 いや、正確に言ってください。これは、既に我々のヒアリングでは監督課長が認められていますが、もしこれに当てはまるのであれば当然これにのっとってプロセスを進めていた、当てはまるものを当てはまらないとして扱ったことは絶対にないという答弁をされています。
 大臣、同じでよろしいですね。当てはまらなかったからこれにのっとらなかった、もしこれに当てはまっていたのであればこのプロセスでやっていたはずだ、そういう答弁でいいですね。
#73
○国務大臣(加藤勝信君) もちろん、ここで公表基準が出しているわけでありますから、この基準に合致するものであればこれにのっとって対応すると。しかし、今回、それには該当しない。けれど、先ほどるる説明いたしましたけれども、こうした事案であるということで、今回、こうした特別指導という対応を取らせていただいたと、こういうことであります。
#74
○石橋通宏君 ここが重大な疑惑なんです。なぜ、企業名公表制度をそれ以前のものからここまで強化をされた。でも、やっぱり企業名公表に至るまでにはちゃんとしたプロセス、手続にのっとって企業名公表をするんだ。だからこの新たな仕組みをつくられて、わざわざ、ツーアウトの場合には企業幹部を呼び出して、全社的立入調査をやって、それでスリーアウトになったら企業名公表をしますよと周知をされた。全国の企業に対してもこういう周知をされたわけです。そうですね。にもかかわらず、今回、これを逸脱をした、これにのっとらない特別な指導と称してこれにのっとらない形で企業名公表をした。なぜなんだろう、いろいろ考えました。二つ理由があると思います。
 一つは、これにのっとりたくても、昨年十二月の段階ではまだ野村不動産はこれに当てはまらなかったのではないか。つまり、そのときにはまだ過労死、労災認定は下りておりません。ですので、この新たな仕組みでいうと、Aの過労死等・過労自殺等で労災支給決定は当てはまりません。そう理解をします。つまり、このプロセスにはのっとりたくてものっとれなかった。何か特別なやり方が必要だったんですね。だから、これを分かっていて逸脱をした。これが一つの理由ではないか。
 ただ、もう一つ考えられる理由があるんです。実は、今日もう一つお手元に資料の五で資料をお配りをしております。この新たな仕組みで企業名公表に至る、そういう事案を例として出してほしいということで、厚生労働省がこの愛知労働局の、この企業の公表、出してきました。違法な長時間労働の実態。皆さん、A、B、C、D、これでツーアウト、全社やったらまたスリーアウト、これで公表になっているわけです、プロセスにのっとった。つまり、このプロセスでやると、なぜその企業名公表に至ったかを公表しないといけないんです。分かりますか。それが、過労死事案が一つの要因なのであれば、その過労死事案があったことを公表しないといけなくなるんです。したくないんでしょうね。したくないので十二月の時点でこれをやらなかった。であれば、十二月二十六日、過労死の労災支給決定が行われること、これはもう既に分かっていたはずです。その後に、このプロセスにのっとって全社的な指導に入ればよかったはずです。
 なぜ十二月二十六日の前に、過労死の労災支給決定前に、これを逸脱をして特別なものをつくり出して企業名公表をあえてやらなければならなかったのか。一つは、これが使えなかった、もう一つは、過労死事案を公表したくなかった、だから特別な制度をつくり出して、そしてやらざるを得なかった。
 勝田局長、そうじゃないでしょうか。
#75
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 今回の特別指導については、裁量労働制に関して不適切な取扱いが認められたことから、同種の事案を防止する観点、全国的な法制の遵守を確保する観点から、特別指導を行い公表することとしたものでございます。
#76
○石橋通宏君 加藤大臣、首振っておられますけど、これ、こういうプロセス、重ねて申し上げます、労働行政、適正に法令にのっとって、手続にのっとって、全ての企業の皆さんにも事業主の皆さんにも、どういうことを、まあ過ちを犯せば、企業名公表に至るのか、これを、手続をある意味明確にされたわけです、基発〇一二〇第一号で。周知徹底されているはずです。それにのっとって適正にやられている分はあるはずです。にもかかわらず、今回、それをあえて意図して逸脱をされた。行政文書もない。労働局長が、まあ勝田さん、すごい発言されていますけどね。じゃ、やっちゃおうかと言ってやっちゃった。まあ、とんでもないことですよ。そんなことで、そんなことで許されるんですか。そして、決裁文書もない、公文書もない、後世でそれが正しい判だったのかを検証するすべもない。
 加藤大臣、これゆゆしき問題だと思います。これがもし意図して仕組まれたものであるとすれば、野村不動産に対する過労死事案があったこと、それが、安倍政権が進めようとしていた企画業務型裁量労働制の適用拡大、それをまさに九月に、これ要綱案、閣議決定されていたわけです、進めようとしていたわけです。そのタイミングで何としてもそれを隠さなければいけないという趣旨でこの逸脱をやられた、隠蔽をやられているのであれば、ゆゆしき事態です。
 加藤大臣、この辺でお認めになったらいかがですか。
#77
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど、過労死の話がありました。公表基準にのっとって公表した場合においても、過労死の御遺族からそうした公表等あるいは今回のような同意がなければ、これは公表いたしません。したがって、どこに該当したかということをつまびらかに、そこの過労死部分には触れずに公表するということに当然なるわけでありまして、この公表の前提として常に過労死を言わなければいけないということには全くなっていないということをまず明確に申し上げておきたいというふうに思います。したがって、そこのことがあったから我々の判断が変わったというものでは全くありません。
 それから、委員おっしゃった点でありますけれども、じゃ、全て終わってから、じゃ、もっと後に監督指導に入ればいいか。そうじゃなくて、やはり何らか分かればしっかり入って是正をしていくということは大事なことなんだろうというふうに思いますし、そして、本件においてはこれだけの、先ほど申し上げた全社的に行われているということ、そして、対象になった方がほとんどが本来の裁量労働制の対象にはない仕事であったということ等々、この事案の態様を踏まえて判断をさせていただいたということであって、あくまでも労働監督行政、これをしっかりやっていくための手法として、今回、こうした事案の重さ等を踏まえて対応させていただいたということでありまして、今委員おっしゃったようなことは全くないということを明確に申し上げておきたいと思います。
#78
○石橋通宏君 では、この後は浜口委員に譲りたいと思いますが、これ引き続きしっかりと、正しい行政が行われたのか、我々追及続けていかなければいけないということを申し上げて、浜口委員に譲りたいと思います。
 ありがとうございました。
#79
○浜口誠君 皆さん、おはようございます。民進党・新緑風会の浜口誠です。よろしくお願い申し上げます。
 まず冒頭、私がいつも質問するときにはここから入るんですけれども、森友の国有地売却あるいは財務省の文書改ざん、そして最近では防衛省の日報隠蔽、さらには森友に関連して、その土地にあったごみの搬出に対して口裏合わせが行われていると。いろんな不祥事が本当もうめじろ押し、日々何かが出てくると。こんな状況の中で、我々も支援者の方に会うと、何やっているんだ、政治は、国会はということで、大変厳しい声もいただいております。
 そんな中で、加藤大臣も岡山の地元に戻られたりして支援者の方といろいろ意見交換される場合もあると思いますけれども、一連のこうした行政の不祥事に対して支援者の方から大変厳しい意見もいただいていると思いますけれども、加藤大臣、どのような御説明を今閣僚のお一人として地元等の支援者の方にされているんですか。その辺についてお伺いしたいと思います。
#80
○国務大臣(加藤勝信君) この決裁文書の書換えに関して申し上げれば、本来こうしたことはあってはならないということでありまして、今財務省等においてしっかりその検証がなされているということ、そして、我々、例えば厚生労働省においても過去にもこういう事案があり、そして今回の事案を踏まえて公文書管理等をしっかり徹底をしていく、あるいは決裁文書というのはどういうものなのか、その意識付けをしっかりやっていく、こういったことを申し上げさせていただくとともに、あわせて、私ども裁量労働制においてもいろいろ問題がありましたので、それについても、もう重ねて申し上げませんけれども、この委員会等で申し上げているようなことを説明をさせていただいているということでございます。
#81
○浜口誠君 あしたも衆議院の方では予算の集中、組まれております。まさに、国民の皆さんからすると本当全容解明に向けて早くしっかりとした確認をしてほしいと、それがやっぱり国会の役割でもあるし、それはまさに政府としても、そこについては国民の皆さんの疑問に答えるという意味でも真摯な対応をしっかりと取っていただくことをお願い申し上げておきたいというふうに思います。
 それでは、石橋理事の後を受けて、まず特別指導に関して、私の方からも少し細かな点も含めて確認をさせていただければというふうに思っております。
 まず最初に、勝田局長にお伺いしますけれども、十二月二十六日の記者会見のときに、今回の特別指導、どのような根拠法令に基づいてやった対応ですかということを記者の方から聞かれたときに、設置法ですと、これに基づいてやったのが特別指導ですというふうにお答えをされていますけれども、具体的に設置法の何条に基づいて今回の特別指導は行われたのか、その点御説明お願いします。
#82
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 今回の特別指導につきましては、厚生労働省設置法第四条第一項第四十一号に掲げる所掌事務として行ったものでございます。
#83
○浜口誠君 それは具体的にどの部分を指して言われているんですかね。もう少し詳しく御説明お願いします。
#84
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 厚生労働省設置法第四条第一項第四十一号には、労働契約、賃金の支払、最低賃金、労働時間、休息、災害補償その他労働条件に関することとあり、これに関する事務として行ったものでございます。
#85
○浜口誠君 我々、今回の件について野党合同でヒアリング、何回も行いました。そのときにも、厚労省の皆さんにも来ていただいて、今回の特別指導、どういう根拠で行ったんですかと。その野党ヒアリングにおいては、厚労省からの説明は、根拠法令は明確に答えられておられませんでした。もう既に十二月二十六日に勝田局長は答えられているのに、我々が三月ぐらいにやったヒアリングでは明確に答えなかったと。
 なぜ、そのときにこの法令に基づいてやっている特別指導ですというのをお答えにならなかったのか、その理由について確認したいと思います。
#86
○政府参考人(土屋喜久君) お答え申し上げます。
 御指摘の点は、三月の多分上旬に行われました野党のヒアリングの際に私からお答えを申し上げたときのことであろうかと思いますが、この際には、法的な根拠ということを御指摘をいただいたときに、直接的に指導ができるというふうな明記をした法律上の規定がないこと、それから根拠となる通達といったものもないことなどを念頭に、その旨、つまり法的な根拠はないということを回答を申し上げたと記憶しておりますけれども、特別指導については、先ほど勝田局長から答弁もありましたように、厚生労働省設置法第四条第一項第四十一号に掲げる厚生労働省の所掌事務に関する行政指導として労働局長が実施をしたものだというふうに承知をしております。
#87
○浜口誠君 ちょっと厚労省の中でその辺の認識合わせが本当に行われていたかどうかというのは、はっきり言って疑問に思います。しっかりと連携を、これだけ大きな取組をしているわけですから、お互いが共通の認識に立ってやるというのが本来の姿だというふうに思います。
 そんな中で、今回の特別指導、これはあれですか、東京労働局長の判断、決裁に基づいて行われたということでよろしいでしょうか。
#88
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 本件の特別指導については、本省とも相談しながら、私がその実施を決定したという経緯でございます。
#89
○浜口誠君 じゃ、勝田労働局長が決めたということですね。御自身の決裁において行われたと。
 では、この特別指導を行うまでに、じゃ、関係する労基署からどのような報告を受けて今回の特別指導をやろうという判断に至ったのか、そこの決定に至るまで、判断に至るまでどれぐらいの会議を、あるいは打合せを関係する労基署並びに東京労働局の中で行ったのか、その経緯について詳しくお聞かせいただきたいと思います。
#90
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 個別の事案に関することでございまして、監督指導の円滑な実施に支障を来すため、その詳細については回答を差し控えさせていただきたいと思います。
 本件につきましては、労働基準監督署の調査の状況等も踏まえ、私が労働局の担当職員と適時適切に協議いたしまして、企画業務型裁量労働制の運用状況が法の趣旨を大きく逸脱しており、全社的な指導を行う必要があると考えまして、その方針について本省にも相談し、決定したものでございます。
#91
○浜口誠君 もう少しオープンにしてもらえませんかね。やっぱりこれだけのことを判断したわけですから、いろんな関係する労基署とも連携取りながら多分対応していったと思うんですけど。
 もう一回聞きます。この判断に至るまで、どのようなプロセスで、どの労基署とどんな議論をして、最終的に特別指導をするしかないと、そのような御判断に至ったのか、お答えください。
#92
○参考人(勝田智明君) 個別の事案に関することでございますので、詳細の回答については差し控えさせていただきたいと思います。
#93
○浜口誠君 個別の事案ということを再三言われますけれども、やはり我々、この場では、本当にこれまでの労働行政きっちりと正しい対応をされてきたのかどうか、そこをチェックする責務が我々にもあります。やはり事実は一つですし、正直にいろんな情報をいただかないとその辺の検証もできないというふうに思っておりますので、いろんな事情があるかもしれませんけれども、本当に正直な情報を我々にも開示、提供していただくことを強く申し上げておきたいというふうに思っております。
 この特別指導は、まさに局長が判断、決裁をしたと、それで実施したということですけれども、その実施に至るまで加藤大臣に三回報告が上がっています。勝田局長で判断できる、対応できることをなぜ三回も加藤大臣に本件に関して報告をされているんですか。その理由についてお伺いしたいと思います。
#94
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 大臣への報告につきましては、私ども東京労働局からの相談を受けた本省労働基準局の職員が行っていると思われますので、私としては、どういう状況で行われたのかといったことについては承知しておりません。
#95
○政府参考人(山越敬一君) 大臣への報告でございますけれども、この詳細につきましては個別の事案に関することでございます。また、監督指導の円滑な実施に支障を来すおそれがあるものでございますので、回答を差し控えさせていただきたいと思います。
#96
○浜口誠君 何で三回も加藤大臣に報告したんですかと。それは別に個別の案件の調査に支障を来すということにはならないと思いますよ。どういう判断をしてこれは加藤大臣に報告をしなきゃいけないという御判断をされたんですか。
 そもそも勝田局長だけでできることなんですよね。そうやって先ほど確認しましたから。それをあえて大臣まで上げた理由があるはずです。それについて明確にお答えください。
#97
○政府参考人(山越敬一君) 繰り返しの御答弁で恐縮でございますけれども、今御指摘の点につきましては監督指導の円滑な実施に支障が来すおそれがあるというふうに考えておりますので、回答を差し控えさせていただきたいと思います。(発言する者あり)
#98
○委員長(島村大君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#99
○委員長(島村大君) 速記を起こしてください。
#100
○政府参考人(山越敬一君) この御指摘の特別指導でございますけれども、この特別指導については非常に重要な案件であるというふうなことを考えましてこういう形で報告をさせていただいているところでございますけれども、いずれにいたしましても、こうした方法につきましては監督指導の円滑な運営に支障を来すものであると思いますので、詳細につきましては御答弁を差し控えさせていただきたいと思います。
#101
○浜口誠君 重要な案件だったからということですね。
 では、重要というのはどういう点が重要だったんでしょうか。その中身、重要と判断した中身をもう一度詳しく説明していただきたいと思います。
#102
○政府参考人(山越敬一君) 繰り返しの答弁になって恐縮でございますけれども、この案件、特別指導ということで重要な案件だというふうに判断をいたしまして報告をさせていただいたところでございます。
#103
○浜口誠君 幾ら言っても答えていただけないので、じゃ、個別案件ではなくて一般論としてお伺いしますけれども、大臣にそういった報告を上げるその基準であったり、どういう場合に、こういう要件があるときには大臣にレポートを上げますという基準が一般論としてあると思いますけれども、そこは明確にこの場で御説明いただきたいと思います。
#104
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。
 その事案の内容等によりまして適宜適切に判断をして御相談をさせていただいているというふうに考えております。
#105
○浜口誠君 一般論と聞いていますからね、適宜適切というだけじゃ全く我々としては判断できません。内規なり、こういう要件があるときには必ず大臣には一報を入れましょうと、説明をしないといけないと、わざわざこれだけの資料も作っているわけですから、そういうのが当然あるはずです、厚労省の中に。要件、しっかりと説明してください。
#106
○政府参考人(山越敬一君) 御説明させていただきます。
 どういう場合にどういう報告をどういうふうにするかということについては特段定められた基準というものはないものと承知をしておりますけれども、いずれにしても、必要な事項を適切に報告できるように判断をして行っているということでございます。
#107
○浜口誠君 じゃ、重要だと判断されたんですよね。その重要と判断するためのやっぱり尺度だったり基準があるはずです。その基準をクリアしているからこれ重要だというふうに本省の中で御判断されたというふうに思いますので、そこはやっぱり当然あるはずだというふうに思います。これまでの慣例でもいいです。何らかの、明文化されていなくたって、多分局長だとか課長の中にはあるはずなんです。それを説明してください。
#108
○政府参考人(山越敬一君) これにつきましては、私どもの労働基準局内でその必要性があるかどうか判断をしながら必要な相談をさせていただいているものだというふうに承知をいたします。(発言する者あり)
#109
○委員長(島村大君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#110
○委員長(島村大君) 速記を起こしてください。
#111
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。
 私どもとして、どのような形で大臣などに御報告するかにつきましては、これは一般論でございますけれども、その事案の態様とか状況に照らしましてその必要性を判断して行っているところでございます。
#112
○浜口誠君 では、今回の三回の御報告は、あれですか、局長の自らの御判断で大臣にレポートを上げたのか、それとも政務官、副大臣にも御相談した上で大臣まで上げていったのか、それはどちらでしょうか。
#113
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。
 これは、私ども労働基準局の判断として御相談をさせていただいているものだというふうに考えます。
#114
○浜口誠君 では、もう一度確認します。
 じゃ、副大臣、政務官には全く相談せずに、あるいは報告も上げずに、いきなり加藤大臣まで今回の三回の御報告は上げたということでよろしいですね。これはうそを言わないでくださいよ。
#115
○政府参考人(山越敬一君) 申し訳ございません、その点については、ちょっと今正確に、手元に資料がございませんので、お答えはできません。恐縮でございます。
#116
○浜口誠君 じゃ、牧原副大臣、今お見えになりますから、三回もですよ、三回も大臣にレポートが上がっているわけなんで、牧原副大臣、今日お見えになりますので、この報告書、事前に、大臣に上げる前に御覧になられたか、あるいは基準局の方から説明があったのか、その辺いかがですか。
