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2018/06/07 第196回国会 参議院 参議院会議録情報 第196回国会 内閣委員会 第17号
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2018/06/07 第196回国会 参議院

参議院会議録情報 第196回国会 内閣委員会 第17号

#1
第196回国会 内閣委員会 第17号
平成三十年六月七日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月五日
    辞任         補欠選任
     櫻井  充君     榛葉賀津也君
 六月六日
    辞任         補欠選任
     有村 治子君    渡辺美知太郎君
     進藤金日子君     藤木 眞也君
 六月七日
    辞任         補欠選任
     藤木 眞也君     野上浩太郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         柘植 芳文君
    理 事
                藤川 政人君
                和田 政宗君
                西田 実仁君
                矢田わか子君
    委 員
                石井 準一君
                江島  潔君
                岡田  広君
                山東 昭子君
                豊田 俊郎君
                野上浩太郎君
                藤木 眞也君
                山下 雄平君
               渡辺美知太郎君
                熊野 正士君
                榛葉賀津也君
                相原久美子君
                白  眞勲君
                田村 智子君
                清水 貴之君
                山本 太郎君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(地方創
       生))      梶山 弘志君
   副大臣
       厚生労働副大臣  高木美智代君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤田 昌三君
   政府参考人
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局次
       長        山崎 俊巳君
       内閣府民間資金
       等活用事業推進
       室長       石崎 和志君
       金融庁監督局金
       融総括監理官   伊野 彰洋君
       総務大臣官房審
       議官       境   勉君
       総務大臣官房審
       議官       大西 淳也君
       財務省理財局次
       長        市川 健太君
       厚生労働大臣官
       房生活衛生・食
       品安全審議官   宇都宮 啓君
       経済産業大臣官
       房審議官     木村  聡君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○民間資金等の活用による公共施設等の整備等の
 促進に関する法律の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(柘植芳文君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、櫻井充君、進藤金日子君及び有村治子さんが委員を辞任され、その補欠として榛葉賀津也君、藤木眞也君及び渡辺美知太郎君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(柘植芳文君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局次長山崎俊巳君外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(柘植芳文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(柘植芳文君) 民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○豊田俊郎君 自民党の豊田俊郎でございます。
 今日は、質問に先立ちまして、実は私は千葉県生まれなんですけど、三十年前でございますけれども、初めて政治家を志したときに、私の近所に住んでおりました周郷正さんという方がいまして、その方から、どうせ政治家を目指すんだったらこんな人になれと言って挙げられた名前が実は梶山静六さんという政治家でございまして、なぜ八千代の私の家の近所のおやじが梶山さんを尊敬していたかといいますと、陸軍士官学校、五十九期の陸軍航空士官学校の同級生でございまして、事あるごとに、地方政治家を目指す、また国の政治家を目指すんであればこんな政治家になれと、こういうふうにして御指導をいただいて、後援会の幹部にもなっていただいたんですけど、その御子息が今日の答弁者と、質問者ということでございますので、大変光栄に思っております。
 何事も隗より始めよという言葉がありますけれども、今回のこの民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律改正ということなんですけど、内容的には、今日まで継続してきた内容について更に補充、また改正しなきゃならない点について改正をされた法律の提案だというふうに思っておりますけれども、梶山大臣は行革担当も含め地方創生の大臣も務めておりますので、このことについて少し議論をしたいなというふうに思いますけれども。
 大臣は出身が茨城県ということでございますけれども、政治信条は、愛郷無限という四文字熟語を政治信条としていると伺っておりますけれども、出身地は常陸太田市ということでございますけれども、常陸太田市の人口は今何人であるか、分かる範囲で結構でございますので。
#7
○国務大臣(梶山弘志君) 五万百五十三人でございます。
#8
○豊田俊郎君 ここの今の人口でございますけれども、減少傾向にあると言って、判断していいんですかね。
#9
○国務大臣(梶山弘志君) 平成十六年に合併したときには六万五百四十七名いたわけでありますけれども、高齢化率も高く、人口減少傾向著しいというところであります。
#10
○豊田俊郎君 財政についても少しお尋ねしたいんですけれども、いわゆる財政指標等があるというふうに思います。もちろん、今日まで、財政力指数だとか実質収支比率、経常収支比率、公債費負担比率等、いろんな指標がございますけれども、特に健全化判断比率というものが示されました。この中で示された実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率、そして将来負担比率という四項目によって、その町、市の財政を判断しようと。
 これによって、いわゆる早期健全化基準に達していない自治体、また財政再生をしなきゃならない基準、こういうものが示されておりますけど、御市の場合はどんな状況か。
#11
○国務大臣(梶山弘志君) 昨日、豊田委員から御通告いただきましたので、市役所に確認をしたところであります。
 財政健全化法における財政指標は、今委員がお話しになったように、実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率、将来負担比率の四つということでありますけれども、平成二十八年度の実質赤字比率と連結実質赤字比率は、実質赤字額がないために該当はいたしません。実質公債費比率は、平成十七年度時点の一三・四%から減少をいたしまして、平成二十八年度時点では四・五%となっております。平成二十八年度の将来負担比率は、現時点ではゼロとなっているということであります。
#12
○豊田俊郎君 今聞いた数字ですと、地方においてはそれなりの成果を上げているんではないかなという判断なんですけど、二〇一四年でございましたけれども、日本創成会議が八百九十六の市町村を消滅可能都市として提言をなされ、全国に大変大きな衝撃を与えたところでございますけれども、実は、人口減少、過疎化の進んでいる地域を二〇一六年に過疎指定をいたしております。この数が全国で七百九十七市町村でございます。しかし、この中で、何と九十三市町村でゼロ歳から六十四歳の転入が転出を上回ったという、こういう数字も表れております。この消滅可能性都市として提言された市町村がいわゆる危機感を持っていろんな施策に出たことによって、人口増が成し遂げられたというふうに理解をしております。
 過疎地のうち人口流入が増えている主な地域は、新潟県の粟島浦村とか、鹿児島県の十島村、高知県の大川村、広島県の大崎上島町、こういう町が挙げられます。どの市町村を取ってみても、政策的にいわゆる後継者及び新規参入者に対する補助金を出したり、また子育て支援に対する手厚い支出、それから農家の実習、研修、先進地研修、こういうものに対して奨励金を出したりというようなことをいたしております。また、住宅面では村営住宅に一定の補助金を出すと、負担金を出すというようなことによって、町の再生、人口の流出を防ぐという手だてが行われております。
 私どもも、実は地方自治体で長い間首長を務めさせてもらったんですけれども、この中で行財政改革というものに実は取り組んでまいりました。その結果、いろんな状況が現れました。特に、この行財政改革の中で一番大きな柱が、公務員の削減という、こういう大きな課題でございました。
 民間活力を導入したこのPFIの導入、PPPの推進も含めてもちろん行革に取り組んだわけでございますけれども、職員の数を減らすということがどんな影響が及ぼされたかといいますと、私どもの市の職員というのは、私が就任した当時は大体千五百三十人ぐらいの職員がおりました。この適正計画によりまして二百人の削減を目標にいたしました。最終的には二百十二人の削減をいたしました。ただ、消防職等については、これはなかなか削減ということにはなりませんで、一般職を中心に、いわゆる水道事業、下水道事業、こういうものに対して削減をいたしたわけでございますけれども。
 その結果でございますけれども、市庁舎の、近隣を含めて、職員が大幅に減ったということの中で、その当時は、この改革を進める前は、役所を中心としたコミュニティーができておりまして、もちろん職員用のとは申しませんけれども、そこに関わる人たち、職員も含め来庁者の食事をする食堂だとか、歯医者さんだとか、床屋さんだとかパーマ屋さんだとか、いろんな業種のお店が点在というんですかね、営業しておったわけでございますけれども、市の職員を減らすことによって、それらの店舗がほとんどなくなってしまったという状況。多分、常陸太田市も、地域の中で今日まで住民にとって必要な施設がどんどんどんどん削減をされてきているのも事実だろうというふうに思います。
 職員が減ったことによって、地域の中も大分疲弊をしてまいりました。今まで公務員を志す人というのは、そこの家の、子供が二人、三人いれば、次男、三男坊と言われている人たちが公務員に、役場の職員になったり、また消防署の職員になったり、そしてまた農協の職員、これ農協も改革がされまして農協そのものも合併が進んでおりますので、ここも就労機会が失われてきたと。そんな中で、従来、その地域でコミュニティー、経済を形成していたありとあらゆる店舗が空き店舗になってきているというのも事実だろうというふうに思います。
 行き過ぎた改革というか、行き過ぎた財政の縮減というものが、ある意味では、違った形で私たち国民の貧困さを招いていることも事実ではないかなというふうに思います。地元を愛する心、ここはひとつ、改革ばかりにとらわれず、新たな地域のありようというものを求めていく必要があるというふうに思っております。
 私の好きな言葉に、修身斉家治国平天下という、こういう言葉がありますけれども、この言葉の持つ意味は、まず自分の身を修める、そしてしっかりと自分の家庭を収め、そしてその次はいわゆる地域というものを見詰め、そして祖国を愛し、そして世界平和を願うという、まさにこのことが私は基本だろうというふうに思います。そういう意味では、やはりまずは地域の活性化こそ私は世界の幸せにつながってくるというふうに思っております。
 そこで、今回の議題でございますけれども、PFIの手法による行政の簡素化というか、経済力を付けていく上での方策ということで改正案が示されております。
 実は、私も三期市長をやっている間に、指定管理者制度に移行したものが全部で十三事業ございます。そして、PFIを導入した事業は二事業でございます。そのうち一つは、いわゆる小学校の建設に当たりまして、なかなか小学校、中学校の需要というものは、ある一定期間を過ぎますとその地区は空洞化してくるわけでございまして、その再利用というか、分離校を造る上で、将来を見越した中で、ほかのものに転用すべき複合施設として全国初の試みをいたしました。
 ここの小学校でございますけれども、一緒に併設した施設は総合生涯学習センターで、この施設を併設をいたしまして、この中にいわゆる温水プールを設置をいたしました。従来、市内には、各小学校、中学校には、野丁場、いわゆる外のプールは各校に設置しておりましたけれども、年間を通して稼働率の高い温水プールをこの小学校に併設をいたしまして、子供たちが使わない時間には一般に開放すると。あわせまして、ここにいわゆる増進センター、スポーツクラブを常設で、民間企業を入れることによっていわゆるフィットネスクラブをここで運営をし、ここをいわゆるPFIで事業化したというのが、今思えば平成十七年ですから、もう相当前の事業でございます。
 ただ、この後行ったPFI事業は、給食センターの建設、これをPFIで行ったわけでございますけれども、これは、どちらかといえば、いわゆる負担を分割するというか、そういう手法、いわゆる市の財政に対して負荷を軽くする意味での事業だったというふうに考えております。ただ、このことが財政、行財政改革に果たしてどれだけの影響が出たかということになりますと、もう少し検証が必要かなというふうに思っております。
 今回のこの改正点でございますけれども、これら市町村にまつわる事業といえども、やはり大規模の事業におけるPFI法の改正と理解をいたしておるところでございます。どちらかといえば空港、道路、港湾、こういうものに対してコンセッション事業の導入をどう図っていくか、そのことに対する対応だというふうに理解をいたしております。
 国内のPFI事業の導入の状況についてお知らせ願いたいと思います。
#13
○政府参考人(石崎和志君) 平成十一年にPFI法が施行されましてから平成二十八年度末までにPFI法に基づきまして実施方針が公表された事業の数は合計で六百九件でございます。
 特に、今回、御指摘ありましたコンセッションというのが一つのポイントになってございますが、コンセッション事業に関しましては、アクションプランを定めまして、特に民間のビジネス拡大効果の高い分野、今後のストックの維持更新に課題を抱えることが予想される分野として空港ですとか水道、下水道、道路、こういったものに対して重点分野として定め、その推進を図ってございます。
 このうち、コンセッション事業が既に開始されているものは、空港が五件、道路が一件、下水道が一件という現状でございます。
#14
○豊田俊郎君 コンセッション事業者が指定管理者を兼ねる場合の地方自治法の特例ということの中での改正と理解をしておりますけれども、事業者が指定管理者を兼ねる場合の地方自治法の特例について、従前の指定管理者のみでの管理であっても、先ほど私が例を出しましたけれども、スポーツクラブ、また温水プールの運営、これ料金は当然徴収しておりますけれども、十分利用料金徴収等が行えてきたと考えておりますけれども、今回の特例を設けた趣旨についてお伺いしたいと思います。
#15
