くにさくロゴ
2018/05/23 第196回国会 参議院 参議院会議録情報 第196回国会 本会議 第21号
姉妹サイト
 
2018/05/23 第196回国会 参議院

参議院会議録情報 第196回国会 本会議 第21号

#1
第196回国会 本会議 第21号
平成三十年五月二十三日(水曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第二十一号
  平成三十年五月二十三日
   午前十時開議
 第一 不正競争防止法等の一部を改正する法律
  案(内閣提出、衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、気候変動適応法案(趣旨説明)
 以下 議事日程のとおり
     ─────・─────
#3
○議長(伊達忠一君) これより会議を開きます。
 この際、日程に追加して、
 気候変動適応法案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(伊達忠一君) 御異議ないと認めます。環境大臣中川雅治君。
   〔国務大臣中川雅治君登壇、拍手〕
#5
○国務大臣(中川雅治君) ただいま議題となりました気候変動適応法案について、その趣旨を御説明申し上げます。
 近年、高温による米や果実の品質低下、魚種の変化、大雨の頻発化に伴う水害、土砂災害、山地災害の増加、熱中症搬送者数の増加や感染症拡大への懸念など、気候変動の影響が全国各地で起きており、さらに今後、長期にわたり拡大するおそれがあります。
 こうした気候変動に対処し、国民の生命、財産を将来にわたって守り、経済社会の持続可能な発展を図るためには、温室効果ガスの長期大幅削減に全力で取り組むことはもちろん、現在生じており、また将来予測される被害の防止、軽減等を図る気候変動適応に、多様な関係者の連携、協働の下、一丸となって取り組むことが一層重要となっております。
 本法律案は、こうした状況を踏まえ、気候変動適応を推進するための措置を講じようとするものです。
 次に、この法律案の内容の概要を御説明申し上げます。
 第一に、国、地方公共団体、事業者及び国民が気候変動適応の推進のために担うべき役割を明確にします。
 第二に、政府は、気候変動適応に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、気候変動適応に関する計画を定めなければならないこととします。
 第三に、環境大臣は、おおむね五年ごとに、中央環境審議会の意見を聴き、あらかじめ関係行政機関と協議し、気候変動による影響の評価を行わなければならないこととします。
 第四に、国立研究開発法人国立環境研究所は、気候変動影響及び気候変動適応に関する情報の収集及び提供や、地方公共団体等に対する技術的助言等の業務を行うこととします。
 第五に、都道府県及び市町村は、地域における気候変動適応に関する計画の策定に努めるとともに、気候変動影響及び気候変動適応に関する情報の収集及び提供等を行う拠点としての機能を担う地域気候変動適応センターの体制を確保するよう努めることとします。
 第六に、地方環境事務所その他国の地方行政機関、都道府県、市町村等は、広域的な連携による気候変動適応の推進のため、気候変動適応広域協議会を組織することができることとします。
 第七に、国及び地方公共団体は、気候変動適応に関する施策の推進に当たっては、防災や農業等の関連施策との連携を図るよう努めることとします。
 このほか、気候変動適応に関する国際協力の推進、事業者による気候変動適応に資する事業活動の促進、事業者及び国民の関心と理解の増進等に係る規定の整備を行います。
 以上が、気候変動適応法案の趣旨でございます。(拍手)
    ─────────────
#6
○議長(伊達忠一君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。滝沢求君。
   〔滝沢求君登壇、拍手〕
#7
○滝沢求君 自由民主党の滝沢求です。
 私は、自民・公明を代表し、ただいま議題となりました気候変動適応法案について、中川環境大臣に質問をいたします。
 本法案の制定理由では、近年、気温の上昇、大雨の頻度の増加や農作物の品質低下、動植物の分布域の変化、熱中症リスクの増加など、気候変動の影響が全国各地で起こり、さらに今後、長期にわたり拡大するおそれがあると指摘しています。
 地球温暖化、気候変動の影響は、本当に身近なところに現れております。暖冬かと思えば突然記録的な寒波が全国的に到来し、国民の生活にも大きな影響を与えております。私の地元青森県でも昔に比べて非常に気温が上がってきており、カエデの紅葉が遅くなりました。青森の名産ホタテガイも、海水温が異常上昇すると養殖のためにまいた稚貝が大きな影響を受けます。
 台風も、勢力を落とすことなく、北海道、東北に相次いで上陸したり、これまで大雪に襲われたことがなかった地域で局地的な豪雪が見られたりするなど、過去のパターンに当てはまらない気象が見られるようになり、私たちの経済、生活にも様々な影響が出ております。
 まず、本法案の前提として、政府では、今後どの程度の地球温暖化が進み、それによりどのような気候変動とその影響が生じると見込んでいるのかをお伺いいたします。
 気候変動による集中豪雨と洪水に対処するためには、河川堤防の強化や雨水用の下水道、ハザードマップの整備、万が一の際の避難路の確保など、国、都道府県、市区町村、民間の皆様による幅広い連携が必要となります。そのため、本法案に基づき、国においては、農業や防災等の各分野の適応を推進する気候変動適応計画を策定し、その進捗状況をフォローしていくことになると期待をしております。
 この計画がしっかりと実現されるためには、環境省が関係する各省を束ねて、この計画の着実な策定と実施を担保していくことが必要だと考えております。その点、どのようにしていくつもりか、お伺いをいたします。
 昨年、各地でヒアリの上陸が騒がれました。人や物の地球規模での移動の活発化に加え、今後温暖化が進むと、日本にやってきた外来昆虫が生息地を広げていくおそれがあります。このような事態に備えて、各国の研究機関と情報共有ネットワークを広げていくとともに、国内の研究機関での研究充実も進めていかなければなりません。
 また、平均気温の上昇により、これまで広がるおそれが少なかった農作物の病気による被害が拡大することも想定されるほか、今まで育成できた農作物が育成できなくなるおそれがあります。高温耐性の農作物品種の開発等にも力を入れていかなければなりません。青森でも、リンゴの色づきが悪くなったり、更に温暖化が進むと、ついにはリンゴの生産地として適さなくなるのではといった不安もございます。県の産業技術センターでも、リンゴ生産が影響を受けないよう、温暖化に対応した優れたわせ、なかて種の育成に取り組んだりしております。
 国全体を挙げて、温暖化や気象に関する研究所等だけではなく、農林水産関係の試験場や研究所と常に連携をし、気候変動に対応した情報共有や研究開発を進めていく必要があると考えますが、どのようにお考えか、お伺いをいたします。
 地球温暖化による気候変動がもたらす被害の特徴について、国境を越えて影響が広がることが挙げられます。例えば、海面上昇による高潮の発生などは、沿岸国であればどこでも悩まされることとなります。先週、福島で開催された太平洋・島サミットでも、気候変動や自然災害が深刻化している中、各国が連携して取り組むことがかつてなく重要になっていることが共有されたところでございます。気温の上昇とともに、特定の国にしか存在しなかった病気が他国へと広がっていく不安も大きくなっています。
 私は、外務大臣政務官就任当時、たくさんの海外からの要人と会談をいたしました。在京大使を産総研福島再生可能エネルギー研究所に案内をしたときに、出席者からは独創的な取組に大きな関心が寄せられておりました。昨年四月のG7ローマ・エネルギー大臣会合に出席した際も、アフリカへの低炭素技術の知見、経験の共有、能力構築支援などについて訴えてまいりました。
 どの会談でも、我が国が国際的な共有に努めてきた、台風等の自然災害、疾病予防等に対処してきた経験、優れた省エネ、低炭素技術などに大きな期待を寄せられております。そのたびに、私は、我が国が果たすべき役割はますます大きくなると実感しております。同時に、我が国の優れた防災技術や災害復興復旧技術、ノウハウなどの海外インフラ展開につなげる絶好の機会だと考えております。
 今回の法案では、気候変動への適応に関する国際協力の推進にも力を入れていくこととなっておりますが、具体的には、マルチ協力やバイ協力の枠組みを通じて、どのような形で進めていくのでしょうか。我が国の海外インフラ展開の促進という観点も含めて、分かりやすくお示しをください。
 本法案は、地球温暖化による気候変動がもたらす被害を回避、軽減することを目指していますが、同時に、地球温暖化対策推進法の下で、温室効果ガスの排出削減対策を確実に進めていくこともこれまた大切です。
 二〇一五年十二月、パリで開催されたCOP21において、世界の気温上昇を二度未満に抑えるためのパリ協定が採択されました。我が国は、二〇一三年度比で二〇三〇年度二六%の排出削減目標の達成に向け、地球温暖化対策計画に基づき、対策を着実に進めることとしております。さらに、パリ協定を踏まえて、全ての主要国が参加する公平かつ実効性のある国際枠組みの下、主要排出国がその能力に応じた排出削減に取り組むよう国際社会を主導し、地球温暖化対策と経済成長を両立させながら、長期的目標として、二〇五〇年までに八〇%の温室効果ガス排出削減を目指すこととしております。
 そこで、大幅な排出削減を実現するために、革新的技術の開発普及や温室効果ガス排出量が多い分野の抜本的な改善など、あらゆる方策を動員することが求められると考えておりますが、どのように取り組んでいくおつもりでしょうか。
