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2018/03/29 第196回国会 参議院 参議院会議録情報 第196回国会 内閣委員会 第6号
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2018/03/29 第196回国会 参議院

参議院会議録情報 第196回国会 内閣委員会 第6号

#1
第196回国会 内閣委員会 第6号
平成三十年三月二十九日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十七日
    辞任         補欠選任
     小野田紀美君     野上浩太郎君
     松川 るい君     石井 準一君
     元榮太一郎君     高野光二郎君
 三月二十八日
    辞任         補欠選任
     矢田わか子君     礒崎 哲史君
 三月二十九日
    辞任         補欠選任
     石井 準一君     藤木 眞也君
     野上浩太郎君     元榮太一郎君
     礒崎 哲史君     矢田わか子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         榛葉賀津也君
    理 事
                藤川 政人君
                和田 政宗君
                白  眞勲君
                西田 実仁君
    委 員
                有村 治子君
                石井 準一君
                江島  潔君
                岡田  広君
                山東 昭子君
                高野光二郎君
                豊田 俊郎君
                野上浩太郎君
                藤木 眞也君
                元榮太一郎君
                山下 雄平君
                相原久美子君
                礒崎 哲史君
                矢田わか子君
                熊野 正士君
                田村 智子君
                清水 貴之君
                山本 太郎君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(少子化
       対策))     松山 政司君
   副大臣
       内閣府副大臣   田中 良生君
       厚生労働副大臣  高木美智代君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤田 昌三君
   政府参考人
       内閣府子ども・
       子育て本部統括
       官        小野田 壮君
       厚生労働大臣官
       房審議官     成田 裕紀君
   参考人
       日本銀行理事   前田 栄治君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(榛葉賀津也君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、松川るい君、元榮太一郎君、小野田紀美君及び矢田わか子君が委員を辞任され、その補欠として石井準一君、高野光二郎君、野上浩太郎君及び礒崎哲史君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(榛葉賀津也君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府子ども・子育て本部統括官小野田壮君外一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(榛葉賀津也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(榛葉賀津也君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に日本銀行理事前田栄治君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(榛葉賀津也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(榛葉賀津也君) 子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○礒崎哲史君 おはようございます。民進党・新緑風会の礒崎哲史でございます。
 内閣委員会での質疑は今日が初めてとなります。様々御配慮をいただきました理事始め関係者の皆様には感謝を申し上げたいと思います。
 まず冒頭、この子ども・子育て支援法の改正案に関する審議、参議院の内閣委員会では先日の火曜日より審議に入ったという次第でございますが、皆さん御案内のとおり、衆議院では、当時の国会の不正常化の情勢を受けて、残念ながら野党が欠席のまま法案審議が行われ採決まで行われるということになりました。
 その意味では、野党の議員が質問することができなかったということもありまして、この間の火曜日そして今日の木曜日ということで、参議院ではしっかりと与党、野党が質問ができる時間をしっかりと確保していただいたということだと私は理解をしております。その意味では、与党・野党筆頭理事の皆様に、また関係者の皆様には、そうした時間を確保する上で様々御尽力、御努力をいただいたことに感謝を申し上げたいというふうに思います。
 そして、言ってみれば不正常な形で残念ながらこの参議院に送られてくることになってしまった原因は、これも皆様御案内のとおり、財務省による文書の改ざん事件を起因としたものということになります。この捉え方はいろいろあるんだとは思いますけれども、やはり行政府と立法府の関係において、国会の審議で、やはり元々日本において民主主義をしっかりと進めていく上で三権分立というものが大前提としてあって、その中で議論を進めていく上では、お互いのまず信頼関係があってこそだと私は思っています。その意味で、今回の文書改ざん事件というものは、立法府と行政府の関係において大きな禍根を残した一大事件だという認識でおります。
 今日も、ここで松山大臣から様々お話を、この後質疑をさせていただくのも、これは行政府の皆さんと我々立法府の信頼関係があってこそです。ここで交わされる質疑にうそや偽りがあったらこの審議そのものも成り立たないわけでありますから、今日ここでこうして審議ができるのは我々の信頼関係があってこそです。
 この間の、この財務省における公文書の改ざんの問題、まだ私は全く解決しているとは思っておりません。火曜日の佐川さん招いての証人喚問も、いつ、誰が、どのような指示をして実行したのか、原因の最も根本的な部分は何一つ解明されていないということからすれば、この問題、行政府と立法府の信頼関係においては、まだまだ問題は、残っているというよりも、何も解決していないということだと思いますので、大臣、通告しておりませんけれども、やはりこの問題、立法府と行政府の関係を正常化していく、信頼関係をいま一つ、もう一度築き直していく、ひいては国民の政治に対する不信をしっかりと取り除いていく上で、やはり行政府のしっかりした対応が私は必要だというふうに思っておりますけれども、通告しておりませんが、改めて大臣のこの件に関する見解を冒頭お聞かせいただけませんでしょうか。
#9
○国務大臣(松山政司君) おはようございます。
 御指摘の件につきましては、これまでも予算委員会でも総理を始め担当大臣もお答えしてきたと存じますけれども、改めてこの問題についてはしっかりと真相を究明するということでございますので、先生おっしゃるように、立法府と我々政府側との信頼関係、しっかり維持した中でやっていく、いかなければと思っておりますので、今後とも引き続きよろしく御指導をお願い申し上げます。
#10
○礒崎哲史君 大臣、ありがとうございます。今大臣のお言葉の中にも真相究明に向けていくんだという御決意を発していただいたと思います。是非、その信頼関係を大切にしながら、この件、本当の真相究明に向けて立法府、行政府それぞれの責任において進めていけるように私も活動してまいりたいというふうに思います。
 それでは、今信頼関係、改めて確認をさせていただいたと思っておりますので、この子ども・子育て支援法に関する質疑に早速入らせていただきたいと思います。
 それで、この子ども・子育て支援法、改めて私、今回、この質疑を作る上でいろいろとまた勉強し直したりしたところがあったんですが、前々から思っていたことではあるんですけれども、率直に言って複雑だなという思いを改めて感じました。この幼稚園、保育所、そうしたものに対してさらに認定こども園ができて、さらにその中も幼稚園型があったり保育園型があったり、また認可のものがあったり認可外のものがあって、認可外の中にもまた今度いろんなものがあってということで、実にいろいろな施設があるんだなと。それぞれ利用される方がいろいろな立場があるので、その多様性に対応するためということでは一理あるんだとも思いますが、いや、だからといって多様性に対応するためにどんどんどんどん施設の数を増やしていったとすると、それはまた本末転倒なことにもならないのかなという疑問がふと浮かびました。
 そこで大臣にお伺いをいたしますが、もう率直にお伺いをいたします。
 これ、保育支援事業、複雑だとお思いになられませんでしょうか。
#11
○国務大臣(松山政司君) 御指摘のこの子ども・子育て新制度、支援新制度ですけれども、確かに、私も就任しまして担当するようになりましてからかなりレクチャーも受け、また現場に行き、この新制度を勉強させていただいたわけでありますが、改めて少し御説明させていただきますと、この幼稚園、保育園というものに加えて、親の就労に関係なく教育、保育を提供できる認定こども園、この制度を改善して普及を図るとともに、土地の確保が難しい都市部あるいは人口減少地域において少人数でも保育の提供が可能な小規模保育への財政支援を創設すると、このようなことで地域の実情に応じた様々な子育て世帯のニーズに応じた幼児教育あるいは保育の提供が可能な仕組みとしたところでございまして、さらに平成二十八年度からは、多様な働き方に対応した柔軟な保育サービスの提供が可能とするこの企業主導型保育事業を創設をいたしました。これによって、土日あるいは夜間に働く従業員が、あるいは週二日程度だけパートで働く従業員など、多様な働き方をする従業員に対応したこの保育の提供ができるということで支援をすることにしたわけでございます。
 今後とも、多様な働き方や地域の実情に応じた様々な子育ての家庭のニーズに応じて支援をしっかり提供できるようにしていきたいと思っております。あわせて、この制度の実施に当たっては、パンフレットの配布やあるいは自治体向けの説明会などを開催しながら、引き続き分かりやすい制度の周知にしっかり努めてまいりたいと思っております。
#12
○礒崎哲史君 今大臣、後半で、引き続きニーズに対応したというお話をされたので、えっ、更に増やすのかなと思ってちょっとどきっとしたのですが、最後には分かりやすくということもお話をいただきました。分かりやすく伝えていかなきゃいけないなという思いを持つことは重要なんですが、それ多分、ひっくり返して考えれば、多分やっぱり複雑なんだなという思いはどこかにあるんだと思っております。
 多様化、ニーズに対応させていくことはもちろん大切なことでもありますし、ただ、その過程において、やはり簡素化を図っていくということも意識をして、やはり様々なことを御検討いただくことが必要なのではないかなというふうにも思いましたので、一つ、冒頭ですけれども、御提案とさせていただければなというふうに思います。
 これ、私自身も子供一人おります。小学生ですから、言ってみれば子育て世代の真っ盛りの人間の一人です。うちの近所にも共働きで子供を保育所に預ける、あるいは幼稚園に通わせているという御家庭も多くいらっしゃいますので、日常から様々な意見交換もさせていただいているところです。
 ですので、今日は、やはりこの法案の審議は、今言った、複雑になればやはり利用者からすれば分かりづらいなという思いになります。利用者から見たときにやっぱり分かりやすい制度にしていくべきだとも思いますし、あるいは利用者として、もう一つの法案の利用者としては事業者も言ってみれば利用者なんだと思います。そうした事業者あるいは私たちのような保護者としての利用者含めて、より有用で効果的な法改正になっているのか、そんな視点を持って今日はこの後質疑をさせていただきたいなと思っています。
 これ、今政府が政策でいろいろ進めています人づくりの部分もそうですし、生産性向上もそうです。やはりこういう法整備、システムというものを複雑にすればするほど利用する側にとってはやはり難解ですからね、使う面においてやっぱりなかなか効率的に使いづらいなというふうにもなりますし、これ管理する行政としても管理コスト増えるわけですからね、マイナス面が大きくなると思うんです。簡素化をするということは、我々利用者にとっても、あるいは管理をする行政にとっても僕はプラスの面がどんどんどんどん大きくなっていくというふうにも思いますので、政府が進めています生産性革命、生産性向上というその方針に照らし合わせても、是非とも簡素化ということも頭の中にしっかりと入れていただければなというふうに思います。
 それで、次の質問なんですが、子育て安心プランということで大きな目標値を掲げて進めております。その中で、受皿のプラス分ということで目標値を今三十二万人ということで政府の方で発表されているというふうに認識をしておりますけれども、この三十二万人分の根拠について確認をさせていただきたいと思います。
#13
○政府参考人(成田裕紀君) お答え申し上げます。
 待機児童の解消は待ったなしの課題であり、最優先で取り組んでいるところでございます。子育て安心プランによる必要な保育の受皿三十二万人分につきましては、二十五歳から四十四歳までの女性の就業率が二〇二二年度末に八割まで上昇すること、その就業率と相関して保育の利用申込率もゼロ歳から五歳全体で見て五割を超える水準まで伸びることを想定して必要な整備量を推計したものでございます。
#14
○礒崎哲史君 今、申込率を利用して、あるいは女性の働いている方の人数八割という数字、具体的なことをお示しいただきました。
 新聞報道でもございましたので御存じの先生方も多いんだと思いますけれども、あるシンクタンクが発表した数字でいくと八十八万人分ぐらいが今後必要になるのではないかというような推計も出ています。こうした情報は多分厚労省さんの方も、政府の方もしっかりと認識をした上で三十二万人という数字を出されていると思うんですが、こうしたシンクタンクとの数字に乖離がありますけど、この乖離があることについてはどのように受け止められていますでしょうか。
#15
○政府参考人(成田裕紀君) お答え申し上げます。
 野村総合研究所の試算というのがございまして、全国の未就学児を持つ男女約三千七百人を対象としたサンプル調査による保育サービスの利用希望を基にして必要な保育の受皿を推計したものでございます。育児休業中やすぐには保育を必要としない方など、保育の必要性の認定を受けない方も含まれていると承知しております。
#16
○礒崎哲史君 そうすると、今、認識についてはお伺いをいたしました。そうすると、今回のこの三十二万人、まあ考え方が違うので差がありますよということだとは思いますが、本当に確保しなければいけないレベルとして、この三十二万人というのは、そういう意味でいうと下限レベルということなんですかね。それとも、何かもう少し余裕を持ったレベルということなんでしょうかね。どういう数字として理解をすればいいんでしょうかね。大きい数字があることに対して小さい数字なので、そのレベルとしてどういうレベルで捉えられているかという部分をもう一度確認させてください。
#17
○政府参考人(成田裕紀君) お答え申し上げます。
 ただいま申し上げました三十二万人という数字につきましては、マクロベースで推計した数字だというふうに理解しております。したがいまして、実際に保育の受皿の整備を行っていくに当たっては、保育の実施主体である市区町村において、申込みにまで至らないケースも含めて保護者の意向を丁寧に確認しながら、潜在的ニーズも含めた必要な整備量を的確に把握することが重要であると考えております。
 このため、昨年十二月には、毎年各市区町村が子育て安心プランに基づき整備計画を作成する際には保育コンシェルジュなどを活用しながら潜在的な保育ニーズの把握に積極的に取り組むように求めたところであり、市区町村ごとに、さらには市区町村内の保育提供区域ごとに保育の利用意向が的確に把握され、それを反映した受皿整備が進むように支援してまいりたいと考えております。
#18
○礒崎哲史君 かなりきめ細かい調査の上でと、また各自治体とも連携取ってということなので、本当に、今の受け止めとしては、下限レベルに近いところを、絶対ここまでは確保するというレベルをきっとお示しになっているんだろうなというふうに思います。ですから、この後情勢が変わって、こういう状況だったら私もやっぱり子供を預けて働きに出ようという、気持ちが変わってくれば当然ここに上乗せにされてくるんだろうというような理解もできると思いますので、是非今後ともそうした、マクロベースの数字というふうにはおっしゃいましたけれども、マクロの数字は当然変化していくものですので、そういう認識を持って見ていただきたいなというふうに思います。
 今少し細かくそうしたことを聞かせていただいたのは、やっぱり目標値が定まるからこそ、そこに向けた施策の中身もやっぱり具体的なものが出てくるし、それに対して必要な予算額というものも計算として出てくるんだというふうに思います。ですから、今回この事業主の追加拠出金というものを出していくということの多分根拠にやはりこの三十二万人というものはなっていたと思いますので詳しく聞かせていただいたんですが、では次に、その拠出金の部分について確認をさせていただきたいと思います。
 今回、追加で拠出金を上げていく、最終的にはその総額としてコンマ三兆円、三千億円の上乗せということを狙っているというふうに認識をしておりますけれども、この三千億円という数字にした根拠について確認をさせていただきたいと思います。
#19
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。
 新しい経済政策パッケージにおきまして、社会全体で子育て世代を支援していくという大きな方向性の中で、経済界に費用を負担していただき待機児童解消に向けた子育て安心プランに基づく三十二万人分の保育の受皿増分に対応するため、一般事業主から徴収する事業主拠出金率の法定上限を〇・二五%から〇・四五%に引き上げ、企業主導型保育事業の充実、これと新たにゼロ歳から二歳児相当分の保育の運営費に〇・三兆円を充当することとしてございます。
 〇・三兆円の内訳でございますけれども、企業主導型保育事業の拡充によりまして約六万人分の運営費として約一千億円、子育て安心プランに基づき増加する保育の運営費のゼロ歳から二歳児相当分約十八万人分の拡大により約二千億円となります。
#20
○礒崎哲史君 大きくは一千億円分、二千億円分ということでそれぞれ、拠出をする企業主導型の分については一千億円分が来ると、それとゼロ歳から二歳児までの充当分のところが二千億円ということですが、これやっぱり拠出額を増やしてお金を払うのは企業側になりますので、企業側としては、やっぱり出すからには、これが効果的に使われることでもありますし、やはり自分たちにとってもしっかり使われることというのがないとなかなか納得感というものは高まっていかないんだと思います。その意味でいきますと、三千億円を増やした金額のうち、三分の一が自分たちの方の直接の事業への充当分で、三分の二は違うところへの充当分という見方もできるんだと思いますね。
 これ何で全部企業型の方に充当しないで二千億円はゼロから二歳児の方への充当という形にしているんでしょうか、そこの部分だけもう一度御説明いただけますでしょうか。その理由について確認したいと思います。
#21
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。
 現在の待機児童の状況でございますけれども、いわゆるゼロ歳児から二歳児相当分が待機児童の大半を占めているところでございます。今回、新たに事業主拠出金をこのゼロ歳から二歳児相当分の保育の運営費に充てることによりまして、待機児童の解消により効果的になります。この結果としまして、働きたいという意欲を持っている従業員の方々働けますし、また、企業サイドから見ても継続雇用あるいは再雇用というようなことに非常に大きな効果があるというふうに我々考えていまして、新たにゼロ歳から二歳児相当分の保育の運営費に充てることとさせていただいてございます。
#22
○礒崎哲史君 当然、自分たちの事業の部分というのは期待するところではありますが、そこだけを使っているわけではないですし、従業員の方はほかの一般の保育施設も使うわけでありますから、広くみんなで支えようという意識がそこにはあるんだというふうにも理解をいたします。
 その中で、拠出金を増やすということで、効果的に使うということは分かるんですけれども、ただ、そうはいいましても、企業にはいろいろとやっぱり規模の違いもありますし、そのときの業績の違いというものもあります。特に、やはりこうした子供を預けて働く、特に今人手不足が言われている社会でもありますので、人材確保するのが難しいという状況もあります。その中で、特に中小企業は本当に人手不足に悩まされておりますし、苦労をしているという実態があると思いますから、やはりこの施策、中小企業もしっかりと使える内容に私はなっていないといけないなという思いがあります。
 その意味で、ちょっとデータの確認なんですが、この企業主導型保育施設のうちに中小企業が実際にこれを利用しているというその割合について、数字をお示しいただきたいと思います。
#23
○政府参考人(小野田壮君) お答え申し上げます。
 企業主導型保育事業の助成決定を行った施設のうち中小企業の占める割合は、平成二十九年三月三十日現在、約六割でございます。
 具体的に申し上げますと、平成二十九年三月三十日現在の助成決定施設八百七十一施設のうち、中小企業は五百二十五施設、六〇・三%となってございます。
#24
○礒崎哲史君 ありがとうございます。
 本当は、質問取りのときに推移を教えてくださいと言ったら、制度ができてまだ二年しかたっていないので推移のところまで細かくありませんということで、ああ、それはそうでしたねということで、失礼をしましたということになったんですが。
 今言いました、六割ということであります。ですから、やっぱり期待感は、この数字、私は大きいと思うんですよ。中小企業の方がやはり、少なくとも半分以上は中小企業の方の申込みということでいくと、積極的に今活用される方向、少なくともそうしたスタートが切れたんではないかなというふうに評価をしていますので、是非この点はもっと進められるようにしていっていただきたいと思っています。
 その観点で、では、この支援策として、中小企業向けの支援策として具体的にどんなものがあるかというその内容と、これぐらいこの施策によって効果がありますというもし効果の見込み等もあれば併せてお示しをいただければと思います。
#25
○国務大臣(松山政司君) 委員御指摘のように、企業が従業員の多様な働き方に応じた保育サービスが提供できるように、この事業について、なりました。複数の企業が共同して設置をするということも可能になっておりまして、そういったことから、中小企業にとっても使いやすい事業であり、中小企業の人材確保あるいは離職防止ということに資するものと考えております。
 今般の拠出金率の引上げに当たりましては、中小企業に企業主導型保育事業を更に御活用いただけるように促進策を講じているところでございまして、具体的には、平成三十年度予算におきまして、中小企業が事業を実施する場合はこの運営費の企業負担分を五%から三%に軽減するということが一つです。もう一つは、保育施設における事故防止等のための必要な防犯あるいは安全対策の強化に関する加算を年額十万円から二十万円に増額をすることといたしております。加えて、共同設置、共同利用の施設を整備する場合は、新たに整備費に百万円を事務費として加算するということにいたしております。さらに、普及促進策として、中小企業向けの説明会あるいは相談会などを開催しながら、中小企業に共同設置、共同利用の設置の例なども分かりやすく好事例集などを作成しまして、これも今月中にできる予定でございますけれども、広くこれからも中小企業に利用していただくべく展開していきたいと思っているところでございます。
#26
○礒崎哲史君 事業者、運営する側の負担軽減もありましたし、あわせて事故防止や安全対策の強化ということもありました。まさに利用する保護者としても安心感が高まる方向の対策を打たれているということで安心をいたしましたけれども、是非、今後も利用者が増えてくればやはりいろんな問題また出てくると思いますので、引き続き、事業者や利用者の意見を聞く、あるいは実際に行っている施策の効果検証を始めとして、これ、きめ細かな対応をやはり取っていただきたいなというふうに思いますので、お願い申し上げます。
 それともう一つ、今事業者の意見聞いてくださいというお話をしましたが、今回この拠出金を上げていくに当たって、全国一律の拠出金の金額ということになるわけですけれども、そうはいっても、やっぱり地域によって女性の就労状況には差があると思いますし、待機児童の状況によっても差はあると思います。
 そうした観点でいくと、全国一律ということが一番公平なのかなということも素朴にちょっと疑問には思うところはあるんですが、また、赤字企業もあると思います。そういうところに対しても、同じものだけ率として負担を求めることになるんですけれども、そうした会社経営に対する影響ということも当然考えなければいけないというふうに思うんですが、この点についてどのようにお考えか、確認をさせていただきたいと思います。
#27
○国務大臣(松山政司君) この事業主拠出金につきましては、社会全体で子育て世代を支援していくという大きな方向性の中で、全ての企業に応分の負担をお願いしているところでございます。
 この事業主拠出金ですが、待機児童の少ない地方あるいは中小企業においても活用されるものでありますが、具体的には、女性の就業率ですが、全ての都道府県において上昇いたしておりまして、それに伴って保育の定員数もほとんどの都道府県において増加をしているところでございます。地方においても保育の受皿整備が求められておるところでございます。
 また、拠出金を財源とする企業主導型保育事業ですが、地方の企業においても活用が図られております。加えて、この事業は、複数の企業が共同して設置、利用することができるなど、中小企業にとって使い勝手が非常に良いというものになっておりますので、先ほど小野田統括官から申し上げました、約六割の施設が中小企業によって整備をされているというところでございます。
 このような観点から、事業主拠出金は、地域や企業規模にかかわらず、全ての企業の応分の負担をお願いしているところでございます。
#28
○礒崎哲史君 もう少しだけここを細かく聞かせていただきたいんですが、応分の負担ということで、今、地方においても求めるものが高くなってきていると、要求値として高まってきているということでもありますけれども、そうはいいましても、やはり会社の規模、収益に応じた拠出金の在り方というのもあっていいんじゃないかという、そういう議論はそもそもなかったのかなと。あるいは、事業者、特に中小企業の意見というものが今回の法改正をするに当たってどのような形で集約をされて反映されているのか、その点についてもう少し具体的に聞かせていただけないでしょうか。
#29
○国務大臣(松山政司君) 私も企業の経営の経験もございましたので、確かにおっしゃるように、企業の規模によってその辺の配慮も必要ではないかということも端的に考えたわけでありますけれども、今回の拠出金は厚生年金保険料とともに事業主から徴収されておりまして、こうしたほかの社会保険料あるいは労働保険料では企業規模に応じて料率を変える仕組みというふうになっていないということもございまして、制度上の課題も確かにあるというふうに考えておるところでございます。
 そういうこともございまして、私自身も、企業関係、経団連あるいは日商、そして全国商工会連合会あるいは全国中小企業団体中央会の方々にお会いをしまして、この辺の事情も丁寧に御説明をさせていただきまして今回の御理解をいただいたというところでございます。
#30
○礒崎哲史君 大臣も、また引き続き様々な意見交換もしていただいて、実態の把握といいますか認識のところを、もっともっと情報も集めていただいて、問題点についての改善を図っていただければと思います。
 それで、ちょっと今の部分とはまた切り離してになるんですが、今回、また新たな新制度が導入をされていきますけれども、これまでももう既にこの事業を企業の方で運営をしているところもあるというふうに思うんですが、そうした企業が自分のところで持っている施設の規模を更に拡大をしたいというようなことを考えたときに、この新制度というのは適用が受けられるのかどうか。多分、新規だったら当然受けられると思うんですけれども、拡充を自分のところを図ろうと思ったときにこれ受けられるのかどうか、この点を確認をさせていただきたいと思います。
#31
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。
