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2018/05/24 第196回国会 参議院 参議院会議録情報 第196回国会 農林水産委員会 第17号
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2018/05/24 第196回国会 参議院

参議院会議録情報 第196回国会 農林水産委員会 第17号

#1
第196回国会 農林水産委員会 第17号
平成三十年五月二十四日(木曜日)
   午後一時十四分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十三日
    辞任         補欠選任
     進藤金日子君     鴻池 祥肇君
     山田 俊男君     松川 るい君
 五月二十四日
    辞任         補欠選任
     鴻池 祥肇君     進藤金日子君
     松川 るい君     青山 繁晴君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         岩井 茂樹君
    理 事
                中泉 松司君
                舞立 昇治君
                田名部匡代君
                紙  智子君
    委 員
                青山 繁晴君
                礒崎 陽輔君
                上月 良祐君
                進藤金日子君
                野村 哲郎君
                平野 達男君
                藤木 眞也君
                松川 るい君
                谷合 正明君
                横山 信一君
                徳永 エリ君
                舟山 康江君
                小川 勝也君
                川田 龍平君
                儀間 光男君
                森 ゆうこ君
   国務大臣
       農林水産大臣   齋藤  健君
   副大臣
       内閣府副大臣   田中 良生君
       文部科学副大臣  丹羽 秀樹君
       農林水産副大臣  谷合 正明君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       上月 良祐君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大川 昭隆君
   政府参考人
       総務大臣官房審
       議官       稲岡 伸哉君
       林野庁長官    沖  修司君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○森林経営管理法案(内閣提出、衆議院送付)
○独立行政法人農林漁業信用基金法の一部を改正
 する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(岩井茂樹君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、山田俊男君が委員を辞任され、その補欠として松川るい君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(岩井茂樹君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 森林経営管理法案及び独立行政法人農林漁業信用基金法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に総務大臣官房審議官稲岡伸哉君及び林野庁長官沖修司君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(岩井茂樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(岩井茂樹君) 森林経営管理法案及び独立行政法人農林漁業信用基金法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○平野達男君 前回に引き続いて質問をさせていただきます。平野達男でございます。
 前回の質疑のときに、今、日本の林業というのはある意味では新しい時代を迎えようとしていると。まあいろんな切り口があると思いますけれども、その一つの切り口としては、戦後の拡大造林、かなりの面積やったわけでありますけれども、それが六十年、七十年とたって、あるいは五十年たって、これからどんどん主伐期を迎えるようになってきて、森林資源が、もう史上空前と言っていいかもしれませんけど、の量になっているし、これからまた五年、十年経過するに従ってこの蓄積量はどんどん増えていくという中で、これをどうやって利用していって、そして、植林をして次の時代につなげていくかという、そういう新しい局面に入っているんだというふうな認識で、これは大臣もそのような御認識だということでありました。
 そこで、資源の賦存量、それから蓄積量の増大の一方、まだまだ国内需要は非常に少ないということで、国内の市場開拓、それから、あるいは輸出等も考えていかなくちゃならないわけでありますけれども、一方で、主伐期をどんどんどんどん迎える森林面積が増えてくると、まずは木を切ろうじゃないかという、そういう動機も働く可能性もあります。こういう中で、本来であれば、これはなかなか難しいんですけれども、需給調整みたいなものが、メカニズムが本来ならばあってもおかしくないんではないかというふうにも思います。
 特に、背景の中で膨大な森林資源がありますから、そこの中で木を切っていくということになりますと、ちょっと過剰生産になりますと、マーケットは、要するに背景に物すごい森林資源がありますので、どうしてもそれだけでもう木材価格が要するに下落傾向の圧力を働きかねないとも取られますので、本来、そういった需給調整のシステムみたいなものが必要なんじゃないかなという感じもするんですが、大臣の御認識をちょっとお願いをしたい。
#7
○国務大臣(齋藤健君) 平野議員御指摘のとおり、新たな森林管理システムの下で国産材の供給というのは拡大が見込まれていくわけでありますので、木材需給の安定化を図るためには、供給増に対応する新たな木材需要の創出というものを一層進めていかなきゃいけないということであります。
 このため、各般の施策をやっていくわけでありますが、今御指摘の需給調整そのものということになりますと、私も、かつていた経済産業省で、いろんな産業で需給調整、一番長いもので電力の需給調整、それでも二十年、三十年先なんですね。これは五十年、六十年先の需要を見通して、それに見合う植付けをどのぐらいするかというのは、ちょっとなかなか現実には難しいと思いますので、今できることとして、現下の需要拡大というものに一生懸命取り組んでいきたいと考えております。
#8
○平野達男君 本当に、基本的には需給調整なんというのはなかなか難しいということはもうそのとおりだと思います。今、先を読んでのいろんな生産量の目標も立てづらいというのも、それも分かります。ただ、それに代えて、今、木材需給会議資料ということで、木材会議かな、四半期ごとにその木材の需要見通しというのを半年間だけで一応立てています。これから主伐期に入ってくる面積が多い中で、どこの山林をどれだけ切っていくかということを、やっぱり個々の、これから経営管理権を設置したところ、あるいは経営管理実施権を設置したところがやっぱり判断をしながら木を切っていくということになると思いますけれども。
 それを判断するときに、今のこの木材需給、これ何というんでしたっけ、主要木材の需給見通し、これ数値だけ出ているんですけど、これを、もうちょっと中身をもっと充実させる、あるいはもう少し期間を半年じゃなくて一年とか二年ぐらいの中で出せるようにするとか、是非これは、専門家の方々に集まっていただいてこの需給見通しの出し方を是非検討していただきたいと思いますけれども、どうでしょうか。
#9
○国務大臣(齋藤健君) これから木材の適切な利用を推進していくことができるように、林業・木材産業関係者に向けて、当面の木材の需給見通し、木材価格の動向、木材産業の動向、そういったものの情報を提供するということは重要でありまして、今御指摘のように、現在では、林業・木材産業関係者等から構成される木材需給会議というのがありまして、これを四半期ごとに今開催をしています。そこで、主な国産材や輸入材の需要及び供給につきまして、三か月後及び六か月後にどのように推移するか、これを議論いたしまして、それを基に主要木材の需給見通しというものを公表しているわけであります。
 また、御案内のように、森林・林業基本計画では、五年ごとに、五年後及び十年後における総需要量の見通しを明らかにしつつ、木材供給量の目標というものを示しているわけであります。
 このように、これまでも農林水産省として木材の需給見通しの提供には努めているところでありますけれども、一方で、木材は、国際的な需給動向によって価格などが変動をするとともに、住宅着工戸数などの景気の動向にも左右されるということでありますので、こうした関連分野の動向についても的確に把握し、適切な情報提供というものがこれまで以上に重要になってくると思いますので、この情報提供の在り方については少し検討をしていく必要があるんじゃないかと思っております。
#10
○平野達男君 まだまだ日本の木材市場というのは外材が主要プレーヤーになっていますから、特に、為替変動によっていろいろ変わるとか、非常に予測やるのに難しい要素は多々あると思いますが、今大臣がおっしゃったように、これからは本当に、国内産の木材を切って使う、そしてまた再造林していくという、それが広がっていく中で各事業者が、自伐林家あるいは素材生産者、森林組合でもいいんですけど、将来見通しを立てやすいような情報提供をやる仕組みは是非お願いをしたいというふうに思います。
 それから三番目なんですけれども、おとといの参考人の方々からもちょっと出ましたけど、やっぱり全ての出発点は、どの山を誰が持っていて境界がどうなっているかということで、その山がどういう状況にあるかということの把握なんだろうと思います。それが林地台帳ということになりますが、農地台帳についてはかなりきめ細かい、レベルの高い、レベルの高いと言うとあれですけれども、相当の整備がされています。
 林地台帳はちょっと歴史も浅いからこれからだと思うんですけれども、この法案が通って森林環境税等々の法律が成立した暁には、まず、林地台帳の整備をこの森林環境税なんかも使うというようなことを念頭に置きながら、きちっと整備するということが必要だと思いますし、まずこれを先にするということが必要ではないかと思いますが、御見解をちょっと伺ってみたいと思います。
#11
○国務大臣(齋藤健君) 森林施業の集約化を推進するために、平成二十八年の森林法改正によりまして、市町村が所有者や境界の情報を一元的に取りまとめた林地台帳、これを作成する制度というものが創設されまして、これは平成三十一年四月から本格運用すると、それまでに整備をするということになっております。タイミングが合うなということなんですが。
 御指摘のとおり、森林経営管理法案に基づく取組を進める上では、例えば森林所有者への意向調査に当たって、市町村内の森林所有者の情報が掲載されている林地台帳の有用性というのは極めて高いものがありますので、その整備は重要なことだと思っています。
 林地台帳の本格運用後につきましても、森林所有者等の情報の正確さなどの質を高めて、情報を修正、追加していくこと、これも重要な課題だと認識しておりますので、市町村が登記情報との照合を図りながら、森林環境税等も活用して、情報の精度向上に努めるよう助言をしてまいりたいと考えております。
#12
○平野達男君 これ、林地台帳の整備のときに、やっぱり所有者不明の森林の境界をどうやって特定するかという大変難しい問題が出てくると思います。
 国土調査、岩手県なんかはかなり国土調査が進んでいる県なんですが、岩手県で前にやった国土調査でも、筆界未定区域というのがもう結構、結構じゃありません、出さざるを得なかったよというところが少なくないんです。これが、まだ国土調査もやっておらないところは字限図といって、まあ要するに、何のたれべえ、何のたれべえじゃないや、誰かが所有しているという名前はあるんですけれども、その境界なんかは全く分からない。境界を確定するためにはもうこれは今の中では所有界と筆界という二つの制度上のあれがあるんですが、どっちにせよ、その所有者が集まって、あなたのところとこことそうですよという確認をしなくちゃならないという大変な作業になってくると思います。
 この林地台帳の整備するときの最大の障害というかあれは、この境界の確定をどこまでやるか、やれなかったときにはどうするか。これもやっぱりいろいろこれから頭の体操をして、特に土地家屋調査士とか土地の専門家についてはいろんな意見聞きながら、これを是非進めていくことをちょっと要望しておきたいというふうに思います。
 それから、次の質問ですけど、これからは各論のちょっと質問になりまして、やや意地悪な質問をちょっとするかもしれません。
 まず一番目に、経営管理権なんですけれども、この経営管理権の設定期間というのは法律では定めていませんが、最低の期間も何も定めていませんが、どれぐらいの期間だというふうに考えていますか。
#13
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 経営管理権につきましては、経営管理の責務を自ら果たすことができない森林所有者に代わりまして、市町村が伐採、造林、保育などの経営管理を行うことができる権利として取得するものでございますから、その存続期間について、この法律上は上限はございませんけれども、一定の長さが必要であろうというふうに考えてございます。
 具体的な期間につきましては、森林所有者と市町村の間で合意して決められるものでございまして、上限はないということなんでございますが、実際に想定してみますと、主伐を今回考えた場合におきましては、やっぱり主伐後の再造林や保育を確実に実施するためには最低でも十五年程度は必要ではないかなというふうに考えております。
#14
○平野達男君 最低でも十五年程度と言うんですけれども、法律では、その定義を読みますと、やっぱりかなり長い期間というふうに、植林、保育から伐採まで含むということを経営管理権と言っていますから、まあ、別にそこで、どこかで区切っては駄目だという法律には、規定にはなっていませんけれども、基本的にはやっぱり最低十五年、そして超長期にわたるということも想定されるということなんですね。じゃ、何年で想定するかということについては、これもやはり私は、市町村の職員がこれやっていくときに考え方みたいなのはどうしてもやっぱり必要になってくると思います。やったことないですから、これは。
 それから、さらにもう一つ、経営管理権と併せて経営管理実施権なんです。経営管理実施権というのは、これは何年ぐらいということになりますか。やっぱり十五年、最低十五年ということで考えますか。
#15
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 経営管理権につきましても、先ほど……(発言する者あり)失礼しました。経営管理実施権についてでございます。
 これは、意欲、能力の、経営者が受けて実施していく期間だと思いますけれども、先ほど申し上げましたように、最低でもその所有者の意向の十五年、少なくても十五年、十五年以上でございますけれども、その範囲を超えるわけにはいきませんので、そういう意味では十五年を最低とした中で、それより長期という形になろうかと思います。
#16
○平野達男君 今、言葉の揚げ足取るわけではないですけれども、これはもう森林の経営意欲をなくした森林だと言っていますから、十五年たったら森林を戻しますなんていう、そんな森林の所有者なんて余りいないと思いますよ。だから、基本的には長期をやっぱり考えるということなんですよ。
 その発想で、なおかつ、経営管理権は長期でまずいいと思います、大変だけど。経営管理実施権は、素材生産業者に要するに長期でやるというのは、設定するというのは、これはなかなかリスクありますよ。企業ですから、五十年、六十年続く中小企業というのは、大変失礼ながら、そんなに数もうんとあるわけでもないんですよ。
 だから、私は、経営管理実施権は何か素材生産業者に、ここに実施させるんだということを部会でも何か随分、喧伝というか、そういう面を強調されたような気がしますけど、本来であれば、経営管理実施権もやっぱり長期であるべきなんですね。その方がいいと思うんですよ。であれば、これが担えるのは森林組合しかないですよ。その森林組合の位置付けが全体として何かちょっと前面に出なさ過ぎている感じがする。
 それは本当に、そしてなおかつ森林組合は、いろいろありますよ、経営規模の小さいところ、しっかりしているところありますけど、これだけのやっぱり長期でやってもらうということに対しては、森林組合と市町村ということの連携で是非これやっていかないとなかなかこれは進まないというか、森林所有者だって、実は、森林所有者は経営管理権を預けてしまえば実はリスクフリーだから、これは後でちょっと言いますけど、出しづらいという見方もありますけど、私なんかは、よくよく説明したら、お願いしますという森林は結構出てくるんじゃないかと思うんです。だって、何にもリスクないですから。
 長期でお願いしますと、ただし、長期になったときに、七十年、六十年になったとき、自分が死んだときに相続をどうするかとか何かこれまたいっぱい問題も出てきて、それも後でいろんなこれは林野庁が頭の中で体操して、想定問作って答えを用意していく必要があると思いますが、いずれ、そういう長い期間の中でやったときに、経営管理実施権も長いというものを想定することはあり得るという前提で考えたときは、やっぱり森林組合ということをもっと前面にやった方がいいと思いますということで、うなずいておられますから──じゃ、そうですか、どうぞ。
#17
○政府参考人(沖修司君) 今委員御指摘のとおりでございまして、六十年から七十年の長期の経営管理実施権を設定する場合には、それだけ長期の経営管理権を取得している市町村がそのような期間で受けてもらえるような林業経営者を探すことになるわけですね。そうすると、今委員御指摘のように、単純に伐採だけをする業者だけでは長期は多分、そういうこともやられる方もいらっしゃるとは思うんですけれども、やはり、地元で活躍される、地域の森林の経営管理の重要な担い手でございます森林組合、ここは私たちとしてもこの経営管理実施権の受け手として十分想定をしているところでございます。
 こうした森林組合を、今回余りにも出ていないという御指摘はあろうかと思います。私たちもこれまで御説明の中に、民間事業者の例として、森林組合よりも、主伐を最初に考えておりますので、素材生産業者プラス森林組合というふうに申し上げております。ですから、森林組合も当然本当は考えておりまして、長期の権利につきましては、やっぱり地元の森林組合、それから民間のそうした素材生産業者、こういう方の中でも手を挙げられる方はいらっしゃるんじゃないかなというふうに考えております。
#18
○平野達男君 このことは、また党の方でもいろいろ、これから実行の段階でまた議論していくテーマの一つになるかもしれません。
 次なんですけれども、経営管理権の設定するときに、その山がどういう状況かというのが結構これは問題になってくると思います。
 例えば、私が今、伐期五十年ぐらいの杉を百ヘクタールぐらい持っているとします。もうそれをまず素材業者に全部売ってしまいます。売って、皆伐して、その後、経営管理権を設定してくださいというふうにやると、植林しなくていいし、その山主さんにとってみれば非常にいい形になって、それを悪用しないとも限らない。片っ方で、四十年、五十年の主伐期を迎えたやつを全部経営管理権としてお願いして経営管理実施権ということでやれば、それは経営管理実施権を受けた方は、受けられるとすればですよ、主伐をして、あるいは長伐期、間伐、何でもいいんですけど、そのお金でもって植林ができる。だから、お金の流れが全然違うんですね。
 いつの段階で経営管理権を設定するかという考え方については、これはある程度というか、ある程度じゃない、相当しっかり詰めた考え方を整理しておかないとちょっといけないんじゃないかと思いますけれども、どうでしょうか。
#19
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 今回の経営管理権、経営管理実施権は、基本的には立木を伐採し、その木材を販売して収益を上げ、その収益から伐採や造林に要する経費を捻出いたしまして、これら経費を控除してなお利益がある場合に森林所有者に支払うことができる権利として設定してございます。
 そういうことですから、伐採費や造林費用を賄うための立木がない森林については造林を確保できないということになりますので、市町村は経営管理権の設定には応じることはないというふうに考えてございます。
#20
○平野達男君 その一方で、今の法律上は確かに、だから、さっき私言ったように、これは長期になるんじゃないかというのはそのとおりなんだけど、伐採をして再造林して保育するという一連の体系は、これは必ず確保しなくちゃいけないということなんだけれども、ということはそのとおりだと思います。
 じゃ、例えば、木を切って植林した後ならいいのかとか、木を切って植林してある一定の保育した杉の森林はどうかとか。今のお話だったら、必ず主伐がある段階で、早い段階で伴わないと駄目だというふうにも聞こえるんですけど、そうならそれでもいいんですよ、考え方とすれば。だけど、そこは、今、今日、ぎっちりとした答えなかなか難しいと思うんですけど、相当やっぱり頭の体操してやっていかないと。
 今回の全体のこの法律の趣旨というのは、とにかく山を適正に守ろうという、そういう趣旨だし、経営管理権については幅広く設定するということは、元々、当初の説明ではかなりの面積を設定するということを考えていましたから、これは最終的には、ごめんなさい、何を言いたいんだか私もよく分からなくなりましたけど、いずれにせよ、いつの期間に、どういうときに経営管理権を設定するかということについての考え方は、相当これ頭の体操して、これも現場に示すことが必要だということはちょっと重ねて申し上げておきたいというふうに思います。
 それから、あわせて、経営管理権の設定に併せてちょっと表を見ていただきたいんですけれども。
 この表の中で言いたいのは、ちょっと質問したいのは、一番右下の図です。今後の森林経営・管理の目標というふうにありますが、これは今、私有人工林というのは約六百七十万ヘクタールあります。これは最終目標ですから目標年度は設定していないんですけれども、かなりの先の目標だと思いますが、基本的には、六百七十万ヘクタールの中から既に集積、集約された二百二十万ヘクタールを除いた面積について全てに経営管理権を設置しますという、そういう図なんですよね。
 その経営管理権を設定した中で、公的管理下に置き、針広混交か、何だかとにかく針葉樹と広葉樹を交ぜた林への誘導が三分の一で、あとは連担化を進めたりして意欲ある担い手に誘導するのがやっぱり大体これ二百ぐらいになるんでしょうかね。言いたいのは、繰り返しますけれども、これだけの、四百五十万ヘクタールに最終的には経営管理権を設定しますという超長期目標なんです。そういう図になっているんですね。それは部会でもそれを何回も聞きました。
 それで、これをどのような順番でやっていくかというのは、さっきの、要するに、経営管理権をいつの樹齢の時期に、木の生育段階に応じてプラス、今度は面的にどういう森林から優先的にというか経営管理権を設定していくかという、その優先順位、考え方も整理せないかぬと思うんです。
 例えば、針葉樹で三十年、四十年とほとんど手入れしていない。手入れしていない針葉樹というのは、現場に行ってみれば分かりますけど、真っ暗ですね。太陽光が、太陽の光が落ちないから下草が生えないです。下草が生えないところで傾斜地がきついところ、雨が降ったら表土が流れますから、針葉樹の根っこがあっちこっち出てくるわけですよ。そこで、更に崩壊の危機があるようなところを優先するというのは一つの考え方であるし、それからあと、間もなくある程度管理されて伐期を迎えて、これを早くやった方がいいよねという形で設定するというのも、考え方もあるし。
 ただ、最終的に、今の林野庁の説明では、四百何万ヘクタールのところに経営管理権を設定するという絵に、これは今のところだと絵だとあえて言っておきますけど、設定していますけど、その順番を、エリア的に見たときの順番もやっぱり考え方を整理して示さないと、これは現場が困ってしまうと思うんですよね。そこはどうでしょうか。
#21
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 今委員御指摘の件は大変大切なことでございます。
 経営管理の集積、集約に当たりましては、市町村が地域の実情に応じて森林の経営管理の状況を踏まえまして優先順位を付けて計画的に行うこととなりますが、その判断基準が必要だと思っております。
 例えば、今委員も御指摘されましたけれども、間伐などの施業履歴の、森林の施業の過去の経歴を確認すること、間伐をしたかしていないのかとか、それから路網の整備状況、路網が入っているのか、今後入るのか、あと担い手の活動状況、こうしたものを総合的に勘案しまして、そのまま森林を放置すれば森林の多面的機能の発揮に支障を生じるなどの場合が判断される基準になっていくのではないかと考えております。