#117
○副大臣(牧原秀樹君) 私の記憶では、こうした報告を事前に受け取っているものはありません。
#118
○浜口誠君 でも、正直、組織として本当にそれでいいんでしょうかね。何のために政務官、副大臣がいて大臣がいるんですか。こんな重要な案件、いきなり飛び越えて、飛び越えて大臣まで上げるんですか。そういう組織なんですか、厚労省というのは。その組織自体の在り方も、本当これ、問われますよ。
 もう一回聞きます、局長。政務官、副大臣に説明した上で加藤大臣にレポートを上げたんですか、上げていないんですか。さっきは明確に答えていませんけれども。
#119
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。
 この報告でございますが、労働基準局の職員が行っているものでございまして、今御指摘の報告がされたかどうか、ちょっと今私はっきり記憶がございませんので、答弁は差し控えさせていただきたいと思います。
#120
○浜口誠君 じゃ、あれですか。局長は、山越さん、知らなかったということですか。もう一般の職員の方が大臣のところに直接上げたと、そういう認識でよろしいですか。
#121
○政府参考人(山越敬一君) 申し訳ありません、その御報告は、一般的には私あるいは課長などがしているものでございますけれども、いずれにいたしましても、ちょっとそのときどうしたかということについて今すぐに思い出すことができませんので、答弁は差し控えさせていただきたいと思います。(発言する者あり)
#122
○委員長(島村大君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#123
○委員長(島村大君) 速記を起こしてください。
#124
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。
 この報告でございますけれども、これにつきましては、私の責任で決めて行っているものでございます。
#125
○浜口誠君 そうですね、難しい質問何もしていませんので、最初から事実に基づいて御答弁いただければよかったんだと思います。
 じゃ、ちょっと加藤大臣に聞きますけれども、今回、三回のレポート上がっていますけど、どなたから御説明を受けましたかね、三回の。誰から加藤大臣の方に説明があったかというのをお答えいただきたいと思います。
#126
○国務大臣(加藤勝信君) 済みません、ちょっと突然のなんで、誰がということまで承知しておりませんが、基本的には、今局長からありましたように、労働基準局から説明があるということで、基本は局長からの説明でありますけれども、場合によっては、私の日程と局長の日程とが合わない場合には、途中で局長が中座するなりして、その間、課長が説明すると、そういったこともあったように記憶しておりますが、一個一個についてそれがどうだったかについて、ちょっと手元にもありませんし、元々そういうことを全部記載しているものはございませんので、ちょっと確認できません。
#127
○浜口誠君 じゃ、局長は説明したということでいいんですか。記憶にないんですか、三回もやっているのに。同席されていたんですか、三回とも。山越局長の同席したかどうかを確認したいと思います。
#128
○政府参考人(山越敬一君) お答えを申し上げます。
 私から御報告をしたこともございますし、そうでなかったこともある、担当課長の方からしたこともあるかというふうに思います。
#129
○浜口誠君 やっぱり、重要な案件であればあるほど局長あるいは副大臣、政務官も同席をされて、大臣とは認識の共有化をされるのが当然だというふうに思いますけれども。
 じゃ、牧原副大臣は一回も同席もされていないですか。事前じゃなくて、そのレポートを受けたときに同席もされていないですか。
#130
○副大臣(牧原秀樹君) 同席をしておりません。
#131
○浜口誠君 副大臣、政務官も同じ情報をしっかりと共有化をされるべき事案ではないかなというふうに思いますけれども、どなたが誰にレポートを上げるかというのは局長判断なのかもしれませんけれども、組織としてのやはり対応ということを考えたときには、こういった重要な案件についてはしっかりとトップの皆さんが同じ情報を共有化をして、ワンボイスでいろんな対応は応えられるようにしておくべきだというふうに思っておりますので、その点は、今後の運用についても、いろんな案件これからもあると思いますけれども、是非、組織のガバナンスという点ではしっかりと組織の中で今後の在り方というのは御検討いただきたいというふうに思っております。
 では、続きまして、立入調査というのもこれやっておられます。十二月に立入調査をやったというのは勝田局長の記者会見の中でもそのような答弁をされているというふうに思っておりますが、この立入調査というのは、今回の特別指導をやる前に十二月に行ったということでよろしいでしょうか。
#132
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 詳細についてはお答えできませんが、十二月の記者会見でも述べておりますとおり、十二月にも立入調査を行っております。
#133
○浜口誠君 じゃ、今のお言葉を取ってあれですが、にもと言われましたので、それ以前にも立入調査はやっておったということですか。
#134
○参考人(勝田智明君) 私ども、様々な情報を集めた上で特別指導ということを考えておりましたので、そういったことをやった上で、本省とも相談の上、特別指導のプロセスを詰めてまいっておったところでございます。
#135
○浜口誠君 いや、だから、十一月とか十月にもやったんですかということを聞いているんです。
#136
○参考人(勝田智明君) 十二月以前にも立入調査が行われたこともございます。
#137
○浜口誠君 それは、じゃ、全事業所行ったということですか。この会見の中でもそのニュアンスは言われていますけれども、全事業所やったと。
#138
○参考人(勝田智明君) いつどこでどのようにということにつきましては、個別の案件でございますのでお答えを差し控えさせていただきたいと思います。
#139
○浜口誠君 いや、お認めにならないんで何でかなと正直思いますけれども、いろいろ記者会見の議事録読めばもうそうやって言われていますから、もう本当正直に、今更隠すことでもないと思いますし、みんな周知の事実だというふうに思っているものですから、そういう形で立入調査、十一月とか十月にもやられているということだと思いますが。
 基本的に、これ一般論でいいんですけれども、立入調査してから是正勧告に至るまでの期間、どれぐらいの期間が必要なんですか。これは一般論としてお伺いしたいと思いますけれども。
#140
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。
 監督指導を行った際に立入調査の開始から是正勧告を行うまでどの程度の時間を要するかにつきましては、企業の規模とかその監督の内容とかによりまして様々でございまして、一概にお答えすることは困難であるものでございます。
#141
○浜口誠君 一概に言えないといっても、では、短いときだとどのぐらいとか、多少日程感が分かるものを、長いと一か月だとか、そういうことも言えないということですかね。
#142
○政府参考人(山越敬一君) 一般には、立入調査から是正勧告までは、その日のうちに、数時間で出る場合もございますけれども、物によってはその数日後に是正勧告をするようなものもございます。またさらに、もう少し時間が掛かるものもあるというふうに承知をしております。
#143
○浜口誠君 あと、次にちょっと企業名の公表について、これも記者会見の中で、企業の方には事前に公表するよということは伝えてありますということを、これも記者会見の中で言われていますけれども、じゃ、今回でいうと、特別指導を行った企業に対して、いつ誰がどのような方法で会社側のどなたに企業名公表しますからねというのをお伝えをされたのか、そこを聞きたいと思います。
#144
○参考人(勝田智明君) 今回の案件につきましては、私が二十五日に社長に対して特別指導を行うに際しまして、特別指導の旨について公表することをお伝えいたしました。
#145
○浜口誠君 じゃ、その二十五日に、先ほど石橋理事からも質問ありましたけれども、同時に、会社に対して、今日あったこの特別指導については会社としても何らかの形で公表してくださいねと、そういう依頼をされてはいませんか、そのときに。
#146
○参考人(勝田智明君) 私からはしておりません。
#147
○浜口誠君 そのときに同席されたのは、もうあれですか、勝田局長のみですか、その二十五日、会社に対して特別指導をしたのは、もう勝田局長お一人が会社側の方と面会をしたということでよろしいですか。
#148
○参考人(勝田智明君) 私一人ではなく、記録を、その状況を確認するために担当の者もおりました。
#149
○浜口誠君 じゃ、ちょっと、私からはそういう依頼はしていませんと。
 じゃ、東京労働局の方から何らかの形で企業側に、会社側に、そういう公表をちゃんと会社としてもやってくださいねというような依頼をしているということはございませんか。局長じゃなくて、東京労働局としてそういった依頼はしていませんか。
#150
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 私が承知している限り、私が社長さんとお会いしている間に、そのようなことを申し上げたことはございません。
#151
○浜口誠君 じゃ、それ以前にもないということでよろしいですか。
#152
○参考人(勝田智明君) 私は承知しておりません。
#153
○浜口誠君 まあ、いろいろ特別指導に関して質問をさせていただきましたが、まだまだ確認しなきゃいけないことはあるというふうに思っておりますが、私、次の点が、ちょっと話題変えますけれども、企画型裁量労働についてちょっと聞きたい点があるので、そちらの話題に移らさせていただきたいというふうに思います。
 企画型裁量労働について、今回の特別指導は、法的に適用しちゃいけないような業務に適用されていたということで東京労働局が社長を呼んで特別指導をしたということですが、その十二月二十六日の記者会見の中でも、この業務が企画型裁量労働が適用できるかどうか、どうやって見分けるんですか、判断するんですかということを聞かれたときに、勝田局長は、業務を見て判断しますというふうに答弁されています。それは事実ということでよろしいですか。
#154
○参考人(勝田智明君) 企画型裁量労働が適用できるかどうかというのは、その内容が法的要件を満たしているかということでございまして、その分類には業務の内容が重要なポイントを占めているというふうに承知しております。
#155
○浜口誠君 いや、答えていないですよ。
 業務を見て判断しますと答えたかどうかというのを聞いているんです。
#156
○参考人(勝田智明君) 済みません、お尋ね、二十六日の記者会見でそういうことを申し上げたかどうかということでございましょうか。
#157
○浜口誠君 はい。(発言する者あり)
#158
○委員長(島村大君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#159
○委員長(島村大君) 速記を起こしてください。
#160
○参考人(勝田智明君) 済みません、申し訳ございませんでした。
 業務を見て判断しますというふうに申し上げてございます。
#161
○浜口誠君 はい、そうなんです、そう言われているんです。僕は正しいと思いますよ、業務を見て判断すると。
 これは厚労省全体の見解、考え方ということでよろしいですか。
#162
○政府参考人(山越敬一君) 対象業務の範囲になっているかどうかということは、その法の要件だというふうに思います。
#163
○浜口誠君 じゃ、業務を見て判断するということでいいんですね。
#164
○政府参考人(山越敬一君) 労働基準監督官が裁量労働制について、一般論でございますけれども、監督する際には、業務がその対象業務の範囲かどうかということについて確認をして、違反があれば指摘をするということでございます。
#165
○浜口誠君 確認というのは、実際に見てということも含まれるということでいいんですね。確認という意味合いはどういう意味合いで言っていますか。
#166
○政府参考人(山越敬一君) 失礼いたしました。
 届出の際の裁量労働制についてのその対象業務でございますけれども、そこの届出に出されている記載事項、これが法律の定める要件に当たっていなければ、これはチェックをするということかというふうに思います。
#167
○浜口誠君 明確にお答えされないので。
 いや、勝田局長が言われた業務を見てというのは、実際にその業務が企画型の裁量労働にちゃんと適しているかどうかというのを実際に見ないと判断できないよということをおっしゃっているというふうに僕は思っているんですが、その理解でいいですか。
#168
○参考人(勝田智明君) 届出の際ということであれば、実際に現場を見るということではなく、書類等に記載されているものが正しくその業務に当たるかどうかということを確認した上で書類を受けさせていただくかどうかということになります。
#169
○浜口誠君 じゃ、今は企画業務型裁量労働を適用する場合には決議書というのを届け出ないといけないというふうに思っております。
 じゃ、そのときに、各受理する労基署、どのような対応、チェック、確認をされているんですか。
#170
○政府参考人(山越敬一君) 企画業務型の裁量労働制でございますけれども、これは決議届を監督署に出していただくわけでございますけれども、まずチェックしなければいけないのは、必要的記載事項がちゃんと記入されているかどうかということをチェックをいたします。また、そこに書かれている対象業務の範囲が法律の定める範囲とは異なるものである場合も、これはチェックをするわけでございまして、そうした場合は提出をしてきた使用者に指導をしていくということになります。
#171
○浜口誠君 じゃ、今回の野村不動産の場合、そのチェックで確認したんですか。その時点でなぜ、今回の件が決議書を受理する段階で見抜けなかったのか、反省点とか、そういったものはないんですかね。
#172
○参考人(勝田智明君) 私どもが受け付けます際には、書類に書いてあるものだけを見ておりますので、そこで判断せざるを得ないということで今回このようなことが起こったということになっているんではないかと思っております。
#173
○浜口誠君 そこが問題なんですよね。受理する段階ではやっぱり見ていないんですよ、ちゃんと。本来的に、行ってこの業務が企画業務型裁量に適している業務かどうかというのを労働基準監督官がちゃんと確認していれば、今回の決議書なんか受理しないんですよ。そもそも受付段階で、受理する段階でチェックが甘い、そういう状況の今体制になっている、ルールになっていると、そこが根本的な私は今の制度の中での課題だと思います。その点、どう受け止めておられるか、確認したいと思います。
#174
○政府参考人(山越敬一君) 先ほど申し上げましたように、この企画業務型裁量労働制の決議届が出されてきたときには、対象業務、これは届け出ていただくわけでございまして、これは事業の運営に関する企画、立案、調査、分析の業務でございますので、そういったものに当たっているかどうかをしっかりチェックするということがございます。それに当たっていなければ、それは使用者にその段階で指導するということでございます。
#175
○浜口誠君 じゃ、今回の野村不動産は、受理する段階で、それは適正だと、これは適用できるという判断をしたということですね。
#176
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 私どもに提出された書類上は受け付けるべき要件を満たしていたというふうに判断させていただいたというふうに承知しております。
#177
○浜口誠君 これは極めて重要ですよ。受付段階でやっぱり見抜けないんですよ、そんな紙だけ見ていても、決議書だけ見ていても、本当にこれが企画業務型裁量労働として認めていいかどうかというのは紙だけでは見抜けない。だからこそ、勝田局長は、業務を見て判断するんだと、今回は業務見てこれはノーだという判断をしたんだということを記者会見で僕は述べられたと。そのとおりだと思うんです。
 だから、これからの企画業務型裁量労働の決議書を受理する段階においては、単に紙だけでチェックするのではなくて、労働基準監督官が本当にその業務は適用してもいい業務かどうかというのを現地、現物で確認する、そういうステップを僕は織り込むべきだというふうに思いますけれども、その点いかがですか。これは大臣にお伺いしたいと思います。
#178
○国務大臣(加藤勝信君) 現行制度が届出ということになっておりますから、許可でもないしというわけですから、基本的に届出の要するに形式要件が合致しているかどうかということを見ているということでありまして、さっき説明がありましたように、それに、例えば書かれている業務がこれは明らかに違うということであれば、これはもう戻すということになりますが、書かれている中身が一応形式的に合致しているのであればこれは届出を受けるということになるんだろうと思います。
 その上でどういう形でチェックしていくのかということについて、これは今実際、別途企業にももう一回チェックしていただくような作業を並行してやらせていただいておりますけれども、そういったことも含めて、例えば届出が出たらどのぐらいで確認していくのかとか、やっぱりそういったことはしっかり考えていかなきゃいけないんだろうというふうに思います。
#179
○浜口誠君 今回の案件を繰り返さないというのであれば、僕は受付段階から、受理する段階のやっぱりやり方もこれは変えていく必要があるというふうに思っておりますので、是非、厚労省の中で、労基署の関係する皆さんでどういった対応をするのかというのは再検討を強くお願い申し上げて、終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#180
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。
 働き方改革関連法案が閣議決定ということに対して、私はまず強く抗議を申し上げたいと思います。厚労省は、労働行政に対する国民の信頼を失っているんだという自覚を持つべきだと思います。断固この法案についての撤回を求めておきたいと思います。
 そこで、先ほど来議論になっております企業名の公表基準のところから私も質問したいと思うんです。
 これ、そもそも、電通の過労死事案が本社だけではなくて複数事業場でも繰り返されていたというのが次々と明らかになった、そういう事態も受けて、昨年の一月に労働局長による企業名公表の基準ということが見直されたという経過だと受け止めております。
 改めて確認をしたいと思いますが、見直したその主な中身というのはどういうものでしょうか。
#181
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。
 今御質問ございました労働局長による指導・公表制度でございますけれども、違法な長時間労働が複数の事業場で認められ、その場合に、労働基準監督署長による企業の経営幹部に対する指導後、再度違法な長時間労働が認められた企業に対して行ってきたものでございますけれども、先生今御指摘のございました二〇一七年の見直しに際しましては、過労死を複数の事業場で発生させた場合などについてこれを対象にするというような、幾つかの要件の追加、対象範囲の拡大を行っているところでございます。
#182
○倉林明子君 それまでの月百時間超えという部分が月八十時間超えということで、そこでも見直しがされているということかと思うんです。そういう意味でいうと、基準は強化されたということですよね。
 そこで、この企業名公表の基準を見直した後ということで、労働局長が公表した件数というのは、この一年間、何件あったんでしょうか。
#183
○政府参考人(山越敬一君) 平成二十九年一月以降、この指導・公表件数によって公表した件数は一件でございます。
#184
○倉林明子君 その指導した一件というのを資料を付けております。これ、二枚目のところです。ダイホウとお読みするのかと思いますけれども、大宝運輸株式会社ということで、違法な長時間労働の実態、人数、時間と、極めて詳細に書いて公表しているということになっているわけですね。さらに、是正指導の状況ということでいいますと、文書も出すということになっておりますね。
 企業名公表、それ自身が極めて異例なんです。見直す前でも年に一件程度の公表ベースだったと思うんですね。さらに、これよく見ていただきますと、基準は見直したんだけれども、この事案というのも強化されたところに該当しているんじゃないんですね、旧基準に該当しているということで、見直さなくてもこれ局長の公表事案になっていたものなんですよ。
 そもそも、企業名公表、これ見直した経過も含めて考えれば、過労死ラインを超えるような長時間労働、こういうことが起こっているということで、その実際の証拠を示すような、教訓として、こういう事案になっているんですよということを周知するというものでもあるかと思うんです。違反行為を具体的にこういうふうに指摘していると、私は意味があると思うんですけれども、その理由について説明いただきたい。
