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2018/02/07 第196回国会 参議院 参議院会議録情報 第196回国会 国民生活・経済に関する調査会 第2号
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2018/02/07 第196回国会 参議院

参議院会議録情報 第196回国会 国民生活・経済に関する調査会 第2号

#1
第196回国会 国民生活・経済に関する調査会 第2号
平成三十年二月七日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 二月七日
    辞任         補欠選任
     自見はなこ君     そのだ修光君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    会 長         増子 輝彦君
    理 事
                井上 義行君
                上野 通子君
                中西 健治君
                石上 俊雄君
                横山 信一君
                岩渕  友君
                藤巻 健史君
    委 員
                朝日健太郎君
                小川 克巳君
                自見はなこ君
                進藤金日子君
                そのだ修光君
                豊田 俊郎君
                中泉 松司君
                中西 祐介君
                森屋  宏君
                山田 修路君
                難波 奨二君
                吉川 沙織君
                高瀬 弘美君
                宮崎  勝君
                川田 龍平君
               薬師寺みちよ君
                平山佐知子君
   事務局側
       第二特別調査室
       長        林  浩之君
   参考人
       公益財団法人あ
       すのば代表理事  小河 光治君
       特定非営利活動
       法人しんぐるま
       ざあず・ふぉー
       らむ理事長    赤石千衣子君
       特定非営利活動
       法人豊島子ども
       WAKUWAK
       Uネットワーク
       理事長      栗林知絵子君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国民生活・経済に関する調査
 (「あらゆる立場の人々が参画できる社会の構
 築」のうち、豊かな国民生活の実現(子どもを
 めぐる格差への取組)について)
 (海外派遣議員の報告)
    ─────────────
#2
○会長(増子輝彦君) ただいまから国民生活・経済に関する調査会を開会いたします。
 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国民生活・経済に関する調査のため、今期国会中、必要に応じ参考人の出席を求め、その御意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○会長(増子輝彦君) 異議ないと認めます。
 なお、その日時及び人選等につきましては、これを会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○会長(増子輝彦君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○会長(増子輝彦君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国民生活・経済に関する調査のため、今期国会中、必要に応じて政府参考人の出席を求め、その説明を聴取することとし、その手続につきましては、これを会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○会長(増子輝彦君) 異議ないと認め、さよう取り計らいます。
    ─────────────
#7
○会長(増子輝彦君) 国民生活・経済に関する調査を議題といたします。
 本日は、「あらゆる立場の人々が参画できる社会の構築」のうち、「豊かな国民生活の実現」に関し、「子どもをめぐる格差への取組」について参考人から御意見をお伺いした後、質疑を行います。
 御出席をいただいております参考人は、公益財団法人あすのば代表理事小河光治参考人、特定非営利活動法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ理事長赤石千衣子参考人及び特定非営利活動法人豊島子どもWAKUWAKUネットワーク理事長栗林知絵子参考人でございます。
 この際、参考人の方々に一言御挨拶申し上げます。
 御多忙のところ本調査会に御出席いただきまして誠にありがとうございます。
 本日は、皆様方から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の調査の参考にいたしたいと存じますので、何とぞよろしくお願いいたします。
 本日の議事の進め方でございますが、まず小河参考人、赤石参考人、栗林参考人の順でお一人二十分程度御意見をお述べいただいた後、午後四時五分頃までを目途に質疑を行いますので、御協力をよろしくお願いいたします。
 なお、御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、小河参考人からお願いいたします。小河参考人。
#8
○参考人(小河光治君) 本日は、このような機会をいただきましたことを心からお礼申し上げます。
 今御紹介いただきました、私は子どもの貧困対策センター公益財団法人あすのばの代表をさせていただいております小河と申します。
 今スライドがございますので、スライドに沿いながらお話をさせていただきたいと思います。(資料映写)
 まず、私どもの団体、まだできて二年半程度の団体でございます。
 そもそも私は、このあすのばの前には、親を亡くした子供たちを支援しておりますあしなが育英会に長く勤務をしておりまして、一人親の世帯あるいは障害を持たれている御家庭のお子さんたちに、奨学金だとか心のケアの事業などに携わってまいりました。
 もう御存じのとおりですが、この子どもの貧困対策法という法律、議員立法によって全ての国会議員の皆さん御賛成いただいて、二〇一三年の六月十九日に成立いたしました。その際に、あしなが育英会の奨学金を受けている大学生たちがこの子どもの貧困対策の法律を作ってほしいという運動を進めておりまして、その後、「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワークの皆さん方々、いろんな方々が力を合わせてこの運動に携わってまいりまして、私も当時はあしながの職員の一人としてこの担当をしておりました。
 そういう経緯の中から、これは親を亡くした子供たちだけの問題ではなくて、一人親でも様々な理由がありますし、又は社会的養護の問題、住民税非課税世帯、生活保護世帯、そういう様々な状況の中で貧困状況に置かれている子供たちのための民間のセンターをつくりたいということで、私どもの団体をつくらさせていただきました。
 主に、三つの役割をしております。
 まず、少しあすのばの紹介をさせていただきますが、なかなか、まず子供の貧困見えにくいというところがあります。これをいかに見える化するか。今も調査をしております。後で少しお話しさせていただきますが、こういうデータ、エビデンスに基づいた政策提言などをしていくという事業が一つ。そして、今日、栗林さんもいらっしゃっていますが、子供食堂だとか、いろんな地域で子供を支援する民間の取組も大変今いろんなところで充実してきています。こういう活動をいかに支えていくかという中間支援的なもの。それから、直接子供たちにも支えていく事業として、今まさに入学、新生活を迎えるお子さん方に給付金を差し上げる事業だとか、あるいは子供たちのキャンプなどというような事業をさせていただいています。
 私たちの事業、小さな団体ですから、最終的には、この右と左の大きな矢がありますが、行政だとかあるいは議員の先生方にお願いをして子供を支える支援をいかに充実させるか。そして、先ほど申しましたように、NPOなどのそういう地域など民間の活動をいかに充実させていくか。支援活動、この両方の右と左の矢をいかに太く大きくするかというのが私どものミッションだというようなことで日々活動をさせていただいています。
 私どもの団体、もう一つの特徴は、子供がど真ん中、センターというところで、今ここにも理事六人おりまして、私を含め大人の理事が三人おりまして、あと、この青で書いてある部分は学生が理事になっています。子供たちの声を私たちも運営の中でも生かしたいということで、高校生以下の子供たちについては子ども委員会という組織もつくって、子供たちの声も直接運営に生かしたいというようなことで活動させていただいています。
 子供の貧困の今現状について、もう既に御理解いただいていると思いますが、少しデータ等でお伝えさせていただければと思います。
 現在の子供の貧困率、相対的貧困率は一三・九%、これ二〇一五年のデータで、その三年前に比べると、こちらに数字がありますように改善されているというものの、まだ七人に一人のお子さんが貧困状況にいるというところです。とりわけ一人親世帯の貧困については、こちらも下がってはいるんですけれども半数以上というようなところで、OECDの中では最悪レベル。この後、赤石参考人からも詳しいお話があるかと思います母子世帯についても、この二つのデータがありますように、今、一人親世帯、母子世帯、父子世帯合わせて百四十二万世帯、二百二十万人以上のお子さんたちがいるという推計ですが、厚労省の一人親の調査でもこういう実態が明らかになっています。
 特に母子家庭が大変増えているというような状況があるということ、それで、なおかつ、先ほど申しましたように貧困状況に陥ってしまっている、そういう一人親の母子家庭特に多いというようなところが大きな今の問題、課題だというふうに言えるかと思います。
 一方で、御両親がそろっていても貧困状況にあるというような方も少なくないわけですね。非正規の雇用状況、もう御存じのとおりですけど、今四割近くまであって、こちらもかつてに比べると倍近く、三十年前の倍近くになっていると、倍以上になっている。また、外国にルーツを持つお子さんたちも増えている。いろいろな原因がこういう今子供の貧困、深刻な状況になっているんだろうというふうに思います。
 このグラフだけを見ると、今回、この三年、ずっと右肩で上がってきたものが貧困率下がっている。このトレンドのままずっと行くんだろうかというところが、これから注目しなければならないところだとは思います。しかしながら、実感として、実際に例えば一人親のお母さんたちが今、非正規だった人たちが正規になっているかというとなかなかそういうような実態はないということで、今まさにいろんな経済政策にもよって今経済の状況がいい中で、最低賃金も上げていただいたりだとかというようなことで、今景気がいい状況の中で所得も上がっている、そういう中での今この貧困率の改善という部分はあるのではないかと思いますが、これが、また逆に不況のような状況、不景気な状況になったときに果たして同じような状況が続いていくんだろうかということはこれからも注目しなければならない。率直に申し上げると、今後景気が悪くなった局面に入ってきたときには貧困率はまた悪い方向になっていくのではないかということをとても危惧しております。
 こういったデータのみならず、私どもが独自に行っているものから見えてきた実情を少しお話をさせていただければと思います。
 先ほど申しましたように、入学、新生活を迎える小学校に入る方、中学校に入る方、中学を卒業する方、高校を卒業する方などに三万円から五万円の給付金の制度を私ども初年度からやっています。ちょうど今、今度の春進学などをされるお子さんたちの今年度の分の審査の大詰めに来ておりますけれども、ここに書いてありますように、今年度に関しては、二千人の定員に対して六千人を超える、三倍以上の方が全国からお申出をいただいている、これだけニーズがあるということもまず一つあるかと思います。対象になるのは、ここに書いてありますように、生活保護を受けていらっしゃる方、住民税非課税世帯、あるいは児童養護施設などで今いらっしゃって、これから自立をされる方が対象なんですが、そういう方がたくさんいらっしゃるという現状があります。
 初年度にやりましたこの給付金の受給者の中で一例を少し挙げたいと思います。ちょっとここに書いてあるのを読まさせていただきます。母は介護施設で調理を担当し、パート勤務をしています、パートの収入と手当で三人の子供を育てているため経済的に厳しく、教育費も食費も大変です、今回二人の子供が入学するためその準備費用が出せない状況ですということで、私どもの給付金をもうわらにもすがるような思いで申し込まれたというようなところです。
 この方、この御家庭、お母さんは年収が税込みで七十五万円しかなくて、高二、高一、中一の三人のお子さんを持っている、公営住宅で二万五千円の家賃を払っていて、この方は生活保護を受けていらっしゃらないというような、当然受けられるような状況なんですけど、受けていらっしゃらないというような状況なんです。
 このお母さんから事務局に電話が掛かってきたんですね。最終的に非課税証明、この方は内定されたんですけれども、非課税証明の証明書類とか住民票を出してくださいということで、役所に行ってその書類を取っていただく、その手数料については、済みません、ちょっと立て替えていただきたいというふうにお願いしたんですが、そのお母さんから、ここにありますように、お電話が掛かってきて、この六百円が立て替えられないんだと。私ども、三月の末までにお金をお送りしたいので三月二十二日までにこれを送ってくださいと言ったら、二十五日の給料日まで何とか待っていただけませんかというような声があって、その六百円をどなたかにお借りするということもできないような、そういう厳しい状況があるということです。
 この方だけではなくて、毎年、これから内定をされた方が決まると、いつこのお金振り込まれるでしょうか、このお金で制服を買いたいんです、当てにしているんですけどというようなお問合せだとかが大変多いというような実態もあります。
 今ちょうど、去年給付金をお渡しした方に本格的なアンケート調査を行っています。今回、あすのばが初めて、今、千五百人のお子さんと保護者を対象にした調査をしています。今、子供の貧困の調査についても各都道府県あるいは基礎自治体ではそれぞれ調査をされていらっしゃいます。それは、地域でどのような子供さんが今状況にいるかということは明らかになっている、これは大きなメリットがあるんですが、今、日本全体の子供の貧困がどういうふうになっているかという実態調査はまだ行われておりません。
 私どもも、当初から、この給付金をお届けするだけではなくて、その方々が今何にお困りで今どんなことがあるのかということをはっきりさせたいということで、今回、本格的な調査を第一回目やりました。ここの下にありますけれども、今度、来週なんですが、第一議員会館の多目的ホールの方でこの中間報告会、子どもの貧困対策推進議員連盟との共催で行わさせていただくということもございますので、ここで是非また詳しい調査結果も発表させていただきたいと思いますので、是非お越しいただければ有り難いというふうに思います。
 子供の貧困ということをちょっと二つの軸で考えてみたいと思います。言葉どおり貧と困ということがありますが、縦軸に貧、横軸に困、困り事というのを取ったときに、まさに貧困というのは、経済的に困っている、貧しい状況で、かつ困り事も多いという、この赤いところというような状況になっているかと思います。
 かつて私も、一人親世帯で育ちましたので本当にお金がなくて大変な状況だったんですけれども、私が子供の頃というのは、ここにありますが、どちらかというと貧乏、お金はないけれども地域の方々がいろいろおせっかいをしていただいたりとか、夏休みなんかだったら、うちで御飯食べなよとか海水浴へ一緒に連れていっていただいたりとか、あるいは学校の先生、退職された先生が勉強をうちで見てあげるよというようなことが、いろんな仕掛けがなくても、そういう地域の支え合いだとかで起きていた、あったということですね。なので、困り事は少なかったというようなことが言えるかと思います。
 じゃ、これをどうしていったらいいかということだと思いますが、まず貧に対するアプローチ、経済的な部分に対しては、まさに今、先ほど非正規の問題がありましたが、安倍総理ももう非正規という言葉をなくしたいというふうに強くおっしゃっていただいているとおりに、これをいかに安定した、雇用の安定を図っていくかというようなことはとても重要なことですし、世帯の所得をどうやって増やしていくかということも重要です。また、再分配もより強化していくという方向性も大事かと。一方で、お金が掛からないように、住居だとか教育費の部分のアプローチも必要だと思います。
 今度、困の方のアプローチですが、これはやはり、先ほど申しましたように、かつて地域ではそういうものが、支援が、支え合いがあったんですけど、なかなかそうはいかない。この後、栗林参考人から、まさに地域でのその困に対してどういうふうにアプローチをしている、具体的なお話があるかと思いますが、そういったものを横展開をどうやってしていくかということも大切なことなのかなというふうに思っています。
 具体的に、じゃ、どういったことが求められているかということについてお話をさせていただきたいと思います。
 これは、毎年私ども年末に、政府それから各党代表の方をお招きした全国集会を開かせていただいていまして、そのときに要望させていただいたことです。いろいろ今お手元の資料の中に、その要望のものにつきまして、こちらに資料ございますので、その中で、もう既に今、来年度の予算、あるいは今度二兆円の経済政策パッケージの中にも盛り込まれているものもたくさんございますけれども、まだまだ課題と思われるものをピックアップさせていただきました。
 今、高等教育に対する支援というのは本当に充実をしていただいていますが、これはとても有り難いことなんですけど、じゃ、高校以下のお子さんに対するいろんな支援は十分かというと、必ずしもそうではないというところがあるかと思います。
