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2018/07/17 第196回国会 参議院 参議院会議録情報 第196回国会 内閣委員会 第28号
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2018/07/17 第196回国会 参議院

参議院会議録情報 第196回国会 内閣委員会 第28号

#1
第196回国会 内閣委員会 第28号
平成三十年七月十七日(火曜日)
   午前十時七分開会
    ─────────────
   委員の異動
 七月十三日
    辞任         補欠選任
     進藤金日子君     山下 雄平君
     宮島 喜文君     石井 準一君
     大門実紀史君     辰巳孝太郎君
 七月十七日
    辞任         補欠選任
     石井 準一君     小川 克巳君
     野上浩太郎君     こやり隆史君
     松川 るい君     山東 昭子君
     榛葉賀津也君     森本 真治君
     辰巳孝太郎君     田村 智子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         柘植 芳文君
    理 事
                藤川 政人君
                和田 政宗君
                西田 実仁君
                矢田わか子君
    委 員
                有村 治子君
                石井 準一君
                江島  潔君
                小川 克巳君
                岡田  広君
                こやり隆史君
                山東 昭子君
                豊田 俊郎君
                野上浩太郎君
                山下 雄平君
                熊野 正士君
                榛葉賀津也君
                森本 真治君
                相原久美子君
                白  眞勲君
                田村 智子君
                辰巳孝太郎君
                清水 貴之君
                山本 太郎君
   国務大臣
       内閣総理大臣   安倍 晋三君
       国務大臣     石井 啓一君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  西村 康稔君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤田 昌三君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       開出 英之君
       特定複合観光施
       設区域整備推進
       本部事務局次長  中川  真君
       内閣府経済社会
       総合研究所総括
       政策研究官    長谷川秀司君
       警察庁生活安全
       局長       山下 史雄君
       警察庁刑事局組
       織犯罪対策部長  露木 康浩君
       総務大臣官房審
       議官       篠原 俊博君
       総務大臣官房審
       議官       境   勉君
       総務省自治行政
       局公務員部長   佐々木 浩君
       消防庁審議官   猿渡 知之君
       国税庁課税部長  山名 規雄君
       厚生労働大臣官
       房審議官     吉永 和生君
       厚生労働省職業
       安定局雇用開発
       部長       坂根 工博君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    宮嵜 雅則君
       農林水産省農村
       振興局整備部長  奥田  透君
       国土交通大臣官
       房審議官     馬場崎 靖君
       国土交通大臣官
       房技術審議官   江口 秀二君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       次長       清瀬 和彦君
       観光庁審議官   秡川 直也君
       環境大臣官房審
       議官       鳥居 敏男君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○特定複合観光施設区域整備法案(内閣提出、衆
 議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(柘植芳文君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日までに、宮島喜文君、進藤金日子君、大門実紀史君及び松川るいさんが委員を辞任され、その補欠として石井準一君、山下雄平君、辰巳孝太郎君及び山東昭子さんが選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(柘植芳文君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 特定複合観光施設区域整備法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、特定複合観光施設区域整備推進本部事務局次長中川真君外十八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(柘植芳文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(柘植芳文君) 特定複合観光施設区域整備法案を議題とし、内閣総理大臣に対する質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○熊野正士君 公明党の熊野正士です。
 今回の豪雨災害は二百名を超える方が犠牲となり、今なお行方不明の方の捜索が続けられております。お亡くなりになられた皆様の御冥福をお祈りいたしますとともに、御遺族の方にお悔やみを申し上げます。そして、被災された皆様にお見舞いを申し上げます。
 IR法案の質問に入る前に、今回の豪雨災害の対応について総理に伺いたいと思います。
 今、被災地では被災者の皆様の生活再建に向けた支援が行われております。私、二日前に、被害の大きかった広島県の三原市の私の高校の同級生に電話をいたしました。その友人の家は、沼田川という川の氾濫によりまして一階の天井部分まで水につかり、今は二階部分で生活をしているということでした。その友人は、本当に心が折れそうだというふうに申されて、そして、自分たちももちろん大変だけれども、避難所で生活している方や、また、高齢者、特に独り暮らしの方のことを考えると本当に心配だと、そのように言っておりました。
 こうした被災者の皆様、特に災害弱者に対する支援について万全を期していただきたいと思いますが、総理の御所見をお願いいたします。
#7
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この度の記録的な豪雨により、非常に多くの方が亡くなられ、広い範囲で甚大な被害が生じました。心から哀悼の意を表するとともに、被害に遭われた全ての方々にお見舞いを申し上げます。
 先般、岡山県、愛媛県の被災現場をそれぞれ訪問し、今回の災害の甚大さをこの目で確認し、被災者の皆様から、切実な思い、そして様々な課題や具体的な御要望について伺ってまいりました。引き続き、行方不明者の捜査に全力で取り組むとともに、現場主義を徹底し、被災者の皆様の生活支援、そして生活再建、さらには、なりわいの再建に全力を尽くしてまいります。
 被災者の生活支援については、水、食料のほか、クーラーなど、避難所生活の環境改善に必要な物資について、予備費を用い、国の判断によるプッシュ型の支援を強力に進めるとともに、仮設住宅の確保や瓦れきの処理など、様々な対策に全力で取り組んでいるところであります。同時に、一連の災害を激甚災害に指定し、全国を対象に、道路や河川、農地、農林水産業共同利用施設等の災害復旧事業についての補助率のかさ上げ等や、中小企業の災害関係保証についての措置を適用する方針であります。
 今後とも、被災自治体が財政的にちゅうちょすることなく復旧対策等に取り組むことができるよう、国が必要な財政措置をとっていきます。
 また、被災者の皆様が先の見えない不安を持たれているなりわいの再建についても、被災された農林漁業者、中小・小規模事業者の方々が経営再開に向けた一歩を踏み出していただけるよう、昨日、第一弾の支援策を取りまとめたところであります。加えて、被災者の権利を守るため、特定非常災害に指定し、運転免許の有効期間の延長などの措置も講じたところであります。
 今後とも、国としては、できることは全てやるというそういう方針の下、現場主義を徹底し、被災者の皆様が一日も早く安心して暮らせる、その生活を取り戻せるよう、全力を尽くしてまいります。
#8
○熊野正士君 どうぞよろしくお願いをいたします。
 では、IR整備法について質問をさせていただきます。
 まず、石井大臣に伺います。
 先日の当委員会で入場回数制限が議論になりました。その際、二十四時間以内であれば何回出入りしても一回との御説明でございました。
 この一回、二十四時間の数え方について、改めて分かりやすく御説明を賜れればと思います。
#9
○国務大臣(石井啓一君) IR整備法案では、入場回数制限における入場回数につきましては、入場料を賦課されて入場した時点等を起算点といたしまして、そこから二十四時間以内を一回とカウントすることとしております。この二十四時間以内に利用者が同じカジノ施設に入退場を繰り返しましても、新たな回数としてカウントすることはしておりません。
 なお、依存防止の観点から、一律の入場回数制限に加えまして、利用者の個別の事情に即した措置として、本人、家族からの申出による、より厳しい利用制限や、カジノ施設の利用が不適切であると認められる者の早期発見、声掛けといった利用制限措置をカジノ事業者に義務付けることとしているところでございます。
#10
○熊野正士君 ありがとうございました。
 一昨年の年末にIRの推進法が成立をいたしました。その際、カジノを導入することによりましてギャンブル依存症に対する懸念が高まる一方、既に日本にある公営ギャンブル、パチンコ、そういった既存の依存症対策を講ずるべきだと、そういった声も強まりました。
 IR推進法では、既存のギャンブル依存症対策を講ずるべきとの附帯決議も行われております。こうした附帯決議も踏まえまして議論を重ねる中、今国会でギャンブル等依存症対策基本法が成立をいたしました。基本法の成立を受けまして、国を挙げてギャンブル依存症対策に取り組むわけですけれども、既存のギャンブル依存症対策、さらに今回懸念されておりますカジノによるギャンブル依存症対策について、総理の御決意を賜れればと思います。
#11
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政府においては、IR推進法の附帯決議を契機として、IR整備法を待つことなく、本人、家族申告によるアクセス制限措置、全国における相談、治療拠点の整備、学校教育、消費者教育における指導、啓発等の包括的な依存症防止対策を順次実行に移してきたところであります。
 今後、先般成立したギャンブル等依存症対策基本法に基づき内閣に設置されるギャンブル等依存症対策推進本部において対策を一層総合的、計画的に推進するとともに、PDCAサイクルを回すことにより、不断に取組を強化してまいります。
 IR整備法案では、依存防止対策について厳格な入場制限を始めとする重層的かつ多段階的な取組を制度的に整備しており、その運用に万全を尽くしてまいりたいと思っております。
 ギャンブル等依存症に陥る人を生じさせないよう、政府一丸となって、一体となって必要な取組を徹底的に講じていく考えでございます。
#12
○熊野正士君 どうぞよろしくお願いをしたいと思います。
 続いて、民間団体支援についてお伺いしたいと思います。
 二十九年度、三十年度と依存症対策を行っている民間団体に対して予算が組まれておりますけれども、この民間団体が行うどういった事業内容であれば予算が使えるのかについて、厚生労働省の方から御説明をお願いいたします。
#13
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。
 民間団体への助成内容についてでございますが、厚生労働省では、地域や全国規模で依存症の問題に取り組んでいる自助グループ等民間団体の活動を支援するために、ギャンブル等依存症者やその家族が互いの悩みの共有や情報交換を行う交流活動に必要な会場費や資料の作成費、それから普及啓発活動に必要なギャンブル等依存症の理解を促進する刊行物発行費用などを対象に助成を行っているところでございます。
#14
○熊野正士君 今厚生労働省の方から御説明いただきましたけれども、現場の民間団体の方からお話を伺いますと、先日当委員会で参考人質疑が行われまして、いちょうの会の参考人の方もおっしゃっておられましたけれども、例えば、自殺企図のある方に携帯電話を持ってもらって、自殺をほのめかすような電話が掛かってくれば、そのまま飛んでいって自殺を思いとどまらせるような、そういった活動をされていると伺いました。まさにギャンブル依存症の方に寄り添う支援を行っておられるわけですけれども、ただ、こうした支援に対してなかなか予算が使いにくいといったお声をお聞きしました。
 ギャンブル依存症の方に対する支援で、民間団体の果たす役割は非常に大きいものがあります。ギャンブル依存症対策基本法の中にも、民間団体に対する支援、しっかりと明記をされております。
 総理に是非ともお願いしたいことは、こうした民間団体に対する予算の使途について柔軟に対応できるようにしていただきたいということと、そして、依存症対策の予算の総額は諸外国と比較してまだまだ不十分だというふうに思います。予算を十分確保できるように強く要望したいと思います。総理の答弁をよろしくお願いいたします。
#15
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ギャンブル等の依存症の方々やその家族の方々に対する情報提供や相談活動など、きめ細かな依存症対策を展開していくためには、御指摘のとおり、民間団体による活動が重要と考えています。
 ギャンブル等依存症対策基本法において、国及び地方公共団体が民間団体の活動を支援するために必要な施策を講ずるものとされている趣旨を踏まえ、引き続き、民間団体の活動に対し、必要な支援を充実させてまいります。
#16
○熊野正士君 何とぞよろしくお願いをしたいと思います。
 重ねて、これ質問にはございませんけれども、依存症対策、研究あるいは調査についても十分に予算を確保していただいて十分な研究調査が進みますように重ねてお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#17
○矢田わか子君 国民民主党・新緑風会の矢田わか子です。
 西日本における豪雨災害が続く中で、先週に引き続き、本日も与党の強い要請でIR実施法の委員会の審議が行われています。しかも、被災者救済、災害復興の責任者、担当大臣である石井大臣、先週からもう十四時間以上に及んでこの場に座っていらっしゃる。それで本当によろしいのでしょうかということであります。死者が二百人を超える大災害になっているにもかかわらず、国土交通大臣が陣頭指揮を執られないというのは理解に窮します。私たち野党は、石井大臣はこちらに出られなくてもいいので災害対応に邁進してくださいと申し上げております。
 なぜ、官邸、総理大臣が、国会日程の変更、例えばIR実施法は臨時国会に回すとか、そういったことも含めて判断されないのか。この法案は閣法で、しかもIR推進本部の本部長たる総理大臣、総理大臣が所管の担当の大臣であります。総理大臣の判断一つで次に回すとか止めるとかいうこともできるんじゃないでしょうか。
 東日本の大震災の際には、民主党政権の際です、与野党で話し合って、予算案の審議をしていた国会の審議を一旦止めて、与党も重要法案の国会提出を見送ったという、そういう経緯もあります。政府は今回の災害を甘く見られているのではないでしょうか。全く危機感、緊張感が感じられません。
 この状況、総理大臣、どのように感じられているのか、見解をお願いします。
#18
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 本日も早朝から関係閣僚の会議を開催いたしましたし、その前には危機管理監から状況等について詳細な報告を受け、必要な指示を出しているところでございます。
 まず、この度の記録的な豪雨により、非常に多くの方が亡くなられ、広い範囲で甚大な被害が生じました。心から哀悼の意を表するとともに、被害に遭われた全ての方々にお見舞いを申し上げたいと思います。
 今般の豪雨災害に対しては、災害対策基本法に基づく非常災害対策本部を設置をし、政府の総力を挙げて総合的な災害応急対策を推進しているところであります。
 発災当初より、自衛隊、警察、消防、海上保安庁の救助部隊が懸命に救命救助活動を行い、大規模な浸水が発生した地域にはテックフォースや排水ポンプ車等を全国から派遣し、昼夜を問わず排水作業を実施をしました。電力、水道、道路、河川、鉄道などのインフラの復旧も急ピッチで進め、停電は十三日に解消、山陽自動車道等道路も順次開通しており、また、岡山県倉敷市を流れる小田川やその支流の堤防の仮復旧も昨日全て終了するなど、全力で対応に当たっております。
 被災者の生活支援については、水、食料のほか、クーラーなど、避難所生活の環境改善に必要な物資について、予備費を用い、国の判断によるプッシュ型の支援を強力に進めるとともに、仮設住宅の確保や瓦れきの処理など、様々な対策に全力で取り組んでいるところでございますし、今朝の閣僚会議におきましても、私から、この瓦れき等の処理、あるいはまた仮設住宅への入居等、また罹災証明のスムーズな発行等、そうした指示をしたところでございます。
 いずれにいたしましても、今後とも万全を期していきたいと、こう思っているところでございます。
 また、他方、国会の審議の在り方につきましては、行政府の長として申し上げる立場にはないということでございます。
#19
○矢田わか子君 いえいえ、そういうことではないと思います。総理大臣です。
 総理、総理はこのIR推進本部の本部長で、この法案をどうしていこうということを決めるお立場にあるわけです。なぜ、災害を優先して、この法案、一旦止めるという判断がなされないのか、大変遺憾に感じております。
 命の危険に関わる酷暑が続く中で、今も五百八十の区間に及ぶ道路が通行止めになり、水が、命の水が断水されているような地域が多くあるんです。そして、避難している方々も多くいらっしゃる。国土交通大臣、ここにいらっしゃらずにすぐに対応に当たれば、もっとスピード感を上げて被災者に対する救援の手が差し伸べられるんじゃないんでしょうか。
 週末の朝日新聞の調査では、今回の災害、評価しないと、国民の方々、四五%に上る方が答えていらっしゃいます。是非とも、もう一度立ち止まって、今あるべきこと、すぐにしなければいけないことを考えていただけないかということを御要請申し上げておきたいと思います。
 続いて、外国のカジノ資本の攻勢に対応できるのかということについてお伺いをしていきます。
 先週の週刊誌では、アメリカのカジノ資本が、日本への進出に向けて、日本のロビイストを通じてIR推進法に関わった国会議員の政治資金パーティーのパーティー券を購入したという記事が出ました。
 また、配付した資料にあるように、昨年六月十日の日本経済新聞電子版では、トランプ大統領と関係の深いアメリカのカジノ資本が日本進出を目指して活発にロビー活動をしているという記事が配信されています。ここでは、昨年二月の日米会談でもトランプ大統領が安倍総理に対して具体的なカジノ資本の名前を出したとも報じられています。シンゾウ、こういった企業を知っているか、米国で開いた二月の日米首脳会談で、そうトランプ大統領は安倍総理にほほ笑みかけたという記事であります。米ラスベガス・サンズ、米MGMリゾーツなどの娯楽企業を列挙し、政府関係者によると、首相は隣の側近にすかさず企業名のメモを取らせたというふうな報道までされているということです。
 さらに、先月の六月十四日のマカオ共同通信社の配信記事、マカオでカジノを運営するメルコリゾーツ・アンド・エンターテインメントのローレンス・ホーCEOの会見が紹介されています。ホーCEOは、カジノを含むIR事業参入に関して、日本にマカオやラスベガス以上のものをつくりたいと、百億ドル以上、一兆一千億以上の投資をする準備があると述べていらっしゃいます。
 今後、カジノが解禁された場合に、IR事業者の公募、選定、区域の整備計画の認定、そしてカジノ免許の付与において海外のカジノ資本が積極的にロビー活動を展開することが想定されますが、国土交通大臣、都道府県、そしてカジノ管理委員会が公正中立な立場で認定できるのかどうか、疑念が生じます。もし、最終的に日米会談で名前が挙がったようなカジノ資本が事業に選定されれば、加計学園獣医学部の問題と同様な疑惑が生じます。
 この手続の公平性や透明性、どのように保障されるのか、お答えください。
#20
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、トランプ大統領との間においては、今御指摘の記事のようなやり取りは一切なかったということは明確に申し上げさせていただきたいと思います。
 また、全米商工会議所と米日経済協議会の共催による朝食会では、私から、前年十二月にIR推進法が国会を通過し、公布、施行されたことを紹介したところ、参加者からはこれを歓迎するコメント等がありましたが、いわゆる要請は一切ございませんでした。
 IR区域の整備に当たっては、都道府県又は政令指定都市が公募により選定したIR事業者と共同で区域整備計画を作成し、国土交通大臣の認定を受け、認定を受けたIR事業者がカジノ事業の免許を受けなければならないこととされております。
 IR事業者の選定に当たっては、公正性や透明性を確保する観点から、都道府県又は政令指定都市に対し、恣意的に特定の事業者を選定することなく、広く公募の方法により選定することを義務付けております。IR区域の認定に当たっては、IR整備法の目的に最大限資するよう、全閣僚から構成されるIR推進本部の意見を聞いて、国土交通大臣において認定基準に適合するかどうかを厳正に審査していくこととしております。また、カジノ事業免許の審査については、独立した強い権限を持つ、いわゆる三条委員会であるカジノ管理委員会が厳正かつ公正に行うこととしております。
 これら審査の具体的な方法については、今後、国土交通大臣及びカジノ管理委員会において検討を行うこととしておりますが、いずれにせよ、透明性を確保した上で、公平かつ公正に実施するようにしてまいりたいと思います。
#21
○矢田わか子君 そのカジノ管理委員会なんです、問題は。結局、カジノ管理委員を任命する権利は総理大臣に最終権があります。その委員、どのように選ぶのかということもありますし、そして、本法律が成立した後に政令や省令、そしてそのカジノ管理委員会で定めるとされている内容、三百三十一項目にも上がります。先週の委員会で私たち要請をしまして、出てまいりました。金曜日の、いえ、土曜日の朝、早朝五時三十五分に内閣府の事務局からこの三百三十一の項目が上げられてきました。
 これ、全部読ませていただきましたけれども、この中に、結局、この法案の肝となる、カジノの面積どうする、カジノで借金できる条件どないする、入場禁止対象者の取扱いはどうするのか、国際会議場の規模はどうするというような、いわゆる法案の肝腎要のところは、全てこういう、後で、法案が決まった後でカジノ管理委員会なりが決めていくということの作り立てになっているわけであります。これで本当にいいのでしょうか。この肝腎要なところは、この国会の審議を経ずして決められていくということでもあります。私たちはそれに対してかなり大きな疑問視を、抱いています。
 本法案の審議、今までに十四・五時間です。今日を入れても二十時間。けれども、こうして今ここに石井大臣がいらっしゃるから、どうしても災害対応の話をしなければいけないということになります。本来であれば、災害が起こったときに災害の特別対策委員会なりを別で起こしてそこの中でやるべきなのに、それが起こらないから、私たちは災害のことも石井大臣にこの場で聞いていかなければいけない。そうなると、この法案の審議がちっとも進まないんですよ。深い論議ができていません。だから、今日、先ほどの理事懇で今日の終結、採決を提案されましたけれども、とんでもないというふうに私たちは申し上げておきたいというふうに思います。
 こんな不完全な法律を世の中に出すわけにはいきません。カジノの法案、今国会で成立することは不要だと答えている国民が、週末の調査では七六%に上がります。是非ともしっかりと審議を尽くしていただきたいということを御要請申し上げたいと思いますが、総理、このような状況をどのようにお感じになっていらっしゃいますか。
#22
○委員長(柘植芳文君) 石井国務大臣。
#23
○矢田わか子君 いや、総理にお願いします。
#24
○国務大臣(石井啓一君) IR整備法案は、本則が二百五十一条に及ぶ大部の法案であることから政省令に委任する事項が多くなっておりますが、いずれも専門的な事項や手続、読替規定等の技術的な事項であります。
 政令等で定めるべき事項の方向性については、その根拠となる法律の条文から明らかとなっておりますが、そのうち、例えば、特定複合観光施設を構成する中核施設の要件、基準やカジノ施設の規模の上限などの重要な事項につきましては、御審議の中での具体的な御質問に対し、その考え方を適切に御説明してきたところでございます。
#25
○委員長(柘植芳文君) 総理、一言。
#26
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私への御下問は、言わば災害対応をやるべきだという御下問だと思いますが、それについては、最初にお話をさせていただきましたように、我々、政府一丸となって全力で対応しているところでございます。
 現在においては、できるだけ早く、速やかに避難所で困難な生活を強いられている皆さんに、より暮らしやすい状況に改善するべく、例えば、みなし仮設等の提供について今全力を尽くしているところでございます。また、罹災証明についても、今日指示を出したところでございますが、言わば、今までの経験等を生かしながら、なるべく被災者の皆さんの目線に立って罹災証明の発行を進めていきたいと、こう思っているところでございます。
 また、先ほど御指摘のあった断水等、確かにそういう状況は続いております。この断水につきましては、これは国交省ではなくて厚生労働省でございますが、今日も、今後の見通し等について、それぞれの被災都道府県等から、また市町村から見通し等の報告があったわけでございますが、一日も早く飲料水等の提供が可能となるように全力を尽くしていきたいというふうに思っております。
#27
○矢田わか子君 総理、そういうことを聞いたのではなくて、今回のこの審議の状況が、肝腎要のところが全て後々設けられるカジノ管理委員会で決められるということについてどう思われますかということを私は問いました。なぜならば、この場で本当は審議しなければいけない状況なのにもかかわらず、全く時間が足りていないからなんですよ。そして、あとは全部政府が主導で、判断していきます、任せてください、国会審議は要りませんとおっしゃっているような状況にもなっているということを是非とも御認識いただきたいというふうに思います。
 最後に、国民がギャンブルで負けて、その負けの上に描く経済成長なんて真の経済成長ではないということを強く申し上げて、私の質問とさせていただきます。
#28
○白眞勲君 立憲民主党の白眞勲でございます。
 よろしいですか、総理。
 早速総理にお聞きいたしたいと思いますけれども、やはり今、矢田委員からもありましたとおり、これだけ大きな災害が生じているさなか、私たちは、このカジノ法案の審議はもう先延ばししましょうと、被災者の救助に全力を注ぐべきだということを再三にわたって申し上げてきましたけれども、結局、与党が主張するとおり、まだ被害がどれぐらいか分からない段階、具体的に申し上げますと、政府が八日に災害対策本部を設置しました。この八日ということに対しては様々な意見があるかもしれませんけれども、それにしても、七十二時間もたっていないにもかかわらず、今月の十日から委員長職権で開かれ、今日に至るまで委員会三回やられているわけですよ。さらに、今日は災害対応でお忙しい総理入りで開催されているわけなんですね。
 先ほど総理はこの件に関しては全力で対応に当たっていると、もう本当にそれは本当に私も敬意を表したいと思いますが、ただ、この今の与党のこの強引なやり方に対して総理はどういうふうに思われているかをちょっとお聞きしたいと思います。
#29
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政府としてはですね、政府としては、我々、今朝も危機管理監から現在の状況等の報告を受け、必要な対策を指示したところでございます。そして、関係閣僚会議を開催し、そして各省からの報告、石井大臣を含めて各省からの報告を受けたところでございますが、その中で、先ほども少しお答えをさせていただいたんですが、例えば、半壊であっても仮設住宅に移れるようにすると、それは政府の指示を仰がなくても地方自治体の判断で行えるようにするという指示を出したところでございますし、また、真備町に対して一千人の自衛隊を更に派遣をいたしまして、また、トラック七十台だったかな、を……(発言する者あり)トラック七十台を派遣をいたしまして瓦れき等の処理に当たらせる等の指示を出しているところでございまして、この災害対策には万全を期しているところでございます。
 他方、この法案の審議におきましては、まさにそれは国会においてお決めになるところであろうと、このように考えております。
#30
○白眞勲君 確かに国会で決められることなんです。ただ、自民党と公明党は完全に、人命よりも、私はカジノ、要は賭博優先だとしか言いようがないんですよ、今の状況ですと。私、厳しく抗議したいと思うんですね。また、国民の大多数も世論調査で今国会の成立は不要とされている。
 ところで、この法律は内閣が提出したものであると。であるならば、与党や委員長に対して、政府は、今回は大変な災害なんですよと、だから、まずは人命優先、救助に全力を傾けさせてくれないかという要請をするべきだったんじゃないかなというふうに思うんですね。その要請はされたんでしょうか。
#31
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 関係閣僚会議と申し上げましたが、本日朝開いたのは非常災害対策本部でありますので訂正させていただきたいと思いますが、こういう形で、適時というか、連日、非常災害対策本部を開催し、報告を受け、指示をしております。言わば、救命救助には自衛隊、消防、警察が全力で昼夜を分かたず猛暑の中頑張っていただいているわけでございまして、改めて敬意を表したいと、こう思う次第でございますが、その中において、我々政府としてはできることは全て行っているつもりでございます。
 もちろん至らない点はありますし、御指摘を受けた点については早急に対応するようにしているところでございますが、この委員会が開催されることによるそうした支障、活動自体に支障は及んでいないというふうに考えております。
#32
○白眞勲君 支障が及んでいるか及んでいないかというのは、なかなかこれは判断難しいかと思うんですが。
 先日のこの災害に対する国会決議では、こう書いてあるんですね、「政府は、人命の救助に全力を傾注するとともに、」と書いてある。まあ今も確かに全力という言葉を何度もお話しされていますけれども、これ、与党も賛成しているわけなんですね、この決議については。
 この趣旨からすれば、政府は与党に対して、国交大臣を張り付けるのはやめてほしいということは言わなければならないんじゃないのかなというふうに思うんですけれども、総理は言われたのかどうか、こういったことをですね、もう一回お聞きしたいと思います。
#33
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 言わば、白委員が御指摘の点は、例えば大臣ではなくて副大臣で対応させていただけないかということですか。
#34
○白眞勲君 いえ、ですから、国会決議では、もう全力で人命の救助に傾注してくれということを国会からも言ってきているわけなんですね。ですから、当然、国交大臣を今回委員会ではもう張り付けないで、何とか災害対応に全力を傾注させるようにしてくれないかということを、つまり、国交大臣を張り付けるのはもうやめにしてくれないかということを言うことはできたんじゃないのかなというふうに思うんですけれども、言われたんでしょうかということなんです。
#35
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは申し上げておりませんが、基本的には、国会の運営でございますから、国会の要求に我々は応じて答弁をする責任を負っているわけでございますから、それに対応しているということでございますが、しかし、本日も、十時から委員会が開催されますから、その日程等をちゃんと尊重しつつ、しかし一方、先ほど申し上げましたように、非常災害対策本部を開催し、その本部を開催する前には危機管理監等から現状のこの災害対応ぶりについての報告を受け、そこでも指示を出しているところでございますし、非常災害対策本部においても私から直接指示をしているところでございます。
#36
○白眞勲君 やはり、そういうことになりますと、政府というのは、やっぱり災害でも、こういった問題については与党に丸投げをして頬かむりをしつつ、与党と一緒になってカジノを通そうとしているんじゃないのかなというふうな印象を私は持ってしまうわけなんですけれども。
 そこで、ちょっと話を変えますけれども、例の飲み会ですね、いわゆる赤坂自民亭についてちょっとお聞きしたいんですけれど、いろいろと批判されていますが、総理はどう思われていますか。
#37
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回の災害に際しては、政府としては、関係省庁が連携して、人命第一の方針の下、救命救助、行方不明者の捜索活動を懸命に行うとともに、電気、水道、道路、鉄道などライフラインの早期の復旧、さらには、被災者の生活環境の改善、生活再建に向けた支援などに全力で取り組んできたところでございます。
 官邸においては、ここ数年の気象状況を踏まえ、六月に大雨に関する情報連絡室を設置をし、継続して情報収集を行うとともに、同二十九日に開催された中央防災会議においても私から梅雨末期の大雨による災害への対応を関係閣僚に指示するなど、大雨による災害に備えてきたところでありまして、今回の豪雨に際しては、七月五日に気象庁が記録的な大雨となるおそれがあると発表した直後に、小此木防災大臣出席の下で関係省庁災害警戒会議を開催し、政府全体として必要な警戒態勢をしき、その後も、被害の拡大を想定して政府の対応体制を拡大するなど、いかなる事態にも対応できる万全の体制で対応に当たってきたところであります。
#38
○白眞勲君 万全の対応をされたということなんですけど、西村官房副長官はこの件に関して国会でこうおっしゃっているんですね。災害発生時に会合をしていたかのような誤解を与えて、多くの方が不愉快な思いをされたということで、私として反省し、おわびを申し上げたいと、こういうふうに発言されたわけなんですけれども、総理として、誤解を与えている西村官房副長官は注意されたんでしょうか。
#39
○内閣総理大臣(安倍晋三君) そうした発信等については、注意するように、慎重に対応するように申し上げたところであります。
#40
○白眞勲君 それで、ちょっとカジノ法案について、これ政府参考人にちょっと具体的なことなのでお聞きしたいと思うんですけれども、賭博の種類についてお聞きします。
 この法案だと、もちろん賭博、カジノだから何かルーレットとかそういったものを感じるんですけど、一つ、これ、私調べてみたら、丁か半かというやつですよ、丁か半かという賭博、これできるんですね、イエスかノーかでお答えください。
#41
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 将来日本にできるカジノ場において、どのようなゲーミングの種類ですとか、あるいはその方法については、この法案の中にも書いてありますとおり、将来、カジノ管理委員会が、世界の中でどういうゲーミングが行われているか、あるいはそれが社会通念上適切なものであるのかどうかといったような観点からカジノ管理委員会が定めて、それをきちんとカジノ管理委員会規則で定めるという形で整理をしているところでございます。
#42
○白眞勲君 ということは、この法案自体には、丁か半かというこのばくちについてはできないとは書いていないということでよろしゅうございますね。
#43
○政府参考人(中川真君) 法案の中にはどういうゲームが可能になるかということを具体的に書いていないということは事実でございますけれども、先ほど私の方から御説明させていただきましたように、将来、カジノ管理委員会がカジノ管理委員会規則で定めていくということになります。
#44
○白眞勲君 つまり、カジノ管理委員会がやるんだということですから、そういう中で、これは前回の法律だから推進法ですね、推進法のときには、岩屋さんは、ゲームの種類によってこれならオーケーでこれなら駄目だという判断にはならないと言っているんです、そう答えているんです。
 ですから、そういう中で総理にお聞きしたいんですけど、この法案って、丁か半かもできるばくち、これもできるんだと、総理、御存じでしたか。
#45
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私もその詳細については存じ上げないところでございますが、将来、カジノ管理委員会が決めるということだと思います。
#46
○白眞勲君 総理も御存じないですよね、そういうのね。だから、そういう中で、ルーレットとかバカラというのは答えとして官僚は準備しているのかもしれませんけれど、今までの議論の中で、日本の伝統、文化、芸術を生かした、日本らしい、国際競争力の高い、魅力ある観光資源を整備するとされているわけです。だから、そうすると、よく映画に出てくるような、何というのかな、007がカジノ・ロワイヤルみたいなので何かということでなくて、着物姿の入れ墨をした女優さんが、ようござんすか、入りますみたいな、こういうばくちも入るということになっちゃうんですよ、これ。
 これ、良くないんじゃないかなというふうに思うんですけど、こんなのやめさせた方がいいと思いませんか。総理、どう思われますか。いやいや、中川さんはいいです。総理、どう思われます。
#47
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これはどういうように受け取られるかということなんだろうと思います。その言わば丁か半かというのは映画では見たことありますが、私自身もやったことがないわけでございますが、それはいずれにせよ委員会がどのような種類のものが適切かという判断をされるんだろうと、このように思うわけでございまして、今私自身がそれぞれの種類について、これがいい、これが悪いと言うことは差し控えさせていただきたいと思います。
#48
○白眞勲君 もちろんそうかもしれないけど、やっぱり個人的な感情として、こんな法律はやめた方がいいと思いますよ、私は。丁か半かができるような法律なんというのはもうあり得ないと私は思うんですけど。
 そういう中で、先週の参考人質疑で、総理、皆さん、カジノが今回できることによってギャンブル依存症は確実に増えるということを断言されたんですよ。政府はもちろん、依存症防止対策などに万全を期すということは、再三にわたり、もう総理も御答弁されています。でも、増えることは間違いないんです、増えることは。この依存症になってしまった今度御家族というものは大変な思いをされるわけでして、よろしいですか、二人で御相談されているようですけど。いいですか、はい。
 で、私が聞きたいのは、総理にこれ言うのは僣越なんですけど、やっぱり我々政治家というのは、一人でも多くの人々を幸せにしよう、与野党を問わずやっぱりそれで頑張っているんですよ。いろんなそのアプローチはあるにせよ、みんな幸せにしなくちゃいけないよねと思っているわけなんですね。よろしいですか。はい。
 もう一回言いますね。やっぱり我々政治家って、これ総理に言うのもなんなんですけれども、やっぱり一人でも多くの人を幸せにしようと思っているわけなので、不幸な人をつくるような法律というのは私はやっぱりやっちゃいけないんじゃないかなというふうに思うんですけど、総理は政治家として、こういった不幸をつくりそうな、全力でもちろん何か依存症で頑張るといっても、依存症が増えることは間違いないという中で、やっぱり私は政治家としてこういう法律を出すというのはどうなのかなというふうに思うんですけど、いかがでございますでしょうか。最後にそれをお聞きしたいと思います。
#49
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 白委員の言わんとされることは、よく私も理解いたします。
 そこで、この依存症が増えるかどうかということ、確かにゲームの種類等は、施設ができますから、大型の、それは増えるわけでございます。そういう機会は増えていくということだと思います。しかし、他方、今までなかった依存症対策を行います。今までも様々な依存症があったのは事実でございまして、そういう依存症に対する対策を今度は行っていきますから、その全体数は減っていくと期待をしているわけでございます。
 その今既にいる依存症の方々が減っていくように我々も努力をしていくわけでありますが、そうした、新たに機会は増えるわけでありますが、総数として我々は増えないように全力を挙げていきたいと、このように考えております。
#50
○白眞勲君 終わります。
#51
○辰巳孝太郎君 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。
 西日本を中心とした豪雨災害において、犠牲者は二百名を超えました。今も多数の行方不明者も残っています。この連休中にも、この暑さで、被災地は泥かきなど本当に大変であります。
 家屋、河川、山林、農産物の被害は甚大となっているわけでありますけれども、総理はこの災害対応に当たって、できることは何でもやると、こうおっしゃっておられます。じゃ、まず、カジノの審議をやめて災害対応に注力すべきだと思いますが、いかがですか。
#52
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど来申し上げておりますように、本日もですね、この委員会が開催されておりますが、しかし、この委員会が開催される前に、既に官邸において、私自身が危機管理監からしっかりと現状についての報告を受け、それに対する対応を指示をしたところでございますし、その後、非常災害対策本部を開き、そこで関係閣僚から報告を受け、それに対する指示をしているところでございます。
 その指示内容につきましては、例えば、先ほど申し上げましたように、半壊であったとしても仮設住宅に入居できるように、それは都道府県、地方自治体の判断でできるようにしたところ、そういう指示を出しているところでございますし、例えば、真備町のごみ対策等についての新たな自衛隊の派遣等についても指示をしたところでございます。それ以外についても、先ほど御指摘のあった例えば水道等でございますが、これは厚生労働省でございますが、今後の復旧の見通し等に対する更なる指示等もしたところでございます。そうした意味で、できることは全て行っておりますし、発災当初からプッシュ型による対応等も行っているところでございます。
 本日も世耕大臣あるいは農水大臣を現地に派遣いたしまして、更に様々な御要望等を承りたいと、こう思っておるところでございます。特に、なりわいについての心配、私も現地を訪問した際、長い間しょうゆ屋を営んできた方が、ほとんどが水につかって再開が困難と、何とか再開する見通しを持ちたいというお話がございました。まさにオーダーメード型で一人一人、一企業一企業に合った対応をしなければなりませんので、一軒一軒の御要望をこちらから承りに行って対策をしていきたいということでございまして、経済産業省としてもそういう対応を取ってまいりますし、また、農地等も大きな被害を受けておりますので、そうした農地、営農が再開できるようにこちらも全力で支援をしていきたい。
 そういう意味において、我々も政府一丸となって対応しているところでございまして、国会の御審議につきましては国会が決められることであろうと、このように考えております。
#53
○辰巳孝太郎君 総理、そうじゃないんですよ。国民が今求めているのは、この西日本豪雨による災害において、国会決議でも政府に対して全力で傾注してほしいと、こう求めているわけですね。総理には、今はもうカジノの審議は、これ今やらなくていいじゃないかと、カジノの審議ではなくて災害対応に全力を注入してくれと、これが国民の願いなんですよ。
 国土交通大臣を張り付けにするのがこの審議ですよ。あるいは、今日の審議だって、これ委員長の職権で立てられましたけれども、連休、様々なこともありました。熱中症でなかなか復旧作業も大変だという話も全国で起こっています。連休の最初の審議が、総理入りの審議がカジノですよ。何でこんなことをしなきゃいけないのかという話なんですよ。
 総理、先ほど、要請はしなかったんだと、大臣張り付けにしてくれるなと要請はしなかったという話がありましたが、なぜそういう要請をしなかったんですか、与党にしなかったんですか、自民党にしなかったんですか。
#54
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 要請をしなかったかということでございますが、ですから、例えばですね、国会において、こうした委員会において大臣ではなくて副大臣が答弁できるということになっているのであれば、我々としては、それは副大臣が答弁、副大臣をもって答弁をさせていただきたいと、こう思うところでございますが、言わば国会の運営でございますから、国会においてお決めになることだと、このように思います。この委員会においてですね、副大臣ということで決定していただければ、副大臣が答弁に当たらさせていただきたいと、こう思っているところでございます。
#55
○辰巳孝太郎君 いや、総理、そういうことじゃないですよ。副大臣だからいいとか、大臣だからということじゃない。これは大臣だって副大臣だって一体となって災害対応してもらわな困るんですよ。カジノの審議やっている場合じゃないというのが国民の願いでしょう。何でこれに応えられないのか、なぜそういうことを要請しないのかと、こういうことなんですよ。
 総理、今、六野党そして会派が被災者生活再建支援法、これの議員立法でありますけれども、これ全壊であっても上限が三百万円しか出てこない制度なんですね。これを上限五百万円まで少なくとも引き上げようじゃないかという法案を提出をしております。総理、こういう審議やろうじゃありませんか。これ、金曜日まで、二十二日までですけれども、これ改正案の審議やろうじゃありませんか。できることは何でもやるとおっしゃるんだったら、この審議やってくださいよ。
#56
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 災害対応というのは、まさに基本的には私が陣頭指揮を執るわけでございますが、担当大臣として防災、小此木大臣がいるわけでございます。小此木大臣が本部長としてまさに現場の指揮に当たっているわけでございますし、実際に物事を動かしていく上においては、なるべく現場に近いところが裁量権を持って進めていくことが大切であります。
 先ほどの、半壊であっても言わば仮設住宅に入居が可能というのは、これは政府ではなくてまさに地方自治体がそれをできることを可能としたわけでありまして、一つ一つ総理あるいは大臣が指示をしなければいけないという硬直的な対応では災害対応ということはできないわけでありまして、そういう意味におきましてはまさに現場が責任と権限を持ってしっかりと対応しているところでございますし、各被災県に対しましては政府からチームを派遣をしているところでございますし、被災者生活支援チームを直ちに発足をし、避難所の生活環境の改善、あるいは一日も早く安心した生活を取り戻せるような、そういう生活支援も政府一丸となって既に対応してきているわけでございまして、そういう中において、まさにこの法案の審議についても政府として責任を持って対応しているところでございます。
 そして、議員立法につきましては、まさにこれは国会で御審議をいただければと、このように思います。
#57
○辰巳孝太郎君 総理、質問に答えていただきたいんです。被災者生活再建支援法、現在、全壊でも三百万円です。これは余りにも少な過ぎます。我々、五百万円、上限に引き上げるべきだと提案をしております。
 総理、御存じかどうか分かりませんが、東日本大震災直後、自民党の政策提言でも五百万円、住宅支援、これ提言していますから、総理、三百万円から五百万円、これ審議やろうじゃありませんか。この我々の案についてどのようにお考えですか。
#58
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これはまさに議員立法でございますから、国会で各会派が御議論をいただければと、このように思っております。
#59
○辰巳孝太郎君 もう全く被災者に寄り添う、そういう姿勢ではないと思います。
 災害において初動の対応は決定的に重大です。五日の午後二時に、気象庁が記者会見で、記録的な大雨のおそれがあるとして厳重な警戒を呼びかけました。午後十時までに、大阪、京都、兵庫において十一万人に避難指示が出されました。ところが、五日夜、赤坂自民亭と称した懇親会が開かれて、多くの批判の声がなされております。
 総理、なぜこれだけの批判が寄せられているとお考えですか。
#60
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 官邸においては、ここ数年の気象状況を踏まえて、六月に大雨に関する情報連絡室を設置をし、継続して情報収集を行うとともに、六月の二十九日に開催された中央防災会議においても私から梅雨末期の大雨による災害への対応を関係閣僚に指示をするなど、大雨による災害に備えてきたところであります。
 今回の豪雨に際しては、七月の五日に気象庁が記録的な大雨となるおそれがあると発表した直後に、小此木防災大臣出席の下で関係省庁災害警戒会議を開催し、政府全体として必要な警戒態勢をしき、その後も、被害の拡大を想定して政府の対応体制を拡大するなど、いかなる事態にも対応できる万全の体制で対応に当たってきたところであります。
#61
○辰巳孝太郎君 総理は、この五日の午後二時の気象庁の記者会見を知っていて、この赤坂自民亭の酒席に参加されたんですか。
#62
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、答弁をさせていただきました。
 気象庁の発表があった直後に、これは発表がございましたから、小此木防災大臣の出席の下で関係省庁災害警戒会議を開催をして、政府全体として必要な警戒態勢をしき、その後も、被害の拡大を想定して政府の対応体制を拡大するなど、いかなる事態にも対応できる万全の体制で対応に当たってきたところであります。
#63
○辰巳孝太郎君 知っていたということですね。これ、とんでもない話だと思うんですよ。
 小此木防災大臣は十三日の記者会見で、このときに自民党議員の懇親会が開かれていたことについて、被災者が見たら面白くない話、一生懸命取り組んでいる者も大勢いる中で、政治家として気を引き締めるべきだと述べておられます。
 総理、午後二時に気象庁が異例の記者会見をしたということを知っていたというなら、なぜこの懇親会に参加して、なぜこのような酒席は中止しろと言わなかったんですか。
#64
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今申し上げましたように、私が知っているからこそ、小此木防災大臣出席の下で関係省庁災害警戒会議を開催して、政府全体として必要な警戒態勢をしき、その後も、被害の拡大を想定して政府の対応体制を拡大するなど、いかなる事態にも対応できる万全の体制で対応に当たってきたところでございます。
#65
○辰巳孝太郎君 ですから、なぜこのような酒席は中止しろと言わなかったんですか。
#66
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私はこの政府としての対応について万全を期す、期していく立場でございまして、政府としては、まさに今申し上げたような対応を取ってきたということでございます。
 言わば、気象庁が記録的な大雨となるおそれがあると発表したときに、政府が対応を取っていないということではないんだろうと思います。まさに政府は、その直後に小此木防災大臣が出席の下で関係省庁災害警戒会議を開催をして、政府全体として必要な警戒態勢をしき、その後も、被害の拡大を想定して政府の対応体制を拡大するなど、いかなる事態にも対応できる万全の体制で対応に当たってきたところでございます。
#67
○辰巳孝太郎君 政府全体と言いますけれども、まさに総理がその会合に出席して、官房副長官も出席していて、防衛大臣もお酒飲んでいたんですよ。これについては、総理、全く不適切だとは思わないということなんですか。防衛大臣、官房副長官、出席しているんですけど、これ、不適切じゃないという考えなんですか。
#68
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政府としての対応は、まさに今申し上げましたように、七月の五日に気象庁が記録的な大雨となるおそれがあると発表した直後に、小此木防災大臣出席の下で関係省庁災害警戒会議を開催をして、政府全体として必要な警戒態勢をしき、その後も、被害の拡大を想定して政府の対応体制を拡大するなど、いかなる事態にも対応できる万全の体制で対応に当たってきたところでございます。
#69
○辰巳孝太郎君 先ほど総理は、西村官房副長官のツイッターについて、発信は慎重に対応するように注意したと言うんですけど、何が、じゃ、悪かったんですか。西村さんの対応も別に悪くないんだったら、何が悪かったんですか。
#70
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど白委員とのやり取りを聞いておられたんだろうと思いますが、そのときに、西村副長官から誤解を与えたかもしれないということについての言わば弁明があったわけでございまして、そういう意味で注意するようにというふうに私が申し上げたところでございます。
#71
○辰巳孝太郎君 いや、ですから、誰も誤解していないんですよ。政府は初動対応、五日の夜にああいうことをしていることについて、国民は憤りを持って批判をしているわけですよ。それ、素直に総理自身が認めないと、本当に国民の生命、命、守る政府なのかということになろうかと思います。
 こんなときにカジノの審議は絶対するべきじゃないということを最後申し上げて、私の質問を終わります。
#72
○清水貴之君 日本維新の会の清水です。どうぞよろしくお願いいたします。
 まずは総理に、IR施設の開業時期についてお伺いをしたいと思います。
 もちろん、この法案が成立した後の話になりますけれども、その後は、まずは国の方でカジノ管理委員会をつくって、基本方針を策定してという作業があります。で、今度は地方に移ります。地方の方で区域整備計画を作る、カジノ免許を申請するという作業があります。で、並行して、今度は実際のIR施設の建設というその物理的な時間というのも必要になっていきます。なかなか政府の方に聞いてもはっきりしたスケジュールというのはまだ分からないということなんですが、大体見積もると六年、七年ぐらいはこれから掛かっていくという計算になるわけですね。
 これから後に起こる、大きな、日本として、政府として取り組んでいく、日本全体で取り組んでいく大きなイベント、二〇二〇年の東京オリンピックがもちろんあります。その後のやはり景気対策というのを考えると、このIR施設というのはなるべく、もちろん物理的にいろいろ時間が掛かるのも分かるんですが、短縮できるところは力を入れて短縮して、なるべく早い開業を目指すべきではないかというふうに考えているんですが、総理としてはその開業時期についてどのように考えられますでしょうか。
#73
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日本型IRは、国際会議場や家族で楽しめるエンターテインメント施設と収益面での原動力となるカジノ施設とが一体的に運営されます、まさに総合的なリゾート施設であり、観光や地域振興、雇用創出といった大きな効果が見込まれるものとされております。
 この日本型IRは、我が国を観光先進国へと引き上げる原動力となる可能性を有しており、日本型IRの実現により、地域が活性化するとともに、日本全体の経済成長につながるものと考えております。観光先進国という新たな国づくりのために、政府一丸となって、できるだけ早期に日本型IRを実現してまいりたいと考えております。
#74
○清水貴之君 その早期にというところが大変大事だと思っております。
 もう一点、次にお聞きしたいのが、IR施設にやってくる人々、観光客、入場者ですけれども、様々な自治体とか研究所のようなところが試算をしてみますと、入場者の多くが日本人になるんじゃないかという、こういう結果が出ているわけですね。大体七割、八割、多いところでは九割ぐらいが日本人になるんじゃないかと、逆に言えば外国人観光客が非常に少ないんじゃないかという予測があります。
 まず、総理、その予測についてどのようにお考えになりますかということと、総理はこれまでの御答弁で、IRというのは世界と日本各地とをつなぐ交流のハブになるというふうにお答えされていますので、となりますと、やっぱり外国人観光客の割合がそれだけ低いというのは、その趣旨とちょっと違ってしまうのではないかというふうにも思います。そうなると、じゃ、外国人観光客をどうやって増やしていくのかということについて考えなければいけないと思うんですが、これについて、総理、いかがでしょうか。
#75
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 様々な自治体が独自にIRの来訪者に関する予測をしていることは承知をしておりますが、その一つ一つにコメントすることは差し控えたいと思います。
 日本型IRにおいては、これまでにないスケールとクオリティーを有する総合的なリゾート施設として、世界中から観光客を集め、日本各地の豊かな自然、固有の歴史、文化、伝統、食などの魅力を紹介し、IR区域への来訪客を全国各地に送り出すことにより、IRが世界と日本の各地とをつなぐ交流のハブとなっていくことが期待されます。
 このような魅力ある日本型IRを整備していくことによって、IR整備区域以外も含めて、できる限り多くの外国人が日本に来訪したいと思えるような施設を整備することが重要であると、このように考えております。
#76
○清水貴之君 その方策についてもお聞きしたいと思うんですけれども、先ほども御答弁いただいたとおり、やはり、IR施設があって、それをどう、そこだけで終わらないで、地方に波及させていくということが大切になるんじゃないかというふうに思います。
 観光地、周辺地域とか地方にどんどんどんどん行ってもらう、どうしたらできるかということもそうでしょうし、もちろん様々な経済効果をどう生むかということも、これも考えていかなければいけないというふうに思うわけですが、これについてはいかがでしょうか。
#77
○内閣総理大臣(安倍晋三君) このIR整備法案では、日本型IRの中核施設の一つとして国内の観光旅行を促進するための送客施設の設置、運営を義務付けており、区域整備計画において、各地の観光施設等と連携して、送客施設を活用した広域的な観光ルートの設定等を記載することが考えられます。申請を受けた国土交通大臣は、認定基準に照らして、IRへの来訪客が周辺地域、さらには全国各地を訪れることを促す内容となっているかを厳正に審査することとなります。
 このように、IRへの来訪客が、立地地域はもとより、全国各地を訪れることにより、IR区域の整備による効果が全国に波及する仕組みとしております。
#78
○清水貴之君 もう一点私が懸念していることがありまして、区域整備計画、地方が作るものですね、これの更新に当たってなんですけれども、これもこれまでの質疑で政府の方にも質問をさせていただいているんですけれども、更新には議会の同意が必要という法案の立て付けになっております。
 これまでも、説明としましては、もちろんその地域に愛される施設にならなければならないんだと、そのためにはやっぱり地方、地域の同意、こういったものが必要になるという御説明でした。それはそれで非常によく分かります。そのとおりだなと思う一方、やっぱり議会の同意というのは非常にまた別のところで様々な力が働くものだというふうにも考えられるわけです。
 もうIR施設自体が非常に経営的にもうまくいっている、地方ともうまくやっていて経済効果を生んでいるとしても、議会の同意となりますと、このIR施設が、政局であったり、こういったことに使われる可能性というのもあるのではないかと。その結果、非常にもう順調に進んでいるIR施設が、議会の同意が得られずにストップしなければいけない、中断しなければいけない、もうこれ以上経営できないということになる可能性も考えられるわけです。
 ここの懸念というのが非常に私の中で残っているんですが、総理、これについてコメントございましたら、お願いします。
#79
○国務大臣(石井啓一君) IR区域の整備は地域経済等に大きな影響を与えることから、本法案では、都道府県等がIR事業者と共同して区域整備計画の認定申請を行うに当たりましては、当該都道府県等の議会の議決を得ることを義務付けております。また、区域整備計画の認定の更新申請に当たりましては、認定の申請時と同様、都道府県等の議会の議決を経ることを要件としております。
 IR事業者は、積極的な投資を通じて観光や地域経済の振興に貢献するとともに、カジノ事業の実施に伴う弊害対策に万全を期すことによりまして、健全なIR事業に対する地元の理解を深め、地元の積極的な協力が得られるよう努めることが肝要と考えております。
#80
○清水貴之君 次に、これも今日も質疑で出た話なんですが、やはり、なかなか総理、まあ世論の声というのが、反対の声というのがまだまだ大きく聞こえてくるというのも、これも事実かなというふうにも思います。
 話出ましたとおり、昨日の朝日新聞の調査でも、今国会での成立不要というのが七六%という、こういった世論調査もあります。こういったまず世論の声についての総理の考えをお聞かせください。
#81
○内閣総理大臣(安倍晋三君) IRについては、カジノばかりに焦点が当たりがちなことから、様々な弊害を心配する声があることは承知をしております。
 カジノの設置については、依存防止対策、犯罪・治安維持対策、青少年の健全育成対策として、厳格な入場規制や広告勧誘規制など、重層的かつ多段階的な措置を講じているところであります。
 政府としては、IR整備法案の策定に当たり、その制度の大枠について、パブリックコメントや説明会を実施し、国民の意見を丁寧に伺う機会を設けてきたところでありますが、引き続き、依存防止や犯罪、治安維持のために講じられている対策の内容や日本の成長戦略に資する経済効果が期待されることも含め、国民に日本型IRのイメージを具体的に共有していただくため、全国キャラバンを実施するなど、広報の取組を積極的に推進していく考えであります。
 引き続き、国民に丁寧に説明を行うとともに、依存防止対策などに万全を期しながら、世界中から観光客を集める滞在型観光を推進してまいりたいと思います。
#82
○清水貴之君 今言っていただいたとおり、そのような広報活動、大変大切だというふうに思います。
 一方で、カジノというふうにある意味偏ってしまっている部分もあるのかなと思いますが、その印象を正すには、やっぱりこの日本型のIR施設というのが総理にとってどういったものかというのを是非お聞きしたいなというふうに思うんですけれども、やっぱり、カジノ以外の部分で大変外国人観光客にとって魅力あって、外国人観光客がたくさん来ていただけるようなそういう施設だよということをアピールする、こういったことでその印象というのも変わっていくのではないかというふうに思いますが、日本型IR施設に関してどういった施設を総理としてイメージされているのか、お聞かせください。
#83
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私もシンガポールのIR等を視察をしてまいりましたが、これまでにないスケールとクオリティーを有する総合的なリゾート施設として世界中から観光客を集め、そして日本各地の豊かな自然や固有の歴史、文化、伝統、食などの魅力を紹介し、IR区域への来訪者を全国各地に送り出すことによってIRが世界と日本の各地とをつなぐ交流と、ハブとなっていくことが期待されるわけでありますし、そういうハブとしなければならないと考えています。
 このように、日本型IRは、これまでの他国のIRにはない独自性と国際競争力を有し、幅広く世界中の観光客を引き付けるものと考えております。今後、単なるカジノ施設ではない、我が国の魅力ある多種多様な観光資源を強みとした魅力ある日本型IRのイメージを具体的に共有するための全国キャラバンを実施するなど、広報の取組を積極的に推進していく考えであります。
#84
○清水貴之君 総理には是非、細かい制度設計などは管理委員会などで作っていくんだと思います、是非大きな、日本型IR、日本におけるIRというそのイメージを持っていただいて、それを是非アピールしていただきたいと思うんですが。
 これお答えしにくいのかもしれませんが、最初、三でスタートすると言われていますこのIR施設なんですが、将来的には日本においてどういう位置付けになるのか。数に、例えば数ですけれども、どれぐらいの規模のものがどれぐらい日本にあって、どういった日本の中でこのIR施設というのが、何というんですかね、生存していくといいますか活躍していくか。そういったものを、総理の中でイメージされているものがあったらお聞かせください。
#85
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 本法案では、認定区域整備計画の上限の数については、最初の認定の日から起算して七年を経過した場合において検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずることとしております。したがって、現時点では、上限の数を増やすことは決まっていません。
 認定区域整備計画の上限数の見直しについては、国際競争力の高い、魅力ある滞在型観光の実現、カジノ施設の設置及び運営に伴う有害な影響、日本型IRの実現による効果、影響等について十分検証した上で行うことになります。
#86
○清水貴之君 最後に、IR施設の中で、会議場の施設、MICEというのも非常に大切になってくるんだというふうに思います。やっぱり日本はなかなか規模でいっても、東南アジアなどほかの国々が今非常に頑張っているところです。ここも力を入れていかなければいけないんじゃないかと思いますが、この国際会議場、MICEを使った日本としての地位の高め方といいますか、存在感のアピールの仕方といいますか、これについて、総理、最後お聞かせください。
#87
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日本型IRにおいては、これまでにない国際的な会議ビジネスを展開するため、国際会議場の要件については、立地される地域の特性が様々であることも十分に踏まえつつ、我が国を代表することとなる規模等とすることとしています。
 また、国際会議の誘致競争が激化する中で、政府としては、アジア主要国における国際会議の開催件数に占める割合を二〇二〇年までに三割以上とすることを目標としています。この目標を達成するため、官民を挙げて、海外での積極的なプロモーション活動、我が国の大都市が誘致を行う際に必要となるスキルの向上、そして歴史的建造物など我が国固有の施設の利活用などに取り組んでいるところでありまして、今後とも全国で我が国への国際会議の誘致を進めてまいりたいと思っております。
#88
○清水貴之君 以上で終わります。ありがとうございました。
#89
○山本太郎君 自由党共同代表、山本太郎です。社民との会派、希望の会を代表し、お聞きいたします。
 カジノへの懸念の一つ、これがマネーロンダリングだったりとか暴力団の資金源になる可能性、こういうことが言われると思います。
 資料の一と二、これまでの国会における、カジノへの暴力団排除に万全を尽くすとの総理の御発言を集めました。その監視強化をつかさどるカジノ管理委員会についても言及されています。
 これは、総理の御発言では、何ですかね、総理の御発言にもあるとおり、本法案の法文上にも、暴力団員等を排除する部分というのは、カジノ事業を行うIR事業者、主要株主、契約先、従業員、施設の供用事業者、カジノ関連機器の製造、輸入、販売、修理業者、カジノ施設への入場者、滞在者に至るまで、暴力団を排除することが定められているんですけれども、一つ懸念があるんです。
 ここは総理に短くお答えいただけると助かるんですが、暴力団そのものではなく、暴力団とつながりがある、そのような人もしっかりとチェックして、もしもまずい場合はしっかりと取り締まっていただけるということでよろしいんでしょうか、総理。
#90
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 犯罪の発生の予防その他カジノ施設等における秩序の維持を図る観点から、カジノ施設の利用が不適切であると認められる者について、カジノ施設の利用の禁止、制限の措置を講ずることを義務付けることとしておりますので、そういう対象となる者であれば、それは禁止することができるということでございます。
#91
○山本太郎君 済みません、これ、前に振っていなかったので、ちょっと戸惑わせちゃったところがあるのかなと思うんですけれども。
 暴力団関係者のみじゃなく、そことつながりがあって、その裏に何かあったりとかする場合にもしっかりと対処をしていただけるというような、法文上はそのような取決めになっているとは思うんですが、カジノ管理委員会を任命するのは総理大臣です。その任命者である総理御自身にも、廉潔性、求められると思います。
 カジノ管理委員会のメンバーにも廉潔性が求められるように、その任命者である総理大臣にも廉潔性が求められるのではないかと思うんですけれども、総理御自身は、暴力団又はそれら勢力とつながりがある人物とのお付き合い、若しくは関係、仕事を発注などしたことありますか。
#92
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは全くございません。
#93
○山本太郎君 今ちまたで少し話題になっていることについて調べてみたんですけれども、一九九九年四月十八日告示、四月二十五日投開票、総理のお膝元、山口県で行われた下関市長選挙、この選挙が終わった後、総理の身の回りで様々な物騒な事件が起こったといいます。
 資料の三、二〇〇〇年六月二十八日、毎日新聞西部夕刊。赤いライン部分を読みます。
 安倍晋三衆議院議員、「今度は事務所被害」、「窓割られ火炎瓶?」。二十八日午前九時頃、山口県下関市、安倍晋三衆議院議員の後援会事務所の窓ガラスが割られ、事務所の屋内外に火炎瓶のようなものが一本ずつ計二本置かれているのを、出勤してきた職員が発見し一一〇番通報。十七日未明には、安倍議員の自宅車庫の車二台が火炎瓶のようなもので焼かれておりと続いています。
 このほかにも、総理に関連する建物に火炎瓶が投げられる事件が何件も起こった。これについて四名が逮捕され、裁判が終わり、判決へという話なんですけれども、資料の四の一、このときの判決書。それが裁判があって判決が出ましたと。このときの判決書は裁判所のホームページでも御覧いただけます。
 資料の四の二、火炎瓶事件で逮捕された方々の判決文。「被告人Aは、指定暴力団D組長、同Bは、同Aと親交を結ぶ者、同Cは、上記D組副組長であるが、被告人三名は、E及びFと共謀の上、同Bが恨みを抱いていた衆議院議員Gの後援会事務所あるいはG方に火炎びんを投げ入れてこれらに放火しようと企て、」とあります。つまり、指定暴力団D組長のAさん、この方のお友達Bさんが衆議院議員Gさんに恨みを持った。衆議院議員Gさんって、総理のことなんですね。
 資料の四の三、再び判決文。「被告人BがG議員に対し、怨恨を持つに至った経緯」。「被告人Bは、G議員の地元秘書でかねてから交際していたWに対し、平成十一年に行われた下関市長選挙で自派と対立するX候補を当選させないように活動して貢献したと主張」「金員の支払いを要求し、三百万円の提供を受けた。」というような内容が書かれているんですね。
 続いて、資料の四の四。「被告人Bは、」「下関市長選でX候補をG議員側から頼まれて当選させないよう活動したのに、G議員の秘書にはめられて警察に逮捕された、決まっていた仕事も流れてしまった、その点の補償もさせる、許せんなどと恨み言を言っていた。」。これ、御紹介したのは、私が作文したわけではなく、判決書なんですね、判決文。最高裁に持ってきていただきました。
 これ読んで、シンプルに一番の問題は何なのかなと考えると、暴力団とつながりのある人物に対して選挙妨害の仕事を依頼したのがG議員側という話なんですよ。廉潔性、カジノ管理委員会に求められる廉潔性、これ辞書で引くと、心が清く、私欲がなく、行いが正しいという意味。そことは懸け離れた感覚、選挙妨害を発注するような人間が廉潔性を求められる管理委員会の任命者で、クリーンなカジノを目指すなど、言っている意味分からないんですけどという話なんですね。
 これらが事実ならば、まあ事実ならばというよりも、もうこれ既に判決書に書かれている話ですから、これ、カジノ自体をやめるか、総理が辞めるか、まずこれどっちか決めていただかなければ、話、前に進まないと思うんですけれども、総理、いかがでしょう。
#94
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これ、今委員が例として挙げられた件でございますが、いずれにせよ、この件は有罪判決が下っているわけでありまして、被疑者は処罰されたものでありまして、私どもはこれ被害者でございます。
 そして、資料の四を読んでおられましたが、それは、この有罪判決が下った人物、この下った人物は恐喝をして、これは私どもだけではなくて、様々なそういう過去も指摘されているわけでございますが、その人物がこう言っていたということを紹介をしていただいたんだろうと思うわけでございまして、私は一切こうした恐喝には屈しなかった中において、先方が、私が寝ている、これ車庫という御指摘がございましたが、私の家自体に、私も妻も寝ていた家屋に火炎瓶を投げ入れたわけでございまして、投げ入れさせたわけでありまして、暴力団に依頼をしてそういう行為をさせたわけでありまして、そういう向こう側からの言わば恐喝、ゆすりに私は一切屈しなかったからこのようなことが何回か起こったわけでございますが、幸い、この首謀者も捕まり、これは判決が下り、処罰がなされたということだろうと思うわけでございまして、これはむしろ私が関わりがあるということでは全くなくて、私は一切の関わりを断ってきた中において発生した事件であるわけでございます。そして、既に判決が下り、本人は処罰をされているということでございます。
#95
○山本太郎君 判決が下り、処罰が下された、我らは被害者であると、確かにそういう判決です。その方向性で裁判につながっていった話だと思うんですけれども、私が話しているのはその前の話なんです。
 自分たちが応援している陣営、これが有利になるために相手陣営に対して選挙妨害をするように発注をしたと。その発注したことに対する見返りが少ないじゃないか、約束が違うじゃないかということで恐らくこの方は犯行に及ばれている、犯行に及んだというような流れになっているんですね。
 だから、私たちは被害者であるという以前の問題で、暴力団員とつながりのあるような人間に対して、民主主義の根底をひっくり返すような選挙妨害、これを発注するということに対して、大問題であると。当然じゃないですか、これ。当たり前ですよ。そのような仕事、言わば汚れ仕事を堂々と発注できるような人間がこの国の総理であり、そして、このばくちを解禁するということにおいて、それをしっかりと暴力団員等が関わらないようにするねということの監視役、その総元締であるカジノ管理委員会を任命する立場にあるなんて、笑い話でしかないですよ。現実なんですから悲劇でしかないですね。
 過去の新聞記事、地方版に至るまで数か月掛かって調べました。この記事に関して、これまで総理や総理の事務所はほとんどはっきりとした声明を出していない。捜査中につきコメントを控える、公判中につきコメントを控える、コメントなし。判決後も、うやむやになってしまっている。今、どちらかというと、初めて総理側からの、しっかりとした御本人からの御答弁をお聞かせいただいたと思うんですね。
 まあ、暴力団員とつながる、つながりがある人物に選挙妨害を依頼したのが総理なのか、安倍晋三事務所だったのか、それ自体を否定するのか、これに関しては今日は一度横に置かせていただこうかなと思います。なぜならば、緊急性が高い案件、災害対応について総理にお願いしたいからです。もし災害対応について快いお答えがいただけなければもう一度この話に戻ってもいいんですけれども、話を進めたいと思います。
 この連休、私も被災地を訪れました。急なダムの大放流で人々が亡くなり、町が濁流にのみ込まれた愛媛県西予市野村、避難所にもお邪魔をいたしました。要望がある前にニーズを予測、積極的に支援、これがプッシュ型支援だと。私が訪れた被災地に限っては、物資は入ってきていると報告を受けました。ここに限ってプッシュ型支援の効果は一定あったのではないかなと考えてもいいと思います。総理、プッシュ型支援、ありがとうございました。
 資料の五の上の写真にあるのがスポット型クーラー。私が訪れた中学校体育館の避難所では、これが十台入っていました。これはプッシュ型支援の効果だと思います。総理、ありがとうございます。
 消防庁は、熱中症予防を喚起するためのリーフレットを作っているんですね。その中で、熱中症予防のポイントとして挙げられる一つに、室温は何度を超えないように促していますかとお聞きしたいんですけど、一言で数字だけでお願いします。何度ですか。
#96
○政府参考人(猿渡知之君) 消防庁では、熱中症の症状に応じて応急手当や救急車を呼ぶ必要のある状態を紹介するリーフレットを作成しております。その中で、様々な、水分補給とか服装の在り方とともに、部屋の温度を小まめにチェックするとともに、室温二十八度を超えないようにエアコンや扇風機を上手に使うことなどを紹介しております。
#97
○山本太郎君 資料の五、下の写真。プッシュ型支援で届けられたスポットクーラー十台を保有する避難所の室温。午後三時半で三十四・五度です。スポットクーラーで二十八度を超えないように冷却するのは不可能なんですね。ないよりましという世界。
 最新の状況では、十六府県で計二百二十四か所の避難所がある。避難所が、人間としての尊厳を保てる、体育館ではない避難所が必要です。
 東日本大震災後、宿泊施設を避難所としてマッチングする事業がありました。熊本地震の際には、人数の上限はなし、金額は一人七千円、支払は県、後から国が全額補填という形です。今回の災害で、この事業について、先日、石井大臣の方からお答えをいただきました。どれぐらいの数がこの事業を利用していますかという話で、岡山県のみが要請していると、四十施設八百人分の宿泊施設を確保したと、二十三名が避難所より移動、利用との大臣答弁が先日ありました。
 で、観光庁に聞くところですけれども、時間がないので私が答えます。今日の段階でどれぐらいこの施設が確保され、そして人数が増えたかということをお聞きしたんですけれども、答えをもうもらっています。岡山県のみが要請、本日朝の時点で五十施設千人分の宿泊施設を確保、七十三名が避難所より移動、利用。
 最新で四千八百七十七人が避難しているんですよ。そのうちの七十三名しか入れていないのが今なんです。これ、災害発生でキャンセル続いている状況で、宿泊事業者にとっても助かるし、地域経済にも貢献できるような事業だと思うんですね。もっと大胆にやっていただきたいんです。
 この事業には穴がある。どういう部分かというと、被災した都道府県が自ら要請しないと前に進まないんですよ。この事業、利用可能な施設、空いている客室をいつ使えるかなどの確認を、被災した都道府県自らが被災者の避難場所として宿泊施設を使いたい旨を宿泊関係団体にお願い、それを受けた団体は、団体に加盟しているホテル、旅館等に一斉に、いつまでに何人受入れ可能か既に準備してあるファクスのフォーマットを送る、それに対して各宿泊施設はファクスで回答を返し、それを各団体がまとめて自治体に返すと。これ、時間掛かり過ぎますよ。無理ですね、これね。むちゃくちゃ暑いんですから、大至急やっていただきたい。
 これ、ただでさえ災害対応でいっぱいいっぱいな被災自治体にこのやり取りまでやらせるのは酷です。被災県からの要請があってもなくても、国が先回りして空き状況を確認した上で、自治体側にこれだけ使えると投げてあげてほしいんですね。要請がなきゃ使えないというのはまずい。そして、今の段階でもほとんど使われていないという。これは本当のプッシュ型支援をしていただきたいんです。
 もう一つお願いしたいのが、宿泊施設などの数が元々少ないんですね、中間山地などは。宿泊施設を確保することが難しい。家は流されなかった、全壊までは行かなかった被災者、一日も早い生活復旧に向けて、日中、家の片付けがある、だから遠くの宿泊施設には行けない、近場の体育館、公民館を利用せざるを得なくなる。宿泊施設が少ない上にそのような事情を抱える地域には、ラブホテルなどを借り切る、カラオケボックスなどを借り切る、避難所として使用する、柔軟対応、必要になってくるんです。この避難所、宿泊施設とともにやっていく、拡大する、それ以外の宿泊施設でないところもそのように柔軟対応していただくということを是非プッシュ型支援の延長としてやっていただくことが二点。
 そしてもう一点、ごめんなさい、最後です。介護が必要な人々、避難所で大変なんですって。老人もそうですけれども、障害者もそうです。この方々に対して、熊本でやられた以上の、有料老人ホームでの開放であったりとか、いろんな部分を大至急やっていただきたいんです。総理、お願いします。
#98
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 最初に、資料で見せていただいたものなんですが、誤解のないようにちょっとこれ言わさせていただきます。
 これは恐らく野村中学校の体育館だろうと思いますが、ここについては既に西予市の意向を確認をしておりまして、この野村地区の避難所については、この野村中学校も含めて明日の十八日までに野村小学校の避難所に集約する予定、非常に使用者が少ないものですから集約する予定でありまして、野村小学校にはこのスポットではなくて業務用のクーラーが整備をされているわけでございますが、現地に入っている被災者生活支援チームの職員からの情報によったら、これは、野村中学校に避難されている皆さんは昨日十六日から順次野村小学校への移動を開始されているということでございますので、もう言わばあしたには完全なんですが、昨日から既に移られている、移り始めているということでございますから、御安心いただきたいと思います。
 それと、言わば仮設あるいは避難所からこの宿泊施設、避難所として使う宿泊施設等については我々も柔軟に対応しなければならないと、このように考えておりますので、様々な今御提案をいただいたものも含めて、私ども詳細までは急な御下問ですので承知をしておりませんので、果たしてそういう対応をしているのかどうか、していなければ対応する、対応もしていく、柔軟に考えなければいけないと私ども考えておりますので、柔軟にかつ迅速に対応していきたいと、このように考えております。
 あと、これでよかったんでしたっけ。(発言する者あり)あっ、老人施設についてでありますが、老人施設、介護が必要な方々等々も含めて、私ども訪問した避難所には確かに介護が必要な方もおられました。そういう方々への対応についても万全を期していきたいと、このように考えております。
#99
○山本太郎君 終わります。
#100
○委員長(柘植芳文君) 以上で内閣総理大臣に対する質疑は終了いたしました。
 内閣総理大臣は御退席いただいて結構でございます。
 引き続き質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#101
○和田政宗君 自由民主党・こころの和田政宗でございます。
 まず、日本全体の観光の環境についてお聞きをしていきたいというふうに思っております。
 昨年の観光庁による訪日外国人消費動向調査によれば、一人当たりの消費額が前年比一・三%減というふうになっておりますけれども、これについて政府はまずどのように捉えているか、答弁を願います。
#102
○政府参考人(秡川直也君) お答え申し上げます。
   〔委員長退席、理事藤川政人君着席〕
 御指摘いただきましたように、一人当たりの旅行支出が減少した要因といたしましては、国内旅行のような感覚で気楽に短期間で来訪される方の多い韓国からの旅行者が二〇一七年は前年より二百万人多い七百万人と大幅に増加したことが、全体の平均泊数、一人当たりの旅行支出を抑制する方向に動いたと分析してございます。
 他方、訪日外国人の一人一泊当たりの旅行支出を見てみますと、前年比で韓国を含め多くの地域において増加しているという数字もございます。
#103
○和田政宗君 一時的にいろいろな指標というものが、ずっと上がってきたものが年によって若干下がってとか、これ、統計の取り方によってもというようなこともあると思うんですけれども、いずれにしても、これは参考人質疑でも挙げられておりましたけれども、日本人の定住者一人に対して外国人旅行者八人の消費額がイコールである、こういったような試算も出ているわけでございます。これは訪日された方の数をその消費額などで割っていくとそういうような形になるわけでございますけれども、これは、まさに大都市のみならず地方における観光振興、なぜ外国人旅行客の方が地方を訪れていただきたいのか、訪れていただいた方がいいのかということを考えた場合に、それだけ大きな消費額があるわけでございます。
 また、これは、その消費が高まるということは地域経済へのインパクトというものが非常に大きく、ひいては景気の好循環につながっていくということになるというふうに思いますので、この辺りもその指標としては我々もしっかり注視をしていかなくてはならないというふうに思いますので、政府におかれましても、この点についてはより着目をしていただければというふうに思っております。
 最新の数字で、たしか外国人旅行者の消費額四・四兆円、これ非常に大きいというふうに思いますので、これが外国人旅行者、観光客の方が伸びていく中で更に倍増というようなことも私は狙えるというふうに思っておりますので、こういった形の指標を私もしっかり注目をしていきたいというふうに思っております。
 その日本全体の観光の伸びからしますと、どういった地域が弱いのかなというようなところで私もデータを見ました。そうしますと、東北も頑張っているんですけれども、東北の伸びがなかなか強くならない、弱い部分というのは否めないところがあります。
 東北の観光振興の現状と強化策についてはどのように考えているでしょうか。
#104
○政府参考人(秡川直也君) お答え申し上げます。
 東北地方の延べ宿泊者数でございますが、全体としては震災前の水準に回復しておりまして、訪日外国人について見ますと、震災前の約二倍というふうに伸びてございますが、全国的な数字で見てみますと、まだそれよりは低いという状況でございます。
 その要因といたしましては、東日本大震災の影響に加えまして、震災前からの課題として挙げられてきたことなんですけれども、東北地方の魅力についての情報発信が弱く、まだまだ認知度が低いということとか、県相互間、市町村相互間での連携が十分まだなされていないといったことが考えられております。
 そのため、政府といたしましては、二〇二〇年に東北六県の外国人延べ宿泊者数を百五十万人泊とする目標を掲げ、その実現に向け、二〇一六年を東北観光復興元年とし、東北観光復興対策交付金を創設して様々な地域の取組を支援するとともに、日本政府観光局による東北に特化した海外主要市場向けのキャンペーンを実施しております。
 こうした支援を継続的に行っておりまして、外国人の延べ宿泊者数で見てみますと、二〇一六年から二〇一七年にかけまして、全国の伸びが一二%であるのに対して東北六県では四六%と、東北の伸びが全国の伸びを大幅に上回っていると、そういう数字もございます。
 今後とも、東北地方の地方公共団体、復興庁等関係機関としっかり連携協力をいたしまして、東北地方の観光復興に取り組んでまいりたいと思っております。
#105
○和田政宗君 観光振興という面では、例えば風景だけでも、私の地元宮城県の松島も含めて、これは外国人観光客が魅力的だというふうに感じる地域、場所というものがふんだんにございます。これは宮城の事例を挙げましたけれども、それのみならず、福島においても非常に風光明媚なところもございます。また、外国人旅行者からニーズが高いものとしては、やはり歴史的な建造物、こういったところでは、福島においても会津若松のお城でありますとか、また、会津若松のお城は再建でございますけれども、例えば松島瑞巌寺など、今国宝でございますけれども、また平泉の中尊寺などもございますけれども、こういうようなところにしっかりとニーズを考えながらまた誘客、誘導するような施策も重要であるというふうに思っております。
   〔理事藤川政人君退席、委員長着席〕
 そして、答弁の中にもございました、この東日本大震災の被災した地域というのがまさに東北でございます。私は、そういった被災、また震災、こういったものを二度と繰り返さない、これは自然災害なので起きてしまうわけでございますけれども、あの被害というものを、またいろいろなその知見を積み重ねていくことで、被害の軽減、また事前防災ということにもつながってくるというふうに思っております。
 そういったときに、例えば国際会議、こういったものは、防災会議も開かれましたけれども、世界的なこういうような震災であるとか防災について考えるような会議、こういったものをしっかりと誘致をしていく。当然、研究者ですとか学者の方々がそこに来て、それが主眼なわけですけれども、空いた日に観光をしていただく、また被災地の実際に被災した現場に行っていただいて様々なことを学んでいただくという意味でも、そういう国際会議が開けるような大型の会議場、また展示施設というものも私は東北にとって重要であり、今熱心にどこが手を挙げているのかといいますと、東北はまだ他の地域に比べてどうなのかというようなところはあるというふうに思いますけれども、私はそういった国際会議場、展示場を含むIR、こういったものを東北が積極的に誘致をする、こういったやり方も私はあるのではないかというふうに思っております。
 そこで、大臣にお聞きをしたいというふうに思いますけれども、日本の観光振興、観光立国の観点からのIRの必要性について改めてお聞きをしたいというふうに思います。
#106
○国務大臣(石井啓一君) IRは、カジノのみならず、MICE施設等の様々な誘客施設が一体となった総合的なリゾート施設であり、観光や地域振興、雇用創出等の経済効果が非常に大きいと期待をされております。また、国際競争力を有するIRの整備によりまして、これまでにないような国際的な展示、会議ビジネスを展開をし、新たなビジネスの起爆剤とするとともに、日本の伝統、文化、芸術を生かしたコンテンツの導入により、世界に向けた日本の魅力を発信をし、さらに、これらによって世界中から観光客を集める滞在型観光モデルの確立を実現することで、我が国を観光先進国へと引き上げる原動力となることが期待をされております。
 今後、弊害防止に万全の対策を講じた上で、魅力的な日本型IRを実現をし、世界中から観光客を集める滞在型観光を推進してまいりたいと考えております。
#107
○和田政宗君 滞在型の観光という大臣の答弁がございました。非常に重要な視点であるというふうに思います。カジノにおける誘客ということもこれはあるわけでございますけれども、カジノだけでない、例えば遊園地なども含めて、また、そこを拠点にいろいろな場所に行っていただく、こういうような誘導も私は必要だというふうに思っております。
 この委員会の議論の中で、カジノで結局すってんてんになってしまって、その後広がっていかないんではないか、これはカジノ目当てに来た人はそういうような形になりかねないというふうには私は思っておりますけれども、より魅力的な、カジノだけではない、IR全体、また周辺の観光も含めて発信をしていけば、カジノも楽しむ、また逆に、観光客に、行くんだけれども、ああ、カジノがあるんだったらカジノもやる、そういうような観光客というものも私は誘客ができるというふうに思いますので、その点についても改めてお聞きをしていきたいというふうに思います。
 IRの経済効果や費用対効果の試算についてです。
 これは、場所や規模が決まっていない中ではなかなか額を出すのが難しいということ、これは私も認識をするところではあるんですけれども、ただ、とはいってもどれくらいの経済効果があると言えるのかというところは、私は、かちっとした数字で出すというのは難しいということはあったとしても、例えばシンガポールの事例などで、シンガポールでどれくらいの効果があるのか、これ改めてまずお聞きをしたいというふうに思いますのと、また、そこから日本のIRの経済効果について言えることはあるんじゃないかと思うんですけれども、その点について答弁を願います。
#108
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 まず、お尋ねいただきましたシンガポールの二つのIRについての効果でございますけれども、シンガポールも御承知のように公共政策としてIRを導入をしているわけでございます。そして、このIR導入の前後、特に二〇〇九年と二〇一四年を比較いたしますと、シンガポールの外国人旅行客数は九百六十八万人が千五百十万人に、そして外国人旅行消費額は約一兆円が約一・九兆円に、さらには国際会議開催件数が六百八十九件から八百五十件にと、それぞれ増加をしているわけでございます。これらの効果については、規模等が異なる国同士ですので単純には比較できないと思っておりますけれども、シンガポールにおいて大きな経済効果や地域振興効果を生み出しているものというふうに承知をしてございます。
 なお、和田委員の御指摘に関連して申し上げますと、シンガポールは、この二つのIRの開業を決めると同時に、例えばですけれども、F1レースの招致を決めて大規模なスタンドも常設で造ったりだとかしているということは御承知だと思います。そういうふうに、国を挙げてインバウンド振興策、あるいは観光を通じたシンガポールという国づくりのための戦略を打ち出しているということがこのような結果につながっていっているんだろうというふうに解釈しているところでございます。
 この日本型IRを実現していく中でも、今御説明させていただきましたような外国旅行客数の増ですとか、あるいは外国人旅行消費額の増といったこと、さらには、この委員会でも御審議いただきましたように、特にMICE戦略を日本としても持って、このMICEビジネスを、世界で打ち勝つ、勝ち抜いていくことができるようなMICEビジネスをつくっていくということも非常に大事だと思っておりますので、このIRの設置とともに、それを支える様々な観光振興策を国も検討することによってこの日本型IRの効果を極大化していくということが非常に大事になってくるというふうに考えている次第でございます。
#109
○和田政宗君 総合的な観光政策という答弁がありました。まさに私は、外国人観光客の方々の誘客のために、これまで日本にないものも含めて、また日本の特性なども生かしながら複合的な誘客につなげていかなくてはならないというふうに思っております。
 そうした中で御質問をしたいというふうに思うんですが、先日の参考人質疑において参考人のお一人からも御意見がございましたけれども、カジノ抜きのIRとすべきではないかという議論がございます。カジノを含むIRとすべき理由を政府から改めてお示しください。
#110
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 カジノ抜きのIRという議論があることは承知してございますけれども、政府といたしましては、IR推進法の中で、カジノですとか、カジノを含む、そしてさらにはMICE施設などを含むIRを総合的に推進、整備するということが国の責務であるということに基づきまして、今この法案の御審議をお願いしている次第でございます。
 このカジノ収益も活用してIRでどういう活動を展開するかということについては、先ほども石井国務大臣の方から答弁がございましたけれども、特にカジノ抜きではどうなのかという点について更に補足をいたしますと、特に、大規模なMICE施設につきましては、例えばですけれども、日本を代表しているMICE施設ともいうべき東京ビッグサイトですとかあるいはパシフィコ横浜のように、日本を代表している大規模なMICE施設については、純粋に民間事業として整備、運営されている例はないところでございます。
 さらに、我が国におきまして、日本型IRのようにMICE施設に加えて様々な誘客施設を一体的に整備、運営しているものは、純粋な民間事業としては現時点では存在していないというふうに承知をしておりますので、このようなことからいたしましても、カジノ収益を活用して魅力的な日本型IRを整備して、国際会議場ですとか、あるいは家族で楽しめるエンターテインメント施設なども持って、収益面での原動力となるカジノ施設が一体的に運営されていくことが必要なのだというふうに整理をしている次第でございます。
#111
○和田政宗君 やはりその大規模な展示施設などということを考えた場合には、これは物すごい投資、額の投資になるわけでございます。これを国でありますとか地方自治体がやるという手だても私はなきにしもあらずとは思いますが、やはりその額ということを考えてみた場合に、このような形で、カジノを含むIRというような形で民間事業者にその部分を負担をさせるということについては、これは、我々は国民の皆様からの貴重な税金を預かり、そしてその施策ということを考えた場合に、やはり額が、果たしてそれを全部国の事業でやるということがどうなのかというところはあるというふうに思います。
 そういう部分が、やはり、なぜ、じゃ、国の事業で全部やらないのかとか、なぜそれであるとカジノが必要なのかということ、これもカジノがそのIRの中に含まれるということのその理由をよりしっかりと広報をしていかなくてはならないというふうに思っておりますし、その点は政府についてもよろしくお願いをしたいというふうに思っております。
 これは、やはり私は、カジノを含むIRということになりますと、地方振興の面という視点を、先ほども述べましたけれども、考えていかなくてはならないというふうに思っております。私は、このIR施設自体が地方に、できるべき、できるのであれば、また地元の意欲があって合意が得られるということであるのならば置かれるべきであるというふうに思っておりますし、決して大都市圏にのみ置かれるものではないというふうな認識をしております。
 やはり、地方において、今様々、政府におかれましても、地方の産業の基盤である一次産業、こういったものに対する振興策、また、てこ入れ、改革、こういったものを行って地方における産業の再生、また成長の軌道に乗せていく、そして地方にお暮らしになっている方々一人一人の所得を上げていく、こういった施策がなされているわけでございます。
 また、先ほどから述べておりますように、外国人観光客の方々の消費額、年間四・四兆円にも上るというようなことでありまして、こういうことはまさに、車の両輪という例えが適切かどうかは分からないですけれども、もう日本の将来の発展のために打てる手をしっかり打っていかなくてはならないというふうに思っております。
 政府も、外国人観光客の来訪について非常に私は高い目標を設定しているというふうに思います。ただ、政権交代以降、六百万人台だった外国人観光客が年間三千万人近くまでこの五年で伸びてきているということも考えましたときに、私はそういったことというのは非常に達成は可能であるというふうに思っておりますし、達成をするためにやっていかなくてはならないというふうに思っております。
 そこで、海外でのプロモーションについてお聞きをしたいというふうに思いますけれども、IRに対する海外からの誘客のためには、これ海外でのプロモーションも相当やらなくてはならないというふうに思うんですけれども、これはどのように行っていくのか、答弁願います。
#112
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 ただいま和田委員から、日本のIRの魅力といいますか、強みとか、あるいはそれを海外に向けてどのように政府としてというお尋ねだと思いますけれども、プロモーションしていく必要があるのではないかという御質問をいただきました。
 まず、政府といたしましては、この日本型IRは、これまでのほかの国のIRにはない、固有のといいますか、強みを発揮できるというふうにまず考えてございます。
 まず、たった今、和田委員も御指摘のように、諸外国と違いまして、特にシンガポール、マカオなどとも違いまして、日本には各地に既に豊かな自然ですとか、固有の歴史、文化、伝統、あるいは食といった豊かな観光資源が既にございます。この日本型IRを舞台にして、こういうものに更に磨きを掛けて、IR施設全体としてこれまでにないスケールとクオリティーで日本の魅力を発信する拠点そのものにIRがなるというポテンシャルは日本の場合相当強くあると、また、そういう期待も海外からは相当あるであろうというふうに考えてございます。
 それに加えまして、先ほども御説明させていただきましたように、MICEビジネスのてこ入れというものをこの日本型IRを舞台にして展開していくことによって、日本には独自性があり、かつ高い国際競争力を持っている、そういう意味で世界中の観光客を引き付けるような日本型IRの展開が十分可能になるであろうというふうに考えております。
 無論、そういうIR施設は民間事業者が設置、運営いたしますので、このプロモーションということも基本的には民間事業者が行っていくということになるんだというふうに考えておりますが、そもそも日本に立地させるということ自体がそういう海外に対しても相当な強みになるというふうに考えている次第でございます。
#113
○和田政宗君 ちょっとこれは厳しめの指摘になるかもしれないですけれども、IR施設自体はこれは民間事業者であるわけですね。民間事業者が自らの集客なども考えて海外においてプロモーションをしていくというのは、これ当然ですね。
 ただ、答弁の中にもありましたけれども、MICE施設、また国際会議ですとか国際展示場などを中心として、そこに例えばいろいろな学会でありますとか研究会であるとか国際会議だとかそういったものを呼び込んでいく、そして、その呼び込むということが、そのIR施設のみならず、周りへの波及、観光、また来訪してくれた研究者などがいろいろな視察に出かけるというようなことを考えましたときに、これはIRを設置するということの中でやはり政府の取組というのも私は非常に重要になってくるというふうに思います。
 昨今は様々なものの海外のプロモーションというものについては私は政府も相当力を入れてやられているというふうに思いますけれども、ともすると、はい、こういうプロモーションしたからそれでもう来ると思いますというようなことになってしまっては、これはやっぱり来ないわけでありまして、確実に、これは政府、政務の方々も含めてということになると思いますけれども、是非日本に来てくださいと、いつ来てくれますかということの約束まで取り付ける、こういうようなことをしていかなければ、私は、つくりました、来てくれると思いますというところでは弱いというふうに思いますので、その点はしっかりやっていただければというふうに思っております。
 ちょっと各論を二点お聞きしたいというふうに思うんですけれども、入場制限が掛かるのはこれ日本人でありますけれども、日本人等ということに法律ではなっておりますが、カジノに入場した日本人入場者がIR内のホテルに忘れ物しましたということで一時退出をしたい場合にはこれどうなるのか、またその入場回数のカウントなどがどうなるのか、この点をお答え願います。
#114
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 先ほど、午前中にも石井国務大臣の方から熊野委員への御質問でお答え申し上げたとおりでございますけれども、入場回数制限における入場回数については、入場料を賦課されてそして入場した時点などを起算点といたしまして、そこから二十四時間が経過するまでを一回とカウントするという法案になってございます。
 したがいまして、今委員から御質問のように、この二十四時間の時間内であれば、ホテルに忘れ物をしたのでカジノ場を一時退出してホテルに戻って、それから再入場するといった場合でも、この二十四時間以内であればこれは新たな回数としてはカウントされないという整理になってございます。
#115
○和田政宗君 もう一点お聞きをします。
 客からこれカジノのディーラーへチップを渡すことは制限されるのか、この点について改めて答弁を願います。
#116
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 このIR整備法案の中では、カジノ行為の公正性の確保等のためにも、必要なものとして、カジノ管理委員会規則で定めるカジノ行為に関する基準に従ってカジノ行為業務を行うことをカジノ事業者に対して義務付けてございます。
 今お尋ねの、カジノの顧客がディーラーにいわゆるチップを渡すということは、このカジノ行為の公正性を害するおそれがある、あるいは、少なくともそういうリスクがあるということを第三者から見てそういう理解をさせるという意味でも、そういうリスクがあるというふうに考えてございます。
 カジノ行為に関する基準において、今お尋ねのような行為、顧客からディーラーにチップを渡すというようなことは禁止することを想定してございます。
#117
○和田政宗君 ありがとうございます。
 それでは、ギャンブル依存症対策の面から次はお聞きしていきたいというふうに思うんですけれども、この法案審議でも、私の過去のギャンブル経験というか、競馬もやりましたし、遊技とされているパチンコ、パチスロというものも経験をしたことがございます。ただ、結婚以後十数年全くそういったものはやっていないわけでございますけれども……(発言する者あり)本当です、はい。それは天地神明に誓って言えます。そういった経験もあるから、依存というものがどういうふうに強まるのかとか、負けたときにどういう気持ちになるのかとか、勝ったときにどういう気持ちがなるのかというのは少なからず分かるのではないかなというふうに認識をしております。
 これも、今回カジノを解禁するということは、ギャンブル自体の数は増えることになるわけです。ただ、過去において、競馬でありますとか、競輪、競艇であるとか、こういったものも新たなギャンブルとして増えてきた歴史があるわけでございます。この部分を趣味として楽しんでいただく限りにおいてはまだいいわけでありますけれども、依存症というふうになってしまった場合には、これはとんでもないわけでございまして、私は、総体的なこのギャンブルの量、また遊技の在り方、こういったものはしっかりと総合的に、これでいいのかということは考えていかなくてはならないというふうに思っております。
 その中で、やはり依存性が高いものとして、遊技とされているパチンコ、パチスロというものがあるわけでございます。パチンコの出玉規制については、私、繰り返し、現状の状況などについてお聞きをしてきましたけれども、これでギャンブル依存症対策を政府は更に、法案が通って、依存症対策の基本法案が通ってやっていくわけでありますけれども、今後のことについてお聞きをしたいというふうに思います。
 今、ギャンブル依存症については科学的知見、医療的知見というものがまだまだ足りないというようなことでありましたが、今後、そういったものが当然蓄積をされていくわけでございます。やはり、パチンコ、パチスロのギャンブル依存症の度合いが高い、また主原因はそういったパチンコやパチスロであるということになった場合に、これは参考人の方からも意見がございました、遊技、本当の遊技としての形に、遊技とするならばすべきではないか、戻すべきではないかというようなことがございました。
 このパチンコ、パチスロの出玉規制、ギャンブル依存症防止の観点から今後も強化する可能性はあるのかどうか、お答えを願います。
#118
○政府参考人(山下史雄君) パチンコへの依存を防止をし、パチンコ営業の更なる健全化を推進するため遊技機の射幸性を抑制する必要があると認められましたことから、大当たりの出玉を含めた出玉規制の強化等を内容とする風営適正化法施行規則等の改正を行い、本年二月一日から施行しているところでございます。
 今回の改正により、パチンコ遊技における遊技球数の増減の波がより穏やかになると考えられることから、過度な遊技が抑止され、パチンコへの依存防止対策として一定の効果があるものと考えており、今回の改正による新たな規制が遵守されるよう適切に取り組んでまいります。
 いずれにせよ、パチンコへの依存防止対策は、出玉規制のみならず、業界において進められている依存問題を抱える人等への相談対応等を含めて総合的に推進することが肝要であると認識をしておりまして、しっかりと取組を進めてまいりたいと考えております。
#119
○和田政宗君 なぜ出玉規制にこだわるかというと、私も経験しておりますからあれですけれども、やはり大きく当たるんじゃないか、少ない投資で大きなリターンがあるんじゃないか、そういうところがやはりパチンコに行って稼ごうというような形になるというふうに思いますので、それがより緩やかになれば、また、これも参考人の方からお話が先日の参考人質疑であったわけでありますけれども、例えば換えられるものがお菓子だとか、そういうまさに遊技として遊んで何か少し勝った、それで例えばお菓子だとか、そういうような割合安価な、また嗜好品ですね、そういったようなものであればまた全く形が違ってくるんじゃないかというようなこともあるというふうに、私は参考人の御意見を聞いていてそのように思いました。
 そのときに、やはりパチンコ店の現状を考えますと、出玉を景品に換えました、その中に特殊景品というものがございます。この特殊景品をいわゆる景品交換所に持っていきますとすぐ現金化できる、こういったような形になっているわけでございます。すなわち、パチンコをする人の中の頭としては、出玉がすなわち特殊景品になって、すぐ現金に換わる、どれぐらいの出玉でどれくらいの現金になるということの下でやっているわけですね。私はこの特殊景品というものを見直すべきではないかというふうに思いますけれども、これ、見直す可能性、政府はいかがでしょうか。
#120
○政府参考人(山下史雄君) 客がパチンコ店の営業者からその営業に関し賞品の提供を受けた後、パチンコ店の営業者以外の第三者に当該賞品を売却することもあると承知をしておりますが、パチンコ店の営業者以外の第三者が賞品を買い取ることは、直ちに風営適正化法違反となるものではないと認識をしております。
 風営適正化法は、パチンコ営業につきまして必要な規制を行うものであるところ、仮にパチンコ店の営業者以外の第三者による買取りを規制することとした場合、一般的なものの売買にまで際限なく規制の対象が広がることとなり、過剰な規制となりかねないものと考えられます。
 いずれにせよ、警察としては、パチンコ営業者と実質的に同一であると認められる者が賞品を買い取るなどの違法行為につきましては、引き続き厳正な取締りを行ってまいる所存でございます。
#121
○和田政宗君 なぜ特殊景品にこだわるかということについても改めて述べさせていただきますけれども、これ、こういう簡単に持っていってできるものじゃなくて、例えば、先ほどお菓子というふうに言いましたけれども、これが冷蔵庫とか電子レンジとかでもいいと思うんですよね。冷蔵庫、じゃ景品交換所に持っていってすぐ現金化できますかというようなことも含めて、やっぱり、安易にいわゆる特殊景品というものをまずパチンコ店から出玉、玉と交換をして、すぐ持っていってそこで現金化できるという、この構造自体が私はギャンブル依存を強めている可能性があるんじゃないかというふうに思うんです。
 ただ、これは私の経験知から言っておりますので、そこはやはり科学的知見だとか医療的知見だとかというものが必要になってくると思うんですけれども、これ、もしそういう知見がなされたならば、私は従来の見解を変えて、やるべき対応はやるべきだというふうに思っております。
 これは、内閣委員会の同僚の委員の方からも繰り返し質問などがございましたけれども、パチンコ店内のATMですね、これは、いわゆる、何というか、キャッシング機能、クレジットカードによるキャッシング機能、新たに借金を増やすということではなく、自分の預貯金の範囲内ということではあるわけですけれども、これは負けて、ATMあったら、次、更に一万円賭けたら、若しくは千円賭けたら当たるかもしれない、そう思ったら、やっぱり行って引き出しちゃいますよ。
 これ、頭をやはり冷やすというものが非常に重要であって、パチンコ店から一旦外に出て、でも、隣にあったらもう余り頭冷えないのかもしれないですけれども、そういう、パチンコ店から何メートル以内は置いちゃ駄目だとか、これ、ギャンブル依存症対策を本気でやるんだったら、私はそういったことも必要だというふうに思うんですけれども、これパチンコ店内へのATMの設置というのは禁ずべきではないかと思いますけれども、その点、いかがでしょうか。
#122
○政府参考人(山下史雄君) 営業所内において銀行ATMを客に利用させるサービスを提供することにつきましては、風営適正化法上、規制があるものではございません。
 先ほど委員御指摘のとおり、現状におきましては、その当該ATMにつきましてはローンやクレジットカード等の利用はできないと承知をしております。また、利用額の上限を一日三万円、一か月八万円としているとも承知をしております。
 いずれにいたしましても、客の利用実態、また社会的な認識等につきまして、警察としても周知をしてまいりたいと考えております。
#123
○和田政宗君 これ、従来からの答弁をそのままいただいているということであるというふうに思っております。
 それで、なぜ従来答弁になるのかというのも、まさにその理由というのも私は分かります。それは、ギャンブル依存症との科学的知見、医療的知見というものの関連性というものがまだないので、それはやると過度な規制になるというような論理だというふうに思うんですけれども、これは、ギャンブル等依存症対策の基本法案が通って、これからそういった知見を積み上げていくというような形でありますので、やはりそういった知見をしっかり積み上げて依存の構造が明確に分かったならば、しっかりと私は対応していかなくてはならないというふうに思っております。
 カジノを含むIRのことについて話を戻していきますが、カジノ内でのお酒の提供というのはこれはどうなるのか、また泥酔者の入場制限などはどうなるのか、この点をお答えいただければと思います。
#124
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 まず、カジノ内での酒類の提供でございますけれども、まず、この整備法案の第二条の中では、設備を設けて飲食物の提供をする業務についての定義がございます。この中では、風営法の二条第三項に言う接待に該当しない、接待を伴うものではないことですとか、あるいはその場所が見通すことが困難であるとか、あるいはその広さが五平方メートル以下である客席を設けて行うものは、元々こういう場内での飲食物の提供をする業務としては認められないということになってございます。
 その上での酒類の提供でございますけれども、飲食物を提供、販売などをする業務につきましては、カジノ管理委員会がカジノ事業の健全な運営に支障を及ぼすおそれがないと認めるときはその承認を受けて行うことができることとしておりますので、酒類の提供についても、具体的な対応によって個別にカジノ管理委員会が判断していくということになります。
 また、泥酔者の入場規制につきましては、そもそもカジノ施設などにおける秩序維持の義務がカジノ事業者に掛かってございます。これに基づきまして、カジノ施設の利用が不適切だというふうに認められる者についてはカジノ施設の利用の禁止、制限の措置をカジノ事業者がとることを義務付けてございますので、泥酔者が入場しようとするような場合も、あるいは場内で泥酔している顧客をカジノ事業者が発見したような場合も、カジノ事業者において、秩序維持を図る観点から、そのための措置の一環として適切な対応を取るということになるというふうに整理をしてございます。
#125
○和田政宗君 これは、カジノということを考えた場合に、いわゆるお酒をたしなみながら、おしゃれに賭けるというようなことでカジノに通う目的の方もいるというふうに思います。一方で、これは、ギャンブル依存症の観点からは、お酒を飲むとやっぱり心が大きくなっちゃう人もいるというふうに思うんですよね。これもしっかりと、ギャンブル依存との関係の知見というものが積み上がってきて、ちょっとお酒がということであれば、総量を規制するとか、場合によってはお酒そのものを禁止するとか、そういったことも含めてこれはしっかりと対応していかなくてはならないというふうに思っております。
 各論、もう一つお聞きをいたしますけれども、カジノ内の喫煙ですね。これは健康増進法の改正案等も議論をされておりますけれども、こういったものが成立した場合も含めて、カジノ内の喫煙というのはこれどうなるのか、よろしくお願いいたします。
#126
○政府参考人(吉永和生君) お答え申し上げます。
 健康増進法案、現在審議をいただいているところでございますが、この健康増進法案の改正法案では、多数の方が利用する施設につきましては原則屋内禁煙とされているところでございまして、喫煙につきましては、原則として喫煙専用室又は屋外でということが基本になるものでございます。カジノ施設につきましても、多数の方が利用する施設に該当するものでございまして、この原則屋内禁煙が適用されるものでございまして、喫煙専用室又は屋外で喫煙をしていただくということになろうかと思います。
 なお、健康増進法案では、それぞれの施設に喫煙専用室の設置を義務付けるものではございませんので、カジノ施設におきまして実際に喫煙専用室を設置するかどうかにつきましては、カジノ施設の運営主体において御判断いただくものと考えてございます。
#127
○和田政宗君 それでは、更にお聞きをいたしますけれども、これはカジノのギャンブルという観点から捉えて大枠の質問をしたいというふうに思うんですけれども、やはりギャンブルも、私はもう一切やらなくなったわけですけれども、趣味として楽しむ方はいるわけでございます。趣味という観点であるならば、私は当然そういうようなことというのも容認できるものであるというふうに思うんですが、それがやはり過度なのめり込みになってしまうということは、私は社会全体として防いでいかなくてはならないというふうに思っております。
 例えば、中央競馬ですけれども、これはギャンブルという観点だけでなく、馬事振興の観点でありますとか、中央競馬は原則週末土日の開催であることなどでそもそも回数自体が制限されているということから、趣味で楽しむ、また楽しめるという方も多いわけでございます。
 カジノを趣味の範囲で楽しんでもらうためにどのように啓発をしていくのか、改めてこの点を答弁願います。
#128
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 このIR整備法案の中では、特に第六十八条の第一項におきまして、カジノ事業者が様々な依存防止のための措置をとらなければならないというふうにしております。その中の一つとして、カジノ施設の利用に関して、入場者の適切な判断を助けるための措置をカジノ事業者がしなければならないということになっておりまして、また、そういうとった措置の内容ですとかあるいはその実施状況をカジノ管理委員会に事業者が報告をしなければならないということになっております。また、そういうことを含む依存防止規程をカジノ事業者は作って、カジノ管理委員会が適切なものであると、十分だと認めた依存防止規程に従ってそういう取組をするということが義務付けられております。
 今、委員お尋ねの、カジノを言わば合理的にレクリエーションとして楽しんでもらうためにどのような啓発をしていくのかということでございますが、そういう活動も今申し上げたこの法制に沿って行われるのだろうというふうに考えております。より具体的には、カジノ施設内にポスターを掲示する、その中でこういう依存ないしはのめり込みといったものへの注意喚起をするということ、あるいは別途、入場者に対して、依存に関するリスクですとか、それを防ぐためにどのようにするのかといったようなことを記載したパンフレットを配布するですとか、あるいは、カジノ事業者自身が相談窓口を設け、相談、治療機関に関する情報提供を行うなどなどの取組をしていただくことになっていくというふうに考えてございます。
 また、国としても、カジノ管理委員会も、こういう措置が適切に行われているかどうかをきちんとモニタリングしていくということになります。
 以上でございます。
#129
○和田政宗君 時間が参りましたので終わりますけれども、IRを導入する、導入したいということでございますから、総合的な対策をしっかりと打っていただきたいというふうに思います。
 終わります。
#130
○委員長(柘植芳文君) 午後一時十五分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時二十四分休憩
     ─────・─────
   午後一時十五分開会
#131
○委員長(柘植芳文君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、石井準一君、野上浩太郎君及び榛葉賀津也君が委員を辞任され、その補欠として小川克巳君、こやり隆史君及び森本真治君が選任されました。
    ─────────────
#132
○委員長(柘植芳文君) 休憩前に引き続き、特定複合観光施設区域整備法案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#133
○熊野正士君 公明党の熊野正士です。
 ATMの設置規制についてお伺いしたいと思います。
 午前中も和田委員の方からパチンコでのATMの設置について議論ございましたけれども、このIR整備法の中では第九十四条の一のヘ、一のトで法定されているというふうに説明を受けたわけですけれども、この条項の中にはATMという文言は一切出てきておりません。これ、法文上どのように解釈するのかについてお教え願えますでしょうか。
#134
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 ATMの設置と今御提案申し上げているIR整備法案の関係、特に九十四条の解釈についてということでございますけれども、この整備法案の第九十四条では、そもそもカジノ事業者は一定の基準を満たす契約以外の契約を締結してはならないというふうにされております。
 また、その基準の一つとして、今、熊野委員御指摘の第九十四条第一号ヘにおきましては、カジノ事業者以外の者にカジノ施設において入場者に対する物品の給付又は役務の提供をさせる場合には、当該物品の給付又は役務の提供が入場者の利便性の向上を図るもの等としてカジノ管理委員会規則で定めるものであることという基準が示されております。
 カジノ施設内にATMを設置することはこの基準に該当しないというふうに考えておりまして、より具体的には、この九十四条一号ヘにあります入場者の利便性の向上を図るものとしてカジノ管理委員会規則で定めるものにATMの設置を含めないことによって、カジノ施設内のATMの設置を排除することを想定してございます。
 また、カジノ施設の周辺部分にキャッシング、クレジット機能の付いているATMを設置するのかしないのかという問題もございますけれども、これにつきましては、整備法案の第九十五条第一項第四号によって、カジノ事業者が行う施設の賃貸に係る契約はカジノ管理委員会の認可を必要とするということになっておりますけれども、カジノ施設を含むIR区域内でのATMの設置は当該認可の対象となるというふうに考えておりまして、その際には、法案の第九十四条第一号トに規定しますカジノ事業の健全な運営を図る見地から適当と認められることというカジノ管理委員会の認可基準に基づいて個別に判断をすることになります。例えばカジノ施設の周辺において貸付機能が付いたATMを設置することはこの基準には該当をしないというふうになるのではないかと、そういうふうに整理をしているところでございます。
#135
○熊野正士君 ということは、カジノ施設内には、今の御説明であれば、カジノ管理委員会の規則でATMは禁止すると、設置は禁止するというふうに理解をいたしました。
 ただ、カジノ施設以外、IR施設ですね、カジノを一歩出た周辺のところについては貸付機能が付いた、貸付機能のATMの設置は禁止するけれども、普通のATMは置いていいんだというふうなことかなと思いましたが、IRを利用していらっしゃる日本人の方が、カジノには行かないけれどもIRの施設内で現金が要るようになったので、だからATMは必要だということだろうというふうに思いますけれども、ただ、これ、カジノを出てもうすぐ近くにATMがあれば、貸付機能はないにしろ、すぐにお金が引き出せるということであれば、負けが込んで、それこそ、次こそはというふうに頭に血が上って我を忘れてしまうような人からすれば、もう出たらすぐに自分のお金が引き出せるというふうになりますので、できれば、カジノは利用しないけれどもIRを利用する方の利便性ということではATMの設置は必要かもしれませんが、ただ、ちょっと台数制限するとか、あるいはカジノの場所とは違うところにATMを設置するとか、そういった制限を是非掛けていただきたいなというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
#136
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 ただいま御指摘のカジノ施設周辺にATMを置くかどうかということにつきましては、これは政府のIR推進会議の中でも議論があったところでございまして、その中では、推進会議の取りまとめでは、貸付機能が付いていないATMに限って周辺でも設置は認めるべきではないかという整理がなされております。
 これは、貸付機能がないATMは言わば顧客が自分の財産の範囲内で現金を引き出すものであるという整理に立ちまして、カジノ施設の入口付近、もう本当に近くの入口付近等でなければ、基本的には、カジノ行為への依存防止を図るために一定の資力を有する者以外には貸付けをしないというふうにしている規制の実効性を損なうおそれはないという整理に基づいているものでございます。
 しかしながら、先ほども申し上げましたように、カジノ施設のどういう周辺にこの貸付機能のないATMを設置するかということについては、カジノ事業者が行う施設の賃貸に係る契約として一件一件をカジノ管理委員会が個別に認可をしていくという法制度になっているわけでございまして、これは具体的な状況に応じて、どういう提案がこの事業者からなされるかということも踏まえてこのカジノ管理委員会において、今御指摘の点も、観点も踏まえてカジノ管理委員会において適切に判断をしていくというふうに整理をしてございます。
#137
○熊野正士君 是非カジノ管理委員会の方でこの点、やっぱり、カジノ施設の中にはもちろんないんだけれども、もう出てすぐに近くにあれば余り意味ないんじゃないかなと思いますので、ちょっと距離を離すとか台数を制限するとか、そういったカジノ管理委員会の方でしっかりとチェックをしていただけたらなというふうに思います。
 次に、マネーロンダリングについて質問をさせていただきます。
 このマネーロンダリング対策については、IR推進法の附帯決議第十二項において、防止する、徹底する観点からの内容となっております。そこで、マネーロンダリングについて幾つか質問させていただきたいと思いますけれども、まずはカジノにおけるマネーロンダリングの手口について分かりやすく御説明いただければと思います。
#138
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 マネーロンダリング対策の国際基準を定めておりますFATFが二〇〇九年、平成二十一年に公表をいたしましたリポートにおきましては、例えばですけれども、犯罪収益でチップを購入して、それを使うことなくそのまま再び現金に払い戻すという形での手口、あるいは、カジノチェーン店を利用して犯罪収益をカジノ口座からほかの地域の口座に送金をする、あるいは、ほかの顧客のチップを犯罪収益で買い取る、そしてロンダリングをする、あるいは、多数の小額の紙幣ですとかコインをカジノの窓口においてより管理のしやすい高額の紙幣に両替する、こういったような手口の例が紹介されているところでございます。
#139
○熊野正士君 IR施設のカジノ導入に際して、マネーロンダリング対策として犯罪収益移転防止法、これを改正したというふうに承知をしております。この犯罪収益移転防止法の改正内容について御説明をお願いいたします。
#140
○政府参考人(露木康浩君) お答えをいたします。
 現行の犯罪収益移転防止法では、一定の金融取引、不動産取引などのマネーロンダリングに利用されるおそれがあると認められる取引を行う事業者を特定事業者と規定をいたしました上で、それらの取引時における顧客等の本人確認、取引記録等の作成及び保存、マネーロンダリングの疑いのある取引の監督官庁への届出などの義務を課しているところでございます。
 今回のIR整備法案では、附則の第十一条の規定におきまして犯罪収益移転防止法を改正し、特定事業者にカジノ事業者を追加をする、それによって、チップの交付等の一定の取引について先ほど申し上げたような義務付けを行うことといたしております。
 警察では、犯罪収益移転防止法の運用などを通じて、カジノ事業における取引がマネーロンダリングに利用されることのないよう努めてまいる所存でございます。
#141
○熊野正士君 ありがとうございました。
 今御説明いただきました犯罪収益移転防止法を改正して、カジノ事業者を規制の対象にしっかりと加えるということだと思います。
 本法案では、更にマネーロンダリング対策として上乗せの規制を掛けているというふうにお聞きをしておりますが、このIR法案における上乗せ規制について、どのような上乗せ規制を行われているのかについて御答弁をお願いいたします。
#142
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 ただいま警察庁から御答弁がありました犯罪収益移転防止法の枠組みの上乗せといたしまして、この整備法案の中では、まず第一に、カジノ事業者に対して、取引時の本人確認等の実効性を確保するために犯罪収益移転防止規程の作成をカジノ事業者に義務付けておりますし、これをカジノ管理委員会が審査をするということになっております。
 また、第二に、カジノ事業者に対しては、政令で定める額を超える現金とチップの交換などについてカジノ管理委員会への届出を義務付けるという、新たな報告を徴求することを義務付けてございます。
 また、他人へのチップの譲渡ですとか、あるいはチップのカジノ行為区画外への持ち出しを禁止すること、こういった上乗せの規制を講じてございます。
#143
○熊野正士君 このマネーロンダリング、非常に懸念も高いところでございますので、しっかりと上乗せ規制も含めてよろしくお願いしたいと思います。
 次の質問に移りたいと思います。暴力団員の排除について伺います。
 暴力団員の排除ですけれども、二つの側面があるというふうに理解しておりますが、一つは、カジノ事業者などからの暴力団員の排除、二つには、カジノ施設へ入場する、その入場者からの暴力団員の排除と。
 まず、一つ目のカジノ事業者などからの暴力団員の排除について、具体的にどのように排除していくのか、お教え願えればと思います。
#144
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 まず、カジノ事業者からの暴力団等反社会勢力の排除でございますけれども、カジノ事業者については、その免許審査時に関係者も含め暴力団員等を徹底的に排除するなど、高い廉潔性を確保することといたしております。
 また、このIR整備法案では、カジノ事業者だけではなくて、その主要株主ですとかあるいはカジノ業務の従事者などについても、カジノ行為に与える影響力の程度に応じてそれぞれ免許などの対象とすることにしまして、その際には、十分な社会的信用を有する者であることなどの適格要件とともに、暴力団員又は暴力団員でなくなった日から起算して五年を経過しない者に該当する者であることなどの欠格要件を法定しております。その審査の際にも、この暴力団員等の該当性については警察への照会を行うなど、カジノ管理委員会が対象者本人やその関係者についても徹底的に調査をするということにしてございます。
#145
○熊野正士君 ありがとうございます。
 続いて、二つ目のカジノ入場者における暴力団員排除は、具体的に排除方法ですね、暴力団員の排除方法についてお聞きしたいと思います。
#146
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 カジノ入場者についてでございますけれども、この整備法案の中では、暴力団員又は暴力団員でなくなった日から起算して五年を経過しない者のカジノ施設への入場を直接本人に対して禁止をするとともに、カジノ事業者に対してもこれらの者を入場させることを禁止してございまして、その違反については罰則を科すこととしております。日本の法制で、この暴力団員等についてこのように直接本人に対してどこそこに入場してはならないという規制を掛けるのは初めての法令になるところでございます。
 こうした入場者からの暴力団員の排除に当たりましては、カジノ事業者は、まずは報道等の民間ベースで取得可能な情報など自ら収集した資料と照合することに加えまして、入場者本人から暴力団員等に該当しない旨の誓約書、確約書を徴収するということにしておりまして、そういうことを通じてその該当性を確認をするということを想定してございます。
 また、カジノ事業者においては、暴力団排除を行っている他の事業者などと同様、金融機関などもそうでございますけれども、必要に応じて警察への照会を行うなどの措置をとっていただくことも想定しているところです。
#147
○熊野正士君 この入場者に関して暴力団員を排除するということは、今回のカジノ施設で初めて適用されるというふうに承知をしております。非常に画期的であるというふうに思います。
 他方、やっぱり警察庁との連携も非常に大切になってくるのではないかなというふうに思います。先ほどカジノ事業者の件もございましたが、それから入場者、それぞれについて暴力団員の排除を実施するわけですけれども、警察庁として協力体制どのようにされるのか、御答弁をお願いしたいと思います。
#148
○政府参考人(露木康浩君) ただいまIR事務局から答弁がございましたようなカジノ管理委員会による各種審査と、それからカジノ事業者による入場規制、この双方につきまして暴力団員等の排除が的確に行われますよう、警察としても照会に対する情報提供等の必要な協力を行ってまいりたいと考えております。
#149
○熊野正士君 じゃ、私の最後の質問をさせていただきます。ジャンケットについて質問してと思います。
 このジャンケットは、附帯決議の第十一項で、いわゆるジャンケットについての取扱いについては極めて慎重に検討することとあります。本法案ではどのような取扱いになっているのか、御説明をお願いしたいと思います。
#150
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 いわゆるジャンケット等と呼ばれる業者の業態は必ずしも一様ではございませんけれども、例えば、カジノ事業者からカジノフロアの一部を借り受け顧客にカジノ行為を行わせるような業態を我が国で認めることとなりますと、このIR事業を遂行するためIR事業者にのみカジノ事業を特別に容認するというカジノ事業免許制度の趣旨を没却させることになるというふうに整理をしております。
 したがいまして、このIR整備法案の中では、諸外国のようにカジノ事業者とは別にいわゆるジャンケット等という業の類型を設けることはせずに、ジャンケット等と言われる人たちがやっているような行為についてはカジノ事業に対する個別の規制によって対応するという整理をしております。例えば、カジノ行為業務の委託を禁止するとか、あるいはカジノ施設内でのカジノ事業者以外の者による貸付けは認めないと、そういう形で、個別の行為をカジノ事業者以外には認めないという形での規制をしいてございます。
#151
○熊野正士君 これで私の質問を終わります。ありがとうございました。
#152
○西田実仁君 引き続き、公明党の西田実仁から質問させていただきます。
 端的に御質問したいと思います。なぜIRが必要なのか、また、その中になぜカジノが必要なのかという点であります。
 シンガポールのマリーナ・ベイ・サンズ社長は、かつて、こういうインタビュー記事を私は拝見しました。カジノの収入があるからこそ利益率の高くない展示場ビジネスを手掛けることができると、こんな発言も記事になっておりました。
 そこで、まず日本を代表する国際展示場、東京ビッグサイト、あるいはパシフィコ横浜などについて、税金がどのように投入され、どういう形で投入されているのか。また、カジノを含むIRについて、国際展示場を整備する場合、これまでとはそういう意味ではどう違うのか、立地自治体の財政負担あるいは整備のスピードなどについてお聞きしたいと思います。
#153
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 まず、我が国を代表する展示施設などについて公的な資金がどのように投入されているのかということについてでございますけれども、まず、東京ビッグサイトにつきましては、土地及び施設をこれは東京都が所有してございます。その管理運営は第三セクターの子会社が行っているというふうに承知しております。また、パシフィコ横浜については、土地を国及び横浜市が所有をし、また、その施設のうち、国立大ホール等一部の施設は国、横浜市等が、そしてそれ以外の施設は第三セクターが所有をし、さらには管理運営は第三セクターが行っているというふうに理解をしております。
 こういう形態になっているのは、建設費ですとか運営管理費が多額である一方、それらを回収するに見合う収益を得ることが難しいことなどから、純粋に民間事業として設置、運営することが困難であるという状況があるためだというふうに考えてございます。
 一方、IRにおきましては、カジノの収益を活用することにより、純粋な民間事業として我が国を代表することとなる規模を有する展示施設が設置、運営されることになります。
 例えば諸外国のIRの例ですけれども、事業セグメントごとの財務諸表が大まかながら開示されているアメリカの代表的なカジノ事業者の開示情報の収支を見ますと、二〇一七年の税引き前利益が約三十・五億米ドルであるところ、カジノ事業に係る収入と営業経費が仮に全くなかったというふうに仮定いたしますと、約十六億米ドルの赤字となる収支が公表をされております。こういうことからしますと、カジノ事業があって初めてカジノ以外の事業が成立する事業構造があるのかというふうに考えているところでございます。
 また、一般論として申し上げれば、純粋な民間事業者が設置し運営する方が、公的主体が関与する場合と比べ、民間ならではの創意工夫ですとかあるいは機動的な意思決定ができると、そういうところに、国際会議、展示施設も含めてカジノ収益を活用するこのIRを整備することの意義があるというふうに考えている次第でございます。
#154
○西田実仁君 日本にとって人口減少ということにどう立ち向かうのかというのは、今、国政上の最大の課題であるというふうに認識をしてございます。
 その中で、観光、中でも滞在型の観光をいかに増やしていくのかというのは、この人口減少というのはいろんな影響を社会に与えますけれども、一つ経済の面だけ申し上げますと、先般の参考人の方からの御示唆もございましたが、最新のデータによりますと、定住人口一人、年間日本人が消費する額というのは、訪日観光客の十二人に当たるということが最近のデータでは分かります。参考人の方は八人という以前のデータを基に言っておられましたけれども、私自身が計算すると十二人ぐらいになります。
 そうしますと、例えば日本がフランス並みに訪日観光客を受け入れる態勢ができるとすれば、単純計算でありますけれども、二〇四五年までの将来推計人口で人口が減る分、フランス並みの外国観光客が来ますと、その消費だけに着目しますと、それに匹敵をするということになるわけで、それだからいいというわけじゃありませんけれども、単に消費だけのことを言えば数字上そういうふうになる効果があるということは認識しておく必要があると思います。つまり、滞在型観光というものをいかに伸ばしていくかということが、人口減少に対する一つの地方における創生ということにもつながっていくというふうに考えているわけであります。
 今、政府からも説明がありましたことも踏まえ、また私が今申し上げたことも踏まえて、石井大臣に改めて、なぜIRが必要なのか、そしてその中になぜカジノが必要なのかということについて御答弁をいただきたいと思います。
#155
○国務大臣(石井啓一君) 政府といたしましては、議員立法で成立したIR推進法におきまして、カジノを含むIRの整備、推進が国の責務とされていることから、同法に基づいて具体的な制度設計の検討を進め、今般IR整備法案を提出をしたところでございます。
 カジノ収益も活用しまして国際競争力を有する日本型IRを整備することにより、これまでにないような国際的なMICEビジネスを展開をし、新たなビジネスの起爆剤とするとともに、日本の伝統、文化、芸術を生かしたコンテンツの導入により世界に向けた日本の魅力を発信をし、さらに、これらによって世界中から観光客を集める滞在型観光モデルの確立を実現することで我が国を観光先進国へと引き上げる原動力となることが期待をされております。
 一方で、例えばMICE施設については、東京ビッグサイトやパシフィコ横浜の例を見ましても、投資額が多額であること等の理由により純粋に民間事業として整備、運営をされておらず、さらに、日本型IRのように、MICE施設に加え様々な誘客施設を一体的に整備、運営しているものは存在していないと承知をしております。
 これらのことから、魅力的な日本型IRを実現をするため、MICE施設や家族で楽しめるエンターテインメント施設と収益面での原動力となるカジノ施設が一体的に運営をされることが必要と考えております。
#156
○西田実仁君 このカジノ規制については、日本型IRは世界最高水準と、こういう答弁が、御説明がこれまでもありました。
 改めて確認いたしますけれども、世界のカジノにはない初めての規制、これがどういうふうになっているのか、それを全て挙げていただきたいと思います。
#157
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 例えば入場規制について、日本人や外国人居住者に対しまして長期と短期の一律の入場回数制限を課すということ、これは他国に例を見ない初めての規制ということになってございます。また、チップを他人に譲渡することを禁じている、あるいはチップをカジノ行為区画外へ持ち出すことを一切禁止している、こういうことも他国には例がない規制だというふうに考えてございます。そのほかには、このIR整備法案では、事業者の廉潔性確保の観点、あるいはカジノ収益の不当な流出防止の観点、あるいは依存防止の観点、あるいはカジノの広告、勧誘に関する規制、マネロン対策の規制などなど、様々なものを取り入れているということは御理解を賜っているところでございますし、また、先ほども御答弁申し上げましたように、本邦初の規制といたしましては、カジノ事業者に対して暴力団員等をカジノ施設に入場、滞在させることを禁止するとともに、暴力団員等に対してもカジノ施設の入場、滞在を禁止するといったようなことも初めての法制化という形でやってございます。
 これらを総合的に組み合わせまして、ネバダ州ですとかシンガポールなどの先進的な制度と言われているものと比肩できる世界最高水準のカジノ規制が整備されることになると、そういう万全の措置を講じているというふうに考えてございます。
#158
○西田実仁君 このギャンブル等依存症対策基本法の審議の中で参考人からありましたお話に、入場規制については依存症の対策としては必ずしも科学的な根拠はないと、こういう発言がございました。
 今回設けられました、今のお話にもありましたが、マイナンバーを活用した本人確認とか入場回数制限とか入場料とか、これ、依存症に本当に効果があるのかという追跡調査というものはどう行っていくのか、追跡調査の主体、また方法についてお聞きしたいと思います。
#159
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 先般成立いたしましたギャンブル等依存症対策基本法では、政府は三年ごとにギャンブル等依存症問題の実態を明らかにするために必要な調査を行わなければならないというふうにされているところでございます。したがいまして、今御指摘のような制度についても、今後、こういう定期的な実態調査を政府が回していく中でその実施状況を確認をしていくということが基本になると思っておりますし、また、それに加えまして、このカジノ事業を規制、監督するカジノ管理委員会においても、これらの調査結果を注視しつつ、あるいは、このカジノ管理委員会は個別のカジノ事業者からこういう依存防止のための措置の報告を受け、その評価結果なども事業者から報告を受けることになっておりますので、必要に応じてカジノ管理委員会でも依存防止対策の在り方について適切に検討を進めていくと。また、委員御指摘のありました知見の向上とか、こういうエビデンスベースの研究の進展状況なども踏まえて適切に検討をしていくということを考えてございます。
#160
○西田実仁君 この法案には附則が定められていまして、今のお話に加えまして、五年を経過した場合で必要があれば法改正も検討するというふうになっているわけでありますので、今のような追跡調査、知見に基づいて改めるべきところはきちんと改めていくという必要があるのではないかというふうに指摘させていただきます。
 広告及び勧誘の規制についてお聞きしたいと思います。
 法百六条におきましては、特定複合観光施設区域以外の地域において広告物の表示を禁じております。しかしながら、この例外規定がございまして、公共交通機関を利用する外国人旅客の乗降、待合その他の用に供する施設として政令で定めるものを除くと、こういうふうになっているわけです。ということは、この例外的に認められる広告の表示はどのような場所なのかと。外国人旅客が利用する公共交通機関といえば普通日本人の多くも利用するのではないかというふうに思われますし、事実上広告規制が余り効かないのではないかという懸念もございます。
 カジノ規制委員会ではこうした法令遵守を監視するような査察官というのを置いていくのかどうかも含めて、お答えいただきたいと思います。
#161
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 同様の規制はシンガポールでも行われているところでございまして、シンガポールでは、外国人旅客の誘客の観点から、国際空港やクルーズ船の停泊所などに限定してカジノ広告を認めているということでございます。
 日本におきましても、今御指摘の法案第百六条第二項に関しましては、IR区域以外の地域のうち、主として公共交通を利用する外国人旅客の乗降、待合等の用に供する施設として政令で定めるものにおいては広告物の表示等を可能としておりますけれども、まさしく、この政令で定める施設につきましては、依存防止ですとか青少年の健全育成の観点などからカジノに関する広告の場所、方法等を規制しているという趣旨を十分踏まえて、例えばですけれども、国際線航空旅客ターミナルなどに限定をしてこういう例外を設けることを想定してございます。
 また、カジノ管理委員会は、カジノに関する広告が本法案に違反していると認めるときは広告をした者に対し広告を中止し、又はその内容を是正すべきことを命ずることができるとされておりますので、このカジノの広告の執行についても、カジノ管理委員会が今後中心となって着実な執行をしていくということを想定してございます。
#162
○西田実仁君 この同じく百六条の六項には、二十歳未満の者への影響、依存症への配慮、さらには過度な広告、勧誘禁止の努力義務が課せられております。そして、九項におきましては、カジノ管理委員会について、必要があると認めるときには、カジノ事業又はカジノ施設に関する広告又は勧誘をする者に対し、従うべき指針を示すことができるとなっております。この指針というのはどのようなものを想定しているのか。特に、テレビあるいはインターネットなどの媒体における広告勧誘規制についてお聞きしたいと思います。
#163
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 まず、カジノに係る広告、勧誘に関しましては、このIR整備法案の中では虚偽又は誇大な表示、説明等がまず禁じられてございます。また、広告物の表示場所やビラなどの頒布の場所、対象の制限もございます。また、二十歳未満の者に対する勧誘等の禁止など、その内容や方法を規制してございます。そして、この広告、勧誘をする際には、二十歳未満の者に対する影響ですとかカジノ施設の利用とカジノ行為に対する依存との関係に配慮するとともに、広告、勧誘が過度にわたることのないよう努めるということを義務付けてございます。
 こういう趣旨に照らし合わせましてカジノ管理委員会が広告勧誘指針を示すことができるというふうになっているわけですけれども、具体的には、こういう広告が全ての者を対象としていますことから、この広告勧誘指針の策定に当たっては十分な検討が必要ではあるというふうに考えておりますけれども、例えば行政機関が事業者の広告について指針を示しているものといたしましては、製造たばこに係る広告を行う際の指針というものが、たばこ事業法に基づいて財務省の公告として出されているものがございまして、この指針の中では、例えば、テレビ、ラジオ及びインターネットなどにおけるたばこ広告は、成人のみを対象とすることが技術的に可能な場合を除き行わないという指針が示されてございます。
 このカジノ事業に係る広告勧誘指針についても、この製造たばこに係る広告指針なども参考にして検討していくことを想定してございます。
#164
○西田実仁君 定義についてお聞きしたいと思います。
 第二条の定義は、具体的に一から六号まで、具体的なIRを構成するものが規定されております。それぞれ政令で定める基準に適合するものと記されているわけでありますが、具体的に第六号のところをお聞きしたいと思うんですけど、第六号のところは、国内外からの観光旅客の来訪及び滞在の促進に寄与する施設というふうになっております。一から五までは具体的なイメージができますけれども、この六につきましては例えば美術館とかあるいは博物館といった施設も含まれると考えていいのか、お聞きしたいと思います。
#165
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 法案第二条第六号の施設につきましては、国内外からの観光旅客の来訪及び滞在の促進に寄与する施設となっておりまして、ここはまさしく民間事業者の創意工夫を生かした魅力ある施設をIR施設の構成施設として設置することができるというふうにしたものでございます。
 ただいま西田委員から美術館や博物館についてはどうかというお尋ねでございましたけれども、基本的には美術館や博物館についてもこの第二条六号の施設に該当し得るものだというふうに考えてございますけれども、一方、美術館や博物館が我が国の伝統や文化、芸術などを生かした展示を主として行うという場合には、この法案の第二条の三号に定める我が国の観光の魅力の増進に資する施設にも該当し得る場合があるというふうに考えているところでございます。
#166
○西田実仁君 区域整備計画の認定についてお聞きしたいと思います。
 国交大臣が認定する区域整備計画につきましては、第九条十一項の一号、二号、それぞれ定められておりますが、三号におきまして、カジノ事業の収益が設置運営事業の実施に活用されることにより、設置運営事業が一の設置運営事業者により一体的かつ継続的に行われると認められるものというふうに定義をされております。このカジノ事業の収益が設置運営事業の実施にどれくらい活用される必要があるのか、ごく一部なのか、ほとんど全部なのか、この辺の定義をお聞きしたいと思います。
#167
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 これまでも再々御答弁申し上げておりますように、様々な魅力ある誘客施設を総体として運営していくIR事業の中では、このカジノ収益が果たす役割は大きいものがあるというふうに考えている次第でございます。
 カジノ事業の収益がIRの事業の実施に活用されることによってIR事業がますます誘客効果を大きくし、そして持続的かつ継続的にIR事業が運営されていくようになるということが必要だというふうに考えておりまして、今、西田委員からのお尋ねでは、一部なのか、それとも全部なのかという御質問ではございましたけれども、どれぐらいカジノ収益が充てられなければならないかということについては特に数字として持っているわけではございませんけれども、いずれにしましても、カジノ事業の収益がこの区域整備計画で定めるIR事業を円滑かつ確実に行うために、その収益の内部還元、投入の具合が十分なものになっているかどうかということを審査していくということが大事になります。
 また、そのために、毎年度、国土交通大臣が事業計画に基づいてこのIR事業のパフォーマンスを評価することになっておりますし、またその評価に基づいて必要な指示だとか勧告を行うことができるようになっているということを御理解賜りたいというふうに思います。
#168
○西田実仁君 今の条文の中で継続的に行われると認められることというのがありますが、これは継続的というのはどのぐらいの期間、中長期の収益見通しという、見極めということだと思いますけれども、この事業の継続性について、三年とか五年とか、どういう想定をして見極めると考えているんでしょうか。
#169
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 西田委員御指摘のとおり、このIR事業が継続的に行われるということは非常に重要な要素だというふうに考えております。そういう意味では、国交大臣が認定をするこの区域整備計画の認定の有効性を、最初の認定時は十年、そしてその後の認定の更新時には、以降は五年ごとにこの有効性をチェックするということになっておりますので、法律でこういう区域整備計画の認定の有効期間を定めているということは、少なくてもその認定の有効期間内はIR事業が継続的に行われることが期待されているということでございます。
 したがいまして、この十年間とかあるいは五年間という認定の有効期間においてIR事業が継続的に行われるかどうかということが非常に大事な要素になってまいります。
#170
○西田実仁君 十年の事業計画というのは、なかなか十年後を見極めなきゃいけないというのは大変なことだろうと思いますけれども、最後に、六十八条、依存の防止のための措置及び入場規制についてお聞きしたいと思います。
 この六十八条には種々の依存防止規程が置かれています。その中で、特に家族その他の関係者の申出によって入場制限をすることができると、再三御答弁もあります。この家族は分かりますけれども、その他の関係者の申出、例えばギャンブル依存により家族関係が破綻している場合というのは結構、正直あります。私も知っている方でそういう御家庭がありました。その意味では、このその他の関係者の中に知人、友人、あるいは市町村など公的機関からの申出も含まれるのかどうか、このその他の関係者の範囲を示していただきたいと思います。
#171
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 ただいま西田委員御指摘のような家族関係が破綻しているような場合には、知人、友人、あるいは市町村などの公的機関からの申出がこういう問題の個別の問題の気付きのきっかけになるということは非常に重要だというふうに考えてございます。
 カジノ事業者が、依存防止の観点から、カジノ施設を利用させることが不適切であると認められる者を早期に発見して、退場を促すとか、あるいは病院での受診を促すといった措置を実施するに当たりましては、今御指摘のような方からの情報も重要な情報として活用されるものだというふうに期待をしております。
 なお、この法律の中で書かれている家族その他の関係者のその他の関係者といたしましては、成年後見人ですとか保佐人ですとか補助人などが考えられるというふうに整理をしているところでございます。
#172
○西田実仁君 終わります。
#173
○森本真治君 国民民主党・新緑風会の森本真治でございます。質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 まず、今般の豪雨災害、犠牲になられた方に哀悼の誠をささげるとともに、被害に遭われた方にお見舞いを申し上げたいというふうに思います。
 また、この間、多くのボランティアの皆さんが連日御支援いただいていること、そして行政職員、自衛隊、消防、警察の皆さんも連日激務をこなしていただいていることに、被災地の議員として感謝を申し上げたいと思います。
 私の自宅、広島市の安佐北区口田南というところです。自宅から数分のところで土砂災害が発生しました。犠牲者が出てしまいました。また、すぐ近くでも浸水被害も同時に発生しています。改めて、自然に対する人間の無力さに愕然としています。
 広島県内の被害は広域でありまして、私も直接連絡をいただいた地元の被災箇所を中心に今回ることしかできておりません。被災者の方が、被災状況を声を震わせて、体を震わせながら説明してくださる姿が脳裏から離れません。目の前の河川が氾濫して橋や道路が流されていく、自宅が浸水していく、掛ける言葉もない中で、最後には皆さん、よろしくお願いしますと深々と頭を下げられます。
 そんな中で、IR法案の審議。陣頭指揮を執っていただかなければならない石井大臣を張り付けにしている。私は、ただただ無念でなりません。
 大臣、週末、広島にお越しいただいて現地を見ていただきました。本当にありがとうございました。その日の夜の地元のニュースで、被災された方が厳しい姿勢で大臣に詰め寄っている場面が広島県内で放映されました。私にも怒りをぶつけられる方がいらっしゃいます。私も頭を下げるしかありません。それでも、私にできることは、現地に行って皆さんの声を聞き続けて、行政の手が届いていないところがまだまだ多くありますので、その情報を行政に届けていく、さらには、行政側の動きも十分に被災地の皆さんに届いていませんので、それをお伝えする役割をさせていただいています。
 今も警戒態勢が続いているところがあります。私の地元の安佐北区でも、現在も避難指示が出ています。晴天が続いていますけど、大規模な地すべりのおそれのある箇所があります。実際に避難されている世帯は約一割ということで、現在も市の職員さん、町内会長さんが避難を促していらっしゃいます。私も、一昨日、その地域に行きました。高齢の女性の方がお一人、お庭で掃除をしていらっしゃいました。何かあれば到底自力で避難することができないような方です。行政の皆さんも懸命に今取り組んでいただいていますけれども、全くマンパワーが足りない状態です。
 大臣、これまで、報告を受けて万全の体制を取っているという説明をされてきました。しかし、実際に被災地に足を運んでいただいて、被害の状況、またこの猛暑の中で復旧作業に努めていらっしゃる方の状況を見て、思いも変わったのではないかというふうに思います。
 今でも最優先でIR法案を成立させてほしいと思っていらっしゃいますでしょうか。
#174
○国務大臣(石井啓一君) まず、今回の記録的な大雨によりましてお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。
 国土交通省では七月の三日に既に非常体制を発令をしておりまして、その後、省内に非常災害対策本部等を設置し、本部会議を連日開催をいたしまして、その都度私も指示をいたしまして、国土交通省として万全の体制で対応しているところでございます。
 七月の十四日から十六日にかけまして、それぞれ広島県、岡山県、愛媛県の被災地を視察をしてまいりました。実情を直接確認をしまして、また自治体の知事さん、市町村長さんから直接お話をお聞きして、今回の豪雨による被害の甚大さ、あるいは深刻さを改めて実感をしたところでございます。
 昨日、休日ではありましたが、私、戻って直ちに省内の非常災害対策本部を開催をしまして、視察を踏まえて、台風期に備えた二次災害の防止のため復旧をできるだけ早く進めること、住まいの確保や地域公共交通の機能確保に総力を挙げて取り組むこと、防災情報の伝達、避難等に関する課題について検証を進めることの三点を指示をさせていただいたところであります。
 国土交通省としては、今回の激甚な災害に鑑みまして、被災者の生活支援を含め、被災地の復旧復興に向けて万全を期してまいりたいと思っております。
 また、本法案を担当する閣僚といたしましては、法案の審議についても真摯に対応する必要があると考えているところであります。
#175
○森本真治君 本当にたくさんお伝えしなければならないことがあるんですけれども、特に今日は早急に対応していただきたいこと数点だけ取り上げさせていただきたいというふうに思いまして、それ以外も、順次、災害対策特別委員会等を国会でも開催をして、国会としても災害対応に万全を期していかなければならないというふうに思っております。
 大臣、ちょっと通告していなかったんですけれども、お答えできると思いますので、まずお伺いしたいんですが、今日たまたま、今朝方、地元の市議さんから連絡がありました。復旧予算の関係なんですけど、農地の被害があって、土砂が流れているんですね。土砂が流れている部分、これ広島市、具体的には。広島市の担当者も、国交省の予算でこれは土砂の撤去ということはできたんだけれども、農地ということで農水省の方のこれは予算ではないかというようなことで、管轄が分からずに全く対応できていないんです。動いていないんです。行政当局がどうしていいか分からなくなっていて、現場はもうこういう細かなことでも判断ができないんです、ちゅうちょしているんです。
 まさに国交大臣、万全の対応をしていると思われているかもしれないけれども、今現場がこういう混乱している状況です。とにかく縦割りなんか気にせずに復旧に全力で取り組むようにという上からの指示がないと現場が動けないという状況であるということもお伝えしたいと思います。
 市会議員さんが、今日たまたま質問するんだと言ったら、大臣に是非指示を出してくれと。速やかに関係閣僚等で、政府で対応して、まずは復旧、お金のことは後からでいいんだということを被災自治体に徹底していただきたいんですけれども、大臣、よろしくお願いします。
#176
○国務大臣(石井啓一君) 私ども、それぞれ被災自治体にリエゾンという連絡担当員を派遣をしておりまして、リエゾンがそれぞれの自治体のお困り事等しっかりと承って本省等に伝えてきて、そして対応するという体制を取っておりますので、何かお困り事があればそのリエゾンにお話をしていただければと思いますけれども、私どもとしては政府一体となって進めていくという立場でございます。
#177
○森本真治君 まさに今朝、その市議さんが地域のことを市の担当者に伝えたら、回答がそういうふうに今朝戻ってきたんですよ。全く、そのリエゾンの皆さんも一生懸命やってくれていると思うけれども、特に規模の小さい自治体なんかというのは大混乱していて、もう丁寧に寄り添って、被災地にですよ、更に徹底をしていただきたい、重ねてお願いをさせていただきたいと思います。
 今回の、多くの地域で浸水があったんですけれども、ちょっと今報道等でも言われておりますダムの緊急放流の件です。
 異常洪水時防災操作というものがありますけれども、どのようなものか、まずちょっと御担当の方、御説明ください。
#178
○政府参考人(清瀬和彦君) お答え申し上げます。
 異常洪水時防災操作とは、各ダムごとに定めました操作規則等に基づきまして、大きな出水によりダムの洪水調節容量を使い切る可能性が生じた場合、放流量を徐々に増加させ、流入量と同じ流量を放流する操作のことでございます。
 この操作を行う際には、操作規則等に基づきまして、関係機関へ周知するとともに、サイレン等により一般住民にも周知しているところでございます。そのため、この操作によりダムがない場合よりも被害を拡大することはなく、それ以前の操作に伴う河川の水位低下や異常洪水時防災操作移行後の洪水調節によりまして被害を軽減するとともに、その操作以前の浸水被害を軽減させることやあるいはピーク時間を遅らせることにより、避難活動にも資するものというふうに考えているところでございます。
#179
○森本真治君 広島県の呉市に野呂ダムというのがありまして、今回この緊急放流をしたわけですね。通常安全に放流できる最大値が毎秒五十トン、今回その三・六倍に当たる百八十トンを緊急放流しました。下流で河川が氾濫して、浸水で大きな被害が発生しました。
 今回緊急放流をしたダムと下流域で浸水被害が出た地域について、現在把握をされていたらお答えください。
#180
○政府参考人(清瀬和彦君) 今回の豪雨では、国土交通省が所管する全国五百五十八のダムのうち二百十三のダムで洪水調節操作を実施し、下流の被害を軽減しております。このうち、特に記録的な豪雨に見舞われました八ダム、八つのダムにおきましては、ダムで洪水を貯留して下流河川の水位を低下させる中でダムが満杯に近づいたということで、先ほど申し上げました異常洪水時防災操作を実施しているところでございます。
 これら八つのダムのある流域は、異常洪水時防災操作を行わなければならないほどの計画規模を上回る豪雨が発生しておりまして、ダムの洪水調節効果により被害を軽減してもなお、先生御指摘の広島県呉市、あるいは愛媛県大洲市、同西予市、京都府の京都市、亀岡市、岡山県総社市等におきまして人的被害や浸水被害が発生してございます。
 なお、被害の詳細については現在調査中でございます。
#181
○森本真治君 今回、この広島ですけれども、下流域で浸水被害が発生したんだけれども、広島県の見解は、緊急放流が下流域の浸水につながった可能性は高いが、放置すればダムそのものが決壊して制御不能になり、更に深刻な被害を招いたおそれもある、管理ルールに沿った適切な対応だったというふうに県の方は今見解を出されています。
 また、先ほど幾つかの被害の状況をお話をされましたけれども、愛媛県の西予市の野村ダム、これは肱川が氾濫して五人の方が亡くなられたんですね。これ、緊急放流との関係はどうかということは、ちょっとまた今後機会ありますけれども、少なくともこのダムの下流域でそのような、先ほど言われたように人的被害、物的な被害も多く発生しているということなんですね。
 これ、ちょっと新聞の記事で恐縮なんですけれども、広島大学の河原能久先生という方が、緊急放流はやむを得ないぎりぎりの対応とする一方で、異常気象を踏まえてダムの運用ルールの見直しが必要というふうに言われております。気象予報を事前によく分析して、例えばダムの水量をあらかじめ減らす対策だったり、住民に、より周知の徹底ですね、というような新たな手法というものをしっかりとやっぱり考えていかないと、実際に、これやむを得ないぎりぎりの対応と言われながらも、やっぱり被害が出るわけですから、今後、国交省の方としても、特に今後の異常気象を考えたときに、また次いつ来るか分かりませんから、この異常洪水時防災操作の運用ルールであったり緊急放流の在り方、速やかにこれは検討していただきたいというふうに思いますが、大臣、ちょっと答えてください、これ、お願いします。
#182
○国務大臣(石井啓一君) 今回の西日本を中心とする豪雨におきましては、異常洪水時防災操作を行ったダムも含めまして、洪水調節を行った全てのダムにつきまして操作規則等に基づき操作が行われたものと認識をしております。
 一方、これまでに経験のない異常な豪雨であったことを踏まえまして、特に肱川水系野村ダム、鹿野川ダムにおいてこの異常洪水時防災操作が地域においても大変な課題とされておりますので、より有効な情報提供や住民への周知の在り方について検証を行うとともに、より効果的なダム操作について技術的考察を行うことを目的といたしまして、野村ダム、鹿野川ダムの操作に係る情報提供等に関する検証等の場を設置することとしております。これには行政関係者も入りますが、学識経験者等も加わっていただいて検証することとしてございます。
 この結果を踏まえまして、改善すべき点があれば速やかに改善をしてまいりたいと考えております。
#183
○森本真治君 速やかな、これもう本当に時間、次いつ来るか分かりませんので、加速してこの検討も進めていただきたいということを改めてお願いをさせていただきたいというふうに思います。
 私も、先ほど申しましたように、地元を中心に今被災状況の確認をしておりますけれども、やはり河川の被害が相当出ておりまして、ちょっとこれ参考人の方で結構でございますので、ちょっとこれ地元のことで申し訳ありませんが、全体に関わる話だと思いますので、広島の状況をまずお伺いしたいと思います。広島県内の河川の被害の状況、また対策状況についてお伺いしたいと思います。
#184
○政府参考人(清瀬和彦君) 今回の豪雨では、全国十一府県で大雨特別警報が発表され、全国百二十三地点で史上最大の四十八時間降水量を記録しております。中国地方におきましても、広島市安佐北区の三入雨量観測所では観測史上一位となる三百七十四・五ミリの雨量を記録するなど、広島県においても記録的な豪雨となっているところでございます。
 この結果、広島県内の国管理河川におきましては、現時点で太田川水系について六か所、芦田川水系について二か所、江の川水系については五か所、計十三か所において堤防侵食等の被害を確認してございます。現在、大型ブロックの投入などの応急復旧工事を鋭意進めてございまして、十三か所のうち十一か所では対応が完了しているところでございます。
#185
○森本真治君 これは国管理の河川ということでよろしかったですよね。実際に私も、国管理の河川の方がかなりスピード感を持って対応しているのを直接確認をさせていただいておるんですけれども、問題はやっぱり自治体管理の河川、これ、数も圧倒的に多いです。しかも、生活の空間に密接に関わっている河川が多いんで、家の下がえぐられたりとか、あと、前の道路がもう全部流されて、橋の壊れたというのはまたちょっと別の管理になるかもしれませんけれども、多くの橋がもう今壊されている、外にも出れないというような家庭なんかもたくさんあるんですね。
 それで、これ広島県の昨日の発表ですと、県内の十二河川で堤防が決壊、六十四河川で氾濫をしていて、これ河川ですから、一つの河川でも多分箇所はまたいろいろ出てくるんだと思うんだけれども、相当の数が今あります。
 それで、実際にいろいろ私も連絡をいただいて、来てほしいと言われるんだけれども、自治体の方の対応が、なかなか数が多いから回らないんですね、手が。まず見てくれるだけでもしてほしいとかいうこととか、あとは復旧のめどというのはなかなか今の段階では難しいんだけれども、相当やっぱり自治体の方も今いっぱいいっぱい。国の方でも是非、この県、市の管理河川の部分についてもしっかりと対応していただきたいんですね。これ、まさにいろんな縦割り、縄張を超えてもうこれをやっていただきたい。今いろいろプッシュ型とかと言われていますけれども、そういうところを積極的にやっていただきたいんですけれども、お考えをお伺いしたいと思います。
#186
○政府参考人(清瀬和彦君) お答えいたします。
 今回の豪雨によりまして、多くの箇所で浸水被害や土砂災害等が発生するとともに、先生御指摘の自治体が管理する河川管理施設におきましても被害が発生してございます。広島県の管理の河川については、先生がおっしゃったとおり、十二河川で決壊、六十四の河川で越水等の被害が生じているところでございます。
 国土交通省としては、被災自治体が早期に災害復旧事業に着手できますように、被災後直ちに全国からテックフォース、緊急災害対策派遣隊でございますが、を派遣しまして、自治体所管施設の被害状況の調査等を実施するとともに、現地に本省の災害査定官等を派遣いたしまして、復旧工法の指導、助言等の支援を行っているところでございます。
 国土交通省といたしましては、被災地の方々が一日も早く元の暮らしを取り戻せるよう、被災箇所の早期復旧を引き続き支援してまいりたいと考えてございます。
#187
○森本真治君 今御答弁いただいて、指導、助言というお話もあったんだけれども、実際に動くことも可能なんですか。その復旧作業も国の方でもうやるということはできるんですか。(発言する者あり)
#188
○委員長(柘植芳文君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#189
○委員長(柘植芳文君) 速記を起こしてください。
#190
○政府参考人(清瀬和彦君) 失礼いたしました。
 お答えいたします。
 都道府県、市町村の管理の河川について直接国が工事等を行うというのは制度上できないということでございますけれども、先ほど申し上げましたように、できる限りの支援をしてまいりたいというふうに考えてございます。
#191
○森本真治君 ちょっと今後の、今後というか早急な検討課題ということで、その辺りについても是非相談をまたさせていただきたいというふうに思います。
 それと、今日はちょっと資料を幾つか、被災状況でお配りさせていただいた資料の一と二というのを見ていただきたいんですけれども、大変これも私の地元で恐縮ではありますけれども、橋の方ではなくて資料の二の方の河川の右側の方を見ていただきたくて、橋が壊れている側の右側ですけれども、これ、橋の上は堤防があるんですね。その下側というのは、堤防が決壊したわけではないんですね。元々そういう設備がなくて、実はこれ、数年前にも大雨のときにここから浸水が起きて、この右側の地域が被害を受けた地域だったんですね。
 今回被害を受けた管理施設の復旧というようなことももちろんなんだけれども、この地域なんかは元々こういう施設もなくて、実際にここについても堤防をしっかり付けてほしいという地域の要望がずっとあって、これがまた再び、ここは施設が決壊したわけではなくて、当たり前のようにここから流れていって、正直、先ほど申しましたけれども、私も相当お叱りを受けて、政治が何をやっているんだということで、私も大変悔しい思いをしたところなんですね。
 もちろん被害を受けた施設の早期復旧も大事なんだけれども、やはりこういう状況の中で、まだまだ、この広島も大変川が多い地域で、このようなところがたくさんあります。しっかりと施設の整備、これについても行っていただきたいんですけれども、お考えをお伺いしたいと思います。
#192
○政府参考人(清瀬和彦君) お答え申し上げます。
 堤防整備などの河川改修につきましては、限られた予算の中で、沿川の人口、資産や過去の災害発生状況、上下流バランス等を総合的に考慮いたしまして、優先順位を付けながら進めているところでございます。
 委員御地元の三篠川を含む太田川水系の今後の河川改修につきまして、太田川水系河川整備計画に基づきまして、広島市街地における高潮堤防の整備、大芝水門の改築に合わせ、三篠川における堤防の整備等も行うことといたしてございます。
 国土交通省といたしましては、引き続き、三篠川を含む太田川の治水安全度が向上するよう、着実に事業を進めてまいりたいと考えてございます。
#193
○森本真治君 事前に太田川水系河川整備計画いただきました。三十年の計画です。私、地元に説明できません、三十年待ってくれというようなことですね。特にもう何度も浸水が起きている地域です。予算のことで言ってそこでもう話が終わったら、元も子もありません。
 大臣、是非この整備計画、一日でも早く前倒しをする、さらに、この地域だけではないけれども、多くのそのような対応が遅れている部分について、しっかりと計画を見直して、そして加速をしていただきたい。強くお願いをさせていただきますけれども、大臣の決意をお伺いします。
#194
○国務大臣(石井啓一君) この度の平成三十年七月豪雨により、広範囲にわたり甚大な水害が発生をしております。近年も、昨年の九州北部豪雨や平成二十七年の関東・東北豪雨等による鬼怒川の決壊等、大規模な水害が頻発をしており、気候変動による更なる大雨の頻度や降水量の増大により水害が頻発化、激甚化することが懸念をされております。
 こうした中、大規模な被害を受けた河川におきましては、同程度の降雨があっても被害が発生をしないよう、再度災害防止のための事業を集中的に実施をするとともに、予防的な対策を着実に進めることが重要との認識の下、着実に対策を進めてまいります。
 今後とも、水害危険性の周知や水害対応タイムラインの策定といったソフト対策を進めるとともに、必要に応じて災害の発生状況等を踏まえた河川整備計画の見直しを進めながら、地域の治水安全度を高めるための河川改修事業をより強力に推進するよう全力を尽くしていきたいと考えております。
#195
○森本真治君 後ほどお伺いしますけれども、IRの整備、もちろん民間の資金を活用ということだけれども、例えばその周辺のインフラなどが本当に公的資金というものが投入されないのか、そういうこと、後ほど確認しますけれども、IRの整備をする時間があれば、こういう全国各地の危険な箇所をしっかりとまずは優先的に予算を投入して、これは命が懸かっている話なんで、是非とも国交省としてもその思いを持って、大臣も先頭に立っていただきたいというふうに思います。
 ちょっと話題が変わるんですけれども、これも要望を受けた話です。
 今、広島でも多くの企業が操業ができない状況があります。特に中小企業が多い広島は物づくりの町で、今、操業ができずに皆さんの不安が増大しているところがあります。
 今日は厚労省さんに来ていただいていると思うんですけれども、ちょっと具体的なこれ要望があったので是非ここで前向きな御答弁いただきたいんですけれども、熊本地震の際に、雇用調整助成金、この制度を活用して中小企業の支援ということを柔軟に対応していただいたというふうに伺っております。
 ちょっと今不安感が高まっているので、昨日もニュースで中小企業の支援のいろんな今検討をされているというのがあったんですけれども、今日はちょっと質問を用意していたのがこの雇用助成金制度の柔軟な運用ということでございますので、今回の豪雨災害についても熊本の地震と同様に柔軟な対応を早期に決定していただいて、各中小企業の皆さんに情報提供していただきたいと思いますけれども、御答弁よろしくお願いします。
#196
○政府参考人(坂根工博君) お答えいたします。
 今先生から御指摘ありました雇用調整助成金ですけれども、これは、景気変動であるとか産業構造の変化などに伴って事業の縮小を余儀なくされる事業主が、一時的に休業あるいは出向などによって雇用の維持を図っていく場合に休業手当とかあるいは賃金などの一部を助成するものでございます。
 これまで大規模な自然災害が発生した際に、こうした災害による企業活動や雇用への影響等を総合的に勘案し、必要に応じて特例措置を設けてきたところでございます。今回の豪雨災害でも企業活動や雇用への広範な影響が見込まれるものと考えておりまして、私どもといたしましては、熊本地震の際の特例措置も参考にしながら必要な特例措置の検討を進め、できるところから速やかに実施していきたいと考えている次第でございます。
#197
○森本真治君 速やかに検討していただけるということでよかったですけど、今ね。ごめんなさい、ちょっともう一度。
#198
○政府参考人(坂根工博君) 繰り返しになりますけれども、熊本地震のお話ございましたけれども……
#199
○委員長(柘植芳文君) 済みません、指名してから答えてください。
#200
○政府参考人(坂根工博君) 失礼いたしました。
 繰り返しになりますけど、委員御指摘ありました熊本地震の際の特例措置も参考にしながら必要な措置を検討していくということでございまして、その結果、特例措置をできるだけ速やかに実施してまいるように努めていきたいと考えております。
#201
○森本真治君 ちょっと時間の方が大分たっているので、ちょっとJRの復旧についてちょっとまとめてお伺いしたいんですけれども、資料三の方で、広島県内の今の不通の状況ですね。
 今、JRの方も本当に寝る間も惜しんで復旧作業努めていただいておりまして、資料の四は、これは私のこれも地元です。芸備線の鉄橋が崩壊をしてしまいました。ちょっと一年ぐらい掛かるんではないかと言われておりますけれども、芸備線も比較的ベッドタウンで利用者が多いところでありますので、早期に沿線、復旧に努めていただきたいんですけれども、国として積極的にJR復旧に向けての支援、財政的な支援などについては、先般も法律で、この通常国会で成立をしたところでもありましたけれども、様々な面でJRと連携を強化していただきたい。
 それと、今、山陽本線というのがあって、海田市から東広島というところが新幹線の代替をしているんだけれども、一つは、代替と言っているんですけれども、新幹線の通常料金、通常料金なんですね。それと、今日もちょっと確認したんだけれども、朝もバスで周辺から東広島駅に来るんですけれども、一千人以上の人が同時にそこに集まって、もう駅の方が大混乱をしているというふうに伺いました。本数をなかなか増やせる、臨時を増やせる、新幹線なので増やせるということが難しい中で、その辺りの対応を、JRも今必死で考えていらっしゃるんですが、国としてもしっかりとその代替輸送の件も応援をしていただきたいということで、この辺りも地元の皆さんにも御報告をしたいところがありますので、是非お考えをお伺いしたいと思います。
#202
○政府参考人(江口秀二君) お答え申し上げます。
 広島県内のJRにつきましては、今回の平成三十年七月豪雨によりまして、全五路線のうち、呉線及び芸備線では全線で、また山陽線、福塩線及び木次線では一部区間がそれぞれ運転を休止しております。
 これらの路線では、現在、JR西日本におきまして鋭意復旧作業等が進められているところですが、明日、七月十八日には山陽線の三原駅から福山駅間が運行再開される予定でございます。一方、盛土の崩壊や橋梁の流失など大きな被害を受けた箇所もあり、JR西日本によりますれば、運転再開には一か月以上を要する見込みとのことでございます。
 これらの路線における代替輸送につきましては、山陽線では七月九日より山陽新幹線による代替輸送を実施しており、利用者の増加を受けまして、七月十一日より臨時列車の増発等を実施中です。また、呉線についても、本日より広島から呉間の緊急輸送用のバスや船による運行等が開始されました。その他の路線につきましても、バスによる代行輸送を順次実施しております。
 先ほど新幹線の御質問ございましたけれども、本日は臨時の列車で朝の六時四十三分、臨時の新幹線で六時四十三分発という新しい臨時列車が東広島―広島間、設定されているところでございます。
 いずれにいたしましても、国土交通省としましては、引き続き、被災した路線の早期復旧とそれまでの代替輸送の確保に向けて、関係機関と連携しつつ全力で取り組んでまいりたいと思います。
#203
○森本真治君 あと、私が実際に感じた中で、やはり災害対応を行う行政職員の皆さんも相当な疲労がたまっていますね。災害対策本部でも話を伺いましたけれども、やっぱりもう寝る時間もないような中で必死でやられている。さらに、あと消防や自衛隊の皆さんもそうです。
 もちろん被災者の方々が大変苦労されているという中で、なかなか行政の皆さんの健康管理等について光を当てるということがなかなかなされないんだけれども、まさにその中心で働いている皆さんですから、そこがパンクしてダウンしてしまったら、もう一気にこの災害対応、復旧作業も終わってしまうということがあります。いろんな、宿直などをされて泊まり込みでやられるような方もいらっしゃいますし、この行政職員の皆さんの健康管理についても、もう自治体の方はなかなかそういうところに手が回らないので、しっかりとこれも国の方でフォローしてあげてください。そのことについてもお伺いしたいと思います。
#204
○政府参考人(佐々木浩君) 現在、被災市町村には他の地方公共団体から多くの職員が応援に駆け付け、避難所の運営支援や罹災証明書交付業務などに従事しているところでございます。
 総務省では、本年三月に地方三団体、指定都市市長会等とともに構築した被災市区町村応援職員確保システムに基づき、現在、被災十五市町に対し、カウンターパートとなる対口支援団体として十九都県市から、七月十六日現在、今日現在ですが、三百十四人を派遣していただいているところでございます。
 今回のような大規模災害の発生時には被災市町村に膨大な災害応急対策業務が発生しますが、こうした応援職員の派遣が被災自治体の職員の負担軽減にも資するものと考えております。
 また、これまでの大規模災害時において、職員のメンタルを含めた健康管理に関して、地方公務員安全衛生推進協会が行うメンタルヘルス対策支援専門員派遣事業や各地方公務員共済組合が実施している健康相談事業等を活用し健康確保に努めていただくよう、総務省からも通知を発出、出しているところでございます。今回の平成三十年七月豪雨災害においても、これらの事業を積極的に活用し職員の健康確保に努めていただくよう助言するなどして支援を行ってまいりたいと考えております。
#205
○森本真治君 ちょっとこれ最後、もう時間がないので、避難所の関係とそれに伴うペットの同行避難、これちょっと要望とさせていただきたいというふうに思うんですけれども、先ほどの行政職員の健康管理もそうだけど、避難所づくりとかペットのいろんな被災があったときのガイドラインというのは、国の方で作られているというのは拝見をさせていただきました。
 ただ、やっぱり自治体の方がこれ本当にしっかりとこのガイドラインに基づいて対応ができているのか、これいろんな課題があるんですね。財源の問題もあるし、人的な問題もありますね。正直、小規模な自治体だと、これ避難所なんかの対応でもなかなかそこまで回らないですよ。地元の皆さんの協力、ボランティアで協力してやっている。海外なんかでいえば、他の自治体や他県とか、あと民間なんかの皆さんがもうそういうところのノウハウがあるので、しっかりとそこが責任を持ってやるというようなところもあるというふうに伺いました。
 ちょっともう答弁は結構なんですけれども、ただ通知していますよで終わるんではなくて、実際に今状況がどうなっているかということも把握をしていただきたい。これは、先ほどの行政職員さんの健康管理についてもそうです。是非そのことは要望としてさせていただいて、今日はお越しいただいたんですけれども、大変恐縮なんですけれども、答弁の方は結構でございますので、よろしくお願いいたします。
 IR法案、残りの時間でさせていただきたいと思います。
 世界一の入場規制についてお伺いします。
 世界一の入場規制をすることの効果、これ、次長さんで結構ですから、何を目的に世界一の入場規制をするんでしょうか。
#206
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 入場回数制限などは、社会の中でカジノの設置、利用に係る懸念の中でも、特に依存を防止するための対策として整理をしているところでございます。
#207
○森本真治君 もう一度確認です。入場回数制限は依存症対策になるんですね。
#208
○政府参考人(中川真君) ただいま御答弁申し上げましたように、日本人と居住する外国人を含めまして、将来IRにできますカジノにアクセスが容易である環境にある者を対象として一律にカジノへのアクセスの回数を制限することは、依存の防止上効果があるというふうに考えているところでございます。
#209
○森本真治君 今朝、ちょっと私、部屋で午前中の質疑を見る中であったのと、以前に、先週ですね、小川敏夫議員がこのことについて触れられていて、カジノ場に入って二十四時間で一回だということですね。つまり、これ日数ですると、例えば月曜の夕方に入って、火曜日のその後の二十四時間で一回だというふうに考えたら、これ回数ではなくて日数でいったら、この入場回数制限、一週間に六日以内、二十八日で二十日以内だという規制になるということでよろしいんですね。
#210
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 そうではございません。今朝の委員会でも石井国務大臣から御答弁を申し上げましたように、また私からも御答弁申し上げましたけれども、この法案の中に書かれている入場回数制限の在り方は、入場料などを賦課された上でそれを支払って入場等をした時点をこの起算点として、それから二十四時間が経過をする範囲内までを一回の入場とカウントするという制度に基づいてございます。
 したがいまして、先日、小川委員から御質疑があったケースは、法案に書かれていることを解説をしていただいたものだというふうに理解をしてございます。
#211
○森本真治君 例えば月曜日の夕方六時に入ったとしましょう、夕方の六時。そうすると、例えば火曜日の、例えばですよ、朝の六時に出たとしましょう。それで一回ですね。一回のカウントですね、それで。次、水曜日の六時に入った、木曜日に、次の日出た。これで一回でしょう。そうすると、日数でいったら六日間じゃないんですか、三回というのは。ちょっともう一度。
#212
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 例えば月曜日の十八時に入場料などを賦課されて払って入場をいたしますと、火曜日の十七時五十九分までが一回とカウントできる時間帯ということになります。したがいまして、その二十四時間の中で何度カジノ施設から出入りをされようと、それはこの一回のカウントになるということでございます。
 したがって、この場合ですと、月曜日に入場して火曜日の十七時五十九分までは入場できますので、そういう意味では、ここは二日にまたがる入場を一回とカウントしているということでございますけれども、先ほど私が御説明申し上げたのは、そういう旨この法案の中に書かれているということでございます。
#213
○森本真治君 日数で考えたら、一週間で六日間は可能ですよねと聞いているんですよ。
#214
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 法案の中に書かれておりますのは、あくまでも連続する七日間で三回までの入場を二十四時間単位で計算すると、カウントするということでございますので、その二十四時間の使い方がお客さんによっては六日間にわたることがあり得るということでございます。
#215
○森本真治君 一か月間では二十日間、これもお客さんの使い方では可能なんですよね、ここも。
#216
○政府参考人(中川真君) 御答弁申し上げます。
 そのとおりでございます。
#217
○森本真治君 一週間のほとんどを、七日のうちの六日間カジノ場に入れる、一か月のうちの二十日間もカジノ場に入れる。どこがこれ、世界一の入場規制なんですか、依存症対策になるんですか。ちょっとそこについて説明してください。
#218
○政府参考人(中川真君) 御答弁申し上げます。
 これもこれまで御説明しているとおり、日本人などについて、内国民などについて、一律にこの入場回数制限を、しかも長期の期間と短期の期間にわたってこういう回数制限を設けている国はほかにないと、そういう意味では、これは日本に独自の世界最高水準の規制の一つだというふうに考えてございますけれども、それは先ほど御答弁申し上げましたように、一回の入場で使うことができる二十四時間をどういう形で使うか、二十四時間全体をこのカジノ場で使うというお客さんがいるのかもしれませんけれども、通常はそういうことはないであろうというふうには考えてございます。
#219
○森本真治君 何らのこれ予防対策になっていないんだということなんですよ、この法律では。大きな問題がありますよ、この法案の中には。
 もう時間がないんですけど、もう一つ。
 今、IR区域の整備や民間の資金、これ公的資金は投入できるんですか、制度上。例えば自治体なんかが補助金出すとか。
#220
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 このIR推進法の中でも、IR施設の設置、運営はこれは民間事業者が行うというふうになっているところでございまして、それがあくまでも原則だと考えてございます。
 そして、公的部門の中には、これは国の立場あるいは地方公共団体の立場があるというふうに考えておりますけれども、国はIR事業そのものへの公的な支援をすることはないであろうというふうに考えてございます。つまり、国が国有地などを軽減して提供することによって、IR事業そのものの設置ないしはこの運営に関わる際に公的な支援をすることはないというふうに考えてございます。
 一方、このIR施設を、IRの整備計画を作り、誘致し、それを民間事業者と共同して整備をしていく、共同して計画を作っていく立場の地方公共団体については、場合によっては公有地をそういう市場価格よりも低減した形で提供するなど、そういう形でIRの誘致に関わるということはあり得るとは思います。これはあくまでも、この区域整備計画を作っていく際に、誘致をする都道府県等と民間事業者との合意事項の中で進められることだというふうに整理をしております。
#221
○森本真治君 ちょっと時間が来まして、ちょっと積み残しもあるので、是非また質問の機会をつくっていただくことを委員長にお願いさせていただいて、私の質問を終わります。(発言する者あり)
#222
○委員長(柘植芳文君) 佐々木自治行政公務員部長。
#223
○政府参考人(佐々木浩君) 済みません、細かいことで。
 七月十六日の今日現在と言いましたが、昨日現在三百十四人と説明、訂正させていただきます。済みません。
#224
○相原久美子君 立憲民主党・民友会の相原久美子でございます。
 先週に引き続きまして質問をさせていただくのですが、まずどうしてもやっぱり指摘しておかなければならない点というのは、やはり豪雨災害についてでございます。
 さっき、午前中の総理の答弁では、政府として十分な対応をしていると、現場が責任を持って支援に当たっていると胸を張っておっしゃっていただきました。しかし、今、この高温が相当長引いて続いている状況の中で、皆さん指摘されていますように、被災者はもちろんのことなんですが、ボランティアの方、そして自治体職員、そして自衛隊、消防、警察、そして今、森本議員からも指摘がありましたように、鉄路を修復する方たち、それから恐らく水道の関係の方たち、こういう方たちにとっては本当に大変過酷な中で作業をしていただいていると。
 そういう中で、私は前回のときに、やっぱりリーダーがしっかりその場で指揮を執っていただかないとと申し上げたんですけれども、やっぱり大臣が陣頭指揮を執るというのは、このように本当に過酷な状況の中で頑張っていらっしゃる方たちにとっては、本当に政府一体となって、そして自分たちの力を出し切れるというやっぱり支えになるんだと思うんですね。
 ですから、私は、大臣の答弁の中に、委員会の審議は国会が決めることなのでとおっしゃられた、それも分かります。しかしながら、やはり私たち立法府にいる人間、そして行政府にいる人間、この状況の中では、お互いが本当に優先順位を考えてやっぱり決めていかなければならないのではないかと、そのように思っております。
 石井大臣、わがままを言ってください、私は人の命を大切にしたいんだと。IRは、多少遅れても人の命が懸かってくることはございません。委員長、まさに私たち、それぞれの地域で本当に広範囲の被害が出ている、もちろん自分の選挙区でなくても、いつこういう大型災害が起こるか分からない。そのためには、みんなでやはり立法府一丸となって当たるべきだと。そのためには、本当にまずは優先順位をしっかりと見極めて対応していく、これを全体で確認させていただきたいなと思っておりますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
 そして、先週からなものですから、三連休も挟みましたのでなかなか質問通告ができないという状況にもありましたものですから、前回の質問の答弁についての更問いもちょっとさせていただく形になろうかと思いますので、是非よろしくお願いしたいなと思っております。
 前回、このIR法案の目的についてお伺いいたしました。そうしますと、大臣の答弁では、IRは、カジノのみならずMICE施設等の様々な誘客施設が一体となった総合的なリゾート施設であり、観光や地域振興、雇用創出等の経済効果が非常に大きいと期待をしていると、そして、これまでにないような国際的な展示、会議ビジネスを展開し、新たなビジネスの起爆剤とすると、日本の伝統、文化、芸術を生かしたコンテンツの導入により、世界に向けた日本の魅力を発信しと。
 私、こういうことは否定しているわけではないんですよ。皆さんの指摘もそうだったんです。でも、なぜそういう世界に発信する観光先進国日本をつくりたいというその思いの中にカジノを入れて集客をしなければならないのか。そして、残念ながら試算はできないというような御答弁でしたけれども、恐らく世界のどこもが、カジノの収益によってMICE施設を併設しているところはそれを運営されているという実態があるということでした。
 なぜカジノを併設した形でやらなければならないんでしょうか。それが日本の文化芸術等々を知らしめる状況になるのでしょうか、お答えいただければと思います。
#225
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 先ほど、西田委員からの御質問の中で具体的にお答えさせていただきましたけれども、世界のIRの運営状況を見ますと、仮にカジノの収益がなかったとすれば、カジノだけでなくMICE、あるいは様々な魅力発信の誘客施設、あるいは超高級クラスも含めた宿泊施設などを一体として総合的に運営しているIRとしては、大幅な赤字になるということが見受けられる決算情報も開示されているところでございます。
 したがいまして、カジノの収益を使って、今委員から御指摘のような日本の豊かな歴史、文化、伝統、食といった既にある観光資源を更に磨き上げ、そしてこれまでにないクオリティーとスケールで世界に向かってプレゼンテーションをするということを考えていく際には、このカジノの収益を活用していくということがやっぱり考えられるところだろうというふうに考えております。
 一方、MICEの議論でもありましたように、我が国を代表しているようなMICE施設、会議、展示施設については、純粋に民間事業者の事業として、つまり運営資産をバランスシートに民間資産として計上し、かつ損益計算書の上で純粋に民間資金だけでキャッシュフローを、年々のキャッシュフローを賄っている事業は、残念ながら、今、日本にはないと、ないしは世界の中にもないということでございまして、こういうMICEビジネスを世界で勝ち抜いていけるようなものにしていく舞台をつくるためにもカジノの収益を活用するということは大きな力になると、そういうことが合わさりまして、カジノの収益を含むIR事業を法制度上整備しようと、そして、そのための厳しい規制の体系をパッケージにしていくというのが今のこのIR整備法案の御提案だというふうに御理解を賜りたいというふうに思います。
#226
○相原久美子君 非常に日本の文化芸術を私はないがしろにしている方向だと思いますよ。
 文化芸術に関わっていらっしゃる方たちからお話を伺う機会がありました。自分たちの文化、食文化であれ、そして様々な創作文化であれ、賭博の上がりで広めるということに対しての違和感は相当数の方が持っていらっしゃると言わざるを得ません。なぜ賭博でこの豊かな日本の芸術文化を広めていかなきゃならないんでしょう。フランス等々も確かに小さなカジノはあるということでございます。しかしながら、まさに長い歴史の中で培われた文化芸術、そういうもので人を呼んでいるわけです。もう少し私たちは本当に人としての気概を持って、そして知恵を出して、やはり日本という国の良さを私は世界に知らしめて観光立国を目指すべきだと思います。
 そして、この賭博罪の違法性の阻却についてでございます。
 パブリックコメント、あるいは地方での説明会、公聴会で寄せられた意見につきまして、いろいろとそういうものを対応しながら法案を作らせていただいておりますというお話でございました。
 実は、百科事典を引きますと、賭博罪というのは、国民一般の健全な経済観念、そして勤労意欲を保護するための立法であるというように書いてあるんです。阻却をした、違法性は阻却された、これで国民の健全な経済観念、勤労意欲、これは十分に保護されているというふうに思われますか。素直なところでお答えください。
#227
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 この違法性阻却についての議論でございますけれども、これは度々御説明をさせていただいていますように、法務省が新しいこの賭博法制を検討する際に、従来からの刑法が賭博を禁ずることによって守ってきた法益とそごすることがないように、法制度としての統一性を保つための検討の視点、八つの視点というものがございますけれども、この新しい法案につきましてもその八つの観点からの様々な検討を加え、そして、この依存防止対策ですとか、あるいは実施主体の在り方ですとか、あるいは公益、収益の処分の在り方、そういうような様々な観点について、この法案の中に盛られたような規制を設けることによって、この八つの観点からの検討を経た上で、新しいこの提案している法制が従来からの刑法が賭博を禁じてきた趣旨を没却するものではないという結論に至っているものでございます。
 そうすれば、カジノを含むIRが国民に合法的な娯楽として提供されるということになるわけでございまして、無論、合法的な娯楽になったからといって、それに対する依存のリスクですとか、あるいはそこに暴力団員等が関わってくるリスクですとか、あるいはマネーロンダリングのリスクですとか、そういうものが全く消え去るわけではございませんので、そういうリスク、あるいは社会的な懸念に対応する様々な規制については別途、ここの委員会でも御議論いただいているように、様々な規制を掛けることで万全を期していっているというふうに整理をしているところでございます。
#228
○相原久美子君 違法性の阻却というのは八点の部分だけではありません。
 実は、ここに今度新たに預託金と貸付業務が入ってくるわけです。預託金の額ちょっとお伺いしたいと思いますけれども、金額の設定はどこで決められるのか。
 また、衆議院の審議では、利用者に貸し出す額の設定は事業者が信用機関を通じて利用者の資産などを調査して個別に設定できると、そのように答弁されたようです。総量規制もなく、カジノ業者任せ、民間の事業者が個人の個別の資産状況を調査するということに対しても、私は、非常にプライバシーの侵害、これになるのではないかとも思うわけですけれども、これが、個人の財産ですとかそういうものの損失、喪失に私はやはり近づくことになるのではないかと思っているんですね。そして、なおかつ、先ほど申し上げましたように、結果として、労働意欲、勤労意欲、経済観念、これすらも喪失しかねない、そういう状況になるのではないかと思います。
 この貸付け、私、時代劇を見ているようだなと思うんですよ。胴元がお金を貸しました、そして最後はおたなまで全部取り上げられました。まさに、本当に、賭博罪というのをこの立法府の中で議論してきた背景というものを完全に無視しているのではないかと思うのですが、この貸金業法についての正当性、皆さんが考えられた正当性、どういうところにあるのでしょうか。
#229
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 この特定資金貸付業務につきましては、これまでも御答弁申し上げておりますように、顧客がカジノ行為を楽しんでいただく場合には、それは顧客の持っていらっしゃる資産の中であくまでもこれ遊びとしてやっていただくわけですから、その顧客の資産の範囲内で楽しんでいただくことがあくまでも原則だというふうに、これは今でもそういうふうに考えてございます。
 一方、顧客の中には、その資産の状況などから見てそういう信用力がある顧客もいらっしゃるわけですから、また、海外のカジノにおいてもそういう顧客に対してカジノが一時的に資金を貸し付けるという業務も行われているという実態などに鑑みて、日本のカジノにおいても、あくまでもカジノ行為を行う顧客に対する付随的なサービスの一環として位置付けて、限定的にこの業務を位置付けている、提案しているわけでございます。
 この法案の中では、第八十五条におきまして、原則はカジノ事業者は次に掲げる者以外の者に金銭を貸し付けてはならないというふうに書いているわけでして、除外される次に掲げる者というのが、本邦内に住居を有しない外国人と、それからカジノ管理委員会規則で定める金額以上の金銭を当該カジノ事業者の管理する口座に預けている者というふうに限定をしてやっているわけでございます。
 また、ただいま相原委員から信用力調査の点の御指摘がございましたけれども、この点につきましては、この法案の第八十六条の中で、カジノ事業者が特定資金貸付契約を締結しようとするときは、顧客の収入又は収益その他の資力などなどについて、貸金業法に定めている指定信用情報機関が保有する信用情報を使用してそういう信用力調査を行い、そして顧客一人一人ごとに貸付限度額をあらかじめ定めなければならないというふうにしているところでございます。
 したがいまして、貸金業法においてそういう顧客の信用情報を集積することが認められている機関が既にあるわけでございまして、そういう機関の情報を使うということがこの整備法案の中では指定されているわけでございますので、ただいま委員御指摘の個人の信用力を調査すること自体に対する御懸念は当たらないものかというふうに考えているところでございます。
#230
○相原久美子君 貸金業法では、借りる方の年収の割合、決められておりますよね、三分の一。しかしながら、これ適用除外になりますね。そうすると、先ほどおっしゃったように、カジノ管理委員会が設定する金額、億万長者もいるでしょう、我々のような所得の方も、それ以下の所得の方たちもいらっしゃるでしょう。個別に設定をされる予定なのですか。恐らく、設定金額には非常に幅を持たせる状況になるのか、それとも固定した形になるのか。
 それともう一点、取立て業務というのがございます。確かに個人の情報はその信用機関で調査をされるでしょう。しかしながら、これが一旦取立てということになりますと、結果としてほかの方に転売が可能ということになります。情報はどんどんどんどんほかの方たちに拡散していくのではないでしょうか。そこはどういうふうに防がれるんでしょうか。
#231
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 私が先ほど申し上げました、この第八十五条で貸付けの対象になり得るというふうにしている、カジノ管理委員会規則で定める金額以上の金銭をカジノ事業者の管理する口座に預けている者かどうかという判断基準がまず一つございます。これは、これまでも御答弁申し上げましたように、例えばシンガポールではこの閾値が十万シンガポール・ドル、今の円レートに直しまして約八百万円になっていることなども考慮いたしまして、また日本の家計での資産の状況なども見まして、今後カジノ管理委員会がカジノ管理委員会規則で適切に定めていくことになるというふうに考えているわけでございます。しかし、これは、あくまでもこの貸付対象の日本人になり得るかどうかということを判断するための金額でございます。
 一方、先ほど私が御説明した貸付限度額を一人一人定めるというのは、この貸付対象になるというふうになった日本人の中でそれぞれの人の資力なり信用力が違いますので、それを貸金業法で言う指定信用情報機関の情報を使ってカジノ事業者が個別に一人一人に貸付限度額をあらかじめ設定をするということでございますので、この二つの金額は全く異なるものだということをまず御理解を賜りたいというふうに思います。
 それから、取立て業務についての、回収についての御質問がございましたけれども、無論これはカジノ事業者が持つ債権になりますので、まず債権回収はカジノ事業者が自身で行うということが原則になりますけれども、この法案の中には、この回収業務を第三者に委託することが可能となっております。
 しかし、カジノ事業者が第三者と債権回収という業務を委託契約を結ぶ場合には、こういう契約は全てカジノ管理委員会の事前の認可を得ることになっておりまして、このカジノ管理委員会が、受託をする者が例えば社会的な信用がある者かどうかといったようなことを、通常の背面調査と同様に、その廉潔性が確保されているということを確認した上でこういう委託契約を認可することになりますので、分かりやすく言えば、例えば暴力団等にこの回収業務が委託をされるということはないという仕組みになってございます。
 また、この法案の中には、回収に当たってカジノ事業者が、あるいは第三者が受託する場合も、どういう回収行為をしてはいけないかということも列挙して規制を掛けているところでございますので、その辺も併せて御理解を賜りたいというふうに存じます。
#232
○相原久美子君 理解を賜りたいと思うのであれば、当然として、しっかりとここの中で審議ができるほどの資料を提出いただきたいと思います。
 先日、三百三十一項目、これについて、政省令で定めるものについて資料を出してほしいということで委員長にもお願いをいたしました。確かに出てまいりました、二枚ぺら、三百三十一項目。そして、今朝方でしたか、朝方まで作業をされたようですけれども、具体的な形で我々が審議できるようなものは一切入っておりません。ただ逐条の部分を入れてきただけです。こんなので立法府で議論をしなさいというのが、立法府をばかにしているとしか思えません。
 そして、先ほどのカジノ事業者が知り得た個人情報、これを取立てで契約を結んだ受託者、この方たちが万が一この情報をほかに漏らすということがあった場合の罰則規定はあるのでしょうか。
#233
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 政令ですとか省令あるいはカジノ管理委員会規則にどういう事項が委任されているかということにつきましては、理事会での御協議を経てこの資料を提出させていただいたところでございます。
 これ、これまでも御答弁申し上げておりますけれども、確かにカジノ管理委員会規則の数が多うなってございます。これは、そもそも御提案申し上げているこの法案が本則が二百五十一条あるという非常に大部の法案になっておりますことから、こういう下位法令への委任事項も多くなるということは御理解を賜りたいと思いますけれども、特にカジノ管理委員会の規則につきましては、将来設立されることになる独立行政委員会としてのカジノ管理委員会が委員長以下五人の委員の考えの整理の中で制定をしていくべき規則だというふうになっておりますので、現時点において政府側が将来のカジノ管理委員会の内容についてこの場で断定的な、確定的なことを答弁することができないということは御理解を賜りたいと思いますし、また、内容そのものも、これまで理事会の場でも御説明させていただきましたように、かなりのものが、読替規定ですとか、あるいは様々な申請書類をどのように作るのか、どういう記載事項になるのかといった技術的な事柄が多くなってございますので。
 一方、中核施設の要件の基準がどうなるのかとか、あるいはカジノ施設の規模の規制についてどういうふうになるのかというような政策的に関わるようなことにつきましては、これまでも当委員会も含め国会の場でも御質問をいただき、それに対しては、石井国務大臣以下、我々政府の方もその内容を誠実に御答弁を申し上げてきたというふうに考えてございます。
 また、今、特定貸付業務について預託金の範囲内でという話もございましたけれども、元々、先ほど御説明いたしましたように、対象を限定した上での貸付業務を認めているわけでございますし、また、その貸付業務を行うに当たりましては、個々人の資力、信用の調査をした上であらかじめ限度額を定めて貸し付けるということにしておりますので、それは問題はないだろうと考えておりますし、また、他人に信用調査に使った情報が流れるという御懸念も御指摘をいただきましたけれども、指定信用情報機関から提供を受けた顧客の信用情報につきましては、返済能力調査以外の目的に使用することですとか、あるいは第三者に提供するということは禁止しておりますし、また、こういう業務に当たりますカジノ事業者の従業者に対する教育訓練の実施ですとか行為準則の作成など、あるいはこういう業務を統括する統括管理者の選任などの内部管理体制の構築も義務付けておりますので、こういう形で万全を期すことができるのではないかというふうに考えている次第でございます。
#234
○相原久美子君 私は信用情報機関の部分を言ったのではないんです。受託をして取立て業をされる方、この方が仮に情報、個人の情報を流した場合、罰則規定があるのかどうかということを確認させていただくと。
#235
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 先ほど、回収行為の第三者への委託が可能になっているというふうに申し上げましたけれども、この整備法案の中ではそういうふうになってございますけれども、日本の法制度上の中では、これはたしか先週、小川委員からも御議論のあったところだったと思いますけれども、弁護士法第七十二条に基づきまして、こういう法に基づいて他人の債権の取扱いを業とすることができるのは弁護士に限るというふうになっているところでございまして、事実上、この回収業務を受託できる者は弁護士だけになるというふうに考えているところでございます。
 したがいまして、回収業務を受託する弁護士は、また弁護士法に基づいて顧客の情報の管理、それから秘匿義務という、業務上知り得た秘密の秘匿義務というものが掛かってございますので、御懸念は当たらないというふうに考えている次第でございます。
#236
○相原久美子君 弁護士のみに貸金取立ての業務を委託できるということのようですけれども、そうしますと、この取立てが転売、転売という形は起こり得ないと考えてよろしゅうございますか。
#237
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 回収業務を受託した者が更に再委託をする場合も同様の規定が繰り返し適用になるという法案になってございまして、弁護士が受託した回収業務を更に別の、この場合も弁護士だけになると思いますけれども、に委託をする際にも、その再受託者である弁護士も同様のこの規定が適用になりますし、業務上知り得た情報の守秘義務なども弁護士法に基づいて再受託者である弁護士も掛かるというふうに理解しているところでございます。
#238
○相原久美子君 ちょっと私、弁護士法をまだちょっと見てきておりませんでしたので、分かる範囲で。
 転売に関するそれでは制限等々というのは、この弁護士法の中にあるということでよろしいですか。
#239
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 今、相原委員御指摘の転売というのは、カジノ事業者が持っている債権を第三者に譲渡するということでございます。それで、この譲渡はこれ可能となっております。
 もちろん、この譲渡先ですけれども、これは、先ほど申し上げました、カジノ事業者が持っている自分の債権を第三者に売却するわけですから、これ、こういう契約をカジノ事業者が結ぶことになりますけれども、この譲渡契約についても、事前にカジノ管理委員会がその譲渡先の社会的信用性だとかを背面調査をすることになっておりまして、カジノ管理委員会の認可を受けた契約でない限りそういう譲渡契約を締結することができないという規制になっておりますので、譲渡する場合でも非常に厳しい規制の下にあるというふうに御理解を賜りたいというふうに思います。
#240
○相原久美子君 ちょっと整理させてくださいね、国民の皆さんが、本当に自分たちが被害に遭いかねない問題ですから。
 まずは、カジノ業者が個人にその資産の範囲内、ただ、これは総量規制もありませんけれども、範囲内で貸付けをすると。そうすると、今度は、一定の期間を経た後、この貸付金を取り立てるためには弁護士との契約と、弁護士の方が取立て業務は請け負うと、受託するということですよね。そして、その弁護士さんがまた別な弁護士に転売するということは可能であると。
#241
○政府参考人(中川真君) 再度整理して御答弁を申し上げます。
 カジノ事業者が貸付けを行った場合、その貸付債権の所有者はこれはカジノ事業者になります。したがいまして、債権回収業務を行いますのは、これは原則はカジノ事業者です、自分の債権管理でございますので。
 そして、仮にそこに第三者が絡んでくるとすれば、まず第一はこの回収業務を第三者に委託をするかどうか、これは譲渡ではございません、この業務委託をするかどうかということがあり得ます。ここについては、弁護士以外は日本の現行法制の下では回収業務の受託者になることはできないというふうに考えてございます。そこももちろん弁護士法の保護が掛かりますし、また、こういう委託契約、受託弁護士に対してカジノ事業者が委託契約を結ぶ際にも、カジノ管理委員会がその受託者の社会的信用性を背面調査をして認可をした上でないとそういう回収業務の委託契約を結ぶことができないという体系になってございます。
 また、別途、回収も含めて債権そのものを第三者に譲渡をするということがあり得ると。それはこの整備法案の中で可能になってございますが、そういう債権譲渡契約をカジノ事業者が結ぶ際もカジノ管理委員会が譲受人の社会的信用性を背面調査することになっているわけでございまして、そういう意味で、変な第三者に債権そのものが転々売買されていくことはないと。しかも、今私が申し上げた回収業務の委託契約も、あるいは債権譲渡契約も、あっ、債権回収委託契約については、再委託をする場合も受託者が再委託して再再受託者が出てくる場合も同様の規制が掛かる形になってございます。
#242
○相原久美子君 そうしますと、三条委員会としてのカジノ管理委員会というのは相当な責任と権限を持つということになろうかと思うんですね。
 ここで、それじゃ、どういうものをというのを私たちは知りたいわけですが、残念ながら、出てきた資料で、管理委員会規則で定めるもの、管理委員会規則で定める事項、そればっかりしか書いていないんですよ。
 ちょっとお伺いしたいと思うのですが、この管理委員会、具体的にどのような権限、機能が付与されるのか。そして、恐らく今の状況であると、もちろん弁護士法も習知していなければならないでしょうし、それから信用問題ということと貸金業法等々の部分もある意味分かっていなきゃならない。それぞれ専門職も必要なんだろうと思うんですね。
 先日のどなたかの質問にも、事務局体制はまだ今のところどのようになるか、予算の部分を確定してからのような話をしておりました。しかし、もう既にして、やっぱり体制としてそれだけの専門職の皆さん等々を目星を一定付けておかなければならないだろうと、私は成立してほしくないですから体制を今から整えるということに対しては反対でございますけれども。
 そして、このカジノ事業者が外国の事業者であった場合等々は、背面調査なども、有効な情報をどのようにして収集するのかなと、こういうことも私どもは疑問なわけですけれども、その辺についてお伺いしたいと思います。
#243
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 相原委員御指摘のように、カジノ管理委員会は非常に広範な業務を、かつ専門性を持って取り組まなければいけない、非常に高度にプロフェッショナルな行政組織になるというふうに考えております。
 もちろん、その五人の委員以外の事務局体制の整備は、これまでも御答弁申し上げておりますように、今後の予算編成過程の中で固まっていくということでございますので、今委員からは目星をというようなお話もございましたけれども、今の時点でそういう具体性を持った検討が進められているわけではございません。
 一方、これまで御説明申し上げましたように、このカジノ管理委員会は、法務、そして財務、会計、そしてカジノで使われます電子機器類などの技術的な水準などについても、カジノ管理委員会規則を作り、かつ、それをエンフォースしていく、執行していくという任に当たりますので、そういう各分野の専門家をこの国の中から集めていくということが大きな課題になっていくと。無論、行政委員会の事務体制でございますので、国家公務員の中で、公務員の世界の中でもそういう特にエンフォースメント系の行政処分をこれまで携わったことがあるような者などを中心に体制を整備していくことは必要だろうと思います。
 それから、海外の事業者などが出てきた場合にそういう背面調査をどのようにするのかというお尋ねもございました。
 これにつきましては、もちろん背面調査そのものはカジノ管理委員会が調査事務を行うということが原則でございますけれども、諸外国のカジノ管理当局でもこういう調査業務を民間事業者に委託をするということはあることでございまして、御提案申し上げているこのIR整備法案の中でも、そういう民間事業者への調査事務の委託をカジノ管理委員会がすることができるという規定はございます。
 また、海外のカジノ管理の当局と情報交換などをするということも非常に有用な行政ツールになるというふうに考えてございまして、この整備法案の中では、海外の当局との情報交換などのための協定を結ぶことができるというような権限もカジノ管理委員会には付与しているところでございます。
#244
○相原久美子君 まだまだたくさんの指摘して確認をしたいことがあるのですが、入場制限のところにちょっと戻らせていただきたいと思うのですが、いわゆる外国人、それから日本人、これずっと先日来、マイナンバーカードによって確認するというようなお話がございましたけれども、この法案を見ますと、まずマイナンバーはいわゆる行政の制限があると。行政としての制限があるので、これでいきますと、個人番号カード等の提示を受けて、この等というのは何を指していらっしゃるのか。
 それと、ずっとこの説明でいくと、マイナンバー、個人番号カードのICチップ内に格納された署名用電子証明、これによってということなんですけれども、あと、その他カジノ管理委員会規則で定める方法というように書いてあるのですが、どういう方法を想定していらっしゃるんでしょうか。
#245
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 ただいま相原委員御指摘の点は、この法案でいきますと第七十条に関する御質問だというふうに思っておりますけれども、この第七十条は、そもそもカジノ事業者が入場する顧客の本人確認をする部分についての規定でございます。
 したがいまして、今御質問のありました個人番号カードに記録された署名用電子証明書等というところの等は、これは外国人の場合は旅券で本人確認をする、氏名、住所、国籍などを、外国人についても旅券、パスポートなどで確認をすることになりますので、そういうことを含める等でございます。
 そこにカジノ管理委員会の規則で定めることとされておりますのは、日本に在留をする外国人には様々な方がいらっしゃいます。例えば駐日米軍の方は必ずしもパスポートを持たなくても出入国ができるという、そういう別の証明書をお持ちですので、そういう方も含めて対応するためということになっております。
 回数制限のための方法としましては、マイナンバーカードそのものではなくて、マイナンバーカードに仕込まれている公的個人認証の仕組みを使って、これは民間事業者がもう使える仕組みとなっておりますので、法律上、これを使って本人の個人個人の同一性を確認しながら、日本で複数できるカジノをまたがって過去七日間に何回入場されたか、過去二十八日間に何回入場されたかということを確認する手段として使うということになってございます。
#246
○相原久美子君 時間がなくなりました。
 最後に、是非、まだまだ国民の皆さんが納得できるような状況になっておりませんので、引き続きの審議をお願いするということと、大臣に最後にお伺いしたいと思うんです。
 経済に大きく寄与するということであるなら、この法案に賛成の皆さん、積極的に貢献されるということなのでしょうかしら。思いを是非、大臣の言葉で。
#247
○国務大臣(石井啓一君) 私は、IRには入れますけどカジノはできないという、国務大臣は全てできない、IR推進本部に所属しておりますので、できないことになってございます。
 IRは、カジノのみならずMICE施設等の様々な誘客施設が一体となった総合的なリゾート施設であり、重ねて申し上げておりますように、観光や地域振興、雇用創出等の経済効果が非常に大きいと期待をされております。また、我が国を観光先進国へと引き上げる原動力となり得ると思っております。
 弊害防止に万全の対策を講じた上で、魅力的な日本型IRを実現してまいりたいと考えております。
#248
○相原久美子君 大臣には制限があるようでございますけれども、立法府の中において大いに賛成という方もいらっしゃるようでございます。経済に資するということであるようでございますので、また皆さんいらっしゃるのかなと、そのような思いも持ちながら、しかしながら、是非、同じ経済政策を立てるのであれば健全なる経済政策を立てていただくことをお願いして、質問を終わりたいと思います。
#249
○辰巳孝太郎君 日本共産党の辰巳孝太郎です。
 まず、大臣にお聞きしたいと思うんですが、先ほど大臣、十四日に現地にも視察に行かれたと、戻ってきてすぐに会議を招集して三点の指示をしたと、こういう話があったんですが、大臣、あの熊本地震の際、二〇一六年の四月の十五日に、これ発災しまして翌日現地に行っているんですよ。
 大臣、今回なぜすぐに現地に行かなかったんですか。
#250
○国務大臣(石井啓一君) 熊本地震のときも通常国会の最中でございまして、週末を利用して熊本の地に行ったところでございます。
 今回も、七月の十四、十五、十六という、たまたま土日月、三連休でございましたので、それぞれ広島県、岡山県、愛媛県の視察をさせていただいたところでございます。
#251
○辰巳孝太郎君 いや、ですから、何で先週行かなかったんですか。すぐに行かなかったんですか。
#252
○国務大臣(石井啓一君) 先週末は、まさに発災している途上でございましたので、行くような状況ではなかったというふうに考えております。
#253
○辰巳孝太郎君 カジノがあったから行けなかったと言ったらいいと思うんですよね。まさにそういうことですよ。
 西日本豪雨災害で、西日本各地の多くのため池が決壊する被害が生じております。七日夜には広島県福山市のため池が決壊し、あふれた土砂が付近の家屋を押し潰し、三歳の女の子が犠牲になりました。
 東日本大震災では四千か所のため池が被害を受け、被害額は四百億円、八人の死者も出ました。それを受けて、農水省は全国ため池一斉点検を行っております。
 農水省、今日お越しいただいておりますが、これ、全国のため池の件数と、防災重点ため池に選定されたため池の件数とその内訳を述べていただけますか、簡潔に。
#254
○政府参考人(奥田透君) お答えいたします。
 全国にはため池が約二十万あるというふうに承知しております。ただし、その中にはなかなかデータがないものもございまして、私どもは、平成二十三年の東日本大震災を受けまして一斉点検をいたしました。その結果が、受益面積〇・五ヘクタール以上のため池を調べたわけでございますが、その総数は約九万六千に上がっているところでございます。そのうち、対策を重点的に進めるべきため池を防災重点ため池といたしまして、これが約一万一千でございます。
 以上です。
#255
○辰巳孝太郎君 確認しましたところ、防災重点ため池は一万か所、一万一千か所なんですね。このうち、地震に対する詳細調査を実施したのは四千四百四十四か所、もう半分以下ですね。そのうち、耐震不足を確認したのが二千四百三十四か所なんです。そのうち、この耐震の対策を完了しているのは二百九十五しかないんですね。今のは耐震ですね。
 豪雨に対する詳細調査、調査を実施したのは三千六百三十四か所なんです。そのうち、豪雨対策が必要だと、こうされたのが千三百九十九か所あるんですが、対策が完了しているのは六百五十三か所ですから、これやっぱり半分以下なんですね。
 この防災重点ため池のうち、ハザードマップ作成をして地域の住民の皆さんに見ていただいているのは五千四百四十一か所ですから、一万一千か所のこれまた半分以下になっているわけなんですね。
 確認しますけれども、今回女の子が犠牲になった福山市のため池を含めて、今回の豪雨で決壊した、七か所あるんですが、このため池はそもそも防災重点ため池に選定されていたんでしょうか。
#256
○政府参考人(奥田透君) お答えいたします。
 委員御指摘の今回の豪雨の際の決壊したため池でございますが、昨日時点で十九か所に上がっております。そのうち、防災重点ため池であったものは四か所というふうになっているところでございます。
#257
○辰巳孝太郎君 十九か所決壊をして、四か所が選定されていたのみで、あとの十五か所は選定されていなかった。これは何でですか。なぜですか。
#258
○政府参考人(奥田透君) お答えいたします。
 この防災重点ため池でございますが、選定の考え方は、国の方で都道府県に基本的な考え方を示します。これを各都道府県が、地域の事情を勘案いたしまして、市町村と協議しまして、最終的にその県の防災重点ため池の基準を決めまして、防災重点ため池を選定して国に報告するということになっておるところでございます。
 ただし、今回のため池の決壊におきましては、委員御指摘のように、防災重点ため池ではないため池の多くが決壊しておりますので、私どもの方としては、農林水産省内に新たなため池検討のチームをつくりまして、ため池決壊の原因でありますとか要因を分析して今後の対策を打っていきたいというふうに考えてございます。
#259
○辰巳孝太郎君 つまり、選定の考え方そのもの、国の基準そのものも変えていく必要があるということだと思うんですけれども。
 しかし、防災重点ため池に仮に選定されたとしても、広く選定したということになっても、先ほど紹介したように、実際に耐震対策とか豪雨対策が、これ、されていないわけですよ。完了していないわけですよね。これ、進まなきゃ意味ないわけですね。先ほど見たように、一万ある防災ため池のうち、対策が完了しているのは僅か数百か所なわけですね。
 確認しますけど、この対策ですよね、豪雨対策、耐震対策、これ、計画をそれぞれ持っているんですか、いついつまでにやると。そういうのを示しているんですか。
#260
○政府参考人(奥田透君) お答えいたします。
 防災重点ため池におきますいわゆる整備を行うハード対策につきましては、なかなか予算の制約もございますので進まないというふうなところでございます。その分、ソフト対策、例えばハザードマップとか地域の連絡体制を整備するとか、このようなソフト対策を進めるのが肝要と考えておりまして、私ども、このソフト対策につきましては、土地改良長期計画に基づきまして三十二年度までに全ての防災重点ため池で整備していこうというふうに考えてございます。
#261
○辰巳孝太郎君 ですから、それはソフトなんですね。ハードでいうならば、ないということなんですよ。
 私、国土強靱化って国土交通省もおっしゃられますけど、ここは農水省管轄ですけれど、もうそれ言うんだったら、こういうところの整備をもう最優先でやるべきだと思いますよ。新たな高速道路とかリニア新幹線とか、そういうところの予算よりも、ここの予算を政府全体としてきちっとやるべきやということを私は言っておきたいというふうに思います。
 さて、今日はIRだけではなくて国土交通大臣としての質問も震災関係でやっておりますので、私としても一問、大臣にお聞きしたいと思うんですね。
 森友事件に関わって、六月の十八日に、我が党が入手した文書を取り上げました。これは、財務省と国交省が交渉記録の提出についてすり合わせた文書であります。そこには、近畿財務局と理財局とのやり取りについては最高裁まで争う覚悟で非開示とする、大阪地検の刑事処分についても、官邸も早くということで法務省に巻きを入れているとあるんですね。これが事実とすれば、法治国家としての前提を掘り崩すものであり、これ国会での徹底究明が不可欠であります。
 大臣、当初、出典等が明らかでなく、どのような性格の文書か分かりかねるので確認を控えるというあり得ない答弁をされました。一週間後、二十五日の予算委員会では、これ変わりまして、どういった対応が可能か検討、答弁したんですね。ところが、検討から二週間たっても検討中と。七月の三日に、とうとう予算委員長から、国土交通省においては大臣ともよく協議した上でしっかりと対応するようにと異例の要請がありました。これ、事実上、確認、調査せよということであります。
 大臣、この七月三日当日あるいは翌日に、国交省の事務方からこの予算委員長からの要請を知らされて、調査の指示をされたんでしょうか。
#262
○国務大臣(石井啓一君) 本日はIR担当大臣として出席をさせていただいておりますが、災害関係、国交省所管の災害関係については国土交通大臣として答弁して差し支えないということでございます。
 したがいまして、災害関係以外の国交省所管の事項につきましては答弁は差し控えさせていただきます。
#263
○辰巳孝太郎君 これ、予算委員会やるしかないですね、だったら。これ、大臣の資質が問われている話なんですよ。こういう疑惑に対してどれだけ真摯に、立法府の求めですよ、求めに対して大臣が対応するのかということが求められているわけですからね。これ、大臣が率先して調査すべきなんですよ。これ、調査みたいな難しい話でもないんですよ、実は。この文書、国交省の誰が書いたんやと。鶴田参事官って名前、上にありますからね、鶴田さんに聞いてみたらいいじゃないですか、大臣。これ、本当に重大問題だと言わなければならないと思います。予算委員会、求めていきたいと思います。
 カジノをなぜこれほどまでに急ぐのか。カジノ推進法を提出した自民党や維新の議員の皆さんが、カジノ業者からパーティー券を購入してもらったということが判明をしております。これ、何のことはない、観光立国とか観光先進国とかいうのは後付けでありまして、アメリカのカジノ資本の要求がバックにあるということであります。
 今日は西村官房副長官にもお越しいただいておりますが、十二日に我が党の大門実紀史議員が求めた、この推進法の提案者である西村官房副長官、過去五年間のカジノ関連企業、関連コンサル、アドバイザーからの政治献金、パーティー券購入の有無と金額、委員会に提出いただいていないようですけれども、なぜなんですか。報告していただけませんか。
#264
○内閣官房副長官(西村康稔君) お答えを申し上げます。
 政治資金については、政治資金規正法に従って適切に処理をし、その収支を報告しているところでございます。
 様々な会社にパーティー券などを購入してもらっているところでありますけれども、どの会社が具体的にどのような活動をしているか、逐一全て把握しているわけではございませんし、また、特にどの企業がどのカジノ事業者のアドバイザー、そもそもアドバイザーをやっているのかどうか、コンサルティングをやっているのかどうかも含めて承知していないところでございます。
 いずれにしましても、仮にパーティー券の購入があっても、それがIR推進法やIR整備法案の立法過程に何か影響を与えたということは一切ございません。
#265
○辰巳孝太郎君 いやいやいや、推進法の提案者であるあなたがカジノ企業からお金を受け取っていた。事実上の献金ですからね、パーティー券も。これは大問題、立法事実に関わる問題なんですね。
 我々取り上げてきたのはシーザーズというところのカジノ企業なんですが、別の巨大カジノ資本、MGMリゾーツと契約しているGRジャパンというコンサル会社があるんですが、調べてみました。驚いたことに、このGRジャパンのスタッフには、元経産省の職員、元国会議員秘書、維新の会の元議員二名、自民党の比例代表の候補であった方もスタッフとして在籍をしているんですね。これはまさに政治への働きかけを目的とした人選、もう明らかだと思うんですよ。
 西村さんに確認しますが、GRジャパンからの献金、あるいはパーティー券の購入、あるいは接待などはありませんか。
#266
○内閣官房副長官(西村康稔君) お答えを申し上げます。
 繰り返しになりますけれども、政治資金については、政治資金規正法に従い適正に処理をし、その収支を報告しているところでございます。
 ちなみに、政治資金規正法上は、個人、企業からの献金、寄附金ですね、いわゆる寄附金については報告義務の基準は五万円超という取扱い、パーティー券の購入については二十万円超報告義務という取扱いになっております。こうしたことも踏まえながら、適正に処理をしているところでございます。
 ちなみに、御指摘の会社についてですけれども、地域の経済団体が主催する会議とかIR関連の学会などで講演したこともございます。そのときの何かパーティーのようなものもあったときもあるかもしれません。そのときに大勢の中におられたかもしれませんけれども、私が記憶する限り、また事務所で日程を確認、過去の日程確認した限り、個別にお会いしたり食事したことはございません。利益供与は一切ありません。
#267
○辰巳孝太郎君 これ、きちっと出していただきたいんですよ。
 我々が今このカジノの実施法の審議しているのは、元々推進法が審議せえと、作れという要請があったわけですからね。これ、廉潔性が求められると言うんだったら、推進法を提案したあなたに、大丈夫なんだと、大丈夫だと言うんだったら全部出してくださいよ、本当に。これ、西村さん以外には、岩屋さんとかたくさんの方が、細田さんもそうですけれども、献金等々受け取っているわけですから、これ重大な立法事実に関わる問題だということも言っておきたいというふうに思います。
 私は大阪出身の議員です。カジノと一体的に整備する計画となっているのが、二〇二五年の大阪万博であります。今、立候補しているところですね。
 大阪万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」、サブテーマは「多様で心身ともに健康な生き方」であります。我が党は万博一般に反対しているわけではありませんが、大阪万博はカジノと不可分一体であり、反対をしております。
 大臣、この万博のテーマと賭博解禁は相入れないと思うんですけど、どうですか。
#268
○国務大臣(石井啓一君) 大阪の夢洲で誘致を目指す国際博覧会は、IRと関係するものではありません。
 IR区域の整備につきましては、都道府県又は政令指定都市がIR事業者と共同で区域整備計画を作成をし、国土交通大臣の認定を受けることとしております。このため、中立性、公平性の観点から、現時点で特定の自治体による個別の検討内容につきましてはコメントを差し控えさせていただきます。
   〔委員長退席、理事藤川政人君着席〕
#269
○辰巳孝太郎君 いや、まだそんなことを言っているのかなと。
 資料二を御覧いただきたいと思うんですね。これ、大阪が作っている予定図なんですが、大阪のカジノ予定地は、これ夢洲という人工島なんです。この計画では、区域によって工期を三つに分けるんですね。まず一期で、二〇二四年、IR、カジノを開業させると。二期の区間で、二〇二五年、これ万博を開催する。これ、半年で万博終わりますから、その二期の跡地にカジノをやる。で、三期と拡大していく計画なんですね。
 これ大阪市の当局に聞きましたけど、これ、もし万博が誘致できなければ夢洲の開発は大幅に計画変更になると言っているんですよ。もう一体やと言っているわけですね。これ、常識です。
 次の資料、次の次かな、資料を見ていただきたいんですが、大阪万博のオフィシャルパートナーの企業の一覧を配付させていただきました。ピンクで囲ったところがありますが、これカジノ企業なんですよ。シーザーズ・エンターテインメント、MGMリゾーツ、メルコリゾーツ・アンド・エンターテインメント・ジャパン、ハードロック・ジャパン、これ全部カジノ企業ですね。
 大臣、何でカジノ企業が万博のオフィシャルパートナーになっているんですか。
#270
○国務大臣(石井啓一君) 私は万博の直接担当ではございませんので、よく承知をしておりません。
#271
○辰巳孝太郎君 一体やからなんです、カジノ万博ね。
 シーザーズ・エンターテインメントは、これ、万博のオフィシャルパートナーとなった理由について、プレスリリース、これホームページに出ています、こう書いてあります。世界各地から観光客を呼び込むことができる世界基準のジャパニーズエンターテインメントリゾートを開設、運営するため、日本への長期にわたる投資家となり、日本のパートナーと協業していくことに尽力します。つまり、カジノのために万博を応援しますとカジノ企業があけすけにその狙い語っているんですね。これ、繰り返しますけど、サブテーマは「心身ともに健康な生き方」ですからね。これ、万博誘致をカジノ企業がこれ支援するわけなんですね。
   〔理事藤川政人君退席、委員長着席〕
 何でここまでカジノ業者が万博に関わるのか。それは、カジノ単体では税金を使ったインフラ整備などの大義が立たないからなんですね。だから、万博に来てもらって鉄道などの整備やってもらえれば、カジノ業者にとっても利益となると。これ、実際、大阪市の試算見てみますと、鉄道が五百四十億円、埋立てで五十億円、橋の拡幅で四十億円など、総額七百三十億円を自治体が中心となって負担すると、そういうことなんですよ。
 これ、万博、日本政府として立候補しているわけなんですけど、こういう万博、カジノ万博を本当に支援していいのかということがこれ問われていると思いますよ。僕、大臣も万博とカジノは別だという認識はもう捨てていただいて、これ一体として見て考えていただきたいというふうに思うんですよ。
 世界最高の規制とカジノは言っておりますけれども、それについて確認したいと思うんですね。
 もう既にカジノ資本の要求を、はっきり言って、のみまくっています。本法案では、取りまとめで示されていたカジノ行為区画面積の上限一万五千平米は削除されました。なぜか。これ、漠然とした理由じゃなくて、具体的な一万五千平米が上限にしてもらっては困る理由があるからなんですね。
 資料を付けさせていただきました。これ、一枚目ですね。シンガポールのマリーナ・ベイ・サンズのゲーミング区域は、これちょうど一万五千平米ぐらいなんです。ここにテーブル数六百、スロットマシン二千五百台が設置をされております。初期投資額は約五十億ドルです。これ、初期投資額は莫大なんですが、カジノの利益率はすさまじく、数年で初期投資が回収できると言われております。
 中川さん、確認します。初期投資は何年で回収できるんですか。
#272
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 まだ日本のどこにどういう大きさの、あるいはどういうことを内容とするIR施設ができるかということがまだ現段階では分かりませんので……(発言する者あり)シンガポールについてでございますか。
 このマリーナ・ベイ・サンズは、御指摘のとおり、五十億ドルの投資がなされていると。そのうち、その相当のものがデットを発行することで、言わば借受けで行われたと。この返済については我々明確には把握してございませんけれども、マリーナ・ベイ・サンズの開示情報などに基づきますと、仮に毎年の収益、IR事業全体の収益を仮に借りたお金の返済に全部充てたというふうにすれば、たしか五年ぐらいの期間でこの回収が可能になるような、そういうことだったと思います。でも、実際のこの返済は、債務をローリングオーバーしていって、もっと長期にわたっているものというふうに理解をしてございます。
#273
○辰巳孝太郎君 すさまじい利益率やと思うんですよ。五十億ドル、単純計算で一ドル百円として五千億円初期投資して、これ五年で回収するというわけでしょう、その分については。これ、すごいですね。まあ逆に言うと、それだけ収奪するということなんですけれどもね。
 これ、五十億ドルの投資を五年で回収するためには、これカジノがほとんどの収益ということですから、先ほど言いましたテーブル六百、スロット二千五百台が必要であり、そういうビジネスモデルだということでもあるんですよ。
 さて、大阪では、マリーナ・ベイ・サンズのタナシェビッチ専務は、大阪の夢洲に百億ドルを投資すると、一兆円ね、大体、言っていますね。MGMリゾーツ・インターナショナルも百億ドルと言っております。これ、マリーナ・ベイ・サンズのちょうど二倍ですわね。
 これ、結局、カジノの面積が一万五千平米では、これカジノ企業が求めている投資の回収が遅れるからということなんじゃないんですか。だから、これ撤廃したんじゃないですか。
#274
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 このカジノの規模規制、面積規制につきましては、これまでもこの場も含めて再々御答弁申し上げておりますように、現時点で日本のどこにどういう大きさのIR施設ができるのか分からない時点では、専らカジノ行為に供する部分の面積を絶対値で規制することになりますと、カジノ以外、ゲーミング以外の言わば九七%の部分が、日本を国際観光先進国に引き上げていくための、言わばそれを公益として追求する機能に対する制約要因になりかねないと、そういう考え方の整理で今御提案申し上げているような法案を準備している次第でございます。
#275
○辰巳孝太郎君 質問に答えておりません。
 仮にシンガポールのこのゲーミング区域一万五千、そしてビジネスモデルが五年で回収、これ、一万五千平米、上限を設けて、一兆円の投資額が五年で回収できますか、計算上。
#276
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 先ほど辰巳委員からは、この五十億ドルの借金、まあ借金が全部だとすればですけれども、それを回収するためのテーブル数が約六百台、スロットマシンの数が二千五百台と、こういうビジネスモデルなんだろうという御指摘ございましたけれども、我々事務局といたしましてそういうビジネスモデルを検証しているわけではございませんので、もちろん、これをビジネスモデルとして検証した上で、御指摘のようにこの絶対値規制のことについて考察を加えたということは一切ございません。
#277
○辰巳孝太郎君 そうですか。聞き方変えましょう。
 今回、区域整備計画がありますね。一旦これが、整備計画が認定をされた後は、これ十年後にもう一回議会の同意を得るということになっていますね。これ、何で十年にしたんですか。
#278
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 この区域整備計画を一定期間の有効の期間を、認定が有効である期間を法律で定めているといいますのは、この区域整備計画が有効である期間の中にこのIR制度が法律に基づいて発揮してもらう、公益を追求の効果を出してもらうためにこういう制度にしているものでございます。
 したがいまして、最初になぜ十年になっているのかというところについては、国土交通大臣が区域整備計画を認定してから初めてこの工事などに着工できますので、その工事期間などを考慮して最初の認定の有効期間は十年としていると、そういう整理でございます。
#279
○辰巳孝太郎君 ですから、なぜ十年なんですか。工事期間が何年と見て、それにプラス何年したのが十年なんでしょう。これ、どういうことですか。
#280
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 この工事期間についても、日本のどこにどういう工事単価でどういうIR施設がどれぐらいの規模でできるかということが分かりませんので、確たることを申し上げることはできないと思っておりますけれども、委員が再々御指摘のマリーナ・ベイ・サンズですとか、あるいはリゾート・ワールド・セントーサ、シンガポールの例でいきますと、工事に着工してから開業するまでの期間がおおむね三年から四年になっているというふうには理解をしてございます。
#281
○辰巳孝太郎君 事務方ははっきり言っているんですよ。三年から四年の建設でしょう。で、その後に開業するわけでしょう。で、初期投資を回収できるのが五年、六年だから十年の区域整備計画の間隔を空けましたって、はっきり言っているんですよ。そうじゃないんですか。
 つまり、初期投資を回収されるまでに万が一議会で否決された場合は回収できなくなるわけですよ。だから、回収してからもう一度議会で認定してもらう、同意してもらうと、それが十年と言っているんです。そうでしょう、そういうことなんでしょう、おおむね。
#282
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 そういうことではございません。もちろん、これまでも再々この場でも御答弁申し上げましたように、政府といたしましてはこのIRの整備を通じて日本を国際観光先進国にしていくということが継続的に長期にわたって取り組むべきことと考えておりますので、これまでもほかの委員からの御指摘、御質問については、この区域整備計画の実施のためのベースになります実施協定の中ではより長期の、場合によっては三十年、四十年という実施協定の有効期間を定めることができるというふうにも御答弁を申し上げている次第でございます。
#283
○辰巳孝太郎君 聞いていないことを答えないでいただきたいんですけどね。もう事務方はそう言っているんですよ。結果的にはカジノ企業の要求を受け入れているということになっているんですね。
 一万五千平米は撤廃されましたが、三%ですね、敷地面積、IRの、言っていますね。これ法律に書かれていないんですけど、何で三%って書かなかったんですか。入場料金六千円は書いていますわな。
#284
○国務大臣(石井啓一君) IR整備法案におきましては、カジノ施設のカジノ行為区画のうち専らカジノ行為の用に供される部分の床面積の合計を制限することとしておりまして、その上限面積については、カジノ行為への依存防止等の観点から、カジノ施設の規模を適切に制限しつつ、IRによる観光及び地域経済の振興の効果を最大限に発揮させることを考慮する必要があると考えております。
 上限面積はこのような規模規制の趣旨を踏まえた専門的な検討により定められるべき性格のものであり、また、IRを構成するカジノ施設以外の各中核施設の基準等については政令等で定めることとしていることを踏まえ、上限面積については政令で定めることが適切であると考えております。
 この政令におきましては、我が国と同様に厳格なカジノ規制の下で公共政策としてカジノを含むIRを整備をし一定の効果を上げているシンガポールにおける実例も踏まえ、上限面積をIR施設全体の延べ床面積の三%とすることを想定をしております。
#285
○委員長(柘植芳文君) 時間が来ておりますので、簡潔にお願いします。
#286
○辰巳孝太郎君 時間が来ているのは承知しています。
 私はきちんと質問しました。なぜ三%を法律に書き入れなかったのかということです。今の答弁、全部分かっているんです、そんなもの。
#287
○委員長(柘植芳文君) 時間が来ておりますので、答弁は簡潔にお願いします。
#288
○政府参考人(中川真君) 承知いたしました。
 御答弁申し上げます。
 ただいま石井国務大臣から御答弁ございましたように、このIR施設の延べ床面積を分母とするということでございますので、その中核施設などの基準についてはこれは政令で定めることとしておりますので、そういうより専門的な検討により定められるべき内容のものであるから、この両方とも政令で定めるという整理をしているところでございます。(発言する者あり)
#289
○委員長(柘植芳文君) 時間が来ていますので、済みません。(発言する者あり)いや、時間です。済みません。
#290
○清水貴之君 日本維新の会の清水です。よろしくお願いいたします。
 まず、入場料と利用回数制限について、前回の質疑の際に質問させていただきまして積み残した質問ありますので、その続きからという形で、まず、利用制限回数の計算方法についてなんですが、先ほど、これもう相原委員の方から質問出たところなので重なってしまうんですけれども、三か所に当初つくられるという中でどのように制限回数というのを把握するのか、個人個人で把握していくのかというところなんですが、マイナンバーカードなどを利用してということに、御答弁で、繰り返しになりますが、ということでよろしいでしょうか、もう一度説明いただけたらと思います。
#291
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 入場回数制限については、マイナンバーカードに搭載されております、チップの中に搭載されております公的個人認証のデータをカジノ事業者がその都度カジノ管理委員会に送付をして、そしてカジノ管理委員会は、過去の入場者の同一性を保った形で保存している入場者のデータベースと照合して、今目の前で入場しようとしている例えばAさんが過去七日間で何回目か、過去二十八日間で何回目かということを確認の上、それが三回を超えない、あるいは四回を超えない、十一回を超えないということを確認の上、カジノ事業者に即座に返事をして、その上で入場の可否をカジノ事業者にカジノ管理委員会が答える、そういう形で回数制限を執行するということになります。
#292
○清水貴之君 ということは、センターのシステムとしてカジノ管理委員会のシステムがあって、そこに三か所のIR施設、カジノからそれぞれアクセスがあってということですか。
#293
○政府参考人(中川真君) そういうことでございます。カジノ管理委員会にそういうシステムを構築し、データベースを構築するということになります。
#294
○清水貴之君 続いて、こちらも熊野委員から先ほど質問あったんですが、ジャンケットについて、仲介業者ですね、についてなんですけれども、今回のこの法案では、海外であるような、カジノ施設に完全に共存共栄しているといいますか共に存在しているジャンケット、こういったものは認められないというお話だったかのように認識をしました。
 その一方で、いろんな形の仲介業者というのが発生してくるとも思うんですね。海外からのお客様が来たら、言葉が通じないから付き添うような形でいろいろアテンドして仲介料もらうとか、それこそお金貸し付けるような人もいるでしょうし、いろんな形があると思うんですが、どこまでがどう許されて、どういうこれは整理になっているのかというのを聞かせていただけますか。
#295
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 基本的に、カジノ事業者が自己の利益のために第三者に様々な業務を委託するないしは調達をするということは、全てカジノ事業者の調達契約なり委託契約を通じて行われることになるというふうに考えております。
 そして、その委託契約ですとか調達契約は、事前にカジノ管理委員会の認可なり届出を受ける、スクリーニングを掛けるという仕組みになっているところでして、今、清水委員から御指摘のような、例えば海外から自分のIRにお客さんを誘客してくれということを、カジノ事業者がそういう調達契約を、誘客サービスの調達をする場合にも、事前にカジノ管理委員会がそういう契約内容とそれから相手方の社会的信用性を確認した上で認可をした上でないとそういう契約を調達できないと、そういうことが規制の基本原則になります。
#296
○清水貴之君 その基本原則があって、ただ、やっぱりくぐり抜けて闇で存在するような人々というのも、そういう業者というのも出てくる可能性というのは考えられないですか。その場合はどう対応していくつもりでしょう。
#297
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 仮に今御指摘のような、事前にカジノ管理委員会のスクリーニングを経ることになっているのにそうしないで、カジノ事業者が調達をして契約を締結しているとか委託契約をしているということになりましたら、これは直ちにカジノ管理委員会において行政処分の対象として検討をしていくと、物によってはカジノ事業免許の取消しも含めた厳しい行政処分の対象になるということだと思います。
 また、カジノ事業者が管理していない範囲でそういう方々が特にこのカジノ場内に入場をしようとしているときには、これは入場時の本人確認ですとかそういうプロセスを通じてカジノ事業者が場内の治安維持と秩序を維持し、かつ、このIR整備法案に定められている規制をカジノ事業者としてきちんと守れているという、そういうコンプライアンスをきちんと確保してもらうのもカジノ事業者の責任になります。
#298
○清水貴之君 その入場料とか回数制限なんですけれども、この見直しについてなんですけれども、基本的にやはり依存症対策ということでこういう料金とか回数制限というのが設けられているんだと思うんですが、依存症対策との関係でこの回数、料金でスタートしてみたものの、決してこれではうまくいかないなと、六千円では安過ぎて、もう依存症の方でもどんどんと来れてしまう料金設定だったななんてことも何年か後に検証していったら出てくる可能性もあると思うんですね。逆に、入場料が高過ぎてカジノとしての経営がうまくいかないなんてところも出てくるかもしれません。
 こういった場合について、まず見直しが可能かどうか、で、その場合はどう進めていくのかというのを教えていただけますか。
#299
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 これは、IR整備法案の附則の中に、最初の区域認定から五年を経過した場合において法の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとされておりますので、こういう場合に過大だという検討結果になれば、それに応じて所要の措置をとるということになります。
#300
○清水貴之君 その場合はあくまでやっぱり全国一律ということですか。例えば入場料なんかでしたら、都市部の入場料と地方部の入場料というのは同じ六千円、でも、やはり差が付けた方がいいのではないかなんて答えが出る可能性もありますよね。こういった場合の対応というのはどのように今のところは考えているんでしょう。
#301
○政府参考人(中川真君) かなり仮定の御質問でございますので、今の清水委員から言及されました例についてストレートにお答えすることはできないわけでございますけれども、あくまでも五年が経過をした場合において、最初の認定から五年が経過した場合において、法の施行状況について検討を加え、必要があれば所要の措置を講ずるということに尽きるというふうに考えてございます。
#302
○清水貴之君 続いて、自治体にはその入場料収入ですとかカジノ事業者から納付金というのが入ってくる、そういった仕組みになっています。じゃ、入ってきた自治体側はどうするかというと、これ二百三十二条だと思うんですけれども、使い道の例が列記されているわけですね、観光の振興ですとか地域経済の振興、社会福祉の増進、文化芸術の振興など書かれております。これは確かにそのとおりだなと思う一方、大分幅広く解釈できる書き方だなというふうにも読めるわけでして、この使い道というのは、じゃ、実際どこまで拡大解釈、拡大は要らないですけど、解釈としてどこまで許され、例えば、本当にそのような使い道に使われているかどうかというのはかなり、どうなんでしょう、厳しくどこかが判断したりするようなものなのでしょうか。
#303
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 都道府県等自治体側に入る納付金とかあるいは入場料収入というのは、当該自治体の一般財源として公益に用いられるということが原則だというふうに考えてございますけれども、具体的な使途については、このIR整備法の中では法の第九条第二項、そしてその第九号と十号だったと思いますけれども、都道府県等が事業者と共同して作る区域整備計画の中で、入場料とそれから自治体側の納付金の使途に係る事項を記載することになってございますので、どういう支出に充てるのかという大きな項目はより具体的にはこの区域整備計画の中で書かれるという、記載されるということになると思っていますし、また、この区域整備計画を認定する国土交通大臣の側でもそういう記載事項も含めて審査をするということになるというふうに考えてございます。
#304
○清水貴之君 その入場料収入とか納付金は一般財源にという話がありました。となりますと、そのお金と地方交付税交付金、これとの関係もお聞きしたいんですけれども、一部の不交付団体を除き、地方交付税交付金、交付されています。その納付金、入場料収入があったその分、この地方交付税が相殺されるような形で減額される、こういった仕組みにこれはなるんでしょうか、いかがでしょうか。
#305
○国務大臣(石井啓一君) IR整備法案におきまして、入場料はカジノ施設への安易な入場を抑止する等の趣旨、また納付金はカジノ収益を幅広く公益に還元するといった趣旨から国及び認定都道府県等が賦課することとしております。他方で、普通交付税につきましては、自治体の標準的な財政収入及び財政需要の額から算定されるものと承知をしております。
 認定都道府県等が賦課いたします入場料及び納付金の交付税の算定上の取扱いにつきましては、それぞれの性格の違いや賦課する自治体が極めて少ないこと等を踏まえれば、現時点においては入場料及び納付金を基準財政収入額に算入することを想定はしておりません。ただ、今後更に総務省と相談をしてまいりたいと考えております。
#306
○清水貴之君 これは総務省もお答えいただくことになっておりました。お願いします。
#307
○政府参考人(境勉君) お答え申し上げます。
 ただいま石井大臣の方から御答弁ございましたけれども、普通交付税につきましては、標準的な財政需要である基準財政需要額が標準的な財政収入であります基準財政収入額を超える地方団体に対して交付されるものでございます。
 今回、認定都道府県等が賦課する入場料及び納付金につきましては、賦課する地方自治体数が極めて少なく、安定的、普遍的なものではないと考えられますことから、現時点では、総務省といたしましても、地方税法等に基づく標準的な地方税等と同じように、基準財政収入額の算入対象とするということは想定をいたしておりません。
 いずれにいたしましても、入場料及び納付金の地方交付税上の算定の取扱いにつきましては、今後、その性格、見込額等も踏まえまして、内閣官房ともよく御相談しながら検討してまいりたいと考えております。
#308
○清水貴之君 分かりました。ありがとうございます。
 続いて、区域整備計画と実施協定について、中川次長、これ何度かこうやって議論させていただいておりますけれども、改めてになるんですけれども、区域整備計画と実施協定の関係ですね。
 これ、もう一回いろいろ読んでみますと、九条では、区域整備計画で定めるべき事項として、事業基本計画としてですね、設置運営事業体の基本となる事項に関する計画とされているわけですね。ですから、こちら、区域整備計画というのが基本の何か計画、プランのような書き方であって、実施協定では、十三条ですね、設置運営事業等の具体的な実施体制及び実施方法に関する事項ということですから、その具体的な内容とかいうのを実施協定で落としていくのかなというような関係性かなと読み取れるんですけれども、これまでこうやって質問で答弁を聞いておりますと、どうも逆のようにも聞こえるんですね。実施協定という長期の契約があって、それに合わせる形で五年ごとに区域整備計画というのを作って再認定をしていくという仕組みに見えるんです。
 だから、どちらが主で、どっちを基本にという話になってくるんですけれども、その関係性をもう一度、次長、整理してお答えいただけますでしょうか。
#309
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 確かに少し分かりにくいところが残っているのかなというふうに理解しておりますけれども、この実施協定と区域整備計画のそれぞれ記載事項を比較していただいたり、あるいは、そもそも実施協定は、都道府県等と民間事業者がお互いに締結をする契約のようなものであると、言わば法律文書であると。それに対して、区域整備計画は、民間事業者と都道府県等が共同して作成するわけですけれども、それを国土交通大臣に認定申請をして、国土交通大臣から認定を受ければ、十年なり五年という認定の有効期間内に、そこに記載されている整備事業を、IRの整備事業を進めることができるというものであると、そういう位置付けの違いがあるかと思います。
 そして、その上で、これまで私、御答弁申し上げさせていただいたように、実施協定の中では、例えばですけれども、事業継続困難時の措置をどうするかとか、あるいは、そもそもそういう実施協定、契約文書としての実施協定がどれぐらいの有効期間なのか、そして、そこは別に区域整備計画の認定有効期間である十年とか五年に関わりなく、より長期の有効期間を定めることが、合意に基づいてですけれども、できるようになっているというような違いがあるわけでございます。
 そうしますと、再度の御説明になるのかもしれませんけれども、言わば実施協定は、事業者と都道府県等がIR整備を長期間にわたってやっていくための取組の枠組みを、お互いの役割分担ないしは責任分担を含めて、そういう枠組みを合意する契約文書であると。そして、その枠組みをベースに置いて、当面、次の十年間ないしは五年間の具体的な、どういう整備を行っていくのかという言わば事業計画に相当するものが区域整備計画になっているということを御理解賜れるのではないかというふうに思っているところでございます。
#310
○清水貴之君 としますと、区域整備計画、ただ、基本を区域整備計画と考えると、区域整備計画が都度都度のものでなく長期、まず、やっぱり事業体としても、事業主体としても自治体としても、やはり基本的には長期で考えていかないと、いろいろ不安定な要素が出てくると思うんです。
 そうしますと、区域整備計画をまずは長期で考えて、同じように長期で事業体とも契約を結ぶと。その区域整備計画は五年ごとに刻みながらどんどん更新していくという、それは理解をするんですけれども、基本的な枠組みとして、区域整備計画は、長期の計画といいますか認定であるというところまではこれは行かないんですかね。やっぱり基本は五年ということになるんですかね。
#311
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 仮にですけれども、この区域整備計画を長期の有効期間を持つ認定といたしますと、その中で民間事業者がどういうペースで投資をし、そして具体的にいつ頃どういう、例えばゲーミング以外の事業を開業し、そしてこのIR制度が狙っている日本を観光先進国にしていくという公益上のベネフィットがいつ発現するのかということをコントロールするすべが失われるのではないかということを懸念しております。
 そういう意味では、先ほど御答弁させていただいたように、事業を遂行していく長期的な枠組みに関することはこの実施協定の中で長期を含めた約束事が可能になっていて、それを前提とした上で最初の十年間、そして次の五年、次の五年間、どのような具体的な事業を展開し、どのような法に基づく公益追求がなされるのかと、実現がなされるのかということを確保していく手段としてこの区域整備計画の認定の有効期間は原則五年単位にしていると、そういう整理でございます。
#312
○清水貴之君 その他幾つか、済みません、確認事項を聞かせてください。
 カジノ以外の施設、中核施設、これの先行営業が可能かどうかということです。ホテルのような宿泊施設とかMICEの施設もそうですけれども、カジノ以外のそういった施設を先に営業を進めていくことが可能かどうか、これについてはいかがでしょうか。
#313
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 法案の第十七条第二項におきましては、この認定を受けた事業者は、IR施設のうちカジノ施設の営業を先行して開始してはならないというふうに規制をしているところでございます。
 これは、先ほども触れましたように、事業者にとってのキャッシュフローの中心になりますカジノだけを開業していて、ほかの公益実現上非常に重要な中核施設の開業がいつまでたっても実現しないというような事態を避けるためでございます。
 一方、逆に、国際会議施設ですとか展示場などのMICE施設ですとか宿泊施設など、カジノ施設以外の施設については、IR施設全体の開業に先立って先行して開業することは特に規制は掛けておりません。差し支えないということでございます。
#314
○清水貴之君 続いて、カジノ所得への課税についてです。
 もちろん負ける人もいれば勝つ人もいるということで、その利益といいますか収益の部分ですけれども、課税についてなんですが、これ、恐らく日本人のカジノ利用者と外国人の利用者とで多分分けて質問した方がいいんじゃないかなというふうに思うんですけど、まずは、日本人の利用者に対する課税というのはどのようにまず把握して、そしてどのように行っていくんでしょうか。
#315
○政府参考人(山名規雄君) お答え申し上げます。
 お尋ねのカジノの勝ち金につきましては、現時点でその内容や性質が明らかでないため、その課税関係についても確たることは申し上げられませんが、その上で一般論で申し上げますと、日本国内に住んでいる居住者がいわゆるギャンブルにより得る所得につきましては、一時所得として課税の対象となります。
 次に、国内のカジノにおける所得の捕捉方法等でございますが、今後、カジノに関する具体的な制度設計の中で検討が進められるものと承知しております。その上で、税制を執行する立場から申し上げますと、現行では、支払調書や源泉徴収など所得を捕捉する仕組みが必ずしも十分ではございませんので、その捕捉は現実にはなかなか容易ではないものと考えておりますが、いずれにいたしましても、国税当局におきましては、あらゆる機会を通じて課税上有効な資料情報の収集に努め、必要があると認められる場合には調査を行うなどして、適正、公平な課税の実現に努めていくことになるものと考えております。
#316
○清水貴之君 その所得を把握が難しいということなんですかね。
 これ、じゃ、自己申告になるんですか。それとも、マイナンバーで入場するわけですから、こういうものによって把握ができる仕組みになっていくのか。これ、自己申告というのはなかなか、これはこれで大分取りっぱぐれみたいなものが生じてしまうんじゃないかと思いますけれども、この辺りについてはどういう制度設計になりそうなんでしょうか。
#317
○政府参考人(山名規雄君) お答え申し上げます。
 繰り返しになりますが、国内のカジノにおける所得の捕捉方法等につきましては、今後、カジノに関する具体的な制度設計の中で検討が進められるものと承知しております。
 その上で、現行の制度を前提として執行する立場から申し上げますと、支払調書等の所得を捕捉する仕組みは必ずしも十分ではございませんので、その捕捉はなかなか容易ではないものと考えておりますが、いずれにいたしましても、あらゆる機会を通じて課税上有効な資料情報の収集に努め、必要があると認められる場合には調査を行うなどして、適正、公平な課税の実現に努めてまいりたいと考えております。
#318
○清水貴之君 外国人観光客の場合の利益の把握、これはどのように進めていくんでしょう。
#319
○政府参考人(山名規雄君) お答え申し上げます。
 外国人観光客などの非居住者につきましても、基本的には、居住者の場合と同様に、一時所得として課税の対象となります。ただし、外国人観光客などに関しては、その居住地国と日本が租税条約を締結している場合には、その租税条約の規定いかんにより、日本で課税されるか否かが判断されることとなります。
 次に、所得の捕捉方法等でございますが、これにつきましては、今ほど御答弁申し上げたとおり、現行の制度の中では必ずしも所得を捕捉する仕組みが十分ではございませんので、なかなか容易ではないものと考えておりますけれども、いずれにいたしましても、あらゆる機会を通じて課税上有効な資料情報の収集に努め、必要があると認められる場合には調査を行うなどして、適正、公平な課税の実現に努めてまいりたいと考えております。
#320
○清水貴之君 大変不公平感が結果によっては生じるんじゃないかというふうに思ってしまいますが、ここは今後の制度設計ということですけれども、是非、公平公正というのが絶対大事だと思いますので、進めていただきたいなと思います。
 そのためにということで、やっぱりマイナンバーについてもお聞かせください。
 今回は入場をマイナンバーカードでということなんですけれども、そもそもやっぱりなかなか普及をしていかないものですよね。まず、現在どれぐらいこのマイナンバーカードは普及しているものなんでしょうか。
#321
○政府参考人(篠原俊博君) マイナンバーカードにつきましては、交付開始から二年六か月程度で既に約千四百七十五万枚、人口の一割以上の方に交付をされております。
#322
○清水貴之君 一割以上、その数字はどのように捉えていらっしゃいますか。
#323
○政府参考人(篠原俊博君) 例えば、民間企業で発行されておりますICカードにつきまして、交付開始から二年半経過後の数字を捉えますと、例えばSuicaでは約九百万枚といったような数字になってございます。そういったものと比較いたしますと、この二年半で一千四百七十五万枚という数字は既に結構出ているというふうに認識はしております。
#324
○清水貴之君 そうですか、総務省、総務省さんですよね、としてはもう十分、何か頑張って大分広がっているなという認識なんですか。
#325
○政府参考人(篠原俊博君) 今のままで十分だとは考えておりませんけれども、マイナンバーカード、自主的に取るという形の仕組みになってございますので、やはり必要と思われたときに取られるという形でございますから、それが更に普及が進むように努力をしてまいりたいと考えております。
#326
○清水貴之君 これ、国を挙げてやっている政策で、しかもかなりの予算を投入してこれ進めているわけですね。各自治体もいろいろ工夫をして、マイナンバーカード持っているとこんな特典ありますよということをやりながら進めようと努力しているんだと思います。ここは今日、議論、別にするつもりはなかったんですけど、一割で、余り、僕はもっともっと、どんどん、一割じゃまだまだという認識を持たれないといけないんじゃないのかなとまず思うんですけれども。
 IRが開業して、じゃ、このマイナンバーカードがないと入場できないということになってくるわけですけれども、これは、それまでにどれぐらいマイナンバーカードがあるといいますか、普及のめどというのはどう考えているんですかね。入りたい、IR施設、カジノに行きたいと思う方は作るから、これによっても普及が進むのかなとか、そういう御認識なんですかね。いかがですか。
#327
○政府参考人(篠原俊博君) 先ほど申し上げましたとおり、マイナンバーカードの普及につきましては、国民の皆様が自然に持ちたいと思える形でこの利便性自体を高めていくことが必要だと考えております。
 現在、マイナンバーカードに搭載されました電子証明書、こちらの方で、例えば公的分野におきましてはコンビニ交付サービス等が拡大しておりますし、民間分野におきましてもオンラインでの口座開設、それから住宅ローン契約の締結などで使われております。
 現在、電子証明書を取り扱うことができる事業者、十二社ございまして、連携する企業と合わせますと二十六社がサービスを展開をしている状況でございます。また、各経済団体に対しましても、各企業の社員証としての利用、さらにはビジネスへの活用を要請しておりまして、ビジネスへの活用拡大、普及率の向上の好循環を目指しております。
 引き続き、多くの方に取得していただけるように努力してまいりたいと考えております。
#328
○清水貴之君 今の感じでしたら、劇的にこの普及がこの何年かで進むと決して思えないわけですが、これ、マイナンバーカード、もしそこまで普及しなかったという仮定のこれも話になってしまいますが、その場合に、入場に関しては何か代替手段とかそういったことというのは考えていくものなんでしょうか。
#329
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 あくまでも仮定に基づく御質問というふうに整理してお答え申し上げますけれども、このマイナンバーカードに搭載されている情報を本人確認や回数確認に使うということについては非常に大きなメリットがあると考えておりまして、氏名、住所、生年月日、あるいは顔写真などが常に最新の情報にアクセスできるということと、それから、今総務省の方からも答弁ありました電子証明書を使うことによって、特定の個人について一貫して最新の情報とそれから同一性を確保しながら入場者を確認できるということについては、このマイナンバーカードに搭載されている情報は現時点では最も優れているものだというふうに考えておりますので、また、総務省からも答弁ありましたように、マイナンバーカードは、必要とすれば、これは住基に登録されている人は誰でもがすぐ入手できるものですので、そういう入手性も含めて考えると、このマイナンバーカードがやはり最も優れた道具だというふうに考えていることは間違いございません。
 顔認証とかその他の技術的な進展もあることは承知してございますけれども、今の段階では、このマイナンバー以上に同一性、それから最新情報という点において右に出るものはないというふうに整理をしているところでございます。
#330
○清水貴之君 終わります。ありがとうございました。
    ─────────────
#331
○委員長(柘植芳文君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、辰巳孝太郎君が委員を辞任され、その補欠として田村智子さんが選任されました。
    ─────────────
#332
○山本太郎君 自由党共同代表、山本太郎です。社民との会派、希望の会を代表し、お聞きいたします。
 これだけの大災害が起こっておきながら、被災者が困り果てているときにカジノ法案などやっている場合かと申し上げまして、私にとって重要なメーンテーマに入りたいと思います。
 まず冒頭、先日の小型重機百台、被災地に送るということを早速御決断いただきました大臣に感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございます。
 この週末で、さきの連休ですね、私も足を運びました。そこでまた話を聞いてきたので、是非大臣に聞いていただきたいと思います。
 災害地域で必ず最初に出てくる問題、それがごみ問題です。私が現場にお邪魔した際にも、軽トラックなどに浸水したたんすなどの大型の家財、壁、床板など木材を積み込んでごみの集積所に運ぶ市民、支援者の方々の姿を多く見ました。
 資料の一、今回私が訪れた被災地の集積所です。かなり大きなサイズのものが持ち込まれているということが確認していただけると思います。
 ここで問題になりますのが、大きな被災家財、瓦れきなどをそのまま持ってきたとすると、集積所がすぐに容量いっぱいになってしまうんですよね。これも、これまでいろんな災害があって、そこの被災地で起こってきた問題なんですけれども、置場に困る、次々に置場を開設していかなきゃならなくなると。加えて、運ぶ手段がない家庭はどうするかというと、運んでもらえるまで待っていなきゃ駄目なんですね。じゃ、瓦れきだったりとかこの被災家財だったりとかというものを家の前に置く以外ないと。ここからも感染症の心配、水害では考えられると。
 ここで大臣にお願いしたいのが、パッカー車なんですよ。パッカー車、いわゆるごみ収集車、これを是非全国的に手配していただけませんかと。これ、パッカー車により、被災家財や瓦れきなどが回収の時点で圧縮することができるんですよね。かなりコンパクトになる。集積所の容量に余裕ができる。これからその量というのは増える一方だと思うんですよね。これ、かなり急ぐ必要があるんですけれども、大臣に是非、全国のパッカー車で余力があるもの、これ西日本の被災地域に集中できるようなお取り計らいをお願いしたいのですが、お願いできませんか。
#333
○国務大臣(石井啓一君) 私、十五日の日曜日に岡山の真備町、倉敷市真備町を視察した際に、あそこはやっぱり一面、小田川の破堤により長時間浸水しましたので、多くの家屋が泥にまみれ、また、排水した後も大変なごみの量でございます。あそこについては自衛隊が今入って、本日も、総理から御指示があって、自衛隊員千人増員、またダンプトラックも七十台追加して鋭意、ごみの撤去等を進めているというふうに承知をしているところでございます。
 ごみ収集車につきましては環境省の所管かと存じますが、お申し越しの趣旨につきましては環境省にお伝えをしたいと思っております。
#334
○山本太郎君 ありがとうございます。
 所管外ではありますが、是非関係閣僚とお話ししていただいて、一刻も早くこのパッカー車を被災地に集中するような動きをしていただければ非常に助かると。本当にこれ、ごみ集積していった先でもこれまた分別があったりとかという部分であったり、もう大渋滞ができるとかという話もあったりとかして、とにかくそういう家財を集める段階で小さくしていくということができれば、もっともっとこれコンパクトに、助かるのになという声をいただきました。
 次に、災害が起こり、その後、ボランティアセンター立ち上がりますよね。ここを一手に取り仕切るのが社会福祉協議会、いわゆる社協ですよね。私が訪れたのは愛媛県西予市野村地区。突然のダムの放流により住民が亡くなり、町が水没してしまったと。ここの社協では、福祉車両を含む十七、八台の車が濁流により浸水してしまった。流されてしまったものもあると。この車両に対して国からの補償されないんですって。で、確認したんです、政府にもね。そのような制度がありませんとお答えをいただいております。
 地域住民の社会福祉事業を支える社協、その足となる車両が災害で壊れてしまったなら、国で補償できるような体制つくっていただきたいんですけれども、これも関係閣僚であったりとか総理にも直接お願いをしていただけませんか、大臣、お願いします。
#335
○国務大臣(石井啓一君) 制度上可能かどうか詳しく承知しておりませんが、社協につきましては厚生労働省が担当かと存じますので、厚生労働省の方にお伝えをさせていただきたいと思います。
#336
○山本太郎君 ありがとうございます。
 是非大臣レベルでお話ししていただいて、そして、総理にもそのお話を是非、その声が届くようにお取り計らいいただければ助かります。地域住民の福祉事業に関して一手に担っているような人たちの足がなくなってしまったと、これは災害ですから、これによってなくなった場合に補償がない、今の制度では救えないということですから、是非お力をお貸し願えたらと思います。
 この社会福祉協議会、社協、ふだんは、住民の福祉の向上、誰もが安心して暮らすことのできる地域福祉の実現を目指し、地域に密着して多種多様な活動をしています。ぱっと挙げただけでも、福祉・介護サービス事業、障害者などの要援護者の生活相談事業、児童養護施設のサポート、福祉専門職の職員養成、福祉人材の確保、福祉サービスの第三者評価などなどなど、様々な社会福祉事業を実施しています。
 しかし、一転、災害が起きた際、特に今回のような大規模災害発生時には、日頃の業務に加えて、災害ボランティアセンターや福祉避難所を開設、運営、支援活動を希望する個人や団体の受入れ調整、マッチング活動、災害時要援護者の避難支援や安否確認、福祉施設入所者の安全確保や仮設住宅生活者支援等、それらに伴い、地域の社会福祉関係者、行政機関、住民、NPO等被災地支援関係者との情報、課題の共有、相互支援、被害状況や地域の支援ニーズに応じた活動などなどを行わなければなりません。これは一息で言えないぐらいの量なんですよ、もう何回も今息継ぎしなきゃいけないぐらいの仕事の量を更に増やすことになると。
 これらの災害対応と並行してふだんの通常業務も行うには、圧倒的に人が足りないんですね。例えば私がお邪魔をした、この野村にお邪魔をしたのは七月十四日だったんですけれども、この社協がやっているボランティアセンターに八百人を超えるボランティアが一日で入ってきちゃった。それまでも毎日数百人単位で入ってきていたんですけれども、まずボランティアが来て問題になるのがトイレの問題。どこにトイレがありますか、使えるトイレが少ない、そういうところで結構パニック状態になってしまう、しかも断水が続く場所では死活問題だともいうと。とにかく、いろんな問題、起こってくる問題を、社協に集まってきたものをどんどんさばいていかなきゃならない。この仕切りをしながら社協の通常業務を並行するなど、不可能なんですよね。
 で、お話を伺っていたら、災害発生から一週間、通常業務止まったままだと。当然です。手が回らないから通常業務回せない。被災家庭を一軒一軒回ってニーズを聞き出す、必要なものや、どの家にどういうボランティアをどういうふうに割り振るかに至るまで、社協休みなく、家が流されたスタッフもその中に加わりながらフル稼働をしている状態でした。もちろん、周辺自治体からの社協から応援も入ります。ただ、三日ほどのローテーションで入れ替わってしまうので、人が入れ替わるたびに一からの引継ぎになってしまう、そこに労力を割くということもしなきゃならないと。
 ここに一か月スパンで応援に入ってくださる人員を確保していただけませんか。そうしていただければ助かるんですと。遠慮して言わないんですよ、もうやってもらっています、もうやってもらっています、私たち頑張ればいいんですって、それしか言わないんですけど、何とかしつこく、本当のこと言ってくださいよって、チャンスあるからって、直接国に言えるチャンスがあるから言ってくださいと言ったら、やっと言ってくださったんですよ、人員の確保が本当は一番欲しいですと。
 被災地の各社協に対して、タスクフォース的にでも同じ人間を一か月スパンで数人入れるように調整を関係閣僚とお願いしたいんですけれども、所管外ばかりのお話をして申し訳ございません、是非お力をお貸しいただきたいんです。
#337
○国務大臣(石井啓一君) 私もこの三連休、それぞれ広島、岡山、愛媛、避難所も視察を、訪問してまいりましたけれども、避難所の運営等については、総務省が対口支援で他の自治体から送り込んできた自治体の職員も相当運営に携わっていたという印象がございました。
 社協のみならず自治体の業務自体が、通常時に比べると、災害が起きますともう数倍に膨れ上がるということで、そういう意味でのマンパワーの支援、総務省を中心に自治体間で支援を今行っているというふうに承知をしております。中には足りないという声もあろうかと思いますので、そういった支援は引き続きしっかりと行っていきたいと思っておりますが、社協の職員につきましては、これは自治体の職員の支援でカバーできる部分も相当あるかとは思いますけれども、厚生労働省にやはり同様にお伝えをいたしたいと思っております。
#338
○山本太郎君 ありがとうございます。
 行政もいっぱいいっぱいで、社協も対ボランティアであったりとか被災された方々とのやり取りでいっぱいいっぱい。ここがなかなか情報の共有がうまくいかずに、困ったときの情報はそのまま行政にすぐ行くんですけど、社協の方にはその情報が届いていなかったりとかということで、完全にもういっぱいいっぱいなんですね。是非、厚生労働大臣の方とお話をしていただいて、そのお話も是非総理も加えてしていただきたいと思います。
 資料の三です。自衛隊が所有するいわゆるキッチンカーの話なんですね。
 炊事ができる車、移動式のという話なんですけど、移動式のもので、自走式、自分で走れるタイプと車で引っ張るタイプ、牽引式の二種類あるんですけれども、牽引タイプは陸上自衛隊で約七百八十台、空自で約三十台、合計八百十台持っている。自走式の炊事車は十台ということですから、だから自衛隊全体で合計八百二十台ぐらいのキッチンカーを所有しているという話になるんですけど、そのうち六十台ほどは被災地に入って、今隊員の胃袋を満たすために稼働してくれているんだろうと思います。
 このキッチンカー、むちゃくちゃ優れ物なんですね。牽引式の場合、約四十五分のうちに二百五十人分、自走式の場合は約六十分で百五十人分の炊事を行えるというすばらしい能力持っているんですよ。これ、現在は稼働していないと思われる残り七百六十台近く、このキッチンカー、希望する避難所に配置することを御検討いただけませんかと。なぜかというと、炊事する設備というものを有していない避難所では、食事はやっぱりお弁当、届けられるお弁当などが中心になると。これ、高血圧とか糖尿病とかということにつながりかねない、そのことを心配しています。
 その一方で、被災者の方の中にも、支援ばっかり、受けるばっかりで何かもう申し訳ないと、みんなのために何かやりたいんだというような腕自慢といいますか、料理自慢も中にはいらっしゃるというふうに現地で聞きました。
 これ、避難所が、先ほど総理に直接お願いをした宿泊施設を避難所にしてくださいという形になったとしても、これ、その宿泊施設が幾つかあるような近くに、このキッチンカーを近場に設置して、近隣の宿泊施設の者が寄り合って調理をしたり食事をしたりすることができれば、これ一人孤独にというようなことにはならず、みんなでチームワークを持って一緒にやるということができるんじゃないかなと思うんですけれども、この件に関しても、申し訳ございません、関係閣僚とお話しいただけませんか。
#339
○国務大臣(石井啓一君) 部隊の運用の在り方は私は詳しく承知しておりませんので、今委員がおっしゃったことが果たして可能かどうかは承知をしておりません。ただ、お申し越しの点についてはお伝えをいたしたいと思います。
#340
○山本太郎君 ありがとうございます。
 ここより少し深刻な話になります。
 今回私が訪れた野村地区、その上流のダム、この放流による、突然の放流による川の氾濫。住宅約六百五十戸が浸水、住民も命を落としました。
 愛媛県西予市の地元の消防団に属する若い世代にお話を伺いました。今回犠牲者を出した野村ダムの放流、これ、七月七日早朝五時頃、消防団の事務所に招集が掛かったと。水没可能性地域、それが示された地図を配られた。六時半に放流が始まる、それまでに地域住民を避難させるよう伝達を受けたと。消防団で各戸を回って避難を呼びかけたけれども、六時半と言っていたのが、六時二十分頃にはもうどう見ても放流量が増え過ぎていると。消防団も危険な状態に置かれた。自分たちが移動している間、商店街を泳いで移動する消防士の方も見たと。かなり過酷な状況の中、全力を尽くしてくださったという話なんですね。
 もちろんこの消防団の方も当然被災者なんですけれども、プライベートな話を少し聞くと、築一年、この新居が床上一メートルの浸水に遭ったと。半壊という扱いにもならない。この先のローンと家の復旧を考えると不安しかない、毎日お金の心配をしていますと、そうおっしゃっていました。
 ほかにもいろんな意見をお伺いしました。こういうふうに言われていた方いらっしゃいます。大量に放流すれば今回のような事態になること、事前にハザードマップができている時点で分かっていたんだから、浸水が予測される地域には全額補償するつもりでダムの大量放流を行う覚悟を国が持ってくれなければ納得いかない、そうでなければ下流の者は死ねと言われているようだと、失望した表情でお話しくださいました。
 放流被害を被った方々のみならず、今回の被災者の方への最大限の経済的支援、お願いしたいんです。三百万、五百万、それでどうなるんですかって。無理ですよって。何ができるんですかって。もっと大胆に手厚く補償してくださいよ。財源についてどうするんだって話ですけど、だって量的金融緩和をやっているんでしょうって、日銀の買いオペやっているんでしょうって。お仲間が得するようなことだけに使わずに、大胆にそこをやらなきゃ駄目だろうって話なんですよ。
 財源、新規国債発行、日銀の買いオペ、このためにやらずしてどうするんだと、何のために総理になったんですかって、十八番でしょうって、総理に大臣から迫っていただきたいんですよ。言えますかね。
#341
○国務大臣(石井啓一君) 先ほど総理が答弁されていたかと存じますが、議員立法の改正案提案されているようでありますから、総理は各会派で御議論いただきたいというふうに答弁したかと存じます。
#342
○山本太郎君 是非言っていただきたいんですよね、本当は、閣僚全員で、今しかないだろうって、金出すときって。インフラ整備その他のものをけちった末の被害多く出ているじゃないかって、しっかり総理をみんなで説得していただきたいんですよ。
 ダムに関しても、記録的豪雨になってしまえば調節が全くできないこと、今回はっきりしました。この先、ダムの強化を進めるという考え方当然強まると思うんですけれども、こういった一方向だけじゃやっぱり困ると思うんですよ。それ以外の治水の手段についても議論を深めていただきたいんですね。
 資料の四、西予市野村地区の水没、右側が私が撮った写真、左側が当時浸水したときのテレビ画像を抜き出しました。
 最悪の状況ではこんな状態になるってことが分かっているんですよ。分かっているからハザードマップができているんですよ。そもそも、緊急時には水没することが分かっていながらのその生活圏づくりというものを考え直さなきゃならない。津波被害の際にも話出ましたよね、住まいを高台移転する的な考え方。それと並行した本当の意味での自然災害から人々の生活を守れる国土強靱化、目指していただきたいんですね。
 今回の西日本豪雨災害だけではなくて、ここ数年、地震、台風、豪雨と自然災害が日本を毎年のように襲ってくると。二〇一一年の東日本大震災、一六年四月の熊本地震、去年七月の九州北部豪雨、今年六月の大阪北部地震、そして今回の西日本豪雨。日本はもう自然災害列島だと、もうそう認識するしかない。毎年大きな被害が必ずあることを前提に政治はその準備をする必要があると。
 自然災害との関係で注目すべきは、インフラの災害対策にどれだけ予算を政府が配分しているかという問題につながると思います。
 資料の五、日経新聞七月十一日記事。日本列島の主要なインフラ、道路、上下水道、鉄道、河川などの老朽化が進んでいるという紛れもない事実、インフラへの投資がもっと必要なんじゃないかと思われる地域もあると。
 例えば、今回の豪雨災害で道路や鉄道などのインフラが土砂崩れなどで寸断された。インターネット上で話題になったのが、大雨の通行止めにより、七月八日、九州に向かう物流トラックが渋滞していたという話。鳥取県と島根県を走る高速道路、山陰自動車道、この一部、まだ整備されていない。そのため、トラックなどの物資の輸送を行うために、一般道である国道九号線を走らざるを得なくなった。そのために一般道は大渋滞に陥ったという話ですよね。山陰地方は当然、日本海側です。
 資料の六の一と六の二、これ一枚目はすごく遠くて見えづらいんですけど、二枚目になっていただくと、ちょっと寄りになっていますね。高速道路つながってないんかよっていうようなことが御確認いただけると思います。この時代ですよって、高速道路の未開通部分があるってどういうことなんだって話なんですよ。
 かなり日本のインフラ、道路に関しても脆弱だと私は思っています。恐らく、失われた二十年と言われる、もうとにかく緊縮ということに走り出してから、こっち側に、そういうインフラの整備に対してお金を使ってこなかった、どんどん絞っていったってことが反映されている。かなり貧しい状況にあると思います。
 で、この山陰、山陰地方ですよね。この高速道路つながっていない部分、誰の選挙区かってことを見ていただきたいんですよ。鳥取は誰でしたっけ。石破茂さんです。島根県は、細田博之さん、竹下亘さんの選挙区。あれって。普通、大物の政治家がそこにいれば、ばんばんインフラ整うようなイメージあるじゃないですか。でも、違うんですね。
 大災害時に、高速道路が貫通していなかったために一般道で交通渋滞を起こして物資が届かない、人が移動できないっていうような状態になっていると。大物政治家の選挙区といえばインフラはばっちりかと思いきや、かなり遅れた状態になっている。もっとこれ、地元に利益誘導すべきじゃないですかって。ストレートに言い過ぎですか。いや、必要だと思いますよ、私は。これ、誤解が生まれるんだったら言い方を変えて、生きたお金の使い方、必要なインフラはしっかりと整備されるべきだと。(発言する者あり)ありがとうございます。珍しく同意を、大きく同意をいただきまして、ありがとうございます。
 日本の脆弱なインフラの姿が今回も災害によってあらわになったということだと思うんですけれども、災害のときに必要な食料などの物資を運ぶ重要なライフラインである高速道路、道路が十分に整備されていないことが混乱の原因になってしまった。ちょっと急だったので余り調べ切れなかったんですけれども、恐らくこのような未開通地域というのはまだまだほかにもあるんだろうと。
 資料の七、岡山県倉敷市、堤防が決壊した小田川の話。記事には、工事が行われていれば今回のような甚大な被害を防げた可能性があると識者のコメント。もっと早く着工していれば今回の災害に対応できたのにという話ですよね。この件見ても、ほかにも全国で工事をスピーディーに執行すべき箇所があるはずだと。
 資料の八、先月の大阪北部地震でも老朽化したインフラ問題がクローズアップされました。水道管が破断するなどして、数十万単位で被害を受けた。
 この地震を利用して水道運営を民間に、水道法を急げみたいな火事場泥棒的発言をした政治家もいたようですけれども、これは大きな間違いですよって。堤防、道路と同じように、命に関わるインフラに関しては国が責任持つのが国家としての責任なんじゃないですかって。国の役目なんじゃないですか、国が、行政がやるべきことなんじゃないですか。
 資料に戻りますと、大阪府では、四十年の法定耐用年数を超える水道管、全体の三割を占める、全国ワースト一位だと。
 資料の九、水道管だけでなく、高速道路などのインフラ設備、集中的に行われたのが一九六〇年代、高度経済成長時代。コンクリートの耐用年数、大体五十年、長くて六十年。国交省に聞くと百年もつとかと言うんですけど、二〇二〇年がインフラ更新のピークになる、五十年、六十年で考えると。アメリカで集中的にインフラ投資の公共事業が進んだのは、日本よりも三十年前、一九二〇年から三〇年代に急速に道路や橋の整備が進んだ。しかし、十分な維持管理費が投入されなかった結果、耐用年数の目安とされる五十年が経過。八〇年代には道路、橋の老朽化によって事故相次ぎ、荒廃するアメリカと言われ、社会問題に。レーガン政権時代。
 日本でインフラ老朽化、問題になったの何でしたっけ。一番有名どころでは、恐らく二〇一二年、山梨県の笹子トンネル崩落事故。二〇一四年四月、国交省社会資本整備審議会道路分科会でちゃんとまとめているんですね、提言を。道路の老朽化対策の本格実施に関する提言。この提言の前文にはこうあった。今や危機のレベルは高進し、危険水域に達している。ある日突然橋が落ち、犠牲者が発生し、経済社会が大きな打撃を受ける、そのような事態はいつ起こっても不思議ではないと記されている。これ、ここまで、ここまでやばいことになるということを警鐘を鳴らしてくれていたのに、全然前に進んでいないんですよね。
 資料の十、二〇一五年九月、関東・東北豪雨のときの記事。危険な河川、対策済みは四割とある。重要なのは、この記事の中の国交省の担当者のコメント。危険と分かっていながら堤防の補強が進まない理由について、担当者は、予算は限られているのでと言葉を濁す。確かに、国の二〇一五年度の治水事業七千八百億円、ピーク、一九九七年には一兆三千三百億円あったのに、ほぼ半減。これ治水事業の記事ですけれども、日本のインフラ投資全体で見ても、同じように激減していますよね。
 これ、内閣府、二〇一六年国民経済計算、二〇一一年基準、二〇〇八年SNAに基づいた場合、公的固定資本形成について、九六年の金額と十年後の二〇〇六年の金額、その差額教えてください。短めにお願いします。
#343
○政府参考人(長谷川秀司君) お答え申し上げます。
 一九九六年の名目公的固定資本形成は四十八・二兆円、二〇〇六年の名目公的固定資本形成は二十七・〇兆円となっております。また、一九九六年と二〇〇六年を比較いたしますと、名目公的固定資本形成は二十一・二兆円減少しているところでございます。
#344
○山本太郎君 資料の十一、ただいまのお答えが図になっています。
 公的固定資本形成とは、政府が行う社会資本整備、公共事業による建設や土木の事業費になります。つまり、公共事業費が十年の間に二十一兆円も減っている。阪神大震災翌年、九六年から公的固定資本形成の費用が激減を始める。実に半減近くまで公共投資の費用を削減していた。これ以降の十年はほぼ横ばい、推移しています。それが視覚的に分かるのが先ほどの資料の十一の棒グラフ部分だと。
 安倍政権に入ってからどうだというと、二〇一三年からは増やしているものの、二〇一五年、一六年に関しては、各、二十七・一四兆円、二十六・一九兆円と、前年よりも減らしているんですね、これ。このグラフにはないんで口頭でお伝えすると、二〇一七年はちょっと持ち直しているんですよ、二十七・六五兆円と。それでも、九〇年代に比べるとスズメの涙と言う以外ないんじゃないかと思うんですね。国土強靱化、掛け声は大きいけれど、実態が伴っていないと言うしかないと思います。
 こうした公共投資費用の大幅な削減、今日の自然災害に対する被害の深刻化を招いていることは否めない。こう言うと、民主党が無駄と言って削ったからだと、民主党に全ての責任をかぶせる小さな小さな政治家も散見されるんですけれども、民主党が政権にいた期間はたった三年ほどなんですよ。影響は大きくない上に、公共事業費を削ったという意味では民主も自民も同じ。ほとんどの期間を政権与党で過ごしてきた自民党による公共投資の削減が今日の災害に大きく響いているというのが大きな原因だと考えながら対策していただきたいと思うんです。
 資料の十二、九七年から二〇一六年の政府支出の伸び率グラフ、IMFのデータベースから。
 ほとんど伸びていない。世界の主要国の中で堂々のどけち国家ナンバーワン。これ、IMFですからね、百八十か国以上の国、戦争、紛争をやっている国を除いた上で数字取ってこれなんですよ。この二十年間の日本の名目政府支出の伸び率、世界最下位。二十年間で僅か一一パーしか増えていない。対して世界はって、二倍、三倍にも増やしている。
 こう言うと、日本は財政危機だろう、国債発行増やせない、野党のみならず与党の方にもそう言う方いらっしゃる。
 話、一瞬それるんですけど、経済的体力のなさそうなもの、リスクがありそうなものにお金貸すときには、金利は上がりますか、下がりますか。リスクのあるものにお金を貸す際には金利高くするの当然ですよねってことなんですよ。闇金とか考えれば分かりますよね。
 話戻ります。資料の十三、二十年間の日本国債の金利推移示したグラフ。
 十年物の日本国債の金利、この二十年間で金利は下がり続け、七月十一日時点では〇・〇四%。極めて低金利で発行されている。二十年間の日本国債発行残高の推移を見れば、安倍政権の異次元の金融緩和によって日本銀行が市場から国債を買いオペしたことにより、日本銀行以外が保有している国債の金額は五年間で実に百四十兆円も減っている。日本銀行が買いオペをしたことにより市場から国債が減った分、超低金利で新たな国債の発行できるんですよって。力貸してくださいよって。
 ここまで絞った原因が災害にもつながったということを考えたら、本当に国土強靱化と言うんだったら、意味のあるインフラ設備管理にお金を投じる、それを絶対国が主体としてやっていくべきだと思うんですね。
 石井大臣、今の熱い思いを是非総理に直接言っていただきたいんですよ。お願いします。
#345
○国務大臣(石井啓一君) たくさんのことを一遍におっしゃられたんで、全てにお答えするのはちょっと難しいかもしれませんが、私どもも今、国土交通省関係の予算でもう既に防災対策ですとかあるいは老朽化対策、さらには耐震化対策等々に、公共事業費のうち半分以上をもうそういったものに充当しているということで、手厚くやっております。
 特に、あの笹子トンネルの事故を踏まえまして、私の前の太田大臣が、メンテナンス元年ということで各施設のしっかりと維持管理、更新をしていくということで、各施設ごとの長寿命化計画ということで、損傷がひどくなってから手当てをするのではなく、あらかじめ予防的に補修をしていくということで、結果的にライフサイクルコストを低減をして施設自体を長くもたせる、そういった工夫もしていこうということで、実は大きく転換をしているところでございます。そういったことで、着実に防災・減災、維持管理等々を進めていきたいと思います。
 それから、とは言いつつも、やはり施設……
#346
○委員長(柘植芳文君) 時間ですので、答弁を簡潔にお願いいたします。
#347
○国務大臣(石井啓一君) 失礼しました。
 施設の整備というのはやはり時間が掛かりますので、やっぱりハード、ソフトをしっかりと組み合わせて国民の命を守っていくということが重要かと思いますので、施策を総動員をしてしっかりと対応していきたいと思っております。
#348
○山本太郎君 ありがとうございます。
 とにかく、恐らく、この震災による、震災というよりもこの災害による補正の予算で、来年の予算もそうですけど、ここけちったら、恐らく政権交代になっちゃいますよ。がっちり自民党の皆さんもお尻たたいてください、政権の。この国に生きる人々の命を守るためです。よろしくお願いします。
#349
○委員長(柘植芳文君) 暫時休憩いたします。
   午後五時五分休憩
   〔休憩後開会に至らなかった〕
ソース: 国立国会図書館
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