#185
○政府参考人(山越敬一君) この企業名公表の制度でございますけれども、今御指摘もございましたように、その事実について広く社会に情報提供すると、そういう意義も持っているものでございます。
 そうした中で、法令違反の防止の徹底でございますとか自主的な改善を促進することという、こういう観点から行っているものでございますので、委員の御指摘のような項目を記載させるということにさせているところだというふうに承知をしております。
#186
○倉林明子君 ところが、今回の公表は、先ほど来紹介あったとおり、口頭なんですよね。裁量労働制の違法適用の実態、さらに、それによって長時間労働がどの程度されていたのか、その違反実態が詳細分からないんですよ。そういう意味でいうと、公表基準にあるような法令違反の実態が分からないという指導になっているんですよ。
 基準とは理由が違う、当てはまらないという説明あったんだけれども、要は、教訓にならないんじゃないかと、それだけでは。しっかり詳細な違反の中身ということが公表に伴って周知されるべきだと思うんですよ。なぜ詳細な違反実態というのを、公表基準で示しているような中身、全て特別だと言うてはるので、ほかの公表の仕方あるのかもしれないけど、詳細をせめて文書で出すべきだと思うんだけれども、何でやらなかったのかと。
#187
○政府参考人(山越敬一君) 今回の特別指導でございますけれども、これは、事案の態様が法の趣旨を大きく逸脱しているということで特別指導したところでございます。
 この法の趣旨を大きく逸脱しているということでございますけれども、これは、企画業務型裁量労働制の対象とされていない営業のような業務に労働者の多くの人を就けていたということからこの特別指導を行ったところでございまして、そういった実態については公表して、周知、同種の事案の防止を図ろうとしているところでございます。
#188
○倉林明子君 これ、今、山越さんが答えられたということは、勝田さんの判断じゃなくて厚生労働省が判断したと、公表の詳細は書かないと、そういうことですか。
 山越さんです、山越さんが答えたんだから。
#189
○政府参考人(山越敬一君) 今お答えさせていただきましたのは、この特別指導について、これはどういうことを公表したのかと、そういう一般的な考え方でお尋ねになったというふうに認識をいたしましたので、今のようにお答えをしたところでございます。
#190
○倉林明子君 じゃ、勝田さん、どうでしょうか。
#191
○参考人(勝田智明君) 本件につきましては、違法な長時間労働が複数の事業場で認められる企業に対する労働局長による指導、公表の制度に基づく公表制度ではありませんということは、先ほど来申し上げているとおりでございます。
 ただし、労働基準監督署における監督指導の結果、事案の様態が法の趣旨を大きく逸脱する、これを放置することは全国的な違法状況に重大な影響を及ぼすと認められるということで、私が企業のトップに対して特別指導を行い、行政の対応を明らかにすることにより同種事案の防止を図る観点から、その事実を明らかにしたものでございます。
 公表に際しまして、上記の企業において一定の役職以上の労働者を一律に企画業務型裁量労働制の対象としていることから、対象とされていた労働者の大半について、同制度の対象業務に該当しない個別の営業活動等の業務に就かせていた実態が全社的に認められたということで、違反の内容等明らかにした上で同種事案を防止するということに関して一定の効果を果たせたのではないかというふうに思ってございます。
#192
○倉林明子君 いや、公表する場合、本当に教訓にするということでいえば、それは一定の効果はありましたよ、大きな効果はあったと思う。だけれども、実際に公表する中身ということが、今の話聞いていたってざっくりした話しか分からぬわけですよ。やっぱり、公表基準を何で決めているのかということからいえば、その公表基準に沿った、私は、大臣の報告見ていたら、検討がされたんじゃないかと思うんですよ、公表基準に沿って公表できるのかどうかということは。だけれども、これ使えなかった。
 先ほども議論あったけれども、公表基準以上だったけれども基準を使わなかったのか、先ほどの説明で。それとも、複数事業場や該当者数が基準より以下だったのか。それから、私はこの可能性もあると思うんです。それは、裁量労働制の実労働時間の把握というのは非常に難しいんですよ。だから、正確な実態というのを実労働時間についてつかみ切れなかったのか。勝田さん、どうですか。
#193
○参考人(勝田智明君) 公表の基準に当てはまらなかったものと考えてございますが、個別の事案に関することであり、監督指導業務の円滑な実施に支障を来すおそれがあるため、詳細についてはお答えを差し控えさせていただきたいと思います。
#194
○倉林明子君 あのね、何で議論になっているかということを、勝田さん、よう考えた方がよろしいで。
 いや、ほんまにね、ここが公表、要は、隠したのか隠していないのかということでいうと、ここの公開というのは非常に重要だと思うんですよ。何で公表しなかったのか。当てはまりませんでしたでは到底納得できない。はっきり言ってください、理由はどうだったのか。どうですか。
#195
○参考人(勝田智明君) 当該公表基準には当てはまりませんでしたが、その詳細についてはお答えを差し控えさせていただきたいと思います。
#196
○倉林明子君 もう一回、落ち着いて、どれかしかないんですから。(発言する者あり)そうじゃないんですよ。冗談じゃないんですよ。
 過労死が出ている、この事実は認められた。じゃ、裁量労働制の実態はどうだったんですか。公表基準よりもその実労働時間数で超えるような労働の実態があったのかなかったのか、それぐらい答えたらどうですか。
#197
○参考人(勝田智明君) 個別の実態に関することであり、詳細のお答えは差し控えさせていただきたいと思いますが、いずれにしても、裁量労働制が不適切に使われて問題であるということから公表させていただいたものでございます。
#198
○倉林明子君 それだけじゃ、私は、国民にも説明が付かない、企業にも説明ができないというふうに思います。分かっているのは、真実を知っている野村だけだということじゃないでしょうか。
 私、裁量労働制の違法適用、これが重大な問題だと、同じ認識ですよ。あってはならない事態だと思う。そういう場合に、同じことが他社でどう起こらないようにするのかと。この点からいっても、公表のありようというのはきちんとやるべきだと思うんです、きちんと、根拠も示して。きちんとやらないと、それは教訓にならない。周知徹底というときに、本当に欠けた情報になっていると思うんです。
 野村不動産の違反の実態について、労働時間をチェックしているというのは、黒塗りだけど出ているので分かるんですよ。十二月二十二日が最終の労働時間、事業場ごとの実態を示すものだということはうかがえる。
 私は、公表基準に沿ってどうだったのかということ、それ示す上でも、これ個別の事案にしてはならない。公表してきちんと情報を周知すると。だから、この十二月二十二日、最終分の労働時間の実態については、公表基準だったら公表されている部分なんですよ。これ明らかにした方がいいと思いますよ。大臣、どうですか。
#199
○国務大臣(加藤勝信君) 公表基準も、委員御指摘のように、たしか四点ありまして、企業名とか違反の実態としか書いていないんですね。その実態をどこまで書くかということについては特段の記載はないというふうに承知をしておりますので。
 この、ちょっと、多分大宝だと思うんですけれども、このお配りいただいたこれについては、これは違法な実態ということで出ているわけでありますけれども、本件についての違法という意味においては、やっぱり裁量労働制がどういう形で本来適用されるべきではないものが適用されていたのかということについて、東京労働局の公表資料の中で一定お示しをさせていただいているということ、こういうふうに理解をしております。
#200
○倉林明子君 公表基準の該当しないという、なぜ該当しないのかということの説明責任も私はきっちり果たすべきだと思うんですよ。該当しないというときに、いや、要は公表基準で、何で公表するかというのは、過労死を防止するために違反実態を周知するということでしょう、基本は。それなのに、この場合の裁量労働制でやってきた調査結果というのがなぜ公開されないのかと私理解できないんですね。
 いろんなケースあったと思う。公表に向けて調査したんだと思うんですよ、現場は、一生懸命。ところが、その中身が出ないということが余計疑惑を深めているとさえ思う。だから、少なくともこの十二月二十二日の労働時間の調査結果については、黒塗り部分の開示を私は求めたいと思います。
 御協議ください。
#201
○委員長(島村大君) 後刻理事会で協議させていただきます。
#202
○倉林明子君 次に、特別指導について伺います。
 公表基準が強化されました過労死ゼロ緊急対策で、新たに企業本社に対する特別指導を行うというふうにしております。これ、三枚目の資料に付けております。
 この特別指導というのは一体どんな中身ですか。端的にお願いします。
#203
○政府参考人(山越敬一君) 過労死等ゼロの緊急対策でメンタルヘルス対策の特別指導を実施することとしたわけでございますけれども、これは、指導対象となる事業場あるいは企業に一定の要件を示してメンタルヘルス対策を主眼とする個別指導を実施するものでございまして、この指導は、具体的には労働基準監督署の労働衛生専門官とか労働基準監督官などが行っているものでございます。
#204
○倉林明子君 今回の、特別指導特別指導というんだけれども、これメンタル対策として盛り込まれた特別指導、これ違い何ですか。
#205
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 野村不動産において企画業務型裁量労働制の対象とされた労働者の大半について、制度の対象業務に該当しない個別の営業活動等の業務に就かせていた実態が全社的に認められ、法の趣旨を大きく逸脱していたことから、私が行政の対応を明らかにすることにより同種事案を防止する観点から行ったのが昨年十二月の特別指導でございます。
 一方、過労死ゼロ緊急対策等々を踏まえたメンタルヘルスの特別指導は、メンタルヘルス対策を主眼として、個別の指導を私どもの労働衛生専門官や労働基準監督官がその企業に行うものでございます。
#206
○倉林明子君 特別な指導だということは理解できるんだけれど、定義のある特別指導ということとは違うものをやっているんですよね。
 私は、本来、東京労働局の方針として合理的な説明が付くなと思っているのは、この特別指導、本来、メンタル対策として本社に指導が入れる特別指導、これをやって、その上で企業公表基準に基づいて局長が公表するという方針やったんじゃないかと思うんですよ。どうでしょう。
#207
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 野村不動産について、企画裁量型の労働が不適正に使用され、長時間労働が起こっていたということについて特別指導を行ったものでございますが、メンタル対策が必要かどうかということについて、現時点でお答えする状況にはないかと思ってございます。
#208
○倉林明子君 ちょっと今の説明には含みが残ったなというふうに聞きました。
 要は、メンタル対策で本社に指導が入れるということで考えられるのが特別指導ですよね。この特別指導だったとすると新たな疑問も湧いてくるわけで、野村不動産に対して特別指導を想定したということのこれ仮説で考えるならば、既に労災認定された複数の精神障害があったか、あるいは確実に複数になる見込みがあったと、これ根拠になると思うんですよ。どうだったんでしょうか。
#209
○参考人(勝田智明君) 労災補償の認定状況については、基本的にコメントを差し控えさせていただきたいと思います。
#210
○倉林明子君 過労死が十二月二十六日で認定されたという方の分というのは、これ精神障害二つ目の案件だったという可能性も私否定できないんじゃないかなと思うんです。要は、特別指導ということでメンタルで入っていたら。
 過労死事案を踏まえた新たな基準に基づく企業名公表、要は、これまで積み上げてきた見直し、制度や法令や通達にのっとった対象となり得たんじゃないかと思うんですけれど、どうですか。
#211
○参考人(勝田智明君) 先ほど来からのお言葉ではございますが、一つは、十二月二十六日に認定しました労災補償について、事案がメンタルであったかどうかということについては、私どもとして申し上げる立場にございませんので、重ねてお答えできない旨申し上げたいと思います。
#212
○倉林明子君 さっぱりやね、さっぱり。
 大体、過労死ゼロのために行ったんですよ、この基準の見直しは。これを活用して企業への対策を促して、そういう取組を進めるためのものなんですよ。話聞いていたら、皆隠す、隠すという方向にしか私は聞き取れませんでした。
 十分な公表の基準も示せない、だけど特別な指導に踏み込んだ、一体この判断は誰がやったんですか。
#213
○参考人(勝田智明君) 本件特別指導についての判断は私がいたしました。
#214
○倉林明子君 こんな特別な対応があなた一人の判断でできるとは私到底考えられないですね。相談したという話、先ほどもありました。その相談した相手は誰で、この指導についてやってもええかという相談をしたのかどうか、いかがですか。
#215
○参考人(勝田智明君) 私どもの担当の方から本省の労働基準局の方へ御相談させていただいたところでございます。
#216
○倉林明子君 山越局長、あなたが判断したということですか。
#217
○政府参考人(山越敬一君) この特別指導の判断は、東京労働局長において判断されたというふうに承知をしております。
#218
○倉林明子君 助言もしていない、相談に乗ったというのは、聞きおいて、あとは勝手に東京労働局長がやった、そういう理解でよろしいんでしょうか。
#219
○政府参考人(山越敬一君) この特別指導の決定自体は東京労働局長がされているわけでございますけれども、その過程で私ども本省の方にも相談をされているわけでございます。
#220
○倉林明子君 本省って誰だ。
#221
○政府参考人(山越敬一君) 私を含めまして相談をされているところでございます。
#222
○倉林明子君 じゃ、私は相談されたと。
 本省の判断ということだから、それは加藤厚生労働大臣が判断されたということですか、最終的な特別指導の実施の判断について。どうでしょう。
#223
○国務大臣(加藤勝信君) 最終的な判断は東京労働局長がされた……(発言する者あり)いえ、ですから、最終的な判断は東京労働局長がされているわけでありますけれども、私のところに当然こうした事案が上がってきて相談があったということでありますから、それについて私の方としてはそういった方向に関して当然了としているわけでありまして、しかしその上で、最終的な判断は東京労働局長がなされている、こういうものであります。
#224
○倉林明子君 結局、厚生労働省がこの裁量労働制の違法適用問題を早くやっぱり指導したいということだとしか思えないですね。
 それで、野村不動産の過労死認定というのは十二月二十六日。過労死の事実は遺族が公表すれば社会問題になる。これは、電通の高橋まつりさんのあのニュースになったと、それでもう本当に大問題になった。それは逆に、労働行政でもこの過労死をなくしていこうというふうに取組が加速されたわけですよね。
 今回、この野村不動産の過労死が認定後、これ遺族の方々が公表しようということに踏み切られればどういうことになるかと。裁量労働制の違法適用を受けていた人かどうかは分からないけれども、そういう違法適用現場、社で自殺されていた方があったということがあれば、それはもう明らかに社会問題、裁量労働制についてブレーキが掛かったことは明らかだと思うんですよ。そういう批判を受けたくないのであれば、本当に事実関係をきちっと説明すべきだというふうに思う。
 電通の教訓を無視して、過労死隠しになったんじゃないかと、こういう疑惑を解く責任というのは政府にあるんだと、今も解けていない、申し上げて、終わります。
#225
○委員長(島村大君) 午後一時四十分に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十八分休憩
     ─────・─────
   午後一時四十分開会
#226
○委員長(島村大君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査のうち、東京労働局長による特別指導等に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#227
○木村義雄君 自由民主党の木村義雄です。
 まず、東京労働局長さんにお尋ねいたします。
 局長さんのまず入省年次はいつですか。
#228
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 昭和五十七年でございます。
#229
○木村義雄君 厚生労働省で局長さんより上の年次の方はおいでになりますか。
#230
○参考人(勝田智明君) 私の記憶している限り、本省の局長以上で私より上の年次の方はいないというふうに承知しております。
#231
○木村義雄君 同期の方は今何人おいでになります。
#232
○参考人(勝田智明君) 同期で本省局長以上では三名残っているかと記憶しております。
#233
○木村義雄君 まさしく、東京労働局長さんは、地方だけではなくて労働の行政のトップにおいでになる方であります。労働行政のお手本ですよね、お手本になってしかるべき方であります。
 そこで、またお尋ねしますが、世間で強制労働省といううわさがあるのを知っていますか、聞いたことありますか。
#234
○参考人(勝田智明君) そのように一部で言われたことがあるやには承知しております。
#235
○木村義雄君 強権労働省という言葉は聞いたことありますか。
#236
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 初めて伺いました。
#237
○木村義雄君 労基署不況という言葉は御存じですか。
#238
○参考人(勝田智明君) 初めて伺いました。
#239
○木村義雄君 労基署は税務署や国税よりももっと怖いと、このような話もよく出ているところであります。
 そこで、労働行政の手本であるあなたが、昨今、新聞とかこの委員会で報道されたり議論されているようなことが、事件が、もしあなたの部下でそういうのがあった場合に、あなたはその部下に対してどういう処分をされますか。
#240
○参考人(勝田智明君) 済みません、ちょっとよく聞き取れなかったのですが、申し訳ございません。
#241
○木村義雄君 あなたが手本なんですね。だから、部下はあなたを手本として見ているんでしょう。だから、あなたのまねをして、あなたの部下があなたと同じようなことをやった場合にあなたはどういう処分をするかというのを聞いているんですよ。
#242
○参考人(勝田智明君) 私自身の発言等につきましては、権限をいたずらに行使するかのような不適切な発言であったと考えておりまして、改めて撤回し、おわび申し上げているところでございますが、部下が同じようなことがあれば、私も何らかの注意等を行うということになろうかとは思っております。
#243
○木村義雄君 注意で済むんですか。
#244
○参考人(勝田智明君) そのときの様々な事情によろうかとは思います。
#245
○木村義雄君 いや、今まさにそういうお話がありましたけど、これ、個人の問題なんですかね。それとも組織の問題なんですか。それとも法律上も何か瑕疵があるんですかね。どう思います。
#246
○参考人(勝田智明君) 私自身の問題につきましては、全て私の不徳の致すところであり、私の責任であるというふうに思っております。
#247
○木村義雄君 いや、だけど、どうもそうじゃないらしいから、これだけの騒ぎになっていて、あなたの個人的なプレーであればそれはここまで大きな問題になってこないと思うんですね。今日もいろんな議論がありました。特別指導は法的根拠は何かとか、是正勧告がどうだとか、公表の問題でもあれだけ話があったわけであります。
 これ、こんなに何かルールがないところで、ある意味で責任ある人が勝手にやれるという、何か自分が法律だと、そういう感覚なんですかね。そこはどうなんでしょうか。
#248
○参考人(勝田智明君) 私ども、厚生労働省設置法以下、定められた厚生労働省の法律上の任務等に基づき職務を執行するというのがあるべき姿であるというふうに思っております。
#249
○木村義雄君 じゃ、あの発言も職務の執行上の話なんですね。
#250
○参考人(勝田智明君) あの発言につきましては、職務との関係で非常に不適切な発言であったというふうに考えてございます。
#251
○木村義雄君 でも、どうもこれ局長個人だけじゃなくて、ある意味で、じゃ、労働省の体質なんですか、ああいう話が出てくるのは。恐らくあなたを手本にして多くの方々が仕事しているんだから、あなたと同じようなことをあなたの部下の方がやっていないという証拠は恐らく何もないと思うんですけど。
