くにさくロゴ
2018/05/14 第196回国会 参議院 参議院会議録情報 第196回国会 予算委員会 第18号
姉妹サイト
 
2018/05/14 第196回国会 参議院

参議院会議録情報 第196回国会 予算委員会 第18号

#1
第196回国会 予算委員会 第18号
平成三十年五月十四日(月曜日)
   午後零時五十六分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十日
    辞任         補欠選任
     田村 智子君     山下 芳生君
     福島みずほ君     山本 太郎君
 五月十一日
    辞任         補欠選任
     上野 通子君     森 まさこ君
     松川 るい君     羽生田 俊君
     元榮太一郎君     塚田 一郎君
     吉川ゆうみ君     井上 義行君
     三浦 信祐君     伊藤 孝江君
     伊藤 孝恵君     大塚 耕平君
     大島九州男君     矢田わか子君
     大門実紀史君     田村 智子君
     山下 芳生君     武田 良介君
     山本 太郎君     福島みずほ君
 五月十四日
    辞任         補欠選任
     塚田 一郎君     元榮太一郎君
     森 まさこ君     上野 通子君
     大塚 耕平君     伊藤 孝恵君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         金子原二郎君
    理 事
                石井 準一君
                宇都 隆史君
                高野光二郎君
                二之湯武史君
                丸川 珠代君
                横山 信一君
                川合 孝典君
                蓮   舫君
                辰巳孝太郎君
    委 員
                青山 繁晴君
                朝日健太郎君
                有村 治子君
                井上 義行君
                上野 通子君
                太田 房江君
                こやり隆史君
                島田 三郎君
                滝沢  求君
                塚田 一郎君
                中泉 松司君
                中野 正志君
                羽生田 俊君
                平野 達男君
                舞立 昇治君
                元榮太一郎君
                森 まさこ君
                山田  宏君
                和田 政宗君
                渡邉 美樹君
                秋野 公造君
                伊藤 孝江君
                熊野 正士君
                竹内 真二君
                伊藤 孝恵君
                大塚 耕平君
                大野 元裕君
                藤田 幸久君
                矢田わか子君
                石橋 通宏君
                小川 敏夫君
                小西 洋之君
                田村 智子君
                武田 良介君
                浅田  均君
                片山 大介君
                福島みずほ君
               薬師寺みちよ君
   国務大臣
       内閣総理大臣   安倍 晋三君
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        麻生 太郎君
       外務大臣     河野 太郎君
       文部科学大臣
       国務大臣     林  芳正君
       厚生労働大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(拉致問
       題))      加藤 勝信君
       農林水産大臣   齋藤  健君
       国土交通大臣
       国務大臣     石井 啓一君
       防衛大臣     小野寺五典君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(規制改
       革、地方創生)
       )        梶山 弘志君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策、消
       費者及び食品安
       全、海洋政策)
       )        福井  照君
   副大臣
       財務副大臣    木原  稔君
       厚生労働副大臣  高木美智代君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小野 亮治君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       桑原振一郎君
       内閣府政策統括
       官        海堀 安喜君
       内閣府地方創生
       推進事務局長   河村 正人君
       財務大臣官房長  矢野 康治君
       財務省理財局長  太田  充君
       文部科学省高等
       教育局長     義本 博司君
       農林水産大臣官
       房危機管理・政
       策立案総括審議
       官        塩川 白良君
       農林水産省経営
       局長       大澤  誠君
       国土交通省鉄道
       局長       藤井 直樹君
       国土交通省海事
       局長       蒲生 篤実君
       国土交通省航空
       局長       蝦名 邦晴君
       観光庁長官    田村明比古君
       防衛省人事教育
       局長       武田 博史君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○予算の執行状況に関する調査
 (外交・内外の諸情勢に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(金子原二郎君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 予算の執行状況に関する調査についての理事会決定事項について御報告いたします。
 本日は、外交・内外の諸情勢に関する集中審議を行うこととし、質疑は往復方式で行い、質疑割当て時間は二百十分とし、各会派への割当て時間は、自由民主党・こころ四十分、公明党二十八分、国民民主党・新緑風会三十八分、立憲民主党・民友会三十二分、日本共産党二十八分、日本維新の会二十分、希望の会(自由・社民)十二分、無所属クラブ十二分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#3
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
    ─────────────
#4
○委員長(金子原二郎君) 予算の執行状況に関する調査を議題とし、外交・内外の諸情勢に関する集中審議を行います。
 これより質疑を行います。塚田一郎君。
#5
○塚田一郎君 自由民主党の塚田一郎です。
 先日、柳瀬参考人に質疑をさせていただきました。柳瀬元総理秘書官は、加計学園の皆さんと自らの判断で会われたということでありまして、総理の指示も報告も一切なかったということを発言をされています。また、八田参考人は、獣医学部新設に影響を与えたことは一切ないと明言をしており、国家戦略特区の選定は公明正大に行われたものというふうに私も理解をいたしました。
 しかしながら、一方で、政権が長期化していることで総理へのそんたくがあったのではないかという声があることも否定はできません。また、財務省の文書書換えなど、行政の信頼を揺るがす問題が明らかになっていることは誠に残念なことであります。
 総理は、行政府の長として、こうした状況についてどのようにお考えなのか、率直にもう一度御説明をいただきたいと思います。
#6
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 一般論としては、そんたくされたか否かは、される側にはですね、例えば私のことをそんたくしているという、こう言われているんですが、される側には分かりにくい面があるわけでありまして、私として、なかったと、こう言い切ることはもちろんできないわけであります。
 私としては、もちろんこれそんたくなどは求めていないわけでありまして、何か私に言わばごまをすろうという意味での、おもねろうという意味でのそんたくは全く求めていないわけでありまして、そうしたことによってその人の人事に影響がある、その人が偉くなるということではもちろん全くあり得ないということは明確にしておきたいと思います。
 そんたくがあったのではないかとの批判があることは真摯に受け止めたいと思います。政権の長期化によってこうした、そうした国民的な懸念が高まっているのであれば、今後は更に慎重に対応していかなければならないと考えています。さらに、決裁文書の問題も含め、現在様々な問題によって行政に対する国民の信頼を揺るがす事態になっていることについては、行政府の長として大きな責任を痛感をしております。結果として国会審議が政策論争以外の話に集中してしまったことについては、国民の皆様に対して率直におわびを申し上げたいと思います。
 今後、うみを出し切り、しっかりと全容を解明した上で、二度とこうした問題が起こらないように再発防止に全力を挙げることが総理大臣としての私の責任であると考えております。
#7
○塚田一郎君 総理には、是非しっかりと全ての問題の全容究明、そして再発防止に努めていただきたいということをお願いをさせていただきます。
 今から四十一年前になりますが、私が新潟市立寄居中学校の二年生、十四歳のときに、一つ下の学年に横田めぐみさんが十三歳で在学をされていらっしゃいました。めぐみさん、このまさに神隠しと言われる拉致事件からもう四十年以上、多くの拉致被害者もこの四十年以上帰国できない状況にあり、私は本当に痛恨の極みだというふうに思っております。
 先日、ゴールデンウイーク、連休を利用して、横田拓也さん、飯塚耕一郎さんとともに訪米をし、トランプ政権の政府要人に対して、この拉致問題の早期解決に向けて強い協力の要請をさせていただきました。
 加藤拉致問題担当大臣も同時期に訪米をされていました。訪米の成果について大臣から御説明をいただければと思います。
#8
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員お話ありますように、この拉致問題、また米朝の首脳会談が目前に迫ってきている、こういう中で五月三日から六日までの日程で訪米をいたしました。
 家族会、救う会、そして塚田委員を始めとする拉致議連の方々とも御一緒に米国政府要人に働きかけを行うとともに、国連本部においてシンポジウムを開催し、拉致問題を始めとする北朝鮮の人権侵害問題の解決に向け、国際社会との連携強化を図ってきたところであります。
 このシンポジウムでは、拉致被害者の御家族、横田さん、飯塚さん、そして特定失踪者御家族の生島さんからも生の声を伝えていただくとともに、故オットー・ワームビア氏の御両親にも参加をしていただきました。
 それで、お父様のフレッド・ワームビア氏からは、北朝鮮が望んでいること、それは私たちが部屋に引きこもって何もしないことだということが分かったのです、そして、それこそが良くないことだと私たちは思っていますと発言があり、また、お母様のシンディ・ワームビアさんからは、私たちはオットーのために立ち上がらなければなりません、ここにおられる家族のためにも立ち上がらなければなりません、そうしなければなりません、それこそが私たちの義務ですという発言がありました。私も、聞いておりまして本当に強い感銘を受け、会場の皆さんもそうだったというふうに思います。
 また、こうした方々の御参加をいただき、邦人プレスのみならず外国プレスからも大変高い関心をいただき、また、現地においては、現地紙によるインタビューや記者会見等を通じて、北朝鮮の人権侵害の深刻さ、そして拉致問題に関する米国民を始め国際社会の皆さんの理解を深めることはできたというふうに考えておりますが、いずれにしても、今お話がありました、御家族の、これだけ長い期間がたっている、もう時間がないという切実な思いや切迫感を共有しながら、現下、こうした北朝鮮をめぐるこうした動き、これを生かすべく、日米韓などの関係国と緊密に連携しながら、あらゆる施策を講じ、一日も早く全ての拉致被害者の方々の帰国の実現に向けて更に全力で取り組ませていただきたいと思います。
#9
○塚田一郎君 北朝鮮によって息子さんのオットー・ワームビアさんを亡くされたお母さんの言葉は私の胸にも突き刺さりました。大変につらい思いの中であえて声を上げるということを決意をされたこの御夫婦の勇気に対して、我々はしっかりと応えていかなければならないなという思いを新たにしました。
 このシンポジウム、そして会談の後にトランプ大統領がワームビア御夫妻に電話をされたという報道がございました。トランプ大統領は、安倍総理がこの間、この拉致問題についてもそうですが、お話をされていることで非常に多くの関心を寄せていただいている証拠だと思うんですね。ですから、こうしたことをしっかりとこれからの米朝協議に結び付けていっていただきたいと思います。
 しかしながら、北朝鮮の駆け引きは既に始まっていると私は思います。金正恩委員長と五月に再度会談をした習近平国家主席は、トランプ大統領に対して、米朝双方が歩み寄り、段階的に行動し、協議を通じて懸念事項を解決するということを主張したとされております。
 まさに、こうした段階的な措置というのは、これまでの北朝鮮の常套手段であります。少しずつ譲歩を繰り返しながら肝腎な問題を先送りにして経済支援などのあめを手に入れると、これはもう過去の交渉の歴史で明らかであります。拉致、核、ミサイルの諸懸案を完全に解決するには、交渉の入口で段階的ではなく包括的な解決を確約させ、確実に検証されるまで安易に見返りを与えてはならないということが教訓であります。
 拉致問題については、全ての拉致被害者の一括帰国、そして核・ミサイル問題については、あらゆる種類の核、弾道ミサイルを完全、検証可能、不可逆的かつ短期間で廃棄させることが包括的解決の定義と私は考えますが、総理の御所見をお聞かせください。
#10
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先般、訪米する前に、体調を崩された横田滋さんのお見舞いに伺ってまいりました。一日も早い帰国、切実な、被害者の御家族の皆さんにとっては思いなんだろうと、こう思います。
 トランプ大統領にも、この皆さんの思いはしっかりと伝えたところであります。そういう意味においては、今までの歴代の大統領の中でも最もこの拉致問題については理解をしていただいていると思います。また、文在寅大統領とも、詳細については申し上げられませんが、この拉致問題については相当突っ込んだ話をさせていただきました。文在寅大統領からも、この問題の解決のためにもしっかりと協力をしていくという力強い言葉があったわけでございます。
 そういう意味では、国際的な環境は今までよりも相当整ってはいるんだろうと思うところでございます。この拉致問題の早期解決に向けて北朝鮮に決断を迫ってまいりたいと思います。
 また、大量破壊兵器、そして弾道ミサイルの問題でありますが、核兵器だけではなくて、生物化学兵器も含めた大量破壊兵器、そして、アメリカに届くICBMだけではなくて、ノドン、スカッドもあります。日本を射程に入れているミサイルも含めた、中・短距離弾道ミサイルも含めたあらゆる弾道ミサイルの完全、検証可能な形で不可逆的な廃棄を求めていかなければならないと、こう思っているところでございます。
 この方針は揺らぐことはありませんし、できるだけ短期間で廃棄を実現すべく、米国と緊密に連携をしていきたいと考えております。
#11
○塚田一郎君 今、総理、短期間というお話をされましたが、具体的にその短期間というのはどれぐらいの見通しというふうにお考えですか。
#12
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 言わば、塚田委員がおっしゃったように、二〇〇四年の枠組み合意、そして二〇〇五年の六者会合の合意のときから、あのときの経緯からの言わば反省点として、北朝鮮の言わば時間稼ぎに付き合ってしまった、と同時に、見返りを与える、制裁解除を行うタイミングを間違えたということであります。このことについては繰り返し私もトランプ大統領に申し上げたわけでありまして、そうはさせないためにも、まずはCVIDのタイムスケジュールを決めて、それをなるべく短期間に実行していく、そして、CVIDを行った後、我々は制裁を解除するということでなければならないんだろうと、こう思うところでございます。これは核もミサイルもそうであります。
 他方、もちろん日本にとっては拉致問題がありますし、日本は日本の独自の判断をすることになるわけでございますが、国連制裁決議との関係ではそういうことになっているんだろうと、こう思う次第でございまして、期間はどれぐらいかということについては、どれぐらいの期間かということについては日米で話し合って、具体的に話し合っておりますが、今、これからまさに米朝の首脳会談が行われる前につまびらかにお話をすることは控えさせていただきたいというふうに思います。
#13
○塚田一郎君 今、総理はCVIDを行った後とおっしゃいました。つまり、実際にそうした廃棄が行われることを確実に検証してからでなければならないという私はことだと思いますし、それに目指して包括的解決を進めていっていただく。この方針、日米韓で包括的解決については完全に一致しているという理解でよろしいでしょうか。
#14
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日米では完全に一致しております。
#15
○塚田一郎君 韓国はどうですか。
#16
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 文在寅大統領ともこの点について随分話をいたしました。そこで、国連決議について、この三か国で、日中韓で共同声明に、この国連決議をしっかりと履行していく、制裁についてもしっかりと履行していくということを趣旨について書き込んでいるわけでございますが、この国連決議には、今申し上げました形で、全ての大量破壊兵器、そしてあらゆる弾道ミサイルのCVIDを実行するということが書いてあります。
 三か国でもその認識を共にできたと思いますが、韓国との間においても、文在寅大統領は、言わば国連決議をしっかりと実行していくと、そして、まさにこのCVIDがなされたときに制裁を解除していくというのが、国連決議に従って対応していくというのが私の断固たる姿勢であると、これはもうはっきりと申し上げるという趣旨のことを私に言われたところでございます。
#17
○塚田一郎君 ありがとうございます。
 一方で、金正恩委員長は習近平国家主席に対して、米国と非核化について包括的合意ができた場合は中間段階で経済的支援を行ってほしいと要請をしたと言われております。習氏は、米国と合意し、非核化の具体的な進展があれば、中国が北朝鮮を支援する大義名分ができるとも言ったとも言われております。
 足下が揺らいでは困るというふうに思うわけですが、まず、日米韓については、拉致被害者の帰国、核、ミサイルの包括的解決の検証が、今申し上げたとおり、実際に行われなければ制裁は解除しないということで一致をしているという理解でよろしいですか。
#18
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先般の日米首脳会談や日韓首脳会談を含め、日米韓三か国、とりわけ日米の間では平素から緊密に連携をしておりまして、御指摘の点についてはしっかりと政策のすり合わせを行っています。
 引き続き、北朝鮮に政策を変更させるために、日米、日米韓で緊密に連携をして、中国、ロシアを含む国際社会とも協力をしながら、我が国としてもしっかりと役割を果たしていく考えであります。大切なことは、日米、米朝首脳会談に向けて緊密な連携をあらゆるレベルで行っていきたいと、このように考えております。
#19
○塚田一郎君 六月十二日に、シンガポールにおいて歴史的な米朝首脳会談が開催をされます。総理は、トランプ大統領が得意なディールで突破口を切り開くことを期待しているというふうにおっしゃっています。しかし、トランプ政権においても、ボルトン大統領補佐官は、米朝首脳会談について、トランプ政権内では誰も一切の幻想を抱いていない、一つ確かなのは大統領がアメリカ・ファーストを掲げていくことだというふうに述べています。
 北朝鮮とのディールの難しさを私は誰よりもよく知っているのは総理自身だと思います。したがって、これからまたG7がございますので、トランプ大統領に直接総理がお会いになって最後に念をもう一度押していただきたいというふうに思いますが、いかがですか。
#20
○内閣総理大臣(安倍晋三君) G7が予定をされているわけでございますが、この六月にカナダで開催されるG7シャルルボワ・サミットの機会も、これは米朝首脳会談の前に行われるわけでありますが、活用して日本の考えをしっかりと米国に伝えたい、これはまさにトランプ大統領とは顔を合わせてフェース・ツー・フェースでしっかりとお伝えをしていきたい、また電話会談等も活用していきたいと、こう思っております。米朝の首脳会談に向けて米国とともに準備をしっかりと進めていきたいと、こう思っております。
 また、その結果がどうなるかということでありますが、米朝首脳会談が行われた後にもトランプ大統領と何らかの形で会談を行いたいと、こう考えております。
 それとまた、実際にこの米朝首脳会談を今リードしているのはポンペイオ国務長官であります。先般、ポンペイオ国務長官が北朝鮮を訪問され、金正恩委員長とも会談を行っているわけであります。横田に寄られたときには河野外務大臣と電話で話をしたところでございますが、ただ、まだ大統領に全てを報告する前でございましたから内容は限られておりますので、何らかの形で、まずはまた河野外務大臣とポンペイオ外務大臣と電話なりあるいは会うなりして、しっかりとまた外相レベルでも意思疎通を緊密にしていきたいと、このように考えております。
#21
○塚田一郎君 しかし、北朝鮮は相変わらず拉致問題は解決済みという主張をしております。
 拉致問題の解決は、この問題を誰よりもよく知って真剣に取り組んできた政治家安倍晋三、総理自身の手で何としても成し遂げていただきたい、これはもう御家族の思いでもあります。私も何度もそのことをお話をしてまいりました。共に活動する中で、総理に対する大きな期待を御家族の皆様は抱かれていらっしゃいます。
 千載一遇のチャンスであり、最後のチャンスだというふうに御家族の皆さんは認識をされているわけで、やはり最後は、総理が金正恩委員長と直接会談をして被害者を救出してきていただくしかないと思います。その決意、首脳会談も含めて、総理からお聞かせをいただきたいと思います。
#22
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先般、拉致被害者の御家族の皆様とお目にかかったときにも、例えば有本恵子さんのお父様からも、是非会って要請してもらいたいというお話でした。恵子さんのお母様も今、体の具合が余り優れないということでございますが、この問題を解決をする上においては国際社会の協力も必要でありますが、最後はやはり日本独自の努力でなければ解決できないと思いますし、日朝で話し合わなければならない、その中には当然首脳会談ということになっていくんだろうと、こう思いますが、しかし、その首脳会談は、会うためだけの首脳会談ではなくて、拉致問題の解決につながるものでなければならないと、このように考えております。