 市町村がこの優先順位を判断する際には、地元の情報も大変参考になるわけでして、地元の森林組合など地域の森林の状況を詳しく知っている者からの情報も勘案しまして判断していくことになると考えております。
 よろしくお願いいたします。
#22
○平野達男君 それはもう、本当なら今の段階で相当詰めておいてもらいたい話だったんですよね、だと思いますよ。
 これは、これから林地台帳を整備してもらって、それから経営管理権を設定する作業をしていくときに、アンケート調査、アンケート調査と言っていますけれども、まずアンケート調査をどういう形でやるかといったときに、考え方をやっぱり整理しておかないと。
 私は、これを今までの考え方の中で、一斉にやっちゃうのかなとも取れるんですよ。よくよく説明すると、さっき私言った、ひょっとしたらいっぱい出てくるかもしれないです、お預けしますと。あるいはそんなに出てこないかもしれません。お預けしますというのは、これから特に人口減少によって不在地主がどんどん増えていきますから、これを市町村に預けますと、繰り返しになりますけど、リスクフリーですから、何も負担生じませんから、これは。結果的に何かが、利益が出たときにお金を、要するに還元されるというその仕組みなんです。
 それ自体は悪い仕組みじゃないですよ。悪い仕組みじゃないんだけど、それでいいと思うんです。だけど、そのときに、やはりこれは政策だから、最終的には四百何万ヘクタールぐらいの経営管理権というこの図になっちゃっていますけど、このタイムスケジュール的なものを念頭に置きながら、かつまた、どういう森林から要するに森林管理権を設定するかということについての頭をまず林野庁が整理しないと駄目ですよ。それで、その上で、これ相当の説明会、何回も何回も説明しなくちゃ、ブレーンストーミングもせないかぬし、そういうことを是非これからやっていかないかぬという。
 だから、そういう意味でも、さっきも言ったように、今回の法律というのはスタートなんですね、あらゆる面での。だから、そういうことを是非やっていただきたいと思いますし、答弁で追加があればどうぞ言ってください。
#23
○政府参考人(沖修司君) 今委員御指摘の件は大変大切なことだと思っております。
 地域の実情によりというお話を先ほど差し上げましたけれども、これはどういうことを言っておりますかというと、その下の、既に管理、集積されている面積二百二十万ヘクタール、これは地域において集積、集約化されている、主に森林経営計画が樹立されている地域でございます。そうした地域の森林と例えば隣接しているとか、優先的にやっていくものについて地域の考え方として市町村のお考えでもってやっていただくことかと思っておりますけれども、いずれにしましても、我々としては、今後、都道府県や市町村への説明会を通じまして、ガイドラインなどを作成して、きちんと市町村が経営管理が実施できるように、適切な指導に努めてまいりたいと思っております。
#24
○平野達男君 まあ、分かりました。
 繰り返しになりますけど、私的にはもう今の森林の現場というのは、いいところはいいんですけれども、もう本当に放置されている森林というのが結構あって、しかも所有者が誰なのか分からないというのが岩手県でも結構あるというのがもう現場感覚で分かります。
 だから、これを何とかせないかぬという意味においてのこの法律、今回の法律の枠組みというのは、これは大局的には非常にあれなんだけれども、体系的になっているというふうに思いますけれども、いずれこれ土地に絡まる問題ですから、本当に考え方をきちっと整理してやるということは、もう一回だけちょっとお願いをしておきたいと思います。
 それから、最後にもう一つ、仮に、余談というか、参考にちょっと指摘をさせていただきたいと思いますけれども、今、国有林面積での人工林というのは二百三十三万ヘクタールだというふうに聞きました。今回、最終的には、私有人工林で四百、最終的にはですよ、四百四十万ヘクタールに経営管理権を設置します。そのほかに市町村林というのが八十万ヘクタールあるんです。すると、五百万ヘクタールぐらいに、経営管理というのを市町村がやらなくちゃならない。
 その後、一方、国有林は二百三十三万ヘクタールを、さっき職員数で聞いたら約五千人でやっていると言いました。五千人でやっていても結構やっぱり大変だと思います。現場は、職員足りない足りないという話はいろんなところから聞きますから。これはどこでもそうだと思います。そういう中で、この五百万ヘクタールぐらいのものの面積を、最終的にはですよ、いつになるか分かりませんよ、時間を掛けてやっていきますから、この図の中では市町村に管理権を設定するという構図になっているわけですよ。
 この、何というんでしょうね、一つ気になるのは、言葉を選ばないかぬですけど、すごさというか大変さというのは、今までのいろんな議論の中でちょっといまいちまだぴんと、皆さんの中の認識、答弁の中でちょっと感じ切れなかった面があるというのは正直な印象です。特に、経営管理実施権については、例えば、この間、二日前の長官の答弁では、経験は一年か二年あってもできますみたいな話されていましたね、長官の話では。
 これは、経営管理実施権は、森林組合とか素材生産業者がやるかどうかは分かりませんが、これは相当なやっぱり戦略と長い期間での戦略を立てないかぬですから、それなりの経験と実績を持ったところでないと駄目ですよね。しかも、これからはそこに市町村がかぶせ合ってやるという体系を終局的には目指していますから、大きな展開になっていくわけですよ。
 そういう中で、今までと違った戦略を立てなくちゃならないということはもちろんなんですけれども、経営権という、経営という概念を設置しているということは、ただ単に、要するに、例えば受託して間伐をするとか主伐をするとか、全く違う世界に入っていくわけですよ。
 だから、そういう意味での、申し訳ないけど、感覚を少し感じなかったので、鋭くちょっと感覚を研ぎ澄ませて、これもそうなんですけど、いろんなことを想定して対応していただきたいと思うし、私らも、この問題はもう、繰り返しになりますが、スタートだと思っていますから、これをとにかく磨き上げて、じっくりキャリーアウトというか、実行していくということについての後押しはしっかりやらせていただきますので、対応をよろしくお願いしたいと思います。どうぞ、まず、結構です、言ってください。
#25
○政府参考人(沖修司君) 委員御指摘の点は十分踏まえてこれから更にしっかりやってまいりたいと思っております。
 一つだけ、先ほど、一年未満の経験の者がというお話は、県の公募には手を挙げることが可能かと思いますが、結果的に県の方が出す公募の推薦の名簿には、そこはやっぱり能力がある者とかいろいろ条件を課して、乗せていって市町村に選んでいただきますので、一年の人が入っているところもあるかもしれませんけど、会社一年でというのはなかなかハードルは高いかとは思います。
 ただ、そういう人たちまで排除するかというお話も、お尋ねありましたけれども、それは、参加、手を挙げたいということは、それは拒否はできませんのでそういうお話を差し上げたのであって、私たちも、こんな大変な仕事をこういう方々に安易にやっていただける話ではないと思っておりますので、しっかりした検討をして、しっかりしたものを詰めていきたいと思います。
 引き続きよろしくお願いいたします。
#26
○平野達男君 是非それはやらないかぬことでありますので、よろしくお願いします。
 それからあとは、そのほかに実は気になることはいっぱいあるんです。例えば、単層林と針広混交林、複層林ですね。これは、複層林の割合をこれから増やしていくという長期的な目標がありますけど、この判断は誰がするんだろうかと。
 中長期的には、今の人工林というのは六百六十万ヘクタールまで減らすと言っているわけですよ、それは見えざる手みたいな形でやっていくのか。ただ、公的管理に置きますから、そこについては、ある一定の計画性がないと駄目ですね。
 それからあと、まあ切りがないんで、この話はここでやめますけど。
 様々なことを、とにかく、これは党のところでも申し上げましたけど、現場目線に立ったときにいっぱい戸惑いが出てくると思います。それを、自分で頭で整理した上で、QアンドAみたいなものをきめ細かく設定して、時間はまだありますから、それを十分徹底させてこれを実行させていくということをお願いをしたいと思います。
 それから、話が変わりますけど、今度は薪炭林の話です。
 薪炭林というのは何かというと、昔、昔というかつい最近まで、炭を焼くために木を切った林、あるいはまきの材料になったクヌギとかコナラとか、そういうやつです。それが今から四十年前とかそれ以上以前に大体放置されています。かつての薪炭林というのは、炭焼きもそうだし、特にたたら製鉄でやっている、何かもう、あのたたら衆なんかもそうなんですが、大体三十年すると切った後にひこばえが生えてきますから、三十年すると大体自動的に更新するわけですよ。それで、薪炭林というのを自然更新で上手に使ってきているわけです。
 ところが、その三十年とか四十年前にまきも使わなくなって炭も使わなくなって、だから、当時は、もうこれは駄目だねと言って、一部はもう皆伐して針葉樹を植えたところもあります。だけど、そのまま居残っているところもあるんです。萌芽林というんだか萌芽力とか、何だか分からないですけど、ああいう広葉樹は、広葉樹というか薪炭林の木というのは、ある程度の年齢を重ねると木が堅くなっちゃって自動更新ができないという説もあるんです。そうすると、ナラ枯れとか何か分からないけど、ぱたぱた倒れるかもしれない。その後どうするんだろうかというのを心配している地元の人も少なくない。
 今までは針葉樹をずっと議論されてきましたけれども、薪炭林について、その調査研究というのを、聞いてみたら余りやっていないという感じもしたんですが、これからどうするかという基本的な考え方をちょっと教えてください。
#27
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 薪炭林でございますけれども、今委員おっしゃられましたように、ナラ類、それからシイ、カシ類、こうしたものを中心に構成されている森林になってございます。主に、これまではまきや炭などの燃料用材として伐採されたり、また、農業用の緑肥として使われてきたような歴史がございます。
 これまで、地域住民によりまして継続的に利用されて維持されてきたところでございますが、しかし、三十年代のやっぱり燃料革命によりまして、また化学肥料の普及などによりまして地域住民との関係が非常に希薄になって、薪炭林として利用されなくなった結果、現在、非常に径が太い、樹高もあるような森林が各地で残されているというのが現状でございます。
 こうした森林につきましては、そうはいいましても、やっぱり中山間地域の大切な資源でございまして、最近では、先生の御地元の岩手とか、それから北海道、そうしたところについては、ナラ類を中心にしまして、国産の家具用材料として非常に珍重されるように今なってきております。また、突き板業界等では、もう取れなくなってきたので東北の例えばコナラをミズナラの代わりに使いたいということで、突き板に使いたいとか内装木質用の材として使いたいとか、そうした話が出てきておりまして、これからの期待される分野ではないかなと。
 特に、家具工業が国内では非常に今見直しをされてきておりまして、デザイン性を良くすれば海外にも輸出できるということも分かってきております。ですから、そうしたものに日本の広葉樹、昔、明治時代はミズナラを輸出しておりましたので、そうしたものに使っていくということは可能かと思っております。
 また、場合によっては、切った後、先生がおっしゃられた萌芽更新ができるのであれば、シイタケの原木としても非常に有用でございますので、そうしたものにも使っていくことが可能かと思っております。
 いずれにしても、こうした広葉樹の資源は大切な資源でございまして、切って、使って、植えるという、これは萌芽更新でございますけれども、こういうふうにして地域の資源として使っていくことが大切だと思っております。
#28
○平野達男君 その答弁、取りあえず受けますけど、広葉樹もこれから利用拡大を進めていかないかぬと思いますし。
 ただ、今、広葉樹は、切られている木というのは、かつての薪炭林というんじゃなくて、それなりにやっぱり広葉樹として管理されてきている木が対象なんですよね。あくまでもやっぱり薪炭林で、山というのは、かなりやっぱりいろんな木生えていますよ、昔ここ薪炭林だというところ。それをどうするかということは、使える部分は是非使ってもらいたいと思うし、ましてや、コナラとかクヌギとか、シイタケ原木は今物すごい足りないですから……
#29
○委員長(岩井茂樹君) 時間を過ぎております。
#30
○平野達男君 はい。まとめます。済みません。
 そういう意味で、使えるというものは使ってもらいたいと思うんですが、それでも放置されているところをどうするかというのは、これやっぱり研究必要だと思います。放置しておいても大丈夫だという、放置したって山は復元力があるから元々の潜在植生が生えてくるという、宮脇先生みたいなそういう説もあるんですけど、そういったことも含めて是非検討をしてくださることを要望申し上げまして、一分半時間を超過いたしましたので、質問を終わります。
#31
○横山信一君 公明党の横山信一でございます。
 先日に引き続いての質問でございますが、まず最初に、信用基金法について伺いたいと思います。
 林業の成長産業化のためには、意欲と能力のある林業経営者が経営規模の拡大を図るために円滑に債務保証を受けられる環境をつくるということが重要であります。現行の林業は、経営規模が小さい中小零細の事業者が多く、収益性が低いという特性があって、昭和三十八年の林業信用基金法から始まる林業信用保証業務、これは、民間資本の融通を受ける際の信用力の補完として整備されたということであります。
 そこで、大臣にお伺いいたしますけれども、この林業信用保証業務がこれまでに果たしてきた役割がどんなものであったのか、お伺いいたします。
#32
○国務大臣(齋藤健君) 林業者の方々は、総じて中小零細な方が多くて、また、山間地域に所在するために評価額の高い資産というものを有していないというケースが多いこと、それから、林業は豪雨等の自然災害によりまして影響を大きく受けるなど経営の不安定要素も大きいということなどを考えますと、一般的に信用力が低いと見られがちであります。
 このため、林業者等が設備資金や運転資金を有利に借り入れること、これがなかなか難しいという面がありますので、林業信用保証業務は、このような特質を有する林業者の方々の融資機関からの借入れに対して債務保証を行うということで、林業者などの方々の信用力を補完するということで林業経営の発展に寄与してきたものと考えているところでございます。
#33
○横山信一君 この現行制度では、信用基金は出資者に対してその持分を払い戻すことはできません。林業経営者が出資持分を回収できないということは過大な負担になり、債務保証利用の妨げになるということが懸念されているわけですけれども、この法案では、主務大臣が定める範囲内で、林業信用保証業務に係る政府及び都道府県以外の出資者に対して、その持分の全部又は一部を払い戻すことができるものとするとなっておりまして、この効果をどう考えるのか、これは副大臣にお伺いいたします。
#34
○副大臣(谷合正明君) 林業者等が債務保証を利用するには、信用基金に出資する必要があります。保証利用が終了しても出資持分を回収できず、林業者等にとって負担となることが債務保証利用の妨げとなり、規模拡大を断念するおそれもあるということであります。
 また、出資持分の払戻しが認められていない現行制度におきましては、その出資持分をほかの新たな債務保証利用者に譲渡する方法での資金回収を認めているんですが、近年、債務保証利用者が減少しているため、ほかの新たな債務保証利用者に持分を譲渡しようとする側の待機者が増加しております。
 したがって、農林漁業信用基金に対しましては、出資持分の早期の払戻しに関する要望が多く寄せられてきているところでございます。このため、出資持分の払戻しが可能となりますれば、今後、保証利用が必要となる林業者等の負担が軽減されるだけでなく、これらの要望に応えまして、出資者の利益保護が図られることから林業経営の改善発達に資することとなると考えております。
#35
○横山信一君 期待の大きいところですので、よろしくお願いいたします。
 この信用基金から債務保証を受けるための規模要件というのが定められているのでありますが、これが改正案では、従来は資本金に係る要件を一千万円以下というふうになっていたんですが、これが、今回の法案では三億円以下というふうにいきなりどんと上がるんですけれども、この一千万円以下という規定というのは、実はこれ、昭和三十八年のこの農林漁業信用基金の前の林業信用基金が設立されたときに定められた金額で、ということはそれ以来ずっと変わっていなかった金額で、今回初めて変わるんでありますが、それがいきなり一千万から三億になるんですけれども、何でこの三億というその根拠が一体どこから出てきたのか、これは長官にお伺いいたします。
#36
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 今委員述べられたように、経過はそういうことになってございますが、今回の改正でございますけれども、中小企業基本法におきます中小企業者の会社、この範囲が、資本金等が三億円以下に引き上げられましたことを踏まえまして、同様の規模の中小企業を対象とすることとしたところでございます。
 昨今、木材製造業者等の規模が拡大しておりますことから、現行の一千万円以下の要件に該当する木材製造業者等の会社の数は全体の約三割程度に低下してきておりますが、今回の改正によりましてほぼ一〇〇%の者を対象とすることができる内容と見込んでございます。
#37
○横山信一君 ということで、中小企業経営者と同列にしたということであります。
 信用基金法はこれぐらいにしまして、また経営管理法の方に質問を移らせていただきますけれども、一昨日の参考人質疑において、松岡参考人から、素材生産業は林地の場所、伐採する木、伐採を行う人などによってコストが変動し、販売価格の見通しも立たない。事前にコストや販売価格について机上で計算することができないので大企業の参入は難しいと、こういう発言があったんですね。
 松岡参考人は、林業の生産拡大を図るには、この新たな経営管理システムによって経営集積を進めて事業量を確保することが重要だという、そういうことを発言するために言ったんだと思うんですけれども、ただ、やはりコストや販売価格の見通しが立たないことがその成長を阻害する要因にはなるんじゃないかという危惧も、懸念も表明されていたんじゃないかというふうに思うわけですが、今回の新たな経営管理システムの導入によって目指しているものが規模拡大でありますから、また、林業の成長産業化でありますから、そういう意味におきましては、この伐採に係るコストの削減あるいは木材価格の安定化を図るための施策というのが非常に重要になってくるんだと思うんですけれども、この点についてどう考えるのか、お伺いいたします。
#38
○副大臣(谷合正明君) 私も参考人質疑を拝聴しておりましたが、林業、特に素材生産業におきましては、伐採地の自然条件や立木の市況など、コストや販売の見通しを難しくすると。これは、要因は多くあると思うんですが、これは素材生産業者へのアンケート結果にもあるように、林業経営体の規模拡大の意向に応える事業地の確保ができないこともその一つの大きな要因と考えられます。
 本法案によりまして、森林所有者自ら経営管理できない森林のうち、林業に適する森林については市町村を介して林業経営者に集積、集約化されることとなります。このため、林業経営者にとりましては、継続的に事業地の確保ができる、また、毎年の事業量確保やコスト等の見通しを立てることが可能となることから、それに応じた投資も計画的に行うことができると考えておりまして、本法案が林業経営者の経営の安定化に資する効果は大きいと考えております。
#39
○横山信一君 先ほど平野委員からも取り上げておられましたけれども、一昨日のこの参考人質疑の中で、林地の境界を明確にするためにはまず地籍調査を進めてほしいという話がありました。話の中の話題としては、その参考人の地元では、図面を和紙に墨で書いているものまであるという話まで出ておりましたけれども、全国的に見ても平成二十八年度末の地籍調査進捗率というのは四五%ということになっております。この四五%という数字は、調べますと、これでも四年ぶりに一%アップしたということでありまして、少しずつでありますが進んでいるというふうに見ようと思えば見れる。
 これは、先ほども出ておりましたけれども、宅地や農用地に比べて地籍調査は非常に遅れているという現状があります。地籍調査が行われていない森林の面積一千万ヘクタール以上ということになっておりまして、全ての林地に直ちに手を着けられる状況にはないと。
 一方で、平成二十八年に森林法が改正されて林地台帳を整備することになっておりまして、これは来年度からスタートすることになっておりますけれども、それによって来年度以降この境界確定というのが進んでいくことを期待したいわけでありますが、今後、こういう現状の中でどのように境界確定を進めていくのか、これは長官にお伺いいたします。
#40
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 新たな森林管理システムの下で、森林の経営管理を意欲と能力がある林業経営者に集積、集約化し、林業の成長産業化を実現していくためには、委員御指摘のとおり、森林境界の明確化を進めることは大変重要と考えております。こうした取組の促進を図るため、農林水産省としましては、森林所有者の所在確認や森林境界の確認等の活動を森林組合などが担って行っている場合ですが、森林整備地域活動支援交付金、こうした交付金で支援をしているところでございます。また、森林の所有者の確定や境界の明確化に要する地方団体の経費につきましては、地方財政計画に計上され、地方交付税措置が講じられているところでもございます。
 なお、委員から御指摘がございました地籍調査でございますけれども、国土交通省によりますと、平成二十九年三月末時点の全国の進捗率は、面積ベースで申し上げると約五二%になっているんですけれども、残念ながら林地の進捗率は御指摘のとおりよくなくて四五%となってございます。この林地の進捗率を高めるために、林野庁といたしましては、森林施業のために行ってきた境界明確化に係る調査、測量結果を地方自治体の林務部局と地籍担当部局が共用することによりまして、地籍調査の進捗を促す取組を進めているところでございます。
 今後とも、こうした取組を総動員しまして、また関係機関とも連携して、森林境界の明確化を推進してまいります。
#41
○横山信一君 境界確定を進めるに当たっては、やはりその役場の人の数というか、人手の問題もあると思うんですね。林地面積の大きいところというのはやっぱり山村ですから、そういう意味では、役場の担当者の数も限られておりますし、そういう中で予算を付けました、どうぞやってくださいだけではなかなか進んでいかないという現状もありますので、その辺は十分把握されていると思いますけれども、しっかり進められるように、実態に沿って対応していただきたいというふうに思います。
 本法律案では、経営管理とは、森林について自然的経済的社会的諸条件に応じた適切な経営又は管理を持続的に行うことというふうになっているんでありますが、この利用されている森林は条件の良い、効率化が可能な森林というふうに見ることができます。林野庁が平成二十八年、市町村に対して行ったアンケートによれば、森林整備が行き届いていないと感じる民有林の割合というのは八割に上ります。
 農林水産省は、この森林経営計画の認定森林面積の中で、経営管理されている私有林面積は二百万ヘクタール、条件が悪く育成複層林に誘導すべき私有林面積が二百十万ヘクタールというふうに推定をしております。この条件の悪い森林整備の行き届いていない森林のうちどの程度で経営管理が実施されると見込んでいるのかお伺いいたします。
#42
○副大臣(谷合正明君) 民有林のうち、委員おっしゃっていただきましたような私有人工林、約六百七十万ヘクタールございますが、三分の一、約二百二十万ヘクタールが適切に経営管理されている、残りの三分の二の約四百五十万ヘクタールが経営管理が不十分な状態であると。この四百五十万ヘクタールの森林について、既存の施策に加えまして、本法案によりまして経営管理の集積、集約化を促進していくということであります。
 その林業経営に適した森林、これが四百五十万のうち二百四十万ヘクタール。この林業経営に適した森林は、意欲と能力のある林業経営者による林業経営を進めて、林業的利用を継続すると。林業経営に適さない森林、これは、四百五十万のうちの二百十万ヘクタールは、複層林化により自然に近い森林に誘導することを旨として、市町村が経営管理を進めると。このことを二十年後に実現できるように目指しているところでございます。
#43
○横山信一君 平成二十七年の森林資源の循環利用に関する意識・意向調査によりますと、八四%の意識が低いという中には、自ら実施、あるいは行政に任せるというのが二九%あります。残りの七一%は主伐の意向なしということになっているんですが、この法案にある経営管理を当該市町村に集積することが適当であると認める場合とあるんですけれども、この適当であると認める場合というのがどういうことなのか、これはこの後、省令で書き込んでいくことになるんだろうと思うんですけれども、どういうものなのかお伺いいたします。
#44
