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2018/07/04 第196回国会 参議院 参議院会議録情報 第196回国会 本会議 第32号
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2018/07/04 第196回国会 参議院

参議院会議録情報 第196回国会 本会議 第32号

#1
第196回国会 本会議 第32号
平成三十年七月四日(水曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第三十三号
    ─────────────
  平成三十年七月四日
   午前十時 本会議
    ─────────────
 第一 健康増進法の一部を改正する法律案(閣
  法第四七号)(趣旨説明)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 議事日程のとおり
     ─────・─────
#3
○議長(伊達忠一君) これより会議を開きます。
 日程第一 健康増進法の一部を改正する法律案(閣法第四七号)(趣旨説明)
 本案について提出者の趣旨説明を求めます。厚生労働大臣加藤勝信君。
   〔国務大臣加藤勝信君登壇、拍手〕
#4
○国務大臣(加藤勝信君) ただいま議題となりました健康増進法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
 我が国では、平成十五年以来、健康増進法により、多数の者が利用する施設を管理する者に受動喫煙の防止措置を講じる努力義務が設けられ、これまで一定の成果を上げてきました。しかし、依然として多くの国民がこうした施設において受動喫煙を経験している状況にあり、二年後の東京オリンピック・パラリンピックを一つの契機として国民の健康増進を一層図るためには、受動喫煙対策を更に強化していくことが必要です。
 このため、望まない受動喫煙の防止を図る観点から、多数の者が利用する施設等について、その区分に応じ、当該施設等の一定の場所を除き喫煙を禁止するとともに、当該施設等の管理権原者が講ずべき措置等について定めることとし、この法律案を提出いたしました。
 以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。
 第一に、国及び地方公共団体は、望まない受動喫煙が生じないよう、受動喫煙を防止するための措置を総合的かつ効果的に推進するよう努めなければならないこととします。
 第二に、多数の者が利用する施設等を第一種施設、第二種施設、喫煙目的施設及び旅客運送事業自動車等に区分して喫煙可能な場所を定め、何人も、その場所以外の場所で喫煙をしてはならないこととします。
 また、これらの施設等の一部の場所において、厚生労働省令で定める基準に適合した室等を専ら喫煙をすることができる場所として定めることができることとし、当該場所を定めるときは、必要な事項を記載した標識を掲示しなければならないこととします。
 第三に、多数の者が利用する施設等の管理権原者等は、喫煙禁止場所に喫煙器具及び設備を設置してはならないこととし、喫煙可能な場所に二十歳未満の者を立ち入らせてはならないこととします。
 第四に、現に存する飲食営業が行われている施設のうち、一定の要件を満たす施設については、受動喫煙の防止に関する国民の意識や当該施設における受動喫煙を防止するための取組の状況を勘案して別に法律で定める日までの間、当該施設の管理権原者は、当該施設の屋内の全部又は一部の場所を喫煙をすることができる場所として定めることができることとし、当該場所を定めるときは、必要な事項を記載した標識を掲示しなければならないこととします。
 第五に、第二種施設等の管理権原者は、加熱式たばこによる受動喫煙が人の健康に及ぼす影響に関する科学的知見に鑑み、当分の間、当該施設等の屋内の一部の場所のうち、厚生労働省令で定める基準に適合した室を加熱式たばこのみの喫煙をすることができる場所として定めることができることとし、当該場所を定めるときは、必要な事項を記載した標識を掲示しなければならないこととします。
 最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、平成三十二年四月一日としています。
 以上が、この法律案の趣旨でございます。(拍手)
    ─────────────
#5
○議長(伊達忠一君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。石井みどり君。
   〔石井みどり君登壇、拍手〕
#6
○石井みどり君 自由民主党の石井みどりです。
 私は、自由民主党・こころを代表し、ただいま議題となりました健康増進法の一部を改正する法律案について、加藤厚生労働大臣に質問いたします。
 私は、社会人となって以来、歯科医師として公衆衛生の向上に医療人の立場で尽くしてまいりました。そして、平成十九年から十一年間、立法府に身を置き、歯科口腔保健の推進に関する法律など、公衆衛生の向上に資する立法に尽力してきました。
 本法案の内容をもって受動喫煙対策とすることは、医療人の立場からすると反対というのが偽らざる気持ちです。一方で、良識の府である参議院の自由民主党議員の立場からすると、この内容すら法制化できないのは、もっと反対です。
 すなわち、本法案は、まずは二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックを目指しての受動喫煙対策の第一歩であり、見直し規定にあるとおり、その先にある更なる対策を目指さなくてはなりません。
 公衆衛生の王道として、本法案に加え、第三期がん対策推進基本計画の着実な実践に際し、歯科医療や口腔保健といった知見や手法も組み合わせながら、受動喫煙対策を不断の努力で、かつそのための体制を組んで進めるべきであることを立法府の立場から強く求めるものであり、医療人として私自身が貢献することをお誓い申し上げるものです。
 この前提に立って、本法案について何点かお伺いいたします。
 まず、飲食店における取扱いについてです。
 厚生労働省の国民健康・栄養調査では、飲食店において過去一か月間に受動喫煙に遭遇した非喫煙者は四二%余りとなっております。飲食店は国民が日々利用する施設であり、その対策は極めて重要な論点です。
 本法案では、望まない受動喫煙をなくすという観点から、飲食店についても原則屋内禁煙とし、喫煙専用室内での喫煙のみ認めることとされています。
 一方で、本法案では、既存の飲食店のうち経営規模の小さい事業者が運営するものについては、一定の経過措置が設けられています。新たに開設する店舗は原則屋内禁煙ですから、段階的に受動喫煙対策が進むと考えておりますが、この経過措置を設けた趣旨や具体的な範囲について、厚生労働省の考えを改めてお聞かせください。
 また、この既存の小規模飲食店についての経過措置は、別に法律で定める日までの間の措置とされています。望まない受動喫煙をなくす観点からは、経過措置の期限はできるだけ明確にする必要があります。政府としては、この別に法律で定める日までの間についてどのような考え方で設定することとなると考えているのか、明確な答弁を求めます。
 次に、近年、その喫煙者が急速に増えているとされる加熱式たばこについてお伺いします。
 この新たなタイプのたばこも、その主流煙にニコチン等の有害物質が含まれていることは明らかです。国民を健康被害から守るためには、どこでも喫煙できるなどということがあってはなりません。
 今回の法案では、加熱式たばこについては紙巻きたばことは異なる規制の在り方となっておりますが、改めてその趣旨や内容について伺います。
 また、加熱式たばこは、発売から数年程度しかたっておらず、その知見もいまだ不十分です。政府は速やかにその健康影響に関する調査を推進すべきであり、法案でも、調査研究を推進する旨の規定が設けられています。この調査研究について、いつ頃までを目途に行うのか、併せてお伺いします。
 次に、二十歳未満の方や患者など、受動喫煙による健康影響が大きい方が主たる利用者となる学校、病院等の取扱いについて伺います。
 昨年三月に厚生労働省が公表した対策案では、学校、病院等については、屋内、屋外にわたって全面禁煙となる敷地内禁煙とされています。
 しかし、今回の法案では、同じ敷地内禁煙という言葉は使われておりますが、特定屋外喫煙場所、すなわち屋外で受動喫煙を防止するために必要な措置がとられた場所に喫煙場所を設置できるとされています。厚生労働省の説明では、敷地内全面禁煙の場合に、施設外での喫煙に伴う近隣施設等との摩擦などを理由としてこの例外を設けたものと聞いています。
 しかし、既に敷地内禁煙を達成している学校、病院等において、これまでの受動喫煙対策が後退することが決してあってはなりません。政府としての対応を伺います。
 また、特定屋外喫煙場所の設置に当たっては、子供や患者などが望まない受動喫煙にさらされぬよう、子供や患者への配慮が必要となると考えますが、政府の見解を伺います。
 最後に、屋外の規制の在り方について伺います。
 今回の法案では、望まない受動喫煙を防止する観点から、多数の方が利用する施設の屋内について原則禁煙とし、屋外については、学校、病院等の施設の敷地内を除き、喫煙は禁止されていません。しかし、屋内での原則禁煙が進むと、屋外で喫煙する方がこれまで以上に増え、屋外での受動喫煙の危険性が高まるおそれがあります。法案では配慮義務が規定されているだけで、屋外での受動喫煙の被害が懸念されます。
 そこで、今回の法案に合わせて、公衆喫煙所などの屋外の分煙施設等の整備などの取組を進めることで、国民が安心して屋外を歩けるとともに、屋内での受動喫煙対策を一層後押しすることになるのではないでしょうか。政府の見解を伺います。