 高校の問題なんですが、高校生の給付型の奨学金、これも創設していただいているんですが、ここにありますように、非課税世帯に関しては第一子と第二子に格差がある、この格差を是非なくしていただきたいということ。それから、あと、高校に入るお子さん、小中学生のお子さんは就学援助がありまして、入学準備金制度がある。これも今、半数ぐらいの自治体では前倒し支給もしていただくようにもなりました。しかしながら、高校に入るときには、生活保護世帯に関しては入学のための準備金支援がありますけれども、それ以外の例えば住民税非課税世帯に対しては何の支援もないというようなところで、実は山梨県は、単費でこの住民税非課税世帯に五万円のこういう入学を支援する、そういう制度がございます。これを全国展開をしていただくというようなことも大切かというふうに思います。
 それから、一人親の問題でいうと、これ一人親の中でも非常に今格差があるということがあります。ここにありますように、婚姻歴のない一人親の方ですね、今、寡婦として認められていないということで、今回、厚生労働省も様々な保育料だとかそういったものをみなし適用するということで、かなり大きな第一歩だと思いますが、そもそも税制上の部分の寡婦控除は受けられない。これによって、今、日本の、給付型奨学金にしても何にしてもですけれども、住民税非課税というところで一つの線が引かれてしまう。本来、もし未婚の一人親の人もこの寡婦控除が受けられたら非課税世帯になるのに、ならないために非課税にならない。いわゆるいろんな恩恵が受けられないというような不利益も今あるというところです。ここも是非なくしていただきたいというふうに思います。
 生活保護世帯の世帯分離ほか、ここにも幾つか挙げておりますけれども、こういった内容についても是非前向きに検討していただければ有り難いなというふうに思っております。
 それから、最後になんですけれども、先ほど冒頭で申しました子どもの貧困対策法、この法律が成立して今度の六月で満五年というふうになります。それから、その法律に基づきまして、子供の貧困対策大綱、これ閣議決定されてまた五年ということになるわけですね。ですので、それぞれ、法律につきましても、それから大綱につきましても、五年をめどに見直しをするというふうに見直し規定を入れていただいています。
 今幾つか申しましたが、しかしながら、私もここにずっと関わってきて、この五年間の間に、実は法律で書かれてあること、あるいは大綱の中で書かれていることよりも、実質的に具体的な施策がもう前に進んでいるということもかなりたくさんあります。五年前に、今度、大学だとか専門学校の給付型の奨学金がこれだけ大きなレベルで充実する、実現するなんということは思ってもいなかった。あるいは、児童扶養手当、一人親の児童扶養手当についても、この大綱の中では検討ということも言葉としてなかなか入れていただけなかったんですが、しかしながら、二人目以降の見直しというのも三十六年ぶりに増額をされたというような事実がもうあるんですね。
 むしろ、今の実態よりも、実際の制度よりも大綱だとか法律がまだ後ろ側にいるというような現状もあります。もちろん、更にこれを前に進めていくという意味でも、これは本当に全ての国会議員の皆さんで法律をそもそも作っていただいたというようなこともございますので、是非この見直しということについても今後議論をしていただければなというふうに思います。
 具体的なところで少しだけ申し上げますと、今この貧困の連鎖を断ち切るという部分についてはもちろん大切なことなんですけど、今困っていることについては、この法律の中ではなかなかまだはっきり書いていない。今の困り事についてもしっかりと向き合うということについて、是非理念的な部分では入れていただきたいということ。
 それから、この法律の中では、教育の支援ということについては大変踏み込んで法律も大綱も両方なんですがあるんですが、四つの柱の中の生活支援、就労支援、経済的支援という部分についてはまだなかなか十分ではないという部分もあるかと思います。
 指標に関しても、今有識者会議の中でも検討されていますけれども、ただ貧困率だけではなくて、いろんな分野の多様な指標をしっかりと定めていただいて、それをどうやって良くしていくかというようなことについても是非入れていただきたい。
 都道府県の子どもの貧困対策計画、これ自治体ごとの計画というのもすごく重要で、これ努力義務というふうになっていますが、実際、もうこれも実は既に全ての都道府県で計画できています。なので、これは是非義務に上げていただきたいと思いますし、問題なのは、あとはいかに基礎自治体の中で子供の貧困対策を前に進めていただくかというのも重要なポイントになってきますので、こちらについても是非計画を盛り込んでいただきたいというような点についても是非お願いをしたいというふうに思っております。
 ありがとうございました。
#9
○会長(増子輝彦君) ありがとうございました。
 次に、赤石参考人にお願いいたします。赤石参考人。
#10
○参考人(赤石千衣子君) しんぐるまざあず・ふぉーらむの理事長をしております赤石です。
 今日はこういった機会を与えてくださり、本当に感謝しております。二十分お話しさせていただきます。
 まず、スライドに沿って、私どものしんぐるまざあず・ふぉーらむの活動を少しだけ御紹介させてください。(資料映写)
 今、会員数が千百人、これはインターネットを通じてメルマガをお取りになる方が大変増えておりますので、日々一人とか三人とか会員数が増えております。
 会員に限らず、電話相談を実施しております。今日も相談日ですので私は駆け付ける予定なんですけれども、本当に地域の中で困り事を抱えている方が、どこにも相談先がなくて、兵庫からも熊本からもいろんなところから御相談が入っております。生活保護を受けることに抵抗があり、御出産を控えて、私どもが赤ちゃんの用品を送ったりしております。こういう中で、グループ相談会というのもやっておりまして、社会的に孤立している方たちが自ら同じ立場の方とお会いすることでエンパワーして元気になられ、その先に進むということで、各地でやっております。
 また、お困り事の方には食料支援、お米をお送りしておりまして、年末には二百世帯以上の方にお送りしました。
 学習支援は、小規模ながらやっております。
 また、交流事業は、クリスマス会とかバーベキューパーティーとか、ここにも写真があります、おいしそうに食べてくれているんですけれども。クリスマス会では、この間は百人規模でやったんですけれども、本当多くてどうしようかと思ったんですが、子供たちからの声として、今日は特別なすごくいい一日だったねとお母さんに言ってくれたということです。私たち、ただ集まってプレゼントを差し上げて、そして企業さんからもお菓子などいただいたので、とてもうれしかったと思います。
 このお母さんから後で言われたのは、十二月はインフルエンザに子供が二人ともかかったので就労日数が少なくて、六万円の収入しかなかった、休まなければ十数万の収入があるんだけれども、なので、キャッシングを使ってやっぱりカードでローンをしていると。なので、十二月に入った児童扶養手当は全部返済になってしまい、子供のプレゼントを買うのでやっとであったと。なので、ほかのお祝い何もできなかったのでクリスマスパーティーに参加してとてもよかった、自分が初めて応援してもらえていると実感しましたと言っていただきました。それまでは何か怪しい団体だと思って、なかなか信用していただけなかったみたいなんですけれども、支えていただいているという実感をしましたというふうにおっしゃっていました。
 また、支援者養成や就労支援やっております。これが化粧品会社と連携した就労支援のチラシの一部でございます。日本ロレアルという世界最大手の化粧品グループと連携しまして、四か月半のプログラムでお母さんたちに出口のある就労支援、美容部員さんになる、正社員採用につながるんですが、あと、人材会社のスーパーバイザー職の正社員採用のチャンスのある、そういったプログラムを実施しております。お配りした資料の中にも、「シングルマザーに正社員の未来」という、そういう新聞記事を付けておきました。これは有効なんですけれども、ただやはりワーク・ライフ・バランス、土曜日に美容部員さんのお仕事とか入りますので、そういったところで、なかなかやりたくてもやれない方もいらっしゃるのが現状でございます。
 また、入学時の支援も、あすのばさんの十分の一ぐらいの範囲で三万円のお祝い金を渡す事業をやっております。
 では次、続いて、日本の一人親世帯の貧困の状況というのをお話ししたいと思います。
 先ほどもお話があったんですけれども、小河さんから、日本の一人親家庭の相対的な貧困率というのは先進国で最悪となっております。今このグラフの中で赤いところが日本ということになります。なぜここまで日本で一人親が貧困なのでしょうか。それなりに教育も福祉も充実している国なのにという思いに皆さん駆られるかと思います。
 一人親の現状は、十二月に平成二十八年のひとり親世帯等調査結果、名前が今回変わったわけですけれども、母子世帯等ではなく一人親世帯になってそれは良かったと思うんですけれども、こういう数になっておりまして、離婚による母子が八割、死別の方は若干減ってきて八%、非婚、未婚の方が九%というふうになっております。
 その方の就労状況なんですけれども、非正規で働く方が約五割ということで、母子世帯の就業率自体は八二%と非常に高いわけです。高いにもかかわらず非正規で働く方が多く、その方の平均就労年収百三十三万円。百三十三万円でお母さんと子供、平均で一・五人ですけれども、お暮らしになっています。これがやっぱり貧困の原因ということになります。正規になりますと三百万円ぐらいの年収になるわけですけれども、先ほども、正社員に登用されるチャンスのあるプログラムをやっていて思うのは、そうであっても、なりたいと思っていてもなかなかなれないという方がいらっしゃいます。
 母子世帯の収入階層から見た暮らしをちょっと何か円で作ってみたんですけれども、ゼロから百万円の方が二二%、百万円から二百万円の年収の方が、ここに四割近くの方がいらっしゃるんですね。この方たちは、多分、日々の暮らしは何とかなるかもしれない、食べていくだけ。しかし、教育費とか、何かお祝い事とか修学旅行とか高校進学とか、こういうことになると困ってしまう。安定していかれるのは、やっぱり三百万、四百万の収入がないとなかなか安定しないのかなというふうに思っております。
 また、親族の御支援がある方は比較的いいわけですけれども、今、御親族の同居率は四割を切っております。ですので、なかなか御親族の支援も受けられない方という方がいらっしゃるかと思います。ちなみに、父子家庭の方は六割が御親族と同居されております。
 ということで、例えば、御相談であった方ですけれども、月収十万円のお母さん、こんな方がいらっしゃいます。工場のパートで十万円で暮らしています。そうすると、児童扶養手当は満額支給で四万二千九百九十円今現在入っているわけですけれども、私ども、やはり、中学生のお母さんですので、もう少し収入を上げてみませんかということを御相談のときに言ってみます。でも、この方は離婚のときにDV被害を受けておられて、お子さんにもちょっと学校となじめないような時期があったり、そういうことがあって、職場の人間関係もやっと良いところに就職したし、子供にもお帰りと言ってあげたい、これは親としては普通の気持ちなんですけれども、この両立ができなくて、なかなか仕事を転職というところに踏み切れなそうな感じで御相談が終わったということになりました。
 正社員になると長時間働くことになり、子育ての方では次に、ちょっと放置されていますみたいなことにもなりがちと。このはざまの中で苦しんでいるのがシングルマザーあるいはシングルファーザーであるかと思います。
 また、お父さんの方はもっと大変でして、男性の仕事というのはなかなか子育てを前提につくられておりません。ですので、私どもがお話聞いたお父さんでも、トラックの運転手で朝五時頃出かけていく、そうすると、もうお子さんが学校に出かける時間には全然いない、だからお子さんはもう忘れ物がちであると、学校ではいろいろ言われてしまうと、それなのにPTAの役員に選ばれてしまって、仕方なく仕事を休んでいたら一番最初に解雇されてしまったというようなお父さんがいらして、本当にお父さんの仕事と子育ての両立ってもっと更に過酷になっておられるな。
 また、相談をしていいというお気持ちになられない。やっぱり男性ってなかなか相談ができないので、私ども、明石市でも、御相談のときにはお父さんを狙って必ずお話を聞くようにしていたような状況でございます。
 そういう中で、お子さんの進学率も低いということになります。
 あと、もう一つの問題が、公的支援制度があるんですけれども、いろいろ変化していたり、数が少ないのでなかなか広報もされていないというような状況がありまして、結果的には周知率が非常に低い制度が多いということがございます。例えば、高等職業訓練促進費給付金というのは、看護学校や介護福祉士学校に三年間通う場合には生活費を住民税非課税世帯には十万円、それから課税世帯七万五百円ということで、かなり助かる制度なんですね。これを三年間、月額出してくださるわけですけれども、知られていないです。チラシがない自治体もありました。こんな状況でございます。また、短期入所生活援助事業なども余り知られていないというような状況がございます。
 それから、もう一つ気になることは、無業の母子世帯のお母さん、半数が抑うつ状態であるということです。お仕事をしていない母は二人に一人がうつ、抑うつという指標で測っているんですが、私どもも、来てくださるママたちの中に、うつ傾向があるということで孤立していたり、他人からどう見られているかということを気にされてなかなか御自分の評価が上がらない、自己肯定感が低い、そして子供にもそれが悪い影響があるというようなことが起こっております。
 こういうことがございますけれども、では、なぜ日本の一人親世帯は貧困なのかということを少しだけ、今日は根本的な問題も考えていいということでしたので、お考えいただきたいと思います。
 母子世帯は就労していないから貧困なのでしょうか。それは、先ほど言ったデータから違うということが分かります。八二%、これは、スウェーデンよりもイギリスよりもアメリカよりも就労率が高いです。では、それは違うとしたら、就労収入が低いということがあります。もう一つは、母子世帯を支えるのはその周りの家族であるべきなのでしょうか。もちろん家族も支え合っているんですけれども、家族だけでは支え切れないのが今の現状でございます。この二つの誤解があってなかなか先に進まないのかなと思っております。
 私が思うには、お母さんが働いているパート収入の、先ほどの月収十万円のお母さんのことを考えてみてください。その同じ職場には多分パートの主婦、夫さんがいらっしゃる主婦の方が働いていると思います。そして、そういう方のためのお仕事にシングルマザーも就いておられるということなんです。となると、やっぱり男性の稼ぎ主がいらっしゃる家庭であったらそれでちょうどバランスが取れます。しかし、シングルマザーは、そこに働いていたら貧困に陥るわけです。
 ですので、女性の働き方が、やはり男女とも子供を抱えながら働ける社会というのをつくっていかないと、なかなかこの貧困問題というのは解決しないのではないかなというふうに思っております。何かすごい単純な図を作ってしまったんですけれども、やっぱり今、男性が長時間働いて女性は短時間働くというのが主流の社会でございます。これをやっぱり、それ望む方はちゃんと子育てしながら働けて賃金も平等に得られる、こういう社会でないと、なかなか根本的にはシングルマザー、それからシングルファーザーさんも同じです、貧困問題は解決しないだろうと思います。
 ですので、長期的なことを申し上げますと、男女が子供を育てながら働ける、同一価値労働同一賃金という原則をきちんと社会の中に定着させることが必要かと思います。また、女性が出産で仕事を辞めなくていい社会、WLB、ワーク・ライフ・バランスが整った社会というのをつくることが必要。これは長期目標ですからなかなかここにすぐには届きませんけれども、それと同時に、充実した子育て教育費の支援、また、養育費の取得率が二割、二四%ということですので、児童扶養手当と引換えではない立替払制度などが充実していくことが必要かと思っております。
 しかし、これはちょっと長期の目標を言ってしまったので、もう少し中期的な目標を申し上げます。
 それは、私ども、団体としては三十数年の歴史がありますので、一九八〇年代から一人親、母子世帯の支援の変化を見てきて思うことでございます。それは一人親支援の政策に評価検証を入れるということです。やはりなかなかここがきちんと行われていない。思い付きといったらちょっと申し訳ないんですけれども、そういった政策がちょっとぽっと出てきてしまう。この検証が行われていないために、果たしてこれ役に立っているんでしょうかということがございます。在宅就労支援などもその一例でございました。そのほかにもいろいろな就労支援事業の検証がなかなか行われていないので、日本の政策に評価指標の導入というのを必要かと思います。
 また、これが中期目標として皆さんの中に定着していただけるといいかなと思っておりますが、短期的には、既にもうあすのばの小河さんも言ってくださったので、それ以外のことを申し上げますと、相談の質の向上、利用者の声を聞く工夫というのをどうやってフィードバックを受けるのか。また、広報、周知、先ほども申し上げました情報が届いていないということがございます。
 私ども、児童扶養手当の現況届時に一人親の一斉相談を明石市で受けてまいりました。そういったこともありますし、私ども、現況届のとき、これ全員が役所にいらっしゃいますので、そのときに無料の新聞配布というのを、去年は五万五千部配布することができました。
 そのときに窓口に来るママたち、パパたちは、残念ながら窓口は嫌いなんですね。なぜなら、窓口というのは審査するところだからです。あなたの収入は、まあこれはいいですね。男はいないですか、男性とお付き合いしていないですか、やっぱり聞かれるんです、窓口で。そうすると、逃げるように窓口を去っていって、ほかの応援していただける施策に結び付かない、こういう現状があります。なので、窓口の信頼関係をどうやってつくっていくのか、とっても大事なところがなかなかまだ改善がなされていないなと思っております。
 そのほか、本当に御努力いただきまして、児童扶養手当の支給回数は、隔月、奇数月になるところですが、毎月になるといいなと思っております。そのほか、児童扶養手当二十歳までの延長などもあるといいなと思っております。そのほか書かせていただきました。
 あと、今話題になっております面会交流支援の法律などがありますが、是非、DV世帯に配慮し、親子の交流がいい場合もあるけれども、危険な場合もある、死亡事故もある、こういうことを念頭にした法律を作っていただきたいと思っております。
 また、非婚、未婚の母への寡婦控除の適用も是非お願いしたいと思っております。
 あとはちょっと読んでいただきたいと思っております。
 しんぐるまざあず・ふぉーらむとしては、これからも就労支援、力を入れていきますが、また、エンパワープログラムなど、評価指標を入れたプログラムとして皆さんに御利用いただけるようなものを作っていただきたいと思っております。
