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2018/07/05 第196回国会 参議院 参議院会議録情報 第196回国会 内閣委員会 第24号
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2018/07/05 第196回国会 参議院

参議院会議録情報 第196回国会 内閣委員会 第24号

#1
第196回国会 内閣委員会 第24号
平成三十年七月五日(木曜日)
   午前十時九分開会
    ─────────────
   委員の異動
 七月四日
    辞任         補欠選任
     朝日健太郎君     野上浩太郎君
     江島  潔君     小野田紀美君
 七月五日
    辞任         補欠選任
     石井 準一君     進藤金日子君
     小野田紀美君     こやり隆史君
     野上浩太郎君     中西  哲君
     榛葉賀津也君     大島九州男君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         柘植 芳文君
    理 事
                藤川 政人君
                和田 政宗君
                西田 実仁君
                矢田わか子君
    委 員
                有村 治子君
                石井 準一君
                小野田紀美君
                岡田  広君
                こやり隆史君
                山東 昭子君
                進藤金日子君
                豊田 俊郎君
                中西  哲君
                野上浩太郎君
                山下 雄平君
                熊野 正士君
                大島九州男君
                榛葉賀津也君
                相原久美子君
                白  眞勲君
                田村 智子君
                清水 貴之君
                山本 太郎君
   委員以外の議員
       発議者      小西 洋之君
   衆議院議員
       発議者      中谷  元君
       発議者      岩屋  毅君
       発議者      桝屋 敬悟君
       発議者      佐藤 茂樹君
       発議者      浦野 靖人君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣官房長官) 菅  義偉君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤田 昌三君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       中川  真君
       警察庁生活安全
       局長       山下 史雄君
       金融庁総務企画
       局参事官     松尾 元信君
       文部科学大臣官
       房審議官     白間竜一郎君
       厚生労働大臣官
       房審議官     土屋 喜久君
       厚生労働大臣官
       房審議官     伊原 和人君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    宮嵜 雅則君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○ギャンブル等依存症対策基本法案(衆議院提出
 )
○ギャンブル依存症対策基本法案(小西洋之君外
 一名発議)
    ─────────────
#2
○委員長(柘植芳文君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、朝日健太郎君及び江島潔君が委員を辞任され、その補欠として野上浩太郎君及び小野田紀美さんが選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(柘植芳文君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 ギャンブル等依存症対策基本法案及びギャンブル依存症対策基本法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官中川真君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(柘植芳文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(柘植芳文君) ギャンブル等依存症対策基本法案及びギャンブル依存症対策基本法案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○和田政宗君 自由民主党・こころの和田政宗でございます。
 ギャンブル等の依存症の対策、私はこれ極めて重要だというふうに思っております。
 まず、衆議院提出のギャンブル等依存症対策基本法案、こちらの方について聞いてまいります。
 まず、発議者にお聞きをしたいというふうに思いますけれども、発議者はギャンブル等の依存症の現状についてどのような認識を持っているか、お答えください。
#7
○衆議院議員(中谷元君) ギャンブル依存症は、人間の持っている好奇心、欲望、また射幸心、こういったことの高揚によってギャンブルにのめり込むことによりまして、誰しも陥ってしまう可能性のある症状であると考えております。この本人、またその家族がそれによって多重債務に陥ったり、貧困、虐待、また自殺、犯罪、これらの重要な社会問題を生じさせております。
 また、依存症は適切な治療と支援によって回復が十分可能であるにもかかわらず、対応する医療体制また相談支援体制、これが十分と言えないままで、治療を行っております医療機関、支援相談機関、自助グループ等の支援に資する社会資源の情報を得にくい等の理由によりまして、ギャンブル等の依存症である者が必要な治療、支援を受けられない、そういう現状にあります。
 こうしたことに鑑みまして、法律を定めて、基本計画を作成をし、国が総合的、計画的にギャンブル等の依存症対策を推進していく必要があると考えまして、本案を提出したものでございます。
#8
○和田政宗君 ありがとうございます。
 やはり、このギャンブル依存になりますと、まさに貧困、虐待、犯罪、また多重債務によって本当に自らの命をどうするのかというふうに悩まれる方も出てくるということであります。
 この法案の目的として、国民の健全な生活の確保を図るとともに国民が安心して暮らすことのできる社会の実現に寄与するというふうにありますけれども、ギャンブル等依存症の現状に比べて、依存症の方の総数ですとかギャンブル等依存症に関連する社会問題などにおいてどのような改善がなされればこの目的に近づくと発議者は考えるか、お答えを願います。
#9
○衆議院議員(桝屋敬悟君) お答え申し上げます。
 ギャンブル依存症につきましては、今先生から依存症患者の数等のお話もございましたが、昨年九月に政府において、やっとといいましょうか、ギャンブル等依存症患者の実態調査が行われたところであります。今後も継続的に実態を把握することが求められているというふうに感じております。
 もう一点は、ギャンブル等依存症による問題、これは、生じてもそれがギャンブル等依存症により生じていることに本人とかあるいは家族が気が付きにくく、適切な相談あるいは治療につながりにくいということから、国民にギャンブル等依存症の正しい知識を普及啓発していくことがとても重要だろうと、こう考えております。
 こうしたことを考えますと、現段階でギャンブル等依存症患者の減少等の目標を定めるということについてはなかなか難しいのではないかなと、こういうふうに思っております。
 その上で、二点申し上げたいと思いますが、第一に、発議者としては、医療提供体制の整備、あるいは相談支援、民間団体の活動に対する支援、人材の確保等に関して、国そして地方公共団体、地方自治体に必要な施策を講ずることを義務付けるとともに、対策の推進に関する基本計画の策定を政府に義務付ける、あるいは地方公共団体にも対策の推進計画を策定する努力義務を課すなど、ギャンブル等依存症対策を抜本的に強化することがまず目的ではなかろうかと思っております。
 第二に、もう一点は、本法案により、政府に対して、三年ごとに実態調査を実施し、その結果を踏まえて基本計画に検討を加えることを義務付けることによりまして、不断に取組を強化していくいわゆるPDCAサイクルが法律に基づく恒久的な制度として確立されていくことになるというふうに期待をしております。
 本法案が制定されることによりまして、ギャンブル等依存症対策を総合的、効果的に推進する基盤が恒久的な制度として構築されることになるというふうに考えている次第でございます。
#10
○和田政宗君 発議者の方から、ギャンブル依存症等の対策についての抜本的な強化というようなお話がございました。まさに、この基盤をしっかりと整備をして、ギャンブル依存症になる方をしっかりと強力な施策によってこれは防いでいく、数自体のその具体的なものは、現状ではどれだけの効果がもたらされるかというようなところがまだ不明ではあるとは申せども、やはりそういった方々が少なくなればという発議者のその強い思いというものが今分かりました。
 これは後の方でも質問していきますけれども、参考人のお三方が、先日、お忙しい中この委員会に来てくださって貴重な意見をお述べくださいましたけれども、やはりその調査研究等について、これだけギャンブル等依存症について社会問題化していても、なかなかどのデータが正しいのか、また、これ、ギャンブル等依存症ではなくギャンブル障害と呼ぶべきであるというようなことでありましたり、こういったところは我々がしっかりと、様々なデータであるとか医学的知見、こういったものも含めて、また社会問題として、我々が社会としてどういうふうに捉え改善をしていくのか、こういったところの総合的な対策というものが必要になってくるんだというふうに思っております。
 その総合的な対策というような観点で申し上げますと、パチンコ、パチスロにおいて出玉規制というものが今年二月から強化をされたわけでございます。
 このギャンブル依存、私も結婚して十数年になりますが、結婚するまではいろいろなギャンブルを、ギャンブルというか趣味として、趣味というか空いた時間にやったことはあるわけでございまして、やはりやった経験からしますと、負け分を取り返したくなる気持ちであったりであるとか、あとは、近くにそういうようないわゆる施設があれば、そこは、あっ、あのとき勝ったとか、そういうような体験も含めて、じゃ、ちょっともう一度やってみようかというようなことで、こういったいわゆるやりやすい環境というものについてもしっかり私は考えていかなくてはならないというふうに思っております。ギャンブル等が日常的にできる環境で果たしていいのか、これは総合的に考えていかなくてはならないというふうに思います。
 公営競技もございます。また、パチンコ等の、現状においては遊技とされるこういったものもございます。私は、しっかりとこういったものに対してその対策をなしていくということが、やはり政府としても、議会人としても、また国民の一人としても、こういうギャンブル等の依存症によって本当に悲しい悲劇が起こらないようにする、こういったことが必要であろうというふうに思っております。
 そこで、パチンコの出玉規制についてお聞きをしたいというふうに思います。
 これは、風営法の施行規則の改正によりまして、今年二月からパチンコの新たな出玉規制が行われているわけでありますけれども、この狙いは何か、お答え願います。
#11
○政府参考人(山下史雄君) パチンコへの依存を防止し、パチンコ営業の更なる健全化を推進するため、遊技機の射幸性を抑制する必要があるところ、大当たりの出玉を含めた出玉規制の強化等を内容とする風営適正化法施行規則等の改正を行い、本年二月一日から施行をしているところでございます。具体的には、パチンコ遊技機について、遊技機の獲得性能を従来の三分の二程度の水準へと制限をするなどのほか、出玉規制の基準の見直しと併せて、大当たりにより獲得される遊技球数につきましてもおおむね三分の二に引き下げることとしたものでございます。
 今回の改正によりまして、パチンコ遊技における遊技球数の増減の波がより穏やかになると考えられることから、過度な遊技が抑止され、パチンコへの依存防止対策として一定の効果があるものと考えているところでございます。
 パチンコへの依存防止対策につきましては、今申し上げました出玉規制のみならず、現在業界において進められている依存問題を抱える人等への相談対応等を含めまして総合的に推進することが肝要であると認識をしておりまして、しっかりと取組を進めてまいります。
#12
○和田政宗君 今年二月から始まった出玉規制、今、大当たり時の出玉についての言及もございましたけれども、大当たり時の出玉が、これは千五百個というようなことに規制でなったわけでありますが、実はこれ、出玉の上限が、大当たり時のですね、いまだ二千四百個である旧基準機というものもこれ稼働をしております。いわゆる出玉規制が行われたのに旧基準機がかなりの数稼働しているというふうに認識をしているんですが、こういったことは、まさに今の趣旨からして効果が十分なのかということをまずお聞きをしたいというふうに思うんですけれども、これに関連して、この旧基準機、規制直前に検定を通った台というのは最大向こう三年弱設置できるということになるわけですけれども、この旧基準機に対しての扱いというのはどうなるのか、お答えください。
#13
○政府参考人(山下史雄君) 出玉規制の強化等を内容とする今回の規則改正におきましては、改正前の規則に基づき、著しく射幸心をそそるおそれのある遊技機でないとして都道府県公安委員会の認定又は検定を受けた遊技機は、当該認定等の有効期間は、改正規則の施行後であってもパチンコ営業所における設置を認めることとする経過措置を設けているところでございます。依存防止対策の観点からは、改正後の規則に適合した遊技機が早期に市場に流通することが望ましいところ、パチンコ営業者や遊技機製造業者等に過度な負担となることのないよう経過措置を設けたものでございます。
 いずれにいたしましても、パチンコへの依存防止対策は、出玉規制のみならず、業界において進められている依存問題を抱える人等への相談対応を含めまして総合的に推進することが肝要であると認識をしており、しっかりと取組を進めてまいりたいと考えております。
#14
○和田政宗君 これは、ホールの経営者の観点から見ても、また、より多くの出玉を狙うという、利用者はそういうことを、勝つことを目的に来ている方がほとんどでしょうから、私は、この旧基準機というものがまだ、いまだ残り続けるというのは、これかなりの比率で残っていくんじゃないかなということを思っているわけでございます。
 新しい機種が出て新台入替えというようなことで、新しい台だからということでお客さんが付く可能性というのはあるかとは思いますけれども、ただ、それは大当たりしても千五百個しか出てこない。そうすると、一回の大当たりで二千四百個出てくる、こういったものに対して、いまだ利用者はそっちの方がいいということであれば、旧基準機が検定合格した後の期間ぎりぎりいっぱい残る可能性というのはこれ当然あるわけでございまして、そうすると、今回の出玉規制の趣旨からするとちょっと違うようなものが、移行期間とはいえ、しばらく残るというようなことがあるというふうに思いますので、警察庁におかれましても、こういったところはしっかりと注視をしていただければというふうに思います。
 では、小西議員提出のギャンブル依存症対策基本法案についてお聞きをしていきたいというふうに思っております。
 法案の第二条、ギャンブル依存症の定義についてお聞きをします。
 パチンコをギャンブルとして扱うということかどうかをお聞きをしたいというふうに思います。もしそうであった場合には、他の法令等とそごを来さないかどうか、発議者の認識をお聞きします。
#15
○委員以外の議員(小西洋之君) お答え申し上げます。
 本法案では、公営競技やパチンコのみならず、違法な賭博を含めて広くギャンブル依存症対策を推進する観点から、あえてギャンブルという用語の定義は置かずに、ギャンブル依存症の定義を置いたところでございます。したがって、パチンコ、パチスロを原因とする依存症についても、公営競技などによるものと同様にギャンブル依存症対策の中で対策を講じられていくことになります。その意味におきまして、この法律の定義の限りにおいて、ギャンブル依存症のギャンブルにはパチンコ、パチスロが含まれているものであります。そして、そうした定義の限りにおいてということでございますので、他の法令等とのそごは問題にはならないと考えております。
 このような整理は、ギャンブル依存症という用語が報道あるいは患者団体等の間でも広く通用していること、パチンコ、パチスロなどの遊技がギャンブル依存症の原因行為となっているということの一般国民との認識にも沿うものだと考えております。
#16
○和田政宗君 これは今のに関連して、通告をしていないので、お答えいただけるのであればお答えいただきたいんですけれども、そのパチンコの遊技としての扱いと、このギャンブル依存症の中ではギャンブルに含めると、ギャンブルのカテゴリーに含めるというところの説明がちょっと今よく私理解できなかったんですけれども、この辺り、もし補足の説明ができるようでしたらお願いをしたいんですけれども。
#17
○委員以外の議員(小西洋之君) この法律の考え方でございますけれども、パチンコが、またパチンコによって生じている症状がまさにギャンブル依存症というべきものであると、そういう社会事実、そこを認識をいたしまして、ただ、ギャンブルというのは、先生も御案内のとおり、様々な、まだこの世に現れていないものも含めまして形態があるものでございますので、ギャンブルの文言については限定を置かずに、ギャンブル依存症という概念で整理をいたしました。
 したがって、既存のパチンコを規律している法令、その規律している法令について何か法的な影響を及ぼす、そうしたものではございません。
#18
○和田政宗君 ありがとうございます。
 そうしましたら、発議者の小西議員はパチンコ、パチスロ規制の在り方をどのように考えているか、この点をお聞きしたいというふうに思います。
#19
○委員以外の議員(小西洋之君) 七月三日の本委員会の参考人質疑、久里浜医療センターの樋口院長のお話にもございました。センター受診の百十三名の患者さんのうちの九割、圧倒的多数がパチンコ、スロットを原因としている。また、先ほど委員からも、パチンコが、ギャンブルが日常的にある環境でよいのかという貴重な問題提起がございました。
 したがって、我々のこの本法案におきましては、まさにパチンコが我が国のギャンブル依存、しかも、世界にも例のないような依存症大国と言ってもよろしいかと思いますけれども、その原因であることは争いのない事実だと考えております。
 したがって、本法案においては、パチンコ、パチスロの規制というのは徹底して実効性のあるもので行わなければならない。具体的には、第十七条第一項におきまして、ギャンブル関連事業者の事業の方法がギャンブル依存症の発生等の防止に配慮されたものとなるようにするための必要な施策を講ずるとしております。
 具体的には、早急に対応すべき事項といたしまして、附則の第二項におきまして、パチンコの遊技機の射幸性の抑制、あるいはパチンコ屋への十八歳未満の者の入場制限の徹底、あるいはギャンブル依存症の患者等がパチンコの遊技を行うことの制限、広告宣伝の在り方などについて早急に実効性のあるもの、より実効性のあるものを検討することを求めているところでございます。
#20
○和田政宗君 これも今のお答えに関連してということですので、通告しておりませんので、お答えいただけるようであればということでありますけれども、よりその射幸性を抑制をしていく、また、しっかりとその規制を強化をしていくという趣旨の今答弁であったというふうに思うんですけれども、これ発議者として、そのよりというようなことを考えた場合に、今、このパチンコ、パチスロの出玉規制でありますとか、こういったものはより強化なされるべきであるというようなお考えなんでしょうか。
#21
○委員以外の議員(小西洋之君) これは衆議院の審議、また七月三日の本委員会の参考人質疑にもございますが、例えばパチンコの遊技機における映像や音響の効果、これは因果関係をこれから調査する必要があるという専門家の御指摘がございましたけれども、例えばそれが、因果関係が依存症の関係で科学的に見出されるのであれば、そこにはしっかりした実効性のある規制を設ける必要があると考えております。
#22
○和田政宗君 ありがとうございます。
 そうしましたら、今、小西発議者からの答弁などを更に踏まえて、今度は再び衆議院提出のギャンブル等依存症の基本法案についてお聞きをしていきたいというふうに思っておりますけれども、まさに、ギャンブルとはどういうものなのか。例えば、起きてほしくない痛ましい交通事故などにおいては、免許の更新時に、交通事故が起こるとこのような悲惨なことになるんだ、そういったような例えばビデオによる講習などもあるわけでございます。
 まさに今、日本においてのそのギャンブル等依存症の状況を鑑みてみた場合に、ギャンブル等は非常に、何というか、ある意味近くにあるというふうには申し上げましたけれども、教育の現場などにおいては基本的には触れてほしくないものであるというような観点で遠ざけるようなところは、これは教育上は私は本来そういうものはあっていいというふうに思うんですけれども、じゃ、ギャンブルというものの根本がどういう問題を引き起こすのかとか、どういう心理状態になるのかとか、そういうことについて、やはり私は教育上しっかりと教えて警鐘を鳴らしていくということも重要であるというふうに思います。
 これは、学校教育の現場もそうでしょうし、御家庭においてもそうでしょうし、また地域コミュニティーにおいてもそういうものについてしっかりと警鐘を鳴らしていく。また、実際にそういう人が出た場合に、これは参考人の意見でもありましたけれども、何か糾弾するような形になれば、またそこから何か問題が引き起こされたりというようなこともございましょうし、これは非常に難しい問題であるというふうに思っております。
 この法案の基本的施策としましては教育の振興等が定められておりますけれども、発議者は具体的にどのようなことが行われていくべきであると考えるか、答弁を願います。
#23
○衆議院議員(浦野靖人君) 本法案の第十四条、教育の振興等では、家庭、学校、職場、地域、そのほかの様々な場におけるギャンブル等依存症問題に関する教育の重要性を規定しております。
 具体的に、家庭における施策とは、例えば、保護者向けの啓発資料を制作し周知を図り、未成年者のギャンブル等へのアクセスの防止を図ること等を想定しております。学校における施策とは、ギャンブル等依存症の予防には教育が大切であると考えており、若年層への子供の発達段階に応じたギャンブル等依存症関連問題の防止に関する教育や周知を図ること等を想定しております。職場における施策とは、例えば、事業者が従業員に対し、ストレスの対処法などギャンブル等依存症の予防等に関する教育指導等を行うこと等を想定しております。地域における施策とは、例えば地域の公民館においてギャンブル等依存症対策に関する講座を実施すること等を想定しております。
#24
○和田政宗君 通告の五番のところを関連してお聞きをしたいというふうに思いますけれども、本法案では、国民の間に広くギャンブル等依存症問題に関する関心と理解を深めるため、ギャンブル等依存症問題啓発週間を設定するとの規定がございます。発議者は、これ具体的にどのような啓発週間となることを想定しているか、お答えを願います。
#25
○衆議院議員(佐藤茂樹君) 今、和田委員の御質問のとおり、私どもの衆法第十条におきましては、五月十四日から二十日までをギャンブル等依存症問題啓発週間として、国及び地方公共団体はギャンブル等依存症問題啓発週間の趣旨にふさわしい事業が実施されるよう努めるものとすると、そういうことになっております。ですから、法案が成立してから具体論は国、地方公共団体できちっと検討して進めていただくことになりますが、提案者の意向といたしましては、具体的には、例えば啓発ポスターの作成などの政府広報等を活用したそういう啓発広報、あるいはギャンブル等依存症問題啓発に関するフォーラム等のイベントの開催などを想定しております。
 このような事業を通しまして、和田委員御指摘のとおり、国民の間に広くギャンブル等依存症問題に関する関心と理解が広まることを私どもとしては期待をしております。
#26
○和田政宗君 まさにこの五月十四日から二十日の期間設定という観点を私なりに考えてみた場合に、これ非常に重要な期間であるというふうに思います。まさに新社会人になったり新たに大学生になったりする中で、まさに五月の連休明けの時期に、いろいろなメンタルの問題でありますとか、また給与が新社会人になって入って、じゃ、ちょっとギャンブル等に挑戦してみようというのか、少しやってみようというような形になることもあるんだというふうに思っております。
 まさにこの啓発週間というものでしっかりと国民の方々にも、ギャンブル等依存症という問題があるんだよと、また、これは、ギャンブル依存症は、重度になってしまうと、非常に自らだけではなく周りも巻き込んでしまってこれは大変なことになるんだよというような、こういったことをしっかりと私はこの啓発週間において周知をしていただきたいというふうに思っております。
 そこで、いざそのギャンブル依存症になってしまった方、また、その未然防止を含めての連携協力体制の整備についてお聞きをしていきたいというふうに思います。
 これは法案第二十条に定められておりまして、医療機関のみならず、消費生活センターですとか日本司法支援センターその他の関係機関、民間団体の間における連携協力体制ということでございますけれども、これ非常に重要だというふうに思っておりますけれども、発議者にお聞きしますが、もう少し、これどういうふうなことをやっていくのか、具体的に説明いただけたらと思います。
#27
○衆議院議員(佐藤茂樹君) 和田委員御指摘のとおり、この第二十条に連携協力体制の整備という条項を入れさせていただきました。これは極めて大事なことだと思っております。
 ギャンブル等依存症である者が早期に必要な相談や治療を受け、また多重債務対策や消費者トラブル対策等にもつながるように、ここの条文にも書かせていただきました具体的な機関、相談拠点やあるいは依存症の専門的な治療拠点を中心として、相談窓口、そして医療機関、そして患者の会やあるいは家族の会等の民間団体等の間で連携体制を構築することをこの条文では想定をしているわけでございます。
 具体的にどういう形にしていくのかということについては、これは本当にこの法案通してからの対策本部又は基本計画の中でしっかりと議論をしていくことになろうと思いますが、私どもしては、まずはやっぱり大事なのは、各種相談窓口において、ギャンブル等依存症に関する相談拠点であるとかあるいは医療機関との具体的な連携方法、まだ具体的にできておりませんので、そういう相談実施等を整理した対応マニュアルというものを、統一したものをそれぞれの相談拠点がしっかりと持って、そして、こういう問題については例えば精神保健福祉センターにつながないといけないなとか、あるいはこれは司法の分野ですねということで日本司法支援センターにつながないといけないなとか、そういうことを、対応マニュアルをしっかりと整備していく、そのことをしっかりと我々としては想定をしているところでございます。
#28
○和田政宗君 この法案は、まさにギャンブル等依存症に対してしっかりと対策について基盤を整備して更に強力に推進していこうというものでございますので、更に具体的なものというのはこの後しっかりと詰めていかれるものだというふうに思っておりますけれども、ここまでの答弁で、発議者の方々のギャンブル等依存症に対する強い意思というものが示され、また具体的にこうあるべきだということも示されてきているというふうに思っております。
 そこで、最後お聞きをしたいというふうに思うんですけれども、ギャンブル等依存症の調査研究でございます。
 この法案の中にも調査研究の推進等というものが定められておりまして、これは非常に重要であるというふうに思います。どういった場合にギャンブル等の依存に陥っていくのか、こういったところをしっかりと定量的にも、また医学的にもしっかりと検証をすることができれば、そこを防いでいくことによってギャンブル等の依存症対策というものは私は進んでいくというふうに思っております。ですので、こういった部分にしっかりと予算も投入をしてやっていかなくてはならないというふうに思っております。