 受動喫煙による死亡者数は、年間一万五千人と言われています。国民の命と健康を守るため、受動喫煙対策を早急に講ずることが必要であり、これ以上の遅れは許されません。政府に対し、今回の法案だけでなく、普及啓発などの総合的な対策をこれまで以上に力強く進めていただくことを要望し、私からの質問といたします。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣加藤勝信君登壇、拍手〕
#7
○国務大臣(加藤勝信君) 石井みどり議員にお答えをいたします。
 飲食店の経過措置についてのお尋ねがありました。
 今般の法案では、飲食店を含む多数の者が利用する施設は原則屋内禁煙となり、喫煙を認める場合には喫煙専用室等の設置が必要となります。
 その際、既存の飲食店のうち経営規模が小さい事業者が運営するものについては、直ちに喫煙専用室等の設置を求めることが事業継続に影響を与えると考えられることから、これに配慮し、一定の猶予措置を講じることとしたものであります。
 この経過措置の具体的な範囲については、今申し上げた考えに沿って、中小企業基本法や既存の県条例等を参考に、個人又は資本金五千万円以下の中小企業であって、客席面積百平米以下であるものとしています。
 経過措置の期限についてのお尋ねがありました。
 既存の特定飲食提供施設に係る経過措置の期限である別に法律で定める日については、現時点において具体的に想定しているものではありませんが、本法案の施行後、受動喫煙防止に関する国民の意識や、既存の特定飲食提供施設における受動喫煙防止のための取組の状況を勘案して決めることとしております。
 加熱式たばこについてのお尋ねがありました。
 加熱式たばこについては、その主流煙に健康に影響を与える物質が含まれていることは明らかですが、現時点の科学的知見では、受動喫煙による将来的な健康影響を予測することは困難であります。
 このため、紙巻きたばこと同様の規制は行わないものの、仮に将来、受動喫煙による健康影響が明らかになった場合には大きな問題となることなどを踏まえ、喫煙専用室又は加熱式たばこ専用の喫煙室内でのみ喫煙を認めることとしております。
 また、加熱式たばこについては、受動喫煙を受けてから健康影響が生じるまでには、比較的短期間で症状が現れる呼吸器系疾患では数年程度である一方、肺がんでは二十年から三十年掛かると想定されております。引き続き研究に取り組み、その結果に基づいて必要な対応を検討してまいります。
 学校、病院等における受動喫煙対策についてのお尋ねがありました。
 今回の法律の施行に当たっては、受動喫煙対策を一層強化するという法案の趣旨を踏まえ、関係省庁とも連携の上、学校や病院等に対し、通知等でこれまでの取組が後退することのないよう周知徹底してまいります。
 また、お尋ねの特定屋外喫煙場所の設置に当たっては、患者や子供が受動喫煙にさらされることのないよう、例えば施設の利用者が通常立ち入らない場所に設置するなど、必要な措置の詳細を省令でお示しすることとしております。
 屋外の分煙施設の整備についてのお尋ねがありました。
 今回の法案では、屋外については禁煙に関する規制は設けておりませんが、屋外であっても、多数の者が通行する場所など、近くを通る非喫煙者が容易に煙にさらされるような環境を喫煙場所とすることは望ましいとは言えません。
 また、本法案では、国及び地方公共団体に対して、望まない受動喫煙を防止するための措置を総合的かつ効果的に推進するよう努める責務を課すこととしております。
 このため、屋外における望まない受動喫煙を防止する環境を迅速に整備するため、地方自治体が取り組む公衆喫煙所などの屋外の分煙施設の整備に対し地方財政措置による支援を行うこととしており、これにより、屋内、屋外にわたって対策を推進していきたいと考えております。
 以上です。(拍手)
    ─────────────
#8
○議長(伊達忠一君) 里見隆治君。
   〔里見隆治君登壇、拍手〕
#9
○里見隆治君 公明党の里見隆治です。
 私は、公明党を代表し、ただいま議題となりました健康増進法の一部を改正する法律案について、加藤厚生労働大臣に質問いたします。
 本法案の目的である受動喫煙防止は、待ったなしの喫緊の課題であります。喫煙をしない方々の望まない受動喫煙による健康被害をこれ以上放置するわけにはまいりません。また、明年のラグビーワールドカップ、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの開催を見据え、速やかに国際社会で通用する仕組みを整えることが重要であります。
 受動喫煙対策を前進させ、人々の健康を守り、また、国際社会に日本の取組を示すためにも、早急に実りある審議を行い、一日も早く本法案を成立させるべきと考えます。
 まず、本法案では原則屋内禁煙と喫煙場所を設定する場所のルールを定めておりますが、このような場所とは別の角度で、人に即した受動喫煙対策が徹底できるのかが重要な視点と考えます。
 例えば、法案では、喫煙可能な場所には二十歳未満の者を立ち入らせてはならないとされているものの、どの程度実効性を持たせることができるのか。また、妊婦や患者など健康上の問題を抱える方々に対しても特段の配慮が必要です。
 こうした受動喫煙の影響が大きい方々への対応について、厚生労働大臣の御所見をお伺いいたします。
 本法案では、喫煙可能な場所がある施設の従業員の受動喫煙を防止するため、関係者に受動喫煙を防止するための措置を講ずる努力義務等を設けた上で、対応の具体例を国のガイドラインにより示して助言、指導を行うとともに、助成金等により、その取組を支援するとしております。
 しかしながら、従業員の健康への配慮という観点から十分な対応が取られるのでしょうか。本来、従業員を雇う事業主は、労働安全衛生法で定められているとおり、労働災害を防止し、職場における従業員の安全と健康を確保する義務を有しております。
 労働安全衛生法上は努力義務だとしても、各自治体の取組とも連携をしつつ、従業員への受動喫煙防止対策の実効性をより高めていくべきと考えますが、厚生労働大臣の御所見をお伺いいたします。
 受動喫煙防止対策については、中小零細企業の皆様から、その経営への負担等への影響に関する不安の声も伺っております。
 喫煙専用室等の設置費用などで、事業者が経営に困ることがあってはなりません。こうした負担を軽減すべく、助成金や税制上の措置等を有効に使い支援する必要があると考えますが、国としてどのように支援をされるのか、お伺いをいたします。
 本法案では、喫煙可能な場所を定めるときは、必要な事項を記載した標識の掲示が義務付けられておりますが、入店前に十分認識できるよう、分かりやすい標識のモデルや掲示場所を早急に示すことが必要です。また、増加を続ける外国人の方々も念頭に置けば、禁煙を表すピクトグラムを作成するなど、言語以外でも分かりやすい標識が求められます。
 さらに、屋内、屋外にわたる標識の掲示が適切に行われるよう、国は、屋外を含め条例を設けている自治体と連携をして対処すべきと考えますが、これら標識の掲示についてどのように取り組まれるか、厚生労働大臣にお伺いいたします。
 去る六月二十七日、東京都議会では、従業員を使用している飲食店内を原則屋内禁煙とするなど、国よりも厳しい上乗せ規制を含む条例が可決、成立をいたしました。条例は、国の制度を考慮した上で、オリンピック・パラリンピック開催地としての責任感の下で作られた意欲的なものであり、その取組を尊重したいと考えます。
 この東京都条例を受けて、二〇二〇年を見据え円滑に受動喫煙防止対策を推進していくには、国と東京都が十分に連携協力していく必要があると考えますが、いかがでしょうか。
 こうした受動喫煙の防止に向けた独自の取組を推進しているのは東京都だけではありません。例えば、愛知県では、受動喫煙防止対策を推進するために禁煙を行っている施設を受動喫煙防止対策実施施設として認定をし、そのデータベースをウエブページで公表しております。その名もタバコダメダスであります。また、愛知県武豊町では、製薬会社と連携協力し、禁煙や受動喫煙防止などの啓発活動を行い、住民の健康づくりを推進するとしております。
 こうした取組は、受動喫煙の防止だけではなく、喫煙率の低下など国民の健康増進、さらに、受動喫煙防止の社会的機運の醸成にもつながると考えます。是非このような自治体独自の取組を国としても後押ししていただきたいと考えますけれども、厚生労働大臣の御所見をお伺いいたします。
 国と各自治体が連携協力しつつ、飲食店等における標識の掲示を含め、受動喫煙防止対策を現場で徹底し、確実に実施するために鍵となるのは保健所の体制整備であります。
 今後、業務量の増加が見込まれる中で、保健所の権限強化、体制充実を図るべきと考えますが、厚生労働大臣の御所見をお伺いいたします。
 本法案は、二年後の四月一日まで三段階に分けて施行されることになっております。健康に直結することですから速やかに施行すべきと考える一方、事業者のもろもろの準備を考えるとやむを得ない面もあると考えます。
 施行準備を可及的速やかに進めつつ、その上で、助成金の補助率の引上げや税制上の優遇措置など、中小事業者の負担軽減策は既に準備されておりますので、これを積極的に活用し、対策に取り組むことのできる事業者から、できる限り早期の取組を促していくべきと考えます。
 そのためにも、参議院における実りある審議を行い、一日も早く本法案を成立させるべきであります。
 その上で、受動喫煙防止のための迅速かつ的確な取組を政府に求め、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣加藤勝信君登壇、拍手〕
#10
○国務大臣(加藤勝信君) 里見隆治議員より御質問を頂戴いたしました。
 受動喫煙の影響が大きい方々への対応についてのお尋ねがありました。
 今回の法案では、二十歳未満の者、患者、妊婦が主たる利用者となる施設等は受動喫煙対策をより一層高めた敷地内禁煙とすること、喫煙可能な場所への二十歳未満の者の立入りを禁止することにより、受動喫煙による健康影響が大きい方々への配慮を行っております。
 こうしたルールについて広く国民に理解いただけるよう周知徹底を図っていくことが必要であり、法案が成立した際には、妊婦、患者、子供等に受動喫煙による健康影響が大きいことを含めて、広く国民に周知してまいります。
