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2018/05/15 第196回国会 参議院 参議院会議録情報 第196回国会 内閣委員会 第11号
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2018/05/15 第196回国会 参議院

参議院会議録情報 第196回国会 内閣委員会 第11号

#1
第196回国会 内閣委員会 第11号
平成三十年五月十五日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員長の異動
 五月九日榛葉賀津也君委員長辞任につき、その
 補欠として柘植芳文君を議院において委員長に
 選任した。
    ─────────────
   委員の異動
 四月十八日
    辞任         補欠選任
     足立 敏之君     石井 準一君
     今井絵理子君     山東 昭子君
     小野田紀美君     野上浩太郎君
     熊野 正士君     山口那津男君
 四月十九日
    辞任         補欠選任
     山口那津男君     熊野 正士君
 五月七日
    辞任         補欠選任
     白  眞勲君     森本 真治君
 五月九日
    辞任         補欠選任
     高野光二郎君     柘植 芳文君
     森本 真治君     白  眞勲君
 五月十日
    辞任         補欠選任
     相原久美子君     小川 勝也君
 五月十一日
    辞任         補欠選任
     小川 勝也君     相原久美子君
 五月十五日
    辞任         補欠選任
     野上浩太郎君     高野光二郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         柘植 芳文君
    理 事
                藤川 政人君
                和田 政宗君
                西田 実仁君
                矢田わか子君
    委 員
                有村 治子君
                石井 準一君
                江島  潔君
                岡田  広君
                山東 昭子君
                高野光二郎君
                豊田 俊郎君
                野上浩太郎君
                山下 雄平君
                熊野 正士君
                榛葉賀津也君
                相原久美子君
                白  眞勲君
                田村 智子君
                清水 貴之君
                山本 太郎君
   衆議院議員
       内閣委員長    山際大志郎君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣官房長官) 菅  義偉君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(少子化
       対策、クールジ
       ャパン戦略、知
       的財産戦略、科
       学技術政策、宇
       宙政策))    松山 政司君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    茂木 敏充君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(規制改
       革、地方創生)
       )        梶山 弘志君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(男女共
       同参画))    野田 聖子君
       国務大臣     鈴木 俊一君
   副大臣
       内閣府副大臣   越智 隆雄君
       文部科学副大臣  丹羽 秀樹君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        村井 英樹君
       内閣府大臣政務
       官        山下 雄平君
       厚生労働大臣政
       務官       田畑 裕明君
   政府特別補佐人
       人事院総裁    一宮なほみ君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤田 昌三君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       原  邦彰君
       人事院事務総局
       職員福祉局長   合田 秀樹君
       内閣府大臣官房
       審議官      田中愛智朗君
       内閣府政策統括
       官兼子ども・子
       育て本部統括官  小野田 壮君
       内閣府男女共同
       参画局長     武川 恵子君
       内閣府地方創生
       推進事務局長   河村 正人君
       内閣府地方創生
       推進事務局審議
       官        村上 敬亮君
       総務大臣官房審
       議官       堀江 宏之君
       財務大臣官房長  矢野 康治君
       財務省理財局次
       長        富山 一成君
       文部科学大臣官
       房審議官     瀧本  寛君
       厚生労働大臣官
       房審議官     土屋 喜久君
       厚生労働大臣官
       房審議官     成田 裕紀君
       農林水産大臣官
       房審議官     岩本 健吾君
       国土交通省航空
       局交通管制部長  飯嶋 康弘君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○株式会社地域経済活性化支援機構法の一部を改
 正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○政府参考人の出席要求に関する件
○内閣の重要政策及び警察等に関する調査
 (公文書の電子決裁に係るシステムに関する件
 )
 (国家公務員のセクシュアル・ハラスメントの
 扱いに関する件)
 (保育所等の待機児童への対応に関する件)
 (女性活躍推進法見直しに向けた検討の方向性
 に関する件)
 (男女共同参画に関連するILOの条約の締結
 に関する件)
 (国家戦略特別区域における獣医学部の新設の
 経緯に関する件)
 (国家戦略特別区域における獣医学部の新設と
 質の確保に関する件)
 (公文書管理の見直しに向けた取組の進捗に関
 する件)
○政治分野における男女共同参画の推進に関する
 法律案(衆議院提出)
    ─────────────
#2
○委員長(柘植芳文君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 議事に先立ち、一言御挨拶申し上げます。
 去る九日の本会議におきまして内閣委員長に選任されました柘植芳文でございます。
 本委員会は、内閣の重要政策及び警察等、国政の基本に関わる事項を所管しており、委員長としてその責任の重大さを痛感しております。
 委員会の運営に当たりましては、委員各位の御指導、御協力を賜りまして、公正かつ円満に行われるよう努めてまいりたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#3
○委員長(柘植芳文君) 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、今井絵理子さん、小野田紀美さん、足立敏之君及び高野光二郎君が委員を辞任され、その補欠として山東昭子さん、野上浩太郎君、石井準一君及び私、柘植芳文が選任されました。
    ─────────────
#4
○委員長(柘植芳文君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(柘植芳文君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に矢田わか子さんを指名いたします。
    ─────────────
#6
○委員長(柘植芳文君) 株式会社地域経済活性化支援機構法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案に対する質疑は既に終局しておりますので、これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#7
○田村智子君 私は、日本共産党を代表して、株式会社地域経済活性化支援機構法の一部を改正する法律案に対し、反対の討論を行います。
 地域経済活性化支援機構は、二〇〇九年に設立された企業再生支援機構を二〇一三年に改組したものです。
 企業再生支援機構は事業再生を行う民間事業者への出資支援を主たる業務として設立されましたが、本来、再生事業者や金融機関が負うべきリスクを税金で賄うものであるとして、我が党は設立そのものに反対しました。
 しかも、企業再生支援機構が最初に支援した日本航空では、放漫経営を進めた経営陣や政府の責任追及もないまま、大規模な人員削減を支援の条件としました。機構の管財人による争議権を求める労働組合への不当労働行為は、最高裁まで全ての裁判で断罪されています。日本航空の整理解雇問題はILOから日本政府へ三度にわたって勧告が出されており、復職を求める労働組合と日本航空の協議が行われるよう政府としての対応が求められていることを改めて強調いたします。
 本法案では特定企業への支援である地域活性化ファンドの運営事業等を延長するとしており、内閣府は、機構の今後の活動について、ファンド運営業務によって地域経済牽引事業を支援対象の中心に置くと説明しています。
 安倍政権が昨年六月閣議決定した未来投資戦略では、三年で二千社程度への集中的支援を掲げており、安倍政権の経済政策と合致する特定企業に税金を原資としてリスクを肩代わりし出資しようというものです。一方で、地域経済の要となる中小企業対策は、二〇一八年度予算の僅か〇・三%と、六年連続で史上最低水準を更新しました。安倍政権の進める異次元金融緩和で中小企業の資金繰りを支える制度も打ち切られてきました。本末転倒と言わなければなりません。
 以上の反対理由を表明し、討論を終わります。
#8
○山本太郎君 ありがとうございます。自由党共同代表、山本太郎です。社民との会派、希望の会を代表し、株式会社地域経済活性化支援機構法の一部を改正する法律案、いわゆるREVIC法案に対し、反対の立場から討論をいたします。
 REVICが行う業務には、既に存在する十四のいわゆる官民ファンドや民民ファンドでの支援内容との重複があります。確かに、再チャレンジ支援といった、ほかの官民ファンドではできないオリジナルの支援は高く評価すべきものでしょうが、決定件数を見ると寂しい限りです。
 四月十三日発表、官民ファンドにおける業務運営の状況についてという会計検査院の報告書では、REVICの収益性の目標達成度はAと高く評価されていましたが、民間の業務を圧迫し、業務を拡大することで得られた目標達成度Aなら、全く意味がありません。政府の出資を受けた官民ファンドであるならば、民間にできることは民間に任せておいて、公的機関としてしかできない形の地方の企業再生支援、企業支援、再チャレンジ支援を隅々まで広げていくべきではないでしょうか。コストを極力抑えた再生しやすい、起こしやすい再建支援に特化するような現在のREVICならば存在する理由も見付かりません。REVICのあり余る利益余剰金は無理に国庫納付するのではなく、地方創生を最大化するためフルに有効活用することこそがREVICが存在する意味と考えるべきではないでしょうか。
 REVICの前身、企業再生支援機構の際は、冷酷にも二〇一〇年の大みそかに必要以上のJALのパイロット、客室乗務員を大量解雇、その結果、国際労働機関、ILOから三度の勧告を受けました。過去にそのような非人道的大量解雇も行った機構が、REVICに生まれ変わって、再生支援先の労働者に対して不利益を被らないような配慮が行われているかは非常に疑わしいものです。
 質疑の一か月以上前から、再生支援を行うに当たり、何人が解雇され、経営が軌道に乗った際には解雇されたうちの何人が再雇用されたのか、公表されている企業のみでいいので数字が欲しいと幾ら問合せをしても、お答えできないの一点張り。それが質疑前日になって一転、事実関係を確認する時間もないまま、よく分からない数字を出してくるような不透明な姿こそがREVICそのものと言えるのではないでしょうか。
 再生支援の要件として、支援基準にある労働組合等と事業再生計画の内容等についての話合いといった条件だけでなく、支援対象企業が再生された際にはリストラされた労働者を呼び戻すなどの配慮、公的機関であるREVICだからこそできるというきちんと息の長い期間、しっかり行うならば、三年とは言わず、もっと支援期間を延長してもいいのではないかとすら思うほどです。
 しかしながら、そのような細やかな労働者保護の仕組みも設けず、民間ができる支援をコバンザメのように奪い取って利益を上げる官民ファンドであるREVICには、私は存在意義を感じません。不透明という言葉を辞書で引けばREVICと出てくると言っても過言ではないほどにREVICの情報隠しは異常です。国会審議を深めるための情報提供さえも国会議員にも行わない、その姿勢は立法府への冒涜です。REVICにふさわしいのは延長ではなく、一刻も早いお取り潰しであると申し上げて、反対討論といたします。
#9
○委員長(柘植芳文君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 株式会社地域経済活性化支援機構法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#10
○委員長(柘植芳文君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、矢田さんから発言を求められておりますので、これを許します。矢田わか子さん。
#11
○矢田わか子君 私は、ただいま可決されました株式会社地域経済活性化支援機構法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・こころ、公明党、国民民主党・新緑風会、立憲民主党・民友会及び日本維新の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    株式会社地域経済活性化支援機構法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府及び関係者は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
 一 政府は、株式会社地域経済活性化支援機構(以下「機構」という。)への改組時に追加された業務のうち、特定信託引受け及び特定出資の二つの業務については、実績がゼロであったことに鑑み、このような状況が繰り返されないよう努めること。
 二 機構は、延長を認められた業務については、当該業務を通じ、地域において自律的かつ持続的に地域経済活性化等が行われるよう、地域人材や地域金融機関等に地域経済活性化支援のノウハウを延長期限内に移転するよう最大限努めること。
 三 機構は、将来的には地域金融機関等が主体的にファンドを設立、運営できるよう、各ファンドへの出資については極力減らすとともに、専門人材の育成等に注力すること。
 四 政府は、機構が時限的組織であることに鑑み、機構の業務が地域金融機関等の担い得る業務に対して、民業圧迫とならないよう徹底させること。
 五 機構は、地域金融機関等への地域経済活性化支援のノウハウの移転が不十分な地域がないかを検証し、延長を認められた期間を有効に活用して地域における人材育成に寄与する地域経済活性化支援に努めること。
 六 政府は、機構の業務完了後においても、特定専門家派遣等の地域金融機関等への地域経済活性化支援のノウハウが引き続き活用されるよう、必要な体制を整備するための検討を行うこと。
 七 機構は、収益の改善に向けて、ファンド運営の収益性の向上や更なるコストの削減等に取り組むよう努めること。
 八 政府は、中小企業における事業承継の円滑化を図るため、経営者保証が極力徴求されることのないよう必要な取組を行うこと。
 九 政府は、機構が中小企業への支援を通して得た知見を金融行政に反映させるために必要な検証を行うこと。
 十 政府は、効果的かつ効率的な地域経済活性化支援が行われるよう、官民ファンドの連携の強化にとどまらず、必要に応じ、官民ファンドの在り方について検討を行うこと。また、人材不足が深刻な地域の中小企業のグローバル化・技術革新への適応を促進する環境を整備するための新たな支援・組織の在り方についても検討を行うこと。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#12
○委員長(柘植芳文君) ただいま矢田さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#13
○委員長(柘植芳文君) 多数と認めます。よって、矢田さん提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、茂木内閣府特命担当大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。茂木内閣府特命担当大臣。
#14
○国務大臣(茂木敏充君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨を踏まえまして配意してまいりたいと存じます。
#15
○委員長(柘植芳文君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#16
○委員長(柘植芳文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#17
○委員長(柘植芳文君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官原邦彰君外十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#18
○委員長(柘植芳文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#19
○委員長(柘植芳文君) 内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#20
○熊野正士君 おはようございます。公明党の熊野正士です。
 本日は公文書管理について質問させていただきたいと思います。
 森友学園の国有地売却に際して、財務省の決裁文書の改ざんという前代未聞の不祥事が発生いたしました。この事態を受けて、三月二十三日に安倍総理の方から、更新等の履歴が厳格に管理できる電子決裁システムへ移行を加速するようにという発言があったと承知をしております。
 この電子決裁システムというのは、元々は業務の効率化のために総務省が平成二十一年から導入をして、政府を挙げて推進をしているというふうに聞いておりますけれども、今回、この書換え問題ということで、我が党の公明党の同僚議員である里見隆治議員が財政金融委員会でこのことについて、電子決裁システムについて質問いたしまして、この電子決裁システムというのが書換えの履歴が残ることが明らかとなりまして、書換え防止といった観点からもこの電子決裁システムというのは有効じゃないかというふうに広く認識されるようになったと理解をしております。
 この総理から指示のあった電子決裁システムへの移行状況について、総務省からの答弁をお願いいたします。
#21
○政府参考人(堀江宏之君) お答えします。
 ただいま御指摘ありましたとおり、電子決裁は、紙の決裁と異なりまして起案者が決裁を持ち歩く必要がない、それから決裁者も自分の都合の良いときに決裁を行えるなど、時間の効率的活用など業務効率化に資するものとして、政府全体として推進しているものでございます。一方、システムで処理することによりまして修正履歴が自動的に残るということで、決裁文書を適正に保存する観点からも効果がございます。
 三月二十三日の閣僚懇談会におけます総理からの御指示を受けまして、現在、総務省では各府省と協力して、どのような決裁がなぜ電子決裁ではないのか、それから、今後導入するにはどのような困難があるのかについて精査をしているところでございます。これにより把握した事実を踏まえまして対応の方向性を検討し、電子決裁への移行を加速してまいりたいと考えております。
#22
○熊野正士君 答弁ありましたけれども、総務大臣からも、今ございましたように、どのようなものが電子決裁できていないのかと、また、今後導入するに際していかなる困難があるのかということを個別に精査をしているということだと思います。
 お聞きをすると、この二、三年でかなり電子決裁システムがもう九〇%ぐらい導入されているというふうに承知をしておりますけれども、分母から、どうしても業務環境が電子決裁に向かないような環境があるのでその分母ははじいているということですけれども、そういったものも含めて、先ほどおっしゃった、なぜ電子決裁できないのか、どういった困難があるのかということについてちょっと具体的に教えていただきたいなということと、それから、そうした環境も踏まえた上で、その上で電子決裁というものを、システムを移行を加速させようとしているのかということについて答弁をお願いしたいと思います。
#23
○政府参考人(堀江宏之君) 電子決裁につきましては、平成二十五年六月の世界最先端IT国家創造宣言工程表、IT本部決定でございますが、これにおきまして、平成二十七年度までに電子決裁率を六〇%まで向上させると、そういった目標を掲げまして、二十七年度にこれを達成しまして、先ほど御指摘ありましたとおり、二十八年度においては九一・四%まで向上しているところでございます。
 その一方で、これらの調査では、業務環境の制約により電子決裁が行えないような場合については母数から除外しておるところでございます。業務環境の制約により電子決裁が行えないものの中には、例えば、扱う情報の性質などから文書管理システムに接続しないクローズドのネットワークを構築しているようなもの、さらには、業務の性格などから現場の職員一人一人には端末を配備していないようなものなどがございますけれども、今回は、このようなケースにつきましても、業務の実情をよく把握した上で電子決裁の導入の可能性について検討してまいりたいと考えております。
#24
○熊野正士君 じゃ、その難しい環境であっても推進していくという理解でよろしいということだと思います。
 この財務省の書換え問題に関して、改ざんに関して、今年の三月二十六日、予算委員会で太田理財局長が答弁をされております。そのときの質問が、閲覧可能な人数は何人だったんですか、また書換え可能な人数は何人だったんですかという質問に対しまして、理財局長の方からは、ちょうど国有財産業務課というのがあって、ここの定員が三十一名だと、この三十一名全員が閲覧可能であったというふうに答弁されていまして、書換え可能な人数は十九名という答弁がございました。
 三十一名の定員で十九名ということで、もう十九名の人が書き換えれるというのは人数的にはちょっと多いんじゃないかなと。この課長さんというのがいわゆる文書管理者ということで、その補佐をするということで、お聞きをすると、二、三人ぐらいじゃないかなというふうな説明を公文書の管理の内閣府の方から聞いたこともありますけれども、この書換え防止という観点から極力書換え可能な人数は制限をした方がいいんじゃないかなと思いますけれども、ちょっと総務省の方と、それから梶山大臣の方にお尋ねしたいと思います。
#25
○政府参考人(堀江宏之君) 文書管理システムは、公文書管理のルール、それから各府省の要望を踏まえて整備しているところでございまして、文書管理システム自体が文書管理のルールを定めているわけではございません。現状、公文書管理のルール上、紙、電子を問わず文書管理者が部下職員に権限を委任することができ、その人数についても特段の制限はございません。こうしたことから、システム上も権限を委任できる人数については制限を設けておりません。
 システムを管理する当方として、御指摘の人数が適正か否かについてお答えする立場にはないことを御理解いただきたいと存じます。
#26
○国務大臣(梶山弘志君) 行政機関の意思決定の基礎となる決裁文書につきまして書換えが行われたことは、公文書への信頼、そして行政全体への信頼を揺るがしかねない行為でありまして、極めて重く受け止めているところであります。
 決裁文書につきましては、先日、三月二十三日の閣僚懇談会において総理から指示があったとおり、更新履歴の厳格な管理が可能な電子決裁システムへの移行の加速化を図ることとしておりますけれども、そのシステムで管理されていた文書について書換えが行われたことも事実であります。
 今後、現在行われている事実関係の調査、解明を踏まえ、更に問題点を洗い出した上で、電子決裁システムを所管する総務省と連携して、制度、ルール、システムなどについて必要な見直しを検討してまいりたいと思っております。
 その三十一名中十九名、書換えの権限が付与されていたこと、多いと思わないかということでありますけれども、当該部局の業務プロセス等を正確に把握する立場にはありませんので、お答えすることは差し控えさせていただきます。
#27
○熊野正士君 決裁を受けた文書ですので、もう決裁を受けているんだから、基本はもう、書換えというか、何も手を加えないというのが普通常識だと思います。
 例えば、お聞きをすると、法律番号を付与するとか、あるいは公布日を追記するとか、業務上必要な、事後で処理しなければいけないこともあると聞いていますけれども、もし追記ということであれば、もう追記する機能だけ、書き加えるだけ、書き換えない、加えるだけの機能というものをシステム上つくればいいんじゃないかなというふうに思いますけれども、その辺、総務省の見解をお聞きしたいと思います。
#28
○政府参考人(堀江宏之君) 御指摘の点につきましては、先般の与党の公文書管理の改革に関する中間報告におきましても、紙、電子を問わず決裁後の文書の修正について内閣府において事後的な修正が許される範囲を限定的に示すとともに、修正手続、決裁の取り直しなどのルールを明確化し、それらを踏まえ、総務省においてシステム改修を行うべきであるという提言をいただいたところでございます。
 今後のシステムの在り方については、こうした提言も踏まえまして、内閣府ともよく相談して対応を検討してまいりたいと思います。
#29
○熊野正士君 よろしくお願いします。
 今、先ほどもそうですけれども、総務省の方から答弁いただきましたいわゆるルール作り、例えば三十一人定員がいて、その書き換える可能な人が十九人が多いのか少ないのかということは、それはルールを定めないといけないんだというふうな答弁で、大臣の方からもそういうふうな趣旨だったと思いますが、確かにそのルール作りというのは非常に大事だというふうに思います。
 そこで、公文書管理をつかさどる内閣府にお聞きしたいんですけれども、この公文書管理に関するルールというのは、作成ですね、誰が行うものなんでしょうか。
#30
○国務大臣(梶山弘志君) 先ほど申し上げましたとおり、今回の決裁文書の書換え事案については、現在行われている事実関係の調査、解明を踏まえて、更に問題点を洗い出した上で、制度、ルール、システムなどについて必要な見直しを検討してまいりたいと考えているところであります。
 公文書管理について政府を挙げての見直しを行うに当たっては、担当大臣として前面に立って検討してまいりますけれども、その際、公文書管理の制度面については、これまで第三者的立場から御議論をいただいてきた公文書管理委員会等の有識者の皆様から御意見を伺うことも当然あり得ると考えているところであります。
#31
○熊野正士君 じゃ、基本的には公文書管理委員会が行うということではないんでしょうか、も、あり得るというか、公文書管理委員会が中心になってやるということでよろしいんでしょうか。
#32
○国務大臣(梶山弘志君) いろんな事案が出てまいりまして、そして調査もしております。そういった事案について、まずは公文書管理委員会の構成メンバーであります民間の有識者の皆様等の在野の方からもお話を伺った上で、それを基に検討してまいりたい、そしてそういったルールを作ってまいりたいと考えております。
#33
○熊野正士君 そもそもこの書換えというのが、今まで、例えば公文書管理委員会で去年の年末に作りました、で、この四月から徹底して各府省でというふうに承知をしておりますけれども、そもそも作るときに、公文書の書換えなんか起こらないという前提でルールが作られていたと思います。
 ただ、実際に起こっちゃいました、あの書換えというか改ざんが。それをしっかりとやっぱり先ほどおっしゃった公文書管理委員会等で議論していただいたらと思うんですが、大きな流れとして、電子決裁システム入れようというふうになっています。これはその抑止力の面からも非常に有効だというふうな議論もありますし、履歴が残ると管理も非常にしやすいということですけれども、そういった中で、このITの専門家ですね、先ほど大臣もおっしゃいました外部有識者といいますか、書換えを防止するために、やっぱりITをしっかり熟知したそういった専門家も是非この議論の中に加えるようにしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#34
○国務大臣(梶山弘志君) 委員から今御指摘ありましたように、昨年、いろいろな事案が起きました。その問題点を総括する形でガイドラインを年末に決めさせていただき、各省庁の行政文書管理規則を一月から三月までにまた公文書管理委員会の皆様のお力も得ながら決めさせていただきました。
 ただ、昨年起こった事案と今年起こった事案という分け方をしますと、決裁文書の改ざんというのは今年の部分でありまして、ここを特に注意をして新たなルール作りをしなければならないと考えております。
 現在行われている調査を踏まえて制度、ルール、システムなどについて必要な見直しを検討してまいりますけれども、その際、今委員から御指摘ありましたような専門家の知見を活用することも当然検討してまいりたいと思いますし、また、電子決裁システムを所管をする総務省などの関係省庁ともすり合わせをしながらしっかりと進めてまいりたいと考えております。
#35
○熊野正士君 是非、ITのそういう専門家交えて議論していただいたらなと思います。
 終わります。ありがとうございました。
#36
○矢田わか子君 ありがとうございます。国民民主党・新緑風会の矢田わか子です。
 今日はまず、公務員による職員以外の者のセクハラ対応について質問をさせていただきたいと思います。
 前財務事務次官による女性記者に対するセクハラ行為に関し、まず人事院に質問をさせていただきます。
 辞任された前事務次官、いまだセクハラ行為を認めておられません。実際にセクハラがあったとすれば、これは公務員による民間人に対する違法的行為となります。私も、実は長らく、経験上、民間の会社でですけれども、このセクハラの相談窓口も担当してきましたし、対応もしてまいりました。その民間企業との少し取扱いの差異についても疑念を感じているというところから質問をさせていただきたいと思っています。
 まず、資料一を御覧いただきたいと思います。これは人事院の懲戒処分の指針なんですが、その中で、一般服務関係、つまり職場、仕事上における非違行為について、十三番目にありますセクシュアルハラスメントを見ていただきますと、ア、イ、ウ、三つの類型を提示されております。強制わいせつ等ですね、ア、イ、ウと三つの分類をされ、それぞれに対して、横軸にありますとおり、免職なのか停職なのか減給なのか戒告なのかということの処分を標準例として規定されているという状況です。
 しかし、資料一の右側のところ、公務外の非行関係、つまり職場外ではこのセクハラは対象になっていないということが見て取れると思います。ここでは、公務員による職員以外の民間人に対するセクハラについては懲戒しようがないというふうにも受け止められます。
 資料二を御覧ください。これは、人事院のセクハラに対するもの、なくすために職員が認識すべき事項について指針として示されている項目ということであります。行政サービスの相手方のセクハラに言及した部分でありますが、その下の「セクシュアル・ハラスメントに関する苦情相談に対応するに当たり留意すべき事項についての指針」では、官庁の非常勤職員へのセクハラについても言及がされております。
 まず人事院として、こうした職員に対する職場以外でのセクハラについて、そして、公務員以外の者に対するセクハラの行為についてどのように取り扱っていらっしゃるのか、お伺いできますか。
#37
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) セクシュアルハラスメントの防止等について定める人事院規則一〇―一〇の第二条第一号においては、セクシュアルハラスメントの定義として、他の者を不快にさせる職場における性的な行動及び職員がほかの職員を不快にさせる職場外における性的な言動と定めております。したがいまして、職場におけるものであれば、被害者が民間人でも人事院規則一〇―一〇が定義するセクシュアルハラスメントになります。ここで言う職場とは、職員が職務に従事する場所をいうということになっておりますので、当該職員が通常勤務している場所以外の場所も含まれます。
#38
○矢田わか子君 それでは、一宮総裁、今回の前事務次官については、この資料一に基づくと、この十三番目の項目、セクハラについては、どのような判断をされてどういう処分をされたのか、教えていただけますか。
#39
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) 今の懲戒処分の指針におけるセクシュアルハラスメントの扱いというものの一般の十三、セクシュアルハラスメント、意に反することを認識の上での性的な言動の繰り返し、これに該当するということで処分されております。
#40
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 今回の前事務次官については、ウの意に反することを認識の上での性的な言動ということで、ここで言う減給、戒告処分を判断されたということですね。それを判断されたのは財務省だというふうに私は認識しておりますが、人事院もそれでよいという御判断だということでしょうか。
#41
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) 人事院に対して、この処分に当たって事前に相談をいただいてはおりませんが、財務省において適切に判断されたものというふうに考えております。
#42
○矢田わか子君 私はそこに問題があるというふうに思っています。今回は、官僚のトップである任命権者である方がそういうセクハラ行為を行ったということであるので、その方を裁くのにその省庁だけでいいのかという問題が残っているのではないかというふうに思っております。その件についてはいかがお考えですか。
#43
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) セクシュアルハラスメントは個人の尊厳や人権を侵害する行為であって、許されないものと考えております。
 各府省の幹部職員は、本来高い倫理観や職務遂行能力を持ち、ほかの職員の範となるべきものです。にもかかわらず、事務次官や本府省の局長が関係するセクシュアルハラスメントの事案が発生していることについては、誠に遺憾に思っております。
 人事院といたしましては、幹部職員を含めた全ての職員にセクシュアルハラスメント防止の意識等を徹底させるための方策について検討してまいりたいというふうに考えております。
#44
○矢田わか子君 今回、この問題には大きく二つの課題があるというふうに思っています。
 まずは、やっぱり民間人がそういった公務員からセクハラやパワハラを受けても、これを訴える窓口もなく相談するところもない。したがって、こういうマスコミに訴えるようなことの手段に出たのではないかということで、そういう受け止めるそうした窓口などが一応整備されなければいけないのではないかという課題とともに、今回のように各省庁の任命権者であるトップが加害者になってしまうという想定外のことが起こったときに、その省庁だけで本当に判断して処分を決めていいのか。民間企業であれば、各分社とかそういったところの上長がもしそういったことのセクハラなり起こした場合は、当然のことながら、本社機能がそこに関与して判断を下すということになっていきます。
 したがって、その省庁内だけではやっぱりもはや限界があるのではないかという、そういう前提に立って、今後も含めた対応を是非人事院にはお願いを申し上げておきたいと思います。これについて何かコメントがあればお願いします。
#45
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) 御承知のように、職員の服務に関する個別の事案への対応については、事実関係を十分に承知し得る立場にある任命権者において適切に行われるべきものとされております。
 ただ、このような問題、トップがということになると今おっしゃったような問題点はあると思いますので、人事院としましては、セクシュアルハラスメントの防止及び排除が確実に行われるようにするため、各府省における相談体制の整備状況等を確認し、セクシュアルハラスメント防止意識を更に周知徹底するための方策、各府省の実効性ある相談体制等について検討しているところでございます。
#46
○矢田わか子君 是非とも、今回の問題、これだけ国民の関心も高まり、各例えば企業、民間企業などもその対応を見ておりますので、是非とも、公務員の信頼回復のためにも、人事院の皆様にも、総力を結集して、今後このようなことが起こらないように対応を図っていただきたいということをお願い申し上げておきたいと思います。ありがとうございます。
 続いて、この件も含めてなんですが、今日、済みません、お忙しいのに、官房長官、お越しいただきありがとうございます。
 今回、こういうセクハラのことだけではなく、加えて財務省の関連でいえば、森友学園への国有地払下げ問題における公文書の改ざんの問題や、防衛省におけるPKOの日報問題、中央官庁における公務員の倫理問題が噴出しております。法令基準の遵守ができているのかという問題にも関わってくるかと思っております。
 政府においても、職員の人事、職務管理、処遇の改定などに関して、以前も私は官房長官に問いました。これはやっぱり内閣人事局が何らかの形で影響しているのではないかと。官僚の皆さんが倫理観を持ってお仕事がやはりできるようにするためには、この内閣人事局の機能、強くなり過ぎているがためにこういったことが働くのではないかというふうな、済みません、これは推測かもしれませんが、そういうことを踏まえて是非御対応をお願いしたかと思います。
 一方で、それが全く関与していないとおっしゃるのであれば、是非、官房長官におかれましては、行政に対する国民の信頼を回復するという観点に何らかの抜本的な対策を打つべきであると思いますが、いかがでしょうか。
#47
○国務大臣(菅義偉君) 今委員から御指摘をいただきました一連の問題について、行政全体への信頼を損なう極めて重要な事案でありまして、そこは政府としても重く受け止めております。
 また、幹部人事の一元管理制度でありますけれども、縦割り行政の弊害を排除して、内閣の重要政策に応じた戦略的な人事配置を実現をする、このことを目的として、平成二十六年の国家公務員法改正により導入をされたものであります。
 この制度は、任命権者である大臣による人事評価に基づく適格性審査と任免協議の二つのプロセスを経て、複数の視点によるチェックが行われ、公正中立に能力・実績主義に基づく最適な人事配置が行われる仕組みである、このように考えております。
 いずれにしろ、まずは大臣がしっかりとその人事評価をするところから始まりますので、内閣人事局が独断でということではないことも是非御理解をいただきたいというふうに思います。
 いずれにしろ、今般の一連の問題を受けまして、改めて、職員の一人一人が国民全体の奉仕者としての使命感、そして倫理観を持ち服務規律を遵守する、このことが当然のことでありますけれども極めて重要なことで、このことが欠けていることが一番問題だというふうに思っています。これまでも、公務員の倫理や服務に関する研修等、これ実施してきておりますけれども、こうした研修の一層の充実、こうしたことに努めて、政府全体として公務員の倫理観徹底に向けて取り組んでまいりたいと思います。
#48
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 優秀な官僚の皆さんが、やはり倫理観を持って生産性高い仕事をしていただくためにも、是非とも官房長官のこれまで以上のお取組をお願い申し上げたいと思います。
 官房長官、ここで退席していただいて結構です。委員長のお取り計らいをお願いします。
#49
○委員長(柘植芳文君) 菅官房長官、御退席いただいて結構でございます。御苦労さまでした。
#50
○矢田わか子君 それでは、続いて、待機児童の問題について、話題を変えて御質問したいと思います。
 この待機児童の問題は、私はこの委員会でも、また本会議でも何度も取り上げてきた課題なんですが、残念なことに、先月、四月十一日、厚労省が昨年十月一日時点における待機児童数を発表されまして、資料三を御覧いただけますか、五万五千四百三十三人であるという発表がありました。昨年の四月一日時点における待機児童数二万六千八十一人に比べると、半年の間に二倍以上となったということが見て取れると思います。
 これは、一面、潜在的な待機をしている方を表に出してくださいと私たちも言ってきたので、親が育児休業中の方等のカウントも始めるというふうな方針の下で顕在化されていったのだというふうには思いますけれども、そういう方々含め、四月に保育園に入ることが結果としてできずにやむを得ず育児休業を更に選択したり、延長している親が多いという実態が続いているかというふうに思います。
 まず、松山大臣、少子化担当対策大臣として、特命の大臣として、この待機児童の実態をどのように受け止め、いかなる抜本対策、改めて考えていらっしゃるのか、御意見をお願いします。
#51
○国務大臣(松山政司君) まさに、少子化問題は国難とも呼ぶべき少子化の危機に直面しておるところでありまして、待機児童の解消は待ったなしの課題であり、最優先で取り組むべき問題だと思っております。
 このため、子育て安心プランを前倒しをしまして、企業主導型保育事業の更なる活用も含めまして、二〇二〇年度までに三十二万人分の保育の受皿確保するということにいたしております。
 この子育て安心プランの実現に向けて、先般、当委員会にて、子ども・子育て支援法を改正していただきました。事業主から新たに、待機児童の九割を占めるゼロ―二歳の相当分の保育の運営費も含めて拠出金からいただくことになりました。
 企業主導型保育事業については、今年度新たに二万人分程度の募集もスタートをいたします。あわせて、保育人材の確保、また、保育所等の広域利用の推進、これも含めて様々な取組を進めていきたいと思っております。
 厚労省としっかり連携して、待機児童の解消に向けて全力で取り組んでまいりたいと思います。
#52
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 待機児童については、これからも潜在的待機児童あぶり出しには様々な方法が必要だというふうに思っています。これまで、例えば、同じ兄弟、同じ保育所に通わせたいんだというふうな人だとか、やむを得ずベビーシッターだとか民間を利用しているようなケースもカウントされないということで来ていますので、もうまさしくそういう人こそ、すぐに保育園、希望する保育園に入りたいんだという方々なので、是非とも、厚労省も含めてもう一度、いま一度、潜在的な待機児童をあぶり出して、最終的に一体何人待っているのかという数字が明らかにならなければ、そこに当然予算も付かないし、対策の仕方も違ってくるのではないかと思いますので、お願いを申し上げておきたいと思います。
 特に、この待機児童見ていますと、やっぱり首都圏とか近畿圏とか集中しているわけであります。この資料三にもお示しをしているとおりなんですが、こうした待機児童数が多い都道府県と連携した潜在的な待機児童数のいま一度の把握と、様々な手段、それは箱物政策という保育園つくるということだけに限ったことではなくて、様々な方面での取組が必要だと思います。
 加えて、男性の育児休業取得、これもやっぱり進んでいないということでもありますので、法律では男性も休めるんです、休んでくださいというやっぱり抜本的な風土改革とともに、これ、女性が待機をしている間に男性がその半分でもカバーしてくだされば、もうちょっと延ばそうかというふうなことの方策にもなっていきますので、是非併せて、そういうふうなことも含めた対策、厚労省としてはどうお考えなのか、是非お願いしたいと思います。
#53
○大臣政務官(田畑裕明君) お答えを申し上げます。
 先生の資料にございますとおり、平成二十九年十月の待機児童数というのは約五万五千人ということでありまして、四月比と比べますと約三万人増加をしているところであります。
 増加した要因について、こう考えておるわけでありますが、四月以降も年度途中に保育の申込みが行われる場合が多いわけでありまして、年度途中の開園は少ないため、申込みに対して入園できないという数は増加をしているところであります。また、待機児童数の算定に係る取扱いの見直しも影響したものというふうに考えているところであります。
 この見直しは市町村におきます算定方法のばらつきをなくすために行ったものでございまして、保護者のニーズに合った丁寧な寄り添う支援を行うことが重要という観点から、例えば育児休業中の者についてですが、入園申込書に復職意向を確認するためのチェック欄を設けるでありましたり、電話、メール等で復職意向を聴取するなど保護者の意向を継続的に確認し、保育園等に入園できたときに復職の意向がある場合には待機児童に含めるというところにしたところであります。
 この見直しは、平成二十九年四月の待機児童数調査において対応可能な自治体から適用を開始をし、本年四月からは全ての市町村におきまして適用することとしております。このような取組によりまして、待機児童数の正確な把握に努めてまいりたいというふうに考えているところであります。
 なお、御質問の中でいろんな自治体との連携という御質問もございました。お答えをさせていただきたいと思います。
 御指摘のとおり、やっぱり保育の実施主体であります市区町村のみならず、例えば保育園等の広域利用や保育人材の確保の観点から、都道府県との連携ということは大変重要だというふうに考えているところであります。
 本年三月に成立した改正子ども・子育て支援法では、市の境界を越えた保育所等の広域的な利用の推進ですとか、保育士の子供の優先、保育士の方の子供さんですね、の優先入所の横展開など待機児童解消等の取組について、都道府県が関係市区町村と協議をする場を設置する旨を盛り込んだところでございます。
 厚生労働省といたしましては、待機児童の多い都道府県等に協議会のメリット等をしっかり周知をさせていただき、協議会の設置を促しているところでございます。こうした取組を通じて、東京都を始め都道府県と連携をすることにしっかり取り組んでいきたいというふうに考えているところであります。
 なお、各自治体の状況を聞き取ったところでありますが、現時点で協議会を設置している自治体はないということなんですが、設置を前提に協議内容等について詳細について検討している自治体があるということは承知をいたしております。
 以上です。
#54
○矢田わか子君 協議会については、今回の子ども・子育て支援法の一つの大きな目玉でもありますので、是非とも厚労省の御指導の下、スムースな協議会設置ができるように御指導をお願いしていきたいというふうに思います。
 ありがとうございました。
 続いての質問に入りたいと思います。
 加計学園の獣医学部設立に関する問題ということなんですが、先週、柳瀬元首相秘書官の予算委員会における参考人招致もいたしました。まず問題は、まだ残っている問題として、とにかく、国家戦略特区を使っての獣医学部の新設が、適切で、かつ公正な手続を経て決定されたのかということと、また、開校を今したわけですから、その開校したこの今治市の獣医学部が予定どおりにちゃんと運営されていくのかどうかということについて是非注視していきたいなというふうに思っております。その観点から質問をさせていただきます。
 この加計学園、まず、獣医学部の紹介文章において、学部の優れている点として挙げられていることが、国内最大の七十三名の専任教員を配置したということであります。本当に大きな学部設置で、教員集められるのかということが論議経過の中でも課題というふうに指摘されていたわけですが、最終的には七十三人専任教授が配置されております。
 資料四を御覧ください。ただ、この配置状況を見ますと、この数自体も既存の獣医大学十六大学の教員数に比べて、具体的に国立で三十から四十人です、私立系では五十名が平均という中においても圧倒的に多いというような状況です。また、教員の平均年齢も、他の私立の理工系の大学が五十二・四歳なんですが、この加計学園は四十六歳ということで、若いというのが特徴点として出されています。
 しかし、実態はここにあるとおり、教員名簿における専任教員の年齢構成、学位保有状況を見ますと、教授クラスは、六十から六十四歳が四名、六十五から六十九が八人、七十歳以上が十一名ということになっています。ほかの大学を定年になった方の採用が多いと思われます。
 大学設置・学校法人審議会では、資料五を御覧ください、この中で留意事項として既に指摘されていたんですが、定年規程に定める定年年齢を超える専任教員数の割合が比較的高いことから、定年規程の趣旨を踏まえた適切な運用に努めるとともに、教員組織編制の将来構想について着実に実施することということが既に指摘をされています。本当に今の教授の皆さんが、卒業するまで生徒の方々の面倒を見てくれるのかということも含めた懸念事項というふうに思います。
 もう一つ、現地でヒアリングをしたところ、教育経験の少ない若い教員が十分に学生を仕切れていないのではないかという声が上がっていることや、あるいは一部の教員に過度の負担が強いられて、まあ働き過ぎですよね、になっていて、ハードワークになっているんだよというふうなお声も現地からは上がってきております。
 教員数は実際に本当に確保され、学生に十分な指導ができているのかどうか、状況を把握する必要があると思いますが、文科省、きちんと把握されているのか、まずお聞かせいただけますか。
#55
○副大臣(丹羽秀樹君) お答えいたします。
 委員のお話の中で、教員確保の件のお話がございましたが、いわゆる学部が開設された後、学部開設年度に入学した学生、今年度入学した学生が卒業するまでの年度の間、大学設置・学校法人審議会の方におきまして当該大学における設置計画の履行状況を調査することといたしております。
 それによって、岡山理科大学獣医学部につきましては、認可に当たって、完成年度に定年を迎える専任教員の割合が比較的高いことから、教員組織編制の将来構想について着実に実施することを求める旨の、これは設置審において留意事項が付されております。この留意事項への対応を含めた設置計画の履行状況につきまして、今後、大学設置・学校法人審議会においてしっかりと確認していくことといたしております。
#56
○矢田わか子君 テレビの報道で、加計学園に今年入学した女子学生とかからは、やっぱりいろいろあるけれども静かな環境で勉強したいというふうな声もある中で、そこを私たちとしてどういうふうに捉えてしっかり勉強できる環境を整えていくのかということを、もう開いた以上は責任があるというふうに思いますので、是非文科省の方々にはそういう意識を持って今後も実態調査を含めやっていただければと思います。
 それから、もう一つ懸念がありまして、獣医師についてということで、その数の問題なんですが、農林水産省は総数として足りているとされていますけれども、実際には、今回、今治市においてはですが、獣医学部新設に関して四国における産業獣医師の不足を背景にして愛媛県の行政も動いてきたということがあります。
 しかしながら、報道によれば、四国の入学枠、これ最大二十人というふうに最初されていたんですけれども、募集して来た人が六人で合格者が四人にとどまったということになっております。したがって、想定したよりも五分の一だったということなんですね。
 これで、本当に国家戦略特区諮問会議で指摘されていた、四国の獣医師不足が深刻であり、四国に獣医学系大学をつくらなければ獣医師不足解消できないという本来趣旨に基づいた確保ができたのかということに疑問を残しているのではないかなと思います。
 規制緩和までしてそういう大学もつくったわけですので、この辺りも含めて地域が提案する国家戦略特区事業としての意義を大きく見失うことがないような運用にするためにどうしていったらいいのか、是非担当大臣の御見解をいただきたいと思います。
#57
○国務大臣(梶山弘志君) 今委員からお話がありました対象の入試区分における合格者の中に、四国枠入試特待生の希望者は四人だったとのことであります。あくまでも公正な入学試験による選抜の結果であるため、直ちに問題であるとは考えておりません。
 しかしながら、加戸前愛媛県知事が国会でも答弁をしていたように、四国各県は公務員獣医師の確保に苦労しているということをお聞きしております。また、卒業生が地域のライフサイエンス企業に就職することで、地域の新たな産業拠点形成が進むことが期待をされております。
 このため、四国入学枠だけで偏在対策が達成するわけではないものの、今後大学と地元が連携するなどして四国枠の更なる周知徹底を図ることにより、より多くの四国の受験生が四国枠に出願をし、無事受験を突破して四国に就職していることを期待をしておりますが、卒業生全体で、そういうことができるということも含めてしっかりと連携を図ってまいりたいと考えております。
#58
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 まだまだ加計学園については解明していかなければならない課題もありますし、何よりも、今入学している人がその目的に沿った形で勉強できるように、是非、文科省、内閣府、連携しながら対応策を進めていただければと思いますので、お願いを申し上げておきたいというふうに思います。
 続いて、引きこもり対策についてお聞きしていきたいというふうに思います。
 今、一億総活躍と言っている中に、この引きこもりの方々が本当に対象として、活躍させる対象として入っているのかなというふうなその懸念をしております。いつも、女性とか高齢者だとか、そういった外国人の活用なんかは出てくるんですが、実質的には多くの方が、今、この引きこもりという課題を抱えております。政府がこれまで対象年齢十五歳から三十九歳までと絞ってこの引きこもりの実態調査を行ってきたわけですが、二〇一〇年の調査で六十九万人、二〇一五年の調査でも五十四万一千人と累計されております。最近はこの中高年の引きこもりの問題も大きく浮上しており、人口減少と高齢化が一段と進む中で、この問題どうしていくのかということを喫緊の課題ではないかと思っております。
 稼働していない大きな固まり、グループであるこの引きこもりを社会に復帰し就労支援していくための政策、大変重要になるという視点でございます。この方々が将来、生活保護を受けるのではなくて、自立して就労してきちんと税金を納める人になるという対策を是非とも取っていただきたいということから質問をさせていただきたいと思います。
 既に自治体におけるひきこもり地域支援センター、NPOなどが様々な取組を行っていますけれども、なかなか地域支援センターも全国で何か所か限られておりますし、これまで政府としての予算措置も含めて取組の経過などをまずお聞かせいただけますか。
#59
○大臣政務官(田畑裕明君) お答えを申し上げます。
 厚生労働省といたしまして、平成二十一年度より引きこもりの状態にある方に対する第一次相談窓口でありますひきこもり地域支援センターの設置を自治体と連携をしながら進め、本年四月に全ての都道府県、政令指定都市での設置が完了したところであります。ひきこもり地域支援センターの運営等に係る費用については、毎年度予算措置を講じており、平成三十年度予算においては五・三億円を計上しているところでございます。
 直近の相談実績といたしましては、平成二十八年度に、年間約二万一千人の方から御相談を受け、福祉、保健、医療、就労、教育等の関係機関と連携を図りながらアセスメントを行い、早期に適切な機関につなぐ等の支援を行っているところでございます。
#60
○委員長(柘植芳文君) 矢田わか子さん、時間が来ておりますので、おまとめください。
#61
○矢田わか子君 はい。
 ありがとうございました。
 資料六のとおり、公的支援、まだまだ薄いということで、是非とも今後とものお取組をお願いし、質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。
#62
○相原久美子君 立憲民主党・民友会の相原久美子でございます。
 今日は安倍政権が特命担当大臣を任命して、女性活躍を掲げた、それが伴うような法律、これを成立させたわけで、そこを中心に質問したいと思うのですが、実は看過できない言葉を発した国会議員がいらっしゃるということでございますので、まずそちらについてお伺いしたいと思います。
 先日、自民党の衆議院議員、加藤議員が、結婚式の場において、子供、少子化の問題を取り上げたということなのですが、少子化問題というのは確かに私は大きな課題であるとは思っております。しかしながら、個々に子供を三人以上産むこと、これが世のため人のためだとか、子供が生まれないと人様の税金で老人ホームに行くことになるなどという、こういう感覚、本当に私は許せないなと思います。
 社会の実態を知らないのではないか。子供が産みたいと、子供を持ちたいと思っても、実はなかなか子供ができないという方もいらっしゃいます。それに対して費用も大変掛かっていくという状況。それから、なかなかやっぱり今の自分の生活を維持するだけで大変で、なかなか結婚もできない、まして子供を産み育てるということも難しいという方もいらっしゃるわけです。
 その上、私はやっぱり、子供を産む産まないというのはそれぞれの個人の自由なんだと思います。私は、この日本の社会がしっかりと安定した社会であれば、結婚をして、子供を産み育てよう、そういう思いに多くの人たちはなっていくんだろうと思います。
 私たち国会議員というのは、現実を見て、なぜ少子化の問題が出てきたのかということを捉まえて、それに対する施策を打っていかなければならない。そのような状況なのにもかかわらず、このようなあきれた発言をなさるという方がいらっしゃることに私は本当に憤りも感じますが。
 実は、少子化担当大臣もいらっしゃいますし、そして、なおかつ女性活躍の担当もいらっしゃいます。是非、政府としてこういう問題、少子化問題、どのように捉えていらっしゃるのか、今回の発言に対しての認識も伺いたいと思います。
#63
○大臣政務官(山下雄平君) 相原委員の傾聴に値する本当に質問、ありがとうございます。
 個々の議員の発言に対してコメントすることは控えたいと思いますけれども、政府としても、男性でも女性でも個人の尊厳が尊重されるように、そして男性でも女性でも性別による差別的な取り扱われが、取り扱われないように、個人としての能力が十分に発揮される機会を確保されることなどを旨とした男女共同参画社会の実現に向けて取組を進めておるところでございます。
 安倍内閣発足以来、女性活躍の旗を高く掲げて取組を進めてきました。その結果、この五年間で就労者数は二百五十一万人増加しておりますけれども、女性がこのうち二百一万人、約八割を占めております。子育て世代の女性の就業率は七四・三%まで上昇しました。
 他方、改めて我が国の女性が置かれている現状について丁寧に目を向けますと、依然として女性が様々な困難や制約を抱えているということがあります。政府としても、これらの課題の解決に向けた取組を着実に実施していきたいというふうに考えております。
#64
○国務大臣(松山政司君) 少子化対策は国難と位置付けて今取り組んでいるところでありますが、あくまで委員御指摘のように、この少子化対策をする前提として、あらゆる面で子育てに優しい社会をつくる、そしてまた、結婚、また子供さんのことにつきましてはあくまでも個人のそれぞれの自由な生き方が大前提でもありますし、強制するようなことが決してあってはならないというふうに考えております。
#65
○相原久美子君 先ほど山下さんからお話ありましたように、社会に出て就労される女性も増えてきている。しかしながら、なぜやはりこの少子化問題が浮上してくるのかというこの現実は、恐らく、後ほども指摘をさせていただきますけれども、賃金格差の問題ですとか就労時間の問題ですとか、様々あるかと思います。是非、そこに視点を当てた形で施策を進めていっていただければと思います。
 世界経済フォーラムが昨年発表したジェンダーギャップ指数が百四十四か国中百十四位、前年を下回ったと。内閣府の評価では、経済とか教育、保健分野の順位は上昇したけれども、政治分野の順位が下がった結果であると言っています。まあ、そもそも下の方の順位を争っているような状況というのは、これは日本としては非常に私は恥ずかしいなと思っているわけでして。
 くしくも、今日は超党派による議員立法、政治分野における男女共同参画の推進に関する法律が衆議院委員長提案で成立の見込みとなる予定でございます。半歩前進であるなというふうに思っておりますけれども、こういうことを前提としますと、二〇一五年の八月の第百八十九回通常国会におきまして、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律、これがこの内閣委員会において審議がなされ、成立いたしました。ちょうど今この委員会においでの有村委員が当時の担当大臣として、私も審議の中で答弁をいただいたなというように思っております。
 この法案ですけれども、三年を経過した場合において検討をし、その結果に基づいて必要な措置を講ずるとされております。来年が三年ということでございますので、それまでに実際に検証をしていかなければならない、どういうことが課題となってくるのかと、そういうことも検証をする必要があるのだと思いますので、その状況の幾つかについて質問をしたいと思います。
 まず、お伺いしたいと思います。
 一般事業主、これ労働者の数が三百人、常用雇用ですね、三百人を超える一般事業主が行動計画を策定して厚生労働大臣に届出をするということになっておりますが、現在の届出件数、そして、この計画は公表しなければならないというふうになっておりますが、その計画の公表の実態、その辺についてお伺いしたいと思いますし、あわせて、労働者への周知のための措置も求められておりますので、これについてもお伺いしたいと思います。
#66
○政府参考人(成田裕紀君) 女性活躍推進法では、常時雇用する労働者が三百一人以上の企業に対しまして、自社の女性の活躍に関する状況把握、課題分析を行い、それを踏まえた行動計画を策定、届出、公表することを義務付けており、三百一人以上の企業につきましてはほぼ全ての企業に行動計画の届出をしていただいているところでございます。また、行動計画の策定等が努力義務になっている中小企業も約四千六百社に届出をしていただいているところでございます。
 行動計画の公表につきましては、各企業が自社のホームページや厚生労働省が運営する女性の活躍推進企業データベースへの掲載などによって行うこととなっておりますが、このデータベースには約一万九百社が行動計画を掲載しており、求職者を始め民間企業や研究者に御利用いただいていると考えております。
 労働者への周知につきましても企業において適切に対応していただいていると考えておりますが、もしも不十分な部分があれば指導していきたいと考えております。
#67
○相原久美子君 同様にこれ、特定事業主、いわゆる国ですとか地方公共団体、政令で定められる機関等についても行動計画を定めなければならないというふうになっておりますので、ここについても実態をお知らせいただければと思います。
#68
○政府参考人(武川恵子君) 平成二十八年の四月の同法の完全施行を受けまして、特定事業主行動計画は、国、都道府県、市町村の全てで策定済みとなっております。
 同計画の公表につきましては、各事業主がホームページ上で公開するとともに、内閣府の女性活躍推進法「見える化」サイトにおきましても当該ページのリンクを掲載しているところでございます。
#69
○相原久美子君 相当数の企業が行動計画を作り、それから特定事業主は全てのということなんですが、皆さん実際にそれぞれの職場とかでそういう計画があるということを、これどういう計画なのかということを聞いたことおありでしょうかしらね。
 私、実は地元の比較的大きな事業体ですとか、それから地方公共団体で働く方たちに聞いてみたんです。残念ながら、ほとんどの方は知りません。計画を作られた方、この方たちはよく周知しているんですけれども。ですから、先ほどお答えになりましたように、適切に周知されているということですけれども、是非御自分の周辺の方にも聞いてみていただけると一番本当に的確だと思うんですけれども、まずほとんど知らないというのが現実なんです。ですから、これをどのように周知をしていくのかということがやっぱり次のステップへ行くということの一つの段階、階段になっていくんだろうと思いますので、是非、三年後の見直しと言われているこのときに、本当にこういう状況なんだということの実態を踏まえた上での検討としていただきたいと思います。
 次に、この法律では、第十六条と十七条で、事務及び事業における活躍に関する情報の定期公開も義務付けております。その実態の把握はされているのか。この実態の、これ、国ですね、国の部分でいうと把握の担当はどこなのか、お知らせいただければと思います。
#70
○政府参考人(武川恵子君) 女性活躍推進法第十七条におきまして、特定事業主は女性の職業生活における活躍に関する情報を定期的に公表することが義務付けられております。この完全施行以降、各事業主におきましては、同法に基づく情報公開を含めて同法の着実な実施に取り組んでいただいているところでございまして、内閣府におきまして、その特定事業主が公表した情報につきまして適宜フォローアップを行っております。そして、その結果、最新の情報が女性活躍推進法「見える化」サイトに掲載されております。
#71
○相原久美子君 この法案の審議の際に、実は結構な方たちから指摘があったのですが、行動計画を策定する際の状況把握・分析項目、ここの中で、労働の対価である賃金項目ですとか雇用形態が入っていないという指摘がありました。その折、有村大臣、担当大臣は、大事な指摘だというふうに受け止めていただいておりました。そして、衆議院の附帯決議も受け止めて、法案成立後、労働政策審議会において男女の賃金格差を任意項目として加えることを検討するという答弁でございましたが、どのような結果でなりましたでしょうか。
#72
○政府参考人(成田裕紀君) 男女間の賃金格差につきましては、衆議院内閣委員会において、「公労使により賃金格差の是正に向けた検討を行うこと。また、一般事業主行動計画を策定するに当たっては、「男女の賃金の差異」を省令によって状況把握の任意項目に加えることについて検討すること。」との附帯決議がされております。
 これを受けまして、労働政策審議会におきまして議論を行い、女性活躍推進法に基づく省令において、常時雇用する労働者が三百一人以上の企業が行動計画を策定等する際に把握する項目について、男女間の賃金格差の主な原因である勤続年数の男女差や管理職の女性比率について必ず状況把握すべき項目である基礎項目と定めた上で、男女の賃金の差異については必要に応じて把握することが効果的である項目である選択項目と定めることとしております。
 また、雇用形態につきましては、衆議院内閣委員会におきまして、「自ら使用する労働者に占める正規労働者の割合及び自ら使用する女性労働者に占める正規女性労働者の割合等について、省令によって状況把握の任意項目に加えることについて検討すること、」との附帯決議がされております。
 これを受けまして、女性活躍推進法に基づく省令におきまして、常時雇用する労働者が三百一人以上の企業が行動計画を策定する際に、必要に応じて把握することが効果的である項目である選択項目として、雇用管理区分ごとの労働者に占める女性労働者の割合を定めるなどとしております。これらにつきましては、平成二十八年四月一日に施行されているところでございます。
#73
○相原久美子君 後ほど少し指摘をさせていただきたいと思いますが、実態としての部分について最後ちょっとお伺いしたいと思いますが、第九条で、女性の職業生活における活躍推進の取組状況によって厚生労働省令で定める基準に適合した事業主を認定、そして商品ですとか広告等に表示ができるというインセンティブ、これが入りました。その結果が出ているのかどうかと、実態はどのようになっているのかお知らせいただければと。
#74
○政府参考人(成田裕紀君) 女性活躍推進法に基づく行動計画の策定、届出を行った企業のうち、採用、継続就業、管理職比率等の項目について、女性活躍推進に関する状況が優良な企業は厚生労働大臣の認定を受けることができることとされており、認定を受けた企業は厚生労働大臣が定める認定マーク、えるぼしを商品や広告などに付けることができ、女性活躍推進企業であることをアピールすることができることとされております。
 認定は、評価項目を満たす項目数に応じて三段階ございますが、いずれかの段階の認定を受けた企業は昨年度末現在で約六百社と、着実に増加しているところでございます。
#75
○相原久美子君 質問通告していないのですが、ちょっとお答えいただければと思いますが、私、このえるぼしというのを聞いたときに、何なんだろう、これはと実は思ったんですね。何か意味合いがあるのでしょうかしら、このえるぼしという名前が付いたのは。ごめんなさいね、後ほどでも結構ですけれども、ちょっと質問通告をしておりませんものですから申し訳ないのですが。
 実は、皆さん、認定でえるぼしというのがあるというの御存じでしたか。まず知らないと思います。で、これの持つ意味合いを知らなければ、商品に表示されていても、実は、あっ、そうか、これに協力しようとか、あっ、この企業ってこういういい企業なんだなとかというふうになかなか消費に結び付いていかないんじゃないかなと思うんですね。あっ、お答えになれますか。済みません。
#76
○政府参考人(成田裕紀君) Lという文字につきましては、女性であるレディー、それから働くというレーバー、それから称賛に値するローダブルなど様々な意味があるということからLを使っているというところでございます。
#77
○相原久美子君 今聞いていても、ふうんとしか思えないんですね。本当に、一般的にやっぱり、その成果というか、目指すべきそのありよう、企業のありようとかそれから目標とか、そういうものがすとんと落ちてこなければ、やっぱり表示として国民が本当にそれを積極的に活用していくというようにならないのではないかなと思います。今更名前を変更できるかどうか分かりませんし、もしもこれから、これからのことですから、だとしたら、本当にこの認定がどういう意味合いを持っているのかというのをしっかりとやっぱり国民の皆さんに周知をしていくということの取組を是非ともお願いしたいなと思います。
 女性が職業生活において活躍できる社会というのは、私は男性自身もその意味では活躍できるということなんだと思います。今、なぜかというと、今の状況を見たときに、さて、本当に就労している女性たちが今の日本の男性のような働き方を受け入れながら生きるのかというと、実は相当厳しい状況があります。
 それ、昨今言われているワークとライフのバランスですよね。今の男性の働き方、日本なんか特にそうなんですけれども、長時間労働であり、まあ世界では過労死などという日本語が、これが本当にどこからも受け入れられないにもかかわらず、過労死という名前が世界に広まっているという状況、こういうところをやっぱり正していくということが必要なんだろうと思うんです。どうしても、女性が今仕事をしていても、家庭での家事、育児、こういうことの重きもやっぱり相当大きなウエートを占めておりますので、なかなか女性が本当に活躍できる状況になるのかというと、ならないと思います。
 そこで、法案修正の中にもありましたけれども、一般事業主行動計画を定め、又は変更する場合の把握すべき事項として、労働時間の状況が追加されました。問題は、私は、労働時間、これ今、働き方改革ということも言われておりますから関連してくるとは思うんですが、実は一番の問題は、非正規で働いている方たちがトリプルワーク、ダブルワーク、こういう状況に置かれている、これをしっかりと受け止めていかなければならないんだと思うんですね。
 特にシングルマザーの世帯の場合、やっぱり賃金格差ということが非常に問題で、ダブル、トリプルのワークをしなければならないというふうになっているわけですけれども、この実態というのは、これ行動計画の中ではつかめるものなんでしょうか。
#78
○政府参考人(成田裕紀君) 事業主行動計画、実態の把握項目の中には、基礎項目として労働者の各月ごとの平均残業時間数等の労働時間の状況というのが含まれておりますし、選択項目でそれ以外の項目も含まれておりますので、その中で企業においての把握、実態把握というのはやっていただいているケースもあるのかなというふうに思っております。
#79
○相原久美子君 私、それではやっぱりなかなか実態が、本当に実態把握になっているとは思えないんです。是非これもこれからの検討事項の中に入れていっていただきたいと思うのですが、事業主行動計画の中で把握できるかどうかは別として、現実の社会の状況、これをやっぱり把握していかなければ本当に女性が活躍できる社会にはならないと思っています。
 特に短時間の、やっぱりダブルワーク、トリプルワーク、これの実態をどうやってつかむかということが必要になってくるかと思いますので、これは今の状況の中では無理だと思いますので、是非、この先、検討事項の中で、どのようにやっぱりしていったら実態がつかめるのかということの是非検討もお願いしたいというふうに思います。これは希望として申し上げさせていただければと思います。
 この法案の審議の際、私も、女性労働者の多くが非正規という状態で働いていると、現実。正規であっても賃金の格差というのは男女間でもありますので、やっぱりそこの部分も指摘させていただきました。
 先日、ちょっと資料を見ましたら、正規と非正規の男性の間での、男女間の賃金格差が三〇%あると。そして、これがまた非正規となると、非正規の間でも男女間で格差があるということになってしまいますと、非正規の女性の賃金というのは正規の男性の労働者の賃金の本当に半分以下になりかねないという実態があるわけですね。これで生活をしていけ、これで社会の中で活躍せいと言われても、それは非常に難しいだろうと思っています。
 そこで、実はこれを絵に描いた餅にしないためにはということで考えましたけれども、日本は、男女平等に関するILOの百十一号条約、これは雇用における、職業についての差別ですね、この条約と、それからパートタイム労働に関する百七十五号条約、そして母性保護に関する百八十三号条約が未批准なんです。
 今まで私もILOの推進議連とか超党派の議連等々に入っておりまして、この間、関係のところから伺いますと、やはり条約を批准するためには国内法の整備が必要だと、国内法整備をしてから批准なんだというふうな答弁を結構いただいているんですが、来年はILOが設立されて百周年になるんです。
 私、やっぱり、是非日本として、先進国と言われてきたこの日本だからこそ、そして、なおかつ女性活躍担当大臣まで置いて、そして本当に女性の社会でのやっぱり活躍を望んできた政権として、この条約の批准をしっかりと進めていきたいと思っているわけですけれども、恐らくこれは関係の省庁がたくさんあるかと思います。どなたが答弁していただけるか分かりませんけど、決意のほどを述べていただければと思います。
 よろしくお願いいたします。
#80
○大臣政務官(山下雄平君) 平成二十七年十二月に閣議決定いたしました第四次の男女共同参画基本計画では、委員御指摘のILO条約を含め、未批准の条約について、世界の動向や国内諸制度との関係を考慮しつつ、締結する際に問題となり得る課題を整理するなど具体的な検討に着手するとしております。
 今後、内閣府としましても、厚生労働と連携しながら具体的な検討に取り組んでまいります。
#81
○相原久美子君 まさに先進国日本と言われていたのが、ジェンダーギャップ指数を見てもそうですし、残念ながら生産性、これも非常に落ちてきているという状況なわけです。やっぱりトータルで物を考えて見ていくということが必要なのと同時に、やっぱり待つのではなくて打って出るということが必要なんだと思うんです。その意味では、条約の批准に向けての国内法整備、本当にしっかりと早急にやっていただきたいなというように思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 最後の質問になります。
 私の時代なんかはそうでしたけれども、夫は外で働き妻は家庭を守るべき、そういういわゆる固定的性別役割分担の意識、これ結構強かったのですが、いまだにやっぱりあるわけですよね、本当に。そういうところでいうと、やはり女性に過重な負担が掛かっている、私は先ほどからずっと指摘をしてまいりました。全てがやはりつながっていく問題だと思っています。トータルで考えていかなければならない。
 そういうときには、今、政府で働き方改革の法案の審議が始まっている。男性も長時間労働を解消していかなければ、私は、輝く、女性だけが輝けばいいわけじゃありません、日本全体が輝かなければならないと思っています。
 そういう中で、立憲民主党と国民民主党、これ、それぞれ、高度プロフェッショナル制度を盛り込まずに、長時間労働から労働者を守るという観点で、勤務時間インターバル制度の導入を含んだ法案を提出しております。私、労働法制というのは、所管にかかわらず、やっぱりみんなが本当にこの国で生き生きと働いて、そして安心した生活ができるということが基本だと思っておりますので、これは時間がありませんので要望として、是非この野党提出の法案についてもしっかりと審議をお願いしたい。
 これを申し上げて、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
#82
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 先週十日、柳瀬元総理秘書官への参考人質疑で、柳瀬氏は、二〇一五年二月から六月にかけて官邸で加計学園と三回面談したことを認めました。愛媛県の職員、今治市の職員がその場にいたことも否定できませんでした。この面談を記録した愛媛県文書が明らかになったのは四月十日のことです。
 四月十七日の内閣委員会で私は菅官房長官に、愛媛県文書に書かれているこの二〇一五年四月二日の面談について柳瀬氏に聞き取りをするべきではないかと繰り返し質問いたしました。官房長官の答弁は、昨年夏、閉会中の審査において既に答弁していると、そして愛媛県が作成した文書についてもマスコミに対して文書でコメントを出していると、だから柳瀬氏に事情を聞く必要もない、この態度に終始をしたわけです。ところが、参考人質疑での柳瀬氏の答弁は、マスコミへのあのコメントで済ませられるようなものでは全くなかったわけですよ。極めて重大な内容でした。
 官房長官、柳瀬氏に対して何も聞かず調べもしない、この対応には猛省が求められると思いますが、いかがですか。
#83
○国務大臣(菅義偉君) そもそも、この柳瀬秘書官の面会については、自身の記憶に基づくものであり、本人以外は説明することはできないものであるというふうに思います。その柳瀬秘書官は、今御指摘がありました四月二日、そして先日の国会で答弁を行っています。
 私自身が当時申し上げたのは、既に文書で明確にコメントを出していたことから、政府としてこれに尽きるという、こういうことを愛媛県の文書について申し上げました。
 先日の参考人の質疑では、柳瀬元秘書官は、質問に一つ一つまた答えた結果、全体像が見えず、議論が混乱してしまったことを深くおわび申し上げると述べております。
 また、昨年の夏の国会答弁がきっかけで議論が混乱した以上、本人が国会の場で記憶の限りを明らかにすることが何よりも重要なことであると考えます。秘書官は、参考人質疑の中で、国会の様々な御質問に対し知っていることを記憶の限り明らかにしようと、そういう中で一つ一つ誠実に答えたということを言われています。そう思います。
#84
○田村智子君 それは、私たち野党が本当に頑張って実現した国会の参考人質疑で明らかになったことなんですよ。
 私が聞いているのは、官邸は何もやらなかった、愛媛県の文書で一応内閣府は調べましたよ、文科省も農水省も一応調べましたよ、官邸は何もやらなかったんですよ、秘書官が動いたことなのに。このことについて猛省が求められているんじゃないですかと聞いているんです。
#85
○国務大臣(菅義偉君) その文書については、官邸でそれぞれの省庁に指示をして探索をさせたということであります。
#86
○田村智子君 済みません。今、何の文書のことですか。柳瀬氏のコメントの、あの記憶の限りないという、あれだけ、あれを官邸が指示して出させたという意味ですか。何のことを言っているんですか。
#87
○国務大臣(菅義偉君) 各省庁に対してです。その文書を探すようにということを官邸が指示をしたということです。
#88
○田村智子君 違うんですよ。各省庁は官邸で働いていた職員に対しては調べられないと言ったんですもの。だから、私たち野党の合同レクやったって、その柳瀬氏に対して誰も聞き取りをやってくれなかった。渦中の人物は柳瀬氏だったんだから、それが聞けるのは官邸しかなかったんですよ。それをやらなかった。そのことについて猛省を求めているんです。
#89
○国務大臣(菅義偉君) ですから、官邸としては、それぞれの関係省庁に対して、その文書があったかどうかということを探すようにこれ指示したということです。
 そしてまた、柳瀬秘書官の面会について今申し上げましたけれども、自身の記憶に基づくものでありまして、本人以外には説明することができない部分だったんじゃないでしょうか。
#90
○田村智子君 もう官邸崩壊じゃないですか、それ。だって、秘書官が官邸でやったことが問われたんですよ。それが加計ありきだったんじゃないのかと。獣医学部新設特出しで動いて、各省庁に総理が動いているよとにおわせるような、そういう影響を与えたんじゃないかという重大な問題なわけですよ。
 秘書官がやったことについて、官邸は何も、何もですね、これだけ問題視されているのに調査しなくていいということなんですか、官房長官。
#91
○国務大臣(菅義偉君) 先ほど来私申し上げておりますけど、愛知県が作成をしたこの文書に関しても……(発言する者あり)大変失礼しました、愛媛県が作成したこの文書につきましても、政府として徹底してそこは指示をさせたということで、そこは官邸がしたということであります。
#92
○田村智子君 もう驚くべき無責任ですよ。
 十日の参考人での柳瀬氏の答弁も、中村愛媛県知事とは食い違っているんですよ。というか、中村県知事は怒っていますよね。県の職員や今治の職員がバックヤードにいたと、職員に対して失礼だと、センターテーブルで獣医学部新設の構想を説明した、説明の際に用いた文書や面会の日付が入った柳瀬氏の名刺の写真も示して反論しているわけですよ。どっちに信憑性があるかということは、国民的には私、明らかだというふうに思いますよ。
 柳瀬氏は、昨年七月、自分の答弁で、愛媛県や今治市の職員との面会を記憶の限りない、繰り返したと。この答弁と整合性を取るために、今度は加計学園と会ったことは認めたけれども、やはり愛媛県や今治市の職員はいたかどうか分からないと。こんな答弁がどうして信用できるかなんですよ。実際に、八割近い方々が共同通信の調査でも柳瀬氏の答弁信頼できないと、信用できないと、こう答えているわけです。官邸が行った仕事ですよ、秘書官が行った仕事ですよ。そのことに対してこれだけ国民が不信の目を向けているわけですよ。
 今度こそ、私はちゃんと柳瀬氏に対して、菅官房長官、責任持って聞き取りや調査やるべきだと思いますが、いかがですか。
#93
○国務大臣(菅義偉君) 柳瀬秘書官は、さきの参考人質疑において、知っていることを記憶の限り明らかにするということで、一つ一つ丁寧に答えたということを述べております。
#94
○田村智子君 今日、ほかにも質問したいことありますから、ここでもう官房長官に質問終わりますけれども、もう何といいましょうか、真相究明を一番妨害しているのは官邸ですよ。そうでしょう。総理秘書官には誰も聞けないんですよ、そこでやったことは。内閣府聞けないでしょう、柳瀬さん、何やったのかって聞けるわけないんですよ。あなたが聞かなかったら誰も聞けないんですよ。それぐらい無責任な対応をしている。もう本当に早く退陣してほしいなということを表明して、ここで菅官房長官には御退席いただいて結構です。
#95
○委員長(柘植芳文君) 菅内閣官房長官は御退席いただいて結構でございます。
#96
○田村智子君 昨日の予算委員会で、二〇一六年十月二十四日、山本幸三大臣、当時の大臣がですね、京都府副知事の獣医学部新設の陳情に対して、一校しか認められない、あるいは難しい状況なので理解してほしいと、京都の提案は難しいんだと伝えるに等しい発言をしていたことを私は独自に入手した文書に基づいて示しました。
 今日の東京新聞の一面を見てみますと、どうやら西田昌司議員のところにも取材に行かれたようで、このとき同席をしていたということを予算委員会でも指摘をしましたので。西田氏は、二校認めてくれないかと求めたと、難しいと回答されたというふうに取材にもお答えになっているようです。これは私たちが入手している文書と合致いたします。梶山大臣、この調査はどうなっていますか。
#97
○国務大臣(梶山弘志君) 昨日、予算委員会で田村委員の御質問にお答えしたのは、その文書について、独自に入手されたという文書については承知をしていないということを答えさせていただきましたが、内閣府としては西田議員が同席したかということにつきましては、責任を持って今の時点でお答えすることできませんけれども、昨日の報道によれば、西田議員は、大臣から一校に限るという発言はなかった、一校という話はなかったと、テレビに出演されたときにそういうやり取りがあったと承知しております。
#98
○田村智子君 これは、昨年の山本大臣の一校に限るを決めた経緯の答弁がうそだったということが非常に可能性高まってきたんです。本委員会に対してもこの面談の記録を提出を求めたいと思います。
#99
○委員長(柘植芳文君) 後日理事会で協議をいたします。
#100
○田村智子君 今日、もう一点、ワーキンググループの闇、国家戦略特区の、これについて質問したいんですね。
 昨日、衆議院の予算委員会で江田憲司議員の質問に対して安倍総理は、ワーキンググループの主導の中で選定等も事実上行われていると答弁したんです。これは区域の指定の選定や規制改革事項の選定をワーキンググループの議論で行っているというふうに聞こえるんですけれども、本当にそうなんでしょうか。
 例えば、特区区域指定は、区域方針の決定、つまり提案された計画の採用と一体で行われるんですけれども、自治体からたくさん出された提案の中からなぜ広島県、今治市が選定されたのか、その議論をしているワーキンググループは公表されているものを見る限り見当たらないんです。これ、どこのワーキングでやったんですか。
#101
○政府参考人(河村正人君) お尋ねの広島県、今治市を特区とする、選定することについての経緯でございますけれども、平成二十七年の春から秋にかけまして四十三の自治体から提出された特区提案につきまして、ワーキンググループにおいて順次ヒアリングを実施をいたしました。その後、民間有識者の御意向を踏まえまして、指定候補となり得る自治体について、最終的に、十二月十日にヒアリングを行った上で十二月十五日の特区諮問会議で了承されたところでございます。
 その経過の中で、四十三の自治体からのヒアリングを終えた後、民間有識者の方々から指定基準に照らしてふさわしい提案はどれか聞き取ったところ、民間有識者の御意見は、千葉市、北九州市、広島県、それから今治市の四自治体でほぼ一致しておりまして、他の自治体を挙げる声は一部にとどまると、そういう経過を踏まえまして事務局で原案を作成をしたということでございます。
#102
○田村智子君 今のだと何月何日のワーキンググループか分かりませんよ。
#103
○政府参考人(河村正人君) 四十三の自治体から提案があったことについて相当数多くのヒアリングをしておりますけれども、当該今治市、広島県につきましては、六月五日、それから十一月十二日、十二月十日にヒアリングをしております。
#104
○田村智子君 だから、選定したワーキングはないってことなんですよ、ないんですよ。
 じゃ、二〇一六年十一月九日、特区諮問会議で獣医学部の新設の解禁決まりました。十一月九日にこの獣医学部新設の解禁という規制改革事項を提案しよう、こういうふうに選定をした、ヒアリングはいいんです、選定をしたワーキンググループは何年何月何日ですか。
#105
○政府参考人(河村正人君) ワーキンググループで決定したわけではございませんで、ワーキンググループの累次の議論を経た上で諮問会議で決定されたものでございます。
#106
○田村智子君 諮問会議は決定なんですよ。決定のために選定、どこから選び出すか、これ全く出てこないんですよ。
 私、ワーキンググループの議事要旨って、獣医学部に関わるものは全部読みましたよ。ヒアリングだけなんです。ほかもそうですね。元々タイトルが、省庁に対するヒアリング、提案者に対するヒアリング、これしかないんですよ。
 例えば、今国会に出されている働き方改革法案、労働政策審議会で審議を経て作成、提出されています。分科会でヒアリングをやって、分科会でそれを受けての議論をやって、案を取りまとめて労政審に提出をしている。その過程は全て傍聴できるし、議事録も公開されています。ほかの審議会や有識者会議でも、ヒアリングだけやっていてヒアリングの取りまとめをやらない、こんな大臣の諮問会議って、私、聞いたことないですよ。ほかの方も同じだと思います。ヒアリングだけやっている、取りまとめが出てこない。本当にヒアリングだけなのかという疑問も生じてくるわけです。
 今日お配りした資料は、内閣府から出てきて昨年六月に私たちに配られた資料なんですね。一枚目、国家戦略特区ヒアリング登録用紙、十一月一日火曜日、十一時から十一時四十五分、これ農水省に対するヒアリングです。二枚目、これ文科省に対するヒアリングと思われるんですね。同じく十一月一日、十一時二十分から十一時三十五分、ワーキンググループ委員からの指摘、文科省の回答と、こういうふうに書かれているんです。
 ところが、この十一月一日って、公表されているものの中にはワーキンググループありません。この会議って一体何なんですか。
#107
○政府参考人(河村正人君) 御指摘の二十八年十一月一日の打合せでございますけれども、それまで文科省、農水両省と民間有識者との間で重ねてきたような、ワーキンググループとして開催したものではなく、民間有識者が省庁から個別に状況をお聞きしたというものでございます。
#108
○田村智子君 この文科省のやつ見てくださいよ、何て書いてあるか。ワーキンググループの原委員、「「獣医師が足りていない」ということはどこが責任を持つのか。」、文科省の回答、「農水省から、どの分野は足りているのか足りていないのか示してもらいながら、検討する必要があると考える。」などのやり取りがあって、最後に、「方向性はこれで問題ないので、後は需給の調整の問題だけですね。(原委員)」。つまり、十一月九日の諮問会議にかける案文の議論をしているんですよ。
 こういうのをオープンにすべきなんじゃないんですか、方針決定過程なんですから。梶山大臣、いかがですか。
#109
○国務大臣(梶山弘志君) 累次の、数次にわたってのヒアリングを経て、今現在、今現在ってこのときの現在のそれぞれの担当の所管官庁の感想また進捗具合を聞いたものだと思っております。ワーキンググループとは違うという区別であります。
#110
○田村智子君 じゃ、十一月一日のこの、私は影のワーキングだと思いますけど、これと公表されているワーキング、何が違うのか。
 私、いろいろ内閣府に聞いたんですよ。例えば謝金、委員への謝金、どっちも出し得るという答えですよ。じゃ、十一月一日、出したのかというのには、どんなに聞いても、もう大混乱しているのかお答えいただけないんですけど、こうやって個別に来たときも謝金出しているんですよ。このとき、原委員一人だから、じゃ座長がいなければワーキングと言わないのかとか、定足数があるのかと聞いたら、違うんですよ。座長がいない、たった一人でワーキング、ヒアリングやっているワーキンググループは公表されているものの中に幾つも出てきます。何が違うのか。結局、これは議事録作っていないんですよ。だから、やり取り出せと言っても出てこないんですよ。
 議事録を作らない、公表しない、これ以外に差はないんじゃないですか、違いますか。
#111
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、この時期でございますけれども、十一月の九日の諮問会議に向けて、取りまとめ文は調整を行っていた時期でございます。十月下旬に内閣府から文科、農水両省には、これも国会で御説明したこともございますが、既に原案を提示し、十一月一日については省庁側の意見を伺うと、まさに詰めの折衝も想定されるというような段階の状況でございました。
 一般に、こうした詰めの折衝を行う際には、素直な意見交換をしやすい環境を確保するため少人数で打ち合わせると、これは通常よくあることでございますが、当日も、他省庁が同席しないと、この獣医の関係は、この時期、ワーキングとしてやるときは大概農水省と文科省御一緒に話を伺って、議事要旨等の話も前提としてやるという形であったわけでありますが、この場合につきましては、それぞればらばらに別の非公式な形で伺った方が本音の話もしやすいであろうという判断から、座長の招集をする形を取るワーキンググループ、ヒアリングの形は取らなかったというふうに聞いております。
 ただ、結果的には、もう既にこのやり取りは、調査の結果、国会にも御説明し、公表もさせていただいているわけでございますけれども、農水省は文案については意見がないと、文科省についても文案については別途事務的に調整するという場も並行してあったものですから、十一月一日、民間有識者との面会が詰めの折衝の場には結果的にならなかったと。
 こうしたやり取りの結果が、担当者がよく事情を知らないでワーキングという表題を付けた紙にしてお配りをしたのは、もう調査の結果公表しているとおりでございますが、お示ししているような個人メモが残っているようなやり取りがありましたということでございます。
#112
○田村智子君 これで名前、打合せなんかに変えないでくださいよ。私たちが知りたいのはこっちなんですよ。方針決定過程なんですよ、ヒアリングの結果。この重大な問題を今後も追及しなければならないと思います。
 藤原豊氏の招致を改めて求めて、質問を終わります。
#113
○委員長(柘植芳文君) 後刻理事会で審議をいたします。
#114
○清水貴之君 日本維新の会の清水です。どうぞよろしくお願いいたします。
 私も、まず初めに加計学園関係の質問から始めたいと思いますが、長年の岩盤規制に穴を開けまして五十年以上ぶりに獣医学部が新設されたのが今回の加計学園になります。これに関しまして昨日の予算委員会でも、安倍総理、長年にわたり入学定員を抑制することで若い人の希望を塞いできたという発言も総理がされています。
 今回のこの一連の流れ、そして新しく獣医学部ができたこと、これについて梶山大臣はどのような認識でいらっしゃいますでしょうか。
#115
○国務大臣(梶山弘志君) 近年、創薬をめぐる国際競争が激化する中で、創薬プロセスの基礎研究、応用研究を、人を対象とした臨床研究との間に行う実験動物を用いた研究が重要となっております。これには動物の評価、その実験の中での動物の変化や評価が必要になってくるということであります。また、鳥インフルエンザなどの感染症が国際的に拡大する中、食品貿易を通じた感染症リスクが増大をしております。このように、獣医師に求められる役割は世界的に拡大しているのが現状でございます。この結果、具体的には以下の二つの大きな課題が発生しております。
 一つ目ですけれども、近年、獣医師のニーズは動物のための獣医師から新薬開発で活躍する人のための獣医師に拡大してきている。そして、新薬開発を担う企業からは、動物を用いた研究ニーズの高まりに応え切れず、医薬品開発の遅れにつながっているとの声が寄せられておりまして、獣医学部の新設により、こうした分野に特化して人材を養成をし、我が国の創薬産業の活性化を目指すことは喫緊の課題となっております。
   〔委員長退席、理事藤川政人君着席〕
 そして、二つ目でありますが、鳥インフルエンザなどの越境感染症への懸念が高まる中で、現場に駆け付ける産業動物獣医師や公務員獣医師の役割は不可欠であります。しかし、広い範囲で獣医学部がない地域では、いざというときの態勢が手薄となるという切実な不安を抱えております。越境感染症への防疫力を高めることが、加戸前愛媛県知事のお話もあったとおり、切実な課題となっているということであります。
 今回の獣医学部の新設は、こうした時代のニーズに応え切れなくなった岩盤規制に改革の突破口を開くものであり、産業競争力の強化を通じて多くのメリットをもたらすものと考えているところであります。
#116
○清水貴之君 この獣医学部そのものについてなんですけれども、これは山本前担当大臣の発言なんですが、質のことについての発言です。長年にわたって新設を認めてこなかったことで、残念ながら獣医学部の質は落ちていると山本前大臣は発言をされています。
 ただ一方で、文科省の専門家会議などの話を聞きますと、やはり教育水準の向上の取組が途中段階のまま学生定員を増やせば教育の質は低下すると。ですから、山本前大臣のように、競争することによって質は向上するという意見と、やはり競争することによって逆に増え過ぎることによって質が低下するという、こういった意見というのは必ず対立すると思うんですが、大臣はどのようにお考えになりますか。
#117
○国務大臣(梶山弘志君) 既存の十六の獣医師養成系の大学・学部では、OIE、国際獣疫事務局の動向を踏まえて、平成二十三年度から獣医学教育に係るモデル・コア・カリキュラムを実施することによって教育の質の向上に努力されていることは承知しておりまして、敬意を表したいと思っております。
 山本前大臣が世界の獣医学部ランキングに言及をして、五十位以内に入っているのは東京大学の三十四位だけであると述べたことは承知しておりますが、これは世界的に獣医学教育の充実向上が課題となる中で、我が国の大学も更に奮起していく必要があるとの趣旨を述べられたものだと私は理解をしております。
 特に、我が国の獣医大学は五十年以上にわたって新規参入がなく、健全な大学間競争を促すことによって、学生や消費者に対して提供されるサービスの質的向上を目指していくことは多くの国民の利益になると考えております。
 さきの参考人質疑において八田参考人から、過去五十年にわたり新設が制限された岩盤規制の極致との認識が示され、岩盤規制の典型とされましたけれども、今回の獣医学部新設によって獣医学部同士がお互いに刺激をし合い、良い意味での競争を通じて我が国の獣医学教育全体の質の向上につながることを期待をしているところであります。
#118
○清水貴之君 今おっしゃったとおり、新しい獣医学部ができて、新たな競争が生まれて質が向上されていくことが進めば私もいいなと思うんですけれども、その一方で、じゃ、今回の獣医学部の新設というのが今後も続いていくかといったら、やはり大臣もちろん御存じのとおり、文科省の告示の四十五号というのがありまして、これによって完全にもう申請さえも受け付けてもらえない、こういった状況が続いているわけですね。
 今後も、京都の話も出ていますし、また新しくうちが今度は獣医学部をつくりたいんだとか、地域によってはここは足りないから新しくつくらせてくれという話が、これ出てくる可能性は十分にあると思います。こういったときに、またこのように国家戦略特区という形を使っていくのか、それとも文科省の告示自体を見直してもっと門戸を広げていこうとするのか、これについて、まず大臣の考えをお聞きしたいんですけれども、いかがでしょう。
#119
○国務大臣(梶山弘志君) 国家戦略特区の制度は、閣議決定しました特区基本方針の中で、国家戦略特区の成果を全国に広げていくことが必要、提案があればその実現に向け、積極的に取り組んでいくと定めているとおり、全国展開を目指すことや、数を限定することなく、意欲ある提案の実現に向けた検討を行うことを本来的に予定をしております。実際、特区ワーキンググループの民間有識者も一校目でやればそれでいいなどとは全く考えておらず、当然、二校目、三校目はすぐにやるべきだと最初からワーキンググループでは考えていましたと述べております。しかしながら、今回の獣医学部新設は強い慎重論がある中で半世紀以上にわたってこれを拒んできた固い岩盤規制に風穴を開けることを優先をし、まずは一校に限り認めることになったものであります。
 この判断は、改革が全く行われないよりも改革を一歩でも前に進めるための改革の突破口であり、やむを得なかったものと認識をしております。民間有識者の皆さんも突破口を開く観点からこの判断を受け入れたと述べておられると承知をしております。こういった岩盤に風穴が開けられて、一校だけではありますけれども、この検証を通じてしっかりと評価をしてまいりたいということであります。
#120
○清水貴之君 続いて、告示を守っている、四十五号を守っている文科省に質問をしたいと思います。
   〔理事藤川政人君退席、委員長着席〕
 そもそも四十五号をどうしていくのかという話もあるんですが、昨日の総理のこの発言についてどう考えられるか聞かせてください。若い人たちの希望を言わば塞いで、認可するかどうかということ自体を門前払いしていたという行政の在り方自体をまさにこれは正したわけですというふうに、昨日、総理は予算委員会の中で述べられています。前川前次官が行政がゆがめられたという話をされました。それに対しまして加戸前知事が、ゆがめられた行政は正されたんだということを言われたわけですね。
 このゆがめられた行政が正されたということを、昨日、総理は更に分かりやすくこれは僕は発言されているというふうに思っておりまして、認可するかどうかということ自体を門前払いしていたという行政の在り方、これ自体を正したと。ということは、認可するかどうかということ自体を門前払いしていた、これは間違ったやり方である、これを正すわけですから、違ったことを正しくしたんだということですから、今のやり方、告示四十五号は間違っている、こういうふうに私は総理は発言されていると捉えていますが、文科省はいかがですか。
#121
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 御指摘の告示におきまして、獣医師の養成に係る学部等の新増設を抑制しているところでございますけれども、これは、獣医療行政を所管する農林水産省におきます人材需要の見解を踏まえた上で、昭和五十九年以降抑制方針を取っているものでございます。
 獣医学の分野におきましては、人材供給の規模は国家試験の合格者数によることになりますけれども、獣医学部を修了することにより受験資格が付与されるものでございまして、国家試験の受験者の質が当該分野で活躍する人材の供給に直接影響するため、受験者の質と規模についても一定程度の水準を維持するということが必要だと考えております。
 また一方で、獣医学の分野の人材育成には相当の時間を要し、また多額の公費の投入を伴うものでございます。こうしたことから、農林水産省の人材需要に係る見解を踏まえつつ獣医師養成の学部の新増設について抑制を行ってきたところでございまして、このため、文科省としては、需給を所管する省庁において判断が行われれば、本件、御指摘の告示の扱いを含めて検討を行う必要があるものと考えるところでございます。
 以上であります。
#122
○清水貴之君 今の話として、需給を見る省庁、農水省の判断次第ということだと思うんですけれども、この総理の、もう審議官の意見聞かせてください。総理の発言についてはどう思われますか。今の告示自体が、四十五号が行政がゆがめられているというふうに総理は発言された。今の告示四十五号自体が間違っている、これが今回正されたんだというふうに僕は発言をされているというふうに思うんですが、これについてはどう考えますか。
#123
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 総理が告示そのものを間違いだという言い方をストレートにされたものとは認識をしておりませんけれども、今申し上げたとおり、この告示の必要性あるいは獣医学教育若しくは将来獣医行政を、獣医療を担う人材の方々の質ということ、質の担保、維持向上ということを考えたときに、現在のこの告示というものは今の需給の見通しその他が変わらない限りは必要なものだろうと思います。
 一方で、国家戦略特区というその規制にある意味穴を開ける制度が存在しているわけで、この国家戦略特区の枠組みの中で関係省庁と調整を経て認められていくということはあり得るものだと思っております。
 以上であります。
#124
○清水貴之君 昨日の予算委員会でも議論になっておりまして、告示四十五号があって、そもそももう申請さえも今は受け付けてもらえないわけですね。申請は受け付けてちゃんと議論をされて必要だったら認めるという、こういう仕組みだったらいいわけですが、もう申請さえも今のところは認めてもらえないという、これはさすがに様々な問題があるんじゃないかというふうに思うわけです。今の国家戦略特区、総理の関与がどうかというのが問題になっていて、私も総理のコメントを代用して、何とか告示四十五を変えさせようとしている、総理の力借りようとしているところはすごいあるわけですけれども、でも、やっぱりこういう認識を持っているというところは是非認識していただきたい。大臣も、今回、その最初の、アリの一穴じゃないですけれども、その動きは非常に大きいとは思いますが、制度自体の様々な問題というのも浮き彫りになっていると思いますが、これも是非見ていただきたいと思います。
 農水省、需給に関してはまた改めて聞かせていただけたらと思います。
 もう一点、森友学園についても聞かせてください。
 前回質問をさせていただきました。前回といってももう一か月近く前になりますので、その後のことなど、若しくは前回の議論で私がお聞きして、えっと思ったところも幾つかありますので、改めて聞かせていただけたらというふうに思います。
 まず初めに、学園側との面会や交渉の記録、これが五百ページ以上あるものが残っていたという報道がなされています。これは実際にあるんでしょうか。どのような形であったんでしょうか。で、どのように公表していくんでしょうか。
#125
○政府参考人(富山一成君) お答えをいたします。
 森友学園への国有地の売却につきましては、財務省としまして、決裁文書の書換えについて調査を進めているところでございます。
 今御指摘のあった森友学園との交渉記録につきましては、これまでも記録が残っているのではないかとの御指摘を国会等でいただいているところでございまして、まずはこの書換えについての調査を優先しつつ、交渉記録についても並行して調査をしているところでございます。できる限り速やかに調べまして、交渉記録が存在するのであればどのような経緯でどのようなものかということも含めて、御報告できるよう努力してまいりたいと考えております。
#126
○清水貴之君 ちょっと分かりにくかったんですが、あるんですか、ないんですか。あること自体も今調べているという状況なんですか。
#127
○政府参考人(富山一成君) お答えをいたします。
 我々の調査の中では、財務本省、理財局、あるいは聞き取りということでは大臣官房、さらに、現場は近畿財務局でございますので、そういった各組織の中で今悉皆的な調査をしているということで、今御指摘の存否というところについても現在は調査中ということで御勘弁いただきたいと思います。
#128
○清水貴之君 前回質問をさせていただいたところの続きになるんですが、生活ごみについて質問をさせていただきました。新たな生活ごみが見付かった、これが、値引きの額の拡大の大きな根拠になっているこのごみが、どのような状況であったのか、いつ見付かったのか、これ非常に大きな一つの論点になっているわけですけれども。
 結局のところ、平成二十七年七月以降に有益費の除去工事というのを行っています。ここについて、前回、富山次長は、土壌汚染や地下埋設物に係る有益費の工事を行ってきた、生活ごみという言葉は広くて曖昧、ガラス片やビニール片といったものも捉え方によっては生活ごみと考えられる、有益費の工事で一部ガラス片や陶器片などのごみが見られたことは承知しているというふうに答弁をされました。
 ただ、今までは、土地改良工事の時点で生活ごみはなかったというふうに答弁をされていたというふうに認識をしているんです。でも今回は、その時点でもう生活ごみと見られるようなものがあったと、捉え方によっては生活ごみだというような発言をされております。これはどっちが正しいんですか。
#129
○政府参考人(富山一成君) お答えをいたします。
 まず、生活ごみという単語につきまして、これまで国会の議論におきまして様々なところで何度も使われている言葉でございます。お尋ねの内容によっては、その時点その時点でガラス片あるいは陶器片、ビニール片もいずれも生活ごみということかと存じておりまして、ある意味で大変曖昧な言葉として使われてきていると考えております。
 その上で、今御指摘のありました平成二十七年の七月以降、土壌汚染あるいは地下埋設物に係る有益費の工事が行われていて、二点申し上げますが、その有益費の工事に関しましては、まずは二十七年の八月の下旬に現地確認をしたところ、汚染土壌の搬出の状況あるいはコンクリート殻、アスファルトなどの撤去状況を確認しております。その際、現地で一部ガラス片あるいは陶器片などのごみが見られたというふうに承知をしていると。
 それからもう一点は、同じ年、二十七年の十一月でございますけれども、こちらも有益費の工事に関する現地確認を国が行った際にも、ガラス片あるいは陶器片が確認されていたという意味で、広い意味での生活ごみというものは、そういったその二点、二時点においても国として確認をしているということでございます。
#130
○清水貴之君 ということは、今までなかったというふうに言っていたというのは、認識の違いだったということなんですか。
#131
○政府参考人(富山一成君) お答えをいたします。
 今私が申し上げたことがある意味で全てでございまして、その生活ごみというものの捉え方というところが一つございますけど、今申し上げたような二十七年の八月下旬、それから二十七年の十一月の現地確認において一部ガラス片あるいは陶器片といったものを確認しているということでございます。
#132
○清水貴之君 最後にもう一点だけ。
 地下埋設物の撤去に関してなんですけれども、佐川氏はこれまでの答弁で、ごみは売却後に相手方において適切に撤去したと聞いている、近畿財務局で確認しているというふうに答弁をされていました。ただ、この前、富山次長は、どのように撤去するかはもう森友学園側の判断だと、当方としてそれについて何らかの指示をすることもないし、我々として実際にその状況を把握していないと発言をされています。
 これも食い違っているんですね。これはどちらが正しいんですか。
#133
○政府参考人(富山一成君) お答えをいたします。
 昨年の森友学園の国有地の売却が国会で議論された初期の二月の下旬頃かと思いますが、でございますけれども、今御指摘のような森友学園による地下埋設物の撤去の状況についての御議論がございました。
 その上で、その当時の売却については、いわゆる不動産鑑定士が見積もった更地価格から撤去費用を差し引いて時価で売却していると。その実際にどの程度を森友学園が撤去したかどうかという点については、売却後は土地は森友学園側の保有となり、どこまで撤去するかは、これはある意味民間の経営判断でございますので国として状況を把握する立場にはないということで、その当時の答弁としましては、基本的に売却後でございますので具体的な撤去の状況につきましては把握してございませんと答弁をしておりました。加えて、本年四月十七日の私の答弁でも同様の趣旨の答弁をさせていただいたところでございます。
 一方、今先生御指摘のごみの撤去の確認という点につきましては、昨年の二月十四日にごみ撤去費用一億円といった趣旨の報道がございましたことから、この報道について、当時、近畿財務局より森友学園に事実を確認をいたしまして、森友学園側に撤去の状況を聞いた、ヒアリングをしたところでございます。
 その際、そのヒアリングの結果としまして、国会におきまして相手方において適切に撤去したというふうに聞いてございますとか、あるいは適切に行ったというのは近畿財務局で確認してございますという答弁をさせていただいたところでございまして、今の両者の、両方の答弁は、それぞれの状況といいますか前提が異なっているということで、答弁自体は矛盾していないというふうに考えてございます。
#134
○清水貴之君 時間ですので終わります。ありがとうございました。
#135
○山本太郎君 自由党共同代表、山本太郎です。社民との会派、希望の会を代表し、質問いたします。
 質問の前に一つお願いがあります。
 というのも、今日の朝七時頃のロイターの報道によりますと、アメリカが在イスラエル大使館をエルサレム移転、開設した十四日、パレスチナ自治区ガザの境界付近で抗議活動を行ったパレスチナ人に対してイスラエル軍が発砲、これ実弾ですよね、少なくとも五十五人が死亡、二千七百人余りが負傷。このうち、死亡者の少なくとも六人は十八歳未満の未成年が含まれている。負傷のうち千三百六十人は銃撃によるものという。抗議活動をする者に対して実弾で応酬するという、非常に非人道的な行いが実際に行われているということなんですね。
 このアメリカのアメリカ大使館をエルサレムに移転するということに関して、昨年十二月の二十二日、アメリカに非難決議というものが国連総会で行われている。これ、日本は賛成しています。賛成している百二十八か国の一国に入っている。賛成理由は、日本は中東との信頼関係などを考慮し賛成したということなんですけれども、このような、イスラエルにおける最新鋭の軍備をそろえた軍隊がほぼ丸腰に近いような人々を撃ち殺すようなことが平然と行われていることに対して、やはり日本とアメリカの関係もある、日本とイスラエルとの関係もあるのは承知しますが、本当の友人であるならば、本当にやったらまずいことがあったときにはしっかりと言うということが必要になると思うんですね。このような声明、しっかりとほかの先進国と言われる国々と合わせて出していただきたいんです。
 ちなみに、トルコは虐殺とこのことを非難しており、フランス、イギリスなどは自制を呼びかけています。
 是非、官房長官、安倍総理とお話し合いになって、この暴挙に対しての、この虐殺に対しての声明、自制をするようにと少なくとも声明を出していただきたいと思います。官房長官、大丈夫ですか。これは恐らくコメントしていただかなくても結構です。それをお願いしたいということなんですけど、かなり遠くを見られていたなと思いまして、今もう一度コンタクトをしようと思いまして。あっ、そうですか、官房長官、是非、この声明のことをよろしくお願いいたします。中東との信頼の関係を言うのであれば、ここは絶対に押さえておくべき点といいますか、だと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは、質疑に入りたいと思います。
 加計学園など、ここで起こった問題など大したことないよねと、野党はいつまでこの問題取り上げて引き延ばすのか、そのような批判も聞かれるんですけれども、菅官房長官もそのように思われますか。
#136
○国務大臣(菅義偉君) いろんな声があるということは事実だと思います。
#137
○山本太郎君 ありがとうございます。
 加計学園問題、いろんな疑惑が持たれていますけれども、この真相究明というのは菅官房長官は必要ないとお考えになりますか。
#138
○国務大臣(菅義偉君) 今回のこの決定までのプロセスでありますけれども、特区の指定、規制改革項目の追加、事業者の選定、いずれについても関係大臣間で異論がないことを確認をし、合意の上で関係法令に基づき適正に行われてきたと、このように考えています。
 これまで、今回の改革プロセスについては一点の曇りもないと、こう繰り返し述べてきた民間有識者を代表して八田座長もさきの参考人質疑で、総理秘書官から何の働きかけもなかった、加計学園への面会が民間有識者の議論に影響を与えたことは一切ないと明確に述べております。
 いずれにしろ、政府としては、今後とも国民の厳しい目線が向けられていることをしっかり受け止めながら、事実に基づき丁寧に説明を心掛けてその責任を果たしていきたい、このように思います。
#139
○山本太郎君 一点の曇りもなかったらこんな問題になっていないって話なんですね。一点の曇りもなければ官邸内でその秘書官がどういう動きしたのかということを真っ先に調べるべきじゃないかという、先ほど田村智子先生の指摘がありましたけれども、そんなこともやってこなかったんだから曇りしかないとしか見えないんですよ。
 そればかりか、国家戦略特区の中にいる人物たち、ワーキンググループだったりとかというところに、諮問会議だったりとかいうところには、ばりばりの利益相反じゃないかってことを国家戦略特区で繰り返している人いるじゃないですか。例えば外国人家事人材、どこが受注しましたっけ、パソナでしたよねとか、それとか、中間山間地域での農業の規制緩和、それ受注したのどこだったっけって、オリックスの子会社だったりとかね。これ利益相反じゃないかよと。審査する側が、それを選ぶ側が結局受注しているというようなやらせみたいなことがずっと行われているのが国家戦略特区じゃないですか。
 そこにおいて、一校限りとかというふうにどんどん狭めていって、自分のお友達にそれを開校させるようなことが行われている。その内容について、ずっと何年、一年以上もこれが行われているのにこれが解決しない理由は何だって言ったら、非常に消極的な政府と非常に消極的な自民党側の情報の開示であったりとかという、これを本当に真相究明させようという気概が全く見られないというのが、今日までこの話題が続いている理由だと私は思うんです。
 これまで、記憶にない、記憶の限り、これを連発し続けて、面会したことさえも事実上否定し続けてきた柳瀬元首相秘書官、一転、予算委員会での参考人招致では、これまでに加計学園とは三度面会した、四月二日の官邸での面談では人数は十人くらいだった、総理には何も報告していないなどなどなど、劇的に都合の良い記憶を取り戻したようです。
 官房長官、柳瀬さん、これ、記憶がない状態からぺらぺらと証言ができるようになる、証言できるようになるまで記憶が戻るというのはちょっと不自然過ぎるんじゃないかなと私思うんですよ。何か別にきっかけがあったんじゃないかなと思うんです。例えば劇的に記憶が戻るお薬を飲んだとかね。そのような薬が売っているようなお店があったら、官房長官、教えていただきたいんですけど。
#140
○国務大臣(菅義偉君) 私も教えていただきたいです。
#141
○山本太郎君 ですよね。これ是非本人に聞いてみたいところなんですけどね。前回、私、登板じゃなかったので、別の方の質問だったので聞けなかったんです。本当に教えていただきたいと思います、劇的に記憶が一部だけ戻るというね。
 これ、柳瀬さんね、安倍総理のアメリカや中東への御出張といいますか外遊という部分に関して、これ随伴されたんですよね。これ外遊中に参考人招致の対策、十分に総理とも話し合った、そのような報告は受けていますか。
#142
○委員長(柘植芳文君) 誰ですか。
#143
○山本太郎君 官房長官です。
#144
○国務大臣(菅義偉君) 全く承知していません。
#145
○山本太郎君 まあ打合せするには十分過ぎるほどの時間があったと思うんですけどね。
 まあ事実関係は分かりませんけれども、長い旅の中で打合せがあったとするならば、もっと綿密にしておくべきだったんじゃないかって私は苦言を呈したいと思うんですよ。余りにもやり方が雑というような状態のまま答弁しているというのが許せない。
 柳瀬さんは、加計学園のことは覚えているけれども、愛媛県、今治市の職員の同席については、十人近くの随行者の中にいたかもしれないと答弁。加計学園以外ははっきり覚えていないということなんですけれども、これ、これまでのワーキンググループなどが行ってきた加計学園隠しと矛盾するものなんですよね。
 例えば、二〇一五年六月五日、国家戦略特区ワーキンググループが獣医学部の新設を提案した愛媛県、今治市にヒアリングした際、加計学園関係者三人が説明補助者として同席していたにもかかわらず、公開された議事要旨に記録がないんですよね。議事録、議事要旨の改ざん問題、これ以前問題になりました。柳瀬さんの発言、答弁というのはこれまでの流れと逆行するもので、作りがかなり雑なんですよ。一体どんな打合せしたんだって話なんですけどね。
 二〇一五年四月二日の首相官邸での会談で、加計学園の獣医学部の学部長になられた吉川教授と会った、柳瀬氏答弁したんですけれども、愛媛県側からは、吉川教授参加していませんよ、そう否定された。
 結局、私思うんですけど、柳瀬氏の参考人招致見ていて思ったのは、関係者一人呼び出して質疑を行っても問題の真相究明にはつながらないなってことなんです。このように質疑時間をいただけるというのは非常に有り難い。けれども、当事者の大半を参考人として呼ばず、答弁させない状態での質疑は、ただのガス抜きと言われても仕方ないなと思うんです。
 官房長官、この問題って早く決着、私付けたいんです。官房長官は早く決着付けたいなと思いません。
#146
○国務大臣(菅義偉君) 政府としては、委員会で決められたことに対して一つ一つ丁寧にお答えをしていくということであります。
#147
○山本太郎君 ということは丁寧に答えていただけるんですけれども、実際の答弁では全然丁寧さに欠けるというか、答えないことを丁寧にいかに答えるかということを続けているなという印象があります。
 昨日、私も参議院の予算委員会理事会に出席しました。野党側が求める愛媛県の中村知事、当時の内閣府藤原次長の参考人招致を、結局、自民党、公明党が了承しないため、参考人招致、かないませんでした。中村知事御自身は、国会に正式に呼ばれれば行く、こうおっしゃっていたにもかかわらずです。
 全会一致が原則ですよね。自民、公明が拒否すれば参考人呼べない、これは理解いたします。では、自民、公明が参考人を呼べない理由は何ですかと尋ねても、その理由さえも言わず、とにかく呼ばないということで押し通す。国権の最高機関、言論の府とは思えない稚拙なやり取りが与党側によって行われているのが現在の国会です。
 予算委員会の参考人として証言した柳瀬氏と中村知事の言い分、真っ向から対立しているんですもの、知事側の言い分語っていただく、当然の話ではないでしょうか。何か呼んだら不都合でもあるんでしょうか。この問題を解決するために、個別に聞くのではなく、関係者全員を一度に国会に招致して事実をそれぞれに語ってもらう必要があると思います。
 私がここで提案したいのは、資料の一でございます。これまで複数名が一度に同時に行った証人喚問の事例、一回の証人喚問で複数名が証人として出席、同時に証人喚問を行った事例が過去四回あります。疑惑が一向に晴れることのない加計学園問題、国家戦略特区を所管する内閣委員会で責任を持って疑惑を晴らそうではありませんか。
 委員長、安倍総理、加計孝太郎理事長、中村愛媛県知事、そして前川喜平元文科事務次官、和泉首相補佐官、さらに柳瀬元総理秘書官、藤原元地方創生推進室次長、以上複数の証人を招致した上で内閣委員会において同時の証人喚問を行うこと、これをお諮りください。
#148
○委員長(柘植芳文君) 後刻理事会にて協議をいたします。
#149
○山本太郎君 これ、一気に真相究明を行うことを是非与党側の皆さんにもお願いしたいんですね。もう終わらせましょうよ。
 このような証人喚問がもしも行われたとしたら、菅官房長官、何か困ることありますか、いかがでしょう。
#150
○国務大臣(菅義偉君) 国会で決めていただいたとおりにさせていただきます。
#151
○山本太郎君 じゃ、官房長官も応援していただけますよね、国会で決まれば。ありがとうございます。
 ということで、大変お忙しい菅官房長官、いつもありがとうございます。ここで退席していただいても結構です。
#152
○委員長(柘植芳文君) 菅官房長官は御退席願います。
#153
○山本太郎君 先日、三月二十三日、本委員会で、入国管理局、入管における非人道的な扱いに関し、人権無視が横行するような国が、人権無視が横行するような国がオリンピックのホスト国を務めるなどあり得ない、オリンピック担当大臣として、入管に収容されている人々の扱い、その是正をお願いいたしました。それに対し大臣は、オリンピック憲章の人権に関する理念が具現化されるよう、法務大臣も含め関係大臣と連携をしてまいりたいとお答えいただきました。
 先日の質疑後、法務大臣とこの件についてお話しする時間は持っていただけましたでしょうか。どのような是正が行われたか、もしも話し合われた場合は教えていただいてよろしいでしょうか。
#154
○国務大臣(鈴木俊一君) ただいま、法務大臣と入管収容者の処遇について話合いをしたかというお尋ねでございます。
 三月二十三日の委員会でもお答えをいたしましたけれども、入管の政策についてはこれは法務省が所管をするということで、当日も法務政務官がここで答弁をされてきたところであります。私は東京オリンピック・パラリンピック担当大臣といたしまして、二〇二〇年東京大会がオリンピック憲章の理念、それを具現化をするということが大切であって、二〇二〇年の東京大会について、そのために法務大臣を始め関係方面と連携をしながら前に進めていくという旨の趣旨の説明をしたところでございます。
 したがいまして、この入管収容所の処遇については、これは法務省の所管でございますので、法務大臣とは話をいたしておりません。ただ、参議院の内閣委員会においてこういう質問があったということは、これはお話をいたしました。
#155
○山本太郎君 オリンピック憲章ってものがあって、それを具現化するってことがオリンピックホスト国にとってやっぱり求められる部分だと思うんです。そのホスト国の中において、本当に刑務所以下の処遇で、自殺者が度々出るような状況を生み出しているのが入管であり、このような、医療にもつなげず、人をほったらかしにして殺すようなことをずっと続けているんですよ。先日、それは内容をお伝えしたと思います。
 このことに関して、私の所管ではない。当然所管ではないでしょう。でも、関係していることですよ。オリンピックのホスト国として、そのホスト国のオリンピック担当大臣なんですよ。飾りなんですか、担当大臣って。違いますよね。オリンピック憲章にのっとった国づくりをしっかりとやっていく、世界に恥じない形をつくるために、オリンピック担当大臣というものの、やはり鈴木先生がリーダーシップを認められてその席に座られていると思っているんです。是非お話合いをしていただきたいんです。
 先に行きます。
 前回の質問の二十一日後、入管で自殺者が新たに出たということは、鈴木大臣、御存じですか。
#156
○国務大臣(鈴木俊一君) 四月十三日にインド人の三十代の収容された方が自殺をされたという報道を、報道を通じて承知をしております。
#157
○山本太郎君 所管ではない、所管ではある、そんなことを言っている間に一人の方がまた入管の中で自殺なさっているんですよ。これは本当に切実な問題なので、処遇がどうのこうのとかっていう問題ではないとかっていう話ではなく、これは本当世界的に見て批判を浴びていることなので、是非その是正にオリンピック担当大臣のお力もお借りしないと、この国が本当に非人道的な国だということが世界に知れてしまうのは本当に恥ずかしい。オリンピックを契機に立て直していきたいんです。是非お力を貸していただきたい。
 今大臣言われたとおり、四月十三日昼頃、東日本入管センターでインド人男性、施設内のシャワー室で首にタオルを巻き付け、意識のない状態で発見、病院に運ばれたが間もなく死亡を確認。自殺でした。二〇一七年四月、出身地での迫害の恐れを感じ、日本に庇護を求めて来日。東京入管に収容後、十二月に東日本入管センターに移送。強制送還された場合、命の保証があるかどうかは分かりません。一年近く収容されたまま、自殺の前日、四月十二日、彼は仮放免申請の不許可を通知される。インドから難民として入国して一年、そのほとんどを収容施設の中で拘束された挙げ句、仮放免も却下。この方の精神状態がかなり不安定な状況に陥っているということは、支援団体のスタッフが今年の二月にカウンセリング面会を行った際、その記録に精神的に問題ありと記すほどだったと。
 こんな状態が目に見えて分かるのに、医療にもつなげていないってことが分かる話だと思うんですね。帰国できない事情を鑑みず、難民申請も認めないどころか、強制送還の対象者として収容施設に無期限に監禁し続けたことが彼を自死へと追い詰めた最大の原因であることは明白です。
 これに端を発してといいますか、あと、処遇問題の改善というものを求めて、この東日本の入管センターでは大規模なハンガーストライキが行われたんですね、百四十名ぐらいが参加して。もう限界だというところまで来たときに、このハンガーストライキを、じゃ、もう中止しようということになり、出された食事が腐っていたんですって。出された食事が腐っていた。余りにもひどい仕打ちじゃないですか。
 本当はもっと細かくお伝えしたいんですけれども、時間がないのではしょりながらいきたいと思います、残念ながら。
 この腐った食べ物を出されるってことは、入管ではすごく数としては多いんですよ。例えば二〇一六年、一年間で起こった入管全国十七収容施設内で発生した官給食、給食ですよね、それに係る異物混入、腐敗事案、総件数三百九十五。一年で十七の施設において四百件近い件数。もし、どこかの自治体で、十七の小中学校なんかの給食で一年間で四百件も腐ったもの出されている、異物が混入しているみたいな話になったら大問題ですよ。でも、これ入管では普通に起こり続けていることなんですよ。
 食べ物一つ取っても、いかに収容者への扱いが劣悪で差別的かよく分かる話だと思います。医療につなげず人間を見殺しにする、絶望的な長期収容で人々を死に追いやる、日常的に腐った食べ物も提供されることがある。既に入管は人間を収容する体制でないことははっきりしているんですね。
 これ、オリンピックのホスト国として胸張れるんですかって。私は恥ずかしい。こんなものなんですか。これ、変えなきゃしようがないじゃないですか。だから、オリンピック担当大臣にこういう部分を是正をお手伝いしていただきたいんです。胸を張ってオリンピックを迎えたい、だったらそうするべきですよ。
 この非人道的な入管収容、二〇〇七年、二〇一三年、国連拷問禁止委員会、二〇一一年、移住者の人権に関する特別報告者の報告、人種差別撤廃委員会の総括所見、国連人権理事会などなど、再三これはいいかげんにしてくださいということを言われ続けている。そして、今回も自殺者が出た。こんなことをいつまで繰り返すんでしょうか。
 お願いしたいのが、法務大臣とこのことを、何とかならないのかということをもう一度、こんな質問があっただけではなく、オリンピックホスト国として恥ずかしくないように、この入管の在り方というものについて是正するような動きが必要じゃないかというお話をしていただきたい。それが一点。
 そして、もう一点。法務省は都合のいいようにしか答弁しません。なので、収容者を支援なさる方々、そういう団体の方々がいらっしゃいますから、是非直接、オリンピックに向けてレクを直接、鈴木大臣に受けていただけるようなお時間いただけないですか。お願いします。この二点についてお答えください。
#158
○国務大臣(鈴木俊一君) まず、自殺をなされましたインド人のこの収容された方に御冥福をお祈りを申し上げたいと思います。
 繰り返しになって恐縮ですが、やはり自分の責任と権限が及ぶこの所掌範囲というのは、これは極めてきちっと守らなければいけないと思っております。私が所管外で、入国管理の政策あるいは入管の収容所における施設の運営の在り方に私が口を出すということになりますと、これはもう混乱をすることになるんだと思います。
 私は、二〇二〇年東京大会に向けて、このオリンピック憲章、これを具現化するために、例えば選手村において、出自でありますとか……
#159
○委員長(柘植芳文君) 時間が過ぎておりますので、お早めにお願いします。
#160
○国務大臣(鈴木俊一君) 宗教上の問題でありますとか、肌の色とか、そういうことで差別をされるということがないようにする。あるいは、難民選手団というものも今後入ってくることになろうかと思います。そういうものにきちっと対応をして、このオリンピック憲章の理念を具現化するというのが私の仕事だと思いまして、そのことについて全力を尽くしてまいりたいと思っております。
#161
○委員長(柘植芳文君) 山本太郎君。時間ですから。
#162
○山本太郎君 上っ面のオリンピックを上っ面の仕事で呼ぶのやめてくださいよ。関係あるに決まっているじゃないですか。非人道的な行いが行われている入管施設に関して……
#163
○委員長(柘植芳文君) 時間が来ておりますので、おやめください。
#164
○山本太郎君 それについて話し合ってくださいと言っているだけなんです。大臣、是非お願いします。
 終わります。
    ─────────────
#165
○委員長(柘植芳文君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、野上浩太郎君が委員を辞任され、その補欠として高野光二郎君が選任されました。
    ─────────────
#166
○和田政宗君 自由民主党・こころの和田政宗でございます。
 公文書管理について考えていきたいんですけれども、財務省の文書書換え事案について見えない部分があるので、まず事実の確認をしたいというふうに思います。
 一元的な文書管理システムは、これ登録した文書を書き換えますと、一目瞭然で誰が書き換えたのか分かるようになっております。これはシステムにアクセスすれば簡単に確認できるわけですが、三月二日の朝日新聞の書換え報道があった後、また、朝日新聞の取材があった時点で、この文書管理システムを確認すれば分かるはずなんですが、今年二月以降、この文書管理システムにおいて文書が書き換えられているかいないか確認した日付はいつでしょうか。
#167
○政府参考人(富山一成君) お答えをいたします。
 若干の今御指摘の経緯も触れさせていただきたいと思いますが、三月二日の報道がございまして、国会でも大きな問題として取り上げられました。徹底した調査の必要性を認識しましたことから、財務省としまして職員に聞き取りを始めたほか、並行して文書の探索、特定作業を開始したところであります。
 その上で、いわゆる九日に書換え前の写しを、いわゆる最終的な、捜査当局への御協力も御依頼を申し上げましてその写しを入手し、その後、文書の最終的な特定をいたしまして、十二日に国会に報告をいたしたものでございます。
 今御指摘の財務本省が作成したものが一件、これは電子決裁ということでございまして、この決裁文書につきましては、先ほど申し上げたような調査の過程で電子決裁の修正履歴についても確認を行ったところでございますが、具体的にいつ、何月何日という確認の日付までは特定できていないという状況でございます。
#168
○和田政宗君 えっ、これ、特定できないということがよく分からないんですけれども、これ誰かが、見た人がいて、その時点で、ああ、書き換えられていますと分かったわけですよね。これ、いわゆる確認した人が分からないということなんでしょうか。
#169
○政府参考人(富山一成君) お答えをいたします。
 今申し上げたような、二日の報道以降、十二日に国会に報告という、十日間ほどの間があるわけですが、その間に職員への聞き取りなど様々な調査を並行してやっておりましたので、この当該電子決裁の修正履歴をいつ、誰が、何月何日が一番最初かというところまで特定できていないという趣旨でございます。
#170
○和田政宗君 三月二日に参議院の自民党会派に対しまして、本省の指示によって書き換えられたとの報道についてというペーパーを持ってきて説明をなさっていますけれども、この時点では、朝日新聞もほかのメディアも本省の指示によって書き換えられたということはどこも言っていないわけでありまして、この時点で本省の指示によって書き換えられたという認識していたんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
#171
○政府参考人(富山一成君) お答えをいたします。
 今御指摘の三月二日の報道以降の、先ほど申し上げたような職員への聞き取り、あるいは文書の探索、特定作業を進める中で、この当日、三月二日の報道の日の朝の件でございますけれども、この二日の金曜日の時点では、本省の指示によって書換えが行われたという認識を財務省として持っていたものではございません。
 ただ一方で、御指摘のような説明を三月二日の朝に行ったということでございましたら、それはおわびを申し上げたいと考えております。
#172
○和田政宗君 ちょっともう時間がないので、今日は事実確認だけしていきますけれども、簡潔にお答えください。
 佐川前国税庁長官は、長官退任時に財務省事務次官から書換えの事実などについてヒアリングされておりますが、佐川氏は、書換えは私の指示ではないというふうに話したか話していないか、これどちらなのか、お答えください。簡潔にお願いします。
#173
○政府参考人(矢野康治君) お答え申し上げます。
 話しておりません。
#174
○和田政宗君 森友学園の小学校用地において生活ごみが出てきたと財務省が認識したのは、何年何月何日でしょうか。
#175
○政府参考人(富山一成君) 生活ごみということにつきましては、先ほども当委員会で御答弁申し上げましたが、ガラス片、陶器片、ビニール片など大変幅広い概念であろうかと考えております。
 その上で申し上げますと、二十七年の八月下旬、これは有益費の工事の関係で現地確認を行った際ですが、現地におきまして一部ガラス片や陶器片などが見られたと。また、同じ年、二十七年の十一月に現地確認をした際にも、ガラス片あるいは陶器片が確認されたというふうに認識をしてございます。
#176
○和田政宗君 これ、先ほど清水委員からもありましたけれども、今まで説明していなかったことが四月十七日にこれ急に出てきたということで、ガラス片や陶器片ということで、私は信用したいというふうに思うんですけれども、これ、業者がもし仮に写真を持っていた場合に、これ公開された場合にその説明で通るのかどうかというところもしっかりとお考えをいただいて答弁をいただきたいというふうに思っています。
 昨年の二月十日に財務省が野党に提出した経緯表には、平成二十七年八月二十六日に学園から地下埋設物が発見されたとの連絡との記載があったわけですけれども、四日後に野党に再提出された表ではこの項目がなくなって、代わりに、平成二十八年三月十一日に新たな地下埋設物が発見されたとの連絡があったということが加筆されたとの報道があったわけでありますけれども、これは事実でしょうか。事実であれば、なぜ八月の経緯を削除し、翌年三月の経緯を加筆したんでしょうか。
#177
○政府参考人(富山一成君) お答えをいたします。
 今御指摘の昨年二月十日に野党の会合に提出した経緯表についてでございますが、本来、新たな地下埋設物が発見されたとの連絡は二十八年三月十一日であったところを、その経緯表におきましては、二十七年八月二十六日、森友学園から本件土地で地下埋設物が発見されたとの連絡と誤って記載をしておりました。これは、二月十日と申しますのは、昨年の二月九日に本件について初めて報道があった翌日のことでございまして、状況の把握が十分でない中、単純に資料の作成誤りであったと承知をしております。
 この経緯表につきましては、昨年、その後ですが、二月十四日の野党の会合でその旨を御説明し、訂正をさせていただいているところでございまして、その後もるる国会でもこういった訂正についての御説明をさせていただいているところでございます。
#178
○和田政宗君 これ、ちょっと確認ですけれども、この八月の下旬に、生活ごみが一部ガラス片や陶器片などではと捉えるならば、これはそうだということについては、これ初めて出てきたのは平成三十年四月十七日の、先月の委員会ですよね。これ、どうなんでしょうか。
#179
○政府参考人(富山一成君) お答えをいたします。
 恐縮ですが、具体的な、今の御質問については御通告をいただいていないので、今ちょっと確認ができていないところでございます。
#180
○和田政宗君 これ、今の質問、非常に重要でして、これ、財務省が一旦作成したものを引っ込めて書き換えたというようなこと、これ、去年の二月十日に野党に提出して、その後、二月十日ですね、二月十四日に書き直しているということですけれども、これすなわち二月十七日に、総理が関与していれば総理大臣も議員も辞めるというようなことから書換えが始まったんではないかというような指摘が一部あるわけでありますけれども、それ以前からこれ財務省は書換えのようなことを始めていたんじゃないかというところが分かるわけでありまして、これは、そうすると、その総理の発言があったからというようなことにはならないわけでありまして、この辺りは、ちょっと今日時間ありませんので、この後、また委員会の中で次回以降聞いていきたいというふうに思いますけれども、梶山大臣、公文書管理の見直しの取組の進捗について、最後お聞きします。
#181
○国務大臣(梶山弘志君) 行政機関の意思決定の基礎となる決裁文書について書換えが行われたことは、公文書への信頼、そして行政全体への信頼を損なう行為であり、極めて重く受け止めております。
 政府としては、先日、三月二十三日でありますが、総理からの指示を踏まえて、四月からの改正ガイドラインによる厳格なルールを全職員に徹底をし、確実に運用するとともに、更新等の履歴が厳格に管理できる電子決裁システムへの移行を加速することについて取組を行っているところであります。
 その上で、今回の事案について現在行われている事実関係の調査、解明を踏まえて、更に問題点を洗い出した上で、それを受けて取り組むべき点が明らかになると考えておりまして、現時点であらゆる可能性を排除せずに、できることを検討すべきであると考えております。その際に、先日、四月二十七日にいただいた与党ワーキングチームの中間報告等もよく踏まえて検討をしてまいりたいと考えております。
#182
○和田政宗君 今回の反省を踏まえて、しっかりとやっていただきたいというふうに思います。
 終わります。
#183
○委員長(柘植芳文君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────
#184
○委員長(柘植芳文君) 次に、政治分野における男女共同参画の推進に関する法律案を議題といたします。
 提出者衆議院内閣委員長山際大志郎君から趣旨説明を聴取いたします。山際衆議院内閣委員長。
#185
○衆議院議員(山際大志郎君) ただいま議題となりました政治分野における男女共同参画の推進に関する法律案につきまして、その趣旨及び概要を御説明申し上げます。
 本案は、政治分野における男女共同参画が、国又は地方公共団体における政策の立案及び決定において多様な国民の意見が的確に反映されるために一層重要となることに鑑み、男女共同参画社会基本法の基本理念にのっとり、女性だけでなく男性も含めた政治分野における共同参画を効果的かつ積極的に推進することを目指すもので、その主な内容は次のとおりであります。
 第一に、政治分野における男女共同参画の推進に当たっての基本原則として、衆議院議員、参議院議員及び地方公共団体の議会の議員の選挙において、男女の候補者の数ができる限り均等となることを目指すこと、男女がその個性と能力を十分に発揮できるようにすることを旨とすること及び男女が公選による公職等としての活動と家庭生活との円滑かつ継続的な両立が可能となることを旨とすることを規定しております。
 第二に、この基本原則を受けて、国及び地方公共団体の責務を規定するほか、政党その他の政治団体が自主的な取組を行うよう努めるものとしております。
 第三に、国及び地方公共団体は、各種施策を行う前提となる実態の調査及び情報の収集等を行うこととし、その上で啓発活動、環境整備並びに人材の育成及び活用に資する施策を行うよう努めるものとしております。
 第四に、国は、実態の調査及び情報の収集等の結果を踏まえ、必要があると認めるときは必要な法制上又は財政上の措置等を講ずるものとしております。
 第五に、この法律は公布の日から施行することとしております。
 以上が、本案の趣旨及び概要であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。
#186
○委員長(柘植芳文君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#187
○田村智子君 私は、日本共産党を代表して、政治分野における男女共同参画の推進に関する法律案に対して、賛成の討論を行います。
 一九四六年四月十日、女性が初めて参政権を行使し、三十九名の女性衆議院議員が誕生しました。翌四七年四月二十日、第一回参議院通常選挙では十名の女性参議院議員が当選しました。それから七十二年たった今日、女性衆議院議員は僅か四十七名、一〇・一%で、列国議会同盟、IPUの発表では、本年三月一日現在で百九十三か国中百五十九位と最低ランクです。参議院では女性議員五十名、二〇・六%ですが、男女平等には大きな隔たりがあります。
 こうした現状を変えようと、二〇一五年に超党派の議員連盟が設立され、議論が重ねられてきました。一六年五月には、野党四党が男女の候補者ができる限り同数となることを目指す法案を、十二月には与党が同趣旨の法案を衆議院に提出、一七年に両案を一本化することで全会派が合意し、野党案のできる限り同数と与党案のできる限り均等は法的には同義であることが確認され、今回の法案となりました。
 尽力された方々へ敬意を表するとともに、法案成立を機に、実質的な男女平等の実現へ一層努力する決意です。
 参政権、選挙権は民主主義の根幹を成すものです。歴史を振り返れば、選挙権獲得は自由と人権の闘いの中心にありました。女性の社会参加を認めない時代からの闘いが、戦後の女性参政権の実現につながり、国民主権の日本国憲法を確定したことを忘れてはなりません。
 この際指摘したいのは、政治分野における女性の参画を拡大するには選挙制度全体の見直しが必要だということです。
 内閣府男女共同参画会議が二〇一一年十二月に取りまとめた報告で、小選挙区制より中選挙区制、大選挙区制や比例代表制の下での方が多様な民意が反映されやすく、女性議員の割合が高くなると指摘したことは重要です。民意の反映を著しくゆがめる小選挙区制は廃止すべきです。
 国民の多様な意思が正確に反映される選挙制度への抜本的な改革が、衆議院でも、本参議院でも必要であるということを述べ、賛成討論を終わります。
#188
○委員長(柘植芳文君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 政治分野における男女共同参画の推進に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#189
○委員長(柘植芳文君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、矢田さんから発言を求められておりますので、これを許します。矢田わか子さん。
#190
○矢田わか子君 私は、ただいま可決されました政治分野における男女共同参画の推進に関する法律案に対し、自由民主党・こころ、公明党、国民民主党・新緑風会、立憲民主党・民友会、日本共産党、日本維新の会及び希望の会(自由・社民)の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    政治分野における男女共同参画の推進に関する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
 一 本法第五条(実態の調査及び情報の収集等)の規定に基づき、内閣府は、首長、閣僚、国会議員及び政党における女性の割合、議会における両立支援体制の状況、政党における女性候補者の状況、女性の政治参画への障壁等に関する実態調査、研究、資料の収集及び提供を行うこと。また、総務省は、地方公共団体の議会の議員及び長の男女別人数並びに国政選挙における立候補届出時の男女別人数の調査結果を提供するとともに、地方公共団体に対する当該調査等への協力の依頼を行うこと。
 二 本法第六条(啓発活動)の規定に基づき行われる啓発活動に資するよう、内閣府は、国内外の政治分野の男女共同参画の推進状況に関する「見える化」を推進すること。
 三 本法第七条(環境整備)の規定に基づき、内閣府は、国会及び地方議会における議員の両立支援体制等の環境整備に関する調査及び情報提供を行うこと。また、総務省は、地方議会において女性を含めたより幅広い層が議員として参画しやすい環境整備について検討を行うこと。
 四 本法第八条(人材の育成等)の規定に基づき、内閣府は、各種研修や講演等の場において活用可能な男女共同参画の推進状況や女性の政治参画支援に関する情報等の資料の提供を行うこと。また、総務省は、内閣府と連携して男女共同参画をテーマとする啓発活動を実施するとともに、各種研修や講演等の場において各地方議会における「女性模擬議会」等の自主的な取組の紹介を行うこと。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#191
○委員長(柘植芳文君) ただいま矢田さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#192
○委員長(柘植芳文君) 全会一致と認めます。よって、矢田さん提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、野田内閣府特命担当大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。野田内閣府特命担当大臣。
#193
○国務大臣(野田聖子君) ただいま御決議いただきました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重してまいりたいと存じます。
#194
○委員長(柘植芳文君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#195
○委員長(柘植芳文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時五十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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