 以上です。
#11
○会長(増子輝彦君) ありがとうございました。
 次に、栗林参考人にお願いいたします。栗林参考人。
#12
○参考人(栗林知絵子君) 豊島子どもWAKUWAKUネットワークの栗林と申します。
 今日は、このような場でお話をさせていただきまして、ありがとうございます。
 私は、豊島区という地域で子供の居場所づくりをしています。全ての子供が来れるような居場所、ですけれども、特に困難を抱えた子供たち、この子供たちがつながることによってみんな笑顔で成長してほしい、そんな思いでつながった地域の方と居場所をつくっています。
 具体的にどういう居場所をつくっているのか、そしてどんなことをやっているのか、お伝えできればと思います。今日、お手元にパンフレットございますので、そちらも御覧ください。(資料映写)
 そもそも豊島子どもWAKUWAKUネットワークは、二〇〇四年に豊島区が子供が外で遊べる広場、プレーパークというのを造りまして、そこで子供たちと関わるところからいろんな居場所が増えていきました。
 具体的に言いますと、居場所で子供に出会います、地域の人が。そして、子供の困り事を子供からキャッチしてしまった。そうすると、地域の子供のことは放っておけないよね、じゃ、この子に必要な支援をつくっていこうという中で、地域の中に無料学習支援、そして、一人で御飯を食べている子やおなかいっぱい御飯食べれていない子供がいるということを知りまして、家族の次のコミュニティー、地域で御飯を食べる、そんな場所もできていきました。
 今では、特に一人親の豊島区の御家庭の場合は、アパートが八万円、十万円といっても、本当に狭いお部屋で住んでいます。子供が大きくなると、勉強のこととかでいろいろ言い合いになりますよね。例えば、うちだったら、子供は子供部屋に入って、お互い距離を置いてクールダウンすることができるんですけれども、狭いアパートで口げんかになると、子供は外に出てしまいます。徘回してしまうんですね。そういう中、子供が安心して来れる、泊まれる居場所もあったらいいねということで、WAKUWAKUホームという、いつでも子供もお母さんも来ていいよ、場合によっては泊まってもいいよ、そんな場所までできてしまいました。
 これが全体像です。食べる場所、遊ぶ場所、学ぶ場所、のんびりできる場所、様々な居場所がありまして、そこに子供やお母さんが行く中で地域のつながりができてきます。先ほど小河さんから政策のお話がありましたが、入学準備金の話、私たちがその親子にそういう情報を届けることによって子供たちのその環境が豊かになります。
 これは日本財団が、三年ぐらい前でしょうか、発表したデータをちょっと持ってまいりました。十五歳の子供たちの百二十万人のうちの十八万人というのが一人親家庭、生活保護家庭、そして施設に暮らす子供です。つまり、十分な大人、ねえねえ聞いて聞いてって言ったときに応えてくれるような大人がいない子供たち、この子供たちの将来を試算したわけですけれども、このデータの中に、ヘックマンという学者さんが、就学前の子供たちに対する投資というのはとても成果が高いというふうに挙げています。
 そして、こんなグラフを載せているんですね。若者に、今の若者にもちろん支援は必要です。でも、その成果というのがとても低いんだけれども、黄色いゾーンは就学前ですね、青いゾーンでも多分小学生ぐらいまでの子供たち、この子供たちにいろんな人的資本投資をすることこそがとても成果が高いよというふうにこのグラフから読み取れると思います。
 実際に私たち、プレーパークに来ている中三の男の子の勉強を教えたことがあります。ですけれども、教えてみたら、掛け算、小数点の足し算でつまずいていたんですね。そこで、中三の学習支援って今とてもいろんな自治体でもやっているんですけれども、もっと早い時点、小学校のそのつまずいた時点で支援をすることの方が成果が高いんじゃないか、そこで支援をすることによって、高校とか、進学高校が変わっていれば就労先も変えることができるんじゃないか、そんな思いで、小学生も来れる学習支援を五年前に立ち上げました。
 それがこのグラフの言っている意味だと思います。大きくなった子供の支援も大事なんだけれども、子供たちが地域の中にいるうちに地域の多くの大人が関わって、みんなで育てるような環境をつくるということですね。
 これ、福祉の視点でも同じことが言われています。発達期における十分な依存体験というのが基本的信頼感を育み、自立を促すということですね。これはよく愛着形成とも言われていますけれども、やはり全ての子供が大事にされる、多くの大人に褒めてもらったり気に掛けてもらう、これができるのはやはり地域の人なんです。制度ももちろん必要ですけれども、やっぱり孤立しがちな子供やお母さんにこのつながりをつくっていくことは地域にしかできません。
 昔と今、昔も子供たち、自分も大変だったというような話をよく聞きますが、今便利になっています。コンビニとかスーパーも二十四時間営業していますので、昔のようにみそを借りたり、もう家でしか御飯が食べれないという状況ではないんですね。もう子育てのお母さんもそうです。人に聞かなくてもスマホで情報が取れてしまうような環境の中、あえて、今、現代のつながりづくりをしていくことが私はとても大事なんじゃないかと思っています。
 そういうわけで、私たち、地域に様々な切り口の子供の居場所をつくっています。子供は昔も今も食う、寝る、遊ぶ、食べる、安心して寝る場所、そして思い切り遊ぶ、この体験が必要なんじゃないかなと思っています。
 具体的にこれがプレーパーク、遊び場の様子です。こんなふうに異年齢の子供たちが遊んでいますが、この真ん中にいる二人は就学前の母子家庭のお子さんです。まさに、先ほどのグラフでいう黄色いゾーンの子ですね。お母さんは、サービス業ですので、土曜日とかも仕事をしないと収入が足りません。そういう、土曜日って、でも保育園がやっていなかったり、保育園行きたくないってお子さんは言います。でも、地域でこういう場所があることによって、子供をみんなで見守って大事にされるわけですね。ここで子供たちは、人を頼ってもいいとか、何か困ったら相談すればいい、何かやりたい、こんなことを経験して大きくなることが必要なのかなと思っております。
 これが、こんなふうに木で何か遊ぶにしても、自分たちでちょっと上のお兄ちゃん、お姉ちゃんのやっている姿を見ながら、まねをしながら大きくなるんですね。こんな泥んこ遊びとか、今なかなかするところがありません。公園は禁止事項の看板だらけです。サッカーが禁止、ボール遊び禁止、自転車乗り禁止です。ですけども、子供がやっぱりやりたい、これをしたいと思うような環境をつくっていくことがとても必要なんじゃないかなと思っております。
 これは学習支援です。ここも対象は地域の子供全てです。ですから、小学生も中学生も外国籍の子供も。そして、外国籍のお父さん、お母さんは更に日本語を学ぶチャンスがありません。ですから、手紙を読めないんです。制度につながらないんです。誰にも相談できない。そういうことを知ってしまいましたので、今ではお母さん、お父さんもやってきます。時には高校進学のための準備の説明をしたり、時には教育委員会の窓口に一緒に行くことができます。
 もちろん、小学生、つまずいていない子は、ここで勉強、宿題が終わった後、こんなふうに大学生と遊んだり、知っている関係、大事にされる経験をここでするんですね。
 これも日常の様子ですけれども、お子さんによっては、親御さんが忙しいと、なかなか持ち帰った作品、こういうものを家で褒めてもらったり飾ってもらう経験がありません。毎回ランドセルをしょったままここに来る子がいます。一週間分の手紙がランドセルの中に入っています。そういうのを私たちが全部チェックをしたり、子供の持ち帰った作品を一時間だけでもここで飾ったり、こういうことだったら私たち地域の多くの人たちがつくることができます。
 これも日常の様子です。ここにスーパーの袋があるんですけれども、これは地域のパン屋さんが毎回子供たちのためにおいしいパンを焼いて、こういうふうに提供してくれるんですね。この学習支援、豊島区には今十九か所に増えました。地域の大人が地域の子供たちのための学習支援をしています。そこに、地域の福祉系のパン屋さんですね、皆さん、子供たちのためにということでパンを提供してくださったりお寺からお菓子が届いたり、つまりまさに地域の子供をみんなで支えるつながりをつくることができています。
 ここでクリスマス会、家でできなくても、こんなふうにわいわいクリスマス会をやったり、大学生が本物の文化、芸術、そういうものを届けたり、時には博物館に連れていったり、学習支援に来ている大学生、みんな十分な環境の中で育った子が多いです。自分がやった体験を子供たちにさせ、そういう場をつくっているんですね。
 これは先日のクリスマス会の様子です。私たちの活動、全て子供は無料です。お金があるなしに限らず全ての子供が地域に大事にされてほしいということでやっていますので、なかなか財源は厳しいです。ですから、近くのスーパーでスポンジを買って、みんなでケーキを作って、でも、みんなであったかいクリスマス会を迎えることができるんですね。
 そして、これ、よく今皆さんも聞くことがあるかもしれません、子供食堂です。十分に御飯が食べれないとか、独りぼっちで、お母さんが帰りが遅かったり、普通の核家族でも、お父さんの帰りが遅くて、お母さん、もう夕方になると笑顔がない、そんな中で親子二人で御飯を食べているお宅もあるわけですね。月に一回でもこうやって地域みんなでわいわい御飯を食べる。そこでお母さんも気持ちが楽になることで、子育て全体、楽になったらいいななんて思っております。
 ここは就学前の親子がたくさん来ています。ここはお寺を借りてやっていますので、こんなふうな看板も掲げ、こんなふうなにぎやかに、わいわい御飯を食べています。
 一方で、ここは九十歳のおばあちゃんが住む一軒家を借りてやっている子供食堂です。地域の方が、この場所、自分のお宅を使っていいよということで貸してくださっています。でも、このおばあちゃん自身が、子供たち、そして私たちおばちゃん、いろんな人たちとのつながりの中、老後も、もう九十ですので、地域とつながりながら楽しく暮らすことができるんですね。で、こんな郷土料理や季節の料理、もちろん、お母さん余裕がなくて家でできることがないなら、親を責めるのではなく、地域でこういう場をつくればいいんじゃないかなと思っております。
 これ、フキの煮物なんですけれども、ある若いお母さん、この煮物を子供食堂で初めて食べられました。お母さん自身が十分な環境ではない中で成長されたんですね。そして、未婚のまま出産されてシングルマザーになりました。やはり、こういうお母さんも子供食堂にやってきて大事にされる、そして子供はもっとみんなで大事にしてみんなで育てる、このつながりをつくる子供食堂はいい装置だなと思っています。
 手作りのお弁当を学校の運動会に持っていったことがないということを聞けば、こんなふうにお弁当の作り方を教えたり、夏休み、お母さんはお盆休みはいつも別の仕事を入れている、旅行なんて行ったことないとか、不登校のお子さんはそもそも修学旅行も行っていないですよね、そんな声を聞き、農家さんのところにみんなで遊びに行ったり、つまり、本当は親が家族でやる経験ですけれども、できないんだったら地域でやろう、こんな広がりです。
 先ほど言いました無料学習支援、豊島区には、私たち五年前に始めたんですけれども、これ、行政とかがいい取組だねと応援することによってどんどん増えていきました。今十九か所です。そして、これ、福祉課さんがこんなふうなマップを作り、毎回、月に一回、区役所に集まって、みんなで情報共有をしています。つまり、地域全体がこういう子供たちをほっておかない、そんな意識が高まってきています。そして、これ、マップですね、マップを作って必要な子供に情報を届けております。
 同じように子供食堂も、これ三つ折りのマップなんですけれども、これ三つに折ってあるんですけど、中を開くとこんなふうに、地域の子供食堂、豊島区の中に今十三か所、増えました。こういうところがあるよというのを情報を子供たちに提供したり、時には子供たちを連れてくるのは行政の方だったりします。もちろん、地域の方も連れてきます。
 こうやって子供の居場所、食べる場所、遊ぶ場所、そして学習支援の場、いろんな場ができていく中、そこに、そういう場所に子供をつなげる人ができていく中、地域のセーフティーネットの網がどんどん細かくなっています。
 豊島区では、今、来年度からおせっかいさんという、地域の方だけではなく、行政に子供生活支援員、コーディネーターを配置をして、更に必要な子供たちにこのような地域の資源につなげる、こんな制度もできてきています。
 私たちのこの取組、子供、勉強、本来は学校で先生が教えるべきだろう、子供、親が育てるべきだろう、御飯なんか子供食堂で作ったら親が怠けてしまうんではないか、こんな批判もありました。ですけれども、私も近所の公立の学校に子供通いました。先生、本当に余裕がない中、一生懸命やってくださっています。お母さんもお父さんも、シングルでも何とか頑張っているんです。だったら、そこで見捨てるのではなく、足りないところは地域でサポートするよ、みんなの地域の子供だよね、こんな意識がもっと広がる中、そういう地域は全ての人をほっておかない町になっていくんじゃないかなと思っています。
 私たち自身、こういう取組をする中、多くの仲間ができて、私自身、地域のつながりが豊かになりました。特に子供食堂は、今全国に八百から千か所ぐらいあるんじゃないかと言われています。豊島区の中だけで十三ですね。先日、埼玉で「広がれ、こども食堂の輪!」全国ツアーというのがあったんですけれども、埼玉県内にも八十か所以上あるということです。こうやって、地域の子供を地域で何とかみんなで支えたい、こんな意識が広がっています。
 子供食堂というのは、やはり子育て支援というのは今までもいろいろ施策はあるんですよ、子育てサロンとか子育て広場とか、親御さんが地域で仲間をつくり、子育てが楽になるようにということであるんですけれども、一人親のお母さん、平日の昼間の広場に行くことはできません。でも、保育園帰り、月に一回でもここに行けば、あったかい御飯作って、今日だけは洗い物しなくてもいい、こんな場というのは、やはり困難な家庭のお子さん、つながりにくい親子がつながりやすい装置なんですね。そして、私たちも子育てのし直しができたり、子供と関わる中、自分たち自身も豊かになっています。
 これは、つい先日、お正月にいただいた地域の方からのお手紙です。よかったら後で御覧ください。子供食堂や食料支援もしています、畑に連れていったり、みんなで焼き肉を食べに行ったり、そんなことも、企業さんとかいろんな方たちが今子供の支援をしたいんです、だけども、どこにその子がいるか分からない、支援をしたいけどもということで私たちに相談されてきます。私たちは本当におせっかいにも、その企業と地域の子供をつなぐだけなんですね。フードロスの食材とその親子をつなぐだけです。でも、そのつなぎ手がいることによって子供たちが豊かに育つ、この環境は地域の人たちがやる気になれば全国どこでもできるんじゃないかなと思っています。このお手紙にもありますが、今本当にこの支援があって助かった、でも、自分ももうちょっとしたら今度は支える側に回りたい、こんなお母さんの声をよく聞きます。
 こうやって、子供ってその年齢によって必要な支援が違います。小さいうちはやっぱり関係づくりですね、大事にされる。だけど、大きくなってくると、やっぱり今度お金も掛かります。いろんな制度やその居場所、人につなげて、子供たちが成長する、そして地域に戻ってくる、この循環ができることによって私は持続可能な町づくりになっていくと思っております。
 子供食堂、五年前はこんな取組、大丈夫なのかなんていう声がありましたが、もっともっとこれが広がったらいいねということで、別刷りで「広がれ、こども食堂の輪!」全国ツアーというのをお配りしていますが、こんな啓発もしております。
 長くなりました。以上です。ありがとうございました。
#13
○会長(増子輝彦君) ありがとうございました。
 以上で参考人からの意見聴取は終わりました。
 これより質疑を行います。
 本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行います。
 まず、各会派一名ずつ指名させていただき、その後は、会派にかかわらず発言いただけるよう整理をしてまいりたいと存じます。
 質疑を希望される方は、挙手の上、会長の指名を待って御発言くださいますようお願いいたします。
 質疑及び答弁は着席のまま行い、質疑の際はその都度答弁者を明示していただきますようお願いいたします。
 なお、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますよう、答弁を含めた時間がお一人十分以内となるよう御協力をお願いいたします。
 それでは、質疑のある方は挙手を願います。
 朝日健太郎君。
#14
○朝日健太郎君 本日は、三人の参考人の先生方、ありがとうございました。
 自由民主党の朝日健太郎と申します。
 私も、今、八歳と六歳の子供を育てながら、今朝も保育園に息子を送ってきて、まさに子育て世代ど真ん中でございます。そうした中で、我々国会議員は、今一番、一番というか、大きな社会問題となっておりますこの子供の貧困、六人に一人、先ほど小河参考人は七人に一人というような率で表現をされておりましたけれども、非常に多い数字だなという印象を持っております。
 そうした中で、今日の三人の参考人の皆さんからは、それぞれ一人親世帯、女性の就労支援であるとか様々な一人親世帯へのサポート、そしてまた栗林参考人からは、実際豊島区の中において地域活動としてそういった様々なサポートをされているというお話を伺いました。
 我々といたしましても、税制の面であるとか制度面、また、そういった経済的支援というものを考えていく一方で、そういう個別の質問をしようかなと考えていたんですけれども、逆に、お三方のこの団体自身が様々なリソースを持って事業を展開されていると思うんですけれども、実際、あすのばさんであれば公益財団法人、そのお二つであればNPO法人として活動されています。
 実際、皆さんの団体自身が必要とされているリソース、皆さんの団体がより持続可能的に、より社会のセーフティーネットとして深く機能するためにはどういったものを御要望というか必要とされているのかというのを、是非とも三団体の皆様にそれぞれ御自身の団体の視点に立って御回答いただきたいと思います。
#15
○参考人(小河光治君) ありがとうございます。
 私ども、この運営は、基本的には民間から、多くは個人の方からの御寄附、そのほか助成をいただいているという部分もあるんですが、広く市民の方に支えていただくことが大切だなというふうに考えています。
 と申しますのは、やはり私たち、いろんな意味で今も各政府あるいは各党に対しても、より積極的に、中立の立場なんですけど、いろんなところに積極的にいろんなお願いをさせていただくときに、やっぱりフリーハンドであるということはとても重要なことなのかなというふうに思っていまして、そういう意味では、いかに広く市民の皆さんが応援していただくというような形をこれからつくっていくというのが大切な部分になっていくのかなというふうには思っていますが。
 とはいいつつも、これは私どもだけではないんですけど、今いろんな意味で草の根で様々な活動をしていらっしゃる団体を見ていると、その団体そのものの財源が非常に厳しいというところが、なかなか民間からの寄附を集めることが難しいという部分もあります。なので、そういったところに対しては、まずは、やはりそれぞれの団体で努力して寄附を集めるということも大切なんですが、必要な支援というようなこと、助成も含めて、そういったものも一方で求められているのかなということは感じております。
#16
○参考人(赤石千衣子君) 御質問ありがとうございます。
 私どもの団体も、厚生労働省からの補助金もいただいておりますし、自治体からの委託事業もあります。でも、多くはやはり御寄附をいただいて運営しているかと思います。昨年、認定NPOの申請はしておりますので、今審査待ちという状況でございます。より多くの方に御理解いただいて、御寄附をいただけるようにしたいというふうに思っております。
 私どもが何のリソースが必要かということですけれども、やはり人材。私どもの中心は、シングルマザーの体験をしておられる、そして支援者としてトレーニングを受ける、そういう方たちが支援員になっておりますので、本当にそういう人材をきちんと確保しながら、さらに御協力いただける方を巻き込んでいくというところの人材の問題がございます。
 また、姉妹団体が全国に、シングルマザーの支援の団体があるんですけれども、皆さん、運営資金の問題もありますし、また、その運営の手法といったものもなかなか届いていないのかなというような気がしております。
 私、機会をいただきまして、中間支援団体と、御支援をいただいて、この間、イギリスの若者、女性、障害者の就労支援の現場を研修旅行させていただきました。やはり、中間支援団体がかなりそういったものの情報を届けているところを見て、日本も、先ほど評価のお話もしましたけれども、そういった中間支援のところがもっと活性化することも必要なんだなというふうに思った次第でございます。
 以上です。
#17
○参考人(栗林知絵子君) ありがとうございます。
 やはり子供食堂というのは、どうやっても食材が掛かります。場所も必要なんですね。ですから、企業さんの社員食堂だったり自治体が持っている自治会館とかそういう場所がうまく、やりたい、地域の子供たち何とか支えたいわという地域の人とつなぐ、こういうことも必要ですし、もちろん財源もないと食材が買えなかったり、やっぱりある程度、ほとんどボランティアなんですけれども、やはり何人かスタッフも必要になってくると思います。この取組はやはり全国に広がっていくからこそ意味があると思っていますので、やはり中間支援的なところには、どうやっても経済的な部分でサポートがあるといいのかなと思います。
#18
○朝日健太郎君 ありがとうございました。
 この一人親世帯、子供の貧困に対するサポート、セーフティーネットとしての機能と考えたときに、三人の皆さんにまたお答えをいただきたいんですが、私あと数分なのであれなんですけれども、実際、都市部と地方というか、ちょっと中山間地と、そういった濃淡というんですかね、まあ全部を、全国をカバーというのは難しいのかもしれませんけれども、それぞれの特徴というんですかね、こういったものがもしあればお聞かせいただきたいと思いますが。
#19
○会長(増子輝彦君) 時間が三分しかございませんので、簡潔にお三人の方に御答弁をお願い申し上げたいと思います。
#20
○参考人(小河光治君) おっしゃるとおりで、かなり格差はあると思います。なので、それは、具体的にちょっとあれなんですけれども、やっぱり地域ごとによって、まずは実態把握をいかにするかということをできていないところもありますので、そういった部分があって、それに対しての、民間の取組もそうですけど、やっぱりそれにちゃんと、そこにマッチするような施策をどういうふうに打っていくかということがやはりとても大切なことになってくるんじゃないかと思います。
#21
○参考人(赤石千衣子君) ありがとうございます。
 そうですね、東北とか熊本も含めていろんなところを回らせていただいていますけれども、その就労の状況とか、本当に地域格差がございます。パソコンを使える方というのも少なかったり、月収、本当に七、八万のシングルマザーさんもたくさんおられます。ですので、そのニーズを聞きながら、施策の情報を届ける、そして基本的にやっぱり集まれる場をつくる、そういうところから取り組んでいただけたらなというふうに思っております。
#22
○参考人(栗林知絵子君) やはり地方とかによって環境は違うと思いますが、でも、子供は、全ての子供は、やっぱり食う、寝る、遊ぶ、そういう中で、そういう環境の中で育つ必要があるというところは全国どこの子供も変わらないと思います。だから、やはりその地その地でそういう環境を整えていかなくてはいけないと思っています。
#23
○朝日健太郎君 ありがとうございます。終わります。
#24
○会長(増子輝彦君) 石上俊雄君。
#25
○石上俊雄君 民進党・新緑風会の石上俊雄でございます。
 三名の参考人の皆さん、本当に貴重なお話をいただきまして、本当にありがとうございました。
 ずっと日頃、皆様方の活動、様々なお支えをしているということで、本当に心から敬意を表したいと思いますし、やっぱり子供の貧困というのは、あらゆる要因が重なってなかなか世界の中での貧困率というのを下げていくことができないんだなと、何とかこの辺をしっかり取り組んでいかないといけないなということを痛感させていただいたところでございます。
 そこでまず、あすのばの小河参考人に二つちょっと質問をさせていただきたいと思いますが、一つは、この子供の貧困率、さらには一人親世帯の貧困率などの、そこのやっぱり指標が重要になるわけでありますけれども、この指標を出す厚生労働省の国民生活基礎調査は毎年行われているんですが、そこの中での子供の貧困とかということに対しては三年ごとの調査になっているわけでありまして、かつ、調査が終わったらそれをまとめる作業があるので結果が公表されるのは翌年の中ぐらいになっちゃうということで、なかなかこの機動的な動きが取れにくいんではないかなというふうに思っていて、やはり重要な指標になるわけですから毎年やるべきではないか、そのことが速やかなPDCAサイクルをしっかりと回す、このことにつながるのではないかというふうに思うんですが、そのことについてお聞きしたいのが一つと。
 さらには、我が国の、二〇一四年ですかね、一月の十七日に子どもの貧困対策法ですか、これが施行されまして、五年目を迎えるというお話が先ほどありましたが、この法律はイギリスのちょうど二〇一〇年に成立した子供貧困法に触発された面が大きいというふうに思っているわけでありますけれども、実際、イギリスの中にはいろいろな指標が具体的に入っているというのを何となく分かるわけですけど、しかし、この日本の法律的には、何か理念法の枠をちょっと脱し得ず、そこの指標は入らなかった。
 しかし、我が民進、民主党のときですかね、当時は与党から野党に下ったわけでありますが、そのときに、みんなの党さんとか生活の党さん、社民党さんと四党で共同で提出したものには、子どもの貧困対策法の案の中で、子どもの貧困率は三年で一割以上のペースで削減して、平成三十三年までに一〇%未満にするとか、そういう指標を入れていたわけなんですね。こういうことを今回のその見直すというタイミングで果たしてこの法の中に入れた方がいいのか、この二点について御意見をお伺いさせていただけますでしょうか。
#26
○参考人(小河光治君) まず、貧困率は、もしできるのであればやっぱり毎年のデータを速やかに公表する方がいいと思いますが、そもそも国民生活基礎調査というもの自体のサンプル数が余り十分ではないということで、都道府県の実は貧困率は出ていないんですね。ですので、これは、例えばイギリスなんかですともっと細かい、もう二百メートル四方ぐらいでの貧困率というような、メッシュ単位でそういうのも出ているというのは、税の情報を使ってやっているというふうにも聞いております。
 なので、これはそもそもそういう、今のその国民生活基礎調査を使うものがいいのか、より所得を把握しているデータを使って貧困率を出すという方法も含めて、これは検討する必要があるのではないかと個人的には思っているところがあります。
 それから、今、指標を、どういう指標が必要かということですが、おっしゃるとおりで、先ほども、例えば貧困率というのもありますけれども、先ほど貧と困というふうに申し上げましたし、いろんな剥奪の指標もあります。なので、これは一つだけで、じゃ、経済的な問題だけが解決すれば全て解決するのかということでもないですし、そういう意味ではやはり多種多様な子供の状況を把握するということが必要になってくるというふうに思っています。
 イギリスなんかでは、例えば、本来子供が、普通の一般的な子供たちが持っているものを持っていない、できる体験ができないということだとか、いろんなものがその指標の中にも入っているというふうにも聞いていますので、そういったもので、それをいかに改善するかというような目標も含めて、是非作っていただければというふうに願っています。
#27
○石上俊雄君 ありがとうございました。
 続きまして、赤石参考人にお聞きしたいと思いますけれども、全国の一人親世帯等の調査も、これも五年ぶり、前回の調査から五年ぶりということで出ていて、公表まで一年ぐらい掛かっちゃうというのが実態だというふうに思うんですけれども、今回の調査結果で、前回の調査の五年前より就業状況については正規の職員とか従業員の割合が増加しているわけであります。しかし、平均の就労の収入も二百万円というふうに、増加しているんですけど二百万円にとどまっているというのが現状だというふうに思うんです。
 一人親になった理由というのは、先ほども資料の中で御説明いただきましたが、亡くなられたというので八%程度かなと。さらには、離婚という形では七九・五%で、そして先ほど説明もありましたが、やはり養育費を先ほどもらえている割合が二四%、これしかないということなんですね。
 したがって、このところをまず解消しないといけないのかなというふうに思いまして、いろいろ見てみると、諸外国の例では、国による養育費の立替払とか国による養育費の取立て援助ですね、さらには、そういうことをやっているというふうなことも聞きますし、一方で、日本は、昨年の九月の法制審議会で、裁判所が債務者の預貯金口座を特定できるとか、給与の差押えに必要な勤務先情報を年金機構などの公的機関から得られるとする試案が出たというか、出たばかりだというふうに思っているんですが、この辺について先生のお考えがもしあればお聞きしたいと思いますが、よろしくお願いします。
#28
○参考人(赤石千衣子君) 御質問ありがとうございます。
 養育費についてですが、まず、今二四・三%の方が養育費をもらっていると答えておりまして、約四割の方が、取決めはある、けれどももらえなくなっているという現状でございます。ですので、養育費の支払確保の制度をつくっていくことはやはり必要だと思います。法制審議会が、今はお父さんが転職したりとか住所を移してしまうと、幾ら調停調書、あるいは判決、あるいは公正証書などありましても支払っていただけない、ちょっと泣き寝入りというような状況になっていますので、そこをもう少し追いかけられる今の改正は基本的には歓迎しております。
 しかし、やはりもう抜本的にもう少し国の介入があったらいいなという考えというのもあります。そのときに、やっぱり立替払となりますと、政府の税の徴収と同じように徴収の費用が掛かりますので、どうしても、案として児童扶養手当を立替払のものにしてしまうというのが、案もお聞きしたことはありますので、それはちょっと違うかなと思って書かせていただいております。やはり養育費と児童扶養手当、この二つがそれぞれいただけるという形の立替払でなければいけないのかなと思っております。
 あと、じゃ、相手が支払能力がどのくらいあるかという調査がなかなかできないんですけれども、いろんな論文見ますと、やっぱり低所得の方同士の結婚というか、所得階層同じぐらいのところの方が結婚されるので、じゃ、本当に支払える方がどの程度いらっしゃるのか。ちょっとはいらっしゃるだろうと、制度があれば払えるだろうと。だけれども、アメリカに行っても、低所得の黒人のシングルマザーの方のお話聞いたら毎月十ドルもらっていますみたいな、そんなにそれだけでは解決しないような低額の確保になっているところもありますので、これだけではやっぱりなかなか貧困というのが解決しないところもあるのかな。
 あった方がいい、絶対あった方がいいし、お子さんもお父さんからの支えがあったということが非常に良いことと思いますけれども、そんなふうに思っております。
#29
○石上俊雄君 時間が来ましたので、栗林参考人さんには、もし二巡目で回ってきましたらお聞きさせていただきますので、よろしくお願いします。
 本日はありがとうございました。
#30
○会長(増子輝彦君) 高瀬弘美さん。
#31
○高瀬弘美君 公明党の高瀬弘美です。
 今日は、参考人の先生方、大変貴重なお話をありがとうございました。また、行政が届かないところの部分で日々本当に一生懸命取組をしていただいていることに心から感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございます。
 参考人それぞれに一問ずつ聞かせていただきたいと思います。
 まず、小河参考人への質問になりますけれども、子供の貧困が見えにくいというお話がありました。また、この子供さんが貧困している御家庭というのは、お父様あるいはお母様も孤立をしがちであり、仕事を掛け持ちされていたりお忙しいということもあって、行政の側がいろんなメニューを用意してもなかなかそれが届かないという現状があるかと思います。そういう中で、この公益財団法人あすのばの取組としまして、そういうつながりにくい方に対してどのようにつながっていかれているのか、その例を教えていただければと思います。
#32
○参考人(小河光治君) ありがとうございます。
 おっしゃるとおりに、正直なところ、なかなか難しい。例えば、先ほどの給付金制度というのも、例えばインターネットを見れる環境にあるとか、例えばスマホにしてもそうだとか、あるいは新聞なんかで記事が出たとしてもそもそも新聞購読できないというところがあるということがあります。なので、正直なところ、やっぱりそういう本当により困っていらっしゃる、孤立している方へ情報を伝えるというのを我々としても大変苦慮しているんですね。
 実際のところ、この例えば給付金のデータ、どうして知りましたかというのを見ると、より困っていらっしゃる方は新聞を、お知り合いの方が新聞を見てそれを教えてくれたというようなことだとか、そういうふうに誰かがやっぱりつないでいただいている。それは行政であったりだとか、そういう知り合いであったり、学校の先生であったり、スクールソーシャルワーカーであったりとか、そういう方とやっぱりつながっている方には何とかなるというところがあると思います。
 それをひっくり返せば、逆に、本当に孤立しているところには私たちの情報もあるいは行政の情報も本当に届いていない。そこには、やはりアウトリーチというか、いかにそういうところに対して、なかなか私どもできないんですけれども、そういうことによりこちらから出向いていくというようなところを地域でもやっていらっしゃる団体とか、あるいは行政でもそういうような仕組みをどうやってつくっていくかというのは、これからやはりとても大切になってくるだろうというふうに思っています。
#33
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 では、続きまして、赤石参考人にお聞きをしたいと思います。
 今日はお時間なくてお話しされなかったのかなと思いますけれども、参考資料でいただいた新聞の記事の中にも、今十代の妊娠があり、またその妊娠がきっかけとなって学業の継続ができなくて、結果としてそれがまた非正規のお仕事につながって貧困につながっていくという大変重要な点も御指摘いただいているものと理解をしております。私も、個人的にもこの問題、大変大事な問題だと思っておりますので、しっかりと勉強させていただきたいと思います。
 今日のお話の中でありました、父子家庭あるいは母子家庭の皆様が行政の窓口に行かれたときに、プライバシーがない状況の中でなかなか心を開いて話すことができない、窓口での信頼関係をつくっていくことが大事だというお話ありましたけれども、具体的にどのような行政の窓口であればもう少し話しやすい環境になるのか、その御提案等あればお聞きさせていただければと思います。
#34
○参考人(赤石千衣子君) ありがとうございます。
 窓口は、一人親の支援ですと、まず児童扶養手当、一人親の手当を申請に行かれるということが一番多いと思います。一〇〇%税によって賄われている手当ですので、支給要件はやはり厳しいものがございます。例えば、事実婚の規定とか、別居中については基本的には支給しない、DV被害で保護命令が出ているケースを例外としているというようなかなり細かい規定がございます。
 ですので、本人は期待していた、もらえるかもしれないと思っているけれども、実際にはもらえなかったといったときに、ここがやっぱり窓口の方の手腕だと思うんです。これは今、やっぱりこれは国の制度だから、あなたには今は適用できませんよと、ですけれども、あなたにはほかのいろいろな制度も使えるものがあるかもしれないし、今使えなくても御相談には乗りますからという、ここの手腕が、やっぱりもう少しスキルアップしていただいて、つながり続けていただく、ここが何かちょっとあるといいなというのはいつも思っております。
 以上です。
#35
○高瀬弘美君 ありがとうございます。本当に大切な御指摘だと思います。
 では、続きまして、栗林参考人にお伺いをいたします。
 このNPO法人WAKUWAKUネットワークの中で様々な取組をされていることを御説明をいただきました。今、子供の学習塾であられたり子供食堂であられたり、また、宿泊もできる施設もニーズがあって開設されたというふうに先ほどのお話の中で伺いましたけれども、今この様々な事業をされている中で栗林参考人が感じられる、今一番ニーズがある、最も優先して取り組むべきものではないかと思われていることをお教え願えればと思います。
#36
○参考人(栗林知絵子君) ありがとうございます。
 先ほど言いましたように、子供はやっぱり年齢によって必要なサポートは変わってくるなと思っています。小さいうちは地域で大事にされるつながりです。大きくなると、やっぱり制服代とか、いろんな様々な制度だったりお金だったりというところですので、そこも、今回のあすのばさんとか、しんぐるまざあず・ふぉーらむさんがやっぱりそういう給付金というのをモデルとしてつくります。そうすると、こういうやり方でのサポートがあるんだということを私たちは学んで、今年度から、まあ三年間やっていたんですけれども、今年度は更に拡充して入学準備金の給付も地域の中でできるようになってきますので、年齢によって本当に支援は様々というところです。
#37
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 今、給付金のお話がありました。小河参考人の方からもお話がありましたけれども、就学前の準備金の前倒しというのができるようになったんですけれども、ただ、市町村として実施がされているところが半数程度ということもお聞きをいたしました。これは本当に大事な制度だと思いますので、私としましても、地方議会の皆様ともしっかりと連携しながら、日本全国どこでもきちんと就学前にそういう準備金がいただけるという体制がつくられていくように努力してまいりたいと思います。
 今日は、貴重なお話、大変にありがとうございました。以上です。
#38
○会長(増子輝彦君) 岩渕友さん。
#39
○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。
 参考人の皆さん、本日は本当にありがとうございます。
 先ほど報告がありましたけれども、日本の子供の貧困率が一三・九%で、七人に一人の子供たちが貧困ラインを下回っています。とりわけ深刻なのが一人親世帯で、貧困率が五〇・八%、主要国では最悪の水準となっているというふうに先ほどお話がありました。
 憲法二十五条で、全ての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有すること、国は、社会福祉、社会保障、公衆衛生の向上と増進に努めなければならないというふうにうたっています。国と社会の責任で、子供たち一人一人を大切にして、未来に希望を持って生きることができる社会の仕組みをつくることは今世界の流れになっています。この憲法の立場に立って、全ての子供たちが健康で文化的な生活を送ることができるように政治が責任を果たすこと、そして社会的連帯を大きく広げることのできる社会をつくることが必要だというふうに考えています。
 そこで、参考人の皆さんにお聞きをするんですけれども、初めに小河参考人にお聞きをいたします。
 先ほど、子どもの貧困対策法を作ってほしいということであしなが育英会の学生さんたちから声があって、それが原点になったというお話がありました。こうした声が、そして運動が全国に広がる中で対策法が成立をして、施行から間もなく五年を迎えるということで、今日、見直しについても提案をいただいたんですけれども、子供の貧困対策で国が果たすべき役割についてどのようにお考えか、お聞かせください。
#40
○参考人(小河光治君) ありがとうございます。
 大きく言うと二つあるかなと。一つは、まずこの貧困対策というのを、じゃ、貧困ってどこで線を引くのかというのは非常に難しいんですね。日本の制度というのは、例えば生活保護にしても何でもそうですけど、その中にいる人と外にいる人がもう崖のようになってしまっているという部分があります。そういう意味では、ユニバーサルな制度、子供全体に対する普遍的な制度をいかに充実させていくかというのは漏れないし、どこかで線を引くということはないということなので、やっぱりこれは、まず基本としては、子供全体への施策をいかに充実させていくかというのも一方ではとても重要な視点だというふうに思います。それで困っている人に、よりきめ細かくどういう支援が必要かというところだなと。
 先ほども申しましたように、困に対する支援というのは民間側でできる部分が多いと思うんですけど、やはり経済的な問題を支えていくとか就労の問題、生活の問題、ここに書いてありますように、特に教育的な分野についてはかなり踏み込んでいただいている部分があるんですが、法律そのもの、その他の三分野についてはまだまだ不十分なところがありますので、この三分野をどうやって底上げしていくかというようなことが、法律も大綱も今後の充実に期待したいというふうに思っています。
#41
○岩渕友君 ありがとうございます。
 次に、赤石参考人にお伺いをいたします。
 日本の一人親世帯の貧困が主要国の中でも最も高い水準になっているというふうなお話でした。母子世帯の場合は、就労率は八割ということで非常に高いんだけれども、就労の収入が低い状態になっていて、その収入が低いのは非正規で働いている方たちが多いからだというようなお話がありました。
 そこで、特にシングルマザーの皆さんの働く環境について、改めてということになるかもしれないんですけれども、どんなことが課題になっているのか、そしてどのような対策が国に求められているというふうにお考えかをお聞かせください。
#42
○参考人(赤石千衣子君) ありがとうございます。シングルマザーの就労支援で何が必要かということですね。
 まず、先ほど申し上げたように、お仕事をしたい、でも残業があったりする正規の仕事に就くと子供を見てくれる人がいない、なので断念する、こういう方はもう必ずたくさんいらっしゃいます。ですので、今、国も一人親の日常生活支援事業という家庭生活支援員を派遣する制度というのを設けているんですが、実態はなかなか、例えば、ちょっと数年前になるんですが、この実施件数が十件以下の都道府県が十五都道府県、これは甲府放送が情報開示した資料なんですけれども、非常に少ないという状況でございました。東京都内は、ひとり親ホームヘルプサービスというふうに名前を変えてもう少し充実した制度をつくっているんですけれども、これが充実していくことで仕事を支えていく。また、この支えていく方たちは地域の方ですので、そこでの関係ができていくということがあるかと思います。ですので、この日常生活支援事業をファミリーサポート事業、これも地域にありますが、これと一緒にどちらかを選択できるような形で充実していくというのは大変良いかと思います。
 また、職業能力開発の分野でも、その方に合った職業相談をしながら職業能力開発をするということがとても必要だと思いまして、私もキャリアコンサルタントの資格取りましたけれども、まだまだその分野も必要なことがあるかと思っております。
#43
○岩渕友君 ありがとうございました。
 次に、栗林参考人にお聞きします。
 先ほどお話があったように、子供食堂の取組が全国に広がっています。それで、先日、新聞で豊島子どもWAKUWAKUネットワークが地域再生大賞の準大賞を受賞されたというような記事を見たんですけれども、一つは子供食堂が地域で果たしている役割についてお聞きをしたいのと、子供の貧困に関わって国や自治体が果たすべき役割についてどのようにお考えか、お聞かせください。
#44
○参考人(栗林知絵子君) 地域では、そういう子供たちをほっておいちゃいけないという中で、寄附でつながったり、あらゆる人たちがそういう子供に何か自分も役に立ちたいということで、まさに町づくりになっているというのを実感しています。
 自治体とか国に求めるというところは、やはり子供は親が育てるべきというその意識が、やはりもう今これだけ地域が分断されたり核家族が多い中、子供は地域で育てようというようなちょっと前向きな意識改革があると、私も何か関わりたいんだけれども、そんなことするとおせっかいと思われてしまうみたいな、ちょっと一人だとなかなかそういうところに、ファミリーサポートをやってみようとかいうことも含めて何かできるメニューをたくさん用意して、是非地域で支えようというようなもうちょっとその空気感があると各地域でのセーフティーネットの網ができていくのかなと思います。
 そこは、そういうことが増えていく中で、自治体ごとに、給食費、子供がお金あるなしにかかわらず、さっき小河さんからもありましたけれども、みんなが給食をおいしくいただけるような、そういうメニューとか政策につながっていくといいのかなと思っています。
#45
○岩渕友君 ありがとうございます。
 最後に、時間がないので簡潔に教えていただければと思うんですけど、小河参考人にお聞きしたいんですけど、今日午前中、女性団体の方が部屋に来られて、子供の貧困が広がっている中で重過ぎる教育費の負担に家庭から悲鳴が上がっているということで、教育予算を増額して教育費の無償化を求めたいということで要望をいただいたんです。それで、日本でも給付型奨学金制度始まったんですけれども、本来求められる奨学金制度というものがどういうものだというふうにお考えか、お聞かせください。
#46
○参考人(小河光治君) やはり望めば誰でも大学だとか専門学校に行けるような制度というものをしっかりとつくることが大切だと思いますが、ただ、これ教育だけではなくて、中にはやっぱり高校を卒業して働きたいという人が、じゃ、そこの支援が全くないというのも、これも不十分なところだと思います。あるいは、今実際に若い人たち、今実は奨学金で多額の借金を抱えながら、その利子を払いながらという方もたくさんいるという現状もありますね。
 ですから、その辺も、いかに、この子だけに光が当たって、この人たちには光が当たらないというようなものをどうやって制度設計していくかということが求められているんだというふうに思います。
#47
○岩渕友君 以上です。ありがとうございました。
#48
○会長(増子輝彦君) 藤巻健史君。
#49
○藤巻健史君 日本維新の会の藤巻です。
 最初に御三方に質問を一つずつお投げいたしますので、簡潔にお答えいただければと思います。
 まず、栗林さんへの質問なんですけれども、大変すばらしいことをやっていらっしゃると思うんですけれども、聞いていますと、これ欧米だったら教会が全てやっていたなと思うんですよね。その感想なんですけれども、じゃ、日本で政府が関与したり皆さんが一生懸命努力しなくちゃいけないというのは日本が成熟化していないというふうにちょっと感じちゃうんですけれども、それについてのコメントはどうでしょうかということを一つですね。
 それから、二番目の赤石さんへの質問なんですけれども、一人親の貧困化の問題、これは、先ほどちょっと議論がありましたけれども、確かに養育費をきちんと取らないと、これはやっぱり問題だと思うんですよね。確かに、その別れた元配偶者がぜいたくな生活をしていて、そしてその残された配偶者の方の方に子ども手当としていろんなものを国が提供するというのはちょっと抵抗感がありますので、確かに養育費をきちんと取る仕組みというのを国も考えておく必要があるかなというふうに私も思いました。
 もう一つ、これは確認だけなんですけれども、先ほどたしか同一労働同一賃金が極めて重要だというふうにおっしゃったと思うんですが、それちょっと確認をさせていただきたいと思います。
 それから、三番目に小河さんへの質問ですけれども、子供の貧困というときに、いつも六人に一人とか七人に一人という話が出てくるわけですね。これは、先ほど貧困の定義が難しいとおっしゃいましたけど、これは相対的貧困で、すぐ、六人に一人とか七人に一人というと、私なんか、ハイチの子供たちの方がよっぽど貧困じゃないかと、世界一に貧困率が高いと言われてもすごい抵抗感あるんですよね。それよりはきっと絶対的貧困が、例えばレートきっと下がると思いますよ、例えば五十人に一人、百人に一人だからこれを何とかせいと言った方が私はやっぱり国民にアピールするのかと思うわけですよ。やっぱり絶対的貧困、これをなくすということは国のもう最大の責務ですからね、財産と生命を守るという意味では。だから、そういうふうに絶対的貧困で議論を進めていった方が物事は進むんじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
 その三問をお願いします。
#50
○参考人(栗林知絵子君) 地域活動に関しての御質問かと思いますけれども、確かに教会とかそういうところが役割を担っていたかもしれませんけれども、海外では。でも、日本ではないんですね。なかったらつくっていくしかない。
 やはり、大人が子供たちのために何とかしよう、やってみようという広がりが子供食堂だと思うんですけれども、そういう下で、そういう地域で育つ子供たちはやっぱり将来大きくなったときに未来を変えていくのかなと思いますので、今までなかったものに対して批判をするよりもできることをやっていこう、これが市民活動かなと思っております。
#51
○参考人(赤石千衣子君) ありがとうございます。
 同一価値労働同一賃金のことについてお話しさせていただきました。
 職場で同じような仕事、あるいは同じような負荷というか努力を重ねているお仕事をしていても、なかなか女性が、あなたは女性だからということで賃金が低かったり、今正社員で比較して七割ですけれども、お子さんがいる男女で比較すると大体一〇対四というふうになっております。でありますとか、あるいは、あるときには男性はやっぱり家族を養うべきだからとか、会社によってその論理がちょっと違うんですけれども、低く扱われて、私どもがお話聞いた中でも、かなり頑張って営業事務やっていても男性の営業さんに半分以下の賃金とか、そんなような方がいらっしゃるので、こういうことを申し上げました。
#52
○参考人(小河光治君) 私どもの会、先ほど申しましたように子供がど真ん中というか、こういう議論の中でも子供たちの意見をよく聞くときがあります。学生たちとか子供がよく言うのは、貧困比べをしないでほしいと。どっちが困っている、こっちが困っている、こっちが困っている、みんな実はそれぞれの困り感というのを持っているんですね。
 あるところでは、実は親にある程度経済的に余裕があるうちでも、子供にクレジットカードだけを置いて、それで親は子供をほっておいたみたいな。これもやっぱりある意味で、それは経済的には困っていないかもしれませんけど、その子供は本当に大変な状況に置かれて、これはいろいろ親の問題、いろんなことがあるかもしれませんが。
 今、少なくともこの少子高齢化という世の中の中で、やっぱり子供は社会全体が、ちゃんとどのような状況で、仮に親にいろいろ問題があったとしても、じゃ、それは親のせいだということにしておいていいのかと。これからやっぱり社会を支えていく、日本を支えていくのは、もう全ての、やっぱりこれだけ少ない子供たちが自分のそれぞれの夢をちゃんと持って、学校行きたい子は学校行きたい、職人になりたい子は職人になりたい、ちゃんと自分で稼げるようになっていく、そういうことが社会の、あるいは治安の問題だとか、いろんなことで豊かな社会をこれからつくっていくという中ではやはり大切なことなのではないかなというふうに思います。
 いろんな意味での経済的な支援の中での絶対的に困っていらっしゃる方にはより手厚くという部分と、そういうところでの区別をする必要はあるかと思いますけれども、やはり大切なのはそちらの方ではないかというふうに私は思っております。
#53
○藤巻健史君 機会平等社会というのは非常に重要だと思って、機会、同じスタートラインに立てるために子供の支援というのは非常に重要だと思うんですよね。
 ただ、先ほどもちょっと申し上げたように、六人に一人、七人に一人、世界で一番悪いと言われますと、これはきっとジニ係数か何かでおっしゃっているんじゃないかと思うんですけど、私も前、財政金融委員会で聞いて、ちょっと数字、今ちょっとふと思ったんで覚えていませんけど、たしか二億と五千万と五千万、三人の国民しかいない国のジニ係数ってたしか〇・三三で、〇・二八の日本よりも高いわけですから、二億、五千万、五千万の三人の国民というのは格差が日本よりもよっぽど広い、大きいという結論になっちゃうんですよね。それはその二億、五千万、五千万だったら別に格差の問題じゃなくて、そんなのどうでもいいじゃないかという話だと思うんですね。
 ちょっとこれは極端な例なんですけれども、そういう意味で、相対的格差という話に、貧困という話になっちゃうとどうもしっくりいかないところがどうしても残っちゃうんですね。だから、やっぱりある程度、絶対的貧困の子供たちは間違いなくきちんと手厚く守ると、だけど、その上の方は機会平等の機会を与える、教育無償化とかいうことで、あとは大人で、時に一生懸命戦えるような、競争できるような能力を持たせるという方がもっと何かアピールするような、国民にアピールするような気がするんですけれども、ということだったんですけど、あと二分ほどありますので、もしお答えをいただければと思います。
#54
○参考人(小河光治君) そういう議論もあるかと。この貧困率というのは、国民の所得を並べて、その中央値の更に半分以下の家庭ということですね。しかしながら、今世の中が一つは非常に分断されてしまっていると。かつては分厚い中間層がしっかりあってというところがあったんですけど、真ん中の人たちがどんと下にやはり落ちている事実はあるのかなというふうに思います。
 例えばいろんな生活保護のバッシングだとか、いろんな問題にしてもそういう部分はあるのかなと思うんですが、極めてやっぱり皆さん大変な状況の中でみんなそれぞれ踏ん張って生きていらっしゃるから、何かその一部の人に光が当たっていることに対して、何というんですかね、非難が集まってしまうというような世の中もあるのかなというふうに思っていまして。
 だからこそ私も、先ほどユニバーサルなというのは、やはり子供全体に対しての支援が、そこが充実していくということは、そういう意味でも皆さんに光が当たるということであるので、少なくとも高所得者の人だけは除くというようなことはしても、ある程度の層までカバーできるような施策をやっぱり進めていただくというのは非常にその方がコンセンサス、社会的なコンセンサスは生まれるのではないかなという気はしております。
#55
○藤巻健史君 終わります。ありがとうございました。
#56
○会長(増子輝彦君) 川田龍平君。
#57
○川田龍平君 私は調査会の会長をしていたんですけれども、ちょっと事情があって今調査会長ではないんですが、三年掛けてこの調査を行うということで、是非、このテーマを継続してやっていただけたことにとても感謝をしています。私も質問したかったので、質問できるということはプラスに考えて、質問させていただきます。
 質問たくさんあるんですけれども、これだけ絞って質問をさせていただきますが、まず小河参考人にこの法改正のポイントについて、特に子どもの貧困対策法は作るときも関わって、あれから五年かと本当に思うんですが。本当に、この指標を入れることについて先ほど質問あったんですが、そのほか、各地でできている貧困対策計画、それから市区町村での貧困対策計画、そういったことを充実させていくために、またそのほかのことでも何か法改正のポイントといったものがまたあれば是非教えていただきたいということと、それから栗林参考人には、プレーパークからこうした子供食堂までという、非常に地域のつながりをつくってきた中での子供食堂が今非常に豊島区は大変進んでいると思うんですが、たしか豊島区のケーブルテレビが居酒屋で子供食堂と、それからやっぱり福祉ということで高齢者も一緒に食堂ができるようなものをやっているというのを見たんですが、豊島区では非常に充実していると思うんですけれども、それを全国に広げるためにはどうしたらいいと考えているかということについてお聞きしたいと思います。