#23
○塚田一郎君 先ほど、見返りを安易に与えてはならないというお話をさせていただきました。総理は既に拉致問題の解決がなければ北朝鮮に対しての支援は行わないということは明言をされていますが、そこが本当に重要なところなので、改めて国会の場でお伺いをしたいと思います。
 拉致問題の解決、すなわち全ての被害者の帰国がなければ制裁は安易に解除をしないということでよろしいでしょうか。
#24
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この制裁については、既にその制裁の理由の中に、核、ミサイルのCVIDを行わなければ行えない、行うように制裁を掛けるということになっておりますので、これは決議がある限り制裁は付いていくということだろうと思います。
 また、日本は日本の立場として、拉致問題がございます。当然、拉致問題が解決なされなければ、日本と北朝鮮との間の問題が解決をしたということにはならないわけでありますし、十年前に北朝鮮が言わば六か国協議の合意が成ったときにも、日本は二十万トンの重油については、私、当時総理大臣でありましたが、拉致問題が解決をしていないという理由で日本のみが支援を行わなかったということでありました。この考え方には変わりがないということでございます。
#25
○塚田一郎君 終わります。ありがとうございました。
#26
○委員長(金子原二郎君) 以上で塚田一郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#27
○委員長(金子原二郎君) 次に、森まさこ君の質疑を行います。森まさこ君。
#28
○森まさこ君 自民党の森まさこでございます。
 様々な指摘がなされておりますが、安倍総理がずっと繰り返しおっしゃっていただいているとおり、徹底的に調査し、うみを出し切る、このことをしっかりとお願いしたいと思います。
 その上で申し上げますと、国政には重要な課題が山積しております。国会の場で、国民のために重要な国政課題をしっかりと議論をし、前に進めてまいりたいと思っています。その意味で、今日、国会が開かれ、議論する機会を得たことを非常にうれしく思います。
 本日の予算委員会のテーマは外交ということですので、それに従って質問させていただきますと、北朝鮮をめぐる朝鮮半島情勢が大きく揺れ動き、イランをめぐる核合意から米国が撤退し、また貿易面では米中の貿易戦争とも言える状態が発生しつつある中で、様々な外交マターが複雑に絡み合って対処が困難になってきております。米朝首脳会談の帰趨を始め、先を見通すことが非常に困難な中で、やはり総理が我が国として様々なシナリオを考えて対策を考えているということ、午前中の衆議院の質疑も見させていただいて承知したところでございますが、変化に応じて、その場面その場面で高度な政治判断も求められてくると思います。
 この点、冷戦後の各国首脳の在任期間を見させていただくと、米国が五人、ドイツが三人、中国四人、ロシア五人、韓国六人の中で、日本は十八人の首相が交代をしています。短期政権が続いた時代に外交的な影響力が弱まってチャンスを逃がしたり、領土的な圧力が強まったりしたこともあったかと思います。このような中で、今非常に厳しい状況の中で安倍総理の外交手腕に大きく期待をしておりますが、まず最初に、テロ対策について総理のお考えをお聞きしたいと思うんです。
 私は、自民党の治安・テロ対策調査会長を四期連続で務めさせていただいております。現下の国際テロ情勢をめぐっては、中東、北及び西アフリカ及び東南アジア地域においてテロが続いているほか、欧米諸国においては、テロ組織の過激思想に影響を受けた、いわゆるホームグローンによって引き起こされたと見られるテロ等が多数発生するなど、世界各地にテロの脅威が拡散し、極めて深刻な状況となっております。邦人がテロの被害に遭う事件や我が国の権益が損なわれる事案もございました。
 近年は、いわゆるソフトターゲット、大勢の人が集まり、警備が比較的緩やかなそういう施設を狙ったテロも頻発しております。その点でいえば、来年のラグビーワールドカップ、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて徹底的にテロ対策を講じていく必要があります。また、宇宙空間やサイバー空間の安全保障上の比重も高まっています。
 私、テロの調査会長になってから役割の重要性を感じたのは、やはり複数省庁にまたがっている、その中で横断的にテロ対策という目で予算を見ていくということで、全体的に強化するための予算編成に気を配ってまいりました。伊勢志摩サミットのときにも、これまでのテロ対策の取組を総点検し、そして政府に対して提言をいたしました。テロリストの入国を阻止するための先進的な機器の導入や航空の保安検査の厳格化、それにテロに関連する情報を一元的に集約する政府の組織の拡充などを求め、政府においては、この提言に対応してテロ関連予算の充実と着実な執行に取り組んでいただいたものと認識しています。
 また、福島県においては原発の廃炉作業中であります。安全な廃炉を完全に成し遂げる、これを私は絶対にしなければならないと思っておりますので、廃炉中の原発の警備予算、これも付けていただきました。
 しかし、テロ対策は、想定外を想定する、完全なものはあり得ない、万全なことはあり得ない、これが基本です。
 本年一月に、ワシントンDCで私は治安・テロ調査会長として講演をさせていただきましたが、あらゆる事態を想定して訓練を続けていく、政府だけではなく企業や国民が連携して取り組むことが必要だと演説をさせていただきました。私は、テロをどう防ぐか、テロからどう身を守るか、これをもっともっと国民の皆様と対話し、共有し、呼びかけしてまいりたいと考えております。
 こういったテロ対策全般について、総理の御見解をお聞かせください。
#29
○内閣総理大臣(安倍晋三君) このテロ対策については、特に来年はG20の大阪でのサミットがあります。また、ラグビーのワールドカップ、そしてまたさらには、その先には東京オリンピック・パラリンピック等が控えているわけでありまして、その中でしっかりとテロ対策を万全にしていくことが極めて重要であります。その中で、森議員は会長としてこのテロ対策のために熱心に取り組んでいただいた、調査会の皆様方に対しましても敬意を表したいと思います。
 また、テロについては未然に防止をしなければならないわけでありまして、その要諦は、未然防止の要諦は情報であります。これ、森議員には大臣として特定秘密保護法の制定を進めて成立をさせていただきました。結果として、この法律の制定によって我が国の情報管理に対する国際的な信用が増して、米国を始め関係国との間で質の高い情報交換をより緊密に行うことができるようになりました。日本の担当の機関、情報系の機関と世界有数の機関との情報交換は極めて緊密になってきたと、このように思うところでございます。
 政府としては、昨年十二月に策定したオリパラテロ対策推進要綱やサイバーセキュリティ戦略に基づいて、国際テロ情報収集ユニットの活動の拡大強化等による情報収集・集約・分析体制の強化、テロリスト等の水際での入国阻止対策の強化、車両突入テロ等ソフトターゲットを対象とするテロの未然防止対策の推進、サイバーセキュリティーの強化、官民が一体となったテロ対策の推進など、総合的なテロ対策の強化に取り組んでいるところでございます。当時の森大臣の御尽力によって成立をした特定秘密保護法によって入手可能になった質の高い情報等をしっかりと生かしながら、テロ等を未然に防いでいきたいと思います。
 今後とも、いただいた提言の内容を踏まえながら、官邸が司令塔となり、政府の総力を挙げてテロの未然防止に向けた諸対策を強力に推し進めてまいる考えでございます。
#30
○森まさこ君 よろしくお願いいたします。
 さて、外交について、安倍総理のトップ外交、これだけではなく、私は多重的、多層的に外交を繰り広げることが大事だと思っておりますが、それについて、日中韓の首脳会談触れながら議論させていただきたいと思います。
 先ほども塚田委員の質問の中にもございましたが、この日中韓首脳会談、南北首脳会談の後に北朝鮮の対応について三か国の足並みをきっちりそろえる意味で、大変重要なタイミングで開催されたものでありました。朝鮮半島の非核化だけでなく、先ほど指摘された日本人の拉致問題の解決についてもこの支援と協力についてしっかり宣言の中にも書いていただいた。六月十二日の米朝首脳会談につなげていかなければならないという意味でも極めて重要な会談であったと思います。
 今回、安倍総理がこの大切な日中韓首脳会談の議長、ホスト役としてしっかりと務め上げられたと評価をしております。その上で、この多重的な、多元的な、トップリーダーだけではない外交について一つ具体例を挙げさせていただくと、防災外交というものについて私は提案したいと思います。
 今回の日中韓首脳会談の共同宣言にも、仙台防災枠組を盛り込まれています。これは二〇一五年に仙台で開催された国連防災会議の採択された枠組みですが、あのときには、あの国連の防災会議、十五万人の来場者があったんです。我が国で国連でやった会議で最高に来た方が四万人です。その約四倍にも迫ろうとする十五万人の方がいらしたのは、私は、被災地で開催した、そして防災について日本が果たすべき役割に期待しているところが大きいからだと考えています。
 特に、東日本大震災で私たちは地震、津波、原子力発電所事故という複合災害に見舞われたわけですが、世界中から、その経緯や教訓を学び、防災・減災にどう生かすか、復興復旧にどう取り組むのか、この知見を共有したいと、その思いが強かった。さらに、アジア特有の地形、天候、それによる自然災害、これについて私は日本がアジアでリーダーシップを発揮していけると思います。
 実は、私は、その考えから昨年、日本人で初めて国際資格を取りました。エマージェンシーマネジャーという国際資格でございます。IAEMという協会なんですが、五十か国の方が持っていたけれども日本人が持っていないということで、昨年末、私が取得をし、五十一か国となったわけでございます。東日本大震災の教訓を共有し、後世に伝えていく、これを通じて世界に貢献していく。今はどうしても防災も欧米中心のリーダーシップの中で、日本が被災地の復興を訴える、そのチャンスでもあり、風評被害を払拭することにもつながると思います。
 今回、日中韓首脳会談の共同宣言に防災を入れていただいた総理の思いと、今後の防災外交、それを含む重層的な外交についての御見解をお聞かせください。
#31
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 地震、津波等の、火山の噴火もそうでありますが、そうした災害というのは人々の生活の基盤を根底から崩してしまうわけでございます。それを防ぐということは、その国だけではなくて、このまさに地域にとって、アジアにとっても極めて重要であろうと思うわけでありまして、この面で日本ができることはたくさん、経験しているからこそたくさんあるのではないかと思います。
 今回の日中韓首脳会談では、私から、日中韓三か国で、防災・減災先進国として仙台防災枠組を推進し、アジアの防災分野をリードしたいと呼びかけたわけであります。その結果、共同宣言において、仙台防災枠組の効果的な実施と啓発のための共同の取組を引き続き実施する旨が盛り込まれたところでございます。
 日本は、これまでも日本独自の取組として仙台防災協力イニシアティブを発表するなど、日本の防災に関する知見を広く世界に共有してきたところであります。また、国連における世界津波の日の制定を主導し、国内外で津波防災の啓発に積極的に取り組んでいるところでございます。
 あの阪神・淡路大震災、そしてまた東日本大震災、我々は非常につらい過酷な経験をしたわけであります。過酷な経験をしたからこそ、これを生かしていくことはまさに被災者の無念さに対する我々の誠意でもないかと、こう思う次第でございますが、今後とも、防災先進国として引き続き我が国の知見や技術を生かしながら、災害に強い国際社会の実現に向けて貢献をしていく考えでございます。
#32
○森まさこ君 是非よろしくお願いします。
 その中で出てまいりました風評被害でございますが、これが福島県、農産物、観光、非常に風評被害がきついんです。福島県を含む東北等の県は、今なお中国政府、韓国政府による食品輸入規制を受けています。これまでも安倍総理は、あらゆる機会を捉えて規制の早期撤廃を申し入れてこられました。既に、二十七か国で規制を撤廃、四十八の国や地域で条件付ながら輸出可となっておりますが、しかし、韓国、中国を含む六か国と地域で依然として規制が撤廃されておりません。
 そのような中で、中国による農産物の輸入規制の緩和に向けて協議を始めることの合意がなされたことは期待すべきニュースであります。また、この度の日中韓首脳会談においても、風評被害対策に総理が言及されたと伺っています。
 また、観光についても、昨年、韓国の航空会社が予定していた福島空港とのチャーター便について、福島空港から仙台空港に変更したという残念なニュースもありました。全国的には、日本を訪れている外国人観光客は安倍内閣になって五年連続で過去最高を更新し、そして地方を訪れる観光客も都市圏に比べて足下で二倍近いペースで増えています。しかし、福島県では、懸命に努力をしています、そして少しずつ増えてはおりますが、まだまだという状況です。例えば、御紹介しますと、韓国からの旅行客、震災前の平成二十二年は四万三千二百五十人、ところが、平成二十八年は四千六百九十人と、いまだに十分の一しか来ておりません。本当にほかの東北各県と比較しても格段に厳しい状況であります。
 さらに、自然災害によって、大洪水等によって、九州や福島県の只見線などのローカル線がダメージを受けて流されたりして、いまだに復旧されていないんです。これ、法律的な問題点もありまして、福島県の只見線は日本一美しい鉄道と言われて、現在も台湾の新婚旅行の方、ハネムーンの方が訪れてくれておりますが、全線復旧すれば風評被害に苦しむ福島県へのインバウンド増加につながると思うんです。この鉄道軌道整備法の改正案、私が条文、最初に原案も御提案申し上げ、会津の菅家一郎衆議院議員が呼びかけて議連をつくり、進んでまいりました。是非とも成立をさせたいと思っておりますが、成立後は、安倍総理におかれましても、政府を挙げて早期復旧を目指していただきたいと思います。
 このような風評被害について、農産物、そして観光、鉄道について御指摘させていただきましたが、総理の御決意をお聞かせください。
#33
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、この風評被害の払拭、全力を尽くしていきたいと思います。
 食品については、私自身も首脳会談の折に必ず要請をさせていただいて、二十五か国で規制撤廃、緩和を実現したところでございますが、中国、韓国にも先般の機会を生かして強く要請をしているところでございます。
 また、観光はまさに福島の復興の起爆剤であるわけでありますが、なお続く風評被害の払拭は極めて重要でございます。森議員も含め、国会議員の皆様にも海外に出た折に大変強力に風評被害の払拭のために御尽力をいただいておりまして、今、オールジャパンで取り組んでおります。
 外国公館における観光誘致PR等々を行っているところでございますが、その結果、福島県への外国人宿泊者数は全国平均をはるかに上回る三〇%以上の伸びを示して、初めて震災前を上回ったところでございます。ただ、まだこれはスタートに立ったところだろうと、こう思っておるところでございますが、先般、福島を訪問した際、内堀知事より、ある高台から撮影した只見線の風景がSNSを通じて台湾で大人気となって、富士山と只見線だけ訪れる観光客もいるということになっているようでございまして、まさに只見線と富士山がほぼ同じレベルになっているということでございます。
 現在、大規模な災害を受けた鉄道について、黒字会社の路線についても国の補助が得られるよう、鉄道軌道整備法を改正する法案が、議員立法を皆様方の御尽力で与野党において精力的に検討されているものと承知をしております。
 ただいま答弁をさせていただいたように、只見線の風景は台湾の観光客を始め多くの観光客を魅了しているわけでございまして、この世界の観光客も魅了する只見線の復旧について、議員立法の推移も見つつ、政府としてもしっかりと取り組んでいく考えでございます。
#34
○森まさこ君 ありがとうございます。
 あと一分になりましたので、質問する時間はないと思うんですが、最後に。
 本当は日米関係についても御質問したいと思っていたんですが、私の思いだけ述べさせていただきますと、総理がアメリカで毎年英語で演説をなさっています。一番最初に私が入閣させていただいたときに国連で演説をし、それから毎年、そしてアメリカの国会でも演説なさいました。そのとき同行させていただいて前列の席で、アメリカの国会議員と一緒に前列の席で聞かせていただいたんですが、やはり通訳なしでそのまま言葉で語りかける。通訳が入りますとイヤホンでしてしまいますから、イヤホンから聞こえてくる声は通訳者の声なんですね。ですから、やはり魂を込めた演説のときの息遣いや、そういったものが入ってきません。そういった総理の御努力もこれからの外交手腕に発揮されることを願って、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#35
○委員長(金子原二郎君) 以上で森まさこ君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#36
○委員長(金子原二郎君) 次に、大塚耕平君の質疑を行います。大塚耕平君。
#37
○大塚耕平君 国民民主党・新緑風会の大塚耕平でございます。
 五月八日に結党いたしました国民民主党でございます。どうぞよろしくお願いいたします。午前中も衆議院で玉木雄一郎共同代表からも質問させていただきましたが、共同代表を務めさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 国民民主党は、国民生活を向上させ、そして民主主義を高める、そのために全力を尽くさせていただきたいと思います。安倍総理が政権を担っておられても、どなたが政権を担われても、我々が直面する政策課題は変わりがないわけでありますので、国民の皆さんにとって課題を解決、改善していくために有意義な国会になるように我々も努力をいたします。対決よりも解決ということをうたわさせていただきたいと思いますが、ただし、余りにも度が過ぎる場合には対決もやむを得ない、これが国民の皆さんの負託にお応えする我々の責務でございますので、どうぞよろしくお願いをしたいと思います。
 さて、今日は外交その他の諸課題ということでございますので、まず外交について一、二お伺いをしたいと思います。
 米朝首脳会談が六月の十二日に予定をされておりますが、その前後に総理も日朝会談にチャレンジされるというような報道がなされております。米朝会談の後という報道もあれば、先般はその前のどこかでというようなこと、あるいは日米会談もその前に、サミットのときに行うような報道もありましたが、この六月十二日の米朝会談を挟んで、日米、日朝、大体どのようなスケジュールを今お考えになっていて、見通しなのかということをお聞かせいただければと思います。
#38
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 質問にお答えする前に、国民民主党を結成されまして、新党を結成され共同代表に就任されたこと、おめでとうございます。これから切磋琢磨していきたいと、こう思っております。
 初めての米朝首脳会談が開催されるわけでございますが、この米朝首脳会談の前に日朝の首脳会談が開催されるということは、まずこれ想定し得ないと、こう思っております。
 まずは、この米朝首脳会談によって、核、ミサイルの問題、あるいは北朝鮮にまつわる諸問題の解決に向けてしっかりと前進することを期待したい、そのために協力をしていきたいと思います。そのためにも日米でしっかりと協力していくことが大切でございますので、首脳会談の前にサミットがカナダで開催されますので、その機会を生かして、直接会ってよくお話をさせていただきたいと思います。また、必要に応じて電話会談も行っていきたいと思います。
 そして、米朝首脳会談が行われた後、どのような、外への発表もありますが、外交というのは御承知のように言えないことが七、八割あるでしょうから、直接会ってお話を伺いたいと、どのような形になるかは別として、お話を伺いたいと考えているところでございます。
 核、そしてミサイル、何よりも大切な拉致問題の解決につながっていくように全力を挙げていきたいと、このように考えております。
#39
○大塚耕平君 先ほど塚田委員からも拉致問題の解決については御発言がございましたが、私も強くそのことを総理に期待をしたいと思います。
 日米会談ではトランプ大統領に改めてそのことをお願いするということでよろしいですか。
#40
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日米会談、首脳会談においては、今までトランプ大統領と会談を行う場合には必ず拉致問題についてお話をさせていただいております。
 何回も何回もお話をさせていただいた方がいいんだろうと思うわけでございまして、何回もお話をさせていただいておりますが、改めて日米、いや、米朝首脳会談が行われる際にですね、核、またミサイルにおける日本の立場、これはアメリカと完全に一致をしておりますが、また拉致問題についても更に詳細についてお話をさせていただきたいと、こう思っております。
#41
○大塚耕平君 総理はゴールデンウイーク中に外遊をされたわけでございますが、中近東に行かれたときに、パレスチナやイスラエルとの会談においても北朝鮮問題に言及をされておられるんですが、どういう文脈から言及をされたんでしょうか。
#42
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 現在、この中東地域は、米国大使館のエルサレムへの移転、あるいはまたイランの核合意からの米国の離脱等、大変中東が言わばホットスポットとなっているわけでございまして、その中で、日本の役割、日本はパレスチナともイスラエルとも良好な関係を持っておりますし、またイランとも歴史的に良好な関係を持っておりますから、日本独自の外交が展開できるんだろうと、こう考えたところでございます。
 そこで、例えばイランとの関係におきましては、イランのまさに核合意と北朝鮮のこの問題との関わりについてであります。言わば、イランにおいてこの核合意をしっかりと進めていくことの重要性は、まあ北朝鮮においては既に核を、核実験を行っている国でありますから、レベル等は違うわけでありますから、ありますが、しかし、両方とも極めて重要であり、このミサイル等についても、このイランの核合意においてはミサイルの合意がなかったということが問題になっているわけでございまして、それぞれこれ関連があるわけでありまして、国際社会全体でこれ取り組んでいく上において、北朝鮮の情勢がどうなっているのか、北朝鮮への取組はどうなっているかということは説明していく必要があるだろうということでお話をさせていただいたところでございます。
#43
○大塚耕平君 なぜ言及したのかというところを踏まえてもう一回違う角度から質問させていただきたいんですが、パレスチナの大統領、そしてイスラエルの首相との会談結果の外務省のその後の説明文書によると、中東が北朝鮮に対する制裁の抜け穴になってはならないという表現で言及しておられるわけですね。そうすると、今の御説明だと、イランが北朝鮮に対する制裁の抜け穴になる蓋然性があるという文脈で今御説明されたんですか。
#44
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 言わば、例えば湾岸諸国等については、アラブ首長国連邦にも私は訪問したところでございますが、言わば湾岸諸国にとってはイランが非常な大きな脅威になっているわけでございます。であるからこそ、北朝鮮の問題についてお話をさせていくと同時に、抜け道になってはならないというお話をさせていただいた。
