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2018/06/19 第196回国会 参議院 参議院会議録情報 第196回国会 外交防衛委員会 第20号
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2018/06/19 第196回国会 参議院

参議院会議録情報 第196回国会 外交防衛委員会 第20号

#1
第196回国会 外交防衛委員会 第20号
平成三十年六月十九日(火曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月十三日
    辞任         補欠選任
     佐藤  啓君     関口 昌一君
 六月十四日
    辞任         補欠選任
     関口 昌一君     佐藤  啓君
 六月十八日
    辞任         補欠選任
     宇都 隆史君     足立 敏之君
 六月十九日
    辞任         補欠選任
     足立 敏之君     宇都 隆史君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         三宅 伸吾君
    理 事
                猪口 邦子君
                塚田 一郎君
                中西  哲君
                杉  久武君
                藤田 幸久君
    委 員
                足立 敏之君
                宇都 隆史君
                佐藤  啓君
                佐藤 正久君
                武見 敬三君
                中曽根弘文君
                堀井  巌君
                山本 一太君
                山口那津男君
                小西 洋之君
                福山 哲郎君
                牧山ひろえ君
                井上 哲士君
                浅田  均君
              アントニオ猪木君
                伊波 洋一君
   国務大臣
       外務大臣     河野 太郎君
       防衛大臣     小野寺五典君
   副大臣
       外務副大臣    中根 一幸君
       外務副大臣    佐藤 正久君
       防衛副大臣   山本ともひろ君
   大臣政務官
       外務大臣政務官  岡本 三成君
       外務大臣政務官  堀井  学君
       外務大臣政務官  堀井  巌君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宇佐美正行君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      米澤  健君
       外務大臣官房審
       議官       川崎 方啓君
       外務大臣官房参
       事官       志水 史雄君
       国土交通大臣官
       房技術参事官   浅輪 宇充君
       防衛大臣官房長  高橋 憲一君
       防衛大臣官房サ
       イバーセキュリ
       ティ・情報化審
       議官       小波  功君
       防衛省防衛政策
       局長       前田  哲君
       防衛省整備計画
       局長       西田 安範君
       防衛省人事教育
       局長       武田 博史君
       防衛省地方協力
       局長       深山 延暁君
       防衛省統合幕僚
       監部総括官    鈴木 敦夫君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○外交、防衛等に関する調査
 (米朝首脳会談に関する件)
 (普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境保
 全措置に関する件)
 (北朝鮮による日本人拉致問題に関する件)
 (普天間飛行場代替施設建設事業に係る海上警
 備業務に関する件)
 (大阪府北部を震源とする地震に係る防衛省・
 自衛隊の対応に関する件)
○オゾン層を破壊する物質に関するモントリオー
 ル議定書の改正の受諾について承認を求めるの
 件(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(三宅伸吾君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、宇都隆史君が委員を辞任され、その補欠として足立敏之君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(三宅伸吾君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房審議官米澤健君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(三宅伸吾君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(三宅伸吾君) 外交、防衛等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○藤田幸久君 国民民主党の藤田幸久でございます。
 まず、大阪北部地震におきます被害者及び被災者の方々にお悔やみとお見舞いをまず申し上げます。
 さて、先ほどニュースが入りまして、北朝鮮の金正恩委員長が訪中をされたということでございますけれども、日本政府としてこの情報をいつから把握をしておられたか。また、今回のこの訪中の意味について答弁をいただきたいと思います。
#7
○政府参考人(志水史雄君) お答え申し上げます。
 金正恩委員長が訪中という話に関しましては、本日六月十九日、中国の新華社通信によりますと、同委員長が本日六月十九日から二十日まで中国を訪問しているということだそうでございます。情報入手に関しましては、中国を含む関係国との間で北朝鮮問題に関し平素より緊密に連携してきているところでございますけれども、外交上のやり取り、情報入手の詳細に関しましては、コメントは差し控えたいと存じます。
 政府といたしましては、金正恩委員長の訪中につきまして、重大な関心を持って情報収集、分析に努めているところでございます。
#8
○藤田幸久君 恐らくこの間の米朝会談の報告だろうと思いますが、河野大臣、一時はトランプ大統領がシンガポールから日本にいらっしゃって安倍総理に報告という話もありましたが、残念ながら、国務長官、しかも河野大臣が韓国に行かれるということがございました。時期のずれはあっても、金正恩委員長、直接に習近平主席に報告をされるということは、トランプ大統領が報告を日韓にされなかったということにおいては、単純に考えると、ちょっと格下だったかというような印象もあるんですが、いかがでしょうか。
#9
○国務大臣(河野太郎君) 全くそのように考えておりません。
#10
○藤田幸久君 それで、情報入手に関しては、せっかく志水参事官いらっしゃるので、ウランバートルでこの話あったのかということも含めまして、北朝鮮とどういうやり取りをしたのか、志水参事官、せっかくですからお答えいただきたいと思います。
#11
○政府参考人(志水史雄君) お答え申し上げます。
 六月十四日、モンゴルにおきまして開催されましたウランバートル対話に、私、参加いたしました。このウランバートル対話というものは北朝鮮を含む北東アジア情勢に関し出席者と幅広く意見交換する場でございましたが、この場に北朝鮮から出席したキム・ヨングク北朝鮮外務省軍縮平和研究所長と短時間意見交換を行い、その際、私の方からキム所長に対しては、日本側の基本的な立場をお伝えしたところでございます。
#12
○藤田幸久君 河野大臣、もう一度伺いますが、トランプ大統領に、シンガポールの米朝会談後、日本に立ち寄る、あるいは別の方法でトランプ大統領自身から安倍総理に報告をしていただくという要請をされた、あるいはそういう話はあったんでしょうか。
#13
○国務大臣(河野太郎君) 米朝の後、トランプ大統領と安倍総理の間で電話会談がありまして、そこで中のやり取り、いろいろと話をしていただいたということがございます。特にトランプ大統領が日本へ寄られるという予定はありませんでした。
#14
○藤田幸久君 要請はされなかったんですか。
#15
○国務大臣(河野太郎君) せっかくアジアにいるわけですから、時間があれば日本にお立ち寄りいただければというような話はありましたが、それは日程がシャルルボワ・サミットから何から決まっていく中で、そういう話はなくなりました。
#16
○藤田幸久君 順番を少し変えまして、今朝、米韓両政府は八月に予定されていた定期合同軍事演習、ウルチフリーダムガーディアンを中止する、全てという発表をされたと聞いておりますけれども、この米韓合同軍事演習の中止に対しては、これまでもアメリカの中からもいろんな北朝鮮に譲歩し過ぎるというような批判が出ておりますが、これは日本にとっても抑止力維持の観点から大きな影響を受けると思いますが、政府の認識をお聞かせいただきたいと思います。
#17
○委員長(三宅伸吾君) 志水参事官。
#18
○藤田幸久君 いや、小野寺大臣。いや、大臣にという。
#19
○国務大臣(小野寺五典君) 今、政府にというお話だったので。私の方からお話をさせていただきます。
 米韓合同演習については、本日、米韓の国防当局は、今年八月に予定されている定例の米韓合同演習、ウルチフリーダムガーディアンの計画を停止した旨発表したと承知をしております。
 今回の米韓合同演習の停止について、防衛省としては、さきの米韓首脳会談の成果を受け、これから外交が北朝鮮問題を解決に導こうとしている、このような中で米韓の防衛当局が外交努力をいかに下支えするかといった観点から判断されたのではないかというふうに受け止めております。
#20
○藤田幸久君 外交努力、あるいは先ほどぶら下がりで大臣は核廃棄への後押しというふうな言い方されましたが、それは外交の話でございまして、いわゆる日米同盟、安全保障に関する影響は防衛大臣としてどうお考えでしょうか。
#21
○国務大臣(小野寺五典君) 私どもとしましては、在韓米軍を含むアジア太平洋地域の米軍の抑止力は地域の平和と安定に不可欠なものであり、また、米韓合同演習は、地域の平和と安定を確保していく上で、日米共同演習及び日米韓三か国の安全保障、防衛協力と並び重要な柱であるとの認識の下、我が国を含む地域の平和と安定のため、引き続き米国及び韓国と緊密に連携していくという考えに変わりはありません。
#22
○藤田幸久君 何か、まともにお答えいただいていないんですが、時間の関係で一旦先に行きます。
 これから主に河野外務大臣の答弁が多いと思いますが、実は昨日質問通告をしておりましたところ、昨日の決算委員会で河野大臣あるいは総理からのお答えがかなりございますので、少し通告からはしょって質問いたしますので、ちょっと恐縮ですが、私の話を、質問を聞いていただいて、その部分だけお答えをいただきたいというふうに思います。
 まず、ポンペオ長官が米韓共同声明にある完全な非核化については検証を含むと説明しておりますけれども、CVIDが文言として盛り込まれておりません。これに関して、昨日、河野大臣は決算委員会において、ポンペオ国務長官は、完全なと言う以上、これは検証可能で不可逆的でなければ完全ではないということを明確にしているとおっしゃっておられます。それで、ポンペオ長官おっしゃるには、四十七の項目を全てやらなければ駄目なんだというふうに答弁されておられますが、このポンペオ長官がおっしゃるCVIDの四十七項目は、河野大臣は聞いていらっしゃるんでしょうか。
#23
○国務大臣(河野太郎君) ポンペオ長官から四十七もやることがあるという話はございましたが、特に中身について伺っておりません。
#24
○藤田幸久君 その中身について御存じなくて、この日米韓は全ての点で一致をしているとおっしゃっていますけれども、中身を聞かずに一致しているんでしょうか。
#25
○国務大臣(河野太郎君) やらなければいけないこと、例えば非核化と言っていますけれども、その非核化、当然、核だけでなく生物化学兵器も入る、あるいは様々な射程のミサイルについてもCVIDをやらなければいけない。当然、不可逆的な非核化と言う以上は、ウランの濃縮施設あるいは再処理施設、核の実験場、ミサイルについて不可逆的なと言うならばミサイルの試験場、そうしたものを全てCVIDしなければならないという話をされまして、その中で、要するにやらなきゃいけないことは四十七もあるんだと。本当に四十七あるかどうか、それは分かりません。たくさんあるという意味で四十七というふうにおっしゃったのかもしれません。そういうことでございます。
#26
○藤田幸久君 ということは、今、一種の大項目を挙げていただきました、五つ、六つ。多分、昨日の答弁と同じだろうと思いますが、そうすると、大項目として直接聞かれたのは、昨日及び今日おっしゃっているその項目が主な項目で網羅されているというふうに理解してよろしいんでしょうか。その中にAの一とか二とかあって、合計四十七というふうに考えてよろしいんでしょうか。
#27
○国務大臣(河野太郎君) 大項目は、全ての大量破壊兵器及びあらゆる射程のミサイル、これをCVIDするというのが大項目と考えていただいてよろしいかと思います。私もそのように認識をしております。
#28
○藤田幸久君 同じポンペオ長官は、この約二年半でということをおっしゃっておられますが、この二年半という期間で非核化し検証するということが可能なんでしょうか、あるいはその二年半でやるというふうに理解してよろしいんでしょうか。
#29
○国務大臣(河野太郎君) 北朝鮮には選挙がございませんから、金正恩委員長はこれから、この年齢を考えれば相当長い間北朝鮮のリーダーとして行くことになります。一方、アメリカ側は大統領選挙がありますから、そういう意味で、私も二〇二〇年の大統領選挙までに様々物事を進めなければならぬということを申し上げたこともございますし、ポンペオ長官は、二〇二一年の一月の新しい大統領の任期までに非核化という話をされました。これは、政治的にアメリカ側は選挙がありますので、今の大統領の任期中にやれるところはしっかりやらなければいけない、そういう政治的な意図として発言をしたものであって、これとは別に、今アメリカの中で専門家が様々な非核化その他についてのスケジュールを引いているというふうに伺っております。それについてはまだこれから協議をするということになろうかと思いますので、まだ具体的なところは承知をしておりませんが、二年の間でどれだけのことができるか、あるいはもっと短い期間かもしれませんし、そこは今専門家が線を引いているということでございます。
#30
○藤田幸久君 安倍総理はその非核化の査察でIAEAへの財政支援を述べておられますけれども、その額については置いておきまして、期間をどの程度を想定されておられるのでしょうか。
#31
○国務大臣(河野太郎君) IAEAが査察をする、つまり北朝鮮が非核化をする、もちろん核兵器そのものはこれはP5がやらなければいけないことでございますから、この場合はアメリカが中心となってやるんだろうと思いますが、それ以外の核関連施設につきましては、IAEAが査察をしながら様々な作業が進んでいくことになります。
 非核化によって日本もそれなりの安全保障環境にとってメリットが出るわけでございますから、当然、その作業に関する応分の負担というのはやっていく意思がありますが、どれぐらいのスピードで、あるいはどれぐらいの期間でというのはこれから様々関係国が協議をしていくことになろうかと思いますので、期間については、これはなかなか今の時点で定かに申し上げることはできません。
#32
○藤田幸久君 安倍総理は十六日のテレビ番組で、国際社会が資金拠出する枠組みをつくる可能性について述べておられますけれども、具体的にはどのような構想があるのか、お答えいただきたいと思います。
#33
○国務大臣(河野太郎君) 恐らく北朝鮮の非核化あるいはミサイルの廃棄ということは、国際社会の中でも様々恩恵を受けるわけでございますから、様々な国がこれから議論をしてそういう枠組みをつくるということも、当然その選択肢の一つにはなっているわけでございます。
 まだ、北朝鮮の非核化あるいはミサイルその他の廃棄のコミットメントというのがようやく文書にして非核化の意思が出されたところで、これからまだまだ詰めなければいけないところがございますので、今の段階で、まだどのような枠組みということは申し上げられる段階にはございません。
#34
○藤田幸久君 先ほど、ポンペオ長官のその二年半ということに関しまして、これは政治的なスケジュールの背景だとおっしゃっておられました。
 私、よく、ベトナム戦争は、アメリカはベトナムの戦場で負けたんではなくてアメリカ国内の世論に負けたという話がありますけれども、北朝鮮というのは、ある意味では、先ほども大臣もおっしゃったように、世論やメディアを支配している国であります。それに対してアメリカというのは、二年半もさることながら、やっぱりトランプ大統領にとっては十一月の中間選挙、それから、最近は安倍総理の九月の自民党総裁選挙と日朝間の様々な交流という話が出ておりますけれども、こういうデッドラインのあるアメリカとか日本という民主主義国というのは、こういう形で交渉をやっていくとその部分が不利になるのではないかということを心配もするんですが、いかがでしょうか。
#35
○国務大臣(河野太郎君) 有利不利というのはなかなか一概に申し上げるのは難しいかと思います。北朝鮮はある意味メディアが政府によってコントロールされているわけでございますが、ああいう国でございますから、いつ体制が何らかの形で覆されるか分からないというようなことを考えれば、国内向けのプロパガンダというんでしょうか、国内向けの様々な広報をやらなければ体制が危ないかもしれないという北朝鮮と、安定している日本、アメリカと比べれば、どちらが不利かということもいろいろあろうかと思いますので、どちらが有利、どちらが不利ということではないんだろうと思います。
 いずれにしましても、北朝鮮の金正恩委員長が明確に自ら署名をした文書でございますから、北朝鮮としては、これまでの例を見る限り、この文書を放棄するということは非常にできないというふうに思いますので、今回の米朝会談を第一歩としてしっかりと朝鮮半島の非核化に向けて国際社会で努力してまいりたいと思います。
#36
○藤田幸久君 安倍総理が、今度のいわゆる日朝の会談等について北朝鮮との間で互いに信頼を醸成することが必要だとおっしゃっておられまして、河野大臣も同じ認識だろうと思いますが、実は、今日お配りしております資料の二枚目を御覧いただきたいと思いますが、これは二〇〇二年にいわゆる小泉総理が訪朝された時期のことであります。この当時、北朝鮮の赤十字から日本赤十字に対して送られたその親書を外務省が無断で開封したということの事実関係が出ております。このことについては当時の田中均アジア太平洋局長が国会の中でおわびをしたということがございますけれども、それからもう一つは、その拉致被害者の皆さんの一時帰国という合意を日本側が破ったと北朝鮮側が言っていると。
 これは、信頼醸成上、その相手側からとって日本に対して不信感を持っていくということがあれば、それを取り除くということが信頼醸成上必要ではないかと思いますが、こういった北朝鮮側がそう思っているということに対してどう克服していくかということについては、どうお考えでしょうか。
#37
○国務大臣(河野太郎君) そもそも、一人の人間の人権を侵害をし、日本国の主権を侵害をした、拉致行為を行ったのは北朝鮮でございますから、一時帰国の約束云々というのは当たらないと思います。
 しかし、日朝でこれから様々なやり取りをするのであれば、信頼醸成というのはお互い必要になってくると思います。これまでも北朝鮮は様々な説明をしてまいりましたけれども、残念ながらそれが事実でなかった部分というのもございますので、お互いにきちんとお互いが信頼できるような信頼醸成をしていく必要があろうかと思います。
#38
○藤田幸久君 信頼醸成には両方のキャッチボールがあると思いますので、是非丁寧にやっていただきたいと思っております。
 それから、仮にうまくいきまして日朝国交正常化といった場合には経済支援をということになっておりますが、普通言われておりますのは、一九六五年の日韓正常化の同じレベルで計算するというふうに言われておりますけれども、その総額を今に換算するとどのぐらいに想定をすべきというふうにお考えでしょうか。
#39
○国務大臣(河野太郎君) そもそも日本政府として、何かと同じレベルにしなければならぬと申し上げているわけではございませんし、今どのような規模の経済支援をするかということを検討しているわけでもございませんので、具体的な数字をこの時点で申し上げるのは困難でございます。
#40
○藤田幸久君 資料の一枚目にございます記事でございますが、先週、私、国会内の、いわゆる環境問題の専門家が防衛省の方と質疑応答していたときに同席をしておりました。そこで話されたことでございますけれども、辺野古付近のサンゴの環境保全に関する市民団体などから、いわゆるN3護岸付近の大型サンゴが存在するというふうに、これは航空写真に基づいて指摘がございましたが、これは防衛省はどういうふうに認識をしておられますでしょうか。どういう対応をしていらっしゃいますでしょうか。
#41
○委員長(三宅伸吾君) 時間が来ておりますので、答弁は簡潔にお願いします。
#42
○政府参考人(西田安範君) お答えを申し上げます。
 防衛省におきましては、公有水面埋立承認願書の添付文書であるいわゆる環境保全図書におきましてサンゴ類の移植につきまして記述をしておりますが、部外の専門家により構成をされる環境監視等委員会の指導、助言を踏まえた上で移植の基本的考え方について整理をしておりまして、小型サンゴ類については被度や長径等により、大型サンゴ類については長径、これは一メートルを超えるというものですが、そういったものについて移植対象を設定をしているということでございます。
 防衛省におきましてこれまでに実施した調査におきまして、御指摘のN3護岸付近の海域には当該移植対象となるサンゴ類は確認をされていないということでございます。今月にも、潜水の目視調査を行っているところ、長径九十センチ程度のハマサンゴ属の群体あるいは複数のシコロサンゴ属の……
#43
○委員長(三宅伸吾君) 答弁は簡潔にお願いします。
#44
○政府参考人(西田安範君) 群体が集まって形成される小型サンゴ類の群落が存在することは確認をしておりますが、いずれも移植対象に該当するものではないということでございます。
#45
○委員長(三宅伸吾君) 時間が来ております。
#46
○藤田幸久君 ありがとうございました。終わります。
#47
○牧山ひろえ君 立憲民主党・民友会の牧山ひろえです。
 まずは、六月十二日にシンガポールで開催されました米朝首脳会談について質問させていただければと思います。
 今回の米朝首脳会談の実現によって、緊張状態にありました東アジア情勢が対話による平和の実現の方向へと大きな一歩を踏み出したことにつきましては、率直に評価したいと思います。
 今回の米朝首脳会談の共同声明で、米国や我が国が強調してきた完全で検証可能、不可逆的な非核化、CVIDのうち、検証可能と不可逆的のこの言葉というのが消えています。また、非核化の具体的工程ですとか、期限、検証方法なども盛り込まれませんでした。とはいっても、完全な非核化につきましては、少なくとも共同文書に明記されたのは一定の前進だと言えると思います。
 では、日本の安全にとって喫緊の課題というべき弾道ミサイル、特に私たちが心配する中・短距離ミサイルはどうなったんでしょうか。
#48
○国務大臣(河野太郎君) 共同宣言の中にはミサイルについて触れられておりませんけれども、依然として、国際社会の経済制裁の対象は全ての大量破壊兵器とあらゆる射程のミサイルということに変わりはございません。これは、総理と大統領の間の米朝会談後の電話会談あるいは先日の日米韓の外相会談の中でも確認をされておりますので、日本といたしましては、あらゆる射程のミサイルを含め、大量破壊兵器のCVIDが達成されない限り経済制裁は維持されるということでございますので、ミサイルのCVIDに向けても、今後、国際社会の中で努力をしてまいりたいと思っております。
#49
○牧山ひろえ君 米国には決して届かない短距離、中距離の核ミサイルが日本に向けて温存された状態で取りあえずの問題は解決とするという状況の、こういったことは何としても避けなければならないと思います。
 北朝鮮国営メディアの朝鮮中央通信は、十三日に、米朝両首脳が朝鮮半島の非核化などの過程について、段階別、同時行動の原則の遵守が重要との認識で一致したというふうに報道しているんですね。北朝鮮の主張する段階的な非核化に米国が同意したという内容で報道されているんです。今までの日米の基本方針とは明確にこれは異なる方向性と考えますが、米側からの説明と政府としての分析に基づいて把握されている実情について御説明いただければと思います。
#50
○国務大臣(河野太郎君) 先ほど申し上げましたように、大量破壊兵器及びあらゆる射程のミサイルのCVIDが達成されない限り経済制裁は解除されないというのが国際社会の基本認識であることについては何ら変わりはございません。
 北朝鮮がいかなる意図を持ってこうした報道を流しているかというのは、日本政府としてなかなか申し上げるわけにもいきませんけれども、国際社会として今までと何ら経済制裁について変わりはないという認識でございます。
#51
○牧山ひろえ君 トランプ大統領は、記者会見でこのように言っております。完全な非核化には非常に時間が掛かる。だが、プロセスに着手すれば核兵器は使用不能になる。実質的には終わったようなものだというふうに記者会見で述べているんですね。また、制裁が取り除かれるのは核兵器がもはや懸念材料ではないと我々が確信したときだというふうに答えているんです。
 これは、普通に解釈すれば段階論を容認したということになるんではないかなと思うんですが、従来、当局は、CVIDが達成されるまで最大限度の圧力を掛け続けるとの方針を明言していました。米国を始めとする国際社会が段階的な措置を容認し、圧力の緩和や支援を実施する場合、日本もそれに同調する可能性があるんでしょうか。
#52
○国務大臣(河野太郎君) 国際社会は、米国を含め、あるいは安保理、あるいは国連の制裁委員会を含め、経済制裁は全てのCVIDが達成されたときに解除されるという方針を維持しておりますので、段階的に経済制裁が解除されるということはありません。
#53
○牧山ひろえ君 是非、正確な情報に基づいた判断が必要だと思いますので、よろしくお願いいたします。
 この米朝首脳会談の実現に至るまでには様々な紆余曲折がありましたのは御承知のとおりでございます。トランプ大統領が五月二十四日に発表した会談中止騒動、その際に、安倍総理は主要国の首脳でたった一人、米朝会談の中止を支持するというふうに表明しておりました。その後、再び米朝会談の実現の可能性が高まってくると、たった三日後に、実現を強く期待していると発言をしております。発言を翻しています。
 余りにも米国迎合があからさまだなと私は思いましたけれども、この間の経緯について、外務大臣は外交上どのように評価されますでしょうか。
#54
○国務大臣(河野太郎君) 我が国は一貫して、この米朝首脳会談が核、ミサイルそして拉致問題を実質的に解決に向けて前進させる場になるならば、これは大切なことで歓迎すべきであるというふうに考えておりました。一方、北朝鮮は、米朝首脳会談が合意された後、米朝の予備交渉の中で様々立場を変え、その結果、アメリカとしてこの会談には意味がないということでアメリカが中止を宣言をしたときに北朝鮮がまた態度を改めて、最終的にこの会談が行われるようになったわけでございます。
 様々、北朝鮮が態度がいろいろと変わったということがありましたが、結果的にこの米朝首脳会談が行われ、緊張緩和に資することになったのは歓迎すべきことだと考えております。
#55
○牧山ひろえ君 元々私が質問を予定していましたのは、トランプ大統領の会談中止表明の際に外交当局はどのような情報をつかんでいたのでしょうかというふうに質問しようかなと思っていたんですね。ですが、事前レクで具体的に答えられないというふうに言われましたので、質問内容を変更しました。通常考えれば、情報力、分析力が致命的に不足しているというふうにしか思えないんですね。
 トランプ大統領が米朝会談実現を諦めていないことは中止発表直後から指摘されておりまして、二十五日の段階では、かなり情報の風向きも変わりつつありました。にもかかわらず、こういうことだったんですね。このような短期間での豹変は、日本の外交上の存在感を軽くすることにしかならないと思います。政府は今回の失態を真摯に反省すべきだと私は率直に思います。
 共同声明の四項目めに、米朝は、戦争捕虜、行方不明兵の遺体返還を進めるという記載がありますけれども、拉致問題も含めたより広い概念である人権問題という単語は声明には見当たらないんですね。今回の件で拉致問題が解決に向かうことを熱望しつつ、私はこうなるのではないかと強く心配しておりました。
 なぜならば、北朝鮮の立場に立つと、拉致問題は未解決のままにした方が日米の状況の差を設けることができ、結果的に日米の分断を図れるからなんですね。このような構造を避けるためにも、もっと前の段階で北朝鮮との直接の接触に動くべきだったんではないかなと思いますが、いかがでしょうか。
#56
○国務大臣(河野太郎君) 日米は日々緊密に連携をしておりまして、情報について申し上げられないというのは、このやり取りについては対外的に申し上げないという意味で申し上げたわけでございまして、北朝鮮が態度をどのように豹変させるかということは、これは北朝鮮政府の問題でございますので、日本が何かそれについて申し上げるということではないと思います。
 また、北朝鮮が拉致問題を未解決のまま放置をして日米の分断を図るという、そんな今の日米同盟は生易しいものではありませんので、そのようなことにはなりません。
#57
○牧山ひろえ君 トランプ大統領が会談で拉致問題に言及してくれたことについてはもちろん率直に感謝すべきことだと思いますが、事前会合でも人権問題への言及がなかったことは事実です。なかったことからも、トランプ大統領にとって米国自身の交渉課題よりも優先度が低いことは明らかでした。先ほどの御答弁でも、日朝の直接交渉をかたくなに拒絶した数か月前と総理自らが直接交渉に突き進む現在で何が変わったのか、説得力のある理由付けは私は示されていないと思いました。
 南北首脳会談から米朝首脳会談に至る国際的な潮流の中で、日本は大きなチャンスを逃したのではないかなと率直に思います。今回の米朝首脳会談をきっかけとして、非核化について進展があることを期待しております。ただ、日本も傍観者ではいられない。日本は、米国や韓国に対して要請して推移を見守るのではなくて、当事者としてしっかり意識を持って問題の解決に当たる、そういった必要性があるかなと思いますので、これを繰り返し主張したいと思います。
 続きまして、名護市辺野古の新基地建設をめぐる海上警備業務についての過大請求事件について、五月十七日に引き続き質問させていただければと思います。
 今回資料としてお配りしております毎日新聞の記事を御覧いただければと思います。
 警備会社が一日に何度も警備員の集合写真を撮影して、写真の日付を変えて元請の大成建設に提出していた疑いがあるとの内容です。この報道が指し示すことは、ライジングサンセキュリティーサービス、この会社の行為が単なる過大請求ではなくて、より悪質性の高い意図的な不正であるということです。
 当局が意図的な不正であることを認識されたのは、いつ、どの段階であったんでしょうか。
#58
○政府参考人(西田安範君) 本件につきましては、現在、事実関係を確認をしているところでございますが、平成二十八年の一月の四日及び五日に、海上警備業務の実施業者、ライジングサンセキュリティーサービスでございますが、この実施業者の従業員とされる方から警備業務に関する情報が沖縄防衛局に提供され、それを受けまして、当時の警備業務の受注者であり、警備業務の実施業者に対する監督責任を有する大成建設に対して、事実関係の確認を防衛局が指示したというふうに聞いております。
 いずれにしましても、本件については現在引き続き事実関係を確認しているところでありまして、よく確認をし、その上でこの事案について明らかにしていきたいと思っております。
#59
○牧山ひろえ君 おっしゃっている現在行われている調査ですけれども、私が申し上げた点も明らかにしていただければと思います。
 さて、辺野古海上警備を請け負っていたライジングサンセキュリティーサービス社、そして現場での業務を請け負っていたライジング社の一〇〇%子会社でありますマリンセキュリティー、この両社に関しましては、過大請求以外の問題が、報道されたものだけでもたくさんございます。労働基準法違反の長時間労働、残業代未払、パワハラ、燃料の海中投棄、社会保険料の負担逃れ、源泉徴収票の発行義務違反、船員法違反。
 このように、あきれるほど次から次に問題が見付かっております。こういった問題は、二〇一六年から二〇一七年にかけて継続して続発しているんですが、つまり、過大請求の内部告発があった後、それでもなぜか警備業務を継続して受託し続けていた期間内にこれだけの問題が発生しているというわけです。
 当局は、公的な業務を発注した企業について、報道された問題について、当時どのように事実確認を行ったんでしょうか。
#60
○政府参考人(西田安範君) お答えを申し上げます。
 お尋ねの点につきまして沖縄防衛局に確認をいたしましたところ、まず、労働基準法違反の件につきましては、平成二十八年の五月に労働基準監督署が残業代未払についてマリンセキュリティー社に是正勧告を行ったことを踏まえまして、防衛局は受注者たるライジング社にこれに関する是正措置の報告をさせたということでございます。
 また、警備員の一部が社会保険、雇用保険に未加入であった件につきましては、防衛局は受注者であるライジング社に要件に該当する者全員が社会保険及び雇用保険に加入したということを確認させ、報告をさせたということでございます。
 また、源泉徴収票の交付を全員にしていなかったという件につきましては、防衛局は受注者たるライジング社に対象者の全員に源泉徴収票の交付をしたことを報告をさせたということであります。
 また、燃料の海中投棄の件につきましては、海上保安庁による捜査の結果、マリンセキュリティー社が平成三十年三月に書類送検をされてございます。これを受けまして、防衛局はライジング社及びマリンセキュリティー社の二社に対して平成三十年の四月十九日付けで二か月の指名停止を行っております。
 また、船員法上、必要な手続等を行っていないということが判明した件につきましては、平成二十八年五月に沖縄総合事務局がライジング社に指導を行ったということを踏まえまして、防衛局は同社に是正措置の報告をさせております。
 また、パワーハラスメントの告発があった件につきましても、防衛局は事実関係の把握に努めたということであります。
#61
○牧山ひろえ君 では、今お聞きすることによっていろいろ確認されたということですけれども、では、この両社にこんなにも多くの、本当にこんなに多くの問題があることは、発注が何度も連続して行われた段階で認識されていたということですよね。
#62
○政府参考人(西田安範君) お答え申し上げます。
 それぞれの段階におきまして、ただいま申し上げたような対応を取っておるということであります。
#63
○牧山ひろえ君 では、こういった問題を抱える企業に公共事業を発注することは正しいことでしょうか。防衛大臣。
#64
○国務大臣(小野寺五典君) このことについては、当時の沖縄防衛局の担当者に確認したところ、現場の作業等の適切かつ円滑な実施の確保のために警備は必要であり、こうした警備業務に係る契約に関して一般競争入札による入札を行ってきました。その際、沖縄防衛局は、入札参加要件を一部緩和して少しでも多くの業者に入札の参加を促す措置をとっておりましたが、結果として一社、この同じ業者が落札することになったということであります。
 いずれにしましても、平成二十九年十二月以降の海上警備業務においては、入札参加意欲がある警備業者が増加するよう、業務実施期間を従来よりも長期化するなどの措置により、競争性の確保に努め、結果として複数社の入札がありました。そして、現在、海上警備業務は別の警備業者が実施をしております。
#65
○牧山ひろえ君 過大請求の内部告発があって問題を認識したのが二〇一六年の一月、それから入札条件を見直して、両社に代わって別の企業が海上警備を受託するまで何と二年近くが経過しているんですね。その間、これだけの問題を起こし続けた受託企業を放置し続け、委託を継続し続けたという事実がございます。しかも、前回の質問で明らかにしたように、両社はこの間の四つの契約期間連続して約束した人員をそろえる義務を果たしていないんですね。なぜこんなことが起こったのか、事実関係だけではなく、その原因究明を含めた真相解明が必要だと思います。
 それに関連して、さきの質問でも触れましたけれども、この間のライジング社の落札率は軒並み九九%を超えています。なぜこのような不自然な落札率による連続落札が生じているんでしょうか。この不自然な落札に関する防衛省の見解を端的にお示しいただければと思います。
#66
○委員長(三宅伸吾君) 時間が参りましたので、答弁は簡潔に願います。
#67
○政府参考人(西田安範君) お答えを申し上げます。
 御指摘のライジング社に係る契約でありますが、平成二十七年度以降、四件の契約を締結をしておるところでございます。
 御指摘の落札率、契約時の落札率につきましては、四件とも九八%以上になっておりますが、このような今回の海上警備業務につきましては、その業務の特殊性等からも踏まえまして、企業から入手した見積価格を基に予定価格を積算をしてございます。このように、見積価格を基に予定価格が積算をされ、一般競争入札を行った結果として、その企業が落札するような場合には落札率が一般論として高くなるということはあり得るものと考えております。
#68
○委員長(三宅伸吾君) 時間が来ております。
#69
○牧山ひろえ君 非常に不自然だと思います。
 時間となりましたので、終わります。
#70
○小西洋之君 立憲民主党・民友会の小西でございます。
 私も、まず、米朝首脳会談についてから質問をさせていただきます。
 十二日に発表されました米朝首脳による共同声明の意味でありますけれども、河野大臣に伺いますが、朝鮮半島の完全な非核化という言葉がこの共同声明に三つ記載されているんですけれども、その意味として、これは韓国側の非核化も含むのか。すなわち、在韓米軍が、今は持ち込んでいないというふうにアメリカ、韓国両政府が言っているというふうに理解しておりますけれども、在韓米軍が持ち込む核兵器、そうしたものも排除する、すなわちそうした義務をアメリカも負っていると、そのように理解をしていいのかどうか。
 これについて、大臣が出席されている十四日の日米韓の外相会談でアメリカのポンペイオ国務長官からどのような説明がされ、それに対して河野大臣が政府として、河野大臣自らがどのような確認をしているのかについて具体的に説明をお願いいたします。
#71
○国務大臣(河野太郎君) これにつきましては、二〇〇五年でしたかの六者会合の中で、韓国には核がなく、在韓米軍にも核がないので、朝鮮半島の非核化というのは北朝鮮の非核化であるということで確認が取れておりますので、そのように理解をしております。
#72
○小西洋之君 今答弁いただいた内容をポンペイオ国務長官から大臣が説明を受け、あるいは大臣がそのように確認したということでよろしいでしょうか。
#73
○国務大臣(河野太郎君) 特に外相会合でこれが話題にはなっておりません。
 非核化というときに、北朝鮮の非核化であるというふうに認識をしております。
#74
○小西洋之君 外相会合では、十四日のですね、日米韓の、確認をしていないという、これは初めての答弁だと思いますけれども、なぜ確認しなかったんですか。
#75
○国務大臣(河野太郎君) 六者会合で、韓国には核兵器がなく、在韓米軍も核兵器を持っていないということは確認しておりますので、朝鮮半島の非核化イコール北朝鮮の非核化ということでございます。
#76
○小西洋之君 この米朝の共同声明ですけれども、第三項で、板門店宣言にのっとって北朝鮮は朝鮮半島の完全な非核化に向けて取り組むというふうにされております。
 板門店宣言ですけれども、私の手元にあるのが外務省の発表した日本語訳でございますけれども、南北は、完全な非核化を通じ、核のない朝鮮半島を実現するという共通の目標を確認した、南北は、北側がとっている主動的な措置が朝鮮半島の非核化のために非常に意義のある重大な措置であるという点で認識を共にし、次です、今後、それぞれが自らの責任と役割を果たすこととしたというふうに書いてありまして、普通に読むと、当然、これは北朝鮮と韓国の宣言ですけれども、声明ですけれども、それぞれが自らの責任、韓国も責任と役割を果たすということを書いてあるというふうに読めます。
 で、その板門店宣言にのっとって北朝鮮は朝鮮半島の完全な非核化に向けて取り組むと米朝の首脳会談で書いてあるわけでありますから、大臣が言っているように、六者会合でそうした認識が共有されていたなどということをもってして、米朝首脳会談の共同声明が韓国側に非核化について何らの責務、アメリカ側が何らの責務を負わないということは到底理解、解釈できないんだと思うんですが、いかがでしょうか。
#77
○国務大臣(河野太郎君) 板門店宣言文の中がどのようになっているか、内容や表現ぶりについて当事者でない日本がお答えをする立場にはございませんが、当然に北朝鮮による具体的な行動が行われれば、アメリカを中心とする国際社会はそれが確認されれば経済制裁を解除するということになっておりますから、そういうことを含め、北朝鮮がやらなければいけないこと、国際社会がやること、それはお互い理解をしていると考えております。
#78
○小西洋之君 米朝首脳会談の共同声明も板門店宣言も、日本はそれぞれ、日本は持ち物か、日本の所有物かという意味では所有物でない。そういう意味では当事者ではないということは明らかであるので、ただ、だからこそ六月十四日、大臣が、わざわざそのためにこの委員会、当初筆頭間で想定されていた委員会の開催を見送って大臣に六月十四日韓国に行っていただいて、その米朝首脳会談の中身、決まったことについて確認をしていただく、国会のために、そして国民のために。
 にもかかわらず、大臣はこの北朝鮮の完全な非核化が韓国、アメリカにも責務を課したものであるかということについては一切確認をしなかった。なぜ確認しなかったんですか。
#79
○国務大臣(河野太郎君) 先ほど申し上げておりますように、朝鮮半島の非核化イコール北朝鮮の非核化でございますので、そういうことでございます。
#80
○小西洋之君 答弁になっていないと思いますが、次の質問に移らせていただきます。
 同じく、関係しますけれども、この米朝の共同声明の中にある完全な非核化、先ほど藤田委員の追及にもございましたけれども、完全なという英語はあるんですけれども、検証可能なVですね、CVIDでいうところの。で、不可逆的なIという言葉はありませんけれども、この検証可能なV又は不可逆的なI、このCVIDのVとIが含まれていると、意味として含まれていることを十四日の日米韓の外相会合において河野大臣自らポンペイオ国務長官に確認をした、あるいはポンペイオ長官からそういう明示の具体的な説明があった、そういう事実関係について答弁ください。
#81
○国務大臣(河野太郎君) ポンペオ国務長官は、完全な非核化イコール検証可能であること、不可逆的であることを含むというふうに述べております。
 また、日米韓の外相会合では、大量破壊兵器及び全ての射程の弾道ミサイルのCVIDがなければ経済制裁を解除しないということは確認しております。
#82
○小西洋之君 今の答弁はミサイルですね。ミサイル、長距離、中距離、短距離含めて、それはCVIDということを国務長官が、ポンペイオ国務長官が十四日の外相会合では述べたというふうにおっしゃいました。
 ただ、その先の方です、初めの方ですね、非核化についてポンペイオ国務長官は日米韓の外相会合、十四日の外相会合で、この完全な非核化というこの米朝共同声明に検証可能な、不可逆的なということは意味として含まれているということをポンペイオ国務長官は外相会合の場では発言していないと、そして河野大臣も確認していないと、そういう事実関係でよろしいですか。
#83
○国務大臣(河野太郎君) ポンペオ国務長官は、完全な非核化は検証可能であること、不可逆的であることを含むんだということを様々な場面でおっしゃっております。
 外相会合の中では、大量破壊兵器及びあらゆる射程の弾道ミサイルの完全かつ検証可能な、不可逆的な廃棄がない限り経済制裁は解除されないということを確認をしております。
#84
○小西洋之君 ポンペイオ国務長官が、その完全な非核化には検証可能な、また不可逆的なというものは含まれるというふうに外相会合の後の記者ブリーフで述べたというようなことは外務省資料で私も確認しております。
 三回目の質問です。外相会合によって、十四日の、ポンペイオ国務長官は河野大臣に完全な非核化という言葉には検証可能な、また不可逆的なという意味が含まれているとは説明しなかったし、河野大臣も含まれているのかとは確認しなかった、そういう事実関係で、事実でよろしいですか。
#85
○国務大臣(河野太郎君) ポンペオ国務長官は様々な場面でそういうことをおっしゃっておりますので、それがどの場面だったか、今手元に何の記録もございませんので、お答えのしようがございません。
#86
○小西洋之君 河野大臣が出席された日米韓の外相会合において、ポンペオ国務長官がそう述べたか、そして大臣がそう確認したか、大臣が御存じのはずの事実を聞いているだけです。明確に、四度目です、答弁ください。
#87
○国務大臣(河野太郎君) ポンペオ国務長官とは度々会談をしておりますし、電話会談もしておりますので、どの場面でどうだったかというのを今記録のない中で申し上げるわけにはいきません。(発言する者あり)
#88
○委員長(三宅伸吾君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#89
○委員長(三宅伸吾君) 速記を起こしてください。
#90
○小西洋之君 五度目ですけれども、日米韓の外相会合において、ポンペオ国務長官が完全な非核化という言葉には検証可能及び不可逆的なという言葉が意味として含まれるというふうに述べたのか、説明したのか、また河野大臣がそのことについて長官に対して確認したのか、事実関係について答弁をください。
 先ほど、核の持込みについてはその三か国外相会合の中身を明確に答弁されました。こちらが答弁できないという理由はないはずだと思います。答弁をお願いいたします。
#91
○国務大臣(河野太郎君) 日米韓の外相会合の中では、大量破壊兵器及びあらゆる射程のミサイルについての完全かつ検証可能で不可逆的な廃棄がなければ経済制裁を解除しないということは確認をしております。どの段階でポンペオ長官が完全なの中に検証可能あるいは不可逆的なという言葉を含むというふうにおっしゃったのか、それは、その前のワシントンなのか、あるいはそのときなのか、日米韓外相会合の後、日米の外相会合をやっておりますので、どこで具体的にそうおっしゃったのか、今記録はございません。
#92
○小西洋之君 大臣、なぜ答えないんですか。非核化のことを聞いているんです。ごまかさないでください。ミサイルのことを聞いているわけじゃありません。非核化です。非核化について、ポンペオ国務長官が検証可能かつ不可逆的なということはこの米朝共同声明の中に意味として含まれていると述べたのか。そして、大臣は確認しなかったんですね。
 もうこれ、六回目、七回目の質問ですけど、何しに行ったんですか。国会日程を大臣の外交日程のためにやめて、なぜ確認をなさらなかったんですか。確認をしないということに外交的な配慮があるんだったら、それを説明できる範囲で御説明をしてください。事実関係を答えてください。
#93
○国務大臣(河野太郎君) ポンペオ国務長官が六月の十三日の時点で、完全な非核化は検証可能であること、不可逆的であることを含んでいるというふうにおっしゃっております。日米の外相会談でそうおっしゃったか、日米韓の外相会談の中でそう繰り返されたか、それは記録が今手元にございませんが、ポンペオ国務長官は六月十三日の時点でそういうふうにおっしゃっております。
#94
○小西洋之君 そのポンペオ国務長官は、十三日というのは、私も外務省資料、今手元にありますが、これ記者ブリーフですよね。記者ブリーフの中身で言っている言葉をもってそれを事実として、外相会合の場では一言も尋ねもしなかった、聞きもしなかった。河野大臣は、国民のために、国家のために外交をやる決意はあるんですか。
#95
○国務大臣(河野太郎君) ポンペオ国務長官とは韓国で何度かお目にかかって話をしておりますので、どちらでそうおっしゃったのかは記録がないから分からないというふうに申し上げているだけでございます。
#96
○小西洋之君 御自分の外相会合での発言行為を聞いているだけで、記憶がないというのは全くの御飯答弁以上の、全くの答弁拒否そのものだと思います。
 次の質問に行かせていただきますけれども、政府はこの米朝の首脳会談以前には、これは当外交防衛委員会での三月二十三日の河野大臣の答弁などにもあるわけですけれども、北朝鮮がCVIDに基づく非核化、短距離を含めたミサイルの放棄、拉致問題の解決について具体的な行動を取ったときに初めて経済制裁、制裁の在り方について議論する、それまでは国際社会で圧力を掛け続けるという認識を日本、アメリカ、韓国で共有しているということを国会で明らかにしておりますけれども、その認識、また三か国の認識の共有状況については変更はないということでよろしいでしょうか。
#97
○国務大臣(河野太郎君) 今日、度々申し上げておりますように、全ての大量破壊兵器及びあらゆる射程の弾道ミサイルの完全、検証可能な、かつ不可逆的な廃棄が行われない限り経済制裁の解除はないということは確認をしております。
#98
○小西洋之君 もう一度、非核化とミサイルですね、全てのミサイル、そして拉致問題、この三つについて、それぞれについて具体的な行動を取らない限り制裁解除は議論すら始めないという三か国の認識は今変わらないということでよろしいですか。
#99
○国務大臣(河野太郎君) 経済制裁に関しては、大量破壊兵器及びミサイルのCVIDがない限り経済制裁は解除しないということでございますし、拉致問題が解決されない限り、そして核とミサイルの問題が解決されない限り国交正常化はなく、国交正常化がない限り経済支援はないということでございます。
#100
○小西洋之君 それはもう完全なごまかし答弁で、大臣の、政府の従前の答弁は、三か国で、非核化とミサイルの放棄、拉致問題、それぞれについて具体的な取組がない限り制裁解除は議論すらしないというのが三か国の共通の考えだというふうに答弁していたんですね。ところが、今大臣がおっしゃったのについては、拉致問題については、日朝間、日朝間は拉致問題が解決しない限り国交正常化しないというふうに、こう議論をすり替えているんですね。
 じゃ、別の角度から聞きますけれども、ずばり聞きますが、十四日の日米韓の外相会談で、今私が質問をした非核化、あらゆるミサイル、そして拉致問題の解決、それぞれについて具体的な行動が北朝鮮からない限り、この三か国においては経済制裁、制裁を緩和を議論すらしない、そういう認識について三か国の大臣間で河野大臣の発議によりしっかりと認識をした、そういう取組、事実はありますか。
#101
○国務大臣(河野太郎君) 繰り返しになりますが、全ての大量破壊兵器とあらゆる射程のミサイルのCVIDがない限り経済制裁は解除しないということを確認しておりますし、日本政府として、核、ミサイル並びに拉致問題が解決されない限り国交正常化はない、国交正常化がなければ経済支援もないということでございます。
#102
○小西洋之君 今の答弁だと、拉致問題については日朝間の問題に落ちちゃっているわけですよね。そうじゃないわけです、前の答弁は、三国間の共通認識だというふうに答弁されていたわけですから。
 では、その十四日の日米韓の外相会合においては、拉致問題について具体的な取組がない限り経済制裁について緩めることは議論すらしないということについて、確認はされていないということでよろしいですか。そういう議論を三者会談でやりましたか、行われましたか。
#103
○国務大臣(河野太郎君) 全ての大量破壊兵器及びあらゆる射程のミサイルのCVIDが行われない限り経済制裁は解除されないということを確認をし、核、ミサイル、拉致問題が包括的に解決されない限り国交正常化並びに経済支援はないということでございます。
#104
○小西洋之君 先ほどから何度聞いても核心のことは全然答弁をされないんですが、日米韓の十四日の外相会合で、河野大臣は何をしに行って、何をしたんですか。完全な非核化についての核心的な論点を二つとも自ら確認もしていない、拉致問題について、解決について具体的な行動がなければ、この三か国として経済制裁を緩める、そういう議論すらしない、そういう三か国の共通認識だと国会で何度も答弁していたことについて、再び三か国で共通認識を固めるために、新たにするために、そういう取組は一切していないということですか。
#105
○国務大臣(河野太郎君) 米朝会談を受けて、今後の国際社会の取組、そして日米韓三か国の取組、並びに日米の両国でどう行っていくかという会談を行いました。
#106
○小西洋之君 米朝首脳会談以前に日本だけが金委員長と首脳あるいは政府要人が会えていない、そして米朝首脳会合以降も主権外交が行われていないということについて厳しく批判をさせていただきたいと思います。
 残りの時間で防衛省に質問をさせていただきますが、ちょっと時間がないので政府参考人で結構ですけれども、幹部自衛官の私についての暴言事件なんですが、質問通告のものをもうまとめてさせていただきたいと思います。
 防衛省は、シビリアンコントロール上は何の問題なかった事件だというふうに言っているわけでございますけれども、当事者である私に対して、私は、この委員会の場で、現に議員活動、様々、あの事件によって影響を受けている、マイナスの影響を受けていると言っているんですけれども、そうしたことを私に確認もせずになぜそのような見解が言えるのかどうか。私の直接被害ですね。
 もう一つは、二つ目の質問ですけれども、間接被害。この暴言事件によってネット上で様々な誹謗中傷の書き込みがされて、私どもは、それに対して法的措置ですね、我々の先輩である横浜の前の市長である中田宏さんが私に対する誹謗中傷の書き込みをして、それに対する法的措置も検討するなどしておりますけれども、そうしたようなことに手間を取らされるようなこと、こういうことも含めてシビリアンコントロールへの妨害ではないかと思うんですけれども、防衛省の見解はいかがでしょうか。
#107
○政府参考人(武田博史君) お答えいたします。
 国会での審議の場における国会議員による防衛省・自衛隊に関する質疑は国会による防衛省・自衛隊に対する監督機能の表れであり、国会による文民統制を機能させる上で重要な役割を果たすものであると考えております。このことについては、繰り返し申し上げておるところでございます。
 今回、幹部自衛官が小西議員に対して暴言を含む不適切な発言を行ったことについては、防衛省・自衛隊として全く是認しておらず、あってはならない規律違反として処分を行い、今後こうした事案を断じて繰り返さないよう再発防止策をしっかり行っていく考えでございます。
 また、こうした事案が起きたことにつきましては、小西議員に対しては大変申し訳なく思っております。処分を受けた幹部自衛官は、今回の事案を通じ、小西議員に対し誠に申し訳ないことをしたと深く反省をしております。
 すなわち、この自衛官は供述において、このことは公表資料にも書かせておりますけれども、小西議員が安全保障政策について具体的にどのような御意見を持たれ、どのような御主張をされているのか、どのような活動をされているのかについては存じ上げておりませんでした、それまで小西議員のブログやSNS等を見たことがなく、小西議員が外交防衛委員会の委員であることや防衛省設置法や給与法に賛成しているということも知りませんでしたとした上で、五月四日に調査官から、小西議員が本人に渡してほしいということで、小西議員の国会質疑をいただきました、小西議員が国会質疑等の場で主張されている具体的な内容を初めて拝読し、小西議員は、決して自衛隊員に対して批判的なことをおっしゃっているのではなく、むしろ自衛隊員に敬意を払っていただいていて、あくまでも我々を守ろうとの信念をお持ちなのだということを知りました、これまで誤解していたので、私の考えが安直であったと思いますと、こうした認識を述べております。
 その上で、この度は……
#108
○委員長(三宅伸吾君) 時間が参りましたので、答弁は簡潔に願います。
#109
○政府参考人(武田博史君) 小西議員の具体的な思いや活動内容を知らないまま、大変失礼な発言を行ってしまい、大変恥ずかしく、誠に申し訳ないことをしたと深く反省していますと、こう話しております。
 今回の事案については、総合的に考えて、私どもといたしましては、国会による文民統制が否定されたとかその統制が機能しなくなったということにはならないと考えております。
#110
○委員長(三宅伸吾君) 時間が参りました。
#111
○小西洋之君 時間なので終わります。ありがとうございました。
#112
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。
 米朝首脳会談について質問いたします。
 非核化と安全の保証を米朝が相互に約束し、朝鮮半島に永続的で安定的な平和体制を構築することを宣言をした歴史的な会談となりました。他方、具体性に乏しいとか、過去の合意も覆されてきたなどの声も出されております。これは、これまでの大使や次官級ではなくて、初めて首脳が合意をしたことの歴史的な意義を私は見誤った議論だと思うんですね。
 今回、過去の合意とは違って首脳同士が合意し署名をした、このことの意義について、まず外務大臣に見解を伺いたいと思います。
#113
○国務大臣(河野太郎君) おっしゃるように、九四年の枠組み合意や二〇〇五年の六者会合共同声明については、これは北朝鮮の首脳の署名がございませんでした。そのこともありまして、総理からトランプ大統領に四月のマーラ・ラゴの首脳会談の中で合意文書を言わば署名する形にしたらどうだということを提起をしまして、今回の米朝首脳共同声明は首脳間の合意を署名文書の形で確認をするということになりました。金正恩国務委員長が完全な非核化を文書で署名をし約束をした、この意義は極めて大きいのではないかというふうに思っております。
#114
○井上哲士君 であれば、首脳同士の後戻りができない合意だと思うんですね。
 一方、共同宣言に完全な非核化と明記されたけどもCVIDの言葉がない、このことの問題も指摘をされております。今日も様々議論になっております。先ほども、ポンペイオ国務長官の六月十三日のソウルでの会見のことが議論になっておりました。いただいた資料を正確に読みますと、共同声明における完全な非核化は、全ての関係者の頭の中では検証可能であることも含意していることを保証したい、確認、証明、どんな言葉でもいいが、これらなしに誰も完全に非核化することはできない、完全な非核化は、検証可能であること、不可逆的であることも含意している、つまり含んでいると述べたというのがポンペイオ氏の会見でありますけれども、先ほど直接確認したのかという議論はありましたが、少なくとも政府としては、この会見のとおり、完全な非核化という言葉には検証可能であること、不可逆的であることも含んでいると、こういう認識にあるということでよろしいでしょうか。
#115
○国務大臣(河野太郎君) これまで非核化という言葉があったときに、この非核化と言うときには、全ての大量破壊兵器、つまり、核だけでなく生物あるいは化学兵器を含む、そして場合によってはミサイルを含む、それのCVIDのことを言わば非核化と言っているんだというようなアメリカの話もございました。
 今回、非核化ということが書かれているわけでございますが、日米韓の外相会談の中で、少なくとも全ての大量破壊兵器と全ての射程の弾道ミサイルのCVIDがない限り経済制裁は解除しないということを確認をしておりますし、これは国連の場その他でもそういう議論に今なっているところでございますので、そういうふうに我々も認識しておりますし、国際社会もそのように認識をしている、そう考えていただいてよろしいと思います。
#116
○井上哲士君 今後の非核化と平和体制構築のプロセスを開始をする大きな意義があったと思うんですね。同時に、今現在の北東アジアの安全保障環境にとっても重要な合意だったと思います。
 韓国の文在寅大統領は、十四日、このポンペイオ氏との会談で、成果に関して様々な評価があるが、米国や日本、韓国を含め全世界の人々が戦争や核、長距離ミサイルの脅威から脱することができた、それだけでも大きな価値があるというふうに発言をされております。
 菅官房長官も、十三日の記者会見で、この首脳会談について、我が国として極めて厳しい安全保障状況がかつてより緩和された、日本にいつミサイルが向かってくるか分からない状況は明らかになくなったと述べられました。
 これ、防衛大臣、外務大臣、それぞれお聞きしますけれども、両大臣もこの官房長官の会見と同じ認識だと、よろしいでしょうか。
#117
○国務大臣(小野寺五典君) 御指摘の菅官房長官の発言は、北朝鮮はICBMの試験発射及び核実験を実施しない旨を表明していること、今般の米朝首脳会談において朝鮮半島の完全な非核化を金正恩委員長が約束したこと等を踏まえ、今は昨年のミサイル発射が頻発したような時期とは異なり、今すぐミサイルが飛んでくるといった状況ではない旨を述べたものと承知をしております。
 他方、北朝鮮の核・ミサイル問題については、今般の米朝首脳会談の結果も踏まえ、引き続き国際社会が一致団結して、北朝鮮による全ての大量破壊兵器及びあらゆる射程の弾道ミサイルの完全な、検証可能な、かつ不可逆的な方法での廃棄に向け努力していくことが重要であり、我が国として今後の北朝鮮による具体的な行動をしっかりと見極めていくということであります。
#118
○国務大臣(河野太郎君) 官房長官と同様の認識でございます。
#119
○井上哲士君 防衛大臣、いろいろ言われて明確に御答弁なかったんですが、昨日、総理も決算委員会で、政府として同じ認識だと、こういう答弁がありました。今後のこともいろいろ言われましたけれども、少なくとも現状認識としては官房長官と防衛大臣も同じだということを確認してよろしいでしょうか。
#120
○国務大臣(小野寺五典君) 基本的には官房長官との認識は同じではありますが、その上で、北朝鮮は、我が国を射程に収める数百発の弾道ミサイルを実戦配備しており、また発射台付車両や潜水艦を用いて我が国を奇襲的に弾道ミサイル攻撃できる能力を向上させ、引き続きその能力を保持をしております。こうした点を踏まえれば、北朝鮮の核、ミサイルの脅威についての政府の基本的な認識の変化はないということ、そして、官房長官の発言についても、こうした政府の基本的な認識が変化したことを述べたということではありません。
 常識的に言って、今交渉が行われている最中でありますので、この期間において北朝鮮がミサイル実験などをするということは常識的にはないだろうということの意味で官房長官が発言されたものと承知をしております。
#121
○井上哲士君 対話が行われている間は核・ミサイル実験を行わないことはもう今年の初めから北朝鮮が言っていた問題でありますが、昨年の総選挙の際に安倍総理は、この北朝鮮問題を国難だというふうに呼ばれました。先ほどの菅官房長官の発言からいうならば、現状も国難という認識ではないんだろうと思うんですが、その点、河野外務大臣、いかがでしょうか。
#122
○国務大臣(河野太郎君) 最も緊張している状況からは緩んできたと言ってもいいのかもしれませんが、依然として、北朝鮮が核、ミサイル、あるいは生物兵器、化学兵器を保有しているという状況に変わりはございません。我々としては、全ての大量兵器並びにあらゆる射程のミサイルがCVIDされるかどうか、それをきちんと見極めなければならないというふうに考えております。
#123
○井上哲士君 最も厳しい状況という、今お言葉ありました。昨年来、米朝間で激しい応酬がエスカレートをして、いつ軍事衝突があるかという現実的な危機がありました。私たちはそれを避けるために、戦争を絶対してはならないということで、無条件の米朝間の対話が必要だと強調して、六か国協議参加国にも申し入れましたし、政府にも求めてきました。
 政府は今は対話のときじゃないという対応をされましたけれども、韓国文在寅大統領の尽力などもある中で、今回の首脳会談でこの現実的な衝突の危機というものが回避をされるような状況の変化が起きた、大きく緩和されたということの意味は大きいと思うんですね。
 一方、これまで七十年間敵対してきたわけですから、それが一回の会談で一気に解決するということ自体が私は無理があると思います。外務大臣もいろんなところで大きな第一歩だという表現もされております。今回の合意で始まったプロセスを非核化と平和体制構築の実現まで進めることが必要だと思います。
 そのために何が大事かと。私たちはこれまで、お互いに不信感があると、そのことを踏まえることが必要だと強調してきました。いかなる理由であっても、北朝鮮が核、ミサイルの開発をすることは許されませんけれども、一方、北朝鮮側には、核兵器がなくて体制は保証されるのかと、こういう不信や不安がある。これを見据えて、対話を通じて一歩一歩、行動対行動による解決が必要だということも申し上げてまいりました。
 この点で、この米朝の共同声明に相互の信頼醸成が朝鮮半島の非核化を促進し得るということが盛り込まれたことは、私、大変重要だと考えますが、この相互の信頼醸成、この必要性、重要性について、外務大臣の見解を伺いたいと思います。
#124
○国務大臣(河野太郎君) 相互の信頼関係の醸成というのは、非常にこの問題の解決に向けて大事な一歩なんだろうというふうに思います。
 ただ、行動対行動というのは、これは北朝鮮が段階的な経済制裁の緩和その他を求めて言っていることであって、行動対行動というのはこれは北朝鮮の主張でございます。経済制裁に関して申し上げれば、あらゆる大量破壊兵器、全ての射程のミサイルのCVIDが行われて初めて経済制裁が、行われるということを国際社会は確認をしているところでございます。
 その中にあって、トランプ大統領が米韓の共同軍事演習を善意ある交渉に北朝鮮が着いている間は一時的に停止をするというようなジェスチャーをされておりますが、そうした信頼醸成のための様々な行動というのはあるのかもしれませんが、それは別に北朝鮮が主張している行動対行動をやっているわけではないということは申し上げておく必要があると思います。
#125
○井上哲士君 行動対行動というのは六か国協議の声明で確認されていることでありまして、北朝鮮が言っているだけの話ではないんですね。重要なのは、私は、行動対行動というのが事実上もう進んでいるということだと思います。
 今朝のこの八月の米韓合同軍事演習の中止が発表されたことも、首脳会談で北朝鮮側が主要なミサイルエンジンの試験施設を既に破壊しているということを表明しました。北朝鮮の発表では、金委員長はこの会談で、相手側を刺激し、敵視する軍事行動を中止する勇断をまず下すべきだと、こういうふうに述べたとされております。一方、トランプ氏は会見で、将来の交渉が進むべき態様で進まなくならない限り軍事演習は停止すると表明をし、その具体化という形で今朝中止が表明をされたと。
 その首脳会談の前の段階でも、北朝鮮側が、この対話の間は核、ミサイルの実験を行わないと表明をしました。その後、米韓合同軍事演習が縮小をされたわけで、まさに私は行動対行動ということに現実なっていると思うんですね。
 今もちょっと大臣からありましたけれども、今回のこの軍事演習の中止について、北朝鮮側、おとついのNHKで発言をされておりますが、北朝鮮側が善意ある交渉に応じている限り善意で報いるということだと、善意に対して善意だと、そしてアメリカ側からの信頼醸成措置の一つだと、こういうふうに述べられました。
 確かに、経済制裁というのはこれは安保理決議でやっていることでありますけど、軍事演習というのは別に安保理決議とは関係ないわけですね。こういう部分で、善意に対して善意、行動対行動という形での信頼醸成措置が行われていると、これは私、大変大事だと思うんですけれども、こういうことにつながっているということではいかがでしょうか。
#126
○国務大臣(河野太郎君) なぜ井上議員が北朝鮮の主張する行動対行動にこだわっておられるのかよく分かりませんが、国際社会は、あらゆる大量破壊兵器並びに全ての射程のミサイルのCVIDがない限り経済制裁を解除しないということを確認をしております。
 アメリカが、この米朝の首脳会談の後、信頼醸成措置として何らかの措置をとるということはあるかもしれませんが、それは決して北朝鮮の主張している段階的あるいは行動対行動といったものではございません。
#127
○井上哲士君 繰り返し言いますけれども、行動対行動は六か国協議で確認をされていることなんです。
 そして、今言いましたように、いわゆる経済制裁ではなくて、国連安保理決議とは別に行われてきたこういう軍事演習の縮小とか中止ということはやはり信頼関係を醸成するという上での一つの上の非常に大きなものになっていると、そういうことでアメリカ側もやっているし、大臣自身も善意に対して善意で応じているんじゃないかと言われている、こういうことが大事ではないかということを私は言っております。以下、もう一回、お願いします。
#128
○国務大臣(河野太郎君) 今回の北朝鮮の行動対行動というのは、別に六か国協議のことを言っているわけではありません。何かやったら経済制裁を解除してほしいということで、盛んに段階的ということを言っているわけであって、我々も行動対行動ではないと言っているときに、六か国会合で言っている行動対行動のことを言っているわけではなくて、最近の北朝鮮の主張のことを申し上げているわけでございまして、私には、井上議員がなぜそこまで北朝鮮の主張の行動対行動を繰り返されるのか、理解できません。
#129
○井上哲士君 なぜそうやってあなたが私の質問をねじ曲げるのか、それも私、本当理解できないんですよ。何遍も言っているじゃないですか。私は、北朝鮮の主張を言っているんじゃありません。六か国協議で確認をされている行動対行動という原則について聞いているんですよ。
 そして、この間の質問でも申し上げましたけれども、例えばアメリカのペリー元国防長官も、過去の米朝協議の教訓として、なぜ北朝鮮が核開発をするのか理解することだと、我々が抑止力と呼ぶように、向こうも安全の保証を得ようとしている。しかし、お互いに不信感があると。その不信感の中で前に進めようと思ったら、一つ一つそれを、不信感を解消していくという点で、行動対行動が重要なのではないかと。そして、北朝鮮が言っている経済援助の問題ではなくて、安保理決議とは違うところで行われているこういう様々な軍事行動について善意に対して善意で応えるということは、これは信頼醸成にとって重要ではないかということを言っているんですよ。
 よく理解していただけたでしょうか。もう一回答弁お願いします。
#130
○国務大臣(河野太郎君) 信頼醸成が大事だというのはまさにそのとおりだと思いますが、我々が言っている行動対行動というのは、別に六か国協議の行動対行動のことを言っているわけではございません。そういう意味でございます。
#131
○井上哲士君 ですから、私は六か国協議のことについて質問しているんです。ちゃんと質問に的確に答えていただきたいと思うんですね。
 先ほど、小野寺防衛大臣は、この米韓合同軍事演習の中止について、外交努力の下支えという表現をされました。米朝が外交努力で解決しようとしていることに対しての防衛サイドからの下支えということだと思いますけれども、だとすれば、今後のこの米朝間の対話、そして非核化、平和のプロセスに進む上で、日本の防衛省としてはどういう下支えをできるとお考えでしょうか。
#132
○国務大臣(小野寺五典君) 今回の北朝鮮が一定の平和に向けた行動を取り始めたというのは、これは経済制裁もありますし、あるいは、それぞれ防衛当局、日米、日米韓の連携の強さ、これが一定のメッセージになったのではないかと私ども思っております。
 現在、私ども平和裏にこの問題を解決することが重要だと思っておりますが、少なくてもまだ北朝鮮はかなりの数の弾道ミサイルも保有しておりますし、核弾頭も保有していることをこれは否定できない状況であります。そういった中で、防衛当局としては、しっかりこの交渉について見守ると同時に、監視は必要な監視をしっかりしていくということなんだと思っております。
#133
○井上哲士君 昨日の決算委員会でも、総理は、拉致問題の解決も含めて日朝の首脳会談についても意欲を示されました。先ほど来、この間の行動対行動ということを申し上げましたけれども、米朝の首脳会談に至る前もそういう様々な行動がありました。そして、事前に国務長官も含めた訪朝などの様々なことがあったわけですね。私は、現実にこういう一つ一つのことを通じて日米間の信頼醸成、総理自身も相互のそれが必要だということを言っておられました。
 そういう点で、本腰の入れた対話による解決ということに更に進めていくべきだと思っております。
#134
○委員長(三宅伸吾君) 井上君、時間となりましたので、おまとめください。
#135
○井上哲士君 なし崩しではなくて、明確に対話によって非核化と平和体制構築のプロセス、前に進めると、こういう方向に転換するべきだと改めて申し上げまして、質問を終わります。
    ─────────────
#136
○委員長(三宅伸吾君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、足立敏之君が委員を辞任され、その補欠として宇都隆史君が選任されました。
    ─────────────
#137
○浅田均君 日本維新の会、浅田均です。
 私は、先回に引き続きまして、六月十二日に開かれました米朝会談について質問をいたします。もう既に何点か質問されておられる方おられまして、一部重なり合うところがあろうかと思いますけれども、その点につきましては御容赦いただきたいと思います。
 まず、米朝首脳会談が開かれて、その後に発表されました共同声明の中で、これ三番目ですね、二〇一八年四月二十七日の板門店宣言を再確認し、北朝鮮は朝鮮半島における完全非核化に向けて努力すると約束するという項目があります。
 ところで、この米朝首脳会談共同声明の中で再確認するとされております板門店宣言で、非核化については以下の言及があります。これ四番目のところです。南と北は、完全な非核化を通して核のない朝鮮半島を実現するという共通の目標を確認した。南と北は、北側が講じている主動的な措置が朝鮮半島非核化のために非常に意義があり重大な措置だという認識を共にし、今後それぞれ自らの責任と役割を果たすことにした。さらに、南と北は、朝鮮半島非核化に向けた国際社会の支持と協力を得るため、積極的に努力することにしたとあります。
 それで、河野大臣に質問をいたしますが、この南と北は、完全な非核化を通して核のない朝鮮半島を実現するという共通の目標を確認したという表現がありますが、これ普通に読むと冗長、リダンダントなんですね。目標が核のない朝鮮半島の実現だとするならば、完全な非核化を通してという表現は不要になると思います。
 あえて、完全な非核化を通して核のない朝鮮半島を実現すると、こういう完全な非核化を通してという表現があえて加わっていること、ここに込められているメッセージを外務大臣はどのように理解されているのか、まずお尋ねいたします。
#138
○国務大臣(河野太郎君) 板門店宣言文に関しまして、日本は当事者でございませんので、表現ぶりや内容についてお答えをする立場にないということを申し上げなければならぬというふうに思います。
 これは韓国語からの翻訳でございますので、韓国語でニュアンスが変わるのかどうかも私分からぬものですから、ちょっと申し上げることはありませんが、今回、とにかく非核化をしようということでございますので非核化という言葉が入ったのかもしれませんが、金正恩委員長が非核化ということにコミットをするということなのではないか、米朝の後の宣言文でも完全な非核化について金正恩委員長がその文書に署名を自らされたということでございますので、非核化するぞという意思を対外的に強く表そうとしたのかなと個人的には考えますが、当事者でないものでございますから、確定的に申し上げるということはできないことをお許しいただきたいと思います。
#139
○浅田均君 ありがとうございます。
 また板門店宣言についての質問なので、これ同じような枕が答弁の頭に付くのかと思いますけれども、南と北は、北側が講じている主動的な措置が朝鮮半島非核化のために非常に意義があり重大な措置だという認識を共にし、今後それぞれ自らの責任と役割を果たすことにしたという表現の中に、北側が講じている主動的な措置に関し、日米韓、この間ありました三外相会談で話題になったと思うんですが、これはどういうことを指しているのかというのが共通の理解なんでしょうか。
#140
○国務大臣(河野太郎君) 当事者でないものですから、なかなか確定的なことは申し上げられないわけでございますが、例えば、北朝鮮は、豊渓里にあります核実験場を爆破したときに、北朝鮮による主動的で平和愛好的な努力というふうに述べております。ただ一方、北朝鮮の寧辺の再処理施設で再処理の初期準備というようなふうにも取られかねない動きがあるということも指摘されておりますので、具体的にどういうことが行われているか、なかなか確定的には申し上げるわけにはいきませんが、いずれにいたしましても、核についてのしっかりとしたCVIDを国際社会としては目指してまいりたいというふうに考えております。
#141
○浅田均君 河野大臣に確認ですが、外相会談、日米韓の外相会談があって、この板門店宣言について共通の話題になって、それをテーマとしてお三人で何か話し合われたということはあるんですよね。
#142
○国務大臣(河野太郎君) 先日の日韓外相、日米韓外相会合につきましては、米朝の会談とそれを受けて今後のことをいろいろと議論をいたしましたので、板門店宣言文について特に三人で話をしたということはございません。
#143
○浅田均君 でも、当然それが前提となっているという理解でいいんでしょうね。
#144
○国務大臣(河野太郎君) 要するに、板門店宣言を受けてこの米朝の宣言文というのが作られているわけでございまして、そういう意味ではそれを受けているということでございます。
#145
○浅田均君 それでは、その日米韓外相会談の中で話題になったと思うんですが、あるいは康京和外相とのお話の中でそういうことが出てきたのかと思いますけれども、北と南が朝鮮半島の非核化のためにそれぞれの役割を果たすという表現があって、これ、韓国の外務大臣から、北と南が朝鮮半島非核化のためにそれぞれの役割を果たすということに関して何か説明はありましたでしょうか。
#146
○国務大臣(河野太郎君) 板門店宣言については、日米韓あるいは日韓で特に話をしたということはございません。ということでございます。
#147
○浅田均君 また、まだもう一個、板門店宣言に関する質問なんですが、南と北は朝鮮半島非核化に向けて国際社会の支持と協力を得るため積極的に努力することにしたとありますが、これも話題になったかどうかは分かりませんが、なっていないとしても、国際社会の支持と協力を得るため積極的に努力するということは、日本に対してどのような協力を求められるのかというふうに、外務大臣、認識されておられるんでしょうか。
#148
○国務大臣(河野太郎君) 当然に、日朝の国交の正常化あるいは、要するに、核、ミサイル、拉致問題を包括的に解決すると同時に、不幸な過去を清算し、国交を正常化するというのがまず日本に求められていることだろうと思いますし、国交を正常化した上は日本が経済支援を行うということでございますので、ここで日本に求められることというのは、この三つの問題を解決し、国交を正常化するということがこの北東アジアの平和と安定に資するということになろうかと思います。
#149
○浅田均君 次は、これ、板門店宣言ではなしに米朝共同声明に関しての質問だから、ちょっと間接間接の度合いが一つ手前に来るのでお答えやすいのかと思いますけれども。
 米朝共同声明におきまして、北朝鮮は朝鮮半島における完全非核化に向けて努力すると約束するという表現になっております。これ、主語が、北朝鮮は朝鮮半島における完全非核化に向けて努力すると約束する、主語が北朝鮮になっております。この点に関して、ポンペイオ国務長官と何かお話をされたんでしょうか。
#150
○国務大臣(河野太郎君) 韓国は核兵器を持たず、在韓米軍も持っていないわけでございますから、朝鮮半島の非核化イコール北朝鮮の非核化ということでございまして、北朝鮮がここの主語になっているのは当然といえば当然のことだというふうに思っております。
 特にポンペオ国務長官とここで北朝鮮が主語になっていることについて何か話合いをしたということではございませんが、朝鮮半島の非核化イコール北朝鮮の非核化というふうに理解をしております。
#151
○浅田均君 非常に攻めにくく感じております。どういう話を、こういう話をしたのかと言うとある答弁をされるんですけど、大体こういうところでどういう話をするんですか。
#152
○国務大臣(河野太郎君) なかなか外交交渉の中身をぶっちゃけてお話をするというのはちょっと差し控えなきゃいかぬかなと思いますけれども、この米朝の中でのやり取りですとか、あるいは米朝の予備交渉の中でのやり取り、特に拉致に関してポンペオ国務長官が提起されたときの先方の反応、そうした御説明はいただきました。
 また、こうした一連の会談を受けて、経済制裁を国際社会で維持していくためには、この制裁を回避する動き、特に瀬取りを始めとする様々な動きがあるわけでございますが、こうしたものに対処していくために、日米あるいは日米韓、さらには国際社会でどのようなことを具体的にやっていかなければならないかというような話をずっとしてきているところでございます。
#153
○浅田均君 ありがとうございます。
 それで、先ほどこれ、井上先生の質問の中でもあったんですが、確認をさせていただきたいんですが、完全な非核化という表現がコンプリート・ディニュークリアライゼーションとなっております。外務大臣はこれ、CVIDと差異はないと、違いはないというふうな御答弁をされたというふうに受け取ったんですが、間違いないですか。
#154
○国務大臣(河野太郎君) これはもうポンペオ長官が、完全な非核化の中には不可逆的で検証可能なというのを含むということを様々な場面でおっしゃっておりますので、そういうふうに理解をしておりますが、いずれにいたしましても、この全ての大量破壊兵器とあらゆる射程のミサイルをCVIDしない限りは経済制裁を解除しない、これが一番大事なところでございまして、そこは今度の日米韓の外相会合の中でも確認をし、その後の記者会見でもそういう御説明をさせていただいたところでございます。
#155
○浅田均君 ありがとうございます。
 今、そういうCVIDのお話が出てまいりましたが、先週の私の質問に対して河野大臣は、六月十二日の会談の北朝鮮のコミットメントを見極めた上で、どのようなタイムスケジュールで非核化、CVIDに取り組んでいくかということを関係諸国で明らかにしていきたいと答弁されております。この非核化のスケジュールに関して、日米韓外相会議で何らかの一致は見たんでしょうか。
#156
○国務大臣(河野太郎君) 核、核兵器の放棄ということに関しまして申し上げれば、これはNPTの中で核保有国としている五か国がやることでございますので、核兵器そのものの廃棄につきましては日本と韓国は言わば枠の外という状況でございます。ここにつきまして、今、アメリカの専門家が、どのようなスケジュールでこの核の放棄というのを行うことができるのかというのをアメリカの専門家が線を引いているところでございまして、これは議論をするというよりもアメリカがやることでございます。
 それ以外の核の関連施設、濃縮あるいは再処理その他様々なものにつきましては、これはIAEAが査察をしながら様々な手順でCVIDをしていくということになりますので、北朝鮮が例えばIAEAの査察を認める、あるいはそれに向けての準備が始まるというような段階で北朝鮮からの申告を受けて、どのようなタイミングでどういうスケジュールでやれるかということを議論することになろうかと思っておりますが、現時点ではまだ具体的な、専門家がスケジュールを引いているという段階にはございません。
 ただ、政治的な問題提起ということで、ポンペオ国務長官も私も、二〇二〇年、大統領の、今のトランプ大統領の一期目の任期までにそれなりのところをしっかりやる必要があるということは政治的な意味合いとして申し上げておりますが、それと専門家の引いている線というのは今の段階ではリンクしておりません。
#157
○浅田均君 ありがとうございます。
 今の御発言の中にありましたけれども、北朝鮮からの申告という言葉がありましたけれども、日米韓外務大臣の間、あるいは日米外務大臣の間で、北朝鮮からやがてそういう申告があるだろうということはほぼ共通の認識として持っておられるわけですか。
#158
○国務大臣(河野太郎君) IAEAが査察をする、あるいはそれを廃棄に向けて進めていく最初の段階として、北朝鮮が関連の施設を申告しなければ、どこへ査察を入れていいか、どれだけのリソースが必要になるかということが分かりませんので、まず第一歩として北朝鮮に申告をさせる、その申告が正しいかどうかというのを更にしっかりと見極めなければいけないし、申告された施設については、IAEAの査察を入れてしっかりと廃棄に向けて取り組んでいくということになろうかというふうに思っております。
#159
○浅田均君 そういう申告の段階からある程度非核化、これが不可逆的に、イリバーシブルであるというふうな認定をできるまでの期間が大統領選挙までの二〇二〇年までというふうな御認識という理解でいいんですか。
#160
○国務大臣(河野太郎君) 専門家がどういうふうに線を引いているかというのは、正直まだ私は情報共有をしておりませんが、私は、ポンペオ国務長官が申し上げているのは、かなりの部分をその時点までに捨て去るということでございまして、ただ、その原子炉の廃炉は、これは不可逆的に止めたとしても数十年掛かるわけですから、そこまで全部をこの二年の間にやろうということではございませんが、それまでに相当部分ができるはずだし、そこは二年の間に行われなければならないというふうに認識をしております。
#161
○浅田均君 そこで、小野寺防衛大臣にお尋ねしたいんですが、今、河野大臣からそういう非核化の具体的なプロセスに関しての言及がありました。
 北朝鮮の今のこの行動がまこと、その非核化に向けて進んでいるものであるならば、イージス・アショアというのは不要になるんではないのかなというふうな気がするんです。それから、これは調査に関する予算が付いているだけですので、実際の装備するという段階にはなっていないわけですから、やめようと思えばやめれると思います。
 それから、SM3のブロックUAとか、五百八十億ですか、予算が計上されておりましたけれども、こういうイージス艦から弾道ミサイルの迎撃用としてロフテッド軌道にも対応できるようなミサイル、迎撃ミサイルを装備するという計画でありますが、この段階でこれは無駄になる可能性があると思うんですが、防衛大臣の御見解はいかがでしょうか。
#162
○国務大臣(小野寺五典君) 防衛当局とすれば、まだ北朝鮮は何の具体的な行動もしていないということであります。
 その中で、数百発の弾道ミサイルがあり、核弾頭を保有していることも否定できないということ、このような状況で国民の生命、財産を守るためには万全の備えが必要ということであります。
 御指摘のイージス・アショアにつきましては、これは配備し運用を開始するために一定の期間を要するということであります。その可及的な速やかな導入に向けて必要な取組を引き続き進めていくという考えに変わりはございません。
#163
○委員長(三宅伸吾君) 時間が参っております。
#164
○浅田均君 時間が来ましたので、これで。続きはまた次回やらせていただきます。ありがとうございました。
#165
○アントニオ猪木君 元気ですか。元気があればどんな質問もできる。どんな答えもできるということで。
 もういいかい、まあだだよ。もういいかい、まあだだよ。もういいんかい、ああ、これは外交防衛委員会ですね。
 いろいろ質問をさせていただきますけれども、先ほど藤田先生からもいろいろ質問がありましたので、ちょっとかぶることがあるかもしれません。
 十二日に行われた米朝首脳会談への反応は、国や地域によって受け止め方が違うようでありますが、平和に向けた第一歩としては、おおむね評価されます。
 そんな中、安倍総理が私はだまされないという発言をしていますが、これはどういう意図で言ったのか。裏を返せば、アメリカやロシアも中国もだまされたということなのか、せっかく前に進めようとしている中で、外交上使ってはいけない言葉があるんじゃないかと私は思います。
 本当に外交用語というのは、まあ皆さん専門家がいますが、これから本当に、今も言ったように、話が、進めていく中で、大変私は気になりました。批判ではなく、うまくいってほしいと思うからこそ質問ですが、本来、総理に答えてもらいたいんですが、外務大臣、代わりにお答えください。
#166
○国務大臣(河野太郎君) 報道の一つ一つにコメントすることは差し控えたいと思いますけれども、今回の首脳会談において、金正恩委員長が朝鮮半島の完全な非核化について自ら署名、文書に署名をし、文書の形で約束をしたというのは非常に大きな意義があるというふうに思っております。
 日朝関係も、このように、お互いの信頼関係をつくりながら未来を共有し、新しいアプローチを取りながら前へ進めていきたいというふうに考えているところでございます。
#167
○アントニオ猪木君 日朝首脳会談、米朝首脳会談でも南北首脳会談でも、金正恩委員長は安倍首相との会談について前向きな姿勢だったと報道があります。安倍総理も、あとは日本の問題として北朝鮮と直接向き合い、問題を解決していく決意だと発言しています。
 これまで、安倍総理は直接対話はしないと言っていましたが、なぜ今になって変わったのか。もっと早い段階で言えば流れは変わったと思います。また、最近の安倍総理の発言は、北朝鮮に対して挑戦的に聞こえる発言もあれば、対話を望んでいるような発言もあります。ここまで来たら腹を決めて進めてもらいたいと思います。
 ありとあらゆるチャンネルを通じてという発言もありましたので、併せて私のチャンネルも使う考えはあるのか、お聞かせください。
#168
○国務大臣(河野太郎君) 拉致問題に関して、文在寅大統領から、あるいはトランプ大統領から直接、金正恩に対して問題提起をしていただきまして、これは、直接、金正恩委員長にこの拉致問題について話が入ったというのは大きいと思っております。
 金正恩委員長は米朝首脳会談を実現をするという大きな決断をされましたが、北朝鮮が拉致問題を解決するためには、やはり大きな決断が必要となろうというふうに思っております。お互いの相互不信という殻を破って、一歩踏み出してまいりたいというふうに思っております。
 外務省といたしまして、これまでも様々北朝鮮とやり取りをしておりましたので、まずしっかりとその中から前へ進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
#169
○アントニオ猪木君 今、使う気があるのかないのかという質問をさせていただきましたけどね、外務省も行くたびいろいろ私に足かせをしましたから、素直にお願いしますとは言えないんだろうと思います。
 いろいろ私の話の中で、先日、ソウルでの外相会議、先週十四日ですかね、河野外務大臣は、ソウルでアメリカのポンペイオ国務長官と韓国の康京和外相との三者会談を行い、今後の北朝鮮問題への対応を協議したと伺っています。内容についてお聞かせをください。
#170
○国務大臣(河野太郎君) 北朝鮮との間のアントニオ猪木ルートというのがあるのは承知をしてございまして、これを使うときには、公の場で使いますと言わずに使わなければ意味がないというふうに思っておりますので、なかなか、この委員会で使わねえかと聞かれて、使いますというふうにこの場で、公の場でお答えできないということはお許しをいただきたいと思いますが、必要とあらばこっそりとお願いに行くことがあるかもしれませんので、その際はお願いをしたいと思います。
 日米韓の外相会合におきましては、金正恩委員長が朝鮮半島の完全な非核化を署名をした文書の形で約束をした意義は大きいということは認識を一にいたしました。
 また、北朝鮮が全ての大量破壊兵器及びあらゆる射程のミサイルのCVIDが必要であり、そこに至るまでの間、きちんと国際社会の制裁が維持されなければならないというところも一致をいたしました。
 さらに、この現在の経済制裁が行われている中で制裁を回避する動きというのが顕著になっているということに対して、国際社会として対応が必要であるということも認識を共にしたわけでございます。
#171
○アントニオ猪木君 その日、米朝首脳会談に同席していたポンペイオ国務長官との日米外相会談もありましたが、そこで具体的にどのようなお話をされたのか、お聞かせください。
#172
○国務大臣(河野太郎君) 先ほどの浅田委員のお答えと同じでございまして、なかなかぶっちゃけた話を申し上げるということはできかねるわけでございますが、米朝首脳会談の中の話、あるいはポンペオ長官と北朝鮮の予備交渉の話、特に拉致問題を提起したときの相手側の反応というようなことについて話をいたしました。また、今後の取組の仕方として、今申し上げたような経済制裁と、それを実効あらしめるために国際社会としてどういうことをやらなければいけないかということについての意見交換もやらせていただいたところでございます。
 余り内容について今の時点で公で申し上げるということができないことをお許しをいただきたいと思います。
#173
○アントニオ猪木君 最近はマスコミが情報が早いので、マスコミに聞くと政府に聞くより情報が早いというか。
 そこで、十四日、モンゴルのウランバートルで開催された安全保障に関する国際会議で、アジア大洋州局志水参事官、北朝鮮外務省軍縮平和研究所のキム・ヨングク所長と意見を交換し、拉致問題を含め日本側と基本的な立場を伝えたと聞きます。
 また、日朝首脳会談について、北朝鮮側の意向を探り、今後の調整をするとのことでしたが、反応はどうだったのか、また、会談を実現させるためにはこれからどういった課題があるのか、差し支えない範囲内でお聞かせください。
#174
○政府参考人(志水史雄君) お答え申し上げます。
 六月十四日、私は、モンゴル外務省及びモンゴル戦略研究所が主催するウランバートル対話に参加いたしました。このウランバートル対話におきましては、北朝鮮を含む北東アジア情勢について出席者と幅広く議論するとともに、キム・ヨングク北朝鮮外務省軍縮平和研究所長と短時間意見交換を行ったところでございます。その際、私からキム所長に対しまして、日本の基本的な立場をお伝えしたところでございますが、詳細については差し控えさせていただければと存じます。
 いずれにいたしましても、日朝首脳会談については現時点で決まっていることはございませんけれども、これを行うということについては、その場合には、北朝鮮の核、ミサイル、そして何よりも重要な拉致問題の解決に資するような会談にしなければならないと考えているところでございます。
#175
○アントニオ猪木君 今名前が挙がりましたキム・ヨングク所長、私も北朝鮮に行くと、いろんな方が会いたいと。もう予定どおり何人か会談があるんですが、どうしてもという話が、前回行ったときに訪ねてこられまして、武貞さんという同行した人に対応してもらいました。この方はそういう拉致の専門家ではない、北朝鮮は縦ラインがぴっちりしていますので、ここのラインに言ってもこっちには通じない、そういう仕組みになっていると思います。ですから、今御説明があったとおり、いろいろキム・ヨングク所長と拉致の話をしても、これはそれこそらちが明かないと思います。
 そこで、次に参ります。
 拉致問題、米朝会談後に安倍総理は拉致被害者の家族を官邸に招いて話をしています。被害者の家族は、交渉中で北朝鮮の思いがだんだん外に現れてくると思う、解決の道筋が見えてくるまで簡単に動いてほしくないと総理にお願いしたと、様々な思いがあるようです。
 私は、過去二回、北朝鮮に行かないかと横田夫妻に声を掛けたことがあります。私の事務所には、拉致被害者の支援者など、拉致被害者の家族も連れていってあげてくださいという手紙も来たことがあります。北朝鮮の要人にも確認しておりますが、拉致被害者家族訪朝についても、喜んでお迎えいたします、どなたでも来てくださいという言葉をもらっています。
 もし、拉致の会の人たちが直接北朝鮮に行く、自分の目で確認したいとなった場合、政府はどういう対応をするのか、許可していただけるのか。私も人質の、イラクでそういう体験もありますので、ありとあらゆるチャンネルを、あるいは方法をということで、この今お伺いしたことについてお聞かせください。
#176
○国務大臣(河野太郎君) 日本政府といたしましては、対北朝鮮措置として、全ての日本人の北朝鮮への渡航の自粛を要請をしております。政府として、北朝鮮への渡航を計画している者を事前に確認した場合は、個別に渡航の自粛を要請しているところでございます。
#177
○アントニオ猪木君 このずっと一連の流れを見ていますと、北朝鮮だけではなく、私もここに籍を置かせてもらい、また一九八九年から六年間籍を置かせてもらって、昨日はちょうど、かつてのソ連ですね、関係の、どこの国とは言えませんが、その人たちにもいろいろこういう問題もちょっと問いかけてみました、日本の今、在り方について。まあ批判はともかく、非常にもっと、いろんな情報というんでしょうか、実際に今把握している話、あるいはそれが本当に官邸に届いているのかなという私は気がいたします。間違った方向でなく、正しいやっぱり判断ができるように、よろしくお願いいたします。
 そこで、河野洋平氏が十三日に都内の講演で、拉致問題解決の前に北朝鮮との国交正常化を優先すべきだという発言をされました。今後の交渉の方向性について、そういう選択肢も視野に入れていく必要があると思いますが、大臣の見解をお聞かせください。
#178
○国務大臣(河野太郎君) 日本政府といたしましては、従来から一貫して、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して国交正常化を目指す考えでございまして、拉致問題の解決がなければ国交正常化はないというのが日本政府の考えでございます。
#179
○アントニオ猪木君 安倍総理がもし会われて拉致問題と言ったときに、もう話しませんと、過去そういう例がありますが、その辺のひとつ情報を分析しながら、もしそういう場面が出たときによく考えられた方がいいと思います。私からのアドバイスで聞いていただければと。
 次に、病院船マーシーについてお聞きします。
 十五日、アメリカ海軍所属の世界最大の病院船マーシーが横須賀基地に寄港したという報道を目にしました。負傷兵を治療のほか、災害あるいは救援、人道支援で医療活動を行うとのことで、二〇〇四年のスマトラ沖地震では、津波被害を受けた地域で医療支援を行ったそうです。
 我が国で導入を検討しているとのことです。海洋国家である日本では、災害支援の観点から、離島での活動、活用など、他国より必要性が高いかと思います。病院船マーシーの性能及び管理、メンテナンスに係る費用など、どのぐらい掛かるのか、分かる範囲内で結構です、お聞かせください。
#180
○政府参考人(米澤健君) お答えを申し上げます。
 委員御指摘の米国海軍病院船マーシーについてでございます。一九八六年から就航いたしまして、排水トン数が約七万トン、石油タンカーを改造したものでございます。病院船としての機能を申し上げますと、船内には、ICU八十床を含みます一千床の病床、また手術室十二室のほか、CTスキャンユニット、手術ロボットのダビンチなどを備えてございます。マーシーの年間維持管理費は九百八十万から一千五百万ドルというふうに聞いてございます。
 我が国に病院船を導入する際の費用についてでございますけれども、内閣府で平成二十四年度に調査を行ってございますが、それによりますと、二万トン級の五百床規模の総合型病院船を建造する場合、運用には二隻必要になるということでございますので、建造費が約六百億から七百億円、維持運用費が年間で約五十億円と見積もられているところでございます。いずれにいたしましても、多額の経費を要するものでございます。
 今、委員から導入を検討しているのではないかという御指摘をいただきましたけれども、内閣府におきましては、これまで自衛隊の艦船や民間船舶を活用しまして、医療機能を補完する実証訓練を実施してまいりました。今回のマーシーの東京寄港で得られた知見をこうした実証訓練等に生かしながら、引き続き関係省庁と連携をいたしまして、大規模災害時におきます医療体制の確保に向けて取組を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
#181
○アントニオ猪木君 先ほど北朝鮮問題の話もしましたが、やはり人の交流というのが一番大事で、私は、スポーツ交流を通じて世界平和というテーマでずっとやってまいりましたが、今ドアを閉め切ってしまったわけですから、どこかのドア、スポーツ、あるいは今、直接のこういう拉致とかに関係ない分野で、文化交流を含めながらドアを開けて、そこから、やはり振り上げた拳はやはり下げられない、そういう意味で、私ども国民が本当に平和を願っているわけですから、そのために、ひとつ勇気を持って一歩踏み出していただきたいと思います。
 終わります。ありがとうございます。
#182
○伊波洋一君 沖縄の風の伊波洋一です。
 昨日の大阪北部地震で被災された皆様にお見舞いを申し上げます。
 学校ブロック塀の倒壊で亡くなった女児小学生を含め、亡くなられた方々の御冥福をお祈りいたします。
 前回に引き続き、辺野古新基地建設事業における海草藻場の移植についてお聞きします。
 六月十二日の委員会では、私が辺野古沿岸最大の海草藻場である辺野古地先の海草藻場について移植の必要性を繰り返し指摘したのに対し、防衛省は、保全図書には、施設等の存在に伴う海草藻場の消失に対してはあくまでも施設等の存在を念頭に置いて保全措置を講じることが記述されているので、現状は工事の実施の段階であり、施設等の存在段階ではないから、土砂投入前に移植する必要はないとしました。
 一方、保全図書の工事の実施の段階の記載で、工事の実施において周辺海域の海草藻場の生育分布状況が明らかに低下した場合には、必要に応じて、専門家等の指導、助言を得て、海草類の移植や生育基盤の環境改善による生育範囲拡大に関する方法等を検討し、可能な限り実施します、となっているとの私の指摘に対しては、周辺海域というのは代替施設の周辺海域のことを指すものと整理しており、埋立区域は代替施設が建設される区域であるから、周辺海域には該当しない、したがって、ジュゴンやウミガメの餌場である重要な辺野古地先の埋立予定区域内の海草藻場は、埋立てにより失われてから、飛行場が完成し米軍が供用を始めるまで、五年以上にわたり回復されないが、保全図書の記載によれば問題ないとして、埋立工事前、土砂投入前の海草藻場の移植を実施する必要はないとする防衛省の答弁は、沖縄県にも周知されておらず、環境監視等委員会にも明示的には説明されていません。
 同日六月十二日に、防衛局は、八月十七日から土砂投入をすると沖縄県に通知をしました。辺野古最大の海草藻場に対し、何の保全策も講じないで、沖縄県民の大切なちゅら海を埋め殺すという通知をしたことに満身の怒りを込めて抗議します。このような日本政府の暴挙は、県民の怒りだけでなく、世界中から大きな批判を受けるでしょう。そのままの土砂投入は、決してあってはなりません。
 質問をします。
 周辺海域とは代替施設周辺海域であるとの防衛省の定義は、保全図書のうち、どの部分にどのように記載されていますか。
#183
○政府参考人(西田安範君) お答えを申し上げます。
 環境保全図書、いわゆる環境保全図書におきましては、埋立工事により埋立区域内の海草類が消失することを前提として、埋立区域外の周辺海域の海草藻場の保全措置について記載がなされております。
 その中で、工事実施中の周辺海域の海草藻場の保全に関しましては、委員が御指摘になりましたように、「工事の実施において周辺海域の海草藻場の生育分布状況が明らかに低下してきた場合には、必要に応じて、専門家等の指導・助言を得て、海草類の移植(種苗など)や生育基盤の環境改善による生育範囲拡大に関する方法等を検討し、可能な限り実施」と記載をされているところでございます。これは、工事の実施の影響によりまして、当初想定をされなかった周辺海域の海草藻場の生育分布状況が明らかに低下してきた場合に海草藻場の生育範囲拡大に関する方法等を検討するという旨を記載したものでございます。
 したがって、御指摘の周辺海域については代替施設の周辺海域のことを指すものと整理しており、埋立区域については代替施設が建設される区域であることから、この場合の周辺海域には該当しないものと考えております。
 また、環境保全図書においては、海藻草類に関する工事中及びそれに引き続き施設等の存在、供用後に実施する事後調査として、代替施設周辺海域に残存する海藻草類の生育状況等について調査をすることとされており、こうしたことからも、御指摘の周辺海域については代替施設の周辺海域のことを指すものと整理をしてございます。
#184
○伊波洋一君 全く納得できません。結局、周辺海域の定義については特に手掛かりになるような記載は保全図書にはないというのが事実です。周辺海域は代替施設周辺海域とは書き分けられていることも分かるように、両者は別の概念ではないですか。
 防衛省によれば、保全図書には数百か所の周辺海域という言葉が使用されているようです。例えば、水の濁りについての保全図書六の七の二百三十七では、事業実施区域周辺海域や施工区域周辺海域という用語が使われています。同様に、六の九の五十六や六の九の六十二でも周辺海域という用語が出てきますが、施工区域周辺海域、事業実施区域周辺海域、代替施設周辺海域など、文脈によって、何の周辺なのか限定する言葉が付いています。何々周辺海域と限定する言葉が付いていない単なる周辺海域という工事の実施中の海草藻場の移植における用法は、むしろ何の周辺海域かを明示してある他の用法とは異なる一般的な周辺海域の意味だと読み取るべきです。
 ここで、周辺海域の定義は文脈に依存すること、限定するときは何々周辺海域と明示されており、ただの周辺海域は一般的な意味と理解するべきことを指摘したいと思います。
 これまでにも沖縄県では海草藻場の移植が行われたことがありました。
 国交省にお聞きします。中城湾港泡瀬地区公有水面埋立事業における海草藻場の移植はどのような経緯で行われ、どのような結果でしたか。
#185
○政府参考人(浅輪宇充君) お答えいたします。
 中城湾港泡瀬地区の公有水面埋立事業の実施に際しては、環境影響評価書において、埋立てにより消失する藻場のうち、主要なものをできる限り移植し、藻場生態系の保全に努めることとしております。そこで、同評価書に従い、平成十四年十二月から平成十五年一月までに環境保全措置として手植え法で藻場の移植を実施した上で、平成十八年十月より埋立事業の土砂投入を開始しています。
 移植後、内閣府沖縄総合事務局が行った七年間のモニタリング調査では、移植藻場は中城湾の自然藻場と比較して、同程度の生物の種類数、個体数が確認されており、藻場の被度の推移も同様の変動を示しており、自然藻場と同程度の機能を有していると評価されております。
#186
○伊波洋一君 皆様のお手元に、中城湾港の手植え移植の藻場の評価が入っております。その一ページと最終ページにただいまのような評価がございます。
 泡瀬干潟の埋立てについては、少なくとも、埋立工事前、土砂投入の前に埋立予定地の海草藻場を移植する、移し植え替える保全措置が取り組まれました。ジュゴンやウミガメの餌場であり、そして多くの稚魚の育つ辺野古地先の海草藻場ならなおさら移植が必要です。
 ところが、補正前の海草藻場についての防衛省の環境影響評価書には、移植という保全措置は書かれていませんでした。有識者研究会の提案で、現在、追加されたんです。防衛省が設置をした普天間飛行場代替建設事業に係る環境影響評価に関する有識者研究会の最終報告・評価書の補正に係る提言は、海草類について以下のように述べております。皆さんのお手元にも資料として提出をしてございます。
 そして、「特に海草藻場は、ジュゴンやウミガメ類の餌場にもなるなど、重要な役割を持つ中で、被度五〇%以上の高被度域を含む海草藻場の消失を伴うことから、評価を丁寧に行う必要がある。」「評価書においては、海草藻場の消失に伴う環境保全措置として、移植や新たな海草藻場造成などの積極的な保全策等が提案されていない。」「基本的には、その消失面積に相当する海草藻場を移植等によって代償されることが望ましく、具体的には、移植等による現状の生育区域周辺への海草藻場の拡大等のほか、海草藻場の新たな造成及び移植についても検討することが望ましい。」。
 もう一度読みます。「その消失面積に相当する海草藻場を移植等によって代償されることが望ましく、具体的には、移植等による現状の生育区域周辺への海草藻場の拡大等のほか、海草藻場の新たな造成及び移植についても検討することが望ましい。」としています。
 この有識者研究会の提言を受けて、補正後の評価書の工事の実施、施設等の存在の記載に保全措置としての海草藻場の移植が新たに加えられたと理解していますが、間違いありませんか。
#187
○政府参考人(西田安範君) お答えを申し上げます。
 まず、保全図書におけます海草藻場の記述につきましては、有識者研究会での議論を踏まえた上で記載をされたものでございます。御指摘の有識者研究会における議論を踏まえまして、先ほども申し上げました代替施設の存在に伴い消失する海草藻場に関する措置としての検討、それから、工事の実施において周辺海域の海草藻場の生育分布状況が明らかに低下してきた場合の対応等につきまして、環境保全図書に記載をされたところでございます。
 なお、有識者研究会の最終報告におきましては、委員御指摘のように、基本的には消失面積に相当する海草藻場を移植等によって代償することが望ましい等の記述はございますが、これは、海草藻場の消失に対する措置についての、代償措置についての提言でございまして、必ずしも埋立てにより消失する海草類を別の場所へ移植するということを求めるという提言ではないと認識をしてございます。
 いずれにしましても、海草藻場に関する措置につきましては、環境監視委員会等に諮りまして最も適切な対応措置を検討しているところでありまして、この点につきまして、鋭意検討を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
#188
○伊波洋一君 今の答弁ありますのは、皆さんの資料にありますこの評価書、有識者の評価書に基づく、色が青いものが全部書き加えられています。つまり、私たち、私が議論してきているこの移植問題というのは、まさに泡瀬における実際の移植ということを踏まえて、そのことを含めてこれをやるべきだと、こういうふうに提案をされて、そして書いたものです。
 同じく、有識者研究会の最終報告には、「中城湾港(泡瀬地区)公有水面埋立事業においては、これまで、海草の移植を中心として、移植に係る実験や技術的な検討が行われ、一定の成果を上げている。」、「移植等の検討に当たっては、これらを参考とする」とはっきり書かれています。中城湾港泡瀬地区公有水面埋立事業では、埋立工事前、土砂投入前に埋立区域内の海草類の移植が実施されています。
 有識者研究会が評価書に書き加えた移植とは、埋立工事前、土砂投入前に埋立予定海域の海草藻場を移植することを意味するのではありませんか。
#189
○政府参考人(西田安範君) お答えを申し上げます。
 先ほどもお答えを申し上げましたように、必ずしもそういったことを意味するものではないと考えてございます。
 海藻草類の移植方法につきましては、御指摘の事例も含めた他事業におきまして栄養株等の移植で成果を上げた事例もございますが、いずれも比較的静穏な海域での事例であるものと承知をしております。
 他方、この普天間代替施設の建設事業の周辺海域では、波浪の影響によって海草藻場に変動を与える可能性が考えられるということから、高波浪にも対応できる手法の検討が必要であると考えているところでございまして、この点につきましては、環境監視等委員会でも御説明を申し上げているところでございます。そのため、これまでに第十回あるいは第十四回の委員会におきまして、藻場の拡大造成場所の検討状況あるいは拡大造成方法の検討状況等につきまして説明をし、御議論をいただいて、また意見もいただいてきている、指導、助言もいただいているところでございます。
 こうした指導、助言も踏まえまして鋭意検討を行っているところでありますので、環境保全図書の記載にのっとってしっかりと検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
#190
○伊波洋一君 今の答弁はおかしいですよ。まず、先ほどのこの提言の中には、移植というのが一つある、消失面積に相当する移植。それで、それと併せて、もう影響を与えるものへの拡大、そしてまた、新たな造成。
 で、現実の場合に、先日の委員会でも示しましたように、施設ができてからできる静穏域があります。それも一つの移植場所です。造る、造成する。でも、それ以前に大きな違う場所がちゃんと二つ準備されていると。そもそも、できる状況にあるからこそこういうことが書かれているんです。そういったことを無理やりに変えていく、そのやり方は、やはり私は防衛省として取るべきではないと思います。
 有識者研究会が提言をした海草藻場の移植を行う際の工事の実施中の周辺海域は、代替施設周辺の海域ではなく、言葉の一般的な用法としての工事周辺海域として理解していたと考えられますが、いかがですか。
#191
○政府参考人(西田安範君) お答えを申し上げます。
 冒頭に申し上げましたように、周辺海域につきましては、冒頭に御答弁申し上げましたように、代替施設の周辺海域ということを指すと整理しておりまして、埋立区域につきましてはこれに該当しないというふうに考えております。
#192
○伊波洋一君 最終報告には、先ほども申し上げましたけれども、埋立てにより消失する海草藻場の代償措置として云々とあって、海草類の移植や生育基盤の環境改善をできる限り実施することとし、今後、専門家の指導、助言を得つつ実施に向けた検討を行う、と。そして、移植手法の検討に当たっては、中城湾港や水産庁で実施された実績を参考とし、移植先における海草類の生育状況等のモニタリングを実施し、その結果を反映させる、と書かれています。
 今からでも、護岸接続、土砂投入の前に辺野古地先の埋立予定地の海草藻場の移植について環境監視等委員会で実施に向けた検討を行うべきと考えますが、いかがですか。
#193
○国務大臣(小野寺五典君) 環境影響評価書においては、代替施設等の存在による海面及び海浜の消失に伴う海域生態系への影響については、代替施設本体の埋立域に集中して生息している生物種や群集は見られず、多くの生物種や群集は、辺野古地先から松田地先に広がる海草藻場の広い範囲に分布しております。このことから、代替施設本体の存在において海草藻場の一部が消失しても、周辺海域における海域生物の群集や共存の状況に大きな変化は生じないと予測されております。
 有識者研究会の最終報告の提言を受け、補正後の環境保全図書においては、代替施設の存在に伴い消失する海草藻場に関する措置として、改変区域周辺の海草藻場の被度が低い状態の箇所や代替施設の設置により形成される静穏域を主に対象とし、専門家等の指導、助言を得て、海草類の移植や生育基盤の改善による生育範囲拡大に関する方法等やその事後調査を行うことについて検討し、可能な限り実施することが記載をされております。
 また、「工事の実施において周辺海域の海草藻場の生育分布状況が明らかに低下してきた場合には、必要に応じて、専門家等の指導・助言を得て、海草類の移植(種苗など)や生育基盤の環境改善による生育範囲拡大に関する方法等を検討し、可能な限り実施します。」と記載されているところであります。
 防衛省としては、補正後の環境保全図書については、有識者研究会の最終報告の内容を十分に踏まえて補正したものであり、両者は同じ考えになっております。
 いずれにしましても、防衛省としては、今後とも、環境監視等委員会の指導、助言を得つつ、海草藻場の生育範囲拡大について検討を進めていく考えであります。
#194
○伊波洋一君 補正書だけではないんです。
 皆さんが承認を受けたときに、留意事項が付いています。その留意事項で何と書いてあるんですか。承認を受けた際には、工事中の環境保全等について詳細検討して県と協議を行うこと、そして環境監視等委員会から助言を受けること、これが付けられております。しかし、皆さんは県との協議を拒否しています。それと同時に、この件に関しては環境監視等委員会にも諮らないと、こういうふうな立場です。
 おかしいじゃないですか。そもそも、環境保全については何もしないで埋め殺すんだと、こういう立場でこのようなことをしたら、あの高江のような事態になりますよ。高江も、結局JEGSも無視し、米軍基地の中で、そういう多くの希少種がいる中でそういうことをやりました。
 皆さんは、当該工事の実施に先立ち講じる措置ではないと言っていますけれども、県は、埋立てによって海草藻場が消失するのであるから、工事の実施前に行わなければ、移植する海藻類がなくなり、移植することができなくなると、こういうふうにきちんと皆さんに返しました。しかし、それに対して、今防衛大臣が答弁したように、「知事より承認を受けた願書に添付されている環境保全図書の記載内容の変更を求めていることに等しい」という。それはおかしいんです。
#195
○委員長(三宅伸吾君) 伊波君、時間が参りましたので、おまとめください。
#196
○伊波洋一君 はい。
 是非、皆さんがそれだけ環境監視等委員会まで無視をするのならば、決してこれはこの本来の承認を受けた埋立てではない、こういうふうに断言をして、終わりたいと思います。
#197
○杉久武君 公明党の杉久武です。
 昨日朝、大阪府北部を震源とする最大震度六弱の地震が発生し、九歳の女の子を含む四名の方がお亡くなりになり、二府四県で四百名近くの方が負傷されております。亡くなられた方の御冥福を心からお祈り申し上げますとともに、被害に遭われました全ての皆様にお見舞いを申し上げます。
 大阪府で震度六弱以上の揺れを観測したのは、気象庁が一九二三年に地震観測を始めて以来初めてのことであります。地震発生時、ちょうど私は自宅から出るところでございましたが、震源地のすぐ近くでございましたので、大変な揺れに襲われ、近所のお風呂屋さんでは高さ二十メートルの煙突が崩れてしまいました。私も、すぐに被害の大きかった高槻市と枚方市に入りまして、終日、災害対応に従事をさせていただきました。
 九歳の女の子がお亡くなりになった高槻市の小学校の現場近くにも駆け付けました。既に報道にあるとおり、建築基準法に適合していない状態でブロック塀が高く積み上げられていた、そのような状況の中で、亡くなられた女の子はブロック塀沿いのグリーンベルトを歩いて通学をしていたということであります。このような痛ましい事故が二度と起きないよう、政府を挙げて、通学路の総点検、調査を行い、早急に対策を実施していただくことを冒頭強く要望したいと思います。
 また、吹田市の国立循環器病研究センターでは、電気や水道、ガスが遮断された上、非常用電源が水没をいたしました。大阪府による災害派遣要請に基づき、自衛隊の災害派遣部隊による給水活動を行っていただいているところでございます。
 そこで、冒頭、防衛省に確認をいたしますが、今般の地震を受けまして、繰り返しになりますが、自衛隊には大阪府の災害派遣要請を受けていただいております。また、地震発生直後から陸海空の自衛隊には迅速に展開をしていただいておりますが、昨日の地震に対する防衛省・自衛隊の対応状況について確認をしたいと思います。
#198
○政府参考人(鈴木敦夫君) お答え申し上げます。
 昨日の朝七時五十八分頃、大阪府北部におきまして震度六弱の地震が発生しました。これを受けまして、直ちに防衛省災害対策室を設置するとともに、防衛大臣からは、関係自治体等と緊密に連携し、積極的な情報収集に努め、災害対応に万全を期すこと等の指示がございました。
 地震発生後、陸海空自衛隊の航空機合計十機以上を発進させ情報収集に当たらせるとともに、第三六普通科連隊の人員と車両をファスト・フォースとして高槻市などに向け出発させ、道路などの被害状況について情報収集をさせたところでございます。また、昨日の八時十七分以降、大阪地方協力本部や現地部隊などから、連絡調整員を大阪府庁、高槻市役所を始め最大四十か所ほどの自治体に順次派遣いたしまして、地方自治体との連絡調整に備え情報収集活動を実施いたしました。
 このような中に、先ほど御指摘ございました、十二時に大阪府知事から第三師団長に対しまして給水支援に係る災害派遣要請がありまして、第三六普通科連隊などの給水部隊の人員約四十五名、給水車五両が、吹田市の国立循環器病研究センターにおきまして、十四時十分頃から給水活動を開始しました。このほか、箕面市及び高槻市においても給水を実施し、昨日は計約二十二トンの給水を実施したところでございます。本日も、第三六普通科連隊等の給水部隊約八十名、給水車十五両ほどが高槻市を中心に合計八か所で給水活動を行っておるところでございます。
 防衛省・自衛隊といたしましては、引き続き、今後の事態の推移に応じまして、関係自治体と緊密に連携し、生活支援などニーズを的確に把握した上で万全の対応を行ってまいりたいと考えております。
#199
○杉久武君 昨日は、本当に終日都市機能が麻痺して、大変な混乱もございました。また、ガスの復旧もあと一週間は掛かるとのことでございますし、断水が続いているというところもございます。関西では今日から大雨の予報でございまして、二次災害等の被害も心配されるところであります。今おっしゃっていただいた給水車や、またブルーシートが足りていない、こういった声も現場を歩いておりますといただきました。また、余震も続いているところであります。私も地元大阪の一人として一刻も早い復旧に向けて尽力することをお誓い申し上げまして、私からも米朝首脳会談に関連した質問に移りたいと思います。
 既に各委員からも御指摘があったとおり、一週間前に行われた米朝首脳会談の最大の論点は、北朝鮮の完全かつ検証可能で不可逆的な非核化がどのような形で担保されるのか、ここに注目が集まっていましたが、共同声明にこのCVIDの文字はございませんでした。この点について、世界中で様々な論評が試みられているところでありますけれども、少なからずあるのが、この共同声明は非核化に向けた具体性に欠けるといった懸念と、CVIDが明記されないままアメリカが北朝鮮の体制保証を約束した、これは譲歩し過ぎであるといった批判であります。
 しかし、私が今回の首脳会談で感じることは、トランプ大統領は、当初、この共同声明には署名しないかもしれないといった発言を考えれば、署名に至ったということは一つの成果でございますし、別の観点で見れば、史上初の米朝トップ会談という特殊性と、約七十年に及ぶ歴史を鑑みると、やはり当事国が初めて会った場でいきなり一足飛びに踏み込んだ文書の作成ができるかといえば、一般的な合意プロセスとしては、まずあり得ないのではないかなというふうに思います。
 その上で、今回の共同声明を確認いたしますと、やはり注目すべきは本文の第二パラグラフの後半部分でありまして、ここにはトランプ大統領は北朝鮮の安全の保証を与えることを約束しとございます。ここには、体制保証という言葉はなく、トランプ大統領が約束したのは北朝鮮の安全の保証でございます。
 この安全の保証が何を指すのかといえば、私見ではありますけれども、これは、北朝鮮の核開発の歴史を振り返れば、その目的はただ一つで、アメリカとの戦争回避、すなわち対米抑止力としての核兵器開発であることを考えれば、核兵器の保持こそが北朝鮮の国家安全保障の基盤であると見ることができます。その上で、今回アメリカが安全の保証を与えることについて北朝鮮が同意したということは、北朝鮮は、核を基盤とした対米抑止という国家安全保障の道から、アメリカとの和解に基づく国家安全保障の道にかじを切ろうとしている、このように考えることも可能ではないかと考えます。それは、合意文書にあるとおり、米朝両国で緊張状態や敵対関係を克服して新たな米朝関係を確立するとの合意ですので、北朝鮮にとってもアメリカにとっても、対立から対話へと百八十度の政策転換を行うに当たり、お互いが同じ土俵に上がったフェーズが今回の会談であったんではないかと、私はこのように整理をしております。
 そこで、私からも指摘したいことは、北朝鮮側の約束で、共同声明では、金委員長は朝鮮半島の完全非核化への確固で揺るぎない約束を再確認したとございます。朝鮮半島という言葉をどう捉えるかは一旦置きますが、大事なことは、北朝鮮も完全非核化を約束した以上、逆説的に言えば、非核化が具体的に進展しない限り国連安保理決議に基づく経済制裁が緩和されることは決してないということを改めて認識しなければなりませんし、トランプ大統領も首脳会談後の記者会見で当面制裁は継続されると述べていることも、この点を考慮に入れた発言だったと考えます。
 したがいまして、非核化というゴールが設定された以上、具体的成果が目に見える形で得られるまでは制裁は維持されるべきですし、今回の会談も最大の制裁圧力があってこその実現であったことを考えれば、裏付けのない希望的観測や楽観主義が無制限に先行して制裁がなし崩しに緩和されるようなことがあってはなりません。我が国はこれからも、国際社会との連携や認識の共通はもちろんですが、特に日米韓の三か国が結束を更に固くして、共同声明に盛られた北朝鮮の確固で揺るぎない約束を、あらゆる手段を駆使しながら徹底してコンクリートをしていくことが求められると思います。
 そこで、河野大臣にお伺いをいたしますが、北朝鮮の非核化に向けた米朝首脳会談への評価について伺いますとともに、大臣には、早速韓国へ飛んでいただきまして、日米韓外相会談や文在寅大統領への表敬等間髪を入れず対応していただいておりますが、訪韓の成果も踏まえまして、今後の北朝鮮の非核化に向けた我が国のスタンスや取組についてお伺いをしたいと思います。
#200
○国務大臣(河野太郎君) お互いに罵り合っていた二人が長い時間和やかな雰囲気の中で会談をすることができたということは、この核実験やミサイルが発射、頻繁に発射されていたという敵対的な状況を緩和するに大いに役に立った、そういう意味で、この米朝の首脳会談というのは一歩前進をしたというふうに考えてよろしいかと思っております。お互いの信頼を醸成していくためのスタートを切ったということ、さらに、金正恩委員長が自ら朝鮮半島の完全な非核化について触れた文書に署名をしたという、この直接、金正恩委員長が約束をした意義は大きいというふうに考えております。
 他方、今御指摘をいただきましたように、この朝鮮半島の非核化、あるいは大量破壊兵器やミサイルのCVIDがきちんと行われるまで国際社会が経済制裁を履行する、制裁逃れの動きについてもしっかりと国際社会で対応していくということが確認をできましたし、また、この中でうたわれている安全の保証ということについては、これは、北朝鮮がきちんと非核化を達成する、あるいは大量破壊兵器、ミサイルをしっかりとCVIDをする、その後、この安全の保証というのが与えられるということがしっかりとアメリカ側から対外的にも説明をされているところでございます。
 大きな一歩を両国が踏み出したわけでございますから、国際社会としては、この朝鮮半島のCVIDをしっかりと成し遂げ、北東アジアの平和の構築に向けてしっかり前進をしていかなければなりません。日米並びに日米韓の三か国が緊密に連携をし、また中国、ロシアとも協力し合いながら、この北朝鮮の非核化、そして朝鮮半島の平和と安定をしっかりと実現をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
#201
○杉久武君 さいは投げられたとの言葉もございますが、トランプ流に言えばディールはまさにこれからなのだというふうに思います。河野大臣には今後もシビアな交渉が加速度的に続くかと思いますが、我が国の安全保障はもとより、世界の平和と繁栄のために更なる御尽力をいただきたくお願い申し上げたいと思います。
 次に、河野大臣からも様々お話がありましたが、朝鮮半島情勢は新たなフェーズを迎えております。そこで、我が国のスタンスについて一つ確認をしたいことがあります。それは、北朝鮮の非核化に伴う費用負担についてであります。
 米朝首脳会談後のトランプ大統領による記者会見の席上、北朝鮮の非核化に向けた費用について誰が支援するのかとの質問に対しまして、大統領からは、韓国と日本が支援するだろうと、彼らが支援しなければならないと分かっていると、アメリカが支援する必要はないと、このように報じられておりますが、韓国ではこれら費用負担に関して今日まで明確な説明は行っていないものと認識をしております。現に、韓国外務省の六月五日の記者会見でも、費用負担については、韓国政府の立場を問う質問に対し報道官は、非核化の費用の問題は今後、米朝会談に続く協議の過程で話し合われると思うと、明言を避けております。
 一方、我が国のスタンスでありますが、これは、二〇〇二年の日朝平壌宣言におきまして、国交正常化後の経済協力については合意しているものの、非核化に向けた費用負担の話は当時全くありませんし、その後、二〇〇六年の北朝鮮によるミサイル発射実験や核実験の強行に対し、我が国は北朝鮮への経済制裁を強化いたしましたので、それ以降、日朝平壌宣言自体が事実上有名無実化した状態であると私は認識をしております。
 そこで、外務省に伺いますが、北朝鮮の非核化に向けた費用負担に関するトランプ大統領の発言について外務省はどのように分析をしているのか伺うとともに、日朝平壌宣言の有効性について外務省の認識を伺いたいと思います。
#202
○政府参考人(志水史雄君) お答え申し上げます。
 六月十二日、米朝首脳会談後の記者会見におきまして、委員御指摘のように、トランプ大統領は、北朝鮮の非核化の費用負担について問われ、日韓が大いに助けてくれるだろうというようなことを述べられたと承知しております。
 北朝鮮の非核化は、日本や韓国のみならず国際社会全体の課題でございます。北朝鮮のミサイルは欧州、ヨーロッパを始め世界の大部分を射程に入れており、北朝鮮の核の脅威がなくなることによって平和の恩恵を享受する諸国が北朝鮮の非核化のために必要な費用負担について協議することは当然であろうと考えます。
 北朝鮮の非核化を進める上では検証が不可欠であり、IAEAが有する検証についての知見を活用することが重要だと考えます。今後、北朝鮮の非核化が進み、IAEAが北朝鮮での検証活動を再開する場合には、我が国としてもIAEAに対し応分の支援を行う用意がございます。
 こうした我が国の考えについてはこれまでもアメリカ側に伝えてきておりまして、今般のトランプ大統領の発言がそのような文脈でなされたものと理解しております。
 いずれにいたしましても、北朝鮮による核廃棄の在り方については、そのための総費用、関係国の負担の在り方やその内容などについて今後関係国が議論する中で様々な要素を総合的に勘案して決定すべき課題であり、現時点で予断を持って申し上げることは差し控えたいと存じます。
 また、委員御指摘の日朝平壌宣言に関してでございますが、これは日朝双方の首脳の議論の結果として、日朝関係の今後の在り方を記した、両首脳により署名された文書でありまして、北朝鮮側も現時点においても否定はしていないものと認識しています。
 我が国といたしましては、日朝平壌宣言において確認された事項が誠実に実施されることが重要であると考えております。
#203
○杉久武君 私が考えますのは、日朝平壌宣言にあるとおり、国交正常化後に経済支援を行うと、考えを堅持すべきであると考えますし、その国交正常化の大前提となるのは、言うまでもなく、拉致問題の全面的かつ最終的な解決であります。
 そこで、最後に河野大臣にお伺いをいたします。
 拉致問題解決に向けた大臣の御決意を改めてお伺いするとともに、拉致問題の解決や非核化、そして国交正常化といった大変重い課題に対しまして、大臣がどのような全体像を描き、今後どのように対処されようとお考えになっているのか、御答弁いただける範囲で結構ですので、御見解をいただきたいと思います。
#204
○国務大臣(河野太郎君) 拉致問題に関しましては、文在寅大統領が南北首脳会談の中で、また、トランプ大統領が米朝首脳会談の中で北朝鮮側に問題提起をしていただきまして、本当に有り難く思っているところでございます。
 日本といたしましては、日朝平壌宣言に基づいて、核、ミサイルと並んで拉致問題を包括的に解決をし、国交を正常化する、そして経済支援を行う。つまり、この拉致問題の解決がなければ国交正常化がないということでございます。
 拉致問題の解決には大きな決断が必要となるわけでございますが、金正恩委員長は米朝首脳会談を実現したという指導力がありますので、日朝の間でも、過去を清算し、新たなスタートを切る、拉致問題についてもお互いの相互不信という殻を破って一歩踏み出したいと、そして解決したい、そう我々としては考えているところでございます。
 これまで日朝は様々な場面で接触をしてまいりました。様々なルートがございますが、それをしっかりと積み上げていき、また、新たにできる範囲の様々な努力を積み重ね、この拉致の被害者の方々の一刻も早い帰国を実現する、そして拉致問題を解決し、国交正常化に向けて大きく前へ進めていきたいと考えているところでございます。
 拉致の問題は日朝が向き合わなければならない問題でございますが、日朝の首脳会談を行うということになれば、それなりの成果に結び付けなければならないわけでございますので、それに向けてしっかりと努力をしてまいりたいと考えております。
#205
○杉久武君 時間になりましたので、以上で質問を終わります。ありがとうございました。
#206
○委員長(三宅伸吾君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
 山本防衛副大臣は御退席いただいて結構でございます。
    ─────────────
#207
○委員長(三宅伸吾君) 次に、オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書の改正の受諾について承認を求めるの件を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。河野外務大臣。
#208
○国務大臣(河野太郎君) ただいま議題となりましたオゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書の改正の受諾について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。
 この改正は、平成二十八年十月にキガリで開催されたオゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書の締約国の第二十八回会合において採択されたものであります。
 この改正は、オゾン層を破壊する物質の代替物質として使用が増大した、高い温室効果を有するハイドロフルオロカーボンを、オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書の下で、生産、消費等の規制及び非締約国との貿易の禁止の対象となる物質に追加すること等を目的とするものであります。
 我が国がこの改正を受諾することは、地球温暖化を防止するための国際協力を推進するとの見地から有意義であると認められます。
 よって、ここに、この改正を受諾することについて御承認を求める次第であります。
 何とぞ御審議の上、本件につき速やかに御承認いただきますようお願いいたします。
#209
○委員長(三宅伸吾君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後三時四十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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