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2018/03/23 第196回国会 参議院 参議院会議録情報 第196回国会 総務委員会 第3号
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2018/03/23 第196回国会 参議院

参議院会議録情報 第196回国会 総務委員会 第3号

#1
第196回国会 総務委員会 第3号
平成三十年三月二十三日(金曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十二日
    辞任         補欠選任
     宮島 喜文君     山崎 正昭君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    理 事
                島田 三郎君
                堂故  茂君
                森屋  宏君
                吉川 沙織君
                秋野 公造君
    委 員
                太田 房江君
                片山さつき君
                こやり隆史君
                古賀友一郎君
                二之湯 智君
                松下 新平君
                溝手 顕正君
                山崎 正昭君
                山田 修路君
                山本 順三君
                杉尾 秀哉君
                那谷屋正義君
                難波 奨二君
                森本 真治君
                魚住裕一郎君
                山下 芳生君
                片山虎之助君
                又市 征治君
                江崎  孝君
   国務大臣
       総務大臣     野田 聖子君
   副大臣
       内閣府副大臣   越智 隆雄君
       内閣府副大臣   田中 良生君
       総務副大臣    奥野 信亮君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  小倉 將信君
       総務大臣政務官  小林 史明君
       財務大臣政務官  長峯  誠君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小野  哲君
   政府参考人
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局次
       長        川合 靖洋君
       内閣府大臣官房
       審議官      田中愛智朗君
       内閣府規制改革
       推進室次長    林  幸宏君
       内閣府経済社会
       総合研究所総括
       政策研究官    長谷川秀司君
       総務大臣官房総
       括審議官     宮地  毅君
       総務省行政管理
       局長       山下 哲夫君
       総務省行政評価
       局長       讃岐  建君
       総務省自治行政
       局長       山崎 重孝君
       総務省自治財政
       局長       黒田武一郎君
       総務省自治税務
       局長       内藤 尚志君
       総務省情報流通
       行政局長     山田真貴子君
       総務省情報流通
       行政局郵政行政
       部長       巻口 英司君
       総務省統計局長  千野 雅人君
       総務省政策統括
       官        三宅 俊光君
       消防庁次長    緒方 俊則君
       財務大臣官房審
       議官       田島 淳志君
       財務省主計局次
       長        茶谷 栄治君
       財務省主計局次
       長        大鹿 行宏君
       厚生労働大臣官
       房審議官     土屋 喜久君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    宮嵜 雅則君
       経済産業大臣官
       房審議官     上田 洋二君
   説明員
       会計検査院事務
       総局事務総長官
       房審議官     宮川 尚博君
   参考人
       日本郵政株式会
       社常務執行役   諫山  親君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○平成三十年度一般会計予算(内閣提出、衆議院
 送付)、平成三十年度特別会計予算(内閣提出
 、衆議院送付)、平成三十年度政府関係機関予
 算(内閣提出、衆議院送付)について
 (総務省所管(公害等調整委員会を除く))
○地方税法等の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
○地方交付税法及び特別会計に関する法律の一部
 を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
   〔理事堂故茂君委員長席に着く〕
#2
○理事(堂故茂君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 竹谷委員長が都合により出席できませんので、委員長の委託を受けました私が委員長の職務を行います。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、宮島喜文君が委員を辞任され、その補欠として山崎正昭君が選任されました。
    ─────────────
#3
○理事(堂故茂君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府規制改革推進室次長林幸宏君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○理事(堂故茂君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○理事(堂故茂君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に日本郵政株式会社常務執行役諫山親君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○理事(堂故茂君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○理事(堂故茂君) 去る十九日、予算委員会から、本日一日間、平成三十年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、公害等調整委員会を除く総務省所管について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 予算の説明につきましては既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○古賀友一郎君 自由民主党の古賀友一郎でございます。
 今日は新年度予算案の委嘱審査ということでございますが、今回は、国の予算ではございませんけれども、地方財政最大の課題である臨時財政対策債について取り上げたいと思います。
 赤字地方債、臨時財政対策債につきましては当委員会でも度々取り上げられまして、その発行が常態化していること、これも大変非常に深刻な問題でありますけれども、今日私がスポットを当てたいのは、その償還年数についてであります。
 自治体が発行する臨財債は何年で返済しているのか、その償還年数について、これまでの経緯を含めて状況を御説明いただきたいと思います。また、臨財債は交付税の代替財源でありますのでその元利償還費は一〇〇%交付税措置されるわけではございますが、その措置状況についても、これまでの状況を含めて御説明いただければと思います。
#9
○政府参考人(黒田武一郎君) お答えいたします。
 地方債の償還年限につきましては、公的資金における償還年限との均衡等を踏まえまして、地方債同意等基準におきまして原則として三十年以内とすることが適当としておりまして、御指摘の臨時財政対策債の償還年限につきましても、こうした原則の下で、資金を供給する側の貸付条件を前提にそれぞれの地方団体において設定されているところでございます。
 具体的な貸付条件でございますが、公的資金におきましては、財政融資資金等の政府資金では、平成十三年度の臨時財政対策債の導入時から二十年以内、地方公共団体金融機構資金では、貸付対象に追加されました平成二十一年度からは都道府県と政令指定都市については三十年以内、その他の市町村は二十年以内とされております。また、民間資金におきましては、公的資金の償還年限等を踏まえて設定されております。
 その結果としまして、公的資金、民間資金を合わせました実際の償還年限につきましては、直近の平成二十八年度実績では、都道府県と政令指定都市においては約七割が三十年、約三割が二十年となっております。その他の市町村においては九割超が二十年という状況でございます。
 また、臨時財政対策債の元利償還金に係る地方交付税の算定におきましては、こうした償還年限の現状を踏まえまして、例えば平成二十九年度から算定しております平成二十八年度同意等債につきましては、その標準的な償還年限としまして、政府資金は二十年、地方公共団体金融機構資金は道府県と政令指定都市については三十年、その他の市町村については二十年、民間資金のうち市場公募資金は八割を三十年、二割を二十年、銀行等引受資金は二十年と設定した上で、これらにつきまして、道府県と市場公募債を発行している都市、それからその他の市町村のそれぞれにおきまして、発行状況を踏まえて加重平均して得た償還額に基づいて全額を措置すべく算定しているところでございます。
#10
○古賀友一郎君 ありがとうございました。
 現状では、県、政令市は七割が三十年、それから、それ以外二十年ということでございました。市町村はほとんど九割ぐらいですか、二十年ということで、過去の経緯から見ますと、平成二十一年に、何といいますか、機構の商品開発といいますか、超長期債が出て、県、政令市が三十年になったというような経緯と、そういうふうな御説明であったと思います。
 国や自治体の借金には、大別して二種類あるわけでございます。投資的経費を賄うための建設公債と、消費的経費を賄うための赤字公債、臨財債もその一種であるわけです。その償還期間につきましては、投資的経費で造られたインフラなどの資産は後世代まで便益が及ぶということで、建設公債はそれぞれの耐用年数に応じて長期間での返済が正当化されるというのに対して、消費的な経費はそのときの人しか便益を受けられないわけでありますから、これは可及的速やかに財源を手当てして返済されるべきもの、本来はそういうものというわけであります。
 しかしながら、実際には、この臨財債について、この発行が常態化するということもこれは大変重要な問題ではあるんですけれども、それプラスして、今ほど御答弁ありましたように、償還年数についても、当初設定からして二十年だったというのも非常に長いなという印象はございますが、言わば貸し手側の商品開発といいますか、超長期債の提供が可能になったということも踏まえて、償還年数も県、政令市については三十年に延びてきているという状況であろうかと思います。こういった傾向というのは、やはり本来の赤字公債の償還の在り方とはやっぱり逆なんじゃないかというふうに私は思っているわけであります。
 こうなった背景としては幾つか考えられるわけでございまして、もちろん地方財政の厳しい状況というものもこれ当然あるわけでございますけれども、もう一つ、赤字国債の償還年数が六十年になっているということもこれはあると思っております。国債が六十年なんだから地方債ももっと長くていいじゃないかと、こういう発想というのは、ある意味、地方にとっては自然なわけでございますが、しかし、本来赤字国債もこれは可及的速やかに償還されなければならないはずのものであります。
 そこで、今度は財務省にお伺いいたしますけれども、この赤字国債の償還期間が何で建設国債と同じ六十年なのか、これについてお伺いしたいと思います。
#11
○政府参考人(大鹿行宏君) お答えいたします。
 いわゆる六十年償還ルールでございますけれども、これは今委員がお話しされましたとおり、建設国債の発行によりつくり出される資産が、資産の見合いとなるこの資産の平均的な効用発揮期間、これを目安として減債期間を六十年としたところでございます。
 御指摘のとおり、赤字国債の方は見合いとなる資産が存在しません。昭和五十年代のこの赤字国債の発行当初は、満期時に全額を現金償還するということで一旦ルールを決めておりましたが、この昭和六十年度の、当時十年債で発行しておりましたので、昭和六十年度から満期を迎えることになりましたが、この時点におきまして財政状況が極めて厳しい中、この現金償還のルールをそのまま維持するということが現実問題として困難となったために、建設公債と同様に六十年償還ルールにより償還するということとされたものでございます。
 では、なぜ六十年かということでございますけれども、建設公債につきましても、財政法でも例外的に発行が認められているわけでありますが、これが既に六十年で償還するということとされており、これを前提として、制度的にも前年度の期首の公債残高の約六十分の一に相当する額を一般会計から国債整理基金へ繰り入れるというこの定率繰入れの制度が確立していたことから、当時の財政制度審議会の御意見も踏まえまして、特例公債についても六十年で償還するということとしたと承知をしております。
 御指摘のとおり、特例公債は本来できるだけ速やかな残高の減少に努めるべきものでありますことから、これまでの特例公債法におきましても、特例公債の発行を授権していただくのに合わせまして、その速やかな減債に努めるものとする旨の減債努力義務規定が置かれているところでございます。
 ただし、残念ながら、経済社会情勢の変化等によりまして当時よりも財政状況が更に悪化している中で、なかなかこの趣旨を踏まえていないわけでございますけれども、実現できていないわけでございますが、財政当局としましては引き続き財政の健全化に取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。
#12
○古賀友一郎君 ありがとうございました。
 今御答弁ありましたように、この赤字国債の六十年償還というのは、昭和五十九年の法律改正で導入されているようであります。私、質問通告、財務省さんにした後に幾つかまたちょっと調べてみまして分かったことがあるんですが、昭和五十九年の二月に当時の大蔵省が衆参の予算委員会に提出した資料というのが見付かりまして、そこに書いてある記述によりますと、今答弁ありましたように、六十年ルールが建設国債の方で確立しているから、差し当たりですね、差し当たりそのルールによることにしたという記述があるわけです。差し当たりなんですね。
 また、別の当時の国会答弁もちょっと見付かったわけでございますが、その場でも、大蔵省からの答弁というのは、取りあえず建設国債の六十年ルールに合わせるというふうな答弁があったわけであります。
 差し当たりとか取りあえずとか、それまで十年でしっかり返し切っていたものを、取りあえずとか差し当たりですね、一気に六十年に持っていく。これは例えば十年だったものを十五年にしてちょっと頑張らせてくださいとか、二十年にしてというんだったらまだあるのかも分かりませんけれども、一挙に六十年に延ばしてしまったということでありまして。その資料の中にも、今御答弁ありましたように、これによって安易な財政運営に流れないためにこれは昭和六十五年度の脱却に向けて全力を尽くすというような、それこそ取りあえず、そういう記述もあるんですけれども、実際のところ、その後の国家財政の推移というのは、もう申し上げるまでもなく、皆さん御承知のとおりだというわけであります。
 私は、このときの改正によってやっぱりこれは借金のハードルが大変大きく低下してしまったというふうに思っておりますし、これが国家財政に重大な影響を及ぼしてきていると、私はそのように思います。したがって、赤字国債の償還が六十年だから臨財債ももっと長くていいでしょうということにはならないと思うわけでありまして、むしろこれは反面教師として地方財政は見ていかなきゃいけないというふうに思っているわけであります。
 以前、臨財債創設当時の自治大臣でいらっしゃった片山虎之助委員が、当委員会の質問で、宮澤大蔵大臣と相談して三年でやめるということで始めたというようなお話がありました。しかしながら、この臨財債も結局常態化してしまったわけでありまして、赤字国債と同じ轍を踏んだというわけであります。この償還年数もそうなるわけにはいかぬというふうに私は思っています。
 そこで、この時間帯ちょっと野田大臣お見えでいらっしゃらないので、奥野副大臣にお尋ねいたしますけれども、この臨財債の償還年数を延ばすというのはこれはあるべき方向とは逆ではないかと、こういうふうに思うわけであります。また、今後につきましても、年数を短くできればそれにこしたことはないんですが、それは難しくても、少なくとも現状より延ばさないということを総務省としての基本方針とすべきではないかと思うわけでありますけれども、御所見をいただきたいと思います。
#13
○副大臣(奥野信亮君) 地方債の償還年限については原則として三十年以内とされている中で、臨時財政対策債の償還年限についても、おおむね二十年又は三十年となっているわけであります。
 特例的な地方債である臨時財政対策債については、委員がおっしゃるように、償還年限を短くすべきとの考え方もある一方で、現在のように巨額の財政不足が生じて多額の臨時財政対策債を発行せざるを得ない中では、原則に基づく償還年限とせざるを得ないものと考えております。
 なお、交付税特別会計の借入金についても、計画的かつ着実な償還を図るため、地方債の最長償還年限三十年も考慮した長期償還年限を設定しているところであります。
 いずれにしても、地方財政の健全な運営のためには、臨時財政対策債を着実に償還するとともに、本来的には、臨時財政対策債のような特例債に頼らない財務体質を確立することが重要であろうと思われます。このため、歳入歳出両面において最大限の努力を行うことで、財務体質の強化を図り、地方の財源不足の縮小に努力してまいる所存であります。
#14
○古賀友一郎君 時間となったので終わりますが、是非、財政当局としての矜持を持って、将来世代にツケを回さない、こういうことで頑張っていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
#15
○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。久しぶりにこの総務委員会で質問、立たせていただきます。ありがとうございます。
 今日は委嘱審査ということでございますが、まず、先週の三月十六日、行政評価局で、いじめ防止対策の推進に関する調査、その結果報告書が公表、発表されました。いじめの判断基準の二四%が限定解釈をされているということで、公立小中学校で本来の定義よりも少なく報告されているんではないのかという、そういう問題意識というか、そういう結果だと思っておりますが、この調査結果についての概要、そしてまた特色というものを御教示いただきたいと思います。
#16
○政府参考人(讃岐建君) お答えいたします。
 いじめ防止対策の推進に関する調査につきましては、いじめの早期発見から対処に至るまでの取組状況などを調査したものであり、三月十六日に、この調査結果に基づき、総務大臣から文部科学大臣などに勧告をいたしました。
 今回の調査におきましては、自殺などの重大事態を調査した結果を取りまとめた報告書について、一部の地方公共団体の御協力を得て六十六事案を収集し、学校等の対応の課題を初めて整理、分析したところ、いじめの認知や学校内の情報共有などに係る課題が判明いたしました。また、教育現場を実地に調査したところ、学校間でいじめの認知件数に相当の差があり、その背景の一つとして、一部の学校においてはいじめ防止対策法で規定されたいじめの定義が限定して解釈されているなどの実態が見られたため、改めて、いじめの定義を限定解釈しないことの周知徹底などを文部科学省に求めたところです。
 なお、本調査におきましては、学校などがいじめの発見から対処に際して工夫している取組を調査結果に記載しており、教育現場の参考となるものと考えております。
#17
○魚住裕一郎君 行政評価というと、お互いの省庁内における効率化でありますとか、そういうことが評価局の仕事かなと思っておりましたけど、教育現場というか、そこでどういう、いじめという角度から取り扱われるかという、行政評価というかそういうことから考えたらちょっと異色な感じがするんですけれども、このいじめ問題を取り上げるということの経緯というか、どういう観点からこれを採用したんでしょうか、このテーマを。
#18
○政府参考人(讃岐建君) 総務省行政評価局は、総務省設置法の規定に基づき行政評価・監視を行っており、政府内にあって施策や事業を担う各府省とは異なる立場から行政の適正性の確保等を図る役割を担っていると考えています。
 今回の調査ですけれども、いじめ防止対策全般について行政評価・監視の対象としたことは今回初めてでありますけれども、経緯といたしまして、まず、いじめの社会問題化を踏まえて平成二十五年九月にいじめ防止対策法が施行され、国、地方公共団体及び学校でいじめ防止対策を講ずることとなったところでありますが、本法施行後、いじめの認知件数は年々増加しており、平成二十八年度は約三十二万三千件で過去最多となるとともに、今なおいじめを背景とした自殺等の重大事態が後を絶たないといった、こういった背景等を踏まえ、いじめ防止対策を推進する観点から行政評価・監視の対象としたものであります。
#19
○魚住裕一郎君 今、いわゆる森友文書の書換え等の問題が大きくクローズアップされておりますけれども、立法府における行政監視ということが非常に大きな話題になっているところでございまして、総務省における行政評価ということも非常に参考にしていかなきゃいけないなというふうに積極的に捉まえているところでございますけれども。
 平成三十年度以降、いろいろ、評価局調査のテーマについて、どういうような角度でどういうことを調査していこうとしているのか、その辺のラインといいますか、具体的にはこれから議論をしていくんだろうと思いますけれども、その辺の方向性を示していただければ幸いでございます。
#20
○政府参考人(讃岐建君) 平成三十年度に実施する調査テーマにつきましては、内閣の重要政策の動向や幅広く収集した地域の課題に関する情報などを踏まえて、例えば、学校における専門スタッフ等の活用、あるいは障害者の就労支援、あるいは災害時の住まいの確保など計七本のほか、内閣の重要課題の解決に資するための関係機関と連携した調査を検討しておりまして、年度内に最終決定することとしております。
 いじめ対策の推進に関連しては、今申し上げた学校における専門スタッフ等の活用、教員の労働時間が増大している中で、教員が本来求められる質の高い授業に取り組めるようなスクールカウンセラー等の専門スタッフの活用実態などを調査するなどの問題意識で取り組もうと考えております。
 このように、今後とも、我が国が直面する課題解決に資する調査、あるいは国民や社会のニーズを踏まえた調査に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
#21
○魚住裕一郎君 地道なあれでございますが、しっかり私たちもそこの部分、評価局の調査活動の評価をしていきたいと思っております。
 続いて、もう何回かこの委員会でも取り上げられましたけれども、消防団に関連して質問をさせていただきたいと思っております。
 消防団の中核として災害時に幅広く対応する基本団員はずっと減少が続いているわけでございますけれども、大規模災害対応など特定の活動に参加する機能別消防団というのは増加傾向にあるというふうに承知をするところでございます。平成二十九年度においては、機能別消防団員制度を導入している自治体が約四百団体、一万九千人がこの機能別消防団員として活躍しているというふうに承知をしております。
 また、自治体においてもいろいろ工夫をしていただいておりまして、例えば、日本郵便の職員が職務上、地域に精通しているわけですし、バイクも持っているということもあって機能別消防団員として活躍しているという、そういう事例があるようですし、消防職員のOBとか基本団員のOBがこの機能別消防団員となって、長年の経験を生かしたその地域の防災力アップに貢献しているという事例もあるというふうに承知をしているところでございます。