 企業主導型保育事業につきましては、事業主からの拠出金を財源とするものであるため、予算上の制約があり、まずは新規で開設する施設の整備費を助成の対象とすることとしてございます。
 したがいまして、現時点におきましては、既に運営を開始している企業主導型保育施設の定員増に伴う整備費については助成の対象とはなっていない状況でございます。
#32
○礒崎哲史君 当然、予算との関係もあるとは思います。ない袖は振れないです。
 ただ、やはりもっと拡充したいという声があるのであれば、やはりそれに応えられるように対応させていくということも大切だと思います。企業によっては工場を、こっち閉鎖してこっちに統合しようとかというので、そういう再編もありますし、あるいは工業団地でいけば、空き地があれば新たな工場来るかもしれないし、そこに共同でつくっている保育園に俺も参加させてくれという企業が出てくるかもしれない。そうすると、それに対しては今はこれ適用できないということだと思いますので、是非、ちょっと今後のやはり検討課題として、これについてはまた更なる補充ができないのかどうかという御検討はいただきたいなと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 これはちょっといきなり問題提起をしてしまいましたが、大臣、何かお考えあれば、御意見あれば伺えればと思いますが、いかがでしょうか。
#33
○国務大臣(松山政司君) 御指摘の点につきましては、今後の確かに課題として認識させていただいておりますので、しっかり私も前向きに検討していきたいと思います。
#34
○礒崎哲史君 大臣、ありがとうございます。是非前向きに御検討をいただければというふうに思います。
 それでは、またちょっと質問を変えまして、当然、これ事業を拡大していく上で、今度は実際に利用している保護者の立場とすれば、これはやっぱり安全性、これが非常に重要な観点だというふうに思っています。
 その意味で、この保育事業における安全性や品質の維持、向上に対して、具体的なチェック体制ですとか認識という部分を改めて確認をさせていただきたいと思います。
#35
○国務大臣(松山政司君) これまで待機児童解消に向けて保育の受皿整備の拡充を加速しておるところでございますが、受皿拡充と質の確保、向上は言わば車の両輪でございます。受皿整備と併せて、保育の質を確保、向上することが極めて重要だと考えておるところでございます。
 このため、保育所、幼稚園、認定こども園などの認可施設のほか、この企業主導型保育施設、また認可外保育施設につきましては、保育内容あるいは保育環境が適切に確保されるよう、いずれの施設についても地方自治体において立入調査、また指導監査が行われているところでございます。
 また、国としては、子ども・子育て支援新制度が施行された平成二十七年以降に重大事故が発生した場合の国への報告の仕組みを整備をし、また報告のあった事故情報につきましては、事故の背景などを情報提供して各施設において事故防止などに役立てていただけるよう、データベースを内閣府のホームページ上にも構築をしているところでございます。
 さらに、平成二十八年三月に、重大事故の防止あるいは事故発生時の対応に関するガイドラインと、また重大事故の再発防止のための事後的な検証を実施する際の基本的な考え方や検証の進め方というものを地方自治体宛てに通知を発令しまして、事故発生と再発防止の取組を推進しているところでございます。
 また、加えて自治体が行った事後的な検証につきましては、その実施状況あるいは問題点などの共有を行う情報交換の場も設けることにいたしておりまして、ほかの自治体にも情報提供をしております。
 今後とも、こうした取組を通じて、保育施設における安全性、また質の確保というものをしっかりと図ってまいりたいと思っております。
#36
○礒崎哲史君 大臣、ありがとうございます。
 私も、改めて内閣府のホームページも今回見ましていろいろと中を探りましたけれども、今大臣から御説明いただきました事故、あるいは、そうですね、事故があったときのデータベースというものがありました。件数だけではなくて、かなり具体的に何が起きたのかという部分も含めて詳細なことが記載をされているものがありました。
 とかく、何かこうしたことがあると、やっぱり人間、隠しがちになるんだというふうに思います。でも、本当の意味で再発防止をしようと思えば、何が起きたのかということをしっかりと検証をしていかなければ再発防止につながりませんので、私はこのデータベースをつくっていただいたというのは物すごく有用だと思いますし、是非、こうしたデータベースもそろえられているので、これ活用していただいて、共有していただいて、再発防止につなげるという動き、取っていただければなというふうに思います。
 あわせて、件数も出すのはちょっとはばかれるという人も、思う人もいるかもしれませんが、逆に、その件数が、数字が減っていけば、これ安全性が高まったというもう具体的な証拠になるわけですから、これはもう積極的にこういう数字も公表していくという、そういう決意も持ってこうしたことには取り組んでいただきたい。結果として、それが利用する我々保護者としては安心材料になりますので、是非そうした点も改めてお願いを申し上げたいと思います。
 安全性という観点で、今お話の中で、各地域、都道府県で指導監査、こうしたものも取り組まれているというお話がございましたので、その点について聞きたいんですけれども、企業主導型の保育施設を含めました認可外保育施設に、全体でいいです、認可外保育施設におけるその都道府県の指導監査の実施状況、実態について御説明をいただければと思います。
#37
○政府参考人(成田裕紀君) お答え申し上げます。
 平成二十七年度に立入調査を実施した認可外保育施設の割合は、ベビーホテル及びその他の認可外保育施設では七二・八%であったところでございます。
#38
○礒崎哲史君 七二・八%、この数字を大きいと捉えるか小さいと捉えるか。これ、地域間の差、格差というものではどのような捉え方をされていますでしょうか。
#39
○政府参考人(成田裕紀君) ただいま申し上げました平成二十七年度におきましては、ベビーホテル及びその他の認可外保育施設への立入調査の実施率が一〇〇%である自治体がある一方で、一〇〇%に満たない自治体もあることから、立入調査の実施率は地域によって異なっていると認識しております。
#40
○礒崎哲史君 一〇〇%に満たない場合は何%ぐらいですか。
#41
○政府参考人(成田裕紀君) お答え申し上げます。
 最小値で見てみますと、ベビーホテルで二六%、その他の認可外保育施設で二%となっております。
#42
○礒崎哲史君 余りこういう数字って言いたくないと思うんですが、やっぱり数字を明らかにして、それをどうやって向上させていこうかという話をすることが私は大切だと思いますので、あえてまた数字を今聞かせていただいたということであります。
 これ、やっぱり差が大きいんですよね、大きいんです。そうすると、じゃ、この差を少しでも底上げしていこうと、格差縮めていく、上を下げちゃいけないんですよ、下を上げていくんですから、底上げをしなきゃいけないんですが、そうした底上げについてはどのような取組、あるいは認識お持ちでしょうか。
#43
○政府参考人(成田裕紀君) お答え申し上げます。
 認可外保育施設に対する立入検査につきましては、適正な保育内容及び保育環境を確保する観点から、認可外保育施設指導監督の指針に基づき、原則として年一回以上行い、適切な指導監督が実施されるよう自治体に指導しているところでございます。
 その一方で、認可外保育施設が多数設置されている都市部においては、その施設数に対応する指導監督を担当する職員が十分に配置されていない状況から、立入調査の実施率が低調となっている自治体があることも承知しております。
 厚生労働省といたしましては、行政が認可外保育施設の現場に立ち入ることが重要であることから、平成二十九年度より、指導監督基準の遵守状況等に関して指導、助言を行う巡回支援指導員について、都道府県等への配置の支援を行っております。
 また、都道府県等に配置された巡回支援指導員が助言、指導した内容を都道府県等の指導監督部門に報告し、情報共有を行うとともに、問題が認められた認可外保育施設について立入調査などを実施するよう、今月実施した全国主管課長会議等において各自治体に要請しているところでございます。
#44
○礒崎哲史君 それで、今御説明をいただいたのは都道府県の対応なんですが、もう一つ、この企業主導型保育事業の助成を受けるに当たっては、都道府県の監査以外に公益財団法人児童育成協会の指導も受けることというふうになっていると思いますが、これ、何で二つ、何か二重でチェックしていて逆に無駄発生していないかなというふうにも思うんですが、これ、なぜこの二つの体制でチェックしていることになるんでしょうか。
#45
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。
 子供の健やかな育ちを図るためには、保育の質の確保は非常に重要と認識してございます。
 企業主導型保育事業につきましては、整備費、運営費について認可並みの助成を受けることができることから、保育の実施状況などを確認し、改善が必要な施設に対ししっかりと指導を行う必要があると考えてございます。
 このため、認可外保育施設としての都道府県の立入調査に加えまして、本事業の実務を担う公益財団法人児童育成協会による立入調査などを実施しているところでございます。項目的には、児童育成協会の監査におきましては、認可外保育施設における監査項目に加えまして、助成申請情報との整合性など、助成に係る項目についても監査項目としているところでございます。
 今後とも、それぞれが連携して情報共有体制を構築するなど、保育の質の確保が図られるよう取り組んでまいる所存でございます。
#46
○礒崎哲史君 ダブルの体制でチェックするということは、その分安全性高まるということにもつながるとは思いますが、さっきお話がありましたとおり、一〇〇%できているところから二六まであるということは、二六の底上げをしていくために、もし二つの組織を使ってやっているんであれば、もっと効率的に、効果的にパーセントを上げていくというような施策もできるのではないかなというふうにも思いますので、ただ、いろいろ課題はあると思いますから、その部分、ちょっと検証も含めて検討していただいて、底上げ図れるような、我々保護者が安心して子供を預けられるような方向性も含めて御検討をいただきたいなというふうに思います。
 時間が終わりました。今後も引き続き、この施策は大変重要だという認識を持っておりますので、企業あるいは我々保護者含めて安心して使える、そうした方向に大臣が先導して引っ張っていただけますこと、お願い改めて申し上げまして、私の質疑終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#47
○相原久美子君 民進党の相原久美子でございます。
 待機児童問題というのは解決しなければならない喫緊の課題であるということは共通認識とさせていただいた上で、この問題が解決されるためには幾つかの課題があるのではないかということで、その部分について明らかにしていきたいと思います。ただ、前回も質疑がございましたので、質問に重複する点があるかと思いますので、お許しをいただければと思います。
 子ども・子育て新制度というのは二〇一五年にスタートいたしました。そのときの三党合意で、一兆円の財源確保でこの制度の柱とするということであったかと思います。消費税につきましては種々経過がございますけれども、新制度スタート三年を経過した今、今後の見通しどのように考えていらっしゃるのか、伺いたいと思います。
#48
○国務大臣(松山政司君) お答えいたします。
 先生御指摘のとおりに、幼児教育、保育、子育て支援の質、量の充実を図るために一兆円を超える程度の財源が必要であるということ、平成二十四年の六月に自民党、公明党、民主党の三党による社会保障・税一体改革に関する確認書で確認をされ、また、それ以降、少子化社会対策大綱、また骨太の方針といった累次の閣議決定で明記はされているところでございます。
 そのうち、消費税率が一〇%に引き上げられたときに実施することにしていました〇・七兆円メニューにつきましては、消費税率が八%に据え置かれる中にあって、全ての事項を既に実施をしているところでございます。
 また、消費税の財源以外の財源によって実施することとされている更なる質の向上を実施するための〇・三兆円のメニューにつきましては、平成三十年度予算において、二十九年度に引き続いて一部、処遇改善、職員の処遇改善など実施をすることにしているところでございます。これらとは別にまた、技能経験に基づく四万円の処遇改善を今行っているところでございます。
 そして、〇・三兆円メニューでございますが、骨太の方針二〇一七において、子ども・子育て支援の更なる質の向上を図るために消費税分以外も含めて適切に財源確保をしていくとされております。
 今回の拠出金の三千億円の増額分につきましては、企業主導型保育事業の更なる推進やゼロ―二歳児相当分の保育の運営費に活用するということで、〇・三兆円メニューとは別の予算でございますし、〇・三兆円メニューにつきましては、骨太の方針に基づいて、引き続き各年度の予算編成において安定した財源として確保に努めてまいりたいと思っております。
#49
○相原久美子君 実施されているメニューもあるということでございますけれども、ずっとこれ議論をしてまいりましたときに、恐らくどんどんどんどん女性が社会で働き続ける方たちが増えてくるということになりますと、三党合意の当初の一兆円よりまだまだ必要な財源ということが出てくるのではないかと。
 ですから、その意味では一兆円というものを確保したということにまあなったときに、それにとどまらず、本当に実際に必要な金額というものを算定し直して是非対応を図っていっていただければと思いますし、次代を担う子供の育ちを考えましたときに、やはり今言いましたように、労働力の不足ということも兼ね合わせますとまだまだ拡大していく待機児童問題ということになりかねないものですから、消費税を含む私はこの議論のほかに抜本的な税制改正のやっぱり議論が必要なのではないかなというように思っていますので、是非この部分についても真摯な検討を政府としてされていただきたいなというふうに思います。
 次に、待機児童問題の課題について、一つは保育士不足ということが言われております。厚生労働省の保育士確保検討委員会の取りまとめ、この中では、潜在保育士は相当数いる、しかし再就職支援が、やはりこれを必要とするためにはというようなお話がありましたけれども、潜在保育士数ということは実際には把握しているのかどうか、把握していらっしゃればその数、それと併せて、勤続年数が短いということも指摘されておりましたので、勤続年数についても調査があれば教えていただきたいと思います。
#50
○政府参考人(成田裕紀君) お答え申し上げます。
 保育士資格を持ちながら保育園等に勤務していない方の数については、保育士養成施設の卒業後や保育士試験の合格後に保育士資格の登録を行った方の数から保育士として保育園等に勤務している方の数を単純に差し引いて計算すると、約八十六万人となります。なお、この中には保育士資格と幼稚園教諭免許状の両方を持っている方で、幼稚園に勤務している方なども含まれております。
 また、保育士の平均勤続年数につきましては、民間事業所を調査対象とした平成二十九年賃金構造基本統計調査では七・七年となっております。
#51
○相原久美子君 安倍政権は一億総活躍社会の実現をうたっております。今、一般労働者の雇用期間と年金の接続ということが議論をされておりまして、公務員の部分につきましても、今や定年延長ということの検討まで入っております。
 しかしながら、今伺いますと、保育の現場の勤続年数、まあ八年と非常に短いわけですよね。将来的なことを考えていっても、やはり皆さん働き終わったときには年金ということが生活の中心になっていくということも考え合わせますと、やはり長く働き続けていただいて、そして年金を柱にしたやっぱり老後の生活ということも考えていただかなきゃならないんだと思うんですね。
 大臣、保育の現場でこんな長く働き続けれない原因というのはどこにあるかと思われますか。
#52
○国務大臣(松山政司君) 御指摘のように、今年度実施をしました保育所等の経営実態調査によれば、保育所に勤務する保育士の平均勤続年数は全国平均で八年程度となっております。早期に退職してしまう傾向にあるというのは現実でございます。
 その理由でございますけれども、例えば平成二十六年に東京都が公表した調査結果によりますと、結婚、妊娠、出産といったもののほかに、給与が安い、また仕事量が多いといった理由も挙げられておるところでございます。そのために、保育士の方々に長く仕事を続けていただくために、賃金等の処遇改善のほか、業務負担の軽減なども課題として考えているところでございます。
 処遇改善につきましてはこれまでも取組を進めておりまして、平成二十五年度以降、月額約三万五千円の処遇改善を実現をしてきました。加えて、今年度からは、技能、経験を有する保育士の方々へ月額四万円の処遇改善を実施をしております。さらに、新しい経済政策パッケージにおきましては、来年四月から更に一%の処遇改善を考えておるところでございます。
 また、業務負担の軽減につきましては、厚生労働省を中心に、保育補助者の追加配置に対する支援の拡充、あるいは事務のICT化などの支援も取り組んでいるところでございます。
 高い使命感と希望を持って保育士という職を選んでいただいた方々に本当に長く勤めていただけますように、厚労省と連携して私もしっかり取り組んでまいりたいと思います。
#53
○相原久美子君 結婚、妊娠ということで退職されるというのは、これは通常のところでもあり得ることです。一番の問題は、やはり長時間労働、過重労働、そして低賃金と、こういうことなんだろうと思うんですね。
 ですから、先ほど大臣が御説明いただきましたように、処遇の問題、まあいろいろと考えていらっしゃるということのようですけれども、そもそも論として保育士の公定価格の算出というのは何を基準にして措置されているんでしょうか。
#54
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。
 公定価格は基本分と加算分で構成されるところ、基本分につきましては、人件費、事業費、管理費のそれぞれにつきまして標準的と考えられる経費を積み上げて設定してございます。そのうち、常勤保育士の人件費の額につきましては国家公務員給与に準拠して算出してございます。この基本分に加えまして、保育士の給与につきましては処遇改善等加算を設定しており、保育人材の確保を図る観点から処遇改善に努めているところでございます。
#55
○相原久美子君 福祉職給与表、これ、私も地方自治体の皆さんとの議論の中で福祉職給与表の話を伺ったのですが、実はこれ、保育士さんの場合、賃金上昇のアップ率が非常に悪いんですね。結局、処遇改善ということで四万円出しました出しましたと言っておりますけれども、これ実は、本当に毎年上がっていく仕組みになっているわけでもありませんし、それから、事業所によっては、幾つかの施設を抱えていればそれでプールすることもできるとか、そして、一番の問題はやっぱり、一時金等々で処遇をしてしまっては、結果として、次年度、その次の年度という形で将来展望が出てこないわけですよ。ですから、やはり底上げを図っていくためには、この福祉職給与表によるやっぱり昇格、ここをしっかりと前提としてつくっていかなきゃならないと思っているんですね。
 それともう一つは、今指摘しましたように、事業所で四万円の処遇加算があると。あったとしてもこれが公表されておりませんので、人件費比率等々がどうなっているか分からないわけです。
 ですから、この二点について検討をされるべきだと思うのですが、いかがでしょうか。
#56
○政府参考人(小野田壮君) まず、処遇改善でございますけれども、委員御指摘のとおり、処遇改善が実際の給与にしっかりと反映されていることを把握していくこと、これは非常に重要なことだと思ってございます。これまでも実態調査により適切に反映していることを把握してございます。さらに、来年度、まさにこの処遇改善、四万円の処遇改善につきましては、しっかりと調査をしてまいりたいというふうに思ってございます。
 なお、算定の根拠となっている俸給でございますけれども、国家公務員給与に準拠し標準的と考えられる俸給表、級号俸を設定してございますので、今後ともそこはそういう考え方の下でしっかりと進めていきたいと思ってございます。
#57
○相原久美子君 そうですよね。民間の企業であっても定期昇給というものが大方はあります。そのほかに春闘期とかなんとかのベースアップ分はありますけれどもね。やっぱり、長く働き続けるという前提の中には、今年働いて来年一年たったら幾らかでも賃金が上がっていくという、こういう仕組みがなければ将来の展望持てないわけです。ですから、是非そこは検討いただければと思います。
 処遇の問題ばかりではなくて、保育の現場からの、先ほど大臣もおっしゃいました、過重労働、これも指摘されているわけです。
 ちょっとここにいらっしゃる皆さん、想像してみていただきたいんですけれども、三歳児が御自分の家庭で同じ年齢の方が二十人いて、親御さんが一人で見る、想像してみてください。いかがですか。無理ですよね。少し加算ということで十五対一という形にはなりましたけれども、恐らく、まあ私の知り合いにも三つ子さんがいらっしゃいましたけれども、これでも親は本当に大変な状況だったと言われるわけです。
 同年齢を、まして二十人を一人で見ると。この状況は本当に私は異常だと思っているんです。これで事故が起きないという、本当にどれだけ現場の皆さんが苦労をしていらっしゃるかということだと思います。その意味では、私は、子供にとっても親にとってもやっぱりここの配置基準は改善していくべきではないかと思いますけれども、いかがでしょう。
#58
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。
 配置基準の見直しにつきましては〇・三兆円メニューの中でも取り上げられているところでございますが、残念ながら現時点未実施のメニューといたしまして、児童六人に対し一人とされている一歳児の保育士の人員配置につきまして児童五人に対し一人にすること、また、児童三十人に対し一人とされている四歳以上児の保育士の人員配置につきまして児童二十五人に一人とすることという項目がございます。
 引き続き、各年度の予算編成過程において安定的な財源確保に努めてまいりたいと考えてございます。
#59
○相原久美子君 聞いていただきましたか。改善をしたといっても二十五人に一人ですよ。私は、これは預ける親にしても本当に目が行き届いているんだろうかという不安もあると思いますし、子供にとって本当にこれが良い環境なんだろうかと非常に考えさせられます。
 是非処遇面と同時に、この配置基準、実は十五対一というこの加算の部分もようやくにしてです。七十年変わっていないんですよ。こんな話はありません。是非、積極的にここの部分についても検討をしていただきたいと思います。
 今回の法案では、都道府県が市町村の取組を支援するため協議会を組織できるということになっております。もちろん、私も支援自体は異論はありません。しかし、ここの中で一つ気になります。規制改革推進会議が、保育の質、保育士の処遇改善のため各地方自治体が上乗せをしている措置に対し、協議会で見直しを検討すべきと答申しています。もちろん、先日の質疑の中でも岡田先生たちがおっしゃいましたように、これ保育士の近隣での奪い合いという状況も生まれてきております。
 しかしながら、私は、今の状況が非常に状況が悪い劣悪な状況に置かれているわけですから、各地方自治体、まあむしろお金のあるところ、ないところも頑張っちゃっていますけれども、上乗せしているというのは一定評価するんですけれども、しかし、やはりこの上乗せ部分というのは子供にとってどういう影響があって、それから保育士確保のためにどうしてしなければならないのかということも含めて、やはりここを見直すべきだなどという、こんな論外の私は指摘は本当にいかがなものかと思っております。是非御見解をいただければと思います。
#60
○副大臣(高木美智代君) お答えいたします。
 本法案におきましては、昨年十一月のただいま御指摘をいただきました規制改革推進会議の第二次答申を踏まえまして、保育園等の広域利用の推進など、待機児童解消などの取組につきまして都道府県が関係市区町村などと協議する場を設置できる旨を盛り込んでおります。
 この答申では、協議会において市区町村が独自に定める人員配置基準などの検証を行うことも協議事項の一つとして盛り込まれてはおりますが、協議会での具体的な協議事項は地域の実情に応じまして各協議会においてお決めいただくものでございます。
 国といたしましても、都道府県と関係市区町村が協議を通じてより一層連携し、待機児童解消の取組が進められるよう支援してまいりたいと考えております。
#61
○相原久美子君 是非、本当に各地方自治体の実情、そして状況も違います、課題も違います。しかしながら、少しでもいい状況にということでされている上乗せ、これ、本来は国がやらなきゃならないものです。ですから、ここについて見直しありきということは絶対にされてはならないと思っております。是非そういう方向でお願いしたいと思います。
 それでは、この協議会のもう一つの部分について伺いたいと思います。
 市町村が、法の附則第十四条一項、特定市町村又は同二項の事業実施市町村として保育充実事業を行い、費用の一部補助を受けるためには、同四項の都道府県による協議会の設置というのが要件になるのでしょうか。
 それから、もう一つ、いわゆる協議会におきまして都道府県と市町村の意向が異なった場合、これは都道府県の意向が優先されるのか。例えて言えば、先ほど来指摘しておりますように、市町村が独自に行っている上乗せ基準、これが都道府県の意向によって引き下げるというようなことは可能になるのでしょうか。よろしくお願いいたします。
#62
○副大臣(高木美智代君) 最初の問いにつきまして、まずお答えさせていただきます。
 結論から申し上げますと、都道府県による協議会の設置につきましては、要件とはしておりません。
 本法案におきましては、国は、市区町村の実施する保育充実事業を支援するために予算の範囲内で保育充実事業に要する費用の一部を補助することができることとしております。この保育充実事業につきましては、都道府県が本法案に基づいて待機児童対策に係る協議会を設置しているかどうかにかかわらず、国が一定の補助を行うことを予定しております。
 その上で、都道府県が待機児童対策に係る協議会を設置している場合には、保育充実事業のうち認可化移行運営費支援事業につきましては、平成三十年度予算におきまして五%の補助の加算を設けることとしたところでございます。
 また、あわせまして、この協議会で都道府県と市区町村の意向が異なった場合どうなるのかという御質問でございますが、この協議会は子ども・子育て支援法における都道府県と市区町村の役割を踏まえまして、都道府県を中心に広域的に待機児童対策に取り組むことを促すことを意図しております。
 基本的には、事業を市区町村が実施をする、そしてそれを都道府県が取組を支援をしていく、こうした役割を想定しておりまして、したがって、協議会におきまして都道府県が待機児童の解消に積極的にむしろ参画できる環境が整備され、都道府県の支援がより実効的なものとなることを期待しております。
 したがって、この協議会の協議事項も、先ほど申し上げましたとおり各協議会でお決めいただくものでございまして、都道府県と市区町村の意見が異なる場合は協議会での協議を通じて解決いただくものと考えております。
 国といたしましては、都道府県と関係市区町村が協議会を通じてより一層連携し、待機児童解消の取組が進められるよう、協議会に想定される役割の周知などを通じて支援してまいりたいと考えております。
#63
○相原久美子君 分かりました。
 本当に地方自治が優先されるんだというところで、あくまでもこの協議会は本当にいろんな方たちの意見を聞きながら課題の解決のために動く場なんだということで理解をさせていただきたいと思いますが。
 そこで伺いたいのは、協議会の構成メンバーでございますけれども、誰がどのように決定し、そして、その中には保育サービスの利用者ですとか保育士等の代表も含まれるのでしょうか。
#64
○政府参考人(成田裕紀君) お答え申し上げます。
 本法案では、保育園の広域利用の推進等、待機児童の解消等の取組について都道府県が関係市区町村等と協議する場を設置できる旨を盛り込んでおります。
 このため、協議会では、都道府県と協議会で講じる施策の対象となる市区町村が必ず参加することとした上で、それ以外の構成員については都道府県において判断されるものでございます。
#65
○相原久美子君 是非指導の中に入れていただきたいのですが、やはりあくまでもこの協議会は、要するに待機児童の問題ばかりじゃなくて、子供の育ちを支援するというやっぱり方向性ももちろん持たなければならないんだと思うんですね。そうしますと、利用される保護者ですとか、それから現実に現場で対応していらっしゃる保育士の皆さん、ここからの代表等々も入れながら、地域でのやはり安心の子育ての支援体制をつくっていくんだと、そういう連携を図る場なんだというような趣旨で是非進めていただければと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 ちょっと更問いになりますけれども、三月十四日の公明党委員の質問に対しまして高木副大臣が、規制改革推進会議の第二次答申には、協議会において市区町村が独自に定める人員配置基準等々の検証を行うことも盛り込まれており、で、先ほど来お話しいただきましたように、地域が実情に応じて判断するものなんだというような形で答弁されておりました。検証は上乗せの見直しが入っているけれども、やはり保育の質の確保というのは子供にとっても親にとっても重要です。
