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2018/03/29 第196回国会 参議院 参議院会議録情報 第196回国会 農林水産委員会 第7号
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2018/03/29 第196回国会 参議院

参議院会議録情報 第196回国会 農林水産委員会 第7号

#1
第196回国会 農林水産委員会 第7号
平成三十年三月二十九日(木曜日)
   午前十時六分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十七日
    辞任         補欠選任
     藤木 眞也君     林  芳正君
 三月二十八日
    辞任         補欠選任
     林  芳正君     藤木 眞也君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         岩井 茂樹君
    理 事
                中泉 松司君
                舞立 昇治君
                舟山 康江君
                紙  智子君
    委 員
                礒崎 陽輔君
                上月 良祐君
                進藤金日子君
                野村 哲郎君
                平野 達男君
                藤木 眞也君
                山田 俊男君
                小川 勝也君
                田名部匡代君
                徳永 エリ君
                谷合 正明君
                横山 信一君
                儀間 光男君
                森 ゆうこ君
                川田 龍平君
   国務大臣
       農林水産大臣   齋藤  健君
   副大臣
       農林水産副大臣  谷合 正明君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       上月 良祐君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大川 昭隆君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       原  邦彰君
       内閣府地方創生
       推進事務局審議
       官        村上 敬亮君
       復興庁審議官   伊野 彰洋君
       財務省理財局次
       長        富山 一成君
       文部科学大臣官
       房審議官     瀧本  寛君
       厚生労働大臣官
       房審議官     吉永 和生君
       農林水産大臣官
       房長       水田 正和君
       農林水産大臣官
       房検査・監察部
       長        大浦 久宜君
       農林水産省消費
       ・安全局長    池田 一樹君
       農林水産省食料
       産業局長     井上 宏司君
       水産庁長官    長谷 成人君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○水産加工業施設改良資金融通臨時措置法の一部
 を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(岩井茂樹君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 水産加工業施設改良資金融通臨時措置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官原邦彰君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(岩井茂樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(岩井茂樹君) 水産加工業施設改良資金融通臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○田名部匡代君 おはようございます。民進党・新緑風会の田名部匡代でございます。今日はよろしくお願いを申し上げます。
 質問に入らせていただく前に、一昨日、自民党の水田議連でしょうか、出席者の方から米の生産調整に関して、このままでは農林水産省は要らないというような御発言があったと、総理官邸の進める改革への行き過ぎたそんたくをいさめる声が上がり始めたということでありました。もっと早く声を上げていただきたいというような思いもあるんですけれども、やはり何度もこの場で申し上げているとおり、責任があるのかないのか、最後まで責任を持ってくれるのか分からない規制改革推進会議の言いなりの農政では駄目だということなんだろうと思います。
 大臣、同じ党の議員からこういう声が上がったことについて、どんなふうにお感じになっていらっしゃるでしょうか。
#6
○国務大臣(齋藤健君) 私も大臣になる前、二期副大臣、その前、自民党の農林部会長二期で、この件も党のサイドでもさんざん議論をさせていただきまして、この記事にあるような御議論もさんざんした上で決断をしたという経緯がありますので、その決断に従って進めていくということなんですけれども、ただ、進めるに当たっては、やはり現状を常に確認をしながら、そして現場の声をよく聞きながら進めていくということはもう当然のことだと考えております。
#7
○田名部匡代君 ありがとうございました。
 まさに大臣がおっしゃっていただいたように、現場の声が大事なんだろうと思います。いろんな意見に耳を傾けていただいて、しっかりと責任を持ってこれからも進めていただきたいと、そのように思います。
 それでは、水産関係に関する質問に入らせていただきたいと思いますけれども、先日も東日本大震災復興特別委員会で視察に行ったというお話しさせていただきました。福島県松川浦漁港へ視察に行かせていただきました。そのときに地元の漁業関係者の方からいろいろとお話を伺うことができまして、もう震災から七年がたったわけですけれども、そこではようやく養殖のノリの出荷が再開できるようになったということで大変喜んでいらっしゃいましたし、それを試食をさせていただきましたけれども、本当に大変おいしくいただきました。しかしながら、今なお、人材不足であるとか販路の回復、こういったこと、復興道半ばだという状況でありました。
 そこで、現場でお伺いしたところ、地盤沈下の影響で水深が深くなってしまったがために養殖場での作業が非常に困難になっているというようなお声を聞いてきました。この状況について水産庁の方では把握されておられますでしょうか。
#8
○政府参考人(長谷成人君) 松川浦におけるアオノリの養殖は地域水産業の基幹業種でありましたけれども、震災による種苗生産施設の被害等によりまして養殖の中断を余儀なくされていたということでございます。
 これまで、平成二十四年度に養殖施設災害復旧事業によりましてノリ養殖施設の復旧を行うとともに、平成二十八年度までに水産業共同利用施設復旧整備事業によりまして種苗生産施設を復旧しておりまして、委員から御紹介ありましたように、本年二月からアオノリの出荷が再開ということで、これで全漁業種類が再開したということで喜んでいるところでございます。
 先生御指摘の漁場の地盤沈下によるノリ養殖への悪影響につきましては、福島県等から御要望があれば、水産環境整備事業による覆砂の実施などによりまして、必要な支援、検討してまいりたいというふうに考えております。
#9
○田名部匡代君 昨日お話を伺ったときに、現場の方からは具体的な御要望がまだ上がっていないということだったんですけれども、まさにそういう声があるということを受け止めていただいて、まあ把握もされておられるようですので、しっかり目配りしながら対応していただきたいというふうに思いますし、もう以前、報道にもなっていますけれども、福島産のヒラメのフェアが中止をされたということ、まさにいまだに根強い風評被害があるわけでございます。
 地元では、漁業の再生が地域の再生に大きな役割を果たすんだと、地方創生の観点も含めてしっかりとこの漁業の再生に努めて活力のある町をつくっていきたいというようなお話をされておられました。是非とも、風評被害対策、また流通体制の再構築、また国内外への販路の拡大も含めてしっかりと支援を続けていただきたいと、そのように思っております。
 次に、一昨日テレビを見ていましたら、北海道の無人島にトドが大量に上陸をしたということでありました。ある新聞では、大量のトド、どどどっと。これ、笑えない話だと思うんですね。現場の方々はこれ切実な問題。二千頭も上陸をしたということで、昨日お話を伺ったら、ここ数年間そういう被害はあったそうなんですが、二千頭というのはここ二、三年の話だというように伺いました。
 これ、何が原因なのかということ、また被害状況がどうなっているかということについて把握されておられますでしょうか。
#10
○政府参考人(長谷成人君) まず被害状況等について御説明したいと思いますけれども、トドによる漁業被害につきましては、トドが網に掛かった魚を食べようとする際に漁網などが破損する被害である、これ直接被害と呼んでおります、それと、食害等の漁獲物に対する被害である間接被害と、こういうふうに分けておるんですが、北海道の調査によりますと、平成二十八年度においては直接被害が四億円、間接被害が十二億円、計十六億円という状況でございます。
 こうした状況の中、国は、漁業被害を軽減したいということと、トドそのものは種としては当然残さなきゃいけないという両方の配慮、両立を図るために、平成二十六年八月、有識者による検討を踏まえてトド管理基本方針を策定いたしまして、平成二十六年度から平成三十年度までの五年間の年間上限採捕数をそれまでの約二百頭から約五百頭に倍増したほか、トドによる漁業被害の予防、軽減に必要な取組等を取りまとめたところでございます。本基本方針に基づきまして、平成二十九年度の年間採捕数は、前年度の未消化分の繰越しを含めた五百六十三頭ということでございます。
 また、用船料とかハンターへの日当等の駆除活動の経費を支援しているところでありまして、引き続きトドによる漁業被害対策にはしっかりと取り組んでまいりたいというふうに思っています。
 また、今回の弁天島への二千頭と、これにつきましては、昨シーズンはその島とその周辺で六千頭以上が上陸ということではなくて確認されていたというふうに聞いております。弁天島を始めとする主要なトドの上陸場につきましては、稚内にあります水産試験場ですとか北海道区の水産研究所等の研究機関が上陸頭数や駆除の前後の上陸状況変化などの調査を行っているところでありますけれども、今回のなぜ二千頭かというところについて、原因の特定までには至っておりません。
#11
○田名部匡代君 何か報道を見ますと、流氷が邪魔をしてトドが、何というか、進んでいけなくて、そこにとどまっちゃったんじゃないかというようなこともあるんです。原因究明はこれからだというふうに思いますけれども、今長官、私がトドに関するいろいろ質問することを全部一気に答えていただいたんですけれど、五百頭は駆除ができるということなんですよね。五百一頭ですか、五百一頭、これは、鳥獣保護法の関係なのでしょう、守らなければいけない、駆除できるのが五百一頭。でも、五百一頭といっても、二千頭のうちの五百一頭ですから、駆除する頭数としてはそれで十分なのか、一方で守らなきゃいけないということもあるんでしょうけれど。
 そういう視点もあるし、逆に五百一頭駆除するといっても、これまた簡単なことではないというふうに思うんです。農業に関する農作物への被害なんかも、まさにハンターの方々が高齢化していたり減っているというような状況もありますので、なかなか、四億も五億も被害が出ている状況の中で、その駆除には御苦労されているんじゃないかなというふうに思うんですけれども、この駆除に関してはどのように、人手が十分なのか、どういう状況になっているのか、少し御説明いただけますでしょうか。
#12
○政府参考人(長谷成人君) ハンター不足というのは、陸上のエゾシカだとかでも言われているところですけれども、トドの場合は船乗って撃つみたいなことですから、余計人材的には確保は難しいという状況がございますけれども、水産庁の有害生物漁業被害防止総合対策事業という中で、漁業者への支援の一環として、漁協が行うトド駆除や追い払いに必要な用船料、そしてハンターの日当などの支援を行っているところでございます。
#13
○田名部匡代君 トドも学習をするようでありまして、たくさん魚が捕れるような網をちゃんと狙って何でも食べちゃうというような状況で、是非、なかなか急にハンターを増やすなんていうことは無理でしょうから、十分な支援、対応をしていただきたいと、そのように申し上げたいと思います。
 次に、トドやクラゲの被害等もいろいろあるわけですけれども、我が国の排他的経済水域内、また暫定区域での北朝鮮、中国等、違法操業の問題も非常に重要な問題になっていると思います。まさに、違法操業が横行して深刻な状況であります。
 日本漁船が操業を妨害されて、漁場から移動しなければならない、また撤退しなければならない、こういう状況になっておりますので、その取締りの状況について伺っていきたいというふうに思います。
 まずは、この取締り、どこがどういう体制で責任を持ってやっておられるのか、御説明ください。
#14
○政府参考人(長谷成人君) 漁業関係の取締りということになりまして、水産庁、一月に漁業取締本部というものも設けて取り組んでいるところでございますが、これに加えまして、海上保安庁、両者連携を取りながら、協力しながら対応しているところでございます。