 従業員の受動喫煙対策についてのお尋ねがありました。
 今般の改正案は、事業場を含めた公共の施設において原則屋内禁煙を実施するものであります。この効果は事業場内で働く労働者についても及ぶことから、労働安全衛生法において、重ねて労働者の受動喫煙を防止するための措置義務を事業者に課す必要はないとは考えております。
 一方、労働安全衛生法では、労働者の受動喫煙を防止するため、事業場における適切な措置を講ずるよう努めることを事業者に求めております。今般の健康増進法の改正案を踏まえて、従業員の受動喫煙防止対策を強化していくことが重要であります。
 そのため、事業者等の対応の具体例をガイドラインで示すとともに、自治体とも連携したきめ細かな周知を図ることなどにより、実効性のある受動喫煙防止対策を推進してまいります。
 中小事業者が行う受動喫煙対策に対する支援についてのお尋ねがありました。
 今回の法案では、望まない受動喫煙をなくすとの考え方に基づき、全ての施設について原則屋内禁煙を実施することとしております。
 既存の飲食店のうち経営規模が小さい事業者が運営するものについて、事業継続への影響に配慮し、一定の猶予措置などを講じている以外は、喫煙を認める場合は喫煙専用室の設置が必要となります。
 このため、中小企業の事業主等が行う喫煙専用室の設置等に対し、予算措置による費用の助成や租税特別措置の活用による税負担の軽減により支援を行ってまいります。
 喫煙専用室等の標識についてのお尋ねがありました。
 本法案では、喫煙場所の特定を行うとともに、喫煙が可能となる場所に標識の掲示を義務付けることとしております。
 この標識については、外国人も含め、誰にでも分かりやすいものとする必要があると考えており、今後、モデル的な様式を省令などでお示しすることも含めて、よく検討してまいります。
 また、屋外を禁煙とする条例を制定されている自治体から標識の内容について御意見を伺うなど、各自治体とも引き続きよく連携をし、混乱がないようにしてまいります。
 東京都の受動喫煙防止条例についてのお尋ねがありました。
 今回の法案においては、各自治体の条例において法律に上乗せの規制を課すことは制度としてあり得るものであり、法案の中でも、地方自治体は受動喫煙対策を総合的かつ効果的に推進するよう努める責務を有することとしております。
 こうした中、東京都におかれては、オリンピック・パラリンピックの開催都市としてのお立場から、受動喫煙に関する条例についての内容を検討され、先般、条例が成立されたものと承知をしております。
 御指摘いただいたとおり、政府としては、受動喫煙対策を円滑に進めるため、東京都を始めとする関係自治体と引き続きよく協力連携してまいります。
 自治体の受動喫煙対策に対する支援についてのお尋ねがありました。
 受動喫煙対策については、本法案による規制に加えて、各種支援策の推進、普及啓発の促進など、総合的かつ実効的な取組を進めることが重要であります。本法案においても、地方自治体は受動喫煙対策を推進する責務を有することとしており、各自治体には普及啓発などに積極的に取り組んでいただきたいと考えております。
 国としても、予算補助による支援を通じて自治体の取組を推進し、国、自治体が一丸となって受動喫煙防止に向けた機運を醸成できるよう取り組んでまいります。
 保健所の体制についてのお尋ねがありました。
 本法案において、保健所は新たに、特定施設等の管理権原者等に対する受動喫煙を防止するために必要な指導、助言、喫煙禁止場所において喫煙器具又は設備を設置している場合に撤去等の措置を求める勧告、命令、これらに係る立入検査などの業務を担うこととしております。
 こうした業務を円滑に進めていくためには保健所の体制を整備していく必要があり、そのための支援については、今後、自治体の意見も伺いながら、関係省庁と調整をして進めてまいります。
 以上であります。(拍手)
    ─────────────
#11
○議長(伊達忠一君) 浜口誠君。
   〔浜口誠君登壇、拍手〕
#12
○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。
 会派を代表し、健康増進法の一部を改正する法律案に質問いたします。
 質問の前に一言申し上げます。
 六月十九日、加計学園の加計理事長が記者会見を行いました。会見時間も二十五分程度と短い時間であり、獣医学部新設に伴う一連の疑惑に対しては全く不十分な説明だったと思います。
 また、安倍総理は、昨年七月の衆議院予算委員会で、加計理事長から新しい学部や学科の新設に挑戦していきたいとの趣旨の話は聞いたことがあると答弁をしておりますが、加計理事長は、獣医学部の話は総理にしていないと記者に答えており、食い違いが生じています。この点だけでも、加計理事長に証人喚問に来ていただくことが必要不可欠であります。
 真実は一つです。安倍総理が加計理事長の証人喚問に逃げ腰なのは、うそやごまかしで隠された事実が白日の下にさらされるのを避けるためと思われても仕方ありません。そうでなければ、正々堂々、ちゅうちょなく加計理事長の証人喚問を行うべきです。加計理事長の証人喚問を強く求めます。
 それでは、以下、加藤厚生労働大臣に質問いたします。
 平成二十八年国民健康・栄養調査によると、習慣的に喫煙をしている人の割合は一八・三%であり、国民の約八割以上が非喫煙者です。他方、非喫煙者の四二・二%が飲食店で、三〇・九%が職場で受動喫煙に遭っている実態にあります。また、国立がん研究センターによると、受動喫煙に遭っている者は、そうでない者に比べて肺がんになるリスクが約一・三倍高まるとしています。世界的な視点では、WHOは、二〇一七年五月時点で、毎年約八十九万人の非喫煙者が受動喫煙により死亡していること、二〇〇四年に受動喫煙で死亡した者のうち二八%が児童であったと報告をしています。
 日本や世界の状況を踏まえ、受動喫煙防止に対する大臣の所見をお伺いをいたします。
 受動喫煙防止対策は、健康増進法や労働安全衛生法に規定されております。しかし、労働安全衛生法第七十一条で受動喫煙防止のための設備の設置促進が国の努力義務とされているほかは、受動喫煙防止対策のため国及び地方公共団体が取り組むべき施策について法律に定められておりません。一方、改正案では、望まない受動喫煙が生じないよう、受動喫煙を防止するための措置を総合的かつ効果的に推進するよう努めることが求められます。
 国や地方公共団体は、取組の実効性を高めるために具体的にどのような取組を行っていくのか、答弁願います。
 昨年三月には、厚労省から「受動喫煙防止対策の強化について(基本的な考え方の案)」が公表されました。今回の改正案と昨年三月の当初案を比較すると、学校、病院といった第一種施設では、敷地内全面禁煙だったのが敷地内に屋外の喫煙場所の設置が可能となり、飲食店では、面積が三十平米以下の小規模なバー、スナック等に限定をして適用除外と言われていたものが、客席面積百平米以下の個人又は中小企業が経営する既存の飲食店が適用除外となり、大幅な緩和となりました。
 なぜ当初案から規制が大きく後退したのか。衆議院本会議で大臣は、当初案公表以降、経過措置の範囲などをめぐり、政府・与党内でなお調整を要する状況が続いていたと答弁されていますが、より具体的にどのような議論があったのか、なぜ規制を緩和したのか、御説明をお願いします。
 また、東京都は政府案よりもより規制を強化した条例を段階的に施行していく計画になっておりますが、東京都の条例に対する見解もお聞かせください。
 改正案では、喫煙可能場所への二十歳未満の者は立入禁止となっていますが、実際には、喫煙可能な場所に出入りする一人一人の年齢を確認することは現実的ではありません。他方、管理権原者等が二十歳未満の者を喫煙可能な場所に立ち入らせた場合の罰則の適用もない中で実効性ある対策をどのように行っていくのか、答弁願います。
 また、従業員の受動喫煙防止対策として、受動喫煙を防止するための措置を講ずる努力義務とともに、従業員の募集を行う者に対しては、受動喫煙対策状況を募集や求人の際に明示することが義務化される予定です。しかし、現状としては、高校生のアルバイトに関する調査では、六割の高校生が労働条件通知書等を交付されておらず、また、労働条件について口頭でも具体的な説明を受けた記憶がない学生が約二割に上ると報告をされています。こうした実態を踏まえ、従業員を受動喫煙から守るためにどのように対応していくのか、見解を求めます。
 望まない受動喫煙の一つとして職場等で起こりがちなのが、上司からの誘いや職場の懇談会で、受動喫煙を望まない者を喫煙可能な飲食店等に連れていく、いわゆる嫌々受動喫煙と言われる実態があるのも事実です。上司や職場の同僚との人間関係に配慮し、なかなか断れないというケースも多いと思いますが、こうした望まない受動喫煙に対してどのように対処していくのか、見解を求めます。
 飲食店などで禁煙エリアで客などが喫煙した場合の対応について、衆議院厚生労働委員会で政府は、施設の利用者が喫煙禁止場所で喫煙をした場合、まずは施設の管理権原者等が喫煙の中止を求めること、これが原則、それでも改善されない場合、都道府県等の保健所に御連絡いただくと答弁していますが、現実問題として、違反者に対して指導や命令を行った上で悪質な場合に罰則まで適用できるのか、疑問視する意見もあります。こうした意見も踏まえ、違反者対応を具体的にどのように行っていくのか、お答えください。
 また、都道府県等の保健所が違反に対する住民等からの相談窓口となりますが、違反者への指導等を迅速に行うためには、保健所の要員や予算を増やす等の体制強化は必要不可欠と考えますが、見解を求めます。
 衆議院厚生労働委員会の参考人質疑では、加熱式たばこについて、紙巻きたばこ同様、規制すべきとの意見が出されました。また、WHOは、加熱式たばこもほかのたばこと同様に規制措置の対象にすべきと指摘しています。他方で、加熱式たばこは燃焼による煙が発生しないため、屋内環境に影響を及ぼさず、周囲の人の健康には実質的な影響を与えないとの意見もあります。今後、政府として、受動喫煙による健康被害の科学的根拠の確認も含め、加熱式たばこへの規制をどのように考えているのか、見解を求めます。
 平成二十四年に公表された第二次健康日本21には、喫煙に関して、「国は、受動喫煙防止対策、禁煙希望者に対する禁煙支援、未成年者の喫煙防止対策、たばこの健康影響や禁煙についての教育、普及啓発等に取り組む。」とされています。また、成人の喫煙率の目標は、平成三十四年度時点で一二%に設定されています。そこで、最新の成人喫煙率とその評価、たばこをやめたい人への禁煙支援の状況、未成年の喫煙防止対策の実施状況とその成果について答弁願います。
 たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約、FCTC条約が二〇〇五年に発効しております。この条約の第八条を履行するためのガイドラインには、屋内の職場及び屋内の公共の場は全て禁煙とすべきとされており、喫煙室のない屋内完全禁煙が求められております。FCTC条約第八条に基づく受動喫煙防止対策を推進するため、今後、政府として課題の整理や周知啓発などにどのように取り組んでいくのか、お答えください。
 最後に、私はたばこを吸いませんが、二〇一九年のラグビーワールドカップや二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、たばこを吸う人も吸わない人も、お互いへの理解を深め合い、受動喫煙のない日本社会を共につくり上げていきましょう。この思いを最後に申し上げ、質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣加藤勝信君登壇、拍手〕
#13
○国務大臣(加藤勝信君) 浜口誠議員にお答えを申し上げます。
 受動喫煙防止に対する所見についてのお尋ねがありました。
 受動喫煙による健康被害については、議員御指摘のとおり、累次の研究やWHOの報告などにより科学的に明らかになっております。このため、受動喫煙対策を強化するため、今回の法案により、多数の者が利用する施設等について原則屋内禁煙とする規制を設けることとしております。
 この法案は、我が国の受動喫煙対策について、これまで努力義務による自主的な対応によっていたものから、新たに設ける義務の下で段階的かつ着実に前に進めるものであり、その意義は大きいと考えております。
 国及び地方公共団体の責務についてのお尋ねがありました。
 今回の健康増進法の改正案では、国及び地方公共団体に対して、望まない受動喫煙を防止するための措置を総合的かつ効果的に推進するよう努める責務を課すこととしております。
 こうした規定に基づき、国民や施設の管理権原者などに対する受動喫煙による健康影響等についての周知啓発や、喫煙専用室等の設置に係る予算や税制を通じた支援措置、屋外における受動喫煙対策を行う自治体への支援などを行うことにより、国と地方公共団体が一丸となって受動喫煙対策に取り組んでまいります。
 昨年三月の厚生労働省案と今回の改正案の比較等についてお尋ねがありました。
 昨年三月に厚生労働省において、面積が一定規模以下のバー、スナック等を経過措置の対象とすることなどを内容とする基本的考え方の案を公表しましたが、経過措置の範囲など、望まない受動喫煙への対応をめぐり、政府・与党内での議論がまとまらなかったところであります。
 このため、今回の法案では、新たに開設する店舗は原則屋内禁煙、喫煙可能な場所への二十歳未満の方は立入禁止等とする一方、直ちに喫煙専用室の設置等を行うことが事業継続に影響を与えることが考えられる一定規模以下の飲食店には配慮を行うことが必要と考え、バーやスナックに限らず、経過措置を設けることとしております。この改正案は、受動喫煙対策が段階的に進む実効性のある案になっていると考えております。
 東京都の受動喫煙防止条例についてお尋ねがありました。
 今回の法案について、各自治体の条例において法律に上乗せの規制を課すことは制度としてあり得るものであり、法案の中でも、地方自治体は受動喫煙対策を総合的かつ効果的に推進するよう努める責務を有することとしております。
 こうした中、東京都におかれては、オリンピック・パラリンピックの開催都市としてのお立場から受動喫煙に関する条例についての内容を検討され、先般、条例が成立されたものと承知をしております。
 政府としては、受動喫煙対策を進める観点から、東京都を始めとする関係自治体と、その円滑な施行に向けて、引き続きよく協力連携してまいります。
 二十歳未満の方の立入りについてお尋ねがありました。
 本法案では、多数の方が利用する施設について、法律上、原則屋内禁煙とするとともに、喫煙可能な場所には健康影響が大きい二十歳未満の方の立入りを禁止することとしておりますが、二十歳未満の方の立入禁止については罰則は設けておりません。
 このため、まずは新しいルールを混乱なく社会に定着させていくことが重要であると考えており、二十歳未満の方の立入禁止という新しいルールも含め、広く国民に理解いただけるよう周知徹底を図ってまいります。その上で、問題がある事例については、各都道府県等に相談窓口を設置するなどして把握するとともに、個別に事業者に改善を促すことにより、こうした新しいルールの定着を図ってまいります。
 従業員への受動喫煙対策についてのお尋ねがありました。
 今回の法案では、望まない受動喫煙を防止するため、施設の類型、場所ごとに禁煙措置や喫煙場所の特定を行うとともに、喫煙可能な場所には掲示を義務付け、高校生などを含めた二十歳未満の立入りを禁止することとしております。
 その上で、既存の小規模飲食店など喫煙可能場所のある施設で働く従業員については、事業者等に対し従業員の受動喫煙を防止するための措置を講ずる努力義務規定を設けるとともに、対応の具体例を国のガイドラインで示すこと、事業主が求人を行う際の明示事項に職場における受動喫煙対策の状況を追加することなどにより、望まない受動喫煙が生じないように対応してまいります。
 いわゆる嫌々受動喫煙への対応についてのお尋ねがありました。
 本法案において、望まない受動喫煙を防止するため周囲の状況への配慮義務を課していることや、労働安全衛生法において事業主に労働者の受動喫煙防止の努力義務を課していることを踏まえ、受動喫煙を望まない方を喫煙可能な場所に連れていくことは避けるべきであることなどの留意事項をガイドラインとしてまとめ、自治体や経済団体などとも連携し、国民や企業、事業主にもしっかりと周知をしてまいります。
 このほかにも、受動喫煙による健康影響なども含めて広く国民に周知するなど、御指摘の嫌々受動喫煙を防止するための環境整備に努めてまいります。
 違反事例への対応及び保健所の体制についてお尋ねがありました。
 本法案においては、違反している事例があった場合には、保健所が指導や勧告、命令を行い、それでも改善が見られない場合については罰則を適用することとなります。こうした業務を円滑に進めていくためには保健所の体制を整備していく必要があり、そのための支援については、今後、自治体の意見も伺いながら、関係省庁と調整してまいります。
 今後の加熱式たばこへの規制についてのお尋ねがありました。
 加熱式たばこについては、その主流煙に健康に影響を与える物質が含まれていることは明らかですが、現時点の科学的知見では、受動喫煙による将来的な健康影響を予測することは困難であります。
 このため、紙巻きたばこと同様の規制は行わないものの、仮に将来、受動喫煙による健康影響が明らかになった場合には大きな問題となることなどを踏まえ、喫煙専用室又は加熱式たばこ専用の喫煙室内でのみ喫煙を認めることとしております。
 また、加熱式たばこについては、受動喫煙を受けてから健康影響が生じるまでには、比較的短期間で症状が現れる呼吸器系疾患では数年程度である一方、肺がんでは二十年から三十年掛かると想定をされております。引き続き研究に取り組み、その結果に基づいて必要な対応を検討してまいります。
 成人の喫煙率、未成年者の喫煙防止対策及び禁煙支援の状況についてのお尋ねがありました。
 成人喫煙率は平成二十八年時点で一八・三%と、近年ほぼ横ばいとなっており、未成年者の喫煙率は男女共に減少しているところであります。
 禁煙を希望する方々に対しては、より効果的な禁煙支援が行えるよう禁煙支援マニュアルを策定しております。また、診療報酬において、ニコチン依存症と診断された患者のうち、禁煙の希望がある者に対する禁煙指導を評価するニコチン依存症管理料を設けているところでもあります。
 今後とも、第二次健康日本21に定めた二〇二二年度時点での目標値である成人喫煙率一二%に向けて、周知啓発イベントの実施や、自治体が行う子供やその父母等向けの喫煙防止に関する講習会やキャンペーン等への補助等に取り組んでまいります。
 FCTC条約に基づく受動喫煙防止対策の推進についてのお尋ねがありました。
 たばこ規制に関する世界保健機関枠組条約、いわゆるFCTCにおいて、締約国は、屋内の公共の場においてたばこの煙にさらされることからの保護を定める効果的な措置を、既存の国の権限の範囲内で採択、実施することとされており、今回の法案はこれにのっとって提案しているものであります。
 また、法案が成立し、施行された後には、受動喫煙対策の実施状況について調査を行うこととしており、定期的に法律の施行状況をしっかりと把握し、その課題を整理してまいります。
 さらに、今回の新たなルールや受動喫煙による健康影響等については、国や自治体が一丸となって、ポスター、パンフレットの作成、配布、講習会の開催、ホームページ等を通じて、国民や事業者等に周知啓発をしてまいります。
 以上です。(拍手)
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#14
○議長(伊達忠一君) 真山勇一君。
   〔真山勇一君登壇、拍手〕
#15
○真山勇一君 立憲民主党・民友会の真山勇一です。
 ただいま議題となりました健康増進法の一部を改正する法律案につきまして、会派を代表して質問いたします。
 まず、申し上げておきたいことがあります。
 安倍政権の皆さん、中でも加藤厚生労働大臣、政治は誰のためにあるとお考えでしょうか。多数の議席を占めている者、力の強い者、お金をいっぱい持っている者のためでしょうか。
 さきに成立した働き方改革法、もとい、働かせ方改悪法は、でたらめなデータで作られた天下の悪法です。高度プロフェッショナルといっても、年収要件などは何の根拠もなく、ほとんど曖昧。たった十二人へのヒアリング、しかも、その大半は後付け調査というずさんさ。きちんとした立法事実は結局示されないまんま。多くの労働者の不安や過労死の御遺族の懸念に、最後まで何一つ誠実な答弁をせずに成立させてしまいました。四十七項目もの附帯決議が付けられたことは、この法律が欠陥だらけという証拠です。その実態は定額働かせ放題ですから、そりゃ企業は喜ぶでしょう。しかし、私は納得できません。
 力の弱い者、お金を持っていない者から搾り取り、犠牲にするのが政治でしょうか。自分とは違う意見、自分に都合の悪いことを言う人間は圧殺することが政治でしょうか。
 図らずも、この受動喫煙をめぐって、政治家の本性があらわになった出来事がありました。自民党の穴見陽一衆議院議員は、六月十五日の衆議院厚生労働委員会で、病を押して出席されたがん患者の参考人に対して、いいかげんにしろと暴言を吐きました。その参考人の方は、招かれて行った場でやじを浴びせられ、悲しく残念な気持ちになったとおっしゃったそうです。
 私は、国会議員の一人として、大変申し訳ない気持ちでいっぱいです。今この場においでの議員の皆さんの中にも私と同じ気持ちの方はいらっしゃると思います。
 やはり、また、同じく自民党の大西英男衆議院議員は、昨年五月、受動喫煙に絡んで、がん患者は働かなくていいと、とんでもない発言をしました。
 権力を持つ者が弱い立場にある者の異なる意見を排除する、圧殺することがまかり通るなら、この世は闇です。
 いいかげん、こんなことはやめにしませんか。多くの横暴を防ぎ、弱い者、貧しい者、少数の意見を尊重するために議会制民主主義は発達したのではないでしょうか。多くの議席を取ったことを錦の御旗にして、質問にはまるで答えず、その一方で、虚偽、捏造、隠蔽、改ざん、偽証、そして強引な採決を連発して悪法を次々に通す政権がこれ以上居座れば、やはりこの世の中は真っ暗闇になります。厳重に、厳重に抗議いたします。
 さて、今回の法案について伺います。
 私自身のことを申し上げて恐縮ですが、私は喫煙者ではありません。マスコミに就職し、社会人になってほんのしばらく吸っていた時期もありましたが、すぐにやめました。しかし、私の記者時代の記憶はたばこと密接に結び付いています。報道局の机やテーブルの上のどの灰皿も吸い殻が山と積まれ、部屋中にもうもうと煙が立ち込めていました。たばこを吸いながら原稿を書く先輩記者も多かったですし、格好よく煙をくゆらす姿はマスコミ人の一つのスタイルでした。また、映画の中では二枚目スターがたばこを吸う場面も多く登場しました。たばこは動くアクセサリーというテレビコマーシャルが一世を風靡したこともありました。
 そういう時代にメディアの世界で生きてきた私は、喫煙には少なからず寛容なつもりでおります。事実、たばこがかつて文化の一部だったことは否めませんし、今も喫煙する人には喫煙の権利もあると考えています。
 しかし、時代は大きく変わっています。受動喫煙は死亡と障害をもたらす深刻な原因であり、スモークフリーの社会をつくるべきという理解が現在では世界標準になっています。喫煙者に喫煙の権利があるとしても、吸わない人の望まない喫煙は絶対に避けるべきであるというのが世界的な常識です。
 とりわけ、全面禁煙は国際的な潮流です。WHOも、たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約の締約国会議も、受動喫煙を防止するためには一〇〇%の全面禁煙の必要があるとしています。喫煙室を設けたり空気清浄機を設置したりするのではなく、完全な全面禁煙です。既に、昨年時点で五十五か国が全面禁煙と聞いています。ニューヨーク州やカリフォルニア州は早くから全面禁煙が徹底され、今やアメリカの半数以上の州が全面禁煙です。ハリウッド映画を見ても、限られたシーンを除いて、二枚目スターがたばこを吸うシーンはまず見られなくなりました。時代とともに文化も変化するのです。
 そんな中で政府は本法案を提出したわけですが、どうも世界の潮流とは大きく異なるようです。客席の面積が百平方メートル以下とか資本金五千万円以下とか、様々な抜け道を設けて喫煙を可能としたことについて、加藤厚生労働大臣に端的な説明を求めます。これでは世界的な全面禁煙の流れに逆行するという認識はおありなのでしょうか。
 この規定では五五%のお店が喫煙可能になると言われています。二〇一九年にはラグビーのワールドカップが開かれ、また、二〇二〇年には東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。二〇一〇年にWHOとIOCがたばこのないオリンピックの原則に合意したことを考えると、訪日する旅行者のほとんどは、開催国の日本は当然全面禁煙だと思ってやってくるのではないでしょうか。日本では、子供が入るお店でもかなり高い確率で受動喫煙になる可能性があることを訪日客にあらかじめ告知しておくことが必要なのでしょうか。また、外国人の方が間違って受動喫煙の被害に遭わないようどんな措置を講じるのか、お答えください。
 本法案は、また、屋内の受動喫煙防止が基本となっていますけれども、屋外の対策はどうなっているんでしょうか。子供を受動喫煙から守ることや歩きたばこの被害を防止することを考えるならば、屋外ルールも整備すべきと考えますが、実態は各自治体の条例などに任せられているのが現状です。屋内ルールは国が作り、屋外ルールは自治体任せというのはどういう理由でしょうか。
 本法案によりますと、第一種施設は原則として敷地内は禁煙となりますが、完全な全面禁煙ではありません。喫煙が可能な特定屋外喫煙場所の設置が認められます。学校や病院でも喫煙が可能になるとは驚きです。特定屋外喫煙場所については省令で定めるとのことですが、どのような基準が想定されているのでしょうか。
 さらに、第二種施設では喫煙専用室の設置が認められるといいます。さきに挙げたWHOや諸外国の全面禁煙の考え方からすれば、喫煙専用室を認めても受動喫煙の被害は防げないはずです。第二種施設における喫煙専用室の基準も省令で定めるとのことですが、これについても詳しい説明をお願いいたします。
 また、政府は、加熱式たばこの他人への健康被害について、明らかでないとしています。それはいつ明らかになるのでしょうか。明らかにする努力をしているんでしょうか。
 また、現時点で加熱式たばこは他人の健康に被害を与えないという確固たる証拠はあるのでしょうか。健康被害のおそれが完全に否定されていないにもかかわらず、紙巻きたばこと違う扱いにする理由は何なのか。僅かでも健康被害の疑いがあるのであれば、安全が確認されるまで紙巻きたばこと同様の扱いにすべきではないでしょうか。
 ところで、加藤大臣御自身は喫煙者でしょうか。また、大臣が喫煙されるかどうかにかかわらず、本法案をどなたの利益のために提出されたのか、お聞かせください。
 確かに、喫煙者には喫煙する権利があります。しかし、それは、吸わない人の望まない喫煙を絶対に避けることが前提条件です。ですが、本法案では、喫煙する権利は守られる一方で、非喫煙者の望まない喫煙を防止することは十分でありません。半数以上のお店で喫煙が可能であり、第一種施設や第二種施設でも予期せぬ受動喫煙が起こり得ます。
 よもやと思いますが、加藤労働大臣、お金をたっぷり持っているたばこ産業や、喫煙者が多いとされる自民党の方々の利益に配慮する一方、非喫煙者の健康がリスクにさらされることはないのでしょうか。
 弱い者が犠牲になる政治は真っ平です。今からでも遅くありませんから、本法案の抜本的な再考を強く求めて、私、真山勇一の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣加藤勝信君登壇、拍手〕
#16
○国務大臣(加藤勝信君) 真山勇一議員にお答えをさせていただきます。
 本法案の趣旨についてお尋ねがありました。
 今回の法案は、多数の方が利用する施設について、法律上、原則屋内禁煙とした上で、必要な経過措置などを設けるものであります。これは、我が国の受動喫煙対策について、法律上新たに設ける義務の下で段階的かつ着実に前に進めるものと考えております。
 この際、既存の小規模飲食店については経過措置を設けているものの、新たに開設する店舗について原則屋内禁煙、喫煙可能な場所について二十歳未満の方の立入禁止といった内容を盛り込んでおり、今後、受動喫煙対策が段階的に進む実効性のある案になっていると考えております。
 訪日客に対する受動喫煙対策についてお尋ねがありました。
 今般の法案では、禁煙措置や喫煙場所の特定を行い、喫煙が可能となる場所に標識の掲示を義務付けることとしております。
 この掲示については、訪日外国人観光客を含め、誰にでも分かりやすいものとする必要があると考えており、今後、標識の記載事項の一部をピクトグラム化することも含めて内容を検討し、間違って受動喫煙の被害に遭わないようしっかりと対応してまいります。
 屋外での受動喫煙防止についてのお尋ねがありました。
 屋外については、通常、煙が拡散することや、その場に長時間とどまることが想定されていないことから、今回の法案の規制対象としてはおりません。
 一方で、屋外であっても、子供を含む非喫煙者が容易に煙にさらされるような環境を喫煙場所とすることは望ましいとは言えませんので、今回の法律案において、屋外等で喫煙をする際に周囲の状況に配慮すべき旨の規定を設けております。
 我が国では、各自治体による屋外、路上での喫煙の規制が先に進んできたという経緯もありますが、今後は、屋外における望まない受動喫煙を防止するための環境を迅速に整備するため、地方自治体が取り組む屋外の分煙施設の整備に対し地方財政措置による支援を行い、環境整備に努めてまいります。
 特定屋外喫煙場所の基準についてのお尋ねがありました。
 病院や学校等における屋外の喫煙場所については、喫煙場所と非喫煙場所が区画されていること、喫煙場所である旨の標識の掲示がなされていることのほか、厚生労働省令において必要となる措置を定めることとしております。具体的には、屋外の喫煙場所において患者や子供が受動喫煙にさらされることのないようにすることが必要であり、例えば施設の利用者が通常立ち入らない場所に設置することなどを規定することとしております。
 喫煙専用室の基準についてのお尋ねがありました。
 喫煙専用室の基準については、現在、中小企業に対して支給している受動喫煙防止対策助成金の要件としている、入口における風速が毎秒〇・二メートルであること、非喫煙区域と隔離された空間であることといった要素も参考に、今後、専門家の御意見も伺いながら策定してまいります。
 加熱式たばこの健康への影響及び規制の根拠についてお尋ねがありました。
 加熱式たばこについては、その主流煙に健康に影響を与える物質が含まれていることは明らかですが、現時点の科学的知見では、受動喫煙による将来的な健康影響を予測することは困難であります。
 このため、紙巻きたばこと同様の規制は行わないものの、仮に将来、受動喫煙による健康影響が明らかになった場合には大きな問題となることなどを踏まえ、喫煙専用室又は加熱式たばこ専用の喫煙室内でのみ喫煙を認めることとしております。
 また、加熱式たばこについては、受動喫煙を受けてから健康影響が生じるまでには、比較的短期間で症状が現れる呼吸器系疾患では数年程度である一方、肺がんでは二十年から三十年掛かると想定されております。引き続き研究に取り組み、その結果に基づいて必要な対応を検討してまいります。
 私が喫煙者か、この法案は誰の利益のためかということのお尋ねがありました。
 私自身はたばこを吸いません。また、本法案は、望まない受動喫煙をなくすという趣旨の下、広く国民の利益のために提出したものでございます。(拍手)
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#17
○議長(伊達忠一君) 武田良介君。
   〔武田良介君登壇、拍手〕
#18
○武田良介君 日本共産党の武田良介です。
 日本共産党を代表して、健康増進法改定案について加藤厚生労働大臣に質問します。
 最初に、衆議院の参考人質疑において、日本肺がん患者連絡会の長谷川理事長が答弁をしている際、自民党議員から、いいかげんにしろとの暴言が発せられた件についてお聞きします。
 院として招致した参考人に対するものか否かにかかわらず、肺がんで苦しむ方に投げ付けられた暴言であって断じて許されないと考えますが、加藤大臣、いかがですか。
 次に、受動喫煙についての基本的な認識について二点伺います。
 本人には何ら責任はないにもかかわらず、受動喫煙により命を落とされる方々は、国立がんセンターの発表によれば、毎年一万五千人にも上ります。この現実を大臣はどう受け止めておられますか。
 日本は、たばこ規制枠組条約を批准しています。受動喫煙の防止をうたった条約第八条を履行するために採択されたガイドラインでは、全面禁煙以外の換気や喫煙区域の設定は受動喫煙を防ぐものとしては不完全であることを指摘した上で、屋内全面禁煙とすべきとしています。ところが、本法案は、数々の例外や経過措置などにより、政府自らが掲げた喫煙室なしの屋内全面禁煙からは程遠いものとなっています。
 日本政府は、国際基準に照らして十分な対策を取るべきではありませんか。大臣の基本的認識をお聞きしたいと思います。
 続いて、本法案に盛り込まれた受動喫煙規制の内容に関わって質問します。
 本法案では、学校や病院などを対象とする第一種施設において、屋外であれば喫煙場所を設置することができるとしています。受動喫煙を防止するために必要な措置がとられることが前提だと言いますが、屋外での喫煙であり、風に流されることもあるでしょう。学校や病院に出入りする方への受動喫煙を防ぐことはできるのですか。
 学校では、敷地内全面禁煙の措置を講じている割合は、二〇〇五年の四五・四%から二〇一七年には九〇・四%と前進しています。今回、喫煙場所を設けることができる規定を設けることは、かえって取組を後退させかねないのではありませんか。
 第二種施設とされる飲食店では、原則屋内禁煙としながら、喫煙専用室での喫煙は可能としています。本法案では、資本金五千万円以下の事業者であり客席面積百平方メートル以下の店舗では、直ちに喫煙専用室を設けなくてもよい経過措置もあり、既存施設の五五%は適用除外になると指摘されています。地方の小規模都市などでは、小規模飲食店がほとんどで、何ら適用されないことも想定され、受動喫煙対策が不十分になることが懸念されます。面積や資本規模で区別せず、全面禁煙とすべきではありませんか。
 喫煙室の設置を認めてしまっては、厚労省自らがたばこ白書で掲げた喫煙室なしの屋内全面禁煙と整合性が取れないのではありませんか。
 飲食店の全面禁煙に反対する方は客足が落ちることへの懸念を述べておられますが、WHOが実施した国際調査では、レストランやバーを法律で全面禁煙としても減収はないと結論付けています。愛知県や大阪府が県内、府内の自主的に全面禁煙に踏み切った飲食店を対象に行った調査でも、売上げはほとんど変わらなかったという結果が出ています。大臣は、この結果をどう受け止めていますか。
 本法案では、喫煙室に二十歳未満は立ち入らせないことを管理権原者に義務付けていますが、一人一人年齢確認することは現実的ではありません。実効性をどう確保するのですか。
 昨年三月一日に示された基本的な考え方案では、第一種施設に、官公庁も含んでいましたが、本改定案では、官公庁ではなく行政機関とされ、国会や司法機関は喫煙室の設置と屋外の喫煙が可能となりました。国会は、多くの見学者等が訪れており、当初の案どおり官公庁として規制すべきではありませんか。
 また、本法案では、路上喫煙を規制する規定がありません。二十歳以上の非喫煙者が一か月の間に受動喫煙に遭った場所の三〇%が路上で、子供が利用する公園、通学路も一二%となっています。望まない受動喫煙を防止するのであれば、路上喫煙を規制する規定についても検討すべきです。見解を求めます。
 次に、加熱式たばこについて質問します。
 加熱式たばこは、においや煙が少ないので、受動喫煙に気が付かず、知らずに健康被害を受けることも考えられるのではありませんか。健康影響が明確でないと言いますが、健康被害が明らかになってから対策するのでは遅いと衆議院において参考人から指摘がされています。加熱式たばこも、通常のたばこと同様に規制すべきではありませんか。
 第二種施設には、飲食店のほか、劇場や体育館、ホテル、旅館などが含まれます。加熱式たばこについても、その喫煙室を設ければ喫煙可能となっています。加熱式たばこ専用喫煙室では、喫煙をしながらの飲食等も当分の間可能としています。当分の間とはいつまでですか。
 二〇二〇年、東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。世界保健機関、WHOと、国際オリンピック委員会、IOCによる合意文書では、たばこのないオリンピックを実現することがうたわれています。この間のオリンピックは、会場だけではなく、レストラン等も含む屋内施設が全面禁煙の国や都市で行われてきました。今回の法改正は、この国際社会の要請に応えられるかが問われています。
 本法案は、たばこのないオリンピックを実現するという、長年、オリンピック・パラリンピックで守られてきた、屋内を完全に禁煙とする国際水準に遠く及ばないのではありませんか。
 たばこのないオリンピックを実現することがうたわれるようになって以来、一般の飲食店を喫煙可能とするオリンピック開催国は存在しません。こうした例外を認めた場合、たばこフリーオリンピックという伝統を初めて日本が破ることになるという認識はありますか。
 オリンピック・パラリンピックを開催する東京都では、本法案よりも厳しい都条例を可決しました。この条例に対して、政府が三分の一の株式を保有するJT、日本たばこ産業は、健康増進法改正案審議を注視し、国が定める取組を全国一律のルールとして国と地方自治体が連携して推進することが望ましいとする意見を公表し、暗に規制を本法案の程度にとどめるよう要望しました。
 今後、各自治体で規制を強める条例案が検討されていくことが予想されますが、国として、そうした条例を尊重し、また、そうした地域の取組を踏まえ、国の法規制も見直していくべきではありませんか。
 以上、加藤大臣の答弁を求めます。
 全ての国民が受動喫煙から守られる対策を求めて、質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣加藤勝信君登壇、拍手〕
#19
○国務大臣(加藤勝信君) 武田良介議員にお答えを申し上げます。
 衆議院厚生労働委員会での参考人質疑の際の議員の発言についてお尋ねがありました。
 個々の議員の発言についてコメントすることは差し控えさせていただきますが、政府としては、今後とも、がんの患者を始め、国民の皆さんお一人お一人のお気持ちに寄り添って対応していくことが必要と考えているところであります。
 受動喫煙の現状と対策への認識についてのお尋ねがありました。
 受動喫煙による健康影響については、議員御指摘のとおり、累次の研究やWHOの報告などにより科学的に明らかになっております。このため、受動喫煙対策を強化するため、今回の法案により、多数の者が利用する施設等について原則屋内禁煙とする規制を設けることとしております。
 この法案は、我が国の受動喫煙対策について、これまで努力義務による自主的な対応によっていたものから、新たに設ける義務の下で段階的かつ着実に前に進めるものであり、その意義は大きいと考えております。
 学校や病院における受動喫煙対策及び特定屋外喫煙場所についてのお尋ねがありました。
 学校や病院における屋外の喫煙場所の設置に当たっては、患者や子供を含め、利用者が受動喫煙にさらされることのないよう、例えば施設の利用者が通常立ち入らない場所に設置するなど、必要な措置の詳細を省令でお示しをいたします。
 また、今回の法案の施行に当たっては、受動喫煙対策を一層強化するという法案の趣旨を踏まえ、関係省庁とも連携の上、学校や病院等に対して通知等で、これまでの取組が後退することのないよう周知徹底を図ってまいります。
 喫煙室や小規模飲食店の経過措置への認識についてのお尋ねがありました。
 今回の法案では、受動喫煙が他人に与える健康影響と、喫煙者が一定程度いる現状を踏まえ、望まない受動喫煙を防止するため、新たに開設する店舗は原則屋内禁煙とし、喫煙可能な場所への二十歳未満の方は立入禁止とした上で、事業継続に影響を与えることが考えられる一定規模以下の飲食店については経過措置を設けることとしており、受動喫煙対策が段階的に進む実効性のある案となっております。
 いわゆるたばこ白書において、受動喫煙防止対策に推奨される対策として御指摘の記載がありますが、今回の法案は、望まない受動喫煙をなくすためのものであり、たばこ白書の提言の方向性を踏まえたものであると考えております。
 飲食店への影響についてお尋ねがありました。
 国際がん研究機関、IARCの報告や国内の調査において、レストラン、バーや飲食店を全面禁煙にしても、ほとんど経済影響は認められなかったとの報告があったことは承知をしております。
 しかしながら、IARCの調査は、屋外においての規制がない海外でのデータであることや、個別の飲食店ごとの影響は否定されていないこと、国内の調査はあくまで自主的に禁煙を選択した店舗を対象とした調査であることと承知しており、今回の受動喫煙対策が個別の店舗の経営に影響を与えないと言い切ることは難しいと考えております。
 このため、既存の飲食店のうち経営規模の小さい店舗に対する経過措置を設けるとともに、喫煙専用室等の整備費用に対する助成などの支援も行うことにより、受動喫煙対策の推進に向けた環境を整備してまいります。
 二十歳未満の立入りについてお尋ねがありました。
 本法案は、多数の方が利用する施設について、法律上、原則屋内禁煙とするとともに、喫煙可能な場所には健康影響が大きい二十歳未満の方の立入りを禁止することとしております。
 このため、まず、新しいルールを混乱なく社会に定着させていくことが重要であると考えており、二十歳未満の方の立入禁止という新しいルールも含め、広く国民に理解いただけるよう周知徹底を図ってまいります。その上で、問題がある事例については、各都道府県等に相談窓口を設置するなどして把握するとともに、個別に事業者に改善を促すことにより、こうした新しいルールの定着を図ってまいります。
 国会の取扱いについてお尋ねがありました。
 今回の法案においては、多数の方が利用する施設を原則屋内禁煙としつつ、喫煙専用室でのみ喫煙できることを原則とする一方、国や地方公共団体の行政機関については、国民や住民の健康を守る観点から、受動喫煙対策を総合的かつ効果的に推進する責務があること、また、受動喫煙により健康を損なうおそれが高い者を含め、広く国民及び住民が利用する機会が多いことから、対策をより一層高めた敷地内禁煙となる第一種施設としております。
 このため、第二種施設である立法機関については、原則屋内禁煙とし、喫煙専用室でのみ喫煙できるという原則的な取扱いとしつつ、それ以上の取組についてはそれぞれの機関で御判断いただくべきものと考えております。
 路上喫煙の規制についてお尋ねがありました。
 屋外については、通常、煙が拡散することや、その場に長時間とどまることが想定されないことから、今回の法案の規制対象とはしておりません。
 一方で、屋外であっても、子供を含む非喫煙者が容易に煙にさらされるような環境を喫煙場所とすることは望ましいとは言えません。
 このため、屋外等で喫煙をする際に周囲の状況に配慮すべき旨の規定を法案の中に設けているほか、屋外における望まない受動喫煙を防止するための環境を迅速に整備するため、地方自治体が取り組む屋外の分煙施設の整備に対し地方財政措置による支援を行うこととしております。
 加熱式たばこの健康影響と規制の在り方及び特例期間についてのお尋ねがありました。
 加熱式たばこについては、その主流煙に健康に影響を与える物質が含まれていることは明らかですが、現時点の科学的知見では、受動喫煙による将来的な健康影響を予測することは困難であります。
 このため、紙巻きたばこと同様の規制は行わないものの、仮に将来、受動喫煙による健康影響が明らかになった場合には大きな問題となることなどを踏まえ、当分の間、喫煙専用室又は加熱式たばこ専用の喫煙室内でのみ喫煙を認めることとしております。
 また、加熱式たばこについては、受動喫煙を受けてから健康影響が生じるまでには、比較的短期間で症状が現れる呼吸器系疾患では数年程度である一方、肺がんでは二十年から三十年掛かると想定されております。引き続き研究に取り組み、その結果に基づいて必要な対応を検討してまいります。
 今回の法案とオリンピックの関係についてのお尋ねがありました。
 本法案は、東京オリンピック開催前の二〇二〇年四月に全面的に施行することとしており、オリンピック・パラリンピックを契機としているものの、国民の健康増進を図る観点から、恒久的な対策として、望まない受動喫煙をなくすために提出をさせていただいております。
 一方で、オリンピック・パラリンピックのホストシティーとして、東京都において独自の条例案を成立されたと承知をしております。
 御指摘のたばこフリーオリンピックという点については、受動喫煙防止対策強化検討チームなどの場で政府側のオリンピック関係省庁や東京都等としっかり連携をしていくことで、その趣旨を十分に踏まえた取組を推進してまいります。
 自治体での条例制定と国の法規制の見直しについてのお尋ねがありました。
 今回の法案においては、各自治体の条例において法律に上乗せの規制を課すことは制度としてあり得るものであり、法案の中でも、地方自治体は受動喫煙対策を総合的かつ効果的に推進するよう努める責務を有することとしております。
 政府としては、受動喫煙対策を進める観点から、東京都を始めとする関係自治体と、その円滑な施行に向けて、引き続きよく協力連携してまいります。
 また、今回の法案では、法律の施行から五年経過後の見直し規定を設けており、定期的に法律の施行状況をしっかりと把握し、必要があると認めたときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずることとしております。
 以上です。(拍手)
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#20
○議長(伊達忠一君) 東徹君。
   〔東徹君登壇、拍手〕
#21
○東徹君 日本維新の会の東徹です。
 会派を代表して、健康増進法の一部を改正する法律案について質問いたします。
 まず、受動喫煙対策に関する認識について伺います。
 本法案は、国民の健康を守るという重要な目的のため、オリンピック・パラリンピックの開催などに向けて、世界に受動喫煙に対する我が国の取組を示すものです。
 訪日外国人客数は、昨年二千八百六十九万人と伸びてきており、政府は、二〇二〇年に年間四千万人を目標としています。また、日本は、二〇二五年の万博について、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、大阪への誘致を目指しています。今後、ますます多くの外国人が我が国を訪れることが予想されます。
 一方で、世界保健機構、WHOは、世界では十五歳以上人口の二〇%が喫煙しており、喫煙による死者が年間七百万人以上に達しているとしています。これに対し、例えばアイルランドのように、ごく一部の例外を除き国全体を全面禁煙とする法律を施行するなど、世界各国では、国民の健康を守るため、より進んだ受動喫煙対策が取られています。
 一方、我が国の受動喫煙対策は、世界水準からは残念ながら大きく遅れていると考えますが、加藤大臣はどのように捉えているのか、大臣の認識を伺います。
 次に、飲食店に関する受動喫煙対策について伺います。
 本法案は、個人又は中小企業で、かつ客席面積が百平米以下の飲食店について、別に法律で定める日までの間、規制が適用されないこととされ、五五%の飲食店が適用外になると見込まれています。
 これに対し、日本維新の会は、希望の党と共同で受動喫煙対策法案を検討し、六月二十六日に参議院へ法案を提出いたしました。我々の案では、ファミリーレストランや喫茶店などを面積にかかわらず規制の対象とし、バーやスナックなども施設面積が三十平米以下に限って規制対象外とすることで、より多くの飲食店を規制の対象に含め、国民の健康を更に守ろうとするものであります。
 昨年の厚生労働省の案では、我々の案と同様に、飲食店の種別を絞り、面積基準も施設面積三十平米以下と考えられていました。それなのに、今回、なぜ飲食店の種別を絞らず、面積も客席面積百平米以下として基準を緩めてしまったのか、大変残念であります。この理由について伺います。
 百平米を基準とする際、神奈川県や兵庫県の条例を参考にしたとの大臣答弁もありますが、基準を百平米にしたいがための後付けの言い訳であるとしか考えられません。明確な理由をお聞かせください。
 東京都は、既に、政府案よりも厳しい規制を課す条例を六月二十七日に成立させており、オリンピック・パラリンピックの開催地である東京では、規制の緩い政府案の出番は残念ながらほとんどありません。さらに、今後、例えば大阪府や大阪市が検討しているように、三十平米以下を基準とするような、政府案より厳しい内容の条例が定められると予想されます。
 政府は、本来、もっと早くに法案を提出して受動喫煙対策をリードすべきであったにもかかわらず、後手後手に回ってしまっていますが、条例が先行する状況を踏まえ、加藤大臣はもっと早く提出すべきだったと考えていないのか、また、政府と与党との調整において何が原因で法案の提出がこんなに遅れてしまったのか、大臣の見解を伺います。
 次に、過料について伺います。
 本法案では、退出命令違反の場合、喫煙者個人に対して三十万円以下、勧告措置命令違反の場合、施設等の管理者に対して五十万円以下の過料が適用されるものとなっています。
 個人で三十万円というのは、実際には、適用されてもこんな高額な金額ではそう簡単に払うことができないというような人が多いと思われます。過料の額が高過ぎると、取り締まる行政の側が抑制的になってしまうことも懸念されますし、規制の実効性が確保されないどころか、規制自体がこれでは有名無実なものになってしまうと思われますが、大臣はどのようにお考えなのか、見解をお伺いします。