#252
○参考人(勝田智明君) 恐縮でございます。あの発言は私の個人の責任でございまして、私の部下が何ら責めを負うべきものではないというふうに今のところ考えてございます。
#253
○木村義雄君 いや、その個人の問題でこれ済まされないから私どもは心配しているわけでありまして、どうもやはり組織の問題、法制上の問題点があるんじゃないかなと、こう思えてなりません。
 そこでちょっとお伺いしますけれども、今、東京局長さんは個人の問題だというふうに言っていましたけれども、これ省として、今回のこの事案も含めて、幹部の職員も含めた服務規律の再徹底にどのように取り組んでいくのか。
 つまり、個人でもって、個人の方が謝ったり何かすればそれで済むという話じゃない。恐らく、どうも様々な企業の話を聞くと、先ほど申しましたように労基署不況だとか強制労働省だとか強権労働省だとかそういう話が出てくるわけでありますから、局長さんだけがああいうような、恫喝にも近いような言葉が出てくる、個人的な問題じゃないというふうに見ているんですが、そこは省としてどういうお取組をされるんですか。
#254
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 今委員が御指摘いただいたような東京労働局長の発言でございますが、これは、公平かつ公正な立場で監督指導を実施すべき局長が自らの権限あるいは権力をいたずらに行使するかのような発言をいたしたことというのは甚だ不適切であると認識しております。
 こうしたことから、東京労働局長本人への処分については厳正に対処する旨で今検討を進めておりますが、今委員御指摘のように、こうした発言があるということはあってはならないということでございますので、今後、私ども厚生労働省全体といたしましても、こうしたことがないようにしっかり、本省幹部の職員を含めまして、この信用失墜行為の再発防止の徹底ということについてはしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
#255
○木村義雄君 労働基準局長にお伺いしますが、こういう話をすると必ず局長さんは、いや、現場の労働監督官に行き過ぎがあった場合、まあ東京労働局長さんというのはその監督官のトップ中のトップですよね、監督官に、やっぱりある意味で威圧的な形で中小企業に対してとか、あるいは大企業にもそうですけれども、ことがある場合に、どういう制度があるんですか。これを防止する、あるいは再発防止するためにどういう制度があるんですか。
#256
○政府参考人(山越敬一君) 労働基準行政の運営に当たりましては、まずは行政指導の適正な実施を図ること、そして、監督権限を始めとする各種権限を公正かつ斉一的に行使していくことが大変重要でありますので、都道府県労働局に対してもその徹底を指示しているところでございます。そして、こうした対応を担保するために各種会議、研修なども行っておりますが、それとともに、厚生労働本省とそれから都道府県労働局に労働基準監察官、監察監督官を配置しております。
#257
○木村義雄君 じゃ、こういう件で中小企業の経営者からまあ苦情というか抗議があった場合には、監察官が動くんですか。
#258
○政府参考人(山越敬一君) この監察監督官でございますけれども、監督署における行政運営の実態を的確に把握した上で、例えば、労使間で主張が相違しているような事案に対しまして専断的な処理をしているような場合、そういった改善を図ることが必要な事項については改善を図らせる、そうした対応をしておりますし、また、こうした事項を水平展開をしております。
 また、局に置かれている監察官でございますけれども、労働基準監督署の監督官の指導等についての苦情は、その労働局の監察監督官などが対応しております。必要な場合には、監督署の監督官に対して指導を行っているところでございます。
#259
○木村義雄君 ちょっとそこで、要するに、署の監督は局の監督官がしているというと、同じ局長さんの下では、ある意味で両者が同じ屋根の下でいて、なれ合いになるんじゃないの。もしちゃんとやるとしたら、それは例えば最低でも本省直轄にするとか、そういう形でしっかりと、不行き届きない、余り出来の良くない、強権的、強圧的なもし人が監督官が現れた場合には、そこはちゃんと監察官制度を発揮して、ちゃんとこれはそういうことがないように防止できる、あるいは、あったはあったでもちゃんとした是正ができる、そういうことでいいんですか。できるんですか。
#260
○政府参考人(山越敬一君) まず、その監督に当たっているのは監督署の監督官ということであると思いますので、局の監察官が必要な場合にはしっかり業務指導をしていくということだと思います。それから、本省にも監察官制度はございますので、局の業務については本省の監察官において必要な監察を実施していくということであるというふうに思います。
 そしてまた、こうした監察官制度と相まった形で、国家公務員法上の非違行為の問題もございますので、そういった場合については人事上の処分ということになりますので、これと相まった形で不適正な対応を抑止するように努めてまいりたいというふうに思います。
#261
○木村義雄君 すると、今度のような事案がこの対マスコミだけではなくて様々な場面で起こる可能性もあるわけですよ。そのときには、監察官という制度が動いたり、それから本省で国家公務員法上の問題としてしっかりとこれから、そういう問題が今後起こらないようにちゃんとやるということですか。それでいいんですか。
#262
○政府参考人(山越敬一君) 監察官制度をしっかり運用し、また、監察官がその局署をしっかり指導することによること、そしてまた、人事上の制度、そういったことによりましてこういったことがないように努めてまいりたいというふうに私自身も思います。
#263
○木村義雄君 ところで、厚生労働大臣にお尋ねしたいんですけれども、今私が発言させていただいたようなことも含めて、やっぱり、この今回の改正法律が運用するに当たって、まだまだしっかりと詰めていかなきゃいけない様々な問題点がこれあろうと思っております。それを何かしっかりと基本方針に書き込むということで内容として盛り込まれているんですけれども、一般企業のみならず、なかんずく中小企業、これ今、先ほど労基署不況という話もありましたけど、本当に空前絶後の人手不足で大変困っているんですね。そういう中には、本当に真面目に一生懸命働いているんだけど、今のような労基署の対応によってあらぬ疑いを掛けられたり、それから自分がやっている事業にも影響が行われてくると。それに対する様々なやっぱり対処方針、ルール、しっかりとしたルール決めていかなきゃいけません。
 それで、今度の基本方針において、しっかりと労働基準関係法令全般に関わる監督指導に当たっての配慮を今回の基本方針で盛り込むということで、大臣としてはどのようにその点お考えになっているか、お聞かせいただけますか。
#264
○国務大臣(加藤勝信君) 今、木村委員から前段でお話がございました今回の東京労働局長等に係る話、これはちょっともうこの法案の以前の問題で、これはこういったことがないように我々しっかり対処し、またこの問題に対しても処分を含めて厳正に対処していかなきゃいけないというふうに思います。
 その上で、今委員から御指摘がありましたけれども、やはり中小企業が取り巻く環境、大変厳しいものがございます。今回の法案では、雇用対策法を改正して、働き方改革を総合的かつ継続的に推進するための基本方針、これを閣議決定で決めると、こういう仕組みになっておりまして、具体的には、労働者がその有する能力を有効に発揮することができるようにすることの意義に関する事項、労働時間の短縮その他の労働条件の改善に関する事項、雇用形態又は就業形態の異なる労働者の間の均衡の取れた待遇の確保に関する事項、多様な就業形態の普及に関する事項などを定める予定にしております。
 こうした基本方針の中で、労務管理体制が必ずしも十分とは言えない中小企業・小規模事業者の皆さん方が長時間労働の是正に取り組んでいただくために、今委員お話がありました代替要員等の人材の確保が容易ではないという状況、また発注者との取引上の立場、こうした関係もございます。そうしたことをしっかり踏まえながら、行政として丁寧に対応していく中で中小企業・小規模事業者の方が自主的な改善を図っていただける、そういうように対応していく必要があるというふうに思っておりまして、そういったことを含めて今回の基本方針にそうした中身を盛り込みたいと、こういうふうに考えているところでございます。
#265
○木村義雄君 我々の意見もしっかりと聞いて、取組に当たっては十分に、何ですか、尽力をいただきたいと、こう思います。それによっては、また時間が掛かることがないように、是非一生懸命やってください。
 ところで、さっきの労基署不況の話がありましたけれども、労基署不況だけでなくて様々な形で国民生活に、それこそ局長さんの働き方改革によってえらい迷惑を被っているところがあるんですよね。ある病院では労基署に入られて、何か是正勧告が、何か、どういう形で何とか、それは個別のことなんでよく分かりませんけれども、土曜日が休診になってしまったという科があるんですね、病院によっては。非常に有名な病院です。サラリーマンの人は土曜日しか行けないんですよ、病院に、日曜日休みになっちゃうから。その土曜日休診させられたと、どれだけ多くの患者さんが迷惑を被ったかと。
 ただ是正すればいいというものじゃないんですよ。それ、どういう具合にお感じになります、基準局長。
#266
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。
 医師あるいは病院においても長時間労働をなくし、労働基準法を守っていただくことは、その労働者の健康を確保するためにも大切であると思っておりますけれども、他方で、その病院の利用サービス、その水準を確保することもまた非常に重要なことであるというふうに考えております。
#267
○木村義雄君 まあ今日はできるだけ紳士的にやりたいと思っていますので。
 医療機関、この頃、何か随分あっちこっち入ったという話は聞くんですけれども、何か作為的にやっているんじゃないですか。
#268
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。
 例えば、一定の、特定の業種あるいは特定の分野に意図的に狙い撃ちをしているような、そういった監督手法は当然取っているわけではございませんで、私どもとして、様々な情報から法違反が疑われるようなところ、そういったところにつきまして、また基準を設けながら必要な監督指導を優先順位を付けて行っているところでございます。
#269
○木村義雄君 いや、その必要なところを決めるのにどうやって決めるの。あの分野、あの分野、あの分野と。大体、もう定番の建築とか造船とかありますよ。それ以外に、今年はこれでいこうとかいってやるんでしょう。どうなの。
#270
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。
 労働基準監督業務の実施に当たりましては、重点的な課題を定めまして、毎年計画的に監督業務に取り組んでいるところでございます。労働時間につきましては、やはり長時間労働による健康障害が大変重要な課題でございますので、それを防止するために、一定の長時間労働が行われている疑いがある事業場を優先的に監督するという取組を行っているところでございます。
#271
○木村義雄君 私がなぜ医療を取り上げたかといったら、医師に応招義務があるんですよ、そんなのあなたもよく知っているとおり。だから、ここは何かこれから一年ちょっと掛けて中身決めて、それから決まった後で何か五年間とか言っていたじゃないですか。そういうのをこれから今ちゃんとそれ話し合ってルールを決める中で、今どんどんどんどんさっき言ったようなことで入っていると。これは何かそういう見直しの直前に既成事実をつくろうとして駆け込みあるいは先取りで手柄立てようと、こういうことでやっているんじゃないの。
#272
○政府参考人(山越敬一君) この医師の労働時間についてでございますけれども、先生御指摘のように、応招義務もございます。そういった特殊性を踏まえて対応する必要があると考えておりまして、法律上は、今回提出している法律案では、改正法の施行期日の五年後をめどに規制を適用することとし、そのため、医療界の参加を得て検討の場を設けまして、質の高い新たな医療と医療現場の新たな働き方の実現を目指して、現在その方策について検討を行っているところでございます。
#273
○木村義雄君 だから、今からルールを決めようというのに、ルールを決める前にどんどんどんどんどんどん何もないうちにやっちゃおうということなの、じゃ。今やっているじゃないですか。おかしいじゃない。
#274
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。
 この労働時間の関係でございますけれども、業界にかかわらず、先ほど申しましたような長時間労働が疑われるところについては必要な監督を実施しているところでございます。
#275
○木村義雄君 じゃ、必要な監督って何をもって必要なというの。どういうあれがあるの、ルールがあるの。
#276
○政府参考人(山越敬一君) 現在、私どもの取組といたしましては、月八十時間を超えるような時間外労働が疑われるような事業場につきまして重点的に監督を実施するということにしているところでございます。
#277
○木村義雄君 だけど、医師には、医師にはですよ、応招義務があって、しかも八十時間といったってどういう形で計算するのか。いろんな計算の仕方があるんでしょう。それを決めようというやさきに、決まらないうちに入っておこうということ。だから、そこが問題なんですよ。要するに、ルールがない、逆に言うと、自分たちがルールだと、ルールは自分たちで勝手に決めるんだと、何か法治国家じゃないような。法治国家じゃないような、ルールがないような形で自分たちが勝手に入ってきたのが今までの問題点じゃないんですか。
 例えば、先ほどから問題になっている違法な長時間労働や過労死の複数の事業場が認められる企業の経営トップに対する都道府県労働局長による指導の実施及び企業名の公表徹底、こういうようなルールがあるんだけど、さっきはこれに従っていないから特別指導だとか言って、訳の分からないこと言っていましたけどね。これの二ページ、あるでしょう、ちょっと今、このページの二ページ目、二ページ目の上の(2)の下の部分、なお書きのところ。あるだろう、資料。なお、当該公表はと書いてあるんですよ、当該公表はというのね。その事実を広く社会、情報提供。読みます、じゃ、優しく読みますから。なお、当該公表は、その事実を広く社会情報提供することにより、他の企業における遵法意識を啓発し、法令違反の防止の徹底や自主的な改善を促進させ、もって、同種事案の防止を図るという公益性を確保することを目的とすると。公益性を確保することを目的として公表するんだと、こう言っているわけですよ。ところが、その後で、対象とする企業に対する制裁として行うものではないことと書いてある。こう書いてあるよ。
 これ、目的と制裁とが、このラインはどこなの。どこまでが目的でどこまでが制裁か、これじゃ分からないじゃない。どうするの、これ。これじゃ分からないよ。こんな曖昧なことして。
#278
○政府参考人(山越敬一君) 今御指摘がございました企業名の公表制度でございますけれども、これはあくまでも、公表いたしますのは、その事実を社会に広く提供することによって、他の企業の遵法意識、ほかの企業にも法律を守っていただくということを促進するようなことを期待しているわけでございまして、企業に対する制裁として行っているものではございません。
#279
○木村義雄君 だから、その目的と、その後で、ただし、制裁として行うものではないと。どこで差を付けるんだと聞いているんだよ。どこからどこまでが制裁で、どこからどこまでがそうじゃないと分からないじゃない。そんな曖昧なことでどうするんですか。だから、いや、これが公表での問題であり、特別指導の問題であり、それから是正勧告の問題なんですよ。ルールがないから、それを逆手に取って逆に自分たちが勝手しているわけ。だから、さっき言った強権労働省だとか労基署不況だとか、この原因は、やっぱりルールのないところにも私は大きなこの要素があると、原因があると、こう思えてなりませんよ。
 これ、じゃ、ルール、しっかりとやりましょうよ、今までルールがないところにちゃんとルールつくって。それ、大臣、どうですか。
#280
○国務大臣(加藤勝信君) 木村委員のおっしゃること、それなりに理解はさせていただいているんですけど、ただ、御指摘いただいたのはまさにこの基準というルールについて、これでルールがないという御指摘になってしまうと、じゃ、どこがどうなってしまうのかなということがあります。ただ、ここで書いてあることは、まさに制裁をするわけではないということですから、そういったことを十分踏まえて公表にも当たりなさいよと、こういう趣旨なんだろうと思います。
 それから、これまでも、他の委員からも御指摘を午前中いただきました、特別指導について一体どういうルールで考えていくのか、これについても、今回が初めて、こうして特別指導として行ったのは初めての事例でもございます。そういったことを含めて、これからこういった問題についてどういう形で公表を考えていくのか、ルール作りも含めてしっかり検討させていただきたいと思います。
#281
○木村義雄君 厚生労働省の検討というのはやらないことを検討というふうに言っているけれども、加藤大臣におかれましては、是非そういう検討ではなくて、真剣に前向きの検討をされるべきだと私は思えてなりません。
 ところで、金融監督庁というのがあったんですね。これは、大分、銀行をいじめてえらい評判が悪くなったので、この頃は何と言うかというと、金融育成庁と言っているんですね。自分たちで言っています。労働行政におかれましても、何かノンルールで勝手なことやるんじゃなくて、やはり様々な、上から目線じゃなくて、やっぱり国民目線でしっかりと、労働育成庁というふうに言われるような、やっぱりそういう観点からも是非これから取り組んで、信頼回復に努めていっていただきたいと、このように思えてなりません。
 以上です。
#282
○山本香苗君 公明党の山本香苗です。
 当委員会におきましては、国民生活に直結する重要な法案をたくさん抱えております。こうした状況の中で、勝田東京労働局長の不適切な発言をめぐってこのように集中審議をしなくてはならない状況になった。異常事態ですよ。まず、この点をしっかり認識していただきたいと思います。
 この間、何度も勝田局長は発言について撤回されて謝罪されておりますが、私は謝って済む問題じゃないと思います。しっかり説明責任を果たしていただきたい。現場で頑張っていらっしゃる監督官の方々のためにもしっかり説明していただきたいとお願いして、質問させていただきたいと思います。
 都道府県の労働局長というのは、労働基準法の九十九条に規定されているとおり、労基法や最低賃金法だとか労働安全衛生法など違反した者を警察官と同じく逮捕又は送検する、こういった権限を持つ監督官を指揮命令する権限を持っています。極めて大きい権限です。こうした都道府県労働局長の権限というものをどう考えておられたのか、勝田局長の認識をお伺いしたいと思います。
#283
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 都道府県労働局長は、地域における労働行政の総合機関である都道府県労働局の長として、先生御指摘の労働基準監督署関係の指揮監督ほかの権限のほか、公共職業安定所長を指揮監督する権限を有しておりまして、管内における労働行政全般にわたって幅広い権限を持つ、重要な役割だということで認識してございます。
#284
○山本香苗君 認識しているんだったら、何で、何なら皆さんの会社に行って是正勧告してあげてもいいんだけどみたいな発言をされたんですか。
#285
○参考人(勝田智明君) この発言につきましては、局長の権限をいたずらに行使するような形で不適切であり、撤回させていただくとともにおわび申し上げたところでございますが、今回の発言をさせていただいた趣旨は、皆さんとの、関係者とのやり取りの中で、いろんな会社がたくさん是正勧告を受けるということを申し上げたかっただけであり、それ以上の他意はございませんでした。
 しかし、今ほど申し上げたように、発言自体が監督指導機関が行使する権限をちらつかせて圧力を掛けようとしたと受け止められても仕方がないというような表現になってしまいました。不適切であると考えておりまして、深くおわび申し上げたいと思います。
#286
○山本香苗君 こうした強大な権限をバックにしてこうした発言したら、脅しと取られかねないというのは当然のことじゃないですか。東京労働局って基幹局ですよね。そのトップなんですよ。そのトップがこういう発言する、軽々しい発言する、もう本当に信じられません。
 先週の金曜日の衆議院の厚生労働委員会で勝田局長は、今回の野村不動産の事案については、これを放置することが全国的な法律の遵守に悪影響を及ぼすおそれがあることから特別指導を実施したと答弁されていましたけれども、そもそもですが、特別指導をするしない、こういう基準というものはあったんでしょうか。
