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2018/06/07 第196回国会 参議院 参議院会議録情報 第196回国会 厚生労働委員会 第19号
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2018/06/07 第196回国会 参議院

参議院会議録情報 第196回国会 厚生労働委員会 第19号

#1
第196回国会 厚生労働委員会 第19号
平成三十年六月七日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月六日
    辞任         補欠選任
     今井絵理子君     自見はなこ君
     宮島 喜文君     こやり隆史君
     吉良よし子君     倉林 明子君
 六月七日
    辞任         補欠選任
     小川 克巳君     徳茂 雅之君
     こやり隆史君     中西  哲君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         島村  大君
    理 事
                石田 昌宏君
                そのだ修光君
                馬場 成志君
                山本 香苗君
                小林 正夫君
    委 員
                石井みどり君
                小川 克巳君
                大沼みずほ君
                木村 義雄君
                こやり隆史君
                自見はなこ君
                鶴保 庸介君
                徳茂 雅之君
                中西  哲君
                藤井 基之君
               三原じゅん子君
                伊藤 孝江君
                三浦 信祐君
                足立 信也君
                浜口  誠君
                石橋 通宏君
                難波 奨二君
                倉林 明子君
                東   徹君
                福島みずほ君
               薬師寺みちよ君
       発議者      石橋 通宏君
       発議者      浜口  誠君
   国務大臣
       厚生労働大臣   加藤 勝信君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       田畑 裕明君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉岡 成子君
   政府参考人
       内閣官房人生1
       00年時代構想
       推進室次長    伯井 美徳君
       文部科学大臣官
       房審議官     白間竜一郎君
       厚生労働省労働
       基準局長     山越 敬一君
       厚生労働省労働
       基準局安全衛生
       部長       田中 誠二君
       厚生労働省職業
       安定局長     小川  誠君
       厚生労働省雇用
       環境・均等局長  宮川  晃君
       厚生労働省政策
       統括官      藤澤 勝博君
       厚生労働省政策
       統括官      酒光 一章君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
〇労働安全衛生法の一部を改正する法律案(石橋
 通宏君外五名発議)
○政府参考人の出席要求に関する件
〇働き方改革を推進するための関係法律の整備に
 関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
○委員派遣承認要求に関する件
    ─────────────
#2
○委員長(島村大君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、吉良よし子君、今井絵理子君及び宮島喜文君が委員を辞任され、その補欠として倉林明子君、自見はなこ君及びこやり隆史君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(島村大君) 労働安全衛生法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 発議者石橋通宏君から趣旨説明を聴取いたします。石橋通宏君。
#4
○石橋通宏君 ただいま議題となりました労働安全衛生法の一部を改正する法律案につきまして、国民民主党・新緑風会、立憲民主党・民友会及び希望の党を代表し、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 近年、あらゆる職場で、業務上の優位的な立場を利用したハラスメントや、顧客やユーザーからの行き過ぎた言動によって、労働者が深刻な健康被害を被る事案が発生し、それが拡大しています。パワーハラスメントは、二年前に労災の支給決定がなされた大手広告代理店における新入女性社員の過労自殺の原因の一つであり、二十代の若者に多発している過労自殺の要因の一つであることも推察されており、法的な規制が喫緊の課題であるにもかかわらず、政府提出の働き方改革関連法案にはその対策が盛り込まれておりません。
 そこで、本法律案は、パワーハラスメントや消費者対応業務に係るハラスメントにより労働者の職場環境が害されることを防止するために、必要な措置を講ずることを事業者に義務付けようとするものであります。
 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。
 第一に、パワーハラスメントが行われ、及びパワーハラスメントにより労働者の職場環境が害されることのないよう、事業者は、その従業者に対する周知及び啓発、パワーハラスメントの実態の把握、相談体制の整備、当該行為発生時の適切かつ迅速な被害者保護等必要な措置を講じなければならないこととしております。
 第二に、消費者対応業務に係るハラスメントにより労働者の職場環境が害されることのないよう、事業者は、消費者対応業務の態様に応じ、労働者の職場においてハラスメントに対処するための体制整備、相談体制の整備等必要な措置を講じなければならないこととしております。
 第三に、厚生労働大臣は、パワーハラスメントや消費者対応業務に係るハラスメントに関し事業者が講ずべき措置に関する指針を策定することとし、パワーハラスメントに係る指針を定めるに当たっては被害労働者の利益の保護に特に配慮すべきであることを規定しております。また、厚生労働大臣は、事業者が講ずべき措置の実施に関し必要があると認めるときは、事業者に対し、助言、指導、勧告をし、勧告に従わなかった場合はその旨を公表することができることとしております。
 第四に、政府は、パワーハラスメントや消費者対応業務に係るハラスメントに関する調査研究等を行うこととしております。
 第五に、国は、パワーハラスメントや消費者対応業務に係るハラスメントに関し事業者が講ずべき措置の実施を図るため、必要な援助に努めることとしております。
 第六に、政府は、他の者の言動により労働者の職場環境が害されることを防止するための施策の在り方についての検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとすることに加えて、労働安全衛生法の適用を受けない国家公務員等について、別途必要な措置が講ぜられるものとすることとしております。
 なお、この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
 以上がこの法律案の提案の理由及び内容の概要であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。
 ありがとうございます。
#5
○委員長(島村大君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
    ─────────────
#6
○委員長(島村大君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案及び労働安全衛生法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省労働基準局長山越敬一君外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(島村大君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#8
○委員長(島村大君) 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案及び労働安全衛生法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#9
○小林正夫君 おはようございます。国民民主党の小林正夫です。
 安倍総理は今国会、働き方改革国会と、このように名付けて、最重要法案だと、このようにおっしゃっておりました。ただ、今参議院でこの法案の審議が行われているんですけれども、残念なことは政治の信頼を失っている中でこの法案の審議をしなきゃいけないと、こういう環境に今置かれている、このことを非常に私残念に思います。
 その理由は、言うまでもなく安倍政権の政治姿勢にあると思います。森友、加計問題を始めとして、日報問題も含めてですけれども、隠蔽したり改ざんしたり、ある資料についてはないと言ったり、そういう虚偽答弁が行われることが政治の信頼をなくしていると、まさにこのことだと思います。
 その意味で、加藤大臣も安倍内閣の閣僚の一員ですから、この問題をどう受け止めて、どういうふうに責任を取るんでしょうか。質問いたします。
#10
○国務大臣(加藤勝信君) 今御指摘の点も含めて、行政あるいは政府に対する信頼を揺るがしているということ、これは我々謙虚に反省をしていかなきゃならないと思いますし、その一端としても、私ども厚労省におけるデータ等の問題、これは我々の問題としてしっかりと反省をしていかなきゃならないと思います。
 それについては、それぞれの担当大臣の責任においてそれを是正をしていく、あるいは原因を究明していく、そういったそれぞれの行為をしっかりしていくというのがまず第一だろうというふうに思いますし、また、それぞれ御疑念等が提示されればそれに対して丁寧にお答えをしていく。
 その上において、今後こうした事態が起きないように、先日も公文書管理という問題においては閣僚会議も設定し、これからについて総務大臣等が中心になって議論をし、我々もそれに積極的に参加をしていく。そういったこれからに向けて是正すべきものを具体的に是正をし、国民の信頼をしっかりまた勝ち取れていけるように努力をさせていただきたい、こういうふうに思います。
#11
○小林正夫君 やはり、国民の人から見て政治が信頼できると、こういう環境でこういう重要法案を審議するということが私は何よりも大事だと思います。いろいろ政府としても政治の信頼回復のためにやるべきことたくさんあると思いますから、そのことを強くやっていただくことをお願いをしておきたいと思います。
 それでは、法案の質問に入りますけれども、今日は基本的な考え方と、今後検討される、これは六月四日の本会議でいろいろ質問をいたしましたけれども、今後検討していくんだ、そういう趣旨の答弁が非常に多かったものですから、そういう考え方がどうなっているのかということを中心にお聞きをしたいと思います。
 まず初めに、時間外の上限制限のことなんですけれども、この上限時間の基本的な枠組みはどういうものか確認をしたいと思います。
#12
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。
 今回設けます時間外労働の上限規制でございますけれども、これは現行の限度基準告示を法律に格上げするものでございます。月四十五時間かつ年三百六十時間という上限を法律に定めます。その上で、労使が合意した場合でも上回ることができない上限を年七百二十時間といたしまして、その範囲内におきまして、複数月の平均では八十時間以内、単月では百時間未満、そして原則としての延長時間を超えることができる回数は一年について六か月以内に限るとしておりまして、これらに違反する場合は罰則を科すこととしております。
#13
○小林正夫君 そうすると、基本的には一か月四十五時間で年三百六十時間、これが基本であると。そして、例外として、年七百二十時間云々ということが付いてくると、こういう確認でいいですか。
#14
○政府参考人(山越敬一君) 上限時間についてでございますけれども、まずその月四十五時間かつ年三百六十時間とした上で、その上で更に特別の臨時的な必要がある場合はその七百二十時間という範囲内で行うということでございます。
#15
○小林正夫君 大臣とちょっと質疑を交わしたいと思います。
 今日、お手元に資料を用意をいたしました。資料一です。
 これは、上限時間に関する、厚生労働省から毎回のようにこの資料を基に私たち説明を聞きました。これの右の上の方に赤線が引いてあるところのグラフなんですけれども、ここに、法律による上限、括弧して例外と書いてあります。先ほど言ったように、私は、一か月四十五時間で年三百六十時間、これは、一年間通してこれが基本的な時間外の上限なんだと、その上で、例外として先ほど言った七百二十時間があるんだと、こういうように私は受け止めているんです。
 この資料を見ると、よく読んでいけば例外とは書いてあるんですが、一般的にこういう資料を見ると、一年間のうちの半分は一か月四十五時間で、あとの半分は年間七百二十時間まで時間外をやらせてもいいんじゃないかというふうに受け取る人が私非常に多いんだと思うんです。だから、この発信の仕方が私は間違っているんじゃないかと。
 そこで、私ならこうするというのが次の資料二なんです。今言ったように、大事なことは、一か月四十五時間が限度なんですよと、このことを周知をして、そういう社会にしていくために、一年間通して一か月四十五時間で年間三百六十時間、これが時間外の原則上限なんですということをきちんと示した上で、あとの六か月の上に書いてあるやつはあくまで例外なんだということを分かりやすくやはり提案者としては説明をすべきだと私は思うんです。いかがでしょうか、大臣。
#16
○国務大臣(加藤勝信君) 今御指摘のように、これはたまたま上限のところに着目してこういう表を作ってしまったという部分がありますが、今御指摘のように、常にこれは、特別的な例外的な事項があるときにおいても、原則はあくまでも委員御指摘のような月四十五時間、年三百六十時間、これが掛かっているわけでありますし、また、別途のところで申し上げておりますけれども、そうなるように努力をするということも別途労使の間でも確定し、それに基づく指導が行われる仕組みも設けているわけでありますから、そういった意味においても、お示しいただいた表のように、常にこれが原則なんだと、しかし、いろんな事情があった場合、やむを得ない場合の上限はここまでであるが、これは上限であって、上限があるから目いっぱいやっていいという意味ではなくて、当然、法律による上限、あるいは、もっと言えば、一日八時間、週四十時間、そちらに向かって努力をしていく、そのことがしっかり分かるようにしっかり作らせていただきたいというふうに思います。
#17
○小林正夫君 私は、先ほど言っているように、この資料を瞬間的に見ると、先ほど言った誤解を大いに与えるような絵になっているんじゃないかと思うんです。
 今後、この法案が最終的にどうなるか分かりませんが、やはり私は、資料はしっかりしたものを提示して誤解を与えないようにしていくことが必要だと思いますので、是非、大臣、今後何か使うときがあれば、私が今日提案したような資料に変えていくのも一つの方法だと思うんですが、いかがでしょうか。
#18
○国務大臣(加藤勝信君) 御示唆いただいたことも踏まえながら、いずれにしても、この十二か月においては法律上の上限が全部掛かっているんだということが分かるような資料にしていきたいと思います。
#19
○小林正夫君 是非そのような資料にしていただきたい、このことをお願いしておきます。
 次に、罰則付きだと、このように先ほどお話がありました。これは、罰則を付けて上限規制を実効あるものにしていく、そういう意味では私は理解をしているんですが、どのような罰則を考えられているのか、このことについてお聞きいたします。
#20
○政府参考人(山越敬一君) 時間外労働の上限規制を超えて労働させた場合には、労働基準法第百十九条の規定によりまして、六か月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処せられることになるものでございます。
#21
○小林正夫君 罰金ということだけでしょうか。
#22
○政府参考人(山越敬一君) 六か月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処せられることになるということでございます。
#23
○小林正夫君 分かりました。
 それ以外の罰則については特に考えていないということでよろしいでしょうか。例えば、違反を犯した企業に対して採用を控えさせるだとか、そういうような罰則的なものは考えていないというふうに理解していいですか。
#24
○政府参考人(山越敬一君) この労働基準法でございますけれども、罰則をもって労働時間について使用者に義務を課しているものでございまして、基本的には罰金、ただ事業者に対する両罰の規定は設けられているところでございます。
#25
○小林正夫君 次の質問に移ります。
 年次有給休暇の確実な取得について、十日以上の年次有給休暇が付与されている労働者に対して、五日について毎年時季を指定して与えることが示されておりました。
 この時季指定については、労使協議との合意がされる、このことが必要だと私は思いますけど、どういう考え方なんでしょうか。
#26
○国務大臣(加藤勝信君) 今回法案に規定いたしました年次有給休暇の使用者による時季指定について、これは、平成二十七年二月の労政審の建議では、使用者は時季指定を行うに当たっては、年休権を有する労働者に対して時季に関する意見を聞くものとすること、時季に関する労働者の意思を尊重するよう努めなければならない、このことを省令に規定することが適当である、こうされております。
 したがいまして、この法案が成立した場合には、年次有給休暇の時季指定を行うに当たっては、労働者の意見を聞き、その意思を尊重するよう努めなければならない旨を省令という形で規定をさせていただきたいと思います。
#27
○小林正夫君 省令によって、時季の指定については労使協議で合意をして、その上で時季の指定を図っていくと、このように受け止めました。それでよろしいですね。
#28
○国務大臣(加藤勝信君) 一つの形として労使協議というのがあるんだと思いますけれども、いずれにしても、先ほど申し上げたような形で省令を規定したいというふうに思います。
#29
○小林正夫君 次に、持ち帰り仕事についてです。
 時間外制限、当然時間外がない仕事のやり方が一番いいんですけれども、時間外が多くなってくると自分で持ち帰りをして自宅で仕事をやると、こういうケースが世の中にはあると私は思っております。
 この実態について、持ち帰りの仕事がされているという実態について大臣はどのような御所見を持っていますか、お聞きします。
#30
○国務大臣(加藤勝信君) 労働時間の概念でありますけれども、使用者の指揮命令下に置かれている時間ということでありますから、労働者が自宅で業務を行う場合も、使用者の明示があればもとよりでありますけれども、暗示の指示があったと認められるときはこれは労働時間になるということでありますから、したがって、場所、事務所ということだけではなくて、労働者が自宅に仕事を持ち帰り賃金を支払うべき業務を行っているのであれば当該業務に対して賃金が支払われるということでありまして、支払われないという状況は賃金不払ということになって、あってはならないというふうに考えております。
 そうした考え方は、平成二十九年一月に策定いたしました労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドラインでも明記をしているところでありますので、いろんな機会を通じてその旨を使用者に周知し、適正な労働時間管理の指導を行い、また、労働基準監督署においても、持ち帰り残業による賃金不払に当たることになる場合も含めて、労働基準法等の履行確保を図るため監督指導を実施をしておりますし、引き続きそうした形の中で是正が図られる。
 正直、そういった実態があるということは、私も新聞等も含めて承知をしておりますので、そういった実態が解消するように引き続き努力をさせていただきたいと思います。
#31
○小林正夫君 大臣が今おっしゃったようなことが大原則だと思います。どこで仕事をやろうが、会社から指示があればそれは時間外として反映すべきだと、こういうことだと思います。ところが、自分自身の経験も含めてですけれども、なかなかそういうような指示がしっかりしていなかったり、自分の判断で仕事を持ち帰ったり、こういうことが間々あるのが世の中だと私は思うんです。
 そういう意味で、そういうことをさせないというのは一つの企業の責任かもしれませんが、今大臣、後半でおっしゃったように、政府としても各企業に対してそういうことが生じないようにきちんと指導をしていくことが必要だと思いますけど、この取組について改めてお聞きをいたします。
#32
○国務大臣(加藤勝信君) 繰り返しということになりますけれども、まずはそうしたガイドラインを昨年の一月に策定いたしましたから、そのことの周知をしっかり図らせていただきたい、いろんな機会を通じてガイドラインの中身を使用者によく周知をさせていただきたいというふうに思いますし、また、監督指導においても、そういった観点も念頭に置きながらしっかり指導するように努めていきたいと思います。
#33
○小林正夫君 また時期を見てこういう実態がどうなっているのかということは委員会で質問したいと思いますけれども、どのぐらい持ち帰り仕事が世の中にあるのかどうか、いきなり今日厚労省に聞いてもなかなか分からないでしょうから、そういう実態についてもまた今後の委員会の中で教えていただければと思います。
 次に、労働安全衛生法に基づく、労働者に対して行う心理的な負担の程度を把握するための検査、ストレスチェックですね、これは平成二十七年の十二月から施行されておりますけれども、このチェックをやる人、要は実施する人の要員は足りているのかどうか。それと、現在どのぐらい行われているんでしょうか。それと、このチェックの結果はどのような形で、誰が誰に対して報告をされているのか。それと、チェック結果を受けて、私は労使で共有化していくこともある意味では必要かなと。要は職場を守っているのは企業であると同時に、労働組合の人たちも職場の健全化という目的で職場に関与する、そういうことの立ち位置になっておりますので、この結果について労使で共有化していくことも私は必要かなと思うんですけれども、こういう点について、現状の状況について質問をしたいと思います。
#34
○政府参考人(田中誠二君) 労働安全衛生法に基づくストレスチェックは、労働者数五十人以上の事業場に対して実施を義務付けておりまして、その実施者につきましては、専門性が必要なことから、事業者が医師、保健師及び一定の研修を受けた看護師又は精神保健福祉士の中から選任しなければならないとされております。
 ストレスチェック制度については、昨年七月に、制度施行以来初めて実施状況を取りまとめて公表したところでございますけれども、実施義務のある事業場のうち約八割の実施ということになっておりまして、二割の事業場がまだ実施していないということでございます。
 この現状、実施していない約二割の事業場の不実施の理由については把握できておりませんけれども、制度施行間もないために周知が行き渡っていないことが主な原因とは考えておりますが、実施者の確保ができず、そのために実施していないという事業場の存在も否定できないので、今後しっかり状況を把握していきたいと思います。
 なお、実施者の、今申し上げた専門家の中での内訳を見ますと、その半数が産業医ということになっておりまして、ストレスチェックの実施が産業医に大きく依存しているという状況も見られます。
 それから、ストレスチェックの結果の取扱いでございますけれども、これは制度上、労働安全衛生法令において、個人の結果は本人と実施者との間でのみ共有されることになっております。面接指導の申出があった場合には、限定的な情報に限ってでありますけれども、事業者にも通知されるということになっております。
 それから、個人情報ではなくて、このストレスチェックの結果を一定規模の集団ごとに集計、分析することを推奨しているわけですけれども、この結果につきましては、労働者も構成員となっている衛生委員会等における検討等に活用することが望ましい旨を指針で示しております。
 個人の不利益にならないように十分配慮する必要がありますけれども、労働組合とも、こうした衛生委員会、労使が入っておりますので、このような場を通じて適切な情報共有が図られ得ると考えております。
#35
○小林正夫君 今答弁のように、これはプライバシーに関わる話ですから、扱いについては私そういうことでいいと思いますけれども、是非、共有化できるところは労使で共有化をして、自分たちの職場の出来事ですから、そういう課題についてお互いに把握をしておくこと、このことが大事だと思います。共有化できる範疇でこれは進めていただきたい、このお願いをしておきます。
 次に、長時間労働に対する健康措置についてお聞きをいたします。
 働く人全ての労働時間の把握、これを使用者に義務付けないといけないと、こういうことで、私、六月四日の本会議で質問をいたしました。そのときに総理は、客観的な方法により把握することを事業者に義務付ける、こういう旨の答弁がありました。
 客観的に義務付けるということは、どういうことなんでしょうか。
#36
○政府参考人(山越敬一君) この労働時間の把握でございますけれども、今回の法案では労働時間の状況を把握することを法律で義務付けておりますけれども、その方法といたしましては、具体的には省令で定めることとしております。
 その省令でございますけれども、現在、労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべきガイドラインがございますので、これを参考にして定めることといたしておりますけれども、このガイドラインでは、例えば使用者の現認、あるいはタイムカード、ICカード、パソコンの使用時間の記録等客観的な記録を基礎とすることを原則とし、やむを得ない場合には自己申告制によるとしているところでございまして、こうしたことを参考に定めていくということを考えているところでございます。
#37
○小林正夫君 私は、今回の働き方改革の大きな目的は、どのような立場の人、正規労働者でも非正規でもパートでも、いずれにしても、働いている人全てが安全で健康に働ける、そして自分の働いた時間がしっかり管理できると、このことが前提にあってこの改革が進められる、このように思っております。
 今答弁いただきましたけれども、客観的の中には、タイムカードだとかパソコンだとか、要はそういう機器を使わないと管理ができにくいという、こういう趣旨の答弁だったと思いますけれども、世の中、中小、零細、いろんな企業があって、こういうことを導入していない企業に対しては、そういうものを購入しなきゃいけない、お金が掛かるということになってきますけれども、本当にこれができるんでしょうか。
#38
○政府参考人(山越敬一君) 現在、中小企業に対する支援といたしまして長時間労働の改善に対する助成制度を設けているところでございまして、そうした中で、おっしゃられましたような機器を導入しながらそういった労働時間の改善を図っていく、そういった企業に対する助成を行っているところでございます。
#39
○小林正夫君 今言ったように、そういう機器を用意するために必要な費用については一部政府の方でも助成をしていると、助成をしていくと、そういうことでよろしいんですか。
#40
○政府参考人(山越敬一君) この時間外労働の助成金でございますけれども、その費用助成の対象として、今御指摘をいただきましたような労働時間についての把握の機器、これが助成対象となっているところでございます。そういった形で助成をしてまいりたいということでございます。
#41
○小林正夫君 次に、兼業、副業についてお聞きをいたします。
 これは、働き方実行計画では、柔軟な働き方がしやすい環境整備、そういう意味で、兼業、副業の推進、これをやっていくということがうたわれておりますけれども、複数の会社で働いたときにその人の働いた時間をどういうふうに管理をしていくんでしょうか。これも、先日、今までいろいろ聞いていると、この間の、六月五日の委員会で同じような質問が出て、労働基準局長はトータルで把握をしていくと、こういう答弁がありました。
 誰が把握をしていくのか、そして誰が管理するのか、このことを教えてください。
#42
○政府参考人(山越敬一君) 労働時間の規定が適用される労働者が複数の事業主の下で副業とか兼業を行っていく場合には、労働基準法第三十八条によりまして、労働時間に関する規制が通算して適用されることになります。
 したがいまして、労働者を使用している使用者、これがこういったことを把握して基準を守っていく義務があるわけでございますけれども、これを踏まえまして、今年一月に策定された副業・兼業の促進に関するガイドラインにおきましては、使用者は、労働者が労働基準法の労働時間に関する規定が適用される副業あるいは兼業をしている場合に、労働者からの自己申告により副業あるいは兼業先での労働時間を把握することが考えられるということを示しますとともに、十分その労使でコミュニケーションを取って、例えば労働者の自己申告の際には、例えば勤務先の記録を付けていくような民間のツールを活用することが考えられる、そういった考え方もこのガイドラインの中では示しているところでございます。
 この副業とか兼業を通じたキャリア形成を促進するため、実効性ある労働時間管理の在り方につきましては、労働者の健康確保にも配慮いたしまして、今後、有識者検討会で検討していきたいというふうに考えているところでございます。
#43
○小林正夫君 大臣に確認したいんですけれども、例えば三つの会社、一日で仕事をしなきゃいけないと、そういうときに、それぞれの会社で働いた時間については把握をしていきますと、これはまあできるかなと思います。ただ、この人が一日トータルでどれだけ働いたのかということは、自分自身は分かりますけれども、このことを誰が管理するんですかということ、このことはどうなんでしょうか。
#44
○政府参考人(山越敬一君) これは、労働基準法のその労働時間は通算して適用されることになりますので、それぞれの事業の使用者がそれを把握する、そしてその法律を守ることが必要だということでございます。
#45
○小林正夫君 先日も難波委員の方から質問がありました。明確な答えがないんですよね。それぞれの会社で働いている時間はそれぞれの会社の責任で働いた時間を把握してくれるというんだけど、トータルで誰が把握するんでしょうか。先ほど言ったように、一か月四十五時間が原則ですよと、こういうルールになっていますね。自分自身で管理しろといっても、まあいろんな気持ちの中で、いろんな複雑な要因が入ってきますから、実際にきちんと働いた時間を誰がきちんと把握していくのか、このことがないと、兼業、副業を進めていくといっても、労働時間の管理ができなくなっちゃうんじゃないか、このことを私心配しているんです。大臣、いかがですか。
#46
○国務大臣(加藤勝信君) それは、局長今申し上げたように、Aという会社で何時間働く、Bという会社で何時間働くとすると、Aの会社の使用者、Bの会社の使用者が、自分のところの時間に加え、それぞれ、AであればBで働いたところ、BであればAで働いたところ、これも把握をしていただくと、こういうことになるわけであります。
#47
○小林正夫君 今の大臣の答弁は、A社とB社と連絡を取り合ってこの人は何時間働いたということを管理していくという、そういうような答弁だったんですか。
#48
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど労働者からの自己申告によりということを申し上げておりますから、基本的に、まずその人が兼業しているかどうかというのを把握しなきゃいけませんから、それは把握をした上で、その兼業している者、労働者から、じゃ、A社の事業主からすれば、B社で兼業していると言われればB社の状況を確認していくと、こういうことになりますし、B社からいっても同じことが言えるということであります。
#49
○小林正夫君 自己申告というところに、人間の心理の中で、本当に正確に労働時間が把握できるのかなというところを心配しているんです。
 先ほど質疑やりましたけれども、持ち帰り仕事ですね、これも同じようなことが私言えるんだと思うんですね。だから、大事なことは、誰かが一人の人の働いた時間をきちんと把握していくようなシステムをつくっていかないと、あと本人に任しちゃうというんだったら、これまたいいかげんな私は時間外の管理しかできないんじゃないかと、このように思うんです。改めてちょっと大臣のお考えを聞きます。
#50
○国務大臣(加藤勝信君) 今まさに、それが、今元々そういうふうになっているわけですね。別に、今回促進はしていますけれども、制度としてこれから始まっているわけじゃなくて、今においてもそうした兼業、副業はできるということになっていて、その中において、じゃどうすべきかということを取りあえずこの今年の一月の副業・兼業の促進に関するガイドラインで決めさせていただきました。
 ただ、今委員御指摘のように、じゃ、本当に実効性があるのか、それから、兼業を認める側からいっても、じゃどこまでやればそこが把握したと言えるのか等々、いろんな課題はその中でも言われているところでございますので、その辺を含めて、先ほど申し上げた有識者検討会、ここにおいて、実効性のある労働時間管理の在り方について、労働者の健康確保等にも配慮しつつ検討していただくと、こういうことにしております。
#51
○小林正夫君 本人に丸投げして管理しろじゃ駄目なんですよ。だから今回の働き方改革の特徴は、どんな働き方でも、きちんと働いた労働時間が管理できるシステムをきちんとつくって、そしてそれを破った企業については罰則を与えると、こういう方向になっているわけですから、この兼業、副業については私この課題があると思います。これからの審議の中で更に質疑を交わしていくことになると思いますけど、次の質問に移ります。
 時間の関係で最後になりますけれども、今回の働き方改革の中には職場の労働環境を改善していくというこのことが余り示されていないと、私このように思っているんです。四月十七日の委員会で、私、女性の働く職場環境についていろいろ質疑を交わさせてもらって、あのときに、労働安全衛生規則など四十六年間にわたって見直しがされていない、こういうことでいいんだろうかという問題提起をいたしました。
 そういう意味で、一点だけ質問しますけれども、職場の環境改善、大臣はどう思っているかという話を聞きたいんですけれども、良い環境の下で良い仕事ができると、もう当然こういうことだと思います。そして、ある意味では、時間外についてきちんと管理されていくとなると、密度の濃い仕事を従来以上にしていくということも考えられるし、デスクワークで一日机の前に座って働くということも出てくる。こういう人たちの健康を保っていくために、私は職場の働く環境を改善できるところはしていかなきゃいけない、このように思います。そして、コミュニケーションができたり、あるいはデスクワークの健康施策として体を動かせるような、そういうような器具なども入れた上でこの健康の措置をしていくことが必要だと思うんですけれども、こういうものに対して大臣はどのような御所見を持っていますか。
#52
○国務大臣(加藤勝信君) まさに良い環境の下でまた良い仕事ができるということでありますから、それは、そこで働く方にとってのみならず、事業主から見ても当然そうした対応をしていくということが、労働者の福祉というのみならず、企業から見ても積極的にやっていくべき話なんだろうというように思います。
 労働安全衛生法第六十九条第一項では、事業者は、労働者に対する健康教育及び健康相談その他労働者の健康の保持増進を図るため必要な措置を継続的かつ計画的に講ずるよう努めなければならない、こういうふうに規定をされております。
 この規定に関連して、事業場における労働者の健康保持増進のための指針というものもこれが示されているところでございまして、これは昭和六十三年に作ったものでありますけれども、具体例としては、栄養指導、保健指導等と並んで運動指導を挙げておりまして、職場生活を通じて個人の健康状態に合った適切な運動を定着させ、健康的な生活習慣を維持することができるよう配慮することなどを推奨しているところであります。
 また、先般、今年の二月に第十三次の労働災害防止計画を作らせていただきました。そこにおいても、スポーツ庁と連携して、スポーツ基本計画と連動した事業場における労働者の健康保持増進のための指針の見直しを検討するなど、運動実践を通じた労働者の健康増進を推進するとされております。
 このスポーツ基本計画では、民間事業者において働き方を見直し、スポーツの習慣づくりを通じて健康経営を推進することにより働き方改革にも貢献できるとされているわけでありますので、私どもとしても、このスポーツ基本計画と連動させ、指針の見直しを行い、健康で働きやすい職場づくり、これを働き方改革の一環としてもしっかりと進めさせていただきたいというふうに思います。
#53
○小林正夫君 是非、これは企業側が中心的にやることかもしれませんけれども、福利厚生の利用促進など、これを大いに進めるようにやはり指導していくべきだと思います。要は、働く職場の空間というのは相当あると思いますから、そういうものを活用しながら、いい仕事ができるように環境をつくっていく、このことを大臣の方にもお願いしておきます。
 これで質問を終わります。
#54
○足立信也君 国民民主党の足立信也です。
 通告はしていませんが、今朝新聞報道でニュースが入ってきましたので大臣にお聞きしたいと思います。
 SAY企画が解散したということです。今年の冬から春にかけて、この話題といいますか、このことがこの厚生労働委員会でかなり大きなテーマでした。税制改革に伴って源泉徴収額が変わると、それで年金機構がデータ入力をSAY企画へ委託したということですね。問題は、できるはずもないところに委託したわけです。結果として、五百二十八万人のデータのうち九十五万人に誤りがあった。それで、そのことについて、年金機構としては約二億円の損害賠償請求していますね。解散したんですよ。どうするんですか。どういう予定なんですか。どういう対策考えているんですか。