○政府参考人(沖修司君) 最終的な具体的な判断につきましては、最終的には市町村に委ねられることになるのでございますけれども、間伐などの森林施業の過去の履歴とか、それから路網の整備状況、それから担い手の活動状況等を総合的に勘案いたしまして、現に森林経営が不十分な森林について、そのまま放置しておくと森林の多面的機能の発揮に支障が生じるなどの懸念がされて、現時点で市町村に経営管理権を集積することで解決が見込まれるような場合というのが該当するというふうに考えてございます。
#45
○横山信一君 具体的にはまたそのときに、党内でお伺いしたいと思います。
 最後になると思いますけれども、森林法の中の要間伐森林制度、このことについてお聞きしたいんですが、これは、森林経営管理法で災害等防止措置命令を創設することとしております。一方で、この要間伐森林制度というのは実績がないんですね。新たにこの災害等防止措置命令を設置するに当たって、これまでの制度からどのように改善されるのか、最後お伺いいたします。
#46
○副大臣(谷合正明君) 今御質問をいただきました、新たに設置する災害等防止措置命令とこれまでありました要間伐森林制度との関係でございますけれども、現行の森林法に措置されている要間伐森林制度におきましては、間伐又は保育を早急に実施する必要があるものを要間伐森林といたしまして、その手続におきましては、森林所有者に対して市町村が間伐又は保育の方法等を通知し、勧告をすることと。その勧告に従わない場合等に、間伐等の業者の委託等を受けようとする事業者の間で協議すべき旨の勧告をする。協議が調わない場合に、都道府県知事による調停、裁定等の手続を経ることとされているということでありまして、この要間伐森林制度につきましては、手続が重厚といいましょうか、ステップが幾つもあるということで、相当の時間を要することとなっていて、施業の委託等を受ける事業者は、間伐による収益はあるものの、施業に要する費用は自己負担となるということで、委員の方で実績がないというふうに御指摘いただきましたが、やはり現実には当該事業者がなかなか見付からないという課題があったところでございます。
 今般措置いたします災害等防止措置命令につきましては、このような要間伐森林制度の改善すべき点を踏まえまして、一つは、より迅速に対処できるよう、市町村から森林所有者に直接、災害の発生防止のために必要な措置を命じることができるようにするとともに、森林所有者がその命令に従わない場合には、市町村自らその措置の一部又は全部を講ずることができることといたしまして、より実効性の高い仕組みとしたところでございます。
#47
○横山信一君 非常に重厚だということと、収益が出ないということで実績がなかったということでありますので、重厚という言葉使っていますが煩雑ということでありますけれども、しっかりと実効性のあるものにしていただくようにお願いをしまして、質問を終わります。
#48
○田名部匡代君 国民民主党・新緑風会の田名部匡代でございます。よろしくお願いいたします。
 今日は十五分という短い時間であります。いつも余計なことをべらべら話して質問通告したことをやり切れないという状況ですので、今日はしっかりと進めさせていただきたいと思います。
 申し上げるまでもなく、国土の三分の二が森林に覆われている我が国であります。まさにその森林、多面的な機能を持つ森林から多くの私たちは恵みをいただいている、恩恵がもたらされているという状況だと思います。まさに、今後も、森林の持つ多面的機能の維持そして向上というものを図りつつ、資源の循環利用というものを図っていかなければなりませんし、間伐や路網整備、主伐後の確実な再造林、こういったものを含めて持続的な林業を確立していくということが大事だと思っています。
 加えて、地域材の安定供給の体制、これらを構築すること、そして新たな木材需要の創出、先ほど平野委員の方からもお話がありました、需要の創出というだけではなくて、これと併せて需要の調整ということも必要になるのかもしれません。こういったことにも努力をしていただきたいというふうに思いますが、これらが重要だと考えています。また、低迷する国内林業を活性化をして山村でしっかりと雇用をつくっていく、こういったことも重要であります。
 私も、この法案が適切な森林整備が行われる新たな一歩であってほしいという思いも持っていますし、また、現場の方からも、法の理念には期待はするなどという期待の声があるのもこれは事実であります。しかしながら、一方で、市町村に新たな、本当に非常に重い、そして広い業務というものが発生することへの懸念、そしてまた、集積、集約化を図ることによって小規模な事業者が切り捨てられていくのではないかといった不安の声も聞こえておりまして、これに対して私自身も懸念をしています。
 森林・林業の関係者の方にしっかりとその声を聞かせていただくこと、大臣始め、その耳を傾けていただくことというのは重要だと考えていますが、これ、二〇一八年五月十一日の日本農業新聞、ここでもう既に横道にそれるわけですけれど、ここでは、まさに全国森林組合連合会の方から、これまでは政策立案過程で林野庁から意見聴取されてきたが、今回は意見を聞かれず、中身が分かったのは国会審議直前だったと、パブリックコメントもなく、林政審議会で同庁が一度説明をしただけで国会に提案される、丁寧な議論を欠いた不透明さ、唐突さに違和感を抱く声も複数から上がっているということでありました。
 まあ最近、農林水産省の提出する法案ではそういうことが多いんじゃないかなと思うんです。これ何でかなというと、やっぱり、しつこいようですけれども、規制改革推進会議なんですね。現場の状況が分からない、現場の声も聞いていない、まさにそういうところがいきなり言ってきたことをやらなきゃならないから、丁寧な議論をしないで法案作って出してくるというような状況になっているのではないかと思います。これ言い始めればこれで十五分終わるのでもう今日はやめますけれども、先ほど平野委員の方からもありました、森林組合のことについて。
 大臣、通告しておりませんけれども、いつも通告なしの質問にも大臣は誠実に御答弁いただいておりますので、お聞かせをいただきたいと思います。森林組合がこれまで果たしてきた役割、そのことに対する評価、そして今後期待すること、これらについて大臣のお考えをというか御所見をお聞かせいただきたいと思います。
#49
○国務大臣(齋藤健君) まず、今回のこの法改正におきましては、なかなか森林は所有するけれども管理が行き届かない、このままでは荒れ放題になると、そのためにはやっぱり所有者の方に、市町村にお願いしますという仕組みをつくっていかないとこの状況は改善しないということで、義務を掛けて、その義務を果たすために市町村にお願いすると。確かに市町村には大変な御負担が掛かりますけれども、それを税とかそれから我々のサポートによって何とか長い期間掛かってもいいからこなしていこうという、そういう狙いでやるわけであります。
 そして、その中で、当然のことながら、これまでも森林組合というのは重要な役割を果たしてきていただいておりますし、この新しい仕組みの中でも是非大きな役割を果たしていただきたいというふうに思っているということはお伝えをしたいなと思います。
#50
○田名部匡代君 是非、これまで森林組合の皆さんが現場で果たしてきた役割というものを改めて御認識をいただく中で、これからもその重要な役割を担っていただけるようにしっかりと取り組んでいただきたい、体制を整備していただきたいと思います。
 そして、先ほども出ておりました、まさに主伐後の植栽による再造林を確実に行っていくということは非常に重要だと思っています。しかし、木材価格の低迷によって主伐による販売収入に対し育林経費が高いということであるとか、森林所有者に対する再造林の公的補助が十分ではないというようなのが現状でございます。確実な再造林を国の施策としてしっかりと位置付けていくことが大事ですし、再造林に関わるその支援策の拡充というものが私は必要なのではないかなと思っています。
 先ほど大臣の方から税という話もありましたが、導入が予定されている税とは別に、私はこれ、国として今までの森林に関わる政策をしっかりとこれからも拡充していくことと、国として新しい税とは別にしっかりと予算を確保して取り組んでいく必要があると。まさにそこは与野党を超えてしっかり応援させていただきたいというふうに思いますので、そのことに対するお考えをお聞かせをいただきたいと思います。
#51
○副大臣(谷合正明君) 委員おっしゃるとおりでございまして、まず確実な再造林、またそれに向けた予算の確保、これは極めて大事であると思っております。
 森林資源を循環利用していくためには、主伐後の再造林を確実に行うということは本当に重要であります。しかしながら、現在、委員御指摘のとおり、木材伐採収入のみではその費用を捻出することが難しい場合もありまして、主伐後の再造林が行われていないケースがございます。
 このため、農林水産省におきましては、主伐後の再造林に対しまして、例えば鳥獣害対策との関連でありますが、防護柵の設置や捕獲等への支援などの鳥獣害対策を含めた森林整備事業により国と都道府県を合わせて約七割補助するとともに、また、造林のコストを低減していかなきゃならない、造林のコスト低減に資するコンテナ苗生産に必要な施設整備等への支援、さらに、平成三十年度からは、資源の高度利用と再造林コストの削減につながる、これ伐採と造林を、一貫作業に支援する林業成長産業化総合対策をこれ新規で二百三十五億円付けておる等の取組を実施しているところでございまして、今後とも、これらの取組によりまして主伐後の再造林を確実に進めるとともに、必要な予算の確保にしっかりと努めてまいりたいと思っております。
#52
○田名部匡代君 よろしくお願いします。
 あわせて、鳥獣被害の問題も非常に大きな問題ですので、それらの対策にも是非農林水産省として責任を持っていただきたいということだけ申し上げておきます。
 次に、林業作業員というのは減少傾向にありますし、その労働力の確保、育成というのは本当に不可欠であります。この確保にどんなふうに取り組んでいかれるのかということ、またどんな支援をしていくのかというのは非常に重要だと思っていますし、先ほど申し上げたように市町村の役割が大きくなっていくわけですから、是非その人員確保、育成には国として責任を持って取り組んでいただきたい。特に、中山間地域の市町村の役場ではマンパワーが圧倒的に不足をしているというのが現状です。現に、私の青森県でも、私は青森県は八戸市というところの出身ですが、聞いたところによると、林務担当職員というのは八戸では一名、青森市でも四名というような状況なんですね。
 国がこの人員確保、育成に支援をしないと、なかなかそれは、幾ら法律作ったって現実的には集約も進まなければ何も進まないということだと思うんですけれど、市町村が森林管理システムを円滑に運用できるようにどのような措置をとっていくのか、確実な人員確保、育成ということにどのように取り組んでいかれるのか、お答え願います。
#53
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 本法案において、市町村は、その責務として、地域の森林の経営管理が円滑に行われますよう必要な措置を講ずるよう努めるものとされてございます。主体的に市町村が取り組むことが求められているため、その実施体制の整備が重要な課題と認識しております。そのため、市町村が林業技術者を地域林政アドバイザーとして雇用する取組を推進するとともに、近隣市町村と連携して共同で事業を行うことが可能であるほか、本法案においては都道府県による市町村の事務の代替執行ができるなどの制度を導入しており、必要な体制整備に向けた取組を進めることとしてございます。
 さらに、農林水産省といたしましては、都道府県や市町村への説明会をしっかり行わさせていただきまして、御意見、要望などを把握した上で新たな森林管理システムの運用に関するガイドライン等を作成することとしております。
 市町村の経営管理が円滑に実施できますよう、適切に指導、助言等行ってまいります。
#54
○田名部匡代君 いや、私は、本当にそれできちんとした体制がつくれるのかなというのはちょっと疑問ですね。しかも、林業労働の作業員、林業労働者の人数というのも徐々に減少して、全国で五万人を割り込んでいる。
 これ、本会議でも徳永議員の方からもあったかもしれませんけれども、この減少していくこともどうやって食い止めていくのか。林業労働の実態というのも非常に不安定であり、他産業と比較しても低い賃金ということ、月給制が二割に満たないとか、労働災害の発生率が全産業の平均の十二倍になっている、これら多くの問題を抱えているんですね。
 こうした人員の確保に向けては、雇用の安定とか労働条件の改善だとか、安全な労働環境の確保だとか研修や資格の取得支援など、労働環境の整備を更に進めていくということだって大事だと思うんですよ。その点についてどうお考えですか。
#55
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 委員今御指摘されました林業作業員の確保、育成についても大変これ重要な課題と認識してございます。まさに今般法案をお願いしてございますけれども、戦後造成されました人工林を中心に森林資源が本格的に利用可能な段階を迎えている中で、森林資源を循環利用し、林業の成長産業化を実現していくためには、こうした林業作業員を確保、育成していくことは本当に重要になってございます。
 このため、農林水産省といたしましては、緑の雇用事業によりまして、事業体に就業してからの三年間は、安全かつ効率的な森林施業に必要な知識、技術を実地で習得するために、事業体等が行う研修を支援するとともに、就業から五年以上経過いたした後は現場管理責任者等への育成に向けましたキャリアアップ研修も支援するなど、林業作業員の確保、育成に取り組んでいるところでございます。
 また、この同事業におきまして、労働条件の改善に向けまして、社会保険料等の事業主負担分について支援をするとともに、労働安全の確保に向けて林業の現場への巡回指導などの取組に対する支援等に取り組んでいるところでございます。
 今後とも、これらの施策を通じまして、林業作業員の確保、育成に取り組んでまいります。
#56
○田名部匡代君 もう時間が来ちゃうんですね。言いたいことも聞きたいこともまだいろいろあるんですけど、ちょっと飛ばして六と七、一緒に行きますよ。
 不同意森林の裁定制度について、これやはり現場からは、強制的に市町村に集積されてしまうのではないかというような不安が出ているんです。また、あわせて、この法案が成立することによって目先の利益を考えた伐採業者による乱伐も増えかねないのではないかというような声もあります。是非、こういういろいろな不安な声が出ていることに農林水産省として真摯にお答えをいただきたいと。そして、しっかりとした情報を発信していただきたいと思いますし、先ほど言った、非常に乱暴な、乱暴なというか、急いだ進め方で、情報が十分でないことも踏まえていただいて、取り組んでいただきたいと思います。
 一言お願いします。
#57
○国務大臣(齋藤健君) 今御指摘の、強権的だという御指摘も私の耳にも入っているわけでありますが、これ、従来も御説明しておりますけれども、まず森林を森林として維持、利用すべき区域にあるにもかかわらず、森林所有者に意向を確認しても経営管理の意向も示さないと。森林の経営管理を行う責務を果たさない森林所有者に対して、森林の多面的機能の発揮を図るためにやむを得ず、市町村の長による勧告ですとか、それから都道府県知事の裁定等の一定の手続を経て、その上で市町村に経営管理権を設定するということとしておりますので、こういう制度になっているということをきちんとこれからも説明していくことが必要でありますし、それから、伐採業者による乱伐ということでありますけれども、この法案におきましては、森林所有者に対してあくまで適時に伐採等を行うことも責務としておりまして、あらゆる森林を一律に伐採を一気に推進するというものではないということは明言をしていきたいと思っております。
 いずれにいたしましても、この法案は、大きな改革でありますし、多くの市町村にかなり大きな御負担を掛けるものでありますので、走りながらいろんなことを手を打っていかなくちゃいけない法案だと思っております。しかし、だからといって、この法案は要らないということにはならないと思いますので、是非御理解をいただきたいなと思います。
#58
○田名部匡代君 終わります。
#59
○徳永エリ君 国民民主党・新緑風会の徳永エリでございます。よろしくお願い申し上げます。
 今日も法案の審議に入る前に一つ大臣にお伺いをしたいと思います。
 昨日、財務省から、残っているはずのない約九百五十ページに上る森友学園との交渉記録が出てまいりました。昭恵夫人の関与とか、それから隠蔽工作、さらには虚偽答弁、これが次から次へと明らかになっているのが現実なんだと思います。
 加計学園の問題に関しても、安倍総理が幾ら否定しても、誰がうそをついているかというのはもう国民の皆さんの目には明らかになっているんだと思います。
 いつまでもこんなことを続けていると、官僚の皆さんに対する国民からの信頼というのもどんどん薄れていくと思いますし、それから、与野党を超えて政治家は一体何やっているんだ、自民党は自浄努力ができないのか、野党は追及し切れないのか、駄目じゃないか国会議員と、こういうことにもなりかねないと私は大変に心配をしているんですね。
 そこで、大臣は内閣の一員として、この問題なんですが、最終的に誰がどういう形で責任を取るべきだとお考えでしょうか。
#60
○国務大臣(齋藤健君) 昨日、九百何十ページですか、の資料が財務省から提出をされたと。しかも、廃棄を命じていたということでありました。
 私は、これはあってはならないことだと思いますし、今、これから誰が指示したかとかそういう調査を財務省の方でやると思いますので、その調査は徹底してやっていただいた上で、こういう指示をしたという人がいれば、私は厳正に対処すべき、まあよその役所の話かもしれませんが、厳正に対処すべきだと思っております。そういうことを通じて、私は、おっしゃるように、今、役人の皆さんの信頼も失墜をしておりますので、そこはきちんと襟を正して厳正に対処するということで、少しでも信頼を回復してほしいなと思います。
 あと、どこに真実があるかということにつきましては、ちょっと私どもの方で調査をするような権限もないものでありますので、ちょっとコメントは差し控えたいと思います。
#61
○徳永エリ君 ちょっと何か、役所や役人のせいにするのはどうかなと私は思っておりまして、そもそも総理大臣の国会答弁から全ては始まっているんじゃないですか。私は、やっぱり総理大臣がしっかり責任を取ってお辞めになる、そうしなければこの問題は収まらないと思います。そのことを申し上げておきたいと思います。
 それから、法案の審議に入らせていただきますけれども、一昨日の参考人の質疑において、この森林経営管理法案、この法案による新たな森林管理システム、これに、これまで森林の管理それから経営に携わってきた森林関係者の方々、あるいは自治体の方々、この間は素材生産者の方もおられましたけれども、大変に期待しているということがよく分かりました。私も期待しておりますけれども、皆さんの期待どおりにやっぱりこの法律をしっかり運用していくことが大事なんだと思うんですね。
 それと、やはり心配な点は、規制改革推進会議でこの林業改革について議論された、そこで出た意見がそのまま法案になっているということが大変に心配です。林野庁が何と言おうと、戦後の拡大造林期から五十年たって主伐期を迎えている、そういった立木が豊富にある、これを活用しない手はないと。規模を拡大して、そして林業の成長産業化に資するために民間企業が参入しやすいような仕組みをつくっていくと。これが実はこの森林経営管理法案の一番心配な点なんだというふうに思っております。
 どんどん切っていくという点なんですけれども、新しい森林管理システムによって、我が国林業は、今後、主伐を積極的に推進する政策に転換するということなのかどうか、その点について、まずお伺いしたいと思います。
#62
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 我が国の森林は、資源が充実いたしまして主伐期を迎えつつある一方、森林所有者の不在村の増加とか高齢化の進展などによりまして適切な森林整備が進まず、林業の発展のみならず、森林の公益的機能の維持にも支障が生ずることが懸念されているところでございます。
 さらに、森林の齢級構成を見れば、数年後には主伐期の資源が約半分程度になる一方で、若齢林が非常に少なく、資源構成に偏りがあることから、伐期が到来した資源については適時に伐採して、その後再造林を行って、要は、切って、使って、植えるといった循環したサイクルの利用を進めていくことが必要となってございます。
 このために、森林経営管理法案によりまして、森林所有者自らが経営管理できない森林のうち、経済ベースに乗る森林につきましては、林業経営者に集積、集約化する仕組みを創設することとしてございます。その際、林業経営者については、林業生産活動を継続して行える者などを市町村に選定してもらうよう指導することを通じまして、伐期に達した森林について適時に主伐、再造林を行うことを支援し、森林の循環利用を促進することとしてございます。
#63
○徳永エリ君 今、適時というふうにおっしゃいました。この適時なんですけれども、どう理解したらいいのかというふうにお伺いをしたいと思います。
 先日の参考人質疑でも、野口参考人から、今回の法案は、短伐期林業化の勧めだ、五十年くらいで切れという主伐の勧めですから明らかに方針の転換だ、持続可能な経営をしないといけないという点では大変に問題があるのではないかという指摘がありました。
 適時に伐採、造林、保育を実施するという、この適時についてお伺いしたいと思います。
#64
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 本法案におきましては、森林所有者の責務といたしまして、おっしゃられましたように、適時に伐採、造林及び保育を実施することにより経営管理を行わなくてはならないということを規定してございます。
 この適時ということでございますけれども、適切な時期という意味でございまして、これは主伐を迎えたもの全て主伐して再造林をしなければならないというわけではございません。主伐を迎えた森林について、森林所有者が伐採を適当とする時期に行うものというものでございまして、森林所有者が例えば長伐期施業を志向している場合でございますれば、そうした施業をしていただくという形でございます。
 十一齢級になったらじゃなくて、十一齢級以上、上のことを言っておりまして、どうしてこれが十一齢級のところで途切れてしまっているのか、我々のこの説明が悪かったのかもしれませんけれども、そういうことでございます。
#65
○徳永エリ君 林野庁の資料のQアンドAでは、経営管理権の対象森林、つまり市町村が管理する森林では、標準伐期齢で皆伐、再造林する施業や間伐を繰り返す長期伐採の施業など、どのような施業を選ぶのかは森林所有者等の判断になりますとしていますけれども、経営管理実施権の対象となる森林は長伐期の施業を選ぶことはできるんでしょうか。
#66
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 市町村から林業経営者の経営管理実施権の設定につきましては、当該市町村が設定を受けた経営管理権の範囲内で行われます。こうしたことから、経営管理実施権の内容につきましては、森林所有者が同意した経営管理権集積計画の内容の範囲内で決定されるということになります。
 ですから、経営管理権が設定されました森林については、森林所有者が長伐期施業を希望するものであるときは、経営管理実施権の設定を受けました林業経営者は長伐期施業を行うことは可能というふうに考えてございます。
#67
○徳永エリ君 だとしたら、市町村が策定する経営管理権集積計画に同意できなかった場合の、第十六条、市町村の長が経営管理権集積計画に同意すべき旨を勧告、第十七条、勧告した日から起算して二か月以内に森林所有者が計画に同意しない場合は、当該市町村の長が勧告した日から起算して六か月以内に都道府県知事の裁定を申請することができる、この条文との整合性取れないんじゃないんですか。同意できなくても選ぶことができるのであれば、なぜこの十六条、十七条、勧告や裁定があるんでしょうか。
#68
○政府参考人(沖修司君) 本法案におきましては、経営管理権の設定に当たりまして、まずは重要なことは森林所有者の同意、その森林所有者が自分がどういう森林経営を望んでいるか、それを市町村との間で決めて同意することが必要なんですね。これが大前提です。その上で、森林として維持、利用すべき区域にある森林について経営管理が適切に行われていないものを市町村が特定して、森林所有者に対して経営管理の意向を確認することとしてございます。
 この意向調査において、森林所有者から、森林所有者自ら経営管理を行うとか、それから森林所有者が第三者に委託して経営管理を行うとの意向が示された森林につきましては、市町村が経営管理権を設定する必要があると判断することにはならないということなんです。しかしながら、市町村が経営管理の意向を確認しても経営管理の意向を示さないなどの森林の経営管理を行う責務を果たす意思のない場合には、その市町村の長による勧告、県知事の裁定等によって一定の手続を経て、森林所有者の同意が得られなくても市町村に経営管理権を設定することができるとしているわけでございます。
#69
○徳永エリ君 市町村が策定する経営管理権集積計画に同意できなかった場合となっているので、何か協議して自分の意見を言っても、それを要するに納得してもらえなかったと、お互いに折り合わなかったときに十六条、十七条ということになるのかなというような、非常に分かりづらいんですよね。こういうところも分かりやすく丁寧に、自分で施業を選べるということですよね、丁寧に説明をしていただきたいと思います。