 参考人のお話もございました。また、いろいろな書物などを読んでおりますと、ごくごく普通の方が、ゲーム性であるとかそういったことによってギャンブル等依存症にのめり込んでいく場合がございます。また、そうではなく、仕事やまたいろいろな人間関係でうまくいかなかったときにギャンブルというものに触れて、そこから依存症になった方もいるわけでございます。また、非常にお金が苦しくなったときに、そういったものをギャンブルによって取り返せるんじゃないか、また、勝てるんじゃないか、そういうような思いで入った方もいるわけでございます。
 ただ、これは、いろいろな調査というものはなされているわけでございますけれども、まだまだ、この内閣委員会でも久里浜の医療センターの方にも視察に行きましたけれども、調査についての強化は私はこれ必要であり、またそれが、繰り返しになりますが、根本的な対策につながっていくというふうに考えております。
 そこで、発議者にお聞きをいたします。
 この調査研究の推進等というのはどのようなことが進んでいくべきであると考えているか、お答えを願います。
#29
○衆議院議員(岩屋毅君) 先生御指摘のとおり、この問題に対する調査研究というのが非常に重要だというふうに私どもも考えております。
 これまでは、正直に申し上げて、その調査研究が不十分だったと思うんですね。したがって、ギャンブル等依存症に対する専門的な医療も確立しているとは言い難い状況にあると思います。
 したがって、まず、国及び地方公共団体において専門的な医療の確立に向けた研究の推進を図る必要があると思っております。具体的には、国立研究開発法人日本医療研究開発機構が行っております、我が国で実践されているギャンブル等依存症に対する各種治療法の有効性の検討と治療ガイドラインの作成を目標とする研究でありますとか、海外におけるギャンブル問題の実情とギャンブル等依存症への対策等に関する研究といった実態把握のための調査研究を進めていくことが必要だと思っております。
 また、これらの調査研究を行った結果、治療のガイドラインが作成された場合には、それを普及させていくということも具体例の一つだと思っておりますし、また、この調査研究にはギャンブル等依存症である者あるいはその御家族の支援ニーズを把握するという調査研究も含まれるわけでございまして、そういったものが国や都道府県の対策に際して活用されるということを期待しております。
#30
○和田政宗君 ギャンブル等依存症に対してしっかりと我々も向き合っていかなくてはならない、また、こういったものが少なくなっていけば非常にいいと、重要である、また苦しんでいる方を救っていかなくてはならない、また未然に防いでいかなくてはならない、こういった観点をしっかり持って行動していかなくてはならないというふうに思っております。
 時間が参りましたので、これで終わります。
#31
○熊野正士君 公明党の熊野正士です。よろしくお願いいたします。
 まず、衆議院の法案提出者に伺いたいと思います。
 第三条第二項に、多重債務、貧困、虐待、自殺、犯罪等の問題に関する施策との有機的な連携を図る旨の記載がございます。先日の参考人質疑におきまして樋口参考人の方から、ギャンブル依存症となると、家族の知らないところで次々に借金を作り、返してもまた作る、そして、ギャンブルによる今までの借金の総額は平均約六百万円というふうに伺いました。
 多重債務はギャンブル依存症では特に大きな問題であります。多重債務の問題に関する施策との連携についてどういった施策との連携を想定しているのか、できれば具体的に御説明いただければと存じます。
#32
○衆議院議員(桝屋敬悟君) ギャンブル等依存症は、今御指摘のとおり、多重債務、あるいは貧困、虐待などのその他の問題と密接に関係するといいましょうか、複雑に絡み合っているわけであります。
 とりわけ多重債務の問題については、委員御指摘のとおり極めて大きなテーマでありまして、内閣に設置されました多重債務対策本部におきまして平成十九年にまとめられました多重債務問題改善プログラムに基づきまして、多重債務者の相談窓口が設置されているところでございます。
 この第三条第二号、これは理念の一つとしてうたっているわけでありますが、そのようなギャンブル等依存症に密接に関連する今の多重債務、この問題に関する施策とも有機的な連携を図るということは大事だと、施策相互の実効性が高められるようになることを期待するという趣旨で理念に入れたものでございます。
 具体的な施策の連携としては、やはり何よりも相談体制の連携だというふうに思っておりまして、多重債務者相談窓口を利用する相談者がギャンブル等依存症であると思われる場合に、専門機関へ案内するなどの関係機関の連携強化、これが何より大事、ここが今、全くできていない。ギャンブル依存については都道府県の精神保健センターが大きな役割を果たすわけでありますが、そこがギャンブル依存症に対して相談窓口であるということがなかなか理解されていないということもございまして、こうした連携をしっかりまずは深めていくということが大事だろうというふうに思います。
 あるいは、多重債務等における相談体制の今の強化と、その相談員に対する専門的な研修の実施ということが極めて大事だろうというふうに考えております。
#33
○熊野正士君 ありがとうございます。
 重ねて衆議院の法案提出者に伺いたいと思いますが、虐待と自殺におけるギャンブル依存症対策でございます。
 虐待も自殺も、もう命に及ぶ極めて重要な問題でございます。先日の衆議院の方の参考人質疑では、田中参考人から自殺を図ったケースの紹介がございました。一命を取り留めて救急病院へ運んだものの、救急から精神科への連携不足により入院ができず、結局自死され、救えるはずだった命を救えなかったと、そういった経験でございました。
 この自殺、そして虐待における有機的な連携についても、具体的な連携のイメージを是非お示しいただければと存じます。
#34
○衆議院議員(桝屋敬悟君) 同じ第三条第二号に対するお尋ねでございます。先ほどは多重債務でありましたが、あわせて、虐待あるいは自殺等の対策でありますが、ここもやはりしっかり密接に連携しなきゃいかぬということであります。
 虐待防止につきましては、もう今大きなテーマになっておりまして、社会問題にもなっております。児童虐待の防止等に関する法律に基づきまして取り組まれている、あるいは自殺対策についても自殺対策基本法等に基づいて、それぞれ制度はありまして、取り組まれているわけでありますが、そのベースにギャンブル等の依存があるということが、私も田中参考人の意見は伺いましたけれども、そこが十分、ギャンブル依存症という、そこに対策を講じなきゃならぬという観点から連携がなかなか取られていないという現状があるんだという御指摘かと思います。
 ここは是非、この法律で理念としてうたっているわけでありまして、特に虐待、これは児童相談所あるいは市町村の相談員さんの窓口でケースが上がってくる、あるいは自殺についてもいのちの電話であったり、それから多重債務にも絡んで自殺という、もう複雑に絡み合っているわけで、関係者は弁護士さんであるとか司法書士さんであるとか様々な方がいらっしゃるわけでありまして、やはりギャンブル依存という観点から先ほど実態調査と調査研究という御指摘もありましたが、そうした成果をしっかりと横展開をして我が国におけるギャンブル依存症対策として有機的な連携ができるようにしなきゃならぬと。まさにこれからだと、このように考えております。
#35
○熊野正士君 ありがとうございます。
 樋口参考人は、受診した患者さんの場合でも、その四四%は過去一年間に希死念慮を持ち、一二%は自殺企図に至っています、適切な治療や借金対応により、このような方々の貴重な命を救うことができますというふうに述べられておられました。
 そこで、政府に伺いたいと思います。
 先ほど桝屋議員の方からも御説明ございましたけれども、政府としても自殺対策というのを講じられておられますが、ギャンブル依存症を自殺の原因と捉えてしっかりと対策を講じているのかどうか、見解をお伺いしたいと思います。
#36
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。
 ギャンブル等依存症の患者さんは、うつ病や統合失調症などと同様に自殺のハイリスク者とされておりまして、自殺総合対策大綱、閣議決定されたものでございますが、これにおきましても、うつ病以外の精神疾患等によるハイリスク者対策の推進として、ギャンブル等依存症に対する取組を位置付けられているところでございます。ここには、ギャンブルだけではなくて、アルコール健康障害とか薬物依存症も位置付けられているというところでございます。
 この大綱の中でも、先ほど来ありました関係機関の連携、地域の医療機関を含めた保健、医療、福祉、教育、労働、法律等の関係機関、関係団体のネットワークを構築するというのが自殺対策大綱のサイドからも書かれてございます。
 一方、もうちょっとお時間いただいて御説明させていただきますと、依存症対策の方では、具体的には、国立病院機構の久里浜医療センターを依存症対策の全国拠点として指定して地域における指導者を養成するとか、あるいは都道府県、指定都市で専門医療機関とか治療拠点の選定とか相談拠点の設置を行うとか、あるいは依存症問題に取り組む自助グループを、民間団体を支援するなどの取組を行っておりまして、これら依存症対策の各取組の充実を図ることによって、その自殺防止対策も含めて、ギャンブル等依存症患者の人や家族を取り巻く問題の予防とか解決に向けて取り組んでまいりたいというふうに考えております。
#37
○熊野正士君 自殺大綱には、きちっといわゆる依存症の方々を自殺のハイリスクグループというふうに位置付けているということですけど、なかなかそれが広く知られていないのも現状じゃないかなと思いますので、その辺の対応を是非よろしくお願いしたいと思います。
 次に、第四条でしたか、アルコール依存、薬物依存との連携ということについて、衆議院の法案提出者に伺いたいと思います。
 アルコールにつきましては、中谷先生を始め、アルコール健康障害対策基本法というものが平成二十六年六月一日に施行されております。こういったアルコール、また薬物依存との連携について御説明をいただければと思います。
#38
○衆議院議員(中谷元君) この第四条というのは、法案の作成の過程で公明党の要望がありましてこれを作ったわけでございます。
 現在、依存症には三つありまして、アルコール依存症、薬物依存症、そしてギャンブル依存症。アルコールの場合は、健康対策基本法案、これがもう既に成立をしまして施策が行われております。薬物につきましては、これは再犯防止等の推進に関する法律に基づきまして薬物依存者の再犯防止に取り組んでおりますけれども、平成二十八年の十二月に厚労省において、こうした三つの依存症につきましては、併せて依存症対策推進本部、これが設置をされておりまして、それぞれ三つの依存症に対して関連性のある事項を総合的に推進していただく仕組みができております。
 都道府県も各都道府県で推進対策本部ができておりまして、できたところがございますが、そういうところも窓口を一本化をしまして、特にボランティアの方々とのギャンブルとアルコールの連携とか、久里浜医療センターの専門の体制の連携とか、もう既にそういう形で連携は深まっているわけでございます。
#39
○熊野正士君 ありがとうございます。
 次に、ゲーム依存症についてお伺いしたいと思います。
 このゲーム依存は、ICD11の草案に入ったということで報道でも大きく取り上げられていました。来年、WHOで採択がされれば、国際疾病分類の中できちっと位置付けられるというふうに認識しております。
 このゲーム依存の危険性について、先日の樋口参考人は、一番ほかの依存症と違うのは、子供たちということなんですと。平均年齢十九歳、七〇%ぐらいが未成年というふうに指摘をされておりました。そして、睡眠障害であるとか心肺機能の低下、さらには脳の神経細胞障害といった健康障害に加えて、家族であるとか社会的な問題も起きているというふうに認識を示しておられました。さらに、ガチャというのがあって、多額のお金を使う人もいるというふうに説明をしておられました。
 そこで、衆議院の提出者の皆さんにお伺いしたいんですけれども、この法案の四条に、アルコール、薬物等に対する依存ということで、等というのがあるわけですけれども、この社会問題とも考えられるゲーム依存について、アルコール、薬物等のこの等のところで、同じ依存症ということで含めて対策を講じることができるんじゃないかなというふうに思うんですけれども、というか、対策を現実にもう講じなければいけないんじゃないかなというふうに思いますけれども、こういった解釈でよろしいでしょうか。
#40
○衆議院議員(桝屋敬悟君) 今御指摘されましたように、結論から言いますと、この第四条のアルコール、薬物等、この等の中にゲーム依存症も含まれるのではないかと、また、含めて取り組むべきと、こういうお尋ねかと思います。
 私ども提案者の中でも、これは含まれ得ると考えております。とりわけ、今御指摘がありましたように、WHOが今ICD11案を公表して、国際疾病分類の中に位置付けをするという議論が今始まっているというふうに聞いておりますので、ここはそう考えるべきだろうと思います。
 ただ、ここは、ギャンブル依存がそうでありますように、それ以上に今、医療の中で専門の先生がいたりという状況はまだまだ遠いわけでありまして、ここは診断や治療方法などの確立にはかなり時間が掛かるだろうと。さらに、対策としては、医療面のほかにも規制の問題、情報通信の規制の問題、あるいは予防教育、子供のお話がございました、そうした分野横断的な取組が必要なんだろうということでございまして、ただ、今回の法律の目的は、日常生活、社会生活に支障を生じさせる状況ということに我々は着目をしているわけでありまして、アルコール依存等の中に入れて、これからの施策の進展を見ながら、しっかりと連携をさせなきゃいかぬというふうに考えている次第でございます。
#41
○熊野正士君 大変にありがとうございます。
 やっぱり依存症ということで、ゲーム依存、しっかりと含めてということでお聞きをいたしました。
 続いて、質問に移りたいと思います。
 昨年の平成二十九年十二月二十五日に関係閣僚会議幹事会というのが行われたというふうに聞いておりますけれども、そのときに、平成二十九年度中の取組についてまず報告がなされて、さらに、家族申告によるアクセス制限の実施についてと題する申合せが公表されたというふうに承知をしております。
 ギャンブル依存症対策として、アクセス制限というのは非常に大事じゃないかなというふうに思います。このアクセス制限の現在の実施状況につきまして、政府の方から御説明をお願いしたいと思います。
#42
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 ギャンブル等依存症対策につきましては、政府におきましては、まず関係閣僚会議を設置いたしまして、昨年八月にはギャンブル等依存症対策の強化策を取りまとめて、実施可能な施策から順次実行に移してきているところでございます。
 ただいま委員御指摘の既存のギャンブル等につきましてのアクセス制限につきましては、まず、公営競技につきましては、本人申告によるアクセス制限を全ての競走場、場外券売場、インターネット投票において既に開始しているほか、家族申告によるアクセス制限を、インターネット投票につきまして、中央競馬会、JRAは昨年の十二月から、その他の公営競技におきましても本年四月から開始をしているところでございます。
 また、パチンコにつきましても、営業所における本人申告によるアクセス制限の仕組みを拡充、普及させているところでございまして、また、そのほか家族申告によるアクセス制限を昨年十二月から一部運用を開始しているところでございます。
 政府といたしましては、このギャンブル等依存症により不幸な状況に陥る人をできるだけ少なくし、健全な社会を構築するため、引き続き政府一体となって必要な取組を徹底的かつ包括的に推進してまいる所存でございます。
#43
○熊野正士君 ありがとうございます。
 公営競技については、本人申告また家族申告、特にインターネットについてはかなり制限ができているということだと思います。パチンコにつきましても、本人申告また家族申告でも一部できているということかなというふうに伺いました。
 AMEDの調査、また久里浜医療センターのデータによれば、先ほども議論になっておりましたけれども、ギャンブル依存症の原因として九〇%がパチンコ、パチスロであると。そして、なぜパチンコが圧倒的に多いのかということについて、樋口参考人は、アクセスのしやすさ、一万軒あって、いつでも長時間開いているというふうなことを要因ではないのかということで述べられていました。
 ただいまの説明で、アクセス制限については現在進行形で行われていると理解いたしましたけれども、パチンコは一部だということでございましたので、このパチンコによる依存の多さとアクセスのしやすさの観点からすれば、更なるアクセス制限、特に家族申告ですね、そういったところで強化が必要じゃないかなと思いますけれども、その点、いかがでございましょうか。
#44
○政府参考人(中川真君) 御答弁申し上げます。
 先ほど私がパチンコにつきまして一部と申し上げましたのは、もちろんパチンコの営業店舗が非常に多いということもございますけれども、そこで実施されている家族申告に基づくアクセス制限も、本人の、お客さん御本人の同意を得たケースについて家族からの申告によりこのアクセス制限をするという形になってございます。
 一方、JRAなどにおきましては、家族から、本人の同意がない場合でも、家計状況が非常に逼迫しているですとかそういう状況についての説明の書類などが提示されれば、JRAの方の判断で本人のアクセス制限を、インターネットによる投票のアクセス制限をするという仕組みでやっておりますので、現段階では競技ですとか遊技によって取組の仕方が今のところまだ違いがあるというようなことを踏まえての答弁でございます。
 したがいまして、政府としましては、今後とも、こういう取組をどのようにして更に強化していけるのか、そういうことについては引き続き鋭意検討を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
#45
○熊野正士君 是非、いろいろ課題は多いと思いますけれども、やっぱりパチンコのところを是非是非アクセス制限について実効性の伴うようなものを考えていただければなというふうに思います。
 次に、依存症対策に係る三十年度予算について政府にお伺いしたいと思います。
 三十年度予算の中に、先ほど来いろいろ話が出ております民間団体ですね、民間で一生懸命に頑張ってくださっているそういった方が多いわけですけれども、そういった民間団体に支援に予算が計上されておりますけれども、この内容について御説明いただければと思います。
#46
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。
 依存症の治療や回復支援に当たりましては、依存症者や家族等に対して支援を行う民間団体が重要な役割を果たしているというふうに我々考えております。
 このため、依存症者等を対象とした普及啓発等に全国規模で取り組む自助グループ等の民間団体を支援するために、依存症民間団体支援事業というのを三十年度に創設いたしまして、予算として約千八百万円を確保しているところでございます。
 この事業では、全国規模で取り組む自助グループ等の民間団体の活動費、まあ研修会とかシンポジウムとか普及啓発にその他掛かる経費を助成することとしておりまして、現在、事業を実施する民間団体について公募を始めたところでございます。もうちょっと具体的に申し上げますと、実は昨日、ホームページにアップしまして募集を開始いたしまして、締切りを今月末にしてございます。あと手続の問題なんでちょっと何とも言えませんが、順調にいけば八月中に採択できるのではないかということで進めているところでございます。
#47
○熊野正士君 ありがとうございます。
 実は、今までも予算は組んでいたんだけれども、なかなかちょっと使い勝手が悪いということを民間の支援団体の方から伺いました。今回はその辺は、使い勝手に関して何か工夫とかされていらっしゃるんでしょうか。
#48
○政府参考人(宮嵜雅則君) 使い勝手が悪いということで、どういう形のところがというのはあるんですが、我々が例えば聞いた話ですと、地域ごとに民間団体、活動されているところもあると思います。その方々に関しては二十九年度から別の予算で確保して補助しているわけですけれども、逆に全国規模で活動する団体というのが、ある都府県が支援するというふうな形でなかなか組みにくいということで、三十年度、新たに全国規模の予算も確保して国の方で執行するという枠組みをつくらせていただいたので、それらの取組も含めて取り組んでいきたいというふうに思っております。
#49
○熊野正士君 使い勝手の悪さ、ちょっと説明が足りませんでしたけれども、地域と言われましたけれども、国が半分出して例えば都道府県で半分持つというふうなことで、どうしても都道府県の方が、予算の関係上、国から半分出るんだけれどもなかなかちょっと手が挙げにくいというか、そういったようなお話を聞いたんですが、今回、その点はどうなっているでしょうか。
#50
○政府参考人(宮嵜雅則君) 済みません。
 今御指摘の点につきましては、地方公共団体にも御理解をいただいて、しっかり自主的にというか、ちゃんと当事者意識を持って取り組んでいただくというのが重要なので、その地域の分については二分の一、二分の一というような形でございますが、今般の全国規模の団体につきましては国の方で十分の十補助するというような形も工夫させていただいているというか、そういう形になってございます。
#51
○熊野正士君 ありがとうございました。
 法案の第二十三条に、政府は三年ごとにギャンブル等依存症問題の実態を明らかにするため必要な調査を行いとありますが、この調査のための予算確保はできているのでしょうか、答弁をお願いいたします。
#52
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。
 今般、依存症が疑われる者の数とかについての調査研究というか実態調査につきましては、研究費の事業で取り組んだところでございまして、これはちょっと詳細は省略させていただきますが、この調査では、単年度というか断面のギャンブル等依存症が疑われる者の割合の推計を行ったところですけれども、今後経年的に推移等を把握することが重要であるというふうに考えております。
 今後もその実態を明らかにするための定期的な調査を行って、多様かつ複合的な原因や背景を有する依存症者の実態解明を行うことが必要ということで、三十年度に依存症に関する調査研究事業といたしまして、実際には依存症の対策の全国拠点機関でございます国立病院機構久里浜医療センターを中心に、依存症者の実態や地域の医療、相談体制の現状を把握するための調査等を実施していく予算ということで、約九千万円を確保させていただいているところでございます。
#53
○熊野正士君 ありがとうございます。
 実態調査については今年度予算で措置されているというふうに理解いたしましたが、法案の第二十二条にもギャンブル等依存症の予防等、診断及び治療の方法に関する研究というふうにあるわけですけれども、この予防、診断、治療に関する研究については依存症対策の予算の中には入っていなくて、AMEDであるとか厚労科研といった競争的資金を獲得しなければならないというふうにお聞きをしました。是非、ギャンブル依存症に関しては、例えば厚労科研などでテーマとして取り上げるなどしてちょっと枠をキープして、是非予算を確保できるように、研究が進むように強く要望をさせていただきたいと思います。
 あわせて、先ほど申しましたけれども、ゲーム依存についてでございます。
 このゲーム依存、先ほど桝屋議員の方からもなかなか実態がまだ見えていないところもあるというふうなお話もございました。そういった意味からも、早急に実態調査を行う必要があるのではないかというふうに思います。そのための予算措置をしっかりと講じていただきたいと思いますが、政府からの答弁をお願いいたします。
#54
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。
 先ほどもありましたが、WHOの方でゲーム障害を疾病として位置付けるというICD11の話、案が出て、来年度の総会の方で議論されて、議論によっては採択されるというような状況だと聞いております。
 その状況も踏まえて、委員御指摘のように、今後、まずはその実態等を調査研究を行うことが重要だというふうに我々も考えておりまして、その結果を踏まえて必要な対策を考えていくという段取りになりますので、その調査研究に必要な予算につきましては、ちょっとはっきりどうというのはなかなか言いにくいんですけれども、三十一年度の今後の予算を考える中でしっかり検討させていただければというふうに思っております。
#55
○熊野正士君 どうかよろしくお願いをしたいと思います。
 次に、ギャンブル依存症の予防についてお伺いをいたします。
 予防は極めて大事だということで、先日の参考人質疑でも皆さんおっしゃられておりました。予防には、一次予防、二次予防、三次予防というふうにあるわけで、一次予防というのは、もうならないようにするということです。二次予防というのが、早期発見、早期治療、早期介入ということです。
 参考人質疑の中で、西村参考人は、今ギャンブルの問題を持っている人を早期に把握して、より早く介入すること、これが非常に大事なんだと、有用だというふうに述べておられました。重篤な依存症になる前に、西村参考人の言葉では、言葉というか定義では、問題ギャンブラーというふうなことをおっしゃっておられましたけれども、依存症になる前段階で重点的な対策を講じる必要があるというふうに述べられておりました。
 そこで、お伺いしたいと思います。
 この早期発見の方法については、あらゆる選択肢を排除することなく推進すべきだというふうに考えますが、一つ提案したいことは、例えば既に行われている健康診断であるとかあるいは企業でのストレスチェック、そういったその問診する項目にこのギャンブル依存症に関係する一文を是非入れてはどうかなというふうに思います。ギャンブル依存症のチェック項目が入ることで周知や啓発活動にもつながると思いますし、何よりも一人でもギャンブル依存症の方を早期に発見することに結び付くのは間違いないというふうに思います。この点、政府の御見解を求めたいと思います。
#56
○政府参考人(土屋喜久君) お答え申し上げます。
 まず、労働安全衛生法に基づきますストレスチェックの制度につきましては、長時間労働などの過重負荷による労働者のメンタル不調の未然防止を目的といたしまして、働く方の心理的な負担の程度を把握するための検査、それから、その結果に基づく医師による面接指導などを実施をいたしまして、必要と認められる場合には労働時間の短縮であるとか就業場所の変更などの措置を講ずると、こういったことを事業者に義務付けているものでございまして、検査項目もそうした業務に関連する、働く方の心理的な負担を把握するという観点から定めているところでございます。
 御指摘のギャンブル依存症に関する項目は、必ずしも業務との関連を有するものであるとも言えないという点もございまして、ストレスチェックの制度の検査項目に追加をするというのは、制度の趣旨に照らして難しいものと考えているところでございます。
 また、健康診断につきましても、同じように労働安全衛生法におきまして原則年に一回実施を義務付けておりますけれども、こちらもやはり働く方の健康状態を把握をして労働時間の短縮や作業転換などの措置に結び付けていくという趣旨の制度でございまして、こちらの方でもなかなか検査項目に追加をするということは難しいものというふうに考えておるところでございます。
#57
○熊野正士君 なかなか前向きな答弁が得られず残念ですけれども、いろいろ制度がある、立て付けも違うということですけれども、やっぱり国を挙げてこれ法案を作ってその早期発見やろうということですから、いや、駄目です、駄目ですということではなくて、もう少しちょっと知恵を使って、例えば企業の側がこれ入れると言えばそれは認めるのかとか、ちょっと柔軟に是非対応していただいたらなというふうに思います。
 実は、我が党で勉強会をずっとしておりましたけれども、アメリカでは健康診断に取り入れているところがあるというふうにお聞きをしました。ミネソタ大学のウインター博士が、健康診断の中に、例えばアルコールはどれぐらい飲みますかとか、食事は大丈夫ですかとか、運動は毎日していますかとか、これはまさに体の健康チェックですけれども、その中にギャンブルをしますかという質問があって、それがイエスであったらその後三つ質問があって、その三つの質問の一つでもイエスであればこれは問題だと、兆候があるということで、それでキャッチすることができると。で、早期の対策を取ることができるということだと。
 一般的な健康診断のときの質問状にギャンブルに関する質問を加えることは、このウインター先生もおっしゃっていましたけれども、難しかったというふうにおっしゃっていましたけれども、ただ、このギャンブル依存症の認知度を上げるようなキャンペーンを行うことで、医療従事者がそれに気付いて健康に関するアンケート票にそういった質問項目をもう入れていただけるようにだんだんなってきたというふうにおっしゃっていましたので、私も粘り強く訴えていきたいなというふうに思います。
 なので、ギャンブル依存症の健診でのスクリーニングも、早期発見のための方法として選択肢から排除せずに是非検討をしていただきたいことを要望をいたします。
 最後の質問に移らせていただきたいと思います。ギャンブル依存症の方の社会復帰ということでございます。
 条文の中にも、社会復帰に向けた就労支援ということが明記をされております。この社会復帰に向けた就労支援について、衆議院の法案提出者の方から答弁をお願いしたいと思います。
#58
○衆議院議員(佐藤茂樹君) このことは、今極めて大事なテーマだと思います。安倍政権に対する支持、不支持は別にいたしましても、安倍総理が一億総活躍社会を説明するのに、一度失敗した方ももう一度活躍できるような、そういう社会にしていくんだということをずっと言われておりました。これは、政権に対する支持、不支持別にしても、そういう社会に我々もしていかなければいけないなということについては大きな異論はないんではないかと思いますが、ギャンブル依存症の方の社会復帰というのは、まさにそういうテーマにつながるものではないかと思います。
 それで、ギャンブル等依存症である者等は、ギャンブル等にのめり込むことにより社会生活に支障が生じていることが多いことから、無断欠勤であるとか、あるいは多重債務、犯罪等により社会的、職業的な立場に深刻な問題を抱えていることが多いとされておりまして、そうした方に対して社会復帰に向けた支援を行う必要があるということからこの条文を入れさせていただきました。
 具体的には、ハローワーク等において就労活動、就職活動等の指導、職業訓練、就労体験等による就労支援の充実をしっかりと図るとともに、ギャンブル等依存症である者等が互いに支え合ってその予防等及び回復を図るための活動への参加に向けた支援等をしっかりとしていくということを我々提案者としては考えているところでございます。
#59
○熊野正士君 ありがとうございました。これで質問を終わります。
#60
○矢田わか子君 国民民主党・新緑風会、矢田わか子です。今日もよろしくお願いいたします。
 今日は、ギャンブル依存症で既に多くの悩みを抱える御家族や本人、その方々を本当に救う法案になっているのかという視点で質問を行っていきたいというふうに思っております。
 まず、先ほど来から出ているとおり、昨年からの論議を通じてもそうなんですが、パチンコなどの遊技を含めて、多くのギャンブル依存症に今かかっている方々がいらっしゃるというこの実態を踏まえ、特にギャンブルをしている事業者による依存症対策、自主的な取組が重要だというふうに思っております。その自主的な取組を促すのが、やっぱり行政による事業者に対する監督指導、これまた極めて重要なものだというふうに認識をしております。
 今日は、衆議院の第二〇号の発議者の皆さんと参議院の第二〇号の発議者ということで、便宜上、お名前をお呼びするわけにもいかないので、衆発議者、参発議者ということで質問の方はやらせていただきたいと思うんですが。
 まず、衆発議者の皆様に、この第七条において、事業を行う者は、その事業活動を行うに当たってギャンブル等依存症の予防策に配慮するよう努めなければならないと、この項目、努力義務に規定をされています。主としてカジノの解禁を想定しての予防策ということであるかと思いますが、今のこのギャンブル依存症の現状を考えますと、パチンコ、スロットマシンにおける依存症対策は緊急を要するものであると思います。
 パチンコ店においては、資料一をちょっと御覧ください。これ、パチンコ店に実際に掲示をしているというものなんですけれども、左側のパンフレットは、一昨日前にお越しになられたリカバリーサポート・ネットワークの代表の西村さんが説明をしてくださったもので、自主的にこういったものを貼って、一人で悩まずお電話下さいという、パチンコ店に実際出入りする人たちに対するメッセージとして啓発ポスターを作成されているというものです。こういったことを活用して自主規制をしているパチンコ店、若しくはアクセスを制限したり出玉の規制を強化するなど、そういう対策を取っているパチンコ店があるのも事実であります。
 しかしながら、まだ、それをやっていただいていても、おとといの報告によれば、ギャンブル等の依存が疑われる者の割合が、去年の調査によって明らかになったものが、日本では三・六%、生涯のギャンブル依存症率ですけれども三・六%ということで、全世界と比べても突出しているわけですよ。カジノが一つもないと言っているこの日本の国において、既に三・六%の方がその依存症、生涯ですけれども、かかった可能性があるということで、これ、直近の久里浜医療センターの樋口院長が説明された資料というような、こんな現状になっていますので、もう少しやはり衆の発議者の皆様には、この努力義務という範囲でなぜ収めてしまったのか、事業者に対してやはりもう少し強い規制を私は掛けていく、事業者に対してもっと義務を課していくべき法案にしていただきたかったなという思いもありますので、この努力義務に対してどのような期待をされているのか、お答えいただければと思います。
#61
○衆議院議員(岩屋毅君) 先生御指摘のとおり、本法案の第七条におきましては事業者の努力義務を定めているところでございます。
 この趣旨は、ギャンブル等依存症の予防を図る上では、まず関係事業者が自主的に取組を行うことが極めて重要であるというふうに考えたからでございます。いわゆるレスポンシブルゲーミングというんですかね、ゲーミングを提供する者は、そこから発生するマイナスの側面を防止、抑止することに努めなければならないと、こういう考え方をこの際、私どもは我が国にしっかり定着をさせる必要があるというふうに考えているところでございます。
 今先生から御指摘をいただいた、既にパチンコ店の一部においてはそのような取組が行われているわけでございますが、これは競技の種類によって多少違ってくると思いますが、例えば、本人、家族の申告による一定のアクセス制限、あるいは過度の射幸性の適正化、広告、宣伝の適正化、あるいは問題プレーヤーに対する注意喚起、相談窓口の設置、こういったものが各事業体において取組が図られるということを私ども期待をしておりますし、努力義務と申しましても、事業者任せにするということではなくて、自主的な取組を尊重しつつ、行政が指導監督をしていく中で総合的な対策を充実強化していくと、こういう趣旨でございます。
#62
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 努力義務はやっぱり努力なので、努力しましたよと言って逃げてしまうこともあるわけです。やはりきちんと義務規定に私はすべきだったのではないかというふうに思いますし、今、岩屋さんおっしゃったとおり、この法文では努力義務なのであるけれども、その先の運用含めてきちんと行政が指導していきますということであれば、是非その工夫をお願いしたいなというふうに思っております。
 続いて、衆発議者、参発議者、それぞれにお聞きしていきたいと思いますが、今後、この法律を契機にギャンブル依存症対策、一段と本格化していくことが見込まれると思います。期待されます。
 ただ、先ほどのお話にもありましたとおり、資料二、お配りしました、今回、これに対して付けている予算であります。これから、政府による広報活動、学校での教育活動、あるいは実態調査、治療法の研究など、対策予算、更に大きく膨らむことが想定されます。さらには、深刻な状況にある依存患者に対してNPOなどが実施している支援活動に対する経済的な支援も求められていきます。財政的な支援も求められていきます。
 資料二は依存症対策予算の内容なんですが、これ、ギャンブル等の依存症だけではなく、アルコール、薬物、全て含んで六億一千万しかないとあえて言わせていただきたいなと思います。本年度、更に新規として、依存症の民間団体、一昨日前にも来ていただいたああいった団体に対しても一千八百万円付けますよということでありますけれども、本当にこれで足りるのかというふうな思いがあります。
 是非、それぞれの発議者、この課題についてどのように考えていらっしゃるのか、財政的なことについてどのようにお考えなのか、お願いしたいと思います。衆からお願いします。
#63
○衆議院議員(岩屋毅君) 先生おっしゃるように、依存症対策のための費用がまだ少ないということは、私どももそのように考えております。先ほど中谷発議者から説明させていただいたように、今、三つの依存症が一つの本部で対策が取られるということになっておりまして、予算は毎年、まだ微々たるものではありますけれども、増額されておりますが、この法案が成立をするということになれば、当然、政府は、ギャンブル等依存症対策を総合的かつ計画的に推進する観点から、必要な額の予算をしっかりと計上するものというふうに私どもは考えております。
 なお、一部に事業者にその費用を負担させるべきではないかという考え方があるということは承知をしておりますが、これについては私どもはやはり慎重な検討が必要だと思っております。
 言うまでもないことですが、公営競技なんかは、それぞれの法律、制度に基づいて収益配分、公益還元の仕組みがもう決まっております。また、パチンコは、刑法上の違法性を阻却された、いわゆる賭博ではなくて、あくまでも遊技ということにとどまっている民間事業者でございますので、そこに租税以外の新たな負担を求めるということについてはやはり慎重な検討が必要なのではないかというふうに考えているところでございます。
#64
○委員以外の議員(小西洋之君) お答え申し上げます。
 本法案では、ギャンブル依存症対策に要する費用はギャンブル関連事業者も負担すべきであるという考えの下、検討条項におきまして、政府がギャンブル関連事業者のギャンブル依存症対策に係る費用負担について検討し、必要な措置を講ずるものと規定をしております。
 このように関連事業者に費用の負担を課すことは、ギャンブル依存症対策を総合的かつ計画的に進めるために必要な経費の財源を安定的に確保するため必要なこと、極めて重要なことであり、この経費は、ギャンブル依存症の発生等の原因を提供する者である事業者がその防止に責任を持って貢献をすべきであるという観点から、その負担をすることが妥当であると考えているところでございます。
 なお、こうした取組は韓国を始めとして諸外国でも実施されているものであり、我が国におきましても、これは環境省所管の公害に関する立法例でございますけれども、公害防止事業費事業者負担法におきまして事業者に公害防止事業の全部又は一部の費用負担を義務付けているところでもございまして、我が国の法制の全体像の中におきましても一定の合理性を持つ取組である、そのように考えているところでございます。
#65
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 確かに、刑法上は違法性を阻却しているというふうなことで、パチンコは賭博ではないというふうに言われておりますけれども、実際にギャンブル依存症にかかっている人たちの割合を見れば、やっぱりパチンコにはまって依存になっていらっしゃる方が多いわけでありますので、何らかのやはり事業者に対する負担を検討していくべき時期に来ているのではないかということは御意見としては申し上げておきたいなというふうに思います。
 それと、次に、前回の内閣委員会の参考人質疑で支援団体の方のお話、大阪いちょうの会の方々から、実際に支援をする、こういうギャンブル依存症にかかっている方々を支援をする活動の過程においては、アウトリーチというんでしょうか、その相談対応のために、交通費もなくて、交通費を自腹で出してあげて来ていただくとか、御自身たちも駆け付けるだとか、依存症の方々の携帯電話が、連絡先が途切れないようにその携帯電話代を負担するとか、食事を提供するとか、そういうふうなお話もありまして、自腹をまさに切った活動がされております。
 こういった支援団体に対する財政的な支援について、そこまでするのかという御意見もあると思いますが、相談に来て、治したい、何とかしたいという意思のある方に、福祉的な配慮からも何らかの手が差し伸べられないのかというふうな思いもありますので、これについて少し言及されている参議院の発議者の方からの見解を求めたいと思います。
#66
○委員以外の議員(小西洋之君) お答え申し上げます。
 本法案では、患者等やその家族の立場に立って、ギャンブル依存症対策の実効性を確保するための施策を講じなければいけない、そうした観点から、自助グループ等の活動を通じて依存症の回復に大きな役割を果たしている民間団体に対する支援、これが極めて重要であるという考えの下、第二十一条でございますけれども、国及び地方公共団体は、民間による支援を受けるギャンブル依存症の患者等及びその家族の経済的負担を軽減するための施策を講ずるものとすると規定しております。
 この規定でございますけれども、民間団体等による支援を受けるための費用は基本的に自己負担となるため、それによって、今委員が御指摘されましたように、患者等や家族の生活を圧迫し支援を受けることをちゅうちょする、あるいは、まさに七月三日の参考人質疑の電車賃の問題でございますけれども、支援そのものを受けることができないおそれがあることを踏まえまして、民間による支援を受けている患者やその家族の経済負担を軽減するために必要な施策を広く講じ得る趣旨の規定でございます。
 この規定については、衆議院の審議におきましては専ら直接給付の手法について質疑が交わされておりますけれども、私はこの条文の起草者でございますけれども、この条文は、解釈上、直接給付の施策を講ずることを解釈上は排除するものではございませんが、そもそもは間接給付でございます。民間団体の支援に対する間接給付の施策を念頭に置いて起草したものでございまして、この規定に基づく施策として、具体的には、厚労省が障害者総合支援法に基づく取組などをようやく展開し始めておりますけれども、そうした福祉の施策の中に位置付けるなどいたしまして、支援を受けるための費用のうちの一定額について民間団体に助成を行うことなどによって患者や家族を何とか救っていく、そうした趣旨の規定でございます。
#67
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 少し質問を変えまして、広告規制の在り方についてお聞きしていきたいと思います。
 現在、公営ギャンブルでは、競馬ではキー局が土日の中継を行い、また、G1レースでは事前に視聴者に興味を湧かせるようなテレビコマーシャルを展開されています。また、地方で開催される競輪、競艇、オートレース等も、地方局を中心に中継がされております。そして、パチンコやスロットマシンについても、地方局ではホールのコマーシャルが、きらびやかなホールのコマーシャルなんかも展開されているという実態があります。
 公営ギャンブルにしてもパチンコの店舗の経営者にしても、当然売上げを伸ばしたいという、そういう意図は分かるんですけれども、こういったテレビのコマーシャル、あるいは、休日朝、もう大量のパチンコのチラシですね、パチンコ店へ来てくださいみたいなチラシがどんどん入るということは、今後のギャンブル依存症対策としてはやっぱり一定程度何らかの規制を掛けていくべきではないかというふうに思います。中には射幸性をあおるもの、広告やテレビというのは当然青少年も含めていや応なく目にします。そういったことがギャンブルに対する興味をかき立てるようなことの要因にもなっていくのではないかと思います。
 こういった広告の規制について、参法の法案の中には検討項目として言及してありますが、衆法の方には規定がありません。広告規制の在り方について、それぞれの発議者より御見解をお願いしたいと思います。
#68
○衆議院議員(中谷元君) 衆法の場合は第十五条で、関係事業者が行う事業の実施方法については、ギャンブル依存症の予防等が図られるようになるように関係事業者による取組の強化を促進をし、また、ギャンブル等の依存症の予防等に資する仕組みの導入、拡充、普及等を推進する施策を規定をいたしており、その具体的な内容の一つとして広告、宣伝の在り方に関する施策を想定をいたしております。
 ただし、憲法によって言論、表現の自由がございます。この点につきましては、コマーシャルの規制等におきましては民放連の方で自主的なルールを決めた上でやっておりますし、また放送法等の規定等もございます。
 そういう中で、本法案の趣旨を生かして、ギャンブル等依存症の注意喚起にも資するような形で広告の実施等ができるのではないかというふうに想定しております。
#69
○委員以外の議員(小西洋之君) お答え申し上げます。
 本法案では、早急に対処すべき事項として明記いたしました検討条項におきまして、政府はギャンブル関連事業者の広告宣伝の在り方について検討することを規定しており、この条項に基づきまして、公営競技、パチンコの広告、テレビ中継、テレビコマーシャルの規制についても検討され、必要な措置が講ぜられることになるものと考えております。
 その際には、委員御指摘のように、現在の公営競技やパチンコなどのギャンブルをめぐる広告宣伝における時間帯、あるいは広告の量あるいは場所などの規制のほか、その広告宣伝の中にギャンブル依存症の危険を積極的に啓発するような、そうした内容を含むべきことについても検討が行われるというふうに考えております。
 もちろん憲法上の表現の自由は大切でございますけれども、例えば国内外のたばこ規制におきましては明確にそうした内容規制についてまで踏み込んでいるということと、あと、今、私、政府の関係閣僚会議の地方競馬の啓発ポスターというものが手元にありますけれども、末永く地方競馬をお楽しみいただくためにも競馬投票券は適度に楽しんでいただきたいと考えております、この文言をもって啓発ということなんですが、これでは実体としては私は足りないのではないかというふうに考えているところでございます。
#70
○矢田わか子君 ありがとうございます。私も全く同感であります。
 特に、一昨日前も示されているとおり、若い年代からこうしたことに触れるとなかなか抜けれないというふうな現状があるというふうにお伺いをしています。
 同じく参法の発議者の案では、検討事項において、公営競技の投票又はパチンコ屋等における遊技が行われる事業所への二十歳未満の者、パチンコ屋にあっては十八歳未満の者の入場制限の方策が規定してあります。
 例えば、資料一にちょっと戻っていただいて、右側の図を御覧いただければ、こういうふうなステッカー、十八歳未満の方は入場できません、指さし確認をお願いいたしますと書いてあるんです。十八歳以上ですか、はい、いいえと指さして確認しなさいというような、こんなステッカーが貼られています。でも、ほとんどこんなの、指さして入る人はいないわけです。
 私の息子は高一です。この法案の審議行われている二年前から、大変恐縮ですけれども、息子を使って実験をしております。中三のときに三店舗行かせました。入っていってみいと、本当に入れるかどうか。一店舗も止められたことはありませんでした。せめて一店舗でも、もしもあなた十八歳ですかと声掛けられたら、あそこにお父さんがいるからと一回言ってみいというふうにまで、その示唆までしてやったんですが、誰にも止められない。すうっと行って、一人寄ってきた人は、お兄さん、いい台ありますよと言ったと。それが現状なんですよ。これでいいのかというふうに私は思いました。
 やはり、参法の検討事項にあるように、従業員に対する教育をしてしっかりと止めるということを事業者の皆様にも協力いただかなければこういうことは防げないのではないか。貼って終わりではないわけですね。
 そういったことに対して、何か見解があればお願いしたいと思います。
#71
○委員以外の議員(小西洋之君) お答え申し上げます。
 今まさに委員から御指摘いただきましたように、本法案の検討事項におきましては、まず、パチンコの場合十八歳でございますけれども、十八歳未満の人が入れないような入場制限、それもう徹底すると、その実行化のための取組を求める。それと連動する規定として、従業員に対する教育、これも明示に求めているところでございます。
 具体的には、従業員に対するしかるべき研修等が必要であるというふうに思いますけれども、まさに、ただ一方で、委員おっしゃられましたように、現にそのホールの中に十八歳未満ではないかという方がいれば従業員の方が必ずもう年齢確認を求めると。確認を求める際には、これは、たばこにおいては、財務省が財務省の定めで必ず年齢が確認できる身分証などの提示を求めるということに財務省の方ではルール化しているんでございますけれども、そうした取組についても、このパチンコあるいは公営競技の世界においては必要ではないかと思います。
 なお、これは十八歳未満でございますので、幼児、子供、今、公営競技、また、たまにパチンコのホールの中にもお子さんも何か見かけることもなきにしもあらずというふうに思いますが、こうした幼児がギャンブルをやっている場に入っていいのかどうか、これ、諸外国ではこうしたことはないのが通例でございますので、そうしたことについてもしっかり検討しなければならないというふうに考えております。
#72
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 今カジノに関しては、今回の実施法案や予定されている政省令において入場制限のシステム導入ということを検討されております。高額の入場料や回数制限等の検討が進んでいるわけなんですが、このギャンブル依存症の大きな部分を占めるパチンコについても、やっぱり一定程度入場制限掛けていくべきではないですかというふうな御意見も出されています。
 私は、時間制限というのもやっぱり設けていくべきだというふうに思っております。この夏、暑い時期が来ると必ずある報道、車の中に子供を置いたままにして熱中症で亡くなってしまうという、そんなことが行われているわけです。また今年の夏、そんなことがなければいいなと私は思いますけれども、一旦、時間制限を掛けて、ちょっと落ち着く時間を、取り戻す時間を与えるとか、そんなことも含めてやはり検討していかなければいけないと思っています。
 こうした入場制限や一定程度の規制について、今の検討を踏まえてそのノウハウがパチンコで生かせないのかどうか、この点についても双方から御意見があれば伺いたいと思います。
#73
○衆議院議員(佐藤茂樹君) 今、矢田先生の息子さんにも御協力いただいてのお話、大変貴重なお話だと思っておりますし、先ほどからありますように、私どもも法案作成過程で久里浜医療センターの樋口先生に昨年じっくりと聞かせていただいたときにも、樋口先生もおっしゃったのは、自分が診た患者の九〇%以上はパチンコによる依存症だったという、そういうところは、我々は本当にパチンコのアクセス制限というのは極めて大事だと思っております。
 そのとき、私が直接、樋口先生に尋ねたのは、なぜパチンコがそれだけ比率高いんですかということをお聞きしましたときに、やはりもう全国至る所に、一万か所以上あって、パチンコ行く人にとったら、ちょっと出かけたらすぐに、もう長時間やっていて入場制限もない、これが大きな問題だという御指摘をいただいたことを今でも覚えております。
 そういうことから、政府の方としても、昨年一年間掛けて、三つぐらい大きな対策を今打ちつつあります。一つは、本人、家族申告によるアクセス制限の仕組みの拡充、普及ということをしてきております。二つ目には、国家公安委員会規則の改正によって、出玉規制の基準等の見直しなどによって射幸性を抑制しようということを二つ目にしておりますし、三つ目には、各営業所における依存症対策の義務付けと、こういうことも昨年一年間にわたって順次実施しているところなんですね。
 その実施してきている対策の効果というものを我々提案者としてもしっかりと検証した上で、そういうアクセス制限等の更なる対策が必要かどうかについてはしっかりと検討させていただいた上で、依存症の方が減少していくような、そういう対策をしっかりと検討していかなければならない、そのように考えているところです。
#74
○委員以外の議員(小西洋之君) お答えを申し上げます。
 パチンコについての入場制限、まあ回数制限などを設けることでございますが、具体的には検討事項あるいは法の第十七条の第一項のところで検討を求めているようなところでございますが、少し私見を交えて申し上げさせていただきますが、委員御指摘、一生涯のうちに三百二十万人がギャンブル依存症の状況に陥っているようになっているような、そういう世界に例がないような依存症社会の現状を踏まえる、またパチンコのアクセスのしやすさの状況を踏まえると、何らかのこの回数制限というもの、しかも、これはパチンコだけにとどまることではなく、パチンコをしながら競馬をする、複数のギャンブルをやる方もいらっしゃいますので、例えばギャンブル共通のカードというものを作って、全体についての包括的な一種の規制というものも、これは政治において、社会において真剣に考えていくべきような、もうそういう状況なのではないかというふうに考えております。
#75
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 是非とも、それぞれの法案、発議者の方々の思いを受け止めましたので、きちっと運営がなされていくようにも、含めて御対応お願いしたいなというふうに思っております。
 少し話が変わりますけれども、オンラインカジノについてお伺いをしていきたいというふうに思います。
 カジノの解禁問題の前で隠れているんですけれども、既にこのオンラインカジノあるいは課金ゲーム等において、ギャンブル依存症あるいはゲーム依存症と言われるものが大勢発生しております。特にオンラインカジノは違法であって、表には出てきていないんですけれども、その被害も大きいと言われております。最近は仮想通貨で賭けるケースも増えて、そのため全体像やその被害状況がつかめないという状況にあります。一般のサラリーマンでも、こういったオンラインカジノにはまって多額の借金を抱えている、そして解雇されるというふうな、そんな報道もあります。
 こうしたギャンブル依存症の対策として、今後はこのゲーム依存症、それからインターネットによるギャンブル依存症も当然視野に入れていくべきというふうに思いますが、発議者それぞれ、この課題について御見解があれば伺いたいと思います。
#76
○衆議院議員(桝屋敬悟君) 先ほども議論がございましたけれども、今御指摘のゲーム依存症あるいはインターネットによる依存については、これは必ずしも全てがギャンブル等依存症に該当するものではないと考えておりますけれども、御指摘があったようなケース、オンラインカジノとか課金ゲームにつきましては、技術の進歩に応じて新しい形態が生じることも想定されまして、本法案に言うギャンブル等に該当するものもあり得るというふうに考えてございます。
 先ほど、ゲーム障害について議論がございました。WHOも国際疾病分類にきちっと位置付けるということでありますから、先ほどから議論がありましたように、まずはこうしたゲーム障害、ゲーム依存に対する実態をしっかり押さえながら対策を考えていかなきゃならぬというふうに思っておる次第でありまして、この法律に基づく調査を適切に実施する中で私は実態が浮き彫りになってきて、その結果、対策も講じなきゃならぬというふうに思っておる次第でございます。
#77
○委員以外の議員(小西洋之君) お答え申し上げます。
 まず、オンラインカジノでございますが、インターネットを利用したギャンブルを原因とする依存症でこれがあるものであるならば、本法案におけます財産上の利益の得喪に関し射幸心をそそるおそれのあるものによる依存症ということで、本法の対策の対象になるということでございます。
 また、ゲームの依存症に関しましては、先ほど衆議院の法案についての発議者の御説明にもございましたように、全ての例えばアイテム課金のものが当たるかどうかというのはなかなか言い難いところではございますけれども、ただ、その実態において、財産上の利益について得たり失ったりすることに関して偶然に財産的利益を得ようとする欲心を起こさせるおそれがあるものであるのであれば、それは本法に言う依存症対策の対象になる、本法についても対象になるという考えでおります。
#78
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 いずれにしても、ギャンブルとは本当に怖いものなんだというふうなことを含めて啓発していくことが、教育していくことが必要だというふうに思います。
 衆法も参法もどちらも啓発週間というのを設けるというふうな提案がなされております。ただ、時期が少し違うんですね。衆の方が五月十四日からということ、参の方は年末ですね、十一月二十六日から。それぞれ何らかの意図があって、こういう週間をこの時期にというふうなことがあるのではないかと思われます。
 ただ、衆の方は、この時期、多分日本ダービーの前になりますので、テレビでは派手なコマーシャルがいつも流れているような時期だというふうに記憶をしています。こういったものと連動してこの週を設定されたのかどうか、何か意図があればお聞かせください。
#79