 将来の喫煙率と社会保障費について伺います。
 本法案のように受動喫煙対策を進めていくことは、国民の喫煙に対する意識を変えていくとともに、物理的にも喫煙できる場所が減っていくことから、喫煙者自体減らすことにつながるものと考えます。たばこが健康に害を及ぼすことは科学的にも証明されており、受動喫煙だけでなく、能動喫煙、いわゆる喫煙者も減らしていくべきです。
 厚労省は、将来的に喫煙率をどこまで下げようと考えているのか、また喫煙者の減少が医療費等々の社会保障費にどのような影響を与えるものと考えているのか、大臣の見解をお伺いします。
 たばこ産業への関与について伺います。
 政府は、国民の健康を確保するため、受動喫煙対策を進める一方で、JT、日本たばこ産業株式会社の大株主でもあり、売上げの三割を占める国内たばこ事業を始めとするJTの収益から株式の配当益を受けています。また、日本たばこ産業株式会社の会長は財務省のOBであるなど、天下り先にもなっています。
 たばこについては、日本たばこ産業株式会社による国内製造の独占や、国内たばこの全量買取り、小売定価の認可制など、製造から流通まで政府が関与をしています。
 このような状況では、結局、政府は、受動喫煙対策を進める一方で、適切な受動喫煙対策ができないのではないかと考えますが、天下りの排除を含めた今後のたばこ産業への政府の関与の在り方について、大臣の見解を伺います。
 次に、自家用車内の受動喫煙について伺います。
 自家用車の中では、運転する親が喫煙すると、中にいる子供は、窓を開けていても受動喫煙が避けられません。
 海外では、十八歳未満の子供が同乗している自家用車についての喫煙も規制する国もありますが、特に、次世代を担う子供たちは、望まない受動喫煙をなくすという意味では、自家用車内の受動喫煙をなくすためにも対策が必要と考えますが、大臣の見解を伺います。
 次に、国会の受動喫煙について伺います。
 国会議事堂内の各控室は、例えば、ある政党の国対委員長室、これは衆議院でありましたけれども、まさにたばこ部屋と呼ばれる場所を経験したことがありました。そこでは、国会議事堂内の控室や議員会館にある議員事務室について、仮に本法案が成立した場合に具体的にどうなるのか、伺います。また、このことが守れなかった場合はどのような措置がとられるのか、伺います。
 インセンティブの在り方について伺います。
 政府は、喫煙専用室などを設置する場合に補助金を出すこととしていますが、そもそも、受動喫煙をなくしていくためには、分煙ではなくて、完全禁煙とした飲食店を増やしていくことが重要です。
 本法案でも、喫煙可能とされる飲食店が完全禁煙を選択した場合に、本来であるならば、完全禁煙とした飲食店にこそ何らかのインセンティブを与えるべきではないですか。大臣の見解を伺います。
 日本維新の会と希望の党の法案は、病院などで屋外も含め敷地内禁煙とした上で、飲食店の特例について種別や面積基準などで対象を絞り込むことで、政府案よりも厳格な規制を行うものとなっています。
 今後始まる委員会の審議では、我々の法案も含め十分な議論を行っていただき、国民の健康を確保するために、政府案と我々の案のどちらがいいのかをしっかりと判断していただきたいことをお願いして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣加藤勝信君登壇、拍手〕
#22
○国務大臣(加藤勝信君) 東徹議員にお答えいたします。
 受動喫煙対策の認識についてのお尋ねがありました。
 我が国の受動喫煙対策について、これまで努力義務による自主的な対応によっていたものから、法律上新たに設ける義務の下で段階的かつ着実に前に進めるものであり、その意義は大きいと考えております。
 また、既存の小規模飲食店については経過措置を設けているものの、新たに開設する店舗については原則屋内禁煙となること、喫煙可能な場所について二十歳未満の方の立入りを禁止することといった内容を盛り込んでおり、今後、受動喫煙対策が段階的に進む実効性のある案になっていると考えております。
 屋外についても、屋外で喫煙する場合の配慮義務、屋外の分煙施設の整備の推進により対策を進め、屋内、屋外の受動喫煙対策が総合的に推進していくこととしております。
 既存小規模飲食店の面積基準についてのお尋ねがありました。
 今回の法案では、既存の飲食店のうち経営規模が小さい事業者が運営するものについては、直ちに喫煙専用室等の設置を求めることが事業継続に影響を与えると考えられることから、これに配慮し、一定の猶予措置を講じたものであります。
 この経営規模については、資本金及び面積で判断することとしておりますが、中でも、面積要件については、経営規模を判断するためには、業態によって様々な広さである厨房や物置や従業員の休憩スペースなども含まれる店舗面積ではなく、客席面積を用いることが公平性の観点から適当と考えられることや、既に受動喫煙防止条例が施行されている神奈川県や兵庫県の例なども踏まえ、客席面積百平米以下としたところであります。
 法案の提出時期についてお尋ねがありました。
 昨年の三月に、厚生労働省において、面積が一定規模以下のバー、スナック等を経過措置の対象とすることなどを目的とする基本的考え方の案を公表しましたが、経過措置の範囲など、望まない受動喫煙対策への対応をめぐり、政府・与党内での議論がまとまらなかったところであります。
 こうした政府・与党内での議論も踏まえ、今回の法案では、新たに開設する店舗は原則屋内禁煙、喫煙可能な場所への二十歳未満の方は立入禁止などとする一方、直ちに喫煙専用室の設置等を行うことが事業継続に影響を与えることが考えられる一定規模以下の飲食店については配慮を行うことが必要と考え、バーやスナックに限らず、経過措置を設けることとし、今回の法案を提出させていただいたところであります。
 過料についてのお尋ねがありました。
 今般の法案における罰則の量刑については、現行の健康増進法や他法令の量刑との均衡などを勘案し、五十万円以下を上限に段階的に設定したものであります。
 本法案の違反があった場合で、都道府県知事等による指導、勧告、命令等によっても改善が見られないなどの場合に過料を適用していくことになると考えております。
 なお、実際の過料の金額は、上限額の範囲において裁判所により判断されることとなると承知をしております。
 喫煙率及び医療費への影響についてのお尋ねがありました。
 本法案は、望まない受動喫煙をなくすことを目的としており、喫煙者数及び喫煙率の減少を直接の目的とするものではありません。また、健康日本21では、成人の喫煙率を平成三十四年度までに一二%とすることを目標としているところであります。
 また、具体的な医療費等の減少額をお示しすることは困難でありますが、喫煙者や受動喫煙が減少することで疾病が予防され、それに伴う医療費が減少する効果はあると考えております。
 たばこ産業への政府の関与の在り方についてのお尋ねがありました。
 厚生労働省はたばこ産業の所管ではありませんが、我が国では、平成十七年二月に発効されているたばこの規制に関する世界保健機関枠組条約、FCTCに締約国として参加しているところであります。
 この条約の第五条第三項は、たばこ産業がたばこ規制政策を決定する立場にある者と関係を持つことを一切禁止することを規定するものではなく、たばこ産業が不法又は不正な影響力を行使することがないように、国内法に従い、政府として取り組むことを求める趣旨と承知をしております。
 締約国である日本としては、たばこ産業が不法又は不正な影響力を行使することがないように注意しつつ、現行法の範囲内において取り組むことが必要と考えているところであります。
 自家用車内における受動喫煙対策についてのお尋ねがありました。
 本法案では、バス等のいわゆる公共交通機関を規制対象としており、自家用車は規制の適用対象外となっております。
 一方、自家用車の中であっても、子供を始めとする受動喫煙を望まない者をたばこの煙から守る必要があることから、本法案では、喫煙可能な場所で喫煙をする場合も周囲の状況に配慮すべき旨の規定を設けているところであります。
 特に、子供が同乗している自家用車において喫煙をすることは、健康影響の観点から望ましくないものであり、この点についても周知啓発を図ってまいります。
 国会議事堂や議員会館の取扱いについてお尋ねがありました。
 今回の法案においては、御指摘の国会議事堂の控室及び議員会館の議員事務室は第二種施設に該当するため、原則屋内禁煙となり、喫煙専用室でのみ喫煙できるという取扱いとなります。
 また、当該施設において、施設の利用者が喫煙禁止場所で喫煙していた場合、まずは施設の管理権原者等が喫煙の中止を求めることになると考えております。それでも改善されない場合に、都道府県知事等により指導、命令が行われ、都道府県知事等による命令によっても改善されない場合、裁判所に通知の上、過料が科されることとなるわけであります。
 飲食店に対するインセンティブについてのお尋ねがありました。
 今回の法案においては、望まない受動喫煙をなくすという考え方に基づき、全ての施設について原則屋内禁煙を実施することとしております。こうした考え方の下、屋内原則禁煙とするという趣旨に鑑みれば、直接的な財政支援を与えることにはならないと考えます。
 一方、既存の飲食店のうち経営規模が小さい事業者が喫煙専用室を設置する場合には、喫煙場所を特定することにより、望まない受動喫煙の防止につながり、一定の配慮が必要であることから、支援を行うこととしているところであります。(拍手)
#23
○議長(伊達忠一君) これにて質疑は終了いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時四十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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