 それから、経営管理実施権の設定をされる意欲と能力のある林業経営者について確認をさせていただきたいと思います。
 事業者の大小には関わらないと、要件を定めて都道府県が募集、公表するということでありますが、この林業経営者、受け手を具体的に挙げてください。
#70
○政府参考人(沖修司君) 林業経営者、意欲と能力のある林業経営者だと思いますが、私たちとしては、例えば森林組合、それから素材生産業者、また例えば自伐林家さんなども関係あると思うんですけれども、都道府県が経営管理実施権を希望する民間事業者を公募をしたときに出てくる方というのはそういった方だと思いますが、選ぶときの条件としましては、経営管理を効率的かつ安定的に行う能力を有すると認められること、また、その経営管理を確実に行うに足りる経理的な基礎を有すると認められること、こういう要件に適合するものの方を公表していくというふうに考えてございます。
#71
○徳永エリ君 長官に具体的に挙げていただきましたけれども、これ、森林組合とかそれから素材生産者とか自伐林家とか、これまで森林・林業の施業に関わってきた人たちだったら私たちも安心なんですよ。問題は、新規参入の部分だと思います。
 さっき一年という話がありましたけれども、私、林野庁の職員の方に説明を受けたときには、さすがに経験ゼロはまずいだろうと、一年以上だとハードルが高くなり過ぎるので一年ぐらいがいいところだろうというような説明を受けております。やっぱりこれまでその経験をしたことのない民間企業というのがどんどんこの政策転換によって入ってくるんだと思います。金融機関も、積極的に林業経営をやりたいという企業にはしっかり融資をするというような動きがあるというのも聞こえてきております。
 そこで、やっぱり私が一番心配なのは、企業がどこかということよりも、その森林作業員、現場で働く人たちがどういう人かということなんですね。やっぱりなかなか働き手がいないという中で、派遣だとか外国人労働者とか、こういう方々が入ってくる可能性が十分にあると思うんですね。
 やっぱり先ほど、資料も付けさせていただきましたけれども、森林労働災害の発生状況というのは、全産業と比べるともう突出して高いわけですよね。平成二十八年の資料を見ても、死傷災害が千五百六十一人、そして死亡災害、亡くなった方が四十一名ということでありまして、大体四十名前後で推移しているわけですね。
 ですから、意欲と能力のある林業経営者、この方々を募集する際の要件の中にやはりしっかりと、現場で働く人たちに研修を義務付けるとか安全を確保するための対策というのをしっかり取り入れていただきたいと思いますが、この点はいかがでしょうか。
#72
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 意欲と能力のある林業経営者を選定するのは市町村でありますので、具体的な判断は市町村に委ねられますけれども、労働の安全が確保されているかといった観点は当然考慮されることになると考えております。
 現場作業員の安全確保につきましては、労働安全衛生法に基づき、事業者は、雇入れ時に作業員を対象といたしました安全衛生教育を行うとともに、チェーンソーや刈り払い機の作業の従事者には特別教育などを行うことが義務付けられております。こうしたことを踏まえて対応していくものと考えております。
 また、加えまして、現場作業員の方に対しましては、林野庁といたしましても、安全かつ効率的な森林施業に必要な知識、技術の研修を支援しているところでございます。こうした研修の際には、チェーンソー作業を始めとする安全確保に関する様々なテキストなどが活用されているというふうに承知してございます。
#73
○徳永エリ君 本当に、命の問題でありますので、ここはしっかり要件に入れていただいて、必ずしっかり研修を受けて、安心して安全な状態で働いていけるというふうにしていただきたいというふうに思います。
 先日、素材生産者の松岡参考人もおっしゃっていました。この意欲と能力のある林業経営者に関しては、モラルも持った、知識も持った、技術も持った、そういうところをしっかり選定してもらいたいということでありますので、林野庁としてはしっかりそこを取り組んでいただきたいということをお願い申し上げたいと思います。
 それから、杉の人工林を主伐するケースを想定して、木材販売収入から経費を引いて、森林所有者の利益が一ヘクタール当たり約七十万円という試算を林野庁はしていますが、これ、再造林とかコストも掛かるわけですよね。人件費も掛かるわけです。本当に森林所有者が利益を得ることができるのかどうか、この点についてお伺いをいたします。
#74
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 経営管理実施権の設定に当たりましては、林業経営者の同意がまずこれ必要なんですね。同意が必要となっておりまして、林業経営者は、利益を上げることが可能で林業経営が成り立つと自ら判断した森林において、経営管理実施権の設定を受けて林業経営を行うこととなります。
 したがいまして、そのような森林におきまして林業経営を行ってまいりますものですから、その結果としては赤字になる場合もあると思うのですが、その場合にもやっぱりきちんと本人が責任を負うことでありまして、でも、本人としては、ここで林業がやれるという判断に立った、それの条件の下で参画するということがこれは決めておりますので、そういう形で進めさせていただきたいと思います。
#75
○徳永エリ君 大丈夫ですか。ちょっと心配になってきます。
 お手元に資料を配付させていただきましたけれども、下の方の表を見ていただきたいと思うんですが。これ、日本とオーストラリアにおける造育林コストの比較なんですけど、日本の場合に森林所有者の持ち出しが五十五万ということで、大変にやっぱりコストが掛かるんですよね。ここをどうやって低減していけるかということは大変に重要な問題だというふうに思います。
 赤字になったら、民間事業者はもうからないとやらないわけですから、ましてや、今までやったことのない新規参入の企業はもうかると思うから参入するわけですから、これ赤字になったら切り逃げしてしまう、再造林やらないということも十分に考えられると思うんですよ。どうやって、切った後の再造林、保育、ここを担保させるんでしょうか。
#76
○政府参考人(沖修司君) 赤字になった場合とか倒産した場合の植林とか保育をどうするかということだと思います。
 林業経営者は、林業経営が成り立つと判断する森林においてこの経営管理実施権の設定を受けて林業経営を行うため、そのような森林においては林業経営者の責任の下でこれは林業経営を行うことになります。赤字になったとしても、先ほど申し上げましたけど、これは森林経営者の責に帰すということで、林業経営者が再造林、保育をきちんとやっていくということは必要なことだと思っています。
 なお、林業経営者がそもそも赤字と見込まれる森林では経営管理権の設定を受けて林業経営をやるとは想定し得ません。そのような森林については、市町村が管理をする、市町村自らが管理、経営することの方に行くというふうに考えてございます。
 また、経営管理実施権の設定を受けました民間事業者が例えば倒産すれば、経営管理実施権に係る委託関係は解除されることになりますので、経営管理権に係る市町村との委託関係は存続するため、その森林において市町村の責任の下で経営管理の実施や新たな民間事業者を選定して経営管理の実施権を再設定するということになります。
 よろしくお願いいたします。
#77
○徳永エリ君 長官は想定ということをおっしゃいますけれども、もう何が起きるか分からないわけであります。ましてや、日農新聞に、森林所有者に一ヘクタール当たり七十万円の利益の還元なんという記事が載ると、見た人は、これはもしかしたらもうかるかもしれない、じゃ、もう自分も委託しちゃおうかなと、そういうことも出てくるわけで、現状をしっかり御説明をいただいて、誤解のないように、そして決して切り逃げということがないように、再造林、保育、こういったところは担保されるように、更にじっくりと御検討いただきたいということをお願い申し上げたいと思います。
 それから、時間がなくなってまいりました、輸出戦略についてお伺いしたいと思います。
 大臣は、輸出関連団体等と連携をして、木材製品の輸出促進に積極的に取り組むとおっしゃっております。木材輸出額が平成二十五年から五年連続で増加しているということであります。今後のその輸出戦略、今は中国、韓国、台湾、フィリピン、米国への輸出が日本の輸出量の全体の九割を占めるということでありますけれども、こういったところに対して今後どう対応していくのかということも含めてお話をいただきたいと思います。
#78
○国務大臣(齋藤健君) 平成二十八年五月に取りまとめられました農林水産業の輸出力強化戦略におきまして、丸太中心の輸出から付加価値の高い製品輸出への転換を推進するというふうにされておりまして、そのために新たな輸出国先の開拓にも取り組むということにしております。もちろん、丸太の輸出も有り難いんですけれども。
 このため、農林水産省では、平成二十九年度補正予算及び平成三十年度予算におきまして、今、主たる輸出先である中国、韓国におきましては、日本産木材製品を使用したモデル住宅ですとかモデルルームを活用した展示、PRを、そういうのをやっていこうと。それから、新たな輸出先国として有望でありますベトナム等においては、内装材等の輸出拡大に向けて、展示施設を拠点とした販売促進活動などの支援を行っているところであります。
 また、住宅フェンス用材として杉製材の輸出が伸びている、これは米国なんですけれども、米国向けにつきましては、日本産木材製品の認知度向上のためのシンポジウムを米国で開催する支援措置、こういうことも行おうとしております。
 今後とも、輸出先の需要を踏まえた木材製品の製造に向けた企業連携の取組なんかも推進をして、またジェトロなど輸出関連団体等とも連携をして、できるだけ付加価値の高い木材製品の輸出促進に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
#79
○徳永エリ君 人口が減少していく中で国内需要はどうなるのかということもちょっとお伺いしたかったんですが、時間がなくなってまいりましたので、そこはちょっと飛ばさせていただきたいと思います。
 最後の質問をさせていただきたいと思いますが、五月十八日の日農新聞の記事についてお伺いをいたします。
 十七日に開かれた未来投資会議で、民間議員の竹中平蔵氏が、規制緩和による国有林の民間開放を提案したということであります。竹中氏は、意欲的な民間事業者が国有林での伐採、販売ができる権利を得られるように次期通常国会での国有林の特例法の制定や既存の法律の改正が必要だと主張したそうであります。
   〔委員長退席、理事中泉松司君着席〕
 このときの議事要旨がまだ見ることができないんですが、三月三十日に開かれた同会議の議事要旨を見ると、竹中氏が、林野庁には構造改革の徹底推進会合において、林業の成長産業化に向けて、国有林において民間に木材の長期、大ロットでの伐採、販売の権利を付与する検討を積極的に行っていただいている、今日御出席の齋藤大臣にはその御尽力に感謝を申し上げる次第、そのための法改正を打ち出していただきたいというふうに述べております。
 森林経営管理法の第四十四条にも国有林事業における受託機会増大への配慮が書かれています。この配慮とは具体的にどういうことなのか、また、大臣の国有林の民間開放についての御見解をお伺いしたいと思います。
#80
○国務大臣(齋藤健君) 国有林の民間開放みたいなそういう話が躍っているようでありますが、私どもが考えておりますのは、国有林において、当然公益的機能の確保というのはこれはもう重要でありますので、それを配慮しつつも、民間の活力という意味で、意欲と能力のある林業経営者の方が、その民間活力活用という観点から、伐採、販売を行うと、お手伝いいただくということがどういう形で可能かということはしっかり検討していく価値があるものだと思っておりますので、その検討を進めていきたいというふうに考えているところであります。
#81
○徳永エリ君 皆さんのお手元に資料を配らせていただきました。林政ニュースです。六十年、二十五万立方、長期、大型契約など、国有林材購入で金融機関、商社らが提案というふうになっております。
 林野庁は、国有林材の有利販売に向けて初めて民間からの提案の募集をいたしました。そして、その結果を昨年の十二月二十六日に公表いたしました。林野庁は、提案内容に応じて四つにグループ分けして、今年以降、対応可能なものから順次導入していく方針だということであります。
 それで、この提案内容、A、B、C、Dを見てみますと、Cというところが比較的早期の実現が見込まれるんじゃないかと。一方、Aグループの提案は難易度が非常に高いというふうになっています。このAグループの提案なんですけれども、国有林の立木の伐採、販売に必要な権利を取得、事業期間は三十年から六十年程度、事業規模は全体で〇・四万から四万ヘクタール、〇・八万から二十五万立方、長期、大ロットの立木販売を前提とした新たな製材工場等の設置等による需要の拡大というふうになっています。
 非常に、林野庁としては、このAグループの提案は難しいだろうと、全く前例がないというふうに言っているんですけれども、しかし、今回のこの民間からの提案募集は、官邸主導で進められている民活手法の一つに位置付けられており、林野庁としては、ゼロ回答を続けていることはできないと、そう言っているんですね。当面は、六月に策定される新しい未来投資戦略に間に合うように制度的課題を詰めることにしているというふうに書かれておりますけれども、これ、国有林野にどんどん民間事業者が入っていく。本当に大丈夫なんでしょうか。
 この長期、大型契約、大ロットでどんどん切り出していく。国有林の公益性とか多面的機能を考えても本当に心配ですし、それから、林野庁のこれ組織問題にも発展しかねないのではないかと、大変に私は懸念いたしておりますけれども、こういった動き、林野庁長官としてはどのように受け止めておられるでしょうか。
#82
○政府参考人(沖修司君) お話のございました記事の部分につきまして、当方の発言でなく、コメントする立場にはございませんけれども、国有林における長期、大ロットの木材の伐採、販売につきましては、昨年六月に閣議決定されました未来投資戦略二〇一七を受けまして、林野庁が国有林の木材販売に係る改善提案を昨年八月に提案募集として実施したところでございます。
 この結果について、未来投資会議構造改革徹底推進会合や規制改革会議農林ワーキング・グループ等の場におきまして議論が重ねられてきたところでございまして、林野庁としましては、先ほど大臣からもお話ございましたように、国有林は公益的機能をきちんと確保しながら施業を実施していくという基本がございます。それから、森林・林業再生にも貢献していくといったような役割もございますので、そうしたものをきちんと基盤に置きながら、取り入れるべきものは取り入れて検討を進めたいということを考えてございます。
#83
○理事(中泉松司君) 時間が来ておりますので、おまとめください。
#84
○徳永エリ君 検討は結構だと思いますけれども、私たちが心配しているような、公益的な要素がどんどんなくなっていくとか、多面的機能が守れないとか、それから経済のためにどんどん木を切っていって過剰伐採になって木材価格が下がる、あるいは切る木がなくなる、こんな過去の経験を繰り返すようなことは絶対にないように、もう二度と我が国の林業を衰退させてはならないという思いで、規制改革推進会議の意見も程々に御検討いただきたいということを申し上げまして、終わらせていただきたいと思います。ありがとうございます。
    ─────────────
#85
○理事(中泉松司君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、松川るい君が委員を辞任され、その補欠として青山繁晴君が選任されました。
    ─────────────
#86
○川田龍平君 立憲民主党・民友会の川田龍平です。
 まず、前回の質疑では聞けなかった加計学園問題に関する愛媛県文書について、大臣に、これは虚偽だと思っているのかどうか、また一年間文書を出さずにこれ虚偽答弁を繰り返してきたことについてどのように認識しているのかをいただければと思います。
#87
○国務大臣(齋藤健君) 今、あれですよね、愛媛県が出した文書ですよね、今回。
 これにつきましては、私も拝見しましたけど、農林水産大臣として特段あれを見て新たにコメントするようなことはございません。
#88
○川田龍平君 青山さんについては、農水省の、出向していたときに、このヒアリングをされたということなんですが、大臣本人、御自身がヒアリングされたんでしょうか。
#89
○国務大臣(齋藤健君) 私自身はヒアリングしていませんが、そのヒアリングをする前に相談があったときに、これはもうきちんとヒアリングをしてくれという指示は出させていただいたところでございます。
#90
○川田龍平君 大臣も、毎日新聞の「蔵書拝見」のコーナーでインタビューをされていて、大臣としてこれが大事と思ったら直接話を聞くとか、大臣は毎日日記を付けていらっしゃるということで、晩年はハワイとかに住んで、昼はハンモックで読書をして夜は自叙伝を書くような日々を送ってみたいとおっしゃっていらっしゃるわけですね。
 やっぱり、実際、これ忘れてしまったら自叙伝も書けないわけですから、しっかりこれは聞いていただいて、是非、個人的な見解もあると前回の答弁では、私、個人的なこの思いもいろいろありますと。是非おっしゃっていただきたいと思うんですが、いかがですか。
#91
○国務大臣(齋藤健君) 私も長いこと役人もやっておりましたし、その時代は私なりに熱い思いで国のためにというふうに働いてきた、そういう自負もあるものですから、今回の一連の出来事を見ながら、なぜこういうことが行われるんだろうという思いがあるのは事実であるんですよ。
 でも、やっぱり本件は思いとか印象とか推測とかを述べるのは適切ではないと思っていますので、私が知り得たお話を、ここで事実をそのままお話しするというのが適切ではないかなというふうに考えているので、青山さんの、出向していた参事官の話とかもさせていただいているということであります。
#92
○川田龍平君 私は、大臣はそういった思いであると思いますので、是非本委員会でも、実際の事実をやっぱり解明するということについては与野党超えてしっかりやるべきだと思いますので、この件についてもやっぱりしっかり委員会の方でも取り上げていただきたいと思います。
 委員長今いないんですけれども、是非、与党の皆さんにも是非しっかりやっていただきたいと思います。
 次に、質問に入ります。
 本日は、主に自伐林家また長伐期施業を行っているいわゆる自伐型林業者の視点から何点か伺います。
 今の林政においては、農政同様、産業政策ばかりが強調されて、村づくり、地域づくりといった地域政策としての側面が軽視されているのではないでしょうか。百年の森林という先駆的な取組をしている岡山県西粟倉村の青木村長も、この経営管理実施権を得た村外の大規模事業者が木材を村の外で販売することで、貴重な地域活性化の資源が流出してしまうことを懸念していました。
 効率的な生産、経営に特化した大企業に席巻されてしまい、山村コミュニティーの崩壊が加速してしまわないでしょうか。
#93
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 経営管理法案におきましては、森林所有者が森林の経営管理を行わなければならない責務を明確化した上で、森林所有者自ら責務を果たすことができない場合に、市町村が森林所有者の同意を得た上で経営管理権を取得し、林業経営に適した森林につきましては意欲と能力のある林業経営者に委ねるということにしてございます。
 このため、本案では、責務を自ら果たすことができない所有者に代わって市町村や林業経営者に経営管理を担ってもらうための仕組みでございまして、現に自ら責務を果たすことができる森林所有者につきましては、引き続き林業の担い手として御活躍をいただきたいというふうに考えてございます。
 したがいまして、この新たなシステムにおきまして、先ほど委員御紹介ありました自伐林家など、こうした担い手の方がきちんと経営管理を行っている森林につきましては本法案の意欲と能力のある林業経営者に集約されるとは考えられず、こういうことを通じて山村コミュニティーの崩壊に至るということはちょっと考えられにくいなと。このシステム、反対にこのシステムを使って山村コミュニティーの維持及び活性化に努めていきたいというふうに考えてございます。
#94
○川田龍平君 これは先月ですが、都下に二軒しかない自伐林家の方のお話を伺いました。これ、杉もヒノキも、寿命は、縄文杉など、屋久杉などといったらもう千年単位ですし、ヒノキも、千年掛かってできたヒノキも、千三百年もほかの木材建築に使われているとか、本当に千年単位、それから、本来三百年から四百年とも言われておりますが、百年物ということになれば一本五万円で売れるということで、皆伐せずに間伐をしているということでした。また、将来の温暖化を見据えて九州の杉の品種も交ぜて再造林しているというお話も長期的視野に立っており、林業経営の本来あるべき姿と感心をいたしました。
 このように、長年の実績があり経営スタイルを確立している自伐林家が今回の法案で経営意欲を失うことになってはならないと考えますが、いかがお考えでしょうか。このような自伐林家を含む森林所有者の現状を維持したいという考えは否定されるべきことなのでしょうか。自伐林家は、地域づくり、村づくりの主要な要ではないかと、担い手だと思います。この自伐林家への支援としては、林業成長産業化総合対策など既存の支援策だけでは不十分ではないでしょうか。
 以上三点、まとめて伺います。
#95
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 まず一点目の自伐林家が経営意欲を失うのではないかというお尋ねでございますが、いわゆる自伐林家、自己所有の森林を中心に専ら自家労働等を使いまして伐採等の施業を行う林家でございますけれども、地域林業の活性化とか山村振興を図る上で非常に重要な主体の一つと私たちは位置付けてございます。
 本法案におきましては、現に経営管理が不十分な状態になっている森林を集積、集約化するということでございますので、自伐林家がこれまでしっかりきちんと経営管理してきた森林、これを集約、集積化するものではございません。ですから、これまで森林の経営管理を行ってきた者は引き続き意欲を持って経営管理に当たっていただきたいと考えております。
 二点目の自伐林家の現状維持という考えは否定されることなのかというお尋ねでございますけれども、本法案におきましては、森林所有者が森林の経営管理を行う責務を果たさず、現に経営管理が不十分な状態になっている森林について、今後の経営管理を所有者に代わって意欲と能力のある林業経営者や市町村に集積、集約化することでございます。
 このため、自伐林家の皆様が現状維持を図るということは決して、今まで御説明したとおり、本法案で否定するものではございません。
 それから、予算的支援のお尋ねもございました。委員御紹介あったようにこれまでも支援をしてきているわけでございますけれども、三十年度の予算の中でも、地域における自伐林業グループ等による森林管理等の一定の取組に対して支援することとしておりまして、今後ともこうした支援策を通じまして自伐林家の皆さんの取組を後押ししてまいりたいと考えてございます。
#96
○川田龍平君 A材そして大径材の生産に向けた取組について伺います。
 今、日本の山には多数の十一齢級以上、つまり五十年以上たった木が存在しているわけですが、この質と量は世界一と言われ、日本最大の資源と言えます。これ、別の言い方をすれば、将来のA材、大径材の市場は日本が独占できる可能性があると思います。
 他方、全国の寺社仏閣の建て替えに必要な大径材は不足しており、国宝や重要文化財などの木造建築の次の大改修のピークは二百年後と言われています。主伐期を迎えているとして五十年程度で主伐、皆伐するのではなく、長伐期、超長伐期の施業をきちんと位置付け、これ林業と木材産業の多様性を維持するべきではないでしょうか。
 また、オーストリアではこの径が太れば太るほど生産性が上がるそうですが、長伐期、超長伐期の施業が取り入れられるよう、凍裂、凍結して破裂するということや、病虫獣害防止の研究などの研究を積極的にすべきではないでしょうか。
 また、この超長伐期の育林についての考え方や技術的な指針を取りまとめ、長伐期施業や複層林施業などの育林技術を指導するアドバイザーもこれ育成すべきではないかと考えますが、以上二問、お伺いします。
#97
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 森林の有します多面的機能発揮に向けて、自然的経済的社会的条件に応じまして多様で健全な森づくりをつくるということは大変大切なことだと思います。委員御指摘のとおりだと思います。
 都道府県がこうしたことに対しましては、具体的には、都道府県知事が地域森林計画におきまして森林施業の方法に関する指針を定めた上で、市町村が市町村森林整備計画におきまして標準的な施業方法を定めることとされておりますけれども、その中で例えば長伐期施業を推進すべき森林、こうしたものに関する施業の区域とか方法を明示してございます。
   〔理事中泉松司君退席、委員長着席〕