 今後、この機能別消防団員、活躍していくことが期待されるところでございますけれども、小規模自治体ではこの機能別消防団員というのは導入しておらず、また検討していないという場合も多いというふうな指摘もあるわけでございますが、その原因はどのように分析をしているのか、消防当局からお聞きしたいと思います。
#22
○政府参考人(緒方俊則君) お答えいたします。
 昨年開催いたしました消防団員の確保方策等に関します検討会におきまして実施をいたしましたアンケート調査によりますと、平成二十九年四月一日現在で、機能別団員制度を導入済みの市町村は全体の約二三%でございました。団体規模で見ていきますと、御指摘もございましたけれども、機能別団員制度を導入済みである団体は、特別区、政令市の約二九%に対しまして人口一万人未満の団体では約一七%になっておりまして、小規模団体におきまして機能別団員制度の導入が進んでいない傾向にございます。
 機能別団員制度を導入していない小規模団体が示しました特徴的な理由といたしましては、人員不足等のために機能別団員の役割、報酬、装備等の制度設計につきまして検討できていない、また、団員の人員が少なく、広く何でも対応できる団員を育成すべきと考えている、こういったふうなことが挙げられております。
 こういったふうな御意見も踏まえまして、この一月に通知を出しました大規模災害時に限り活動します大規模災害団員につきましては、その役割や報酬等の枠組みを示したところでございまして、小規模団体にも活用いただくことによりまして消防団員の確保につながっていきますように努めていきたいと思っております。
#23
○魚住裕一郎君 また、この消防団員がいろいろ工夫して何とか減少していくのを食い止めようという、そういう動きでございますけれども、消防団員を増やすということでいろいろ工夫されておりますけど、消防庁でも消防団員入団促進キャンペーンというような啓発活動をやっているようでございますけれども、消防団員になる具体的なメリットというものをもっとアピールしていくべきではないのかなと。お聞きするところによりますと、例えば就職活動で自分が自己PRのために学生消防団活動認証制度、そういうのもあるようでございますし、またそういう消防団活動に協力する事業所等を顕彰する消防団協力事業所制度というような取組もなされているというふうに承知するわけでございますが、これをもっともっとアピールというか、知ってもらって、どんどん参加してもらうという取組をもっと積極的になされた方がいいんじゃないのかなというふうに思っております。
 私も東京のある区の消防団の会合に出て、本当、敬礼もので一生懸命やっておいでになるわけでございますけれども、やはり年数がたてばたつほどどんどん減っていく、更にアピールしていただきたいと、工夫をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
#24
○政府参考人(緒方俊則君) お答えいたします。
 消防団につきましては、地域におきます消防防災体制の中核的存在といたしまして地域住民の安心、安全確保のために大きな役割を果たしておりますけれども、御指摘もございましたように、一方で消防団員数は年々減少もしております。こういったような観点で、住民に対しますアピールも非常に大事だというふうに考えております。
 消防団員の裾野を広げていく取組といたしまして、女性とか学生、地方公務員などの入団促進とか、事業所等と連携をしていくといった取組を推進をしてきております。具体的には、平成三十年度予算案におきましてもそのための事業を計上するとともに、御指摘もございましたけれども、学生の消防団活動を市町村が認証する制度の普及を進めてきております。また、団員の約七割が被雇用者である今日、企業の協力も重要であるために、消防団活動に協力していただきます事業所を顕彰する制度の普及とか、企業や経済団体に対しまして消防団への協力の働きかけも進めてきております。
 こういったふうな消防団員の確保等に係ります取組を地方公共団体におきましても推進していただくべく、本年一月には大臣の方から都道府県知事、市町村長宛ての書簡におきまして依頼を行っていただいたところでございます。同時に、経済団体に対します大臣書簡も出していただきまして、会員企業の従業員の入団等の組織的な協力も依頼をしていただきました。
 今後とも、様々な機会を捉えまして、地方公共団体など関係方面に働きかけを進めていきたいと考えております。
#25
○魚住裕一郎君 ちょっと時間がなくなってきましたので飛ばしまして、日本郵政グループについてお聞きしたいと思っております。
 株式が、去年九月、売出しによって国保有の株式も五七%となったわけでございますけれども、やはりグループの企業価値の向上ということが焦点となっていくと思いますが、この間ニュースか何かで見ていたら、ドローンとか自動走行とか、そんなことが、一生懸命取り組んでいるなと、いいことだなというふうに思っているわけでございますし、また、どこの駅、ターミナルに行っても、駅のそばにKITTEビルというか、私、名古屋でございますが、JPタワーとかもでき上がってすごいなと思っているわけでございますが。
 やはり非常に便利な、いい立地にあるわけですから、訪日客等、もっともっと利用してもらえる取組というのはしていくべきなんだろうなというふうに思っておりまして、こういう観点からの日本郵政グループの取組について、会社の方から御答弁をいただきたいと思います。
#26
○参考人(諫山親君) お答え申し上げます。
 現在、運送業界では深刻な人手不足あるいは再配達によるコスト増など非常に厳しい環境にあります。このため、新しい技術の導入は喫緊の課題となっておりまして、そのためのノウハウの蓄積が急務となっているところでございます。
 このため、一例でございますけれども、日本郵便では今月、自動運転車による郵便物等の輸送の実証実験を行いまして、現在の技術の状況下での自動運転に関する知見を得たところでございますけれども、このほか、ドローンなども含めまして、新しい技術の実現可能性を見極めるための実証実験に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
 それから、訪日外国人の皆さん、右肩上がりで増加をしているということでございます。東京オリンピック・パラリンピックの開催もございまして、今後の増加傾向、引き続き続いていくことと見込まれております。郵便局でも、御指摘のとおり多くの外国人のお客様が来局されておりまして、快適な観光、あるいは円滑なコミュニケーションを図るための環境整備が急務となっております。
 このため、昨年十二月でございますけれども、京都を手ぶらで観光していただくということで、京都中央郵便局の窓口に英語、中国語に対応いたしました機械を設置いたしまして、手荷物の一時預かりなどを開始しております。あわせて、スマートフォンを活用しました荷物の預かりサービスを提供しておりますecbo株式会社という会社がございますけれども、ここと提携いたしまして、郵便局での荷物の一時預かりの試行もこの二月から開始を順次させていただきます。
 さらに、翻訳システムでございますけれども、全国の直営の郵便局に配備済みのタブレット端末に対しまして、四月の中旬でございますけれども、目途にいたしまして、多言語翻訳アプリを導入することとしております。これによりまして円滑なコミュニケーションが図れ、郵便局をより利用しやすくなるものと期待しているところでございます。
 今後とも、いろいろなお客様のニーズに合わせたサービス、そのためのシステムの導入に取り組んでまいりたいと思います。
#27
○魚住裕一郎君 終わります。
#28
○難波奨二君 民進党の難波奨二でございます。私も久しぶりに総務委員会に帰ってまいりましての質問でございます。堂故委員長を始め、皆様よろしくお願いしたいと思います。
 今日は、就労継続支援A型事業所の問題と、それから時間が残りましたら、郵政、魚住先生の方から今御質問いただきましたけれども、郵政、民営化しまして十年が昨年経過をいたしました。私なりの思いがあるわけでございますが、時間があれば野田総務大臣と議論したいというふうに思っております。
 まず、A型の事業所でございますけれども、資料を二枚お配りしてあると思いますけれども、平成の十八年施行されました障害者自立支援法に基づきまして、このA型事業所というものが発足をしたわけでございます。どんどんどんどん事業所も増えてまいりまして、今は全国で約三千六百事業所がございます。そして、そこにお勤めといいますか、利用されます障害者の皆様もどんどんどんどん増えているというのが現状でございます。これが第一の資料でございます。
 二枚目の資料は、実は残念なことでございますが、このすばらしい、期待感のある制度であるわけでございますが、廃止あるいは取消しという、こういう事業所が随分増えておりまして、実は私、岡山でございますけれども、地元の岡山、そして倉敷で昨年、そしてまた先週の金曜日十六日も、百七十名の方が大量解雇されるという実は事案が頻発をしておるというのが現状でございます。
 そこで、なぜこういう状況が起きているのか、どう課題の解決をするのかという立場で議論をしてまいりたいと思います。
 この制度は、障害をお持ちの方が自立をしていく、そして社会に参加していく、そして就労というそういう機会を与えられて、そして次のステップとして一般の企業でも勤められるという、そういうスキルなり経験を積むというすばらしい制度なわけでございますけれども、申し上げたように、倒産、大量解雇という事案が起きております。後ほど厚労省の方からその辺の背景等は報告いただきたいというふうに思いますが、この制度は、実は障害者の数に応じまして、一人一日当たり五千円以上、国から給付金が出ることになっております。また、雇用開発等のための資金助成といたしまして、利用者一人当たり最大三年間で二百四十万円の助成金、補助金が出るという、こういう内容でございまして、こういう条件のいい中で悪質な業者が実は出ていることも事実でございます。
 そこで、厚労省の方にお伺いをいたしますけれども、このような倒産、大量解雇というA型事業所がそのようなあわき目に遭っているというこの背景をどのように御認識されておるか、まずお聞きしたいと思います。
#29
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。
 委員からも御紹介がありましたが、就労継続支援A型事業所は、障害のある方が、雇用契約に基づいて、最低賃金などの各種労働法制の保護の下、支援を受けながら就労の機会を得られる重要なサービスであるというふうに考えておりますが、この就労継続支援A型事業所が経営悪化を理由に廃業し、障害者を大量に解雇するケースが近年、一部の地域で相次いでおりますが、例えば事業所が廃止された事例の中には、就労継続支援A型事業による収益を社会福祉事業とは言えない投機的な事業に充てていた事例もあるというふうに承知しております。これまでも、就労継続支援A型事業所は専ら社会福祉事業を実施するように指導を行ってきているところでございますが、改めてこうした点の指導を徹底していきたいと考えております。
 また、厚生労働省といたしましては、就労継続支援A型事業所が廃止される場合には、利用者さんの再就職先を確保することが大切だと考えております。このため、昨年の七月に、利用者の希望に応じ他の就労継続支援A型事業所等への利用調整を確実に行うよう各地方自治体に通知をしておりまして、関係機関とも連携して就職面接会を開催するなど、再就職を希望する方をしっかり支援してまいりたいというふうに考えております。
 また、経営破綻による解雇に至る前に経営改善に努めていただくことや、そのための事業所への支援策を強化していくこととしておりまして、就労継続支援A型の運営が適切なものになっていくように努めますとともに、万が一事業所の廃止により解雇者が出た場合には、関係機関とも連携し、速やかな再就職支援を実施してまいりたいというふうに考えているところでございます。
#30
○難波奨二君 今ほども御紹介いただきましたけれども、この給付金、補助金を使って福祉事業だけじゃなくてウナギの養殖なんかをやって収入を得ようという、そういう実は業者もいらっしゃるわけで、非常にそういう意味では問題の多い内容になっているというのが実態なんです。
 そこで、次にお伺いいたしますけれども、三月十六日、先週の金曜日にこれまた地元で百七十人の大量解雇があったというふうに申し上げましたけれども、今週の二十一日に、その大量解雇がなされた方々を集めて事業所側が説明会を開いておるんですけれども、この中でこのような発言がなされたということで報道をされております。未払となっている給与について国の制度を利用すれば八割は支払われることになると、こういうふうに言ったというふうにNHKで報道をされておるわけでございますが、これは本当に正しいことなのか。どういう制度を使って八割の支払われていない給与が支払われることになるのか、お答えいただきたいと思います。
#31
○政府参考人(土屋喜久君) お答え申し上げます。
 御指摘のございました事業者が三月の二十一日に労働者を対象に行った説明会に岡山労働局と倉敷労働基準監督署の職員が参加をいたしまして、未払賃金立替払制度についての御説明を行ったところでございます。
 この未払賃金立替払制度の概要を申し上げますと、企業倒産によって賃金未払のまま退職をした労働者の方に対しまして、賃金の支払の確保等に関する法律に基づきまして、この未払賃金の一部を国が立替払をするという制度でございます。
 具体的な要件といたしましては、事業主については、労災保険の適用事業で、その事業を一年以上行っていて破産手続開始の決定など法律上の倒産手続を行ったか、又は中小企業事業主の場合には労働基準監督署長が事実上の倒産状態にあると認定をしたことを要件としております。また、労働者の方につきましては、破産手続開始などの申立てなどの六か月前の日から二年間の間に退職をした、そういう方が対象となるということでございます。
 この対象となる未払賃金は、退職日の六か月前以降の未払賃金のうち定期で支払われる賃金と退職金でございまして、立替払される額は未払賃金の総額の八割でございまして、その上、退職日の年齢によって限度額が設定をされているということでございます。なお、未払賃金の総額が二万円未満と少額の場合には制度の対象外となるものでございます。
 この制度につきまして、当日、労働者の方に御説明をしたということでございます。
#32
○難波奨二君 したがいまして、二万円以下の方はいろいろあるけれども、あとの方は八割支払われるということでよろしゅうございますね。
#33
○政府参考人(土屋喜久君) 先ほど申し上げましたように、退職日の年齢によりまして一定の限度額の設定はございますけれども、原則、未払賃金の総額の八割が支払われるということでございます。
#34
○難波奨二君 それで、実は、この事業所を、もし、この事業をやりたいということになると都道府県あるいは市の方に行って申請をしていくわけでございますが、現実的には全国の事業所の七割から八割は赤字だというふうに言われておりまして、私、やっぱり問題なのは、申請を行った、当然役所の方でこの審査を行うわけでございますけれども、その審査を行う上で適切に行われているかどうかというのが、非常に自治体も判断ここは難しいところがあるというふうにお聞きをしておりますけれども、自治体における受付時の審査、これは現状のままでいいという認識を厚労省の方はお持ちでございましょうか。
#35
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。
 就労継続支援A型の事業所につきましては、その事業収入から経費を控除した金額を利用者の賃金に支払うべきことというのは、これは委員からも御紹介ありましたが、制度創設当初の平成十八年ですが、その頃から示していたところでございますが、今般、二十九年の四月に、改めてその旨を事業所の指定基準の方、改正させていただいております。
 その結果、地方自治体を通じて調査したところ、平成二十九年十二月の末の時点で、今委員から御紹介ありましたが、七一%の事業所がこの基準を満たしていないということで、赤字というよりも生産活動収支から賃金が払われていないのが七〇%ということでございます。
 事業所の指定権者でございます各地方自治体におかれましては限られた人員体制の中で適正な事業運営に御尽力いただいていることというふうに承知しておりますが、この改正後の指定基準に沿って事業所の指定や指導を行っていくことを改めてお願いしておりまして、さらに国の予算事業もほかにあるのでございますが、そういうのを活用して事業所の経営支援等に取り組んでいただきたいというふうにも考えているところでございます。
#36
○難波奨二君 今もお話しいただきましたけど、自治体に全てを任せて、そして例えば事業所の管理監督をやるというのは、非常に限られた人数の中で困難な私は対応があるんだろうというふうに思っております。
 是非、やっぱり厚労省として、各自治体、行政に対しまして親切丁寧なガイドライン等々の私は指導をすべきだというふうに思っておりますので、その辺のところはより今回の問題を受けて厚労省としてもしっかりやるということでよろしゅうございますか。
#37
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。
 もちろんしっかりやらせていただければというふうに思っておりますが、先ほども申し上げましたこの二十九年四月に指定基準を改めて定めまして、それ以降の手続、ガイドラインというか、手続的なことですけれども、先ほど申し上げました生産活動の収益により利用者の賃金を支払うことができる事業計画となっていなければそもそも新規の指定は行わないとともに、そういう状況クリアしていても指定の半年後をめどに実地調査をしてくださいということとか、あるいは、既に指定を受けている事業所についても、その生産活動の収益から利用者の賃金を支払うことができない場合は経営改善計画書を出させていただいて、経営改善の状況を不断に確認しながら必要な指導を行うとか、又は更に定期的な実地調査を行うというような確認の手続のようなものを自治体の方に示させていただいているところでございまして、こういうのを基に適正な事業所の指定や必要な指導を行っていくように引き続き自治体にもお願いしていきたいというふうに思いますし、これらの取組をこの四月から、昨年の四月からこういう形でございますので、これらの取組の状況も見ながら更により効果的に確認、指導ができるように、更に詳細、具体的なガイドラインが必要かどうかも含めて、ちょっと作成は検討をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
#38
○難波奨二君 実は、今まで、この事業所開設の申請を行って、全国で認められなかったことがないんですよ。分からないんです、自治体の方は。何が良くて、何が悪くて、何をチェックしていけばいいのかというのが分からないからこういうことが起きているというのが現状なんですね。専門官も当然いらっしゃらないということがあるんです。
 次にお伺いいたしますけれども、これ今お話聞いて先生方大体分かっていただけるかと思いますが、国からの給付をされる補助金は賃金に支払っては駄目なんですよ。その事業所で事業をやって、その収益によって賃金を支払うという制度で、最賃を下回ることがこれはもう禁止されておりますから、最賃以上の支払を、利用される障害者の皆さんにお支払いするということになるんです。
 ということになりますと、収益率の高い仕事をしない限り、その収益で全てのそこに働く皆さんの賃金を賄うことができないというのが、実は非常にこれややこしい、実は難解な問題なんですよ。
 したがいまして、私は是非、総務省の方も是非頭に置いていただきたいと思いますが、やっぱり行政全体で、A型事業所が収益率の上がる仕事を引き受けていただけるような、私はそんな支援も御検討、御協力いただきたいというふうに思うんです。それができない限り、このすばらしい制度も私は実態に合ったものにならないというふうに思っておりますので、是非お願いを申し上げたいと思います。大臣、一言だけで、ちょっと、大臣、総務省もちょっと。
#39
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。
 まず、厚労省の取組として、まさに委員御指摘のとおり、しっかり収益を上げていただくようにということは大切なことだと考えております。このことから、就労継続支援A型の経営改善を取り組む事業者に対しては、報酬とは別に予算事業で、経営コンサルタントや専門家の派遣等による販路開拓とか市場性の高い商品開発の支援等の経営改善を支援するとか、あるいは実際様々な努力、工夫によって成果を上げているような事例を収集して全国展開するとか、そういうような取組を行っているところでありまして、これらを通じてしっかり支援してまいりたいというふうに考えているところでございます。
#40
○難波奨二君 ありがとうございます。
 是非横展開もお願いをしたいというふうに思っておりまして、私の地元の倉敷でも、こういう事案が続いたことによりまして、市の障がい福祉課の職員の中に、中小企業診断士という、中小企業診断士というこれ経産省がやっておられる国家資格でございますけれども、経営のコンサルティング的なそういう能力、知識を持った方を倉敷市で今雇っておられるわけでございますが、こうしたいい事例も全国展開、横展開していただきますようお願いを申し上げておきたいと思います。
 次に移りますけれども、冒頭申し上げましたが、あしきA型と言われる事業所もあるわけでございます。申し上げたように、そこの利用者お一人に対して国から給付金が出たり、あるいは環境整備、事業所をつくったり等々の補助金も一人当たり三年で二百四十万というふうに申し上げましたけれども、そうした補助金制度もございます。
 これを悪用する事業者があるわけでございまして、このあしきA型と言われる事業所をこういうふうにやれば非常にいいよというコンサルティングをやる、そういう業者も実は出てきておりまして、こうしたあしきA型、あるいはあしきコンサルタント、こうした者に対する対応強化というものを現在どう取り組んでいこうとされておられるか、お聞きしたいと思います。
#41
○政府参考人(宮嵜雅則君) 今委員から御指摘がございましたが、利用者に賃金を支払うための十分な生産活動を行わずに、国からの給付費や助成金を頼りに運営している就労継続支援A型事業所やそういった運営を促すコンサルタントが存在するということは承知しております。
 そういうケースに対しまして、厚生労働省では、先ほど申し上げましたが、A型の指定基準を見直しまして、その基準を満たさないところには経営改善計画を作っていただいて経営改善に取り組んでいただくということと、そういう事業所の傾向として障害者の方がたくさん集まって労働時間は短いというようなケースもございましたので、この度、平成三十年四月の障害福祉サービス等の報酬改定におきましても、A型事業所の報酬については平均労働時間に応じて報酬を支払う仕組みに見直すというようなこととしております。
 これらの見直しによりまして、利用者にしかるべき労働の機会を提供していただく仕組みとしたところでございまして、就労継続支援A型の事業所の運営の適正化を促すとともに、悪質なコンサルタントを行うことも困難になるのではないかというふうに考えているところでございます。
#42
○難波奨二君 もう時間がなくなりましたので、このA型の関係はもうこれで終わりたいと思いますけど、厚労省におかれましては、第三者機関ですよね、その事業所のチェック体制を、きちっとチェックできる、そういう第三者機関の設置なんかも是非御検討いただきたいと思います。
 大臣、この案件につきまして、今やり取りお聞きいただいてどのような感想をお持ちになられましたか。どうぞ一言お願いいたします。
#43
○国務大臣(野田聖子君) 障害のある子供を持つ親の共通は、その種類はどうであれ、やはり親亡き後というのを常に考えているのが障害児の親たちだと思います。そんな中、こういうA型事業所があるということは救いであるわけですね、子供たちが経済的自立ができる可能性を得られる場所。にもかかわらず、そういう不届きな人たちによって夢を破壊されてしまうというか、夢でもないですね、やっぱり親亡き後この子たちをしっかり生かしていきたいという思いを打ち砕かれるということで、本当につらいことだと思っています。
 今、ずっとお話があったように、所管は厚生労働省ということでありますけれども、障害者の方もやはり地方、地域に暮らしている仲間ということで、しっかりと心やそういうものを傷つけないように、悪質な人が入ってこれないような、清廉潔白な、持続可能なやはり施設を厚生労働省でしっかりプログラムしていただければ有り難いと存じます。
#44
○難波奨二君 じゃ、最後、大臣、郵政の問題で議論したいと思いますけれども、大臣は郵政大臣も御経験されまして、また総務大臣、今回御経験されることになりました。
 私の希望は、大臣はずっと郵政事業には随分御理解もいただいて、そして政治家としての信念も貫いた政治家でございます。長く総務大臣をやっていただきたいんですよね、実は。前任の高市大臣が三年でございますので、それぐらいやっていただきたいんですが、しかし、この九月に総裁選がございまして、大臣、総裁選、御出馬予定でございますか。
#45
○国務大臣(野田聖子君) 難波委員も同じ郵便局の関わりのある、本当に近しいお仲間と思っております。
 総裁選挙が予定されておりますけれども、総裁選挙に出るためには、やっぱり推薦人を確保しなければならず、一人だけではとても出れませんので。でも、ここにいる議員ほとんどが、やはり議員になった以上、真面目に仕事をすることで目標を掲げていくことというのはとても大事なことだと思っています。若い人たちにもどんどん、自分たちは総理、総裁を目指して頑張っているんだということを言ってもらいたいということで今日まで取り組んできたところでございます。ありがとうございます。
#46
○難波奨二君 私は郵政に働く仲間の代表でございまして、実は、郵政民営化十年たちましたけど、私の想定をした、あるいは私が望んだ郵政民営化の結果になっていないんですね。私は民営化は否定しません、民営化でもうここは割り切っておりますし、これからも郵政事業が我が国の中で国民の皆さんの期待に応えられる三事業をこれからも引き続きサービス提供できればいいと思っているんですが、働く者は非常に実は今厳しい状況がこの十年間続いてきているんですね。
 アベノミクス、世の中アベノミクス、五年連続の官製春闘という表現がありますけれども、世の中は賃金上がっているんですよ。しかし、郵政事業は、我々は公務員だったんです、しかし、今は公務員よりも低い賃金で我々は働いています。三十九万人の職員がいるわけですけど、十九万は非正規労働者ですよ。全く私が当時望んだ民営化の結果になっていないんです。
 これは少し言い過ぎかも分かりませんけど、働く者の思いでもう訴えますと、今の郵政の民営化というものは働く者の犠牲の上に成り立っているんですよ、私に言わせると。それが本当に郵政の民営化だったのかと本当にじくじたる思いがございまして、是非、野田総務大臣、長くやっていただきたいという私の思いを申し上げましたけれども、本当に今の郵政事業の現状を見て、この後、将来性のある企業なのかどうなのかというのは、もう大臣も、まあ表と裏がございます、表と裏がございます、よくもう御理解いただいておるというふうには思いますけれども、私はずうっと言っているんですよ、国会でずうっと言っているんです。郵政の民営化というのは国にとって良かったという、こういう民営化じゃなくちゃ駄目なんです。そして、御利用なされる国民の皆様にとっても、この郵政民営化というのは良かったというものじゃなくちゃ駄目なんですよ。最後、もう一つ、やっぱり大事なんですよ、そこに働く者が郵政民営化で良かったという、こういうやっぱり郵政民営化じゃないと私は駄目だというのは、もう一貫しての私の持論なんです。
 現状は、働く者の犠牲の上に今、郵政民営化は成り立っているんですよ。是非、大臣、最後もう、時間二分ほどございますので、大臣の郵政事業に対する熱い思いをお聞きして、私の質問を終わりたいと思います。
#47
○国務大臣(野田聖子君) 私が郵政大臣に小渕総理からお話をいただいたのはちょうど二十年ぐらい前になります。まさに、郵便局が国営の郵便局であったときです。
 そのときに、やはり問題を抱えていたのは、財政投融資制度というのがあって、集めた貯金が全部財政投融資に行って無駄な公共事業をつくり出している、そういう無駄な公共事業の諸悪の根源が郵便貯金だということがございました。ただ、それは実は変えられて、財投債ということで既に民営化の議論の前には片付いていたんですが、どうも一部誤解された方がいて、まだ財投が続いているという前提の下で民営化の議論が始まったということは非常に残念だったと思います。
 あと、私は、国営の二十年前、大臣のときにできなかったことがあります。それは、現在生存している人の切手を作ってはならないということでした。それは、国営ですから将来的にも責任を取らなきゃいけないので、もし今立派な方でも何が起きるか分からないということでリスクが取れないということで、生きている方の切手は作れない。
 ただ、先日、同僚議員の柘植参議院議員から、平昌パラリンピックで活躍したメダリストの切手がもうできていて、それを息子にということでプレゼントしていただきました。そういうことを思うと、私が分かる限りは、そういう民営化の出来事はあった。
 ただ、総じて、利用者にとって民営化したことでお褒めの言葉があるかというと、実は国営のときも郵便局利用者の方は非常に評価が高かったんです、郵便局いいよということで。それが支えでやっぱり局員の皆さんも頑張ってくれていたと思うんですが、残念ながら、民営化して以降の郵便局利用者からの評価というのは必ずしも上がっていない、むしろ下がっているところもある。
 そういうことを考えたときに、いろんな法律の難しい話は別として、私はやっぱり今、ばらばらにされてしまった郵貯、簡保、郵便局とあるわけですけど、一番大切だったのは、やはりこの国の郵便のネットワークをしっかりと、どこへ行っても同一料金で通信が受け取れることができるということを守るために、そして、その上に立って、郵便局というのが、大体小学校距離帯ぐらいです、歩いて六百メートルぐらいのところには必ずあって、どんなに不便なところでも郵便局を通じてそういう金融サービスを受けられるとか、そういうことを約束してきた優しい日本だったと思います。
 いろんなことがあった結果、残されているのはこの二万四千のネットワークインフラ。もうこれ、恐らくこの先他の企業ではつくれないと思います。そこをしっかりと残し、これからの人口減少、特に地域は今疲弊し始めていますから、郵便局が持っていた公共性をしっかり生かした新しい形で国民、利用者に貢献できるような郵便局であってほしいと願っています。
 以上です。
#48
○難波奨二君 ありがとうございました。終わります。
#49
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。
 前回二十日に続いて、森友学園との国有地取引に関する財務省決裁文書改ざん事件について質問します。
 今日は、関連する法令、公文書管理法、情報公開法を資料として配付しております。
 野田大臣は、前回、質疑の中で、公文書管理法の第一条というのは私にとっては非常に重要だと答弁されて、公文書が健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源であるとした条文を引用されました。私もこの条文は非常に重要だと考えております。
 そこで、この公文書管理法第一条、公文書は健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源であるという規定を大臣はどのように理解し、どう重要だと思っているのか、大臣のお言葉で語っていただきたいと思います。
#50
○国務大臣(野田聖子君) 繰り返しになることもありますけれども申し上げますと、民主主義の根幹というのは、私にとって、国民が正確な情報に自由にアクセスすること、そしてそれに基づいて国民が判断を行う、そして国民主権を行使することにあると思います。公文書というのは、こうした私たちの民主主義の根幹を支える基本インフラというふうに考えています。公文書管理法第一条というのはこのような趣旨で定められると私は理解しているところです。
#51
○山下芳生君 大変正しい御答弁が返ってきたなと思っています。
 今、資料で配付したところに、二段目に公文書管理の在り方等に関する有識者会議の最終報告、これが法ができる前提になった最終報告ですが、その資料のアンダーライン引いたところに今大臣が述べたことが書かれてあります。正確な、国民が正確な情報に基づいて正確な判断を行って主権を行使する、これが民主主義の根幹であって、公文書はこの根幹を支える基本的インフラだという位置付けであります。これは非常に大事な認識だと思っておりますし、大臣もこういう認識を共有されているということが分かりました。
 そこで、次に問いたいんですが、この公文書がそういう意味で健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源という認識に立つなら、私は今回の森友公文書の改ざんというのは民主主義の根幹を破壊する重大な問題だという認識に当然立たなければならないと思いますが、この点、大臣、いかがでしょうか。
#52
○国務大臣(野田聖子君) 委員御指摘のとおりです。非常にゆゆしきことで、あってはならないことが起きてしまったと残念に思っているところです。
#53
○山下芳生君 今の御答弁は前回も大臣の言葉として出たんですが、私は、大臣の言葉として、今回の公文書改ざんについては民主主義の根幹に関わる、民主主義の根幹を破壊する重大な問題だという認識を大臣の言葉で語っていただくことが大事だと思っております。いかがでしょうか。
#54
○国務大臣(野田聖子君) 私の言葉というよりも、私自身が極めて深刻に受け止めた結果、やはりいち早く総務省、私が預かっているのは総務省でございますので、総務省のやっぱりその公文書の扱いについてはしっかりと執り行われているかどうかきちっと調査するようにということを指示させていただきました。
 言葉でどう表現したら御納得いただけるか分かりませんが、そのくらい私にとっては、今回はあってはならないことが財務省ですけど起きてしまったということは、これ決して人ごとではなく、全てのやっぱり役所の中に起こり得ることだとするならば、まずは総務省をしっかり調査しようということで指示を出したところであります。
#55
○山下芳生君 いや、私、どういう言葉というか、はっきりと国民主権の原則、民主主義の根幹に関わる重大な問題だと、さっきそういうふうに公文書管理法については述べられたので、そこから照らすと、今回の公文書改ざん事件というのは民主主義の根幹を揺るがす、私はもう破壊することだと思いますが、もう前提が成り立たないわけですよ。国民が正確な情報をつかんで正確に判断して主権を行使するという、その最初の正確な情報が正確でなかったということになったら国民主権が成り立たないじゃないのと、民主主義の根幹が成り立たないじゃないかと、その認識はありますかと聞いております。
#56
○国務大臣(野田聖子君) 当然、私も国民の一人でございまして、そういうことがないということで二十五年国会議員として国民の皆さんに選んでいただいて、その皆さんの代わりに仕事をしてきたわけですから、それはそういうふうに理解しています。
#57
○山下芳生君 そういうふうにと言うんじゃ、私は、民主主義の根幹に関わる問題だとはっきり大臣言うべきですよ。そう言っているんだから、法律は。
#58
○国務大臣(野田聖子君) 済みません、ちょっと私の日本語が拙いのでしょうか。民主主義の根幹に関わることです。
#59
○山下芳生君 やっと言ってくれました。
 いや、これ、なぜこんなにしつこく聞くかといいますと、実は私、本会議でも財務大臣、麻生さんに聞いたんですよ、どういう認識ですかと。私は憲法の国民主権と議会制民主主義を破壊する歴史的犯罪行為だという認識ありますかと聞いたんですが、麻生財務大臣からは、ゆゆしき問題だと。
 ゆゆしき問題って、何だって使えますよ。今日は早く帰ってくるからねと妻と約束したのに残業を命じられた、ゆゆしき問題だと言うじゃないですか。何だって使えるんです。そういう認識じゃ駄目なんですよ。民主主義の根幹を破壊するゆゆしき問題だと言わないと。それを言わないんです。麻生さんは言いませんでした。一回しか聞いていませんけどね。
 野田大臣も、前回はこれ言わなかったんですよ。大変深刻な問題だとか重大な事態だと言いましたけど、民主主義の根幹に関わる大問題だということは今日初めて大臣がおっしゃいました。これは非常に大事な認識だと思っております。
 そうなりますと、私は、民主主義の根幹に関わる問題だということであれば、その立場でね、その立場で誰が何のために今回改ざんやったのかということを徹底的に追及しなければならないと思うんですよ。麻生さんのような軽い認識では、麻生さん、それ以外に、今回の事件、調査もしていないのに理財局の一部の職員がやったとか、最終責任者は理財局長だった佐川にあるということをずうっと言い続けています。これでは、民主主義の根幹に関わる問題を調査する私は姿勢とは言えないというふうに思います。なぜそんなこと、一財務職員がやるはずないですから。
 これは徹底的に、この民主主義の根幹に関わる問題が起こったのはもう事実ですから、財務省も政府も認めましたから、それを徹底的に究明するためには、なぜそういうことがあったのか、背景も、私は、政治の圧力、特に政治家あるいは政権の圧力があったかなかったのかまで徹底的に明らかにしなければ主権者の主権行使に関わる納得は得られないと思いますが、いかがでしょうか。
#60
○国務大臣(野田聖子君) 財務省で起きたことで、やはりそのトップは財務大臣たる麻生大臣であります。物言いはともかくとして、やはり財務省の組織に行使、様々な命令行使できるのは私ではなく麻生大臣でございますから、しっかりと取り組んでいただくことが一番大切なことだと思います。
 私も、その政権の一員として、八月からですけれども、ずっと関わる中で、人ごとと思わず、できるだけ私の側で総理に申し上げられることは申し上げてきたつもりです。例えば、私たちが総務省で扱っている電子決裁を速やかに導入することで、これはほかの党の方からもお話が出ておりますけれども、今失った国民の、民主主義の根幹、国民からの信頼をやはりまずは取り戻さなければ、ここでいろんな議論をしてもそもそも私たちを選んでいただいた主権者たる国民が全てにおいて御理解いただけなくなるという状態はやっぱり避けなければならないということで、しっかりと取り組んで、私は私なりに取り組んでいきたいと思っております。
#61
○山下芳生君 大臣は安倍政権の一員であるとともに、情報公開法を所管する総務大臣でもあります。前回も答弁で、情報公開法に基づく開示を通じて国民に対する説明責任を全うすることは極めて重要と答弁されました。資料に情報公開法の一条も付けておりますが、これも冒頭は、国民主権にのっとりと、国民主権ということが書かれてあります。やはり情報公開法も公文書管理法も、いずれも主権者国民に正確な判断をしてもらって主権を行使してもらうために非常に重要なツールだということを述べているわけであります。
 私は、国民に対する説明責任を全うするという点からいえば、近畿財務局の職員の皆さんはそういう立場に立っていたというふうに思います。改ざん前の元の文書は、職員がなぜ九億円の土地が八億円値引きされたのかを国民に対して説明責任を全うしようと思ったら、詳細な経過を記録しておく必要があったからだというふうに思います。残念ながらそこが削られた改ざん後の文書が会計検査院にも提出されたわけですが、これでは全く値引きの根拠が明らかな資料はないと言わざるを得なかったわけですから。そういう意味では、私は近畿財務局の職員の方はそういうふうにこの法の趣旨にのっとって詳細な記録を残したんだろうというふうに思います。
 残念ながら、それで、もう時間がありませんから、私、職員の立場に立ってこの法の趣旨を理解することも大事だと思っておりまして、この有識者会議の最終報告の制度設計に当たっての基本的考え方にこうあるんですね。「職員一人一人が、職責を明確に自覚し、誇りを持って文書を作成する仕組みを作る。また、作成した公文書に愛着を持ち、堂々と後世に残せる仕組みを作る。」。非常に大事な観点だと思いますが、改ざんを恐らくこれは指示されたと思います、自分でやるはずないですから。そういう職員は、じくじたる思い、およそ誇りを持てない、およそ堂々と後世に残せない状況に追い込まれた。だからこそ、私は、財務省の職員が二人も自殺するという痛ましい結果になったのではないかと思うんですが、この点について、こういう立場で職員に仕事をしてもらわなければならないということが書いてある、この点について大臣の所感を伺いたいと思います。
#62
○国務大臣(野田聖子君) 今委員がおっしゃったことは当然のことでありまして、私は情報公開の責任ですけど、きちっとした情報公開をするためには、その公文書がやっぱり正確でなければならないと、そこがやっぱり今回大きな問題となっているわけです。
 野党の皆様方から様々な御議論をいただく中で、この財務省のあってはならない案件の原因究明がこの国会の中で進んでいるところでございまして、私は、改めて、公務員の方々には、やはり国民がこの国で幸せに、健全に生きていけるための一番の根っこの部分が皆さんが責任を持ってくれている公文書なんだということで、少なくとも私は総務省の職員にきちっと伝えて、そして、こんなことがあったけれども、しっかりと一日も早く信頼を取り戻すべく頑張って働いてもらいたいということを願っているところであります。
#63
○山下芳生君 資料の二枚目から幾つかの記事を紹介してあります。私は、この公文書管理制度あるいは情報公開制度というのは、単なる理念法では決してなくて、情報公開を通じて国民に正しい情報が提供され、正確な判断、正確な主権行使に資する数々のこれまで歴史があったというふうに思っております。
 三つしか載せていませんけれども、南スーダンのPKOに派遣されていた陸上自衛隊の日報が、私は隠蔽だったと思いますけれども、されていたことが明らかになるきっかけは情報公開請求でありました。これが不開示になったことがなぜなのかというところから問題が明らかになりましたし、三月二十日、内閣官房機密費の支出関連文書が初めて情報公開されました。これは最高裁まで行ってようやく明らかになったわけですが、これも最初は情報公開請求に対する不開示に対する訴訟を通じてこういうふうになったわけで、まだ一部ですけれども、この全体の一部が初めて明らかになるということになりました。それから、今回の森友問題も、地元の豊中の市議さんが情報公開請求したところ、国有地の売却額が非公開だったので訴訟を起こしたということがきっかけでありました。
 情報公開制度があるから、請求制度があるからこそ、行政のゆがみを明るみにできた。まさに情報公開法一条、もう一つ下の方に別に述べているところがありますけれども、情報公開法にはこのようにあります、「国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進に資することを目的とする。」。
 やはり政府にとって出したくないことであっても、主権者である国民にしっかりと正確にそのまま情報を提供して、国民の理解とともに批判にさらされてこそ公正で民主的な行政ができるんだというのが法の目的にもしっかりうたわれていますので、これは隠すんじゃなくて、むしろ公開してこそ民主的な行政に正されていく、それが法の趣旨だということについて所管大臣として見解を求めたいと思います。
#64
○国務大臣(野田聖子君) この法律に書いてあるとおり、お見せするだけではなくて、それに伴ってやっぱり厳しい批判を受けることになるんですが、批判を受けたことによってやはり自分たちの道を改めるということが日々大切なことだと私は思っています。
 是非、この法の趣旨にのっとってしっかりした情報公開ができるよう、所管の大臣として取り組みたいと思います。
#65
○山下芳生君 終わります。
#66
○片山虎之助君 それじゃ、質問いたします。
 今日は委嘱審査ですから事務的な話をします、地方交付税の話を中心に。
 地方交付税というのは地方財政なんですけれども、地方財政がもう、皆さん御承知だと思うけれども、国の財政よりずっと大きいんですよ。連邦制でない我が国で、連邦制の国家を含めても最も大きい、しかも中身のある財政ですね。ただ、国の財政は一つですよね。地方財政は千七百の地方団体の財政が集まったものですよ。アジサイの花みたいなものですよ。全体が一つの花で、一つ一つ小さい花がある。
 それで、これを純計、国の財政と地方財政を純計、両方足し合わせてダブっているところを引くと、純計では地方財政が上なんですよ。二十八年度の決算で見ると、五八%が地方財政で四二%が国なんですね。ただ、昔はもっと多かったの、国が三五ぐらいで地方が六五ぐらいだった。最近の傾向は、国が少しずつ増えている。やっぱり社会保障と防衛その他ですよ、そういうことの関係が増えている。
 しかし、国民に非常に密接な財政ですから、これは大変重要なんですよ。そういう御認識がありますか。今年の予算でも、地財計画と国の予算を比べますと、一割ぐらい国が多いんです。国は約百兆ですから、九十六、七兆ですから。地財計画のは八十七、八兆ですから。しかし、決算をすると大体百兆近くなるんです。地方の地財計画、ちょっと低いんですよね。まあこれについては議論はしません。
 地方財政についての認識を総務大臣と財務省に簡潔にお伺いします。
#67
○国務大臣(野田聖子君) 簡潔というか、数字は言わずにということでよろしいですか。
#68
○片山虎之助君 よろしい。簡潔に御認識を。
#69
○国務大臣(野田聖子君) 今、地方財政の話、仕事が多いんですね、地方の仕事が。今おっしゃったように、約六、四と言われています。ただ、収入が四、六という逆転をしていて、そこをやっぱりどう見ていくかということが大事で、地方財政を豊かにするためにやっぱり法定率の引上げというのがこれ非常に重要なんですけど、残念ながら国と地方はそれぞれ財政難を抱えているので、地方だけが法定率を上げるわけにいかないというジレンマの中で、さはさりながら、やはり各党、法定率を引き上げていこうという意思統一はできていると思うんですね。それで、国とその調整を粘り強くやっていくというのが今の総務大臣としての務めだと思っています。
#70
○片山虎之助君 財務省は。
#71
○政府参考人(田島淳志君) 主税局で呼ばれてございますので、ちょっとあれでございますが、税収の見積りでございます……
#72
○片山虎之助君 いや、もういい。あれ、財務省も副大臣が来る予定じゃなかったんですか、審議官か。いや、それはいいんですよ。
 それで、それだけ地方財政が実力がある、実績もある、大きいのに、地方に対する財源措置が昔から窮屈なんですよね。それで、地方交付税というのが、いつも自前の今の法定率だけでは賄えないんですよ、穴が空く、地方財源にずっと昔から、そこで昔は地方交付税特別会計が借金をして交付税特会としての借金を配っておったんです、地方団体に。
 ところが、これじゃもたないということで、今日も臨財債の話が出ましたけれども、臨時財政対策債というのをつくったんです、平成十二年の年末に、十三年度からそれをやろうということで。たまたま私が自治大臣で、宮澤喜一さんが大蔵大臣で、三年間だけやろうと。それはどうするかというのは、交付税特会という訳の分からぬものが代わるんではなくて、足りない、穴が空いたものについては半分は国が責任を持つ、半分は地方が責任を持つ。国は半分を赤字国債を出してそれを地方に与える、地方自らも半分は赤字地方債を出すと。そういうのをつくったんです、折半ルール。
 何でつくったかというと、地方団体は力があると、地方財政は力があるということだったんですけど、三年のつもりがずっと延びまして、今も、今まで続いているんですよ。その累積の借金が、償還の話が出ましたけれども、今五十三、四兆になっている。元々の交付税特会の借金をまだ払い切っていないのが三十二兆あるんですよ。それが全部交付税特会に借金で残っているんですよ。
 一番問題は、力があるんだけれども地方には権限がないんですよ。例えば、税を起こすといったって、これはもう極めて限定的な税しか起こせないです、今の制度では。財政の起債についても国の関与がある。金融についての権限は僅かなものですよ。通貨発行権もありませんよ。なるほど、全体では二百兆地方は借金あると、国は八百兆あるんです。国の方が比率からいうとはるかに借金多いんだけれども、国は自分で権限があるんですよ。税だって金融だって財政だって通貨発行権だって、うまく使えば消せる。地方は自分の努力じゃ消せないんです、二百兆が。そのためには余り地方の借金をためちゃいかぬのですよ。だから、臨時財政で臨時を付けたのは数年でやめるつもりだったからですよ、永久の臨時なんてないわね。
 だから、これの今の例えば臨財債や交付税特会の借金の残りや、こういうものを消す方法を考えてもらわないかぬ。権限がないんだから、権限与えますか、地方に。道州制なり連邦制にしますか。すぐにはできないのなら、やっぱり、国には少々あってもしようがないんですよ。地方の私は消すべく、解消する道筋を付けるべきだと思いますが、大臣、いかがですか。
#73
○国務大臣(野田聖子君) もう大臣をなさった片山先生ですから、私が申し上げるまでもないんですけど、おっしゃるとおり、もう臨時財政対策債が大変なことになっているということ、今回は一生懸命努力して少し減らす、減少の見通しが立っているんですけど、やはり健全化を考えるときには、この臨財債に頼らない、やっぱりそういう財務体質をつくらなきゃいけないなということはもう当然重要なことです。
 ただ、いきなりはできませんので、私たちとすると、歳入面で今地方、地域経済は少し強くなっている中で、しっかりとその好循環を拡大させることを応援すること、また地方税で増収を図っていくこと、まあ地道ですけれども、そういうことをやりつつ、歳出においてはやっぱり国との基調を合わせてめり張りのある歳出改革をしていくと、そういうことで取り組んでいきたいということであります。
#74
○片山虎之助君 それで、それじゃ財政健全化で借金を消すのはどうするんだと、いい手がないでしょう。それは、私はこの前予算委員会でも安倍さんに聞きましたら、最後は景気の回復なんですよ、経済再生なんです、経済の活性化なんです。