 で、児童福祉法第四十五条四項では、「児童福祉施設の設置者は、児童福祉施設の設置及び運営についての水準の向上を図ることに努めるものとする。」と。この趣旨に照らして、本当にやはりおっしゃるように、本当に地域の中で地域の実情に合わせてということで進めていただければと思いますので、もう一度更問いになりますけれども、この上乗せの部分についての進め方、よろしくお願いいたします。
#66
○副大臣(高木美智代君) お答えいたします。
 国の定める保育園等の人員配置基準につきましては、児童の健全な発達に必要な保育を行うための最低基準として定められておりまして、保育現場において保育の質を確保する役割を果たしております。
 一方で、平成二十八年十月時点の調査では、平成二十八年三月の待機児童解消に向けた緊急対策に参加している四百一市区町村のうち百五十二市区町村、約三八%におきまして国の最低基準を上回る人員配置基準が設定されているものと承知しております。
 厚生労働省といたしましては、人員配置の充実は質の高い保育を提供するために重要でありまして、平成二十七年度から三歳児に対する保育士の配置を二十対一から十五対一に引き上げた際の公定価格上の加算を設けるなど、保育園等における人員配置基準の改善に取り組んできたところでございます。昨年六月に公表した子育て安心プランにもこうした保育士配置基準の維持及び向上を盛り込んでおりまして、引き続き保育の受皿の拡充と保育の質の確保、向上を車の両輪としてしっかりと進めてまいりたいと思っております。
 したがいまして、こうした協議につきましては、先ほど来申し上げましたように、あくまでも協議会においてそれぞれの自治体で御協議いただくものと考えております。
#67
○相原久美子君 更問いをさせていただきましたけれども、実態調査をしたときに上乗せをしている自治体数が相当あるということではあるんですけれども、それでもなお処遇の問題とか、それから職場環境の問題が指摘されているぐらい、本当に非常に厳しい状況にあることは間違いございません。ですから、是非ここの部分の充実を図っていくということ。
 それと、もう一つ併せて言わせていただきますと、例えて言えば、地方自治体、公立の保育園とかですと実は臨時職員というのが非常に増えているんです。ですから、そうなりますと、ここの部分でいうと、長期に働き続けられる正規の公務員の保育士さん、でも一方で、臨時職員という形で実は長期に働き続けられない、これもまた処遇が非常に悪いと。
 これ、時代にだんだんだんだん逆行してきていまして、子供を健全に育てていくんだというこの政策の割には、公立の保育園は非正規化がどんどん進んでいるんです。是非、実態調査をしながら、どういうところに問題点があるのかということをやはり真剣に考えていっていただければ有り難いと思います。
 政府は、二〇一六年四月より、待機児童対策として配置基準の緩和を行いましたけれども、この措置は、子供の最善の利益ですとか育ちの保障という観点から私は問題であると思っております。その上で、これらの規制緩和策に対応した自治体はどのくらいあるのか、また、対応した地方自治体で待機児童の減少という効果があったのかどうか検証していらっしゃれば、教えていただきたいと思います。
#68
○副大臣(高木美智代君) 先ほど一旦答弁をさせていただきました、こうした人員配置基準に更に上乗せをしている自治体ということでございます。平成二十八年十月時点の調査におきましては、三月の待機児童解消に向けた緊急対策に参加している四百一市区町村のうち百五十二市区町村、約三八%におきまして国の最低基準を上回る人員配置基準が設定されております。
 今の御質問につきまして、そうした効果として、一人でも多くの児童の受入れを厚労省が要請したことに対して、その結果はどうかという御質問であろうかと思います。
 それにつきましては、国の基準を上回る部分を活用して一人でも多くの児童を受け入れるよう、市区町村に対して要請をいたしました。この要請につきましては、国の定める人員配置また面積基準を満たしていることが前提でございまして、市区町村が保育の質を確保しながら、地域の待機児童の状況と併せ考え、一人でも多くの子供の認可保育園への入所を可能にするという趣旨で行わせていただいたところでございます。
 受入れ状況につきましては、この緊急対策の要請以降に国の人員配置基準を上回る部分を活用して子供の受入れを実施した自治体はございませんと承知しております、ございませんでした。
#69
○相原久美子君 あくまでも、やはり私は子供を中心に考えていくべきだと思っておりますので、是非、この緩和策というのが子供にとってどういう影響があるのかということもしっかりと検証しながら、もし不適切であれば直ちに見直すとか、そういうやっぱり臨機応変なところを是非考えていただければと思います。
 ちょっと今度は、事業主拠出金のこの改正、今回の法案ですけれども、これについてお伺いしたいと思います。
 子ども・子育てを社会全体で支援するという点では評価をいたしますが、先ほど来、それから先日の議論の中でも指摘されておりましたけれども、日本企業の圧倒的多数が中小企業であります。拠出金の負担がそこに働く労働者の賃金に転嫁されることがあってはならないと思っております。ですから、事業主の皆さんの本当に理解が必要であり、そしてそれが労働者に転嫁されることのないようにというところが必要だと思っておりますけれども、御見解を伺えればと思います。
#70
○国務大臣(松山政司君) 相原先生御指摘のように、社会全体で子育て世代を支援していくという大きな方向性の中で今回このような、二十八年度から企業主導型がスタートしたわけでありますが、そのようなお話も含めて、私自身も中小企業団体にも出向いてまいりました。その上で、中小企業に御活用いただけるように促進策も講じたところでございまして、先ほども若干申し上げましたけれども、運営費の軽減、あるいは安全対策の強化の増額でありますとか共同利用の施設を整備するときの百万円の加算でありますとか、促進策を実施することとしてございます。さらに、今後は説明会、相談会、あるいは好事例集などを作成して広く展開したいと思っております。
 また、拠出金率の差を設けるべきではないかというお話もございましたけれども、この辺も、現状では厚生年金保険料とともに事業主から徴収をされておりますので、他の社会保険料あるいは労働保険料の中で企業規模に応じて料率を変えていくという仕組みに現状なっておりませんので、この辺は制度上の課題もあると考えておりますので、今後の課題としてしっかり前向きに検討していきたいと思っております。
#71
○相原久美子君 利用されている中小企業、逆にあるわけですけれども、さはさりながら、拠出金のパーセンテージが上がるということは、やはり、人数を抱えていらっしゃっても、中小と言われる企業にとっては結構な負担になると思うんですね。よく指摘されますのが、失業保険料とか、雇用保険料というんですね、雇用保険料ですとか、それから厚生年金の事業主負担とか、そういうものも中小にとって、赤字団体なんか特に非常に負担が重いというような指摘もございますので、是非、全体、この部分だけという話にはならないかもしれません、先ほど大臣がおっしゃいましたように連動した形で徴収という形になっておりますけれども、政府全体で中小企業負担の過重な負担にならないという点で少し御検討いただければと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それで、この企業主導型の保育というのはいわゆる無認可制度での実施です。保育の質と安全の面から懸念が指摘されていることもあります。また、自治体の関与がないために待機児童の解消に資しているのかもなかなかつかみにくいんだろうと思います。認可、指導監査についても子ども・子育て新制度の枠組みに入れて市町村による管理をすべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
#72
○国務大臣(松山政司君) 企業主導型保育事業につきましては、企業における従業員の仕事と子育ての両立支援の推進を図るという観点から企業が主体となって事業を実施しているものですが、事業の円滑な実施のためには自治体とも連携をしながら取り組まれることが望ましいというふうに考えております。
 このため、本事業の実務を担う公益財団法人児童育成協会から、都道府県を通じて、市町村に対しまして、助成決定した施設の住所、定員、開所予定日、地域枠の設定の有無等につきまして情報提供を定期的に行っているところでございまして、また、事業者に対して、事業の申請に当たっては施設を設置しようとしている自治体に相談をするように、また説明会などを通じて周知を徹底しているところでございます。さらに、自治体に対しては、事業実施を希望する事業者に必要な助言を行うよう、また全国の自治体を集めた会議においても依頼をさせていただいているところでございます。これらに加えて、今後、国の基本指針、これを改定しまして、企業主導型保育事業の地域枠の定員を市町村が把握をし、そして市町村が作成する事業計画に位置付けるようにする予定でございます。
 また、保育の質を確保するという観点からは、この認可外保育施設を所管する都道府県と、企業主導型保育事業の実務を担う児童育成協会がそれぞれ実施することとしている立入調査の結果を共有をする、そういった連携を図るように都道府県に対して協力を求めておるところでございます。
 これらを通じまして、引き続き事業の円滑な実施のために自治体などとの連携をしっかり推進してまいりたいと思います。
#73
○相原久美子君 質問ではないんですけれども、私、この法案を審議するということでいろいろと質問等々考えていました。大臣、やりづらくないですか。あのね、私、本当にこれ縦割りを更に広げているなというふうに思うんですね。子ども・子育ての中心は、所管は厚生労働省です、で、この制度は実は内閣府と。でも、関連してきちゃうんです。それが、どっちが答弁するかというように考え合わせなければならないと。
 それから、大臣としても、非常に私は、こう言っちゃ申し訳ないのですけれども、財源、権限がなかなかない中で、どこまでというのもあるのではないかと。私は、今回、本当に質問を作っていて、このところ特命担当大臣、様々生まれています。地方創生ですか、そういうのですとか、それから女性活躍担当大臣とか。でも、やっぱり縦割りを更に縦割りするような状況になっちゃっているんですよ。絶対良くないと思っています。やりづらいだろうとも思います。そういう意味では、本当にこれ、いや、ちょっと推し量ってやりづらいだろうと思いますと言っているんですけれども、実は本当に、やっぱり子ども・子育てに関しては一か所で完結できるというような形が私は良いのではないか。これはもう、いらっしゃる皆さんもそうです。やっぱり政権与党の中で本当にそれを考えていただかなきゃならないなというように思います。
 是非、やりづらさがあるのであれば、それをしっかりと発信していただければなと。こっちもやりづらいです、実は、質問としては。所管が本当にまたがってしまいますので。是非よろしくお願いしたいと思います。
 そろそろ時間が押し迫ってきましたので、ちょっと。
 預けたくても受入先がない待機児童問題というのは、私は解消しなければならないだろうと、それは思います。しかしながら、子ども・子育て政策というのは、労働力確保という経済政策の観点からではなくて、真に子供の健全なる育ちを応援して、保護者も安心して働き続けられるという質を保証することこそ重要なんだと思いますけれども、ここについては、それぞれ大臣、それから副大臣、まあ担務のところとかいろいろあるでしょうが、決意のほどをお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
#74
○国務大臣(松山政司君) もうこの間、随分御指摘いただいていますし、相原先生おっしゃるように、保育の質というのは極めて重要ですので、しっかりこの辺を大切に、重要に考えて取り組んでいきたいと思います。
#75
○副大臣(高木美智代君) 大変重要な御指摘をるる頂戴をいたしました。やはり、働く親御さんも安心して働ける、そしてまた、それに携わる保育の方たちも安心して働ける。したがいまして、そうした状況をつくっていくために、まず保育の受皿の拡充と保育の質の確保、向上を車の両輪として、しっかりと取り組んでまいる所存でございます。
#76
○相原久美子君 ありがとうございます。
 やっぱり、まず決意が問題なんだろうと思います。ですから、やっぱり次の時代を担う子供たち、ここがしっかりと育っていって、そして、いずれはやはり納税者となるということになるわけでして、そこがきちっと担保されるというのは預ける親にとっても非常に安心なんだと思います。ですから、是非その決意を持ってこの先も当たっていただければと思います。
 もう一点、ちょっと指摘をさせていただきたいなと思うんですけれども、規制改革推進会議の答申の中で、短時間保育士を活用する環境が不十分であるという指摘がなされています。もちろん、前回も、朝夕の時間帯の、短い時間帯の保育士さんの活用等々は厚生労働省等々からも出されておりますけれども、私、これは否定はいたしません。しかしながら、実際の現場見ますと、常勤保育士の処遇すら、いわゆる一般の労働者に比べて非常に賃金も安いと言われたり、長時間労働になっているとか過重労働になっているということを指摘されているわけです。
 実は私も、朝の二時間とか、それから夕方から夜の二時間とかというパート保育士さんという方たちの意見交換をしたことがあるんですけれども、常勤の人たちですら非常に状況、賃金の部分ですとか処遇が悪いと言われているのに、この短時間の人はまだ悪いんですよ、実際は。
 それで、その実態の調査をまず私は進めていただきたいと思いますし、それから、ここがやっぱり、働いていて、ああ良かったなとかなんとか思ってくれなければ、どんどんどんどん言われておりますように保育士さんが結局は職に就かなくなってしまうという部分があるかと思いますので、是非、今政府を挙げて同一労働同一賃金というような旗も上げていらっしゃるようです。ここの部分、保育の現場においても同一労働同一賃金、ここをどうやってつくり上げていくのかという決意と、それから更なる実態調査をしていただきたいという要望でございますので、よろしくお願いしたいと思います。
#77
○副大臣(高木美智代君) 御指摘のとおり、昨年十一月に決定されました規制改革推進会議の第二次答申では、保育士不足により保育を提供できないという状況を防ぐため、短時間保育士の活用を地方自治体に周知することも盛り込まれております。
 保育士につきましては、短時間での就労ニーズも存在しております。例えば、人材確保等支援助成金の活用によりまして雇用管理制度として短時間正社員制度の導入を促すなど、短時間保育士の処遇改善に資する取組を進めてまいりたいと考えております。
 さらに、短時間保育士を含めまして、保育士の処遇改善を行うことは重要でございます。平成二十九年度に二%相当の処遇改善を行うとともに、技能、経験に応じた月額最大四万円の処遇改善を行ったところでございます。これらの処遇改善は、短時間保育士も含めて、常勤、非常勤を問わず、対象として取り組むものでございます。
 なお、今御質問ありましたこの実態調査につきましては、短時間労働者とフルタイムの賃金につきまして、これは平成二十九年賃金構造基本統計調査を基に算出したものでございますが、短時間労働者については、一時間当たり所定内給与額、保育士千六十三円、全産業千九十六円、こうした状態でございます。
#78
○相原久美子君 今まで様々質問させていただきました。更問いもありまして申し訳なかったのですけれども、やはり基本的な姿勢は、決してこの待機児童問題というのは労働力確保のための対策ではないということでございます。子供が中心であり、そしてそこに預ける親も安心して預けられる環境をどうやってつくり上げていくかということが更に女性の社会進出を促していくということになろうかと思いますので、ちょっと時間が余る状態になりましたけれども、質問として終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
    ─────────────
#79
○委員長(榛葉賀津也君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、礒崎哲史君が委員を辞任され、その補欠として矢田わか子君が選任されました。
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#80
○矢田わか子君 民進党・新緑風会の矢田わか子です。
 今日は、また質問の機会をいただき、ありがとうございます。民進党三人目ということでもありまして、多くの項目、重複することもあるかと思いますが、私自身は会社で長く勤め、両立支援策については企業の中でも取り組んできた立場であります。会社の中でどれだけ要求していろんな制度をつくっても、両立がかなわない。その限界を感じて、この国の政策の中に生かしてほしいという気持ちで国会議員にもなりました。そんな気持ちを込めて今日は質問をさせていただければなと思っております。
 まず冒頭、衆議院でなかなか論議が進まなかった件について、少し今日は細かく実態も含めてお話をさせていただくという前提で、資料一を御覧いただければと思います。これは、少子化、出生率の低下の要因となっている女性就業率の上昇や働き方が多様化する中にあって、保育の供給システム、十分に対応できていないのではないかという課題意識で作成させていただいたものであります。
 表にありますとおり、今の公的保育がカバーし得る範囲はいわゆる月曜から土曜日の平日と言われるところのおおよそ八時から十八時、一般的な勤務、ここのところだけを公的な保育所はカバーしている状況であり、今は、当然のことながら、多様な働き方が浸透する中で、早朝勤務や深夜勤務、残業はもとより深夜勤務、中には宿泊を伴う出張をする、そんな働き方をする女性もいます。今や、休日や祝日と言われる、いつがそれに該当するのかと思うほど、日曜、祝日も普通に働いているサービス業に従事している女性たちもたくさんいらっしゃる、そんな状況にあります。
 こんな中で、早朝から受け入れてもらえる保育所、それから休日や深夜にも預かっていただけるような保育所等も求められておるわけですが、そこをカバーしているのが、この表で言う、認可していない認可外の保育所であったり、保育ママであったり、ベビーシッターを御自身で雇ったり、若しくは企業主導型保育事業というまさに政府が今打ち出そうとしている、様々な企業のニーズに応じて預かる時間帯を決めてくださいという、そんなものだというふうに理解をしております。
 こうした状況の中で、今、政府として、こういう様々なニーズを受け止めるだけの体制がないという前提に立って、これを、プラス、今地域の中で様々な保育ニーズを満たすためにファミリーサポート事業というものが起こっております、ファミリーサポート事業。近所の方々にいわゆる子供を預けて働ける体制を、行政が入って仲立ちをして仕組み化しているというものでありますが、今、地方自治体、九百程度の市町村がこうした体系をつくっております。
 私事になりますが、私も、大阪に小学生、六年生だった息子を残してこうして出てきて、近所の方のファミリーサポートの仕組みの中でお預けをし、今も大阪で何とか近所の方の御協力の下でこうして国会での仕事をさせていただいております。
 このファミリーサポート事業のサービスを更に全国的に広げて機能を強化していくということが、介護もそうですけれども、地域の方々の目の届く範囲の中で御協力いただきながらやっていくというような体制づくりの強化が必要と思いますけれども、そうしたことに対する今後の対策について御見解があればお聞かせください。
#81
○副大臣(高木美智代君) お答えいたします。
 子育て援助活動支援事業、ファミリーサポート事業につきましては、平成二十八年度の時点で八百三十三市町村が実施しておりまして、登録会員数につきましては、提供会員、いわゆる預かり手の方ですね、十三万人、また依頼会員、これは利用者の方です、五十五万人、提供、依頼の両方を兼ねる会員、両方会員が、失礼しました、両方会員というのは提供、依頼の両方を兼ねる会員でございます、四万人、合計七十二万人となっております。
 少子化社会対策大綱におきましては、二〇一九年度末までにこの事業の実施市町村数を九百五十市町村とすることが目標とされております。そこで、まずこの目標達成に向けまして、未実施の市町村につきましては更なる普及啓発に努めるとともに、今現在、会員数五十人以上の市町村がこの事業の補助対象となっております。そのことにつきましても、会員数の区分及び基準額について検討を行い、平成三十年度中に結論を得ることといたしております。
 いずれにしましても、本事業の実施におきましては会員の確保が重要でございます。平成二十九年度より、会員登録・説明会や会員同士の事前顔合わせを、土日祝日に実施する市町村につきましては加算措置を設けたところでございます。今後も、こうした支援や周知を図ることによりまして事業の推進を図ってまいりたいと考えております。
#82
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 私は、海外出張に出るときに、自分で抱いて海外に子供を連れていったこともありますが、それが度重なる出張の際には、そういった近所の方々にお預かりいただいたというふうな経験もあります。
 是非、まだまだ少ない、全市町村にないわけですので、こういう仕組みの導入については更に進めていただきたいと思います。
 加えて、こうしたことが仕組み化すると、短時間で働きたいという保育士さんだとか、逆に深夜とか早朝にしか働けない保育士の方々、そんな方々の受皿にもなっていくのではないかなと、受皿というか、家でそういうことをやるよというふうな方も出てくると思いますので、是非とも仕組みの浸透をお願いしたいと思います。
 続いて、病児保育のことについて少し触れたいと思います。
 これも、いわゆる三十七度五分の壁と私たちずっと呼んでいるわけですが、ずっとこの問題も、なかなか解決できない問題として社会問題としてもよく取り上げられていることであります。朝起きて、子供の熱が三十七度五分、これを超えてしまうと保育園が預かってくれない、さあどうしようということで、本当に大変な状況になるわけであります。多くの保育園で預からないんですけれども、それに加えて、病後、少し回復してきても、特に流行しているようなはやり病になってしまうと、当然のことながら、水ぼうそう等とかはしか等になると何日間は出てこないでくださいというようなことも決められておりますので、病後何日間も預かっていただけないという状況が続きます。病弱な子供を持つ親にとっては、もう離職せざるを得なくて、諦めて辞めてしまうというようなケースも多く見てまいりました。今や、働く親にとっては、病児・病後児保育の施設の充実は差し迫ったものがあります、要望となっております。
 現在の病児保育事業の概要、資料二を御覧ください。今、いろいろ整備は確かに近年進んできているものの、この図は二〇一五年段階実施の二千二百二十六か所についてということでまとめられたものであります。利用児童数は延べ六十一万二千九百四十五名と公表されております。しかしながら、全国的に見ると、こちらも事業を実施している市町村は七百九十二市町村にとどまっておりまして、実施率は四五・五%であります。
 政府としても、施設の拡充のための対策予算を組み、二〇一九年度目標として延べ百五十万人の利用を設定されています。この目標達成のために今組まれている予算措置が十分であるのかどうかお伺いしたいと思いますし、あわせて、労働組合において、この病後児保育、病児保育に対してアンケートを取らせていただきました。どうしても、保育園の建設、保育園の中にという声、求める声も多いんですけれども、基本的にはやはり病院と建設されました病後保育施設を造ってほしいという声が圧倒的に多いと思います。
 例えば、朝、病気になった場合に、実は子供をその保育所に預かってもらうまでに、まずは病院に行かなければなりません。まず子供を抱えて病院に行き、その病院で診察してもらって、診察後、診療情報提供書というものを作ってもらうんです。作ってもらったものを持って、薬局に寄って薬をもらい、そしてその後その病児保育施設に行きます。この過程では、子供を抱きながら、熱出した子を、自転車で回れるような距離じゃないところもあるわけです。特に、市町村に一つしかない場合は、電車に乗り、タクシーに乗ってとか、車に乗ってその施設まで行かなければいけない。もうそれだけで半日潰れてしまうんですね。中には一日掛かって、何のために預けたのか分からないというような親もいます。
 こういったことの、何ですか、手間じゃないんですが、利用しづらい状況も含めて、もし何か今の御見解があれば、まず高木副大臣よりお願いしたいと思います。
#83
○副大臣(高木美智代君) 先ほど来、矢田委員の御自身の体験に基づいて貴重な御質問をいただいておりまして、感謝申し上げます。
 私も、二人、娘を育てながら大変苦労してまいりまして、そのような苦労を後輩たちに味わわせたくないという思いで今取り組ませていただいております。私事で恐縮です。
 御指摘ありましたこの病児保育事業につきましては、病気になった子供の保護者が希望に応じて就労できるようにするために非常に重要な事業であると考えております。このため、平成二十八年度に、病児保育事業を実施するために必要となる施設及び設備の整備に係る補助を創設したところでございます。
 この病児保育につきましては、感染症の流行や病気の回復による突然の利用キャンセルなどによりまして、利用児童数の変動が大きく、経営が不安定になるなどの御指摘をいただいていることから、平成三十年度予算におきましては、次のように考えております。
 一つは、運営費の基本単価につきまして、事業の安定によりつながるような補助の仕組みとしていく。その上で、二つ目に、利用児童数に応じた加算につきまして、現在二千人となっている上限を見直しまして、二千人を超えて利用した場合におきましても利用児童数に応じた加算を行うこととしております。
 こうした取組を通じまして、地域の保育ニーズに対応できるように、病児保育事業の一層の推進に取り組んでまいりたいと思っております。
 そして、先ほど、自転車で病院まで、またこの施設まで行くのは遠過ぎるというお話がございました。保育園に看護師を配置して病児保育を行ってはどうかという、こうしたお声もいただいているところでございます。したがいまして、この実施場所につきましては、病院、診療所に限らず、保育園に看護師を配置して病児保育を行う場合も補助対象としております。
 地域のニーズに応じて事業を実施できるように、引き続き取り組んでまいります。
#84
○矢田わか子君 高木副大臣、ありがとうございます。
 子育ての経験からきめ細やかな対応策を考えていただいていること、大変安心をいたしました。是非とも、もう一歩進めるために何が必要なのか、私たちもまた都度意見提起をさせていただきたいと思いますので、お取組のほどよろしくお願いいたします。
 松山大臣、少子化担当大臣として、こうした課題についてどのような御認識をお持ちなのか、もし一言あればお願いしたいと思います。
#85
○国務大臣(松山政司君) 矢田議員にお答えいたします。
 御指摘のとおりに、子供が病気になった場合、一時的に保育を実施するこの病児・病後児保育は、仕事と子育ての両立を図るという上で極めて重要だと考えております。
 ただいま厚労省の高木副大臣からお話がございましたように、これまでも着実に病児・病後児保育施設を整備してきました。さらに、平成三十年度予算においても保育事業を拡充するということにいたしておるところでございます。
 今後とも、厚生労働省と連携をしながら、この病児・病後児保育事業に取り組む市町村をしっかりと支援をしてまいりたいと思います。
#86
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 たまに、たまにというか、そんな病気で熱出した子を預けてまで働きたいのかというような声を実はいただくこともあります。けれども、女性の社会進出が進み、女性も活躍してくださいという方針が出される中で、やっぱり行かなければならない日はあります。みんな、後ろ髪引かれて行きます。是非とも母親の気持ちを受け止めていただき、多様な対応ができるようお願いしたいと思います。
 それでは、続いて、少し変えまして、ベビーシッターの派遣事業についてお聞きしていきたいなと思います。
 ベビーシッター、企業主導型のベビーシッター制度なんですが、御存じない方もいるかと思いましたので、資料三を用意しました。少し見ていただければと思います。
 実際に、お迎えに行くのが遅くなったり様々なときにベビーシッターを活用する母親が増えています。お父さんもそうです。そんなときに、少し負担を軽減して補助しましょうという制度でありまして、現在この企業主導型のベビーシッター利用の支援事業、大変助かっているという声を多くいただいております。平成二十八年度実施企業が四百三十四社、実際に使われた割引券が二万八千六百九十八枚ということになっております。
 そこで、幾つか課題が指摘されておりますので、質問させていただきたいと思います。
 第一は、事業に参加する企業をより広げてほしいということであります。いかに利用者を拡大させていくかという視点なんですけれども、まずベビーシッターの券を使いたいと思うと、労働者は、承認している事業主、要するに会社に使用券の使用申込みをし、そこで割引券の交付を受けて、それを持ってベビーシッターに依頼をして呼んで、そして利用した後、その紙を渡すというような仕組みになっています。そのときに、幾らか自分が使った分については割り引いていただけるという制度なので、そのお会社にもよりますけれども、一時間、例えば二時間六千円掛かったところを幾らか引いてお支払いすることができる割引券というものの制度なんです。そんなときに、この事業主としては、手数料見合いとして中小事業者で百十円、大企業では二百二十円の手数料が一枚につき徴収されるという仕組みになっています。なかなか一部はやっぱり企業にも持っていただかないとという思いで残していらっしゃるんだと思いますけれども、こうしたものについて減額、国庫負担にしていただけるようなことも一つの方策ではないかと思われますが、御見解をいただけますか。