 例えば、地域の木材需要に応じまして、委員御指摘のような優良大径材、大径木の生産を目指す場合とか、水源涵養機能の維持増進を図るために、伐期を延ばすことによって、切ってしまうと裸地になっちゃいますから、裸地の発生の頻度を抑えるということが、下げていくことが望ましいといったような場合につきましては、長伐期施業を推進すべき森林と位置付けまして、所有者が森林経営計画の策定を通じて長伐期施業に取り組むことを推進しているところでございます。
 また、林野庁や各都道府県におきまして、御指摘ありましたような複層林とか長伐期施業に関することに対しまして各種マニュアルを作って、指導指針をまとめております市町村森林整備計画の策定とか、所有者がその施業を行う場合の参考にしていただくということで対応してございまして、これらを活用していただきまして、引き続き多様で健全な森づくりが進まれるよう進めてまいりたいと思っております。
 また、森林に関する研究の必要性とかアドバイザーの話もございました。
 御指摘ありました凍裂の話ですけれども、これは確かに、凍裂、北海道なんかで大径材がぱんと割れるわけなんですけれども、長伐期施業を行いますとそうした懸念もございます。また、病虫獣害の懸念もございまして、研究が必要でございます。
 国立研究開発法人森林研究・整備機構におきまして、例えば凍裂につきまして、被害が発生しやすい地域とか環境条件を解明して皆さんにお伝えしていくようなこと、それから、病虫獣害の防止につきましては、ICTを用いた効果的な野生鳥獣の捕獲方法の開発、それから松くい虫被害防止のためのマツノザイセンチュウ抵抗性品種の開発、こうしたような研究を進めているところでございます。
 また、長伐期施業とか複層林施業の普及につきましては、森林普及指導事業というのが、普及員の制度ですね、これがございます。地域の林業者に対して、県の職員でございますけれども、国家試験を合格された方がこういう普及員として活躍をされてございまして、平成二十九年四月現在で一千二百八十七人が任用されてございます。また、こういう方に対しまして、森林技術総合研修所の研修において、いろんな長伐期の技術の話とか複層林に関する講義等をやって技術レベルを上げていただいているということでございます。
 今後ともこうした取組を通じまして、森林所有者とか地域の林業者に対して技術の普及とか指導を進めてまいりたいと考えております。
#98
○川田龍平君 自伐型林業推進協会というNPO法人が五年ほど前に立ち上がっていて、既に勉強会の参加者が全国で約三万人、技術研修の受講者が三千人以上、実際に自伐型林業を始めた方が若い方を中心に千人に上るということです。また、四十ほどの自治体でもこの自伐型林業を採用して、林業の担い手、育成の支援の仕組みを整備しつつあります。
 ここで言うこの自伐型林業とは、山主から長期的に山を借り受けて行う長伐期施業、超長期で多間伐施業のことで、自己所有の山を自ら施業する自伐林家とは異なり、経営管理実施権の設定対象であるはずですが、百年単位で山づくりを考える自伐型林業者は、生産量の増大よりも持続可能な森林経営を目指すので、一律に主伐せよということを要件とされると対象外になってしまいます。
 また、自伐型林業者は経営規模を拡大せず経営内容や質を上げていきます。経営レベルが向上すると、少ない面積で自立するために新規参入者に分ける場合もあり、経営規模は縮小とさえなります。この森林経営がレベルアップすると面積当たりの就業者が増えて、面積当たりの生産量も増えていくと。質の高い森林資源を持つ日本林業の特徴であり、規模拡大だけの物差しで見るとこのような質の高い経営を排除することになってしまいます。
 今年の二月六日に出された林野庁の通達を読む限り、生産量の増加と生産性の向上が条件とされ、自伐型林業者が意欲と能力のある林業経営体から排除されるのではないでしょうか。この経営管理実施権の設定に当たっては、超長期的なこの多間伐施業を排除することのないように強く求めますが、いかがでしょうか。
#99
○政府参考人(沖修司君) 先ほど、私ちょっと発言を間違えまして、事業の名前を間違えまして申し訳ございませんでした。森林、林業と名前を間違えていまして、これは訂正させていただきます。
 今委員御質問のあった件でございますけれども、本年二月六日で都道府県に発出いたしました長官通知、林業経営体の育成についてと、それから課長通知でございます育成を図る林業経営体の選定につきましては、林業経営の集積、集約化の受皿の確保が重要であるとの認識に基づきまして、二十九年度の補正予算、それから三十年度の当初予算を支援する対象者を、考え方を示したものでございまして、本法案が成立した後には、意欲と能力のある林業経営者への円滑な移行を考慮して定めたものでございます。
 したがいまして、今回の経営法案が成立した場合には、本法に基づきまして、経営管理実施権の設定を受ける民間事業者に係るものとして改めて発出をすることを検討しているところでございます。
 なお、本通知で、経営規模の拡大に関しまして、素材生産の生産量又は生産性のどちらかについて、五年後おおむね二割以上又は三年後におおむね一割以上、現状から増加させる目標を有していることという考え方を参考としつつ、都道府県が地域の実情を踏まえて定めるものとしておりまして、また現在ある今の規模そのものの大小を問うておるわけではございません。
#100
○川田龍平君 大臣にちょっと、これ通告なしですけれども、この経営管理実施権の設定に当たって、この超長期的な多間伐施業を排除することのないようにと思っておりますが、大臣、いかがでしょうか、強く求めますが。
#101
○国務大臣(齋藤健君) 今御指摘の超長伐期施業につきましても、私は森林管理の立派な方法の一つだと思っておりますので、これを排除するという考えはございませんので。
#102
○川田龍平君 経営管理実施権の設定、是非していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 これまで自治体独自の森林環境税収の用いた事業では、経済林ではないと判断した人工林に対して四割から五割以上の強度間伐を行っただけで放置されている場合というのが多く見受けられます。そういうような山では、この風倒木は、倒木が多く発生して、風によって倒れてしまって、それに伴う土砂流出や切捨て材の流出など、劣化や破壊を招いているという現実があります。
 他方、自伐型林業の山は風や雪にも強く、壊れない道づくりは砂防や治山効果も発揮していることが分かってきています。安易に経済林ではないということを判断せずに、この森林の持続可能性を考慮して自伐型林業を展開して、防災効果が発揮できる施業にこそ森林環境税というのを使うべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
#103
○政府参考人(沖修司君) 本法案におきまして、市町村は経営管理されていない森林につきまして所有者の意向をまずきちんと確認をした上で経営管理権を取得して、そのうち林業経営に適さず、経済ベースに乗らない森林につきまして自ら経営管理していくということでございます。
 これらの森林につきましては、委員御指摘のように、土砂流出の防止などの公益的機能を発揮させていくために必要な施業をしていくわけでございますけれども、そういう場合には、強度間伐というのはちょっと私はそこは理解はできないんですけれども、そうじゃなくて、針葉樹とか広葉樹が混在するような複層林に誘導していくようなそうした施業、自然林に近いような森林に誘導していくような施業をするものだというふうに考えております。
 具体的には、自然状況に応じまして択伐をするとか、あと、帯状というか、分かりやすく言えば帯状に伐採をするとか、それから、群状又は単木での伐採で広葉樹の導入をしていく、こういうような森林整備を進めることだと思っております。
#104
○川田龍平君 しっかりやっていただきたいと思います。
 森林環境税六百二十億円の配分と使途についても伺います。
 お手元の配付資料を御覧ください。昨年末の税制改正大綱を基に川田事務所で試算したものですが、人口の多い世田谷区には一億二千四百万円、森林が九三%を占める檜原村にはたったの三千八百万円しか配分をされません。人口割りの要素を入れたことは制度の趣旨に反しているのではないでしょうか。私有林が存在しない都市部の自治体では、もしかしたらコピー用紙やトイレットペーパーの購入に充てられてしまって、これ経費削減に使われてしまわないかと懸念をいたします。
 これ、参考人もお話ありましたけれども、特に過疎の山村には環境税以外にしっかりと森林整備のための予算措置を引き続き行うとともに、都市部の自治体では区域外の森林の間伐などにも使うなど、山村自治体が納得できる使途となるように、総務省ともこれ連携して制度設計に取り組むべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
#105
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 この森林環境譲与税の譲与基準のお話でございます。その一つとしては、まず間伐等の森林整備、それから人材の育成、担い手の確保、また木材利用の促進や普及啓発といった税の使途と相関の高い指標といたしまして、私有林の人工林面積で五割、林業就業者数で二割、人口で三割とするとされております。これは、森林整備等が使途の中心であることを踏まえるとともに、木材利用を促進することが間伐材の需要の増加に寄与することとか、納税者の理解が必要であること等を勘案して設定されたものと承知しております。
 農林水産省といたしましては、人口の多い都市部の区とか市等にあっては、山村地域で生産された木材を区とか市の公共施設の木造化に利用していただくとか、また山村地域の市町村との交流を通じた森林整備に取り組むなどを期待しているところでございます。このような税の趣旨や考え方を市町村等へ説明するとともに、取組事例の紹介などを通じまして、都市と山村の連携により森林整備等が一層推進されるよう取り組んでまいりたいと考えております。
#106
○川田龍平君 次に、皆伐したくない森林所有者が不同意である場合、地方自治体が一定の手続を経れば簡単にこれ皆伐できてしまうということであれば、財産権を定める憲法二十九条に違反していることにならないでしょうか。
 また、これ、土地収用法と比較しても手続が簡素化されていて、ほかの法案で慎重に定められている土地収用の手順が森林経営管理法では抜け落ちています。宮崎県などでこれ問題となっている盗伐の横行が事実上合法化されることにならないでしょうか。
#107
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 本法案では、経営管理権の設定に当たりまして、先ほども申し上げましたけど、まずはその森林所有者が同意していないと、これ、動かない話なんですね。同意が大原則でございます。その上で、森林の経営管理を行う責務を果たさない森林所有者に対して、森林の多面的機能の発揮を図るために、やむを得ず市町村の長による勧告、知事の裁定等の一定の手続を経て、市町村に経営管理権を設定することができることとしてございます。
 本件の特例といたしまして、財産権の保障との関係について申し上げれば、森林はその多面的機能の発揮を図ることが重要であること、今般の措置は森林を森林として維持、利用すべき区域にあるにもかかわらず、それがなされていない森林の多面的機能の発揮を図るためのやむを得ない措置であること、三つ目として、森林が適切に経営管理されていることで、森林の機能の回復のみならず財産的価値も回復、増大し、経営管理を行わない森林所有者にも裨益すること、四つ目として、裁定の手続を経て市町村に権利が設定された場合でも、意見を提出した森林所有者から取消しの申出があった場合などには計画を取り消すものとしていること。こうしたことなどから、森林所有者の財産権を不当に侵害するものではないと考えてございます。
 また、土地収用法、土地収用についてのお話もございました。所有権をこれは奪うものではございません。今回の法案は所有権を奪うものではまずないということ、それから、公共の利益となる事業の用に供するものではなくて、森林について森林所有者が行うべき経営管理を市町村が行うものでございまして、森林所有者に損失が生じないことから、土地収用に係る手続と比較して簡易なものとして問題ないと考えてございます。
#108
○川田龍平君 質問ちょっとまだあったんですけれども、ちょっとまた次に、一般の質疑などに回したいと思いますが、是非、防災面、こういう文化面など、この生物多様性の保全などの観点から、皆伐が不適切な森林でも適切な管理がなされるよう、経営管理実施権を設定した森林の施業実施状況を住民に開示するなど、災害発生状況などをまたチェックできるようにすべきではないかということなど主張させていただいて、終わらせていただきます。
 是非、文化庁やそれから国土交通省ですとか、いろいろ関係省庁と協力して森林を適切にやっぱり管理できるようないろんな多面的機能を維持して、これ本当に超長期で管理できるような森林を維持するために是非林野庁としてしっかりやっていただきたいということを申し上げて、終わります。
 ありがとうございました。
#109
○小川勝也君 立憲民主党・民友会の小川勝也でございます。
 大臣がハワイで回顧録を書かれるということでありますけれども、この間、テレビの報道を見ますと、公文書はしっかり保存すべきだという御主張をされておられたようであります。優秀な官僚、役人の皆さんの優れたところは何かというと、やはり書類を整理してしっかり持っているところだと思います。
 私は、青山元参事官はしっかり面会の記録を取っておられると思います。いつ出してくれるんでしょうか。大臣。
#110
○国務大臣(齋藤健君) 私どもがその参事官にヒアリングを、当時の参事官にヒアリングをした結果につきましてはもう既にお話をしておりますが、三年も前のことであるから具体的なやり取りについては記憶に残っていないと。それから、メモですか、メモも残していないということでありまして、ただ、求めに応じて、四月二日ですか、本人は四月二日かどうかは覚えておりませんが、四月頃の求めに応じて官邸の会議には出席したということは記憶をしているということでありましたので、ありのままに御報告をさせていただいております。
#111
○小川勝也君 財務省にしろ防衛省にしろ、後から出てくるということでありますので、将来の農林水産委員会に提出されることにならなければいいなというふうに思います。
 この法案につきましては、私も二十数年来、森林・林業に関わってきてもどかしい思いをずっとしておりましたので、とにかく経営権を森林組合か地方自治体に移譲してもっと施業しやすくしてほしいという要望もさせていただいた思いがあります。
 しかし、データの作り方を含め、林野庁のプレゼンの仕方が今回もまた上手じゃないなというふうに率直に思っております。それは、それぞれが思う森林、あるいは自分たちが考える森林の管理そして施業、みんな一人一人違うんですね。これをうまくデータとかあるいはビジュアルに訴えて整理をするというやり方をもっとしてくれれば議論がもっと高度になったのかなというふうに思うわけであります。
 それぞれ森林は樹種が違います。都市からの距離、あるいは施業のしやすさ、すなわち、なだらかなのか急峻なのか、道が付いているのか付いていないのか、そしてそこに植えられている木はお世話されているのかされていないのか、売ったときの価値が高いのか低いのか、様々違うわけであります。そして、森林所有者も一から百まで全部違うわけであります。
 今、川田委員がお話しになられました、まさに長伐期施業をしようとする意欲の高い山元の森林所有者と、まさに森林組合が何回はがきを出しても応じない都市の所有者、これを一緒くたに議論すれば、それぞれみんな思い描くことが違って議論がきれいにならないということで、本当に歯がゆい思いをしているところであります。
 私は着目したいのは、伐期を迎えているのでいわゆる切って使う、このことは私は大事なことだと思っています。先日の参考人質疑のときにも申し上げましたけれども、北海道の木材もやっと売れるようになったと。これは丸太のまま輸出、こん包材、そしてチップになってバイオマス発電所の原材料、こんな悲しいことがないわけであります。
 そして、不景気だ、調子が悪いと言いながらも、毎年住宅着工件数はそれなりの数字であります。欧州からの輸入材、カナダからの輸入材、フィリピンや外国でプリカットされた住宅がどんどんどんどん建っているわけであります。このギャップを埋めて山元を元気にしたいというのが私の強い思いであります。
 長官、通告しておりませんけれども、木材の自給率は何%でしょうか。
#112
○政府参考人(沖修司君) 最近では、直近の数字で言えば約三五%でございます。
#113
○小川勝也君 それで、日本の山から切られた木で家が建っていないんですよね。これが私は、この国が森林・林業に関する一番近くにある目標だと思うわけであります。
 先日の参考人にもお伺いをいたしましたけれども、先ほど川田委員がお話しされました、超高級材で寺社仏閣を建てるとか和風旅館を建てるのではない一般的な住宅、ハウスメーカーの方が一般の方に販売をする住宅、あるいはこれからCLTを使った様々な建造物も出てくるでありましょう。こういうところに私たちの木材を使うんだと、私は強い思いを持っておりますけれども、大臣はいかがでしょう。
#114
○国務大臣(齋藤健君) 私の思いとしては、やはり日本の住宅は日本の木材で造りたいという思いはあります。
 ただ、過去において、住宅はたくさん造らなくちゃいけないけれどもまだ森林が十分育成されていないという時期に、それは海外のものに頼らざるを得なかったという時代があったのは事実だと思っておりますので、今ようやくそれが逆転をしてきて、供給がむしろ需要を上回るぐらいのものが見込まれるときでありますので、できるだけそれを国内で有効に使えるように努力をしていきたいと思っております。
#115
○小川勝也君 先ほど徳永委員から懸念もありました。需要がないのにばかばか切られたら、材価がただでさえなくなる寸前なのに混乱をいたします。まず需要をしっかり確保して、切るものを切る。私は、これはやはり住宅材、いわゆる一般住宅に使われるように工場である程度部材になった建築材をこれは様々な形で連携をして作る、ここから始まるのが大事だというふうに思っています。
 様々、経年にわたって、いろいろハウスメーカーの方々にもお話をずっとお伺いをしてまいりました。値段がそこそこでロットが整えば我々は使いたいんだ、しかし、決まった数量が出てこないので使えないじゃないかというのが常々のお話でありました。
 長い話をするつもりはありませんけれども、我々の国の木材流通はお上主導でありました。お上というのは林野庁であります。ここで少し木切らせてやろうかというのでぽこぽこ出てきたので、それを業界の方々が流通させる、それじゃ現代のビジネスシーンはもう通用しないわけであります。幾ら欲しいので幾ら供給するということであって、民間からも材が出ていく、国有林からも材が出ていくということでありますと、先ほど徳永委員が懸念された、まず国有林が大型のロットで材を出すということは全くあってはならないことであります。それは価格調整の役割を国有林がしなきゃならないからだと思います。
 ですので、まずロットを整える前にマーケットを、大臣が他省庁の、特に国土交通省の大臣と相談をして、しっかりとマーケットをつくるために、まずは製材施設、プリカット施設を造ることから伐期というふうにならないと話が全然かみ合わないわけであります。このことをまず申し上げておきたいというふうに思っています。
 そして、誰を大事にするか。それは、私も先日、早川の辻町長にお話をさせていただきました。我々が大切にしたいのは在村の方であります。山元の方であります。そして、東京や都会に住んでいて、森林組合からのはがきに無視する人は、私は本当に無視していいと思っています。そういう方々からの判こがないおかげで林道が、作業道が付けられずにずっと苦労してきた森林組合の方々のお話を聞いているからであります。だから住宅建築に国産材が使われないということにも全部つながってきて、それを解消される法案だというので私も浮き浮きをしておりましたけれども、心配しなきゃならない点はほかの野党議員と同じで多々あるところであります。
 ですので、まずは、川田委員からも非常に懸念がありましたけれども、伝統的な建築に用される材をしっかりと将来ビジョンを持って育てておられる方がおられます。それから、住宅はいわゆるはりと柱と壁だけではありません。様々な装飾のために様々な樹種が使われております。お茶室しかりであります。料亭のお部屋しかりであります。それこそがしっかり守ってきたのが日本の文化でありますので、そういった伝統建築、伝統工法に使われる高級材、そしてそれを山元でしっかり守っておられる方を林野庁としてはこの法案が通った後もどういうふうにしっかり守り育てていくのか、改めて長官の心意気をお伺いしたいと思います。
#116
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 本法案におきまして、森林所有者自ら管理経営できない森林について、森林所有者に代わって市町村や意欲と能力のある林業経営者に経営管理を担ってもらうための今回は仕組みでございます。これまで高級材を供給するために自ら林業経営を実施してきておられた所有者の皆様については、引き続きここはきちんとやっていただきたい。特に、資料も、ちょっと参考資料で意見をお示ししている中で、齢級配置を見ると山型になっていますね。その特に右側の高齢級に立っているところ、ここが役物というようなものが産出する場所でございまして、こうしたところは皆さん大切に管理してやってきております。私たちはそれが大事にしてやっていくべきものだと思っています。
#117
○小川勝也君 そういう山と私たちが懸念している山とは全く違うわけであります。まあ早い話が、全然、木、素材の価値が対価としてお金を受け取れないので、もっともっと効率的に材を搬出しないと外材と対抗できないということであります。先日も申し上げました。カナダは、いわゆる平らなところで木材生産がなされますので、物すごく効率がいい。そして、言うまでもなく、機械化がどんどん進んでいるわけであります。そして、バンクーバーからずっと横浜に来て、そこから苫小牧に来て切られても我々の木材が対抗できないということであります。
 しかし、私たちは今、いわゆる材価が低いということをある程度山元の方に許容していただける素地がやっとでき上がりました。そして、ここからは、先ほど申し上げましたように、製材工場やプリカット工場や、あるいは効率を追求すると怒られるかもしれませんけれども、効率的な大型の加工場ができればコストが下がります。そして、施業ももっともっと効率していかなければなりません。大きな道、中くらいの道、そして細い道、山にはしっかり道を付けて、大型の林業機械が上がれるようになって一度にたくさんの材を搬出できるようにならないとコストは下がらないんです。このことをずうっと私は申し上げてきたわけであります。ですので、それができるのは素材生産業者ということになります。大型の機械は、あるいは高級林業機械は、高性能の機械はべらぼうに高いわけであります。ですので、その方々に対する融資額も今回もう一つの法律で変えていただいたというふうに確信をするわけであります。
 そんな中で、素材生産業者についてお伺いをいたしますけれども、先日も参考人の方と有意義な議論をさせていただきました。
 一つは、徳永委員が本当に懸念しているように、他業種からの参入なんてできるのか。私は、陸地で土木をやっていた会社についても、もう数年は無理だと思います。いわゆる重機を扱っていた会社でも無理だと思います。そして、林業、傾斜地、そして使う機械、労働安全衛生が全然違うんです。ですから、素材生産業者は、それはしっかりと林野庁が私は認証してほしいと思います。全く仕事のできない会社と、モラルを守って頑張って頑張って人材を育ててきている会社と一緒くたにされてはかないません。
 ですから、どこかで、いい素材生産業者とはこういう要件だ、そしてその仕事をちゃんとチェックできるシステムを私はつくってほしいと思いますけれども、素材生産業者への他産業からのいわゆる参入、これについては消極的な答弁をいただきたいことと、そして立派な素材生産業者を育てるためにどういう工夫が用意されているのか、御答弁をいただきたいと思います。
#118
○政府参考人(沖修司君) まず一つ目の件でございますけれども、新規参入の応募の可能性でございますけれども、効率的かつ安定的な林業経営が行えるか、またそれから、林業生産活動を継続して行えるかとか、労働安全が確保できているのかとか、こうしたことが確実に行えるかということを判断できなければ、意欲と能力のある林業経営者として選定することにはならないと考えております。ですから、応募としては可能であったとしても、選んでいく過程においてはきちんと選択されるのではないかなと考えております。
 また、意欲と能力のある経営者が、じゃ、具体的にその県がどのように判断をしていくかという基準の目安といいますか、その辺の考え方でございますけれども、今申し上げたことにも関係しますけれども、素材生産とか造林、保育を実施するための実行体制がちゃんと本当にあるのかということ、それから、主伐を行った後に再造林を確実に実施するなどの林業生産活動を継続してやっていけるかということ、それから、この間、参考人質疑で来ておられた松岡さんも言っておられましたけれども、伐採、造林に関する行動規範、自分たちはこうやってやるんだと世間に対してお約束をするということ、こうしたものを策定しているようなことは非常に大切なことだと思って、こういうことを想定しています。
 都道府県が意欲と能力のある林業経営者の公表を行う際に、こうした基準に基づいてしっかり評価をしていっていただきたいと考えておりまして、経営管理を適切に行っていないような事業者や基準を満たさなくなった事業者の場合には経営管理実施権を取り消すというところまできちんとしていく必要があると思っておりまして、そのような事業者を結果的には公表リストから削除するということ、こうしたことも運用していきたいというふうに考えております。