○衆議院議員(中谷元君) 衆法につきましては五月十四日から二十日でありまして、五月というと、五月病という言葉ありますけれども、新しい環境に適応することについて、それに対する精神的な不安な時期でもございます。したがいまして、新年度に社会人又は大学生となった層に対してギャンブル等の依存症の問題と理解を深める機会をつくることは、この予防に有効だと考えております。
 日本ダービーは、五月二十七日、行われました。これにつきまして、中央競馬会の方で、平成二十九年五月に開催された日本ダービーの屋外広告費を、ラッピング電車の広告中止等によりまして、平成二十八年度比で約二五%削減をしたと、抑制的に実施をしたものと承知をいたしておりまして、やはりこの期間、新聞、テレビ、特集をしたり、啓発番組をしていただいたり、ワイドショーでやっていただいたり、そういった形で様々な啓発をすると同時に、ポスターそしてフォーラム、こういうことを行うことによって、社会全体に対してそういったことを徹底できるような週間にしたらどうかというふうに考えております。
#80
○委員以外の議員(小西洋之君) 本法案では、ギャンブル依存症問題啓発週間を十一月の二十六日から十二月の二日までの期間に定めております。
 この期間といたしましたのは、一つは歳末のボーナスの支給、そして、この時期にはこちらは有馬記念、競馬でいうと有馬記念がございます。また、年末のジャンボ宝くじなど、またあるいは新年の高揚感などからギャンブルが年末年始にかけて増えるというような実態を我々のところで調査をいたしまして、こういう時期にさせていただきました。
 また、もう一つ、アルコール関連問題啓発週間が十一月の十日から十六日まででございます。こうした啓発週間との重複を避けながらも、逆に連動性、連携性を確保する、啓発の相乗効果を持たせるためにこの期間とした次第でございます。
 啓発週間における取組というのは様々なものをしなければいけませんが、端的に申し上げますと、有馬記念を凌駕するような、そうした啓発をしなければならない。また、その啓発の中では、先ほども申し上げましたけれども、ギャンブル依存症というのはどのような症状であり、どのような問題であるのか、そのことを国民に、その危険性、問題性について国民にしっかりと内容面において伝えるような、そうした啓発を行わなければいけない、そのように考えているところでございます。
#81
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 いつキャンペーンを張るのかという、いつというよりも、やっぱりその中身が当然重要でありまして、この期間に、やっぱりパチンコも含めて、遊ぶ技なんですよね、遊技、遊びなんだと、遊びの範囲を超えてはいけない。公共ギャンブルもそうです。公共という冠付いているんですけれども、あくまでもこれは一つの趣味、嗜好、遊びなのであって生活の糧にするものではないというふうなことの、やはりしっかりとその真意が伝わるような、そんな内容のキャンペーンというか啓発機会になるようにお願いを申し上げておきたいなというふうに思います。
 最後に一問、参の方にお尋ねをしたいと思います。
 参法では、第十八条二項において、国及び地方公共団体は、ギャンブル依存症の患者等が医療機関において治療を受けることを促進するために必要な施策を講ずるものというふうな文言があります。具体的にどのような規定を想定されているのか、説明いただけますか。
#82
○委員以外の議員(小西洋之君) お答え申し上げます。
 今御指摘いただきました十八条の第二項でございますが、患者、家族の立場に寄り添った立法という我が法案の特色を成す条文の一つでございます。
 具体的に、医療機関において治療を受けることを促進する施策でございますけれども、例えば、今政府において依存症に対する標準的な治療というものの開発、調査研究に着手しているところでございますけれども、そうしたものが得られて、かつ一定の合理性があるのであれば診療報酬上も適正な評価をしていく、そのことによって患者さんの受診というものをしっかり確保、促進していく、そのようなことを意図している条文でございます。
#83
○矢田わか子君 ありがとうございました。
 様々にお聞きしてまいりましたけれども、どちらの法案が成立するにせよ、成立が終わりではなく成立してからがスタートですので、しっかりと対策を講じる法案にしていただきますようお願い申し上げまして、質問を終わります。
#84
○白眞勲君 立憲民主党の白眞勲でございます。
 早速、それぞれの法案につきまして法案提出者の皆さんにお聞きしたいと思うんですけれども、今、矢田委員は衆議院提出者、参議院提出者とおっしゃっていたんですけど、ちょっとどうしても言いにくいものでございます。ですから、大変恐縮ではございますが、衆議院の方は与党案提出者、それから野党案提出者という……(発言する者あり)そうか、維新もいるのか。じゃ、何て言えばいいんだろうな。衆法、参法、それでいきましょうか。じゃ、それでちょっとお話の方を聞かせていただきたいというふうに思います。
 では、参法提出者にお聞きいたします。
 衆法との違いは、端的に言って一体何なんでしょうか。
#85
○委員以外の議員(小西洋之君) お答え申し上げます。
 本法案と衆法との違いでございますけれども、大きく二つあると考えております。
 第一に、本法案は、パチンコや公営競技の存在によって既に世界最大ともいうべきギャンブル依存症大国となっている我が国の現状において、これ以上依存症を増やすことなく、ギャンブル依存症を積極的に減少させ、かつ防止していく必要があるとの理念に立った法律であるということでございます。
 具体的には、第三条第三号におきまして、依存症の原因となるギャンブルをその客に行わせる事業について、患者等による利用が制限されることを基本理念として位置付けること。また、あるいは第七条におきまして、関連事業者に対して、国等の対策に協力する責務に加えて、その事業活動を行うに当たってギャンブル依存症の発生等の防止に最大限の配慮、これはもう配慮を行うことは義務でございます。加えて、最大限の配慮を行うことを法的な責務として求めるなどいたしております。
 また、先ほどからるる答弁させていただいております検討条項におきましても、射幸性の抑制等々についての措置を設けているところでございます。
 第二でございますけれども、立法に際しましてギャンブル依存症対策の抱える問題について詳細な調査を行いまして、その結果といたしまして、民間団体への支援の充実など、患者やその家族の立場に立って依存症対策の実効性を確保するための措置を詳細に盛り込んでいる、詳細に規定しているというのが第二の特色でございます。
 具体的には、患者の家族に対する研修の実施、あるいはその民間団体の人材の確保、養成、資質の向上、あるいは都道府県の計画を定めるに当たりましては患者やその家族を代表する者の意見を反映する、そうした措置を求めるなど、定めているところでございます。
#86
○白眞勲君 要するに、与党案に比べて、より患者さんの家族とか、そのいわゆる支援団体とかに寄り添う法案であるというふうに言ってよろしいんでしょうか。
#87
○委員以外の議員(小西洋之君) まさにそのとおりのつもりの立法でございます。
#88
○白眞勲君 そういう中で、衆法発議者にお聞きいたしますけれども、ギャンブル依存症の回復には自助グループなどの民間団体というのが大きな役割を果たしているということは指摘されています。
 この前の参考人質疑でも、非常に私自身も参考人のお話を聞きまして本当そうだよなということを感じたわけなんですね。特にまた、民間団体がなかなか運営自体にも大変な思いをしているということも聞かせていただいたわけですけれども、そういう中で、衆法の案では民間団体に対する支援としてはどのような施策を盛り込んでいるのか、お聞きしたいというふうに思います。
#89
○衆議院議員(桝屋敬悟君) 先生おっしゃるように、民間の自助グループ等の役割というのは、今まで制度がなかったものですから、大きく役割を果たしてきたと。私たちも法案を作るについて、随分各団体と膝を突き合わせていろいろ声を聞かせていただきました。
   〔委員長退席、理事藤川政人君着席〕
 私はいつも思うんですが、制度がない中で頑張るグループというのは物すごく努力されています。で、制度ができてしまうと制度の枠にとらわれるということがいつも続いているわけでありまして、そういう意味では、私たちは十九条において、国及び地方公共団体は、ギャンブル等依存症である者等が互いに支え合ってその予防等及び回復を図るための活動その他の民間団体が行うギャンブル等依存症対策に関する自発的な活動を支援するために必要な施策を講ずるものと、こうしているわけであります。
 具体的には、依存症回復施設あるいは自助グループを対象とした研修の実施、あるいは本条により民間団体が行う活動に対する助成など、民間団体の活動そのものの支援へと拡充することを想定しております。
 先ほど厚労省が答弁をいたしましたけれども、昨年度から具体的な支援が始まっておりまして、今年は十分の十の補助で全国的な活動に支援をするということでありまして、我々与党としては、この法案をきっかけに、更に来年度の概算要求に向けて必要な予算の確保に取り組みたいと決意をしているところでございます。
#90
○白眞勲君 決意をしていただくのはいいんですけれども、実現してもらわないといけないわけでございますので、そういう面で是非、そこの部分については与野党関係ないなと私は思っておりますので、与党だというふうにおっしゃいますけれども、野党もそういった面においてはしっかりと協力もしていかなきゃいけないなとも思っているところなんですが。
 そういう中で、小西議員にお聞きしますけれども、いわゆるこれ、参法案では、民間団体に対する支援として、今衆法案が御披露されたわけですけれども、それに対してどのような施策を講じて、またこれ衆法案とはどういう部分が違うのかも併せてお話を聞かせていただければというふうに思います。
#91
○委員以外の議員(小西洋之君) お答え申し上げます。
 本法案でございますが、今御案内のございました衆法案の第十九条だと理解させていただいておりますけれども、民間団体の活動に対する支援、この基本的な条文、本法案で、我が方では第二十二条でこれを規定いたしまして、さらに、ほかの各条文におきまして、民間団体の支援の実情を踏まえまして詳細な支援のための規定を置いているところでございます。
 一つは、二十二条の第二項でございますけれども、民間団体が取組をするに当たって、その地域の公的な様々な機関あるいはその専門家等々との連携を確保する、そのための取組というものを国、地方公共団体は講じなければいけない、あるいはその民間団体そのものの人材、これは衆議院で参考人の方が、民間団体の参考人の方がおっしゃっていたものでもございますけれども、民間団体の人材の育成支援、あるいはその民間団体の支援を受ける患者や家族のための支援の条文、そのような様々な詳細な規定を置かせていただいているところでございます。
#92
○白眞勲君 衆法案発議者にお聞きいたしますけれども、衆法案の附則第三項の検討条項は、この法律の規定については施行後三年を目途として検討が加えられ、必要があると認められるときはその結果に基づいて所要の措置が講ぜられるものとされております。
 ただ、非常に何かばくっとした話になっちゃっているので、もう少し具体的に何を検討して見直すことを想定しているのか、お答えいただきたいというふうに思います。
#93
○衆議院議員(佐藤茂樹君) 今、衆法の附則第三項のことにつきまして御質問いただきました。
 その前に、我々のこの衆法の仕組みについてちょっと御説明をさせていただきたいと思うんですが、本法は、まず、第二十三条において、三年ごとにギャンブル等依存症問題に関する実態調査の実施を義務付けております。で、三年ごとのこの実態調査とともに、その実態調査を踏まえて、少なくとも三年ごとにギャンブル等依存症対策基本計画に検討を加えるということを第十二条第六項で規定しているんですね。ですから、三年周期のPDCAサイクルのそういう仕組みをこの法案できちっと規定をさせていただいているわけでございまして、これによって三年ごとにギャンブル依存症対策を推進していこうと。
 で、その三年ごとの仕組みのときに、やはりこの三年の周期に合わせて、関係者会議の御意見も踏まえて、その三年ごとにどういう問題が更に課題だと、そういう御指摘いただくかはそれはもう今予断を持って言うのではなくて、この実態調査に基づき、そして基本計画のそういう見直しでは足らざるところについてはこの法案の見直しもその三年ごとの周期のときにしっかりとできるように、法案全体についてですね。ギャンブル依存症対策基本法と、今の時点ではこれがベターだと思って作っておりますが、やはり法案に遡って見直した方がいいよと、そういう関係者からの会議の意見も踏まえてしっかりと見直すという、そういう仕組みにさせていただいておりますので、今具体的にそういう検討条項を法律の中に今から書き入れるということはあえて差し控えさせていただいているということを御理解いただきたいと思います。
   〔理事藤川政人君退席、委員長着席〕
#94
○白眞勲君 ちょっとこれは質問通告はしていないんですが、今の御答弁につきまして、ちょっと私も驚いたんですけれども、つまり三年ごとに法案全体について見直すことも検討に入れているというと、これ相当大きな話になっちゃうなというふうに思うんですね。
 だから、私はそれで具体的に何を検討するんだろうなということを言ったんですけれども、この法案の枠組みの中からある一部の部分について、もう少しこれはより厚みを増していこうねということであるならば、そういうことだと私は理解していたんですけれども、今のお話は、法案全体について見直すというふうにおっしゃったんで、私びっくりしちゃったんですけれども。
 これ、ちょっと大きな、つまり三年ごとに法案をもう全部見直さなきゃいけなくなっちゃうということになっちゃうんですけれども、どうなんですか。
#95
○衆議院議員(佐藤茂樹君) ですから、さっき言いました、実態調査を三年ごとにやりますね。普通はそれに基づいて基本計画をしっかりと見直していく、そういうサイクルになります。
 その上で、やはり関係者会議も設けておりますから、基本計画の見直しで十分だという、そういうふうに我々は思っておりますが、しかし、その中で、そういう御意見の中で、その三年の周期に合わせて、法案全体も検討した上で、ここの部分は直した方がいいよと、そういう御指摘も出てくるかも分かりません。そういう必要があれば我々はその見直しをしていく、そういうことをこの附則第三項に検討条項として入れさせていただいているということでございまして、法案全体を三年ごとに全て見直すということではなくて、やはり基本計画で足らざるところがある、やはりこれは法改正も必要だと、そういう意見も強く出てくる可能性もあるわけでございまして、それを拒むのではなくて、そういう、ある部分ここは直した方がいいんじゃないかということについては検討を加えて見直していくという、そういう考え方であります。
#96
○白眞勲君 そうしますと、これは時限立法みたいな感じになっちゃうのかなと、つまり三年ごとに法律を見直すみたいな言い方になっちゃうと。私はそうじゃなくて、この第三項というのは、何というの、もう少し細かいと言っちゃなんだけれども、そういったものを見直すのかと思ったんですけれども、そうじゃないという法なんだなということが今ちょっと分かったわけでございますが。
 この辺りで参法案についてちょっとお聞きしたいと思いますけれども、附則第二項の検討条項では政府が検討すべき事項が詳細に定められています。そういう中で、何を検討し、見直すことが定められているんでしょうか、お答えください。
#97
○委員以外の議員(小西洋之君) お答え申し上げます。
 本法案の検討事項でございますが、普通、検討事項というと、その立法の過程で立法事実の確認に至らなかったもの、あるいは将来の立法事実に備えたものというものが通例かと思いますが、本法案のこの検討事項は実は逆でございまして、まさにこの今のギャンブル依存症の問題に直面したときに、もう早急に、直ちに、確実に対処しなければいけない重大問題について検討を列挙しているところでございます。
 具体的には、射幸性の抑制、あるいは先ほど申し上げました入場制限の徹底の確保、あるいはギャンブル依存症にもうなっていらっしゃる方の投票などの制限、あるいはギャンブル関連事業者にその依存症に対する費用負担を求めていくことの制度の検討、そのようなことを具体的に列挙させていただいているところでございます。
#98
○白眞勲君 そういう中で、もう一件、小西議員にお聞きいたしますけれども、この参法案の検討条項に掲げたうち、特にここはやっぱり重要だなという部分があると思うんですけれども、その辺りはどの部分だというふうに言っていいんでしょうか。
#99
○委員以外の議員(小西洋之君) あえて重要なものをと申し上げれば、全ての対策には費用、予算、お金がないと始まらないというのは、これはあらゆる公共政策を通じた真実だと思いますので、そうした点で申し上げさせていただきましたならば、第六号のギャンブル関連事業者のギャンブル依存症対策に係る費用負担、この条項でございます。
 これについては先ほど答弁をさせていただきましたけれども、全国規模にわたって総合的かつ計画的な対策をもう直ちに、既に世界最大のギャンブル依存症社会でございますので、かつ生命の危険がある問題でございますので、実効性ある対策を確保するためには、こうした事業者負担というものが、諸外国の例、また先ほどの公害に関する立法例などに照らしても必要でないかというふうに思います。
 なお、疾病の、がん対策の基本法がございますけれども、ちょっと調べたんですが、立法前に百六十億円の予算が、これ平成十八年の六月立法ですが、平成三十年の予算要求で約三百億ほど、十二年間にわたって二倍になっております。ただ、今のこのギャンブルの依存症対策は六億円、まず桁が違うんですけれども、百倍桁が違う上で、これが二倍になっても十二億円でございますので、とてもとてもこの対策費用としては、我が国の財政の今の非常に苦しい状況を踏まえると、この事業者負担というものは政策合理性の観点からいっても必要であるというふうに考えているところでございます。
#100
○白眞勲君 やはり、国の予算のみならず、この予算、限られている予算をいかにどう使うかというと、やはり事業者にも一定の負担をいただかなければいけないよねということがこの参法案の一つの大きなポイントであるということでよろしいんでしょうか。
#101
○委員以外の議員(小西洋之君) 実効性あるギャンブル依存症対策をいかに確保するか、それを真摯に考えたときに、諸外国また国内の立法例も踏まえてのことでございますので、御指摘のとおり、非常に重要な条文でございます。
#102
○白眞勲君 衆法案発議者にお聞きいたしますが、衆法案では、都道府県のギャンブル等依存症対策推進計画の策定においては都道府県の努力義務とされているわけですね、これ十三条の部分ですが。各都道府県で実際に策定される見通しというのはあるんでしょうか。
#103
○衆議院議員(中谷元君) 全ての都道府県で作成されるということが望ましいわけでございますが、アルコール健康障害対策基本法におきましても同様の規定でございますが、現在、四十七都道府県中四十四都道府県で設置予定でございます。
 ギャンブルの場合は、ギャンブル施設とか医療体制とか支援体制とか、各県ごとにその施設が違っておりますし、また地方分権の要請もございますので、やはりこれは義務付けをすることではなくて努力義務といたしておりまして、都道府県ごとにそういうのを設置していただくように要請をするということでございます。
#104
○白眞勲君 ちょっと今、あっ、よろしいですか。
#105
○衆議院議員(中谷元君) 訂正です。
 四十四都道府県ではなくて……
#106
○委員長(柘植芳文君) ちょっと待ってください。指名してからお願いします。
#107
○衆議院議員(中谷元君) 訂正させていただきます。
 四十四ではなくて、四十三でございました。
#108
○白眞勲君 でも、私、ここは二つ、これもまた質問通告していないんですが、今のお話聞いてちょっと感じたんで答えられる範囲内で結構なんですけれども、一つは、それぞれの都道府県の、何というんですか、推進計画がまちまちになっているというのはどうなんだろうかなと、都道府県の県境を境すると全然違った計画になっちゃうよというのはいかがなものかなというのが一点と、それから、やはり今も理由をおっしゃいました、いわゆる都道府県の自主性という部分もあるかもしれないけれども、やはりその辺りは、こういう法律がある以上は義務付けとした方がいいような感じがするんですけれども、発議者にお聞きしたいというふうに思います。
#109
○衆議院議員(中谷元君) 地域ごとにやはりギャンブル施設があったりなかったり、また医療のセンターがあったりなかったり、また支援体制の整備状況も異なるわけでありますので、やはり都道府県の実情に即した計画を立てるという必要がございます。この辺におきましても、地方におきましてもより自ら推進しやすいようなそういう計画を立てていただくということで、余り型にはめたようなやり方ではないというふうに思っております。
#110
○白眞勲君 いや、型にはめたやり方はしなくていいけれども、あるいはギャンブル施設がまちまちだというのはそうかもしれませんけれど、義務付けたっていいんじゃないかなと思うんですね。だから、その地域においての特徴を生かした計画を義務付けたっていいんじゃないんですかという感じはするんですけど、その辺はいかがでしょうか。
#111
○衆議院議員(中谷元君) やはり、日本は地方自治体がありまして、地方分権の要請もございますので、余り国から強制的にそういったことを義務付けるというよりは、やはり地方分権の持ち味を生かした方がよろしいんじゃないかと思います。
#112
○白眞勲君 これは私の意見になるかもしれませんけれど、ギャンブル依存症が非常に今社会的な大きな問題になっているということを鑑みますと、やはり義務付けた方がいいような気がするんですけれども。
 そういった中で小西議員にお聞きいたします。
 参法案では、都道府県ギャンブル依存症対策推進計画は必ず作成させるとしているわけなんでしょうか。
#113
○委員以外の議員(小西洋之君) お答え申し上げます。
 本法案におきましては、第十五条において都道府県に計画の策定を義務付けておりますので、必ず策定いただくことになります。
 その理由でございますが、まさに今委員が御指摘されましたように、社会的な依存症が現にある大問題、しかも生命にすら関わる問題であるということ、これを全国規模でしっかりとした対策を行っていくためには義務化をお願いしなければならない。
 もう一つ、先ほど中谷先生の方からアルコール健康障害対策基本法の都道府県計画の策定状況を御説明いただきまして、立法者である中谷先生に対するお言葉の前に非常に恐縮でございますが、私も厚労省に確認いたしましたところ、設置予定は四十三であると、平成二十六年に作られた法律。ただ、現時点で、今年の五月一日ではまだ二十七都道府県しか作られていないということでございます。
 私は、このアルコールの基本法は、まさに我が国における依存症対策の新しい地平を切り開いた、誠に本当に敬意を表すべき、本当にすばらしい価値のある立法だと思っているんでございますけれども、立法府においてこうした立法をしていただいたにもかかわらず都道府県がそうした取組をしていただけない、このことをギャンブル依存症の世界ではないようにしたいという思いでございます。
 最後に一言。我々も、地域主権また地方自治というのはしっかり尊重しなければいけないというように考えておるんでございますが、平成二十年の政府の地方分権改革推進委員会の勧告というのがございまして、国民の生命などに重大な、あるいはそういう危険あるものについては、国民を保護するための事務であって、全国的に統一して定めることが必要とされる場合には自治体に義務付けることができるというふうに考えて、この考えに基づく様々な義務付けの議員立法もございますので、我が法案におきましては義務付けをお願いしているところでございます。
#114
○白眞勲君 ちょっと議事録止めてください。
#115
○委員長(柘植芳文君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#116
○委員長(柘植芳文君) 速記を起こしてください。
#117
○白眞勲君 今、小西議員からまた重要な発言がありました、四十三ではなくて二十七だと、実際に今まだ、作ったのは。計画は二十七かもしれないけれども、作ったのは二十七しかないということになりますと、やはり今、これ、中谷議員が今おっしゃったようなことというのは、もっと実効性あるがためには義務付けの方がいいような感じするんですけど、議員、どうでしょうか。
#118
○衆議院議員(中谷元君) 正確に申し上げますと、四十四の都道府県におきまして、平成三十一年度までに作成済みあるいは作成予定ということでございます。(発言する者あり)
#119
○委員長(柘植芳文君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#120
○委員長(柘植芳文君) 速記を起こしてください。
#121
○衆議院議員(中谷元君) 四十三の都道府県でございました。誠に失礼いたしました。
 強制的にという話がございますが、できるだけ、国が強権的にやるのではなくて、やはり地方分権ということがございます。できるだけ地方自治体の自らの意思とまた計画に基づいて作成するのがよかろうではないかということで、アルコールの方も四十三まで来ておりますので、残り四つでございますので、また今後とも努力をしてまいりたいと思っております。
#122
○白眞勲君 ちょっと聞き逃したんですけれども、いついつまでに四十三になるんでしょうか。
#123
○衆議院議員(中谷元君) 平成三十一年度までに作成済みあるいは作成予定と承知しております。
#124
○白眞勲君 そういう中で、衆法案では、今のこの都道府県ギャンブル等依存症対策推進計画で当該都道府県におけるギャンブル等依存症対策について定められているわけですけれども、その計画に当事者である患者や、まあ患者等ですね、患者等や家族の意見というのは反映させる必要はあるんではないのかなと私は思うんですが、その辺りはどうでしょうか。
#125
○衆議院議員(浦野靖人君) 御指摘のとおり、第十三条では、地方分権の要請を踏まえ、都道府県ギャンブル等依存症対策推進計画の策定手続につき、国の基本計画のように詳細な規定は設けず、各都道府県の自主性に委ねております。
 もっとも、これは都道府県計画の策定に当たり、ギャンブル等依存症である者等及びその家族の意見を反映させる必要がないという趣旨ではありません。第六条において規定されているとおり、地方公共団体は、ギャンブル等依存症対策に関し、国との連携を図りつつその地域の状況に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有することから、各都道府県におきまして必要な対応が取られるものと考えております。
#126
○白眞勲君 もちろん否定はされていない、ああ、僕、これも聞いていない、質問通告していないんですけれども、規定はされていないかもしれないけれども、聞かなければいけないともなっていないわけですよね。その辺りどうなんでしょうか。
#127
○衆議院議員(浦野靖人君) もちろん、都道府県においても必要な施策を考えることになりますので、そういった措置も都道府県が必要に応じてしっかりと患者の意見も聞くのではないかというふうに考えております。
#128
○白眞勲君 聞くのではないかと考えていますということですと、少し私は弱いような感じがするんですね。やはり、聞けということをやっぱり書くべきなんじゃないのかなというふうに私は思うんですけれども。
 そういった意味では、小西議員にお聞きしたいと思います。
 参法案では、この都道府県ギャンブル依存症対策推進計画に患者等や家族の意見は反映されるのでしょうか。
#129
○委員以外の議員(小西洋之君) お答え申し上げます。
 本法案におきましては、第十五条第四項において、都道府県は、都道府県計画の策定、変更に当たって、あらかじめギャンブル依存症の患者等及びその家族を代表する者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとするというふうに明記しておりますので、必ずこうした関係者の意見が反映されなければならない、そのようにしているところでございます。
 その理由でございますけれども、まさに委員が御指摘されました、また七月三日の本委員会で大阪いちょうの会の山口さんのお話もございましたけれども、まさに地域の実情に応じた対策、その対策の基盤になるのが都道府県計画でございますので、やはりその地域の当事者の声を聞かなければいけないということ、また、これが、このギャンブル依存症の問題が、政策分野として当事者、患者さんや家族がなかなか声を上げにくい問題である、そしてまた、対策そのものが遅れている、そして対策そのものが各行政分野にまたがったり、あるいは更なる問題を生んだり、非常な複合問題で難しい分野である、こうした分野こそ当事者の意見を反映する措置を講じなければ実効性あるものができない、そのような認識におります。
 このような都道府県計画に意見を反映させる仕組みでございますけれども、障害者総合支援法で法律の規定があるのと、がん対策基本法、これは議員立法でございますけれども、国の基本方針の中で、都道府県計画の策定、変更に当たり、そのような取組を求めているところでございます。
#130
○白眞勲君 やっぱり私も聞いていて、多分ここにいる委員の皆さんもそうだと思うんですけれども、やはりここは義務付けてしまって、やはり実際つらい思いをしているのは、この前の参考人質疑でも、家族が本当につらい、子供たち、子供が本当に大変なんですというその切実な声というものをしっかりとやはり反映させるものがこの法律の中にも義務付けという言葉で私は入れるべきではなかったのかなというふうに思っております。
 そういう中で、衆法案発議者にお聞きいたします。
 衆法案では、ギャンブル等依存症対策推進関係者会議の構成員として関係事業者が何名任命されることを想定されているのでしょうか。特にパチンコ業界、競馬業界等の各業界からそれぞれ任命されることを想定しているのでしょうか。
#131
○衆議院議員(浦野靖人君) 本法案では、ギャンブル等依存症対策推進関係者会議は委員二十名以内ということで組織すると規定しているのみで、関係事業者から何名、また各業界から何名任命するというような形は規定をされておりません。関係事業者からどのように、また何名任命されるかにつきましては、ギャンブル等依存症対策を真に実効性あるものとするとの観点から、政府において適切に判断されるものと考えております。
#132
○白眞勲君 この政府において適切に判断するということというものが、その適切が大分価値観がいろいろな人たちによって違うわけですよね。
 もう一つ聞きます。
 衆法案発議者にお聞きしますが、医療又は福祉分野の対策法において、対策に関わる行政の計画に対して意見を述べる権限を有する会議の構成員に原因事業者を任命することとしている例はあるのでしょうか。
#133
○衆議院議員(中谷元君) アルコール健康障害基本法に基づくアルコール健康障害対策推進会議におきましては、専門的な知識を有する者として、酒類の製造又は販売を行う事業者が任命をされております。具体的に申し上げますと、ビール酒造組合専務、また全国小売酒販組合中央会会長ということで、メーカー、卸も入って、併せてアルコール健康障害対策を検討しているということでございます。
#134
○白眞勲君 衆法案発議者にまたお聞きいたしますけれども、この法案では、ギャンブル等依存症の予防等に資する事業の実施に係る施策について具体的に何を行うことを想定しているのかということをお聞きしたいんですね。
 また、この施策については、関係事業者の自主的な取組を尊重しつつというふうに書いてあって、ギャンブル等依存症の予防等が図られるものとなるようにするために講ずるとしたのはなぜなんでしょうか、お答えください。
#135
○衆議院議員(岩屋毅君) 関係事業者の自主的な取組を尊重しつつ講ずるものとしたのは、本条、第七条におきまして、関係事業者は、その事業活動を行うに当たってギャンブル等依存症の予防等に配慮するよう努めなければならないと定めているからでございまして、私どもは、この依存症の予防の上では、関係事業者がまず自主的に取組を行うことが極めて重要だというふうに考えております。
 今まで特別立法を行ったりして様々なギャンブル法制認めてきているわけですけれども、こういった自主的な取組に努めなければならないという、いわゆる責任あるゲーミング施行の考え方というのはしっかり確立しておらなかったというふうに私ども考えておりまして、この規定の意味は極めて重たいというふうに考えているところでございます。
 そういう考え方に基づきまして、先ほども申し上げましたが、既に広告及び宣伝の適正化、入場管理の適正化、相談窓口の設置、インターネット投票における対応の適正化などの対策が既に取り始められておりますけれども、本法が成立することによりましてこういった対策がより充実強化されていくと。
 したがって、事業者任せにしているということではなくて、事業者の自主的な取組を尊重しつつも、行政による指導、監督、助言によって対策が充実強化されていくということを想定しているわけでございます。
#136
○白眞勲君 この部分が衆法案と参法案の一つの違いのある部分かなと思うんですけれども、小西議員にお聞きいたします。
 参法案では、今のこのギャンブル関連事業者の事業の方法についてどのように規定しているのか。ギャンブル関連事業者の自主的な取組を尊重しつつ施策を講ずるものとしなかったのはなぜなんでしょうか。
#137
○委員以外の議員(小西洋之君) お答えを申し上げます。
 本法案におきましては、まず条文第十五条でございますけれども、ギャンブル事業者がその取組、失礼しました、十七条でございますけれども、ギャンブル事業者のその事業の活動に際しまして、ギャンブル依存症の発生等の防止にまず配慮されているものにすること、それを求めているところでございます。また、さらに第七条におきましては、その配慮も最大限の配慮をするというふうに踏み込んだ規定を行っているところでございます。
 済みません、ちょっと整理いたしますと、第十七条は、国及び地方公共団体が依存症対策の政策をするときには、ギャンブル関連事業者の事業活動についてそうした配慮するような施策を求める、第七条は直接のものを、事業者に対して直接に求める、そのように大きな違いがございます。
#138
○白眞勲君 せっかくだから、ちょっと小西議員に最後に一つ、安保法制についてちょっとお聞きしたいんですけれども、安倍内閣が強行採決をした安保法制について、小西議員は繰り返し憲法に違反すると主張されていますけれども、私もそう思うんですけど、隣に今日、中谷当時の防衛大臣もいらっしゃるんですけど、小西議員として一体どの部分が一番問題だというふうに思われているのか、最後にお話しください。
#139
○委員以外の議員(小西洋之君) 本法案の審議とは離れているかと思うんですが、御質問いただきましたので。
 安保法制の問題ですけど、一番の問題は、集団的自衛権の解釈変更が、安倍政権の合憲の根拠、主張、七・一閣議決定に明記し、その後累次の国会答弁で示しているその合憲の根拠が法論理ですらない。昭和四十七年見解の中に作ったときから集団的自衛権が存在していると、法理がですね。そのことによって我が国が海外派兵を含む武力行使ができるようになっている。
 このような政治を、これはもう党派を超えた問題でございますので、昨日、文科省の官僚のとんでもないような収賄容疑の事件もございましたけれども、このままでは議会、政府における法の支配が崩壊してしまう。立憲主義を回復するために与野党を超えた先生方の御指導をお願いしたいと思います。
#140
○白眞勲君 終わります。
#141
○委員長(柘植芳文君) 午後一時二十分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時二十九分休憩
     ─────・─────
   午後一時二十分開会
#142
○委員長(柘植芳文君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、野上浩太郎君、小野田紀美さん及び石井準一君が委員を辞任され、その補欠として中西哲君、こやり隆史君及び進藤金日子君が選任されました。
    ─────────────
#143
○委員長(柘植芳文君) 休憩前に引き続き、ギャンブル等依存症対策基本法案及びギャンブル依存症対策基本法案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#144
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 ギャンブル依存症の対策は大きく二つの柱が必要だと考えます。一つは、依存症になってしまった人への対策。医療や社会的支援、家族、特に子供への支援策なども本当に求められるというふうに思います。そしてもう一つは、新たな依存症を生まないための対策です。依存症になってしまった人への対策は緒に就いたばかり、新たな依存症を生まないための対策は更に遅れているということを私は三日の参考人質疑で痛感いたしました。
 そこで、衆法、参法の提出者それぞれにお聞きいたします。
 新たな依存症を生まないというために、賭博そのものであるカジノを合法化することはあり得ないというふうに私は考えますが、意見をお聞かせください。また、それぞれが提案しているギャンブル依存症対策はカジノ実施を前提としたものであるのかどうか、お答えください。
#145
○衆議院議員(岩屋毅君) 先生が指摘をされましたのはIR整備法のことだと思いますけれども、御案内のとおり、これは一昨年の暮れに成立をいたしましたIR推進法の第五条に基づいて講じられる法制上の措置でございます。本来ですと昨年のうちに国会に提出されていなければいけなかったということだと思いますが、解散・総選挙等がございましたので、作業が遅れていると承知をしています。
 IR整備法の是非についてはその整備法の御審議の中で是非ただしていただきたいというふうに存じますが、政府においてギャンブル依存症を防止するための重層的かつ多段階の措置が講じられていると承知をしています。
 一方、私ども、今度提案をしておりますこの法案は、IRとは切り離して議論されるべきという観点から、ギャンブル等依存症に対する国民の不安や懸念の声に応えるために立案をしたものでございます。やがて、仮にIR整備法が成立をいたしまして、その施設の中に含まれるカジノが開業した場合には本法案の対象になっていくわけでございますが、IR整備法にビルトインされている仕組み、そしてこの基本法に基づいて行われる対策が総合的に講じられることによって、我が国におけるギャンブル依存症の全体的な状況が改善するものと期待をしているところでございます。
#146
○委員以外の議員(小西洋之君) お答え申し上げます。
 私は、昨年なんですけれども、民進党時代でありますが、この依存症対策の法案の担当チームの事務局長として韓国の江原ランドを視察してまいりました。そこで、カジノによる依存症の実態、そのギャンブル場の経営者、また自治体の職員の方も言っていましたけれども、カジノによる依存症の効果というのは非常に大きいものがあると。山奥の炭鉱跡の場所に造られているものなんですが、三百万人を超える韓国の国民がソウルから専用バスに乗ってやってくると、そのような実態を見ました。
 それで、委員御指摘の新たな依存症を生まないということに着目したときに、新たなカジノによる依存症を生まないためにはカジノそのものをつくらないということは、因果関係としてはそれは明らかであろうと言えると思います。
 その上で、本法案の立法趣旨でございますけれども、まさに御指摘のパチンコなどを始めとして世界でも有数のギャンブル依存症の言わば大国になっているこの現状で、国民の生命、また家族の幸せ等々、そうした大問題に、危機にとにかく対処するためにこの法案は立法したものでございまして、カジノの実施を前提にしたものではございません。
 なお、私、無所属の、立憲民主党・民友会の所属の議員でございますが、衆議院の審議におきましては、立憲民主党の発議者の方から、カジノを解禁することによって新たな依存症者が増加する、依存症対策を進めていく上で新たな依存者が増加するようなことを進めるべきではないという見解を述べた上で、IR推進法の廃止法案の提出、これは御党とも共同提出でございますけれども、そのような言及がなされているところでございます。
#147
○田村智子君 続いて、衆法案、ギャンブル等依存症というふうにしていますけれども、この等の中にパチンコ、パチスロが含まれるということなのかどうか、パチンコ、パチスロはギャンブルそのものではないという認識かどうか、お聞かせください。
#148
○衆議院議員(中谷元君) この法律の第二条のギャンブル等は、法律の定めるところにより行われる公営競技、パチンコ屋に係る遊技その他の射幸行為と規定をいたしております。したがいまして、等は風営法の範囲で行われる遊技が該当するものでございます。
#149
○田村智子君 一方、参法の方は、ギャンブル依存症対策というふうに、等はないわけですね。これは、パチンコ、パチスロをギャンブルとみなしているのかどうか。また、ギャンブル依存症の防止のための対策を進める上で、事実上の換金システムである三店方式なども含め、パチンコ、パチスロに規制の検討が必要という認識をお持ちかどうか、お聞かせください。
#150
○委員以外の議員(小西洋之君) お答え申し上げます。
 本法案では、公営競技やパチンコのみならず、違法な賭博も含めまして広くギャンブル依存症対策を推進する観点から、あえてギャンブルという用語の定義、これは置かずに、ギャンブル依存症の定義を置いたところでございます。パチンコ、パチスロを原因とする依存症についても、公営競技等によるものと同様にこの対策の中で対策が講じられていくこととなります。その意味で、この法律の定義の限りにおいて、ギャンブル依存症のギャンブルにはパチンコ、パチスロが含まれております。
 このような整理は、ギャンブル依存症という用語の報道機関等々での用いられ方、あるいはパチンコ、パチスロを原因とするギャンブル依存症の問題、存在に関する一般国民の認識とも沿うものだというふうに考えております。
 その上で、本法案でございますけれども、第十七条の第一項におきまして、ギャンブル関連事業者の事業の方法がギャンブル依存症の発生等の防止に配慮されたものとなるようにするために必要な施策を講じる、国や地方公共団体が施策を講じるというふうに規定をしております。
 仮にでございますけれども、仮に委員の御指摘が、パチンコ業界のいわゆる三店方式とギャンブル依存症との間には何らかの因果関係があるのではないかというような御指摘であるのでありましたら、そうした御指摘はほかにも社会的にあることは私承知しておりますけれども、政府においてそうした御指摘も真摯に受け止めて、必要に応じてしかるべき調査等はなすべきではないかというふうに考えているところでございます。
#151
○田村智子君 これは、カジノを前提にすることは論外なんですけれども、パチンコ、パチスロの規制を不問にしたら、ギャンブル依存症の対策、特に防止対策は全く不十分なものになってしまうと思います。
 そこで、警察庁にお聞きします。
 刑法犯罪の動機がギャンブル依存である件数、同じくパチンコ依存である件数、直近の数字でそれぞれ示してください。
#152
○政府参考人(山下史雄君) 犯罪は様々な要因によって発生するものでございまして、これを一概に申し上げることは困難でございますが、警察庁の犯罪統計によれば、平成二十九年中に検挙をした刑法犯約三十二万件のうち、主たる被疑者の犯行の動機、原因がギャンブルをするための金欲しさ等ギャンブルをすることへの欲求であるものの件数は千百八十二件、パチンコ遊技をするための金欲しさ等パチンコ遊技をすることへの欲求であるものの件数は千三百八十八件でございます。
#153
○田村智子君 これ、パチンコ依存が原因とされるものの方が多いわけですね。検挙に至らない事案でも、家族などへの暴力も含め、パチンコにのめり込んだがために日々深刻な事件が生じていると言わざるを得ません。それでも、パチンコはゲームセンターなどと同じ遊技という扱いなんですね。
 ゲーム依存症について、WHOによって国際的に疾患と認定をされました。確かに、子供たちも含めて日常生活に支障が出るほどのめり込んでしまう、あるいは課金に対する支払が膨らみ過ぎるなど深刻な事例は日本でも問題になっていますが、これは、親のクレジットカード使っちゃってある月の請求が物すごく増えちゃったと、これで大体発覚して、その月の請求どうするんだというような事例が多いと思うんですよ。
 パチンコ依存症の深刻さは次元が違います。うそにうそを重ねて、家族も友人も巻き込んで借金をする、家族に暴力まで振るう、あるいは強盗などの凶暴犯罪にまでつながっていく。ギャンブル依存症の原因となるギャンブルは圧倒的にパチンコ、パチスロであるということはもう分かっていることなんですよね。遊技でありながら他の公営ギャンブルよりも多くの被害者がいる。ゲームとの最大の違いは、お金をするということだけではなくて出玉やコインを簡単に現金化できること、それが多くの被害を生み出しているのではないかと当然に考えますが、警察庁の見解をお聞かせください。
#154
○政府参考人(山下史雄君) 犯罪は様々な要因によって発生するものでございまして、これを一概に申し上げることは困難であると認識をしてございますが、一般にパチンコへの依存問題を抱える方がいることは承知をしておりますし、今ほど御答弁を申し上げたとおり、このパチンコ遊技をするための金欲しさ等パチンコ遊技をすることへの欲求であると、こういったものが被疑者の犯行動機、原因となっている件数が一定あるということは承知をしているところでございます。
 いずれにいたしましても、このパチンコへの依存防止につきましては大変重要なものであるというふうに思ってございます。重要性に鑑みまして、昨年八月に関係閣僚会議において決定をされたギャンブル等依存症対策の強化についてなどを踏まえ推進しているところでございまして、今後とも関係行政機関と連携をしつつ、この依存防止対策、パチンコへの依存防止対策をしっかりと推進してまいりたいと考えております。
#155
○田村智子君 答弁かみ合っていないんですけど、ちょっと先に進みますね。
 パチンコにはやっぱり換金システムがあると、だからこれほどの深刻な被害があるんだということは、これはもう誰だって分かっていることだと思いますよ。
 そこでお聞きしたいんですけれども、換金に関わって検挙された件数、このパチンコで換金に関わって検挙された件数、その事案の説明、主なものをお願いします。
#156
○政府参考人(山下史雄君) パチンコ営業者が客に提供した賞品を買い取るなどして風営適正化法第二十三条第一項違反として検挙された件数は、平成二十九年中で四件でございます。具体的な事例を申し上げますと、例えばパチンコ営業所の従業員が賞品買取り業務に従事するなど、パチンコ営業者と実質的に同一であると認められる者が賞品買取りを行っていたものがございます。
#157
○田村智子君 これは、パチンコのお店と景品交換所と言われるところの経営者が一緒だった、これで検挙された事例がある。また、事前のレクでお聞きしましたところ、景品交換所で働く方がパチンコ店の従業員と重なっていたと、これも検挙された事例としてあるんだということもお聞きをしているところなんですけれども。
 これ、お客さんはパチンコの出玉に応じて景品を受け取る、多くはパチンコのすぐそばにある景品交換所で景品を現金化する、景品交換所は買い取った景品をまたパチンコ店に売ると、いわゆる三店方式ですね。これは、経営者や従業員がパチンコ店と景品交換所で同一だったら風営法違反、これまでもそれで摘発された事例というのがあると。その理由としては、これは賭博になりかねず、善良な風俗を害するとして禁止されているんだという説明も警察庁から受けました。しかし、これ、通常行われている三店方式と外形的には何ら変わらないと思うんですよ、外から見たとき。お客さんが景品交換所へ行ってお金に換える、それで持っていかれた景品がまたパチンコ店に戻る、これ、外形的に何にも変わらないですよ。にもかかわらず、この景品交換所が何の規制も受けていない。なぜなんですか。
#158
○政府参考人(山下史雄君) パチンコ営業に係る賞品の買取りにつきましては、風営適正化法におきまして、パチンコ店の営業者が現金等を賞品として提供をすることや客に提供した賞品を買い取ることを禁止をしているところでございます。パチンコ店の営業者以外の第三者が賞品を買い取ることにつきましては、直ちに風営適正化法違反となるものではないというふうに認識をしております。
 今ほど先生の方からいわゆる三店方式によるこういったものをもっと規制すべきではないかという御趣旨のお尋ねがございましたが、風営適正化法はパチンコ営業につきまして必要な規制を行うものであるところ、仮にパチンコ店の営業者以外の第三者による買取りを規制することとした場合、一般的な物の売買にまで際限なく規制の対象が広がることとなり、過剰な規制となりかねないものであると考えております。
 いずれにいたしましても、警察といたしましては、パチンコ営業者と実質的に同一であると認められる者が賞品を買い取るなどの違法行為につきましては、引き続き厳正な取締りを行っていく所存でございます。
#159
○田村智子君 それじゃ、お聞きしますが、景品交換所は古物営業に当たるのではないですか。
#160
○政府参考人(山下史雄君) お尋ねのいわゆるパチンコの賞品買取り所につきましては、古物営業の許可を取得する必要はございません。
#161
○田村智子君 今、パチンコの景品の中には有名ブランドのバッグとかがあるそうなんですね。じゃ、その有名ブランドのバッグをパチンコの賞品として受け取りました。それをブランド品売買をするお店で換金をしました。その買い取ったお店はそのブランド品を販売しました。このお店は古物営業法の対象になるんじゃないですか。
#162
○政府参考人(山下史雄君) 今ほど古物営業の許可を取得する必要がないと御答弁申し上げましたが、その理由でございますが、古物営業法が、盗品等の売買の防止、速やかな発見等を図るため、古物営業に係る業務につきまして必要な規制等を行い、もって窃盗その他の犯罪の防止を図り、及びその被害の迅速な回復に資することを目的とする、この趣旨に鑑みますれば、窃盗等の犯罪の被害や盗品等の処分の実態が認められないパチンコの賞品につきましては、当該パチンコの賞品を買い取ることについて、そもそも古物営業法の規制を及ぼす必要は認められないと考えてございます。
 今ほど先生御指摘の例えば一般のブランドバッグでございますれば、盗品等の処分の実態が認められますこと等から、当該物品を買い取ることにつきましては古物営業の許可を取得する必要があると考えているところでございます。
#163
○田村智子君 今の御答弁だと、じゃ、賞品買取り所というんでしょうか、景品交換所というんですか、これはもうパチンコとワンセットという判断ということでよろしいんですか。
#164
○政府参考人(山下史雄君) 今ほど御答弁申し上げましたのは、窃盗等の犯罪の被害や盗品等の処分の実態が認められないパチンコの賞品、これにつきまして、第三者が当該賞品を買い取ることにつきまして古物営業法の規制を及ぼす必要があるかどうかということで御答弁申し上げたものでございます。
#165
○田村智子君 だから、だから、パチンコで受け取ったものだからという理由でしかないじゃないですか。
 ブランド買取り店のところに、これはパチンコで受け取ったんだと、パチンコ店から証明書をもらったんだと、そういうブランド品だけ買い取りますよというお店があったら古物営業法の対象にならないということになるんですか。
#166
○政府参考人(山下史雄君) これも今ほど御答弁申し上げましたように、御指摘のような一般のブランドバッグということでございますれば、盗品等の処分の実態というものが認められるところでございます。こういった物品を買い取ることにつきましては、古物営業法の許可を取得する必要があると考えているところでございます。
#167
○田村智子君 そうすると、パチンコ店が出すいわゆる特殊景品は、景品交換所で交換がされ、それがパチンコ店に還流するというシステムがあるから古物営業法には当たらないということになるわけですよね。まさに景品交換所はパチンコの換金システムと言っているのと同じだというふうに思いますよ。全く説明になっていないですよ。
 結局、古物営業法の規制対象にすると。だって、ならないのおかしいですよ、古物なんだから。本人がもらったものを処分するというのは、これはもう古物の対象になるわけでしょう。フリーマーケットで売ったってそうなるわけでしょう。それを買い取るとやったら、買取りに来た業者は古物営業法の対象になってくるわけですよ。それを古物営業法の規制にも当たらないと言うと。それは、古物営業法の規制対象にすると景品換金をするときに身分証明などが求められてしまう、そうした規制も掛からないようにするために古物営業法の対象外としているとしか説明のしようがないわけですよね。
 パチンコ店が直接客から賞品を買い取った場合も、賭博罪ではなく風営法違反なんですよ、さっきのも。検挙例の中に、景品を出しました、その景品をパチンコ店がお金に換えましたと、これも賭博罪で検挙していないんですよ。風営法違反の検挙というふうになっているわけですよね。
 私は、これでは、警察がパチンコ、パチスロの換金システムを守っていると同じだと言わざるを得ないと思いますが、いかがですか。
#168
○政府参考人(山下史雄君) パチンコ営業につきましては、その態様によっては客の射幸心を著しくそそることとなるなど、善良な風俗と清浄な風俗環境を害し、又は少年の健全な育成に障害を及ぼすおそれがあることから、風営適正化法に基づき必要な規制が行われているところでございます。
 警察といたしましては、業界に対しまして、射幸性の抑制、依存防止対策等の指導をしているほか、違法行為につきましては厳正な取締りを行っているところでございます。
#169
○田村智子君 やはり政府参考人では駄目ですよ。これ、議論にならないです。
 ギャンブル依存症対策でパチンコ、パチスロへの対策を審議しないということはあり得ない。是非、国家公安委員長に御出席いただいて、改めて審議をお願いしたいと思います。委員長、取り計らいをお願いします。
#170
○委員長(柘植芳文君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議をいたします。
#171
○田村智子君 パチンコ、パチスロの規制として今すぐできることもあるはずです。簡単にお金がつぎ込める、ここに歯止めを掛けることです。
 今、一台一台の機械にお札の投入口があって、パチンコ玉を取りに行く必要もないわけですね。これでは頭を冷やす間も与えないと。これ、出玉規制などは、機械について、警察庁関与しているんですよ、出玉規制については。だったら、すぐにお金がつぎ込めるというこの構造も私は規制すべきだと思いますが、いかがでしょう。
#172
○政府参考人(山下史雄君) 今ほど先生の御指摘ございました営業所内におきまして遊技料金を支払うための現金投入口の場所につきましては、風営適正化法上規制があるものではございませんけれども、客の利用実態あるいは社会的な認識等について警察としても注視をしてまいりたいと思ってございます。
 いずれにいたしましても、パチンコへの依存防止対策は重要な課題であると認識をしております。業界におきましても、本人、家族申告による遊技の制限、依存問題を抱える人等への相談対応等の取組が実施をされており、引き続き、各種取組を総合的に推進し、依存問題を抱え不幸な状況に陥る人をなくすための対策を、関係省庁とも連携をしつつ、しっかりと講じてまいります。
#173
○田村智子君 これ、機械については、警察庁関与できるんですから、是非お願いしたいと思います。
 金融庁にもお聞きしたいんですね。
 負けて熱くなったと、ところが財布開けたらもうお金もなかったと、入れられなかった、そうしたらすぐにお金を下ろすことができる、これも駄目だと思うんですよ。パチンコ店に設置されたATMの撤去、必要だと思います。
 現在、ATMの設置は、設置場所を所管する者との協議が調えば自由に行えちゃうんですね。そのため、金融庁は、パチンコ店へのATM設置については業界の自主ルール策定を見守るという姿勢です。
 しかし、ギャンブル依存症対策を本気で進めるつもりならば、被害を防止するためにも法令上の規制は行うべきです。せめて、法令上の規制も辞さないぞという厳しい姿勢でルール作りを先導すべきだと思いますが、金融庁、いかがでしょうか。
#174
○政府参考人(松尾元信君) お答え申し上げます。
 公営施設やパチンコ店に設置されている銀行ATMにつきましては、公営企業内については平成二十九年度末までにATMのキャッシング機能の廃止、またATM自体の撤去を行うということになっておりまして、また、パチンコホール内についてはキャッシング機能を廃止しているといった取組が行われていると承知しております。
 ギャンブル等依存防止は重要な課題であり、このほかにも、全銀協で、全国銀行協会で検討しておりますギャンブル等依存症等を理由とする申告を受けた場合の貸付自粛制度が平成三十年度中を目途に開始されるようしっかりと促していくとともに、ギャンブル等依存症に関連する多重債務問題についての相談対策のマニュアルを作成するなど、専門機関と多重債務者相談窓口との連携を強化するといった取組も行っております。
 金融庁といたしましては、金融機関による取組について、ギャンブル等依存症対策の観点から、関係省庁と連携しつつ、モニタリングしてまいりたいと考えております。
#175
○田村智子君 これ、依存症の深刻さ、やっぱり理解していないと思うんですよ。せめて所持金なくなったらもうパチンコ店から出ると、それぐらいのことやらないでどうするのかというふうに思いますよ。
 衆法の提案者に次の点をお聞きしたいんですけど、第十四条で、国及び地方公共団体は、家庭、学校、職場、地域その他の様々な場におけるギャンブル等依存症問題に関する教育及び学習の振興のために必要な施策を講ずるとしていますが、一体どのような教育を行うことを想定しているのでしょうか。賭博は犯罪であり、やってはならないということをちゃんと教えるのか、カジノやパチンコ、パチスロについていかように教育するのか、どうお考えですか。
#176
○衆議院議員(佐藤茂樹君) 今、田村委員の方から十四条についての御質問がございました。この十四条の教育の振興、家庭、学校、職場、地域、そのほかの様々な場におけるギャンブル等依存症問題に関する教育の重要性を規定しております。
 家庭における施策というのは、例えば保護者向けの啓発資料を作成し周知を図り、未成年者のギャンブル等へのアクセスの防止を図ることを想定しております。職場における施策というのは、事業者が従業員に対し、ストレスの対処法などギャンブル等依存症の予防等に関する教育指導を行うことを想定しております。地域における施策とは、例えば地域の公民館においてギャンブル等依存症対策に関する講座を実施すること等を想定しております。
 田村委員の一番聞きたいのは、教育という場においてどうするのかということであろうかと思うんですけれども、これは本当に、学校における教育というのは、ギャンブル等依存症を予防するに当たっては成人する前の段階における教育が極めて重要であるという観点から、子供の発達段階に応じてギャンブル等依存症関連問題の防止に関する教育や周知を図ること等を想定しております。例えば、パチンコ等に関しては、十八歳未満の者をパチンコ営業所に客として立ち入らせることは法律で禁止されているところであって、こうした禁止行為を正しく認識してもらうことは当然と考えております。
 その上で、我々、この法案作成の過程にも、今、政府の方が、学校教育においてはこれまで指導要領等にギャンブル等依存症についての記述がなくて直接的な指導がなされてこなかったと承知しております。昨年の八月に、政府の方としても初めて、高等学校指導要領解説保健体育編において精神疾患の一つとしてギャンブル等依存症を記載することとされているわけでございまして、今その解説本が作成中だというようにお聞きしております。我々もその作成段階のものをしっかりと目を届けさせていただいて、注視してまいりたいと思っております。
 子供の発達段階に応じまして、仮に将来ギャンブル等を行うことがあるとしても、依存症のリスクに注意することができるような教育が行われることを我々提案者としては期待しております。
 以上でございます。
#177
○田村智子君 これ、文科省にお聞きしたいんですが、薬物依存やたばこについて中学や高校で既に教えていると思います。どのように教えることを基本としているのか、お願いします。
#178
○政府参考人(白間竜一郎君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のように、喫煙、また薬物乱用防止についての指導については、小学校から高校まで、学習指導要領に基づきまして、体育科、保健体育科を中心に行われております。
 今、中高ということでしたので中と高の具体例を申し上げますけれども、具体的に中学校では、たばこにつきまして、たばこの煙の中には有害物質が含まれていること、常習的な喫煙によりがんや心臓病など様々な病気を起こしやすくなることや、未成年の喫煙については依存症になりやすいこと、また高等学校では、喫煙は生活習慣病の要因となり健康に影響があること、周囲の人々や胎児への影響があることなど、受動喫煙の害とともに喫煙の健康への影響について指導が行われているというところでございます。
 また、薬物乱用につきましては、中学校で覚醒剤や大麻を取り上げまして、摂取によって幻覚を伴った激しい急性の錯乱状態や急死などを引き起こすこと、薬物の連用により依存症状が現れ、中断すると精神や身体に苦痛を感じるようになるなどの様々な障害が起きる、また高等学校では、コカイン、MDMAなどの麻薬、覚醒剤、大麻など薬物の乱用は、心身の健康、社会の安全などに対して様々な影響を及ぼすので決して行ってはならないことなど、薬物の健康への影響について指導が行われている、そういう状況でございます。
#179
○田村智子君 これ、基本的にはやらないということを教えているはずなんですよ。たばこは吸わない、薬物はもちろん違法ですからやらないと、そうやって学校教育やっているはずなんですね。
 基本政策を担当することになる内閣府にもお聞きします。
 依存症の実態とともに、やっぱりギャンブル依存症の場合も、賭博は犯罪であるんだと、やらないということを基本に教える、こうしなければ依存症対策の教育にはならないというふうに思いますが、いかがでしょう。
#180
○政府参考人(中川真君) 御答弁申し上げます。
 ギャンブル等依存症対策につきましては、政府は関係閣僚会議を立ち上げまして昨年の八月にはこの依存症対策の強化策を取りまとめ、実施可能な施策を順次施行に移していっているという状況でございます。
 それで、今の教育、啓発の在り方でございますけれども、これまで発議者からの御答弁、そしてただいま文科省からも答弁がございましたように、まず、子供が成長して大人になった際に、ギャンブルなどに依存せず、これはもしかすると薬物とかアルコールも含めて、こういう依存に陥ることなく自律的に健康的に生きていけるように、学校教育の場では、先ほど御紹介もありましたように、学習指導要領などで新たな精神疾患の一つに位置付けて記載をして教育現場での取組を推進していくという形で取り組んでいるものだというふうに考えてございます。
 また、学校教育だけではなくて、ギャンブルの依存のリスクを注意喚起するための取組も、施行者ですとかあるいは事業者による取組としては、インターネット投票サイトですとか、ポスター、リーフレットを活用した注意喚起、普及啓発などが実施されているところでございますし、また、国民誰もがギャンブル等依存になり得るという可能性があることに鑑みますと、依存症は適切な治療や支援により回復可能であることが理解されることが大事だと思っておりますし、そういうことを強調する普及啓発イベントの実施やリーフレットの配布など、既にこの取組を進めているところでございます。
 以上でございます。
#181
○田村智子君 これ、予防教育としては極めて心配になるような御答弁だったと。依存症にならないようにギャンブルをやりましょうというような教育になるんじゃないかと、ちょっと危機感を抱くような御答弁だったというように思うんですね。
 先日の参考人質疑で、久里浜医療センターの樋口院長に、ギャンブル依存症の予防策としてギャンブルについての正しい知識の教育が必要だという意見陳述があったので、それはどういうものかという質問をいたしました。そうすると、様々なギャンブルについて当たる確率がどれだけ小さいかということを学ぶという例示とともに、それが予防策になるのかはいまだエビデンスがないというお答えだったんですね。
 この当たる確率のことというのは、認知行動療法で、現に依存症の患者さんに、こんなに確率が低いのに当たりが出るとあなたは信じていたのよと、こうやって分からせていく、そして次の行動のコントロールに、何というか、きっかけを与えていく、こういう意味では、私、意味があると思います。実際、久里浜医療センターはそういう治療を行っています。
 しかし、予防策にはならないでしょう。依存症というのは、千分の一だろうが一万分の一だろうが、一を当てたからのめり込んでいくというわけで、まさに予防策、そのための教育というのは未確立だと言わざるを得ません。それでいてカジノまで解禁するというのは本当にあり得ないということは強調しておきます。
 厚生労働省に来ていただきました。
 このギャンブル依存症になってしまった方への支援策、診療報酬が低いんじゃないかという問題提起があるんです。
 久里浜医療病院も、お一人の方、初診で診るときには二時間、三時間必要になるというんですね。これ、薬も使うわけじゃないですよ。それから、何か手術のような処置が必要でもない。こういう問診のようなものは一番診療報酬が付かないんです。
 これ、ちゃんと医療機関がギャンブル依存症を含めた依存症に対応できるように診療報酬大きく引き上げていくこと必要だと思いますが、いかがでしょうか。
#182
○政府参考人(伊原和人君) お答え申し上げます。
 いわゆるギャンブル依存症に対する治療に関しまして、診療報酬におきましては、先生から御指摘ございましたように、精神疾患に対する専門的な治療である精神科専門療法として評価をしております。この精神科専門療法に関しまして、今年四月の診療報酬改定におきまして、診療報酬の対象となる精神疾患の定義を最新の国際疾病分類、これWHOが決めておりますけれども、これに即して見直して、ギャンブル依存症につきましても対象疾患であるということをしっかり明確化いたしました。
 さらに、ギャンブル依存症につきましては、現在、AMED、日本医療研究開発機構などでの研究が進められておりまして、今後、こうした治療法の開発に関する研究、あるいは治療の安全性、有効性、こうしたものもよく把握しながら、関係者の意見も聞いて中央社会保険医療協議会の場で適切に評価してまいりたいと、このように考えております。
#183
○田村智子君 久里浜医療センターは、実際に持ち出しだと言っています。赤字になってしまうというふうに言っていますので、ここはちゃんと手当てしないと医療機関は増えていかないということは強調しておきます。
 もう時間になってしまいましたので、その他、回復施設への公的支援というのもほとんどない状態で、大変多額の費用を負担できる人でなければ回復施設に入居ができない問題などもあります。
 是非、そうした支援策への十分な予算措置が行われるよう求めまして、質問を終わります。
#184
○清水貴之君 日本維新の会の清水と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、通告一番飛ばしまして、二番の方から質問をさせていただきたいと思います。
 十二条です。ギャンブル等依存症対策推進基本計画についてですけれども、計画を作るということですが、具体的に中身、どのような計画をどう作っていくのか、この辺りがなかなかこの条文からは見えてこない部分もありますので、具体的にはどのような計画を想定しているのか、お答えいただけますでしょうか。
#185
○衆議院議員(中谷元君) この法律で施策を実施するわけでございますが、法律において十の施策を規定をしております。一つは教育の振興、二つ目はギャンブル依存症の予防等に資する事業の実施、三つ目は医療、四つ目は相談、五つ目は社会復帰の支援、六つ目は民間団体等に対する支援、七つ目は連携協力の体制の整備、八つ目は人材確保、九つ目は基本計画の推進、そして十項目めは実態調査ということでございます。
 これらの基本施策を実施するために基本計画を策定をいたしまして、政府にこの策定を義務付けまして、それを推進をさせていくということでございます。
#186
○清水貴之君 ということは、政府にお聞きしたいんですが、それを受けてという形になりますが、十項目ですから、かなりこれは広範囲、しかも細かくなっていくと思います。
 それを、じゃ、どう本当に実行していくかという話なんですけれども、まず進め方をお聞かせいただきたいのと、やっぱり目標を立てる、計画を立てるからには目標ですね、これを定めながらやっていくことももちろん必要ではないかというふうに考えておりますが、いかがでしょうか。
#187
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 これまで御答弁申し上げておりますように、政府におきましては、関係閣僚会議の下でこのギャンブル等依存症対策の強化策についてこれまで検討をしてきた次第でございます。
 昨年の夏にまとめましたこの強化策に基づきまして、これまでの段階で、インターネット投票などにおける本人、家族申告によるアクセスの制限、あるいはパチンコの出玉規制などの射幸性の抑制、あるいは全国における治療、相談拠点の拡充整備と、さらには学校教育、消費者教育における指導、啓発といったなどの対策を既に順次実行に移してきているところでございます。
 現在御審議いただいておりますこの法案が成立した暁には、政府といたしましては、これまでのこういう取組も踏まえつつ、更にこの依存症対策を総合的かつ計画的に進めるために、新たに内閣に設置されることになります推進本部においてこの基本計画の検討を進め、政府一体となって必要な取組を徹底的かつ包括的に進めてまいりたいというふうに考えてございます。
#188
○清水貴之君 その中身としてはどうなんですか。具体的に、例えばいつ頃までにどれぐらいの医療施設の数をつくっていくのか、増やしていくのかであるとか、患者の数をこれぐらいまで減らしていくとか、やっぱりある程度目標をしっかり定めるべきではないかと思いますけれども、そこまで落とし込んでその対策会議ではやっていくつもりなんでしょうか。
#189
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 今まだ法律的な枠組みがない段階でこの関係閣僚会議の下で進めているところではございますけれども、例えば、先ほど御説明させていただきました全国の医療の拠点あるいは相談の拠点の整備、あるいはそこに対する人員の配置というような項目につきましては、厚生労働省におきましていつまでに整備をするというような目標も置いて進めているような項目もございます。あるいは、アクセス制限をいつまでに実施するということも、昨年の夏の段階では目標を置いて取り組んでまいりました。先ほど金融庁から御紹介のありましたATMの、競走場などにおけるATMのキャッシング機能の廃止ないしはATMの廃止ということについても、昨年度末までにというような目標を置いてやってまいりました。
 今後作成することになるであろう基本計画についてのお尋ねでございますけれども、無論、この中身は、今後設置されます本部での検討、そして無論、この法律に基づいて置かれるであろう関係者会議の御意見も聴取した上で、具体的な中身あるいはその目標の設定の可否なども含めて議論をしていくということになると思いますので、現時点ではイエスかノーかという形でのお答えを申し上げることは難しゅうございますけれども、これまで政府がやってきた取組も踏まえまして、必要なことを徹底的かつ包括的にやってまいる所存でございます。
#190
○清水貴之君 しっかり結果に現れての計画だと思います。また、結果に合わせていろいろ見直しというのも必要になっていきますが、これは常に更新するつもりで進めていただきたいと思います。
 国が作るその対策推進計画に併せて、今度は都道府県が、これもこれまでに質問出ましたけれども、都道府県の方でも依存症の対策推進計画というのを作っていこうという話になっています。
 ここも、これも衆の提出者、そして参の小西議員にもお聞きしたいんですけれども、この違いですね、なぜ衆議院の方では努力義務としたのか、そして小西議員には、小西議員の方は強く義務規定とされています。この違い、まずは衆の提出者からお答えをいただけますでしょうか。
#191
○衆議院議員(中谷元君) これはやはり都道府県ごとにギャンブル等の施設の設置が違っております。また、医療供給体制それから支援体制、これの整備状況も異なっておりまして、例えば神奈川県などは久里浜に医療センターがありまして、全国の中核となっているところもあれば、そういった医療機関がまだまだないところもございます。
 しかし、それぞれの地域において推進計画を策定をした上でそういった事業の推進をするわけでございますが、何といっても地方分権の時代でありますので、上から全て強制的に指導するよりも、やはり地方自治体が自ら計画を作って推進していく方がより実体のある計画ができるのではないかと。そして、アルコールの健康障害対策基本法における設置状況も、四十七の都道府県のうち四十三もう既にでき上がっておりまして、同じような規定でこのような運びがなされているということで、同じような規定にしたわけでございます。
#192
○清水貴之君 今の説明聞いて、義務規定とされました参の提出者小西議員、どうぞよろしくお願いいたします。
#193
○委員以外の議員(小西洋之君) お答え申し上げます。
 本法案で都道府県計画を義務規定といたしましたのは、このギャンブル依存症対策の重要性に鑑みましてその実効性を何が何でも確保しなければならないという趣旨でございます。幾ら国で立派な基本計画を作っても、地域の取組の基盤になる都道府県計画が作られなければ、その地域にいらっしゃる患者さんやあるいはその家族の皆さん、そうした方々は救われない。
 アルコールの依存症の都道府県計画、立法者である中谷先生を前に大変恐縮ではございますが、平成二十六年に立法していただいた法律、まさに依存症対策の地平を切り開いた尊敬すべき、敬意を表すべき立法であるというふうに理解しておりますけれども、平成二十六年に作って五年たって、今年の五月で二十七都道府県しか作られていない。
 であるならば、このギャンブル依存症対策の都道府県計画を義務化して、アルコールとの連携規定は両法案にありますから、むしろギャンブル対策がアルコール対策、依存症対策を引っ張ると、それぐらいのつもりで義務化をさせていただいているところでございます。
#194
○清水貴之君 お話聞いていて、義務なのか努力義務なのかというこの違いはあるにせよ、前回のアルコールの話で努力義務でやっぱりなかなか進んでいかない理由の一つに、地方の負担というのも私は大きいんではないかなというふうに思います。小西議員おっしゃるとおり、義務にしたら必ず作らなきゃいけないわけですからそれは広がっていくんでしょうが、ただ一方で、負担はもちろん、どちらにせよ必ずこれは発生するものだと思うんですね。
 こういった地方の計画策定もいろいろ、地方創生の場合もそうですけれども、地方からどんどん手挙げ方式でと言われても、やっぱり地方のお話聞くと、なかなかうちはもうそんな人手の余裕もないしというようなお話をされる自治体が多い中で、また一つこういった、やるべきことだと思うんですけれども、地方からしたら負担になることが増えるのではないかと思います。
 こういった負担の話と、あとは、地方として、さらに国からのものを落としてということですが、もっと細かくなるんだと思いますが、どういった計画を作るという想定なのでしょうか。この辺り、お聞かせいただけたらと思います。
#195
○衆議院議員(浦野靖人君) 本法案第十三条の都道府県ギャンブル等依存症対策推進計画は、国の計画を基本として、各都道府県においてギャンブル等施設の設置状況、医療提供体制、支援体制の整備状況等の実情に即して作成されることを想定しております。
 また、本法案第十一条に基づいて政府が講じる財政上の措置には、都道府県が行う医療提供体制の整備、これは十六条です、民間団体の活動支援、これは十九条に当たりますけれども、等に対する予算措置が想定され、本法案では都道府県の財政上の負担についても一定程度配慮をされております。
#196
○清水貴之君 続けて浦野議員にもう一問お聞きしたいんですけれども、今回の法案の三十二条、三十三条のところなんですけれども、ギャンブル等依存症対策推進関係者会議です。これは、自民党さん、公明党さんの案で、で、我々日本維新の会の案で、そこの協議の中でここが、関係者会議をしっかり置いていこうということで落ち着いたといいますか、決まったというふうに聞いておりますが、この関係者会議をつくること、そういった内容をこの法案に組み込んだ理由というのをお聞かせください。
#197
○衆議院議員(浦野靖人君) 昨年の特別国会に提出しました旧与党案においても、基本計画案の作成等に際しては、ギャンブル等依存症の実体験を有する当事者及びその家族、関係事業者並びにギャンブル等依存症問題に関して専門的知識を有する者の意見の聴取を政府に義務付けていたところであります。
 今般、与党と私ども日本維新の会との間で、これらの者の意見をギャンブル等依存症対策を講ずるに当たり参考にすることの重要性に鑑みまして、意見の聴取の方法を会議体からの意見聴取という形で明確にするということで合意が成立したものであります。
#198
○清水貴之君 続いて、これもこれまで質問出ていますけれども、予算ですね。どのように、じゃ、予算を確保していくかという話で、これだけ様々なことをこれから整備しなきゃいけない上で、もちろんお金というのは掛かってきます。これまでの予算を見ていましても決して高いとは言えない予算しか付いていない中で、これは政府としてどう予算を確保していくのか、財務省にどうやって言っていくのか、この辺り、戦略的なことをお聞かせいただけたらと思います。
#199
○政府参考人(中川真君) 御答弁申し上げます。
 先ほど来御答弁申し上げておりますように、政府といたしましては、現在、関係閣僚会議の下で依存対策の強化策を決め、そして実施可能な施策を順次実行してきているところでございますけれども、委員御質問の平成三十年度の国の政府の予算といたしましては、都道府県や指定都市におきまして、専門医療機関、治療拠点機関の選定ですとか相談拠点機関の設置のため、あるいは依存症を正しく理解するための普及啓発活動のため、三番目に、この依存症者、家族を対象に全国規模で支援に取り組んでいる自助グループ等民間団体への支援のため、さらには学校教育等における依存症の予防教育のため、そして貸付自粛制度の整備など多重債務対策に対する取組などの経費、これらを合わせまして、この依存症対策を含む依存対策全体の推進に係る予算といたしましては約六・四億円を国の予算に計上しているところでございます。
 今後どうするのかという御指摘でございましたけれども、この今御審議いただいております法案が成立した暁におきましては、政府におきましてまず具体的な対策を盛り込んだ基本計画を作るということが第一だと考えておりまして、この計画ができますれば、それに基づいて適切な予算措置を講じてもらうよう財政当局にもきちんと働きかけて、それを実現していかなければならないというふうに考えている次第でございます。
#200
○清水貴之君 その予算の作り方のイメージとしては、予算ありきで、例えば六億から、じゃ、十億に増やします、十億だったらこんなことができますといって対策をしていくのか、政策をつくっていくのか、それとも、やっぱり積み上げていって、これ、これぐらい掛かるよね、これはこれぐらいの費用が必要ですということで予算を作っていくのか、どういう作り方をする見込みでしょうか。
#201
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 予算の作り方に関してのお尋ねでございますけれども、政府といたしましては、財政健全化も非常に重要な課題の一つでございますので、この法律ができたからこの法律の実施のために例えばまとめた金額がまず配分されるというアプローチではなくて、やはりこの基本計画を作る中で個々具体的な政策措置がどのように必要になるのか、その有効性も検証しながら、毎年度毎年度の予算編成の中で必要な予算を確保していくというアプローチになるのであろうというふうに考えてございます。
#202
○清水貴之君 続いて、十四条の教育の振興等についても、これも衆の発議者にお聞きをしたいと思います。
 十四条、家庭、学校、職場、地域その他の様々な場におけるギャンブル等依存症問題に関する教育及び学習の振興並びに広報活動等を通じたギャンブル等依存症問題に関する知識の普及のために必要な施策を講じるものとするというふうにあります。もちろん、これは必要なものだと思いますが、ただ、この文言だけ見ますと、やっぱりかなり漠然としているなという印象を受けました。
 先日の参考人質疑でも、啓発のポスター貼るそのポスターの貼り方一つでも、工夫をすることによってかなりこの依存症の方若しくは依存症予備軍の方に対するリーチの仕方が変わってくるという話もありましたので、こういったところももうどんどんやっぱり具体化して落とし込んでいく必要があると思いますけれども、これについていかがでしょうか。
#203
○衆議院議員(佐藤茂樹君) 第十四条の教育の振興等のところでは、まず我々は、ここで社会のあらゆる層、また様々な場における教育の重要性というものを規定しているつもりでございます。ですから、学校教育に限らず、生涯教育通じて、今やっぱり社会問題となっているギャンブル依存症についてしっかりと社会に教育をしていくという、そういうことが大事だろうと思います。
 具体論は、我々、これはもう基本法でございますので、具体的に基本計画を作るときに、関係者会議等の御意見もいただきながら、今、清水委員御指摘だったポスターの貼り方一つ等も、やはりどうすれば効果的になるのか等も踏まえた、そういう教育、啓発というのが非常に大事だと思っておりますが、もう何回も重なる答弁になるかも分かりませんが、例えば家庭における施策というのであれば、保護者向けの啓発資料をしっかりと作成して周知を図って、未成年者のギャンブル等へのアクセスの防止を図ること等を我々としては想定しておりますし、学校における施策というのは、先ほどからもう十分ありましたけれども、子供の発達段階に応じたギャンブル等依存症関連問題の防止に関する教育、周知、これを図っていきたいと思います。学習指導要領も、まず高等学校から手始めに見直しを進められておりますので、そういう動きも我々提案者としても今後見守っていきたいと思っております。職場における施策ということでいえば、事業者が従業員に対し、ストレスの対処法などギャンブル等依存症の予防等に関する教育指導を行うことを想定しておりまして、地域における施策というのであれば、やはり地域の中心会館である例えば公民館においてギャンブル等依存症施策に関する講座を実施すること等を想定しているところでございます。
#204
○清水貴之君 その啓発をして、予備軍の方とか、まあ学生さんたちですと教育がまた違うでしょうけれども、予備軍の方などは今度相談をするということになると思うんですけれども、相談窓口、これ見ましても、公のもので、精神保健福祉センターとか消費生活センター、あと日本司法支援センター、こういったものがあります。その他、民間団体であったりとか自助グループですね、そういった依存症の方々が集まったグループというのも多数存在をしています。これ、もちろん様々なところで様々な窓口があって活動をされているということは、これはこれでアクセスをしやすくなるのでいいと思うんですが、逆に、これがばらばらばらとなっていると、これはこれで、どこに、じゃ、相談したらいいのかなというのも分かりにくくなってしまうんじゃないかなというふうにも思うわけですね。
 ですから、一本化するのが適正かどうかはちょっと分からないんですけれども、その辺りの窓口に関してどういった思いとか狙いを持っていらっしゃるのか、お聞かせください。
#205
○政府参考人(中川真君) 御答弁申し上げます。
 相談窓口の在り方についての御質問でございましたけれども、確かに、いろんな機関で今この相談対応ができるように、なるべく必要とする方がなるべく簡便に相談サービスにアクセスできるということを改善していくということを重点的に今取り組んでいる段階でございます。
 その中でも、例えば今年の四月に設立されました各公営競技団体が共通でつくりました公営競技ギャンブル依存症カウンセリングセンターは、ここは公営競技に関する窓口相談は全部一括して受け付けることができますし、また昨年に設立されました、これはモーターボート競走の関係団体が設立したギャンブル依存症予防回復支援センターにおきましては、公営競技のみならず、遊技を含め、およそありとあらゆる依存問題を二十四時間三百六十五日、電話相談でアクセスできるという体制をしいていただいております。
 したがいまして、なるべく幅広く相談を受けることができるようにという点にも配慮しながら対応を進めているつもりでございますけれども、清水委員御指摘のように、こういう相談へのアクセスが改善された暁には、あるいはそれと同時並行的にですけれども、各相談拠点での対応力の向上といいますか、午前中も御審議いただきましたように、民間団体を含めた、あるいは医療機関を含めた地域での関係者のネットワークづくり、連携の強化のためのデータベースを持って、個々の相談に応じてそういうネットワークとしての対応ができるようにするといった、こういう対応力の強化を図っていくことが必要になるのかと思います。
 そのためにも、たしか午前中、発議者の方で御答弁ございましたけれども、そのためのマニュアル作りなども既に進めているところでございまして、そういう形で各相談拠点での対応力の強化をどのように図っていくかということが今後更に重要な課題になっていくのだろうというふうに考えている次第でございます。
#206
○清水貴之君 その民間団体への活動支援なんですけれども、この前の参考人質疑でも来ていただいた方々、お二方、民間団体でそういった支援活動をされている方でしたが、やっぱりなかなか行政からの理解が得られない、活動するに当たっては厳しい状況だと、もう人の手配もそうですし、金銭的にもなかなか厳しいという話がありました。
 ここで衆の発議者にお聞きしたいんですけれども、その民間団体も様々あります。じゃ、どこを範囲としてくくっていくといいますか、どこまでを民間団体として支援していくのか、若しくはそういう何か境目つくる必要もないと思っているのか、この辺りお聞かせいただきたいのと、さらに、その上どういった支援をするのかということ、この辺りもお答えいただけますでしょうか。
#207
○衆議院議員(桝屋敬悟君) この私どもの法案の第十九条、民間団体は、自助グループのほか、ギャンブル等依存症である者等の家族や友人が自らの経験等を語り合って支援を行う活動、こうした団体、あるいはギャンブル等依存症の回復に資する情報提供あるいは勉強会、相談支援及び回復プログラムの提供を行う民間団体等を想定をしているわけであります。
 具体例としては、ギャンブル等依存症である者等の集まりとして、全国で百七十八のミーティング会場で活動しておりますギャンブラーズ・アノニマスという民間団体がございます。また、家族等の集まりとしては、全国百四十八のミーティング会場で活動しておりますギャマノンという民間団体もあるわけであります。
 自助グループ等への支援として、具体的には依存症回復施設や自助グループを対象とした研修に加え、民間団体の活動そのものの支援へと拡充することを念頭に、民間団体が行う相談活動に対する助成を想定しているわけであります。
 今、範囲をどこまでにと、こうおっしゃったわけでありますが、私ども、この法案を作る上で随分関係団体、ヒアリングを行いました。正直申し上げて、今まで何にも制度がないわけでありますから、皆さん自主的な努力として様々な活動を取り組まれてきた、その中には活動としての熟度が随分格差があるということもありますが、この法案によりまして、国の計画あるいは都道府県の計画などによって支援の在り方も一つ一つ私は整理されていくのではないかと、このように考えている次第であります。
#208
○清水貴之君 この辺り、小西議員にお聞きをしたいんですけれども、参提出の法案、これ二十一条では、患者等や家族の費用負担を軽減するための施策を講じるという記述があります。更に、どうでしょうね、衆発議者より一歩踏み込んだというふうにこれは読み取ってよろしいんでしょうか。
#209
○委員以外の議員(小西洋之君) お答え申し上げます。
 まさに委員御指摘のとおりでございまして、私どもの二十一条の条文は、先ほど衆二〇号の発議者からの御説明にあったような様々な民間団体の取組というものを今後体系的に計画的に支援していく必要があるという基本的な条文が実は二十二条でございます。その言わば特則的な形として二十一条のこの経済的な支援、これは、繰り返しですが、解釈上は直接的な給付を排除するものではございませんけれども、立法時にはそうしたこと、私、起草者ですけれども、ではなくて、むしろ、厚生労働省の持つ様々な福祉施策の中にでもこうしたものを取り込んでいく、参考人でも電車賃の問題が指摘されておりましたけれども、そうした間接的な支援というものをしっかりと充実していく、そんなことを企図した条文でございます。
#210
○清水貴之君 済みません、これまであったかもしれない、ちょっと僕が聞き逃していて。直接的なものというイメージではこれはないわけですね。あくまで間接的なとか、あとは団体を通じてのサポートというイメージで書いていらっしゃるということですかね。
#211
○委員以外の議員(小西洋之君) 解釈上は直接的な給付は排除しておりませんで、衆法の、衆議院ではそうした直接給付に着目した質疑、私も議事録全て読みましたけれども、なされておるんですが、ただ、衆議院でも、衆議院の立憲民主の発議者が間接的なその給付、で、直接的なものも排除したものではない。さっきの福祉政策云々ということも当時の発議者は発言をしているところでございまして、私、一言一句起草した議員でございますので、基本は、我が国の福祉政策などでも一般的な形である間接給付、それをよりちゃんと充実できるものはやっていこうと、そういうことを念頭に起草したものでございます。
#212
○清水貴之君 ありがとうございます。
 続いて、連携体制はちょっと飛ばさせていただいて、人材の確保についてお聞かせをください。
 これも、参考人の質疑でも、樋口先生からもありましたけれども、やはりなかなか精神科の先生であっても、ギャンブル依存症の方が来られたら対応に実は困るケースが多いんじゃないかという話がありました。そういった中で、専門家をどう育成していくのかという、窓口があっていろいろ計画できても、じゃ、それを実際に診るプロがなかなか育っていかないというと、これはこれでなかなか解決につながらないわけですから、育成というのが大事な要素になっていくと思いますが、これについてはどのような考えで進めていくつもりでしょうか。
#213
○政府参考人(中川真君) 御答弁申し上げます。
 政府におきまして、これまでこの依存対策の強化について関係省庁挙げて検討する中でも、清水委員御指摘の専門性を持った人材の確保、これは相談の対応から医療サービスの提供まで含めてですけれども、その絶対数の不足ということがまだまだ我が国では大きな課題になっているということは全く同感でございます。
 どのようにしてその育成をするのかという御質問でございますけれども、例えば医師につきましては、医学教育コア・カリキュラム、これは文科省の政策の範疇でございますけれども、この医学教育のコア・カリキュラムの中で、これまではギャンブル等依存症に関する教育が教育の達成目標として必ずしも個別に明記されていなかったところでございますけれども、この一年間の政府の方針決定の中でそういうものを明記していくということも着手しておりますし、また、厚生労働省の範疇になりますけれども、医師臨床研修の到達目標についても、このギャンブル等依存症を含む臨床対策を目標の一つとして明確化していくということもやっております。
 また、別途、保健師、看護師につきましては、この依存対策に関する項目を追加した国家試験の出題基準を活用して、この保健指導や療養上の世話をする、補助をする方をきちんと専門性を持ったものに養成をしていくという取組もしております。
 同様のことは、精神保健福祉士あるいは社会福祉士についても、依存問題への対応を多職種の連携によって効果的に実施できるような、そういう観点も含めてこの養成カリキュラムの見直しに厚生労働省において着手をしていただいているところでございます。
 また、別途、消費生活センターですとか法テラスなどの多重債務問題の窓口になっているところにおきましても、相談員に対する専門的な研修を実施するなど、幅広い分野で専門職種の特性に応じて、このギャンブル等依存に関する理解、知識の向上に努めているところでございます。
#214
○清水貴之君 今お答えいただいた内容とちょっとかぶるかもしれませんが、厚労省にもお聞きしたいと思っておりまして、参考人の樋口氏からも、そういう様々カリキュラムを作ってやっている中で、ただ、やはりなかなか治療方法というのが難しくて、で、樋口氏がおっしゃっていたのは、ある程度、こういう症例のときはこういう対応をするという、マニュアル化みたいな形で何か一つ作れれば診る方のドクターとしても対応がしやすいんじゃないかという意見がありました。
 ですから、こういったことをどう今後進めていくのかという話と、あと、薬物の治療についてもお聞かせいただきたいと思います。なかなかやっぱり、有効性があるんじゃないかということですが、まだそれだけ知見が集められていないという話もありましたので、これについて厚労省としてはどうお考えでしょうか。
#215
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。
 ギャンブル等依存症の治療には、今現在、認知行動療法とかあるいは集団療法などの治療を組み合わせて実施しているところですが、現時点で定まった標準的な治療法というのは、お話ありましたが、確立されていないという状況でございますが、現在、その標準的な治療法の確立を目指して、日本医療研究開発機構、AMEDにおいて、医療現場で行われる様々な治療法の効果を判定する標準的な指標の研究開発が進められているところでございます。また、国内では事例はないんですけれども、海外では薬物治療等の研究も施行され始めているというふうに承知しております。
 御指摘ありましたように、このような取組をすることによって、その専門家の育成とか確保というのにも資するというふうにも考えておりますので、引き続き、標準的な治療法の確立に向けて研究開発を支援していきたいというふうに考えているところでございます。
#216
○清水貴之君 恐らく最後の質問になるかと思いますが、これもここまでの質疑でも出ておりまして重なるところがあるんですけれども、衆の方の十五条ですね、参の十七条で事業者に対する配慮のところ。ここは、小西議員の方で、依存患者等のギャンブル制限について特段の配慮を課すということで、かなり力強い文言で条文を作っていらっしゃるなというふうに感じました。この思いというのを聞かせていただけますでしょうか。
#217
○委員以外の議員(小西洋之君) お答え申し上げます。
 本法案十七条におきまして、利用が制限されることとなるよう特に配慮するという規定を置かしていただいております。これは、まさにギャンブル事業者の方々が行っている事業がギャンブル依存症のまさに原因そのものを生み出していると。
 本法案、またこれは衆二〇号法案も共通だと思いますが、依存症の問題が個人のみならず社会の問題であるというような、今、ここまで我々の認識は至っているわけでありますけれども、であるならば、そうした依存症の方々の行うギャンブル行為によって事業者が利益を得ている、得ていく、得続けていくということ自体が、果たして国民の視点から見て合理性があるのかどうか。
 これは、事業者の収益を増すという以前に、国民の税金でこのそれぞれの法案によって対策をすることはもう明らかになっておりますので、そうした国民理解の観点からも、ギャンブル事業者の皆様には、その依存症の患者等が利用をもうしないように、そういうことについて特に配慮するということを強く求めている、そういう趣旨でございます。
#218
○清水貴之君 今の説明聞きますと、これ、衆の法案に入っております自主的な取組を尊重しつつという言葉が、やっぱりちょっと力弱いんじゃないかなというふうにも感じてしまいますが、これについて衆の提案者としてはいかがでしょうか。
#219
○衆議院議員(岩屋毅君) 私ども、午前中にも答弁させていただきましたが、法案の七条において、関係事業者はギャンブル依存症等の予防に配慮するように努めなければならないという、いわゆるレスポンシブルゲーミング、責任あるゲーム施行の規定を置いております。
 その上での十五条でございますから、これは関係事業者の自主的な取組だけに委ねるという趣旨では全くありませんで、その取組を尊重しつつも、国や地方公共団体が必要な施策をしっかりと講じていくという規定にさせていただいているところでございます。
#220
○清水貴之君 どうもありがとうございました。以上で質問を終わります。
#221
○山本太郎君 ありがとうございます。自由党共同代表、山本太郎です。社民との会派、希望の会を代表し、ギャンブル等依存症対策法案などについてお聞きしたいと思います。
 どう考えてもばくちなのに、ばくちではないことにしてしまって、公営競技、遊技などという言葉に置き換え、依存症を生み出してきたのが競輪、競馬、競艇、オートレース、パチンコ、スロットなどのばくちです。趣味程度、たしなむ程度に楽しむことができれば娯楽の一つにもなり得るでしょうけれども、本人ではどうにもならないほどののめり込みのリスクが常にあるのがばくちであり、自分の人生だけではなく、家族など周辺の人生をも破壊してしまう悲劇を多くつくり出してきたのが国営ばくちであり、パチンコ、スロットです。
 これまでギャンブル依存症対策に対して本格的に取り組まず、ギャンブル依存症を大量生産したのがこの国の姿。一転、依存症対策に取り組むきっかけになったのがIR推進法、いわゆるカジノ法案ではなかったでしょうか。二年前の十二月、IR推進法が成立、本委員会での審議の際にも依存症への懸念、噴出いたしましたけれども、依存症対策をしっかりとやっていくという言葉が繰り返し答弁されたことを思い出します。
 まずは、IR推進法案成立後から現在までの間、二年間でどのようなギャンブル依存症対策が行われたかが資料の一です。
 IR推進法の際に答弁者としてもいらしてくださいました岩屋先生にお聞きしたいと思います。
 IR法採決後から現在までの間でギャンブル依存症対策は順調に前進しているということでよろしいでしょうか。
#222
○衆議院議員(岩屋毅君) 今日も政府から度々答弁があっておりますけれども、この間、ギャンブル依存症対策関係閣僚会議というものが設けられまして、そこにおいて、第一弾と言っていいと思いますが、対策が出されました。その中身についても今日政府から度々答弁があっているところですけれども、もちろん百点満点とはまだ言い難いと思いますけれども、一定のアクセス制限でありますとかそういったものについて、あるいは相談窓口の設置等におきましてもかなり改善が見られてきているというふうに感じているところでございます。
#223
○山本太郎君 では、資料の一を見ながら内容に少し触れてみたいとも思います。
 競輪、競馬、競艇、オートレースなど公営ギャンブル事業者は、資料の上の方から、二十九年の四月より相談体制の窓口強化、アクセス制限などを実施しております。ただいま先生の方からも御紹介がありました。
 では、相談体制の窓口強化、これについてどのくらい相談が来ているんでしょうかというのを各省庁からの回答を得たのが資料の二です。月に数件、行っても二桁。
 続いて、アクセス制限。アクセス制限とは、本人の申告を受けた場合にネットでの馬券などを買えないようにしたり、実際に現場に足を運ぶ者には長時間競技場にいたりしないか、お金の使いっぷりはどうなっているかということを監視して制限するような話らしいんですけれども、では、どれぐらいの人がアクセス制限を申告しているか。競馬のインターネット投票、中央競馬では百六十四人、アクセス制限を申告、地方競馬では三十七件。数はちょっとびっくりするほど少ないんですけれども、馬券などを買うところまでアクセスできなければ、これ、ばくち打てないんで、少なからずこれネットの効果は見込めるんだろうな、あるんだろうなということは言っていいかもしれません。ただし、これ申告がなければ、元々、そもそも成立しないんですけどね。
 そして、実際現場に足を運ぶ場外馬券場、ほかにも競技場でアクセス制限を申告したというのはどれぐらいあるかといったら、中央競馬で四件、地方競馬で一件。長時間競技場にいないか、お金の使いっぷり大丈夫か、広大な敷地で大人数いる中からどうやってその人たちケアするんですかという話なんですよ。GPSでも埋め込むんですかという話なんですよ。これ、現実的とはとても思えない。
 競艇でのアクセス制限、インターネット投票は三十四名、場内外発売場では四名。競輪、オートレースでのアクセス制限は、インターネット投票九十五名、場内外発売場ではゼロ名。ほとんど機能していないんですよ。インターネット投票においては若干有効性はあるかもしれません。しかし、場内、場外でのアクセス制限、これどう考えても物理的に無理ですよ。相談体制の窓口強化もアクセス制限も、今の段階で到底機能をしているとは言い難い。
 しかも、これパチンコにもあるんですよね、アクセス制限って。どういう内容かといいますと、アクセス制限したいんですという申告があった後ですよ、一日の営業が終わってその日の売上げを確認して、制限を超えているかどうか、そこを確認するんだと。意味ないやんって。だって、もう遊び終わっているんですよ。遊び終わった後に確認して、あっ、今回は制限のこの範囲内で超えちゃいましたねとかということを一日の終わりに分かるという、これもう意味あるのかなって感じなんですよね。
 カジノ通すから急いで窓口つくらせて相談受け付けろ、アクセス制限始めろって、国からこれ無理言ったって事業者は対応できない、それが形になっているんじゃないかって。自主性という部分を重んじる、尊重するという部分を言われていましたけれども、ある程度やっぱり国からもそういうことを言ったからこういう動きになったとは思うんですが、ちょっと何か実際に余り機能していない。いや、なくてもいいとは言いませんよ。あった方がいいだろうけれども、もっと、何といいますか、実際に依存症の予防となるような実質的なものが回っていないじゃないかというお話なんです。
 資料の三、二年前、IR推進法議事録、下段の方ですね、IR議連会長の細田博之先生の答弁。赤のアンダーライン手前から読みます。この依存症について、また医学的、心理学的、教育学的なアプローチもして、社会全体としてそれを正していくということがまず大事でございます。それをやってこそ、また、この法律でカジノにその対象を広げることについての言わば説明ができるわけでございますから、この点も政府に、実施法までの間にきちっとした対応をすることを今求めている。そういったことを、これから推進法案の成立後の実施法案までの間に個々に対策を取ることは可能であると考えているわけでありますと。
 二年前のこの国会答弁と現在進んでいると言われているその対策、ここには随分と遠い距離があるような感じがするんですけど、そうでもないですか。衆の発案者の方、どうですかね、当時いらっしゃった方にお聞きした方がいいかもしれないですね。
#224
○衆議院議員(岩屋毅君) 確かに、現段階で十分なものになっているかどうかというと、まだ課題があるんだろうと思います。
 しかし、これまでは全くと言っていいほど対策がなされてこなかったわけですね。全部国が、国会が特別立法において公営競技も認めてきているわけでありますけれども、それに対する調査あるいは対策というものが取られていなかったということからすれば、まずは第一歩を記したということが言えるのではないかなと思いますし、この法案を成立させていただくことによって更に対策が充実強化されていくというふうに確信をしております。
#225
○山本太郎君 第一歩を刻むということも大切な話だと思うんですが、二年前に、IR推進法のときに言われていた意気込みから考えると、今行われていることは随分と後退しているって話なんですよ。後退していると思いますよ。だって、随分なことを言われていましたよ、IR推進法を通すために。この二年の間に、医学的、心理学的、教育学的アプローチもして、社会全体として正していくことが大事だとIR推進の会長さんが言われているんですよ、IR推進法の中で。それをやってこそ、ちょっと私がかみ砕きますけれども、合法ばくちをカジノまで広げる説明ができるって。それはそうですよね。ばくちをこれ合法化するということを理解を得るためには、今ある依存症対策ということに対してちゃんと取り組んでいくんだと、依存症の法律というものができる前にも、それ、やれることはあるよねっていうことをおっしゃっているんですよ。
 それを考えて先ほど言ったような数字を見てみると、これ前進している、まあ全くなかったものができるようになったんだという部分では前進と捉えていいかもしれないですけれども、このときの細田会長の思いからすると、あれっ、この程度のことを言われていたんですか。そうじゃないですよね。その当時の答弁の内容が今できているかといったら、残念ながらできていないと思いますよ。それとも、IR推進法を通すためにその場の乗りでそういうふうに言われたんですかって。
 それぞれのばくちに対してどれくらいの依存症対策費用を使っているんですか、競馬は農水省、競輪、オートレースは経産省、競艇は国交省にお聞きしたら、結局答えること同じなんですね。ギャンブル等依存症対策に係る部分のみ、この切り出しができないため、具体的金額をお示しすることは困難です。ほかにも、主催者及び振興法人がそれぞれの開催経費及び事業費等の中から捻出しています。なお、開催経費等の中から捻出している具体的金額については、ギャンブル等依存症対策に係る部分のみを切り分けて算出することは困難です。ほかにも、これら業界としての統一的な取組については、各施行者が既存の人件費や広告費等を活用して実施しており、ギャンブル等依存症対策に充てた費用のみ積算することは困難です。具体的金額をお示しすることは困難です。
 これ、かなり雑な扱いじゃないですかって。社会問題になっていることに関して、これちゃんと取り組もうという話になっているんじゃないですか。これ、お示しさせなきゃ駄目じゃないですか、それぞれに。把握しなきゃ駄目なんじゃないですか、国側も。
 どれくらい力を入れて依存症対策しているか、金額である程度判断されるものじゃないんですか、これ。その規模の大きさ、分かりますよ。本気度が分かりますよ。普通、幾ら使っているか分からないはずないですよね。百円とか千円の話じゃないんですよ。会計が雑なので分かりませんって話なんですか。若しくは、特別、依存症対策にお金出しているわけじゃなくて、結局片手間でちょっとやっているんで、それ独自の費用として立てていないという話ですよね、これ。例えば、通常業務の電話回線とか空いている回線で相談窓口やっていますとかって話なんですかね。専用の人材は雇わずに、ほかの業務で働いている人に対して兼務させているとか。
 カジノ導入といえば依存症がどうしたと騒ぎ出すから、慌てて上辺だけの依存症対策として窓口とかアクセス制限とかこしらえさせたように見えませんか。そういったことでなければ、依存症対策に幾ら使っているか分からないなんて、これあり得ない話ですよね。
 警察庁、パチンコの収益金のうち依存症対策に充てられた費用は幾らですか。
#226
○政府参考人(山下史雄君) パチンコ業界では、パチンコへの依存防止対策といたしまして、依存問題を抱える人等への相談体制の強化及び機能拡充、本人、家族申告による遊技の制限、また依存防止対策の専門員をパチンコ店に配置等の取組が実施されていると承知をしてございます。
 こうしたパチンコへの依存防止対策にパチンコ業界が支払っている費用については承知をしておりません。
#227
○山本太郎君 RSN、リカバリーサポート・ネットワーク、パチンコ、パチスロの遊技に関する依存及び依存関連問題解決の支援を行うことを目的に設立された非営利の相談機関、主にパチンコ、パチスロ産業からの拠出で運営されており、年間予算は大体五千万円超だと、先日の参考人質疑の際に来ていただいた代表理事がお答えになられました。
 二〇一七年レジャー白書によれば、二〇一六年のパチンコ、パチスロの市場規模二十一兆六千二百六十億。単純に計算したら、五千万円だったら幾ら、たった〇・〇〇〇二%。二十一兆円を超える産業が、一番依存症を量産する産業が、その対策に掛ける費用が〇・〇〇〇二%って、これ世の中なめていませんか。それ許しているの誰ですかって。政治ですよ。日本は、最大のギャンブル産業であるパチンコにギャンブル依存症対策を義務付けてこなかったばかりか、ギャンブル依存症対策費の負担もさせず、巨大産業として大もうけをさせてきた。そして、公営ギャンブルにおいても、国庫に納付金は納めさせるものの、公営競技のような公共の福祉のための納付金もなく、ここに何らかの応益負担制度を取り入れることは当然と考えますけれども、そんなことしてこなかったと。もちろん、競馬とかだったら、その産業というか、例えば畜産に資するとか、いろんなふうに使われたりとかという部分はありますけどね。普通の会社の経営としてギャンブルさせるんですもんね、パチンコに関しては。
 その上で、公営の鉄火場、カジノまで始めたいが、風当たり強いから依存症対策しますということで安心感を植え付けようとしているんじゃないかって。大体、好きなだけギャンブルでもうけさせて全く社会的責任を負わせないって、そんな国あるんですか。大体、ギャンブル産業からの納税、応益負担により依存症対策費を捻出しているようですよね。
 問題あるギャンブリングに対する米国評議会等が行った二〇一六年の調査。米国において四十一州、問題あるギャンブリング関連サービス、プロブレムギャンブリングに公費を投入、総額は七千三百万ドル、今のレートで八十億三千万円。
 カナダで二〇一三年―一四年度、各州が問題あるギャンブル関連サービスに充てた予算、これ、推定額の総額、八千二百十五万ドル、カナダ・ドル円レートで約七十億円。各州のサービスに投入された公費の分野別割合は、治療五四・一%、啓発活動三〇・四%、研究二・六%、そのほか一二・八%。
 オーストラリア・ニューサウスウェールズ州では、責任あるギャンブリング賦課金として、カジノの収入の二%、酒及び賭博局を通じて責任あるギャンブリング基金に支払われる。二〇一四年―一五年の予算で千二百三万オーストラリア・ドル、日本円で九・八億円。これ、一つの州ですもんね。
 韓国におけるギャンブル依存症関連予算は、事業者負担、国負担合わせて二百七十八・九億ウォン、約二十八億円程度。
 資料の四。厚労省、三十年度のうち、アルコール、薬物を除いたギャンブルだけの厚労省依存症対策予算幾らですかって聞いたら、依存症対策の推進に係る予算として六・一億円、そこからギャンブルだけの費用を切り出すことが難しい。またこれ、切り出すこと難しいって言っているんですよ。いや、切り出せよって話ですよ。だって、これだけ社会問題になって、こんなにこのことについて話し合おうってことになっているじゃないですか、ずっと問題になっているじゃないか、切り出せよって話なんですよ。切り出したら額が少ないのばれるから嫌なのかなって。
 結局、今現在、アルコールや薬物関係の支援体制や医療拠点はある程度できてきてはいるが、ギャンブル依存に関してはほとんど仕組みすらできていない。ギャンブル依存症対策の予算、六・一億円の中にこれ、ほとんど入っていないんじゃないかって疑わざるを得ないんですけどね。
 今現在、もう皆さん御存じのとおりですけれども、日本におけるこれまでの生涯でギャンブル依存症が疑われる状態になったことがある人は、二〇一六年調査ではおよそ二百八十三万人、このうち最近一年間に依存症が疑われる状態だった人は約七十万人と推計されたと。
 直近に依存症が疑われるこの七十万人の方々のみケアするとして、先ほどの六・一億円のうち、ギャンブル関係を多く見積もって三分の一ぐらいあるんじゃないかと、じゃ、二億円だねと。じゃ、これ、七十万人で割ると幾らになるって、一人当たり約二百九十円。これ、小学生のお小遣いですよ。何ができるんだ、こんな予算でって。
 ここでもう一回、先ほどの細田会長のお言葉をお伝えいたします。この依存症について、また医学的、心理学的、教育学的なアプローチもして、社会全体としてそれを正していくということがまず大事でございます。それをやってこそ、また、この法律でカジノにその対象を広げることについての言わば説明ができるわけでございますから、この点も政府に、実施法までの間にきちっとした対応をすることを今求めている。そういったことを、これから推進法の成立後の実施法案までの間に個々に対策を取ることは可能であると考えているわけですと。
 これ、本当はこれだけの熱意があれば、予算これ付けてくれということをもっと具体的に、もっと熱く、切り出しても問題ないぐらいの、ここがギャンブル依存症に、今対策するためにこの予算を取ってきたんだと言えるぐらいの状況になっていなきゃ、この細田さんの言葉というのは何だったんだろうって話になると思うんですよ。
 世界では、事業者が依存症対策費負担してきたと。これ、日本では、事業者も国も自治体も全くと言っていいほど依存症患者放置してきたと言わざるを得ない。その状況はこの法案では改善されないんじゃないかって。こんな事業者側に思いやりが深くて、依存症者、その家族、支援団体に手薄、そんなふうに見えちゃうんですよね。
 平成二十九年度より、厚生労働省の地域生活支援促進事業として民間団体支援事業を始めているということです。
 どういった支援していくんですかということを聞くと、ミーティング会場の提供、医療、保健、行政等の専門機関に関する情報提供、ギャンブル等依存症の理解を促進する刊行物発行の費用援助といった活動支援を行うとのことで、本法案が通って公布された後もこの事業は続けていくし、これも拡大していくんだよという話なんですね。
 今読み上げた、例えばミーティング会場の提供だったりとかいろいろありますけど、これ支援してもらっても全然赤字だ、支援団体言っていますよ。これ、依存症対策に対して幾らぐらい掛けるおつもりですか、お聞かせください。衆の発議者の方、お願いします。
#228
○衆議院議員(中谷元君) 平成三十年度の依存症に対する対策費は、予算は六億三千九百十二万円でありまして、厚労、文科、金融等に分かれて計上されております。次年度等につきましては、この法案の成立後、政府の対策会議等もございますが、基本的には、基本計画を作成をされまして、その後計画推進ということになりますが、それまでの間におきましては、政府の方で、これを上回るやはり対策が必要でありますので、それぞれ必要な額の予算が計上されるものと考えております。
#229
○山本太郎君 じゃ、政府側にお聞きしたいんですけれども、これ、どれぐらい費用が掛かるものなんだということは一応試算はされているんですよね。
#230
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 ギャンブル等依存問題の対策につきましては、この法案に関するこの場での御審議におきましても、公衆衛生に着目した対策を中心にしていくのか、あるいは医療面に着目した対策をしていくのか、その在り方自身についても御議論がされていたというふうに理解をしているところでございます。
 したがいまして、今後のこの依存問題への対策のために、国の予算として、これは、先ほど中谷提案者の方から御説明されましたのは厚生労働省とか文科省とか金融庁が直接支出をする予算として計上されているものでございますので、そのほかに、この依存問題で医療サービスを受ける方の医療保険に関する国庫負担金だとかは入っていないものでございます。したがいまして、今後どういう対策をどういう柱でやっていくのかというようなことを、今後、この法律が成立した暁には、政府といたしましては、内閣に置かれます本部の下できちんとつくっていきたいと思っております。
 お尋ねに直接お答えするとすれば、今この時点で、将来的にこの依存問題の対策に国の一般会計予算として幾らぐらいの予算が必要になるかということについては現時点ではお示しすることはできないと考えております。
#231
○山本太郎君 それはお示しするの難しいですよね。いろんな問題があるから、そこを話し合ってその先決めていかないと予算ってこれぐらいかなということは見積もれないというのは分かるんですけど、試算していないんですよね、大体どれぐらい掛かるのかというその入口の試算。
 だって、中間報告で出たじゃないですか、最近一年間で依存症が疑われる状態だった人七十万人、これまでの生涯でギャンブル依存症が疑われる人たち二百八十三万人。このデータができたんだから、試算すりゃいいじゃないですか。例えば、先ほどおっしゃっていた、公衆衛生に着目した場合、医療に着目した場合、いろんなパターンでどうして試算しないんですかって。どっちみち、試算しなきゃ話進まないじゃないですか。いや、手挙げなくていいですよ。だって、試算していないんでしょう。ちょっと待って。した場合だけ手挙げてください、じゃ。
 はい、先に進みます。えっ、何ですか。したんですか。じゃ、お願いします。
#232
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 今委員御指摘の直近のAMEDの調査によります過去一年間のエピソードでの〇・八%、成人年齢に当てはめまして推計いたしますと七十万人のリスクを持っている方というのは、たしか参考人の御説明の中でもあったと思います、樋口参考人からもあったと思いますけれども、この依存に問題を抱えているリスクのある方及びその方が大体五%ぐらいだというふうに考えられているという御説明もあったと思いますし、また、その中で特に病的依存という、本当に医療上、医学上、この依存症あるいは依存ディスオーダーという形での診断ができるような方が約一%ぐらいということでございますので、この七十万人がそういういろんな方を含めてのこの数字でございますので、そういう七十万人をベースとしてどういう対策が必要になるか、あるいはこの医療サービスがどれぐらいの深度の医療サービスが必要になるかということを推計することは非常に難しいであろうと。ましてや、公衆衛生に着目した対策を取る場合に、この七十万人という数字をベースにして推計をしていくことは現時点では難しいということは御理解を賜りたいというふうに思います。
#233
○山本太郎君 試算している場合だけ答えてくれと言ったんですよ。今、試算していない理由をずっと並べていただけですよ。時間返してくださいよ。勘弁してください。
 だって、今自分で言っていたじゃないですか、七十万人そのまんま試算するわけにいかないから。だって先生、専門家によっては五%と言う方もいらっしゃるんだから、その中でとか、自分で言っていたじゃないですか。じゃ、その五%を試算してみればって、七十万人も試算してみればって。全体的に分からないじゃないですか。
 こういうお話を聞いて、小西先生はどう思われますか。
#234
○委員以外の議員(小西洋之君) お答え申し上げます。
 ちょっと今……(発言する者あり)
#235
○委員長(柘植芳文君) 指名してから言ってください。
#236
○委員以外の議員(小西洋之君) 失礼いたしました。
 ちょっと今、政府参考人の説明を聞いていて、私、七月三日の議事録が今手元にあるんですが、西村参考人がおっしゃっていた一から三%、あるいは五から一〇%というのはギャンブリングに参加している人であります。久里浜の院長のおっしゃっていたのはギャンブルの依存症の疑いがある人が七十万人なので、多分この前提の捉え方が異なっているんじゃないか、依存症の疑いがある人が七十万人というのが国の調査の結果でありますので。
 なので、一言だけ、本法案についての立法者として申し上げさせていただきますと、正確な試算は困難ではございますが、規模感として、先ほど委員がるる御説明いただきましたほかの諸外国の金額例等々を踏まえると、数十億は下らない、もう数十億は下らないようなその事業費というものが日本国全体としては必要にはなるだろうと。
 それを賄うために、今の我が国の財政状況で、ほかの医療政策、福祉政策もある中で、果たしてそれを本当に賄うことができるのか。それをする唯一の、唯一の方法として、事業者の方に、これも諸外国の例では売上げの僅か〇・〇五%程度でございます、〇・〇五%程度のものを、物すごい高額の収益を上げていらっしゃるそのギャンブル事業者、公営競技も、あるいはパチンコ、なぜ求めることができないのか、立法者として誠に不思議でございます。
#237
○山本太郎君 金掛かるから、試算したら結構大変なことになっちゃいますものね、これ。ごまかしながら、ごまかしながら前に進んでいるとしか言いようがない。
 すごく、私ゴール決めるところだったんですけれども、小西先生がすばらしい理知的な整理で、やるべきこと、規模感というところから、世界ではこれぐらいだ、日本ではこれぐらいになるんじゃないかということぐらいは、政府側にしろ、語っていただきたいと。少なくとも試算はもうされていなきゃ駄目だろうという話なんですよ。当たり前じゃないですかって。
 今現在も、現場でギャンブル依存症患者さんのケアをしている団体の方々、少ない予算でいっぱいいっぱいの状態でしっかりしたケアできないと苦しんでいる状態だと。
 先日の参考人質疑、依存症者とその家族の支援を行う大阪いちょうの会の山口美和子参考人。相談に来る当事者などの交通費や、連絡が途絶えないよう携帯電話の料金まで支援者側が負担し、食料まで手配をすると。生活困窮の状況に追い込まれているんだということですよね、借金しまくって。それを持ち出しで支えていると。
 ほかにも、ボランティアの人たちが加わります。医師、弁護士、司法書士など、支援に参加してくれる方はみんなボランティア。その上に、サポーターとして一口五千円毎月支払ってくれているって。ほかにも、広く、月五百円のサポーター制を広く募りながらやっているけれども、山口さんを含む支援者の方々は完全持ち出しだと、手弁当で何とか活動を続けているとのお答えに大変ショックを受けたんですね。
 加えて、国から幾ら出たら助かりますかという趣旨の質問に対しては、年間六百万ほどあれば、日頃無償で働いてくださり、かつ、サポート費用も払ってくださる先生方に最低基準の時給が払える。加えて、新しい支援者の育成費用も出ると。
 そこで、参考人終了後、全国の七つの支援団体に急遽連絡を取らせていただき、名前は出さない前提で、山本太郎事務所から四つの質問を投げて回答を頂戴しました。御紹介します。
 質問一、ギャンブル依存症に対応するに当たって運営費はどのように賄っていますか。団体A、全てギャンブル依存症の家族、当事者及び支援者からの寄附でございます。B、ほとんどが会員からの会費収入で、そのほか家族相談会の参加費収入などで賄っています。C、多重債務者やギャンブル依存症者の会費で賄われています。また、弁護士や司法書士などの支援者からのカンパなどでも賄われています。D、会員の会費、カンパなどで細々と対応している。もちろん持ち出しが多々あります。E、会員の会費や寄附金、県からの補助金。人件費は全てボランティアで行っている。せめて相談員の人件費はきちっと出したい。交通費もボランティア持ちである。F、一人当たり入会金五千円、年会費四千円から賄っています。G、行政からの支援はないので相談者からの会費で行っている。
 質問二、現在までの間に国からの補助金はありましたか。あった場合、補助金は運営費の何%を占めますか。団体A、ありません。例えば事業の委託費はいただいたことがございます。今年も依存症予防教育で文科省予防教育モデル事業の助成金をいただいていますが、これは会場費等の実費のみで、運営費は一切含まれず、むしろ諸経費を考えたら赤字でやらせていただいております。B、全くありません。運営費ゼロです。運営費のゼロ%です。C、ありません。D、ギャンブル依存症対策費としての補助金はありません。ただし、厚労省が自殺対策として県へ交付している自殺対策補助金の中から自殺対策関連の依存症対策へ一部を充てているが、依存症対策へ回せるのは五%から七%くらいか。E、県からの補助金のみ。これも以前は最高で四百五十万円の補助金があったが、現在は百五十万円に減額されている。F、ありません。G、ない。
 質問三、今、国から幾らでも予算を付けますと言われたら、どういった部分に幾らぐらい支援が欲しいですか。団体A、何といっても事務所を運営するための家賃や人件費が欲しい。人件費の中でも、電話相談を一年三百六十五日受けているので、電話相談スタッフの人件費が一番欲しい。また、東京や大阪で相談会開催していますが、こちらも会場費や交通費などで自腹を切って運営しています。人件費として一人十万円を二人分、二十万円掛ける十二か月で二百四十万円、家賃、水道、光熱費、十万円掛ける十二か月で三百六十万円、合計六百万円。いちょうの会さんと御要望一致しますけれども、最低限これだけの固定費を助成してもらえれば運営はずっと楽になりますと。皆さん本当に、基本的なことだけでも支えてもらえたら今の状態はしのげるのにという話なんですね。
 これ、支えてもらえるのかなと思うんですけれども、本当はまだまだあるのでお読みしたいんですが、時間の関係上、ちょっと、はしょらなきゃならないんですね。
 要は、これ、支援者団体のマイナスというのは、ギャンブル依存症の当事者やその家族に対する要は直接の手助け、交通費であったりとか、下手したら食料であったりとか、携帯電話の料金であったりとかというところにも及ぶということですよね。これ、イコールその当事者たちが本当に生活困窮に置かれていると。これ、両方を支援しないと意味ないんですよ、両方を支援しないと。でも、自民・公明・維新案を見たときには、支援団体の方には何かしらしてくれそうな感じはあるんですけれども、当事者たちに対して経済的支援というものは見えないんですね。
 恐らくこの両方を持ち合わせているのが参議院の法案の方だと思うんですけれども、小西先生、このような声を聞かれて、その法案でどういうことができるというふうに思われますか。
#238
○委員以外の議員(小西洋之君) 今御指摘でございますけれども、確かに、二十一条でございますが、直接支援の具体的なメニューを、我々立法時のときには具体的にその絵を描いて検討したというところまでは至っていないかもしれませんが、ただ、参考人の質疑、また今の先生からの御指摘を踏まえまして、まさに各地域において依存症の患者さん、またその御家族の方が置かれている状況を踏まえて、そうした方々が確実な実効性のある支援に必ず達することができるような必要なものというのをしっかりと措置する、そうした運用を政府の方に求めていきたいと思います。
#239
○山本太郎君 本当にもう悲鳴にも近い声がずっと届いているんですね。
 じゃ、何か国や行政にギャンブル依存症への支援について直接言いたいことありますかと聞いたら、団体A、現在、政府はカジノを通すために分かりやすく依存症対策を表面的に行っているだけ。予算規模も、ギャンブル依存症対策を失敗していると、そう言われている韓国ですらおよそ二十六億円も出しているじゃないかと。国は、世界的には標準的な取組である産業側に痛みを伴うギャンブル依存症対策費の拠出のような大掛かりな改革には手を付けず、また当事者や家族の声は極力取り上げないようヒアリングに呼ぶこともなかったと。国や医療、行政ができることはほんの僅かなんだ。当事者や家族には、伴走者のように寄り添い、家族に介入していけるような経験者の力が必要です。民間団体に対して正当な支援をお願いしますと。
 団体B、困っている家族が確実に支援を受けられるような体制づくりをお願いします。私たち民間団体が受皿となって支援している現状へのサポート、切にお願いします。私たち家族の声に耳を傾けていただき、本当に必要な支援をお願いしますと。確実に支援が行える人材の育成急いでくださいと。これ、現場の気持ちだけに頼り続けてきていて、もう限界ですよと。で、やっと取り組んでくれるのかと思ったら、ちょっとこれ、思っていたのと違うじゃないかって話なんですよ。各都道府県にギャンブル依存症対策協議会を設置するよう義務付け、その中にクレサラ被害者の会も入れるようにしてくださいと。こういう意味では、もう義務化する、県でのいろいろ取決めを義務化する。地方との関係はやっぱり独立したものだからと、都合のいいときだけ使わないでくれって話なんですよ。ふだん国がコントロールしているじゃないか、地方もって。
 こういう問題こそ、ある程度の一定の強制力を持って義務付けてやるという法律を作っていただいたというのは非常に希望だと思います。ありがとうございます。
 もう時間が来たのでやめなきゃいけないんですけれども、本法案に対しての修正案も準備いたしました。これだけに限らず、パチンコ、スロットによる依存症大量生産のもととなっているEGM、機器に対する問題ですね、ここに対しても今からでも予防的に取締りを行わなきゃならない、規制をするべきだ、じゃなければ何のための依存症対策なんだと申し上げて、終わりたいと思います。
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#240
○委員長(柘植芳文君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、榛葉賀津也君が委員を辞任され、その補欠として大島九州男君が選任されました。
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#241
○委員長(柘植芳文君) 他に御発言もないようですから、ギャンブル等依存症対策基本法案に対する質疑は終局したものと認めます。
 ギャンブル等依存症対策基本法案の修正について山本君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。山本太郎君。
#242
○山本太郎君 私は、ギャンブル等依存症対策基本法案に対し、修正の動議を提出いたします。
 その内容は、お手元に配付されております案文のとおりです。
 これより、その趣旨について御説明いたします。
 政府が依存症対策として挙げるものは、主には、全国拠点機関における依存症医療・支援体制の整備、地域における依存症の支援体制の整備などです。やろうとしていることといえば、依存症になったら病院につなげて治療してもらいましょう、そして民間の支援団体に面倒見てもらいましょうというものが中心です。
 これは、依存症患者が様々な困難に直面するのは自己責任で、その克服や対応の責任はあくまでも個人にあり、個人で治しましょうねというものです。依存症に陥るようなギャンブルを国が金もうけの道具として合法化したことが原因であることを鑑みれば、依存症を生み出す原因は社会的な仕組みにあると捉え、社会の責任として対応していくことが本当の依存症対策ではないでしょうか。
 これまで依存症は、本人の意思が弱いからなど気持ちの問題という捉え方をされていましたが、近年の研究では、依存症患者の脳の一部に変化が起こることによるものと明らかになっています。このことについても国が責任を持って調査研究を進めることは言うまでもなく、調査研究の結果を待つのではなく、予防的な依存症対策にも大きく前に踏み出す必要があります。
 現在、日本において最も依存症患者を量産するパチンコ、スロットは、その機器の機能として強烈で刺激的な照明、色彩、フラッシュ効果、音響を駆使し、心理的、生理的に依存症を誘発させ、脳に変化をもたらすという研究結果もあり、これらに対しても調査研究を行うことはもちろんのこと、パチンコ、スロットの機器に対してすぐにでも予防的に規制を掛けることを国家の責務として推し進めることが、これ以上依存症を増やさないために必要不可欠な措置であります。
 また、他国のギャンブル事業者においては、ギャンブル等依存症対策に要する費用の一部又は全額を拠出している例もあります。依存症を引き起こしている事業者の社会的責任を明確にし、その責務として関係事業者に金銭の拠出を求めるというのが当たり前ではないでしょうか。考えの浅い政治が、ばくちをばくちでない体を装い、依存症者を増やし、そこに手当てもしてこなかった結果が現在なのですから。
 ばくちでもうけた事業者及び関係者に依存症対策に必要な費用を十二分に拠出させ、最も依存症者やその家族に寄り添い伴走し続ける自助グループに対して手厚い経済的支援が約束されるのでなければ依存症対策とは呼べません。政治がやらかした現実を現場の善意で支えてもらおうなど、あり得ません。
 そこで、こうした問題に対処するために、本修正案を提出いたしました。
 修正の要旨は、次のとおりであります。
 第一に、ギャンブル等依存症対策は、ギャンブル等依存症の背景には社会的な要因もあることを踏まえ、社会的な取組として実施されることを基本理念として行われなければならないこととしております。
 第二に、国及び地方公共団体は、関係事業者が行う事業の実施の方法についての施策を講ずる場合においては、ギャンブル等依存症の発症、進行及び再発に関する科学的知見を踏まえつつ、予防的な取組方法を活用するものとしております。
 第三に、国及び地方公共団体は、ギャンブル等の実施に際して用いられる映像、音響等がギャンブル等依存症の発症、進行及び再発に及ぼす影響に関する調査研究の推進等のために必要な施策を講ずるものとしております。
 第四に、政府は、ギャンブル等依存症対策に要する費用の一部に充てるため、関係事業者に金銭の拠出を求めるための仕組みについて、諸外国における動向を含めて調査研究を行い、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとしております。
 以上が修正案の趣旨であります。
 何とぞ、委員各位の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。
#243
○委員長(柘植芳文君) これより原案及び修正案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#244
○田村智子君 私は、日本共産党を代表して、ギャンブル等依存症対策基本法案に反対の討論を行います。
 ギャンブル依存症になってしまった方々が医療と回復のための支援を受けられるように国も地方自治体も施策を進めることは重要であり、参法である野党案が採決に付されれば賛成する立場であったことを初めに意見表明しておきます。
 その上で、自民、公明、維新の会の衆法に反対する理由は、この三党がカジノ合法化に賛成の態度を取っていることです。本法案の提出者には、二年前の議員立法であるIR推進法、つまりカジノ推進法の提出者まで含まれています。これでは、カジノを合法化する上での地ならしとしてのギャンブル依存症対策と言わざるを得ません。
 既に日本は、実態はギャンブルであるパチンコ、スロットが駅前、繁華街、学校の通学路もお構いなしで営業し、換金システムである三店方式も容認されており、これが諸外国と比してもギャンブル依存症の割合が高い要因であることは明らかです。この上カジノを合法化するなど、断じて認めるわけにはいきません。
 三日の本委員会で、多重債務の相談事業を行っている大阪いちょうの会の山口美和子参考人は、父親のパチンコ依存症によって言葉に尽くせぬ苦しい経験を重ねてきたこと、また、パチンコ依存症の方々の立ち直りがどれほど困難かを率直にお話しくださいました。とりわけ、子供が置かれる深刻な事態を考えれば、新たな依存症を生まないことがどれほど切実な依存症対策であるかは明らかです。
 カジノの合法化とギャンブル依存症対策とは全く相入れないものであり、カジノを推進する自民党、公明党、維新の会の法案には到底同意できません。
 また、修正案についても、衆法の修正であるため、カジノの収益を含む関係事業者の収益を依存症対策に充てることとなり、賛成できません。
 新たな依存症を生まないための施策については、法案にはほとんど盛り込まれていません。ギャンブル依存症等の教育、啓発と言いますが、刑法が犯罪とする賭博行為であるカジノを合法化し、いかなる教育、啓発を行おうと言うのでしょうか。
 また、国が放置しているパチンコは、法案ではギャンブル等の等という扱いです。ギャンブル依存症の圧倒的多数がパチンコ、スロットによるものです。事実上の換金システムである三店方式について、禁止を含む規制を検討すべきです。また、パチンコ店内の銀行ATMの設置禁止はすぐにでも可能な対策であり、パチンコ、スロット業界の自主規制任せではなく、国としての規制に踏み出すべきです。こうした実効性のある予防策についても法案審議で深めるべきであったと指摘しておきます。
 最後に、ギャンブル依存症対策は、既に罹患した方への支援策も、治療についてもエビデンスはこれから検証される段階であり、支援体制もまだほとんど構築されていません。そして、予防策については更に周回遅れの状況と言わざるを得ません。引き続き議論すべきはこうした対策であって、カジノ合法化の議論などやるべきではない、このことを強く主張し、討論を終わります。
#245
○山本太郎君 自由党共同代表、山本太郎です。
 社民との会派、希望の会を代表し、本法案に反対の立場から討論を行う前に一言。
 この程度の審議時間で十分審議したなど、あり得ませんよねって。圧倒的に時間足りませんよ。一体誰の都合なんですか、こんな半端な審議時間。衆が短かったからこっちも短い、だったら参議院要らないじゃないですかって、そういう話なんですね。
 ギャンブル依存症を減らす、なくしていくことは政局じゃないでしょうって。人々の生命、財産、これ守る上で超党派で取り組むべき問題なんですよね。特に、現在依存症に苦しむ人々に寄り添う法律作り、これ求められているはずなんですよ。
 その上で、二つの、今日一緒に審議しているという二つの法案見れば、人々を守る側に立つ内容になっているのはどっちだと言ったら、参法じゃないですか。野党案じゃないですか。どうしてそれに与党側が乗れないんですか。全く理解できない。依存症に関する問題まで政治闘争にされてしまうんですか。採決もされないなど、あり得ない。そう抗議いたしまして、討論を始めます。
 二年前に成立したIR推進法、あのときに行われた審議では、IR実施法案までには数々の依存症対策を前に進めるという趣旨の答弁が提案者からされたはずですけれども、現在の状況を見れば、すかすかとしか言いようがありません。抽象的な枠組みだけで進めることができる基本法という手段を使い、今回は基本法ですから、肉付けは基本計画や地域計画、関係者会議、先延ばしを重ね続ける。ある意味、逃げ道を準備しながらの立ち居振る舞いで、やることはやったという雰囲気を演出し、カジノ実施に移行する。人々を救うというより、業界側、企業側に最大限寄り添い続ける姿、滑稽ですよ。
 今現在、日本には既に公営ギャンブルやパチンコなど社会の至る所に存在し、ギャンブル依存症の疑いのある人が三百二十万人もおり、大変大きな社会問題となっていますが、これまでこういった問題には目もくれず放置してきたにもかかわらず、いざカジノを日本に導入したいからといって、慌てて上辺だけのギャンブル依存症、その対策をこしらえてカジノを日本に導入したいなんて、これ、寝言は寝てから言ってくださいって言いたいですよ。目の前にいるじゃないですか、たくさんの人たちがって、苦しんでいる人たちが。
 まずやるべきは、これまでに大量に生み出された依存症や家族、支援者に対して最大の救済、援助がなければ、うそですよ。現場に立ち続け人々を救い続けた支援者たちのノウハウを生かし、医療や行政などを含むバックアップ、サポート体制づくりもされていないうちから、もう次のばくち合法化しようなど、全体の奉仕者としてあるまじき行為です。今あるばくちで生み出された依存症を解決もせずに次のばくちを解禁しようなど、ずうずうしいという言葉では足りないほどです。
 依存症大量生産産業パチンコにおいては、依存症を誘発すると言われているEGMの規制をすぐにでも予防的に始め、店舗数の制限を掛けるなどを実行しないのはどうしてですか。また、依存症を引き起こしている事業者の社会的責任を明確にして、その責務として関係事業者に依存症対策における費用を負担させる、これを実行しようとしない理由、何なんですか。
 政治がやらかした現実をまた現場の善意で支えてもらおうという気満々の姿勢からは、ギャンブル依存症がなくなる、減っていくとは到底思えません。
 以上、反対討論といたします。
#246
○委員長(柘植芳文君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 それでは、これよりギャンブル等依存症対策基本法案について採決に入ります。
 まず、山本君提出の修正案の採決を行います。
 本修正案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#247
○委員長(柘植芳文君) 少数と認めます。よって、山本君提出の修正案は否決されました。
 それでは、次に原案全部の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#248
○委員長(柘植芳文君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、矢田さんから発言を求められておりますので、これを許します。矢田わか子さん。
#249
○矢田わか子君 私は、ただいま可決されましたギャンブル等依存症対策基本法案に対し、自由民主党・こころ、公明党、国民民主党・新緑風会、立憲民主党・民友会及び日本維新の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    ギャンブル等依存症対策基本法案に対する附帯決議(案)
  本法の施行に当たっては、次の諸点について適切に対応するべきである。
 一 政府は、ギャンブル等依存症対策推進基本計画に基づくギャンブル等依存症対策の実効性を最大限確保するため、徹底したPDCAサイクルに基づく取組を推進すること。
 二 政府は、本法の基本理念にのっとり、包括的なギャンブル等依存症対策の必要性について留意しつつ、ギャンブル等依存症対策推進基本計画の策定に際しては、啓発を含む広告及び宣伝の在り方、入場管理の在り方、本人や家族の申告に基づく利用制限の在り方、相談窓口の在り方、インターネット投票における対応の在り方等を検討すること。
 三 政府は、ギャンブル等依存症対策推進基本計画の策定及び施策の推進に当たっては、ギャンブル等依存症の患者等の支援等を始めとする取組の実態を十分に調査の上、必要とされる対策を検討すること。
 四 本法第七条に定める関係事業者は、本法がギャンブル等依存症により不幸な状況に陥る人をできるだけ少なくするためのものであることを踏まえ、その事業活動を行うに当たっては、ギャンブル等依存症の予防等に可能な限り配慮すること。
 五 政府は、ギャンブル等依存症問題啓発週間の期間を定めた理由が、新年度に新たに大学生・社会人となった青少年や若い世代に対し、ギャンブル等依存症問題への関心と理解を深める機会を設けること等に鑑み、青少年に対しギャンブル等依存症問題に係る知識の普及に徹底して取り組むこと。
 六 政府は、ギャンブル等依存症対策とアルコール、薬物等に対する依存に関する施策との有機的な連携を図りつつ、適切な予算の策定を行うよう配慮し、ギャンブル等依存症対策を着実に進めるための予算の確保に努めること。
 七 政府は、ギャンブル等依存症が適切な治療と支援により回復が可能な疾患であることなど、ギャンブル等依存症に関する正しい知識の普及を図ること。
 八 政府は、ギャンブル等依存症対策に係る連携協力体制の整備について、民間団体の取組と地域における公的機関との連携が確保されるものとなるよう、必要な施策を検討すること。
 九 政府は、ギャンブル等依存症の治療に有効な薬物、治療方法や早期介入技法など、診断、治療、支援の方法に関する研究を推進するために、必要な措置を検討すること。
 十 政府は、ギャンブル等依存症対策推進関係者会議の運営に当たっては、本法の基本理念にのっとり、ギャンブル等依存症である者等及びその家族の意見を十分に聴取すること。
 十一 警察当局は、違法に行われるギャンブル等について、取締りを一層強化すること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#250
○委員長(柘植芳文君) ただいま矢田さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#251
○委員長(柘植芳文君) 多数と認めます。よって、矢田さん提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、菅内閣官房長官から発言を求められておりますので、この際、これを許します。菅内閣官房長官。
#252
○国務大臣(菅義偉君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
#253
○委員長(柘植芳文君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#254
○委員長(柘植芳文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時二十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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