#287
○参考人(勝田智明君) 今回の特別指導、厚生労働省設置法に基づきます厚生労働省の所掌事務に係る事務として私が実施したものでございます。
 特別指導は、今ほど先生もおっしゃられましたように、労働基準監督署における監督の結果、事態の様態が法の趣旨を逸脱して、放置することが全国的な遵法状況に重大な悪影響を及ぼすと認めるものに対して労働局長が企業の幹部に対して特別指導を行い、その対応を明らかにすることにより同種事案の防止を図るという観点から行ったものでございますが、こうした考えに基づいて、個別の事案の状況について労働局長がその必要性を判断し、行っているというものでございます。
#288
○山本香苗君 要するに、今、全国的な云々と言ったくだりのところ以外に具体的、客観的な基準はないということですね。
#289
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 ただいま申し上げたように、全国的な法の遵守を確保するために行うというものでございます。
#290
○山本香苗君 ないということです。
 従来、個別案件に対する是正指導については非公表とされておりますが、今回、特別指導を公表した理由は何ですか。
#291
○参考人(勝田智明君) 今回の特別指導につきましては、裁量労働制が不適切に利用されていることから、法の遵法状況、法の遵守を確保することに悪影響があるのではないかという考えの下に実施したものでございます。
#292
○山本香苗君 いやいや、公表するかどうかということで、理由を聞いているんです。
#293
○参考人(勝田智明君) 公表するかどうかにつきましては、同種の事案を防止するために必要があるかどうかという観点から判断させていただいたものでございます。
#294
○山本香苗君 ということは、公表するかしないかについても、同種事案が起きないようにする、そういった基準しかないということですね。
#295
○参考人(勝田智明君) 全国的な遵法状況を確保するため、そして同種の事案の防止をする観点から行っているものでございます。
#296
○山本香苗君 二〇一六年の電通事案の際は、東京労働局の記者会見で公表されていません。なぜ電通の事案は公表されなくて今回の野村不動産の事案については公表することになったんでしょうか。
#297
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 事案を明らかにする方法につきましては、事案の内容ごとに個別に判断するものというふうに考えてございます。
 ただ、事案の明らかにする方法のいかんにかかわらず、労働基準監督署が個々の事業に対する監督を行った結果、全社的に法の趣旨を大きく逸脱することの実態が認められた場合に労働局長が企業の幹部に対して特別指導を行い、この行政の対応を明らかにすることにより同種事案の防止を図る、その事案を明らかにするのが特別指導であるとの認識により、いずれの事案も同じような考え方で行ったというふうに思ってございます。
#298
○山本香苗君 同じような考え方に基づいてやった、だけど公表するしない分かれると。よく分からない。
 特別指導の公表については、労災認定とは関係ないんですね。
#299
○参考人(勝田智明君) 特別指導の公表と労災の認定は関係がございません。
#300
○山本香苗君 三月三十日の記者会見で、特別指導をなぜ公表したのか、記者さんが問いかけをされています。これに対して勝田局長は、裁量労働制だからと発言されておりますが、この発言の真意は何でしょうか。
#301
○参考人(勝田智明君) お答えを申し上げます。
 お尋ねのやり取りは、特別指導の公表の理由について、公表理由について、野村不動産において、企画業務型裁量労働制の対象とされていた労働者の大半について、同制度の対象業務に該当しない個別の営業活動等の業務に就かせていた実態が全社的に見られた旨を説明しようとしたものでございます。
 もちろん、特別指導は、裁量労働に限らず、労働基準監督署における監督の結果、事案の様態が法の趣旨を大きく逸脱しており、これを放置することが全国的な遵法状況に重大な悪影響を及ぼすものと認められるものに対しては行うべきものと考えてございます。
#302
○山本香苗君 特別指導の対象は裁量労働制に限ったものではないということですね。
 昨年の十二月一日、二十六日の記者会見におけますプレゼント発言、議事録を見てもう本当に絶句しました。全く理解できません。衆議院の厚生労働委員会で否定されておりましたけれども、幾ら否定されても、今回の特別指導をプレゼントとして言っているとしか思えないんです。
 この発言についても、今日、石橋先生の御質問の中でも謝罪し、撤回されましたけれども、先ほど来よりお話がありますとおり、勝田さんは東京労働局のトップですよ。そうした幹部の方が、先ほどお手本という話もありましたけれども、そういう立場の方がこういう軽々しい発言をしていたら、もうこの監督行政、大丈夫かってなりませんか。私はこの発言に対して物すごい不信感を持ちました。
 御自身のこの発言が労働行政なかんずく監督指導をやっている現場にどういう影響を与えると、与えているとお考えでしょうか。
#303
○参考人(勝田智明君) 先ほども申し上げましたが、特別指導がプレゼントというつもりはございませんでしたが、プレゼントと受け止められるような発言になってしまったこと、不適切だったと考えており、撤回させていただいたところでございます。また、もちろん謝罪させていただいてございます。
 この発言を聞いて様々な怒りや落胆を感じられるような国民の方々、ましてや現場で活動している労働基準監督官、こういった方々に対しては、私も再度深くおわび申し上げたいと思います。
#304
○山本香苗君 今、国民の皆様方にも謝罪するという御答弁ありましたけれども、今、聞いたところによりますと、東京労働局の方には、厚生労働省本省もそうかもしれませんけれども、この勝田局長の発言に関して苦情等が寄せられていて大変だというような話を伺いましたが、現時点で、どういった内容でどの程度寄せられているんでしょうか。
#305
○参考人(勝田智明君) 昨日、月曜日の三時半の段階までで、全て電話で三十九件の御苦情をいただいております。苦情の内容、一件の中にいろいろおっしゃられる方がいらっしゃいますので内容ごとの件数ということではございませんが、私の辞任を求めるもの、あるいは軽々しい発言であるといったもの、国民に対する侮辱であるとするもの、様々な御意見をいただいているところでございます。
#306
○山本香苗君 こうした苦情に対して、局長、どう受け止めておられますか。
#307
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 私の不適切な発言で、国民の皆様に対して厚生労働行政に対して大きな疑念を抱かせることになりました。改めておわび申し上げたいと思います。
#308
○山本香苗君 今日、午前中の質疑の中で、その国民の信頼を失った責任をどう取るおつもりですかということに対して、いかなる処分も受けるという御答弁をされていました。本当に私は残念なことだと今回のことを強く思っております。
 要するに、御自身で決断するということはないということですね。
#309
○参考人(勝田智明君) 現在、処分を御検討いただいているというふうに承知しております。私自身の決断につきましては、お答えをここでは差し控えさせていただきたいと思います。
#310
○山本香苗君 加藤大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。
 裁量労働制のデータの問題に始まって、今回のこの東京労働局長の一連の不適切な発言によって、労働行政というのはいいかげんなんじゃないかと、かなり問題があるんじゃないかと、恣意的なんじゃないかという疑念が残念ながら深まってしまったと思っております。この疑念をしっかり払拭しなければ、この約七十年ぶりの大改革と言われる働き方改革というのを前に進めることに国民の理解は得られないと思います。
 大臣は、この問題が起きたときに、早くに厳正に対処すると、処分すると、そのようにおっしゃいましたけれども、今日も、早めに、早いタイミングでという話をされておられましたが、かなりこの信頼回復、組織としての信頼回復というのは難しいことだと思いますが、大臣はどう対応されるお考えでしょうか。
#311
○国務大臣(加藤勝信君) まず、裁量労働制のデータに関しては、国民の皆さんにこの裁量労働制の改正に疑念を抱かせるということで、今回の改正から削除することになりました。こうした点に対して深く反省をしていかなきゃならないというふうに思っておりますし、また、総理からは、裁量労働制の実態について厚生労働省においてしっかりと把握し直すよう指示を受けておりますので、新たな調査の設計などを含めてこれしっかり対応し、この議論、裁量労働制の議論をし直していかなければならないというふうに考えております。
 また、東京労働局長の発言については、もう具体的に申し上げませんけれども、甚だ不適切でございます。誠に遺憾であると考えておりまして、東京労働局長本人への処分については、今後、厳正に処分をしていきたいというふうに考えております。
 いずれにしても、厚生労働省全体としてこうした幾つかのことが重なっているわけでございますから、まず、本省の幹部職員を先頭に、こうした信用を失ってしまっている、このことをしっかりと認識をし、こうした事態、また再発の防止、こういったものにまずはしっかり取り組ませていただきたいというふうに思います。
 そういう中で、今回の働き方改革関連法案、これは、働く方がそれぞれの事情に応じた多様な働き方を選択できる社会を実現していこうということで国会に提出をさせていただいているわけでございますので、この審議に当たっても、我々、危機感を持って真摯に説明をさせていただきたいと思っております。
#312
○山本香苗君 先ほど御答弁がありましたとおり、法案以前の問題でこれだけ課題があるというところをしっかり認識していただいて、是非、大臣先頭に頑張っていただきたいんですが、政務の皆様方にもしっかり取り組んでいただきたいと思います。
 今日午前中からの議論の中でも、先ほど木村先生も引用されておりましたけれども、平成二十七年度から、違法な長時間労働を繰り返し行う企業の経営トップに対する都道府県労働局長による是正指導の実施及び企業名の公表、これは、労働基準局長通達という形に基づいて実施をされています。
 この制度は平成二十九年一月に更に見直しをしたわけでありますけれども、この制度によって現在に至るまでどのような効果があったのか、また、この仕組みは、今回の特別指導同様、厚生労働省設置法を根拠に実施していると認識しておりますが、なぜ通達を出して実施をしているのか、山越局長にお伺いします。
#313
○政府参考人(山越敬一君) お答えを申し上げます。
 この指導でございますけれども、平成二十九年一月二十日に発出した通達によりまして制度の改善をしております。
 この制度でございますけれども、公表によりまして、その事実を広く社会に情報提供することによりまして、ほかの企業の遵法意識を啓発いたしまして、そういった他の企業の法令違反の防止の徹底、あるいは自主的な改善を促進するということを目的としております。
 残念ながら、この実績でございますけれども、これまで二十九年一月から一件しかない状況でございます。ただ、これは段階を追ってその公表まで至る制度でございますので、その前段として署長による会社の指導もございます。そこまで至った例もございまして、そういったことも含めると一定の自主的な改善は図られているのではないかと思いますけれども、残念ながらその公表に至ったケースは一件にとどまっているということでございます。
#314
○山本香苗君 今、効果はそこまで言っていただいたんですけど、この仕組みがなぜ通達を発出して実施されているんですか。
#315
○政府参考人(山越敬一君) お答えを申し上げます。
 この制度でございますけれども、違法な長時間残業ということで、例えば百時間を超えるような時間外労働をし、違法を繰り返しているような、そういった企業を対象として、そういったことを繰り返した場合に公表するという制度でございまして、通達であらかじめそういったことを定めて、そういった基準に適合する場合には公表をすると、そういったことを明らかにしている、通達によってそういったことを明らかにしているということだと思います。
#316
○山本香苗君 そういうことを聞いているんじゃないんですよね。
 設置法には、言ってみたら一切この企業名公表ということは書いていないわけです。でも、企業名公表というのは、さっきも議論になりましたけれども、公表されると企業活動に大きな影響があるわけです。だから、平成二十七年のときに、この制度をつくるときに企業名公表を実施するという形をやったときに、基準だとかそういうものをあらかじめちゃんと定めておいて周知しないと、手続ちゃんとしておかなくちゃいけないねということであの通知を、というか制度をつくったわけです。
 今回の特別指導に当たっては、本省に、勝田さんの方から本省の労働局の方に相談があったという話、先ほどありましたよね。何でそのときに、通達に基づいて公表するというようなことをさせなかったんでしょうか。相談があった段階で、いやいや何もないという話じゃなくて、やっぱりこういう制度をつくってからにしようとか、そういうことはおっしゃられなかったんでしょうか。
#317
○政府参考人(山越敬一君) 今回の特別指導でございますけれども、これは事案の態様が法の趣旨を大きく逸脱しているもので、これを放置することが全国的な遵法状況に重大な悪影響を及ぼすものと認められるということで、そういった判断で行ったものでございます。必ずしも、今御指摘のありました既存の制度の基準にはこれは当たらないものであるわけでございますけれども、そういった判断の下に、個別に判断をして行うこととしたものでございまして、そういった措置はとっていない、通達という措置を事前にとっていないところでございます。
#318
○山本香苗君 局長、そんなこと聞いていません。
 何でこういった形で、慎重に今までやってきたことを、この制度に当てはまらないことはよく存じ上げています、この企業名公表制度に当てはまらないことは。これと余りに違いがあるから、ちょっとこうした方がいいんじゃないかとか、本省に相談があった段階で言うべきじゃないですかということを聞いているんですよ。制度のことなんか聞いていません。
 今回の特別指導というのも、この企業名公表制度と同じような形で非常に大きな影響があります。しかし、先ほどの勝田局長の答弁にあるように、今日、先ほど申し上げてきたように、指導するときのするしないの基準もないと、ほとんど。公表するときの基準も曖昧と。そういった特別指導について、決裁書もなくて口頭でしかやっていないと。
 しっかり違法行為を是正していただくというのは極めて重要なことだと思うんです。労働者を守るために積極的に、本当に悪いところはしっかり出ていくぐらいのことがあってしかるべきだと思うんです。でも、きちっと手続を示しておかなければ、恣意的だとかいいかげんだとか、先ほど来の、労基署によって逆に不況が起きているだとか、様々言われかねないんですよ。それじゃ駄目なわけで。
 最後に大臣にお願いしたいんですが、是非とも、私は前々からこの特別指導で何回も聞いていてよく分からなかった。どういう場合で実施されて、どういう基準で公表されて、こういうことは最低限、今回の事案を踏まえてルール化していただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
#319
○国務大臣(加藤勝信君) これまでも御説明させていただいておりますように、今回のは平成二十九年の一月に出されました労働基準局長通達に基づく公表基準によるものではございません。しかし他方で、本件、一定の役職以上の労働者を一律に企画業務型裁量労働制の対象にしていた、対象とされていた労働者の大半が、対象業務に該当しない個々の営業活動の業務に従事をさせていた、かつ全社的に行われていた。こうした、まさに法の趣旨を大きく逸脱をしていると、こういうことを踏まえて、今回、特別指導ということで、最終的には東京労働局長の判断で実施をされたということでございます。
 それについて、いろんなものが残っていないんではないか、決裁もないではないかと、こういう指摘もございました。確かに、そういったものに対しては、やはりこれからの先例になるわけでありますから、どう残していくのかということもしっかり議論していかなきゃいけないと思いますし、また、これまで作られていたのは、違法な長時間労働や過労死等、そこにフォーカスがあった。しかし、それ以外にも労働行政に反するいろんな事案があるわけでありますから、そういった事案もどう対応していくのかということを、これは私たちは考えていかなきゃいけないと思いますし、そういう中において、こうした特別指導的なといいますか、特別指導というような手法というのも私はあり得ると思います。
 ただ、また委員からも御指摘がありました。この委員会でほかの委員からも御指摘がありました。そこに恣意性というものがあったのでは、受ける方も、一体何か、この監督官、局長の気分次第でみたいな話になったのでは安定した労働行政ということにはこれはつながらないわけでありますので、今回の事案も含めて、またほかのどういった違反事案があり得るかということもよく検討しながら、御指摘のルール化を含めて、しっかり議論をして結論を出していきたいと思っております。
#320
○山本香苗君 是非、ルール化をしていただきたいと思います。
 大臣、一点だけ。特別指導的なって、また違ったものを是非想起させないようにしていただきたいと思いますので、それだけ申し上げまして、終わります。
#321
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。
 今日は集中審議ということで勝田参考人に来ていただいているわけですけれども、勝田局長の発言が問題でこうなったわけでありますが、衆議院で一日、たしか集中審議やられて、参議院の方でも今回集中審議をやられたわけですけれども、勝田参考人にお聞きしたいと思いますが、その責任の重さについて重々感じておられるのかどうか、ちょっと改めてお聞きしたいと思います。
#322
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 改めて申し上げますが、私の発言、局長の権限をいたずらに行使するかのような発言であり、極めて不適切なものであったと思っております。
 国民の皆様に労働行政の公平公正について大きな疑念を抱かせることになりましたこと、改めておわび申し上げるとともに、関係の言葉について、関係の発言について撤回させていただきます。
 改めて、国会議員の皆様、報道機関の皆様、国民の皆様に対しておわび申し上げたいと思います。
#323
○東徹君 まあこれ、加藤厚労大臣に是非ちょっと言わせていただきたいと思うんですけれども、厚生労働省って、これ、こういう問題、不始末というか、多くないですか。今回も、裁量労働制の残業時間についてデータがおかしかったという問題があって、あれだけ、衆議院の予算委員会ではかなりそのことについて審議があったと思います。年金の過少支給の問題、またデータの入力ミスがありましたですよね。今回また、労働局長の発言でもってこうして今日また一日、集中審議ということで。
 これやっぱり、加藤大臣、非常に大臣もお忙しいのもよく分かるんですね。拉致の担当大臣もやりながら厚生労働大臣もやってということで、非常にお忙しいお立場にあるというのは分かるんですけれども、やっぱり厚生労働省って本当に、こういう不始末というか問題というか事件というか、過去からもありましたけれども、やっぱり多過ぎると思うんですね。やはり、厚生労働省全体を見直すべきだと思いますし、私は、やっぱり厚生省と労働省が一つになったというのはやっぱり問題だなというふうに思いますね。
 先ほどからの、ずっと今日審議を聞いていましても、やはり労働法制ってまだまだ不備が多過ぎるなと思いますし、まあ問題もかなり多いというふうに思っていまして、改めて、厚生労働大臣として、今回の問題も含めてどのようにお考えなのか、お聞きしたいと思います。
#324
○国務大臣(加藤勝信君) いずれにしても、厚生労働省の下で起きている様々なこうした問題、これは一元的には私の責任の中で対処していかなきゃいけないし、また、私自身に責任があるということで、この問題を真摯に受け止めて、こうした事案が二度と起こらないように、まず意識的な問題も含めて、幹部先頭にしっかりとそうした意識改革なども含めて対応していきたいと思っております。
 ただ、個々の一つ一つの問題、例えばデータの不適切な比較等々がございました。こういった問題が一体どこから生まれてきているのか。あるいは今、年金機構でいろいろ問題もありますし、また、先般、改めて別件の契約において再委託がなされているということも、これは公表させていただいたわけでありますけれども、こういった事案もあります。こういった一つ一つの問題点において、一体何で、どういう問題が起きているのか、そして、それが二度と起きないためにどうすればいいのか、こういったことを一つ一つ積み重ねていきながら、しっかり今失ってしまっている国民からの信頼等を回復すべく努力をさせていただきたいというふうに思っております。
#325
○東徹君 それは、加藤厚生労働大臣の、私の責任だというふうにおっしゃいますけれども、これだけ大きな規模の省があって、職員数も多いし、やっぱり大臣と職員との距離も遠いと思いますし、目が行き届かないというところもあると思いますし、やはり組織の在り方を見直さないと、いつまでたってもこういう問題が次から次へと起こって、本来、審議、これも大事なことだと思いますけれども、もっともっとほかにも審議しなきゃならないことが全然審議できないというのは本当に残念だし、こんなことでは国民のためにはならないというふうに思っていますので、是非、その辺のところ、よく考えていただきたいなというふうに思います。
 今回の勝田労働局長の発言が問題になっているわけですけれども、そもそも、改めて確認をしたいんですが、厚生労働省は野村不動産に対する特別指導は認めるけれども、是正勧告については、これ記者とのやり取りをしただけで、是正勧告をしたかどうかは認めていないということで、それでいいのかどうか、確認をさせていただきたいと思います。
#326
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 東京労働局として、私ども、十二月二十六日に野村不動産に対する特別指導については公表させていただきました。
 一方、野村不動産の個々の事業所に対する是正勧告につきましては、一部誤解を与えるような表現だったことはおわび申し上げますが、全体として、例えば二十六日の記者会見では、会社のホームページに書かれていることを否定しない、あるいは、三月三十日のあれでは、会社のホームページで公表していますということを私の部下から申し上げて、私としては是正勧告をしても言えないというふうに述べておりまして、私どもとして是正勧告を認めたものではないというふうに考えております。
#327
○東徹君 でも、これ是正勧告したというのは分かるじゃないですか。分かるじゃないですか、誰もがどう考えてもですね。それでやっぱりそういう答弁をするからこれまた国民にとって、なかなかやっぱり分かりづらいなというふうに思うと思うんですね。
 本当に勝田局長が今回の発言を申し訳なかったなというふうに思うんだったら、ここの部分もちゃんと認めたらどうですか。
#328
○参考人(勝田智明君) 私の不適切な発言については改めておわびと撤回を申し上げたいと思いますが、是正勧告につきましては、あくまでも今回、企業側の発表について、私どもとして否定しないということを述べさせていただいたものだということで御説明申し上げたいと思います。
#329
○東徹君 そこはやっぱり反省が足りないんじゃないかなと本当に思うんですね。もうここまでのことを言っていたら、もうやっぱり全てきちんと正直に物を言うべきだと思いますよね。
 今回の勝田局長の発言についてなんですけれども、加藤大臣は、これは全く不適切であって、厳正に処分するというふうに答弁されておりますけれども、勝田局長のどの発言に問題をされているのか、まず第一にお伺いをしたいと思います。
#330
○国務大臣(加藤勝信君) この委員会でも幾つか指摘をされておりますけれども、例えば、三月三十日の定例記者会見において、労働局長から会見に参加した記者に対して、何なら皆さんの会社に行って是正勧告もしていいんだけど、多くのマスコミでも違反がないわけではないのでねなどと発言をしたこと、あるいは、十二月二十六日の会見において、例えば、プレゼントもう行く、やります、じゃ、やろうかと、こんな形で野村不動産の事案について記者会見をスタートさせたこと、あるいは、十二月一日の会見において、元々会見においてプレゼント云々という、そういった言い方をしていることなどなど、これ適切な発言ではないというふうに考えております。
#331
○東徹君 確かにプレゼント発言はとんでもないです。また、マスコミ各社に何か権力を濫用するかのような、そういった言い方ももちろんこれはとんでもない言い方だというふうに思いますけれども、ただ、仮に本当にマスコミ各社が労働法違反があれば、当然これ是正勧告を行わなければならないことになるんだろうというふうに思いますけれども。
 これ、大臣として処分するとなると、この処分理由というのは、どのような処分理由を考えて、どのような処分になるのか。先ほどからこれからだというふうな発言ありましたけれども、これ、過去の例からいろいろ考えると、どのような処分理由になるんですか。
#332
○国務大臣(加藤勝信君) 具体的な処分については今結論を得ているわけではありませんけれども、これまで申し上げておりますように、今回の一連の発言について、特に監督行政の中心であるべき、またその責を担っております東京労働局長が自分の権限とか権力をいたずらに行使するような発言をし、そして、そのことは労働行政に対する信頼を大きく毀損しているということ、そこは我々甚だ不適切だと思っておりますけれども、そういったことを踏まえて処分の中身を検討していきたいというふうに考えております。
#333
○東徹君 何か処分理由という、やっぱり要りますよね。発言の内容はもちろん不適切だというふうに分かるんですけれども、処分の理由がよく分からないなという、どういう処分名目でやられるのかなというところもありますし、そういったところはもう少し具体的に、もうこれだけ問題が大きくなっているんですから、やはり、ここできちんと答えれるべきだと思うんですね。これからこれからということが多いんですけれども、やはりこういったことにすぐに対応できるようなことが必要ではないのかなというふうに思います。
 今回の事案で、勝田東京労働局長の発言なんですけれども、野村不動産への特別指導が前提になっておるわけでありますけれども、今日もこれ何度かありましたけれども、特別指導、それぞれの監督署ではなくて労働局長が自ら行うことが特別ということですけれども、その特別指導やその後の公表を行う根拠規定、これが何か曖昧だというふうに言われておりますけれども、これ、どうしてこんな曖昧になっているんですかね。やっぱりここはもう当然きちっとルール化をすべきということで、先ほどありましたけれども、この点について改めてお聞きしたいと思います。
#334
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 今般の特別指導につきましては、厚生労働省設置法第四条第一項第四十一号に掲げる厚生労働省の所掌事務に関する行政指導として私が実施したものでございます。
#335
○東徹君 行政指導でやったということでありますけれども、これ、行政処分ではないんですよね。
#336
○参考人(勝田智明君) 行政指導であり、行政処分ではございません。
#337
○東徹君 これ、特別指導を具体的に定めた法律はありますか。
#338
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 明確に定めたものはございません。
#339
○東徹君 特別指導についての公表の基準はありますか。
#340
○参考人(勝田智明君) 特別指導自体について明確に定めたものがない以上、それに関する公表についても明確に定めたものというのはございません。
#341
○東徹君 先ほどの質問と重なるかもしれませんけれども、電通に対しては特別指導をしたときにこれ公表されなかったわけでありますけれども、これは先ほど山本委員からの質問もありましたけれども、電通に対してはなぜこれ公表しなかったんですか。
#342
○参考人(勝田智明君) 電通の案件と今回の案件との性質の差によるものというふうに考えてございます。
#343
○東徹君 どのような性質の差ですか。
#344
○参考人(勝田智明君) 今回の案件については、全国的な遵法状況を確保する必要があったことから公表したものでございます。
#345
○東徹君 特別指導を行うかどうかやそれを公表するかどうか、これは企業にとって非常に大きな影響もあるというのはもちろんなんですけれども、これらについて法律上何らかの基準があるのか、それとも局長の裁量なのか、その点についてお伺いしたいと思います。
#346
○参考人(勝田智明君) 労働局長によります特別指導については、労働局長が、個々の事案の様態等が法の趣旨を大きく逸脱し、これを放置することが全国的な遵法状況に重大な影響を及ぼす、こういったことを認めた場合につきまして、個々の事案の状況に応じまして本省に相談して、今回でいえば私がその必要性を判断し、決定したものでございます。
#347
○東徹君 となると、裁量と取られても仕方がないですよね。
#348
○参考人(勝田智明君) 裁量と言うべきかどうかはお答えしかねますが、私が本省と相談の上、決定させていただきました。
#349
○東徹君 これ、加藤厚生労働大臣、これはもう今までも何人かの委員の先生方から御指摘もあったと思いますので、是非、これ特別指導を具体的にやっぱり法律で定めるべきだというふうに思いますし、そして、特別指導については公表の基準というか、私は公表するべきだというふうに思うんですけれども、やっぱり特別指導を行ったときは公表するとか、この辺のところは決めるべきだと思いますが、いかがですか。
#350
○国務大臣(加藤勝信君) 二つのお話がありました。
 一つは、法律に基づくと。ただ、今、最初に御質問あった是正勧告とか、これらも同じ設置法に基づいて実施をしているということで、基本的に、具体的に法律に基づいて、もちろん根拠になるのはそれぞれ、労働基準法とかそれぞれ、それをいかに適用するかということですが、個々具体的な行動として、例えば是正勧告とか特別指導とか、これはそれぞれは全て設置法に基づいて実施をされているという、こういう法体系になっているわけであります。
 その中で、この特別指導の場合には公表ということがつながるわけでありますから、こうした公表というもの、これをどういうふうに運用していくのかということ、これはこれまでも御議論いただきました。
 今回について、先ほど幾つかお話をさせていただきましたけれども、そうした事案ということを踏まえて、今回、特別指導ということで最終的には労働局長が判断をして実施をしたわけでありますけれども、しかし、今後について、これをどういうふうに運用していくのか。そして、今回は裁量労働制ということにおける違法の問題を捉えているわけでありますけれども、ほかの事案も当然考えて、対象になり得るわけでありますから、その辺を含めて、どういった場合にこうした特別指導を行っていくのか。そして、特別指導の中にはもちろん公表ということがございますから、それを行っていくのか。これについてはしっかりルール化を含めて議論をさせていただいて、結論を得たいというふうに思っております。
#351
○東徹君 これ、ルール化はこれ早急に、やっぱり急ぐべきじゃないのかなと思っていまして、やっぱりある程度の方向性ぐらいは、やっぱりもう今年中にとかやるぐらい急ぐべき課題だと思うんですけれども、そういう御認識はありませんか。
#352
○国務大臣(加藤勝信君) もちろん、こういった事案が他に起こり得るということはあり得るわけでありますから、そんなに時間を掛けてということではありませんけれども、どこまで広げて物を捉えればいいかという問題もあります。しっかりその辺は議論しながら対応させていただきたいと思っております。
#353
○東徹君 本当に何か法整備が整っていないなと思うんですけれども、これ、石橋委員から出された今日の資料に、ここの緑のところですよね、労働局長による指導・企業名公表ってありますよね。これは特別指導になるんですか。
#354
○参考人(勝田智明君) これは、私が申し上げている特別指導とは異なるものでございます。
#355
○東徹君 そうですよね。
 ということで、やっぱり特別指導というのは一体何なのかというところは、やっぱりきちんと法的に定めて、公表するときの基準、ルールも是非定めるべきだということを言わせていただきたいと思います。
 特別指導よりも重たいものとして送検というのが、この図を使わせていただくと、その後、送検ということになるわけですけれども。加藤大臣は衆議院の厚生労働委員会で、この送検の際にも過労死のことについて発表することはないということですけれども、なぜ今回の野村不動産への特別指導は公表したのか、電通の事案とは何が違ったのか、勝田参考人にお伺いをしたいと思います。
#356
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 今回の事案につきましては、企画業務型裁量労働制が不適切に利用されていたことから、同種事案の再発防止を図る、全国的な遵法状況を確保する、この観点から公表したものでございます。
#357
○東徹君 送検というのは年間何か千件程度あるそうなんですね。原則、送検については公表しているけれども、過労死のものについては公表していないということなんですけれども、もちろん、先ほどから、今日も話がありましたけれども、過労死のことについては公表しないという、それはまあ分からないでもないなというふうに思っております。
 先ほどからも申していますように、やっぱり公表するしないのきちっとルール化を是非やるべきだということを言わせていただきたいと思います。
 是正勧告についてなんですけれども、この是正勧告も特別指導も、これはもうやっぱり重大な労働違反があったから、その労働違反の是正のためにも他の企業への抑止力にもなるという意味で、これ是正勧告についても公表されてもいいのではないのかなというふうに思ったりもするんですけれども。
 公表するかどうかについては、やはり局長の裁量ではなくて法律で具体的な基準を定めるべきというふうに考えますけれども、この点については、加藤大臣、どのようにお考えでしょうか。
#358
○国務大臣(加藤勝信君) 是正勧告そのものについては、これまでその有無を含めて説明をしないということで対応させていただいているところでございます。
 実際、こうした是正勧告するに当たっては、いわゆる監督指導に対して企業側からもそれなりの協力を得ながら実際しているわけでありますから、そういった監督指導等に与える影響、監督指導を円滑に実施するのに当たって支障を来すおそれがある、そういったことを踏まえて今申し上げたような扱いにさせていただいているということでございまして、具体的に、例えば公表制度等についても、この是正勧告そのものについては特段こちらの方から説明をしていないというふうに承知をしております。
#359
○東徹君 是正勧告について一体どれぐらい件数があるのかなというふうに思うんですが、是正勧告の資料をちょっと見させていただくと、平成二十八年四月から平成二十九年三月に二万三千九百事業所に対して監督指導を実施し、一万五千七百九十事業場で労働基準関係法令違反が認められたというふうなことなんですね。主な法違反としては、違法な時間外労働があったものが一万二百七十二事業場、賃金不払残業があったものが千四百七十八事業、過重労働による健康障害防止措置が未実施のものが二千三百五十五事業場であったというふうなことが書かれておるんですけれども、こういう何か実態を見てみると、やっぱりまだまだ甘いんじゃないのかなというふうな気がいたします。
 そういったことを見ていく中で、もう少し社会に対して厳しく、やっぱりこういう労働違反があったときには厳しく対応していく、それはやっぱり公表をもっともっとやっていくということではないのかなというふうに思うんですけれども、その点についてもし一言あれば、お答えいただければと思います。
#360
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほども議論があったと思うんですが、木村委員からも御議論があったんですけれども、この公表自体は対象とする企業に対する制裁として行うものではなくて、あくまでもこういう事案というものを明示することによって、他の企業における、ちゃんと法律を守っていかなきゃいけないね、そういったことを確保していくと、こういう趣旨でありますから、そうした趣旨にのっとってこれは運用していかなければならないんだろうというふうに思いますけれども。
 ただ、そうした遵法の意識を啓発して、あるいは更なる法令違反を防いでいく、そして自主的な改善をそれぞれの企業において促進させていく、これは大変大事なことでありますので、そういった意味において、こうした公表という一つの手段、これもこうした監督指導の中においてはあり得る手段だろうというふうに思っておりますけれども、ただ、今まで委員からも含めて御指摘があったように、今回の特別指導についてこれからどうやってルール化していくのかという辺り、これはしっかり検討して答えを出していかなければならないというふうに思っております。
#361
○東徹君 時間が来ましたので終わらせていただきますけれども、特別指導のルール化ももちろんそうなんですが、やはり抑止力、大臣が今言われたように、やっぱり抑止力をしっかりと効かせていくということは大事だと思いますので、その点のことも含めて、是正勧告の在り方も含めて、また御検討いただきたいと思います。
 以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。
#362
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 大臣、過労死の申請を知ったのはいつですか。
#363
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど申し上げましたけれども、本件、済みません、何の過労死でございますか、済みません。
#364
○福島みずほ君 本件についての過労死の申請を知ったのはいつですか。
#365
○国務大臣(加藤勝信君) 本件というのは、その野村不動産に係るということでございますね。
 本件については、御遺族の意向などを踏まえて、そして行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律第八条第二項に基づいて私どもが公にしているという範囲は、先ほども御説明いたしましたけれども、ちょっとはしょってしゃべりますけれども、はしょらせていただきますが、要するに、保険給付の支給の決定を行ったこと、そして労災認定基準に当てはめて労災認定をしたこと、認定日が平成二十九年十二月二十六日ということでありまして、それ以上について開示をするということになっておりませんので、いつの時点で、逆に今の御質問は、いつの時点で申請があったかということを示すことにもつながりますので、そこは控えさせていただきたいと思います。
#366
○福島みずほ君 いや、いつ労災の申請があったかというのを聞いているんじゃないんです。これは異例の特別指導があって公表があったので、手続的にどうか、あるいは総理と大臣がいつ知ったかということは極めて重要なので聞いているんです。これは国会の場ですから、答えてください。いつ労災の申請があったかと聞いておりません。野村不動産に関する労災の申請があったのを大臣が知ったのはいつかです。
#367
○国務大臣(加藤勝信君) 当然、労災の認定、決定があったわけでありますから、当然、労災の申請があったということは想定をされるわけでありますけれども、少なくとも私がこの時点でと申し上げればその時点より前において労災申請がなされていたということにつながるわけでありますので、そこは控えさせていただきたいというふうに思いますけれども、基本的にこうした事案について、過労死等についてはしっかりと監督指導するということ、これは従前から申し上げているわけでございます。
#368
○福島みずほ君 いや、大体申請した時期、労災の時期というのは分かっているんですが、そういうことを聞きたいんではないんです。
 じゃ、質問変えます。十一月十七日以前に知っていましたか。十二月二十六日以前に知っていましたか。この二つについて答えてください。
#369
○国務大臣(加藤勝信君) そうした一つ一つにお答えするということは、結果的に本案件、これは元々、野村不動産に対する特別指導について私のところに報告があったということをベースにされているわけでありますから、その中身について具体的にお話をしていくということになると今後の監督指導等にも影響を与えるというふうに思いますが。
 ただ、先ほどから申し上げておりますように、一般論として申し上げさせていただきますけれども、過労死事案等については、これはしっかり監督指導するということでこれまでも臨んできているわけでありますし、あらゆる事案についてそういった姿勢で取り組んでいるということははっきり申し上げさせていただきたいと思います。
#370
○福島みずほ君 この野村不動産の過労死と特別指導と是正勧告の順番やいろんなことに問題があるのではないかと思って、今こういうふうに議論になっているわけです。一切答弁を拒否されるのは理解ができません。過労死の申請があって、それを議論するには結構時間が掛かります。
 大臣、これぐらい答えてくださいよ、黒塗りにしているんだから。これぐらい答えてくださいよ。十一月十七日以前に知っていたか。十二月二十六日以前に知っていたか。それだけは答えてくださいよ。お願いします。
#371
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど申し上げた、直接お答えするのはなかなか難しいんですけれども、少なくとも、この野村不動産の案件について私が報告を受けたのは、特別指導ということですよ、ついてあったのは、この最初の三枚、三回だけでありますから、一回目が最初ということでございます。
#372
○福島みずほ君 三枚のペーパーは理解しております。一体いつ申請を知ったか。これ答えてください。
#373
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほどから申し上げておりますように、こうした一つの端緒としてそれがどうだったかということ等についてはこれまでも申し上げていないということでございます。それから、いつの時点であったかということもなかなか、先ほど申し上げたところで、申し上げられませんが。
 ただ、先ほどから申し上げておりますように、過労死の事案、これは認定ということではなくて、過労死事案があったという、そうした情報を踏まえた場合には、これはしっかり監督指導を行っていくということになっているということでございますので、その原則の中で一つ一つの事案をやらせていただいているということははっきり申し上げさせていただきたいと思います。
#374
○福島みずほ君 過労死事案があった場合に一つ一つ丁寧にやらせていただくという御答弁ですので、十一月十七日の時点で、過労死事案、少なくとも申請があったということは知っていたということでよろしいですか。
#375
○国務大臣(加藤勝信君) ですから、先ほどから申し上げておりますように、どこの時点で申請があったとかなかったか、あるいはそれより以前にあったかということに対しては控えさせていただきたいと思いますけれども、ただ、それを控える中において、過労死事案との関係を御質問でございますから、一般論という形を取っておりますけれども、過労死という案件があればそれに対しては監督指導をしっかりやっていくと、こういう方針で臨んでおりますし、これにはそういった原則でやらせていただいているということを明確に申し上げているところでございます。
#376
○福島みずほ君 いや、ちょっとよく分からないんですよ。
 じゃ、質問変えます。
 一体いつ過労死の申請したかが分かると良くないということですから、十二月二十六日以前に知っていましたか。
#377
○国務大臣(加藤勝信君) その話をすると、二十六日以前、二十五日以前、二十四日以前という議論になってしまいますのであれですけれども、ただ、常識的に申し上げれば、過労死事案ということに、過労死については当然一定前に申請がなされていくということ、これが前提になっていることでございます。
 それから、先ほどから申し上げておりますように、過労死のそうした案件があればそれについてはしっかり、しっかりというのは監督指導を行っていくと、こういう原則でやらせていただいていると、こういうことでございます。
#378
○福島みずほ君 いや、そうすると、三回報告を受けておりますが、その三回あるいはどれかの時点で過労死事案があるという説明を受けたということでよろしいですか。
#379
○国務大臣(加藤勝信君) ですから、その過労死の事案というのは基本的に申請というところにつながってまいりますので、そこを余りぎりぎり申し上げるとさっきから申し上げていることにつながるんですが、ただ、その個々の事案の中身、要するに過労死の事案の中身について申し上げる範囲は、一応御遺族等の御意向等も踏まえて先ほど申し上げた範囲に限られてしまうんで、そこに関わるような話はできませんけれども、ただ、先ほどから申し上げておりますように、過労死事案についてはそれに対して監督指導を行っていくんだということ、これは私たちの姿勢であるということは再三再四申し上げているところであります。
#380
○福島みずほ君 過労死事案に関してきっちりやっていくのは当然です。でも本件は、野村不動産の場合は過労死事案と特別指導と是正勧告の関係について問題になっているから聞いていて、これぐらいは聞いてくださいよ。大臣、ここは国会ですから。
 十一月十七日、少なくてもその時点で説明受けましたか。十二月二十六日以前に知っていましたか、申請があることを。それは教えてくださいよ。
#381
○国務大臣(加藤勝信君) ですから、先ほど、その申請があることとおっしゃられるとそこは申し上げられないということを言っているんであります。ただ、その中で、私も委員の御指摘よく分かっているんで、だから先ほど来、一般論として申し上げさせていただいているところでございます。
#382
○福島みずほ君 じゃ、質問を変えます。
 申請と言うから良くないんであれば、一般論をこの野村不動産の事案に当てはめてもいいということでよろしいですか。
#383
○国務大臣(加藤勝信君) いいとか悪いとかってなかなか言いにくいんですけれども、ただ、あえて私がそこで申し上げているということは是非お酌み取りをいただきたいというふうに思います。
#384
○福島みずほ君 私は、ストレートな、頭が悪いので、はっきり言っていただきたいんです。分かっていたんですよね。つまり、少なくとも過労死事案があるという説明は、三回の報告のどこかで聞いたということでよろしいですか。
#385
○国務大臣(加藤勝信君) ですから、過労死事案については、先ほど申し上げているようなことで監督指導を行うことになっておりますから、そうしたものにのっとって一つ一つの事案は処理をされていると、こういうことでございます。
#386
○福島みずほ君 質問にストレートに答えていただけないので、では、三回の報告の中で、どこかで過労死事案があるということを聞いていないと否定はされないということでよろしいですね。
#387
○国務大臣(加藤勝信君) ちょっと二重否定、三重否定になってしまうと分かりにくいんですけれども、先ほど申し上げておりますように、過労死事案についてはしっかりとした監督指導を行っていくんだということ、その姿勢で取り組んでいるということでございます。
#388
○福島みずほ君 いや、過労死事案できっちり取り組んでいることと、大臣が知っていたかどうかというのは別じゃないですか。大臣は知っていたんですか。
#389
○国務大臣(加藤勝信君) ですから、知っていたということになると、先ほど申し上げた申請云々という話につながっていくので、(発言する者あり)いや、いや、ですから、前か後かも含めてです、そこは申し上げられないということになっているので、そこを注意してお話をさせていただいているという、そこを気にして私はしゃべっているだけであって、別にそこを隠そうと思ってしゃべっているわけではないということは是非御理解をいただきたいと思います。
#390
○福島みずほ君 十二月二十六日に労災認定が出るんですね。
 じゃ、一つだけお聞きをします。二十六日以前に知っていましたか。
#391
○国務大臣(加藤勝信君) ですから、先ほど申し上げた、これ、同じことをずっと答弁しているんですけれども、したがって、今、先ほど申し上げたところを私は気にして話をしていることであって、先ほど申し上げた一般論として申し上げているところをそのままお受け取りいただければ有り難いなというふうに思います。
#392
○福島みずほ君 では、知っていたというふうに私は今の奥歯に物が挟まった答弁を理解しますが、それでよろしいんですね。よろしいんですね。
#393
○国務大臣(加藤勝信君) いや、ですから、そこを申し上げていくと先ほど申し上げた申請云々という話につながっていくので、ちょっとそこを私は注意して話さなきゃいけないということを申し上げている。そこだけです、私が気にしているのは。ですから、その上で今申し上げたことを言っているということを是非御理解いただきたいと思います。
#394
○福島みずほ君 いや、国会の事実究明やそういうことに、大臣、協力してくださいよ。
 是正指導段階での企業名公表制度の強化についてという配付資料を見てください。現時点でも、去年の十二月二十七日時点でも、このスキームに野村不動産の件は当てはまらないということでよろしいですか。
#395
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 私ども東京労働局としては、当てはまらないという判断の下に対処いたしました。
#396
○福島みずほ君 二十七日の時点でも、今もこのスキームに当てはまらないということでよろしいですね。
#397
○参考人(勝田智明君) おっしゃっている意味がよく分からないのですが、個別の案件の詳細についてお答えすることはできないというふうに思っておりますが。
#398
○福島みずほ君 だって、さっき答えたじゃないですか。
 確認したいんです。去年の十二月二十七日の時点、現在においてもこのスキームは当てはまらないということでよろしいですね。
#399
○国務大臣(加藤勝信君) 委員おっしゃっているのは、このスキームの新たな仕組みの丸二つ目の話ということでおっしゃっておられるんでしょうか。
#400
○福島みずほ君 いや、この二つのこれに当てはまらないという。
#401
○国務大臣(加藤勝信君) そこは、だから先ほど申し上げているように、その段階で、その段階でですよ、その段階で当てはまらないという判断をしているということであります。
#402
○福島みずほ君 その段階ではないんです。十二月二十七日、労災認定があった後、そして現在、このスキームが当てはまらないということでよろしいですね。
#403
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 よく、済みません、意味を理解していないかもしれませんが、その後の状況等について、個別の案件について明らかにすることはできませんので、お答えを差し控えさせていただきたいと思います。
#404
○福島みずほ君 いや、駄目ですよ。さっき答えたじゃないですか。確認しているんです。十二月二十七日以降、去年、労災認定があった以降、そして現在、このスキームは当てはまらないということでよろしいんですね。(発言する者あり)
#405
○委員長(島村大君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#406
○委員長(島村大君) 速記を起こしてください。
#407
○参考人(勝田智明君) もう一度お答え申し上げます。
 十二月の二十五日、二十六日の時点ではこれに当てはまらないということで判断いたしました。現在の時点についてはその後の様々な状況等を確認しなくてはなりませんので、個別の関係について仮定の下ではお答えできないというふうに申し上げたいと思います。
#408
○福島みずほ君 駄目ですよ、そんなの。去年の二十五、二十六が当てはまらないのは当たり前じゃないですか。まだ労災認定されていないんですよ。知りたいのは、労災認定された後、去年の十二月二十七日現在、このスキームに当てはまるんですかという質問です。答えてください。(発言する者あり)
#409
○国務大臣(加藤勝信君) いや、委員の御質問は、そうすると、この一番目は当たっていたとしたら当たるのか、二番目は当たっていたとするのか。(発言する者あり)いやいや、まさにそういう質問なんですよ。判断はこの二十五日、六日においてされているのであって、それ以降については、それは別に我々がここで判断しているものではないということであります。
 では、委員の御質問にもし答えるとしたら、一個一個について、これがあったときどうですか、これがあったときどうですかということになるので、そこは、私ども、どこが当たって、いや、元々どこが当たっていなかったかについては個別の話になるので、そこはお答えできないということを申し上げているので、その延長線上だということで是非御理解いただきたいと思います。(発言する者あり)
#410
○委員長(島村大君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#411
○委員長(島村大君) 速記を起こしてください。
#412
○国務大臣(加藤勝信君) 同じことの繰り返しになって甚だ恐縮なんでありますけれども、まず一つは、特別指導を行った段階においてはこれに該当しないということは申し上げさせていただきました。
 それから、その際にも、これのどこが該当しないのかという御議論があり、これについては個別の事案に係るのでその中身については申し上げることはできないということで、そういった意味で、委員から、これが当たるんですか、今のお話でいえばまさにAの話をおっしゃっておられるんだろうと思いますけれども、これが当たるんですか、これが当たるんですかと個別に言われても、それについては、先ほど申し上げた個別の事案に係るということで御説明を控えさせていただくということになるわけでございます。
#413
○福島みずほ君 現時点においてもこのスキームは当てはまらないんですか。
#414
○国務大臣(加藤勝信君) ですから、先ほどから申し上げておりますように、二十六日に労災の認定があったという事実がございます。だから、それについて、それが当たると、これが当たるかどうかと、そういう御質問でありますから、それについては私どもはあくまでもその前の段階で判断をさせていただいているわけでありますので、これについて当たるとか当たらないとかということを申し上げるというわけにはいかないということでございます。
#415
○福島みずほ君 私は、個別にどれが当てはまらないんですかなんという質問はしておりません。二十六日に当てはまらないというのは分かっております。でも、今の時点でこのスキームに当てはまらないんですか。
#416
○国務大臣(加藤勝信君) いや、ですから、それについては先ほど申し上げていますように、その我々が特別指導を判断した段階においてはこれは当てはまらないということは申し上げておりますけれども、それ以降、どこで当てはまらないのか等々につながるような、つながるようなお話について私の方からは、個別の事案の中身に入ってまいりますので、それについては答弁を控えさせていただいているということをこれまで終始申し上げているということでございます。
#417
○福島みずほ君 答えていないですよ。
 特別指導で公表した、それは分かりますよ。去年の二十五日に特別指導したことも分かっています。労災認定が二十六です。でも、このスキームでなぜやらなかったのかということが問題になっていて、このスキームに当てはまるのですねとは聞いていないですよ。このスキームに現時点でも当てはまらないんですね。
#418
○国務大臣(加藤勝信君) ですから、またそれは同じことを申し上げなきゃいけなくなりますけれども、先ほど申し上げた、この間の事象の違いというものが何なのかということを想定して委員が御質問されているわけでありますから、そうすると、これ一個一個についてどうなのかという個別の案件につながってまいりますので、そこはちょっと控えさせていただくということでございます。
#419
○福島みずほ君 企業名の公表についての公平性について議論をしたいんです。特別指導で公表したから後はいいんだではなくて、これに当てはまるのか当てはまらないのか。個別のことなんか一切聞いておりません。
 現時点においてこのスキームに当てはまらないんですね。これぐらい答えてくださいよ。当てはまらないと言えばいいじゃないですか。
#420
○国務大臣(加藤勝信君) よく理解できていないところはあるかもしれませんが、これも公表につながるスキームで、私ども特別指導という形で公表させていただいたということでありますけれども。
#421
○福島みずほ君 理解されていないですよ。このスキームに現在も当てはまらないということでよろしいですね。だって、公表、どうなんですか。当てはまるのですかという質問が良くないと聞いたので、当てはまらないんですねという確認をさせてください。それぐらい答えてくださいよ。
#422
○国務大臣(加藤勝信君) まず一つは、だから、その特別指導をする段階においてはこれに当てはまらないということは……(発言する者あり)いやいや、したがって確認をさせていただいております。
 そして、現時点においてどうかと問われても、それはこれ全部について検証しなければならないということもございますし、そして、そのとき当てはまらない、じゃ、その後についてどうなのか、じゃ、どこが当たるのかという個別の話に入ってくるんで、そこは申し上げるわけにはいかないということを申し上げているだけであります。
#423
○福島みずほ君 珍妙なる回答だと思います。もし当てはまらないんだったら、当てはまらない、だから企業名公表したって言えばいいじゃないですか。今の時点で何で言えないんですか。当てはまらないって言えばいいじゃないですか、今の時点でも。当てはまらないって言えばいいじゃないですか。
 この事件は珍妙なんですよ。二十五日に特別指導をし、二十六日に労災認定があり、そして特別指導をしたことを二十六日に公表する。でも、認定は二十六日に行われているんですよ。労災認定の、労災の結論が二十六日に出ることは、東京労働局の勝田さんは分かっていたと思います。
 異例の特別指導は何のために行われたのか。労災認定の前日に行われているけれども、その両者の関係はどうなんでしょうか。労災認定があった後、何かをするというのでもいいわけじゃないですか。答えてください。
#424
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 労災認定と特別指導については、それ自体、タイミングについては直接の関係はございません。
#425
○福島みずほ君 なぜ特別指導を急いだのかが分からないんです。そして、過労死については一切言われていない。
 大臣、二十六日以降でも、労災認定の話はいつ聞きました。
#426
○国務大臣(加藤勝信君) 二十六日以降ですか。具体的にどういう労災認定になったのかという話については、かなり後だったというふうに記憶をしております。
#427
○福島みずほ君 二十六日に加藤大臣と安倍総理に、この二十六日に報告がされています。どういう報告がされましたか。
#428
○国務大臣(加藤勝信君) 私にあった報告は、むしろ二十六日というよりは、そのお示しをさせていただいております十二月の二十二日ですね、二十二日にそうした方向性についての話がありました。で、最終的にこうした形で公表したということ。それは、既にお渡ししている公表の紙がこれで、東京労働局からあったということであります。
#429
○福島みずほ君 総理に対する説明もそういうこと。でも、大臣、過労死があったんですよ。認定されたんですよ。その報告だけなぜか欠落しているんですか。
#430
○国務大臣(加藤勝信君) 過労死ということで一つ一つについて私のところに上がってくるわけではないという、これは一般論として前に申し上げたところでございます。
#431
○福島みずほ君 過労死について初めて知ったのはいつですか。
#432
○国務大臣(加藤勝信君) 何かまた同じ質問に戻られたような気がして恐縮なんですけれども、それについては、先ほど申し上げた、過労死の申請そのものについてということにもつながるので、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。
#433
○委員長(島村大君) 質疑をまとめてください。
#434
○福島みずほ君 はい。
 野村不動産の件で、過労死があって、申請があって、認定がある。非常に大事なことですよね、企画型裁量労働制です。珍妙なんですよ、この件は。特別指導だけ行われて、そして過労死については一切報告がないんですか。それは不自然だと本当に思います。そして、このスキームにない、このスキームではやらずに特別指導で公表するというのも極めて公平性を欠いていると思います。今後もこの点についてきっちり追及してまいります。
 終わります。
#435
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。
 今朝から同じような議論が展開されておりまして、私もいろいろ質問を作っておりましたが、先生方いろいろ聞いていただきましたので、今日はまとめとして、質問表には書いておりませんけれども、まず、大臣、今回、この特別指導というものをイレギュラーに行ったがために多くの疑念を生んでしまったと私は今日の議論を聞いて思っております。るる議論があったかと思います。様々な指摘があったかと思います。
 今回のこの特別指導、今後どのように改善していくべきだと今お考えになっていらっしゃるか、済みません、御意見いただけますか。
#436
○国務大臣(加藤勝信君) 特別指導については、先ほど申し上げておりますように、まず、特に公表に絡む話で、現在の、それまでにあった公表基準には該当しないということであります。
 ただ、事の、事案ということを考えると、やはりこれはかなり法律を大きく逸脱をしているということで、先ほど申し上げたように、全社的に見られるということ、それで、一律に対象を決めているということ、そして実際対象になっているにもかかわらずそれ以外の業務にほとんどの社員がやっていたということ、こういった事案を踏まえて、そうした意味で対応していくということにおいて、この点について、まさに裁量労働制についてしっかり遵法してもらっていくということをやっていく必要がある、こういう判断で、最終的に東京労働局長が判断をされて実施をしたということでございます。
 ただ、今委員から御指摘がありましたように、これまでの基準とは異なる、これまではどっちかというと過労死、長時間労働是正ということに重点があったわけでありますけれども、違っているということ、そして、今までもそれぞれの党の委員からも御指摘がありました。
 したがって、やはり透明性ということは非常に大事な部分だというふうに思っておりますので、今回の事案を踏まえ、そしてそれ以外のやはり法律違反に対して、どういう法律違反に対してこういった特別指導を実施していく必要があるのか、その辺をしっかり検討する中で、こういったまさに特別指導のルール化といったことについて議論をして、しっかり結論を出していきたいと思っております。
#437
○薬師寺みちよ君 そのとおりだと私も今日の議論を聞いていて思いました。
 全然議論がかみ合っていかないので、何が真実かというものが見えなかった。そのために、一日のこの議論というものを費やして、これからどうしていったらいいんだろうということをまずはしっかりと私は明言していただきたいと思っているんですけど、山越局長、いかがですか。
 先ほどもございました。山越局長の方にもこの特別指導について相談があった。やはり、今、私は大臣の方にも答弁を求めましたけれども、局長としてこの特別指導について、今後、先ほどの大臣の意見を受け、自分としてどのような形で受け止め、そして、これから何かこういった事案が起こった場合には、こういう疑念を生まないためにどうすべきなのかと今考えていらっしゃいますか。お願いいたします。
   〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕
#438
○政府参考人(山越敬一君) 今回の特別指導でございますけれども、これは事案の態様が法の趣旨を大きく逸脱して、これを放置することができないということでこういった指導をしたわけでございますけれども、今後の制度論につきましては、今日いろいろ御議論もございましたように、また大臣から答弁がございましたように、もう少しそのルール化ということができないかということを私としても少し考えてまいりたいというふうに思います。
#439
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 局長、少しではなく大幅に変えていかなければならないんじゃないでしょうか。それを何人もの議員が今日指摘をしたんです。これが皆様方に吸収していただけなければこの議論全く意味がないんですよ。そこを分かっていただきたいんです。私たちが今日一日何を行ってきたのか。真実を明らかにしたい、それとともに、何でこういった大きな問題になったのかということを皆様方に理解をしていただきたい。違いますか。
 ですから、山越局長に、山越局長なりにしっかり考えていただきたいんですけれども、やはり本省の責任者でいらっしゃいますよね。ということであれば、もう一度御意見いただけますか。お願いをいたします。
#440
○政府参考人(山越敬一君) この特別指導の制度につきまして、基準の明確化、ルール化、そういったことにつきまして、これはしっかり私としても考えていきたいと思います。
   〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕
#441
○薬師寺みちよ君 まず、皆様方がそのルール化をするというふうに明言をしていただきましたので、これを私どもも待っております。
 特別指導というものがやっぱりなぜここまで問題になったのか。それはまず、公表の基準がなかった、そして、特別指導が適用される基準がなかった、それから、最終決定権者というものが大臣ではなく今回は東京労働局の局長であった、果たしてそれでいいのか、そういう問題がございました。
 この最終決定権者というものがこの特別指導において誰であるべきだと大臣は今お考えになっていらっしゃいますか。お願いいたします。
#442
○国務大臣(加藤勝信君) これは基本的に労働局長だというふうに思います。
#443
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 じゃ、その基準をしっかりと明確にしていただけるということでよろしいんですか。様々な事案によってそれは全く変わってくるかと思いますけれども、労働局長でよろしいんでしょうか。お願いを申し上げます。
#444
○国務大臣(加藤勝信君) 現行の公表基準も、これを公表するのは労働局長ということになっているわけでありますから、当然労働局長において判断されるべきものだと思っておりますので、それを基本というと例外があるように思いますが、それを土台にしてどういうルール化していくべきなのか、そこをしっかり議論させていただきたいと思います。
#445
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 今日、だから問題になっているのは、大臣に報告が上がりましたよねということで何人も確認をしてまいりましたよね。ということは、大臣も知っていらっしゃったんですよね。大臣が知っていらっしゃったにもかかわらず、最終決定権者がということは、ちょっとおかしいんではないですか。だから、大臣が知っていらっしゃったんだったら大臣がしっかりと、じゃ、これは公表すべきだ、どうすべきだ、こうすべきだということで御指示いただいたらよろしかったんではないのかなと思うんですけれども、それは大臣、御指示いただけなかったということなんでしょうか、それとも、これからどういうふうにお考えになられますか。
#446
○国務大臣(加藤勝信君) やはりそうした労働行政そのものはそれぞれの局長、それぞれの局長というのは労働局長ですね、の責任において実施をされていく。もちろん、その手前においてはそれぞれの監督署の署長さんあるいは監督官、それぞれあって、そして本省においては労働基準局長、こういった仕組みの中で物が進んでいくべきだというふうに思いますので、私として一々、この事案についてこれは行くべきだとか、これは行くべきでないとか、個々の事案について直接指示を出すというのは政務の立場で適正なのかというふうに思います。
 ただ、それぞれの判断が、やはり全体的に考えて、ちょっとこういう言い方をすると語弊あるかもしれませんけど、バランスが取れているのかどうか、それは私たちは考えていかなければいけないんだろうというふうに思います。
#447
○薬師寺みちよ君 では、労働局というその局長の役割、都道府県の労働局の役割というものはどういうものなんですか。坂口審議官、教えていただけますか。
#448
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 都道府県労働局でございますが、都道府県労働局は、働く方々の労働条件の確保、改善でありますとか、あるいは求職者の方も含めた職業の安定、それから男女の雇用機会の均等確保、あるいは人材開発など、言わば広範な労働行政の分野におきます地域における総合的な労働行政機関としての役割を果たすというものと考えております。
#449
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 では、その労働局長というのはどういう権限を持っていらっしゃるんですか。お願いいたします。
#450
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 都道府県労働局長でございますけれども、今申し上げました都道府県労働局が地域におきます労働行政の総合的な機関ということでございますが、この都道府県労働局の長として、労働基準監督署長の指揮監督、あるいはハローワーク、公共職業安定所長の指揮監督といったものをしつつ、管内におきます労働行政全般にわたっての権限をつかさどっているというものでございます。
#451
○薬師寺みちよ君 今、坂口審議官からその権限や役割というものについて教えていただいたんですけれども、だから、その局長に大臣は託すとおっしゃいました。
 じゃ、今この現状で、私どもがこのような様々な議論を行っているような会見を勝田局長行われましたですよね。そういう方に任せられますかねというふうに国民が、労働者が思っても、私は仕方がないのではないかと思います。実は私もこの労働局長の資質の有無というものについても議論をしていきたいんですけれども、もうそういうふうに多くの方々が言及していらっしゃいますので、特別そこには私自身が質問を立てようとは思いません。
 しかし、一つ言わせていただきたいのは、産業保健に関わる者として、どれだけ大きな権限を皆様方が持っているかということなんですよ。衛生委員会でこんなことは議論していない、おかしいじゃないかと一言言われれば、みんな企業は干上がるんですよ。残業はどうだと言われれば、次の月から残業はできなくなってしまう。先ほど木村先生もおっしゃったように、病院に労基署が入ったといえば、そこが全部変わってしまうんですよ、制度まで全て変わってしまうんですよ。というぐらいに大きなものを皆様方が権限として持っていらっしゃるんだったら、それなりの行動規範を守っていただいて私はしかるべきだと思います。
 今回のことは、何でこんなに一日も掛けて集中審議をしなければならないような事態になってしまったのか、私は、大きな責任というものを勝田局長にも、もちろん今は感じていただいていると思います。もう一回お願いいたします。今日の議論を受け、自分の発言の若しくは自分の業務に対する姿勢のどこがいけなかったのかということを教えていただけますか。お願いいたします。
#452
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 私の様々な発言、国民の疑惑を招くようなこととなりまして、誠に申し訳なく思っております。そういったような発言をして、軽率と言われても仕方がないと思っておりまして、深くおわびし、撤回申し上げたいと思っております。
#453
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 だから、どこがいけなかったというふうにお考えになっていらっしゃいますか。私どもが考えているところと違うところであったら、これはまた間違ってしまいます。私ども、これから多くの皆様方が、いわゆる働き方改革というものに期待していらっしゃる方もいらっしゃるわけですよ。そういう方々の声に応えていただくための、先ほど坂口審議官からおっしゃっていただいたように、まさに地域の労働の要じゃないですか。その地域の労働の要である局長がこういう発言をなさったということがこれだけ大きく問題になっております。
 だからこそ、御自身のやっぱりどこの発言が問題があったのかということ、それについてしっかりと釈明をいただきたいと思いますけど、いかがでいらっしゃいますか。
#454
○参考人(勝田智明君) 国民の疑惑を招くことになりました発言全て不適切であるというふうに思っております。
#455
○薬師寺みちよ君 答弁書を読んでいただかなくても大丈夫でございます。御自身の言葉で答えていただきたいんです。
 例えば、先ほどもございました、プレゼントという発言がもちろん誤解を生むような言葉であったということ、それから、やはりこの特別指導についての公表の方法であったりということもございました。
 でも、私が一番これ問題だなと思ったことは、マスコミとなれ合いのようにしてやっているこの会見でございます。やっぱりここに一番大きな問題があったんじゃないでしょうか。これは会見でございますので、公的な立場の人間としてマスコミの方々に正しい情報を伝える、そういう場でございますよね。これを見ていると、友達と話しながらやっているようにも見受けられます。普通このような形で各都道府県の労働局長の会見というのは行われているんでしょうか。
 例えば、加藤大臣が大臣の会見なさいますよね。こんな言葉遣いであるはずはありません。しっかりと、自分が代表で、今から皆様方に、これから行われていくこと若しくは今起こっていることということを公表していく、そのための姿勢というものがどうもここには見受けられません。言葉の端々におきましても何か曖昧な点が多いものですから、またこれが誤解を受けてしまいます。
 局長、いかがでいらっしゃいますか。私はちょっとここについて一番疑問を持っておりますが、お願い申し上げます。
#456
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。
 記者の皆さんとのやり取りを含めまして、記者会見あるいは記者懇談等の場におけます私のやり取りの在り方が、何と申しましょうか、不適切であったといったようなことについては、今はそう感じてございます。そういう点につきましては大変申し訳なく、おわび申し上げたいと思います。
#457
○薬師寺みちよ君 大臣、これ、東京都だけでなかったら大変なことです。やはりこのような形で、何げない会話の中で多くのことが記事になってまいります。これは是非ほかの都道府県の労働局長に関しましても会見の態度の在り方というものにつきまして見直していただきたいと思いますが、大臣の御意見いただけますか。
#458
○国務大臣(加藤勝信君) 会見というのは個人でやるわけではありません。私がやる大臣会見でも、これは厚生労働省を代表して会見をさせていただいているわけでありますし、各労働局においてはそれぞれの労働局を代表してしているわけでありますから、決して局長個人の云々ということにはなってはならないというふうに思っておりまして、委員御指摘のように、中身もさることながら、会見に臨む姿勢といったものについても、もう一回私たちも反省をしなきゃいけないと思っておりますので、今回の事案に対する、これは個々の事案に対してはしっかり厳正に対処してまいりますけれども、他においてこういったことが起きないように、ちょっと具体的な会議は分かりませんけれども、多分、局長会議とかそういうのが、課長会議とかいうのがございますから、そういった折にもそういった旨をしっかり徹底させていただきたいというふうに思います。
#459
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 でなければ、これがこのような形で公表されてしまうと、国民の皆様方は自分の労働環境というものがこのような中で報道されながら改善されていっているのかと思うと、それは私どもも心外でございます。ここで真剣に議論をしながら、一つでもいいものをと思って国会の中でも活動している者としては、これからの労働行政、しっかり守っていただきたいと思っております。
 それからもう一つ、山越局長にも確認をさせてください。
 先ほどから大臣何回も答弁をされておりますけれども、過労死の認定に関しまして、そもそも政府として、過労死に関し個別な案件につきましては公表していないと、理由でよろしいでしょうか、お願いをいたします。
#460
○政府参考人(山越敬一君) おっしゃるとおりだと思います。個別の事案につきましては、公表されたり、あるいは今回のように同意があった範囲で私ども回答をさせていただくということかと思います。
#461
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 今日の議論の中で大臣がおっしゃった、自分は過労自殺というふうな言葉は使っていないという、あれは大変すごく重たい言葉だと私は思っております。やはり過労死という中で、どういうふうにお亡くなりになられたのか等々もそうですし、残された者がおります。御遺族の皆様方にはしっかりと私は更なる配慮をお願いしたいと思っておりますけれども、大臣、一言いただけますか。
#462
○国務大臣(加藤勝信君) 本当に、過労死ないし、あるいは労災を申請する、あるいは認定を受けている、支給決定を受けていると、もう本当にこれは個々の方の個人情報そのものに係るわけでございますし、また、そうしたまさに御遺族のいろんな意味での思いあるいは苦しみ、そして本当に時には厳しい環境にもおられる方もいらっしゃると思います。そういったことにしっかりと思いを寄せながら私たちは対処していかなきゃいけない。そういった意味において、また、この労災制度がしっかりと適用、運用していくためにもどうすべきなのかということにおいて、基本的に私どもは、労災についての個々の話についてはこちらから積極的に御説明をしたり回答をしないということでこれまでやらせてきていただきました。
 ただ、労災の皆さん方が、この話はもう世間にやっぱり訴えなきゃいけないんだと、そういう大変強い強い気持ちで、いろんな思いの中でやっぱりそれを乗り越えながらされている方もいらっしゃるわけでありますから、その中において公表された事案については、私どもはそれを踏まえてお話をさせていただいております。
 ただ、本件はこれまでとちょっと違っていまして、遺族の方が公表したのではなくて、同意をされるということでありましたので、そこは一つ一つ丁寧にやっていって、どこまで同意をしていただいているのか。それから、やはりそれぞれの御遺族の中にもいろんなお考えの方がいらっしゃると思いますから、その辺も踏まえながら慎重にやらせていただかなきゃいけないということで対応させていただいているところでございます。
#463
○薬師寺みちよ君 是非そこは丁寧な対応をお願いしたいと思っております。もちろん、個人が特定されてしまってはというふうに不安に感じていらっしゃる方も中にはいらっしゃいますし、それからやはりこういうことに関連をして、どうしても、その同じ職場で働いていらっしゃった皆様方というのもまた傷ついていらっしゃることは確かでございます。ですから、今日、私もいろいろ議論をさせていただきましたけれども、こういう一つ一つの事案について更に丁寧に厚生労働省として対応していただきたいのと、もう一つは、ございました、特別指導について大きな誤解を生まぬよう、ルール化というものをまずは皆様方の中で話し合った上で御提案をいただきたい。そういうことをお約束いただけるということで、私の今日の質疑を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#464
○委員長(島村大君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────
#465
○委員長(島村大君) 食品衛生法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。加藤厚生労働大臣。
#466
○国務大臣(加藤勝信君) ただいま議題となりました食品衛生法等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
 国民の食へのニーズの多様化や食のグローバル化の進展等により我が国の食を取り巻く環境が変化しています。このような変化の中で、都道府県等を越える広域的な食中毒事案の発生や食中毒の発生数の下げ止まり傾向があり、事業者におけるより一層の食品の衛生管理や行政による的確な対応が喫緊の課題となっています。さらには、食品の輸出促進等も見据え、国際標準と整合的な食品衛生管理が求められています。
 こうした状況を踏まえ、食品の安全を確保するため、この法律案を提出いたしました。
 以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。
 第一に、広域的な食中毒事案への対策強化のため、国及び都道府県等が連携や協力をしなければならないこととするとともに、厚生労働大臣は、国、都道府県等その他関係機関により構成される広域連携協議会を置くことができ、緊急を要する場合において、当該協議会を開催し、対応に努めなければならないこととします。
 第二に、国際標準に即して事業者自らが食品衛生上の危害の発生を防止するために特に重要な工程を管理するための取組等を行う衛生管理の制度化を行います。また、この制度化に併せて、営業許可業種以外の事業者はあらかじめその営業所の名称及び所在地等を都道府県知事に届け出なければならないこととします。
 第三に、食品の安全性の確保を図るため、事業者は、食品衛生上の危害の発生を防止する見地から特別の注意を必要とする成分等を含む食品による健康被害の情報を得た場合は、都道府県知事等に届け出なければならないこととします。
 第四に、食品用器具・容器包装の安全性等の確保のため、特定の材質を対象として、安全性を評価した物質のみを使用可能とする仕組みの導入を行います。
 第五に、事業者による食品等の自主回収情報を行政が把握し、的確な監視指導や消費者への情報提供を行うため、事業者が自主回収を行ったときは都道府県知事等に届け出なければならないこととします。
 最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日としています。
 以上が、この法律案の趣旨でございます。
 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願い申し上げます。
#467
○委員長(島村大君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後三時五十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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