#119
○小川勝也君 私は、かつてオーストリアやドイツの林業を学んでこられた方と一緒に仕事をした経験がありまして、その方と林野庁の幹部の方と意見交換もさせていただいたことがあります。その方も私もでありますけれども、相当きつい言葉で林野庁の関係者にお話をさせていただきました。それは、日本はヨーロッパに比べて三十年遅れているという言い方をさせていただいたところであります。
 しかし、それは、たくさんの木を切り過ぎてしまって、伐期を迎えた木がなかったので、その間、林業が停滞してしまったという残念な理由によることを私はよく知っておりました。そして、その間、間伐に対する補助事業、補助金で、よくも日本の山を守ってくれたという感謝の気持ちで実はいっぱいであります。しかし、遅れているのは事実であります。何が遅れているのか。高性能林業機械化、それから路網の面積、距離、そして林業に携わる方のスーツ、ウエア、そして労働安全衛生であります。
 労働安全衛生は、チェーンソーをベースに、倒れるぞ、これが林野庁の労働安全衛生でありました。民間の方からの助言もいただいて、今格段に進歩をしていただいたのはよく分かっています。機械化がまだやっぱり遅れています。先ほど申し上げましたように、たくさんの木を一度にばさばさ切って、そして機械でたんたんたんと積んで、たくさんの材を下ろしてこないとコストが下がらない。下がらないと家が建たない。家建たないとその森林からの恵みをお金に換えられない。これは大事なことであります。
 そして、あと二つ、ここは大事なところでありますけれども、植林をしてくれる人材は枯渇します。いなくなります。先輩方が本当に頑張ってくれて、何とかつないできています。ですから、アシスト、機械化、これが急務であります。そして、林業を紹介する絵写真の中にいつまでチェーンソーを出すんですか。森ゆうこ議員にチェーンソーは任せてください。林業はハーベスタで木を切る、そうしないと人は集まらないんですよ。
 この二つの機械化について、これは大臣に決意をお伺いして、私の質問を終わります。
#120
○国務大臣(齋藤健君) 私も、実は作業をしている山に入って、フォワーダとかプロセッサーが実際に稼働しているところも二度ほど別の地域で見させていただきました。機械化というのがいかに重要かということ、にもかかわらず、まだ下刈りのところが非常に大変な労働力でやっているという現場も見てまいりましたので、何とかそこの機械化が推進できないかなという思いは委員と共有していると思います。
 今、それなりに高性能林業機械の開発と導入を進めてきておりまして、台数は増加をしてきていまして、平成二十八年度においては、ハーベスターのほか、フォワーダ、プロセッサーなど、車両系の機械を中心に今約八千台となっておりまして、十年前に比べると約二・六倍に増加をしてきています。
 また、これに伴って、高性能林業機械による素材生産量というものも増加をしておりまして、今それが素材生産量全体に占める割合は七二%まで来ているということでありますが、今御指摘のように、まだまだ機械化が進んでいない造林とか育林作業、御指摘のあったアシストスーツの開発ですとか、それから今私申し上げた下刈りがうまくできる機械の開発、これは大きな課題だろうと思っております。
 問題意識は共有していると思いますので、これら取組により、低コストで効率的な林業の確立に向けて機械化を一層推進してまいりたいというふうに考えております。
#121
○小川勝也君 終わります。
#122
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。
 内閣の最高責任者が、この一年間、虚偽の答弁を続けていた可能性がある、疑惑は濃厚であると、誰が見てもそういう状況になっていて、このまま本当に続けていいのか、国会全体に関わる問題になっていると思います。
 そして、当委員会においては、獣医師に関わって加計問題ということで最近も新たな文書が出されましたけれども、この中身を読んでも、やっぱり関わる人の名前も出てきている、疑問も湧いてくるわけです。
 ですから、是非、私はこの委員会としても、先ほど川田議員も要求されましたけれども、やっぱり解明するための集中的な質疑の場を設けていただきたいし、その際、しっかり参考人を呼んで解明に当たっていただきたいと。これは与党が拒否しなければ実現できる話ですので、そのことを改めて申し上げておきたいと思います。
#123
○委員長(岩井茂樹君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をいたします。
#124
○紙智子君 それで、前回の続きの質問をいたします。
 素材生産者の問題からですけれども、林野庁は意欲と能力のある林業経営体、素材生産者を都道府県に選定させる、これは三十六条。算定基準について、これ説明を簡潔にお願いします。
#125
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 森林経営管理法案におきましては、都道府県は応募した民間事業者のうち、経営管理を効率的かつ安定的に行う能力を有すると認められること、それから経営管理を確実に行うに足りる経理的な基礎を有すると認められること、こうした要件に合致するものを公表するということで考えておりまして、具体的な判断基準といたしましては、素材生産や造林、保育を実施いたしますための実行体制が確保されていること、主伐を行った場合には再造林を確実に実施するなど、林業生産活動を継続して行えること、また伐採、造林に関します行動規範を策定していることなどを想定しておりまして、現在、その規模の大小ということを問わないということにしてございます。
#126
○紙智子君 林野庁は、二月の六日に林業経営体の育成について長官通知を出しました。その内容は、素材生産の生産量又は生産性の増加とか、原木の安定供給、流通合理化等、それから主伐後の再造林の確保、造林、保育の省力化云々ということで七項目ありますけれども、さきに説明をされた法文上の選定基準と長官通知の七項目の選定基準というのは同じなんでしょうか。
#127
○政府参考人(沖修司君) まず、本年二月六日付けで都道府県等に発出いたしました長官通知でございます。これは林業経営体の育成についてでございますけれども、林業経営の集積、集約化の受皿の確保が必要であるとの認識に基づきまして、意欲と能力のある林業経営体へと育成を図る林業経営体の考え方を示したものでございます。
 本通知は、地方自治体に対する技術的助言という位置付けで発出したものでございまして、本法案が成立した場合には、同法に基づき経営管理実施権の設定を受け得る民間事業者に係るものとして改めて発出することを検討している旨、都道府県に対して周知をしているところでございます。
#128
○紙智子君 基本的には同じということでいいですか。同じかどうか、基本的には同じかどうか。簡単に。
#129
○政府参考人(沖修司君) 基本的には同じことを考えてございます。
#130
○紙智子君 選定基準は基本的に同じと言われたんですけれども、これ既に長官通知によって選定がどんどん行われているんですね。まだ法律が通っていないのに、こういう行政通知を既成事実化するというのはおかしくないですか。
#131
○政府参考人(沖修司君) お答えします。
 先ほど申し上げましたように、結果的に同じになるかもしれませんが、そこはもう一度きちんと私たちも検討して、再度通知をするという形でこれ都道府県等についてお伝えをしているところでございますけれども、都道府県が公表していることにつきましては、二十九年度のやっぱり補正予算、それと三十年度の当初予算においても……(発言する者あり)いや、ここは大事なことなんですけれども、この今回出した通知というのは、二十九年度補正予算それから三十年度予算においてこのような事業体を重点的に支援していくためにこうした通知を出したということがポイントでございます。
#132
○紙智子君 まだ法律は通っていないわけですよ、まだ審議の途中なわけで、もしかしたら通らないかもしれないと。それなのに、先に既成事実化をするというのはおかしいんじゃないですか。私は一旦止めた方がいいんじゃないかと思いますけれども。
#133
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 結果的にということで、先ほど申し上げたように同じになるかもしれませんけれども、これも、通知を出しましたのは、もう一度申し上げますけれども、二十九年度の補正予算及び三十年度当初予算において林業経営体を重点的に支援していく観点からこの通知を出しているものでございまして、先んじて出していると、法案が成立前に、法案のためのもので出したというものではございません。
#134
○紙智子君 何かそこがどうもよく分からないんですけれども、林業経営体として公表されているのは私も見ました。三十五道府県でもう出ています。宮崎県も公表しているんですけれども、その中に盗伐業者も入っているんじゃありませんか。
#135
○政府参考人(沖修司君) 私たちも、その点につきましては以前別の議員から御指摘をいただいたところでございまして、確認をいたしましたけれども、それは盗伐業者ではございません。反対に、盗伐のための被害を受けた立場にある業者と理解をしてございます。
#136
○紙智子君 そうでしょうか。我が党の田村貴昭事務所の調査で、宮崎県の被害に遭った森林所有者は、盗伐している業者を現場で捕まえて警察に通報したというふうに証言しているわけですね。公表された林業経営体の中には盗伐業者が入っていたんですよ。
 参考人質疑で先日、松岡参考人からも、事業者の中には荒い者がいる、盗伐問題もあると、山が荒れていないか危惧しているというふうに言われました。
 こういうふうな選定基準で悪質な業者も選ばれて、木の切り逃げが起こるような可能性が出てくるということじゃないんでしょうか。
#137
○政府参考人(沖修司君) 今お名前が出ましたのでお話をいたしたいと思いますが、五月十六日の衆議院農林水産委員会におけます田村委員の御指摘を踏まえて、宮崎県に事実関係の確認を行っております。
 宮崎県からは、宮崎県盗伐被害者の会が県内で発生した盗伐事案に関わったとしている伐採業者の中に、県が意欲と能力のある林業経営体へと育成を図る林業経営体として公表した二十五会社のうち一社が含まれているものの、この事案に関し具体的に確認したところ、被害森林に隣接する森林所有者が当該森林を自己所有の森林であると錯誤して仲介業者に販売していること、仲介業者から買い受けた当該事業者は、伐採を開始したものの、他人の山を誤って切らないよう自ら司法書士に依頼して隣接所有者、所有会の確認を行った結果、誤伐の事実が判明したものであること、県警も盗伐でなく誤伐として取り扱っていることなどの状況から、当該事業体に盗伐をしようとする悪意は認められず、県として特段問題はないと判断しているとのことでございました。
 林野庁といたしましては、都道府県に対し、法令遵守はもとより、適切な森林を取り扱う者が育成を図る林業経営体として選定されるよう指導、助言に努めてまいる考えであります。
#138
○紙智子君 やっぱりちゃんとチェック、点検しないと、起きかねないという問題だと思うんです。
 それで、この法律で問題がある業者が選ばれて、逆に頑張っている林業者が外されないかという不安もあるわけです。
 先日、高知県の佐川町に行きました。堀見町長さんにもお会いしました。佐川町では、地域おこし協力隊を募集して自伐型林業に取り組んでいます。基本的には皆伐はしません、間伐を繰り返して持続可能な林業を行っていますというふうに言われました。
 自伐型林業の現場も見に行きました。意欲と能力のある林業経営者から自伐林家などを外されるんじゃないかという懸念が出されました。自伐型林業などの現場の方の声も聞いて、先ほどもやり取りありましたけれども、それを踏まえて支援もするべきだと思います。
 また、学者の方とも懇談したんですけれども、林業界からも異論が出ているというんですね。さっき森林組合も直前になってから聞かされたという話が出ていましたけれども、やっぱり本来早く聞かなきゃいけない人から聞いていないという側面があると思うので、今からでも意見を聞いてほしいと。
 大臣、聞いていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#139
○国務大臣(齋藤健君) 法案作成過程において関係の皆さんから意見を頂戴するのは当然のことだと思いますし、この法案がもし通していただいた後におきましても、その運用について、恐らくこれいろいろな疑問、問題出てくる法案だと思っていますので、しっかり意見を伺いながら進めていきたいというふうに考えております。
#140
○紙智子君 それから、市町村の問題ですけれども、新たな経営管理システムの導入によって、市町村には経営管理意向調査や経営管理権集積の計画の策定、それから経営管理権の設定、不明森林所有者や不明森林共有者の探索、市町村経営管理事業の実施などが求められることになります。
 地方公務員が、一九九四年をピークにして、合併など行政改革などで約五十四万人減少したと。林業一般職員も二〇一七年は三千七十五人まで減少しているということであります。林野庁自らも、マンパワーそして知識双方ともに不足している状況にある、市町村に期待されている役割を十分に果たせる体制とはなっていないというふうに自ら言っているわけですよね。
 国は、自らの責任を棚上げにして市町村に新たな負担を押し付けて、本当にこれやれると思いますか。
#141
○政府参考人(沖修司君) 本法案におきましては、市町村はその責務として、地域の森林の経営管理が円滑に行われるよう必要な措置を講ずるよう努めるものとされております。主体的に取り組むということが求められておりまして、その実施体制の整備は重要な問題と、委員御指摘のように大切な問題だと思っております。
 そのため、市町村が林業技術者を地域林政アドバイザーとして雇用する取組を推進するとともに、隣接市町村と連携して共同で事業を行うことが可能であるほか、本法案において、都道府県による市町村の事務の代替執行ができるなどの制度を導入いたしまして必要な体制整備に向けた取組を進めることとしており、市町村において新たなシステムをしっかり推進いただけるものと考えております。
 いずれにしましても、国としてもしっかり支援をしてまいりたいと考えております。
#142
○紙智子君 おとといの参考人で、野口参考人は、林業は百年の大計を立てて担い手をどうするか、支援をどうするかを決めることによって初めて成り立つんだと、今の自治体では無理だと言われました。林業に力を入れている早川町も百年の森林づくりというふうに言っているわけです。一時的な支援では限界があるというふうに思います。
 農水省は、林業技術者を地域林政アドバイザーとして市町村が雇用するというふうに言うんですけれども、しかし、地域林政アドバイザー制度というのは、嘱託職員等として雇用というように明記しているわけですね。非常勤職員でその役割を安定的に果たせるんでしょうか。
#143
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 本法案の施行に当たりましては、市町村の実施体制の充実を図ることが大変重要、不可欠でございますので、市町村が林業技術者を地域林政アドバイザーとして雇用する取組を推進することとしてございます。地域林政アドバイザーによる林務行政に関する指導とか助言、こうした活動を通じまして、委員御指摘のように、市町村では林務経験の少ない職員が多うございますので、そうした方々、市町村の職員への技術とかそのノウハウが伝えられていくということを期待しております。
 また、農林水産省といたしましても、森林技術総合研修所において、市町村職員を対象とした森林・林業の実務に関する研修とか、森づくりの知識を有する森林総合監理士、フォレスターの育成を通じました市町村への技術的支援や指導、助言などを行っているところでございまして、こうした取組によりまして市町村の体制の充実を図ってまいりたいと考えております。
#144
○紙智子君 火曜日の参考人質疑でも、野口参考人からは、市町村にはほとんどプロとしての職員がいないというふうに指摘がありました。外部人材の活用ではなくて、市町村が林業の専門職員の増員や育成ができるような支援をすべきではないかと思いますけれども、ちょっと簡潔にお願いします。
#145
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 各市町村に林務担当職員をどのくらい配置していくかということにつきましては、これは市町村長の御判断によるものであるため農林水産省としてお答えすることは困難でございますが、一方で、当法案は平成三十一年度からの施行を目指しているところでございまして、市町村が円滑に業務に取り組めるよう、先ほどもございましたけれども、市町村職員を対象とした研修やフォレスターによる技術的支援、指導による市町村職員の育成を進めるとともに、市町村へ施策の重要性について丁寧に説明する中で、市町村の体制の構築についても必要があれば助言をきちんとしてまいりたいと考えております。
#146
○紙智子君 長きにわたって安定した森林の維持管理を行うためには、この林業担当職員の増員や育成というのは重要だと思うんですね。自民党政権は、行政改革などを通じて地方公務員の削減を推進してきました。本当に森林を維持可能な形で次世代に引き継ぐということであれば、地域に根を張ったやっぱり専門職員の拡充がそれこそ求められているというように思います。
 続いて、所得の問題です。林業の所得についてお聞きします。
 昨年六月九日に閣議決定した未来投資戦略二〇一七は、林業の成長産業化と森林の適切な管理と題して、林業所得の向上のための林業の成長産業化の実現と森林資源の適切な管理のために新たな仕組みを検討するとしています。
 この新しい森林管理システムというのは、森林所有者の所得を増やすんでしょうか、増えるんでしょうか。
#147
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 今般創設することといたしておりますこの新たな森林管理システムにおきましては、経済ベースに乗ります森林の場合には、販売収益から伐採等に要する経費を控除してなお利益がある場合に森林経営者は森林所有者に金銭を支払うということとしてございます。
 なお、このシステムにおきましては、経営管理実施権は林業経営者の同意に基づいて設定されるものでございまして、集積、集約される森林については基本的に経済ベースに乗るものと想定をしていることに加えまして、経営管理実施権の設定を受け、林業経営者は安定的に事業を確保し、計画的に林業経営を営むことが可能となりますことから、経営規模の拡大や効率的な作業が実現されることにより、森林所有者に対しても利益が還元されていくということを考えてございます。
#148
○紙智子君 新しい管理システムで果たして増えるのかなということなんですけれども、法案では、市町村から委託を受けた民間事業者は、販売収益から伐採等に要する経費を控除してなお利益がある場合において森林所有者にお金を支払うと、利益を還元することになっているわけです。
 市町村が定める経営管理権集積計画では森林所有者に支払われるべき金額の算定方法などを記載することになっている、これ四条二項五号ですけれども。森林所有者の取り分というのは、一体何割になるんでしょうか。
#149
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 森林所有者に支払われるべき金銭の額の算定方法につきましては、経営管理権集積計画におきまして、市町村と森林所有者が同意の上、個別に定めることとしております。
 経営管理権集積計画の作成段階においては、木材の販売収益や伐採等に要する経費が確定しないため、森林所有者に支払われるべき金銭の額の算定は、木材の販売収益から伐採経費や造林経費などを控除する方法によるものと想定しております。
 こうした事情から、森林所有者の取り分が木材の販売収益の何割になるかについてはあらかじめ示し得ないものと考えております。
#150
○紙智子君 新しいシステムというのは森林所有者の所得を上げるものになっているのかということがはっきりしないと、川下のためのシステムになりかねないと思うんですよ。
 川下の素材生産者は、コスト削減を図るために一定のまとまった森林が欲しいというふうに思うわけですよね。それでも採算が取れない、赤字になることもあると。林業経営者が赤字になったときに、林業経営者は経営管理権を手放す可能性があると。市町村が新しい林業経営者を探すことになると思うんですけれども、経営見通しのある信頼できる民間事業者じゃないと、森林所有者は安心して山は出さない、現状維持でいいという判断になるんじゃないんでしょうか。で、森林所有者は、固定資産税などの負担は残るわけです。
 それでも、取り分が分かる制度にしないと、所得向上といううたい文句に反するんじゃないかというふうに思うんですけれども、いかがですか。簡潔にお願いします。
#151
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 経営管理実施権を与えられる意欲と能力のある林業経営者でございますけれども、この者につきましては、自らが経営管理を行う、林業を行う中でそうしたものが生み出せると、林業がやっていけるという前提の下で彼らは計算をして、自分たちとして了解したものについてこの契約を、委託を受けていくという形になります。
 ですから、そうしたきちんと林業がやれる者を意欲と能力のある林業経営者と指定してございまして、委員が御指摘のようなことは起こらないというふうに考えてございます。
#152
○紙智子君 ちょっとなかなか、自信を持ってお答えいただいていないというのが本当に不安なんですけれども。
 それで、林野庁は四月に、森林・林業改革の推進で、森林・林業改革に係るKPI設定の考え方というのを公表しました。KPIというのは、重要業績評価指標と言われています。木材の供給量は、千五百万立方メートルから十年後には一・八倍の二千八百万立方メートルに増えると。付加価値も、二千五百億円が五千億円に増えるというふうに試算しています。
 でも、よく見ると、外材も含めた国内の木材、木製品の需要量、それから輸入丸太供給量、それから丸太価格は据え置くことを前提に試算されているんですよね。人口減少する社会になるのに全て据え置いて、その試算というのは妥当なんでしょうか。
#153
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 林業の成長産業化と森林資源の適切な管理を実現するため、目標といたしますKPIとしては、新たな森林管理システムの対象となる私有林、私有人工林に由来する林業全体の付加価値生産額を増大させていくこととしてございます。その前提となる国内生産額の試算は、木材価格や外材も含めました木材の全体需要量などに影響を受けますが、木材は国際商品となっており、その価格とか需要の動向につきましては、世界経済の動向に大きく左右されるため、十年後の情勢を見通すことは困難であります。
 このことから、価格等を現時点の水準で据え置きまして、国産材の生産量が増加するとの前提を置いて試算をしてございます。
#154
○紙智子君 そうなると、やっぱり資料に出てくる金額って本当にこんなになるのかなというのはあるんですけれども。
 それで、やっぱり輸入材を国産材に置き換えるという話もされてきたわけですけれども、それは歓迎すべきことだと思っていますよ。丸太価格、需要量、供給量を据え置いた試算が妥当なのかということを私は聞いてきたわけだけれども、現実に心配されるのは自由化の問題があるわけですね。参考人の早川町の辻町長からは、自由化の中で一気に日本の林業が衰退したという発言がありました。
 日EU・EPAの影響試算では、EU産の製材、集成材を始めとする輸入品の価格が下がって、国産価格も下がると。TPP11の試算も、合板を始めとする輸入品の価格が下がって、国産品の価格も下がると試算をしています。
 それで、これ、自由化で価格が下がろうとしているときに国産材の供給量を一・八倍にするという、これそうなるんだろうかと。今以上に価格が低下するんじゃないんですか。森林経営者の利益は増える、森林所有者の所得が増えるということになるんでしょうか。
#155
○政府参考人(沖修司君) 国産材の試算に、国内生産額の試算に当たりましては、国民経済計算などの基礎資料となる産業連関表ですね、これを用いておりまして、試算の出発点となる、言わば原料である丸太の価格は据え置いておりますけれども、木材製品に係る産業分野の国内生産額は、日EU・EPAの影響を考慮して、減じて積算をしているところでございます。
#156
○紙智子君 利益が増えるのかということを聞いたんですけれども。
#157
○政府参考人(沖修司君) 失礼いたしました。
 関税引下げ交渉におきましては、長期の関税削減期間等を交渉で獲得することにより、その影響が生じることのないよう、又は限定的なものになるよう、最大限の交渉努力を行ってきたところでございます。それでも、長期的な影響として国産材の価格下落が懸念されることもあり、生産向上とかコスト削減によりまして、国内林産業の競争力強化のための国内対策を講じることとしてございます。
 このように、交渉による国境措置と国産材の競争力強化のための国内対策によりまして、国産材の価格低下の影響も含めて影響を生じさせないための措置に万全を期すこととしてございます。
#158
○紙智子君 やっぱり余りにも現実離れした机上の空論になっていると思うんですね。やっぱり国産材を活用して森林所有者の所得が上がると、上げることが見込まれれば、これは生産意欲は高まると思うんですよ。
 今、国産材を使用するメーカーが増えているんです。国産材、今、もて期ということで報道されていますよ。なぜ国産材にシフトしているのかというと、それは輸入材の価格が上がっているから。大手メーカーは、為替相場を見ながら、用途に合った木材を仕入れるために調達先を変えているわけです。大手木材メーカーは、輸入価格が上昇しているから国産材に切り替えているというふうに思うんですね。バイオマス発電会社は、今でも国産材が高いから安い木材を求めています。新しい森林管理システムというのは、こういう企業の需要に応えるためのものなんじゃないんですか。大臣。
#159
○国務大臣(齋藤健君) 新しいシステムが企業の需要に応えるためのものだというのは、ちょっと私、今素直に聞いて、そういう解釈もあるんだなというふうに思いました。
 このまま放置すれば、森林所有者の人たちが何もしないまま山は荒れていってしまうと。何とかしてそれを公的に管理するか、あるいは経済的に乗るものについては、そこは企業でもいいわけですけれども、意欲と能力のある経営者の人に面倒見てもらえないかという思いで、この今荒れ放題になりつつある山を整備をして残していこうというものでありますので、今の御質問にはちょっと答えが詰まってしまいました。済みません。
#160
○紙智子君 やっぱり、試算の中身も含めて都合のいいところで据え置く部分を置きながらやるということになると、やっぱり後々、多くの人たちがこれからどうするかといったときに不安になると思うんですよ。
 それで、安倍首相は、戦後以来の林政改革に挑戦しますというふうに言いました。それは、自発的な林業の経営権を言ってみれば取り上げて、地域防災の担い手である森林所有者からも山を取り上げるものになるんじゃないかと、地域経済も森林の持つ公益的な機能の発揮も、これ壊しかねないものなんじゃないかというふうに私は言わざるを得ないと、そういうふうに指摘をして、質問を終わりたいと思います。
#161
○儀間光男君 日本維新の会の儀間でございます。
 林業経営管理法案についての質問をさせていただきますが、本法案は市町村の森林管理費の財源の確保のために政府が編み出した法案だと、こう認識をします。
 その前に、通告はしていないんですが、ここに一つの格言があるので紹介しますから、大臣かどなたか、感想を聞きたいと思います。人間、今日食べるには穀物を植えよ、十年の計を立てるには人をつくれ、国家百年の計を立てるには木を植えよと、こういう至言があります。
 今の世相を見透かして先人たちが指摘したような極めて至言というか宝の言葉だと思うんですが、御感想を大臣、あればいただきたいと思います。
#162
○国務大臣(齋藤健君) 私も自分たちの子孫に、子や孫にこの豊かな森林資源というものをやはり残していきたいという思いはあります。その一方で、子供たちが今日食べる食べ物を稼ぐために仕事もしなくちゃいけないということも一方であるわけであります。
 そういう様々な思いをこの格言は表現をされているのかなというふうに思っておりますが、木というのはそれほど長期的な発想で取り組んでいかなくちゃいけないということはそのとおりではないかなというようには思っております。
#163
○儀間光男君 突然の御指名で失礼をいたしました。ありがとうございます。同感だと、こう思います。
 さて、したがって、今回、森林環境税、これを徴収と使途の面から少し聞きたいと思います。先ほどの川田さんとかぶる面が多々あって、でも言葉は違いますから、答弁一つになる可能性はあるけど言葉は違いますから、お答えいただきたいと思います。
 まず、徴収と配分ですが、森林面積の割合は、山と都心部、山村と都心部、あるいは山を持つ都道府県とそうじゃない都心部との、地方とのその格差は当然ありますね。当然ありまして、今般導入をされるはずであろう森林環境税を一律配分することはなかなか難しいと思うんですね。傾斜配分が必要だと思うんです。それをやるには国民一人一人の納得、理解が得られないというと、なかなか使い分けがしづらいというような状況になっておると思うんです。
 そこで、森林環境税の使途の範囲と、また市町村、これ市町村税ですから、市町村のために作り出した法案ですから、市町村の使途を明確化する必要があると思うんですが、これらの対策についてどのようなお考えをお持ちかを教えていただきたいと思います。
#164
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 森林環境譲与税の譲与基準について、まずお話をさせていただきます。
 これにつきましては、間伐等の森林の整備が一つ。それから二つ目として、人材育成それから担い手の確保ですね。三番目として木材利用の促進や普及啓発といった税の使途と相関の高い指標といたしまして、一つはまず私有林の人工林面積で五割、それから二つ目として林業就業者数で二割、三番目として人口で三割とすることとされてございます。
 これは、森林整備等が使途の中心であることを踏まえるとともに、木材利用を促進することが間伐材の需要の増加に寄与することや納税者の理解が必要であること等を勘案いたしまして設定されたものと承知してございます。
 農林水産省といたしましては、人口の多い都市部の区とか市等にあっては、山村地域で生産されました木材をその区とか市の公共施設の木造化に利用することや、山村地域の市町村との交流を通じまして森林整備に取り組むなどを期待しているところでございます。このような税の趣旨や考え方を市町村等へ説明するとともに、取組事例の紹介などを通じまして、都市と山村の連携により森林整備等が一層推進されるよう取り組んでまいります。
#165
○儀間光男君 今お答えになったように、なるほどこれは人工林に対する法案ですけれど、山には自然林もあって、自然林もいろいろ、国土保全を始め、防災あるいは水の涵養などなど、多くの機能を持っておるわけですが、ここは人工林のみということになっております。
 これ、こう見ていると、徴収は個人住民税で市町村が乗せて、併せて賦課徴収をすると、それを全額国庫へ納めてくださいと。国から、今お話のあった、私有人工林の面積に十分の五、就業者に十分の二、人口に十分の三を案分すると。しかも、その使途目的が、使途が、間伐や人材の育成、担い手の確保、木材利用の促進や普及啓発等の森林整備及びその促進に関する費用。それで、インターネットなどを利用して結果の公表をする、こういう枠組みがされているわけです。
 私は、執行する側、市町村長側から少し見てみたいんですが、こういうくくりになりますというと、都市部でこの法律の対象となるのは木材利用の促進の普及啓発、これだけだと思うんですね。
 例えば、他の都道府県の例示しては申し訳ないので、ここで沖縄県を例示に挙げますけれど、沖縄県は人工林はほぼゼロです。森林はございません。密林があります。いわゆる自然林ですね。人工林って、沖縄北部、国頭村のちょっとした傾斜に秋田杉が少し植わっております。これは五、六十年前にいろいろ試行錯誤しながらやったのが立っておりますが、それ以外はほとんどないんですね。
 それで、沖縄の森林業とはどういうことかというと、いわゆる自然林の中から木材チップやあるいはリュウキュウマツの輪、あれいろんな、真っすぐ伸びないですから、カーブを切ったり、いろんな円形を作るんですよ。だから、それを使った家具調度品、こういうものにリュウキュウマツを使っていて、このチップ材とリュウキュウマツの家具調度、あるいはリュウキュウコクタンの沖縄三線のさおですね、こういうものしか有用材はないんです。
 そんな中で、しかも、例えば那覇市だというと、人口三十三万名ぐらいおりますが、ここは全く山はありません。あるのは、国立公園、首里城跡の国立公園、あるいは市立公園。私がおる浦添市なんというのは、県立公園と市立のちっちゃな公園。したがって、ここで林業行政をやれといったって、なかなかできないんですね。普及啓発はできたにしても、林業行政を人を充ててやる、普及啓発だけでもやるということで予算配分されてきて、ここでくくりのあることでこの予算を使途していけるかどうか、最後の公表に至るまでやっていけるかどうか、非常に心配なんですね。私が市長として考えたら、ないんですよ、金は来たものの使い道がないと。
 こういう状況下にあって、実は私は、この財源は一〇〇%山に充てるべきだと、こういうふうな考えがあるんです。ということは、都心部の人も川中の人たちも、いわゆる山から受ける恩恵は国民ひとしくあるわけですから、水を使ったりね。あるいはCO2の吸収材として、あるいは国土の保全であるとか防災機能であると。つまり、治山治水の機能があって、これ国民ひとしく、一億二千七百万ぐらいの国民ひとしくこの恩恵にあることから、これは国民大きな心で、都市部の皆さんは山に皆使ってくださいというようなことを促進してはどうかと思うんですが、その辺はどうなんでしょうか。
#166
○政府参考人(沖修司君) 今沖縄の例を引用されてお話をされました。まあ極端というか、非常にティピカルな例だと思いますけれども、森林環境税は、元々は森林整備の促進を図ることを目的として創設されたものでございます。
 そうはいいましても、今回、都市部において木材利用をするということが入っておりまして、森林の少ない都市部において木材を利用するということは、そうした木材の需要、例えば間伐材等の需要増加につながりまして、山間部の森林整備に貢献できるであろうと。都市部で木材を使うというということは、そういった山側への森林整備への貢献につながるんであろうということ。それから、森林環境税を広く都市部の住民から負担いただいていることを鑑みますと、木材利用等の都市部にも存在します需要について使途の対象に加えることで、都市部の納税者の皆さんの御理解の促進につながるであろうというようなことから、今回、その税の使途について木材利用や普及啓発というのを入れております。
 ほかの地域でも、都市部で森林がない地域がございます。例えば、そういった地域と山間部の地域が姉妹提携を結びまして、そこで、都市部の環境税で木材を買う、その木材の出どころは姉妹提携の山村の産出したものを使うとか、そんなようなお付き合いをする中での税金の使い方みたいなものを今現在検討されているやに聞いております。
#167
○儀間光男君 次に質問しようと思ったら先に答弁してくださって、提案しようと思って、ありがとうございました。
 とはいってもですね、とはいっても、なるほど建築法が変わりまして、木造だって三階建てまで今オーケー出ましたね。木造建築、三階建てまではいいですよと。したがって、学校造ったり公民館造ったり。また、そういう需要は山間部の人よりは都市部の人が多いですから、だからそこだけはよく分かるんですよ。そこだけは分かるけれど、ほかに言った防災のための山であり、治山治水ね、それから国土保全、里水の確保、そういうもの、多くの機能が、国民ひとしく、国民は恩恵を受けているわけですから、そういうことも含めて全額山に持たせなさいよと、こういう考えを僕持っているんですよ。それで、僕は総理でも大臣でもないから、僕が言ったって通らない話は分かっているんですけれど、そういう心だけは訴えておきたいと、こう思うんです。
 そこで、例えば山梨県の早川町ですか、町長、おとといでしたか、参考人でいらしていただいて、また私も本委員会から調査も行っていろいろ話しして分かったんですが、向こうは既に東京都品川区と連携をして、品川の森をつくっているんですね。品川区に森林をお預けして、品川区民の皆さんがその森林に来て、保育やいろんな作業やってくださると。それで、品川区で木材の家具等調度品、あるいは何か必要なときは、早川町から工作をして出している、そういう連携取っていますと。また、三菱パジェロというんですか、向こうとも連携をしてそういうことをやっている。
 ここで資料を見ますというと、この税金、一番お金入るのは東京都で、しかも世田谷区です。だから、世田谷区辺りと山持つ県、府県、それとをミックスさせるような作業を、段取り、媒酌人みたいなことをやってみるというようなことをして、これが循環していくようなことをしないと、多くの市町村長は公表できなくなってしまいます。木材普及だけで、例えば浦添市ですと四千万余りが入るようです、人口比見てみると。川田さんの資料、ありがとうございました、勝手に見ていますけど。東京都で一億余りあるんですが、那覇市で五千万ぐらいあるんですよ。これだけ使えませんよ。市の広報で出すといったって、こんなに金要らない。
 さて、これは次年度へ送れる性質の金になるのか、使途が残ったら返す金になるのか。その辺を明確にすべきだと思います。
#168
○政府参考人(沖修司君) 森林環境譲与税でございますけれども、市町村におきまして条例で基金に関するものを定めていただきますと、これをそこにためるということは可能というふうに考えております。
#169
○儀間光男君 いや、そうであれば有り難いと思いますが、そういうふうに積立ても可能でしょう。今、そう言いましたね。もう一度言ってください。
#170
○政府参考人(沖修司君) 条例を作っていただいて、そこに積み立てていくと。例えば、ある程度使ったけど、残ったら返すんじゃなくて、それは条例で作っていただければためていくということはできるということでございます。
#171
○儀間光男君 それで、この税金、そういうことで非常に心配があります。公表することになっているんですが、公表は誰が検証するの。
#172
○政府参考人(沖修司君) 森林環境譲与税につきましては、使った後の公表をすることになってございます。これはインターネット等を通じて、例えば市役所のホームページの、インターネットのホームページございますね、そこでこういうものに使いましたというのを市民皆様に向けて公表するということですから、市民の皆様が見られるという形になると考えています。
#173
○儀間光男君 それはそういうふうになっていますが、私が聞いたのは、この公表を、市町村が公表した、これは検証は誰が行うの。確かにやられた、やっていない、不可、可であるという検証は、市町村の監査委員がやるの、それとも何らかの組織があって国がやるんですか。
#174
○政府参考人(沖修司君) インターネット等による公表は義務付けられておりますので、これによって適切な、適正な使途に用いられているというふうに考えております。
#175
○儀間光男君 使途が正確であった、やや正確だった、駄目だったと、誰がそれを検証して可否を出すんですかと聞いているんです。違ったペーパー出てきて、はい、そうですと言うわけいかぬでしょう。
#176
○政府参考人(沖修司君) 森林環境税、それから環境譲与税の具体のことについては、事実、法案はこれからなんでございますね。これからそうした詳細設計のところを定めていきますので、私たちとしても、総務省とそこはきちんと詰めていきたいと思います。まだ法案はこれ出ておりませんので。
#177
○儀間光男君 最後の声が消えてしまってちょっと聞き取れなかったので、もう一度。
#178
○政府参考人(沖修司君) 森林環境税、環境譲与税につきましては、これからこれに関する法案が出されますので、我々としては、総務省、これは総務省さんの御担当の分でございますので、そうした分野についても話をして詰めてまいりたいと思います。
#179
○儀間光男君 しっかりやらぬというと、今日、これを言っちゃ市町村に対して失礼になるから言うべきじゃないけど、国が手本になっちゃいかぬです、隠蔽したり改ざんしたり。そういうのが蔓延してはいけませんから、チェック機能はきちっと果たすことをやっていただきたいと、こういうふうにしておきたいと思います。
 それから、あと二つ残しているんですが、いつの日かまたやりたいと思います。
 どうもありがとうございました。
#180
○森ゆうこ君 まきストーブをたいて三十年、チェーンソーを使える、唯一なのかどうか分かりませんけど、参議院議員森ゆうこでございます。
 昨日、ここにありますのが森友文書、もうずうっとこの一年間、野党が要求をしてきて、すぐに廃棄をしたと言われていたものが出てまいりました。私、昨日の財務省の説明と私の想像なんですが、要するに、デジタルフォレンジックを使って大阪地検が調べた、で、消したやつも復活したという中で出てきたのではないかと思います。
 この中の七百何ページだったかな、要するに、谷査恵子さん首相夫人付きが、去年の政府の答弁は、自発的に、籠池さんから直接谷さんにそういう照会があって、だから自発的に個人的にやったんだ、国家公務員としてではなくと、何かよく訳の分かんない説明だったんですけど、そうではないと。夫人に直接、籠池さんという名前は出てきませんが、首相夫人の友達から、知り合いからそういう照会があったので、それを受けて谷さんが、代わりにという言葉は入っていませんでしたけど、照会、財務省に対して連絡を取っていると。つまり、私信を勝手に見てあるいは聞いて谷査恵子さんがやるわけはないんで、これは明らかにこの森友問題に関して安倍昭恵夫人が関与していたという動かぬ証拠であるというふうに思います。
 私や妻や事務所が関与していたら、関係していたら、総理も国会議員も辞めるってあそこまでたんかを切ったんですから、私は、普通は政治家の出処進退は本人が決めることと言うんですけれども、去年、自分でそう言って宣言しているわけですから、すぐさまお辞めになるべきであると。
 もう動かぬ証拠ですよ、これ。調査なんかこれからする必要ありません。調査委員会なんか立ち上げる必要ありません。もう動かぬ証拠ですよ。
 大臣、それでちょっと、この間の質問に引き続き、野上浩太郎内閣官房副長官、ここにお呼びしているんです。ところが、何の説明も私になく、ロシアに行っちゃったから来れませんと。当然、この間の質問の続きあるわけですから。いろいろ外交日程あると思いますよ。でも、今までなら事前に説明がありますよね。全くありませんでした。自民党が野党のときだったら、この一件だけで今日の委員会開かれていませんよ。余りにも横暴な運営に改めて抗議をしたいと思います。私が自分の経験から言っているんですよ。(発言する者あり)いや、いいです、いいです、もったいないから、時間が。
 それで、大臣に確認したいんですが、そして、青山豊久、農水省から出向していた内閣参事官、その方を参考人としてお呼びしましたが、与党が同意してくれないのでお呼びすることができませんでした。先ほども他の議員に対する答弁で、本人に直接聞いたわけではないけれども、記憶がない、記録もないということだったとこの間もお述べになりました。それ信じていらっしゃるんですか。
#181
○国務大臣(齋藤健君) 私は、このヒアリングをその職員にする前に、ちゃんときちんと調べるということを指示をして、そしてその大臣の指示に基づいて調べた結果でありますので、私はこれを信じたいと思っております。
#182
○森ゆうこ君 安倍内閣では、優秀な官僚であればあるほど、出世をする、高い位のところになる官僚であればあるほど記憶喪失になるんですか。
#183
○国務大臣(齋藤健君) 済みません、農林大臣として今の御質問にどう答えたらいいか今悩んでいるんですけれども、少なくともうちの職員に関するヒアリングにつきましては、私どもきちんと厳しくやって、そういうことであったということをありのままに御説明をさせていただくのみであります。
#184
○森ゆうこ君 やはり本人に来ていただかなきゃ分かりませんね。
 記録がないわけないでしょう。結局、出てきたじゃないですか。捨てたんですよ、一回これ。改ざんだけじゃ済まなくて廃棄したんですよ。歴史をねじ曲げたんですよ。記憶がない、記録がない、重要なポストに就く官僚が、優秀な官僚が記憶がないわけないじゃないですか。齋藤大臣からそんな答弁が返ってくるとは思っていませんでしたよ。そんなわけないでしょう。
 これだけ、これは森友だし、ほかのところからいっぱい出てくるんですよ、資料は。役所から全然出てこないじゃないですか、国の役所からは。まあ、これ、ようやく出てきたんですけどね。記憶がないわけないでしょう。
 ということで、参考人、何で与党は反対するんですか。ちょっと理由を述べてください。
#185
○委員長(岩井茂樹君) 森委員の今の発言は、本来は理事会等で議論するものであると思いますので、その点は除いて再度質疑をお願いいたします。
#186
○森ゆうこ君 いや、もうずうっと言っていても同意しないからそういうことを言っているんですよ。
 だから、立場は分かりますが、私も与党の筆頭理事のときに、度々理事会で申し上げておりますけれども、やはり国民の代表として、与党であれ野党であれ、国民に対して説明責任を果たさなければいけないというときには、きちんと自民党の要求に従って情報開示に、あるいは参考人の招致に同意してきましたよ。ということを申し上げておきたいと思います。
 それで、この森林経営法案なんですけれども、これ、森林所有者の同意なしに五十年まで経営管理できる。改めて、これ、いいんですか、二十七条三項ですけど。同意なしに五十年って、五十年もたったらもう死んじゃうじゃないですか、持っていたとしても。勝手に、自分の所有物なのに。だって、理由はいろいろあるわけですよね。本当にいいんですか、これで。
#187
○政府参考人(沖修司君) 五十年の期間を設定しておりますのは、各地不在所有森林の場合とかいうことでございまして、森林所有者が市町村との間で結びます経営管理権については、最初についてはそこは期限を特に定めてございません。
#188
○森ゆうこ君 いや、だから、上限が五十年でしょうって。五十年までできるんでしょうって、条文のことを聞いているんです。
#189
○政府参考人(沖修司君) 経営管理権の設定に当たりましては、森林所有者の同意が必要でございますが、経営管理の意欲が低い森林所有者の中には、市町村と行うこの調整に係る手間を敬遠して不同意の意思を表明する者がございます。また、不同意とか同意とか、それを明らかにしないような者もございまして、経営管理権の設定に支障が生じることがございます。
 このため、本法案では、森林所有者が市町村の定める経営管理権集積計画に同意しない場合でも、市町村の長による勧告、それから知事の裁定等の一定の手続を経て市町村に経営管理権を設定することができることとしてございます。なお、その際、森林所有者に対しては、意向調査や同意する旨の勧告を経ることとしているほか、意見書を提出する機会を付与するなど、慎重な手続を踏みます。
 また、裁定の手続を経まして市町村に権利設定がされた場合でも、経営管理権集積計画の公告の日から五年経過した後に、市町村の長は意見を提出した森林所有者からの取消しの申出があった場合については計画を取り消すものとして、森林所有者の権利に十分配慮した仕組みとしてございます。
#190
○森ゆうこ君 ちょっと全然意味が分かんないんですが。
 そもそも、この法案の説明資料、衆議院の採決が終わり、全くアンケートの回答とは違う記述でこれをまとめていたということで出し直しを余儀なくされた。つまり、林業の現状という認識が全く違うわけです。
 なぜ、この主伐期という、主伐期についての定義なんですけれども、この間来られた参考人の方もそうですし、今回いろいろ読ませていただいたいろんな専門家の御意見ですと、そもそも植林後五十年が経過した森林についてどんどん主伐を促していくことが果たして適切なのか。主伐期を五十年とするということについてそれは妥当なことなのか。持続可能な林業経営、そして森林保全という観点から、どうしてその五十年が経過するともう主伐を促していくという、しかもこの間の答弁聞いていますと、それはかなり強制的であると。とにかく五十年過ぎたら切って、使って、植えると、これが善なのであるという考え方に立っているんですけど、本当にそれでいいんでしょうか。
#191
○政府参考人(沖修司君) 大変先ほどは失礼いたしました。五十年という言葉が二つありましたので、勘違いをしてしまいました。
 今委員がおっしゃられましたのは、伐期の話でございます。
 主伐を迎えたものにつきましては、全て主伐し、再造林を実施しなければならないというものではございません。主伐期を迎えました森林については、所有者が伐採を適当とする時期に行うものと考えておりまして、例えば、森林所有者が長伐期を志向するんですという場合には、そうした施業を行うことはできるというふうに考えております。
#192
○森ゆうこ君 いや、それは市町村の集積計画とは相入れないものだったらどうなるんですか。
#193
○政府参考人(沖修司君) 市町村がこの計画というのを、この管理、経営権利を設定する場合に、これは所有者に対する調査を行います。そこで、調査の場で森林所有者の意向が優先されるのが前提でございます。彼らの、所有者の考えをまずお聞きして、こういった施業を自分が望みますということをまず大前提としております。そのうちに権利が設定されていくという形になりますので、そういうことはないということでございます。
#194
○森ゆうこ君 いや、だから、でもそのやり取り、森林経営者としての、何というのかな、説明責任をその所有者が負うわけじゃないですか。それは行政の方が強いから、その説明が不十分だと言われてしまったら押し切られるというような不安が私はあると思います。
 そもそも、切って、そして売って、それをまた再造林という、そのスキームなんですけれども、この間、早川町、参考人としても町長に来ていただきましたし、早川町に伺って現場での説明をいただきましたけれども、そもそも現状でも、切って売ったとしても、必要な、この法案にも書いてありますが、経費を差し引いて、その後、経営管理実施権を与えられた者は、再造林し、さらに再び森林が十分に育つまで保育をすると。で、それだけの経費が残るんですか。残るんですか、本当に。
#195
○政府参考人(沖修司君) それは森林の状態とか、例えば路網が付いているか付いていないかという森林の状況によって違いますが、今回の森林管理集積計画の、これを受けます意欲と能力のある林業経営者というのは、自分としてそこで林業が成り立つという大前提で、自分はやれますという判断の下でその同意をして委託を受けますので、こうしたところについては基本的には我々はプラスアルファのものが出てくるんであろうというふうに考えております。
#196
○森ゆうこ君 いや、全く説得力がないんですけれども。どのような計算で、どの程度の、視察に行ったときには、機械を入れて切って運んで、それが一ヘクタール当たり幾らで、でも、結局残るお金はほとんど再造林できるかどうかぎりぎりだという説明を受けていたわけですよ、具体的な数字も入れてね。
 だけど、今の説明は全く曖昧で、切って売って、そして植えて、それ保育できる。だから、もう少し具体的に、本当にそれだけのお金が残るのかどうか、そしてその後ずっと、少なくとも次の主伐期を迎えるまでは五十年掛かるわけでしょう、五十年掛かるんじゃないんですか。その間できるんですか、管理。
#197
○政府参考人(沖修司君) 意欲と能力のある林業経営者が、自分として林業はできるという判断の下で委託はされるわけでございますので、これは林業としての利益がある場合でございます。もし、最初にそこでできないということであれば、それは市町村の公的管理の方に移ってまいるということでございます。
#198
○森ゆうこ君 いや、だからそこがずっとさっきから問題になっていて、与党でさえも確信が持てないと言っているわけじゃないですか。そこ一番大事ですよ。
 今回、要するに、森林保全から、切って売って、木材の大量生産、大量販売、もうかる農業、政策の大転換しているわけでしょう。そのシステムを新たに示しているわけだから、本当にそれが採算が合うものなのか、一体幾らぐらい残って、それで本当に、その後五十年、少なくとも五十年、次の主伐期を迎えるまでの間まず保育ができるかどうかきちんと具体的に示していただかなければ、全く法案の説明として納得できません。
#199
○政府参考人(沖修司君) 先ほどからも申し上げておりますけれども、この本法案におきましては、経営管理実施権を設定するに当たりまして、木材収入のうち林業経営者に支払われる再造林、保育に要する経費が適切に算定されなければならないこと、それから、経営管理実施権の設定を受けた林業経営者は計画的かつ確実な伐採後の植栽及び保育を実施しなければならないというふうにこれは定めてございますので、こうしたものをやるものについて、今委員がおっしゃることは成り立つわけですけれども、意欲と能力のある林業経営者がその林地を見てこれはできないなと思えば、赤字になるなと思ったらこれは公的管理の方に移りますので、そこはもう利益は出ません。
#200
○森ゆうこ君 切って売っただけで、その後の植林、再造林、保育を行わない。これ、長い話ですからね。普通商売をすると、まあ三十年しかもたないと言われているんですよ、三十年。どんな業態でも、うまくいくのはもって三十年。だから、経営者は常に革新を繰り返さなきゃいけないんですよ。私、うち、商売ずっと、いろんなことをやっているので、そういう話を聞いて育ったから。実際そうですしね。だからこれは五十年なんですよ。
 だから、そもそもこの経営管理実施権の設定期間ってどのぐらいで設定されているんですか、どのぐらいを想定されているんですか。
#201
○政府参考人(沖修司君) この経営管理権のまず期間でございますけれども、これはスタートは、森林所有者、元々の森林を持っている所有者さんが、それを受けます権利を設定いたします市町村との間の最初のお話の中で設定、市町村がその所有者さんの意向をちゃんと踏まえて、その市町村の主張を反映させてまず決定します。例えばそれが委員がおっしゃるように五十年ということであれば、それを五十年という範囲内で実施権者の方は林業としてやれるということであれば、設定が可能という形になります。
#202
○森ゆうこ君 いやいや、余りしどろもどろというか、全然答弁になっていないので、もう頭抱えるしかないんですけど。そこをきちっと示していただかないと、本当にこの法案でいいのか、こういうことで政策の大転換やって本当にワークするのか。識者からは、これは森林の荒廃を招く、先ほど来、先生方がみんな指摘をされている。いや、規模拡大を図りたい、そういう経営者というのは、つまり切って売りたい方なんでしょう。だから、こういう林業に経験がない人でも一年以上やっていれば参入を認めると。その人たちが本当に再造林して、五十年間、次の主伐期を迎えるまでやっぱり保育をするというようなことが前提になければ、そもそもこのシステム、ワークしないじゃないですか。そのモデルケースを、少なくとももう少し自信を持って、きちんとこういうことで採算も合うし、ワークするから、これが新しいシステムなんだと、これが森林を救う新しいシステムなんだと、もっと自信を持って説明してもらわなければ。どうなんですか。
#203
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 林業経営のお話でございます、今のは。
 比較的条件の良い杉の人工林について伐採とか再造林、保育を実施した場合でございますけれども、高性能林業機械の活用や主伐、再造林の一貫作業、先ほど出てきておりますけれども、一貫作業による低コスト造林などの実施を行いまして国庫補助等を受けることを含めて計算いたしますと、森林所有者に利益を還元することはできると見込まれてございます。これについて大体七十万円、ヘクタール当たり七十万ぐらいが戻るんではないかという試算、これはあくまでも、条件がいろいろございますので、その条件を当てはめた場合にはそうしたことも可能であるということでございます。
#204
○森ゆうこ君 いや、だから、まず七十万還元できますというのは具体的な話がありました。このシステムはそれで終わらないわけでしょう。所有者に還元いたします、還元できる、それは取ってくださいってここに、法案に全部書いてありますよね。それで終わらないんでしょう。きちんとその管理実施権を委託された者は再造林し、そして保育するんですよ。ただでさえ割が合わないんですよ。それはどういう、そのお金が、その費用が、採算が取れて所有者に還元し、さらに最低でも主伐期を迎えるまでに五十年間、本当に保育できるんですかと。いや、だから、繰り返しの答弁やめてくださいね。それは、そもそも所有者との要望を聞いて話合いで決めることだって。それはそうだとしても、少なくともそれが可能になるシステムなんだということを言ってもらわないと、全然分からないじゃない。そういうのがあるんですか、可能なんですか。
#205
○政府参考人(沖修司君) 今のまず五十年間というのは、その間全てをこの資金を抱えて動かしていくということではなくて、最初の管理実施権を得ました意欲と能力のある林業経営者との契約のときに、例えば私たちが今想定しておりますのは標準単価方式というのがございまして、作業に係る標準的な単価が地域地域で決まってございます。そうしたものを織り込んだ上で、最終的に出てまいります収益といったものをお返しするという形でございます。(発言する者あり)ええ、そういうことでありますので、利益が出てくることがあって、このシステムがワークしていくというふうに考えております。それは林業経営がやれる場合の地域でございます。
#206
○森ゆうこ君 いや、だからそこから先のことを聞いているんですよ。切って売って、その所有者にお金を還元するところで終わっているわけですよ、林野庁長官の答弁は。そうじゃなくて、森林保全しなきゃいけないでしょう。どんどん切っていいんですか。違うでしょう。森林の持つ多面的な機能、防災のためだったり、山ほどあるじゃないですか。そういうことにまできちんと貢献できる、きちんと持続が可能なのかどうかというところを聞いているのに、そこを全然答えないんですよ。
#207
○政府参考人(沖修司君) この度の、この今のお話ですけど、ちょっと私の説明が不足しておりました。
 この場合、植栽は一貫作業でコンテナ苗を植えていくということにプラスして、下刈りをやるとか除伐をやる、保育間伐をやるといったようなもの全てに、先ほど申し上げました単価を設定して、それを先にもう整理しているということでございます。ですから、きちんとした保育まで面倒見ているということです、これは。(発言する者あり)ああ、そういうことです。
#208
○委員長(岩井茂樹君) 部外者は不用意な発言は控えてください。
#209
○森ゆうこ君 いや、だからそこの確証が持てる答弁までが出てこないから、平野達男さんからも、もっとしっかりした答弁がないのはどうかということを先回もおっしゃったし、今回もおっしゃったし、与党議員からそういう話が出ること自体、この法案が不安定なもので、我々は到底、この大転換、様々な識者あるいは現場から懸念の声が漏れているものを到底賛成できるということにはならないんですね。
 そもそも、現状認識が何でこんなに、あの働き方法案と同じじゃないですか。高プロ、残業代ゼロ法案と同じじゃないですか。アンケートの結果と全く違う文言になって、捏造されて数字が出てくるという、同じですよ。なぜこういうことが起きるんですか。
#210
○政府参考人(沖修司君) これにつきましては、当委員会の当初で、このデータの表し方を変えたことについては既に御答弁をさせていただいたところでございます。
 私たちとしては、当該調査において、経営規模の拡大を志向すると回答した者を意欲が高いとか、それから、それ以外の現状や経営規模を縮小したいとした者を意欲が低いというふうにしてございますけれども、これは、今回の法案は、経営規模の拡大を志向する者を中心にこうした仕事を担っていただきたいということが根底にあったことからこうした表現を使いましたが、委員の方から、この委員会等も含めまして御指摘を受けまして、元のデータを使うことは、そのものとして表した方がよろしいというようなことがございまして、今回修正を出させていただいたところでございます。
#211
○森ゆうこ君 まあありのままに答えていただいて、ちょっと笑っちゃうんだけど。
 つまり、規模、経営拡大したい、切ってもうけたいと。だから、意欲と能力があるというのは、切って売ってもうけると、そのための、やっぱり広く、せえので伐採しないと利益出ませんから、そういう人たちのための法案なんだということをいみじくもおっしゃったということだというふうに思います。
 それはなぜなのかという私の考え方については後で反対討論で、ちょっとまとまってませんけど、申し上げたいと思いますが。
 最後に大臣に伺いたいんですけど、公文書って何ですか。
#212
○国務大臣(齋藤健君) ちょっと突然の御質問なので正確に答えることできないと思いますが、法律に定義があるのではないかと思いますが、今その正確な文言はちょっと覚えていないので、正確に答える時間をいただけたらと思います。
#213
○森ゆうこ君 公文書というのは、行政がやってきたことを、私も全然法律の言葉使っていませんけど、きちんと、何があったのか、政策決定の過程であるとか、いろんなことをきちんとして記録に残して、それを現在の国民の、そして後世の国民のために残していく、これが公文書であると私は認識しております。
 したがって、公文書として残された、そして、それは国民の情報開示請求によって提出されたもの、あるいは自ら行政の側が開示したもの、それは当然、真正なものというのが大前提なわけであります。
 私が何を言いたくてそんなことを大臣にお聞きしたかというと、今回、見るに見かねてといいますか、愛媛県知事が発表したこの愛媛県の公文書、しかも五年保存であります、五年保存の間違いのない出張記録、それに付随する復命書、それの説明資料、これが発表されたのに、その真偽が定かでないようなことを……
#214
○委員長(岩井茂樹君) 申合せの時間が参りましたので、質疑をおまとめください。
#215
○森ゆうこ君 これ、真偽が定かでないというようなことを総理が言っているんですよ。自分は何も資料を出さない、公文書を出さないくせに、出された五年保存の公文書が違うと言い張っているんですよ。
 これは重大なる民主主義、行政、いろんな制度に対する挑戦ですよということを申し上げて、質問を終わります。
#216
○委員長(岩井茂樹君) 先ほどの森君の発言の中で事実関係の確認が必要と思われる言辞があったように思われますので、後刻理事会において速記録を調査の上、適当な措置をとることといたします。
 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより両案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#217
○紙智子君 日本共産党を代表して、森林経営管理法案及び独立行政法人農林漁業信用基金法一部改正案に対する反対の討論を行います。
 本法案は、安倍晋三首相が戦後以来の林政改革と述べたように、戦後林政を大転換させる法律です。それなのに衆議院では、採決後に法案提出の根拠となる説明資料を書き換え、審議がゆがめられました。参議院では、参考人から、賛成しかねる、もう一度しっかりと検討し直してほしいと言われたのに、政府質疑は七時間のみです。審議は全く尽くされておりません。国会審議を軽視する政府・与党に強く抗議します。
 第一の反対理由は、森林所有者の経営権に介入して強権的に経営の自由を奪うスキームだからです。
 森林所有者に適時に伐採、造林及び保育することを義務付け、伐採等しなければ経営も管理もできないものと烙印を押し、差別と選別を持ち込むものです。また、森林所有者が市町村の経営管理権集積計画に同意しなければ市町村の仕事に支障が出るという理由で森林所有者の経営権も管理権も無理やり取り上げるものです。これは、憲法の保障する財産権や経営の自由に介入するものです。
 第二の理由は、伐採、搬出を行う素材生産者を初めて森林経営の担い手に位置付け、森林所有者を担い手から外すからです。
 お二人の参考人は、森づくりには百年掛かると言われました。短期的利益追求型ではなく、持続的な経営が求められます。素材生産者は、伐採が専門ですから、再造林や保育の補助金が出る間は頑張るが、採算が見込まれなければ撤退する者が出かねません。また、森林所有者に利益が還元される保障もありません。さらに、自由化の影響も考慮されていません。これでは地域に根を張った林業の担い手は生まれません。
 第三の理由は、これまでの森林政策の失敗を棚に上げて、地方公共団体に重い責任を負わせるものだからです。
 参考人から、市町村にはほとんど林業のプロがいないと言われました。林業所有者や素材生産者の選別、経営管理権集積計画の作成、もうからない森林の管理など、最も困難な仕事を市町村に押し付けるもので、国の責任を放棄し、森林を壊すものです。
 第四の理由は、未来投資戦略二〇一七と規制改革推進会議の提言を具体化したもので、安価な木材を確保したいとする大手木材メーカーの要望に応えたものだからです。
 森林所有者は置き去りです。農林漁業信用基金法改正案は、事業規模を拡大する林業経営体のもので、小規模の事業者が排除されかねません。林業の再生は、持続的な林業経営と森林の持つ公益的機能を発揮させることが必要で、そのことに国が責任を持つように強く求めて、討論とします。
#218
○森ゆうこ君 希望の会(自由・社民)、自由党の森ゆうこでございます。
 私は、ただいま議題となりました森林経営管理法案に対し、反対の立場で討論をいたします。
 まず、林野庁の法案説明文書が衆議院における採決の後、作り直しを余儀なくされました。特に、法案提出の根拠となるべき林業の現状についてのアンケート調査結果が回答とは全く異なる表現で記述され、我々もその説明を基に法案を理解し、質疑の準備を進めてまいりました。
 アンケート調査結果の捏造は、今与党が衆議院厚生労働委員会で強行採決しようとしている残業代ゼロ法案で問題になったことでもあり、もはやこれは安倍内閣の体質そのものと言えるのではないでしょうか。
 なぜこのようなことが起きるのでしょうか。当委員会でも度々指摘されているように、今だけ、金だけ、自分だけ、全く現場の事情も知らない民間有識者と称される人が何の責任を負うこともなく好き勝手に規制改革会議、未来投資会議、産業競争力会議等で方向性を決め、議長である安倍総理のトップダウンで各省庁に下りてくる結果、結論に無理に合わせるため現状さえ捏造してしまう。現場で働く関係者には寝耳に水という状況が繰り返されているのではないでしょうか。
 立法事実となるべき現状を報告する文書が間違っているのですから、本来、この法案は提出し直すべきであると改めて訴えたいと思います。
 本法案によって提示された新たな林業経営システムは、十一齢級以上に成長した人工林を切って、使って、植えるという形で循環利用していくということが重要であるということで、植林後五十年以上が経過した人工林は本格的な利用期を迎えるので、新たな森林管理システムの下で民間事業者の参入を促し、これらの人工林の伐採を促進しようとするものであります。
 一昨日の参考人質疑で、野口参考人は、これまで、地域によっては五十年に達した森林を皆伐するのではなく、主伐期を七十年、八十年まで延ばして、長伐期多間伐という形で資源を管理してきたが、本法案は、五十年に達した人工林はどんどん主伐するという、短伐期林業化の勧めであり、明らかな方針転換であるとの意見を述べられました。
 植林後五十年が経過した森林についてどんどん主伐を促していくことが果たして適切なのか、主伐期を五十年とすると、五十年が経過した人工林の皆伐を促し、結果、森林の荒廃や資源の枯渇を招き、持続可能な林業経営ができなくなるおそれがあるのではないでしょうか。
 主伐期を五十年と設定し、五十年が経過しても主伐を行わない者を経営意欲が低いと決め付ける現状認識が森林経営管理法案の提出の背景にある、そもそもの現状の認識に問題があると改めて訴えたいと思います。
 一度主伐を行い、木材を販売して得た利益で主伐や販売に係る経費、その後五十年以上にわたる再造林、保育に係る経費を全て賄うことができるのでしょうか。明確な答弁はありませんでした。林業経営が赤字になった場合には、その責任は民間事業者が負うことになっておりますが、民間事業者の経営が成り立たなければこの新たな森林管理システムそのものが成り立たないと考えます。
 以上、反対の理由を述べました。
 公文書を改ざんし、そして破棄し、そしてその下にうその答弁を繰り返す安倍政権に早期の退陣を促し、私の反対討論といたします。
#219
○委員長(岩井茂樹君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより順次両案の採決に入ります。
 まず、森林経営管理法案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#220
○委員長(岩井茂樹君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、田名部君から発言を求められておりますので、これを許します。田名部匡代君。
#221
○田名部匡代君 国民民主党・新緑風会の田名部匡代でございます。
 私は、ただいま可決されました森林経営管理法案に対し、自由民主党・こころ、公明党、国民民主党・新緑風会、立憲民主党・民友会及び日本維新の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    森林経営管理法案に対する附帯決議(案)
  我が国の林業は、木材価格の低迷、森林所有者の世代交代等により、森林所有者の経営意欲の低下や所有者不明森林が増加するなど、依然として厳しい状況にある。このような中、持続可能な森林経営に向けて、森林の管理の適正化及び林業経営の効率化の一体的な促進を図ることは、森林の有する多面的機能の発揮及び林業・山村の振興の観点から極めて重要である。また、森林吸収源対策に係る地方財源確保のため、平成三十一年度税制改正において創設するとされている森林環境税(仮称)及び森林環境譲与税(仮称)については、創設の趣旨に照らし、その使途を適正かつ明確にする必要がある。
  よって政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に万全を期すべきである。
 一 本法を市町村が運用するに当たって、「森林の多面的機能の発揮」「公益的機能の発揮」「人工林から自然林への誘導」「生物多様性の保全」について、十分に配慮するよう助言等の支援を行うこと。
 二 経営管理権及び経営管理実施権の設定等を内容とする新たな森林管理システムが現場に浸透し、林業の効率化及び森林管理の適正化の一体的な促進が円滑に進むよう、都道府県及び市町村と協力して、不在村森林所有者を含む森林所有者、森林組合、民間事業者など、地域の森林・林業関係者に本法の仕組みの周知を徹底すること。また、経営管理実施権の設定に当たっては、超長期的な多間伐施業を排除することなく、市町村が地域の実情に応じた運用ができるものとすること。
 三 市町村が区域内の森林の経営管理を行うに当たっては、その推進の在り方について広く地域住民の意見が反映されるよう助言等の支援を行うこと。
 四 経営管理実施権を設定した林業経営者に対して、市町村が指導監督体制の確立に努めるよう助言等の支援を行うこと。さらに、国は、民間事業者の健全な育成を図るため、森林に関する高度の知識、技術、経営に関する研修計画を企画し、実施すること。経営管理実施権の設定に当たっては、生産性(生産量)の基準だけでなく、作業の質、持続性、定着性、地域経済への貢献、労働安全などの評価基準も重視すること。
 五 森林の育成には、林業労働力の確保・育成は不可欠であり、小規模事業体の経営者や従業員を含む林業就業者の所得の向上、労働安全対策をはじめとする就業条件改善に向けた対策の強化を図ること。
 六 所有者不明森林の発生を防ぐため、相続等による権利取得に際しての森林法第十条の七の二の届出義務の周知を図るとともに、相続登記等の重要性について啓発を図ること。また、所有者不明森林に係る問題の抜本的解決に向けて、登記制度及び土地所有の在り方、行政機関相互での土地所有者に関する情報の共有の仕組み等について早期に検討を進め、必要な措置を講じること。
 七 経営管理権集積計画の策定に当たり、まず前提となる森林法の趣旨にのっとった、林地台帳の整備、森林境界の明確化等に必要な取組に対する支援を一層強化すること。
 八 市町村が、市町村森林整備計画と調和が保たれた経営管理権集積計画の作成等の新たな業務を円滑に実施することができるよう、フォレスター等の市町村の林業部門担当職員の確保・育成を図る仕組みを確立するとともに、林業技術者等の活用の充実、必要な支援及び体制整備を図ること。
 九 市町村が、「確知所有者不同意森林」制度を運用するに当たって、森林所有者の意向等を的確に把握し、同意を取り付けるため十分な努力を行うよう助言等の支援を行うこと。
 十 「災害等防止措置命令」制度の運用に資するよう、国は、災害等の防止と森林管理の関係についての科学的知見の蓄積に努めること。
 十一 路網は、木材を安定的に供給し、森林の有する多面的機能を持続的に発揮していくために必要な造林、保育、間伐等の施業を効率的に行うために不可欠な生産基盤であることから、路網整備に対する支援を一層強化すること。なお、路網整備の方法によっては土砂災害を誘発する場合もあることから、特段の配慮をすること。
 十二 森林資源の循環利用を図るため、新たな木材需要を創出するとともに、これらの需要に対応した川上から川下までの安定的、効率的な供給体制を構築すること。また、適正な森林管理の推進に向けて、その大きな支障の一つである鳥獣被害に係る対策を含め、主伐後の植栽による再造林、保育を確実に実施する民間事業者が選定されるよう支援するとともに、森林法による伐採後の造林命令など他の制度との連携・強化を図ること。
 十三 自伐林家や所有者から長期的に施業を任されている自伐型林業者等は、地域林業の活性化や山村振興を図る上で極めて重要な主体の一つであることから、自伐林家等が実施する森林管理や森林資源の利用の取組等に対し、更なる支援を行うこと。
 十四 地球温暖化防止のための森林吸収源対策に係る地方財源の確保のため創設するとされている森林環境税(仮称)及び森林環境譲与税(仮称)については、その趣旨に沿って、これまでの森林施策では対応できなかった森林整備等に資するものとし、その使途の公益性を担保し、国民の理解が得られるものとすること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#222
○委員長(岩井茂樹君) ただいま田名部君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#223
○委員長(岩井茂樹君) 多数と認めます。よって、田名部君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、齋藤農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。齋藤農林水産大臣。
#224
○国務大臣(齋藤健君) ただいまは法案を可決いただき、ありがとうございました。
 附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。
#225
○委員長(岩井茂樹君) 次に、独立行政法人農林漁業信用基金法の一部を改正する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#226
○委員長(岩井茂樹君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#227
○委員長(岩井茂樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時二十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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