○政府参考人(石崎和志君) コンセッション事業とは、PFI法に基づきまして、利用料金の徴収を行う施設につきまして、所有権を公共主体が有したままでございますが、民間事業者に公共施設等運営権という権利を設定しまして、長期間にわたり安定的に当該施設の運営を委ねると、そういう方式のPFI事業でございます。この運営を行う事業者はこれによりまして長期間安定的にということができますので、長期的な計画に基づきまして施設の改良へ投資をしたり、また人材の採用を行う、こういうことが可能になりまして、合理的な運営を行うことができるようになるものでございます。
 このため、今回の改正におきまして、国際会議場や音楽ホール等において公共施設運営権者が同時に指定管理者となる場合の手続の特例を設けることで、これらの事業に関するコンセッション事業実施の円滑を図るものでございます。
#16
○豊田俊郎君 地方自治法の特例についてでございますけれども、利用料金の届出制など、長期にわたる運営の中で、議会の意思、これ届出ということに変わるわけでございますので、議会の意思が反映できなくなる懸念があるんではないかなと考えますけれども、その辺はどうですか。
#17
○政府参考人(石崎和志君) 今回の法改正におきまして、今回の改正、利用料金の設定の関係と、あと公共施設の運営権の移転に関する特例がございます。
 まず、利用料金の設定につきましては、PFI法の定める実施方針に関する条例、これにおいて、当然条例でございますので議会であらかじめ利用料金の幅等の事項は定められ、かつ、指定管理者たるコンセッション事業者がその範囲内で利用料金を設定する場合に限って、公共団体の長の承認に代えて届出で足りるものとするものでございます。このように、当初の段階でまず条例という形で議会の意思が反映されたものとして考えてございます。
 また、公共施設等運営権の移転に伴い指定管理者を指定する場合には、議会の議決に代えて、あらかじめ条例に特別の定めをする、これがまず大前提でございます。その上で、公共団体の長が、指定管理者の指定後、議会への事後報告を行うことを条件として、それにより議会のチェック機能を担保しているというものでございます。
 これによりまして議会の意思が担保される形で今回の改正をしていると考えてございます。
#18
○豊田俊郎君 次に、水道事業におけるインフラの維持についてお尋ねをしたいというふうに思います。
 私どもの市は実は、十三ミリの管で、一か月の平均の家庭の使用量でございますけれども、二十四立方が一つの目安になっているというふうに思いますけれども、私どもの市は実は水道料金が千葉県一安い市でございまして、この一か月の利用料金が二千三百九十七円でございます。ちなみに、常陸太田市でございますけれども、四千四百二十三円でございます。まあ倍とまでは行かないんですけれども、実は県内、ほかの市町村もこれに近い金額なんですけれども、それは先人たちの努力もあり、地下水をくみ上げて、いわゆる引き込んだ水との調合によって市民に提供しているというようなこともございまして千葉県一安い水でございますけれども。
 水道に関しての民間への、水道の管理含めてでございますけれども、このことにおいてはいろんな課題が出てくるんではないかなというふうに思いますけれども、水道事業についてコンセッションを進めるべく、今回のPFI法改正でもインセンティブ措置を講ずるとのことだが、コンセッション方式の導入以外に、人口減少等の課題に対し、水道インフラを維持するためのセーフティーネットについてどのようなものがあるか、お尋ねをしたいと思います。
#19
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 水道施設の老朽化が今後ますます進む一方で、人口減少に伴いまして料金収入の減少が見込まれるなど、水道事業は深刻な課題に直面してございまして、事業基盤の強化が喫緊の課題となっているところでございます。
 こうしたことを踏まえまして、水道の基盤の強化を図り、将来にわたり安全な水の安定供給を維持していくため、水道事業者等の広域連携の推進、適切な資産管理の推進、多様な官民連携の推進等が重要であると考えているところでございます。
 今国会には水道法改正法案を提出させていただいてございますが、その中でコンセッション方式の導入以外のものといたしましては、まず水道事業者等の広域連携の推進がございます。これにおきまして、厚生労働大臣は、水道の基盤を強化するための基本方針を定めますとともに、都道府県に対しまして、市町村の区域を越えた広域的な水道事業者等の連携等を進める責務に加え、協議会の設置や基本方針に基づく水道基盤強化計画の作成を法的に位置付けることとしてございます。また、将来にわたり水道施設を健全に維持していくため、施設の計画的な更新や長期的な収支の見通しの作成、公表に関する努力義務を新たに規定することとしているところでございます。
 こうした内容によりまして水道サービスを持続可能なものにするための基盤強化に取り組んでまいりたいと考えてございまして、水道法改正法案についても速やかな御審議をお願いしているところでございます。
#20
○豊田俊郎君 その辺はよろしくお願いをしたいというふうに思います。
 実は、私の市では、この後PFIを導入すべき、今検討をいたしておる事業が幾つかございます。その一つは、先ほどの給食センターの更なる民営化ということも含め、実は庁舎が大変老朽化しておりまして、これをPFI事業でできないかという検討、それと、これはほかでも行われているようでございますけれども、小中学校のクーラーの設置でございますけれども、これももう全校ということになりますと一時的に大きな負荷が財政に生じますので、これをPFIでできないかというような検討をしておりますけれども、国がこれまで行ってきたPFI事業にはどのような事例があるのか、またその事業はどういった業者が参画しているのか、資料があればお示しを願いたいと思います。
#21
○政府参考人(石崎和志君) 国が自ら今まで行ってきたPFI事業としましては、コンセッション事業のほか、例えば参議院の新議員会館の整備事業とか、我々おります中央合同庁舎の八号館の整備事業、こういったサービス購入型PFI事業が割とございます。これらの国が行ってきた事業、いずれも比較的規模の大きな事業が多いことから、今例に挙げたような二つの事業、いずれも大規模なゼネコンが代表企業となっているという状況でございます。
 また、コンセッション事業で行われている空港についても、これまではいずれも全国的な規模の事業者が代表企業となってございましたが、この五月十六日に優先交渉権者が選定されました福岡空港の特定運営事業では、比較的大きな企業であるものの、地元企業が中心となったグループが優先交渉権者となるなど、少しずつ地元企業の参画というのも見られるようになってきたというふうに考えてございます。
#22
○豊田俊郎君 最後になりますけれども、なかなかこのPFI事業、地元業者が参入するというのが実際に難しいわけでございまして、それほど実はこのPFI事業に精通した事業者というのは数に限られております。
 そこででございますけれども、これは大臣に最後にお尋ねをしたいんですけれども、地元業者の参画等を踏まえ、今の状況を踏まえて、今後PFI手法の導入を推進するに当たっての大臣としてのお考え、決意をお聞きしたいと思います。
#23
○国務大臣(梶山弘志君) 委員御懸念のように、このPFIとかコンセッション、踏み込んでいくためには、特にいろんな分野において不安が生じてくる、その不安を解消していくということが大前提であります。
 例えば、水道事業でいえば、住民からすれば安定供給と安全というものが担保できるかどうかということであります。さらにまた、事業者からすれば、今まで来ていた仕事が、しっかりとまた続けて仕事をいただけるかどうか、地元の業者にもあろうかと思います。また、大手の業者については、そのリスクの管理ということで、どういった形で資産の適正評価をしていくかということなどもあろうかと思います。
 それらをしっかりと解消するために、プラットフォームづくりということで、人材を派遣したり、また、そういう知見を有している人たちを派遣をしながら、そういう関係者が全部集まった上で、そういう雰囲気、環境の醸成というものを図ってまいりたいと考えているところであります。
#24
○豊田俊郎君 自民党においても、経済・財政一体改革推進の中でしっかり位置付けておりますので、この事業を着実に、堅実に進めていけるよう要望いたしまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#25
○江島潔君 自由民主党の江島潔です。
 豊田前八千代市長に続きまして、私、前下関市長が、引き続きましてこのPFIに関しまして質問をさせていただきます。
 豊田前市長も私も恐らく同じ実感を持つと思うんですけれども、この平成の時代の自治体経営というのは本当に財政再建との闘いでありました。どうやって増え続ける必要な金額を減り続ける財政で補っていくかという、これとの闘いであったと言っても過言ではないかというふうに思います。
 私どもがいつも一つの目安としております財政力指数でありますけれども、いわゆる基準財政収入額を基準財政需要額で割った数字でありますけれども、これが、かつては都道府県でいうと東京都だけが、一を超えているのは東京だけだなと言われておりましたが、もう既に都道府県はこれは全てが一を割っている、つまり必要な金額を自前では調達できないという段階になっております。下関に至りましては、これは四年前のデータですけれども〇・五四、つまり自分たちの町に必要な需要額の半分しか賄えないというのが地方自治体の、私の現状でありましたし、山口県に至ってはこれは〇・四一という数字、ですから更に低いわけであります。それだけ今地方は、非常に財政というものが厳しい中で運営をされているところであります。
 昔でありましたら、例えば江戸時代とかでありましたら、恐らく厳しくてもそこの中でやらなきゃいけないわけでありますから、中央政府が地方に還元をする今の交付税のような制度はなかったわけでありますから、それなりにみんな苦しいところは苦しく頑張っていたんですが、地方でも今ではもちろん上下水道がありますし、山口県でも、地下鉄こそはありませんけれども、そんなに東京と比べて遜色のある、生活レベルが落ちているということは決してないわけです。すなわち、やはり地方でも暮らしを維持していくために必要な金額というのは、大して東京と変わらないわけであります。
 そういう中での地方自治体の経営なわけでありますけれども、PFIというのは、非常に私も首長時代には魅力的な事業の一つだなというふうに捉えておりました。ただ、なかなか、もう私が担当していましたのは平成七年からでありますので、まだまだこのPFIの使い勝手もそんなに良くありませんでしたですし、自治体でできる、やるということの代わりにPFIを導入していくということのまだそれほどメリットがなかったわけでありますけれども、既に平成十一年から二十年たったわけでありますので、まず、このPFI事業の全国的な実績、さらに、もう既に導入をしている自治体たくさんあると思うんですけれども、積極的にこのPFI事業を取り込んでいる自治体の傾向というものが分かればお示しをいただければと思います。
#26
○政府参考人(石崎和志君) 平成十一年にPFI法が施行されましてから二十八年度末までにこの実施方針が公表された事業の数、六百九件となってございます。その内訳としましては、学校の空調設備ですとか給食センターなどの教育と文化に関する施設が二百件、公営住宅等町づくりに関する件が百三十二件、こういうものが多くなってございます。
 特に、市町村別の自治体の傾向といたしましては、政令市が二十団体中十九団体と、ほぼ全てにおいてPFI事業を実施しております。また、人口二十万人以上の市区町村においても百十四団体中六十団体と、半数以上がPFI事業を実施してございます。しかしながら、人口逆に二十万人未満の市区町村におきましてはPFI事業を実施した団体は一割弱にとどまっているという状況で、やはり市の規模別でかなり濃淡がある、そういう状況でございます。
#27
○江島潔君 比較的大きな自治体が導入をしているということのようでありますけれども、財政の厳しさというのはむしろ小さい自治体ほど厳しいんではないかなというのが私の実感であります。
 そこで、今後、市町村まで含めての基礎自治体へのこの導入を政府として図っていく場合の課題というものがどういうものがあるか。それから、当然いろんな形でこのサポート体制、バックアップもしなければいけないと思います。特に、PFI事業を進めるとなるといろんな書類審査等々、公共事業で進めていくのに比べてはるかに煩雑な手続になってくると思いますけれども、その辺の、より小さな、いわゆる体力のない自治体に対する支援処置というのを具体的にお示しをいただければと思います。
#28
○政府参考人(石崎和志君) 今御指摘いただきましたこのPPP、PFI、こういうものの推進を阻害する要因といたしましては、まず、何よりも検討ですとか契約に一定のコストを要するということがあります。また、これまでと異なる契約形態ですので、関係者の方々の理解を得るのにどうしても時間を要するという面がございます。
 また、公共団体、地域の企業におきまして、この検討や実施に必要なノウハウや人材、特に経験が不足しているというものが考えられます。これが、特に人口が少ない自治体では当然ながら発注の件数も少ないという状況になりますので、自治体職員の体制、それに相応した体制や能力が十分でなく、PFI事業を実施する際の課題となっているというふうに認識してございます。
 内閣府といたしましては、このPPP、PFI事業の検討を支援する専門家の派遣をまず一つ行ってございます。また、契約ですとか事業実施プロセスに関するガイドライン、これを整備することによって技術的な情報の提供をしてございます。さらに、最近力を特に入れてございますのが、公共団体や地域の企業におけるノウハウ取得ですとか人材育成のため、地域の企業、金融機関、そして公共団体が集まって、このPPP、PFIのノウハウの取得と案件形成能力の向上を図る地域プラットフォーム、この形成の支援をしているものでございます。
 このような取組を通じまして、広くPPP、PFI事業の普及に努めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
#29
○江島潔君 今の支援内容というのは、恐らく、小さな自治体で、しかしマンパワーがないなと、でもPFIチャレンジしてみたいなと思っている首長にとっては非常にいいニュースではないかと思います。是非、そういう支援策があるということを今後しっかりとPRをしていただければというふうに思います。
 また、今回のこの改正法案で国による支援機能の強化とあるわけでありますけれども、その中で、特に助言や勧告というものについて具体的にどういうふうにそこをしていくかということをまたお示しをいただければと思います。また、どんなようなケースにこの助言や勧告というものをしていくということを想定をしていらっしゃるんでしょうか。
#30
○政府参考人(石崎和志君) 今回、改正法案におきまして、このPPP、PFI事業の一層の推進を図るべく、公共施設の管理者及び民間事業者からの支援措置の内容や規制についての問合せなどに関しまして、内閣総理大臣、実際には我々内閣府でございますが、一元的に回答するワンストップ窓口の制度の創設をまず一つしてございます。また、今御指摘いただきましたこの特定事業の適正かつ確実な実施を確保するための公共施設等の管理者に対する助言、勧告規定の整備を行うこととしてございます。
 ワンストップ窓口につきましては、今申しましたように、広くいろいろ……(発言する者あり)失礼しました。ワンストップ窓口につきましては、今ありましたように、経験のないような公共団体ですとか経験のないような民間事業者、こういう方々が思ういろいろ疑問につきまして、我々の方にワンストップ窓口としてお寄せいただければ回答させていただくという性格のものでございます。
 もう一つ、助言又は勧告に関しましては、特定事業の適正かつ確実な実施を確保するため必要があると認めるときに行うというふうに法文上定めてございます。これは、例えばリスク分担を余り考慮せずに契約を締結している場合ですとか、契約後必要なモニタリングを全く行っておらず、このままでは少し、今までの経験からいってもトラブルの発生が想定されるのではないか、こういうようなケースの場合に必要な措置を講ずることを助言、場合によっては勧告を行うというものを想定しているものでございます。
#31
○江島潔君 この助言、勧告というのは、今後、まだ今までのこの二十年間でチャレンジしたいけどできなかったという自治体、だけどしたいなと思っている自治体にとっては大変に恐らく有用な手段になると思います。恐らく、この辺の助言、勧告なくしては、やはりこれからも小さな自治体はなかなか取り組むことができないのではないかなというふうに思います。
 続きまして、今回のこの改正法案でありますけれども、指定管理者制度に係る地方自治法の特例と書いてございますが、ここの内容に関しましては、是非ちょっともう一度きちんと説明をしていただきたいんです。
 といいますのは、これ、今回のこの地方自治法の特例というのは、ある意味議会の関与を軽減するということにもつながるわけでありまして、これは首長時代によく議会から受けた言葉でありますが、議会軽視だというのは、これはやはり首長、執行部と議会とこの両輪で自治体というのは運営されていますので、一番執行部側が気を付けなければいけない議会側からの御指摘なんですけれども、その点に関しましてはいかがでしょうか。
#32
○政府参考人(石崎和志君) このコンセッション事業の重点分野の一つでございます国際会議場ですとか音楽ホールなどの特定の第三者に目的の範囲内で使用を許可すると、こういうような公の施設におきましてコンセッション事業を実施する場合には、運営権者が指定管理者としての指定も受ける必要がございます。ですので、コンセッション、例えば水道ですとか下水道ですとか、そういうものはこのような使用を許可するといったタイプのものではございませんので、一般的に指定管理者の指定を併せて取る必要はないものだと認識してございます。このような国際会議場ですとか音楽ホール、これがまず大前提になってございます。
 この指定管理者制度の下では、利用料金の設定に際しては公共団体の承認が必要でございます。また、指定管理者を変更する場合にも、公共団体と議会の承認を得て新たな指定管理者を指定する必要があると、指定管理者制度としてはそうなってございます。
 他方、元々長期間の事業の実施を想定しておりましたコンセッション制度におきましては、少しここに特例がありまして、利用料金の設定については、実施方針に従い利用料金を定めて公共施設等の管理者等に届け出るものとされてございます。運営権者の変更につきましても、原則は公共団体の議会の承認ですけれども、条例で特別に定めをしていただいた場合には議会の議決は不要というふうにされてございます。
 このように、両制度が適用される場合においては異なる手続が必要とされていますので、本改正において手続の整理を行いたいと、そういう内容でございます。
 今回の改正に、行った場合につきましても、利用料金の設定につきましては、実施方針条例において定められた利用料金の範囲内で、あくまで条例で範囲を定めていたその範囲の中での届出でございます、範囲の中での利用料金の設定を行うなどの一定の条件を満たした場合に行われるものでございます。また、運営権者の変更につきましても、あらかじめ議会で条例にまず特別の定めをして、そういう形で変更をしていいですよという形であらかじめ特別に定めをしていただいた場合のみに行えるものでございます。その上で、公共団体の長が議会への事後報告を行うことにより、議会としても条例との整合性の説明が受けられるというものでございます。
 このため、いずれにしましても一定の、フェーズは違いますけれども、一定の段階で議会の意思を反映した形で特例を行うと、そういう性格の仕組みとなってございますので、議会の軽視に当たるような内容にはなっていないというふうに考えてございます。
#33
○江島潔君 分かりました。いろいろな改正を通じて、今まで取り組めなかった小さな自治体もこれに取り組んでいくチャンスが生じるということは、私は本当にすばらしいことだというふうに思います。
 一方で、今回のこの法律改正を通じて、PFI導入を国から自治体に強要するというか行わせる、もう嫌々行わせるというようなことがないかというのは一方で懸念することであります。あくまでこのPFIというのは地方自治体の意思でもってこういう事業を行うかと。
 PFIはPFIなりのやはりリスクというものはありますので、その辺も、一応念のために、この今回の改正案を通じて何か国からの強要というものが生じないかという点に関しての懸念を是非払拭をしていただければと思います。
 少しゆっくりと説明してくださいね。
#34
○政府参考人(石崎和志君) 申し訳ございません。
 この改正法案におきましては、国の支援機能の強化の一環といたしまして助言、勧告制度を規定してございます。この助言、勧告というものは、相手方を当然ながら拘束するようなものではなく、法律的には、指揮命令の関係のない機関相互の間におきまして、相互の自主性を尊重しつつ、専門的な立場における判断や意見を提供することによりまして相手方の任務の達成を促すために用いられるものであるというふうに法律的に考えられてございます。
 このため、助言や勧告、法律上、公共団体のPFI事業が円滑に実施されることを支援する目的で特定事業の適正かつ確実な実施を確保するために必要があると認めるときに限定して行われるものであり、公共団体の自主的、自律的な決定に資するものであるというふうに考えてございます。
 このため、今回の改正法案においても、公共団体に対してPPP、PFIの導入を指示するということを想定しているものではございません。
#35
○江島潔君 分かりました。
 ちなみに、蛇足ですけれども、本当に相手を説得しようと思ったらゆっくり話して、それで相手を煙に巻こうと思ったらぱあっと早口で話したら。
 それはともかくといたしまして、PFIは、これから、より財政状況は楽になるというところは恐らくないと思います。そういう中で、非常により厳しくなるこの状況の中での改正をして、より国が後押しをして使いやすくなる制度になると非常に期待を私しているものであります。
 といいますのも、やらなきゃいけないことだけでもう全部財政を使ってしまうのであったら、これ、首長ってもう誰がやっても一緒になっちゃうんですよね。もう別に政治家じゃなくても、単なる行政マンが普通にやればいいと。何の判断の余地がないものになってしまう。今それになりつつあるのが地方自治体経営というものであります。
 是非とも、このPFI事業というものを通じて、より、どういうふうに財源を使おうかという、その余力をそれぞれの首長に与えられるような、そんな自治体をまた後押しをしていただければと思いますけれども、改めて梶山大臣に、このPFIの推進の担当大臣としてどういう思いで今回のこの改正法案お取り組みいただけるか、お示しをいただければと思います。
#36
○国務大臣(梶山弘志君) 委員が再三御指摘のとおり、国、地方共に財政状況が大変今厳しいという中で、公的負担の抑制を図るとともに、持続可能で、かつ良好な公共サービスを実現するためには、将来の財政リスクも見通した上で、様々な分野で民間の資金や創意工夫を活用することが重要でありまして、課題解決の多様な選択肢の一つとしてPPP、PFIの推進を図ることが必要であると思っております。
 あくまでも多様な選択肢の一つということでありまして、先ほど政府参考人から説明をしたとおり、導入に当たっては、しっかりとワンストップ窓口で説明をしていく、そしていろんな資料の提供をしていくということがあります。導入をした後のところでは、助言、勧告という形でそのモニタリングがしっかりできるかどうかということもあります。導入に当たって迷っているときには背中を押すようなインセンティブもあるということで、将来を見越してどういう負担があるかということも考えた上で自治体の長が判断するに当たってしっかりとサポートをしていくと、そういう思いでこの法案を改正をさせていただいております。
#37
○江島潔君 終わります。
#38
○和田政宗君 自由民主党・こころの和田政宗でございます。
 この法案は、地方創生と規制改革併せてのことの法案になるというふうに思っておりますけれども、まず、規制改革推進会議が六月四日に第三次答申を出しましたので、ちょっとこのことについて、まあ今日は法案審議でございますので、これは質問ということではなく、触れて、また次回以降の質問でやっていきたいというふうに思いますけれども。
 規制改革推進会議の第三次答申、百八ページありまして、私、全部昨日までに読み終えました。様々な分野についての規制改革の提言が行われております。これは、日本経済をより活力のあるものとするために、既得権の打破を含めまして多くの取り入れるべき、実施すべき内容が含まれているというふうに思っております。
 この中でやはり着目すべきは、私、放送分野の新規参入であるというふうに思っておりまして、これについては日本における最終、最大の既得権であるというふうに評する方もいらっしゃるわけでございます。すなわち、どういうことかといいますと、これは電波使用料が数億円でありまして、これを確保し、放送電波が使用できるということになりますれば、数千億円の売上げという形になるわけでございます。これはもちろん企業努力ということがあるわけでありますけれども、これは既得権として大きなものであるという指摘は相次いでおりまして、私も新規参入をこれは促すべきであるというふうに思っております。
 また、放送法四条については、継続的に議論ということで今回は盛り込まれなかった、答申には盛り込まれなかったわけでございますけれども、これは放送における規制改革に当たって私は正面から議論をしていくべきであるというふうに思っております。
 放送法第四条を読み上げますと、放送事業者は、国内放送及び内外放送の放送番組の編集に当たっては、次の各号の定めるところによらなければならない。一、公安及び善良な風俗を害しないこと。二、政治的に公平であること。三、報道は事実を曲げないですること。四、意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。
 これは、法で定める以前に、私も放送業界におりましたけれども、ジャーナリズムとして守るべき当たり前のことであるというふうに思っております。しかし、本当に放送メディアが放送法四条を守っているかということを問われますと、いやいや、第四条は規範的で、必ずしも義務的でないという論が出てまいりますし、じゃ、第四条は撤廃してもう自由にやりましょうと言いますと、いやいや、放送法四条は必要なんだというような話になるわけです。
 この四条に対する議論はしっかりと継続的に行っていかなくてはならないというふうに思いますけれども、事実をありのままに正確に伝えた上で、時に政府批判、また与党批判というのもあるでしょうし、時に野党への批判というのもあるというふうに思いますが、これ、正確に事実を伝えた上での批判であれば、これは放送メディアとしても正当な論評になるわけです。
 ただ、昨今の放送メディアの放送を見ておりますと、これ事実の訂正というのが多く見られます。また、省略をして、番組の最後でありますとか翌日、翌週に補足をするというようなことが散見されます。これは放送の質の低下につながるというふうに私は危惧をしておりまして、放送事業者として正確な情報を国民に届けるという使命を尽くしていただきたいとも思いますし、矜持を持っていただきたいというふうに思っております。
 この放送の新規参入は、私は国民の知る権利の拡大にやはりつながるというふうに思うんですね。放送の新規参入がなされるというのは、まさに欧米においては当たり前のことでありまして、欧米では放送事業者の多くが自己の責任の下に自由な放送をしているわけでありますけれども、日本だけがそうなっていないというところがあるわけでございます。これにつきましては、また規制改革の観点から次回以降の委員会で機会を見てやっていきたいというふうに思いますので、まずは申し述べるということで、質問に入りたいというふうに思います。
 本法案の質問でございますけれども、かなりちょっと細かく聞いていきますが、よろしくお願いをいたします。
 まず、基本方針への記載事項の追加についてでございますけれども、基本方針への記載事項に、公共施設等の整備等に関する事業における基本理念の趣旨に沿った民間の資金、経営能力及び技術的能力の活用に関する基本的な事項、これを追加する趣旨は何でしょうか。
#39
○政府参考人(石崎和志君) 国、地方共に財政状況が極めて厳しい中におきまして、公的負担の抑制を図るとともに、持続可能かつ良好な公共サービスを実現するためには、様々な分野で民間の資金ですとか創意工夫を活用することが重要です。このため、PPP、PFIの事業の推進を図ることとしてございます。
 そういう観点から、平成二十七年十二月に、政府におきまして、公共施設等の整備に際し、PPP、PFI手法の導入が適切かどうかの検討を行う旨の指針を策定し、内閣府が総務省と連名で、人口二十万人以上の自治体に対して、この指針を踏まえた検討規程の策定をお願いしているというものでございます。
 PPP、PFIの推進を図るため、この趣旨について、今回の法改正の機会に基本方針の記載事項の一つとして追加することとしているものでございます。
#40
○和田政宗君 今の答弁にもございましたけれども、このPPP、PFI優先的検討規程の策定を人口二十万人以下の地方公共団体にまで適用を拡大する意図というのは、これは何でしょうか。官民連携手法の検討でありますとか選択は、地方公共団体の主体性、これを尊重すべきではないかと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。
   〔委員長退席、理事藤川政人君着席〕
#41
○国務大臣(梶山弘志君) 今委員御指摘の推進アクションプラン、平成二十九年改定版に、地域の実情や運用状況を踏まえて、人口二十人未満の地方公共団体への適用拡大を図ると掲げて……(発言する者あり)二十万人未満、ごめんなさい、二十万人未満の地方公共団体に適用拡大を図ると掲げておりまして、その意図は、より多くの地方公共団体において積極的にPPP、PFIの検討が進むことにより事業の効率化、効率的実施が図られることを期待をするものであります。
 人口が少なくとも効率的に行われる場合がある、面積なんかもその要件の一つであると思いますし、あとは、将来の負担も含めて首長の判断、議会の判断であろうかと思っております。小規模の地方公共団体においては、PPP、PFIの検討を行うに当たっての負担が大きくなる場合もあるために、アクションプランにおいても、あくまでも地域の実情や運用状況を踏まえとしているもので、位置付けているものであります。
 いずれにせよ、各地方公共団体の実情を踏まえた丁寧な運用がなされるように留意をしながら、PPP、PFIを推進してまいりたいと考えております。
#42
○和田政宗君 では、続いて、公共施設等の管理者及び民間事業者に対する国の支援機能の強化などについて七つほど聞いていきたいというふうに思いますが。
 まず、この公共施設等の管理者等及び民間事業者に対する国の支援機能の強化を図る、この趣旨というのは何でしょうか。
#43
○政府参考人(石崎和志君) 先ほども申し上げました、国、地方とも財政状況が厳しい中で、公的負担の抑制を図るとともに、持続可能かつ良好なサービスを実現するため、様々な分野、様々な事業主体の公共施設の整備、運営におきまして民間の資金、創意工夫を活用するということが重要だというふうに考えてございます。
 このような状況に鑑みまして、政府が公共施設の管理者及び民間事業者に対して専門的な知見、ノウハウに基づいたサポートを行うことで適正なPPP、PFI事業の一層の推進を図るべく、本法案に必要な措置を盛り込んでおるところでございます。
 具体的には、法律上、ワンストップ窓口を創設するほか、助言、勧告の制度を整備することによりまして、これらを通じて国の支援機能を強化することにより、PPP、PFI制度の適正な実施の確保に努めてまいりたいと考えてございます。
#44
○和田政宗君 では、更にお聞きいたしますけれども、このPFI事業の実務に関する質問や問合せに対応するため内閣府に設置されているワンストップ窓口がございますけれども、今回の法改正で措置するワンストップ窓口との違いというのは何でしょうか、具体的に説明を願います。
#45
○政府参考人(石崎和志君) これまでも、内閣府におきましてはホームページにワンストップ窓口という名称で連絡先を掲示させていただいてございます。一定の問合せ等ございますが、しかしながら、制度的な裏付けはなく、必ずしも十分に周知されているとは言えない状況でございます。また、他の制度を所管する関係省庁との位置付けが整理されておらず、問合せを行う方からも、果たしてこういう回答が内閣府で答えてもらえるものなのかどうか、それがよく分からない、そんな状況でございまして、必ずしも我々も十分に機能しているというものではないというふうに考えてございます。
 このため、今回法律に位置付けを明確化することによる周知効果を図るとともに、確実に関係省庁から回答を得る体制を構築することによりまして支援制度に対する信頼を確保することを目的として今回法制化をさせていただいているものでございます。
#46
○和田政宗君 さらに、法の立て付けについて聞いていきたいというふうに思いますけれども、内閣総理大臣が支援措置の内容等について回答の通知を行った場合にその内容をPFI推進委員会に報告することを定めている、この趣旨は何でしょうか。
#47
○政府参考人(石崎和志君) このワンストップ窓口に寄せられた確認や回答などの情報につきましては、PFI推進会議により行われます基本方針の案の作成に当たって参考とされ、必要に応じて基本方針に反映されることが想定されてございます。
 このPFI推進委員会、基本方針の案を作成するPFI推進会議に対して意見することを所掌としてございます。このため、PFI推進委員会を通じてワンストップ窓口に寄せられました確認や回答などの情報が適切に基本方針に反映されるよう、支援措置の内容等に係る回答の内容をPFI推進委員会に報告するということとしてございます。
#48
○和田政宗君 更にお聞きします。
 未来投資戦略二〇一七においては、内閣府の機能、権限強化の一環として検討項目として挙がっていた諸外国の事例を踏まえた外部の中立的な専門機関の組成がありますけれども、今回の法改正で見送った理由及び今後の対応についてはどうでしょうか。
#49
○政府参考人(石崎和志君) 未来投資戦略二〇一七におきましては、PFI事業の推進に当たり、内閣府の機能や権限、その権限の行使のための組織の在り方につきまして、外部の中立的な専門機関の組成を含めて検討し、必要に応じて次期通常国会までに所要の措置を講ずるとされてございます。
 しかしながら、外部の中立的な専門機関をワンストップ窓口とすることにつきましても我々検討いたしましたが、独立した機関において個別な助言や勧告等を行う機能を付するためには、当然ながら当該組織のために相応の予算を確保し、また事務局体制の整備等の検討を行うことが必要となります。
 今回の案は、厳しい行財政事情の中で、既存の組織を活用して求められる機能を実質的に行うものとして、より現実的な案として提案をさせていただいているものでございます。実務的には、従前より内閣府、先ほど御指摘ありましたPPP/PFI推進室が行ってきたワンストップの窓口を拡充する形で、引き続き内閣府が担当することを予定してございます。
 内閣府としては、今回の法改正の趣旨を踏まえまして、一層のPPP、PFIの推進を図ってまいりたいと考えてございます。
#50
○和田政宗君 充実を図っていただきたいというふうに思います。
 これまでPFI法に特定事業の実施に関して公共施設等の管理者等に対する報告の徴収等の規定をこれ置いていなかった理由というのは何だったんでしょうか。
#51
○政府参考人(石崎和志君) 今回、改正法案の十五条三に基づきまして、特定事業の適正かつ確実な実施を確保するために助言、勧告という制度を今回設けるという形の案にしてございます。
 この助言、勧告の制度を実質的に、実効的に運用していくためには、内閣府がこのような場合におきまして特定事業に関する情報を円滑に入手できるようにしておくことが望ましいと、そういう観点から、今回の改正において助言、勧告の制度を規定するに併せて、報告を求めることができる旨の規定を置くこととしてございます。裏返して言うと、このような助言、勧告というアクションをする規定がなかったので、その入口になる報告の規定もセットでは置かれていなかったと、そういうものでございます。
#52
○和田政宗君 では、内閣総理大臣が報告の徴収を求めるに当たっての判断基準というのは、これは具体的に定められているんでしょうか。
#53
○政府参考人(石崎和志君) この公共施設等の管理者に対する報告の徴収、先ほど申しました助言、勧告とセットで置かれた規定でございますので、特定事業の適正かつ確実な実施を確保するために必要があると認めるときという形に限定して行うものでございます。
   〔理事藤川政人君退席、委員長着席〕
 どのような場合に報告の徴収を求めるかにつきましては事前に網羅的に定めておくことは困難だというふうに思ってございますが、内閣府としては、例えば適正な事業の実施が行われていないおそれが何らかの情報で予見される場合ですとか、何らかの形でそういう状況が生じた場合に、類似した事業について同様な状況が生じていないか報告を求める、こういうことが想定されるのではないかというふうに考えてございます。
#54
○和田政宗君 では、その勧告についてお聞きをいたしますけれども、これ、勧告の法的拘束力というのはあるのかどうか、また、公共施設等の管理者等が勧告に従わなかった場合には、政府はこれ、どのように対応するのか、お願いします。
#55
○政府参考人(石崎和志君) 助言、勧告には法的拘束力はございません。あくまで、指揮命令の関係のない関係相互の機関において、相互の自主性を尊重しつつ、専門的な立場における判断や意見を提供することによって相手方の任務の達成を促すために用いられるものでございます。
 このため、法的拘束力がない以上、公共団体の任意の協力に期待することになりますが、助言、勧告の意図が適切に伝わるよう、適時適切な運用を行うことによりまして、適切なPPP、PFIの実施を促してまいりたいというふうに考えてございます。
#56
○和田政宗君 では、次のカテゴリーの質問に、やっていきたいというふうに思いますが、ちょっと通告していた質問数が多いので若干飛ばすかもしれませんが、お許しいただければというふうに思います。
 公共施設等の運営権者が公の施設の指定管理者を兼ねる場合における地方自治法の特例について、私もこれについて聞いていきたいというふうに思っております。
 この公共施設等運営権制度と指定管理者制度を二重に適用する場合に生じる支障というのは、これは何が挙げられるでしょうか。また、二重適用問題の解消に向けて今回の法改正によりどのような措置を講じるのか、お願いいたします。
#57
○政府参考人(石崎和志君) 音楽ホールですとか国際会議場などの、その目的の範囲内で特定の第三者に使用許可を行う形態の公共施設、こういうものにおきましては、管理を行う民間事業者は地方自治法に基づき指定管理者の指定を受ける必要がございます。
 こうした公共施設についてコンセッション事業として運営を行う場合、運営権者となるだけでは使用許可権限がないことから、運営権者は指定管理者の指定も併せて行うことを求められます。
 これらの制度を二重に適用する場合、コンセッション事業の場合、届出制となっている利用料金につきまして公共団体の承認を受ける必要がございます。また、コンセッション事業の場合には、条例に特別の定めがあれば運営権の移転の際の議会の議決は不要となっている一方、指定管理者の指定についてはその都度議会の議決を経る必要があるといった課題がございます。
 そこで、本法案におきましては、運営権者が料金の設定を行うに当たって、条例で定めた利用料金の範囲内であるなど一定の要件を満たせば、指定管理者制度では必要な地方公共団体の承認制を届出制とすることとし、また、運営権の移転に伴い指定管理者の指定を新たに行う場合において、条例で指定管理者の基準を定めるなど特別な定めを定めた場合においては、指定管理者の指定に当たって、議会の議決に代えて議会への事後報告を行うことと、そういうことにしてございます。
#58
○和田政宗君 それについて更にお聞きをいたしますけれども、公共施設等の運営権者が公の施設の指定管理者を兼ねる場合に、事務手続が煩雑になり、公共施設等運営権者の負担になる可能性というのがございますけれども、これは法律上のことも含めて手当てはされているんでしょうか。
#59
○政府参考人(石崎和志君) 今申し上げましたが、指定管理者制度とこのコンセッションの制度、指定を受けた後に手続として変わりますのは、まさしく今のこの利用料金の設定の関係と移転の関係、この二つでございます。今回、この二か所につきまして手当てをすることによりまして、両者を兼ねる形でコンセッション事業を行うこと自体が円滑に行えるようになると、そういうふうに考えてございます。また、これに関しましては、コンセッション事業を予定している公共団体から実際に要望がございまして、それを踏まえて今回の措置をとらせていただいているものでございます。
#60
○和田政宗君 法の細かいところについてちょっと聞いておるわけでございますけれども、いろいろやはりちょっと確認しなくてはならないところがございますので、各論で更に聞いていきたいというふうに思っておりますけれども、次のカテゴリーは、水道事業等に係る旧資金運用部資金等の繰上償還に係る補償金の免除についてですけれども、本スキームで想定する補償金免除繰上償還に係る地方債は公営企業債に限定されるのかどうか、普通会計債は対象となるのかどうか、これをお願いいたします。
#61
○政府参考人(石崎和志君) 今回、補償金免除繰上償還の対象となっている地方債は公営企業債に限定されてございます。これは、地方財政法六条に規定されているとおり、上下水道等公営企業に関する地方債は、原則として特別会計を設けて経理し、公営企業債とするというふうにされているものであるためでございます。
 一方、普通会計で経理され、水道事業のために行われた起債か否か判別できない性格の普通会計債は、今回対象とはしてございません。
#62
○和田政宗君 今回の改正では、上下水道事業に限定して補償金免除繰上償還、補償金免除ということを行うことにしているわけでありますけれども、ほかの分野をこれ除外している理由というのは何なんでしょうか。
#63
○政府参考人(石崎和志君) コンセッション事業につきましては、PPP/PFI推進アクションプランにおきまして、特に民間ビジネス拡大効果が高い分野や、今後ストックの維持更新に大きな課題を抱えることが予想される分野を重点分野として定め、数値目標と目標期限を定めてございます。
 地方債の繰上償還に伴う補償金の免除、かなり特例的な措置でございます。こういう特例的な措置であるために、特に必要性の高い分野に限って行う必要がございます。このため、当初から重点分野として位置付けられておりました空港、水道、下水道、道路、この四つの分野のうち、既に一定の進捗が見られる空港と道路を除きまして、水道、下水道は他の事業と比較しても進捗が必ずしも十分でないことから、今後の横展開の呼び水となる水道、下水道の先駆的取組を支援し、その推進を図ると、そういう意味でこの二つに絞ったものでございます。
#64
○和田政宗君 支援対象の債権を金利三%以上の財政融資資金としている理由は、これは何でしょうか。
#65
○政府参考人(石崎和志君) 今申しましたように、今回のこの地方債の繰上償還に伴う補償金の免除、特例的な措置として、特に必要性の高いものに限って行うというふうに考えてございます。
 その中で、金利三%以上の債権を対象としますと、上下水道コンセッションを導入しようとする公共団体へのインセンティブの効果が十分に見込まれると考えられるため、この三%で線を引かせていただいたものでございます。
#66
○和田政宗君 公共施設等の建設等に充てられた金額が明らかでないときとしては、これ、どのようなケースが想定され、また、そのときはどのような基準で金額を算定するのかどうか。内閣府等の共同府省令で定めることとしている算定基準というのは、これ、どのような基準を定める方針なのか、お願いいたします。
#67
○政府参考人(石崎和志君) この法案にございます公共施設等の建設等に充てられた金額が明らかでない場合、これにつきましては、例えばコンセッション事業の範囲が水道事業又は下水道事業全体ではなく一部の区域や施設のみを対象にしている場合、こういう場合に、コンセッション事業の対象となる区域の施設と公営企業債、これがひも付けられない、一対一か、対応関係よく分からないと、そういう場合になるケースがあることを想定して置かれてございます。
 金額を算定する基準といたしましては、PFI法の改正法の附則第四条におきまして、当該金額が明らかでないときは、当該公共施設等の建設等に要した費用その他の事情を考慮して内閣府令、総務省令、財務省令で定める基準により算定した金額とするとされてございます。
 明確な基準については、今後、内閣府の共同省令で定めることとしてございますが、今申し上げたような費用等を用いて適切な金額が算定できる基準を検討してまいりたいと考えてございます。
#68
○和田政宗君 次に質問をいたしますのは、補償金免除繰上償還を実施する目的として法案に掲げられている地方公共団体の水道事業等の経営の健全化と、政府が上下水道事業へのコンセッション導入を推進する目的として掲げる先駆的取組、まあファーストペンギンとも言われますけれども、これに対して特例的に支援し案件形成にドライブを掛けるということは、これは整合しているのかどうか、よろしくお願いいたします。
#69
○国務大臣(梶山弘志君) 我が国の厳しい財政状況や人口減少社会の中で、今後大量の更新需要が発生が予想される上下水道施設の維持更新を着実に行いネットワークを維持していくためには、事業主体である地方公共団体において最大限の効率化を図る必要があるわけであります。コンセッション等を通じて民間の創意工夫や資金を活用することは、その有効な手段の一つであります。
 一方、このコンセッション事業は新しい事業手法であることから、各分野で推進するためには先行案件が事業化されることが必要と考えているところであります。今般のPFI法改正において、今後の横展開の呼び水となる上下水道事業のコンセッション事業に先駆的に取り組む地方公共団体を後押しするため、上下水道事業に関し、地方公共団体に対して貸し付けられた地方債の繰上償還に係る補償金を免除する措置を盛り込んでいるところであります。
 今般の改正によりまして、先行案件の事業化を進め、上下水道分野におけるコンセッション事業の推進を通じて地方公共団体の水道事業等の経営の健全化に貢献をしてまいりたいと考えております。
#70
○和田政宗君 大臣、ありがとうございます。
 この分野というのは、今質問したところというのは、私、総合的にいろいろなものを知見として得ていく必要があるというふうに思っておりまして、東南アジアですとかアフリカの諸国、私、政治家になる前から途上国の野球の支援などをしておりまして、非常に水道の状況の悪いところなども行っておりますし、また、例えば東南アジアにおいて、浄化剤、これは、もうまさに水道がないところであったりですとか、まさに池から水をくまなくてはならないわけですけれども、それをそのまま飲むとやはりさすがにまずいというようなことで、何といいますか、その有害な成分ですとかそういったものを吸着をさせて除去することができる、そういったような浄化剤を販売している企業の社長さんとも意見交換をしたことがございますけれども。
 まさに、この水の分野というのはこれから、きれいな水を供給する、またきれいな水を途上国の方々に飲んでもらうために、これ発展していく分野であるというふうに思っております。
 それを考えた場合に、ヨーロッパの企業というのは、これ、施設の運営、またメンテナンス、そして何よりも重要なのは料金の徴収ですね、ここまでを体系的にやらなくてはならないというような形でございます。これはある意味、日本国内においては各地方公共団体がノウハウを持っているわけでございまして、また、今回、民間事業者などと共同でやることによって国内においても民間事業者というものが育成をされる可能性もございますし、自治体と共同のやり方というのがあるというふうに思っております。
 これは、国内の我々が安定的にその上下水道を活用できるというような考え方というのはもちろん重要ですけれども、もしかしたら、この部分のノウハウというものが我々が得ることができれば、欧米のそういった企業と、何というか、競るような形で、東南アジアでありますとかアフリカの国々に我々がしっかりと、きれいな水、またおいしい水、安全な水を飲んでもらうためのそういった仕組みというものをもしかしたらパッケージで輸出できるかもしれない、参画ができるかもしれない、こういったところにも関わってくると思いますので、私もしっかりと更に勉強していきたいというふうに思いますし、経過の推移を見守っていきたいというふうに思っております。
 また法律上の確認、各論に入っていきたいというふうに思いますけれども、補償金免除繰上償還を希望する地方公共団体に提出を求める水道事業等に係る公共施設等運営事業に関する計画について、どのような記載事項を政令で定める方針なのか、答弁を願います。
#71
○政府参考人(石崎和志君) 具体的な計画で定める事項につきましては、今後政省令等で定めることとしてございます。
 現時点では、計画期間における収支の状況の見通しですとか維持管理の方針等、こういうものを定めることを想定してございます。
#72
○和田政宗君 地方公共団体金融機構に対しては補償金免除繰上償還に応ずるよう要請するというふうになっておりますけれども、機構は要請に対して応諾義務というのはあるんでしょうか。機構が要請に応じない場合、国としてはどのように対応するのか、答弁願います。
#73
○政府参考人(境勉君) お答えいたします。
 地方共同法人であります地方公共団体金融機構が実施する特例的な補償金免除繰上償還につきましては、過去の立法例と同様に、法律上の規定といたしましては政府から要請するという形にいたしておりますが、機構と事前に調整を行っているところでございまして、機構におきましては、政府の要請があった場合、補償金免除繰上償還に応ずる前提で既に平成三十年度予算を決定しているものでございます。
#74
○和田政宗君 繰上償還の限度額を設定する理由及び平成三十年度から平成三十三年度までの時限措置とした理由、これは何でしょうか。
#75
○政府参考人(石崎和志君) PFI法の改正法案附則第四条第二項におきまして、限度額として、対象貸付金の残高又は当該公共施設等運営権の設定対価として当該地方公共団体が収受した金額の額のいずれか少ない額と定めてございます。これは、この運営権の対価として公共団体が得た額、それが上限になるということを定めてございます。
 もう一つ、平成三十二年度及び平成三十三年度に実施方針条例を定めた地方公共団体については、今申し上げた額の二分の一を限度とすると書いてございます。これは、四年間のうちの最初の二年間はこの二分の一がございませんが、後の二年間については二分の一が掛かるというものでございます。この理由といたしましては、まず一つ目については、今回の特例措置の内容があくまで運営権対価を原資として地方債の償還を行う、これを対象としているものであるためでございます。二つ目は、早期に事業開始を行い先駆的な取組となるものを支援すると、そういう性格によるものであることによるものでございます。
 時限措置としている理由についても同様に、先駆的取組を後押しするということでございまして、このような形でできるだけ早期に事業化をしているところを後押しすることによりましてモデル的な事業形成を図っていきたいと、そういう法律の今回の趣旨によるものでございます。
#76
○和田政宗君 では、財務省にお聞きをしたいというふうに思いますけれども、財務省の財政制度等審議会の財政投融資分科会は、平成二十六年六月の「財政投融資を巡る課題と今後の在り方について」におきまして、今後更なる補償金免除繰上償還を実施すべきではないというふうにしておりますけれども、今回の補償金免除繰上償還、補償金免除との整合性というのはどうなのか。
 また、財務省は財政規律の健全性ですとか地方財政運営の規律の観点というのをこれ非常に重んじるわけですけれども、この点から財務省はどういうふうに考えるのか、お願いいたします。
#77
○政府参考人(市川健太君) 委員御指摘のとおり、平成二十六年六月の財政制度審議会財投分科会の取りまとめは、財政投融資制度の健全性を維持していくためにも、また、地方財政運営を規律付けるためにも、更なる補償金免除繰上償還は実施すべきではないとしたところでございます。
 これは、この取りまとめに先立ち平成十九年度から二十四年度まで地方公共団体向けに実施した補償金免除が、当時の厳しい地方財政の状況を理由として、専ら地方公共団体の利払い負担を幅広く軽減するために実施したものであって、この結果、財政投融資特別会計の積立金が大幅に減少したためでございます。
 一方、今回の補償金の免除は、上下水道事業のコンセッションに先駆的に取り組む地方公共団体にインセンティブを与え、その横展開を図ることにより地方公共団体における資金の効率的な活用を促すという政策的意義があり、また、対象を一定期間内に開始される先駆的取組に限ることで最大十五億円程度という極めて少額のコストで実施できる点で、過去の事例とは異なっております。昨年の財投計画編成過程では、こうした違いを財投分科会にも説明し、御了解いただいた上で認めておりまして、従前の取りまとめとのそごはないというふうに考えてございます。
 なお、財政規律につきましては、所要額が小さいということに加えまして、今回、補償金免除の財源として、地方公共団体金融機構の金利変動準備金を活用させていただくこととしておりまして、財政投融資制度の健全性に支障を生じないものとなっております。
 また、地方財政運営の規律の観点についても、今回の措置は、以前の事例のように地方公共団体の負担軽減を目的に広範に行う措置ではなく、政策的意義のあるコンセッションの取組を先駆的に実施する地方公共団体に限定して措置するものでありますから、規律を弱める懸念はないものと、そのように考えてございます。
#78
○和田政宗君 財務省、答弁ありがとうございます。
 これを硬直的に考えるのではなくて、政策的意義があるということであればこういったことができるというようなことの財務省の見解であるというふうに思っておりますので、この制度に限らず、しっかりとそういうふうに積極的にやれるものについては是非財務省としてもやっていただきたいというふうに思っております。
 残り少しでございますので、財投特会の繰入れ及び歳入歳出の特例について聞いていきたいというふうに思いますけれども、補償金免除繰上償還の対象となる財政融資資金及び地方公共団体金融機構資金の元本額、これは百億円程度とされておりますけれども、この積算の根拠を教えてください。
#79
○政府参考人(石崎和志君) 我々、このコンセッション、今先駆的な取組を支援している状況でございまして、国土交通省、厚労省と連携いたしまして、検討を行っている各公共団体の状況というのはある程度把握をしてございます。
 このため、この財投要求時点におきまして検討が進んでいる地方公共団体の支援対象事業に係る公営企業債のうち、対象となる金利三%以上の旧資金運用部資金及び旧公営企業金融公庫資金、これの現状を踏まえますと最大百億程度と、そういうふうに積算しているものでございます。
#80
○和田政宗君 では、更にお聞きしますけれども、補償金免除繰上償還の実施に伴い見込まれる利子収入の減少額、これはどの程度と見込んでいるでしょうか。
#81
○政府参考人(石崎和志君) 財政融資資金の貸付けは利ざやを取らずに収支が相償うように運営されていることから、任意の繰上償還に応じる場合には原則として補償金を求めることとしてございますが、今回極めて例外的に補償金免除を認めるとするところでございます。
 本支援措置において、利子減少額、現在検討が進んでいる公共団体の状況を踏まえますと、対象となる旧資金運用部資金の繰上償還補償金免除額に相当する最大十五億程度と見込んでいるところでございます。
#82
○和田政宗君 財政投融資特別会計財政融資資金勘定の利子収入減少の補填に地方公共団体金融機構からの納付金を充てることとするその理由及び納付金として想定される金額はどれくらいでしょうか。
#83
○政府参考人(石崎和志君) 上下水道コンセッションの推進のための旧資金運用部資金に係る補償金免除繰上償還に伴う財源につきましては、機構の公庫債権金利変動準備金を活用することとしているものでございます。
 その理由といたしましては、地方公共団体金融機構法において、機構の準備金のうち必要額を上回った部分が原則として財投特会に帰属することとされていること、今回の施策は公共団体における資金の効率的な活用につながるものと考えられること、また、旧資金運用部資金に係る補償金免除額は平成三十五年度までの間に最大十五億円程度と限定された規模であることの三点によるものでございます。
 上記地方公共団体金融機構からの納付金につきましては、平成三十年度から三十五年までの間で、補償金免除額に相当する、同じ額でございますが、最大十五億円程度を見込んでいるものでございます。
#84
○和田政宗君 質問はここまでにしたいというふうに思いますけれども、かなり大枠のことではなく、私はかなり大枠のところから聞くことが多いんですけれども、今日はあえて細かいことをかなり、法制度面のところ、また立て付けについて聞いてまいりましたけれども、非常によく考えられているということであるというふうに思っております。
 この規制改革といいますか制度改革が行われて、あとはしっかりと、これがどのように活用されていくのかというところも政府としてしっかり見ていただいて、これはまさに地方創生であったり、規制改革における、地方におけるこういった事業の円滑化に努めていただければというふうに思っております。
 以上で私の質問を終わります。
    ─────────────
#85
○委員長(柘植芳文君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、藤木眞也君が委員を辞任され、その補欠として野上浩太郎君が選任されました。
    ─────────────
#86
○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。今日は七十分もお時間をいただきまして、本当にありがとうございます。
 PFI事業、まず全般についてお聞きをしたいというふうに思います。
 このPFI法は平成十一年に制定をされまして、今日まで数度の改正が行われております。平成十三年、十七年には行政財産の貸付けの自由度の向上、平成二十三年には利用料金の徴収を行う公共施設等についてコンセッション方式を導入をすると、また平成二十五年には株式会社民間資金等活用事業推進機構を設立し、公共施設等運営事業等に対する金融支援の実施、そして平成二十七年にはコンセッション事業者への公務員の退職派遣制度などの創設などを決めてございます。
 まず、梶山大臣にお聞きしたいと思います。
 平成十一年にPFI法が制定されて以来、今回も含めてこれまでに数次にわたる改正が施されております。それはなぜなのかということ。それから、財政の健全化と公共投資の両立ということを図る政策ツールはほかにもある、大臣もこれまでPFIはその選択肢の一つというふうにも、先ほども質疑でも答弁なさっておられましたけれども、にもかかわらず、このPFI法をこれだけ改正をして、相当力を入れているというふうに思うわけでありますけれども、その理由も併せてお聞きしたいと思います。
#87
○国務大臣(梶山弘志君) 国、地方共に財政状況が大変厳しい中で、公的負担の抑制を図るとともに、持続可能かつ良好な公共サービスを実現するためには、将来の財政リスクも見通した上で、様々な分野で民間の資金や創意工夫を活用することが重要であると考えております。そのための手法は様々でありますが、民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して民間の経営原理を導入するPFI事業は、課題解決の有力な選択肢の一つであると考えておりまして、多様な事業分野、多様な事業主体における幅広い取組を推進することが必要であると考えております。
 先ほど西田委員から御指摘ありましたが、平成二十三年、平成二十五年、平成二十七年と必要な改正を行ってきているところでありますが、それぞれの時点の必要性に応じてPFI推進のための環境整備を柔軟に行ってきたところであります。
 今回の改正法案においては、事業主体の裾野を拡大する観点から、ワンストップ窓口の創設を含めた地方公共団体への国の支援強化や上下水道分野へのコンセッション導入を促進するための措置の創設を規定をしているところであります。
 今般の法改正も踏まえて、引き続き、国、地方が一体となってPFIの推進を図ってまいりたいと思っておりますし、これらの手法を通じて将来の財政リスク、そういったものを少しでもなくしていく、そして、その分しっかりと地方創生に資するような取組もしていくということが肝要なことだと思っております。
#88
○西田実仁君 これちょっと通告していないんですけれども、このPFI法の附則の第二条には、少なくとも三年ごとに、この法律に基づく特定事業の実施状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるというふうになってございます。したがって、三年、少なくとも三年以内に、いろんな今回の法改正も含めて実施状況を見ながら、そのときに必要であれば、もちろん法改正も必要かもしれないし、法改正だけではなくて様々な措置を、必要な措置をとると、そういう附則だろうと思うんですね。
 したがって、今後もそういう状況に応じては法改正も含めて何らかの措置がとられることもあり得ると、そういう附則になっているという理解でよろしいんでしょうか。
#89
○政府参考人(石崎和志君) 御指摘のとおりでございます。
 我々も、今PFI推進委員会というのがございまして、毎年その段階でのPFIの状況のフォローアップをいただきまして、必要な対策を近年ではアクションプランという形で毎年実は改定を行ってございます。実質的に言えば、実は三年というよりも毎年いろいろな検討をして、そういう必要なものについてはこの法改正等につなげていると、そういう形になってございます。
#90
○西田実仁君 法改正、毎年のようにというか、二年ごととかにやるんではなく、もうまとめて必要なものはぽんとやってという方が何か効率的なような感じもするんですけれども、まあ状況はいろいろ変わってきますから、やっぱりそれに応じてこういう数度にわたる改正になっているんだろうということを理解いたしました。
 ところで、目を海外に転じますと、イギリスでこのPFIというものはそもそも一九九二年に導入をされているわけでございます。やはり同様の目的で、公共投資と財政の健全化の両立を図ると、そういう公共調達の新しい一手法として導入されたというふうに理解しております。
 しかし、この九二年から二十五年、六年たっているわけですけど、途中、ちょうどリーマン・ショック、また世界の金融危機というのがありましたときに、民間の資金調達コストが非常に上がっていく、そういう背景の下でPFIの採用がイギリスにおいては減少しまして、議会もこのPFIに批判的になったということを理由として、このPFI改革ということに着手をされているというように聞いておりまして、二〇一二年にはPF2というのでしょうか、も導入をしています。
 この二〇一二年のイギリスのPFI改革の主な内容につきまして、内閣府にお聞きしたいと思います。
#91
○政府参考人(石崎和志君) イギリスにおきましては、一九九〇年代からPFI方式を中心に民間活用を実施し、現在でも多くの事業がPFIとして運営されてございます。
 一方で、今御指摘いただきましたように、リーマン・ショック後の世界金融危機におきまして資金調達コストが、急激に難しくなった、そういう状況を受けまして、新規の案件数が非常に減少しました。このため、イギリスの財務省、二〇一二年に新しい形のPFIとしてPFI2というのを提案してございます。このPFI2では、バリュー・フォー・マネー、より民間がやる場合に効率的な形の運営ができるように、例えば、これまで全て民間側において負担されていたようなリスクを官民間で分担して民間の側のリスクを下げることによってより参入しやすくするというふうな工夫ですとか、それ以外にも、契約変更の柔軟化、入札期間の短縮化、事業の透明性向上、そういうような様々な工夫を行ったというふうに聞いてございます。
#92
○西田実仁君 今御説明いただきましたこのイギリスによるPFI改革、PFI2について、日本のPFIの今後にどのような示唆を与えているのかをお聞きしたいと思います。とりわけ、今後、日本においても金利の上昇局面ということが、今、経済政策を進めている中で、いわゆる良い金利上昇というのを目指している、デフレからの完全脱却と言っているわけでありますので、そうした金利の上昇局面に転じた場合にこのPFI事業のありようというものがどのようになっていくと考えられるのか、お聞きしたいと思います。
#93
○政府参考人(石崎和志君) このPFIのやり方自体は、元々やはりそれぞれの国の状況を踏まえた形でPFIも設計されていますので、必ずしも元の状況がイギリスと日本と同じような状況ではございません。
 イギリスにおいては、先ほど申しましたこのPF2の導入によりまして、例えばリスクを官民で分担する手法の導入を図られたとなってございますが、我が国におきましては、PFI事業、従来より事業の特性に応じて適切なリスク分担の設定が元々可能というところがございます。これは、ある意味では英国におけるこのPF2に近い考え方が元々使われていたというものでございます。
 ただ、いずれにしても、このPFI2、まあPFIの言ってみれば先進国におきまして様々な経験を踏まえて改良がされたというものだと思ってございます。契約方法の柔軟化等もかなり行われているというふうに聞いてございますので、我々としましても、引き続き、その効果を研究しまして、必要なものについては我が国で普及を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
 また、英国のPF2導入、リーマン・ショックによる資金調達コストの上昇を背景に実施されたというふうに伺ってございます。このために、今後、我が国において、例えば金利が上昇した場合のPFI事業にある対応手法についても、その状況に応じたリスク分担の設定など、円滑な事業の実施に資する示唆があるものと考えてございます。引き続き、効果等につきまして我々としても研究してまいりたいと思ってございます。
#94
○西田実仁君 平成二十七年十二月十八日の閣議決定、民間資金等の活用による公共施設等整備に関する事業の実施に関する基本方針というこの基本方針には、PFI事業の更なる実施に期待される成果として三つ示されております。その第一は、国民に対して低廉かつ良質な公共サービスが提供されること、第二に、公共サービスの提供における行政の関わり方が改革されること、そして第三には、民間の事業機会を創出することを通じて経済の活性化に資することと、この三つが示されているわけであります。
 これまで、日本におけるこのPFI事業、先ほど来から御答弁あるように、累計六百九件、同契約金額でいえば五兆四千七百八十六億円という中にありまして、今私が申し上げましたこの閣議決定された基本方針に示されております三つの期待の成果について、それぞれ具体的な事例を是非示していただきたいというふうに思います。
 また、今回のPFI法の改正は、今申し上げた期待される成果をより一層上げていくということが目的だと当然思いますけれども、いかほどの貢献がこの三つの期待される成果になされると考えているのか、これを是非分かりやすく御説明いただきたいと思います。
#95
○政府参考人(石崎和志君) 今御指摘いただきました民間資金等の活用による公共施設等の整備に関する事業の実施に関する基本方針におきまして、PFI事業の着実な実施により成果をもたらすものと期待されることとして、一つ目が、国民に対して低廉かつ良質な公共サービスが提供されること、二つ目といたしまして、公共サービスの提供における行政の関わり方が改革されること、三つ目といたしまして、民間の事業機会を創設することを通じて経済の活性化に資すること、この三つを考えてございます。
 まず、一つ目の低廉かつ良質な公共サービスの提供につきましては、今、今までの実績の六百九件ございますが、これにつきまして、PFI法施行から二十七年度まで、少し前まででございますが、二十七年度までに実施方針を公表した五百二十七事業を対象に、平成二十八年に内閣府が調査を実施してございます。これによりますと、事業者決定時のバリュー・フォー・マネーが把握できた三百六十四事業におきましては、人口二十万人以上の公共団体では平均一九・四%、人口二十万人未満の公共団体では平均一六・二%となっておりまして、行政が自ら事業を実施する場合と比較して、全体で計一八・五%の財政支出削減効果。そういう意味では、低廉な公共サービスの提供というものが見込まれていると、こういう成果が出ているものと考えてございます。
 二つ目の、サービス提供における行政の関わり方が改革という部分につきましては、平成十一年のPFI法制定以降、幅広い分野においてPFI事業の導入がなされてございます。例えば、空港分野のコンセッションについても既に五件の事業が開始されておりまして、安全の確保については公共が担い、空港サービスの充実については民間が担うといった新たな官民の役割分担が形成されつつあるものと考えてございます。
 また、三つ目の事業機会を創設することを通じて経済の活性化というものにつきましては、これもよく例で我々も挙げさせていただいているものでございますが、岩手県の紫波町におきまして、庁舎のPFI事業のみならず、図書館、保育所のほか、サッカー場、分譲住宅地などを一体として整備されまして、まさしくPFIから完全民間のものまでいろんなものを一体的に整備する、その肝のところにこの官民連携というものがあったというふうに考えてございます。このような民間の事業機会を創設するというものが図られてございます。
 今回の法改正、事業主体の裾野を拡大するといった観点から、ワンストップ窓口の創設を含めた公共団体への支援機能の強化、また、新たな分野である上下水道事業のコンセッションに先駆的に取り組む公共団体を後押しするために補償金の免除といった措置を盛り込んでございます。
 今回の措置でちょっといかほどかという数字まで我々としてはさすがに持ち合わせてございませんが、このような今申し上げました様々な成果を更に裾野を拡大していくこと、また先駆的な取組を広げていくこと、これによりまして基本方針に掲げた期待される成果の拡大を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
#96
○西田実仁君 大分イメージがつかめてまいりました。
 この三つのうち特に経済の活性化というところでは、やはり私は地元企業の参入によるPFI推進、PFI事業の推進ということがとりわけ重要ではないかと考えております。しかし、地元企業のPFIへの参入は必ずしも活発とは言えません。
 今日、資料で付けましたものもかなり古い数字で、これしかちょっと見当たらなくて恐縮なんですけれども、最近の傾向は分かりませんが、少なくとも二〇一一年までの数字、これはシンクタンクがお調べになったものですけれども、地元企業における落札件数というのは非常に低い水準であります。直近がどうなっているのかはまた後ほどお聞きしますけれども、そんな状況もグラフにあります。
 また、実際に地元で私もいろんな中堅・中小企業の方からお話をお聞きしますけれども、ある中堅企業、特に給食を提供している中堅企業の代表の方からお聞きしました。例えば、PFI事業にこういう地元の中小・中堅企業が代表企業として参入するということはなかなか難しいと。そのPFI事業の構成員として、代表企業ではなくて構成員として参入するといっても、代表企業は大体大手企業ですからもうけが少なくて、昔は結構、始まった頃は一生懸命PFI事業に構成員としてでも参入しようと思って勉強したけど、正直その関心はもうかなり薄らいでいるという話も、率直な声も聞いております。
 このPFI事業が、そういう意味で地元の中堅・中小企業にとって正直余り関心が伸びていかないというのは、従来方式の公共事業、例えば公共施設の整備、運営、設計、施工、維持管理等の業務ごとに分離発注する方式に比べますとPFI事業は地元企業の受注機会を失わせるんではないかと、こういう根強い不信感があるからではないかというふうにも推定されます。
 そこで、まず、この地元企業、地元企業とは何かという定義ですけれども、PFI事業対象地と同一道府県に本社を置く企業が応募グループの代表企業となって落札した件数及び地元企業が構成員としてPFI事業に参入しているケースの動向についてどのような認識をお持ちなのか、お聞きしたいと思います。
#97
○政府参考人(石崎和志君) 我々の方で、平成二十八年度に契約を締結したPFI事業のうち、内閣府で現段階で落札したグループの構成員を把握している事業、三十七事業、現在ございます。これについて見ますと、事業を実施する場所と同一の都道府県内に本社を置く企業が代表企業として落札した事業は十四件ございまして、三十七件のうち十四件、約四割を占めているというふうに認識してございます。また、このほかに、地元企業が落札グループの代表企業ではないものの、その構成員として参加している事業、こういう事業者の中に入っているものが同様の十四件となってございまして、かなり、比較的、八割ぐらいのもので何らかの形で地元企業が参加していると、そういうような形に最近なってきているのではないかというふうに考えてございます。
 このように、一定程度地元企業の参画は今進みつつあると、そういうふうに我々は考えてございますが、いずれにしましても、地元企業がPFI事業に参画して地域の町づくりを担うことは重要でございます。また、今議員御指摘のように、いろいろな事業の切り口によって、実はそうじゃないよみたいなこともあるかもしれません。
 我々といたしましても、更にこの状況に関しては分析して、いずれにしましても、地元企業がこういう形のものに参入していくということはPFIがきちんと地元に広がっていくということに大事なことだと我々も思ってございますので、このような事例の収集、また研究も含めてやってまいりたいというふうに考えてございます。
#98
○西田実仁君 是非、そういう地元企業の参入によってPFI事業というものがもっと理解されて進むことを、また分析もお願いしたいと思います。
 一般的には、PFI事業に応募するためには、この従来方式の調達にも導入されている設計や施工に関する提案はもちろん必要なんですけれども、加えて、事業収支計画やリスク分担、あるいは附帯的事業等の提案を行う必要があるわけですけれども、これらを地元企業が主体的に全ての提案を取りまとめていくには時間的にも金銭的にも負担が大変に大きいと。
 PFI事業への地元企業の参入を促すためには、求められる取組として、例えば地元企業にPFI事業に参入する動機付けを行う、あるいは地元企業に企画提案やSPCの管理に関する能力を習得させる、あるいは地元企業向けの事業を発注すること等が挙げられるんではないかというふうに思われます。
 そこでお聞きしたいと思いますけれども、特に二番目に私が指摘しました地元企業に企画提案やSPCの管理に関する能力を習得していただくために、内閣府では既に、行政や金融機関あるいは企業等の関係者が集い、ノウハウの習得や情報の交換等を容易にする、地域プラットフォームというふうに聞いておりますけれども、この形成支援を行っておられます。この地域プラットフォームの現状と今後の課題についてお聞きしたいと思います。
#99
○政府参考人(石崎和志君) この地域プラットフォーム、地域の企業、金融機関、地方公共団体等が集まりまして、PPP、PFI事業のノウハウの取得、官民対話を含めた情報交換を行い、PPP、PFI案件形成能力の向上を図りまして具体の案件に、形成につなげていく場というふうに考えてございます。
 内閣府におきましては、平成二十七年度から昨年度まで三年間で計十六地域のプラットフォームを支援を行ってきました。このPPP、PFIの普及拡大に向けましては、地元企業の一層の参入が課題と我々も認識してございます。平成三十年度の地域プラットフォームの形成支援につきましては、地域の金融機関等の協力により、地元企業の参加拡大や具体の案件形成への地元企業の参入が期待できるような計五地域のプラットフォームを新たに支援するということにしてございます。
 今後とも、こういう地域プラットフォームの活性化を通じまして、地元企業が参入した、地域に根付いたPPP、PFIの拡大を支援してまいりたいというふうに考えてございます。
#100
○西田実仁君 今御指摘いただきました地域金融機関の関わりということをお聞きしたいと思います。
 行政と民間が協力して公共サービスを提供する官民連携を広めるためには、地元の金融機関ですね、地域金融機関が後押しをして自治体と企業の橋渡しをするような事例も出てきております。信用金庫の中には、地元の中小企業を活用したPFI事業の促進のために内閣府が派遣するコンサルを使って自治体のPFIを促進をしているケースもあります。
 そこで、今日は金融庁にもお越しいただいておりますのでお聞きしたいと思いますが、地元の金融機関がビジネスマッチングの一環として取引先の地元企業を大手企業に紹介し、PFI事業に参入したような事例もあると聞いております。地元企業にとってPFI事業への参入障壁となっている課題を把握し、その克服のために地域金融機関も大いに支援すべきと考えますけれども、現在どのような支援が行われていると承知されておられますか。また、この度の法改正が成立した場合に、金融庁として地域の金融機関に対してどのような助言等を行うおつもりでしょうか。地元企業のPFIへの参入及びそれを促す地域の金融機関の役割についてお聞きしたいと思います。
#101
○政府参考人(伊野彰洋君) お答えいたします。
 地域金融機関は、地元企業の経営課題を把握し、それを解決するために必要なアドバイスやファイナンス等の支援を組織的、継続的に実践することで地域経済の活性化に貢献していくことが求められております。
 こうした観点から、地元企業のPFIへの参画に関しまして地域金融機関が行っている支援の取組事例を御紹介させていただきますと、例えば三重県の百五銀行では、県の職員公舎を建て替えるPFI事業に関しまして、当行の顧客である地元企業に対しまして広く情報提供を行い、参加を促した結果、建設業者や設計事務所等の地元企業が代表会社及び業務委託先として当該PFI事業に参加することとなったほか、約二億円のプロジェクトファイナンスを実施した事例。また、埼玉県の武蔵野銀行では、春日部市とPFIに関する勉強会を継続的に実施し、PFI導入に係るメリット、デメリットについて協議し、その結果、同市は初めてPFI案件として公立学校の教室エアコン整備事業を実施しております。当該PFI案件につきましては、武蔵野銀行がPFIの代表企業となった地元建設会社に対しましてプロジェクトマネジメントのノウハウ提供を行い、参加企業の募集支援も行ったと聞いております。そういった事例があると承知しております。
 金融庁としましては、地域金融機関が顧客である地元企業に対しまして、PFIへの参画に関する支援を含め、的確なアドバイスやファイナンスを実践していくよう引き続き促してまいりたいと考えております。
#102
○西田実仁君 図らずも地元の紹介していただきまして、ありがとうございます。
 日本のPFIでは、施工してから行政からお金が払われるまで事業者が立て替えなければならない、そういうことがあった場合は、それをコーポレートファイナンスで借りるとなると、やはりその与信が取れる大手しか受けられない、SPCの代表企業になりにくいと、こういう事情があるとも聞いております。
 その解決のためには、いわゆるノンリコースで融資する地域の金融機関がもっと増えていく必要があると思いますけれども、この点、金融庁、いかがでしょうか。
#103
○政府参考人(伊野彰洋君) 中小企業がSPCの代表企業になりにくい事情といいますのは、議員御指摘の資金調達の問題も含め、様々な要因があると考えられます。
 その中で、資金調達やファイナンスの手法に関して申し上げますと、地域金融機関におきましては、担保、保証に依存することなく、企業やプロジェクトの事業内容や成長可能性といったことを適切に評価して企業支援や融資を実施することが重要だと考えております。
 PFIにおきましては、事業主体としてSPCが組成され、そうしたSPCに対しては通常ノンリコースローンによる融資のケースが多いと承知しておりますが、地域金融機関としましては、SPCが実施する事業の内容、収益性、リスク等をしっかりと評価し、そうした融資に取り組んでいただくことが重要だと考えております。
#104
○西田実仁君 このSPCは、しかし、最初からSPCを組成するのではなくて、それよりももっと手続が簡単で地元企業が自主的に取り組みやすいLLP、有限責任事業組合、これを使ってですね、つくって、官民連携という点で公共事業等に参画するやり方もあるのではないかと思います。
 そこで、経済産業省にお聞きしたいと思います。
 このPFI、SPCの組成というのがなかなか地元の中小企業にとってハードルが高いというそういう背景がある中、有限責任事業組合であるLLPを活用して地元企業と行政が連携した先行事例にはどのようなものがあるのか、お聞きしたいと思います。
#105
○政府参考人(木村聡君) お答え申し上げます。
 LLP、有限責任事業組合でございますが、この組合は、参加する組合員がその個性や能力を発揮しながら共同事業を行うための組織形態でございます。組合員は債権者に対して出資額以上の責任を負わない有限責任であること、LLP自体には法人格がなくて組合員課税となること、そして全ての組合員が業務執行の義務を負うことなどの特徴を有しておるところでございます。
 この制度は、二〇〇五年の創設以降継続的に活用されておりまして、二〇一七年の十二月時点で累計七千六百八件の設立があったところでございます。
 御指摘ございましたLLPを活用した官民連携の事例といたしましては、例えば、二〇一三年に広島県、中国電力及び地元のエネルギーサービス企業が設立したひろしま再生可能エネルギー有限責任事業組合の取組が挙げられます。このLLPは、自治体の未利用地を活用したメガソーラー発電に取り組みまして、県の調整の下、事業者が設備設置やメンテナンスなどを担う形で売電を通じた再生可能エネルギーの普及を行っていると、このように承知してございます。
 また、岩手県の一戸町でございますが、こちらでは、二〇〇八年に町と地域のタクシー事業者三社とバス事業者一社が有限責任事業組合一戸町デマンド交通を設立してございます。このLLPは、住民の予約に対応し、乗り合いバスを運行する事業を行ってございまして、その利便性の高さから多くの住民の方がサービス登録をされているものと伺っているところでございます。
 これらいずれの事例におきましても、LLP制度を活用いたしましたのは、官民がそれぞれ一定の役割を担いながら地域が一体となって事業運営を行えることに着目したことによるものであると、このように承知しているところでございます。
 以上でございます。
#106
○西田実仁君 御丁寧にありがとうございました。
 大臣にお聞きしたいと思いますけれども、参画する地元企業の責任は出資した分というふうに有限として、残りのリスクを行政が取るというこのリスク分担ですね、官民の。こうしたスキームはSPCもありますけれども、それほどハードルが高くない例えば今のLLPとか、あるいは合同会社、LLCとか、こういうことを活用してもっと地元の中小企業が官民連携に参画できるようにしていく、そういうことは必要じゃないかと私は考えますけれども、大臣の御所見をお聞きしたいと思います。
#107
○国務大臣(梶山弘志君) 先ほど来申し上げておりますが、大変厳しい財政状況の中で持続可能かつ良好な公共サービスを実現するためには、それぞれの事業の特性や参加する事業者の実情を踏まえた様々なPPP、PFIの検討が行われることが望ましいと思っております。御指摘いただいた事例も、事業の特性に応じ、行政と民間事業者が連携をして一定の役割を果たして事業を実施しているものと考えております。
 このため、官民連携手法の一つとして、地元企業が参画するに当たり、LLP、LLCを活用すること等の取組については、今答弁のありました経産省とも連携をしながら、地域プラットフォーム等の場を生かし情報提供に努めてまいりたいと思っておりますし、この事業に関しましては、やはり今地域の災害時の在り方、どういう業者選定がいいのかという点では災害時の在り方もやっぱり考慮に入れる必要がありますし、また、金融の面でも、地方の事業者を知っている地元の金融を入れていくということは非常に重要な視点であると考えております。
#108
○西田実仁君 次に、この法改正にあるワンストップ窓口についてお聞きしたいと思います。
 先ほどもう既に和田先生からもお話がございましたので重複はなるべく避けたいと思いますが、今回この法改正の中には、公共施設等の管理者、民間事業者に対する国の支援機能の強化としてワンストップサービス、ワンストップ窓口の制度創設がございます。
 しかし、先ほども話がありましたように、このワンストップ窓口自体は平成二十四年度から既に設置をされて、ホームページ上でワンストップ窓口(通年募集)という名称でもう既に運用されております。その説明でも、既に今あるものですけど、地方公共団体、民間事業者からのPPP、PFIに関する質問について、関係省庁や専門家の意見を聞き、内閣府で一元的に回答する体制であると、こういうふうな宣伝だったというふうに思いまして、既にあるわけですよね。
 その相談件数が、じゃ、どうなのかというと、結構使われていますよね、これ見ると。平成二十六年度二百五十件、二十七年度四百七十四件、二十八年度八百八十一件と、倍々で利用されているという、非常にうまく頑張っていらっしゃるというにもかかわらず、なぜ今回また制度として法律上位置付けなければならないのかという質問については、まあ先ほど御答弁もちょっといただきましたけれども、改めてお聞きしたいと思います。
#109
○政府参考人(石崎和志君) 御指摘いただきましたとおり、我々内閣府のホームページにワンストップ窓口という名称で連絡先を掲示してございます。
 件数に関しましても、確かに平成二十九年度六百六十件という、件数だけ見ると実は立派なんですが、私も報告、こういうものがありましたというまとまったのを毎月報告を受けて見ていますが、非常に単純な問合せのものが実はかなりを占めてございまして、本当に要するに各省庁に問い合わせて一緒に回答しなきゃならない、本当に事業形成に結び付くものというのは、なくはないですけれども、必ずしも多くないという現状でございます。
 やはり本当に案件形成につなげていくためには、こういう形のものを我々としてはきちんとした法律に位置付けた形で周知して、また各省ともきちんとした連携体制を更に組んでいくことでより実のあるものになるのではないかということで、今回この提案をさせていただいているものでございます。
#110
○西田実仁君 そういう問合せにきちんと省庁と連携してやっていただくのは大事なことなんですけれども、法的な裏付けが今回できることイコールこの周知徹底がされるということでは必ずしもありませんよね。ですから、まず確実に、問合せしたら確実に回答できるねという体制をきちんと取っていただくということが大事だし、あそこに問い合わせればいろんな確認事項も一遍にまさにワンストップでいろんな情報提供されると、解決できるというふうなことが分かれば、口コミでいろいろと広まっていったりすることもあると思います。
 いずれにしても、これまでとは次元の異なるような対応というんですか、そのための人員配置とか、わざわざ法律改正してワンストップサービス、今あるのにもかかわらず法的裏付けをつくるわけですから、これまでとはかなり違う体制で拡充をしていくんだというような、そういうことをちょっとお聞きしたいと思いますけれども。
#111
○政府参考人(石崎和志君) 我々としましても、実はこの体制拡充のために人員要求をさせていただきましたが、なかなかこの厳しい中でございましたので、係長一人やっと増員をさせていただいたというのが現状でございます。
 ただ、今回、この法案の中におきまして、法案の十五条の二に、先ほどありましたが、PFI推進委員会に報告をさせていただくとか、PFI推進委員会に意見を求めることができるという規定を置かせていただいてございます。
 これは、我々としましては、PFI推進委員会、かなり実は専門委員という形で専門家の方が参加いただいてございます。こういう委員の方に、ある意味では非常に難しいような案件について協力していただくことによって、より実のある回答をさせていただく、この体制を、このPFI推進委員会に報告し、また助言をいただくことで築くことができるのではないかというふうに考えてございます。
 また、これまでも公共団体への高度専門家派遣の実施ですとか内閣府の担当者の訪問も実施しているところでございますが、これらの支援とこの助言、勧告制度、これをきちんと総合的にやることによりまして、実のあるものにしていきたいというふうに考えてございます。
#112
○西田実仁君 その後の質問あったんですけど、和田先生と重なっていましたので、そこは省いて次に行きたいと思います。
 水道事業の今後について今日はお聞きしたいと思っています。
 まず、私は地元は埼玉ですけれども、その埼玉のある県民の方からお手紙をいただきまして、それをかいつまんで御紹介したいと思います。この方は、七十五歳男性の埼玉県民の方の手紙でありました。
 そこには、今日是非お願いしたいことは上下水道代のことでありますと、こう始められておりました。この方が、七十五歳の男性が隣の市に聞いたら、隣の市の御友人も御当人も、生活保護の受給者ではないんですけれども、収入が大変少ない方なんですね。その隣の友人に聞いたら、収入が少ない人は、生活保護じゃなくても収入が少ない人は、一定の手続を取ると上下水道代が二か月で四百円になったという、そういう話を聞いたというんですよ。その友人から、あなたも自分の住んでいる市に聞いてみたらどうだと勧められたので、早速自分が住まう市に話しましたら、ここにはそうした減免措置はありませんと、こういう返事だったと。隣の市では二か月で四百円、暮らし向きもほぼ同様なのに、自分が住まう市では二か月でこの方は九千円近く払っているというんですよ。年間に直すと二千四百円と五万四千円という非常に、すぐ隣に住んでいて暮らし向きもほぼ同じな人がこんなにも違うものかと。まあ水をいっぱい使ったのかもしれませんけれども、そこは分かりませんが、そんなこともないと思うんですよ。
 同じ県民なのに余りに差が大きいんじゃないかと。生活保護受給者には、この住んでいる、お手紙を下さった方も減免はしているそうでありますけれども、この方が言うには、私どものように、中途半端とこの方は使っていらっしゃるんですけど、中途半端な経済、暮らし向きのところは損な世帯ですと、何とか良い方向にならないんでしょうかと、こういうふうにつづられていました。
 早速、そこで、私も不勉強だったものですから、地元の埼玉県にお願いをいたしまして、上下水道の減免措置について調べてもらった一覧を今日は資料として付けさせていただきました。
 二枚目のところには水道料金、いろいろと物議を醸すので特定の市町村名は入れておりませんけれども、水道事業者一から五十六まで、一番下まで見ていただくと、水道料金の減免措置がどういう項目がなされているのかという一覧。その次、またその次は、今度は下水道ですね、下水道料金においての減免措置がどうなっているのか。これも具体的な市町村名は省いておりまして、記号化しておりますけれども、これを、五月二十四日付けのものです。労を取っていただいた埼玉県、また関係市町村の皆様には深く感謝を申し上げたいと思います。
 これを見ますと一目瞭然であります。市町村によって上下水道料金の減免措置についてはかなりばらつきがあるんですね。水道事業においては、この減免措置のあるなしだけでいいますと、全ての市町村であります。一番左側に水道事業者一から五十六までナンバーが振ってありますが、そのすぐ右隣、減免措置の有無は全部マルが付いています。何らかの減免措置はあるということなんですよ。しかし、水道料金を見ていただくと、減免措置の有無というところにマル、バツとありまして、バツというところが実は県内でも十ございます。全くないと。そういうばらつき度であります。
 そして、水道料金における減免措置の中身も市町村によってかなり異なっていることが見て取れます。例えば、生活保護受給者には水道料金の減免措置を設けている市町村が九割、児童扶養手当受給者に減免措置を設けている市町村が二、そして、市町村民税等が非課税となる者に対して減免措置を設けている自治体は一つあるんですね。要は、多分ここの、唯一ある、住民税非課税世帯を減免しているところがこのお手紙をくれた方の御友人が住んでいるところだと思うんですよ。すぐ隣の方の方にはないわけですね、県内で一つしか、埼玉県の場合、住民税非課税世帯への減免措置はありませんので。それによってあれだけの料金の違いがあるということではないかと思います。
 ほかにも、右の方、ちょっとちっちゃな文字で本当に恐縮なんですけれども、見ていただくと、災害や被災者を減免措置の対象にしている市町村もあれば、消火活動等の使用者、あるいは水道メーターの異常、ユニークなものには貯水槽の清掃等を実施した者に対して水道料金の減免措置を設けている自治体もあって、いろいろな工夫をしていることが分かります。
 下水道についても同様でありまして、生活保護受給者や天災などの被災者、公益上その他特別の事情があるときに減免措置の対象とする規定が置かれている自治体が多いことが分かります。
 いずれにいたしましても、上下水道料金の減免措置の対象者は市町村によって相当の違いがあり、同じ県内でも住むところによって上下水道料金の負担はかなり異なるということが分かります。
 以上は減免措置についてでありますが、そもそも埼玉県内だけで見ても、末端上水道事業の料金状況を調べてみますと、一か月二十立米、口径十三ミリでは、最も高い市町の水道料金は三千四百二円、最も安いそれは一千七百十七円と二倍の開きがあります。また、下水道事業の料金も、二十立米当たり一般家庭用料金で比べますと、最も高い市が四千百円と、最も安い市ではゼロ円というところもありました。そういう違いが大きくあります。
 全国規模で見てもその格差は更に大きくなりまして、全国で最も安い水道料金、八百五十三円というところがあれば、最も高いところは六千八百四十一円。下水道料金も、同じような対象で比べますと、三千二十六円という最も高いところがあるかと思えば七百七十七円というところもあって、四倍の開きがあると。
 こういうことを見て、まず大臣に率直に、一政治家というか、地元を抱えていらっしゃいますのでお聞きしますけれども、多分大臣の御地元でも、この上下水道料金の減免措置というのは市町村ごとに相当ばらつきがあるんではないかというふうに思いますけれども、住むところによってその上下水道料金の余りの違いがあることについて、率直にどう感じておられますでしょうか。
 また、これは大臣としてお聞きしますが、今回法改正に含まれているPFI事業あるいはコンセッション事業の推進によって、こうした格差というものの是正を図ることに何らかの効果というものがあり得るのかどうか、ここをお聞きしたいと思います。
#113
○国務大臣(梶山弘志君) 生活する上で欠くべからざるものだという思いで、できれば安い方がいいという率直な思いを持っておりますけれども、上下水道の料金については、各自治体が浄水の方法や配管の状況など、水道事業の原価等、それぞれの事情に応じて主体的に決めているものでありまして、現状一定の幅があることはやむを得ない面もあると考えております。
 しかしながら、料金の高い自治体においては、今委員御指摘ありましたように、PFIやコンセッション事業の推進が一層図られることにより料金の格差を少なくすることに寄与することができれば望ましいと考えております。これから人口が減っていく、そしてその中で管の更新需要が増えていく、そういった中で、ありとあらゆる手を考えながら、その選択肢の一つがPFIでもあろうかと思っております。
 我が国の厳しい財政状況や人口減少社会の中で、今後、今申しましたように更新需要が発生が予想される上下水道施設の維持更新を着実に行って、ネットワークを維持していくため、また安定供給を維持していくためには、多様な選択肢の一つとしてPFIやコンセッション事業の推進を図ってまいりたいと考えております。
#114
○西田実仁君 今大臣からも御指摘いただきましたように、水道事業の課題というのはもう明確なわけですね。普及率はもう九八%に達して、ほぼ整備は完了しておりますけれども、料金収入が人口減少などから本当減っていく、一方で施設の更新時期が到来して更新投資というものが求められていると。より今後は一層求められていくことになると思います。
 そういう意味では、大変経営環境は厳しいと、そして更新投資の実施も求められていると。そうすると、中長期見通したときに、幾ら経営努力をしても持続的な経営が困難になる団体が出てくる可能性が高いと、これが大きな課題です。
 そこで、水道事業を広域化するということによって、水源の相互融通による有効活用をすることや、施設の重複投資の排除をする及び合理的な配置をする、管理面の充実によるサービス水準の向上等をもたらして、その効果をもたらしていくと。
 水道事業の広域化を行うために、取水や導水、浄水等の施設の建設改良事業に対して、厚労省では、生活基盤施設耐震化等交付金という交付金、広域化事業に対する交付金、これを用意しております。広域化をしなければ、将来、中長期的に料金はこういうふうに上がらざるを得ないというものを広域化することによって抑えていく。
 先ほどの減免措置についても、ばらつきのあるものをある程度抑えていくためには、平準化していくためには、その費用を、広域化することによって将来費用負担が減る、コストが合理化できるという部分で吸収して平準化を目指していくというような、そういうようなことが広域化ということには効果として認められるということから交付金が設けられているものと思います。
 この広域化事業のための交付金、その対象となる要件は何か、これまでに採択された実績は何件か、厚労省にお聞きしたいと思います。
#115
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 生活基盤施設耐震化等交付金におけます広域化事業の対象事業となる要件といたしましては、まず、市町村域を越えて三水道事業者以上で行う事業統合又は経営の一体化を行うこと、それから、資本単価が一立米当たり九十円以上である水道事業者を含めることなどが定められているところでございます。
 また、各水道事業者等に配分する都道府県が策定した配分計画によりますと、新たな制度を設けました平成二十七年度から三十年度までの間に六件の広域化事業に対して財政支援を実施しているところでございます。
#116
○西田実仁君 今六件とおっしゃったんですけれども、この水道事業の広域化という必要性というものが理解されていながら、かくもその採択件数が少ない、それはなぜでしょうか。
#117
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 主に市町村ごとに経営されてございます水道事業を広域化して、施設や経営の効率化、基盤強化を図る広域化の必要性は理解されることが多いということでございます。しかしながら、それぞれの水道事業につきましては、安価に利用できる水源の有無や地理的条件などによって水道料金を始めとします事業基盤に格差がございますことから、住民や議会の理解を得ることを含めまして、その調整は非常に難しいものであると考えてございます。
 このため、水道事業者等の間の調整を行います広域連携の推進役が必要でございまして、今国会に提出させていただいております水道法改正法案におきましては、都道府県に対しまして、広域的な水道事業等の連携等を進める責務に加えて、協議会の設置や基本方針に基づく水道基盤強化計画の作成を法的に位置付けることとしているところでございます。この水道法改正法案によりまして、水道事業の広域化を加速してまいりたいというふうに考えているところでございます。
#118
○西田実仁君 県の広域化における役割ということ、それを水道法を改正してという話なんですが、水道法は今国会にもかかっておりますけれども、厚生労働委員会は大変に課題も多く、なかなかそこまで行き着かないということが続いているんですね。何とかしなきゃならないというふうには思います。
 その上で、水道広域化施設整備事業はこの交付金によって国庫補助の対象となっているんですが、あわせて、この国庫補助事業に伴う地方負担については地方財政措置が講じられております。同事業の三分の一は国庫支出金、今の交付金ですね、残りの三分の一は一般会計出資債でありまして、その元利償還金の半分は普通交付税措置されております。残り三分の一は水道事業債、すなわち料金から回収されるスキーム。
 総務省では、既に水道財政のあり方に関する研究会を開催をして、水道事業の持続的な経営を確保していくための対応策について有識者からいろいろ検討を進めていると聞いております。
 そこで、総務省にお聞きしたいと思いますが、総務省では、この有識者研究会において、人口規模に応じた収支を計算し、何もしないで放っておくとこれだけ料金上がるけれども、こういうことをすればこうなりますよという、言わばシミュレーションというんでしょうか、見通しというんでしょうか、そういうことも知らしめていくことも検討されていると聞いております。
 今後、この生活基盤施設耐震化交付金、広域化事業の対象とならないところですね、今、先ほど要件言っていただきました対象とならないところも含めて財政措置をどうしていくのかという在り方を是非その研究会でも検討していただきたいと思います。
 その中において、近隣市町村、先ほど手紙のことを紹介しましたけれども、近隣市町村における水道料金の格差があることが広域化の妨げになっていると、そういうことを言っているとずうっとできないわけですから、そういうことの平準化や減免措置の対象範囲のなるべく格差を減らしていくというような是正を図る余地もそうしたことを通じて出てくるんではないかと期待しているわけでありまして、総務省にお聞きしたいと思います。
#119
○政府参考人(大西淳也君) 水道財政のあり方に関する研究会は、水道事業の経営環境が厳しさを増す中、中長期を見通したときに、経営努力を行っても持続的な経営が困難な団体が出てくることが懸念されることから、その対応策について検討するために設置したものであります。
 水道事業の持続的な経営のためには、まずは各団体において広域化を始めとする様々な経営努力を行っていただくことが必要と考えております。もっとも、先生御指摘のとおり、広域化を進めるに当たっての課題には、団体ごとの料金等の格差など様々な問題がございます。したがいまして、こうした点も含めた上で、この研究会における有識者の御意見も伺いながら、水道事業の持続的な経営を確保していくための対応策等について検討してまいりたいと考えております。
#120
○西田実仁君 是非、この交付金の対象者だけではなくて、そこから外れるところも含めてそうしたことを考えていかないと多分この問題は解決できないと思いますので、御検討をお願いしたいと思います。
 大臣にお聞きしたいと思いますが、私は、この地方創生ということに関して、それぞれの市町村やもちろん都道府県の創意工夫が大事なことはもう言うまでもないわけでありますけれども、しかし、そうした市町村の連携ということがとりわけ大事ではないかというふうに思っております。
 かつて予算委員会でも取り上げたことがありますが、連携が連携を呼ぶ、連携の嵐を起こしていくことこそが地方創生の要ではないかという問題意識を私自身持っております。町づくりに関しましては、もちろん市町村における創意工夫は肝腎でありますが、何でもかんでも市町村単位というふうになると、計画策定が大変に困難を極めている実態がございます。連携と広域化ということがこれからの人口減少時代には欠かせないんではないかというふうに問題意識を持っております。
 そこで、大臣には、人口減少のこの時代には、市町村の創意工夫にて行うべきことと広域的に行うべきことを分けて考えていく、そして、広域化と連携による地方創生ということがもっと進めていかなければならないんではないかと思いますけれども、御感想をお聞きしたいと思います。
#121
○国務大臣(梶山弘志君) 委員おっしゃるとおりだと思っております。経済圏とか文化圏というのがあって、市町村の枠を超えてつながりがある近隣の市町村というものもあります。また、県境を越えて昔から行き来のある市町村というのもあります。そういったものを生かしながら、観光やそして仕事づくり、また移住対策、こういったものは連携をしていかなくちゃならない課題であると強く感じているところであります。そして、高い効果も多分期待できるのではないかなと思っております。
 地方創生推進交付金の運用においても地域間連携の要素を採択の判断基準の一つとしておりまして、群馬県内の四自治体、富岡市、伊勢崎市、藤岡市、下仁田町と、埼玉県内の三市、熊谷、本庄、深谷が連携をして、上武絹の道をテーマにDMOを、観光地をつくろうということで設立をして、インバウンド誘致や都市部との交流を図る取組や、石川県、富山県、福井県が連携して高機能新素材分野やライフサイエンス分野の成長産業の強化を図る取組も出てきているところであります。
 引き続き、こうした先進的な広域連携の取組を更に推進するためにも、国としても情報面、人材面、財政面でしっかりと応援をしてまいりたいと思いますし、連携事業においても、水道事業もその一つであろうかと思いますけれども、水道事業に関しては、規模であるとか、人口であるとか、面積というものの認識も必要であると思っております。
 先ほど、豊田委員から、私の住んでいる常陸太田市の水道料高いぞと、自分の八千代市よりも高いぞと言われたんですが、常陸太田市、茨城県内で一番面積の広い地域でありまして、四市町村が合併したその後の調整というものもあるのかなということを今感じていたところでありますが、様々な適正の条件があると思いますので、そういうものを見ながらしっかりと応援をしてまいりたいと思っております。
#122
○西田実仁君 ありがとうございます。
 今日は高木厚労副大臣にもお越しをいただいておりまして、御質問したいと思います。特に老朽した水道施設に対する財政支援についてお聞きしたいと思います。
 水道施設の老朽化が進む中、その更新に必要な費用が増える一方で水道事業の給水収益が減少していると、これは先ほど指摘しました。財源の確保がままならないままでは、事故や故障が発生する危険は高まります。そのため、計画的な施設の更新や耐震化を可能とする財政支援制度が不可欠であります。
 現行制度では、生活基盤施設耐震化等交付金により耐震化を目的とした水道施設の更新に充てられていますが、今、現行では老朽設備の更新は対象外になっていると。また、平成二十八年度から水道管路緊急改善事業が創設されましたけれども、私の地元からは、採択基準が厳しくてなかなかその基準を満たす事業というのは少ないという声も聞こえてきています。
 そこで、まず厚労副大臣にお聞きしたいのは、この生活基盤耐震化等交付金、水道施設等耐震化事業の交付対象についてであります。
 耐震化を目的とした水道施設の更新とされておりますが、老朽設備の更新は対象外と今申し上げました。そもそも独立採算の原則ということでいわゆる更新投資が支援対象から外れているんだろうというふうには承知しますけれども、しかし、地域によっては、地形や水源からの距離の自然条件が厳しくて施設整備費がそもそも割高となっている団体もあります。
 こういうところについては、特に経営条件が厳しい水道事業者でありますので、施設整備事業に対しても、老朽設備の更新も支援の対象とするという考え方ができないものか。もちろんお金の問題ですので、はい、できますとはなかなか言えないのもよく分かった上で、しかし、せっかくお越しいただいておりますので、副大臣にお聞きしたいと思います。
#123
○副大臣(高木美智代君) お答えいたします。
 西田委員には、日頃から水道行政に御指導、お力添えを賜っておりまして、感謝いたしております。
 委員御指摘のとおり、水道施設整備につきましては水道料金による整備が原則でございますが、地形や水源からの距離などの条件によりまして施設整備費が割高となるなど、経営条件が厳しい水道事業者が行う施設整備事業を対象に、その整備に要する費用の一部を財政支援をしております。
 また、財政支援の対象となる施設整備は、単に老朽化した施設を更新するための費用を対象とすることはやはり難しい状況でございますが、水道施設の耐震化や広域化など、政策的に推進すべき課題に対応するためのものであれば対象となり得るところでございます。
 御要望につきましては私どもも承知をしているところですが、厳しい財政状況の下、水道施設整備費予算につきましては、政策上の優先順位を踏まえまして、限られた財源を最大限有効に活用しながら、必要額を確保したものとなるよう取り組んでまいりたいと思っておりますので、引き続きお力添えのほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。
#124
○西田実仁君 しっかりと我々も応援できるように頑張りたいと思います。
 もう一つの、平成二十八年度から実施されております水道管路緊急改善事業であります。これについては、今現状どのぐらい採択されているのか、その採択基準がやっぱりなかなか、もちろん厳しいところを優先してやるというのはよく分かるわけですけれども、地域によってはその基準を満たす事業体が少ないという声も聞こえてきているものですから、これについてどうお考えになるのか、お聞きしたいと思います。
#125
○副大臣(高木美智代君) 今、数のお問合せがございました。例えば、埼玉県の場合、五十六のうち七か八という今状況でございまして、少ないという御指摘、当たるかもしれません。やはり埼玉の場合、地域によって差はありますけれど、押しなべて全国平均から見ますと水道料金が安いという、こういう状況もあると承知をいたしております。
 今お話ありました、平成二十八年度に創設しました水道管路緊急改善事業では、政策的な観点から真に財政支援を必要とする水道事業者を対象にしまして重点的な支援を実施するため、採択基準につきましては、水道料金を適切に設定しているにもかかわらず、過去の起債の償還や地理的条件により経営状況が厳しい水道事業者に財政支援を実施しているところでございます。
 全国的に見ますと、おおむね半分程度の水道事業者が対象となるよう基準が設定されておりまして、厳しいものとは考えてはおりませんが、引き続き、水道事業者等の御要望も伺いながら、真に必要な財政支援となるよう取り組んでまいる所存でございます。
#126
○西田実仁君 副大臣、ありがとうございました。
 副大臣への御質問はここまでですので、もし委員長のお許しがありましたら、どうぞ御退席ください。
#127
○委員長(柘植芳文君) 高木厚生労働副大臣は御退席いただいて結構でございます。
#128
○西田実仁君 これまでのPFI法改正では、海外での水道事業の再公営化を踏まえて、地方公共団体が水道事業者等としての位置付けを維持しつつ、水道施設の運営権を民間事業者に設定できる仕組みの導入を盛り込んでおられます。
 まずお聞きしたいのは、フランスのパリでは、一九八四年に水道事業の運営権を民間に委ねましたが、二〇一〇年に委託期間の終了に合わせて再公営化されております。衆議院でも随分これが取り上げられておりました。その原因は何か、また、上下水道事業にコンセッション方式を導入しようとしている日本にとっての教訓は何かをお聞きしたいと思います。
#129
○政府参考人(石崎和志君) 今御指摘いただきましたように、パリ市の水道におきましては、十八世紀末に民営事業者としてまず創業した後、民営と公営が行ったり来たりを繰り返している、そういうような歴史をしてございます。直近では、二〇〇一年の市長交代を受けまして、水道料金の値上がりと委託契約の不透明性を理由に、二〇一〇年より公的主体による運営に転換してございます。
 水道料金の値上がりにつきましては、必ずしもこの民営部分が原因じゃないのではないのかとか、いろいろな議論があるというふうに聞いてございますが、いずれにいたしましても、これらの経緯、我が国におきまして円滑なコンセッション事業の実施のためには、契約によるリスク分担、要求水準の明確化ですとか、適時適切なモニタリングの実施が必要だという教訓が得られるものだというふうに考えてございます。
 内閣府といたしましては、このようなものに関しまして、ガイドライン等を通じて地方公共団体に周知徹底を図っている、そういう状況になってございます。
#130
○西田実仁君 今御指摘がありました、海外でコンセッション事業で問題となった例えば管理運営水準の低下でありますとか、設備投資の不履行といったサービス水準の低下については、今適切にとお話しだったと思いますが、コンセッション事業者の業務経理の状況を適時適切にモニタリングすることで早期に問題を指摘し、改善することができると、そのガイドラインを作るというお話だったと思います。
 しかし、日本の地方公共団体がコンセッション事業者の業務経理の状況を適時適切にモニタリングするというのは、言うのは簡単なんですけれども、これ、なかなかそう簡単にそんなことができるんだろうかという率直な疑問がすぐ浮かぶわけですね。そういう意味では、海外のこの失敗した先行事例に学んで、どう適時適切にモニタリングすることができるようにするのかという工夫が施されるのか、そこをお聞きしたいと思います。
#131
○政府参考人(石崎和志君) 具体的には、我々モニタリングのガイドラインにおきまして、要するにどういう場面でモニタリングをすることが適切なのかですとか、そういう技術的な部分に関しましてそのガイドラインにお示しをしてございます。そのガイドラインを踏まえて、また、恐らく事業者によっては、例えば外部の第三者の手を借りるとか、そういう場面が必要なこともあるかもしれません。そういうような体制整備を含めて、このモニタリングの体制という、維持することは大切だというふうに考えてございます。
#132
○西田実仁君 繰上償還の補償金免除についてお聞きしようと思いましたが、もうさっき和田先生がお聞きになりましたので、これで終わりたいと思います。
 以上です。
#133
○委員長(柘植芳文君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後零時三十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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