 しかし、赤字を消すのが、累積借金を消すのがそれだけじゃ寂しいわね。特に地方の場合には、今日は国の議論をしませんけれども、地方の場合には、それじゃどうやってやるかというたら、交付税特会に金を持ってくるしかないんですよ、特別のお金を。例えば消費税を上げたらそのうちの一定額はもう必ず入れるとか、そういうことができるんならいいですよ。これはまた大議論がある。だから、大臣、いろんなことをやっている、地域おこし支援隊ですか、何か知りませんが、インバウンドを地方に呼び込もうとか、いろんなことをやっているけれども、それじゃ、当面何をどうするかという当てがありますか。いや、なけりゃないで結構です。
#75
○国務大臣(野田聖子君) 先ほどの繰り返しになりますけど、様々な地方財政を強くする取組というのは、本来ならば税率を上げるとか、また今おっしゃったような消費税を入れるとか、いろいろ見当は付くんですけど、今にわかにやはり国との関係を考えたときに難しいということでございまして、それは諦めたわけではなくて、それをちゃんと視野に入れつつ、今はこつこつとやっていくことになっています。そういう大きな仕掛けはございません。
#76
○片山虎之助君 今年の地財対策は、私はまあまずまずだと、及第点だと思いますよ。百点じゃありせんよ、もうぎりぎりの及第点だと、こう思いますけど。これがうまくいったのは何でかというと、二十八年度の国税のあれによって交付税の額が精算されるんですよ。それが二、三千億穴が空いたんですよ。本来はそれを返さないかぬのですよ、三十年度の地方交付税で。それを返すということになると、交付税そのものも減るし、臨財債をもっと出さないかぬのですよ。だから、それは総務省の皆さんが財務省その他と話を付けたんでしょう。それを繰り延べることにしたんです。本来は三十年の地方財政が払うべきお金を、三十四年から三十八年度の五年間に繰り延べたんですよ。それでお金に余裕が出て、その結果、交付税の減り方が少なくて、臨財債も少し減ったんですよ。そういう不安定な、話合いでなきゃ、上がったり下がったりするのが、私、いいのかなと思うわけ。大臣、御存じですか、いかが思われますか。
#77
○国務大臣(野田聖子君) もう私が言うまでもなく御存じのことばかりだと思います。本当にぎりぎりのところで、とにかく地方財源をしっかりと確保しようということで、ありとあらゆる知恵を総動員しまして今般を迎えているところだと自覚しております。
#78
○片山虎之助君 それで、御承知のように、その年度の国税五税の関係の税によって精算をきちっとするわけですよね。それが翌々年度でそれを払うことになっている、今の制度はね。だから、二十八年度決算で国税が予定より少なかったら、国税にリンクしているんですから、地方交付税は、その分が減るので、その精算は三十年度にあるんですよ、来年度に。二十八年はそういうことで結局先送りしたんです、五年先に払うということで。それで交付税を守ったんです。地方に対するあれを守ったんです。しかし、そんなことがしょっちゅうやれるかやれぬかだし、税収の見積もりというものをきっちりやってもらわないかぬのです。二十八年度は、五千億減らしたんです、補正で。その上に更に二、三千億の穴が空いたんです。そういう不安定な上に地方交付税は成り立っているので。
 二十九年度は間もなく終わりますよ、二十九年度が。そうすると、今度は三十一年度にこれを精算するんですよ。二十九年度の税収はどうですか、財務省、どうぞ。
#79
○政府参考人(田島淳志君) 先ほどは失礼いたしました。
 国税の税収見積りに当たりましては、政府経済見通し、直近の課税実績等々を、予算編成時に利用可能なデータなどを最大限活用して見積もりを行っておるところでございますが、その結果、二十九年度の一般会計税収は、全体として当初予算の税収額から大きな乖離が生じないと見込まれますため、補正は行わないこととしたものでございます。
 年度を通じた税収につきましては、この三月期決算法人の法人税、これが収納されますのが五月分税収でございますが、これが非常に大きな割合を占めております。このため、現時点で確たることは申し上げられませんが、今後とも税収動向を注視してまいりたいと考えてございます。
#80
○片山虎之助君 交付税というのは、国税の名を借りた地方税なんですよ。私は何度もこの委員会で言っている。本当は地方税にすべきなんだけど、地方の経済力に格差があるから、そのまま税制に転嫁したら開くんですよ。東京や何かの大都市圏だけ増えて、地方は増えないんですよ。だから、国税で取ってもらったやつをちゃんと地方には公平に分けているんですよ。国税の形を借りた、形を借りた地方税なんです。その地方税が国税の上がり下がりによってこんなに不安定になるというのはおかしいんですよ、制度として。
 それじゃ、どうするんだというと、これはなかなかもういい知恵がないんです。日本の地方交付税というのは、地方財政平衡交付金といって昔は毎年度積み上げたんですよ。地方全部の収入と支出、その差額を毎年度補填したんですよ。しかし、そんなことはもう大変なエネルギーと手間を取るので、それやめたんです。今、一定率に、法人税の一定率、所得税の一定率、酒税の一定率、消費税の一定率というものを自動的に交付税特会に入れるようにしているんですよ。そういうことでしか知恵が出ていないんですよ。
 ただ、国税の形を借りた地方税なら、国税によってこんなに上がり下がりするというのは困るんですよね。地方の仕事というのは割と固定的なの。上がり下がりはできないんですよ、一番国民に身近で。国の方が上がり下がり、国も余りできぬかもしれませんが。だから、そこのところをどうやってこれから直していくかというか、安定化していくかというのが大きな課題なんですよね。
 それで、二十九年度は大丈夫なら、三十年度はどうですか、三十年税収は。二・五で見ているんですか、名目成長率。
#81
○政府参考人(田島淳志君) 先ほど申し上げました二十九年度見込みを前提に、政府経済見通しなどの数値を基に計算をしているところでございます。
#82
○理事(堂故茂君) おまとめください。
#83
○片山虎之助君 もう時間がありませんから。
 もう一つ、今の地方交付税まがいのもので、地方団体金融機構というのがあるんですよ、地方団体にお金を貸すところね。それ利子を取って、その利子が変動するから、そのためにお金持っているんですよ。そのお金を今使っているんですよ。それがこの二十九年度から三年間で九千億、そこからお金もらうんですよ。それを二十九年度に四千億、来年度に四千億使ったんですよ。残りは一千億ですよ。三十一年度もちますか、大臣。
#84
○理事(堂故茂君) 簡単におまとめください。
#85
○国務大臣(野田聖子君) おっしゃるとおり、平成三十一年度は活用可能額が一千億になりますが、平成三十一年の十月から消費税率の引上げが実施されること、また政府として経済再生に向けた取組を着実に進めることとして、こういうことを踏まえたものであるということでございます。
#86
○片山虎之助君 またやります。
 終わります。
#87
○又市征治君 希望の会、社民党の又市です。
 今日は、一部マスコミでも取り上げられて、先般、同僚の杉尾委員からも質問のあった放送法の改正問題について伺っておきたいと思います。
 安倍総理が今年に入って放送事業の改革について積極的な発言をされているわけですが、前回の委員会では、大臣は総理から放送制度改革について指示はないというふうに答弁をされました。また、大臣は、今月十六日の会見で、放送法第四条撤廃を含めた放送制度の改革について政府が検討しているということは知らないというふうに述べられておりますが、それは今現在も知らないということなのかどうか。仮にそういう問題が論じられるならば、当然のこととして総務大臣あるいは総務省が参加をすべきだということだと思いますが、その点のお考えをお伺いします。
#88
○国務大臣(野田聖子君) お答えいたします。
 申し上げられることは、まず、安倍総理大臣から直接のこのことに対する指示はございません。
 また、いろいろと報道に載っかっている内容については当然承知しております。ただ、恐らく規制改革推進会議の中での議論になると思うんですが、私の方には今のところどういうアクションも起きておりません。今の事柄を注視している状況です。
#89
○又市征治君 後ほどまたお答えいただきたいと思うのですが、それが、そういう論議がされていくとなれば、当然総務省は加わるべきですよね、この問題は、大臣。
#90
○国務大臣(野田聖子君) 当然のことながら、規制改革推進会議で総務省の所管の例えば放送とか通信のことであれば当然、会議の方でお声を掛けていただければ、総務省の方として担当が出向いております。
#91
○又市征治君 それじゃ、規制改革推進会議の方にお伺いしますが、この投資ワーキンググループの設置目的、その課題について、まずお聞きをします。
#92
○政府参考人(林幸宏君) 規制改革推進会議投資等ワーキンググループでは、昨年九月に今期の主な審議事項として、技術革新や新需要への機動的な対応に向けた電波割当て制度の改革、官民データ活用と電子政府化の徹底、金融、エネルギー分野の規制改革を決定し、これに基づいて議論を進めているところでございます。
#93
○又市征治君 このワーキンググループの座長の原さんが取りまとめた今期の主要な審議事項のトップに技術革新、新需要への機動的対応に向けた電波割当て制度の改革が挙げられていまして、そして第一回会議で、資料として、規制改革推進室がまとめた電波割当制度に関する最近の取組等についてという文書が、また、参考として昨年の五月三十日に自民党がまとめた公共用周波数の民間開放に関する緊急提言、これが配付をされたと、これは間違いないですね。
 こういう流れの中でということだと思いますが、私がワーキンググループの会議情報を見たところでは、放送をめぐる規制改革が二月、三月の会議で議題になっていますけれども、放送をめぐる規制改革という議題になっているけれども、ここでの討議内容がワーキンググループのテーマである電波割当て制度の改革という理解でいいのかどうか、そこのところをもう少し説明してください。
#94
○政府参考人(林幸宏君) お答えいたします。
 昨年十一月二十九日の規制改革推進に関する第二次答申におきまして、電波制度の改革についての答申の部分で、放送事業の未来像を見据えて、放送用に割り当てられている周波数の有効活用などにつき検討を行うと提言されておりまして、それについては新しい経済政策パッケージにおいて閣議決定されております。
 これらを踏まえて、規制改革推進会議では、本年二月以降、放送をめぐる規制改革について幅広く関係者からヒアリングをしているところでございまして、今後、これらの議論を踏まえて各会議で改革の方針について検討されるものと承知しております。
#95
○又市征治君 この放送をめぐる規制改革という、極めて抽象的なテーマ設定だと思うんですね。
 会議情報によれば、今月十五日の第十八回会議に、通信・放送融合時代の放送制度、知る権利により奉仕するためにという東大の宍戸常寿教授作成のレジュメが配付をされたようですけれども、議事録がまだ公表されていませんから詳細は不明ですけれども、このテーマで教授が報告されたんだろうと思います。それまでの会議で報告、討議されてきたテーマを考えると、なぜこのテーマがワーキンググループで報告、討議されたのか、どうも腑に落ちないわけです。それまでは放送、通信、ネット関係の企業家がその活動を報告したり、規制の在り方について論議されたりしてきたようですけれども、配付資料によると、教授は番組内容に対する規律と行政、番組編成準則を検討する際の論点、放送規律の具体的な課題と対応策等々について報告をされたようです。
 また、同日の会議では、株式会社角川さんが資料を提出していて、ワーキンググループ、議題が示されており、議題の二として、通信・放送融合時代における放送に課される各種規制の在り方について、放送を抜本的に見直す時代が来たと、こういうふうに書かれております。
 そこで伺いますけれども、このようなテーマを取り扱う趣旨は一体どういうことなのか。また、それと電波割当ての改革問題はどのように関連をするのか。そもそも、この放送をめぐる規制というテーマの下で、どのような課題、論点について論議をしようとしているのか。そして、今後、放送法の改正、とりわけ四条についてもこの会議で論議をしていくことになるのかどうか。これは内閣府副大臣、お見えですね。
#96
○副大臣(田中良生君) お答えいたします。
 この規制改革推進会議でありますが、放送事業の未来像、これを見据えて検討を行うため、対象範囲をあらかじめ絞ることなく、例えばコンテンツ産業振興のための施策ですとか、またネット放送における著作権処理の課題などについても、様々な関係者から幅広くヒアリングをしているものであります。
 その中で、委員御指摘の、この第十八回投資等ワーキンググループでありますが、憲法や情報法を専門とされる東京大学の宍戸常寿教授より、放送の規律の全体像ですとか、またその役割等についてヒアリングをしたところであります。
 いずれにいたしましても、現時点においては、改革の方向性、これを決めているものではなくて、今後、これらの議論を踏まえて会議で改革の方針について検討をされていく、そういうものと承知しております。
#97
○又市征治君 田中副大臣に確認ですけれど、その中で放送法四条問題については論議をされてきた経緯があるのか、あるいは、今後更にその四条問題を含めて議論をする可能性もあるということなのか。その中での、マスコミで報道されているのは、四条について廃止するというふうに大きく載っているわけですが、この辺のところがどういうことになっているのか、お聞かせをいただきたいと思います。
#98
○副大臣(田中良生君) このワーキンググループの会議でありますけれども、今、技術革新によって通信と放送の垣根、これがなくなる中で、現状は通信と放送は異なる法体系によって規律されていると、こういうものと承知しております。
 この会議でありますけれども、先ほども申しましたが、放送事業の未来像を見据えて検討を行うと。対象範囲はあらかじめ絞ることはありません。様々な関係者から幅広くヒアリングをしていくというものであります。
#99
○又市征治君 もう一度聞きますけど、四条問題は議論は出ていないんですか。
#100
○副大臣(田中良生君) 前回の、委員御指摘の第十八回目のこのワーキンググループでの会議の中で、宍戸教授は放送法四条等に関する学説も御紹介はされました。そして、自らの見解についても意見を述べられたということは承知をしております。
 しかし、何度も繰り返しますが、いずれにしても、この対象範囲、これは絞ることなく、これからも幅広くヒアリングを実施していくと、そういうものと承知をしております。
#101
○又市征治君 それじゃ、改めて総務大臣にお聞きしますけれども、投資等ワーキンググループにおけるこの放送法改正、あるいは、どうも今のところははっきりしませんけれども、この後、場合によれば四条問題も議論をしていくということになるかもしれない、そういうお話なんだと思うんですが、これは氷山の一角で、どうも私は総務大臣の、所管する総務大臣の知らないところで論議がされているんではないかという懸念を持ちます。
 そこで、一方で、総務省は、放送を巡る諸課題に関する検討会、これを設けておられるわけで、改めてこの検討会の役割についてまずは伺っておきたいと思いますが、この検討会は放送法改正も視野に議論をされているんではないかと思うけれども、ここでは、総務省のこの検討会では四条問題について議論をするお考えがあるのかどうか。
 それから、もう大臣は、通信、放送融合時代を迎えるに当たって放送法四条は不要になるとお考えなのか、いや、そうではない、やっぱりこれは大事だと、これは先般、杉尾さんには、ここのところは、大変重要な役割を果たしているというふうにお答えになっていますが。私自身も、通信、放送融合時代と言われる現在においても、この放送法が果たしている役割、極めて重要だと、基本的な理念や目的は変わらないというふうに思うわけですが、むしろ逆に、ネット放送などというのはいろんな乱脈な実に問題がある放送など、報道などがされているわけでありますから、そこにもむしろ放送法が適用されるべきじゃないかというふうに、こう思っていますが、ここら辺のところの大臣の認識をお伺いしたいと思います。
 その前に、検討会の方を、局長かな、その上で大臣。
#102
○政府参考人(山田真貴子君) お答え申し上げます。
 御指摘の放送を巡る諸課題に関する検討会でございますけれども、主としてこれまで公共放送としてのNHKの在り方等について検討してきたところでございます。これに加えて、今年に入ってからは、先ほどお話ございました新しい経済政策パッケージを踏まえまして、放送用周波数の有効活用等について検討をしているところでございます。
 現在のところ、その今申しました検討会におきまして放送法第四条の在り方について具体的に検討しているということは、事実はございません。
#103
○国務大臣(野田聖子君) 第四条についてのことだと思います。
 第一条で、放送を公共の福祉に適合するように規律するため、放送の不偏不党、真実及び自律を保障することによって放送における表現の自由を確保すること等を目的と、これが第一条で。
 そして、一条が規定する放送の理念、これを踏まえて第四条において定められている番組準則について申し上げれば、放送事業者は第四条を含めた放送法の枠組みの中で自主自律により放送番組を編集することによって重要な社会的役割を果たしてきたと、私はそう認識しております。
#104
○又市征治君 時間が参りますからまとめますけれども、本日は報道されていることについての確認程度にとどめましたけれども、放送法改正、とりわけ四条が果たした役割、今も大臣からありましたように、政治的な公平性を期してやはり偏向的な番組であるとかあるいは報道を抑制をしてきたという、こういう利点というか良さというのはあるわけで、世論形成あるいは民主主義の発展に大変大きな影響を与える問題でもありますから、これからも動向を注視をして論議をしていきたいと思いますけれども、いずれにしても、何かインターネットの方がむしろ野放しになって、いろんな規制を掛けることの方が私は今重要になっているんじゃないのかと。そこらのところも総務省の中でも少ししっかりと議論をしてほしいということを要望して、終わりたいと思います。
#105
○江崎孝君 立憲民主党の江崎でございます。
 先ほど、山下委員の質問に対して、大臣、財務省で起きたことというふうに言われました。僕、ちょっと引っかかります。やっぱり、その後に、これ財務省で起きたことなんだけれども、問題は安倍内閣全体の責任であるし、行政全体の責任であるわけですよ。だからこそ大問題になっているわけで、ましてや総務省は公文書管理条例等々を所管する自治体のある面では取りまとめ役ではあるわけだから、そういう意味でいくと、その考え方というのは、やっぱり発言するときもそういうきちっとした明確な、財務省で起きたことではあるんだけれども、総務省でいつ起きても分からない、もっと言えば行政全体の信頼をおとしめた。これは、国家行政だけじゃなくて地方行政もそうなんですよ。その大きな責任の問題、共有してもらわなきゃいけない。これ、だからもう財務大臣の責任は免れないと思うんですけれども。
 前回の委員会で、僕、東京都の条例の話、しましたね。二〇一七年の六月なんですよ。しかし、それは豊洲の問題が起きた。そのときの豊洲の問題が起きたときの原因の一つに、規則で、公契約条例をしていたという、公契約の、条例じゃなくて。だから、二〇一七年の六月に条例を作ったというわけですね。
 しかし、国は公文書管理法という法律があるわけですよ。それに基づいて公務員の皆さんはやっていたわけだ。さらに、なおさら、廃棄とか作っていなかったじゃなくて、文書そのものを書き換えていたんですよ。改ざんしていたということ。はるかに罪は大きいですよ。その認識を、大臣、しっかり持って総務大臣としての役職を全うしていただきたいし、前回申したとおり、自治体も含めて、こういう問題があるときにこの公文書管理の在り方というのを是非共有化していただきたい。改めて要請をしておきます。
 委嘱審査ですから、地財計画について一つ質問させていただきますけれども、一般財源総額が前年度を四百億円上回りました。六十二・一兆円。確かにこの部分だけ見れば、よくやった総務省という思いです。しかし、これはずっと僕も指摘させてもらっているんですが、じゃ、国は本当にお金出しているんですかといったときに、実はこれは、交付税というのは交付税特会というのがあって、そこに国がお金を出す、特会から地方交付税を出すという、こういう仕組みなんですね。だから、交付税特会に、じゃ、国は幾らお金出しているかといったら、これ年々減少しているんですよ。今年は七百三十七億円、国は出さなくて済んでいる。つまり、絞り込んだということなんです。
 一般財源総額が確保されていると言いますけれども、国の一般会計からの交付税特会に、今言っているとおり入口ベースの交付税は減少しています。総務省はもっとこの入口ベースの交付税を増やすように本来なら努力すべきだと思うんですが、大臣の所見、所感を、お考えをお聞きします。
#106
○国務大臣(野田聖子君) 江崎委員御指摘のとおり、一般会計から交付税特会への繰入額、入口ベースの地方交付税は、私どもは〇・一兆円というふうに言っているんですが、減少しています。これは、地方税の増収等により国と地方が折半して補填する財源不足が縮小して、国の一般会計による特例加算が縮小したことなどによるものです。
 総務省としては、平成二十八年度の国税決算に伴う、先ほどもお話がありましたけれども、精算減の〇・二兆円を繰り延べることによって、いわゆる入口ベースでの地方交付税をできる限り確保をするとともに、地方公共団体金融機構の準備金の更なる活用等により、地方団体に交付する地方交付税総額を十六・〇兆円確保したところです。
 これらを内容とする今回の地方財政対策については、地方団体からも評価するとの声明をいただきました。今後とも、地方交付税を始めとした一般財源総額の確保をしっかり努めてまいりたいと思います。
#107
○江崎孝君 財源不足が減少しているからと言われましたけれども、財源不足が減少していないときでも国のベースは下がっているわけですよ。そのことをしっかり考えていただきたいと思うし、もう一つ指摘しておきたいのは、この一般財源の同水準を確保するというのは平成二十七年度の骨太の方針なんです。それは平成三十年度までなんですよ、そこでたががはまっているのは。今年までなんです、今年度までなんです。闘いは来年度なんです。
 私たちは、総務委員会は全員大臣の味方ですから、是非強い姿勢で、これは絶対切り込んできますよ、だから基金問題とか言っているわけだから。財務省と闘っていただきたいと。これはまた続きでやらさせていただきますが。
 トップランナー方式について質問させていただきます。
 トップランナー方式に窓口業務の民間委託が入れられたんですが、平成三十年度の導入は見送られたというふうになっていますが、その理由は何でしょうか。
#108
○政府参考人(黒田武一郎君) トップランナー方式におきましては、多くの団体が民間委託等の業務改革に取り組んでいく業務につきまして、その経費水準を単位費用の積算基礎としております。
 この窓口業務につきましては、審査、決定など公権力の行使にわたる事務を除く必要がありますので、現時点では民間委託はまだ進んでいない状況でございます。このため、平成三十年度におきましては、窓口業務の委託につきまして、地方独立行政法人の活用であるとか、標準委託仕様書の作成、全国展開などの取組を強化することとしております。
 こうしたことから、平成三十年度におきましては窓口業務にトップランナー方式を導入することは見送ることといたしまして、平成三十一年度の導入を視野に入れて検討することといたしております。
#109
○江崎孝君 前回の総務委員会で、秋野委員からワンストップという窓口業務の在り方を提案されましたね。政府参考人もそれは大変重要なことだとおっしゃった。そういう対応を取るためにも、やはり窓口というのはきちっと、行政の一番の前面の問題だということで、これはトップランナー方式、民間委託というのは全くなじまないと思うんです。
 特に、先ほど、今、黒田さんがおっしゃったように、これ公権力の行使なんですね。だから、それは線引きが非常に難しい。もっと言えば、小さな自治体は窓口やりながらほかの業務をやっているわけですよ。それで回っているという実態があるわけなんですね。だから、そんな簡単に線を引いて、ここからこっちは民間委託ですよ、あるいは独法ですよという話にはこれはならない。是非、そのことを大臣にお分かりいただきたいと思うんだけども。
 同じように、窓口業務の民間委託に反対であるとの首長さん、各自治体の首長さんの声が大きいというふうに聞きますが、このような意見をどのように考えますか。首長そのものが反対をしているということです。
#110
○政府参考人(山崎重孝君) 御指摘のように、窓口で住民の方々の多様な相談を受けて住民のニーズを吸い上げる、これは自治体の重要な役割の一つだと思っております。他方で、質の高い公共サービスを効率的、効果的に提供する、これも大事だと。そうなると、限られた人的資源ですから、外部資源を活用しながら業務改革を進めて、いろんな新しい試みをしながら物事を進めていく。それから、そこで捻出された人的資源を本当にまた必要な相談に応じることに対応していく、これも大事だと思っています。
 このため、例えば窓口業務のうち、先生、定型的な申請とか届出等がございます。こういったものについては例えば民間委託の対象にする、しかし、住民からの本当の相談について受け止めるときには職員が担当する、こういうこともあると思います。そういう意味で、職員が住民ニーズを直接把握しながら業務改革を行っていくという工夫は要るんだろうと思っております。
 いずれにしても、窓口業務の民間委託を含め、どのように業務改革を進めるか、これこそ各自治体の知恵が必要なところだと思いますし、地域の実情に応じて適切に判断されるべきだというふうに考えております。
#111
○江崎孝君 ちょっと僕はそれには異論があります。定型業務だから職員がやらなくていいというこれは発想は、全く違いますよ。窓口業務というのは、定型業務であれ何でもあれ、そこはもう全ての相談窓口なんです。だから、住民の皆さんは、そこの窓口に行けば相談ができる、いろんな不安も解消できる、そんな思いで来られますから、ただ単にその民間業務の一つの窓口という発想は、僕はこれやめてもらいたい。強く指摘をしておきます。
 窓口業務の問題だけではなくて、今本当に、集中改革プラン以降、自治体の雇用の劣化がすごいです。高知のある市に僕、行かせていただいて、昼休みに清掃現場の職員の皆さんの集会に出たことがあるんです。百五十人ぐらいいらっしゃった。物すごい若い青年が集まっていたんですね。わあ、これはすごいなと思ったら、何とほとんどが非正規職員、一年契約、長くて三年。
 御存じのように、高知というところはそんなに雇用がいっぱいあるところじゃないわけでして、その中で自治体がそのような雇用の仕方を広げていっているということ自体が、自分たちで自分たちの首絞めるような世界になってきているわけですね、いろんな意味で。だから、やっぱりこのトップランナー方式という規制緩和というのは、どこかで歯止めを掛けない限りは地方創生なんてとてもじゃないけどできない。そのことを指摘をしておきます。
 それで、私自身は、今言ったとおり、総務省は今おっしゃったとおり窓口業務を民間委託に進めたいという思いがあると思いますけれども、窓口業務の民間委託が僅か一年ではそんなに大きく進むとは思いません、今の現状、首長の考え方、そして地方の疲弊。トップランナー方式の平成三十一年度の導入を視野に入れているということはもう分かりましたけれども、今言った地方の意識、そして職場実態を考えると、大きく民間委託が進捗することは困難ではないかというふうに思います。その場合にはトップランナー方式は導入しないと考えてよいですか。
#112
○政府参考人(黒田武一郎君) 御指摘いただきましたように、窓口業務につきましては現時点では民間委託は進んでいない状況でございます。このため、先ほども申し上げましたが、平成三十年度におきましては、窓口業務の委託につきまして、地方独立行政法人の活用や標準委託仕様書の作成、全国展開などの取組を強化することとしております。
 こうした取組によりまして窓口業務の委託がどの程度進捗するかにつきましては現時点では明らかではございませんけれども、まず、こういう取組をしっかり行いまして、その結果、その状況を踏まえましてトップランナー方式の導入を検討してまいることになります。
#113
○江崎孝君 是非、地方の現場の声を聞いてください。国と地方の協議の場という法定化された場所があるわけですから、そこで十分な議論をしながらこういう問題というのは対応していただきたいと思うんですが。そういって総務委員会でこうやって言っていても、どこかの会議ではもっとやれ、もっとやれという、そういう意見が出ているわけですよ。諮問会議、内閣府ではもっとトップランナー方式を拡充すべきだという、こんな意見が出ている。一体何だと、地方をどう考えているんだ、現場をどう考えているんだ、そんな思いですよね。
 トップランナー方式というのは、これ、もっとやれ、もっとやれ、そうしないともっと交付税を削減するぞという、追い込んで追い込んで追い込んで自治体を追い込んでいるという話ですから、果たしてこのやり方というのが本来の行政改革につながっていくかというのは、僕は到底そうはならないと思うんですね。
 ここで最後の質問にしますけれども、諮問会議の民間議員からは、窓口業務だけではなくて、さらに、今言ったとおり、トップランナー方式の適用対象業務をもっともっと拡大すべきだという、こういう意見が出されています。これは平成二十九年の十一月の十六日、民間議員、諮問会議というところで提出されていますけれども、こういう問題、意見に対して総務省はどのように考えていらっしゃいますか。そのことをお聞きします。
#114
○政府参考人(黒田武一郎君) お答えいたします。
 トップランナー方式につきましては、地方行政サービス改革に係る調査によって把握することとしております地方団体の業務改革のうち、単位費用に計上されている二十三業務について検討対象としておりまして、平成二十九年度までに、多くの団体で民間委託等の業務改革に取り組んでおります十八業務について導入いたしました。
 このトップランナー方式の拡大につきましては、まずは地方団体における業務改革の取組が進んでいくことが必要でございます。その上で、その取組状況等を踏まえまして、標準的な行政経費の財源を保障するという地方交付税法の趣旨に沿って対応することとなるものでございます。
#115
○江崎孝君 時間が参りました。また次の地方交付税、地方財政計画の中でも質問を継続させていただきますけれども、くれぐれも自治体の現場の実態を把握をしながら対応を進めていただきたい、そのことを申し添えて私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#116
○理事(堂故茂君) 以上をもちまして、平成三十年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、公害等調整委員会を除く総務省所管についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#117
○理事(堂故茂君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#118
○理事(堂故茂君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 地方税法等の一部を改正する法律案外一案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局次長川合靖洋君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#119
○理事(堂故茂君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#120
○理事(堂故茂君) 地方税法等の一部を改正する法律案及び地方交付税法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#121
○吉川沙織君 民進党の吉川沙織でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 行政が信頼を獲得するためには、政策立案の基となる統計等データが正しいものであること、国民共有の知的資源である行政文書が適正に作成、管理されていることは言うまでもありませんが、これに対する総務大臣の御所見を伺います。
#122
○国務大臣(野田聖子君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、一般に統計データや行政文書といった様々なエビデンスを踏まえて政策を立案することは重要なことと考えています。このため、政府においては、昨年六月の骨太の方針に基づいて、現在、証拠に基づく政策立案を推進する体制の構築や実践を進めているところです。
 また、政策立案の基礎となる統計の改善に資するため、政府の各種の既存データや民間データの活用を推進することなどを内容とする統計法等の改正法案を去る三月六日に国会に提出するなど、統計改革を推進しております。
 そして、行政文書については、公文書管理法の趣旨に踏まえ、適切に管理を行っていくことが必要と考えております。
#123
○吉川沙織君 実は今の問いは、三月一日の参議院予算委員会基本的質疑で総理にも同じ質問をしています、統計等データの信頼性と国民共有の知的資源である行政文書の作成、管理の適正性について。実は質問の翌朝、皆様御案内のとおり、三権分立の根幹を揺るがし、行政の信頼性を毀損する公文書の改ざん問題が報じられ、今日に至っています。
 よって、今回も行政の信頼性と統計等データの在り方という観点から、まず地方税に関して質疑を行うこととし、最初に地方消費税の清算基準の見直しについて伺います。
 今般の地方消費税の清算基準の見直しについては、いわゆる統計カバー率と人口カバー率を五〇%ずつとしようとしています。これは、人口カバー率が拡大することで地方消費税の流れを大都市から地方部へと流れる結果となることに着目して見直しすることとしたのではないか。すなわち、地域間の税収格差を是正すること、水平的財政調整を行うことを目的に、あえて人口カバー率を拡大したのではないかという疑念が湧いてしまいます。
 総務省としては、衆議院総務委員会の審議で総務大臣や自治税務局長が答弁されているように、あくまで最終消費地と税収の帰属地とを一致させる趣旨であるとするのが公式見解だとは思います。そうであれば、財政調整を行うために清算基準の見直しを行ったのではないこと、そして、今後もその趣旨から清算基準の見直しを行うことはないということを明言していただきたいと思います。総務大臣、よろしくお願いします。
#124
○国務大臣(野田聖子君) お答えします。
 地方消費税の税負担は最終消費者に求めるものであることから、その税収も最終消費地の都道府県に帰属させる必要があり、そのために清算制度が導入されております。
 今回の清算基準の見直しは、平成九年度に地方消費税が導入されて以来二十年が経過いたしました。そこから、この間の社会経済情勢や統計制度の変化等を踏まえて、地方消費税の税収をより適切に最終消費地の都道府県に帰属させるために見直すものであります。偏在是正を目的に行うものではありません。
 今後とも、地方消費税については、清算を通じて最終消費地と税収の帰属地を一致させるという原則に変わりはございません。
#125
○吉川沙織君 原則は変わらないという御答弁をいただきました。これから見直しをするに当たっても、その答弁、大事にしていただきたいと思います。
 次に、財務省に伺います。
 地方交付税総額の圧縮を折に触れて主張をされております財政制度等審議会も、地方消費税の清算基準について人口基準の比率を大幅に高めることを主張されておりますが、財務省の見解を伺います。
#126
○政府参考人(茶谷栄治君) お答え申し上げます。
 これまでの地方消費税の清算基準は、最終消費の実態を適切に反映できていないなどの問題があったことを踏まえ、適切な税収帰属を図る観点から統計データの利用法等を見直すこと等により、結果として人口基準の比率を大幅に高めるなど、抜本的な見直しが必要であると主張をしてきたところでございます。
#127
○吉川沙織君 結果としてということでございましたが、例えばですけど、地方部の税収が増加すれば、これは地方交付税総額をこの所要額を減らすことができるというもくろみは背景にないということを確認しておきたいと思いますが、財務省、よろしいですか。
#128
○政府参考人(茶谷栄治君) お答え申し上げます。
 今般の見直しは、地方消費税の適切な税収帰属を図るという観点から行われたものと考えておるところでございます。
#129
○吉川沙織君 適切な税収の帰属と二回続けておっしゃいました。
 例えば、昨年十月三十一日、財政制度等審議会の財政制度分科会で担当の主計官は、「私どもといたしましても、人口基準の比率を大幅に高めるなど抜本的な見直しが必要ではないかと、このように考えております。」と発言され、とある委員は、「国から地方へという交付税の配り方ではなしに、水平にすることによって国民全体の負担が小さくなっていくし、透明性を増すと思うのです。」。これらの発言に鑑みれば、やっぱり地方交付税の総額を圧縮したい、国から地方へではなく、地方間でやり取りをしなさいとも読めなくはないんですが、いかがですか。
#130
○政府参考人(茶谷栄治君) お答え申し上げます。
 繰り返し申し上げますが、財務省としても、あくまで適切な税収帰属を図る観点から行ったものに変わりはございません。
#131
○吉川沙織君 三回続けて同じ答弁でしたけれども。
 では、その適切な税収の帰属という観点で、今回、地方消費税の清算基準の見直しによって、統計カバーで見ていたのが、今まで七五%だったのが五〇%になりました。これは、逆に言えば、既存の統計が最終消費地と税収の帰属地を一致させることにすら使用することができない、この事態が明らかになったのではないかと言えます。
 経済活動に関する都道府県別の統計がこのような現状にあるということは、地方消費税の清算基準に活用できないという点にとどまらず、我が国の根幹を支える重要な統計インフラが十分には整備されていないということになりませんでしょうか。総務大臣、お願いします。
#132
○国務大臣(野田聖子君) 統計データのカバー外の、今回、代替指標として人口を用いるということなんですけど、今回は見直しによって統計データのカバー外が五割になったわけですけど、その代替指標につきまして、検討会で、地方公共団体にも地方消費税の最終負担者である住民にも分かりやすい簡素なものであることが必要だと言われました。それに加えて、電気、水道、情報通信業など、カバー外に存在すると推計される消費については、人口との相関関係が強いということで人口が最も適当であると考えられたことを踏まえて、人口を用いることにしたと承っております。御理解いただければと思います。
#133
○吉川沙織君 統計カバー率が今まで七五%だったのが五〇%に減りました。カバーできないものについては人口の比率を上げて代替をしたということですけれども、統計でカバーできていた範囲が減ったということは、それ統計でカバーできない範囲があるということですから、それはお認めになっていただけませんか。
#134
○政府参考人(内藤尚志君) 今御指摘いただきましたけれども、検討会におきまして専門家の御議論をいただきましたときに、必ずしも統計の数値と最終消費地が一致をしていないということから外すのが適当だというふうにされたものでございまして、御指摘のとおりでございます。
#135
○吉川沙織君 今お伺いしていますのは、統計カバー率が今まで七五%が五〇%にまで減ってしまったということは、そもそもその税収の帰属地を決めるための統計が、やっぱり国の根幹である統計インフラが十分ではないということの裏返しだと思うんです。そのことについていかがですかとお伺いしています。
#136
○政府参考人(内藤尚志君) 私の方でお答え申し上げましたのは、地方消費税の清算基準としてその統計データを用いることが適当ではないという観点でお答えさせていただいたところでございます。
#137
○吉川沙織君 統計データを用いることが適当でないということは、それは例えば去年の十月三十一日の財政制度等審議会財政制度分科会でも、とある委員が、「やはり今の統計基準にあまりにも多くの不備があるという問題だと思います。」。つまり、税収の帰属地、清算基準に用いることが十分にはできない統計だからこそ減っただけではないんですか。
#138
○政府参考人(内藤尚志君) お答えを申し上げます。
 大変恐縮でございます。繰り返しでございますけれども、いわゆる統計データがその最終消費地とリンクをしていないデータであるということから、地方消費税の清算基準のデータとして用いることは適当でないということで今回の結論に至ったものでございます。
#139
○吉川沙織君 では、少し違う観点から伺います。
 今般の見直しで、統計データは七五%から五〇%まで減った一方で、人口カバー率が一七・五%から五〇%にまで大きく拡大しました。これは既存の統計ではカバーできないがゆえに拡大しているということで、これはいいですね。
#140
○政府参考人(内藤尚志君) お答え申し上げます。
 今御指摘ございましたように、統計データを用いることが適当だというものをまずピックアップいたしまして、それが五〇%ということになりましたので、残りについては統計を用いることができない中で代替指標として人口を五〇%にしたということでございます。
#141
○吉川沙織君 用いることができないので、人口カバー率を一七・五%から五〇%に上げたということはいいですね。
#142
○政府参考人(内藤尚志君) 御指摘のとおりでございます。
#143
○吉川沙織君 その理解を前提にすると、今後、例えば統計の対象が拡大し、またその統計の精度が高まれば、統計カバー率が一旦下がってしまいましたけれども、また拡大する方向で見直しされるということもあるということで、総務省、よろしいでしょうか。
#144
○政府参考人(内藤尚志君) お答え申し上げます。
 今回の見直しでは、地方財政審議会の下に設置いたしました学識経験者を交えた検討会での専門的な議論におきまして、できる限り統計を活用して最終消費の額を把握するという観点に立ちまして、新たに清算基準として利用可能な統計データがないかどうかにつきましても検証を行ったところでございます。しかしながら、いずれの統計データも都道府県別の金額が把握されておらず、清算基準に用いるためには一定の推計が必要ということで、現時点では見当たらないという結論に達したところでございます。
 この検討会報告書では、清算基準として利用可能なデータがないかどうかの検証作業は定期的に行われるべきとされているところでございまして、総務省といたしましても、今後の統計改革などを踏まえながら、清算基準として利用可能な統計データがないかどうかについて引き続き検討してまいりたいと考えております。
#145
○吉川沙織君 今、税務局長がおっしゃった検証作業は定期的に行われるべきであるというのは、昨年十一月に地方消費税に関する検討会報告書が出されまして、その十五ページに記載があるものだと承知をしております。
 地方消費税に関する検討会報告書十二ページで、県民経済計算というものに触れられています。どう書いてあるかといいますと、「都道府県別の最終消費等を把握する統計として、県民経済計算や都道府県別の産業連関表があるが、その推計方法は必ずしも全都道府県統一ではないこと等から、直ちに用いることは難しい。」とされています。
 地方消費税の清算基準に用いることができるかどうかはともかくとして、このような県民経済計算の現状をこのまま放置していいのか、総務大臣の御所見を伺います。
#146
○国務大臣(野田聖子君) 県民経済計算についてのお尋ねがありました。
 今回の検討会において、県民経済計算の利用についても検討が行われましたが、その推計方法が必ずしも全都道府県で統一されていないこと等の課題が指摘されたところです。直ちに清算基準として用いることは困難とされました。一方、検討会報告書においては、全国統一的な作成といった統計の見直しが行われた場合には改めて清算基準の在り方も検討されるべきと指摘されています。
 そのことから、将来的にこうした条件が整えば、清算基準における県民経済計算などの活用についても検討されるべきだと思います。
#147
○吉川沙織君 県民経済計算の活用についても検討されるべきという答弁でございましたけれども、この地方消費税に関する検討会、昨年四月二十五日に開催された第一回の議事概要によれば、「今回の課題は、都道府県の最終消費を如何に正確に計るかということに尽きる。各都道府県の消費を計っているものとして、県民経済計算があり、本来ならばそこでの消費統計を利用するべきではあるが、これは十分に信頼できる方法では推計されていない。」と指摘されています。
 政府自身が統計改革、先ほど、この国会に統計法も、平成十九年に全部改正された統計法、それ以来の今回統計法の提出だと思いますが、政府自身が統計改革、統計改革叫んでいる中、こういう現状を放置していいのか。これ、総務省の自治税務局長に伺います。
#148
○政府参考人(内藤尚志君) お答え申し上げます。
 私どもといたしましても、総務省の統計関係部局に対しまして、統計の改善方につきましても要請をしてまいりたいと考えております。
#149
○吉川沙織君 平成二十九年六月二日に開催された第二回地方消費税に関する検討会資料三の二ページの留意点には、「地方消費税の清算基準との関係においては、都道府県ごとの産業連関表・県民経済計算の動向は重要。」と明記されています。かかる点から、県民経済計算は非常に重要視されていることが見て取れます。
 ただ、先ほど、済みません、自治税務局長に御答弁いただきましたが、この県民経済計算の所管は内閣府でございます。そこで、内閣府に幾つか伺っていきたいと思います。
 県民経済計算については、先ほどから議論になっておりますとおり、その推計方法が必ずしも都道府県統一でないとのことですが、実際のところ、いかがでしょうか。
#150
○政府参考人(長谷川秀司君) お答え申し上げます。
 県民経済計算は、国民経済と県民経済の比較、それから県民経済相互の比較等、地域データとしての利用、分析面から諸要請に応えるため、全国共通の方式で推計がなされるよう、標準化の基準といたしまして、内閣府が作成しています県民経済計算標準方式にのっとって各都道府県が自治事務として策定する統計でございます。
 ただし、各都道府県で基礎資料の整備状況が異なること、精度向上のため独自で工夫を行っていることなどを背景といたしまして、細部におきましては各都道府県で違いがあるものと承知しております。
 内閣府といたしましては、比較可能性の更なる向上が図られますよう、推計方法が未公表となっている県に対しましてその公表を促すとともに、推計方法についてできるだけ国が示す方法に整合するものとなるよう、都道府県との会合、会議など機会を通じまして、各都道府県に対して要請を行っているところでございます。
#151
○吉川沙織君 県民経済計算は標準方式にのっとって計算をされていると答弁でありましたけれども、では、現在の標準方式についてどういう方式取っているのか、年式だけで結構です、お願いします。
#152
○政府参考人(長谷川秀司君) お答え申し上げます。
 現在の県民経済計算の標準方式でございますが、国の定めます、基づきます平成二十三年基準改定の前の基準で対応しているところでございます。
 そして、議員今お話にございました基準につきましては、平成二十七年度の県民経済計算は、国民経済計算に準拠いたしまして、最新の国際基準であります二〇〇八SNAへの対応を含む平成二十三年基準で推計されることになります。
#153
○吉川沙織君 多分次の問いの答弁だったと思うんですけど。
 県民経済計算の現在の標準方式は今年今月出された県民経済計算標準方式平成二十三年基準版で、この地方消費税に関する検討会の議論が進められていたときは前の基準は平成十七年基準版だと思いますが、それで議論がされていました。今年六月にも公表される県民経済計算は、新基準である平成二十三年基準で計算されたもので認識は合いますか。
#154
○政府参考人(長谷川秀司君) 御答弁申し上げます。
 議員御指摘のとおり、平成二十七年度県民経済計算は、国民経済計算に準拠し、最新の国際基準であります二〇〇八SNAへの対応を含む平成二十三年基準で推計されるものと認識しております。
#155
○吉川沙織君 実は今、県民経済計算の話が地方消費税の検討会報告書の中にたくさん出てきたので、そのお話をさせていただいておりますが、去年のちょうど三月は、国民経済計算についてこの総務委員会で取り上げました。
 国民経済計算、いわゆるGDP統計については、平成二十八年の十二月から、平成二十三年基準というのが一番新しい基準ですけど、それで数値が公表されています。それで、最新の数値は三十一・六兆円も大幅に、まあ改定幅の効果によって大きく数字が増えました。
 この県民経済計算も今年の六月に一番新しい数値が発表されることになると思うんですが、国で三十一・六兆円、改定でいわゆる押し上げ効果があって、県民経済計算も今年六月に平成二十三年基準版で計算されたら大きく数値が去年と比べて上がるという、そういうことでよろしいんでしょうか。
#156
○政府参考人(長谷川秀司君) お答え申し上げます。
 平成二十七年度県民経済計算につきましては、現時点で多くの都道府県においてまさに作業中でございます。まだ全ての都道府県の結果が出そろっておりませんので、まだその結果についてはお答えすることはできません。
 ただ、先生、お話ございましたけど、国民経済計算の名目GDPへの上方改定がされました主な要因となっています研究開発、いわゆるRアンドDの投資への計上は県民経済計算においても同様に行われる予定でございます。このため、県民経済計算における一国合計値についても同様に影響はあると考えられますが、各都道府県における影響については産業構造等の差によりましてそれぞれ異なるものと認識しております。
#157
○吉川沙織君 少し基準改定のお話をさせていただきましたけれども、地方消費税に関する検討会の中でも、報告書の中でも、県民経済計算は本来使えた方がいいだろう、統計の精度を上げるために、統計のカバー率、今回減りましたけど、また上げるためにはやっぱり使える統計になった方がいいだろうということは論をまたないと思います。
 各都道府県への支援体制はもちろん、県民経済計算のその在り方を見直すつもりは、内閣府所管の官庁として見直されるつもりはないでしょうか。
#158
○政府参考人(長谷川秀司君) お答え申し上げます。
 県民経済計算は自治事務ということでございますが、私どもも支援すべく、現在、様々な対応をしております。
 内閣府といたしましては、県民経済計算の更なる改善に向けまして、各都道府県の照会等に迅速、丁寧に対応するとともに、主管課長及び実務担当者の全国会議の開催、それからまた、各都道府県が主催いたしますブロック会議への参画等を通じまして情報共有を図るなど、各都道府県への支援を続けてまいりたいと思っています。
#159
○吉川沙織君 内閣府としては標準方式をお示しいただいて、何か支援体制を充実していただくよう努力をしていただけるということでしたが、自治事務ということで、そうなりますと、これは森林環境税の議論の中でも、その報告書の中でも、検討会の中でも出ましたけれども、人的体制の側面の課題というのもあろうかと思います。
 統計行政においても、例えば都道府県の統計に携わる人が一統計で何人いるのか、それともいないのか。産業連関表を担当している人と県民経済計算を担当している人が同一なのか、違うのか。そのときだけ関わっているのか、そうでないのか。人的体制というのは非常に重要であると思います。
 自治体における統計行政についての人的体制について、総務省、把握されていますでしょうか、お伺いいたします。
#160
○国務大臣(野田聖子君) 地方自治体における統計関係業務については、業務のIT化や民間委託の進展など業務の効率化に伴い、携わる職員が減少しています。このため、自治体によっては経験の長い専門的な人材の確保、育成が困難となる場合も生じていると承知しています。
 一方、プライバシー意識の高まりなどによって調査環境が悪化し、それに対応するための新たな業務が必要になっている自治体もあるものと認識しています。
 このため、総務省としては、オンライン研修などにより自治体の統計職員の育成を支援するとともに、統計調査をめぐる地域ごとの課題に取り組む自治体を技術面、体制面から個別に支援するなど、連携を強化していくこととしているところです。
#161
○吉川沙織君 自治体は、人が少ない中でいろんな業務を兼ねて、防災においても統計行政においても、それから森林行政においても同様だと思いますが、是非総務省としても、それから県民経済計算等を所管する内閣府においても支援体制はしっかりやっていただきたいと思いますし、まず現状把握をしていただければと思います。
 この地方消費税に関する検討会については、その報告書はもちろん、公表されている議事概要、配付資料については全て拝読いたしました。ただ、非常に残念な事実が一つだけございました。それは、計七回行われた検討会のうち最も大事と思われる論点の整理が行われた第五回検討会、第六回検討会の議事概要が昨日まで掲載されていなかったことです。ちなみに、第五回検討会は昨年九月二十二日開催、第六回検討会は昨年十月二十五日の開催でございましたが、総務省に事実関係をお伺いいたします。
#162
○政府参考人(内藤尚志君) お答え申し上げます。
 大変申し訳ないことでございますけれども、御指摘の第五回及び第六回の議事概要は掲載が大変遅れまして、昨日、三月二十二日に総務省のホームページに掲載したところでございます。
#163
○吉川沙織君 業務量が非常に多くなってどうしても後回しになりがちになるということは重々承知はしていますが、今回、この地方消費税の清算基準の見直しって平成九年に制度ができて抜本的見直しと言われているものですから、昨日まで論点整理の第五回検討会の議事概要と第六回の検討会議事概要が掲載されていなかったことは望ましいことではないと思います。
 これらは行政文書として、立法府たる国会での議論、国民への情報提供の側面から非常に大事なことと思いますので、今後は是非留意していただければと思います。
 そこで、ここからは三権分立の根幹を揺るがしかねない公文書改ざん問題から、その管理の在り方についてお伺いしていきたいと思います。
 ただ、最初に一点だけ申し上げたいと思います。
 昨日、懇切丁寧に会計検査院に質問通告を出した数時間後に通告内容と全く同じ内容の報道が出ました。会計検査院に関しては、改ざんされた文書が見抜けなかった等の指摘を最近受けており、国会で取り上げられる前に誰かがリークしたのではないかとの疑念を抱きます。仮にそうだとすれば、信義則に反すると考えます。そのことだけ申し上げて、会計検査院に問うていきたいと思います。
 三月一日の予算委員会で、公文書管理について会計検査院長にお伺いしましたら、憲法第九十条や検査院法第一条に基づき、国会及び裁判所に属さず、内閣からも独立した機関であること、国会からの検査要請については、要請を真摯に受け止め、受諾して検査を実施したこと等の答弁がございました。
 今回の財務省における文書改ざんは、行政全体の信頼を揺るがしかねない事態であるだけでなく、財政民主主義の仕組みの一つである会計検査の信頼をも揺るがすおそれがある事態であると捉えています。だからこそ、今こうやってお伺いをしようとしています。
 改ざん問題が報じられた三月二日に国交省は財務省から文書を入手し、記載が異なる点を見付け、三月五日に国交省が所有していた文書のコピーを財務省に渡したと報じられています。
 会計検査院は、国交省から例えば当該コピーの提出を求め、精査し、国会法第百五条の規定に基づき検査要請を行った本院に対し再度報告を行うことが会計検査制度の信頼確保のために必要ではないかと考えますが、会計検査院の見解をお伺いいたします。
#164
○説明員(宮川尚博君) お答え申し上げます。
 文書の書換えの問題に関しましては、決裁文書に関する問題が明らかになっておりますことから、国会での御議論も踏まえまして、決裁文書の書換えに至る経緯及びその内容を確認するなどしてまいりたい、このように考えているところでございます。
#165
○吉川沙織君 国会に対しては、参議院は昨年三月六日、参議院の予算委員会において、国会法第百五条の規定に基づいて会計検査院に検査の要請を全会一致でいたしました。でも、その十一月二十二日に本院に提出された報告の内容の前提となる文書が改ざんされていて、どんどんどんどん違うものが出てきているので、検査は日常業務と存じております、承知しております。ただ、もう一回本院に対して、違う内容となるのであれば報告をされてはいかがでしょうかとお伺いしています。
#166
○説明員(宮川尚博君) 繰り返しになりますが、決裁文書の書換えに至る経緯及びその内容について確認するなどの検査をした上で、報告すべき事項があれば適切な時期に適切な方法で報告してまいりたいと考えております。
#167
○吉川沙織君 今回、財務省が改ざんを認めた文書について、昨年の会計検査において会計検査院が財務省に対し提出を求めたものか、確認をさせてください。
#168
○説明員(宮川尚博君) 今回、財務省から書換えがあったとされる十四件の文書がございます。それにつきましては、会計検査院が財務省に検査の過程で要求していたものでございます。
#169
○吉川沙織君 会計検査院が要求していたものが改ざんされていたということですが、会計検査院法は受検義務というものを会計検査院法第二十五条及び第二十六条で定めています。この受検義務については、平成十七年の会計検査院法改正の際、法定されました。
 この改正について、三月一日、予算委員会で会計検査院長に問うたところ、「参議院におきまして会計検査機能の充実等について御検討いただき、決算委員会の御提案で行っていただいた経緯がございます。」「会計検査の受検義務に関しましては、この改正前から、会計検査院の検査を受けるものは、その活動の原資が国民の負担による税金等であることに鑑みまして、その会計経理について説明責任を負っており、実地検査や資料の提出の要求には当然応ずべきものと考えられてきたところではございますが、検査のより一層円滑な実施のためには、実地の検査を受けるもの及び資料等の提出の求めを受けたものの受検義務を法文上明記する必要があると判断されたものと承知しております。」と答弁されました。
 ここで会計検査院に伺います。
 財務省が会計検査において改ざんした文書を提出していたことは、会計経理についての説明責任を果たすものとは言えず、円滑な会計検査の実施を妨げた可能性があります。
 また、財務省と国交省から内容の異なる貸付決議書を受け取った会計検査院に対し、財務省は調査時に財務省提出が最終版、国交省のものはドラフト版と説明していたともされます。財務省は文書を改ざんしただけでなく、取り繕うように会計検査院に対し虚偽の報告までしたことになります。
 このような一連の財務省の対応は、会計検査機能の充実等を図るために規定された会計検査院法の受検義務に反するものではないんでしょうか、会計検査院にお伺いいたします。
#170
○説明員(宮川尚博君) お答え申し上げます。
 会計検査院の実施した検査におきまして、真正でない資料が提出されたことは極めて遺憾なことであり、あってはならないこと、そういうものであると考えております。
#171
○吉川沙織君 あってはならないということは受検義務に反するという、こういう理解でよろしいでしょうか。
#172
○説明員(宮川尚博君) 繰り返しになりますが、あってはならないことでございますので、そういうことはしてはならないことであるということでございます。
#173
○吉川沙織君 平成十七年の会計検査院法は、この参議院が中心になってやったものです。その受検義務に明らかに二重の意味で財務省は残念ながら違反をしている疑いが強いんです。だから、その法定された受検義務の第二十五条及び第二十六条に反しているという理解でよろしいですね。
#174
○説明員(宮川尚博君) 会計検査院の検査を受ける、提出の要求を受けたものは、これに応じなければならないというふうに規定されております。応じなければならないというのは真正な文書を提出するということでございますので、そこの部分に反しているということだと思っております。
#175
○吉川沙織君 実は、この会計検査院法第二十五条及び第二十六条、この受検義務、「検査を受けるものは、これに応じなければならない。」と、こう法定で義務化されています。ただ、残念ながら会計検査院法には罰則規定がありません。その代わりに懲戒処分の要求ができるというのが会計検査院法第三十一条にあって、それが罰則の代わりの担保となっていると、こう理解されています。
 会計検査院法第三十一条第二項に基づく懲戒処分の要求は、一般論で結構です、どのようなときに行われるんでしょうか。
#176
○説明員(宮川尚博君) お答え申し上げます。
 会計検査院法第三十一条第二項は、国の会計事務を処理する職員が第二十六条の規定による要求を受けこれに応じない場合などについては懲戒処分の要求をすることができると規定しております。この応じない場合とは、国の会計事務を処理する職員に故意又は重大な過失があることと解されており、これに該当する場合は懲戒処分の要求の対象となり得るものであると考えられます。
#177
○吉川沙織君 では、続けて伺います。
 今回のように組織的に文書の改ざんが行われるようなケースは、これは後で取り上げますけど、公文書管理法第一条の目的のところでは、公文書は国民共有の知的資源、民主主義の根幹を成すと、こう定められています。組織的に文書の改ざんが行われるようなケースは残念ながら大変悪質であり、大幅に書き換えた文書を会計検査院に提出したとしても、これは検査院の提出要求に応じたものとは言えないと思います。
 検査院の職務遂行に当たって、最も基本的な検査手段を脅かすものとして、財務省の処分をまつまでもなく、懲戒処分の要求を会計検査院法第三十一条第二項の規定に基づいて行う必要があるのではないかと考えますが、会計検査院の御見解をお伺いいたします。
#178
○説明員(宮川尚博君) お答え申し上げます。
 お尋ねの懲戒処分要求につきましては、事実関係を踏まえ、法に定められた要件に該当するかについて検討してまいります。
#179
○吉川沙織君 第二十五条及び第二十六条に反していると先ほど答弁いただきました。明らかにこれ事実は積み上がっていると思うので、検討するフェーズではないと思います。これは国会、立法府の意思もないがしろにされ、財政民主主義の一つである検査院もこれはないがしろにされたということですから、財務省の中の処分をまつまでもなく、第三十一条第二項の規定に基づいて懲戒処分の要求を行うべき事例だと思いますが、いかがでしょうか。
#180
○説明員(宮川尚博君) お答え申し上げます。
 三十一条の規定でございますけれども、第二十六条の規定による要求を受けこれに応じない場合とございます。二十六条の方では、帳簿、書類その他の資料若しくは報告の提出の求めを受けたものはこれに応じなければならないというふうに規定されております。
 これに応じなければならないというところにつきましては、真正なものが出てきておりませんので該当するというふうには考えておりますが、受けたものというところが更に調査、検討しないと該当するか今確認中というところでございます。
#181
○吉川沙織君 では、せっかくその罰則規定がない代わりに懲戒処分の要求の法律があるにもかかわらず、まだまだそんなのは使うつもりないよということでいいですね。
#182
○説明員(宮川尚博君) 法に定められた要件に該当するかに検討してまいるということでございまして、懲戒処分要求をしないと決めたということではございません。
#183
○吉川沙織君 今回の件は、これまでの会計検査院の検査報告、私も、三月一日、予算委員会で基本的質疑に臨むに当たって、まさか改ざんされた文書が国会や会計検査院に出されているなんてつゆにも思いませんでしたけれども、結果、出されていて、会計検査院法、いろんなことを定めていて、今まで国会に提出された決算検査報告でも、例えば資料提出の要求にちゃんと応じなかった不誠実な事例とか、ちゃんと検査報告に載っています。
 今回の件というのは、今までの検査報告の公正性と妥当性までもが疑われかねない、そういう事例だと思っています。財政民主主義の一つを担う会計検査院として、ここはちゃんと検討して、そういう方向であるということでいいですね。
#184
○説明員(宮川尚博君) お答え申し上げます。
 まず、会計検査院の実施した検査におきまして真正でない資料が提出されたことは極めて遺憾なことであり、あってはならないことである、このように考えているところでございます。
 重ねてのお答えになりますが、お尋ねの懲戒処分要求につきましては、事実関係を踏まえ、法に定められた要件に該当する場合には懲戒処分要求を発動する、そういうことになると思いますが、ただいま検討しているところでございます。
#185
○吉川沙織君 財務省の中で処分をする前に、まず本当に、議会制民主主義はもちろん、三権分立、国民全体、行政全体の信頼性を損なうようなことが起きましたので、これは会計検査院として、財政民主主義の一つを担う会計検査院として、しっかり法にのっとってやっていただくべきことだと思います。
 ここからは、公文書管理法に基づいて内閣府を中心に伺っていきたいと思います。
 三月一日の予算委員会において、公文書管理の在り方について総理にお伺いしましたところ、こう答弁がありました。「国会において御指摘されたことなどを踏まえて、政府としては、昨年末に行政文書の管理に関するガイドラインを改正をし、そして公文書管理の質を高めるための取組を行ったところでありまして、今後、同ラインに沿ってより適切な公文書の管理に努めてまいりたいと思います。」と答弁されました。
 その際も指摘しましたが、ガイドラインというのはあくまでも公文書管理法に基づき各行政機関が規則を定めるに当たって踏まえるべき指針にすぎません。今国会で財務大臣も財務省理財局長も、規則にのっとって保存しておりました、法律違反ではございませんと繰り返し答弁をされています。
 そこで、まず内閣府に、公文書管理法上、法令遵守、コンプライアンスを確保するための仕組みがあるかないかを確認させてください。
#186
○政府参考人(田中愛智朗君) お答えいたします。
 お尋ねの公文書管理法につきましては、公文書管理法の趣旨を担保する仕組みといたしまして、まず、法第九条第三項において、行政文書の適正な管理を確保するために必要があると内閣総理大臣が認める場合に、各行政機関に対し報告あるいは資料の提出を求め、又は実地調査を行う権限が内閣総理大臣に与えられているところでございます。
 また、このほか、法第三十一条において、改善等の必要があるとして公文書管理法を実施するため特に必要があると内閣総理大臣が認める場合には、各行政機関に対して改善すべき旨の勧告をし、当該勧告の結果とられた措置について報告を求める権限が内閣総理大臣に与えられているところでございます。
#187
○吉川沙織君 今、公文書管理法第九条及び第三十一条を引いていただきましたが、この公文書管理法制定時の国会審議において、例えば参議院内閣委員会では平成二十一年六月二十三日にやり取りが交わされていますけれども、今御答弁があった内容を当時の政府参考人は答弁されています。コンプライアンスの確保を図るため、内閣総理大臣による適切なチェックや改善措置についての制度化が盛り込まれていると答弁されています。
 そこで、内閣府にお伺いします。
 内閣総理大臣による必要に応じた報告、資料の求め、内閣府の職員による実地検査、文書管理改善の勧告は、一般論で構いません、どのような場合に行われるんでしょうか。
#188
○政府参考人(田中愛智朗君) 今お尋ねの件は、実地調査等やあるいは勧告などの発動する具体的な要件ということになろうかと思いますけれども、公文書管理法に規定する権限の発動要件につきましては、まず、法第九条三項の報告の求め等に係る権限につきましては、定期的な調査とは別に、行政文書管理上の問題が発生したときや制度運営上特定の行政文書の取扱いについて検討の必要が生じたときなど、行政文書の適正な管理を確保するために必要があると内閣総理大臣が認める場合に行使することになるというふうに認識しております。
 また、法三十一条の改善勧告についてですが、改善等の必要があるとして公文書管理法を実施するため特に必要があると内閣総理大臣が認める場合に行使することになるということでございます。
#189
○吉川沙織君 今の内閣府の答弁を踏まえるならば、今回の財務省による決裁文書の改ざんは公文書管理法に反するものではないかと思います。
 そもそも、公文書を改ざんする行為自体が、公文書管理法第一条に規定されている、「公文書等が、健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源として、主権者である国民が主体的に利用し得るものであることにかんがみ、国民主権の理念にのっとり、」「行政が適正かつ効率的に運営されるようにするとともに、」「現在及び将来の国民に説明する責務が全うされるようにすることを目的とする。」との規定をないがしろにするものです。
 さらに、公文書管理法第四条は、「行政機関の職員は、第一条の目的の達成に資するため、当該行政機関における経緯も含めた意思決定に至る過程並びに当該行政機関の事務及び事業の実績を合理的に跡付け、又は検証することができるよう、」「文書を作成しなければならない。」と明確に定めています。
 改ざん前の決裁文書と改ざん後の決裁文書を比較すると、文書作成当初は経緯も含めた意思決定に至る過程を明らかにするものとして文書に残しておくべきと担当者が判断し記載するに至ったであろう特殊性とか価格交渉に関する記述、これらの事項を削除したことになり、改ざん後は公文書管理法第四条に明確に定めている合理的に跡付け又は検証することができる文書であるとは言い難いと思います。
 総理は三月十二日の会見で、行政全体の信頼を揺るがしかねない事態であり、行政の長として責任を痛感しているとしながら、なぜこんなことが起きたのか、全容を解明するため調査を進めていく、財務大臣にはその責任を果たしてもらいたいとして、調査は財務省自身に任せる趣旨の発言をされています。
 これは、公文書管理法、さっき第九条と第三十一条、コンプライアンスの条文を挙げていただきましたけど、内閣総理大臣に付与されている権限を半ば放棄するものではないでしょうか。内閣府、見解を伺います。
#190
○政府参考人(田中愛智朗君) 御指摘の点については、行政機関の意思決定の基礎となる決裁文書について書換えが行われたということは、公文書への信頼、そして行政全体への信頼を揺るがしかねない行為であり、極めて重く受け止めているところでございます。その上で、今回の件については、現在、財務省において、なぜこのようなことが起きたのか全容を解明するための調査が行われており、また、検察による捜査も行われているというところでございます。
 御指摘の公文書管理法に規定する権限につきましては、行政文書の適正な管理を確保するため必要があると内閣総理大臣が認める場合等に実施されるものでございますが、まずは各行政機関において適切に対応することが重要であり、財務省の対応を見守っているところでございます。その上で、それぞれの事案の重要度や改善の進捗状況等を総合的に考慮し、行政文書の適正な管理を確保するために必要があると認める場合があれば、報告の求め等も含めた権限について行使していくことになると、かように考えてございます。
#191
○吉川沙織君 さっき、一般論としてこのコンプライアンスの条文の発動ってどういうときに行われますかとお伺いしたときの答弁を拝聴すれば、今回の事例ってそれを発動する案件だと思うんですが、続けて伺います。
 三月一日の予算委員会において、実地調査及び内閣総理大臣による勧告の必要性について問うたところ、速記止まっちゃいましたけれども、内閣府担当大臣は、「真摯に受け止めて対応してまいりたい」「研修等で意識を高めていくこと等、適切に行われているかどうかの点検、監査を実施することも含めてしっかりと徹底をしてまいりたい」と、必要か否かについては答弁されませんでした。一方、官房長官は、「政府としては、公文書管理法の趣旨にのっとり、そこは対応していく必要がある」、こう答弁されています。
 公文書管理法が制定されるとき、平成二十一年五月二十九日、衆議院内閣委員会の参考人質疑では、公文書管理の在り方等に関する有識者会議座長の尾崎氏が、「法律の中には、コンプライアンスで内閣から勧告したりできますから、そういうようなことを重ねていけばやはり文化は次第に変わってきて、自分たちの大切な仕事として公文書管理の問題があるんだということが自然と理解されてくる。」と発言をされておられます。
 この発言を踏まえると、今回のように不適切な事例があった際には、内閣総理大臣の報告、資料要求、あるいは内閣府の実地調査の結果に基づき内閣総理大臣が勧告を行い、公文書管理の適正性を確保するというのが有識者会議報告が意図したコンプライアンス確保のための仕組みであったのではないでしょうか。
 コンプライアンス確保の仕組みが法律上設けられているのであるならば、積極的に活用し、国民の信頼回復に努めるのが公文書管理法を所管する内閣府の責務ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
#192
○政府参考人(田中愛智朗君) 先ほども答弁したところでございますけれども、具体の事例について、仮定のお話についてお答えするというのは困難なところではございますけれども、それぞれの事案の重要度や改善の進捗状況を総合的に勘案し、行政文書の適正な管理を確保するために必要があると認める場合があれば、報告の求めも含めた権限について行使していくというふうに考えてございます。
#193
○吉川沙織君 公文書管理法でコンプライアンス確保のための規定が置かれているにもかかわらず、今皆様も内閣府の答弁お聞きになられたと思いますが、動きは鈍いと言わざるを得ません。
 そこで、総務大臣に伺います。
 政府内における第三者的な評価専門機関である行政評価局が、各行政機関に調査や点検を委ねるのではなくて、全府省横串で客観的な調査を行うことができるのは総務省だと思っています。このような場合に積極的に調査を行うことこそが、行政評価局が自らの役割とする国民に信頼される質の高い行政の実現につながるのではないかと思いますが、御見解をお伺いいたします。
#194
○国務大臣(野田聖子君) お答えいたします。
 大変な御期待をいただき、感謝をいたします。ただ、各行政機関の業務プロセスに応じて膨大かつ多様な内容を持つ公文書、この適切な管理に関しては各行政機関における責任を持った対応が重要であります。
 文書の作成や管理を含む全体の公文書管理については、現在、昨年末の公文書管理のガイドラインの改正を踏まえて、年度内に各府省が行政文書管理規則を改正し、厳格なルールの下で公文書管理の適正な運用を図るとともに、研修の充実などにより各職員へのルールの徹底を図ることとしています。
 また、本日、閣議の後の閣僚懇談会がございました。そのときに、安倍総理から各大臣に対し、四月からの新ガイドラインによるルールの徹底、電子決裁システムへの移行の加速について指示がございました。閣僚懇談会で私からも、業務効率化に資するため従来から推進してきた電子決裁の一層の推進のために、どのようなものがなぜ電子決裁でないのか、今後導入するにはどのような困難があるのか、個別に精査するため各大臣の協力をお願いしたところです。また、公文書管理に関して昨年九月に行った勧告についても、勧告した内容を着実に実施いただくよう改めて要請をいたしました。
 行政評価・監視を所掌する立場として、まず、こうした取組を含め、政府全体の取組状況について注視してまいります。あわせて、総務省として直ちにできることはしっかりと行ってまいる所存です。
#195
○吉川沙織君 今、二つの点で反論したいと思います。
 一つが、今朝の閣僚懇で、電子決裁へ移行加速など指示、文書改ざん問題という報が流れていますが、この電子決裁については電子決裁推進のためのアクションプランというのが平成二十六年に出されていて、最新の取組状況で、府省全体の電子決裁率は八八・八%、目標の六〇%を大幅に上回った、もう大分できてますよと言っているのと、今回のは、あくまでも各行政機関に、文書管理規則にのっとってやりました、でもそれができていないのが分かったので電子決裁を進めれば直ちに解決するという問題では私はないと思います。
 それから、内閣府が点検していることですが、「平成二十七年度における公文書等の管理等の状況について」の結果を見ると、全文書管理者の九九・九九%が点検を実施したと回答し、行政機関の九三・三%において監査を実施したと回答されています。その後に出てきたのが今回の問題です。これだけの回答、これだけ検査しています、点検していますといいながら今回の問題ですから、これは、やはり総務省は今こそ行政評価局の機能を発揮して機動的調査をやるべき事案だと思います。
 ここで、ガイドラインの改正の経緯を見守ると御答弁の中でありましたので、また内閣府に伺います。
 公文書管理委員会における公文書管理法施行五年後の見直しに関する検討内容、昨年のガイドライン見直しに至る経緯について、簡単で結構です、内閣府に伺います。
#196
○政府参考人(田中愛智朗君) 今お尋ねいただきました行政文書の管理に関するガイドラインの改正につきましては、公文書管理法附則第十三条の規定に基づき、平成二十三年の公文書管理法施行から五年後となる平成二十八年に公文書管理委員会が取りまとめた公文書管理法施行五年後見直しに関する検討報告書を踏まえて、見直しの検討が始められたものでございます。
 具体的には、昨年七月以降、第三者的立場にある公文書管理委員会において議論が進められ、行政文書の管理の在り方に関して国会等でいただいた様々な御指摘やパブリックコメントの結果等も踏まえた上で、行政文書の作成、保存に関する基準の明確化、文書の正確性の確保等を内容とするガイドラインの改正を昨年末行ったところでございます。
#197
○吉川沙織君 公文書管理委員会が平成二十八年三月に公文書管理法施行五年後見直しに関する検討会報告書で見直しの方向性をまず出して、この報告書を受け、去年の二月二十一日、これは元々見直しますと附則でなっていたので、その公文書管理委員会第五十三回ですけれども、そこで見直しの対応案が元々の方針にのっとって出されました。去年七月七日開催の第五十五回公文書管理委員会において初めて保存期間一年未満の行政文書の扱いが検討対象として出てきて、九月十九日には、なぜだか内閣官房に設置された行政文書の在り方等に関する検討チームが保存期間一年未満の決裁文書について検討すると言い、翌々日の九月二十一日、内閣府事務次官による通知が出され、年末のガイドライン改正に至っています。
 公文書管理法附則第十三条に規定する法施行後五年を目途とする見直しについて、内閣府は昨年のガイドライン改正をもってこれは見直しを行ったと捉えているんでしょうか、御見解を伺います。
#198
○政府参考人(田中愛智朗君) 公文書管理の見直しについては、昨今の国会等での様々な御指摘も踏まえ、例えば、各行政機関の裁量の余地が大きいと指摘された保存期間一年未満の行政文書について、その範囲を従来より大幅に限定すべく、一年未満の保存期間を設定し得る行政文書の類型を示すなど、公文書管理委員会において検討していただいた上で、その御議論も踏まえてガイドラインの改正を行ったところでございます。
 この改正ガイドラインを踏まえまして、現在、公文書管理委員会によるチェックを経て、各府省の行政文書管理規則の改正を行っているところでございまして、新年度より、より厳正な新しいルールの下で公文書管理を行うことが重要だというふうに認識しているところでございます。
#199
○吉川沙織君 今、第五十三回の公文書管理委員会と、私、第五十五回公文書管理委員会の議事録から引用して経緯を申し上げました。
 一つ教えてください。第五十四回公文書管理委員会を開催した記録がどこを探しても私、見付けることができなかったんですけど、第五十四回公文書管理委員会はいつ開催したのか、後の答弁でも結構ですので、教えてください。
#200
○政府参考人(田中愛智朗君) 大変申し訳ございません。ちょっと今手元に日付の資料がございませんので、後ほどお答えしたいと思います。
#201
○吉川沙織君 後ほど答えていただければ結構なんですが。
 これ、ずっと内閣府にそれぞれの年度の委員会開催状況が載っているんですが、二〇一六年度委員会開催状況は、第五十三回、二〇一七年二月二十一日開催で終わっています。二〇一七年度委員会開催状況を見ると、最初が第五十五回、二〇一七年七月七日開催で、過去のをずっと見たんですけど、持ち回りだったら持ち回り開催と書いてあって、ちゃんと一回からずっと数字積み上がっているんですけど、第五十四回は何かの共催かなと思って、いろいろ昨日、夜中見てみたんですけど、どこを見ても見付かりませんでしたので、ちょっと今の委員会中に教えていただければと思います。
 次に、この公文書管理法を制定したときに、この立法府たる国会が附帯決議として付けた項目について少し伺いたいと思います。
 公文書管理法案の国会審議において、参議院内閣委員会は平成二十一年六月二十三日、二十一項目から成る附帯決議を行っています。その十八項目において、法施行後五年後の見直しに当たり、「公文書管理法制における内閣総理大臣の権限及び公文書管理委員会の在り方についても十分検討すること。」とされています。
 公文書管理委員会において公文書管理法施行後五年後の見直しに関する検討報告書を取りまとめるに当たって、内閣総理大臣の権限及び公文書管理委員会の在り方について議論はなされたんでしょうか。
#202
○政府参考人(田中愛智朗君) 公文書管理の適正化に向けた主な取組として、公文書管理委員会において二十九年二月に議論を行ったところでございまして、その中では、文書の適切な歴史的価値判断の徹底、あるいは人材育成、体制の強化といったことを打ち出したところでございます。
#203
○吉川沙織君 実は、この公文書管理法制定のときに附帯決議を付けているのはこの参議院の内閣委員会だけです。その中に明確に、これは質疑の中で出ていたからですけれども、内閣総理大臣の権限及び公文書管理委員会の在り方についても今後見直すときには議論してくださいねと行政府に対して要請をしているんですが、どこを探しても、残念ながら、今回反映されている節はありません。
 そこで、今回のガイドライン改正の経緯の在り方についてお伺いしたいと思います。
 平成二十九年度最初、七月七日に開催された、第五十四回はどこに行ったのか分かりませんが、第五十五回公文書管理委員会の時点で、議事録最終ページによると、内閣府はこう言っています。「年末にはこの公文書管理委員会でガイドライン改正の内容を確定していただくというようなことをお願いしたい。」。改正に関する議論を区切ってしまっています。
 平成二十九年内のガイドライン改正に、これ総理が何回も衆参の予算委員会で答弁されていたからかも分かりませんが、二十九年内の改正に間に合わせるため、議論が十分とは、それこそ参議院内閣委員会が付けた附帯決議の内容も全く議論された形跡がありません。議論が不足していたのではないでしょうか。御見解を伺います。
#204
○政府参考人(田中愛智朗君) 今回の行政文書の管理に関するガイドラインの改正の経緯につきましては、公文書の扱いについて昨年の国会においても様々な議論がなされてきたということを踏まえまして、それに対応するということを考えて、今回のガイドラインの見直しの議論を進めてきたところでございます。
 ガイドラインの議論につきましては、先ほど御指摘いただいたように、七月以降してまいったのでございますけれども、年内に、つまり十二月までにガイドラインを取りまとめることにより、その後、各府省の行政文書管理規則を改正し、新年度からこれを実施するということができるということで、こういった検討を進めてきたところでございます。
#205
○吉川沙織君 新年度から新しい改正ガイドラインを施行させて、それにのっとってやっていくというのは分かりますけれども、例えば、立法府が意思として示した内容が議論の中で反映された形跡がないとかいうのは、やっぱりちょっとつらいです。ですので、政府全体として改めて実態調査を行い、それを踏まえて再度検討することが公文書管理に対する信頼回復、ひいては行政に対する国民の信頼の獲得につながるのではないかと考えます。
 そこで、今回の地方税の改正に戻りたいと思いますが、行政府と立法府の関係で、衆議院でもかなり議論になりましたし、平成二十八年度税制改正の審議においてもこの参議院総務委員会でこれがアリの一穴になりやしないかと苦言を呈された自民党の委員の方がいらっしゃいましたけれども、固定資産税の特例措置については、今まさに今日、この段階で立法府たる国会で審議されている途中です。
 市町村の基幹税である固定資産税の減収につながるおそれもあることから多くの懸念が示されたものですが、これ実は、三月十六日、参議院本会議で経産大臣が自治体向けに経産省として説明会を行っているという答弁があったので、じゃ、どんな資料を使って説明されているんだろうと思って見てみましたところ、既に確定事項であるかのような表現ぶりをしているなど、立法府での審議をないがしろにするような説明にも見えなくはないんです。
 総務大臣、何か御感想ありますでしょうか。
#206
○国務大臣(野田聖子君) 吉川委員から御指摘いただきましたので、速やかにこのチラシについて調査をさせていただきました。
 中小企業庁が作成したチラシなんです。総務省に対しても、固定資産税の特例に関してその事実関係に誤りがないかどうか、事務的な照会はあったそうです。平成二十九年十二月二十二日に閣議決定された平成三十年度税制改正の大綱等の内容に照らして事実関係には特段の誤りはない旨回答したと聞きました。
 言うまでもなく、法案についての国会における審議が前提となるものですから、こうしたチラシについては所管省庁においてきちんと丁寧に対応する必要があると私は思います。
#207
○吉川沙織君 ありがとうございます。
 確かに、もう今の与党の数と野党の勢力を見比べますと、これは何回もこの場でも申し上げていますけれども、法案が実際に内閣から国会に提出をされ、付託されて採決されれば、通るのはもう明らかではあります。ただ、やっぱり、立法府たる国会で審査をしている法案が、あたかも確定、結構ちょっとなかなか派手な書きぶりですので、少し大臣に感想をお伺いしました。
 ちなみに、総務省も毎年一月に全国都道府県財政課長・市町村担当課長合同会議で翌年度の事務に支障を来さないための説明会は行っていますけれども、これは事実関係を淡々と新年度から滞りがないように行っていて、資料ももう既に示されているものを使ってやられていますので、立法府の立場にいる人間として少しお伺いをさせていただきました。
 行政の信頼性獲得に関連して、地方交付税の算定についてもお伺いしておきたいと思います。
 地方交付税の算定は、毎年度、膨大な資料を基に行われています。この算定事務が関係者しか分からず閉鎖的だとの指摘が行われることが、地方団体の様々な行政経費を捉え、共有の財産を公平に配分するためには複雑かつ専門的にならざるを得ないのは仕方がない側面があると思います。ただし、地方交付税の原資も国民の税金です。それからすると、算定に用いられる資料や算定自体に疑念が持たれぬようにしなければならないというのは当然だと思います。
 この点、地方交付税法第十七条の三では、総務大臣と都道府県知事が、交付税の額の算定に用いた資料に関し検査を行わなければならない旨規定されていますが、実は、この検査の実態、どこを調べてもよく分かりませんでした。
 そこで、この検査が総務省及び都道府県において具体的にどのように行われているのか、実態について少し教えていただければと思います。
#208
○政府参考人(黒田武一郎君) お答えいたします。
 地方交付税の検査につきましては、今御指摘いただきました地方交付税法第十七条の三の規定に基づきまして、国は都道府県及び政令指定都市、都道府県はこの政令指定都市以外の市町村について行っております。
 具体的には、全ての地方団体につきまして、少なくとも三年に一度は検査を行うことといたしまして、数名体制で対象団体に出向きまして、役割を分担して、交付税額の算定に用いた基礎数値が国の統計であるとか道路台帳等の数値と合致しているのか、記載誤りや計算誤り等がないかを調査しております。
 この検査の結果、交付税の額の算定に用いた基礎数値に錯誤を発見した場合、これは基準財政需要額なり基準財政収入額を変更すべき場合ということになりますが、それにつきましては最大五年間遡りまして、当該年度又はその翌年度の算定に反映いたしております。
#209
○吉川沙織君 今日、総務委員の皆様のお手元に交付税特会歳入歳出予定額各目明細書が配られているかと思いますが、この最後のページに検査旅費として三百四十六万円が計上されています。
 総務省は、今担当者を区切ってとおっしゃったので全部は行っていないと思いますが、総務省は四十七都道府県全てに職員を派遣して検査をされているのでしょうか、お伺いします。
#210
○政府参考人(黒田武一郎君) この平成三十年度当初予算案におきましては、交付税検査の旅費としまして三百四十六万円をお願いしております。
 この旅費の積算でございますが、三名の検査員が都道府県と政令市に対しまして三年に一度検査することを前提に、全国平均的な単価を使用して積算しているものでございます。
#211
○吉川沙織君 検査はどのように行っているのかを、例えば台帳が整備されているか、先ほども少しありましたけれども、どの資料の計数を算定に用いたのか等の事実関係を確認することはできると思うんですが、資料の計数そのものが適正であるかどうかについての確認は行っているんでしょうか。この計数が、先ほど資料が真正でないとか、かなりやり取りありましたけど、計数が真正であることの確認は自治体の監査で行われるべきと整理して交付税検査では行っていないという、こういうやり方もあると思うんですが、どっちなんでしょうか。
#212
○政府参考人(黒田武一郎君) お答えいたします。
 この交付税検査におきましては、算定に用いる基礎数値が各種の統計数値や地方団体に備付けの義務のあります道路台帳等による数値と一致していることの確認にとどまらず、例えば、既に供用を廃止した旨の公示を行った道路につきましては、それが道路台帳から削除されているかどうかを含めまして確認しているところでございます。
#213
○吉川沙織君 では、地方交付税法第十七条の三第二項に、例えば、都道府県が管内の市町村に対して検査を行っているか否かの事実は、総務省として、これは法に書いてあるので把握されていると思いますが、都道府県が管内の市町村に対してどのような検査を行っているかは把握しているんでしょうか。検査の方法について、例えば総務省がガイドラインを示す等の助言なんかは行われているんでしょうか。
#214
○政府参考人(黒田武一郎君) これは法に定めておりますが、都道府県が行う市町村分の地方交付税検査につきましては第一号の法定受託事務でございます。検査の実施に当たりまして、よるべき基準としまして私どもの方で地方自治法に基づく処理基準を定めまして、その徹底を図っております。
 また、検査項目ごとの注意事項や検査資料等を取りまとめました地方交付税の検査要領を配付いたしまして、一定の検査水準が確保されるように助言をいたしているところでございます。
#215
○吉川沙織君 地方交付税の原資は国民の皆様の税金でございますので、そういう検査要領を整備してちゃんとした計数が取れるようになっているということは、なかなかこういう地方交付税法、地方税法で出てこないので、今回の行政の信頼性獲得の観点からお伺いをさせていただきました。
 内閣府、第五十四回公文書管理委員会はいつ開催されたんでしょうか。
#216
○政府参考人(田中愛智朗君) 大変申し訳ございませんでした。
 公文書管理委員会第五十四回については、ホームページに掲載が漏れてございまして、大変おわび申し上げます。開催は平成二十九年三月に持ち回りで開催しているところでございます。
 内容につきましては、組織の新設、改廃に伴う形式的な公文書管理規則の改正ということで、持ち回りで開催したということでございます。
#217
○吉川沙織君 今回の地方消費税の清算基準の件も、それから今回、この公文書管理委員会、これだけ議論になっている中で、私は本当に探したんです、昨日の夜中。でも、第五十四回は見付からなくて。
 今ほどこの行政の信頼性が問われている中で、私たち立法府に身を置く議会人の立場からはそういう行政のチェック機能というのをこれからもしっかり果たしていきたいと思いますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
#218
○森本真治君 民進党・新緑風会の森本真治でございます。
 あと四十分、皆さん、お付き合いよろしくお願いをしたいと思います。
 今日も、公文書改ざん問題ということで、各委員さんからいろいろと発言もあったわけでございます。
 先ほど吉川委員の御答弁で、大臣の方から、今日閣僚懇談会があって、その中で大臣の方からも各大臣にお話をされたということで御答弁をお伺いしました。
 前回火曜日に私、このことを取り上げさせていただいて、大臣の方から各大臣にお話をされるという答弁もあったと思うので、それに基づいて今日も発言をしたいなと思います。
 ただ、今日の話では、電子決裁システムのこれは促進ということですね、促進、電子決裁システムの促進であったり、ガイドラインの改正に基づいて公文書管理の徹底について各大臣にお願いをしたというような答弁をされたのかなというふうに思ったんですけれども、先ほど吉川委員からも御指摘があったように、今回の改ざん問題を踏まえてしっかりと、そのようなことがなかったのかということですね、これも総務省としては率先して先行してやられているということで前回もお話しいただきましたけれども、そのことまで踏み込んで各大臣に私はお願いをしていただけるものというふうにも思っておりました。
 改めて、そういう思いで、しっかりと政府全体に対して大臣がリーダーシップを持っていただいて、真相究明に向けて、また各省庁でそのようなことはないのかということを徹底していただくということで強く総務大臣にそのリーダーシップを期待したいと思いますので、そのことについて改めてのお考えと、それと、前回委員長の方に、総務省の調査、今週、今日がたしか締め切るということで、理事会協議、お願いしていただいておりますけれども、今日はちょっと一日、国会の対応をされていたかもしれませんけれども、もしその結果がまとまってあるのであれば、詳しくはまた委員会に出していただきたいと思いますけれども、報告をしていただきたいと思いますが、よろしくお願いいたします。
#219
○国務大臣(野田聖子君) お答えいたします。
 総務省の調査については、来週以降にお答えをさせていただきたいと存じます。
 お約束したとおり、必ず全ての大臣に要請するということで、本日の閣僚懇で、私だけではなくて、安倍総理からまず御発言があって、そして公文書を管理している梶山大臣も併せてその立場で御発言があって、私の方からは、フォローアップというのは、この間の昨年九月の勧告というのは、いろいろそれぞれ見直していただきたいという厳しい勧告をさせていただいたんですけど、通常は約一年ぐらい掛けてフォローアップをしていただくことになるんですけど、こういう事態になりましたので、もっと意識を高めていただいて早く着手していただきたいということを各大臣にお願い申し上げたことと。
 電子決裁については、やはり紙文書による改ざんがございましたので、電子決裁というのは本来は業務効率化に資するということで進めていたけれども、副次的にその電子的な取扱いのメリットとしては履歴が残るとか、そういうことが基本的にやれないようになっているということをやっぱり生かして、これ相当国民の皆さんに不信を抱かれているとするならば、それを一日も早く解消して正常な行政の業務に戻すために、こういう電子決裁についても滞っているところもあるやに聞きましたので、そういうところの問題解決に向けて一気呵成に、総理もたしか予算委員会で御答弁があったと思いますが、その方向で進めていきたいということを申し上げました。
#220
○森本真治君 総務省が今調査されているのと同様に、そういう改ざんがなかったのかというような調査を各省庁が行っていただけるように、総務大臣の方から各大臣に私はお願いをする必要があるんじゃないかという趣旨だったんですけど、そこまでは踏み込んでいなかったということでしたかね、今日は。
   〔理事堂故茂君退席、理事森屋宏君着席〕
#221
○国務大臣(野田聖子君) 私自身からは直接申し上げておりませんけれども、このような深刻な、本当にあってはならない事態でございますので、私が申し上げるまでもなく、各大臣そういうお気持ちであろうかと察して、あえて私からは申し上げませんでした。
#222
○森本真治君 分かりました。済みません、またこれも通告していなくて失礼いたしました。
 それでは、地方財政対策ということで、本会議でも質問に立たせていただいて、ちょっと本会議のまた答弁も少し精査をさせていただきながら、今日は与えられた時間で内容について少しまた深掘りもさせていただければというふうに思います。
 総務大臣、本会議の御答弁の中で、今回の地方財政計画について評価ということで御答弁をいただいておりまして、それで、最大限の厳しい状況の中で対応ができたと考えているということで、地方六団体からも、今回、一般財源総額の確保等について評価するとの声明をいただいているということで御答弁をいただいたところでございます。
 今の現状のこの財政状況の中で、まさにこれぎりぎりの対応ができたということでの、ある意味ちょっと満足感といっても、まあ実際のこの地方の財政状況の中で本当に満足しているというよりも、ぎりぎりの折衝の中で何とか踏ん張れたというような中での私は最大限頑張れたんじゃないかなというような趣旨だというふうに個人的には理解をさせていただいておって、地方団体からも評価というのも、そうはいっても、これ毎年毎年常に不安な状況の中でぎりぎりの中でこの決着をしていくという部分においては、今後も更なるこの地方財政基盤強化に向けての不断の努力、これは毎年毎年続かなければいけないということで、その都度その都度地方も不安な状況に陥っていくということは、これ続くわけですね。
 これは、一つには抜本的な地方税制の改革ということをこれまでも国会の方からも常に言わせていただいておるわけでございますし、総務省の方もその努力はされているというふうには理解をしているところでございます。
 この平成三十年度も幾つかの地方税制の改正ということがあったと思いますけれども、これは参考人の方で結構でございますが、地方財政基盤強化、今回の税制改正においてどのように寄与しているものかということですね、このことについて御説明いただきたいと思います。
   〔理事森屋宏君退席、理事堂故茂君着席〕
#223
○政府参考人(内藤尚志君) お答え申し上げます。
 平成三十年度税制改正によります地方税の増減収についてお答え申し上げます。
 初年度で二百十三億円の増収、平年度で千百二十四億円の増収となる見込みでございます。主な内訳を申し上げますと、たばこ税の見直しによります地方たばこ税の増収が、初年度で二百十億円、平年度で千百八十二億円。個人所得課税の見直しによります個人住民税の増収が、初年度はなし、平年度で八十二億円。一方、中小企業の設備投資の支援のための特例措置の創設によります固定資産税の減収が、初年度はなし、平年度は百十億円と見込んでいるところでございます。
#224
○森本真治君 平成三十年度でまずは二百十三億円の増収ということで、幾らかのこの財政基盤の強化に向けての努力はされているというふうに思います。
 それと、これ局長さんの方で結構なんですけれども、先ほども吉川委員が固定資産税の特例措置の話ちょっと触れられて、少し私も気になったんで。
 これも本会議で私も質問をさせていただいて、それで、これ設備投資としてこれまで一・七兆円の設備投資効果があったというふうにこれは御答弁もあったと思うんですけれども、実際のこれ税収への影響というのがどうだったのかというところって今分かりますかね。これ、そこまでは分析ができているんでしょうか、影響ですね。分かりますか。
#225
○政府参考人(内藤尚志君) お答え申し上げます。
 今手元に正確な数字ございませんけれども、平成二十八年度に創設をいたしました特例措置でございますので、二十九年度から影響が出てまいりますけれども、その影響は二十九年度では数十億円というふうに承知をいたしております。
#226
○森本真治君 数十億円のマイナスということですね。これ、なかなか分析難しいかもしれませんけれども、その分、税収、例えば法人税の税収などとか地方税の税収に寄与していて、それが直接増えたというふうに、因果関係は難しいかもしれませんけれども、その辺りって何か分析ってできるんですか。
#227
○政府参考人(内藤尚志君) お答え申し上げます。
 その分析、大変難しゅうございますけれども、いずれにいたしましても、中小企業が設備投資を行うことによりまして地域経済が活性化されて、それが地方の法人関係の税収増に結び付くことを期待しているところでございます。
#228
○森本真治君 この特例措置一個だけでなかなか地方経済全体の影響というのは難しいところがあるかもしれませんけれども。
 それで、安定的な地方財政の基盤ということの中でいったときに、やはり、今回も言われていたように、まずは何より地域経済の好循環を一層拡大することによって地方税の増収を図るということを言われておるわけでございますね。ずっとこのことは言われておるわけでございますけれども、安倍政権になってアベノミクスというようなことでいろいろその成果も強調をされているわけでございますけれども、その一方で、地方には波及をしているのかというようなこともよく言われます。
 この間の、その辺り、地方税収への成果という部分ですね、特に法人税であったり、特に今、大企業などは収益がどんどん上がっているというようなことがあっても、国民の所得が上がっていかないというようなこともよく言われます。例えば住民税、個人住民税についてもどのようになっているのかというところ、概略で結構ですので御説明ください。
#229
○政府参考人(内藤尚志君) お答え申し上げます。
 平成三十年度の地方財政計画におけます地方税収につきましては、地方法人特別譲与税を含めまして、前年度を〇・四兆円上回る四十一・五兆円を見込んでいるところでございます。これは、安倍政権となる前の平成二十四年度の決算と比較をいたしますと六・一兆円増加しているところでございます。
 御指摘ございました地方法人課税、個人住民税についてでございますけれども、法人住民税、法人事業税及び地方法人特別譲与税から成ります地方法人課税につきましては、合計で平成三十年度は八・七兆円を見込んでおりまして、平成二十四年度決算と比べまして二・三兆円増加をいたしております。また、個人住民税でございますけれども、平成三十年度は十二・八兆円と見込んでおりまして、平成二十四年度決算と比べまして一・一兆円増加しているところでございます。
#230
○森本真治君 これもちょっとごめんなさい、きちんと通告していなかったかもしれませんけれども、これ全体としての数字だと思うんですけれども、地域の偏在ってありませんか。例えば都会の方のそこの収益、増収はあっても、地方の方はどうなのかというところまで、もし分かればお答えください。
#231
○政府参考人(内藤尚志君) 大変恐縮でございますが、手元に数字ございませんけれども、一般的に申しますと、かなり大都市部におきまして税収が増えている一方で、地方圏におきます税収につきましては大都市ほどは増加をしていないというのが現状だと認識しております。
#232
○森本真治君 ですから、同じ地方税といっても、やはり都会と地方の格差というか、なかなか地方の方の地域経済の好循環というところが、この間、もう長くなっておりますけれども、進んでいないのではないかなということで、この辺りについての対応ということをきちんと考えていかなければならないのではないかというふうに思います。
 そういう中で、この間ずっと地方創生ということを言われてきたわけでございます。ローカル・アベノミクスという言葉もありましたけど、総務省の方、今回の所信の中でもその言葉なくなってしまいましたけれども、どこに行ったのかなというふうにも思ったりしております。
 前回ちょっと通告をして質問できませんで、そのときに配付資料で、今日はちょっと皆さんにお配りしなかったんですけど、野田総理がですね、日経グローカル……(発言する者あり)野田総務大臣、失礼いたしました、ちょっと早とちりを、先走ってしまいました。野田大臣。失礼いたしました。野田大臣が、これは日経グローカルの方のインタビュー記事、地方創生法から三年がたってということでインタビューに答えられていらっしゃいます。今日はちょっと配っていないので、私の方で読みます。
 「当初、アベノミクスの成長戦略の一丁目一番地は「女性の活躍」だったが、しばらくして「地方創生」という言葉が出て来た。人口減少によって地方が縮小していることを大きな問題と考え、「人口流出を減らす」ことが地方創生の大義名分で始まりだった。ところが三年がたち、人口流出は止まるどころかむしろ広がっている。もう一度原点に立ち返った見直しが必要だろう。」、ちょっと飛ばしていただいて、「この三年間は、総花的にやりすぎたと感じている。国としては支援メニューが豊富な方が親切と思ったのだろうが、かえって自治体の間で困惑の原因になっている可能性もある。地方創生は人だ。原点に立ち返り、そこに直結するような政策を選別して優先順位をつけていった方が良い。」。
 この間の三年間の安倍政権による地方創生の取組、失敗だったという認識で、大臣、よろしいですね。
#233
○国務大臣(野田聖子君) お答えします。
 そういうことではありません。やはり、地方税が増えるとか、また雇用の数値が変わってくるとか、右肩上がりの改善の兆しがあることも事実です。
 地方創生を人の流出入で、地方からの流出を止めるという意味ではまだまだオーケーは出ていないけれども、地方の創生というのは様々な顔があるので、私は、特にずっと人口問題に取り組んできた一人としては、そんなに容易に人はあちこちに行ったり来たりはできないという前提で、大前提としては、この国自体がもう人口減少に入っている中で取り合いになるだけになるので、もっと抜本的な、そこで人を産み、育て、そして生きていってもらうことをそれぞれが考えていくことも大事じゃないかというふうに申し上げたかっただけです。
#234
○森本真治君 今日は、まち・ひと・しごと創生本部からもお越しいただいております。
 このまち・ひと・しごと創生総合戦略をこれまで取り組んでこられました。二〇二〇年、まず、東京から地方への転出転入を均衡させるとの目標がありましたけれども、これについては現在もその目標を掲げられていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。
#235
○政府参考人(川合靖洋君) お答え申し上げます。
 まち・ひと・しごと総合戦略の、今年度、平成二十九年度は中間年に当たります。その中で、地方創生の総点検を行いました結果、二〇二〇年時点で地方と東京圏の転出入を均衡させると、こういう目標につきましては、地方創生の根幹的な目標でありますことから、見直しを行うべきではなく、一層の取組強化により達成を目指すべきということにされたところでございます。
 このため、今後、なかなか厳しい状況ではありますものの、この達成に向けて、昨年末閣議決定いたしましたまち・ひと・しごと総合戦略二〇一七改訂版に基づきまして、現在取り組んでおります様々な施策に加え、地方への新しい人の流れをつくるための施策の拡充に取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。
#236
○森本真治君 ちょっと今の答弁についてはまた後ほど続けて聞きますけれども、まず、具体的にこれまでの取組の総括というか評価というのがされているのか。一つ、昨年にまち・ひと・しごと創生総合戦略のKPI検証に関する報告書というのは見付けたんですけれども、これまでの総合戦略に基づいて行ってきた取組の何が問題で人口流出全く止まらないのか、人口流入も進んでいくのか、この辺りはどう検証されて、また新たな、今、追加のバージョンアップと言われましたけれども、それにつながっていっているのか。まず、そこのこれまでの評価についてちょっと御説明ください。
#237
○政府参考人(川合靖洋君) お答え申し上げます。
 平成二十九年度は、まち・ひと・しごと総合戦略の中間年ということで、基本目標と各施策のKPI、具体的には重要業績評価指標、これの進捗状況につきまして総点検を行ったところでございます。その結果、実施した地方創生関係の施策の大宗につきましては一定程度進捗をしておるという一方で、基本目標Aに掲げました地方への新しい人の流れをつくるという取組につきましては、昨年も東京圏への転入超過人口が約十二万人に上り、東京一極集中の傾向が続いていると評価されますとともに、この目標につきましては、地方創生の根幹的な目標でありますことから、見直しを行うべきではなく、一層の取組強化により達成を目指すべきということにされたところでございます。
 このことを踏まえまして、昨年十二月に閣議決定いたしましたまち・ひと・しごと総合戦略二〇一七改訂版に基づき、地方への新しい人の流れをつくるための施策の拡充に取り組むこととしておるところでございます。
 具体的には、地域における雇用の創出と東京一極集中の是正に一体的に取り組むということにし、今国会におきまして、地方における大学の振興及び若者の雇用機会の創出による若者の修学及び就業の促進に関する法律案、並びに企業の地方拠点強化に関する課税の特例等の拡充、地域再生に資するエリアマネジメント活動の促進を図るための安定的な財源確保等を講ずる地域再生法の改正法案、この二法案を提出させていただいたところでございます。
 さらに、地方への大きな人の流れをつくるため、梶山大臣の下に、わくわく地方生活実現会議を開催し、若者を中心としたUIJターン対策の抜本強化、地方の人手不足に対応した女性や高齢者の活躍等の推進、地方の魅力、夢の実現等について国民の耳目を集める周知、広報の方策等について、従来の発想にとらわれない大胆な政策について検討しておるところであり、今年の夏を目途に取りまとめてまいりたいと考えておるところでございます。
#238
○森本真治君 いろいろ御答弁いただいたんですけれども、ちょっと分かりやすく御答弁いただきたいんですが、一定のこれまで取組の進捗はあるんだけれども、それをもっと加速させる、要は、今ある戦略に基づいて、その延長線上で今の戦略に基づいて進んでいくのかというところ。だから、要は、まだ進捗が進んでいないので効果が出ていないという認識なのか。戦略自体も見直して大胆に方針転換をしていかなければならないのではないかという問題意識を持っているんですけれども、基本的に、今の御答弁は、今の方針は間違っていないという認識でいいんですか。
#239
○政府参考人(川合靖洋君) 現在のまち・ひと・しごと総合戦略、これは二十六年十二月に閣議決定をされたものでございます。この中で各種KPIを施策ごとに立てて推進しておるところでございますが、例えば地方に仕事をつくるという目標、これは五年間で若者雇用三十万人を創出するというような目標を立てておるところでございますが、あるいは結婚、子育ての希望の実現、あるいは町づくりといったところについては一定の目標に向かっての進捗というのが見られておるところでございますが、度々、先ほど来申し上げております、地方から東京圏への転出入を均衡させる、この目標につきましては、目標とすべき転出入均衡という方向に進捗が見られておりませんので、この対策について施策を抜本的に拡充して取り組んでまいりたいということで、先ほども申し上げましたような方向で検討を進めておるところでございます。
#240
○森本真治君 ちょっと大臣の方に、是非大臣のお考え聞きたいと思いますけれども。私は、今の御答弁をお伺いすると、今のこの地方創生戦略をこのまましっかりと維持しながら、もっともっとその方針に基づいて前に進めなければいけないというような受け止めをするんですけれども、大臣は、先ほど御紹介したインタビューなどでは、一度原点に立ち返った見直しが必要だろうと。そもそもこの考え方自体についても検討し直す必要もあるんではないかというふうに私は受け止めるんですけれども、大臣は、今のこのまち・ひと・しごと総合戦略の考え方に基づいて、例えば予算をもっと投入して加速をさせるとかというようなやり方で本当にこの地方創生が進むというふうにお考えかどうか、ちょっともう一度大臣のお考えを聞きたいと思います。
#241
○国務大臣(野田聖子君) これだけの人口減少がもう既に始まっている、自然減が始まっている国にとって、とりわけ財政基盤の弱い、また高齢化率の高い地方に人を持ってくるというのは相当の力仕事だと思っています。ですから、一年や二年、三年ぐらいではやはり抜本的なその潮流というのはなかなか見出せないのではないかと。だからといって、やめるということでもないんだと思います。ありとあらゆる手だてを考えていかなきゃいけない中で、今のお話もあろうかと思います。
 実は、全体的には都市への流入転出が相も変わらず増えている中、一部の小さな村では、限界集落と言われても自力でやはりV字回復、人口を増やしている、子供たちが育っているところもあるわけですね。例えば、北海道の上士幌町というのは、ふるさと納税で蓄えたお金を子供のためにだけ使うという、そういう集中的にお金を使って、もう国に先駆けて町のこども園を無償化しています。結果として、そこに近隣の若い人たちが、保育費用がなくなるということと働くためにきちっと保育園が整備されているということで人が集まってくる。
 ただ、これはこれでいいんだけど、逆に言うと、取り合いになるんじゃなくて、そこで新たな次の人たちが生まれ、育たなきゃならないということを考えると、やはり短期的にやれることもあれば中期的、長期的にやらなきゃいけないこともあるんだと思います。
 ですから、決して否定はしません。ただ、それだけでは足りない。もっともっと小さな村や町が持っているポテンシャルというのをしっかり見詰めていかなきゃいけないし、そこはやっぱり人がいて、その人たちが何を得意としているかというのを見極めて目利きになって、やっぱり人に対してしっかり国が応援できるような体制というのをつくっていくことも大事なんだと。東京にある会社を地方に持ってくればいいということではないんだろう、そればかりだけでは事は進まないんだろうということを私は思うわけであります。
#242
○森本真治君 ありがとうございます。
 私も今、広島県、人口減少に悩む自治体の方ともいろいろお話しする中でも、本当に皆さん、どうしていいか分からない状況が今でも続いていますね。これはもう総務大臣も各地でさんざん苦労されている。もちろん、先進的に頑張っているところがたくさんあるということは内閣府の方でもお分かりだというふうに思います。
 これは、やはりよりきめ細かな対応を取っていかないと、ざくっと大きなくくりでいろんなことをやっても、言われるように全部を否定するわけではないですけれども、よりきめ細かな対応をもっとしていかなければ、なかなかこれ結果というのも、掛ける労力の割には成果が出ないということを繰り返していくことは非常に不幸なことだと思いますので、是非またいろいろとこれはしっかりと議論もしていかなければいけないというふうに思います。
 ちょっと時間が進んでおりますので、今日も長峯政務官にお越しいただきましたから、基金のことについて、今日もこの後取り上げさせていただきたいというふうに思います。
 前回お越しいただいて議論をしたときには、財務省として基金残高と地方財政の関係のような中で少しそこについても踏み込まなければいけないという答弁があったけれども、結果的に三十年度の予算の中では地方交付税の中で、これは本会議でも総務大臣に御答弁いただきましたけれども、これは今回なかったということでよろしかったのかということですね。もうこの地方交付税の議論と基金の残高のことというのは、もうリンクをさせるということは諦めたということで理解をしてよろしいですね。
#243
○大臣政務官(長峯誠君) 平成二十三年度以降、地方が安定的に財政運営を行うことができるよう、地方一般財源総額を実質的に同水準確保する枠組みを導入しているところでございます。
 こうした中、近年、地方自治体の基金残高の増加が続いております。ただ、地方の財源不足の半分については毎年度赤字国債を発行して地方交付税を手当てしている現状でございますので、このことを踏まえますと、国、地方を通じた財政資金の効率的な配分につなげていくことが重要であるというふうに考えております。
 こうした観点から、引き続き必要な取組を検討してまいりたいと存じます。
#244
○森本真治君 三十一年度に向けては、今の話、ちょっと最後よく分かりませんでしたけれども、まだ諦めていないという認識ですか、それは。三十一年度に向けてやるんですか、まだ。
#245
○大臣政務官(長峯誠君) 引き続き、必要な取組について検討をしてまいりたいと思います。
#246
○森本真治君 本会議のときに、そもそもこの地方交付税制度というのは、これ政務官の方にお伺いします。地方交付税制度というのは、交付税の総額が、これ元々国税、先ほど片山先生も分かりやすく御説明していただいたんですけれども、国税とリンクをしていて、それで年度によって収入減になったり増になったりということがばらつきがあるので、そのために基金というもので年度間調整をするという仕組みだということで、ここの部分を、これ制度として基金の部分というのは地方財政の中でもう一体としてなっている話なんですね。
 それについて、そこの部分が多い少ないということについては、これはもう総務大臣も本会議でも明確に、そういう議論は妥当ではないというふうに御答弁されたんですけれども、財務省としても、そもそもこの地方税の仕組みの中でここの基金の部分だけ切り離してやるということは、これはちょっと制度上おかしな話だということで、改めてちょっと政務官の方にもその認識聞きたいと思いますが、いかがですか。
#247
○大臣政務官(長峯誠君) 御指摘のとおり、特に財調基金なんというのはそういった意味合いを強く持った基金だというふうに認識をいたしております。
 ただ、総務省の調査におきましても、基金の増加要因として、例えば景気の動向による増収への、変動への備えというのが挙げられております。これは非常に必要なことだとは思います。
 ところが、リーマン・ショックが起こったんですけれども、本当であれば、基金をそこで投入して、リーマン・ショックの財源不足を補っていくということのためにそれまで大事に基金を取ってきたということなんだろうと思うんですが、リーマン・ショックが起こったにもかかわらず、基金はどんどんどんどん増えてきているんですね。リーマン・ショックが起こった年に若干減ったんですけれども、その後もずっと増えてきております。
 こういったことを考えますと、これらを理由とする基金の積立てが全て真に必要なものなのかといった論点はあるかと存じます。
#248
○森本真治君 これは局長の方に是非ちょっと説明していただきたいと思いますけれども、その真に必要なものかどうかというところの議論というのが、そもそも制度としてしていいのかどうかという話じゃないですか。制度としてはもうそういう仕組みになっているんだから、そこを切り離してそこの部分だけ突っ込んでいくというのはおかしな話ですね。
 局長、ちょっとそこをもうしっかりと説明してあげてください、政務官に。ちょっと理解していないと思いますので。
#249
○政府参考人(黒田武一郎君) 最初に、リーマン・ショックのときになぜ基金が増加しているかということでございますけれども、リーマン・ショック後の地方団体の基金のうち、この財政調整基金が確かに増えました。これは、当時、先行きが極めて厳しいと、さらに先行きが見えないような状況の中でできるだけ基金を確保しておきたいということで、使える手段を全て使って基金を確保したというのはございます。
 法人関係税の減収につきましては、減収補填債という仕組みがございますので、これを最大限活用して基金残高の取崩しを抑制しております。それから、各地方団体におきまして職員の給与を独自に削減したことなどによりまして積み増しが可能になったという状況もございます。あと、当時、補正予算で国の経済対策が行われまして、その中で地方団体に基金を設置するための交付金がかなりございました。そういうことも原因になりまして基金が増えているという状況でございます。
 それで、何度も御指摘いただいていますように、私ども、基金につきましては、それは年度間の調整する最後の仕組みだというふうに考えておりますので、そういう観点から議論をしていただきたいというふうに考えております。
#250
○森本真治君 先ほど江崎委員も、来年度、大きな山だということでした。一般財源総額の実質同水準ルールも今年度までという中で新たな交渉も始まるというわけでございます。これはもう来年度予算編成に向けて、我々としても、もう機会があるたびにずっとこの問題を取り続けながら、しっかりと地方の財政を守っていくという観点でやらせていただかなければならないというふうに思います。
 ちょっと時間もないので、一般財源総額実質同水準ルールに代わる新たな枠組みの策定ということで、本会議で私、これ質問させていただいたんですけれども、若干ちょっと御答弁、もう少し詳しくしていただければなというふうに思っております。
 これは、あくまでも下限額を定めるルールだということですね。しかし、その一方で、年々と財政需要は増大していくわけですね。そうすると、財政需要は増大するんだけれども、その下限だけ、最低限のところだけ守っておっても、私はこれはそういうルールでは不十分だというふうに思いますよ。何とか財務省から切り込まれるところを抑えてきたという効果はあったかもしれませんけれども、今後、またいろいろと財務省との折衝も始まって、これから先、行く中においてはもっと強気にというか、総務省としては、財源を確保するための新たなルール作り、本当に今の各自治体の状況を鑑みたときにそこはもっと強く要求もしていくための準備していただきたいと思うんですね。
 新たなその枠組み、総務省としてもしっかり考えていただきたいんですが、ちょっともし今の段階で案があればお答えいただきたいと思います。
#251
○国務大臣(野田聖子君) 地方の一般財源総額については、経済・財政再生計画において、二〇一八年度までにおいて二〇一五年度地方財政計画の水準を下回らないよう実質的に同水準を確保するとされています、ずっと御指摘いただいている。この考え方に沿って、これまでの地方の一般財源総額というのは、二〇一五年度が六十一・五兆円に対し、二〇一六年度は六十一・七兆円、二〇一七年度は六十二・一兆円、二〇一八年度も六十二・一兆円と確保しておりまして、三年間で約〇・六兆円増加しているところです。
 二〇一九年度以降の地方の一般財源総額の在り方については、政府において、これまでの経済・財政一体改革の取組を精査した上で、本年の骨太方針においてプライマリーバランスの黒字化達成時期及びその裏付けとなる具体的な計画を示すこととしており、この中で議論されるという、何度も申し上げましたけれども、議論されると考えています。その際に、地方団体が予見可能性を持ちながら、社会保障など必要な行政サービスを提供しつつ安定的な財政運営を行っていけるよう、地方が自由に使える一般財源総額を確保すべく最大限の努力をしてまいります。
 以上です。
#252
○森本真治君 それは本会議の答弁と一緒だったんで、もうちょっと踏み込んでいただいて、その確保するための知恵が欲しかったんですよ、知恵がね、そのための。何かちょっと、もうちょっと。
#253
○国務大臣(野田聖子君) まずは一生懸命頑張っていくということ。
#254
○森本真治君 ここについては先ほど江崎委員も、我々、地方の立場だということですから、じゃ、その知恵もこれから我々も一生懸命考えますので、一緒に取組ができればというふうに思います。
 あと残りの時間、車体課税の見直しということで、これは実は代替財源の確保などをしっかりしていかなければ地方財政にも影響するということで少しちょっと矛盾もあるような感じもするんですけれども、しっかりと地域の経済を支える自動車産業をこれからしっかりと発展をさせるためにも、この今の車体課税が非常に自動車ユーザーにとって過度で複雑で不公平な負担となっている、それが影響しているんではないかというような問題意識も持っております。
 この車体課税、現行の過度な複雑な税制が例えば車の販売台数などにも影響を与えているんではないかというふうにも思うんですけれども、これについては経産省さんでしたかね、財務省さんでしたか、お答えできますか、そういう認識あるかどうか。
#255
○大臣政務官(長峯誠君) 車体課税については、多くの税が自動車に課されているという御意見があることは十分承知をいたしております。
 そもそも車体課税は、自動車を所有している事実に基づく担税力や、自動車が道路損壊等の社会的費用を発生させているといった点を考慮して設立されたという経緯がございます。
 他方で、車体課税に関しては、リーマン・ショック以降、エコカー減税や税率の引下げ等を順次行っておりまして、ユーザー負担の軽減を図ってきたところでございます。具体的に言いますと、平成二十六年は五百九十三億円、二十七年は四百五十一億円、二十八年は百八十四億円、それぞれ負担を軽減してきているところでございます。
 今後の車体課税の在り方につきましては、国、地方の財政状況が厳しい中、道路の老朽化対策のための多額の財源を確保していく必要があること等も踏まえまして検討する必要があると考えております。
#256
○森本真治君 もう時間になりましたので終わりますが、この問題もちょっと非常にいろいろ問題意識持っておりますので、次回、機会があったら続きをやらせていただきたいと思います。
 終わります。
#257
○理事(堂故茂君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後四時五十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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