#15
○田名部匡代君 現場からは、国の対応は手ぬるいなんてもんじゃないというような声も上がっているようでございます。この海上保安庁との連携というのはいつから行っていますでしょうか。
#16
○政府参考人(長谷成人君) 漁業取締りに関する海上保安庁との取締りというのは、もう長年連携してやってきているところであります。先生の御質問があの大和堆での北朝鮮漁船の話ということであれば、洋上での連携ということにつきましては昨年からということでございます。
#17
○田名部匡代君 ありがとうございました。大和堆でのその漁業に関して伺っておりました。
 まさに、報道によれば、昨年、海保の派遣を初めて決定をしたということであります。まあ決定をして派遣をされたときにはもう既にたくさんのその北朝鮮籍が押し寄せていて、まあなかなか、まさに先ほどの漁業者の声にあるように、手が回っていない、対応が遅いんじゃないかというようなことになっているのだろうというふうに思います。
 あわせて、オホーツク海では違法カニ籠が多数敷設されているというような話も聞いておりまして、これはまさに違法、無報告、無規則のIUU漁業によるものというふうに聞いております。これらに対してはどのような対応を取られているんでしょうか。
#18
○政府参考人(長谷成人君) オホーツク海のカニについての御質問でございます。
 我が国は、平成二十六年十二月に発効した水産物の密漁・密輸出対策に関する日ロ間の協定がございます。ロシア海域におきましてロシアの国内法に違反してカニが密漁されまして、これがまたロシアの国内法に定める正規の手続を経ずに日本へ密輸出されていたという実態を踏まえて、これを抑止するための協定を結びまして、我が国もその措置を講じているということであります。
 この協定の発効後、オホーツク海のそのズワイガニの資源水準ですけれども、低位から中位というようなことで推移しております。そういう状況ではあるんですけれども、そのロシア水域と隣接したオホーツク海の我が国の方の排他的経済水域、これがまたズワイガニやケガニなどの好漁場であります。そこに貨物船を装った外国船籍の船舶によるカニを目的とした密漁が行われている実態があるということです。
 このため、水産庁では、漁業取締り船を派遣いたしまして、この外国船籍の船舶による違法操業に対する取締りを行うとともに、外国船籍の船舶が違法に設置しているカニ籠漁具を押収しております。平成二十九年におきましては十件の押収事案がありまして、九百八十個のカニ籠漁具を押収しております。これと同時に、その中にいた約二十四トンにも上るそのズワイガニを海中に戻しているというような実態があります。
 今後も、我が国排他的経済水域内での外国船による違法操業の防止のためにしっかりと対応してまいりたいというふうに思っております。
#19
○田名部匡代君 このカニ籠も、漁船のプロペラなんかに絡み付いて重大な事故になりかねないというようなお話も伺っています。まさに、海に囲まれた日本、我が国のその資源というものをしっかり守っていかなければならないというふうに思いますし、特に、やはり国土の条件的にも海の資源に依存して生きていかなければならないというような状況だというふうに思っています。
 しっかりと対応していただきたいんですが、そこは、別に与野党超えて、予算が足りないんだとか、体制を構築するために何かが足りないんだということであれば一緒になって取り組んでいくわけですから、このことだけに時間を掛けられないのでいろいろと調べさせていただきました。取締りの状況なんかも拝見をさせていただきましたけれども、本当にこれで十分なのかなというような思いを致しております。必要な対策などがあるのであれば、また予算が足りないんだというのであれば、ここは与野党を超えてしっかりと声を上げていきたいというふうに思いますので、漁業者の生活、また安全を守っていただくために、これからもしっかり対応をお願いをしたいと思います。
 また、この違法操業に関わっているのではないかというのが漁獲量の減少であります。実は、私の地元青森県でも、県内の漁獲量が過去十年で三番目の低い水準だったという報道がございました。特にスルメイカは過去最低でございます。ホタテも三割減。これは、いろいろ違法操業のみならず、一六年の産卵期に低水温で資源が減った、また青森近海の水温上昇が早くてスルメイカが早く北上してしまったというようなことも考えられるわけですけれども、やはりこれもまた違法操業で漁場を移動しなければならないということも原因の一つなんだというのが現場の声であります。また、韓国の新聞を拝見したんですけれども、二〇〇三年から昨年まで、韓国もイカの漁獲量は四八%減少、日本は七八%減少。一方、中国は五二%増加という記事が掲載をされていました。
 原因は一つじゃないと思います。温暖化の影響等もあるのかもしれません。しかしながら、先ほど申し上げたように、いろいろと日本の漁場が荒らされているということを考えれば、これまた違法操業やまた乱獲というようなことも原因の一つとして考えられるのではないかというふうに思いますけれども、水産庁としてはどのようにお考えになっておられますでしょうか。
#20
○政府参考人(長谷成人君) 委員からも御紹介いただきましたけど、スルメイカの漁獲減につきまして、平成二十九年の我が国のスルメイカの漁獲量は五万四千トンということで、これは平成二十八年の六万四千トンと比べますと約八割ということであります。中でも、特に、八戸沖を通る冬生まれ群というのがあるんですけど、東シナ海で生まれるんですが、これが特に資源の減り方が激しいということでございます。
 この不漁には様々な原因が考えられますけれども、資源の調査と評価を実施しております国立研究開発法人水産研究・教育機構によりますと、スルメイカは、そもそも一年で死亡して毎年その漁獲の対象となる資源が入れ替わりますので、元々海洋環境の影響をもろに受ける資源ということになるわけですけれども、この海洋環境の変化によって減少傾向と。それから、特に平成二十七年及び二十八年においては、産卵海域でスルメイカの発生に適した温度帯が減少したことによりまして資源量が減少いたしまして、その後も回復が見られていないということであります。これに加えまして、八戸沖の水温のことも言及していただきましたけれども、漁場の水温変化ですとか、そういう水温変化も短期的、地域的な漁獲状況に影響を与えている可能性があるということであります。
 研究面につきましては、引き続き、スルメイカ資源のモニタリングに加えまして、資源変動や漁場形成の要因解明に取り組んでいきたいということであります。
 それから、違法操業の影響ということもございました。大和堆対応についての評価、漁業者の方からの評価も御紹介いただいたところでありますけれども、水産庁といたしましては、我が国漁業者が安全に操業できる状況を確保することを第一というふうに考えまして、海上保安庁と連携しつつ、取締り船を大和堆周辺に重点配備いたしまして、現場におきまして放水等の厳しい対応を行っているところでございます。そのことによって我が国の水域から退去させたということであります。放水が生ぬるいというお話も一部ありますけれども、放水には追い出し効果のほかにも、そのイカの商品価値をなくさせるという意味合いもあって、その結果といいましょうか、結果として追い出しを図ることができたというふうに思っております。
 その外国船の影響が全くないということはあり得ないと思っておりますけれども、昨年の状況について言えば、昨年は水温上昇が早くて、スルメイカの漁場は大和堆というよりもむしろ北海道沖に長く形成されていたということもございます。
 長くなって申し訳ありませんけど、あと、その外国漁船の影響の部分、ここにつきましては、中国船、北朝鮮船の漁獲について現状では資源評価に使用できるほどの情報が実はなかなかないということなものですから、現在、中国や北朝鮮による日本海北西部における漁獲の実態を把握するため、イカ釣り漁業は先生御案内のとおりいさり火たきますので、そういう情報から、こういう外国船の漁獲の影響調査を進めているところでございます。
#21
○田名部匡代君 今長官おっしゃっていただいた、まさにイカ釣りはいさり火でイカを集めるんですけれども、その集まったイカを多く捕っていってしまうというような状況で、まさに漁業者の人たちは漁場を失うのみならず非常に怖い思いをしているし危険な思いをしていらっしゃる。何度ももう安全を守るためにというふうにおっしゃっていただいておりますので、是非その対応はしっかりしていただきたいなというふうに思いますし、これだけ温暖化の影響がいろいろと考えられる中で、水産庁というか農林水産省のみならず、環境省含めて関係機関と連携をしながら、一体どういう状況になっているのかということを解明していただくとともに、まさにそれはそれぞれの現場に落とし込んでいただいて、その情報提供していただくということも大事だと思いますので、是非よろしくお願いをしたいと思います。
 違法操業がこうしてはびこっている中、日本はきっちりと資源管理をしている。そういう意味では、違法操業して資源管理もしない、がばっと捕ったものが日本に輸入されてくるなんということはやっぱりこれは納得がいかない。きっちりこれは、二国間であれ世界的にであれ、きちんとみんなでルールを守っていこう、資源管理をしていこうという流れをつくっていくことは非常に重要だと思っています。
 そこで、ちょっと伺いたいんですけれども、日本はこれだけ海に囲まれた資源の取れる国であるにもかかわらず、どんどん輸入が増えている、どんどんでもないというお顔でしたね。まあ輸入が増えている、そしてまたその自給率は減っているという状況であります。やはり、私は、この日本の持つ資源を強みとして生かしていってもらいたい、もっと輸出にも取り組んでほしいと思っていますし、逆に、日本が厳格に資源管理をしている中で違法な船また違法な操業をするところからの輸入というものはしっかりと厳格に対応するべきではないかなと思うんですけれども、これに対してどんなふうな対応が取られているのか、またこれについてどのようにお考えか、お聞かせください。
#22
○政府参考人(長谷成人君) 違法漁業とか、違法、無報告、無規制漁業、IUU漁業と言っているんですけれども、この問題につきましては、水産資源の適切な管理を脅かすものとしてこれ世界的な課題であります。FAOの違法漁業防止寄港国措置協定について、これを締結するなどして、我が国としてもこれに積極的に取り組んでいるところでございます。
 我が国といたしましては、違法漁業は当然のことながら水産資源の適切な管理を脅かすわけでありますので、これまでもマグロなどに関する地域漁業管理機関における貿易管理措置ですとか、先ほどもお話ししたカニを対象とした水産物の密漁・密輸出対策に関する日ロ間の協定などを活用いたしまして、外国為替及び外国貿易法に基づきまして事前審査などを行いまして、違法漁獲物が輸入されないように措置するなど、違法漁業対策に取り組んできているというのが状況でございます。
 引き続きまして、違法漁業の撲滅という究極の目的を目指しまして、これ魚種ですとかどの国が捕っているかとか貿易実態だとか、もう様々なものですから、それに応じた、それぞれに効果的な対応が取れるように適切に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
#23
○田名部匡代君 ありがとうございました。
 まさに、都道府県もそうですけれども、現場、漁業者の皆さん、漁協関係者の皆さん、いろいろ自助努力も含めながら資源管理をして、そして持続可能な漁業を遺産としてまた次の世代に残す、こういう努力をしていただいているわけであります。
 私も資源管理は重要だと思っていますし、今長官おっしゃったように、当然、違法操業は絶対許さない、撲滅をさせる、こういう取組は必要だと思っています。ただ、その資源管理について一つ申し上げれば、先ほど来申し上げているとおり、気候変動の影響等を含めていろいろと海況が変わっているような状況です。またしても、規制改革推進会議において、何やら水産改革の御議論があるのかないのか知りませんけれども、どういった話になってくるのか分かりませんが、やっぱりそれぞれの国でそれぞれの実態というものがある。日本というのは、小さな小型の漁船含めて、そういう漁業者の皆さんたちが魚を捕って、そしてまたそれが地域の経済を支えているという実態がある。大きな船で効率のいいものでがばっと捕って終わりということではない。そこそこにやっぱりなりわいがある。それをしっかり守っていくこともまた農林水産省の役割だというふうに思っています。国によって漁船数も違う、漁法も違う、いろいろあるわけですから。そして、海の環境も違う。
 やっぱり、こういうことを、全体をしっかり考えた上で、どうこれから資源管理をしていくのかということをやっていかなければならない。まあ世界共通のルールというのも大事なんですけれども、最近いろいろ見ますと、何かいろいろとつくられるものが、どこかの国に有利なものを先につくって輸入や輸出の規制を掛けるみたいなことになっていないかな、ある意味、日本がやっぱりリーダーシップを取って、日本の国益を守りつつ世界のルールを構築するような、そういう農林水産省であってほしい、そんなふうに思うわけであります。
 今、このTAC制度、まさに資源管理についても、いろいろなこうした変化に対応しながら、また必要があれば見直すことも行っていかなければならないのじゃないか。資源量の把握も含めて、また二百海里内のことだけではなくて、そこを越えて魚がどんなふうに移動をしているのか、ある国では移動してたくさん捕れるとか、ある国ではある時期には少なく捕れるとか、時期によっても違う、移動する水温の変化によっても違う、こういういろんな環境の変化に対応しながらこの制度を改めて見直していく必要があるんじゃないかなと思うんですけれども、長官、どうでしょう。
#24
○政府参考人(長谷成人君) まず、資源評価の現状をお話しさせていただきたいと思いますけれども、先ほども出てまいりました国立研究開発法人水産研究・教育機構ですとか各都道府県の水産試験場等に委託をいたしまして、調査船を用いて調査観測等をいたしまして、年齢組成ですとか体長、体重等の生物データ、そして水温などの環境データなどを収集いたしまして、これに漁獲量等の漁業に関するデータも合わせまして、総合的に解析して主要魚種ごとの資源状態を明らかにしているということでございます。
