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2018/05/29 第196回国会 参議院 参議院会議録情報 第196回国会 農林水産委員会 第18号
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2018/05/29 第196回国会 参議院

参議院会議録情報 第196回国会 農林水産委員会 第18号

#1
第196回国会 農林水産委員会 第18号
平成三十年五月二十九日(火曜日)
   午後一時三分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十五日
    辞任         補欠選任
     青山 繁晴君     山田 俊男君
 五月二十九日
    辞任         補欠選任
     進藤金日子君     足立 敏之君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         岩井 茂樹君
    理 事
                中泉 松司君
                舞立 昇治君
                田名部匡代君
                紙  智子君
    委 員
                足立 敏之君
                礒崎 陽輔君
                上月 良祐君
                進藤金日子君
                野村 哲郎君
                平野 達男君
                藤木 眞也君
                山田 俊男君
                谷合 正明君
                横山 信一君
                徳永 エリ君
                舟山 康江君
                小川 勝也君
                川田 龍平君
                儀間 光男君
                森 ゆうこ君
   国務大臣
       農林水産大臣   齋藤  健君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  野上浩太郎君
   副大臣
       内閣府副大臣   田中 良生君
       文部科学副大臣  丹羽 秀樹君
       農林水産副大臣  谷合 正明君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       上月 良祐君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大川 昭隆君
   政府参考人
       農林水産大臣官
       房長       水田 正和君
       農林水産大臣官
       房総括審議官   天羽  隆君
       農林水産省消費
       ・安全局長    池田 一樹君
       農林水産省食料
       産業局長     井上 宏司君
       農林水産省生産
       局長       枝元 真徹君
       農林水産省経営
       局長       大澤  誠君
       農林水産省農村
       振興局長     荒川  隆君
       農林水産省政策
       統括官      柄澤  彰君
       林野庁長官    沖  修司君
       水産庁長官    長谷 成人君
       環境大臣官房審
       議官       正田  寛君
       環境大臣官房審
       議官       江口 博行君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○農林水産に関する調査
 (食料自給力に関する件)
 (国家戦略特別区域における獣医学部の新設に
 関する件)
 (食の安全に関する件)
 (環境保全型農業直接支払制度に関する件)
 (採卵鶏の飼養管理に関する件)
 (国産材の需要拡大に関する件)
 (水産政策の改革に関する件)
○土地改良法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(岩井茂樹君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る二十五日、青山繁晴君が委員を辞任され、その補欠として山田俊男君が選任されました。
    ─────────────
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、農林水産大臣官房長水田正和君外十一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(岩井茂樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(岩井茂樹君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○田名部匡代君 お疲れさまでございます。国民民主党・新緑風会の田名部匡代です。今日はよろしくお願いいたします。
 いつまでたっても森友、加計の問題は解決をせず、前にも申し上げましたけれども、この委員会では、森ゆうこ委員が一年間取り上げて、辛抱強くというか、しつこくというか、やり続け、あっ、粘り強くでした、粘り強くやり続けてこられたことで新たな事実なんかも見えてきた部分があるのかなと思います。
 この問題と、最近報道されている日本大学のアメフトの問題を見ていて、真実は一つしかない、誰かがうそを言っている、でも、それを何が真実なのか知ろうと努力をしても、記憶がないとか記録もないで逃げられる。
 総理は、うみを出し切るとおっしゃっているけれども、じゃ、具体的にどんな調査を指示して、どうやって真実をあぶり出そうとしているのか何にも見えてこない。真摯に、丁寧に、おっしゃっているけれども、答弁されている姿からはそういうものは全然感じられない。
 そういう意味では、大臣は、私から拝見すると、非常に誠実に取り組んでいらっしゃるのかなというふうに感じるところもあるんですね。調査をすると言えばすぐにやっていただいているようでありますし。ただ、その調査をしても、また記憶がないと言われればそれ以上のことは知る由もないという状況なんです。
 この問題、いろいろ言い出せば切りがないんですけれども、そもそも、私は、規制改革推進会議も大いに問題だと思っていますが、この国家戦略特区、この在り方が問題なのではないかというふうに思っているんですね。旧民進党時代に、この国家戦略特区を一度停止をして、過去の事業も本当に一体どうなっているのかということを検証をしたりする必要があるのではないかといって、私たちは法案を提出をさせていただいたという経緯があるんです。
 元々、大臣は、この獣医学部の問題について、国家戦略特区のワーキンググループ等で議論されてきた議事録を御覧になったことがあるかどうか分かりませんけれども、そのときから何かおかしいなということだったんですよね。
 前にもこの委員会でその議事録についてお話ししたんですが、やっぱり獣医師の需要だとか、これまで農林水産省が担当されてこられた、まさになぜそのバランスを見なきゃいけないのかと、需要のバランスを見なきゃいけないのかということ、こういったことは全く度外視して、ペットの話だとか、ペットを飼う人が増えるとか増えないとか、そんなことで獣医学部を設置するとかしないとか新設するとかという話になっていくわけですよ。
 元々、いろいろ今治市の方で御提案されていた内容も含めて、決まっていく経緯も含めて何かあるんじゃないかなというようなことを感じているわけですけれど、大臣、これまでの議事録等を御覧になったことがあるのか、そして今設置されている国家戦略特区、そしてそのことを議論する会議、これらについて大臣はどんなふうに感じておられるのか、ちょっと教えていただけますか。
#6
○国務大臣(齋藤健君) まず、議事録については、正直申し上げますと、実際に議論を行われていたとき私は副大臣だったりしたんですけど、同時並行的に全部読んでいたかと言われれば当時はそうではありませんでしたけど、大臣になってからは当然のことながら議事録にはきちっと目を通させていただいております。
 それから、ワーキンググループでいろんな議論がその過程で行われているわけでありますし、私自身も正直いろんな思いはあります、読みながら。ですけど、その有識者の方々の発言の一つ一つについて、これはいいとか悪いとか、ちょっと私の立場で申し上げるのは適切ではないかなというふうに思っておりますので、控えたいなと思っております。
#7
○田名部匡代君 岩盤規制を打ち破ると言って、何か今ある規制が全て悪で、規制イコール既得権益を守っているというふうな捉え方なのか。全く将来に対する責任もなく、現状の認識もなく、需給バランス等含めてですね、現場の実態や状況、なぜこういう規制が行われてきたのかみたいなことも全く度外視して議論が進んでいるんですね。
 私は非常に無責任だと思っていますし、もしこうした会議体に問題がないとするならば、運用する側に問題があるのか。まさにそこに、本当にそれが国民の利益になる、取っ払わなければならない規制なのかということ。それを取っ払うんならいいけれども、こうやって何やら分からない、どんな議論が行われてなぜ決定したのかみたいなことも不透明でということが行われているんですね。
 私はこの会議そのものを見直すべきだというふうに思っていますし、少し大臣にも内閣の一員として声を上げていただいて、やっぱり責任を持つのは政治家ですよ。政治じゃないですか。民間のこの有識者の皆さんが何を言うかじゃないですよ。決めるのは政治ですよ。やっぱりそういう責任感を持って私たちは仕事をしていかなければならないというふうに思っています。
 このことだけやるとまた三十分の時間が過ぎていくので。是非、この委員会でもずっと参考人の要求であるとか集中審議が求められています。是非、与党の皆さんにもそこはしっかりと、うみを出すと総理がおっしゃっている以上、うみを出す努力を全体で行っていただきたいということを申し上げて、質問に入らせていただきたいと思います。
 まず、先日成立をした森林経営管理法に関することで、ちょっと追加でお伺いしたいと思います。
 改めて、新たなシステムでは、林業の成長産業化と森林の管理の適正化を両立していくために、経済ベースに乗る森林は意欲と能力のある林業経営者に集積、集約化をし、そして経済ベースに乗れない森林は市町村へ委託をし、市町村が管理をするということになっています。法案の審議、質疑のときにも、まさにその市町村の体制、大丈夫ですかと、しっかり責任持ってほしいということを申し上げましたが、改めて確認をさせていただきたいんですが、経営管理が行われていない森林がどれだけあって、どの程度を市町村が管理をすることになるのか、教えてください。
#8
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 私有の人工林でございますけれども、これが約六百七十万ヘクタールございます。このうち、現時点で経営管理が不十分な状態でありまして、また、かつ林業経営に適さない森林として市町村が公的管理を進めることが見込まれている森林につきましては、約二百十万ヘクタールとしております。このような森林につきましては、複層林化等によりまして自然に近い森林に誘導していくことを目指しています。
 以上でございます。
#9
○田名部匡代君 自然に近い森林に戻していく、私、ここ非常に大事だと思っています。
 環境省の自然環境保全基礎調査というのがあるんですが、それによれば、人の手のほとんど入っていない自然林は、北海道を除くと標高がかなり高い場所に少し残っているのみだそうでありまして、中部地方より西側にはほとんど残っていないという状況なんだそうです。
 これからの日本の森林の在り方について考える場合に、取り組むべき課題というのは非常に多いし、様々あるというふうに思いますけれども、人工林から自然林への誘導、もっと言えば再生ということが必要なのではないかなというふうに思うんですね。まさにそのことを誘導し、しっかりと再生していくことが生物多様性の保全であったり多面的機能の維持ということにつながっていくというふうに思います。
 市町村の負担が増える中、今よりもそういった失われた自然林というものが危機的な状況になる前に、本来はこれだけ広い森林を、市町村が担当するだけでも相当広いわけですから、そして人手がない、そういう中で、どの部分をしっかりと自然林として誘導し再生していくのか、優先的に手を入れて管理をするのはどこなのかということを本来はちゃんとやるべきだというふうに思うんですけれど、なかなかそこまでは行っていないのかな、そういう中で管理をしてもらわなければなりません。
 今回の法案の附帯決議の一番目に、多面的機能の発揮、公益的機能の発揮、生物多様性の保全に加えて、参議院では人工林から自然林への誘導ということについても書き込ませていただきました。
 今も御答弁いただきましたけれども、自然林に誘導するということの重要性については、農水省としても林野庁としても御認識をされているということでよろしいでしょうか。
#10
○政府参考人(沖修司君) 今委員御指摘のことでございますけれども、自然林に誘導していくということにつきましては、林野庁の中の森林・林業基本計画の中でも非常に大切なことというふうに認識してございます。
#11
○田名部匡代君 衆議院の委員会の御答弁では、この自然林へ誘導していくというところに、できるだけ維持管理に費用を要しないようにというふうな御発言だったんです。
 そのとおりなんですけれども、本来は間伐をしてそこに広葉樹を入れるということが自然林の再生の早道というか近道だと思うんですけれど、なかなかそこまで行かないにしても、木の皮を剥いで、そして立ち枯れをさせて、そしてそこに光を入れて、そして生物を育てていくというような、間引きをしてというか、皮を剥いで、これ巻き枯らしというんですか、木の皮を剥いで枯らしていく、そういうことをして自然に木を枯らし、そしてそれはそのままそこに、運び出す必要ないですから、間引きをすることによって光が入り再生する、こういうことをしっかり作業を行って自然林を守っていく、再生をさせていくということが必要だというふうに思うんですね。
 是非、ここは環境省とも連携をしていただいて、市町村に対しても必要な情報、自然林に誘導していくということはどういう作業が必要になってくるのか、どういうことがやらなければならないのか、専門的な知識の提供等も含めて情報提供をしていただきたい、農水省としても責任持って取り組んでいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
#12
○政府参考人(沖修司君) 今委員御指摘の自然林への誘導の方法等、また助言の話がございました。
 御指摘ございました巻き枯らしといったようなやり方も一つの手かと思いますが、このまま枯れてしまうとずずっと倒れたときに危ないというような欠点もあるわけですけれども、いろいろなやり方があるかと思っております。
 我々としては、具体的には当該市町村の森林の状況とか機能に応じて、先ほどおっしゃられたように複層林化のような、切ってそこにまた広葉樹を植えてあげるとか、そんなようなやり方とかしていきまして針広混交林などに誘導していくことによって、最終的には、メンテナンスフリーとは言いませんけれども、それほど手を掛けなくても自然力できちんと維持していけるような森林に誘導していきたいと考えております。
 市町村には、確かにおっしゃられますように、技術力とかそういうノウハウを集積したものがなかなかないことも事実でございますので、我々としては、組織で持っております森林技術総合研修所におきまして、こうした人工林を天然林、自然林に誘導していくような施業技術に関する研修をやっておりますし、また、複層林化に関しましてはそうしたマニュアルも準備させていただいております。
 そうしたものを御利用いただくとか、また、国有林自体は人工林より実を言うとそういう天然林、自然林、多うございまして、そうした国有林におきます広葉樹林化に関する施業の普及もしておりますので、そうしたあらゆる手段を通じまして、市町村が自然林に戻していくときの施業や管理の手法につきまして周知、助言をしっかりしていきたいと考えております。
#13
○田名部匡代君 何か小耳に挟んだんですが、長官は昆虫が大好きだというふうな情報を入手いたしました。是非しっかりと手を入れていただいて、生物多様性の保全等にも努力をしていただきたい。一度壊れたら取り戻すことのできない自然でありますので、しっかりと守って次の時代につないでいく責任を果たしていただきたいと、そのように思いますので、よろしくお願いいたします。
 それと、通告をしていないんですが、大体通告をしていなくても大臣はほとんどのことに御答弁をいただける。今日は水産庁長官もいらっしゃっていただいているので、太平洋クロマグロについてであります。
 ISCからの最新の資源評価が出されまして、どうやら資源が回復をしているということだそうでありますけれども、これを踏まえて、やはり資源が回復をすれば今後漁獲制限等の見直しを行っていくことになるのか、そういった検討をされることになるのか、例えばどういう状況になったらそういう検討を行っていくのか、教えていただけますか。
#14
○政府参考人(長谷成人君) 委員から御紹介ありましたように、ISCという科学者の組織の方で資源評価が出まして、資源の回復の度合いが想定していたものより早いと、確率的にもかなり高いという結果が出ております。
 そういう場合に、国別の割当て、増枠について検討が可能というルールといいましょうか、昨年秋の国際会議でそういうことが合意されておりますので、その今回の結果を踏まえて、今、漁業者の方たちに大変我慢をしていただいているところですけれども、資源が増えるということが見えてきておりますので、それがその国の国別の割当てに反映されるように取り組んでいきたいというふうに思っております。
#15
○田名部匡代君 ありがとうございます。
 そういう中でありますけれども、今度は水産改革の議論がどうやら行われていて、一定の方針、方向性が示されたというふうに聞いています。漁業権の優先順位を廃止するということを明記し、改革を進めるということでありますが、これはこれからしっかり議論していかなければならないと思いますけれども、簡単にでいいので、どういう方向性が示されたのか、御説明ください。
#16
○政府参考人(長谷成人君) まさに今検討の過程ということでございますけれども、我が国沿岸の限られた水域は、様々な漁業によって重複的、あるいは重層的と言ってもいいと思いますけれども、そういう形で複雑に利用されております。そうした中で、資源管理を適切に行い、漁場の円滑な利用を確保するために漁業権制度が果たしてきた機能は極めて重要なものであるというふうに認識しております。
 このため、今般の水産政策の改革におきましては、今後とも漁業権制度を維持することとした上で、漁業、漁村の多様化している状況に合わせて見直すべき点は見直していきたいというふうに考えているところでございます。具体的には、既存漁業者の不安を解消して、長期的な経営判断に基づく投資を促すことができるようにという観点で、都道府県が漁業権を免許する際の優先順位の法定制に代えて、既存の漁業権者が水域を適切かつ有効に活用している場合はその継続利用を優先することを法定するという方向で現在検討を行っているところでございます。
 こうした仕組みを通じて、今頑張っておられる既存の漁業者、漁業権者に安心していただきつつ、一旦参入した方たちが安定的に操業できる環境を整えることで新規参入や成長産業化が進むことが期待されるというふうに考えているところでございます。
#17
○田名部匡代君 是非、必要な改革は何も反対することじゃないですから。ただ、なぜ改革が必要なのか、どこを改革しなければならないのかということを、何か経済界の皆さんがおっしゃっているのかどうか知りませんけれども、民間の企業が入れば何か良くなるみたいな、幻想みたいなことはやめていただいて、現場の思いを大事にしてほしいんですね。
 農業でもそうですけれども、家族経営をしっかり守る、漁業も同じですよ。やっぱりそこの地域に暮らして、そしてその地域を守っている、そしてまたその人たちが漁業をなりわいとして生活をしている、コミュニティーがつくられている。何か、何でも大規模だ、集約だ、民間企業の参入だ、そうではなくて、今ある家族経営をどうやって守るのか。なぜ漁業が元気がないのか、それは漁協のせいとか今ある漁業のやり方が悪いということではなくて、どういう支援をしたら一生懸命やっている人が更に頑張ることが、一生懸命取り組んでいけるのか、利益を出すことができるのか、そして若い人たちがそこに参入することができるのか、後継者どうやって育てるのかということをまずは考えていただきたいというふうに思うんです。
 新聞にも、頑張る漁業者は安心して漁業が続けられるようにする、大臣のコメントでも、しっかりやっている人が、ちゃんとやっているところはちゃんとやっていただく、強制的に漁業権を取り上げるということではないという文脈の中で、その頑張ることの評価というのはどこで判断するのか。
 一生懸命頑張ったって成果が出ないことだってあるわけですよ。頑張って努力をしてうまくいく人たちには更に頑張ってもらえばいいけれども、一生懸命頑張ったって結果を出せない人たちにどんな光を当てていくのかということだって、私は政治の大事な役割ではないかな。そういうところを切り捨てるようなことがあってはならないし、その人たちが漁業を続けていくことができないようなことはあってはならないというふうに非常に危惧しています。是非、またこのことについてはしっかりと議論をさせていただきたい、そんなふうに思います。
 私の地元、青森県八戸市も、まさに漁業が元気でなければ地域が元気じゃない。海から開けた八戸でありますけれども、残念ながら漁業は元気がないというのが現状であります。しっかりと後継者も育ってほしいし、そして、できることならば、農水省でも取り組んでいるように輸出も増やしていってほしい、増えてほしいというふうに思うんですね。
 この間、また余談をするとまた質問あれになっちゃうんですけど、大臣なんかも忙しくてテレビを御覧になる暇ないと思うんですが、海外でおすし屋さんやっているところに、これが日本のすしなんだと言っているんですけど、全然すしじゃないわけですよ。そこに日本の本当にベテランのすし職人が行って、最初は修業するふりするんですね。修業するんですよ。全く何かへんちくりんなこと教えられて、これはすしじゃないなと思って、最後にマスクかぶって出てきて、日本のすし職人のすしだと言ってすしの技術なんかを見せて、マスクを取ったら修業していたその人だったというような。これ、意外にいろんな分野で、天ぷらのときもあるし、いろんなバージョンがあるんですけど、この間、おすしをやっていたんです。
 まさに海外に輸出をするんだということであれば、私は、日本食とセットで日本の食文化というものも併せて、どういう食材を使うと日本らしいすばらしい文化やおいしさを出せるのかということも伝えていただきたいし、そのために食材もしっかりと提供していく、輸出をしていくということが大事なのではないかなと思いますけれど、水産物の輸出については今どんな状況になっているのか、現状教えてください。
#18
○大臣政務官(上月良祐君) 近年、水産物の輸出額は傾向としては増加傾向になっております。平成二十九年の水産物の輸出実績では、前年比で四・二%増の二千七百四十九億円となっておりまして、主な輸出品としては、ホタテガイ、真珠、サバなどとなっております。
 平成三十一年の目標額一兆円というのがありますので、その達成に向けまして、水産物につきましても更なる海外市場の拡大や、輸出先国・地域の規制への対応などが必要であると考えております。
 このため、平成二十八年の五月に策定しました農林水産業の輸出力強化戦略などに沿いまして施策を実施してきているところでありますが、具体的には、水産物・水産加工品輸出拡大協議会によります、ジェトロ、あるいはJFOODOですね、新しく去年できましたJFOODOとも連携しましたオールジャパンでのプロモーション活動、これも戦略を持ってやっていかなきゃいけないということで、一つ一つ今一生懸命やっております。
 それから、水産加工施設のHACCP対応等の推進や、大規模な拠点漁港におけます高度な品質、衛生管理体制の構築等の支援、さらに、輸出先国や地域によります各種の輸入規制の緩和、撤廃に向けました協議、あるいは輸出に必要な各種証明書の発行手続の簡素化や迅速化の実施、こういったことを行っております。
 委員から御指摘がありましたように、日本産の農林水産物の輸出はまさに食文化と一緒に売っていく、物を売るより事を売るというような姿勢でやっていくことが必要だということをずっと議論をしてきておりまして、そういったことをしっかり施策を進めていく中でも頭に置いてやっていかなきゃいけないと思っております。こういった取組を引き続き実施していくことによりまして、水産物の一層の輸出拡大に向けて全力で取り組んでまいりたいと考えております。
#19
○田名部匡代君 農水省さんでは中で日本の食文化というのをもう熱心に取り組んでいただいておりますし、輸出に関しても非常に一生懸命取り組んでおられるというふうに思いますが、大臣の所信の中でも、その輸出に関連してHACCPの施設を整備していくんだというお話がありましたけれども、それ、これまでもずっと取り組んできて、HACCPを導入し、施設なんかを整備をしてきて、それによって輸出の伸びというのはどんなふうに変化しているんでしょうか。
#20
○政府参考人(長谷成人君) お答えいたします。
 EU、米国等におきましては、自国産水産物に対しましてHACCP導入を義務化した上で、輸入水産物についても同様にHACCPに基づく衛生管理を要求しております。
 このため、我が国水産加工施設等のHACCP対応を促進し、施設認定を増やすことは、海外市場における販路の拡大により輸出促進に資するものであるというふうに考えております。
 平成三十年五月十八日時点で、対米向け輸出認定施設は三百六十一、対EU向け輸出認定施設は五十六となっておりまして、これらの施設は、対EU、米国向け輸出にとどまらず、高度な衛生管理のあかしとして他の国々への輸出の増大に寄与しているものと考えております。
 今後とも、水産加工業等における輸出のための施設認定を増やすこと等を通じまして、我が国水産物の輸出拡大を図ってまいりたいと考えております。
#21
○田名部匡代君 ただ施設を造りました、認定しましたというだけでは、私は不足なのかなというふうに思います。
 というのは、私の地元の話で大変恐縮ですけれども、八戸市には国内での魚市場では唯一EUの高度な衛生管理基準のHACCPがあるんですね、登録を受けた施設があります。もう六年たつんですかね。これが、当初の計画では水揚げ量は三万トン、目標だったんですね。でも、これ、平成二十九年二千三百トン。二万三千トンじゃないですよ、三万トン目標で二千三百トン。稼働率は七・三九。そして、価格についても、これ以前も申し上げました、単純に比較はできないんですけれども、通常の水揚げをした方が価格が高くなっちゃって、全然付加価値付いていないんですね。
 これには、いろいろ問題はほかにもあるんですけれども、話を伺うと、そうやってせっかく高度な基準の衛生管理がされている、じゃ、輸出なんかはどうなっていますかというと、なかなか売り先を見付けられないだとか、なかなかその取組ができないというような話なんです。
 着く船だってそうですよ、岸壁に二隻しか着かない。マックス、最大で四隻しか着かないようなところなんですが、もうそれで稼働率を上げなきゃいけないからHACCP対応の認定された船じゃなくてもそこを使おうみたいな話になっちゃうんですね。それでは、せっかくやったのに意味がない。
 まさに、その船を認定したり施設を造ることによって付加価値が付き、輸出につながるんだというようなことをしっかりと農水省としても後押しをしてほしい、投げっ放しにしないでほしいと。これ、地元のことだから申し上げているんじゃなくて、それを進めていこうと大臣もお考えであるならば、造ったから輸出が増えるとか、造ったから価格が上がるというようなことではないということを是非認識をしていただいて、今後、農水省としても責任持って取り組んでいただきたいと思います。
 大臣、一言お願いします。
#22
○国務大臣(齋藤健君) 確かに、施設を整備すれば、HACCPを取れば、直ちにそれが輸出に結び付くというわけではないと思うんですね。輸出というのは今までやられたことのない人も多いので、御苦労もあるし不安もあると思うので、とにかく、いろいろ相談に乗りながら、それが実のある形で、せっかく投資をするわけですから、展開できるように努力をしていきたいというふうに思っております。
#23
○田名部匡代君 終わります。
#24
○徳永エリ君 国民民主党・新緑風会の徳永エリでございます。
 昨日、参議院の予算委員会に私も応援に行きました。この委員会の中にも与党の予算委員の先生おられると思いますけれども、昨日の総理の答弁姿勢を御覧になっていて、どのようにお感じになったでしょうか。小さなやじに一々反応する、質問者のちょっとした言葉に反応する。総理は、今まで何度も、真摯に、謙虚に、丁寧に国民に説明をするということを繰り返しおっしゃっております。昨日のあの答弁姿勢はとても真摯、謙虚、丁寧とは思えないと思います。
 私、本当に思うんですけれども、予算委員会でも常任委員会でもそうですけれども、私たち議員に答弁をしているのではなくて、議員の向こう側には国民がいる、国民に対して説明をしているんだという意識が余りにも希薄なんじゃないかというふうに思うんですが、大臣、総理大臣のこの答弁姿勢、どのようにお考えでしょうか。
#25
○国務大臣(齋藤健君) 昨日、衆参合わせれば六時間以上ですかね、やられていたと思うんですが、私は全部見ていないので、テレビでちょっと見ただけで、ちょっとコメントするのもどうかなと思うんですけど、今、徳永委員おっしゃられたように、やはり、相手に答弁しているのではなくて、テレビもあるわけですから、国民の皆さん相手に答弁をしているという、そういう姿勢というものは大事じゃないかなというふうに思います。
#26
○徳永エリ君 加計学園です。
 二〇一五年の二月二十五日に総理と加計理事長が面会して、そういう新しい獣医大学の考えはいいねと言ったということでありましたが、先日、コメントをマスコミに対してして、愛媛県とそれから今治市に間違った、誤解を与えるような情報を与えてしまったというふうに言っています。
 これ、本来ならば、マスコミに対してこういったコメントを発出するのではなくて、まずは愛媛県や今治市に対してきちんと説明をするべきなんだと思います。説明した後に、きちんと記者会見なりを行って、誤った情報を与えてしまいましたということを伝えるべきなんじゃないかと思うんですね。本当に間違っていると思います。そして、この誤った情報がもとで大学の設置認可というところまで行ったんだとしたら、これ大問題だと思うんですね。
 結局、昨日も委員会でのやり取りを聞いていて、誰が本当のことを言っているのかというのは、もう多くの国民の皆さんお分かりだと思いますけれども、でも何か、これといった決め手がなかなか出てこないんですよね。やっぱり、再三再四、みんなで申し上げておりますけれども、関係者の方々をもう皆さんやっぱり参考人招致していただいて、本当に当事者の声を聞きながら、伝聞ではなくて、当事者の声で真実がどこにあるのかということをしっかりと明らかにしていかないと、もういいかげんにしてくださいと、いつまでやっているんですか、これみんな思っていると思いますが、大臣、いかがでしょうか。
#27
○国務大臣(齋藤健君) 国会にどういう方を呼ぶのかということについて、私の立場でコメントすると大問題になってしまいますので、差し控えさせていただきたいと思います。
#28
○徳永エリ君 森ゆうこ委員が何度もこの参考人の招致をこの委員会にも要求していると思います。是非とも参考人の方に来ていただいて、しっかりお話を聞く機会をつくっていただきたいと思いますので、委員長にも改めてお願いをしておきたいと思います。
#29
○委員長(岩井茂樹君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をいたします。
#30
○徳永エリ君 それでは、質問に入らせていただきたいと思います。
 森林経営管理法が成立をいたしました。過剰伐採による木材価格の低下、あるいは資源の減少、こういった一抹の不安を残しながらも、森林が適切に維持管理されて、林業やそれから木材産業が更に活性化するということを期待したいと思っております。
 先日の審議の中で、木材需要の増加という点について、時間がなくて十分に聞けなかったので、お伺いしたいと思います。
 我が国の国産材の自給率は、最低だった平成十四年の一八・八%から、平成二十八年の三四・八%まで高まったとはいえ、いまだ世界でも有数の木材輸入国となっております。しかも、外国から原料の丸太で入ってくるのではなくて、足下では製品の直接輸入に変わってきているということであります。パルプ、チップなどはオーストラリア、チリ、製材は北米、欧州、そして合板はマレーシア、インドネシアから輸入しています。これらの輸入材のシェアを国産材に変えていかなければ、国内における木材の需要が増えないんだと思います。
 どのような戦略を持って国内における需要を高めていくのか、お伺いいたします。
#31
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 戦後造成されました人工林が本格的な利用期を迎えます中、林業の成長産業化に向けまして、国産材の安定的な供給を図るとともに、木材の需要拡大が大変重要な課題であるということは十分認識しているところでございます。また、委員今御指摘のとおり、我が国の木材自給率は六年連続して上昇してきておりまして、そうした意味ではいい傾向にあるかなと思っております。また、森林・林業基本計画におきましては、平成三十七年におきます木材の需要量、この見通しを七千九百万立方としておりまして、このうち国産材の利用についてはその半分、約四千万立方を目標としてございます。
 こうした中、この目標達成するに当たりまして、農林水産省といたしましては、まず低層の住宅等につきまして、横架材、はり、桁の横架材ですね、それから羽柄材と言われます筋交いとか根太とかそういう木ですね、そうしたようなものの部材の開発普及を行いますとともに、国産のツーバイフォー部材、ツーバイフォー自体は欧米で、特にカナダで開発されてきた方法でございますけれども、そうしたツーバイフォー部材に関する技術開発、普及で国産材が使えるように需要の拡大をしていきたいというふうに考えておりますし、また、公共建築物を始めといたしまして、これまで余り木材が使われてこなかった分野がございます。特に、中高層とか中大規模、非住宅といったようなこうした新たな分野におきまして建築物の木造化、内装木質化を進めること。また、木質バイオマスもございますので、そうしたバイオマスが発生しますので、地域内で持続的に活用する地域内エコシステムを構築していくとか、また、こうしたものを、木を全体を理解していただくために、木の良さや価値を実感できる木材製品の情報発信とか、木育というような普及啓発にも取り組んでまいりたいと思います。
 いずれにしましても、こうした政策を推進いたしまして、新たな木材需要を創出して国産材の需要に取り組んでまいる考えでございます。
#32
○徳永エリ君 取組について御説明をいただきましたけれども、建築用の製材、ここの需要を高めていくということが一番重要なんじゃないかというふうに思っています。ここにおいては、杉とかヒノキ、輸入材も国産材もほぼ同じ用途で使われておりますので、ここのシェアを国産に変えていく努力をしっかりしていただきたいと思います。
 それから、輸出に関しましては、大臣も、丸太で輸出するのではなくて加工して付加価値を高めていくんだというお話がありました。
 これまで、林業の衰退によって我が国では多くの小規模な製材所が淘汰されて、大規模化していっているわけですね。先日、北海道の森林組合で伺いましたら、木を切って、そして製材所に持っていって買ってもらうんだけれども、例えば北海道の道南辺りでは製材所がないと。製材所まで運ぶ輸送コストを考えたら、これはもう中国に輸出してしまった方がいいということで、丸太で輸出しているということなんですよね。
 この流通コストなどを考えると、森林資源に隣接したところにこの製材所を造っていく、そうすれば地域の雇用も創出できるわけですから。この点について大臣、どのようにお考えでしょうか。
#33
○国務大臣(齋藤健君) 製材工場の立地につきましては、地域の資源量ですとか丸太生産量及び流通コストなど、いろいろ考えて場所が決められてくるんだろうと思いますが、大事なことは、原料となる丸太の安定確保、これが可能な地域で整備をされるという、これが大前提になってくるんだろうと思います。
 例えば、高度経済成長期におきましては、輸入の丸太を原材料とする外材専門の大型製材工場、こういったものは海運で輸入されますので臨海部に整備をされてきたということだと思います。近年は、逆に国内の森林資源が利用期を迎える中で国産材の安定確保が見込まれる内陸部においても新たな大規模国産材の製材工場が整備される例も出てきておりますし、あるいは内航船の活用ですとか木材輸出等を念頭にまた臨海部に整備される例も両方見られるところであります。
 いずれにいたしましても、私どもといたしましては、内陸部であれ臨海部であれ、その大規模化や効率化を進める製材工場整備等に対する支援は重要だと思っておりますので、国際競争力の強化を図る意味でもその整備に支援をしていきたいと考えております。
 また同時に、流通全体の効率化ということを図ることも大事だと思っていますので、丸太の流通コストを低減をさせていくということも併せてやりたいと考えておりまして、丸太の出荷ロットの大規模化ですとか、各流通段階の事業者において需給のマッチングを図るプラットフォームを創設するですとか、これかなり有効だと思っているんですけど、それから生産流通全体をコーディネートするような人材の育成、こういったことを進めてまいりたいと考えております。
#34
○徳永エリ君 いろいろ林業関係の資料を見ていましたら、この十年で木材の輸出量三十倍増えているということなんですが、これ長官、そうですか。
#35
○政府参考人(沖修司君) 年々輸出が伸びておりまして、直近では三百二十六億まで伸びまして、非常に製品を含めて最近は伸びてきているところでございます。
#36
○徳永エリ君 先日も、中国、フィリピン、韓国、米国、台湾などへの木材輸出が増えているというお話でした。中国では日本の建築基準法に当たる木構造設計規範が改定されまして、八月一日に施行されるということだそうです。それによって、日本の杉、ヒノキ、カラマツが構造材として規定されて、日本の一般的な住宅工法を受け入れる道筋も付いたということで、今後ますます輸出、これが期待されるところだと思いますが。
 そこでお伺いしたいんですが、森林経営管理法によって、経営管理実施権の設定を受ける民間事業者が、伐採、製造、住宅建築と、つまり川上から川下まで全ての経営を行う事業者がここに当たるという可能性はありますよね。
#37
○政府参考人(沖修司君) 今お尋ねの、今回の成立させていただきました森林経営管理法におきます意欲と能力のある林業経営者のお話だと思います。
 委員御指摘のように、例えば製材工場で素材部というふうなものを持ってこういった事業に当たっている者もございまして、そうした者については、条件に合えば県に登録をされて市町村で選ばれるということはあろうかと思います。
#38
○徳永エリ君 林野庁の説明では、林業経営者はそもそも赤字が見込まれる森林では経営管理実施権の設定を受けて林業経営を行うことは想定されないというお話でありました。
 確かに、民間事業者は利益の出ない、もうからない仕事はしないと思います。規制改革推進会議も、この輸出、成長産業ということもあって、もうかると考えているからこの林業を成長産業と位置付けて、民間事業者が参入して、そして利益を得る仕組みをつくろうとしているわけであります。
 でも、先日の長官の御答弁にもありましたけれども、木を切って販売するだけでは赤字が出るかもしれないと。林業関係者の方々は、再造林、保育まで行えば、人件費などの経費も掛かるし、まずもうからないとおっしゃっているんですね。でも、管理や経営を行う民間事業者が川上から川下まで全てのサプライチェーンを担えば、必ず最終的には利益が出るということになるんだと思います。
 しかし、そもそもは、森林所有者が所有している森林の立木を切らなければ原料供給はできないということですのに、その森林所有者が切った木を販売した段階での利益が出れば還元されるということで、そこから先は全く利益が還元されないということになりますよね。
 欧州の林業大国であるフィンランド、オーストリア、ドイツなどの森林所有者は、いずれも小規模な個人所有者であります。これらの国は製材所が先行して大規模化して、それを受ける形になっています。大規模な製材所に安定的に木材を供給し、森林所有者も利益を得ることができるように、製材所との価格交渉の優位性などの点から、森林所有者によってつくられた協同の組合組織や木材需要に対する体制が構築されているということであります。
 民間事業者は、木材を購入する際に最終的な利益を勘案して、少しでも森林所有者に利益を還元できるようにここは配慮するべきなのではないかと思いますけれども、この点はいかがでしょうか。
#39
○政府参考人(沖修司君) 今委員御指摘の件でございますが、大変大切なポイントだと思っております。
 今回の森林経営管理法におきましては、森林の経営管理が集積、集約化される意欲と能力のある林業経営者は、我々としては森林所有者の所得向上につながるような効率的かつ持続的な林業経営を行っていただけるものと考えております。
 ということで、我々としてもそうしたところに対して予算の集中投下等をして支援をしてまいる考えでもありますし、また、今委員御指摘のことを踏まえれば、川上から川下まで一貫した経営を行う林業経営者で経営管理実施権を設定を受ける中には、丸太を安定的に確保する等のために企業努力として可能な限り丸太を高く買おうという取組をする者もいると考えられると思います。
#40
○徳永エリ君 そうなってくれればいいんですけれども。森林所有者の持っている森林、意欲と能力のある林業経営者が入って木を切る。製材所に木を出そうと思えばできるだけ原材料価格は安い方がいいわけでありまして、ここで何とか利益を森林所有者に還元できるようにしていかなければいけないと思いますし、それから林道の整備も結局森林環境譲与税を使うということでありますよね。
 もちろん、森林の維持管理という部分では多面的機能の発揮、公益性の発揮ということもあると思いますけれども、どう考えても、川上から川下まで意欲と能力のある林業経営者が全てを担うということになれば、これは本当に民間企業の利益のために森林環境譲与税だとかあるいは林野庁の事業だとか、そういうものが使われることになるわけでありますから、やっぱり森林を所有している人たちにきちんとある程度利益が還元されるということを林野庁もしっかり考えていただかなければ、何か国民理解はなかなか得られないことになるんじゃないかなということを大変に懸念しているということをお伝えしておきたいと思います。
 続いて、農地中間管理機構についてお伺いをいたします。
 機構法の五年後の見直しについては規制改革推進会議でも検討されているようであります。昨年の十一月二十四日に規制改革推進会議農林ワーキング・グループから出された新たなニーズに対応した農地制度の見直しに関する意見、今国会では、コンクリート農地、所有者不明農地、これを中間管理機構に集積をする、あるいは農地の利用権の延長など等、まさにこの意見の中に書かれていることがそのまま法案となって国会審議されて決まっていくという状況であります。
 この五年後の見直しについてなんですが、更にこの規制改革を進めていくということで、農地利用適格法人、農地所有適格法人ですか、この要件の見直しなどということもこの規制改革推進会議農林ワーキング・グループから出されたこの意見の中に書かれているようですけれども、農林水産省としては五年後の見直しについて具体的にどのように検討しておられるのか、今の段階でお話しいただけることをお聞きしたいと思います。
#41
○政府参考人(大澤誠君) 先生御指摘の農地中間管理機構の見直しにつきましては、この根拠法であります農地中間管理事業の推進に関する法律、これによりまして、法律の施行後五年を目途として、機構事業及びその関連事業について事業の在り方全般について検討して必要な措置を講ずることということとされております。この法律の施行日が平成二十六年の三月一日でございますので、来年が五年後ということになるわけでございます。
 この機構事業の見直しの検討でございますが、機構事業につきましては毎年成果を公表しておりますけれども、この成果を見ましても、この担い手に農地の集積を平成三十五年度までに八割にするという目標の達成に向けて更なる取組の加速化が必要だと我々は思っておりますし、他方で、この機構については農業者等から手続が煩雑であるという意見も寄せられているところでございます。
 こういうことを踏まえていろいろな検討をするわけですが、現状においては、現場のニーズあるいは担い手への農地集積が必ずしも進まない要因の分析、こういうのを行っている状況でございます。
#42
○徳永エリ君 何か分かるようで分からないんですけれども、更なる規制緩和、規制改革をこれからも進めていくということですね。
 さっきの農地所有適格法人の要件の見直しなども規制改革推進会議としてはやっていくというふうに言っておりますけれども、農林水産省としてもその点についても検討しておられるんですか。
#43
○政府参考人(大澤誠君) 今、政府のいろいろな規制改革等の方針の中で、この見直しの時期と併せて適格法人についてもどうするかという検討はしなさいということはされておりますけれども、その点については、まず我々としては、この中間管理機構のこの五年後見直しの法定事項、これをどうしていくかということを検討し、併せてそちらについても検討していくという考え方でございます。
#44
○徳永エリ君 そこで、私たちがやっぱり心配するのは企業の農地所有ということになるんですけれども、今は国家戦略特区でだけ認められておりますが、これがどんどん広がっていって、この委員会でも何度も質問させていただきましたけれども、企業が農地を所有することはまず不可能だろうと奥原事務次官も何度も言っていたと思うんですけれども、だんだん規制が緩んできて、気が付いたらもう企業が農地をどんどん所有するということになりかねませんので、しっかり農林水産省の立場で、やっぱり耕作者主義、農家の人たちがきちんと農地を所有し、企業は一定のルールの下に参入できるというところにとどめていただきたいということを改めてお願い申し上げたいと思います。
 それから、農業公社は、農地中間管理機構と、市町村や農協も実施主体である農地利用集積円滑化団体となれる農地利用集積円滑化事業を行っていますけれども、この事業の実績が農林水産省の調査によりますと大変に少ないということがあって、今現場では、この農地利用集積円滑化事業が廃止されて機構事業に一本化されるんではないかというような心配の声が上がっているんです。この点に関してはどのような検討がされているのか、お伺いしたいと思います。
#45
○政府参考人(大澤誠君) 今お話ししたとおり、検討につきましては、今現場のニーズがどうであるとか、それから担い手集積を進めるためどういうやり方が一番効率的であるとかということを検証している段階でございますので、特にこの農地利用集積円滑化事業が今後どうしていくかということについて方向性が決まっているものではございません。
 我々の認識としては、農地利用集積円滑化事業につきましては、機構の設立後、多くの県で農地中間管理事業への移行が進んでいると、これは事実だと思っております。ただし、北海道も含めまして一部の県におきましては、円滑化事業が引き続き現場のニーズ、現場に近いというところもありまして、引き続き活用されて農地利用の改善に寄与しているというふうな認識を持っております。
 ただ、円滑化事業につきましては、出し手、受け手の相対による協議を前提とした農地集積が多いと、これもまた事実でございますが、それに応じて賃借の期間も短期になっていると。期間が短期でありますと、農地中間管理機構のように期間が大体十年以上でございます。その間に、長期の借受け期間の中で、当初は散在する農地を借りていた担い手も、地域の話合いが進むに従って農地の再配分が受けられる、これによって集約化が進む、このメリットが、やはり集積円滑化事業ではそこをどうしていくか、そこをどうつなげていったら集約化につながるのかというのが課題であると思っております。
 いずれにしろ、利用されている県が数県あることは事実ですので、そういう地域の特性も十分に考慮しながら、また、現実に農地の集積を担われている方々の意欲をそぐことになってはいけませんので、そういうことを十分配慮しながら、やっぱり担い手にとって何が一番重要であるか、どのようにすれば効率的に農地集積、集約化を進めるか、この判断基準によって検証を進め、案を作ってまいりたいというふうに考えてございます。
#46
○徳永エリ君 それでは、農地利用集積円滑化事業が見直しされることはあっても、中間管理機構に一本化される、廃止されて一本化されるということはないと理解してよろしいでしょうか。
#47
○政府参考人(大澤誠君) 先ほどお話ししたとおり、この事業、実際にそれぞれの事業をどうしていくかというのは、一応五年後の法定事項の見直し事項には入っておりますけれども、そこにも方向性が書いてあるわけではございませんので、今後検証していく課題ということで、現時点で特定の方向性は決まっておりません。
#48
○徳永エリ君 ちょっと心配なんで申し上げておきたいんですけれども、機構から農地をリースしたい新規就農者にとって、中間管理機構から農地を借りるためには要件がいろいろありまして、面積要件だったり、今年に入ってからは所得目標も要件に入ったというふうに聞いています。ハードルが高くてなかなか農地が借りられないということもあると聞いています。また、新規就農者が直接所有者から借りようとしても、農業経験がない、あるいは地域に余りなじみのない人に本当に農地貸していいのかというような話もあって、なかなか借りづらいとか売ってもらえないという状況も起きるので、新規就農者を増やして地域に根付いてもらうためにも、地方自治体の自由度が高くて、かつ新規就農者に支援にもなるこの円滑化事業の三事業の中の農地売買等事業とそれから研修等事業、これはもうしっかりと継続をするべきなのではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
#49
○政府参考人(大澤誠君) 確かに、北海道は農地の売買が歴史的に多い地域であると認識しておりますし、それから先生御指摘のように、新規就農者については、貸借関係の前提となる信頼を得ることがなかなか難しいという場合には、むしろ売買に関する事業を使ったり農地の中間保有機能を活用した研修事業を使ったりする場合が有効であるという御意見があるということも我々は十分認識している次第でございまして、こうした地域や農業者の事情を十分に考慮するということは必要だと思っております。ただ一方で、中間管理機構でも、この特例事業という形で今の事業は売買事業も研修等事業もできるということにはなっております。
 そういう意味で、全体としてどのようなスキームが農業者にとって分かりやすく使いやすい仕組みになるかという観点から、先ほどからお話ししたような判断基準に従って事業の実施主体の問題も考えてまいりたいというふうに考えてございます。
#50
○徳永エリ君 ちょっと時間がなくなってまいりましたので、大急ぎで行きますけれども。
 鳥獣被害対策、そしてその捕獲した鳥獣の活用についてお伺いしたいと思うんですけれども、御案内のように北海道ではエゾシカの被害が大変に深刻であります。被害額は年間四十億円を超えています。二十九年度には、鳥獣被害防止総合対策交付金も北海道は七億七千万も配分されています。
 その捕獲したエゾシカをジビエとして活用しようということで、モデル事業の取組、ジビエ倍増モデル整備事業などを農林水産省は推進しているんですけれども、そこでちょっとお願いがあるんですが、今日お手元に資料を配らせていただいたんですけれども、一つは、馬油って皆さん御存じだと思いますけど、馬油ならぬエゾシカ油、これが大変にいいということなんですよね。融点が馬油よりも高いために常温で固体を維持しやすくて、様々な防腐剤をほとんど必要としないということであります。それから、もう一枚目めくっていただきますと、これ、鹿肉や鹿の骨を使ったドッグフードなんですけれども、これが中国で大変に人気があるということなんです。
 ところが、要するに原材料が安定供給されないんですね。山で鹿を撃って、もうほとんどがそのまま埋めちゃうんですよ。一部だけ処理場の方に持っていかれて肉として活用されますけれども、副産物を一か所に集めて、そこから骨とかあるいは皮とか油とか、それを供給を受けられる体制が全くできていないんですね。ですから、価格も安定しないし、もう中国や韓国で大人気ということなんですけれども、要望があってもそれに応えられないというような状況で、そのジビエの肉だけではなくて、いわゆるこの副産物、これを一か所にちゃんと集めて安定供給できる、それからその埋めてしまっているエゾシカも活用できるような基盤整備をしっかりしていただければ、まだまだ販売拡大のチャンスがあるということを事業者の方から聞いております。
 是非とも、肉だけではなくて、その副産物の活用にも取り組んでいただきたいと思います。鹿の骨も太いところから細いところまで犬のおやつ、これに使えるんだそうです。鹿はやっぱり野生の香りがするらしくて、非常に食い付きがいいらしいんですよね。ですから、もう骨から皮から油から、そして肉から全部使えるわけでありますから、無駄なく使って、そして利益をしっかり得ていくと。そのためには、こういった事業者への支援も必要だと思いますけれども、基盤整備、そして事業者への支援、この点について大臣にお伺いして、終わろうと思います。
#51
○委員長(岩井茂樹君) 時間が過ぎております。答弁は簡潔にお願いいたします。
#52
○国務大臣(齋藤健君) 我々も何とかこのペットフード含めて有効利用を図っていきたいというふうに考えておりますので、モデル事業なんかもやっておりますし、それから処理施設についても支援を行っているところでありますが、今日、ペットフードというのを私、今伺ってなるほどなと思ったんですが、エゾジカラングなんかは二十グラムで七百円ということで、百グラムにすると三千五百円ぐらいということで、これなかなかなものだなと思いました。
 いずれにしても、あらゆる手段使ってやっていかなくちゃいけないし、農林水産省が行いました鹿肉のペットフード事業者へのアンケート調査というのがありまして、これによりましても、鹿肉は高たんぱく低カロリーでアレルギーにも対応できるペットフードということで需要がありますので、加熱、乾燥させたジャーキーなどとして実際に利用されているので、関係者の御意見を踏まえながらちょっと研究をしていきたいというふうに考えております。
#53
○徳永エリ君 以上です。
#54
○小川勝也君 立憲民主党・民友会の小川勝也でございます。
 お約束ですので、私からも大臣に通告をしていない質問を。
 昨日の参衆の予算委員会でいろいろと加計学園の問題、森友学園の問題、議論されました。加計学園側から面会はなかったという発表がありまして、愛媛県知事が大変御立腹であります。そして、私は、会っていても大変なことでありますけれども、会っていなかったとすれば、県庁や市役所を欺いて虚偽の報告書を出して学部を設置をしたということになって、これまた許されないことだろうというふうに思っています。
 大臣の御感想もお伺いするわけでありますけれども、石破茂先生は、国民のもやもやを払拭するためにできることは何でもやるべきだということで、国会招致を肯定する発言をされています。大臣のお考えもお伺いをしたいと思います。
#55
○国務大臣(齋藤健君) 私の立場で誰が真実を言っているかというのを調べる権限もないので、何とも申し上げようがないんですけれども、国会で呼んで議論すべきだということにつきましては、そこは国会の方でお決めいただく話であろうと思いまして、私が政府の立場で申し上げるのは、大変恐縮ですが、差し控えさせていただけたらなというふうに思います。
#56
○小川勝也君 まあ、ぎりぎりの御発言だというふうに思います。
 しかし、このもやもや感を国民全体で共有しながら、立法府もそして行政府も何事もなかったように日々の仕事を過ごしていくというわけには私はまいらないのではないかと思っております。真実を明らかにする必要性があると思いますし、国会にはその責務があろうかと思います。
 それでは、通告しております質問に移らせていただきたいと思います。
 まず最初に、海洋におけるマイクロプラスチック問題についてお伺いをしたいと思います。
 私たちが何げなく便利な生活のために利用しております様々なプラスチック由来のもの、例えばペットボトル、それからスーパーのレジ袋、ビニール袋、あるいはストローなどが、最終的に海に行って、溶けることなく小さなプラスチックになって海洋汚染を引き起こしている。また、洗顔剤なんかには最初から製品として小さなプラスチックを盛り込んで売っている製品もあるというふうに思っていますし、ダブルということになろうかと思います。
 まずは概要について、簡潔で結構でございますので、環境省にどういう問題となっているのか、お伺いをしたいと思います。
#57
○政府参考人(江口博行君) お答え申し上げます。
 御指摘のマイクロプラスチックにつきましては、海洋生物や生態系に影響を及ぼすことが懸念をされておりまして、国際的にも課題となっているところでございます。
 このため、環境省におきましては、マイクロプラスチックの実態を把握するための調査を実施するとともに、その発生抑制のため、マイクロプラスチックになる前の海洋ごみの回収処理、その原因となるプラスチックごみなどの発生抑制、リユース、リサイクルや適正処理の推進などによりまして、海洋に流出するごみを減らすための取組を進めているところでございます。また、マイクロプラスチックを含めた海洋ごみ対策を国際的に進めていくためには、世界的な海洋ごみの実態把握が重要であることから、日本近海の実態把握を進めますとともに、マイクロプラスチックのいわゆるモニタリング手法の国際的な調和を主導しているところでございます。
 引き続き、環境省といたしましては、関係省庁とも連携しつつ、マイクロプラスチックを含めました海洋ごみ対策を総合的に推進してまいりたいと考えてございます。
#58
○小川勝也君 大変なんで海洋に投棄されるプラスチックの量を減らしていきましょうという取組をするのは、これは当たり前だと思いますけれども、事は大変重要だというふうにも言われています。
 二〇一七年のダボス会議では、二〇五〇年までに海の魚よりプラスチックの方が多くなるという警鐘が発せられています。それから、魚の胃袋、鳥、亀などからたくさんのプラスチック由来のものが発見をされております。ある調査によりますと、鯨の中に三十袋以上のビニール袋が見付かっているという事例もあるようでございます。
 我々は、世界の中でも最も魚食を愛する国の一つであります。水産物においては現在までにどのような状況を把握されているのか、そして今後対策はどのように考えているのか、水産庁にお伺いしたいと思います。
#59
○政府参考人(長谷成人君) 海洋におけるマイクロプラスチックでございますけれども、現段階におきましては、水産業の現場におきまして直接的な影響が生じているとは認識しておりません。
 一方、この問題は平成二十七年六月のエルマウ・サミット以降注目され始めたところでございまして、マイクロプラスチックを体内に取り込んだことによる魚介類への影響などについてはほとんど解明が進んでいない状況にあることも事実でございます。
 このため、農林水産省といたしましては、本年度、マイクロプラスチックを魚介類に摂取させ体内での挙動等について調査することとしております。この取組を通じまして、まずは必要な情報の把握に努めていきたいというふうに考えております。
#60
○小川勝也君 私のところにいわゆる魚の胃袋の中にかなり大きなプラスチックが含まれていたという写真があるわけでありますけれども、一説によると、いろんな食べ方はありますけれども、内臓は取り除いて食べるのでいいじゃないかということもございますけれども、例えば目刺し、あるいはシシャモ、あるいはシラスなどはそのまま食べるわけでありますので、健康的にどうなのか、少しはいろいろ調べていただく必要性があるのではないかなというふうに思っています。
 何よりも、やはり海に何でも投棄をするという我々のこの暮らしは改めるべき必要があるのではないかなというふうに思っているところであります。この委員会でも様々な議論をさせていただいていますけれども、我々は便利な暮らしをするためにいろんなものを犠牲にしています。そして、世界の潮流や我が国の政府の流れによりまして、お金を稼ぐためであればいろんなものを犠牲にしていいという流れがはびこっているわけであります。持続可能、これは成長やもうけよりも大事な言葉だと私は信じておりますので、もっともっと一つしかない地球を大事にしていくという心を我々は共有すべきではないかなというふうに思っています。
 次に、ネオニコチノイド系農薬を中心に、食の安心、安全、有機農業について質問をさせていただきたいと思います。
 様々この委員会でも議論をさせていただいてまいりました。私もライフワークの一つとしてネオニコ問題取り上げております。隣の同僚であります川田委員も、先日質問をさせていただきました。同じく同僚であります徳永委員もグリホサートについて質問をされました。
 今日、私は資料を一つ配らせていただいております。問題発言になるかもしれませんけれども、忌憚のない意見を言わせていただきたいというふうに思います。
 様々な要因があって、私たちの国には広義で言う発達障害の子供たちが増えています。様々な呼び名がありますので一緒くたにはできません。ADHD、LD、アスペルガー症候群、自閉症スペクトラム、いろいろあります。それから、この中には当然含まれておりませんけれども、関連として、目まい、それからうつ、あるいはアルツハイマー、アレルギー、アトピー、いろいろな現象が増えています。それで、一九九〇年代に初めて我が国でネオニコチノイド系農薬が使われて、そして今回、二〇一五年からのこのグラフであります。
 その前の農薬は良かったのかといいますと、有機リン系の農薬、その前の塩素系、かなりどの農薬も人体に大変影響が多いというふうに言われてきた歴史であります。それで、ネオニコチノイド系農薬は有機リン系農薬よりはいいだろうということで使われるようになりました。少しで効果が発揮されるので余計いいだろうということで、今はどんどん使われているようであります。
 様々な問題がある中で、この研究者は余り多いとは言えません。私もかつてダイオキシン法案に関わり、その後、環境ホルモンについても環境委員会を中心に様々質問をさせていただきました。実は、世界ではまだ環境ホルモンは重要なファクターになっておりますけれども、日本では余り騒がれなくなりました。これはなぜかといいますと、国がどの研究開発分野に予算を付けるかということに、環境ホルモンは芳しくないということで、採択されにくい状況になっているというふうに言う学者の方もおられます。
 そして、このネオニコチノイド系農薬と人への被害ということについてもなかなか研究論文がないわけでありますけれども、先日、川田さんからもお話がありました黒田洋一郎先生、そして奥様の黒田純子先生の論文なども引用して議論をさせていただきたいというふうに思います。
 それで、まずは、農薬はこれは大丈夫ですよということで検査をするわけでありますけれども、決定的に申し上げなければならないのは、神経毒性についての検査が不十分であるということであります。ですので、申し上げましたように、急性毒性とかはクリアしているかもしれませんけれども、神経毒性の検査が足りないということであります。
 この間、私たちの国は、農薬由来、そして生活、あるいは環境ホルモン、様々な暴露を受けているわけでありますけれども、実は二〇一一年に環境省が調べてくれたようであります。どの分野で調べてくれたかといいますと、POPs、これ大変なじみのない言葉でありますけれども、難分解性、高蓄積性、長距離移動性、有害性を持つ物質について、例えばダイオキシン、PCB、カドミウム、ヒ素、鉛、水銀などの有害重金属、有機リン系、ピレスロイド系などの農薬、そしてフタル酸エステルや環境ホルモンのビスフェノールAなどを調べて公開してくれました。
 二〇一一年のこの調査について、簡潔にお知らせいただければと思います。
#61
○政府参考人(正田寛君) お答え申し上げます。
 環境省では、化学物質の人への蓄積量や摂取量を明らかにするため、平成二十三年度、二〇一一年度から、化学物質の人への暴露量モニタリング調査を行っているところでございます。
 この調査におきましては、成人の血液、尿等について、ダイオキシン類、有機フッ素化合物、重金属類、農薬類等の測定を、これは専門家の御意見をいただきながら、毎年度これ一部物質を入れ替えてございますが、継続して行ってきているものでございます。また、その結果につきまして、環境省のホームページでございますとかリーフレットにまとめて公表させていただいております。
#62
○小川勝也君 毎年調査を続けているということでよろしいでしょうか。
#63
○政府参考人(正田寛君) 調査開始いたしました二〇一一年度から毎年継続して調査を行っております。
#64
○小川勝也君 それで、調査をしていただいていろんなことが分かってきたわけでありますけれども、いろいろつらいお話があります、話は飛ばしますけれども。
 様々な毒性がありますけれども、まあ私とか山田俊男先生はそういう毒には結構強いと思います、長年生きてきましたから。それに毒も吐いていますから。一番毒に弱いのは誰でしょうか。子供と、もっと言うと子供の前、胎児、これがつらいんです。
 それで、いろんな悲しい歴史がありましたけれども、例えば胎児性水俣病、これは大変つらいんですけれども、女性の摂取した、暴露した毒は胎盤に、そしてそこから赤ちゃんに移っていく。それで、この水俣病に関係した赤ちゃんを産んだお母さんは、こういう悲しい言葉を吐いています。この子が私の水銀を吸い取ってくれた。これが胎児毒性であります。
 それで、私たちの国は、農薬取締法の審議のときにもデータをお示ししてまた議論させていただきますけれども、世界第二位の農薬大国であります。二〇〇二年には一位でした。今、一位は韓国です。しかし、韓国も今、有機農業に盛んに取り組む端緒にいます。私たちの国だけが取り残されています。
 農薬大国をそのままにネオニコチノイド系農薬の残留基準を緩和して、そして成長だ、金もうけだと言っているのが我が国であります。何を犠牲にして金もうけをしようとしているのかということであります。
 結論から申し上げますと、脳発達への神経毒性、脳高次機能への影響など、行動奇形学などの毒性試験を農薬のいわゆる使用基準やあるいは認可に取り入れていただかなければならない。そして、特に人の知能など脳高次機能への影響は厳密に検証していく必要があるんではないかというふうに思っています。
 農薬取締法のときにまたこの議論をさせていただきますので、神経毒性や新たな検査項目を農薬の認可あるいは取消しに入れなければいけないということで、今日は事前通告をしておきますので、審議のときまでに検討をしておいてください。
 それで、多分すぐにネオニコの禁止にはなりませんので、今日、与野党の先生方にも御理解いただいて、とにかくできることからやっていこうということであります。本当はフランスなんかもある種から使用禁止にしていますので、我々の国もそれに追随してもらいたい。ただ、タイムラグがありますので、今日は二つのことを申し上げたいと思います。
 一つは、後で申し上げます。子供たちだけ先に安全なものを食べてもらいたいので、給食の有機化の話を後でいたします。
 もう一つは、何のためにネオニコチノイド系農薬を使うかというと、たくさんの用途があるわけでありますけれども、一つは水田のカメムシ対策であります。
 カメムシがぽつっと、いわゆるもみに黒い斑点を入れると二等米になる、これはかなわない。実は、もう一等米、二等米なんという制度は本当に必要なのかという生産者の方々の声もあります。特に、秋田県の大潟村からは意見書も上がっています。どれがおいしいお米かどうかは流通や消費者が判断すればいいので、一等、二等なんという概念はもう必要ない、それに我が国のすばらしい色選技術によって斑点米は流通や食卓に上ることはもうないんだ、だからその検査をやめろ、そして一等、二等の判別をやめろという声があります。
 これもすぐに今日私が言ったからやめろといってやめるわけにはいかないと思いますけれども、前向きに検討をいただきたいので、大臣、コメントをお願いします。
#65
○国務大臣(齋藤健君) ちょっと今、事前の準備何もできていないので、重く受け止めて、次回までにきちんとしたお答えができるようにしたいと思っております。
#66
○小川勝也君 浸透毒性という言い方があります。それで、洗剤で洗ったら落ちるという農薬ではありません。農薬を使えば、根からその農薬の物質を入れて、いわゆる植物なら植物の間に、中にしっかり入っちゃうということであります。
 ネオニコチノイド系というぐらいですから、たばこのニコチンに近いというふうに考えていただければ結構です。野村先生はまだ毎日摂取しておられる。もう私は数年前まで摂取していましたので。全然大丈夫です、ニコチン吸っても。ところが、さっき申し上げましたように、脳が発達途上にある子供たち、そして胎児にとってはほんの微量でも大変なことになるんです。だから、子供たちにだけは安心、安全の給食を食べさせたいということであります。もう既に先進の地域は取組を進めています。千葉県のいすみ市などが有名であります。
 これは一朝一夕にはできませんけれども、今、私たちの国で有機無農薬のお米がどのぐらい生産されていて、給食の御飯を全てそれで賄おうとすれば何ヘクタール、何トンぐらい足りないのか、参考までにお聞かせいただければと思います。
#67
○政府参考人(柄澤彰君) 今委員から御指摘がございました小中学校の学校給食で実際に使用されている米やパンの具体的な数量等自体、具体的には把握しておりませんが、今般お尋ねいただきましたので、一定の前提条件を置いて試算をいたしたところでございます。
 具体的には、文部科学省の調査などに基づきまして、まず給食対象者につきましては小学生が約六百万人、中学生は約三百万人おられる、それから給食日数については年間約百九十日、そして給食による精米の平均摂取量につきましては小学生であれば一人一日当たり約五十グラム、中学生であれば約七十グラム、それから給食による小麦粉の平均摂取量につきましては小学生一人一日当たり約十五グラム、中学生一人当たり約二十グラムといった前提条件を置きました。
 その上で、仮に学校給食の米やパンを全て有機食材とした場合に、どれぐらいの量、面積が必要なのかを試算いたしましたところ、米につきましては数量で約十一万トン、面積で約二万ヘクタール、小麦につきましては数量で約三万トン、面積で約一万ヘクタールという一つの試算結果を得たところでございます。
#68
○小川勝也君 減農薬という言葉があります。これ、私は全て把握して言っているわけではありませんけれども、今まで、ネオニコが登場する前に比べて、ネオニコはパワーが強いので農薬をまく回数が少なくて済む、だから減農薬という使い方が横行していると。これじゃ勘弁してほしいということになります。
 そして、この間、徳永委員が指摘したように、輸入小麦の安全性が本当に心配であります。輸入小麦の中にグリホサートが入っているということであれば、小麦粉が、パンが駄目なら御飯にと、御飯にもネオニコであれば王手飛車取りで両方詰みということになります。何とか私たちの国に正しい未来が来るように、ここは聞き流すのではなく、大きな危機感を持ってやっていただければと思います。
 ちなみに、北海道では、少しずつではありますけれども、パン適性、麺適性のいい小麦が誕生しておりますので、主要農作物種子法の概念には沿いませんけれども、それぞれの地域の地場のいい小麦で給食用の国産小麦を振興していただければいいのではないかというふうに思います。
 ちなみに、フランスでは、二〇二二年までに給食食材の半分をオーガニックに、これは大統領が公約に掲げました。そして、農林水産大臣は、食にオーガニックな食材、そしてローカルな食材を五〇%にするのが目標だと。関係ありませんけれども、二〇二二年にはケージ飼いの鶏の卵もやめたいと、こう言っているようであります。日本だけが非常に遅れているわけであります。
 ここで終わるつもりでありましたけれども、食文化についての質問も準備をさせていただきましたので、給食といえば、頭の付いた骨のある魚を食べられない子供が増えているということで、我々の食文化の振興について心配であります。魚食文化の伝承についてどういう対策を講じていこうと思われているのか、御答弁をお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。
#69
○政府参考人(長谷成人君) 日本の食文化につきましては、平成二十五年十二月に和食文化がユネスコ無形文化遺産に登録されるなど、国際的にも高く評価をされているところでございます。こうした中で、地域や季節に応じて多種多様な水産物を、だしとしての利用も含めて余すことなく活用する我が国の豊かな魚食文化は、日本の食文化の重要な要素としてその継承に取り組むことが必要であると認識しております。
 このため、農林水産省におきましては、昨年閣議決定されました水産基本計画の中で魚食文化についての理解を促進することを明記いたしまして、消費者に広く魚食の魅力を伝え、水産物消費を拡大していくために、学校給食関係者に対する魚の食べ方や給食での煮干しの活用方法などの情報提供、あるいは魚食文化の普及、伝承に努めている方々を水産庁長官がお魚かたりべとして任命いたしまして、子供たちも対象に行っている様々な魚食普及活動を官民協働で後押ししたり、それから農林水産省が実施するこども霞が関見学デーなどのイベントにおきまして、かつおぶし削り体験の実施など、魚食文化の伝承を含む様々な魚食普及活動を実施しているところでございます。
 今後とも、我が国の魚食文化の伝承、魚食普及の推進に取り組んでまいりたいと考えております。
#70
○小川勝也君 終わります。
#71
○川田龍平君 立憲民主党・民友会の川田龍平です。
 今日はちょっと短時間ですが、質問をさせていただきます。
 私も、小川議員の農薬の問題についての質疑、もう本当に全く同じ気持ちで私も是非質問をしていきたいと思いますが、今日はちょっとまた違った観点から質問をさせていただきます。
 昨日、農家の方のお話も聞きに行ってきましたけれども、農薬、洗っても取れない、そして農薬の効果というのは三か月ぐらいあるんだそうです。農薬の種類によっても違うと思いますけれども、農薬をまいた次の日に出荷しても、この農薬は大丈夫だと。さらには、その農薬を非常にまくのも回数を減らして減農薬といっても、結局まいたその次の日に出荷したら変わらないんだということなどを聞いて、ああそうか、スーパーに書いてある表示というものは、なかなか選ぶにしても選ぶ方もそういうことを知らなければ分からないわけですし、そういったことは消費者のレベルで選ぶというよりも、是非国の規制としてもやっぱりしっかりしていただきたいというふうに思います。
 大臣にも、私は是非、今回、加計学園の問題について聞かなければいけないので聞きますけれども、僕もいいかげんもうこの問題やりたくないんですけれども、やっぱりこの問題をはっきりさせないことには、やっぱり政府が言っていること、本当になかなかこれ、本当なのかと一々聞かなければいけないという状況がこのずっと一年以上繰り返されているという状況の中で、やっぱり是非この問題をしっかり解決に取り組んでいただきたいと思います。
 今回、八田国家戦略特区ワーキンググループの座長、それから藤原内閣府地方創生推進事務局審議官、前ですね、それから青山さんの元内閣府内閣参事官、そして中村時広愛媛県知事を参考人として当委員会にも是非招致をお願いしたいんですが、これが与党の賛同を得られないということで、全会一致が原則ということで参考人として呼んでいただけないということのようです。この件について、是非、委員長、更に理事会で検討していただきたいと思いますが、よろしくお願いします。
#72
○委員長(岩井茂樹君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をいたします。
#73
○川田龍平君 なかなか予算委員会だけではこれ本当に明らかにならないと。是非、農水大臣はこの件について、やっぱり以前から、私も思いがありますと、いろいろ思いはありますということをおっしゃっていただいております。
 本当、僕も土曜日のときに出てきたこの加計学園からのコメントのペーパーというのを見ましたけれども、これ、大臣、御覧になりましたでしょうか。
#74
○国務大臣(齋藤健君) 拝見いたしました。
#75
○川田龍平君 これ、全然出どころがどこだかもはっきり分からない。本当にこの文書というのは、見ても、誰が責任者で誰が一体この文書を出したのかということも明らかでないような内容の文書が出されております。
 本当に、例えばこの今回の件が本当だったとしたら、どっちが本当か分からないんですけれども、結局、加計学園が今回土曜日に出したコメントというのが、当時の担当者が実際にはなかった総理と理事長の面会を引き合いに出し、県と市に誤った情報を与えてしまったように思うとのことでしたと。これ誰なのかということもはっきり分からずこういうコメントを出されていて、報道関係者にだけは出していて、昨日の予算委員会でも、結局、愛媛県にも今治市にも全くこれを謝罪もせず、これは総理にも謝罪もしていない、推進室にも伝えていない、前もって伝えてもいない。
 そんな状況の中で、結局こういった作り話でもってこの獣医学部新設の働きかけを今治市や愛媛県に持ちかけて、その結果、柳瀬秘書官もこういう作り話に乗っかった形になっているわけですけれども、これって詐欺じゃないんですか。大臣、いかがですか。
#76
○国務大臣(齋藤健君) ちょっといろんな推測とかいろんな疑いということはあると思うんですけれども、その段階で私がこうじゃないかああじゃないかというコメントをするのはちょっと控えたいなというふうに思っております。
#77
○川田龍平君 これ結局、今治市からは、皆さん御承知のことと思いますが、学校予定地三十六億七千五百万円相当の無償譲渡、さらには建設に関わる総事業費の半額の最大九十六億円を補助すると、さらに毎年私立大学への補助金というのは文科省からもこれ出ていくわけですよね。
 税金が全く掛かっていないわけではなくて、これだけの税金を掛けて新たな獣医学部を新設し、学科を新設して、本当にこういったことを私たちが許してしまっていいのかと。これはやっぱり許しておくわけにはいかないんではないかという思いですので、是非こういった問題について、私は、どこかの委員会で本当にちゃんとやってくれればいいんですけれども、これをほったらかしたままにしておくことというのはできないと。
 この問題について、やっぱり森ゆうこ議員が一年以上にわたって当委員会でやってきたことも、ある意味この事実が明らかになってきたきっかけにもなりましたし、本当にこういった問題をやっぱり一部の問題として終わらせてしまったのでは到底この国の信頼がやっぱり回復できないということになりますので、本当にこういった偽り、間違った情報に基づいてこういった政策やある意味この学校建設なども決められていくということがまかり通ってしまったら、本当に教育上やっぱり非常によろしくないと思いますので、是非この部分、やっぱりしっかりとはっきりさせていただきたいというふうに思います。
 引き続き、当委員会でもこういった問題について参考人をしっかりと招致していただけるように、与党の筆頭に重々よろしくお願いいたします。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 これまで当委員会では食の安全の観点から何度か質問をさせていただいておりますが、本日は、鶏卵、卵の生産現場における日欧の考え方の違いについて何点か伺います。
 まず、私としては、昨今の鳥インフルエンザの発生、蔓延の原因がこの大規模な密飼い、非常に密集したところで飼っている鳥の抵抗力の弱体化にあるんではないかと考えていますが、農水省の見解はいかがでしょうか。
#78
○政府参考人(池田一樹君) お答えします。
 農家が遵守をする必要がございます家畜伝染病予防法に基づく飼養衛生管理基準におきましては、家畜の健康に悪影響を及ぼすような過密な状態で飼養してはならない旨を定めております。
 これまで高病原性鳥インフルエンザが発生した農場におきましては過密な状態で飼育をしていなかったということを確認しておりますが、それにもかかわらず高病原性鳥インフルエンザが発生をいたしましたのは、感染力及び伝播力が強いウイルスが家禽舎内に侵入したことが原因と考えられます。このため、病原体の侵入防止でありますとか消毒の徹底などを含めました飼養衛生管理基準の遵守によりまして、鳥インフルエンザウイルスの侵入防止を引き続き徹底してまいりたいと考えてございます。
#79
○川田龍平君 つまり、農水省としては、日本でのこの鳥インフルエンザの感染しやすくなるような過度の密度の高いケージでの飼いというのはされていないと、鳥のケージ飼いというのはされていないということでよろしいんでしょうか。
#80
○政府参考人(池田一樹君) お答えいたします。
 家畜伝染病予防法に基づきます飼養衛生管理基準でございますが、これは農家が遵守しなければならないということになってございます。したがいまして、その中の一つの条件であります過密な状態で飼養をしていないということは、農家が守らなければいけないということになってございます。
#81
○川田龍平君 二〇〇四年に定められたこの鳥インフルエンザ対策としての飼養衛生管理基準には具体的なメルクマールがないので、アニマルウエルフェア、動物福祉の観点からの飼養管理指針における基準を準用して指導しているとのことで、採卵鶏でいえば一羽当たり四百三十から五百五十五平方センチメートル、ブロイラーでは一坪当たり五十五から六十羽が最低基準とのことですが、これ単位をそろえると、いずれも一羽当たり〇・〇四平米から〇・〇六平米という狭さです。この水準は海外と比べて狭過ぎませんでしょうか。
#82
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。
 今御指摘いただきましたとおり、平成二十一年に畜産技術協会が策定いたしましたアニマルウエルフェアの考え方に対応した採卵鶏の飼養管理指針におきましては、その飼養スペースにつきまして、一羽当たり四百三十から五百五十五平方センチメートルが推奨されております。
 諸外国の状況でございますけれども、EUでは一羽当たり七百五十平方センチメートル以上と我が国より広いものの、アメリカでは四百三十二から五百五十五平方センチメートルと我が国と同等の水準にあると、そういうふうに承知をしてございます。
#83
○川田龍平君 アメリカなどでは太らせ過ぎて足が歩けないぐらいの鳥が、どんどん成長させられているということも聞きますけれども、EUでは二〇一二年に鳥のバタリーケージ飼いを禁止するEU指令が施行されたと聞いていますが、インドでもこれ禁止されたそうですが、日本でも禁止すべきではないでしょうか。
#84
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。
 我が国におきましてはバタリーケージ飼育は禁止されておりませんけれども、EUでは一九九九年のEU指令によりまして、二〇一二年以降バタリーケージの飼育は禁止をされているという状況でございます。他方、諸外国を見ますと、アメリカを始めまして各国におきましてもバタリーケージの飼育は認められておりまして、我が国において、現時点において我が国の指針を改正する状況にはないというふうに考えてございます。
 採卵鶏につきましては、まだOIEの指針が定められてございませんけれども、今後、OIEにおきまして指針が策定されれば、それに即して必要な見直しを行いたいというふうに考えてございます。
#85
○川田龍平君 事前通告のときには、このEUの基準との差は埋めるつもりはなく、このOIE、国際獣疫事務局の動向を見極めたいとのことでしたが、では、そのOIEはどうなんだということを聞くと、まだ基準を作成していないとのことです。
 OIEのこの策定を待たずに、日本政府として日本人の健康、食の安全を守る観点から、日本でもバタリーケージを禁止すべきではありませんか。
#86
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。
 確かにEUにおきましてはバタリーケージ飼育を禁止してございますけれども、他の国、アメリカ始めまして各国におきましてもまだバタリーケージ飼育を認めている状況でございます。
 日本の経営の実態等々からいたしますと、現時点におきましてバタリーケージを禁止するというのは、そういう状況にはないというふうに考えてございます。
#87
○川田龍平君 ほかの国では大変この禁止が進んでいますし、それから海外から来た観光客の人たち、これもやっぱり食べていくことになりますし、これ海外に輸出するということになれば海外の基準に合わせていかなければいけないわけです。
 そういう意味で、やっぱり是非こういったバタリーケージの禁止、考えていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。済みません、通告していませんけれども。
#88
○国務大臣(齋藤健君) 今局長から答弁いたしましたけど、諸外国を見てもまだ米国を始めバタリーケージ飼育が認められている、そういう現時点においては、このOIEの指針がしっかり定められた後にそれに即して必要な見直しを行いたいというふうに考えております。
#89
○川田龍平君 ヨーロッパでは、採卵鶏の平飼いが一般的な国でも、冬は鳥インフルエンザ対策としてケージ飼いが推奨されていると事前通告で聞きました。それは一理あると思います。
 確認ですが、その際にも二〇一二年のEU指令の遵守が求められているのでしょうか。
#90
○政府参考人(池田一樹君) お答えします。
 採卵鶏のアニマルウエルフェアを定めてございます一九九九年のEU理事会指令に基づきまして、EUの加盟国におきましては、飼養密度などの基準に適合をしないケージ飼養が二〇一二年の一月以降に全廃されたと承知しております。
 他方、御指摘のございました鳥インフルエンザ対策でございますが、これは二〇〇五年のEU理事会指令に基づきまして、高病原性鳥インフルエンザの発生農場の周辺におきましては、原則として全ての家禽等は農場の建物内で飼養することとされておりますが、家禽などのウエルフェアが損なわれる場合には例外的に農場内のほかの場所に隔離することとされていると承知してございます。
 これらのことから、鳥インフルエンザ対策として講じられる場合でございましても、農場内で飼養されている鶏につきましてはアニマルウエルフェアに配慮した措置を講ずる必要があるとされているものと理解をしております。
#91
○川田龍平君 このアニマルウエルフェア、畜産動物の福祉というのは、結局はその畜産品の品質に関わることであり、最終的には食の安全につながると思います。つまり、鳥インフルエンザなど病気にならない程度の密度で飼えばいいというものでもなく、精神的にも健康な鳥を育てることも安全な鳥肉や卵を求める消費者の願いだと思うのです。
 その点で、二〇一四年に急逝された明峯哲夫さんという在野の実践的農学者が、有機農業技術会議というNPO法人を立ち上げ、鳥インフルエンザの発生、蔓延の原因が大規模な密飼いや抗生物質の投与による鳥の抵抗力の弱体化にあると主張されていました。食の安心、安全の観点から、明峯さんの提言のとおり、小規模な分散型、平飼いの推奨に国として政策転換していくお考えはありませんでしょうか。
#92
○政府参考人(池田一樹君) 安全な鶏卵の安定供給のためには、小規模な分散型、あるいは平飼い、ケージ飼いなど、どのような飼育形態でありましても、まずは採卵鶏への家畜伝染病の病原体や食中毒の原因菌の感染を防止していくことが基本だと考えてございます。
 このため、農林水産省といたしましては、家畜伝染病予防法に基づきまして、鶏の病原体への感染防止のために生産者が遵守すべき衛生対策といたしまして飼養衛生管理基準を定めてございます。また、食中毒対策といたしましては、鶏卵のサルモネラ総合対策指針、あるいは生産衛生管理ハンドブックを作成、策定いたしまして、鶏舎への病原体の侵入防止、消毒の励行、あるいは過密でない状態での飼養の徹底、こういったことを図っているところでございます。
 今後とも、こういったことを通じまして安全な鶏卵の安定供給に取り組んでまいりたいと考えてございます。
#93
○川田龍平君 じゃ、次回、大臣にまた続きを聞きたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
    ─────────────
#94
○委員長(岩井茂樹君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、進藤金日子君が委員を辞任され、その補欠として足立敏之君が選任されました。
    ─────────────
#95
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。
 まず、私、先週の二十四日に、森林経営管理法の質疑で、林野庁が二月六日に出した通知に基づいて宮崎県が選定し、公表している林業経営体の中に盗伐業者も入っているんじゃないかと質問しました。林野庁長官は、宮崎県に確認を行った結果、誤伐の事実が判明したものであるというふうに言われました。
 林野庁は宮崎県の報告をそのまま言われたんですけれども、本当にそれでいいんでしょうか。
#96
○政府参考人(沖修司君) お答えいたします。
 御指摘の事案につきまして、私どもといたしましては宮崎県に直接確認をしてございまして、ある森林所有者が立木を仲介業者に販売し、さらにこれを購入した林業事業体が当該立木を販売した所有者の森林ではない立木を伐採してしまったという案件と承知してございます。
 宮崎県からは、この当該立木を販売した所有者が仲介業者に立木を販売した際、誤って隣接の所有者の森林を販売してしまったこととか、事業体の件については前回お答えしたとおりでございますけれども、いずれにしましても、警察もこれは盗伐ではないと、誤伐として取り扱っているというふうに聞いておりまして、当該事業者に盗伐しようという意思は、悪意は認められないと判断していると聞いているところでございます。
 いずれにしましても、引き続き宮崎県を通じまして状況の推移等の把握に努めてまいりたいと考えております。
#97
○紙智子君 宮崎県では、地元の報道機関が入って、誤伐ですという手口で盗伐が行われているんだということを放送しているんですね。
 私は、この盗伐被害者の会の方からお話を伺いました。現場では、これはもう盗伐なんだというふうに言っているわけですよ。ある森林所有者は、私の森林の周りは雑木が植わっていてすぐに分かると、集落の誰もが私の森林を識別できる状態にあったというふうに言っているんですね。自分の木がたくさん切られたので業者に問い詰めたら、これは誤伐ですと言ったと。賠償金払いますと言ったんだけれども、いまだに払われていないと。
 こういう事実については、林野庁はそういった事実つかんでいますか。
#98
○政府参考人(沖修司君) 今回の四十二件のことでございますけれども、これにつきましては宮崎県でいろいろ事実把握等をしているというふうに聞いております。
 我々としては、盗伐が刑事事件であることから、宮崎県盗伐被害者の会に係るこの件も含めまして警察と連携して無断伐採事案の対応を進めていると聞いておりますので、いずれにしましても、林野庁としては、引き続き県を通じてこうした情報収集に努めてまいりたいというふうに考えております。
#99
○紙智子君 聞いたことに答えてくださいよ。
 四十二件の問題じゃなくて、今の話でいうと、これ林野庁として今言ったような話というのはちゃんと把握しているんですか。賠償金払うと最初言っていたけれども、全然払いもしないでいまだに放置されているという、そういう事実は確認したんですか。
#100
○政府参考人(沖修司君) 今委員が申し述べられたような事案について、直接我々の方には報告をいただいておりませんので承知しておりませんが、いずれにしましても、この盗伐、誤伐事案につきましては宮崎県を通じて我々としては情報を確認をしているところでございます。
#101
○紙智子君 その被害者の方は一千三百本も切られているんですよ。一本か二本かと思ったら、そうじゃなくて一千三百本ですよ。そして、今も切り捨てられた木がそのまま林地に放置されているということなんですよ。
 林野庁は、これ宮崎県に話を聞いただけ。県任せにしておいていいんでしょうか。
#102
○政府参考人(沖修司君) 当該事案につきましては、誤伐なのか盗伐なのかという判断につきましては、まずこれは刑事事件でございますので、一義的には警察の方と連携して対応していくべき問題というふうに考えておりますが、林野庁といたしましては、森林法を所管している省庁として、その解釈等について適切なことが行われますように宮崎県などに対して助言等をしてまいりたいというふうに考えております。
#103
○紙智子君 踏み込んでいないんですよね。
 宮崎県では、これ、盗伐被害者の会ができているんですよ。何でそういう会ができたと思いますか。
#104
○政府参考人(沖修司君) その会がどういう経緯でできたか、ちょっと今の段階では承知しておりませんけれども、何件かの盗伐事案というものが発生して、その被害者の方が集まられたというふうには聞いております。
#105
○紙智子君 会ができたのは、やっぱり被害の実情、現状が非常に深刻だからですよ。県内の民有林で盗伐や誤伐が相次いでいるからですよ。県だけではなかなか解決できないと、県に何回も言っているけれども解決できないと。だからですね、だから先日も農林水産省に訴えに来たんじゃないんですか。
 被害者の会には、盗伐被害に遭った人四十二人の会員がいるんですよ。四十二件ですよ。その中で一体これまで何件解決しているんですか。
#106
○政府参考人(沖修司君) 解決という、刑事事件としての取扱いについて最終的にどのようになったというものは、最終的なものは今の段階では承知しておりませんけれども、まず二件につきましては有印私文書偽造で逮捕、捕まっているというのは承知しております。
#107
○紙智子君 何件、四十二件の中で何件解決したと言いましたか。
#108
○政府参考人(沖修司君) 失礼しました。有印私文書偽造、伐採届の有印私文書偽造で先般三月二十日に一件整理されているというふうに、判決出ているというのは聞いております。
#109
○紙智子君 はっきり、はっきり答えてください。何件解決したんですか。解決した件があるんですか。
#110
○政府参考人(沖修司君) 解決というのが、刑事事件として解決したというものが一件でございます。
#111
○紙智子君 四十二件の問題になっている中で、今その刑事事件になったやつというのがどんな例かというと、我が党の現地の市会議員が把握している事例では、十五年以上も前に亡くなっている人の名前が森林所有者名欄に書かれていた伐採届があったと。何でこんなことが起こるのか。
 宮崎市は、この伐採届の審査をする職員、届けを受けてそれをいろいろ審査する人が五人なんですよ。支所含めて各場所に一人ずつなんですよ。だけど、近年はその届出が六百件とか七百件とかたくさんこの伐採届が出されていて、一人の人が百件を超すような、そういう届出の審査をやらなきゃいけないと。問い合わせたり電話をしたりとかすると。現地に行って調べたりとか確認したりなんということはおよそできないような体制になっているわけですよ。
 だから、やっぱり届出制という仕組みそのものも、届出さえすればということになっているのと、それをチェックする体制も非常に弱いと。そういうことが問題になっていると思いませんか。
#112
○政府参考人(沖修司君) 宮崎県におきましては、今委員御指摘のように、非常に伐採の届けというものが出されて、そういう事業が進んでいるというふうに承知してございます。
 確かに、市町村での体制整備が弱いといった面がございますので、そういったところにつきまして、今回の法律でも意欲と能力、事業体の話とかいろいろやらせていただいておりますけれども、市町村の体制強化といったものが非常に大切だというふうに考えております。
#113
○紙智子君 だから、体制上も強化しないと、もう一人の人でやりたいけれども、もう目いっぱいになっているという状況だと思いますよ。
 それで、やっぱり二月六日の長官通知の基準で選ばれたこの宮崎県の林業経営体の中には盗伐が疑われるような業者が入っていると。やっぱり悪質な業者の参入を防げるのかと、これでと思うんですけれども、どうでしょう。
#114
○政府参考人(沖修司君) 二月六日のその通知におけます事業体の公表のところの話だと思います。
 これが二十、出された中にそうした疑いがあるというお話がありました。これが前回お答えした林業事業体ですが、この件については、先ほど申し上げたように、誤伐ということで警察からもお伺いしておりますので、こうした中にそうしたおかしな不適正な業者が入らないように、我々としても例えば意欲と能力のある事業体を選ぶときにはきちんとした対応をすべきであるというふうに考えております。
#115
○紙智子君 やっぱり、県からの報告はそうだったということでもってそのまま言っているんですよ。もっと踏み込んで見なきゃいけないですよ。
 盗伐被害者の会の人たちは、県が選定した業者名を見て驚いているというんですよね、何でこういう人が入っているのかと。県が悪質な業者にお墨付きを与えるということになったら、これ何にも歯止めにもならないし、それが森林経営管理法に受け継がれていったら大変なことになると思いますよ。これ、盗伐はなくならないということになるんじゃないですか。
 ちょっと最後、大臣に、今のを聞かれてどうかということでお答えいただきたいんですけれども。
#116
○国務大臣(齋藤健君) まず、この宮崎県の盗伐被害者の会の事案を含めて盗伐ですとか誤伐等が発生をしているということについては、私どもも誠に遺憾と思っております。ただ、盗伐か誤伐かの事実認定をする、そういうちょっと権限というものが私どもにないというのもあります。
 私どもといたしましては、平成三十年一月に、今年の一月ですが、都道府県を通じて無断伐採に係る全国調査を行いまして、森林・林業関係者等に調査結果を周知をし、このような問題への注意喚起を広く行うことをまず行いました。
 それから、伐採届の受理の際に、届出じゃないかという御指摘ありましたけれども、その売買契約書等の写しを添付させる取組ですとか、それから警察等関係者と連携したパトロールの実施等の取組についても紹介をするなどによりまして、伐採届出制度の適切な運用を徹底するよう市町村等に依頼をさせていただいたと。
 それから、地域において地方公共団体など関係機関等から緊密な連携等の依頼がなされた場合に都道府県警が協力するよう警察庁に対し協力を要請するといったような取組を進めているところでありまして、先ほど長官から御答弁を申し上げましたように、これは新しい管理システムができてくれば、またそこで森林を適切に取り扱う者を意欲と能力のある林業経営者として公表するように指導、助言を努めてまいりたいと考えております。
#117
○紙智子君 見付からなかったら盗伐になるんですよ。見付かったら、いや、誤伐ですと言って言い抜けるということを許しておいたら、やっぱり被害者の方が泣き寝入りすることになると思うんですね。そこをやっぱりしっかりと踏み込んで対応策を打っていただきたいということ、これ宮崎の話でたまたまやりましたけど、全国も含めてそういうことになると思いますので、そこをしっかり対処していただきたいと思います。
   〔委員長退席、理事舞立昇治君着席〕
 次に、環境保全型の支払についてお聞きします。
 二〇一八年度、今年度から、環境保全型農業直接支払交付金の要件が変わります。
 それで、まず、従来の環境保全型の農業直接支払交付金についてお聞きします。この制度が創設された時期、そしてこの制度の目的について簡潔に説明願います。
#118
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。
 この交付金でございますけれども、平成二十三年度に制度を創設いたしまして、これは農業の有する多面的機能の発揮に関する法律に基づくものでございます。
 内容といたしましては、化学肥料、化学合成農薬を原則五割以上低減する取組と合わせて行います地球温暖化の防止ですとか生物多様性の保全に効果の高い営農活動に取り組む農業者団体に対して、その取組面積に応じて交付金を交付するものでございます。
#119
○紙智子君 それで、今年度から国際水準GAPに取り組むことが要件に追加されました。今までの環境保全型支払と何が違うんでしょうか。
#120
○政府参考人(枝元真徹君) 済みません、何が違うといいますか、要件として国際水準GAPの実施、これは認証を求めるものではございませんけど、そういうことを支払を受ける方々にお願いをしているというところが付け加わったということでございます。
#121
○紙智子君 何が違うんですかね。環境保全支払と違い、何が違うか。
#122
○政府参考人(枝元真徹君) 済みません、環境保全型直接交付金の要件といたしまして、今回、農業者がGAPの知見を有します普及指導員ですとか営農指導員などから研修、指導を受けた上でGAPの考え方に沿って経営改善に取り組んでいただいて自ら確認するということをこの交付金の要件として追加されたということが変わったところでございます。
 他方、これまでは原則エコファーマーが要件になってございましたけど、この要件をこのGAPの実施に変えたものでございます。
#123
○紙智子君 つまり、今回、環境保全に加えて食品安全とか労働安全が追加されるということですよね。ですよね。
#124
○政府参考人(枝元真徹君) 食品安全といいますか、GAPそのものは、今御指摘ございましたとおり、環境保全、また食品の安全、労働安全など、持続的な農業経営を実践できるということのものでございます。
 今回これを要件といたしましたのは、本交付金を受ける農業者が環境保全に資する取組を既に実施しておりまして、GAPの取組と親和性が高いこと、またさらに、GAPの取組を実践することで、環境保全のみならず、今御指摘ございました食品安全ですとか労働安全など、より持続的な農業経営を実践できるという考えで要件化したものでございます。
#125
○紙智子君 それで、一九九九年に制定された持続農業法でエコファーマー制度ができました。この制度について簡潔に説明してください。
#126
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。
 エコファーマー制度でございますけれども、持続性の高い農業生産方式の導入の促進に関する法律に基づきまして、三つの技術、一つ、土づくりの技術、あと化学合成肥料の使用低減技術、化学合成農薬の使用低減技術、この全てを導入することを内容とする計画を作成いたしまして、県知事の認定を受けた農業者の呼称がエコファーマーというものでございまして、この持続農業法に基づく認定を受けました農業者は農業改良資金の貸付けに関する特例を受けることができると、そういう制度でございます。
#127
○紙智子君 エコファーマーは昨年までは環境保全型農業直接支払交付金を受けることができたんですけれども、今年度からも環境保全型の交付金を受けることはできるんでしょうか。
#128
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。
 エコファーマーになったからすぐ直接支払交付金が受けれるということではございませんで、原則エコファーマーであり、かつ化学肥料及び化学合成農薬を五割以上低減する取組と合わせて行う地球温暖化の防止、生物多様性の保全に効果の高い営農活動を行っている農業者若しくは団体に対して交付金を支出してございますので、エコファーマーの方がこういう活動をしていれば当然交付金は受けることができます。
#129
○紙智子君 エコファーマーは知事が認定するんですよね。知事が認定するんですけれども、認定要件に国際水準GAPが入っているんですか。
#130
○政府参考人(枝元真徹君) エコファーマーには入ってございません。さっき申し上げた三つの技術を全て導入するという計画を出して知事が認定するというものでございます。
#131
○紙智子君 そうすると、認定要件にはGAPが入っているのかいないのか、それはどうですか。
#132
○政府参考人(枝元真徹君) エコファーマーの認定要件にはGAPは入ってございません。
#133
○紙智子君 知事の認定要件にGAPは入っていないと。つまり、食品安全とか労働安全は要件になっていないということです。
 エコファーマー認定件数ですね、認定されている件数というのは十二万件あるというふうに聞きました。それなのに、このGAPを要件にすると、この十二万人いるエコファーマーが環境支払交付金の対象から外されるんじゃないんでしょうか。
#134
○政府参考人(枝元真徹君) 申し訳ございません、ちょっと説明が下手かもしれません。環境保全型の直接支払交付金は、原則エコファーマーであるということを要件にはしてございますけれども、それ以外の方であっても、先ほど申し上げた化学肥料と化学合成の農薬を原則五割以上低減するということがまず前提としてございまして、それに合わせて行います地球温暖化の防止、例えばカバークロップをやるとか有機農業とかですね、そういうものですとか、あと生物多様性の保全に効果が高いというようなことで、そういう営農活動をなさっている方に対して交付金を出します。
 そういう意味では、エコファーマーの方、エコファーマーだからすぐもらえるということじゃなくて、エコファーマーの方でそういう活動をやっている方には出ますし、原則エコファーマーを要件にしてございましたけれども、実態的にはエコファーマー以外の方でもこういう活動をされている方には交付金が支払われていると、そういうことでございますので、今回エコファーマーの方に交付金が出なくなるとか、そういうことは一切ございません。
#135
○紙智子君 日本農業新聞に宮城県の大崎市で有機栽培や特別栽培をする農家の声が紹介されていたんですけれども、田んぼの生き物調査を行って天敵を活用する農業をこれまで普及してきたと。エコファーマーで交付金を受けてきたんだけれども、GAPを是非申請してくれという話になるわけだけれども、現場の努力が後退しかねないという声が紹介をされているんですよね。環境保全型といいながらエコファーマーを外すというふうになるんじゃないのかと、それはおかしいんじゃないかという声なんですけど、いかがですか。
#136
○政府参考人(枝元真徹君) そこについてはよくまた御説明をしていきたいと思いますけど、今回エコファーマー認定を支援対象の要件から外しましたのは、まずエコファーマー自体は環境保全型農業の入門的な位置付けに当たりまして、新たに環境保全型農業に取り組もうとする者のきっかけになってございます。
   〔理事舞立昇治君退席、委員長着席〕
 ただ、県知事が認定をいたしまして、この認定期間五年間でございますけれども、改めて計画認定を受けるためには更なる技術の変更というのが必要になって、現実には五年を過ぎて再度計画認定を受けるという方は年々減っていらっしゃるというのが実態でございます。
 そういうこともあって、それで、先ほど先生がおっしゃった田んぼの生き物調査を踏まえたような生物多様性のような活動をしていらっしゃる方など、エコファーマーじゃない方でも交付金を支払うということもやっぱり必要でございますので、現実には、本交付金についてはエコファーマー認定にかかわらず、例えば特別栽培農産物の生産者の方ですとか、あと生物多様性保全の活動をなさっている方とか、エコファーマーじゃない方にも交付されていて、もう既に平成二十八年度で約半数がエコファーマー以外の方に交付されているということになってございます。そういう実態から、このエコファーマーというのも原則要件というのを外したところでございます。
 また、GAPを実施の要件といたしましたのは、本交付金を受ける農業者というのは環境保全に資する取組を既に実施しておられますので、GAPの取組と親和性が高いこと、またこのGAPの実践ということで、環境保全のみならず食品安全、労働安全など、より持続的な農業経営を実践できることという考えに基づくもので、決してGAPの認証を求めているものではございません。非常に簡単なチェック、そういうのを自分でやっていただきたいということをお願いしているところでございまして、そこについてはよく農家の方々に御説明していきたいと思っておりますし、今している最中でございます。
#137
○紙智子君 環境に優しくということで、特徴ある農業をするためには、やっぱり農業は土づくりが大事という話があります。
 それで、深谷の七十歳になるネギ農家の方が、良質な土をつくるのに五十年掛かったと。あと五十年掛ければもっといい土になるということで、すごく熱心にやっている方いらっしゃるんですけれども、林業でいえば息の長い取組が必要だし、農業も同じように長年掛けて試行錯誤しながらやっぱり良質な土ができているということだと思うんですね。
 GAPを否定するものではないんですけれども、ハードルを上げて、このGAPを要件にすれば減農薬や減化学肥料の取組、努力に水を差すことになるんじゃないかという不安があるわけで、この環境保全型農業をやっぱり純粋に取り組む、そういう農家を外すような制度の変更というのはすべきでないということを思うんですけれども、最後、ちょっとこれ、齋藤大臣、いかがでしょうか。
#138
○国務大臣(齋藤健君) 先ほど局長から答弁しましたけれども、これ、GAPのその実施を要件としているんであって、取得を要件としているものではないということであります。
 現実に農業者にお願いをしたいことは、農業者の皆さんがGAPの知見を有する普及指導員ですとか営農指導員などから研修や指導を受けた上でGAPの考え方に沿って経営改善に取り組んで、自らそれを確認するということでありますので、GAPの認証の取得を求めたり、これまでに比べて過度に交付要件のハードルを高めるというものではありませんので、この点については、現場で混乱が生じないよう周知パンフレット等を作成して地方農政局や地方公共団体を通じて丁寧に説明をしていきたいと考えています。
 エコファーマーの方は、もう先ほど答弁しましたけど、五年間で期限切れますとまた新しいことをやらなくちゃいけないということで継続する人が少なくなっていること、それからまた、エコファーマー、結局、以外の人が約半数ぐらいの、になってきていると、交付対象者の中で、そういうこともありますので、こういう見直しをさせていただいたということでございます。
#139
○紙智子君 日本の農業は多様な農業者によって支えられていると思うんですね。農業の多様性を認めてエコファーマーを外すということのないようにということを求めておきたいと思います。
 ちょっと時間がもう詰まってきたんですけれども、加計学園問題についてもお聞きしたいと思います。
 それで、ちょっと時間があれなんで、先日、愛媛県が新たな資料を予算委員会の要求に基づいて出してきて、その中には、二月二十五日を境に、ここで加計理事長と安倍総理が会ったということが書いてあって、それ自体もすごく問題なんだけれども、先日またそのこと自体がなかったことだという話が出て、だけど本当なのかどうかということがそもそも分からないわけですよ。
 そういう中で、私、先日、四月十九日に委員会でお聞きして、愛媛県が四月に公表した文書の中に、農水省、厚労省も歓迎する方向というのが柳瀬さんの言葉としてあったわけですよね。経済産業省出身の柳瀬さんがこの秘書官として説明をする際にそういうことを歓迎する方向ということを言った、そういうことに対して誰か説明した人がいるんじゃないかというふうに聞いたわけですよ。
 池田消費・安全局長は、従来から説明してきたこととちょっと違っているという答弁をされたんですね。従来の説明というのは、要するに、農水省としては獣医師は足りているという話だったと思うんですけれども。
 それで、違うのになぜ歓迎するという方向になったのか。これ、改めて、消費・安全局長、調査されましたか、その後。
#140
○政府参考人(池田一樹君) お答えします。
 農林水産省から内閣官房に内閣参事官として出向していた職員が平成二十七年四月の二日の会合に同席していたかなどにつきまして、五月十日、予算委員会における参考人質疑などを踏まえまして内閣官房から農林水産省で調査するようにとの指示がございましたので、当該出向していた職員に対して直接確認を行いました。
 その結果ですが、平成二十七年四月の面談の前に柳瀬秘書官から獣医師の需給状況について聞かれたので、手元にあった資料を基に秘書官に説明を行ったという記憶はあるが、これ以外の当該面談前のことについては三年も前のことであるから具体的には記憶に残っていないということでございました。
#141
○紙智子君 新たに愛媛県が公表したその四月二日の内閣府藤原次長と柳瀬総理秘書官との面談についてという文書があって、そこには、柳瀬氏が、官邸には内閣参事官として農水省と文科省から出向している者がいるので必要に応じて相談してはどうかというふうにあるんですね。相談相手に出向者がなっていたということだというふうに思うんですね、それ読むと。
 それだけではない。参事官が状況は常に本省にも説明しているというふうに言っているわけですよ。本省と連絡を取り合っていたんじゃないですか。これは官房長、どうですか。
#142
○政府参考人(池田一樹君) お答えいたします。
 今御質問のございましたことにつきましても、五月十日の予算委員会における参考人質疑などを踏まえまして内閣官房から農林水産省で調査するようにと指示がございましたが、当該職員に対して直接確認を行いました。その結果、三年も前のことであるから具体的なやり取りについては記憶に残っていないということでございました。
#143
○紙智子君 もう、ちょっと、本当に信じられないんですよね。愛媛県が公表した文書は、これ参議院予算委員会が要求して提出された資料なわけですよ。これが事実だったら、本当に行政府と立法府の信頼関係を揺るがすことになると思いませんか、官房長。
#144
○政府参考人(池田一樹君) 私、今お答えいたしましたことでございますが、これは、内閣官房からの調査をすると、指示に従いましてヒアリングをした結果でございまして、その聞き取ったことをそのまま、ありのままお伝えをしているところでございます。
#145
○紙智子君 やっぱり記憶ないで済ませようとしているんですけども、全然これ納得しませんよ。
 新たに公表された愛媛県の文書は、状況は常に本省にも説明していると記述がある以上、この経過を説明するべきだと。これは官房長も、今消費・安全局長がずっと話しているんですけれども、ちゃんとそれを経過を説明する必要があると思いますけれども、いかがですか。
#146
○政府参考人(水田正和君) 農林水産省から内閣官房に内閣参事官として出向していた職員に対する調査の件でございますけれども、これ、内閣官房から農林水産省で調査するように五月十日に指示があったということから、獣医師関係を担当しております消費・安全局を中心となって調査を行ったところでございます。これは、大臣の御指示の下で農林水産省として適切に調査を行ったものでございます。結果は先ほど消費・安全局長から説明したとおりでございます。
 農林水産省としては、そこの調査の内容を、結果をしっかりと御説明をしてまいることとしておるところでございます。
#147
○委員長(岩井茂樹君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。
#148
○紙智子君 はい。
 しっかり説明をすると言いながら、全然しっかり説明していないわけですよね。
 それで、ちょっともう時間になっちゃったんですけれども、先日、質問の中で聞いたときに、農林水産省としては加計学園の獣医学部新設をいつ知ったのかと聞いたときに……
#149
○委員長(岩井茂樹君) 時間が過ぎております。おまとめください。
#150
○紙智子君 はい。
 二〇一五年の六月だというふうに言ったんですけど、四月の時点で本省に常に説明していると言うんであれば、これ四月以前になるんじゃないかと。その答弁についても、後から答弁しに来ましたけれども、それについてもおかしいんじゃないかということをちょっと申し上げて、残りまたやらなきゃいけないと思いますけれども、引き続きということでやらせていただきたいと思います。
 終わります。
#151
○儀間光男君 日本維新の会の儀間でございます。
 これまで数多く農業面の多面的機能の発揮などについて質問してまいりましたが、久しぶりに海へ行かせていただいて、水産の多面的機能発揮対策事業、これについて少しく聞いていきたいと思います。
 まず、これは水産の機能発揮のために生態系保存に寄与していた水域保全、環境関係ですね、あるいはサンゴやその他の資源の保全及び種苗放流、そして海の安全確保、この辺海保と重なってくるんですが海難救助など、事業者あるいは地域住民、学校やNPO法人などでそれぞれ事業を実施してまいっております。
 そんな中で、どうもこの三十二年、事業実施が終了となるというような情報が入っておるんでありますが、これについてもお伺いいたし、さらに、それはそうあってはならないという前提です。理由は、我が国は海洋国でございますから、四面海ですよ、その海に関する今の多面的な機能が発揮される、これは大きな政策の中の隙間から漏れ落ちる、こぼれ落ちることを埋め合わせるような実にきめ細かい政策の一つでありますから、これは決して廃案、廃案というか終了したりするものじゃないというふうに私は思っておるんであります。
 それはなぜかとちょっと聞いたら、こういう返事でしたよ。事業内容の把握や成果の検証ができないためなんだと、こう言うんですよ。これ、誰がやるんですか。これ言い逃れとしか言いようがありませんね。それで決まっちゃったら、自己申告制であるがゆえにチェックしていないと、こう言うんですね。税金を出していて、自己申告をさせて、それを検証不能だからこの事業をやめる、あるいはゼロベースにしていくなどということ、つまり見直していくなどということを行政改革推進会議などで出ているんですね。レビューが必要であるということでございますが。
 これは続けるべき事業だとさっきも言ったんですが、どうぞそういうことで、何で検証ができないのか、仕組みがないのか、どうか少し聞かせていただきたいと思います。
#152
○政府参考人(長谷成人君) お答えいたします。
 水産多面的機能発揮対策では、平成二十六年秋の行政事業レビューの指摘を踏まえまして、活動組織が自己評価した後、地域協議会が客観的に二次評価を行い、最終的には国が評価するという仕組みを導入いたしまして、必要に応じて技術専門家を現場の活動組織に派遣するなどして事業成果の改善に取り組んでいるところでございます。
 事業の成果の検証に当たりましては、藻場の保全や干潟の保全などは、対象水域での生物量の増加をその指標とするようにしております。具体的には、藻場につきましては、海藻の被度といいますけれども、すなわち海藻に覆われている面積の比率が増加していることを計測するだとか、干潟につきましては、二枚貝などの単位面積当たりの個体数や重量が増加しているというようなことを計測することによりまして評価するというふうにしております。その結果、それぞれ八割近くの活動組織におきまして指標値の増加が確認されているところでございます。
 また、海の安全確保に係る水域の監視につきましては、環境異変時等における早期対処割合を指標として、七割以上の活動組織において指標値の増加が確認されているところでございます。
 このような漁業や漁村が有する多面的機能の重要性につきましては、平成二十九年四月に閣議決定されました水産基本計画におきましてもしっかり記述したところでありまして、各地で活発な活動が行われるよう引き続き支援してまいりたいと考えております。
#153
○儀間光男君 ということは、平成二十九年ですか、見直ししたのは。今の御発言だというと、御答弁だというと、三十二年以降のゼロベース、これは、そういう表現はあるものの見直しをしないと、継続していくんだというふうに理解をしていいんでしょうか。
#154
○政府参考人(長谷成人君) 委員から御紹介ありましたようなレビューがありまして、それを踏まえて、評価方法を導入したりとか、それから地方負担の導入といったこともしました。そういう見直しを踏まえまして、平成二十八年度からを第二期というふうに位置付けておりまして、その第二期が二十八年度から三十二年度ということで今は事業を実施しているということでありますが、一方で、今御紹介しましたように、水産基本計画の中でも位置付けているということでございます。
#155
○儀間光男君 ありがとうございました。僕が先ほど言いましたような理解でいいということに理解をいたします。
 これ海藻類で、もう今おっしゃるように多くの海藻があるんですが、食料としての資源開発をされたのはそう多くはないんですね。最近アカモクが食料に供するということで、このアカモクは、以前は小型漁船のプロペラに絡んだりいろんな悪さをしていて、アカモクじゃなしにこれはアクモクだと、こういうやゆされた時期があったんですね。ところが、最近、瀬戸内海の播磨灘辺り、あるいは鹿児島南、トカラ列島辺り、あの辺から日本沿岸、相当あるんですが、これが食料としての開発ができて、今相当頑張れるような感じがいたしますが。
 皆さんがこの海洋調査をしながら、あるいは種苗を育成しながら、このアカモクの分布する水域、その辺、掌握でありましたら、どの辺でどうなっているということをちょっとお答えいただけませんか。どの辺によく生息をしていると。
 これよく、これ一年草だと思いますから、一年するというと、これはホンダワラ系統ですので、木丈、草丈高いんですね、草丈高いんです。高くて漂流、浮遊して回りますから、浮遊をすると今言うアクモクになったりしますけれど、これが浮遊して漂流しているというと、その下に多くの魚が集まるわけですよね、ちっちゃなプランクトンを始め。それを追っかけて更に少し大きい魚が来る、それを追っかけて中型が来る、大型が来るということで、アクモクじゃなくても、漂流していてもいい草だったのにと、こう思うんですね。それがこの頃ではいわゆる見直されてきましたから。
 そういうことを計画的に水産庁とも漁業関係者とも情報を共有する、そしてその対策をする、そして食品として、このアカモクならぬ、その他のものにもあるぞというような情報の交換とか、そういう提携はされているんでしょうか。
#156
○政府参考人(長谷成人君) まず、アカモクの分布につきましては、日本海ですとか新潟だとか、個別では話を聞きますけれども、ちょっと御通告にありませんでしたので、分布についての正確なことはお答えできないんですけれども。
 全般的に温暖化だとか言われております。それで、魚がまた種類が変わって食害を受けるというようなことで、全体、全国的に藻場、いそ焼けだとかいうようなことが問題だと言われている中で、この事業の中で、藻場の再生、あるいは沖縄の場合ですとサンゴの移植をしたりオニヒトデを除去したりというような取組を応援しているわけであります。
 そういう事業の成果の情報共有につきましては、藻場の保全を例に取って申し上げますと、磯焼け対策全国協議会というものを設けまして、試験研究機関、地方公共団体、漁協等の参加の下にこの協議会、毎年開催いたしまして、優良事例等の情報共有を図っているということでございます。
 加えて、全国の活動組織を対象とした講習会を開催するとともに、一般向けのシンポジウムを開催いたしまして、この水産多面的機能発揮対策事業の成果について広く国民の理解の増進にも努めているところでございます。
 今後とも、優良事例の普及によりまして、漁業者との情報共有を図りつつ、シンポジウムも開催いたしまして、事業の成果が国民にも広く理解されるように努めていきたいというふうに考えております。
#157
○儀間光男君 ありがとうございます。
 海洋国日本ですから、こういう周辺に、海域に、あるいは領海内に、EEZ内に、この海藻、海底にあるいろんな資源が日本は他の国よりはるかに大きいと思うんですね。海域の広さは世界で六位といいますから、世界の六位ぐらいの海藻資源はある、海底資源はある、海中資源はあるというふうに前提としておやりになって、水産試験場も含めまして関係する行政でしっかりと資源を育て、見付け、開発して、日本の経済が水産面でも安倍総理の言う成長戦略を担っていくということで頑張っていただきたいと思います。
 次に、まだ私は水産物と加工食品で一兆円ということにこだわるんですよ。農産物の米についてはショックではあるんですが、十万トン全部丸々米粒だと思ったら酒に化けていって、この酒が占めるのが七〇%以上と、こういうことになっていて、これはしっかりとした米の統計には、輸出の統計にはならないと、こう思うんです。
 今度、逆のことを少し聞いていきたいんですが、この食料に対する自給力と率。日本の場合、自給力は潜在的にありますね、たくさんある。ところが、離農者が多くて農家が衰退する中で、自給力を潜在的に持っているけれど生産しないから低下していくと。ところが、統計を見ているというと、自給率はこの二十年間まるで横ばいで、非常に順調な自給率を保っていると思うんです。
 さて、それは、しかし自給力は低下している、その辺に危惧はあるんですが、これ、その一兆円の中で、例えば外国の原料を材料として作る日本の加工食品、缶詰類、みそ、しょうゆ。なかんずくよく分かるのは、みそ、しょうゆなんというのは豆や小麦ですから。国内では非常に少ないビールのホップ、逆に外国産に多く依存していると思うんですね。
 これで、調査研究所の資料をちょっと見てみますというと、加工食品の原料は輸入農産物に大きく依存しているため、幾ら加工食品の輸出が増えても日本農業への寄与は限定的であるということが示されるんですね。米は一万トンしか粒は行っていないけど、酒に変わって化けて、その十万トンの七割ぐらい占めているということですから、それはまあそれでいいんですが、逆の場合、この場合、農家に対する影響というか、所得の向上とかそういうものにはそんなにつながっていないだろうというような指摘があるわけですが、その辺、どうお考えかをお聞かせいただきたいと思います。
#158
○政府参考人(井上宏司君) まず、日本の農林水産物・食品の輸出の動向でございますけれども、一次産品たる農産物の輸出にも力を入れております。
 特に、最近の動向としては、牛肉では前年に比べて約四割、イチゴは約六割、米は約二割増えているという状況でございます。一次産品たる農産物の輸出額全体で見ましても、昨年までの三年間で一・八倍になっておりまして、加工食品も含めました農林水産物・食品の三年間の伸びが一・三倍でございますので、それと比べましても一次産品たる農産物の輸出が伸びているというのが最近の実態でございます。
 その上で、昨年の輸出額八千七十一億円の中に加工食品の占める割合は依然として高いわけでございますけれども、この輸出されている加工食品の原料が国産でどれだけ賄われているかという統計はないのでございますけれども、産業連関表等で試算をいたしますと、日本の食品製造業が国産の原料をどれだけ調達しているかという、その調達の割合につきましては約七割というデータもございまして、加工食品であっても国産の原材料を使っているものも相当程度含まれているというふうに考えてございます。
 また、海外から輸入したものを原材料とする加工食品の輸出もあるわけでございますけれども、先ほど先生から御指摘のありましたみそ、しょうゆ等につきましては、こうした調味料が日本の食文化の海外への発信に役立っているところがありまして、これに伴って農産物、水産物の輸出の市場を拡大しているという面もあるというふうに考えております。
#159
○儀間光男君 そこはよく分かるんです。加工食品の原料として、今非常に分かりやすい、みそ、しょうゆ、あるいは調味料を言いましたけれど、実際に国産の大豆や小麦やそういうものが国内で加工される食品加工の原料として幾ら使われているか、ここが問題なんですね。
 これが仮に三割で、僕は三割だと見ているんですが、三〇%だとすると、幾ら売ったって三〇%。かといって、その生産する工場はいいですよ、流通ベースに乗って、マーケット用に加工して。工場は経営はいいんですが、私が常に言うのは農家なんですよ。農家の所得をどう確保していくかということに重きを置くと、七割の仮に外国の原材料が入った日本の食品ができて、しょうゆができて、みそができて外国へ行った。そうすると、七割の外国の原料を消化していくけど、日本のは三割なのかい、三分の一なのかいと。そうすると、日本でできたら自給率という、僕が言うのはそれなんですが、みそやしょうゆの原料もできたら自給率を高めていって農家が本当に豊かになる、農村が豊かになる、そういう施策を打つべきじゃないんですかと、こう尋ねているんです。いかがでしょう。
#160
○政府参考人(井上宏司君) 先ほども申し上げましたように、一次産品の農産物、水産物を輸出するということにも力を入れておりますけれども、国産の原材料を活用した加工食品、いわゆる六次産業化と言ってもよろしいのかもしれませんけれども、こうした商品の開発によって輸出を促進していく、こういう取組についても支援を進めているところでございます。
#161
○儀間光男君 いやいや、それは分かりました。
 じゃ、あれですか、豆の国産の生産高と輸入高の比較はありますか。国産豆の生産高、額はいいです、生産高、量。それと、豆の輸入高、輸入量、金額はいいです。それを押さえますと、それは経産ベースですよ。サイロに入らなければ経産省ベースですから、皆さんのところへ出てもこないですよ。外国ですから財務省ではあるでしょう。
 だから、事ほどさようにこの日本の農家が……
#162
○委員長(岩井茂樹君) 時間が参りましたので、質疑をおまとめください。
#163
○儀間光男君 済みません。
 そういうことでありますので、ひとつこれからも引き続きそういうバランスをよく見ながら農家の味方に立っていただきたい、こういうことをお願い申し上げて、終わります。
 ありがとうございました。
#164
○森ゆうこ君 加計学園問題について質問をさせていただきます。
 まず、大臣に伺いますが、先ほども話題になりました、農水省からも内閣府に出向の方がいらっしゃるわけですけれども、それは何のために行っているんでしょうか。
#165
○国務大臣(齋藤健君) 出向している内閣参事官の業務ですけれども、農林水産省から官邸に出向している内閣参事官は、内閣官房の指揮監督下で総理官邸の業務に従事をしていると、総理官邸の業務を遂行する上で必要があれば関係省庁と連絡調整を行うというような仕事もされているというふうに認識をしています。
#166
○森ゆうこ君 済みません。もうちょっと分かりやすく言っていただけますか。
 何のために農林水産省から内閣府に出向をしているんでしょうか。
#167
○国務大臣(齋藤健君) 何のためにと言われましても、内閣官房の仕事をするということでうちの職員をその内閣官房の仕事をするために出向しているということで、私も内閣官房に出向していたことがございますけれども、そのときも経済産業省から出向していたわけでありますが、そこの内閣官房の指揮監督下の下で仕事をさせていただいておりました。
#168
○森ゆうこ君 じゃ、農水省の仕事とは全く関係のない仕事をするということですか。農水省と内閣官房、今いろいろな仕事がありますけれども、その内閣官房、内閣府と農水省本省との連絡調整、いろいろな政策遂行のために、内閣府、いろんな課題がもう押し込められていますから、そのために行っているとばかり私は思っていたんですけど、それは違うということですか。
#169
○国務大臣(齋藤健君) 私の認識では、私のケースで言えば内閣官房に出ておりましたけど、そこで行革をやっておりました。行革をやるときに、内閣官房の仕事としてやっておる。
 ただし、それぞれの役所との連絡調整が必要なケースありますので、それは経済産業省に限らずいろんな省庁との調整というものはもちろんやらさせていただいておりましたけど、それはあくまでも内閣官房の仕事としてやっていたということであります。
#170
○森ゆうこ君 それは内閣官房に出向しているんだから、あくまでも内閣官房の仕事としてやるわけでしょう。それはそういう話を聞いているんじゃなくて。だから、本省との連絡調整というのは重要な任務じゃないんですかと。何でストレートに答えないんですか。私、結構ストレートな質問しているつもりなんですけど、何でこんなところでぐだぐだ言わなきゃいけないんですか。
 文科省からも内閣府に行っている、内閣官房に行っている、みんな行っていますよね。当然、そうやって今も、子ども・子育て、新しいそういう事業のために今文科省から行っていますよね。それは何のために行っているんですか。
#171
○副大臣(丹羽秀樹君) お答えいたします。
 文部科学省からも内閣官房の方へ出向いたしております。内閣官房の業務遂行と文部科学省との連携をしっかりと進めるために出向していると存じ上げております。
#172
○森ゆうこ君 だから、連絡するわけですよ、連絡調整するわけですよ。全く関係ないわけじゃないですよね、大臣。本省、今、私の秘書官を務めていた人は内閣官房に行っていたんですよ。だから、それは分かりますよ、当然。だから、それ、そんな変なところで話ごまかさないで、当然連絡をしていると思いますけれども。
 ところで、先ほどの紙議員の質問ですけれども、やっぱりここ、おかしいですよね。
 改めて聞きますけど、農林水産省は、いつ、加計学園、国家戦略特区、今治市、愛媛県、獣医学部をつくるという話を知ったんでしょうか。(発言する者あり)
#173
○委員長(岩井茂樹君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#174
○委員長(岩井茂樹君) 速記を起こしてください。
#175
○国務大臣(齋藤健君) 農林水産省としては、平成二十九年一月十二日に開催された第二回の今治市分科会において、加計学園が提案者として応募していることが紹介されたことから、事業者の候補として明確に認識をしたと。これは、ただ、今治市は平成十九年度から構造改革特区における獣医学部設置の提案をしておりますので、その説明資料には加計学園が設置主体として記載をされていることもあり、その旨も公表されておりましたので、農林省としては、平成二十七年六月に今治市が国家戦略特区に提案を行った時点で、説明資料に加計学園の記載はないものの、事業者としての可能性を想定し得る状況にはあった、そのように考えております。
#176
○森ゆうこ君 想定し得る、それは構造改革の特区のときからずっとやっているからだと、そういうことですか。
 じゃ、今日は資料を配っていません。うち、もうこの委員会に資料を出すだけで何か一か月十万円ぐらいコピー代が掛かったりして、またマスコミからも私が使った、発見した資料の写しを求められたりして、この一年間すごいんですよ、コピー代だけで。ということもありまして、今回は、皆さん持っていますしね、大臣も持っていますし、各役所がこのいわゆる愛媛文書というのは持っているわけで、またこれに対応するものを出してこないけど本当は持っているわけで、あえて配りませんでしたけれども。
 もう先ほど来ずっとお話がありますように、この加計学園御一行様が首相官邸を訪れたときには青山さんという内閣参事官が行っていらっしゃるわけで、それは全く報告がなかったということでよろしいんですか。
#177
○国務大臣(齋藤健君) この内閣参事官が出向をしていたということについて、私ども、何度も言うので、お話ししているので省略しますが、ヒアリングをしまして直接確認をしたと。その結果、この会合については、当人の話によれば、獣医学部の設置の話であり、農林水産省の所掌事務とは直接関係ないものと考え、農林水産省に報告等は行っていないという、そういうことを本人は話したというふうに私は承知をしております。
#178
○森ゆうこ君 いや、待ってください。三年前のことで記憶がないんじゃなかったですか、どういうことがあったのかとか、どうしたとかこうしたとか。会ったことだけは認めたけど、あとのことは三年前だから覚えていないという話じゃなかったんですか。
#179
○国務大臣(齋藤健君) いろんなことが考えられますけど、私は本人がこういうことを話したということをそのまま正確にお伝えをしているだけであります。
#180
○森ゆうこ君 ほかのことは覚えていないけれども、本省に報告しなかったということは覚えているということなんですね。
#181
○国務大臣(齋藤健君) いろんな推測はできますが、私は本人が話したことをそのままお伝えさせていただいているということです。
#182
○森ゆうこ君 いや、駄目ですよ、逃げずにちゃんと答えてください。齋藤大臣まで御飯論法やっちゃ駄目ですよ。
 ほかのことは覚えていないけれども、本来、連絡調整するために行っているんですよ、いろいろごまかしていましたけどね。でも、ほかのことは三年前のことなので全然覚えていないけれども、本省に全く報告しなかったということだけは断言できるということなんですね。
#183
○国務大臣(齋藤健君) 繰り返しになりますけど、いろんな解釈ができると思いますけど、私は、ヒアリング調査をして、その結果をそのままお伝えをさせていただくのが私の仕事としては一番いいのかなと思っております。
#184
○森ゆうこ君 納得できません。納得できません、こんな答弁、納得できません。
 私、この一年間でこの霞が関の法則というのを、三つの法則、この間も言ったような気がするんですけど、出世するための三つの法則ですよね、大臣。私見付けたこの法則、正しいかどうか、ちょっと答えていただけますか。
 出世するためには、まず、良心の呵責なく国民の財産である公文書を破棄できる。第二、良心の呵責なく公文書を改ざんできる。先ほど午前中に麻生大臣は、大した改ざんじゃなかったというふうに何か財金で答弁したらしいですけれども。まあ、大したことのない改ざんと大したことのある改ざんと両方あるのか、ちょっと分からないんですけれども。そして、三つ目の法則、もう大事なことに限って記憶喪失になると。この三つが平気でできる人は霞が関で出世できるんだということを、私はこの一年間、あらゆる、今になってみればやっぱり虚偽答弁だったという証拠が次々出てきているんですけど、そういうことなんですね。
#185
○国務大臣(齋藤健君) これは断言させていただきますが、私が上司ならそういうやつは出世させません。
#186
○森ゆうこ君 いや、だって出世しているじゃないですか。出世しているじゃないですか。違うんですか。青山さん出世していないんですか。違うんですか。今は何だっけ、大臣官房秘書官ですか、秘書課長ですか。出世しているんじゃないんですか。これ出世じゃないんですか。
#187
○国務大臣(齋藤健君) 私は、先ほどヒアリング結果についてはそのまま正確にお話をさせていただきました。だから、そこについて私は自分の部下の言うことを信じておりますので、そういう前提でいろんなことを考えさせていただいております。
#188
○森ゆうこ君 内閣府から公文書として記録があったとして、さんざん野党が追及して、要求をして出てきたの、たったこれだけなんですよね、たったこれだけですよね。何回もこういう質問しているんですけれども、内閣府副大臣、なぜ内閣府には記録がないんですか。私、これしかもらっていませんよ。膨大な資料をこの委員会に提出したけど、内閣府から提出していただいた資料は、内閣府が保存している資料というのはこれしかないんですけど、なぜ内閣府には記録がないんですか。
#189
○副大臣(田中良生君) 今、記録の問いでありますが、例えば自治体からのものに関しては、多々、数多くの自治体からのいろいろな問合せがあると、そういうものに関しては記録としては残していないということであります。(発言する者あり)
#190
○委員長(岩井茂樹君) 田中副大臣、再度御答弁願います。
#191
○副大臣(田中良生君) 今もお話し申し上げましたが、お答えいたしましたが、通常の自治体からのいろんな問合せに関しては、もう膨大にそれは数がある中であって、細かい細部にわたっては一々記録としては残していないということであります。
#192
○森ゆうこ君 私ももう怒るのに疲れちゃって、この間の加計学園の、いや、実はうそを言っていましたという。それが発表されたときには、もう何と言ったらいいのかな、まあ笑うしかないというか。自民党の皆さんも、それから今そこに座っている皆さんも、どう考えられていらっしゃるのか私には分かりませんけれども、皆さんがこの国を思いっ切り壊してくれた。今思いっ切り壊してくれて、私は、官僚の皆さんも本当に真面目ですよ、真面目に国のために、対して、民間でもっといい職もあったかもしれないけれども、国のために自分の力を使いたいと、そういう志を持ってキャリア官僚になられているというふうに思っているんですけれども、本当に。
 また、私の知っている官僚の皆さんというのは本当にスーパーコンピューターのように頭が良くて、何聞いても覚えている、どんなときにも細かくメモしている。実際、野上さん、あなた、私のところに何の説明もなくロシアに行かれましたけれども、そのやり取りのときも全部記録を、私と内閣官房とのやり取りはきちんとした記録になって、この間の農林水産委員会の後の理事懇で、途中だったかな、理事懇でメモをきちっと読み上げられましたよ。
 だから、野党は決め手を欠くとか、今日の報道もいろいろありますけれども、これだけ動かぬ証拠を次々と私は見付けて出してきたつもりです。もう誰が見ても、どう考えてもうそをついている。で、そのうそに巻き込まれて森友の問題では自殺者も出た。どう考えてもおかしい。このうそを隠すためにとうとう記録を官邸では作っていないことにしてしまった。
 本当に、もうこういうことを許したら、まあこれ、ある意味大本営じゃないや、何と言ったらいいのかな、大政翼賛会なんですよ。私物化をしている、国家を私物化している王様に何も言えない。自民党、一体何やっているんですか。ずっとこの一年間やってきて、このところも、この問題にきちんと答えられる人、例えば参事官、元、青山さん、参考人としてお呼びしていますけど、必ずでも却下されて、これ真っ黒けになって出てくるんですよ。いつになったら本当のことを言ってもらえるんですかね。
 じゃ、内閣府に聞きますけれども、国家戦略特区、議長は総理なんですが、ばりばり職務権限持っていますよね。それだけ答えてください。
#193
○副大臣(田中良生君) 国家戦略特区に関しては、これは内閣総理大臣が本部長ということであります。しかし、細部にわたっては、やはりこれを決めるプロセスに当たってはもちろん民間の有識者会議の中で全てのプロセスが決まっていると、そういう状況であります。
 最終的には、総理が本部長ということで決定をするということであります。
#194
○森ゆうこ君 いや、だから職務権限あるでしょう、いわゆる職務権限がね。だって、議長が最後に、だってずっと内閣府大臣も自慢していたじゃないですか。総理、安倍総理の強力なトップダウンで岩盤規制を突破すると。職務権限ありますよね、総理に。
#195
○副大臣(田中良生君) 今もお答えいたしましたが、最終的には、もちろんこの国家戦略特区というのは安倍総理が本部長ということでありますので、最終的には決定すると、その会議の場で総理が決定するということでありますが、しかしそのやはり過程においては、もちろんワーキンググループ、民間の有識者会議、そうしたものを長い時間を掛けて経て、しっかりと確認した上で、精査した上で決定したものを最終的に決めるということであります。
#196
○森ゆうこ君 いや、職務権限があるかないかと聞いているんですよ。余計なことはいいから、あるかないかだけ答えてください。
#197
○副大臣(田中良生君) この国家戦略特区の基本方針では、直接のやはり利害関係者を有する議員、これは審議及び議決に参加させないということであります。
 職務権限ということに関しては、これはもちろん、先ほどもお話ししたように、国家戦略特区自体が、これはもう総理が本部長ということで最終的に決定するということであります。それが職務権限があるかどうかということに関しては、直接は、どのようにお答えしていいのか、ちょっと今は詳細についてはお答えすることはできません。
#198
○森ゆうこ君 すごく簡単に質問しているんですけど。ちょっと止めてもらえませんか。
#199
○委員長(岩井茂樹君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#200
○委員長(岩井茂樹君) 速記を起こしてください。
#201
○副大臣(田中良生君) 今お尋ねの件でありますが、この国家戦略特区の基本方針においては、その諮問会議の議長であります総理に職務権限というものがあるというふうには文言としては書かれているものではありません。
 しかし、これは職務権限というものがそもそもどういうことを言っているのかという部分もありますし、ちょっと御通告がなかったこともありますので、もう一度確認してお答えを後日させていただきたい、そのように思います。
#202
○森ゆうこ君 職務権限あるかないか、次回までにあるかないかで答えてください。
 まあ、あるんでしょう。だって、総理が、変な薄めた答えは持ってこないでくださいよ、総理が議長で、強力なトップダウンで岩盤規制をぶち破る制度だと何度説明したんですか、皆さん。いや、副大臣は今年になってからですか、かもしれませんけど、さんざん自慢していたわけですよ、山本大臣とかね。あっ、農水じゃないですよ、内閣府の。だから、普通だったら突破できない岩盤規制をぶち破るわけですよ。だからこそ基本方針が厳格に決められていて、利害関係のある議員の参加を認めないと。あそこまで書いてあるの、ないでしょう、ほかに。
 そういう国家戦略特区の最終的な権限のある、職務権限のある総理が、利害関係にある人と十九回も飲食をし、ゴルフをし、そしておごってもらったと堂々と総理言っているわけですよ。これは明らかにおかしいんじゃないんですか。だから、去年の一月二十日になってから知ったというふうに答弁変えたわけでしょう。みんな、分かっていますよ。じゃ、すぐ答えられるものだと思いますけれども、まあいいや、次回までにきちっと答えてください。
 だから、齋藤大臣に伺いたいんですけれども、大臣規範もあります、そして、農水省のトップとして、最後は大きな問題はやっぱり農水大臣の決裁ですから、当然大臣になっていらっしゃるときはそういう利害関係のある者と十九回も飲んだり食べたりいろんなことをする、そういうことは慎むと思うんですけれども、どうですか。
#203
○国務大臣(齋藤健君) 大臣規範は全ての大臣がきっちり守っていかなくてはいけないものだと思っておりますので、私に関しては襟を正して行動しているつもりであります。
#204
○森ゆうこ君 いや、だから、これは総理が認めない、答弁を変えた。ずっと頑張っていたのは加計学園だったと言っていたのに、急に去年の七月に、去年の一月二十日まで知らなかったというふうに答弁を変えた。
 これは、要するに、職務権限があるのに、おごりおごられた、それは贈収賄に発展する可能性があるから答弁を変えているんですよ。これ、贈収賄に、総理の贈収賄事件に発展する可能性のある事態になっているということは、内閣府、国家戦略特区担当の内閣府はそういう認識はありますか。
#205
○副大臣(田中良生君) 今の質問でありますけれども、それによってこの総理が贈収賄に当たると、そういう認識は一切ございません。
#206
○森ゆうこ君 えっ、何でですか。
#207
○副大臣(田中良生君) この特区の諮問会議、これが定める運営規則では、直接の利害関係というものに関しては、やはり自らが経営したり役員となっている会社、特定の事業認定を受けるなどを想定したものということがあります。単に、やはり交友関係がある場合ですとか、また本人以外が、例えば親族に関わっている、経営に関わっているとか、そういうことが直接利害関係があることにはならないということであります。ですから、総理に関しても今質問にありましたようなそうした贈収賄ですとか、そういうものには当たらないということであります。
#208
○森ゆうこ君 へえ、そうですか。
 反証のペーパーを一つも出さないわけですけれども、この加計文書の記述、当然正しいわけですよ。そもそも、間違ったものを出す、虚偽のペーパーを記録しておく、そういう想定にはなっていませんよね、公文書はと、私がこの間指摘したら、今度は加計側がうそを言っていたんだという。もう何だろうな、もう何でもありだから、もうどうしようもないんだけど。
 とにかく、これ、本人たちを呼んで聞かないと分からないんですよ、八田さんに、藤原さんに、皆さん、加計孝太郎さんも。いつになったら呼んでもらえるんですか、参考人、ここに。
#209
○委員長(岩井茂樹君) それは誰に質問しているんですか。
#210
○森ゆうこ君 委員長。
#211
○委員長(岩井茂樹君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。
#212
○森ゆうこ君 いや、与党にも聞いておきたいと思います。もうずうっと要求しているのに、いつになったら合意してもらえるんですかね。何、どういう理由があったら、ここまでみんながおかしいと思っている、ここまで動かぬ証拠を出している、一年前からですよ。いつになったら要求している参考人を呼んで事実をただしてもらえるんですか、自民党。
#213
○委員長(岩井茂樹君) その件についても、理事会で協議すべき事項でありますので、後刻理事会において協議をいたします。
#214
○森ゆうこ君 いや、理事会で協議しても始まらないから、何回やってもまともな答えが返ってこないから言っているんですよ、この間も言いましたけど。いいんですか、こんな国家の私物化許して。明らかじゃないですか、これ。加計学園のそのうそついていましたというのを信じるんですか、自民党の皆さん。
 齋藤大臣、どうですか。これ、うそついていましたというのを信じるんですか、安倍内閣としては。
#215
○国務大臣(齋藤健君) 農林水産大臣として確認しようもないし、コメントする材料を持ち合わせておりません。
#216
○森ゆうこ君 まあ私だけなのかな、この状況にずうっと危機感を抱いて農林水産委員会に臨んできたのは。もう深刻な事態ですよ。反証のペーパーもない、記録もないって相変わらず言っている。驚いたことに、とうとううそを言いましたって加計学園が言っているという。
#217
○委員長(岩井茂樹君) 申合せの時間が参りましたので、質疑をおまとめください。
#218
○森ゆうこ君 いや、もうね、国会の質疑の意味がないですよ。
 ということを申し上げて、質問を終わります。
#219
○委員長(岩井茂樹君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────
#220
○委員長(岩井茂樹君) 次に、土地改良法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。齋藤農林水産大臣。
#221
○国務大臣(齋藤健君) 土地改良法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
 土地改良区は、土地改良法に基づき土地改良事業を施行することを目的に、地域の耕作者や農地の所有者を組合員として設立される公共的な法人であり、農業用用排水施設等の維持管理を通じて、良好な営農環境の確保に寄与してきたところです。
 近年の高齢化による離農や農地の利用集積が進展する中で、土地改良区の組合員についても土地持ち非農家の増加が見込まれます。このような状況の中で、土地改良施設の維持管理や更新を適切に行っていくためには、耕作者の意見が適切に反映されるような業務運営を確立することが求められています。
 また、土地改良区の業務執行体制が脆弱化しており、適正な業務運営を確保しつつ、より一層の事務の効率化や改善を図ることが求められています。
 こうした状況を踏まえ、土地改良区の業務運営の適正化を図る観点から、土地改良区の組合員資格の交代の円滑化を図りつつ、土地改良区の体制の改善を図る措置を講ずるため、この法律案を提出した次第であります。
 次に、この法律案の主要な内容につきまして、御説明申し上げます。
 第一に、土地改良区の組合員資格に関する措置であります。土地改良区は、貸借地の所有者又は耕作者で事業参加資格を有しないものを准組合員として加入させることができることとします。また、事業参加資格を所有者から耕作者へ交代する場合の農業委員会の承認制を届出制とするとともに、農地中間管理機構が農地の貸借を行う場合の組合員の資格得喪通知について、農地中間管理機構が単独で通知できることとします。
 さらに、土地改良区の理事定数の五分の三以上は原則として耕作者たる組合員とするとともに、土地改良区は、総会の議決を経て、農業用水の利用の調整に関し利水調整規程を定めることとします。
 このほか、土地改良区は、地域住民を構成員とする団体で土地改良施設の管理に関する活動を行うものを施設管理准組合員として加入させることができることとします。
 第二に、土地改良区の体制の改善に関する措置であります。総代会の設置要件及び総代定数を見直すとともに、総代の選挙について選挙管理委員会の管理を廃止することとします。
 また、二以上の土地改良区が、土地改良事業のほか、土地改良区の事業の一部を行うため、土地改良区連合を設立することができることとします。
 さらに、土地改良区は、決算関係書類として、収支決算書等に加え、原則として貸借対照表を作成するとともに、監事のうち一人以上は原則として員外監事を選任することとします。
 以上が、この法律案の提案の理由及び主要な内容であります。
 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
#222
○委員長(岩井茂樹君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後四時十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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