#87
○国務大臣(松山政司君) 企業主導型ベビーシッター利用者支援事業は、制度を利用する企業の労働者がベビーシッターを利用しやすくなるよう、その費用の一部を補助しているものでございます。
 利用企業が負担するこの手数料につきましては、この事業は利用企業にとって労働力確保に資することから、受益者たる企業に一定の手数料を御負担いただいているものでございます。その額も低額であることから適切なものと現状は考えておりまして、なお中小企業による活用を促進するため、中小企業については手数料の負担を軽減をしているところでございます。
 この事業を広く企業に御活用いただけるように、これまでもリーフレットやホームページなどによって告知をしてきたところでございますが、引き続き事業の普及にしっかり努めてまいりたいと思っております。
#88
○矢田わか子君 とてもお得な制度なんですけれども、利用が進んでいない実態にあります。表の中にありますとおり、割引券の発行枚数が六万八千八百にも到達していますが、実際に使われているのは二万八千程度にとどまっています。半分に行かない。
 これはなぜなのかということなんですが、一旦企業はベビーシッター事業者に対して券を下さいということで取り寄せるわけです、手元に置いておく。そして、その手元に置いておいたものを労働者から要求された、請求されたときにお渡しするという仕組みなんですが、これが全てアナログ式の紙だからなんですね。紙だから、心配だからある程度一旦手元に置く。けれども、なかなか紙だと、労働者も使いたいと思ったときに、申込みをして、紙をわざわざ取りに行って、その紙を手にして家に帰り、ベビーシッターの人にお渡しをして、また使用しましたという半券をもらって、もう一回それまで提出しなくちゃいけないという、この全然進化しない、ずっとこのアナログ式な仕組みがどうも利用を妨げているんじゃないのかなと思います。
 今やスマホや携帯があって何でもできる時代にどうしてこういう紙が残ってしまうのか。更にIT化を進めてほしい。特に、ベビーシッターを派遣を使うような人はもう時間との闘いなわけですね。一々行って千円引いてもらうぐらいやったら、もういいわと思ってしまうのも事実なんですよ。こうしたことに対しての御見解があればお願いしたいと思います。
#89
○国務大臣(松山政司君) この事業につきましては、ベビーシッターの利用料金の割引券を利用企業を通じてあらかじめ利用者に交付する仕組みとなっておるわけでございますが、利用者は勤務先企業に申込みをすれば済むという一定程度利用しやすい制度にはなっておりますが、先生御指摘のように、利用者の利便性の向上のために、この割引券のIT化につきましてですが、システムの開発費用というものは非常に大きな課題に現状なっておりまして、改めて私もしっかりちょっと勉強してみようと思いますが、一方、平成三十年度からは、利用企業が手続のために提出する企業の申請書類の電子化については促進をすることにいたしておりまして、委員御指摘の趣旨も踏まえて、利用企業の手続を効率化することによって企業が利用しやすくなるように取り組んでまいりたいと思っております。
#90
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 一旦発行、券をして、またこれ使わなかったものは返して、お金を振り込みしたりとか無駄な作業が、全然結局のところ利用されないのに作業にばかり時間が掛かっているような、そんな実態もありますので、IT化の推進、是非とも前に進めていただきたいなというふうに思います。
 もう一つ課題を指摘しておきたいと思うんですが、それは利用の限度枚数というものでありまして、一定程度線を引かなければならないということは分かります。けれども、今三千人以上の大企業については、三千人以上は四千八百枚、年間四千八百枚ということが決められております。四千八百枚です。十万人従業員がいても四千八百枚なんです、三千人でも四千八百枚。そうすると、従業員の女性が一万人、二万人に達するところにおいては一人一枚も当たらない、一年にです、というふうなことが決められているという実態です。
 毎日使いたい人、まあ毎日使うというのは特殊なケースかもしれませんが、企業の中でしたがって四千八百というこのパイの中で一人当たりの上限値を決めて運用しているというのが今の実態なわけですが、更に使いたいというニーズのある人に対してやはり少し企業の規模感に応じて配付枚数変えていく、若しくは一人当たりの上限値を決めて、IT化が進めばその管理もできますので、そうしたことについても御検討いただければと思います。
#91
○国務大臣(松山政司君) 先生御指摘のように、企業が一年間に発行を受けることのできる割引券の枚数は、企業全体の労働者数に応じて上限を設けておるところでございます。
 現在、企業が発行を受けた割引券の枚数に対して、実際に従業員が利用した割引券の枚数は全体で今のところ四割になっておりまして、現在の上限枚数は適正だと思いますけれども、おっしゃるように使い勝手の問題等々あって、このIT化などの工夫をこれから取り組むことによってこの利用率も上がってくるものだと思いますので、先生の御指摘踏まえて取り組んでまいりたいと思います。
#92
○矢田わか子君 やっぱり使いたいと思う人が使えるようなそういう仕組みづくり、是非とも進めていただきたいと思います。
 続いて、従来の事業所内保育施設の課題について触れていきたいと思います。
 企業主導型保育事業が開始される以前、いわゆる多くの病院や事業所、工場においては、事業所内の保育所というものが設立されていました。電機産業の中にも多く、パナソニック、日立、富士通と多くの会社がもう十年ほど前からこうした対応をしてきております。従業員の保育需要の一部を請け負ってきたとも言えるわけです。
 ところが、事業所が運営するその事業所内のこの保育所、多くの好評というか、従業員にも利便性高く好評いただいているにもかかわらず、今回のこの企業主導型保育所、既にできているものは対象外というふうなことになっております。
 現状を言えば、時間の経過とともに、いわゆる最初にできたときにはある一定程度の補助があったんですが、全ての補助がこれ十年後には助成が打ち切られるというような現状の中で、今現在見るとそれぞれの保育園、経営状況が厳しい、非常に厳しいものとなっております。
 特に、自治体からの助成のない無認可でスタートしているような事業所内保育所は、当初、雇用保険二事業から保育士の賃金などの運営の助成を受けていたわけですけれども、もう当然十年たてば打ち切られて全て自分のところで賄ってやっており、現在、保育所のその継続、もう見通しが立たないというようなところも出てきております。実際には、保育事業これから継続していくには、会社、事業所から支援金を受けるか、若しくは利用している方々の保育料を上げるしかないという、そういう状況にもあります。
 今回の企業主導型の保育所は、企業主導型の保育事業の推進、法律を変えてまでそういったことをやるその目的は、働き続けられるように保育の受皿を増やしていくということが真の目的であるならば、こうした従来型のものに対しても、やはり一定程度の何らかの補助が必要なのではないかというふうに思っております。
 近年の動向について、経営の動向等もつかんでいらっしゃると思いますので、今後の支援策について御見解をお願いしたいと思います。
#93
○国務大臣(松山政司君) 企業主導型保育事業ですが、待機児童対策に貢献するということを目的としているために、既存の事業所内保育所を直接の支援対象とはしておりませんけれども、既存の施設であっても定員を増員とした場合の当該新規分のこの増員分、あるいは元々自社の従業員のみが利用していた施設において、他社の従業員の子供を新たに受け入れるなど、空き定員を活用した受入れに係る定員分については対象にするということにいたしております。
 今年度末までに、もう今月末ですけど、作成する予定であるこの事業の立ち上げ、運営に関する好事例集においてもこのような事例も盛り込むことにしておりまして、分かりやすくして今後もこのような形で積極的に活用いただけるように取り組んでまいりたいと思っております。
#94
○矢田わか子君 あわせて、一つの考え方を提案させていただきたいと思っているんですが、既存の事業所内保育所について、今のこの提案されている企業主導型の保育事業に切り替えられることが可能となる制度をお願いできないかというふうに思っております。
 実は、一部報道があったんですけれども、助成が受けられないからということで、ある保育園の運営会社が、二〇一六年四月一日以前に設立されてその経営が厳しくなったという背景を受けて、見た目は休園、休業、廃園を装い、実際は助成を受けてもう一度新設したということで、新設し直して園児や保育士はもうそのままそっくり移動させ、違法のこれ疑いがあるのではないかというような報道も出ておりまして、苦労されている、経営に苦労されているところは、見た目だけ閉じて、そのまま一旦廃園したよというような形で助成金を違法に受けるような、そんなところも出てきている状況です。
 この事件は、そもそもそうした既存の事業内保育所が切替え、転換ができないということにこそその原因があるのではないかというふうにも思いますので、結局それで迷惑を受けるのは園児であったりそこの保護者なわけです。したがって、そんなカムフラージュしなくても、実際に受皿となっているところについては何らかの補助が出るように切替えを促すような仕組みづくりを是非お願いしたいと思いますけれども、御見解があればお願いします。
#95
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。
 企業主導型保育事業につきましては、先ほど大臣御答弁させていただきましたとおり、待機児童対策に貢献することを目的としているため、既存の事業所内保育所を直接の対象とはしてございません。
 今委員御指摘の事案につきましては、逆にそういうような脱法的な取組にならないように、しっかりと我々としても協会を通じてチェックもしていきたいというふうに思ってございます。
#96
○矢田わか子君 しっかりチェックしていただくのは大事なことですけれども、結果としてそれで保育園が潰れてしまえば、皆さんあぶれ出してまた待機児童になるわけです。したがって、せっかく長く運営してきて地域貢献してきた、そういう事業所の保育園を継続させていくための方策に是非とも知恵を絞っていただきたいというお願いでございますが、いかがでしょうか。
#97
○国務大臣(松山政司君) 従来の事業所内保育施設は、雇用保険から運営費が出ているところと出ていないところもあるかと思います。様々なケースがあろうかと思いますので、先生の御指摘踏まえて検討させてもらいたいと思います。
#98
○矢田わか子君 ありがとうございます。是非ともよろしくお願いをしたいと思います。
 少し視点を変えまして、次に、子育て支援におけるソフト面の助成についてお伺いをしていきたいと思います。
 一般的に保育事業というのは、いわゆる箱物施策といって、保育園の園を造るだとかそういうスペースを設けるということに注目が行きがちですし、そこに対する助成が中心になりがちなわけです。
 ところが、子供をそうしたほかの場所に預けなくとも、仕事と育児を両立させる方法もあるのではないかと思います。企業の中ではそういう検討も進められておりまして、例えば在宅勤務ということであります。ICTを活用すれば、子供をそばに置いて、膝に抱きながら自宅で作業するようなことも可能です。また、通勤の大変さを緩和するサテライトオフィス等で子供と一緒に仕事をする、そんなスタイルも育児と労働を両立させることになってきております。実際、電機メーカーの各社では、そういう勤務を多様に取り入れて在宅勤務者を増やしたりサテライトオフィス勤務者を増やしているというようなこともあります。
 しかしながら、こうした在宅勤務、サテライトオフィス勤務というのは、当然のことながら初期の導入のための費用が掛かります。IT機器の導入やサイバーセキュリティー対策、それから保守サポートやクラウドサービス等の提供なども含めて費用が掛かってくるのですね。そうしたコストについて、現在、当然のことながら企業で全て負担をしているわけなんですが、現在テレワークについては一定程度中小企業を対象とした、若しくは東京しごと財団等によります助成も行われているというふうにお聞きしておりますけれども、すごく対象や規模が限られているような状況にあります。
 そこで、こうした子ども・子育て支援について、少し視点を広げていただいて、ソフト面についても対象ということにしていただけないかということの御提案でありますが、いかがでしょうか。
#99
○国務大臣(松山政司君) 在宅やサテライトオフィスにおいて就業するテレワークに取り組む中小企業事業主に対して、例えば、厚生労働省においてテレワーク機器の購入など、導入に要した経費の一部を助成するということを今支援をしているところでございます。他方、子ども・子育て支援新制度におきましては、事業主拠出金を充当する事業については、事業主にとって、子供のいる従業員の離職を防止し、労働力を確保することが可能となり、より良い人材の維持確保につながるという受益があるものについて、経済団体との協議の上決定をしているものでございます。
 このため、更に事業主拠出金について新たに使途を拡大するということにつきましては経済団体との協議が必要でございまして、慎重に検討すべきものと考えております。先生の御指摘も課題として受け止めさせていただきたいと思います。
#100
○矢田わか子君 今後、ますます多様な働き方はIT化の進展とともに進んでいくと思われますので、是非ともそうした面も含めた検討をお願い申し上げておきたいというふうに思います。
 続きまして、今回の法律の主体である企業主導型保育事業の問題について触れていきます。
 まず、監督の問題について触れたいんですが、この企業主導型保育事業、認可保育園と比べて自治体の関与がなく、設立基準要件が緩和されているということもあって、やはり幼児の安全面、衛生面の確保の観点からは、日常の運営をチェックする必要があると思います。現在は公益財団法人の児童育成協会が主体となって、原則として年一回の立入調査による指導監督を実施していますが、どの程度様々な規定基準が遵守されているのか、大変気になるところであります。
 そこで、最近のその調査の結果を見ますと、指導項目として、保育計画等を整備すること、それから乳幼児の健康診断を実施すること、それから嘱託医との契約を締結することなどが目立って多くあります。この指摘項目を含め、指導監査結果について、ほかに特徴点などがあれば教えていただけますか。
#101
○国務大臣(松山政司君) 企業主導型保育施設に対しましては、年に一回、全ての施設に立入調査を行うことにいたしております。平成二十九年度の四月から九月まで、上半期に、まず四百三十二施設に立入調査を実施をしました。その結果、三百三施設に対して、職員の配置や保育内容に関して改善すべき項目を文書で指摘をしたところでございます。
 主な指摘事項としましては、委員御指摘のとおり、保育計画等の整備をすること、あるいは乳幼児の健康診断を実施することなどが挙げられますけれども、このうち、例えば保育計画等の計画、整備をすることにつきましては、保育計画は通常、年間計画に基づいて月次計画、週次、そして日次計画というものをそれぞれ作成するものでございますが、一部に不十分な点があったことについての指摘となっておるところでございます。
 いずれにしましても、指摘事項に対する改善報告の提出を求め、この辺はしっかりと厳しく指導を行っていかなければと思っておるところでございます。
#102
○矢田わか子君 年一回のその調査以外にも、抜き打ち調査を実施しているというふうにお聞きをしております。通報や苦情があった場合、必要に応じて抜き打ちで調査をする特別立入調査、若しくは、過去に重大な事故が発生したり、ゼロ―一歳児の利用が高い施設、利用者等からの苦情があるなどの選定施設において抜き打ちで実施する午睡時抜き打ち調査、こういったものがあるというふうにお聞きしておりますが、新制度をスタートして二年たちますが、この間で抜き打ち調査をしたことがあるのか、したのであればどんな内容だったのかを教えてください。
#103
○国務大臣(松山政司君) 矢田委員御指摘の特別立入調査や午睡時抜き打ち調査ですが、事前通告を行った上で年に一回定期的に実施する立入調査、それと別に、必要に応じて事前通告を行わずに実施をしているところでございます。
 特別立入調査につきましては、運営等に問題が発生、あるいは発生のおそれがある施設に対して実施をするものでございますが、今年度の例でいえば、定期的に実施する立入調査の際に、資料の準備やその対応が不十分であった施設に対して実施をしたものがございます。
 午睡時抜き打ちの調査は、ゼロ歳から一歳の児童が多い施設、また定期的に実施する立入調査後の改善状況を確認するという必要がある場合などに優先的に実施をしているところでございますが、いずれにしましても、企業主導型保育事業における保育の質の確保は極めて重要だと考えておりますので、今後とも通常の立入調査とともに、この特別立入調査、午睡時抜き打ち調査も活用しながらしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
#104
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 スタートして二年ということでありますが、これからもこの企業主導型保育事業を拡大していくためには、この保育の質の部分ですね、親御さんを含めたその安心感というものが重要だと思いますので、是非とも監査については万全を期してやっていただければと思います。よろしくお願いします。
 それから、もう一点指摘をしておかなければいけないのが、この立入調査に関わる事業者についてであります。この立入調査は、基本的には公益財団法人の児童育成協会がやっているわけですけれども、業務の一部が委託をされております。平成二十九年度にはこの業務を株式会社パソナさんに委託されたというふうにお伺いをしております。四社の応募があって、その中からパソナを選考されたということですが、パソナさんは御存じのとおり、大変幅広くこうした保育事業をやっていらっしゃるお会社でもありまして、こうした企業主導型の保育事業の設立、運営に関わっているお会社が、一方で指導監督業務受託するというのは公正性の面で問題ではないかというような指摘もありますが、これについての御見解があればお願いします。
#105
○国務大臣(松山政司君) 企業主導型保育事業の指導監査業務につきましては児童育成協会が実施をしていますが、その一部を御指摘のように株式会社パソナに委託をいたしております。
 委託事業者の選定に当たりましては、児童育成協会が公募を実施した上で、想定している立入調査の実施箇所数を期間内で完結できるスケジュールあるいは人員体制が組まれているかどうか、また、内部での研修など指導監査の質を確保するための具体的な取組が計画されているかどうか、そういう観点から児童育成協会の中に置かれた選考委員会において事業者から資料提出等のプレゼンテーションを受けております。その結果、最も評価が高かった株式会社パソナが選定されたというふうに承知いたしております。
 株式会社パソナは、グループ会社に保育事業を実施している会社があることは事実でございます。当該グループ会社が運営する施設に対しましては、この児童育成協会が自ら監査に入ることというふうにしておるところでございます。
 このように、選定過程、監査の実施に当たっての公正性の確保には問題ないものと認識していますが、委員御指摘の趣旨も踏まえて公正性について懸念が持たれるようなことのないようにしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
#106
○矢田わか子君 パソナさんは確かに保育事業について様々なノウハウを持っていらっしゃると思います。ただ、今行政に関する信頼が薄れている中で要らぬ疑惑が起こらぬように、是非とも公平性そして透明感を高めた選定をお願い申し上げたいというふうに思います。
 続いて、学童保育の問題に触れていきたいと思います。
 子ども・子育て支援政策を考える前に、どうしても保育園の方に目が向けられがちなんですが、その先にある学童保育というところにも触れていかなければいけないと思っています。
 資料四を御覧ください。放課後児童クラブ、いわゆる学童保育の現状を示したものであります。施設数、登録児童、待機児童の推移、それぞれ右肩上がりということになっております。
 政府は、平成二十八年六月のニッポン一億総活躍プランに基づく放課後子ども総合プランで、平成三十年度末までにはこの放課後児童クラブの約百二十二万人分の受皿を確保するということを目標とされていますが、恐らく今後更にこうした待機児童、加速するんじゃないのかと思います。このグラフの、何ですかね、描き方でいいのか、一気に多く出るという可能性もあるわけであります。
 また、学童クラブについては幾つかの問題が指摘されております。
 一つは、施設によっては一人当たりの面積が狭く、けがをするリスクが高い。こうしたお部屋の中、この例えばお部屋だったら四分の一ぐらいのところに、私も自分の息子を学童保育へ預けていましたけれども、五十人ぐらい、もうすし詰め状態で預かっているようなケースもあるわけです、場合によっては。ガイドラインによっては、一人についておおむね一・六五平方メートル以上というような、そんな面積基準設けているんですけれども、この基準に達していない施設も多く残っています。外で遊ぶからいいわとかいうことではなく、雨が降る日もありますし、短時間だからいいわという声もありますけれども、夏休み、春休み、冬休みと長期のお休みのときはその部屋で一日中過ごすようなこともあります。そして、小学校になってくると、動きが当然のことながらより活発になって、こんな小さな部屋で動き回ると大きなけがにつながる、そんなおそれもあります。
 一方で、児童クラブ、NPOなどが運営するようなケースもあって、資金面でも大変苦労されております。さらに、支援員の処遇、極めて劣悪なところ、ほとんど、七、八割の方はアルバイトとかパートというふうな実態にもありますので、預ける側の保護者のその心配も尽きないものがあると思っております。
 是非、こうした放課後児童クラブについて、まあ予算確保していただいているようですけれども、去年も私、実はこの委員会でこの問題指摘させていただいたんですが、予算もちっとも拡大しておりませんし、本当に対応できるのかなという、そういう疑問がありますので、是非御見解があればお願いしたいと思います。
#107
○副大臣(高木美智代君) これまで放課後子ども総合プランに基づきまして、二〇一九年度末までに新たに約三十万人分の受皿整備を進めてきまして、二〇一七年五月現在で新たに約二十三万人分、合計で百十七万人分の受皿が既に確保されているところでございます。
 昨年十二月に閣議決定しました新しい経済政策パッケージにおきましては、約三十万人分の新たな受皿の確保を二〇一八年度までに前倒しする、さらに、状況を踏まえ、その後の在り方について検討するとされておりまして、これまで二〇一九年三十万人分予定を前倒しをしまして実施することとしております。これに沿って受皿整備に引き続きしっかり取り組んでまいります。
 また、厚労省におきましては放課後児童対策に関する専門委員会を昨年設置をいたしまして、放課後児童クラブの量の拡充のほか、安全確保、また指導員の処遇改善などを含めた質の確保、役割とメニューの充実など、今後の対策の在り方について現在検討しております。本年六月を目途に中間的な取りまとめをしていきたいと考えております。
#108
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 今の幼児の待機児童問題は、将来必ずやこの児童クラブの問題にも発展すると思います。是非とも先を見据えた幅広い検討を早期にお願いを申し上げておきたいというふうに思います。
 続いて、中小企業に対する配慮のお願いをさせていただきたいと思っております。
 中小企業、今回の法案に則して拠出金約六割を負担するということになっております。この企業主導型保育事業の実施率、まだ中小企業では六割程度というふうな状況にある中で、本当にこの中小企業に対する負担が大き過ぎないかというふうに思っています。
 なかなか、特に零細企業においては、実際のところ高齢者の方々しかいなくて、どうしてこの拠出金を出して、自分たちにとっては余り関係のないものなのに本当に同じだけ負担しないといけないのかというふうな声もお聞きしております。特に中小零細企業においては、社会保障費の負担を回避するために契約社員や嘱託という形で人を雇って、これが非正規労働者を増大させている一因となっているというような問題もあります。
 このような実態を考えると、中小企業にまで本当に同率で保険料を徴収することが必要なのかなというふうにも思うわけですが、御見解があればお願いしたいと思います。
#109
○国務大臣(松山政司君) 事業主拠出金につきましては、社会全体で子育て世代を支援していくという大きな方向性の中で全ての企業に応分の負担を現状お願いしているところでございます。また、従業員の仕事と子育ての両立を支援することは、企業にとっても労働力確保に資する面もございます。
 さらに、この子ども・子育て拠出金は、厚生年金保険とともに事業主から徴収をするということで、こうした他の社会保険料あるいは労働保険料では企業規模に応じて料率を変える仕組みと現状なってございませんものですから、制度上の課題もあると認識をしているところでございます。
 先生の御指摘も踏まえて、今後経済界、特に中小企業団体関係とも事務的な会議の場も設けておりますので、それを踏まえてまた協議もしてまいりたいと思います。
#110
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 今後、景気の影響等で労働保険料率の見直しをされるようなときなど、拠出金の見直しについてもやはり論議が必要なのじゃないかというふうに思いますので、これまた一律管理ではなく、中長期見据えた政策づくりに力を発揮いただきますようお願いを申し上げておきたいというふうに思います。
 最後に質問、もう一問だけさせていただきたいと思います。
 この国会の周辺で働くお父さん、お母さんたちのその保育の受皿づくりについてであります。高木副大臣には最近発足しましたママパパ議連の副会長も務めていただいておりますが、この周辺で働く、まあ国会議員も含めてです、お父さん、お母さん、大変多くいらっしゃいます。
 東京都では、平成二十八年十月に東京都議会議事堂の一階にとちょう保育園の開設をいたしました。この場所に設置をしたことはインパクトがあって、議員、都庁の職員、見学者、レストラン等は利用可能ということになって、多くの人目に触れる場所でもありますので保育園の様子も見てもらえますし、そんな意味でも全国的に注目をされているところです。
 国会には議員会館の中に一か所だけ保育所が今設置をされていますが、定員枠がかなり小さく、国会議員の子供を入れることも難しいという状況にあります。私の同僚の議員も全く入れずいつも嘆いているお一人なんですが、一人の空きが出たときに百人の応募があったというようなことも報道されておりまして、本当にこの状態についてどのように回避していくのかということ、大きな課題だというふうに思っています。
 国としても、今ちょうど公文書館新設されようとしていますけれども、今であれば、新設するマンションの一階に保育園を併設するようなことも自然にというか行われるような状況のある中で、例えばこういった公文書館に新設など考えられなかったのかなということや、ほかにもこの周辺、国会の周辺に永田町の小学校の跡地があったり、国会図書館もありますし、多くの空き地というか公園などもあります。そんなことの検討等も含めて是非本当はしていただきたいというふうに思っているんですが、なかなか難しい問題もありながら、是非何か御見解があれば一言いただければと思います。
#111
○国務大臣(松山政司君) 先生御指摘のように、国会議員の先生方も含めて、この仕事と子育ての両立を望む全ての方々がその思いを実現できるように、保育の受皿確保は極めて重要だと考えております。
 先ほどのママパパ議連ですか、超党派でより良い子育て環境の整備に向けて議論をされていると承知をいたしておりますし、是非引き続き国会内の関係者間で大いに議論が進んでいくことを期待いたしておりますし、私としても非常に重要な課題として受け止めておるところでございます。
 しっかり取り組んでいきたいと思います。
#112
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 多くの方々が自分の力を発揮するためにそういった場を求めておりますので、是非とも前向きな御検討をお願い申し上げたいと思います。
 最後に、相原議員からもありましたとおり、今回の問題は、やはり何らかの形で横串を刺していくことが大事なのではないかと思っています。過去の政策の積み重ねや延長ではもはや律し切れない、そんな状況があるというふうに思います。少子化ということが国難の中で一番の大事な課題だというふうにおっしゃるのであれば、是非とも横串を刺す機能の強化をお願い申し上げたいと思います。