 これらに加えまして、漁船の操業日数や海洋環境の変化等に伴う漁場形成の状況等を分析して、漁獲量の減少要因の解明に可能な限り努めているところであります。データ収集が進んでいる魚種、系群の場合はある程度漁獲量の減少要因を分析することができます。
 また、外国漁船の漁獲については先ほども一部申し上げました。情報収集を行って外国政府の漁業統計など正確性の高いものについては反映させているということでありますけれども、それが反映できない国の漁業というものがまた日本の周辺にあるということであります。
 先生言われたとおり、多くの種類を周辺の外国船とともに使わざるを得ない状況にあるわけなので、しっかり資源評価をして、そういう関係国にも説得力あるデータを出しながら、しっかりと取り組みたいということであります。昨年見直ししました水産基本計画の中でも、水産資源の管理、しっかり取り組んでいく、高度化していくということであります。
 当然のことながら、日本の周りの海の環境状況、漁業の実態等々を踏まえるの当然でありますけれども、世界のそういう分野の動きも、いろいろ新しい動きとかも出ておりますので、取り入れるべきものはもう積極的に取り入れて、いずれにしても、管理をしっかりやるという目的ははっきりしているわけなので、それに向けて取り組んでいきたいというふうに思っております。
#25
○田名部匡代君 一、二年不漁だから資源保護だといって漁獲量を減らすようなことがあってはならないと思いますし、先ほど申し上げました小規模の漁業者というものが、まさにこの漁業生産というか、また漁村というものにとっては非常に重要な位置を占めているということを御認識をいただきながら、日本は日本のやっぱり独自のいろいろ事情があるし、多様な種類の魚が捕れるということも含めて、日本の利益をしっかり守りながら、交渉も含めて進めていただきたいと思いますし、ルール作りにも積極的に参加をして利益を守り続けていただきたいというふうに思います。
 やはり魚が捕れないと加工につながらないわけですから、魚、まずは漁業のところもしっかり対応していただきながら、今回はまた水産加工施設に対する法律が提出をされたということであります。
 これ、お話を伺いましたら、被災地の方々からの要望というか御利用も非常に多いということだったんですけれど、ちょっと単純な質問なんですが、これ、東日本大震災復興関係の予算の中にも水産加工施設に対する支援というのはあったと思うんですが、この法案とその復興に限定した法案と、この支援というか、支援の中身というんでしょうか、どんなふうに違うのか教えていただけますか。
 被災地からの要望が多いということを法案の説明のときに伺ったんですね。でも、水産の加工施設に関しては、東日本大震災復興の、復興庁の中にも加工施設の支援というのはあるんです。何か、どう違うのか。無利子、無担保とかいう、復興庁の方はそういう内容だったかなというふうに思うんですけれども、まあ別にどちらを使っても、使い勝手のいいものを使っていただけばいいんですけれども、何かそこに違いがあるのか。それはセットで、この支援も受けて、加えてまた復興庁でつくられている支援、予算も使えるのか。どういうふうにそのすみ分けというか使い分けがされているのかなということです。
#26
○副大臣(谷合正明君) 御質問ありがとうございます。
 まさにこの水産加工の資金法、東日本大震災により被災した水産加工業者向けの支援になっているわけでありますけれども、お尋ねのこの被災地域の早期の復旧復興には、今申し上げました水産加工資金以外の施策も御活用いただくということが重要と考えておりまして、例えばグループ補助金、また、ものづくり補助金などの復旧復興のための補助事業というのがありますけれども、それを御活用していただいた場合に自己負担部分というのが発生してくる、そういったところに水産加工資金を利用するということが可能であると。実際にこうした併用事例というのを御活用していただいております。
 引き続き、東日本大震災により被災された水産加工業者に対しまして、まずこの水産加工資金の、そもそも震災特例があるということのほか、今申し上げた補助事業との併用が可能であるということをしっかりと周知を図ってまいりたいというふうに思っております。
#27
○田名部匡代君 まさに、今も全国の水産加工業の倒産件数というのは非常に多いですし、被災地でも、一度復興で仕事を再開、生産活動を再開したんだけれども、なかなかそれが軌道に乗らず、生産はできるんだけれども利益が出ないというような厳しい状況にもあります。先ほど申し上げたように、魚が捕れない、捕れないからといって魚種を変えて加工しようと思えば、その魚種になかなか、技術もそうですし、設備もそうですし、対応できない。いろんな問題がここに絡んでいると思うんですね。
 国の出している支援で使えるものはどんどん利用していただいて、是非、やっぱり漁業と加工と流通と一体となってそれぞれの地域に活力をもたらすようなことが必要だろうと思うので、使い勝手のいいものを使っていただく、そして、併せて使えるものであれば積極的にそういうことは御説明をいただいて、一日も早く、被災地によれば復興ができるように支援をしていただきたいし、また全国の加工業の発展にもつなげていっていただきたい、そのように思います。
 日本食ブームですし、外国でもおすしなんかは好んで食べられるということですし、日本食の世界遺産登録のときには、本物を知っていただきたい、外国で作る、外国のお魚や外国の何とかロールみたいなおすしも、それはそれでいいかもしれないけれども、日本の持つ食のすばらしさを知ってほしい、こういう意味で世界遺産登録されたというふうに思っています。
 そういう意味では、日本の持つ魚、そして魚を加工する技術も冷凍の技術もすばらしいものがあるわけですので、是非、この漁業、加工を応援することで世界に向けての輸出も伸ばしていただきたいと思うんですが、いつも最後、HACCPのことをやろうと思うと時間が来てしまうんです。
 大臣、所信でもHACCPについてお話しされていました。八戸のHACCPの施設は非常に……
#28
○委員長(岩井茂樹君) 時間が過ぎております。質問をおまとめください。
#29
○田名部匡代君 はい。
 厳しい状況にあるということをお伝えして、またこの問題は次回に回したいと思いますので、よろしくお願いします。
 ありがとうございました。
#30
○横山信一君 公明党の横山信一でございます。
 水産加工法についてお聞きをしてまいります。
 まず、この法律は、一九七七年の制定以来、五年ごとに見直されてまいりました。そのたびごとに時代を反映して、新たな制度資金が加えられてくると、そして今日に至っているわけでありますが、とりわけ、二〇一三年には単純延長でしたけれども、東日本大震災からの復興に大きく貢献をしてきました。
 水産業が盛んな太平洋沿岸、特にこの被災三県というのは、国内の食品加工のかなりのシェアを占める地域、特に宮城県はそうでありましたけれども、そうしたところが大きな被害を受けたということでありまして、この二〇一三年の改正から五年間で、本法律による融資実績というのは二百八十四億円のうち百三十九億円が震災関連となっております。また、融資件数も二百三件中百四件までが震災関連ということであります。
 そこで、お聞きをしますけれども、この法律は東日本大震災からの復旧復興にどのような役割を果たしてきたと考えるか、お伺いいたします。
#31
○副大臣(谷合正明君) 極めて大事な視点だと思っております。
 まず、岩手、宮城、福島三県の水産加工施設につきましては、水産加工資金を活用した施設を含めまして、業務再開を希望する施設のうち九五%が業務を再開するなど復旧が進んできたところでございます。
 また、水産加工資金の貸付実績につきましては、委員、五年の実績御紹介いただきましたけれども、震災があった年、平成二十三年度以降平成二十八年度までの間で申し上げれば、貸付実績につきましては二百七十三件で合計四百九億円となっておるんですけれども、そのうち東日本大震災により被災した事業者等への貸付実績は百三十八件で二百二十億円となっております。
 また、先ほど申し上げましたけれども、水産加工資金は補助事業と併用いただくことが可能でありまして、実際に復旧復興関連の事業を御活用いただいた場合の自己負担部分について本資金を御活用いただいてきているということでございまして、この被災地の水産業の復興に貢献していると考えております。
#32
○横山信一君 今回の改正も単純延長です。その理由は、震災で被災した水産加工業者の利用が今後も見込まれるということになっているんですが、今副大臣御答弁されたように、被災した加工関連施設のうち九五%が既に業務を再開しているという状況の下で、残り五%という、単純に言うと、そういう数字の下で五年間単純延長するということで、一体どの程度この法律に基づく制度資金の融資を見込んでいるのか。
 どう考えているのか、お伺いします。
#33
○副大臣(谷合正明君) 御指摘のとおり、本法案を提出した理由としては、水産加工業全体をめぐる状況に加えて、東日本大震災により被災された水産加工業者が本資金を活用されていることを挙げさせていただいたところでございます。
 それで、東日本大震災により被災した岩手、宮城、福島、三県の水産加工施設につきましては、いまだ再開に至っていない水産加工施設もまだあるということでございます、九五%が再開と言いましたけれども。また、販路の回復に伴い新たに施設を増設する例もございまして、先ほどは二十八年度までの実績を申し上げましたが、現に二十九年度の被災した水産加工業者による水産加工資金の新規の貸付件数は十二件に上っております。
 また、水産加工業者からは、復興に向けた課題として、人材の確保、原材料の確保等が挙げられているところでありまして、今後こうした課題に対応した、例えば省力化等の新たな技術、生産体制の導入、また資源状況の良い魚種への原材料転換などの加工機器の整備等におきましても一定程度の需要が引き続きあるというふうに私ども考えております。
#34
○横山信一君 安心しましたというか、九五%業務再開しているのに、残り五%のために五年間単純延長かという、そういうふうに見えてしまうものですから、実際どの程度の利用があるのかというのは大事なところだと思います。
 この法律ができてからこれまでの動きをちょっと見返してみたいんですが、先ほども時代の要求に応じて五年ごとに見直されてきたということを言いましたけれども、この法律制定時の一九七七年というのは、米ソの、当時のソ連、アメリカによる二百海里水域制限が始まった年でもあります。それに伴って、躍進を続けてきた北洋漁業というのが縮小していく、あるいは漁船団が北転船等に転じていくという形で規模が変わっていきます。また、漁業の種類も変わっていくと。
 そういう中で、この北洋魚種を対象にしてきた水産加工業も大きく原料転換をしていくという時代に入っていきます。一九八八年改正時には、近海魚種を原料とするための体質強化のためにこの制度資金が導入される。また、一九九八年の改正時には、これは対米HACCPに対応できるような、そういう制度資金を導入していくという形に変わってまいりました。
 私は、この二〇〇八年の改正以降、新たな視点というか、課題が明確になってきたものがあるというふうに思います。それは、この二〇〇八年は、未利用、低利用資源の有効利用のための制度資金なわけですが、今まで使っていなかった内臓とか頭とか、そういったものも加工原料として使えるための施設整備のための制度資金なんかも導入されていくわけでありますが、そうした主食用の新たな需要というのももちろんあるわけですけれども、一方で、それは原料の確保が難しくなってきたという側面もあるというふうに思います。事実、水産加工業の加工業者の数は毎年減っているという現状にあります。
 この法律ができて様々な制度資金が導入されているんですけれども、一方で、減少し続ける水産加工業に対してこの法律はどんな役割を果たそうとしてきたのかというか果たしてきたのか、その点についてお伺いいたします。
#35
○副大臣(谷合正明君) 委員御指摘のとおり、近年、水産加工品の生産量につきましては、水産物の国内消費量、また原料となる魚種の国内漁業生産量の減少によりまして、全体として減少傾向で推移してきております。
 こうした状況におきまして、水産加工資金につきましては、一つは消費者ニーズに対応した新製品の製造、開発、また、先ほど申し上げましたけれども、省力化等の新たな技術、生産体制の導入、そして資源状態の良い魚種への原材料転換に伴う機器整備など、そうした近年の課題に対応した水産加工業者の取組を後押しするための政策手段として引き続きその役割を果たしていくことが期待されているものと考えております。
#36
○横山信一君 あと一分ぐらいしか時間がないので、大臣に一言だけ。
 この水産加工業って零細が多いんですね。圧倒的に零細が多い水産加工業、しかも今減少が続いているというこの状況の中で、小規模零細の水産加工業に対してどういう政策を国として取ろうとしているのか、最後お伺いいたします。
#37
○国務大臣(齋藤健君) 御指摘のように水産加工業は中小企業が大多数を占めておりまして、従業者数が二十人未満の小規模零細の事業所が実は七割占めているわけであります。
 一方、こうした中でも、四分の一以上の事業者が五年以内の設備投資を予定していると、アンケートをするとそういうことになっておりまして、高い事業意欲を有する事業者も少なくなくて、小規模な水産加工事業者においても、例えば東日本大震災の被災地域において統一ブランドを創設をして共同で輸出をしようなんという前向きな取組も実際に起こってきているところであります。
 このため、今回の水産加工資金については、この資金を通じて、業務の共同化ですとか合併ですとか、あるいは省力化等の新たな技術、生産体制の導入等を後押しさせていただくことができると思っておりますし、それから、国産水産物を活用した新製品の開発等の先進的な取組も御支援することができると思っていますし、また、中小企業政策って、小規模政策もそうですけど、各種、中小企業庁の方で講じておりますが、これも一緒に使うということも可能でありますので、そういう小規模零細事業者対策も含めて、水産加工業の体質、事業基盤の強化に取り組んでまいりたいと考えております。
#38
○横山信一君 大事なところなので、また次回お聞かせいただきたいと思います。
 終わります。
#39
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。
 ちょっと問数が多いので、できるだけ答弁については要領よく簡潔にお願いしておきたいと思います。
 最初、法案について質問いたします。
 東日本大震災から七年が経過し、私も先月、岩手県で調査をしてまいりました。岩手、宮城、福島の各県において再開を希望した水産加工施設は、昨年十二月末現在で、七百九十施設のうち七百四十九施設で、九五%が業務の再開を果たしたということです。陸前高田市では、震災から再建した水産加工業者八社が二百五十人を雇用して、漁業者の経営や漁村の雇用に大きな役割を発揮しているということです。
 被災地の水産加工業における復興状況について、まず齋藤大臣の御認識を伺いたいと思います。
#40
○国務大臣(齋藤健君) 岩手、宮城、福島、三県の水産加工施設につきましては、水産加工資金の活用をした施設も含めまして、業務再開を希望する施設のうち九五%が業務を再開するなど、復旧が進んできております。
 一方で、水産庁が、青森、岩手、宮城、福島、茨城の五県の水産加工業者を対象に行ったアンケートによりますと、売上げが八割以上回復した事業者というのは五割弱にとどまっているという現状がございまして、人材の確保、原材料の確保、販路の確保、風評被害等が課題として挙げられているところであります。
 水産加工業は被災地域の基幹産業の一つだと考えておりまして、引き続き、復興庁と関係省庁と連携をしまして、被災地の実情を踏まえて水産加工業の復興に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
#41
○紙智子君 それで、水産加工資金は、東日本大震災以降、被災した工場の再建などに利用されてきたと思うんですけれども、今回の改正で五年間延長と。どういう課題にこれから活用できるんでしょうか。水産庁、お願いします。
#42
○政府参考人(長谷成人君) 水産加工業者からは、復興に向けた課題として、人材の確保、原材料の確保などが挙げられているところでございます。今回の水産加工資金法の五年間の延長を通じまして、引き続き、こうした課題に対応いたしまして、省力化等の新たな技術、生産体制の導入ですとか資源状況の良い魚種への原材料転換などの加工機器の整備などにつきまして支援していきたいと考えております。
#43
○紙智子君 それで、被災した加工業者は、この水産加工資金などを利用して生産能力が回復しつつあるということですけれども、三月に発表された、先ほどちょっと大臣も紹介していただいたんですけれども、この水産加工業者における東日本大震災からの復興状況アンケートですね、売上げが八割以上回復したと回答した業者が五県全体で四五%ということです。販路の確保などの課題も抱えていると。東日本大震災で被災した多くの中小企業がグループ補助金で再建を果たそうとする中で、水産加工業者は今、大不漁ということになっていて、原材料ですね、この価格の高騰が経営難に降りかぶってきていると。
 二重ローン対策としての金融機関の柔軟な対応も求めたいと思うんですけれども、これはいかがでしょうか。
#44
○政府参考人(伊野彰洋君) 水産加工業者につきましては、震災支援機構法の附帯決議において重点的に対象とすることとされておりまして、震災支援機構は、これまで百二十三件の支援決定を行い、事業の再生支援を行っております。本年二月に機構の支援決定期間を約三年間延長する法改正が行われたことを受け、復興庁としまして、被災地域の自治体、商工団体に対しまして周知の協力を依頼するとともに、被災地の金融機関に対して機構活用の協力依頼を行っております。また、金融庁を含め関係省庁からも、所管の金融機関等に対しまして、機構の活用に向けた要請を行っていただいているところでございます。
 復興庁としましては、機構活用に向けた周知広報や、金融庁とも連携して金融機関への協力要請を行うことにより、できる限り多くの被災事業者の再生支援ができるよう努めてまいりたいと考えております。
#45
○紙智子君 水産加工業の皆さんにとって、今待ったなしの課題が原材料の確保と。もう、現地で聞いたら、二重ローン、今度延長になりますという話をしたら、原材料がないという話が出されたんですね。近年続いている水産加工原料となるサケやサンマ、スルメイカなどの大不漁について、水産庁としてどのように分析をし、対策を講じていくのか、お答え願います。
#46
○政府参考人(長谷成人君) 近年は、サケ、サンマ及びスルメイカが不漁となりまして、水産加工業者にとっては極めて厳しい状況であると認識しております。不漁の要因としては、サケについては、稚魚が海に下りる時期の海洋環境が生存に不適だったことによるその回帰率の低下が指摘されております。サンマについては、海洋環境の変化による資源の減少が挙げられますけれども、北太平洋の公海でサンマを漁獲する外国漁船の影響も排除できないというふうに考えております。スルメイカにつきましては、先ほどもお答えいたしましたけれども、様々な要因が考えられますが、海洋環境の変化が一番大きな要因と認識しているところでございます。
 対策といたしましては、まず、サケにつきましては、放流後の稚魚の生き残りを向上させるため、適切な放流時期あるいはサイズの検証をするとか、健康な稚魚を育成する手法を開発するといったことを進めたいと思っております。サンマにつきましては、外国との関係がありますので、北太平洋漁業委員会、NPFCといいますけれども、この場で国際的な資源管理を強化していきたいというふうに思っております。スルメイカにつきましては、海洋環境をどうこうするというのは大変難しいわけでありますが、先ほどもちょっとお話ししました外国船の影響がまだ十分分かっておりませんので、これを評価するための調査を進めていきたいというふうに思っております。その上で、水産加工業者に対しましては、公庫資金として、一時的に売上高などが減少した事業者を対象としたセーフティーネット貸付け、そして原料転換のための機器の導入等のための水産加工資金といった支援策を措置しているところであります。
 今後とも、漁業者及び加工業者が何とか安定した経営を続けられるようにしっかりと対応してまいりたいと考えております。
#47
○紙智子君 先ほど紹介しましたアンケートでも、復興に関わる問題として、例えば青森県で最も切実な要求は原材料の確保で四三%、続いて岩手県では三一%となっているんですね。衆議院の農水委員会で我が党の田村議員が質問したそれに対する答弁で、当面の対策として、イカについては追加の輸入割当てを行うなどの、輸入原材料の安定供給確保のため、輸入割当て制度の柔軟な運用を行うというふうになっていると思うんです。
 この原材料の価格が高騰して経営環境が悪化する中において、原材料の確保が困難な中小企業、大手はまあそれなりにというのは、中小企業については原材料が行き渡っていないというのもあるので、行き渡るような支援策を講じる必要があると思うんですけれども、いかがでしょうか。
#48
○国務大臣(齋藤健君) 大事な御指摘だと思います。イカの加工業者の方々は今、加工原料の確保ができず、厳しい状況に直面をしております。このような中で、輸入原料の確保に支障が出ないように、平成二十九年九月、昨年の九月に三万八千トンの輸入割当てを追加をいたしました。さらに、今年になってから三月には、例年発表している年度当初の割当て、これ七万四千九百五十トンなんですが、これと同時に一万二千トンの追加の輸入割当てを行ったところであります。
 御指摘のように、輸入割当てにつきましては主に水産加工業者や輸入商社に割当てを行っているところでありますが、水産加工業者への割当てにつきましては水産加工に関する全国団体へ割当てを行っておりまして、昨年九月の割当てに当たりましては、これらの全国団体に対して、加工業者の要望数量等を十分把握の上、輸入した原材料を必要とする加工業者に輸入枠を適切に配分するよう、水産庁長官より改めて指導を行ったところであります。
 小規模事業者を含め輸入枠の適切な配分が行われるよう、今後とも、水産庁、農林水産省、関係団体を指導していくこととしておりまして、引き続き目配りをしていきたいと思います。
#49
○紙智子君 三月九日付けの河北新報で、「大船渡・水産加工場 不漁続けば廃業危機」と題して報道されているんですね。その報道の中で、大船渡湾の冷凍水産加工業協同組合の役員の方が、事業計画どおりに復興できない事業者がほとんどだと、返済期間の延長など長い目で支援してほしい、これ以上不漁が続けば廃業が増えるんじゃないかというふうに訴えているんです。
 東日本大震災から七年が経過した今ですけれども、これまでの被災者への支援策が打ち切られる、期限が来たということで、そういう状況があるんですけれども、例えば固定資産税の減免というのは五年ですよね。二重ローンも五年で、これは延期するとなったわけだけれども、そうするともう支払がこれからは出てくるということになると。
 漁村の雇用を支える水産加工業が復興途上の中で、被災業者や被災者への支援策について、政府全体としてやっぱり期限の延長などを含めた見直しをすべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか、大臣。
#50
○国務大臣(齋藤健君) これまでも、先ほどのアンケート調査ありましたけれども、いろいろ被災地の実情を伺いながら、被災地水産加工業者の復興に向けた支援策を講じてきているわけであります。具体的には省略をさせていただきますが、今後とも、やはり被災地水産加工業の復興状況の把握に努めながら、復興庁を始めとする関係省庁、自治体とも連携をして、地域の状況をしっかり踏まえて、適切に対応しながら、被災地水産加工業の復興に取り組んでまいりたいと考えています。
#51
○紙智子君 被災地の復興を前進させるためにも、是非農水省としても、この水産加工業者の皆さんの経営が維持できるように、よく把握してという話ありましたけれども、是非力を尽くしていただきたいということをお願いしたいと思います。
 次に、クロマグロの資源管理について質問します。
 クロマグロの資源を管理することは必要だから、これは賛成なんです。資源管理をめぐってまだ現場は混乱していると思うんですね。二〇一八年から、太平洋クロマグロ漁にTAC法を適用することになりました。それで、漁獲枠を超過しそうになると捕獲の停止命令を出して、違反する者に罰則が掛かると。これ、なぜ罰則を掛けるんでしょうか。
#52
○国務大臣(齋藤健君) まず、クロマグロの資源量は過去最低水準付近にありまして、加盟国は漁獲枠を確実に守るために必要な措置を講じなければならないとされている二〇一四年に採択された中西部太平洋まぐろ類委員会の保存管理措置がございまして、これを遵守するということは、クロマグロの最大の生産国であり消費国である我が国の責務であると考えています。このため、二〇一五年一月から、定置漁業等の沿岸漁業を含めた全ての関係漁業者による漁獲量管理に取り組んできたところでありますが、現状は委員御案内のとおりだと思います。
 TAC法に基づく数量管理の導入は、採捕停止命令を含む法的措置の下に管理を行うため、水産政策審議会や広域漁業調整委員会での議論を経て、昨年四月に決定されていたものでございます。本年六月末までの第三管理期間における小型クロマグロの漁獲量は現時点で三千三百六十八トンと、漁獲枠三千四百二十四トンの九八%にまで既に達しておりまして、漁獲枠を確実に守っていくための万全の対策が必要だと考えております。
#53
○紙智子君 TAC法を適用するのは、沖合漁業が二〇一八年で、今年の一月からですね、沿岸漁業は七月からというふうになっています。
 ところが、昨年、定置漁業において、僅か数日であらかじめ決めていた漁獲枠を超えてしまう状況が発生しました。そこで、水産庁は、一月二十三日に、現在の漁獲枠を超えた漁獲になることが想定されるために全ての沿岸漁業者に対して操業自粛を要請したと。操業自粛要請は関係者の理解を得ているのかということが一つあります。
 それからまた、今年からは本格的にTAC法が適用されますけれども、枠を超えたとして、法律で一方的にこれ罪人をつくってしまうやり方がいいのでしょうかと思うんですが、いかがでしょう。
#54
○政府参考人(長谷成人君) TAC法における沿岸漁業者に対する罰則の適用は、まず、配分された漁獲枠を超過するおそれが著しく大きいと認められた場合において、都道府県知事が採捕の停止などの命令を行うことが前提となります。その上で、その命令に違反して採捕等を行った場合に初めて罰則が適用されることとなります。
 七月からの第四管理期間に向けましては、まずは各都道府県における留保枠の設定、あるいは配分された漁獲枠の更なる細分による責任の明確化、漁獲のきめ細かい報告体制の整備などによりまして、そもそも採捕停止命令を発するような事態になることをまずは回避することが必要、重要というふうに考えております。
 これまでも、都道府県との意見交換会を始め、水産政策審議会や広域漁業調整委員会等、様々な機会を捉えて関係者の意見を伺ってきたところであります。今日も長崎の方で、北海道のその関係者も長崎の方へ出向いて、長崎の方に事情を説明したりというようなこともして、関係漁業者の理解が深まるように水産庁としても取り進めているところであります。
 今後とも、全国各地で都道府県が主催する説明会にも、その長崎も一つの例なんですけれども、水産庁の職員、積極的に派遣させまして、採捕停止命令を含めた制度全体についての漁業者の理解が得られるようにしっかりと努めていきたいというふうに考えております。
#55
○紙智子君 元々二〇一五年から始まった小型マグロ漁獲枠の規制というのは、これ沿岸漁業者に混乱を引き起こしているんですよね。やっぱり一方的に言っているだけだったら理解得られないというふうに思うんですよ。
 それで、事前の説明も実は不十分だったという話も出ています。今年からは罰則まで付けて資源管理をするわけです。水産庁は、この沿岸のクロマグロ漁で漁業者の経営と生活が成り立つ見通しを持っているのかというところをちょっと説明していただきたいと思います。
#56
○政府参考人(長谷成人君) 先ほど来、外国船の影響という話も出ている中で、クロマグロ、先ほど来申し上げているように非常に資源状態が悪い中で、日本だけで取り組んでも効果が期待できない状況だったわけです。その中で、国際交渉の中で韓国ですとかメキシコについても同意が得られたという条件の中で、何とかこの機会に資源を回復させたいということで取り組んできたというのがございます。
 説明が不十分であったのではないかという御指摘もありますけれども、我々としては先ほども申し上げましたような審議会ですとか委員会ですとか様々な場で説明を尽くしてきたつもりではありますけれども、今後もっと頑張りたいというふうに思っております。
 それで、現在は、そういう状況なものですから、昨年十二月以降、これまでも収入安定対策、漁業共済とその積立ぷらすというものを活用して沿岸漁業者を含めて経営の安定に資するようにというふうにやってまいりましたけれども、このクロマグロの状況を踏まえまして休漁等への減収に対する支援を行ってきておりますけれども、昨年十二月以降、更にということでクロマグロ資源管理促進対策を打ち出したところであります。
 具体的には、定置網、これはまた日本の漁業実態を踏まえてというお話もありました。定置網という魚種を選択、なかなか難しい漁法が沿岸漁業のかなりの部分を占めているというのがまた日本の実情なわけですけれども、その定置網においてクロマグロの混獲を防ぐために漁業者が行うクロマグロの放流作業や魚探、魚群探知機などの機器導入への支援ですとか、定置網におけるクロマグロの混獲回避のための技術開発によりまして、まずは何とかクロマグロの漁獲を抑制しつつ、ブリだとかサケだとか主要な魚種を狙った操業ができるようにしつつ、それでも放流など更に、更に強度な資源管理に取り組む沿岸漁業者を対象にいたしまして、その漁業収入安定対策事業、共済と積立てを組み合わせた事業でありますけれども、この強度資源管理タイプにおける払戻し判定金額を原則平成二十九年の水準から下回らないようにするという拡充措置を講じたところであります。
 このような支援策を通じまして、クロマグロの資源回復に取り組む漁業者の経営安定を図りながら、何とか資源を回復させていきたいというふうに思っております。
#57
○紙智子君 ちょっと時間が来てしまったんですけれども、積立ぷらすに入っていない漁業者もいて、やっぱりその基準年でも生活できないというふうに多くのマグロの漁業者からも資源管理についての意見を聞いているんですけれども、マグロが増え過ぎて他の漁業にも影響すると。マグロが集まってイカや小魚を食い尽くすと。ヨコワと言われるんですね、小さいのはね。それが付くと途端に一匹も捕れなくなると言われているんですね。
#58
○委員長(岩井茂樹君) 時間が参りましたので、質疑をおまとめください。
#59
○紙智子君 マグロだけで操業している漁業者は漁業制限を一隻分で割ると年間七十キロ、金額にすると十万円しかならないと。生活ができないというんです。このままだったらもう撤退せざるを得ないような沿岸漁業者が出かねないということなので、そこのところを是非、大臣許可の枠組みを見直していただきたいと、配分のところもですね、そこのところは沿岸に厚くしてほしいということを是非求めまして、質問を終わりたいと思います。
#60
○儀間光男君 日本維新の会の儀間でございます。
 今日は、水産加工資金法関連でございますが、さきの二十日の本委員会で質問いろいろさせていただきましたけれども、積み残しがありまして、その法律に入る前に残されたものを少しさせていただきたいと思います。委員長、どうぞ御理解いただきたいと思います。
 ウナギですよ、ウナギ。保護をやってきたんですが、肝腎な資源の確保やいろんなことで、国際会議の中でワシントン会議がありますね。そこの締約国が問題提起があれば二年ないし三年に一遍ずつ会議があるわけですけど、これ、来年、平成三十一年の五月にスリランカであるわけですね。そこが心配なんですね。ということは、ニホンウナギ、今、T類に登録されておって、絶滅危惧ですよ。これがA類に行きますというと、ワシントン条約で規制されますから、輸入シラスはできないというような状況にあるわけですね。
 二十日に質問した折には日本国内のシラスが全然まだ確保されていなくて大変だという認識の下であったんですが、あれから二月の漁獲が上がって、かなりのものがあると聞いたんですけど、国内で二月の漁獲、シラスのですよ、幾らぐらいあったか、量、お分かりでしたらお示しいただきたいと思います。
#61
○政府参考人(長谷成人君) シラスウナギの池入れ量でちょっとお答えさせていただきたいと思いますけれども、二月末時点で五・八トンで、これは昨年同期の十五・七トンと比べますとかなり下回っているということなんですけど、ちょっとまだ数字が整理できていないんですけど、その後の三月の話を申し上げますと、東日本、利根川筋でかなり捕れたと。前年と比べて挽回するみたいな水準ではないんですけれども、漁期当初の大大不漁ということではなくて、三月にはある程度の量があったというふうに聞いております。
#62
○儀間光男君 それは非常に喜ばしいことではあるんですが、今長官がおっしゃったように倍々と、従来のものにはまだ程遠いというようなことですね。そうすると、来年五月のワシントン会議で、スリランカでの会議で、日本種が、ニホンウナギです、あるいは世界全体のウナギがいよいよ危ないということで、ニホンウナギもその中にあって、TAにランクされる、絶滅種としてランクされるということになりますというと、国内で捕れた分は国内で使うのは問題ないんですが、不足したからといって輸入できないわけですよ。そのことを心配するんですね。今、紙委員がおっしゃったような、イカやその他は外国に輸入原料求められるけど、ウナギはレッドリストに載るというと、国内は使えるけど輸入利かない。
 したがって、国民が求める、あるいは日本のウナギの食文化、こういうものがかなり心配される。その延長先には、今度は養鰻業者の経営が成り立つかどうか、これが心配されるわけですね。ですから、さらに、ウナギかば焼き、加工なんかありますから、生産、加工、流通、全て心配されるわけですよ。その辺をもう対策をしていろんなことをやらぬといけませんよと言ったのはそういうことなんですね。そういうこと、何かありますか。
#63
○政府参考人(長谷成人君) ワシントン条約の話以前にも、そもそもその資源がなくなれば漁業も養殖も関連産業も成り立たないわけでありますから、その資源を何とか回復させたいということで、これまでも池入れ制限をしたりとか、あるいは生息場を整備したりといったようなことをやってきたわけでありますが、今年の漁期のこの不漁ということであります。
 先生からも御紹介ありましたように、来年の五月にワシントン条約の第十八回締約国会議というのがスリランカで予定されております。
 ワシントン条約の附属書には、T、U、Vというようなことで、どこに掲載されるかによっても規制の内容が、大分きついものからそうでもないものまでと、こうあるわけでありますけれども、いずれにしても、ウナギ製品のみならず、シラスウナギの要するに養鰻業者の種苗の輸入にも附属書に掲載されれば影響が出るということでありますし、我が国の養鰻業者の依存を見てみますと、これ年によって国内が捕れたり捕れなかったり、年変動かなりありますけど、あらあらならしてしまえば半分は輸入の種苗に頼っているということでありますので、貿易が自由にできないということになると当然影響は避けられないということであります。
 そういうことを踏まえまして、水産庁といたしましては、ニホンウナギの保存管理は、ワシントン条約の下での国際取引規制よりも、同じその資源を利用している日本のほか、主なところとして中国、韓国、そして台湾、この四か国・地域による資源管理の取組が適切かつ有効という考えで国内外での資源管理の取組を進めてきたところでありまして、今後ともこの考え方をまずは基本に取組を進めていきたいということを考えております。
#64
○儀間光男君 ありがとうございました。
 ウナギの難しいのは、産卵場所は北マリアナ諸島、サイパン、テニアン、ロタ、グアムとフィリピンの間のあの辺だということで特定されましたけど、科学的に分かりましたけど、どういう経路で成鰻、親ウナギは卵を持ってそこへ到達しているんだろうということがなかなか分からないんですね、分からない。例えばマグロだというと、南で産卵して北上しながら成長して、青森大間辺り行くには最上級のマグロになって、また南下していくという形が見えるんですが、ウナギは見えないというところに難しさがあって、科学的なデータが作りづらいんですね。
 だから、そういうこと、目に見えない幽霊みたいなのを扱いますから、それを国内で達しなければ、そのワシントン条約の縛りの掛かっていないうちはいいけど、掛かってしまうと原料を輸入できませんから、国民そのものが、あるいは養鰻業者そのものが国内で捕れる分、腹七分か何なのか分かりませんが、その辺にしないといけないなということになるわけですから、それがそういうことのないように、今おっしゃった資源管理をしっかりしていただきたいと、こう思いますね。
#65
○政府参考人(長谷成人君) まさに委員御指摘のとおり、ウナギは特に生態が分かりにくい、我々はウナギだけにつかみどころがないと言っているんですけれども、マリアナ海溝の辺で産卵した上で、北赤道海流から黒潮に乗って戻ってくるということが基本なんですけど、今回の不漁を踏まえまして研究者に聞くと、その海流の本流に乗らずにその上の、渦ができるんですけど、そこに取り込まれてしまってなかなか出てこれないのではないかとか、そういうことも研究者から聞いているところです。
 何としても、少しずつなんですけれども、そういう生態も解明していって、資源管理、資源回復につなげていきたいというふうに思っているところでございます。
#66
○儀間光男君 うまいね。ねえ、うまいなあ。なるほど、つかみどころないですね。つかんだって、ぬるぬるしてつかめないような状態ですから、滑ってつかみどころないと、うまい。
 そこで、今言ったように、シラスがそれぞれの河口をたどって遡上して、淡水で生きて、産卵を海でやるわけですよ。上がりは分かるけど下りが分からないんですね。だから、厄介な、おっしゃるようなつかみどころがないということになるわけですが、大臣、ウナギ、好きですか。
#67
○国務大臣(齋藤健君) 大好きです。
#68
○儀間光男君 ありがとうございます。
 前に、林農林水産大臣、今の文科の大臣ですが、ちょうど同じ場所座られて、同じことを聞いたら、妻の次にはウナギが好きですとおっしゃった。だから、ウナギ好きという人は、ウナギに対する、生息に対する責任を持たぬと駄目ですね。大臣、そういうことで大きな責任ありますから、しっかりとその行政進めていただきたいと期待をいたします。ありがとうございました。
 次に、資金法にちょっと触れますけれど、水産加工業全体を見ていますと、この十年間大変な悪化しているんですね。データバンクが業界に調査した資料を見ておりますけれど、経営状態どうかという調査しましたら、回答が六五%以上あって、皆経営が悪化して苦しいと、こういうようなことを、回答書が寄せられているんですね。その理由は、出荷額に対して原材料が不足をしている、そのために市場価格が十年前の倍になって、二倍になっているというような状況の中で、利益幅がうんと下がって経営の悪化の追い打ちをしているというようなことが指摘をされております。
 水産加工業の倒産件数も昨年二年ぶりに前回を上回る結果となったんですね、最悪ですね。倒産件数が二年前より上回ったと、こういうんですよ。その原因も恐らく、今もお話ありましたが、原料、成魚の、魚介類の原料が不足をする、あるいは価格が高くなった、更には消費が減っていったという、などに起因をすると思うんですが、その辺を把握して今後の対策をいかようにしていこうとしているのか、ちょっと併せて聞きたいと思います。
#69
○政府参考人(長谷成人君) 委員御指摘のとおり、水産加工業にとって、国産原材料の確保や価格上昇への対応ですとか、それから消費の減少等、これが課題でございます。そのように認識しております。
 将来にわたって国産原材料の安定的確保を図っていくためには、適切な資源管理の取組を通じて水産資源の維持回復を実現していくとともに、当面の対応として、先ほども出てまいりましたイカの輸入の追加割当てなど、輸入原材料の供給確保のための輸入割当て制度の柔軟な対応、そしてセーフティーネット貸付けによる運転資金の融通、原料転換を図る事業者には原料転換に伴う機器整備に対する水産加工資金の融資を行っているところでございます。
 消費の減少の背景には、できるだけ簡単に調理したいという消費者のニーズに十分対応できていないことなどがあると考えております。消費者のニーズに対応して手軽においしく食べられる新商品の開発供給を促進するために、水産加工資金法に基づく水産加工資金による支援のほか、消費者の簡便化志向に合った加工品の開発といった先進的な取組を行う水産加工業者等を支援するだとか、官民共同で取り組む「魚の国のしあわせ」プロジェクトの中で、手軽、気楽においしく食べられる水産物を使った商品などをファストフィッシュとして選定してPRするなど、水産物の消費拡大に向けた取組を推進しているところでございます。
 今後とも、しっかりと取り組んでいきたいというふうに思っております。
#70
○儀間光男君 今の話はそれでいいんですが、私はもっと根本的な話が、答えが欲しかったんですね。例えば、おっしゃるとおりであるんですが、このためには、今も質問があってオーバーラップはするんですけれど、資源の徹底管理せぬといけませんね。資源を徹底して管理する。例えばウナギでいうと、帰りが分かりませんから、あるいは成鰻になったウナギ、母ウナギを人為的に運んでいって向こうに降ろしてとか、そういう具体的に資源の確保に我々が人為的に加えて助けていってあげないというと資源は枯渇します。あるいは、魚種について、いろいろ魚種を指定して、国際的な協議で、徹底して捕らないとか、絶滅危惧種は世界機構でもって徹底して捕らないという組織をつくってみたり、そういう地球規模で資源管理をしないというと、なかなかこれ、毎年不安ばかり持って、まともな行政できないような気がするんですよ。
 だから、そういうところの政策課題を国際的に持っていただいて、そこで提案して、今まさに危ないところは保護しましょう。定置網に掛かる三十キロ以下のマグロと一緒で、ああいうこともあるんだから、ここは当分はマグロを三十キロ以下は捕らぬでおこうじゃないかというようなことと、これはだから定置網に勝手に入るからしようがないんだけどと言ってしまえば終わりで、だからそれを超えた何かの対策がないというと今後が大変だと思うんですが、いま一度、我が国水産庁長官から世界あるいは近隣諸国に、そういうものはこうしましょうよということを提案していく日程ありませんか。
#71
○政府参考人(長谷成人君) 繰り返しになってしまうかもしれませんけれども、クロマグロの管理に関しましては、まさに日本が主導して小型クロマグロの保護というものを進めようということで進めてまいりました。
 サンマについては、まだ漁獲量の管理のところまで合意できておりませんけれども、そういうことに向かって進んでいこうというふうに思います。
 ウナギについても、そういう意味で、中国、台湾、韓国に話をして、そういう協議の場を設けて進めているところであります。産卵場にウナギを持っていくという御提案もございましたけれども、その前に、川から海に戻っていく下りウナギを保護しようという取組を、今、内水面の漁業関係者の理解を得て広げているところであります。こういうものも、いずれは関係国にも働きかけていければいいなというふうに思っているところでございます。
#72
○儀間光男君 親ウナギを産卵まで持っていこうと言ったのは分かりやすいことで言ったんであって、それできるはずないんだわ。今言う下っていく成鰻を保護してやるということ等を近隣諸国といろいろ、何でまたウナギに返ったか分かりませんが、そういうことをやってほしいと思うんです。
 今日は時間の配分がまずくてもう時間ないんですが、本法案の、先ほども横山委員からお尋ねがありましたけど、必要とすることは分かります。ところが、これまで何回か、七回か八回目かは分かりませんが、制限延長してきて、その効果、成果あったと思うんですが、その成果って例えばどういうことが具体的に皆さんが示せるのか。それ、何かあれば開陳していただけませんか。
#73
○委員長(岩井茂樹君) 時間が参りましたので、答弁は簡潔にお願いいたします。
#74
○政府参考人(長谷成人君) もう先ほどからも御紹介いただいておりますように、例えば東日本大震災の被災地でも、水産加工業者の方、大変まだまだこれからということではありますけれども、そういう中で、この加工資金がお役に立ったというふうには我々として思っているところでございます。
#75
○儀間光男君 時間が来ましたから終わりますけれど、残された分は次の一般質疑等でさせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
#76
○森ゆうこ君 希望の会、自由党の森ゆうこでございます。
 水産加工業施設改良資金融通臨時措置法の一部を改正する法律案について質問をいたします。
 まず、水産加工施設整備の資金調達として、民間金融機関等資金との間で民間金融機関の融資が圧迫されないよう線引きがされているかどうか、確認をいたします。
#77
○政府参考人(長谷成人君) お答えいたします。
 日本政策金融公庫は民業補完を基本としておりまして、水産加工資金は民間金融機関では対応しにくい償還期限が十年を超える長期の設備資金を対象としております。また、水産加工資金の融資の上限は事業費の八割とされ、融資に当たっては民間金融機関との協調融資や民間金融機関に融資手続を委ねるなど、民間金融機関との連携を図ってきております。
 農林水産省としては、今後とも、公庫の役割は民業補完であることを踏まえた上で、水産加工業の体質強化にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
#78
○森ゆうこ君 これ、何度も臨時措置法改正されて延長延長というふうに来ているんですが、昨日一回通告して外しちゃった質問なんですけど、お答えできるようでしたら。
 これ何で臨時措置法じゃなくて普通の法律にしないんですか。
#79
○国務大臣(齋藤健君) この法律は五年間の限時法ということでこれまでやらさせていただきましたが、有効期限を迎えるごとに制度の必要性を確認して、所要の見直しをその都度行ってきているものであります。その都度情勢の変化がありますので、その都度、法律の改正の必要性、それから見直しの必要性を検討しながら今日に至っているということでございます。
#80
○森ゆうこ君 昨日、最初にちょっと御説明を受けた、事務所に対して説明をいただいたのと若干違うんですけれども、次行きます。
 それで、この水産加工資金に関して、年度ごとの貸付けの最大値、平均値及び返済状況はどうなっていますか。
#81
○政府参考人(長谷成人君) 水産加工資金の平成二十五年度から二十八年度における貸付状況について御説明いたします。
 貸付金額が最大のものは、平成二十五年度は三億九千七百万円、二十六年度は二十二億円、二十七年度は七億七千万円、二十八年度は二十四億円でありまして、また貸付金額の平均は、二十五年度は一億一千四百万円、二十六年度は一億五千百万円、二十七年度は一億四千四百万円、二十八年度は一億四千九百万円でございます。
 平成二十年度以降水産加工資金の貸付けを受けた事業者であって返済不能となったのは二件でありまして、返済不能となった貸付額は合計約七千万円となっております。平成二十年度以降三百五十九件で合計五百十九億円の貸付けを行ってきたことに鑑みれば、水産加工資金の返済はおおむね順調に行われていると言ってもいいものと考えております。
#82
○森ゆうこ君 最初に、何というのかな、パーセンテージでその返済の焦げ付き状況がないかを示す数字、不能に陥っているのは八・何%という提示を受けたんですけれども、今の御報告ですとまあまあうまくいっているということなんですが、そこの違いはどうなのかなというふうな気もしますし、それから、今その最高額をお聞きしました。これだけの融資をするわけですよ。
 臨時措置法のままにするそのもう一つの理由、先ほど答弁をされませんでしたが、要するに、恒久法にすると事業計画を出さなければいけなくなる、水産加工業の現状に鑑みて、その事業計画を出すことが大変重荷になるということもあると、それが臨時措置法を繰り返す理由であるという説明を受けたところであります。
 これちょっとおかしいんじゃないかなと思うんですよ。これだけ高額の融資を受けるということになれば、やはりそれだけの設備投資ができる、あるいは事業を展開している事業者ですから、これはやはり事業計画というものもきちんと私は出さなければならないというふうに思います。ちょっと気になっております。
 もちろん、水産加工事業者を応援する立場、それから、特に震災復興の途上にある皆さんを支援する立場には変わりはありませんけれども、こういうところはきちんともう少し、昨日、うちの事務所から秘書を通じて資料の提出を求めましたが、そもそも今長官がお述べになったような数字は把握していないと、そういう資料は作っていないというお話でした。今御答弁いただきましたけれども、この法案の審議に際して、きちんとそういう資料も調えておくべきであるということを申し上げておきたいと思います。
 ということで、次に移ります。
 資料をお配りしております。私は、今まだ本院において、そしてこの立法府全体において審議の大前提が調っていると思っておりません。
 電子決裁文書について、ちょっと順番変えて聞きますが、農水大臣、この電子決裁、導入率約八〇%農水省はあるんですが、電子決裁そのものが財務省によって今回書き換えられていたんです。文書管理規則には監査をするということも書いてありますので、その監査をするお考えはないですか。
#83
○国務大臣(齋藤健君) 現在は、農水省の行政文書管理規則に基づきまして、決裁文書を適切に作成、整理しているかなど、行政文書の管理の状況については電子決裁文書も含めた行政文書の監査を実施をしているところであります。その監査を今後とも厳正に行っていきたいというふうに考えております。
#84
○森ゆうこ君 資料一ページ、御覧ください。これは、昨日、総務省から教えていただいた、まあ書いていただいたものをうちの方でこういう文書にいたしました。これ、電子決裁、書き換えられました財務省の。本当は改ざんのための機能じゃないんですよ。保存されている電子決裁文書を修正するには、これは限られた人しかアクセスできません。その職員の決められたIDがあります。皆さんも、そこぶら下げていますけど、IDがあるんですよね。そして、定期的に変わる保存文書ファイルへのパスワードを入れます。そうすると、本人、アクセス可能な役職、官房長とかその補佐とか、そういう方たちの役職が認証される。そして、保存文書のファイルに到達できる。そして、それを修正する。その機能を使って、今回、財務省が修正じゃなくて改ざんを行った。しかし、これは履歴が残るんですよ。
 だから、大臣、監査してくださいと言ったのは、これ自動的にそういう修正履歴があるかどうかをチェックする機能はこのシステムにはないんですが、監査する立場の役職が文書管理規則に基づいてもう農水省でも決まっていますから、改めて修正された形跡はないのか履歴をチェックすべきじゃないかということをさっき申し上げたんですよ。
 財務省、財務省の電子決裁保存文書を修正できるのはどの役職ですか。
#85
○政府参考人(富山一成君) お答えをいたします。
 今委員の御指摘は、特例承認の電子決裁の関係だと思います。
 その上で、まず一元的な文書管理システムにおきましては、決裁案件ごとに閲覧者が設定されるところでございます。
 本省の本決裁については、担当課、この場合は理財局国有財産業務課の職員がまず閲覧できる形となっております。一方で、システムにアクセスをして決裁を経た文書を事後的に編集することが可能となっている職員につきましては、起案部局の課室長である文書管理者及びその部下である文書管理担当者権限を設定された職員が該当するものと承知しております。
#86
○森ゆうこ君 統括文書管理者は官房長、そして副官房長と言ったらいいのかな、になっていると思いますよ、これ、財務省の文書管理規則によればですけどね。だから、今おっしゃっただけじゃなく、官房長にもアクセス権限あるんじゃないんですか。そして、その下の方にもあるんじゃないんですか。その理財局だけの人たちの話じゃないんじゃないんですか。
#87
○政府参考人(富山一成君) お答えをいたします。
 本決裁文書につきましては、あくまでも文書管理者というのが課室長級でありますので、今回は理財局国有財産業務課でございます、そこが文書管理者。加えまして、先ほど申し上げましたその部下であります文書管理担当者権限を設定された職員がアクセスをし、事後的な編集することは可能となる職員ということであります。
#88
○森ゆうこ君 この決裁文書が改ざんされたのは昨年の四月四日というふうに答弁をしているんですけれども、見せていただけませんか、画面。お邪魔すれば、もちろん、アクセスするそのパスワードを入れたり、それから皆さんのIDを入れるところは見ませんよ。いつまでたっても報告書出てこないですから、お邪魔させてください。そして、アクセスした状態で、その四月四日に改ざんされたという履歴、その文書そのものが出てきますから、保存ファイルに到達して、そこの画面から見せていただきたい。そうしないといつまで待っても結果出てきませんので、調査。見せてください。見せていただければ一発で分かりますから。本当に四月四日に改ざんされたのかということも含めて、簡単ですよ。そして、その場で昭恵と、谷査恵子と、検索ワードを入れていただければ我々が知りたいこと出てくるんですよ。
 お邪魔させていただけませんか、次長。
#89
○政府参考人(富山一成君) お答えをいたします。
 本決裁文書は、先般、十四件の書換えの事案を報告したところでございますが、その中で唯一本省決裁の電子決裁のものということでございます。
 その上で、今週月曜日でございますけれども、参議院の予算委員会の理事会におきまして、本省の特例決裁を一冊の形で御提出をし、御報告をしているところでございます。
 一方で、今委員の方から当省にというお話でございますが、この決裁のどういった書換えの経緯かということ、あるいは残りの十三の決裁文書の書換えについての経緯等について、現在人事当局で調査をしているところでございますので、その結果をまたきちっと御報告をさせていただきたいと思っております。
#90
○森ゆうこ君 そのパソコンの画面見せていただくだけでいいので、もう三、四分で済みますから、お邪魔させてください。お邪魔させていただきます。
 皆さん、昨日、うちの事務所にある方が届けてくださったんですけれども、この間の自民党大会で配られた書いて消せるマグネットシートです。もう悪い冗談じゃないですかね、これ、書いて消せる、権力者のために公文書が書いて消せるんですか。同じ問題、加計学園問題でもあるんですよ。
 内閣官房、来ていますか。訪問者管理に使う電子システムはないんですか。
#91
○政府参考人(原邦彰君) お答え申し上げます。
 まず、三月二十二日の当委員会でいただいた御質問について、事実関係を正確に把握できておらず、まずおわび申し上げたいと存じます。
 その上で、委員の御指摘を踏まえまして、訪問予約の流れについて正確に事実関係を確認いたしました。
 基本的な取扱いでありますが、総理大臣官邸に入邸するための通行証の貸与に当たっては訪問先への予約を求めており、一日当たり三百名から四百名程度の入邸者がいる中で、これに滞りなく対応するため、まず訪問予約者が所定の様式に沿ったファクスを官邸の訪問先に送信し、これをそのまま訪問窓口に、担当に回付することが基本になってございます。このほか、訪問までの時間的余裕が少ない等の場合において電話等で連絡が入ることがあり、官邸の職員が必要な情報を聞き取った上で電子媒体で処理を行っているようなケースもあると、こういうことでございます。
#92
○森ゆうこ君 いや、この書いて消せるマグネットシート以上に受けるんですけど、今の答弁。
 次の、今配付させていただいた三ページ目、御覧ください。これ、この間から私が比較対照するために参議院の参議院会館、これの管理がどのように行われているかということで、これはたまたま去年必要があって頼まれて取った面会申込書なんですけれども、こういう面会申込書、一日に三百件です、参議院会館も。多いときで千六百枚ほどあるそうです。で、電子データに記録しています。それと同時に、この紙のデータも三年間保存して、個人情報の保護のために溶解して処分をするということです。
 内閣官房、電子データに打ち込まないでどうやって、いろいろあるわけでしょう、今井秘書官のところに行く人もいれば、総理夫人付きの秘書官のところに行く人もいれば、そういうのをどうやって管理するんですか、紙だけで。さっきの説明、全く説明になっていませんけれども、電子データに打ち込んでいると、議員会館ももちろんそうです、打ち込んでいますよ。当たり前じゃないですか、今どき。打ち込まないでどうやって管理するんですか。ノートに書くんですか、この日の日程にはこの人の予定が入っているので、急に変更があったのでこうしようとか。もう崩壊しているんですよ、説明が。
 この訪問者を管理するシステムというか、電子的に管理してますね。イエスかノーかでお答えください。
#93
○政府参考人(原邦彰君) お答え申し上げます。
 先ほど申し上げましたとおり、訪問までの時間的余裕が少ない等の場合においては、電子媒体で処理を行っているケースもあるものと承知してございます。
 その上で、委員の御指摘の点については、官邸のセキュリティーに関わることから、答弁を差し控えさせていただきたいと存じます。(発言する者あり)
#94
○委員長(岩井茂樹君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#95
○委員長(岩井茂樹君) 速記を起こしてください。
#96
○政府参考人(原邦彰君) お答え申し上げます。
 先ほどの紙のファクスの訪問予約については、電子媒体には起こしてございません。
 それから、更に付言して申し上げますと、官邸の訪問予約については、紙による処理あるいは電子媒体による処理かを問わず、使用目的終了後には遅滞なく廃棄する取扱いとなってございます。
#97
○森ゆうこ君 まあ肝腎の質問には答えませんね。
 これでいいんですか、皆さん。書いて消せるんですか、権力者にとって都合の悪い情報は書いて消しているんですか。二年前の、ああ、もう二年前じゃないけど、もう三年前になっちゃうのか、四月二日、官邸に誰が訪問したか、何で回答しないんですか。何で教えてくれないんですか、この重要な情報を。事ここに至ってもそういう答弁を続けるわけですか。内閣府も同じですよ。どうなっているんですか。
 答弁してください。
#98
○政府参考人(原邦彰君) お答え申し上げます。
 繰り返しで恐縮でございますけれども、官邸の訪問予約につきましては、紙による処理か電子媒体による処理かを問わず、使用目的終了後、遅滞なく廃棄する取扱いとなってございます。
#99
○森ゆうこ君 もう議会制民主主義の根幹が崩れていて、もう皆さんが出してくる資料、何も信じられない状態が今もまだ続いていて、財務省は公文書を改ざんする、そのせいで犠牲者が出る、そういう段階になってもその答弁なんですね。
 内閣府、最後に聞きますけど、六月五日、資料付けました、これおなじみの資料で、もう毎回コピーして皆さんにお配りするのも心苦しいんですけれども、この第一回の国家戦略特区ワーキンググループ、今治市に対するヒアリングで、重要な部分が議事録に掲載していないんですよ。加計学園の幹部三名が出席しています。そして、事業実施予定者でしか答えられない教員の確保、数字も含めてそのお話をしているんです。それは、関係者が、ここに出席した委員などがもう公に話しているんですよね。幾つかのマスコミに対しても回答しています。もうみんなが分かっている。
 なぜ削除しちゃったんですか、内閣府。
#100
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 六月五日のワーキンググループにおける教員確保の説明につきましては、私が以前、十二月五日の内閣委員会の場で、今治市が資料とその資料の説明を通じて説明をしていると答弁をいたしましたが、当日は、提案者からは教員確保の数字について記載のある資料を用いて提案全体の説明を受ける中で、内閣府も教員確保の数字について認識を持ったという事実関係を御説明したものでございます。
 しかしながら、私が、今治市が説明をしている、若しくは、今治市から提案者としての御説明を伺っていると答弁したのは、提案者から資料で説明を受けたと、言い間違いでございまして、これにつきましては十二月七日の連合審査会でおわびの答弁を申し上げたところでございます。
 加計学園につきましては、説明補助者でございまして、説明補助者による発言は公式な発言ではなく、議事要旨には記載をしていないところでございます。
#101
○委員長(岩井茂樹君) 申合せの時間が参りましたので、質疑をおまとめください。
#102
○森ゆうこ君 はい。
 もう、まさしく書いて消せるなんですよ。本当に冗談じゃないですよ。
 今、虚偽答弁ですよ。だから、関係者が、委員がそう言っているじゃないですか。加計学園の幹部が出席しているのは皆さん認めている。そして、この教員確保について委員が質問し、それをこの場で答えているんですよ。本当はここに載っていなきゃいけないんですよ。だけど、今、勘違いだったと、そういう説明はなかったと言いましたよね。我々に指摘されて訂正したんですよね。
#103
○委員長(岩井茂樹君) 時間が過ぎております。質疑をおまとめください。
#104
○森ゆうこ君 はい。
 去年の答弁は訂正したんですよね。それ、完全に虚偽答弁ですから。いつまでそれやるんですか。もうすぐ開学ですよ、加計学園、四月一日から。開学したってずっとやりますよ、本当のことが分かるまで。こんなおかしなこと許しちゃ駄目なんですよ。行政をねじ曲げた、権力者の意向に沿って。
 ということを申し上げて、質問を終わります。
#105
○川田龍平君 立憲民主党の川田龍平です。
 質問に入ります。
 東日本大震災の被災地である宮城県の気仙沼市から水産加工業の復興についての御意見をいただきましたので、大臣の所見を賜りたいと思います。
 東日本大震災復興から七年が経過し、順調に漁港や関連施設の整備や復旧が進み、水揚げ高や水揚げ量、その震災前に戻りつつあると聞いております。水産加工業においては、ハード面の整備は完了しつつありますが、今後ソフト面で課題があるとのことです。今後、この震災による人材流出で、現在でも工場が稼働できない、また、福島原発事故による風評被害、まあ風評被害と言われていますけれども、気仙沼でも起きており、とりわけ西日本で販路を失ったという現状があります。
 この人材と販路の確保が水産加工業の大きな課題であり、震災前より賃金の水準を引き上げ、雇用に結び付けることでの供給力を回復して、また利益率の高い新商品の開発など、ブランド化などの取組が重要との声をいただきました。
 大臣の所見を伺います。
#106
○国務大臣(齋藤健君) 水産庁が青森、岩手、宮城、福島、茨城の五県の水産加工業者を対象に行ったアンケートですけど、売上げが八割以上回復した事業者は五割弱にとどまっているということで、今委員御指摘のように、課題としては、人材の確保、原材料の確保、それから販路の確保、風評被害等が挙げられております。
 水産加工業における人材確保の問題に対応していくためには、やはり従来以上に利益率の高い製品を製造し、販売して、収益率を上げていくことですとか、あるいは生産工程における省力化を図ってコストダウンをしていくですとか、そういうことが重要でありまして、そういう意味では、この水産加工資金を通じて付加価値の高い新製品を製造したり、あるいは新たな技術生産体制の導入等を後押ししていくことは有効ではないかというふうに考えております。
 また、販売先の確保、拡大を図っていくことも重要で、本資金に加えまして、実は復興庁計上の復興水産加工業等販路回復促進事業というのがございまして、その中で、専門家による個別指導ですとかセミナー、あるいは東北復興水産加工品展示商談会の開催ですとか、そういうものを実施するとともに、販路の回復、新規開拓に必要な加工機器の整備等を支援をしているところでありまして、なかなかすぐにこうやれば効果があるという目に見えるものがすぐあるわけじゃありませんが、こういう様々な努力をする中で課題解決に取り組んでいきたいと考えています。
#107
○川田龍平君 次に、水産加工資金法案の恒久化の必要性について伺います。
 この法律は五年の時限立法で、本年三月末に期限を迎えるため、八回目の延長を行って二〇二三年までの資金提供を行うとのことです。しかし、大震災の被害を受けた水産加工業の復旧と復興のためだけでなく、今大変厳しい経営状況にある中小零細が多い全国の水産加工業にとって、長期低利資金の融通は必要不可欠です。
 五年ごとに魚種や事業が再検討されるのではなく、長期に安定した融資制度とするべく、この法律は恒久化法とすべきではないでしょうか。
#108
○国務大臣(齋藤健君) 本水産加工資金法は五年ごとの限時法という枠組みになっておりますが、これ国際的な資源管理の状況も変わりますし、また国内の漁業生産量も変わりますので、水産加工業をめぐるそういった外的要因に基づく情勢の変化というものを踏まえながら、有効期限を迎えるごとに制度の必要性あるいは見直しの必要性、そういうものを検討しながらこれまで来ているということであります。
 本法が金融支援の言わば深掘り措置だということに鑑みて、今回もまずは本法案により有効期限を平成三十五年三月三十一日まで延長いたして、そして当該期限の到来時におきまして、また情勢の変化を踏まえて改めてその状況にふさわしいものに作るか、あるいは制度のそもそもの必要性も含めて確認をしながら前進をしていきたいと考えております。
#109
○川田龍平君 お手元の配付資料を御覧ください。直近の四回の改正を見ても、五年ごとに融資対象の魚種が追加されたり削除されたりしています。具体的には、平成二十年に追加されたハタハタ、カニは平成二十五年に削除。この法案の成立後には、サメやシイラ、タチウオの扱いが変わります。また、ハタハタも一部地域で復活をします。
 地球温暖化や外国漁船による乱獲などの影響で資源の年単位での変動が著しい時代に、融資対象の加工原料魚種を行政の判断で出し入れするのは時代に合ったやり方なのでしょうか。
#110
○政府参考人(長谷成人君) なぜ対象魚種を限定しているのか、出し入れがあるのかということでございます。
 水産加工資金法は、外国政府による漁業水域の設定等に伴い水産加工品の原材料の供給事情が著しく変化したことに対応するための政策金融の深掘り措置であるということを踏まえまして、水産加工品の原材料としての供給事情や利用状況についての地域特性を勘案して、法制定当初から対象魚種、対象地域を限定してきたところでございます。
 なお、対象魚種の限定は、具体的には食用水産加工品の安定的な供給の確保等を考慮して政令で定める要件に該当するものを告示して、結果として出し入れが生じているということでございます。
#111
○川田龍平君 この法律がどうしても恒久法にできないというのであれば、現下の厳しい水産加工業の実態に照らして、恒久的に水産加工業を支援する融資制度を検討すべきではないかと思いますが、いかがですか。
#112
○国務大臣(齋藤健君) 水産加工業に対する融資制度につきましては既にいろいろあるわけでありますが、この法律はそれぞれの魚種の状況ですとかに、あるいは今回は震災がありますけど、それに応じて深掘りをするというところでありますので、プラスアルファで事情に応じて講じさせていただくという法律であるということを御理解いただければと思います。
#113
○川田龍平君 既に多くの委員の皆さんからも指摘されていますように、そもそも我が国の水産加工業の体質強化が必要だと私も考えています。水産加工品の国内消費量が年々減少している状況にあって、その減少分を埋めるべく輸出を促進すべきと考えます。
 そこで提案なのですが、輸出振興策の一つとして、近年、人口、経済、消費、いずれも成長著しいイスラム教国に向けて水産加工品のハラール認証の促進に国を挙げて取り組むべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
#114
○政府参考人(長谷成人君) お答えいたします。
 水産加工資金は、食用水産加工品の製造、加工に係る新技術の導入や新製品の開発のための施設資金を対象としておりまして、ハラール認証の取得を目指して新たな水産加工品を製造するなどの施設整備をするときに本資金を御活用いただくことは可能と考えております。
 なお、イスラム市場向けのハラール食品の輸出促進につきましては、輸出に取り組む事業者に対しまして、各国で異なるハラール認証制度やマーケット等に関する情報の収集、提供、ジェトロの専門家によるハラールセミナーの開催や相談対応、ハラール認証の取得、更新や輸出先国の査察官の招聘等に対する支援なども行っているところでありまして、ハラール認証の取得等に向けてはこれらの支援制度も御活用いただきたいというふうに考えているところでございます。
#115
○川田龍平君 現時点で補助を利用して取得したハラール認証は何件ありますか。
#116
○委員長(岩井茂樹君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#117
○委員長(岩井茂樹君) 速記を起こしてください。
#118
○政府参考人(長谷成人君) 通告をいただいていなかったので、この場でお答えできないので、また後ほどということにさせてください。
#119
○川田龍平君 あればお願いしますが。
 あと、現在、イスラム教徒は世界に十六億人、世界人口の四分の一を占めると言われています。さらに、二一〇〇年の長期予測では、人類史上初めてキリスト教徒を抜いてイスラム教徒が最大勢力になるということです。世界最大のイスラム教国のインドネシアを始め、経済発展により所得も上がり、訪日観光客も増える中で、日本のおいしい食品を食べたいという日本食への期待は高まっております。
 そもそも水産品はハラールなわけですが、加工する段階で酒や豚由来の油脂、また醸造アルコールを添加した調味料を使用しても駄目ということになります。また、ノンハラール品と製造ラインを分ける必要もありますので、気仙沼の例えば中小企業の間でも、ハラール認証への関心はあるようですが、どうすればいいかということで手をこまねいているということのようです。中国では、これは国を挙げてハラール市場開拓に向けての動きを加速させています。
 是非この水産加工資金を活用して、普及啓発や講習、認証に必要な経費についても水産庁が積極的に支援していくべきではないかと考えますが、改めて答弁を求めます。
#120
○政府参考人(長谷成人君) 先ほども申し上げましたように、ハラール認証制度やマーケット等に関する情報の収集、提供というようなものもできることになっております。水産加工業振興のために、そういうことも含めて検討してまいりたいというふうに思っております。
#121
○川田龍平君 是非一生懸命やっていただきたいと思います。
 続いて、水産加工業が抱えるもう一つの深刻な問題、人材確保に関して伺います。
 今、水産加工業界においては、被災地だけではなく、全国的に深刻な人材不足に陥っており、中国やベトナムなどの外国人技能実習生に頼らざるを得ない事態となっていると承知しています。しかし、近年とみに急増しているベトナムからの技能実習生ですが、急速な母国の経済発展に伴い、いずれこのような低待遇で日本に来なくなるのは目に見えています。
 半ば強制労働、奴隷労働、あるいはセクハラ、パワハラなどのような人権侵害の事例も数々報告されているこの技能実習制度に頼ることなく人材不足に対応していく方策の一つとして、やはり私は、水産加工業においても、先日も言いましたけれども、女性の就業というのを積極的に応援すべきと思うのですが、水産庁ではどのような取組を行っているのでしょうか。
#122
○大臣政務官(上月良祐君) 水産加工業におきましては、従業者の半数以上を女性が占めております。したがって、女性が重要な担い手となっていると認識しておりまして、女性が活躍しやすい環境づくりはますます重要になっていくものと考えております。
 農林水産省におきましては、働く人も企業もいきいき食品産業の働き方改革検討会を開催しまして、食品産業におけます働き方改革を進める上で基本となります取組事項を確認していただくチェックリストとともに、参考となる取組事例などを紹介するハンドブックを作成いたしまして、まさに昨日でありますが公表いたしました。
 このハンドブックにおきましては、子育てとの両立や柔軟な勤務時間などの要望に応えていくことが女性などの人材確保につながるということを指摘しておりまして、今後、水産加工業においても、女性を含めまして働く人が活躍しやすいような、できるような職場づくりが進みますよう、この本ハンドブックの周知を団体あるいは自治体等を通じて努めてまいりまして、この水産加工資金なんかの活用につなげていく、こういったことに努めていきたいと考えております。
#123
○川田龍平君 農ガールなどと比べて水産分野での女性の就労促進策というのは余り聞こえてきません。しかし、水産加工業の現場では女性が向いている仕事だと言われており、近年では大卒の女性を採用したい事業者もいるようです。手先の細かさだけでなく新商品の企画力など、女性のこの分野での活躍が大いに期待されるところです。
 例えば、被災地岩手県の取組の中で現場から上がってきている声としては、加工場内に託児所や直売ショップ、さらには併設したおしゃれなカフェなどを開いてはどうかという声もあります。さらには、腰痛や冷え対策として床暖房のある休憩室やストレッチやヨガ教室、清潔で明るい男女別トイレや化粧スペースなどの要望があると伺っています。こういった声に応える中小事業者の取組をこの資金で応援できないでしょうか。
#124
○政府参考人(長谷成人君) この資金の趣旨からして、加工施設というくくりの中で読めるものが対象ということになると思います。
#125
○川田龍平君 なかなか、改修とかそういったものには使えないとかいうところもあるそうなんですけれども、しっかりそういった女性の活躍のための施設にも是非使えるようにというふうに思っております。
 もう一つ、気仙沼の復興を支援するNGOから人材確保の方策として、若者だけではなく、定年退職後の中高年のUターン、Iターン人材を積極的に水産加工業で受け入れる体制を整えるべきではないかとの意見もいただきました。この点、農山村での取組が先行しているようにも感じていますが、漁業や水産加工業にも繁忙期というものがあり、漁村生まれで腕に覚えのある都市在住の定年退職者を即戦力として期待する声も聞いています。
 そこで、団塊の世代の定年退職者が、単身で都市部から一時的に就業経験ができるような一時的な宿泊施設の整備を自治体とも連携して検討してはいかがかと思いますが、いかがでしょうか。
#126
○政府参考人(長谷成人君) 農林水産省におきましては、農林漁業関係の地場産業などに従事し地域に定住しようとする者が、実際に定住するまでの一定期間生活拠点とするための空き家などを活用した施設の整備を行う場合には、農山漁村振興交付金により支援しているところでございますけれども、これが一時的に宿泊するための施設ということでありますと対象とはしていないということでございます。
#127
○川田龍平君 私は、この水産加工業の人材確保の観点から水産庁が率先して取り組むべきではないかと思っております。
 繁忙期の深刻な人手不足は、水産加工業だけでなく、農山漁村における様々な業種で言えることですので、このお試し移住というのができるように是非、住民票の異動を求められる施策しか、定住ということでしかなかなか農水省にはないようですが、修学中の子供がいたりしていきなりの一家移住というのは難しいと思います。お試し移住も実績が芳しくないのは大臣もよく御存じのはずで、NPOや自治体と連携して、もう少しハードルを下げた、その一歩を踏み出せるような支援をしていく必要もあるのではないでしょうか。国交省の空き家対策、それから総務省のふるさとワーキングホリデーなど、他省庁の政策も総動員して、連携してニーズに応えていく必要があると思いますので、このことはまた改めて他省庁もお呼びして議論したいと思います。
 一昨日、二十七日に、熊本県の球磨川で県営の荒瀬ダムの撤去工事が完了し、我が国初の歴史的な式典が開かれました。ダム湖に沈んでいた瀬やふちも姿を現し、ダムの直下にあった球磨川最大のアユの産卵場も再生されました。他方、山形県の清流最上小国川では、自県産のアユを親とした種苗生産を担っている漁協組合員有志や環境団体の長年の強い反対を押し切って新たな治水ダムの建設が強行されようとしています。
 まず、水産庁長官にお尋ねしますが、長官は、この本、これは二月に出たばかりの本ですけれども、「清流に殉じた漁協組合長」というのをお読みになっておられますでしょうか。
#128
○政府参考人(長谷成人君) そのような本が出たということは耳にしましたけれども、まだ読んでおりません。
#129
○川田龍平君 これ、是非読んでいただきたいのですが、皆さんにも、この資料の三枚目を是非御覧ください。このダム計画に体を張って反対してきた山形県の内水面漁業、とりわけ自県産のアユを親とした種苗生産に最も貢献した沼沢勝善前漁業組合長を自死に追い込んだ山形県水産行政と、そして沼沢前組合長が清流に殉死されたことについて、長官の御所見を伺います。
#130
○政府参考人(長谷成人君) 平成二十六年頃、小国川漁協の組合長をされていた沼沢組合長が亡くなられたこと、またそのことにつき様々に報道がなされていることについては承知しております。
 魅力ある川づくりに尽力されていた沼沢組合長が亡くなられたことは誠に残念であります。改めて故人の御冥福をお祈りしたいというふうに思います。
#131
○川田龍平君 本当に残念でなりません。
 この小国川でもダムによらない治水が可能であって、その方が治水安全面でも環境面でも地域振興面でも得策であると元京都大学防災研所長である今本博健氏、大熊孝新潟大学名誉教授など多くの識者が主張しているところです。この問題はかねてより山形県議会でも取り上げております。
 お手元の資料の二枚目、内水面漁業の権利及び契約関係についての法令の経緯というのを御覧ください。今回のダム建設については、まず、漁業権の放棄とそして漁業補償という法的問題があるわけですが、関連する一九七二年と一九七六年の水産庁漁政部長通達は現時点でも内水面漁業についても有効だと漁業法の第一人者である熊本一規明治学院大学教授は言っています。
 関連する最高裁判決も、表にあるとおり、それぞれあるわけですが、内水面の漁業権は漁協ではなく一人一人の組合員にあるんではないかということについて、漁業の権利と契約関係に分けて整理し、法令の経緯と現時点での有効性について、水産庁長官から御説明いただきたいと思います。
#132
○政府参考人(長谷成人君) 委員から御紹介ありました七二年、七六年の漁政部長通知の関連で申し上げます。
 一般論で申し上げることとなりますけれども、いわゆる漁業補償の一形態として個々の組合員に損害賠償請求権が発生する場合において、漁業協同組合が当該組合員に代わって当該損害賠償の請求並びに賠償金の受領及び配分の事務を行うには、当該組合員の委任が必要であると考えております。
 一方、組合が有する漁業権の変更等に伴いまして、組合自らが補償交渉の当事者となるときにおいても、組合の運営が円滑に実施されるためには、漁業補償契約の締結及び補償金の配分に当たっては、漁業を営んでいる組合員が当該漁業権の変更等により影響を受ける場合には、組合は当該漁業権の変更等により影響を受けることになる組合員の同意を事前に取っておくことが望ましいと考えております。
#133
○川田龍平君 つまり、水産庁としては、内水面漁業であっても増殖に取り組む組合員一人一人の合意を十分に得る必要があるということでよろしいですね。
#134
○政府参考人(長谷成人君) 先ほども答弁させていただきましたけれども、増殖に取り組む組合員というよりは、漁業を営んでいる組合員がその行為によって影響を受ける場合には、営んでいる組合員が影響を受ける場合にはという前提でお話しさせていただきました。
#135
○川田龍平君 時間が参りましたので、続きはまた次回やらせていただきます。
 ありがとうございました。
#136
○委員長(岩井茂樹君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#137
○森ゆうこ君 希望の会、自由党の森ゆうこでございます。
 私は、ただいま議題となりました水産加工業施設改良資金融通臨時措置法の一部を改正する法律案に賛成の立場で討論いたします。
 本法案については、水産加工業をめぐる厳しい状況を鑑みるとともに、東日本大震災からの復興に大変な御苦労をされている水産加工業者を支援する立場から賛成するものであります。
 しかしながら、今、当参議院農林水産委員会で、そして参議院、さらには立法府全体において、審議を行うその大前提が完全に崩れています。記録がない、記憶がない、確認できない、これは、この一年余り、世界で最も有能であり、真面目に全国民のために奉仕する公僕として尊敬されてきた我が国の官僚たちによって繰り返し発言されてきたフレーズです。記録のない行政などありません。結局、財務省による歴史的な公文書の改ざんが発覚し、議会制民主主義が破壊され、この国がひっくり返っているような状況であります。当農林水産委員会でも、記録がない、記憶がない、確認できない、同じフレーズが繰り返されました。
 五十二年ぶりにただ一校だけ新設される獣医学部、これが安倍総理の腹心の友、運営する加計学園に決まった。財務省の記録の改ざんが発覚した事ここに至ってもなお、当委員会において自由民主党の理事は、国家戦略特区ワーキンググループ八田達夫座長の当委員会への参考人招致に反対をし続けるだけではなく、この問題は農林水産委員会ではなくほかの委員会へ行って行えという暴言を吐きました。獣医師法、獣医療法を所管するのは農林水産省です。当委員会こそ、加計学園問題について審議しなければなりません。自由民主党の理事の発言は質問権の侵害であり、断固抗議をいたします。
 今日の審議でも、もし農林水産省が提出した資料やデータが捏造されたものであり、そして答弁が虚偽であれば、全く何の意味も持たないものになってしまいます。先日の自由民主党大会で、書いて消せるマグネットシートが配付されました。書いて消せる。権力者の意のままに歴史的公文書が書いて消せるなら、それはまさしくファシズムであります。
 安倍昭恵総理夫人が名誉校長を務めていた森友学園に国有地がただ同然で払い下げられた森友事件、アッキード事件によって、とうとう歴史的公文書が改ざんされ、痛ましい犠牲者まで出してしまったにもかかわらず、安倍総理は地位に恋々として責任を取ろうとしておりません。
 このことに対し強く抗議をし、そして今、議会制民主主義が再生されない限り、この委員会でも審議を行うこと、これはできないということを申し上げて、私の討論といたします。
#138
○委員長(岩井茂樹君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 水産加工業施設改良資金融通臨時措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#139
○委員長(岩井茂樹君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#140
○委員長(岩井茂樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時二十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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