 また、来年は、G20サミットが大阪、G20持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関する関係閣僚会議が長野県軽井沢で開催されることが決まりました。国内向けにはパリ協定の重要性を周知する、国際的には温室効果ガスの排出削減における我が国のプレゼンスを高めるいい機会であります。
 今後、我が国の二〇五〇年までの長期戦略についてどのように検討を進めていくおつもりなのか、この点をお伺いし、私の質問といたします。(拍手)
   〔国務大臣中川雅治君登壇、拍手〕
#8
○国務大臣(中川雅治君) 滝沢議員から六問御質問いただきました。
 まず、今後の気候変動とその影響についてのお尋ねがありました。
 我が国の年平均気温は、様々な変動を繰り返しながら、百年当たり約一・二度Cのペースで上昇しています。将来の気温上昇は、世界各国における温室効果ガスの排出削減対策の程度により異なりますが、二十一世紀末の我が国の年平均気温は、二十世紀末と比較して一・一から四・四度C上昇すると予測されています。
 降水量については、大雨の頻度が増える反面、降水の日数が減少する傾向が既に現れており、将来更にこの傾向が拡大すると予測されています。
 我が国における気候変動の影響については、現時点において、農作物の収量の変化や品質の低下、漁獲量の変化、動植物の分布域の変化やサンゴの白化、桜の開花の早期化などが既に現れています。将来は、農作物の品質の一層の低下、多くの種の絶滅、渇水の深刻化、水害、土砂災害を起こし得る大雨の増加、高潮、高波リスクの増大、夏季の熱波の頻度の増加などのおそれがあると予測されています。
 次に、気候変動適応計画の着実な策定と実施についてのお尋ねがありました。
 気候変動の影響は、自然災害、農業、生物多様性など、様々な分野に及ぶものであり、気候変動適応計画の下、関係省庁が連携協力して適応策を推進していくことが重要です。
 このため、本法案においては、例えば、関係省庁と協議しながら環境大臣が適応計画の案を策定することや、広域協議会において、地方環境事務所が旗振り役となって国の出先機関同士で地域の実情に応じた協力を進めることなど、環境省が精力的に働きかけながら幅広い関係者の連携協力を推進するための規定を随所に盛り込んでいます。
 さらに、本法案では、気候変動適応計画において関係省庁の連携協力体制を定めることとしており、関係省庁との連携をより強固なものとしてまいります。
 これらの規定をてこに、環境省が旗振り役となって新たな気候変動適応計画を策定し、関係省庁一丸となって適応策を推進してまいります。
 次に、関係研究機関との連携についてのお尋ねがありました。
 気候変動の影響は様々な分野に及ぶものであり、これらの影響に対処していくには、環境分野だけでなく、農林水産業、防災など、様々な分野の研究機関と連携し、情報の共有や研究開発を進めていくことが重要と考えております。
 こうした観点から、本法案においては、適応の情報基盤の中核となる国立環境研究所が、農林水産省、国土交通省を始めとする関係省庁所管の研究機関との連携に努める旨の規定を盛り込んでいます。
 また、地方の研究機関と国立環境研究所とが気候変動影響に関する情報を共有し、連携していく旨の規定も盛り込んでいます。
 これらの規定の下で、国立環境研究所を中核として国や地方の研究機関との連携協力体制の構築を図り、様々な気候変動の影響に関する情報の共有や研究開発等を推進してまいります。
 次に、適応の国際協力についてのお尋ねがありました。
 開発途上国は気候変動に特に脆弱であり、開発途上国の適応能力の向上、さらには、インフラ輸出の促進という観点からも、適応に関する国際協力は重要と認識しています。
 このため、環境省においては、バイの協力として、インドネシア、フィリピン、島嶼国などで、各国のニーズに応じて気候変動影響の将来予測や適応計画の策定の支援を行ってきました。
 今後は、こうしたバイの協力を引き続き実施していくことに加え、マルチの協力として、アジア太平洋地域の適応に関する情報を一元的に提供するアジア太平洋気候変動適応プラットフォームを二〇二〇年までに構築してまいります。
 これらのバイ、マルチの協力を通じて、開発途上国による科学的知見に基づく適応策の立案、実施に貢献するとともに、我が国の民間事業者が有する適応技術、サービスの国際展開を推進してまいります。
 次に、長期的な温室効果ガスの排出削減についてのお尋ねがありました。
 パリ協定の下で、世界は脱炭素社会に向けて大きく動いています。我が国も、優れた技術、ノウハウなどの強みを生かしながら、国内での温室効果ガスの大幅な排出削減を目指し、同時に、世界全体の排出削減に最大限貢献し、二〇五〇年、そして、その先の世界の脱炭素化を牽引してまいりたいと考えています。
 一方、こうした大幅削減は、従来の取組の延長では実現が困難です。そのためには、大胆な脱炭素化の方向性を示し、社会のあらゆる分野で脱炭素化に必要な投資やイノベーションを促していくことが重要です。
 こうした観点から、気候変動対策を契機として、我が国の新たな成長につなげていく骨太な長期戦略の策定に取り組んでまいります。
 最後に、長期戦略の検討についてのお尋ねがありました。
 長期戦略については、世界の脱炭素化を牽引するとの決意の下、骨太な戦略とすることが重要です。こうした観点から、本年三月、環境省においては、長期大幅削減に向けた基本的考え方を取りまとめたところです。
 この基本的考え方においては、革新的な技術のイノベーションはもとより、今ある技術を最大限普及させる経済社会システムのイノベーションが重要であるといった温室効果ガスの長期大幅削減の鍵となるメッセージ等を打ち出したところです。
 来年は我が国がG20議長国を務める重要な年であることも踏まえつつ、政府全体としての長期戦略の検討作業の加速化に向けて調整を進めてまいります。(拍手)
    ─────────────
#9
○議長(伊達忠一君) 礒崎哲史君。
   〔礒崎哲史君登壇、拍手〕
#10
○礒崎哲史君 国民民主党・新緑風会の礒崎哲史です。
 会派を代表して、ただいま議題となりました政府提出の気候変動適応法案について質問いたします。
 本題に入る前に、一つの調査結果を紹介したいと思います。
 本年一月から二月にかけて読売新聞社と早稲田大学現代政治経済研究所が行った共同世論調査によれば、政治家を信用していないとの回答が七三%、官僚を信用していないは七〇%と高い値を示しました。これは、今もその真相が闇に閉ざされている国会での虚偽答弁、公文書の改ざん、事実の隠蔽などの不祥事が明らかになる前の調査結果です。
 さらに、二日前には、安倍総理の国会答弁の信頼性を大きく揺るがす文書の存在が明らかとなりました。今同じ調査を行ったならば、果たして結果はどのようなものになるでしょうか。
 今回の安倍政権下における不祥事の数々は、国民の皆さんが抱く国会議員への不信感を増大させることはあっても、その逆がないことは容易に想像が付きます。こうした不信感を取り除く方法は不祥事の真相究明しかなく、その責任は安倍政権自身と現政権を支えている与党の皆さんにあることを自覚いただきたいと思います。
 その上で、我々野党が要求する資料の提出や徹底審議に対して後ろ向きの態度を続ける安倍政権に対して、さらには、総理の記憶と愛媛県から提出された記録のどちらが正しいかを明らかにするためにも、その道義的責任において、与党の皆様におかれましては毅然とした態度で向かっていただきますことを改めて指摘をしておきたいと思います。
 安倍総理におかれましては、これ以上の時間稼ぎを行うなど、その責任を果たすおつもりがないのであれば、早期に退陣をいただくことが政治の信頼を取り戻すことにつながることを申し上げ、以下、法案について質問いたします。
 最初に、本法律案提出の経緯や背景について伺います。
 気候変動対策は、一九九四年に発効した国連気候変動枠組条約の下で実施されており、パリ協定の二度C目標の合意など、その活動が行われてきました。
 一方、気候変動に関する政府間パネル、IPCCの第五次評価報告によれば、一九五〇年代以降に観測された変化の多くは過去前例のないものであり、将来、温室効果ガスの排出量がどのようなシナリオを取ったとしても、世界の平均気温は上昇し、二十一世紀末に向けて気候変動の影響リスクが高くなると予想されています。このため、温室効果ガスの排出抑制等を行う緩和だけでなく、既に現れている影響や中長期的に避けられない影響に対して適応を進めることが求められています。
 我が国におきましても、近年、相次ぐ集中豪雨による被害の発生や、農作物の栽培可能地域の変化による収穫への影響など、日常の生活で気候変動が実感されることが増えております。
 このような適応に関わる課題に対して、これまで省庁単位、地域単位でそれぞれ取り組まれてきたものでありますが、本法律案は、適応策を法律に位置付けるということで、総合的に強力に実施していくことを目指すものだと受け止めます。
 しかし、経緯を振り返りますと、これまで国会の質疑でも適応策の法制化を求める指摘が繰り返し行われてきたところであります。平成二十八年の地球温暖化対策推進法の改正の際には、当時の民進党から適応計画の法定化を含む修正案が提出されましたが、否決をされております。
 昨年夏に与党から適応策の法制化について提言があったとのことでありますが、本法律案提出の経緯及び背景を環境大臣に伺います。
 次に、適応策と緩和策の関係に関して伺います。
 本法律案の提出の理由は、現行の緩和策が十分に実施されても気候変動に対応できないからだとの趣旨であります。パリ協定の二度C目標を達成したとしても、気候変動の影響は避けられないとされておりますので、これは当然であります。
 衆議院での審議は、緩和策と適応策を地球温暖化対策推進法と気候変動適応法それぞれの法律の下で全力で推進していくという趣旨の答弁がありました。適応はもちろん、緩和についてもこれまで以上の取組が求められると考えますが、具体的に適応策と緩和策をどのように連携させて進めていくおつもりか、環境大臣に伺います。