 余りちょっと詳しいことについて、詳細については、それぞれの国との関係もございますから、つまびらかにすることはできないのでございますが、いずれにせよ、抜け道になってはならないということを申し上げたところでございまして、そういう可能性が中東地域にはもちろんあるという考え方がございますので、その考え方に基づいてお話もさせていただいたということでございました。それぞれの国、国々とのやり取りについては控えさせていただきたいと思います。
#45
○大塚耕平君 外交の機微に触れる点については、もちろん事情は理解しておりますので、可能な範囲で御説明いただきたいんですが。
 外交について最後に確認させていただきますが、なぜ私が今のようなことを申し上げたかというと、その北朝鮮の問題に言及する文脈の中で、中東が制裁の抜け穴にならないようにという説明をなされているので、であれば、それが例えばイランの核開発をめぐった御発言であれば、アメリカのイラン核合意からの離脱、破棄について、総理はこれに賛意を示すのか、それとも、それはやっぱりきちっと核合意を維持して、イランが核開発をしないような方向にアメリカを説得するのか、どちらの立場なのかを知りたくて、その件に関する外務大臣のコメント文書を拝見したら、余りはっきりそこが書いていないんですね。
 したがって、もうこれ最後に、総理に外交についての確認ですが、北朝鮮に対する制裁の抜け穴にならないような観点からすると、アメリカはイランの核合意を維持した方がいいとお考えになっているのか、破棄されたあのトランプ大統領の判断はあれでいいと思っていらっしゃるのか、ここだけお答えください。
#46
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 核合意については、日本は支持する立場であります。それは明確にしているところでございます。
 他方、トランプ大統領がこの核合意において様々な課題があるということを述べているわけであります。例えばサンセット条項もそうですし、先ほど申し上げました、ミサイルが対象になっていないということもそうなんだろうと思います。
 そういう中で、フランスの大統領もワシントンを訪問し、フランスの考え方、どのようにこの核合意を改善していくかという案について提出をしたということは承知をしておりますし、この課題については承知を、課題について私たちも理解するところがあるという立場でございます。
#47
○大塚耕平君 トランプ大統領とまた日米会談をされる御予定があるわけですので、私もアメリカはイラン核合意を維持した方がより合理的であると思っていますので、そのような御主張を是非されることをお願いを申し上げておきます。
 次に、先週来また随分話題になっております加計問題についてお伺いをしたいと思います。
 私たち国民民主党は、結党宣言の中に三つの政治が大事だと書き込ませていただきました。正直な政治、偏らない政治、現実的な政治。やはり国民の皆さんが政治に対する信頼を高めてくださるためには、まず正直な議論が国会で行われなければならないと、そういう観点から質問をさせていただきます。
 総理、私は、二〇〇九年の政権交代の直後、内閣府の副大臣で、私の下で、今首相補佐官をやっておられる和泉さんに協力していただいて国際戦略総合特区という制度をつくったんですよ。ところが、政権が替わって、また安倍さんにお替わりになってから、これが、もちろんある時期までは維持していただきましたが、国家戦略特区に変わったんです。
 国際戦略特区と国家戦略特区、この違い、もし和泉さん辺りから説明を受けていらっしゃったとしたら、お答えいただきたいんですが、そこは余り御存じないですか。
#48
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それについては私は説明を受けておりませんので、承知しておりません。
#49
○大塚耕平君 それでは、私が御説明申し上げます。
 国際戦略特区というのは、まさしく日本が国際的に様々な分野で競争力を高めるために、例えば東海地方であれば航空宇宙産業国際戦略総合特区ということで、おかげさまでこれは随分前に進めさせていただきました。それから、多分ここに官房長官がおられたら官房長官が一番よく御存じの、川崎の羽田空港のすぐ横の殿町地区、この地域ではメディカル、医療に関する国際戦略総合特区を展開するということで、これなどもうまくいっております。全国で七か所です、七か所しかやっておりません。
 ところが、政権が替わって国家戦略特区と名前が変わって、私なりに拝見をしていると、どうもこれは、長い間構造改革特区として一点突破を狙って全国各地でやろうとしていたことの中で、なかなか構造改革特区で前に進まないものについて、国家戦略特区ということで全部その判断権限を議長たる総理大臣の下に集めて、この構造改革特区でなかなかブレークスルーできないことを前に進めようと、こういう枠組みのように見えたわけですが、こういう理解でよろしいでしょうか。
#50
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど私、国際戦略特区ですか、国際総合戦略特区、これは承知していなかったんですが、我々としての認識としては、第二次安倍政権になってからも構造改革特区は残ったのでございますが、この構造改革特区のやり方ではなかなかこれは改革が進まないという、言わば特区を進めようとしてきた民間の議員の皆さんからです、民間の方々から強い要望も、要請もあり、そして新しい仕組みをつくったと、こういうことでございます。
 今委員が御指摘になった形で姿を変えたということでございます。
#51
○大塚耕平君 それで、午前中の玉木議員の衆議院でのやり取りを、私、書き起こしで拝見したんですが、午前中ちょっと中継を拝見できなかったので書き起こしで拝見したところ、総理は、十分今の国家戦略特区の意義を理解した上で、構造改革特区の時代に加計学園の皆さんが獣医学部新設を何度も何度もトライしていたのは知っていたというふうにお答えになりましたが、そういうことでよろしいですね。
#52
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 知っていたというのは、あのとき玉木委員が意図的にそういうふうに言われたんですが、私はいつ知ったのかと聞かれたんですが、いつ知ったのかという説明の前にですね、玉木委員がお友達だから通ったのであろうということを言われたので、これはまさに構造改革特区のときからこれは今治市が出していたわけでありますが、事業者としていたわけでございますが、それについては今の段階では私は知って、承知をしておりますので、それについてお話をさせていた、ずっと扉をたたき続けてきたと、これはもう既に何回もこの国会で、私、何回も答弁している、既に答弁していることなんですが、という説明をさせていただいたということでございます。
#53
○大塚耕平君 正確な議事録はまた後日拝見しますが、取りあえずの書き起こしを拝見したところ、どうも総理が二〇一七年の、去年のですね、年初にこの加計学園のことを知ったという、これはちょっと遅過ぎるんじゃないかということが今一つの議論になっているんですが、午前中のそのラフな書き起こしですが、それを拝見すると、やはりこの国家戦略特区で起案をされる前からこの構造改革特区で獣医学部新設について何度も何度もトライをしていたということは御存じだったというような文脈に読めたわけですが、それは、もう一回確認ですが、違うということですか。
#54
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは全く違います。大体聞いていた方はほとんど分かったと思いますが、その前に、質問の枕として、言わば、これは問題だったのは、言わば構造改革を行ったことではなくて、私がよく知っている友人だけを通したと、が通る道、抜け道が通る道になったんではないかという趣旨のことを話されましたので、で、その枕をした後、あなたはいつ知ったんですかということでありました。
 いつ知ったかということについては正確に答弁しなければいけませんから、紙を持って後半の部分でその答弁をさせていただいておりますが、前半の部分においては、言わばどうして加計学園が残ったかということについての意味において私は説明をさせていただいたわけでございまして、私はその経緯の紙を持って出て、答弁に出ているわけでございまして、それはその後ですね、聞いてくださいといって、その経緯を説明、私が知るに至った経緯は説明させていただいたということでございますから、それは見ていただければ明らかだろうと、このように思います。
#55
○大塚耕平君 いや、むしろ私は、その午前中の玉木さんとのやり取りを読ませていただいて、ああ、総理はやっと正直にお話しくださったなと思ったんです。いや、我々は正直な政治を目指しますので。もちろん、外交など機微に触れるところは、これは述べられませんよ。しかし、国民の皆さんにとっては、可能な限り正直に様々なことをお伝えしなければならない。
 構造改革特区、もう随分長いことやっていて、これでなかなか様々な壁があってクリアできない課題があるというのは、これは我々も知っているんですよ。だから、構造改革特区でチャレンジしている様々な方々が、いや、なかなか通らないんですよ、何がネックなんですかねという相談は僕らも受けるんですよ。僕らも受けるんです。
 いや、だから、総理が加計学園の理事長とは長い間の親友であられて、当然友達ですからゴルフもすればバーベキューもするし、それは別にそのこと自身何の問題もないですよ。ただ、そこで、普通だったら、いや、構造改革特区でもう十回以上提案しているんだけど通らないんですよ、困ったもんですねと、こういう会話は行われるのが普通であって、行われていないという御説明なので、本当に総理は正直に国会で発言されているのかどうかが我々疑問なんですよ。
 だから、むしろ、構造改革特区としてそういうチャレンジをしておられたというのは、一月二十日以前も、去年の一月二十日以前も御存じだったということに、そういう御答弁になりませんか、今日。そこをちょっと、もう一回だけ御答弁ください。
#56
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 四十年以上の付き合いになるんですが、私の地位を利用して何か成し遂げようとしたことは一回もないということは申し上げてきたとおりでございまして、私と彼との、何回も会って対話はするわけでありますが、彼の仕事についての話というのは実はほとんどしたことがないんですね。
 たった二人ということはないんですが、大体ほとんど、ほとんどのケースは大体私がしゃべっているわけでありまして、大体一般の方と会うときはそうなんですが、むしろ皆さんは私の仕事に興味があるわけでございまして、外交の話なり、例えば外国の首脳はどういう人かという話を聞いたりということについて大体話をするわけでございまして、知っていたかどうかということについてはまさに話はしていないということで、これは何回もお話をさせていただいているように、なぜそれを話していないかということについての背景についても説明させていただいた方がいいと思って、説明をさせていただいているところでございます。(発言する者あり)
#57
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#58
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
#59
○大塚耕平君 じゃ、総理、もう一回だけですが、一月二十日以前は……(発言する者あり)
#60
○委員長(金子原二郎君) 御静粛に。
#61
○大塚耕平君 その獣医学部の新設について構造改革特区で何度も何度も申請されていたということは知らなかったということでよろしいですか。
#62
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それについては、先ほど申し上げましたように、これは、友人ではありますが、言わば仕事の頼みというのはされたことがないということは申し上げたとおりでございまして、それに関わることでありますから彼も意図的に話をしなかったんだろうと思いますし、通常どういう会話をしていたかということで御紹介はさせていただこう、別に時間稼ぎをしようなんて全く私は考えておりませんが、どういう関係であったかということも御紹介しないと御理解をいただけないのかと思って、そういう話をさせていただいたということでございます。
#63
○大塚耕平君 この獣医学部の新設についてのこの案件で、例えば柳瀬さんとかその関係の皆さんが何か刑法に抵触するようなそういうやり取りがあったなどとは総理はゆめゆめお考えになっていないでしょうね。そういうことでは一切ないというふうに当然思っておられると思うんですが、確認のためお伺いしたいんですが。柳瀬さんやこの件に関わる皆様方が何か後々刑法に関わるような不適切な対応をしていたというふうには一切思っていらっしゃらないですよね。
#64
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは一切そう思っておりません。
#65
○大塚耕平君 そうであれば、委員長にお願いしたいんです。
 先般の佐川証人などは、やはり、今捜査中の事案なのでお答えできませんという、こういう答弁に終始して、やはり国民の皆さんが正直な事実を知りたいと思っていることについて全く前に進まないんですね。ところが、この問題は、今総理自身がおっしゃったように、何かその柳瀬さんを含めて刑法に引っかかるようなことはないと、私もそう信じていますし、総理もそうおっしゃる。
 大事なのは、日本には刑事免責という制度がないために、刑事免責制度がないと佐川さんのようなああいう答弁になっちゃうんです、捜査中の事案は。ところが、柳瀬さんは一切そういう心配がないわけですから、だからこそ、柳瀬さんのような方こそ証人喚問をやっていただくことが大事なんです。刑事免責制度がなくても刑法に引っかかるようなことは一切ないわけですから。
 だから、まず、委員長に柳瀬さんの証人喚問としての招致を御検討いただきたいということをお願い申し上げ、総理には、柳瀬さんこそ何ら心配はないわけですから、ここで正直なことをお答えいただくために証人喚問として応じていただくように総理・総裁として与党の皆様方に御指導いただくということはできませんでしょうか。
#66
○委員長(金子原二郎君) 理事会で協議をさせていただきます。
#67
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政府参考人というのも大変重いこれは立場だろうと思います。政府参考人であればうそを言っていいということでは全くないわけでありまして、まさにこれはテレビで放映をされて、しかも一人、言わば一人で出席をさせていただいて、誠実に記憶をたどりながら誠実に答弁をしておられたと、このように思います。
 国会の、委員のですね、委員会の運営については国会で、委員会でお決めになることだと思います。
#68
○大塚耕平君 それでは、もう一つ、森友、これは事件と言わせていただきます、もう捜査中なので、森友事件についてちょっとお伺いをさせていただきます。(資料提示)
 この件では麻生財務大臣とも財政金融委員会でいろいろやり取りをさせていただいておりますが、今皆様にお配りした資料の三枚目に、この森友事件の経緯と、昨今公開をされました改ざんされた文書が大体いつ頃どういうものがあったのかという、総理、こういう図ですね、あります。この黒地に白抜きの字のところが公開された十四の改ざん文書です。その一番上に、二〇一四年に、六番、六月三十日の文書で改ざん文書が明記をしておりますが、その前に赤字で、未開示、四月二十八日―五月二十三日本省相談メモと書いてありますが、これがどういうものかについて秘書官やあるいは財務大臣から何か御説明を受けたことはございますか。
 あっ、これです、総理、これです。これについて何か御説明を受けたことはありますか。
#69
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これについては説明は受けておりません。
#70
○大塚耕平君 それでは、今日、御説明しますので、この文書の重要性、御認識をいただきたいと思います。
 実は、ここにありますのが財務省から公開された改ざん文書の対比表ですね、原本と、それからどの部分が改ざんされたか。まあ、よくこれだけ公開したと思います。一歩前進だと思います。
 その中で、もう財務大臣は御承知のとおり、この二〇一四年の六月三十日の文書に、この四月二十八日から五月二十三日の本省相談メモを参照してくださいと書いてあるんです。参照してくださいと決裁文書に書いてあるんだから、これを開示してくださいとお願いをしたら、まだ実は出てきていないんですね。これは、財務大臣、今探していただいている最中ということでよろしいですか。
 今週の金曜日までに改ざん文書の原本が公開されると伺っておりますが、改ざん文書の原本が公開されるということは、この原本の中に、この四月二十八日―五月二十三日本省相談メモを参照すると書いてあるわけですから、それも一緒に出てくるという理解でよろしいですか。財務大臣にお伺いします。
#71
○国務大臣(麻生太郎君) これは前々から、予算じゃない、財金で御指摘をいただいている話なので、この本省相談メモにつきましては、書換えのあった十四件の決裁文書のうちの一つにメモ参照という記載があるという点の御指摘なんだと思っておりますが、現時点でまだ発見できていないと私は聞いておりますが、度々御指摘を受けているところでありまして、引き続き調査を行わせてまいりたいと思っていますが。
 これは御存じのように、これは十三の決裁文書のうち、これは履歴が残る電子決裁とは違って、この十三の、一つだけは電子決裁だったのですぐ出せたのですけれども、残りの十三につきましてはこれはいわゆる紙の文書で差し替えておりますので、書換え前の決裁文書の全体像というものが残されておりませんので、したがって、これが猛烈に時間が掛かっているというのが現状だというふうに御理解いただければと存じます。きちんとこれはやらにゃいかぬ、ちょっと少々真面目に時間が掛かりますので、やらせていただいております。
#72
○大塚耕平君 いや、財務大臣は財金で真摯に御対応いただいていると思いますが、総理にこの赤字で書いた本省相談メモがどういう局面のものだったのかということをちょっと御理解いただきたいんですが。
 森友学園は、二〇一三年からこの森友学園の用地を売却をしてほしいといって取得の要望をしていたけれども、二〇一四年の一月から三月にかけて、近畿財務局はそれは無理ですと、もうお断りになっているんです。お断りになったんですが、そのお断りになった、たしか当日だったと思いますが、四月の二十八日に籠池氏が御夫人と一緒に写った写真を提示をしたところ、提示をしたところ、そこから、まあちょっと待ってくださいとおっしゃったのか、もう少し預からせてくださいというようなやり取りがあったのかは私はそこは分かりませんが、いろいろ検討した結果、近畿財務局はこれを何とか前に進めようというふうに対応が変わったんですね。
 その変わった局面、つまり籠池氏が写真を提示した四月二十八日から五月二十三日の本省相談メモを参照してくださいといってこの六月三十日の改ざん文書が出てきているわけですから、当然、その間に本省と、いやいや、籠池氏がこういう写真を提示したんだけどこれは本物でしょうかとか、本当にお付き合いがあるんでしょうかとか、いろんなやり取りがそこで行われるのが普通なんですね。行われるのが普通なので、だから、この赤字で書いた四月二十八日―五月二十三日本省相談メモを開示してください、なぜ出てこないんですかと財務大臣に今年の三月からお願いをしていて、今探してくださっていると。
 だから、これが出てこないと、なぜ、四月の二十八日に写真を提示された後に、もう森友との交渉はこれで打切りですと言っていたものが、次は、じゃ、何とか貸付けできないですかというふうに今度変わっていったんですね。そして、二〇一五年末までは貸付けにおける借入料の引下げ等々の交渉が行われていたのが、今度、二〇一六年にはまた売却に変わっていくんですけれども、非常に重要な、これは総理の関与がなかったということを証明する上でも重要な文書なので、これを是非開示をしていただきたい、そういう文書であるということを総理に御説明をしておきたいと思います。
 そして、これ、この森友の図表を作っていて思ったんですけど、結局、二〇一五年、二〇一六年にこれだけ改ざん文書が集中しているんですね。そして、加計学園も、実は二〇一五年の四月二日に柳瀬さんが首相官邸で関係者と会った会わない、そして二〇一七年の一月二十日の国家戦略特区のこの節目に至るわけで、この二〇一五、二〇一六が両方とも、森友事件も加計問題も非常にここが大きな変節点なんです。
 私、なぜこんなことが、総理に悪気があったなどとは私は思っていませんよ、思っていませんが、総理がさっき、実は、塚田さんか森さんの御質問どちらかだったと思いますが、そんたくがなかったとは自分は言い切れないとおっしゃっておられたんですね。以前はそんたくなどありませんと断言していたんですよ。実は今日変わったんです。そんたくがなかったなどと、される側の私は断言できませんというふうにおっしゃっておられて、この二〇一五年、二〇一六年に、総理が知っていたかどうかは別にして、官僚の皆さんがそんたくをしたかしなかったか。
 その変化は一体どこで起きたかというと、二〇一四年の年末に総選挙が行われて、また与党の皆さんは三分の二を取った。そして、総理は年が明けるとアメリカの議会で演説もされた。そして、春には安保法制も閣議決定した。総選挙に勝って高揚感もあって、そしてまだまだ政権が続く、こういう局面で、官僚の皆さんも、いや、これは逆らえないなと。相当意に沿わないと、人事局の人事もあるし、これは厄介だなということで、この二〇一五年、二〇一六年にいろんなことが集中した蓋然性を感じます。
 そこで、これはお願いをしておきますけれども、この二〇一五年四月二日に加計学園の問題でも柳瀬さんが面談された、これはもう事実になりましたので、面談をされた、そして二〇一七年の一月に国家戦略特区として取り上げられる、この間に加計に関する文書も相当いろんなものがあるはずなんです。だから、そこに総理のお名前が一言も出てこないんだったら、ああ、なるほどなと思いますけれども。
 したがって、委員長にお願いを申し上げますが、是非、まず加計学園については、二〇一五年の四月以降二〇一七年の一月二十日に至るまでの関係文書を関係の省庁から提出をさせていただきたいというのが一点。
 それから、森友事件についても、実はこの赤い帯にしてあるところ、二〇一五年の下半期の文書がほとんど出ていないんですね。そこだけ何か空白になるというのもおかしな感じでありますので、その間にもし関連文書があれば提出をしていただきたいということを委員長にお願いを申し上げます。よろしくお取り計らいをください。
#73
○委員長(金子原二郎君) 理事会で協議をさせていただきます。
#74
○大塚耕平君 それでは最後に、経済問題を若干お話をさせていただきます。
 皆様のお手元に、これは三月の予算委員会でも取り上げさせていただきました、G7、先進七か国のうち日本だけが賃下げになっているというこのグラフをお示しいたしました。まあこれを見て僕もびっくりしましたけれども、これでは生活実感が良くならないというのもなるほどなという気がします。特に、二十代、三十代、あるいは四十代の現役で働いている皆さんにとっては、私や総理の世代は年々年々給料が上がっていくということを前提にいろんなことを物を考えていましたから非常に先行きが明るかった気がしますが、今、この二〇〇〇年から比較して賃金が日本だけが下がっているような状況では、なかなか明るい見通しを持てないということだと思います。
 おまけに、三月にも申し上げましたが、過去五年間、安倍政権下で、別に安倍総理の責任だとは言いませんが、客観的なデータとして、労働生産性の伸びに賃金が追い付いていないというこの事実があるんです。
 さて、総理にお伺いします。
 審議入りした働き方改革のこの法案が通ると、国民の皆さんの賃金は上がっていくというふうに、あるいは実質賃金は改善されるというふうに考えてよろしいんでしょうか。
#75
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先般も国会で、この委員会で議論をさせていただいたところでございますが、新しい経済政策パッケージにおいて生産性革命を実現することで働く皆さんの賃金の持続的な上昇を目指すものであるわけでありまして、かかる観点から、賃金に直結する生産性、労働生産性の向上を目標として設定したところでございます。
 全体の需要が伸び悩む状況下では、御指摘のとおり賃金上昇につながりにくい面があるかもしれませんが、昨年は需給ギャップがプラスに転じたわけでありまして、二〇〇七年以来の高さになっております。確かに、内需では長期的には人口減少の懸念もありますが、内向きでは駄目であって、競争力を高めて海外の成長を積極的に取り込む視点が重要であります。
 アジアの人口は伸びていきますしアジアは成長していく、それを取り込んでいくことによって、旺盛な需要に対応するためには労働生産性を上げていくことによって賃金が上がっていくことにつながっていくと考えています。
#76
○大塚耕平君 もうこの発言で終わりにいたしますが、総理は、新しい経済政策パッケージ、去年十二月に発表されたその中で、今回の目標の生産性を労働生産性に限定しているんですね。何度も申し上げますが、生産性には労働以外の資本や設備や土地の生産性もあって、日本が今改善しなければならないのはこういうところなんです。土地が高過ぎる、設備が高過ぎる。働く皆さんの労働生産性だけに焦点を当てるというのは決して適切な働き方改革ではないということを是非御理解ください。
 そして、私たちはもう既に働き方改革の対案として安心労働社会実現法という八本の法案を束ねた対案を出させていただいておりますので、対決よりも解決、この分野はそういう形でしっかりと議論をさせていただきますので、国会を延長してでも議論をさせていただくことをお願い申し上げて、質問を終わりにさせていただきます。
 ありがとうございました。
#77
○委員長(金子原二郎君) 以上で大塚耕平君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#78
○委員長(金子原二郎君) 次に、小川敏夫君の質疑を行います。小川敏夫君。
#79
○小川敏夫君 立憲民主党・民友会の小川敏夫でございます。
 総理、まず加計学園問題からお尋ねさせていただきます。
 平成二十七年の四月二日に、加計学園の関係者、愛媛県の職員等が柳瀬総理秘書官と官邸でお会いになった、面会したということが今焦点になっております。そこで、その中で、県の職員がその面会録を残した中に、総理がその四月二日よりも少し前、先日という表現ですけれども、四月二日よりも少し前の頃に総理が加計孝太郎氏と会食したと、こういう記載があるんですが、総理、そういう会食を加計孝太郎氏としたことがありますか。
#80
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 突然の質問でございましたから、もう一度確かめさせていただきましたが、その四月の前、四月の二日の直前ということでは、ないということでございます。
#81
○小川敏夫君 いや、四月二日に柳瀬総理秘書官と官邸で面会した県の職員が残したその会見録の中に、先日、つまり四月二日を基準にして先日ですよ、に総理と加計学園の理事長、加計孝太郎氏だと思いますが、会食したと。その会食したときの話ということで下村文科大臣等の話が出てきておるんですが、そこでお尋ねしているわけです。
 その頃に会食したことがありますか。
#82
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今調べてみましたら、先日といったら三月とか二月ぐらいまでなんだろうと思いますが、その年はございません。要するに、四月、その年の四月以前は会食はしておりません。
#83
○小川敏夫君 そうすると、県の職員が、四月二日を基準にして、先日安倍総理と加計学園の理事長が会食した際にという記述があるというわけですから、そうすると、記述があるそちらの方が間違っていたと、こういうことになるんですが、総理、はっきりそういう会食した事実はないと断定できるんですか。
#84
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私が会食した事実は既に総理の一日で全部出ておりますので、時事、共同がずっと一緒でございますので、それは二〇一三年に二回ですね、五月の五日、六日、これは私の別荘でということでありましたが、その次が十一月の十八日の、二〇一三年は二回。二〇一四年は、六月の十七日、都内、十二月の十八日と十二月の二十一日に都内で食事ということでございまして、二〇一五年は八月の十五日に私の別荘で食事をしたというときまではないということでございます。
 なお、これは既に明らかになっていることであろうと、このように思います。
#85
○小川敏夫君 総理の動向、公表されているものを見ても、具体的に個名が入っているそうしたものもありますけれども、個名が入っていないものもあると。これは午前中の衆議院の答弁でもそういうふうにおっしゃっておられました。ですから、そこに載っていないからというのは、それで明確な状況になるということではないわけでありますが。
 ただ、問題は、県庁の職員が会われたときのその記録を残された、その中にかなり具体的に、総理が先日加計学園の理事長と会食したと、で、会食した際に、下村文科大臣が加計学園の方で検討事項について余り答えていないというような話が出たんだということを、またその面会のときでしょうか、聞いたというような、この会話記録が残っておるわけですよ。
 私、思いましてね、全くそういう事実がないのに、これまでも、下村文科大臣は発言していないとかいろいろ出ています。全くそういう事実がないのに、県の職員が全く何にもないまま物事をつくり上げたような、そういう物語を面会記録の記録として残すということは考えられないんですよ。だから具体的な事実を聞いておるわけですけれども、でも、書いてあるような会食した事実はないと、下村文科大臣の発言はなかったと、そもそも柳瀬参考人はそういう発言もないというようなことを言っておられる。
 委員長、ここは、県の職員が残した、面会録を残したその県の職員に参考人に来ていただいて、やはりその状況を明らかにしてもらう必要があると思います。よろしくお取り計らいをお願いいたします。
#86
○委員長(金子原二郎君) 理事会で協議をさせていただきます。
#87
○小川敏夫君 四月二日にそうした面会が行われた。その際に、文科省から出向している職員が立ち会ったと柳瀬参考人は述べておりました。そうした事実があるか、それから、もしそこに文科省の職員が同席したんであれば、その際の面会のやり取りをメモしたもの、記録したものが残っているかどうか、お答えください。
#88
○国務大臣(林芳正君) 五月十日の参考人質疑等踏まえまして、内閣官房の指示を受けて、当時、文部科学省から内閣官房に出向していた職員に確認を行いました。
 その結果、平成二十七年四月二日とされる面会につきまして、明確な記憶がないが、柳瀬参考人の答弁の内容を踏まえれば同席していたのではないかと思うとの回答だったと聞いております。また、お尋ねのメモの存否については、面会の内容に関するメモ等は作っていないと思うし、残ってもいないとの回答だったというふうに聞いております。
#89
○小川敏夫君 農水省の職員も同席したというふうに柳瀬参考人は述べておりました。農水省の方ではどうですか、同席した事実、それからメモの存在。
#90
○国務大臣(齋藤健君) 農林水産省から内閣官房に内閣参事官として出向していた職員がこの平成二十七年四月二日の面談に同席していたかなどについては、先ほどの文科大臣の答弁にもありましたけれども、農水省でも調査するようにとの内閣官房からの指示を受けて、当時、農林水産省から内閣官房に内閣参事官として出向した職員に直接確認を行いました。
 その結果、日にちは曖昧、記憶は定かではありませんが、四月の官邸での面談については求めに応じて自分も出席をした、それから、当時、面談の際のやり取りについてのメモ類は作成していないと記憶をしているということを確認したところであります。
#91
○小川敏夫君 何か、作成していないと言い切らないで、作成していないと記憶をしていると。何か、メモが出てきたら記憶違いだったと、後の言い逃れを残したような説明と受け止めましたけれども。普通、役所の方はそういう席に着けばメモなりで備忘録を残すものなんですけれども、本当に、残さない、残さない、記録がないということで、大変不自然な説明だと私は思っております。
 ところで、総理、加計孝太郎氏と先ほども四十年来のお付き合いでということで、大変親しいお付き合いだと聞いておりますが、加計孝太郎氏、今治市は加計学園とタッグを組んでおるんでしょうけれども、平成十九年以降、十五回構造改革特区の提案を行って、全て却下されていると。どうでしょう、総理はずっと毎年、加計孝太郎氏とお会いする機会があると思いますけれども、親しい友人なんですから、加計氏から、いや、自分の方は獣医学部構想して、こうして構造改革特区、何回も申請したんだけど全然それが通らないんだというようなお話を聞いたことはございませんか。
#92
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 第二次安倍政権になってからですね、四回却下を、これは構造改革特区でございますから、却下をしているところでございますが、その間も一切話はございませんでしたし、私が申し上げているとおり、この件において加計孝太郎氏から話やまた依頼は一切なかったということでございます。
#93
○小川敏夫君 まあ親しい友人でしょうから、いろんな悩みもある、お互いに交換することもあると思うんですがね。
 状況から判断すると、加計学園のこの当時の最大関心事は、やっぱりこの獣医学部が通るか通らないかということが加計学園にとっては最大の関心事だったと。それがしかし、十五回も特区の提案しても却下されると、平成十九年以降ですね、第二次安倍政権が成立してからではありません、その前からです。その前もお会いしているでしょうから、総理が総理に就任するよりも前、一衆議院議員時代も含めて、加計孝太郎氏が、加計学園が獣医学部を新設したいということを構想しているんだというお話を聞いたことがないんですか。
#94
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それについてはお話ししたとおりでございますが、以前、参考人として出席をした加戸知事が、教育再生実行会議のメンバーのときに、少し議題からそれるけど、こういう獣医学部の新設について話をしたときに、そのとき私の方を向いて話したけど私は全く興味がなさそうだったという話をしておられたわけでございまして、知って、私がよく知っているのであれば、加計さんが自分に話をしていただければ、私に、私にも話を、もっと話をしたいのだということをおっしゃっていたと思うわけでございますが、いずれにせよ、これもう何回も答弁をさせていただいているように、私は聞いていないということでございます。
#95
○小川敏夫君 まあ本当に四十年来の親しいお付き合いの方が、その当時一番関心事の加計学園の経営の中で獣医学部をつくりたいというお話すら全くしていないというのも、どうもこの人間関係の付き合いの中でなかなか信じられないと私は思うんですがね。
 それから、四月二日に、今、官邸での面会があったと。その五日後の四月七日に加計孝太郎氏と総理が会食したという事実はありませんか。四月七日に、四月二日ということが今話題になっていましたけれども、面会のその五日後に加計孝太郎氏とお会いしたことはありませんか。
#96
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、東京で毎年彼がやっている花見の会というのがありまして、これ六、七十人ぐらい集まる会でございますが、その中に私も少しの時間お邪魔をしたことがございます。
#97
○小川敏夫君 少しの時間ですか。九十分ぐらいおられたんじゃないですか。
#98
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 何分か覚えておりませんが、とにかくたくさんの人数が集まる会でありまして、私もいろんな人たちと会ったりとか、その中で紹介されたり、あるいはまた、彼自体もこの言わばその会を催しておりますので、幾つかの部屋に分かれていて、その部屋をぐるぐると私も回りましたし、彼も回っていたのではないかと思います。
 時間としては、どれぐらいの時間かというのは、正確、今、小川委員が私の動静で調べられたのであれば、それが正確な時間だろうと思います。私の記憶としては、そういう記憶になっております。
#99
○小川敏夫君 首相動静見ますと、その会場のホテルに着かれた時間と総理が御帰宅された時間とに大体九十分以上、二時間近くあるものですから、そういう時間を出しただけでありますけれども。
 総理、加計学園の関係者が、柳瀬さんの話ですと、柳瀬参考人の話ですと三回、二月、四月、六月と官邸で会われているということですけれども、その加計学園の関係者が総理秘書官にわざわざ官邸で面会できたということについて、加計学園の加計孝太郎氏からお礼の電話だとか打合せの電話だとかいうことが、総理、あなたのところにはございませんでしたか。
#100
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それについては全くございませんでした。私も存じ上げなかったわけでありますし、加計孝太郎氏自体がその出来事を知っているかどうかも私は分かりませんが、いずれにせよ、私がお礼等の連絡を受けることはございませんでした。
#101
○小川敏夫君 どうもこの首相官邸で会ったという、総理秘書官が会ったということが、そもそも物事の筋からいっておかしいんですよ。つまり、国家戦略特区のことに関して何か面会したい、打合せしたい、陳情したいんであれば、国家戦略特区の担当部署に行ってお話しするのが筋合いなんです。何にも独自の権限も持っていない、ただ首相を支えるという立場の首相秘書官のところに面会に行くということ自体が構造的におかしいんです。しかも、それも三回も秘書官が会っている。非常におかしい。
 どうも、加計氏と安倍氏の話を、これまでの人間関係いろいろ探ってみますと、何もない、知らない、知らないと総理はおっしゃるんですけれども、しかし、どうしても納得できない。
 やはり、ここは、きちんと説明していただくために、やはり加計孝太郎氏にこの国会に来て説明していただきたいと。また、四月二日のその会議の関係に関しましても、知事に、愛媛県知事に国会にお越しいただいて御説明いただきたいので、よろしくお取り計らいをお願いいたします。
#102
○委員長(金子原二郎君) 理事会で協議をさせていただきます。
#103
○小川敏夫君 国家の行政は、客観的であり、公正であり、透明でなくてはならないと。しかし、大きくこの安倍政権によって揺らいでおりますけれども、もう一つ、森友事件というのがございました。
 財務大臣にお尋ねいたしますけれども、会計検査院が、値引きの根拠となったごみについて、九・九メートルの深さ、くい打ち部分はですね、それ以外の三・八メートルの深さのごみがあるということについて合理的な根拠がないという意見を出しておるわけです。
 財務大臣は、会計検査院の指摘を重く受け止めるというような話は聞きましたけれども、その後のこのいろいろ質疑、答弁聞いていますと、じゃ、財務省は、九・九メートルの深さ、くいがある部分、それ以外は三・八メートルまで深さがあったという、ごみがあるという判断した、この判断は今は間違いだったと思っているんですか。それとも、いや、会計検査院はそういうふうにおっしゃって、重く受け止めるけれども、しかし財務省としてはその判断は間違っていなかったと、こういうふうに思っておるわけですか。
#104
○国務大臣(麻生太郎君) この積算に関しましては、これ、会計検査院から慎重な調査検討を欠いていたのではないかという指摘を受けている、これは重く受け止めるというのは最初に申し上げたとおりです。
 一方で、この土地の処分については、これは開校に向けていわゆる校舎の建設工事が進んでいる中に新たな地下埋設物が発見されておりますんで、相手方からまた損害賠償のおそれがあるというような切迫した状況の中で行われたという、これは度々申し上げてきたところです。したがって、私どもとしては、将来にわたって、その土地に関しましては、後、埋設物があったということによっていわゆる瑕疵担保責任というような話を、出てくると極めて話が込み入ってくることになりますんで、特約条項をきちんと付けさせろという話をさせていただいたというんで、これぎりぎりの対応であったと思っておりますんで、この土地をめぐりましては、その後も、建物が今もう既に建っておりますんで、その建物の代金は払われておりません。
 したがって、その建物を建てた人という者には、当然のことで留置権というのをそこで持ちますんで、その土地を占有しておられます、現状として。したがって、国は所有権に基づきまして、土地は国のものですから、所有権に基づいて更地返還を求めているというのが状況なんで、私どもとしては直ちに調査を行うというのは極めて難しいというのを度々申し上げてきているところであります。
#105
○小川敏夫君 いや、随分長々といろんなことを話しましたけど、だから結論として、財務省としてはごみがあると今でも考えていると、ごみがあるということを前提にした値引きは間違っていないというわけですか。
#106
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
 今ほど大臣が御答弁がございましたとおり、基本的にこれまでの申し上げてきた、国会で御答弁を申し上げてきたこと、会計検査院からの御指摘は分かりますが、ぎりぎりの切迫した状況の中で、損害賠償請求のおそれがある、一方で瑕疵担保責任を免除する特約を付けるという中ではぎりぎりの判断であったと。地下に埋設物があるということを否定するようなそういうお話を承っていることはないと、そういう材料は持ち合わせていないというふうに考えてございます。
#107
○小川敏夫君 つまり、会計検査院は、九・九メートルと三・八メートル、深いところのごみを積算した合理的な根拠はないと言っておる。しかし、今の局長の答弁ですと、いや、やっぱりごみはあると考えているというふうに答弁したと、そういうふうに思いますが、もう一度確認しますが、そうすると、財務省は今でも、九・九メートルの深さでごみがある、くい打ち部分はね、くい打ち部分以外は三・八メートルの深さでごみがあるというふうに扱ったことは間違えていなかったと言うんですか。
#108
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
 九・九メートル、三・八メートル、今委員がおっしゃったようなお話があります。そこまでの、その時点に、そこの地点においてごみがあると申し上げておるわけではなくて、九・九メートル及び三・八メートルの深さ、面積でいえば五千百九十平米という広さ、その全体に対して混入率が四七・一%であると、そういうふうに国土交通省大阪航空局が積算をされております。その積算はぎりぎりのものとして我々としては受け止めていると、そういうことを申し上げてございます。
#109
○小川敏夫君 だから、じゃ、その積算は正しいということで、その積算は正しいと受け止めているということですね。
#110
○政府参考人(太田充君) それは国土交通省大阪航空局において責任を持ってやっていらっしゃいまして、会計検査院からの御指摘も承っておりますけれども、それを重く受け止めた上で、今、国土交通省大阪航空局の積算を完全に否定するような材料あるいはそういうものを我々としては持ち合わせていないというふうに理解しているということを申し上げておるということでございます。
#111
○小川敏夫君 だから、結局、私はこれ突き詰めるように、会計検査院の指摘は重く受けました、重く受けましたと言うだけで、だけど、自分たちがごみがあるという前提で値引きしたその積算根拠は間違っていなかったと言っていることと同じじゃないですか。
 財務大臣、今この土地は国有地に戻っています。でも、これ、また普通財産として売却します。その売却するときに、ごみがあったという前提でまた安く売るんですか。
#112
○国務大臣(麻生太郎君) この土地が売却できるような状況になるようにするのが今、目下、大変に困っております。これが今の状況ですから、そこに占有物、人がいますから。そういった方々がおられますので、我々がその土地を再び売却できるような状況に今なっていないというところでありますので、なる、まず、ところからスタートをさせねばいかぬところでしょうけれども、その後で、その状況で、もし返ってきてやった場合は、そこでもう一回調べてみればそのとき答えが出せるんだと思っておりますが、今残念ながら、そこに留置権だ占有権だというので、なかなかそれが調査できないという状況にあるのが今最大の問題だと思っております。
#113
○小川敏夫君 私の質問に何にも答えていないですよね。
 つまり、この土地はまたいずれ売るんですよ。その売るときには、ごみがあるという前提で売るんですか、ごみがないという前提で売るんですか、どちらですか。
#114
○国務大臣(麻生太郎君) そのとき私が財務大臣を留任しているかどうか、よく、いささか不明ですけれども、少なくとも、その土地でもう一回売ろうとした場合は、その中に、土地の中に、土地の中に地下埋設物がある程度あるであろうという前提で考えなければならぬと思っております。
#115
○小川敏夫君 いやいや、それじゃ大変なことじゃないですか。あるだろうという前提で売ったら、じゃ、また売るときも、また一億円で売るということじゃないですか。会計検査院の指摘は何なんですか。会計検査院があれだけ合理的に九・九メートルや三・八メートルの深さのごみなんかないと……(発言する者あり)ない、合理的な根拠がないと言っている。その指摘を重く受け止めると言いながら、実際にやることは、そんなことは全然、馬耳東風な処分を考えているんじゃ、どういうことですか。もう一度。
#116
○国務大臣(麻生太郎君) 仮定の条件じゃなかなかお答えはしようがないんですが、仮に、上の建物を持っておられる、所有権を持っておられる方々、また留置権等々を主張しておられる方々等々と話合いができて、私どもとしては、それが更地になって返ってくるという売れる状況になった段階では私どもとしてはその土地を売るということができるようになって、まあ誰が買手に来るかちょっとなかなか想像付かないところですが、仮に買うという人が出てきた場合は、それはその人の方が土地の中調べてくれということは当然なりますでしょうから、私どもとしてはそれをきちんと調べさせていただいて、やっぱりありましたということになるんであれば、当然のこととして、私どもとしては売った値段ということになるということになるんだと思いますが、それはそのときの交渉だということになろうと思いますが。
#117
○小川敏夫君 国交大臣、九・九メートルの深さがくい打ち部分だと、で、くいは三百九十八本打ったということでごみの量を積算しています。しかし、財務省がこれまでないない言っていた文書、あったということで、法律相談文書ということが先般開示されました。で、平成二十八年三月二十四日のその法律相談書という文書が開示された。その中にこういう記載があるんですよ。校舎建築箇所の数十か所、柱状改良工事は完了しており、つまり、くいは数十本しかないと、財務省、こういうふうに書いてあるんですよ。後から出てきた書類にこういうふうに書いてある。
 国交省、何で、財務省が数十本しかないと言うくいが国交省は三百九十八本あったと、こういう積算したんですか。
#118
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。
 御指摘の文書は近畿財務局において作成されたものでございますので、そこについてちょっとコメントすることは控えておりますが、私どもが積算、見積りをいたしましたのは、校舎の設計の概略図で、そこのくいの本数が三百八十二本ということで確認をしたということでございます。
 また、昨年の通常国会の際に、事後的に設計及び工事監理をしております設計会社に確認をしたところ、設計どおり三百八十二本のくいは打たれているということでございましたので、これで見積りをしたということでございます。
#119
○小川敏夫君 私は三百九十八と言ったけど、三百八十四かもしれません。まあ、それは大きな違いじゃないけど。
 財務大臣にお尋ねしますが、じゃ、財務省は、この国会で今問題になる前に、こうしてくいは数十本だとこの文書に残している。どういうふうにしてこの数十本が出ているんですか。
#120
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
 今委員から御指摘をいただきましたのは、法律相談文書というものでございます。今ほど御指摘のものは、平成二十八年の三月二十四日の法律相談文書でございます。
 委員御案内のとおり、三月十一日に地下埋設物があるということで連絡を受けて、初めて現地確認をしたのが三月十四日ということでございます。それ以降、三月十五日には籠池理事長夫妻が本省にお見えになられ、あるいは十六日には現地で近畿財務局等々とまた打合せをなされということで、三月二十四日に法律相談文書を近畿財務局の現場の部門が作った時点において、現地確認をしたのは三月十四日一日だけということでございました。
 しかも、法律相談文書というのは、その積算をするために作った文書ではなくて、その状況のいろんな法律的な事柄について法曹部門に相談しようとしてやったものでございますので、くい打ちの箇所数を正確に把握して物を作る必要があったわけでもございませんし、現実にもそう把握をしてございません。
 確認をいたしましたけれども、三月十四日の今申し上げた現地確認において、単に多数の箇所数が目視で確認された柱状改良後の状況について、工事状況の概要として法律相談文書に記載をしたものでございまして、校舎建築箇所の柱状改良工事後の箇所数を具体的に把握をして特定して記載したものではないということでございます。
 積算をされる国土交通省大阪航空局の方は当然積算をさせるためにきちんとした数字を把握されるということだと思いますが、私どもの方はそういう立場でございましたので、そういうことを法律相談文書に記載しているということでございます。
#121
○小川敏夫君 これまでも度々議論しましたよ。三月十四日に現地を視察したと。そのときの写真も見せてもらいました。写真には十数本しか写っていないじゃないかと、校舎の敷地になる部分には打ったくいが何にも出ていないじゃないかということを何回も議論しました。でも、明確に数えていないというこれまでのやり取りでありました。
 しかし、この数十本というのは、三月十四日に現地確認した、それを踏まえてこの現地の人間、この現場の近畿財務局が書いたわけでしょう。現地確認した人間が数十本しかないと言っているものが、三百八十四本ですか、それがあるということ自体がおかしいし、現実にそのくいが打たれたということを証するものは今もって何も出されていない、ただその話だけだ。あるいは、こういうふうなことで打ったというその図面だけで、図面どおり施工されたということも何も明らかになっていない。結局、この文書だって、結局は都合が悪いから隠していたんじゃないか。
 財務大臣、質問を変えますけれども、この森友関係で交渉記録が新たに発見された、佐川前理財局長が交渉記録はないと、事務が終わったのですぐに廃棄したと言っていた交渉記録があったそうですが、どこにあったんですか。
#122
○国務大臣(麻生太郎君) これは、交渉記録の話につきましては、これは森友学園との間で記録が残っているのではないかといった様々な報道がこれまでありましたので、まずは私どもとしては、やっぱり取り急ぎ、書換えの話が先になっておりましたので、私どもとしてはまずは書換えの調査を先にさせていただいて、交渉記録についても引き続き調査をしてまいりたいと思っておるところであります。
 この書換えに関する調査とか書換え前の十三件の決裁文書の件とか、そういった様々なものがありますので、私どもとしては作業に手間取っておるんでありまして、できる限り速やかに対応をしてまいりたいと思っております。
 したがいまして、私どもとしては、あるかないかを含めまして、できる限りこれは速やかに調査をしてまいりたいと思っておりますので、私どもは捜査をする人に対して我々は捜査に協力する立場にありますので、財務省としてどういった形でやれるかということについてお答えすることを差し控えさせていただきたいということです。
#123
○小川敏夫君 五百ページにも及ぶ交渉記録が発見されたという報道がありました。
 当事者が、当事者の財務局が、今聞いているのに、発見されたのか、ないならない、あるならあると言えばいいのに、全くぐちゃぐちゃして何にも分からない話だった。
 最後に質問しますが、その資料の改ざん、決裁文書の改ざんですけれども、財務大臣、あなたは、これ、どこの企業にもよくあることだ、個人がやったことだと、こんなふうな発言しましたですね。したんじゃないですか。
#124
○国務大臣(麻生太郎君) これも度々御答弁申し上げましたけれども、この話もまた話の一部が取り切られていると思いますので、甚だ残念ですけれども、私どもとしては、少なくとも、この種の話に関して省を挙げて、全省を挙げてやっておるというようなことにはしているのではないんであって、少なくとも、その一部の局、一部の課の中でそういったことがあるんだということを申し上げておるのがまず第一点です。
 それで、その中において、また財務省の一部の人たちの、あっ、済みません、理財局の一部の人間によるということになっておりますので、私どもは、そういった話は、私ども事実を申し上げているのであって、私どもとしては、全省を挙げてやっているかのごとき話になっているのは甚だ残念だということを申し上げた話の一部が取り切られているのであって、ここでしょっちゅうやっているなんていう話を言った覚えはありません。
#125
○小川敏夫君 これで終わりますが、行政を正すためにも、この質疑の間ますます疑惑が深まるばかり、更に重ねてこれについて集中審議を行っていただくよう申し上げまして、私の質問を終わります。
#126
○委員長(金子原二郎君) 以上で小川敏夫君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#127
○委員長(金子原二郎君) 次に、秋野公造君の質疑を行います。秋野公造君。
#128
○秋野公造君 公明党の秋野公造でございます。お役に立てるように質疑をしたいと思います。
 私も十日に柳瀬元首相秘書官参考人質疑を行ったところでありますが、国家戦略特区の仕組みの中で獣医学部の新設という規制緩和の仕組みづくりに携わっていた柳瀬さんが、御自身が退任をされた二年後に行われた公募の手続に関わっていたかのような印象を与えるのにはちょっと無理があるように私自身も感じているところであります。
 大事なことは、規制緩和が必要なことであって、その規制緩和を行うべき獣医学部が新設をされたということが重要なのではないかと思いますが、その点について総理から御説明をお願いをいたします。
#129
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今委員が御指摘になったように、柳瀬秘書官は、加計学園の人々たちと面会した後、数か月後にはもう秘書官交代をしているわけでございまして、他の秘書官に替わっているわけでございますから、柳瀬秘書官がずっと関わってきたかのごとくの話は、全くこれは違うということは申し上げておきたいと、このように思います。
   〔委員長退席、理事高野光二郎君着席〕
 昨年夏の閉会中審査において加戸参考人から御説明があったとおり、近年、鳥インフルエンザなどの感染症が国際的に拡大をし、あるいは創薬をめぐる国際競争が激化をしております。このように世界的に獣医師の役割が拡大する中で、アメリカでは獣医大学の新設を認めているのに対して、我が国ではとりわけ困難な規制の存在により五十年以上にわたって獣医学部の新設が行われてこなかったわけでございまして、また、加戸知事から、愛媛県において公務員獣医師を募集してもなかなか応募がなかったという話もありましたが、産業動物獣医師や公務員獣医師の確保に苦労している地域が少なくないと、こう聞いているところでございます。
 こういう状況の中で、まさに多くの学生たちがそういう分野に進みたいと、たくさんの方々が応募して二十倍近い倍率になったんだろうと、こう思う次第でございます。現在多くの大学あるいは学部が定員割れしている中において、二十倍近い、新たな学部がですね、倍率になったということは、これは注目に値すると。つまり、今までそういう需要があったにもかかわらず門前払いをされていたというのは、これは行政がゆがめられていたと。これ、ゆがめられた行政を今度は正したんだろうと、このように確信を持って申し上げることができると、このように思います。
 新たな時代を切り開く先端ライフサイエンス研究や感染症対策に強い獣医師を重点的に育成しようと、今春、新たなコンセプトの大学が国家戦略特区によって無事に開学したところでございまして、ここから有為な人材が育つことを期待したいと思っております。
#130
○秋野公造君 ありがとうございます。
 外交についてお伺いをしたいと思います。
 総理のリーダーシップで二年半ぶりとなる第七回日中韓サミット開催をされて、定期的な開催が行われるということで新たなスタートを切ったということは非常に意義深いことだと思います。その中で、三国で朝鮮半島の非核化について合意できたこと、それは被爆地長崎に育った者としても大変有り難く思っております。
 私は、朝鮮半島の完全な非核化が地域のみならず全世界の核不拡散、核廃絶につながると信じますが、総理の御見解をお伺いしたいと思います。
#131
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先週行われました日中韓サミットでは、北朝鮮の核・ミサイル問題について多くの時間を掛けて議論を行いました。そういう意味では、二年半ぶりではありましたが、非常にいい時期に日中韓サミットを開くことができたと思います。朝鮮半島の完全な非核化に向けた機運を具体的な行動へつなげていかなければならないことを確認をしたところであります。
 御指摘のとおり、北朝鮮の核・ミサイル開発は国際的な核不拡散体制に対する脅威であり、朝鮮半島の完全な非核化の実現は国際的な核不拡散体制の維持強化にとり不可欠なものであります。引き続き、我が国としては、唯一の戦争被爆国として日米、日米韓で協力をし、中国、ロシアを含む国際社会とも協力しながら、しっかりと役割を果たしていきたいと思います。
#132
○秋野公造君 日中韓サミットの共同宣言において拉致問題が盛り込まれた意義、これも大きいと思います。外交交渉の背景についてもしもお話をいただけるならば是非お願いをしたく、今後の拉致問題解決に向けた決意と併せて総理の御見解をお伺いします。
#133
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回の二年半ぶりに行われた日中韓サミットは、中国の首相が公式訪問として来日をするのは八年ぶり、そして韓国の大統領は七年ぶりということになりました。それだけ、近隣国であるがゆえに難しい課題があったわけでございます。しかし、私は、従来から主張しておりますように、課題があるからこそ会って頻繁に話をすべきだということを申し上げてきた、それがやっと実現できたところでございますから、そういう意味においては新たなスタートを切ることができた。
 特に、日中首脳会談におきましては、北海道にも私も同行をいたしまして、李克強総理と多くの時間を共に費やすことができたわけでございます。成果としては、海空連絡メカニズム等、十年越しの課題が随分解決をしました。つまり、両国の首脳が会って話をすれば様々な困難な課題も解決をすることができるということをお互いに認識し合うことができたのではないかと思います。
 そこで、拉致問題についてでありますが、確かに、日本と中国と韓国、それぞれこの問題に対する対応は温度差があるのは事実であります。
 日韓の間におきましては、何回か今まで文在寅大統領と会談を行い、また電話会談も頻繁に行ってまいりましたが、この拉致問題については、この問題の解決が極めて重要である、また韓国も協力していこうということにおいては完全に一致し、また韓国の協力もお約束いただいたところでございまして、これは大きな成果ではなかったかと思っております。
 また、日中韓の首脳会談の成果として、日中韓サミットにおいては、拉致問題の早期解決に向け、私から文在寅大統領そして李克強総理に支持と協力を呼びかけ、両首脳の理解を得ました。その結果、今回の成果文書に拉致問題が初めて言及されたわけでございまして、我々、これ言及していただくように相当努力を重ね、また首脳会談の間にも強く主張したところでありますが、文書に言及された、これは北朝鮮に対するメッセージともなっていると、このように思います。
 拉致被害者の御両親の皆さん、大変お年を召されております。皆さんがお元気なうちにお子さんたちと対面できるように全力を尽くしていきたいと思っております。
#134
○秋野公造君 どうかよろしくお願いをしたいと思います。
 続いて、世界第二位、第三位の経済大国である日本と中国が力を合わせていくということは非常に重要であります。今回の日中首脳会談における経済面での成果と今後の進め方について、外務大臣よりお伺いをしたいと思います。
#135
○国務大臣(河野太郎君) 今般の日中首脳会談では経済面で大きな成果がございました。
 まず第一に、新しい技術や少子化の急速な進展ということに対する対応、これはもう日中両方ともこうした問題に直面をしております。そういうことで、サービスあるいは医療についての覚書に署名をいたしました。
 また、国際ルールに基づく自由で開かれた公正な経済秩序の構築というところで一致をするとともに、日中の間で社会保障協定の署名に加え、金融協力あるいは食品貿易でも市場開放につながる具体的な協力の進展がございました。
 また、RCEPや日中韓FTAの交渉についても連携を強化していこうということで一致をいたしました。
 また、最後に、第三国における日中民間経済協力について、省庁横断、官民合同の委員会を設け、そこで具体的な案件について議論しようということにもなりました。
 年内の総理の訪中、そしてその後の習近平主席の来日、ハイレベルな交流を続けながらこの日中の経済協力、更に進めていきたいと思っております。
#136
○秋野公造君 今、社会保障協定の話も出ました。これまで、総理始め外務大臣、多くの関係者の下に、歩みの中に、二〇一六年九月五日に行われた日中首脳会談で、日本側から五つの協力分野を提起して、両国関係の肯定的な面を拡大するということに一致をしましたが、実はその一週間後、私は中国の東北師範大学にて日本の医療政策についてという特別公開講座を担当する機会を得まして、胃がんとピロリ菌の関係、そして、日本においては保険適用の後に胃がんで亡くなる方が僅か四年で一割も減ったと、そういったようなことについて御報告をさせていただいたところ、日中の外交面の成果に後押しをいただいて、そして、日本の成功事例は中国においても共有をしていくことが必要だと、こういう流れの中で、実は、北海道医療大学の浅香正博学長と一緒に出版をさせていただいた「胃がんは「ピロリ菌除菌」でなくせる」という書籍を東北師範大学の方で中国語訳をしてくださいまして、それを、失礼しました、吉林大学の方で出版をしていただくということで、教科書として出版をしていただくことになりました。
 外交交渉を進めるということはこういった成果もあるのではないかということを私自身は感じています。ピロリ菌が土壌にすんでいる以上、土壌を同じくする日本と中国と韓国において胃がんというのは共有の問題であります。その意味では、我が国は保険適用にて国民の命を守ってきた歴史もあります。中国はこのように書籍で出版をするという準備を整えています。これを中国やほかの東アジア諸国にも推進するべきと考えますが、外務大臣の見解をお伺いします。
#137
○国務大臣(河野太郎君) 先ほど申し上げましたように、日中両国共に高齢化というのは大きな課題でございまして、ここにどう対応していくか、これは協力をしていかなければならないというふうに思っておりますし、先日の首脳会談でもこの点では一致をいたしました。議員のこうしたピロリ菌と胃がんというような活動には大変敬意を表したいと思いますが、これはもう新たな日中の協力分野になろうかというふうに思っております。
 外務省としても、厚生労働省を始め関係省庁と連携して、前向きに取り組んでまいりたいと思います。
#138
○秋野公造君 ありがとうございます。
 日韓外交についても成果が上がりましたが、一つ確認をしたいと思います。それは、平成二十八年三月に参議院予算委員会にて私の方から提案をさせていただきました釜山、対馬、博多を結ぶ比田勝―博多間を結ぶ航路が、国際航路であるがゆえに、韓国の方は乗船できますが対馬の方が乗れないといったようなことを、当時の市長であります財部市長より要請を受けたものであります。博多と比田勝の国際航路に国内旅客を混乗させるべきではないかと質疑をさせていただいたところ、CIQの課題が解決すればあり得ると石井国土交通大臣に後押しもいただきました。
 その後の展開につきまして御答弁をお願いをしたいと思います。
#139
○国務大臣(石井啓一君) 御質問をいただいた件につきましては、平成二十七年の四月に太田前国土交通大臣が秋野議員と御一緒に対馬を訪問した際に地元から御要望をお聞きしたものと承知をしております。
 地元等の関係者において運航の実現に向けた努力が続けられてきたわけでありますが、続けられてきたと承知をしております。また、混乗に係る出入国管理等の問題については、秋野議員が二年間掛けて精力的に関係者の調整をされたと承知をしております。その結果、本年七月二十三日から運航を開始することについて関係者間で合意がなされまして、国土交通省といたしましても、去る五月九日に九州運輸局におきまして、海上運送法に係る認可を行ったところであります。
   〔理事高野光二郎君退席、委員長着席〕
 今回の新たな運航が実現することで、これまでフェリーで約五時間五十分掛かっておりました博多―比田勝間が、ジェットフォイルで約二時間十分で結ばれるということとなります。
 日韓をつなぐ航路を活用いたしました今回の新たな取組は、離島住民の生活を支える航路の維持、島への来訪者の増大、さらには日韓の交流にも資するものであり、大いに期待をしているところでございます。
#140
○秋野公造君 市民の福祉向上に役立ちながら、日韓の友好にも役立ってほしいと思います。
 次に、五月の一日、二日、総理はイスラエルとパレスチナ訪問をされました。中東においてどの国とも仲よくするということは非常に重要なことでありまして、安全保障面での深化までなされたということについても、もっと多くのことが知っていただきたいと思っています。
 この首脳外交の成果を踏まえて、そして、これから国民同士の友好の裾野を広げていく観点から一つ御提案を申し上げたいと思います。
 それは、杉原千畝さんが命のビザを発給して命を守ってきた、この話は日本の国民において共有されているものでありますが、彼が出したビザは通過ビザでありまして、誰が日本の国内でそのユダヤの方々が滞在すること、そして定住地への出国の支援に尽力したか、こういったことについては知られていないというのが現状であります。
 今、私の手元に、専門家の第一人者であります山田純大先生の「命のビザを繋いだ男」ということで、小辻節三さんの話が書かれております。こういった方々のことを、日本そしてイスラエル、多くの方々で共有をしていくということは、そして小辻節三さんを評価していくということは、日本とイスラエル友好関係の強化につながると思いますが、外務大臣の見解をお伺いしたいと思います。
#141
○国務大臣(河野太郎君) この小辻節三さんは日本のユダヤの研究者でございます。今委員からお話がありましたように、この杉原千畝さんの出した通過査証で来られたユダヤの方は、これ通過査証でございますから、どこかの国に出国できないと強制送還の対象にもなり得る。当時、その権限は、日本国内で滞在延長は地方自治体警察に権限があったそうでございまして、この小辻節三さんは、警察と掛け合って滞在期間の延長をしたり、あるいは出国の手配に奔走されたんだそうでございます。
 杉良太郎さんの御子息になられるんだと思いますが、山田純大さんがこの小辻節三さんのことについて本を書かれたということで、この小辻さんの行為が少しずつ広まっているところでございまして、こうした行為が広く語り継がれ、この小辻さんの業績が日本、イスラエルの両国の国民に知られるということは両国の友好関係にとって広く資するのではないかというふうに思います。
#142
○秋野公造君 よろしくお願いをしたいと思います。
 次に、資料を配付させていただいておりますが、ケニアで一センチから二センチの大きさのノミが高齢者と子供の足を食い荒らすということを伺いまして、ケニアのエスンバ村を訪ねました。現地を訪ねますと、資料のとおりで、非常に深刻な状態でありまして、私自身も、足を切除をし、足の中からそのスナノミというのを取り出して、母校であります長崎大学のケニア拠点にて顕微鏡にて確認をさせていただいたところ、白い塊は血を吸って大きくなった雌、そして黒い塊は卵を抱えた雌、こういうことであるということを確認したところであります。
 その後、公明党としても、現地に中古の靴を送る、そういった活動を支援をさせていただいたところでありまして、外務省においても早急に対応を取っていただきました。しかしながら、このスナノミが国内にも入ってきておりまして、どのスナノミかも分からないような状況。ケニアがスナノミデーを制定した流れを考えますと、現地での研究というのが必要だと思います。
 日本のODAによる支援の可能性についてお伺いをします。
#143
○国務大臣(河野太郎君) ケニアでは、人口の約四%に当たる百四十万人がこのスナノミ症に感染するなど、深刻な状況にございます。
 スナノミ症は、皮膚が地面に直接触れることが感染の要因と指摘されていることから、これまで草の根・人間の安全保障無償資金協力により学校を建設する際に土間を板張りあるいはコンクリート敷きにするといった支援をして、スナノミの予防をしてまいったところでございます。昨年八月には、議員が訪問されたケニア西部のエスンバ地区に、小学校の教育・衛生環境改善支援ということでやらせていただきました。こうした貢献の実績は、平成二十二年度以降で十五件、約一億五千万円ということでございます。
 日本の大学がこれまで培ってきた経験や技術を生かして途上国への協力を、ODA、JICAの草の根技術協力事業の活用その他考えられると思いますので、具体的な提案がございましたら、しかるべく対応していきたいと思います。
#144
○秋野公造君 どうかよろしくお願いします。
 次の資料を御覧いただきたいと思います。
 日本人の足も大変な状況でありまして、透析患者の四%が足を切断していて、一たび足を切ったならば、一年で半分の方がお亡くなりになっているという状況は深刻な状況であります。平成二十八年診療報酬改定で、透析患者の足を診ていただく、こういった改定もしていただいたところでありますが、食事の面での対応が重要と考えます。それは、骨と同じくリン酸カルシウムという形で沈着をしますので、カルシウムについての表示はあったとしても、リンについての表示が余りに少なくて、いわゆる消費者の方々に対する情報が足りないのではないかという問題意識であります。
 腎疾患の重症化予防に資する食品制度の充実を消費者担当大臣に求めたいと思います。
#145
○国務大臣(福井照君) ありがとうございます。
 リンの含有量が少ない食品を特別用途食品として規格化するなど、腎疾患等の重症化予防に資する食品表示制度の充実に関するお問合せと受け止めさせていただきました。
 食品に関するリンの含有量につきましては、食品表示法の食品表示基準に基づき、任意で表示することができる成分でございます。また、リンの含有量が通常の食品に比べて少ないなどの表示をなさりたい場合は、科学的根拠に基づいて販売者の責任において表示が可能でもございます。
 また、病者などの健康の保持、回復に適するという目的に資するための特別用途食品制度に基づき、腎疾患等の患者に適した食品として、低たんぱく質食品という許可基準を設けてございます。現在、既に、特別用途食品の低たんぱく質食品として許可を受けた場合は、食品は今九件でございますけれども、リンの含有量の表示がなされているところでございます。
 さらに、本年四月一日から、この特別用途食品制度において、議員御指摘の、ストレートに低リン食品等新たな許可区分の追加が必要ではないかという御指摘でございます。事業者からの要望等を受け付けることを可能として、消費者庁において検討するという仕組みを新たに設けさせていただいたところでございます。
 これらの取組を踏まえまして、今後とも、消費者の健康の保護及び増進に資する食品表示制度の充実を推進してまいります。
#146
○秋野公造君 どうぞよろしくお願いをしたいと思います。
 先ほど、中国においても胃がん対策を進めていただくということでお願いをさせていただいたところでありますが、平成二十五年二月二十一日に、胃がん予防のためのピロリ菌の除菌、保険適用となりまして、僅か四年で一割の方、胃がんで亡くなる方が一割も減ったと。これは国立がん研究センターの予想を大きく覆す形で大きな成果を上げているところでありますが、残念ながら検診の推奨する項目にこれが入っていないというのは大変残念なところであります。
 一方、そのような状況でも、自治体においては二五・一%もの自治体がピロリ菌の検査を既に導入をしているところでありまして、中でも佐賀県は中学校三年生を全員、鹿児島県は高校一年生を全員という形で、非常に前向きな取組が行われているところであります。その心は、同じ慢性感染症である結核をBCGの対応をしていたときに、社会に出る前に結核にかからないようにして社会に送り出してあげたいという、そういった親心みたいなものが首長さんの中に流れていると信じます。
 そういった意味では、寿命延伸効果だけで検診を推奨するかどうかということでは、自治体のニーズに応えることができないような状況になってきているように私は考えます。その意味では、今こそ新しいニーズが出てきているところでありますので、胃がんの予防へ向けて国も考え方を示すべきときが来ているかと思いますが、厚労大臣の御見解、お伺いをしたいと思います。
#147
○国務大臣(加藤勝信君) 秋野委員には、このヘリコバクター・ピロリの除菌の有用性について平成二十二年度頃から御指摘をいただきまして、そうした御指摘も踏まえまして、今お話がありました平成二十五年には、このヘリコバクター・ピロリ感染胃炎、これについても保険適用を拡大するということにしたところであります。さらに、今、佐賀県、鹿児島県のお話もありましたけれども、自治体においては中高生にもこのヘリコバクター・ピロリ抗体検査を実施をしている例が実際ございます。
 他方で、このピロリ菌の持続感染は胃がん発症のこれは最大の原因である、こういう認識はもう確定していると言っていいんだろうと思いますが、逆にそのヘリコバクター・ピロリ抗体陽性者に対して除菌を行うことによって胃がん死亡率減少効果があるかどうかということに関しては、いまだ科学的に明らかになっていないのが現状であります。
 したがって、国が推奨するがん検診の検討項目には現在含まれていないところでありますが、今厚生労働省では、このヘリコバクター・ピロリ抗体陽性者に対する除菌の胃がん発症予防効果に関する研究、これを平成二十九年度からやっております。こうした形で科学的知見の収集にまずは努めていきたいと思います。
 また、がん検診は、科学的根拠に基づいてがんの早期発見、早期治療による死亡率の減少を目的として実施をしていく必要があるわけでありますが、今申し上げた研究の成果を踏まえて、このヘリコバクター・ピロリ抗体検査の導入の可能性も含めて、がん検診の在り方、これについて見直しをしていきたいと思っております。
#148
○秋野公造君 よろしくお願いをしたいと思います。
 霧島連山硫黄山が四月十九日に噴火をしまして、公明党においても、河野参議院議員、井上幹事長が現地に急行をしました。
 宮崎県えびの市、長江川、白濁が観測され、環境基準の二百倍を超えるヒ素ということで、先日お会いをいたしました鹿児島県の隈元伊佐市長さん、池上湧水町長さんも、過去になかなかない事例であるということで非常に悩まれておられました。川内川から取水をしないことを決める、あるいは取水する水田においては水稲、稲作を行わないといったような方針も作って、非常に苦渋の選択だっただろうと思いますが、農林水産省の対応についてまずお伺いをしたいと思います。
#149
○国務大臣(齋藤健君) 硫黄山では先月十九日に噴火が発生をいたしまして、宮崎県及び国土交通省の川内川河川事務所は、今御指摘ありましたように、長江川及び川内川の水質検査においてヒ素などの項目で環境基準を超過したこと、これを公表しました。また、宮崎県えびの市では、赤子川、長江川及び長江川合流地点より下流の川内川、これを水源とする河川から取水は行わないというふうに決められました。また、鹿児島県伊佐市及び湧水町では、川内川から取水しないこと及び同河川から取水する水田において水稲作付けを行わないという方針を決定されております。
 既に農業における影響が深刻化をしてきていると認識をしておりますので、先週八日には宮崎県、鹿児島県の両知事、十日には関係市町の首長さんと面会をして、御要望を詳しく伺いました。また、本日、礒崎副大臣を現地に派遣をしております。
 農林水産省としては、両県、関係市町村等とも連携をしながら、農業者の皆さんが営農を継続するためにどのような対応が必要か、早急に検討してまいりたいと考えております。
#150
○秋野公造君 よろしくお願いをします。
 最後です。
 私は、沖縄で三線を習っています。師匠は我如古盛健先生で、沖縄型神経原性筋萎縮症という、沖縄の中北部に限局して、全身の筋肉が衰える、そんな病気にかかっています。
 何かできないかとの思いで、HAL、あのロボットスーツHALでありますけど、足は医療機器でありまして、手は介護機器ということになります。流通規制が掛からないことから、公明党の会合で我如古先生に対してHALの手のタイプでデモをしてみたところ、HALを装着しているときに筋力が増強するということは想定の範囲でありますが、何と、外した後にもその筋力の増強は維持をされまして、手が上がらなかった方が、外した後に満タンのコーヒーカップを持ち上げて、重たいカップを持ち上げてごくっと飲み干したというようなことが起きました。
 どうしてこんなことが起きたのかということを医学的に説明するのはなかなか困難でありまして、厚労省においては研究班も設置をしていただいたということを大変感謝をしたいと思いますが、どうして、でもHALが開発されて長くなるのにこんなことに気付かなかったのかということを考えるときに、やはりメーカーと専門家だけで話すのではなく、患者や利用者の視点が重要であるということを強く申し上げたいと思います。
#151
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ておりますので。
#152
○秋野公造君 平成三十年度の予算においても、介護ロボットの活用については、介護従事者の負担軽減を図るだけでなく利用者本人を支援していく視点が必要と考えますが、見解を伺いたいと思います。
#153
○委員長(金子原二郎君) 高木厚生労働副大臣。時間が来ておりますので、簡潔にお願いします。
#154
○副大臣(高木美智代君) お答えいたします。
 私も、先般、その方たちの機器を装着し使用される場面を拝見をいたしまして、感銘を受けたことをよく覚えております。
 介護ロボットの活用につきましては、先ほど来お話ありますとおり、介護従事者の負担軽減を図ること、また利用者本人の生活の質の維持向上につなげていくことが重要と考えております。これまでも、経産省と連携し進めてまいりました。さらに、平成三十年度予算におきましては、開発前の着想段階から介護現場などと連携をいたしまして、開発ニーズの提案を取りまとめる協議会を拡充しまして、全国規模で設置することとしております。
 御指摘のとおり、利用者本人の生活の質の維持向上に資する介護ロボットの更なる活用に向けまして、必要な対応を行ってまいりたいと考えております。
#155
○秋野公造君 ありがとうございました。
#156
○委員長(金子原二郎君) 以上で秋野公造君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#157
○委員長(金子原二郎君) 次に、田村智子君の質疑を行います。田村智子君。
#158
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 十日の参考人質疑で柳瀬氏は、総理秘書官として官邸で加計学園と面会し、獣医学部新設についての要望もお聞きしたと、そして、その場に関係省庁から出向中の職員も同席させていた、これらのことを認めました。また、獣医学部新設の進捗状況について自分の方から内閣府に質問したことも認めて、その際に加計学園の要請を伝えた、内閣府に伝えた、このことを否定しませんでした。
 総理、これらの事実は、柳瀬さんの答弁は、客観的に見て加計学園の要請について官邸が動いていると関係省庁に示したことになると思いますが、いかがですか。
#159
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 特区プロセスは民間有識者が主導して進められるところでございますが、さきの参考人質疑においてもワーキンググループの八田座長から、柳瀬元秘書官から何の働きかけも受けたことはないこと、また、面会の半年以上前の時点で既に民間議員ペーパーで獣医学部新設が重要と明記されており、面会が民間有識者の議論に影響を与えたことは一切ないことの発言があったと承知をしており、こうした観点から問題がないというふうに考えております。
#160
○田村智子君 質問に答えていないですよ。柳瀬さんのこの行動は、関係省庁に対して、官邸がこの獣医学部の新設の問題で動いているよと、このことを示したことにならないかと聞いているんです。
#161
○内閣総理大臣(安倍晋三君) そもそも、既にこの柳瀬秘書官が、当時の秘書官が会う前に、今申し上げましたように、だから申し上げたんですが、面会の半年以上前の時点で既に民間議員ペーパーで獣医学部新設が重要と明記されており、面会が民間有識者の議論に影響を与えたことはないわけでありますが、既にその中において、そういう民間議員ペーパーが出され、これに対応する形で私が発言している中において、柳瀬秘書官がそういう方向の中で面会をしたということだと思います。
#162
○田村智子君 その民間人ペーパーで示された重要項目というのは二十三項目もあって、だけれども、柳瀬氏が動いたのは獣医学部新設のことだけなんですよ。だって、会ったのは加計学園だけですよ、事業者の関係で、国家戦略特区の事業者の関係で。そして、内閣府に説明を求めたのも獣医学部の新設についてだけだったんですよ。だから、官邸がこのことで動いているというメッセージにこれなったとしか言いようがない。
 そして、これは総理からの指示、総理への報告なしに、言わば特出しで個別の案件で動くなどということはあり得ないという指摘が、秘書官の経験者とか官邸の経験者とか、そういう方々から相次いでいるわけですよ。
 総理、なぜ官邸では、じゃ、二十三項目の中の獣医学部の新設が特出しになったんですか。
#163
○内閣総理大臣(安倍晋三君) さきの参考人質疑において柳瀬元秘書官は、結果として御指摘のとおりになっただけで、そもそも人と会うときに国家戦略特区の関係か否かでえり分けて面会したわけではなく、時間の許す限り、東京都の方、エネルギー関係の方、メーカーの方、地方のベンチャーの方など様々な方と会っていたと述べていると承知をしております。
 ということでございまして、ただ、当然、行政の公正公平が保たれなければならないことは大前提ではありますが、秘書官として現場の声や生の情報に耳を傾けることが必要と考えることもあるだろうと、このように考えております。
#164
○田村智子君 それ、お答えになっていないんですよ。そうやっていろんな民間人に会っているけれど、国家戦略特区の関係で会った民間人は加計学園だけだと認めたんですから。
 何で官邸が二十三項目ある民間人ペーパーの中で獣医師、獣医学部の新設だけで動いたのかとお聞きしているんです。
#165
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは、柳瀬参考人に対して御質問しておられますから、そのときもう柳瀬秘書官が、当時の秘書官がお答えをしておられるんだろうと思います。
 会ったのは私ではございませんから、私が全てそれを推測してお答えをすることは難しいのでございますが、柳瀬秘書官は、言わばアポが入ったということでありまして、他の方々からはそれはなかったんだろうと、このように思います。他方、担当している内閣府の参事官等はそれぞれの方々と会っているということではないかと、こう思うわけでございまして、柳瀬秘書官は、たまたま私のバーベキューのときに面識があった方から話があり、そういうことに、運びになったということで説明をされていると承知をしているところでございます。
 ただ、大切な点は、言わばプロセスについては一点の曇りもないわけでございまして、柳瀬秘書官が働きかけを行っていないことは八田座長が明確に示しておられる、既に明らかにしているとおりであろうと思います。
#166
○田村智子君 まあ一言で言えば、説明が付かないということですよ。説明が付かないんですよ、特出しになったことについて。
 今日、獣医学部の新設が加計学園だけに認められたその過程で官邸がどれだけ登場するか、柳瀬氏の国会答弁と文科省で発見された文書に示されたものだけをまとめました。(資料提示)
 二〇一五年、今治市が国家戦略特区への提案をする過程では、柳瀬氏が加計学園と面会し、内閣府に説明を求め、更に二度にわたって加計学園と官邸で面会した。そのきっかけは、一番上にある二〇一三年五月、安倍総理が招待したバーベキューやゴルフに加計理事長を始め加計学園関係者が参加をして柳瀬氏と知り合ったということだと。
 そして、二〇一六年、これは獣医学部新設を決定する直前になります。九月二十六日、官邸の最高レベルが言っていることだと内閣府の藤原審議官が文科省に決断を急がせた。十月二十一日、萩生田官房副長官が、総理は平成三十年四月開学とお尻を切っていたと文科省に伝えた。十一月一日、特区諮問会議で決定する案文について、萩生田副長官の指示で、広域的に獣医学部が存在しない地域に限りと修文された。この萩生田副長官が指示した開学時期や地域限定の条件によって、規制緩和の穴は加計学園だけが通れる穴というふうになりました。
 公的に示されたものだけでも、重要な局面でこれだけ官邸の関わりが指摘をされています。それでも総理は、この過程で一度も報告を受けていない、御自身は関与していないとおっしゃるんですか。
#167
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 柳瀬秘書官も述べていたと思いますが、柳瀬秘書官もそうでありますが、前川前次官も含めて、私から指示をされたり依頼されたという人は一人もいないわけでございます。これは明らかになっているところでございます。
 それと、この二〇一三年のバーベキューのときには、言わばたくさんの人々がこれ集まる場でありまして、秘書官の家族たちも、奥さんやお子さんたちも来ていて、懇親の場でございまして、私も一々紹介等はしないのでございますけれども、そういう懇親の場でたまたま面識を得たということではないかと、こう思うところでございます。
 そこで、柳瀬秘書官が、では、なぜ私にこの報告をしなかったかということでございますが、秘書官においては様々なこれ仕事の仕方があるんだろうと、こう思うのでございますが、基本的には、私の仕事自体も多岐にわたるわけでありますから、分刻みのスケジュールをこなしていく中で秘書官が私に報告をするのは、私の決断、判断が必要になったときでありまして、途中経過について一々私に説明するということは、六人秘書官がおりますが、それは全くないと言ってもいいんだろうと。国家の一大事あるいは危機管理が必要なときには途中経過等も説明するのでございますが、私の場合はそういう形で仕事を進めていただいているということでございます。
#168
○田村智子君 もう省庁や愛媛県から総理の名前、官邸の関係者のことがどんどん出てくる。全然、私、それに対する説明になっていないというふうに思いますよ。
 総理は今日の答弁でも、国家戦略特区はオープンな形で議論を行う透明性の高い仕組みだと、獣医学部新設の決定の過程には一点の曇りもないというふうに力説をされます。しかし、今治市の提案ヒアリングを行った二〇一五年六月五日のワーキンググループには、加計学園関係者が出席し、発言もしていたのに、その存在自体が完全に消されています。それでも透明性が高いというふうにおっしゃるんでしょうか。
#169
○国務大臣(梶山弘志君) 今御指摘のワーキンググループの提案ヒアリングは、提案者から責任のある説明を求める場であるため、提案者以外の者は正式な出席者とはなっておりません。提案者でない加計学園関係者は、提案者である今治市の独自の判断で同席させた説明補助者にすぎず、会議の一般則に従い、正式な出席者とはしておりません。
 また、ヒアリングが非公開だったこともあり、提案者による公式な発言と説明補助者による非公式な発言とが混在したと考えられるわけでありますが、獣医学部の新設については、諮問会議、区域会議、今治市分科会、ワーキンググループにおいて、民間有識者の主導の下、オープンな議論を積み重ねており、ルールにのっとって資料も詳細な議事要旨も全て公開をしているところであります。
#170
○田村智子君 今の答弁、確認したいんですけれども、まず、加計学園は今治市の判断で同席した説明補助者だと、正式なメンバーではない、だから載せない。じゃ、何でその正式メンバーでない加計学園がこの日のワーキンググループで発言できたんですか。
#171
○国務大臣(梶山弘志君) 先ほど申しましたように、非公開であったことから、その公式な発言と説明補助者による非公式な発言とが混在したと考えられているという説明をさせていただきました。
#172
○田村智子君 そうすると、じゃ、何で今治市の提案ヒアリングは非公開ということになったんですか。
#173
○国務大臣(梶山弘志君) 様々な事情で提案者からの要望があれば非公開にすることもあるということであります。ただ、いずれ、いずれこれは公開をするということであります。
#174
○田村智子君 これ、八田座長が説明しているのは、競合した場合に、提案が競合した場合に内容知られると不利になったり、地元で反対の運動や声もあると、だから非公開にしてほしいと今治市がお願いして、で、非公開になった、八田さん、そう説明されていますね。
 ということは、提案者が非公開にしてほしいと求めれば、提案者が連れてきた利害関係者は発言できると、その上、議事要旨や議事録が公開されても、今度は説明補助員だという理由で誰が出席したか、どんな発言したかは削除できるということですよ。これ、とんでもないルールじゃないですか。何でもありのルールになっちゃいますよ。
 じゃ、加計学園の誰が出席し、どういう発言をしたのかはどこに今記録されていて、私たち国会議員はこの事実をどうしたら検証できるんですか。
#175
○国務大臣(梶山弘志君) 先ほど来申し上げていますように、非公式の出席者ということでありますので、説明補助者としての出席者ということでありますので、これは発言も本来は認められませんし、先ほど申しましたように、非公開の中で混在をしたという話をさせていただきましたけれども、その氏名につきましても、提案者の希望により、それらを掲載することができるという形にしております。
#176
○田村智子君 答えになっていないんですよ。だって、その方針決定過程でどんな議論が行われたのかは、安倍総理は、全て公開されていると答弁されているんですよ。で、公開されたものの中になければ、私たちはそれを知らなきゃいけない、国政調査権があるわけですから。一体、方針決定の過程でワーキンググループで何が議論されたのか、特に加計学園の誰が出席をして何を発言したのか、これは検証しなければならないと私思うんですよ。
 どこにその記録が残っていて、どうしたら私たちはその検証ができるんですか。
#177
○国務大臣(梶山弘志君) 先ほど来申し上げていますように、加計学園関係者は説明補助者ということでありますので、この議事録については記録がございません。(発言する者あり)
#178
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#179
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
#180
○国務大臣(梶山弘志君) 説明補助者の発言につきましては、このテーマに限らずに、全てのワーキンググループにおいて発言は載せないということになっております。
#181
○田村智子君 じゃ、載せないものはもう検証のしようがないということでいいんですか。検証のしようがないということなんですか。
#182
○国務大臣(梶山弘志君) 正式な議事要旨、まあ正式なというか、議事要旨、議事録には掲載をされていないということであります。
#183
○田村智子君 私たちは、いわゆる公開されているもの以外でも、例えば情報開示請求などをして役所に残っているものを見るという機会ありますよ。それが国政調査権じゃないですか。そういうふうに私たちがやろうとしたら、その記録はあるのかと聞いているんですよ。
#184
○国務大臣(梶山弘志君) これには、これはルールにのっとって、ないということであります。
#185
○田村智子君 それ、どういうルールですか。
#186
○国務大臣(梶山弘志君) 改めて昨年の十二月に明確にいたしましたけれども、これまでも運営細則でそういう形にしておりましたけれども、その発言は、座長は、提案者の希望に従い、会議の場合などに特段の事情がない限り提案者以外の者の臨席を、陪席を認めることができる、ただし、その発言は認めないこととするということがルールに書いてあります。(発言する者あり)
#187
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#188
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
#189
○国務大臣(梶山弘志君) 規則にのっとって、その資料はないということであります。
#190
○田村智子君 だって、録音するでしょう、議事録作るとき。録音したものを外の業者で文字起こしやってもらっていると説明受けているんですよ。そういう録音や文字起こし、これ開示すれば分かるじゃないですか。
#191
○国務大臣(梶山弘志君) これまでもお答えしておりますけれども、議事要領、議事録が全てであります。(発言する者あり)
#192
○委員長(金子原二郎君) 速記止めてください。
   〔速記中止〕
#193
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
 田村智子君。
#194
○田村智子君 いやいや、もう一回答弁お願いしますよ。
#195
○委員長(金子原二郎君) もう一回質問してください。
#196
○田村智子君 その録音したものとか文字起こしした速記録のようなものとか、こういうものがあれば私たちは検証できるでしょうと聞いているんですよ。
#197
○国務大臣(梶山弘志君) 文字起こしをして議事録、議事要旨を作った時点でそれらは廃棄をされております。そして、これが全てであります。
 この件に限らず、全てのワーキンググループの案件について同じであります。
#198
○田村智子君 総理、あなたはルールにのっとって全て公開するって答弁繰り返していますけど、そのルールは都合の悪いことは幾らでも隠せるし消せる、後で検証もできないと。暗闇のルールじゃないですか。
#199
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、今、梶山大臣がお答えさせていただいたように、まさに私が言ったとおりのことをやっているわけであります。
 それはつまり、ルールにのっとってということですね。これ、お分かりですよね、ルール、ルールですから。ルールというのは、まさに八田座長がこのワーキンググループを始めるに当たってルールを作って、言わば補助者の発言ということについては議事録を作らないということは、これ加計学園だけがないわけではなくて、このワーキンググループでの全ての補助者の発言は議事録には残っていないということであろうと、こう思う次第でございます。
 でありますから、これを、これがルールでありまして、この加計学園のことだけに特別に扱いをしているわけではなくて、様々な、先ほど二十幾つあるとおっしゃいましたよね、たくさんの、たくさんのこれは国家戦略特区の案件がございます。それらについて、全てそれはそういう対応をしてきていたということでございます。
 今後は、そういう御指摘もあったので、補助者については発言させないということにしたということを今大臣から答弁があったと思います。
#200
○田村智子君 もう全て公開するとか、透明性の高い仕組みなんて言うの、やめた方がいいですよ。真っ暗闇ですよ。
 次に行きます。
 獣医学部の新設を一校に限ると決めた過程も全く不透明です。改めてお聞きします。一校に限ると、いつ、どういう経緯で決めましたか。
#201
○国務大臣(梶山弘志君) お尋ねの経緯でありますが、平成二十八年十一月九日の諮問会議において特例措置を決定した後に、文科省と協議の上、十一月十八日からパブコメを開始をいたしました。そのパブコメの結果、約八割の方から慎重な意見がございました。そして、同年十二月に一校とするよう日本獣医師会から要請があったことを踏まえ、山本前大臣から農水大臣及び文科大臣に一校に限る旨を告示に明記することについて御相談差し上げました。各省の事務方から各大臣に報告、相談をいただき、二十二日に了解を取り付けたところであります。また、この方針につきましては、特区ワーキングの委員とも相談をし、最終的には一月四日の共同告示に反映をさせている次第であります。
 先日行われました参考人質疑においても、八田座長より、二十六年九月に諮問会議の民間議員ペーパーでこの獣医学部の新設が重要であるということを書きました、そして、その後ずっと、この会談が行われたわけでありますが、この会談というのは四月ですね、この会談が私ども医学部新設に影響を与えたことは一切ございませんと答弁をされているところであります。
#202
○田村智子君 では、その一校に限るということを二十九年一月四日、共同告示で示したと、それ以前に、今治市と加計学園の強力なライバルとなった京都府に対して一校しか認められないからと断念するように話した、こういうことはあり得ないということでよろしいですか。
#203
○国務大臣(梶山弘志君) 事前にそれはないということであります。
#204
○田村智子君 二〇一六年、平成二十八年十月二十四日、京都府の山内副知事が山本幸三大臣を訪ねて、獣医学部新設の陳情を行っています。このときの面会の記録は内閣府にありますか。
#205
○国務大臣(梶山弘志君) 平成二十八年の十月二十四日に京都府の副知事がお越しになりました。持参された要望書に基づいて、京都産業大学の獣医学部の設置に向けた要請をされたと承知をしております。山本前大臣は、その要望を聞くとともに、事務方に対し、改めて京都府からの提案内容を精査するように伝えたとのことであります。担当の地方創生推進事務局において、このときの要望を含めて京都府の提案内容を精査し、必要な検討を行ったものと承知をしているところであります。
#206
○田村智子君 そうすると、その記録は残っているということですね。
#207
○国務大臣(梶山弘志君) この要望書の写しがございますので、それらをもって記録としております。
#208
○田村智子君 済みません、もう一度。
 要望書は残っている、そして記録も面談のやり取りも残っているということでよろしいですか。
#209
○国務大臣(梶山弘志君) 要望書の写しをもってこの記録としております。面会の記録としております。
#210
○田村智子君 この二〇一六年十月二十四日の面談についての文書を私たち入手いたしました。そこには山本大臣の発言としてこう記されています。経過もあり、一校しか認められない、難しい状況なので理解してほしい。
 先ほどの答弁では、一校に限りと決めたのは二〇一六年十二月だと、そのことを示したのは翌年の一月だと言われました。この告示の二か月以上前に、京都府に対して一校しか認められないと伝えて断念するように説得していたことになるわけです。経過もあり、一校しか認められない、難しい状況なので理解してほしいと。一校、つまり加計学園ありきで、山本大臣が当時、強力なライバルとして登場した京都府を退けようとしたのではありませんか。
#211
○国務大臣(梶山弘志君) そのやり取りについては承知しておりません。
#212
○田村智子君 大体、これ面談というのは、これは西田昌司さんのブログに載っているんですよ、自民党の西田昌司さんのブログに。写真見ると、大臣室で座ってお話をしておられるんですね。そうすると、陳情書しかないということはあり得ないと思うんですよ。写真があるんですから、どなたか写真撮った方もいらっしゃるでしょうしね。大臣室でお会いしていて、その記録がないってことはあり得ないと思うんですよ。
 これ、やり取りを出してほしいと思うんです。一校に限りと京都府に伝えていないのかどうか確認すべきだと思いますが、いかがですか。
#213
○国務大臣(梶山弘志君) 先ほど申し上げましたように、京都府側のお話の内容は当日いただいた要望書の内容とほぼ同一であったため、これらを保存することで先方の要望は記録をされているということであります。このため、その面談内容を行政文書としては作成しておりません。
#214
○田村智子君 写真見ると、大臣が一生懸命、こうちゃんと座って、ただ陳情書受け取って、ああ、そうですかじゃないですよ、ちゃんと座ってお話ししているその写真になっていますよ。大臣がお話ししたことをメモ取らないって、内閣府、どんな仕事しているんですか。陳情を記録するのは当たり前じゃないですか。
#215
○国務大臣(梶山弘志君) 一般論でありますけれども、要望書をいただいて、それで陳情を受けるということにしております。時候の挨拶も含め、そういうやり取りであって、写真からで細かいところまで類推することはできないと思っております。
#216
○田村智子君 地方公共団体を代表する立場で副知事が大臣に個別の案件で陳情をして、で、山本大臣は公務として大臣室でお話をされているんですよ。その面談の記録を内閣府が取っていないなんてことあり得ないから。この間も、内閣府は文書がないと言って調べたりいろいろすると何か出てきたりはしているわけですから。これ、もう一度当時の大臣秘書官のその個人的なフォルダも含めてお調べになってみたらいかがですか。調べてくださいよ、是非。
#217
○国務大臣(梶山弘志君) 当時の地方創生推進事務局の特区担当の職員複数名に確認をした上で、今日お答えをしております。
#218
○田村智子君 だから、調べてくださいと言っているんですよ。調べてくださいよ、ちゃんと文書があるのかどうか。内閣府というのは私たちが委員会で要求しても調べないんですよ。それで、大臣の指示でなきゃ調べないんですよ。指示してくださいよ。
#219
○国務大臣(梶山弘志君) 今申し上げたとおりでありますけれども、委員長を通じてまた御指示をいただければと存じます。
#220
○田村智子君 それでは、委員長、記録の提出を求めます。
#221
○委員長(金子原二郎君) 理事会で協議をさせていただきます。
#222
○田村智子君 山本幸三大臣もまた、加計孝太郎理事長と直接面談をしたお一人です。二〇一六年八月に国家戦略の担当大臣に就任をして、翌九月七日に加計理事長と面談。このとき、加計理事長から、獣医学部を提案しているのでよろしくと挨拶を受けて、公募ですからねと応じた。面談の前日には、加計理事長が安倍総理の友人であるという説明も受けていた。全部国会で答弁しています。そして、十月、京都府知事に、一校しか認められない、難しい状況だと伝える。こういうのを加計ありきと言うんじゃないでしょうか。
 委員長、関係者の証人喚問はどうしても必要です。柳瀬唯夫氏、藤原豊氏、加計孝太郎氏に加えて山本幸三議員の証人喚問、また、柳瀬氏の答弁に反論している中村愛媛県知事の参考人招致を要求いたします。
#223
○委員長(金子原二郎君) 理事会で協議をさせていただきます。
#224
○田村智子君 質問を終わります。
#225
○委員長(金子原二郎君) 以上で田村智子君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#226
○委員長(金子原二郎君) 次に、浅田均君の質疑を行います。浅田均君。
#227
○浅田均君 日本維新の会、浅田均でございます。
 午前中、衆議院の方は日本維新の会の質疑がテレビで中継されませんでした。だから、テレビ御覧の方は、これが日本維新の会の考えだと思って聞いていただきたいと思います。
 私は、文科省告示四十五号と、それから朝鮮半島の非核化についてお尋ねします。
 柳瀬元総理秘書官は、先日の参考人招致の場で、私の国会答弁をきっかけに国民の皆様に分かりづらくなって、ひいては国会審議に大変な御迷惑を掛けたと謝罪されました。私はそのとおりだと思います。昨年、柳瀬氏には同様の答弁機会があったわけですから、その場で正直にお話しになっていたらここまでの混乱は生じなかったと思います。と申しますのも、このパネルを御覧いただきたいと思います。(資料提示)
 このパネルで申し上げますと、柳瀬元総理秘書官の話は、二〇一六年三月三十一日を中心とする話でございます。つまり、文科省告示四十五号の特例、すなわち、認可そのものに関する話ではなくて、申請の段階の話です。柳瀬氏は、特例での申請を認めるか否かの段階で関係者と何らかの関わりがあった。事実、今治市の方や愛媛県の方とお会いになっております。しかし、それは認可そのものとは関係がありません。しかも、申請者を一校に決めたのは日本獣医師会と山本前大臣、地方創生大臣の話合いであります。
 このパネルの真ん中の方を見ていただきたいんですが、日本獣医師会の奔走というふうに書かせていただいております。ここで、日本獣医師会の会長さんは、山本前大臣に対しまして、この申請は受け付けるのをやめてほしいと、認めるにしても一校にしてくれという陳情をされております。そこで、山本前大臣はそれを受けて一校に限るとされたわけでありまして、それが一月四日の内閣府・文科省共同告示、一校に限るというふうになったわけでございます。
 また、認可作業、申請でなくて認可につきましては、文科省は昨年の十一月十四日に行っております。認可に関しましては官邸も何も関係がないということなんです。
 私は、別にこの柳瀬氏の言動を弁解するつもりは全くありません。ただ、柳瀬氏の疑われても仕方がないような不自然な言動とそこから生じる騒動が大事な問題を覆い隠してしまっているから、私はその大事な問題をもう一度明らかにしたいと思っております。
 それは、獣医学部新設について、大学は認可を申請してはならないとする文科省の告示四十五号です。この文科省告示四十五号は、特例になったのが一年間だけですので、また元のもくあみです。現在はまた申請すらできない状況に戻ってしまっております。
 そこで、文科大臣に伺います。
 文科省告示四十五号で、獣医学部の新設申請を今なお禁止する理由は何でしょうか。禁止するなら、文科省に挙証責任、禁止の理由を示す必要があるはずです。御説明ください。
#228
○国務大臣(林芳正君) 現在、御指摘の告示におきまして、獣医師の養成に係る学部等の新増設、抑制しているところですが、これは、獣医療行政を所管する農林水産省における人材需要の見解を踏まえた上で、昭和五十九年以降、抑制方針を取っているものでございます。
 獣医学の分野では、人材供給の規模は国家試験の合格者数によることになりますが、獣医学部を修了することによりこの受験資格が付与されるということになっておりまして、国家試験の受験者の質が当該分野で活躍する人材の供給に直接影響するということで、受験者の質と規模についても一定程度の水準を維持することが必要でございます。また、獣医学の分野の人材育成には相当の時間を要し、多額の公費の投入を伴うものでございます。
 以上のことから、農林水産省の人材需要に係る見解を踏まえ、獣医師養成の学部の新増設について抑制を行ってきたところでございます。
 このため、文科省としては、獣医学部新設に係る国家戦略特区プロセスの中で、一貫して、需給の観点から、内閣府に対しましては農林水産省と調整いただきたい旨をお願いをしてまいりました。その後、農水省において、今回の特区による獣医学部の新設は、先端ライフサイエンス研究の推進など、内閣府が把握している新たな需要があるという前提の下で獣医師の需給に影響を与えないと、こういう判断があったために、文部科学省としても国家戦略特区のプロセスを進めることに同意をしたということでございます。
#229
○浅田均君 林大臣はそのように答弁されておりますけれども、結局、農水省、文科省、それから特区担当大臣、共にその挙証責任を果たせなかったというのが私の受け止め方です。
 これ、ひどい告示なんですよ。次のパネルを御覧ください。これは国家行政組織法です。
 これは昨年も取り上げましたけれども、省令には、法律の委任がなければ、国民の権利を制限する規定を設けることはできないとあります。それが、法律でも政省令でもない告示が営業の自由も学問の自由も奪っている。省令には、法律の委任がなければ国民の権利を制限する規定を設けることはできないとありますし、文科大臣の権限として、公示を必要とする場合においては、告示を発することができるとあります。
 先ほど、安倍総理自ら、ゆがめられた行政が正されたとおっしゃいました。私はそのとおりだと思います。その答弁どおりであるならば、この文科省告示四十五号を廃止するつもりはありませんか。廃止しないなら、その理由は何か、お聞かせください、林大臣。
#230
○国務大臣(林芳正君) 学校教育法の四条で、大学や学部の設置等につきましては文部科学大臣の認可を受けなければならないと、こういうふうになっております。この規定により与えられた権限に基づきまして、文部科学大臣は、大学として必要な要件を満たしているかとか、国全体の大学の配置等の妥当な状態が確保できるかどうか等の観点から、設置の適否の判断をすることになるわけでございます。
 したがって、今お話のありましたこの告示の第四十五号は、学校教育法四条に基づきまして文部科学大臣に与えられた認可の権限を適切に行使するため、認可の基準を定めたという性格のものでございます。
#231
○浅田均君 林大臣、学校教育法四条の権限によりその新設を認めないということであれば、申請は別に認めさせていいんじゃないですか。申請は自由であるけれども、学校教育法の規定により文科大臣によりそれを却下すればいいだけの話であって、その申請まで門前払いするというのが問題であると私どもは考えておるわけです。いかがですか。
#232
○国務大臣(林芳正君) 認可の基準ということでございますので、通常、認可といいますと、申請してから認可をするまで一連の行為を含めて認可と、こういうことをいうんだろうと、こういうふうに一般的に解しておりますし、最終的に認可することがないということであれば申請を受け付けるということもなかなか難しいのではないかなと、こういうふうに思います。
#233
○浅田均君 その理屈がよく分からないんです。
 申請は自由である、だから学問の自由も営業の自由も奪っていない、申請をしてくださいと。で、申請して、許認可の段階でいろいろ調べて、そこで駄目なものは駄目と言えばいいんじゃないですか。その門前払いにしてしまっているということを私どもは問題にしているわけです。
 門前払いにしませんというふうに、これは大臣のお考え一つで変えることができるんですよ。後世に名前が残ります。林大臣、いかがですか。
#234
○国務大臣(林芳正君) 先ほど申し上げましたように、この新設又は定員増について、獣医療行政を所管する農林水産省の需給に関する見解を踏まえて抑制をするということでございますので、したがって、認可の手前の申請も含めて受け付けていないと、こういうことでございます。
 したがいまして、需給に関する見解でございますので、文科省として、この需給を所管する省庁において判断が別途行われれば、告示の扱いを含めて検討を行う必要があると、こういうふうに考えております。
#235
○浅田均君 くどいようですが、今、仮にここにまた獣医学部を新設したいという学校経営者がいるとすれば、また同じようなことになるわけですか。国家戦略特区を設けて、諸々の手続を経て、そこで申請を認める。通るその穴ですよね、そこで通った人が必ずしも認められるわけではないんですよ。穴を通るかどうかということをまた国家戦略特区みたいなのをつくってやらないと、文科大臣は門前払いで、自分は、御自身は関係ないわけですけれども、門前払いの状況をこのまままだ続けていくというお考えに変わりはないんですか。
#236
○国務大臣(林芳正君) 今回の場合はこの告示の例外として国家戦略特区があったということでございますので、告示の例外をつくった上で申請をされたと、こういうことでございます。
 先ほど私が申し上げましたのは、告示自体、このことは先ほどから申し上げておりますように、需給に関する見解を踏まえて抑制をするということで出ておりますので、その需給を所管する省庁において判断が行われれば、告示の扱いを含めて検討を行う必要があるということでございます。
#237
○浅田均君 先ほど安倍総理はゆがめられた行政が正されたと、全くそのとおりのことをおっしゃいました。文科大臣と多少ニュアンスが違うと思うんですね。だから、お二人でこの後ゆっくりお話をいただきまして、告示に関してどうしようという御議論をしていただけたら有り難いと思います。
 次に、朝鮮半島の非核化について伺います。
 朝鮮半島の非核化という問題は、アメリカも中国も韓国も共有しております。しかし、拉致問題は日本だけが抱える問題であります。安倍総理は先ほども答弁されておりますが、北朝鮮が核兵器を含む全ての大量破壊兵器とあらゆる射程の弾道ミサイルを完全に検証可能な形で不可逆的に廃棄、CVIDした後でないと制裁解除や援助は行わないと発言されております。
   〔委員長退席、理事二之湯武史君着席〕
 半島の非核化とともに拉致問題を解決しなければならない日本にとって、CVIDというのは非常に高いハードルになるのではないかと懸念しております。我が国にとって拉致問題の解決がCVIDの後になるということは、つまり、北朝鮮と米中韓が、北朝鮮が言うような段階的廃止、これは完全で検証可能かつ不可逆的廃棄とは全然違う考え方です、この段階的廃止で妥協してしまったら、解決の糸口を見付けることが極めて困難になるからです。こういう日本独自の立場を米中韓は理解しているのか、少なくとも米国は完全に理解しているのか、この点、通告はしておりませんけれども、総理大臣にお考えがありましたら。
 日本独自の立場ですね。日本は拉致問題を抱えております。CVIDを完結した後でないと援助はしない、話合いには応じないという立場を貫くならば、米朝あるいは中朝で段階的な核の廃止ということで合意してしまったら、日本は拉致問題に対して話し合うことすらできなくなってしまうわけです。この点に関して、総理大臣、どういうふうにお考えでしょうか。
#238
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、日本と米国については、言わば核そしてミサイルについて、CVIDについて、完全、検証可能、不可逆的な廃棄について完全に一致をしているわけでありまして、これが達成されなければ言わば制裁を続けていくということであります。これは国連決議に既にもう書いてあることでありまして、国連決議で制裁決議を行っておりますが、これ目的として今申し上げたことが書いてあります。
 この制裁をやめるためには、この国連決議が役割が終わったという決議をしなければいけません。よって、米国がですね、米国が、これは常任理事国ですから、そういう決議は駄目だと言えば、これは通らないわけであります。日本と米国がしっかりとこの原則をしっかりと守り続ける限りこの制裁は残っていくということになるわけでございますし、韓国も、文在寅大統領も、まさに国連決議にある制裁について、CVIDがなされるまで我々は制裁を韓国が独自にこれは緩めるあるいは撤廃するということはないと、これは私を信じてもらいたいということを文在寅大統領はおっしゃっていたわけであります。ですから、そういう意味においては、しっかりと目的は共にしているということでありまして、中国がそうではないという方法でこの制裁決議をひっくり返すことはできないんだろうと、このように思っております。
#239
○浅田均君 ありがとうございます。
 それでは、このパネルを御覧ください。北朝鮮の核・ミサイル施設で表に出ているものであります。寧辺の核施設、豊渓里の核実験場はこの地図にも記されておりますが、このほかにもあるかも分かりません。完全、コンプリートという言葉を使われておりますが、核放棄を検証するためには北朝鮮の現有の核関連施設、これまでに製造した核兵器の数と保管場所、核技術者等を全て把握している必要がありますが、総理大臣、安倍総理でなくても、アメリカでもいいんですけれども、これは完全に把握しているという理解でよろしいんでしょうか。
#240
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは大変お答えするのが難しい質問でございますが、北朝鮮の核開発動向については平素から情報収集、分析に努めております。日本独自の情報もございますし、友人と、友人という、まあ同盟国と共有しているもの等もあるわけでございますが、様々な情報に接しているのでございますが、この御質問の我々が把握しているかどうかということについては、これはこれから交渉することでございまして、更にインテリジェンスに関わることでございますので、コメントは差し控えさせていただきたいと、このように思います。
#241
○浅田均君 そのインテリジェンスに関わる質問をあと二つ用意していたんですが、また答弁はインテリジェンスに関わるものであるということになると思いますので、二つ飛ばします。
 不可逆的、発音しにくいですね、イリバーシブルというときのこの不可逆性のセンターピンになるところ、つまり、そういう作業を行うと元には戻れないというところはどこであるとお考えでしょうか。
 私は、北朝鮮が現在保有する核弾頭、プルトニウム、濃縮ウラン製造施設を同時に無力化、破壊することが必要だと考えますが、総理大臣の御見解はいかがでしょうか。
#242
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これ、大変重要な御質問だと思いますが、不可逆性を達成するためには、北朝鮮が現在保有する核弾頭のみならず、核弾頭を製造する際に必要となるプルトニウム及び濃縮ウランを製造する施設も廃棄することが必要だと考えています。不可逆性の本質、すなわち、いかにして北朝鮮の核開発を後戻りできないようにさせるかという方法については、関係国が議論して知恵を出していくべき課題と考えております。
 北朝鮮の非核化に向けて、米国を始めとする関係国と緊密に連携をしていく考えでございます。
#243
○浅田均君 時間がありませんので、あと二つだけ質問をさせていただきます。
   〔理事二之湯武史君退席、委員長着席〕
 先ほどもそういう答弁がありましたけれども、朝鮮半島の完全な非核化というのは、中国にとっての戦略的な目標になっているはずです。それなら、日中韓首脳会談共同声明に、そこには、我々は朝鮮半島の完全な非核化にコミットしているとしか書かれておりません。総理大臣は、国連の安保理の制裁決議の中にCVIDという言葉が出てきて、それを共有しているから、その中にはCVIDという考え方が含まれるんだというふうに御答弁になっております。
 あえて聞かせていただきますけれども、CVIDという言葉が共同宣言、声明に入らなかった理由というのは何なんですか。
#244
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この共同声明を作成する上においては、三か国でお互いの共有点、共通点を探していくわけでございますが、それぞれ立場が違います。その中で、例えばこういう言葉を使えば相手を刺激するけど、しかし、これを含むこういう考え方を示せばいいですねということになる。で、こちら側が了解する、あるいは相手が了解するということになるんだろうと思います。
 我々といたしましては、国連決議が引用されることによって、それはもう国連決議の中にCVIDが入っておりますから、我々はそれで了としたところでございます。
#245
○浅田均君 ちょうど使ったパネルが使えるようになりました。次のパネルお願いします。
#246
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ておりますので、簡潔にお願いいたします。
#247
○浅田均君 ミサイル開発の中止もCVIDと同列の扱いという発言ですが、これらのミサイルがどこに保管されているのか。スカッドだけで八百基、それからノドンで三百基あるというふうに報道されておりますけれども、これらがどこにあるかというのも日本あるいはアメリカは把握しているんですか。インテリジェンスですか。
#248
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これはまさに、我々としては、ノドン、スカッドER等がどこにあるのか、モバイルのものもありますから、それがどこに収納されているのかということについては最大の関心事項であります。これは日本だけではなくて米国もそうなんだろうと思います。
 我々はあらゆる手段で情報を収集し、分析をしているところでございますが、この中身については、今、これはまさにインテリジェンスでございますので、関わることでございますので、お答えは差し控えさせていただきたいと、このように思います。