 経営には三原則というか三要素があって、人、物、金と言われますが、内閣府の中には多分優秀なお人も、そして政策もあるのだと思いますが、やっぱり予算が掌握できていない。だから、結局のところ権限がなくて、なかなかいろんな政策がうまくいかないのではないかと思われます。私も今回の質問を組み立てるに当たって、本当に厚労省の資料だとか多くの資料を拝見させていただき、だからこそ少子化担当大臣として松山大臣がいらっしゃるのだというふうに思いますので、是非、松山大臣に最大限のリーダーシップを発揮していただきますよう御要請申し上げて、私の質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。
#113
○委員長(榛葉賀津也君) 午後一時二十分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時二十分休憩
     ─────・─────
   午後一時二十分開会
#114
○委員長(榛葉賀津也君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、野上浩太郎君及び石井準一君が委員を辞任され、その補欠として元榮太一郎君及び藤木眞也君が選任されました。
    ─────────────
#115
○委員長(榛葉賀津也君) 休憩前に引き続き、子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#116
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 二十三日の本会議の質疑で、子育て安心プランでは認可保育所という言葉が使われていないということを指摘して、待機児童解消における認可保育所の位置付けについて質問をいたしました。加藤厚労大臣は、子育て安心プランの保育の受皿整備に係る認可保育所や認可外保育施設の位置付けについてとわざわざ言い換えて、子育て安心プランにおける三十二万人の整備目標については、認可保育園、企業主導型、小規模保育事業などの地域型保育事業等により整備を進めると答弁をされました。これは、認可外保育施設である企業主導型保育を認可保育所と同等に待機児童対策に位置付けたということなのでしょうか。
#117
○国務大臣(松山政司君) 子育て安心プランでは保育の質が確保された受皿の整備を進めることが極めて重要であると考えています。このため、子育て安心プランにおける三十二万人の整備目標につきましては、国の基準に基づいて一定の保育の質が確保され、国による公的支援の対象となる認可保育園や企業主導型保育事業などによって整備を進めていくということにしておりますところでございます。
#118
○田村智子君 これは、実際、来年度の十一・五万人分の整備のうち二万人分は企業主導型だという説明も聞いています。まさに待機児童対策の柱になっているんですね。
 これまで政府は、認可保育所と認可外施設は明確に区別をしていました。過去の答弁、紹介いたします。
 まず、この子ども・子育て支援法ができてからの、すぐのときの田村憲久当時の厚労大臣の答弁なんですが、四十万人規模のかなりのほとんどの部分が、認可保育園若しくは幼保連携型認定こども園というような形になろうというふうに思います、こう答弁しているんです。これは私が、待機児対策の中の一体どれだけが認可保育所なんですかというふうに聞いたら、かなりほとんどの部分がというのが二〇一三年当時の厚労大臣の答弁です。
 次に、二〇一六年十月二十一日、塩崎厚労大臣。保育の受皿拡大は、質の確保された認可保育園や小規模保育事業などを中心に行うことが重要でありまして、認可外保育施設の認可保育園等への移行というものも促さなければならない。そして、待機児童解消加速化プランでは、認可保育園等の受皿を大きく増やすということで、今進行中でございますと。ここも認可保育園のことしか言っていないんですよ、待機児童の問題では。
 そして、三つ目。これは、企業主導型を法制化したとき、二〇一六年三月三十一日の参議院内閣委員会、加藤大臣の答弁。待機児童解消加速化プランの基本はやはりあくまでも認可保育園等であることは私ども前から御説明しているとおり、認可保育施設の代替施設としてこれ、つまり企業主導型、を考えているわけでは全くない。これが企業主導型のスタートなんですよ。
 保育所、認定こども園と同等の位置付けをしているように聞こえますが、そういう位置付けに転換したということなんですか。
#119
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。
 企業主導型保育事業につきましては、認可施設並みの補助基準を設けることで認可施設並みの助成を行ってございます。先ほど大臣、答弁で申し上げましたとおり、子育て安心プランにおける三十二万人の整備目標につきましては、国の基準に基づき一定の保育の質が確保され、国による公的支援の対象となる、こうした基準から企業主導型保育事業についても含まれているものと理解してございます。
#120
○田村智子君 それは違いますよね。元々この企業主導型つくるときに、代替施設にしないと、つまり待機児童対策で認可に代わる施設にはしないという答弁をされていたわけですよ。これ、政策の大転換だと言わなければならないですよ。
 本法案が成立したら、子ども・子育て支援法の基本指針も改定して企業主導型の地域枠の定員を児童福祉法二十四条二項の保育確保措置として事業計画に含めることができるようにする、このことも本会議でお認めになりました。本当に、認可の代替手段ではないという立場から全く変わってしまったんですね。
 法案では、附則の改定で、保育需要が増大している市町村は、当分の間、保育充実事業を市町村の子ども・子育て支援事業に定めて実施することができるとしています。保育充実事業というのは、認可に移行するためとして認可外施設に財政支援をするという事業が主な柱です。
 私たちももちろん認可に移行するための支援は必要だというふうに主張してまいりました。当初はこの認可移行の補助金は期限を五年間としてその間に認可に移行できるようにと施設の改修や保育士の確保を進めるよう求める事業でした。ところが、今はこの上限がありません、期限の上限がない。認可外のままで財政支援を受け続けることが可能なようになってしまったんですよ。
 これまでも東京都の認証保育所など地域単独事業、これ認可外ですね、これ基本指針において、当分の間、保育確保措置に含めてよいというふうにされてきましたが、保育充実事業も同じように二十四条二項に定める保育確保措置に含める、このことをお認めになりますか。
#121
○政府参考人(成田裕紀君) お答え申し上げます。
 保育の受皿確保に当たっては、一定の保育の質が確保されている認可保育園等を増やしていくことが必要であり、新たな整備のみならず、認可外保育施設の認可保育園等への移行を進めることも重要でございます。このため、子ども・子育て支援法の基本指針では、認可保育園等に加え、公的な支援により一定の期間内に認可保育園や認定こども園への移行が見込まれる認可化移行運営費支援事業や幼稚園の長時間預かり保育運営費支援事業の支援を受ける施設についても保育の受皿として位置付けているところでございます。
#122
○田村智子君 位置付けるんですよ。何か今の答弁も、もう最低基準から一定の質に変わっちゃったんですね、答弁聞いていると。
 私たちは認可に移行することが大切だというふうに主張してきたけれど、認可に移行することもになってしまった。つまり、市区町村は、保育の需要に応えるための施設整備に認可外である企業主導型保育と地域単独事業の定員を含めることができるということです。これは矛盾も問題も大変大きいと思います。そもそも認可外保育施設は利用調整の対象ではありません。保護者が自治体に保育所の申込みをするときに希望する保育所って書くんですけれども、そうやって書く対象じゃないんですよ、対象外なんですよ。
 本来、認可施設の定員増で行うべき待機児童対策に企業主導型、保育充実事業の定員増、これ含めてしまったら、保育園落ちたという児童が生じることを前提とすることになると思うんですね。それを容認するということでよろしいんですか。
#123
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。
 企業主導型保育事業や保育充実事業につきましては、委員先ほど御指摘のとおり、児童福祉法第二十四条第三項に基づく市町村の利用調整の対象とはなりません。
 一方で、各市町村における保育ニーズに対しまして、企業主導型保育事業の地域枠を含め、どのように受皿を整備していくかは地域の実情に応じて各市町村において御判断いただくものと認識してございます。
 いずれにいたしましても、企業主導型保育事業は認可施設並みの基準が適用され、多様な働き方にも対応できる施設であることから、待機児童解消の一翼を担うものと考えてございます。
#124
○田村智子君 待機児童の一翼を担うと言いますけれども、それじゃ、落ちちゃったと、そのときに必ず企業主導型とか認可外に入れると、こういうふうにお約束ができるということなんですか。
#125
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。
 繰り返しになりますけれども、各市町村における保育ニーズに対しまして、企業主導型保育事業の地域枠を含め、どのように受皿を整備していくかは地域の実情に応じて各市町村で御判断いただくものと認識してございます。
#126
○田村智子君 これ、自治体は、企業主導型とか認証保育所などの認可外施設、これは保護者に対して情報は提供しますよ。こういうところにありますよと、定員はこれだけですよと、情報は提供しますよ。しかし、それらの施設に出向いていって空きがあるのかどうかを聞いて、一か所一か所入所の申込みをして回るのは保護者なんですよ。そこが認可の施設とそうでない施設の大きな違いなんですよ。
 認可施設の定員が足りないから、妊娠中からお母さんたちは認可外の施設へ見学を申込みをして、それで一生懸命大きなおなかを抱えながら、あるいは本当に生まれたばっかりの子供を抱えながら、入所させたいってやる気を見せなければという思いで、無理に無理を重ねて保活をしているんですよ。
 この実態をどう考えるのかなんですね。そうやって入れればいいよと言っているのと同じに聞こえるんですけど、もう一度お願いします。
#127
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。
 企業主導型保育事業、少し繰り返しになりますけれども、夜間、休日とか多様な働き方に対応できる施設の整備ができる事業でございますので、そうした意味から待機児童の解消の一翼を担うと、重要な役割を果たしていくものと考えてございます。
#128
○田村智子君 答えになっていないんですね。
 この企業主導型は公的資金が入っていると言うけれども、保育料も応能負担ではありません。保護者の申込みが多い場合、施設側が誰と契約するか施設の側が選ぶことになるんですよ。そうすると、保育料を確実に払ってくれそうな世帯とか、オプション保育も認めていますからね、英語教育やったとか、何かリズム体操とかやったとか、そうしたらオプションで料金付加できるわけですよ、認めていますから。そうすると、そういうのも確実に払ってくれそうな、より経済力があるような世帯が選ばれるという、こういう可能性だって否定できないですよ。
 認可外施設は、そもそもゼロ歳児、一歳児は七万円とか十万円とか大変な保育料負担になると。保育料が高いからと低所得世帯ほど利用できないという問題が起きてしまうんです。現に、今も母子世帯だって認可に入れないほど認可の定員が少ないんですよ。それなのに、こっちで定員枠をその整備計画の中に入れてもいいよなんてことをやってしまえば、これは保育料に圧迫されて子供に掛けられるお金も圧迫されるような世帯が生まれてしまう、そういうことも認めることになってしまうと思うんですが、いかがですか。
#129
○政府参考人(成田裕紀君) お答え申し上げます。
 認可保育園等の利用に当たっては、市区町村が地域の実情に応じた優先順位付けを行っているところ、国として当該順位付けに当たって各世帯の経済状況を考慮することも考えられる旨通知しており、保護者が経済上の理由から保育の利用を諦めることのないよう環境を整えていきたいと考えております。
#130
○田村智子君 もう現実を見ていないんですよね。本当に整備計画は認可でやるということを柱に据えないでどうするのかということなんですね。
 今日、資料で東京都のニーズ調査、本会議でも取り上げたものをお配りしました。公立の認可保育所に入りたい、希望したという方が五一・九%。でも利用できなかった、ギャップは三四・九%。私立の認可保育所に入りたい、希望した、三九・三%。それでも入れなかった、一七・九%。突出しているんですよ。中でも公立保育園が希望として突出しているのはなぜか。お庭があって必要な施設が整っていて、ベテランの方も含め保育士さんがちゃんと配置されていると。
 昨日も、新日本婦人の会の皆さん、要請に来られました。いろんな保活の声を届けてくださいました。その中に、保育園を見て回ったお母さんたちの声として、園庭もない狭い空間で子供を遊ばせているところもあって不安になる、公立の保育園を見て、広い園庭や保育室も広さがちゃんと確保されていると、こんなにも差があるのかと驚きましたと、こういう声が幾つもあるんですよ。
 一定の質を確保と言っていますが、企業主導型、午前中の質疑にもありました、立入調査四百三十二施設のうち七割が認可外の監査基準を満たしていなかった、認可外の基準も満たしていなかった。どういう項目で是正指導が行われたか、施設名も明らかにして公表されていますので、私も見てみました。
 保育計画の整備、乳幼児の入所時の健康診断結果の確認、定期健診の実施という指摘は確かにとても多くて、私、驚いたんですよ。これは、専門性を持った保育じゃなくて子守になっちゃっているところがあるんじゃないのかなということですよ、保育計画もなくやっているということですから。
 また、保育従事者の人数不足、これ保育士じゃないんですよ、保育従事者の人数不足ということは、絶対数が足りないということですよ。施設の中には一人しかいなかったと確認されているところもありますよね。それから、うつ伏せ寝をやっている。ブレスチェック、お昼寝しているときに呼吸しているかどうかのチェック、これがやられていない。調理室と保育室の区切りがちゃんとできていない。乳児室と幼児の部屋の区切りができていない。お昼寝のときに子供の間隔がない。
 子供の間隔がないってどういうことか。ベビーホテルでかつて、赤ちゃんが寝返りして別の赤ちゃんの口を塞いで死なせちゃった事故が起きているんですよ。だから、お昼寝のときには子供の間隔はちゃんと空けなきゃいけないんですよ。こういう、もういつ事故が起きてもおかしくないと私は戦慄を覚えるような、そういう施設もありました。
 子供たちに良質の保育環境を与える、そのための最低基準じゃないんですか。これを満たさなくてよいという認可外保育施設を自治体の保育確保策に充てることは、保護者の要求とも違う、子供の育ちを守るという観点とも違う、そう思いますが、いかがですか。
#131
○国務大臣(松山政司君) 御指摘の東京都が実施をしました子育て世代の都民の保育・子育て支援サービスの利用意向等に関する調査ですが、おっしゃるように、公立の認可保育所には五一・九%、私立の認可保育所三九・三%の利用の希望があって、間違いなく公立の方が多いということは承知をいたしておるところでございますが、その一方で、女性の就業率が上昇し、また働き方も多様化をし、待機児童が解消していない中においては、多様な保育ニーズに対応した受皿整備をしていくことが重要だと考えております。
 企業主導型保育につきましては、認可施設並みの基準が適用され、多様な働き方にも対応できる事業であることから確保方策に含めるということにしておるところでございます。保育充実事業の支援を受ける施設につきましては、公的な支援を行う上で、認可保育所等の一定期間内の移行を前提に、移行の前段階から一定の保育の質を求めていることから確保方策に含めることといたしました。
 御指摘のように、今後も監査、また調査も厳しく徹底して行いながら取り組んでいきたいと思っておるところでございます。
#132
○田村智子君 皆さんね、使い分けているんですよ。待機児童対策の本来認可でやるべきところに認可外のやつを位置付けながら、そうやって詰めていくと多様化に応えるためだと、そうやってころころ答弁変えるんですよ。
 多様化に応えるという点でいえば、午前中、矢田議員が指摘したとおり、そうやって多様化に応えるために事業所内保育所ってやられてきましたよ、つくられてきましたよ、三交代制だとか病院のようなところとかね。ところが、そこに対して雇用保険から入る補助金、これもう打ち切っちゃったじゃないですか、新規の申請を。一方で多様化に応えるために頑張ってきたところの補助金は打ち切る、一方で企業主導型はまさに認可に代わるような施設にする。本当にこれ、ひどいやり方だと言わざるを得ません。
 しかも、このやり方進めていけば、隠れ待機児童だと批判されている待機児童数のカウント方法、これ変わらなくなっちゃいますよね、どんなに批判受けても。今のやり方押し通すということを宣言しているようなものですよ。認可に申し込んでも入れない、不承諾となる、保護者はやむなく認可外の保育を自力で何とか確保する。このときの保護者の思いは、自分は保育園落ちたの当事者ですよ。ところが、市区町村は、そもそも基本計画にその認可外を位置付けていて、基本計画の中の定員なんだから市区町村は義務果たしている、問題ない、待機児童じゃない。
 こういう待機児童の問題そのままになっちゃうんじゃないんですか。これもちょっと答弁是非求めたいんですけど、いかがですか。
#133
○委員長(榛葉賀津也君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#134
○委員長(榛葉賀津也君) 速記を起こしてください。
#135
○政府参考人(成田裕紀君) お答え申し上げます。
 先ほど大臣の方から御答弁申し上げましたとおり、企業主導型保育施設については待機児童の中から外されております。
#136
○田村智子君 だからもう隠れ待機児童だとずっと言われ続けることになるわけですよ、これでは。
 じゃ、次に、もう協議会の質問に入ります。
 本法案は、待機児童数が多い地域の都道府県が主導して市町村の待機児対策を話し合うための協議会の設置ができるということを盛り込みました。本会議で松山大臣は、規制改革推進会議の第二次答申で、市区町村が独自に定める人員配置基準等の検証を行うことも協議事項の一つだということは認めました。しかし、協議事項は地域の実情に応じて各協議会において判断されるというふうに答弁をされました。
 一方で、内閣府のこの法案の説明資料を見ますと、協議会の主な役割の例示として、都道府県単位での保育の受皿確保、市区町村の整備計画の精査、多様な主体の参入促進などと記載をされています。これ、施行通知などで例示としてこういうことを自治体に示すということになるんでしょうか。
#137
○政府参考人(成田裕紀君) お答え申し上げます。
 今お話がありましたとおり、本法案では、保育園等の広域利用の推進等、待機児童解消等の取組について、都道府県が関係市区町村等と協議する場を設置できる旨を盛り込んでおります。
 この協議会での協議事項は、地域の実情に応じて各協議会において決定されるものでございますが、都道府県が協議会の設置を検討する上で参考となるよう、今後、協議事項として考えられる事例について地方公共団体に通知等でお示しすることを予定しております。
#138
○田村智子君 お示しするわけですね。
 この多様な主体の参入というのは、企業主導型が念頭に入っているのは当然のことだというふうに思います。そうすると、そういうことを基本計画の中にも入れていってねというふうにやっていくわけですよね。
 それから、関係省庁の参加についても、本会議では関係府省から参加を求めることは想定しておりませんとの答弁でしたが、規制改革会議答申に必要に応じて関係省庁が参加とされていて、内閣府の法案説明資料にも同じ記述があります。必要に応じて関係省庁が参加をすると。
 自治体に対して施行通知などで、協議会には必要があるなら関係省庁が参加できるし、要請があれば対応する、こういうことも記載をすることになるんでしょうか。
#139
○政府参考人(成田裕紀君) お答え申し上げます。
 協議会では、都道府県と協議会で講じる施策の対象となる市区町村が必ず参加することとした上で、それ以外の構成員につきましては都道府県において判断されるものでございます。協議事項によっては多様な視点を踏まえて協議することが重要であることから、内閣府令において、保育事業者や学識経験者などを任意の構成員の例としてお示しする予定でございます。
#140
○田村智子君 参加を求められた関係省庁が、自治体独自の上乗せ基準を下げた方が待機児童数は減りますよと促すということはあり得るでしょうか。
#141
○政府参考人(成田裕紀君) 規制改革会議の第二次答申では、協議会において市区町村が独自に定める人員配置基準等の検証を行うことも協議事項の一つとして盛り込まれておりますが、協議会での具体的な協議事項は地域の実情に応じて各協議会において判断いただくものと考えております。
#142
○田村智子君 そうすると、関係府省の方から上乗せ基準を持ち出すようなことはしないということでよろしいですね。
#143
○政府参考人(成田裕紀君) そういうことは想定しておりません。
#144
○田村智子君 それ、約束してください。
 というのは、午前中にもありました、二〇一六年に自治体の上乗せ基準の引下げを促す通知、「「待機児童解消に向けて緊急的に対応する施策について」の対応方針について」というものを、厚労省雇用均等・児童家庭局長通知、これ出されているわけですよ。午前中の質疑でもうお答えがあったのでいいです。どの程度の自治体が応えたかというふうにお聞きをしたら、応えた自治体はありませんと、それによって引下げを行った自治体はありませんという答弁だったわけで。
 そうすると、私たちが危惧しているのは、結局、通知を出しても自治体の側は上乗せ基準を引き下げないと。だったら、協議会つくって、周りの市町村の力も使って、また関係府省も乗り込んでいって通知ではできなかったことをやるという方向に圧力が働くんじゃないだろうかと、こういうことを危惧してしまうわけですよ。厚生労働省は明確に上乗せ基準の引下げを自治体に求めたという経過があるわけです。協議会の協議事項で自治体の上乗せ基準の引下げを求めることも否定をしない。
 協議会の議論は各自治体と協議で判断すると言いながら、結局、質の引下げ、保護者の望む認可保育所の増設ではなく、企業主導型等の多様な保育所の増設、これを促していく協議会ということにならないかと非常に危惧するわけですが、松山大臣、そうはならないとお約束できるでしょうか。
#145
○国務大臣(松山政司君) いずれにしましても、これまでに厚労省から答弁しているとおりに、協議会での協議事項は地域の実情に応じて各協議会においてお決めいただくものと思っております。
 この協議会は、都道府県を中心に広域的に待機児童対策に取り組むことを促すことを意図しておりまして、都道府県が待機児童の解消に積極的に参画できる環境が整備をされ、市区町村の取組への支援がより実効的なものになることを期待をしているところでございます。
#146
○田村智子君 上乗せ基準というのは、本当に最低基準がひど過ぎるから自治体が保育の質を確保するためにやっていることですから、これが協議会の場で圧力によって引き下げられるようなことがあってはならないということは改めて強く申し上げておきます。
 この保護者の願いである認可保育所の増設、これ進めるために一番の障害となっていると言ってもいいのが、やはり今のこの保育士の配置基準も含めた公定価格の水準、配置基準、これが悪過ぎるということなんですよ。これがもっとちゃんとして、国がお金もちゃんと出していれば、もっと認可保育所増やせることできるはずですし、その認可外が認可に移行するということももっとできるはずだと私は思います。
 今日、資料の二枚目からは、昨年度行われた経済実態調査の結果です。これは、幼稚園、保育所、認定こども園等の経営実態調査というものです。これ、二枚目のところに給与月額のことが書いてあるんですけれども、例えば私立保育所の常勤保育士の給与、ボーナスを加味した額で、これボーナスを加味した額で月額二十六万二千百五十八円、処遇改善加算などもろもろの人件費の加算を含んで支給されているのがこの額なんです。一方、運営費で算定している保育士の給与は、月額にすると本来三十一・六万円のはずなんですね。これ、処遇改善等々の加算を含まなくとも三十一万六千円になるはずなんですよ。非常に大きな違いがあります。これは公定価格での配置基準と保育が実際に行うために必要な人員とが乖離している、そのことによるものだと思いますが、松山大臣、いかがでしょう。
#147
○国務大臣(松山政司君) 保育士の給与の額につきましては、経営実態調査の結果と公定価格で算定している額との間に差があることは承知いたしております。
 この差につきましては、委員御指摘の保育所において公定価格で算定している人数以上の保育士を配置していることも含めて様々な要因があるものと考えております。このため、現状を改善すべく、児童二十人に対し一人とされている三歳児に対する保育士の人員配置については、平成二十七年度から十五人に対し一人を配置した場合に必要な人件費を加算をしております。一歳児や四歳児に関する更なる人員配置の改善については、いわゆる〇・三兆円メニューの項目に位置付けられていますので、保育士をより手厚く配置することができるよう、各年度の予算編成過程においてその財源の確保に力を尽くしてまいりたいと思います。
#148
○田村智子君 もうこの問題、何度も委員会で指摘しているんですけれどもね。
 資料の三枚目、一番最後のページ、職員配置の状況を見ますと、私立保育所では公定価格での配置基準が十二・三人、一方で実際の配置状況は常勤換算で、これ非常勤を含めて十六・一人というふうになるわけですよ。常勤換算で公定価格の二割以上多く配置している、これが保育所の実態です。これでは国が保育単価で算定している人件費を支給できなくなるのは無理もないことなんですね。
 これ、ちょっとお聞きしたいんですけれども、非常勤の算定単価、これはどうなっているんでしょうか。
#149
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。
 平成二十九年度の公定価格上の非常勤保育士の給与日額を機械的に計算すれば、非常勤保育士の平均勤続年数六・七年、これに相当する処遇改善加算T、改善基礎分及び賃金改善要件分でございますが、これを加算した場合の額でおおむね六千八百円となってございます。
 このほか、非常勤保育士につきましては、今年度から実施している技能、経験に応じた処遇改善の対象として加算を受けることも可能となってございます。
#150
○田村智子君 これは、保育所にはこれずっと、開所時間中、非常勤の職員ってずっといるでしょう。これ、例えば一日八時間労働として、この六千八百円を割ってみますと時給八百五十円なんですよ。そうすると、東京始め待機児童が多い都市部の最低賃金を下回ることになってしまうんです。最低賃金さえ保障されないような単価の算定、これでは、最賃守るために常勤職員の人件費、そのほかの事業費などからも出さざるを得ない。
 内閣府は無責任に全体の公定価格の中から支出をすればよいというふうに言いますけれども、非常勤職員の単価が低く抑えられている、これも、常勤職員などの給与がそのことによって引き下げられる、そこから、そういう理由の一つになっていると思いますが、いかがでしょうか。
#151
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。
 まず、公定価格でございますけれども、公定価格は、保育所等を運営するために必要な標準的な人件費、管理費等を合算し、年齢区分、定員区分等に応じて児童一人当たりの月額単価として設定してございます。
 実際の施設運営では、職員の配置等は様々であることから、人件費等は個々の施設の状況に応じて使用されるものと認識してございます。
#152
○田村智子君 その公定価格が実態から乖離しているということは皆さんももう分かっているわけでしょう。だったら実態に合わせて公定価格見直さなかったら、これは保育士の給与、処遇の改善なんかにならないわけですよ、一生懸命加算付けたって。人員配置が実態に合わないんだから。その見直しをやらないで待機児童の解決にはならないということも、これ重ねて強調しておきます。
 その上、これも午前中議論になりましたし、自民党の方、公明党の方も質問をされた処遇改善加算の月額四万円、処遇改善加算U、これ本当に現場に様々な混乱をもたらしましたよね。おおむね七年以上の保育士について月額四万円を必ず引き上げなければならない、まあ一定数ですね、保育所の規模によって二人とか三人とか、必ず引き上げなさいと。じゃ、こういうふうにして実際四万円出しますよという政策を取った。では、処遇改善Uを申請しないという保育所、これ決して少なくなかったというふうに聞いているんですけれども、その数はどうなっていますか。
#153
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。
 処遇改善等加算Uの認定状況でございますけれども、都道府県等に調査したところ、今年度末までに加算申請が認定又は認定見込みとなる施設を有する市区町村は九二%ということでございました。
 この加算を取得した正確な施設数等につきましては、改めて来年度に調査してまいります。
#154
○田村智子君 あのね、市区町村調べたって駄目ですよ。その市区町村の中に一か所でも申請したところがあったら、申請したになるじゃないですか。それでも申請していない自治体があるということだから驚きなんですけどね。
 これ隠しちゃ駄目ですよ。取っているでしょう、おおむねの数、事業所ベースでどれだけ事業所が申請しなかったのか。これ説明しなかったら隠蔽になりますよ。
#155
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。
 先ほど申し上げました調査を行う中で、幾つかの都道府県に聞き取りを行いました。その聞き取りを行ったところ、不確定ではございますが、おおむね六割から七割程度ではないかという回答を得てございます。
 いずれにしましても、この加算を取得した正確な施設数等につきましては、改めて来年度に調査してまいります。
#156
○田村智子君 最初からそうお答えいただけばいいんですよ。つまり、四万円も保育士の給料を上乗せしますよといいながら、三割から四割の施設が申請していないということなんですよ。これ、どういうことかということですよね。
 私も、ある経営者の方にお聞きしたら、そもそも自分のところはベテランも多いと。で、独自に年を重ねるごとにちゃんと給料が上がるシステムをもうつくっていると、給与体系を。そこにいきなり一部の人だけ四万円というふうに言われても、これ全部の給与体系を見直さなきゃいけないと。そんなこととてもできないよ、これで申請できないとか、ある施設は、仕方がないから全部四万円上げたとかね。これ相当な持ち出しで、潰れちゃうんじゃないかと心配になったりとか、ある施設は、もう仕方がないから、一年ごとにこの人にする、この人にすると変えていくと。これやったら、月四万ですから、年収すごく変わっちゃうんですよ、その四万円もらえる年とそうでない年で。税金も保険料も全然変わっちゃうんですよ。それだけの大混乱になっちゃうわけですよね。
 こういう実態を松山大臣はどうお考えになりますか。
#157
○国務大臣(松山政司君) 御指摘ありますように、申請をしていただけない施設も現状あるということは、率直に申し上げまして大変残念でございますし、承知をしておるところでございます。
 また、申請をしていただけない理由として、この加算の使い勝手、御指摘のように、現場から様々な御意見が寄せられておることも承知しておりますし、私自身も耳にしてまいりました。そのため、各保育園が職員の処遇改善に当たって様々な実情に合った方法が取れるように、来年度から見直すということにさせていただきました。
#158
○田村智子君 その見直しもまた是非取り上げたいと思うんですけれども、今後。また混乱を生んでいるということもお聞きをしています。介護は丸めて渡すことにしたんですよ、細かいこと言わないで。何で保育はそういうことやらないのか。安倍総理が、保育士の給料上げましたと、四万円上げましたと、その宣伝のためだとしたら、こんな行政のゆがみはないですよ。現場の声に応えた人件費の改善ということをやっていかなきゃいけない、処遇の改善ということをやっていかなきゃいけないです。
 それから、副主任、分野別リーダーは研修が義務付けられます、この加算受けるために。副主任に充てるべき改善財源を他の経験ある職員に回すこともできますが、回した場合は、全て副主任などと同等の研修が義務付けられると。これ、現場が実態に合わせて処遇改善をしようとすると更に研修の負担が増してしまうと。多忙で人員不足に悩んでいる現場には更に重い負担になってしまうという声も聞いています。しかも、研修の代替要員については、これももう議論がありました、人件費や交通費については施設の持ち出しになってしまう。研修費用で出すことができるというふうに厚労省はおっしゃっていますけれども、代替要員の人件費どころか交通費さえも負担しているというところは実際に少なくありません。
 こういう研修事業が二重、三重に現場に混乱をもたらしているという認識はありますか。
#159
○政府参考人(成田裕紀君) お答え申し上げます。
 保育士の専門性の向上を図るため、平成二十九年度に乳児保育や幼児保育、障害児保育といった職務分野に対応した研修の体系化を行い、キャリアアップのための研修制度を創設したところでございます。研修の受講機会を確保するため、平成二十九年度予算では、保育園等の運営費において、研修を受講する際の代替職員の配置に要する費用について保育士等一人当たり年間二日分から年間三日分に拡充を行ったところでございます。
 研修に参加する際の費用の支援については、研修開催費用を補助する国の補助金を活用することにより受講者に過度な受講料の負担を求めることがないよう今月開催した全国児童福祉主管課長会議において自治体に要請をしており、今後とも機会を捉えて補助金の活用を促してまいりたいと考えております。
#160
○田村智子君 とにかく、現場に混乱をもたらすような、そういう施策は本当にやめてほしいというふうに思うんですね。
 松山大臣にもお聞きしたいんですけれども、まず、現場の実態から公定価格を本当に見直してほしいんですよ。もう、今いろんな方々が、保育士さんがどういう時間でどういうふうに働いているのか、休憩時間がどう取れているのか、この人員でどういう過密な労働になっているのかという、そういう調査も、タイムスタディーの調査、これも行い始めています。本来それは内閣府や厚労省がやるべきことだと私は思います。
 二〇一三年に東京都が行った保育士調査によると、退職した又は退職を考えているという保育士さん、その理由を聞いてみると、一位は給料が安い、これ六五・一%、しかし、二位は仕事量が多いで五二・二%、三位が労働時間が長い、三七・三%。これは、公定価格の実態に見合った見直しとともに、やっぱり一人当たりの、保育士さんが見ている一人当たりの子供の数、こういう最低基準、こういう見直しも本気になってやっていかなければ待機児童の解決にはなっていかない、そこの大道を外して、多様な保育だとか認可外をこそくにも定員の中に入れて計画立てさせるとか、そんなことやっていたら待機児童の問題は解決しないですよ。ちゃんと公定価格の見直し、最低基準の見直し、ここに着手していくべきだと思いますが、最後に松山大臣にお聞きします。
#161
○国務大臣(松山政司君) 御指摘のように、様々の現場の声、私もお聞きしているところでございます。また、保育士の方々が退職する理由につきまして、平成二十六年の東京都のアンケート結果によれば、結婚、妊娠、出産、あるいは給与が安いといったもののほかに、仕事量が多い、あるいは労働時間が長いといった理由も挙げられております。
 そのため、保育士の方々に長く仕事を続けていただくためには、やっぱり賃金などの処遇改善、ほかに業務負担の軽減などの課題があるというふうに考えております。この配置基準の見直しにつきましても、保育の質の向上を図るために、三歳児の保育士の配置、二十対一から十五対一に改善する公定価格における加算は設けております。一歳児や四歳児の配置基準の改善についても、安定財源を確保すべく努力をしてまいります。
 また、処遇改善でございますけれども、平成二十五年度以降、月額三万五千円の処遇改善、また四万円の処遇改善を実施しておるところでございますし、来年度から更に一%の賃金引上げも行うことといたしております。
 業務の負担軽減、また、厚労省を中心に保育補助者の追加配置に対する支援の拡充、あるいは事務のICT化などに総合的に取り組んでまいります。
 高い使命感、希望を持って保育士という職を選んだ方々にしっかり長く勤めていただけるように、厚労省と連携をさせていただいて、私もしっかり取り組まさせていただきます。
#162
○田村智子君 保護者と保育現場の要求を直視して、そこに応える施策を進めてください。このことを申し上げて、質問を終わります。
#163
○清水貴之君 日本維新の会の清水貴之です。どうぞよろしくお願いをいたします。
 火曜日、そして今日の議論を様々聞いておりまして、そして今回出てきているこの政策を見ていて、まあ待機児童というのが本当に国中を挙げての大変重要な問題、喫緊の課題になっているので、それに向けて何とかやらなければいけないと、その意思というのが非常によく伝わってくる一方、まあ何か慌ててやっている感じもあって、いろんなところでバランスを欠いていたりとか、解決しなければいけない部分も多いなというのを感じる次第です。
 私がまず最初この計画を見て思ったのが、二〇二〇年度末までに子育て安心プラン、これを進めていって待機児童をゼロにすると、これを目標にしていくということなんですが、さっき申したとおり、今本当に大きな課題ですから、力入れてやるのはもう大賛成です。
 ただ一方で、やっぱり長期的な視点、視野というのも私は必要ではないかなというふうに思います。今足りないからやれといっていろんなところにお金つぎ込んで施設造って。ただ、やっぱり長いこのトレンドで見ると、少子化というのは進んでいくのはこれはもう間違いないわけですね。そうしたときに、本当にそれだけの費用をどこにどう掛けてバランスよくやっていくかという視点をちゃんと持って進めていく、そういった冷静な視点も必要ではないかなというふうに感じております。
 この待機児童がゼロになると見込まれている、若しくは目標としている二〇二〇年度、これ以降のそういったプランであったりとか考え方、これについてはどのように今考えているんでしょうか。
#164
○政府参考人(成田裕紀君) お答え申し上げます。
 昨年の六月に公表いたしました子育て安心プランは、待機児童を解消するとともに、M字カーブが解消された場合の受皿を整備するために策定したものであり、二十五歳から四十四歳までの女性の就業率が毎年おおむね一ポイントずつ上昇し、二〇二〇年度末に八割まで上昇すること、その就業率と相関して保育の利用申込率もゼロ歳から五歳全体で見て五割を超える水準まで伸びることを想定して、必要な保育の受皿を三十二万人分と推計したものであることから、その後については推計をしていないところでございます。
#165
○清水貴之君 その後については推計はしていかなくていいんですか。今はまあ取りあえず今の課題にこれ対応するということなんでしょうけれども、その後については考える必要はないんですか。
#166
○政府参考人(成田裕紀君) まずは子育て安心プランに基づいた対応をしていくことが必要であると考えております。
#167
○清水貴之君 少子化というのは必ず進んでいきますよね、子供の数というのは見えていますよね、今。まあこれから出生率がいきなり二とか三とかになったら別の話でしょうけど、ある程度ずっと同じような流れで来ているわけですから。そういった場合に、ちゃんと将来的な計画というのは、これは、二〇二〇年なんかもう二年後ですから、それ以降のことは考えなくていいんですか。
#168
○政府参考人(成田裕紀君) その後のことにつきましては、例えば子供の数の状況ですとか、それから女性の就業の状況などによっていろいろ変わってくるものだというふうに考えております。
#169
○清水貴之君 費用、予算についてはいかがですか。今回、一千億ずつ企業の拠出金増やしていくわけですね、それを充てていくということですけれども、これもある一定のところまで行って解消された場合に、それ以上掛からなくなる可能性もありますし、若しくはもっと施設を充実させていこうと思ったら掛かってくる可能性もあるわけですね。企業にとってはこれ、企業拠出金というのはこれまでもずっと議論されている本当に大事な問題ですから、そういったことも計画に基づいてこのプランというのを作っていくべきだと思いますが、いかがですか。
#170
○政府参考人(成田裕紀君) お答え申し上げます。
 まずは、この三十二万人分の受皿を整備、確保するために必要な経費を確保していきたいというふうに考えております。
#171
○清水貴之君 その後の話を聞いております。それはもう分かりました。その後の話です。それが解消した場合の話です。
 何でこんな、繰り返しになりますけれども、今、各自治体もどんどん、少子化進んでいますけれども、都心部では新しく高層マンションが建ったりして子供が流入してきている、人口が増えているような、子供が増えているような都心部もあるわけですね。そういったところでは小学校が足りないという問題も出てきているわけです。
 じゃ、どうするかといったら、少子化のただトレンドはあるわけですから、じゃ、新たに校舎造ってやろうかといったらすごいお金が掛かって、で、ただ、今の、一時的に子供が多くて学校が足りないだけですから、じゃ、ここはプレハブの校舎を建てて一時的なその課題を乗り切っていこうか、こういうことをやっぱり考えて制度設計というのはしていっているわけですね。
 それで、これを見ていると、今やらなきゃいけないことは分かりますよ、でも、その後のことについて全く僕は見えてこないのでお聞きしているんですけれども、いかがですか。
#172
○委員長(榛葉賀津也君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#173
○委員長(榛葉賀津也君) 速記を起こしてください。
#174
○政府参考人(成田裕紀君) お答え申し上げます。
 子供の数の推移なども踏まえて今後の検討課題だというふうに考えております。
#175
○清水貴之君 それはいつ、どう、もうだって二年後の話ですからね、これ。今は全く検討していない、考えていないということなんですか。
#176
○政府参考人(成田裕紀君) 三十二万人という数字でございますけれども、女性の就業率が二〇二二年度に八割に上昇することを前提に、それに対応できるように推計しているものでございますので、二二年度まではこれで、この数で対応できるというふうに考えております。
#177
○清水貴之君 それは分かりました。それ以降の、以降の話です。それ以降の話は、いや、今もう全然考えていないなら、考えて、今やる、これをやるんですというならもうそれでいいですし、考えていないなら考えるべきだというふうに僕は思っているんですが、いかがですか。
#178
○政府参考人(成田裕紀君) 今後の状況を見ながら考えていく課題であると思っております。
#179
○清水貴之君 もう一点、その予算のところで、事業主拠出金です。
 やっぱりこれも大変な負担なので、これ年ごと上限を上げますので、上げていきますよね。で、これもし解消、待機児童が解消されました、落ち着きましたとなった場合に、この上限というのは下げていく可能性があるのか、若しくは拠出金を減らしていって企業負担を減らすような可能性があるのか、これはどういうふうに考えていますか。
#180
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。
 事業主拠出金が充当されます子育て安心プランに基づき対応してございます企業主導型保育事業につきましては、まさに子育て安心プランに基づいた増加する今後の企業における保育ニーズを踏まえて必要な予算を確保しているところでございます。
 一般論で申し上げますと、仮に待機児童を解消した場合でも、保育ニーズに応じた、あるいは企業の従業員、企業のニーズに応じた運営費予算というのは必要ではあろうかと思いますが、いずれにしても、現時点では子育て安心プランに基づく企業主導型保育事業の整備をしてございますので、その後についてその予算措置がどうなるかについては現時点でお答えすることは困難でございます。
 いずれにしましても、具体的な拠出金の率につきましては毎年の予算編成過程で関係者と協議して定めていくこととしてございます。
#181
○清水貴之君 その事業主拠出金については、もう火曜日もそうですし今日ももう繰り返し質問として出ていますので、私もこれ用意しているんですが、ただ、皆さんがやっぱりこれ、それだけ思っているということは、やはりバランスを欠いたところがあるんじゃないかなと思いますので、私もちょっと繰り返しの部分もあると思いますが、質問をさせていただきます。
 これ、やっぱり三点、不公平感、バランスを欠いている部分があるんじゃないかなというふうに思っています。
 まずは、やはりこれまでにも出ている中小企業への配慮、赤字企業への配慮、これが必要ではないかということです。で、基本コンセプトは理解はできます。社会から広く皆さんに負担をしてもらうというその基本コンセプトは分かるんですけれども、やっぱり、利用者じゃない人が負担をする。これ使っている、企業主導型の保育所を使っているその企業というのは、やっぱりある程度の規模じゃないとその整備はできないわけですね。そうじゃない、やっぱりそこまで余裕がないようなところからも負担をしてもらうというのは、使わないのに負担を求める、ここにやはり私はバランス感を欠いてしまっているんじゃないかなというふうに思います。
 これについては、大臣ですかね、いかがですか。
#182
○国務大臣(松山政司君) 事業主拠出金につきましてですが、社会全体で子育て世代を支援していくという大きな方向性の中で全ての企業に応分の負担をお願いしているところでございますが、この事業主拠出金は待機児童の少ない地方においても活用をされるものでありまして、女性の就業率は全ての都道府県において現状上昇しておりまして、それに伴いまして、保育の定員数もほとんどの都道府県において増加をしているところでございます。地方においても保育の受皿整備が求められております。また、拠出金を財源とする企業主導型保育事業は、地方の企業においても活用が現状図られておるところでございます。
 このような観点から、事業主拠出金は、地域や企業規模にかかわらず、全ての企業に応分の負担をお願いしているものでございます。
#183
○清水貴之君 今おっしゃっていただいた、大企業、中小企業のその違いというのはやはり今おっしゃっていただいた。僕は、地域ごともやっぱりバランス感覚がいかがなものかと思うところはやはりありまして、やっぱり都市部にこの待機児童というのは多く発生している現状があるわけですね。地方の企業が負担するかというのもどうかというのもあります。
 もう一点なんですが、企業努力をしている企業への配慮があってもいいのではないかと私は考えたりもします。それぞれ、やっぱり企業によっては非常に子育て支援策、育児休業、休暇の制度を長く取ってみたり、金銭的なそういう補助をしたりとか、もういろいろとしている企業があると思います。
 そういった企業も、うちは頑張っているんだと、もう少ない、限りある財源、予算の中で頑張っているんだという企業からもやっぱり同じようになってしまうというよりは、やっぱり頑張っている企業に対しては何か、報いてあげるじゃないですけれども、負担の軽減策などが講じられてもいいのではないかというふうには感じるんですが、これについてはいかがでしょうか。
#184
○国務大臣(松山政司君) 子ども・子育て支援は、親や保育所、幼稚園だけでなく、地域や企業などの社会の全ての構成員が相互の役割を果たす、そして協力して行うことが重要であると考えておりまして、独自に子育て支援に取り組んでいただいている企業の皆様もおられまして、大変感謝をしているところでございます。
 他方で、企業によって拠出金率に差を設けるということについてですが、拠出金は厚生年金保険料とともに事業主から徴収されておりますので、この社会保険料あるいは労働保険料では、企業の子育て支援の取組状況に応じて現状、料率を変える仕組みとなっていないというところもございまして、制度上の課題もあるというふうに考えておるところでございます。
 このような観点から、事業主拠出金は、社会全体で子育て世代を支援するという方向性の中で全ての企業に応分の負担をお願いしているところでございますが、御指摘の点、十分私も理解しておりますので、しっかり重く受け止めて、今後の検討課題としていきたいと思います。
#185
○清水貴之君 検討課題というお言葉をいただいていますので、是非お願いしたいと思います。
 次に、保育の質について質問をさせていただきたいと思います。
 保育の質、保育の質と言うんですが、じゃ、その保育の質って一体何なんだというところになってくるかと思うんですけれども。
 まずは、これは認可ではないんですが、去年のちょうど今頃ですね、地域裁量型の認定こども園でした、わんずまざー保育園、兵庫県の姫路市の認定こども園で問題が起きまして、これ全国的なニュースになりました。定員をはるかに上回る子供を預かっていたとか、もう食事が本当僅かな量しか与えられていなかったなど、もう本当にとんでもない話ではあるんですけれども。
 こういったことは、基本的にはこれは兵庫県、県の方が認可をして市が管理するという仕組みだとは思うんですけれども、こういった事例を国としてはどう考えて、例えば原因分析であったりとか今後の対応とか、どう考えているかというのをまずはお聞きしたいと思います。
#186
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。
 平成二十九年四月の兵庫県姫路市のわんずまざー保育園における認定こども園の認定取消しの事案を受けまして、同年四月に、今回の一連の兵庫県、姫路市の本事案に対する実態等を把握すべく、兵庫県、姫路市から事情を聴取したところでございます。
 本事案は、園長が主導して定員を超過する子供を私的契約児として受け入れ、定員の園児と私的契約児の子供の食事を定員分の食事で賄ったということであり、極めて悪質で意図的な事案と考えてございます。
 このような事案が二度と起こらないよう、同年五月に、各都道府県等に対しまして、認定こども園等の監査に関する留意事項といたしまして、平素より丁寧な情報収集を行うこと、意図的な隠蔽等の悪質な不正が疑われる認定こども園等については事前通告なしの監査を積極的に行うこと、認可外保育施設から移行した認定こども園等や新設された認定こども園等については、その運営状況についてより丁寧な監査を行うこと等を示したところでございます。
 このような取組を通じまして、今後とも認定こども園において同様の事案が起こらないよう取り組んでまいります。
#187
○清水貴之君 それは、今のお話はそういう指導を県にしたということなんですが、それに対して国としてはどう関わっていくんですかね。もうやりなさいよって言って終わりなのか、それとも何か報告をするなり、若しくは国が直接乗り出して対応するとか、この辺りはいかがですか。
#188
○政府参考人(小野田壮君) 認定こども園、都道府県の監査になりますけれども、しっかりと監査をしていただくように、我々としても一層、都道府県に対して、何というんですか、取組を促していきたいというふうに思っております。
#189
○清水貴之君 で、そもそものところになるんですが、保育の質という言葉がよく出てきます。保育の質とは、じゃ、一体何なのか。設備が整っていたらいいのか、基準を満たしていたらいいのか、それともやっぱり保育士さん、人と人とのこれは接するお仕事なわけですから、保育士さんのやっぱり質と言ったら大変失礼かもしれませんけれども、どれだけいろいろなことを学んでいらっしゃるとか、勉強していらっしゃるとか、経験があるとか、こういったことも非常に大事になってくるかと思います。
 大臣、保育の質、どう考えますか。
#190
○国務大臣(松山政司君) 幼児教育、保育は、単なる預かりではなくて、子供の生涯にわたる人格形成の基礎を培うものでございます。全ての子供の健やかな育ちを保障していくために、発達段階に応じた質の高い幼児教育、保育が提供されることが極めて重要だと思っております。
 質の高い幼児教育、保育を提供するためには、保育士などの専門性あるいは経験が極めて重要でありますし、やっぱり研修等によってその専門性の向上を図るということも必要であり、また施設整備等の良質な環境の確保、これも大変重要なことでございます。
 幼児教育、保育の質の確保、向上のため、厚労省そしてまた文科省とも連携しながらしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
#191
○清水貴之君 今おっしゃっていた、確かに非常に複合的なもので決まってくるとは思うんですけれども、そうすると、これまでにも議論出ていますが、じゃ、国の基準というのは一体どんなものなのかというふうにもこれ疑問になるわけですね。保育士の配置の人数、面積基準、いろんな基準がありますけれども、これは一体何を基に、どういう基準で、どういう下でこの基準というのは作られたんでしょうか。
#192
○政府参考人(成田裕紀君) 保育園の設置運営基準というものがございまして、その中で職員の配置基準等を定めているところでございます。
#193
○清水貴之君 それは分かっているんです。元々、どういう流れといいますか、どうやって決められてきたものなんですか。
#194
○政府参考人(成田裕紀君) 例えば面積基準について、以前のアメリカの事例等を踏まえて設定したというようなことがございます。
#195
○清水貴之君 いや、いつ頃のこれは決められた基準なんですか。
#196
○政府参考人(成田裕紀君) 昭和二十三年でございます。
#197
○清水貴之君 なんですよね。ですから、それだけやっぱりこの基準というのは変わっていなくて、じゃ、この基準が一体ふさわしいのかどうなのかという話になるわけですね。
 国の基準だったら、これも今まで出ていますけど、一歳から二歳児、六人に一人の保育士さん付けなさいよという基準ですが、やっぱりそれよりもっと厳しくしている自治体というのもたくさんあるわけですね。
 ということは、最低基準だからそれ以上に厳しくするのはいいのかもしれません。じゃ、その最低基準が本当に正しいのかどうなのか、この基準は本当にふさわしいのかというところからしっかりとやっぱり見直す時期に来ているんじゃないかと思いますけれども、いかがですか。
#198
○政府参考人(成田裕紀君) お答え申し上げます。
 その点につきましては今後検討する課題だと思っております。
#199
○清水貴之君 どう、具体的にもうちょっとお話しして、まあ検討課題と言われると、なかなか、それだけで、はいそうですかってなりがちなんですけど、ちょっとやっぱりなかなか、具体的に言っていただいた方がと。
#200
○政府参考人(成田裕紀君) 今後、保育の利用者や事業者、学識経験者などの御意見も伺いながら、保育の質について議論を深める場を設けることを検討したいと考えております。
#201
○清水貴之君 今関わっていらっしゃって、いかがですか、感覚として。今の基準というのが本当に今の世の中に、もう審議官のこれ考えでいいですけれども、ふさわしいものだと考えられるのか、それとも、やっぱりちょっと見直していかなければいけない、いろいろとやっぱり時代に合わせて変えていく必要があるのか、どう考えられますか。
#202
○政府参考人(成田裕紀君) 保育園等における保育は、単なる預かりではなく教育の性格を含むものであり、生涯にわたる人格形成の基礎を培うものであることから、保育の受皿の拡充と同時に保育の質の確保、向上を車の両輪として進めていく必要があると思っております。
 一方、保育の質につきましては、保育所運営指針など保育の内容、設備運営基準などの保育の環境、保育士のキャリアアップなど保育の人材など、多面的な要素が含まれていると考えております。
#203
○清水貴之君 ですから、そのもちろん多面的な要素が含まれているわけですね。ですからこそ、時代に合わせていろんな環境が変わってくるわけですから見直す必要があるんじゃないかというふうにも、まあ見直す必要があるといいますか、もう一度ちゃんと精査し直すといいますか、ずれていたら見直したらいいですし、別に今のまんまでいいんですよという結論が出たらそれはそのまんま維持したらいいと思うんですが、ただ、現状と、今のこの実態とその実際の自治体の運営状況と国の基準、これがやっぱりどうもずれてしまっている部分もあるんじゃないかというふうにこれ感じるわけですね。ここをもし必要ならば見直すべきだと思いますしという僕の意見なんですが、いかがでしょうか。
#204
○政府参考人(成田裕紀君) 御指摘のような御意見もございますので、繰り返しになりましたけれども、検討の場を設けたいというふうに考えております。
#205
○清水貴之君 続いて、子育て支援員制度についてお聞きをしたいと思います。
 まず、この二〇一五年度から導入されている子育て支援員制度なんですけれども、まず、そもそもなぜこの制度をつくったのか、目的をお聞かせください。
#206
○国務大臣(松山政司君) 子育て支援員制度ですが、小規模保育また家庭的保育などにおいて子供が健やかに成長できる環境や体制が整備されるように、地域の実情やニーズに応じてこれらの支援と担い手となる人材の確保を目的として、厚生労働省において平成二十七年度から実施をしていると承知いたしております。
#207
○清水貴之君 実際、現状はどうなんですかね。導入されてから三年、数年たっていますけれども、実際どれぐらいの方がその制度を導入して活用されて、実際にどれぐらいその子育て環境に貢献をしている、この辺りについてはどう考えていらっしゃいましょうか。
#208
○国務大臣(松山政司君) 子育て支援員になるためには、自治体などが実施をします研修を受講して修了するということが必要になっております。当該研修については、平成二十七年度、八年度に延べ六万三千人が受講しております。子育て支援員研修を修了した方については、小規模保育や家庭的保育などにおいて、保育を補助する方ですね、子育て支援の実践の場において活躍をされていると承知をいたしておるところでございます。
 以上です。
#209
○清水貴之君 ただ、私が聞いたところでは、年間の予算確保している分ですね、なかなかその予算分の人数が集まらないとかいう話も聞いておりますので、つくったけど、まだ十分活用されていないんじゃないかなというのが感覚ですけれども、それはいかがでしょうか。
#210
○政府参考人(成田裕紀君) 御指摘のとおり、人数が少ないというのは事実でございます。
#211
○清水貴之君 そこでお聞きしたいんですけれども、これ、特区で、国家戦略特区で、大阪府、大阪市がこんな制度を導入できないかと、この子育て支援員制度を更に、そこに独自の研修を積み上げて保育支援員制度、こういったものを国家戦略特区でつくれないかということを提案をしています。やっぱり大阪市というのは、今、非常に人口の流入も進んでいて非常に子育て環境、充実を図るために一生懸命努力しているんですが、なかなかやっぱり人が集まらない、保育士さんが足りていないなどのところもあるわけですね。
 まずは、この大阪府、大阪市が提案しているこういった新しい、子育て支援員制度とちょうど保育士さんの中間ぐらいに多分位置するんだと思いますが、保育支援員制度、こういったものをつくるという、こういう提案に関してはどのような考えをお持ちでしょうか。
#212
○政府参考人(成田裕紀君) お答え申し上げます。
 保育園等における保育は、教育の性格を含むものであり、生涯にわたる人格形成の基礎を培うものでございます。このため、専門的知識と技術を持つ保育士が中心となって担うべきであり、保育士資格を持たない方を活用するに当たっては、保育の質を十分確保できるような工夫を行う必要があると考えております。
 待機児童の解消に当たっては、保育園の配置基準の遵守など、国として最低限遵守すべき基準を設けつつ、朝夕の時間帯における保育士配置要件の弾力化など、地域の実情に応じた柔軟な取扱いを認めているところでございます。
 一方で、保育士資格を持たない方を保育士に代えて配置することにつきましては、慎重に検討すべきと考えております。
#213
○清水貴之君 おっしゃるとおりで、もちろん質というのが大変大事なのは分かっています。ただ、この保育士さんと子育て支援員制度、この差というのは非常に大きいように感じるんですね。保育士さんになるには一千時間ほど実際の講義を受けて勉強する、若しくは授業を実際に幼稚園に行ってやる、保育園に行ってやる、こういったことが実際に必要なわけですね、一千時間ぐらい掛かるわけです。
 子育て支援員制度はこれ四十五時間です。いろいろ勉強して講義受けたりして、そういった資格といいますか、認定をもらえるわけなんですけれども、大分差があるわけで、そうすると、おっしゃるとおり、やっぱり資格をしっかり持った保育士さんじゃなきゃなという話になると思うんですけれども、そのちょうど間を埋める制度として、これ大阪府、大阪市は今提案をしています。大体、保育支援員制度、五百時間ほど、だからちょうど中間ぐらいですね。研修、あと講義ですね、主にOJTを重ねることによってこういった仕組みができるということなんです。
 この最終的な目標というのは、そういった働きながら経験を積んで保育士さんになってもらおうというのがこの最終的な目的ではあるわけですね。ですから、決して何か資格を持っていない人に足りないからといって入ってもらって質を落とすようなことは考えていないというのは御理解をいただきたいんですけれども。
 今の基準が、保育士配置基準、こういう提案なんですけれども、保育士一名のところ、例えば保育支援員一・五名、これで保育士一名の基準に達する、こういうことができないかなといって、ただ、しっかり、やっぱりおっしゃるとおり、保育士さんというのは資格を持っているわけですから仕事分担はきちんと行っていこうと。保育士さんでしかできないような専門業務や経験が必要なところはもちろん保育士さんにやってもらう、それ以外の業務連絡であったりとか事務的なところ、こういったところも今は保育士さんの負担になっているわけですから、こういったところをフォローする保育支援員というのをつくれないかということを提案していますが、この基準ですね、保育士一対保育支援員一・五、この辺りの基準、こういったことを緩和していくと、これに関してはいかがですか。
#214
○政府参考人(成田裕紀君) 国の定める園全体として配置しなければならない職員配置の基準につきましては、児童の健全な発達に必要な保育を行うための最低基準として定められており、保育現場において保育の質を確保する役割を果たしております。
 繰り返しになりますが、保育園等における保育は、単なる預かりではなく教育の性格を含むものであり、生涯にわたる人格形成の基礎を培うものとして専門的知識と技術を持つ保育士が中心となって担うべきと考えております。
 保育士資格の取得には約千時間の養成課程の履修が必要であるのに対しまして、御提案の保育支援員になるためには二十二・五から二十四時間の講義の受講と約四百八十時間の実務経験があればよいこととなっております。この保育支援員を最低基準上必要となる保育士に代えて配置することにつきましては、教育の性格を含む保育の質にしっかり留意しながら慎重に検討する必要があると考えております。
#215
○清水貴之君 その保育支援員さんがもちろん保育士さんの一千時間にはもちろん全然足りない、半分ぐらいの時間になってしまうわけですが、先ほど申したとおり、将来的な目標として、一生懸命現場で保育の実地経験を積みながら、働きながら保育士資格を取っていくんだと、そういう目標を持ってこういった方に入っていただくというのがどうかなという一つの提案でもあるわけですね。
 その場合なんですけれども、保育支援員制度、これは、対してはちょっと慎重にというお話ですけれども、五百時間のもう既に、講義は数十時間ですが、OJT、現場経験があるわけです。ですから、例えばこういった方が保育士資格を、受けようとしたときに、一定程度の例えば試験の免除とか、こういったところへの配慮があってもいいのではないかというのも一つのこれ特区での提案になっています。
 幼稚園の資格を、先生の資格を持っていたらある受験科目が免除されたりとかすることがあるというふうに聞いていますので、こういったことにもつながっていくと、保育士不足の解消にもつながるし、現場の負担軽減にもつながるのではないかというのが大阪の提案なんですけれども、こういった試験を緩和していく、こういった免除をしていく、こういったことについてはいかがでしょうか。
#216
○政府参考人(成田裕紀君) お答え申し上げます。
 御提案の保育園で働きながら保育士資格取得できるルートの創設につきましては、保育支援員について、保育士養成課程教科目の一部について、e―ラーニングにより履修し、スクーリングにより効果測定を行うことにより一部免除を行う、実務経験により演習、実習に相当する保育士試験科目の一部免除を行う内容というふうに承知をしております。
 これにつきましては、現行の保育士養成課程の教科目や保育士試験科目は、保育士に求められる多様な専門性のうち特に必要となる中核的な内容により構成されており、こういったことを踏まえ、慎重に検討する必要があると考えております。
#217
○清水貴之君 なかなか厳しいですね。そうですか。
 もう一個特区で申請しているところなんですけれども、面積要件の緩和、これについてもお聞かせください。
 今、面積基準、これ全国一律だと認識しておりますが、前々年の四月一日現在で待機児童が百人以上、その同じ前々年の一月一日現在で住宅地公示価格の平均額が三大都市圏の平均を超える場合に面積要件の緩和が認められるというふうに認識をしています。
 まずは、この最初の待機児童百人以上のところなんですけれども、前々年四月一日現在と、この前々年というのが前の前の年ですから、大分これ実態との乖離が生まれて、一年あったらこれ大分状況というのは変わると思いますので、大分実態と乖離が生じてしまうんじゃないかと思いますけれども、これはいかがでしょうか。
#218
○政府参考人(成田裕紀君) お答え申し上げます。
 前々年等の状況を見ることとしておりますのは、そういう状況を踏まえて自治体において条例等の改正の時間が必要であるというふうに考えております。
#219
○清水貴之君 もう一個、百人以上の方はいかがですか。ここ、市町村の規模をもっと考慮するべきではないかというふうにも考えます。百人と決めていますけれども、例えば五十万人の町の百人と五万人、十万人の町の百人ではやっぱりこれは違うわけですね。ここは割合で見ていった方がいいんじゃないかと思いますけれども、いかがですか。
#220
○政府参考人(成田裕紀君) 保育室やほふく室の面積基準につきましては、児童の発達の援助と安全性の確保の観点から非常に重要な基準であり、一定のスペースが必要である等の理由から定められているところでございます。これは、児童が心身共に健やかに成長するために必要不可欠な基準であると考えております。
 居室面積の特例につきましては、待機児童が特に深刻な地域であって、土地の価格が非常に高く、土地等の確保が困難な大都市圏の一部の地域に限り、あくまでも待機児童解消までの一時的な措置として認められているものでございます。
#221
○清水貴之君 それはそうなんですが、その百人以上のところを割合ではこれ判断できないんですかという質問なんですけれども。百人と決めたら、その自治体の規模によって百人の大きさというのは変わってきますよね。それは割合にはすることはできないんでしょうか。
#222
○政府参考人(成田裕紀君) 百人以上という要件につきましては、旧児童福祉法において、前年度の四月一日時点の待機児童数が五十人を超える市町村が特定市町村として市町村保育計画を策定することを求められていたことを踏まえ、特に待機児童が多い自治体を対象とする特別な施策の対象の要件として設けたものでございます。
#223
○清水貴之君 それはそうなんですが、ですから、ごめんなさい、三回目になりますけれども、自治体ごとにその百人の大きさって違いますよね。そうすると、それは一律だということはバランスを欠くのではないんですかという質問なんですけれども、百人じゃこれなければいけない、絶対駄目なものなんですかね。
#224
○委員長(榛葉賀津也君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#225
○委員長(榛葉賀津也君) 速記を起こしてください。
#226
○政府参考人(成田裕紀君) お答え申し上げます。
 この措置はあくまでも待機児童をゼロにするということから設けられておりますので、絶対値という形になっております。
#227
○清水貴之君 もう一点、土地の価格の方ですね、住宅地公示価格の平均額、三大都市圏の平均を超えるという要件があります。これは特区での要望もあって、最も地価が低い都市圏以上にということに緩和をされたと聞いているんですが、それに加えてなんですけれども、比較する、比較対象とする自治体の価格なんですが、各市町村の住宅地公示価格の上位の価格とするべきではないかというふうに特区でこれは提案をしています。
 というのも、これ非常に待機児童が多いのは地方都市の中心部になるわけですけれども、これ今平均価格が三大都市圏の価格と比べてということになるわけですけれども、平均価格ですと、やっぱり地方都市だったらその中心部の価格とそれ以外の非常に中心部から離れた場所では価格に大きな差が生じているわけですね。これの平均値を取ってしまうと、どうしてもなかなか三大都市圏と比べた場合にということで、なかなか厳しい状況があると。だったら、やっぱりこの各市町村のその上位価格ですね、高いところとやっぱり比べてもらう、高いところに待機児童というのは特に集中しているわけですから、こういった制度を導入してもらえないかという、これは特区の提案なんですけれども、これについてはいかがですか。
#228
○政府参考人(成田裕紀君) 昨年十二月に閣議決定されました平成二十九年の地方からの提案等に関する対応方針に基づきまして、市区町村が受皿整備のための土地確保施策を行ってもなお当該市区町村における土地確保が困難である等の要件を満たす場合には、地価要件を、三大都市圏の平均地価を超えていることから三大都市圏のうち最も地価が低い都市圏の地価を超えていることまで緩和することを予定しているところでございます。
#229
○清水貴之君 それは僕も先ほど申し上げまして、それ緩和はされたわけですね。それは、ですから、一個お願いしたことが通って良かったねという話、ありがとうございますという話なんですが、更にそれに加えての今のお話でして、それは最も土地が低い都市圏、それは三大都市圏の価格の話ですね、三大都市圏の価格をどこと比べるかという話。僕が今言っているのは、地方都市の価格をどこと比べるかと。三大都市圏の一番低いところと、じゃ、地方都市のどこを比べるかと。今は地方都市の一番高いところと三大都市を比べているんですが、地方都市の一番高いところというのは、あっ、ごめんなさい、地方都市の今中心地と比べているんですけれども、中心地を取ってしまうと、地方都市というのはやっぱり価格差が中心と郊外で非常に大きいですよと、それだったら、やっぱり中心地の高い価格、最も上位の価格を取ってもらえませんかという話です。それについてはいかがですか。
#230
○政府参考人(成田裕紀君) ただいま御指摘いただきました点につきましては、今回行いました対応に基づく実施状況などを見てまいりたいというふうに考えております。
#231
○清水貴之君 分かりました。
 じゃ、最後に一点だけ協議会について聞かせてください。この協議会の話も出ているんですけれども、どうもこの協議会もわざわざつくるメリットが本当にあるのかなと。いろいろ、確かに市の境とか、県との兼ね合いで話し合った方がいいこともあるんでしょうけれども、今実際に非常に関係がうまくいっているところなんかでは、また大阪の話で恐縮なんです、大阪府と大阪市なんかは非常にうまく話合いが進んでいて、こういった協議会をつくらなくてもお互いに協力し合ってやれるところはやれるわけですね。
 この協議会をつくることによって、これまでも懸念材料として出ているように、何か国から押し付けられるんじゃないかとか、県が何か言ってくるんじゃないかとか、わざわざこの協議会をつくるメリットというのがなかなか見えてこないところもあるんですが、協議会について最後お聞かせいただいて、終わりたいと思います。
#232
○政府参考人(成田裕紀君) 本法案では、都道府県が市区町村等と協議する場を設置できる旨を盛り込んでおり、都道府県が待機児童の解消に積極的に参加できる環境を整備し、都道府県により市区町村の取組の支援をより実効的なものとすることを目的としております。
 この協議会では、例えば保育園等の広域利用の推進、市区町村における保育園整備等の先進事例の横展開について都道府県と関係市区町村等が協議することで待機児童の解消に向けてより一層連携して取り組んでいただけることを期待しているところでございます。
#233
○清水貴之君 終わります。ありがとうございました。
#234
○山本太郎君 ありがとうございます。自由党共同代表、山本太郎です。社民との会派、希望の会を代表いたしまして、子ども・子育て法案について少子化担当大臣にお聞きしていきたいと思います。
 その前に、今日の、今日もですけれども、先日の内閣委員会もそうですけれども、非常に勉強になる質疑が進んできていると思います。
 で、私、今日質問すること、もう既に出たことがほとんどかもしれません。けれども、今から、この瞬間からインターネット開けて見た人がたまたま内閣委員会を御覧になったらいけないので、かぶりがあってもお気になさらずよろしくお願いいたしますということで、よろしくお願いします。
 それでは、まず担当大臣に、本法案、少子化問題の根本を解決しようとする法案の一つと考えてよろしいでしょうか。
#235
○国務大臣(松山政司君) 山本委員にお答えします。
 まさに国難とも呼ぶべき少子化の危機に直面する中、この待機児童の解消は待ったなしの課題でございまして、最優先で取り組むべきものであると考えております。そのため、子育て安心プランを前倒しをし、企業主導型保育事業の更なる活用も含めて、二〇二〇年度までに三十二万人分の保育の受皿を確保することとしております。
 本法案ですが、この子育て安心プランの実現に向けて社会全体で子育て世代を支援していくという大きな方向性の中で、一般事業主から徴収する拠出金の率の上限を引き上げるなど措置を講ずるものでございまして、一億総活躍プランあるいはまた少子化社会対策大綱などで掲げられた各般の施策を推進するとともに、子育て安心プランの実現に向けて力を尽くしてまいりたいと思っております。
#236
○山本太郎君 済みません、これは通告していなかったんですけど、ちょっと思い付いたのでお聞きしたいんですが、大臣に。
 大臣御自身が少子化問題に気付かれた、これは大変な問題だと思われたのはいつ頃からですか。
#237
○国務大臣(松山政司君) 少子高齢化の状況はもう随分前からの大きな課題でもございますし、改めて一億総活躍プランを担当大臣まで設けてスタートした時点でこれはもう喫緊の課題として捉えてきておりましたので、私もそのような危機感を持って今回も取り組んでいるところでございます。
#238
○山本太郎君 ありがとうございます。
 現在の待機児童数ってどれぐらいなんですかね。
#239
○政府参考人(成田裕紀君) 約二万六千でございます。
#240
○山本太郎君 待機児童が現在二万六千ぐらいだと。なるほど。
 先ほど大臣からも少し御説明がありましたけれども、二年前倒しをして、それを、待機児童をなくしていこうということで、平成三十五年度までに必要な受皿を二百九十五万人分、そう算出した。それに必要な三十二万人分、いや違う、二百九十五万人分と算出して、それに必要な三十二万人分の受皿をつくるというのを二年前倒し、つまり二年後の待機児童数を予測して三十二万人の受皿が必要と考えたという理解でいいんですよね。
#241
○政府参考人(成田裕紀君) 委員御指摘のとおりでございます。
#242
○山本太郎君 三十二万人分の受皿ができれば待機児童問題は解消する、これでよろしいですか。
#243
○政府参考人(成田裕紀君) 子育て安心プランによる必要な受皿三十二万人分につきましては、二十五歳から四十四歳までの女性の就業率が毎年おおむね一ポイントずつ上昇し、二〇二〇年度末に八割まで上昇すること、その就業率と相関して保育の利用申込率もゼロ歳から五歳全体で見て五割を超える水準まで伸びることを想定して、必要な整備量をマクロベースで推計したものでございます。
 実際に保育の受皿整備を行うに当たっては、保育の実施主体である市区町村が、待機児童の状況や潜在ニーズを踏まえ保育の受皿整備を行うことが重要でございます。このため、昨年十二月には、毎年各市区町村が子育て安心プランに基づき整備計画を作成する際には、保育コンシェルジュなどを活用しながら潜在的な保育ニーズの把握に積極的に取り組むよう要請したところであり、市区町村ごと、さらには市区町村内の保育提供区域ごとに保育の利用意向が的確に把握され、それを反映した受皿整備が進むよう国としても支援してまいりたいと考えております。
#244
○山本太郎君 資料の一、先ほども質問の中で出てきましたが、野村総研の調査だよということなんですけれども、今年四月に保育園の利用がかなわなかったその理由の四割が、そもそも申込みを行わなかったんです、そうあります。当然、諦めたこの方々も保育園に入ることができるんだったら当然入りたいという方も多いと思うんですよね。
 三十二万人の受皿をつくる、この三十二万人の中にはこのような方々はカウントされていますか。
#245
○政府参考人(成田裕紀君) 子育て安心プランにおける三十二万人分の推計におきましては、申込みされている方をベースに推計をしていることから、申込みをされていない方は含まれていないところでございます。
#246
○山本太郎君 申込みした人だけを考えて、そこから逆算していっていろんなこと、相関性を見ていって三十二万という数字を出したという話なんですけど、先ほどの資料の一からは、野村総研の試算で八十八・六万人分の受皿が準備できないと待機児童は解消できないとあると。三十二万人で待機児童を解消できないの当然ですよね、これ。えらいことだなって話なんですけれども。
 この法案の前に、二〇一三年度から既に五年計画の予定で、それからちょっと順調に皿が整ってきた、受皿が整ってきたということでこれ前倒しという話になっていったんでしょうけれども、待機児童解消加速化プラン始まって、それが順調だから今回二年前倒しで三十二万人分の保育の受皿を整備すると、子育て安心プランで待機児童をもっと減らすと。これだけ聞いたら何か待機児童対策、確実に進めている、更に積極姿勢だ、そう感じそうになるんですけど、蓋開けてみたら、申込みしたくてもどうせ無理だからと諦めて保育申込みすらしていないような人たちなど、潜在的ニーズ、潜在的待機児童を本気で調査することも考慮することもなかったという話ですよね。受皿三十二万人って何なんですかって話なんですよ。
 で、平成二十五年の二月五日、衆議院の本会議、これ恐らく、安倍総理が第二次安倍政権始まってから最初に待機児童のことに触れたという部分なのかなと思うんですけど、今回の補正予算では、待機児童の解消に向けた保育士の人材確保等のために、安心こども基金の積み増し、延長などを盛り込んでおり、国の未来を担う子供を育てやすく国づくりを目指した取組を進めてまいりますと、待機児童解消のためにいろいろやっていくよということをもう既に平成二十五年二月五日におっしゃっているんですよね。随分何か、話が余り進んでいないんじゃないかなという印象なんですよ。
 二〇一六年二月には保育園落ちたが本格的に大々的に社会問題化した。その後も調査する時間や機会あったはずですよねって。随分前から気にしていたけれども、その後も、野党側から指摘をされて、さんざん社会問題化したにもかかわらずこの調査さえもやってこなかったのかって話なんですよ。いろいろなところから需要予測が甘いとの批判が出て、やっと去年の年末から各自治体に潜在的な需要を把握した上で整備計画を作るよう通知をしたと。
 今回、結局この三十二万人というのはまた都合いいようにデータ使っているんじゃないかって話なんですよね。数字つくり出しているじゃないかって言われても仕方がない、実態を見ていない、実態を見るための調査さえも行われてこなかった。そればかりか、とにかくこの三十二万人を減らすことだけに集中して保育の質という点をないがしろにしていると、もっと押し込めと、保育園に子供を押し込もうとしているように感じられると。
 二〇一六年四月、厚労省雇用均等・児童家庭局、待機児童解消に向けて緊急的に対応する施策についての対応方針という通達、各市町村に出したよと。待機児童が多い自治体のうち、独自人員配置基準、面積基準を持つ自治体の名を挙げて、独自基準を緩和し、一人でも多く人を入れるようにという内容ですよね、これ。国の書き方はこうですけれども、人員配置基準、面積基準において国の最低基準を上回る基準を設定している市区町村に対して、一人でも多くの児童の受入れを要請。この通達を受けたこれらの自治体、国の基準、一歳児六人につき保育士一人という配置基準では子供たちの安全面、保育士の処遇、いろんなものを守れないなということで、子供五人に対して保育士一人という自治体独自の基準で運用をしてきたと。
 基準が厳しいから待機児童が多くなるんじゃないか、国の基準でいけと、これはある意味圧力を掛けたと言っても過言ではないんじゃないですかね。定員超過への対応も柔軟にしろと迫って、地域の力で何とか確保してきた基準を撤廃させて三千人分の待機児童を解消しようともくろんだ。
 待機児童解消に向けて緊急的に対応する施策に対して、国の基準に切り替えた自治体の数、教えてください。
#247
○政府参考人(成田裕紀君) 平成二十八年三月の緊急対策では、国の定める基準を上回る人員配置基準等を設定している市区町村において、国の基準を上回る部分を活用して一人でも多くの児童を受け入れるよう、市区町村に対して要請をしたところでございます。
 この要請につきましては、国の定める人員配置等を満たしていることが前提であり、市区町村が保育の質を確保しながら、地域の待機児童の状況と併せ考え、一人でも多くの子供の認可保育園への入所を可能にするという趣旨で行ったものでございます。
 これについて、平成二十八年十月時点の調査では、緊急対策の要請以降に国の人員配置基準を上回る部分を活用して子供の受入れを実施した自治体はないと承知しております。
#248
○山本太郎君 ないという答えを、やっぱりすぐ言いづらいですよね。一六年十月の段階でゼロっていうお答えをいただいているんですね、既に。で、その後は確認していますか。
#249
○政府参考人(成田裕紀君) しておりません。
#250
○山本太郎君 ずっとゼロ。結局、ほとんどの自治体が要請受け入れない。自治体が受け入れなかった理由は、質の低下が懸念されるから以外ないですよね。保育をコストと考えるような、そんな資質に欠ける政治が国にあったとしても、自治体は住民を守る方を選んだという話なんですよ。非常に真っ当じゃないですか。
 そこで、政府は、市町村単独では保護者の声を受けて基準が下げづらいという点を潰すために、都道府県、その単位で一斉に基準を下げさせる、つまり、国の基準に合わせる仕組みを今回の法案で盛り込むことにしたんじゃないのという疑いが少し持たれていますよね。都道府県ごとに協議会をつくる、基準の厳しい自治体に対し基準を引き下げさせるような責任を負わせようとしているんじゃないかという疑いを持っています。
 資料の二、昨年の十一月、規制改革推進会議。大体こういう名前付くと怪しいですよね。規制改革推進に関する第二次答申。赤い囲いがあると思うんですけれども、その中にまた黒い囲いがあります。その囲いの上の四行上、済みません、ラインぐらい引いておけってことなんですけれども、四行上、読みます。「基準の上乗せをしている地方自治体に待機児童が多く見られる傾向があり、地方自治体が独自に設けている上乗せ基準が、待機児童数の増加をもたらす要因の一つになっているとの指摘もある。 したがって、上乗せ基準の設定が待機児童の偏在化を助長することのないよう、緊急対策地域は、協議会において関係市区町村等と協議し、保育利用者や学識経験者等、多様な視点から上乗せ基準を検証する。」とあります。
 つまり、地方自治体独自の上乗せ基準のせいで待機児童減らないじゃないかと。基準を下げさせるために、わざわざ国が都道府県レベルから市町村にまた圧力を加えようというようなことを有識者の皆さんに、まあ規制改革ですからね、規制緩和させるような話合いの場ですから、そういうふうに会議体を持っているんじゃないかという、うがった物の見方しちゃうんですけれども。
 でも、今回の法改正の後で、この法改正の後々ね、都道府県を中心に協議会をつくる、これ、実際は設置できるものとするみたいな書き方になっていますけれども、でも、結局これ、後々は国の基準に従わせるような方向になりかねないんじゃないかなと思うんですよね。
 これ、済みません、いろんな先生方のお話いろいろありましたけれども、これ、地域の実情に合わせるってことをおっしゃっていました。合わせるんだったら、じゃ、別に協議会要らないよねって話なんですよね。
 これ、協議会を設置した場合と設置しなかった場合では、支援の部分、お金の部分で何か違いがあるんですか。
 済みません、これ通告してなかったです。
#251
○委員長(榛葉賀津也君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#252
○委員長(榛葉賀津也君) 速記を起こしてください。
#253
○山本太郎君 済みません、通告していなかったので。
 先ほど、ちょっと皆さんの質問から、あっ、これ聞きたいなと思ってちょっと調べてみたんですけれども、インセンティブ予算というのが付いているよって話なんですね、協議会では。認可外から認可に移行するときに運営補助金ってものが出ていると。これ、別に協議会とか関係なくして今も出ているらしいんですけれども、プラス五%らしいんですけどね、そこに対してプラスもう五%付けるというような話になっているんですね。
 これ、別に協議会に参加しようがしようまいが、同じだけの値段付けりゃいいじゃないかって話なんですよ、はっきり言って。いや、と思うんですね。だって、目標は協議会に参加させることじゃなくて、目標は待機児童を減らすことなんだから、協議会に入っていることと入っていないことでこのインセンティブが違うってこと自体が私はおかしいと思うんですね。
 厚生労働省の通達というものがあった。そこでも上乗せ基準ってものに対して、これがあるから待機児童が減らないというような雰囲気になっていた。その後の規制を緩和させるような推進会議においても、この上乗せ基準というところがやっぱり注視されていた。
 この協議会には、構成員に有識者ってあるんですよ。有識者って誰ですかって。また竹中平蔵さんみたいな地方版みたいな人が送り込まれたりとかしたら、これ、そっちの方向にどんどん進んでいくじゃないかって話なんですよね。関係省庁も参加といったら、これ一体型じゃないかって話なんですよ。
 まあそういう心配があるんですが、大臣に、先ほど田村智子さんがそのようなことはないという確認を取っていますが、この協議会において国の基準に従わせるような、都道府県によって、都道府県の力によって、そのほかの地方自治体に対して国の基準に従わすようなことはないと、もう一度明確に言っていただけると助かります。ありがとうございます。
#254
○国務大臣(松山政司君) 御指摘のように、協議会の協議事項はあくまで地域の実情に応じて協議されるものと認識いたしておりますので、現場でやっていただければというふうに思っております。
#255
○山本太郎君 ありがとうございます。そうですか。
 というのも、当然もう保育での事故というものの悲惨さというのは皆さんよくよく御存じですけれども、厚生労働省、二〇一七年五月公表、平成二十八年教育・保育施設等における事故報告集計によると、二〇一六年の認定こども園、幼稚園、保育所等、報告件数は五百八十七件、認可保育所四百七十四件、認可外保育施設二十件。死亡の報告は十三件、ゼロ歳が七名、一歳が四名。この十三件のうち認可保育所は五件、認可外保育施設は七件。このデータには企業内託児所、無届けの保育施設、保育ママは含まれていないと。
 このように、今現在も園内での事故、死亡事故が起きており、その数、決して少ないとは言えないですよね。一歳児、二歳児を一人の保育士で六人も面倒を見る、これがいかに大変か。経験や努力で何とかなるものじゃない。国の基準では、子供の思いを酌み取って一人一人に寄り添った保育、これ難しいですよね。
 資料の三、朝日新聞朝刊の「声」のコーナーにあった保育園長からの現場の声。青森の方、五十七歳ですね。
 保育士の国の配置基準が一九四八年から七十年も変わっていないという記事、読みました。今七十歳の方が子供の頃と、基準が同じということです。社会が七十年で大きな変化をしてきたのに、配置基準が変わっていない現実。とてもやるせない気持ちです。
 この国は本当に子供たちのことを考えているのでしょうか。例えば国の配置基準では一歳から二歳の子六人に対し保育士は一人、三歳は二十人に一人、四歳から五歳は三十人に一人です。日常の保育に加え、発達障害と呼ばれる子供たちなど、以前より支援を必要とする子や家庭が増えています。そんな状況で保育士たちは働いています。
 また、給食やおやつの調理職員も離乳食やアレルギー食など多くのことが求められています。園独自でやりくりしていますが、十分ではありません。そのしわ寄せが子や保育士らに降りかかっているのが現状です。
 一気に多くのことはできないでしょうが、まず保育士を手厚く配置するよう基準を引き上げてください。少しでもより良い保育環境で、子供の育ちを支えていきたいと願っています。
 詰め込め保育で待機児童の解消、これによる影響は、保育の質、子供たちの安全だけじゃなく、長時間保育の常態化、保育士の労働環境の悪化に広がる。皆さん御存じのとおり、保育職は責任が重い、給料は安い。
 資料の四、昨年三月二十九日、朝日新聞夕刊。
 保育の過労訴え相次ぐ。保育士らでつくる労働組合、介護・保育ユニオンは二十八日、昨年六月の結成から約九か月間で寄せられた保育関係の相談百四十五件のうち、八割強の百十九件で労働基準法違反の疑いがあると発表。内訳は、持ち帰り残業などの賃金未払が百六件、休憩が取れないが八十八件、有給が取れないが二十九件。介護・保育ユニオンは実態調査の実施や保育士の配置基準の見直しなどを厚生労働省に求めたと。
 三十三年度までに三十二万人の受皿をつくるって話ですけれども、現場で働く保育士は、毎年新たに何人必要になりますか。
#256
○政府参考人(成田裕紀君) 三十二万人の受皿の整備に伴いまして、保育士は約七・七万人必要であるというふうに考えております。
#257
○山本太郎君 ということは、広義での潜在待機児童も保育を受けてもらうという前提ならば、一体何人の保育士が必要になるんだってことなんですね。
 厚労省、保育園をつくったのにもかかわらず保育士が確保できず開園できなかった、又は受入れを当初予定から縮小した保育園の数、定員数、分かりますか。
#258
○政府参考人(成田裕紀君) 保育園の施設を整備したにもかかわらず必要な保育士が確保できなかったため開園できなかった保育園や、当初の予定から定員を縮小した保育園の数及びその定員数については、把握していないところでございます。
#259
○山本太郎君 これも御存じない。
 資料の五、全国で保育園ができても保育士が集まらず開園できなかった、受入れを絞らざるを得なかったという記事を探すと山のように出てきたので、その一部を目次にして資料としました。
 これ、厚労省把握していないみたいなんですけど、こんなケース、かなりの数に上るということですよね。あとちょっとで開けるところだったのに、人がやっぱり足りなかったということですよね。
 資料の六、厚労省の資料ですね、保育士として登録した人の数と実際働いている保育士の数の推移。右の方に丸が書いてありますけど、これは従事している人、青いところが登録している人たちですね。保育士の登録者数は年々増えているのに、働く保育士は三分の一程度。資格はあっても働かない、なぜか。保育士の処遇、悲惨過ぎるから。
 資料の七、就業希望者が増えない理由。責任が重い、給料安い、肉体、精神的にもきついで誰が働きますかって話なんですよ。現場の善意だけでもっているような話ですね。
 安倍総理は、平成三十年一月二十二日、総理大臣施政方針演説で、「これまで、自公政権で、保育士の皆さんの処遇を月額三万円相当改善」と御発言。確かに二〇一二年に比べて三万円ほど予算上は改善をしている。
 資料の八、賃金構造基本統計調査で算出した保育士のボーナスなども含めた賃金の推移。実際は、二〇一二年、二十一万四千二百円で、二〇一七年は二十二万九千円。一万五千七百円しか増えていない。三万円増えましたという話じゃないって話なんですね。
 いまだ、全産業平均と比べてみても、上と下比べていただけたら、この資料、全産業平均と保育士の月額給与の平均で見てみると、保育士の賃金、全産業平均と比べていまだ十万円以上低い。年収ベースで見たら百五十万円も少ない。悲惨過ぎませんか、これ。
 厚労省、なぜ予算上賃金が増えるように給付しているのに実際の賃金増えていないんですか。
#260
○政府参考人(成田裕紀君) 賃金構造基本統計調査での保育士の年収の伸び率は、平成二十四年度から平成二十九年度にかけて約八・六%増となっており、予算上の保育士の給与の改善率を下回っておりますが、これには、予算上の算定人数以上に各園で保育士を加配していること、賃金構造基本統計調査では賞与については前年の賞与額を調査していることなど、様々な要因があるものと考えております。
#261
○山本太郎君 結局、まともに保育園やろうと思ったら、今の国の配置基準とかじゃ保育の質も園児の安全面も職員の労働環境もまともにできないという話なんじゃないですか。
 だから、国から給付されたお金が入ってきたら、職員を、まず人を増やさなきゃという話になっちゃうと、そちらに振り分けざるを得ない。よって、元々働いている保育士の賃金に回ってくるまでにはやっぱりその額が減ってしまう、そういうおそれもあるんじゃないですかね。
 この状況を分かっていながら、給料上がりました。でも、分かっていない。何となくこういうことが原因じゃないかということはお答えになったけれども、それが確実かどうかは分からないわけですよね。そういうことを調べた方がいいんじゃないですか。じゃなかったら、給料上がりましたなんてとてもじゃないけど言える状態じゃないと思うんですね。
 衆議院解散までやったんですよ、少子化が国難だと言って。今日の先生方のお話それぞれにありましたけれども、抜本的な改善ないじゃないかって話なんですよ。場当たり的と言うんじゃないの、こういうの。少子化問題を国難と利用して、衆議院解散を政争の道具に使ったと言われても仕方ないですよ、これ。国難なんでしょうって、どうして衆議院わざわざ解散するの、こんなのって。今までの待機児童問題から一歩進んだからいいじゃないかって、そんな話じゃないんですよって。一歩進めるんだったら別に解散しなくてもよかったでしょうって。
 大きく変えるために国民に信を問うたんじゃないんですか。にもかかわらず、解散後に出された内容がこの程度じゃ、お話にならない。余りにも国民をばかにした話。
 だって、少子化対策、本気でこれ解決しようという気概が見えないじゃないですか。衆議院を解散しなきゃならないほど少子化が国難と大胆アピールしておきながら、選挙が終わり、施策として発表される中身には大胆さも全くない。恐らく、少子化問題を解決するにはどうしたらいいのかという部分において、基礎的な部分においても、かなり大きな隔たり、抜け落ち、あるんじゃないでしょうか。今日はその隔たりをできる限り埋めて、少子化打破に資する対策を提案させていただきたいと思います。
 では、本気で少子化を根本から解決するにはどうしたらいいんですかということなんですよね。まず、子供は欲しいけれども治療などが必要なんですという方々には、もちろん国が治療費などの後押しなどフォローが必要なことは当然とします。その上で、子供を持つ持たない、それを望む望まないは個人の自由です。しかし、国家戦略として持続可能な国をつくるためには、少子化、これ大問題ですよね。多くの方が、望めば自分の家族を持てるんだ、持つんだと考えられるようなバックアップ体制を準備する必要があると思うんです。
 少子化を克服するためには、出生率を上げる必要がある。ざっくりと考えられるのは二つ。一、既にお子さんをお持ちの家庭に更に子供をつくりやすくする施策。子ども・子育て法案は、この一に関する法案だと思うんですね、足りている足りていないは別にして。二、まだ子供を持たない人々に子供をつくりやすくする施策。
 少子化国難解散後、少子化対策に資する施策としてつくられたものは何ですか、内閣府に問い合わせました。内容を見ました。少子化社会対策白書にある事業の一覧を見ると、たくさんの事業があるの分かるんですよ、予算も結構付いていてね。その多くが、既に子供がいる方々に対する環境整備的なものが多くを占めていると。その中で、収入が少なく自分一人生きるだけで精いっぱい、子供なんてつくれませんという人たちに対する施策はほとんどないんですよ。つまり、先ほどの二に該当する人々への施策。
 確かに、若い年齢での結婚、出産の希望が実現できる環境を整備すると称して少しは役に立つかなと思えるものは、ぱっと見た感じあったんです、三つぐらい。わかものハローワーク等における若年者等への支援に必要な経費、非正規雇用の労働者のキャリアアップ事業の実施、結婚支援者等による連携会議の開催等経費、この三つぐらいですかね。施策の中には男女の働き方改革を進める、長時間労働を是正するなどもあり、大変重要なんですけれども、少子化問題を改善、解決するために必要な両輪の片側である、まだ子供を持たない人々への施策が圧倒的に足りていない。収入の少ない若年層を含む人々も家族をつくれるようにならなきゃ国難突破できないですよね。
 このような若年層には、具体的に経済的なサポートが必要かと思いますけれども、そこに予算充てられていない。子供つくるのはぜいたく、そうされている多くの人々の生活を底上げすることなくして、少子化対策などで国難突破など無理です。もっと大胆な施策、どうして打てないんですかって聞きたいんですけど、やっぱりこれ財源というところが、大臣、問題になってくると思いますか。
#262
○国務大臣(松山政司君) 待機児童の解消に向けて、昨年の末に閣議決定されましたが、新しい経済政策パッケージの中で必要な財源ということで、消費税率の引上げによる増税分、この使い道を見直して活用するということで、社会全体で子育て世代を支援していくという大きな方向性の中で、また経済界にも御協力をいただくことにしております。
 また、少子化社会対策大綱においても、長期的な少子化対策を行う上で必要な財源というものをしっかり確保しながら少子化対策の予算の拡充を図っていきたいと思っておりまして、極めて財源は重要な問題だと思っております。
#263
○山本太郎君 大臣、消費税増税、これ絶対に必要であると、大臣はそう思われますか。
#264
○国務大臣(松山政司君) そう思います。はい。
#265
○山本太郎君 私は、税金の取り方消費税だけじゃないんだから消費税にこだわることないんじゃないかなと思うんですよね。
 二〇一四年四月から消費税八%になりました。その採決は衆議院で二〇一二年六月二十六日に行われた。大臣はこの採決には賛成なさいましたか。
#266
○国務大臣(松山政司君) はい。賛成しております。
#267
○山本太郎君 賛成された理由は何でしょうか。
#268
○国務大臣(松山政司君) これは今後の財政再建も含めて、国家の予算全体のことを踏まえて、消費税は必要だという判断でございます。
#269
○山本太郎君 資料の九、政府広報。(資料提示)消費税増税の三%分を何に使うかってことなんですね。消費増税分は全て社会保障の充実に使うというふうに書いてあります。
 大臣、三%増税後、その税収は全額社会保障に使われた、そう思われますか。
#270
○国務大臣(松山政司君) 財政再建の部分と社会保障の部分と両面あると思いますが、使われていると思います。
#271
○山本太郎君 ちょっと待っていただきたいんですよ。このポスターには財政再建なんて一言も書いていないんですよ。全額、社会保障の充実、安定化に使われるって書いてあるんですよ。
#272
○国務大臣(松山政司君) 財政再建は社会保障の安定につながるという具合に承知しております。
#273
○山本太郎君 もう一度聞きます。
 全額、社会保障の充実、安定に使われたと思いますか。
#274
○国務大臣(松山政司君) 消費税率の引上げによる増収分は全て社会保障の充実、安定化に向けるということで承知しているところでございます。
#275
○山本太郎君 ありがとうございます。
 資料の十、増税分何に使ったんですかってことなんですね。ポスターにはこう書かれていましたよね、充実と安定。資料の十には、増税分何に使ったかっていうその内容が書かれている。
 三%の税収で、平成二十六年度、五兆円のうち社会保障の充実に使われたのはたった五千億円、一割しか充実させていないんですよ。平成二十九年度は八・二兆円のうち一・三五兆円、たった一六%しか充実に使われていない。充実という意味だけでは圧倒的に足りない、ある意味、詐欺的なんですよ。
 先ほど、充実と安定と書かれていると言いました。じゃ、その安定の部分を含めたら二〇一七年度はどういう形になるかということを考えてみたら、三%の増収分、三%の税収から考えると、安定と充実を両方合わせても五五%、半分しか使っていないんですよ。これ、ある意味、詐欺じゃないですか。私、そう思うんです。
 全額社会保障に使うということで、払うのは嫌だけど、生活苦しいけどしようがないなということでみんな出し合っているんですよね。これを、蓋開けてみたら、財政再建のために使うなんて一言も書かれていないですよ。にもかかわらず、充実という意味では一六%、安定という部分も足しても五五%しかないんですよ、使っている部分。
 これは余りにもひどくないですか。もっと子育て支援した方がいいんじゃないですか。もっと違うところに回した方がいいんじゃないですか。私、そう思うんですけれども、このことをちゃんと、税収の三%分は全額使うと言ったんだから、社会保障の充実と安定化に使うと言ったんだから、そこに使うべきだということを安倍総理に進言していただけませんか、いかがでしょう。
#276
○国務大臣(松山政司君) 少子高齢化を始め社会保障を充実させるためにも、この消費税引上げに当たりその使い道を見直すことによって、子育て世代、また子供たちに大胆に投資をするとともに、社会保障の安定化にもバランスよく充当するということにいたしておりますので、総理を始め内閣一丸となってこの問題に取り組んでいきたいと思っております。
#277
○山本太郎君 全く答えていないんですよ。
 うそついているんですよ、これ。松山大臣はそういうおつもりじゃなかったかもしれないけれども、今実際行われていることは、国民との約束をほごにして、全額使っていない。これ、大問題じゃないですか。うそつき続けていることになりますよ。
 この問題をしっかりと安倍総理にもお伝えいただきたいんですね。おかしいと言ってもらわなきゃ、おかしいって言えなきゃ駄目じゃないですか。自民党内には自浄作用がないんだなって思われますよ、これ。
 資料の十一、削減された社会保障費。これ、しんぶん赤旗ですよ。いつもいい記事、ありがとうございます。野党時代の自民党が何とか政権を取り返すために、俺たちは赤旗を読んだってことを自民党の先輩から聞いたことがあります。
 削減された社会保障費、全額使うとうそついた上に、五年で総額で三・四五兆円もの社会保障を削減している。これ、やっていることむちゃくちゃですよ。これによって多くの人々が、世代問わず苦しい状況に追い込まれている。消費税が増税されるたびにデフレ脱却は遠のくことはっきりしている。失われた二十年を一体何年続けるおつもりでしょうか。自分一人生きるだけで精いっぱい、子づくりなどあり得ないという状況をつくってきたんですよ、政治が。
 資料の十二に、日銀調べ、一人世帯の貯蓄ゼロ。大臣、ここ短くお願いしたいんですけれども、こんな状態になっているんですね。この惨状を放置して少子化克服できるとお思いになりますか。
#278
○国務大臣(松山政司君) お答えいたします。
 若者の経済的な不安定あるいは長時間労働等々、様々な要因があろうかと思いますので、一つ一つそれを阻む要因を取り除いていくことが重要だというふうに思っております。
#279
○山本太郎君 全くお答えにもなってないですね。
 資料の十四に飛ばせてください。これ、昨日、予算委員会でも使わせていただきました。
 これ、共に年度、ブルーの棒グラフが帰属家賃を除く実質家計最終消費支出、赤の折れ線が対前年度比です。ブルーの二〇一三年を見ると駆け込み需要で上がっているけれども、一四年度にはがくんと下がる。七・七兆円の下落。リーマン・ショック前、その前と後を比べてもその下落幅は二〇一四年の消費税増税の影響大きいんですよ。消費税がいかに景気の足を引っ張っているか。子供つくるどころじゃない状況を生み出しているって、政治そのものが主導しているんですよ。
 で、ごめんなさい、日銀の方にお伺いしたいんですけれども、二年で二%、インフレターゲット決めて、これを達成すると言っていたけど、全然いまだにできていません。ピンポイントで短くお答えいただきたいんですけれども、二%のインフレターゲット、これを、できていない、その理由は、一つは消費増税、影響していますよね、いかがでしょう。
#280
○参考人(前田栄治君) お答えいたします。
 消費者物価の前年比がこれまで二%に達していない背景につきましては、私ども二年前に公表しました総括的な検証で詳しく示しておりますが、その理由といたしましては、二〇一四年以降の原油価格の大幅な下落、消費税率引上げ後の需要の弱さ、さらには新興国経済の減速とその下での国際金融市場の不安定といった様々な要因が影響したと、このように考えております。
#281
○山本太郎君 資料の十五、IMFの調べ、九七年から二〇一七年までの二十年間の政府総支出の伸び率。日本、断トツのびりですよ。金出していないんです、人々に。不景気だ不景気だって、当たり前だよって、政府が金出さないんだもんって話です。
 これ、安倍政権も一緒なんですよ。子育てプラン見ても分かるでしょうって、こんな額で一体どうやって少子化克服するんだって、これ一例ですよ。もっとお金出さなきゃって話なんですね。だって、それを、是非、自民党の方々、よく分かっていることと思いますが、もっとプレッシャー掛けないと、総理に。このままだったら、野党側が、もっとリフレと財政出動に、その内容に傾いたときには政権取られますよ、今までは守ってこられたけど。しっかりと伝えて、そしてそれを変えるように、金を刷れ、金をまけ、必要な場所にということをしっかりと言っていただきたい。
 で、そう言うと、借金そんなにツケ回してどうするんだって話になりますけれども、続いて、資料の次のページですね。日本の借金の増加率、そんな高くないんだって話なんですよ。イギリスとかアメリカとかフランスとか見てみてって、全然上だよって、もっと出さなきゃって、今必要なんですよ。なぜか。国民生活が完全に地盤沈下しちゃっているんですよ。これを何とか、この土台を何とかまたもう一度つくり直さなきゃどうにもならないんですね。
 本来なら第二次ベビーブームに生まれた私周辺の世代、いわゆるロストジェネレーションに対して、九〇年代から二〇〇〇年代初めに最大のベビーブーム到来するような施策打たなきゃならなかった。少子化にならないように、ここで国家戦略として推し進めなきゃならなかった。でも、現実は無責任な政治が放置したんですよ。そこで何が起こったか。ある世代の二十歳から四十歳までの二十年間、失われた二十年とどんかぶり。就職氷河期、就職などまともにできない。細切れの労働、資格を取ることもままならない。景気が少し上向く頃には次々に新卒の新しい世代が正社員になっていく。一方で、自身は不安定な働き方から身動き取れない、正社員になる限界年齢に近づきつつある、今こんな状態で、ロスジェネ世代の人々に結婚して家族がつくれるような補助を国が積極的に行ってくださいよ。さっき見たでしょう、大臣、貯金ゼロ。この人たちに手厚くしなきゃ、少子化担当大臣、お願いしますよ。
 ただ、大臣という立場だけじゃないですよね、名前だけじゃないですよ。自民党でも財政金融部会の副会長をお務めになられていたということなので、この財政出動とこの少子化の問題というのを非常に理解されていると思います。もう一度、消費税をこれ以上上げない、逆に戻す、そればかりか財政出動をもっと積極的に人々のためにやるということを安倍総理にお話しいただけませんか、いかがでしょうか。
#282
○国務大臣(松山政司君) 消費税の使い道につきましては、昨年の選挙で国民に問うて総選挙ということになりまして、この度の新しい経済政策パッケージにもなっておりますので、先生の御意見も十分踏まえて総理には報告しますけれども、去年の我々の公約にしっかり国民とのお約束を守って実行していくということが重要だと思っております。
#283
○山本太郎君 まとめます。ありがとうございます。
 もう新規国債発行と大胆な財政出動以外ないんですよ。で、日銀の国債買いオペで、借金ではあるけれども財政負担ではない状態つくっているじゃないですか。実際に借金それで返しているんですよ、それを分かっているんですから。人々のための経済政策をやるように、子育て支援、介護、教育、いろんな分野に対して今必要なんです。大臣、よろしくお願いします。
 ありがとうございました。
#284
○委員長(榛葉賀津也君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#285
○田村智子君 私は、日本共産党を代表して、子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案に対して反対の討論を行います。
 日本共産党東京都議団の調査では、四月からの保育所入所を申し込みながら一次選考で不承諾となった児童数は一万八千人に上っています。昨年より減少したものの、いまだ三割が保育園落ちたという深刻な実態です。保育園落ちたとは、国の定める最低基準を満たした認可施設を希望しても入れなかったということです。
 東京都のニーズ調査でも、認可保育所のニーズは突出しています。認可保育所の抜本的な増設と保育士不足を解決するための処遇の改善、これこそが待機児童対策として喫緊の課題であることは明らかです。
 ところが、本法案は、企業主導型保育の拡大や規制緩和で待機児童解消を目指すものであり、保護者の要求に応えるものではありません。本法案によって増額される事業主拠出金は、ゼロから二歳児の保育の運営費の一部とともに、企業主導型保育の拡大にも充当されることになります。
 企業主導型保育は、児童福祉法二十四条で保育実施義務が課せられている市町村が関与しない認可外施設です。保育士の割合は認可保育所の半分でもよいとされるなど保育の質の観点から様々な問題が指摘されており、昨年行われた立入調査では、七割の施設で最低基準よりも緩い認可外の基準をも守られていないことが明らかとなっています。こうした企業主導型保育に認可保育所並みの位置付けを与えて推進することは、市町村の保育実施義務、保育確保の責務を大幅に後退させることにつながりかねません。
 また、株式会社など多様な主体の参入と市町村の上乗せ基準の緩和を目指した規制改革推進会議の第二次答申を受けて、本法案では、待機児童対策協議会が法定化されました。市区町村の判断で行われている保育の質の向上の施策が後退することや、人件費比率が低いことが指摘されている株式会社による保育所の拡大を招きかねません。保護者の要求、子供の育ちへの要求、そして市町村の保育実施義務に見合った待機児童の対策を心から求めて、反対の討論を終わります。
#286
○山本太郎君 ありがとうございます。自由党共同代表、山本太郎です。社民との会派、希望の会を代表し、子ども・子育て支援法改正案に反対の討論をいたします。
 待機児童問題を一刻も早く解決に向かわせるためにはっきりしていることは、保育職の処遇の大改善による人員の大幅増員、必要な施設の建設又は確保以外にありません。待機児童問題について、本法案は完全ではないが一歩進んだのだからよしとしよう、これはあり得ません。
 安倍政権は、少子化が国難と称して衆議院をわざわざ解散までしたのですから、誰の目にも明らかな、安倍政権が言うところの革命が、少子化対策に、その中の待機児童対策に盛り込まれていなければならないはずですが、今回出された本法案の中身は、革命どころか、正直、少子化を本気で解決しようという覚悟も気概も感じられるものとは到底言えません。はっきり言って、何で解散したんですか、そう言わざるを得ない内容と言えます。
 三十二万人分の保育の受皿を整備する子育て安心プランを二年前倒し、一八年度からの三年間で目標を達成するため、年度内に成立させ、待機児童対策を確実に進めると言うが、この受皿三十二万人には、申込みしたくてもどうせ無理だからと諦めて保育申込みすらしていないような人たちなど、潜在的ニーズを考慮することも調査も行われていなかったが、昨年十二月の末にやっと地方自治体に調査をするよう通達を出した程度のようです。
 二〇一六年には、保育園落ちた、これ本格的に社会問題化した後も、調査する時間あったはずですよね。でもやっていなかった。逆に、知ってしまえば余計にコスト掛かるから、知らない方がいいと調査もしなかったんですか。国難の割には亀の歩みよりもゆっくりとした対応と言わざるを得ません。
 子ども・子育て支援法は元々、全ての子供が健やかに成長するように支援するものであって、良質かつ適切なものでなければならないという考えの下、質の向上をうたっていますが、やっていることは逆。
 保育士一人当たりの面倒を見る子供の数を増やせば待機児童問題解決に近づくなど、発想が余りにも場当たり的。保育現場の現状を全く無視したその場しのぎの施策でしかありません。当然、保育現場の労働環境や処遇は保育の質とも直結します。既に過重労働の現場に、より負荷を掛ければどうなるでしょうか。処遇も、産業別の平均年収と比べて百五十万円もの差。厳しい労働環境、重い責任、安い賃金、これでは、子供が大好きで学校で学んだ人々も、保育士の道を選ぶには勇気が要ることでしょう。三万円上げたと総理に実績をどや顔で自慢されても、全ては賃金に反映されない。
 今年一月二十二日、総理大臣施政方針演説で、「他産業との賃金格差を埋めることで保育士の確保に全力で取り組みます。」、総理はそうおっしゃった。たとえ三万円全額保育職員に渡ったとしても、全産業平均の年収よりも低い賃金であることを総理は御存じでしょうか。これは介護職にも言えることですが、保育職員を国家公務員にして、処遇も現在よりも大幅に増加させ、安定した職業にするくらいのことをしなければ、どう国難を突破するんでしょうか。
 そろそろ放置し続けた少子化問題に本気で取り組んでいただかないと、完全手遅れの水域に近づいています。この状況を理解しようとせず、このような法案が出てくること自体あり得ないと申して、反対討論とします。
#287
○委員長(榛葉賀津也君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#288
○委員長(榛葉賀津也君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、白君から発言を求められておりますので、これを許します。白眞勲君。
#289
○白眞勲君 私は、ただいま可決されました子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・こころ、民進党・新緑風会、公明党及び日本維新の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
 一 企業主導型保育事業の推進に当たり、子ども・子育て拠出金の負担が、経営資源に乏しい中小・零細企業の経営を圧迫することのないよう、十分に配慮すること。また、子ども・子育て拠出金の率等の変更に当たっては、事業主団体との協議を尽くすこと。
 二 保育の質の確保を図る観点から、市町村の待機児童解消等に向けた取組を支援するため都道府県が関係市町村等と組織する協議会においては、保育士の配置基準について、市町村の判断を尊重して議論が行われるよう配慮すること。
 三 認可外保育施設の安全性を確保するため、都道府県による指導監督が適正に実施されるよう、所要の措置を講じること。特に、企業主導型保育事業に関し、国の委託を受けた公益財団法人児童育成協会が行う指導・監査に当たっては、都道府県との情報共有が適切に行われるよう努めること。
 四 保育の実施義務を担う市町村が、区域内の企業主導型保育事業の実施状況等を十分に把握し、利用者への情報提供等が可能となるよう配慮すること。
 五 子ども・子育て支援新制度における量的拡充及び質の向上に必要とされる一兆円超のうち、消費税財源以外から確保する〇・三兆円超について、早期に安定的な財源を確保するよう最大限努力すること。
 六 喫緊の課題となっている待機児童の解消に向け、保育士等の保育人材に対する更なる処遇改善策を講じること。なお、処遇改善策を講じるに当たっては、保育所等における人件費の運用実態等について十分な調査、検証を行うこと。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#290
○委員長(榛葉賀津也君) ただいま白君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#291
○委員長(榛葉賀津也君) 多数と認めます。よって、白君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、松山内閣府特命担当大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。松山内閣府特命担当大臣。
#292
○国務大臣(松山政司君) ただいま御決議をいただきました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重してまいりたいと存じます。
#293
○委員長(榛葉賀津也君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#294
○委員長(榛葉賀津也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時三十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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