#55
○国務大臣(加藤勝信君) 新聞記事ちょっと手元にないので詳細なことはあれですけれども、いずれにしても、これまで、二つあると思います。
 一つは、私どもが払うことになっていたこの支出、これについては当然実行されていない分については払わないということで対応させていただいております。それから、一部については、ちょっとここ曖昧なので後で確認いたしますけれども、相殺できるような部分があれば、これはもう既にこちら側から見て債権として確定できている、このことについてはそういう話をしております。
 それから、加えて、まだ債権、損害として確定できていない分、これは早急に確定しながら、SAY企画、あるいは、もしそういう事態があれば、そのときにおいてそういった場合の対応者ということになるんでしょう、それと交渉していくと、こういうことになると思います。
#56
○足立信也君 これは相当、予想できたことで、相殺のことを今おっしゃっていましたが、報道によると約四千万はこれは相殺だということですが、二億円の損害賠償請求ですからね。
 もちろん、SAY企画自体が良くないわけですが、しかも中国の業者に再委託、これ無届けでやって、かつ契約書もないという実態だったわけですよ。
 そこで、これは一者応札ですが、機構としては、ここはできると、やれると、しかもランクとしては足りないのにできると判断して委託したわけですよ。これは、大臣の責任重いですよ。国民の財産ですからね。これは、今、今日通告なしで質問していますので問題提起に終わるとは思いますが、SAY企画が悪いと、これはもう皆さん分かっていますよ。しかし、そこを、できないと分かっていて、八百人の従業員が必要だと言っていて百数十人しかいなかったわけですよ、分かっていた、これも。それに委託したということは相当責任重いですよ。そのことを踏まえて、もう一度だけ答弁してください。どうしますか。
#57
○国務大臣(加藤勝信君) 二つありましたが、先ほど申し上げたSAY企画、そういう状況になったとしても、しっかりと損害賠償請求権、債権と言ってもいいんでしょう、そういったものを確定すべきものは早急に確定し、そしてその回収、これにしっかりと努力をしていくということが一つあります。それから、今御指摘の点は、いずれにしても、一連のこの間についての責任をどうしていくのかということでございます。
 先般の有識者の調査委員会からの報告を年金管理部会にもお出しをさせていただきました。それを踏まえて、やっぱりこれからどう対応するかということを決めると同時に、機構あるいは監督する私どもの中においてどういう処分をしていくのか、これもしっかり議論をさせていただきたいと思います。
#58
○足立信也君 また次の機会に聞きたいと思います。
 もう一つ、今、責任があるんだと明確に申し上げました。今日の先ほどの小林理事の冒頭の質問、あるいはこれまで累次の議員からの質問があります、財務省の公文書の改ざんの調査報告書のことですけど、大臣に感想を求められている方が非常に多いけれども、私は、厚生労働省だってデータの改ざんやったんですよ、それに対する感想としては何か人ごとのような、木で鼻をくくったような、そういう印象を持ってしようがないんですね。
 ここの委員会には、元、医師であるとか歯科医師であるとか薬剤師さんであるとか理学療法士さん、臨床検査技師さん、弁護士さん、いろいろいらっしゃいますね。自分が働いた過去のことのベースに質問していることが非常に多いと思うんです。
 我が党の共同代表の玉木さん、これは財務省出身ですわね、大蔵省というか。彼が、やっぱり自分が元働いていた場、同僚、上司、当時は政務次官でしょうか、大臣、いろんな思いを込めて万死に値すると言ったと思うんですよ。
 加藤大臣は更に先輩で、十六年ぐらいですか、それぐらいおられて、大蔵省、財務省にね、これは、先ほど申しました同僚やあるいは上司、この方々のことを振り返りつつ、当時のことも思い出しながら、その感想を私は是非聞きたいんですよ。かつて自分が一生懸命そこで働いてきた、そしていろんな同僚がいた、信頼できる仲間がいたと思いますよ。それがこういうことになってしまった、そのことに対する感想がないんですよ。是非聞かせてもらいたい。
 元仲間の人たちがこういうことになってしまった、どう捉えていますか。
#59
○国務大臣(加藤勝信君) 今の、足立委員、二つがあると思います。その一連の厚生労働省における問題に対して厚労大臣としてどう考えるのかという点と、それから、今回の財務省におけるこの公文書管理に関するものに対して、ある意味では財務省出身としてもどう考えるかということだと思います。
 前者については、これは本当に、私どもにおいて度重なって様々なデータに係る問題等があったこと、このことは真摯に反省をし、また大変遺憾なことだというふうに思っておりまして、こういったことが今後ないように、しっかりと統計的な作業をする際における留意すべき点等々も含めてこれはしっかり徹底をし、今後こういうことがないように対応させていただきたいというふうに思っております。
 それから、財務省の件については、これはここで申し上げた、この委員会ではなかったかもしれませんけれども、やはり公文書管理、当時私も決裁文書を扱ってまいりました。決裁文書について、決裁する過程においてはいろいろ修正が入るわけでありますけれども、最終的に確定した決裁文書、これを書き換えるということは想定されないものでもありますし、あってはならないというふうに思っておりまして、そういったことが今回財務省で起きたということは本当に甚だ残念なことだというふうに思いますし、また、あってはならないというふうに思います。
 また、そういう流れの中で、加えてそれ以外の要因もありますけれども、現在、財務省において次官とそして国税庁長官という二つのトップがいないという事態、これはまさに異常な事態ということでありまして、そういった事態が生じた、そのことについてやっぱり深く財務省においても反省すべきものは反省をし、今後こういうことがないように努めていただきたいというふうに思いますし、また、私ども厚労省としては、これを一つの事例として、厚労省においてもそういうことがないように引き続き努力をしてきたいと、こう思います。
#60
○足立信也君 今国会中はあと二、三回は質問の機会があるでしょうから、更にそのことを聞いていきたいと思います。
 さて、法案の審議ですけど、ここで何回か私申し上げたかもしれませんが、十九世紀のイギリスの首相のベンジャミン・ディズレーリの言葉で、世の中には三つのうそがあると。これは「トム・ソーヤの冒険」を書いたマーク・トウェインがそう言っているわけですが、世の中には三つのうそがあると。単純なうそと正反対の真っ赤なうそと政府の統計だと、この三つがあると。まさに今回のことは、撤回されたかもしれませんが、物すごいうそがあった、厚労省のデータにですね。
 このデータの問題は、衆議院はそこにある意味終始したと言うと言い過ぎですが、集中的にやられまして、最後の段階で我が党の岡本議員がそのデータのことを質問しているときに打ち切られたということなので、僕は、このデータが一番中心的な問題だとは私自身は捉えていませんが、ここはちょっと決着付けなきゃいけないんで、その件から質問したいと思います。
 これは、労政審で必要なデータとして二つのデータがずっと同時的に並行していたわけですね、調査とデータ。一つが、この労働政策研究・研修機構、JILPTの裁量労働制等の労働時間制度に関する調査結果報告です、これ。ほとんど読みましたけれども、非常にいい調査ですよ。それに対して、厚生労働省の調査的監督といいますか臨検監督といいますか、あるわけですね。
 そこで、その二つについてまず聞いていきたいと思うんですが、このJILPTへの調査依頼は二〇一二年の後半に行われているわけです。行われているというか、依頼されているわけです。で、それはどういう意図で、どういう目的で依頼されたか、何のためにこの調査をやってほしいと依頼したか、今答えられますか。局長でも結構ですが。
#61
○政府参考人(山越敬一君) 御指摘のJILPTの調査でございますけれども、これは厚生労働省から要請を行いまして、裁量労働制についての、その労働時間制度についての実態や要望を把握するために、JILPTに調査を行っていただいたものでございます。
#62
○足立信也君 まあえらい単純ですけど。
 要求として、JILPTへ厚生労働省が調査依頼をした、その依頼の文書を是非提出してもらいたいと思うんです。
 これは、二〇一三年度から、労働政策審議会で裁量労働制等、働き方の議論をするので調査をしてほしいという依頼を二〇一二年にしているわけです。で、調査は二〇一三年の十一月から十二月に行われていて、これ対象は、一万三千事業所、十三万人ですよ、十三万人にアンケート調査をしている。
 で、今依頼のことを言いましたが、今、依頼の時期は明確に言われなかったんですが、依頼というのは、多分紙でこれお願いしますとやるんでしょう。二〇一二年の、私、後半と最初言いましたが、実際はいつなんでしょうか。
#63
○政府参考人(山越敬一君) 厚生労働省から依頼書を出したのは、一三年の一月ということです。
 失礼しました。二〇一三年の一月ということでございます。
#64
○足立信也君 もうこの問題はずうっと私厚労省に聞いているんです。
 二〇一二年の第三・四半期とずっと答えられていますが、二〇一三年の一月なんですか。
#65
○委員長(島村大君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#66
○委員長(島村大君) 速記を起こしてください。
#67
○政府参考人(山越敬一君) 申し訳ありません。今手元にその依頼のときの文書を持っておりませんで、正確に正しいお答えできません。
#68
○足立信也君 それはまあ提出を要求したので。
 でも、依頼はいつですかというのは言えるでしょう。私は第三・四半期と言いました。第三・四半期というと十月、十一月、十二月なんで、普通依頼というのはやっぱり、ほぼ一回か二回かぐらいじゃないですか。三か月間でというのはないと思うので、いつなんですか。
#69
○政府参考人(山越敬一君) これ、JILPTの調査でございますけれども、いろいろなタイムスパンでやるものがございますので、例えば四半期ごとにその希望調査、希望を取って、それで依頼するという形もございます。
 ただ、ちょっと今、この調査をどういう形で依頼しJILPTに行っていただいたかというのを、今手元に資料がございませんので、恐縮でございますけれども、正確にお答えすることができません。
#70
○足立信也君 幅を持ってもいいです。いいですが、私はずうっと聞いていて、平成二十四年度、つまり二〇一二年度の第三・四半期、十月から十二月、これは正しいですか。
#71
○委員長(島村大君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#72
○委員長(島村大君) 速記を起こしてください。
#73
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。
 この調査でございますけれども、二〇一二年の第三・四半期分として、そのJILPTが調査の希望を厚労省の方に聞くことが、四半期ごとに希望聴取していますので、その第三・四半期分として要望したということでございます。
 ただ、その後、紙の形で依頼をしたのは二〇一三年の一月になってからだと、そういう経過ということでございます。
#74
○足立信也君 ということは、これ機構側からまずこういう調査をしたいんだと、四半期ごとに、そういう希望があり、それのすり合わせを三か月の間にやっており、そして紙を出した、依頼書を出した、そういうことですか。
#75
○政府参考人(山越敬一君) JILPTからの、何というんでしょうか、希望聴取がございまして、この裁量労働制の調査については、厚生労働省からこの裁量労働制の調査を行ってほしいということで、この調査について、今回のこの御指摘いただいております調査についてこれを希望するということをJILPTに申し上げたということでございます。
#76
○足立信也君 厚生労働省の方からこういう調査やってほしい。目的はさっき、特に裁量労働制ですわね。しかし、それを文書で送ったのは一月って、具体的に一月のいつ頃なんですかね。分かります、その資料出してくれと僕が言った関係上、特定できるんでしょうね。
#77
○政府参考人(山越敬一君) 申し訳ございません。その文書については、今この時点で確認できておりません。
#78
○足立信也君 実は私、調査研究のその依頼の文書を持っているんですが、これが正確かどうかということで今聞いていたんです。
 内容に入る前に、前段のところになってしまうんですが、ここで書いているのが、とりわけ裁量労働制については、産業競争力会議、規制改革会議等の政府の会議においても改革が議論の俎上に上っており、具体的な実態把握が必要となっていると、こう書かれていますね。
 産業競争力会議ってその時点で、今、山越さんが答えられた時点で開かれていますか。
#79
○政府参考人(山越敬一君) ちょっと正確にその産業競争力会議がいつの時点から設けられて開かれたかということについては、今ここでお答えすることができません。
#80
○足立信也君 第一回の詳細を調べたいと思いますが、大体顔合わせだと思うんですね、第一回は。実は、二〇一三年の一月に第一回が開かれているんですよ。それよりも前に依頼していた文書に、産業競争力会議、規制改革会議の政府の会議においても俎上に上っておりと書いているんですよ。これ本当ですか。開かれていないと思いますよ、まだ。これ改ざんしたんですかね。
 私が持っている文書は、それがどうかは分かりません。厚生労働省からもらったものです。そこには、会議で議論の俎上に上っているからということを書いてあるんだけど、依頼したのはそれよりも前の年、十二月まで。文書は一月と言うんだけれども。そこは非常に微妙なんですけれども、微妙なので僕は日付まで分かりますかと。まあ今後出てくるでしょう、出てきたらそれを議題にしますが。
 そこで、政府の会議で言われているからと書いてあるのは違いませんかという話です。後付けなんじゃないですか、これ。
#81
○政府参考人(山越敬一君) 大変申し訳ございませんけれども、その文書をいつの時点でJILPTにお渡ししたかということについては、ちょっと今正確にお答えすることができません。
 いずれにいたしましても、JILPTに調査をお願いするときに、要望をJILPTの方で聴取をされて、希望を出すわけでございますけれども、いろいろ調査の全体どのぐらいできるかということもございます。そういったことについて要望があった段階でJILPTと調整し、JILPTの中でも検討をし、どうするかということの過程がございますので、ある時期に要望したからすぐ調査をすることが採択されたということではないのではないかというふうに思います。
#82
○足立信也君 資料としてその調査の依頼の文書を出していただく、多分そこには日付があるでしょうから。それと、政府の会議の関係は次回に譲りたいと思います。
 中身は、私、先ほど申しましたように、非常にやっぱり行き届いた調査をされているなと思うんですが、残念なことは、これが労政審あるいは分科会でほとんど取り上げられていないということなんですね。
 これありますが、二回だけなんですね。平成二十六年だから四年前、一四年の一月と一四年の四月、二回なんですね。それが、そのときのがこれです、資料です。
 ここを、今まで他の野党の議員の方が言われたかもしれませんが、ここには、一か月の平均労働時間、通常労働は百八十六時間だけど、裁量労働の専門業務型が二百三時間、企画業務型が百九十四時間というふうに、裁量労働制の方がやっぱり勤務時間長い。それから、休日労働回数は、通常労働が一・七回、しかし、専門業務型が二・五回、企画業務型が一・八回、これもやっぱり休日労働も多い。それから、裁量労働なんだけど一律の出退勤があるかどうか。これは、通常業務は九割以上ですね、九一・六%が通常労働の場合は一律の出退勤がある。しかし、裁量労働制なんだけれども、専門業務型が四二・五%が一律の出退勤、企画業務型が四九%が一律の出退勤というようなことがこの調査で分かっているわけです。
 しかし、労政審に報告されたのは、内容、これによりますと、仕事の満足度とか、今後も裁量労働を続けるあるいは広げた方がいいかどうか、そういうことであって、実際の労働時間は把握してあるのに報告もしていないんですよ。これだけの調査をやっておきながら、しかも労政審で三年後の見直しの法案の審議に役立てたいからと依頼しておきながら、なぜそんな部分だけ抜粋して報告にとどまったんでしょうか。実際の報告がその抜粋だけなんですよ。なぜこれ、そのものを、これだけ貴重なデータがあるものを報告しなかったんでしょう。
#83
○政府参考人(山越敬一君) このJILPTの調査でございますけれども、平成二十六年の一月に速報がまとまりまして、四月に結果がまとまるわけでございますけれども、それに至る過程といたしまして、裁量労働制の見直しにつきまして、日本再興戦略改訂二〇一四で、これ閣議決定でございますけれども、生産性向上と仕事と生活の調和、健康確保の視点に立って、この裁量労働制について、対象範囲や手続を見直し、裁量労働制の新たな枠組みを構築することとされたところでございまして、こういった検討の視点が示されたものですから、JILPTの調査結果につきましてもこうした視点に即しました項目を中心に御紹介されたものと承知をしております。
#84
○足立信也君 まあ方向性に合わせたデータだけ出したということを今はっきり答弁されたので、即してと。非常に残念ですね。
 これは、速報値としてもう二〇一四年の、平成二十六年ですが、一月に分科会に出されていて、四月にもまた報告して、さっきも言いましたが、そしてこれができたのが五月ということなので、何といいますかね、方向性を決めていてそこに合うようなデータのところだけピックアップして出したと。私も科学者の端くれでしたので、一番やってはいけないことですね。三つのうその最後の政府の統計という、ここに絡む話なんですけど、ちょっと、余りにも残念ですね。
 それに対して、厚生労働省の調査ですね、今話題になっている総合実態調査なんですが、この資料も、これはさっき二つが並行していっていると言いましたが、これは二〇一三年の四月から六月に調査していて、局長からの通知は三月八日。つまり、JILPTに依頼して、しっかりまとめてください、そして調査やる、十三万人、それをやっていて分析をする。しかし、厚生労働省でも、問題になっているこの調査をほぼ同じ時期にやってきた。この対象は、元々一万一千五百七十五事業場なんですが、データがおかしいということで九千に削られたということになっています。
 じゃ、誤りであったこの調査は、労政審に、最初はいつで、最後はいつで、何回ぐらい報告したんですか。
#85
○委員長(島村大君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#86
○委員長(島村大君) 速記を起こしてください。
#87
○政府参考人(山越敬一君) 申し訳ございません。
 この労働時間等総合実態調査でございますけれども、これ、全体版、公表されているものでございますけれども、この全体版を平成二十五年の十月三十日にこの労働政策審議会労働条件分科会に提出をしております。その後、その抜粋でございますとか、御要望がございましたのでクロス集計などを行った資料を出しております。そうしたものも含めますと、全体で十一回、資料としてお出しをしているところでございます。ただ、その中には、同じものをお出ししているもの、同じものと申しますか、その一部を抜粋してお出ししたそういったもの、それからクロス集計をして出したもの、そういったものが含まれているものでございます。
#88
○足立信也君 答弁漏れているのは、最初が二〇一三年十月、じゃ、十一回目、最後はいつですか。
#89
○政府参考人(山越敬一君) 最後でございますけれども、平成二十九年五月十二日の第百三十四回の労働条件分科会にお出しをしております。平成二十九年五月十二日でございます。
#90
○足立信也君 じゃ、あれですね、今のお話からいくと、二〇一三年の十月にこの厚労省の調査を最初に出して、そこから十一回の間にJILPTの調査を二回出して、最後は二〇一七年五月に厚労省の調査を出したと。最初と最後、序論と締めは厚労省の調査で、途中に二回だけ抜粋して内容に沿ったものだけ出したということがはっきりしたわけですけど。
 そこで、JILPTの調査は裁量労働制の問題点がかなり浮かび上がってきているわけですね。
 今回、裁量労働制のところを全面削除されましたね。しかし、ここには非常に重要なところがあるんです。例えば、三十八条の三、三十八条の四の四号には、労働者の健康及び福祉を確保するための措置を協定、決議で使用者が講ずることになっている。これJILPTの実際の調査を見たら、これは絶対必要な措置だと私は思いますよ。なぜこれまで削除したんでしょうか。
 そのデータに問題あったのは厚生労働省のデータであって、JILPTの調査はこれはこれとしてしっかりしたものですよ。そこに問題点指摘されている。それに基づいて最初の撤回する前の条文を作ったんじゃないですか。そこに企画業務型を広げるとあった、これは問題だった、そこを削除するのはいい。しかし、大事な大事な労働者の健康及び福祉を確保するための措置を協定、決議で使用者が講ずることになっている、なぜそれまで削除する必要があるんですか。ここが一番大事なJILPTの依頼した調査の肝なんじゃないですか。なぜ削除したんですか。
#91
○政府参考人(山越敬一君) まず、この労働政策審議会に提出しましたJILPTの調査でございますけれども、これは、最初速報を出して、それからまとまったものを出しているわけでございますけれども、その後、その資料を二回出す機会がございましたので、全体で労働条件分科会には四回、このJILPTの資料はお出しをしております。
 それから、他方で、裁量労働制について今回法案から全面的に削除した理由でございますけれども、これにつきましては、平成二十五年の労働時間等総合実態調査、この裁量労働制に関するデータが国民の皆様にこの裁量労働制の改正について疑念を抱かせることになったため、法案から削除することとしたものでございます。
 裁量労働制については、今後、厚生労働省として実態をしっかり把握し直すということとしておりまして、その正確なデータが得られた上で、その上でこの裁量労働制についてどうするか検討していきたいというふうに考えているところでございます。
#92
○足立信也君 今の答弁で、誤った方のデータに基づいていたからと、正しい方は余り利用されずに、企画業務型の業種、これを拡大するのが認められなかったから労働者の保護までやめました、そういう話ですよ。
 高プロの問題は、次回に譲ります。
 発議者に質問をしたいと思います。
 労働安全衛生法の改正で、いわゆるパワハラ規制法案になっていますが、大事な点は、これ、文章は、労働者とそれから消費者対応業務に従事する人に書かれていますが、大事なことは、労働者の場合は、業務上の優位性を利用して行う当該労働者に精神的又は身体的な苦痛を与えるおそれのある言動であるということですね。これは消費者対応業務も同じです。
 ということは、これは俗に言われている業務上の優位性を利用してということがパワーという表現なのかもしれませんが、苦痛を与えること、身体的に、精神的に、ということは、これは国連の社会権規約委員会が日本に勧告したように職場におけるあらゆるハラスメントであって、これはパワーハラスメントだけに限定しているものではないという理解していますが、よろしいんでしょうか。
#93
○石橋通宏君 足立委員、御質問ありがとうございます。
 このパワハラ規制法案、足立委員とはこの一年半掛けて一緒にかんかんがくがく様々議論させていただいて、今御質問いただいた点も含めてかなりの時間を要して作り上げてきたものでありまして、本当に御質問いただいたことにまず感謝申し上げたいと思います。
 その上で、まさに御指摘のとおり、今回、今、定義の御紹介もいただきましたけれども、私どもは、今回の定義、パワーハラスメント、業務上の優位性を利用して行う精神的、身体的な苦痛を与えるおそれのある言動だと、業務上適正な範囲を超える、つまりは、この定義に該当するハラスメントはあらゆるものが巻き取れるということで、これ提案させていただいております。
 例えばセクハラ、今大きな話題、問題になっておりますけれども、セクハラも多くはこの業務上の優位性を利用して行われている、であれば、当然この定義には当てはまるというふうに解すべきということで提案させていただいておりますので、これによって国際社会から要請されております様々なハラスメントへの対応ということもかなりの程度対応できるのではないか、そういうことも含めて提案させていただいておりますので、御理解をいただければと思います。
#94
○足立信也君 一つ飛ばして最後の質問にします。
 これ、いわゆるパワハラ、ほかにセクハラもそうですが、被害者側がやっぱり泣き寝入りをせざるを得ない状況になったり、あるいは配置転換など二次被害に遭う事例もいっぱいあると思うんです。
 じゃ、この法案では、その被害者の保護はどう位置付けているんでしょうか。
#95
○浜口誠君 大変大事な観点を御質問いただきまして、ありがとうございます。
 今回の法律におきましては、事業者がパワーハラスメントに対して講ずべき措置として、第七十一条の五第一項において、当該言動に係る実態の把握や当該言動を受けた労働者及び当該言動を行った者に係る迅速かつ適切な対応を例示として挙げておりまして、被害者が泣き寝入りすることにならないよう、事業者としても従業者へのアンケート調査の実施等によりパワーハラスメント事案を把握するとともに、パワーハラスメント事案が発覚した場合には、被害者がきちんとパワーハラスメント被害から救済されることとなるよう被害者に対してその保護等の措置を講ずるとともに、加害者に対しても懲戒処分等の措置を講じさせることを想定をしております。
 また、特に、事業者が実際に第七十一条の五第一項の措置を講ずるに当たっては、被害者の利益の保護に十分配慮することが重要と考えております。例えば、パワーハラスメントへの対応としてパワーハラスメントの被害者と加害者を引き離すことが考えられますが、その場合には加害者ではなくて被害者の勤務地を変更したり部署を異動させるなど、パワーハラスメントを受けないようにはなりますが、一方で被害者の職業生活を全体として見ると被害者の利益に資するとは限らない措置が行われることも想定をされます。また、パワーハラスメントを訴えたことで二次被害、三次被害に遭うことがあってはならないと考えております。したがいまして、そのようなことがならないように、第七十一条の五第三項を設け、厚生労働大臣の指針において事業者が講ずべき措置を具体的に進めるに当たっては被害者の利益の保護に特に配慮した内容とすることを規定しているところであります。
 委員の御指摘があったところをしっかりと防ぐように、この法案において対応してまいりたいというふうに思っております。
#96
○足立信也君 このパワハラ規制法案は是非成立させるべきだと思います。
 以上で終わります。
#97
○難波奨二君 立憲民主党の難波奨二でございます。
 私も、足立委員に引き続きまして、今回提出されましたいわゆるパワハラ規制法、議員立法でございますけれども、発議者にお伺いをしてまいりたいというふうに思います。
 近年、職場の現状を見ますと、メンタルによって休職される方がやっぱり随分、私なんかが現場にいた時代よりも増えておりまして、様々要因はあるというふうには私も理解をしておりますけれども、その要因の一つに職場で起きるパワハラというものが一つの原因になっているというのも想定されるし、現実ではないかというふうに思います。そういう意味では、今回、我が国の中にパワハラを規制をするという法律について、こうして国会で議論されることは極めて意味のあることだというふうに私も理解をしております。
 そこで、まず最初にお伺いしたいと思いますけれども、パワハラ規制を行う緊急性について発議者はどのように御認識されておられますか。まずお聞きしたいと思います。
#98
○石橋通宏君 難波委員、御質問ありがとうございます。大変重要な御指摘をいただいたと思っております。
 月曜日の本会議での代表質問で私自身も言及させていただきましたけれども、本当に残念ながら、今この瞬間にもパワーハラスメント等の被害で命の問題、健康被害、起こっています。多くの労働者がその被害に遭って、本当に大変な状況になっている。にもかかわらず、今回の法案にはパワハラ対策が講じられておりませんし、現行、法規制がないんです。全く抜け穴になっていて、そしてこの被害によって多くの命にも関わる問題になっている。この問題に今対応せずして何が働き方改革なのかということを我々強く認識をしております。
 元々、我々がこの議論を始めたきっかけになったのは、やはり、二年前に大手広告代理店で新入女性社員の方が過労自殺をされた。異常なまでの長時間労働があったことも事実ですが、その後の調査で上司からの深刻なパワハラがあったこともこれ発覚しております。それが大きな原因になったのではないだろうか。その後も、今、難波委員からも御指摘がありましたけれども、現状でもメンタル、労災保険の支給決定件数、これ、ひどい嫌がらせがトップになっているんです。それだけ深刻な被害がもう現実、目の前にあるわけなんですね。
 あわせて、我々今回の法案する際に、多くの現場の労働者、各産業の皆さんからもヒアリングをさせていただきました。そうすると、上からのパワハラに加えて、お客さんやユーザーからのいわゆる過剰クレーマーの問題でこれまた同じように健康被害が発生している、いや、何とかしてほしいという、これも深刻な要望が我々に寄せられてまいりました。これも喫緊の課題であるということで、まさにこういった点について、現行、この対策をする、規制をする法律がない、抜け穴になってしまっている。一刻も早く対策を講じなければいけない、まさに政治の責任だという思いで提案をさせていただいております。
#99
○難波奨二君 ありがとうございました。
 次でございますけれども、このパワハラを禁止をしていく上で、事業主あるいは事業者がどのような対策を具体的に現場段階の中で講じていくべきなのか、その点についてお答えいただきたいと思います。
#100
○浜口誠君 御質問ありがとうございます。
 これ、事業者への義務付ける内容ですので、丁寧にお答えを申し上げたいというふうに思います。
 まず、講ずべき措置については、指針で定められるということになります。まず、事前の措置として考えられることは、一点目としては事業者の方針等の明確化及び従業員に対する周知啓発、二点目としてはアンケート調査の実施などによる実態の把握、三点目としては相談窓口の設置、さらには相談窓口の担当者による適切な相談対応の確保、こういったものをまずは事前の措置として考えてまいりたいというふうに思っております。
 さらに、本当、不幸にもパワハラが生じてしまった後の対応としても幾つか措置を講じたいというふうに思っております。一点目としては、事案に係る事実関係、これを迅速かつ正確に把握する、確認するということ、さらには被害者と行為者の間の関係改善に向けての援助ですとか、配置転換による被害者と行為者とを引き離す等の被害者に対する配慮のための措置を適正に行っていくということ、さらには行為者に対する懲戒等の適切な措置を講じていく、そして再発防止に向けた措置を講ずると、こういった義務化を今想定をしております。
 そのほかにも、プライバシー保護という観点からパワーハラスメントの相談等を理由とした不利益な取扱い、これを禁止するということを定めていきたいというふうに思っておりますし、これらに関する周知啓発する措置などもしっかりと取り組んでまいりたいというふうに思っております。
 もっと言いますと、このパワーハラスメントに関する措置につきましては、先ほど来少し議論がありますけれども、セクハラに関する措置と一体的に講ずると、こういったことも考えることができますので、全てのハラスメントにしっかりと対応できる、そういった措置を事業者の方にもしっかりと講じてもらうように対応してまいりたいというふうに思っております。
#101
○難波奨二君 ありがとうございました。
 こうしたことも想定されるわけですけれども、取引先との関係でございます。取引先からパワーハラスメントを受けるというような、企業間の中でのこの問題の惹起というのは当然想定されるわけですよね。しかし、取引先に対しまして、相手側が大変な権限をお持ちのような方がその対象者であったというようなことが実際あった場合、取引に影響が及ぶんじゃないかという心配はどうしても受けた側はお持ちになられるというふうに思うんですよね。
 そこで、そうならないようなやっぱり対策というものが必要なんだろうというふうに思いますけれども、今申し上げたような企業間におけるパワハラ等々の対策に対してどのような対応をされるお考えなのか、お聞きしたいと思います。
#102
○浜口誠君 ありがとうございます。
 非常に現場の実態に即した御指摘をいただきました。大変大事な観点だというふうに思っております。我々も、先ほど難波委員の方から御指摘いただいた懸念については持っているところであります。
 したがって、この法律には、附則の第二条におきまして、政府としての役割として、パワーハラスメントが他の事業者又はその従業者によって行われた場合に、パワーハラスメントを受けた側の事業者が当該他の事業者に措置を求めることによりまして不当な不利益を受けることの防止に関わる施策、これをしっかりと検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとしております。
 したがいまして、今、難波委員から御指摘のあったやっぱり企業間、非常に強い立場、弱い立場、それぞれの立場での関係がありますけれども、こういったものに対してもしっかりと法的な対応が取れるように、今後しっかり取り組んでまいりたいというふうに思います。
#103
○難波奨二君 最後の質問にしたいと思いますが、これも似た話なんですけれども、消費者対応業務におけるパワハラの問題でございます。
 お客様からいろんなことを求められて、それを防止しなくちゃならないわけでございますけれども、これもなかなか顧客との関係ということでいえば非常に実際難しい案件だというふうに思いますが、こうした顧客との関係のパワハラの問題についてはどのように対応していくのか、お考えお聞かせいただきたいと思います。
#104
○石橋通宏君 この点も、我々先ほど申し上げたように、過剰クレーマー対策を何としても盛り込まなければいけないという議論させていただいたときに一番悩んだところであります。皆様御存じのとおり、日本はいまだにお客様は神様で、お客様から何を言われてもやっぱりそれに応じなければならないという文化といいますか慣行が根強く残っております。それに押し潰されて大変な状況になっている労働者がいる。だから、やっぱり何としてもこれは盛り込みたいという思いで今回提案させていただいております。
 実は、ヒアリングをいろいろさせていただいたときに、様々現場で工夫をされて、既に過剰クレーマー対策としての施策を講じておられるところがあります。例えば、スーパーなどの小売であれば、きちんとお客様に対してそのお店の方針を掲げていただく、行き過ぎたそういう言動に対してはきちんとした対応を取りますということをお客さんに周知しておられる、若しくは、そういうことは許しませんということも徹底的に宣伝されているという事例も実は受けさせていただきました。
 ただ、具体的な対応、内容というのは本当に業種、業態によって多様でございますので、それを一概に法律で規定することはこれは正直難しい。ですので、今回の立て付けは、この法律にのっとって国に指針を作る義務付けをさせていただいています。その国の指針の中で、より具体的にどういう対応を取ることができるのか、取るべきなのかということを決めながら、最終的には各企業においてそれぞれの業種、業態に応じてしっかりと具体的な対策を労使の話合いに基づいて講じていただくという、そういう整理をさせていただいておりますので、その中からしっかりとした対策を講じていただけるような立て付けで提案をさせていただいております。
#105
○難波奨二君 ありがとうございました。
 過去の職場というのは、労使対立が実は一番大きな問題だったんですよね。しかし、御案内のように、日本の労使関係というのは世界に類を見ないように非常に良好な労使関係を今も築いております。私はすばらしいことだと思うし、これは労使、評価できることなんですけど、申し上げてきたように、現場の状況も随分変わってまいりまして、こうしたパワハラとかセクハラといったような問題が職場の中でやっぱり大きな問題となっているのが今の現状なんですよね。
 我が国の中にこうしたパワハラを規制する法律を是非私は作るべきだということも賛同いたしますので、どうか各会派の皆様、御賛同いただいて、法案の成立に御協力いただきたいというふうに思います。
 以上で終わります。ありがとうございました。
#106
○石橋通宏君 立憲民主党・民友会の石橋通宏です。
 所を変えて、今度は、おとといに続きまして質問をさせていただきたいと思います。
 大臣、基本的に、おととい、いろいろ質疑、やり取りをさせていただきました。その更問いもかねて、もう少し政府のしっかりとした御答弁をいただきたいという思いで、今日また質問させていただきたいと思います。
 最初に、引き続き残業時間の上限規制について。
 今日、先ほど小林理事も大事な点を触れていただきました。まず、重ねて、おとといも触れましたが、大臣、原則水準を本当に原則にしないといけない、それ以下で基本的には残業時間が設定されるようにしなければいけない。であれば、重ねて、特例水準が認められる条件、通常予見できない業務量の大幅な増加等に伴い臨時的な必要な措置なんだ、あくまで臨時的なんだ、あくまで通常予見できない、そういったときにのみ許容されるんだということをやっぱり徹底していただかなきゃいけないんだと思うんです。
 であれば、それをしっかりと、大臣、ここで答弁いただきたいと思いますし、それじゃ、通常予見できない、どういうのが特例なのか、どういう要件、条件が必要なのか、これしっかりと確立していただいて、それを条件として設定をして、それが三六協定、労基署に届けられる暁には労基署にもしっかりとそれをチェックするというスキームをやっていただきたい。
 大臣、いかがでしょうか。
#107
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員御指摘のように、元々、本来は一日八時間、週四十時間、そしてそれを超える場合の特別協定、その原則については月四十五時間、年間三百六十時間ということになっているわけでありますし、また、通常予見できない業務量の大幅な増加等に伴う臨時的な必要な措置においても、これは一つの上限であって、それを更に下げていく努力をしていくということでありますから、そういった意味においても、委員御指摘のように、今申し上げた月四十五時間、年三百六十時間が、時間外をするにしてもそれが上限の原則である、それはそのとおりということでありまして、その上において、今、通常予見できないという要件、これは、一定の限られた時期、すなわち、通常ではない状況において一時的、突発的に業務量が増える状況、これを想定をしている、言わば臨時的な必要な措置とはどういうことかというのを、具体的なことをここに書かせていただいているわけであります。また、大幅な増加とは、まさに今申し上げた、三十六条に定める限度時間、月四十五時間、年三百六十時間に労働時間数が収まらないような業務量の増加ということに当然なるわけであります。