 それから赤石参考人には、赤石参考人も三十五年間もやっているということで、本当にいろいろな示唆をいただきましてありがとうございます。今回いろいろと資料をいただいた中で、先ほども話が出ました高校生でやっぱり妊娠をして退学をさせられていってしまうというような状況、その教育に対するやっぱり支援のところで、本当に教育としてどうすればいいのかと。短期的な教育の支援のところには給食のことも書いてありましたけれども、先ほど発言を、ちょっと短くて最後まで聞けなかったところで言い足りなかったところを是非言っていただければと思いますし。
 それから、やはりどうしても民間の頑張り、支援をしている人たちというのがいることで何とか今なっているのかなというところがあるんですが、やっぱりもっとしっかりと、行政の方がしっかりやるべきことというのがもっと充実していかなければ、小河参考人の資料にも、できればこの活動がなくなることが目標だと、本当に貧困のやっぱり支援をこうした民間団体がやることを通してこういう貧困をなくしていくというよりも、もっと根本的な貧困をなくしていくということのための施策というのをしていかなきゃいけないということが書かれていますので、是非、赤石参考人には様々な、同一価値労働同一賃金の問題であったり、それから最低賃金の問題であったり、様々いろいろ提言があると思いますので、時間十分使って、赤石参考人から様々今の働き方改革についてなども是非御意見いただければと思います。
#58
○参考人(小河光治君) 子どもの貧困対策法の成立に当たっては、川田さんを始め、本当にここはもう党派を超えて皆さんが一丸になってやっていただいて貧困という名前の付いた法律が初めてできたと、とてもすばらしいことだと思います。
 しかしながら、これは子供の貧困という部分があるんですが、これはやはり子供だけが貧困ではなくて、結局はそれは親が貧困であり、家庭の貧困である、女性の貧困であるという問題があります。まずは、そういう、子供が貧困であるということは、当然支援もそうですけど、家庭丸ごとというか、丸ごと支援が必要なんだ、丸ごとそういう家庭に対する支援が広がっていくような法改正あるいは大綱の改正というのがまず必要だろうというのが一点あると思います。
 それから、先ほど、まずこの法律というのが第一条の中で、「この法律は、子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、」で始まっているんですね。「子どもの将来が」なんですね。今が入っていないんです。子供の今と将来がになるだけでも大分違うと。今現状困っていることがいっぱいあるわけですね。もちろん、この貧困の連鎖をやっぱり断ち切るということを、当時はそこまでしかなかなか合意ができなかった部分があると思うんですけど、今の困り事に対してちゃんと向き合うという理念をまずしっかり合意していただけるということも大切だと思います。
 それから、先ほど言ったように、やはり皆さんが御指摘いただいているように、地域によって様々な課題が違う。もっと言うと、本当に例えば区によっても、東京なんかでも区によって違う。そうすると、やはり基礎自治体ごとにそれぞれその自治体でちゃんと施策をやっていかなきゃいけない。そうなると、やっぱり基礎自治体での対策計画を作っていくと。これ、いろいろ自治体の能力とかもあると思うので難しい問題もあるんですが、それをちゃんと国がバックアップをして、財政的なバックアップをしながらその計画を作っていくということは大切かと思います。
#59
○参考人(栗林知絵子君) こういう活動を広げていくにはということですが、お二人はある意味当事者でという立場でこういう活動をされてきましたが、私たちはこういう子供たちに気付かなかった、そういう社会をつくってしまった当事者ということで子供食堂を皆さん始めているんだと思います。
 でも、私、民生委員でもあるんですけれども、民生委員は百年前に岡山の御飯を食べれない子供たちというところから広がった制度と聞いています。この活動がもっと広がるにはというところで、やはりいろんな人たちが、私たち市民だけではなく、やっぱり制度としても、こういう子供たちを地域でしっかり支えようというような制度づくりの方も同時に広がることによって、私たちだけでは広げることはできませんので、何か変わるんじゃないかなと思っております。
#60
○会長(増子輝彦君) 赤石参考人、大変恐縮でございますが、三分の時間でございますので、よろしくお願いいたします。
#61
○参考人(赤石千衣子君) はい。
 高校の妊娠による自主退学の問題、御質問いただいてありがとうございます。この問題に光が当たってまだ僅かですので、まず実態をちゃんと確認すること、そして、少し対策も通知など出ているように聞いているんですけれども、やはり選択肢として通信制とか定時制もありますよというのをお示しするというようなこともありましたが、その今いる学校でどうやったら継続して通学できるのかという工夫、あるいは高校に託児所みたいなのがある学校も日本にございます。例えば、東京ですと通信制の学校でございますが、こういったところも視野に入れながら必要なことを考えていくべきかなと思います。やはり十代でお子さんを産んで、その後に非常に困難を抱えているという方たくさんいらっしゃいますので、是非お願いします。
 あと、同一価値労働同一賃金と働き方改革、ちょっと身に余る御質問ですので、本当にそのやっているお仕事の評価をすることによって同じように賃金が払われるということがあったらいいなと。今ちょっと休憩室とか何かそんなような話になっていたような気がするので、根本的にその賃金のところを、きちんと評価した賃金を払われるといいなというふうに思っております。
 ちょっと不勉強なところもあるかもしれませんが、よろしくお願いします。
#62
○川田龍平君 ありがとうございます。
 養育費の問題も先ほどもお話しいただきましたけれども、アメリカでは養育費を払わないと免許証が取り上げられるとか、様々行政によってすごく養育費をかなりしっかりと取る制度みたいになっているところもありますので、是非こういった行政の方でできることをやっぱりやらなければいけないのかなというふうに思っています。
 それから、中学生の給食全面実施とか給食費の無償化とか、そういったことも赤石参考人の資料にありましたので、そういった教育の面でしっかりできることを、是非こういった貧困問題解決のためにもっと行政の方でできることというのをやっぱりやっていく必要があるのかなというふうに思いました。
 本当に参考人の皆さん、今日はありがとうございました。
    ─────────────
#63
○会長(増子輝彦君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、自見はなこ君が委員を辞任され、その補欠としてそのだ修光君が選任されました。
    ─────────────
#64
○会長(増子輝彦君) 薬師寺みちよさん。
#65
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。今日はよろしくお願いいたします。
 まず、小河参考人、そして赤石参考人にお願いしたいと思います。
 いろいろ御提言いただきましたことを大変有り難いと思っておりますけれども、私自身も様々な皆様方から御意見いただくことございまして、実はそもそも論としておかしくないかということも多いことが分かってまいりました。
 就学するのに何でそんなにお金が必要なんですかということですよね。ランドセル一つ今買うのに七万とか十万なんかするわけですよ。ランドセルじゃなきゃいけないんですかというようなお声もいただきました。もう海外では、普通にバックパックのようなものを背負って小学校に行く。だから、そんなに高額なものは必要がない。制服一つ取りましても、セカンドハンドで古着というものを譲り受けながら普通に行っている。でも、日本だと新品じゃなきゃいけないというような意識がすごく強うございます。
 そういう中で、まずそういう文化のようなものから社会的に変えていった方がいいんじゃないかというような御意見でしたり、若しくは、ある企業の社長さんからも相談を受けましたのが、こうやってシングルマザーの問題というものが社会的にも大きく叫ばれるようになって、シングルマザーの方募集というような広告を出したい。でも、求人票にそれ書いたら、ちょっとそれ待ってくれというふうに止められてしまった。自分たちの考えがなかなかそうやって求人にも反映されないし、じゃ、シングルマザーですかといって面接で聞くわけにもいかない。やっぱりこういうところ、すごく社会の矛盾を感じるというふうなお声もいただいております。
 そういう意味において、何かもう少し、でも制度ありきというものはもちろんあるかもしれません、そこに対する提言も大変大事だと思うんですけれども、それ以前、何かもう少しこういうところを変えてみた方がもっともっとこの日本社会の中で子供の貧困というものを考えやすくなるんではないのかなというヒントございましたら、お二方にお願いしたいと思います。
#66
○参考人(小河光治君) ありがとうございます。
 十数年前に私もアメリカで生活をしまして、バージニア州にいて、当時、うちの息子と二人で暮らしていたんですが、公立の小学校に入れて、その小学校でやっぱり驚いたことがありまして、まず、その学校というのは朝の七時から夜の七時まで子供を預かってくれる、日本の保育園みたいな感じなんですね。朝御飯も学校で食べることもできます。お昼はカフェテリアで御飯食べられます。夜も必要に応じて軽食が出ます。それ、全部学校の無償ですと。これがスタンダードになっている、チルドレンファーストというのはこういうことなのかなと。
 今まさに子供食堂もあるんですけれども、毎日は子供食堂できません。給食がちゃんと夏休みの間だってしっかりあれば、それがもし無償になっていったらどれだけいいのか。朝御飯についても、今一部の学校でそういう取組をしているような学校もあるんですね。なので、やっぱりこういうような制度を社会でつくっていくというようなこと、もちろんそれはコンセンサスも得なきゃいけないと思うんですけれども、既に先駆的にそういう自治体、取り入れている基礎自治体もあるので、こういったものが広がっていくということはとても望まれていることの一つじゃないかなというふうに強く思っています。
 以上です。
#67
○参考人(赤石千衣子君) ありがとうございます。
 いろいろな制度が少しずつ柔軟になっていくことによってもっと変わっていくんじゃないかというような御指摘だったかと思います。
 本当に小さいことでは、日々日々ええっというようなこととか、こうなったらいいのにというようなのはお母さんたちから聞きます。例えば、いろんなお金の集金とかがあってあしたまでに持ってきなさいと言われたときに、なかなかお母さん忙しいと、寝かせるときになってランドセルから蛇腹状になったプリントが出てきてあした集金だったみたいな、こういうのも何かもうちょっと変わったらいいなとか、ワークブックの丸付けを絶対もう親がしなきゃいけないんですけど、それだと、学校でやっていただけたらいいのにとか、何かそんなようなことはいろいろお聞きします。
 ですので、もうちょっとここの風通しが良くなることによって、まあ学校の先生もすごく負担が大きいからとかありますけれども、制服とか、それで、人並みにしてあげたいという気持ちが非常にやっぱり貧困にさらされているお母さん、お父さんって大きいんですね。だから、人並みにというところでだんだんこの、何というんですかね、標準値が上がってしまうみたいなことが起こっております。
 それをどうしたらいいのか、私もすぐには分からないんですけれども、飲み会の参加費は二千円までにしようよとか、そういうこと一つ一つのところから何かみんながやれることというのはもちろんあるかなというふうに思っております。
#68
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 いや、本当に、私ども、こうやって調査会をしている意味というのは、やっぱりそういうふうな文化を変えるというような提言もいただくことだと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 栗林参考人にもお願いしたいんですけど、実は話を聞いていて私も今日身につまされたんですけど、先ほど小河参考人からもございました、貧困というのは金銭的なものだけじゃないんです。やっぱり心の貧困という問題もすごく子供たちに大きいですし、我が家のことなんですね。やっぱり、おっしゃられたように、あしたまでの集金と言われても、ランドセル開けてみてようやく初めて分かって、ああ、もう銀行開いていないみたいな時間もよくありましたし、行事があることさえも知らされずに、後からほかの父兄から何で来ていなかったのと言われたり、まさに働くお母さんの問題でもあると思うんですね。お母さんがやっぱりこれだけ忙しくなってしまって、子供の居場所というものがいかに社会的に大切になっているか。
 でも、ここで私、いろいろまたお声をいただく中で御注意いただいたこともございます。この子供食堂というもの、余り行政が関与し過ぎないでくれというところなんですね。行政が行政がと出過ぎてしまうと我々は動きにくくなってしまう。また、縛りが掛かってしまったり、衛生面はどうなんだとか、じゃ、これ幾らまでにしろとか、いろんなところが制約掛かり過ぎるのも、自分たちの行動というものが制限されてしまう。
 じゃ、私ども、もし行政にお願いするときに、その辺り、どういうスタンスで皆様方の市民活動と関わっていったら上手に回ることができるんでしょう。その辺り、アイデアいただけますでしょうか、お願い申し上げます。
#69
○参考人(栗林知絵子君) 豊島区の場合は、会場費、公共の場を使う場合の会場費は区の方で免除しますよという形だったり、学習支援の方はネットワークができて五年たちますので、今では保険代、行事保険、ここの部分を区が補助をしてくださっています。子供食堂の方も同じように、行政が関与することによって自由度が減ってしまうということですが、来年度から、そうはいっても何かあったらやはり行政は応援できません。やっぱり安心、安全が担保できるという意味で、保険代の補助が来年からスタートします。
 あと、名古屋の方では食材費、何人以上来ているところは一回につき二千円の補助とか、その程度の本当に必要な、最低限必要なところの補助という形でサポートしていただくのがいいのかなと思っています。
#70
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 そういうところの居場所をどうやって子供たちにも分かってもらうことができるのか。いろんなところで、今、障害者支援やっても一番の壁になるのが個人情報保護というものなんですね。ですから、本当に必要な子供たちにその情報が行き渡らない、それをどのようにクリアなさっているのか教えていただけますでしょうか、お願いいたします。
#71
○参考人(栗林知絵子君) 地域の活動としてやっていますと、先ほど若い女の子の妊娠の話が出ましたけれども、学習支援で関わっていた子がシングルマザーになったりとか、もうどこの年代で関わっても、支援しているとまた子供に戻るみたいな感じなんですね。でも、なるべく小さいうち、子供が小さいうちにやっぱり地域と知っている関係、まあ挨拶からその関係はつくれるのかなと思います。そういう人が地域に一人でもいれば、何か困ったときに相談に実際に来るんですよ。それが結局、お母さんも子供も、誰にも話せないけれどもそこだったら信頼して相談できるという関係になっていくのかなと思います。
#72
○薬師寺みちよ君 時間もないので最後に短く、民生委員だからこそそういう情報がつかめるのか、若しくはそれ以外にも何かそういう情報というものをつかむ方法があるんでしょうか、そこを短く、済みません、教えていただけますか。
#73
○参考人(栗林知絵子君) 先ほどちょっと民生委員の話を出したんですけれども、私自身、この活動は全く民生委員とは関係ございません。民生委員はその地域の方の支援ですので、子供は特に民生委員の中でも地区に一人いますので、これは民生委員の活動とは別です。
#74
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 もう時間になりますので終わります。ありがとうございました。
#75
○会長(増子輝彦君) 平山佐知子さん。
#76
○平山佐知子君 今日は、三人の参考人の皆様、本当に現場の声を聞かせていただきまして、ありがとうございます。
 私は、国民の声の平山佐知子と申します。
 いろいろそれぞれ本当に参考になることばかりだったんですけれども、まずは小河参考人のその子供がど真ん中という考え方、皆さんももちろん子供の気持ちや声に寄り添った活動をというふうにおっしゃっていましたので、納得させられ、そしてまた、栗林参考人の子供が大事にされる経験、そしてお母さんも大事にされる経験が大変重要だというお話も共感をいたしました。
 そんな中、皆さんの中で、地域全体でこの子供を支える重要性というものもお話の中にありましたけれども、私も地元の静岡県内でいろんなお話聞くんですが、私たちが子供のときは当たり前のように入っていた町内の子供会とかに今もう入らないという方々、家庭が多いんだというお話を非常によく聞きます。それから、私ずっと長年お付き合いをさせていただいている一人親の方々のグループの静岡県母子寡婦福祉連合会の皆様方も、年会費が千二百円ということなんですが、その年会費がやっぱり払えないとか、やっぱりそういうグループに属したくないとか、先ほど、自分のプライバシー余り言いたくない、窓口でというお話もありましたけれども、そういう方が増えてきて、どうしてもそういうところに出てこないという方が多くなっているような気がします、そういう声を聞いていますと。
 そういう地域の現在の状況ですとか、そういう方をどうやって、今までの話も、小河参考人の中ではこちらから行くという話もありましたけれども、何かもう少し地域でそういう方々が孤立しないような具体的なアイデアとか御意見があったら、それぞれ三人の方に教えていただきたいなというふうに思います。
#77
○参考人(小河光治君) 私は、学校がプラットホームにという、一つ、地域の、地域というとやっぱり小学校校区とか中学校区というところがあると思います。少なくとも義務教育の間というのはそこに通っている、まあ不登校の方いるかもしれませんが。そうすると学校がプラットホームになる。ただ、先ほどおっしゃったように学校の先生方忙しい。そうなると、ソーシャルワーカー、スクールソーシャルワーカーというのが非常に重要な役割になると思うんですね。
 しかしながら、このスクールソーシャルワーカーが非常に、何というんですかね、雇用状態が悪いと。スクールソーシャルワーカーが貧困というのが各地で現状があるんですね。だから、これ人数増やすだけじゃなくて、本当にせめて学校事務職員と同じぐらいの待遇の人がちゃんと地域に、そこにいる。小学校にそういう人が一人いて、その人がつなぎ手になっていろんな制度も伝えてあげたり、ああ、じゃ、これが使えるよとか、こういうところがあるよとかというようなことができるような福祉職が入ってくるというのは大切だと思います。
 基礎自治体でも、今、福祉と教育って、これは一般論ですけど水と油みたいなところがあって、別々みたいな感じのところがあるんですが、中には、今これを一本化して教育委員会の下に児童福祉部門、全ての、例えば児童手当とか何かでもそこに集約している、大阪の箕面とか、そういうような自治体もあって、そういうところがちゃんと常勤のスクールソーシャルワーカーを置いて、データだとかいろんなものも共有しながら、そして地域の方を結んでいくというような、そういう先駆的な事例もあるんですね。なので、やっぱりこういったものをいろんなところに広げていくということはすごく大切なんじゃないかと思います。
#78
○参考人(赤石千衣子君) ありがとうございます。
 どうやってつながっていくのかということなんですけれども、例えば妊娠ということでありますと、母子手帳を出されたときにどうやってこの方のお困り事があるのかというのを把握していきながら、そこから支えていく。
 母子手帳をもらえる制度もちょっとずつ違うんですね、自治体で。まず一回お金を払って病院で妊娠検査をしてからじゃないと無理ということですと、大体二万円ぐらいとか掛かってしまうので、その前に母子手帳をいただけると健診の無料のがいただけるということで、ここも自治体格差がございますというふうに妊娠SOSの方に聞いておりますので、そういうところから少し包摂していけたらいいのかなとか、あと、現金給付というのは必ずもらいに来る方の率が高いわけですので、その現金給付のときにどうやってつながるかという工夫が必要かと思います。
 児童扶養手当の現況届時に総合相談をしましょうという御提案を私から出させていただいて、今これ予算化されておりますのも良い試みだと思いますし、児童手当というのもほぼほぼかなりの方をカバーしているわけですから、このときに保健師さんの訪問というのと組み合わせた何か、栗林さんたちはホームスタートもやっておられますが、そういったことと合わせ技でやれることはあるのではないかなというふうに思っております。
#79
○参考人(栗林知絵子君) 今ちょっと話に出ましたホームスタートという就学前の親子にボランティアの地域の方が出向いて傾聴する、ただただ傾聴するところからの関係づくりも私たちやっているんですけれども、あるスクールソーシャルワーカーさんから、やはり小学校に上がる前の人間の土台をつくるところの支援が本当は必要なんですよねということを聞きました。
 ですから、やっぱり保育園、幼稚園が無償化というのはすごく意味あることだなと思うんですけれども、やはりそうはいってもそこの職員不足とかいろいろありますが、地域には私たちぐらいの元気な方がたくさんいます。だっこしたり子供を大事にするというのはみんな元気ももらえますので、地域の資源として保育園にだっこサポーターとかそういうボランティアが入って、ただ大事にする、だっこする、いい子だねと言う、こういうことだったら幾らでもボランティア募集できると思うんですね。そこから関係をつくって、その子が大きくなっても伴走できるという、これもまた何か一つの方法かなと思っております。
#80
○平山佐知子君 ありがとうございます。
 今伺って、やっぱりいろんなサポート、こういうのがあるんだよというのを示すということで、あっ、それだったらできるという人がやっぱり出てくるのかなということも今、発見というか、そういう意味合いで捉えることができまして、ありがとうございます。
 それで、ちょっと時間も短くはなってきましたけれども、先ほど赤石参考人も何かお米を届けるということもおっしゃっていましたし、栗林参考人も、いろいろ資料を拝見させていただきますと、母子家庭、一人親のお宅にはお米とか果物とか現物を届ける活動をしていて、すごく喜ばれているというお話も資料で拝見をいたしました。
 私も地元の方で、各地域でやっていらっしゃると思いますけど、フードバンクとか、いろいろそういうのを集めて提供するという活動をしていらっしゃる方々にもお話を伺ったんですが、実際、物すごい量の食べ物とかそういうものが届くと。ですが、今なかなか送料というか、そういう資金がなくて、人手が足りないので届けに行くこともできない、送料も資金が足りずになかなか郵送もできずに、たまったままどうしていいのか分からないという状況があるんですけれどもという声を聞いたことがあるんです。
 実際、栗林さんは届けていらっしゃるというふうに伺ったんですけれども、活動している上で、こういうふうにしたらいいんじゃないかとか、その現状と、アイデアというか御意見があればお伺いしたいなというふうに思います。
#81
○参考人(栗林知絵子君) 届ける場合もありますけれども、事務所にいつもお米とかいただいたものがあります。月末になると、お母さんが助かると言ってもらいに来てくれます。
 あと、無料学習支援とか子供食堂などで様々な食材やお菓子とかをもう持ち帰ってもらうんですね。つまり、そういう子供の居場所がある意味、いろんな意味のセンターになって、つながりだけではなく、そういう支援につながると思います。
#82
○平山佐知子君 ありがとうございます。
 なかなか情報を届けるというのが今難しいという中で、やっぱりそういうふうに、広く地域でやっていますよというふうに発信をすることが大切なのかなというふうに思いました。
 あと、もう本当に時間が短いんですけれども、そういう中で、先ほど赤石参考人から、格差にはやっぱり労働構造の問題もあるということで、女性の働き方とかそういう話もありました。私もいろいろ調べると、一人親の家庭の皆さん方には、例えば、資料にもいただきましたけれども、トライアル雇用助成金とかいろんな給付金とか制度があるんですけれども、知ることができずに、結局分からずに、正社員に、正規雇用に結び付かないという例も私も地元でいろんな話を聞いています。もっともっと周知をするにはどういう方法というか、があるというふうに思うかどうか、お伺いしたいと思います。
#83
○参考人(赤石千衣子君) ありがとうございます。
 制度の周知ですけれども、やはりあの手この手だと思います。SNSを使う、メルマガを使う、ツイッター使う、アプリを作る。皆さん、自治体の方も工夫しておられます。そのときに大事なのは、相手の反応、フィードバックをいただくということが必要かと思います。
 私ども、新聞作っております。スザンヌさんの表紙の新聞でございますけれども、とても好評でした。ちょっとデザイン性も工夫するとよいかと思っております。
#84
○平山佐知子君 終わります。ありがとうございます。
#85
○会長(増子輝彦君) 以上で各会派の一巡目の質疑は終了いたしました。
 他に質疑の希望のある方は挙手を願います。
 朝日健太郎君。
#86
○朝日健太郎君 長時間ありがとうございます。
 大変貴重なお話をいただきながら、現状の課題、それに対する対策等をこれから我々しっかりと整備をしていかなければならないなと強く感じております。
 その中で、ちょっとパーソナルな、個人的な話になるんですが、まず、赤石参考人と栗林参考人でしょうか、一人親の保護者の方々で今セーフティーネット的な制度を活用し切れている人、し切れていない人、情報弱者の方をどう取り込んでいくかという視点と、一方で、それに足をあえて向けないというか、育児放棄的な方がいらっしゃるのかとか、先ほど、行政の窓口でプライバシーでなかなか相談しづらいという現状は理解しやすかったんですけど、さらにもっと、なかなか行政の手当てが届かないような人たちのお気持ちというか意向というのがもし分かれば。その先に何かより重大な事件とかというものがあるような印象を私は受けてしまったんですけれども、いかがでしょうか。
#87
○参考人(赤石千衣子君) 御質問ありがとうございます。
 私どもがお話、御相談を受けている方たちを思い浮かべながら、なかなかちょっとプライバシーもあるんですけれども、こんな感じで思っていただくといいと思います。真面目な一人親の方、多いです。そして、一生懸命自力で何とか働いて子供との生活を支えようと思ったとします。必要な支援を受けに行こうと思って自治体に行ったときに、思ったような回答が返ってこないときに、これをすごく、認知のゆがみだと思うんですけれども、一回のその返答でもう世の中は私を支援してくれないんだというふうに全体化してしまう。いや、それはこの制度は駄目だっただけなんですよというふうにもう一回解説してあげるんですけれども、全部駄目なんだと、私はもう一人でやっていくしかない、これ、すごく多くの反応です。ですので、先ほども言ったように、これは駄目でもほかは大丈夫かもしれないとか、これは駄目でもあなたを支えるよと、こういう情報が必要だ、対応が必要だということです。
 頑張ってやった結果、働き過ぎて子供が、ネグレクトに至ってしまったとか、そういうことで施設に入られましたとかいう方もお話を聞きます。そこの孤立して情報がなく自分を客観視できないというのももう一つの問題だと思います。ですので、孤立しないような、シングルマザー、同じ立場の方、あるいはその周りにある地域、社会の方とのつながりをどれだけ初期につくっていくかというのが非常に勝負だと思っておりますので、私どもがいろんなグループ相談会とかいろんなツールを使って情報を届けているというのはそういうことでございます。
#88
○参考人(栗林知絵子君) ありがとうございます。
 今、赤石さんからお話あったように、いかに初期に関係をつくるかというところで、やはり地域の人とつながるというのが意味があるのかなと思っています。
 そういうお母さんの中にはそういうサポート、つながりをあえて拒否する方もいるんじゃないかということですけれども、子供食堂なんかは、遊び場なんか、特に子供とつながるんですね。子供とつながる中で、やっぱり子供を大事にされて嫌な気持ちをするお母さんはいません。そのときすぐにつながらなくても、子供が大きくなって学習支援でまた戻ってきたりとか、あるときお母さんが誰にも相談できなくてと突然電話をしてきたり。ですから、そのとき関係が悪くても、それでも地域でそういうお母さんや子供たちを応援しているよということを発信し続ける誰かがいることによってつながることができる人もいるのかなと思っております。
 私たちのネットワークは、そもそも地域の緩いつながり、六百人ぐらいの方とメーリングでつながっていますので、私たちだけでは抱えないとか、いろんな人たちとの連携の中、私と関係が悪くなっても違う方がサポートしたりとか、やはりあの手この手でその人に合ったサポートをしています。
#89
○朝日健太郎君 ありがとうございました。
 本当に誰一人取り残さないという視点で、本当に初期の段階からいかに手が届くかというのが非常に重要だということを認識できましたので、ありがとうございました。
 終わります。
#90
○会長(増子輝彦君) 難波奨二君。
#91
○難波奨二君 民進党の難波奨二でございます。
 久しぶりに調査会に復活いたしまして、今日は心洗われるお話をお三方にいただきました。感謝申し上げたいと思います。
 私も一人親家庭で育ってまいりまして、藤巻先生のおっしゃること、よく実は理解できるんですよね。今の制度というのは、本当随分充実してきておるのも事実ですよね。ただ、私が今五十九なんですけど、当時、四十年、五十年前からいうと、それは随分前の話ですから、社会の構造というのが今は随分変化もしているし、当時の育つ環境と今の環境は随分違っているので、国が、あるいは行政が、社会がいろんなフォローしなくちゃならないというのは、私はそういう立場であることは間違いありません。ただ、やはりいろいろ御意見もあるように、置かれている人たちがどういう思いを持って生きていくのかということも非常にやっぱり重要な視点でもありますし、しかし、全体社会で支えていこうというのも今のやっぱり時代は大切なのかなというふうに思います。
 そこで、全く関係のない話でございますが、皆様方の活動というのは様々な寄附とか募金で運営なされている部分もあるというふうに思うんです。私は国会の中でも随分意見申し上げてまいりましたけど、例えばNPO法人なんかに対する寄附税制の差なんかは随分、私、問題じゃないかと、もっともっと寄附税制、NPO法人なんかに寄附する、NGOなんかに寄附するこの税制というのはもっともっと優遇されるべきじゃないかというような主張をずっとしてまいりました。ふるさと納税なんかと比べると、もう随分差があるわけですよね。したがって、この寄附税制含めて募金活動とか募金制度とか、寄附ですね、寄附制度、こういう中で、例えば私は〇〇の羽根の活動も問題があると思っているんですよ、実は。
 そういう長い皆様方の活動の中で、我が国の今の、現状の募金活動とか寄附活動とか寄附行為とか、こういう中でどういう問題意識をそれぞれお三方お持ちかというのをちょっと御経験上あれば教えていただきたいと思います。
#92
○参考人(小河光治君) ありがとうございます。
 例えば民間の寄附も、率直に言うと、集まるところにはすごく集まって、集まらないところには集まらないというような、そういう偏りが非常にあるなというふうに思っています。
 本当に、先ほども申しましたように、草の根で一生懸命やっていらっしゃるところというのは、本当はその地域の方々がそこで応援するような仕組みができればいいんですけど、そのNPO自体がなかなか常勤の職員を持っていなくて、まさに寄附を呼びかけるファンドレイジングだとかというところまでなかなか行かない。そうすると、そういうところというのはなかなか寄附が集まらなくて、規模の比較的大きなようなところにやはり民間の寄附も必然的に集まってくるというようなものがあるのかなと思います。
 そういう意味では、本当に草の根で一生懸命やっていらっしゃるところとか、やっぱり私どももそうですけど、直接子供に支援するということは皆さんの共感が得やすいんですが、先ほど、中間支援的なところあるいは政策提言をしているようなところだとか、そういったようなところにはなかなか共感をしていただくことが難しくて寄附が集まりづらいというところもある。こういったところをどうやってバランスよく、皆さんにやっぱりそもそもの寄附文化というか、それを培いながら、一極集中にならないように、地域にも渡るような仕組みが必要かな。
 今、私、休眠預金の審議会の委員もさせていただいていまして、それなんかもまさに、いかに地域でそういうふうに活動していらっしゃるところにちゃんとお金が行くようなものにしたいというふうにも願いながら、今審議委員もさせていただいています。
 以上です。
#93
○参考人(赤石千衣子君) 御質問ありがとうございます。
 私どもも、いろいろ運営では本当、財政苦しんでまいりました。数年前ですけれども、本当、家賃払えないかなと思っていろんな企業さん回っても、やはりCSR部分の、合わなくて泣いて帰ってきたこともございます。幸い、その後、なぜか運よく御寄附もいただけるようになりましたけれども、やはり本当に悩みながら運営しております。
 ですので、指南役というか、どうやったら御寄附をいただけるようになるのかというのは、いろんな頑張っている団体に少し伝えていけるような支援というのがやっぱりもう少し充実した方がいいのかなというふうに思ったりしております。私どもも勉強中でございますが、そんなこと思います。
#94
○参考人(栗林知絵子君) ありがとうございます。
 私たちも寄附集めとかとても苦手というか、そこまで頭が回らないという中で活動しております。
 でも、実際に子供食堂を広げるためにということで、滋賀県とか広島県、高知県では県とか県社協さんが基金をつくって、そこで企業さんにアプローチをして、そのお金を活動している団体に分配するとか、そういう、じゃ、足りないところは現場の人ではないところが何とかしようという、そんなつながりも機運もできていますので、やはりこういうものがモデルとなって、全国、やっぱり地域の子供たちに、地域の企業さんが寄附をして子供たちにというような、そういう循環もまた広がっていくといいなと思っております。
#95
○難波奨二君 じゃ、もう一点だけ栗林参考人と赤石参考人にお伺いいたしますけど、阪神・淡路大震災以降、本当に画期的にというか、我が国のこのボランティア精神というのは随分高まって、NPO法人なりNGO法人というのは雨後のタケノコのように今、全国各地にできてきたわけですよね。随分環境も整ってまいりましたが、現在、法人を運営していく上での問題点ですよね、制度的にこういうところをもう少し改善してもらえないか、優遇をしてもらえないかというようなところがございましたら御意見いただきたいと思いますが。
#96
○参考人(栗林知絵子君) ちょっとそういうことは余り、私は本当に現場現場なのでそういう部分がよく分からないんですけれども、でも、やはり食べれていない子供とか独りぼっちの子供がいるというところで、そういう問題をみんなで何とかしようという、そういう空気をつくっていくような政治だったり社会になってほしいなと思っております。
#97
○参考人(赤石千衣子君) 一人親の支援というのは、ちょっとずれるかもしれないんですけれども、一応いろいろな事業が行われております。全国で委託事業が行われているんですけれども、これが大体随意契約になっております。ですので、競争入札はやはり入れていった方がよいのではないかな、その方が評価とか効果とかをきちんと測れるのではないかなというふうに思っております。
#98
○難波奨二君 ありがとうございました。
#99
○会長(増子輝彦君) 石上俊雄君。
#100
○石上俊雄君 ありがとうございます。二巡目の質問ということで、御配慮いただき、ありがとうございます。
 栗林参考人に一問質問させていただきたいと思います。
 今日、説明を受ける中でこの資料を見させていただきましたが、写真のお子さんが生き生きとしたそういった姿で参加されていることに本当に感激したところでございますし、このような取組をされている皆さんに本当に心から敬意を表したいと思います。
 そんな中で、子供食堂みたいに、要はお子さんの居場所、居場所づくり、これをする上で、行政が自らやるのではなくて、新しい公共ということでそれをやられている担い手を支援するという、こういうことがやっぱりうまく回る一つのやり方なんだなということを今日、説明で本当に学ばせていただいたところでございます。本当にすばらしい取組だと思います。
 しかし一方で、こういう取組がうまくいっているので、行政が補助するお金さえ出せばこれいいんじゃないかなというふうな形になっちゃうと、これもまた違うのかなというふうに思うわけです。この子供食堂までたどり着けるお子さんたちもいるかと思いますけれども、貧困を自覚していない親御さんとか親子だとか、隠したい親子もおられると思うので、この辺の対応とか、さらには運営する方々も、やっぱり予期せぬ出来事があって運営困難になってしまうケースも多々あると思うんです。
 栗林さんがこれまで取り組んできた中で、いや、今の仕組みじゃやっぱり限界があるよねと思うことがあるのか、逆に、もっと発展するというか、可能性としてまだまだこんなことができるというところがありましたら、お考えを教えていただければと思います。
#101
○参考人(栗林知絵子君) 確かに、届いていない子供とかお母さんたくさんいます。この取組は、やはり川下の支援というか、やはりもうちょっと制度的なことが変わっていくきっかけに、私たち現場で子供たちの声、お母さんの声を聞いて、ちゃんとそれを行政に届けて、一緒にできるそういう制度をつくっていく、行政に文句を言うのではなく、そういう関係を今後地域でつくっていくことが必要なのかなと思っています。
 あと、やはり子供が安心して育つ環境というのは、もう地域の全ての人たちは異論がないというか、そこにちょっと違うだろうという人は多分ないと思いますので、その辺をうまく行政の方がいろんな世代に届けて、みんなで取り組む、問題にしていくというか、ちょっと本当に政策とかではないんですけれども、多くの人たちが同じテーブルに着いてこの問題を議論できるような場をつくっていけたらと思います。
#102
○石上俊雄君 引き続き、我々も頑張ってまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。
 以上で終わります。
#103
○会長(増子輝彦君) 川田龍平君。
#104
○川田龍平君 先ほど党名も会派名も言うのを忘れてしまったんですけれども、立憲民主党の川田龍平です。
 それで、赤石参考人に一問だけ質問したいんですけれども、男女の賃金格差というのは、私はずっと結婚年齢が男女で違うというところが、やっぱりこの就労の最初のところからまず格差があるのかなと思っていましたので、そういう意味で、今後、民法改正なども視野に入れて、こういう男女格差をなくしていくということがある意味この一人親家庭の貧困についてやっぱり非常に大きな意味があるのではないかということと、それから、その中で、先ほどもお話の中にありましたように、特に女性が出産で仕事を辞めなくていい社会ということで、そこの一旦仕事を辞めてしまって非正規になってしまうというところのやっぱり継続支援、継続就労支援をいかにやっていくかということが大事で、そういったところの格差をやっぱり是正していくこと。さらには、先ほどファミリーサポートですかね、それと日常の一人親家庭への支援、そういったところを組み合わせるという話もありましたが、是非、先ほどいただいた資料を読んでいて、ファミリーサポートに登録をした方がいいよということが、自分も含めて、なかなか支援する側が、ファミリーサポート事業という事業を行政側が提供していても、登録している人がいなければその事業が生きないわけですので、ある意味そういった事業があるということを、一人親家庭にこういう事業があるということを伝えるだけではなくて、そういう事業を生かす側の、実は支援する側にもそういう情報がなければ、ファミリーサポート事業があるといっても、事業だけあって登録している人がいなければそれが生かされないということになってしまうと思いますので、そういった点など、それから、制服のリサイクルの支援ですとか、いろいろと多分赤石参考人の話には参考になることがたくさんあると思うんですけれども、その辺り何かほかに御意見あればお願いします。
#105
○参考人(赤石千衣子君) ありがとうございます。
 そうですね、ファミリーサポート事業については私ももう少し皆さんが発信してくださるといいなと、私もお手伝いしたいなと思っているんですけれども、本当にかなりリスクを抱えている、そういう御家庭の支援をファミリーサポートの、何というんですか、ベテランの方が地域の中で子供を支えているんですね。そのお子さんが本当に大きくなっても何か困ったときにそこの近所のおばちゃんに駆け込んでいく、そういうようなお話も聞いております。
 ですので、意味のあることですので、そういう方が、子供食堂の支え手の方がファミリーサポートにも登録してくださるような、こんなムーブメントがあるとよいかなと。そのためには、こんなふうに子供たちが支えられているんだというような情報発信がもう少し必要かと私も思っております。そうすると、担い手が増えれば、お母さんが、あるいは親が支えてほしいといったときに、いやいや御近所にいないんですということで断られるケースもございますので、そういうところがもう少し充実していくかなと思っています。
 あと、病児の保育とかそういうところもファミサポでやっているところとやっていないところなどありますので、自治体が少し工夫をしていただけるとよいかなと思っております。
#106
○川田龍平君 ありがとうございます。
 栗林参考人に、是非、私もずっと子供食堂についてはある意味ネガティブなイメージもあったんですね。やっぱり行政がやるべきところを民間に任せっきりになってしまっているのではないかと。ファミサポについても、実は余りいいと思っていなかったところも、そういう話を聞くとやっぱり是非やった方がいいと思うところがありますので、子供食堂について、是非、そういったネガティブなイメージをやっぱりポジティブにしていくにはどうしたらいいのかといったことなども。
#107
○参考人(栗林知絵子君) やはり子供食堂が広がったきっかけは、子供の貧困ということがペアで広がりました。
 先ほどちょっと民生委員の話をしましたが、今、民生委員の活動が、食べれない子供から始まった取組でという思いで民生委員の活動をされている方はいないと思います。皆さん、地域の高齢の方の支援をしていますよね。
 同じように、やっぱりこの取組が広がる中、もう全ての子供にこういう支援が必要なんだ、そこの空気ができていくと、私、実際に区の方といろんな話をしていると、もちろん予算化したい、でも、議会で、やっぱり子供の予算ってどこか支援をつくったらどこか減らさなきゃいけないという中でいろんな政策を考えてくださっているんですけれども、やはりもうちょっとそういう中から子供にもっと予算を使わなきゃいけないよねというような空気をつくっていくのが子供食堂の私たちの役割かなと思っています。
#108
○川田龍平君 小河参考人、ずっと長くお話を聞かれて、何か最後言いたいことがあれば是非おっしゃっていただければと。
#109
○参考人(小河光治君) ありがとうございます。
 確かに今、現物支給というか、本当に今余っているものをもったいないということでそれを活用するとか、サービスについても同じなんですけど、一方で、現金というのにはちょっとアレルギーがあるみたいなところもあるのかなと。
 私どもの今度調査をした中でも、これはやっぱり現金にこだわっていて、今度十三日に具体的にその報告をしますけど、現金はやっぱり万能なんですね。ここにあるこの言葉というのは、実際何に使いましたかというのを字で大きく、七ページのところなんですけど、使っています。制服だとかいろんなものがある。だけども、これもやっぱり子供が選べるんですよね。これ、じゃ、例えば青いものが欲しいとか、赤いものが欲しいとか、これが欲しいとか、現物だったらなかなかそのマッチングって難しい。本当に、子供たちだとか、今必要とされているニーズを満たすというときにはやっぱり現金というのは非常に万能であるということが、今回、少しそれ、エビデンスがこういうことで示したいというような部分もございます。実際、これ、生活保護世帯にも支給していますが、今のところ一件も収入認定をされたというケースの報告はありません。なので、全てちゃんと使っていただいているということです。
 なので、今いろいろ生活保護の問題だとか、全て、やっぱり子供たちの支援というのはあらゆる支援が必要なんですが、現金も非常に重要であるということを是非御理解いただければと思います。
#110
○川田龍平君 ありがとうございました。
 是非しっかりと報告、中間報告会の方にも是非参加したいと思います。ありがとうございました。
#111
○会長(増子輝彦君) 森屋君。
#112
○森屋宏君 自由民主党、森屋宏です。
 私、ちょっと、昨年も初めのときに進行上の意見を述べさせていただきましたけれども、そのことをちょっとお話をさせていただきたいと思います。
 その前に、今日はお三人の参考人の方々に来ていただきました。本当に皆さん方、現場で大変御苦労されている方々ですから、お一人お一人の言葉の中にすごくすばらしいキーワードがあって、私たちの勉強になったというふうに感謝申し上げたいと思います。
 しかし、ここはいい話が聞けたなで終わってはいけないところだというふうに思います。ここは調査会、参議院の中に置かれた調査会というのは実は衆議院にはない組織でありまして、これは任期がしっかりと六年間保障された院である参議院でしかできない調査会であります。でありますから、三年間を通して、昨年は川田会長の下に議論をし、そして今年は増子会長の下にこの議論をしていく、そして三年間をまとめて成果を出すということであります。ですから、やっぱり国会に来ていただいて、参考人の方々もこうやって、恐らく緊張されて来ていると思うんだけれども、テレビで見ている国会の姿とは違うなと、やっぱり国会ってしっかりしたことを議論しているねというふうなことを今日お感じになっていただけたと思うんですよね。そういう声にも応えていくためにも、やっぱりこの調査会の運営の仕方というものをもう少し明確に私は示していくべきじゃないかなというふうに大きく感じます。
 この調査会の主題は国民生活・経済に関する調査ということでございますから、昨年も、実はこの会のしょっぱなは子供たちの貧困の問題から入ったと思います。私自身も、やっぱり我が国における国民生活とか経済の現状を最も象徴的に表すのは子供たちの貧困問題だというふうに思います。恐らくそういう意味で、調査室で今年もこういうテーマから入ったと思うんだけれども、やっぱり昨年どういう議論がなされていて、そして今年の議論はこうであって、そして三年目はこうしていくんだという部分を理事会で増子会長を中心にやっぱりもうちょっとそれを明確にしていただいて、明示をしていただきたいというふうに思います。
 といいますのは、やっぱりここでの議論というのは、ただいい話を聞いたということではなくて、究極でいきますと、例えば私たちはこの調査会を基にして立法まで持っていける権限があるわけでありまして、参議院先議で立法をすればいいわけでありますから、少なくとも提言はまとめていくことはできますよね。ですから、非常に力のある増子会長でありますから、是非来年の三年まとまったところで、あるいはその途中の過程でも構いませんから、立法まで行くぐらいのやっぱり気概を持った私たちは議論をしていかなければいけないと思います。
 そのためには、やはり、昨年はどういう議論があって、今年はどういう議論をしていくんだと、調査をしていくんだと、その大本の国民生活・経済に関する調査という大きな表題の下に、今回はこういう目的でこの会を運営をするとか、そういうことを是非表示をしていただきたいというふうに思います。
 当然、参考資料を事前に調査室から配っていただいてありますけれども、やはりそれとプラス、毎回の会のところで示していっていただければ、大変議論が集約されていく、すばらしいものになるのではないかなというふうに思います。
 終わりですけれども、藤巻先生、先ほどから日本の貧困率のお話されていましたけれども、これはOECD三十四か国における日本の貧困率が最も悪いというふうなことですよね。ということでありますから、藤巻先生の御専門にされている経済の問題もやっぱり直結したOECDの、やっぱり国の生産性を高めるためには子供たちの貧困問題から解消するんだという、今はそういうトレンドが先進国の中にあるという一面じゃないかなというふうに思います。
 是非、調査会長、よろしくお願いいたします。
#113
○会長(増子輝彦君) 御質問はよろしいですか。
#114
○森屋宏君 はい。
#115
○会長(増子輝彦君) 貴重な御意見、ありがとうございました。
 後刻理事会でよく相談をしながら、また調査会の委員の皆さんの御意見も承りながら、この調査会の持つ固有の権利だとか特性を生かしながらしっかりと対応していきたいと思っております。
 参考人のお三人の皆さんの前で本当にいいお話をいただいたことに、会長として大変感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
 他に御発言はございませんか。──他に御発言もなければ、以上で参考人に対する質疑を終了いたします。
 一言御挨拶を申し上げます。
 小河参考人、赤石参考人及び栗林参考人におかれましては、長時間にわたりまして大変貴重な御意見をお述べいただき、誠にありがとうございました。本調査会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。ありがとうございました。(拍手)
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#116
○会長(増子輝彦君) 速記を起こしてください。
    ─────────────
#117
○会長(増子輝彦君) 次に、先般、スウェーデン王国及びアイスランド共和国における格差及びその是正策等に関する実情調査並びに両国の政治経済事情等視察のため、本院から議員団の派遣が行われました。
 調査結果につきましては、既に議院運営委員会に報告されておりますが、本調査会の調査に資するため、派遣議員からその概要について報告を聴取いたします。
 それでは、派遣議員を代表して上野君から報告を聴取いたします。上野通子君。
#118
○上野通子君 先般、実施されました海外派遣重要事項調査団第一班の調査結果につき、その概要を御報告申し上げます。
 本調査団は、格差及びその是正策等に関する実情調査並びに政治経済事情等視察のため、平成二十九年九月三日から九日までの七日間、スウェーデン王国及びアイスランド共和国を訪問しました。派遣議員は、団長の川田龍平議員、島村大議員、中泉松司議員、浜田昌良議員及び私、上野通子の五名です。
 以下、順次御報告申し上げます。
 まず、スウェーデンにおきましては、同国が男女共同参画の先進国であること、障害者を含めたノーマライゼーションに対する取組が進んでいることを踏まえ、社会省のサミュエルソン副大臣と意見交換を行いました。同国では、二〇一六年に、新たな目標を加えた男女平等政策や女性に対する暴力の防止など、十年間の国家戦略が示され、これに基づき、二〇一八年一月に男女平等庁が設置され、同年の予算案では、全ての提案に男女平等の観点からの分析を加えることになっているとのことでした。
 次に、地方自治体連盟において、健康・社会ケアを担当するスヴァンフェルド氏と、医療、福祉サービスの実情及び地域間格差などについて意見交換を行いました。同氏からは、学歴による健康格差の問題が挙げられ、高学歴の親から生まれた子のうち健康問題を抱えている割合が五%であるのに対して、低学歴の親の子は四二%に健康問題があり、学歴と平均寿命の相関関係を見ると、おおよそ五年間の差があるとのことでした。
 次に、教育研究省において、教育における格差の現状等について意見交換を行いました。教育に関する格差として難民の子供の問題が挙げられ、この二年間で、外国をバックグラウンドに持つ子供が増えてきていること、また、子供だけでスウェーデンに来たために年齢の確定もできない児童生徒の割合が八%に達すること、これらに伴い学校間格差が拡大してきていることなどから、二〇一六年に、難民の子供についてもその他の子供と同時間の授業を受ける権利が定められたとのことでした。
 また、同国におけるインクルーシブ教育及びノーマライゼーションの実情を調査するため、エンゲルブレクト学校を視察しました。
 同国では、学校を建設又は改築する場合は、機能障害の生徒のための施設を整備することになっています。同校は四年前に改築され、車椅子でも使用可能なエレベーターやトイレ、視覚障害者のための誘導タイルなどが設置されていました。
 次に、アイスランドについて御報告いたします。
 まず、同国議会のエリナルドッティル副議長兼外務委員長と懇談しました。同副議長より、昨年は日本・アイスランド外交関係開設六十周年に当たり、アイスランド議会の外務委員会が招請に応じて日本を訪問し、貿易、格差、地熱利用、気候変動などに関し議論を深め、成功裏に帰国したことが紹介されるなど、両国関係の強化について意見が交わされました。
 次に、同国における所得格差及び男女間の社会的な格差是正のための施策について、ヴィグルンドソン社会公正大臣と意見交換を行いました。同国は、所得格差の度合いを示すジニ係数が二〇一四年のOECD調査国のうちで最も小さく、同大臣からは、所得格差の縮小に成功した理由として、賃金決定に関する団体交渉モデル、年金システム、医療制度、教育制度などが挙げられました。また、同国は世界経済フォーラムのジェンダー指数の第一位を獲得しており、同大臣からは、男女格差の縮小に重要な役割を果たした点として、女性の政治への参画、労働市場への積極的な参加、育児休暇制度、企業等の取締役会等への女性の参画、男女平等賃金法などが挙げられました。同国における女性の国会議員の比率は、一九七五年頃には五%程度であったものが、現在では四八%に達するとのことです。
 次に、財務省において、二〇〇八年に発生した世界金融危機から同国経済が急速に回復するに至った経緯について、アルナソン財務次官と意見交換を行いました。危機直後は三大銀行が経営破綻するなど大きな影響を受けましたが、同国は、自然資源に恵まれ、エネルギー、漁業など伝統的な産業に底力があったこと、為替が下落したこと、観光業が大きく成長したことなどにより、全面的な経済危機には発展せず、その後の経済回復につながったとのことでした。
 次に、レイキャビク市を訪問し、保育政策について意見交換を行いました。レイキャビク市には公立のプレスクールが六十二校、私立校が十七校あり、七時半から十七時まで最長九時間半、児童を預けることができ、料金の九〇%は市が支払い、個人の費用は、一日九時間半預けた場合、食事代も含めて一か月で三百二十ユーロ、約四万二千円であり、一人親であれば割引されるとのことでした。その後、アイジスボルグ保育園を視察し、同国における保育の実情を調査しました。
 また、地熱の活用と地域活性化の観点から、ヘトリスヘイジ地熱発電所及びブルーラグーンラボを視察しました。
 このほか、両国で活躍する在留邦人とも懇談しました。アイスランドは国連が発表する二〇一七年度の世界幸福度報告書で第三位に、スウェーデンは同四位にランクしており、両国における格差の実情や医療、福祉事情、男女共同参画の実情などについて生活者の視点に立った貴重な意見を聞くことができました。
 以上が海外派遣における調査の概要ですが、詳細は報告書を御参照ください。
 最後に、今回の調査に当たり多大な御協力をいただいた訪問先の関係者各位及び在外公館に対し衷心より厚く謝意を表して、報告を終えます。
#119
○会長(増子輝彦君) 以上で報告の聴取は終了いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時一分散会
ソース: 国立国会図書館
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