 次に、地球温暖化対策税の使途について伺います。
 石油石炭税にCO2排出量に応じて上乗せされているいわゆる地球温暖化対策税の税収は、今年度のエネルギー対策特別会計の環境省所管予算として、一千五百億円にも及ぶ金額に急増しております。
 地球温暖化対策税を含む石油石炭税の税収は、その性格上、本法律案の対象とする適応策よりも、緩和策において効率的に活用されるべきものだと考えます。そして、緩和策の的確な実施は、適応策推進の大前提となります。
 新たな環境基本計画を実行に移していくために、今後どのように地球温暖化対策税の税収を活用していくおつもりなのか、環境大臣に伺います。
 次に、不必要な適応策実施への懸念に関して伺います。
 適応策の実施の中心的な官庁は、国土交通省や農林水産省であろうかと思います。もちろん、気候変動に備えての洪水対策や品種改良など、積極的に進めるべきことが多くあります。
 しかし、その一方で、適応策の名目で予算を獲得し、実際には適応になっているかどうかよく分からないような事業が行われることがあってはならないと考えます。
 実際に実施された適応策が適切だったかどうかを評価する手法はまだ開発段階にとどまっているなど、不安な面があります。不必要な適応策実施を防止するための取組が機能するかどうか、環境大臣に伺います。
 次に、国立環境研究所の役割に関して伺います。
 本法律案では、国立環境研究所が、都道府県や市町村に対する地域気候変動適応計画の策定や推進に係る技術的援助を行うこととされております。
 国立環境研究所では、広く環境分野全般に対する調査研究が行われていますが、特定の分野について技術的援助を行うという役割が法律に規定されたことはこれまでありませんでした。また、その一方で、地球温暖化対策推進法には、緩和の情報基盤として国立環境研究所を位置付けた条文はありません。
 適応策に科学的知見が重要であることは承知をしておりますが、今回、法律案に国立環境研究所の役割をあえて明記した理由を環境大臣に伺います。また、こうした新たな業務の付与により、従来の調査研究がおろそかになることは避けなければなりません。国立環境研究所の体制確保への取組について環境大臣に伺います。
 次に、地域での適応策の推進に関して伺います。
 これまでの緩和を中心とした対策は、二酸化炭素の排出量を減らすことが主な対策ですから、再生可能エネルギーの推進といった全国共通の取組がまず大切となります。これに対して適応策は、気候変動影響の現れ方に地域的な特徴が強く出るため、地域の取組が重要と考えます。
 適応計画を策定する地方公共団体は着実に増えてきているようでありますが、その実施に苦慮している実態もあると承知をしております。そこで、地方公共団体による適応計画の策定状況を始めとする適応策推進の現状についてどのように評価しているのか、環境大臣に伺います。
 国には適応計画の策定が義務付けられているのに対し、地方公共団体の適応計画は、地球温暖化対策計画と同様に努力義務にとどめられております。
 衆議院の答弁では、この点に関して、まだ具体的な適応策の検討が進んでいない地方公共団体もあるため、一律に計画策定を義務付けるのではなく、現時点では努力義務にしたとのことであります。
 しかし、適応策は、緩和策に比べても、地域の特性に応じたよりきめ細かい対応が必要となりますので、地域のステークホルダーが連携して適応策に取り組むことができるよう、計画を策定していくことがより重要と考えます。
 特に市町村の間では適応策への取組において差が大きいことが指摘されており、前述の国立環境研究所も関連し、国によるサポート強化など、一層の推進が必要であると思いますが、環境大臣の認識を伺います。
 以上、質問となりますが、こうした気候変動対策といった待ったなしの課題が山積する状況において、私たち国民民主党は、対決より解決の考えの下、様々な課題に対して今後も徹底審議を引き続き求めていくことを申し上げ、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣中川雅治君登壇、拍手〕
#11
○国務大臣(中川雅治君) 礒崎議員から七問御質問いただきました。
 まず、本法案の提出経緯及び背景についてのお尋ねがありました。
 気候変動の影響は様々な分野において全国各地で現れており、今後更に深刻化するおそれがあります。このため、将来の気候変動の影響に関する科学的知見に基づき、適応策を充実強化することが重要です。
 こうした認識の下、政府においては、平成二十七年に気候変動影響評価の報告書を取りまとめました。その上で、適応計画を閣議決定し、本計画の下で各省庁が適応策を実施してきているところです。さらに、平成二十八年には適応の情報基盤である気候変動適応情報プラットフォームを構築し、平成二十九年には適応計画のフォローアップを行ってきました。
 こうした取組を着実に進めてきた結果として、また、各方面からいただいた御提言、御要望も踏まえ、今般、我が国の適応策を法的に明確に位置付け、国のみならず、地方公共団体、事業者、国民と連携協力して適応策を更に強力に推進するための本法案を国会に提出し、御審議いただくこととしたものです。
 次に、適応策と緩和策の連携についてのお尋ねがありました。
 気候変動の脅威に対応するには、緩和策と適応策の二つを車の両輪として進める必要があります。
 本法案の下、適応策を充実強化させていくと同時に、地球温暖化対策推進法の下で地球温暖化を防止する緩和策に全力で取り組んでまいります。
 具体的には、適応策については、本法案に基づき、国、地方公共団体、事業者、国民の役割を明確化し、新しい法定の気候変動適応計画の下で関係者が一丸となって適応策を強力に推進したいと考えております。
 緩和策については、二〇三〇年度二六%削減の達成、二〇五〇年八〇%削減、そして、その先の世界全体での脱炭素社会の構築に向けて、地球温暖化対策推進法に基づき、徹底した省エネルギーや再生可能エネルギーの最大限の導入等の対策をしっかりと進めてまいります。
 地球温暖化対策推進法と今回御審議いただく本法案の二つを礎に、緩和策と適応策を共にしっかりと推進してまいります。
 地球温暖化対策税の使途についてのお尋ねがありました。
 地球温暖化対策税の税収は、従来より、適応策ではなく、省エネの推進、再エネの導入支援等の緩和策、すなわちCO2排出抑制対策に活用しています。
 第五次環境基本計画では、あらゆる観点からのイノベーションの創出や経済社会的課題の同時解決を実現し、将来にわたって質の高い生活をもたらす新たな成長につなげていくという理念を掲げております。この理念を実現すべく、地球温暖化対策税の税収を活用し、CO2削減に資する技術の開発、実証、行動科学の手法やデジタル技術も活用した経済社会システムの脱炭素化、環境省再エネ加速化・最大化促進プログラムに基づく地域の脱炭素化と地方創生の同時実現等を実施してまいります。
 次に、不必要な適応策を防止するための取組についてのお尋ねがありました。
 本法案では、国立環境研究所が中核となって科学的な適応の情報基盤を構築し、国、地方公共団体、事業者等が効果的に適応策を実施できるよう、将来の気候変動影響に関する精度の高い情報を提供していくこととしています。これにより、適応策の観点から、効果的かつ効率的な事業の推進を図ってまいります。
 また、本法案では、気候変動適応計画に基づく施策の進展の状況を的確に把握し、評価する手法の開発に努める旨規定するとともに、気候変動適応計画を必要に応じて見直すこととしております。
 これらの仕組みにより、適応策を具体的に実施するそれぞれの府省庁において、必要性や緊急性を踏まえ、適応策の効果的かつ効率的な実施が図られるものと考えております。さらに、環境省としては、関係府省庁と連携し、適応策の進捗状況の定期的な把握や気候変動適応計画の見直しを行うとともに、本法案に基づいて速やかに評価手法の開発に取り組み、効果的なPDCA手法の確立に努めてまいります。
 次に、適応法案への国立環境研究所の役割の明記及び体制確保についてのお尋ねがありました。
 気候変動への適応を進めるためには、将来予測に関する知見が必要となります。国立環境研究所には、気候変動の影響や将来予測に関する研究、さらに適応に関する情報基盤構築の実績があります。
 国立環境研究所における気候変動の影響に関する情報の収集、分析、提供、地方公共団体等に対する技術的助言等の業務を本法案に位置付けることで、地域レベルで実効性の高い適応策を展開してまいります。
 また、従来進めている調査研究に加え、この法案に基づく新たな業務も着実に進めることができるよう、国立環境研究所の組織、人員を含め、必要な体制の整備を進めてまいります。環境省としても、引き続き、国立環境研究所の体制整備を支援してまいります。
 次に、地方公共団体の適応策推進の現状についてのお尋ねがありました。
 地方公共団体においては、現在、四十三都道府県、十八政令指定都市、さらには、それ以外の一部の市町村や特別区においても適応に関する計画が策定されているものと承知しております。
 また、適応計画の策定以外にも、例えば、地域レベルの気候変動影響に関する調査や、米などの高温耐性品種の開発、洪水ハザードマップの作成、熱中症やヒートアイランド対策などの適応の取組が進んでいるものと認識しております。
 こうした地方公共団体の自主的、積極的な取組は極めて重要であり、今後更に後押しする必要があると考えております。
 最後に、地方公共団体における計画策定とそのサポートについてのお尋ねがありました。
 気候変動の影響は地域により異なり、また、特に市町村においては適応策の取組状況も差が大きいことから、地域の幅広い関係者の連携の下、市町村を含む地方公共団体の取組をしっかりと後押ししていくことが重要と認識しています。
 こうした観点から、本法案では、地域における関係者の連携を更に強化するため、広域協議会に関する規定を盛り込んだところです。
 また、本法案においては、地方公共団体に対して国立環境研究所が技術的サポートを行うものとしております。
