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2018/05/24 第196回国会 参議院 参議院会議録情報 第196回国会 文教科学委員会 第11号
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2018/05/24 第196回国会 参議院

参議院会議録情報 第196回国会 文教科学委員会 第11号

#1
第196回国会 文教科学委員会 第11号
平成三十年五月二十四日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十三日
    辞任         補欠選任
     足立 敏之君     衛藤 晟一君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         高階恵美子君
    理 事
                上野 通子君
                大野 泰正君
                神本美恵子君
                吉良よし子君
    委 員
                赤池 誠章君
                石井 浩郎君
                今井絵理子君
                衛藤 晟一君
                小野田紀美君
                橋本 聖子君
                水落 敏栄君
               佐々木さやか君
                新妻 秀規君
                伊藤 孝恵君
                大島九州男君
                蓮   舫君
                高木かおり君
                木戸口英司君
                松沢 成文君
   国務大臣
       文部科学大臣   林  芳正君
   副大臣
       文部科学副大臣  丹羽 秀樹君
   事務局側
       管理部長     宮崎 一徳君
       常任委員会専門
       員        戸田 浩史君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       原  邦彰君
       内閣府地方創生
       推進事務局審議
       官        村上 敬亮君
       文部科学大臣官
       房総括審議官   中川 健朗君
       文部科学省生涯
       学習政策局長   常盤  豊君
       文部科学省初等
       中等教育局長   高橋 道和君
       文部科学省高等
       教育局長     義本 博司君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○学校教育法等の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(高階恵美子君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、足立敏之君が委員を辞任され、その補欠として衛藤晟一君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(高階恵美子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 学校教育法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官原邦彰君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(高階恵美子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(高階恵美子君) 学校教育法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○上野通子君 自由民主党の上野通子でございます。
 本日、学校教育法の一部を改正する法律案について順次質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。
 まず、デジタル教科書の導入についてですが、衆議院の方で既に多くの質問出ているところでございますが、改めて大臣に対して、教科書の内容をタブレット端末などに収めたデジタル教科書のメリットについてお伺いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
#7
○国務大臣(林芳正君) デジタル教科書の使用によりまして、例えば、デジタル教科書にハイライトや書き込みを繰り返し行うことにより、試行錯誤しながらグループで話し合ったり考えたりしたことを電子黒板に転送して共有して、ほかの方の意見と比較しながら自分の意見を一層深める、こういうことができるわけでございますし、また、デジタル教材である動画等々と一体的に活用しまして、学習した内容の実社会での活用場面、こういうものを想定しながら学習しやすくなると、こういった取組が考えられるところでございます。
 また、障害のある児童生徒等については、例えば、文字を拡大するとか、色を変更するですとか、音声で読み上げるですとか、こういった機能を使用することによりまして教科書の内容を理解しやすくなるといった効果が期待されるところでございます。
 こうしたデジタル教科書の使用によりまして児童生徒の教育の充実が期待されることから、本法案においては、必要に応じて紙の教科書に代えて教科書の内容を電磁的に記録した教材、いわゆるデジタル教科書を使用できるようにすることとしておるところでございます。
#8
○上野通子君 ありがとうございました。
 この導入によって子供たちの学習効果も上がるんじゃないかということを、先行的に導入した学校からは、教師から子供たちの学習意欲が高まったという声も多く寄せられているということ、また楽しく学べるという内容のこともお伺いはしておりますが、メリットも多いですけど、まだまだ普及までには問題と思われること、また心配されることも多々あります。
 その一つが財政面での支援だと思いますが、現在、義務教育、小中学校には紙の教科書の無償配付ということをしていますが、それでは、現在使用している教材等についての支援はどうなっているのか、政府参考人の方によろしくお願いいたします。
#9
○政府参考人(高橋道和君) 学校で使われる標本や模型などの教材は、子供たちの知識及び技能の習得や、思考力、表現力、判断力等の育成に向けて教育効果を高めるものであり、その充実は極めて重要であると考えております。
 このため、文部科学省では、学習指導要領に対応する教材整備の推進に資する観点から、各教育委員会、各学校において教材を整備する際の参考資料として教材整備指針を策定しております。
 また、この教材整備指針に例示される学校教材が安定的かつ計画的に整備されるよう、義務教育諸学校における教材整備計画を策定し、これに基づきまして、平成二十四年度からの十か年で単年度約八百億円、総額で十年約八千億円の地方財政措置が講じられているところでございます。
#10
○上野通子君 今答弁していただきましたが、義務教育諸学校における教材整備計画というのを平成二十四年度から十年間で三十三年まででやっているということ、十か年総額が約八千億円ということでございますが、その中には、恐らくデジタル教材、今お話にもありましたが、電子黒板やデジタルテレビ等も対象に入るということでございます。しかしながら、このデジタル教科書が紙の教科書と併用ということで導入始まりますが、いずれはこのデジタル教科書のみを使う教科も出てくるだろう。さらには、もっと進んで、将来的にもしかしたらデジタル教科書だけで行うという可能性も出てくるんじゃないかと思うんですが、今後のデジタル教科書に対しての無償化は実現するのかも含めて、段階的にどのように国としての財政支援をしていくのか、大臣にお伺いしたいと思います。
#11
○国務大臣(林芳正君) この法案では、紙の教科書を基本といたしまして、いわゆるデジタル教科書を併用することを可能とするということになっておりまして、義務教育諸学校の児童生徒に対しては引き続き紙の教科書が無償給与をされることになります。したがって、このような使用形態や紙の教科書のみを使用する児童生徒おられるわけでございますから、こういったところとの公平性の観点等を考えますと、デジタル教科書を無償措置の対象とするということは現時点では考えておらないところでございます。
 なお、文科省としては、今後のデジタル教科書の取扱いにつきまして、デジタル教科書の使用による効果、影響の把握、検証等を行いつつ、慎重に検討していく必要があると考えております。
#12
○上野通子君 ありがとうございます。
 今の御答弁のように、まだまだデジタル教科書のみの教科はこれから先も余り認められないだろうというお話でございましたが、全く私もその方が良いんじゃないかなと思います。
 諸外国もちょっと調べたんですが、アメリカは大変進んでいまして、デジタル教科書だけの学校も出てきているということもお伺いしておりますが、そうしますと、そのネットワークの回線、家庭に持ち帰るときの子供たちの安全面も含めて、取扱いと、様々な問題も出てくると思うんです。でなくても学校現場でメディアリテラシー教育も進めなければいけないという点も出てくると思うので、その辺のことをしっかりとリサーチしながら、日本の教育現場におけるデジタル教科書のこれからの在り方を更に検討していただきたいなと思っております。よろしくお願いいたします。
 次に、最初の大臣の御答弁にもございましたが、障害のある児童生徒に対してのデジタル教科書、メリットはたくさんあるというふうに私も思っております。
 特に、御答弁の中にもありましたが、視覚障害や発達障害等で紙の教科書ではなかなか学習が困難な児童生徒については、もう本当に拡大した教科書とかデジタルで、きちんと子供がそれをしっかりと自覚して、また集中できるような授業体制をつくるということ、大変良いことだなと思っておりますので、更に進めていただきたいと思います。
 しかしながら、特別教育が必要な、特別支援の必要な障害を持った子供たちの中にはほかの障害を持っている子供たちもおります。身体的障害を持っている子、そして精神的障害、また知的障害のある子供たちもおりますので、その子供たちに対しての紙ベースの教科書以外でのデジタル教科書等の導入は、もう現在なされているのであればそれを続けるということでございますが、今後導入するのであればどのように導入していくか、また学習効果等をお考えになっているのかについて、高橋局長にお伺いします。
#13
○政府参考人(高橋道和君) ただいま御指摘いただきましたように、デジタル教科書の使用により、障害のある児童生徒については、例えば視覚障害や発達障害のある児童生徒が文字を拡大する、色を変更する、あるいは音声読み上げ機能を活用するなどによりまして、教科書の内容をより理解できやすくなるといった効果が期待されます。また、肢体不自由の児童生徒がページ送りなどの機能を使用することにより次のページを見やすくなる、こういったような効果も期待されるわけでございます。
 このため、今回御提案させていただいております学校教育法の改正案におきましては、通常の生徒につきましては、教育課程の一部を代えることができるとなっているところを、障害のある児童生徒等については、必要がある場合には、教育課程の全部においても紙の教科書に代えてデジタル教科書を使用することができると、こういったような形にさせていただいているところでございます。
#14
○上野通子君 平成三十年度の予算で、教科書デジタルデータを活用した拡大教科書、音声教材等普及促進プロジェクトというものがあるとお伺いしておりますが、この趣旨等にも、今お話にあったように、どんどん教科書のデジタルデータを活用した音声教材等に関する効果的な製作をしていくと、また、高等教育に対しても拡大教科書等の普及を促進していくと、そのための事業、予算付けだと思うんですが、これによりますと、なかなか普通の教科書会社だけにお願いするのは大変だということですね。やはり、様々なボランティア団体等の協力も得て、で、文科省もここに関わって、この必要に応じた、その障害に応じた教科書を作っているということがうかがわれるのですが、まず、私も初めて、これをちょっと調べさせていただいて分かったんですが、日本DAISYコンソーシアムというところがあるというふうにお伺いしていますが、まず、日本DAISYコンソーシアムという団体はどんな団体なのかについて大臣にお伺いしたいと思います。
#15
○国務大臣(林芳正君) このDAISYというのは、デジタル・アクセシブル・インフォメーション・システムと、この頭文字をつなげて作った言葉で、デジタル技術を応用した利用可能な情報システムという意味だそうでございます。
 印刷物で提供される図書や情報では読むことができない皆さんに活用されるデジタル録音図書の国際標準規格を目指して、五十か国以上の会員団体で構成する国際共同開発機構、DAISYコンソーシアム、これ本部スイスだそうですが、ここで開発と維持が行われている情報システムでございまして、日本においては、公益財団法人の日本障害者リハビリテーション協会等の八団体が日本DAISYコンソーシアムの構成団体として活動しておりまして、このDAISY図書はCD―ROMに保存することができて、専用の機器やパソコンがあれば再生することができると、こういうふうに承知しております。
#16
○上野通子君 ありがとうございます。
 DAISY、デジタル・アクセシブル・インフォメーション・システムでございましょうか、この同じような団体が、五十か国以上の会員で構成されているということでございますが、日本も恐らくこれはボランティア団体なのでございましょう。その団体が一生懸命にこの障害者向けの教材、教科書等を作成するのに関わってくださっているということでございますが、併せて大臣にお伺いしたいのは、DAISYコンソーシアム、ここの団体の皆さんとそして教科書協会の皆さん、そして文科省がどのように連携しながら教科書研究開発に今向かっているのかということ、改めてお伺いします。
#17
○国務大臣(林芳正君) 大変大事なことだと考えておりまして、この法案の趣旨の一つとして、デジタル教科書によりまして障害のある児童生徒等の学習上の困難の低減に資することがあり、これについては教科書発行者に対してもしっかりと説明をしてまいりたいと思っております。
 文科省としては、デジタル教科書、これが円滑に作成、供給されますように、本法案において著作権法の一部を改正し、著作権者の権利を制限する規定等を設けるとともに、教科書発行者とそれからDAISY教材等を作成する、今申し上げましたボランティア団体等との意見交換の場を設けることなど、教科書発行者が障害のある児童生徒等の学習上の困難の低減に資するようなデジタル教科書、これを作っていただくように促していきたいというふうに考えておるところでございます。その上で、今後、デジタル教科書の実際の作成状況等も踏まえながら、更にどういう対応が必要か、引き続き検討していきたいと考えております。
#18
○上野通子君 ありがとうございます。
 連携を強化して、しっかりと障害に合ったデジタル教科書を作っていただきたいと思いますが、DAISYはあくまでもボランティア団体でございますので、余り負担を掛け過ぎず、できれば負担を軽減することも考えていただきながら一緒にやっていただきたいなと思います。ありがとうございます。
 次に、ほかの、障害者にかかわらず、デジタル教科書のデメリット、全体的なデメリットについてお伺いしたいと思うんですが。
 まず、大臣にお伺いしますが、大臣は、学校の授業の中で、学生時代、教科書をどのようにお使いになっていましたか。
#19
○国務大臣(林芳正君) 何分随分昔のことでございますので、まあ、小学校ぐらいのときは真面目に教科書をちゃんとその日のを持っていって、うちに持って帰って、母親も厳しかったですから、ちゃんと予習、復習を一応やったふりはして、しないとそこから遊びに行かせてもらえないというような苦い記憶が小学校時代はございますが、どうでしょうか、高校ぐらいになると、私、文系でございましたので、余り受験に関わりのない科目のようなものはちょっと学校に置いてあったかなというような記憶もございますが。
 いずれにしても、教科書とそれからその補助教材みたいなものは結構いろいろありましたので、必要なものは結構使い込んだりはしておったし、それぞれちょっと、小中高様々であったかなというふうに思い出しております。
#20
○上野通子君 ありがとうございます。
 発言通告していないんですが、丹羽副大臣にも、教科書と併せてノートもどのようにお使いになっていたかもお伺いしたいと思います。
#21
○副大臣(丹羽秀樹君) 私も多分に漏れず、大臣と同じような文系でございました。ただ、大臣ほど親が厳しくなかったので、毎日持っていっていたかというと、多分毎日、記憶の中で重かった記憶がとてもございます、ランドセルがですね。
 ただ、かつてに比べて幾分、十年前の学校のランドセルというのは軽くなったなという記憶があるんですが、実際、今、自分の子供が小学校六年生になって教科書を背負っているのをこの間背負わせてもらったら、非常にまた重くなってきたなというのは実感としてございまして、そういった面で考えると、今の教科書は、かつて十年前に比べても随分容量が、厚くなってきているのかなというのは、これは実感として肌感覚で思っております。
#22
○上野通子君 ありがとうございます。
 丹羽副大臣にはノートのこともお聞きしたかったんですが、よろしいでございます。
 恐らくお二人とも真面目な小学生、中学生だったとお見受けしますから、重たいかばんにびっしりノートと教科書を詰めて、中学生なんかまめができていますよね、そのような形で、日本の今でも学生は真面目な学生ほど教科書とノートを持ち歩くというような状況だと思いますが。
 私たちもそうですが、ここにいらっしゃる皆さんも、紙ベースの教科書を用いて、そして読むことと書くことの大切さを学んできたと思います。一番このデジタル教科書が入って私が危惧していることは、学習効果が上がるというお話もありますが、パソコンの画面で読むということ、これを、AI読みとも言われていますが、斜め読みにしてしまうんじゃないかと大変心配しておりまして、いろいろと研究されている方の御意見によれば、パソコン画面で読むよりも紙ベースの教科書で読む方が内容に集中しやすく、学習効果が高いという結果も出ているとも言われています。教師の経験のある先生方もそう思う、うちの筆頭などもそう思うと言っているんですが。
 読むことと同時にまた書くことも大切だと思うんですね。そうすると、先ほど大臣から、デジタル教科書は書き込めるぞ、ハイライトも入れられる、だから便利になるというお話もございましたが、やっぱり書くことによってしっかりと頭を使って考えるということも私たちは学生時代してきたんではないでしょうか。
 この読むこと、しっかりと読むこと、また時間を掛けてしっかりと書くということが減少につながって、それが考える力や読解力が低下することにもつながっていくんじゃないかと大変危惧するところでございますが、この読む、書くの学習効果面でのデジタル教科書導入について、大臣はどうお考えになりますか。
#23
○国務大臣(林芳正君) この法案では、紙の教科書を主として使用しつつ、児童生徒の教育の充実のために必要がある場合にデジタル教科書の利点を生かすよう使用すると、こういうふうに想定をしております。したがって、デジタル教科書の導入後も紙の教科書やノート等、適切に使用しつつ、今委員がおっしゃったように読み書きがおろそかにならないよう学習すること、これが大変重要だと考えております。
 デジタル教科書の使用によりまして、例えばデジタル教科書のハイライト機能を使用して重要なポイントを試行錯誤しながら考えたり、デジタル教科書と一体となったデジタル教材を用いて本文の抜き出し等により文章の構成を分析する、これらを電子黒板等を使用して他の生徒と共有し議論する等、読解力の向上に資するような授業を行うということが考えられるわけでございます。
 私もいろんな書き込みをするときに、最近は消せるやつですね、商品名出しちゃあれですけれども、消せるボールペンというのがございまして、これになってから随分、何度も書いたり消したりできるので便利になったなと、こういうふうに思いますが、試行錯誤をするという意味ではデジタルの利点もあるのかなというふうに思いますが、冒頭申し上げたように、あくまでこの紙の教科書を主としてというところは押さえておかなければいけないポイントであろうと、こういうふうに思っております。
 このデジタル教科書の加えての使用によって児童生徒の学習が一層充実される方向になるように、その効果的な活用の在り方とか導入に当たっての今のような留意点に関しましては、教育委員会や学校等が参考とするためにガイドラインを策定をする予定になっておるところでございます。
#24
○上野通子君 ありがとうございます。
 あくまでも紙の教科書がメーンであるというお話でございましたが、とはいえ、やっぱり教育現場にデジタル教科書がどんどん入ってくるということになれば、今度は子供たちばかりじゃなくて、それを指導する教員の皆さんにもまた負担となるのではないかと、その問題も出てきております。
 御存じのように、今学校現場では本当にいろんなことが先生に求められています。英語教育小学校で導入、道徳教育の教科化、アクティブラーニング、プログラミング、そしてキャリア教育や消費者教育など、そこにまた、先ほど言いましたが、メディアリテラシー教育も多少はしなきゃならない。もういっぱいいっぱい、教師も、そして子供たちもいっぱいいっぱいな状態ということは現実でございます。
 そこで、せっかく働き方改革を、教師の現場、していただいて、子供としっかりと向き合う時間を取るということ、文科省も進めている中で、また教師に負担が掛かるのではないかという不安がございますが、その点はいかがなんでしょう、大臣。
#25
○国務大臣(林芳正君) このデジタル教科書の活用を含めて、学校における教育の情報化、これを進めていくためには、やはり今先生おっしゃったように教員のICTの活用指導力、これを向上させるということが重要になってくるわけでございます。
 このため、文科省においては、教育職員免許法施行規則、これを改正いたしまして、大学の教職課程におきまして、教育の方法及び技術に関する科目に加えて、各教科の指導法を学ぶ授業科目の中で、必ず情報機器及び教材の活用、これを含めた内容を習得させることとすると。それからもう一つは、独立行政法人教職員支援機構におきまして、各地域における教育の情報化を推進する指導者、これを養成するための研修を行うと。加えまして、ICTを効果的に活用した指導方法に係る実践事例集、それから各学校の内部で研修を担う人材を養成するための手引、これを作成、配付すると。こういったこと等によって教師のICT活用指導力の向上に努めておるところでございます。
 また、このデジタル教科書等を活用した授業をより円滑に進めるためにも、ICT支援員、この配置を進めることが極めて重要でございまして、所要の経費につきましては地方財政措置が講じられているところでございます。
 こうした取組に加えて、デジタル教科書につきましては、先ほども申し上げましたが、その効果的な活用の在り方、それから導入に当たっての留意点等に関するガイドラインの策定などを通じて、このデジタル教科書が適切に使用されるように努めてまいりたいと思っております。
#26
○上野通子君 ありがとうございました。
 私は、デジタル教科書の導入も情報化社会に向けて必要だと重々承知しておりますが、何せ全国広いですので、導入の格差も出てきてしまってはちょっと教育格差にもつながりますので、そこのところも十分に配慮をしていただきながら、この学習環境整備、先生方の負担を更に増やすことにならないように文科省として取り組んでいただきたいと思います。
 今、学校現場での最大の問題は、教科書が読めない子供たちがたくさんいるということだと思います。この問題をしっかりとちょっと検討していただいて、そのためにどうしたらいいか。デジタル教科書はそのためにも、もしかしたら逆に十分効果が出るかもしれないので、研究を進めていただきたいと思います。
 以上でございます。ありがとうございました。
#27
○佐々木さやか君 公明党の佐々木さやかです。
 今日の審議となっております法律案では、デジタル教科書、これを正式に法律上も教科書として位置付けるというものでございます。
 このデジタル教科書、教科書のデジタル化と言ってもいいかもしれませんが、その背景といたしましては教育の情報化、これがございます。教育の情報化、よく言葉を聞くんですが、私自身不勉強でまだ理解が十分でないところもあるなというふうに自覚をしておりまして、ICTを教育に使っていく、活用していくと、これが簡単に言えば教育の情報化かなとは思うんですけれども、この教育の情報化というのが、じゃ、一体何を目指すのかというところは私はきちんと意識をしなければならないのかなと思っております。
 先ほども上野委員から議論が様々ございましたとおり、メリットも十分ある一方で、心配なこと等もあるわけでございます。ですので、そもそも教育の情報化というのは何を目指すのかと。私はやはり、どこまでも教育というのは子供たちのためにあるものですから、子供たちにとって何がいいのかと、子供たちの学びがどう深まるのかと、これが重要であるというふうに思っています。
 教育現場にICTがどんどん入っていくことで、今までできなかったことができるようになる、また、先生方の負担が軽くなるということもあるかもしれませんけれども、例えば、今ネットで何でも調べることができます。昔は、辞典、辞書を引いたりとか、図書館に行って本を探して調べたりということが、ネットがあれば何でもすぐ出てくると。これが学びに深まるのかということもあるかもしれませんし、悪い例としては、論文の剽窃という問題がございます。学校のレポート、例えば学校の宿題も、やろうと思えばネット上の情報を組み合わせてできるということももしかしたらデメリットかも分かりません。
 そういったことではなくて、やはり子供たちがより学びを深めていくと、これが教育の情報化が目指すものではないかなと思っておりますが、大臣は、この教育の情報化、また、教科書のデジタル化ということについて、子供たちの学びというところでどのようにお考えか、お聞きしたいと思います。
#28
○国務大臣(林芳正君) ICTを活用して教育の充実を図るということが、今回の改正は特にそういうことでございまして、デジタル教科書を使用することが、必要に応じて紙の教科書に代えてと、教育課程の一部においてと、こういうことで使用することができるということでございます。
 大臣が主宰する有識者懇というのを今やっておりますけれども、そこでも、今先生からお話のあったようないろんなメリット、デメリット出てきておりまして、やはり、よく半分冗談のように言われることですが、携帯電話が普及して電話番号帳が入ってからはもう電話番号を覚えないようになったと、それから、ワープロ等、ワープロと言うと古いかもしれませんが、メールを打つようになってからは自分で漢字を書かなくなったので、いざ紙に漢字を書こうとするとなかなか漢字が正確に出てこないとか、いろんなことが言われている一方で、これは利点を言えば、いろんなものがすぐリサーチができて、本当に、自分がそれに加えてどういう創造的なものを付け加えるのか、こういうことが非常に簡単に世界のどこにいてもできるようになってきていると、こういうことが言われているわけでございますので、そういう中で、このICTはやっぱりあくまで道具でございますので、この道具を活用をしながらやっぱり真に必要なことはしっかりと教育の現場で教えていくと。
 この原則をたがってはならないんではないかと、こういうふうに思っておるわけでございまして、そのためにはやはりどういう技術が進展して、それが社会の中でどういうふうに活用されているのかということは不断にしっかりと把握をした上で、また加速度的にこの技術が進歩いたしますので、例えば小学校に今年入ったお子さんが大学までもし行かれたとすると、もう十六年先ということでございますから、これぐらい先まで社会がどのように加速的に進歩していくのかということもある程度見据えながら、そのために必要なスキル等をしっかりと身に付けていただくと、こういう考え方を持って臨まなければならないんではないかと、そういうふうに思っております。
#29
○佐々木さやか君 ありがとうございます。大臣の御所見を伺いました。
 AIとかいろいろな技術が今注目をされておりまして、そういう中でソサエティー五・〇社会に向けて教育どうあるべきかということを我が党も実は勉強をさせていただきました。そういう中で、やはり重要なのは、どこまでも人が中心、教育においては子供が中心で、どのように技術を活用していけるか、いろんな選択肢がある中でどう新しい価値を主体的に創造できるかと。やはり、この人間の力を高めていくということが一番大事なのではないかと、そんなような我が党としては議論をしておりました。
 そういう観点からいいますと、やはりこの教育の情報化ということも、新しい技術があれば何でもこの教育の場に取り入れれば、それで何か新しいということでは恐らくないのだろうと。ですので、何が必要で何はなくてもいいのかとか、そういったことをしっかりと議論をしていただいて、取り入れていくべきなのかなと思っております。
 そういった観点から、以下、何点か具体的なこの法案について質問をさせていただきますけれども、上野委員の御質問ともちょっと重なる部分がありますが、重要な点ですので確認をさせていただきたいと思います。
 今回のデジタル教科書、これは障害のある子供たちについては全ての課程ということですけれども、原則として一部の教科について併用という形にしております。選択肢としては、紙でもよいし、一部の教科についてはデジタル教科書でもよいということですけれども、これを全ての教科についてデジタル教科書を使ってもよいよという形にする方法もあり得たわけですが、なぜ一部の教科について併用ということを原則としたのか、その趣旨について確認をさせていただきます。
#30
○政府参考人(高橋道和君) 平成二十八年十二月に取りまとめられました有識者会議の最終報告においては、デジタル教科書を主として使用するような形態を許容するためには、少なくともそれにより基礎的、基本的な教育内容の履修を保障できることを国として検証することが必要と提言されました。
 しかしながら、現行制度上、デジタル教科書の使用による教育上の効果や子供の身体への影響について本格的な実証研究を行うことができず、客観的、定量的な検証はまだ困難でございます。また、デジタル教科書に紙の教科書を全部置き換えることについては、保護者等からの懸念が示されていることもございます。こういったことから、デジタル教科書の導入は段階的に進めていくことが適当だと考えております。
 このため、今回の法案におきましては、まずは教育課程の一部においてデジタル教科書を使用できるように制度改正を行い、デジタル教科書の使用による教育上の効果、影響等を把握、検証し、その成果を踏まえながら、今後のデジタル教科書の在り方について検討してまいりたいと考えております。
#31
○佐々木さやか君 段階的に導入をしていくという趣旨ということであります。これは妥当なのでないかなと思います。デジタル教科書のメリットもすぐに思い付くようなものがありますけれども、やはり、そういったデジタルの教科書はどういう教育効果があるのか、また懸念材料としてはどういうものがあるのかということを、時間を掛ければいいということではありませんけれども、専門家の皆様によく議論をしていただいて、そして、段階的に今後も導入等も検討をしていっていただきたいと思います。
 このデジタル教科書、冒頭申し上げたとおり、子供たちの学びを深めるということのためにあるものかなと思っております。ただ、何となくデジタルということで新しいというイメージがありますけれども、デジタルになれば自動的に子供たちの学びが深まるわけではありません。ですので、これを使ってやはりどういう教育を行っていくのかということが重要だろうと思います。
 今本当に子供たちはもうデジタルネーティブということで、五歳とか、もう本当に小さい子供でもスマートフォンで、活用してユーチューブを見たりとか、別に教えなくてもいろんなネットを活用しているわけでありますけれども、やはり、何となく受け身で、テレビを見るのと同じようにもしかしたら動画を見ているかもしれませんので、やはり、どういうふうに活用していくかという観点からは、教員の先生方がいろんな工夫をしていただく必要があると思います。
 学校の先生方のただでさえ忙しい中で、また新しいことに取り組んでいただかなければならないということもあるんですけれども、やはり、この効果的な指導方法を教員がどのように身に付けていくのかと、こういった点についてはどのように研究、検討等を行っているのか、教えてください。
#32
○政府参考人(高橋道和君) 文部科学省では、平成二十九年度から平成三十年度にかけて、現在使用されているいわゆるデジタル教科書の使用実態等について調査研究を行っており、その成果も踏まえて、有識者による検討の上、法案が成立すれば、今年末を目途にガイドラインを策定することを予定しております。このガイドラインにおいては、デジタル教科書の円滑な導入を支援していくため、その効果的な活用の在り方や導入に当たっての留意点等に関するポイントや事例を示すことを考えております。
 具体的な内容については、調査研究及び有識者による検討の結果や国会における審議等も踏まえて今後検討してまいりますが、現時点において想定しておりますことを申し上げますと、紙の教科書を基本とし、デジタル教科書を適切に組み合わせること等の教育課程の編成や具体の指導における工夫、配慮を行うこと、デジタル教科書と一体的に使用される補助教材等の適切な取扱い、PDCAサイクルの確立、情報端末のクラス間での利用調整、技術的、専門的な支援体制の整備など運用上の工夫、学校におけるデジタル教科書の適切な使用環境への留意、こういった点についてガイドラインに盛り込むことを現時点においては想定しているわけでございます。
 文科省といたしましては、ガイドラインの策定などを通じ、デジタル教科書を用いた効果的な指導法を教師が身に付けられるように努めてまいりたいと考えております。
#33
○佐々木さやか君 デジタル教科書を使う前提としまして、教育現場におけるICT環境の整備というものが必要になってまいります。デジタル教科書について一気に導入が難しいということの原因の一つとしては、デジタル教科書ですからやっぱりタブレットとかがないといけないわけでして、完全にもし代替するとなったらやっぱり一人一台必要になってくるのかなと思いますけれども、なかなか現状としてはそこまで行っているわけではございません。
 学校でのICT環境の整備につきましては、第二期教育振興基本計画、これでは三・六人に一台ということで目標にしていただいているようでありますけれども、現状、なかなかこれがクリアはできておりません。ちょっと諸外国の例を挙げますと、やはりアメリカでは二〇〇八年の時点でこの数字はクリアをしているということで、日本としての教育を考えればいいわけでありますけれども、やっぱりこれだけグローバル化している中で、諸外国のそういった状況も見ながら日本としてしっかり取り組んでいく必要があるのかなとは思います。
 このICT環境の整備でございますけれども、自治体によっても差がある状況です。実は、どれぐらい整備をされているのか、先ほどのコンピューター一台当たりの生徒の人数というものを見ますと、埼玉とか千葉とか、そして神奈川というところが非常に遅れておりまして、これは平成二十九年の数字でございますけれども、神奈川が全国で一番遅れているというふうに認識をしております。やはり、これは生徒、子供たちの人口が多いですので、そういったところはなかなか一台当たりの人数というところでいうと難しい状況がありまして、必ずしも自治体の財政力と比例しない部分もあるのかなと、こういうふうにも思っております。
 やはり、どこの学校に通っても同じようにデジタル教科書、もうデジタル教科書として位置付けるわけですので、やはりそういった環境の整備にこれまで以上に力を入れていく必要があると思いますけれども、取組について伺いたいと思います。
#34
○政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。
 今実施に向けて準備をしてございます新学習指導要領におきましては、小学校においてプログラミング教育を必修化するなど、情報活用能力を学習の基盤となる資質、能力と位置付けますとともに、学校においてICT環境を整え、それを適切に活用した学習活動の充実を図るということなどを明記をいたしまして、今後の学習活動においてより積極的なICTの活用を求めているところでございます。そのときに、学校のICT環境の整備の推進ということは極めて重要な課題と認識をしております。
 このため、文部科学省におきましては、新学習指導要領の実施を見据えて、学校において最低限必要とされ、かつ優先的に整備すべきICT環境についての整備方針の策定及び全ての教育委員会への通知を行っております。
 この方針におきましては、普通教育において一日一こま分程度、児童生徒が一人一台での端末環境で学習できる環境を実現するという観点から、学習者用コンピューターを三クラスに一クラス分程度整備することということを示しているわけでございます。この方針を踏まえまして、環境整備五か年計画に基づく単年度千八百五億円の地方財政措置、これを積極的に活用していこうということで、その周知を図っていくということでございます。
 また、ばらつきということを御指摘いただきましたけれども、そのことは認識してございます。その中で、学校ICT環境整備状況のデータについて市区町村単位ごとのデータの公表ということも行っておりまして、その中で各自治体において積極的な取組を進めていただきたいということもお願いをしているところでございます。
 文部科学省といたしましては、各自治体において、学校のICT環境整備の重要性を十分に認識をしていただいて、適切な整備が進められるように引き続き働きかけてまいりたいと考えてございます。
#35
○佐々木さやか君 ありがとうございます。
 地方自治体とか、また地方議員の皆さんとも連携して、こういった学校での教育ICT環境の整備に取り組んでいきたいと思っております。
 次に、義務教育では教科書は無償なわけでございますけれども、今回のこのデジタル教科書は無償というわけではないというふうに認識をしております。教科書でありますので、同じように無償であってもいいようにも思うわけですが、これを無償とはしなかった理由を確認をしたいと思います。
#36
○政府参考人(高橋道和君) 本法案では、紙の教科書を基本としデジタル教科書を併用するため、義務教育諸学校の児童生徒に対して引き続き紙の教科書が無償給与されます。したがって、このような使用形態や、紙の教科書のみを使用する児童生徒との公平性の観点を考えると、デジタル教科書を無償措置の対象とすることは現時点では考えていないところでございます。
#37
○佐々木さやか君 今おっしゃっていただいた公平性というところは、無償にして子供たちに全員持ってもらうようにすれば、普及して、別に不公平じゃないんじゃないかということも考え得るんですけれども、恐らく、先ほど申し上げたように、ICT環境、その前提となる部分もまだ整っておりませんので、紙の教科書だけで学ぶ子供たちもまだしばらくいることが予想されますので、そういった中でデジタル教科書を使える子供たちに無償で給付をするというのがちょっとバランスが取りにくいというところがあるのかなというふうに思っております。しかしながら、やはり教科書ということで位置付けたわけでありますし、積極的に子供たちがこれを使って学びを深めるということでありますので、やはりこの無償化ということは今後の検討課題として是非お願いをしたいというふうに思います。
 無償ではないということは、教材費のような形でお金が掛かるということであります。この負担の仕組み、具体的にはこれからの検討かもしれませんけれども、家庭、子供たちに大きな負担になるようなことがないようにこの点は低く抑えるべきだと思いますけれども、どのような想定をしているのか教えてください。
#38
○政府参考人(高橋道和君) デジタル教科書を導入するかどうか、また導入した場合に費用負担をどうするか等については、校長や設置者において判断いただくこととなります。
 なお、教材であるデジタル教科書を使用するために必要なタブレット端末等については、基本的には学校所有の教具として整備されたものを用いることが想定されます。
 公立学校のICT環境整備については、先ほども答弁がありましたように、三クラスに一クラス程度の学習者用コンピューターの整備に必要な経費も含め、平成三十年度からの五年間にわたり、単年度一千八百五億円の地方財政措置を講じることとされております。
 このように、複数人で一台の学習者用コンピューターを共有している現状を踏まえれば、教材であるデジタル教科書の費用についても、設置者が負担し、学校所有の教具として整備されたものを用いることが基本的には想定されているところでございます。
#39
○佐々木さやか君 学校に整備されたコンピューターとかタブレット端末の中にそういうデジタル教科書が入ると、それを何人かで活用するということが今のところ想定をされているようであります。
 次の話題でございますけれども、このデジタル教科書というのは、実物を私まだ見たことはないですけれども、恐らく拡大をしたりとかそういったことが手元で簡単にできたりすると思いますので、障害のある子供たち、弱視とかまた読むことについて少し苦手意識のあるような子供たちとか発達障害ですとか、そういった子供たちにも使いやすいということが期待できるわけであります。
 そういう観点からも、先ほど申し上げたような無償というのは是非考えていただきたいんですが、まずこのデジタル教科書について、せっかく作るわけでありますので、そのままで、先ほど言ったような障害のある子供たちの多くにも使いやすいようにアクセシブルなものとすべきだというふうに思います。
 この点は、先日の著作権法のマラケシュ条約の関係での議論の中で、参考人の先生もこの電子書籍のアクセシビリティーの向上ということをお話しされていたんですけれども、そういったことも非常に参考になるんですが、このデジタル教科書自体、障害のある子供にアクセシブルなものとすべきだと思いますけれども、この点どうでしょうか。
#40
○政府参考人(高橋道和君) 本法案の趣旨として、デジタル教科書により、障害のある児童生徒等の学習上の困難の低減に資することがあります。これについては、教科書発行者に対してもしっかりと説明し、デジタル教科書の作成に当たっては、文字の拡大やそれに伴って画面に表示される行数や配置を変更するリフロー機能、音声読み上げ等の機能に留意するよう働きかけてまいりたいと思います。
 また、文部科学省といたしましては、デジタル教科書が円滑に作成、供給されるよう、本法案において著作権法の一部を改正し、著作権者の権利を制限する規定を設けるとともに、教科書発行者とDAISY教材等を作成するボランティア団体との意見交換の場を設け、ボランティア団体が有するノウハウの伝達を促すなど、障害のある児童生徒等の学習上の困難の低減に資するようなデジタル教科書を教科書発行者が作成しやすい、そういった環境を整えてまいりたいと考えております。
#41
○佐々木さやか君 よろしくお願いいたします。
 他方で、デジタル教科書があれば全てオーケーというわけではなくて、障害のある子供たちの学びには、その子に合った形での、オーダーメードと言ってもいいような、そういった教科書、教材が必要であります。ですので、これまでのように、障害のある児童生徒のための教科用特定図書等の普及、これも引き続き行っていく必要があると思いますので、むしろこれまで以上に力を入れていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#42
○政府参考人(高橋道和君) 現在、文部科学省では、障害のある児童生徒等に対して、拡大教科書等の教科用特定図書等を無償給与するとともに、障害により音声教材等を必要とする児童生徒に対して、ボランティア団体等の御協力をいただきながら、調査研究の成果としてDAISY教材等の音声教材等を無償提供いたしております。
 本法案により制度化されるデジタル教科書の使用によって障害のある児童生徒等の学習上の困難の低減に資することが期待されるものの、少なくとも現時点ではデジタル教科書のみによって様々な障害のある児童生徒等の全ての需要を満たすことは難しく、引き続きDAISY教材等が果たす役割は大きいものと考えております。
 このため、今後ともこれらの取組を行うとともに、学校や教育委員会に対してDAISY教科書等の周知徹底を図るなど、教科用特定図書等の普及を引き続き推進してまいります。
#43
○佐々木さやか君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。
 障害のある子供たちの学びの充実に、ICT、これからも是非活用をしていただきたいと思います。
 先日の今井委員の御質問の中でも、特別支援教育について様々と御指摘、議論がございました。特別支援学校の教諭免許の保有率等々まだまだ課題がある、その教員の先生方の専門性の向上というところが必要だというふうに言われて、御指摘もあったわけであります。そういう中で、このICTを活用するということがどこまで効果的に可能なのかなと。十分現場の先生方は努力をしていただいているとは思うんですけれども、試行錯誤の中で恐らく手作りでいろいろと教材も作っていただいているという状況というふうに思っております。
 この特別支援教育でのICTの活用、また効果的なデジタル教材、これをしっかりと作って先生方に難しくなく使っていただくという意味での活用促進ということは非常に重要だと思うんですけれども、この点はいかがでしょうか。
#44
○政府参考人(高橋道和君) 特別支援教育において障害の状態や特性等に応じてICTを活用することは、各教科や自立活動等の指導においてその効果を高めることができる点で極めて有用であると考えております。
 文科省における取組を少し具体的に申し上げますと、例えば障害の状態等に応じてタブレット端末等を効果的に活用する指導方法に関する実践研究、あるいは教室と病室をネットワークでつなぎ入院中の児童生徒に授業を配信するなど、ICTを活用した入院中の児童生徒への教育支援に関する調査研究、障害の特性に応じた学習支援アプリ等の教材の開発、適切な教材や支援機器の選定、活用に関する調査研究、さらに、教科書デジタルデータを活用した拡大教科書や音声教材等の普及促進、こういった取組を進めてきているところでございます。
 今後とも、特別支援教育においてICTが効果的に活用されるよう、必要な取組を推進してまいります。
#45
○佐々木さやか君 時間がもう参りますので質問は終わらせていただきますけれども、この教育のICT化、冒頭、議論を大臣ともさせていただいたように、子供たちの学びを深めるという観点から、心配な面もある反面で、じゃ、世界に目を向けますと、やはり日本の子供たちが学習というところでコンピューターを使っている割合が諸外国に比べて低いというような指摘もあります。
 ですので、これから日本だけではなくて世界を相手にして活躍をしていく子供たちにそういう世界水準のICT活用能力というものを身に付けてもらうということも非常に重要でありまして、ですので、このバランスというのは難しいところもあるかも分からないんですけれども、やはり是非文科省としてしっかりと検討をいただいて取り組んでいただきたいということを最後に申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#46
○大島九州男君 国民民主党・新緑風会の大島でございます。
 学校教育法の一部を改正する法律案の質疑に先立ちまして、デジタルと紙という話がいろいろ出ておりましたが、デジタルのいいところ、悪いところと。デジタルはいろいろ加工ができると、改ざんができると。教科書はなかなか書き換えることはできませんから。そういった意味では、紙、メモですね、記録、こういったものは大変役所も大事にしているし、我々も当然、その記録、記憶という意味では、記憶をしっかりと担保するためにも記録を取るということをしっかりやっているわけですよね。
 私も官邸に何度か入れていただいたことはございますけど、官邸に入るというのは、なかなか厳しいチェックもあったり、いろいろ、入るときにいろいろ身分証明書か何かとチェックをされたりとか、そういう形でやる。その面会の記録が即日廃棄みたいな話を聞いて、えっ、そんなことあるのかと。今日の新聞でも、何か森友記録は残っていないと、学園との売買契約が結ばれた後に廃棄しているというのもうそだったと。平気でこういうことを、うそを言う皆さんの話を信じられるかといったら、到底信じられないわけでありますよ。
 我々が使っている議員会館も当然、入るときに用件書いたりいろいろして、チェックして、その部屋に電話が掛かってきて、何々さんが行かれます、ああ、分かりました、どうぞといって入ってきますよね。あの議員会館の面会記録というのはいつ廃棄しているんですか。
#47
○参事(宮崎一徳君) 参議院議員会館面会申込書につきましては、参議院事務局文書管理規程にのっとりまして文書管理が行われ、保存期間は三年間としております。また、保存期間が経過したものにつきましては、個人情報を含む文書の適切な廃棄を図るため、溶解処分をいたしております。
#48
○大島九州男君 あの議員会館でさえ三年ですよ。官邸どうなんですか、官邸。
#49
○政府参考人(原邦彰君) お答え申し上げます。
 総理大臣官邸への入邸につきましては、先ほども御指摘がございましたが、通行証を貸与し、厳格に行っているところでございます。通行証の貸与に当たりましては、訪問先への予約を求めており、入邸時に身分証と照合して本人確認を行っているところでございます。
 この訪問予約につきましては、訪問予定者の入邸確認後、その使用目的を終えることに加え、外部からの入邸者数が一日当たりおおむね三百名から四百名に上ってございまして、これを全て保存いたしますと個人情報を含んだ膨大な量の文書を適切に管理する必要が生じることもあり、公文書管理法や関係規則等に基づき遅滞なく廃棄する取扱いとしているところでございます。
#50
○大島九州男君 いや、議員会館は三年よ。官邸より議員会館の方が訪問する人多いんじゃないですか。官邸、その三百人とか言っていますが、もし官邸が三百人だったら、議員会館はその十倍ぐらい来ているんじゃない。どうぞ。
#51
○参事(宮崎一徳君) 時期にもよりますけれども、数百人から千人台のときもございます。
#52
○大島九州男君 だから、官邸もちょっと、はっきり言うと、私がもし安倍総理のことを守ろうと思ったらどういうふうに言うかというと、官邸の面会記録調べたら、いや、ありませんでしたよと。だって、加計さんはまともにあそこから入っていったらマスコミにちゃんとチェックされるんだから、あの首相動向なんかに載るんだから。だから、あれに載っていないということはまともに入っていないんでしょう。そうしたら、入館記録というか、ああいう面会記録の、入邸記録か、官邸の、入邸記録調べたらありませんでしたと言う方がよっぽど気が利いているんですよ。それを即日廃棄みたいなことを言ったら、誰も信用しないでしょう。だから、そこが稚拙だというんですよ。
 だから、森友の問題もそうじゃないですか。いや、何が言いたいかというのは、本当に安倍さんを守る気があるんだったらそんなうそを言うなと、本当のことを言えというんですよ、本当のことを。本当に即日廃棄なのか、もう一回答えてください。
#53
○政府参考人(原邦彰君) お答え申し上げます。
 官邸の訪問予約の文書としての性質を踏まえ、使用目的終了後、遅滞なく廃棄する取扱いとさせていただいているところでございます。
#54
○大島九州男君 今、あなた、予約のと言いましたよね。予約の用件とかそういうのを聞いているんじゃないです、私は。誰々が入りましたと、何時何分に誰々が入りましたという記録は即日廃棄じゃないでしょう。
#55
○政府参考人(原邦彰君) お答え申し上げます。
 外部からの入邸者につきましては、先ほどから申し上げております訪問予約の事前提出を必ずお願いしているところでございます。
#56
○大島九州男君 だから、その予約書じゃなくて記録を言っているんですよ、記録を。官邸に誰がいついつ、何時何分に入ったという記録は即日廃棄じゃないでしょうと言っているんですよ。もう一回ちゃんと答える。
#57
○政府参考人(原邦彰君) お答え申し上げます。
 外部からの入邸者につきましては、先ほども申し上げたとおり、訪問予約の事前提出をお願いしているところでございます。
 その上で、今議員御指摘の入邸記録ではなく面会記録ということでございますれば、一般論で申し上げますと、職員は内閣官房における経緯も含めた意思決定に至る過程、それから内閣官房の事業の後付け検証ができるよう、そのような文書については文書を作成されなければいけないと、このようにされているところでございます。こうした規定を踏まえまして、それに該当すると判断された場合には面会の内容について記録を作成することとなり、該当しないと判断された場合には作成されないものと承知してございます。
#58
○大島九州男君 それは誰が判断するんですか。入館する人のその面会の話の内容とか、そんなの、あなたたち入口の人がチェックできるわけないじゃない。
 だから、ちゃんと入ったとか出たとかいうのはチェックしてあって、それは保管してあるでしょうと聞いているんですよ。そのことを答えてください。
#59
○政府参考人(原邦彰君) お答え申し上げます。
 繰り返しで恐縮でございますが、外部からの入邸者につきましては、訪問予約の事前提出をお願いしておりまして、それによって確認をしております。それにつきましては、先ほど来申し上げましているとおり、使用目的終了後、遅滞なく廃棄をさせていただいているところでございます。
#60
○大島九州男君 そんなこと聞いていないよ。何言っているの、あなた。ちゃんと答えなさいよ。私が言っているのはそれじゃないでしょう。予約票の話じゃないじゃない。誰が入ってきて、いついつ誰が入ったって記録が残っているでしょうと言っているの。それを答えてください。
#61
○政府参考人(原邦彰君) お答え申し上げます。
 繰り返しで恐縮ですが、官邸に誰が入ってきたかと、外部の入邸者につきましては、先ほど来申し上げている訪問予約届、これで整理を、確認をしていると、こういうことでございます。
#62
○大島九州男君 これ、もう一回ちょっとしっかり調べて、まあ、あなたたちがそういうふうにちゃんと聞かれたことに答えられないような、そういう環境をつくるのが今の政権の一番悪いところなんですよ。
 この間も財務省の職員の方がお亡くなりになったというのは、こういう改ざんをさせられたから、そういった弱い人たちがみんな泣いているわけじゃないですか。そういうことを許すような政権があるから、この間私が質問したあの漢検の理事長だって、最初に職員亡くなっているのを知っていますかと聞いたら、いや、そんなことは漢検としては知りませんと。そして、最後の最後に、いや、亡くなったあの人はと、こうこうこうって事細かに説明をしていただいておりましたよね。ああいうことがこの委員会でも平気でやるのは、あなたたち官僚が平気でうそつくから見習うんでしょう。どうなんですか。
 内閣府の審議官においでいただいていますが、この間、私が漢検の関係で質問したときの理事長のやり取り、聞いていたかどうか、ちょっと教えてください。
#63
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 申し訳ございません、私自身はまだ聞いておりません。
#64
○大島九州男君 じゃ、ちょっと角度を変えて質問しますけど、国家戦略特区って、構造改革特区から国家戦略特区に変わりましたが、これは誰の発案というか、誰が一生懸命推し進めたんですか。
#65
○政府参考人(村上敬亮君) 経緯に即して丁寧にお答えを申し上げたいというふうに思います。
 国家戦略特区の制度は、役所間の調整によって規制改革の実現を目指す構造改革特区の仕組みでは、岩盤規制改革の、必ずしも十分に進まなかったという反省にも立ちまして、民間有識者が規制省庁と直接折衝するなどの民間議員も主導性を発揮する仕組みとして創設をしたものでございます。
 この二十七年春頃でございますが、制度ができた初期段階ということで、当時の石破担当大臣の御指示も含め、小さな自治体、数多くの自治体に対しまして本制度の積極的なPRを行わせていただいておりました。このため、構造改革特区で十五連敗中にもかかわらず、なお意欲を示していた今治市の方にも、当然、当時、国家戦略特区制度のPRをすることはあったであろうというふうに考えております。
 しかしながら、厳密に申し上げれば、何度か国会でも御説明しているとおり、当時は構造改革特区と国家戦略特区で提案募集を両制度共通の統一窓口で一体的に受け付けるという新たな試みを始めておられました。まあ、この辺は愛媛県知事も会見で昔触れておられましたけれども、もし出される、提案するということであれば、この統一窓口の方に提出するよう御案内をしておりました。これにつきましては、必ずしも両制度のいずれに出してくれということを内閣府の方で決め打ちをして御案内をしたものではなく、制度的なことを御紹介したものということでございます。
 その後はどうかということでございますけれども、六月四日に提案がありまして、六月五日に私どものワーキングでヒアリングをさせていただいたのは御存じのとおりかと思いますけれども、これは、国家戦略特区ワーキンググループの方で新潟市からの特区提案を契機に議論があったことも踏まえまして、民間有識者及び提案者双方の意向を確認した上で、本国家戦略特区ワーキンググループで議論を継続するということになった次第でございます。
 最終的に国家戦略特区で措置をするということが決定をいたしましたのは、文科、農水両大臣も御出席いただきました十一月九日の諮問会議と。この時点で最終的に国家戦略特区制度による規制改革の措置をすると。全国措置、構造改革特区、国家戦略特区、いずれで実現をするのかということを決めるということをこの場でやらせていただいたと。そのときは獣医学部新設には強い慎重論があったため、速やかな合意形成でスピーディーに規制改革の実現を優先するという観点から、三省庁合意をした上で国家戦略特区での実現を決定をしたと、以上が経緯でございます。
#66
○大島九州男君 基本的に、もし私が安倍さんならと、安倍さんなら、いや、加計がこれだけ構造改革特区でできないんだからボトムアップは無理だと、よっしゃ、俺がやってやるよと。だから、総理が上からこの国家戦略特区という形でやればいいよと、まあ本人の知恵がなかったら周りの人がそういう知恵を出すと。そういう形で、まさしくこの国家戦略特区というのは、加計ありきというよりは加計のためにつくったんじゃないかと、私はそういうふうに受け取りますよ。だから、そうやって進めているんですよ。
 さっき、答弁でやりましたね。文科省がそれできちんと認可するよみたいな話していましたけど、文科省としては、この加計学園の学校設置は適切に行われたという、そういう判断ですか、文科省。
#67
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。
 先ほど内閣府からも御答弁ありましたように、国家戦略特区におけます獣医学部の新設の問題につきましては、その枠組みの中において関係省庁の合意の下に適切に進められたと自認しています。
 特に、文科省におきましては獣医学部の需給の問題が大変大事だと思っておりましたので、獣医学部の新設に係ります国家戦略特区のプロセスの中で、一貫して、需給の観点から内閣府に対しまして農水省との調整をいただきたい旨をお願いし、その後、農水省におきまして、今回の特区による獣医学部の新設につきましては、先端ライフサイエンス研究の推進など内閣府が把握している新たな需要があるという前提の下に、獣医師の需給に影響を与えないというふうな判断を農水省の方で行われたということがありましたので、文科省としても国家戦略特区のプロセスを進めることに合意したものでございます。
 それ以降でございますけれども、プロセスの中で適切な手続を経ていく前提として、加計学園から申請を受け付け、その後、設置審におきまして学問的、専門的な観点から審査が行われ、設置を可とする答申を得て、さらに、設置審の審査とは別に、国家戦略特区のプロセスとの整合性も確認できましたので、文科省として獣医学部の新設を認可したというふうな経緯でございます。
#68
○大島九州男君 そういう答弁があるのは百も承知で聞いておりますが、需給の関係でニーズがあると。だから、それを正当化しようとして、教育委員会に動員掛けさせて、受験者数増やしたんじゃないですか。
 私、これ、直接学校の先生に聞いたことがあるんですけれども、ある大学で、そこの薬学部とかそういう理系の受験に対して、文系でもいいですから受けさせてくださいと言って、ずっと進路指導の先生に営業をされたと。その進路指導の先生がこんなことがあるんですよと言うのを私は聞かせてもらって、ああ、もしかしたら加計もそんなことをやっているんじゃないのかなと、獣医学部のというのをちょうど考えていたら、何か教育委員会にそれこそ動員させて、それで交通費まで払って、それから、行きますから、行ってくださいなんということをやって、安倍総理が、いやいや、加計の受験者はこれだけ、何十倍もありましたよなんていう正当性を誇示していましたけど、じゃ、来年以降、本当にこれが続いていくのかということは非常に疑問ですよ。だから、そこら辺は本当に文科省、責任取れるのかと。
 前川さんが行政がゆがめられたというふうに発言をしている、それを文科省の皆さんはどういうふうに受け取っているんですか。本当に自分たちが、この学校が文科省として本当に設置するのにふさわしい学校だったと思っている、本当にそう思っているんだったら、文科省としての気概だとか、そういう自分たちのプライドとか、この国家に対する忠誠心とか、そういったものはもう一度見直すべきだということをはっきりと申し上げたい。
 そして、今度一般質疑やるときにもっと徹底してやらせてもらいますが、漢検の理事長のこの間の発言を受けても、私は、まさにこういったことが行政だけではなくて内閣府所管の公益法人にも派生していると。これがどんどん日本の国民に蔓延をしていくような、そんなことがあってはならないという観点からしっかりと追及をさせていただくことを宣言をさせていただいて、法案の質疑に入らせていただきます。
 デジタル教科書の教育効果の検証、実証というのはどのように行うのか、教えてください。
#69
○政府参考人(高橋道和君) ICTを活用した教育の効果としては、例えば児童生徒の学力テスト及び授業に対する意識調査の結果を比較した場合、授業においてドリル学習や各自が考えをまとめる際などにタブレット端末を活用した場合の方が、小学校においては、知識理解、思考判断表現、技能の観点において市販テストの成績が高い、児童生徒の授業に対する評価が高く、新しい考えを見付けたり、授業に集中して取り組むことができる、こういった傾向が示されたという調査研究も見られます。
 一方、デジタル教科書の使用と学力の関係については、現段階では一概に説明できず、また、その使用がプラスとマイナスの両面の効果、影響を持ち得ることなどから、本法案では紙の教科書と併用することとし、段階的に導入を進めていくことが適当であると考えております。そのため、今後、デジタル教科書の在り方について検討していくために、その使用による教育上の効果、影響等を可能な限り客観的、定量的な観点も含めて把握、検証してまいります。
#70
○大島九州男君 なかなかこの実証の効果というか検証というのは難しいと思いますけど、しっかりそれは続けて継続的にやっていただきたいということを要望します。
 それから、タブレット、二〇二二年に三人に一人ぐらいというのが目標だと。これ、全員に持たせるのがいいのかどうかは別として、それぞれ予算措置するときに市町村とかその設置者の考え方によって予算をどこまで付けるかで大きく差が出てくる、まさにそのことをもうちょっと、国としては進んでいないところにきっちり指導する、そういった気持ちはお持ちでしょうか。
#71
○政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。
 新学習指導要領におきましては、先ほども御答弁させていただきましたけれども、今後の学習活動においてより積極的なICTの活用ということを求めてございます。
 このため、文部科学省におきましては、学校において最低限必要とされ、かつ優先的に整備すべきICT機器等に関しまして、昨年の十二月でございますけれども、学校におけるICT環境の整備方針というものを策定をいたしまして、全ての教育委員会に対する周知を行ったところでございます。
 この方針におきましては、先進校における取組事例等も踏まえまして、各学校においておおむね一日一こま分程度、児童生徒が一人一台の端末環境で学習できる環境を実現するという観点から、学習者用のコンピューターを三クラスに一クラス分程度整備することを目標としたところでございます。その整備方針を踏まえて、これも先ほど御答弁いたしましたけれども、単年度千八百五億円の地方財政措置が講じられることになっておりますので、その積極的な活用に向けた周知ということを行ってございます。
 また、ばらつきということで御指摘ございましたが、この点についても我々深く認識してございまして、その点について、例えば学校のICT環境整備状況について各自治体でばらつきがございますので、その点についての公表、見える化ということで各自治体にも意識を持っていただいて、積極的に取り組んでいただきたいということでお願いをしているところでございます。
#72
○大島九州男君 教育の機会均等という観点から言えば、やはり一番整備が進んでいる自治体に合わせていく努力をしていくということは当然必要なことですし、そのことは国がしっかりと指導をしながら、最終的には予算の関係でしょうから、それはもうきっちりと、自由に使えるようなお金じゃなくてこれに使いなさいというような形で、本来であれば余り規制して渡すんではなくて一括で渡すのがいいんですけど、そうなるとそれぞれの首長の考え方とか設置者の考え方で大きなばらつきが出ますので、そういうときにはそういう指導も必要かなと思うので、それをしっかりやっていただきたいというふうに思います。
 それから、ICTの活用、それぞれやっぱり得意、不得意な先生方がいらっしゃると思いますし、特に我々の年代より若い人たちはすごくそれが活用できていると思うんですけど、我々の年代、ちょうどもうこれから五十から定年に向かっていく先生たちのそういう指導能力の向上についてはどのような対応を取られているんでしょうか。
#73
○政府参考人(常盤豊君) デジタル教科書の今回法案でございますけれども、その活用を含めまして学校における教育の情報化を進めていくためには、先生方のICT活用指導力を向上させるということがとても重要だと考えてございます。
 このため、文部科学省といたしまして幾つか施策を講じてございます。
 一つは、ICTを効果的に活用した指導方法についての実践事例集を作成、配付するということ、二つ目には、各学校で校内研修をしていただくということがございますので、その際に、校内研修リーダーを務めていただく先生方の人材を養成するための、そのための手引の作成、配付、それから、独立行政法人教職員支援機構におきまして、これは各地域でのICT活用に関する教職員研修の企画、運営を行います指導者の養成研修ということ、こうしたことについて取り組んでいるところでございます。
 また、今回の学習指導要領の改訂において特に情報教育の充実ということが盛り込まれたわけでございますので、これを機に、そのことを踏まえて各教育委員会あるいは学校が実施する先生方の研修などが更に充実するように一層の働きかけを行っていきたいというふうに考えております。
#74
○大島九州男君 それぞれの先生方のいろんな活用の仕方もあるし、先生方の考え方、言うなれば、デジタルを使ってやる場合がいい場合もあれば、紙を使ってやる方がいいと、そのときそのときの状況に応じて現場では対応されているというふうに感じますけれども、我々はよく、体で覚えなさい、書いて覚えなさいなんというのを実質やっておりましたので、やっぱりその文化というか、読み書きそろばんというような部分は、これはもう基本なので、それはしっかり残っていくんだというふうには思いますが、そこのバランスを、偏ることのない、そして子供たちが健全に学力も伸びていくような、そういう形で運用されることを切に望みます。
 それから、デジタル教科書の整備によって、現在、拡大教科書を一生懸命皆さん、ボランティアの方もやっていただいたりという、そういう支援が縮小されるのではないかというちょっと懸念をしております。デジタル教科書があるんだからそれを活用しなさいよ、もういいじゃないのというふうに言われるようではちょっと困りますし、先ほどの答弁では、デジタル教科書を作成する際に、今までの拡大教科書を作っていた人たちの能力を、ノウハウを活用すると、それは大変すばらしいことですから、そういう意味では、今後そういった連携を取っていきながらしっかりと支援を継続していただきたいという願いがありますので、大臣、そこら辺の決意をお願いします。
#75
○国務大臣(林芳正君) 文部科学省においては、平成二十年に制定されました教科書バリアフリー法、これも踏まえまして、教科書デジタルデータを活用した拡大教科書、音声教材等普及促進プロジェクト事業、平成三十年度は約一億五千万円の予算額でございますが、こうしたもの等を通じまして、拡大教科書など障害のある児童生徒が使用する教科用特定図書等の普及を図ってまいりました。
 本法案では、紙の教科書等を基本としましてデジタル教科書を併用するため、義務教育諸学校において紙の拡大教科書を必要とする児童生徒に対しましては引き続き無償給与を行うということにしております。
 今後とも、今お話のありましたように、教科書発行者やボランティア団体と連携をしっかり図りながら、拡大教科書の更なる普及推進に努めてまいりたいと思っております。
#76
○大島九州男君 そのことを聞いて安心をいたしました。
 今回のこの法律案につきましては、私は大変すばらしいことだというふうに理解をしておりますし、皆さんのそういった真摯な姿勢を今後も続けていただければというふうに思っております。
 最後になりますけれども、やはり、官邸に入るその入出の記録だとか、議員会館に入ってくるそういう人たちの記録とか、三年取っていると。それがいいのか悪いのかは別として、当然、ある一定の期間をしっかり取っておくのは当たり前の話で、官邸なんかはもっともっとセキュリティー厳しいんですから、それがあるのは当たり前なんだと。その当たり前のことを平気でうそを言うような、そういうこの国であってはならないと。「什の掟」で、うそを言ってはならぬという、そういう教えが基本であるということを文部科学省の皆さんと共有をして、内閣府の皆さんやいろんな国家公務員の皆さんに、ありのままにしっかりと真実を話していく、こういった姿勢を持っていただくことを心よりお願いを申し上げて、質問を終わります。
 以上です。
#77
○神本美恵子君 立憲民主党・民友会の神本美恵子でございます。
 今の大島議員の質問のときに、質問しろよとか法案について聞けというような不規則発言がちょっと聞こえたような気がいたしましたけれども、これは、質問権というのは議員にありまして、私も法案についての質問をする前に、文科行政全般に関わる問題として、林大臣が文科大臣になられてから設置認可をされた加計学園の獣医学部の問題についてまず取り上げたいと思います。
 愛媛県から新しい文書が先般提出をされました。この参議院の予算委員会に提出された二十七枚の文書の中に、加計学園から愛媛県や今治市に報告された文書がありました。その中に、二〇一五年二月二十五日に安倍総理と加計学園理事長が十五分ほど面談したという記録があります。それに対して安倍総理が、そういう新しい獣医大学の考えはいいねと発言したということが書かれていたということは前回の委員会でも取り上げられておりましたけれども、まず、林大臣、この二十七枚に及ぶ文書、目を通されましたか。
#78
○国務大臣(林芳正君) 目を通しております。
#79
○神本美恵子君 じゃ、目を通されたという前提でお伺いしたいと思いますが、安倍総理は、この今私が紹介した内容について、その面談については否定されております。
 この二十七枚の愛媛県文書を目を通してみますと、大臣もお気付きになったかもしれませんけれども、理事長と総理の面談や会食に関わる記録が随所に出てきます。何か所も出てきます。
 幾つか紹介をしたいと思いますけれども、まず一つは、ちょっと日時は前後しますけれども、四月二日、藤原次長に午前中会って、午後、柳瀬元秘書官と加計学園や今治市、愛媛県が面談をしたと。その面談の前の事前打合せで、加計学園渡邉事務局長が発言をされております。この資料でいくと、今日皆さんにお配りしていないので分かりにくいかと思いますが、七というページが振ってあるところなんですけれども、そこに、先日、安倍総理と同学園理事長が会食した際にというふうな記述がございます。これは、加計学園の事務局長が、先日、安倍総理と当学園の理事長が会食したということが書かれております。
 それから、この記録の十八ページになりますけれども、これは三月十五日の記録になりますけれども、今治市と加計学園の協議で、柳瀬元秘書官と加計学園の協議日程調整をしているときに、そこでも、これは、二月二十五日の学園理事長と総理の面会を受け、同秘書官から資料提出の指示があったというような記述があります。
 また、二十ページになりますけれども、これは三月二十四日のことなんですが、安倍総理と加計学園理事長が先日会食した際に、地元の動きが鈍いとの話が出たというふうに、二月二十五日の二人の面談についてあちこちに、特に加計学園の事務局長や加計学園側から二人が面談したということを前提の話として書かれていることがここに出ています。
 もう一つ、二十五ページになりますが、これも加計学園側の発言として、懸案として、安倍総理が文科省からの宿題を返せていないことを心配されていたというふうに聞いたけれどもと、加計学園からの発言なんですね。つまり、安倍総理は、この面談なしに、本当に昨年の一月二十日に初めて加計学園が獣医学部を申請しているということを知ったのであれば、こんな心配を二〇一五年の四月二日にされているということを加計学園側が発言するはずがないというふうに思いますけれども、この二月二十五日、安倍総理は会っていないとおっしゃっています言葉を、目を通されたこの愛媛県の新文書を通して、林大臣、信じられますか。
#80
○国務大臣(林芳正君) 愛媛県から提出された文書におきまして、今委員からお話がありましたように、総理と加計学園理事長が面会したとされていることについて、私自身、事実関係を承知しておりませんので、お答えは差し控えたいと思います。
#81
○神本美恵子君 まあ、答えにくいでしょうね。
 でも、この文書をつぶさにといいますか、私もさっと目を通したんですが、目を引いたんですね。やっぱり、会っていないとおっしゃるから、えっ、本当かなという気持ちで私は読みましたので、今のような、面談した際、会食した際ということが随所に出てくることで、これは本当に信じられないなというふうに思っております。ですから、もしそうであれば、二〇一七年一月二十日に初めて知ったというのは、これは本当に紛れもない虚偽答弁になるというふうに私は断ぜざるを得ません。三年も前に手を挙げている事業者と面談し、総理が具体的に指示をされたかどうかは別にして、指示の有無は別にして、官邸や内閣府、今治市、愛媛県が首相案件というふうに捉えて大学設置審まで進んできたということは明らかではないかと思います。
 そこで、文科省は、省内から二〇一六年の八月、九月頃ですか、総理の御意向だとか官邸の最高レベルが言っている、あるいは前前川次官は行政がゆがめられたとまでおっしゃっておりますけれども、そういうことも含めて、文科省としては、四条件を本当にこれは満たしているのか、議論がきちっとされているのかということを、設置審の中でもそういう意見が出てきて、警告が繰り返し出された中での認可に至ったわけですけれども、慎重姿勢だったと思うんですね。それは文科行政としては当然の対応だと思いますけれども、今回の文書で明らかになったこの経緯に対して、設置認可を直接された林文科大臣としてどのように今感じていらっしゃいますか。
#82
○国務大臣(林芳正君) 今回の獣医学部の新設でございますが、これまで国家戦略特区を所管する内閣府を中心に段階的にそのプロセスが進められてきたところでございまして、国家戦略特区の枠組みの中で、関係法令に基づいて、関係省庁の合意の下で適切に進められてきたと、こういう認識をしております。国家戦略特区のプロセスが適切な手続を経ている前提で学校法人加計学園から申請がございまして、それを受け付けて、その後、今委員からもお話がありましたが、大学設置・学校法人審議会において学問的、専門的な観点から審査が行われ、設置を可とする答申を受けたものでございます。
 また、設置審の審査とは別に、国家戦略特区のプロセスとの整合性、これも確認ができたために、文科省として今回の獣医学部の設置を認可をいたしたところでございます。
 したがって、国家戦略特区のプロセス、設置認可のプロセス、共に適切に進められてきたものと、そういうふうに認識をしております。
#83
○神本美恵子君 それは分かっているんですけれども、その上で、新たに出てきたこの文書の中で、三年も前に総理とその直接利害関係になるであろう加計学園の理事長とが面談をして、そしてその面談を受けた地元の愛媛県や今治市や加計学園と官邸、それから内閣府等のやり取りがずっと続けられてきたというこの文書が明らかになった今時点で、大臣は、いやプロセスは正しかったと今でも思われるのか、それともううんと思われるのか、そこの感想をちょっとお聞きしたいんですが。
#84
○国務大臣(林芳正君) 総理と加計学園理事長が面会したとされていることについては先ほど御答弁をしたとおりでございまして、また、先ほど国家戦略特区、また設置審のプロセスについても申し上げたとおりでございまして、これは今の段階での御答弁ということでございます。
#85
○神本美恵子君 答えにくいのはよく分かりますけれども、しかし、この動かぬ記録が出てきているということを前にして、今、その設置審の許認可をやり直せとかそういうことを言っているのではなくて、感想をお聞きしているんですが、お答えにならないようですので、法案の質問に入りたいと思います。
 先ほど来の議員の皆さんの質疑を聞きまして、大体重なるところが多いと思うんですけれども、そもそもこの教育の情報化ということが何を目指しているのかという佐々木委員からも質問がありました。本当に、学校現場にこのICTを活用するということで数年前からそういう取組がなされてきておりますけれども、そのことが子供の育ちや子供の学びという観点から見てどういう効果があるのか、より効果的なのか、あるいは逆にどういう影響、まあ悪い影響があるのかということを考えていかなければいけないと思います。
 私は、何も反対するものではありませんけれども、今回の法案を見ていて、文科省もちょっとちゅうちょしながらやっているのかなと感じるところもありまして、細かいところですが、まず今回の改正案についてお聞きしたいと思います。
 三十四条、二項、三項を新設して、いわゆるデジタル教科書と先ほどから言われている、このデジタル教科書という言い方も私はちょっとすとんと落ちないままで今日質問に立っているんですけれども、の使用ができるようにすると書かれています。法案では、電磁的記録である教材がある場合には、教育課程の一部において、教科書に代えて、教科書に代えて使用することができるというふうにされております。
 デジタル教科書とこの法案にある電磁的記録である教材というのは同義語で使っているんでしょうか。
#86
○政府参考人(高橋道和君) ただいま御指摘いただきましたように、今回提案しております改正後の学校教育法の第三十四条の第二項には、教科用図書の内容を文部科学大臣の定めるところにより記録した電磁的記録である教材、このように規定をしておりまして、答弁においてはこのように規定される教材のことをいわゆるデジタル教科書と、このように呼んでおるものでございます。
#87
○神本美恵子君 じゃ、法案に括弧書きでもいいですからデジタル教科書と書いてもらった方が分かりやすいと思うんですが、そう書かれていないので、単純なところですけれども、私は、部分的に、デジタル化されたものを部分的に教育課程の一部で使うからそういう書き方を法案ではしているのかなと思ったんですが、そうではなくて、同義語というふうに捉えていいんですか。
#88
○政府参考人(高橋道和君) あくまで法律上は、条文上は、教科用図書の内容を文部科学大臣の定めるところにより記録した電磁的記録である教材、こういったものでございます。こういった書き方をしておりますので、いわゆるデジタル教科書というのは、その内容は紙の教科書の内容を全て掲載して、その同一性が担保されているものということになります。
#89
○神本美恵子君 学校関係者とか実際に子供さんを学校にやっていらっしゃる方は分かるかもしれませんけど、全く一般の人は、えっ、あの紙の教科書なくなるのというような反応結構多いんです。じゃ、一人一人みんなあのタブレット端末持って学校で授業をこれからするようになるのというような反応って結構多いんですよね。私も、えっと思う、もう学校から離れて何十年もたっていますから、今学校ってそうなっているのかな、そうなっていくのかなと思って、自分の生まれ育った母校の小学校の子供たちに聞いてみると、全くそんなことはないというようなことでありまして。
 デジタル教科書がこれから学校に入ってくる、そうなっていくというようなことについてちょっと明確に、どういうふうにこれから段階的にやっていくのかなということを考えていく必要はあるのではないかと思います。
 その前に、三項の方なんですけれども、三項では教育課程の全部又は一部において使用することができる、二項は一部というふうに分けてありますけれども、これは、もう細かいことですけど、どういう意味があるんでしょうか。
#90
○政府参考人(高橋道和君) 先ほども少し御答弁いたしましたが、現時点では、デジタル教科書の使用と学力の関係については必ずしも一概に説明できずに、その使用についてはプラスマイナス両面の効果、影響を持ち得ることなどから、本法案三十四条の第二項では、紙の教科書といわゆるデジタル教科書を併用することとして、デジタル教科書については段階的に導入を進めていくことが適当であると、これが基本的な考え方でございます。
 一方、障害のある児童生徒等については、デジタル教科書の使用により、視覚障害や発達障害のある児童生徒が文字の拡大、色の変更、音声読み上げ等の機能を使用することにより教科書の内容を理解できやすくなること、あるいは肢体不自由の児童生徒がページ送り等の機能を使用することにより次のページを見やすくなること、こういった効果が期待されます。
 したがいまして、第三十四条の第三項においては、障害のある児童生徒等については、必要がある場合には教育課程の一部に限らず全部においても紙の教科書に代えてデジタル教科書を使用できる、こういった規定を置いたものでございます。
#91
○神本美恵子君 よく分かりましたが、例えば一つの学級に、私も経験があるのは、障害のある子供さんと一緒に学んでいるときに、障害のある子供は教育課程の全部をデジタル化されたものでやっていいと、ほかの子は一部だけという、ちょっとどういう場面になるのかというのを分かりますか。私、教師だったらどうするんだろうと、ちょっと分からないんですけれども、いかがでしょうか。特別支援学校、別なら分かりますけれども。
#92
○政府参考人(高橋道和君) 現在の教室においても、例えば目の不自由な子供が、一般の子供は普通の紙の教科書を使っているのに対して紙の拡大教科書を使って、それは配置なんかは違いますけれども、先生はそういうようなものに配慮しながら授業を進めておりますので、基本的にはそういったことと同じような形で現場において先生が工夫をされていくのではないかと考えます。
#93
○神本美恵子君 よく分かりました。
 二項と三項で切り分けられているのは、分けられているというよりも、障害があって電磁的教材の方がいいというような場合には、それは十分に使っていっていいということだと思います。
 先ほどから行われております紙の教科書といわゆるデジタル教科書との併用なのか、選択できるのか、あるいは全部デジタル教科書になるのかということについてなんですけれども、段階的導入という意味なんですけれども、これは具体的にはどういうことなんでしょうか。
#94
○国務大臣(林芳正君) デジタル教科書につきましてはいろんな議論があるところでございまして、その使用がプラスとマイナスの両面の効果、影響を持ち得るということで、段階的にその導入を進めていくということが適当であると、こういうふうに考えまして、紙の教科書とまずは併用をするということにしておるところでございます。
 文科省としては、デジタル教科書の使用による教育上の効果、影響等、これ今度、この法案通していただいて導入がもう少し進めば、こういう効果、影響等、把握、検証しなければなりません。その成果等を踏まえて、この紙の教科書とデジタル教科書、いわゆるどっちかだけでいいという選択制、これは導入するかどうかも含めて、やはりこの効果、影響等を把握、検証しながら在り方については検討してまいらなければならないと思っております。
#95
○神本美恵子君 教育の情報化といいますか、ICT活用というのはもう例えば電子黒板を入れるとかいうようなことから取組は進められてきていますけれども、その効果、先ほどから教育効果があると、身体面への影響とか環境整備の面での格差とかそういう問題点もあるというふうなことが先ほどから出ていますけれども、改めてこのICT活用による教育効果と、それから問題点について御答弁をお願いします。
#96
○政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。
 学校におけるICT環境の整備ということで、逐年各自治体でも努力をしてきていただいておりまして、進んできておりますけれども、先ほど来御質問ございましたけれども、自治体においてはばらつきもあるという状況でございます。
 その中で、実際にICTの活用ということでどういう効果があるかということでございますけれども、まずは、電子黒板というお話もございましたが、教室での一斉学習を行うときに、教員によって教材を提示する場面で、画像の拡大提示とか、あるいは書き込みをしたり、あるいは音声、動画などを加えた活用ということができるというようなこともございます。また、デジタルの場合には、やはり個々人の子供たちの進度に応じた学習という点での、個別学習の推進という点での効果もあるというふうに考えてございます。
 また、さらに、タブレットのコンピューターであるとか電子黒板等を活用して、教室内での授業を、例えば遠隔教育のようなことを利用して、他の地域、あるいは場合によっては海外の学校との交流学習というようなことで広がりをするというようなこともございますので、そういう様々な場面で効果があると思います。
 ただ、一方で、これもいろいろ委員会等でも御指摘をいただいておりますけれども、子供たちの目の健康への影響というようなことでのデメリットということも御指摘をされる部分がございますので、その辺りについてメリット、デメリットを考えていかなければいけないということでございます。
#97
○神本美恵子君 確かに、昔、現場にいる頃は、画像の拡大とかいうお話もありましたし、前日に一生懸命次の日に使う教材を大きな模造紙に書いたり、カードを作ったり一生懸命して、それに何時間も費やして、次の日の授業で黒板に貼ってというようなことをやっていたんですね。そういうことが一瞬にしてできるというのは、これはある意味先生方にとってはとても助かることだとは思うんですけれども、でも、どの教材をどういうふうに活用するかという、その教材研究をする時間というのは変わらないと思うんですね、作業時間は短縮されても。
 だから、そういう意味で、本当にこれを導入することが、良さげに見えますけれども、先生たちの新たな負担にならないかという点と、それから、個別学習に使えるとか遠隔教育というふうなお話もありましたし、先ほどこれによって子供たちの思考力が高まったりというようなことも言われているようですけれども、いや本当にそうなのかということを、昔人間、アナログ教師の私からしたら、さっき体で覚えるということの指摘もありました、そういうことが奪われないように、表面的な学びにならないで、深く学ぶという言葉もありましたけれども、深い学びにつながっていくのにはかなりこれは注意をしていかないといけないなと思うんですね。
 例えば、紙の教科書だと、教科書のめくり方から小学校一年生には教えるんです。こんな厚いですから、ただこうやっていたらぱたっとすぐ閉じてしまうから、最初の表紙をきちんと開けてしっかり折り目を付けましょうとか、そうしないと最後の方は見えなくなりますから。(発言する者あり)いや、でも、それというのはほかの読書経験をするときにも役に立ちますし、何かやっぱり体を通して物事を覚えていくということが非常に重要だと思うんですね。
 先ほど質問で、ノートはどう取っていましたかとか聞かれて、やっぱりノートに書くとか教科書に書き込むとか、書き込むことも、昔はお下がり、全員に無償配付ではない時代もありましたので、書いちゃいけないと言われた、次の子にお下がりをしなきゃいけないので書き込んではいけない時代もありましたが、しっかり書き込んで自分の学習の跡を残していくというようなことも紙の教科書ではやってきたんですが、このタブレット端末だと、一瞬にして消えていってしまって、自分の学習をたどるというようなことがどうなるんだろうとか、もう細かいことですけれども、タブレットと紙の教科書とのこの違いから出る学びの変化ということについては十分考えていかなければいけないのではないかというふうに思っております。
 こんな話をすると長くなってしまいますので、次に、聞きますけれども、タブレット端末、このICTの活用指導力というお話も先ほど出ていました。先生方にも物すごい格差があると思います。子供たちにも、家でもうそういうものを持ってやっている子供と全く触れる機会がなかなかない子といると思うんですけれども、そういう先生方の活用能力の格差、それから子供たちの格差、こういったものをどのようにして埋めながらやっていくのかということについてはどのような方策を考えていらっしゃるでしょうか。
#98
○政府参考人(常盤豊君) 先ほども御指摘ございましたけれども、このICTの導入ということを進めていく中で、具体的にICT活用指導力の向上ということが求められているという状況があるということでございます。その中で、実際に指導する場面において、先生方がICTを活用して柔軟な形での指導ということができるように幾つかの取組をしてございます。
 一つは、その活用に、ICTを活用して指導する場合の指導の手引というようなものを作成をするということ。それから、校内での研修ということで指導力を高めていただくということが大切だと思いますので、その場面での校内研修のリーダーとなっていただくような先生方のための手引書というものを作成するということもしております。また、独立行政法人において、具体的に地域での指導の中核になるような先生の研修というようなこともさせていただいているという状況がございます。
 また、一方で、先生、先ほど多忙化というようなお話との関係もおっしゃっていただいたわけですけれども、その点についてはICTの支援員という仕組みがございますので、それを教育委員会に配置をして、学校を例えば巡回的にサポートしていただくというようなことを通じて、その点についての配慮ということもさせていただければというふうに考えてございます。
#99
○神本美恵子君 おっしゃったことは全て必要だと思いますけれども、その全てがどのぐらい現場の先生方に届いて、それを熟知して指導に生かせるかということは本当に時間がないとできませんので、そのことも含めた対応をしていただきたいということをお願いしたいと思います。
 それから、残り時間が少なくなりましたけれども、まず、紙の教科書の場合、さっき言いましたように、最初は有償で、その後無償になって全ての子供に行き渡るようになりましたけれども、タブレット端末とか、それを使う学校の環境整備ですね、そういう環境整備には莫大なお金が掛かると思うんですけれども、どのような計画で全ての地域間格差や個人格差が出ないようにして、しかも保護者に負担が掛からないように、これは当然、紙の教科書の代わりを一部でもするわけですから、保護者に負担を求めることは絶対あってはならないと思います。
 佐賀県では、高校で保護者負担何万円もやったというような事例がありましたけれども、まあ高校は有償ですからあり得る話かもしれませんけれども、義務制は無償ですから保護者に負担を求めることはあってはならないと思うんですけれども、どのように考えていらっしゃるでしょうか。
#100
○政府参考人(高橋道和君) デジタル教科書を導入するかどうか、また導入した場合に費用負担をどうするか等については、校長や設置者において判断いただくことになります。
 なお、教材であるデジタル教科書を使用するために必要なタブレット端末等については、基本的には学校所有の教具として整備されたものを用いることが想定されており、先ほど来答弁も申し上げておりますが、公立学校のICT環境整備については、三クラスに一クラス分程度の学習者用コンピューターの整備に必要な経費も含め、平成三十年度からの五年間にわたり単年度一千八百五億円の地方財政措置が講じられているところでございます。
 このように、複数人で一台の学習者用コンピューターを共有している現状を踏まえれば、教材であるデジタル教科書の費用についても、設置者が負担し、学校所有の教具として整備されたものを用いることが基本的には想定されると考えております。
#101
○神本美恵子君 保護者負担に絶対ならないように、これは教科書無償ですから、デジタル教科書と言うからには、そこを肝に銘じていただきたいと思います。
 以上で終わります。
#102
○委員長(高階恵美子君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十五分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#103
○委員長(高階恵美子君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、学校教育法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#104
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。
 初めに、この間、理事会等で質問時間厳守とのことが言われておりますので、是非答弁は簡潔にお願いをいたします。
 それでは、法案に関わって伺います。
 デジタル教科書も活用しながら子供たちの学びを充実していくことは大事なことだと思っております。しかし、その条件整備というのは、午前中の質疑などでもありましたけど、まだまだであります。全国的に進んでいる東京荒川区でさえ、導入が始まった三年前から改善を行っているそうですが、今でも一斉に電源を入れてダウンロードしようとするとフリーズしてしまう、使っている途中でも突然フリーズしてしまって授業が止まってしまうなどということもあると伺いましたし、他の自治体でも同様の声が上がって、使いづらいとも言われていると聞いております。
 そういうところでは、学校におけるICT環境整備、早急に改善して、全国どこにいても必要があればデジタル教科書を利用できるように条件を整えることは必要だと思います。地方交付税措置と言いますが、午前中もあったように、自治体によってその環境整備に回らない可能性もあるわけです。だからこそ、自治体任せにするのではなく、文科省として、自治体間、学校間での教育内容の格差を生まないようなあらゆる手だてを尽くすべきと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
#105
○国務大臣(林芳正君) この地方交付税でございますが、これは自治体の一般財源ということになりますので、文部科学省においては、各自治体において学校ICT環境整備の重要性が十分に認識をされまして適切な整備が進められるように、引き続き働きかけていくということだと考えております。
 今回の学習指導要領の改訂では、情報教育に関する内容が充実をされておりまして、学校ICT環境整備に取り組むことが重要な課題となっておりますので、新学習指導要領の趣旨、内容の周知にもしっかり取り組んでまいります。
#106
○吉良よし子君 地方交付税措置ということですけれども、これも五年間と区切られているわけでございます。タブレットPCなどの機器の更新などもあるわけですし、長期的な支援の方策も検討していただくよう強く求めておきます。
 そして、もう一点。この間、先ほどの議論の中でも、今年末をめどにガイドラインを作るというお話もありました。そうした学校現場での活用についてなんですけれども、先ほど来の議論の中では、そうはいっても、その教育効果の検証などもまだやっている最中で、二十九年度から三十年度にかけてその実態の調査研究をして、様々な把握、検証をしていくということですけれども、デジタル教科書の利用については様々な意見があるわけです。
 午前中もいろいろありました。その効果があるということがある一方で、子供たちの心身、健康面への影響に対する懸念もあるわけで、そうした年末にできると言われているガイドラインを見た上で実際にどう利用するかどうかなどを検討する自治体や学校もあると思われるわけです。
 ついては、このガイドラインが、学校現場や保護者も含めてですけれども、の判断に資するものとなるよう、つまり自主性を阻害しないように配慮することが重要と考えますが、大臣、いかがでしょうか。
#107
○国務大臣(林芳正君) 文部科学省では、平成二十九年度から平成三十年度にかけまして、現在使用されているいわゆるデジタル教科書の使用実態等について調査研究を行っておりまして、その成果も踏まえて、現場の教員、教育委員会関係者、これを含めた有識者による検討の上、法案が成立すれば、今年末を目途にガイドラインを策定することを予定しております。
 各学校や教育委員会においては、このガイドラインの内容を踏まえて、それぞれの地域の児童生徒の状況を踏まえつつ、教科、単元等の特性、教職員の体制、学校の施設整備等に応じて、自らの裁量によってデジタル教科書の使用の在り方を適切に判断をしていただくことを想定をしておるところでございます。
#108
○吉良よし子君 自らの裁量において適切にということでした。
 先ほど御紹介した荒川区では、既にこのICT教育におけるタブレットPC活用の成果検証及び今後の方針についてというものをまとめておられます。その中には、タブレットPCの活用を進めるに当たっては、タブレットPCを使うことに邁進する余り、筆記具を用いて実際に手で書くことや、声を出して文章を読むといった活動を軽視することがあってはならないと、タブレットPCの活用については、それが最もふさわしい場面で活用することが大切であると指摘しています。
 これは大事な指摘だと思いますが、この最もふさわしい場面の判断というのは、まさに日々教育に当たっている教師や学校現場の判断こそ優先すべきものだと考えます。文科省としてもそこを大事にして、デジタル教材、教科書の利用を進めていってほしいということを重ねて申し上げたいと思います。
 その上で、午前の質疑でも、これにより現場の多忙化の促進されることのないようというお話もありましたので、関わって、この教員の働き方改革について前回に引き続き伺いたいと思います。
 様々、新たな教育などなどが言われている下で、やはり、ただ押し付けるだけじゃなくて、いや、必要ないものはなくしていくということが必要だと、そういう意味では、今現場に大きな負担を掛けている全国学力テストを、これを中止すべきと私前回求めました。前回は、文科省の方では、競争が激化しないように通知を出したとおっしゃっていましたけれども、その通知が出されて以降も学テによる競争の激化というのは是正されていないという現実があるわけです。それどころか、現場からは、この全国学テに代表される学力偏重、これをやめるべきとの声が出されているというのが実情なんです。
 二〇一七年の三月、全国学力テストで毎年最上位となっている福井県、ここで教師から厳しい叱責を受け続けた中二の生徒が自殺するという痛ましい事件が起きました。この事件を受けて福井県議会は意見書を上げたんですね、二〇一七年の十二月十九日。その自殺の背景に何があるかというところで、最長月二百時間を超える超過勤務を始めとした教員の多忙化があるということを指摘、さらに、学テで最上位を目指す、学力日本一を維持するということが教育現場に無言のプレッシャーを与え、教員、生徒双方のストレスの要因になっているとも指摘した上で、過度の学力偏重は避けることなどを県教委に求める意見書を与党自民党も含めて採択をしているわけです。
 全国学テがあるがゆえに、最上位を目指す、つまり、学力日本一を維持するという現場へのプレッシャーが掛かっている、それが生徒の自殺にまでつながってしまったという、こういう悲劇だと思うんですけど、この指摘は重大だと思うわけです。こうした自治体から出されている悲鳴に応えて、現場にプレッシャーを掛け続ける、教員の負担となる全国学テ、今こそやめるべきだと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
#109
○国務大臣(林芳正君) 先日の引き続きのお尋ねでございますが、この全国学力・学習状況調査は、全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握いたしまして、分析を行って、教育施策及び教育指導の成果と課題の検証やその改善に役立てることを目的として実施をしておるところでございます。
 各学校においては、児童生徒一人一人への教育指導や学習状況の改善等に役立てることを目的として、通常の授業時数の中で実施するものでございまして、学校にとって過度な負担になっているという認識はしておりませんけれども、他方で、各学校の負担をできる限り軽減する観点から、調査実施方法の見直し等に努めているところでございます。
 本調査の結果を踏まえて、教育施策、教育指導の改善充実を図ることは重要であり、文科省としては、本調査を引き続き実施することで、児童生徒の学力向上を図ってまいりたいと考えております。
#110
○吉良よし子君 実施方法の見直し等を含めとおっしゃいましたけど、でもやめるとはおっしゃらないと。一人一人の学習指導に役立てるための学テだとおっしゃいますけれども、先日お示ししたとおり、現場では一人一人に向き合うどころか、その学テの対策に次ぐ対策でもう疲弊しているというのが現状なわけです。やはり、ここにメスを入れていかないと働き方改革にはならない、負担軽減にはならないということを強く申し上げたいと思うんです。
 ただ、国は残念ながら今のところやめないとおっしゃっているわけですけれども、自治体の判断で全国学テを受けないということはあると思うんです。全国学テというのは悉皆調査と言われていますけれども、あくまでもこれは、法文上ではできる規定になっていると。つまり、各自治体や学校が全国学テに参加しない、受けないと判断した場合、それについて国が無理やり強制する、そういうことはできないということでよろしいですね。大臣、いかがでしょう。
#111
○国務大臣(林芳正君) 全国学力・学習状況調査は、全国的な学力や学習状況を把握、分析することを通じまして、教育施策の改善に役立てること、学校における教育指導の充実や学習指導の改善等に資すること等を目的として、国が実施主体となりまして全国の教育委員会等の合意と協力によって実施をしております。
 調査への参加は学校の設置管理者である市町村の教育委員会等の判断でございますが、不参加の自治体については、域内の児童生徒が必要な学力を身に付けているか、全国や県内の状況と比べてどうか、学習状況や生活習慣等含めどこに課題があるか等について、把握、分析をし、施策や指導の改善を図る契機を失うこととなるものと我々としては考えておりますので、引き続き本調査の目的、内容等への理解が得られるように努めてまいりたいと思っております。
#112
○吉良よし子君 お答えになっていないと思うんですね。
 不参加すると判断した場合に強制はできませんよね。この点について簡潔にお答えいただければと思います。
#113
○国務大臣(林芳正君) 先ほど申し上げましたように、調査への参加は学校の設置管理者である市町村教育委員会等の判断でございますので、強制という権限は我々持っておらないということでございます。
#114
○吉良よし子君 強制という権限を持っていないということなんですよ。実際そうなんですね。
 国公立の小中学校については後日実施も含めれば一〇〇%実施ですけれども、私立の場合は小学校でも中学校でも半数程度受けていない学校がいるわけです。公立であっても、犬山市教育委員会などでは全国学テに参加しないと判断していたこともありました、かつて。そういう意味では、前例もありますから、悉皆といっても強制でないということなんです。と同時に、この間、自治体によっては、現場の負担軽減という角度で自治体独自の学力テストをやめる、そういう方向性を打ち出してきているところもあるわけでございます。
 時間がありませんので、こちらで数字紹介しますけれども、平成二十九年度の学テ実施予定というものの中で、自治体独自の学テを実施しない又は廃止すると言っている自治体、この数は、十一道府県三政令市がやめると言っているんです。広島県など様々なところでそういう動きがあると。その中で言っている理由の中に、教員の負担軽減ということを言っているわけです。
 大臣に伺いたいと思うんですけれども、自治体が負担軽減、業務削減の一環として自分たちが行っている、これは自分たちの自治体での独自の学力テスト、これをやめるという判断、それをするのは当然のことだと思います。否定できないと思いますが、いかがですか。
#115
○国務大臣(林芳正君) この地方自治体の独自の学力調査は、教育指導の改善、充実に向けた検証改善サイクルを確立すること等を目的として、国との役割分担の中で、それぞれの教育課題や教育施策に応じて各教育委員会の主体的な判断の下で実施されているものと認識しております。
#116
○吉良よし子君 主体的な判断でということですけど、やめるということはもちろんあり得るということですよね、大臣、自治体のテスト。
#117
○国務大臣(林芳正君) 主体的な判断でございますので、委員から御紹介いただいたようにやめているところも実際にあるということでございます。
#118
○吉良よし子君 自治体独自のテストは自治体の判断で業務負担削減のためにやめるという判断ができるし、実際そういう動きもあるわけです。そして、全国学テも強制はできないということが確認されたわけです。
 ただ、先ほど大臣が言っていたように、幾ら自治体の判断だといっても、やはり国が悉皆調査だとか様々な把握、分析が必要だとか、そういうふうに言っている以上、やはり自治体がそこから抜けるという判断をするのは大変な実態もあると思うわけですよ。やはり、全国学テがある限り、過度な競争、負担はなくならないし、自治体独自のテストというのもなくせない、いい点数取りたいというそういう方向に行ってしまいがちになると。だから、やっぱりそういうところで見直さなきゃいけないと思うんです。
 先ほど来、学テやるというのは現場の学習指導の改善だということもありました。学力向上ということもありました。ある現場の先生がおっしゃっていました。学力向上と言うなら、私に授業準備、子供と向き合う時間を下さい、そうしたら必ず学力アップできますからと。やはり、学テじゃなくて、そういう時間を下さいというのが現場の声なんです。そういう声に向き合ってこその働き方改革だ、そういうことを強く求めて、質問を終わります。
#119
○高木かおり君 日本維新の会の高木かおりでございます。
 本日は、学校教育法等の一部を改正する法律案について御質問させていただきたいと思いますが、この質疑の前に、実際に今のこの最新のデジタル教科書というのはどういうものか見たくて、先日、東京ビッグサイトに行ってまいりまして、教育ITソリューションというイベントに行ってまいりました。
 実際に私が見たのは指導者用のデジタル教科書ということで、このデジタル教科書の中身は、本当に、社会科だったら、小学校で地元産業の担い手の方々の感想だったり、こんな仕事をしているよというようなことを、一部のコーナーとかトピックをクリックするとその方々が動き出して動画で見れるということだったり、算数だったら、図形が動き出して展開図になって、3Dというか、奥行きなんかも分かりやすい。また英語なんかだったら、よく先生がカードをめくりながらフラッシュカードの単語の練習をするんですけど、それももうデジタル教科書がやってくれる。昔、私が中学生の頃なんかは、先生がよくカセットテープでカチカチやりながら巻き戻しをして教科書の本文をカセットテープが言ってくれるというようなことも、クリック一つで何度も聞きたいだけ教科書の本文が、ネーティブの発音が聞けるということで、ここまでデジタル教科書というのは内容が進化しているということに大変驚きました。
 単に紙の教科書のPDF版ということだけではなくて、できることがたくさんあって、これからの可能性というものを大変感じたわけであります。ただ、インパクトがある分、そのデジタル教科書の中のそういった動きに誘導されるような部分もあって、本当に理解ができているのか、分かった気になっていないのかどうか、そういったことをチェックする必要はあるなというふうに感じました。
 午前中に上野先生からございましたように、やはり読むこと、書くことの大切さ、読解力の重要性、そういったことにもしっかりと留意をしなければならないなと。こういったAI時代だからこそ、AIに使われるようなことになってしまわないように、使いこなせる人材育成ということをこれからやっていかなければいけないなというふうに強く感じたわけであります。それには、やっぱり読む力、理解する力、これすごく重要だと思います。よく小学校の頃なんかでも、算数というのもやっぱり国語ができないと文章題も点数取れないというふうに言われまして、私も結構国語に力を入れさせられていた記憶がございます。そういった感想をちょっと申し上げましたけれども、やはり紙からデジタルへというのがこれまでの教育環境というものを大きく変化させることは間違いないというふうに思います。
 こういったことを踏まえまして、大変根本的な問いにはなりますけれども、なぜ紙の教科書と併用してデジタル教科書を導入するのかの意図についてお伺いしたいと思います。
#120
○国務大臣(林芳正君) 今委員から御紹介もございましたけれども、デジタル教科書を使用することによりまして、例えばデジタル教科書にハイライト若しくは書き込みを繰り返し行うことによって、試行錯誤しながらグループで話し合い考えたことを、今度は電子黒板にそのまま転送して共有して、みんなに見てもらって、ほかの意見と比較しながら、ああ、なるほど、ほかの方はこういうふうに考えているんだなという学びの中で自分の考えを一層深めていく、こういうことができるわけでございます。
 それから、今御紹介ありましたように、動画等と一体的に活用して、学習した内容の実社会での活用場面を想定するなど、動画を活用することによっていろんな学習がしやすくなると、こういう取組が考えられるわけでございます。
 それからもう一つ大事なことは、やはり障害のある児童生徒等について、視覚障害や発達障害のある児童生徒が、文字を拡大するとか、色を変更するですとか、音声で読み上げていただくとか、そういう機能を使用することによって教科書の内容を理解できやすくなる、また、肢体不自由の児童生徒がページ送り、自分でめくるのがなかなか難しいという方がページ送り等の機能を使用するということで次のページが見やすくなる、こういう効果もあるんではないかと思っております。
 このように、デジタル教科書の使用によって児童生徒の教育の充実が期待をされるということで、この法案で、必要に応じて、紙の教科書に代えて、教科書の内容を電磁的に記録した教材、いわゆるデジタル教科書、これを使用できるようにするということにしておるところでございます。
#121
○高木かおり君 今、デジタル教科書の様々なメリットの方を重点的に言っていただきましたけれども、やはりこれを導入するに当たって予算も当然必要になってくるわけなんですが、学校において最低限必要とされている優先的に整備すべきICT機器等に関して、学校におけるICT環境の整備方針、これ拝見させていただきました。同方針を踏まえた環境整備五か年計画に基づいて、単年度では一千八百五億円の地方財政措置、これが講じられているんですが、このデジタル教科書、これだけ予算措置を講じていれば、当然、学校のICT化の流れは一気に加速していくんじゃないかなというふうに思うんですね。
 一方で、このICTの加速に関して不安な点も、やはり当然、もう午前中から様々先生方からも出ておりますけれども、たくさんあるかと思います。健康への懸念について、これちょっと後ほどお伺いしますけれども、このデジタル教科書使用と学力の関係、これも押さえておかなければならないんですけれども、まだこれ調査研究がまだまだなされていないというような御答弁ございました。
 大臣は衆議院の文科委員会で、文科省としては、今後デジタル教科書の在り方について検討していくために、その使用による教育上の効果、影響等、客観的、定量的な観点も含めて把握、検証していくと、これは非常に重要なことだと、調査研究方法についてもしっかりと検討していくとおっしゃっておられるんですけれども、いつから、どんな方法でこれを検討していくというふうにお考えなんでしょうか。お聞かせください。
#122
○国務大臣(林芳正君) このICTを活用した教育の効果としては、例えば児童生徒の学力テスト及び授業に対する意識調査の結果を比較した場合、授業においてドリル学習や各自が考えをまとめる際などにタブレット端末を活用した場合の方が、これ小学校ですが、知識理解、思考判断表現、技能の観点において市販テストの成績が高いと。それから、児童生徒の授業に対する評価が高く、新しい考えを見付けたり、授業に集中して取り組むことができると、こういう傾向が示されたという調査研究も見られるところでございます。
 一方、衆議院でも申し上げましたが、デジタル教科書の使用と学力との関係については現段階ではなかなか一概に説明ができないということでございまして、また、その使用がプラスとマイナスの両面の効果、影響を持ち得るということで、本法案では紙の教科書と併用ということで、段階的に導入を進めていくということが適当であると考えております。
 今年三月に中教審で第三期教育振興基本計画が取りまとめられておりますが、ここの答申で、教育政策を進めていくに当たって、客観的な根拠に基づくPDCAサイクルの確立を更に進めていくということの必要性が盛り込まれたところでございますので、こういった基本的な方向性も踏まえて、今後デジタル教科書の在り方について検討していくために、紙の教科書や実験、体験活動とどういうふうに組み合わせているのかということも含めて、デジタル教科書の使用による教育上の効果、影響等、客観的、定量的な観点も含めて把握、検証するということは非常に重要でありますので、その調査研究方法についてしっかりと検討してまいりたいと思っております。
#123
○高木かおり君 ありがとうございました。
 くれぐれも、この調査研究って非常に私重要だと思っておりまして、より深く詳しい方向で調査研究をしていただきたいんですね。デジタル教科書を導入するのに適した年齢というのも、こういうことも併せて、また非常に効果的な教科があるのかどうか、こういったことも是非とも念頭に置きながらそういった調査研究は進めていっていただきたいというふうに思っております。
 時間がございませんので、費用負担についてお聞きしたいんですけれども、この費用負担については、朝から様々先生方からございましたので、時間があれば最後にお聞きしますが、私、一番今回のデジタル教科書の件で思うところは、もちろんメリットはたくさんありますけれども、デメリット、健康面ですね、子供たちの、これはまだまだ、以前にも私お聞きしたことがあるんですけれども、調査研究というのはなかなかなされていないということで、これに関しても、衆議院の方でも委員会の方で様々詳しい議論がなされておりますけれども。
 ブルーライトの健康への被害とか、やはり子供たちの視力が私すごく低下していっていると思うんですよね。小学校の参観なんかに行くと、昔と比べて眼鏡の子がすごく多くなっていて、それが小学校六年生ぐらいになると今度また減っている。これ何で減っているのかなと思うと、もうコンタクトに移行しているんですよね。このコンタクトも結構ばかにならないぐらい値段が高くて、こんなことを、ここで家計の愚痴を言っても仕方ないんですが、やっぱりこういったことも、うちの子もちょっと目が悪くて、もちろんこれはデジタル教科書、これからのことですので、もちろん学校でのデジタル教科書のことだけということではないと思います。
 今、世の中が本当にスマホとか、そういった様々ICT化が進んでいて、学校だけの問題ではなくて家庭での問題というのもあると思うんですけれども、そういったことも是非とも国としても留意をしていただきたいなというふうに思うわけです。やはり、児童生徒の健康面への影響、これをガイドラインを策定するということなんですけれども、しっかりとこういったことを踏まえて、引き続き、この健康面への影響の把握、努めていっていただきたいというふうに思います。
 この調査を、先ほど調査研究していただくということでしたけど、こういった健康面への部分はしっかりとやっていただきたい。そして、調査を行えば、もうこれは臆測ですけれども、スマホが子供たちの間に普及していった時期と視力が低下していっている時期というのが重なる部分、私はあるんじゃないかなというふうに思うんですね。
 学校で使用していくタブレット、こういったものもこれからどんどん導入していくというんであれば、是非とも、なかなかこれは因果関係は定かじゃないというふうになるとは思うんですけれども、やっぱりこれ文科省が音頭を取って、これほど導入が今後加速していくかもしれないということなので、例えば、私、教育ITソリューションのところで、デジタル教科書ではないんですけど、やっぱり業者さんでブルーライトに懸念を持っているようなところなんかは、ブルーライトに配慮をしたような機器、それはデジタル教科書とまではいかない性能でしたけれども、目に優しいような仕様のタブレットを作ってもらうですとか、そういったことをメーカーさんなんかにも例えば言っていただくとか、また、そのほかに姿勢を気を付けるとか、そういうブルーライトを防止するシートを貼るとか、既にもう導入しているような学校は後付けにはなりますけれども、そういったことも含めて、こういう端末を開発してほしいとか、そういったことが技術開発の時点から関わっていただけるようなことが、意気込みとして取り組んでいっていただけたらなというふうに私はすごく強く思うんですけれども、こういった点について、大臣、お考えをお示しください。
#124
○国務大臣(林芳正君) 今お話のありました子供たちの視力でございますが、ICTの活用が視力に与える影響についての直接的な調査とか分析というのは承知をしておらないところでございますが、平成二十九年度の学校保健統計というのがございまして、裸眼視力一・〇未満の者、これ両目でしょうね、小学校が一・〇未満の者の割合が三二%、中学校が五六%、高等学校六二%ということで、ちょっと私が小中高だった頃と大分違うなという印象を持ったところでございまして、やはり長期的に見ても全学校種を通じて緩やかな増加傾向があるわけでございます。
 こういう中で、やはりICTを活用した教育が健康に悪影響を与えないようにするということが重要であるというふうに思っておりまして、平成二十三年度から二十五年度にかけてICTの活用に伴う児童生徒の健康面への影響等に関する配慮事項について調査を実施しておりまして、その結果や専門家の知見も踏まえて、平成二十六年度に児童生徒の健康に留意してICTを活用するためのガイドブックというのを作っております。このガイドブックには、照明の工夫等による画面の見えにくさの改善方策、タブレットPC等の画面を長時間継続して見続けないようにすることの配慮等を盛り込みまして、文科省ホームページに掲載するとともに、各都道府県教育委員会等に周知する等、その活用を促してきております。
 こうした取組を踏まえまして、この法案でも、児童生徒の健康への影響等が生じないよう留意しながらデジタル教科書の導入を段階的に進めるということと、文科大臣が定めることとしておりますデジタル教科書の使用態様の中で適切な使用環境への留意、これを盛り込むことを想定しております。
 さらに、デジタル教科書の効果的な活用の在り方や導入に当たっての留意点に関するガイドラインを策定する予定でございますので、その中で、児童生徒の視力の低下を始めとした健康面への影響を生じないよう、これまでの知見等を踏まえた留意点を示すとともに、引き続き、デジタル教科書を含めたICTの使用による健康面への影響等の把握に努めてまいりたいと考えております。
#125
○高木かおり君 終わります。
#126
○木戸口英司君 希望の会、自由党の木戸口英司です。
 今日も加計学園問題、通告をいたしております。
 ちょっと質問を変えたいと思います。
 先ほど大島委員から質問があったことに関連して、おととい私が質問したこととも関連するものですから、義本局長にちょっとお聞きしたいと思いますが、二〇一六年十一月に国家戦略特区諮問会議で獣医学部の設置が容認されたと、方針が決まったということ、それに至るに当たって、農水省、需要を前提としたということが私の答弁でもありましたし、先ほどの答弁でもありました。農水省から具体的な需要というものは示されたんでしょうか。
#127
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。
 午前中も答弁させていただきましたように、今委員御指摘のとおり、十一月の九日に獣医学部の新設についての追加規制改革事項が定める前、ですから、十月、十一月の頃でございますけれども、文科省においては、一貫して、需給の問題が大事だということで、新設に係る国家戦略特区のプロセスの中で、内閣府に対して農水省と調整いただきたいとお願いしたところでございます。
 その後、農水省において、特区における獣医学部の新設については、先端ライフサイエンス研究の推進などの内閣府が把握している新たな需要があるという前提の下で、獣医学部の需要に影響を与えないというような判断を内閣府の方にお示しになられたというふうなことを確認いたしたものですから、文科省としては国家戦略特区のプロセスを進めていくことに対して同意したものでございます。
#128
○木戸口英司君 十一月一日のメールの中で示されたあの文言の手書きの修正ですね、広域的に存在しない地域に限りと。その前段に、先端ライフサイエンス研究の推進や、地域での感染症に係る水際対策など、獣医師が新たに取り組むべき分野における具体的な需要に対応という、こういう文章があって、私、この委員会で農水省にも来てもらって、じゃ、具体的な需要はあるのかということを聞きましたらば、農水省は、それは示すことは不可能だということをここで答弁されました。
 結局、ここに書かれた、いわゆる作文ですね、先端ライフサイエンス研究の推進等々ということを文言にして、それを共有したと。具体的な需要については、これ設置審の中でも、社会的な人材需要の動向は不明、客観的な根拠に基づいた具体的な説明を求めるということが当初あって、それは十一月に決まって、その翌年に設置審にかけられて、この時点で、社会的な人材需要の動向は不明ということを設置審から言われているということ。やはりここが、私おとといの質問でもいたしましたけれども、この二〇一六年の九月十六日のワーキンググループでの文科省のこの需給に対する懸念ということ、いわゆる石破四条件を堅持してきた、農水省もその立場であったんだろうと思います。
 そういう中で、十一月九日にこういう決定を迎えるというその経緯が我々全く分からない、示されないということ。この作文だけで需要があるということを言われても、通うのは学生、そして社会に出るのもその学生たちなわけですから、ここに文科省としてどう責任を取るんだということは、九月十六日まではそういう議論をしていたのにということをこの間の質問でも申し上げました。
 質問はこのぐらいにいたしますけれども、是非、大臣、九月十六日のこの国家戦略特区ワーキンググループのヒアリング、関係省庁のですね、これたった三十分、十四時十二分から十四時三十四分と時間ちゃんと書いていて、大した分量じゃないんですね。この辺の議論、ちょっと時間見付けて見ていただいて、そしてそこから十一月九日に至るこの経緯、もう一度、私、省内で確認をしていただく必要があると思いますが、次の質問の機会にそれをまた譲りたいと思いますが、ちょっと所見だけいただいてよろしいですか、大臣。
#129
○国務大臣(林芳正君) この問題、ずっと審議をしていたときにあるいは目を通したかもしれませんが、委員からお話がありましたので、もう一度目を通させていただきたいと思います。
#130
○木戸口英司君 それでは、法案の質疑に入りたいと思います。いろいろ議論がありましたので、私からも何点か確認をさせていただきたいと思います。
 デジタル教科書に対するメリットは随分御指摘をいただきました。私も共有する部分は多くあると思っております。デジタル教科書を導入するメリットを生かすためには、デジタル教科書と一体的に使用できるデジタル教材、これが良いものとして多く開発して、そして選択できるようになるべきだと思います。
 一方で、デジタル教材の製作、校内のICT環境の整備等に当たっては、これはどうしても営利企業、企業の参入ということが想定されるわけで、教材の開発のプロセス、これは当然文科省もしっかり絡んでいくということだと思いますけれども、経済的な利益の観点よりも教育現場の声を反映させることを優先させるべきであろうと、これはもう言うまでもありません。
 そういう中で、質の高いデジタル教材を開発していく上では、実際にデジタル教材を用いて授業を行う教員や子供たちのニーズを十分に取り入れていくことが重要だと考えます。教員や子供たちのニーズが反映された教材開発が行われるために文科省としてどのような取組を行う考えか、お伺いいたします。
#131
○国務大臣(林芳正君) このデジタル教科書の使用に当たりましては、教科書の内容と関連するデジタル教材との一体的な活用がメリットの一つだと考えております。こうしたデジタル教科書と一体的に活用されるデジタル教材につきましては、デジタル教科書を導入する学校のニーズ等を酌み取りながら、教科書発行者が試行錯誤しながら創意工夫により開発していくものと考えております。
 文部科学省としては、現在使用されているいわゆるデジタル教科書の使用実態等についての調査研究を踏まえて、デジタル教科書の効果的な活用の在り方などに関するガイドラインを策定することや、デジタル教科書の制度化後にその効果、影響につきまして、先ほども御答弁申し上げましたように、調査研究を行うこと、これを予定しておりまして、デジタル教材を開発する際の参考とできるよう、これらの成果を教科書発行者にも周知をしてまいりたいと思っております。
#132
○木戸口英司君 これも先ほど来議論があるところですけれども、教員のスキルの問題、文部科学省もこれ調査しておられます。授業中にICTを活用して指導する能力があると自己評価した教員は七五・〇%、児童生徒のICT活用を指導する能力があると自己評価した教員は六六・七%、まあ、とどまっていると言っていいと思います。全ての教員がICT活用指導力を十分に身に付けているとは言い難いということがこの数字で表れております。特に、都道府県により活用指導力に大きな差異が生じているということも見られるようですので、地域により受けられる公教育の質に格差が生じかねないということが懸念されます。
 教員のICT活用指導力の向上に関して政府としての目標があれば教えていただきたい。また、ICT活用指導力の向上に向けて、具体的にどのような課題があると文科省は認識しているのか、また今後どのような取組を行うのか、改めてお伺いいたします。
#133
○国務大臣(林芳正君) 今、木戸口先生おっしゃいましたように、教員のICT活用指導力ですが、二〇二〇年までにICTを活用して指導することができる教員の割合一〇〇%にしようということで目指しておるところでございますが、平成二十九年の三月、ちょうど一年ちょっと前でございますけれども、七五%にとどまっておるところでございます。平成十九年三月が五二・六から、右肩上がりで上がってきてはおりますので、しっかりとこの目標を達成していかなければならないと思っておりますが、その課題として、やはり教員にICTの効果的な活用の方法が十分に認識されていないこと、それからやはり研修機会が必ずしも十分でないことがあると考えております。
 文科省としては、ICTを効果的に活用した指導方法に係る実践事例集、これを作って配ると。それから、各学校での校内研修リーダーを担う人材を養成するための手引の作成、配付。それから、独立行政法人の教職員支援機構におきまして、各地域でのICT活用に関する教職員研修の企画、運営を行う指導者、これを養成研修をすると、こういうことに取り組んできております。さらに、デジタル教科書との関連では、その効果的な活用の在り方や導入に当たっての留意点に関するガイドラインの策定等を行ってまいりたいと思っております。
 こうした取組を通じて、教員のICT活用指導力の向上に努めてまいりたいと思っております。
#134
○木戸口英司君 是非、教員の皆さんも楽しんで学んでいただけるように工夫をお願いしたいと思います。なかなかつらいものがあると思いますのでね。
 デジタル教科書を用いた授業を行うに当たっては、タブレット端末等を始め、ICT環境の整備が必須であります。学校におけるICT環境の整備に関しては、国により予算措置がされているものの、地方交付税措置とされていることから自治体によっては十分な予算化が行われず、整備が進まないことが課題として指摘されております。
 学校におけるICT環境の整備状況が自治体間で大幅に異なることについて、文科省、現状どのように評価しておられますでしょうか。また、学校におけるICT環境の整備を促進するために文科省としてどのような取組を行っていくのか、お伺いいたします。
#135
○政府参考人(常盤豊君) 新学習指導要領におきましては、今後の学習活動においてより積極的にICTを活用することが求められているところでございます。
 学校におけるICT環境の整備状況につきましては、その重要性についての認識が必ずしも十分でない、ICT機器の整備に関する知見やノウハウが不足しているということ、またさらには厳しい財政事情ということもあると思いますけれども、そういうことなどから、自治体間で大きな差があるというのが実情でございます。
 このため、文部科学省におきましては、平成三十二年度、二〇二〇年度からの新学習指導要領の実施を見据えまして、学校において最低限必要とされ、かつ優先的に整備すべきICT環境についての整備方針の策定それから周知ということをしてございます。また、整備方針を踏まえて、単年度千八百五億円の地方財政措置の積極的な活用に向けた周知、それから、それぞれのばらつきがあるということでございますので、学校ICT環境整備状況のデータの市区町村単位ごとの公表による見える化、さらには自治体のニーズに応じましてICT活用教育アドバイザーという専門家の派遣というようなことの取組を行っているところでございまして、学習指導要領の改訂ということが迫っておりますので、是非この機に各自治体においての認識、理解を深めていただいて、さらに適切な整備が進められるように働きかけをしてまいりたいというふうに考えてございます。
#136
○木戸口英司君 大変大事なところだと思いますので、この点は引き続き取組をお願いしたいと思います。
 先ほど来、デジタル教科書と紙の教科書、どうバランスよくということの指摘がありましたけれども、もう一つ、デジタル教科書ですと、映像等を多く使っていくということ、これはメリットだと思うんですが、そういう中で、今まで実習とか実験とか、例えば植物を育てるとか外に出てやっていたことを映像を見て済ませてしまうということ、いろいろ広がりがあることは確かだと思うんですが、そういった懸念もあると思います。
 やはり実体験ということをどう積ませるかということ、そのバランスを引き続き重視した授業も必要であると考えますが、この点について、文科省、見解をお願いいたします。
#137
○国務大臣(林芳正君) 教師が既存の授業方法に加えて児童生徒の教育の充実のために必要がある場合にデジタル教科書の利点を生かすと、これが本法案の考え方でございまして、したがって、このデジタル教科書を導入した後も、今委員がおっしゃったように、理科の実験をするとか、体験活動をするとか、実際に手や体を動かして体験して学習をすると、これ大変重要でございますので、文部科学省においても、デジタル教科書の効果的な活用の在り方や導入に当たっての留意点に関するガイドラインの策定などを通じて、学校や教育委員会等に対してその旨を周知してまいりたいと思っております。
#138
○木戸口英司君 終わります。
#139
○松沢成文君 希望の党の松沢成文でございます。
 デジタル教科書の導入については、同僚議員の皆さんから様々な質問出ていて私の質問することがなくなってしまったので、私はあえて既存の教科書の制度の問題点について、簡単に言いますと、通告の一番目、二番目飛ばして三番目から行きますので、よろしくお願いをいたします。
 この質問に入る前に、ちょっとクイズ的になって申し訳ないんですけど、大臣、私も知らなかったので知らなくて全然いいんですが、今の小中学校の教科書無償供与に係る年間予算が大体どれぐらいであるか、御存じでしたか。いいんです、知らなければ。知らなければ、事務方の方、どうぞ。
#140
○国務大臣(林芳正君) 今、手元に資料が届きましたので。
 平成三十年度においては四百三十二億円ということでございます。
#141
○松沢成文君 そうですね、四百三十二億円なんですが、このうち八五%が出版社へ、つまり出版社が教科書を作るお金として使われるわけですね。残りの一五%が何に使われているかというと、もうお分かりのとおり流通です。できた教科書を出版社から学校まで、もっと言えば子供たちまで届ける流通費で、一五%です。金額にすると、三百六十八億円が出版社へ、残り一五%の六十五億円が供給手数料という形で配送費というふうになっているんですね。
 私もこの仕組みをちょっと調べてみたんですが、配送システムですが、すごい形になっているんです。まず、教科書発行者である出版社から大取次と呼ばれる書籍流通販売会社、これ全国六社あるんですね、そこに行く。まあ、行かないのも一部あるようです。その下にさらに地域別、これは大体都道府県、東京都なんか大きいから二つ、三つあるんですが、地域別の仲介業者五十三社、大取次から中間の問屋さんに行く。その下に、これ書店など取次供給所というのが大体三千社あるんですね、ここに行くんです。これは一般の小さな本屋さんも含まれますけれども、ここに行って、そこが学校に届けるんですね。こういう日本的な古い複雑な流通制度を取っているのは、もう教科書の配給だけではないかというふうに思っているんです。
 もっとびっくりしたのは、この制度は明治以来変わっていないんですね。化石みたいな制度なんですよ。一九〇三年、国定教科書制度が明治政府によって導入されて、基本的にこの仕組みは百年以上も同じ制度が続いている。改革が全くなされていないんです。
 大臣、今、流通革命の時代です。もう宅配業者ができてくる、あるいはアマゾンみたいにインターネット販売、注文すれば翌日かあるいはその日に持ってくる流通制度。これ、革命ですよ。できているにもかかわらず、全く競争のない古い流通制度がそのまま残って、ここに膨大なコストが掛かって、それが教科書費となって国庫で負担しているわけですね。こういう無駄をなくしていくのが先じゃないですか。こういう無駄をなくしたところで浮いたお金を新たなデジタル教科書に回していく、これがスクラップ・アンド・ビルドの改革なんですよ。この改革、全くなされていません。
 このように複数の中間業者が介在することで成り立っている教科書無償供与制度に対して、実は、二〇〇六年に財務省がさすがに文句を付けてきました。中間業者を省き、直接宅配業者などを使って配送すれば、経費は大幅に削減できると財務省は言ってきたんですね。それから、公正取引委員会からの指摘もあって、文科省は見直しを検討したんです。一時見直して、一五%が一四・四%まで減ったことがあるんですけれども、その後、調査研究から、現行の供給体制の方が安くなると判断し、結局、元の一五%の手数料に戻っているんですね。
 大臣、これだけ宅配業者あるいはアマゾンみたいなインターネットショッピングとか流通革命が確立している時代に、例えば転入生分の教科書を四月以外にも、三月以外にも随時配給しなきゃいけないという教科書はちょっと難しさがあるんですが、こんなことは民間業者でも幾らでも対応可能だと思うんですね。
 こういうことを配慮すると、この幾重にも中間業者が介在する現在の教科書給与制度の方がコストが掛からないなんというのは、到底私は理解できないんです。もう民間にやらせちゃった方がよっぽど安くなると思うんですが、大臣、この辺りはどういう見解をお持ちでしょうか。
#142
○国務大臣(林芳正君) この教科書でございますが、学校での使用が義務付けられて、教育活動上重要な役割を担っておりまして、教科書が確実に子供たちの手に渡ると、これが求められるところでございます。
 このような中、文科省では、モデル地区を設定して、物流業者を活用して、教科書の完全供給はこれ保ちながらということですが、効率化、供給費用の削減が可能かを検証しておるわけでございますが、この検証によりますと、教科書定価に対する供給手数料の比率が、当時、今御紹介いただいたように一四・四だったんでございますけれども、配送業者二社の見積りが、比率に換算しますと五三・六%とそれから三四・五%と、大幅に上回っていたということで、一般の物流業と違いまして、教科書供給業務では複数の発行者がおるわけですね、教科書は。これから送られてくる教科書を一定期間保管する場所の確保が必要になるわけでございます。それで、それから過不足の調整、最終的に間違いがあってはいけませんので、納品確認のための、開けて見ると。それから、転入、今おっしゃったように転入や災害時への対応等行うために追加経費が必要となるということで、こういう数字、こういう結果になったものと考えておりますので、以上のことから、教科書供給に当たっては一定のコストが必要であると考えておりますけれども、やはり一般的に、経費の削減に向けて常に見直しを図るということは重要なことだと思っております。
#143
○松沢成文君 以前この問題で文科省に問い合わせたときに、これ法律上、教科書を学校まで供給する責任は発行者、出版社にあると。これは、教科書の発行に関する臨時措置法というのがあるんですね。国ではなくて教科書の発行者にその供給する責任があるから、発行者が民間業者に委託する契約の在り方について文科省が指導できる立場にはないというふうに私は説明受けたんですが、それが文科省の立場なんですか。
#144
○国務大臣(林芳正君) 今先生おっしゃったように、教科書の発行に関する臨時措置法十条で、「発行者は、教科書を各学校に供給するまで、発行の責任を負うものとする。」と、こういうふうに定められておるところでございます。その供給方法については、法的な根拠はありませんけれども、発行者が供給機能を持っていないため、発行者の責任の下で、教科書供給契約を結んだ民間供給会社に委託して学校まで教科書を供給する義務を履行していると、この契約を結ぶことによってですね、そういう状況であるわけでございます。
 こうした中、個々の契約をどうするかについては民間企業間の判断に委ねるべきと考えておりますが、やはり一般的には、円滑な教科書供給を確保しつつ合理的な契約が結ばれることが重要であると考えております。
#145
○松沢成文君 発行者は、自分が教科書を作った取り分いただいちゃえば、あと幾ら流通でお金が掛かろうと、それ国庫が行くわけですから、全く競争原理働かないんですね。だから、これ法律少し変えて、供給、配送システムの方も競争原理を入れるようにしないと。古い人たちが全部既得権持ってコストを掛けて配達しているのをそのまま温存しているんですよ。これ国庫全部使われているんです。いや、これは大問題だと思いますよ。もっともっと競争をさせるべきです。
 それで、こういうことも起きているんですね。これ、最終的に学校に運ぶのは地域の書店、大体全国で三千ぐらいあるんですが、これ最終の取次供給所としてそれぞれ運んでいます。
 御承知のとおり、地域の書店というのは今物すごく経営きつくて、大手が出てきたりチェーン店が出てきたりして、みんな潰れているんですよ。でも、潰れているけど、この教科書配送だけはおいしい既得権だから、書店は潰れてもダミーの会社を取っておいて、それでこのおいしい事業だけは続けようということが横行しちゃっているんですよ。これ、ひどいもんですよ。全く新規参入はないし、古い人たちが書店はやっていないけどこれだけは続けようといってお金をもらい続けている。こんなことをやっているから税金の無駄遣いで、ほかに文科省予算使いたいところたくさんあるでしょう。こういうのを改革しなきゃ駄目なんですよね。
 こうした実態を政府は把握していますか。国の予算で賄われている以上、これは強くその流通の改革を文科省からも指導すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
#146
○国務大臣(林芳正君) 現在、文科省において、個々の発行者と民間供給会社との個別具体的な契約内容、各教科書取扱書店へ割り当てられている学校数等の詳細な状況までは把握をしておらないところでございます。
 しかしながら、円滑な教科書供給を確保しながら合理的な教科書供給体制が整備されるということは大変重要でございまして、必要に応じて発行者や民間供給会社に対してこのことを促してまいりたいと思っております。
#147
○松沢成文君 私、宅配業を営んでいる会社に、教科書、これきちっと発行元から学校まで随時届けられるかと。もうそんなことは十分できますと。恐らく、今このシステムを見たら、半額以下でできるんじゃないかと言っていましたよ、私たちならば。
 もっと言うと、転入生があったりして、三月の教科書をだあっと出すとき以外にも、九月にも転入生があって、そこで微調整必要なんですね、教科書、何社もあるし。こういうことをやるには、きちっと倉庫も持ってちゃんとできる体制が必要だとおっしゃるんですけれども、それならば、アマゾンのように倉庫機能も持っている流通業者にお願いすればいいんですよ。教科書を倉庫で抱えておいてもらって、そこで転入生の足りない部分なんかを随時届ける。もう民間はそんなこと幾らでもできますから。私が民間会社に聞いても、十分対応可能ですと、コスト半分でできるでしょうと言っています。
 これ改革して、是非とも競争を入れてください。だから、今までやっていた既存の業者もチーム組んで入札すればいいですよ、コストと安全性を保証して。それで、民間業者も入札入れてください。それで、一番安くて安全性が担保できるところにきちっと下ろせば、この流通費で何十億と節約できるんです。そうすれば、デジタル教科書を入れる、そのコストに回せるじゃないですか。それがスクラップ・アンド・ビルドの改革なんですよ。新しい制度を入れるのもいいけど、古い制度のもう無駄なところを削る、こういう改革をしない限り、私は、幾らお金があったって足りませんよ、これから。
 大臣、いかがでしょうか。
#148
○国務大臣(林芳正君) 先ほど、最初のところで申し上げましたように、ちょっとモデル地区をやった場合に、この一四・四の現状に対して三倍、二倍というコストの見積りが出てきたということでございますので、それは実際に配送業者二社の見積りということで出たということでございまして、やはり、先ほどちょっと申し上げましたように、その一定期間保管する場所の確保というので、結局、その設備を持っているかどうかだけではなくて、そのコストというのも掛かってくるんだろうというふうに思っております。
 これ、平成二十年のモデル事業でございますので、先ほど申し上げましたように、一定のコストは当然掛かるということでございますが、経費の削減に向けてやはり不断の見直しを図ることは重要であるというふうに思っておりますので、今日の委員の御指摘も踏まえて不断の見直しを図っていきたいと思っております。
#149
○松沢成文君 是非とも改革お願いします。
 以上です。
#150
○委員長(高階恵美子君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 学校教育法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#151
○委員長(高階恵美子君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、大島九州男君から発言を求められておりますので、これを許します。大島九州男君。
#152
○大島九州男君 私は、ただいま可決されました学校教育法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・こころ、公明党、国民民主党・新緑風会、立憲民主党・民友会、日本共産党、日本維新の会、希望の会(自由・社民)及び希望の党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    学校教育法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
 政府及び関係者は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。
 一、デジタル教科書の使用による教育効果や児童生徒の心身の発達・成長を含めた健康面への影響に関して、本格的かつ長期的な調査研究や実証研究に基づいた客観的・定量的な検証を行い、知見を蓄積した上で、デジタル教科書の使用に関する必要な施策を講ずること。
 二、デジタル教科書が児童生徒の学びに資するものとして効果的に活用されるよう、夜間における使用の抑制を含め、同教科書の使用に関する留意点等を取りまとめたガイドラインを策定の上、教育委員会や学校への周知・情報提供を通じて、関係者の理解促進を図ること。
 三、デジタル教科書の円滑な使用を実現する観点から、情報端末や校内ネットワークなどの学校におけるICT環境の整備に必要な施策を講ずること。その際、地方公共団体の財政事情等により、学校のICT環境の整備状況に格差が生じている現状に鑑み、全ての児童生徒が、居住する地域等にかかわらず等しくICTを活用した学習を享受できるよう、財政上の措置を含めた適切な支援を行うこと。
 四、デジタル教科書の使用に当たり地方公共団体や保護者等に過度の負担を課すことのないよう、著作物をデジタル教科書に掲載する際の補償金額が妥当な水準に設定されるために必要な措置を講ずること等により、その価格を低廉に抑えるための取組を推進すること。また、義務教育段階で使用するデジタル教科書については、将来的な無償措置を検討すること。
 五、デジタル教科書を活用した授業の質を高める観点から、大学の教員養成課程や独立行政法人教職員支援機構、各教育委員会における研修等を通じて、教員のICT活用指導力の向上を図るとともに、教員への過度な負担を回避するため、ICT支援員の配置促進等、必要な環境整備に努めること。
 六、障害のある児童生徒等については、教育課程の全部においてデジタル教科書の使用が認められることから、必要な財政上の措置を含めた積極的な支援を行うこと。また、デジタル教科書の導入後も、教科用特定図書等へのニーズは引き続き存在することが見込まれることから、必要な支援の一層の充実を図ること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#153
○委員長(高階恵美子君) ただいま大島君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#154
○委員長(高階恵美子君) 全会一致と認めます。よって、大島君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、林文部科学大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。林文部科学大臣。
#155
○国務大臣(林芳正君) ただいまの御決議につきましては、その御趣旨に十分留意をいたしまして対処してまいりたいと存じます。
#156
○委員長(高階恵美子君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#157
○委員長(高階恵美子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時三分散会
ソース: 国立国会図書館
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