 その上で、現行の限度基準告示では、限度時間を超えて労働時間を延長しなければならない特別な事情、臨時的なものに限るというふうに限られておりまして、その場合には限度時間を超えて労働時間を延長することができるとしておりますので、今私が申し上げた第三十六条の第五項の通常予見することができない業務量の大幅な増加等に伴い臨時的に限度枠を超えて労働させる必要がある場合についても、これと同じ趣旨ということでございます。
 そして、臨時的というのは、先ほどとやや重複いたしますけれども、一時的又は突発的に時間外労働を行わせる必要があるものであり、例えば単に業務の都合上必要なときや業務繁忙なときであったり、年間を通じて行われることが明らかなケースなどはこれに当たらないということであります。
#108
○石橋通宏君 それ、ちゃんと省令なり何なりきちんと明記をして基準として設定するということでいいんですね。
#109
○委員長(島村大君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#110
○委員長(島村大君) 速記を起こしてください。
#111
○国務大臣(加藤勝信君) ですから、今申し上げたことをどう解釈するかということでございますから、通達で明確にしていくということになります。
#112
○石橋通宏君 通達じゃ弱いんじゃないですかね。しっかりとこれ、できるだけ効力のあるちゃんとしたものとしてこれやっていただかないと。
 大臣、これ、もう御存じですよね、ここの部分がいいかげん、濫用、運用されてしまったら、結局、原則水準が原則にならないんですよ。特例が当たり前になっちゃうんです。それが今の状況なんです。大臣の本気度が、厚生労働省の本気度がここで問われているわけです。
 今、大臣、一時的、突発的と言いましたね。じゃ、毎年同じ時期に一時的、臨時的、突発的なものがあったらおかしいですね。それでよろしいですか。
#113
○国務大臣(加藤勝信君) いや、一定の限られた時期においてということを申し上げているわけでありますから、毎年毎年ある時期に一時的に、突発的に業務量が増える状況というのはこれに相当するということであります。
#114
○石橋通宏君 大臣、それ、本来は、毎年毎年繁忙期がある、それは、きちんと人的な手当て、配置をして、みんなが安心して、そんな莫大な残業時間しなくても対応できるように、そういう措置を講じる、それがワーク・ライフ・バランスの実現でしょう。それが働き方改革でしょう。だから、おとといも大臣にも確認いただいた。原則は八時間でしょう。週四十時間なんです。まずそれを実現するんだって大臣だって言われたじゃないですか。
 で、最初の例外が原則水準なんですよ。その努力を、いや、毎年この時期は忙しいから、毎年、じゃ特例水準でやりましょうといったら、特例じゃないじゃないですか。そういう業務量が予見されるのであれば、だから予見されないって書いてあるわけでしょう、予見されるのであれば、ちゃんとその予見に応じて人的な配置をする、人的な手当てをする、過剰な労働時間が発生しない、そういう対応を求めるんだと言わなければこの働き方改革にならないんじゃないですか、大臣。
#115
○国務大臣(加藤勝信君) ですから、先ほど申し上げた通常予見できないという意味は、先ほど申し上げた、一定の限られた時期において一時的、突発的に業務量が増える状況ということを申し上げております。
 ただ、今回の措置は、あくまでもそうした状況で上限を設けるわけでありますけれども、昨年三月の労使合意では、上限時間水準までの協定を安易に締結するのではなく、月四十五時間、年三百六十時間の原則的上限に近づける努力が重要であるということで合意をされているわけでありますから、安易にこの上限水準までの協定を締結することを認める趣旨ではありませんし、また、可能な限り労働時間の延長を短くするため、労働基準法に根拠規定を設け、また、新たに定める指針に関し、使用者及び労働組合等に対して必要な助言等を行うということでありますので、そうした措置と相まって、今申し上げたような形での時間外、長時間労働の是正、これを図っていきたいというふうに思います。
#116
○石橋通宏君 原則、原則水準に近づけるというのは、それはもう特例水準のことなんです。特例水準を許容した上でそういうふうにおっしゃっている。
 だから私が言っているのはそうじゃないですよと。まずは、原則水準でみんなが収めよう、収まるって大臣も答弁しているんだから、じゃ、それのためには何をしなければいけないのか。特例水準を認める条件、要件をちゃんと厳しくして、それは例外的なんだ、通常予見できない話なんだと、そういうふうにしっかりと大臣がこの場で答弁しなかったら、運用上、全然意味ないですよ。今と変わらない状況になっちゃっていますよ。
 そんなことないように、こうやって大臣、この場で大臣の答弁、決意を求めているわけですから。これしっかりと、今日この場で、大臣、持ち帰って考えてください。次回またこれをはっきり聞きますので。ここでちゃんとやらなかったら、結局ずるずるで意味ない。我々が指摘をしているように、過労死水準超えるようなとんでもない連続時間勤務まで可能になっちゃうわけです。四週間で大変な労働時間が可能になっちゃうんです。それを防ぐんだという決意を本気ならちゃんと見せてください、ここで。次回また答弁求めたいと思います。
 高プロに行きます。
 これも、大臣、前回、おととい、なかなかかみ合わない議論です。ちゃんと、大臣自身が、安倍総理自身が約束されていることを本当に担保ができているのか、それを我々は確認をさせていただいているわけです。我々は、高プロ制度なんかとんでもない、要らない、過労死促進だ、そういうふうに言っているわけです。でも、大臣、安倍総理がそうでないと言い張るなら、法律上そうじゃないんだということを説明する、担保する責任はあなた方にあるわけですから、それちゃんとここで言ってください。そういう趣旨での質疑です。
 大臣、再度確認しますが、高プロ適用対象になった、これ制度上は、残念ながら、理論上は一日二十四時間、四十八日間連続で仕事をすることができる、させることができる、これは法律上事実ですね。
#117
○国務大臣(加藤勝信君) まず、そのさせるというところの使い方なんだろうと思いますけれども、具体的な指示、命令等があればという話、これはこの間議論をさせていただきました。
 それについては、高度プロフェッショナル制度についてはあくまでも自律的な働き方の選択肢という観点から対象業務等の要件を厳しく設定しており、この制度の濫用がないよう、違反があった場合の法的効果を法文に規定するとともに、現場での監督指導当たっていくと。
 そういった意味において、この高度プロフェッショナルが、対象業務については、この制度が働く時間帯の選択や時間配分は労働者自らが決定することを前提にしていることから、対象業務に係る省令を定めるに当たって具体的な業務と併せて改めてその旨を明記するということでありますので、今申し上げた具体的な時間帯の選択あるいは時間配分につながるような指示があれば、この省令と相まって見た場合には、それはその当該対象労働者に対しては適用されないと、こういうことになるわけであります。
#118
○石橋通宏君 だったら、大臣、明確に、適用労働者には自ら働き方を選択する、決定する権利があるんだと、それ明記してください。それをしっかり明記しない限りは、法文上担保ありません。
 省令で書く、じゃ、それは、しっかりと明確に、何の疑いもない形で、適用労働者が自ら、何時に来て何時に帰るのか、いつ休むのか、ああ、今日はもうやめて帰ろう、来週休みます、私、来週一週間休ませてください、そういうことも含めて、全て働き方に関する自己決定権があるんだということを明記する、それでよろしいですね。
#119
○国務大臣(加藤勝信君) その自己決定権があるということではなくて、どういう場合がということになるわけでありますから、したがって、先ほど申し上げたように、時間帯の選択あるいは時間配分は労働者自らが決定するということでありますから、そういったことの趣旨で省令を作らせていただくと。
 いずれにしても、労政審で議論させていただくことになりますけれども、そういう方向で検討しているということであります。
#120
○石橋通宏君 大臣、ごめんなさい、理解が悪いのか、分かりません。働く時間を自ら決定することができる、決めることができるというのと、私が申し上げている自己決定権があるというのと何が違うんでしょうか。
#121
○国務大臣(加藤勝信君) いや、そこは正確に、いずれにしても、私どもの今のイメージ、文言のイメージとして申し上げれば、働く時間帯の選択や時間配分は労働者自らが決定すると、そういった文言をイメージして今考えているところでありますけれども、まだ具体的な省令の案文について今申し上げるという状況にはございません。
#122
○石橋通宏君 いや、だからそれは自己決定権があるということですよね。これは文言の違いなら文言の違いでいいですが、自ら決定することができる、これは労働者が自分の働き方を決定する権利がある、それをちゃんと言っていただかないと。それが侵害されたらアウトなんです。権利があるわけですから。自分で決める権利があるんだと、それを確認していただく。
 そうしたら、じゃ、使用者が、それに反する、その決定権に違反をすれば、例えば、いや、おまえ来週来い、日曜日は絶対いてもらわなきゃ困る、深夜、今日、大事なアメリカとの仕事があるからおまえそこにいてもらわなきゃ困る、これは自己決定権の侵害ですね。そこにはもう自己決定権、自分で働き方を決める裁量なくなるわけですから、それは自己決定権の侵害です。なので、私は自己決定権という言い方をしていますが、私のニュアンスはお分かりいただけると思います。そういう意味での明確に規定をすると。それを侵害すれば、その時点でその使用者はアウトだと。
 つまり、裁量労働制、その業務について、本来その業務は自己決定権があるんだという形で、これ四十一条の二第一項第一号に基づいて業務が指定されている。その業務というのは、まさにその自己決定権がある、自己裁量がある、働き方について、当該企業におけるその業務についてはそういう働き方が、自由裁量が完全に認められている、そういうものとして指定されたわけだから、それに反する行為をすれば、その時点で、その業務はそういう業務でなかった、対象業務ではなかった、対象業務からは外れるという、そういう整理で明確に規定するということでよろしいですね。
#123
○国務大臣(加藤勝信君) まず一つは、権利として書くかどうかというお話でありましたので、そうした権利ということよりも、状況として労働者自らが決定するということ、それを前提にして書いていく必要があるんではないかというふうに思います。
 また、今委員のお話は、私はさっき個別、その労働者について適用が除外されるということで、今委員の場合には、元々その企業における高度プロフェッショナル制度自体の適用を無効とすると、こういう判断なんだというふうに思いますけれども。ただ、この法律の条文構造からして、まず決議がしっかりやられるということで、まず対象業務そして対象労働者に係る法令の要件を満たしたものである必要がありますから、満たしていない場合には当該事業所にはもちろん高度プロフェッショナル制度の導入はそもそも認められないわけでありますけれども、その決議において要件が満たされている、しかしその当該労働者に関して与えられた業務が、そして対象労働者がたがえれば、それは労働時間規制が除外をされない、こういう条文上の構造になっていますから、当該労働者に対してまさに言われた時間の配分等に対して使用者側が指示をすれば、当然その労働者に対する業務について該当しないということになるわけでありますから、したがって、その者、簡単に言えば使用命令をされた者について適用が除外される、こういう構造になっているということであります。
#124
○石橋通宏君 いや、結局おとといの議論から一歩も動いていないじゃないですか。
 大臣、条文理解されて言っているんでしょう。大臣がずっと使っている第一項第一号は対象業務の指定なんです、対象業務の決議なんです。個人の決議じゃないんです。対象業務を指定するという、そういう法文上の立て付けなんです。個人は第二号なんです。第二号で明確なジョブプロファイルを決めるんだ、年収要件を決めるんだ。それが個人が適合しているかどうかを判断するのは二号なんです。一号は対象業務です。
   〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕
 大臣、さっき答弁間違っていますよ。私はそんなこと言っていません。一人が違反したらその企業全体で使えなくしろって、そんなこと一言も言っていません。対象業務が対象ではない業務だった、対象とすべきではない業務なんだ、そういうふうに申し上げているんです。一号は対象業務ですから、業務単位で適格要件から外れるべきなんです。
 大臣、首振っているから、明確に法律の条文引用して答弁してくださいよ。対象業務と書いてあるんです。いいですね。
 ということは、ある企業において三つの対象業務として三つ高プロ指定した、その一つの対象業務において、いや実は、裁量権なんかなかった、時間指定ができる、している、であれば、その対象業務はもはや対象業務じゃないんです。だから、この企業において、三つのうちこの対象業務については高プロ対象じゃないじゃないかと、じゃ、対象業務から外すべきだと、私はそう申し上げていて、そのほかの二つまで一緒くたにして適用から外せとは一言も言っていません。お分かりいただけますか。
 だから、一号は対象業務なんです。だからその対象業務が、大臣がずっと言われている対象業務として、使用者は時間の指定はしないんだ、業務命令は掛けないんだ、うちの企業は省令で定めたこの省令のリストの中からこれはうちのまさに業務に当てはまる。だから、一号では対象業務を指定するんです。その証明は企業がちゃんとしなきゃいけない。そして、それ欠格要件が出たら対象業務は対象じゃなかったことにしなきゃいけないんです。
 大臣、これは政治の意思も含めて本当に大丈夫だというのであれば、そういう運用だと明確にすべきです。法解釈もそういう法解釈なんだと明確にここで言うべきです。それだけ自信がないのであれば、勝手なこと言わないでください。僕らはそんなことできっこないと。労働者が自由裁量なんかできっこないじゃないかと。結局は、使用者が何時に来い、何時に働けと言われたら、従わざるを得ないじゃないかと申し上げているんです。そんな業務指定なんかできないと。でも、大臣はできると言い張るから、だったら、ここは厳格に指定をして、厳格に法解釈をして、厳格に運用すべきだと申し上げているんです。大臣。
#125
○国務大臣(加藤勝信君) ですから、先ほどから条文に沿って御説明をしているわけで、条文の構造というものからして、まず決議をして、そして届け出たと、これが大前提であります。
 その上で、ちょっと条文はしょりますけれども、これ、第四十一条の二でありますけれども、第二号に掲げる労働者の範囲に属する労働者であって第一号に掲げる業務に就かせたときは、労働時間等々の規定は対象労働者については適用しないということであります。
 したがって、先ほどから委員と議論しておりますのは、この第一号に掲げる業務に就かせたと認められないということでありますから、したがって適用することはできないと。
 こういう条文の構造になっているわけでありますから、そこを委員はあたかも、ある人に対する業務において、それがたまたま業務規定としてその事業所として決めていたこと全部に波及する、そういうふうにおっしゃっておられるので、そうではなくて、それ自体が、決議等がしっかり指針等にのっとっていて、そしてしかるべき手続において決議をなされている、こういったことが前提になるわけでありますけれども、その場合にはそれぞれ今申し上げた対象労働者について一つ一つ適用するしないということが決めていかれると、こういう構造になっているというわけであります。
#126
○石橋通宏君 だから、大臣、条文分かっていないと言っているんですよ。これ、対象業務に就かせると書いてあるんですよ。これ、「第一号に掲げる業務」と明確に法文上書いてあるわけです。だから私はそれを言っている。第一号の対象業務にならない業務だと、対象にすべきではなかったんだということが判定されたときには、対象業務自体が対象業務にならないはずなんです。大臣、首振っているけど、だから我々は、こんな法案じゃ駄目だ、こんな制度は絶対に運用上うまくいくはずがないと言っているのに、大臣が大丈夫だと言うから。
   〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕
 対象業務は第一号の指定なんです。その前の、この前段の立て付けも、第一号に基づく対象業務にと書いてあるんです。であれば、その対象業務にならない、外れている、本来対象業務にすべきではない、してはいけなかった、それが欠格要件として判定されたときには、そもそも対象業務自体が欠格要件にならなきゃおかしいんです。そういう運用をしなかったら、大臣、労働者の命なんか守れないですよ。だから言っているんです。
#127
○国務大臣(加藤勝信君) いや、ですから、いずれにしても、それは、適用する対象労働者にしないということでありますから、それにおいて担保されているわけであります。
 それから、申し上げている第一号に掲げる業務ということでありますから、その業務、第一号の業務については具体的には省令で決めるわけでありますけれども、その際には、先ほどから申し上げておりますように、時間帯の選択や時間配分は労働者自らが決定する、そういったことを含めて省令を決めると言っているわけですから、その業務、もし仮に指示をしたとしたら、その業務じゃないやつ、そこに決めた業務じゃないものをやらせているわけですから、当然当該者はこの高プロ制度からの適用は対応されないと、こういう形になるわけです。
#128
○石橋通宏君 いや、大臣、だから今の最後のところなんですよ。そもそも対象業務、対象業務として第一号で指定をしていた、その対象業務が対象業務の要件を満たしていなかったということが判明したときには、対象業務が消えないとおかしいんです。
 大臣、対象労働者は、重ねて言いますが、第二号で、対象労働者であるかどうか、明確なプロファイルがあるのか、それを判定されるわけです。第二号で対象労働者の適格要件があって、第一号では対象業務の適格要件なんです。それが外れたときには対象業務自体がなくなるわけです。だから、その対象業務に就かせていたら、十人いれば、その十人はアウトですよ。そういう整理をしなかったら駄目だというふうに申し上げているわけです。
 大臣、これもしやらなかったら、大臣、いかにこの法律がやっぱり、全然労働者を自由に、本当に労働者が自由裁量があるんだ、働く時間決められるんだ、そういう業務なんだ、うそっぱちだということを大臣が宣言されているようなものですよ。我々はそう言っているわけですから、大臣、そうお認めになったと言わざるを得なくなります。これ、重ねて、これ大事なところですから、何度厚労省とやっても同じことから一歩も動かないんじゃ意味ないですよ。このことは、重ねて、もう本当に大事な点なので引き続きやっていきます。
 大臣、もう一つ、これもおとといもやりましたが、労働時間、いつ働け、夜働け、あしたも来てくれ、そういう具体的な時間に関する指定は仮になかったとしましょう。でも、やっぱり、じゃ、この成果をいついつまでに上げてくれ、これ実際上、さっき大臣もお認めになったように、いや、法律上は合法的に、二十四時間、二週間、三週間、四週間働けるわけです。働けちゃうんです、制限ないですから。だから、それだけ働かなきゃいけないような、過労死水準以上で働かなきゃいけないような、そうしなかったら達成できないような業務を出す、これ大臣、明確に違反なんですね。明確にそういう業務命令は駄目なんですね。そういう使用者は罰せられるんですね。それを明確に明記するんですね。よろしいですね。
#129
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員御指摘の点について、まさに具体的な時間の指示があれば対象にならない、そうすると、じゃ、どこまでが実質的な裁量、その本人のですね、時間的な配分をどういった指示であればそれが妨げられるのか、そこが大きなポイントになるんだろうというふうに思います。
 実際、そうした意味で、実質的に妨げられるという場合について、仮にその使用者が、御指摘のような働く時間配分について、個々の労働者が実質的に裁量を発揮できないような業務量や期限指定を課したという場合、これについては、個々の労働者が対象業務に就いていないということになり得るというふうに思っております。ただ、今おっしゃった、どういう場合にそれが該当するかどうかは、個々、一つ一つを見ていかなきゃなりませんけれども、明らかに実質的な裁量権が発揮できないということであれば、それは対象業務ということにはなり得ないということでありますから、個々の労働者については高度プロフェッショナル制度の適用がなされず、そして通常の労働時間の規制が適用される、こういうことになるわけであります。
#130
○石橋通宏君 何か曖昧なんですけど、それちゃんと書くんですね。それ本来は法文上明記すべきだと思います、先ほどの件と併せて。完全なる裁量権があるんだ、そういうことも含めて法文に書かなきゃいけないんです。だから、曖昧だから、我々は、これじゃもう二十四時間ずっと働かせ放題になると、そういうふうに指摘しているわけです。
 大臣、そう言われるのであれば、それは明記するんですね。明確にそれは、こういうものは駄目なんだ、アウトなんだ、それは使用者、絶対にやっちゃいけないんだ、それは省令でも明記するんですね。で、欠格要件として、その場合にはアウトだ、で、使用者、罰則も掛けるんですね。
#131
○国務大臣(加藤勝信君) ですから、罰則云々の話は、全てその適用されないということの結果として生まれてくる話でありますから。いずれにしても、今申し上げた、省令の中において今委員御指摘の点、今申し上げた点、そうしたものが読み込める、そういった省令をする方向で検討させていただきたいと思います。
#132
○石橋通宏君 これ、ちょっと曖昧なので、また、今後の審議のために、具体的にどういうことを想定されておられるのか、これは書面で出していただきたいと思いますので、それを基にまた次回引き続き審議させていただきたいと思います。
 今日、時間がなくなりましたので、これの関係、まだもう無尽蔵に質問あるんですが、ちょっと今日、パート・有期雇用労働法関係で少し確認をしておきたい事項がございますので、これ何点かカバーしておきたいと思います。
 前回、浜口委員がこの関係でいろいろと問題点、課題点、質問していただきました。今日、お手元に配付をさせていただいた資料で、今回の肝であります八条、それから九条、一体どういう立て付けで、どういう整理になっていて、どういう均衡待遇、均等待遇が求められて、その懸念点、問題点、疑問点がどこにあるのかということを整理をさせていただきました。これ、これからの審議の中で全部、全て問題点明確にしていきたいというふうに思っておりますけれども。
 一つまず確認をさせてください。
 八条の対象者のところですけれども、これ、全ての非正規雇用労働者、パートの皆さんだろうが有期の皆さんだろうが、全てのこのパート、有期の皆さんがこの均衡待遇の対象とされて、全ての労働者について、その待遇が不合理なものではないのか、通常の労働者と比較してどうなのか、その説明責任が事業主には求められる、それでよろしいですね。端的にイエス、ノーでお願いします。
#133
○政府参考人(宮川晃君) 今回の改正法案によります改正後のパート・有期労働法第八条の適用対象となるのは、先生御指摘のとおり、全てのパート・有期雇用労働者でございます。
 また、全てのパート・有期雇用労働者は、改正後のパート・有期労働法の規定に基づきまして、通常の労働者との待遇差の内容、理由等についての説明を求めることができ、事業主はその求めに応じて説明する義務を負うということになっております。
#134
○石橋通宏君 ここ大事です。例外なく全てのパート労働者、短時間労働者、そして有期契約の方々、全員が対象なんだということです。その上で、この通常の労働者がやっぱり肝になるんですね、比較対象となる。これは大臣も重々御存じだと思います。
 例えば、イギリスなんかでは、この通常の労働者を、まあ脱法行為なんでしょうね、避けるために、あえてダミーの通常労働者、本来元々なかったのに、通常の労働者ですと新たな雇用管理区分をつくったり新たな労働者グループをつくったりして、ここが比較対象なんです、通常の労働者なんですと言って、それを逃げる、そういう脱法行為と思われますが、多発していると聞いております。
 どうでしょう、今回、この提案されている法案、こういった脱法行為、違法行為、明らかに逸脱した行為、ダミーを使って通常の労働者をつくり上げるようなことは、断固許さない、許されない、そういうことでよろしいですか。
#135
○政府参考人(宮川晃君) 今先生の御指摘になりましたイギリスにおける例でございますが、イギリスの場合、日本の法制とかなり違うところがございまして、いわゆる日本でいう均等規定の問題につきまして、学識経験者の方からの指摘としましては、イギリスにおきまして、比較要件を満たすが労働条件がそれほど高くない、いわゆるダミーの比較対象労働者を置いて労働者の権利行使を制限するような場面が見られるという指摘があることは私どもも承知しておりますが、我が国では、イギリスと異なりまして、業務内容等が異なる無期雇用フルタイム労働者との間でも不合理な待遇差を禁止することとしております。
 今回、パート・有期労働法第十四条に基づく待遇差を説明する際の比較対象となる正規雇用労働者につきましては、改正法成立後に労働政策審議会の議論を経て考え方を整理したいと考えておりますが、説明時の比較対象者が誰であるかにかかわらず、均等・均衡待遇規定における比較対象労働者、いわゆる正社員を含む無期雇用フルタイム労働者全体でございますので、このため、仮に業務内容等が近いけれども待遇が良くない無期雇用フルタイム労働者がいたとしても、それによって、非正規雇用労働者の待遇が他の無期雇用フルタイム労働者と比べて不合理に低くなることが許されるわけではないと考えているところでございます。
#136
○石橋通宏君 宮川さん、分かりやすく、基本的には、正社員と比較するんだと、正規の労働者と比較するんだと。いや、日本でもあり得ると思いますよ、十分に。この法律ができたら慌てて新たに、新しい労働者の雇用管理区分つくって、いや、ここと同じだから、ここと比較するんだって、十分あり得ると思いますよ。
 だから重ねて聞いているんです。そういうことは許さないし、比較すべきはその企業における通常の労働者、いわゆる正規の労働者であって、それが比較対象とすべきなんだ、そういうことでよろしいですねと確認しているんです。
#137
○政府参考人(宮川晃君) 非正規雇用労働者は、不合理な待遇差の是正を求める際、いわゆる正規雇用労働者も含めた通常の労働者の中で、どの労働者との待遇差について争うかは選ぶことができますので、今先生おっしゃったとおりのことになろうかと思っております。
#138
○石橋通宏君 是非それを明確にしてほしいんです。
 この間も、争うんだ、裁判に行くんだ。どれだけの非正規の方々が実際に裁判行けるんですか。裁判行けないでしょう。裁判に訴えなきゃ分からない、結果出ない。それじゃほとんどの方々は結局闘えないんですよ。だからここを、明確にこの質疑の中で、ここで、明らかにしていく。いや、それは脱法行為だ、そんなこと許さない、法律の立法趣旨と違うんだ、それ、ちゃんと言ってもらわなきゃ困ります。
 宮川さん、もう一度。
#139
○政府参考人(宮川晃君) 先ほど申しましたとおり、通常の労働者の比較対象のもの全体の中で、どの労働者を比較対象として不合理の差を争うかということは、どの労働者を選ぶこともできることになっております。その点については明確にしていきたいと思っております。
#140
○石橋通宏君 ここも具体的にどう明確にするのか、これもまた書面でいただいて質疑させていただきたいと思いますが。
 これ、なぜこだわるかというと、例えば労契法十八条との関係があります。この間、無期雇用に転換をしていただいた方々、でも、現行の法制度上はそのまま労働条件持込みでもいいということになっていますので、多くの方々が労働条件持込みのままで、単純に有期から無期転換をしているのではないかというふうにも想定されます。
 例えば、この通常の労働者、無期転換されて、ただ、労働条件、それまでと同じだった、持ち込んだと、そういう方々も入っちゃうんでしょうか。
#141
○政府参考人(宮川晃君) 今回の改正法案によります改正後のパート・有期労働法八条、九条、均衡規定と均等規定でございますが、ここで言う通常の労働者というのは、いわゆる正社員を含む無期雇用フルタイムの労働者を指すこととしております。
 このため、有期雇用フルタイムの労働者が無期転換ルールに基づき無期雇用に転換した場合には当該労働者も通常の労働者に含まれるわけですが、もっとも、そのパート・有期雇用労働法第八条におきましては、事業主に対しまして、非正規雇用労働者の待遇について、職務の内容等が近い通常の労働者との間の不合理な待遇差、これは禁止するわけでございますが、職務の内容が言わば離れているような通常の労働者との間でもいわゆる均衡規定という形で不合理な待遇差を禁止するものでございまして、これによりまして非正規雇用労働者の待遇改善に資するものと考えているところでございます。
#142
○石橋通宏君 だから、これ、大臣、本来は、この無期転換になった、いや、これは我々も法案作りましたので一歩前進だと、十八条の効果として。ただ、本来、無期転換をしていただいた、でも、まさに無期転換されても、正社員と同じ職責でしっかり頑張っていただいているのに、労働条件そのまま持ち込んで、正規の社員と格差がある、そういう実態が結局十八条の効果としても現在生まれているのではないかと。こういう方々の均衡待遇、均等待遇もこれ併せて本来確保していかなきゃいけないんです。
 ところが、そこが比較対象となってしまう、今回の。となると、本当にこれが非正規、不合理な方々、今の処遇の改善につながるのか。実質的な底上げにつながるのか。これ許しちゃったら本当に甚だ疑わしいことになりますよ、局長。それは重々お分かりだと思います。なので、ここも厳格に対応していただかなきゃいけない。これも今後の審議の中で具体的にどうされるのか、もう少し突っ込んで確認はしておきたいというふうに思います。
 最後、もう一点だけ。
 今回の第九条、これ有期の皆さん含めていただいたわけですが、これまでも、第九条、パート法の下での第九条、適用対象範囲がやっぱり著しく狭い、ごく一部のパートの方々しか九条の適用にならないのではないかと、そういう批判があった、批判をしてきたわけです。
 では、今回九条で有期の方々を含めましたけれども、じゃ、一体どれだけのパート、有期の方々がこの九条の対象となるのか、なるように想定しているのか、なるように政府挙げて努力されるのか、周知徹底されるのか。これ、大臣、局長、どういうふうに厚生労働省としては考えておられるんですか。
#143
○政府参考人(宮川晃君) 改正後のパート・有期労働法第九条によりまして通常の労働者との差別的取扱いが禁止されますのは、通常の労働者と一つは職務の内容、もう一つは職務の内容及び配置の変更範囲、これらが同一である短時間労働者及び有期雇用労働者でございます。今回の改正法案では、パート・有期労働法の適用単位を事業所単位から事業主単位に変更すること、また有期フルタイム労働者も保護対象とし、無期フルタイム労働者を比較対象労働者とすることという点を変更しているところでございます。
 先生御指摘のその改正後のパート・有期労働法第九条のいわゆる均等待遇に当たる短時間労働者及び有期雇用労働者の数というようなものは、残念ながら適切な統計がないことから、お示しすることは困難な状況でございます。
#144
○石橋通宏君 時間が参りましたので、今日これで終わりますけれども、今、最後のところ、やっぱり現状把握されていない。だから、これやっていただいても、どれだけ本当に非正規、均衡待遇、均等待遇、実現できるか分からない。これじゃ、施策としてどうなのかというふうに思いますので、この辺も今後引き続き質疑の中でしっかりとやり取りをさせていただければと思います。
 ありがとうございました。
#145
○委員長(島村大君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時十三分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#146
○委員長(島村大君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、小川克巳君が委員を辞任され、その補欠として徳茂雅之君が選任されました。
    ─────────────
#147
○委員長(島村大君) 休憩前に引き続き、働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案及び労働安全衛生法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#148
○自見はなこ君 自民党の自見はなこです。よろしくお願いいたします。
 本日は質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案について質問したいと思います。
 本日は、大臣が到着が後半になるということでしたので、質問の順番を入れ替えさせていただいております。まず、産業医の問題、そして勤務間インターバル、過労死のお話から順番にお伺いをしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 以前からこの厚生労働委員会では、私自身が勤務医という立場から、医療現場での過重労働について幾つか質問をさせていただいておりました。特に、私が小児科医であるということから、小児科医で過労死認定を受けられました中原利郎先生のこと、そして亡くなられた後に奥様の中原のり子さんが中心となって始められた過労死をこれ以上繰り返してほしくないという活動には、大変感じるところが多いものでございます。
 小児科医は天職だという、この中原先生、亡くなられた中原ドクターの言葉は、私自身も常日頃からそう思って医療現場で働いてまいりましたし、また今でも、生まれ変わってもまた小児科医になりたいというふうに思っております。
 先日も、中原のり子さんは参議院の予算委員会でも参考人として来てくださいました。そのお話を拝聴させていただいておりましたが、お嬢様も小児科医になられたというお話をされておられました。中原のり子さんの気持ちを思うと、到底言葉で表せるものでもなくて、また私自身も涙が止まりませんでした。
 勤務医として働いていたその環境を今振り返ってみても、思えば、労働時間という観点からは、現在の日本で一般的な基準の、健康被害が出ると言われているラインをはるかに超えているものだったというふうに私自身も自分の勤務状況を振り返っても思っているところであります。
 ただ、目の前に患者様がいるということや、その中に身を置いているということ、まあ何だか働き過ぎていて変だなとか、あるいはこのままだともしかしたら体調を崩すんじゃないかなと、客観的に自分の健康状態や働き方を見詰めるという心の余裕というか、そういった視点を持つことそのものがまず考えの中にも生まれもせず、ただ一生懸命に働き続けてしまうというスパイラルに入ってしまうということになっているんだなというのは自分の経験からも感じております。ノーと言うこともできないし、どこかでSOSを出す、そのタイミングすら自分で探せなくなるという感覚かなというふうに思っております。一人前になるために研さんを積む時期は当然必要ではございますが、命と引換えになるものは何もありません。
 そうした意味では、こういったことを個人に任せるのではなく、社会全体として働く人々を守っていこうというのが法律の役割だというふうに思います。
 また加藤大臣が来てから後段に当たっても働く環境整備については触れますが、日本は元々ジョブ型と言われるような雇用の体系の国ではなく、どちらかというとメンバーシップ型というものが文化的にもなじんでいた国であります。割り切ったジョブ型の働き方が定着している国とそしてメンバーシップ型の国では、裁量労働制の持つ意味も変わってくるんであろうというふうに思っております。
 日本は現在、ワーク・ライフ・バランスを見据えた仕事の在り方を構築するその作業に入っているところでありますが、まだ一定の成熟度に達していないと私は思っております。このことから、このタイミングで裁量労働制についてしっかりとしたデータを基に再度検証していこうという判断をお示ししてくださったことは、私にとっては非常に賢明な判断ではなかったのかと感じているところであります。
 特に、与党として申し上げにくいんですが、今までの日本では、派遣業もそうでありますが、当初は十三業務だけで限定して始めたものが今では例外を探す方が困難になってしまったという現状もございます。様々なことが一度穴を空けるとなし崩し的になるのではないかということを懸念しております。
 そういった意味では、今回の法案は、生産性の向上の側面にもフォーカスを当て、そして経済、そして産業の活性化の問題を複合的に経産省や中小企業庁を中心として施策を講じているということは承知をしていますが、そういった全体観は、あくまでも社会全体で健康で文化的に働くことをどうやって守っていくのかということが主眼でなくてはならないというふうに思っております。
 そういう意味で、時間外労働の上限規制の導入により長時間労働を是正していくという強い決意を政府として持っていただきたいという思いであります。そういった前提に立って質問に入らせていただきます。
 さて、一問目でございますけれども、先ほど申し上げた、一生懸命働いているとなかなかSOSを出すということすらできなくなりますというお話をさせていただきましたが、そのSOSを出すタイミングすら失うような環境そのものを見直すという観点から、産業医の育成について質問をさせていただきます。
 働き方改革を進めていく上での重要な人材が産業医であるというのは言うまでもありません。雇用主に客観的に働く方の個人の健康管理について助言をし、メンタルヘルス面での環境整備、そして過労死の防止はもとより、働きやすい職場づくりには産業医の果たす役割が非常に重要であると考えております。
 そこで、その産業医ですが、これからの働き方改革を実行するに当たっては、その育成、確保が必要だと考えますが、それをどのように進めていくのか、教えてください。
#149
○政府参考人(田中誠二君) 今回の労働安全衛生法の改正は、過重な長時間労働やメンタルヘルス不調などにより過労死等の健康リスクが高い状況にある方を見逃さないように、健康管理を担う産業医を始めとする産業保健機能の強化を図るものでございます。
 具体的には、医師による面接指導や健康相談などが確実かつ効果的に実施されるように、必要な情報を産業医に提供することを事業者に義務付けるなどの見直しを行うこととしております。事業場において健康で働きやすい環境づくりが適切に行われるためには、産業保健活動の中心となる産業医の役割が非常に重要であり、今回の改正により強化される産業医の役割を踏まえた産業医の育成と確保に向けた取組が重要な課題であると認識しております。
 産業医の育成の現状につきましては、現時点において、産業医となるために必要な研修などを修了している医師は約十万人いるものの、実際に産業医として活動している医師は約三万人にとどまっていると推計しています。このようなギャップの原因としては、日本医師会のアンケート調査によりますと、本業が多忙で時間的余裕がない、産業医として働く事業場がない、あるいは経験がなくやり方が分からないといった理由が主な理由となっております。
 厚生労働省としては、独立行政法人労働者健康安全機構に属する全国の産業保健総合支援センターなどにおいて、面接指導に当たってのノウハウなど産業医としての実践力の強化充実を図るための研修を実施していくとともに、産業医と事業所のマッチングを促進するための取組などを通じまして、産業医の育成、確保を図ってまいりたいと考えております。
#150
○自見はなこ君 ありがとうございます。
 産業医学の振興と職場における労働者の健康管理の充実を資することを目的に、昭和五十二年に設立された財団法人がございます。産業医学振興財団でございますが、その役割もより重要になってくると思いますので、是非御支援賜りたいと思います。
 また、今後は仕事と、そして治療中の方もおられますので、治療の両立の支援のために、産業医と臨床医の協力体制を強化することも必要であると思っておりますし、また、産業医の活躍によりまして障害者雇用を進めるという観点も非常に重要な観点になってくると思います。
 欧州では、フランス、特にイギリスでは既に積極的にこういった取組が行われているところでございますので、産業医の育成、役割に対しても厚生労働省として緊張感を持って仕事に当たってほしいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 次の質問に移ります。
 我が国の雇用の七割は中小企業・小規模事業者におけるものであります。今回の働き方改革でも最も不安の大きい部分でもあります。この部分で健康確保に遺漏のないよう取り組むことが重要だと考えております。
 現行制度では、労働者数五十人未満の中小企業については産業医の選任は義務付けられておりません。こうした中小企業の労働者についても産業医が行う健康管理等と同等の措置が講じられる必要があるというふうに考えておりますが、どのように取り組んでいくのか、お聞かせください。
#151
○政府参考人(田中誠二君) 労働者数五十人未満の事業場につきましては産業医の選任は義務付けられておりませんけれども、こうした小規模な事業場におきましても労働者の健康確保に取り組んでいただく必要があることは御指摘のとおりであります。
 そのため、労働安全衛生法においては、こうした事業場についても産業医学に関する知識を有する医師等を選任して労働者の健康管理を行わせることを努力義務とするとともに、国においても、こうした小規模事業場の労働者の健康の確保に資するため、労働者の健康管理等に関する相談、情報の提供その他の必要な援助に努めることとされております。
 このため、厚生労働省におきましては、労働者数五十人未満の事業場が医師等の選任等を行った場合には、その費用の一部助成を行うとともに、こうした小規模な事業場では産業保健活動に取り組む十分な体制やノウハウ等が不足していることも多いことから、独立行政法人労働者健康安全機構の産業保健総合支援センターの下に設置されております全国三百五十か所の地域窓口を通じまして、事業者の求めに応じて医師等を派遣し、面接指導や健康相談などの支援を行っているところでございます。
 今後とも、労働者の健康確保に取り組む小規模な事業場のニーズに応じまして、きめ細かな支援を行ってまいりたいと考えております。
#152
○自見はなこ君 ありがとうございます。
 まだまだこれから更に取組が必要な分野だと思っておりますし、全国三百五十か所というのはちょっとまだ足りないのかなという率直な印象を受けたところでもあります。健康経営という言葉もございます。健康経営を中小企業まで広めるという活動も現在国でされているところですが、そういった動きも巻き込みつつ、努力義務とはいえ、是非見える化をし、より一層、働きやすい職場に良い人材が集まる時代ですので、こういった施策を推進していってほしいと切に願います。よろしくお願いいたします。
 次の質問に移ります。
 繰り返しになりますが、産業医の質と量の確保とともに、職場内で働き過ぎ等により心身両面にわたってハイリスクとなっている方を見逃さない仕組みづくりが重要だというふうに考えています。産業医に必要な情報が提供されれば、産業医サイドから長時間労働者に面接指導の受診をお願いすることもできるというふうに思っております。また、面接指導結果を踏まえたこの改善の措置がしっかりと講じられることが重要で、そのための工夫も必要であるというふうに思います。
 産業医への必要な情報の提供や、面接指導後に改善措置が的確に講じられるための工夫についてのお考えをお聞かせください。
#153
○政府参考人(田中誠二君) 今回の見直しは、働く方々が健康の不安なく働くモチベーションを高め、その能力を最大限に発揮できるように、その健康管理を担う産業医、産業保健機能の強化を図るものでございます。
 そのため、長時間労働者に対し面接指導の申出の勧奨を含めて産業医がより効果的に活動することができるように、全ての労働者について労働時間の状況を把握するとともに、時間外・休日労働時間が一定以上の方について、労働時間の情報に加えて、その業務に関する情報を産業医に提供することを事業者に義務付けることとしております。
 また、医師による面接指導の結果を踏まえた措置が的確に講じられるように、面接指導の結果に基づいて健康確保のために事業者が行った措置の内容についても産業医が把握できるようにするとともに、産業医が労働者の健康管理等に関して勧告を行った場合、その内容等を事業者から衛生委員会に報告するということとさせていただいております。
 これらにより、長時間労働となっている方に対して産業医による面接指導や健康相談がより効果的に行われるようにしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
#154
○自見はなこ君 ありがとうございます。
 衛生委員会の存在というのはこれから非常に重要になってくると思いますし、多くの雇用主もそこを頼りにしていくことだと思います。是非こういったことが有機的に組み合わせて働いていきますように心からお願いしたいと思いますし、我々医療界も産業医の育成に関してはより一層努力してまいりたいと思います。
 続きまして、勤務間インターバルについて質問させていただきたいと思います。
 過労死を予防するためには、勤務間インターバルの導入を進めていくことが大変重要であるというふうに考えております。今回の法案では勤務間インターバルは努力義務というふうにされておりますが、現在、企業への導入はどのような状態にあり、導入は実際のところ進んでいるのか、また、今後どのような目標を立てて取り組んでいくのか、分かりやすく教えてください。
#155
○政府参考人(山越敬一君) 勤務間インターバルでございますけれども、これは、働く方の生活時間や睡眠時間を確保いたしまして、また健康な生活を送るために大変重要であると考えておりますけれども、制度の普及状況を見ますと、厚生労働省の平成二十九年の就労条件総合調査ではこの勤務間インターバル制度を導入している企業は一・四%にとどまっている状況でございます。
 この勤務間インターバル制度でございますけれども、導入が進んでいない理由といたしましては、今申しましたその就労条件総合調査によりますと、その中で、勤務間インターバル制度の導入の予定はなく検討もしていない企業、これが九二・九%ございます。こういった企業にその理由を尋ねたところ、その企業割合で見ますと、当該制度を知らなかったためというのが四〇・二%で最も多くなっておりまして、制度の認知度がまだまだ低いということがございます。
 また、そのほかにも、その制度の導入に当たりまして、働く方一人一人出退勤管理をしなければいけないとか、突発的な事情で残業が生じたときに翌日の出勤時間を遅らせますとその分の代替要員がなかなか確保できない、そういった労務管理上の課題があるということが考えられるというふうに考えております。
 こうした状況を踏まえまして、まずは制度の周知、導入促進を図ってまいりたいというふうに考えておりまして、御指摘ありましたように、今回の法改正ではこのインターバル制度を努力義務として課すことにいたしたものでございます。
 それから、御質問ございました数値目標でございますけれども、五月三十一日に開かれました過労死等防止対策推進協議会におきましてこの数値目標が議論をされまして、労働者数三十人以上の企業のうち、勤務間インターバル制度を知らなかった企業の割合を二〇二〇年までに二〇%未満にする、それから、この勤務間インターバル制度は、ここでは、終業時刻から次の始業時刻までに一定時間以上の休息時間を設けることについて就業規則でございますとか労使協定で定めている、そういったものに限るということにいたしまして、それを導入している企業割合を、これも二〇二〇年までに一〇%以上にするという内容を含めました過労死防止対策大綱案を公表させていただいたところでございます。
 また、この勤務間インターバル制度につきましては、就業規則の作成でございますとか労務管理機器の導入を行います中小企業に対する支援でございますとか好事例の周知も行っているところでございまして、こういった取組によって、まだまだ導入進んでいないインターバルでございますけれども、進んでいくように進めてまいりたいというふうに考えております。
#156
○自見はなこ君 ありがとうございます。
 企業における導入率は高くない、一・四%。そして九二・九%がまだ検討をしていない。その理由が制度を知らなかったためというのは、やはり覚悟して受け止めなければいけない数字だと思っております。そして、勤務間インターバル制度があることによって、やはり抑制的な勤務時間ということにも働いてまいりますし、それが先ほど申し上げたSOSすら出すタイミングを失ってしまう状況のこの負のスパイラルから出ていく際に非常に重要になってくると思っております。
 現在はこういった状況等々があり恐らく努力義務ということになっていると思うんですが、やはり時代の流れもございます。こういったことを導入している会社を是非公表して、見える化をしていくということが重要だと考えますので、今後も精力的な取組、数値目標は高い目標を掲げていただいておりますので、精力的な取組をよろしくお願いいたします。
 次に、過労死が発生した事業場への対応について御質問をさせていただきます。
 あってはならないことであると思いますが不幸にして過労死が発生した場合、確実に再発防止を図っていくことが何より必要だというふうに考えております。中には過労死につながるような構造的な課題を抱えた事業場もあると考えられ、その改善を求めていくことが必要だと考えますが、この過労死が発生した事業場に対して労働基準監督署はどのような対応を取るのか。
 また、個々の遺族のことを思うと、しっかりと調査をした上で労災認定の基準に照らした適切な対応を取るということはもちろんのことでありますけれども、御遺族に対する適切で、そして継続性のあるフィードバックや心のケアというものも私は同時に必要であるというふうに思っておりますが、その点についてのお考えをお聞かせください。
#157
○政府参考人(山越敬一君) 働き過ぎによりまして尊い命を落とすようなことがあってはならないことでございまして、長時間労働を是正していくことが大変重要であるというふうに考えております。
 厚生労働省では、労災請求が行われた事案について、これが長時間にわたる過重な労働による過労死事案に係る場合には監督指導を徹底することにしておりまして、その場合に、違法な長時間残業とかが行われた場合は是正を指導いたしまして改善を促しているところでございますし、繰り返しの是正の指導を行ったにもかかわらず是正しないようなケースにつきましては書類送検を含めて厳正な対応をすることといたしているところでございます。
 過労死等の労災認定でございますけれども、これは、労働基準監督署におきまして労働時間数などの調査を丁寧に行いまして、認定基準に当てはめて適切に判断してまいりたいというふうに考えております。
 それから、御遺族でございますけれども、遺族補償年金を支給するということにしておりますけれども、これに加えまして、遺族の就学援護等の事業を行っているところでございます。
 今後とも、長時間労働の是正にしっかりと取り組みますとともに、労災補償についても迅速、適正にやってまいりたいというふうに考えております。
#158
○自見はなこ君 ありがとうございます。
 再発防止が何より大事であるということは言うまでもありませんが、日本の医療の現場もそうでありますが、それから今、石井みどり先生とも取組をさせていただいておりますチャイルド・デス・レビュー、子供の死因究明の場面でもそうでありますが、日本人は死に対してなかなか現場で受け入れるための時間をしっかり取るということが今現在できていないのではないのかなというふうに思っております。
 私自身も医学部生のときにオーストラリアに留学をいたしまして、そしてそのときに大変親しくなった医学部生を連れて、今度は日本にその子を連れてきて、日本で一緒に、医学部生同士でしたので、オーストラリアの医学部生に臨床実習を一緒にしてもらいました。そのときに、救急の場面で突然亡くなった、突然死をしたお父さんとその家族が来たわけでありますけれども、我々は三十分の定められた心肺停止に対する心マ、心臓マッサージ等の救命措置を行いましたけれども、その後に御臨終になったときに、あっという間に霊安室に連れていかれて、そしてあっという間に葬儀屋さんが来て御遺体を持っていくということにその私が連れてきたオーストラリアの医学部生は大変な衝撃を受けておりまして、この死というものを受容するための空間が全く病院でないということを非常に深く傷ついた様子でありました。
 私としましては、先ほど来から申し上げているように、この過労死のことは再発防止が何より大事であるのはもちろんなんですけれども、残された家族たちの気持ちというものをもう少し社会全体でケアをするということの制度がやはり必要だと思いますし、制度だけではなくて、そういった気持ちを持つということが何より大事だと思っておりますので、そういった視点も併せて今後の厚生労働行政に是非生かしていっていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
 それでは、次の質問に移らせていただきます。次は、労働組合についてのことでございます。
 「格差と民主主義」、著書でも有名な米国の労働長官を務めたロバート・ライシュ氏も指摘していることでございますけれども、アメリカでは八〇年代に労働組合の力が弱まり、これが使用者との交渉力の低下を招き、結果として低賃金につながったというふうなことを指摘をされています。その後、世帯としての所得というものは落とすことができないという観点から米国の人々がしたことは、一つは長時間労働で賃金を稼ぐ、そしてもう一つがそれまでは家庭にいた主婦、女性が社会に進出していく、そして三番目がサブプライムローンだったのだが、これが、これそのものも破綻してしまって今の格差につながったんだということをロバート・ライシュ氏は指摘をされておりました。
 こういったことも考えながら我が国の現状を見ますと、労働組合というものがもちろんございますけれども、欧米の産業別組合とは違って企業別組合が中心であり、その組織率も低い状態でございます。石橋先生も牧山先生も同じ観点から過去の厚生労働委員会でも指摘をされていると思います。また、先ほども難波委員からもそういったことの御指摘で、非常に文化的には融和的に施策を行ってきた部分もあるという側面も伺っているところでありますが、例えば時間外労働に関して言えば、私が申すまでもなく、労使で三六協定を締結することが必須条件でありますが、この果たすべき役割の大きい労働組合というものがあるにもかかわらず、青天井と言われる労働時間の残業を招いてきたということもやっぱり一面の真理であると思います。
 そういった現状がある中で、公共政策という立場から、今回、安倍政権が働き方改革を進めることになりまして、これまで労使自治だけでは実現できなかった様々な領域で改革を進めていると思います。
 ただ、しかしながら、やはり原点に返りますと、本来、労働の世界というものは、門外漢の私が言うのは大変恐縮なんですけれども、公的なルールの外側にやはり労使自治の領域というものがあって、それでこそ労働条件の更なる改善が図られるべきではないのかなというふうに考えています。そうした状況を考えますと、職域別組合につくり替えていく必要があるのではないかというふうに思っています。
 そういったことを提言するとともに、組織率の推移など、我が国の労働組合の状況について確認しておきたいので、教えてください。
#159
○政府参考人(山越敬一君) 我が国では労働組合の多くが企業別組合でありまして、団体交渉はこの企業別組合が中心になって行われております。
 推定組織率でございますけれども、平成二十九年には一七・一%となっております。この推定組織率でございますけれども、産業構造の変化、雇用形態が多様化していること、また働く方の意識の変化などによりまして、長期的には低下傾向にございます。また、この組織率でございますけれども、業種や企業規模によって相当程度の差が見られるところでございます。
 いずれにいたしましても、労働組合法は労働組合の自主的な結成や組織化を尊重しておりまして、この組合の結成は労働者の意思に委ねられるべきものと考えているところでございます。
#160
○自見はなこ君 ありがとうございます。
 今回の働き方改革法案ですが、次の世代に向けて社会そのものが現在シフトしていっている中で、実は、この法案単体ではなく、あくまでこれは一つのパーツになっていくんだろうと思います。大きな目で見れば、少子高齢化の中で労働人口が減っていくといったことでありますとか、そういった背景を含めますと、社会の生産性を上げていくための企業の生産性向上支援とセットにして取り組むことで初めてその効果が発揮されていくものなんだろうと思っております。
 加藤大臣には、是非、政府として、中小企業を含めて我が国の生産性向上についてどう考え取り組んでいくのかということを、御決意をお伺いしたいと思いますのと、最後に、そういった施策とともに、やはり子育て世代への支援といったことですとか、あるいは社会保障の中でも特に税と社会保障の一体改革、財政再建という観点も踏まえて、幅広い視点から最後に御決意を伺って、私の質問を終わりたいと思います。
#161
○国務大臣(加藤勝信君) やはり日本、今、少子高齢化、人口減少という構造的な課題、これにどう立ち向かい、そして日本の活力を維持し、また高めていくのか、こういう状況にあるわけでありまして、そういう中においては、労働生産性を向上していくというのは大変大きなポイントになります。
 今回の働き方改革、これは過労死をなくしていく、あるいは不合理な待遇の差を解消していくということはもとよりでありますけれども、あわせて、長時間労働の是正や高度プロフェッショナル制度の導入、同一労働同一賃金、こういったことを通じて、こうした働き方を進めていくことが労働生産性を改善していくということにもつながるというふうに考えておりますし、また、そういうそれぞれ、例えば長時間労働を是正するというそうした意識を経営者が持つこと、そしてそれが労働者にどううまく効率的に働いてもらうのか、関心を高めていく、また、そのことが生産性の向上につながる、こういった流れをしっかりとつくらせていただきたいと思いますし、また、やはり何といっても日本の七割は中小企業、小規模の事業所で働いておられるわけでありますから、そういった皆さん方の生産性を上げていくという意味においても、雇用管理の見直しや人材育成等に取り組む中小企業・小規模事業者への相談支援やICT化の設備投資等の費用負担軽減、また、介護、飲食、宿泊、医療、保育といった厚生労働省所管の分野でのICT利活用や業務改善の促進、こういったことにも取り組ませていただきたいというふうに思います。
 また、子育て世帯あるいは女性の活躍という観点から申し上げれば、やはり長時間労働を是正をしていくことによって、例えば、これまで長時間労働が付随していくような形であればフルタイムでは働けないけれども、きっちり五時なら五時、四時なら四時に帰れるということであれば、そうしたフルタイムも選択肢の中に入っていくということにもなります。
 また、例えば男性側が長時間労働から是正されることによって家事や育児に関与するという時間も増えていく、そのことは少子化対策にもつながっていくという、そういったエビデンスを示しておられる方もいらっしゃいます。
 そういった形の中で、あるいは同一労働同一賃金を通じて納得できる形で自分の事情に応じて働くことができるということであれば、一定の条件があったときに、その条件を守るか、あるいはそのために仕事を辞めるかと、こういう二者択一的な状況を解消していくということにもつながっていくんだろうというふうに思います。
 そういった様々な観点から、女性の活躍、また子育て世帯における支援、こういったことにもこの働き方改革は資するものだというふうに思いますし、また、財政的な面等から申し上げれば、やはり多くの方が働いていただくということは、例えば様々な健康保険あるいは年金制度、そういったものの運用というものにおいてもプラスになってまいりますし、またそうした中で働く方の将来の年金というものの増額にもつながっていく、そういった観点からも、また、働き方によって差が付かないような、要するにどの働き方も自分の事情によって働くことができる、そういったように社会保険料や税の在り方、そういったことも不断に見直していくことが必要だというふうに思っております。
 いずれにしても、そのスタートとしてこの働き方改革、しっかりと進めさせていただきたいと思います。
#162
○三原じゅん子君 自由民主党の三原じゅん子でございます。
 法案の質疑に入る前に、大臣にお聞きしたいことがございます。
 「もうおねがい ゆるして」とノートに平仮名で書いて大切な命を奪われた五歳の女の子の件についてでございます。
 香川で家族四人で暮らしていた。そのとき既に身体的虐待を二度受けて、児相に保護をされておりました。そして、指導措置となっていた。周りの方々は多分虐待があるということは御存じだったんだと思います。そして、それが東京に引っ越してきて、指導措置が解かれてしまった。さあどうしようという議論をされているそのときにこの事件が起きてしまった。
 大臣、率直に、この事件知って、どうお感じになられましたか。
#163
○国務大臣(加藤勝信君) この事件であり、今委員お話がありました、この子供さんが残されたノートのこの記述、今委員からもお話がありましたけれども、本当に何かこの一言一言を読むと、もう何とも言えない気持ちになる。しかしそれだけ本当にこの子頑張っている、にもかかわらずこういう事態になってしまった。本当に何と申し上げていいかという思いであります。改めて、この子供さんに対しては心から御冥福を申し上げたいというふうに思います。
 今お話がありましたこの事案、当初は香川県ということで、そこから、香川から東京へ、最初はお父さんが、その後、母子の方が移られたということでございます。したがって、東京都と香川県に係る事案ということでございますので、それぞれにおいて検証が行われているというふうに承知をしておりますし、私ども厚労省としても、東京都、香川県と連携を取りながら、検証結果を踏まえて必要な対応を考えたいと思いますけれども、こうした児童虐待による死亡事例については、自治体において検証を実施していただくとともに、厚生労働省においても児童虐待等要保護事例の検証に関する専門委員会というのがございまして、そこにおいて検証し、その結果を再発防止に資するよう自治体に周知するということにしておりまして、本件においてもそうした中でしっかりと取り上げていきたいと思っています。
#164
○三原じゅん子君 東京でも、児相が二度、女の子に面会を要求したんですけれども、母親が二度とも拒否をしていると聞いています。
 児童虐待防止の経緯について少し説明させていただきますが、平成十二年児童虐待防止等に関する法律が施行され、平成十六年改正で立入調査の強化ということで警察官の同行ができるようになり、そして平成十九年、家庭裁判所の令状を取っての臨検制度が行えるようになり、平成二十三年には親権の一時停止をさせ、子供の監護権などを一時的に停止をして児童相談所の所長が見ることができるようになり、指導措置までできるようになりました。そして平成二十七年七月一日より全国共通ダイヤル一八九、虐待かなと思ったらいちはやくというサービスも始まりました。
 大臣、今のできる限りの制度で今回のこの事件は防げなかったんでしょうか。私は、この児童虐待防止に関して八年間取り組んでまいりました。しかし、悔しいかな、年々増加の一途をたどる一方です。一八九番という共通ダイヤルを作ったのに、過去最多件数を上塗りしているという一方です。児相の人手不足も理解はしておりますが、しかし、今のままでは本当に再発が防げるのでしょうか。事件が起きてからでは遅いんです。児相も警察も今すぐに対応しなければならないこと、そしてまた中長期的に、そんな観点から対応しなければならないこと、誰がいつ何をどうすべきか、しっかり考えていかなければならないのではないでしょうか。今でも全国あちこちで小さな叫び声を上げている子供たちが大勢いるかもしれません。その叫び声を決して私たちは聞き逃すことなどないようにしなければならないと思います。
 命を守る厚生労働大臣として、お考えをお伺いしたいと思います。
#165
○国務大臣(加藤勝信君) 私も、議員になった当初も、特に児童虐待の問題、その頃からも指摘をされ、どうやって対処していけばいいのか、まずは児童相談所でもいろいろ対応していただき、いろんな努力を重ねる、しかし残念ながらこうした死亡件数、死亡事例が出てきてしまう、非常にむなしい、ある意味ではむなしい思いも持つところはありますけれども。しかし、今、担当として考えるに当たって、今お話がありました児童相談所全国共通ダイヤル、これを導入をさせていただいております。通告は増えてきているということでありまして、増えてきていることをどう見るかというのはありますけど、それだけいろんな声は聞こえるようにはなってきている、それに対してどう対応していくのかという問題があるし、さらにこれをどう活用していただくかということもあるんだろうというふうに思います。
 また、児童相談所に対する児童虐待相談件数というのは十二万件ということでございまして、その件数は年々年々増加をしておりまして、例えば平成二十年頃には四万件だったものが今十二万件と、こういう状況にもなっているわけでありまして、こういった状況に対応するためにも、まず児相の体制を強化するということで、児童福祉司等の専門職の増員を図る、あるいは児童福祉司等の研修を義務化してその専門性の向上を図る、さらには発生予防、早期発見を進めるという観点から、身近な市町村に子育て世代包括支援センターの設置を進める、それを通じて、いわゆる妊娠期から子育て期まで切れ目のない支援等を通じる、こうした様々な施策を進めさせていただいているところでございます。
 今、しかしながら、やはり本件のことを含めて、まだまだ多くのこうした児童虐待、あるいは児童虐待があるけど我々の目には残念ながら触れていない、触れられていない、こういった事態もございますので、さらにこうした取組を進めることによって、そうした事例を一つでもなくしていくべく努力をしていきたいと思います。
#166
○三原じゅん子君 ありがとうございます。
 一八九の啓発ということも大切だと思います。親御さんたちに対する啓発というのも大切なことだと思いますので、妊娠期からのそうした相談に乗るとか、そうしたことに関しても是非手厚く手を差し伸べていただきたいと思います。
 それでは、法案に移らせていただきたいと思います。
 治療と仕事の両立支援について質問させていただきます。
 我が国においては、労働力の高齢化の進展等により、質、量の両面で労働力需給の大きな変化が見込まれる中で、誰もがその能力を最大限に発揮できる一億総活躍社会の実現が求められております。職場においても、病気を治療しながら仕事をされている方、日本の労働力人口の三人に一人と多数を占めて、高齢化とともに今後も増えていくことが予想される中、疾病を抱えながら働く意欲を持って治療と仕事を両立しようとする労働者に対して、社会全体でこれを支援するための仕組みづくりが課題となっています。
 国として、治療と仕事の両立支援について、働き方改革実行計画や改正される雇用対策法に位置付け、推進しようとしているとのことでありますけれども、その基本的な考え方はどのようなものなのか、お聞かせいただきたいと思います。
#167
○政府参考人(田中誠二君) 働く方がそれぞれの事情に応じた多様な働き方を選択できる社会を実現するというのがこの働き方改革の重要なテーマでございますけれども、今御指摘の病気を治療しながら仕事をされる方についても、今後一層増加が見込まれる中で、そうした方々が生きがいを感じながら働くことができる社会をつくることがこの働き方改革実行計画に盛り込まれておりまして、病気の治療と仕事の両立支援という形で項目が立っているわけでございます。
 今般の雇用対策法の改正は、働き方改革に係る基本的な考え方を明らかにし、国として改革を総合的かつ継続的に推進するための基本方針を定めるものでありまして、病気の治療と仕事の両立支援についても、労働者の多様な事情に応じた雇用の安定と職業生活の充実等の目的を達成するために、国が総合的に講じるべき施策の一つとして明確に位置付けることといたしております。
 法案の成立後には、同法に基づく基本方針におきまして、病気の治療と仕事の両立支援に係る基本的な事項を明らかにした上で、企業、医療機関及び両立支援コーディネーターによるトライアングル型のサポート体制の構築を始め、社会的な基盤づくりを着実に進めてまいりたいと考えております。
#168
○三原じゅん子君 病気を抱えた労働者が治療と仕事の両立を模索していく上で、企業からの支援や医療機関からの支援、それぞれの支援を受けられると思いますけれども、実際には、病気で困っている中で本人が苦労しながらやっていたり、あるいは家族が知識がない中でも必死で取り組んでいたり、プライベートの世界で手探りで進めている部分が多いのではないかなと考えております。
 これに対して、働き方改革実行計画にも盛り込まれている両立支援コーディネーター、その立ち位置について、本人に寄り添いながら総合的な相談支援を担うと表現されており、主治医、企業、両立支援コーディネーター等が、まさに今おっしゃった総合的な支援を行うトライアングル型のサポート体制を形成するものとされております。
 この両立支援コーディネーターの養成について今後どのように進めようとしているのか国の取組についてお伺いしたいのと、働き方改革実行計画ではこの問題の解決のために企業の意識改革と受入れ体制の整備も求められていると思いますが、企業が両立支援に取り組む上での国の支援策についても併せてお聞かせください。
#169
○政府参考人(田中誠二君) 御指摘の両立支援コーディネーターにつきましては、御指摘のとおり、患者の主治医と企業の連携の中核となって、患者に寄り添いながらの継続的な相談支援や、治療と仕事の両立支援プランの作成などの支援を担うものでありまして、患者、主治医、企業等のコミュニケーションのハブとなり、病気の治療と仕事の両立を社会的にサポートするトライアングル型のサポート体制の担い手として期待しております。
 両立支援コーディネーターのなり手といたしましては、医療ソーシャルワーカー、産業カウンセラー、キャリアコンサルタント、社会保険労務士、企業の人事労務担当者などを想定しておりまして、当面、二〇二〇年度までに二千人を養成することを目標としております。その効果的な養成を図るために、本年三月に厚生労働省におきまして養成カリキュラムを策定しておりまして、現在、産業保健総合支援センターなどにおいて研修コースを開設し、養成に取り組んでいるところでございます。
 また、養成されたコーディネーターを医療機関、企業、地域において効果的に機能させていくことが課題でありまして、両立支援コーディネーターの現場での実践を通じて得た経験や問題意識等を相互のコミュニケーションを通じて共有し、活動の充実につなげていくための応用的な研修コースやコーディネーターのネットワーキング等にも取り組みたいと考えております。
 また、企業における治療と仕事の両立支援の取組への支援でございますが、治療が必要な疾病を抱える労働者に対し、事業場において適切な就業上の配慮が行われるようにするために、両立支援の意義、事業場における環境整備、個別の労働者への支援の進め方、産業医や主治医を含む企業内外の関係者の適切な連携など、事業場における取組をまとめたガイドラインを平成二十八年二月に厚生労働省において策定し、今その周知啓発を進めております。
 それに加えまして、産業保健総合支援センターに配置したキャリアコンサルタント、社会保険労務士、保健師などの専門家による訪問指導や相談対応、労働者の傷病の特性に応じた治療と仕事を両立させるための休暇制度や勤務制度の導入を進める企業への助成金の支給、企業における好事例の収集とホームページ等を通じた公表などを実施しております。
 引き続き、企業の経営トップ、管理職等の両立支援に対する意識の醸成、企業内制度の整備など、具体的な取組が促進されるよう支援を図ってまいります。
#170
○三原じゅん子君 この度の法案は、多様な働き方を選択できる社会の実現を目指したものであるという趣旨説明でございます。しかし、働きたくても働けない皆様の働き方という観点が欠けているような気がいたします。
 人手不足は大きな問題です。しかし、ごく一部には、今まで働いていて、だけど、これからもずっと働き続けたい、そう願っても働けない方々、あるいは、やむを得ず離職をしなければならない、そしてその後再就職できずに困っている方、仕事はあふれているのに雇ってもらえない、選択肢のない方々が苦しんでいること、こうしたことを私は決して忘れてはいけないのではないかと思っております。
 ここからは、がん患者の皆様の働き方に特化した質問もさせていただきたいと思います。
 がんは今や国民の二人に一人は罹患してしまう病気と言われていますが、がんと診断された方の約三割が離職を余儀なくされています。上司や同僚の理解がなく、解雇や辞任、こういうこともございます。また、約六割の方の収入が減ってしまうという大変厳しい現実がございます。
 国立がん研究センターが発行しております平成二十九年版のがんと就労白書に、がんの治療や検査のために二週間に一度程度病院に通う必要がある場合、働き続けることを難しくさせている最も大きな理由は何だと思いますかというアンケート結果が掲載してございます。
 この設問に対して最も多かった回答が、代わりに仕事をする人がいない又はいても頼みにくいから、二番目が、職場が休むことを許してくれるかどうか分からないから、次に、休むと申し訳ない気がする、そして、休むと収入が減ってしまうから、このように続いているわけであります。こういった事情ががんと就労の両立についての阻害要因と考えられると思っております。
 その一方で、厚生労働省のがん対策推進協議会に提出されたがん罹患と就労調査という資料によりますと、がんによって就労継続に影響を及ぼした理由について、こちらはより深刻な患者さんも含まれていると思いますが、体力が低下したためという回答が最も多くなっております。そして、今後どのような仕組みがあれば治療と職業生活を両立できると思いますかという問いには、日にち、時間単位でも分割取得できる傷病手当金制度という回答が最も多くなっております。この分割取得できる傷病手当金制度、これがあれば、離職に至るリスクを避けられて、安心して治療と仕事の両立ができるものと考えております。
 御承知のように、傷病手当金制度は、支給開始から最長一年六か月に限られているものです。その間、一時的に職場復帰した期間もこの一年六か月に算定されてしまうんです。このため、治療や体力の状態と支給時期にそごができてしまう。フレキシブルな制度でないために治療のために有給休暇を使い切ってしまい、結果として離職を余儀なくされるケースもあると聞いています。
 この一年六か月の傷病手当制度を治療状況に合わせた使い勝手のいいものに是非進化させていただけないかと、私はそう考えております。これは、大臣、がんにかかわらず、あらゆる難病の方の安定した生活と治療に資するものとして、また、働く意欲のある患者さんが柔軟な働き方を選択できる一つの手段として、この分割取得できる傷病手当金制度について、いかがお考えでしょうか。
 こちらは、今年の三月に閣議決定されております第三期がん対策推進基本計画にも、取り組むべき施策として、「国は、治療と仕事の両立等の観点から、傷病手当金の支給要件等について検討し、必要な措置を講ずる。」と、このように明記されているということでございます。大臣、明記されているんです。何とぞ、何とぞこのこと、よろしくお願いしたいんですが、是非御答弁をお願いしたいと思います。
#171
○国務大臣(加藤勝信君) 今、三原委員からお話がありましたけれども、がんになっても働き続けることができる環境整備をし、そして、治療と仕事の両立支援について図っていくということ、これは厚生労働省としても、しっかりと取り組むべき重要な課題であるというふうに認識をしております。今の第三期のがん対策推進基本計画のほか、働き方改革実行計画においても同じような記述があり、また、働き方改革実行計画の工程表では、二〇二一年度までに検討し措置すると、こうもされているところでございます。
 傷病手当金を分割して取得できる仕組みにするということについては、法律の改正が必要になります。また、財源も当然必要になってまいります。あるいは、保険者の事務負担という課題もあります。しかし、そういう課題はありますが、治療と仕事の両立支援を図るという観点から、保険者を始め関係者の方々の意見、がん患者の団体の皆さんからはそうした要望も既にいただいているところでありますけれども、そういった意見も踏まえつつ検討していきたいと思っております。
#172
○三原じゅん子君 様々な課題を乗り越えて、非常に前向きな御答弁をいただいたと、このように今受け取らせていただきました。ありがとうございます。
 さて、こうした就労支援に向けての対策として、ハローワークでは、がんや肝炎などの長期にわたる治療が必要な疾病を抱えた求職者に対する就職支援というのが、一昨年から全国に展開されております。しかし、大臣、がん患者の皆さんがハローワークに登録してもなかなか思いどおりの就職活動ができていないという声も届いているという現実、これを把握していらっしゃいますでしょうか。
 そこで、ハローワークに配置されたがん等の診療専門の就職支援ナビゲーターの就職支援について、現在どのような成果が出ているのかということ、このことも大臣御存じでしょうか。一体どんな工夫をされているのでしょうか。
 私たちは、都市部でこうして生活しておりますから、ハローワークはターミナル駅の近くにあって、電車に乗ればすぐに行くことができると考えがちであります。しかしながら、いやいや、ハローワークがどこにあるか分からない、あるいは、肉体的条件からハローワークに通うことがとても困難である、そういう方もたくさんいらっしゃると思います。あるいは、地方では、地理的に一日に数本しかないバスを一生懸命乗り継ぎ乗り継ぎ、県庁所在地にあるハローワークにようやく到着するという、そういう方も我が国には大勢いらっしゃるんだと思っています。
 大臣、制度は、つくったら、はい、おしまいでは困るんです。その後の丁寧なフォローが大切なのではないでしょうか。定期的に検証し、足りないところがあれば補えばいい。厚労省はいろいろと頑張ってくださっているとは思いますけれども、いつも弱い立場の方々に対して優しくない。もっと思いやりを持った、働いている方々の思いを酌んだ厚生労働行政を私は心からお願いしたいと思いますが、いかがですか。
#173
○国務大臣(加藤勝信君) 今、がんを始め肝炎等々の疾病により長期にわたる治療を受けながらも、生きがいであり、また生活の安定を図るために就職を希望する方、また実際に就職をされている方もいらっしゃる、そうした支援が課題となっているわけであります。
 ハローワークに今お話がありました専任の就職支援ナビゲーターを配置して、がん診療連携拠点病院等と連携した就職支援を行っているところでありまして、平成三十年度では、実施している安定所の数は六十九か所、就職支援ナビゲーターは去年よりも二十名増加はいたしましたが、まだ七十四名と、こういう状況であります。
 具体的な支援の内容としては、今お話がありましたが、ハローワークに来所することが難しいがん患者の皆さんのため、病院の相談支援センターに就職支援ナビゲーターが巡回相談に行く、まさに出向いていくということ、あるいは連携している病院のソーシャルワーカー等と密接に連携をして、個々の患者の希望や治療状況等を踏まえた職業相談、職業紹介などを実施をしております。
 こうした取組によって、平成二十九年度における就職実績は千七百四十三人ということで、モデル事業として全五都県で実施した平成二十五年度と比べると大幅に増加をしておりますし、実際、就職率も五五・四%と、こういう数字にはなっております。
 今後とも巡回相談を拡大すべく、まず連携先の病院というものも必要でありますから、それを増やしていく。また、こうした取組をしているということをまだまだ御存じない方もいらっしゃると思います。そういったことに対する周知を図っていく。また、先ほど申し上げたこの体制を更に強化をしていく。そうしたことをしっかり進める中で、病気の治療と仕事の両立を希望される方々がそれぞれの事情に応じて就職をできる、就職先を見付けることができる、そのためにしっかりと取り組ませていただきたいと思います。
#174
○三原じゅん子君 ありがとうございます。
 働きたくても働けない皆様方のことを積極的に考えていただきたい、そのことをお願いして、質問を終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
#175
○山本香苗君 公明党の山本香苗でございます。
 今回の働き方改革は、約七十年ぶりの大改革。であるにもかかわらず、その根拠となるデータをめぐって不適切な処理やミスが相次ぎました。極めて遺憾でありまして、厚生労働省には猛省を促したいと思います。
 その上でお伺いしたいと思いますが、なぜこうした事態に至ったのか、なぜこれだけ相次いでミスが起きたのか、厚生労働省はちゃんとこの原因というものを認識できているんでしょうか。
#176
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。
 この平成二十五年度の労働時間等総合実態調査でございますけれども、この中で、裁量労働制、一般労働者、データがございましたけれども、この調査対象事業場における平均的な者の労働時間について、一般労働者と裁量労働制の労働者では異なる仕方で数値を選んでいましたにもかかわらず、その数値を比較してしまいまして、不適切でございました。この調査、裁量労働制に関するデータについて、国民の皆様に今回の裁量労働制の改正について疑念を抱かせることになりまして法案から削除をいたしたところでございまして、国民、国会の皆様に大変御迷惑をお掛けしましたことに深くおわびを申し上げたいと思います。
 この実態調査でございますけれども、今回、裁量労働制の労働者以外のデータにつきましては、統計の精度を高める観点から論理チェックの条件を明確に設定いたしまして、異常値である蓋然性が高いものは無効回答として再集計をしたわけでございますけれども、そうした中で、今回、一度精査結果をお示しした後に同一の調査票が調査票に混入しているということで、六事業場について二重に集計されていることが分かったわけでございます。そしてまた、その後も転記ミスがあったことが分かりまして訂正版を出したわけでございまして、度重なる訂正をしておりまして、このことにも改めておわびを申し上げたいと思います。
 こうした取扱いとかミスでございますけれども、まず、不適切な比較でございますけれども、統計データを扱う上で定義でございますとか調査手法をしっかり確認するといった基本的な認識が不足していたことが原因でございます。また、異常値でございますとかミスにつきましては、このデータを集計する際にエラーチェックを適切に行う人員体制が十分でなかったこと、また、調査設計、エラーチェック、公表資料の作成、そういった調査の工程におきまして調査の企画や調査担当部局と統計の作成部局の連携が不十分であった、こういったことが原因であったというふうに考えております。
 今回の件をしっかりと反省させていただきまして、今後、調査を行う際には今申しましたような要因に対応した対策を講じて、データの精度向上に努めてまいりたいと思います。
#177
○山本香苗君 相次ぐミスはあったけど傾向は変わらないんだと、統計として有効性はあると繰り返し答弁されておりますが、その有効性の根拠を御説明いただけますか。
#178
○政府参考人(酒光一章君) 私ども統計部局の方で再集計をさせていただきました。今、労働基準局長の方から申し上げましたけれども、調査票をもう一回点検をし直し、さらに、一定の条件で異常値である蓋然性の高いデータについては削除をしたと。それから、今回その過程でミスについていろいろと御指摘受けましたので、それについてももう一度精査をしたということでありまして、これによりまして集計対象のデータについては全体として精査前よりも信頼性が高いものになったと考えております。
 それから、こうした厳しい方法でいろいろと精査をしてサンプル数については減ったわけですけれども、それでもまだ九千を超えるサンプルが確保されておりまして、いわゆる標準誤差などを見ましても精度的には十分確保されているというふうに考えております。
 それから、業種別、事業場規模別にサンプルの減り方とかにやや差があるように見えるわけですけれども、これにつきましても精査後のサンプルに基づきまして倍率を計算し直しまして復元をしておりますので、結果に大きく影響するようなものではないというふうに考えておりまして、以上から精査後のサンプルに基づく集計値につきましては信頼の置けるものになったというふうに考えております。
#179
○山本香苗君 確かに、数字だけ見れば傾向は変わらないと。しかし、これだけミスが続くと、はい、そうですねと今の御説明をすんなり受け入れるわけにはいかないんですよ。
 抜本的に、二度とこうしたことを起こさないためには、統計データの取り方というものを見直してもらわなくちゃいけないと。総務省の協力も得つつ、また、厚労省の中だけでやると絶対駄目なので、統計の専門家の方も交えていただいて、速やかに再発防止策というものを、大臣、取っていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
#180
○国務大臣(加藤勝信君) 今回の厚生労働省において実施した平成二十五年度労働時間等総合実態調査、不適切なデータの取扱い、また様々なミスということで、国会そして国民の皆さんにも大変な御迷惑をお掛けをいたしましたこと、深くおわびを申し上げる次第でございます。
 今回の件、これをしっかりと反省をし、統計データ、しっかりと信頼に足り得る統計データを作っていく、こういった観点から、一つは、調査規模に見合った人的体制の確保に努めるとともに、計画的に職員の統計作成、活用、分析能力、こういったものを高めていくための研修をしっかり行って、組織的な人材あるいは体制をつくっていきたい。また、調査設計、エラーチェック、取りまとめ等調査の全工程に当たって、調査担当部局が省内の統計作成部局のみならず専門家のアドバイスあるいは総務省等々のアドバイスもいただきながらしっかり進めていく、こういった対応をしていきたいというふうに思っております。
 なお、裁量労働制についても厚労省において新たな実態調査を行うこととしておりますけれども、今回の問題点、これをしっかり反省し、正確なデータが得られるよう、省内の連携はもとより、総務省に対しても協力をお願いをし、また外部の専門家の御意見も伺いながら適切な調査設計をし、そして具体的な調査を行っていきたいと、こういうふうに考えております。
#181
○山本香苗君 是非、そういった体制整備をしていただいた上で、統計データというものの信頼性を高めていただきたいと思います。
 今日、午前中からも高度プロフェッショナル制度についての懸念の声がいろいろありました。一つ一つ具体的に確認をさせていただきたいと思います。
 高度プロフェッショナル制度の導入に当たっては、労使委員会で決議をして、そして行政官庁に届け出るということになっておりますが、具体的にどういった項目を届け出ることになるのか、御説明ください。
#182
○政府参考人(山越敬一君) 御指摘の点でございますけれども、労使委員会の決議について労働基準監督署に届けていただくわけでございます。そこで、その決議項目でございますけれども、法律の四十一条の二第一項に一号から十号まで規定されているところでございまして、労働者に就かせることとする業務の範囲、対象労働者の範囲、健康管理時間を把握する措置、それから年百四日かつ四週当たり四日以上の休日を与えること、それから選択的な健康管理措置として勤務間インターバル等の措置、そういった健康確保措置、それから健康管理時間の状況に応じて省令で定める健康確保措置、それから同意の撤回に関する手続、苦情の処理に関する措置、同意をしなかった対象労働者の不利益取扱いの禁止、こういったことが決議事項でございますので、これらについて行政官庁への届出をしていただくということになります。
#183
○山本香苗君 年収要件というものにつきましては、せんだっても、確実に支払われることが見込まれる額で一千七十五万円を下回らないと、下回る場合には適用しないということでありましたけれども、具体的に年収要件をクリアしているかどうか、どういうふうにして確認するんでしょうか。
#184
○政府参考人(山越敬一君) 年収要件でございますけれども、先ほど申し上げました届出が必要な決議項目のうち、対象労働者の賃金額が法律上の要件に適合しているかを確認するため、これにつきましては、届出として対象業務ごとに支払われると見込まれる賃金額の最低額を少なくとも記入させることを想定しておりまして、これにより確認することになります。加えて、実際に監督指導を行う際に、法律上の要件が満たされていることについて労働契約の内容を確認することとするものでございます。
#185
○山本香苗君 本人同意というものがなければ高プロは適用できないということでありますけれども、同意しなければ辞めさせるといったような形で、不本意な形で同意をするようなことがあってはならないと思います。
 同意の取り方はどのようにお考えですか。
#186
○政府参考人(山越敬一君) 同意の方法でございますけれども、労働政策審議会の建議におきまして、職務記述書等に署名する形で職務の内容及び制度適用についての同意を得なければならないこととし、これにより、希望しない労働者に制度が適用されないようにすることが適当とされておりますので、こういったことを踏まえて実施していただくということでございます。
#187
○山本香苗君 ちょっとよく分からなかったんですが、本人同意の取り方を労使委員会で、どういう形で聞くということですか。
#188
○政府参考人(山越敬一君) これは、まず職務の内容につきましては職務記述書等に署名する形でやっていただくわけでございますし、同意については書面その他の省令で定める方法により本人の同意を得ることとしておりますので、このその他の方法については今後省令で定めることにしておりますけれども、書面あるいは省令で定める方法で本人の同意をしっかり取っていただく、これが制度適用の要件でございます。
#189
○山本香苗君 省令で何定めるんですか。
#190
○政府参考人(山越敬一君) これは今後労働政策審議会で省令を定めるときに検討していくことになろうかと思いますけれども、例えば書面に準ずるような電磁的方法などが省令で定める方法として想定されるところでございます。
#191
○山本香苗君 いいでしょうか。
 対象業務の話もありました。高度専門業務のみで限定列挙されるということでございましたけれども、その業務に当たるかどうか、誰がどういう基準で判断するんでしょうか。
#192
○大臣政務官(田畑裕明君) お答えを申し上げます。
 具体的な対象業務についてでありますが、改めて、高度の専門的知識等を必要とし、その性質上従事した時間と従事して得た成果との関連性が通常高くないものと認められる業務との法律上の要件を前提に、建議においては、一つに金融商品の開発業務、二つに金融商品のディーリング業務、三つにアナリストの業務、四つにコンサルタントの業務、五つに研究開発業務等を念頭に、法案成立後改めて審議会で検討の上、省令で適切に規定することが適当であるという建議をいただいておるということ、これまでも答弁をさせていただいております。
 御指摘のとおり、業務の種類については限定列挙をいたしますが、具体的な省令の規定ぶりは今後検討していくものでありまして、省令で定める要件に該当する限りにおいて対象業務として認められるものであるというふうに考えているところであります。
 今回、働く時間帯の選択ですとか時間配分は労働者自らが決定することを、具体的な業務内容と併せて省令に位置付けることを予定をしております。そのような条件を満たさない場合は、いかなる業務でありましても高度プロフェッショナル制度の適用は認められないものであるというふうに考えているところであります。
#193
○山本香苗君 ここがはっきりしないから皆さん不安になるわけですよ。もう少し具体的に御答弁いただけませんか。
#194
○大臣政務官(田畑裕明君) 改めてでありますが、現状では具体的な省令の規定ぶりは今後検討していくということでございますので、あくまでもこれまで建議でいただきました、先ほど申しました五つの分野のことについては極めて限定的に列挙をしていくということでありますが、今後さらに労政審等で議論を深めさせていただきたいと考えております。
#195
○山本香苗君 高プロの場合は職務範囲を明確に定めなければならないこととなっておりますけれども、職務範囲を明確化するということはどういうことなんでしょうか。
#196
○政府参考人(山越敬一君) 職務範囲でございますけれども、これは使用者との書面等による合意に基づいて明確化することが法律上の要件となっております。具体的には職務記述書を想定しているところでございまして、職務記述書でその職務範囲を明確に定めていただくということでございます。
#197
○山本香苗君 職務記述書にはどういうことを書けば明確化したというふうになるんですか。
#198
○政府参考人(山越敬一君) これは、当該労働者についての職務、例えば研究開発なら研究開発のうちどういう職務に就くかということを具体的に書いていただくということでその明確化を図るということでございます。
#199
○山本香苗君 だから、そこもはっきりしないわけです。そこが不安になるわけです。
 職務範囲がただ単に例えば何とかプロジェクトって書いてあるだけだと、業務量が分かりません。仕事の量がどれぐらいか分かりません。仕事の量が、幾らこの職務範囲が明確であったとしても、業務量が膨大であったら労働者は守れないんです。
 膨大な仕事の量とならないようにするために、職務範囲を明確にしたとしても、更に具体的にどういった手だてを講ずべきなのかと。どういうことを御検討されていらっしゃいますでしょうか。
#200
○大臣政務官(田畑裕明君) お答えを申し上げます。
 高プロの制度の対象となる業務は、改めて、高度の専門的知識を必要とし、その性質上従事した時間と従事し、得た成果で関連性が通常高くないと認められるものとして厚生労働省令で定める業務にのみ認められることが明記をされております。この制度趣旨を踏まえまして、法律の要件に沿って具体の対象業務を省令で定める際には、働く時間帯の選択また時間配分について使用者が具体的に指示するものは対象業務としないことを明記するということで検討しているところであります。
 したがって、働く時間帯の選択ですとか時間配分に関する労働者の裁量を奪うような業務指示を行う場合には、法令の要件を満たさず、高度プロフェッショナル制度の適用は認められないということになるわけであります。この場合には、一般の労働時間制度が適用されることとなりまして、法定労働時間に違反する場合には割増し賃金の支払義務が発生をし、罰則の対象となるものであります。
#201
○山本香苗君 ちょっと答えが質問していることとずれている気がするんですけれども。要するに、仕事量が膨大にならないために、今、使用者の側が所定労働時間を超えて何かしろといったようなことをやっちゃ駄目と、そこだけの話なんですけれども、それ以外には手だてはなかったんでしょうか。
#202
○政府参考人(山越敬一君) 御指摘の点につきましては、職務記述書を明確に書いていただき、その範囲でその業務をしていただくということで業務量をコントロールしていくということができるというふうに考えております。
#203
○山本香苗君 じゃ、職務範囲外の仕事をさせた場合というのは法違反になるんでしょうか。その取扱いはどうなるんでしょうか。
#204
○政府参考人(山越敬一君) お尋ねの職務範囲でございますけれども、先ほど御答弁させていただきましたように、職務記述書等に明確に書いていただくところでございます。
 これにつきまして監督指導を行います際には、この職務記述書の内容とかその合意の内容について確認いたしまして、また、その対象労働者の健康管理時間の状況とか本人への聞き取り等を行いまして、仮に対象業務と異なる業務に従事させるような違反がある場合については是正を指導していきたいというふうに考えます。
#205
○山本香苗君 対象業務は当たり前なんですよ。職務範囲外の場合の取扱いです。
#206
○政府参考人(山越敬一君) この職務記述書でございますけれども、これにつきましては労働契約の一内容となるところでございますので、その労働契約を超えた業務指示をするということでございますので、そういったことにつきましても、労働基準監督署が監督に入りましたときにそういうことがあることが分かれば、そのことについて指導することを検討してまいりたいと思います。
#207
○山本香苗君 検討じゃなくて指導しなきゃいけないんです。もう一回。
#208
○政府参考人(山越敬一君) 職務記述書と異なる職務に従事していることが分かれば、その是正については監督指導に入ったときにしっかりと指導していきたいと思います。
 しっかりと指導してまいります。
#209
○山本香苗君 局長、よろしくお願いします。
 健康管理時間につきましては、いろいろと当委員会におきましても質疑がありました。ちょっと一連の答弁を整理してきっちり御答弁いただきたいんですが、誰がどういう方法で把握するということになるんでしょうか。
#210
○政府参考人(山越敬一君) 健康管理時間については、これはまず使用者がこれを把握する措置を講ずる必要があるものです。
 健康管理時間の把握方法については省令で定めるわけでございますけれども、これにつきましては、事業場内に関しましてはタイムカードやパソコンの起動時間等の客観的な方法で行うということでございまして、事業場外で労働する場合であってパソコン等による客観的な把握が困難で、やむを得ない場合に限って自己申告を認める、そういった方針で省令を定めてまいります。
#211
○山本香苗君 ということは、前回の委員会で、事業場内は把握できるけど、事業場外の分は自己申告と答弁されていたんですね。私はあのときに、もうひどい答弁だと思ったんですよ。
 事業場外であったとしても、把握できるんだったらその方法、自己申告じゃなくて、きちんと客観的な方法で把握すると、やむを得ない、本当にやむを得ない場合に限って自己申告と、それでよろしいですね。
#212
○政府参考人(山越敬一君) 御指摘のとおりでございまして、事業場外で労働する場合であって客観的な把握が困難であるなど、やむを得ない場合に限って自己申告を認めるという方針で省令を定めてまいります。
#213
○山本香苗君 今いろいろと聞いてまいりましたけれども、高プロの導入に当たっては、労使半数ずつで構成される労使委員会、ここがしっかり機能するという前提で制度設計がなされているわけであります。しかし、現実には、全ての労使委員会が十分機能しているとは言い難いという現実もあります。衆議院の参考人質疑でもその点指摘をされておりました。
 高プロを適用してはならない人に適用してしまう、そういったことはあってはならないと思います。過労死を絶対に出さないと。そのためには労使委員会任せにすることなく、高プロの届出が出された場合に、それが本当に適正なものなのかどうかと、指導監督に入って一つ一つ全て確認していただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
#214
○国務大臣(加藤勝信君) 高度プロフェッショナル制度では、対象業務、年収、健康確保措置等について労使委員会で決議をし、その決議を行政官庁、労働基準監督署に届けていただくと、こういうことになります。高度プロフェッショナル制度については様々な御指摘もございます。私どもとしては、決議の届出があった事業所については、その全てについて監督指導していくということで対応していきたいというふうに考えております。
 具体的には、まず届出の段階で決議事項に不備があった場合、これは当然受け付けるわけにはまいりません。そして、再度、労使委員会で決議をし、届け出るということの指導をしていく必要があります。
 また、決議事項は法定の要件を満たしてはいますけれども、それとは異なる運用がなされた場合、それについても、その対象者、労働者については当然制度の適用は認められないということになります。そして、その方については、法定労働時間に違反する。しかも、基本的に高度プロフェッショナル制度の対象者というのは三六協定の対象者にはなり得ませんから、もう原則週四十時間ということなんですね。それがベースになるということであります。その方について、労働時間に違反するとともに、割増し賃金の支払義務が発生し、使用者は罰則の対象になり得る。違反をしていればそういうことになり得るということであります。
 例えば、医師の意見を踏まえた職務内容の変更など適切に実施していない場合、これについても適切に指導を行っていく。そういったことを一つ一つ進めていくことによって、やっぱりこの高度プロフェッショナル制度においていろいろ御懸念をいただいております長時間労働等、また、それがひいては過労死につながらない、そうならないようにしっかりと対応させていただきたいというふうに思いますけれども、まずそのためにも、まず事業所においてこの制度をしっかりと理解をして運用していただくということが第一でありますし、またその上で、今申し上げたような監督指導を行っていくと。
 そういった対応によって、この制度が本来の趣旨にのっとって適切に運用していけるように対応させていただきたいと思います。
#215
○山本香苗君 とにかく全数監督すると明言していただきました。
 過労死を出さないためには、違反を繰り返す事業場に対しては高プロを認めないとか、又は、悪質な裁量労働制に対して実施した特別指導ってありましたよね、あれを高プロの場合にも適用する等といった厳しい対処が私は必要ではないかと思いますが、局長、いかがでしょうか。
#216
○政府参考人(山越敬一君) この特別指導でございますけれども、様々な御意見をいただきまして、現在ルール化について検討をしているところでございます。
 高度プロフェッショナル制度につきましてもこういった特別指導の対象としていくか、それについてしっかり検討していきたいと、しっかり検討してまいります。
#217
○山本香苗君 しっかり検討するって、ちゃんとやっていただけると思いますが、裁量労働制やって高プロやらないなんてあり得ないと思いますので、是非よろしくお願いしたいと思います。
 高度プロフェッショナル制度導入によって絶対に過労死は出さない。そのために、先ほどのように指導監督を全数やるとか抜本的に強化をするということもありますが、もうとにかくありとあらゆる手段を講じていただきたいと思いますが、大臣、最後に決意をお願いします。
#218
○国務大臣(加藤勝信君) 高度プロフェッショナル制度、これは本当に時間、場所にとらわれない、自律的で創造的な自由な働き方を選択肢として整備するということが、これが目的でありますし、また、いろいろ懸案として指摘をされております過労死が増えるんではないか、過労自殺が増えるんではないかと、そういうことはあってはならないということであります。
 この制度においては、健康管理時間の把握あるいは年百四日の休日の確保など健康確保を義務付けているわけでありますし、また、働く方御自身で判断しても健康管理時間が長時間に及ぶ場合には医師による面接指導を一律に罰則付きで義務付ける等の措置も講じさせていただいているわけでありまして、そうした今回設けております健康確保措置等々についてしっかりと実施をしていただく。そのためにも、我々としても、監督指導を通じて、それが十分になされていない場合には、場合によってはもう適用を認めないということもあります。あるいは、指導をしていくという形で、この制度の所期の目的に沿って適切にこの制度が運用されるよう万全を期していきたいと思っております。
#219
○山本香苗君 次に、中小事業主への支援をお伺いしたいと思いますが、労働基準法改正案の附則の第三条におきましては、中小事業主に対する経過措置が規定されております。ここに言う中小事業主の範囲また内訳を教えていただけますでしょうか。
#220
○政府参考人(山越敬一君) 法案における中小事業主でございますけれども、これは法文上は資本金の額又は出資の総額及び常時使用する労働者の数が一定以下であるものと定義されておりまして、こういった資本金などが一定額以下か労働者の数が一定以下、どちらかの場合は、これは中小企業に該当するということでございます。
#221
○山本香苗君 内訳はどうなっていますでしょうか。
#222
○政府参考人(山越敬一君) この中小企業・小規模事業者の数ですけれども、全体で三百八十一万者でございます。そのうち小規模事業者が、この中小企業・小規模事業者が約三百八十万事業者、二〇一四年でございますけれども、そのうち小規模事業者が三百二十五万者という内訳になっております。
#223
○山本香苗君 いや、聞いているのは、中小企業だけじゃなくて、例えば社会福祉法人だとかNPO法人等非営利法人なども中小事業主の中に入っていますよね。そういうボリューム感、内訳教えてもらえますかと聞いているんです。
#224
○政府参考人(山越敬一君) この平成二十六年の経済センサスによりますと、法人格を有する団体のうち会社以外の法人は約二十五万者でございますけれども、規模別の集計がございますので、今お尋ねをいただきました中小事業者であって会社以外の法人の数については明確な数字をお示しすることが困難な状況でございます。
#225
○山本香苗君 分からなくて支援できるんですかね。
 厚生労働省と中小企業庁が中小企業・小規模事業者に向けた支援策というのを取りまとめておられます。これらの支援策で、今申し上げた中小企業以外の中小事業主にもきちんと対応できるんでしょうか。
#226
○政府参考人(藤澤勝博君) お答え申し上げます。
 働き方改革は幅広い事業主の方に取り組んでいただく必要があると考えております。
 今御指摘の中小企業庁とともにまとめております中小企業・小規模事業者における働き方改革実現に向けた対策でございますけれども、これは、社会福祉法人といったような営利企業以外の事業主の方にもお使いいただけるということとしているところでございます。
 例えば、企業内の雇用管理の改善に取り組む事業主への助成措置といたしまして、雇用管理制度の導入等を通じて従業員の雇用の安定に取り組む事業主への助成、また、非正規雇用労働者の正社員化や処遇改善の実施をした企業に対する助成などがございますけれども、これらは従業員を雇用して所定の要件を満たすことによりまして対象としておりますので、営利企業以外の事業主も対象となるものでございます。
#227
○山本香苗君 ある程度のところまでは対応できるという状況なんですが、例えば、今回の支援策の目玉であります働き方改革推進センター、ここにおいて、例えば社会福祉法人やNPO法人等、非営利法人の実態をよく分かって支援できるスタッフっていないんですよ。実際、この間いろいろやり取りする中で、そこのところというのが抜け落ちているんですよね。
 労働法令に関する知識だとか労務管理体制が必ずしも十分でない例えば社会福祉法人やNPO法人等、中小事業主というのは数多くおられます。労働法制の周知徹底を図ると同時に、きめ細やかな相談支援体制、絶対必要です。是非、そうした中小企業・小規模事業者以外のところにもしっかりと支援策取りまとめていただきたいんですが、いかがでしょうか。
#228
○政府参考人(宮川晃君) ただいま先生の方から働き方改革推進支援センターの扱いについて御質問がございましたので、その点について付言させていただきたいと思います。
 この働き方改革推進支援センターでございますが、同一労働同一賃金ガイドライン案を参考とした企業におけます非正規雇用労働者の処遇改善、それから、過重労働防止に資する時間外労働の上限規制への対応に向けた弾力的な労働時間制度の構築や生産性向上による賃金引上げ、あるいは、人材の定着確保、育成を目的とした雇用管理改善や業種の特性に応じた業務プロセス等の見直しによる人材不足対応などに資する労務管理に関する技術的な相談などを総合的に支援を行うために、民間団体の委託によりまして、各都道府県にこのセンターを設置しているところでございますが、先生御指摘のように、ここの機関は基本的には労務管理という面での専門家を集めたところでございまして、ただ、労務管理面だけではなく、例えば中小企業の場合ですと企業経営面、とすると、例えば商工会議所ですとか商工会とよく連携をしなければなりませんし、あるいは中小企業庁施策という形の中でよろず相談窓口の支援拠点を使ったものがございます。
 それに併せまして、例えば社会福祉の関係で申し上げるとすれば、例えば社協などの関係機関との連携もやはり考えていく必要性があるのではなかろうかと考えておりまして、様々な関係機関と連携を取りながら、今回の働き方改革について、労務管理面での総合的な支援体制という面でこの中小企業・小規模事業者に対する働き方改革の推進に当たっていきたいと考えております。
#229
○山本香苗君 いろいろおっしゃったんですけど、具体策ないんですよ。
 是非検討していただきたいと申し上げているんですが、今の分で足りるという御答弁ですか、今のは。
#230
○政府参考人(宮川晃君) ただいまのは現在やっていることについての御説明でございまして、これからますます考えていきたいと考えております。
#231
○山本香苗君 いや、ますます考えるというのは初めて聞いた答弁なんだと思うんですけど。
 何でこういう質問しているかというちょっと具体例を挙げたらきっと認識を一にしていただけるんじゃないかなと思うんですが、近年、障害者のグループホームでの夜間支援や独り暮らし等の障害者宅での泊まり介護、そういうところにおきまして、労働基準監督署から夜間支援に係る全時間分の賃金の支払や夜間支援の時間帯における休憩時間の保障を求める是正勧告書が交付されるという事態が相次いでおります。支払額は数十万から数百万と、二年間遡って数千万円払わなければならないといったケースもあったそうです。
 厚生労働省は、こうしたグループホーム等における夜間支援の現場で起きている問題、実態、把握されていますか。
#232
○政府参考人(山越敬一君) 御指摘の実態でございますけれども、関係団体と意見交換をさせていただいている中で把握をさせていただいているところでございます。
#233
○山本香苗君 どういう実態、把握したんですか。
#234
○政府参考人(山越敬一君) このお話の中では、グループホームで、夜間でございますけれども、休憩時間でございますけれども、グループホームの場合はその場所から離れることができない、そういった課題があるということをお聞かせいただいているところでございます。
#235
○山本香苗君 それは全国的に起きている問題だと認識されていますか。
#236
○政府参考人(山越敬一君) これは、全国社会福祉協議会の、全国の協議会からもそういったお話をいただいておりまして、全国的な課題ということでお聞きをしております。
#237
○山本香苗君 この間、障害福祉施策においては、障害者等がグループホーム等を利用して町中での生活を始める地域移行というのが進められて、小規模のグループホームや障害者の独り暮らしが広がっていって、夜間支援一人体制という現場が増えているわけであります。もちろん、現場が幾ら大変だと言ったとしても、労働法制は守らなければなりません。しかし、このままでは夜間支援から事業者が撤退して障害福祉の地域基盤というものが崩壊しかねないと、そういった現場から懸念の声が上がっているわけであります。
 そこで、是非検討していただきたいことがございます。
 労働基準法第三十四条第三項におきましては、休憩時間を自由に利用させなければならないという規定がございます。他方で、その特例として、労働基準法施行規則の第三十三条で、障害児入所施設に勤務する職員で児童と起居を共にする者や居宅訪問型保育を行う者等については、この休憩時間の自由利用の規定というものを適用しない、除外するとされています。要するに、休憩時間でも長時間児童の下を離れることが困難であると。
 こういう実態を踏まえてこの休憩時間の自由利用の適用除外ということにしているということなんですが、障害児と障害者という違いはありますが、支援の態様であったり勤務の態様は同じです。そのために、このグループホーム等の夜間支援についてもこの休憩時間の自由利用の適用除外の対象に加えてもらえないだろうかと、そういう声が現場から寄せられておりますけれども、御検討いただけないでしょうか。
#238
○政府参考人(山越敬一君) 休憩時間でございますけれども、これは原則としては自由利用をしなければいけないものでございますけれども、他方で、今御指摘がございましたように、労働基準法施行規則第三十三条で、一定のカテゴリーのものにつきまして、これは、職務の性質上休憩時間であっても一定の場所にいなければならないため、休憩は与えられるけれども自由利用を期待することが困難なものとして、この休憩の自由利用の原則の適用除外をこの三十三条は定めております。
 御要望の点につきましては、関係部局と連携をいたしまして、この当該事業の施設における労働の実態あるいは法令の趣旨を踏まえて検討してまいります。
#239
○山本香苗君 現場でこの問題、非常に大きな問題になっています。じっくりゆっくり検討している場合じゃないんです。速やかに検討していただいて結論を出していただきたいと思いますが、大丈夫でしょうか。
#240
○政府参考人(山越敬一君) 今申しましたように、関係部局とも連携をいたしましてしっかりと検討してまいります。
#241
○山本香苗君 しっかりと結論出すと。
 こうした問題を抱えている法人の大半というのは小規模な法人です。中小企業・小規模事業者とは異なる課題を抱えているわけですね。配置基準には詳しいかもしれないけれども、こういう労働法制には詳しくないと、そういう状況があるわけです。しっかりと事業主にも寄り添ってきめの細かい支援をしていただかなければ、働き方改革もできないし、そうした現場も大混乱になるわけです。
 是非、こうした視点に立って支援を考えていただきたいなと思うんですが、大臣、通告してなかったんですけど、どうでしょう、しっかりやっていただけないでしょうか。
#242
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員御指摘の障害福祉事業の夜間支援等、一つ一つ具体的な事例にのっとって御指摘をいただきました。当然、そうした事例に、逆に言えば、そういった方々も含めて今回の働き方改革を進めていくことは当然であります。
 それを進めるに当たって、例えば先ほどの、休憩時間の自由利用の適用除外とした、例えばすれば、その時間は労働時間になるわけでありますから、当然、それをどう対応して、いや、逆か、ですから、休憩時間ではなくて、その時間に仕事をしているということになるわけでありますから、そういったところをどう捉えていくのか、全体としてどう考えていくのか。そこも含めて対応していかなければならないというふうに思っておりますので。
 いずれにしても、それぞれの働く場所においてこの働き方改革がしっかりやっていただけるように、我々もそうした一つ一つの点にもしっかりと配意をしながら進めさせていただきたいと思います。
#243
○山本香苗君 次に、テレワークについて伺いたいと思いますけれども、働き方改革におけるテレワークの位置付けはどうなっているんでしょうか。
#244
○政府参考人(宮川晃君) 働き方改革におきましてテレワークにつきましては、働く方の業務の効率化や、育児や介護と仕事の両立、企業の生産性向上などに資するものであり、働き方改革を進めるためにはその推進を図ることが重要と認識しておりまして、このため、働き方改革実行計画に基づきまして、テレワークにおける適切な労務管理のためのガイドラインを今年二月に刷新いたしまして、その周知を図っているところでございます。
#245
○山本香苗君 テレワークというのは、今働いている方々が働きやすくするという一面もありますし、また、働きたいけれども働けていない人、先ほどの三原先生のお話の中にもありましたけれども、働きたいけど働けていない、そういう方々が働けるためのツールとして大変有効なものだと思っておりますが、まだその環境整備というのが十分ではないと思っております。
 例えば、テレワークが時間外労働時間の上限規制の導入の隠れみのになる可能性があるということが指摘されているわけです。時間外労働してはならないと言われても、仕事の量が変わらなければ、自宅に持ち帰ったり、また近くのカフェでテレワークする、これ最近、隠れ勤務というらしいんですけれども、そういうのが増えてきているというんですね。これでは上限規制した意味がなくなっちゃうわけで、この隠れ勤務を防ぐための手だてを講じていただきたいと思うんですが、どうでしょう。
#246
○政府参考人(宮川晃君) 先ほど御説明いたしました平成三十年二月に改定いたしました雇用型テレワークのガイドラインにおきましても、テレワークを行う場合であっても使用者はその労働者の労働時間について適切に把握する責務を有し、平成二十九年一月二十日に策定されました労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン、これに基づき適切に労働時間管理を行わなければならないとしているところでございます。
 このガイドライン、労働時間を記録する原則的な方法として、パソコンの使用時間の記録等の客観的な記録等によることなどが挙げられているなど、テレワークの実施に当たって、こうしたガイドラインを踏まえた措置を講ずる必要があるとされております。
 さらに、テレワークにつきましては、労働者が使用者と離れた場所で勤務するため、長時間労働を招くおそれがあることが指摘されておりまして、使用者は、テレワークを行う労働者に関して適切な労働時間管理を行うことに加えて、長時間労働による健康障害防止を図ることが求められております。
 そのため、平成三十年二月、先ほど申しました雇用型テレワークのガイドラインにおきましても、テレワークにおける長時間労働等を防ぐ手法として、メール送付の抑制、あるいはシステムへのアクセス制限、テレワークを行う際の時間外・休日・深夜労働の原則禁止等、あるいは長時間労働等を行う労働者への注意喚起を例示し、長時間労働対策について周知しているところでございます。
 テレワークによる長時間労働を防止するために、引き続き、このガイドラインを周知し、適切な労務管理下におけるテレワークを普及してまいりたいと考えております。
#247
○山本香苗君 今回の法改正において、フレックスタイム制度が拡充されることとなっております。
 フレックスタイム制度は時間の融通が利くというメリットがある一方で、テレワークでこのフレックスで労働時間は自己申告でいいというふうにしてしまえば、職種制限のない裁量労働と変わらないような働き方になるんじゃないかと懸念されています。また、高度プロフェッショナル制度においてもテレワークを活用することは可能だということでありますが、労働時間を自己申告でよいとしてしまえば、それこそ過労死は防げないんじゃないかと。
 今年二月に策定された、先ほど来おっしゃっている雇用型テレワークのガイドラインにおいて、労働時間を把握する原則的な方法として、パソコンの使用時間の記録等客観的な記録によること等が挙げられておりますけれども、やむを得ない場合、自己申告でもよいとされています。
 テレワークの場合、IT機器を使うわけでありますし、客観的な方法で労働時間を把握しやすいはずだと思うんです。やむを得ない場合というのはどういう場合なんでしょうか。テレワークで原則自己申告ということはやっちゃいけないんだというような運用を担保すべきじゃないんでしょうか。いかがでしょうか。
#248
○政府参考人(山越敬一君) これ、労働時間の把握でございますけれども、事業場内と事業場外のときは同じでございまして、これはあくまでも原則はタイムカードなどの客観的な記録により把握するということでございまして、やむを得ない場合に限って自己申告が認められるということでございますので、この事業場外、テレワークなどで勤務される場合も、これはパソコンのログオン、ログオフなどで客観的な記録で把握が可能な場合は当該記録により労働時間を把握していただく、これがガイドラインの定めでございます。
#249
○山本香苗君 やむを得ない場合はどういう場合でしょうか。
#250
○政府参考人(山越敬一君) これは、客観的な記録による把握ができない場合、これはやむを得ない場合ということでございます。
#251
○山本香苗君 それがどういう場合でしょうか。
#252
○政府参考人(山越敬一君) 例えば、この事業場外労働、様々な場合がございまして、例えば出張をするような場合、こういったものも事業場外労働でございますし、そういった場合には必ずしもパソコンで把握ができないかと思います。
 テレワークの場合でも、今申しましたようにパソコンとか機材を使っている場合は客観的な記録ができると思われますけれども、そうでない場合もあるわけでございまして、そういった客観的な記録による把握ができないテレワーク、在宅勤務の場合は、これはやむを得ないものとして自己申告による把握ということができるということでございます。
#253
○山本香苗君 何か禅問答みたいになってくるので、ちょっと次行きます。
 テレワークで、勤務間インターバルってどういう取扱いになるんでしょうか。
#254
○政府参考人(山越敬一君) 勤務間インターバルでございますけれども、これは勤務終了後一定時間以上の休息を設けることでございますので、これ、テレワークされた場合には、そのテレワークの終わった時間からがその休息時間の算定時間になるということでございます。
#255
○山本香苗君 ですから、別にインターバル聞いているわけじゃなくて、インターバルの中でテレワークの位置付けって明確じゃないんですよね。
 それ、検討していただけますか。
#256
○政府参考人(山越敬一君) これは、テレワークをされている方にインターバルをどう導入していくかということにつきましては、例えば、現状で申しますと、在宅勤務を認める場合に、それは負荷が少ないということもあってインターバル制度の適用除外としているような例もこれはあるわけでございますけれども、いずれにいたしましても、これをどう調整していくかということはそれぞれの企業の実情にも応じて考えるべきだと思いますけれども、私どもとして、しっかりとそういった情報収集して、どういったバランスを取るのがいいのかということについて考えていきたいと思います。
#257
○山本香苗君 最初の段階でその答弁でお願いしたかったです。
 今日、お手元に資料を一枚配らせていただいておりますけれども、テレワークで働きたい人って増えているんですね。じゃ、テレワークで働きたいと思ってハローワークのインターネットサービスの求人情報検索のフリーワードでテレワークと入れても、出てこないんです。出てくるのはルート営業とかドライバーとか、全くテレワークと関係ないような仕事がざあっと出てくるんですね。在宅勤務という文言を入れても同じなんです。じゃ、どうやったら検索できるんでしょうか。在宅勤務と言葉を入れても出てこないので、みんなないんだと思っているわけです、その地域でですね。
 ちょっと見ていただくと、まず配付資料の左上の、ハローワークインターネットサービスのサイトのトップのよくある質問というところをクリックするんです。そうしますと、百三十六項目あるQアンドAから、内職の仕事は載っていないのですかという項目がありまして、それが配付資料の赤枠の方なんです。
 この項目の真ん中から下のところを見ていただくと、当ホームページの求人情報検索において在宅勤務の求人を検索したい場合、詳細情報入力のフリーワード欄に在宅勤務と入力し、類義語を使用して検索のチェックを外すことで検索できますということなんです。もう意味分からないと。
 要するに、ここまで見ないとテレワークの求人探すことは不可能ということなんですね。フリーワードでテレワークとか在宅勤務と入れて出てこなかったら、ああ、求人ないんだなと、先ほど申し上げたように思うのが普通で、わざわざこのQアンドAまで見る人ってほとんどいないと思うんです。
 テレワークで働きたいという人がちゃんと求人検索できるように見直しをしていただきたいと思いますが、よろしくお願いします。
#258
○政府参考人(小川誠君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、現行のシステムですと、トップページからでは分からずに、よくある御質問、FAQの二十五まで行ってやっと分かると。それで、在宅勤務を押して、ここにお示しいただきましたように類似語のチェックを外すということで検索をするとテレワークが今のところ出るということになっております。
 これにつきましては、委員の問題意識も踏まえまして、ハローワークインターネットサービスのトップページにテレワーク求人の検索方法を示すページへ遷移するリンクを貼るということをするほか、このFAQの中身につきましても、なかなか分かりにくいという御指摘もございましたので、分かりやすいようにするように改善を図っていきたいと考えております。
#259
○山本香苗君 見直していただけるということ、ちょっと最後、済みません、聞き取れなかったんですが。
#260
○政府参考人(小川誠君) 改善を図ります。
#261
○山本香苗君 改善を図っていただくということで、もう一個改善してほしい。
 事業主がハローワークに求人出すときに、就業場所を最大三か所まで指定することになっています。テレワークの場合も最大三か所までなんですね。でも、テレワークというのは、良さは働く場所、時間を選ばないわけですよね。三か所に限定する意味は全くないと思うんです。
 是非三か所という縛りも撤廃していただきまして、全国に求人が出せるように速やかにシステム改修していただきたいと、お願いします。
#262
○政府参考人(小川誠君) 現行でも、就業場所の所在地を記入する欄に自宅とか書くことによって申し込むことは可能なんですけれども、委員御指摘のとおり、現行の求人申込書は必ずしもテレワーク、在宅勤務を想定したものとはなってございません。
 御指摘を踏まえまして、現在まさにそのシステムを改修しておるところでございますけれども、そういった中で改善を図っていきたいと考えております。
#263
○山本香苗君 いい答弁をありがとうございます。
 それで、最後に、白間審議官に、済みません。テレワーク、導入進んでいるんですけれども、学校現場ってまだまだという状況なんです。
 今年二月に出された学校における働き方改革に関する緊急対策の策定等々の通知に基づいて、今各教育委員会では、業務改善方針だとか計画策定というのが進められております。
 佐賀県の多久市なんかでは、この校務支援システムを導入するとともに、今年度から、教職員がクラウドを介して仕事ができるテレワーク、これを始めるそうです。これによって子供たちに向き合える時間を少しでも確保できるようにという形で、決して長時間労働を助長するものではなくて、より負担を軽くしようという意味合いで気合を入れて導入されるわけなんですね。
 他方、この通知の中にテレワークという文言が一つも入っていないと。ということで、テレワークというのを入れてもらいたいというふうな形で現場で言っても、いや、文科省の通知には書いていないからと頑として受け入れない自治体もあるらしいんですが、しっかりこうしたいい事例も周知していただいて、教職員の働き方改革の中でテレワークというものも有効なんだということをしっかり推奨していただきたいと思いますが、最後にお願いします。
#264
○政府参考人(白間竜一郎君) お答え申し上げます。
 今先生御指摘ございましたように、今年の二月に緊急対策を取りまとめ、それを取組と併せて通知を発出いたしました。
 私ども、先生御指摘のように、業務改善を図りながら、いかに先生方が子供と向き合う時間を確保できるかということを様々な手法を使って取り組んでいきたいと思っています。
 御指摘のテレワークについてでございますけれども、もちろん学校で教師と子供が直接触れ合うということは図りつつも、学校では事務的な業務もたくさんございますので、こういった中では、今御指摘がございました勤務時間の増加などに及ばないような配慮もしながらも、育児や介護を行う教員にとって柔軟な働き方を可能にする、そういった重要な取組の一つであると、このように認識を私どももしております。
 また、教えていただきました自治体のほかにも、統合型校務支援システムの整備と併せてテレワークを導入すると、こういった先進的な取組もしている事例も承知をしていますので、今後、文部科学省として、学校の業務改善の取組を様々定期的にフォローアップする中で、テレワークの活用も含めた業務改善の優良な事例、これを収集をし、また周知をするということを通じて地方公共団体の取組を促してまいりたいと考えております。
#265
○山本香苗君 ありがとうございます。また引き続きよろしくお願いします。
    ─────────────
#266
○委員長(島村大君) 委員の異動について御報告いたします。
 本日、こやり隆史君が委員を辞任され、その補欠として中西哲君が選任されました。
    ─────────────
#267
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。
 質問に入る前に、過労自死でお父さんを亡くした、当時小学校一年生、マーくんが書いた詩を紹介したいと思うんですね。
 僕の夢
 大きくなったらぼくは博士になりたい
 そしてドラえもんに出てくるような
 タイムマシンを作る
 ぼくはタイムマシンに乗って
 お父さんの死んでしまう前の日に行く
 そして仕事に行ったらあかんて言うんや
 こんな思いをするマーくん、再び生み出してはならないと、その決意を持って質問したいと思います。
 大臣は、過労死を二度と繰り返さないために長時間労働の是正が急務と法案の趣旨説明でも述べておられます。それでは、なぜ過労死は繰り返されるのか。長時間労働が是正されない、この最大の理由は何だと認識されておりますか。大臣です。
#268
○国務大臣(加藤勝信君) まず、幾つかの要因があるんだと思います。また、そもそも、私ども若い頃そうでありましたけれども、何か働く、長時間するということが逆に誇りであるような、そうした企業、企業というか、私は企業じゃなくて役所でありましたけれども、そうした企業や役所の文化そのもの、あるいは、逆にそれが一つの価値があるライフスタイルだ、そういう働き方に関する考え方、そういったものが、これは長年の中で培われてきたものなんだろうと思いますけれども、そうしたものがやはり根底にあるというふうに思います。
 そういった意味において、この長時間労働是正をしていくということは、またワーク・ライフ・バランスを取っていくにおいても、また生産にとっても良いと個々には思いながらも、残念ながら、なかなかそれが具体的な形で実現してこなかった。
 そういう意味で、一つの大きなそれを変えていくきっかけとして、現行の三六協定、これ、現行においては、厚生労働大臣が定める限度基準の下、それぞれの現場に合った時間外労働時間の設定を労使の調整に委ねる仕組みになっているわけでありますけれども、この中には、特別条項がある場合の延長時間、百時間を超えるものも見受けられる。そうした意味で、長時間労働の歯止めとして十分機能していない。
 ひとつここを乗り越えて、三六協定でも超えてはならない罰則付きの時間外労働の限度を設けていく、そういうことによって、またひとつそれが長時間労働の是正、そうした具体的な動きにもつながっていくと、こういう思いで今回提案させていただいていると、こういうことであります。
#269
○倉林明子君 今御説明にあったとおり、初めてその限度として百時間未満というものを導入するということなんだけど、それで過労死がなくなるのかということなんですよね。
 これ、改めて資料で過労死防止対策の白書、一番新しいやつ入れておきましたけれども、注目してほしいんですね。これ、脳・心臓疾患への労災の支給決定等、死亡件数、内数で入っていて、これ、月の時間で区分してどうなっているかというのを表になっているわけです。
 これ、注目していただきたい二年間の実際の件数なんですが、これ、四十五時間未満だったら平成二十七年も二十八年もゼロなんですよ、亡くなっている方は。ところが、四十五時間以上六十時間未満、これ二十七年度のところで亡くなっている方あります。さらに、六十時間以上になりますとこれが跳ね上がるんですね。数が一気に増えるということになって、八十時間を超えたら更にこの労災の申請の件数というのは物すごい増えているというのがよく分かると思うんです。
 つまり、この事実を見ていただけば、過労死を生まない、この労働時間の上限はどこにあるのか。月四十五時間、大臣告示というのが極めて有効だ。これ、データ見る限り間違いないことだと思うんですよ。私は、過労死を本気でなくすということであれば、この大臣告示の法制化こそするべきだと、これ強く申し上げたい。
 そこで、改めてそもそものところから議論したいと思っているんですが、労働法制がなぜ法定労働時間を定め、所定外労働時間を規制してきたのか。法定労働時間が一日八時間、週四十時間、これ原則としている理由というのは、大臣、どう認識されていますか。
#270
○国務大臣(加藤勝信君) 労働時間は、これ賃金と並んで代表的な労働条件でありますから、様々な沿革があって今日に至っています。国際的にも長年やっている歴史であり、また、様々な労働運動等の成果もあったんだというふうに思いますけれども、労働時間の短縮が図られ、現行一日八時間、週四十時間が到達すべき社会基準とされてきたわけであります。
 我が国においては、大正五年に施行された工場法において労働時間の制限がされておりましたが、戦前には八時間制は実現せず、昭和二十二年の労働基準法の制定によって一日八時間、ただし、週は四十八時間ということでありました。その後、労働時間の短縮が労働者の福祉の増進に資するとの観点から、長期的に見た雇用機会の確保、経済構造の調整等の観点からも重要な課題として、我が国の国際的地位にふさわしい労働時間の水準になるよう強く求められ、昭和六十二年に労働基準法の改正で週四十時間労働制が原則とされ、その後、数次の改正を経て、平成九年より特例措置対象事業場を除きこれは全面的に四十時間になってきた、こういう歴史的な経緯を踏みながら今日の姿になってきたと、こういうふうに承知をしております。
#271
○倉林明子君 それは経過なんですよ。
 なぜ大事なのかと、これが。それは、憲法を背景とした労働者が人たるに値する生活を営む、このために最低の基準になっているって、ここを大臣は自覚、認識しておくべきだと思うんですよ。
 一日単位で生活時間を確保していく、そのために八時間なんですよ。この法定時間の意味、原則というのは、人間の生活時間確保すると、このことが憲法でも保障された働く人たちで最低限守っていかなければならない、ここに原則があるんだということを私はしっかり労働法制担当する大臣として押さえておいていただきたい。
 原則を定めながら、ところが、日本の労働行政として進められてきたのが何だったか。これが、変形労働時間制、フレックスタイム制、事業場外みなし制、裁量労働制、これ次々に原則を外すという働き方を拡大してきたわけです。
 この原則と例外的な扱いの労働者、これ一体今どうなっているのか。昨年の就労条件総合調査で、原則が適用される労働者は全体の労働者の中に占める割合、これ何%になっているでしょうか。
#272
○政府参考人(山越敬一君) 御指摘の資料でございますけれども、厚生労働省の平成二十九年就労条件総合調査でございます。この調査を用いまして変形労働時間制それからみなし労働時間制の調査がされているところでございますから、これを一覧にする趣旨で資料を作成しているものでございます。
   〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕
 この調査によりますと、この変形制とみなし制を合計しますと五九・二%でございますので、これ以外のということでございますと、一〇〇%から五九・二%を引きました四〇・八%が、これでいいます下記以外の労働時間制、一般的な働き方でございます。それから、今申しました変形制それから裁量労働制を加えますと五九・二%ということでございます。
#273
○倉林明子君 それ、今の、資料二に、二枚目に入れております。これ既に今御説明あったとおりで、例外が原則を上回るという数字になっているんです。現在でも一日八時間労働、この原則が適用される労働者というのは少数派なんですよ。
 こんな状況に、労働時間の規制を基本完全に除外する、これが高度プロフェッショナル制度ですよ、これを導入したら、一日八時間、週四十時間、この原則があってないものになってしまうと。私は、労働基準法の原則を破壊することにつながりかねないというふうに思っているわけです。
 大臣、認識いかがですか。
#274
○国務大臣(加藤勝信君) これ、それぞれの経緯の中で、ただ、変形労働時間制でいっても、一定期間を平均して法定労働時間の範囲内であればという、そういう条件が付いているわけでありますので、それぞれの働く働き方、あるいはそれぞれの事情等もありますから、その中において、確かに一日八時間、週四十時間ということにはならないけれども、しかし一定期間を平均すればその内で収まっていく、そういった形で考えられているのが変形労働時間制等々ではないかというふうに思います。
 他方で、この専門業務型あるいは企画業務型等々、あるいは今回提出される特に高度プロフェッショナル制度、これは確かに労働時間の規制を外すと、そういうものではあります。
#275
○倉林明子君 私は、原則が原則でなくなる、更に外すと、やっぱりこれ重大な変更なんですよ。労政審でこれはどういうふうに検討がされたのかと、ここはポイントになると思うんですね。
 そこで、労政審に出された資料ということで、これ三枚目に付けております。このときは二〇一三年の労働時間制度の適用労働者の割合ということで出てくるわけです。
   〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕
 これ、二枚目の資料では、一般の労働者のところに括弧書きで、なぜかこれ管理監督者を含むと書いてある。ところが、この労政審に出した資料の中にはないんですよ。
 要は、管理監督者というのは一般の原則が適用される労働者ではないわけですよね。労基法上、労働時間も休息も休日の規定の適用も受けない、これが管理監督者ですよ。本来、一般の労働者に分類されるものではないのに、二〇一七年のところで見ると、どうもこの管理監督者が労政審に出した資料の中でもやっぱり含まれていたのと違うかと思うんだけれども、これ事実、どうですか。事実として確認。
#276
○政府参考人(山越敬一君) 御指摘の資料でございますけれども、平成二十五年の就労条件総合調査に基づきまして、これは先ほどと同じでございますけれども、変形労働時間制でございますとか裁量労働制につきまして弾力的な労働時間制度として掲げさせていただいている、それ以外のものを通常の労働時間と称しているものでございまして、管理監督者につきましてはこの通常の労働時間制の数の内数でございます。
#277
○倉林明子君 以外の書き方というのは、要は新しい方なんですよ、下記の労働時間制以外の働き方ということでくくっているのは。二〇一三年に出したやつは、通常の労働時間制、つまり一般的な働き方ということで書いているんですよ。あのね、ちょっとそういう恣意的な説明みたいなのやめてほしいと思うんですね。原則と原則外の働き方、どうなっているのかということは十分に検証される必要あるんですよ。ところが、労政審に出した資料のところには、これ、管理監督者、どこにあるか分からない書き方になっていて、後からこれ、最近の資料で初めて分かった。これ、例外的な労働者、管理監督者を一般に含めていると、労政審に示した資料がそれだったということだったら重大な間違いだと思う。
 そもそも、管理監督者、これは何人いて、本来の原則が適用される労働者、そもそも一般的な、原則的な、一般的な働き方をしている労働者というのは何%なのか。これ、数、分かっているんですか。
#278
○政府参考人(山越敬一君) 御指摘いただきました管理監督者、労働基準法の第四十一条の第二号に定められているものでございまして、これは、部長、工場長等労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者を指すものと解されております。
 これに関しましては、例えば平成二十九年の労働力調査によれば、管理的職業従事者という統計を取られております。これは全体のうち約二・二%となっておりますけれども、これはあくまでも本人の記載に基づいた調査結果でもございますし、また、法人、団体の役員あるいは公務員のその管理的職業従事者も含むものでございまして、これは必ずしも労働基準法四十一条第二号に該当するものではないものでございます。
 そうした意味で、お尋ねの労働基準法上の管理監督者の総数につきましては現状において把握していないところでございます。
#279
○倉林明子君 分からぬけれども、一般のところに、これ労政審に出したときに、管理監督者である労働者をこの通常の労働時間制で働いている者の中に入れていた、これは確認できますよね。そして、それは考え方、整理としても、一般労働者として入れてはいけない人たちを入れていた、この間違いの事実についてはお認めになりますか。大臣、どうですか。
#280
○政府参考人(山越敬一君) 御指摘のこの平成二十五年の就労条件調査に基づいて作成いたしましたこの御指摘の資料でございますけれども、これについては、あくまでも変形労働時間制でございますとか裁量労働制を弾力的な労働時間制度として、その合計を就労条件総合調査に基づき五四・七%とはじいたものでございまして、それ以外を通常の労働時間制と称した形で資料を作成したものでございまして、これについては、あくまでも裁量労働制あるいは変形労働時間制、弾力的な労働時間制度、これを議論する目的で資料を作った、その上で、それ以外のものをこういった形で御提出させていただいたということでございます。
#281
○倉林明子君 一般的な働き方、通常の労働時間制にそうでない管理監督者を入れ込んでいたということになっているのに、よく分からぬ説明だったんですよね。要は、それ以外の働き方の者を入れ込んでいるんだから。
 じゃ、逆の聞き方しましょう。管理監督者を入れ込んだその四五・三%というのが一般的な働き方だというふうにこれは理解されると思いますが、どうですか。
#282
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。
 これは、あくまでも弾力的な労働時間制度、すなわち裁量労働制とかみなし労働制について御議論いただくために、ここにございますような五つの働き方についてこの適用労働者の割合を示そうとしたものでございまして、その他のものを通常の労働時間制と示したものでございます。
#283
○倉林明子君 通常の労働時間制という概念そのものがやっぱりおかしくなってきているんじゃないですか。原則的な働き方をしている労働者をきちんとつかもうと、そういう姿勢が全く見られないですよ。私は、そういう開き直り方というのはいかがなものかと思うんですね。間違った理解を与えるデータを労政審に出していたということなんですよ。じゃ、一体、一般的な働き方はどのぐらいかといったら、分からぬということでしょう。
 我々、これ賃金構造基本調査ありますので、これを基に管理職が全就業者のどの程度になるのかということで出してみると、これ一割程度なんです。少なく見積もっても三百六十万程度になるかもしれない。これ、我々の推計ですから、あくまで。
 そうなると、推計を基に考えれば、原則が適用されるいわゆる一般の労働者はおよそ三割程度になるんですよ。原則以外の働き方をしている労働者が実に今でも七割に上ると、こういうことになると思うんだけど、どうです。
#284
○政府参考人(山越敬一君) 先ほど申し上げましたとおり、例えば労働力調査で、管理的職業従事者、これは統計で取られているわけでございますけれども、これは労働基準法上の管理監督者以外の者も含むものでございまして、全体のうち約二・二%となっているところでございます。
 そういう中で、労働基準法の管理監督者の人数については、現状においては割合を含めて把握できていないところでございます。
#285
○倉林明子君 私は、原則を外れた労働者が一体どの程度になるのかということをしっかりつかめていないということ自身がやっぱり驚きなんですよ。つかむべきだと思いますよ。いかがです。つかむべき数じゃないかと。既に原則外れている労働者、通常の働き方をしている労働者ときっちり分けてつかむ、この努力必要だと思うんだけれど、これ、大臣、どうです。いや、これは大臣に聞いてんのやから。
#286
○国務大臣(加藤勝信君) 今の御指摘、これ、それぞれの資料の目的によって資料の作り方はまちまちあるとは思います。
 しかし、今委員御指摘のように、この一番上のところが、今直近のやつは下記以外の労働時間制となっておりますけれども、これは通常の時間制の中には管理監督者がいるということで、管理監督者は別に、いわゆる通常の働き方とは異なるわけでありますし、時間法制上も違うわけでありますので、そういった意味では正確性は欠けていたということで、これは反省をしなければならないと思います。
 その上で、どこをつかむかなんですけれども、逆にここから管理監督者を除くと、多分、それがほとんど通常の労働者ということにも多分なるんだろうというふうに思います。したがって、管理監督者など労働基準法第四十一条各号に該当する者、中には秘書の方なんかもこれに入りますけれども、そういった方々の数字を実際把握するということ、これについては衆議院厚生労働委員会の附帯決議にも示されているところでありますから、これに基づいて、ちょっとどういうやり方をすればいいかは少し検討する部分がありますけれども、しっかりと取り組ませていただきます。
#287
○倉林明子君 きっちり実態つかまないと、原則がどこまで守られているのかって分からないと。これ、労働行政にとっては本当押さえておくべきことだと思うから指摘しているんです。
 管理監督者を一般の労働者に入れた資料ということで出していたのが、これ、労政審の二〇一四年一月十五日の分科会になるんです。この誤った前提で労政審の審議というのは続けられていた、こういうことになるんじゃないかと思う。イエスかノーかで。
#288
○政府参考人(山越敬一君) この資料は、あくまでも弾力的な労働時間制度、変形労働時間制度とかみなし労働時間制度について、このデータをお出しする目的で提出させていただいたものでございます。現実のその労政審の議論でもそういった、この弾力的な労働時間制度について議論がされたということでございます。
#289
○倉林明子君 私も労政審の記録見ましたよ。この百七回の労働条件分科会に提示された資料なんです。
 ここで労働側の委員から意見が出ているんですよ。新たな適用除外制度を議論するのであれば、つまり高プロ等ですね、裁量労働制の拡大等、議論するのであれば、現状の適用除外制度の実態あるいは妥当性等について検証、把握することがまず必要ではないか、あわせて、名ばかり管理職の問題が指摘されている管理監督者の範囲の問題について議論を深めるべきだと、こういう労働側から指摘あったんですよ。何にも、拡大する方向ばっかり議論になっていたのと違うんですよ。
 こういう委員の指摘というのは本当にそのとおりだと思うんです。事実と違う、まして労働委員からも指摘があった管理監督者が含まれているのに記載がなかった、こういう資料を配ってやっていた労政審の議論なんだから、間違いがあった事実を、これしっかり認めてやり直すということが必要になってくると思う。いかがでしょう。これ、大臣かな。
#290
○国務大臣(加藤勝信君) 高度プロフェッショナル制度について労政審でやり直すと、こういうお話でありますけれども、高度プロフェッショナル制度については、制度としてまた別途議論をされた、管理監督者とはまた別のものでございますので、それはそれとして議論されて、そしておおむね妥当と、そういう答申もいただいたわけでございますので、そのことはそれとして御議論をいただきたいと思いますし、先ほど申し上げた管理監督者の実態、これについては、衆議院厚生労働委員会の附帯決議もございますので、その把握にはしっかり努めさせていただきたいと、こういうふうに思います。
#291
○倉林明子君 データ問題で、本当に私は今でもあんなデータ撤回すべきだというふうに思っているし、さらに、こうした正しい情報の記載がない資料を出したままで議論やっていたということでいうと、労政審のメンバーに対しても失礼だと思うんですよ。きちんとした、調べ直したデータでやっぱり検証してもらうということをし直すべきだというふうに思います。
 さっきは、反省した、つかみ直すという大臣答弁もありました。いつまでに提出が可能になりますか。
#292
○国務大臣(加藤勝信君) まさにこれからどういう形でやっていくのか含めて制度設計等もしていかなきゃなりませんので、現時点でいつまでにということの具体的な期日を申し上げる状況にはないということは是非御理解いただきたいと思いますけれども、こうした先ほど申し上げた衆議院の厚生労働委員会の附帯決議もございますし、委員からの御指摘もございますので、できる限り速やかにやれるように努力をしてまいります。
#293
○倉林明子君 そこから議論のやり直しということを考え直した方がいい、これは厳しく指摘をしておきたい。
 看過できないのは、管理監督者の過労死等の実態があるんですよ。これ、資料四に入れておきました。労災認定のおよそ一割、これが管理監督者に集中しているんですね。こうした労働者を通常の働き方と、こういうところにカウントしていて、気付いていなかったんじゃないかと私は思うんですね。
 要は、労政審の審議でもこのデータでやってきたということになるわけだから、管理監督者の実態を明らかにした上で、改めて労政審のやり直しを求めたいと思います。答弁をください。
#294
○国務大臣(加藤勝信君) これは先ほど申し上げましたように、高度プロフェッショナル制度は、現行制度における時間と賃金がひも付けられている、そういう制約がある、そういうことの中で、成果に見合った賃金を支払っていく、時間ではなく成果で評価される働き方、それを希望する方の選択肢として創設する、こういう議論で提案をさせていただいているわけでありますから、管理監督者の実態とは直接関わらないというふうに認識をしておりますので、改めてこの高度プロフェッショナル制度について労政審のやり直し等々ということは考えておりませんが、ただ、先ほど申し上げた実態の把握については努力をさせていただきたいと思います。
#295
○倉林明子君 実態の把握は当然だと思う。
 最後に、改めて原則問題を、厚生労働省がどういうふうに本当に原則として取り組んでいくのかということで紹介したいものがあるんですよ。
 それが、厚生労働省自身が、所定外労働の削減に向けてと題しまして、所定外労働削減要綱、これ出しているんです。もう大分印刷がされなくなって長くなっているんだけれど、ホームページにはまだ残っております。一枚物にして資料としてお付けいたしました。
 これ、勤労者の生活時間は、労働時間だけでなく、個人の自由時間、家族と触れ合う時間、社会と関わる時間から成り立っています。残業や休日出勤が多ければ多いほど、このような時間が犠牲になることになります。また、残業や休日出勤が多ければ、健康や創造性が失われ、勤労者にとって働きにくい職場になってしまいますし、能率が下がり使用者にとっても良いことではありません。そのとおりだと思うんですよ。
 生産性向上と言うんだけれども、労働行政が本当に立脚すべきところは何なのかと、労働者が人たるに値する生活を営むため、その必要を満たすべきその最低基準をどう守らせていくのかということだと思うんですよ。そういうことがずっとできていなかったから過労死がなくせなかったんだと、その反省の上に立って労働法制というのは考えるべきなんだと。引き続き議論をさせていただきたい。
 終わります。
#296
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。
 今日も引き続いて長時間労働の是正についてお伺いをしたいと思います。
 長時間労働の是正、今回、原則では月四十五時間、年三百六十時間ということになったわけですけれども、やはり長時間労働是正によって過労死を防いでいくということはもちろんのこと、働く人たちの生活の質を上げていくという意味でも大きな前進だというふうに思っております。
 ただ、この長時間労働是正にはいろいろ課題があるなというふうに思っていまして、一つは、人を増やすことができるのかとか、また、業務量を抑えることができるのかとか、こういった問題もあるということも指摘をさせていただきました。
 月四十五時間を超える事業所の割合どれぐらいあるんですかと前回お聞きしましたら八・八%、年三百六十時間を超える事業所の割合どれぐらいあるんですかと聞きましたら九・六%、恐らく約四十万事業所ぐらいがあるのではないのかなというふうに思っております。
 そんな中で、長時間労働の是正を行っていくということで、ただ大事なのは、現場の管理職がどこまでこの長時間労働の是正に役割を果たせるのかなと。事業主はこれは分かっていても、じゃ実際に働く現場の、職場の管理職がこういったことをしっかりと理解して長時間労働是正に果たす役割ができるのかなと、そういったところが少し課題だというふうに思っております。
 例えば、ある担当者に仕事が集中している場合、それをほかの人に分けて組織として対応できるようにすることが本来管理職の役割だというふうに思うんですが、なかなか部下の状況も把握していない管理職、まあ把握することが難しい場面もあるというふうにも思います。
 管理職自身の長時間労働もこれ避けていかなきゃならないわけでありますけれども、その管理職の役割を果たしていくためには、これ、どんなことが重要というふうに考えるのか、まずお聞きしたいと思います。
#297
○政府参考人(山越敬一君) 長時間労働を是正していくためには、今御指摘がございましたように、仕事の分担などの業務プロセスを見直したり、あるいは人材を育成していくとか、そういったことが必要であるわけでございますけれども、そういったマネジメントは現場の管理職がキーになっているわけでございますので、現場の管理職は、そういう意味で、すなわち業務プロセスとか必要な人材育成という意味で非常に重要な役割を有しておられるというふうに思っております。
 こういった現場の管理職のマネジメント能力を高めていくためには、経営者が自ら率先して管理職のマネジメント能力を向上していくとかそういったことも必要であるというふうに考えております。
 こうしたことも含めまして、私ども、働き方改革推進支援センターで労務管理についての援助をしていくわけでございますけれども、こういったことも含めて相談などに対応していきたいというふうに考えているところでございます。
#298
○東徹君 おっしゃるとおり、管理職のマネジメント能力というのが問われるわけでして、マネジメント能力がないと各自の長時間労働がどうなっているかの把握とか、そしてまたどう仕事を振り分けていくかというところとか、それから部下の人材育成、こういったことが非常に大事だということで、そういったことも支援センターの方でやるというふうに今おっしゃいましたけれども、果たしてそこまでこれ浸透していくのかな、できていくのかなというふうにすごく思うわけでありますが。
 もう一点、管理職の在り方だけではなくて、企業文化というか、企業風土というのもやっぱりあると思うんですね。働き方改革を進めていくに当たって、企業文化、企業風土、こういったものも変えていく必要もあるというふうに思うんですが、こういった企業風土、企業文化、こういったことを変えていくことができるのか、お聞きしたいと思います。
#299
○政府参考人(山越敬一君) 働き方の問題は企業文化の問題にも通ずるわけでございまして、また、日本人の働き方を中心としたライフスタイルとも関連した問題であると思っております。長時間労働につきましては、様々な商慣行とか働き方、そういったものの上にそういったことが生じているというふうに認識をしております。
 今回、法改正によりまして罰則付きの上限時間を定めるわけでございますけれども、こうした改正法の周知をするときには、こうした企業文化の問題を含めまして、様々な形での改正法の趣旨、内容を含めた周知、そして、経営者の考え方についての意識改革というようなことについてもアピールをしていきたいと思います。また、長時間労働の背景には、例えば大企業と中小企業の間の短納期発注とか取引慣行の問題もあると思っております。こういった問題につきましても、中小企業庁などと連携をいたしまして改善を進めてまいります。
#300
○東徹君 改善を進めていくということでありますから、是非そういったところをお願いしたいと思いますけれども、なかなか管理職のマネジメント能力をどう育成していくのかとか、そしてまた、企業風土、企業文化をどう変えていくのか、非常にこれ大きな課題だというふうに思っています。
 続きまして、先日の本会議でもちょっと質問させていただいたんですけれども、私の知り合いで、アメリカとかで働いていて今日本で働いている人がいてまして、四月三日の日にその方と一緒にちょっと食事したときに、ちょうど一日が大体どこも新入社員が入ってくる時期だったので、四月一日、二日、三日とか、こういった時期というのは、大体同じようなスーツを着た男性、女性が、若いね、ぞろぞろぞろぞろとオフィス街をたくさんの方が歩いているのを見まして、こういった光景って日本しかないですよというふうなことを言われたことがありました。いろんな方にも聞くと、やはり日本の新卒一括採用の在り方というのは非常に世界的にも珍しいというふうなことが言われております。
 新卒一括採用、これも、確かに、そのときに一括採用して研修して、ずっと自分がその会社に非常に合っていて定年までその会社におることができたというのは、確かにそれはそれでいいのかもしれないんですけれども、中には、会社に入って二年、三年勤めたけれどもやっぱりこの会社合わなかったなという人たちもやっぱりたくさんおられるんだろうというふうに思うんですね。私もそういった経験がありますが、本当に、なかなか新卒採用で一括採用してそのままずっとその会社におる人たちというのは、だんだんと年々とやっぱり減ってきているのではないのかなというふうに思っております。合わなかったらやっぱりその方にとっては非常に不幸なことでもありますし、そういった意味では、新卒一括採用についてやっぱり見直していくべきではないのかなと、そういう社会慣習も見直していくべきではないのかなというふうに思っています。この間、安倍総理に質問しますと、新卒一括採用については時代に適合しなくなってきているというふうな答弁もいただきました。
 世界でも珍しい新卒一括採用という日本の慣行でありますけれども、企業が長期的に人材を育てていくことを前提としたものでありますが、これ今本当に世界的にもグローバル化が進んで、AIなどの技術とか経済の変化、どんどんどんどんと早くなっていく中でゆっくりと人材を育てていくということもまた難しいですし、そしてまた、いろんな経験を積んだ人をどんどんと取り入れていって、企業がやっぱりどんどんと伸びていくということも非常に大事だというふうに思います。
 このような環境の変化の中で、新卒一括採用についてでありますけれども、これは加藤大臣はどのように考えているのか、お聞きしたいと思います。
#301
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員御指摘のように、我が国においては、新卒一括採用というか、労働市場が新卒市場と転職市場とこの二つに分かれているということは指摘をされております。
 ただ、ある意味では、新卒一括採用があるので日本の場合には大学卒業後あるいは高校卒業後の失業率が非常に他国に比べて低く抑えられてきた、もちろん景気の悪いときにはどうしても就職できない方もいますが、それでも他国に比べればかなり高い割合で就職をされている。
 そういう意味において、雇用の安定といいますか、それに資している部分というのは確かにあるというふうには思いますし、また、そうした新卒で入り、長い年限を掛けて企業の中で成長させていくということで計画的に職業能力を向上させていく、こういうメリットもあったんだろうというふうに思います。ただ、今、時代随分変わってきているということも御指摘のとおりであります。
 また、実際、いわゆる氷河時代、氷河世代と呼ばれるように、就職するときにちょうど経済状況が悪くてうまく新卒で就職できなかった、あるいは、先ほど委員御指摘のように、就職はしたもののやっぱりなかなか合わなかったと、あるいは、その会社はともかくとして違う人生を歩みたいと思って踏み出そうとした、そういった方もおられるわけでありますので、そうした方々にとっては、なかなか今の状況というのは就職機会を制約されている、あるいは新たなチャレンジという機会がなかなか実現し得ない、こういう状況もあるんだろうと思います。
 その辺を踏まえて総理が先般言われたというわけでありますので、人生百年時代ということも考えて、やはり新卒一括採用に余りにも偏り過ぎていては問題があるのではないか、逆に中途採用も含めた多様な採用の機会を拡大をしていくということを私たちは追求していきたいというふうに思っておりますし、また、そのためにも、じゃ、転職した人あるいは一時的に退職していた人がもう一回挑戦をする場合のリカレント教育等、そうした教育の充実、そういったことも併せて進める中で、幾つになっても新たなチャレンジができる、あるいは人生、単線ではなくて様々な状況の中で複線あるいは複々線ということもあるかもしれませんが、様々な選択がそれぞれの時期時期においてできる、そういった環境をつくっていく、このことが非常に大事だと思います。
#302
○東徹君 幾つになっても新たなチャレンジができるというそういった社会をつくっていくこと、非常に大事だと思うんですけれども、大臣も言われた中途採用の拡大を是非これは進めていくべきだというふうに思うんですが、この間の答弁の中でも、中途採用に積極的な上場企業を集めた協議会というものを設置して、中途採用の機会を拡大していくというふうな答弁もいただきました。
 この協議会についてでありますが、六月五日の経済財政諮問会議で示された骨太の方針、ここにも、原案にも書かれております。この原案にも書かれておるんですが、具体的にこれどのようなことを想定してやっていくのかというところを是非お伺いしたいと思います。
#303
○政府参考人(伯井美徳君) お答えいたします。
 本年三月に開催されました人生百年時代構想会議におきまして、リカレント教育の充実方策について議論をしていただきました。
 その中で、有識者からは、リカレント教育を受けた人たちが活躍するためには企業の人材採用の多元化が進むことが必要であると、特に大企業において中途採用が進んでおらず、例えば中途採用に積極的な上場企業を集めた協議会を設置するなど何らかの仕掛けを考えるべきであると、こういった御議論があったわけでございまして、そうしたことも踏まえまして、御指摘のように、骨太方針の原案におきまして、内閣府、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省が連携して、中途採用に積極的な上場企業を集めた協議会を設置し、中途採用を拡大するという記載をしたところでございます。
 この協議会の具体的な持ち方については今後検討していくということになるわけでございますが、その際、リカレント教育の充実を図るということとともに、企業の採用も変わる必要があるという観点から、関係省庁が連携して協議会を設けて、中途採用の拡大あるいはその機運の醸成という方向で検討していきたいと考えております。
#304
○東徹君 是非、中途採用の拡大に向けて進めていっていただきたいと思いますが、今の答弁の中でありました協議会についてなんですけれども、これ、どのように協議会で中途採用の拡大をつなげていこうとするのか、この点についてもお伺いしたいと思います。
#305
○政府参考人(伯井美徳君) まだこれは骨太の原案に記載をさせていただいているところでございまして、今後、具体的な持ち方は検討させていただくということになっております。
#306
○東徹君 今、企業によっては、だんだんと新卒採用よりも中途採用の方が増えてきたというような企業も多くなってきたというふうなことも聞きますので、是非是非こういったことも進めていって雇用の流動化というのを進めていくべきだというふうに思います。
 続きまして、高度プロフェッショナル制度についてお伺いをいたします。
 先日も申し上げましたが、この高度プロフェッショナル制度、いろいろと問題点はあるというふうに指摘をされてきた中で、やはり労働者が一旦同意したものに、撤回に関する手続を今回高プロの中に入れさせていただきました。一旦同意した労働者も実施後に高プロから外れるということで、労働者にとって出入りが自由にできるということを是非選択として用意していくべきだというふうに考えております。ただ、一旦やめるというか、やめにくいというような状況もありますので、この点については今後検討していっていただきたいということで申し上げさせていただいております。
 この高度プロフェッショナル制度についてでありますけれども、今回の法案では、政府はこの新しい高度プロフェッショナル制度を導入することで働く人に選択肢を与えて、同時に生産性を向上させようということもあるというふうに考えます。実際に、このような制度を導入してほしいといった、こういったニーズというものがどの程度あるのか、改めてお伺いしたいと思います。
#307
○政府参考人(山越敬一君) 今回の高度プロフェッショナル制度でございますけれども、産業競争力会議において取りまとめられました日本再興戦略改訂二〇一四におきまして労働時間法制について労働政策審議会で検討することとされ、これを踏まえまして、公労使の三者で御議論をいただき、取りまとめられたものでございます。
 さらに、その後、総理が議長となりました働き方改革実現会議におきましても、創造性の高い仕事で自律的に働く個人が意欲と能力を最大限に発揮し、自己実現をすることを支援する労働法制が必要とされているところでございます。加えまして、昨年の七月には連合から総理宛ての要請もいただいて、健康確保措置の充実を図ったところでございます。
 そういう中で、例えばでございますけれども、研究職の方の中には、一日四、五時間の研究を十日間繰り返すよりも二日間集中した方がトータルの労働時間が短く済むといった声も把握しているところでございます。
 いずれにいたしましても、この制度は本人の同意が要件となっておりまして、また、撤回については修正をしていただきました。そういう中で、多様な柔軟な働き方の選択肢として整備すると、そういったものがこのプロフェッショナル制度の趣旨でございます。
#308
○東徹君 趣旨を聞いているわけじゃなくて、ニーズがどの程度あるんですかということをお伺いしているわけですね。だから、もうちょっと、ニーズがあるという、何か説得力のあるところをこれ説明してくれないと、やはりちょっと本当にこれどうなのかなというふうにこっちも思ってしまうわけですよね。
 今回のこの法案には長時間労働の是正というのが含まれておりますけれども、高プロは、これ長時間労働を助長するというふうなことも言われているわけじゃないですか。その同じ法案の中に、これ一本に束ねているわけですから、同じ法案の中に方向性が違うものが交ざっているというふうな指摘もありますが、これ、方向性が全く違うというふうに考えているのか、お伺いしたいと思います。
#309
○政府参考人(山越敬一君) 今回の働き方改革でございますけれども、働く方の一人一人の実情に応じた多様な働き方を選択できる社会を実現するために、長時間労働の是正、これは様々な事情を抱えている方でも働きやすくするということでございますし、それに加えて、多様で柔軟な働き方の実現、同一労働同一賃金などを進めることとしております。
 今申しましたように、この時間外労働の上限規制でございますけれども、これは子育てとか介護とか様々な事情を抱える方々が働きたいという思いを、そういった希望を実現できるようにするものでございますし、高度プロフェッショナル制度についても、高度の専門職であってこのような働き方を希望する方について、健康はしっかり確保するわけでございますけれども、時間とか場所にとらわれない働き方を可能とするものでございまして、このように、いずれも働く方の一人一人の実情に応じた多様な働き方、そういったことを選択できるということを目指すもので、方向は全く同じものだというふうに考えております。
#310
○東徹君 確かに多様な働き方を認めていくという点ではもちろんそのとおりだというふうに思うんですけれども、高プロが長時間労働を助長していくというふうに言われている、一方では、この法案の一つの目玉は長時間労働の是正というふうな中で、これ、全く方向性が逆なんじゃないですかと、ちょっと違和感があるんじゃないですかと、そういうことをちょっと指摘をさせていただいたんですが、先ほどの答弁聞いていると、余りその辺説得性がないんですけれども、もう一回ちょっと答弁してもらってもいいですか。
#311
○政府参考人(山越敬一君) 今回の働き方改革でございますけれども、働く方、その一人一人の実情に応じた多様な働き方を選択できるようにしていくということでございます。
 長時間労働について言えば、子育てとか介護とか様々な事情を抱える方、そういった方がより働けるようになる、そういった方の希望を実現できる、そういったことがこの時間外労働の限度を設けることによってできるようになるわけでございますし、高度プロフェッショナル制度につきましても、これは希望する方、高度専門職で希望する方の時間や場所にとらわれない働き方を可能とする制度、いずれも働く方の希望に応じた選択肢を増やすということでございまして、そういう意味で趣旨を同じくするものと考えます。
#312
○東徹君 だから、多様な働き方を認めていくという部分ではよく理解はできるんですけれども、先ほどもおっしゃいましたけれども、子育てとか介護とか、こういったことでそういった人たちの希望を実現するというふうな何か答弁がありましたけれども、そこは本当にそうなのかなと聞いていてちょっと疑問に思うわけですけれども、余りここばっかり話してもしようがないので、次に移らせていただきたいと思います。
 高プロについてでありますけれども、対象業種、ここは大事だというふうに思うわけですけれども、長時間働かないと終わらないような過大な業務命令に対して、労働者が使用者に改善を求めたり高プロの同意を撤回することもこれ考えられるわけですけれども、このときに大切なのが労働者の交渉力というふうに言われておりますけれども、高プロが適正に運用されていくためには、高い交渉力を有すると期待されている範囲にのみ高プロの適用対象者を限定しなければならないわけでありますが、そのために、高プロの対象業種でありますけれども、流動性の高い労働市場にあって、そして転職が容易なものに絞らなければならないというふうに考えますが、今後省令で定められる対象業種についてですけれども、どのようにこれ考えているのか、ここは大臣、よろしいですかね。
#313
○国務大臣(加藤勝信君) その前に、先ほどの局長の答弁との絡みでありますけれども、基本的には多様な選択肢を提供していく、これがベースであります。しかし他方で、過労死をなくしていく、長時間労働を是正していくという、これも大きな柱でありますから、またそういった意味において、今御指摘の高プロにおいても、健康管理措置をしっかり設ける、あるいは今御質問のように、要件を決め、しかも本人の同意に基づく、そういった様々な措置を講ずることによってそういった懸念というものに対しても対応していくというのが今回の基本的な考え方だということであります。
 その上で、どういうことが対象になるのかということでありますけれども、これ、高度な専門的な知識を有している方々が対象になるわけでありますけれども、高度の専門的知識を必要とし、その性質上従事した時間と従事して得た成果との関連性が通常高くないものと認められる業務ということで、具体的には省令で決めるということになっております。
 その具体の話については、これまでも労政審等で出てきたそういった議論を対象としながら、かつ時間の制約等課せられない、こういったことを省令に盛り込むことによって担保していこうと、こういうことを考えているわけであります。
 加えて、書面による合意に基づいて職務が明確に定められている労働者であること、それから年収要件、こういったことを重ねて、言わば高い交渉力を持つ方々がこの制度を自律的に使っていただける、まさにこの同意を求めるということもそうでありますけれども、自ら選んでやっていただくと、これがベースになっているわけであります。
 その結果として、こういった方々は基本的には労働市場においても高く評価をされ得る人たちであり、私も何人か個人的に知っている方とお話をしても、別にこの企業でなければ違うところへ行ってやりますよという、そういった自信あふれる言葉を言われている方も中にはおられるということでございますので、ある意味では転職も容易な業種の方もおられるのではないかなというふうに思います。
#314
○東徹君 先ほどの高プロと長時間労働の是正とどうなんですかと、山越局長の方から答弁いただきましたけど全然納得できませんでしたが、加藤大臣から答弁いただくと少しはその辺のところは安心感があるのかなというふうに思うんですけれども。
 今の、もう一つ、高プロの対象業種のことについてでありますが、やはり交渉力の高い業種、そしてまた流動性のある業種、こういったことに是非絞って検討を進めていただきたいというふうに思います。
 これは参考ではありますが、アメリカにも何かホワイトカラーエグゼンプションというものがあって、これ二〇〇四年のデータですけれども、年収二万三千六百六十ドルですからかなり低いんですよね。そういったところも、これも後にオバマ政権でもこれ見直したというふうなことも聞いております。
 この制度でなんですが、この四つの選択肢のうちどれか一つですね、健康確保措置が義務化されておるわけでありますけれども、この義務に反した場合、高プロが遡って適用されないということになって、使用者には割増し賃金の支払とその不払による罰則がこれ適用されるんですけれども、これで本当に実効性が確保されるのかなというところが問題だというふうに思っています。
 健康確保措置が適切に実施されることをより担保していくために、それが実施されなかった場合に、使用者に一定期間高プロの使用を禁止するとか、こういったペナルティーというものが必要ではないのかなというふうに思うわけですが、これ、修正の中で我々としてもこれはちょっと一つ言わせていただいたんですけれども、これは修正にはならなかったんですけれども、この点については大臣の見解をお伺いしたいと思います。
#315
○国務大臣(加藤勝信君) 御指摘のように、高プロとして、例えば、今、健康確保措置を選択して、義務付けられ、それが実施されない場合には、その労働者ですね、その実施をされていない労働者については適用が外されると。
 この場合、あれなんですが、先ほどちょっと申し上げましたけど、高プロ制度の対象者というのは三六協定の対象になりませんから、もう根っこからその労働時間、根っこから違反ということになるわけでありますから。もちろん、結果的に、高プロの人が本当に週、一日八時間、四十時間の中でやっていればそれはもちろんないわけでありますけれども、それを超えれば、今申し上げたように、法定労働時間に違反する、そして割増し賃金の支払義務が発生し、罰則の対象になり得ると、こういう状況になっているわけであります。
 その上で、健康確保措置の実施状況については、労働基準監督署の報告義務が規定されておりまして、指導監督の場面においても確認をして対応させていただきたいというふうに思います。
 その上で、法文上の構造として、やはり者について見ていくということでありますから、その者について、例えばこの義務を実施していなかったということにおいて者が外されると、じゃ、もし仮に他の者はきちんとされていたとするならば、もしその人も高度プロフェッショナルでやりたい、そうすると、仮に一人のところでちゃんとやっていない瞬間にほかが全部やめてしまうということになると、むしろ高度プロフェッショナル制度をうまく活用していきたいと思った方が活用できなくなってしまうと、こういう問題もあるのではないかというふうに思いますが。その前提として、法文の構造上も一人一人を見ていくと、こういう仕組みになっているものですから、今言った、そのことにおいてきちんと実施されていないということをもってして全部を駄目にするというこういう仕組みというのは、今のこの全体の仕組みの中ではなかなか対応できない、こういうことになっているわけであります。
#316
○東徹君 こういった健康確保措置をしっかりと担保していくためにも、今のこの制度ではちょっと不十分かなというふうに思いましたので、こういったペナルティーが必要ではないのかなというふうに御提言させていただいたわけであります。
 もう、ちょっと時間になりましたので、また引き続き質問させていただきます。よろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
#317
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 高度専門職に対するヒアリング概要についてお聞きをします。
 その前に、まず大臣、この働き方改革一括法案の中に、裁量労働制の拡充と高度プロフェッショナル法案が入るということを方針を決めたのはいつでしょうか。
#318
○国務大臣(加藤勝信君) これ、経緯的には、その前、今回一括とする前にも法案を出させていただいておりますが、今回のやつについては、一連の法案を出す、そのときに最終的には決めさせていただいているということでありますし、その前提としては、働き方改革実行計画の中においても、当時は既に法案が提出されてはおりましたけれども、それも含めて推進していく必要がある、そして、最終的には、労政審等に諮った上で、一括したこの法案要綱として諮問をして、そしておおむね妥当という答申を得た上で出させていただいたと、こういう経緯でございます。
#319
○福島みずほ君 この高度専門職に対するヒアリング概要なんですが、この間の答弁の中で大臣は、ニーズをどうやって把握をしたのかという質問に、十数名から話を聞きました、ヒアリングをやりましたとおっしゃっていました。
 そのヒアリングの中身が五月十六日付けで出て、質問もしているわけですが、驚いたことに、二〇一五年三月に三人、本年、二〇一八年二月一日に九人という具合です。約三年も時間を隔てて行われております。これを一件にまとめるべきヒアリングと言えるのでしょうか。
#320
○政府参考人(山越敬一君) このヒアリングでございますけれども、こういった高度な専門職に就かれている方のニーズを把握するということを、一定の調査を固まった形でするということではなくて、日常の私どもの行政の中で把握したということでございまして、そうした中で全体をヒアリング概要としてまとめさせていただいたものでございます。
#321
○福島みずほ君 日常の行政の中で把握するってどういうことですか。
#322
○政府参考人(山越敬一君) このヒアリングでございますけれども、いつからいつまでに何件行うと、そういった計画をして行ったものではございませんで、私どもの日々の業務の一環として随時お話を伺ったもの、それをまとめたものでございます。
#323
○福島みずほ君 意味が不明です。
 ヒアリング、ニーズは十数名のヒアリングで行ったと大臣が答弁していて、それはいつかと言ったら、九人は今年の二月一日なんですよ。三年前のとくっつけて十二人とやりましたって、おかしいじゃないですか。
 しかも、これは本年一月二十二日、内閣総理大臣安倍晋三さんが施政方針演説を行っております。労働政策研究・研修機構が調査した平成二十五年度労働時間等総合実態調査を根拠に、裁量労働制の方が一般労働者より労働時間が短いというデータもある旨、一月二十九日、総理が答弁し、大問題になりました。一月末にまさに山井さんが質問主意書を出していて、二月十四日に謝罪し、答弁を撤回をしたわけです。この中で行われている二月一日のヒアリングなんです。
 何で二月一日、九人のヒアリングをやったんですか。
#324
○政府参考人(山越敬一君) この高度専門職に対するヒアリングでございますけれども、これは、こういった方が仕事に対するどういったニーズを持っているかということを把握した、そういったことを私どもの日々の業務の一環としてお話をお伺いしたものをまとめたものでございまして、いつからいつまでに何件行うとか、そういうことを決めて行ったものではないところでございます。
#325
○福島みずほ君 おかしいですよ。
 三人は二〇一五年三月、そして九人は二〇一八年二月一日、そして、この十二人のみが具体的にヒアリング聞いた理由なんですよ。
 大臣は、国家戦略構想やいろんなので出てきたと言っていますが、具体的なヒアリングとして厚生労働省が言ったのはこの十二名のヒアリングだけなんですよ。今年の二月一日ってアリバイ的じゃないですか。
 局長は、この間、五月三十一日の当委員会において、平成二十七年の労働基準法案を検討している際に労働基準局の職員がヒアリングを行ったもの、この当時におきましては当然こういった高度プロフェッショナル制度というものは制度設計ができ上がっていないわけでございますが、これは高度プロフェッショナル制度が制度として固まる前にこのヒアリングを実施しておりますと答弁しています。
 つまり、この高度専門職に対するヒアリング概要は、高度プロフェッショナルとは関係ないんですよ。誰が、誰が高度プロフェッショナルを要望しているんですか。これはこの間も大臣に聞きました。局長は、固まっていないから高度プロフェッショナルとリンクしていない、固まっていないと言ったんですよ。ただし、やったのは今年の二月一日ですよ。高度プロフェッショナル法案、がちがちに固まっているじゃないですか。
#326
○政府参考人(山越敬一君) このヒアリングの結果でございますけれども、例えば、先ほども御紹介させていただきましたけれども、一日四時間あるいは五時間の研究を十日繰り返すよりも集中した方がトータルの労働時間は短くて済むとか、長時間労働をする者の方が残業代により報酬が多くなるため理不尽な思いを抱いていると、そういった高度専門職のニーズを把握したものでございまして、そういったことは、今回の高度プロフェッショナル制度は時間でなく成果で評価される働き方でありますし、効果としてはその労働時間、こういった自己の裁量で働くという制度でございますので、そういった趣旨に対応する働き方をこういった専門職の方は御要望されているものだというふうに理解をしております。
 他方で、私が先般申し上げましたのは、この高度プロフェッショナル制度でございますけれども、今法案の審議をいただいているところでございまして、最終的にはこの対象業務なども法案が成立した際に改めて審議会を開きまして決めていくものでございます。そういった意味で、制度が固まっていないと申し上げたものでございます。
#327
○福島みずほ君 あり得ないですよ。ホワイトカラーエグゼンプションって、第一次安倍内閣で断念し、三回法案提出して三回廃案になっているじゃないですか。二月一日って、高度プロフェッショナルの中身はほぼ固まっている、でないとおかしいですよ。今国会に出せないじゃないですか。
 どこが高度プロフェッショナルと関係があるんですかという質問をして、私は納得いくような答弁をいただいておりません。
 局長はこの間、いや、固まっていないからだと。こう答えていますよ、平成二十七年の労働基準法案を検討している際に労働基準局の職員がヒアリングを行ったもの。三人しかいないじゃないですか。九人、ほとんど全員、今年の二月一日ですよ。虚偽答弁じゃないですか。
#328
○政府参考人(山越敬一君) 大変申し訳ありません。これは、前回、おとといのこの質疑の中で御答弁させていただきましたように、この調査した、二次でございますけれども、平成二十七年のものと平成三十年のものがあるということでございまして、最初御質問いただいたときに、必ずしも御通告をいただいていなかったものですから、平成二十七年以降と申し上げるべきところを誤りました。
 いずれにいたしましても、これは専門的な職業に従事する方、高度な専門職に従事する方のその働き方のニーズについて、日常の業務の中でそういったニーズを把握したものをまとめたものでございます。
#329
○福島みずほ君 日常の業務じゃなくて、三人じゃ足りなかったからでしょう。そして、平成二十七年度の労働基準法案を検討している際にヒアリングを行ったものだと言って、実際は九人、今年の二月一日じゃないですか。しかもこれ、おかしいですよ、問いが。この十二人というか、今年九人にヒアリングをやるときに、高度プロフェッショナル法案、労働時間、休憩、休日、深夜業の規制がない労働者をあなたは望みますかという質問をしたんですか。
#330
○政府参考人(山越敬一君) いずれにいたしましても、このヒアリングでございますけれども、こういった高度な専門職に就かれている方の働き方についてのニーズを把握する目的で行いまして、その結果、こういった御回答をいただいているところでございます。
#331
○福島みずほ君 答えていないですよ。
 大臣は、高度プロフェッショナルに関してニーズをどうやって把握したかということに関して、衆議院の厚生労働委員会で、十数名からヒアリングを行いましたと、これが根拠になっていたんですよ。唯一の根拠ですよ、唯一の。唯一、話を聞いたという根拠がこの十二名で、それがどうして二月一日なんですか。しかも、これ漠然としていますよね。例えば、今年、様々な知見を仕入れることが多く、仕事と自己啓発の境目を見付けるのが難しい。何でこれが高度プロフェッショナルを望む声になるんですか。誰も、高度プロフェッショナルの具体的な中身を聞いて、それを支持すると言っている中身ではないですよ。
 高度プロフェッショナル法案の一番重要なこと、労働時間、休憩、休日、深夜業の規制がなくなります、そういう働き方を望みますかと聞いたんですか。
#332
○政府参考人(山越敬一君) いずれにいたしましても、このヒアリングでございますけれども、その日常業務の中でこういった高度専門的な業務に従事する方の仕事に対するニーズを把握したものをまとめたものでございます。
 内容といたしましては、ここにもございますように、例えば、一日数時間の研究を繰り返すよりも集中してやった方がいいと、裁量である期間集中するということを働き方として希望するということでございますとか、パフォーマンスが高いスタッフに多くの報酬が与えられるようになればモチベーションが上がるということでございまして、そういうことからすれば、高プロの趣旨とするような働き方を希望されている、そういったことを高度な専門職の方が表明された例だというふうに考えております。(発言する者あり)
#333
○福島みずほ君 違うよ、ちゃんと答えてくれってほかの同僚委員も言っていますが、一日四、五時間の研究を十日間繰り返すよりも二日間集中した方がトータルの労働時間は短くて済む、これ今だって可能じゃないですか。これ、決して高度プロフェッショナル法案を望んで、細かい中身を知ってヒアリングに答えている中身ではないですよ。唯一の根拠がこの十二人に対するヒアリングで、今年の二月一日なんて、本当に茶番ですよ。アリバイつくるために、十二人やったと言うためにやったわけでしょう。何か日常業務のついでにやったみたいな言い方をするけれど、日常業務のついでにやって十二人だったら、それこそ少ないというふうに思います。
 これを理由に高度プロフェッショナルのニーズの根拠にしたことそのものが間違っている。撤回して、高度プロフェッショナルの根拠は本当にあるのか、誰が望んでいるのか、やり直すべきじゃないですか。撤回すべきだと考えますが、いかがですか。
#334
○国務大臣(加藤勝信君) いわゆるこの高度プロフェッショナル制度、労政審で議論をしたときに、別にそのデータを出しているわけではもちろんありません。そのタイミングからいってもそうではありません。
 したがって、一連の労政審に至るまでの産業競争力会議等々、あるいは日本再興戦略ですか、等々の議論を踏まえて、労政審で御議論いただいて、そしてその結果としてこの高度プロフェッショナル制度についておおむね妥当ということで出させていただいた、そういうことでありますし、その議論の中で、私の記憶では、むしろJILPTのその資料で少し私どもの方から説明をさせていただいたということがあったように記憶をしております。
 今の福島委員がお出しになっているのは、衆議院等においてそうした高度プロフェッショナル制度というような形で働くようなニーズがあるのかというお話があったんで、私どもが聞いている話としてはこういう話がありますよということを幾つかかいつまんで申し上げて、その上で、じゃ、その聞いたものを全部出してほしいということでお出しをさせていただいたというのがお手元にある資料ということ、そういう性格のものであります。
#335
○福島みずほ君 五月九日、衆議院の厚生労働委員会ですが。これは岡本委員。でも、全然実態調査もされていらっしゃいませんよね、ニーズがどこにあってという把握というのを何をもってされたのか、まずそこをお答えいただきたいと思います。大臣。まず、ニーズということであれば、これは私どもの方、実際幾つかの企業と、あるいはそこで働く方からいろんなお話を聞かせていただいているということであります。ずっとこう続いて、岡本委員が、ニーズは一部声は聞いています、それだけで判断しろというのは無理がありませんかというに、加藤大臣は、十数人からヒアリングをしたんですと言って、まさに実態調査はこの十二名なんですよ。
 でも、高度プロフェッショナル法案、まさに総理が施政方針演説で演説をやった後に、二月一日、三人で不足しているからという形で九人大慌てで会社がこれを選んでいる。人事が同席しているのが結局十二分の四、そして九人は全く今年やったんですよ。これで実態調査をやった、ニーズを把握したって、ちゃんちゃらおかしいですよ。この十二名で、そして出すことを決めた後に行われたこの九名のこのヒアリングで高度プロフェッショナル導入の立法理由の一つというのは絶対に間違っています。廃案にすべきです。
 次に、高プロ対象者の裁量権についてお聞きをいたします。高プロ対象者は労働時間配分の裁量があるんですね。
#336
○政府参考人(山越敬一君) この高度プロフェッショナル制度でございますけれども、法案、案文におきまして、その性質上従事した時間と従事して得た成果の関連性が通常高くないと認められるものとして厚生労働省令で定める業務について認められることが明記をされているところでございます。
 さらに、この法律の要件に沿って具体の対象業務を定めていきます際には、働く時間帯でございますとか時間配分について使用者が具体的な指示するものは対象業務としないことと明記する方向で検討したいというふうに思っております。これによりまして、労働者自らが時間配分等を決定することを法令上担保していくことになるものでございます。
#337
○福島みずほ君 使用者が時間配分に関する指示をした場合、この昼間の会議に出席してくれ、この時間帯は在社してくれというのは、だから、それに関して、それは法違反になるんですか。罰則はありますか。
#338
○政府参考人(山越敬一君) 今申しましたように、この法律の要件に従いまして具体の対象業務を省令で定めます際には、働く時間帯の選択でございますとか時間配分について具体的に使用者が指示するものは対象業務としない、そういったことを明記する方向で検討したいと思っております。これによって、労働者自らの時間配分を法令上は担保していくものでございます。
 今御指摘のありましたような、例えば使用者から一定時間労働しろといった指令がされた場合は、これは高度プロフェッショナル制度について言えば今申しましたような規定をするわけでございますから、法令の要件を満たさず、制度の適用は認められないこととなるものです。
#339
○福島みずほ君 ただ、これ、罰則の規定はないし、政省令で裁量について書くわけですから法違反ではないと。ただ、労働時間の時間配分に関する裁量権を侵害するような指揮命令を使用者が発した場合は、当該高プロ契約が無効となると。それはそうで、だから、結局法違反という立て付けではなく、罰則もないというところが問題だと思います。
 使用者によって時間配分に関する指示がされた場合、高プロは無効となるわけですが、大問題なのは、厚労省は時間配分に制約を受けないことを省令で定めるとしておりますが、罰則は付かないわけですよね。期日を示してノルマを課すことはできますよね。つまり、加藤大臣は私の質問に対して、使用者は高プロ労働者に対して、成果目標や期限の設定など、包括的な業務命令を出すことができると五月二十二日答えています。
 具体的に時間配分に関する指示はできないけれども、いつまでに仕事をしてくれとか成果目標や期限の設定するんだったら、結局、働かなくちゃいけないじゃないですか。
#340
○政府参考人(山越敬一君) まず、高度プロフェッショナル制度、この法令の要件を満たさない時間配分を、例えば使用者が具体的な労働時間、労働しろと指示した場合は、これは高度プロフェッショナル制度の適用は認められないものでございますので、この場合は、時間外労働があれば法定労働時間、これに違反することになりますので、そうしたことで、例えば三十二条違反とかそういったものが生ずるものでございますということで……(発言する者あり)先ほどこの法令の要件を満たさない場合の法律の適用関係についてお尋ねがあったと思いますので、それについてはそういうことになるかというふうに考えているところでございます。
 それから、高度プロフェッショナル制度でございますけれども、これは、職務を遂行していく中で、例えば今おっしゃられましたような日々の作業の進捗につきまして期限を設定するといったようなことは、働く時間帯とか時間配分について労働者の裁量を奪うような指示になることでございますので、そういったものは認められないものでございます。
#341
○福島みずほ君 納得できません。
 この間、大臣は、使用者は高プロ労働者に対して、成果目標や期限の設定など、包括的な業務命令を出すことができると答弁していますよ。ですから、例えばあしたまでに何かをしろというのは駄目かもしれないけれど、この一か月の中に、顧客何人で、どうしてこうしてこうして、こういうプログラムを作れと、これは可能なわけじゃないですか。だったら、馬車馬のように働かなくちゃいけないかもしれないですよ。どうですか。
#342
○国務大臣(加藤勝信君) 通常の仕事において成果目標とか時期って、これは当然出てくる、これは当然のことだと思います。
 だから、そういった意味で、そうしたことの設定というのはこれは当然あり得るんだろうと思いますが、ただ、職務を遂行する中で、今お話があったように、とてもじゃないけど、例えば一週間後にこれだけやってくれと、それがもう、とてもじゃないけれども、ずっと朝から晩までやらなければならない、実質その労働者の裁量を失うようなものであれば、まさに今言った裁量権を失っていく、そういった指示を行うことは、これは認められない。
 したがって、先ほど申し上げた、局長から説明しましたけれども、法律、そしてそれを受けて作る省令に基づく業務、これには対象に、該当にならない、こういう判断ということもあり得るということを申し上げているわけであります。
#343
○福島みずほ君 いや、納得いきません。
 期限の設定があれば、納期を決められれば、それは実際は仕事、だって、高プロの人は仕事の量を選べないし、納期を選べないわけですよ。いつまでにやれと言われたら、これ裁量ないですよ。おっしゃっていることが実は矛盾しているんですよ。裁量があると言いながら成果目標や期限の設定があるんだったら、労働者はそれに縛られるじゃないですか。縛られますよ。全く矛盾していると思います。裁量なき労働者ですよ。
 次に、健康管理時間、労働時間についてお聞きをします。
 六月五日の審議において、高プロ対象者に健康管理時間を把握する措置を講じていない場合、高プロの適用そのものが無効になると厚労省は答弁をしています。これは、改正法案四十一条の二の一項本文の、三号から五号までに規定する措置のいずれかを使用者が講じていない場合この限りでないということが根拠になっていると思います。
 ポイントは、健康管理時間を把握する措置を講じていないとどういう場合に評価できるんでしょうか。
#344
○政府参考人(山越敬一君) 今御質問ございました健康管理時間を把握する措置を使用者が講じていないと評価できる場合といたしましては、例えば、健康管理時間の記録がなくてその把握をしていないような場合でございますとか、あるいは、その把握はしているが、厚生労働省で定める方法、方法を定めていくわけでございますけれども、その厚生労働省で定める方法によることなく、これは具体的には事業場内にいる場合には客観的な方法によって把握することを省令で定めることにしておりますけれども、そういった客観的な方法によることなく事業場内にいる時間を把握した場合でございますとか、あるいは、健康管理時間を故意に改ざんしたような場合は健康管理時間を把握しているとは評価できないものでございます。
#345
○福島みずほ君 六月五日の答弁でも、事業場内の時間は客観的な方法で管理しなければならないと答弁がありました。だとすると、事業場内の時間を自己申告で行っていたとなれば、これは健康管理時間を把握する措置を講じていないということでよろしいですか。
#346
○政府参考人(山越敬一君) この健康管理時間の把握をどのようにするかにつきましては、法律成立後、省令で定めることになるわけでございますけれども、この点につきましては、平成二十七年の労働政策審議会の建議におきまして、客観的な方法によることを原則とし、事業場外で労働する場合に限って自己申告を認める旨規定することが、省令ですけれども、規定することが適当であるとされているところでございますので、事業場内では自己申告を認めないという省令を定めるということは御指摘のとおりでございます。
#347
○福島みずほ君 例外は認めないということでよろしいですね。
#348
○政府参考人(山越敬一君) これはいずれにいたしましても法案成立後に労政審で議論して決めていくわけでございますけれども、二十七年の労政審の建議では今御答弁したような建議がなされているところでございます。
#349
○福島みずほ君 これは原則として事業場内は客観的な管理でないといけないと。でも、例外というのがどんどん認められてしまうんじゃないか。事業場内は自己申告では駄目だというふうに明言してくださいよ。
 それともう一つ、客観的なというのは何でしょうか。この間、タイムカードとログインと言いました。でも、タイムカード使っていないところもありますよね。そして、ログインしていなくても仕事をしている場合がある。何をもって客観的と言うんですか。
#350
○政府参考人(山越敬一君) いずれにいたしましても、この把握の方法でございますけれども、法律案が成立後に労働政策審議会で議論して決めるものでございます。
 ただ、これにつきましては、二十七年の建議で、今申しましたように、客観的な方法によることを原則とする、事業場外で労働する場合に限って自己申告を認めるということが二十七年の建議で示されているところでございまして、これについては事業場内では客観的な方法によるということでございますけれども、この建議で示された客観的な方法の具体例としてはタイムカードあるいはパソコンの起動時間ということが示されているところでございます。
 こういったことを含めて、今後、改めて労働政策審議会で議論して決めるべきことでございます。
#351
○福島みずほ君 建議のことを聞いているんではなくて、厚生労働省がどう考えているかを聞いているんです。
 ログインやそれからタイムカードや、タイムカードないところもあります。客観的な労働時間の把握ってどうやるんですか。賃金台帳に労働時間も深夜業も何にも書かないんですよ。健康管理時間を把握すると言いながら、実際やれるんですか。客観的な管理ってどうやるんですか。
 六月五日の質疑では、毎日が基本である旨の答弁がありました。じゃ、毎日毎日事業場内で客観的な方法で管理をするということでよろしいですね。そして、事業場外の自己申告も毎日毎日申告させるということでよろしいですね。記録についても、毎日の記録を保存しなければ正確にならないと思いますが、それでよろしいですね。
#352
○政府参考人(山越敬一君) まず、この健康管理時間でございますけれども、これは毎日の分について把握すると、毎日の分について把握するということでございます。要するに、日々の健康管理時間を把握していただくと。その上で、これは医師の面接指導の要否を確認することを目的として行うわけでございますので、一か月の合計時間も集計していただく必要はあるかと思いますけれども、いずれにいたしましても、日々の、ある日のある人の健康管理時間を把握していただくということでございます。
#353
○福島みずほ君 つまり、事業場内は客観的な方法で毎日記録をし毎日保管する、毎日の事業場外の労働について自己申告を毎日してもらう、書式もそうなるということでよろしいですね。
#354
○政府参考人(山越敬一君) この把握方法でございますけれども、健康管理時間については、特に事業場内にいる場合は日々把握されて当該時間が記録されることになると思います。ただし、事業場外の労働で自己申告する場合には、これはすぐにということができない場合もあるかもしれませんので、日々の記録を何日か分まとめて提出するということは、こういう場合はあると考えます。
#355
○福島みずほ君 労働時間なんて、何日かまとめていったらもう分からなくなりますよ。
 局長、確認します。事業場内は、毎日記録をさせて、毎日保存するということでよろしいですね。できれば毎日事業場外の自己申告もやらなければ、これは積み重なってできないじゃないですか。一か月まとめてなんてできないから、それでよろしいですね。毎日毎日記録をし、毎日毎日書面を提出させる。そして、これの保存期間はどれぐらいですか。
#356
○政府参考人(山越敬一君) これ、事業場内の場合は、その健康管理時間の把握方法はタイムカードとかパソコンといった客観的な方法で行うわけでございますので、この場合の健康管理時間は、日々把握され、当該時間を記録するということでございます。
#357
○福島みずほ君 記録するんですね。
#358
○政府参考人(山越敬一君) はい。
#359
○福島みずほ君 違うんです。タイムカードやログインは役に立たないかもしれないんですよ。それはちっとも労働時間じゃないかもしれない。ログインしていないかもしれない、タイムカードがないかもしれない。
 私が聞きたいことは、その人の一日の労働時間、事業場内の労働時間は、客観的な方法によって毎日記録され、毎日保存されるということでよろしいですね。そして、毎日の事業場外の労働時間も、毎日自己申告され、それが記録されるということでよろしいですね。ログインされているとか、そういうことを聞いているんじゃないんですよ。その人が過労死した後、ログインの記録を探せということじゃないんです。毎日毎日記録を保管するということでよろしいですね。記録の保存期間はどれぐらいかも教えてください。
#360
○政府参考人(山越敬一君) まず、その保存期間でございますけれども、これは、この健康管理時間の記録を義務付ける期間につきましては、賃金台帳の保存期間が三年とされておりますので、こうしたことも参考にしながら、省令の制定に向けて検討をしていきたいと思います。
 それから、健康管理時間の把握方法は、これ、事業場内の場合は客観的な方法、タイムカードとかでやるわけでございますので、この健康管理時間は、日々把握され、当該時間が記録されることとなります。ただ、事業場外の労働については、これは自己申告している場合には日々の記録を何日分かまとめて提出されるということは考えられる、そういう措置をとることは可能であるということでございます。
#361
○福島みずほ君 タイムカードで単に把握するんではなく、日々、毎日事業場内の労働時間は記録されるということですから、事業場で毎日記録し、ペーパーか何かで残るという確認でよろしいですよね。そして、事業場外は今日の発言だと何日間かまとめて自己申告ということですが、それでは駄目だと思います。両方とも毎日毎日記録にして残さない限り、本人が過労死した後の労働時間の立証できないですよ。記録として残すということで、改めてよろしいですね。それだけ聞いて終わります。
#362
○政府参考人(山越敬一君) これは記録をしていただくということです。
#363
○福島みずほ君 時間ですので、終わります。
 その記録に関して、様式やいろんなものでもいいのかということについてはまた後日御質問をいたします。
#364
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。
 先ほどから様々議論があっておりますけれども、過労死若しくは長時間労働を抑制するのに私は必要なのは産業保健だというように信じておりまして、私自身もそれに従事しております。
 そこで、今日は皆様方にもお配りいたしておりますけれども、この法案の中で、産業医・産業保健機能の強化についてというところを切り出してもらったものを提示させていただいております。
 一番大事なことは、産業医が信頼されるべきポジションにいなければならないということです。これが労働者側若しくは雇用者側に偏ったものであれば、これ間違った判断になってしまいます。
 例えば、高血圧の皆様方がいらっしゃる、その高血圧をコントロールするときに、これだけの長時間労働をしてもらってちゃ困るよということをしっかり言えなければならないですよね。まず、それを言えるだけの信頼関係が雇用者側にもなければならない。でも、それをしっかりと今度コントロールするために協力してもらうためにも、労働者の皆様方にも信頼を得ていかなければならない。
 今回は独立性、中立性を強化することになっておりますけれども、この意味について教えていただけますか。
#365
○政府参考人(田中誠二君) 働き方改革実行計画におきましては、産業医の独立性や中立性を高めるなど産業医の在り方を見直し、産業医等が医学専門的な立場から働く方一人一人の健康確保のためにより一層効果的な活動を行いやすい環境を整備するとされております。
 ここで言う独立性というのは、主に産業医の職務遂行における事業者からの独立性を指すものと考えております。産業医は事業者により選任され、通常はその報酬も事業者から受け取るということなので、その職務遂行が事業者の意向に影響されやすいのではないかと懸念する声もあり、労働者の健康確保における産業医の役割は今回一層重要になる中で、こうした懸念のないよう、独立性を高めるための規定の整備を行うことといたしたものであります。
 また、中立性とは、労使のいずれにも偏することなく、まさにその有する産業医としての専門性に従い誠実に職務を果たすべきその地位の性格を指すものでございます。産業医が労使の双方から信頼を得て、その職務を効果的に遂行するために重要な要素と考えております。
 こうした観点を踏まえまして、産業医の独立性、中立性を高めるための改正として、今回の法案におきましては、産業医は、労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識に基づいて、誠実にその職務を行わなければならないとの規定を労働安全衛生法十三条三項として追加しまして、さらに、省令上の事業主の義務として産業医の離任についての衛生委員会への報告義務を定め、その身分的安定を保ちつつ、専門性に依拠した指導、助言等が可能となるように規定を整備することといたしております。
#366
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 これ、医師会の、先ほどお示しいただきました調査というものがございます。平成二十七年度。この中で、所属する部署はどこなのかと産業医に尋ねたところ四割が経営側という回答がございますよね。これでは困るんですよ。指示命令系統がしっかり独立したところにいなければ、私は、これは皆様方に中立がどれだけ確立されていますよと言っても難しいと思いますけれども、部長、御意見いただけますか。
#367
○政府参考人(田中誠二君) 産業医につきましては、その契約形態、嘱託産業医につきましてはおおむね委託契約であろうと思いますけれども、例えば専属産業医につきましては雇用契約という場合も多かろうと思います。その際、どこに所属するかということにつきましては、独自の産業保健部門に所属している場合もあります。また、人事労務といった経営にかなり近い部分に所属している場合もあります。
 そういう中で、雇用関係ということであれば、特に事業者からの指揮命令関係の下に立ちますので、産業医の本来の独立的、中立的職務遂行とやや矛盾するような運用がなされる可能性もあり、その懸念も先ほど申し上げましたように指摘されておるわけでございます。産業医の立場からも、またその産業医を使う使用者あるいは事業者、産業医と関わる労働者、そういう関係者皆様が、この産業医の独立性、中立性を十分理解して、産業医の活動を理解して支えていただくということが大事であります。そのことを法律上しっかり表したいということで今回の規定の整備になったわけでございます。
#368
○薬師寺みちよ君 そこもしっかりと考えた上で、省令、政令なども定めていただきたいと思っております。
 ここで言う専門的知識とはどのようなものなのでしょうか、教えてください。
#369
○政府参考人(田中誠二君) ただいま御紹介させていただきました規定における専門的知識とは、事業場において労働者の健康管理等を行うのに必要な医学、すなわち産業医学に関する知識でございまして、一般の医師としての医学専門的な知識に加え、作業管理あるいは作業環境管理といった産業医独自の知識が該当すると考えております。
 なお、産業医の独立性とか中立性を改めて今回規定するに際して、労政審の建議において、産業医は産業医学に関する知識、能力の維持向上に努めなければならないとすることが適当とされていることを踏まえまして、法改正と併せて省令を改正しその旨を明らかにするとともに、国としても、産業医養成研修の見直しや、産業保健総合支援センターにおける実践力の強化充実を図るための研修の拡充等を予定しておりまして、産業医の知識、能力の維持向上も図ってまいりたいと考えております。
#370
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 このように法令改正しても、それをまだまだ御存じない、まあこういうふうに議論をしているからこそ高度プロフェッショナルって耳にはしていらっしゃるかもしれませんけど、それが自分のこととして理解していらっしゃらない方も大変多うございます。ですから、その専門的知識というものが医学だけではないということ、しっかりと、組織学であったり、まさに、これからどういうふうに産業が進んでいく、マネジメントをしていかなければならないんだという、様々な知識というものが必要だというふうにこれから省令、政令の方でも定め、そして研修も組んでいただきたいと思います。
 このような形で産業医の独立性、中立性が強化されていきます。それに当たりまして、事業者は、衛生委員会に対しても様々なことを要求しております。これは、産業医が行った労働者の健康管理等に関する勧告の内容もこの衛生委員会に取り上げられることになるということになります。
 産業医大の調べでは、今まで産業医が勧告を行ったことがないが六割なんですよ。あり得ない数字ですよね。何をどういうふうに勧告していいのかがまず御理解いただいていない。どのようなケースで勧告を行うかというときに、法令違反の指摘を伴う場合であったり、健康管理上様々な指導をしたけれどもそれが放置されている場合、労働者の求めに応じて勧告を行う、事業者や人事労務担当者の求めに応じて勧告を行う、そういうことが二〇%ぐらいしか、勧告を行うべきではないというふうにしかこれ捉えられていないんですよね。まず法令違反があったら、これ一〇〇%勧告を行わなければならないですよね。ですから、しっかりと、私は、今後、その勧告を行うに当たりましても、産業医の知識もそうでございますし、役割に関しましても厳しく指導していただきたいと思っております。
 ですから、産業医に対してどのような形でこのようなことを知らせていくべきなのかとお考えでしょうか、教えてください。
#371
○政府参考人(田中誠二君) 労働安全衛生法において、産業医は、労働者の健康を確保するため必要があると認めるときは、事業者に対し、労働者の健康管理等について必要な勧告をすることができるとされております。
 この点、平成二十九年に産業医科大学が行った調査によりますと、産業医は事業者に対しまずは指導や助言等を勧告よりも多く用いている状況がうかがえます。また、勧告を行う主なケースとしては、意見や指導を聞き入れられなかったため、三〇%、法令違反状態の是正を指導するため、二三%、労働者への説明材料として事業者の求めに応じて、二三%、事業者への説明材料として労働者の求めに応じて、二二%というふうなことが掲げられております。産業医は指導や助言等と勧告を事業場の実情に応じて使い分けている状況がうかがえます。
 また、同じ調査によれば、勧告を行ったことがある産業医の六九%が他の手続に比べて実効性が高いと回答しており、かつ八六%が勧告権はあった方がよいと回答しているなど、勧告制度を適切に用いている産業医も存在していると考えておりますが、一方で、御指摘のとおり、産業医の五八%が勧告を行ったことがないと回答しておりまして、勧告制度を使いこなせていない産業医も多いと考えております。
 今回の法案においては、産業医が勧告を行った場合は、事業者に対し衛生委員会にその内容等を報告することを義務付けること等としておりまして、産業医の行う勧告の意義や機能が強化されるということになります。産業医に対して研修や様々な情報提供の機会を用いまして的確にその趣旨や内容を周知するとともに、労使にも十分にこの趣旨を周知することで、勧告の内容が事業場内で適切に共有され、労働者の健康管理、職場改善のために有効に機能するように促してまいりたいと考えております。
#372
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 二枚目に付けておりますけれども、私ども産業医が情報を基に労働者に面談の指導というものを勧奨したとしても、労働者はそれを全て、一〇〇%受け入れなければならないということではないんですよね。申出がないと、私たちがどんなにこれを勧奨したとしても、長時間労働、超過勤務面談というものを受けてもらえない。やっぱりそういう人が多発するときにはしっかり勧告もしなければならないですよね。だからそういうところに使ってもらいたいんですよ。そうすることによって過労死だって防げるではないですか。それを放置するということはあり得ません。
 ですから、自分たちがどういう役割で、何をその勧奨によってしなければならないのかということを、まず明確に私はもう一度指導、若しくはしっかりとマニュアルの中でも書き込み、研修でも行っていただきたいと思っております。
 このような形で、衛生委員会というものも更にその機能が強化されることになっています。現在、衛生委員会の課題、どのようなものがあるというふうに把握していらっしゃいますか。
#373
○政府参考人(田中誠二君) 衛生委員会は、労使の代表が半々で構成されることとともに、産業医もそのメンバーでございまして、労働者の健康確保に向けた職場や作業内容の改善策等を調査、審議するという場として、実効性のある産業保健活動のために極めて重要な仕組みであると、仕組みとして非常に重要だということでございますが、一方で、この衛生委員会、五十人以上の事業場に義務付けられておりますが、義務付けられているから設置している、義務付けられているから開催しているというところにとどまり、その内容について労使が双方とも余り十分にその意義を認識していない。また、産業医も嘱託産業医で時々しか来ない、衛生委員会にもなかなか積極的に参画しないというようなことで、形骸化あるいはマンネリ化ということもあるのではないかということでございます。
 ただ、最近においては、ストレスチェック制度を運用する際に衛生委員会でその実施方針を定めるように、調査、審議するようにということで推奨し、お願いしております。その観点から、ストレスチェック制度に対する関心の高まりと併せて衛生委員会の意義についても見直して活性化しようという動きがあることも聞いております。こういったことも活用しながら、衛生委員会の活性化を図っていくことが大きな課題だと思っております。
#374
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 この衛生委員会というものが、現在五十人以上の事業所で義務付けられているにもかかわらず、設置しているのが八六%、ゆゆしき事態ですよね。
 私は、いつも産業医やっておりまして、様々な求人サイトみたいなものものぞいてみることがございます。そうすると、一番最初に書いてあるのが衛生委員会の指導してもらえる方というところなんですよ。何やっていいかが分からない。でも、明らかに、おっしゃったように有効に使っていけば有効なツールになるんです、お互いに。例えば、長時間労働のリストを上げていく。そうしたら、労使とも第三者に目に触れることになるわけです。そうすると、やっぱりそこの上位に並んでいる部署というものは何とかしなければって思うわけですよね。そこで初めて問題が明らかになったりということが行われてくるわけです。
 ですから、これをいかに産業医と衛生委員会という第三者をしっかりそこで、中立的な立場でそこで判断する材料を提供していくのか、そしてそこで様々な話合いが行われることによって改善されていくのか。ですから、もっと私は、衛生委員会開催だとか、そのマニュアルだとかというのを整備すべきだと思いますけれども、大臣、どのように思われます。
#375
○国務大臣(加藤勝信君) 今回の改正案でも、この衛生委員会に関しては、事業者に対し産業医の勧告の内容等を報告する義務付け、あるいは省令においても、労政審の建議を踏まえ、衛生委員会における産業医の発議権を明示する、これは予定でありますけれども、こうしたことを通じて衛生委員会の活動が促されるようにしていきたいと考えておりますけれども、さらに衛生委員会の活用については、先ほど話がありましたが、ストレスチェック制度の実施マニュアル等において周知をしてきたところでありますけれども、今度の改正法案の施行においても、衛生委員会の活用方法等についてマニュアル等の作成、これをしたいというふうに思っております。
 また、マニュアル作ればいいというわけじゃありませんので、それを全国の産業保健総合支援センターを通じて事業者や産業医等の産業保健スタッフに研修を行い、そしてそれを更に展開をしていきたいと思っております。
 そうした取組によって衛生委員会の活用が図られ、そして先ほど委員御指摘のように、産業保健機能の強化を図っていく、そのことによって働く方々が健康の不安なく働いていける、そういった環境をしっかりつくらせていただきたいと思います。
#376
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 部長、そのようにマニュアルを作るということ、これからやられていくと思います。しかし、現状も把握していただかないといけないんですよ。これが形骸化したら何の意味もございません。これからしっかり調査も行っていただきたいんですが、いかがですか。
#377
○政府参考人(田中誠二君) 衛生委員会の実態につきましては、毎年ではないんですけれども、毎年テーマを変えて行っております労働安全衛生調査などによりまして適宜把握をしております。例えば、先ほど委員からも数字が挙がりましたように、平成二十八年の労働安全衛生調査では、五十人以上の事業場において全体平均で八四・六%が設置しておりますけれども、実は、五十人以上から百人未満の事業場の設置率が七八・七%というふうに低くなっております。
 その衛生委員会の調査審議の内容につきましては、主に、少し古い調査なんですけれども、健康診断の実施、その結果に対する対策といったようなところが多くなっております。
 私どもとしては、衛生委員会の機能、こういった単純に健康診断の実施だけではなくて、様々なストレスチェックの結果分析とか調査審議も含めて、職場改善に更に効果的に活用していただけるように考えておりますし、どのように活用されているかについてしっかりと把握できるような形で調査をし、好事例なども把握し、それをまた今後の政策に役立てていきたいと考えております。
#378
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 まず何をやっているのかということがすごく重要ですので、そこは調査をお願いしたいと思います。
 ここで、その勧告の内容等ということで、もう様々、この衛生委員会にも御報告いただける数値も、今度省令、政令でも定められるというふうに伺っています。どのようなものを報告なさいますか。
#379
○政府参考人(田中誠二君) 今回の改正法案におきましては、事業者に対して産業医の勧告の内容その他の厚生労働省令で定める事項について衛生委員会に報告することを義務付けることといたしております。
 省令に規定する事項につきましては、勧告の内容のほか、勧告の実効性を高めるという改正の趣旨に照らして、例えば勧告を受けての事業者の対応方針や勧告を受けて講じた措置の内容等が考えられまして、この点につきましては改正法案の成立後に労政審において御審議をいただきたいと考えております。
#380
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 是非その中にやっぱり特定健診の事後措置の在り方なども含めていただきたいと思います。
 ちょっとこれデータは古いですけれども、平成二十四年、定期健診で所見があった労働者がいる中で、特に措置を講じなかった、二一%、こんなに高い数字なんですよね。ですから、どのような事後措置が行われてきたかということを考えていかなければ、リスクがある皆様方がそれで過重労働を強いられてしまっているということを放置することにもなりかねません。ですから、しっかりと何をそこで省令に描くべきなのかということは、もう一度私は再考していただきたいと思っております。
 事業者が産業医に対しまして産業保健業務を適切に行うために必要な情報を提供しなければならないという、この情報とはどのようなものを含んでいらっしゃいますか。
#381
○政府参考人(田中誠二君) 事業者が産業医に対して提供すべきこととする情報の内容といたしましては、労政審の建議を踏まえまして、健康診断や長時間労働者に対する医師による面接指導、ストレスチェック後の医師による面接指導の結果に基づき労働者の健康を保持するために事業者が講ずる措置の内容、そういう措置を行わなかった場合はその旨と理由、それから、一月当たり八十時間を超える時間外・休日労働を行った労働者の氏名とその超えた時間、労働者の健康管理のために必要となる労働者の業務に関する情報などにつきまして、労政審の御審議を経た上で省令に定めたいと考えております。
#382
○薬師寺みちよ君 そこをしっかり私は例示を挙げていただきたいと思っております。
 どういう、じゃ、措置を講じるのか、ここで言う措置ということを少し教えていただけますか。どのようなことを想定していらっしゃいますか。
#383
○政府参考人(田中誠二君) これは法律にも書かれておりますけれども、労働時間の短縮でありますとか、あるいは就業場所の変更、そういった労働者に過重な負荷が掛かっている状態を面接指導でおおむね把握するわけですから、その過重負荷が解消されるような方向につきまして、労働者の実情に応じて医学的判断の下に医師が判断できるような、そういった情報をしっかりと把握できるような形にしたいと思っております。
#384
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 それがしっかり勧告につながって、若しくは指導にもつながっていかなければならない、そこで好循環をつくっていくということが目的というふうに捉えてよろしいですね。
#385
○政府参考人(田中誠二君) 本日委員にお示しいただいた資料一の二にありますように、今回様々なところに規定は分かれるわけですけれども、労働時間の状況の把握から、場合によっては勧告、勧告内容の衛生委員会への報告まで一連の流れがスムーズに行くように、これは、本来はここまで行かなくて、その前の段階できちっと事業者が措置していただくことが一番望ましいわけですけれども、こういった流れをしっかり仕組みとして整備して、産業保健機能強化を図りたいと思っております。
#386
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 しかし、私が二枚目に付けましたこの資料の中でも、もう毎回毎回、私も面接をしていて思うんです。労働者にどんなに面接を受けてくれとこちらから連絡をしても、忙しいから、断られてしまうんですよね。また、それ同じような方が同じ形で、結局、毎回毎回名前が挙がってくる。それをどうにかして止めていかないといけない。その機能というものが今回これは付与されていない、直接的には。もちろん、勧告をして何とか動かしていくということは間接的にはできても、結局こうやってアプローチできないままということも考えられます。
 私は、この中でしっかりとこういう情報を与え、そして勧告を行って、お互いにウイン・ウインの関係を築いていかなければならないということを事業主の皆様方にも御理解をいただきたいと思います。
 しかし、なぜここ、強制的に受けさせることができないのか。例えばこれ、八十時間になったからいいだろうと、そういう問題じゃないですよね。八十時間になったとしても、毎回同じ人間が受けなかったらこれはどうしようもないですよね、何も把握できないですよね。そこについて、厚労省はどのような見解をお持ちでいらっしゃいますか。
#387
○政府参考人(田中誠二君) その点については、以前、委員からも御指摘いただいたことがございます。現在の安全衛生法では、労働者の疲労の蓄積の状況を把握するために申出ということを絡めさせていただいているということでございますが、その結果として、本来、疲労の蓄積があって面接指導を受け、場合によっては就業上の措置を受けなければならないような方が見逃されてしまう部分もあるかもしれないということで、別のルートとして、その産業医に様々な情報を提供し、産業医からも、現在もあるんですけれども、産業医からも申出の勧奨を強くしていただくということをまずはやっていこうと思っております。
 実際の運用になりますと、かなりの企業で申出なしでこの時間の要件に該当した方に対して面接指導を行うと、運用をしていただいているところもありまして、私どもとしても通達ではそのような運用を推奨しております。そういった形での推奨もしっかりとさせていただきたいと思います。
#388
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 少し、この後半戦にやろうと思っていた質問のこれまとめでもあるんですけれども、この一枚目見ていただいて分かるように、今回は産業医の選任義務がある労働者数五十人以上の事業所だけが強化されるんですよ。産業医がいる大きな規模の企業だけが強化をされる、産業医がいない五十人未満の事業所はまた置いていかれる。更にここ格差が広がってしまうということになりますよね。この状況について、私は、厚労省としてどう対応していかれるおつもりなのか、いつも本当に、この間から言っておりますけれども、疑問に思っております。
 五十人以上の事業所は選任率まあ一〇〇%に近いものがあると思いますけど、五十人未満で事業所の産業医選任していらっしゃるような事業所って、何%ぐらいの割合なんですか。
#389
○政府参考人(田中誠二君) 労働者数五十人未満の事業場において労働者の健康管理等を行う医師の選任率につきましては、平成二十三年の労働災害防止対策等重点調査報告に基づく推計によりますと、労働者数三十から四十九人までの事業場で約四二%、十人から二十九人までの事業場で約三〇%が選任を行っており、健康診断後の措置に関する相談等に活用している状況と承知しております。
#390
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 この間から言っているように、五十人未満の事業所で働いていらっしゃる労働者が全国で何%いるかということを考えると、余りにもお粗末な状況ですよね。
 やはり、なぜこういうふうに選任していただけないというふうに厚生労働省は分析していらっしゃるのか、部長、教えていただけますか。
#391
○政府参考人(田中誠二君) 労働者数五十人未満の事業場につきましては、産業医等の選任に係る負担、特に経済的負担の面等から選任の義務付けは行っておりませんけれども、そうした小規模な事業場で労働者の健康管理等を行う医師の選任率が少ない理由についても、努力義務は掛けているわけですけれども、個々の事業所の経済的な負担の能力もあります。また、その他の要因として、個々の事業場の年齢構成、年齢構成がまだ若いとか、あるいはパート主体で長時間労働者が余りいないとかということで、事業者として健康管理の必要性を余り認識していないということもあろうかと思います。
 こういったところについては、一つは助成措置というものが必要ですし、もう一つは労働者の健康管理に関する意識啓発ということも重要ですし、そういった両面から対策を講じていきたいと思っております。
#392
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 事業規模が小さければ小さいほど、五十人未満であれば、小さい事業所であるほど休めないんです、どんなに体が悪くても、長時間労働でも。ですから、しっかりそれを指導してさしあげないと、どうやったら上手に回っていくのかということも併せて考えていただかないと私はいけないと思っております。
 皆様方に、二の一、二の二で資料もお配りいたしております。厚生労働省としても小規模事業所の皆様方に助成金出しておりますけれども、これ全く足りない値段ですよね、産業医というものを一人雇用するに当たって。これでは、とてもではないですけれども大変な負担が出てしまいます。
 以前は、厚生労働省としても、幾つかの事業所を集めまして産業医を雇用するということを推奨もしていらっしゃったかと思います。私は、また次回でも議論もさせていただきたいんですけれども、活用できるのは産業医だけではなく、やっぱり保健師の皆様方ももっと活用すべきだと思っております。
 産業医というものを選任する仕組みというものをもう少し小規模の皆様方のためにつくるべきではないかと私は考えておりますが、大臣のお考えをお示しいただけますか。
#393
○国務大臣(加藤勝信君) 今お話がありましたように、産業医の選任が義務付けられていない労働者数五十人未満の事業所、これについても、平成八年の労働安全衛生法の改正で医師等により健康管理を行わせることを努力義務にしているわけでありますから、それを国としてもしっかり援助していきたいと思っております。今ちょっとお話がありましたけれども、小規模な事業所が共同で医師を選任する費用を助成する事業、平成九年度からあったんですけれども、平成二十二年度に、事業仕分もありましたし、余り使われていないということもあって廃止になっております。
 現状では、個別事業場に対する助成の充実、図ってきているところでありますけれども、これまでのそうした事業の課題も踏まえながら、小規模事業場の共同的な取組をどうやったら促進できるのか、まあ共同じゃなくてもいいんですけれども、いわゆるそうしたところの促進をどうできるのか、これしっかり研究し、また実効性のある対応を考えていきたいと思います。
#394
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 長時間労働をするのは大企業だけではありません。特に中小で労務管理というものも正確に行われていないような現場も私は見てまいりました。その中で、しっかりと労働者の皆様方が健康で働けるような仕組みづくりというものを考えていただかないと、先ほども申しました、だんだん格差が広がっていく一方なんです。
 ですから、負担になるからそこは課せないではなく、負担なくしっかりと健康を守っていただくためには何が必要なのかということを私はまず真っ先に議論をしていただきたいと思っておりますので、今後、しっかり、また更に議論は続いてまいります。私も楽しみに、これからも議論の中心としてこの産業保健、置いてまいりますので、よろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
#395
○委員長(島村大君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。
    ─────────────
#396
○委員長(島村大君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案及び労働安全衛生法の一部を改正する法律案の審査のため、来る十二日に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#397
○委員長(島村大君) 御異議ないと認めます。
 なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#398
○委員長(島村大君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#399
○委員長(島村大君) 委員派遣承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案及び労働安全衛生法の一部を改正する法律案につき、現地において意見を聴取するため、来る十三日、埼玉県に委員派遣を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#400
○委員長(島村大君) 御異議ないと認めます。
 つきましては、派遣委員等の決定は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#401
○委員長(島村大君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時散会
ソース: 国立国会図書館
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