 今後は、環境省としても積極的に各地域に足を運び、本法案に基づき、環境省が旗振り役となって、地域のステークホルダーとの連携の下、地方公共団体の取組をしっかりと後押ししてまいります。(拍手)
    ─────────────
#12
○議長(伊達忠一君) 牧山ひろえ君。
   〔牧山ひろえ君登壇、拍手〕
#13
○牧山ひろえ君 立憲民主党・民友会の牧山ひろえです。
 会派を代表して質問いたします。
 驚きの文書が出てきました。愛媛県が本院予算委員会宛てに提出してくださった資料です。二月二十五日に加計学園理事長が総理と面談、理事長から国際水準の獣医学教育を目指すことなどを説明、首相からはそういう新しい獣医大学の考えはいいねとのコメントあり。大変生々しい、リアルさを感じる表現です。
 これらが本当であれば、これまでの総理や柳瀬元秘書官の国会答弁が虚偽となる内容です。首相案件、官邸の最高レベル、総理の御意向という文言の信憑性は、より深まっているのです。
 愛媛県には記録も記憶もある。片や、記録も記憶も曖昧で、鮮明な記憶は都合の良いことだけ。どちらが信用されるでしょうか。また、政府は、認識が違うなどと答弁していますが、合理的に考えて、愛媛県にうそをつく理由はありません。なぜそれが分からないのでしょうか。
 安倍総理は、森友、加計学園疑惑をめぐって、これまで、うみを出し切る、真摯に説明責任を果たす、行政の長として責任を痛感などと発言されています。しかし、言葉は踊れどが実態です。
 認識が違うというのであれば、そして、うみを出し切り、説明責任を果たすために、なぜ柳瀬元首相秘書官や加計理事長に証人として、また中村愛媛県知事に参考人として国会に来ていただき、真実を究明することができないのでしょうか。官房長官の認識を伺います。
 それでは、ただいま議題となりました気候変動適応法案について質問いたします。
 気候変動は、気温上昇だけでなく、大洪水、大干ばつ、大寒波、ハリケーンや台風の巨大化など、地球上あらゆる場所で様々な自然災害となって顕在化しています。
 気候変動問題に関する国際的枠組み、パリ協定は、産業革命前からの気温上昇を二度未満、できれば一・五度に抑えることを目指しています。しかし、既に平均気温は一度上昇しており、今まさに対策を進めていく必要があります。地球温暖化が進行することで、より深刻で広範囲にわたる不可逆的な影響が起こる可能性が高まります。私たちは将来世代に対して責任があります。私たちが便利な生活を享受するツケを将来世代に回すわけにはいきません。
 これまでの気候変動対策に関する消極的姿勢を転換して、将来世代へとつなぐ低炭素社会を実現する必要があります。気候変動政策に関する日本の強い決意を世界に発信し、国内における社会的機運の醸成を図るため、気候変動COPの日本開催を誘致するなど、国際社会をリードする存在、すなわち気候変動政策のトップランナーを目指すべきと考えますが、環境大臣の御認識を伺います。
 日本は、温室効果ガスの排出を二〇五〇年には八〇%削減するという目標を掲げています。この目標を達成するためには、政府を始めとして、自治体、産業界、そして国民など、あらゆる主体がビジョンを共有し、連携して整合性のある取組を行う必要があります。そのためには、二〇五〇年に向けた長期戦略を早期に策定すべきと考えますが、この長期計画は、いつ頃、どのような方針で策定されるのか、環境大臣にお伺いいたします。
 次に、緩和策と適応策の関係について伺います。
 政府は、常々、気候変動対策は緩和策と適応策の両輪をもって推進されると主張しております。これは、充実した緩和策を行わなければ、気候変動の影響に社会が適応できる水準を超えてしまうからだと理解しています。最大の気候変動適応策は緩和策であると国際的にも指摘されているのです。例えば、英国では、気候変動法という一つの大きな法案の中で緩和策と適応策の両方が規定され、それぞれの連携が取られることで包括的な気候変動対策が実施されており、気候変動対策の先進的な取組との評価を受けております。
 しかしながら、適応策と緩和策の関係を本法案に位置付けることについて、政府は、衆議院の審議でかたくなに否定しています。これでは、気候変動への取組の施策はそれぞれ独立のものと捉えられるおそれがあります。なぜ適応策と緩和策の関係について本法案の中でしっかり規定されないのか、その理由を御説明ください。
 適応策の実施には、予算の裏付けが欠かせません。特に、自治体に対し国が予算を付けないと、適応策の実効性が担保されるのか不安が残ります。その一方で、国の財政赤字が続く中で新法が予算獲得の名目として使われ、必要性の高くない公共事業などの予算獲得が進められる懸念も指摘されています。
 適応策は各省の施策の単なる寄せ集めであってはならず、優先順位を付けることなどによって総合的な適応策が実施されていかなければならないと考えます。衆議院においては適応策の実施について各省任せとも取れる答弁がなされていましたが、環境大臣がリーダーシップを持って関連施策を主導していくべきではないでしょうか。環境大臣の御所見を伺います。
 適応策の評価についてお伺いいたします。
 本法律案では、気候変動適応の効果の評価手法の開発が努力義務とされています。ですが、気候変動適応計画の見直しをより実効性あるものとするためには、適応策の効果の評価は必須です。どのような体制とスケジュールで評価手法の開発をされるのか、具体的にお答えいただきたいと思います。
 また、気候変動対策の先進国というべき英国では、政府から独立した専門的顧問機関、気候変動委員会も設置され、政府に対して様々な提言、報告を行っています。この委員会の設置により、気候変動対策の透明性と説明責任を確実に担保できるようにしているのです。これに倣い、日本でも、評価情報の的確性、計画内容の妥当性を確保するためには、独立した第三者機関の評価と勧告の仕組みが必要であり、これを法に位置付けるべきと考えますが、環境大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
 気候変動適応の取組を効率的に進めていくためには、国民の理解が必須です。しかし、内閣府が平成二十八年に行った地球温暖化対策に関する世論調査の取りまとめによりますと、気候変動の影響への適応については過半数以上が知らなかったと回答しています。行政と企業、市民が気候変動への問題意識を一致させ、制度や暮らしの見直しを進めていかなければなりません。
 今回の法制定を適応策の重要性を周知する契機とするべきと考えますが、気候変動適応を推進するために、国民などに対しどのような周知、広報及び普及啓発を行っていくお考えでしょうか。具体的にお答えください。
 気候変動の影響が拡大する中で、遅まきながら、我が国でも気候変動適応法案が提出されたことは歓迎すべきことです。ですが、ドイツの環境NGO、ジャーマンウオッチによる各国の気候変動対策の取組ランキングでは、日本は全体の五十位と位置付けられ、非常に悪いと評されています。今からでも遅くありません。日本から世界の気候変動対策を変えていこうではありませんか。
 本法案の成立がそのための契機になることを祈念し、質問を終わらせていただきます。(拍手)
   〔国務大臣中川雅治君登壇、拍手〕
#14
○国務大臣(中川雅治君) 牧山議員から七問御質問をいただきました。
 まず、気候変動政策のトップランナーを目指すべきとのお尋ねがありました。
 一昨年、我が国が議長国を務めた伊勢志摩サミットにおいても、世界経済の脱炭素化に向けて取組を加速していく決意をG7の首脳宣言に明記したところです。
 我が国は、水素エネルギーや蓄電関連の技術など、国際的に高い競争力を持つ優れた環境技術を数多く有しています。こうした強みを存分に生かし、温室効果ガスの国内での大幅な排出削減を目指すのみならず、世界全体の排出削減に最大限貢献し、世界の脱炭素化を牽引していく決意です。
 来年は、我が国が議長国となってG20を開催することとしております。また、今年十二月にはポーランドでCOP24が開催されます。このような国際会議の場を活用し、脱炭素化に向けた我が国の決意を国内外にしっかりと発信してまいります。
 次に、長期戦略の策定方針についてのお尋ねがありました。
 我が国には、水素エネルギーや蓄電関連の技術など、国際的に高い競争力を持つ環境技術が多く存在します。こうした強みを十分に生かすことで、国内での温室効果ガスの大幅な排出削減を目指し、同時に、世界全体の排出削減に最大限貢献し、二〇五〇年、そして、その先の世界の脱炭素化を牽引してまいりたいと考えています。
 一方、こうした大幅削減は、従来の取組の延長では実現が困難です。あらゆる主体が脱炭素化に向けたビジョンを共有し、連携した取組を行うことにより、脱炭素化に必要な投資やイノベーションを促していくことが重要です。
 このための長期戦略について、二〇二〇年の期限に十分先立って策定していくこととしており、政府全体としての検討作業の加速化に向けて調整を進めてまいります。
 次に、適応策と緩和策の関係についてのお尋ねがありました。
 緩和策と適応策は、車の両輪というべき関係で、どちらもそれぞれしっかりと推進すべきものです。こうした観点から、緩和策と適応策をそれぞれ個別の法制度に基づいてしっかり推進することとする現在の案がよいと考えております。
 気候変動対策のうち、緩和策の重要性については既に地球温暖化対策推進法に明記されておりますが、適応策についてはこれまで法的な位置付けがありませんでした。地球温暖化対策推進法と今回の法案により、緩和策と適応策を車の両輪として進めるための法的基盤が整うことになります。
 地球温暖化対策推進法と今回御審議いただく本法案の二つを礎に、緩和策と適応策をしっかりと推進してまいります。
 次に、環境大臣が関連施策を主導すべきとのお尋ねがありました。
 気候変動の影響は、自然災害、農業、生物多様性など、様々な分野に及ぶものであり、適応策を推進するに当たっては、関係省庁等との連携協力が不可欠です。
