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2018/04/13 第196回国会 参議院 参議院会議録情報 第196回国会 災害対策特別委員会 第4号
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2018/04/13 第196回国会 参議院

参議院会議録情報 第196回国会 災害対策特別委員会 第4号

#1
第196回国会 災害対策特別委員会 第4号
平成三十年四月十三日(金曜日)
   午前十時三十二分開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十二日
    辞任         補欠選任
     藤木 眞也君     滝波 宏文君
 四月十三日
    辞任         補欠選任
     滝波 宏文君     宮本 周司君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         河野 義博君
    理 事
                酒井 庸行君
                そのだ修光君
                小林 正夫君
                杉  久武君
    委 員
                足立 敏之君
                磯崎 仁彦君
                佐藤  啓君
                佐藤 信秋君
                自見はなこ君
                滝波 宏文君
                馬場 成志君
                藤川 政人君
                宮本 周司君
               渡辺美知太郎君
                野田 国義君
                浜口  誠君
                吉川 沙織君
                武田 良介君
                室井 邦彦君
                木戸口英司君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        小此木八郎君
   副大臣
       復興副大臣    土井  亨君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        山下 雄平君
       国土交通大臣政
       務官       秋本 真利君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田中 利幸君
   政府参考人
       内閣官房国土強
       靱化推進室審議
       官        下司 弘之君
       内閣府政策統括
       官        海堀 安喜君
       総務大臣官房審
       議官       境   勉君
       総務省自治行政
       局公務員部長   佐々木 浩君
       消防庁国民保護
       ・防災部長    杉本 達治君
       財務省主計局次
       長        大鹿 行宏君
       文部科学大臣官
       房審議官     大山 真未君
       農林水産大臣官
       房政策立案総括
       審議官      塩川 白良君
       農林水産大臣官
       房参事官     徳田 正一君
       農林水産省農村
       振興局整備部長  奥田  透君
       経済産業大臣官
       房審議官     及川  洋君
       経済産業大臣官
       房審議官     塩田 康一君
       資源エネルギー
       庁長官      日下部 聡君
       国土交通大臣官
       房総括審議官   石田  優君
       国土交通大臣官
       房審議官     小原  昇君
       国土交通大臣官
       房技術審議官   五道 仁実君
       国土交通大臣官
       房技術審議官   江口 秀二君
       国土交通省土地
       ・建設産業局長  田村  計君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       長        山田 邦博君
       国土交通省道路
       局長       石川 雄一君
       国土交通省鉄道
       局長       藤井 直樹君
       観光庁観光地域
       振興部長     米村  猛君
       気象庁長官    橋田 俊彦君
       環境省環境再生
       ・資源循環局次
       長        山本 昌宏君
       防衛大臣官房報
       道官       青柳  肇君
       防衛省人事教育
       局長       武田 博史君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○災害対策樹立に関する調査
 (平成三十年二月大雪による被害を踏まえた雪
 害対策の推進に関する件)
 (熊本地震の被災者の生活再建支援に関する件
 )
 (南海トラフ地震等の大規模地震対策に関する
 件)
 (災害ボランティア休暇制度の導入推進に関す
 る件)
 (大分県中津市の土砂災害等への対応に関する
 件)
 (被災地方公共団体に対する人的支援等に関す
 る件)
 (草津白根山の噴火等を踏まえた火山防災対策
 の推進に関する件)
 (地域の建設業者による除雪体制の強化の在り
 方に関する件)
 (災害時における個人情報の取扱いに関する件
 )
    ─────────────
#2
○委員長(河野義博君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、藤木眞也君が委員を辞任され、その補欠として滝波宏文君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(河野義博君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 災害対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房国土強靱化推進室審議官下司弘之君外二十五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(河野義博君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(河野義博君) 災害対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○滝波宏文君 自民党、福井県選出の滝波宏文です。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず冒頭、直近で発生いたしました大分中津市耶馬溪の山崩れと島根県西部の地震について、災害状況と被害、そして対応状況について山下政務官に伺います。
#7
○大臣政務官(山下雄平君) お答えいたします。
 四月九日午前一時三十二分頃、島根県大田市で震度五強の揺れを観測する地震が発生しまして、重傷者二名、軽傷者七名の人的被害のほか、家屋の破損、水道管破損に伴う断水などの被害が生じているところでございます。
 また、一昨日の未明には、大分県中津市の耶馬溪町において住宅の裏山が崩れ、家屋四棟が全壊し、六名の方が行方不明となられております。これまでに二人の方の死亡が確認されて、そのうち一名は行方不明となっていた男性であることが確認されております。もう一人の方につきましては、現在身元の確認が行われているところでございます。
 お亡くなりになられた方に心からのお悔やみを申し上げるとともに、被災された方のお見舞いを申し上げます。
 政府としましては、これらの災害に対し、発生直後から情報収集体制を強化し被害状況の把握に努めるとともに、関係省庁が地元自治体と連携しながら全力で災害応急対応に当たってきたところであります。特に、耶馬溪町で発生しました土砂崩落に対しては、警察、消防に加え、大分県からの災害派遣要請を受けた自衛隊の部隊が二十四時間体制で懸命の捜索救助活動に当たっているほか、国土交通省の土砂災害の専門家などを派遣し、技術的な助言を行っているところでございます。
 政府としましては、引き続き人命第一に捜索救助活動に全力で当たるとともに、二次被害の防止に努めてまいりたいというふうに考えております。
#8
○滝波宏文君 亡くなられた方の御冥福を衷心よりお祈りしますとともに、被害に遭われた皆様に心からお見舞い申し上げます。
 各省庁協力して、しっかりとスピード感を持って対応をお願いいたします。
 続きまして、本日は、当委員会でも御視察いただきましたところでありますが、今年二月に地元福井を始め北陸を中心に発生しました平成三十年豪雪、いわゆる三〇豪雪について伺わせていただきます。
 昭和の五六豪雪以来三十七年ぶりの豪雪で、地元福井では国道八号線で千五百台の車が三日三晩にわたって立ち往生し、物流は途絶えました。死者は福井県内だけでも十二名を数えました。降り続く雪との格闘の中で疲労も限界だったのでしょう、除雪車の中でオペレーターの方が心肺停止状態で発見されるということまでありました。改めて、亡くなられた方々の御冥福を心からお祈り申し上げます。
 今回の豪雪対応からは様々な課題、論点が浮かび上がってきましたが、その中からまずエネルギーの話に焦点を当てたいと思います。
 私の出身地である福井県の山の方、岐阜の方に近い奥越地方では、雪に慣れていることもありまして、それなりの豪雪対応がなされたかと思いますが、一方、近年雪が余り降らなかった平野部にこの奥越地域と同じレベルの降雪がありまして、大事態となりました。大動脈の国道八号線が通れなくなったことによって、奥越も含めて物資が届かなくなりました。パンなど食料が届かない、こういったこともあったわけでありますが、それ以上に燃料不足が問題となったところです。
 私自身も本件でエネ庁長官、また道路局長に日に何度電話したか分からないぐらい対応に追われましたが、除雪車、軽油を使うわけであります。その軽油が届かないというふうなことで除雪車すら動かないんじゃないかと、そういうふうな事態になりそうになりまして、また灯油やガソリンも一人何リッターまでと販売制限が付いたり、そもそも約半数のガソリンスタンドが営業停止になった、こういうふうな状況もありました。
 この中で、住民が家で凍え死ぬようなことがなかったのは、これは地元の電力事業者、北陸電力エリアでありますが、頑張ってくれて、停電は僅か、電気がほぼ維持された、これが大きかったことは留意すべきだと思います。
 いずれにせよ、大雪の際、物資、とりわけ燃料をどう行き渡らせるかという課題につきまして、今回の教訓をどう生かしていくのか。地元では、燃料備蓄を港の方だけでなく内陸地にも備えるべきだ、こんな声も聞こえてございますし、また、福井県庁からも、大雪災害発生時に対応できる広域的な燃料供給体制をエネルギー基本計画に位置付けるべきとの要望も上がってございます。
 ついては、三〇豪雪を踏まえた燃料供給体制等の大雪対策について、エネ庁長官にお伺いします。
#9
○政府参考人(日下部聡君) ただいまのお尋ねのありました福井県の二月における豪雪の教訓でございます。
 御指摘にありましたように、今回の豪雪では、県内各地のガソリン、灯油、それから軽油について在庫が不足しまして、住民の方々に影響が出たというふうに認識しております。これ実は、いろんな応援要請があったときに、石油元売会社に対しては、燃料供給、全国大でやれという要請を行いました。北は新潟県、南は宮崎県まで石油元売会社は石油の製品についての供給は行ったんですけれども、どこでボトルネックが発生したかというと、福井県に着いた後、道路が豪雪によって寸断されていて、大型のタンクローリーが拠点拠点まで運べないという事態が生じて今回の事態が生じたというふうに認識をしております。
 したがいまして、今回の教訓踏まえますと、例えば一度復旧した道路が次の積雪でもう一回寸断されるという事態に対してどう対応するのかとか、今御指摘ありましたように、特に除雪車、これに対する軽油の供給体制を平時からどういうふうにルートを確保し、備蓄をしという対応も必要だと思いましたし、それから中間、山間部ですね、こちらにおける製品の在庫をきちっとやっておかないと、長きにわたってガソリンスタンドが閉鎖されたときの影響に対応できないということも教訓だと考えております。
 したがいまして、現在エネ庁としては、平時においては主要な燃料輸送ルートを把握した上で優先的に除雪することのルール化でありますとか、あるいは除雪車への優先的に燃料を供給する、そのための体制の構築でありますとか、今具体的に御指摘のありました病院あるいは災害車両などの燃料について、タンクの大型化あるいは常時の満タン確保をそれぞれ地域レベルで呼びかけながら地域の在庫確保に万全を期する対応でありますとか、さらには、今回、災害時の緊急時の対応として、県と国、それから石油連盟、それから県にそれぞれあります石油商業組合など、関係者間での迅速な初動対応体制を構築すると、こうした幾つかの対応をこれから充実しようと考えてございます。
 加えて、現在、エネルギー基本計画の見直しの議論を行っておりますけれども、今回の経験を踏まえたような議論も加えていきたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
#10
○滝波宏文君 我々の生活がいかに燃料に支えられているかということを改めて実感した今回の豪雪でありました。しっかり対応をよろしくお願いいたします。
 そして、今回の豪雪で改めて露呈したように、近年地域の除雪力が落ちています。コンクリートから人へというような安直なメッセージも蔓延する中、公共事業も伸びず、建設会社が重機を保有する力ですとか、またオペレーターを抱える力が不足しております。同様に、自治体も除雪力をキープする力が落ちています。
 雪害対策だけではなくて、これは災害全般の対応にもつながりますが、やはり地域の強靱力、機動力というものをしっかりと確保する必要があると考えますところ、建設会社や地方自治体の強靱力、機動力の確保をするためにどのような対策を取るのか、国交省にお伺いします。
#11
○政府参考人(田村計君) お答えいたします。
 地域の建設企業につきまして、除雪を始め防災・減災、老朽化対策、メンテナンスといった地域の守り手として重要な役割を担っておりまして、こうした地域の建設企業が継続的に活躍できるような環境整備をすることが重要であろうと考えております。
 国土交通省におきまして、まず必要な公共事業予算の安定的、持続的な確保に努めているところでありますし、また、公共工事の発注におきまして、入札参加に当たって必要な経営事項審査や総合評価落札方式につきまして災害協定の締結状況や建設機械の保有状況について適切に加点評価をすること、また、入札時の適切な地域要件の設定などによりまして地元建設企業の受注機会を確保すること、通常の道路維持等の業務と冬期における道路除雪業務の包括的な発注や複数年契約の導入などを通じまして、地域インフラの維持管理を計画的、安定的に確保することなどに取り組んでいるところでございます。
 こうした取組によりまして、除雪を始めとした災害等に対する地域の建設企業の対応力を高めていけるよう引き続き努力してまいりますし、建設企業といわゆる発注者におきましても、常日頃からいろいろ協議いたしまして、こういった取組が適切に運用できるように努めてまいりたいと考えております。
#12
○滝波宏文君 ありがとうございます。
 実は、私はこの豪雪の前から取り組んでいた件でありますが、この地域の除雪力が落ちる中、農家の皆様が持っている機動力、これを活用できないか、すなわち農家のトラクター、これに除雪用のアタッチメントを付ければ除雪作業ができますので、これを地域の除雪力向上につなげられるように支援策を取れないか、農水省と協議してきたところであります。
 当初、農道でないと対象にならないといった話もありましたが、今般の豪雪も踏まえて、農水省において柔軟な対応を整理していただくに至ったと理解しておりますところ、その整理を農水省に御説明いただきたいと思います。お願いします。
#13
○政府参考人(奥田透君) お答え申し上げます。
 農林水産省では、地域の共同活動、これを支援するため、農業、農村の有する多面的機能に着目いたしまして、多面的機能支払交付金制度を実施しているところでございます。この交付金におきましては、農道を始めとした農用地周りの除雪への支援を可能としております。
 具体的には、都道府県がまず作成していただきます多面的機能支払の実施に関する基本方針、ここにおきまして農用地周りの除雪を位置付けていただきます。そうしますと、例えば集落で管理しています農道と農業集落道を一体的に除雪することが可能となります。また、このような活動に必要な除雪用アタッチメントなどにつきましても、機械購入費やリース費につきまして経済比較を行った上で交付金の対象としているところでございます。
#14
○滝波宏文君 福井県においてもこの除雪、今年度から位置付けをすると聞いておりますので、地元の福井県も、また各地におかれましても、こういった農家の機動力、しっかりと共助のために活用していただけるようにお願いしたいと思います。農水省においても円滑な推進、よろしくお願いいたします。
 それで、ちょっと順番恐縮ですが、今回の豪雪において国道八号線、これが千五百台、三日三晩立ち往生になったわけでありますが、これがどこで起きたかといいますと、片側二車線から一車線に狭まっているところ、ちょうど福井県と石川県の県境の近くですけれども、ここで上下とも詰まってしまったということであります。
 そこで、この災害発生をさせてしまった現場で早期にこの一車線を二車線化する八号線バイパスの整備、完成させなきゃいけないわけであります。まずは待避所を造るというふうな話もありますが、待避所というのはあくまで暫定的なものでありますので、やはりしっかりと、この大動脈である国道八号線の片側二車線化、すなわち四車線化を至急完成するべきであると考えますが、国土交通省に対応を伺います。
#15
○政府参考人(石川雄一君) お答えいたします。
 今般の国道八号線で生じたような大規模な車両の立ち往生を防ぐためには、道路の拡幅は一つの有効な手段であると認識をしております。
 福井バイパス事業中区間五・四キロにつきましては、今年の福井国体までに開通予定でございます。さらに、県境側の四車線化につきましては、今後の交通状況や周辺ネットワークの進捗状況などを踏まえながら必要な調査を進めてまいります。四車線化やバイパス整備には時間と費用を要しますので、短期的な対策といたしましては、今委員御指摘のように、立ち往生車両の待避所の設置などの対策も考えられます。このような施設の設置ができる地点についても必要な調査を進めてまいります。
 こうした対策につきまして、今回の大雪への対応を検証した上で検討する場を本年四月十日に現地に設置したところでございまして、関係機関とも協議しながら、必要な調査、検討を進めてまいります。
#16
○滝波宏文君 また豪雪になって同じようなことが起きるという前に早く造り上げていただきたいと思います。
 また、続けて、福井から岐阜の方に抜ける中部縦貫自動車道ですけれども、ここは元々、先ほども申し上げた私の地元の奥越地域を通るわけでありまして、元来、雪が多いところでありまして、国土強靱化の観点からは、むしろここを回ったら雪に強い、ふだんから対応できている、乗り越えられるところだと、そういう強靱さを備えるべきであるというふうに考えておりますが、現実には非常に残念ながら雪に弱い状況かと思います。正直、下道より対応力弱いんじゃないかというような気がいたします。
 また、現在、大野市まで通っておりますが、ここから岐阜県境までの残り三十キロほどがミッシングリンクとなっておりまして、これが完成すれば、潜在成長率を向上させるストック効果だけでなくて、災害時の物資を、今回も八号線が切れても岐阜県境から持ってくる、こういうふうな別のバックアップ機能も果たせるわけでありまして、大きく国土強靱化にも寄与するわけであります。雪に対する対応力の向上と早急な全線開通が中部縦貫自動車道に求められますが、国交省に決意をお伺いします。
#17
○政府参考人(石川雄一君) お答えいたします。
 中部縦貫自動車道は、福井県福井市と長野県松本市を結ぶ広域ネットワークとして北陸自動車道、東海北陸自動車道、長野自動車道を連絡することによりまして、観光交流の促進や地域の活性化等に貢献する延長百六十キロメートルの道路でございます。現在、北陸自動車道の福井北ジャンクションから東海北陸自動車道の白鳥ジャンクション間七十キロ、約七十キロにつきましては昨年七月に永平寺―上志比間が開通するなど、全体の約五割が開通しているところでございます。残る区間につきましては、現在、大野―大野東間で調査、設計、大野東―和泉間においてはトンネル・橋梁工事、和泉―油坂間につきましては用地取得、トンネル・橋梁工事等を実施するなど、予算の重点化を図りながら整備を推進しているところでございます。
 国土交通省といたしましても、災害に対する強靱化の観点からも、引き続き地域の皆様方の御協力を得ながら福井県内の中部縦貫自動車道の早期全通に向け全力で取り組んでまいります。
#18
○滝波宏文君 どうぞよろしくお願いいたします。
 そして、今般の三〇豪雪を踏まえて、道路局におかれまして冬期道路交通確保対策検討委員会が立ち上げられまして、今後の対策を議論していると聞いております。
 その中で、高速道路を早期に止めるという案も出ているようでありますが、この点、私、先日、党の部会でも申し上げたところですけれども、高速が止まってしまって車が下道に降りてきて、交通容量を上回る車があふれて、むしろまた詰まってしまうということが繰り返されていることに鑑みますと、むしろ逆に、高速を止めるんじゃなくて、ゆっくりとでもいいから除雪車が例えば車列を何台も横に連なってじわっと進んでいくと、こういうふうな態勢をつくっていくことが必要じゃないかと思ってございます。
 もちろん、例えば広域において、北陸の方に来るんじゃなくて東海を通って北に抜けてくださいとか、こういう早期のウォーニングを発していくこと、こういうふうな方策であれば分かるんですけれども、住民はそこにいるわけでありますので、住民のための例えば物資を運ぶ車両は一定数必要でありまして、そこでその大事な高速の整備された道が封鎖されてしまうと、むしろ問題ではないかと思います。
 今申し上げたように、高速で、いざというときに、むしろ大雪の際にゆっくりでも動いていくような除雪車態勢をつくることが国土強靱化じゃないかと思ってございます。企業において災害時・緊急時における事業継続のための計画として、BCP、ビジネス・コンティニュイティー・プランニング、この重要性が言われているわけでありますが、言わば道路におけるBCPとして、今申し上げたような交通が継続される、単に止めるんではなくてゆっくり進めさせる、こういう対策を検討すべきではないかと思いますが、国交省の見解をお伺いします。
#19
○政府参考人(石川雄一君) お答えいたします。
 高速道路は広域交通を担う幹線道路でございまして、積雪によるスタック等が大規模な車両滞留を引き起こすことや、高速走行車両によるスリップが大事故に発展すること等が懸念をされます。
 本年二月の福井県での大雪時には、北陸道を管理する中日本高速道路会社では、二月五日夜の時点で路面に五センチから十センチメートルの積雪があったことや、視程障害が発生したことに加えまして、六日朝までに広範囲で時間五センチを上回る降雪が予測されたこと、上り勾配箇所における自走不能車両発生の可能性があったことなどを踏まえまして、五日夜に北陸道を約百二十キロを通行止めといたしたものでございます。
 通行止めの後、福井県では二十四時間の累積降雪量が約七十センチに及びましたが、中日本高速道路会社は、他県の事務所や他の高速道路会社の応援も含め、大規模滞留が発生していた国道八号に並行している区間に十梯団、除雪車三十台等を集中投入いたしまして、通行止めから二十七時間後に無料での通行を再開をさせました。その後、降雪は続いていたものの、除雪車を先頭とした梯団除雪によりまして、一般車両の通行と安全を確保したものでございます。
 国土交通省では、今委員御指摘の冬期道路交通確保対策検討委員会の中でも、有識者から、道路管理者間の連携の強化が重要であること、高速道路と直轄国道の双方の交通を適切に確保すべきこと、道路利用者による需要の抑制や迂回の協力と、幅広い観点からの御意見をいただいておるところでございまして、四月中を目途に取りまとめられます提言を踏まえまして、ハード対策、ソフト対策の両面から冬期道路交通の確保に向けた対策をしっかりと取り組んでまいります。
#20
○滝波宏文君 高速は、道路の交差とかまた歩道とかそういうのもないわけなので、非常に緊急時において大事なルートだと思いますので、しっかりと、下道も、また高速も、緊急時に活用できるように対応をよろしくお願いいたします。
 それで、さて、新幹線に話を移します。
 今回の豪雪で、既に整備されております、開通しております金沢までと東京の間は、これ実はこの豪雪の中でもずっと動いておりました。私の知っている限り、最大三十分程度しか遅れずに、ずっとこの雪の中を東京と金沢の間をしっかりと動いていたわけであります。これこそまさに国土強靱化の最たるものでありまして、もしこれが福井県まで来ていれば、例えば福井県の芦原温泉ですね、約一万人のキャンセルが出たというふうに聞いてございますけれども、こういうのももっと復旧等々状況が変わっていたんじゃないかと思います。
 実際、福井に帰るのに、金沢まで来たけれども、この先行けないので、わざわざ東京まで戻って、東海道新幹線で米原まで行って福井から迎えに来てもらったと、こういうふうな人の話も聞いたりしておりますところ、もう早く福井県まで新幹線を延伸してもらいたい、もちろんその先、早期に新大阪までつなげていただきたいというふうに思ってございますけれども、まずこの福井県内への延伸について、今は敦賀まで遅くとも二〇二三年の三月に通すということは既に決まっておりますけれども、年度としては平成三十四年度中でありますが、与党からの福井駅先行開業の求めに対する平成二十七年八月二十八日付けの国土交通省の一筆、約束文書がありまして、この敦賀開業を更に一日も早く前に倒すという約束をいただいてございます。その履行状況につきまして鉄道局長にお伺いします。
#21
○政府参考人(藤井直樹君) お答えをいたします。
 新幹線につきましては、温水スプリンクラーあるいは融雪パネルの設置等によりまして積雪の中でも安定的な高速運行が確保されておりまして、雪に強い鉄道インフラであると認識をしているところでございます。
 北陸新幹線金沢―敦賀間につきましては、平成二十七年一月の政府・与党申合せにより、完成・開業時期を三年前倒しをし、平成三十四年度末の開業を目指すとされたところでございます。
 さらに、その際、委員御指摘のとおり、これは与党の会議でございますが、福井駅先行開業等検討委員会におきまして、工期の検証というものを行っております。これにつきましては、具体的に、高架橋、橋梁等の土木工事の工事工程、あるいは軌道、電気の工事工程、その後の検査、訓練運転の工程などについて精査をしたところでございます。大規模橋梁であります九頭竜川の橋梁の工期、これがやはり五年程度を要すること、あるいはいわゆるその施設が完成した後の雪害対策設備の機能の確認、これについて、やはり冬を二シーズン、どうしても検証する必要がある、そういった技術的な課題というのがございまして、ただ、それを含めて、敦賀までの更なる前倒し開業の検討も含めて早期開業に最大限努力をするとされたところでございます。
 現在、用地につきましては九八%取得済みということになっております。これにつきましては、建設主体である鉄道・運輸機構におきまして、地元の自治体、石川県、福井県の最大の御協力を得ながら残された用地取得に努めております。また、工事についても全区間で発注済みであります。鋭意工事を進めているところでございます。
 これらを含めて、引き続き御地元の一層の御協力も得ながら着実に工事を進め、金沢―敦賀間の一日も早い開業に向けて最大限の努力をしてまいりたいと考えております。
#22
○滝波宏文君 敦賀までの早期の開業に最大限努力されるということであります。
 今申し上げたように、三月ですと雪のシーズン一つ越えてしまいます。その前にできていたらというふうなことにもしかしたらなるかもしれませんし、また、いろんな休みのたびに孫たちが新幹線で福井に帰ってこれるというふうな休みの時期、それぞれの季節季節ございますので、何とか季節を越えて早く福井県内に新幹線を持ってきていただけるようによろしくお願いいたします。
 それで、今度は、その先の敦賀から新大阪までの延伸の話でありますけれども、今のままですと財源が足りないということで、敦賀まで造ってきた部隊が財政的制約でそこからすぐに建設作業に入れずに待ちぼうけを食らってしまう、手持ち無沙汰になってしまう、もったいない、非効率ということになってしまいますので、早く新大阪延伸に向けて、このアイドルタイムをなくすというふうなことのための新規財源確保が必要であると思いますけれども、国交省にその新規財源確保についての決意を伺います。
#23
○政府参考人(藤井直樹君) お答えをいたします。
 北陸新幹線につきましては、先ほど委員御指摘の金沢―敦賀間に引き続きまして敦賀―大阪間が残っておるわけでありますが、これについては、昨年三月、与党においてルートが決定をされたところでございます。それを受けまして、昨年度より、鉄道・運輸機構におきまして、駅、ルートの公表に向けた詳細調査というものを実施をしてございます。それに引き続いて環境影響評価の手続が進められることとなります。
 ルート決定の際に、与党におきましては、これらの詳細調査あるいは環境影響評価の間に財源の確保のための検討を行うこととされたところであり、国土交通省としては、与党における御検討に当たって必要な作業、調整等を着実に進め、財源確保の道筋を立ててまいりたいと考えているところでございます。
#24
○滝波宏文君 財源確保の中で一つ私が思うことは、新幹線については、道路等と違って必ず当初予算で措置をするんだというルールが何となく不文律であります。すなわち、道路等については年々一定の補正予算で追加整備、こういったことが進むわけでありますが、新幹線整備についてはなぜか通常補正が付かないというルールになっているわけであります。
 もっとも、過去に、例えば平成二十年から二十二年度の補正でありますけれども、補正予算措置されたこともありますので、これ法律上無理だということではないわけです。今回の三〇豪雪に見せた新幹線の強靱化にも鑑み、新幹線についても当初予算だけでなくその年々の補正予算でも整備をしていくべきだと考えますが、なぜできないのか、財務省のお考えをお伺いします。
#25
○政府参考人(大鹿行宏君) お答えいたします。
 補正予算に関しましては、もう委員御案内のとおり、財政法におきまして、義務的な経費の不足を補うほか、予算作成後に生じた事由に基づいて特に緊要となった経費の支出などを行う場合に補正予算を編成し、予算の追加を行うことができるということでございます。
 今御指摘にありましたとおり、この整備新幹線でございますが、過去におきましては平成二十年度から、あるいは二十二年度までの間におきまして、駅整備等を中心に補正予算を計上した事例がございます。しかしながら、一般的に申し上げますと、現在の整備新幹線につきましては、先ほど鉄道局長からの答弁がありましたとおり、平成二十七年一月の政府・与党合意に基づきまして完成時期の前倒しを決定するとともに、その財源を確保するために貸付料の一層の活用等と併せて予算を増額したところでございます。さらに、平成二十八年度の第二次補正予算におきまして、これは貸付料が入る前のつなぎの財源という性格でございますが、〇・八兆円規模の財投貸付けを一括して行ったところでございまして、そういった意味で資金的な制約は解かれた状況になっております。これ以上の完成時期の前倒しということになりますとそれぞれ技術的な課題がありますし、また現在の予算の水準を確保していくことができれば現在の三路線の開業予定時期までの整備が進められることができるというふうに伺っておりますことから、現時点で補正予算の活用を検討する状況にはないというふうに考えております。
#26
○滝波宏文君 今の話は、敦賀までの開業の部分の財源を財投で手当てをしたので資金制約がなくなったという話だと思います。目の前のその事業が十分なのでというふうなことだと思うんですが、ほかの公共事業と違って、新幹線というのは貸付料、要するにJRの貸付料という形の民費の投資とそれから公共事業としての官費での整備と両方あります。官費の整備が、フルでやってそこで全部入って今目の前の仕事が足りているということとは違っていて、民費の方から一定程度将来のJRの貸付料を担保とした借入れで整備しているわけです。その部分を今公共事業入れれば将来の貸付料を費やす部分が減ってくるので、将来の財源ができるというふうな仕組みになっております。
 したがって、目の前の作業がもう十分に足りているので公共事業の追加が要らないということではなくて、目の前のところで使っている民費を先に持っていけば全体としての財源が増えるというふうな仕組みになっておりますので、単純に今の議論は私は分析が甘いんじゃないかというふうに思ってございます。いずれにしても、新規財源に向けてしっかり財務省そしてまた鉄道局、前向きに対応していただきたいというふうに思ってございます。
 続きまして、農業ハウスの話に移りたいと思います。今回の豪雪で多くの農業ハウスが潰れたわけでありますけれども、この平成三十年度、これは米政策が大きく変わる象徴的な三十年問題の年でもあります。北陸、福井を含めてですが、水田単作地帯の土地柄からやはり多様化していかなきゃいけないということで園芸ハウス等始めたやさきに新規就農者を含めて豪雪にやられてしまいました。すなわち、三十年問題の最先端がこの福井を始めとする北陸で起きているわけであります。ここでしっかりと支えていかなければならない、農業者のやる気を失わせてはいけない。
 農業ハウスについては、四年前に長野県、山梨県等でありました雪害に対し、しっかりとした対応策がなされましたが、今回の災害対策につきましては、この四年前の対応と遜色ないものとなっているのでしょうか。具体的な内容と併せて農水省にお伺いします。
#27
○政府参考人(徳田正一君) お答えいたします。
 今委員御指摘いただきましたように、今冬期の大雪では北陸を中心に五六豪雪以来三十七年ぶりの積雪となり、農業ハウス等に大きな被害が発生しているところでございます。
 こうした被害の状況を踏まえまして、被災された農業者の皆様が離農されることがないよう、三月十六日に公表した支援策の中では、農業用ハウス等の導入支援として、経営体育成支援事業の優先採択により、被災した地域の担い手に対して農業用ハウスの導入や露地栽培への転換に伴う農地の改良等に必要な経費を助成するとともに、産地活性化総合対策事業により、被災を機に作物転換や規模拡大に取り組む産地に対し簡易な農業用ハウスの設置に必要な資材の導入経費を助成することとしたところでございます。
 あわせまして、それぞれの事業において、被災した農業用ハウスの撤去費用も対象とするなどの支援の内容の拡充を図ったところでございます。
 加えまして、園芸施設共済につきましては、平成二十七年二月に耐用年数の見直しや補償価額の引上げといった補償の拡充を行っております。さらに、福井県を始め被害の大きい県や市町村では、今回の対策に上乗せ補助等を行うこととされております。
 これらの支援策の組合せにより、二十五年度の大雪の際と遜色のない水準で支援が可能となっているものと考えております。
 今後とも、被災された農業者の皆様が一日も早く経営再開ができるよう、地方公共団体と連携しつつ全力で支援に取り組んでまいりたいと考えております。
#28
○滝波宏文君 遜色のない内容になっているということでございます。
 それで、この関連で、その被害の大きかった福井県を始めとした被災自治体からは、国の支援策の拡充と併せて、自治体が被災した農林漁業者に補助をする場合に特別交付税による財政措置を講じるよう要望がなされていますが、この点についての総務省の対応と、それからあわせて、被災した農業用ビニールハウスの収集、撤収を、これ、市町村が災害廃棄物処理事業として実施する場合、国の補助の対象となって、基本的に農家の自己負担はないと聞いております。この支援内容について環境省にお伺いします。両省ともお願いいたします。
#29
○政府参考人(境勉君) お答えいたします。
 総務省といたしましては、被災団体の御要望も踏まえまして、先ほど農林水産省から御説明のございました補助制度の拡充に併せまして、地方団体が行う補助につきまして、被災団体の財政運営に支障が生じることのないよう、平成三十年度におきまして特別交付税措置を講じることといたしております。
#30
○政府参考人(山本昌宏君) お答えいたします。
 環境省では、自然災害により被災した市町村が実施する災害廃棄物の収集、運搬、処分に対して、災害等廃棄物処理事業費補助金による財政的支援を行っております。
 御指摘のありました点につきましては、一定以上の降雪により倒壊した農業用ビニールハウスについては、生活環境保全上の観点から支障が認められる場合であって、市町村が災害廃棄物として撤去を含めて収集、運搬、処分を一体的に行う場合、当該事業を補助対象としておりまして、この対象となる事業に関しましては農家等の負担はございません。本補助金は、国庫補助が二分の一、それで、残りの地方負担分の八割を特別交付税措置されるため、市町村の実質負担は一割となります。
 環境省といたしましては、災害廃棄物の円滑な処理に向けて全力で支援してまいりたいと思っております。
#31
○滝波宏文君 環境省の事業になれば農家負担ないということですので、ありがとうございます。
 それで、最後に、今回の三十七年ぶりの豪雪でよく分かったことは、昨今、数年間使わない予算はどんどん切ってしまえ、こういうふうな雰囲気が今でも蔓延しているわけでありますけれども、やはり平常時において一定の裕度、バッファーがない限りは、危機時を乗り越えることはできないということであります。平時の裕度をしっかりと確保していくことが国土強靱化であると思います。
 その意味での予算を含めた国道強靱化について、掛け声だけではなくしっかりと進めていかなければならないと思いますが、この点、内閣官房の国土強靱化室と、それから財務省の覚悟をお伺いします。
#32
○政府参考人(下司弘之君) 委員御指摘のように、東日本大震災でありますとか熊本地震、さらには委員御指摘のありました本年二月の大雪を始めとして、多くの災害が発生してございます。今後を考えましても、首都直下型地震でありますとか、南海トラフを震源とする地震の発生が懸念されておる中でございます。平時から備えることにより、強くしなやかな社会を実現する国土強靱化の推進が喫緊の課題であるというふうに考えてございます。
 国土強靱化の取組を着実かつ効率的に推進するためには、関係予算を確保し、重点的に取り組む必要がございます。このため、国土強靱化基本計画に定められました重点化すべき十五のプログラム、このプログラムにつきまして、関係府省庁と連携をしながら予算の確保を図っておるところでございます。
 ちなみに、平成三十年度予算におきましては、国土強靱化関連予算としまして、関係府省庁全体で三兆七千六百二十億円を計上いたしまして、道路の防災、震災、老朽化対策でありますとか、災害時の情報伝達体制の強化並びに避難、救難体制の整備など、ハード、ソフトを適切に組み合わせて幅広い対策に取り組むこととしてございます。
 今後とも、本年二月の大雪被害も踏まえて、必要な予算の措置を含め、関係府省庁と連携しながら国土強靱化の取組が着実に推進できるよう取組を進めてまいりたいと考えてございます。
#33
○政府参考人(大鹿行宏君) お答えいたします。
 国土強靱化につきましては、財政当局としても大変重要な視点であり、また課題であるというふうに認識しております。このため、今ほど内閣官房から御紹介がありましたが、平成三十年度予算におきましても、この厳しい財政状況の下でありますが、ハード面、ソフト面共に、対前年度比で一般会計歳出総額の伸びを上回る伸び、額にしますと四百五十四億円でございますが、この伸びを確保しているところでございます。
 今後につきましても、関係省庁からの予算要求を踏まえつつ、今申し上げた認識の下で、財政状況を踏まえながら適切に対処してまいりたいというふうに考えております。
#34
○滝波宏文君 特に、国土強靱化というものは、いわゆるBバイCとかで表せないものがありますので、そういったものを含めてしっかりと前に進めていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
 以上で終わります。
#35
○委員長(河野義博君) 正午に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時十二分休憩
     ─────・─────
   正午開会
#36
○委員長(河野義博君) ただいまから災害対策特別委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、滝波宏文君が委員を辞任され、その補欠として宮本周司君が選任されました。
    ─────────────
#37
○委員長(河野義博君) 休憩前に引き続き、災害対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#38
○室井邦彦君 維新の会の室井邦彦です。
 まず、質問をさせていただく前に、大分県の中津市で土砂災害があり、二人の方がお亡くなりになられたと、あと四名の方が行方不明と。大臣、是非この四人の方々の一刻も早い救出をしていただけるように、心から、御指示を、更なる御指示をお願いを申し上げたいと思います。また、お亡くなりになられた方々に対して、心から哀悼の意を表する次第であります。
 それでは、まず、福井の豪雪の問題で、幾つかあるわけでありますけれども、一つにまとめさせていただきました。我々もこの災害対策特別委員会で現地の方に視察をさせていただき、また知事の方々、また首長の方々にいろいろと御意見なり御要望をお聞きしてまいりました。その中で気になったことがございます。
 これはどういうことかと申し上げますと、除雪業者の高齢化に伴って、もちろんどこもそういう事情があるわけでありますけれども、手不足が非常に課題であった、そういうことと、そういう環境の中で除雪機械の配備台数は四百八十六台ということで、非常に現地もいろんな教訓を生かしながら頑張っておられると、この数字から言えばそういうことになるわけで、私もそう評価をしておりますが、七年前に比べ三十台が増えたと、そういうことであります。しかしながら、また他方で、委託業者が三十五社激減していると、こういうことであります。
 そこで、気になるところは、県、地元自治体の管理する道路の除雪作業の要するに作業員の確保ですね、この支援についてどのように国は、協力というか、どう取り組んでおられるのか、この点をまずお聞きをしておきたいと思います。
#39
○政府参考人(石川雄一君) お答えいたします。
 道路の除雪作業におきましては、多くの場合、地元の建設業者と契約を締結の上、除雪車を貸与し、除雪作業に従事していただいているところでございます。
 一方、除雪機械につきましては、除雪操作に経験を要することなどから、熟練した除雪オペレーターの高齢化による減少など作業環境はますます厳しくなっていると認識をしております。
 確実に除雪を実施していただくためには地域の建設業者等の育成が必要となりますので、夏と冬の通年で道路の維持工事を担うことができる地域維持型契約方式による維持工事を普及促進するなど、地域の建設業者を適切に維持、育成する等の取組を進めているところでございます。
 また、準天頂衛星を活用し、二人乗りの除雪車で助手席の人が担っていた操作の支援を行うガイダンス機能を備える除雪車の開発などを通じ、除雪作業の高度化、効率化を図る取組も進めているところでございます。
 さらには、今回の福井での豪雪では、地元の企業約六百五十社に除雪に従事していただくとともに、福井県から国土交通省が要請を受けまして、福井県外からも三十二社の建設業者に御協力をいただいているところでございまして、非常時には広域的な支援を行っているところでございます。
 国土交通省といたしましては、引き続き、契約方式の工夫や技術開発、広域的な支援など除雪体制の強化を行い、冬期の道路交通の確保に向けて関係機関と連携をし、必要な支援を行ってまいります。
#40
○室井邦彦君 御苦労さまです。よろしくお願いをしたいと思います。台数を増やしても、実際はこういう状況で機能していないのじゃないのかなという心配がありましたものでお尋ねを申し上げました。
 そこで、もう一点、これは質問じゃありませんが、福井県内の嶺北を中心に雪捨場ですね、それが五十二か所準備しているというか、そういう状況でありましたけれども、結局、一部の雪捨場というか、ほとんど満杯状態であるというようなことで、運搬車は待機を余儀なくさせられるという状況もあったようであります。その待機時間が分からないもので、わざわざまた遠いところに運搬をしたというような、運用したというケースもあったようであります。
 是非、それを参考にまたいろいろとしていただいて、これから対応をまた更にしていただきたいと、きめ細かな、よろしくお願いを申し上げます。
 続いて、熊本の地震の復興対策についてお聞きをいたしますが、いまだに四万人近い方々が仮設住宅で生活をされておられるということでありますが、国といたしましても、地方自治体と連携して仮設住宅、生活者の皆さん方がもう一日も早い元の生活に戻れるように取り組んでおられる、取り組んでおると、私もそう認識しておりますが、この発災から二年が経過して、なぜこの被害者の生活再建が遅れているのか、進展していないのか、どういうところが支障を来しているのか、なぜなのかというところを、大臣がお答えしていただけるようでありますので、御所見をお聞きをしたいと思います。
#41
○国務大臣(小此木八郎君) お昼からもどうぞよろしくお願いいたします。
 まず、いただきました大分県の案件でございますけれども、亡くなられた二名の方、私からもお悔やみを申し上げながら、今、消防、警察、自衛隊の皆さんも地域と連携を取りながら、救出作業、捜索続けているところでありますので、一刻も早く救出ができますように私どもも願いながら、力を尽くしてまいりたいと、こういうふうに思っております。
 熊本地震発生から明日で二年になります。政府としてできることは全て行うという思いで取り組み、平成二十八年度の補正予算や二十九年度予算等を通じてインフラの復旧や生活、なりわいの再建などに注力をしてまいりましたけれども、御指摘のようにいまだ四万人の方々が、約四万人の方々が仮設住宅での生活を余儀なくされておられます。
 なぜかということでございますけれども、被災地では、当初、被災住宅の瓦れき処理に大変時間を要したほか、仮設住宅に住まわれている方々の中には資金のめどがなかなか立たないなどといった様々な課題をお聞きしてまいりました。
 政府としては、これまで撤去が必要な被災家屋の公費による解体に取り組み、災害廃棄物の処理は昨年度末でおおむね完了したところであります。また、住まいの再建については、被災者生活再建支援金の支給や災害公営住宅の整備の支援を行うとともに、地方交付税措置により復興基金を活用して、熊本県が行う住まいの再建支援事業を後押ししてきたところであります。
 あしたは二年の犠牲者追悼式がございますが、私も参列をする予定であります。今後とも、機会をうかがって被災地からの声についてよくお聞きをし、関係省庁と連携をして一日も早い被災地の復旧復興に向けて全力で取り組んでまいります。
#42
○室井邦彦君 大臣の思い、またお考えはよく分かりました。よろしくお願いをしたいと思います。
 そこで、一、二点、報道関係から耳にしたわけでありますけれども、現場は、一人の職人、大工さんですね、大工さんを六社の工務店が取り合いをしておると。そんな状況で、一人の大工さん、職人さんが五軒も六軒も掛け持ちをしながら家を建てているというのが現状だということ。阪神・淡路大震災のときももう大変でありました。私も被災者でありますけれども、一つの工務店が四つも五つも六つも住宅の建築に携わっていると。一時間現場に来ては手を入れて、また次の現場に一時間行くとか、そんな形で汗をかいておられましたけれども、全くこの東京の一極集中を象徴しているかのように、約百八十万人の職人さんの不足をしている中で、その中で、ほとんど東京に皆、オリンピックの関係で人も金も資材も集中されているということをちょっと耳にしました。
 これは全てそうかどうか分かりませんが、是非、やっぱり被災者が最優先をしなくちゃいけない、もちろん東京オリンピック成功していかなくちゃいけませんが、そういう板挟みの中で皆さん方が御苦労されているというのは承知でありますけれども、更に乾いている雑巾を絞るぐらいの気持ちでひとつ是非対応していただきたいということをお願いをしておきます。
 次の質問でありますけれども、被災自治体への広域的な支援体制をいかに確立をされているかということでありますが、自治体職員の派遣体制、どのように取り組んでおられるのか、国の方は、それをちょっと聞かせてください。
#43
○政府参考人(佐々木浩君) お答えいたします。
 大規模災害に際しては、災害応急対策を行う被災市区町村への迅速かつ相当規模の応援職員の派遣が必要不可欠になります。
 そこで、総務省では、熊本地震の成果と課題を踏まえ、大規模災害発生時のマンパワー確保のための新たな仕組みとして、被災市区町村応援職員確保システムを構築し、先月二十三日付けで全国の地方公共団体に対して関係する要綱を通知させていただいたところでございます。
 このシステムでは、避難所の運営や罹災証明書の交付などの災害対応業務を支援するため、被災地域ブロック内の都道府県又は指定都市が、被災市区町村に対し原則として一対一で責任を持って応援職員を派遣する対口支援を実施、それでも応援職員が不足する場合には、他のブロックに対し応援職員の追加派遣を要請、応援側の都道府県は、原則として都道府県の職員だけじゃなくて区域内の市区町村の職員を含めて一体的に応援職員を派遣することとしております。また、このシステムでは、被災市区町村が行う災害マネジメントを支援するため、災害対応の知見を有する地方公共団体の職員をあらかじめ災害マネジメント総括支援員として総務省に登録し、応援職員として派遣することとしています。
 総務省では、一昨日、十一日に全国の都道府県、指定都市向けの説明会を開催したところであり、今後も様々な機会を捉えてシステムの周知を図ることとしております。また、地方公共団体と連携して訓練を実施するとともに、関係省庁の協力を得て災害マネジメント総括支援員に対する研修も行うこととしております。
 今後とも、地方公共団体を始めとする関係機関と協力し、システムの円滑な運用に努めてまいりたいと考えております。
#44
○室井邦彦君 やはり職員の皆さん方も過度な負担を与えられないようにまた環境整備を十分に整えていただかないといけない、このように思っております。よろしく御指導、お力添えをお願いをいたします。
 引き続きまして、本白根山の火山の防災又は減災対策についてお聞きをいたします。
 本年の一月発生した本白根山のこの噴火、観測機器を新たに設置をして、そして観測体制を強化をされたと、大臣が大臣所信に当たって力強くそのように決意を述べられておりました。
 そこで、近年頻発する火山噴火を受けながら、火山監視体制の強化に伴う、ここもまた人材なんですけれども、そのような特殊な人材の確保に国は十分に取り組んでおられるのか、中期、長期、いろいろと計画の取り方がありますけれども、どのように取り組んでおられるのか、これもお聞きをしておきたいと思います。
#45
○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。
 御嶽山噴火の災害を受けました中央防災会議のワーキンググループでの報告を踏まえまして、例えば、気象庁が火山監視・警報センターの設置とともに専門的な知識を有する職員を増員するということでの体制強化を行う、また、文部科学省が大学、研究機関等と連携した火山研究人材育成の総合プロジェクトを実施し、火山研究者の育成を含めた研究体制の強化を行ってきたというふうに承知をしております。
 内閣府では、これら関係機関との連携強化によりまして監視観測・調査研究体制の強化を図るため、火山防災対策会議を設置し、政府一体となって関係省庁と連携して体制強化を進めてきたところであり、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
#46
○室井邦彦君 そこで、ちょっと具体的にもう少し突っ込んで御説明をいただきたいんですが、この今おっしゃった平成三十年三月に設置の南海トラフ関連の有識者会議とはどのような会議の内容で、会議であったかということと、新たな防災対応の検討とはどのような課題の検討を意味しておられるのか、改めてその点をお聞きをしておきたいと思います。
#47
○政府参考人(海堀安喜君) ただいま御質問いただきました南海トラフに関する取組でございます。
 昨年の九月に、南海トラフに関するワーキンググループにおきまして、南海トラフ沿いで異常な現象が発生した際の防災対応の基本的な方向性等についての報告書が取りまとめられました。これを踏まえまして、気象庁からは、南海トラフに関連する情報が発表された際に、住民避難等の防災の在り方について検討をすることが必要であります。
 我々といたしましては、地域の防災や災害情報、社会心理の関係の有識者の方々、あるいは県知事、経済団体を代表する方々などから成ります南海トラフ沿いの異常な現象への防災対応検討ワーキンググループを設置して、昨日、その第一回目の会合を開催させていただいたところでございます。丁寧な議論を行いつつ、南海トラフ地震の切迫性に踏まえ、速やかに検討を進めることが必要であり、年内に一定の取りまとめを行うべく、現在検討を進めております。
#48
○室井邦彦君 やはり災害というのは、地元というか、現場という表現の方がいいのか、やはりそういうところの力、知識、経験というものは絶対に必要であります。テーブル上だけの会議を徹底するのではなく、それも大切で、両面で進めていかなくちゃいけない。私も、阪神・淡路大震災の経験を、教訓をいろいろと得て、このようなことを申しております。是非その点、いわゆる現場、国土交通省は、国交省はよく現場力という言葉を使いますけれども、まさに、やはり現場のノウハウというのが非常に必要だ、重要だと思っておりますので、よろしく御指導をお願いをしておきます。
 次の質問に入りますが、少し重複いたしますけれども、ここも、大臣所信の中で大臣も力強く対応するということを言っていただいておりますけれども、この直下地震、南海トラフ、これの具体的な応急対策の具体的な活動計画、各種防災訓練の実施、実効性の確保、また向上に向けたその取組、こういう点に触れて大臣は所信をおっしゃっていただいているわけでありますけれども、そこで、この各種防災訓練を踏まえた、どのような検証結果、また応急対策活動に関する計画にそれをどう反映をさせ応急対策の有効性を高めていくのか、この点がまた私も気になるところでありまして、お聞きをしておきたいと思います。
#49
○政府参考人(海堀安喜君) 大規模な地震災害の発生に対応いたしまして、例えば、平成二十七年三月には南海トラフ地震におけます応急対策の活動計画を、二十八年の三月には首都直下地震における活動計画を策定しているところでございます。政府では、これら具体計画に基づきまして訓練を実施しております。
 具体的には、緊急災害対策本部の運営訓練、あるいは緊急災害現地対策本部の運営訓練などの訓練を関係の地方公共団体や関係の指定公共機関などと連携をして年数回実施し、具体的な計画の実効性の確保、向上を図る取組をしているところでございます。
 例えば、この訓練で得られた観点と申しますと、物資のプッシュ型支援について、図上訓練で広域物資拠点までの輸送調整を物資調達・輸送調整等の支援システムを実際に使って行い、関係省庁や被災府県の担当者の間でこのシステムの習熟を行っています。
 このほか、具体計画は随時見直すこととしており、熊本地震などの経験を踏まえ、広域物資拠点に関する民間事業者の協力や、運送事業者、緊急輸送関係省庁との連携による避難所までの輸送力の確保、あるいは燃料の供給に係る計画について、重要施設の業務継続のための電力、ガスの臨時供給の仕組みの整理、あるいは電源車の手配に関する事項、こういったものを具体計画に盛り込み、実効性の確保を更に向上させているところでございます。
 引き続き、関係省庁や地方公共団体と綿密に連携をして、これらの実効性確保、向上に向けた取組を進めてまいりたいというふうに考えております。
#50
○室井邦彦君 統括官、自然災害の経験をお持ち、したことある、経験。
#51
○政府参考人(海堀安喜君) 私、今、室井委員が御発言ありました阪神・淡路大震災のときには和歌山県庁に出向しておりました。
 私、実は神戸の灘区生まれでございまして、おばが長田におり、当時、一月十七日の被災の後、よく分からないというような状況で、一月二十日に当時の応援の方々と一緒に船に乗って神戸の方へ参って、その三日後の状況についてつぶさに拝見をさせていただいたということでございます。
#52
○室井邦彦君 いや、たくましく、力強く感じております。私も県会議員で警察常任委員長をしていましたので。ただ統括官が文書読むだけかなと思ってちょっと軽く感じたんだけれども、そこまで経験されていたら本当に震災の厳しさというのはよく分かっておられると思いますので、失礼をいたしました。改めてお聞きいたしました。
 ちょっと懇切丁寧な説明が長過ぎたもので、質問が、ごめんなさい。そして一点、この南海トラフと首都直下型地震、これの被災者の住まいの確保というのはどのように考えておられるのか。
#53
○政府参考人(海堀安喜君) 大規模な地震のときの住まいの確保、これ非常に重要な業務でございますが、いわゆる大規模な地震であればあるほど、一時的な住まいでの生活の長期化、あるいは被災した公共団体の事務の負担増が考えられます。
 こういう観点から、有識者の方々に集まっていただいて、住まいの確保の論点整理をしていただいて、具体の課題を整理しようということを行っております。具体的には、応急仮設住宅の円滑かつ迅速な供給、あるいは住宅の応急修理の促進方策、あと、復興の町づくりと連携して、多様な住まいの供給をどのようにしていけばいいかということを検討しているところでございます。
 今後、こういったことについて、関係の業界団体との連携により、具体的な方策を更に詳細化していったり、応急修理のマニュアルを作るというふうな取組を進め、住まいの確保に全力を尽くしてまいりたいというふうに考えております。
#54
○室井邦彦君 最後でありますが、これはもう質問をいたしませんが、この南海トラフ、また首都直下地震、今、オリンピックだけでも一極集中で全てのものが東京に集中して、関西、西日本、各、疲弊をしておると。これと比べること自体は間違っているのかも分かりませんが、こういう南海トラフ、またこういう首都直下地震が起きて東京が壊滅状態になったときに、さあ、日本の国はどうなっているのかなと、西日本、大阪、関西。
 私が申し上げたいのは、要するに、一極の集中した国土の形成というよりも、やはり車にもスペアタイヤがあるように、パンクをしてもパンクを直せばまた車は前に進むと、そういうことでありまして、是非、国土の形成は二極分散型で、やはりそういうふうな副都心という考え方も常に持っておかなくちゃいけないのじゃないのかなということを一言老婆心ながら申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございます。
#55
○小林正夫君 民進党・新緑風会の小林正夫です。
 大分県の自然災害で亡くなった方の御冥福をお祈りするとともに、被災に遭われた方にお見舞いを申し上げます。
 大臣、是非、人命救助も今続けられておりますけれども、大分の件、是非引き続き人命救助に取り組んでいただくことと、今回のニュースを聞いていて、大雨が降っているわけでもないけれども山が崩れたと、こういうようにニュースで私承知をしているんですが、大変な不安があります。是非、原因究明も速やかに行っていくことをお願いを申し上げたいと思います。
 今日は、大臣所信を先日お聞きをいたしました、と同時に、災害現場に足を運んだ経験から、それを基に今日は質問をさせていただきたいと思います。
 それで、まず、大臣、防災は人の命に直結します。防災について、行政に信頼がないともう本当にこれ命守れないんじゃないかと、このように私は心配いたします。
 そこで、財務省を始めとして、今の安倍内閣で、公文書を改ざんしたり、あるいは隠蔽したり、こういうことがあって、行政の信頼が地に落ちているんじゃないかと私は思います。閣僚の一人として、この問題についてどう思っているのか、御所見を聞きたいと思います。
#56
○国務大臣(小此木八郎君) 委員会を通じて今様々な議論が行われています。委員がおっしゃいました信頼が失墜しているということにつきましては、これはもう理屈ではありませんので、例えば私も落選の経験がありますが、その一回失った信頼を回復、まあされたかどうかは分かりませんけれども、一応は国会に戻ってくることができましたが、失われた信頼を回復するということは並大抵の努力では回復できないという思いを知りました。現実の問題として今受けているこの批判あるいは信頼を回復するための努力は、自分のこととしてもしっかりとこれに努めてまいりたいと思います。
#57
○小林正夫君 安倍政権の緩み、私はこのように思っております。
 それでは、具体的な質問に入ります。まず、災害ボランティアについてお聞きをいたします。
 三月三十日の大臣所信で、災害ボランティア活動の環境整備に取り組むと、このように大臣おっしゃいました。ボランティア活動は災害復旧に対して大変有効であり、またその力は相当大きいものだと、私もこのように思っておりますので、ボランティア活動の環境整備に取り組むことは大賛成です。是非頑張っていただきたいと思います。
 そして、東日本大震災など被災地に行くと、ボランティアの方が頑張ってくれている、そのことに対して大変皆さんが感謝をしている、こういう言葉をいただいております。その中で、だんだん災害から時間がたっていくと、ボランティアの人の活動が少し縮小していくという傾向が見られると。その一つの要因に、有給のボランティア休暇、これを社会全体として増やしていくことが必要じゃないか、こういう提言をいただいております。
 今日は、資料の一なんですが、これは厚生労働省から出していただいた資料であります。特別な休暇制度の導入状況について、一覧表です。この一番上に、地域活動・ボランティア活動のために利用できる特別休暇、これのアンケートを取ったところ、有給のボランティア休暇が六・〇%、無給について、これは三・六%。ボランティア休暇を導入していないというところが八六・一%ある。これが実態なんです。
 是非、先ほど言ったような、現地で経験された、ボランティアの方にお世話になった、そういう人の声の中で、有給のボランティア休暇というのを拡大していってあげないとなかなかボランティア活動の方も厳しいんじゃないだろうか、こういうことがありました。
 これは、大臣、来週、厚生労働委員会で私、質問に立つことになっていまして、労働環境の整備ということでこの問題を取り上げて、加藤大臣にこの拡大について求めたいと思っているんですが、是非、防災大臣としても大臣所信でこのように表明をされましたから、有給のボランティア活動の要は拡大が大変大事であるということを是非大臣と今日共有化してもらって、大臣の方からも厚労大臣にこの拡大について取り組むように後押しをして、そういう発言を厚労大臣の方にしておいてもらいたいと思いますが、いかがですか。
#58
○国務大臣(小此木八郎君) お話があったことはお伝えいたしますけれども、ボランティアの活動は、東日本大震災では延べ五百五十万人のボランティアが被災地に駆け付けたと、そして、最近でも熊本地震、九州北部の豪雨を始め様々なところで多くの災害ボランティアが活躍をしたところはもう言うまでもない話でありますけれども、これ不可欠な存在となっています。
 内閣府では、これまで、連携イベントや行政職員等を対象とした訓練、研修の実施、パンフレットの作成等、様々な取組により防災ボランティア活動の環境整備を行ってまいりました。
 有給休暇でのボランティアということでありますけれども、これは基本的には企業がどう判断するかということであると思いますが、そういった判断をしているところも実際はあると伺っております。まさにそういうところの環境整備、こうしなさいということは国からはとても言えませんけれども、その環境を整備するための、こんな活動が行われていますというお知らせですとか、そういったところは厚労省、関係省庁と協力をして、委員のお話もお伝えできるかと思います。
#59
○小林正夫君 来週の厚労委員会では、小此木大臣と共有化できて、大臣の方からも厚労大臣の方に私の気持ちをお伝えしてくれると、このようにお話合いをしたということは委員会で述べさせていただきたいと思います。
 次に、国土強靱化の関係です。
 これも大臣の所信表明の中で、国土強靱化アクションプラン二〇一八、この内容を充実させると、このようなお話がありました。それで、国土強靱化の基本目標に、国家及び社会の重要な機能が致命的な障害を受けずに維持されることと、こういうことが書かれております。道路だとかトンネル、これはまさに社会資本の一つだと思います。
 そこで、資料の二なんですが、これは国土交通省から出していただいた資料ですが、社会資本の老朽化の現状という、これが一覧表であります。
 特に、今日、トンネルの、海底トンネルについて一点取り上げたいと思うんですが、このトンネルを見ると、平成四十五年三月、したがって十五年後には約四一%の設備が五十年以上を迎えるんだと、このように書いてあります。したがって、老朽化対策はこれからの社会の課題だと、このように思います。
 そこで、次の資料三なんですけれども、先ほど言ったように、トンネルの中に海底トンネルという仕分の仕方はないと国土交通省から聞いているんですが、私の素人感覚では海底に通っているトンネルについて今回取り上げたいと思うんです。
 この一覧表を見ると、関門トンネル、これが昭和三十三年に建設をされたということですから、既に建設から丸六十年経過している。要は、この関門トンネルは大丈夫なんだろうかと。要は、時間とともに老朽化をしていくんですが、海の中にあるトンネルですから、万が一穴が空いちゃったら一瞬にして海化しちゃうんです。大変大きな災害に、私、発生するというふうに思って頭の中で心配をするんですけれども、この六十年以上たっている関門トンネルの安全性についてどのように考えているんでしょうか。
#60
○政府参考人(石川雄一君) お答えいたします。
 関門トンネルは、昭和三十三年三月に開通いたしまして、開通後六十年の間、本州と九州を結ぶ社会経済活動の動脈として、また、地域の通勤など生活道路としても利用されてきております。
 トンネルを管理いたします西日本高速道路会社におきましては、遠望目視などの日常点検に加えまして五年に一度の定期的な点検を実施してきておりまして、これまでの点検では、トンネル構造を支える厚さ約一メートルの躯体コンクリートの劣化はほとんど見られない一方で、通行車両の増加と大型化によりまして車道床版の損傷が進んでいることを確認してきております。
 また、昭和五十四年以降、定期的に長期間の全線通行止めによるリフレッシュ工事を実施してきております。近年では、平成二十年から平成二十二年に車道床版等の補修を、平成二十六年にトンネル天井板の取替えなどを実施してきておりまして、過去に比べまして補修工事による通行止めは長期化する傾向にございます。
 なお、トンネルの湧水につきましては、トンネル外周で導水いたしまして地上に排水することで、トンネル内部への流入を防止する処置をしておりますが、その一部がトンネル打ち継ぎ目からしみ出していることは日常的に確認をしております。しかし、その量は僅かでございまして、トンネルの躯体構造に影響を及ぼす量ではございません。
 今後も、引き続き、西日本高速道路会社におきまして、利用者の安全、安心を確保するために、定期的な点検及び必要な対策工事を実施するなど適切な管理に努めてまいります。
#61
○小林正夫君 私は土木に関しては素人なんですが、この関門トンネルを含めて海底トンネルは、未来永劫とは言いませんが、相当長い間、これからも使い続けることができると、代替のトンネルを造らなくても大丈夫なんだと、こういうふうに受け取ってよろしいですか。
#62
○政府参考人(石川雄一君) お答えいたします。
 適切に点検をして適切に補修をしていけば、老朽化に伴ってリフレッシュ工事等による通行止めということはございますけれども、しっかりと機能は維持できるというふうに考えております。
#63
○小林正夫君 次の質問に行きます。北陸の豪雪について。
 今年、日本海側では相当な雪が降りました。新潟県でも列車が止まったという、こういうこともございました。非常に現場の人は昼夜問わずこの復旧に当たった、このことは私も認識をしておりまして、関係者の皆さんの御努力に改めて感謝を申し上げたいと思います。
 そこで、電車が止まらないようにしなきゃいけないということも今回の経験なんですけれども、特に大雪であっても運休しないようにラッセル車だとかロータリー車の整備、管理、こういうものに万全を期すとともに、やむなく運休になった場合でも、再開の見通し計画の早期な提示だとか部分的な運行再開に努めてほしいと、このように思います。
 本来回答はいただきたいんですが、ちょっと時間の関係もありまして、さきの民進党のこの問題の提起に対して一定の報告をいただきましたので、私からそういうものに取り組んでほしいということだけ今日はお願いをして、この件は終わりにしたいと思います。
 もう一つ、三月五日の日に、この委員会で福井に視察に行きました。その福井に視察に行ったときに、西川福井の県知事からこういうお話がありました。灯油などの燃料の運搬ができず各家庭の暖房が切れて、電気による暖房を確保しなければならなくなったと。北陸電力グループが停電しないように大変な努力をしてくれたおかげで、家の中で凍死だとか体調を大きく崩すことが起きなかったと感謝している、こういうお話が知事からございました。私も改めて災害時の電力の供給の大切さを思い知りました。
 そこで、一つだけ確認をしておきたいんです。
 今日は経産省に来ていただいていますけれども、雪の重みで樹木が横になったり、あるいは倒れそうになるということが間々あります。そのときに、停電させないように、電線が切れないようにこの樹木を伐採していいのかどうかということは非常に現場で悩むところなんです。
 そこで、土地の持ち主が分かっているところと土地の持ち主が分かっていないところの樹木がそのような状況にあって、樹木を切らないと電線が切れて停電を起こしちゃうと、こういう判断のときに樹木が切れるのかどうかと。これは電気事業法で決まっているということは承知しておりますけれども、そのときの対応について共有化する意味でも、改めて電気事業法にはどう書かれているんでしょうか、お聞きをいたします。
#64
○政府参考人(塩田康一君) ただいま樹木伐採についてのお尋ねでございますけれども、電気事業法の第六十一条の第一項でございますけれども、植物が電線に障害を及ぼし、又は及ぼすおそれがある場合等に、電気事業者は経済産業大臣の許可を受けて樹木を伐採することができると、この旨が規定されております。また、同法の第六十一条第三項におきましては、電線に植物が接触し、あるいはまた通行人に危険が及びかねないといったような緊急性がある場合におきましては、事前に許可を受けずに伐採することも可能であるとされております。
 この伐採に当たりましては、土地の所有者への通知というものが必要でございますが、その場合は、原則として個別の伝達ということが求められております。ただ、持ち主の情報が不明であるというような土地につきましては、所有者への通知が困難と、そういう場合には公告をもって通知に代えるということが可能でございまして、実際にそういった公告をもって通知に代えたという事例もあると承知しております。
#65
○小林正夫君 今までの経験の中で、土地の持ち主が不明なところの樹木を伐採したという、こういうような事象はあったんでしょうか。
#66
○政府参考人(塩田康一君) 土地の所有者が不明であるということは、そこはちょっと今確認できておりませんけれども、所有者がどこにいるか分からないというような場合でありますと、公示送達で通知をしたというような事例は承知しております。
#67
○小林正夫君 総合的には、電線が切れるおそれのある場合については大臣の許可をもらう、でも、その許可の手続が時間が掛かるようだったら、現場で伐採をして、後に大臣の方に報告すると、こういう対応でおおむねいいと、このことでよろしいでしょうか。
#68
○政府参考人(塩田康一君) はい、結構でございます。
#69
○小林正夫君 それでは次に、九州北部の豪雨について質問をいたします。
 これは、昨年の七月に豪雨があって、福岡県と大分県で四十名が亡くなって、行方不明の方が二名いらっしゃる、こういう大災害でありました。
 私も、現場に行って災害を受けた方からもいろいろお話を聞きましたけど、その一つに、要は河川に水量計だとか監視カメラをもっと付けて、避難がいち早くできるような判断ができるような環境を整えることが必要じゃないだろうかと、このようなことが現地の方に言われました。
 現在、水位計だとか監視カメラを設置をする基準とか根拠法はあるんでしょうか。
#70
○政府参考人(山田邦博君) お答えをいたします。
 委員御指摘の水位計や監視カメラは、河川の計画策定や管理上必要な統計資料の収集、それから河川の状態把握、的確な予警報や早期避難などの実施に役立てるために設置をしているものでございます。これらの設置に当たりましては、河川法及びその関連する技術基準に基づき整備をしているところでございます。
 具体的には、水位計は、支川の分合流点の前後など、河川の管理、計画、施工上重要な地点などに設置することとしており、その際には、水流の乱れが少なく、流路や河床の変動が少ないことなどに留意することとしております。また、監視カメラにつきましては、洪水に対しリスクの高い地点や水防上重要な箇所に加え、平常時の水辺利用や不法投棄の状況について監視できる場所に設置することとしているところでございます。
#71
○小林正夫君 気象庁の発表でも、人命を守るということから、最近の表現では五十年に一度の豪雨だとか、こういうような表現で国民に注意喚起をしております。
 今年度、水位計だとかカメラを取り付ける実施について、予算はどう獲得したのか、また、どのぐらいのものが全国的には付けられるか、この辺を分かっていれば教えてください。
#72
○政府参考人(山田邦博君) お答えをいたします。
 水位計につきましては、九州北部豪雨等の発生を踏まえまして、国及び都道府県管理河川において洪水氾濫の危険性が高く、的確な避難判断を行うために必要な約八千七百か所を設置箇所として抽出したところでございます。この水位計の設置に、土砂・流木対策ですとかあるいは再度の氾濫防止策等も含めまして中小河川緊急治水対策防止プロジェクトとして取りまとめ、おおむね三年で実施することとしております。なお、水位計の設置については約百十億円の費用を見込んでいるところでございます。
 監視カメラにつきましては、平成二十七年十二月に策定をいたしました水防災意識社会再構築ビジョン等に基づきまして、各河川において減災協議会等の場を活用し、配置計画の検討、調整を進めておりまして、順次整備を実施していくこととしております。
 今後、水位計や監視カメラが増えることで住民が身近な河川情報を把握し、より的確に避難行動を行うことが期待されることから、必要な予算確保には努めてまいりたいと考えているところでございます。
#73
○小林正夫君 人の命を守るという観点から、計画が順調に進められることを私の方からもお願いをいたします。
 もう一つ話を聞いたのは、消防団の人たちの活動が大変災害では有効だけど、なかなか消防団員の方が集まりにくくなっていると、こういうようなお話がありました。
 この消防団について、現状、どういうふうに国は捉えているのか、あるいは消防団をこれから増やしていく、そのための課題は何か、お聞きをいたします。
#74
○政府参考人(杉本達治君) お答え申し上げます。
 消防団につきましては、地域防災の要として、住民の安心、安全確保のために大きな役割を果たしております。一方で、団員数は年々減少しているというような状況でございます。このため、今後とも、まずはあらゆる災害に対応して消防団の中心となる基本団員の確保にしっかり取り組んでまいりたいと思っております。
 また、大規模災害のときには、災害情報の収集ですとか避難誘導、安否の確認など、新たに業務が発生する場合がございます。また、人手不足となることから、この場合に限りまして出動いたします大規模災害団員の導入促進に取り組むことといたしまして、本年一月に通知を出しているところでございます。
 消防団員の裾野を広げる取組といたしましては、本年度予算などを活用いたしまして、女性、学生、地方公務員などの入団促進や、事業所、大学等との連携を推進してきております。
 また、例年一月から三月までの期間を消防団員入団促進キャンペーンと位置付けまして、全国一斉の広報のほか、各市町村が積極的に勧誘を実施しているところでございます。
 また、野田総務大臣からも、都道府県知事ですとか市町村長、各種の経済団体などに対して書簡を送っておりまして、消防団員の確保、その協力について依頼をしているところでございまして、企業、経済団体への働きかけも行っております。
 今後とも、消防団の充実強化に全力で取り組んでまいりたいと考えております。
#75
○小林正夫君 次に、平成二十八年八月の台風十号、これは岩手県中心に大きな被害を出した台風と、東日本大震災について質問をいたします。
 東日本大震災から七年が経過する中で、平成二十八年に大きな台風が来て、岩手県、大変な被害がありました。
 先日、私、二月の十三日の日に岩手県の復興局に伺って、いろいろお話を聞いてまいりました。そのときに、県の方から国に対して、財政的な措置だとか人命支援などについて国にお願いをしていると、こういうお話を聞いてきました。
 これは短い回答でいいんですが、大臣、このそれぞれの県からの要望事項について、しっかり取り組んでいくと、このような決意をお聞きをしたいんですが、いかがですか。
#76
○国務大臣(小此木八郎君) 岩手県を始め東北各地あるいは北海道、甚大な被害をもたらした平成二十八年の台風十号についてでありますけれども、そのとき速やかに激甚災害に指定し、財政支援措置を図るとともに、二十八年度の補正予算等を通じて災害復旧事業等、支援をしてまいりました。
 委員お話しのように、地元からも引き続きそのような声が寄せられておりますことも承知しております。東日本大震災の被災地でもあり、復旧復興の支援をするため、全国都道府県、市区町村の協力をいただきながら、応援職員の派遣など、引き続き取り組んでまいりたいと思いますし、今後とも、被災地の声をよくお聞きし、対応してまいります。
#77
○小林正夫君 地元の木戸口委員もいらっしゃいますので、是非、私からも、岩手県からの要望など、あるいは北海道からもあると思いますけれども、それぞれの要望に応えていただきたいと、このようにお願いをいたします。
 最後の質問です。
 東日本大震災の復興で災害公営住宅も大分できて、そこに居住する人も多くなった、このようなことです。
 ただ、一人でお住まいだとか、年を取ったということもあって、なかなかこの公営住宅の中でコミュニケーションが図りにくいと。集会場などを活用して是非コミュニケーションが図れるような雰囲気だとか、あるいは、国がどう指導するかはあれですけれども、そういうようなことができるように国としても目を配ってほしいと、このような要望がありました。いかがでしょうか。
#78
○副大臣(土井亨君) 御指摘いただきました、災害公営住宅などの新しい住まいに転居された被災者の皆さん方の孤立防止やコミュニティーづくりは大変重要なことということで、今一生懸命取り組まさせていただいております。自治体と連携して、被災者の見守りやコミュニティーの形成に向けた取組をしっかりとやっていくということが大変重要だと考えております。
 具体的には、災害公営住宅の入居者に対する生活相談員による見守りや相談の実施、新たに完成した災害公営住宅に入居する方を対象とした交流会の開催によるコミュニティーの形成の促進などの自治体の取組を一緒に推進をいたしているところでもございます。
 今御指摘ありましたように、特に独り暮らしの方や高齢の方が人とつながりをつくり、生きがいを持って暮らしていただけるよう、NPOなどとも連携し、心の復興を進めていくことが極めて重要であると認識をいたしております。御指摘ありました集会所等を活用してというお話も、被災者が参画するサロン活動やワークショップ等を実施をいたしております。
 今後とも、なお一層関係自治体と連携をしながら、これらの活動を、それぞれ地域に更に根付き、被災者の孤立防止が図られるよう、復興庁としてもしっかりと支援をしてまいりたい、そう考えております。
#79
○小林正夫君 災害の復旧は人と人との触れ合いが一番大事だと思います。是非、今答弁されたような方向で取り組んでいただきたいと思います。
 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。
#80
○吉川沙織君 民進党の吉川沙織です。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、内閣府世論調査に見る国民の防災意識の変化について大臣にお伺いします。
 今月六日、内閣府は社会意識に関する世論調査を発表しています。この中で、良い方向に向かっていると思う分野で防災と回答した割合が、昨年と比べてかなり下がってしまっています。この割合については、東日本大震災以降、特に平成二十五年以降は二〇%前後で推移していて、昨年調査では二一・二%でした。ただ、今月六日発表分は一七・九%と大きく下がっています。
 これほど下がったことはここ数年なく、国民の意識の変化があるかと思うんですが、政府としてどのように分析されておられますでしょうか。
#81
○国務大臣(小此木八郎君) 今御指摘がありましたように、内閣府において平成三十年二月に実施した社会意識に関する世論調査によると、現在、日本の状況についての防災が良い方向に向かっていると思われた方は二一・二%から一七・九%に下がっているという数字で、これは御指摘のとおり数字を見ればそうでありますけれども、私、就任いたしましてから半年ですけれども、いろんな被災地に行って感ずるところですよ、これは、防災意識は高くなってきているともいうお話からいろんなことを感じています。見方にもよるかと思いますが、防災に対する意識の向上をやっぱり上げていくためにも、内閣府、国からも発信はし続けなければならないと思います。
#82
○吉川沙織君 一方、今引用したのは社会意識に関する世論調査で、実は同じような調査に国民生活に関する世論調査というのがあります。その中で、政府に対する要望で防災と回答した割合は、直近の調査でいえば昨年より高くなっています。ですので、良い方向に向かっている分野で防災が下がっていて、一方で政府に対する要望で防災と回答した割合は堅調に上がっている、つまり、これは、防災分野に対する意識はあるのかもしれませんけど、一歩返せば防災分野に対する国民の不安感の表れではないかと思いますので、引き続きリーダーシップ取って防災行政進めていただければと思います。
 次に、今回、四月十一日三時四十八分頃、大分県中津市耶馬溪町で山崩れによって大きな被害が出て、今も懸命に救助活動されている方々いらっしゃること、まだ行方不明になっている方いらっしゃること、私としても一刻も早く救助活動が行われることをお祈りしています。
 ただ、今回のこの災害を教訓に、取れる対策は国として行政としてやっていただきたいという思いで質問をします。
 今回の被災箇所は、土砂災害防止法に基づき、昨年三月、土砂災害警戒区域等に指定されたが、対策はまだであったという報道がなされています。
 そこで、今回の被災箇所は土砂災害警戒区域あるいは土砂災害特別警戒区域にいつ指定され、どのような対策が取られていたのか、国交省に伺います。
#83
○政府参考人(山田邦博君) お答え申し上げます。
 今回の土砂崩れ現場は、委員御指摘のとおり、平成二十九年三月二十四日に、大分県により土砂災害警戒区域及び特別警戒区域に指定されております。
 土砂災害警戒区域に指定された場合、地域防災計画に、土砂災害に関する情報収集、伝達や避難経路、避難施設等の警戒避難体制に関する事項について定めるとともに、ハザードマップなどを配布し住民への周知を行うなど、警戒避難体制を構築する必要がございます。当該区域では警戒避難体制に関する事項は定められていましたけれども、中津市はこれを地域防災計画に定めるよう準備を進めている段階だと聞いております。
 また、ハザードマップにつきましては、土砂災害防止法に基づき、平成二十九年三月に作成し、地元住民に配布していました。当該箇所については、警戒区域等の区域指定が平成二十九年三月であったことから当該マップに情報が反映できていませんでしたけれども、区域指定に際して地元での縦覧を行うなど、地域住民への周知を図っておりました。
 なお、市では、今年度中に当該箇所の区域指定を反映したハザードマップを作成し、住民に配布する予定と聞いているところでございます。
#84
○吉川沙織君 つまり、今回の被災箇所については、昨年三月に土砂災害警戒区域若しくは土砂災害特別警戒区域に指定はされて、ソフトの対策は進みつつあったけれども、まだそこまでハードの面では対策がまだだったという側面もあろうかと思います。ただ、法の立て付けからしたらそうではないという考え方もありますので、次に、実際、土砂災害警戒区域指定の在り方について伺います。
 私は、平成二十三年十一月四日、当災害対策特別委員会で、この在り方について指摘をしました。土砂災害警戒区域等が適切にまず指定をされなければ、その後の対策を講じることができず、住民の皆様もそういう地域なんだという自覚を持って避難を促すこともできないからです。しかしながら、現時点においても、多くの都道府県において土砂災害警戒区域等の指定が終わっていません。
 土砂災害警戒区域等の指定が完了している都道府県の数を国交省に伺います。
#85
○政府参考人(山田邦博君) お答えいたします。
 平成三十年二月末現在、十三府県におきまして土砂災害警戒区域及び特別警戒区域の指定が完了しているという状況でございます。
#86
○吉川沙織君 四十七都道府県あるうちの十三府県のみ土砂災害警戒区域若しくは土砂災害特別警戒区域の指定が完了している。残る都道府県においてはまだということになっています。
 この土砂災害警戒区域等を知ることがその後の対策や避難の在り方を検討する上の大前提であるにもかかわらず、指定が進んでいません。指定が進まない理由はどう分析されておられるのか、国交省に伺います。
#87
○政府参考人(山田邦博君) 基礎調査を実施をいたしまして、その上で区域指定がされていない区域数は、平成三十年二月末現在で、土砂災害警戒区域四万八千二百十八区域、土砂災害特別警戒区域六万六千三十四区域でございます。
 基礎調査から区域指定までに時間を要する理由としましては、都道府県が指定するに当たりまして、住民の反対への対応に時間を要すること、住民への説明会等に係る事務に時間を要すること等の課題があると認識しております。
 国土交通省といたしましては、引き続き、地方ブロックごとの会議などを通じまして先進県での効果的な取組事例の提供を行うなど、住民の理解を深めるための取組を支援し、土砂災害警戒区域等の指定が促進されるよう努めてまいりたいと考えております。
#88
○吉川沙織君 これは七年前の災害対策特別委員会でも同じような御答弁、当時の国交省の局長だと思いますが、いただいています。やはり地域の住民の皆様がこの指定に、対象地域になるといろいろ問題も発生する側面がないとは言えないということで反対があるということも承知はしていますけれども、ただ、この指定がなされないとその後の対策が取りづらいという現状もありますので、是非進むようにやっていただきたいと思っています。
 そこで、ちょっと違う観点で、通告していませんけれども、もし見解があれば教えてください。
 総務省は、平成二十九年五月二十六日、土砂災害対策に関する行政評価・監視というのを公表しています。ここに、実は基礎調査が終わってから二年たっても区域指定されていない都道府県があるということで、総務省が国交省に円滑に区域指定できるよう助言したりということで、勧告を受けた国交省は対応を取っていただいています。ただ、このような災害が起こって尊い人命が失われる事態に至り、区域指定が速やかに進むように、国交省として、基礎調査は終わったけれどもその後二年ほったらかしみたいなところに関しては速やかに進むようにもっと助言を行っていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
#89
○政府参考人(山田邦博君) 土砂災害警戒区域あるいは土砂災害特別警戒区域の早期の指定というのは非常に重要な点だと私どもも思っております。このため、先進的な事例を横展開をいたしまして、それぞれの各県でもこの取組ができるように、早く進めるように私どもとしても支援をしてまいりたいと考えておるところでございます。
#90
○吉川沙織君 総務省の行政評価局が行った行政評価・監視結果も踏まえて是非やっていただきたいと思います。
 平成二十三年十一月四日の国交省答弁で、「この区域指定を進めるということは重要でございまして、進捗状況について広く周知する」と答弁がございました。最新の全国における土砂災害警戒区域等の指定率について国交省にお伺いいたします。
#91
○政府参考人(山田邦博君) 平成三十年二月末時点でございますけれども、土砂災害警戒区域及び土砂災害特別警戒区域の指定率は全国で七七%でございます。
#92
○吉川沙織君 実は、国交省は毎年、全国における土砂災害警戒区域等の指定状況、北海道から沖縄まで都道府県ごとに指定状況は箇所については出していただいています。今年は最新のは二月二十八日時点として公表されていて、一昨年は二月二十九日の時点で公表されているんですけれども、二年前のときは都道府県ごとに指定率がしっかり出されています。例えば、今回被災をした大分県の指定率は、二年前の二月二十九日時点で、土砂災害警戒区域あるいは、うち土砂災害特別警戒区域に指定をされている率は二六%という、こういう数字が出て、全国平均では六五%と数値が出ています。ただ、去年と今年の分については、箇所数は出ているんですが、都道府県の指定率の状況についてこの一覧からは読み取ることができません。
 広く状況を周知して国民に知らせるという意味では、都道府県ごとに指定率の状況、この場で、この中で見せることも必要ではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
#93
○政府参考人(山田邦博君) お答えいたします。
 国土交通省では、御指摘のとおり、土砂災害警戒区域等の指定の進捗状況を把握するために、都道府県におけます土砂災害警戒区域の指定の状況を調査をいたしまして、都道府県ごとの指定区域数について毎月ホームページで公表しております。一方、進捗率の母数となります総区域数、この推計値につきましては、年に一回、年度末時点で調査を行いまして、都道府県ごとの値を公表しております。
 現在、進捗率を公表しておりませんけれども、これは、進捗率の母数となります総区域数の推計値と指定区域数の情報の地点が異なるために、指定が完了していない場合でも進捗率が一〇〇%に達するため、指定が完了したかのような誤解を招く可能性ですとか、あるいは実際の進捗よりも指定が進んでいるように見える可能性がある等のためでございます。
 委員御指摘を踏まえつつ、引き続き、誤解を招かないような分かりやすい適切な公表に努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
#94
○吉川沙織君 それぞれの国民の皆様がお住まいの都道府県において、どの程度の箇所がそういう地域で、どの程度指定されて、そしてその後の対策が進むのかというのは住民側の意識を醸成することも大事だと思いますので、是非分かりやすい形で情報提供、それこそ二年前に都道府県ごとの指定率公表しているときはいろいろ推計値で割っているということが分かるように書かれていますので、そういった形で注釈を付けてでも是非公表はしていただきたいと思います。
 次に、土砂災害警戒区域等の指定は早期に求められることは言うまでもありません。ただ、今回の土砂崩れで明らかになったほかの課題もあると思います。それは避難勧告の在り方です。今回の土砂崩れにおいては、発生時刻が三時四十八分頃で、発生後の八時に避難勧告が発令されています。
 平成二十六年の土砂災害防止法改正時に土砂災害警戒情報が初めてこの土砂災害防止法に明記されました。平成十九年から運用自体はされていましたが、これは、土砂災害警戒情報が発表された際、市町村長は避難勧告等を発令するということが基本とされました。この法改正を受けて、国交省が作っている土砂災害警戒避難ガイドラインにおいても、土砂災害警戒情報発表後、直ちに避難勧告を発令することを基本とすると書かれています。
 また、総務省が平成二十八年十二月二十日に発表した今後の水害及び土砂災害に備えた地域の防災体制の再点検結果等によれば、土砂災害における避難勧告を発令する際に判断基準となる防災情報で土砂災害警戒情報と回答した市町村が九五・〇%にも上っており、土砂災害警戒情報が土砂災害における避難勧告発令の判断基準であると言っても過言ではないと思います。
 そこで、最初に、土砂災害警戒情報をどういうときに出すのかということについて国交省に伺います。
#95
○政府参考人(山田邦博君) お答えいたします。
 土砂災害警戒情報は、降雨によりまして土砂災害発生の危険度が高まったときに都道府県と気象庁が共同で発表する情報で、避難勧告発令の判断などに利用されるものでございます。この土砂災害警戒情報の発表基準は、六十分間積算雨量と土壌雨量指数を指標に、土砂災害が発生した降雨と発生しなかった降雨を地域ごとに分析し、各指標における境界値を基準としているところでございます。
#96
○吉川沙織君 先ほど小林理事の質問の中でも触れられていましたけれども、今回の大分中津市耶馬溪町の土砂崩れにおいては、高気圧に覆われて降雨は認められませんでした。土砂災害警戒情報は今、国交省の局長の御答弁にありましたとおり、降雨によって出すものです。でも、今の市町村の土砂災害における避難勧告の発令の基となる防災情報は、土砂災害警戒情報が出たら出そうとしている、それを目安にしている市町村が非常に多いということです。
 ですので、土砂災害に係る避難勧告が、今回、土砂災害警戒情報、雨は降っていませんから出ていませんでした。今回を教訓に降雨に基づかない土砂災害警戒情報の在り方を検討すべきではないかと考えますが、国交省、いかがでしょうか。
#97
○政府参考人(山田邦博君) お答えいたします。
 国土交通省では、今回の災害を受けまして、土砂災害専門家を派遣し、現地調査を行ったところでございます。専門家からは、降雨がない中での崩落であるため予測が難しかったとの報告を受けています。今回発生した土砂崩れは極めてまれな現象でございまして、今回のような崩壊に対し警戒避難体制を強化するためにも、まずはメカニズムの解明を急ぐことが重要であると考えております。
 今後とも、専門家による詳細な調査を行い、メカニズムの解明に努めるとともに、土砂災害の発生予測等、様々な技術的課題に対して一層調査研究を進めてまいりたいと考えているところでございます。
#98
○吉川沙織君 平成二十九年八月十日に土砂災害防止対策基本指針が最後変更されたものが国交省出していますけれども、その中にも「土砂災害については、その発生メカニズム及び想定被害範囲について相当程度把握することが可能となってきたものの、そのほとんどが突発的に発生する特徴を有するものであるため、発生日時を正確に予知することは未だ難しい。」という記述があります。ですが、今回のような事例があって、今の土砂災害警戒情報は降雨が基本と残念ながらなっているので、見直すことも必要ではないかと思っています。
 一方で、内閣府の避難勧告等に関するガイドライン、発令基準・防災体制編と避難行動・情報伝達編、それぞれあるんですけど、土砂災害の前兆現象の例が幾つか示されています。今回の大分の土砂災害でも、数日前にふだんにはない山水を見た、山から異様な音がした等の住民の証言が報道されており、これは前兆現象ではないかと指摘もされています。大雨により土砂災害が起こったわけではない今般の大分の災害につき、今答弁いただいたように、土砂災害がなぜ起こったのか、そのメカニズムを調査するとともに、大雨に限らない前兆現象についても広く情報を収集し、ガイドラインの充実、土砂災害警戒区域及びその周辺の住民への情報提供を行う必要があるのではないかと思いますが、これについて簡単に一言でお願いします。
#99
○政府参考人(海堀安喜君) 先生今御指摘いただきました内閣府でのガイドラインでも、いわゆる判断基準の一つとして前兆現象を挙げております。どんな前兆現象があったかとかというのは調査を待たなきゃいけませんが、そういったことも考慮して対応したいと思います。
#100
○吉川沙織君 是非考慮して、国交省と内閣府で記載が異なる部分もありますので、そこはしっかり連携していただければと思っています。
 先ほど、またこれも小林理事から岩手県の台風被害のお話ありましたけど、私も災害対策特別委員会へ籍を置かせていただいたこと長かったものですから、平成二十三年の台風十二号で大きな被害が出た和歌山県の那智勝浦でのお話を紹介、そのときもしました。そのとき、自治体の防災担当者は一人であり、結果的に各所で同時多発的に被害が発生して人手が足らず、態勢自体が後手になったという事例。
 それから、岩手県の台風被害においても、最初は総務課十名のうち五名が災害対応していたが、だんだんと被害が出始めた。地域住民からの電話対応に追われる状況となり、手が回らなくなった。その結果、設定している避難勧告等の定量的な判断基準を満たしていることを認識していたにもかかわらず、首長に報告されなかったため、避難勧告が適切に発令されなかった。
 まず、国として市町村の防災体制がどうなっているか、これは把握してその後の対策を取ることが必須だと思います。今まで四回、総務委員会若しくはこの委員会で聞いてまいりました。市町村の防災体制を把握、今、しているのか、していないかだけで結構です。大臣、教えてください。
#101
○国務大臣(小此木八郎君) 総務省による平成二十九年地方公共団体定員管理調査というものがありまして、こちらで把握をしております。
 中身を申し上げますか。
#102
○吉川沙織君 それは市町村ごとに何%の人が危機管理体制取っているとか、そういうものですか。
#103
○国務大臣(小此木八郎君) 数でありますけれども、市町村における防災職員の数、約四割の団体が一人から四人ということ、約三割の団体で防災職員の数がゼロということを把握しております。つまり、他部署が防災担当を兼務している状況であるということが把握されています。その対応も考えたいと思います。
 内閣府としては、こうした現状も踏まえて、地方公共団体のBCPというものをしっかり策定や応援あるいは受援体制の構築を促して、市町村の防災力の向上に取り組んでまいりたいと思います。
#104
○吉川沙織君 まず、市町村の防災体制把握して、その上で各種の対策、それから土砂災害警戒区域等の指定はいまだ十三府県にとどまっているような状況にありますので、是非、国民の身体、生命、財産を守るための取組、これは与野党関係なく進めてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
#105
○野田国義君 民進党の野田国義です。どうぞよろしくお願いいたします。
 私からも大分県の耶馬溪の土砂災害、被災者の皆さん、そしてまた、お亡くなりになった皆様方に、心からお見舞いを申し上げ、亡くなられた皆様方にも御冥福をお祈りしたいと思います。
 本当に改めて、災害というのはいつ起こるか分からない。私も朝、ニュースを見まして、土砂災害が耶馬溪で起こったということでございましたので、すぐ九州の方に電話しましたところ、いや、雨は降っていないよと言うんですね。雨は降っていないのにそういった土砂災害が起こったということでございまして、本当にこれ、原因の究明ですね、何か岩盤ですか、石とかのその劣化とかいろいろなことが言われているようでございますけれども、しっかりとその原因の究明もやっていただきたいと思いますし、早く、まだ待っておられる方々を救出を一日も早くしていただきたいと思うところでございます。
 それで、改めてその土砂災害を見ながら、北部九州豪雨、もう九か月ぐらいたつわけでありますけれども、七月の五日、六日ですか、起こったと、昨年の、いうことでございます。死者がそのとき、行方不明者まで合わせますと何と四十一名の犠牲者が出たと。そしてまた、行方不明者がいらっしゃいまして、今でも消防団や警察の皆さんがその行方不明者を捜索をなさっておるということでございます。
 そしてまた、その被害総額が何と二千億円ですか、公共で、二千億円に達するということでございまして、本当に大きな甚大な被害が出たということでございまして、一日も早い復旧復興を成し遂げなくてはいけないと思っているところであります。
 先日からは、朝倉の市長さん、脳梗塞ということで、実を言いますと、今度日曜日が、ですから、引退をなさりましたので、日曜日が投票なんです。今選挙戦と、朝倉市、市長選の、そういうような状況でございまして、本当に御苦労が、疲労がたまられたんじゃなかろうかなと、そういうことを思っております。
 そこで、私、被災地の自治体職員の実態についてちょっとお聞きしたいと。
 今国会は働き方改革国会だと言われているわけでありますけれども、本当に前々から、私自身も、自治体の職員大変だろうな、もちろん首長もそうですけれども、自治体職員大変だろうなと思っておりましたところ、地元のちょっとニュースになりましたのが、朝倉市の職員の時間外が、七月ですか、何と過労死ラインを超えて、一人平均が二百三十七時間、二百三十七時間に達した部署があったということでございまして、総務省の方、この実態というものはつかんでおられるのか。つかんでおられたら、少しどういう状況でこのいわゆる仕事に当たっておられるのかということを話していただきたいと思います。
#106
○政府参考人(佐々木浩君) お答えいたします。
 総務省においては、個々の自治体における職員の時間外勤務等の実態を個々具体的に把握しているというわけではございません。一方で、一昨年度、地方公務員のワーク・ライフ・バランスの推進等に関する基礎資料を得るため、都道府県、指定都市及び指定都市を除く県庁所在地に対して時間外勤務に関する実態調査を行っておりますが、調査対象には朝倉市は含まれていないというところでございます。
 朝倉市を含め、被災自治体に対する時間外勤務等の実態の調査については、復旧復興業務に忙殺されている被災自治体からどこまで協力が得られるのかという観点も含め、調査の実施の可否を現在検討しているところでございます。
#107
○野田国義君 私も、職員から二か月ほど前でしょうか、その実態を少し聞いてまいりましたところ、職員も言っておりましたけど、私も被災者なんですと、被災者、しかし自分の家どころではないと、自分のことはできないと。ですから、マンスリーとか親戚、あるいは車の中に一週間ほど寝た職員もおられました。いわゆる仕事優先でせざるを得ないということを言っておりました。
 それで、もう少し紹介をさせていただきますと、いわゆる農林復旧に当たる農林課辺りが時間外が七月は百三十四時間ですね、それから、非常に、何といいますか、百時間を超えると過労死ラインと言われるわけでありますけれども、この二百三十七時間を超えた部署はいわゆる災害対策本部担当の防災交通課であるということなんですね。あと、時間外が長いところを少し拾ってみますと、なるほどだなと思うわけでありますけれども、環境課ですね、環境課辺りが百六十時間、そして職員の配置調整を行う人事秘書課辺りが百四十六時間と、そして浄水場の被災対応を担った水道課が百四十時間と、こういうような実態であったということでございまして、こういったところ、これから先もいろいろなところで災害が起こる、そして、そこに携わる地元関係自治体の職員の過労というか労務というものが大変厳しい状況にあるということでございますので、この辺りのところの何とか対策も講じていかなくてはならないと思うところでございますけれども、メンタル面の健康状態を含めて、あるいは今後の対策としてどういうことが考えられるのかということをちょっと御答弁いただければと思います。
#108
○政府参考人(佐々木浩君) 被災自治体の職員も含め地方公務員の時間外勤務の縮減及び被災自治体における職員のメンタルを含めた健康管理は重要な課題であると認識しております。一方で、被災自治体における復旧復興業務への対応により職員の時間外勤務が一定程度増加することはやむを得ない面もあると考えておりますが、その際においても職員の健康への十分な配慮が必要であると考えております。
 総務省としては、時間外勤務の縮減に関して、昨年二月に、労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドラインについてや、昨年四月に、時間外勤務縮減等に向けた取組の一層の推進についての通知を発出しております。これに加え、職員のメンタルを含めた健康管理に関して、地方公務員安全衛生推進協会が行うメンタルヘルス対策支援専門員派遣事業や、各地方公務員共済組合が実施している健康相談事業等を活用し健康確保に努めていただくよう、昨年八月に、平成二十九年福岡県及び大分県における大雨による災害復旧業務に従事する職員の健康管理、安全衛生についての通知も発出し、地方自治体への助言に努めているところでございます。
 なお、福岡県朝倉市においては、職員のメンタルを含めた健康管理に関して、平成二十九年度に、これらの事業を活用し、心の健康セミナーや個別面接が実施されているところでございます。
#109
○野田国義君 市が昨年十一月に実施したストレス調査では、高ストレスと判定をされた職員が四百六十一人中百二人に上ったと、朝倉市でございますけれども、こういう実態。聞きますと、このストレス調査を受けることすら時間がないのでなかなかできない状態だというようなことを言っておりました。それで、対策としては、私は当然、仕事を軽減すると。本当にこういった災害、なかなか経験者というのは少ないわけでございますので、ある意味では応援体制ですね、他の自治体からの応援体制、本当に有り難かったということを申しておったわけでございます。
 そして、特に技術屋と言われる土木関係の職員が少ないと。御承知のとおり、自治体は市町村合併、この朝倉市も合併をいたしました。また、技術のそういった職員が非常に少ないというような状況になっておるところでございまして、少し調べさせていただきましたところ、朝倉市は、復興を担う、今度新卒で二十一人採用したそうでございます。そのうち、六人多い職員、ですから、二十一人というのは昨年よりも六人多く採用したそうでございますが、一般職が十五人、土木技術職が六人と、それから経験者枠の任期付職員ですか、それを十五人採用したと。そして、県が、例年に比べて福岡県は百人増しで採用をし、さらに、二十三人がすぐ朝倉の県整備事務所それから農林事務所の方に配属されたというようなことでございまして、なかなか地元自治体でそういった技術職を採用するということができない。ですから、県や国の方でそういったいわゆるアドバイザー的なことをする職員、非常にこれは有り難かったと現地申しておりましたけれども、そういうことが大切なのかなと。
 それで、もう一つ、東峰村もあるんですけれども、ここは村というぐらいですから大変小さな村でありますけれども、ここをちょっと調べましたところ、任期付き、三年のですね、これは五人採用したそうでございますが、新採で一名、国交省から二年間ということで一名と。全体で五十八名しか職員はおりませんので、ですから、そういった小さな自治体になるほどそういった技術系の職員がなかなか採用しにくい実態にあるということでございますので、この辺りのところも何とぞよろしくお願いをしたいと思っているところでございます。
 それから、私、もう一つ、地元の職員が言いますのは査定の問題。査定の問題が非常にここで、いわゆる十二月いっぱいで終わらせなくちゃいけなかったものだから、農林課にしろ建設課にしろ非常にきつい思いをし、また時間外もかさんでしまった、多くなってしまったと言っておったところでございます。
 それで、私も、テックフォースとか防災協会ですか、そこに御登録されているOBの方とか、あるいは水土里災害派遣隊ですか、そういうようなところからアドバイスも含めて応援に入っていただいておるということ分かっておるわけでありますけれども、この国の応援体制を更にやっぱり充実もしていかなくちゃいけないのではないかと、これだけ頻繁に災害が起こるということは、そう思いますけれども、いかがでしょうか。
#110
○政府参考人(塩川白良君) お答え申し上げます。
 我が国の社会経済情勢や行政を取り巻く環境が変化をしておりまして、行政課題の複雑化、それから高度化しているということに加えまして、今先生御指摘のように、近年、自然災害が頻発しております。そういう中で、行政ニーズに応じた専門性を有する人材を採用していくことは重要であるというふうに認識をしております。
 こうした認識の下で、農林水産省におきましては、近年、技術系職員の採用者数を増加させておりまして、来年度に向けましても今年度よりも採用者数を増加させる方向で検討しているところでございます。
#111
○政府参考人(石田優君) お答えさせていただきます。
 国土交通省の要員の確保等におきましても、近年の頻発しております自然災害等への対応といった行政需要に的確に対応していく必要があるというふうに考えております。
 このため、厳しい査定状況の中ではございますが、防災・減災等に係ります定員枠の確保を図りまして、必要な技術系の職員の確保、採用を図ってきております。具体的な災害、減災対応に係ります増員の査定数で見てみますと、一昨年度が百二十五、昨年が百八十五、今年度が百九十九と、その査定数については増加をしていただいているところでございます。
 引き続き、頻発する自然災害等の対応に関しまして、必要な職員の確保に努めてまいりたいと思っております。
#112
○野田国義君 それからもう一つ、この査定、本当に緊張するわけですね、皆さん、地元の職員は。それで、もっと柔軟に対応していただくところが欲しいなということを言っておりました。
 それで、最近、そういう柔軟性を持たせてということでの取組も国としてしていただいておるようでございますが、どういうところが柔軟になったというところがございましたら披瀝いただきたいと思います。
#113
○政府参考人(山田邦博君) お答えいたします。
 九州北部豪雨におきましては、多くの箇所で浸水被害やあるいは土砂災害等が発生するとともに、河川、道路などの施設におきましても被害が発生をいたしました。
 国土交通省といたしましては、被災自治体が早期に災害復旧事業に着手できるように、被災直後直ちに全国からテックフォースを派遣し、自治体所管施設の被害状況の調査をするとか、あるいは現地に本省の災害査定官等を派遣をいたしまして、復旧工法の指導、助言をするですとか、あるいは現地に災害復旧に関する高度な技術的知見、経験を有します災害復旧技術専門家を派遣して災害申請に向けた技術的な支援あるいは助言をするですとか、あるいは書面による査定上限額の引上げ等の災害査定の手続の効率化等の支援を行いまして、災害発生から従来より約一か月早い八月八日に災害査定を開始をしたところでございます。
 さらに、大量の土砂、流木により埋まっております河川におきましては、これを掘り返すことなく、公共土木施設を全て壊れているものとして扱うなど、柔軟に対応することによって災害査定の迅速化を図りまして、福岡県におきましては十二月、大分県では一月に終了したところでございます。
 国土交通省といたしましては、被災地の方々が一日も早く元の暮らしを取り戻せるよう、被災箇所の早期復旧を引き続き支援してまいりたいと考えているところでございます。
#114
○政府参考人(奥田透君) お答えいたします。
 災害査定の実施に当たりましては、昨年二月に大規模災害時における災害復旧事業査定方針を策定いたしまして、大規模災害が発生し、激甚災害に指定あるいは指定が見込まれる時点で災害査定の効率化ができるよう事前ルール化したところでございます。これによりまして、机上査定上限額の引上げや設計図書の簡素化などが図られまして、災害査定に要する業務や期間が大幅に縮減されることが期待されるところでございます。
 農林水産省といたしましては、今後とも、被災した農地、農業施設の早期復旧に向けまして、査定手続について柔軟に対応してまいりたい、このように考えてございます。
#115
○野田国義君 終わります。
#116
○杉久武君 公明党の杉久武でございます。
 本日は、災害対策樹立に関する調査ということで順次質問をしてまいりたいと思いますが、まず、四月の九日の深夜、島根県大田市で最大震度五強を観測する地震が発生をいたしました。また、四月の十一日未明には、大分県中津市で土砂崩れが発生をしております。亡くなられた方の御冥福を心からお祈り申し上げますとともに、被害に遭われました全ての皆様にお見舞いを申し上げたいと思います。
 振り返れば、昨年も災害の多い年でございましたが、本年も既に福井豪雪を始め草津白根山の噴火、そして今申し上げた島根の地震災害や大分での土砂崩れが発生をしております。警戒監視体制の強化はもとより、防災・減災対策など、本年もなすべきことは数限りなくございますので、防災担当大臣におかれましては、引き続きリーダーシップを発揮していただき、御尽力いただきたいことを、まず冒頭、心から念願をいたします。
 それでは、まず、私からも福井豪雪に関して何点か伺いたいと思います。
 私も、この三月五日の当委員会の視察で福井県を訪問させていただきました。その中で、福井県庁においては、県知事及び県下の自治体の首長の方々と様々な意見交換をさせていただきました。その際にも福井県側から要望がございましたが、私からはまず伝統産業に対する災害支援について伺いたいと思います。
 二月の二十日の衆議院予算委員会で我が党の浮島智子衆議院議員から、越前和紙の事業者の被災状況を示した後に、伝統産業に特化した災害支援は直接的なものはないということは承知をした上で、経済産業省としての対応の状況、伝統産業の復興の取組についてどのように支援をしていくのか、こういった趣旨の質問がございました。その際、世耕経産大臣からは、伝統的工芸品産業に対しては、直接の災害復旧支援ではないが、例えば販路拡大のいろいろな補助金などを使って事業再建の支援をさせていただいたという前例があると、今回も被災地の声をよく聞いて、寄り添った対応をやってまいりたいと、このような答弁がございました。
 その後の対応状況について経済産業省に伺いたいと思います。今回のような福井県の越前和紙といった伝統産業の復興支援について現在どのような形で取り組んでいるのか、伺います。
#117
○政府参考人(及川洋君) お答えいたします。
 本年二月に発生いたしました福井県における豪雪によりましては、伝統的工芸品であります越前和紙の産地において倉庫が倒壊するなど被害がございましたが、その後、現在では、被害を受けた事業者は全て営業を再開したと私どもの方で把握してございます。
 その間、被災いたしました中小企業の方々に対しましては、当省の職員が現地を訪問して被災状況を確認するとともに、資金繰りの支援や使用可能な補助金の紹介などを行ってきておりまして、それぞれの企業、担当者を定めまして支援を行ってきているところでございます。
 加えまして、地元からの要望も踏まえまして、一般財団法人伝統的工芸品産業振興協会、いわゆる伝産協会でございますが、運営する青山スクエアにおきまして、この四月二十日から五月二日にかけて越前和紙を始めとする福井県の伝統的工芸品等の特別展示販売を行い、販路拡大の支援も行うこととしているところでございます。
 今後も、このように産地の方々の声をよく伺いつつ、被害を乗り越えて一層発展できますよう、引き続き丁寧に寄り添った支援を行ってまいりたいと考えているところでございます。
#118
○杉久武君 今、丁寧に経産省対応していただいているということでございますけれども、どこまでも、最後まで被災者の声に寄り添った継続的な御努力を是非お願いをしたいと思います。
 また、この福井豪雪に関しまして、この福井豪雪におきましては、福井と石川両県を含む国道八号で千五百台の立ち往生が発生をいたしました。当委員会の視察の際にも、この国道八号線の立ち往生があったその現場にもお伺いをいたしまして、関係者からお話を伺うことができました。
 国土交通省といたしましては、今回の立ち往生の事案を受けまして今後の対策を進めていただいているところでございますけれども、その中で、国土交通省近畿地方整備局においては、今週の十日、地元関係者を集めた立ち往生対策会議の初会合を開催されたと、こういった報道もございましたので、こういった会議の検討の詳細も含めまして、現状、検討状況はどのようになっているか、国土交通省にお伺いをいたします。
#119
○政府参考人(石川雄一君) お答えいたします。
 本年の一月から二月にかけまして、強い寒気が日本付近に断続的に流れ込んだことから、全国的に平年を上回る降雪となりました。特に、国道八号の福井県と石川県にまたがる区間では、二月四日からの記録的な大雪に伴い、大型車のスタックを起因とした最大約一千五百台もの大規模な車両の滞留が発生し、滞留車両の排除に長時間を要したところでございます。
 こうしたことから、国土交通省では、大雪時の道路交通の確保対策につきまして、二月二十六日に有識者委員会を立ち上げ、今後の対応策について検討を進めているところでございます。三月二十八日に開催された第二回の委員会におきましては、福井県の西川知事を始め、関係者から御意見を伺ったところでございます。
 これらを踏まえまして、有識者からは、道路管理者間の連携の強化が重要であること、高速道路と直轄国道の双方の交通を適切に確保すべきであること、道路利用者による需要の抑制や迂回の協力等の幅広い観点からの御意見をいただいたところでございます。
 国土交通省といたしましては、四月中を目途に取りまとめられる提言を踏まえまして、ハード対策、ソフト対策の両面から冬期道路交通の確保に向けた対策をしっかりと取り組んでまいります。
 また、委員御指摘のとおり、こうした対策につきまして、今回の大雪への対応を検証した上で検討する場を本年の四月十日、先日、四月十日に現地に設置をしたところでございます。次の雪のシーズンに備えまして、六月頃を目途に具体的な対策案などについて中間取りまとめを行うことを考えております。
 関係機関とも協力しながら、必要な調査、検討を進めてまいりたいと考えております。
#120
○杉久武君 しっかりとした検討を進めていただいて、地域の皆様の安心、安全に資するように是非ともよろしくお願いをしたいと思います。
 この災害に関しまして、先日、私は次のようなお声をいただきました。ある北海道の宿泊施設に勤務されている方から、気象庁から出されている暴風雪警報を外国人旅行客に口頭で説明してもなかなか危機感が伝わらず、外出してしまったと、こういった話がありました。これは本年三月上旬に北海道が猛吹雪に見舞われたときの話でございます。現在、たくさんの外国人の方が日本にお越しいただいておりますが、訪日外国人には気象警報や緊急速報などの情報が十分に伝わっていないのではないか、また、今後更に多くの外国人に日本に来ていただくからにはこれらの対策の強化が必要ではないかという、こういったある一市民の声でございました。
 私自身も海外で生活をした経験から申し上げますと、やはりこれまでの人生で経験のしたことのない災害については予測することも困難でありますし、準備の仕方も分からないというのが実感でございます。私もアメリカに三年住んでおりましたが、竜巻警報とか出たときに、その情報は分かっても、じゃ、自分が次どう対処をしていいのかというのは、なかなかこれは周りに聞かなかったらいけなかったり、やはりその経験がないという部分は非常に対応が難しくなってくると思います。
 そういった意味におきましても、今後、今、日本としては更に多くの外国人観光客に来ていただくことを目指しておりますので、安心してこの日本に来ていただくためにも、自然災害が多い我が国の気象警報や緊急速報などの情報を適時適切に外国人の観光客の皆様に伝える必要があろうかと思います。こういった情報について、できれば来ていただく方の自国語で伝達されるような対策が必要ではないかと思いますが、その情報の発信元であります気象庁、またそれを伝達する側の観光庁、それぞれについて見解をお伺いしたいと思います。
#121
○政府参考人(橋田俊彦君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、急増する訪日外国人観光客等に対しまして、気象警報等の防災気象情報を伝達することは重要だと認識しております。このため、気象庁のホームページにおきましては、現在、日本語と英語の二か国語で防災気象情報を閲覧することを可能としております。また、近年、セーフティーチップスのようなスマートフォンのアプリを通じて、訪日外国人観光客が直接防災気象情報を入手することが可能となってきております。
 気象庁では、こうしたアプリ等を通じ多くの事業者が防災気象情報を外国語で伝達することを支援するため、防災気象情報で用いる用語、表現、情報を受け取った際の対応行動等の文言につきまして、英語、中国語、韓国語、スペイン語、ポルトガル語の五か国に翻訳したリスト、いわゆる多言語辞書でありますけれども、この作成をしてきております。具体的には、平成二十七年には緊急地震速報や津波警報といった情報の多言語辞書を作成しておりまして、現在、気象警報、噴火警報、熱中症関連情報等に拡大をしているところでございます。
 気象庁といたしましては、この多言語辞書の活用を促進し、防災気象情報の多言語化を推進することによりまして、訪日外国人観光客等に防災気象情報が迅速に伝達されるよう努めてまいりたいと考えております。
#122
○政府参考人(米村猛君) 日本の災害や気象に不案内な訪日外国人旅行者への情報伝達ツールといたしまして、私ども観光庁ではセーフティーチップスという無料のアプリを平成二十六年の十月から提供してございます。
 このアプリをダウンロードした訪日外国人旅行者には、先ほどありました気象庁の対訳リストも活用しまして、緊急地震速報、津波警報、気象特別警報、噴火速報などの災害情報が、日本語、英語、中国語、これは簡体字と繁体字がございますけれども、加えて韓国語、この五つの言葉でプッシュ通知にて配信される仕組みとなってございます。また、このアプリでは、地震発生時や津波警報発表時等の様々な状況に応じた避難行動のフローチャートですとかコミュニケーションカード、それから各国の駐日大使館などの緊急連絡先、こうしたものについて、災害時に必要な情報を収集できるリンク集も提供しているところでございます。
 このセーフティーチップスの周知についてでありますけれども、主要空港、鉄道駅、観光案内所、宿泊施設などでのポスターの掲示ですとかチラシの配布、また各国駐日大使館を通じましたPR、日本政府観光局の海外向けウエブサイトでの発信に取り組んでおりまして、今後もより多くの訪日外国人旅行者に対しまして災害情報等が迅速かつ適切に届けられるように取り組んでまいりたいと思っております。
 以上でございます。
#123
○杉久武君 しっかりと広報していただいて、また、今後はしっかり利用実態も検証していただきながら、発信しているだけではなくて、ちゃんと受け止められているのかどうかという部分についても是非今後しっかり実態を見て、調査をしながら拡充を、政策の厚みを増していただければというように考えておりますので、何とぞよろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、本年一月二十三日に発生いたしました群馬県の草津白根山の噴火につきまして質問をいたします。この噴火災害では多数の課題が浮かび上がっておりますので、残された時間の限り順次質問をしてまいりたいと思います。
 まず、噴火当時、群馬県草津町にございます草津国際スキー場で訓練を行っておりました陸上自衛隊第一二旅団の第一二ヘリコプター隊の隊員が、噴火による噴石が原因で隊員一名が死亡、七名が重軽傷という事態に至りました。災害に遭われた部隊は大変優秀な部隊であると伺っておりますし、殉職された隊員は部下をかばって亡くなられたと伺っておりますので、誠に痛惜の念に堪えません。私からも衷心より哀悼の意を表しますとともに、被災された全ての皆様に心からお見舞いを申し上げたいと思います。
 そこで伺いますのが、災害時に伴う死亡者の氏名公表の在り方についてでございます。
 噴火に係る一連の情報は国の防災基本計画に基づいて群馬県に集約されましたので、情報発信を行う広報の担当をしたのも群馬県の災害対策本部でありました。ただ、殉職された自衛官の氏名をめぐって、噴火発生から二日後に陸上自衛隊から御遺族の同意が得られたとして殉職された隊員の氏名公表を行うまで、丸二日間混乱があったのではないかということでありました。
 そこで、まず防衛省に三点確認をしたいと思います。
 一つは、自衛隊員の公務中の死亡事故について氏名を公表する基準があるのかを伺うとともに、それは自衛隊の統一基準なのか、陸海空各自の判断に委ねられているのかを伺います。二点目は、過去五年の陸海空の各自衛隊員の公務中の死亡者数と、そのうち死亡者名を公表しなかった件数について。三点目は、氏名非公表の事例について、その主な理由を併せて伺いたいと思います。
#124
○政府参考人(青柳肇君) お答えいたします。
 陸海空の各自衛隊において事故が発生した場合には、防衛省の広報活動に関する訓令に基づきまして、各幕僚長等がそれぞれ当該事故の広報活動に係る実施担当官として、速やかにその真相を説明して誤解の生ずることを避けるよう努めることとされております。
 したがいまして、公務に起因する死亡事故が発生した場合については今申し上げました実施担当官の判断により個々の事故を公表することとなりますが、実際の公表におきましては、各自衛隊とも、亡くなられた隊員の氏名を公表することを基本としながら、御遺族の御意向にも配慮することとしております。
 二点目についてお答えいたします。
 過去五年以内に公務に起因する事故で亡くなられた陸海空の各自衛隊員の数は、本年三月三十一日現在、陸上自衛隊が十一名、海上自衛隊が十名、航空自衛隊が十名となっております。これらのうち防衛省・自衛隊として氏名を公表しなかった隊員の数は、現時点で把握している限りでは、陸上自衛隊が二名、海上自衛隊が四名、航空自衛隊が〇名となってございます。
 三点目についてお答えいたします。
 公務に起因する事故で亡くなられました陸海空の各自衛隊の氏名を公表しなかった主な理由といたしましては、御遺族の意向によるものと承知いたしております。
#125
○杉久武君 今御答弁いただきましたが、従来、自衛隊員等の公務員が公務中に死亡した場合、その氏名を公表されるのが一般的でございました。しかし、二〇〇五年の個人情報保護法施行を機にその流れが変わったとも言われておりまして、社会全体がプライバシー保護の傾向が強まる中で公的機関でも氏名公表に消極的になった、このような指摘もございます。
 他方、今回のケースでは、有識者から別の視点での指摘もなされております。それは、氏名公表をめぐる混乱の原因が国の防災基本計画にあるのではないかといったものであります。この防災基本計画は、二〇一四年の御嶽山の噴火の際に、警察や自治体が発表した被災者の人数に食い違いが生じ混乱したことを受けまして、二〇一五年七月に基本計画を一部修正し、人的被害の数については都道府県が一元的に集約、調整を行うという規定が付け加えられました。一般的に、事件や事故につきましては、検視や身元確認を行った上で警察が死亡者の氏名や年齢を公表いたしますが、都道府県では警察や各市町村の情報を基に死者や負傷者の人数だけを発表しております。
 今回の噴火におきましても、群馬県警では死亡者の氏名を含めた情報を群馬県側に提供しております。しかしながら、防災基本計画の規定に基づいて群馬県に広報の窓口を置いた結果、当然、県では従来、死者や負傷者の人数だけを発表していたことも加えて、防災基本計画の修正後初めての死亡災害であったことも加わり、氏名公表の先例もございませんでした。そのため、従来どおりの対応、氏名公表には至らなかったわけでございます。
 もっとも、これは基本計画に規定されたとおり、私も災害情報の一元化という点につきましては情報管理能力のある都道府県に集約すべきと考えますので、この点については規定の記載については全く妥当であると思います。しかし、死亡者の氏名公表の取扱いは事実上都道府県に判断を委ねられている状態ですので、こうした判断基準の不在は今後も混乱を生じさせる要因になり得るのではないかと、そういった点を危惧しております。
 そこで、大臣にお伺いをいたします。
 災害による死亡者の氏名公表については、知る権利と個人情報保護の整合性を図りつつも、都道府県に判断を任せるというよりは、やはり国が何らかのガイドラインを設ける、あるいは防災基本計画への追記を行うといったことについて何らかの検討を行っていくべきではないかと考えますが、大臣の御見解をお伺いいたします。
#126
○国務大臣(小此木八郎君) 自然災害で亡くなられた方の氏名の公表については、災害の状況や地域の実情、被災された方の事情に応じて、これまでも各自治体において対応されてきたものと承知をしております。そしてまた、委員の今おっしゃったことが現状だと思います。
 災害の状況や被災された方の事情はその都度異なるものであり、また個人情報の取扱いについては自治体において個人情報保護条例等により定めているものであることから、国が統一した基準を定めることは現在考えておりません。そのため、亡くなられた方の氏名の公表の在り方については、各地において現在においても都道府県、市町村、警察等の間で協議をし、対応を定めていただくべきものと考えております。
#127
○杉久武君 大臣に今御答弁いただきました。大変これは難しい課題だというふうに私も思っておりますので、今日は問題提起をさせていただくという観点で、是非今後とも、私自身もこの問題については注視をしていきたいと思います。
 また、防衛省に伺います。
 今回のケースでは、先ほど申し上げましたとおり、殉職された隊員は部下をかばって亡くなられたことから、残された隊員の精神的ショックを考慮した御遺族からそっとしておいてほしいとの意思が示され氏名公表を控えたと、このような報道もございました。御遺族の皆様のお気持ちは察するに余りありますけれども、他方、自衛隊は国民の負託に応えて活動している、国民の信託によって成り立っている組織でございますので、国民の知る権利という観点からも、公務中の死亡事故については原則として氏名の公表をされるべきではないかと思いますが、防衛省の見解を伺います。
#128
○政府参考人(青柳肇君) お答えいたします。
 国の防衛は自衛隊のみで果たせるものではなく、国民各層の自衛隊に対する理解と支持があって初めて成り立つものであり、そのためには分かりやすい広報活動を積極的に行い、信頼と協力を得られるよう努めねばなりません。
 そのため、公務に起因する死亡事故が発生した場合には、その社会的な影響度も考慮した上で、国民の皆様に誤解や疑念を持たれないよう、事故の日時、場所、概況はもとより、亡くなられた隊員の氏名などについても基本的には公表を行うものと考えておりますが、御遺族の御意向にも配慮する必要があると考えております。
#129
○杉久武君 次に、この草津白根山の監視体制について伺いたいと思います。
 草津白根山とは、白根山に加えまして本白根山、そして逢之峰の総称でありまして、気象庁が重点監視してきたのは、このうち白根山でございます。白根山は火山活動が活発な山でございますので、重点監視ということで監視カメラが設置をされておりました。一方、今回噴火した白根山から南に約二キロ離れた本白根山の鏡池周辺では、約三千年間噴火がなかったと考えられていたことから、監視カメラの設置がされておりませんでした。
 気象庁では、噴火当初、振幅の大きな火山性微動を観測しておりましたが、このデータだけでは噴火の判断はしておりませんでした。その後、東京工業大学草津白根山火山観測所の野上先生あるいは地元自治体であります草津町から噴煙が上がっているとの情報が寄せられますが、噴火を確認できる監視カメラの映像がなかったため、噴火から五分以内をめどに発表する噴火情報が出せなかったということでございます。噴火速報は、二〇一四年に発生した御嶽山の噴火被害を受けまして、火山被害の被害軽減のために導入されたものでございますが、有識者からは、噴火速報が出なかったということは理解に苦しむといった指摘もございました。
 そこで、気象庁に伺いますが、なぜ噴火速報が出せなかったのか、また、被害軽減を図ることが速報を出す本義でございますので、今後は登山者等に一刻も早く警告を行うとの観点から、噴火速報の出し方について検討を行うべきと考えますが、気象庁の見解を伺います。
#130
○政府参考人(橋田俊彦君) お答えいたします。
 まず、今回の草津白根山の噴火でございますが、ただいま御紹介もありましたが、火山性地震や地殻変動に噴火の前兆と言えるような特段の火山活動に変化がないまま、それも、近年活動が活発な白根山湯釜付近ではなく有史以来噴火のなかった本白根山付近で発生したもので、ただいま御指摘ありましたように、監視カメラで直接噴火の状況を把握することができませんでした。地元自治体や研究機関からの噴火に関する情報を受けまして、噴火発生の事実を確認した段階で警戒すべき範囲を発表いたします噴火警報を発表いたしたところでありまして、噴火速報はその時点で発表を行いませんでした。
 しかしながら、噴火速報は、登山中の方や周辺にお住まいの方に火山が噴火したことを端的にいち早く伝え、身を守っていただくという重要な情報でございます。このため、気象庁といたしましては、今回の噴火を踏まえまして、監視カメラで捉えられない場合でありましても、関係機関からの噴火に関する情報を活用いたしまして速やかに噴火速報を発表することといたしました。
 このため、噴火の発生を始め火山活動の状況につきまして、日頃から地元自治体を始めとした関係機関や火山専門家等との情報共有の体制を築くこととして、現在その構築を進めているところであります。これらによりまして、迅速かつ的確な噴火速報の発表に努めてまいります。
#131
○杉久武君 今回の本白根山の噴火直前の噴火警戒レベルは最も低い一であり、地震など火山活動の高まりを示す前兆現象もなかったと、このように伺っておりますので、この点、火山噴火を予測する難しさということが改めて私たちに突き付けられたのではないかなと思います。
 そこで、先ほども触れましたが、この本白根山が噴火したとき、いち早く気付いた方の一人が、麓の群馬県草津町で火山観測を行っておりました東京工業大学の野上教授であったと伺っております。火山防災において大きな役割を果たすのが、野上先生など、大学教授を始めとします火山の専門家の皆様であります。火山研究の推進のための人材育成、人材の確保が求められております。しかしながら、火山を専門とする研究者数はかなり手が少なく、全国で僅か八十名程度と、このように言われておりまして、火山防災を考える上で少ないのではないかとの指摘もされております。
 そこで、この問題に対処するため、文科省では、二〇一六年度以降、十年計画で、次世代火山研究・人材育成総合プロジェクトに取り組み、人材を今後五年間で現在の八十名から百六十名へ倍増させることを目指している、このように伺っております。
 そこで、文科省に伺います。
 当プロジェクトの進捗状況を伺いますとともに、火山専門家の高齢化も指摘される中で、特に若手火山学者の育成について伺いたいと思います。
#132
○政府参考人(大山真未君) お答えいたします。
 平成二十六年九月に発生した御嶽山の噴火や、平成三十年一月に発生した草津白根山の噴火等から、火山災害の軽減に資する火山研究者の人材育成は喫緊の課題であると認識しております。
 このような課題を解決するため、平成二十八年度より、観測、予測、対策に資する火山研究を一体的に進めるとともに、火山研究者の育成を推進する次世代火山研究・人材育成総合プロジェクトを実施しております。特に火山研究者の育成につきましては、複数の大学等がコンソーシアムを構築し、体系的な教育プログラムを提供することで広範な知識と高度な技能を有する火山研究者の育成を推進しており、引き続き関係機関と協力しながら取り組んでまいりたいと存じます。
#133
○杉久武君 この次世代火山研究・人材育成総合プロジェクトは、火山に関係するあらゆる項目を研究する初の取組でございまして、大変有益な取組であると私も認識をしておりますので、今後とも、文科省においては、関係省庁とともに火山防災対策の底上げを行っていただきたいと思います。
 次に、この本白根山の噴火についてですが、先ほども触れましたとおり、これまで約三千年間噴火がなかったと考えておりましたが、国土地理院や産業技術総合研究所の分析によりまして、今回のような噴火が、従来考えられていたより頻繁に、かつ、より近年で噴火が発生していた可能性があると、このような指摘がございました。
 その結果を示す資料が今日お手元に配付をさせていただいた資料でございますけれども、この分析結果を表した地図でございます。これは赤色立体地図というものでございまして、この地図でありますけれども、レーザーで計測したデータを基に、地図を見ていただくと分かりますが、線も記号も使わず、赤色というグラデーションを使うことで実際にそこにある地形を立体的に見せるという、こういった技法でありまして、アジア航測という会社が特許を取得をして、これまでにない全く新しい地形表現技法でございます。
 今回、この赤色立体地図等を活用して分析、調査をした結果、本白根山が多くの噴火を繰り返した可能性が明らかとなったのですが、これはすなわち、噴火警戒レベル一の山であっても、これら新技術の活用と分析を行うことで従来の見解とは異なる新しい事実が出てくる可能性があるということを示しているのではないかと思っております。
 そこで、気象庁に質問いたします。
 現在のそれぞれの火山における噴火警戒レベルの設定の妥当性については、これら新技術の活用次第ではその根拠について再検討が必要な事例も出てくるのではないかと考えますので、他の火山についても新技術を用いた再調査、再分析、再検討すべきであると考えますが、御見解を伺います。
#134
○政府参考人(橋田俊彦君) お答えいたします。
 気象庁では、今回の本白根山の噴火を踏まえまして、火山噴火予知連絡会におきまして、全国五十の常時観測火山を対象といたしまして、過去の噴火履歴の精査、監視カメラ等の観測体制の点検、今後の観測の在り方について専門家による検討を進めているところでございます。具体的には、大学及び研究機関等が保有する火山帯の地下構造探査に係る技術や、その成果の活用等の新たな技術を共有いただき、検討を進めているところでございます。先ほど御紹介のございました赤色立体地図につきましても、過去に噴火した火口の分布など、噴火履歴の精査に活用をしているところでございます。
 これらの検討の結果を受けて、噴火警戒レベルにつきましてはその妥当性を検証し、例えば今回三月に、草津白根山におきましては、白根山湯釜付近と本白根山の二つの火口に対しましてそれぞれ噴火警戒レベルを設定するというようなことをいたしました。このように、より適正な噴火警戒レベルになるように必要な改定を進めてまいりたいと、このように考えております。
#135
○杉久武君 今回そういった形で様々分析、調査していただいておりますが、再調査によって噴火警戒レベルの見直しが図られることは大事なんですけれども、当然、噴火そのものを食い止めることは当然できません。しかしながら、今回の本白根山のケースは言わば不意打ちの噴火でありましたし、我が国には百十一の火山がございますので、今回との同様の事態が今後いつどこで突然発生してもおかしくないのだと思っております。監視体制の整備強化については、不断の努力を行っていくことが当然でございます。
 そこで、最後に大臣にお伺いをいたします。
 大臣は防災担当としての司令塔でございますので、大臣には強いリーダーシップを発揮していただき、各省庁始め関係機関、自治体と連携し、束ねていただきながら、火山の監視体制強化を始め避難計画の策定なども主導的立場で取り組んでいっていただきたいと思いますが、最後に大臣の御決意を伺います。
#136
○国務大臣(小此木八郎君) ありがとうございます。
 今年も本白根そして新燃岳での噴火がございました。先ほども話がありましたように、平成二十六年には御嶽山の噴火があり、そしてその翌年の平成二十七年に国会でも活火山対策特別措置法が改正されました。その中で、避難計画ですね、こういったものの策定もしっかりやっていこうという話がございましたが、よく調べてみましたら、全ての市町村でそういうことができているかといったら、なかなかできていないところもありました。今日の議論の中でもありましたように、そもそも防災職員の数が足りなかったと。ですから、そういう策定自体も国がしっかりと応援しようよという話をいたしました。
 政府において、人命を守るための避難施設の整備に対する支援、関係機関の連携強化による監視観測・調査研究体制の強化を図るための火山防災対策会議の設置、今申し上げたように、内閣府職員の派遣による避難計画策定に関する自治体への支援、こういったハード、ソフト両面からの対策を講じているところでありますが、引き続き、こういったものの認識を深めて連携をして強化、一体となって図ってまいりたいと存じます。
#137
○杉久武君 時間になりましたので、以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
#138
○武田良介君 日本共産党の武田良介です。
 島根県で発生した地震、また大分県の土砂崩れで亡くなられた方にお悔やみを申し上げたいと思いますとともに、被害に遭われた皆さんに心からお見舞いを申し上げたいというふうに思います。
 北海道や東北、北陸などを中心に発生した豪雪被害についてお聞きをしたいと思います。
 除雪が追い付かずに国道での立ち往生はもちろんですけれども、県道や市道、それから生活道路でも除雪が遅れて市民生活に支障が出る事態が各地で発生をいたしました。こうした除雪が遅れる問題の背景に地元建設業者の皆さんの実態があるというふうに思います。当委員会で福井県に伺いましたし、私自身も石川県の金沢市の方に伺ってお話を聞いてきましたので、そういった中身を中心にお伺いしたいと思います。
 まず、国交省にお聞きしたいと思いますが、地域の建設業者が減って、除雪作業に当たるオペレーターの方も減る、除雪機械も台数がどんどん減っていく、こういう現実がある下で、除雪体制の確保というのが今全国各地で切実な課題になっているというふうに思います。その体制が弱まっている下で今回の豪雪被害が出ていると。国は、じゃ、何をもってこれに対応するのかと。
 国交省が豪雪地帯対策特別措置法に基づいて豪雪地帯対策基本計画というのを策定しているというふうに思います。ここに除雪に関わる部分がありますので、簡潔に要点を御紹介ください。
#139
○政府参考人(小原昇君) お答え申し上げます。
 豪雪地帯対策基本計画は、豪雪地帯対策特別措置法に基づき、国が豪雪地帯における雪害の防除、その他積雪により劣っている産業等の基礎条件の改善に関する施策の基本として、交通、通信の確保に関する事項、生活環境施設の整備に関する事項などを定めているものでございます。
 本計画におきましては、道路の除雪体制の確保につきまして、日常生活の基盤となる主要な市町村道から国土構造の骨格を形成する高規格幹線道路に至る路線においては、各道路管理者間で整合の取れた除雪体制の確保を図り、除雪事業の効率的な実施に努めること、除雪作業の一層の効率化等のため、道路管理者等関係機関相互の情報共有の強化を図ること等が記載されております。
 また、集落内の日常生活道路につきましては、沿道条件や地域条件に応じた消融雪施設の整備を行い、住民の協力の下に道路交通の確保を図る旨が記載されているところでございます。
#140
○武田良介君 除雪体制、これ除雪機械、人員及び施設の確保を図ると。そこまで含めて確保を図ると書いてあるわけですね。
 ちょっともう一つ、もう少しこの基本計画について確認しておきたいんですが、この部分は前回の見直しで追加されたというのを昨日もお伺いをしました。これ、なぜ追加されたのか。それから、除雪体制の確保のために、じゃ、具体的にはいつまでに何をするのか、どういう計画があるのか、昨日もちょっとお聞きしましたけれども、もう少し御説明いただけますか。
#141
○委員長(河野義博君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#142
○委員長(河野義博君) 速記を起こしてください。
#143
○政府参考人(小原昇君) 追加になった部分でございますけれども、集中的な降雪により走行不能となる車両が発生した際に迅速な道路交通の確保を図るために、通行止めによる集中的な除雪を行うなどにより、後続車両による連鎖的な滞留の回避に努める等の部分が追加になったところでございます。
#144
○武田良介君 具体的な計画をということも昨日もお聞きしたんですが、なかなかこれ具体的な計画というのは出てこないんですね。
 では、現場では、その除雪体制の確保ということは言われているんだけど、現場ではどうなっているのかということをお聞きしていきたいと思うんですね。
 地域の道路の維持管理業務の中での除雪業務については、やはりその除雪体制、除雪出動体制の維持、そのための費用負担というものがありますし、降雪量の極端な変化がある下で、その利潤の確保ができなければ、なかなか、除雪作業に当たることができる建設業者が減っていくという事態になっていると思うんですね。
 オペレーターの不足も言われております。オペレーターの高齢化について、二〇一五年に国交省が調査をしていると思います。六十一歳以上のオペレーター、どれぐらいいるのか御紹介ください。
#145
○政府参考人(石川雄一君) お答えいたします。
 国土交通省の調査では、除雪オペレーターの六十一歳以上の割合は、平成十年三%から平成二十七年一九%に増加をしているところでございます。
#146
○武田良介君 もう明らかに高齢化しているんです。私が伺った金沢市でも、新しい人入れるけれども、オペレーターですね、経験不足から、国道や幹線道路除雪、一回でうまくできないから二回目の除雪を行わざるを得ないと。そうすると、除雪計画上優先順位の二番目、三番目、四番目、五番目となっていくところが更に除雪が遅れていくと、そういう状況が発生しているということもお聞きをしました。オペレーターの確保というのは非常に大切だというふうに思います。
 除雪作業に当たれる建設業者を確保するためには除雪作業で赤字にならないことが必要だというふうに思うんですが、しかし、現場ではそう簡単ではないと思うんですね。利益が出ない理由に、国交省や道府県それから市町村などの発注者と建設業者が結ぶ契約内容の問題というのがあると思うんです。
 例えば、維持管理業務の中でのこの維持工事と除雪の合併の契約になっているのか、また除雪のみの契約かと、これによっても利益があるかないか、全く違う状況だということなんですね。当然、除雪のみの契約の方が大変になるわけです。雪が降らなければ出動体制を取るその固定費が掛かってくる、その部分が持ち出しになるということもあって、業者としてはなかなか利益にならないと。
 全国建設業協会が除雪業務に係るアンケートというのをまとめて公表されています。昨年、二〇一七年の十月の報告書を見ると、国土交通省が発注者で、北陸地域、これは新潟県と富山と石川、福井県は含んでいないわけですが、その北陸地域の業者と結んでいる契約を見ると、一〇〇%除雪のみになっているんですね。
 これはなぜなのかということをお伺いしたいと思うんです。ほかの雪の多い北海道とか東北では一〇〇%合併契約になっているんです。何で北陸は一〇〇%除雪のみなんですか。
#147
○政府参考人(五道仁実君) お答え申し上げます。
 直轄の道路除雪の発注に当たっては、地形や気象などの地域の実情を踏まえ、その業務量の規模に応じて受注者が人員や機械を安定的に確保できるよう、建設業界と意見交換をしながら、単体で発注するか、維持工事に含めて発注するかを決定しているところでございます。
 北陸地方は日本有数の豪雪地帯であり、多様な地形や気象の状況に応じて確実な除雪を行うため、地元の建設業界の意見も踏まえつつ、原則として除雪を単体で発注しております。
 引き続き、地域の実情や建設業界の意見等を踏まえつつ、適切な発注に努めてまいります。
#148
○武田良介君 いろいろおっしゃるんですけど、現実見るべきだと私は言いたいと思うんですね。
 金沢市では、金沢市から資料をいただきましたけれども、建設業者やオペレーター、除雪機、それぞれやっぱりずっと減っているんですね。平成二十年度、民間委託による除雪機の台数、これ、平成二十年度は九百八十二台あったそうですけれども、平成二十九年度は六百九十一台、大体三百台減っているわけです。
 雪が多い地域だから、それぞれの実情、特性にという話がありましたけど、合併契約じゃなくて除雪のみの契約でも利益が出るというふうにお考えなのか。私はそんな現実ではないというふうに思いますし、ちなみに、これ二〇一六年の報告書、これ、福井県も一〇〇%除雪のみの契約になっていると、もちろん建設業協会のアンケートですけれども、そういうふうになっているということは指摘をしておきたいと思うんです。
 契約について、単年度の契約か複数年度かということも問題だと思うんですね。
 二〇一六年度の報告書を見ますと、国土交通省との契約で、群馬県とか静岡県とか岐阜県、それから石川、福井、こういうところにおいては、これも一〇〇%単年度の契約になっているんです。これ、単年度の契約でどんな声が寄せられているかというと、単年度では設備投資や人材の確保、育成の計画が困難になる、複数年契約にすると路線、地形、住民の意見などを把握でき、苦情を減らすことができるという声が寄せられているわけですね。
 複数年契約の方が望ましいというふうに、国交省、お考えになりませんか。
#149
○政府参考人(五道仁実君) お答え申し上げます。
 一般的に、複数年契約をした場合には、経営の安定化、人員、機械の効率的運用、ノウハウの蓄積などの面において効果が期待できるというふうに考えられます。直轄の道路除雪や維持工事の発注に当たっては、さきにも述べたとおり、地形や気象などの地域の実情を踏まえ、その業務量の規模に応じて受注者が人員や機械を安定的に確保できるよう、建設業界と意見交換をしながら、単年度又は複数年などの適切な契約期間を設定しているところでございます。
 引き続き、地域の実情や建設業界の意見等を踏まえつつ、地域の建設企業が将来にわたって地域の守り手として除雪を始めとした役割を担えるよう、適切な発注に努めてまいります。
#150
○武田良介君 いや、ですから、やっぱり複数年度であれば人材育成だとか体制確保ということに資するわけじゃないですか。でも、実際にはそうなっていなくて、そうしてほしいという声があるわけですよ。
 具体的に声を聞いてやっていくというんだったら、複数年契約でやっていくと。国土交通省と業者の契約ですよ、都道府県とかじゃないです、国土交通省のものでそういう声もあるはずなんです。やっぱり複数年度の契約に、じゃ、したらいいんじゃないですか。
#151
○政府参考人(五道仁実君) お答え申し上げます。
 先ほど申し上げたとおりでございますが、地域の実情、それから建設業界の意見をしっかり聞きながら、適切な発注に努めてまいりたいというふうに思います。
#152
○武田良介君 アンケート見ると、道府県や市町村との契約でも声は出てくるんです。道府県や市町村はそれぞれの財政的な事情もありますので、建設業者にとって十分な契約となっていないということも指摘がされております。
 例えば単価契約では、稼働時間が少ないと機械の維持費も捻出できない、保有機械に応じて最低補償料金があるとよいという声だとか、市町村の単価が安いと、国並みの単価にしてほしいと、こういう声もあるわけですね。各道府県だとか市町村の契約はもちろん様々あると思います。
 国は、こうした単価が安くて利益が出ないという地域の除雪作業を支えている業者のこの実態、これを把握しているのかどうかと。現場の実態をつかんでいるのか否か、これ是非端的にお答えいただきたいと思います。
#153
○政府参考人(田村計君) お答えいたします。
 先ほど来引用いただいております平成二十九年十月に公表されました全国建設業協会のアンケート調査の結果におきまして、例えば除雪業務における待機費用、機械維持費用等に関しまして積算と実態の乖離が大きいといった指摘があることについては承知をしてございます。
#154
○武田良介君 承知をしているかというか、具体的に現場の実情をつかんでいるのかということをお伺いしたんですが、いかがですか。アンケート承知しているかじゃなくて。
#155
○政府参考人(田村計君) 先ほど来、五道審議官からも御答弁をしておりますけれども、建設業団体と、それから国、地方公共団体の発注者につきましては、各ブロックごとに発注者の協議会等を通じまして意見交換、除雪のことだけに限ったことではございませんけれども、そういった意見交換をする場は設けておりまして、そういった中で、どういった発注形態がその地域の健全な建設業の維持につながるのかということについては十分意見交換をこれまでもしているものと認識しております。
#156
○武田良介君 具体的な実態はということですけど、一つも、こういう声がありますとか私もこういうことを見たというの、一つも出てこないんですよね。
 今日の午前中からの質疑の中でも、先ほどの答弁でもそうですけれども、単年度よりは複数年度の方がいいだとか、年間通じた契約の方が除雪のみの契約よりいいと考えられるだとか、そういった答弁ありましたよね。その割には実際の実態もつかんでいないし、国土交通省が建設業者とやっている契約でも実態と違うものがある、しかもつかんでいないということで、私は、本当にそれで基本計画に掲げた除雪体制の確保ということができるのかということを私は本当に感じるわけです。
 努力している自治体はあるんですね。長野県の建設業協会に行ってお話を伺いました。長野県は、北部の方の豪雪地帯もあれば中部とか南部の方の比較的雪の少ない地域もあります。そうした地域差がある中で、道路維持補修業務の民間委託箇所というのを細かく分類をして、県の建設事務所ごとに県や市町村や警察などで除雪連絡会議というのを新たに構成して設置して、地域ごとの除雪体制の連携を強化するということをやっているんですね。こういう努力を応援していくということは、今問題になるこの豪雪対策上非常に重要だというふうに思うんです。こうした取組をもっと横展開して知らせていくことも大事だというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
#157
○大臣政務官(秋本真利君) 地域の建設企業は、除雪を始め防災・減災、老朽化対策等メンテナンスなど、地域の守り手として非常に重要な役割を担っていただいております。こうした企業に継続的に活躍していただくことが重要だというふうに思っているところでございます。
 また、地方公共団体を含めた工事等の発注において、入札時の適切な地域要件の設定などによる地元企業の受注機会を確保すること、地域の実情に応じて通常の道路維持等の業務と冬期における道路除雪業務の包括的発注や複数年契約の導入などを通じ、地域インフラの維持管理等の担い手を計画的、安定的に確保すること等に取り組むとともに、こうした地方公共団体における取組事例について、委員おっしゃるとおり、横展開していくよう情報提供等を図ってきたところでございます。今後ともしっかりと努めてまいりたいというふうに思っております。
#158
○武田良介君 長野県では、県が発注金額を積算する際に、除雪重機の固定費として、稼働時間とは別建てで除雪機械の管理費というのを払うようになっているんですね。仮にワンシーズン雪が降らなかったとしても、リースなどで確保した重機の固定費を、その一部を補償できる仕組みになっております。
 国は県が行うこういう独自の対策に対して補助などを行って応援していくべきではないかというふうに思いますけれども、これ、政務官、いかがでしょうか。
#159
○大臣政務官(秋本真利君) 先ほども申し上げましたとおり、そうした好事例につきましては、長野県のみならず全国的なものについて我が省でも情報収集に努めまして、先ほど申し上げましたとおり、横展開を図っていく等の情報提供をしっかり図っていく等の取組を積極的に今後とも行ってまいりたいというふうに思っております。
#160
○武田良介君 待機だとかその機械の維持管理ということに対してお金が非常に掛かる、そこが赤字になっていく、そこに対してどう支援をできるのかと、これ本当に知恵を絞る必要があるというふうに思うんですね。
 長野県からも資料いただきましたけれども、例えば、除雪機械のリース料と、今言いましたその県の機械管理費という、これ比較すると、リース料の五割ぐらいを、例えば除雪ドーザー七トンという除雪機の場合、五割ぐらいを賄えたという事例もあるようですし、除雪グレーダー三・一メートルという、まあ種類があれですが、除雪機の場合にリース料の約八割がこれで賄えたという、そういう実績もあるようなんですね。こういう努力があってこそ除雪体制が維持できるんだということを私強調したいと思うんです。
 金沢市で伺いましたお話ちょっと紹介しますが、地域の生活道路の除雪について、住民自治協議会だとかそういった単位で住民の皆さんがお金を出し合って、何百万円というお金を積み立てて、いざとなったら建設業者に除雪を依頼するということで、そういう方式を取っているということをおっしゃっておりました。当然、私、その金沢の枠組みがいいとか悪いとかそういうことを言うつもりはありませんが、実際には、その金沢市で生活道路の除雪ができなかったという実態に至ったわけですね。業者全体が減っている下で、依頼してもなかなか来てくれない、順番待ちだという状況になったわけです。で、結局、その市の除雪計画にあった一次から五次路線までありましたけれども、なかなか除雪ができなかった。
 除雪の体制や枠組みは自治体ごとに違って当然だと思うんですが、今回の豪雪を受けて国はどんな、どのように教訓をつかんでいるのか、それぞれの地域で何が困難だったのか、どんな教訓があるというふうにお考えなのか、これ、いかがでしょうか。
#161
○政府参考人(石川雄一君) お答えいたします。
 通勤通学などの生活交通を確保するためには、生活道路である市町村道の通行を確保する必要がありまして、県や市町村は、自ら管理する道路の除雪計画を策定し、これに基づいて必要な道路の除雪作業を行うこととなります。
 本年二月四日からの降雪は、五六豪雪以来の記録的な大雪になりましたことから、福井県の事例御紹介させていただきますけど、福井県内の生活道路では除雪作業が十分進まず、雪が道路に残った状態が続きました。福井県が主宰をしまして、県内の五市二町と国土交通省が参加した調整会議におきまして、市、町が自ら管理する道路について、除雪の優先順位を付け、その作業において除雪機械やオペレーターの確保などの支援の申出がございましたので、国土交通省は約二百キロメートルの生活道路の除雪を支援をいたしました。
 今般の福井県内の豪雪等を踏まえまして、国土交通省が二月に設置をいたしました冬期道路交通確保対策検討委員会におきまして、福井県の建設業協会から、除雪作業が十分進まなかった要因の一つとして、オペレーター不足の対応が必要であったと意見もございました。具体的には、地元の除雪業者では、引退しているオペレーターの再出動を求めたり、全国展開の協力会社、土工事の会社にオペレーターや機械の支援を要請して対応したというふうにも伺っております。
 国土交通省といたしましては、引き続き、人材の幅広い活用や契約方式の工夫、技術開発、広域的な支援など、除雪体制の強化を行いまして、冬期の道路交通の確保に向けて関係機関と連携し、必要な支援を行ってまいりたいと考えております。
#162
○武田良介君 これ、昨日からも、私、繰り返し繰り返し聞きまして、なかなか、これが教訓ということを考える場所もないし、私、何度聞いてもなかなか出てこなかった。しかし、今の話、まあ一定、昨日から福井のお話聞いたのかなという感じもしますけれども、しかし、支援に行ったといっても、県道や市道の重立ったところと。私が聞いている生活道路の除雪というところまでは手が回らなかったわけですよね。そういう実態だということだと思いますし、これ、ただ単に実務的な話ではやっぱりないと思うんです。
 私、金沢に行ったときに、道路が除雪されないから車が出せない、介護ヘルパーさんもなかなかそのお宅まで行けないということもあった。患者さんは病院に行けない。ただ、聞いたのは、そういった介護サービスなんかの制度の枠の中にある人はまだ、ヘルパーさんも歩いていって何とか訪問するということも努力するからまだ良かったけれども、そういう制度の枠の外にある方、障害を持っているだとか病気のある高齢独居の方だとか、そういった方の中で、一週間も雪に閉ざされて気がめいって、漂白剤を飲み込んでしまうだとか、自殺未遂を図った方がいて病院に運び込まれるだとか、そういう状況もあったということなんですね。
 だから、これは単に実務的な話ということではなくて、本当に国民の命に関わる問題だということを私はしっかり認識すべきだというふうに思います。国が、じゃ、どういう責任果たしていくのかということだというふうに思うんです。冒頭にも聞きましたけれども、基本計画というものを持っているわけですが、これ本当に実効性あるものにする必要があると思うんです。
 各地で私お話聞きましたら、どこでも口をそろえておっしゃられていたのは、あの行革によって、臨調行革によって、道路維持管理に関わる現業職員を採用しなくなったことが出発点だというふうに話される方が本当にたくさんいらっしゃいました。
 金沢では、直営の道路管理のための公社があって、人も機械もあるんだけれども、五十八人いた人が十八人に減ったんだそうです。しかも、十八人いてもそれは事務職員の方も含んでいるので、実際除雪作業に当たるのは十人だと。福井県は、直営で除雪を行う方がかつては百名ほどいたそうですが、今は一人もいないと、全て民間委託というふうになっていると。
 最後に大臣にお伺いしたいんですが、これ問題だというふうに私本当に思います。ここにはやっぱり政治の責任があると思うんですね、先ほどの行革の話。行革で減らして、民間に出すけれども、民間は今言ったような状況になってきている。一方で、基本計画には除雪体制の確保と書いてあるわけですが、今日ずっと私が聞いてきたような状況になっているというのが今の状況だと思うんです。国がどう責任を持って、実効性のある基本計画を作って、体制の確保をやっていくのか。私は、費用の補償を拡充していくだとか、そういったことも含めて対応必要だと思いますけれども、大臣、いかがですか。
#163
○委員長(河野義博君) 申合せの時間が参りましたので、簡潔にお願いいたします。
#164
○国務大臣(小此木八郎君) 私自身が、今日、今テーマになりました福井県に参りまして、二月二十四日でございまして、ここではいろんな地に赴いて自分の目で見てまいりました。あるいは、首長さんたちの話も聞いてまいりました。
 中部九県一市の応援協定や、あわら市と新潟県妙高市との応援協定による除排雪対応等、外部の応援がうまく機能した事例も聞いてまいりましたけれども、まあ除雪とは違いますが、先ほど九州北部の話が出ました。私、就任して初めて行ったところが朝倉、東峰村等々でございましたけれども、こういったところも、瓦れきの処理について業者がうまく道路啓開に当たっていただいたというような話も聞きました。
 しかし、一方で、委員が今言われた問題点は、必ずこれ、どこの地域でも恐らく、皆さん政治家ですからその選挙区を抱えています、それぞれの選挙区でもそういう防災協力について、そういう業者が、応援団体、建設業者、除排雪の実際にされる方々、そういった人たちの苦労あるいは生活をしていかなきゃいけないという現実がありますから、私たちはこういう中での議論の、委員の議論をしっかりと受け止めて、さらに、内閣府防災担当として、国交省、農水省、何ができるか常に考えて前に進めることをしてまいりたいと存じます。
#165
○委員長(河野義博君) おまとめください。
#166
○武田良介君 あっ、済みません。
 教訓つかんでいないだとかということは当然許されないというふうに思いますし、実効性のある基本計画を是非作って国の責任を果たしていく必要があるということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。
#167
○木戸口英司君 希望の会、自由党の木戸口英司です。
 まずもって、島根県西部で発生した地震、そして大分県中津市での土砂災害、被災された皆様には心からお見舞いを申し上げ、また犠牲となられた方々にお悔やみを申し上げますとともに、行方不明者の皆様の一日でも早い発見、救出をお祈り申し上げます。
 それでは早速、災害時の安否情報公表の在り方についてお伺いをいたします。
 先ほども御指摘がありました個人情報の保護強化と活用を目的に、昨年、改正個人情報保護法が全面施行され、本人同意の確認を一部厳格化することとなりました。その中で、個人情報保護法施行以降、行政機関が必要な情報を明かさない過剰反応が拡大しており、改正で匿名社会の更なる深刻化も懸念されています。
 全国各地で、先ほど申し上げましたとおり、大規模災害が頻発しております。災害時、安否確認は生死を分け、発災当初の関心は安否情報に集中する一方、公表、非公表は自治体の判断とされ、行方不明者の氏名が非公表となるケースが相次いでおります。住民の個人情報保護は自治体ごとの個人情報保護条例が規律している中で、法制では、生命や身体などの保護に必要な場合、同意がなくても提供できる例外規定があります。しかし、二〇一四年の御嶽山噴火や一五年の関東・東北豪雨などでは氏名が非公表とされ、その背景には法制への理解不足があるのではないかという指摘もあります。
 そこで、これ岩手日報でありますけれども、昨年の一月から六月の半年間、「あなたの証し 匿名社会と防災」として、各種アンケート、これは六月二十一日、国会議員アンケートが記載された、今日の委員の皆様のお答えもこの中に相当数あるようであります、この各種アンケートとともに、災害時の個人情報の扱い方について考える特集が組まれました。
 東日本大震災発災時は、インターネット、携帯電話が普及し、ソーシャルメディアの可能性が指摘されておりましたけれども、通信が回復するまでは、被災地から発信できるメディアとしてはほとんど機能いたしませんでした。災害発生初期に多くの人が求める安否情報は、東日本大震災では、避難所で作られた避難者名簿が生存を伝える命の名簿となり、新聞やラジオなどアナログなメディアにより県内外に広く発信された、そういう実態があります。
 皆様にもこのアンケート、抜粋をお配りしておりますけれども、その東日本大震災を経験した岩手県内三十三市町村アンケート、この避難者名簿について、本人の同意を得る、震災のような大規模災害時などの条件付で公表、これが二十二市町村でそのような決定とされております。やはりこれはこの経験がこのような検討を進めたということも言えると思います。
 まずは、この避難者名簿の公表の現状について、御所見をお伺いいたします。
#168
○国務大臣(小此木八郎君) 内閣府としてですが、避難者の数や状況の把握は食料の配給等において重要となることから、食料の配給等ですね、避難者一人一人に氏名、生年月日、性別、住所、支援の必要性の有無等を記載していただき、避難者名簿を作成することが望ましいと考えているところであります。
 避難者名簿の公表についてですが、安否確認のために必要との考え方がある一方で、そもそもこの名簿は広く公表することを目的としていないものであることや、DV等のため所在を知られたくない人等もおられることも考慮する必要があると考えております。
 いずれにしましても、避難者名簿を公表するかどうか、これは個人情報保護条例等に基づき、被災された方々の御心情に寄り添いながら自治体において適切に判断されるべきものであると考えております。
#169
○木戸口英司君 公表をめぐるそういう課題はあると思います。しかし、過剰なまでの個人情報保護の高まり、その中で大規模災害に安否情報、安否確認を難しくするリスクをはらんでいるということを強く指摘したいと思います。
 この災害時、行方不明者、今度は行方不明者の名簿公表でありますけれども、この公表、非公表については、自治体によってこれも対応が分かれている実態があります。
 また、アンケートの結果でありますけれども、これは、東日本大震災の遺族アンケート、三百二十名というアンケートでありますけれども、災害時、行方不明者の氏名公表をすべき、四六・一%、家族の判断によって、四四・一%と。やはり、こういう悲惨な経験をした遺族にとっても、この行方不明者の公表はあるべしという高い数字が出ております。
 また、首都直下地震、そして南海トラフ巨大地震が想定される中で、全国の自治体が、命を守る防災対策に加え、被災後の安否情報の在り方についてやはりしっかり検討をしていく必要があるという実態はここにあると思います。
 この行方不明者の公表について、現状、そしてその所見をお伺いいたします。
#170
○国務大臣(小此木八郎君) 現在も、大分県の土砂崩れで、人命の、行方不明者救出活動、捜索活動が行われております。何よりもこれは人命が第一となってまいります。行方不明者の氏名を公表することによって、捜索活動の効率化につながるなど、人命を救う観点から必要があるのであれば氏名の公表は行うべきだと考えております。現に、今の方々の名前は、救出している方々、行方不明の方々は公表されておると存じております。
 一方、災害の状況や被災された方の事情等はその都度異なるものであり、また、災害時に行方不明者等の氏名を公表することについては、これまた御家族の心情への配慮の必要性などの課題も、先ほど申し上げたように存在をするところと認識しています。
 いずれにしても、行方不明者の氏名公表については、先ほど申し上げましたが、自治体が個々の災害の状況等に応じ、個人情報保護条例等も踏まえ判断すべきものと考えております。
#171
○木戸口英司君 もう一つ、このアンケートでありますけれども、四十七都道府県に行方不明者の氏名公表について聞いた結果が出ております。公表、非公表の明確な対応を決めていない、これが三十五都道府県、条件付で公表と決めているところが四県、そして、やはりここが大きいと思いますけれども、国が氏名公表についてガイドラインを示すべき、これが三十七都道府県に上っております。
 また、東京、神戸、高知、それぞれ、合わせて千人調査をした結果が出ております。
 特にこれ東京をちょっと捉えてみたいと思うんですけれども、大規模災害時、避難所などに避難した場合、避難者名簿などの形で氏名公表すべきか、公表してほしい、そして、どちらかといえば公表してほしい、九三・二%、そして、行方不明者の氏名公表については、これ、公表してほしい、そして、どちらかといえば公表してほしい、八四・四%と、この東京においても非常に高い数字が出ております。先ほど申し上げましたとおり、首都直下地震が懸念される東京都、氏名公表を望む声が多数を占めております。つながりの希薄化や地域コミュニティーに対する関心の低下が懸念される都市部だからこそ、実名による安否情報発信の意義を認識していることが明らかだと思います。
 首都直下地震では断水などの影響で発災二週間後に避難者が最大で約七百二十万人になるとの想定もあり、情報共有、伝達の対策は必須であります。東日本大震災後に改正された災害対策基本法では、安否情報の照会について規定されましたが、行方不明者の氏名公表は定められておりません。
 災害時の個人情報は保護されるものという以上に適正に利用されるものという社会的コンセンサスを形成するべきであろうと考えますけれども、国による氏名公表の指針策定について所見をお伺いいたします。
#172
○国務大臣(小此木八郎君) 避難者や行方不明者の氏名公表について、今日も度々議論がございました。災害の状況や被災された方の事情等がその都度異なるものであり、個々の災害の状況に応じて、各自治体が個人情報保護条例の規定等も踏まえ、必要性を勘案しながら判断すべきであると考えており、統一した基準等を定めることは今考えてございません。
 いずれにしても、大規模災害時には国と被災自治体の連携が重要であります。被災自治体に対して過去の事例も踏まえた必要な助言を行うなど、国と被災自治体が緊密に連携して災害対応に当たってまいりたいと存じます。
#173
○木戸口英司君 こういう大規模災害の発生時の自治体の混乱というのは、もう言うまでもありません。その中で、やはり多くの、もう全国からこの氏名、安否情報の要求というのは高まるわけでありまして、その対応の仕方をその都度決めていくということには非常に難があると思います。
 最後のアンケート結果ですけれども、これは国会議員アンケート、有効回答二百七十三名ということですけれども、避難者名簿についても、行方不明者氏名公表についても、公表すべき、どちらかといえば公表するべきが非常に高い数字になっておりますし、国による公表のルール作りについても九〇%近くが肯定的ということであります。その意味では、是非国会内でこういった議論も深めていくべきであろうと思います。
 こういう基準作りが必要であるということ、こういう認識が高まっている中で、個人情報の法制への理解不足、また誤解、過度に慎重な姿勢をつくっているという実態もあると思います。自治体の災害対策として急務なのは、個人情報保護法制への理解を促進する研修を行ったり、災害時を想定した安否情報開示のための判断基準の策定、それを使いこなす訓練、こういったものがやはり必要なんだろうと思います。
 また、報道機関の責任も大きいと思います。取材の在り方、報道機関は表現の自由を実現する担い手として社会的責務は大きいわけであります。大規模災害時の安否情報にメディアが果たす役割は大きく、メディアスクラムを避け、公共的な役割を果たしているという信頼が基礎となるわけでありまして、実名報道にはルールやメディア側のリテラシーが重要と考えます。
 こういった点、国と自治体、またメディアの責任、そして今後の議論の在り方、大臣、お考えをお伺いいたします。
#174
○国務大臣(小此木八郎君) 避難者、行方不明者のことにつきましては、度々申し上げてまいりましたけれども、やはり名前を明らかにして、その人命第一の観点からは広く知らせていただきたいと。しかしながら、個人情報保護条例というものがございます。自治体においてそこはしっかりとやっていただきたいというのが今の考えでありますが、国も国なりの体制は整えてまいりたいと今存じております。
 報道機関についてのお話がございましたけれども、お知らせをする、その周知をしていただくということにおいては大変に大きな役割を報道機関も果たしていただいていると、こういうふうに思います。しかしながら、一方で、行き過ぎた、行き過ぎた報道があるのではないかということ自体もこれはお聞きすることがございます。人命を第一に考える、捜索活動、救出活動の中で先ほど申し上げたように協力をしていただいていること、あるいはかえって混乱をしてしまっては元も子もない。そこはしっかりと情報共有もしながら事に当たっていかなければならないと思います。
 いずれにいたしましても、災害時には、行政、民間の各主体が被災者の心情にも配慮しながら適切に対応していくことが最重要であると考えております。
#175
○木戸口英司君 やはり、国が一緒に考えるということが大事だと思います。自治体、そしてメディアも含めて、また国会の中でもしっかり議論していくべきということを提案し、次の質問に移ります。
 先ほど来議論があります火山防災対策について、私からも何点か質問いたします。
 内閣府の火山防災対策会議の下に設置された火山防災行政に係る検討会において、本年三月に「火山防災対策会議の充実と火山活動が活発化した際の協議会の枠組み等の活用について」が取りまとめられました。その第一段階として、当面、火山防災対策会議の下部委員会として調査企画委員会を設置することが提言されております。
 この調査企画委員会の概要及びその狙い、また取組の具体化に当たっての課題についてお伺いいたします。
#176
○政府参考人(海堀安喜君) 今委員から御指摘いただきましたこの調査企画委員会でございますが、有識者や関係府省の職員等で構成され、関係機関がより一体的に火山防災施策やそれに関する研究を推進することを目的として、火山防災の観点から重点的に検討すべき課題などについて共有することとしております。
 速やかに委員会を設置し、火山防災上の重要性と研究の実用化のレベルを踏まえ、現実的な目標を設定して戦略的に取り組んでいくというふうに考えております。
#177
○木戸口英司君 改正活火山法が施行されて二年が経過し、そして先般、草津白根山噴火ということを迎えました。
 この改正火山法の評価、課題、改めてお伺いいたします。
#178
○国務大臣(小此木八郎君) 御嶽山の噴火を受けて、二十七年に活動火山対策特措法の改正がこの国会でございました。登山者等に対する迅速な情報提供、あるいは火山ごとに専門的な知見を取り入れた対策の検討等が必要とされ、こういったことがこの特措法の中に、改正案の中に入っております。委員御指摘のとおり、火山防災協議会の設置や地域防災計画における警戒避難に関する記載等が義務付けられました。
 法改正から二年が経過し、火山防災協議会について、これは四十九火山全てに設置されています。一方、避難計画については、必要な項目全てを定めている市町村はおよそ三分の一にとどまっていることから、作成のノウハウをまとめた解説資料を作成する周知等、火山防災対策の一層の促進を図ってまいりたいと思います。
 先ほどお話しいたしましたように、避難計画をしっかりと作ろうという中でも、その作る職員の数が足りなかった、あるいはおられなかった。今、国で協力をしているところでありますけれども、そういったところの現状を更に認識をしてこれは前に進めなきゃいけないと、こういうふうに思っております。
#179
○木戸口英司君 この改正活火山法、これに基づいて、各火山の地元の都道府県及び市町村、火山専門家や気象台などから成る火山防災協議会を設置することとなっております。平常時に警戒避難体制の整備、また火山防災協議会では噴火シナリオと火山ハザードマップの検討を並行的に進め、噴火活動の段階に応じた入山規制や避難等の防災対応を定めた噴火警戒レベルについて検討した上で避難計画を策定するということになっております。
 しかし、火山は明瞭な前兆がなく突然噴火する場合があること、火山現象は多様で火山ごとの個別性があること、噴火史でも解明されていない多くの火山があることから、噴火を事前に予知することは容易でないことはもう明白であります。
 実際、平成二十七年、口永良部島全島避難の際の噴火警戒レベルは入山規制の段階であるレベル三であり、御嶽山の噴火の際には当時平常と表現されていたレベル一でありました。また、草津白根山においても噴火後にレベル一から三に引き上げられていると。このほか、阿蘇山、桜島などにおいても見逃しや空振りが発生しており、まあ空振りはいいんだと思いますけれども、噴火警戒レベルによる噴火警報は事前警報としての役割を果たし得ないではないかと指摘がなされております。
 これに対して、内閣府は、平成二十八年十二月には、レベルを上げないまま噴火した場合の避難対応を計画に記載するよう手引を改定しています。このことは、噴火警戒レベルに対応した避難計画を策定するとの基本方針そのものに困難が生じている、矛盾が生じていることを意味するのではないかと考えますが、内閣府の見解をお伺いいたします。
#180
○国務大臣(小此木八郎君) 各地の火山防災協議会は、過去の噴火実績等を踏まえた噴火シナリオや火山ハザードマップに基づき噴火警戒レベルを設定し、避難計画を策定することとしています。噴火警戒レベルに応じて具体の避難計画を策定することにより、迅速に入山規制や避難勧告等の防災対応を取ることができることから、噴火災害の軽減につながることが期待されると存じます。
 一方、御嶽山噴火等、事前に噴火警戒レベルが引き上げられないまま噴火に至る場合があることから、突発的な噴火への対応についてもあらかじめ計画しておくことが必要と考えています。
 このため、おっしゃったように、平成二十八年、内閣府において策定した噴火時等の具体的で実践的な避難計画策定の手引きでは、噴火警戒レベルが事前に引き上げられた場合に加えて、事前に噴火警戒レベルが上げられないまま噴火に至った場合についても避難計画に定める事項を記載し、関係自治体に周知しているところであります。
#181
○木戸口英司君 ちょっと時間がなくなってまいりましたので、ちょっと一つ飛ばしますけれども、火山防災協議会、これ、平常時の警戒避難体制の整備ということになっておりますけれども、やはり有事においても火山防災協議会の体制を活用することが必要ではないかと考えますが、所見を伺います。
 それともう一つ、加えて、これ、避難を決める上での首長の判断を支えるため、火山防災協議会の中に、火山研究者の知見を活用して明確な火山活動評価を行うためのコアグループをつくることが必要なのではないかと考えますが、見解をお伺いいたします。
#182
○国務大臣(小此木八郎君) 前段ですが、委員御指摘のとおり、活動火山対策特措法においては、火山防災協議会は避難計画の策定等の警戒避難体制の整備を行うことを目的とした組織と位置付けられております。一方、一月の本白根山の噴火の際には、火山防災協議会の火山専門家と草津町が緊密に連携し、孤立者の救助において臨機応変な対応が行われたと承知しております。
 このように、平常時のみならず、緊急時においても火山防災協議会の枠組みやネットワークを活用することは円滑な災害対応を取る上で有効と考えております。
 また、火山活動に関する評価は、気象庁が火山噴火予知連絡会からの科学的な助言を受け、迅速かつ的確に実施する必要がございます。自治体がそれを活用する体制として、火山防災協議会における関係機関の連携を強化していくことが重要であり、地域の実情に応じて臨機応変に運営していくことが肝要と考えています。
 本年一月の本白根山の噴火の際にも、火山専門家を含めた火山防災協議会の主要な構成員が集まり、火山活動の状況やその後の防災対応について機動的に情報共有が図られたと承知しております。
#183
○木戸口英司君 先ほど文科省に対して人材育成の質問がありましたので、今日は来ていただいておりますけれども、私からも強くそのことは要望し、ちょっと質問は、申し訳ありません、省かせていただきます。
 それでは、最後、気象庁に、最後の質問になりますけれども、草津白根山の噴火を受け、気象庁は活火山の監視網を拡大することとしており、草津白根山においても臨時の地震計及び空振計が増設されましたが、これらの対応や予算措置が一過性のものとなってしまわないかと危惧をしております。
 継続的、計画的に監視観測体制を充実させていくためには、監視観測体制の充実に係る優先順位を、市町村等と情報共有を図りながら科学的根拠に基づいて決めていくことが重要と考えますが、気象庁の見解をお伺いいたします。
#184
○政府参考人(橋田俊彦君) お答えいたします。
 先ほどから大臣にもお答えいただきましたけれども、気象庁では、噴火警報等を発表するため、二十四時間体制で火山の監視観測を行っております。これに当たっては、火山噴火予知連絡会における関係機関や専門家が保有する知見を活用しながら、例えば常時観測火山を選定し、継続的かつ計画的に観測体制の強化をこれまでも進めてきたところでございます。
 今回の草津白根山の噴火も踏まえまして、引き続き火山の観測の在り方について検討を進めているところでございますけれども、この検討に当たりましては、例えば火山の観測地点の選定や観測施設の整備、運用に当たりましては地元自治体等ともよく連携をして、情報を共有しながら進めていくことが大事でありますので、これまでもそのようにしてきておりましたけれども、より一層連携をしながら進めてまいりたいというように思っております。
 引き続き、関係機関や地元自治体、専門家とよく連携をしながら、効果的、効率的な火山の観測監視体制の維持、構築に努めてまいります。
#185
○木戸口英司君 終わります。
#186
○委員長(河野義博君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後三時散会
ソース: 国立国会図書館
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