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2018/06/01 第196回国会 参議院 参議院会議録情報 第196回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第4号
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2018/06/01 第196回国会 参議院

参議院会議録情報 第196回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第4号

#1
第196回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第4号
平成三十年六月一日(金曜日)
   午後三時十分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十一日
    辞任         補欠選任
     石井 浩郎君     渡辺 猛之君
 六月一日
    辞任         補欠選任
     橋本 聖子君     北村 経夫君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         石橋 通宏君
    理 事
                石井 正弘君
                山田  宏君
                秋野 公造君
                浜口  誠君
    委 員
                石田 昌宏君
                猪口 邦子君
                今井絵理子君
                北村 経夫君
                長谷川 岳君
                橋本 聖子君
                藤井 基之君
                松川 るい君
                山本 一太君
                渡辺 猛之君
                竹谷とし子君
                藤田 幸久君
                宮沢 由佳君
                紙  智子君
                儀間 光男君
                糸数 慶子君
   国務大臣
       外務大臣     河野 太郎君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策))  福井  照君
   副大臣
       外務副大臣    佐藤 正久君
       防衛副大臣   山本ともひろ君
   事務局側
       第一特別調査室
       長        松井 一彦君
   政府参考人
       内閣府政策統括
       官        日下 正周君
       内閣府沖縄振興
       局長       北村  信君
       内閣府経済社会
       総合研究所総括
       政策研究官    長谷川秀司君
       総務省統計局統
       計調査部長    佐伯 修司君
       外務大臣官房審
       議官       相木 俊宏君
       厚生労働大臣官
       房審議官     井上  真君
       厚生労働大臣官
       房審議官     小林 洋司君
       厚生労働大臣官
       房審議官     成田 裕紀君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    宮嵜 雅則君
       農林水産大臣官
       房生産振興審議
       官        鈴木 良典君
       国土交通大臣官
       房技術参事官   浅輪 宇充君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       次長       清瀬 和彦君
       国土交通省道路
       局次長      和田 信貴君
       環境大臣官房政
       策立案総括審議
       官        米谷  仁君
       環境大臣官房審
       議官       近藤 智洋君
       防衛大臣官房審
       議官       辰己 昌良君
       防衛省防衛政策
       局次長      岡  真臣君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する
 調査
 (沖縄及び北方問題に関しての施策に関する件
 )
    ─────────────
#2
○委員長(石橋通宏君) ただいまから沖縄及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、石井浩郎君が委員を辞任され、その補欠として渡辺猛之君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(石橋通宏君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府政策統括官日下正周君外十六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(石橋通宏君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(石橋通宏君) 沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する調査のうち、沖縄及び北方問題に関しての施策に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○猪口邦子君 ありがとうございます。自由民主党、猪口邦子でございます。本日は質問の機会をありがとうございます。
 私はまず、日ロ首脳会談について伺います。
 安倍総理は先週訪ロし、通算で二十一回目の首脳会談を行いました。プーチン大統領四期目の再選後初の日ロ首脳会談でありまして、新たな時間軸で日ロ関係の抜本改善、また、北方領土問題解決に取り組む早いスタートを日本の総理が促す機会であったと推測いたします。
 安倍総理の外交の特徴は、タイミングよく大国間外交を展開するというところにあります。まさにその力量が出ていたと感じますけれども、成果を御報告いただければと思います。
#7
○国務大臣(河野太郎君) 安倍総理は、サンクトペテルブルクではプーチン大統領やマクロン仏大統領とともに日本の総理として初めて国際経済フォーラムに参加し、経済について有意義な意見交換をすることができました。
 モスクワでは、プーチン大統領が再選され、新政権がスタートを切ってから初めて、通算で二十一回目となる日ロ首脳会談を行いました。プーチン大統領と胸襟を開いてじっくりと話し合い、平和条約締結問題については、北方四島における共同経済活動の実現に向けた作業が新たな段階に入ったことを確認いたしました。
 具体的には、今年七月又は八月を目途に事業者中心のビジネスミッションを四島に派遣すること、その後、日ロ次官級協議を開催することで一致し、さらに五件のプロジェクト候補の内容について具体的な進展を確認いたしました。また、元島民の方々の航空機による特別墓参を天候が許せば七月にも実施することで一致いたしました。
 さらに、安全保障分野の対話を更に深化させるため、今年後半に日ロ2プラス2を開催することで一致いたしました。北朝鮮情勢につきましては、米朝首脳会談も含めプーチン大統領と時間を掛けて議論し、安倍総理から、安保理決議の完全な履行が不可欠であることを強調し、ロシアが建設的な役割を果たすよう働きかけをいたしました。その上で、拉致問題については、その早期解決に向け、安倍総理からプーチン大統領に対して支持と協力を呼びかけて、理解を得ることができました。
 加えて、今回の会談では八項目の協力プランの具体化が進んでいることを首脳間で確認し、協力の進展を歓迎いたしました。協力プランの下で百三十件を超える民間プロジェクトが生み出されております。
 政府としては、北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するという基本方針に基づいて、引き続きロシアとの交渉に粘り強く取り組んでまいりたいと思います。
#8
○猪口邦子君 ありがとうございます。
 大臣、今少し言及されましたけれど、私は、今回の最大の静かな成果は、この地域の関心が北朝鮮の完全な非核化と米朝首脳会談の行方についてあるこのタイミングにおいて、日米の共通のこのことへの立場とプーチン大統領が認識の足並みをそろえるオフィシャルな外交場面をつくったことではないかと感じております。
 この地域の大国は四か国あって、日米中ロであります。米国にとって、大国全員が一致して北朝鮮完全非核化への米国の交渉を明白に支持していることは深く大事なことではないかと考えます。安倍総理の対ロ外交はタイミングよく日米首脳交渉を支えていると感じておりますけれども、感想があれば、外務大臣、お願いいたします。
#9
○国務大臣(河野太郎君) 先般の首脳会談におきまして、北朝鮮情勢については米朝首脳会談を含めプーチン大統領と時間を掛けて議論し、安倍総理から、安保理決議の完全な履行が不可欠であることを強調し、ロシアが建設的な役割を果たすよう働きかけをいたしました。
 具体的に申し上げますと、まず日朝平壌宣言にのっとり、核、ミサイル、拉致問題を包括的に解決し、国交正常化を目指すという我が国の一貫した立場を説明し、プーチン大統領から御理解をいただきました。そして、北朝鮮の完全、検証可能、不可逆的な非核化をうたっている安保理決議の履行が重要であるとの日ロ両国の立場を踏まえ、米朝首脳会談が開催され、成功するよう後押しをしていくことで一致いたしました。また、拉致問題についても、早期の解決に向け、プーチン大統領に支持と協力を呼びかけ、理解を得たところでございます。
 我が国といたしましては、引き続き、北朝鮮から問題解決に向けた具体的な行動を引き出すべく、日米、日米韓三か国で協力し、そして、中国やロシアを含む国際社会としっかり連携してまいりたいと考えております。
#10
○猪口邦子君 ありがとうございます。
 それでは、沖縄振興について伺います。
 沖縄振興につきまして、私は、沖縄が二十一世紀型の生態系保全に資する先端科学拠点として発展してくれること、また沖縄の地理的特性も生かした健康医療拠点として発展してくれること、これが私の願いでございます。
 二十一世紀はバイオサイエンスの時代とも言われ、沖縄科学技術大学院大学、OISTは、振興予算を重点化したかいもありまして、今や世界主要学術専門雑誌での引用率は日本一と実になったところでございます。
 より具体的には、トップ一〇%論文率というのがありまして、これは被引用、論文が引用される上位一〇%の論文を有する割合、これは既に、これは二十四年に開学していますけれども、東大、京大など国内の国立大学、既に抜いてトップ、一位でございます。また、別の基準で、英国の科学誌でネイチャーというのがあります。ネイチャーインデックスによりますと、二〇一七年単年で全国一位となっております。
 このように目覚ましい発展、やはり振興予算の効果があると思いますけれども、今後ともこの水準を維持し、ヨーロッパには古来からオストルストという言葉がありまして、光は東から来る、二十一世紀の知性の東からの光源、それが沖縄であると、そう言わせるほどの研究発展をしてもらいたいと思っているんですけれども、大臣のOIST支援についての考えを伺います。
#11
○国務大臣(福井照君) ありがとうございます。
 OISTにつきましては、世界最高水準を目指して科学技術に関する教育研究を推進しております。今先生がおっしゃいましたように、世界有数の科学誌に論文が掲載されるなど、高い研究水準にあると承知をしております。今先生おっしゃいましたように、サイテッドされている率が大変高いわけでございます。
 例えば、サンゴを食い荒らすオニヒトデの全ゲノム解読に世界で初めて成功するなど、沖縄の特性や資源を生かした研究を実施しております。また、たんぱく質の構造を三次元で可視化する世界で唯一の技術を活用したOIST発のベンチャー企業が、社会実装されております、沖縄の社会に実際に誕生しております。将来的には、創薬や診断ビジネスへの活用が期待されております。
 引き続き、質の高い教育研究活動を行っていただくことを期待するとともに、内閣府として、OISTの発展を適切に支援してまいりたいと存じております。
#12
○猪口邦子君 ありがとうございます。
 他方で、沖縄の次世代教育環境は必ずしも整っているわけではなく、世界最高水準の研究拠点を有しているということと、例えば沖縄の子供の貧困との、このギャップには言葉を失うほどです。沖縄の子供の貧困率は二九・九%、全国平均一三・九%の二倍以上でありまして、高校進学率は全国最低、最下位でございます。生活保護率、保護家庭の率二・五六%で、全国の一・六九、このワーストグループに入っているわけです。
 このギャップ、こういうことを何とか効果的に縮めていくこと、これに対応することは政治の使命だと思いまして、そこで一つ、短い時間の中ですが、提案があります。
 沖縄の発展を論じるときに、常に私たちは本土並みという発想がありますけれども、そうではなくて、本土超えという発想で貧困の連鎖を断ち切るには、沖縄の子供たち、二十一世紀生き抜く、そういう能力を授ける環境が必要だと、教育環境。こう考えて二十一世紀を考えてみると、グローバル化しています。そして、昔であれば、リンガフランカという言葉がありまして、国際共通学術用語という意味で、欧州だったらラテン語、アジアだったらサンスクリット語だったかもしれませんけれども、今日では英語です。
 例えば、OISTの関係者などが地元の小学校等との交流事業には参加してくれていると聞いていますけれども、今後は、OIST研究者やその御家族含め、沖縄には海外からの優秀な本当に研究者や留学生たくさんおられますし、どんどん増えていくので、その方々が例えば、毎週一定時間、地元小中学校で英語を教える、あるいは英語で理科、算数、芸術など、放課後授業などをボランティア、セミボランティアのような形で教えるなど、そのような工夫を抜本的に行ってはどうかと。
 もちろん制度的にかちっとやることは難しいかもしれませんが、いろいろ工夫をして、日本のどの県より英語のスコア、いろいろ入試においても客観スコアが導入されていますけれども、そのスコアが高い県となることを目指してはどうかというのが私の提案でございます。
 そういうことを言いますと、どの子も先端で働くわけではないのだから、早くから英語教育本格化は意味がないという意見が必ず出てくるのですけれども、逆に、どの子にも世界とともに生きていく才能が潜んでいるものでありまして、これを大人が予断せずに全員にチャンスを授ける、これが、やっぱり義務教育でやるということが本質だと思うんです。
 研究者や留学生にも地元貢献と次世代への貢献が目に見える形でできる枠組みがあれば、彼らにとって希望をもたらすでしょうと。私は、才能に恵まれた研究者は、広く人間社会の本質理解、そのようなことへの思いを抱いてこそ優れた研究成果を生み出していくと思いますので、そのチャンスを地元の小学校は研究者にも与えますし、そして、こうして英語力を携えた子はきっとその後の進学率も上がり、就職率も高まり、また沖縄に広く投資を呼び込む、海外からも投資を呼び込む人的基盤ともなっていくでしょう。子供の貧困率も、解消に必ずこの方法で向かうのではないかと思います。
 あわせて、もちろん、居場所づくりであるとか子供食堂などの今、今日の課題、取組も重要なのですけれども、どこかで異次元の次世代教育環境を整えてこそ沖縄の次世代は雄飛できると思いますので、一つの提案でございますが、大臣のお考えを伺います。
#13
○国務大臣(福井照君) 国際化が進む中で、沖縄の子供たちが英語力を身に付けて世界に飛躍するということは重要だというふうに認識をしております。
 OISTにおきましては、現在、教職員が離島を中心とする地域の学校に出向いて、科学授業、実験を行う出前授業、そして、夏休みに地元恩納村の子供たちを対象に科学教室を行うこどもかがく教室、そして、女性理工系人材、リケジョの育成に向けて、県内女子中高生を対象に科学講義や実験を行うサイエンスプロジェクトフォー琉球ガールズなど、沖縄の子供たちの教育に資する地域連携活動を実施しているところでございます。
 御指摘の点を含めまして、OISTが沖縄の子供たちの教育に今後どのような貢献ができるかにつきましてOISTや沖縄県等とよく相談してまいりたいと思いますけれども、英語のスコアが高い県を、日本一に高い県を目指すんだということを始めとして、様々な今先生の御提案いただきました。真っ正面から受け止めさせていただきたいと思います。
#14
○猪口邦子君 ありがとうございます。
 そして、もう一つのバイオサイエンスそして健康医療関係のインスティテューションですけれども、これは、西普天間住宅地区跡地におきまして国際健康医療拠点をこれからつくっていくというところで、沖縄の国際性、離島の特性を生かしたそのような拠点をOISTと、今申し上げたOISTと並び立つ水準で準備していくことが今後の振興策の課題であると考えております。
 琉球大学医学部の熱心な取組、それが移設されるわけですけれども、これには本当に感謝しておりまして、今回のこの西普天間住宅地区跡地のケースは最初の大掛かりな駐留米軍返還跡地の利活用のモデルでありまして、今後の跡地活用のモデルケースにしていかなければなりませんので、省庁横断的な力強い協力、また国政、県政、市政の連携、そして何よりもやっぱり県民の思いですね、そういうものを有しているということへの思い、そして、国政として持続的にこれを支援していくという国家意思、こういうことが重要ではないかと思っております。
 どのようにこの国際医療拠点、支援していくのか、大臣のお考えを伺います。
#15
○国務大臣(福井照君) ありがとうございます。
 琉球大学医学部、同附属病院の移設を中心とする沖縄健康医療拠点につきましては、三本柱がございます。高度医療・研究機能の拡充、そして地域医療水準の向上、そして国際研究交流・医療人材育成の三つを柱として取り組むことといたしております。現在、内閣府、文部科学省、沖縄県、琉球大学から構成されます関係者会議におきまして、具体化に向けた議論を進めているところでございます。
 沖縄健康医療拠点の形成に向けましては、今年度予算において、琉球大学医学部及び附属病院の主要な建物を建設するために必要な実施設計費として三・一億円を措置したところでございます。
 引き続き、地元の皆様や関係省庁とも連携しながら、今後の跡地利用の、まさに今先生御指摘のようなモデルケース、今後の跡地利用のモデルケースになりますよう、沖縄健康医療拠点の形成に向けて、国としても予算の確保も含め積極的に支援してまいりたいというふうに存じております。
#16
○猪口邦子君 ありがとうございます。
 そのときに、是非OISTの経験を参考にしてもらえればと思います。やはり、OISTは、最初の初期スタートのときの抜本的な予算をもって対応するという、このロケットスタートが可能だったということだと思います。一般的に、日本の大学環境、大臣も御存じのとおり、例えば国立大学でも基盤的整備費はもうどんどんと制約があって、その中、このOISTはこの振興予算の中で一気に応援できたと。やはり、それは成果をもたらすということですので、今回の国際健康医療拠点づくりにおきましても、是非その経験を生かしていただきたいと思います。
 私がこういうことを申しますのも、二〇一六年十二月にやはりこの委員会で質問させていただきましたが、なぜ振興予算をそこまで重点化するのか、もちろん法律に基づいてなんですけれども、沖縄は、本土復帰二十年遅れたというか、二十年の時間差があります。その二十年というのは、日本の全ての都道府県が財政投融資など多くの投資を受けながら自由とそれから進歩、発展への大きなアクセルを踏んだときであります。そして、それが一緒でなかったこの二十年、その県民、国民への思い、これを国政も、全国民が共有していくことが今後沖縄振興予算をきちっと確保していくときの基本認識ではないかと思いますので、よろしくお願いします。
 それで、最後なんですけれども、クルーズ船についてでございます。
 クルーズ観光、ここは沖縄の特性を生かして、沖縄へのクルーズ船の寄港回数は、二〇一七年、五百十五回と過去最多を記録しておりますし、日本に来るクルーズ船の寄港回数上位十港のうち、沖縄に三港がランクインしているということで、この特徴はやはり沖縄の地理的位置にあると思います。アジア経済の中枢と地理的に近い、そして、アジアは忙しいビジネスマンが多く、長期休暇は取りにくい、長期休暇取りにくいビジネス系家族を含むクルーズ船が立ち寄りやすいという、この特性を生かしまして、経済の新フロンティアを切り開くための関連の投資がかなりまた大きく必要ではないかと思いますが、是非政府の計画を伺いたいと思います。
#17
○政府参考人(浅輪宇充君) お答えさせていただきます。
 沖縄県へのクルーズ船寄港回数につきましては、今先生御指摘のとおり、平成二十九年は五百十五回と、年々増加しているところでございます。
 特に、沖縄県は、基隆、上海、香港などのアジアのクルーズ拠点に近く、近年、クルーズ船社にとって人気の寄港地となっていることから、那覇港、石垣港、平良港等において、クルーズ船受入れのため岸壁等の整備をしてきております。
 また、昨年、港湾法を改正いたしまして、旅客ターミナルビル等への投資を行うクルーズ船社に岸壁の優先的な利用を認める制度を創設したところであります。この制度を活用しまして、平良港、本部港においてはクルーズ船社によるターミナルビルの整備が行われることとなってございます。
 先生御指摘のとおり、クルーズ船の寄港を受け入れるだけではなく、地域への経済波及効果を最大化していく視点も重要であることから、ターミナルビル等において地元の物販の促進に向けた調整が進められております。加えて、平良港のある宮古島市では、クルーズ船寄港増加等を背景に、大手ディベロッパーによる港湾周辺へのホテル開発などの投資が決定するなど、観光開発も進んでいるところです。
 国土交通省といたしましては、沖縄県や地元市町村とも連携してクルーズ船の受入れ環境整備や寄港地観光開発の取組を進め、地域への経済波及効果の最大化が図られるよう努めてまいります。
#18
○猪口邦子君 終わります。ありがとうございました。
#19
○藤田幸久君 国民民主党の藤田幸久でございます。
 通告しております質問に先立ちまして、外務大臣にお聞きしたいと思いますが、河野大臣は独立国の外務大臣でしょうか、お答えいただきたいと思います。
#20
○国務大臣(河野太郎君) そのとおりです。
#21
○藤田幸久君 そこで、順番を変えて、資料をお配りしておりますのでこれに沿って、先に、沖縄県が二月に行いました他国地位協定調査について質問いたします。
 ここに現物ございますけれども、二月に沖縄県の方々がドイツとイタリアに調査に行かれたという報告書がございます。その概要を何枚かお配りしております。一ページ目の資料ですが、一九六〇年の締結以来、一度も改正されていないと。次に、沖縄県で相次ぐ事故や事件と書いてあります。
 通告していないんですが、大臣、米軍によるいわゆる刑法犯罪というものが沖縄返還から現在までどのぐらいあるか、大体どのぐらいか、見当付きますか。
#22
○国務大臣(河野太郎君) 通告いただいておりませんので、分かりません。
#23
○藤田幸久君 五千九百六十七件だそうでございます。それから航空機関連事故、七百三十八件。これだけあるというのが実はこの報告書に出ております。
 そこで、ドイツとイタリアを訪問されたということで、二ページ目にその概要が出ております。ドイツに関して言えば、いわゆる有名なボン補足協定、これ九三年ですけれども、大幅な改定が実現をして、国内法の米軍への適用を強化、それからドイツの主権の強化と書いてあります。下の方がイタリアでございますけれども、イタリアも何回か大きな改定があって、九五年に米軍への国内法適用、それから九九年に米軍機の飛行を大幅規制等が書いてございます。
 この報告書を読みますと、なぜイタリアとドイツを訪問したのかという理由が三つ書いてあります。一つは、ドイツ、イタリアとも大規模な米軍が駐留をしている、二つ目は、ドイツ、イタリアとも地位協定の改定をしたという実績がある、三つ目が、米軍機の事故あるいは訓練の問題があるという理由で調査をしたということでございます。
 そこで、実は、一番最後の私の資料、御覧をいただきたいと思います。
 済みません、白黒なもので若干見づらいんですが、これは一昨年の十二月にオスプレイが辺野古沖に墜落をした直後でございます。私ども数名の国会議員が視察をいたしました。私の右下におられますのが石橋委員長でございます。
 実は、これは日本の国内であります。私ども実感したのは、治外法権だなと。多分、外務大臣が行かれても、これから先へ行けないんじゃないかと思います。沖縄県知事も実はこの先行けなかったんです。ここまで行くのに、我々国会議員ですけれども、日本の国内ですよ、七百メートルぐらい歩いてここまで来ました。沖縄県知事もそうだそうです。
 この黄色い、まあ要するに非常線みたいな中に、二つ非常線があるんですけれども、入れたのは沖縄県の警察だけであったと。これ、山田先生、日本の国内の話でございます。治外法権という状況でございまして、これが日本国の中で。
 是非ちょっと、大臣、調べていただきたいのは、仮にこういう場合に大臣がこの黄色の線の中に入れるかどうか、是非調べていただいて、お答えをいただきたい。これ、委員長の方に取り計らいをお願いしたいと思います。
#24
○委員長(石橋通宏君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をいたします。
#25
○藤田幸久君 それで、この三枚目の資料を御覧いただきたい。この対照表になっているものでございます。これは、沖縄県がドイツ、イタリアに行って調べたものを整理したものでございます。
 そこで、この対照表の一番下のところに警察権とあります。その右、いただきますと、こういう事故が起きたときに、日本は米軍の同意なしに調査できない。ところが、ドイツの場合にはドイツ警察による任務執行権限が明記されている。それから、イタリアの場合もイタリア側が主体的に調査することができる。
 大臣、つまり、日本国の中に行って、我々国会議員も中に入れない。そして、この沖縄県の県警も調査がない。こういう、つまり警察権あるいは調査権がないということで、これでよいと思われますか。お答えをいただきたいと思います。これは通告してあります。
#26
○国務大臣(河野太郎君) 日米地位協定と米国がほかの国と締結している地位協定の比較については、規定ぶりのみならず、実際の運用やその地位協定が結ばれるに至った背景等を含めた全体像の中で検討する必要があるため、一概に論ずることは適当ではないと思います。
#27
○藤田幸久君 では、日本として、こういう調査権、警察権がないということはいいと思っていらっしゃるんでしょうか。
#28
○国務大臣(河野太郎君) 申し上げましたように、地位協定につきましては、日米地位協定と米国が他の国と締結している地位協定との比較については、規定ぶりのみならず、実際の運用や背景なども含まれた全体像の中で検討する必要があるため、個別の論点を取り上げて一概に論ずることは適当ではないと考えます。
#29
○藤田幸久君 もう一度伺います。
 河野大臣は独立国の外務大臣でしょうか。
#30
○国務大臣(河野太郎君) そのとおりでございます。
#31
○藤田幸久君 では、次に、この対照表の下から二つ目です。米軍の訓練、演習への受入れ国の関与でございます。
 これも、例えば、日本の場合に、航空機の最低飛行高度を定めた航空法が米軍には適用されていません。それから、訓練の詳細な情報が日本側に通報されないと。で、ドイツの場合には、これは逆にアメリカが訓練、演習する場合にはドイツの許可や承認が必要です。イタリアも、米軍による訓練は、あるいは演習はイタリア軍の司令官の事前通告、承認が必要でございます。で、しかも、こういう情報も通報されないというようなこと、こういうことであって、日本の場合に、よろしいんでしょうか。
#32
○国務大臣(河野太郎君) 繰り返しで恐縮でございますが、地位協定につきましては、日米の地位協定そして米国が他の国と締結している地位協定については、規定ぶり、運用あるいはそれに至った背景などを全体像の中で比較する必要があるというふうに考えますので、一例を取り上げて比較するということは適当だとは思いません。
#33
○藤田幸久君 改めてお伺いします。
 河野大臣は独立国の外務大臣でしょうか。
#34
○国務大臣(河野太郎君) そのとおりでございます。
#35
○藤田幸久君 この沖縄県が、大変私は、一自治体、県がこれだけ調査をしたと、私はなかなか大変なことをやっていただいたと思っているんですが、外務省として、この調査、報告書について研究をされた、あるいはヒアリングをされたことはありますでしょうか、あるいはこれからそういうことをお考えでしょうか。
#36
○国務大臣(河野太郎君) 地方公共団体の活動の一々について政府としてコメントすることは差し控えます。また、我が国として、米国と第三国との間の制度について有権的に述べる立場にございません。
 その上で申し上げれば、日米地位協定と米国が他国と締結している地位協定の比較については、規定ぶりのみならず、実際の運用や背景等も含めた全体像の中で検討する必要があるため、一概に論ずることは適当でございません。
#37
○藤田幸久君 平成十五年二月十二日に、日米地位協定の改定を実現し日米の真のパートナーシップを確立する会というものが、この報告書を作っております。その幹事長が当時の河野太郎衆議院議員でございました。
 一部は新聞記事を資料の後ろの方に付けておりますけれども、通告をしておりますけれども、この河野太郎議員が幹事長をされておられました提言書の概要をちょっと説明をいただきたいと思います。
#38
○国務大臣(河野太郎君) 政府として、自民党の議連の個別の活動についてコメントすることは差し控えます。
#39
○藤田幸久君 コメントを求めているんではなくて、当時の河野太郎議員自身がやったことについての概要を答弁をしていただくように申し上げております。コメントを求めているのではありません。実際に作った作者に、作者に概要を聞いております。
#40
○国務大臣(河野太郎君) 政府として、自民党の議連の個別の活動について述べる立場にございません。(発言する者あり)
#41
○委員長(石橋通宏君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#42
○委員長(石橋通宏君) 速記を起こしてください。
#43
○藤田幸久君 平成十五年のこの自民党の議員連盟の報告書を見ておりますと、大変立派なものができております。その当時の作者の一人であります河野太郎議員、この作者として、大体この内容がどういうことか、一部はこれ新聞記事に出ておりますけれども、概要を幾つか、柱だけでもこの内容について御説明をいただきたいと思います。
#44
○国務大臣(河野太郎君) 政府として、自民党の議連の個別の活動について説明する立場にございません。
#45
○藤田幸久君 この中に……(発言する者あり)
#46
○委員長(石橋通宏君) お静かにしてください。
#47
○藤田幸久君 この中に役員のリストが出ておりますが、その中に九名、今の現職の大臣がおられます。大体そういう九名、どなたか御存じですか、河野大臣。
#48
○国務大臣(河野太郎君) 議連の個別の活動について政府としてお答えする立場にございません。
#49
○藤田幸久君 この最後から二枚目の資料に、当時のこれは日本経済新聞の記事がございます。大臣、見ることも拒否ですか。
 この左の上の方に、米国は十年ごとに基地利用計画書を提出する、米軍が使用する施設の返還の前に日米両国で環境調査を実施する、三つ目、米軍の訓練は原則提供施設・区域内で実施。この新聞記事は間違っていますでしょうか。
#50
○国務大臣(河野太郎君) 政府として、自民党の議連の個別の活動について、あるいはその報道についてお答えする立場にございません。
#51
○藤田幸久君 どなたがやったことにしても、仮に地方自治体あるいは有識者であっても、仮に日本国の国益にそぐう、あるいは関連のある情報があった場合に、それを独立国の外務大臣として謙虚にそういう情報について調査をするということは、私は外務大臣の、あるいは政府にとって必要なことだろうと思いますけれども、そうは思いませんか。
#52
○国務大臣(河野太郎君) 政府として、必要な調査は行います。
#53
○藤田幸久君 同じ米軍基地が大規模にあり、地位協定の改定をした、かつ事故等があった国の事例を調査するということは私は非常に必要な対象になると思いますが、それについて否定をされますか。
#54
○国務大臣(河野太郎君) 必要が生じれば調査をすることもあり得ると思います。
#55
○藤田幸久君 今、私が申し上げた改定の経験がある、そして事故等が起こっている、そしてそういった事例があるということ自身が私は対象になり得ると思いますが、対象になり得るとは思いませんか。
#56
○国務大臣(河野太郎君) 日米地位協定は合意議事録等を含んだ大きな法的枠組みであり、政府としては、日米地位協定について、これまで手当てすべき事項の性格に応じて効果的かつ機敏に対応できる最も適切な取組を通じ、一つ一つの具体的な問題に対応をしてきております。
 政府といたしましては、引き続きこうした取組を積み上げることにより、日米地位協定のあるべき姿を不断に追求していく考えでございます。
#57
○藤田幸久君 では、具体的な事例として、この四ページ目を御覧いただきたいと思います。これは、ドイツの米軍機墜落事故時の関係機関の対応状況です。
 ちょっと白黒で見えづらいかもしれませんが、左の方は基本的にドイツの軍等が調査をしていると。それに対して、右側が重要なことは、これはドイツの州の担当者、土地と土壌の、あるいは水の調査、それから地下水等の調査、こういったことを、州とか市の関係者が入っているんです。
 先ほどの石橋議員とか私が調査に行ったこのオスプレイでの場合も、こういったときに防衛省だけじゃなくて、こういった知見を持っている県とか市が調査に実際に行くということがいかに重要か。しかも、その場にいる市町村の方々が調査に行くというのがいかに重要か。
 これ、極めて具体的な実例であります。こういったこと、日本やるべきじゃないんですか。これを個別の具体的ないい事例として、まるで門前払いのようなことをするということは、独立国の外務大臣ですか。これ極めて具体的な事例ですが、どう思われます。
#58
○国務大臣(河野太郎君) 様々な調査の必要が生じた場合には、しかるべく対応をさせていただきたいと思います。
#59
○藤田幸久君 では、まさにこの沖縄県が行った、例えば、ここにあるんですが、ドイツのラムシュタイン市、それからイタリアのアビアーノという地域がありますけれども、ここで実際にその米軍基地に関わってこういった活動をしておられる、実際にいらっしゃるんですね、ドイツ、イタリア。
 これ、実際に外務省のドイツの大使館なりイタリアの大使館行かれて、こんなに具体的なことができれば、これは神奈川県でもそうですよ、大臣いらっしゃる。あるいは、青森県でもそうです、九州でもそうです。こういったことができるということを調査すべきじゃないですか。どうですか。
#60
○国務大臣(河野太郎君) 政府として、調査が必要だと考えるに至った場合には、しかるべく調査をしてまいりたいと思います。
#61
○藤田幸久君 もう一つ。この四ページ目の下。これ、ドイツの軍用機の低空飛行時間。これ、いろいろやってきたおかげで、低空飛行時間これだけ下がってきているんですね。これやっぱり具体的な成果じゃないですか。これは党派を超えて、独立国として、しかも実際に地域で、普天間第二小学校にしても大変皆さん、小学生の皆さんであったり、大変苦労しているんですね。
 これ、国民のやっぱり不安を除去して、いろいろな意味で皆さんの安全なり、取り除くために、こういったことができるんです。極めて具体的な事例です。同じ米軍基地があって、事故があって、それに対して対応してきたという具体的な事例があるので、これ調査されたらどうですか。いかがですか。
#62
○国務大臣(河野太郎君) 政府として、調査の必要性があると認められた場合には、しかるべき調査をしてまいりたいと思います。
#63
○藤田幸久君 二〇〇四年に宜野湾市で起きたアメリカ軍のヘリ墜落事故で現場検証から沖縄県警が排除されたことについて、当時、在日米軍の高官が河野太郎議員に対し日米地位協定の運用が失敗だったとの見解を述べたということを、河野議員はこの議員連盟の会合で明らかにしたとされておられますが、このアメリカ軍の高官がこの日米地位協定の運用が失敗だったというふうに発言をしたということについて、その中身を説明いただきたいと思います。
#64
○国務大臣(河野太郎君) 政府として説明する立場にございません。
#65
○藤田幸久君 独立国の外務大臣として、国民の様々な生活が影響を受け、かつ事故が起きたことによっていろんなことがあり得る、そして、そういったことに対して実際にその生の話を聞いた。そして、河野議員が、今国会議員を辞めているなら別にしても、今国会議員でもあるわけですね。ということは、大変いい情報を持っていらっしゃるわけですから、そういったことも含めて、情報として政策に反映させるべきだろうと思いますが、いかがですか。
#66
○国務大臣(河野太郎君) 外務大臣として、自分が持っている情報の中で政府の政策に反映すべきものはしっかり反映をしてまいりたいと思います。
#67
○藤田幸久君 であれば、答弁は避けていらっしゃいますが、実際にこの確立する会でこの提言をまとめられたうち、私がぱっと見ただけですけれども、現職の閣僚が九名、それから安倍内閣の閣僚経験者が十名いらっしゃいます。少なくとも、今の閣僚九名ということは、閣僚の過半数行っていると思います。
 これ、今、外務大臣がこのほかの八名の方と一緒に内閣で、これやっぱり日米にとってこういったことを解決するということは非常に大きな私は重要な実績になると思いますけど、国民のために、せっかくですから、この内容を今の内閣で実現をする努力をするおつもりはありませんか。
#68
○国務大臣(河野太郎君) 議連の活動あるいはその報告書について、政府としてお答えする立場にございません。
#69
○藤田幸久君 四度目です。あなたは独立国の外務大臣でしょうか。
#70
○国務大臣(河野太郎君) そのとおりです。
#71
○藤田幸久君 先ほど来、総合的に、あるいは比較云々の形で、他国と比べて運用等の活用にとって不利にならないという答弁が、これは歴代外務大臣の中にありますが、この運用等の活用にとって不利にならないという根拠を示していただきたいと思います。
#72
○国務大臣(河野太郎君) 御指摘の答弁は、個別の運用の中には日米地位協定においてのみ受入れ国に認められている事柄もあり、その点において日米地位協定が米国と他の国との間の地位協定に比べて不利であるとは言えないとの趣旨を述べたものと理解をしております。
 その上で申し上げれば、日米地位協定と米国が他の国と締結している地位協定との比較については、規定ぶりのみならず、実際の運用や背景等も含めた全体像の中で検討する必要があるため、一概に論ずることは適当ではありません。
 したがって、日米地位協定が米国と他の国との地位協定と比べて我が国にとって不利なものであるとの議論にはくみしません。
#73
○藤田幸久君 つまり、比較しているわけですよね。比較した上で、一概に云々形容詞付けていますけれども、比較した上で不利にならないと言っていることは、形容詞は別にして、不利にならないと。
 ところが、これ対照表を御覧になっても、国民の皆さんから見てこれ不利でないというふうに言う人が、誰がいるんですか。これ御覧になって、別に沖縄の方に限らず、いろいろ北海道から九州から、これどう考えたって国民一人一人から考えて、少なくとも今の答弁、岸田大臣の答弁です、比較したのは間違いないんですね。いろいろ形容詞付けていますけれども。そうすると、これ御覧になって、これ国会議員の皆さん御覧になったって、これ不利でないというふうに国会議員いたら、私は手を挙げていただきたい。今日お座りになっている方が御覧になったって、これ党派を超えてそれぞれの国民の皆さんが、誰が見たってこれ不利なんですね。
 不利でないという根拠を示してください、形容詞は別にしてね。日米のその地位協定、それ決めたことですから重要ですよ。条約の方が法律よりも重要だということも、今日も答弁ございました。ただし、これ御覧になって不利でないということでおっしゃるならば、その根拠を示してください。
#74
○委員長(石橋通宏君) 時間が来ておりますので、答弁は簡潔に願います。
#75
○国務大臣(河野太郎君) 日米地位協定においてのみ受入れ国に認められている事柄もあり、その点において日米地位協定が米国と他の国との間の地位協定に比べて不利であるとは言えないと思います。
 日米地位協定と米国が他の国と締結している地位協定との比較については、規定ぶりのみならず、実際の運用や背景等も含めた全体像の中で検討する必要があるため、一概に論ずることは適当ではございません。
#76
○藤田幸久君 時間が参りましたので、答弁とは別に、是非、大臣の良心に従って、内々で結構ですから、政策転換に向けて努力をしていただきたいことを申し上げて、質問を終わります。
    ─────────────
#77
○委員長(石橋通宏君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、橋本聖子君が委員を辞任され、その補欠として北村経夫君が選任されました。
    ─────────────
#78
○宮沢由佳君 立憲民主党・民友会の宮沢由佳です。
 大臣所信について質問させていただきます。
 まず、沖縄県は一人当たりの県民所得が全国最下位のようですが、そのことについて、大臣の見解と全国との所得の差について教えていただけますでしょうか。
#79
○国務大臣(福井照君) 本土復帰以降、沖縄振興のための諸施策を積極的に講じてきました結果、全国との社会資本整備水準の差が縮小するとともに、県内総生産や就業者数は全国を上回る伸びを示しております。
 例えばで申し上げれば、社会資本整備の最も根幹となる生きるための水の問題ですが、本島における延べ給水制限日数は、昭和四十七年から平成五年までの二十二年間で千百三十日あったものに比べまして、平成六年から平成二十九年度の二十四年間ではゼロ日になってございますし、教育施設として小中学校校舎整備率は七三・六%、昭和四十七年度から、平成二十八年度は九六・六%になってございます。そして、県内総生産、名目でありますけれども、昭和四十七年度の四千四百五十九億円から平成二十六年度は四兆五百十一億円になりまして、九・一倍に伸びております。同期間の全国の伸び率が五・三倍でございますので、かなりの伸び率だということが分かります。そして、就業者数も、昭和四十七年三十五・九万人から平成二十八年六十七・九万人、一・九倍になりまして、同期間の全国の伸び率一・三倍をかなり上回っているということでございます。
 しかしながら、今先生御指摘のように、沖縄県における一人当たりの県民所得は平成二十六年度で二百十三万円にとどまっているのが現状、事実でございます。これは、就業者一人当たりの付加価値額を示す労働生産性、労働生産性は名目県内総生産を県内就業者数で割り算をしたものでございますけれども、この労働生産性が沖縄は全国の約七割の水準で推移をしていることが要因の一つと考えられております。
 したがって、内閣府としては、リーディング産業でございます観光産業の高付加価値化など、県民所得の向上につながるような沖縄振興策を総合的に、そして積極的に推進してまいりたいと考えているところでございます。
#80
○宮沢由佳君 また、福井大臣は所信で、高い若年者失業率等を始めとした課題がなお存在していることも事実と述べられています。沖縄の若者の失業率の高さなど、雇用を取り巻く状況についても教えていただけますでしょうか。
#81
○政府参考人(小林洋司君) お答えいたします。
 沖縄県の雇用の状況でございますが、本年四月時点の有効求人倍率が一・一七倍となっておりまして、全国平均一・五九倍と比べますとなお厳しい状況にございます。ただし、沖縄県といたしましては、本年一月と並んで過去最高の水準となっているところでございます。
 こうした中、若者についてでございますが、平成二十九年の十五から二十四歳の完全失業率は六・六%でございまして、全国平均四・六%と比較して高い水準にございますが、平成二十八年の失業率が一〇・四%でございましたので、そこからは大きく改善を見ているところでございます。
#82
○宮沢由佳君 ありがとうございます。
 沖縄振興開発金融公庫の調査報告によると、沖縄の若者の六から七割が三年以内に最初の勤務先を退職しており、その理由は、学生時代における自己の適性と就職先の仕事内容、労働条件とのミスマッチであり、学校時代における就業意識の低さが離職率にも影響を与えているとまとめています。
 失業率低下のためには、キャリア教育の取組の充実や教育機関と企業の連携の取組などの充実が必要だと思います。また、更に言えば、高校生などがアルバイト先で不当労働を強いられているという事例も大変多いようです。是非、その対策にも力を入れていただきたいと思います。この件については質問しませんが、キャリア教育についての取組の充実を是非よろしくお願いいたします。
 さて、沖縄は地域別最低賃金も全国一低いとお聞きしましたが、その理由が分かったら教えてください。
#83
○政府参考人(井上真君) お答え申し上げます。
 各都道府県の地域別最低賃金につきましては、最低賃金法の規定に基づき、各都道府県の労働者の生計費、賃金、通常の事業の賃金支払能力を考慮して決めることとなっております。具体的な最低賃金の額につきましては、各都道府県の地方最低賃金審議会におきまして、中央最低賃金審議会から示される引上げ額の目安を参考として、当該都道府県の実情を踏まえた議論を行った上で、都道府県労働局長が決定することとなっております。
 沖縄県の地域別最低賃金額につきましても、こうしたプロセスを踏まえて決定されているところでございます。
#84
○宮沢由佳君 ありがとうございました。
 一人当たりの県民所得が全国最下位、そして若年者の失業率も大変高く、地域別最低賃金も低いという、なかなか厳しい沖縄の現状です。
 でも、その一方で、人口の自然増加率が全国一位となっています。沖縄県の人口の自然増加率が全国一位の理由、教えていただけますでしょうか。
#85
○政府参考人(佐伯修司君) お答えいたします。
 総務省が本年四月に公表した人口推計結果によりますと、沖縄県は、平成二十八年十月から二十九年九月までの間の出生児数から死亡者数を引いた数が四千人ということになっております。全都道府県で唯一の自然増加ということでございまして、自然増加率は〇・二九%ということになっております。
 沖縄県について、人口の自然増減に関する最新の公表数値を見ますと、出生率は一・一六%と全国で最も高く、死亡率は〇・八二%ということで、これは全国で最も低いということでございます。
 沖縄県の出生率が高い背景には、女性人口に占める十五歳から四十九歳の方の割合が全国四位、それから、婚姻率が全国二位と高いことがあると考えられます。また、死亡率が低い背景には、六十五歳以上の高齢者の方の割合が二一%と全国で最も低いことがあると考えられます。
 以上です。
#86
○宮沢由佳君 ありがとうございます。
 他県から流入してくる社会増加ではなくて、たくさん子供が生まれるという自然増加率が高いというのは大変すばらしいことだと思います。
 福井大臣は所信でも、沖縄は日本一高い出生率といった優位性、潜在力を有しており、これらを生かし、沖縄が自立的に発展することによって地方創生のモデルとなることを目指すと述べられました。超少子高齢化の日本にとって、沖縄の出生率の高さは希望の一つです。沖縄では、三人、四人と、たくさんの子供がいる家庭も多いと聞きました。なぜたくさんの子供を産み育てようと思うのか、その理由が分かり、そこを応援できれば、日本全体の少子化を食い止める手だてになるかもしれません。
 平成二十八年、全国の合計特殊出生率一・四四という数値だったんですが、実は本日、先ほど十五時過ぎに新しい数値が公表されて、一・四四から一・四三に下がってしまいました。全国が一・四三、これに対して、沖縄、一・九五が先ほどの公表で一・九四に下がってしまいましたけれども、一・四三に対して一・九四、日本政府が目指している出生率は一・八です。沖縄はもうこれを超えています。
 この沖縄県の合計特殊出生率が全国一位の理由、分かれば是非教えてください。
#87
○政府参考人(成田裕紀君) 沖縄県の合計特殊出生率でございますが、先ほど御指摘がございましたように、二〇一六年では全国平均である一・四四を大きく上回って一・九五、それから、先ほど公表されました二〇一七年では全国平均の一・四三に対して沖縄は一・九四ということで、全国一位になっているところでございます。
 こうした背景には、有配偶出生率が全国で最も高く、結婚した夫婦が全国で最も多く子供を産んでいること、出生順位別の出生数の構成割合における第三子以降の割合が最も高いことが合計特殊出生率の高さに結び付いているのではないかと考えられるところでございます。
#88
○宮沢由佳君 兄弟が多い、そして子供をたくさん産んでいるということですけれども、大臣がおっしゃったように、沖縄の日本一高い出生率といった優位性、潜在力を生かすためには、なぜ沖縄の出生率が高いか、つまり、たくさん子供を産むのか、また兄弟が多いのか、その理由をもっともっと細かく明らかにする必要があるのではないかと思います。少子化の歯止めが掛からない日本にとって、出生率が高い沖縄から学ぶことがたくさんあると思います。
 厚生省の白書によると、理想とする子供の数を持てない理由は詳細に調査されています。例えば、お金が掛かる、仕事との両立ができない、手伝ってもらえる人がいないなどです。子供をたくさん持てない理由の調査と同じように、子供たちをたくさん産み育てている人たちにその理由や背景を調査する必要があると思います。そして、その優位性を日本全国に発信していけば、歯止めが掛からない少子化対策の一助となるのではないでしょうか。是非調査をお願いしたいんですが、大臣、どうでしょうか。質問通告はしていないんですけれども、こういった調査をしてほしいというお願いですが、いかがでしょうか。
#89
○国務大臣(福井照君) 先生御指摘の点、まさにおっしゃることはよく分かりましたので、真っ正面から受け止めさせていただきたいと思います。
#90
○宮沢由佳君 温かいお言葉、ありがとうございます。是非お願いいたします。
 その一方で、待機児童数も問題になっています。待機児童の解消は待ったなしです。子供を預けられなくなれば働くことができません。さらに、一人親は、保育サービスが受けられなければ収入が閉ざされて、すぐに貧困の入口に立たされてしまいます。沖縄に限らず、日本の多くの働く女性たちは、いまだに子供を保育所に預けられないという理由で仕事を辞めています。また、子育てと仕事の両立の難しさから、正社員を諦めてパートなどの非正規雇用になり、低賃金になってしまいます。特に、一人親家庭にとって、切れ目のない保育サービスは命綱です。
 沖縄県の待機児童の数とその対策について教えてください。
#91
○政府参考人(成田裕紀君) 沖縄県の待機児童数は、昨年の四月一日時点で二千二百四十七人となっております。御指摘いただきましたとおり、待機児童の解消は待ったなしの課題であり、最優先で取り組んでいるところでございます。
 現在、政府といたしましては、子育て安心プランを前倒しし、二〇二〇年度末までに三十二万人分の保育の受皿を確保することとしております。この三十二万人分の受皿につきましては、二〇一七年度にもその一部を前倒しで確保する見込みでございます。さらに、二〇一七年度補正予算では三万人分、二〇一八年度予算においても企業主導型保育を含め八・五万人分の合計十一・五万人分の整備費を計上しており、こうした受皿を整備することにより、待機児童の解消に取り組んでまいりたいと考えております。
#92
○宮沢由佳君 ありがとうございます。
 待機児童解消までにはまだ努力が必要なんですが、沖縄の場合、利用人数が平成二十八年から二十九年にかけて一万人以上増えたというデータを見させていただきました。本当にすばらしいことです。加速的に沖縄の待機児童の解消進んでいることが認められますが、多分それと同じように保育の需要も高まっているということで待機児童はまだまだ解消に至らないということですが、一括交付金などの効果も出ていると思いますので、そちらの方の予算の更なる支援をお願いしたいと思います。
 通常の保育のほかに、一時保育、病児保育、夜間保育、休日保育などの多様な保育サービスが求められます。沖縄でそういった多様な保育サービスが十分でないように思われますが、いかがでしょうか。
#93
○政府参考人(成田裕紀君) 働き方が多様化する中で、病児保育や夜間保育といった多様な保育に対するニーズが高まっており、こうしたニーズに応え、子育て支援の充実を図ることは非常に重要であると認識しております。
 平成二十七年四月から施行されました子ども・子育て支援新制度では、保育を必要とする事由においてパートタイム、夜間など就労形態の多様化に対応することを明示し、保育所の運営費についても、夜間保育を実施するための経費等を計上することにより地域のニーズに応じた多様な保育を提供できる仕組みとしております。
 また、病児保育につきましては、感染症の流行や病気の回復による突然の利用キャンセルなどにより利用児童数の変動が大きく、経営が不安定になるなどの御指摘をいただいていたことから、平成三十年度予算におきましては、運営費の基本単価について、より事業の安定につながる補助の仕組みを構築した上で、利用児童数に応じた加算について、二千人となっていた上限を見直し、二千人を超えて利用した場合においても利用児童数に応じた加算を行うこととしたところでございます。
 こうした取組を通じ、多様な保育ニーズに対応できるよう、子育て支援の一層の推進に取り組んでまいりたいと考えております。
#94
○宮沢由佳君 ありがとうございます。
 実は今回分かったことなんですが、認可保育園と保育サービスに関しては内閣府、無認可保育園を認可することについては一括交付金、そして貧困対策に関しては貧困対策緊急事業というように所管が別々であり、待機児童を一気にいろいろな手だてを使って減らしましょうとか、多様なサービスを広げていきましょうというような全体の旗振りの難しさを感じました。待機児童解消と保育サービスの充実の予算をしっかりと確保し、その裁量を地方自治体に任せるような施策をお願いしたいと思います。
 次に、沖縄独自の貧困対策について伺いたいと思います。沖縄独自の貧困対策について教えてください。
#95
○政府参考人(北村信君) お答えいたします。
 沖縄の子供を取り巻く環境は、様々な経済社会事情を背景として、子供の貧困率が全国平均の二倍を超えるなど、全国と比較して特に深刻な状況にございます。このため、平成二十八年度から新たに沖縄子供の貧困緊急対策事業を実施し、子供の貧困対策支援員の配置や、子供が安心して過ごせる子供の居場所の運営の支援を行っております。
 これら事業の成果としては、子供の貧困対策支援員の配置により、就学援助の利用などの支援につながった事例が出てきておりますほか、子供の居場所の運営により、食事の提供や生活指導などを通じて生活のリズムが改善し、学校生活にも好影響が出ているという事例も見られるところでございます。
 今後とも、沖縄県や市町村のほか、様々な立場の皆様と連携して沖縄の子供の貧困対策に取り組んでいきたいと存じます。
#96
○宮沢由佳君 すばらしい取組だと思います。子供の貧困対策支援員の配置はまさに全国に普及していただきたい仕組みだと思っております。
 おっしゃるとおり、初めて親になった者にとって知らないことばかりなので、幾ら良いサービスがあっても当事者が知らなければ届くわけもなく、利用されることもありません。そこで、子供の貧困対策支援員が各地域のネットワークのつなげ役として親子を支えながら調整してくださることは本当に心強いことです。
 また、支援を受ける人、支える人、行政、ソーシャルワーカーなど当事者を巻き込んだネットワークが地域に生まれていくことそのものが、子育て支援だけに有効なのではなくて、地域の再生へとつながると思います。是非、この仕組みを育てていただいて、沖縄発全国に広げていただきたいと思います。
 ただし、貧困対策の根本は、保育サービスの充実やワーク・ライフ・バランスなど安心して働ける環境の整備ですので、そちらもしっかりと力を入れていただきたいと思います。
 次に、ICTを活用した離島の子供たちへの学習支援と国の取組について教えてください。
#97
○政府参考人(北村信君) 沖縄では、与那国町を始めとした六町村におきまして、一括交付金を活用して、小中学生を対象としたICTを活用した双方向授業の学習塾を実施しているところでございます。
 また、内閣府では、島に高校がない与那国町におきまして、離島におけるICTを活用した高校教育の可能性について実証実験を行うため、琉球大学と与那国町とをICTでつなぎ、双方向授業を行うなどしております。
 内閣府としては、引き続き、こうした自治体の取組に対する支援や、将来へ向けての先進的な取組などを行ってまいりたいと存じます。
#98
○宮沢由佳君 ありがとうございます。
 沖縄の離島でのICT活用を手本として、日本全国の過疎地域でもICT活用が盛んになることを願います。
 ただし、ICTを活用した離島の子供たちへの学習支援については、文科省、内閣府、沖縄一括交付金事業、それぞれで行われているようなので、それらの成果を持ち寄って沖縄県を巻き込んだICT活用チームをつくるなどして、世界へ発信できるモデル事業を積極的に構築していただけないかと思いますが、これについてはいかがでしょうか。
#99
○政府参考人(北村信君) 内閣府におきましては、ICTを活用した離島の教育については最近非常に力を入れております。この中で、各省庁とも連携をしながら更にこれからどういうことができるのか、しっかりと研究してまいりたいと思います。
#100
○宮沢由佳君 沖縄の様々な困難さを攻略する力は、未来への先進的な事業へと発展していく可能性を持っていると思います。
 先ほど沖縄の出生率の高さの理由について質問させていただきましたが、いろいろな研究者が諸説述べているようです。例えば、戦地となった沖縄では命の尊さを大切に思う気持ちが強いため、たくさんの子供を持つことを喜びとしているという考え、また、長く厳しい歴史を乗り越える中で家族や地域の人々とのきずなが強くなり、その中で子育てを助け合う環境ができたため、安心して多くの子供を持つという説など、是非、その辺りの調査にはやはり当事者の声を拾っていただくことが一番重要だと思います。沖縄の現在の母親や父親の声を聞き取り、国の少子化対策に生かしていただきたいと思います。
 沖縄県は、二〇三〇年までに、全ての子供が安心して過ごせる居場所を持つこと、子供の貧困率一〇%を目指して歩み出しています。国がその後押しをしっかりと行い、また、それから多くのことを学びながら、日本全体にも行き渡らせるようにお願いしたいと思います。
 こういった沖縄の困難さ、そしてその沖縄県人の強さ、そういったものから日本が学ぶことが大変多いという、こういう私の意見について、大臣、いかがお思いでしょうか。
#101
○国務大臣(福井照君) 先ほどから聞きほれておりましたけれども、手前ども、地方創生も、そして沖縄もそうですけれども、誰一人見捨てない、誰一人忘れない、そして誰一人独りぼっちにさせない、誰一人孤独で寂しい思いをさせないという、そんな気持ちでやらせていただいております。
 地域と学校とが一体となる、そして、当然、私どもの生きざまとして、助け合って慈しみ合って、そしてきずなを深めて生き抜いていくんだという最も琉球、沖縄で皆さんが生き抜いてきていただいた、その生きざまを世界の人々が手本にできるように、そんな気持ちで今全ての施策に取り組ませていただいておるわけでございます。
#102
○宮沢由佳君 ありがとうございます。
 河野大臣に、残っていただいて大変恐縮なんですけれども、私の今の理想といいますか、沖縄を日本のリードにしていっていただきたい、そして、それをさらには国、世界的に、沖縄の今の困難さをプラスに変えて、そしてアジアの中心的な存在になってもらいたいという思いがあるんですけれども、河野大臣のお気持ちもお聞かせいただきたいと思います。お願いいたします。
#103
○国務大臣(河野太郎君) かつて沖縄は東アジアの交易圏の中心に長くいたわけでございまして、今でもその地理的状況には全く変わりがないということを考えれば、沖縄はダイレクトに世界とつながる可能性が非常にあるところだというふうに思っております。
 先ほど猪口さんからもお話がございましたけれども、沖縄の子供たちが、日本語だけでなく英語を始め国際的に通用する言語を身に付けていただいて、広く世界に羽ばたいていただくということは大いに可能性があるのではないかと思っておりますので、外務省としてもしっかりそこはバックアップしてまいりたいと思います。
#104
○宮沢由佳君 心強いお言葉、両大臣、本当に感謝申し上げます。
 終わります。
#105
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。
 最初に、安倍総理は、二〇一六年の十二月に行った日ロの首脳会談を受けて、領土問題では七十年間一ミリも動かなかった、今回、日ロの交渉に大きな一歩をしるすことができたというふうに前回言われていたんですね。
 今回、この日ロ首脳会談で領土問題は一ミリでも動いているでしょうか。外務大臣、お願いします。
#106
○国務大臣(河野太郎君) 二〇一六年十二月の日ロの首脳会合で、プーチン大統領と安倍総理は、平和条約を解決する自らの真摯な決意を表明するとともに、北方四島において双方の法的立場を害することのない形で共同経済活動を実施するための交渉を開始しようということで合意をいたしました。
 共同経済活動の実現に向けた取組を通じて、日ロが共にこの北方四島の未来像を描き、その中から双方が受入れ可能な解決策を見出していくという未来志向の発想により、今まで動かなかったこの北方領土問題を解決し、平和条約の締結にたどり着くことができるのではないかというふうに考えております。
 平和条約締結問題につきましては、安倍総理とプーチン大統領との間も含め、日ロ間で今率直に対話を重ねてきております。
 五月二十六日の首脳会談でも、おととし十二月のプーチン大統領訪日の際の日ロ首脳会談の合意事項の具体的な進展を確認をしており、北方四島における共同経済活動の実現に向けた作業が新たな段階に入ったということを確認したと言えると思います。
 具体的には、今年七月、八月を目途に事業者中心のビジネスミッションを四島に派遣する。その後、日ロ次官級協議を開催するということで一致し、さらに、五件のプロジェクト候補、海産物の共同増養殖プロジェクト、温室野菜栽培プロジェクト、島の特性に応じたツアーの開発、風力発電の導入、そして、ごみの減容対策といった五つのプロジェクト候補の内容について具体的な進展を確認をいたしました。
 政府としては、北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するとの一貫した政府の方針に基づき、引き続きロシアとの間で粘り強く交渉を進めてまいりたいと思っております。
#107
○紙智子君 今いろいろお話をいただいて、共同経済活動、五件のプロジェクトという話もされて、私も説明を聞いているんですけれども、肝腎のこの主権の扱いということをめぐっては、これやっぱり法的枠組みをお互いに崩さない形でということ自体が、どういう審議になっているのかというのはなかなか、事前にいろいろお話を聞いているんですけれども、はっきりしないなというふうに思っているわけです。
 それで、この間、北方領土がどうなっているかということで見てみると、ロシア政府は昨年の八月に色丹島に特区を設けて進出企業に対する優遇措置を整備しているんですね。アメリカ企業によるディーゼル発電所の建設が計画をされていたり、ロシア企業が水産加工場の建設を進めているということが報道されて、択捉島と国後島に、ここには最新鋭のミサイルシステムを導入すると。軍事演習も行っているということも言われているわけなんです。こういう実態についてはつかんでおられるんでしょうか。
#108
○国務大臣(河野太郎君) 地対艦ミサイルの北方四島への配備等、北方四島におけるロシア軍の動向については、北方領土に関する我が国の立場と相入れず、日本国民の懸念を呼び起こすものであり、極めて遺憾でございます。これまでも累次抗議をしてきております。また、北方四島における先行発展領域の創設についても、情報収集と分析を進めつつ、ロシア側に対して北方領土問題に関する日本の立場を伝えてきており、これは引き続き適切に対応していきたいというふうに考えております。
 こうした問題を根本的に解決するためには北方領土問題それ自体の解決が必要であり、政府といたしましては、粘り強くロシアと交渉し、四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結してまいりたいと考えております。
#109
○紙智子君 ラブロフ外相は、ロシアには十分な経済特区があって国の枠を超えた制度をつくる必要はないというふうに言われているんですね。こういうスタンスでロシアの実効支配を進めているんじゃないのかと、企業の誘致もされているんじゃないかと。
 これに対して、今抗議をしているという話なんですけれども、日本政府としてやっぱりどういうふうにこれを止めるなり申入れをしているのか、抗議をしているのかということなんですけど、そこ、もう一度お願いいたします。簡潔にお願いします。
#110
○国務大臣(河野太郎君) プーチン大統領と安倍総理の間で、平和条約問題を解決する自らの真摯な決意というものが表明をされているわけでございます。そういう中で、例えば今回の五月二十六日の首脳会談の中でも、少人数会合では四島における共同経済活動と元島民の方々の四島へのより自由な往来について議論が行われ、また、両首脳のみのテタテ会談では、平和条約締結問題を中心に突っ込んだ議論が行われております。
 政府としては、繰り返しになりますが、ロシアとの間で粘り強く交渉してまいりたいと思います。
#111
○紙智子君 元島民の皆さんは、自分の土地がどうなっているのかさえ分からないわけですよ。
 それで、昨年の領土問題に関する参考人質疑が参議院においてありましたけれども、千島歯舞居住者連盟の脇紀美夫理事長も、経済活動だけが進んでいって領土問題が置き去りにされるんじゃないかという懸念を示しています。
 この元島民の皆さんにどのように説明をして、どう対応するのかということも簡潔に一言お願いします。
#112
○国務大臣(河野太郎君) 領土問題が置き去りにされるという指摘は当たらないと思います。
 政府としては、北方四島の帰属の問題を解決してロシアとの平和条約を締結するというのが基本方針でございます。また、プーチン大統領も、かつて共同記者会見において、最も重要なのは平和条約の締結であるという旨、また平和条約を後回しにすることはしない旨はっきり述べておられます。
 共同経済活動の実現に向けた取組を通じて、日ロが共にこの北方四島の未来像を描き、双方が受入れ可能な解決策を見出していくという未来志向のアプローチをしっかりとやってまいりたいと思っております。
#113
○紙智子君 一貫してやっぱり元島民の皆さんはそういう不安感を抱きながらやっていますから、そこは是非しっかりとやっていただきたいというふうに思います。
 それで、福井大臣にお聞きしますけれども、元島民の方たちは、生まれ育ったふるさとを追われたまま、もう七十年以上いまだに自由にふるさとに行き来できないと。再びふるさとに帰りたいということを一心に願っておられるわけで、そういう元島民の皆さんの気持ちに寄り添って考えていただくならば、今回確かに航空機で行けるようになったというのは、負担も軽減されて、それはいいんですけれども、しかしながら、一回一回確認しなければいけないということではなくて、やっぱり毎年そういうふうに使って行けるようにしていくべきではないかと思うんですけれども、この点いかがでしょうか。
#114
○国務大臣(福井照君) 先生、脇さんとのお話も私直接伺いました。今先生御指摘のように、元島民の方々のお気持ちに寄り添いながらというところが一番大事だという御指摘、誠にそのとおりだと思います。
 そして、一定のプログレスがあったと思います。元島民の方々のための人道的措置について、航空機による特別墓参を天候が許せば七月にも実施するということで一致をしたわけでございますので、誠に大きい、そして具体的な成果だというふうに私どもは捉えておりますし、島民の皆様にもそういうふうに捉えていただけるものというふうに信じております。
 その後のことについては外交交渉で決めていただくということで、期待をしております。
#115
○紙智子君 昨年、ビザなし交流のときに、瀬石と東沸とオホーツク海岸のニキシロという三か所が、結局、ロシア側からの立入禁止で認められなかったんですね。四島交流や元島民による墓参の際も、軍やあるいは国境警備隊の施設周辺に立入り制限区域があって、訪問団にロシア側の公安関係者が随行するということが常態化しているという話も聞いているんですね。その点についてもロシア側に改善を強く求めていただきたいというふうに思います。
 それから、軍事基地化の問題も重大だというふうに思っていて、ロシアは領土問題を基地化の口実にしようとしているというふうに思うんですね。三月の日ロの外相会談でラブロフ外相は、日本が秋田県と山口県に配備するとしている陸上配備型の新型迎撃ミサイルシステム、イージス・アショアについて、米国の弾道ミサイル防衛システムの一部であり、ロシアの懸念材料だというふうに表明しているわけです。これ、領土交渉の大きな妨げになるんじゃないでしょうか。外務大臣。
#116
○国務大臣(河野太郎君) 陸上配備型イージスシステムを含む我が国のミサイル防衛システムについては、我が国の国民の生命、財産を守るための純粋に防御的なシステムであるとともに、我が国が主体的に運用するものであり、ロシアを含めた周辺諸国に脅威を与えるものではないということは累次ロシア側に説明をしております。三月の外相会談におきましても、ラブロフ外相に対して同様の説明を行っておりますので、外務大臣はよく御理解をいただいているはずでございます。
 その上で申し上げれば、二〇一六年十二月の日ロ首脳会談で、両首脳は平和条約問題を解決する自らの真摯な決意を表明しており、こうした両首脳の合意に基づいて、平和条約締結問題について、今回の首脳会合も含め、日ロ間で率直に対話をしているところでございますので、しっかりと粘り強く取り組んでまいりたいと思います。
#117
○紙智子君 本日、防衛省の福田政務官が秋田県と秋田市に説明に行ったというふうに、このイージス・アショアですね、報道されています。
 それで、佐竹知事は、複数の候補地から調査を行った上で最適地を選ぶのが一般的だけれども、配備を前提にした調査と受け取られるんじゃないかというふうに言われたようです。イージス・アショアの配備、先にありきということじゃないのかと。
 私、実は一月に現地に行きまして、それで調査をしたんですけれども、候補地の秋田市の陸上自衛隊新屋の演習場一キロ圏内に、もう住宅地密集していますし、学校もあると。住民の生活の場になっているわけですね。住民からは、地域にどんな影響が及ぶのか、電磁波による人体への影響とか、施設を造ることによって攻撃対象にならないかとか、不安でいっぱいなんですよ。そういうやっぱり配備についてはやめてほしいという声が出されました。
 それで、防衛副大臣、今日説明に行っておられると思うんだけれども、こういう住民に対して、反対だという声が上がっているわけで、説明して反対されたらやめるんでしょうか。
#118
○副大臣(山本ともひろ君) お答えを申し上げます。
 委員御指摘のとおり、本日、福田防衛大臣政務官が秋田県に訪問をしまして、秋田県知事、秋田市長にお会いをし、イージス・アショアの配備の候補地としての今後の調査について、地元自治体の御理解と御協力を賜るべく御説明をさせていただいたというところでございます。その際に、秋田県知事及び秋田市長からは、現時点での配備の必要性などに関する御質問、また住民の方々の不安を踏まえて丁寧な説明を行ってほしいというような御要望があったと報告を受けております。
 今後とも、今委員御指摘の点も踏まえて、レーダーの電波による影響、地元の皆様に影響が生じないよう十分な調査を行い、必要に応じて対策を講じるとともに、地元の皆様から頂戴する様々な疑問や不安、それらに対して一つ一つ丁寧にしっかり説明をしてまいりたいと考えております。
 また、イージス・アショアの配備についてでございますが、北朝鮮には我が国を射程に収める各種の弾道ミサイルが依然として多数存在をしております。弾道ミサイル防衛能力の向上は喫緊の課題であると考えておりまして、このイージス・アショア、配備し運用するというには相当の期間を要しますので、我が国の国民の生命と財産を守ると、そういった責務を負う我々防衛省・自衛隊としては、可及的速やかな導入に向け必要な取組を引き続き進めていくと、そういった考えには変わりはございません。
#119
○紙智子君 現地では、もう候補地としての名前が挙がって以来非常に不安で、説明を求めていても、全くそういう中身すら決まっていないということで説明がないままに来ているわけですよ。それで、今、説明に行ったときはもう配置することを前提にしたような話になってきていて、非常にそういう無視した配備はやめていただきたいという声が上がっているわけです。
 これは秋田県や山口県だけの問題じゃないと思うんですね。沖縄県では、辺野古の新基地建設に反対するオール沖縄や県知事の切実な訴えも聞かずに基地造りが強行されているわけで、同じようなことを絶対にやっぱりやるべきじゃないというふうに、もう一度お答えください。
#120
○委員長(石橋通宏君) 簡潔に答弁をお願いいたします。
#121
○副大臣(山本ともひろ君) 我々防衛省・自衛隊は、従前より、基地あるいは防衛施設等があります自治体の皆様、関係者あるいは地域の皆様には丁寧に説明をしてきておりますし、今後ともそういった工程を経てしっかりと職責を果たしてまいりたいと思っております。
#122
○委員長(石橋通宏君) まとめてください。
#123
○紙智子君 時間になりましたけれども、沖縄にしても、秋田、山口にしても、これはもう絶対やるべきでないということを申し上げまして、質問といたします。
#124
○糸数慶子君 沖縄の風、糸数慶子です。
 福井大臣におかれましては、就任以来、幾度となく沖縄を訪れていただきまして、大変敬意を表したいと思います。
 前回の質疑もいろいろいたしましたけれども、沖縄におきまして、大臣が就任以来、事件や事故等が起こっております。沖縄担当大臣として、米軍基地問題や沖縄の経済振興等、今後どのように取り組んでいただけるのか、簡潔に御決意を伺いたいと思います。
#125
○国務大臣(福井照君) もう一度最初から整理をさせていただければ、沖縄県の全国に占める米軍専用施設の割合、七〇・三%ということで集中をしてございます。県民の皆様にとって大きな負担となっていることから、引き続きこれを軽減することが最大、重要な課題と認識をしてございます。
 他方、経済につきましては、近年では好調に推移しているものの、若年層を中心とした完全失業率が高いことや、リーディング産業である観光業、IT産業の高付加価値化が必要であることなど、いまだ解決すべき課題がございます。
 私といたしましては、沖縄の振興を推進する立場で、基地の跡地利用を始め、沖縄振興を総合的、積極的に推進してまいる所存でございます。
#126
○糸数慶子君 ありがとうございます。
 今後とも、是非、誠心誠意御尽力いただけますようにお願いしたいと思います。
 それでは、具体的にお伺いいたします。
 沖縄県名護市辺野古の新基地建設現場に近い久辺三区への直接補助金についてお伺いをしたいと思います。
 辺野古、豊原、久志の久辺三区へ政府が二〇一五年から直接交付してきた再編関連特別地域支援事業補助金が廃止されるとのことですが、本補助金が県や市を通さず直接地縁団体に交付された経緯と今回廃止となる理由をお聞かせください。
#127
○政府参考人(辰己昌良君) お答えいたします。
 再編関連特別地域支援事業補助金、これは、米軍再編によって住民の生活に大きな影響を受ける地域の地縁団体に対して、その影響を緩和し、住民生活の向上等のため実施している補助金でございます。普天間飛行場代替施設建設事業を進めていく上で直接最も大きな影響を受けることとなる久辺三区、辺野古区、豊原区、久志区に対しきめ細やかな措置を行うことが必要であると考え、平成二十七年度に制定したものでございます。
 この再編関連特別地域支援事業につきましては、今後、地元のお考えなどを伺いながら適切に対応してまいりたいと、このように考えております。
#128
○糸数慶子君 名護市が稲嶺市政下にある間、新基地に最も近い住民だけでも新基地建設推進のために懐柔する目的で政府が無理やり拠出した補助金という感が否めません。
 市や県を通さず、地縁団体に国から直接補助金を出すという事例はほかにあるでしょうか。具体的な例をもしあるのでしたら述べていただき、補助金を交付したその理由も教えていただきたいと思います。
#129
○政府参考人(辰己昌良君) お答えいたします。
 防衛省として、再編関連特別地域支援事業補助金以外に地縁団体に直接補助金を交付した事例はございません。
#130
○糸数慶子君 久辺三区が要望している予算については、政府は市への再編交付金の中に組み入れるというふうにしているようですが、これ、名護市議会の承認が得られない可能性もあるわけですが、それについてはどういう見解をお持ちでしょうか。
#131
○政府参考人(辰己昌良君) 久辺三区が御要望されていることにつきまして地元がどのように対応されるか、今後、名護市議会がどういう判断をされるか、これについて防衛省としてお答えする立場にはございません。
 いずれにいたしましても、久辺三区の皆様方からいただいている御要望に対してはしっかりと取り組んでまいりたい、このように考えております。
#132
○糸数慶子君 新基地建設の推進のためには補助金交付の在り方もゆがめるという、これは現政権の強権的な在り方が如実に現れた例だと思います。よその地域にはそういうことはないというお答えでございましたが、このような政権で本当に法治国家、民主主義国家と言えるのでしょうか。大変大きな疑問が残ります。
 次に、米軍関係者が起こした事件、事故の補償について伺います。
 五月二十七日の日曜日、沖縄県名護市において、キャンプ・ハンセン所属の米海兵隊員の運転する乗用車が対向車線にはみ出し、沖縄市の四十五歳の男性の運転するバイクと正面衝突をする事故が発生いたしました。男性は全身を強く打ち、事故の二時間後に亡くなられました。
 乗用車を運転していた米兵は公務外であったとの報道がなされています。公務外の場合、被害補償は加害者との示談交渉によりますが、それで解決できない場合、米政府が代わりに支払うことになります。しかしながら、米軍による補償額が少なく、その上、実際に被害者が受け取るまで長時間掛かり過ぎてしまうケースが相次いでいます。米側の支払額が少なく、日本政府にSACO見舞金を求める手続を取るには、被害者は損害額を裁判で確定させなければなりません。裁判を更に行うことは、被害者にとっては大きな負担となります。
 二〇〇八年に沖縄市で起きた公務外の米兵二人によるタクシー強盗致傷事件では、被害者のタクシー運転手は、裁判で加害者に命じられた二千八百万円の損害賠償が支払われず、後遺症で仕事もできないという、身体的にも経済的にも非常に大変な中、事件から四年後に亡くなられています。
 報道によりますと、被害者は米軍に対して何度も補償金の支払を求めてまいりましたが、支払われず、防衛局に問合せをしても、調整中、後日回答すると繰り返すばかりだったということであります。ようやく米側の回答が昨年あったわけですが、提示された金額はたった百四十五万円、加害者本人や米政府への請求を永久に放棄することが支払の条件だったということです。
 信じ難い内容ですが、この件について政府として把握している事実関係を教えてください。
#133
○政府参考人(辰己昌良君) お答えいたします。
 お尋ねの事件は、平成二十年一月、沖縄県沖縄市において、普天間基地所属の米海兵隊員二名が、被害者の運転されるタクシーに乗車した際に被害者の頭部を殴打するなどの暴行、これを加えた事案と承知しております。
 本件につきましては、昨年の平成二十九年十一月に米側からの示談書を被害者の御遺族に提示させていただいたところですが、金銭面を含めて当事者間での解決に至らなかったことから、被害者側の方が訴訟を提起されているものと承知をしております。
 米側の示談書の中に、御指摘の、事件から生ずる全ての請求、要求、訴訟及び訴訟の原因となるものから、同人、米国政府及びその職員、代行者、被用者を永久に免責するとの文言が含まれていることは事実ですが、一般論として申し上げれば、示談の性質とは、被害者側が示談金を受諾するなど、今後の請求権を放棄することが前提であると認識しています。
 なお、防衛省としては、米側とのやり取りを通じて、米側の示談書が加害米兵の道義的責任をも免ずるものではないということを確認しているところでございます。
#134
○糸数慶子君 被害者救済の観点からいきますと、日本政府は米政府ともっと迅速に補償の手続を進めるべきではなかったのでしょうか。なぜ米側の支払が百四十五万円なのか、その金額の根拠は何でしょうか。また、手続に十年も掛かっているのはなぜか、政府としてその原因をどう見ているのか伺います。
#135
○政府参考人(辰己昌良君) お答えいたします。
 米軍等による公務外の事故などにつきましては、原則として加害者が賠償責任を負い、当事者間の示談により解決されることとなるわけでございますが、この示談が困難な場合には、日米地位協定第十八条六の規定により、日本政府が被害者からの補償請求を受け、その内容を審査した結果を米国政府に送付しているところです。
 当事者間により解決されない場合の補償金額の算定に当たりましては、国家賠償における算定方法と同様に、事故等と相当因果関係のある範囲で通常生ずべき損害について、まずは防衛省において公正かつ、公正に請求を審査、算定した上で、米国政府に当該請求を送付いたします。その後、米側の方では、この防衛省の算定を尊重した上で、また参考にした上で、米国内の基準に基づいて金額を決定し、慰謝料を被害者側に提示しているシステムと承知しております。
 本事案に関しましては、被害者が数年間の通院をされていたということ、症状固定が容易でなかったことや、かかるプロセスの、進めていく上での書類ですが、その確認等に被害者との間で時間を要していたと承知しております。
 いずれにしても、慰謝料の提示までに長期間要したことについては重く受け止める必要があると考えており、補償の手続については迅速にできるよう対応してまいりたいと、このように考えております。
#136
○糸数慶子君 結果からいたしましても、結局は迅速ではない対応をしたということと、それから、人一人の命が百四十五万円なのか、本当に言葉がありません。
 先ほどから地位協定の不平等ということを藤田議員からも指摘がありましたけれども、その辺りを考えていきますと、本当にこれが地位協定の実態であるということを強く指摘をしたいというふうに思います。通告をしておりましたけれども、こういう場合に再度裁判を起こさなければならないという、被害者にとっては大変負担が大きいということを指摘をしたいと思います。
 次に、沖縄県のまとめた平成三十年三月発行の統計資料、沖縄の米軍基地及び自衛隊基地によれば、SACO最終報告が出された後の平成九年から平成二十九年までの二十年間で、米軍構成員等による犯罪として沖縄県内で千百四十四件の犯罪が検挙されています。米軍人軍属、その家族が第一当事者の交通事故件数が二千九百三件あり、SACO最終報告以降、この米軍の補償金が支払われた件数はこのうち何件で、総額は幾らでしょうか。そのうち、沖縄県内で発生した犯罪に対し米軍が補償金を払った件数が何件あり、支払われた金額の総額は幾らだったか伺います。
#137
○政府参考人(辰己昌良君) 米軍等による公務上及び公務外の事件、事故等について、平成九年度から平成二十九年度までの間に日米両政府から支払われた賠償金及び米国政府から支払われた慰謝料、この合計件数は五千五百七十三件、その金額の合計は約四十七億円になります。このうち、沖縄県内の件数は二千九百六十三件、その金額の合計は約二十億円と承知しております。
#138
○糸数慶子君 二〇一六年四月に沖縄県うるま市で起きた二十歳の女性殺害遺棄事件について、今年三月二十二日に開かれた本委員会でもお伺いいたしましたが、再度伺います。
 米政府は、当時、米軍属であった被告を、被用者でないと補償の肩代わりを拒否しているということでありました。日本政府は、日米地位協定第十八条六が規定する請求権の対象は、合衆国軍隊に直接雇用される軍属に限定されるわけではなく、間接雇用の被用者にも含まれると理解しているとの見解を示しています。
 事件から二年がたちました。政府は補償について米側と協議を行っているとのことでしたが、請求権の対象は、合衆国軍隊に直接雇用される軍属に限定されるわけではなく、間接雇用の被用者も含まれるという日本政府の見解はその後も変わっていないでしょうか。また、このうるま市女性殺害遺棄事件について、協議の進捗状況も併せて河野外務大臣にお伺いいたします。
#139
○国務大臣(河野太郎君) 日本政府といたしましては、日米地位協定第十八条六が規定する請求権の対象は、合衆国軍隊に直接雇用される軍属のみに限定されているわけではなく、間接雇用の被用者も含まれていると理解をしており、このような日本政府の理解に変わりはございません。
 平成二十八年四月にうるま市で起きました女性殺害遺棄事件につきましては、防衛省及び外務省において米側と様々なレベルで協議中でございますが、この補償につきましては、被害者側のプライバシーに関わるものでもあり、現時点で詳細にお答えすることは差し控えさせていただきたいというふうに思います。
#140
○糸数慶子君 時間がありませんので、通告した質問の中で、次回にまたお伺いしたいと思いますが、先ほど藤田議員からもございました。河野大臣が、本当に心を込めてといいましょうか、米軍基地の騒音や土壌汚染被害に関するこの地位協定に関わるこの調査をした結果を見ておりますと、本当にすばらしい活動をされたというふうに評価いたします。
 そして、先ほどの御答弁の中で、様々政府の立場になってお答えをしておりましたけれども、やはりそのポストにいらっしゃるわけですから、そのポストにいらっしゃるその権限といいましょうか、職責といいましょうか、それをしっかり業務の中で反映をしていただきたいと思います。
 今、様々な質問をいたしましたけれども、沖縄の県民の命を日本の国民の命として本当に考えていらっしゃるのかどうか、御答弁を伺いながら大変疑問に思いました。私も娘が三名いて、孫が七名います。いつどこで本当にこういう二十歳の女性が殺害されたこの事件や事故に遭遇しないとも限らない状況の中で沖縄県民は生活をしています。でも、こうやって事故で亡くなって、その人の補償がたった百四十五万円、しかも長時間放置されて、国は解決する本当の気持ちがあるのかどうか。そういうことを考えますと、県民も日本国民の一人です、本当にこの不平等な地位協定、以前大臣がまとめて調査結果を出されたような状況に一歩でも近づけるように要望いたしまして、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#141
○儀間光男君 ありがとうございます。日本維新の会の儀間でございます。
 質問をさせていただきますが、こうしてこの委員会メンバーになって、皆さんが真剣に沖縄の問題あるいは北方領土の問題、こうして取り組んでいる姿、これに接するたびに、構成するメンバーの以前に、あるいは参議院とする以前に、沖縄県民として誠にもって感謝をする次第であります。
 ただ、私もいろいろやりたいんですが、やり過ぎてえこひいきなどと言われてはいけませんから、伏し目がちでいつもやっておりますので、御理解いただきたいと思います。
 さて、振興局長、あなたに先に問いたいんですが、以前に通告してあなたを空振りさせたことで、今回は是非ともあなたの質問を先にやりたいということです。
 泡盛の動きですね。琉球泡盛の動きですが、最近、県内もそうですが、国内も非常に泡盛の売上げというか動向が鈍い、減少傾向に陥っているんですね。ところが、こうちょっと見ているというと、輸出はいいんです、台湾とかあるいは米国、あるいは香港辺りによく売れているんですが、県内、国内が非常に不調であるというようなことから、この泡盛の販売、元に戻して、絶好調に戻す方策は何かお持ちなのかどうか、振興上の上から聞きたいと思います。
#142
○政府参考人(北村信君) お答えいたします。
 泡盛製造業は、沖縄県の貴重な地場産業として、雇用の確保や地域経済の振興等に重要な役割を果たしております。しかし、御指摘のありましたとおり、近年、出荷数量が減少傾向にあるなど、厳しい状況に置かれております。
 政府としては、海外で一定の認知度を得ております日本酒など、他の日本産酒類に比べ海外展開が遅れております泡盛の輸出を促進するため、琉球泡盛海外輸出プロジェクトを立ち上げ、まずは二〇二〇年までに輸出量を倍増させることを目標に、関係団体、関係府省庁による官民一体となった取組を推進しているところでございます。
 内閣府としては、今年度予算に盛り込まれております泡盛の海外展開に関する委託事業等を通じて泡盛業界の自主的、主体的な取組を後押ししてまいりたいと存じます。
#143
○儀間光男君 御承知のとおり、沖縄は県土がああして小さいわけですから、必然として物的生産物が非常に少ない。ですから、少ない中で、泡盛産業というのはなかなかの雇用効果、今おっしゃるように、経済効果を出していますね。
 ただ、その泡盛、日本酒もそうですが、嗜好品でありますから、いろいろ波がある、周期があるように思うんですね。僕、酒飲み出して五十年近くになるんですが、この五十年の体験の中ででも、清酒も焼酎も、あるいは泡盛もウイスキーも周期があって来るんですね。今、また清酒が外国、アメリカを中心にヨーロッパ辺りで好調のようですが、同時に、ウイスキーが好調になってきましたね。これは、ハイボールという飲ませ方、こういうアイデアがそういうことをさせると思うんですね。
 ハイボール、実は戦後相当はやったんですよ、昭和三十年代ね。沖縄は戦争直後からハイボールあって、酒をハイボールから覚えたんですが。昭和三十年代というと、流行歌にも出てくるぐらいなんですね。神戸一郎さんという歌手がおって、この人が、銀座九丁目は水の上というヒットナンバーがありましたが、そこにハイボールが出てくるんです。ちょうどハイボールが国内ではやった頃ですね。
 ですから、何を言いたいかというと、飲ませ方、これをアイデアして、いろいろ手を替え品を替えていかないというと、なかなか戦略的に、あるいは戦術的にうまくいかない。チューハイであるとかコークハイであるとか、そういうものを、飲ませ方をアイデアする。それを一緒になって業界とやっていただけませんか、本腰を入れて。
#144
○政府参考人(北村信君) 御指摘のありましたいろんな飲み方でございますけれども、泡盛製造業界では、泡盛の消費拡大に向けて、若者、女性を始めとした消費ニーズに合わせた泡盛のカクテルなど新しい飲み方の提案をしております。また、先般、国内外の観光客を対象とした島酒フェスタというものを初めて開催するなどの取組を行っていると承知しております。
 内閣府としては、今後ともこのような業界の取組を支援してまいりたいと存じます。
#145
○儀間光男君 是非そうしていただきたいと思います。
 酒税法もまた見直しがやってきますけれど、そのときまたその話もしたいと思いますが、今日は、泡盛の話はこれでおしまいと、こういうことにしたいと思います。
 さて、新聞報道でも見ましたけど、外国人の就農、これは沖縄に特区が指定されて、外国人をより多く沖縄あるいは日本に入れて、国内入れて、人材不足の改善をしていこうということで昨日の新聞を見ました。国家戦略特区の中の、国家戦略特区諮問会議で認定されて、正式には、事業認定を経て正式に決定すると、諮問会議のですね。ということで、これ朗報とするんですが、もう一方では、県内や国内の、県民、国民の失業、雇用、雇用の機会をややもすると奪われていくんではないかと、なぜなら低賃金であったりしますからね。
 そういうことで、国内の雇用がややもすると危なくなるんじゃないかということを少し心配するんですが、その辺はどうなんでしょうか。
#146
○国務大臣(福井照君) 県民の雇用や賃金などへの影響を危惧するという先生の御指摘はごもっともだと思います。
 ちょっと最初から御説明させていただきますと、国家戦略特区の諮問会議が上にありまして、その県版ということで区域会議がございますけれども、その区域会議において農業支援外国人受入事業の追加が了承されました。あわせて、観光やIT分野における特区事業の追加提案が沖縄県、県庁から出されたことは承知をさせていただいております。
 農業支援外国人受入事業の追加につきましては、今後、先生今おっしゃいましたように、諮問会議に諮られた後に正式に認められるものでございます。また、観光やIT分野のその他の追加提案につきましては、今後、沖縄県において更なる検討がなされるものと承知をさせていただいております。
 農業支援外国人受入事業が認められた際には、外国人労働者の活用によりまして、農産物加工品販売等における観光産業との連携や海外輸出の促進等が更に進むことを期待をしております。
 一般に、国家戦略特区の活用等によりまして、必要な分野に限定して、一定水準以上の技能を持つ、一定水準以上の技能を持つ、ここがキーワードでございます、一定水準以上の技能を有する外国人労働者を受け入れることは、成長戦略に資する人材の確保を通じて沖縄経済の発展にとっても有益だと考えております。
 一方で、先生御指摘のように、外国人労働者の受入れが沖縄の雇用環境に悪影響をゆめゆめ及ぼさないように、我々としても、内閣府としても県の検討を注視してまいりたいと思いますので、今後とも先生の御指導をよろしくお願い申し上げます。
#147
○儀間光男君 良くするために法律を作って、それが結果、まずくなった、悪くなった、どうも具合悪いなどとなってはいけませんから、そういうことにならないように、日頃から社会情勢をきちっとコントロールしていただきたいと、こういうふうにお願いしておきます。
 続きまして、沖縄の離島における季節工員、働き方改革に関連してくるんですが、沖縄の離島の製糖工場、特に製糖工場ですが、この製糖工場の就業体制が、二十四時間掛ける三か月が普通なんですね。二十四時間フル操業です。今までは二交代制だったんですね。昼勤と夜勤、二つに分けて、十二時間ずつですね、昼勤、夜勤。働き方改革が導入されてまいりますというと、これはどうもそういうわけにはいかない。三交代になる。昼勤、前夜勤、後夜勤。三名要るんですが、その三名のつなぎがいろいろあったりしますから、あと一・五、あと一人半分入れて三・五ぐらいになるんですね。
 そうしますというと、季節で行く援農の方々は、やはり残業も少しあって、実入りが少し多いです。しかも、三月という限定ですから、しかも遠い離島へ行くということですので、一生懸命働いて三月間でその所得が上がるような、そういう就業体制で、雇用者も、会社側もその就農者も利害が一致して、今まで長い間、文化としてやってきたわけですね。これが、離島やその辺、へき地へ行って大企業みたいな働き方改革の制度が持ち込まれれば、ひとたまりもないような気がするんですね。
 例えば、田舎の製糖工場、どういうわけか、こちらから行く援農隊、臨時工の皆さんは北部の離島は余り行かないんですが、八重山や宮古の離島によく行くんですね。例えば、宮古の近くにある多良間村、あるいは与那国町、あるいは波照間、小浜島と、こういうところに圧倒的に多くて、宿の手配やら何やらいろいろあって、それは政府も支援している部分はあるんですが。
 そういうことで、稼ぎ手、短期間で多く稼ぎたい、それには残業も必要だよということでやっているその体制が、長くやってきたその労働文化が少し崩れていくような感じがして、今、糖業関係、非常に心配しているんですが、その辺どうされるか、何か策はありますか。
#148
○政府参考人(北村信君) 沖縄の離島におきます製糖工場は、サトウキビ生産とともに地域経済の維持発展に重要な役割を果たしております。
 このような中、離島の製糖工場では現在でも季節工の人員確保に苦労していると承知をしております。今後、時間外労働の規制へ対応していくためには、製糖工場において更なる人材の確保対策、労働効率、生産性向上の取組、労働環境の整備を進めていくことが重要と考えております。
 このため、内閣府では、人材確保の仕組みづくり、製糖工場の職員や季節工の資格取得等のスキルアップのための研修への支援、また、季節工の増員に対する宿舎の整備等を行うこととしております。
 五年間の猶予期間がございますので、この間に体制を整備し、今後の製糖工場の運営に支障のないよう、万全の支援を行ってまいりたいと存じます。
#149
○儀間光男君 今、御答弁があったように、その宿舎の問題等もあるわけですよ。季節三月ある労働者を迎えてその宿舎を整備する、あと十か月近くはほっておくというわけにもいきませんし、これ一体、その手当てを、ランニングコストをどうやっていくか、これも一つの課題だと思うんですね。
 だから、そういう意味で、工場側が、これはもう工場側がランニングコストは負担するわけですけれど、工場側が要らない期間もずっと負担していかなきゃならないというような状況等がかいま見れるわけですが、これ、どうなんでしょうか。あるいは、工場が使用しないときは市町村が管理をして、貸出しに出して収入を得るとか、そういうようなこと等は考えられないですか、あるいは民泊を促進するとか、どうでしょうか。
#150
○政府参考人(北村信君) 御指摘のあった宿舎の支援についてもこれからの対策の中で講じていこうと考えておりますが、これの運用の仕方をどうするかについては、それぞれ製糖工場も様々でございますし、それぞれの土地土地におきます事情をよくお聞きしながら関係者と十分協議をしてまいりたいと存じます。
#151
○儀間光男君 いずれにしても、冒頭申し上げましたように、物的生産の非常に少ない地域ですから、さっきの泡盛といい、このサトウキビは特に換金作物でありますし、最近畜産が好調で上がってきておりますけど、言ったように、キャパがあのキャパですから、どうしても、日本で一番畜産が伸びたってこう言うんですが、あのキャパだと額は小さいんですよ。
 そういうことで、この製糖工場などについても、換金作物で非常に重要な作物なるがゆえに、また離島が、離島の不利性が変わってきたということじゃないんですよ。準備期間に三年から五年、五年後やろうと言うんですが、これ、そう言わず、ずっとやってみたら、それ、十年でも延長して、周知をさせると。どうなんですか、十年ぐらい。
#152
○政府参考人(北村信君) これ、関係省庁とも協議をしながら制度を今つくっておりますので、まずは五年間の猶予期間の中でしっかりとした対応を講じた上で、その効果を見極めながら将来については検討してまいりたいと存じます。
#153
○儀間光男君 どうもありがとうございました。
 時間です。ありがとうございました。
#154
○秋野公造君 公明党の秋野公造です。お役に立てるように質疑をしたいと思います。
 五月二十六日、国立劇場おきなわにて、在宅就労に関する、「企業戦略としてのテレワークと障がい者雇用シンポジウム」、これがどこでもWorkの主催で開催をされまして、私も、厚労省の村山専門官、在宅就労支援事業団田中理事長を始め、制度の周知に努める講演、パネルディスカッション、非常に活発に行われました。
 村山専門官の御講演、すごい良かったと思いますけれども、すばらしい取組である在宅での就労移行支援、この利用、実は平成二十四年度一旦認められなくなりまして、二十七年度から再度認められるに至っております。まず、この経緯について確認をしたいと思います。
#155
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。
 今委員から御紹介のありました先週沖縄県でありましたシンポジウムにつきましては、先生とともにうちの職員も御一緒させていただいて大変有意義な議論があったというふうに報告を受けておりますし、大変先生にお世話になりましたということもありまして、どうもありがとうございました。
 それで、御質問の就労の関係ですが、就労移行支援とか就労継続支援A型、B型の就労系サービスを提供するに当たりましては、その職場実習や事業所以外の場所での活動も重要であるということから、在宅を含む事業所外での利用も認めていたところですけれども、今委員からもありましたが、二十三年度までは認めていましたが、年間百八十日という限度がございました。二十四年度からは、在宅での利用につきまして、この百八十日という利用の制限は撤廃したんですが、一方、支援の質を高めるためにということで一定の要件を設けてございます。その際に、さらに、在宅での利用はその就労継続支援のA型とB型のみにして、移行支援につきましては、一般就労に向けた訓練を在宅で行うということは当時想定し難いだろうという理由で認めないということになった経緯がございます。
 その後、議員からも御指摘ございましたし、実際に在宅で一般就労に向けた訓練を実施して実績を上げているという現場も出てきたということも踏まえまして、二十六年度には研究会を開催していろいろ検討を進め、在宅における就労移行支援事業ハンドブックを作成しますとともに、二十七年度から、前回の報酬改定ですが、そのときから就労移行支援についても在宅利用を認めることとしたところでございます。
#156
○秋野公造君 大変元に戻してもらってよかったわけでありますけれども、そんな状況下で、島嶼県であります沖縄で、二十九年九月一日、在宅就労に特化した事業所が開設しました。その受け止めについてお伺いをしたいと思います。
#157
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。
 ICT機器の普及によりまして障害のある方の在宅就労の機会が着実に増えつつあることから、これを支援して推進していくということは大変重要であるというふうに考えております。
 このため、就労系の障害福祉サービスにおきまして、これまでも、一定の要件の下で、通所利用が困難な、在宅による支援がやむを得ないと市町村が判断した利用者に対しては、在宅での訓練や就労の機会を提供した場合に報酬の対象としているところでございます。
 厚生労働省としては、こうした取組によりまして在宅就労を推進してきたところでございますが、今議員からも御紹介がありました沖縄での実践というのは、障害のある方の多様な働き方を支援する上で一つの在り方であるというふうに受け止めております。
 今後も、通所による利用が困難であっても就労を目指すための訓練を受けたいと希望する方に対して適切にサービスを提供できるように取り組んでまいりたいというふうに考えております。
#158
○秋野公造君 この在宅就労を進めようとするときにちょっと問題になってくるのが、先般の委員派遣においてもヒアリングの対象となりました、例えば沖縄型神経原性筋萎縮症などの二十四時間常時サービスが必要な方の働きたいという気持ちがなかなか両立できないということでありました。
 生活支援を止められない人もおります。何とかならないかということで要請を続けていたところでありますが、その後の対応についてお伺いをしたいと思います。
#159
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。
 先ほども若干触れさせていただきましたが、二十七年度から、一定の要件を満たす場合に、在宅での就労移行支援の利用を認めているところでございますが、一方、御指摘ありましたように、日常的に居宅介護とかあるいは重度訪問介護を利用している方々につきましては、これらのサービスを受けなければ在宅での就労移行支援の利用が困難な場合もあるというふうに思われますが、その在宅で就労移行支援を利用している時間帯に居宅介護等の他のサービスを同時利用するということは制度上認められておりませんで、その就労移行支援事業の在宅での利用が促進されないのではないかという御指摘もございました。
 このことから、この三十年度、今回の四月の報酬改定におきまして、就労移行支援を在宅で利用している方が居宅介護等の支援を受ける際に、その費用を当該就労移行支援事業所が負担する場合、報酬の加算として評価するというような仕組みにいたしました。
 こうした取組によりまして、引き続き就労移行支援の在宅利用を推進していけたらと考えております。
#160
○秋野公造君 大変これ画期的な取組でありまして、心から御礼を申し上げたいと思います。
 福井大臣にお伺いをしたいと思います。
 先般の予算委におきましても、HALを用いた、難病の方々が、手が、動かないはずの手が動いた、そして外した後も動き続けた、そういったような成果も出てきているところでありまして、こういった研究の継続、あるいは介護ロボットの開発に資する連携協議会などの設置、こういったことを進めるということが非常に重要でありまして、先ほど質疑を続けたように、障害を持った方が沖縄の地で働くことができるような、こういう取組を是非応援していただきたいと思いますが、御見解をお伺いしたいと思います。
#161
○国務大臣(福井照君) 先生のお取組、本当に敬意を表させていただきたいと思います。先日の質問の先生のお話を聞いて、じいんとさせていただきました。
 ちょっと最初から総合的にお答えをさせていただければ、御指摘の沖縄型神経原性筋萎縮症は、沖縄地方で多発する筋力が低下していく遺伝性の疾患であり、こうした患者をしっかりと支援することは重要であるというふうに認識をさせていただいております。
 厚生労働省におかれましては、この疾患について、平成二十九年度にサイボーグ型ロボットHALを用いた運動機能の向上に関する有効性や安全性の研究がなされたところであり、本年度は介護ロボットの更なる活用に向け、介護施設や開発メーカー等で構成される協議会が全国規模で設置されると承知をさせていただいております。
 また、障害を持っている方に在宅に特化した形の就労支援が行われるよう、昨年九月に沖縄県内に就労移行支援事業所が開設され、在宅で情報通信機器を用いたデータベース入力業務や経理業務、ホームページ作成業務などの訓練がされております。
 内閣府といたしましては、こうした疾患を抱える患者さんや障害を持っていらっしゃる方の生活の質の維持向上が図られますよう、厚生労働省と連携を図るなど、必要な対応を行い、しっかり応援してまいる所存でございます。
#162
○秋野公造君 よろしくお願いをしたいと思います。
 浦添市の、カーミージーと言いまして、空港から、那覇空港に着陸するときにはちょうど左側に、都市景観からぱっと自然海岸が見えるようなところ、儀間先生の家も近くにございます。この大変すばらしい海でありますが、この浦添市のカーミージーについて、自然環境の観点から、また、ここは地元の子供たちがカヌーを使って自然教育、うちの娘たちも一緒に遊ばせていただきましたけれども、自然環境の観点から、そして環境教育を始めとする取組についての評価、国の評価をお伺いしたいと思います。
#163
○政府参考人(米谷仁君) 環境省では、我が国周辺海域の生物多様性を保全していく上で重要度が高い海域を、生物多様性の観点から重要度の高い海域、重要海域と呼んでおりますが、これを抽出し、平成二十八年四月に公表したところでございます。先生からお話がありましたカーミージーを含む宜野湾沿岸は、コアジサシの営巣地に隣接しているなどの理由でこの重要海域に抽出されたものでございます。
 カーミージーは、この宜野湾沿岸の中でも残された数少ない貴重な自然海岸の一つであります。また、このカーミージー一帯は、身近なサンゴ礁として、従来より、港川自治会を始めとする様々な主体が連携して、地元の小学校の教師向けの環境教育講座及び児童向けの環境学習講座や自然観察会などを行っていると伺っております。さらに、本年四月より施行されております浦添市里浜の保全及び活用の促進に関する条例では、里浜づくりの活動と理念を持続させるため、環境教育及び環境学習を通して人材を育成することが基本理念の一つとして掲げられております。
 このように、地元の自治体と住民が共に環境教育に熱心に取り組まれており、カーミージーは環境教育、環境学習の場としての役割を果たしているものと理解しております。
#164
○秋野公造君 今、大変カーミージーに対する高い評価をいただいたところでありますが、また、地元の銘苅自治会長を始めとする自治会の取組についても御認識をいただいたところでありますが、こんな貴重な自然が残っていて、そして里浜を守るための地元の活動が実施されているような、そういうところは海岸行政として支援の対象となり得るか、お伺いをしたいと思います。
#165
○政府参考人(清瀬和彦君) お答えいたします。
 委員御指摘のカーミージー、空寿崎周辺の海岸でございますけれども、海岸法に基づき、海岸管理者である沖縄県が海岸保全区域を指定して管理をしているところでございます。
 この空寿崎周辺の海岸につきまして、沖縄県は、海岸保全基本計画におきまして、人工海岸化が進んでいるものの、僅かに残された自然環境を保全する必要があるとの位置付けをしてございます。その海岸を含めました地域を対象に、浦添市で今年四月に浦添市里浜の保全及び活用の促進に関する条例が制定されたというふうに聞いてございます。
 海岸行政といたしましては、自然環境の保全も視野に入れた海岸保全区域を既に設定していることから、これを適切に管理することにより、残された貴重な自然の保全を可能にすること、また、地域で海岸の維持管理を行う団体を海岸法に基づく海岸協力団体に指定することによりまして、海岸管理者との情報交換が容易になるとともに、社会的信用が向上し円滑な活動につながることなどによりまして、浦添市の取組の支援が可能であると考えております。
 浦添市と沖縄県が連携した取組の内容に応じて、要請がありましたら国としても必要な支援を行ってまいりたいと考えております。
#166
○秋野公造君 大臣にお伺いをしたいと思います。
 非常にすばらしい海でありまして、都市部の中に奇跡的に残ったすばらしいところであります。このカーミージー地区における浦添市の取組について、大臣には応援をしていただく決意をお伺いしたいと思います。
#167
○国務大臣(福井照君) 里浜と環境学習の場というのがキーワードだと思います。浦添市は、貴重な自然を将来にわたり保全するとともに、適切に活用する、里浜として、ですから適切に活用する。そして、同地域において環境学習、カヌーによる自然体験等のための施設等の整備を目指しています。ソフト交付金を活用していただいて、基本計画等を策定してきていらっしゃるところでございます。
 内閣府としては、浦添市の取組について、引き続き、丁寧に事情をお伺いしつつ適切に対応して、応援していく所存でございます。
#168
○秋野公造君 どうぞよろしくお願いをしたいと思います。
 次に、これは沖縄に限らず全国の課題でもありますが、沖縄にもPCBを含む塗料で塗られた橋の塗り替えがこれからあるはずであります。これを、乾式剥離といいまして、グラインダーなどで剥離をするというと、これ、粉じんが飛び散ったり、それが非常に汚染、労働者に対しても懸念をされるということでありますが、湿式、ぺろんと剥がすような方法においても、この高濃度、低濃度のPCBを含む塗膜に対して、例えば二百度以上の高温で熱して剥がすような、そういう工法を取った場合にどのような影響が出る可能性があるか、また剥離した塗膜はどのように処理する必要があるか、確認をしたいと思います。
#169
○政府参考人(近藤智洋君) お答え申し上げます。
 御質問の影響に関しましては、実際の塗料の性状や加熱の方法にもよりますため、一概にお答えすることは難しいものがございますけれども、一般論といたしましては、加熱した場合には、塗料中に油分と含まれているPCBに関して、その揮発量が増加する可能性があると考えております。
 また、剥離した塗膜につきましては、PCBの含有濃度が五千ミリグラム・パー・キログラムを超える場合にはPCB特別措置法上の高濃度PCB廃棄物に該当いたしますので、その処理に関しましては、中間貯蔵・環境安全事業株式会社に委託して行っていく必要があります。PCBの含有濃度が当該以下のものにつきましては、廃棄物処理法に基づく無害化処理認定事業者等に委託して処理することが可能となっております。
#170
○秋野公造君 加熱をすると、まあダイオキシンということだと思いますが、そういうことが発生する懸念があるということでありますが、沖縄県内で自治体が管理する橋梁の塗装の塗り替えの工事においても、ちょっと私は実は心配をしております。
 こういった鉛あるいは高濃度PCBが含まれている場合の適切な工法については、国交省もきっちりと周知をすべきじゃないかと考えますが、御見解、お伺いをしたいと思います。
#171
○政府参考人(和田信貴君) 沖縄県を含みます地方公共団体に対しまして、御質問のありましたPCBを含む鉛等の有害物の有無について、工事着手前に確認し、そしてそれらが含有が確認された場合には湿式による作業の実施をすることなどを示した厚生労働省の通達につきまして、国土交通省として平成二十九年五月に周知しているところでございます。また、国土交通省の直轄の事業におきましては、この厚生労働省の通達に基づき事前調査を実施し、有害物質が含有する場合は湿式工法等で行うなどの必要な対策を行っております。
 今後も、沖縄県を含みまして、地方公共団体に対しまして、道路メンテナンス会議、これは各都道府県等に置かれているものですが、この場などを使いながら、こうした厚生労働省の通達あるいは国における具体的な取組方法、こういったものについてしっかりと周知してまいりたいと考えております。
#172
○秋野公造君 国の事業、直轄事業はきっちりやっているわけでありますので、どうかよろしくお願いをしたいと思います。
 大臣に、これはお願いをしたいと思います。県民の健康を守る観点からもきちっとした工法で推進をするよう周知をお願いしたいと思いますが、御見解をお伺いしたいと思います。
#173
○国務大臣(福井照君) 内閣府といたしましても、地方公共団体に対しまして、沖縄総合事務局を通じました情報の提供、そして周知徹底を図りまして、関係機関と連携しながら適切に対応してまいりたいと思います。
#174
○秋野公造君 よろしくお願いをしたいと思います。
 最後の質問です。
 私が、今、今日これから、委員の皆様方、大臣も是非お手に取っていただきたいと思いますが、琉球畳の材料となります七島イと呼ばれるものでありまして、実はもう沖縄では少なくて、大分県国東市あるいは杵築市、こういったところで育てられているものであります。(資料提示)
 かつて柔道の畳もこれで行われておりまして、嘉納治五郎先生が、もう琉球畳こそ柔道の畳であるということで、前回の東京オリンピックはこの七島イを用いた畳で競技が行われています。その観点ではレガシーはちょっと失われているんじゃないかという懸念がありますが、この七島イ、非常に外側の殻が大きく、太くて、裂いた形で、後で触っていただきたいと思いますが、畳のように使っておりますが、ちょっとイグサと混同されてしまっているような状況であります。
 そういった意味では、日本の伝統工芸品に欠かせない七島イの生産振興策について農水省にお伺いをします。
#175
○政府参考人(鈴木良典君) お答えをいたします。
 琉球畳や草履などに使われます七島イは、カヤツリグサ科の植物であり、一般的な畳に使われますイグサ科のイグサとは違う植物であります。また、先生お話にありましたとおり、七島イは大分県国東地方で栽培をされまして、その強度の高さや独特の風合いが人気となっているというふうに承知をしております。
 一方、七島イは、この七島イを生産をしている農家さんがおりまして、七島イ表というものにしておるんですけれども、この織る作業が、全自動の機械がございませんで、多大な労力を要するということから生産量が減少しております。この織る作業の省力化を通じた七島イの生産の拡大が喫緊の課題であるというふうに認識をしております。
 農林水産省では、七島イを含む地域特産作物が抱えるこのような課題の解決に向けまして、省力化のための農業機械の改良など、地域における取組を支援しているところであります。七島イにつきましては、平成二十九年度から七島イ産地が全国い産業連携協議会と連携をしてイグサ織機を改良した七島イ織機の開発に取り組んでいるところであり、農林水産省といたしましては、この取組を支援しているところであります。
 さらに、七島イ産地が中心となった組織から申請があれば、イグサとは別に支援することも可能でありますので、このような支援策について産地によく御説明をするとともに、要望もお聞きしつつ、必要な施策を講じてまいりたいと考えております。
#176
○秋野公造君 委員の先生方、これが七島イそのもので作った草履でありまして、これを裂いて作りますと、こういったような畳のようなものになります。しっかり支援の方、よろしくお願いします。
 ありがとうございました。
#177
○委員長(石橋通宏君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。
   午後五時三十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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