 このため、本法案においては、例えば、関係省庁と協議しながら環境大臣が適応計画の案を策定することや、広域協議会において、地方環境事務所が旗振り役となって、国の出先機関同士で地域の実情に応じた協力を進めることなど、環境省が精力的に働きかけながら、幅広い関係者の連携協力を推進するための規定を随所に盛り込んでいます。
 また、本法案は、適応の情報基盤の中核として、環境省が所管する国立環境研究所が国や地方の研究機関と連携していく旨の規定を盛り込んでいます。
 これらの規定をてこに、環境大臣の主導の下、国や地域レベルで関係機関の連携協力を一層強化して、必要性の高くない適応策を行わないようにし、適応策の実効性が担保されるように努めてまいります。
 次に、適応の効果の評価手法の開発についてのお尋ねがありました。
 適応策の効果を把握、評価する手法は、適切な指標の設定が困難であること、適応策の効果を評価するには長い期間を要すること等の課題があり、諸外国においても具体的な手法はまだ確立されておりません。
 こうした課題があるものの、気候変動適応計画の進捗管理においては、それぞれの施策が気候変動の影響による被害の回避、軽減にどれだけ貢献したのかなど、適応策の効果を定量的に把握、評価していくことが重要と考えております。
 このため、本法案では、政府は、気候変動適応の進展の状況を的確に把握し、及び評価する手法を開発する旨規定しております。
 環境省としては、諸外国の検討状況の情報収集、調査研究の推進、地方公共団体や民間事業者の取組事例の収集等を通じて、関係省庁の連絡会議の場などを活用し、関係省庁と連携しながら、適応策の効果を把握、評価する手法の開発に向けてできる限り速やかに取組を進めてまいります。
 次に、第三者機関による評価、勧告の仕組みについてのお尋ねがありました。
 気候変動影響の評価については、最新の科学的知見を踏まえ客観的に行うことが重要であることから、本法案においては、専門家により構成される中央環境審議会の意見を聴かなければならないこととしております。
 また、気候変動適応計画については、専門家からの意見聴取やパブリックコメント等を通じて、多様な関係者の意見を聞きながら策定や見直しを行うこととしております。
 こうした考えの下、本法案においては独立した第三者機関の評価と勧告の仕組みを位置付けておりませんが、審議会での議論やパブリックコメント等のプロセスを通じて、気候変動影響評価の的確性や気候変動適応計画の妥当性を確保し、適応策の充実強化を進めてまいります。
 最後に、国民への普及啓発についてのお尋ねがありました。
 気候変動による影響は、真夏日、猛暑日の日数の増加や、桜の開花日の早まり、大雨の頻度の増加、強い台風の発生数の増加等、国民一人一人の生活にも密接な関わりがあるものです。
 こうした観点も含めて、環境省においては、平成二十八年に気候変動適応情報プラットフォームを立ち上げ、関係省庁と連携して、気候変動の影響や適応策についての様々な情報をインターネット等を通じて広く発信してきたところです。
 さらに、本法案においては、国が適応の重要性に関する国民の関心と理解を深めるための措置を講ずる旨の規定を盛り込んだところです。本法案は適応という言葉を国民に知っていただく絶好の機会であり、気候変動適応情報プラットフォームの更なる充実、広報資料の作成や各地でのセミナーの開催などを通じて、国民の理解を深める取組を更に強化してまいります。(拍手)
   〔国務大臣菅義偉君登壇、拍手〕
#15
○国務大臣(菅義偉君) 愛媛県の文書についてお尋ねがありました。
 まず、御指摘の総理の面会につきましては、既に総理御自身が、平成二十七年二月二十五日に加計理事長とお会いをしておらず、念のため入邸記録も調査しましたが、加計理事長が官邸を来訪した記録は確認できませんでしたと御説明しているとおりであります。
 また、総理は、加計理事長とは獣医学部の新設について話をしたことはないと繰り返し説明されており、それが全てであります。
 その上で、愛媛県の作成した文書の評価については、政府としてコメントする立場にはありません。
 政府としては、国民の厳しい目線が向けられていることをしっかり受け止めながら、今後とも、事実に基づき丁寧な上にも丁寧な説明を心掛け、説明責任を果たしてまいりたいと思います。
 いずれにしても、国会の運営については、国会においてお決めいただくことだと認識をいたしております。(拍手)
#16
○議長(伊達忠一君) しばらくお待ちください。
    ─────────────
#17
○議長(伊達忠一君) 武田良介君。
   〔武田良介君登壇、拍手〕
#18
○武田良介君 日本共産党を代表して、気候変動適応法案について質問します。
 法案質問に先立って二点お聞きします。
 本院予算委員会の求めに応じて愛媛県が提出した文書には、二〇一五年二月に安倍総理が加計孝太郎氏と面談し、加計学園への獣医学部計画について総理が説明を受け、いいねと応じたと記されています。加計問題に関して、総理と政府が国会を一年以上にわたって欺き続けてきたとの疑いを決定的に深めるものであり、総理の進退に関わる重大な問題です。
 菅官房長官は、当時の官邸の入邸記録が破棄されているため面会は確認できなかったと会見で語りました。記録がないということは、面会の事実を否定する根拠もないということですね。
 記憶もない、記録もないと居直るのはいいかげんにやめてもらいたい。物的証拠として明らかにされた数々の文書は、全て加計ありき、官邸ありきを裏付けているではありませんか。うそ偽りなく国民と国会に誠実に真実を語るときです。その姿勢はありますか。
 以上、官房長官の答弁を求めます。
 真相究明のため、加計孝太郎氏、柳瀬唯夫元総理秘書官の証人喚問、中村時広愛媛県知事の参考人招致は不可欠です。与党が応じれば実現できるのです。その決断を強く求めるものです。
 もう一点、新潟県柏崎刈羽原発問題です。
 原子力規制委員会は、昨年十二月、柏崎刈羽原発六、七号機が新規制基準に適合したとして設置変更許可を出しました。ところが、東京電力は、許可後に、安全上重要な施設であるフィルターベントの基礎部分などが液状化で損傷する可能性があると言い出しました。同原発は、中越沖地震の経験も経て、豆腐の上の原発と表現されるほど緩い地盤の上に立つ原発であることが指摘されてきました。原子力規制委員会が許可を出したこと自体が誤り、再稼働反対の声が広がっています。政府は、この県民の声を押し切るつもりですか。経産大臣の答弁を求めます。
 本法案は、気候変動による幅広い分野での影響が指摘されている下で、それに対する適応策の推進を図ろうとするものです。それ自体は当然です。
 気候変動枠組条約締約国会議、COP21において、国連加盟百二十二か国の賛成で採択されたパリ協定では、気候変動対策として、温室効果ガスの排出削減対策である緩和策と、気候変動の影響による被害の回避、軽減策である適応策を一体的に位置付けています。これに基づき、諸外国では、緩和策と適応策を一体とした対応を取っています。しかし、本法案は緩和策と切り離して適応計画だけを整備するものとなっています。なぜ、緩和策と適応策を一体に位置付けなかったのですか。緩和策との一体的推進が必要ではありませんか。
 気候変動対策で優先すべきは、温室効果ガスの排出削減である緩和策です。緩和策が最大の適応策であると考えますが、どうお考えですか。
 以上、環境大臣の答弁を求めます。
 緩和策をどう進めるかについてお聞きします。
 パリ協定は、地球上の気温上昇を二度以内に抑えるという目標を示しています。しかし、現在各国が示している温室効果ガスの削減目標を合わせると、二度目標を達成できないことが指摘されています。しかも、日本の二〇三〇年までの削減目標は、一九九〇年比で一八%削減と、他の先進国に比べて非常に低いと批判されています。
 パリ協定の目標達成は、日本の国際社会に対する約束です。日本は世界第五位の温室効果ガス排出国です。環境大臣、日本の削減目標を引き上げるべきではありませんか。
 石炭火力発電は、政府が幾ら高効率のものに限ると言っても、LNG火力発電の約二倍のCO2を排出します。その石炭火力発電所を日本国内で新設しようという案件が二〇一二年以降で約四十基もあることは、とても信じられません。石炭火力発電所は、新設すれば稼働年数四十年とも言われます。国内に多数の新設計画がありますが、これを今認めてしまえば、二〇五〇年を越えて、大量のCO2を排出することになってしまいます。
 環境大臣は、石炭火力発電所の建設に関する環境アセスの意見で、是認し難いと繰り返し述べてきました。そうであれば、石炭火力発電所の新増設は認められないと明言をし、中止をさせていくべきではありませんか。
 石炭火力を海外に輸出しようとしていることにも、国際社会から厳しい目が向けられています。石炭火力発電所の海外輸出推進をやめさせる立場で対応すべきではありませんか。環境大臣、お答えください。
 温室効果ガスの排出削減の足かせになっているのがエネルギー基本計画です。
 経産大臣にお聞きします。
 経済産業省のエネルギー基本計画を議論する審議会が発表した第五次エネルギー基本計画案では、石炭火力発電を重要なベースロード電源と位置付けて、二〇三〇年の電源構成でも二六%としています。石炭火力をベースロード電源と位置付けていては、温室効果ガスの削減に本腰が入るはずがありません。改めるべきではありませんか。
 エネルギー基本計画は、原発についてもベースロード電源と位置付けています。原発依存が再生可能エネルギーの普及への足かせとなるとの認識はないのですか。
 原発の電源構成は二〇三〇年に二〇%から二二%としています。そのためには原発を約三十基動かさなければならないという指摘もあります。計画では依存度を可能な限り低減するとしていますが、実際には原発の再稼働を推進する計画ではありませんか。
 再生可能エネルギーについては、二〇三〇年の電源構成で二二%から二四%とされました。国際的に見て余りにも低いこの目標をもっと引き上げるべきではありませんか。前回のエネルギー基本計画から二〇三〇年の電源構成は変わっていません。これでは、再生可能エネルギーを普及させる姿勢がないと言わざるを得ません。当面、少なくとも二〇三〇年に再生可能エネルギーを四〇%まで引き上げるべきです。
 以上、経産大臣の答弁を求めます。
 緩和策を重視するとともに、適応策を実効性あるものとするため、環境大臣にお聞きします。
 地方公共団体、とりわけ市町村段階では、気候変動による影響モニタリングや将来の影響をシミュレーションする体制を整備できないことが課題となっています。地域では、情報や人材、ノウハウ、財源も不足しているのが現状であり、国の財政的、技術的な支援が不可欠であると考えますが、国はどう支援をされますか。
 実効性のある適応策を推進するためには、科学的評価に基づく対策の推進が必要です。正確な科学的評価のため、情報基盤の整備と評価手法の確立が重要となりますが、どのように進めていくのですか。
 気候変動は、既に地球規模での大問題として生起しています。パリ協定の掲げた目標を達成するために、日本が率先して取り組む必要性を重ねて訴えて、質問といたします。(拍手)
   〔国務大臣中川雅治君登壇、拍手〕
#19
○国務大臣(中川雅治君) 武田議員より、大きく六問御質問いただきました。
 まず、緩和策と適応策を一体的に位置付けない理由、一体的推進の必要性、また、緩和策が最大の適応策であるとのお考えに対する認識についてのお尋ねがありました。
 緩和策と適応策は、車の両輪というべき関係にあり、それぞれ個別の法制度に基づいてしっかりと推進すべきものです。
 緩和策については既に地球温暖化対策推進法に基づく対応が進められていますが、適応策についてはこれまで法的な位置付けがありませんでした。このため、地球温暖化対策推進法と今回の法案により、緩和策と適応策を車の両輪として進めるための法的基盤を整えることとしたいと考えております。
 また、緩和策が最大の適応策とのお考えに関して、緩和策が重要であることは言うまでもないことであり、それは既に地球温暖化対策推進法に明記されているところです。
 地球温暖化対策推進法と今回御審議いただく本法案の二つを礎に、緩和策と適応策を共にしっかりと推進してまいります。
 次に、削減目標の引上げについてのお尋ねがありました。
 パリ協定は、二度目標の達成のため、今世紀後半に温室効果ガスの実質排出ゼロを目指して各国の取組を前進させていく歴史的な枠組みであり、この趣旨を十分に考慮し、全ての国が脱炭素化に向けて取り組んでいくべきと考えております。
 我が国においては、平成二十八年五月に閣議決定した地球温暖化対策計画に基づく取組を着実に実施し、まずは二〇三〇年度二六%削減目標を達成することが重要です。
 また、同計画では、対策、施策の進捗状況を毎年厳格に点検するとともに、少なくとも三年ごとに目標及び施策について検討を行い、必要に応じて計画を見直すこととしております。
 パリ協定の目指す脱炭素社会の実現に向け、温室効果ガスの国内での大幅な排出削減を目指すとともに、世界全体の排出削減に最大限貢献してまいります。
 次に、石炭火力発電についてのお尋ねがありました。
 石炭火力発電は、最新鋭技術でもCO2排出係数が天然ガス火力の約二倍です。また、御指摘のとおり、我が国においては多数の新増設計画があり、仮にこれらの計画が全て実行されると、我が国の二〇三〇年度の削減目標の達成は困難となります。
 さらに、世界の流れを見ますと、パリ協定が発効し、諸外国で石炭火力発電に対する抑制の動きがある中、ビジネスも投資家も脱石炭に向けてかじを切っております。こうした中で、二〇五〇年八〇%削減、そして、その先の世界全体での脱炭素社会の構築に向けて、石炭火力発電は抑制し、さらには、CCS付き石炭火力発電以外は卒業していく必要があると考えています。
 こうした認識の下、環境省としては、今後も石炭火力発電の新増設については引き続き厳しい姿勢で臨んでいきたいと考えております。
 次に、石炭火力発電所の海外輸出についてのお尋ねがありました。
 我が国は、パリ協定を踏まえ、世界の脱炭素化をリードしていくため、相手国のニーズに応じ、再エネや水素なども含め、CO2排出削減に資するあらゆる選択肢を相手国に提案し、その選択に応じた支援を行います。その際、我が国としては、再エネ、水素の促進に積極的に取り組んでまいります。
 こうした提案、支援を含めた低炭素型インフラ輸出を積極的に進める中で、エネルギー安全保障及び経済性の観点から石炭をエネルギー源として選択せざるを得ないような国に限り、当該国から我が国の高効率石炭火力発電への要請があった場合には、OECDルールも踏まえつつ、相手国のエネルギー政策や気候変動対策と整合的な形で、原則、世界最新鋭である超超臨界圧以上の発電設備について導入を支援することとしております。
 一方、世界に目を向けると、石炭火力発電所に対する新規融資の中止や融資を引き揚げる動きが続いております。こうした世界の潮流にも目を向け、我が国においても石炭火力発電所への融資については適切な対応を取っていくことが必要と考えております。
 次に、地方公共団体への支援についてのお尋ねがありました。
 気候変動の影響は、地域の気候や社会経済状況により異なることから、地域レベルのきめ細かな気候変動影響の予測に基づき、地域の実情に応じた適応策を進めていくことが重要です。
 このため、環境省は、農林水産省、国土交通省と連携し、地域における気候変動影響の将来予測に関する調査や科学的知見に基づく適応策の検討を進めることなどにより、地方公共団体の取組を支援してきました。
 引き続きこのような支援を行っていくとともに、計画策定マニュアルの作成、提供、国立環境研究所による気候変動影響に関する情報の提供等の技術的サポート、地域協議会を通じた優良事例の共有や地域の関係者による連携協力の推進などを通じて、地方公共団体における適応策の実施を後押ししてまいります。
 最後に、気候変動の影響に関する科学的な評価のための情報基盤の整備と評価手法の確立についてのお尋ねがありました。
 気候変動は、農業、自然災害、生物多様性など、様々な分野に影響を及ぼします。これらの分野に対して影響評価するためには、環境分野だけでなく、気象、農業、防災など、様々な分野の科学的知見を充実し、集約する必要があります。
 このため、国立環境研究所が中核となって、国や地方の関係研究機関との連携協力体制の構築を図り、気候変動適応情報プラットフォームに情報を集約して情報基盤を整備し、様々な気候変動の影響に関する情報を提供してまいります。
 また、国立環境研究所に集約、蓄積した情報や関係する最新の科学的な知見を踏まえ、おおむね五年ごとに中央環境審議会の意見を聴いて、気候変動の影響を評価することとしています。この中で、科学的な知見の充実に合わせて評価手法も改善しつつ、気候変動の影響の評価を行ってまいります。(拍手)
   〔国務大臣菅義偉君登壇、拍手〕
#20
○国務大臣(菅義偉君) 愛媛県の文書についてお尋ねがありました。
 官邸への入邸記録については、使用目的終了後、遅滞なく破棄する取扱いとされております。
 その上で、平成二十七年二月二十五日に加計理事長が官邸に来訪したかどうかについて、念のための、当時の入邸記録が残っていないか調査を行いましたが、確認できませんでした。
 御指摘の総理の面会につきましては、既に総理御自身が、平成二十七年二月二十五日、加計理事長とお会いをしたことはありませんと説明されているとおりであります。
 加計問題に関する政府の説明姿勢についてお尋ねがありました。
 今回のプロセスは、特区の指定、規制改革項目の追加、事業者の選定、いずれについても関係法令に基づき適正に行われました。
 事業者の選定等のプロセスを主導した八田座長を始め民間有識者の皆さんは、一点の曇りもないと繰り返し述べておられるとおりであります。
 政府としては、国民の厳しい目線が向けられていることをしっかり受け止めながら、今後とも、事実に基づき丁寧な説明を心掛け、説明責任を果たしてまいりたいと思います。(拍手)
   〔国務大臣世耕弘成君登壇、拍手〕
#21
○国務大臣(世耕弘成君) 武田議員にお答えいたします。
 柏崎刈羽原発の再稼働についてお尋ねがありました。
 柏崎刈羽原発六、七号機については、昨年十二月に設置変更許可を取得し、現在、原子力規制委員会によって安全審査が行われているものと承知をしております。
 原子力発電所については、高い独立性を有する原子力規制委員会によって、科学的、技術的に審査し、世界で最も厳しいレベルの新規制基準に適合すると認められた場合、その判断を尊重し、地元の理解を得ながら再稼働を進めるというのが政府の一貫した方針です。
 いずれにせよ、政府としては、再稼働に当たっては、引き続き、立地自治体を始め関係者の声にしっかり耳を傾けるとともに、国民の皆様に丁寧な説明を尽くし、幅広い理解が得られるよう、粘り強く取り組んでいきます。
 石炭火力発電についてお尋ねがありました。
 第五次エネルギー基本計画では、石炭火力をベースロード電源と位置付けています。これは、石炭火力や原子力などのベースロード電源、LNG火力などのミドル・ピーク電源、再生可能エネルギーをうまく組み合わせることで3EプラスSを同時達成することが電力供給上は重要であることを示しています。
 石炭火力は、安定供給や経済性の面で優れており、一定程度の活用を図っていくことが適切ですが、CO2という環境面での課題があることから、一定の歯止めも必要と考えています。
 環境面での課題については、環境省とも合意の上、エネルギー供給構造高度化法と省エネ法による新たな規制の枠組みを導入したところです。今後も、この枠組みに基づき、着実に石炭火力発電の活用を図ってまいります。
 原子力発電と再生可能エネルギーの普及についてお尋ねがありました。
 我が国の電力供給は、東日本大震災後の原子力発電所の停止等により、化石燃料に八割以上も依存する構造となっており、エネルギー安全保障、温暖化対策、発電コストといった面で大きな課題に直面をしています。
 再エネと原子力を二者択一のものと捉えるのではなく、エネルギーミックスにおけるゼロエミッション電源比率四四%の実現に向け取り組んでいくことが必要と考えます。
 エネルギー基本計画と原発再稼働についてお尋ねがありました。
 現行のエネルギー基本計画及び新たなエネルギー基本計画の素案において、原発依存度については、省エネルギー、再生可能エネルギーの導入や火力発電所の効率化などにより、可能な限り低減させることとしています。
 また、将来のエネルギー需給構造の見通しを示したエネルギーミックスでは、東日本大震災前に約三割を占めていた原発依存度は、二〇から二二%程度へと大きく低減することとしています。
 原発については、安全性が最優先です。そのため、原子力規制委員会によって新規制基準に適合すると認められた原発のみ、地元の理解を得ながら、再稼働を進めてまいります。
 エネルギーミックスの再エネ比率についてお尋ねがありました。
 エネルギーミックスで掲げる二〇三〇年度の再エネ比率二二から二四%を国民負担約三兆円で実現するということは、欧州と比べて日本の再エネコストがいまだ高い中で、国民負担の抑制を図りつつ、水力を除いた再エネ比率を現在の二倍にするという極めて野心的な水準です。
 仮に二〇三〇年再エネ比率四割を実現する場合、単純に試算をすると国民負担の水準も現在の想定の二倍近くとなることから、コスト低減の道筋が明確になって初めて、再エネ比率四割という目標が現実味を帯びてくるものと考えられます。
 エネルギーミックスで示した比率以上の再エネの導入が阻害されるものではありませんが、まずは、エネルギーミックスの実現に向けて、入札制の活用など、コスト低減の取組を強化しつつ、系統制約の克服や調整力の確保などの再エネ導入拡大の取組を一つ一つ進めてまいります。(拍手)
    ─────────────
#22
○議長(伊達忠一君) 片山大介君。
   〔片山大介君登壇、拍手〕
#23
○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。
 私は、我が党を代表して、気候変動適応法案について質問いたします。
 近年、気候変動の及ぼす影響が顕在化し、世界中で異常気象によるハリケーンや洪水、干ばつといった自然災害が頻発しています。我が国でも、去年七月に九州北部地方で、これまでの観測記録を更新する集中豪雨が発生し、大きな被害を出しました。また、日本近海の海水温の上昇の影響により、発生する台風の規模も巨大化しています。今後、ゲリラ豪雨などによる自然災害リスクも高まってきています。
 そうした中、我が国でも、温室効果ガスの排出抑制を行う緩和だけでなく、既に現れている影響や中長期的に避けられない影響に対して適応を進めることが求められるようになり、三年前に、我が国で初めてとなる気候変動の影響への適応計画が閣議決定されました。そして、今回、その計画を法的に位置付けようということですが、以前から適応策の法制化を求める意見はあったものの、法制化には至りませんでした。
 大臣は、さきの衆議院の本会議で、その後、機運が高まったため本法案の提出となったと答弁していますが、一度法制化をしないという判断をし、さらに、現行の計画に伴うフォローアップは去年十月に初めて行われたばかりです。そうした中での法案提出は、少し急な印象も受けます。なぜこの時期に法制化するのか、そして、その立法事実について、大臣に改めて伺いたいと思います。
 また、地球温暖化対策については地球温暖化対策推進法があり、温室効果ガスの排出削減に向け、削減目標の達成に向けた取組が現在進められています。地球温暖化は人為的な温室効果ガスの排出による影響の可能性が極めて高いというのが政府の立場ですので、既に制定されている地球温暖化対策推進法は同様の考えが反映されています。
 今回、気候変動に対しても人為的な影響によると考えるのであれば、地球温暖化対策推進法の改正でも対応が可能であったと思いますが、今回新たな法案として提出したのはなぜか、環境大臣、お答えください。
 本法案では、適応計画の見直しは気候変動影響評価などを勘案して検討を加え、必要があると認めるときは速やかにこれを変更しなければならないとあります。その一方で、気候変動影響評価はおおむね五年ごとに行うと規定されています。影響評価がおおむね五年ごとに行われるのであれば、その結果を踏まえ、速やかに適応計画を変更することが必要なはずです。
 あらかじめ計画変更の目安となる期間を規定しておくべきと考えますが、法文上、計画の見直し時期と影響評価が連動されていない理由はなぜでしょうか。また、気候変動影響評価と適応計画の見直しについてはどのような関係性を想定しているのでしょうか。大臣、具体的にお答えください。
 次に、適応計画に対するフォローアップ、すなわち進捗管理の在り方について質問いたします。
 現行の適応計画について、去年十月に行われた進捗管理の結果を見ると、事業を実施する省庁による自己評価に近い内容になっています。イギリスでは第三者委員会によって進捗管理が行われていますが、我が国においても、関係省庁による連絡会議の場ではなく中央環境審議会を関与させるなど、専門性と客観性を担保した上で進捗管理を進めるべきではないでしょうか。大臣の御所見を伺います。
 次に、適応計画の評価手法について質問いたします。
 おととしまとめられた諸外国における適応計画の進捗管理等調査報告書では、調査対象の英独仏米韓の五か国について、進捗管理に必要な具体的な指標の検討とこれを用いた評価の試行が進みつつあることが明らかになった、このように報告されています。そして、我が国の実態に即した実効性ある方法を検討していくことが重要と報告書の結びにあります。
 事業効果が明らかでない、費用対効果の薄い公共事業が気候変動対策事業と位置付けられて進められないためにも、評価手法をどのように開発していくつもりなのか、環境大臣にお答え願います。
 続いて、国立環境研究所について伺います。
 本法案では、国立環境研究所の業務として、地方公共団体などに対し、適応策に関する技術的助言その他の技術的援助が規定されています。これは、適応策に関する科学的知見が十分でない地方公共団体が地域気候変動適応計画を策定する際などに具体的なアドバイスを与えるための規定と受け止めますが、どのような項目や場面での援助を想定しているのでしょうか。
 また、国立環境研究所の業務量はこれまで以上に増加することが予想されます。人員や体制などは見直していくつもりなのか。その一方、国立環境研究所全体としては、業務が肥大化しないような工夫も求められます。
 独立行政法人の業務効率化の観点からも、どのような措置を考えているのか、併せて伺いたいと思います。
 続いて、地方公共団体における取組について質問いたします。
 本法案では、都道府県及び市町村は、それぞれの区域について適応計画を策定するよう努めることとされています。
 現状でも、都道府県や政令指定都市を中心に適応計画を定めているところは増えていますが、中身にはばらつきがあります。国として、今後、内容について助言や指導することもあると考えているのか、お伺いいたします。
 気候変動の影響は地域により大きく異なります。このため、地域ごとにきめ細かな適応策の検討が不可欠となりますが、自治体の人的体制は十分ではなく、知見の蓄積も必要だと考えられます。このため、財政支援も含め、今後更なる支援が求められると思いますが、どのようにお考えでしょうか、大臣の御所見を伺います。
 自治体に対しては、国立環境研究所の地域版ともいうべき地域気候変動適応センターを設けるとされています。これは、どのような組織をイメージしているのか。また、同センターを組織できない場合は、市町村レベルであっても国立環境研究所がその役割を担うことになるのか、併せて大臣のお考えを伺いたいと思います。
 気候変動は地球全体の問題であり、一国の取組だけではなく、世界各国との協働が欠かせません。アメリカや中国における協力体制への参画が見えにくい中、気候変動適応に向けた対策を着実に進めている先進各国と相互の知見を共有することがとても大切です。
 日本維新の会は、国内の対策に加え、アジアや太平洋地域における気候変動の影響にも深く関心を持っています。環境をより安定なものにすべく、努力してまいりますことをお約束して、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣中川雅治君登壇、拍手〕
#24
○国務大臣(中川雅治君) 片山議員から十一問御質問いただきました。
 まず、法制化の時期及び立法事実、法制化の必要性についてのお尋ねがありました。
 気候変動の影響は様々な分野において全国各地で現れており、今後更に深刻化するおそれがあります。このため、将来の気候変動の影響に関する科学的知見に基づき、適応策を充実強化することが重要です。
 こうした認識の下、政府においては、平成二十七年に気候変動影響評価の報告書を取りまとめました。その上で、適応計画を閣議決定し、本計画の下で各省庁が適応策を実施してきているところです。さらに、平成二十八年には適応の情報基盤である気候変動適応情報プラットフォームを構築し、平成二十九年には適応計画のフォローアップを行ってきました。
 こうした取組を着実に進めてきた結果として、今般、我が国の適応策を法的に明確に位置付け、国のみならず、地方公共団体、事業者、国民と連携協力して適応策を更に強力に推進するため、本法案を国会に提出し、御審議いただくこととしたものです。
 次に、地球温暖化対策推進法の改正ではなく、新たな法案とした理由についてお尋ねがありました。
 地球温暖化対策推進法は、国、自治体、事業者等の各主体による省エネや再エネなどの温室効果ガスの排出削減対策の取組を推進するものです。一方、本法案は、気候変動影響に対応して、防災、農業等の各分野におけるリスク回避、軽減の取組を後押しするものであります。
 このように、両者は法律の性格や施策体系が異なるため、適応策の重要性に鑑み、地球温暖化対策推進法とは別に新法として法案を作成し、国会に提出したものです。
 パリ協定及び地球温暖化対策推進法の下で地球温暖化を防止する緩和策に全力で取り組むことはもちろんのこと、本法案の下、気候変動影響に対する適応策を充実強化させ、緩和策と適応策の二つを車の両輪として進めてまいります。
 次に、適応計画の見直し時期についてのお尋ねがありました。
 本法案では、気候変動影響に関する最新の科学的知見を踏まえ、おおむね五年ごとに気候変動影響の評価を行うことを規定するとともに、この評価結果を勘案し、必要に応じて気候変動適応計画を見直すことを規定しています。
 このように、気候変動適応計画の見直しは、おおむね五年ごとに行う気候変動影響評価と連動することとしておりますが、それ以外にも、適応策の進捗状況など、その他の事情を勘案して計画を見直すこともあることから、必要な時期に柔軟に見直すことができる規定としております。
 次に、気候変動影響評価と適応計画の見直しの関係性についてお尋ねがありました。
 適応策は気候変動影響に関する科学的知見に基づき推進していくことが重要であり、本法案では、最新の科学的知見を踏まえて気候変動影響評価を行うこととしております。
 気候変動影響評価では、例えば、将来の気温や降水量の変化、農作物の品質への影響、動植物の分布域の変化等、最新の科学的知見を盛り込むこととしています。
 このように、気候変動影響に関する最新の科学的知見が盛り込まれた気候変動影響評価の結果を踏まえて、必要となる対策を盛り込み、気候変動適応計画の充実強化を図ることを想定しています。
 次に、気候変動適応計画のフォローアップについてお尋ねがありました。
 本法案に基づく気候変動適応計画については、関係省庁の連携の下、定期的に施策の進捗状況のフォローアップを行っていくこととしており、その結果や最新の科学的知見に基づく気候変動影響の評価の結果を踏まえながら気候変動適応計画を見直していきたいと考えています。
 施策の進捗状況を踏まえた気候変動適応計画のフォローアップや見直しに当たっては、関係省庁の連絡会議の場のみならず、中央環境審議会などの関係審議会等を通じた様々な専門家、有識者からの意見聴取等を通じて、専門性と客観性を担保しながら進めていきたいと考えています。
 次に、評価手法の開発についてのお尋ねがありました。
 気候変動適応計画の効果的な推進のためには、それぞれの施策が気候変動の影響による被害の回避、軽減にどれだけ貢献したのかなど、適応策の効果を定量的に把握、評価していくことが重要です。
 しかしながら、適応策の効果を把握、評価する手法は、適切な指標の設定が困難であること、適応策の効果を評価するには長い期間を要すること等の課題があり、諸外国においても具体的な手法はまだ確立されておりません。
 このため、本法案では、政府は、気候変動適応の進展の状況を的確に把握し、及び評価する手法を開発する旨規定しております。
 環境省としては、諸外国の検討状況の情報収集や調査研究を推進するとともに、地方公共団体や民間事業者と連携し、それぞれの具体的な適応の取組の効果について、可能な限り定量的な指標をもって評価できるよう、しっかりと事例を集めながら、適応策の効果を把握、評価する手法の開発に努めてまいります。
 次に、国立環境研究所の技術的助言等についてお尋ねがありました。
 本法案においては、適応の情報基盤の中核を担う国立環境研究所が、気候変動の影響に関する科学的情報の収集、分析、提供等を行うとともに、地方公共団体の計画策定に係る技術的助言等を行うことを規定しております。
 今後、地方公共団体が気候変動の影響の評価を行う場面において、地域の農業や生態系などの具体的な項目の影響予測に関する技術的助言を行うことや、適応計画の策定をする場面において適応策の優良事例についての情報を提供するなど、国立環境研究所が技術的サポートをしていくことを想定しており、環境省としてもその取組を支援してまいります。
 次に、国立環境研究所の体制と業務効率化についてのお尋ねがありました。
 国立環境研究所については、これまでも、独立行政法人通則法に基づき、業務運営の効率化に関する事項を含む中長期目標の策定、中長期計画の認可等を通じ、継続的な業務の見直し等により、効率化に努めてまいりました。
 本法案に基づいて新たな業務を着実に進めるため、国立環境研究所の組織、人員を含め、必要な体制の整備を進めてまいります。
 本法案により新たに追加される業務についても、中長期目標や計画の改正等を通じ、継続的に業務の効率化に努めてまいります。
 次に、地方公共団体の適応計画への助言や指導についてのお尋ねがありました。
 地方公共団体における適応計画に関する計画は、現在、四十三都道府県、十八政令指定都市、さらには、それ以外の一部の市町村や特別区においても策定されているものと承知しております。
 地方公共団体においては、既存計画に適応策の重要性を記載するなどの対応が進んでいる一方で、具体的な適応策の検討はこれからの段階であるところが多いため、国として、地方公共団体の取組をより一層後押ししていくことが必要だと考えております。
 こうした観点から、本法案では、国立環境研究所による気候変動の影響に関する情報の提供等を通じて、地方公共団体に対する技術的助言を行う旨を規定しております。
 環境省としても、職員が各地域に足を運び本法案に関する説明会を開催するなど、地方公共団体の自主的な取組を尊重しつつ、計画の一層の充実強化に必要な後押しを行ってまいります。
 次に、地方公共団体への支援についてのお尋ねがありました。
 地域の実情に応じた適応策を進めていくためには、地域における人材や知見の充実が重要です。
 このため、環境省は、農林水産省、国土交通省と連携し、地域における気候変動影響の将来予測に関する調査や科学的知見に基づく適応策の検討を進めることなどにより、地方公共団体の取組を支援してきました。
 引き続きこのような支援を行っていくとともに、計画策定マニュアルの作成、提供、国立環境研究所による技術的サポート、広域協議会を通じた優良事例の共有や地域の関係者による連携協力の推進などを通じて、環境省としても、積極的に各地域に足を運びながら、地方公共団体における適応策の実施をしっかりと後押ししてまいります。
 最後に、地域気候変動適応センターについてのお尋ねがありました。
 地域気候変動適応センターは、国立環境研究所からの情報提供や技術的助言等を受けつつ、地域の適応策の推進のために情報の収集、分析、提供等を行う拠点となるものです。
 同センターは、既に活動を行っている地方公共団体の環境研究所や地域の大学などに地方公共団体が役割を付与することで、その活動を活性化していくことを想定しております。また、本法案においては、複数の地方公共団体が同一の機関を共同のセンターとして位置付けることも可能としております。
 市町村において同センターを確保できるまでの間は、環境省としても、都道府県等と協力を得つつ市町村への情報提供等に努めるとともに、国立環境研究所において可能な限り市町村の技術的サポートをすることとしております。
 環境省としては、市町村においても同センターの確保ができるよう、都道府県等とも連携しつつ、市町村や地域の研究機関等に積極的に働きかけてまいります。(拍手)
#25
○議長(伊達忠一君) これにて質疑は終了いたしました。
     ─────・─────
#26
○議長(伊達忠一君) 日程第一 不正競争防止法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。経済産業委員長浜野喜史君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔浜野喜史君登壇、拍手〕
#27
○浜野喜史君 ただいま議題となりました法律案につきまして、経済産業委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、我が国産業におけるデータの流通、共有及び利用を促進するため、事業者が相手方を限定して業として提供するデータを不正に取得する行為の差止め等を可能とし、また、日本工業規格を日本産業規格に改めるとともに、データ、サービス等に関する事項をその標準化の対象とするほか、特許権侵害訴訟等におけるインカメラ手続の導入等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、限定提供データに係る不正競争の具体的な内容及び国際的なルール整備の必要性、国際標準の獲得に向けた我が国の標準化戦略、中小企業の知財活用に向けた更なる取組の必要性等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終了し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して辰巳委員より反対する旨の意見が述べられました。
 次いで、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対して附帯決議を行いました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#28
○議長(伊達忠一君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#29
○議長(伊達忠一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#30
○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十三  
  賛成            二百十九  
  反対              十四  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#31
○議長(伊達忠一君) 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時五十八分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト