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2018/03/20 第196回国会 参議院 参議院会議録情報 第196回国会 内閣委員会 第3号
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2018/03/20 第196回国会 参議院

参議院会議録情報 第196回国会 内閣委員会 第3号

#1
第196回国会 内閣委員会 第3号
平成三十年三月二十日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月六日
    辞任         補欠選任
     今井絵理子君     山東 昭子君
     小野田紀美君     石井 準一君
    渡辺美知太郎君     高野光二郎君
 三月七日
    辞任         補欠選任
     豊田 俊郎君     丸山 和也君
 三月八日
    辞任         補欠選任
     丸山 和也君     豊田 俊郎君
 三月十九日
    辞任         補欠選任
     石井 準一君     渡邉 美樹君
     高野光二郎君     元榮太一郎君
 三月二十日
    辞任         補欠選任
     渡邉 美樹君     今井絵理子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         榛葉賀津也君
    理 事
                藤川 政人君
                和田 政宗君
                白  眞勲君
                西田 実仁君
    委 員
                有村 治子君
                今井絵理子君
                江島  潔君
                岡田  広君
                山東 昭子君
                豊田 俊郎君
                野上浩太郎君
                元榮太一郎君
                山下 雄平君
                渡邉 美樹君
                相原久美子君
                矢田わか子君
                熊野 正士君
                田村 智子君
                清水 貴之君
                山本 太郎君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣官房長官) 菅  義偉君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)    小此木八郎君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(少子化
       対策、クールジ
       ャパン戦略、知
       的財産戦略、科
       学技術政策、宇
       宙政策))    松山 政司君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(規制改
       革、地方創生)
       )        梶山 弘志君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(男女共
       同参画、マイナ
       ンバー制度))  野田 聖子君
       国務大臣     石井 啓一君
       国務大臣     鈴木 俊一君
   副大臣
       内閣府副大臣   あかま二郎君
       内閣府副大臣   田中 良生君
       文部科学副大臣  丹羽 秀樹君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        山下 雄平君
       文部科学大臣政
       務官       新妻 秀規君
       厚生労働大臣政
       務官       大沼みずほ君
       国土交通大臣政
       務官
       内閣府大臣政務
       官        簗  和生君
   政府特別補佐人
       人事院総裁    一宮なほみ君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤田 昌三君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       平垣内久隆君
       内閣官房内閣審
       議官       多田健一郎君
       内閣官房内閣審
       議官       高田  潔君
       内閣官房内閣審
       議官       源新 英明君
       内閣官房内閣審
       議官       三角 育生君
       内閣官房内閣人
       事局人事政策統
       括官       植田  浩君
       内閣官房内閣人
       事局内閣審議官  原  邦彰君
       内閣官房特定複
       合観光施設区域
       整備推進本部事
       務局審議官    徳永  崇君
       人事院事務総局
       職員福祉局長   森永 耕造君
       内閣府大臣官房
       長        北崎 秀一君
       内閣府大臣官房
       審議官      田中愛智朗君
       内閣府地方創生
       推進事務局審議
       官        村上 敬亮君
       内閣府宇宙開発
       戦略推進事務局
       長        高田 修三君
       内閣府子ども・
       子育て本部統括
       官        小野田 壮君
       内閣府総合海洋
       政策推進事務局
       長        羽尾 一郎君
       警察庁生活安全
       局長       山下 史雄君
       警察庁刑事局長  樹下  尚君
       警察庁交通局長  桝田 好一君
       警察庁警備局長  村田  隆君
       総務省行政評価
       局長       讃岐  建君
       外務大臣官房審
       議官       松浦 博司君
       財務大臣官房審
       議官       田島 淳志君
       財務大臣官房審
       議官       古谷 雅彦君
       財務省理財局次
       長        富山 一成君
       文部科学省初等
       中等教育局長   高橋 道和君
       スポーツ庁審議
       官        藤江 陽子君
       スポーツ庁スポ
       ーツ総括官    平井 明成君
       厚生労働大臣官
       房審議官     八神 敦雄君
       厚生労働省子ど
       も家庭局児童虐
       待防止等総合対
       策室長      山本 麻里君
       水産庁漁港漁場
       整備部長     岡  貞行君
       資源エネルギー
       庁省エネルギー
       ・新エネルギー
       部長       高科  淳君
       国土交通大臣官
       房審議官     榊  真一君
       国土交通大臣官
       房審議官     山口 敏彦君
       国土交通大臣官
       房審議官     早川  治君
       国土交通省自動
       車局次長     島  雅之君
       国土地理院長   村上 広史君
       観光庁審議官   秡川 直也君
       気象庁地震火山
       部長       上垣内 修君
   説明員
       会計検査院事務
       総局次長     岡村  肇君
       会計検査院事務
       総局第三局長   戸田 直行君
   参考人
       公益財団法人日
       本オリンピック
       委員会副会長   平岡 英介君
       公益財団法人東
       京オリンピック
       ・パラリンピッ
       ク競技大会組織
       委員会副事務総
       長        布村 幸彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○内閣の重要政策及び警察等に関する調査
 (内閣官房、内閣府及び沖縄基地負担軽減の基
 本方針に関する件)
 (警察行政及び死因究明等施策推進の基本方針
 に関する件)
 (特定複合観光施設区域の整備の基本方針に関
 する件)
 (一億総活躍、情報通信技術政策、少子化対策
 、クールジャパン戦略、知的財産戦略、科学技
 術政策及び宇宙政策の基本方針に関する件)
 (経済再生、人づくり革命、社会保障・税一体
 改革及び経済財政政策の基本方針に関する件)
 (地方創生、規制改革、まち・ひと・しごと創
 生、行政改革及び国家公務員制度の基本方針に
 関する件)
 (東京オリンピック競技大会・東京パラリンピ
 ック競技大会の基本方針に関する件)
 (食品安全、海洋政策及び領土問題の基本方針
 に関する件)
 (女性活躍、男女共同参画及びマイナンバー制
 度の基本方針に関する件)
 (特定秘密の保護に関する制度の基本方針に関
 する件)
 (平成三十年度人事院業務概況に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(榛葉賀津也君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、今井絵理子君、小野田紀美君及び渡辺美知太郎君が委員を辞任され、その補欠として山東昭子君、渡邉美樹君及び元榮太一郎君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(榛葉賀津也君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官平垣内久隆君外三十七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(榛葉賀津也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(榛葉賀津也君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、公益財団法人日本オリンピック委員会副会長平岡英介君外一名を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(榛葉賀津也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(榛葉賀津也君) この際、村上内閣府地方創生推進事務局審議官から発言を求められておりますので、これを許します。村上内閣府地方創生推進事務局審議官。
#8
○政府参考人(村上敬亮君) 昨年十二月五日の本委員会及び十二月七日の本委員会と文部科学委員会の連合審査会において私が差し上げた答弁に関し御指摘を頂戴しておりましたので、本件について御説明をさせていただきます。
 十二月五日の本委員会における私の答弁は、教員確保の見通しについて、今治市が資料とその資料の説明を通じて説明をしているというものですが、これは、ヒアリングの当日に提案者から教員確保の数字について記載のある資料を用いて提案全体の説明を受ける中で内閣府も教員確保の数字についての認識を持ったという事実関係を御説明しようとしたものであります。
 しかしながら、私が、今治市が説明をしている、今治市が提案者としての御説明を伺っていると答弁したのは、提案者から説明を受けたの言い間違いでございまして、十二月七日の連合審査会においておわびの答弁を申し上げたところであります。
 今回、改めて私の答弁の趣旨について御説明させていただくとともに、本件についておわび申し上げたいと思います。大変申し訳ございませんでした。
 以上でございます。
    ─────────────
#9
○委員長(榛葉賀津也君) 内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、去る六日に聴取いたしました国務大臣の所信等に対し、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#10
○岡田広君 自由民主党の岡田広です。
 東京オリンピック・パラリンピック大会につきまして何点かお伺いをいたしたいと思います。
 まず、平昌オリンピック・パラリンピックが終了しました。メダルの数は過去最高ということで、御承知のとおりであります。東京オリパラ大会、二年後に向けて、さらにこの成功に向けて頑張らなきゃいけないというふうに考えておりますけれども、このスポーツ関係予算でありますけれども、ソチ大会の結果を踏まえて、スポーツ関係予算は増えているということは御承知のとおりであります。二百四十三億という数字が三百四十億ということで、約百億円増えました。その中でも、特に競技力向上についてでありますが、これも五十六億が百五十六億ということで、百億円増えています。
 そして、私が今回お願いしたいことは、当然このスポーツ予算を増やしていく、選手強化をしていくということは重要なことでありますけれども、オリパラ大会後も世界で活躍できるアスリート、選手育成支援のための予算確保というのが非常に重要になってくるんだろうと思いますが、まずこの点についてお尋ねをしたいと思います。
#11
○国務大臣(鈴木俊一君) 岡田先生から御指摘のとおりに、平昌のオリンピック・パラリンピックが終了いたしまして、日本選手団、大活躍をしたところであります。こうした日本選手団の活躍というものが国民に夢と希望を届けて、チャレンジする勇気を社会全体にもたらすものであるということを改めて私も認識をしたところでございます。そして、二〇二〇年東京大会を盛り上げ、すばらしい大会にするためにも、日本選手の活躍が極めて重要であると思っております。
 平成二十七年十一月に閣議決定されましたオリパラ基本方針におきましても、メダル獲得へ向けた競技力の強化が盛り込まれているところであります。
 文部省においては、この基本方針や、平成二十八年度に策定いたしました競技力強化のための今後の支援方針及び第二期スポーツ基本計画を踏まえ、東京大会や二〇二〇年以降を見通して、日本が得意とする競技の強化を一層図るとともに、メダルを獲得できる競技の増加に向けまして選手の育成支援に取り組んでいるところであります。
 具体的には、各競技団体の日常的、継続的な強化活動や東京大会等で活躍が期待される次世代アスリートの発掘、育成等への戦略的な支援として、平成三十年度予算では九十六億円、オリンピック競技、パラリンピック競技の更なる共同利用を見据えたナショナルトレーニングセンターの拡充整備につきましては、平成二十九年度補正そして平成三十年度予算合わせまして五十億七千万円、トップアスリートのための強化、研究活動等の拠点であるハイパフォーマンスセンターの機能強化につきましては、平成三十年度で九億五千万円、それぞれ要求をいたしているところでございまして、多面的な支援をしているところであります。
 私といたしましても、文部科学省と連携をして、こうした取組を通じまして、東京大会及び二〇二〇年以降も見据えた選手の育成支援に努めてまいりたいと考えております。
#12
○岡田広君 鈴木大臣から御答弁いただきましたけれども、スポーツ予算を増やしていく、そしてこれはまさに地方の活性化につながっていくんだろうと思いますけれども、これはオリパラ大会が終わった後も、これは文科省の方にもお願いをしておきたいと思いますけれども、スポーツビジネスという議論が最近行われておりますけれども、私どもの水戸市でも、今、サッカーJ2水戸ホーリーホックは、今現在のところは首位でありますけれども、大変水戸はにぎわっています。そして、ロボッツというプロバスケットボールも水戸に拠点を移して今活動をしているわけですけれども、まさにスポーツを地方に広げていくということは大変大事なことだろうと思いますから、是非、このオリパラ大会後もひとつよろしくお願いをしたいと思っております。
 復興五輪についてお尋ねをいたします。
 東日本大震災から七年がたちました。先日、日本商工会議所の三村会頭がこの東京オリパラ大会について、被災地の復興を世界にアピールするべきだとして、被災地のインフラ整備を大会前までにしっかりと取り組むように吉野復興大臣に要望をいたしました。このような要望が出てくるということは、二年後に迫ってきているオリパラ大会を復興五輪とする施策が打ち出されていない、復興五輪の理念が薄れてきているのではないかと私は心配をするものであります。
 東京都などが招致段階で掲げた復興五輪に向けた三十二の事業は開催が決定後は組織委員会に引き継がれ、この事業展開に向けて被災地復興支援協議会が設置をされたわけでありますけれども、一四年七月の一度しかこれは開催をされていないと聞いております。
 宮城県でボート競技を開催するなどの動きもありましたけれども、現在の結果としては、宮城県利府町でサッカー、あるいは福島で野球、ソフトの一部開催などが決まりましたけれども、東北三県、大臣の岩手もそうでありますが、まさにこの全体の盛り上がりがないような気がしてなりません。
 石巻市では、旧国立競技場の聖火台が貸し出されており、子供たちが毎年磨いているそうでありますけれども、石巻市では、この子供たちを始め市民に夢を与えるために聖火リレーの出発地点にとの要望を三度出しているということでありますけれども、なしのつぶて。宮城の村井知事も、同様の陳情をオリンピック委員会にやろうということで何回も連絡を取ったけれども、被災地代表としての要望、陳情であると私は考えておるんですけれども、全国、そういう要望がたくさんあるのでということで面会も拒否されているというような状況でありますけれども、この復興五輪についての考え方について、これいかに広げていくのか、鈴木大臣にお尋ねをしたいと思います。
#13
○国務大臣(鈴木俊一君) 御答弁の前に、先ほど私、具体的な予算の額、強化の額を申し上げましたけれども、平成三十年度要求と、こう言いましたけれども、正しくは平成三十年度予算案の額ということでございますので、訂正をさせていただきたいと思います。
 その上で、御指摘のとおり、東日本大震災から七年を経過いたしました。私も大臣就任以来、被災地出身の者といたしまして、復興オリンピック・パラリンピックの具体化が重要だなということを考えてきたところでございます。東京大会は世界最大のスポーツの祭典でありまして、世界中が最も日本に注目をする機会でありますので、この機会に、これを契機にいたしまして、復興を成し遂げつつある東北の姿を世界の皆さんに向けて発信すること、また、世界中から差し伸べられた支援に対する被災地の人々の感謝の気持ちをお伝えすること、このことが大切であると思っております。
 そこで、大会を契機に、被災時等に支援をいただいた世界各国・地域の方々と交流をして感謝の念と東北の復興をアピールする復興「ありがとう」ホストタウンというのを昨年九月に新設をしたところでありまして、現在までに十三の自治体が登録をされて様々な活動を開始しております。今後ともこの取組を全力で進めてまいりたいと思います。
 また、大会組織委員会におきましては、飲食提供に係る基本戦略の策定に当たりまして被災地食材を活用したメニューを提供するとの方針が示されたほか、昨年十二月の東京二〇二〇大会開会式・閉会式に関する基本コンセプト最終報告で示された八つのコンセプトにおいても復興が盛り込まれるなど、復興オリンピック・パラリンピックの具体化に向けた取組が始められておるところでございます。
 今後とも、大会組織委員会、東京都及び関係府省庁と連携をして復興オリンピック・パラリンピックの理念の実現のため、二〇二〇年東京大会を契機に元気な東北が発信できるように努めてまいりたいと思っております。
#14
○岡田広君 ありがとうございました。
 やっぱり復興五輪ということで今回の五輪が決まったということでありますので、そういうことを考えても、先ほど申し上げました被災地の聖火リレーとかは、全国どういうふうな形で回ってくるのか分かりませんけれども、やっぱり特に被災東北三県、まあ茨城も被災地でありますけれども、ここはやっぱり考えていただきたいということを申し上げておきたいと思います。聖火リレー一つ取っても、やっぱり子供たちにも、国民に夢を与えるということになるんだろうと思います。
 後ほど国体について質問いたしますけれども、国体ではここ十年炬火リレーというのは県独自ではやっていません。市町村が独自にやっているんですが、五年ぐらい前は岐阜国体、岐阜の国体では、岐阜の古田肇知事は、中学生時代に岐阜国体のときに炬火リレーをやった、これがもううれしくてうれしくてしようがない、何とか岐阜県のために尽くそうということで夢を持って頑張って今の知事になったということで、これは古田知事の一言で岐阜県は県が主体になって炬火リレーをやって、子供たちや女性、多くの人たちに夢を与えたということもありますので、是非石巻市の聖火リレーについても、鈴木大臣も東北ですから、是非よろしくお願いをしたいと思います。
 ホストタウン構想についてお尋ねをしたいと思います。
 これ、先月二十八日直近の締切りで、登録は今現在のところ八十三か国、二百八十八自治体ということでありますが、オリンピックには二百五か国が参加をする予定と伺っております。これが、全ての国々がホストタウンとして交流を決める、登録をするわけではないんだろうと思います。あるいは、事前キャンプ地ということもありますけれども、開催時まで、大会の開催までに調整をするということではなくして、やっぱりこの点についても、大使館、領事館が日本にない、あるいはその参加国にないところもありますから、JICAを始めとして民間の協力等をいただきながら、特に東北もそうでありますけれども、これを是非進めていただきたいと思うんです。
 全国的にホストタウンを広げていくというその考え方についてお尋ねをしたいと思います。
#15
○国務大臣(鈴木俊一君) 先生御指摘のとおり、ホストタウンは、二〇二〇年東京大会を契機に、日本の自治体と大会参加国がスポーツを始めとした多様な分野で活発な交流を行って大会のにぎわいを日本全国に波及させるとともに、大会後においても末永く地域と世界各国の交流を継続させようという、そういう取組であります。御指摘のとおりに、現在、二百十八件、二百八十八の自治体が登録しておりますが、今後もこの登録数を広げていくとともに、活動内容も充実をさせなければならないと考えております。
 このため、本年二月に、特に先進的な取組を行っているホストタウンの取組を情報共有するホストタウンサミットというものを開催をいたしました。ホストタウンの登録の有無にかかわらず多くの自治体が参加したほか、関心のある大使館や企業、団体等五百五十名の参画を得まして、ホストタウンの先進的な取組の発信に努めたところでございます。
 また、ホストタウンについて言えば、当初、何か事前キャンプというものが必須であるというような受け止めがされた面がございました。事前キャンプするに当たっては国際基準を満たした施設などが必要でありまして、そこがもうハードルが高いということで手を挙げることにちゅうちょをした、そういう自治体も現実としてあったわけでございますが、そういうこと、事前キャンプということを必須としないで、元々そうであるわけでありますけれども、大会後に競技を終えた選手に訪問してもらう大会後交流に重点を置いたホストタウンを推進していこうと、そのように考えております。
 今後とも、全国の自治体に情報提供をするとともに、例えば在京大使館との連携を強化するなどの支援を私どもとしても全力で取り組んでまいりたいと思っております。
#16
○岡田広君 大臣から御答弁いただきましたが、やっぱりこれ、事前キャンプとは関係ないわけではないんですけれども、事前キャンプの施設がなくてもホストタウンの登録はできるんですよね。そこはやっぱり地方自治体によくしっかり広報、知らしめていただきたいなというふうに思っております。
 これ、効果としてはいろんな効果が見込まれるわけでありますけれども、オリンピアンとの交流を、これを通じてスポーツのすばらしさを学ぶとか、あるいは大会参加国の方々との交流を通じ外国を知って日本の良さを伝えるとか、茨城県でももう幾つかもちろんこの登録をしているんですけど、特に常陸大宮市ではパラオとやっておりますが、ここではもう既に、この前も市役所行きましたが、三人パラオから来ていて、そして市役所の中勤めてやっぱり行政の勉強もしている。そして、いろんなイベントで大宮の人たちと交流をして、まさに本当にこのオリパラ大会があることによってこういう交流が生まれるということ、これは大会後もこういう、友好都市とか姉妹都市を結ぶかどうか、これは分かりませんけれども、こういうことが非常に地方活性化にとっても必要だろうと思います。
 ホストタウンとの様々な交流を通して地域活性化にしていく、そしてスポーツイベントの機会があるというのは非常に重要であって、これ、このオリパラ大会をきっかけにしまして地方でもスポーツビジネスが盛んになって地方創生にも広がっていくということが大事であると思いますので、是非よろしくお願いをしたいと思っております。
 ちょっと時間が押してきましたので、済みません、スポーツ報奨金についてお尋ねをしたいと思います。
 オリンピックの報奨金、御承知のように、金メダル三百万、銀メダル二百、銅メダル百万でした。これ、予算委員会でも私質問して、リオ大会のときには、橋本、当時、党のスポーツ立国調査会長が努力をしていただいて、金メダルだけは五百万に上がったんですが、銀、銅は据置きでした。やっぱり、ところが、パラリンピックについては、これは金百五十、銀百、銅七十ということで、オリンピックとパラリンピックの差がこれだけあるんですね。これだけでもあるんです。
 この前、東京マラソンでは、日本陸連が新記録が出たら一億円ということで、設楽悠太選手が一億円を手にしたという報道も出されておりました。平昌でも、高木菜那選手が金メダル取ったら、日本電産の社長がポケットマネーで四千万出したとかと。これ、各団体も出していますね。水泳は三千二百万とか、体操五十万、柔道ゼロとか、団体ごとにも格差があるんです。
 だから、これやっぱり何とか、オリンピックの場合はJOCの組織の中で協議会があるんですけれども、パラリンピックは日本障がい者スポーツ協会がお金集めて出しているんです。せめて、やっぱり東京オリパラ大会は、金一千万、銀五百、銅三百万ぐらいに上げて、しかもパラリンピックも同じにするということで、国が何かの関与をするというのが大事じゃないかなと思うんですが、この点についてもお尋ねしたいと思います。
#17
○国務大臣(鈴木俊一君) 報奨金についてでありますけれども、これにつきましては各団体の判断に額は委ねられておりますけれども、今回からパラリンピックの報奨金についても増額をする予定だと、そのように聞いております。具体的には、金メダル、今まで百五十万だったのが三百万円、それから百万円だった銀メダルが二百万円、銅メダル七十万円だったのが百万円という増額がなされる予定だということを聞いているところでございます。
 国といたしましても、その栄誉をたたえる観点から、報奨金について所得税それから住民税を非課税とするとともに、文科省においてはメダリストへの顕彰を行っているところであります。
 また、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を成功させるためには、より多くの日本代表選手が活躍することが重要でありまして、メジャー競技、マイナー競技及びパラリンピック競技を問わず、オリンピック・パラリンピック選手が強化活動に専念できる環境を整備することが重要であると思っております。
 文科省におきましては、平成二十七年十一月に閣議決定されましたオリパラ基本方針などを踏まえまして、競技力向上事業において、パラリンピック競技も含めて、各競技団体の日常的、継続的な強化活動や東京大会等で活躍が期待される次世代アスリートの発掘、育成等への戦略的な支援を行っているところであります。また、これまでオリンピック競技のみを対象としていた施策についてもパラリンピック競技も対象とするなど、競技力強化のための施策をオリンピック競技とパラリンピック競技で一体的に推進することといたしているところであります。
 今後とも、文科省と連携をしまして、二〇二〇年東京大会の成功に向けて、オリンピック・パラリンピック選手が強化活動に専念できる環境の整備に努めてまいりたいと思っております。
#18
○岡田広君 今、パラリンピック、三百万に、そして銀二百、銅百という答弁ありました。これ、是非実現をしていただきたいと思いますけれども、これは一九九二年に、これ多分バルセロナ五輪のときに決まったオリンピックの額なんですね。だから、そこの金額ですから、やっぱり東京オリパラ大会のときには、これ、更にやっぱりオリンピックと同じに、パラリンピックも金額が同じにするようなことで努力をしていただきたいと思います。
 国体に係る財政援助については、ちょっと時間がありませんのでもう質問今日はしませんので、鈴木大臣、御退席いただいて結構です。どうぞ委員長、お計らいを。
#19
○委員長(榛葉賀津也君) 鈴木大臣は御退席いただいて結構でございます。
#20
○岡田広君 済みません。それでは、時間が押してきましたので簡潔に御答弁をお願いします。
 行政文書の管理に関するガイドラインの見直しについて、今御承知のように森友学園との交渉経緯等の公文書の管理の在り方が議論になっていますけれども、内閣府の公文書管理委員会では行政文書の管理に関するガイドラインの見直しが検討されて、昨年十二月に一部改正を行いました。今回、その改正で懸念する内容、三点だけお尋ねをしたいと思います。
 今度、文書の作成に当たっては、正確性を確保するため、原則として複数の職員が確認を得た上で課長級の文書管理者が確認する。課長級の文書管理者が行政文書であるか否かを決める権限を持つことになるわけですけれども、そうなると、課長級の裁量が大きくなる、都合の悪い文書は個人メモとして、行政文書として存在しないという懸念が残るわけですけれども、この文書管理者による恣意的運用の防止策を考える必要があるのではないかというのが一点です。是非よろしくお願いします。
#21
○副大臣(田中良生君) お答えいたします。
 昨年末に改正いたしましたこの行政文書の管理に関するガイドライン、これでは、文書管理者によります確認の手続、これを導入したところであります。これは、各府省が統一的な考え方の下で文書の正確性の確保を図るとともに、文書管理に関する責任体制、これを明確化、これを図るものであります。
 その上で、岡田先生御指摘のように、行政機関による恣意的な運用、これを防止するためには、ルールの見直しにとどまらず、公文書を扱う職員一人一人の意識、これを高めていくこと、これが極めて重要なことであります。
 こうした観点から、この改正ガイドラインにおきましては、現在、延べにしまして約四十八万人の職員、これが受講しているこの公文書管理に関する研修につきまして、出先機関の職員等も含めまして各府省の全ての職員が研修を受講できるように、e―ラーニング、これを実施するなど、研修の充実、これを図っていくと。少なくともまた毎年度一回、職員による行政文書の作成や保存、これが適切に行われているかどうか、この点検、監査も実施するということとしているところでございます。
 また、このほかにも、公文書管理の専門職員の育成ですとか、また、各府省におきます公文書管理業務、これを支援するための専門職員の配置等についても検討を進めていきたい。公文書管理の質を高めるための不断の取組を続けて、この改正ガイドラインの実効性、これを高めてまいりたいと思っております。
#22
○岡田広君 この行政機関内部との、者との打合せ記録の作成では、可能な限り、相手方の発言部分についても確認して、正確性を確保して記録をする。相手の発言部分について記録を確認し難い場合はその旨を判別できるように記載をするとか、加計学園問題に関する総理の御意向などの記録を残そうとすると、責任者を明確にしなければならないと、差し障りのない記録しか残らないおそれがあります。また、相手の発言部分の確認が得られなかった文書を情報公開請求しても不開示のおそれがあります。
 各府省庁間で発言内容に認識の違いが生じた際の記録の残し方などをやっぱり考える必要があると思うんですが、これについてもお尋ねしたいと思います。
#23
○副大臣(田中良生君) この改正のガイドラインにおきましては、各行政機関の外部の者との打合せ記録、これについては、可能な限り、また相手方の発言部分等についても相手方による確認等によりまして、正確性の確保、これを期することとしております。これは、国民に対する説明責任、これを全うするというこの公文書管理法の趣旨に鑑みて、作成する行政文書には正確性、これが何より求められるということのためであります。
 一方におきまして、委員御指摘のとおり、省庁間の打合せ等の記録についても、公文書管理法に基づきまして、意思決定過程等の合理的な跡付け又は検証に必要となる、こうした文書を作成することがもう当然必要であります。このため、例えば省庁間で発言内容に認識の違い、これが生じた場合には、その旨が判別できるよう、各省庁がそれぞれ文書を作成することとなります。
 先ほども申し上げましたけれども、やはりルールの見直しだけにとどまらず、職員一人一人の意識、これを高めるべく、しっかりとこの研修ですとか点検、監査、ガイドラインの実効性、これを担保してまいりたいと思っております。
#24
○岡田広君 ありがとうございました。
 この行政意思決定に関わる文書の保存期間を一年以上としました。また、一年未満で廃棄してもよい文書というのは七種類に限定したわけでありますけれども、どのような文書が保存一年未満とされているのか、あるいは内閣府においてこれが把握できるのか私は疑問が残るわけですけれども、一年未満で廃棄される文書の妥当性の検証を行う必要があるのではないかということを、これは提案をしておきます、ちょっと時間がありませんので今日は聞きませんので。
 いずれにしても、公文書管理法には罰則規定がありません。これに違反をしたりした場合は国家公務員法とか刑法で処罰されるということになっていますけれども、やっぱりこれだけ公文書管理の重要性が国民に問われているときはないんだろうと思いますから、しっかりこの管理法の中にも罰則規定を置いて、これで抑止力になるかどうか、今の森友とか加計はこのガイドラインの改正の前の事案でありますから今後はこういうことないんだろうと思いますが、やっぱり罰則規定を設けるということも是非検討をしていただきたいと思います。
 最後に、この原子力、大洗で起きました燃料研究棟の事故についてお尋ねして終わりたいと思います。
 不適切な管理が原因だということでありましたけれども、政府としての監督不十分というのもあるんだろうと思います。これは党の原子力委員会や文部部会で私も発言しましたからこれ繰り返しませんけれども、政府として原子力機構の組織上の課題をどのように捉えているのか、また再発防止策としてどのように対応するのか。人員を含め、予算上の措置をどう講じていくというのは非常に大事だと思いますし、いずれにしても、原子力に対する国民理解の促進、普及啓発に関する予算が計上されていると思いますけれども、今後どのような点に重点を置いて広報活動を展開しているのか、一括して伺って終わりたいと思います。
 以上です。
#25
○大臣政務官(新妻秀規君) 岡田委員御指摘の事故につきましては、水落文部科学副大臣をチーム長とした特命チームを計八回開催いたしまして、原子力機構理事長からの現状聴取等を通じ、今後の対応について議論してまいりました。これらの議論等も踏まえまして、原子力機構において今回の事故の組織的な要因、また再発防止策等をまとめた報告書を作成し、この二月二十一日に原子力規制委員会において報告書の内容について妥当である旨の評価がなされたところです。
 本報告書におきましては、事故を起こした直接的な原因やシャワー施設などの除染設備の不備等、事故発生後に顕在化しました問題を分析、把握するとともに、原子力機構の組織上の課題としては、代表的に二点。一つ目、自ら保安活動を改善する取組や潜在的リスクに対して慎重さが足りなかったこと、二点目、所長及び部長、こうした上級管理者が長期保管の核燃料物質のリスク把握等の役割を果たしていなかったこと、これら二点を含む課題が挙げられまして、文部科学省としてもこれらの点について問題があったと捉えております。
 一方、今後の再発防止策として代表的に三点。一つ目、原子力機構共通の核燃料物質管理基準の改善、二つ目、上級管理者による課題把握と保安活動改善の徹底、三点目、緊急時対応設備等の確実な配備、訓練の実施、身体汚染に係る機構共通のガイドラインの改善等、これら三点を含む課題、対策に取り組むこととしておりまして、文科省としても、これらが着実に進められるよう指導してまいります。
 また、予算に関しましては、文科省としては、平成二十九年度補正予算において、大洗燃料研究棟を含む老朽化した施設等に対する耐震補強、高経年化等の工事を行うため、約四十億円を措置しておるところです。今後も原子力機構において適切な高経年化安全対策が実施されるよう、監督官庁として、人員を含め、引き続き予算の確保等に努めてまいります。
 また、広報におきましては、我が国の原子力利用を円滑に進めていくために、原子力関係施設の立地自治体や住民等、関係者を始めとする国民の理解と協力が不可欠と認識をしております。これら理解と協力を得るためには、まず社会的な対話の基盤となる放射線に関する科学的な知識の普及に努めるとともに、一方で、原子力機構大洗研究開発センターにおける事故等に伴い様々な方に不安が生じていることから、情報提供を始めとした透明性の確保に努めることは重要であると考えております。
 そのため、文科省におきましては、平成三十年度予算案において、原子力を含むエネルギー教育への取組に必要となる教材の整備への支援や原子力利用に関する透明性を確保することを目的とした国民との相互理解活動、年間を通じたアウトリーチの対話活動等に取り組んでいるところです。
 文科省としても、原子力に対する国民の不信、不安を真摯に受け止め、今後信頼関係を構築するため、引き続きこれらの活動をしっかりと進めてまいります。
 以上です。
#26
○岡田広君 以上で終わります。
#27
○江島潔君 おはようございます。自由民主党の江島潔です。
 本日は、四方が海に開かれた海洋立国日本に関わる海洋政策から質問を始めさせていただこうと思います。
 平日、都内で仕事をしておりますと、余り東京で海を直接見るという機会も少なく、そんなに海を意識しないんですけれども、週末、私の地元の山口県に帰りますと、山口県は三方が海に開かれておりますので、どちらに進んでもすぐ海が見えると、改めて海に囲まれた国なんだなということを実感をしております。
 おとといの日曜日も、私、十年ぶりぐらいに釣りを、朝早く起きて行きまして、そうですね、五十センチ級のアマダイを五匹、ちょっとだけ話盛っているんですけれども、一番大きいのが五十センチ級だったんですが、アマダイを釣り上げまして、やっぱりこの海の資源というのは本当に有り難いものだなということを実感して、また東京に仕事をしに来ているところであります。
 今、海洋をめぐりまして、現在、海洋再生可能エネルギー発電設備の整備という事業が進められております。いわゆるこれは洋上風力発電を指しているものと考えておりますけれども、今こうしてこの日本の海洋というものを考えた場合に、国土面積でいうと日本は上から数えて六十一番目という、決して国土において大国と言われるような面積は持っていないんですけれども、排他的経済水域でいいますと世界第六位という、もうまさしくこれは海洋大国でありまして、やはりこの海を活用するということは今後の日本にとって非常に全ての面において大変重要だろうというふうに思っております。
 そこで、まずお伺いしたいのは、この洋上風力発電の持つ可能性について、日本が今後必要とするエネルギーに対しまして、もちろんこれは推測になると思いますけれども、どれぐらいの割合をこの洋上風力によって得られるというふうに見ていられるのか、まず政府の答弁を聞きたいと思います。
#28
○政府参考人(高科淳君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、四面を海に囲まれました海洋国家であります我が国は、大きな洋上風力発電のポテンシャルを有していると考えられます。
 具体的には、経済産業省が実施いたしました委託調査におきましては、これ土地の用途ですとか法令等の制約要因を考慮せずに、一定の仮定を置きまして理論的に算出したエネルギー資源量であります洋上風力発電の賦存量は、着床式の洋上風力が一兆三百五億キロワットアワー、浮体式洋上風力が四兆一千六十五億キロワットアワー、洋上風力発電合計で五兆一千三百七十億キロワットアワーとされております。エネルギーミックスにおきます二〇三〇年度の電力需要は、九千八百八億キロワットアワーとなっています。
 したがいまして、活用できる量は限られますが、機械的に算出したエネルギー資源量で申し上げれば、着床式洋上風力だけでこれに匹敵する量が存在することになります。
#29
○江島潔君 ありがとうございました。非常に可能性の高いエネルギーだということがよく分かりました。
 それでは、次にお伺いしたいのは、当然、再生可能エネルギーですからメリットというのは大変あると思うんですけれども、同時にデメリット、いわゆるマイナスと考えられる項目もあるのではないかと思います。この辺、簡潔にメリット、デメリットを少しまとめて教えていただけますか。
#30
○政府参考人(高科淳君) お答えいたします。
 洋上風力発電は、再生可能エネルギーの最大限の導入拡大と国民負担の抑制の両立が可能であり、エネルギー政策上非常に重要な電源であると認識しております。
 まず、その主なメリットといたしましては、以下の三点が挙げられます。
 まず第一に、陸地と比べて制約が少なく、大規模な導入が可能です。現在、国内最大の陸上風力発電所の規模ですが、八万キロワットでございますが、洋上風力発電は一般的に一つの発電所の規模が大きく、環境アセスメント手続中のものには百万キロワットのものもございます。
 第二に、洋上は一般的に風況が良いため、陸上と比べて多くの発電量を確保することが可能です。固定価格買取り制度、いわゆるFIT制度の買取り価格の想定では、発電設備が一年間にどれだけ発電するかを示す値であります設備利用率は、陸上風力は二五%であるのに対しまして洋上風力は三〇%となっています。
 第三に、輸送に制約がある陸上とは異なりまして、洋上は船舶による資材、機材の運搬が可能であり、風車の大型化によるコスト低減が可能となります。
 これらのメリットに加えまして、現状、我が国の洋上風力発電は買取り価格が三十六円と高く設定されている一方で、欧州では、近年、補助金ゼロの案件や落札価格が一キロワットアワー当たり十円を切る案件が出るなど急激にコストが低下してきておりまして、我が国におきましても競争促進によるコスト低減が期待されるところであります。
 他方で、洋上風力発電の推進に当たっては、地域との共生が重要な課題の一つであると認識しております。このため、漁業者等の先行利用者と海域利用に係る調整を十分に行うことが不可欠です。
 また、一般的に申し上げまして、陸上風力発電と比較しますと住宅地等から距離を取ることが容易であるため住民への影響は少ないと考えられますが、騒音や景観に与える影響には配慮をする必要があると考えます。この点、地元の反対がある事例があることも承知しておりまして、丁寧に調整をしていくことが必要と考えます。
 また、洋上風力発電を始めとする再生可能エネルギーの導入拡大には系統制約の克服が非常に重要な課題です。このため、既存系統を最大限活用すべく、系統の増強工事等を前提とせず、一定の条件の下で系統への電源の接続を認めるなどの仕組みでありますコネクト・アンド・マネージにつきまして検討を進めているところでございます。
 さらに、原子力発電や石炭火力発電とは異なりまして洋上風力発電は天候次第で出力の変動が大きいため、導入を進めていく上では、出力が大幅に減少した場合のバックアップや短時間の出力変動の調整を行うため火力発電等の調整力の確保が不可欠です。このため、例えば調整力を効率的に調達するための市場の整備などに取り組んでいるところでございます。
 経済産業省といたしましては、これらの課題を克服して洋上風力発電のメリットを生かせるよう引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
#31
○江島潔君 洋上の既にユーザーというか海洋を一番生活の糧としているのは、やはり漁業者だと思います。
 それから、立地が行われた場合には、当然その目の前に住む住民も、これも利害関係者となるわけでありますけれども、今後この事業が進んでいくと想定した場合に、このような利害関係者との調整というのはどういうふうにしていくお考えでしょうか。
#32
○政府参考人(羽尾一郎君) お答えさせていただきます。
 今般、海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る一般海域の利用につきまして、利害関係者との調整などをルール化し、長期占用を実現するため、海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律案を三月九日閣議決定し、国会に提出させていただいたところでございます。
 その関係でございますが、海洋再生可能エネルギーの利用促進は、我が国周辺の広大な海域の開発そして利用を有効に進める観点から海洋政策上の重要な課題となっており、平成二十五年四月に閣議決定されました海洋基本計画におきましても、海域利用に係るルール明確化のための法整備を含めて検討する旨記載されております。本法律案は、これも踏まえたものとなっております。このため、この法律案の基本理念におきましても、海域の利用は、海洋に関する施策との調和を図りつつ、事業者と利害関係者の密接な連携の下に行うこととしております。
 具体的には、法律案に基づく長期占用の対象となる促進区域を指定するに当たり、意見聴取の場については、国、関係都道府県知事、関係市町村長、関係漁業者の組織する団体、そして近隣住民といった利害関係者、学識経験者などから成る協議会を設けることとしております。この協議会の結果は、区域の指定や事業の実施に関し尊重されることとしております。
 また、経済産業大臣及び国土交通大臣は、当該区域の案を公告縦覧し、漁業者や近隣住民といった利害関係者から意見書の提出を受けることに加え、農林水産大臣、環境大臣を含む関係行政機関の長に協議し、都道府県知事からも意見を聴くこととしております。
 このように、関係者や近隣住民の方々との協調を図り、丁寧に調整を進める仕組みとしているところでございます。
#33
○江島潔君 十分に配慮をしながら利害関係者との協議を進めていくということでありますけれども、現時点で、この法律がまだこれからできる前に、既に今国内では幾つか事業が進んでおります。
 私が住む山口県の下関でも今沖合の風力発電事業というのは計画がなされているんですが、このケースの場合、まさに沿岸の住民の大反対、大体三万人ぐらい住んでいるんですが、この地域の大反対の声が実際にまとまっておりまして、これはもちろん自治体としても把握をし、また県も把握をしているところでありますけれども、なかなかこの事業の先行きというのがまだこの法律がないのでよく分からないというのが非常に地元から大きな不安の声として出ているところであります。
 改めて、こうして今、海のこの洋上風力発電を使うという統一ルールを作るに際しまして、このような先行事例に際しまして、これはもうルール前の話だからこれはもうしようがないんですよというようなことがゆめあってはならないと思いますんですが、その辺に関しましてはいかがお考えでしょうか。
#34
○政府参考人(羽尾一郎君) お答えさせていただきます。
 提出させていただいた法律案におきましては、海域の利用は、海洋に関する施策との調和を図りつつ、事業者と利害関係者の密接な連携の下に行うことを基本理念としているところでございます。洋上風力発電の事業の実施に不可欠である海域の長期の占用に当たっては、海域が国民の共用財産であることに鑑み、公平かつ公正な手続により事業者を選定することが必要であるため、本法律案では、公募により事業者を選定することといたしております。
 公募の過程におきましては、実現可能性が高く迅速な発電事業の実施につなげることや、地域との円滑な関係構築による長期安定的な事業遂行を図ることなどの観点を考慮し、公募占用計画に関係自治体などとの調整を行うための体制及び能力に関する事項を記載させ、これらの点も評価することといたしております。これにより、最も適切であると認められる事業者が選定され、本法律案の目的に掲げております海洋再生可能エネルギー発電事業の長期的、安定的かつ効率的な実施が可能になると考えております。
 また、委員御指摘の、この法律案に基づかず、地元の理解が十分でないままに先行的に事業を進めようとする事業者があるのではないかという御懸念をいただいたところでございます。
 これに関しまして、この法律案は、現状の制度では他の海域利用者との調整などに限界があると考えられるので、海域の先行利用者との調整などに係る規定を整備し、洋上風力発電事業の整備を適切に進めようとするものでございます。
 このため、国及び関係自治体は、このような本法律案の趣旨について関係者にしっかりと周知し、本法律案の活用を促していくことで、洋上風力発電事業に当たっては地元の理解を十分に得て取組を進めることが重要であると、こういうことを関係者において十分に理解されるように取り組んでまいりたいと考えております。
#35
○江島潔君 分かりました。
 是非、公募という点で懸念されるところは、例えば公募によって外国資本がいきなりぽんと来るのではないかと、全くそれまでのずっとこの交渉を続けてきた経緯のないところが落札するんではないかというような不安を持つ地域もございます。これも確かに大きな不安要素の一つだと思いますし、また、今現時点で既に地域の反対がある、決して絶対反対、建てるの絶対反対というのではなくて、もう少し条件を、余りに近過ぎるから沖合に出してくれというような、そういう調整を希望しているにもかかわらず全くそれが進んでいないというようなそういうケースに関しましては、くれぐれも、しっかりとこの新法が現行進んでいる事業も含めてカバーできるということを確認をしたいと思います。
 それでは、次の質問をさせていただきます。
 次は、同じくこの海洋政策の一環でありますけれども、有人国境離島政策についてであります。
 有人離島というのは、人は住んでいるけど、非常にその生活環境が厳しいので、むしろだんだんと住む人が少なくなっていると。これは、全国、地方、全て津々浦々の問題でもあるわけでありますけれども、特に国境離島というのは、人が住まなくなった途端に尖閣のような、このような国際紛争につながるような事態にも陥りかねないわけでありまして、大変にこれは、国土を守るという政府の仕事にとっても重要だというふうに思っています。
 そこでお伺いしたいのは、この有人国境離島の保全に、果たす役割というのはちょっと省略をさせていただきまして、この有人国境離島の定住対策というものを中心に現在の施策を、特に、やはり海でありますので水産業の振興という観点が私は最も重要な施策の一つではないかと思います。この辺を中心に少しお話をいただければと思います。
#36
○政府参考人(羽尾一郎君) まず、海洋政策事務局の方から、国境離島の保全及び今委員御指摘の有人国境離島の機能維持、地域社会維持に関しましての取組状況を簡単にお話しさせていただきたいと思います。
 四方を海に囲まれた我が国、国土面積の十二倍の領海、そして排他的経済水域等を有する世界有数の国家であります。この領海及び排他的経済水域等の根拠となる基線、基準となる線の多くはいわゆる国境離島に存在し、その数は、有人の離島で六十、無人で四百六十五、合わせて五百二十五島に及びます。この国境離島に人が安定して生活していくと、こういうこと、これが我が国の領海の領域主権の行使、確保、さらに排他的経済水域等における海洋資源開発、そういった主権的権利、海洋環境の保護、保全にもつながっていくというふうに考えております。
 その中の有人国境離島地域で継続的に人が居住するということで活動拠点としての機能の維持を図っていくと、こういうために、昨年四月、有人国境離島法を施行いただき、同時に、五十億円の新規交付金を創設し、特定有人国境離島地域の地域社会維持の推進を図っているところでございます。
 この交付金で、例えば離島住民向けの船の航路運賃について、いわゆる本州内等のJR運賃並みに、さらに、航空機の航空路運賃について新幹線運賃並みに引き下げると、こういったこと、さらに、農水産品等の本土への輸送費の支援を行っております。また、民間事業者等による創業、事業拡大を促進するため、雇用を増やす場合に必要な設備投資、人件費等の支援も行っております。滞在型観光を促進するため、滞在プラン等の企画、開発、販売促進なども支援しております。
 平成三十年度予算におきましても、本年度と同額の五十億円を計上しているところでございます。また、その中で、地域が連携して提供する体験メニューなどを利用する観光客を対象に、乗船券等を島民並み割引運賃で購入できる仕組みを導入することとしております。
 こういった形で、地域の実情を踏まえながら、その地域で転入が転出を上回るよう、関係省庁と連携して効果的な施策を講じてまいりたいと考えております。
#37
○政府参考人(岡貞行君) 特定有人国境離島地域の水産業向けの支援策についてお答えさせていただきます。
 水産庁では、特定有人国境離島地域の地域社会の維持に資するため、漁業を中心としまして、雇用機会の拡充やあるいは安定的な漁業経営の確保、これを目的としまして事業を実施することとしてございます。
 具体的には、特定有人国境離島漁村支援交付金、これによりまして、漁業集落が行う新たな漁業や水産物の直売あるいは魚家民宿などといったいわゆる海業、これへの雇用の創出を支援するための取組への支援、また、水産多面的機能発揮対策事業によりまして、漁業者等が行う藻場の保全あるいは水域の監視活動等の取組に対する支援などを行うこととしてございます。
 また、特定有人国境離島地域内の漁港につきましては、領海あるいは排他的経済水域等の保全のための活動拠点としまして大変重要な役割を果たしていることから、引き続き必要な漁港整備を推進していきたいと考えているところでございます。
#38
○江島潔君 ありがとうございました。
 それでは、この有人国境離島ではない無人国境離島に関して少し質問させていただこうと思います。
 私、数年前に硫黄島に出張で出向く際に、ちょうど上空から西之島がまさに誕生しているその姿を目の当たりにしまして、このときは本当に活発に活動していたので、行きと帰りとでもう既に形が違うぐらいにどんどんと、生まれたばっかりの富士山みたいな形の真ん中にある山と、それから周りに溶岩状のものが入っていく、で、煙が噴いていると、地球の誕生の姿を何か感動的に見たんですけれども。
 もちろん、まだ現段階では人が立ち寄れる、上陸できるような状態までには多分なっていないんだろうと思いますけれども、いずれこれは落ち着いてきたら、草木が生え、鳥が飛び、また、人が住めるような環境に何年かしたら、たつんだろうと思いますけれども、この西之島の現況について、簡潔に、ちょっと今どうなっているのかということを教えていただきたいんです。
 特に、この西之島が、もちろんこれは我が国は新しい領土というふうに認識をしているわけでありますけれども、恐らく小笠原村の所管になるんだと、の領土になるんだと思うんですけれども、諸外国がこれをちゃんと日本の領土として認識をしているのか、その辺も含めてお答えいただければと思います。
#39
○政府参考人(上垣内修君) お答えいたします。
 西之島では、平成二十五年十一月から平成二十九年、去年でございますけれども、八月にかけまして活発な噴火活動を繰り返し、溶岩が流出して陸域が拡大いたしました。昨年八月以降は噴火が認められず、また溶岩の流出も現在は停止しているというふうに見ております。
#40
○政府参考人(松浦博司君) 近隣諸国の認識についてお答えいたします。
 西之島は小笠原諸島の一部でございますので、言うまでもなく我が国の領土として我が国に帰属しております。政府として承知している限りにおきまして、二〇一三年十一月以降の火山活動により生起した部分も含め、西之島が我が国の領土であることについて近隣諸国を含む他国から異議を唱えられたことはないと承知しております。
#41
○政府参考人(村上広史君) お答えいたします。
 委員の御質問の現況ということで、面積について御報告させていただきます。
 国土地理院では、西之島の火山活動が一旦停止いたしました、鎮静化いたしました平成二十八年十二月二十日時点で、測量によりまして作成しました地形図を用いて面積を計測しております。二・七二平方キロメートルという数値を公表しております。
 西之島ではその後も火山活動が継続しておりまして島の形状に変化があったことから、現地での測量の可能性等を見極めつつ、今後も面積等の把握に努めてまいります。
#42
○委員長(榛葉賀津也君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#43
○委員長(榛葉賀津也君) 速記を起こしてください。
#44
○江島潔君 西之島に関しては、まだ、そうすると諸外国からの特に異議申立てはないということで、了解をいたしました。これも現在は無人離島なわけでありますけれども、また何やかんやと言われる前に速やかに何か拠点を是非つくっていただきまして、尖閣だってずっと人が住み続けていれば今のようなことになかったわけでありますので、是非やはり無人の国境離島をつくらないようにお願いをさせていただこうと思います。
 それでは、次の質問をさせていただきます。
 今度は海から宇宙に目を転じさせていただきます。これまた国土は狭いんですけれども、空を見上げれば日本の上空には広い広い宇宙空間が広がっているわけでありまして、この宇宙を利用するというのも、これも二十一世紀の日本の可能性の大きな一つであろうと思います。
 まずお伺いしたいのは、日本は、一般国民が知っている「ひまわり」とか、そういう気象衛星以外にもたくさんのいろいろ機能を有する衛星を持っていると思うんですけれども、どんな種類の衛星を持っているのかをまず列挙していただけますでしょうか。
#45
○政府参考人(高田修三君) お答え申し上げます。
 人工衛星については様々な種類がありますが、例えば、用途により、通信衛星や地上を観測するリモートセンシング衛星、さらには位置の確定に役立つ測位衛星などに分類されます。
 通信衛星の場合、Xバンド防衛通信衛星「きらめき」のほか、スカパーJSAT社などが保有をしております。また、リモートセンシング衛星であれば、委員御指摘の気象衛星「ひまわり」のほかにも気候変動観測衛星「しきさい」など、また、測位衛星であれば準天頂衛星「みちびき」など、様々な衛星を運用してございます。
#46
○江島潔君 日本も積極的に宇宙開発に取り組んでいるのは大変心強い限りでありますけれども、今最後に挙げていただきました「みちびき」について質問をさせていただきます。
 これは日本版のGPSとして各分野から非常に大きな期待がある衛星と私認識しておりますけれども、担当する松山大臣としては、この「みちびき」の今後の利活用についてはどのようにお考えか、教えてください。
#47
○国務大臣(松山政司君) 準天頂衛星システム「みちびき」ですが、昨年三機打ち上げまして四機体制となりました。今年の十一月からのサービス開始を目指しているところでございまして、この「みちびき」の活用によりましてセンチメートルレベルでの高精度の測位情報が衛星から得られることになります。これによりまして、例えば雪などで白線が見えにくい、認識できない環境において自動車の自動走行をやる、あるいは除雪車の操作支援が可能となります。
 また、農業分野においては、耕作物を傷めることなく確実に条間を走行するといった農業機械の自動走行、トラクターでありますとかあるいはコンバインでありますとか、既に実証実験を行っているところでありまして、そのほかドローンの操作でありますとか、あるいは災害時の安否確認を可能とするようなことも今実験をやっているところでございます。
 国民生活に新たな価値を生み出すべく、引き続きこの「みちびき」の幅広い分野での活用を官民連携して進めてまいりたいと思っております。
#48
○江島潔君 ありがとうございました。
 空の利活用という観点からもう一度海に戻りたいと思うんですけれども、水産業に際して、宇宙を利用した、衛星を利用した応用というものを現在どのように考え、どういうふうに計画をしていらっしゃるか、その辺を聞かせていただければと思います。
#49
○政府参考人(高田修三君) 御質問の衛星から得られるデータの水産業についての利活用についてお答え申し上げます。
 水産業では、衛星から得られる海水温情報を漁場探索に活用することで漁獲量の増加や燃料の削減につながることが事例として挙げられます。また、養殖業においても、給餌の量とタイミングを最適化することで効率化を図っていると、こういう事例も出てございます。
 また、昨年十二月に打ち上げられた気候変動観測衛星「しきさい」、これGCOM―Cと呼ばれますが、これでは、この衛星では、高精細に植物性プランクトンの分布状況などが分かることから、赤潮の発生状況把握や沿岸での漁場推定への活用が期待されております。
 引き続き、衛星データの利活用が一層進むよう、関係府省と連携しつつ取り組んでまいる所存であります。
#50
○江島潔君 今日は水産庁から岡整備部長もお越しいただいているので、しっかりと連携を取りながら、この宇宙空間を利用した水産業の振興というのにも取り組んでいただきたいと思います。
 それでは、次の質問に参ります。
 宇宙をちょっと引きずるんですけれども、宇宙空間というと、一昔前に宇宙空間が今後戦争の場になるんではないかなというような懸念もあって、スターウオーズとかアメリカがいろんな計画も立てたりしたんですけれども、むしろ最近の脅威、日本に対する脅威の一つにサイバー空間からの攻撃というものがあります。これは、実際に私自身はまだそんな直接の被害というのはせいぜい迷惑メールぐらいしかないんですけれども、やはり組織的な攻撃を受けたり、あるいは民間企業がいろんな理由でサイバー攻撃を受けたりという事例があるようでございますけれども。
 まずお伺いしたいのは、一般論として、日本人が、個人でも組織でもそうなんですけれども、サイバー攻撃を受けた場合には、これは誰にどのように訴えて、どういうような手順でこのサイバー攻撃というものに対して政府は守って、あるいは対処してくれるんでしょうか、その辺を教えてください。
#51
○政府参考人(村田隆君) お答えをいたします。
 警察では、平素より事業者等との連携を通じまして、サイバー攻撃又はそのおそれのある事案を認知した場合には警察に速報をするように要請をしているところでございます。
 一般論として申し上げますと、民間企業等がサイバー攻撃を受けたおそれがあるという場合には、当該民間企業等において事実確認等所要の措置を講じていただくとともに、速やかに警察への通報や相談をお願いしたいと考えております。
 また、国の組織がサイバー攻撃を受けた場合には、警察を含め、その対応に当たる関係機関等が連携して被害状況の把握等を行うとともに、個人所有の機器も踏み台としてサイバー攻撃に悪用されるおそれがあることなどを考慮しまして、必要に応じて、国民に対しての情報提供、注意喚起等を行うこととなりますので、国民の方々にはその内容に沿って必要な対策を講じていただきたいというふうに考えております。
#52
○江島潔君 一つのサイバー攻撃の事例をちょっと挙げさせていただきたいんですけれども、日本は、鯨食文化、いわゆる鯨を捕って食べるという歴史的な文化を持っております。また、これは、決して絶滅させるために捕っているんではなくて、科学的な調査に基づいて資源量を把握し、そして持続的に利用しようということで、これぐらいの量を捕ろうという、そういう計画を持って進めようとしておりまして、これは国際捕鯨委員会を舞台に展開をして、残念ながら今多数になれていないのでまだ調査捕鯨という段階なんですけれども、この調査捕鯨の中で得られる副産物を、これは国民が利用する、消費をするというのも、これも調査をきちんと最後まで無駄なく進めるという日本ならではの方法なわけでありますけれども。
 この鯨肉を扱うということに対して、いろいろな国、個人、団体、あるのかと思いますけれども、から嫌がらせを受けるというケースがよくあります。また、この嫌がらせを受けることをもって、もううちはちょっと鯨肉は扱いませんと、残念ながら撤退をしてしまう業者さんもいるわけであります。
 そういう中で、あえてそのリスクも取りながらこの鯨肉の流通というものにもしっかりと取り組んでくれる企業もあることは、もうこれは心強い限りなのでありますけれども、今後、やはりしっかりと日本の主張である捕鯨を進めていくということに賛同してくれる企業がまずやっぱりリスクとして考えるのは、その企業活動そのものに邪魔が入るんではないかという点でありまして、これは事実、私も幾つかの企業から、そういう場合に果たして本当に国が守ってくれるんですかというような懸念も示されております。
 ただ単にサイバー攻撃を受けるということではなくて、国策である事業に協力をしたがためにそういうようなサイバー攻撃という被害に遭ってしまうというような場合には、何か、一般論ではなくて、よりしっかりとした守りというものがなければ、これはなかなか国策に賛同してくれる企業もいなくなってしまうんではないかと思うんですけれども、こういうケースに関しましてはどのように政府は対処をしていただけるのか、ちょっと詳しく教えていただければと思います。
#53
○政府参考人(村田隆君) お答えをいたします。
 サイバー攻撃というものには様々な形態のものが考えられるところでございます。一概にお答えするのは非常に困難であるんですけれども、警察では、サイバー攻撃又はそのおそれがある事案を認知した場合には、それが国の政策に関係するか否かにかかわらず、当該事案につきまして、被害状況の把握、証拠保全といった所要の捜査を通じてサイバー攻撃事案の実態解明を行うとともに、必要に応じ被害を防止するために関係者への注意喚起を行うなどをしているところでございます。
 今後とも、サイバー攻撃に対する実態解明及び被害防止に取り組んでまいる所存でございます。
#54
○江島潔君 分かりました。是非、人員が少ないからそれは対応できませんとか、あるいはたくさん今事案がありますのでちょっと後にしてくださいというようなことのないように、今後増加することは、増えることはあっても減ることはないと思いますこのサイバー攻撃に対しまして、しっかりと対処できる日本国政府の整備を是非お願いをしたいと思います。
 それでは、次の質問に移らさせていただきます。
 今、国土交通省所管でIRの展開をしているのは御案内のとおりでありますけれども、よくこの政府の説明の中で日本型IRという表現がございます。まず、この日本型IRというものについて、どのように、もう一度分かりやすく説明していただけますでしょうか。
#55
○大臣政務官(簗和生君) お答えいたします。
 IR推進法に言う特定複合観光施設、いわゆるIR施設につきましては、カジノ施設のみならず、会議場施設、レクリエーション施設、展示施設、宿泊施設その他の観光の振興に寄与すると認められる施設が一体となっている総合的なリゾート施設でございます。
 その上で、IR推進会議の取りまとめにおいては、我が国におけるIRの導入は、単なるカジノ解禁ではなく、また、IR事業を認めるだけのものでもなく、世界の人々を引き付けるような我が国の魅力を高め、大人も子供も楽しめる新たな観光資源を創造するものでなければならないとの根本原則が示されております。
 日本型IRにおいては、各構成施設が一体となって整備及び運営されることにより、世界で勝ち抜くMICEビジネスの確立、滞在型観光モデルの確立、世界に向けた日本の魅力発信により我が国を観光先進国へと引き上げる原動力となり、観光及び地域経済の振興等に寄与することが期待されます。
#56
○江島潔君 そうすると、日本型IRというのは、日本をこの施設を通じてたくさん世界に売り込もうということが主眼になっていて日本型IRというこの表現になっているという理解をすればよいのかと思いますんですけれども、私がちょっといつもずっと疑問に思うのは、この施設には、今、入場料を取る、日本人及び日本滞在の外国人は入場料を取るということも提案をされているようでありますけれども、この日本でつくるIRに日本人は呼び込みたいと考えているのか、あるいは日本人は来てほしくないと考えているのか、これはどのように今政府としては考えているんでしょうか。
#57
○政府参考人(徳永崇君) お答えいたします。
 ただいま簗政務官の方から日本型IRについて御紹介がございましたが、このIR、特定複合観光施設でございますが、国内外からの観光客等を対象とした総合的なリゾート施設でございまして、一昨年に成立しましたIR推進法におきましても、日本人のカジノ施設の利用を一律に禁止することとはされていないところでございます。
 その上で、カジノ施設へのアクセスが比較的容易である日本人あるいは国内居住の外国人につきまして、同法において、カジノ施設の利用による悪影響を防止する観点から、カジノ施設への入場に関し必要な措置を講ずることとされております。また、附帯決議におきましても、「依存症予防等の観点から、カジノには厳格な入場規制を導入すること。」とされているところと承知しております。
 これらの内容を受けまして、IR推進会議の取りまとめにおきましても、入場回数の制限あるいは入場料の賦課、カジノ事業者による本人、家族申告による利用制限、こういった措置を講ずるべきとされているところでございます。
 政府といたしましては、これらを踏まえまして、今後具体的な制度設計を行ってまいりたいと考えております。
#58
○江島潔君 私はこう思うんですよね。この施設は、日本型IRというのは、あくまで国際観光の更にグレードの高い日本をつくるための一つであると。だけど、日本人を入れるのは、決して日本人のギャンブル人口を増やそうというのではなくて、むしろ今まで手付かずであったギャンブル依存症というものの対策を、これをきっかけにして進めていこうということじゃないかと思うんです。
 実際問題として、パチンコ依存症というのは今でもいますし、それから、私は元下関の市長をしていたんですが、下関は競艇場の胴元をやっていましたので、競艇場の依存症というのもありました。事実、競艇場にはまってしまって家庭が崩壊したという事例も残念ながら聞きましたし、そういう話を聞くときは、やはり胴元としては非常にじくじたる思いもあります。
 ただやはり、ギャンブルというのは、これは、かといってこれを全部なくすというのは、これはもう人間のさがですから、これはもうやはり必要なものであるともう歴史が証明をしておりますし、やはり健全な運営というものが大事なんだろうと。その中で、今回、この日本型IRをつくるということの意義は、私は、むしろこれをきっかけにして、そういうギャンブル依存症対策というものをしっかりとしたものをつくっていくというところに意義があるんではないかと思うんですけれども、簗政務官、いかがでしょうか。
#59
○大臣政務官(簗和生君) 突然の今の御指名でございますけれども、様々な形での地域の実情等というものもあるところでございますし、しっかりと先生の御意見も踏まえて取組を進めてまいりたい、そのように考えております。
#60
○江島潔君 是非、徳永審議官からも、その辺のギャンブル依存症対策の、このIRができることによってどのように進んでいくのかということをちょっとお聞かせいただければと思います。
#61
○政府参考人(徳永崇君) お答えいたします。
 ギャンブル等依存症対策につきましては、既に関係閣僚会議を設置いたしまして、昨年八月には、そのギャンブル等依存症対策の強化策を取りまとめたところでございます。その中でも、インターネット投票における本人、家族申告によるアクセス制限でございますとか、パチンコの出玉規制等の射幸性の抑制、あるいは全国における治療、相談拠点の整備、学校教育、消費者教育における指導、啓発などの対策を実施可能な施策から順次実行に移してきたところでございます。
 さらに、昨年末にはこうした強化策についてもフォローアップを行ったところでございまして、今後も、政府一体となって必要な取組を徹底的かつ包括的に実施していくとともに、不断の取組を強化していきたいと考えております。
 いずれにしましても、ギャンブル等依存症により不幸な状況に陥る人をできるだけ少なくし、健全な社会を構築する、こうしたことにつきまして、引き続き政府一体となって必要な取組を徹底的かつ包括的に講じてまいりたいと考えているところでございます。
 加えまして、カジノにつきましても、やはり様々な弊害を心配する声のことから、先ほど申し上げましたように、IR推進法あるいは附帯決議におきましても必要な対策を講じることが求められているところは先ほども申し上げたとおりでございます。
 これらの内容を受けまして、IR推進会議でも、こうした依存症を防止するためのゲーミングに触れる機会の限定、あるいはお客様が訪れるときの規制、厳格な入場規制、カジノ施設内での規制、相談、治療につなげる取組、こうしたものを重層的、そして多段階的に様々なアプローチを講じる必要性があるというものが指摘されているところでございまして、政府といたしましては、こうした内容を十分に踏まえまして、重層的、多段階的な依存防止対策を実現すべく具体的な制度設計を行ってまいりたいと考えております。
#62
○江島潔君 分かりました。
 くれぐれも、日本型IRというからには、余り日本人を当てにした営業展開というものをなるべく控えていただいて、あくまでもこれは海外観光客向けの大人の施設なんだということを主眼とした運営にしっかり取り組んでいただければというふうに思います。
 そういう中には、例えばコマーシャルの規制なんかももしかしたら今後は考えられるのかもしれませんし、是非、くれぐれもその辺の御留意をいただければと思います。
 それに関連してなんですけれども、既存に競艇場を始めとして公営ギャンブルというのは何種類もあるわけでありますけれども、この公営ギャンブルとの共存というものはこのIRを議論する中でどのように議論していらっしゃるのか、教えてください。
#63
○政府参考人(徳永崇君) お答えを申し上げます。
 IR、特定複合観光施設、何度も申し上げません、IRでございますが、カジノばかりに焦点が当たりがちでございますけれども、カジノ施設のみならず、国際会議場、国際展示場、あるいは家族連れで楽しめるエンターテインメント施設、宿泊施設等を一体的に設置、運営することによりまして国内外からビジネス客や観光客等を引き付ける総合的なリゾート施設でございまして、国際競争力の高い滞在型観光を実現することを目的としているところでございます。したがいまして、既存の公営競技とIRというものはおのずとその政策目的を異にする、異なるものと考えているところでございます。
 また、IRにつきましては、推進法の附帯決議におきましても、IR区域の数につきまして厳格に少数に限るということとされているところでございまして、したがって、このIR区域に設置されますカジノの数というのも少数に限られるということになります。したがいまして、この点からも、既存の公営競技とIRというのはやはりアクセスの機会というのもおのずと異なってきて、必ずしも競合するものとは限らないのではないかというふうに考えているところでございます。
 また、これは一般論、一般的な考え方で甚だ恐縮でございますが、外国のいわゆるカジノ施設で行われているルーレットあるいはバカラ等というのは、専らその結果というのは偶然性によるところが大きいと考えております。他方で、競馬あるいは競輪等の既存の公営競技を見ますと、専門の選手の方々の技術あるいは経験等を踏まえて投票を行うということであると承知しておりまして、カジノと公営競技の内容あるいは方法につきましても異なってくるのではないかと。そういう意味では、興味を持つ方々というのも必ずしも一致するとは限らないのではないかというような考え方も持っているところでございます。
 いずれにしましても、先ほど簗政務官の方から御紹介申し上げました日本型IR、こうしたものの実現に向けまして、繰り返し恐縮でございますが、推進法に係ります国会の御審議あるいは附帯決議、IR推進会議におけます議論等を踏まえまして具体的な制度設計を行ってまいりたいと考えております。
#64
○江島潔君 公営ギャンブルの例を挙げるときに、私、競艇と言っていたんだから、せっかくですから競馬、競輪等と言わないで競艇等と言っておいてくれたらうれしかったんですけれども。多分、徳永審議官は競艇はやられたことないんだろうと思いますけれども、確かに競艇も頭を使うゲームなんですね。すごくお年寄りがううんと考えながらやるというのは、あれはそういう意味では頭の体操にもなるんであろうと思うんですけれども。
 一方で、競合しないというのは、私は、ちょっとそれには若干どうかなという気もします。やはり、ギャンブル人口というのは、増えない限り一定の層なんであろうと、ギャンブルをする人というのは。それで、もし競合しないとなると、日本型IRの中のカジノ部分ができたことによってプラスで増えちゃうわけですから、決して日本国民全体としていわゆるギャンブラー人口が増えるということはそんなに喜ばしいものとは言えないかもしれませんので、やっぱり一定のパイの中で、今まで競艇やっていた人が、どれどれ、ちょっとIRのカジノも行ってみようかという形で僕は移動するんではないかと思いますし、逆に言うと、新たな日本型IRのカジノができたことによって新たな何かギャンブル人口がばっと増えるというのは、決してこれは日本国民が望むことではないと思うんですね。是非、そういう観点から、競合しないから心配ないということではなくて、やはり競合することも念頭に置いていただければなと、こういうふうに思います。
 これは、各公営ギャンブルも大変に地方財政に貢献をしている施設でありまして、それなりに雇用も確保してありますし、みんなしっかりとした運営がなされているところであります。これは、民間ギャンブルの代表例であるいろんなほかのものとは全く違う性質がありますので、是非しっかりと考えていただければと思います。
 それでは、私の質問はこれで終わります。ありがとうございました。
#65
○和田政宗君 自由民主党の和田政宗でございます。
 まず、私もオリンピック・パラリンピックに関連するところから聞いていきたいというふうに思っております。
 先ほど、岡田委員の方から東京オリンピック・パラリンピックは復興五輪であるというような話がございました。聖火の出発地として具体的に今手を挙げているところで石巻というところがございます。やはりこれは、宮城県内においては最大の被災地でございますし、東日本大震災の中でももう相当な大被災地でございますので、こういうふうに具体的にもう既に手を挙げているところもございますので、そういったところをしっかり御配慮いただければ幸いでございます。
 さて、平昌オリンピック、フィギュアスケートにおきまして、オリンピック二大会連続で金メダルを取りました羽生結弦選手、政府部内において国民栄誉賞の授与について検討がなされているというふうに存じ上げております。羽生結弦選手は私の地元仙台の出身でございまして、私の前職のNHKのアナウンサー時代には羽生結弦さんと番組で共演したこともございまして、羽生選手は、競技能力が高いだけではなく、受け答えですとか、本当にすばらしい人格といいますか人間性も持っていらっしゃいまして、まさにスポーツ界の模範になる選手であるというふうに私は思っております。
 この羽生結弦選手の国民栄誉賞授与について、どのような検討状況か、お答えください。
#66
○政府参考人(北崎秀一君) お答えいたします。
 羽生結弦選手への国民栄誉賞授与につきましては、三月二日に内閣総理大臣から検討を進めるように内閣官房長官に指示があったところでございます。現在は、羽生氏の功績の確認を行いつつ、有識者からの御意見をお聞きしている段階でございます。
 以上であります。
#67
○和田政宗君 そこまでしかお答えできないということは重々分かっておりますので、しっかりと検討を進めていただいて、いろいろな過去の事例ですとか、そういったものもあると思いますので、それにのっとって適切に、地元の思いとしては早くという思いはあるんですが、これはそういったところも含めて御検討いただければというふうに思っております。
 次に、東京オリンピック・パラリンピック大会におけるベンチのことについて聞いていきたいというふうに思っております。
 東京オリンピック・パラリンピック大会においては、会場周辺の景観づくりでは東京大会にふさわしい会場と一体となった整備が求められております。誰にでもアクセスしやすい会場づくりというものが求められておりまして、東京オリンピック・パラリンピック大会、東京二〇二〇アクセシビリティ・ガイドラインにおいても、休憩エリアや入口の通路にベンチや椅子を設ける旨の記載があるというふうに認識をしております。
 このベンチというのは、来訪してくださった御高齢の方でありますとか、場合によってはお子様連れ、また妊婦の方々がその会場に行くときに少し休憩をするであるとか、会場で競技を見る前、競技を見終わった後に会場周辺で休憩をすることであるとか、また、このパラリンピックというものを考えた場合には、やはり障害のある方にもしっかりと競技を見ていただく、来ていただけるということを、そういった環境をつくるということで、私はこのベンチというものは非常に重要であるというふうに思っております。本当に、会場全体とかアクセス通路の整備の中では小さいことなのかもしれないですけれども、私は決して今申し上げた趣旨からも見逃してはいけないというふうに思っております。
 このガイドラインには、設置間隔やベンチの大きさについてのみ記載をされているわけでございますけれども、このベンチや椅子の設置についていつ決定されるのか、もう残り二年でございますので早く決定すべきというふうに考えますが、いかがでしょうか。
#68
○国務大臣(鈴木俊一君) ベンチの設置でございますけれども、現在の状況をお話しいたしますと、現在、組織委員会及び東京都等におきまして、東京大会の競技会場のレイアウト、それから観客動線について検討が行われている段階であります。
 その検討が終わった後に、御指摘の休息用のベンチでございますけれども、組織委員会がまとめたアクセシビリティ・ガイドラインや動線の幅員等も踏まえまして検討が行われるものと承知をいたしております。
 組織委員会を始めとした関係者による決定ができるだけ速やかに行われ、大会準備に支障がないように、私としてもしっかりと注視をしてまいりたいと考えております。
#69
○和田政宗君 このベンチですけれども、整備するとなると、どういう材質なのかというようなことがあるというふうに思っています。これは早く決定をしていただければいろいろな材質の検討などが行われるというふうに思っております。
 それこそ、例えば国立競技場は非常に緑を多用しているような競技場でございますし、私は、やはり日本というのは緑豊かな国であるというふうに思っておりますので、例えばそのベンチについては国内産の木材を利用して日本の木材の質の良さでありますとかその温かみ、場合によってはその加工技術などを海外からの観光客にアピールするということもできるというふうに思います。また、日本は本当に南北に長くて四季に富んでいる国ですから、いろいろな木材が取れるわけでございます。例えば各産地のそういった木材を使いながらこういったベンチを整備する。
 ただ、これも早く決めてどういうスキームでやるのかということを決めないと、例えばそういうアイデアも成り立たないわけでありまして、例えばこういう国内産の木材を使うというようなアイデアもあるというようなことあると思うんですが、これについては、大臣、見解いかがでしょうか。
#70
○国務大臣(鈴木俊一君) 平成二十七年十一月にオリパラ基本方針を閣議決定したところでございますが、その中におきまして、木材等を活用した日本らしい建築など、日本文化の魅力を世界に発信するとともに、地方創生、地域活性化につなげるということを掲げております。
 これを踏まえまして、政府において二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会における木材利用等に関するワーキングチーム、これを開催をいたしまして、関係者連携の下で大会関連施設における国産材の利用促進を図っているところでございます。
 例えば、新国立競技場でありますけれども、この新国立競技場では、約二千立米の国産材を利用する予定となっております。これは平成二十七年度に国が整備した公共建築物における木材利用量にほぼ匹敵する量となっております。また、新国立競技場内の空の杜と称する屋上空間等に木製のベンチを設置をする予定と聞いております。
 引き続き、関係省庁、組織委員会、東京都等が連携をして、コスト面も含めて適材適所の考え方の下、大会関連施設において国産材利用が推進されるように取り組んでまいりたいと思っております。
#71
○和田政宗君 国産材の推進というようなことで前向きな答弁をいただいたというふうに思っておりますけれども、材質とともに、このオリンピック・パラリンピックではレガシーということもキャッチフレーズとして言われております。これは、いわゆるベンチというふうに言いますと、想像するのは普通の例えばバス停にあるようなベンチであるとか、あるいは街路に置かれているようなベンチというようなことになるのかもしれないですけれども、例えば、そういった競技場ですとか、そういったものと併せてデザイン性豊かなベンチというのもこれ検討すべきではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
#72
○国務大臣(鈴木俊一君) 先ほどお答えしましたとおり、ベンチの設置につきましては、今後、組織委員会それから東京都等において決定されることとなっておりますが、仕様やデザインにつきましても同様であると認識をしております。
 その決定に当たりましては、耐久性、コスト面、ユニバーサルデザインなどの様々な観点から判断されるものであると思いますが、和田先生から御指摘がございましたデザイン性豊かなベンチについても、十分考慮するように関係者にも伝えてまいりたいと思っております。
#73
○和田政宗君 ありがとうございます。
 なぜ私が急げ急げというふうに質問しているかといいますと、これは遅れれば遅れるほど、例えば入札、価格入札ということになって、もうそれも一つの方法ではあるんですけれども、価格入札となってぎりぎりのところということになると、既存の、例えばレンタルの会社さんが持っている例えばアルミ製の仮設のベンチであるとかそういうようなことで、もしかしたら味気ない、もうとにかく座るものとして置いているというだけになってしまうんじゃないかなというようなことがあるというふうに思うんですね。これを早めに決めていただけると、いろいろな方策が、結局もしかしたらそうなるのかもしれないですけれども、いろいろなことがやはり考え得るというような状況であるというふうに思っております。
 繰り返しになりますけれども、やはりその会場自体が非常にデザイン性に富んでいるという中で、その付随するものが余りに味気ないということになりますと、せっかくみんなで来てもらって、見てもらうためのいろいろな環境整備であるとか景観づくりをやっているのに、何か味気ないものがぽんと置いてあってというようなことになりますと、これ、おもてなしの精神からもちょっと本当にもったいないなというところがあるんですけれども、そういうベンチも含めて、会場周辺の一体となった景観づくり、こういったものについてはどのように考えていますでしょうか。
#74
○国務大臣(鈴木俊一君) 新国立競技場の整備計画でございますが、その整備計画では、周辺環境等との調和や日本らしさを基本理念として、明治神宮外苑の歴史と伝統ある環境や景観等と調和した競技場にするということになっております。また、組織委員会が作成いたしました持続可能性に配慮した運営計画におきましても、「競技会場等の整備にあたっては、周辺環境・周辺景観との調和を意識したデザインとする。」としているところであります。
 東京大会の盛り上がりのためには、会場やその周辺における良好な景観づくりは重要でありますので、その観点から、デザイン性についても配慮されたものが設置されるよう、今後とも関係機関と連携して取り組んでまいりたいと思っております。
#75
○和田政宗君 大臣、ありがとうございます。
 まさにそういうような形で、一体となって、本当に、来た人が、ああ、いいところに来たな、そして、選手たちの様々な競技を見て、ああ、本当にいい競技を見たなというような形になるようにしていただければというふうに思いますし、やはりこれは冒頭も申し上げましたけれども、パラリンピックにおいて、やはり障害のある方々が不自由な思いをしないような形というのが、我々、国としても、東京都としても、大会の組織委員会としても、これは求められるというふうに思いますので、その視点を是非、お持ちだとは思いますけれども、改めて胸にとどめていただければというふうに思います。
 鈴木大臣の質疑はここまでですので、委員長、お取り計らいお願いをいたします。
#76
○委員長(榛葉賀津也君) 鈴木大臣は御退席いただいて結構でございます。
#77
○和田政宗君 ありがとうございます。
 次に、オリンピックの際にも多くの観光客の方々がいらっしゃるというふうに思うんですけれども、そういった外国人の主に観光客をどのように日本に呼び込むかという視点をしっかり持たなくてはならないというふうに思っておりまして、ナイトタイムエコノミーについてお聞きをしていきたいというふうに思います。
 このナイトタイムエコノミーってなかなか余り耳慣れない言葉かもしれないですけれども、これはまさに健全な形で深夜帯の時間を活用していこうということでございまして、これはまさに、例えばアメリカの各都市でありますとか、進んでいる先進事例ではイギリスのロンドンですね、こういったところで、イギリスのロンドンには夜の市長というふうに言われるいわゆる観光の総まとめ役、これはたしか女性の方がやられていたと思うんですけれども、ナイトメイヤーというような形で、そのように夜も健全に、深夜帯ですけれども遊べますよというような、楽しめますよというような枠組みが今行われているわけでございます。これ、自由民主党の中でもそういった議連があって先頃中間報告がなされたわけでございますけれども、東京だけでも相当なGDPの押し上げ効果があるというふうに言われております。
 これ、二十四時間鉄道ですとかバスを走らせる必要があるというようなことで、かなり大掛かりなものにもなってくるというふうに思うんですけれども、今、外国人観光客を考えてみた場合に、やはり航空機というのは当然夜到着便もございまして、そこから一旦ホテルに行くというようなこともあるとは思うんですけれども、例えば外に出て、飲食をするだけではなく、様々なエンターテインメントを楽しみたいというような方もいるというふうに思っております。
 また、国内の、いわゆる我々でございますけれども、多様な働き方が今実現されている中で、やはり深夜勤務明け、深夜勤務明けといいますと朝になりますけれども、例えばタイムシフトによって夜一時とか二時とかに場合によっては終わる方々もいらっしゃる。ただ、もうその方々は、今の状況ですとなかなか、もう家に帰るのみというような形になってしまう場合もあるわけでございます。
 私も前職のNHK時代、夜のシフトになりますと、夜の零時とか一時とかに明けるというような形がありまして、非常に残業の多い職場でありまして、このサービス残業などについてはまた別の機会に問題点として挙げたいというふうに思いますが、それはそれとして、深夜帯で例えば勤務が終わった方も、今ですと、場合によっては夜それから遊ぶのかみたいな白い目で見られることもちょっとあったりして、そういったようなところも非常に変えていかなくてはならないというふうに思っております。
 それを考えた場合に、風営法で規制されている業種というのが非常に多いんですね。例えばマージャン店の深夜営業も規制をされております。実は私、マージャン愛好家でございまして、アマ二段でございます。政治家になってからは余りやらなくなってしまったんですけれども、ここにいらっしゃる委員の方々もマージャン好きの方もいらっしゃるというふうに思いますし、また官僚の方々も非常にマージャンを愛していらっしゃる方もいらっしゃるというふうに思います。
 今はいろいろ国会答弁の作成に当たっても、モバイルで例えば答弁ができたら局長にいわゆるメールか何かで発信をして、局長はそれを見て、それで決裁をするというようなことも省庁によってはやっているということを聞いておりますけれども、昔、うちの父も実は官僚でしたのでいろいろ昔の思い出話で聞きますと、それこそもう必死になって夜答弁を作って、マージャン店で時間を潰している局長のところに駆け込んで決裁をもらってというようなことも聞いておりますので、やはり私は通告は早くやらなくてはならないというふうに思っております。これは物理的にできない場合も当然ありますけれども、これも官僚の皆さん全体の働き方ということにもつながってまいりますし、そういったことから、政治家も官僚の皆さんもマージャンもおやりになる方もいるわけでございまして、これは国民的な、愛されているものであるというふうに思いますけれども、これ、マージャン店の深夜営業がそもそもなぜ規制されているのか、これ答弁願います。
#78
○政府参考人(山下史雄君) 深夜は、一般に人目が少なくなり、規範の逸脱に対する社会の制御機能が低下をするなど、風俗上の問題が発生しやすい時間帯でございます。このため、マージャン営業を含む風俗営業につきましては、風営適正化法におきまして、午前零時から午前六時までの深夜の時間帯はその営業を営んではならないとされているところでございます。
 他方、大規模歓楽街等の深夜において風俗営業を営むことが許容される特別な事情がある地域につきましては、都道府県条例の定めによりまして営業時間を延長して営業できることとされており、風俗営業の深夜における営業時間の延長につきましては、都道府県の条例において地域の実情に応じて定められていると認識をしております。
#79
○和田政宗君 ということなのでありますが、例えばマージャンをやっているから風俗が乱れるとか、これ、ゲームセンターも規制をされておりまして、ゲームセンターについては、夜、例えば未成年の人たちが出入りしたら困るみたいなところはもしかしたらあるのかもしれないですけれども、それは社会全体でそういったものをいけないよというようなことをやっていけば、これは大人が健全に遊ぶというようなことであれば、私は、こういった規制というものはちょっと行き過ぎているのではないかなという視点もあるわけでございます。
 それで、今の御答弁にもありましたように、各都道府県の条例でいわゆる深夜営業を認めることができるというふうな形で、これはまさに風営法の先頃の改正でこういうふうになったわけでございますけれども、実際にこの都道府県の条例というのがなかなか整備されていないというところがあります。
 私は、今言ったナイトエコノミーの視点なども含めて再度のこれもう法改正を、国がしっかりと、いわゆる深夜営業も認めますよということを発動する形で再度の法改正すべきだというふうに思いますが、大臣、いかがでしょうか。
#80
○国務大臣(小此木八郎君) 私も、昼も夜も遊んだことのある経験者といたしまして、どっちかというと夜の遊びというのは、自分は別としても、人からは余り健全だと思われていないんだろうなというふうに思われていたと思うんです。
 だから、そういうこともありまして、今局長が答えましたように、深夜における営業時間の延長についていろいろ議論がされて、これは改正をされたと。ただし、都道府県の条例により定められているということを承知していますし、当該営業、いろんな営業が周辺の地域住民の平穏な生活に障害を及ぼすおそれがあること等に鑑み、地域の実情に応じて定めることが妥当であるからと承知をしています。そのため、風俗営業の深夜における営業時間の延長を検討するに当たって、事業者、地域住民の意見を始め、各地域の実情を十分に踏まえるべきと考えています。
 ナイトタイムエコノミー、おっしゃった和田委員のお話も、こちらでは山東委員もお越しいただいて、いろんな御指摘をいただきました。進めるという意味でいろんな御指摘をいただきまして、警察庁において都道府県条例の内容の検討が様々されていると思います。まだ少ないところではあると思いますけれども、そういったことを地域の方々と事業者と話し合って、和田委員のおっしゃる観点から進められている地域もあると思いますので、そういったところの情報をしっかりと助言なり、その支援につながるように指導ができればと、こういうふうに考えております。
#81
○和田政宗君 お力強い御答弁をいただいたというふうに思います。
 地域の実情に合わせるということは非常に重要な視点だというふうに思っておりますけれども、やはりそれを進めていく、その夜の時間帯の活性化、これはしっかりと健全な形で進めていくということが私は日本のいわゆるGDPでありますとか外国人観光客の誘客にもつながっていくというふうに思いますので、引き続きの検討をお願いしたいというふうに思っております。
 次は、東京オリンピック・パラリンピックに、先ほど質問したわけでございますけれども、こういった大イベントの開催においては、国内外の過激派の動向にも注意をして、テロというものが絶対に起こらないようにしなくてはならないというふうに思っております。
 そこで、我が国における過激派の動向について聞きます。
 これは、民進党の議員から質問主意書も出ておりますけれども、革マル派とJR総連、JR東労組の関係について、現状における政府の見解、いかがでしょうか。
#82
○政府参考人(村田隆君) お答えを申し上げます。
 警察といたしましては、平成八年以降、革マル派の非公然アジト二十八か所を摘発いたしました。これらのアジトの一部から押収した資料を分析するなどした結果、JR総連及びJR東労組内に革マル派活動家が影響力を行使し得る立場に相当浸透しているというふうに認識をしております。
#83
○和田政宗君 これはインフラに関わるところでございますので、引き続き動向を注視していかなくてはならないというふうに思っております。
 そして、昨年のこの内閣委員会の答弁で、沖縄の基地反対運動に極左暴力集団、いわゆる過激派が入り込んでいるという警察庁の答弁がございましたけれども、沖縄の基地反対運動における逮捕者ですが、まず平成二十七年度以降の逮捕者の累積数について答弁願います。
#84
○政府参考人(村田隆君) お答えを申し上げます。
 キャンプ・シュワブ及び米軍北部訓練場周辺の抗議行動をめぐりましては、平成二十七年以降、沖縄県警察において六十二件で七十一名、延べ七十一名を逮捕したものと承知をしております。
 その内訳につきましては、公務執行妨害事件で二十七件、延べ二十七人、道路交通法違反事件で十七件、延べ十七人、刑事特別法違反事件で七件、延べ七人、公務執行妨害、傷害事件で三件、八人、暴行事件で二件、二人、器物損壊事件で二件、二人、威力業務妨害事件で一件、四人、往来妨害事件で一件、二人、公務執行妨害、窃盗事件で一件、一人、傷害事件で一件、一人と承知しております。
#85
○和田政宗君 ちょっと内訳を聞いていても、いろいろなそういういわゆる容疑名というものが出ているんだなというふうに思っておりまして、去年の数字と比べますと、二十七件、二十七人増えている形になりますかね、これだけ一年で急激に増えているという形であります。
 沖縄の基地については、これは沖縄県民の様々な思い、反対する人も賛成をする人もいるということは踏まえなくてはならないというふうに思いますけれども、こういうふうに過激派が入り込んでいる影響かどうかというのは分かりませんけれども、先鋭的にやはりならないようにしていかなくてはならないというふうに思いますし、警察におきましては、法令にのっとった、しっかりとそういった検挙をやっていただければというふうに思います。
 国家公安委員会関係はここまでになりますので、大臣は御退室いただいても構いません。委員長、お願いします。
#86
○委員長(榛葉賀津也君) 小此木国家公安委員長、御退席いただいて結構でございます。
#87
○和田政宗君 最後に、竹島についてお聞きをいたします。
 二月二十二日が竹島の日でございました。ただ、この日に開かれておりますのは島根県の大会というような形でございまして、国の式典は開かれておりません。私は、国の式典をしっかりと開催をすべきだというふうに思いますが、見解はいかがでしょうか。
#88
○大臣政務官(山下雄平君) 御指摘のいただいた二月二十二日の島根県などが主催しました松江での式典に、私、政府代表して出席させていただきましたし、政務官に就任して翌月に島根県にお邪魔し、隠岐の島にもお伺いしました。和田委員のような御指摘を何度も私も直接お伺いいたしました。
 政府による竹島の式典の開催については、諸般の事情を踏まえて適切に対応してまいりたいというふうに考えておりますけれども、竹島問題に関する我が国の立場を主張して、そしてこの問題を平和的に解決する上で何が有効な方策なのかを不断に検討してまいりたいというふうに考えております。
#89
○和田政宗君 これは、ただ国の式典を開催したから何かトラブルが起きるということでは私はないというふうに思います。
 これは、韓国が実効支配をしているというような状況で、これは紛れもない我が国の領土であるわけでございますけれども、もしかしたら韓国の反発ということなのかもしれないですけれども、やはり国、政府というのは、国土を守り、国民をいかなるときも守るということが私は責務だというふうに思っておりますので、ここはしっかりと、もう不断の努力をもって、国の式典、我が国であるということを国民の皆様にも周知をするとともに、国際社会にも周知をしていかなくてはならない。これは、例えば国際司法裁判所に行っても私は勝てる案件だというふうに思っておりますので、そういったところも含めてやはり国がしっかりと取り組むことが、取り組んでおりますけれども、そういった式典もやりつつ発信をすることが、国内外の、いわゆる日本の言っていることが正しいんだということにつながっていくんだろうというふうに思っております。
 そして、天気予報について、これ竹島を、その天気予報として、気象情報ですね、気象庁ですので、気象情報としてしっかりと出すべきではないかというふうに思っております。これ、気象庁の区域区分ですと隠岐地域ですね、隠岐地域ということで予報を出しているというふうに思うんですが、これもう、その地域区分を竹島のところで割っていただいて竹島というようなことで気象情報をしっかりと出すというようなことが、我が国の明確な領土なんだよというようなことを、これも国内外の発信につながっていくというふうに思いますけれども、その辺り見解はいかがでしょうか。
#90
○大臣政務官(山下雄平君) 和田委員が御指摘いただいたように、竹島の天気予報については、現在、気象庁において島根県の隠岐に含めて発表しているところでございます。
 和田委員のおっしゃったように、竹島を特出した形で天気予報を出すことに関しては、今、関係省庁間で連携して総合的に判断することが必要であるというふうに考えておりまして、現在検討しているところでございます。
#91
○和田政宗君 検討をしっかり進めていただければというふうに思っております。
 この竹島は、北方領土と並んで特殊な事例であるというふうに思っております。やはり実効支配をされてしまっているというところがありますので、これはただ待っていても返ってこない。これはもちろん外交的な努力、交渉によって返して、取られたものをもういわゆる奪還をするというような形になるわけでございますけれども、だからこそ積極的にそういうところは、そういう、竹島も北方領土も我が国の明確な領土なんだということをこれは本当にやはり国民の皆様にも発信をし、心を一つにして絶対に取り戻すんだという思い、そして国際社会においても、あっ、そうなんですかというようなことが言われないように、例えば一般の人も外国の方と会ったら、竹島とか北方領土というのは日本の領土なのに取られてしまったんだねというようなことで、我々も力になるよと、そういうようなことがやはり私は重要であるというふうに思いますので、しっかりと政府においては取り組んでいただければというふうに思います。
 時間が参りましたので、以上で終わります。
#92
○委員長(榛葉賀津也君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#93
○委員長(榛葉賀津也君) 速記を起こしてください。
#94
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 今日は、森友公文書改ざん問題や加計学園の問題についてから質問をしようと思ったのですが、まだ予算委員会との関係で答弁を求めている方がおいでになっていませんので、先に野田大臣に対する質問から始めていきたいというふうに思います。
 女性の人権や女性の活躍という視点から、中高校生の妊娠のことについて今日は取り上げたいんです。
 十代の妊娠というのは、多くは様々な問題を抱えた予期せぬ妊娠で、身体的なリスクも高いです。望まぬ妊娠に至らないような多面的な取組が大切だということは言うまでもありませんが、同時に、現実に妊娠してしまったという、こういう中高校生をどう支援するかということは、これは大切な課題だと私は思っております。高校生の場合は中退を余儀なくされるというケースも多く、これでは、就職を始めその後の人生で大きなハンディを負うことになってしまいます。予期せぬ妊娠でリスクや不利益を背負うのは圧倒的に女性です。
 妊娠を理由とした退学処分や自主退学を迫るということは、これは女性の人権擁護あるいは女性の活躍、こうした視点からも問題だというふうに思いますが、野田大臣の見解をお聞かせください。
#95
○国務大臣(野田聖子君) 我が国の人工妊娠中絶は年間約十七万件と言われています。妊娠したことを保護者や学校の先生に言えない中高生が統計には表れない方法で中絶しているケースも考えられ、実際のケースはこれより多いとの指摘もございます。
 生まれてくる命は尊いものです。妊娠も同様に尊いものです。国際的に見て、望まない妊娠の防止は常に最優先課題とされており、望まない妊娠等に関する適切な予防行動について、現状を踏まえた啓発や相談指導の充実を図る必要があることは言うまでもありません。
 その上で、もし若くして妊娠した場合であっても、中絶という母子の両方にとって不幸な事態が生じないような必要な支援はすべきであり、また妊娠中から出産後の学業やキャリアとの両立をサポートするなど、社会全体で支援すべきであるというのが私の考えです。
 将来のある中高生が妊娠することで退学や中絶を余儀なくされる状況があるとすれば、女性活躍の観点からも大きな問題であり、政府として、そのような事態を防ぐため取組を強化していく必要があると考えています。
#96
○田村智子君 一昨年十二月に超党派の子どもの貧困対策推進議連が、当時一億総活躍を担当していた加藤大臣に申入れを行いました。私も出向いたんですけれども、その際に、項目の中に妊娠による高校退学をなくすための取組、これを求めました。文科省はその後どのような対応をしたのか、お答えください。
#97
○政府参考人(高橋道和君) 子どもの貧困対策推進議員連盟より、平成二十八年十二月に、若年妊娠者の高校中退、将来の非正規雇用リスクを減らすよう徹底した調査と通達で妊娠退学をゼロにしていくこととの要望をいただいております。
 これを踏まえ、文部科学省においては、昨年一月に開催した都道府県教育委員会等の生徒指導担当者を対象とした会議において、高校生が妊娠した場合に教育上必要な配慮を行うよう依頼を行ったほか、昨年三月に、実際に各高等学校において様々な配慮を行った事例について取りまとめ、都道府県教育委員会等に対し周知を行いました。
 さらに、現在、全国の公立高等学校における妊娠を理由とした退学等に係る実態を調査、集計しているところであり、今後、調査結果がまとまり次第、速やかにその結果を踏まえ、妊娠した生徒への対応の在り方についての通知を発出することを検討しております。
#98
○田村智子君 改めて、文科省として高校生の妊娠ということをどう捉えているのか。学校によっては妊娠を懲罰の対象としたり自主退学を迫ることも含めて退学を事実上強要するという場合があるというふうに聞いているんですが、こういう対応についても併せて見解をお聞かせください。
#99
○政府参考人(高橋道和君) 生徒が妊娠した場合には、関係者間で十分に話し合い、母体の保護を最優先としつつ、教育上必要な配慮を行うべきであると考えており、当該生徒に学業継続の意思がある場合は教育的な指導を行いつつ、安易に退学処分等の懲戒的な対処を行わないという対応が十分に考えられるところでございます。
 なお、高校生が妊娠に至る状況には様々なケースがあり、妊娠した生徒に対する対処は基本的には個別の事案ごとに各学校において適切に判断すべきものであると考えております。
#100
○田村智子君 ちょっと確認をしたいんですけれども、つまり妊娠そのものは懲戒の対象ではないし、やっぱり学業の継続ができるような様々な支援が必要だということでよろしいでしょうか。
#101
○政府参考人(高橋道和君) 御指摘のとおりと考えております。
#102
○田村智子君 懲罰の対象ではなく、卒業できるように支援していくと。これ、是非学校の現場に周知をしてほしいんです。
 ただ、妊娠に至る過程を不純異性行為、非行だと扱って、そのことをもって懲戒処分を行うと、これはあり得るわけですね。しかし、思春期になって性的衝動を持つというのは、これは私、自然の摂理であって、互いの恋愛感情から性行為に至るということは可能性としてあり得るというふうに思うわけです。もちろん、そうした性的衝動をコントロールするということが大切で、それはまさに教育の課題だというふうに思います。
 この性行為を懲戒対象としてしまえば、実態としては妊娠を懲戒対象とするのと同じことになってしまうんですね。それでは、退学などの処分を恐れて、野田大臣言われたとおり、妊娠が分かっても誰にも相談できないと、こういうことになりかねないんです。産婦人科医会の調査では、十代の妊娠中絶は、妊娠周期が経過してからのリスクの高い中絶になる割合が高いということも、これ分かっています。また、中絶可能な時期を過ぎてしまって、これは私も知っている事例ですけど、妊婦健診を一切受けないまま一人で産もうとしたと、こういう事例も現実に起きているわけですね。これはまさに、母子共に命に関わる事態ということになりかねないんです。
 まず、様々な問題はあります。あるからこういうことになるんです。だけど、保護と教育こそが必要なんだと、文科省はそういう立場を明確にすべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。
#103
○政府参考人(高橋道和君) 高等学校の生徒が妊娠した場合は、関係者間で十分に話し合い、母体の保護を最優先としつつ教育上必要な配慮を行うべきものであると考えます。
 具体的には、在籍する高等学校で学業を継続する場合には、当該生徒の状況やニーズも踏まえながら、学校として養護教諭やスクールカウンセラー等も含めた十分な支援を行う必要があるほか、体育実技など身体活動を伴う教育活動においては課題レポート等の提出や見学で代替するなど母体に影響を与えないような対応を行う必要があると考えられます。
 また、当該生徒の希望に応じ、当該高等学校で学業を継続することのほか、学業の継続を前提として休学、全日制から定時制や通信制などへの転籍又は転学を支援するなどの配慮も考えられます。
#104
○田村智子君 例えば、こういう場合には、生徒指導の先生が、おまえ大変なことしでかしたなと、こうやって叱責するよりも、養護教諭の先生が、高校生の体と心を気遣いながら妊娠や出産について丁寧に話をして、これからどうするのかと生徒を守りながら話しする、こういう対応が求められているというふうに思いますので、是非、高校生を追い込むような、孤立させるような、そういうことのないような対応をできるように学校現場への徹底をお願いしたいというふうに思います。
 で、生徒が出産を選んだ場合の支援、これも問題提起をしたいと思うんです。
 おととし、私、高知の太平洋学園という私立の全日制、通信制高校を訪ねました。土曜日の昼間だったんですが、赤ちゃんの泣き声が聞こえてきまして、校長先生に赤ちゃんいますねと聞いたら、生徒さん二人が本当に赤ちゃん連れて登校をしてきていたんですよ。空いている先生が交代で見てあげているということだったんですね。校長先生は、託児施設を何とか学校の中につくって、出産しても通学できるように支援したいけれども、財政的な支援というのがないから厳しいんだと、公的な支援が欲しいということも要望されました。
 実際、通信制高校では託児施設を設けているところはあります。全国高等学校通信制教育研究会の十年ごとの調査を見ますと、二〇〇八年、これ直近の調査で二十二か所託児施設があるということなんです。しかし、その多くは学校の持ち出しでやっていたりボランティアで対応しているということなんですね。こういう通信制高校での取組、託児所をつくりたいという要望、これ都道府県からの支援ができないか、検討をお願いしたいと思いますが、いかがでしょう。
#105
○政府参考人(高橋道和君) 通信制高校の管理は、その設置者である地方公共団体等が行っており、また保育を必要とする子供を育てる生徒のニーズや実情は学校や地域によって異なること等から、通信制高校における託児施設の設置については、地域の実態等を踏まえ、当該地方公共団体が基本的には適切に対応すべき問題であると考えております。
#106
○田村智子君 是非、都道府県からの支援というところに何とか道を開けてほしいなということは重ねて要望しておきます。
 もう一つ問題提起したいのは、その妊娠に至る過程。恋愛、性行為、また避妊の必要性と正しい方法など真っ当な情報や知識を得る機会、考え合う機会、これは思春期の始まりからどうつくっていくかということが問われているんじゃないかということなんです。
 日本性教育協会の調査報告資料、これ私の配付資料の一番最後のページにあります。避妊を実行していると回答した高校生、大学生が選択した避妊方法、これ男女別、高校と大学の別での回答ですけれども、一から二割が膣外射精を挙げています。また、月経からの日数を数えるといういわゆるオギノ方式、これ女性の一割を超えています。これは、避妊って言えないと思うんですね。これ、望まぬ妊娠というのをやっぱりこれは防げないということになります。厚生労働省の人口動態調査を見ても、先ほど大臣から御答弁ありました、十五歳以下の中絶数八百三十九、中絶率八割、十六歳では一千四百五十二、中絶率七割なんですね。
 野田大臣にお聞きしたいんですが、望まない妊娠をなくす、これは女性のための政策として取り組むべき課題で、そのためには、性について、避妊方法も含め思春期から正しい知識を得て、自分の問題として、とりわけ女性が我が身を守る手段としてこれは学び取るということが必要だと思いますが、いかがでしょうか。
#107
○国務大臣(野田聖子君) 田村委員がおっしゃっている、今回は中高生の妊娠そして中絶の問題ですけど、望まない妊娠というのは必ずしも中高生に限らず教養のある成熟した女性にも襲いかかってくる問題であるわけですね。つまり、望まない妊娠の防止というのは常に最優先課題であり、あらゆる努力がなされなければなりませんし、女性だけが考えていても駄目なわけであります。
 そんな中で、第四次男女共同参画基本計画においても、思春期の女性に対する取組としては、「望まない妊娠や性感染症に関する適切な予防行動については、現状を踏まえた具体的かつ実践的な啓発を行うとともに、避妊や性感染症予防について的確な判断ができるよう、相談指導の充実を図る。」とされています。
 委員の御指摘のとおり、思春期の段階から避妊方法においては正しい知識を得ることは重要であり、引き続き関係各省と連携しながら施策を進めてまいります。
 私自身、このことでいろいろと外国の方との意見交換をするんですけれども、日本の場合はやはり今おっしゃったような避妊もあればコンドームを使っての避妊というのが一般的に伝わっているけど、これはむしろ海外においては性感染症予防であって、本来やっぱり女性自身が避妊をするパートナーというのはピルの使用なんだということは、もうヨーロッパ、欧米では至極当たり前なんですけど、まだ日本ではそういう議論がなされていないということも今後検討していかなきゃならないと思っております。
#108
○田村智子君 これ、若年妊娠の問題に取り組んでおられる産婦人科医の種部恭子さんがこんなことを言っていらっしゃるんですよ。健康な性を肯定的に捉えながら具体的な危機管理の方法を教え、十八歳までに性的自己決定能力と関係調整を行う力を身に付ける、これが非常に大切だと。私、この指摘、とても大切だというふうに思います。パソコンは小学生からもう使えるように教えるわけですよ。で、様々なゆがんだ情報、商品化された性の情報というのは氾濫をしています。その情報が基になってしまえば、それは女性への暴力的な性行為とか、あるいは性を汚れたものと捉えてしまう、こういう温床にもなっているというふうにも思いますので、是非こうした産婦人科医の皆さんや保健師さんとも協力して学校での性教育の充実ということをお願いしたいというふうに思います。
 野田大臣への質問はここまでです。
#109
○委員長(榛葉賀津也君) 野田大臣は御退席いただいて結構でございます。
#110
○田村智子君 それでは、森友公文書改ざんの問題についてお聞きします。
 菅官房長官は記者会見で、五日の日に国交省から杉田副長官の下に財務省のものとは別の決裁書があるよという報告を受け、翌六日、自身もその報告を受けたというふうに説明をされています。ところが、八日の朝、財務省は予算委員会理事会に改ざん後の決裁書を再提出したわけです。そして、現時点で存在する文書はこれだけだと、二重三重に国会を欺く報告をしました。
 官房長官、財務省が八日にまたも改ざん後の文書を国会に提出する、このことを事前に御存じだったんですか。
#111
○国務大臣(菅義偉君) まず、本件について御説明させていただきます。
 五日に、国土交通省より杉田副長官に、国交省に保存されている文書は書換え前のものである可能性があるという報告を受けたということです。そして、副長官は、国交省に対して、調査、財務省に全面協力を行うよう、そしてまた、財務省に対しては調査を徹底して行うよう、こうした指示をしたということであります。また、その際、財務省においては、まず確認を行うために職員の聞き取りを徹底して、文書の調査など自ら調査を行い、その上で、九日に検察当局に協力を依頼し、そこで最終的に書換え前の文書の確認に至って、十日未明になって実際に文書の写しが本省に届き、十二日に国会への報告がなされた、これが一連の経緯であります。
 国会の御議論においても、八日に資料の提出を求められているということは、報告は受けておりました。そして、財務省において調査を行う中で、八日の時点で最終的に書換え前の文書を確認することができず、政府として不確実なことを公表するわけにはいかない中にあって、財務省の判断として資料の、提出資料の判断をし対応したと、このように理解をしております。
#112
○田村智子君 済みません、質問に答えていないんですよ。そういう資料を提出すると、まだ財務省は書換え前のものが、分からないのかどうかは分かりませんけど、出せない状態にあって、また改ざん後のものを出すということを、長官、知っていたのかとお聞きしているんです。
#113
○国務大臣(菅義偉君) まず、この文書の書換え問題については国会で大きな議論になっていました。八日の時点で、国会からの要請に対し、財務省において近畿財務局に保管されている決裁文書の写しを提出するという対応については報告を受けておりました。
#114
○田村智子君 これ、この八日の財務省のその対応は、その後の国会を大混乱させる事態になったわけですよ。二重三重に欺くということですからね。
 これ何で待ったを掛けなかったんですか。それ待ったと、ちゃんとした調査やっていないじゃないかと。国交省からはこういうもの来ているよとなぜ待った掛けなかったんですか。
#115
○国務大臣(菅義偉君) 先ほど一連の経緯について申し上げました。財務省においては、まず職員の聞き取りや徹底した文書の調査などを自ら行った上で、確認できなくて九日に検察当局に協力を依頼した。政府としては、不確実なことを公表するわけにはいかない中にあって判断をされたんだというふうに思います。
#116
○田村智子君 これ、黙認したことになるわけですよ、また改ざん後のやつを出したことを、それでは。
 それで、国会の審議の前提を欠く事態に、八日、このことで陥って大混乱になったわけですよ。この内閣委員会にかかる法案の子ども・子育ての法案は、衆議院で野党が全く質問しないまま送られてくるという事態を生む原因がこの八日の財務省の対応ですよ。これ重大だと、官房長官の責任も含めて指摘をしなければなりません。
 そもそも公文書の改ざんは、国会をじゅうりんし、民主主義の根幹を破壊し、国民を欺く断じて許されない行為だ、この認識がおありになるのか。また、政府答弁との整合性が改ざんの理由とされているわけですから、これは総理答弁を含め改ざんとの関係を徹底調査する、当然だというふうに考えますが、この点、二点について、官房長官、官房長官です、財務省に答弁求めていないです。陪席させてくれと言われただけですよ、手挙げないで。官房長官、お聞かせください。
#117
○政府参考人(古谷雅彦君) 財務省でございます。
 八日に提出いたしたもの、国会からの求めに応じまして具体的に特定いただいて、近畿財務局にあるコピーを提出せよとの御要請があり、提出したものでございます。
 五日以降、近畿財務局に原本があるか否かという点について、一部の国会議員の先生方が実際に現地に行かれまして、近畿財務局に保管されている紙コピーの売払決議書を入手されまして、それと以前より議院に提出されているものとの違いについて疑義がなされていたと。その議論について、二つの違いというのは混乱がありましたので、国会からの求めに応じて、近畿財務局にあるコピーを提出せよというような御指示がありまして、混乱が生じないよう近畿財務局に保管されている紙コピーと以前から議院に提出させていただいたPDFのコピー、提出させていただいたところでございます。
 八日の……(発言する者あり)
#118
○委員長(榛葉賀津也君) 端的にお答えください。
#119
○政府参考人(古谷雅彦君) はい。
 八日、国土交通省から貸付決議書、御指摘のとおりでございますけれども、先ほどからお話ありますけれども、一つ一つ情報を確認しないと、一部の情報だけではという意味で慎重な精査を行っていたところでございます。
#120
○田村智子君 いいです。官房長官。
#121
○国務大臣(菅義偉君) まず、この財務省における文書の書換えについては、行政全体に対する信頼を揺るがしかねない事態であり、大変遺憾であります。
 書換えが行われた経緯や目的について、昨日の予算委員会において、総理は御自身の答弁と書換えの関係を否定されていたと私は認識しております。
 本件については、国民の皆さんから厳しい目が向けられていることを真摯に受け止め、財務省において捜査に全面的に協力するとともに、このような事態が起こったことについて経緯や目的を含め全容を明らかにするために徹底した調査が必要だというふうに思っています。
#122
○田村智子君 今の対応も含めて本当に信用できないわけですよ。財務省、陪席するだけって言ったじゃないですか。
 この重大問題は官邸含めての責任がやっぱり問われる事態になってきたというふうに思います。今後も取り上げたいと思いますが、今日は官房長官への質問は以上です。
#123
○委員長(榛葉賀津也君) 官房長官は御退席いただいて結構でございます。
#124
○田村智子君 次に、加計学園の問題です。
 これも質問するたびに答弁の矛盾が出てきて、今日の委員会も冒頭で村上審議官が十二月の特別国会での答弁に混乱があったというふうに陳謝をされました。矛盾の一つは、今治市の提案が京都府と京都産業大学の共同提案よりも教員確保の点で熟度が高いと判断したその根拠です。
 何度も言いますが、当時の山本幸三大臣は、「専任教員を七十名確保するとしており、その確保先についても、海外製薬企業、中央官庁のほか国際機関での経験者、あるいは国際協力機構を含めて途上国経験を持った人材等が示されており、」というふうに答弁をされた。私は、教員確保は事業者でなければできない、加計学園から聞いたんでしょうと何度も質問しているのに、内閣府はそれを否定をされると。
 特別国会では、梶山大臣が、第十四次構造改革特区提案に教員確保先が書いてあると、こう答弁されましたので、その提出資料を全部配付いたしました。これを読みますと、二〇〇八年の提案で加計学園を事業者としたものなんですけれども、教員確保については、三ページ目の下から五行目、「国際水準を視野に入れた外国人を含む教員組織」と書いてあって、次のページ上の方に、「獣医学先進国であるアメリカ・欧州などからも専任教員を招致」、これだけなんですよ、どんなに読んでも。海外製薬企業、中央官庁や国際機関の経験者、国際協力機構、これ何もないわけですね。
 二〇一五年の国家戦略特区の提案資料は七十二名と人数だけなんです。教員の確保については加計学園から何らかの説明を受けていた、これを基に大臣の答弁が準備された、これしかもうあり得ないわけで、梶山大臣、いいかげんこれを認めていただきたいと思いますが、いかがですか。
#125
○国務大臣(梶山弘志君) 先ほど委員から御指摘がありましたように、専任教員の確保先につきましては、今治市は、平成二十年の第十四次構造改革特区提案において獣医学先進国であるアメリカ、欧州などからも専任教員を招致するといった構想を示しているのと併せて、平成二十八年十二月下旬に事務的に今治市から確保先を聞き取ったものと聞いております。
#126
○田村智子君 その説明がもう本当に破綻しているのは、この資料を見ても明らかだというふうに思うわけですね。
 大体、愛媛県と今治市へのヒアリング、二〇一五年六月五日の国家戦略特区ワーキンググループに、当時、加計学園新学部設置準備室長だった吉川泰弘教授が出席をしていたと。その際、教員確保についても質問に答えた記憶があると、当の吉川教授が東京新聞の取材に答えているわけです。これ、昨年八月七日の報道です。
 なぜ、教員確保について加計学園の説明を聞いたとお認めにならないのか。安倍総理が加計学園の獣医学部新設の計画を知ったのは事業者決定したときだと、こういうふうに答弁されているわけで、まさかこの答弁に合わせて論理破綻の答弁を繰り返しているということなのかと疑わざるを得ないんですが、いかがですか。
#127
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 六月五日の加計学園の発言につきましては、非公式な出席者ということで、正式な発言として認められておりません。ワーキンググループは正式な提案者の御意見を拝聴する場でございますので、議事録、議事要旨にも非公式な発言は残していないということで、当時発言があったかどうかは議事録、議事要旨上は記載がないという状況でございます。
 私どもは、今大臣から御答弁させていただいたような情報を基に当時山本大臣に御判断をいただいたというふうに承知をしてございます。
#128
○田村智子君 もう資料には何にも出てこないことが答弁に出てくるわけですよ。そんなばかな話ないじゃありませんか。
 もう一点お聞きしたいんです。じゃ、ワーキンググループの議事要旨、議事録、これどちらも出席者に加計学園の関係者の名前も発言も記録されていないと。八田座長や内閣府の皆さんは、説明補助員だから当然だということを言われるわけですよ。説明補助員というのは、その後ろの座っていらっしゃるような、この国会でいえば政府の方々で、これ絶対答弁することあり得ないんですよ、今日答弁するはずのない方が答弁されましたけどね。絶対に、でも、後ろの政府、いわゆる補助説明者の方は答弁することはあり得ないわけですよ。
 じゃ、何でワーキンググループでは説明補助員が発言できることになっちゃうんですか。
#129
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 一部、もう御指摘もいただいたとおり、ワーキンググループの議事は原則公開との八田座長の方針に基づき、ルールにのっとって詳細な議事要旨が作成されオープンにされているところでございますが、提案ヒアリングは提案者から責任ある説明を求める場であることから、提案者以外の者は正式な出席者とはならず、御理解いただいていますとおり、加計学園関係者は提案者である今治市の独自の判断で同席させた説明補助者ということで、正式な出席者とはしておりません。
 お尋ねをいただいた、なぜ発言できたのかということでございますけれども、しかしながら、この回につきましては、ヒアリングが非公開だったこともあり、提案者による公式な発言と説明補助者による非公式な発言とが混在したというふうに考えられます。正式な出席者でない説明補助者の発言が正式な出席者や公式の発言を記録する議事録、議事要旨の掲載対象とならないことは当然のことでございまして、これにつきましては過去から御答弁を申し上げているとおりというようなことでございます。
#130
○田村智子君 これ、何でもありということになっちゃうんですよね。提案者になるのは都合が悪い利害関係者も、提案者の方が説明補助員だとして連れてくれば隠れたままで参加できるということになりますよね。それで議事を非公開と決めれば、発言できないはずのその利害関係者が自由に発言できることになるわけですよ。で、いざ議事がいろんな追及とかにあって、じゃ、議事要旨はもう公開しなくちゃいけないということになったら、今度は正式な発言ではないからということでその存在の全てが消されてしまう。
 梶山大臣、私、これとんでもない運用だと思いますが、いかがですか。
#131
○国務大臣(梶山弘志君) 会議の規則が決められております。今言ったように、説明補助員、メンバーしか発言は認められていないということになっておりまして、今のような答弁をさせていただきました。これまでも、ワーキンググループ、かなりやっておりますけど、そういうルールの下に全てやっているということであります。
#132
○田村智子君 だから、正式なメンバーじゃない人が発言しているじゃないですか。しかも、議員が国政調査権として質問して、たとえ議事要旨に載っていなくても、加計学園が発言している、それだったら、どういう発言したのか、あるいは、私が加計学園から話聞いたんじゃないかと言ったときには、私は国政調査権として説明しているわけですから、それは説明補助員として出席していた、発言があったと説明するのは当然のことだと思いますよ。これ、議事要旨から隠れたら議会で聞かれても質問には答えない、こういう対応になるということなんですか。
#133
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 まさに、提案者から責任ある発言を聞く、これを踏まえて判断をするということで、まさに非公式な発言が不用意に流布したり公になったり、それによって政策判断が変わることにないようにも、正式な発言を公式な議事録、議事要旨に残すということでございます。
 御判断の根拠、山本大臣の六月の答弁の根拠にしたところの情報のソースはどこかということにつきましては、冒頭、梶山大臣から御説明をさせていただいたとおりでございます。
#134
○田村智子君 本当にとんでもない運営なんですよ、これ。だって、その非公式な発言が政策決定の参考にされたかどうか、これ、私たち分かりようがないんですよ。どういう人が来て発言したかも分かりようがないんですよ。
 この加計学園の問題では、もう私がこれまでずうっと質問してきたことに、もう答弁の矛盾が様々に出てくる。加計学園から話聞いていないなんてあり得ないような、そういう答弁ばっかりなんですよ。これ、やっぱりこの問題、このままにしておくわけにはいかないんです。
 是非、そのワーキンググループにも出席していた藤原豊審議官、やっぱり出席してもらわないといけないと思います。そのことも求めて質問を、御協議ください、お願いします。
#135
○委員長(榛葉賀津也君) 後刻理事会で協議いたします。
#136
○田村智子君 終わります。
#137
○委員長(榛葉賀津也君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時三十分休憩
     ─────・─────
   午後一時三十分開会
#138
○委員長(榛葉賀津也君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、渡邉美樹君が委員を辞任され、その補欠として今井絵理子君が選任されました。
    ─────────────
#139
○委員長(榛葉賀津也君) 休憩前に引き続き、内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#140
○白眞勲君 民進党の白眞勲でございます。
 まず、最近、加計学園関連で報道されていることに対してまず質問させていただきたいというふうに思います。
 お手元、今資料が配られるかと思いますが、今治市における市長宛てのこれ復命書というもので、お手元の資料一ページ目とそれから五ページ目、これ二通あるわけなんですね。で、日付は一緒なんですけれども、まあ二通あるという、平成二十七年六月八日ということなんですね。これ、中身、一ページ目の方は二〇一六年十二月に開示された文書だそうで、中身はほとんど真っ黒で、もう一つの五ページ目からのやつは二〇一七年六月に開示された文書で、今度は中身が公開されているものの、ページ数が少ないという文書になるわけなんです。
 同じ日付のものが二通存在することになってしまったわけで、これを今治市の市民グループがこの文書の起案者である今治市企画財政部の課長補佐に聞いたところ、内閣府からの書換え指示を認めた上で、その指示は二〇一七年三月六日前後で、メールは破棄したという、という報道が出ているわけなんですけれども。
 そこで、内閣府にお聞きいたします。今治市との間でこの件については連絡したことはあるんでしょうか。
#141
○国務大臣(梶山弘志君) 内閣府から同市に、今治市に指示を出したことはございません。多分、議事要旨を作ったときに、議事要旨というのは会議のたびに作るものでありますけれども、その確認を、出席者に確認をするという作業はしたと思いますけれども、この今委員がおっしゃるような指示はしておりません。
#142
○白眞勲君 そうすると、ちょっと私は分からないんですけれども、これは大分、六月八日、どっちも同日で六月八日なんですけれども、今の話でいいますと、要するに、これ今治市からの話ですと、新しい文書は、後に内閣府と確認作業を行い、取り間違い、ニュアンス間違いを正した、正しているものというふうに答えているので、まあ今おっしゃったようなことと類似しているなという感じはするんですけれども、ポイントは、そうすると、その報告書というのは、つまり内閣府が作ったこの議事要旨というのはいつ頃作成したものなんですか。
#143
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 議事要旨につきましては、二十九年の二月下旬から三月にかけて作成作業を行ったものということでございます。今治市への確認作業もその頃に行ってございます。
#144
○白眞勲君 二十九年というふうにおっしゃいましたけれども、これ、元々やったのは二十七年ですよね。そうすると、大分後になって、二年も後になってから議事要旨を作ったということなんですか。
#145
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 本六月五日のワーキンググループは、開催当初は、座長の御指示、提案者の希望により非公表ということでやってございました。したがいまして、当時は議事要旨、議事録を作成してございませんけれども、これを、制度が実現をしたということを踏まえ、座長の御指示により、非公表としていたワーキングを公表に方針を転じるということで、加えてよろしいかということの提案者の確認を取りましたところ、差し支えないということでございましたので、制度が実現した後のこのタイミングになりまして改めて作成作業及び確認の依頼を行ったものでございます。
#146
○白眞勲君 つまり、その非公表のときには議事要旨というのは別にあったということですね、今の御答弁ですと。
#147
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 当時のやり取りは、その当時は速記録という形で作業用の書類として納品を受けて保存しております。それもベースにしつつ発言者に確認をして当時議事要旨を作成してございますが、当該速記録はもはや用済みということで、議事要旨、正式なものができた時点で廃棄をしてございます。
#148
○白眞勲君 ますます不思議なという感じがするんですね。普通は、議事要旨というかそういったものは、もう速記録でちゃんと取ってあるんだから、それを破棄する必要はないわけですね。それをもう一回破棄して作っているというのは、ちょっと怪しくてしようがないなというのが私はするんですけれども、これはまた後で、また今後の課題ということで、今日はこの程度にとどめておきたいなというふうに思っております。
 続きまして、先月閉会しました韓国で開かれた平昌オリンピック・パラリンピック大会に関して、を見た感じで、私もちょっとこれ、東京オリンピック二〇二〇に、パラリンピックも含めてちょっと関心がありますので、質問をさせていただきたいなというふうに思うんですね。
 先ほど午前中の委員会で岡田広先生や和田先生からも御質問があったんですけれども、復興五輪について、私もこれはどうなんだろうかなという、さっきずっと議事を聞いていて非常に私もこれちょっと心配な部分があって、これは三月の二日、今月ですね、今月三月二日の毎日新聞のオピニオン欄に、福島と、それから茨城かな、ああ、岩手だ、岩手の所長さんの大学の先生が、ちょっとこれ読みますね。聞いていてください。
 東京五輪・パラリンピックにかこつけて、東京で巨大な公共事業が動く経済利権のおこぼれを地方がいただく、こんな発想こそ壊さなければならない。そもそも東京五輪開催で経済的な利益の分配が地方にあるのか。そんな恩恵やメリットは初めから存在しなかったのかもしれない。東京五輪招致の際、東日本大震災からの復興が掲げられていたことを遠い夢物語のように思い出す。しかし、今や復興五輪と口にする人は少なくとも私の周辺では誰一人いない。こういう今ことを書いていらっしゃる方がいらっしゃいます。
 是非、これ鈴木大臣、やっぱりこの震災の復興、私もこれから今日ちょっとるる質問をさせていただきたいと思いますけれども、やはり日本全体、もちろん東北のあの未曽有の災害はもちろんなんですけれども、やはり日本全体がこの東京五輪にかけてどんどんどんどん盛り上がっていく、そういう雰囲気をつくっていかなければいけないなというふうにも思っているんですね。
 ですから、そういう観点から、鈴木大臣、どうでしょうか、ひとつ御感想をお話しいただきたいというふうに思います。
#149
○国務大臣(鈴木俊一君) 復興オリンピック、復興パラリンピックというのは、招致するときからの一つのコンセプトでございます。
 それで、率直に言って、オリンピックが日本に招致されるというときに被災地では必ずしも歓迎でもなかった。何か国民のこの関心が被災地から東京の方に移っちゃうんじゃないか、風化をしてしまうのではないか、これから東京方面でいろいろ物が造られて資材も高騰している、資材も人もそっちに集まって、むしろオリンピック、パラリンピックが復興の足かせになるんではないかと、そういう声があったのも、これも事実でございます。
 しかし、白先生おっしゃったように、これはもう被災地も、それから被災地でないところも含めて多くの国民の皆さんがオリンピックに何らかの形で参画をする、あるいは関わりを持っている、そういう気持ちがないとこれは成功しない。幾ら東京都や組織委員会や政府が旗を振っても成功しないわけでありますから、私も被災地出身の者として、何としてもこの復興オリンピック・パラリンピックというものが、タイトルだけではなしに中身のあるものにしなければいけないと、この間ずっとそのことを思い続けてまいりました。
 そのために、例えば被災地での食材とか木材を積極的に使うとか、あるいはホストタウンにしても、ハードルの低い復興「ありがとう」ホストタウンというのを新たにつくって被災した市町村と参加する国とを結んで交流をしてもらうとか、あるいは、午前中お話出ましたけれども、聖火リレー、これからコースも決まるわけでありますけれども、被災地をどういうふうにやって走ってもらうかとか、そういうようないろいろなことを思っております。
 そういう関わりを持ちながら、その復興オリンピック・パラリンピック、いろいろそういう御意見もございますのは承知していますが、それを真の形のあるものにしていきたいと思っています。
#150
○白眞勲君 まさに、大臣おっしゃったとおりです。
 私は、やっぱり、岩手県の大臣が今回オリンピック大臣になられたと、私はすごく期待しております、そういった面でですね。今日は、梶山大臣も茨城でいらっしゃるし、また岡田先生もそうですけれども。そういう面で、今日、別に、鈴木大臣中心に聞くつもりですけど、もし梶山大臣、手挙げたければいつでも手挙げていただいて、しゃべっていただいて結構でございますが、是非みんなでこれを聞いてもらいたいなというふうな思いはありますので、公安委員長も是非またそういった面で聞いてもらいたいなというふうに思うんですが。
 今言ったように、やっぱり日本国民全員がみんなで協力し合う、やっぱりそれはボランティアという部分というのもあるかと思いますが、これについてはまた後でちょっと聞きたいと思いますが。
 私、実は平昌オリンピックの閉会式に、国会の皆様の御理解もいただいて、見る機会がございました。それに合わせてちょっと別の競技もいろいろ見させてもらったんですけれども、今回、全部自分で、人の手を借りずに自分で手配しまして、一般の観客の皆さんと一緒に行動したんですね。それによって二〇二〇年に開かれる東京オリンピック・パラリンピックの課題も何か観客の視点から少し見えてきたような気がするので、そういった観点からちょっと聞きたいなと思っているんですが。
 鈴木大臣もパラリンピック、平昌、見られたということですが、どうでしょう、二〇二〇に懸けての御感想ということで、余り長い話してくれちゃうとほか行けなくなっちゃうんで、短めにちょっと感想を言ってください。
#151
○国務大臣(鈴木俊一君) 今回、平昌のパラリンピック、日本国民の皆さんもテレビを見ていただいて、大変パラリンピック、それからまた障害者スポーツに関心を持っていただいたと思います。
 今回幸いだったなと思いますのは、今回の大会で日本のテレビ局、NHKが随分力を入れてくれまして、放送時間は前回のソチ大会の約二倍の長さでございましたし、それから、内容も障害者の方に配慮したユニバーサル放送をするとかいうことで、多くの国民の皆さんが実際に平昌に行かなくてもテレビを通じて見てくれたんだと思います。
 そして、先ほど申し上げましたとおり、テレビを観戦する中でパラリンピックや障害者スポーツに関心を寄せていただいたということ、その関心や興味の盛り上がりそのものが私は二〇二〇年につながる一つの成果であると、そういうふうに思っております。
 具体的にどういうような印象を持ったかということをちょっと、ちょっとだけお話をいたしますが、私の見た範囲では、例えば寒さ対策、東京では逆に暑さ対策になるんですけれども、閉会式で防寒グッズを配布するなどのそうした工夫がなされたこと、それから、ソウルから大会会場までの輸送ルートとなっておりますKTXとか専用乗り場におけるスロープ付き低床バスによる車椅子の観客の輸送、そうしたことが随分取り組んでおられたなと思いました。それから、車椅子トイレ等の分かりやすい誘導サイン、また障害のある方専用の入場口、退場口の設置、こういうことがかなり細かくやられていたと思いました。そういうことも二〇二〇年大会の参考にしたいと思います。
#152
○白眞勲君 まさに鈴木大臣おっしゃったように、本当に細かいところというのはやっぱり行ってみないと分からない部分があるなというのを私も、防寒グッズなんですけど、私ももらったんですけど、実際ね。何かめちゃくちゃ、何か日本のあるじゃないですか、何ですか、携帯用のカイロ、ホッカイロみたいなやつ、ホカロンみたいなやつ、めちゃくちゃ熱いんですよ。量が多いんじゃないかな、あれ。やけどしそうなぐらい熱かったりして、そういったものもありまして、本当にそういった面ではいいと思うんですけれども。
 今日、JOCさんもいらっしゃっていただいています。平岡さんは行かれたんですかね。JOCの竹田会長行かれたんですが、平岡さんも行かれたんだったら、行かれたなりの感想をちょっと、余り長話しないで、短めにちょっとお願いします。
#153
○参考人(平岡英介君) JOCの平岡でございます。日頃からスポーツの振興に大変御支援、御協力いただいて、ありがとうございます。
 ただいま御質問の平昌でございますけれども、もう御存じのとおり、冬季のオリンピックとしては過去最高の成績を上げることができました。これも国民の皆様の応援、関係各位の御支援、そのたまものであると同時に、何といってもアスリート、これが本当に頑張ってくれたと。スポーツの持つ力、夢、希望、感動、そしてフェアプレーの精神、そういうものを非常に発揮してもらったということで、大変盛り上がったなという具合に感じております。
 今後、二〇二〇年に向けましても、やはりアスリートの活躍というのが大会成功の大きな要因になると思いますので、JOCとしては今後とも各関係先の御協力を得ながら取り進めていきたいと、このように強く感想を持ったということでございます。
#154
○白眞勲君 ちょっと私の感想を申し上げたいなというふうに思うんですけれども、移動や寒さ、そして競技の運営、観客に対する対応、さらにはセキュリティー対策など様々、私、事柄を私なりに感じることができたわけですが、でも、その中で一番印象に残ったのは何かといったら、実際携わっていらっしゃるボランティアの皆さんなんですね。ともかく明るく親切なんですよ。
 非常に印象的だったんですが、特に、競技が終わって観客がシャトルバスに乗るためにみんな集中するわけなんですけど、大行列になってにっちもさっちもいかない、そういったときにも、ボランティアの皆さんが陽気にやっぱり手を振ったり、あるいは話しかけてきてくれる。ちょっとした、ほっとした瞬間に、いらいらしますから、ほっとした瞬間になるなというふうに思いました。今JOCさんもおっしゃったように、オリンピックの主役はもちろんアスリートです。でも、大会の印象を決めるのは間違いなく会場や関連施設のあらゆる場所で活躍するボランティアの皆さんだというふうに私は思いました。
 そこで、組織委員会にお聞きいたします。ボランティアの募集条件について、何か一部、語学の条件などが厳し過ぎるのではないか、それではただ働きじゃないかという意見もありますけれども、ホームページを見ると募集条項にその項目は今なくなっているようなんですが、これ変更したんですか。
#155
○参考人(布村幸彦君) お答えいたします。
 先生おっしゃるとおり、ボランティアは大会の顔として選手や観客の方々と最初に接する、また非常に接する機会が多いということで、大会の顔でございますし、平昌でもボランティアの方々の笑顔に救われた経験がございます。
 組織委員会としては、八万人の大会ボランティアを募集していく予定でございます。その募集に当たりましては、英語などの語学の堪能な方々は活動の範囲が広がるという意味で積極的に応募していただきたいということではございますけれども、語学能力水準というものを応募条件とするということはしてございません。むしろ、オリンピック、パラリンピックに関心が高かったりスポーツボランティアとしての意欲や経験を有する方々など、幅広い方々に応募できる条件を設定していきたいというふうに考えています。
 また、幅広い年齢、性別、障害の有無などの方々に多く参加いただくために、例えば障害の有無にかかわらず安心してボランティア活動が参加できるような研修や配置を行う工夫ですとか、ボランティア休暇の取得を促進する企業、機関の方々との連携をして働く世代の方々の参加を促すと、そんな取組にも努めてまいりたいと考えております。
#156
○白眞勲君 今いろいろ、るる御説明いただきましたけど、ちょっと私が心配しているのは、大会中様々なやはり予想外の出来事というのはこれ当然起きるであろうと。特に観客からのクレームの処理等については、よくあるパターンが、ボランティアに任せ切りになっちゃって、本当の職員というのが後ろにいて、いなくなっちゃうみたいな、おまえらやっておけよ、そういうのはおまえらやれよみたいになっちゃう。で、後ろで、言い方は悪いですけど、あぐらをかいている、そういうパターンというのは世間的によくあるパターンなんだと私は思うんですね。
 ですから、そういうやっぱり一番風当たりの強いところにボランティアを配置していってしまうことだけは何とかやっぱり私は防ぐべきだなと思うんです。やっぱり、ある意味、大会組織委員会の職員の皆さんとか、そういった方々がそういった面にはもう積極的に前に出てボランティアの面倒を見るということも必要だと思いますが、その辺、どうでしょうか。
#157
○参考人(布村幸彦君) 御指摘のとおりで、ボランティアの方々がチームとして動くに当たって、まずはボランティアリーダーという方がしっかりその現場で責任、判断して行動できるということが必要かと思いますし、そこの際には組織委員会の者も一緒になって速やかに取り組んで、アスリートの方々、観客の方々の御迷惑にならないように努めてまいりたいと思います。
#158
○白眞勲君 是非よろしくお願いしたいというふうに思います。
 続きまして、五輪のセキュリティーについて国家公安委員長にお聞きいたします。
 韓国政府は、テロ対策で米国と足並みをそろえ、昨年に米国のテロ専門家を韓国に招き、対策を協議、さらに、リアルタイムでの協力体制を構築し運営、また競技場も米韓合同で点検を行い、爆発物の認知及び処理、テロ容疑者のデータベースについてもアメリカの協力を得たとのことであります。実際、IOCの安全諮問官は、韓国政府はリスク要因を明確に分析して対策を確立し、過去最大規模の国際情報協力体制を構築したと語ったとされています。それでもサイバー攻撃されたなというふうに思っているんですけれども、この辺り、東京の場合、大丈夫なんでしょうか。
#159
○国務大臣(小此木八郎君) 委員がおっしゃいますように、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックは国際的にも、日本で行われるということもあり、最高度の注目を集める大きな行事であると思いますから、治安対策について責任を持って当たってまいりたいと、こういうふうに思っております。
 このため、平昌大会に際し講じられた今委員がおっしゃった諸対策というものについて、やはりアメリカのみならず諸外国の様々な情報を収集しそれを分析する、私も、これオリンピックだけじゃありませんけれども、テロも心配されるところであります、国際会議に出席をし、様々御協力を願ったところであります。もちろん、事務方も、その情報収集、分析等に今現在も努めているところであります。
 日本でも、関係機関と連携した水際対策、官民連携の強化や、あるいはおっしゃったサイバー攻撃対策等の取組を更に着実に推進していくよう警察を指導してまいります。
#160
○白眞勲君 是非、安心して楽しめる競技を目指して頑張っていただきたいなというふうに思うんですけど。
 ここでちょっと組織委員会にまたお聞きいたします。今回、私、平昌オリンピックを観戦するに当たりまして一つちょっと苦労した点がありまして、これ何かというと、荷物なんですよ。置き場所がない、コインロッカーが。それだから、結局、あるんですけど、みんないっぱいなの、いっぱいなんですよ。ですから、その大きな荷物かばんをごろごろ転がしながら、それ引きずって、これ本当大変苦労したんですけれども、ともかく保管してくれることがなくて、そのまま競技場まで行かなきゃいけなかった。肩痛くなっちゃって大変だったんですね。
 このように、私のような海外から来たお客さんが苦労していますけれども、是非東京ではこのようなことないように。私、やっぱり荷物の保管場所の確保というの、これ重要だなというふうに本当感じたんですけれども、この辺どうでしょうか、お聞きいたしたいというふうに思います。組織委員会ですかね、じゃ、大臣、お願いします。
#161
○国務大臣(鈴木俊一君) この荷物の問題、これはオリンピックでパラリンピックで日本を訪れる方、また、今、訪日外国人観光客増えておりますので、共通する課題であると思っております。
 そして、こういうことに対応する一つとして、今、国交省を中心に手ぶら観光というのを取組を進めております。これは、空港、駅、商業施設等に手ぶら観光カウンターというカウンターを設けて、平成三十年二月末で全国二百九か所に設けているわけでありますが、そこに外国人観光客の方が荷物を一時預けたり、あるいは次の目的地までそれを配送してもらうと、そういうような取組でございます。
 訪日外国人観光客が大きな荷物を持ち運ぶ不便を解消するためのこの手ぶら観光を促進して観光地におけるコインロッカーや交通機関における荷物置場等の不足の対応策を進めるということも一方策であると、そのように思っております。
#162
○白眞勲君 是非、これ、私はもう、例えば、もう本当にその競技場の収容人数分のコインロッカーを用意するぐらいの気合を入れてもらいたいんですよね。
 というのは、これ例えば、これはちょっと国家公安委員長も聞いてもらいたいんですけど、これ保管場所を、つまりコインロッカーを確保してできるだけ競技場内の荷物の持込みを少なくしたら高いレベルでのセキュリティーチェックができるという私はメリットがあると思うんですけど、どうでしょうか、国家公安委員長。
#163
○国務大臣(小此木八郎君) まあ、一概に全てそうだということも言えるかどうかは、セキュリティー上はなかなか難しいと思いますけれども、しかし、要はしっかりと確認をして、やっぱり大会そのものの、あるいはそこに集まる方々の安全というものをいかに考えるかということについて、まだ時間はありますので、鈴木大臣等としっかりと検討しながら最高にいいものを環境としてつくってまいりたいと思います。
#164
○白眞勲君 そうなんです、是非お願いしたいんですね。
 というのは、私も荷物実際持ってセキュリティーチェック受けるわけですけれども、これ、大きな荷物をそのエックス線検査に載っけてごろごろ転がすと、結局そういう人たちいっぱいいると待たされるんですよ。で、入場がやっぱりスムーズになるためには手ぶらで来てくれた方がいいわけですね。当然、セキュリティー上もその方がメリットは私はあると思います。それでなくたって東京オリンピック暑いんだから、この暑さの中、長時間セキュリティーチェックで待たされるというのはそれだけでもデメリット。さらには、席取りなどにも使われる可能性もあるとか、あるいは大きな荷物が通路にあると邪魔ですから、やっぱり災害時の非常時の避難にも有効であるということを考えますと、これ是非内閣として、鈴木大臣、前向きに考えていただきたいというふうに思います。どうでしょうか。
#165
○国務大臣(鈴木俊一君) 観客の方の利便性、それから全体のセキュリティーの問題、このバランスが必要であると思いますが、そのバランスの中で最高のものを模索したいと思います。
#166
○白眞勲君 あと、暑さ対策について組織委員会にお聞きいたします。
 平昌オリンピックの際、これ史上最も寒い五輪と言われましたけど、逆に東京も酷暑五輪とも予想されているわけですが、暑さ対策はどういうふうにされていますか。
#167
○参考人(布村幸彦君) 今、白先生が御指摘のとおり、東京大会での暑さ対策というのは喫緊の課題というふうに認識しております。
 私ども、昨年の夏には豊洲の方で、実際のセキュリティーゾーンを通過するのにどれぐらい一人当たり時間が掛かるのか、炎天下の中で対策も練りながら実際をして、ミストの有効性ですとか日陰の有効性なども検証してきているところでございます。
 今後とも、大会に向けまして幅広い方々の知恵、技術を活用させていただいて、できるだけ多くの観客の方々が、暑さ対策をできるだけ施し、また情報提供もしっかり来られる方々にして、一緒になって暑さ対策を取り組んで大会を楽しんでいただけると、そんな工夫を重ねてまいりたいと思います。
#168
○白眞勲君 是非この暑さ、日本人というか日本の人は、東京の暑さ、大変だけどこんなものかなという部分はありますけれども、欧米の人というのは、日本の暑さって、この蒸し暑さというのは我々以上に想像を絶する感じを持っているかもしれませんので、今豊洲でやられたというのも、日本人に聞くんじゃなくて、どちらかというとこれ外国の人にも一回話を聞いてみるというのも一つの手なんじゃないかなというふうに思っております。
 さて、せんだって大会マスコットが発表されましたが、過去の五輪では例のない小学生約二十万人、特に競技会場が集中する一都三県では九割の学校が投票したということで、大会機運の盛り上がりとともに、学級での議論を通じて多様性や障害者理解などを学ぶオリパラ教育を広める意味もあり、私は大変よかったなというふうに評価しております。
 このオリンピックが東京で開かれるのを機に、私はマスコットだけではなくて、例えば皆様のお手元の七ページあるいは八ページにあります、これドリルなんですね、算数ドリルの教育。これ、渋谷だけやっているんだよね、今。渋谷を手始めにということなんですけれども、これ非常に面白いですね。こういうオリンピックのアスリートとともに考えていこうみたいな、こういったことによって子供の教育にも非常に有効性が私はあるんではないかなと思うんですけど、何で日本全国に広げようとしないのかなと、何で渋谷、これ間に合わなくなっちゃいますよ、これ。
#169
○副大臣(丹羽秀樹君) お答えさせていただきます。
 東京二〇二〇算数ドリルは、子供たちが楽しく算数を学習しながら、また、かつオリンピック、パラリンピックの各競技について、白先生がおっしゃられたように、自然に学ぶことができるというすばらしい内容になっているというふうに思っております。
 それと、このオリンピック、パラリンピックの教育の教材として、子供たちにとってもとても親しみやすく、そういったすばらしい教材を実は今年の四月から渋谷区をモデルエリアとして区内の公立小学校の六年生を対象に使用を開始するというふうになっておりますが、引き続き文部科学省といたしましても、このような教材を全国に普及できるように組織委員会と一緒になって検討していきたいと考えております。
#170
○白眞勲君 いや、検討するのはいいんだけど、間に合わないですよ、これ。だって、四月でしょう、来年の。だから、間に合わないかどうか聞いているんです、私は。
 いや、これから検討してなんて言ったら二〇二〇年過ぎちゃうじゃないですか、これ。だから、どうするんですかと聞いているんですよ。
#171
○副大臣(丹羽秀樹君) 検討じゃなくて、しっかり取り組んでまいります。ごめんなさい、ここの言いぶりが違って申し訳ございません。
#172
○白眞勲君 ということは、来年には日本全国に広げるということでよろしゅうございますか。
#173
○副大臣(丹羽秀樹君) オリンピック・パラリンピック教育を導入している各学校において取組、この算数ドリルを活用できるような形に持っていきたいと考えます。
#174
○白眞勲君 いや、ちょっと今、副大臣、オリンピック・パラリンピック教育をしている学校に対してはとおっしゃったんだけど、そうじゃなくて、日本全国に広げるかどうか私聞いているんですよ。教育しているところは教育している、その辺ですよ、もう一回答弁お願いします。
#175
○政府参考人(藤江陽子君) お答え申し上げます。
 先ほどの算数ドリルにつきましては、委員御指摘のように組織委員会で作ったものでございまして、組織委員会としては、渋谷区でやってから全国的にも展開するというお話でございますので、その点につきましてはスポーツ庁としても連携しながらしっかり取り組んでいきたいと思いますし、また、スポーツ庁といたしましては、オリンピック・パラリンピック教育の推進ということで、オリパラムーブメント全国展開事業というのをスポーツ庁として実施しているところでございます。
 今、スポーツ庁とJOC、あるいは組織委員会、さらには東京都、それから大学等とも連携しながらコンソーシアムをつくって、各都道府県教育委員会に拠点としてなっていただいて、オリパラ教育推進校というものを実施しているところでございます。今年度二十地域で実施しているところでございまして、来年度も更に三十地域ほどに拡大しつつやっていきたいというふうに思っております。
#176
○白眞勲君 再来年には始まっちゃうんですよ。来年三十校で間に合わないじゃないですか、これ。これちょっと鈴木大臣、こういうのをぱっと広げるようにちょっと鈴木大臣からも言うように、ちょっと決意表明してくださいよ。
#177
○国務大臣(鈴木俊一君) 組織委員会、文科省とよく連携をして前に進めたいと思います。
#178
○白眞勲君 じゃ、ちょっと副大臣、もう一回、これ全国に広げますということをやっぱりもうやってみたらいいじゃないですかと私は思うんですけどね。
 で、よく、こういった件についてというのは石橋をたたいて渡るのは非常に重要なんだけれども、時期が問題なの、時期が。終わってからじゃ、はっていう感じになりますよ。ですから、まあ議事録で、はってどういうふうに書くのか知りませんけど、ともかく、やっぱりきちっと私は、今オリパラムーブメントも何か三十地域とおっしゃったのかな、二十地域で、今。だから、それだって、どんどんどんどん、もっと若いいろいろなアイデアが、きっと組織委員会の皆さんとかいっぱいいらっしゃるんじゃないかと思うんですよ。いろいろなアイデアを出してくるんじゃないかと思うんだよね。あるいは、そういうのを募集してもいいと思います、私は。募集すること自体がオリンピック、パラリンピックの普及につながっていく、そういう考え方で私はやっていった方がいいんじゃないかなと思いますが、もう一度、副大臣、ちゃんと答弁してください。
#179
○副大臣(丹羽秀樹君) 白先生から応援のお言葉というふうに思っております。
 先ほどおっしゃったように、前回のあのマスコットの発表のときも、全国の子供たちが投票したというのは、子供たちも非常にオリンピックに対して、パラリンピックに対して興味を持つという、そういったムーブメントにもつながったというふうに思っております。
 もちろん我々も、限られた予算ではございますが、しっかりとこのムーブメントを全国的に広げれるような展開に持っていけるように頑張っていきたいと思います。
#180
○白眞勲君 予算は全部限られているんです。ですから、そういう限られた予算をいかに有効に使うかを知恵を絞るのが私は皆さんだと思っていますので、是非そういった関係からよろしくお願いを申し上げたいなというふうに思います。
 続きまして、五輪の壮行会問題につきましてお聞きしたいと思います。
 JOCは、この平昌オリンピックにおいて、選手が所属する学校や企業などが開く壮行会のメディア公開を禁じ、各方面から不満が出てきたことに対して、二月の二十三日にこの決定を変える通知をしました。この際、プレスリリースではこう言っているわけですね。かねてよりIOCと協議を重ねてまいりましたが、大会後の取扱いについて了解が得られたと書いてありますが、ところが、毎日新聞、二月二十七日、これ九ページ目ですね、一面には、IOCのマーケティング責任者に毎日新聞が問い合わせてみたところ、この件については特にないと明快に否定しているわけですね。問合せしていないと、発表したことすら知らないとした上で、これまでも規制を指示したことはなく、JOC独自の判断だと述べたとのことです。
 JOCにお聞きいたします。いつ、誰からこの了解が得られたんでしょうか。
#181
○参考人(平岡英介君) 壮行会とか祝賀会というのは大変重要だと私どもも考えています。JOCでも、結団式をやって、その後に壮行会を一般の方々に公開してやっていると。チーム・ジャパンとしての一丸となった結束、士気を高める、そういう大変な効果があると、一般の方にもオリンピアン等を身近に感じていただけるということで、必要だと思っております。
 ただ、御存じのとおり、IOCが知的財産として全世界に全部登録しているわけですね。五輪のマークだとかオリンピックという言葉、あるいは聖火のトーチとか、そういう、日本でも特許庁に商標登録がされています。これをIOCの承認なくして勝手に使うことはできません。現在承認されているのは、JOC、それから自治体、それからスポンサー、これがIOCから承認されています。学校につきましてはIOCから今までは承認されていませんでした。所属企業についても承認されていません。
 そういう中で、今回、いろいろな問題がありましたが、平昌に限って規制を変えたわけでも何でもございません。もう十年近く前、多分アテネぐらいからだったと思いますが、ガイドラインとしてその辺ははっきりと各NF、選手、皆さん方に徹底しているということです。
 今回、平昌に関しまして急に規制をしたようなニュアンスがございますが、決してそうではなくて、ただ、教育的な学校についてはいかがなものかという御指摘もありましたので、IOCと協議をいたしました。その中で了解を、合意を得たということでプレスリリースを発表させていただきました。
 以上です。
#182
○白眞勲君 そうすると、IOCの誰から了解が得られたんですか。私の質問に答えてください。
#183
○参考人(平岡英介君) 個人名を挙げていいのかどうかよく分かりませんが、IOCの中に職員が何百人とおります。その中にマーケティング部門がございます。そこの事務部門の、マーケティング部門のトップの方と話合いをいたしまして、学校がプロモーション的に、営業的に使わないという前提ならばどうだということで了解を得たということでございます。
#184
○白眞勲君 今回のポイントは何かといいますと、メディアの公開を禁じたということだと思うんですね。
 そもそもパブリックビューイングや壮行会を公開でやってはいけない、メディアに報道させてはいけないということ自体は、私は、憲法第二十一条の「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。」に違反しませんか。
#185
○参考人(平岡英介君) そこまでの憲法論議とか法的なところは私どもJOCとして論議しているわけではございません。あくまでもIOCの知的財産を守るという前提の中で、企業名が出るということがIOCとしては認めないと、承認できないということがはっきりしておりますので、そういう対応をしております。
#186
○白眞勲君 ちょっと待ってくださいよ。この国は憲法を基に国が運営されているんです。IOCがどうであれ、報道の自由というのはこの国の憲法で保障されている話です。ですから、憲法違反でないかどうかを当然議論しなきゃいけないわけで、違反したらいけないわけですよね、これはね。違反してはいけないわけなんですよ、これは。
 その件について、表現の自由に、報道の自由に違反しているかどうか、これを判断しているかどうかをJOCさんに私は聞いているんですよ。
#187
○参考人(平岡英介君) 報道の自由とかそういう公開の問題、これにつきましてもJOCはもちろん考えています。ただ、憲法論議としてそこまで突き詰めているわけではないということでお答えしました。
 基本的に、IOCが求めているオリンピックチャーター、オリンピック、五輪憲章が私どもにとっての一つのスポーツ界の憲法でもあります。もちろん日本国内法が優先するのは当然だとは思っております。ただ、先ほど申し上げましたとおり、今までその内容でずっと知的財産の問題を取り上げてきたということでございます。
#188
○白眞勲君 非常に私には理解ができないんですね。
 つまり、報道の自由を阻害させることがJOCには権限としてあるんですか。それをまずお聞きしたいと思います。特に病院とか自治体が壮行会をする、大学が壮行会をした、それに対して報道機関にその報道をさせないというのは憲法の報道の自由に私は明白に違反するというふうに思いますが、もう一度お答えください。これ、違反するかしないか、それでお答えください。
#189
○参考人(平岡英介君) 憲法に違反しているという形ではなくて、何といいますかね、学校だとか自治体は既にメディア公開を認めました。自治体は前から認めています。病院につきましてはまだ検討の段階ということでございます。
#190
○白眞勲君 私は、一般の企業が公式スポンサーと確かに競合する場合もこれはあるかもしれません。しかし、大学などでは当然、その宣伝にならないとは言い切れない、確かに。だけれども、だからといって公式スポンサーの中に大学があるわけじゃないでしょう、別に。だったら、別に競合しないじゃないですか。学生募集にプラスに働いたところで何か、IOCのその公式スポンサーが何か迷惑を被るようなことはあるんでしょうか。
#191
○参考人(平岡英介君) 私どもは、公式スポンサーのためにこのマーケティングをやっているわけではなくて、アスリートのためにマーケティングをやっています。
 二〇二一年以降も海外遠征だとか海外試合、当然コストが掛かります。それを国の補助金だけに頼ることはなく、JOCとしてマーケティングをしっかりやって、アスリートのためにやっていきたいということになっています。
 したがって、現在の公式スポンサーを守りたいとかお金のためだということではないということを御理解いただきたいのと、カテゴリーが幾つもございます。そういう中で、競合していないもの、あるいはカテゴリーとして認められていないものもございます。そういうところが勝手にオリンピックマークを使うということは許されていないと、商標権の権利の侵害であるという具合に考えております。
#192
○白眞勲君 十ページを御覧いただきたいと思うんですけど、お手元の資料十ページですね。これ、JOCがトップアスリートと企業をマッチングするアスナビという制度、私、これは非常にいい制度だなと思っておりますが、私も評価します。
 ところが、この十一ページですね、皆様のお手元、三項目めのクエスチョンで、「採用するとどんなメリットがありますか?」という項目で、その三番目のメリットが、「トップアスリートが企業の名を背負って活躍することで、テレビや新聞等のメディアを通して、世の中に企業の認知度を高めることができ、さらには社会貢献度の高い企業としてのイメージアップにもつながります。」。これ報道できなければ、これうそじゃないですか、お答えください。
#193
○参考人(平岡英介君) これは、企業の名前をそのまま広告で使うということは認められていません。
 ただ、所属企業という形でスポーツを支援している、オリンピアンを支援しているということは認められている範囲だと思っています。
#194
○白眞勲君 言っていること分からないですよね。矛盾していないかどうかですよ、私が聞いているのは。今、報道させないと言ったじゃないですか。報道させないということに対して、これは報道させると書いてあるじゃないですか。テレビや新聞等のメディアを通して世の中にと言っているんじゃないですか。これ、違うんじゃないんですかと私は言っている。もう一回お答えください。
#195
○参考人(平岡英介君) 広告に使うということを禁止しているということでございます。
#196
○白眞勲君 いや、違いますよ、あなた方が言っているのは。今報道のことを私は聞いているんです。広告なんか一言も言っていません。報道についてさせないと言ったじゃないですか、最初。矛盾していませんか、今言っていることが。報道ですよ。報道させないのが何で。報道いいんですか、じゃ。報道いいのか悪いのか、教えてください、これ。
#197
○参考人(平岡英介君) 企業名を表に出した報道は認めていません。一般のニュース報道等でオリンピックとかいう表現は認められています。
#198
○白眞勲君 もう一回お答えください。
 いいですか、これ、テレビや新聞等のメディアを通して世の中に企業の認知度を高めるというのは、これは企業の名前を言わせないと企業の認知度は高まりませんよ。それを報道させることを認めているんじゃないんですかというのを私は言っているんですよ。だから、今の意見と違うんじゃないんですか。広告と報道は違いますよ、これ。
 今までJOCさんね、何か広告と混同しているんじゃないですか。私が言っているのは報道ということで言っているわけなんですよ。憲法上の問題も報道としてあるんじゃないのかと言っているわけですよ。それについてどうなんですかと聞いているんです。矛盾していませんか。ちゃんと答えてください。
#199
○参考人(平岡英介君) このJOCのホームページでのアスナビのクエスチョン・アンド・アンサーの中に記載しているんですが、確かにちょっと表現としては誤解を招くところがあるかと思います。
 この辺につきましては、今後、修正する必要があるかないかを検討させていただきます。
#200
○白眞勲君 いや、すごくこれ大切な、僕はアスナビというのはいい制度だと思いますよ。
 で、いいですか、JOCさん。皆さんは、それはもちろんアスリートを見なきゃいけない、それはもちろんなんですよ。それと同時に、こういうアスナビとかいうものをつくるんであるならば、当然企業とか何かに対しても、やっぱり私たちはこうだと思いますよ、私は。これ、そのままだと思いますよ、私は。なるほどねと思って採用する人たちはいっぱいいらっしゃると思いますよ、これを見て。
 それを、表現を変えるんじゃなくて、私が言いたいのは、IOCに対して、この程度はいいじゃないかということをこちら側の立場からIOCに言うのが私はJOCの立場だと思っているんですよ。どっち向いているんだということなんですね。言っていること分かりますか。日本国民が今回のオリンピックで、じゃ切符だって何だって、そんなに全員に行き渡りませんよ。やはり大変な思いをされる方結構いらっしゃいますよ、日本国民の中には。一番お金だって払っているのは、IOCの公式スポンサー以上に日本国民ですよ。そういったことも含めて、どっち見て仕事をしているのか、その決意をもう一回教えていただきたい。
#201
○参考人(平岡英介君) JOCは、一にも二にもアスリートファーストでございます。それをスポーツの持つ力、魅力、そういうものにつなげていくというのがJOCの責務だという具合に考えております。
#202
○白眞勲君 この問題をもう少しやりたいなと思いますが、もう終わりだね。
 じゃ、最後まとめますけれども、鈴木大臣、是非、これだけちょっとパフォーマンスが、今回フィギュアとかは午前十時でしょう、平昌ね、アメリカのゴールデンタイムに合わせて。ノルディックスキージャンプは午後九時半スタートですよ。夜中にやっている。観客の熱気を感じた最高のパフォーマンスを見せられるように私は努力してもらいたいと思うんですね。そのためには、この辺きちっと、やっぱりこの競技時間帯も含めて、今JOCも言いました、アスリートファーストだと言った、だったらそれを中心に是非お願いをしたい。それを、もう答弁は結構です、よろしくお願いしたいと思います。
 ありがとうございました。
#203
○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。
 まず、私は最初に、今回の財務省の決裁文書の書換えにつきまして幾つか質問をさせていただきたいと思います。
 これはもう国会挙げて、与党、野党を問わず厳しくこの真相解明ということに今取り組んでいる最中でございますが、当委員会におきましては、このあってはならない決裁文書の書換え、文書の書換えということについて幾つか、関係する大臣等々の方にお聞きしたいというふうに思います。
 まず、公文書管理の担当大臣として梶山大臣にお聞きしたいと思います。
 今回の財務省の決裁文書の書換えについては、率直に今どうお感じになっておられるのか。もちろん、徹底したこの真相解明ということが第一でございまして、今それを鋭意国会を挙げて取り組んでいるところでありますけれども、こうしたあってはならない指示に対して組織の中で一人でやっているということは、もうないということは既に国会審議の中でも明らかになっております。そういう一連の関係したものの中で、誰もあらがうことなくこれを実行してしまったというこの組織文化あるいは公務員の意識、やはりここは根本的に問題があると言わざるを得ないというふうに思います。
 梶山大臣のまず所感をお聞きしたいと思います。
#204
○国務大臣(梶山弘志君) まず、決裁文書に手を加えることはあってはならないということでありまして、決裁済みの文書について手を加えるときにはまた決裁を取り直すということが原点、基本的な考え方であると思っております。
 御指摘の件、現在財務省において調査中でありますけれども、行政機関の意思決定の基礎となる決裁文書に書換えが行われたということは、公文書への信頼、そして行政全体への信頼を揺るがしかねない行為であり、極めて重く受け止めております。
 公文書管理については、国会等で様々な御指摘も踏まえて、第三者的な立場にある公文書管理委員会で御議論を経て、そして昨年の様々な事案に対する御指摘も踏まえた上で、昨年末にガイドラインを決定をさせていただきました。そのガイドラインに基づいて今各府省で行政文書管理規則というものをそれぞれに作るわけでありますけれども、公文書管理委員会のチェックを今行っているところでありまして、その答申の可否について年度内に返答をいただくところでありますが、しっかりそれらのことも踏まえて、これらが実効性が高まるように努力をしてまいりたいと思っております。
#205
○西田実仁君 私は、今回の問題、様々なところ、真相を解明した上で、どうこれを二度と起こさないようにするかという対策を考えなきゃいけないと思いますが、例えば会計検査院、例えば国家公務員法、総務省設置法等々、それぞれこのいわゆる内部統制機関と言われるところのよって立つ法律を適正に執行されていればこうしたことが起きなかったのではないか、あるいは防げたのではないかというふうに思っております。
 例えば会計検査院法では、お手元に資料をお配りしましたが、第二十五条を見ていただきますと、そこには、「会計検査院は、常時又は臨時に職員を派遣して、実地の検査をすることができる。」というふうになっております。
 先般、予算委員会でも、会計検査院から、この決裁文書の書き換えた問題について再調査、一連の事実関係を確認するという御答弁もございましたし、また予算委員会におきましては、よもや書類が書き換えられたとの思いには至らず、文書の真正性の検証は必ずしも最優先事項と位置付けられていなかったと、こう釈明をされておられます。しかし、これは書類審査だけではなくて、この会計検査院法の二十五条に定めのある、例えば実地の検査をしていればこのようなことにはならなかったのではないかとの思いは果たしてお持ちなのでしょうか。
 この会計検査院法、院法を踏まえての御答弁を願いたいと思います。
#206
○説明員(岡村肇君) お答え申し上げます。
 会計検査院は、憲法第九十条の規定に基づき国の収入支出の決算の検査を行うほか、会計検査院法第二十条の規定に基づき、法律に定める会計の検査を正確性、合規性、経済性、効率性、有効性等の多角的な観点から実施しております。
 会計検査院がこれらの規定に基づき厳正に検査を行うことにより、指摘を受けたもののみならず、これ以外についても相当な牽制となって、違法、不当な会計経理が未然に防止される効果も有していると考えております。しかし、今般、決裁文書に関する問題が明らかになるなどしたことにつきましては遺憾であると考えております。
 会計検査院といたしましては、このような事態が発生しましたことを重く受け止めまして、与えられた権限をより適正に行使し厳正に検査を行ってまいりたいと考えております。
#207
○西田実仁君 はっきりお答えになってはおりませんけれども、この院法に定めのある権限を適正に行使をしていくという大変強い決意を持っていかなければ、これは今後また再び繰り返してしまいかねないというふうに私は大変危惧をしております。
 国家公務員法第十七条には、人事院の調査について定めがございます。添付の書類にもございますように、「人事院又はその指名する者は、人事院の所掌する人事行政に関する事項に関し調査することができる。」と。その第二には、同項の調査に関し必要があるときは、証人を喚問し、また調査すべき事項に関係があると認められる書類若しくはその写しの提出を求めることもできると、このようにもなってございます。
 こうした人事院が持つこれらの権限、こうしたことが適正に行使されていれば、今回の問題に限らずですけれども、防衛省の日報問題、あるいは文科省の天下り問題といったことについて、一連のこのいわゆる不祥事と言われるものについて起きていなかったのではないかというふうに思いますけれども、今日は一宮総裁に所見を伺いたいと思います。
#208
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) 国民の公務に対する信頼は行政運営の基盤であり、職員一人一人が国民全体の奉仕者としての使命感、倫理観を持ち、国民全体の奉仕者として国民本位の公正な行政の実現に尽力するということが不可欠であります。御指摘の最近の事案につきましては、人事院としても極めて遺憾に存じております。
 職員の服務に関する個別の事案につきましては、所属職員の服務を統督するとともに事実関係を十分に承知し得る立場にある任命権者が御判断されるものでありますが、人事院といたしましても各府省に対し、今後とも厳格な運用を強く求めてまいります。
 人事院といたしまして、全府省の職員を対象に、役職段階別に行う研修において公務員の在り方や公務員倫理を考えさせる内容を充実したり、職員の倫理保持に関する様々な啓発活動を行ったり、各府省人事担当者を対象にした説明会の実施や職員向けパンフレット作成等による国民全体の奉仕者としての服務、懲戒制度全般の趣旨の徹底などに努めております。
 今後とも、説明会や会議の場などあらゆる機会を捉えて、各府省に対し、職員の使命感、倫理観の醸成について働きかけるなど、一層の対応に努めてまいります。
#209
○西田実仁君 総務省行政評価局にお聞きしたいと思います。
 総務省設置法第四条十二にございますように、各行政機関の業務の実施状況の評価及び監視を行うと、このようになってございます。こうしたことも適正にこの権限を使っていれば防げたのではないかという観点で御答弁願いたいと思います。
#210
○政府参考人(讃岐建君) お答えいたします。
 総務省行政評価局は、総務省設置法の規定に基づき行政評価・監視を行っており、政府内にあって施策や事業を担う各府省とは異なる立場から行政の適正性の確保等を図る役割を担っております。
 各行政機関の業務プロセスに応じて膨大かつ多様な内容を持つ公文書の適切な管理に関しては、各行政機関における責任を持った対応が重要であり、こうした観点から、昨年九月、総務省の行政評価・監視結果に基づく勧告でも、点検、監査、研修の徹底について各府省に対して指摘をしたところでございます。
 政府全体の公文書管理につきましては、現在、昨年末の公文書管理のガイドラインの改正を踏まえて、年度内に各府省が行政文書管理規則を改正し、厳格なルールの下で公文書管理の適正な運用を図るとともに、研修の充実などにより各職員へのルールを徹底を図るということとされています。行政評価・監視の立場からは、まず政府全体のこうした動きを注視していくことが適切であると考えます。
 いずれにいたしましても、総務省といたしまして、必要な場合には行政評価・監視機能を適切に発揮し、行政運営の改善に努めてまいります。
#211
○西田実仁君 大事なことは、そういうふうにいろいろと、人事院についても総務省にしても、あるいは会計検査院にしても、根拠に基づく法律があって、それを適正に執行していればこんなことが起きなかったのではないかということについて、私は大変に残念でもありますし、危惧もしているわけであります。結局は、そうした内部の統制機関の統制がきちんと利いていないから今回のような大事件に発展してしまっているということは言わざるを得ません。
 それで、そういう意味で、我々は今、立法府の方でこうした行政をしっかりと監視をしていくということを、常時に監視をし、そして行政の中でそれが浄化されないのであれば、やはり立法府としてしっかりとこれを真相解明するとともに、再発を防ぐということがなされなければならないという大変強い問題意識を今、参議院では党派を超えて共有をして協議をしているということは、是非行政府の皆様にもお伝えをしておきたいというふうに思います。
 観点異なりますが、今から四年前になります予算委員会で私は閣議の議事録公開を質問いたしました。その際、閣議あるいは閣僚懇談会以外の閣僚会議につきまして、現状を調査した上で、議事録の作成、公開をすべきだと、こう促したわけであります。その後、内閣府におきましては、各省庁に対して状況調査を行い、公文書管理委員会における議論等を経た上で、平成二十六年七月一日に改正を行った行政文書の管理に関するガイドラインにおきまして、閣僚会議等について、その開催日時、開催場所、出席者、議題、発言者及び発言内容を記載した議事の記録を作成するものとしたというふうに承知をしております。
 改めてお聞きいたしますけれども、平成二十六年三月に各省庁に対して実施しました閣僚会議等の議事録の作成、公開の状況について確認をさせていただきたいと思います。
 閣僚を構成員とする政府の会議の数、議事録の作成、公開、非公開など、その概要をお知らせいただきたいと思います。
#212
○政府参考人(田中愛智朗君) お尋ねの調査につきましては、平成二十六年三月四日の委員会において、安倍総理から、閣議、閣僚懇談会の議事録について、公文書管理法の趣旨に基づき今後作成される旨及び閣僚を構成員として開催される閣僚会議等についても、閣議、閣僚懇談会に関する対応を踏まえた所要の措置を講じる旨の方針が示されたことを踏まえ、同年三月に各府省に対して、閣僚を構成員とする会議における議事録等の作成状況等について調査を行ったものでございます。
 当時の調査結果の概要としましては、まず、閣僚を構成員とする政府の会議の数は百七十二であり、そのうち議事録を作成している会議の数は七十四、議事概要を作成している会議の数は四十でございました。また、議事録の公開及び非公開につきましては、当時の調査において調査項目に含まれていないため、不明でございます。
#213
○西田実仁君 今の報告によりますと、結局、閣僚会議等の議事録を作成している会議が七十四、そして議事概要が四十ということでありますので、全体が百七十二ということであれば、議事録あるいは概要すら作成していない会議が五十八ということになるのでしょうか。また、議事録非公開の会議数は不明ということでありますが、なぜこれは調査をしないんでしょうか。
#214
○政府参考人(田中愛智朗君) お答えいたします。
 お尋ねの点につきましては、調査を実施した平成二十六年三月時点において議事録又は議事概要を作成していない会議は、御指摘のとおり、五十八であると承知しております。
 また、閣僚会議等の議事録の公開状況につきましては、当時の調査項目に含まれておりませんけれども、公文書管理法第四条に基づく文書作成義務を果たしているかという観点から、平成二十六年当時にルールが存在していなかった議事録等の作成状況について把握することとしたため、調査項目が議事録等の作成の状況に限られたものと承知しているところでございます。
#215
○西田実仁君 今御答弁の中にもありました、当時、総理からも公文書管理法第四条の趣旨に基づいて必要な措置を検討するとされて調査を行い、現状に至っているわけであります。
 今報告いただきましたように、閣僚会議等について、議事録あるいはその概要の作成すらなされていない会議が相当数あるということ、またその後の追跡調査等もまだ行っておらず、現状がどう改善されているかも不明なこと、また議事録非公開の会議の実態も不明であるということなどからして、法の趣旨に沿った対応とは言えないのではないかというふうに思います。
 そこで、梶山大臣には、この公文書管理法第四条の趣旨にのっとって、閣僚会議等に関する議事録の作成、公開がどうなっているのか、更にその追跡調査をすべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
#216
○国務大臣(梶山弘志君) 閣僚会議等の議事の記録の作成につきましては、平成二十六年三月四日の参議院予算委員会における西田委員からの御指摘も踏まえて、平成二十六年三月の調査結果や公文書管理委員会における議論等を経た上で、平成二十六年七月に行政文書の管理に関するガイドラインを改正し、全ての閣僚会議等について開催日時、開催場所、出席者、議題、発言者及び発言内容を記載した議事の記録を作成を義務付けたところであります。
 その上で、御指摘の点につきましては、現状調査を行うことについて積極的に検討してまいりたいと思っております。
#217
○西田実仁君 大臣の大変強い決意を示していただきました。是非ともよろしくお願いしたいと思います。
 決裁文書の書換えについて及び議事録等についてはここで終わりますので、委員長のお許しがあれば、関係の方は御退席いただいても結構でございます。
#218
○委員長(榛葉賀津也君) 退席いただいて結構です。
#219
○西田実仁君 次に、児童虐待死についてお聞きしたいと思います。予期しない妊娠、計画していない妊娠について今日は質問させていただきたいと思います。
 二ページ目に、児童虐待で亡くなる命の六割はゼロ歳児というグラフがございます。まずこれを御覧いただきたいと思います。これは、厚生労働省の社会保障審議会児童部会児童虐待等要保護事例の検証に関する専門委員会、いわゆる専門委員会によります子供虐待による死亡事例等の検証結果等について、最新の第十三次報告から作成したものであります。
 最新の平成二十七年度等を見ても五八%となっておりますが、児童虐待で亡くなる方の六割がゼロ歳児ということでございます。人数でいいますと五十二人、平成二十七年度、児童虐待で亡くなった子供さんがいらっしゃいます。そのうちゼロ歳児が三十人、六割がゼロ歳児と。そして、その月齢を見ますと、ゼロか月が十三人と、半分近く占めているのが、その次のページを見ていただきますと円グラフがございまして、ゼロか月ということであります。さらに、そのゼロか月で亡くなる方の八五%はゼロ日目に亡くなっているということでございますので、ゼロ歳ゼロか月ゼロ日と、つまり産んですぐ児童虐待という、亡くなっている方が数多くいらっしゃるという大変に悲惨な結果でございます。
 このゼロか月ゼロ日の虐待死をなくすと、ここに私は目を向けなければ本当の子育て支援にはならないのではないかという問題意識から、今日は質問させていただきたいと思います。
 今日は松山大臣にお越しをいただいておりますけれども、内閣府が進めております子育て支援というのは、妊娠期から子育て期にわたる切れ目ない支援ということであります。しかし、その主なスタートラインというのはどうしても母子手帳交付の場でございます。そのため、その場に、その交付の場に姿を見せることができない、現れない超ハイリスクな特定妊婦とはなかなか支援としてつながるのが難しいというのが現状であります。
 次のページを、三枚目、Bのところを見ていただきますと、まさにその子育て支援のフローというか、を示させていただきました。母子手帳交付というところの右側に行きますと、保健師との面談とか妊婦健診への助成とか、地域のママ友づくり等が、様々支援が豊富になされておりますけれども、その前に医師による妊婦確定診断、あるいはその前に妊娠検査薬等によって判明していくということでありますが、その下の水色のところを見ていただきますと、妊婦健診未受診、あるいは母子手帳、その結果として未交付のハイリスクな特定妊婦の方はいつまでも支援の場につながることなく、先ほどのゼロか月ゼロ日の虐待死ということに中にはつながってしまうという残念な結果になっているわけであります。
 要は、支援につながらないというのは孤立した妊婦というふうに言わざるを得ないわけですけれども、その孤立してしまっている妊婦とつながる仕組みとして、予期せぬ妊娠、計画しない妊娠の相談支援事業に取り組んでいるところが幾つかございます。今日は、この中でも一般社団法人のにんしんSOS東京の皆さんからお聞きしたことを基にして質問をさせていただきたいと思います。
 先ほど見ていただきました専門委員会第十三次報告に戻りたいと思います。
 児童虐待で亡くなる命の六割がゼロ歳児であり、そのうちの半分近くが生まれたその日に亡くなっている月齢ゼロか月という事実を紹介させていただきました。その加害者を見ますと、調査によると九割が母親であります。そして、その全ての母親は妊婦健診未受診でありまして、したがって、母子手帳の未発行が九割というのがこの専門委員会の調査結果であります。産婦人科受診のハードルの高さがうかがわれるわけであります。と同時に、予期せぬ妊娠、計画しない妊娠への支援は、これまでのような母子手帳交付からの支援をメーンとする支援だけではどうしても切れ目が生じてしまうということが分かります。
 どんな人でも妊娠すると助けが必要となります。しかし、家族やパートナー、友人など、個人で持っている依存先が元々少ない方や、社会資源や地域コミュニティーなどにアクセスできない妊婦さんは孤立していくわけであります。妊娠したかもしれないと思った瞬間に相談できる、そういう場が少ないためであります。にんしんSOS東京は、そうした誰にも相談したくてもできない状況にある妊婦の相談支援事業を行っている一般社団法人であります。
 まず、松山大臣にお聞きしたいと思います。
 これまでの資料等から見えてくる課題について、とりわけ児童虐待で亡くなる命の六割がゼロ歳児であり、そのうちの半分近くが生まれたその日に亡くなっているという事実について、どのように受け止められるでしょうか。なぜ、こうした超ハイリスクな妊婦は悩みを抱え込んでしまうと考えられるのか、その所感を伺いたいと思います。
#220
○国務大臣(松山政司君) 児童虐待、またそれによって幼い命が亡くなるということは決してあってはならないことでございます。
 委員御指摘のとおり、虐待で亡くなる子供のうち、ゼロ歳児が全体の約六割を占めており、このうち四割弱がその日のうちに亡くなっていることは大変痛ましいことでございます。
 生まれたその日に亡くなる子供の事例ですが、予期しない妊娠であることなどによって妊婦は妊娠そのものに、周囲に相談できないと、また一人で悩み、また相談を、助けを求める場所が分からないまま自宅等で出産をしたり、また遺棄をした状況が推察をされます。
 このため、予期せぬ妊娠を含めた様々な事情をお持ちの妊婦の方が安心して相談できるような環境整備というものをしっかり行っていくことが重要であると考えております。詳細は厚労省の方からも答えさせていただきたいと存じます。
#221
○政府参考人(山本麻里君) お答え申し上げます。
 ゼロ歳児の死亡事例におきましては、議員からも御紹介ございましたように、母子健康手帳の未交付であるということでありますとか、妊婦健康診査が未受診である場合がほとんどでございます。松山大臣から御答弁ございましたように、予期しない妊娠であることなどにより周囲に相談できず、一人で悩み、助けを求める場所が分からないといったような状態が推察されるわけでございます。
 そのほか、ゼロ歳児死亡の背景としては、産前産後の心身の不調でございますとか家庭環境の問題等も考えられると考えてございます。
#222
○西田実仁君 この関東圏にはこうした相談窓口が大変に少のうございまして、例えば、赤ちゃんポストで有名な熊本の慈恵病院、こうのとりゆりかごが受ける相談件数、この三割は関東圏からの相談だそうであります。また、同じような相談支援事業を行っているにんしんSOS大阪、ここは府からの委託を受けて地方独立行政法人のところが運営していますけれども、この半分も府外からの相談でありまして、そのうち関東圏が圧倒的に多いということであります。
 なかなか近くの友人や家族には相談できない、また、遠くの専門家、医師とか弁護士などは大変に心理的、物理的に話せない、あるいはお金が掛かるため相談できない、そんな関東圏のこうした悩みを抱えている妊婦さんが熊本の慈恵病院あるいはSOS大阪に電話を掛けて相談している姿が浮かび上がってくるわけであります。
 今お話しのように、ゼロ日目の虐待死のほとんどは、その母親が母子手帳未交付であり産婦人科未受診ということで、現在の制度ではなかなか支援につながることができないこと、また思い掛けない妊娠を繰り返してしまう人がいること、相談しづらい社会、人間関係があること、こうした困難を克服していくには、産む産まないに制限されず相談できる、妊娠の可能性があるそのときからつながれる、そして匿名性が守られ安心して相談できる環境という三つの条件が欠かせないのではないかと、このにんしんSOS東京の方はおっしゃっておられました。
 このにんしんSOS東京の相談件数は、資料のDのところにございますように、二〇一五年十一月から始められて、今直近、今年の二月では新規の相談者数は百五人になっておられるようでありまして、継続的なここは関わりをしているところではありますので、延べの相談件数はこの新規相談者数の五倍にも上るというふうに言われております。
 その一つ前に戻っていただきますと、こうしたことにも様々行政の方でも対応をしようと努力をしていただいているわけですけれども、この予期しない妊娠、計画しない妊娠の相談支援事業というのは一般的な相談支援の課題になかなか応え切れていないと。この左側に課題がありますように、従来の既存の妊娠相談窓口では、例えば、福祉、法的な面からのサポート体制が不足とか、あるいは問題意識のない課題にアプローチできないとか、相談内容が限定しているとか、開かれた相談窓口になり切っていないと、こういう課題が数多くあるわけでございます。
 こうした現状の、この一般的な妊娠相談窓口の課題については厚労省はどのようにお考えになっているのでしょうか。
#223
○政府参考人(山本麻里君) お答え申し上げます。
 妊娠に関する相談窓口としては、予期せぬ妊娠についての相談を含め、女性の心身の悩みに対応するため、都道府県、指定都市、中核市に女性健康支援センターの設置を進めているところでございます。また、妊娠期から子育て期にわたるまでの切れ目のない支援を行うため、市町村に子育て世代包括支援センターの設置を進め、二〇二〇年度末までに全国展開することとしております。これらにおきましては、必要に応じ複数回の相談に応じるとともに、相談内容に応じて関係機関と連携して支援を行っております。
 一方で、これらの相談受付時間につきましては、休日や夜間等に対応しているところが少なく、予期せぬ妊娠への対応として、いつでも相談できる体制の整備が課題であると認識しております。
#224
○西田実仁君 まさに今おっしゃった女性健康支援センターについては、そうした課題、二十四時間対応あるいは休日夜間対応がないというところ、この体制の貧弱さというものを、課題を克服していかなければいけないと思います。また、法的に全国展開位置付けられました子育て世代包括支援センターについては、今お話しのように、ここが、いわゆる妊娠に葛藤している、妊娠葛藤相談の支援機能を持つことは重要であり、価値のあることであるというふうに思います。
 しかし、現在この行政が行っている相談支援事業をそのまま移行させても、なかなかこの問題の根本的解決には至らないんじゃないかと。今の現状の制度ではなかなかつながれないというところが問題なわけでありますので、ここを、その支援を必要としている人につながっていく。まず、つながるべきその方がどこに、どの地域にどのようにいらっしゃるのかということを把握できなきゃいけませんし、また、そのつながる方法、環境を整えていくという必要があるというふうに思います。
 すなわち、ゼロか月ゼロ日の虐待死をゼロにしていくためには歩み寄る支援が不可欠でありましょう。孤立状態にある当事者へのアウトリーチをいかに行うか、相談窓口の存在を当たり前に皆が知っているということが必要であります。当事者にとって相談しやすい時間帯と手段を用意する必要がありますし、保健所など行政の窓口はどうしても敷居が高いということでございます。
 そこで、この全国妊娠SOSネットワークのホームページによりますと、妊娠葛藤相談窓口は全国に今四十七か所設けておられますが、県内に一か所もない自治体もあります。また、その運営主体が、開設時間や曜日、相談方法など、地域によってかなりばらつきがございます。そもそも支援が必要なこうした超ハイリスクな妊婦の方にこのような施設があること自体が周知されていない、この施設への公的な支援も十分とは言えないと。
 少子化が同じように進むドイツにおきましては、二〇一四年に内密出産制度ができまして、国民四万人に対して妊娠葛藤相談に対応できる相談員を一名配置することが定められております。中絶を検討している場合でもその相談所に相談することが義務付けられており、相談所での相談をしたことを証明する書類がないと中絶手術を受けることができないなど、妊娠をしたそのときから相談できる場所があることが母子それぞれの人権を尊重することにつながるという考えで運営されていると聞きました。
 全国の指定都市市長会からも、こうした内密出産制度について、我が国に適した法制度の整備について検討すべしという要望もいただいておりますし、妊娠葛藤相談を始めとした相談体制の整備や人材育成に係る経費への財政支援ということも求められております。
 松山大臣にお聞きしたいと思います。
 今、資料等の提供いただいた、にんしんSOS東京のような妊娠葛藤相談窓口はますます必要になってくるのではないかと思います。今申し上げましたように、県内に一か所も設置されていない自治体もありますし、その運営方法も地域によってかなりばらつきがございます。必ずしも、支援が必要な超ハイリスク妊婦の方にも知られていない、そうした課題があります。
 今後、こうした妊娠葛藤相談窓口をどのように支援していくか、また周知を図っていくか、大臣にお聞きしたいと思います。
#225
○国務大臣(松山政司君) 先ほど厚生労働省から答弁させていただいたとおりに、厚労省において、女性健康支援センターによって予期せぬ妊娠に悩む方への相談支援の対応をしっかり今強化をしているところでございます。
 いつでも相談できる体制構築に向けて、その周知も含めて厚生労働省がしっかりと取り組んでいくように、私としても注視をし、また連携をして取り組んでまいりたいと思います。
#226
○政府参考人(山本麻里君) お答えを申し上げます。
 先ほど、女性健康支援センター及び子育て世代包括支援センターを全国的に進めていくという答弁をさせていただきました。これらにつきましては、議員が御指摘になりましたように、歩み寄る支援、アウトリーチ型の支援というのが大変重要だと考えてございます。したがって、このセンターの実施に当たりましては、地域の実情によりまして、より適切な団体に業務を委託していくということも可能であるというふうに考えてございます。
 現状では、これらのセンターの開設時間、曜日、相談方法は各センターで様々な状況でございますけれども、予期せぬ妊娠相談への対応を強化するために、平成三十年度予算案におきましては、女性健康支援センターについて夜間、休日対応加算を新設いたしまして、いつでも相談できる体制構築に向けて取り組んでおります。
 また、リーフレットの作成等の広報活動についても、女性健康支援センター事業の事業内容に含まれているところでございまして、センターを設置する自治体においては、相談窓口の周知についてはハイリスクの妊婦さんを念頭に様々な工夫をしながらきめ細かく取り組んでいただくよう依頼をしていきたいと思っております。
#227
○西田実仁君 是非丁寧な対応をお願いしたいと思います。
 再三、今私も申し上げているように、内閣府の子育て支援というのは、妊娠期から子育て期にわたる切れ目ない支援の実施を掲げておられます。しかし、その切れ目ない支援のスタート時点がこの母子手帳の交付の場での面接でありまして、どの自治体も全員面接を目指して、そこで特定妊婦をスクリーニングしているということでございます。しかし、産むか産まないか迷っている人あるいは日常生活の中で経済的な困難を抱えている人は、年金とか税金の未納とかという場合もあろうと思いますけれども、なかなかこの氏名を明かして母子手帳の交付を受けることが難しいという現実もあろうかと思います。
 そうした産む産まないの葛藤をしているような、妊娠して困っている段階でキャッチできる場所がないというのが、こうしたゼロ歳ゼロか月ゼロ日で虐待死ということになってしまう遠因にもなっていると思われます。
 現在、母子手帳交付時に妊婦健診受診票十四枚、妊婦超音波検査受診票一枚及び妊婦子宮頸がん検診受診票を交付しておりますが、多くの産婦人科では補助券を使用できるのは妊娠十週から十四週辺りからでございます。妊娠の判定のための検査あるいは十週前の受診の際には妊婦健診補助金が利用できないことがほとんどであろうかと思います。つまり、妊婦が検査薬などで判断した五から十週の間の産婦人科受診は全て自費となっているという問題もございます。
 予期せぬ妊娠、計画しない妊娠のような超ハイリスク妊婦の場合、妊娠判定のための産婦人科初回受診料を無料にするとか、あるいは妊娠初期から妊婦健診補助金が利用可能な言わば初めての産婦人科受診券を発行し、妊娠葛藤相談支援事業や行政機関との連携の下、母子手帳が交付される前からの子育て支援、胎児期からの子育て支援につなげていく必要があるのではないでしょうか。
 ゼロか月ゼロ日の虐待死をなくし、女性のリプロダクティブヘルスの向上に係る松山大臣の決意を伺いたいと思います。
#228
○国務大臣(松山政司君) 平成二十七年三月に閣議決定をしました少子化社会対策大綱では、安全かつ安心して子供を産み育てられる環境を整備し、個々人が子供についての希望を実現できる社会をつくるということを少子化対策の基本的な目標としております。
 また、子育てをめぐる環境が大きく変化する中で、一人一人の子供の健やかな育ちを実現するため、子供や子育て支援の更なる充実を図ることが重要だと存じます。
 委員御指摘の、母子手帳が交付される前からの子育て支援、また予期せぬ妊娠に悩む方への支援、これにつきましては、引き続き、厚生労働省において、妊娠期から子育て期にわたるまでの様々なニーズに対してワンストップで相談支援を提供する子育て世代包括支援センターの全国展開を図ってまいります。また、女性健康支援センターによる予期せぬ妊娠に悩む方への相談支援の対応、これもしっかりと強化をしてまいりたいと思います。
 今度とも、妊娠、出産、そして子育ての各段階に応じた切れ目のない取組を厚生労働省と連携して一層推進をしてまいる決意でございます。
#229
○西田実仁君 厚労省にお聞きしたいんですけど、妊婦健診に係る補助券の取扱いについてお聞きしたいと思います。
 市町村において妊娠届出をする際、医療機関による妊娠の確認は法律上必須でしょうか。
#230
○政府参考人(山本麻里君) お答え申し上げます。
 妊娠の届出につきましては、母子保健法施行規則において妊娠月数を届け出ることになっておりまして、この妊娠月数の判定は医師又は助産師の診察によらなければ正確を期し得ないため、あらかじめ医師等の診察を受けることを推奨しております。
 しかしながら、法令上は、妊娠の届出に当たり医師等の診察を受けることは要件とはしてございません。仮に、判定を受けていない方がいらっしゃいましたら、速やかに診察を受けるように指導するとともに、その結果の把握に努めることとしております。
#231
○西田実仁君 つまり、法令上必須ではないということであります。
 必須でなければ、仮に、その当事者が妊娠をしたと確信した場合に市町村に届出を行い、妊婦健診の補助券をもらうことも可能ということになろうかと思います。その補助券を使用して、いわゆる初めての産婦人科受診、今推奨されると言われました医師の受診を受けるということも、この補助券を使って可能になるわけであります。ただし、その際、市町村にこの補助券の使用を認めてもらわなければならない。妊婦健診は自治事務ということでありますので、事業主体である自治体が認めれば可能になるんだろうというふうに思います。
 ただし、国は、この妊婦に対する健康診査についての望ましい基準というのを定めておられます。この大臣告示に、いわゆる初めての産婦人科受診券と私が申し上げているような使用方法が可能になるような明記をする、あるいは、現行の大臣告示にもある医師が必要とした検査という項目の中に、超ハイリスク妊婦の妊娠判定検査に使えるように通知するといった対応は可能なのではないでしょうか。御検討をいただきたいと思いますが。
#232
○政府参考人(山本麻里君) お答え申し上げます。
 初めての産婦人科受診券につきまして御質問がございました。一般的に、妊娠判定のための検査そのものは妊婦健康診査の対象になっていないわけでございますが、事業の実施主体である市町村の判断により、初めての産婦人科受診の際に受診券を用いて妊娠判定検査以外の妊婦健康診査を受けることにより、受診される方の負担を軽減していくことは可能と考えてございます。
 特に、御指摘のようなリスクの高い妊婦さんにおきましては、自治体に配慮をしていただくことが必要と考えてございます。このことにつきまして、市町村とよく意見交換をしながら、具体的な方策について検討してまいりたいと思っております。
#233
○西田実仁君 是非よろしくお願いしたいと思います。
 では、この虐待死の話はここまででございますので、委員長のお許しがあれば、関係の方は御退席、結構でございます。
#234
○委員長(榛葉賀津也君) 御退席いただいて結構でございます。
#235
○西田実仁君 続きまして、高齢運転者の交通事故防止についてお聞きしたいと思います。
 六十五歳以上の高齢者が加害者の交通事故が、ここ数年は低下傾向であるものの、依然として全体の三割を占めております。車が登校途中の小学生の列に突っ込んだり、病院の敷地内で暴走して歩行者をはねたりといった重大事故が頻発しておりまして、高齢者の車の運転は社会問題化しております。
 二〇一七年、昨年の三月に七十五歳以上の認知機能検査を強化した改正道交法が施行されました。その効果もあってか、高齢者の免許返納は、昨年、九八年の制度導入以降最多となったというふうに聞いております。
 内閣府が昨年十一月に実施した運転免許証の自主返納制度等に関する世論調査では、どのようなときに運転免許証を返納しようと思うかとの問いに、六五%の人が自分の身体能力の低下等を感じたときと答える一方、家族や友人、医者等から運転をやめるよう勧められたときと回答した人は全体の三七%と、自らが納得しないとなかなか免許を返納しないということだと思います。そして、安心して運転免許証を返納するにはどういうことが必要かというふうに聞いたところ、最も多いのは、電車やバスといった公共交通機関の運賃割引、無償化の六五%、次いで、地域における電車、バス路線など公共交通機関の整備が五九%と約六割。高齢者にとって自動車は足であり、鉄道やバスなどの交通網が不便な地域に住む高齢者は運転免許がなかなか手放せない。返納した人にマイカーに代わる移動手段を提供する必要があることがよく分かります。
 この運転免許証を自主返納しますと、運転免許経歴書が発行されます。自治体によっては無償で発行しているところもあります。一般的には、しかし、手数料千円ぐらい必要ということで聞いております。この運転免許経歴書を提示すると何らかの特典が受けられる自治体があります。私の地元の埼玉でも、巡回バス券、バス回数券六十枚、五千円相当ですけれども、提供する町や、そうした返納タクシー券を提供する自治体もございました。
 内閣府の世論調査でも明らかなように、自動車に代わる公共交通機関の運賃割引、無償化は最も求められております。
 そんな中、タクシー業界でも運転免許返納割引を導入する事業者が増えております。私の地元埼玉でも、四十九法人、一個人事業者が、七十歳以上の者で運転免許証を返納することにより警察署で発行される運転経歴証明書を提示した場合に一割引きというふうにしております。全国的にも、国交省の調べによりますと、法人で二千六十四社、個人で千五百六十一社のタクシー事業者が運転免許返納割引を平成二十八年一月の段階ですが導入しております。しかし、全国五万社あるタクシー事業者のまだ七%ほどという実態であります。
 これをもっと普及させるためには、例えば、身体障害者割引のように、運転免許返納割引を公共的割引に位置付けられないものかという問題意識で質問させていただきたいと思います。
 この身体障害者割引は、平成十三年の国交省自動車交通局長通達によりまして公共的割引に位置付けられています。すなわち、身体障害者割引は、身体障害者福祉法による身体障害者手帳を所持している者に適用するものとし、割引率は一割とすると。知的障害者割引も同様であります。いずれも局長通達によって公共的割引に位置付けられているものの、これによって、一割引きですけれども、それを、減収分を補填するという予算措置は特にとられておりませんで、事業者のまさに自主的な割引制度ということですけれども、公共的割引に位置付けられて、それが普及しているということであります。
 そこで、運転免許証の返納割引についてもこうした身体障害者割引などと同様に、今は位置付けられておりませんが、公共的割引に位置付けることによって、法人、個人を問わず、タクシー事業者に広く普及することが可能になるのではないでしょうか。運転免許証の返納により新たな顧客として迎え入れる契機にもなり得るわけであります。関係者の意見もよく聞きながらも、国交省自動車局には運転免許返納割引の普及に向けての何らかの措置を求めたいと思いますけれども、いかがでありましょうか。
#236
○政府参考人(早川治君) お答えいたします。
 高齢運転者による死亡事故等の発生が社会的問題となっております中、高齢運転者の交通事故防止対策は喫緊の課題でございまして、こうした対策を進める上でも、自動車の運転に不安を感じる高齢者の移動手段を確保するということが必要と認識しております。
 先生御指摘がありましたように、タクシーはこうした高齢者の移動手段として重要な役割を果たすものでもございますし、また、これも御紹介ございましたけれども、一部のタクシー事業者においては、地域の要請等を踏まえ、運転免許証を自主返納した高齢者を対象とした運賃の割引を実施しているということは私どもも承知しております。
 国土交通省といたしましては、このような割引制度が減収を伴うということを勘案した上での事業者の自主的な判断の中で行われているということは留意する必要がございますけれども、委員の御指摘踏まえまして、タクシー事業者に対してこうした運賃割引の全国的な実施状況などについて周知をいたしますとともに、割引制度の導入について検討いただくよう、理解と協力を求めてまいりたいというふうに考えております。
#237
○西田実仁君 是非、積極的にお願いしたいと思います。
 こうした、今後ますます増えるであろう認知症を患った方の自動車運転については、海外では単に免許取消しあるいは停止といった方法ではない対応を取っているところもあると聞いてございます。地域によっては、自宅から半径何キロ以内あるいは日中のみといった限定付きの運転免許証を発行しているところもあるというふうに聞いております。
 高齢運転者交通事故防止対策ワーキングチームによる高齢運転者による交通事故防止に向けてには、八十歳以上の運転リスクが特に高い者への実車試験の導入等々、運転免許制度の更なる見直しが掲げられております。日本においても、高齢運転者について、どうしたら個別判断によって運転できるようになるかを考える必要があるのではないでしょうか。全国どこでも運転できる免許証か免許なしといった二者択一ではなく、一定エリアのみ有効な免許といった選択肢をつくる検討もすべきではないでしょうか。
 交通の不便な地域で暮らすお年寄りの足をいかに確保するかという政策課題を踏まえ、現在実施していると聞いておりますが、高齢者等の特性等に応じたきめ細かな対策の強化に向けた運転免許制度の在り方等に関する調査研究について、大臣の問題意識をお聞きしたいと思います。
#238
○国務大臣(小此木八郎君) 昨年の交通事故の死者数が三千六百九十四人ということになりまして、昭和の四十年代のピークと比べますとこれは四分の一以下になっているということになります。しかしながら、その三千六百人台の中でも高齢者の死者数が数多く見られるということもありまして、警察として、交通安全の観点から、高齢運転者の安全運転を継続をしていただきながらも、最終的に運転免許証の自主返納等により、本人が納得した上で運転を終えてもらうことが重要であるという認識は持っております。
 その上で、御指摘の点については、移動手段の確保の観点からも、高齢者の運転能力に応じたきめ細やかな対応について検討すべく、警察庁では、運転可能な地域や車両等を限定する免許の導入の可否も含めて、高齢者の運転能力に応じた運転免許制度の在り方について調査研究を進めているものと承知しています。
 交通安全の確保を第一としつつ、こうした検討がしっかりと進められるよう警察を指導してまいりたいと思います。
#239
○西田実仁君 続きまして、最後ですが、二輪車、トラックの路上駐車取締りについてお聞きしたいと思います。
 先般、小此木大臣は、バイクの駐車規制の見直しということについて触れられました。なかなか、二輪車の駐車場の整備が普通自動車に比べて大変少のうございまして、こうした現状に鑑みて、バイクの駐車規制の見直し、これまでも行っておられるようですけれども、更により一層取り組んでいくと、こういうお話でございました。
 具体的にどのように見直していくのか、お聞きしたいと思います。
#240
○国務大臣(小此木八郎君) 交通の問題については何をおいても安全第一というものを考えておりまして、これは毎日のように警察の方々とも確認をしているところであります。
 その中で、お尋ねの駐車の問題については、他の交通の、あるいは地域の、もう悪質でないこと、危険でないこと、迷惑にならないということが重要であるということ。しかし、全国、北海道から沖縄までいろんな地域がございまして、ここでは迷惑になってもここでは迷惑にならないような、悪質、危険、それぞれ意味が地域によっては変わることも考えられますので、例えば二輪車の駐車については、これまでの取組により駐車場は増加傾向にあるものの、二輪車の車両保有台数当たりの駐車場台数は依然として四輪車に比べて少ない水準であることからも、二輪車のための駐車スペースが増えるよう、引き続き国も都道府県もしっかりと取り組む必要があるということと、警察においては、道路における二輪車の駐車規制について、先ほど申し上げたように、迷惑にならない場所であれば、従前から、駐車規制そのものを緩和することや、その他の臨機応変な対応をしているところでありますが、そうした取組について更に引き続き指導してまいりたいと、このように考えて記者会見でお話をいたしました。
#241
○西田実仁君 こうした二輪車についての駐車規制の見直しを不断に進めている大臣に、是非今日は、トラック運送事業者、とりわけ下請のトラック運送事業者が直面しております、二輪車の駐輪場も少ないんですけど、都内の荷さばき駐車場も非常に少ない、そういう環境の中での、とりわけ中小下請のトラック運送事業者が直面している問題についてお聞きしたいと思います。
 まず、表を見ていただきますと、下請運送会社の実態ということで、これは私が地元でお聞きしたものですので普遍化はなかなかできないのかもしれませんが、一つの現実を示していると思います。
 大手宅配A社、B社、C社、それぞれの下請をやっている会社から聞きますと、平成三十年ですから三十年間の推移が、ここにあるように平成元年から、平成十年から、平成十五年から、それぞれお聞きをしました。大手宅配A社の下請をしているところの単価は二百四十円から今や百三十円と。一方で、配達件数は百五十件から百七十件に増えて、そのドライバーの賃金は三万六千円から二万二千百円まで下がっていると。個人宅に配達が多いため、不在が多数です。夜二十二時頃まで稼働しているという実態。また、大手宅配B社においても同様の傾向がありますし、大手宅配C社でも、支店等が併合、合併して配達距離ばかりが増えていると、こんなような実態をお聞きをいたしました。
 大手宅配会社は、労使で宅配総量抑制で一致するなど、いわゆる働き方改革に取り組んでおられます。しかし、この大手からの仕事を請け負っている中小の貨物運送業者の皆様方は大変な実態になっているということでございます。
 こうした実態の一方で、都内の荷さばき駐車場の整備というものは、いろいろと国交省で取り組んでいただいているんですけれども、なかなか追い付かないと。ですから、こうした都内に荷物を届けに行こうとする下請の運送業者の方は、ドライバーの高齢化が進む中で、荷さばき駐車場もそもそも少なく、あっても大手のドライバーが先に全部使っちゃっているケースが多いと。勢い路上に駐車して配達すると、路上監視員が群がるようにやってきて罰金一万五千円を徴収され、一日の稼ぎが平均一万円から一万三千円、しかもガソリンやメンテも自分持ちという下請の厳しさの中で、罰金がそれだけ科せられると。駐車違反の切符がたくさん切られると、今度は営業車にタイヤロックを掛けられてしまうと。もう仕事もできなくなって会社を辞めざるを得なくなり、働き先がなくなるという、そういう実態もよく耳にするわけでございます。
 今日はちょっと時間がなくなって、大変、御用意いただいたのに恐縮ですが、都内の荷さばき駐車場の整備状況等は、大変に頑張っていただいているんですけど追い付かないという実態でございます。
 そこで、大臣に最後お聞きしたいと思います。
 荷さばき駐車場の整備がなかなか追い付かないという中で、二輪車と同様、悪質、危険な違反はもちろん厳しく取り締まるにしても、それほど迷惑になり得ない箇所での駐車規制の在り方については緩和していく指導方針を定めてもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。また、駐車規制の見直しに伴って、駐車監視員活動ガイドラインというのがあるそうですけれども、これについても、違法駐車の状況の変化とか地域住民等の意見、さらには下請、こうした運送業者の方からの要望なども踏まえて、このガイドライン、是非見直しを行ってもらいたいと。下請運送業者のドライバーにおける働き方改革と貨物集配中の車両に係る駐車規制の見直しの推進について、最後、大臣にお聞きしたいと思います。
#242
○国務大臣(小此木八郎君) この答弁につきましては、まず安全第一だということは申し上げなきゃならないと思います。他の交通の迷惑にならないということが第一義であると思っております。
 その上で、貨物集配中のトラックについての、関係業界から、働き方改革の観点からも様々なものが寄せられております。駐車禁止規制の緩和、要望等、委員がおっしゃいましたことはお聞きしております。
 こうしたことを踏まえて、警察庁においては、本年二月、都道府県警に対して、通達により、安全、円滑な交通を確保しつつ、集配中の宅配車両等を駐車させることができる場所については、貨物集配中の車両の駐車を可能とする駐車規制の見直しを行うよう指示したと承知しております。
 今後、この方針に基づいて、駐車規制の見直しを行いつつ、あわせて、駐車監視員活動ガイドラインについても、変更された駐車規制を踏まえた見直しを行うよう警察を指導してまいります。
#243
○西田実仁君 終わります。
#244
○山本太郎君 ありがとうございます。自由党共同代表、山本太郎です。社民との会派、希望の会を代表し、質疑いたします。
 菅官房長官、この一年間、本当に御苦労なさったと思います。大変だったと思います。で、特にお疲れになった原因といいますか、ちょっと探っていきたいなと思うんですけれども、ああ、特に疲れたなと思った瞬間に、ああ、安倍さんがやらかしたなとか、安倍昭恵さんがやらかしたなという部分、ここが一番お疲れになったんじゃないかなと思うんですけど、いかがでしょうか。
#245
○国務大臣(菅義偉君) 全くありません。
#246
○山本太郎君 大好きなんですね、官房長官のそのそっけない感じが、私。ありがとうございます。
 官房長官、昭恵夫人という天然キャラ風の口利き屋、世間ではそう言う人もいます。私人のファーストレディーがマイペースに大暴走した結果、財務省に対して物すごい迷惑を掛けたなというふうに官房長官自身は思ったりとかしますか。是非、本心お聞かせください。
#247
○国務大臣(菅義偉君) ありません。
#248
○山本太郎君 是非とも、少しは感じていただきたいなと思うんですよ。
 さて、昨日の参議院予算委員会で、太田理財局長に対し、財務省は増税派だから、アベノミクスを潰すために、安倍政権をおとしめるのが目的で意図的に変な答弁をしているのではないかという趣旨の質疑がありました。
 菅官房長官も財務省にその疑いがあるとお考えになりますか。
#249
○国務大臣(菅義偉君) そう思っていません。誠心誠意取り組んでいると思います。
#250
○山本太郎君 そうですよね。ありがとうございます。
 財務省の陰謀でアベノミクス潰しのために理財局長がおかしな答弁をしているというのは、ちょっとあさっての方向を向いているかなというふうに思ってしまうんですね。おかしな答弁に聞こえるのは、おかしな出来事をおかしくなかったかのように答弁させるからなんですよね。
 彼ら、彼らと言うのも失礼ですけれども、官僚の皆さん必死に、資質に欠ける行政府の長を守るために自分を犠牲にしながら仕事をやられていると思います。その原因つくったの誰ですかって話なんですよ。官僚が筋の通らない変な答弁をしなきゃならない、その原因つくったのは誰なんだって話なんですね。
 官僚が決裁済みの公文書を改ざんして一体何のメリットあるんですかって。勝手に一人が暴走したことによって決裁文書書き換えるみたいな話あるわけないじゃないですかって。改ざんしたって何のメリットもないんだってことなんですよ。財務省の中の人にとって何の得にもならない。絶対断れない上からの指示以外に犯罪行為に積極的に手を貸す超エリートなどなかなかいませんよ、下手したら人生棒に振るんだから。これによって、大きな借りを安倍総理は官僚や省庁につくることになったんじゃないでしょうか。
 アベノミクスを壊すのは財務省じゃありませんよ。総理御自身と身勝手なお連れ合いの国家の私物化が原因じゃないですか。アベノミクスを壊すのは森友、加計に限らず、総理の間違った決断にあると私は思います。
 例えば、第二次安倍政権では、金融緩和プラス少なめの財政出動をやりながら、二〇一四年四月に三%もの消費税増税、結果は、皆さん御存じのとおり、デフレ脱却遠のきましたよ。これどう考えても経済音痴です。アクセルとブレーキを同時に踏んでいるんだから、自動車学校でも入学を断られるレベルですよ。財務省のたくらみどころかトップの判断ミスなんです。さすがにこの経験からも安倍さんは次の消費税増税は本当は避けたいと思っている、そう信じたいんですね、私としては。
 官房長官、これ確認なんですけれども、次、一〇%に消費税が上がるというときには、経済状況をしっかり見極めて、それを決定していただけるってことでよろしいんでしょうか。いかがでしょう。
#251
○国務大臣(菅義偉君) 消費税については、今般、少子高齢化を克服するために消費税税率引上げ分の使い道を見直しをして、子育て世代、子供たちに大胆に投資をする、そして社会保障の安定化にもバランスよく充当してお年寄りも若者も安心できる全世代型の社会保障を実現したい。そうしたことの中で、消費税、その引き上げた結果、経済が腰折れてしまっては元も子もなくなるわけでありますから、消費税率の引上げが可能な経済状況をつくって、二〇一九年十月に引上げを実施するための経済財政運営に万全を期している、こういうふうに思っています。
#252
○山本太郎君 もう一回お聞きしますけど、今のは分かりました。万全の体制を尽くして消費税増税できるようにするんだよというお話をいただいたと思うんですけれども、そうではなくて、そのときの経済状況が余り良くない場合には消費税増税しないですよね。しっかりとその景気で判断していただける、増税するかもしれないけれども、しないかもしれないという選択肢は残っているってことでいいですよね。
#253
○国務大臣(菅義偉君) 経済再生、全力で取り組んでいますから、現在、経済の状況はまさに回復基調にあるというふうに思っています。そして、このデフレ脱却、じゃない状況までこぎ着けることができた、この経済状況、確かなものに推進をして、今申し上げましたけれども、全世代型の社会保障制度を実現をできるような経済状況をしっかりつくっていく、こういうことであります。
#254
○山本太郎君 ちょっと話がかみ合っていないというか、答えていただいていないと思うんですよ。
 消費税増税二〇一四年四月にしてからどうなりましたかってことを、例えばですけれども、そうですね、実質家計最終消費支出で見てみた場合、これ年度で見ていくと、二〇一三年度はすごく上がっているんですよ。どうしてかっていうと駆け込み需要ですよね、二〇一三年の三月までですから。二〇一四年度に入った途端に一気に下がるんですよ。どれぐらい下落するかっていったら、七・七兆円も下がってますよって話なんですよ。かなりこれは大きく響いている話なんです。
 もし、二〇一四年の消費税を上げるっていう前にも結構手は打たれていると思うんですよね。例えば、低所得の方々に対して三万円を配られたりとか、私、これ否定しているわけじゃないです。ただ、一度だけだったらただのばらまきだなと思うっていう話はしました、確かに。けれども、これは必要なことなんですよ。継続してやっていく、デフレ脱却給付金としていろんな人たちに対してお金を出していくってことは、これはアベノミクス、金融緩和やっているんだから財政出動すればできるんですよ。でも、それ、それもほとんど財政出動の部分は薄いまんまで消費税増税していったら、多くの方々がこれ傷つくことになるんですね。
 先ほど景気は良くなっている風のことをおっしゃっていますけど、だったら、とっととデフレからインフレになっているわなって話なんですよ。よく出されるものなんですけれども、例えば、物価指数とかで見たらって話なんですけど、これ一番変動が大きいエネルギーだったり、生鮮食料品だったりというのを除いたら、全然まだデフレですよって話なんです。
 このままいって、一部の人たちだけが今豊かになっていっている、この状況で、これいけるんじゃないかっていうような話で、そのまま突入されちゃったら、これむちゃくちゃになっちゃいますよって、これどうなるんですかってことなんですよ。
 今でさえ、この国に生きる六割近くの方々が生活が苦しいと言っている。子持ちは六割以上苦しいって言っている。シングルマザーで八二%を超える人たちが苦しいって言っている。貯金ゼロっていう人たちだってどんどん増えていっているんですよ。それ相関を見ていったら、二〇一四年の、増税した二〇一四年の年から貯金ゼロという数が増えていっているんです。今日持ってきたらよかった、その資料。ごめんなさいね。
 消費税増税というのは、間違いなく、今からもう上げるということを決めていいものじゃないんですよ。その前に消費税以外に上げなきゃいけないものあるんじゃないかって話じゃないですか。過去最高益なんでしょう、企業。それに対してどうしてどんどん減税していくんですかって。金融資産何百億も増えているじゃないですか、この数年間で。じゃ、どうしてそれ分離課税にしたままなんですかって、総合課税にしなきゃいけないでしょうって。そういう部分をやった後の消費税というんだったら話はまた別。でも、それさえもやらずに、金融緩和プラス財政出動ということを大胆にやらずして消費税増税なんてあり得ないと思うんですね。
 でも、私思うんですけど、これ、消費増税はもう決定路線なんですよ。それが確定したのは何かといったら、財務省に借りをつくってしまったという話だと思うんです。いやいやいやいや、それはもう笑うしかないでしょう、笑うしかないでしょう。いや、財務省はずっと増税をしたいという姿勢ですよね、消費税増税という。でも、トップがそれは決めることですから、最終的には。財務省の無理が通るかどうかは分からない。だって、トップが、それは今はまずいってみんなで決めれば、それは止められる話ですよ。でも、このままだったら間違いなく消費税増税されますよって。理由は何だっていったら、大きな借りつくったじゃないですか、財務省に対して。これ、このままいったら、この消費税増税の理由は何ですかっていったら、財務省に対して大きな借りをつくることになった国家の私物化が消費税増税の理由だという話になっちゃうんですね。
 去年からの一年間、徹底的に安倍政権を守り抜く、答弁のほか事務作業までやっていただいたじゃないですか、佐川さん始めいろんな方々に。そして、今日、出る幕ないですよ、あなたが答弁できることないですから休んでおいてくださいというふうに財務省にお伝えしたのに、富山さん、田島さんも今日陪席でということで来ていただいているんです。いや、答えること何もないですからと言っているのにですよ。みんな隠すために何かうまいこと言わなあかんということで、みんな大集合させられているんですよ。
 これだけ一つの省庁を、ほかの省庁にもまたがって、一国の行政府の長のために、ある意味国家の私物化じゃないですか。ある意味どころか国家の私物化そのものじゃないですか。
 財務省全体に対して大きな借りができてしまったこの現実、この巨大な借りを財務省の省益にかなう形で返すためには、安倍総理は次の消費税増税以外に借りを返せるすべありませんよ。こんな経済状況で消費税一〇%なんかにされたら、本当に国民生活が終わってしまう。
 ゆるふわ奥様の暴走から始まった森友問題が、官僚に歴史的文書の改ざんにまで手を染めさせることになり、その借りを返す結果として税制までゆがめることにもつながりかねない。どこまで行っても国家の私物化のツケが回り続ける。これを断ち切るにはどうしたらいいか。総理辞める以外ないんですよ、申し訳ないけど。
 私、官房長官、個人的には好きな人ですけどね。私がまだこの委員会入った頃に、お手洗いで会ったときに、慣れてきましたか、どうですかというようなことを話しかけていただいて、私すごいびっくりしたんですよ。うわ、こんな方が話しかけてくださるんだという。だから、結構余り官房長官に対して強いことを余り自分の中で言えないなって。だから、余り仲よくなったら駄目ですね。トイレで話しかけられても、ええ、ええぐらいにしておかなきゃいけないなとそのとき思ったんですけど。その話はおいておいて。
 この国家の私物化のツケ回しを断ち切るためには、これ、もう申し訳ないけど、国会一年間、うその議論を続けることになったんです。うそが前提の議論を続けることになっちゃったということの責任は取らなきゃならない。トップはそういう立場なんですよ。総理には辞めていただくしかない、是非官房長官からもそのようにお伝えいただけませんか。
#255
○国務大臣(菅義偉君) 通告のない質問をずっと続けていただいているんですけれども。
 ただ、私どもは、さきの衆議院選挙の際に、消費税についてその使い道、従来ですと四対一の割合でした、それを今度は一対一に使い道を変えさせていただきたい、そして、約二兆円の、社会保障に、子ども・子育てを含めてですね、充てたいということを選挙で戦わせていただいて、勝利を収めさせていただきました。
 いずれにしろ、そうした責任、応える必要があるというふうに思っています。
#256
○山本太郎君 消費税上げる前にしっかりと総括していただきたいんです。何をか。二〇一四年の消費税増税、これ、三%でしたよね。ここからの財源幾らだったかといったら、五兆円です、五兆円になった。この五兆円のうち、国民とも約束してきた、その全てを社会保障に回すと言った。蓋を開けてみたら、社会保障の費用に回ったのは幾らって、五千億円ぐらいじゃないですか。その総括したのかって。詐欺的な手法で税金を上げておきながら、その結果も問われず、次の選挙のときに涼しい顔をしながら少子高齢化を打破するみたいなことで消費増税を促すように、これを上げなきゃしようがないんだというような空気感の中で、次はみんなの元に行き渡るというような幻想を振りまくこと自体、私はやり方が間違っていると思う。全てのやり方が間違っている。
 何よりも、基本的に、この国が、この政治、この国の政治がどういう段取りで前に進んできたのかという、その根拠になる文書をいじっちゃった。そこにまた戻るんですよ。このようなことを一年間も続けてきたわけだから、これに対する責任は問われなきゃしようがないんですね。
 委員長、内閣委員会において、安倍総理、安倍昭恵夫人、谷査恵子さん、この三人をお呼びして、是非集中審議を行っていただきたい、これをお諮りくださいませんか。
#257
○委員長(榛葉賀津也君) 後刻理事会で協議いたします。
#258
○山本太郎君 菅官房長官、大変お忙しいということを聞いていますので、ここで御退席いただいて結構です、委員長。
#259
○委員長(榛葉賀津也君) 官房長官は御退席いただいて結構でございます。
#260
○山本太郎君 では、本日のメーンテーマに移ります。
 松山大臣、お待たせいたしました。一億総活躍、この中には高齢者は含まれているでしょうか。含まれている、含まれていないのどちらかでお答えください。
#261
○国務大臣(松山政司君) 一億総活躍ですが、これは、女性も男性も、またお年寄りも若者も、一度失敗した方も、あるいは障害や難病を抱える方も、誰もがあらゆる場で活躍できる社会の構築を目指すという取組ですので、委員御指摘の高齢者の活躍も当然含まれております。
#262
○山本太郎君 一応もう一度確認です。次は短めにお答えいただけると助かります。
 一億総活躍、この中には低所得者の方もホームレスの方々も含まれている、そういうことでよろしいですか。
#263
○国務大臣(松山政司君) 全ての方が含まれております。
#264
○山本太郎君 ありがとうございます。
 一億総活躍、人づくり革命などなど安倍政権が挙げる数々の施策、しかし、そのスタートラインにさえ立てない状況が存在します。
 松山大臣、現在、広い世代にわたってハウジングプア、住まいの貧困が広がっています。安倍内閣にその問題意識というのはあるのでしょうか。
#265
○国務大臣(松山政司君) 御指摘のございました住まいの確保に困難を抱える方々の支援、一億総活躍社会を実現するためにも極めて重要なことでございまして、平成二十八年六月に閣議決定しましたニッポン一億総活躍プラン、この中に空き家等を活用した安心で低廉な家賃の民間賃貸住宅の供給の促進に取り組むということにさせていただいているところでございます。
#266
○山本太郎君 ありがとうございます。
 それは、国交省の所管の法律ですよね。後ほど私が伝えさせていただくものです。
 現状を伝えさせてください。東京都は、今年一月、住居喪失不安定就労者等の実態に関する調査の結果を発表。二〇一六年十一月から一七年一月、都内の二十四時間営業のネットカフェ、漫画喫茶など全五百二店を対象に、店側と利用者のアンケートを実施、二百二十二店から回答がありました。都は、回答した店の平均宿泊者数などから、平日にネットカフェなどに泊まる人は都内で一万五千人と推計、うち住居のない人は約四千人と算出、その四千人のうち七五・八%に当たる約三千人がパートやアルバイト、派遣労働者など不安定な働き方をしていると推定された。これは住まいの貧困のほんの一部なんですよね。一例と言えるのではないでしょうか。
 住まいの貧困の先で起こった悲惨な事故もあります。今年一月末、札幌市自立支援住宅そしあるハイムが全焼、十一人死亡。入居者の大半は高齢者。身寄りもなく、中には介助を必要とする人もいた。一五年五月、川崎で宿泊者の大半が生活保護受給者だった簡易宿泊所の火災で十一人死亡。一七年八月、秋田県横手市で精神障害者を多く受け入れていた木造アパートが全焼、五人死亡。一七年五月、北九州市で低所得者や高齢者を受け入れた施設が火災、六名死亡。
 これらの事柄、貧困や住宅問題などが背景にあるもので、日本における社会保障制度の不備が現れているんじゃないかと私は考えます。本委員会に所属して五年になりますけれども、その中で住宅問題について改善をしてくださいとずっと言ってきたけど、なかなかかないません。
 これちょっと大臣と各政務官にお伺いしたいんですけれども、短く一言でお答えいただきたいんですけど、議員宿舎でお住まいになったことがありますか、ありませんか。
 まずは松山大臣からお願いします。
#267
○国務大臣(松山政司君) ございます。
#268
○大臣政務官(簗和生君) ございます。
#269
○大臣政務官(大沼みずほ君) ございます。
#270
○山本太郎君 ありがとうございます。
 私たち国会議員で東京に元々住まいを持たない者には議員宿舎が与えられると。私、麹町の議員宿舎に部屋をいただき、古い建物なんですけれどもメンテナンスも行き届いている、職場から近い、セキュリティー万全。恐らく、住宅の賃貸市場から考えると相場の三分の一ほどの値段。私の住む麹町宿舎は、一番高くても家賃八万四千円ほど。議員給料から考えると、住居費用は手取り収入の十分の一以下。非常に恵まれた待遇です。この住居なくなったら、私、困ります。私も含めて、皆さんもそうだと思います。宿舎の存在に心から感謝して住まれている方々がほとんどだと思います。
 一方で、貧困対策に取り組むビッグイシュー基金が「若者の住宅問題」を二〇一四年に公表。若年、未婚、低所得層の住宅事情調査を取りまとめたもの。首都圏、関西圏、八都道府県に住む、年収二百万円未満、ワーキングプアと呼ばれる層の二十歳から三十九歳までの未婚者にアンケートを実施。手取り収入から住居費を差し引いて算出される額をアフター・ハウジング・インカムというそうですが、これが十万円未満の人の比率が七七・七%。つまり、住居費が高過ぎて生活が圧迫されているという話です。
 手取り収入の六割以上、六割以上が住居費に消える人が二一・九%、手取りの半分以上が住居費に消える人が三〇%以上。一方で、国会議員は手取り収入の一〇%以下で住居を確保できる。せめて、私たち議員が住居部分で恩恵を受けているぐらいの住宅政策というものを多くの人たちがこれ住宅政策として受け取れるような状況にならなきゃ、これハウジングプアという状態も、ワーキングプアという状態も、少子化という問題も、これ解決できないと思うんですね。
 ハウジングファーストと言われるように、人が生きていくには、まず安定した基盤としての住まいが何よりも重要。住まいは権利です。敷金、礼金、保証人、都市部では家賃が高過ぎるなどにとどまらず、最近の社会問題として高齢者を含む人々が入居を断られるなど、全ての世代にとって住宅を確保するハードルが高く、幾つもの壁を越えなければ住居を確保できない。
 住居を確保するのが困難な状態の人々に手を差し伸べるのが公的住宅。日本ではどうなっていますか。全住宅に占める公的住宅の割合を教えてください。
#271
○政府参考人(山口敏彦君) お答えいたします。
 全国の住宅ストックは約六千六十三万戸でございますが、公営住宅を含む公的賃貸住宅の戸数は約三百三十四万戸でございますので、その占める割合は約五・五%となってございます。
#272
○山本太郎君 五・五%。
 資料の一、世界の公的住宅との比較ということなんですけど、日本、圧倒的に公的住宅整備されていないということが分かると思うんです。特に、少子化対策として出生率を上げていくんだということで、住宅政策に、若者に対してしっかりと手厚くしていっているという国を見ていくと、フィンランド、フランス、イギリス、日本の何倍あるでしょうか。
 少子化が国難というならば、このようなヨーロッパで出生率を上げるために行われて成功している若年単身世帯も入れる公的住宅、家賃の大幅補助を行わなければならない。これ、当然の話だと思うんですね。一億総活躍、少子化が国難、何とか革命というんならば、そのスタートラインにも立てない方々に対する施策必要であり、内閣の最重要政策に、住宅問題、本腰入れていただきたいと思うんです。
 時間がなくなってきたので、飛ばしながら行きますね。
 先ほど、住宅政策というのをちゃんと考えているよということをお伝えいただきました、松山大臣から。住宅セーフティーネット法のことをおっしゃったと思います。住宅セーフティーネット法ってどういう法律ですか、教えてください。
#273
○大臣政務官(簗和生君) お答えをいたします。
 新たな住宅セーフティーネット制度は、高齢者、低額所得者、障害者、子育て世帯等の住宅確保要配慮者の居住の安定の確保を図るため、民間の賃貸住宅や空き家等を活用し、住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅の登録及びその情報提供を行うとともに、必要に応じて居住支援法人による見守りサービス等の居住支援を行っていくものでございます。
 そしてまた、今、先ほど御指摘がありましたこの制度そのものでございますけれども、若者、高齢者、低所得者など住まいの確保が困難な方の支援等につきましては、福祉部局で行われるもののほか、民間の調査によると、住宅確保要配慮者の入居に対して大家の一定割合で拒否感を有しており、入居制限がなされているという状況に鑑みまして、その円滑な入居を促進するための賃貸住宅の登録制度等を内容とする住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律、いわゆる住宅セーフティーネット法というものがございます。
#274
○山本太郎君 お尋ねします。要配慮者って何人いるんですか。
#275
○政府参考人(山口敏彦君) お答えいたします。
 住宅確保要配慮者の総数につきましては、例えば、低額所得世帯は約一千三百万世帯、あるいは高齢者世帯は一千八百八十九万世帯、また十八歳未満の子供がいる世帯は一千百四十七万世帯等、それぞれにつきましては把握できるものもございますけれども、その総数につきましては、重複する場合が多々ございますことや、また住宅確保要配慮者の中には地方公共団体が賃貸住宅供給促進計画という中で定めることもできるものもございますことから、現在のところ総数については把握することができてございません。
#276
○山本太郎君 把握もしていないんですねって話なんですよ。ちゃんとした調査、行われているんですかって話なんですね。
 目標を立てているんです。住宅を登録してもらおうと、その登録件数が十七万五千戸を目標と言っているんですよね。で、実際、現在の実績を教えてください。
#277
○政府参考人(山口敏彦君) お答えいたします。
 三月十九日時点で五百四十二戸が登録されてございまして、受付審査中のものも含めますと千百七十七戸となってございます。
#278
○山本太郎君 実際に入ったのは何人なんですか、その住居に。
#279
○政府参考人(山口敏彦君) お答えいたします。
 三月十九日時点で、登録住宅の入居戸数は三百三十八戸でございます。
#280
○山本太郎君 少な過ぎませんか。何で少ないんですかと言ったら、これ、まだ始まったばっかりだからというんですよ。始まったばっかりも何もないだろって。その前の十年間に住宅セーフティーネット法あったんだから、何もやっていなかったんだから。でも、そこで支援協議会というものをつくってきたじゃないかって。で、始まってから、この法律が始まってからまだ周知されていませんって。周知している努力が足りないんじゃないかという話なんですよ。
 で、これに絶対的に必要なのは、どういった方々が住宅を必要としているかという、この調査が一番必要なんですね。例えばですけど、先ほどお話ししました、東京都がやったような調査みたいなものですね。厚労省も行っています、二〇〇七年です。ネットカフェ難民などの住居喪失不安定就労者の実態、この調査、新たに厚労省、されましたか。
#281
○大臣政務官(大沼みずほ君) 委員御指摘のとおり、平成十九年当時、住居がなく、いわゆるインターネットカフェ等に寝泊まりしながら不安定な雇用形態で就業する人の存在が指摘されたことから、緊急的に全国的な実態調査を行っております。その後、ネットカフェ等の関係者からは風評被害等のおそれを懸念する声もあったことから、現時点においてはそのような調査は行っておりません。
#282
○山本太郎君 これ、結局、調査をその後やっていないんです。そのほかの調査も余りされていないんです。
 で、調査は必ずするようにと委員会から附帯決議出されているんですね。済みません、附帯決議の三を少し早口で、もう自分で読もう、読みますね。高齢者、障害者、低額所得者、ホームレス、子育て世帯等の住宅確保要配慮者の入居が拒まれている実態について、国土交通省と厚生労働省とが十分に連携し、住宅政策のみならず生活困窮者支援等の分野にも精通した有識者や現場関係者の意見を聞きながら、本法律の趣旨を踏まえ、適宜調査を行う、それぞれの特性に十分配慮した対策を講ずることということが付されています。
 それぞれの政務官にお聞きしたいんです。短くお答えください。それぞれの省庁にとって、そして安倍政権にとって、この委員会から付された附帯決議という存在は軽いんですか、それとも軽くないんですか。お答えください。
#283
○大臣政務官(簗和生君) 今の御質問の御趣旨は、この附帯決議の重みという理解でよろしいですか。
#284
○山本太郎君 附帯決議に書かれていることも守られずに、調査が行われていないという指摘をさせていただきました。で、附帯決議というもの自体が余り大切と思われていないんですか、国交省的には、厚労省的には、安倍政権的には。附帯決議というのはそんな重要なものじゃないんですかってことを一言でお答えくださいと言いました。大切なものである、大切なものでない、何でも結構です、一言でお答えください。
#285
○大臣政務官(簗和生君) 御認識が少し違うところがあるのかと思いますので答弁をさせていただきますが、附帯決議の三に記載された住宅確保要配慮者の入居が拒まれている実態の調査につきましては、平成二十九年度においても、高齢者、障害者、離職者、生活保護受給者等に対する賃貸人の入居拒否感などについて調査を行っているところでございます。
 なお、住居喪失不安定就労者等の実態調査については、まずは福祉部局において行うべきものと考えております。
#286
○大臣政務官(大沼みずほ君) 当然、大切なものであると考えております。
#287
○山本太郎君 これ、今恐らく国交の政務官の方がおっしゃったのは、それあれですよね、国交省がお金出して、外部の、国交省の機関にさせたってものでしょう。いわゆる民間にさせた結果として上げてきた話ですよね。国交省としてやっている話じゃないですよ、お金は出しているけど。事実上、国交省かもしれないけれども。
 松山大臣、済みません、今までの前任者たちは皆さん、各省庁縦割りの弊害があるから、それを、横串を刺すのが私たちだとずっとおっしゃっています。これ附帯決議にも付されている話なんです。この附帯決議の三番に書かれていた「適宜調査を行う」、これ厚労省と、そして国交省が効果測定していかないと解決していけない、内容を知れない、実態を知れなければ施策も打てないという状態なんです。是非これを調整していただけるようにお力を貸していただけないですか。調査をしていただきたいんです、お願いします。いかがでしょう。
#288
○国務大臣(松山政司君) 先生御指摘のように、この住まいの確保に困難を抱える方々の支援、極めて重要でございまして、住宅行政、福祉行政、あるいは不動産関係団体やNPO等も一緒になって連携することが極めて重要だと思っております。
 しっかりと私どもも、国交省、厚労省の連携を後押ししながら、このフォローアップ、一億総活躍プランにも書かれているこの問題、しっかりフォローアップしていきたいと思います。
#289
○山本太郎君 住宅セーフティーネット法ですから、名前負けしないように、本当の住宅セーフティーネットが築けるような是非調査をまず始めていただけるよう、よろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
#290
○清水貴之君 日本維新の会の清水貴之です。どうぞよろしくお願いをいたします。
 昨日の予算委員会でも、森友問題、文書の書換え問題について質問をさせていただきました。ちょっとやっぱり時間が足りず、質問し切れなかった部分がありますので、この時間も使わせていただいて、引き続き質問をさせていただきたいと思います。
 理財局次長、富山次長、私は要望して来ていただいていますので、どうぞ積極的にお答えいただけたらというふうに思います。
 まず初めになんですが、森友、この問題を始め、今日も出てきていますけれども、加計学園の問題、そして自衛隊の日報問題、こういった公文書の管理に関する問題が本当に立て続けに起こっています。こういった問題が続けて起こってしまっていることについて、まずは担当大臣、梶山大臣、どのような認識でいらっしゃいますでしょうか。
#291
○国務大臣(梶山弘志君) 公文書管理につきましては、過去から現在、そして未来へと国の歴史や文化を引き継いでいくとともに、行政の適正かつ効率的な運営を実現し、現在と将来の国民への説明責任を全うする上においても重要なインフラであると考えております。
 そこで、公文書管理制度についての国会等での様々な御指摘を踏まえて、昨年末に第三者的立場にある公文書管理委員会での御議論も踏まえながら、行政文書の管理に関するガイドラインを改正をしたところであります。
 さらに、年度内、もう間もなく年度も終わりますけれども、各府省における行政文書管理規則の作成をしているところでありまして、全てに公文書管理委員会が目を通しまして、そして今チェックをしている段階であります。来年度より全府省において、より厳正な新たなルールの下での文書管理が行われるものと考えております。
 その上で、今般の財務省における事案については現在財務省において調査中でありますけれども、行政機関の意思決定の基礎となります決裁文書について書換えが行われたことは、公文書への信頼、そして行政全体への信頼を揺るがしかねない行為であり、極めて重く受け止めております。決裁文書を含め、意思決定の過程を合理的に裏付け、検証できることの重要性に関して、公文書を扱う職員一人一人の意識をより一層高めていくことも重要であることから、各府省職員向けの研修の充実や、点検、監査の実施を通じてルールの徹底を図るなど、公文書管理の質を高めるための不断の努力を進めてまいりたいと思っております。
 決裁文書に手を加えることはあってはならないことであります。それはもう意思が決定したものに手を加えるわけですから、更にまた決裁の取り直しというものも必要になろうかと思っているところであります。
#292
○清水貴之君 今お話しいただいたとおり、様々、今こういった問題を受けて対策を講じていこうとしていると。ただ、現実を考えると、本当に、いろんな文書とかメールとか情報というのが飛び交っている中で、何を保持するか、公文書に当たるのか、何を破棄していいのか、もうこれ本当に難しい問題だというふうに思うんですね。手間暇が掛かる問題だと思います。それをどうしていくかというのは、出たらしっかりやらなければいけない、また後ほどお聞きしたいと思うんですが。
 やはり財務省、ここからお聞きしていきたいと思います。
 大規模な書換えが公表されたのが十二日ですから、もう一週間ちょっと前ですね、になります。その翌日の十三日に、近畿財務局が二〇一五年の六月頃にも書換えのあった十四の文書のうちの一つに添付されていた書類一枚を削除していたということを、また一週間たってからこれ明らかにしたわけですね。この一枚はなぜ、目的ですけれども、何で削除をする必要があったんでしょうか。
#293
○政府参考人(富山一成君) お答えを申し上げます。
 御指摘の決裁文書につきましては、近畿財務局におきまして、森友学園と貸付契約を締結するに当たりまして、貸付料の予定価格を決定するために作成されたものでございます。その後なされました森友学園側の開示請求というものがございまして、その開示請求との関係で、部内の貸付料の検討過程というものを森友学園側に示すことでその後の様々な交渉に影響を与えかねないという懸念をして削除されたものではないかと現時点では考えております。
 今回追加で判明したことも含めまして、行政の在り方として、決裁を経た行政文書の内容について書換えを行うようなことはあってはならないことであると考えておりまして、大変申し訳なく、深くおわびを申し上げたいと思います。
#294
○清水貴之君 当然あってはいけないことなんですが、私がやっぱり気になるのが、今回一週間後に発表したものの、その削除していた時期なんですね。二〇一五年に削除をしていたということなんですね。
 今回の大規模な、問題になっている大規模な書換えというのは去年の二月から四月ぐらいに行われていたという話です。それよりも前、二年も前に一枚抜き取っていたということが新たに分かったんですね。ということは、普通に考えたら、ああ、頻繁に度々そういうことを、何かちょっと不都合なこと、まずいことがあると、ちょっと抜いてしまおうかなとか変えてしまおうかなということが頻繁に行われているんじゃないかというふうに、もうこのサンプルだけ見ても思ってしまうんですが、この時期の問題というのは非常に僕は大きいと思うんですが、次長、いかがでしょうか。
#295
○政府参考人(富山一成君) 先生の御指摘は、ある意味でごもっとものところがあろうかと思っております。
 ただ、今回のような決裁文書の一部である調書の書換え、抜取りといったようなことが日常的に行われていたものだというふうには現時点で考えておりませんが、ただ、今回のいわゆる決裁文書の書換えという事実確認ができました。財務省といたしましては、我々本省の理財局に加えまして、近畿財務局といったいわゆる国有財産の処分をする担当部局、それに加えまして、本省の官房におきましていわゆる人事当局という立場でも引き続き職員への聞き取り調査等を行っているところで、継続中でございます。
 そういった中におきまして、こういった今御指摘のあったような、当時の決裁文書との関係でいえば、書換えは今回、昨年の二月下旬から五月ということでございましたが、遡って二年前の開示請求のときに抜き取ったということでございましたので、そういった職員への聞き取りの中でも実態把握をきちっとさせていただきたいというふうに考えております。
#296
○清水貴之君 続いて、その文書が財務省理財局、近畿財務局の中でどういうふうに管理をされているかという話で、昨日もこれは質問をさせていただいた部分でもあるんですけれども、その文書がいろいろなところから見付かってきているわけですが、当初の説明では、局次長は本省、財務局、近畿財務局の一部の職員のパソコンのフォルダに残っていたという説明をされました。その後に太田局長が財務省の一元的な文書管理システムの中で書換えの前のものが残っていたと、で、確認できたということを言っているわけですね。ということは、こういう二か所若しくは複数箇所からこういったものが出てきているということでよろしいですかね。
#297
○政府参考人(富山一成君) 今先生のお話のあった、いわゆる今回の書換えが行われた文書のいわゆる保存状況ということについて御説明させていただきます。
 まず、今回の調査によって書換えのあったのは全体で十四件の決裁文書ということを十二日に発表させて、国会に御報告をさせていただいております。そのうち一つの決裁文書については、十四件中の一つということですが、本省の特例承認という決裁文書がございまして、それは本省が決裁を行うということで、これは電子決裁でございます。これはいわゆる総務省が一元的に整備をしている各府省に提供しているシステムでございまして、いわゆる一元的な文書管理システムと呼ばれているものでございますが、この一元的な文書管理システムというシステムの中で、本省の特例承認の一つは電子決裁されているというのがまず一点でございます。
 この本省の特例承認の決裁文書は、そういった意味でこの一元的な文書管理システムにおける保存状況と申し上げますと、システムの上でいわゆる更新履歴というのが残る、また書換え後のものだけでなく書換え前のものも併せて保存されていると。いわゆる上書きではなくてその前のものも保存されているということでございまして、職員への聞き取り等を並行して行う中で、この更新履歴をたどることによりましてそのことが確認できるという状況になったものであります。
 一方、残りの十四のうちの十三件の方でございますが、これは近畿財務局の決裁文書でございまして、これらは紙で保存している決裁文書でございます。今の時点で申し上げると、大変恐縮ですが、書換えがあったということでもございますので、この十三の決裁文書については、正本として管理されている決裁文書は全て書換え後のものになってしまっているわけですが、書換え前の文書につきまして、これも職員への聞き取りなどを行った結果、職員個人が、これも予算委員会等で答弁をさせていただいておりますが、手控えの形で所持していたことが今回の調査で分かったところでございます。更に申しますと、こういった手控えの文書の中には、紙文書として個人が所持していたものや個人のパソコン、私はこういった一例を申し上げたつもりでございますが、個人のパソコンの中に残されていたものなどがあったということでございます。
#298
○清水貴之君 今のお話だと、本省で採用しているような管理システムは近畿財務局では採用されていないということですか。近畿財務局でもし採用されているんでしたら、誰がいつどんな状況で書き換えた、そういったことまで履歴として残るわけですよね、という話でしたよね。そういったことは近財では採用されていないということですか。
#299
○政府参考人(富山一成君) お答えをいたします。
 まず、本省は霞が関にあるということで、総務省さんが提供されているこの一元的なシステムを活用させていただいております。一方で、近畿財務局というのは地方支分部局に財務省としては当たるわけでございますが、そこの近畿財務局でもこのシステムが適用できるのかできないのかというところは、ちょっと私、定かではございませんけれども、現実の運用としては、近畿財務局では紙で行政文書を実際にはドッチファイル等にとじ込む形で保存をしていると、そういう取扱いをしているところでございます。
#300
○清水貴之君 保存状況は分かるんです。保存の前に、でもやっぱり誰かがいじったから変わっているわけですものね。そういった状況を調べられるんじゃないかなと思うんですが。
 中央の方の一元的な管理システムについてもお聞きしたいんですけれども、このシステムというのは、もちろん、誰もがアクセスできて誰もが中を見て、例えば書き換える必要が生じたときに、必要であってこれは正規のルートでちゃんと書き換えるという場合に誰もがアクセスできるわけではないと思うんですが、その権利者といいますか、そういったものというのはどうなっていますか。
#301
○政府参考人(富山一成君) お答えをいたします。
 今申し上げました一元的な文書管理システムにつきましては、まず、行政文書の起案、登録から廃棄、移管までを電子的に管理をする、また、文書管理業務を厳格かつ効率的に実施するということが可能ということで、そういった意味では我々担当の職員たちにも極めて機能上非常に有益なシステムだと考えております。
 その上で、この一元的な文書管理システムでの決裁、電子決裁というのを行っておるわけですが、そこの実際に電子決裁が入っている、今回は特例承認の決裁ですが、そこに誰がどういう形でアクセスできるかというのは、これも今回の事案としてきちっと確認する必要がありますが、基本的には、担当の課があり、また担当のいわゆる役職に就いている者、またある意味では若い職員も入っておると思いますが、広く一般にアクセスできるかということで申しますと、理財局全体の職員が皆アクセスということでは当然なく、ある程度というか、かなり限定された範囲でアクセスできるという運用になっているところでございます。
#302
○清水貴之君 日付も、その一通は去年の四月四日に書き換えられたものだということも分かっているということなんですね。ということは、やはり誰かがアクセスして書き換えているわけですから、それは、誰が指示したかはまた別にして、誰がその作業をしたかというのは、これは分かっているわけですよね。
#303
○政府参考人(富山一成君) 御指摘のとおり、先ほど私更新履歴は残るということを申しましたので、実際にその一元的な文書管理システムに当該決裁文書の書換えを行った職員というのは当然ある程度特定できます。
 ただ、今委員からもおっしゃっていただきましたように、その本人の意思と、それから誰かからの指示があったのか、そういったことについては職員への聞き取りがやはり極めて重要だと思っておりますので、状況としてはそういうことで、職員への聞き取りを人事当局を含めて行う中でそういった、どういった意思で、あるいは指示がどうだったかということも明確にしていきたいと考えているところでございます。
#304
○清水貴之君 そういったのを含めて今調査ということなんでしょうが、昨日もこれも言わせていただいたんですが、僕はやっぱりなるべく早くこの調査結果というのは財務省自身で進めるべきだというふうに思っています。
 何かやっぱりいろいろ見えないところもあるんだと思います。誰が指示してどうこうというのは複雑に絡み合っているかもしれませんが、遅れれば遅れるほど何かそういうストーリーを作ろうとしている、うまく隠すためであったりとか、何かやましいことがあるのを隠すための裏工作をしているように感じてしまうんですね。
 必ず出てくるのが、やっぱり捜査捜査という、捜査への影響という話ですけど、もちろんあると思います。あると思いますが、とはいえ、やっぱり積極的に財務省、これだけ調べてこんな明らかに、思うのは、やっぱり全てが後手後手に回っているというふうに思います、その結果が今のこれだけ問題が大きくなっていると思うので。
 この調査結果も、そこまで書き換えた実行者が分かっているわけですよ。そうしたら、それが誰から言われたというのは調べれば分かりますし、本当に恐らく限られた、本当に限られた十人とかそのレベルの話だと思いますので、これは、次長、なるべく早く僕は対応するべきじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
#305
○政府参考人(富山一成君) その点につきましては、先般来の国会の御質疑の中でも財務大臣の方からも、いわゆる捜査の最終的な結果が出ることを待つことなく、財務省としての責任を持ったそういった指示あるいは意図ということについての調査というものを速やかに取りまとめるということについても言及していただいているところでございまして、我々事務方としては、できるだけ速やかに今申し上げたような内容の調査結果も取りまとめていきたいと、またそれを国会に御報告していきたいというふうに考えております。
#306
○清水貴之君 もう一点だけ。
 これももうお答えは、きっと昨日もさんざん質問に出ていたんで分かっているんですけれども、麻生大臣にやっぱり報告した時期は、僕はこれはもう疑問でして、十一日だと、でもその前に総理、官房長官、官邸には伝わっていたと。でもなぜ財務省のトップが知らなかったのか、話だけでも僕は上げなければ危機管理上問題だと思っているんですが、この点についていかがでしょう。
#307
○政府参考人(富山一成君) 御指摘の点は大変お叱りを受ける点だと思っております。
 我々なりに御説明をさせていただくと、二日の日に報道があり、その日の夕刻の、夜なべの衆議院の財金委員会で、国会質疑の中でも調査をしますということになりました。その後、速やかに大臣からも調査の指示をいただいて、土日を挟み、また五日からのウイークデーに入ったわけでございますが、もろもろといろいろと報道等にも出ているような形で、これは何らかの形で書換えが行われていたんではないかという材料を例えば国交省さんの方から御提供いただくというようなこともある中で、我々の考え方としましては、その後の調査、我々の調査の中で把握できるものというのが場合によってはあると。
 そういう中で、途中経過、あるいは一つこういうのがありそうだということを大臣に御報告するということも考えられたかもしれませんが、やはり結果として十四の書換えがあったという事実がトータルとしては把握でき、途中の段階で、その後、二転三転となってしまうような状況で御報告するのは、なかなかこれはそういった意味での混乱を生じることもあるんではないかということも考えまして、また、極めて職員への聞き取りというのは、大変申し訳ないんですが、急いでやったつもりですけど時間が掛かる作業でございましたので、先ほどのいろんな文書というのが、紙だったりパソコンだったりといろんなところに保存状況が異なっていたと。本省だけでなく、本省は一つでございましたが、近畿財務局に十三ありましたというような状況の中で取りまとめたのがようやく、最後は捜査当局の御協力も有り難いことですが得られましたので、それとの最終確認もして財務省としてまとめて、それを十一日の日曜日に大臣に御報告がやっとできて、十二日の報告となったという流れでございます。
#308
○清水貴之君 今お話あったように、本当にいろんなところにそのデータが散在していること、これも大変大きな問題じゃないかなと思います。
 書換えを肯定するわけじゃ全くないですけど、普通でしたら、書き換えたら書換え前のものはもう消したり削除したりして何とか隠そうとしたりするわけで、そんな跡もなく、もう国交省から出てきたりとかいろいろしているわけですね。
 こういった管理状況というのも大変大きな問題じゃないかと思いますが、会計検査院にも今日来ていただいているので、お聞きしたいと思います。
 去年の四月、国交省から書換え前、そして国会から調査の依頼が行ってから、財務省からは書換え後の文書を入手していたというふうに聞いています。やはりその時点で何とか、二つ違う文書が出てきているわけですから、対応できることがあったのではないかなと思いますが、これは、会計検査院、いかがでしょう。
#309
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。
 財務省から書き換えたとして公表された十四文書のうち、会計検査院が国土交通省から提出を受けた書換え前の文書は貸付決議書二文書でございます。
 会計検査院は、本件の検査の過程で、昨年四月下旬頃に財務省から貸付決議書の提出を受ける一方、同時期に国土交通省から提出された資料の中にも財務省が作成した貸付決議書が含まれておりまして、これらの貸付決議書に含まれていた書類の内容が異なっておりました。
 そして、検査担当者に確認したところでは、貸付決議書の作成者である財務省にその理由を問い合わせておりまして、財務省が提出したものが決議書であり、国土交通省から提出されたものはドラフトである旨の説明を受けていたとのことでございます。
 会計検査院といたしましては、膨大な資料の収集や分析を行いつつ報告書の取りまとめを進めてきたものであり、その中でよもや書類が書き換えられているとの思いには至らず、その文書自体の真正性の検証については必ずしも最優先事項とは位置付けられていなかったものでございます。
 今回の事態について厳しい御批判を受けていることにつきましては、これを重く受け止めまして、会計検査院の検査について御理解をいただけるよう取り組んでまいりたいと考えております。
#310
○清水貴之君 今説明あったとおり、財務省に聞いたらこれが最終版だと言われた。だから、僕がここで何でそこで分からなかったんだと強く責め立てるつもりも、まあ言われたらそうだろうなと、これが最後の版ですよと言われたら、まあそれはそれを基に調査するだろうなと、分からなくないんですけれども、とはいえ、まあその時点で何かもしかしたら対応ができていたらここまで大きくならなかったんじゃないかなというふうにも思うわけですね。
 で、気になるのが、その書換え後、財務省が最終版だと言ったその資料を基に国会報告を作成したわけです。書換え前、書換え後を読むと、かなりやっぱり書換え前の方には、いろいろ交渉の経緯が載っていたり、我々知らなかった、事前には分からなかったような情報が出てきているんじゃないかなと思います。ですから、その資料が、書換え前のものが手に入らなかったことによって調査の結果に何か影響が出たんじゃないかというふうにも思うんですが、これはいかがですか。
#311
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。
 文書が書き換えられたことによる報告書への影響についてのお尋ねでございますが、決裁文書に関する問題が明らかになりましたことから、国会での御議論も踏まえて、決裁文書の書換えに至る経緯及びその内容を確認するなどいたしまして、報告書の記述についても改めて検討しつつ判断していきたいと考えてございます。
#312
○清水貴之君 財務省にちょっとお聞きしたいんですけれども、記録文書を、まあ省内で相談した記録というふうに聞いていますが、提出、この国会報告が出る前日になりました。で、検査院から要望のあった価格を決定した際の国有財産の評価に必要な評価調書ですね、これも作成を失念していたというふうに説明していると。この対応というのもいかがなものかというふうに思いますが、なぜこういうことが起きてしまったんでしょう。
#313
○政府参考人(富山一成君) 今の点についてお答えをさせていただきます。
 昨年十一月に国会報告をされました会計検査院の報告書におきましては、「本件土地の売却に至る森友学園側との具体的なやり取りなどの内容や、有益費の確認、支払等に関する責任の所在が明確となっていないなど、会計経理の妥当性について検証を十分に行えない状況となっていた。」との指摘を受けているところでございます。
 その上で、今委員の方からも御指摘ございましたが、これらに係る具体的な文書として、本件土地の処分に係る個別の面会の記録、近畿財務局と大阪航空局との間における有益費の確認や支払等に関する事務分担について、その都度協議、調整を行っており、その内容を文書としては作成していなかったものや、それから、評価調書の作成を失念していたものがあるという御指摘を受けております。
 このような点に関する御指摘についてはまず重く受け止めなきゃいけませんし、その上で、国有財産の管理、処分ということを引き続き我々もやっていかなきゃいけないという立場でございますので、そういった意味での意思決定に至る過程や、事務事業の実績を合理的に裏付ける、あるいは検証が事後的にできるようにということで、まあこれは政府全体で行政文書の管理に関するガイドラインというのもできますが、そういった中で、意思決定過程の重要な打合せ記録といったものを、文書の作成、保存の徹底を図るといったこと、また、決裁文書というものがまさに今回も一つの大変な論点となっておりますが、この決裁文書に編綴をする資料を具体的にどうするのかと。
 できるだけ、先ほど申し上げた合理的裏付けあるいは事後的な検証に資するような決裁文書にしていかなきゃいかぬと思っておりますので、そういった点での決裁文書の充実化ということも行うということで、我々としては、年明け、国有財産分科会というのがございまして、そういったところでも御報告をいただいて、具体的に取組を通達改正等に反映させていきたいと考えているところでございます。
#314
○清水貴之君 検査院にもお聞きしたいんですが、今のような資料があったらいいなというか、必要だという資料が出てこなかったりすることもあったわけですね。
 で、報告書読ませていただきますと、もう本当に、その価格の選定とか、いろいろ様々根拠となる資料が足りていなくて、十分ではなくて、ちゃんとした評価ができない、そういった記述がもういろんなところに見られるわけですね。だから、基データがない中での検査院の今回は調査ということになったんだと思いますけれども、でも、やっぱり憲法に定められた検査院というそういう機関ですから、僕はもっと何か強く言えないものなのかなと。もっと、必要な書類を出せ、若しくは書換えなどに対する対応で、もっと何か力強く対応できることが検査院の方でないと、本当に正確な調査、検査につながらないんじゃないかなというふうに思いますけれども、検査院の見解はいかがでしょうか。
#315
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。
 会計検査院は、昨年十一月の報告書において、国が森友学園に返還する有益費の額が適切に算定されていない事態や、地下埋設物撤去・処分費用の算定に当たりまして深度、混入率等について十分な根拠が確認できないものとなっているなどの事態を記述してございます。
 検査の結果を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、財務省、国土交通省において今後の本件事案への対応に万全を期すとともに、国として負担すべき有益費の額を適切に算定できるよう取り組むこと、地下埋設物撤去・処分費用を算定する場合には必要な調査検討を行うなどして当該費用を適切に算定することなどに留意するなどして、国有財産の管理及び処分を一層適切に行っていくことが必要であるとしているところでございます。
 会計検査院といたしましては、膨大な資料の収集や分析を行いつつ今回の取りまとめを進めてきたものでございますけれども、今回の事態について会計検査院に対して非常に厳しい御批判をいただいていることを重く受け止めまして、会計検査院の検査について御理解いただけるように一層取り組んでいきたいというふうに考えてございます。
#316
○清水貴之君 大臣、最後に、この公文書管理法もガイドラインあります、今いろいろ改正も行われているということですけれども、と今回の書換えについて、そしてやはり今後の対応というのは本当に大事だと思うんですけれども、改めて大臣、意見を聞かせていただけますか。
#317
○国務大臣(梶山弘志君) 先ほど申し上げましたように、昨年様々な事案によって指摘を受けまして、ガイドラインを新たに改正をさせていただきました。それを受けて、行政文書管理規則の今徹底を各府省に行っているところでありますけれども、今回の事案も受けて、様々な状況を踏まえて公文書管理の質を高めるために不断の取組を進めていくことは当然のことと考えております。
#318
○清水貴之君 質問を終わりたいと思います。
 国交省と警察庁、来ていただいたんですが、ちょっと質問が最後時間がなくなってしまいました。済みません。失礼いたしました。
 質問を終わります。ありがとうございました。
#319
○矢田わか子君 民進党・新緑風会の矢田わか子です。
 今日は最終のバッターということで各委員の方々が質問された件も少し重複するかもしれませんが、御容赦いただければと思います。お願いしております官房長官の到着がまだですので、済みません、質問の順番を変えて質問させていただきたいと思います。
 まず冒頭、レイプドラッグ、薬物性の犯罪に対する初動対応について、小此木大臣にお聞きをしていきたいと思います。
 昨年七月十三日から百十年ぶりの刑法の改正ということで施行されました性犯罪に対する罰則強化や対象の拡大が行われたという件でございます。ただ一方、我が国では、性暴力の被害者を、相談、初期の措置、心身のケア、そして告訴などトータルで支援するいわゆる性暴力被害者の支援、ワンストップセンターの整備というものが遅れている状況にあります。現時点では全国で四十七か所ということで、これまでセンターがなかった富山県、ようやくこの三月からスタートし、そして山梨、静岡、奈良、愛媛の各県もようやく来年度中に設置するという状況にあります。
 一方、近年、性犯罪において懸念すべき事項は、この薬物を使ったいわゆるレイプドラッグであります。この犯罪を立証するためには、被害時において尿検査あるいは血液検査をするという初動の対応が極めて重要となっております。一般的に、被害者、地域的な問題もあってワンストップセンターや病院ではなくて警察に駆け込む、まあ地域の交番に駆け込むというケースが多いとされております。
 しかしながら、この警察署における初動対応が十分ではないのではないかという指摘もなされております。近年、交番からすぐに所轄の警察署に移送して採尿し、更に必要があれば病院で採血してもらえるような体制整備を急ぐべきであるという見解もあります。各交番への採尿キットの整備、備付け、それから現場の警察官の方はどうしても男性の方多いと思いますけれども、そういった婦人警官の増強等も含めた的確な対応が求められていると思います。
 国家公安委員長としても、今後の取組強化について答弁をお願いしたいと思います。
#320
○国務大臣(小此木八郎君) 警察では、性犯罪について、この捜査において被害者の聴取内容から薬物が使用された疑いが認められる場合は、被害者からまず同意を得た上で、尿や血液の提出を受けるなど必要な証拠収集に努めているものと承知をしております。
 今委員がおっしゃったように、取り調べる方は、男性であれ女性であれ、こういったことに気を遣うという部分も非常に重要であるというふうに認識をしております。先般成立した性犯罪の重罰化等を内容とする改正刑法の趣旨を踏まえて迅速かつ的確に性犯罪を検挙することが重要と考えており、引き続き、薬物を使用された場合を含め、性犯罪捜査について現場の警察官に対する研修等を徹底するよう、警察を指導してまいります。
#321
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 各センターに寄せられている相談内容は、やっぱりこのレイプドラッグに関する相談内容が増えているということでもあります。その中には、被害直後に警察や病院に行ったけれども、薬物の検査を申し入れたにもかかわらず拒否されたという例もあるというふうにお伺いしております。また、情報提供が不十分であったために、薬物の検査を早期に行うことができずに薬物の検出ができなかったという事例も少なくありません。是非、初動対応の強化、体制の整備、それから教育の面も含めてお願いを申し上げたいと思います。ありがとうございます。
 それでは、続いて、石井大臣お越しになっていただいております。ありがとうございます。IR、カジノ実施に関わる問題について質問させていただきたいと思います。
 統合型リゾート実施法案の国会提出に向けて、現在、政府・与党の検討が続けられております。これまで国会審議においても大きな課題となっているギャンブル依存症の対策について伺います。
 一昨年十二月の臨時国会でIR推進法が成立し、その際の衆参の内閣委員会、この場で附帯決議が採択されました。実施法案の検討に向け、国会としての意見も明らかにされております。
 今、皆さんのお手元にも資料二ということでお配りをさせていただいておりますが、その中の重点的な課題、一つはカジノが健全に公益性を持って運営されるということ、もう一つがギャンブル依存症の対策を講じるということでありました。この依存症対策について、特に厳格な入場規制の、入場制限の対策を講じるとともに、本人確認として個人カードなどの活用なども検討するということになっております。
 政府の与党の検討では、施設の設置の数、入場料の金額の設定、あるいは一週間の回数制限なども検討されているとお伺いしていますが、これらが本当に本格的な依存症の予防対策になるのかという疑問もあります。
 報道によれば、与党では、本人や家族からの申告があれば入場制限をすることができる措置も考えておられるようでありますが、この辺りの見解をお伺いしたいと思います。また、ギャンブルによって家庭崩壊を招いたり生活が行き詰まるなど悲惨な事態を防ぐためにも、所得、資産に基づく入場の制限、あるいは生活保護世帯、入場を禁止するとか、そういったことについての措置、考えられないものかも併せてお答えいただければと思います。
#322
○国務大臣(石井啓一君) カジノの設置につきましては、様々な弊害を心配する声もあることから、IR推進法や附帯決議におきましても必要な対策を講じることが求められているところでございます。
 これらの内容を受けまして、IR推進会議におきましては、依存を防止するため重層的、多段階的に様々なアプローチを講じる必要性がある旨を指摘をされております。具体的には、IR推進会議では、日本人等に対する厳格な入場規制や入場料の賦課、事業者による本人、家族申告による利用制限といった措置を講ずるべきとされているところでございます。
 政府といたしましては、こうした内容も十分に踏まえまして、重層的、多段階的な依存防止対策を実現するべく具体的な制度設計を行ってまいりたいと考えております。
#323
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 この内閣委員会で先月、ギャンブル依存症について唯一研究治療活動をしている国立病院機構の久里浜医療センターを視察、皆さんとさせていただきました。現場を見て、病院の建物、設備が残念ながらやっぱり老朽化しているなという感想とともに、ギャンブル依存症の治療、診察が長時間、対面で診察していきますので長時間掛かるにもかかわらず、診療の報酬の点数が低いというようなことが指摘されております。
 カジノ解禁を前に、現在既に問題となっているパチンコや公共ギャンブルなどによる依存症について、その原因究明や治療法の研究は今後の依存症対策にとって本当に貴重なデータや知見を得るものとなると思っております。
 こうした独立行政法人国立病院は、残念なことに独立採算制ということで、各病院とも非常に厳しい経営を強いられています。久里浜医療センターのように依存症の研究、治療という特別の任務を負っているこの国立病院について、十分な予算措置を講じていくべきだと思いますが、いかがでしょうか。
#324
○大臣政務官(大沼みずほ君) お答えいたします。
 さきに内閣委員会の皆様で御視察いただきまして、私も資料を拝見させていただきました。かなり老朽化が進んでいるなということも大変資料で拝察することができました。
 ギャンブル依存症等については、二十九年度に依存症対策の全国拠点機関としてこの独立行政法人国立病院機構久里浜医療センター、ここを唯一指定しております。ここが各地域の指導者養成や依存症回復施設の職員への研修、依存症の情報ポータルサイトの開設等に取り組んでいるところでございます。
 さらに、全国の拠点機関といたしまして情報機能強化を図り、依存症者やまた家族の地域での現状や課題について実態調査を行うために、今年度は平成三十年度予算案で対前年度比約一億円増の一・六億円を計上したところでございます。
 委員御指摘のとおり、しっかりとした予算措置がとられるように努力してまいりたいと思います。
#325
○矢田わか子君 病院に対する予算措置ですよね。
#326
○委員長(榛葉賀津也君) 大沼厚生労働大臣政務官、質問をよく聞いて答弁してください。
#327
○大臣政務官(大沼みずほ君) はい、失礼いたしました。
 国立病院機構久里浜医療センターを御視察いただいたということで、それに対する予算措置を十分にしてほしいという御質問でよろしいでしょうか。はい、失礼いたしました。
 この医療センターについて、前年度比約一億円増の一・六億円予算措置を今計上しているというところでございます。よろしいでしょうか。
#328
○矢田わか子君 ありがとうございました。是非とも、こうした機関に対する予算措置も含めてお願いをしたいと思います。
 いずれにしましても、一昨年前のこのプログラム法案の論議によって、明治憲法以来禁止されてきた賭博が実質的に解禁され、ギャンブル産業を新しく開いていくというふうなことになります。そんな中で、経済活性につなげたいという目的、施策がギャンブル依存症を拡大して働く意欲を阻害するようなことになるとか、結果として家族崩壊を招く、結果として国民の多くの方に不幸が広がってしまうようなことがないように、是非とも、石井大臣、万全の対策をお願い申し上げておきたいというふうに思います。
 石井大臣、よろしければ御退室いただければ。委員長、お願いいたします。
#329
○委員長(榛葉賀津也君) 石井国務大臣、御退席いただいて結構でございます。
#330
○矢田わか子君 それでは、菅官房長官、ようやくお着きになられましたので、是非今日は、皆様方も質問された内容ではありますが、いま一度この文書管理制度の課題や内閣人事局についての課題についてお聞きしてまいりたいと思います。
 まず、梶山大臣、所信表明において、公文書管理について、公文書の管理に関するガイドラインの改正をしたこと、そして、各府省における公文書管理の質を高めるための不断の取組をしっかり進めるという力強い所信をいただきました。
 確かに、去年の経緯から、公文書管理について、文書管理責任者の所在を明確にしたり、保存期間の基準の見直しをされたり、特にメールや個人的なメモ、あるいは内部、外部交渉の経過に関する文書の保存について詳細な規定が置かれることとなりまして、このこと自体、一定の評価ができると思っています。ただ、それでも、今起こっているこの財務省の決裁文書の書換え、この前代未聞の事態を見れば、本当にこれで対策が打ち切れているのかという、ちょっと甘いんじゃないですかというような思いを持たざるを得ません。
 ガイドラインの改定部分、皆さんにも資料一としてお配りをさせていただいております。少しこのガイドラインの改定部分を見れば、二つ大きな懸念を私は抱いております。
 まず一つは、行政文書の二の定義のところなんですが、留意事項に記載のとおり、どのような文書が組織的に用いるものとして該当するかは、文書の作成又は取得の状況などを総合的に考慮して実質的に判断する必要があるとされています。これを読むと、まさに責任者が恣意的に何を残すのかを決めるということができるとも取れるんですけれども、その課題意識を一つ目に持っています。
 もう一つは、第三の作成の三、適切・効率的な文書作成のところに新設と書いてあるとおり、各行政機関の外部の者との打合せ等の記録については、当該打合せ等の相手方の発言部分等についても、相手方による確認等により、正確性の確保を期するものとされています。確かに正確性の確保も大事なんですけれども、これも読み方によっては、相手があるときに相手の了承を取るということは、すり合わせによってきれいな記録しか残らない、残さない可能性もあるのではないかと思います。
 こうした観点から見れば、一定の前進感はあるものの、公文書の中身自体が空洞化するという懸念を私自身抱いているんですが、担当大臣の見解を伺えますか。
#331
○国務大臣(梶山弘志君) 昨年末に行いました行政文書の管理に関するガイドラインの改正は、国民の、国民への説明責任を全うするという公文書管理法の目的により一層かなった統一的な考え方による制度の運用を実現するためのものでありまして、外部の有識者から成る公文書管理委員会の皆様に議論をしていただいて決めてきたものであります。
 行政文書の該当性について今御指摘がありましたけれども、今回の改正では、文書の作成に当たっては課長級の文書管理者がその内容を確認することを義務付けております。そこはその起案者、その業務の責任者ではなくて、公文書の責任者ということですから、公文書か否かということも含めて、公文書に関することについてこの責任者は判断をするわけでありまして、このことによって公文書管理法に定められている行政文書の定義を変えたり、これによって変えられたりするものではないと考えております。
 打合せの記録に当たっての確認についての御指摘もありました。
 今回の改正では、国民に対して説明する責務を全うするという公文書管理法の趣旨に鑑みて、作成する行政文書には正確性が求められるために、各行政機関の外部の者との打合せ記録については可能な限り、委員御指摘のように、相手方の発言部分等についても、相手方による確認等により正確性の確保を期するということにしております。相手方の発言部分等について記録を確定し難い場合はその旨を判別できるように記載することとしたものでありまして、この記録を確定し難い場合というのは、例えば外部の方とのやり取りにおいて、相手方の協力を得ることが困難である場合のようなことを指しているわけであります。
 省庁間の打合せ等の記録についても、この考え方により、発言内容の認識の違いが生じた場合であれば、その旨が判別できるように各行政機関において文書を作成することとなるため、例えば一方と見解が違うということに関しては、その役所の見解をしっかり書いて公文書に残すということもしてもらうということでありますけれども、意思決定過程等の合理的な跡付けや検証に必要となる文書が作成されることとなっております。いずれにしましても、魂を入れなければこれは駄目なわけでありまして、この改正ガイドライン、そして各府省の行政文書管理規則が実効性が高まるように、しっかりとこれからもまた御意見を伺いながら実行してまいりたいと思っております。
#332
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 大臣おっしゃったとおり、取り違えることがないように、担当者、官僚の皆さんがきちんと理解をして、しっかりと守っていくということを徹底していただきたいなというふうに思います。
 あわせまして、今の公文書管理法というもの、それからこの、多分、ガイドライン作られた時期を見れば、当然のことながら決裁後の書換えなどよもや起こらない、起こしてはいけない、いや起こるはずがないという前提の下で作られたものだと理解しております。だからこそ、今回の公文書管理法をもっと実効性を高めていくために、ほかの取組ができないのかと、実効性を高めるための取組ができないのかという思いを持っております。
 例えば、決裁前においても書換えのルールを規定する、決裁前でもです、書換えするときにはルールがあるんだということで規定するとか、書換え前の文書の保存の義務だとか、あるいは違反した場合の罰則規定を設ける、これは岡田委員も御指摘されていましたが、そういう罰則は一つもないので、そういったものを設けるなど、きちんとした法令改正を行うべきだと考えますが、いかがでしょうか。
#333
○国務大臣(梶山弘志君) 決裁文書に関するルールの御指摘について、決裁文書は行政文書でありますことから、公文書管理法や行政文書の管理に関するガイドラインに基づく統一的な考え方の下で各府省で運用されているものと思っております。
 罰則について御指摘がありました。公文書に関しましては、刑法において、公務所で用いる文書又は電磁的記録を毀棄した者を罰する刑法第二百五十八条の公用文書等毀棄罪のほか、公務員が、その職務に関し、行使の目的で、虚偽の文書若しくは図画を作成し、又は文書若しくは図画を変造することを罰する刑法の第百五十六条ですけど、虚偽公文書作成罪が既に規定をされているところであります。また、不適切な公文書管理を行った職員につきましては、国家公務員法の第八十二条に基づいて、事案によっては懲戒処分が行われることもあるところでありますから、公文書管理法においては、改めて罰則を規定することとはされていないものと承知をしております。
 他方、こうした中で、現に今回のような事案が発生してしまったことも事実であります。国民の皆様から厳しい目が向けられていることを真摯に受け止めるべきものと認識をして、今現在行われている財務省での調査、しっかりとしていただくことによって、どこでどういう状況で、誰が誰の意思でこういう決裁文書に手を加えることがあったのかということも詳細に判明をしたときに、その防止策というものもしっかり考えてまいりたいと思っているところであります。
#334
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 本来はこんな罰則によって縛るのではなくて、官僚の皆さんですから、良心それからプライドに懸けて、そういうことがないということでやっていかなければいけないと思っています。
 公文書管理法では、その第一条に、公文書について、歴史的事実の記録であり、健全な民主主義の根幹を支える共有の知的資源と規定されております。まさに官僚の皆さんが作る国民のための国家の記録であります。是非とも今の状況を見据え、より厳格なる取扱いが行われますよう、所管大臣として一層の対応強化を改めてお願い申し上げます。
 ありがとうございました。梶山大臣への質問は以上です。委員長、お取り計らいを。
#335
○委員長(榛葉賀津也君) 梶山大臣は退席をしていただいて結構でございます。
#336
○矢田わか子君 続いて、内閣人事局について、官房長官、お伺いさせていただきます。
 今日、中央官庁が関わる問題、もう繰り返すまでもありませんが、防衛省の日報の問題や文科省による加計学園、総理の御意向文書の問題、厚労省による裁量労働制に関する不適切データ問題などなどが生じるたびに、各省庁の幹部人事を一括管理されている内閣人事局の問題が指摘されております。この内閣人事局については、縦割り行政の弊害をなくし、幹部の適材適所を図るというメリットがある一方で、官邸が強い人事権を握ることによって官僚が過度に政権をそんたくするという目に見えない問題を引き起こしています。
 政権政党にとってはより権力基盤を強める制度として機能していると思いますけれども、果たして民主主義的な行政運営として妥当かどうか、バランスが必要だと思います。中立公正な官僚の役割を保障するよう、例えば内部告発制度なども視野に入れた様々な検討が必要と思いますが、官房長官、いかがでしょうか。
#337
○国務大臣(菅義偉君) まず、幹部人事の一元管理制度は、今委員から御指摘いただきましたように、縦割り行政の弊害を排除して、内閣の重要政策に応じた戦略的な人事配置を実現することを目的として、平成二十六年の国家公務員法改正により導入されたものであります。
 そして、幹部職員の任用に係るプロセスでありますけれども、任命権者であります大臣がまず人事評価をするわけであります。そして、適格性審査と任免協議、こうしたプロセスを通じて、複数の視点によるチェックが行われて、公正で中立で能力・実績主義に基づく最適な人事配置を行う仕組みとなっておりますので、そうしたことを御理解をいただきたいと思いますし、いずれにしろ、今後とも公務の中立性、公平性、このことが損なわれることのないよう、国家公務員制度の適切な運営に努めてまいりたい、このように思います。
#338
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 官房長官おっしゃるとおりだと思うんですが、実質的にこの各省庁六百名の幹部人事権を官邸が握るというこの状況については、官邸幹部に統制を利かせるということになります。メリットもあるが、やっぱりデメリットもあるというふうに思います。官僚主導から官邸主導へ、そういうことが一定程度機能したということにもうなってきていると思いますので、それがやっぱり行き過ぎてしまっているということが今回のような多くのそんたくを生んで、今のような大きな問題にまでつながっていっているのではないかという懸念もあります。
 是非とも、何らかのやっぱりブレーキを掛けるような、そんな仕組みを検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#339
○国務大臣(菅義偉君) 官邸主導というよりも、これは政治主導、そういう考え方の下に行っております。そして、やはり大事なのは、適格性の審査、任免協議のこうしたプロセスを通じて、複数の方の視点によるチェックというのが必要だというふうに思っています。
 今後とも、まさに公務の中立性、公正性が保てるような対応をしっかり取り組んでいきたいというふうに思います。
#340
○矢田わか子君 官僚の皆さんはやっぱり優秀な方々です。その多くの皆さんがやっぱり中立公正性、そして何より彼らの持つ専門性をやっぱり生かし切る、それが国家の運営としては大変重要なことだと思います。こういったことに対する後始末だとか、何でしょうね、そういう瑣末なことにとらわれるのではなく、この日本の国をどうしていくのかということを一緒に考えていく当然パートナーでもありますので、そういう機能が十分に発揮されますよう、是非とも何らかの改善を引き続きお願いを申し上げておきたいと思います。
 官房長官、御退席いただいて結構です。
#341
○委員長(榛葉賀津也君) 菅官房長官、御退席いただいて結構でございます。
#342
○矢田わか子君 それでは、少し質問を変えまして、東京オリンピック・パラリンピックの課題について触れていきたいと思います。
 まずは、東京の鉄道、道路の混雑回避についてお伺いをしていきます。
 オリパラですけれども、真夏の暑い時期、二〇二〇年の七月末、それから八月末から開催される予定になっております。この期間、首都圏では日常的な、当然ですけれども、経済活動が行われております。そして、かつ、この時期、夏休みにも入るということで、東京への観光客も増えるという時期でもあります。
 このため、この期間、首都圏での交通が大混乱することが確実視されております。国内外の競技観戦者のみならず、公共機関、車を使って通勤する方々にも大きな負担が掛かり、また事故の危険性も高まると思われます。
 鈴木大臣、所信で、「大会輸送と一般交通の適切な共存を図るため、国民や企業などの皆様の理解と協力を得ながら、大会期間中の交通行動の見直しに関する機運醸成や合意形成を図り、円滑な輸送の実現に取り組んでまいります。」と所信で述べられておられます。
 首都圏に通勤する勤労者、期間中に思い切って仕事を休むとか、企業に対応を求めて、自宅やサテライトオフィス等で仕事をするいわゆるテレワークを一段と進める等々、何か手を打たなければならないというふうに思います。まさに働き方改革を含めた対策が必要だと思いますけれども、大臣、何か御所見があればお願いしたいと思います。
#343
○国務大臣(鈴木俊一君) 二〇二〇年の東京大会成功のためにやらなければならない課題はたくさんございますが、その一つは、円滑な輸送を確保するということがございます。大会期間中の交通量を一定程度削減をして、経済活動や市民生活への影響を最小限に抑えつつ、大会関係者及び観客の円滑な輸送と都市活動の安定を両立を図るということが重要な課題であります。このため、組織委員会及び東京都において対応策の検討は行われておりますが、私ども政府におきましても、交通輸送円滑化推進会議というものを設置をいたしまして、経済界等と大会期間中の交通行動の見直しに向けた合意形成、機運醸成を進めているところでございます。
 矢田先生の御指摘のとおり、テレワークの拡大、夏季休暇の取得促進という働き方改革も交通行動の見直しにつながる重要な取組であると、そのように認識をいたしております。例えば、テレワークにつきましては、昨年、東京大会の開会日の日に合わせた七月二十四日に総務省及び関係者においてテレワークデーの取組が実施をされまして、実際に交通量が低減をしたということも聞いております。本年は更に期間を延長をするなど、内容を充実して実施されると承知しております。引き続き、大会に向けて円滑な輸送を確保するためにも、関係者とともにテレワークの普及や拡大に努めてまいりたいと思っております。
 こうした取組を通して、東京大会の交通行動の見直しに向けた機運醸成につなげるとともに、働き方改革と大会後のレガシーにもつなげてまいりたいと考えております。
#344
○矢田わか子君 五輪開催時にこのテレワークを導入して成功したロンドン市の事例等もありますので、是非ともそちらも参考にしながら推進をしていただきたいと思います。
 ただ、協力要請に応えるという企業が出てきている一方で、やはりこういうものを入れるとなると労務や人事管理面から壁があるというふうに捉えられる企業もあるかと思いますので、そうした意識の改革を含めて、厚生労働省とも連携を取りながらの御対応をお願い申し上げたいと思います。ありがとうございました。
 続いて、来日外国人の便宜、快適さの提供という観点から質問させていただきたいと思います。
 このオリパラ、来場者が一千万にも及び、多くの外国人が来日されると想定されております。おもてなしを訴えて東京誘致を実現したからには、迎える側としては、来日外国人に対して、宿泊、移動の便宜を図り、快適さを提供しなければならないと思います。
 昨年、訪日外国人二千六百万人を超え、政府は、観光政策うまくいっている、日本には大きな魅力がある、来日者の評価は高いということを強調されておりますが、実は一方でこういう評価もあるということで、資料三を御覧いただきたいと思います。
 外国人観光客が日本の旅行中に困ったことということで、これは観光庁が二年前に実施をしたアンケートです。困ったことがなかったよという方はやっぱり三〇%程度にとどまっておりまして、例えば、WiFiの環境が良くない、施設スタッフとコミュニケーションが取れない、つまり言葉が通じないということ、それから、移動において駅、観光地の案内図、案内標識が整備されていない、公共施設、特にトイレですね、和式が多いというような指摘がされております。
 このほか、ネットでは次のような声も出されています。多くのレストラン、バーなどで喫煙が許され、たばこの煙に悩まされ食事が台なしになった、一方で、喫煙者が路上喫煙禁止を知らず、罰金を取られたというような不満も出ております。大都市でも道路に電柱が立ち並び、移動の邪魔になります。電線がクモの巣のようになっており、屋外の広告看板も乱立し、景観が著しく悪い。
 ちなみに、東京二十三区の無電柱化率、資料四お配りしておりますけれども、諸外国、ロンドン、パリや香港、一〇〇%実施なんですが、東京二十三区はいまだ七%にとどまっており、もちろんお金掛かることなんですけれども、地中化事業も本格的に推進していかなければいけないというふうに思います。
 様々な課題がありますけれども、これ、二〇一三年の九月七日、オリパラ東京開催が決定して四年半が経過しました。大会まであと二年余りです。この間、競技施設となる箱物、それから道路などのインフラ整備ばかりに目が向けられ、こうした来日外国人に対するソフト面、アメニティー面での課題の対応が遅れているのではないかと思いますが、担当大臣、これはどのように認識されているか、御見解をお願いします。
#345
○国務大臣(鈴木俊一君) 昨年一年間の訪日外国人旅行者数は、過去最高の約二千八百六十九万人になりました。明日の日本を支える観光ビジョンでは、二〇二〇年における訪日外国人旅行者数の目標を四千万人としておりまして、訪日外国人旅行者の受入れ環境を整備すること、これは大変重要だと思っております。
 矢田先生、資料にお示しをいただきましたような観光庁の調査、また無電柱化の状況等、こうした課題が山積しているということは私もよく承知をしているところでありまして、全ての旅行者がストレスなく快適に観光を満喫できるように、関係機関と連携しながら、交通、観光、サービス等の分野における多言語型、多言語対応の強化、無料公衆無線LANの環境整備などの社会全体でのICT化の推進、無電柱化に、一歩一歩かもしれませんけれども、しっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
 それから、東京大会、これは暑い時期に開催されるために、関係府省庁、組織委員会、東京都が連携をして、日本の暑さを知らない外国人、熱中症の情報などがない方も大勢いると思いますので、そういう方々に向けての英語のホームページやリーフレットによる情報発信等、外国人向けの対策に取り組んでおります。東京大会の成功と観光立国の実現に向けまして、訪日外国人旅行者の受入れ環境の整備に努めてまいりたいと思います。
#346
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 夏の暑さ対策、白委員からも指摘がありましたけど、宣伝ではないんですが、私の出身の企業では、従来にない細かく均一的なミスト、ドライ型ミストというものを駆使した屋外エアコンというものも、日々、暑さ対策の技術開発ということで取組進められておりますので、こういったものも是非とも活用いただければなというふうに思います。残された期間、これら様々な課題について、関係省庁と連携し最大限の努力がなされるべくお取組をお願い申し上げておきたいというふうに思います。
 それから、続いて、チケット転売行為の禁止について、対応についてお伺いしていきたいと思います。
 今日、一般のスポーツとか芸能イベントにおいても大きな問題となっておりますチケットの高額転売行為、いわゆるダフ屋行為でありますが、東京オリンピックにおいてもその対策が急がれていると思います。一つの案としてマイナンバーカードの活用も検討されているということですが、海外で販売されるチケットについてどのように規制するのかというような問題もあります。観戦チケットは来年の春から順次販売される予定ですが、これらの転売業者が大量にチケットを購入し、一般国民がオリンピック観戦できない、遠ざけられるというような事態を防止しなければなりません。
 最近、与党の方では、チケット高額転売問題を取り締まる特定興行入場券の転売に関する法律案等も議員立法として準備されているようですけれども、今後の規制の方策についてお答えをいただければと思います。
#347
○国務大臣(鈴木俊一君) 御指摘のとおり、二〇二〇年東京大会におけますチケットの高額転売防止、これは重要なことであると思いますが、昨年八月に、オリパラ議連、スポーツ議員連盟、これは超党派の議員連盟でありますが、この合同総会の場におきまして大会組織委員会から要望がなされたと認識をいたしております。この高額転売防止に向けた具体的な内容につきましては、今議員連盟におきまして議員立法に向けて検討が行われているということを承知をしておりまして、私としてはこの場で良い案ができることを期待をいたしたいと思っております。
 先生からマイナンバーカードの活用を含めてというお話がございましたけれども、総務省におきましては、こうした高額転売防止とは別に、オリパラを含むスポーツイベント等における入場時の本人確認等にマイナンバーカードを活用する仕組みについて、組織委員会と調整の上、現在検討中ということを聞いておりまして、その推移もしっかりと見守ってまいりたいと思っております。
#348
○矢田わか子君 議員立法を待つだけではなくて、やはり政府としてもしっかりと閣法の検討等も含めてやっていただきたいなというふうに思いますので、御要請を申し上げておきたいと思います。
 最後に、オリンピック・パラリンピックでの屋内の禁煙対策についてお伺いをしていきます。
 鈴木大臣、報道によりますと、受動喫煙対策については、屋内禁煙でなく分煙で対応すべきだとお考えとお伺いしています。これまでIOCがスモークフリーオリンピックを推進し、北京もロンドンもリオも今回の平昌も、レストランを含む屋内公共施設全面禁止の法律、条例を制定しました。にもかかわらず、今国会で政府が提出されようとしている健康増進法改正案では、東京を始めとする競技場周辺の地域のレストランほとんどで喫煙可能となります。実際は、東京のレストランの四四・七%、現在でも全面禁煙になっていますが、日本医師会始め多くの団体が東京での屋内全面禁止を訴えられております。このままでは、せっかくのおもてなしの価値が下がり、国際的な評価の低下も懸念されます。
 東京オリパラ担当大臣として、このような事態に陥る可能性についてどのようにお考えですか。
#349
○国務大臣(鈴木俊一君) 受動喫煙対策につきましては、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて徹底するために、政府としては、先日、三月九日に健康増進法の一部を改正する法律案を提出をさせていただきました。この法案は、我が国の受動喫煙対策について、これまでの努力義務による自主的な対応に頼っていたものから、法律上新たに設ける義務の下で段階的かつ着実に前に進めるものと考えております。
 一方、二〇二〇年東京大会開催時の競技会場や選手村における受動喫煙対策については、現在組織委員会が、WHOとIOCとのたばこのないオリンピックの合意など、IOCの方針を踏まえて、その具体化について検討を進めているところであります。
 引き続き、私も、組織委員会等と協力をして、東京大会に向けて必要な準備を進めてまいりたいと思っております。
#350
○矢田わか子君 IOCのみならずWHOからも求められているたばこのない五輪の対応、それも競技場だけじゃないんですよ、東京周辺のレストランとか様々なところ含めて、是非それらを生かした万全の対策をお願いします。
 いずれにしても、東京オリンピック、昭和三十九年に開催されてからもう五十プラスアルファ年たつわけです。是非、日本の技術ここまで進んだんだということ、それから、おもてなしもここまで進化したんだということをやはり国際的にアピールしていかなければならない。日本のやはり価値を上げていくということでお取組の強化をお願い申し上げておきます。
 ありがとうございました。
 鈴木大臣への質問は終わりましたということで。
#351
○委員長(榛葉賀津也君) 鈴木大臣は結構でございます。
#352
○矢田わか子君 続いて、済みません、お待たせしました、最後の質問に移ります。
 高齢単身者の身元保証サービス事業の問題についてお伺いします。
 高齢化が進む中で、配偶者、子供、親戚など縁者のいない高齢な単身者の方、増加しております。急激に増加しております。特に今日、低所得者の高齢単身女性の問題が深刻化してきております。しかし、この問題ちょっと時間がないので次回に機会を譲るとして、今日は単身高齢者を対象とした身元保証等の高齢者サービス事業の問題点について質問いたします。
 資料五をお配りしております。高齢の単身者が増えて、保証人なしでは賃貸住宅借りれない、あるいは入院ができないという事態に対し、高齢者に保証人サービスをしたり、死後の事務手続、片付けなどを請け負う、そうしたサービス事業者が増加してきています。主な事業の内容はこの資料のとおりであります。
 しかし、契約者の預託金が不正に流用されたり、平成二十八年には大手の公益財団法人日本ライフ協会の経営破綻によって、多くの利用者の預託金、返還が受けられないという消費者被害が発生しております。
 このため、消費者委員会としても、昨年一月に、身元保証等高齢者サポート事業における消費者被害防止のため、消費者庁や厚生労働省に対し、利用者が安心して身元保証などのサービスを受けられるよう必要な措置を講じるという建議を行っております。資料六に記載されております。
 今日、この事業の実態把握と消費者被害の防止については喫緊の課題となっておりますが、消費者庁として、消費者委員会の建議を受け、今年からどのような対策を講じられているのか、是非ともお聞かせいただきたいと思います。
#353
○副大臣(あかま二郎君) 現在でございますけれども、身元保証等の高齢者サポート事業に関してでございますが、まず事業の実態についての調査、これを厚生労働省によって進められているところでございます。本年度内を目途に取りまとめがなされる見込みであるというふうに理解をしております。
 消費者庁といたしましては、こうした調査というものの結果、これを踏まえて、厚生労働省、また国土交通省などと連携をしながら、消費者が安心して身元保証等高齢者サポート事業を利用することができるように消費者に対して情報の提供を行うとともに、その他必要な措置を検討してまいりたいというふうに考えております。
 以上です。
#354
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 今後、更にこの単身高齢者、当然増えていくということが予測されております。こうした事業者もそれに伴ってやっぱり増えるんだというふうに思います。したがって、そこにあるとおり、こういった事業を展開するときの事業の許認可措置であるとか預託金の保全措置などの検討も必要だというふうに思います。いかがでしょうか。
#355
○副大臣(あかま二郎君) この身元保証高齢者サポート事業でございますけれども、建議にございますとおり、どの行政官庁が所管をするといったところも不明確でございます。まずは、現在厚労省が行っている実態調査というものを踏まえて、どのような形があり得べきなのかというふうに検討をしてまいりたいと思っています。
#356
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 是非とも、消費者庁の使命であります生活者、消費者を守るという視点で、厚労省と連携しながらお取組の強化、早期に実現をいただきたいと思います。
 ありがとうございました。以上で質問を終わります。
#357
○委員長(榛葉賀津也君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後五時三分散会
ソース: 国立国会図書館
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