#249
○浅田均君 御配慮ありがとうございました。
 終わります。
#250
○委員長(金子原二郎君) 以上で浅田均君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#251
○委員長(金子原二郎君) 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島みずほ君。
#252
○福島みずほ君 希望の会、社民党の福島みずほです。
 総理にお聞きをいたします。
 柳瀬さんが二〇一五年四月に加計学園と官邸で会ったというのをいつ知りましたか。
#253
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 柳瀬秘書官が会ったということについては、柳瀬秘書官が述べておりますように、その後、今井秘書官に話をしたと。(発言する者あり)済みません、今井秘書官に、今井秘書官に話をしたということでございますが、私が柳瀬秘書官からそのことを聞いた今井秘書官から話を聞いたのは、このゴールデンウイーク中だったと思いますが、柳瀬元秘書官が国会に呼ばれれば学園関係者と面会したことを認めるといった報道が流れ、もうその頃に今井秘書官から報告を受け、私も知ったということでございます。
#254
○福島みずほ君 ゴールデンウイーク中に今井秘書官から聞いたということですね。改めて確認します。
#255
○内閣総理大臣(安倍晋三君) なぜこのゴールデン、まあゴールデンウイークですから、ゴールデンウイーク中だったということで覚えているんですが、同時に外遊をしておりまして、その際だったのかなとも思います。飛行機の中だったかもしれませんが、最終日に立つ前だったかもしれませんが、そういう今申し上げました報道がなされたときに今井秘書官から説明があったというふうに記憶をしております。
#256
○福島みずほ君 柳瀬秘書官は、この間の参考人招致で、ちょうど約一年前、閉会中審査の前に、今井秘書官に加計学園と会ったという記憶があると伝えたと証言をしました。重要なことだと思います。今井秘書官はなぜそれを聞いて、その時点で総理になぜ伝えなかったんですか。
#257
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、今井秘書官によれば、昨年夏の閉会中審査の前に、柳瀬元秘書官と今治市の方が面会したとの報道があった際、一度、柳瀬元秘書官に事実関係を確認したということであります。その際、柳瀬元秘書官から、加計学園関係の獣医学の専門家から話を聞いた記憶はあるが、今治市の方と会った記憶はないとの話を聞いたとのことでありました。
 ただ、当時は今治市との面会の有無が焦点となる中で、このやり取りを含め私に報告を行わなかったということでございますが、と同時に、言わば、私が柳瀬元秘書官とこういうことについて口裏等を合わせているということはあってはならないことでございますので、その際、柳瀬秘書官は参考人として呼ばれておりましたので、このやり取りについては私に伝えない方がいいだろうということだったということでございます。
 で、その後ですね、その後、今井秘書官も柳瀬秘書官とはこうしたことについては連絡を取っていないということでございます。
#258
○福島みずほ君 全くひどい話ですよ。
 去年の閉会中審査の前に、今井秘書官、あなたの右腕でしょう、筆頭秘書官は、柳瀬さんが加計学園の人と会ったということを聞いたんですよ。聞いたんですよ。柳瀬さんはこの間そのことを証言しました。にもかかわらず、今井秘書官はあなたに伝えない。そんなことあり得ないですよ。当時は、今治、愛媛と会ったかどうかが争点でしたが、加計学園の人間と会ったかどうかも重要なことです。
 この一年間の空転は何ですか。今井秘書官は秘書官として不適格じゃないですか。あるいは、総理は聞いたんじゃないですか。あるいは、今井秘書官は柳瀬秘書官に口止めをしたんですか。全くおかしいですよ。
 まさに、この点に関して、今井秘書官の証人喚問を求めます。
#259
○委員長(金子原二郎君) 理事会で協議をさせていただきます。
#260
○福島みずほ君 この間、柳瀬秘書官は、四月前後三回にわたって官邸で加計学園の人たちと会ったということを認めました。これも極めて重要なことです。全く不自然と思うのは、一切総理からの指示もなければ報告もしていない。これはおかしいですよ。
 私も短い期間ですが大臣をしましたが、秘書官はその範囲内で動く。そのことを、あなたの大友人と官邸で会いながら、一言も報告しない。あり得ない。いかがですか。
#261
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この柳瀬秘書官は、先ほど来もう既に答弁をしているところでございますが、言わば様々な方と面会をしているわけでございますが、そういうこと等の報告については、私の何か政策的な判断を求める場合については、秘書官六人おりますが、それぞれ報告をいたしますが、そうでない場合は、これは一々報告はしないわけでございまして、分刻みのスケジュールでございます、今日もこれ、この後も仕事があるわけでありますが、この短い間にいろんなことを私も判断しなければいけないわけであります。判断するだけで一日たくさんあるわけでありますから、その判断の途中経過を一々ということというのは、これはされてもこちらの時間が無駄になるわけでございますから、そういうことについては報告は一々していないと、こういうことでございます。
 また、柳瀬秘書官は、この会った後、この同じ年の数か月後にはもう秘書官を退任をして、後の秘書官に替わっているということでございます。
#262
○福島みずほ君 全く理解ができません。
 そして、総理は六月、去年の六月のこの予算委員会で、私の質問に対して、六月十六日、いつ知りましたかという質問に対して、構造改革特区のときから知っていましたと答えております。まさに三月十三日、去年、この予算委員会で質問したときに、十五年間頑張ってきたのは加計学園だけだったんですよというふうにも言っていました。
 ところが、七月の閉会中審査で、総理は突然、一月二十日、二〇一七年一月二十日に初めて知ったと答弁をしました。一月二十日と、いや違う、構造改革特区のときから知っていた、まさに二つ言っていらして、どっちかが明確に虚偽答弁です。一月二十日に知ったというのはあり得ないですよ。
 総理、三月十三日に私に対して、どうして一月二十日、つい一か月半前に知ったんですよとなぜ答えなかったんですか。そしてもう一つ、十五年間頑張ってきたのは加計学園だけなんですよ。
 それから、公募期間が八日間で短いではないかという私の質問に対して、総理は、三月十三日、こう答えています。大体、特区は、長い、国家戦略特区ですから、その前にこれをやるということは大体決まっていて、多くの人たちが知っているんですよ、知っている中において、そういう方向で進んでいるということは多くの人たちが知っている、関係者はみんな知っているんですよと言っているわけです。あなただけ知らなかったんですか。
#263
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、答弁のどこを切り取っておられるのか、私も、事前に示しておられませんから、今の私の発言についての反論のしようがないわけでございます。
 基本的に、私が何回も、言わば構造改革特区時代にチャレンジしたというのは、それはもうここで議論になっているわけでありますから、当然それは知っての上のお答えであります。(発言する者あり)いやいや、それは要するに、議論になって、国会での議論になっておりますから、その経過をもう一度全部私はおさらいをしているから知っているということでございまして、それ以前に、一月二十日以前に知っていたかといえば、そうではないわけでございまして、福島議員の突然の質問に対して私が正確でない答弁をしたことについては、もうこれは昨年の議論においてこれは修正の答弁をさせていただいているとおり、何回もこれはお話をさせているとおりでございまして、そのとおりだと、私が訂正した答弁のとおりであろうと、こう思います。
 これは、構造改革特区と、あるいは国家戦略特区のときと、両方ともこれは今治市で申請をしているのでございますが、どのタイミングでどうなっているか、いたかということ、あるいは私がいつ知り得る立場だったか、あるいは実際にいつ承知したかということについてちょっと若干の混同があって、そういうことについてはもう既に訂正をさせていただいたところでございますが、これは、私が一月二十日以前に、じゃ、私が知っていた、じゃ、私が知っているという話を聞いた、恐らくたくさんの方々が、マスコミを含めて、いろんなところにこれは聞いているんだと思いますよ、役所も含めて、関係者に。あるいはまた、加計孝太郎氏が私とそういう話をしたということを言っているか言っていないか、岡山県の財界の人たちも含めて随分インタビューしたそうであります。が、誰一人としてそれを聞いたという人はいないわけでございまして、そのことははっきりと申し上げておきたいし、私が、これは前川前次官も含めて、誰一人その指示はしていないということははっきりと申し上げておきたいと、こう思う次第でございます。
 実際、大学は今、この四月から新しい新入生が入ってスタートしたわけでございますから、静穏な環境もつくっていくことも一つの考え方ではないかと、このように思っております。
#264
○福島みずほ君 総理が私に対して、去年六月、明確に、構造改革特区のときから知っていましたと答弁しているからなんです。私はそれが正しいと思いますよ。後からまずいと思って、一月二十日、二〇一七年一月二十日と言ったけれど、誰も信じないですよ。
 先ほどもほかの同僚議員から質問がありました。萩生田さんがこう言ったとか、全部、むしろ柳瀬さんが引いた、あなたの秘書官が引いたレールどおりにやって、最終的に加計学園のみ、のみ認められているじゃないですか。総理は、熟度が高いのは加計学園だけだったとおっしゃいます。違います。まさに十一月一日、規制改革案、規制緩和の案では広域という言葉が入ったために、京都産業大学が落ちたんですよ。熟度が高いからではないんですよ。京都産業大学も、これはきちっといいレポートを出しております。
 総理、総理は去年、この参議院の予算委員会で、三月十三日、私に対して、私が働きかけていたら責任取りますよとおっしゃいました。この一年間の間、たくさんのことが出てきました。まさに萩生田さんが、あるいは藤原さんが言っている、そして、まさに総理の、官邸の最高幹部が言っているとか、いろんな文書がまさに出てきました。この間の参考人招致で、柳瀬さんが三回加計学園と会っていることも認めております。
 総理、あなたと一心同体の秘書官が実際動いている、また、文書の中でもあなたの名前というか、官邸の最高幹部が言っているとか、そういうのが出てきているじゃないですか。九月二十六日、内閣府藤原審議官、官邸の最高レベルが言っている、十月十七日、内閣府藤原審議官、総理の御意向、こういう文書が出てきております。そういう文書からいえば、総理の働きかけは明確です。責任を取って総理は退陣をすべきです。
#265
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今引用された藤原審議官の発言の中でございますが、同じ紙ですね、同じ紙、重要な一条があるんですが、これは野党の方も新聞も余り引用されないんですが、国家戦略特区諮問会議決定という形にすれば、総理が議長なので、総理からの指示に見えるのではないかということが書いてあるんですね。見えるのではないかということはですね、普通、そう指示をしていれば見えるのではないかということは言わないのではないか。つまり、これをもって言わばこれは総理の意向ということにしようということにしたのではないかという推測も十分に成り立つのではないかと、このように思う次第でございます。
#266
○福島みずほ君 虚偽や公文書の改ざんの上に政治はつくれません。安倍内閣は退陣すべきだということを申し上げ、私の質問を終わります。
#267
○委員長(金子原二郎君) 以上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#268
○委員長(金子原二郎君) 次に、薬師寺みちよ君の質疑を行います。薬師寺みちよ君。
#269
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。
 実は、この予算委員会を開催するに当たりまして、私どもは週末に質問の通告をいたします。でも、この週末だけでも、北朝鮮情勢を様々な報道が駆け巡っております。ですから、大変申し訳ないながら、少し質問の内容も変えながら、私、今日は総理そして外務大臣にも質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。
 日中韓サミットが行われました。その日のうちに北朝鮮に拘束されていたアメリカ人三人を解放するということでトランプ大統領がツイッターで明らかにし、そして実際に御帰国になりました。我が国にとりましてこの拉致被害者の全員帰国というのは絶対譲ることができない政治的な課題でございます。
 この三名のアメリカ人が解放されたことで拉致被害者の帰国にどのように影響があるということに総理は思っていらっしゃいますか、お聞かせください。
#270
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今般、北朝鮮に拘束されていた米国人三名が解放されたことを北朝鮮による前向きな動きとして歓迎します。この機運を拉致問題の早期解決にもつなげていきたいと考えています。
 我が国としては、米国と緊密に連携をし、北朝鮮に対する国際社会への圧力をてことしつつ、私たちが主体となって北朝鮮に拉致問題の早期解決に向けた決断を迫っていきたいと思いますし、米朝首脳会談の際にはトランプ大統領もこの拉致問題について提議すると明確に述べておられるわけでございまして、最終的にはもちろん日朝で話をしなければならないわけでありますが、まずはこの米朝会談を拉致問題解決への重要な機会としていきたいと、このように考えております。
#271
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 拉致被害者の御家族の皆様方はやはり、なぜアメリカの皆様方は御帰国をなさったのに我々の家族は帰国できないんだろう、じくじたる思いで今それを見詰めていらっしゃったことだと思います。
 北朝鮮から、また報道がございました。既に解決した拉致問題を再び持ち出して騒いでいるではないか、全世界が米朝首脳会談を歓迎しているのにもかかわらず朝鮮半島の平和の流れを阻もうとしているのではないか。私は、とんでもないことだと思っております。
 北朝鮮において拉致問題が解決済み、しかし、我々日本としてはそれを認めるわけにはまいりません。拉致被害者の全員帰国というものを求める、この距離をいかにして今後総理は埋めていらっしゃるつもりか、済みません、少し御意見いただけますか。
#272
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 小泉総理が訪朝して、五人の被害者が帰国されました。その際、八名の方々は死亡していると言われました。しかし、その際、死亡年月日等、また死亡証明書等を渡されたのでありますが、それらはかなりでたらめであったことは明らかになりましたし、渡された遺骨も偽物であったわけでございます。当然、皆さんが生きておられるということを前提に交渉しなければいけませんし、全ての拉致被害者即時帰国を目指していきたいと、こう思っています。
 そのためにも、やはりこの米朝会談というのが極めて大きなこれは機会になるわけでございまして、米国がしっかりとこの拉致問題を提議してもらうと。また、私の方からも、中国の李克強首相あるいは習近平主席にも、そしてまた文在寅大統領にも、この拉致問題は日本は決定的に重要であるという話をいたしました。
 と同時に、北朝鮮が、北朝鮮にまつわる様々な課題を解決をする、これはミサイル、核だけではなくて、重大な人権問題である拉致問題を解決をしなければ国際社会から受け入れられるということにはならないわけでございます。北朝鮮にとって、日朝の国交正常化というのは北朝鮮の未来を切り開いていく上においては決定的に重要だろうと、こう思います。その意味においても、拉致、核、ミサイル、この問題を包括的に解決をし、日朝間の不幸な過去を清算をし、日朝の関係を正常化すると、この方針の下に何とかこの問題を解決をしていきたいと、このように考えております。
#273
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 米朝の会談の前にもう一回チャンスがございます。カナダでのG7でございます。そこでしっかりとトランプ大統領と再度確認をしていただきたいと思いますけれども、いかがでいらっしゃいますか。
#274
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ちょうどカナダにおけるサミットは米朝首脳会談の前に開催されるわけでございますので、この機会を生かして、トランプ大統領と会談を行い、しっかりと準備を進めていきたいと、すり合わせを行っていきたいと思います。
 と同時に、G7において、この問題の解決とは何か、この重要性についてしっかりとG7で意思を統一していきたいと考えております。
#275
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 やはり和を尊むこの日本人としての気質、これはメリットとして働く場合もございます。しかし、一方でそれがデメリットになる場合もございます。ここはしっかりと日本の立ち位置というものをG7でも私は主張していただきたいと思っております。
 先ほども質問がございました。安倍総理が最終的には北朝鮮としっかりとした会談を行っていただきたい。日朝首脳会談というものを行う意思、そして、実は報道がなされております、東京オリンピック組織委員会の委員長でございます、元総理であります森さんの特使として北朝鮮に派遣するんではないかというようなことも聞こえてまいりましたけれども、その方面につきまして、総理は今何かお考えのことがございますか、お願い申し上げます。
#276
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 森元総理を派遣するということについては、これは全く今考えてはいない、オリンピックを成功させることに専念していただきたいと、こう思っているところでございますが、当然、金正恩委員長に私の考えあるいは日本の考えを伝える必要があるだろうと、こうは思っているところでございます。
 まずはですね、まずは米朝の首脳会談を成功させ、ミサイルの問題、そして核の問題を前進し、と同時にこの拉致問題についても何とか前進させたいと、こう考えておりますが、最終的にはですね、最終的には日朝が交渉しなければ解決をしない問題だろうと、こう思うわけでございまして、言わば日朝が会談をしなければならないということについて金正恩委員長に決断をしてもらいたいと、そのために米国、あるいは韓国、中国の協力もいただきたいと、こう思っているところでございます。
#277
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。しっかりと直接お話しいただくということが私は大事かと思っております。
 河野外務大臣にもお尋ねをさせていただきます。
 先ほどから何回も出てきております。弾道ミサイルの完全かつ検証可能で不可逆的な廃棄というものが空手形ではなく確実に行われるためには、外務省として今後どのように行動していらっしゃるおつもりでしょうか、お願い申し上げます。
#278
○国務大臣(河野太郎君) 北朝鮮の大量破壊兵器あるいは弾道ミサイルをCVID、完全かつ不可逆的、そして検証可能に廃棄させるためには、これは日本一か国でどうこうなるものではありません。これまでも、国際社会が足並みをそろえて、国際社会で一致して安保理決議に基づいた経済制裁を北朝鮮に対して行って、そして様々な国がそれに加えた独自制裁を行うことによって北朝鮮に対する圧力を最大化する、これを国際社会の中で一致して行ってきております。今日、この時点でも制裁逃れをしようとしている北朝鮮の様々な動きを国際社会が連携して食い止めよう、そういうことをやっているわけでございます。
 こうした国際社会の一致した北朝鮮に対する圧力というものをしっかりと掛け続けることによってこの北朝鮮の大量破壊兵器そして弾道ミサイルを最終的に完全に放棄させる、そういう方向に持っていきたいというふうに思っております。
#279
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 スカッドミサイル、ノドンミサイルというものはやっぱり中距離でございまして、まさにこれこそ日中韓の問題でございます。この日中韓サミットで扱う案件としては私、もうこれは絶対外せない課題でございますけれども、共同声明の中に先ほどもございましたCVIDという言葉が入らなかった。しかし、これは今後、日中韓サミットは定期的に開催をされるということもコンセンサスを得ているものと思っております。
 この点におきましても、外務省、しっかりと働きかけを続けていただきたいと思いますけど、もう一言お願いします。
#280
○国務大臣(河野太郎君) 日中韓サミットの共同宣言の中で、安保理決議に従って北朝鮮問題を解決するために協力をしていくということを盛り込みました。安保理決議には、北朝鮮による核兵器を含む大量破壊兵器及び弾道ミサイルの完全、検証可能かつ不可逆的な方法での放棄というのが明記されておりますので、今後も日中韓、しっかりと足並みをそろえてやってまいりたいと思います。
#281
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 このように、北朝鮮、様々なまだまだ問題を抱えている中で、総理にお尋ねしたいことがございます。
 私ども国会議員もそうでございます。機微にわたる情報の中で詳細な情報というものはいただけませんし、国民の皆様方もそうです。非常に不安が広がっております。私ども議員として、そして国民の皆様方に対しても、やはりこういうふうに行動してほしい、こういうふうに考えてほしい。例えば拉致問題にしてもだんだんその情報が得られないまま関心が薄れていってしまっている、私はこれは大変心配でございます。しっかりと国民の皆様方に対してもここでメッセージを発していただきたいんですけれども、いかがでいらっしゃいますでしょうか。
#282
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この拉致問題については、必ず安倍内閣で拉致問題を解決するとの決意で今臨んでいるところでございますが、そのためにも国際社会の理解が必要であります。
 昨年、トランプ大統領が来日をした際、拉致被害者の御家族と会っていただいた。会っていただくことが一番大切だと、私はこう思ったんです。しっかりとこの拉致問題について認識をしていただいたと思います。その結果、トランプ大統領もこの問題についてしっかりと提議をしていただくということになったわけでございます。
 この問題については、国際社会とともに解決をしていく、そして最後には日本がしっかりと責任を持って政府として解決をしていかなければならない問題であろうと、このように思います。日本人の命が懸かっているわけでございますから、我々は一人の命もおろそかにしない、必ず日本が守るという決意で取り組んでいきたいと思います。
#283
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 一人一人がやはり我が事として考えていく、それが私は一番解決の近道だと思っておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
#284
○委員長(金子原二郎君) 以上で薬師寺みちよ君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 これにて外交・内外の諸情勢に関する集中審議は終了いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時四十二分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト