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2018/07/06 第196回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第196回国会 厚生労働委員会 第33号
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2018/07/06 第196回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第196回国会 厚生労働委員会 第33号

#1
第196回国会 厚生労働委員会 第33号
平成三十年七月六日(金曜日)
    午前九時三十分開議
 出席委員
   委員長 高鳥 修一君
   理事 後藤 茂之君 理事 田村 憲久君
   理事 橋本  岳君 理事 堀内 詔子君
   理事 渡辺 孝一君 理事 西村智奈美君
   理事 岡本 充功君 理事 桝屋 敬悟君
      赤澤 亮正君    秋葉 賢也君
      安藤 高夫君    井野 俊郎君
      石崎  徹君    岩田 和親君
      大岡 敏孝君    大塚  拓君
      金子万寿夫君    神田 憲次君
      神田  裕君    木村 哲也君
      木村 弥生君    国光あやの君
      小泉進次郎君    小林 鷹之君
      後藤田正純君    佐藤 明男君
      繁本  護君    白須賀貴樹君
      杉田 水脈君    高橋ひなこ君
      武井 俊輔君    長尾  敬君
      藤丸  敏君    船橋 利実君
      穂坂  泰君    本田 太郎君
      三ッ林裕巳君    宮路 拓馬君
      山田 美樹君    池田 真紀君
      大河原雅子君    長谷川嘉一君
      初鹿 明博君    山崎  誠君
      吉田 統彦君    大西 健介君
      白石 洋一君    西岡 秀子君
      山井 和則君    柚木 道義君
      伊佐 進一君    中野 洋昌君
      高橋千鶴子君    浦野 靖人君
      柿沢 未途君
    …………………………………
   厚生労働大臣       加藤 勝信君
   厚生労働副大臣      高木美智代君
   厚生労働副大臣      牧原 秀樹君
   文部科学大臣政務官    宮川 典子君
   厚生労働大臣政務官    大沼みずほ君
   政府参考人
   (人事院事務総局職員福祉局長)          合田 秀樹君
   政府参考人
   (警察庁長官官房審議官) 小田部耕治君
   政府参考人
   (総務省自治行政局公務員部長)          佐々木 浩君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房総括審議官)         中川 健朗君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           白間竜一郎君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局私学部長)         村田 善則君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房生活衛生・食品安全審議官)  宇都宮 啓君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房年金管理審議官)       高橋 俊之君
   政府参考人
   (厚生労働省医政局長)  武田 俊彦君
   政府参考人
   (厚生労働省健康局長)  福田 祐典君
   政府参考人
   (厚生労働省労働基準局長)            山越 敬一君
   政府参考人
   (厚生労働省雇用環境・均等局長)         宮川  晃君
   政府参考人
   (厚生労働省子ども家庭局長)           吉田  学君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    宮嵜 雅則君
   政府参考人
   (厚生労働省老健局長)  浜谷 浩樹君
   政府参考人
   (厚生労働省保険局長)  鈴木 俊彦君
   政府参考人
   (厚生労働省年金局長)  木下 賢志君
   厚生労働委員会専門員   中村  実君
    ―――――――――――――
委員の異動
七月五日
 辞任         補欠選任
  足立 康史君     浦野 靖人君
同日
 辞任         補欠選任
  浦野 靖人君     足立 康史君
同月六日
 辞任         補欠選任
  赤澤 亮正君     石崎  徹君
  穴見 陽一君     本田 太郎君
  国光あやの君     穂坂  泰君
  佐藤 明男君     神田  裕君
  塩崎 恭久君     神田 憲次君
  田畑 裕明君     金子万寿夫君
  尾辻かな子君     大河原雅子君
  大西 健介君     西岡 秀子君
  足立 康史君     浦野 靖人君
同日
 辞任         補欠選任
  石崎  徹君     赤澤 亮正君
  金子万寿夫君     藤丸  敏君
  神田 憲次君     岩田 和親君
  神田  裕君     佐藤 明男君
  穂坂  泰君     国光あやの君
  本田 太郎君     武井 俊輔君
  大河原雅子君     山崎  誠君
  西岡 秀子君     大西 健介君
  浦野 靖人君     足立 康史君
同日
 辞任         補欠選任
  岩田 和親君     宮路 拓馬君
  武井 俊輔君     穴見 陽一君
  藤丸  敏君     杉田 水脈君
  山崎  誠君     尾辻かな子君
同日
 辞任         補欠選任
  杉田 水脈君     田畑 裕明君
  宮路 拓馬君     大塚  拓君
同日
 辞任         補欠選任
  大塚  拓君     塩崎 恭久君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 厚生労働関係の基本施策に関する件
     ――――◇―――――
#2
○高鳥委員長 これより会議を開きます。
 厚生労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として人事院事務総局職員福祉局長合田秀樹君、警察庁長官官房審議官小田部耕治君、総務省自治行政局公務員部長佐々木浩君、文部科学省大臣官房審議官白間竜一郎君、高等教育局私学部長村田善則君、厚生労働省大臣官房生活衛生・食品安全審議官宇都宮啓君、大臣官房年金管理審議官高橋俊之君、医政局長武田俊彦君、健康局長福田祐典君、労働基準局長山越敬一君、雇用環境・均等局長宮川晃君、子ども家庭局長吉田学君、社会・援護局障害保健福祉部長宮嵜雅則君、老健局長浜谷浩樹君、保険局長鈴木俊彦君、年金局長木下賢志君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○高鳥委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
#4
○高鳥委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。長谷川嘉一君。
#5
○長谷川委員 おはようございます。立憲民主党の長谷川嘉一でございます。
 通告に従いまして、順次御質問をさせていただきます。
 きょうは、この一般質疑の後に、医療法、医師法の一部改正をする法律案が出され、趣旨説明が行われることになりますが、それに先立ちまして、十四年前に、平成十六年に医師の研修医制度というものが出され、変更になりました。そのときには、大変、医師の引揚げ等々が起こったり、また、研修医療機関に偏りが生じて、地域の医療が崩壊の危機に瀕したりというふうな状況がございました。その辺について、現在、まだまだ後遺症として残っていると思われる群馬県の例を一つ参考にして、御質問に入らせていただきたいと思います。
 最初に、資料を御用意させていただきましたが、この資料一、二についてその内容が記載されておりますので、ごらんいただければと思います。
 まず、平成十六年の臨床研修必修化に係る影響についてということで、新臨床研修制度により、地方大学の医局の研修医が減少した、また、その結果、大学医局による地域の関連病院への医師の派遣が困難となり、本県を含む、これは群馬県の例でありますけれども、全国各地で医師不足問題が発生することとなったということでございます。
 以来、十六年の制定された年度から現在までの臨床研修医の動向を群馬大学医学部の例で調べてみたところでありますが、この臨床研修医の枠が一番下に示されておりますが、百四名の卒業生に対し、定員が八十八名、実際には、採用となった者が六十二名となっております。その翌年から三カ年間、漸減をし始めまして、平成十七、十八、十九が四十二名まで減少している。さらには、二十年から二十七年まで、直近までの年度におきましては、平成十六年度の六十二名に比べると、二十七名から三十名前後というふうな数字になってしまい、当時から半減をしているというのが群馬県における大学の現状でございます。
 この辺について、どのように執行部としてはお考えになられるかということでありますが、このときの状況が如実に思い出されるのは、ちょうど私も当時県議会議員として二期目の途中でありまして、医師の崩壊によって、医療圏、群馬県は五医療圏がございましたけれども、この中心になる太田、館林という地域があって、基幹病院が太田病院、それから館林厚生病院、二つのところがありますが、太田病院の小児科医が引揚げになって、超未熟児の対応ができないということで、産科が閉院になってしまったという時期がしばらく続きました。小児科はもちろん、そういった片肺状態でやった。
 しばらくしてから、今度、館林厚生病院も、産婦人科医の大学への引揚げが生じてしまって、産科が閉院になった、続いて小児科も閉院になってしまったという例がありまして、この医療圏の地域において、唯一、桐生厚生病院、非常に、地域的には北の方に位置しますけれども、そこで唯一、辛うじて、未熟児あるいは二つ子という難しいお産が何とかできる、でも大半が他地域に頼らざるを得ないという状況が続いておりました。
 その後、太田病院については数年後に復帰をして現在に至っておりますが、いまだに、館林厚生病院、この館林・邑楽郡区の地域の中核病院では婦人科医がいない、お産ができない、こんな状況で、館林市民は非常に不安の状況にあるということであります。
 二枚目の資料をごらんいただきたいと思います。これは、館林市議会議員の会派の皆様方がまとめた状況であります。ちょっと読ませていただきたいと思います。地域医療の現状と課題ということで、平成三十年三月二十八日に発行している機関紙であります。
 医師不足と偏在の中で、平成十六年度から始まった新医師臨床研修制度により、医学部を卒業した研修医が自由に研修先を選ぶことができるようになり、出身大学病院よりも研修内容がよりよい東京など、首都圏の研修病院を選ぶケースがふえました、また、大学病院で研修する場合にも、研修医は研修専念義務が課せられ、大学病院の診療科において研修医を戦力にすることができなくなり、中堅の指導医の確保など、研修体制の充実を迫られることになった結果、派遣先からそういう中堅の医師が引揚げになってしまったということがあって、全国公立病院の中には、診療科の閉鎖を余儀なくされる事態に至りました。
 ということで、以降は館林の厚生病院の例でありますけれども、ここも規模が縮小された。ちょうど平成十四、十五、十六を見ていただきますと、下の中段のグラフで、勤務医が四十七名と全く安定をしておりました。ところが、十七年に至っては二名減員で、産婦人科縮小。実質的には産婦人科がなくなったという状態であります。それで、十九年には更に四名減で、これは形成外科が休診、もう交通外傷の救急が受けられない。年間千数百件ある救急が受けられない状態にも立ち至っている。その翌年には精神科も休診。小児科がなくなる。連続して、ドミノ崩しのように医療崩壊が来ているということであります。
 その後、平成二十二年ですけれども、三十九名。それから現在に至るまで、ほぼこの部分で横ばい状態というふうなことになって、地域の基幹病院である館林厚生病院、約三百床を超える病院で、つい数年前に八十億円をかけてこれを建てかえてはいるんですが、産科はできない、夜間の小児の救急は受けられない、交通外傷は全く受けられない、これが今の地域の現状であります。
 館林がどのくらい過疎かということになると、首都圏から六十キロ圏。スカイツリーから六十キロ圏。しかも、高速のインターチェンジがある。一時間足らずにして首都圏に入れるアクセスの場所ですらこういう状態にあるということは、ぜひ御認識いただきたいと思います。
 その下に十万人当たりの医師数の偏在がありますが、全国の医師数ですが、これは十万人当たり二百四十四・九人。これが二十六年の状態であります。館林・邑楽というのは、全国平均レベルよりも首都圏に近い、また産業的にも税収的にも恵まれた地域でありますが、この半分以下、百六・二六人という数字と、まさに信じられない状態。
 また、私が居住する太田市は、自動車産業の企業城下町。大変産業活動も活発、今でも人口が増加して、若年人口も多いところでありますけれども、ここを合わせても百三十六人というふうな状況であり、群馬県の首都である前橋市と比べますと、医療格差は三倍というふうな現状でございます。
 このような現状をどのようにお考えになられるか、厚生労働大臣の御所見を賜れればと思います。
#6
○加藤国務大臣 今、長谷川委員から、臨床研修制度を中心にいろいろお話をいただきました。
 この臨床研修制度について必修化が図られて、そして、基本的な診療能力の取得を目的として研修病院の指定基準を見直すなど環境整備を行い、平成十六年度に義務化がなされたわけでありますが、そのときの趣旨としては、それまでの、必修化前の臨床研修は専門的な研修が中心で、基本的な診療能力の取得に対応していない等の課題が言われ、それに対応しようということで見直しをなされた。
 そして、義務化以降、そうした意味での基本的な診療能力の向上は図られたということは言えるのではないかと思いますが、その一方で、委員からも御指摘がありましたように、大学病院で臨床研修を受ける医師が減少したこと、また、それに伴って、それまでそれぞれの地域の病院等に派遣されていた医師の引揚げがなされた、こういったことが顕在化した、そういうふうに我々も認識をしているところであります。
 また、今、前橋市の医療圏と館林また太田の医療圏等との比較もございましたけれども、医師の地域偏在については、都道府県ごとに見ますと、人口十万人対医師数については、最大の徳島県が三百十五・九人に対する最小の埼玉県は百六十・一ということで、これは二倍の開きがあります。また、同じ都道府県で見ても、二次医療圏ごとの人口十万人対医師数を見ると、最大と最小の医師数、貴県の場合には四倍ぐらいになっていますけれども、二倍以上になっているケースが実際あるわけであります。
 また、診療科の偏在についても、外科や産婦人科については、平成六年以降、医師数全体の増加を図ってきているわけでありますけれども、その増加幅は小さい。全体の増加に対して増加幅が小さく、また、精神科や放射線科等の診療科は大きく増加をしております。
 そういった意味で、医師の地域偏在と診療科の偏在、これは引き続き大きな課題だというふうに認識をしているところでございます。
 他方で、医師の偏在の解消ということについては、それぞれ医師の方々の意向を調査した調査によると、医師の約半数は、今後、医師の少ない地域で勤務する意思がある、そういった調査結果もございますが、一方で、医師に、医師の少ない地域における勤務に不安を感じさせる障害がさまざまあるということも指摘をされて、それが結果として実際の地方での勤務に結びついていない、こういうふうに認識をしているわけであります。
 そういったところをどう解消していくのかということについて、今般も医師法等の改正等も出させていただいておりますけれども、積極的にこれに取り組んでいく必要があるというふうに考えております。
#7
○長谷川委員 どうもありがとうございました。
 それに向けての対応も、県としても国としてもタイアップをしながら進めてきていたというのは認識しておりますし、その後、太田病院においては、小児科医が充足して、超未熟児もできるということで産科が復活したということも認識をしておりますが、ただ、いまだに館林厚生においてはこのような地域間格差の中でお産が安心してできないという現状にあるということは、ぜひ御理解を賜れればと思っております。
 そういった中で、当局におかれましても、各県を指導したり協力をしながら、平成二十五年十月に群馬県庁と群馬大学医学部に地域医療支援センターを設けておりますが、この稼働状況また設置目的について御説明をいただければと思います。
#8
○武田政府参考人 お答えをいたします。
 今御指摘のございました地域医療支援センターでございますけれども、地域医療支援センターのまず目的でございますが、都道府県が責任を持って医師の地域偏在の解消に取り組むコントロールタワーの確立を目指したものでございまして、地域枠医師や地域医療支援センターみずからが確保した医師などを活用しながら、キャリア形成支援と一体的に、地域の医師不足病院の医師確保を支援する、そして、専任の実動部隊として、喫緊の課題である医師の地域偏在の解消に取り組む、こういうことを目的として立ち上げたものでございまして、平成二十八年四月までに、全ての都道府県に地域医療支援センターが設置をされているというふうに認識をしております。
 全国で見ますと、平成二十三年度以降、累積で合計六千九十五名の医師を各都道府県内の医療機関へあっせん、派遣をするなどの実績を上げているところでございます。
 群馬県につきましては、この実績につきまして私ども問合せをしたところでございますが、これまでの実績は、群馬県における医師の派遣の方式の他県との違いもございまして、実績については必ずしも多くない実績になっているというふうに承知をしております。
#9
○長谷川委員 この地域医療センターというのは、目的が、都道府県が責任を持って医師の偏在の解消に取り組むコントロールタワーということで、国の肝いりで二十八年四月に全部が設置されたということでありますが、今申し上げましたように、二十五年十月に設置されてから現在までの実績ですと、私が聞き及んでいる状況では、近隣の栃木県が約七十六名、北関東三県とよく言われますけれども、茨城県が百九十八名に対して群馬県は三名という実績が報告をされておりますが、この辺についての分析は何か国としてなさって、又は指導をなさっていらっしゃるんでしょうか。
#10
○武田政府参考人 お答えをいたします。
 今御指摘のございましたように、私どもといたしましても各都道府県における地域医療支援センターの実績について把握をしておりますけれども、御指摘のとおり、群馬県におきましては、平成二十五年十月のセンター設置から平成二十九年の七月までの実績で三名というふうに承知をしております。
 これは、同県におきましては、これまで地域枠医師本人が県内の勤務先医療機関を選択する方式、すなわち地域医療支援センターの派遣、あっせんを受けない形で選択をする方式をとっているということが一つの要因でございまして、この地域枠医師本人が県内の勤務先医療機関を選択するという形で、累計で四十六人の地域枠医師が同県内で勤務をしたものと承知をしております。
 そういうことも加えますと、近隣、関東の県と比較的同じようなレベルの活動状況にはなっているのではないかと思いますけれども、私どもとしては、先ほど大臣から御答弁がありましたように、医師の偏在というのは非常に大きな課題でございますので、引き続き、都道府県と積極的に協力しながら、医師確保に努めてまいりたいというふうに考えております。
#11
○長谷川委員 この問題は国の指導で肝いりでやられて、二十八年四月に全ての都道府県に地域医療支援センターが設置され、医師の偏在解消に取り組むコントロールタワーが全部できたということでありますので、いま一度、この辺についてはしっかり、費用対効果も含めて見直しをして、実効を上げるように御指摘を申し上げたいと思います。
 この費用についてもお聞きする予定でありましたけれども、時間の関係で、この件についてはこれで終了とさせていただきます。御答弁ありがとうございました。
 次に、二つ目の、放課後デイサービス等についての御質問をさせていただきます。
 これについては、かつて、私が議員に、今でもなりたてでありますけれども、昨年十二月に初鹿委員がこの問題について初めて質問されたのが耳新しく記憶に残っており、今回の改定、トリプル改定の中に入って、盛んに新聞報道等で、二割の放課後デイサービスが廃業の危機に追い込まれるというふうな報道等がされているということであります。
 初鹿委員の後にも、大西委員が三月の二十日と六月一日にこの報酬の問題等についても触れられておりますし、また、初鹿委員も、二月二十三日にも、更にこの具体的な内容について、報酬が決定される前の段階での質問をし、きょうもその問題について午後質問をされるということがわかりましたので、この部分については、概略だけ私の方でお聞きできればというふうに思っております。
 この部分についてなんですけれども、放課後デイサービスの現状と課題という形では資料をいただきましたので、ここにお示しをさせていただきました。
 そして、この中で、急速に事業者数がふえて、現在、約四倍近くにまでなっている。また、財源が極めて厳しい状況に立ち至っている。この二つの中で、しかも、フランチャイズ化している業者も参入し、利潤率についても、他の福祉関係から比べると少しよいということも含めて、今回、大幅な見直しに至ったと理解をしておりますが、この現状と課題について、端的に御説明をいただきたいと思います。
#12
○宮嵜政府参考人 お答え申し上げます。
 今委員から御紹介ありましたように、この放課後等デイサービス、障害のあるお子さんの授業終了後の支援の場所として大変重要な役割を担っていると認識しておりますが、二十四年四月の制度創設以降、利用する障害児の数とか事業所の数、費用が大幅に増加しております。
 そんな中で、利潤を追求して支援の質の低い事業所があるのではないかとか、あるいはテレビを見せているだけなど、適切ではないとも考えられる支援を行う事業所がふえているのではないかという指摘がありまして、支援内容の適正化とか質の向上が求められてきたところでございます。
 こうしたことから、まず、二十九年の四月に事業所の指定基準等の見直しを行いまして、児童発達支援管理責任者という方を置かなきゃいけないんですけれども、その資格の要件を見直しております。また、人員配置基準で、障害児支援等の経験者の配置をするというような措置を講じましたとともに、今般の四月の障害福祉サービス改定におきまして、質の向上を目指した所要の改定を行ったというところでございます。
#13
○長谷川委員 ありがとうございました。
 これについては、新聞報道等も踏まえて大臣の御所見も六月の中旬に述べられて、その資料もいただきましたけれども、大変急速な、激変とも思えるような診療報酬改定でありますので、これについては柔軟な対応が望まれるところであります。
 これは、やはり群馬県内からも群馬県の保健福祉部に悲痛な訴えがあって、放課後等デイサービス報酬改定に伴う緊急要望ということが上げられております。これは群馬県であります。
 一つには、市町村に対し、指標該当児の判定内容を見直す、再判定をするよう発出してくださいという文言が見られております。また、年度途中の事業区分、これは一と二と二つに分かれて、二に至った方たちについては、それが大半だと思いますが、極めて事業継続が難しくなる人たちが出てくるということでありますので、さかのぼっての報酬請求を認めてくださいとか、あとは、三番目として、事業所の質への監督を逆に強化をして、真摯に取り組んでいる事業所を救う手だてを考案してくださいということを県に要望し、これを国にも要望してくださいということでありまして、さまざまな要求が大臣のもとにも寄せられているというふうに御推察いたします。
 そして、その中ではありますけれども、群馬県太田市の放課後デイサービス部会から、これは六月二十二日ですけれども、厚生労働大臣様という形で要望書が上がっておりまして、これについても述べられておりますが、これも時間の関係で余り申し上げられませんけれども、こういう地域からは、真面目な事業者、事業団体からは悲痛な叫びが上がっているということはここで申し上げて、次の質問に入らせていただきたいと思います。
 通告に従いますが、次は、歯科衛生士という部分でございます。
 歯科衛生士の現状と課題ということでありますけれども、現在、歯科衛生士は、教育機関では大変多くの人たちが教育され、現在は、その中でも、実際稼働している方たちはその半分しかいないというふうな状況がございます。そういった中で、東京都内でいくと、有効求人倍率は三倍を超える。なかなか歯科衛生士は雇えない。
 また、最近、歯科衛生士を必要とする介護保険施設等でも、口腔ケアが誤嚥性肺炎の予防になる。あと、成人においても予防が大変大きな課題になる。また、病院においても、手術前後の口腔ケアによって術後感染症が大きく減る、特に食道あたりですと半減する。在院日数が、七日間が五日間、十日間が七日間ぐらい、医療費が削減できる。そこに衛生士を雇用していこうと。
 御存じのように、入れていただいたわけで、大変ありがたい御配慮をいただきますけれども、そこに稼働する衛生士がなかなか見つけられない。あと、あったとしても非正規雇用といいますか、臨時職員待遇ということで、なかなかその専門性を発揮するところまで至らないわけでありますけれども、この辺についての御所見がございましたらば、お伺いしたいと思います。
#14
○武田政府参考人 お答えいたします。
 歯科衛生士に関する御質問でございますけれども、就業歯科衛生士数を見ますと、現状では、平成二十八年末で十二万三千八百三十一人となっておりまして、傾向といたしましては、平成二十二年が十万三千百八十人でございましたので、増加傾向にはございます。ただ、御指摘ございましたように、現場からは歯科衛生士の確保に関する要望が寄せられているところでございます。
 高齢者が今後増加をしてまいりますので、歯科疾患等の予防に対する視点のみならず、口腔機能の維持、全身の健康維持との関係が指摘されていることも踏まえまして、口腔ケアなどの歯科口腔保健を担う歯科衛生士を確保していくことは大変重要な課題であると認識をしているところでございます。
 私どもといたしましては、平成二十九年度より、厚生労働科学研究において、歯科衛生士の就業状況について詳しく調査を実施しているところでございまして、この研究の中で、歯科衛生士養成施設の卒業生を対象とした職歴など就業動向等を検証し、就職率の向上、離職率の低下のための具体的提言を含め、研究成果を出していただくこととしておりますので、こういった研究成果なども踏まえながら、引き続き、この人材確保に努めてまいりたいと考えております。
#15
○長谷川委員 時間が参りましたのでこれで終了いたしますが、歯科衛生士の重要性というのは認識はされているんですけれども、切実な優先順位からするとちょっと下がってしまう。ただ、その波及効果というか、効果は大変大きい。医療費の削減、QOLの増進等々に大きく寄与いたしますので、今後ともこれについては注視をしてまいりたいと思いますが、ぜひ御理解賜れるようお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#16
○高鳥委員長 次に、池田真紀君。
#17
○池田(真)委員 立憲民主党の池田真紀です。
 二十五分ですので、早速質問に入らせていただきたいと思います。
 まずは、この厚生労働委員会でも何度か多くの委員からも質問がありました障害年金について、参議院の方の厚生労働委員会でも大臣答弁があったかと思いますけれども、こちらでも最終的なところを確認させていただきたいと思っております。
 きょう配付資料をつけさせていただいておりますけれども、一枚めくっていただきますと、新聞の記事もございます。最終的な新聞報道等もちょっとなかなか見当たらなく、さらに、私のところに、七月の三日、厚生労働省の職員の方が説明に来ていただきましたけれども、ちょっと七月三日の大臣答弁とは異なっている部分がございましたので、最終的な対応ということで、大臣から御見解というか、結論をお聞きしたいと思います。
#18
○加藤国務大臣 障害年金の審査に関しては、これまでの委員会においても、一件一件丁寧に、認定医が医学的に総合判断をして等級が決定されるように対処していくということを申し上げたところでございます。
 その際、今回、二十歳前の障害による障害基礎年金の受給者千十人、これはある時期にまとまって審査をするということになったわけでありますが、御指摘の千十人の方については、障害基礎年金に関する審査を、それまでは都道府県ごとの事務センターで行ってきたものを障害年金センターに集約して実施をすることにし、当然、それに伴い、認定医も、そしてそれをサポートする機構の事務方もいわば変わった、こういった特別な事情を踏まえる必要があるというふうにも考えているところでございます。
 例えば、集約前の認定の際に、ある障害の状態をもとに障害認定基準を適用するに当たって、認定医の医学的知見を加味して総合判断をされていくということでありますが、その結果、障害等級に該当する旨決定されたケースでは、集約後の再認定の際、障害の状態が従前と変わっていない場合には、推察される当時の認定医の医学的知見と同様の知見を加味して医学的に総合判断がなされれば、障害等級該当という集約前と同じ判断にこれはなるというふうに考えるところでございます。
 このように、障害年金センターへの集約の前に行われた認定については、集約後に再認定を行う場合に、集約前の認定の際に認定医の総合判断の根拠となった障害の状態が現在においても従前と変わらない場合は、集約前の前回の認定も認定医が医学的に総合判断したものであるということ、これを十分に踏まえて医学的な総合判断を行い、等級判断を行うことを基本にしていきたい。そして、そういった姿勢にのっとって、日本年金機構に一件一件丁寧に対応させていきたいというふうに考えているところでございます。
#19
○池田(真)委員 今の、一件一件対応ということなので、この後、二千九百三十三人の方も、今サンプル調査ということなので、これも全件行いますということでございましたので、引き続き、こちらは丁寧に対応をお願いしたいと思います。
 そうしましたら、次の質問になりますが、昨日、水道法が通っております。この水道法の法律と関係あるかないかとは別であるかとは思いますけれども、これまで、市町村によって低所得者への基本料金の減免措置等が行われておりました。また、困窮状態で停止をする際に、市町村への行政の情報の共有等が、ガスや電気とはまた違ってやりやすい、自治体同士なのでやりやすいというようなこともありました。
 命の水であります。今回の制度改正によって、低所得者やあるいは生活保護受給者に対しての減免措置の考え方が異なる可能性があるのかどうか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
#20
○加藤国務大臣 水道事業においてコンセッション方式を導入する場合、PFI法に基づいて、公共料金の管理者である地方公共団体が水道料金の枠組み、例えば上限等も含まれますが、を事前に条例で定めるということになっております。このため、生活保護受給者等への水道料金の減免措置についても、市町村が条例で定めることにより実施がなされていく、あるいは実施していくことが可能になっていく。
 したがって、この仕組みそのものは、今般の水道法改正によって変わるものではございません。
#21
○池田(真)委員 これはこれからのことでございますので、この懸念に対しても、厚生労働省として、厚生大臣の方もぜひ、こちら、命の水ということで対応をお願いしたいというふうに思っています。
 次の話題に入らせていただきますが、児童虐待についての質問をさせていただきます。
 この間、野党の方では、野党合同での議法を出させていただいておりますが、国家資格ではない児童福祉司であります。児福法に基づく、十三条の三項に基づいております職種の内訳やキャリア等、統計がございましたら、お知らせいただきたいと思います。
#22
○吉田政府参考人 お答えいたします。
 児童福祉司、これは平成二十九年四月一日時点で全国三千八十六人の常勤職員が配置をされてございます。
 お尋ねが、まず任用区分ということでございますので、任用資格という区分が六つございます。都道府県知事が指定する児童福祉司等養成校を卒業又は知事の指定する講習会の課程を修了したという方が二百五十八人。二つ目として、大学で心理学、教育学又は社会学を専修する学科などを卒業し、指定施設で一年以上相談援助業務に従事した方、これが九百八十三人。それから三つ目として、社会福祉士という資格をお持ちの方が千百九十一人。四つ目として、社会福祉主事として二年以上児童福祉業務に従事した方で、厚生労働大臣が定める講習会の課程を修了したという方が三百一人。五つ目として、これらと同等以上の能力を有する者であって厚生労働省令で定めるものが三百五十三人でございます。
 また、二つ目の経験年数につきましては、同じところから引用しまして、一年未満の方が約一四%、一年以上三年未満の方が約二六%、同様に、五年未満の方が約一七%、十年未満の方が約二五%、十年以上経験をお持ちの方が約一七%という状況でございます。
#23
○池田(真)委員 済みません。キャリアについてはわかりました。ただ、私が質問をきのうも通告させていただいたのは、この十三条の三項の内訳を説明してくださいというのは、これは読めばわかることなんですが、割合ですね。もう統計もいただいていますので、パーセンテージがいろいろ示されておりますが、ここを丁寧に分析をしていく必要が私はあるというふうに思っています。
 専門職とおっしゃっておりますけれども、その他の六号のところでも、精神保健福祉士や保健師あるいは保育士などもキャリアを積んでということの枠もございますので、その分析と、あと地域差、あと、もう一つ言うのであれば、特徴的なのは第三号だと思います。医師につきましてはゼロです。全国の中でゼロ%。誰一人いない状況でありますので、これをどうやって再評価していくのか、どういう人材が必要なのかということを丁寧に分析する必要があるというふうに思っておりますので、お聞きをいたしました。ここはもう結構です。
 次ですが、もう一枚資料をおめくりいただいて、児童相談所の全国共通ダイヤル一八九がありまして、先日柚木委員の質問にもあったかと思います。これが有料だよねという話がありました。
 ここのガイダンスの中身なんですが、こちらは児童相談所全国共通ダイヤルです、この通話は何秒ごとにおよそマル円で御利用いただけますというようなことが書かれております。その次に、郵便番号等教えていただけますでしょうか、町名までで結構ですので御住所を教えていただけますでしょうかということで、おつなぎしますというガイダンスがあります。
 まずここでお聞きしたいのは、このマル円、マル秒というようなところであります。地域差等あれば、実例を教えていただきたいと思います。
#24
○吉田政府参考人 お答えいたします。
 児童相談所全国共通ダイヤル、いわゆる「いちはやく」の通話料については、お尋ねがございましたように、かけたところが固定電話か公衆電話かあるいは携帯、PHSか、あるいは時間帯がどういう形になっているか、あるいは最終的につながります児童相談所からどれぐらいの距離の地域からの通話であるかということによって料金が設定されてございます。
 細かくは省略させていただきますが、最も高いというところで申し上げますと、昼間に、これは八時から十九時までの期間でございますが、児童相談所から百六十キロ以上の地域から公衆電話により発信した場合においては、四十八秒当たり六十円という設定でございます。また、逆に、最も安いというのは、深夜、早朝帯、具体的には二十三時から翌日の八時までの時間帯に、児童相談所と同一の市内から固定電話より発信した場合については、四十八秒当たり一・七円という形でございます。
#25
○池田(真)委員 非常に高いですよね。これは相談ではなくて通告でございますので、一一〇番や一一九番のような通告といったものの無料が必要だというふうに私は思っております。
 また、このようなガイダンスの中身を聞くと、通報した人が居場所等問われるような状況になっておりますので、これは非常に水際作戦ではないかというふうに思います、通告をためらうような要素がここにももう一つあるというふうに思います。
 これは、もう一つ、そのほかの統計で、ちょっとぜひ御検討いただきたいと思いますが、児童相談所は非常に、通告も含めてですけれども、敷居が高いわけであります。実際のSOSやヘルプを求めているホットラインというのは、具体的な支援策があるかどうか、それで、身近な市区町村等が有効だというふうに思います。
 例えばですけれども、先日ヒアリングを行ってきましたけれども、私がもともと働いておりました板橋区では、子ども家庭支援センターがございます。二十種類以上の子育て支援サービスがあって、ファミリーサービスとかさまざまな、トワイライトステイ、ショートステイ、代表番号とは別に、虐待防止専用ダイヤルというのがあります。これは有料なんですけれども、二十九年度実績で三万五千六百五十九件という統計が出ております。一日百二十一件も対応しているというような状況でありますので、この通報というのは、有料か無料かだけではなく、相談のアクセスといったものが何につながっていくのかというような分析も引き続き行っていただきたい。
 単に通告というのであれば、やはり無料にすべきだというふうに思っていますが、大臣、御見解をいただきたいと思います。
#26
○加藤国務大臣 今委員からお話ありました「いちはやく」についてでありますけれども、これまでも、三桁化して広く周知をする、また、運用面の改善等にも取り組んできたところでございますけれども、実際、調べてみると、今委員御指摘のガイダンス中に電話が切られてしまうというケースが大変多いということでございます。
 そのためにも、今委員からもお話がありましたけれども、その背景に一体どういうことがあるのか、無料化すればそれで済むのかということでも多分ないんだろうなというふうに思いますので、その辺についてはしっかりと私どもとしても分析をしていく必要があるというふうに思っております。
 また、一八九の利便性と同様に、今、SNS等を用いた相談手法というのもありますので、そういったことについてもこの一八九の対応においてやることができないかどうか、そういったことも調査研究をさせていただきたい。
 いずれにしても、必要な通告がしっかりなされて、そしてその通告に対して適切な対応がなされていくということが非常に大事だというふうに考えておりますので、そういった意味での環境整備に引き続きしっかりと取り組ませていただきたいと思います。
#27
○池田(真)委員 今、大臣がおっしゃっていただきましたSNSの活用もありますが、これは、通常何も感じない方たちはわからない、想像を絶するかのような効果があるというふうに思います。
 それは、私も、十年以上前でございますけれども、不登校の子供で、誰も存在を確認していないような子供でありましたけれども、その子供に何度かでようやく会うといったときに、子供からの発信が、初めて、メールだったと。要は、来所をする、あるいは電話をする、対人で、対面で何かをするというエネルギーは物すごい大きなパワーを使いますので、パワーレスな子供たちにはそういったSNSの活用というのは非常に有効であるというふうに思います。
 私の、平成二十七年の十月のとある実証といいますか、それでも、公開相談日、時間と来所の限定をした部分を一というふうにした場合ですけれども、時間外が九倍ありました。メールはその二倍です。でも、メールはごく一部だと思います。この後がびっくりなんですが、LINEが十五倍で、フェイスブック等のその他のSNSが三十五倍というアクセス件数があったわけです。
 こういった、もちろんこれだけで解決しなくて、その後の訪問と面接という、より具体的な支援が必要ではありますけれども、まずはその一発目といいますか入り口のところを、つながりやすい方法をぜひお願いしたいと思います。
 そして、先ほどの有料か無料かのところで申し上げますと、平成二十年と二十一年の厚生労働省の科研の方でありますが、厚生労働科学研究の方での調査研究、これは虐待の調査でございますけれども、ここの部分では、やはり所得と生活基盤の安定というもの、そして直接的な貧困対策が必要だということです。
 いずれにしても、DV防止と被害者支援、障害児の療育と支援、不登校、いじめ、いろいろな要素を抱えている中で、重なり合う不利といったものをどのようにしていくのか。
 あと、費用の負担とアクセスの機会といったものは、必ず貧困層を排除しないということがこの厚生労働省の科研の報告書できちっと書かれてありますので、ぜひここは、最初の、一つ目の有料か無料かといったところのアクセスの機会を奪わないでいただきたいというふうに思っております。
 今申し上げましたとおり、非常に重なり合うということでありますが、相談の中身の分類は、児童福祉司がどういう職種かと先ほど申しましたけれども、単に保育、養育だけではなくて、介護や、あるいは支援者からの保護だったり、学業や資格、そして自立、医療、生活保護制度やDV防止。虐待以外の要素といったものが、これは平均といいますか、多くの方では七つも重なり合っている、あるいは三つから六つというのが多くの方々の重なり合う要素ということがございますので、単に人をふやすだけではなく、いろいろな人がチームでかかわれる体制が必要というふうに思っております。
 そして、次の質問に入らせていただきますが、これも虐待に絡んでいる問題であります。
 一時保護入所の状況でございますが、都道府県ごとの状況、あいている状況というか、入所率の幅をちょっと教えていただければと思います。
#28
○吉田政府参考人 お答えいたします。
 一時保護は、個々のお子さんの状況に応じて、その安全確保のために必要な期間、適切に行われることが重要であるというふうに思っております。
 件数が非常に増加しております中で、お尋ねの一時保護所の定員に対する入所率につきましては、これは平成二十八年の、全国百三十六カ所ある一時保護所をベースにいたしますと、二〇%未満が十二カ所、約八・八%、二〇%以上四〇%未満が二十九カ所、二一・三%。同様に、六〇%未満が三十カ所で二二・一%、八〇%未満が二十八カ所で二〇・六%、一〇〇%未満が二十五カ所、一八・四%。
 なお、このデータにおきましては、一〇〇%以上が十二カ所、八・八%となっておりまして、全国それぞれ、地域によってさまざまではございますけれども、あえて平均をすると、約六六%という形になっておろうかと思います。
#29
○池田(真)委員 これは、平均じゃやはりだめなんですね。
 例えば、名古屋では一〇〇%というふうに出ております。ちょうど一〇〇なので、これが正しいかどうかは別として、数値としては一〇〇%。それで、あと、千葉が一〇一%ですね、福岡が一〇二%であります。東京は一一三%という数値が出ておりますが、一方で、少ない方では、鳥取は八・六%というふうになっています。非常に地域のばらつきがある。
 ただ、この数字だけでは解決できなくて、東京の一一三%が本当に正しいかどうか。というのも、子供さんが、実際は保護の必要性があるにもかかわらず、緊急一時保護所があいていないということで、やむを得ず世の中に放してしまうようなことを私は何度も目の当たりにいたしております。ですから、ここの部分では、この数値以上に、東京はほかのものが必要だと思います。
 一方で、この前、野党の方で、六月十二日、香川に視察に行ってまいりましたが、そのときに会った児童養護施設の方では、何と、私たちがお邪魔した養護施設では、ワンユニット、がらっとあいていたんです。あいていたもので、そこで説明を受けさせていただくことができたんですが、そこでは、全く、職員さんがいないということで、あけることができていない、営業ができていない。必要な子供さんがいても、職員がいないからあけられない、箱があっても入れられないというような状況だというふうにおっしゃっていました。
 そういう状況がありますので、この数値のさらなる分析が私は必要だというふうに思っています。
 もちろん、東京のように、混み混みしていて、これ以上施設をたくさんふやすということは当然難しいので、市町村で行っている既存の施設ですとか、あるいはトワイライトステイをやっているようなところですとかを有効に活用しながら、国がバックアップをしていく整備が必要だというふうに思っております。
 地域の、市町村へのフォロー等も含めて、大臣の御見解をいただきたいと思います。
#30
○加藤国務大臣 今委員御指摘のように、適切な環境で一時保護を行っていく。また、先ほどの数字で、平均入所率が一〇〇%を超える、これは多分、かなりもう、一日、出たらすぐ入るみたいな形をしないと一〇〇%を超えないんだろうと思いますので、その結果として入れていない方もいらっしゃるんだろうというふうに思います。
 そういった状況を解消していく、そのためにも、一時保護の専用施設をつくっていくということ、あるいは委託一時保護の適切な活用、そういったことでの体制整備、これまでも取り組んできたところでありますけれども、今後とも、必要な一時保護が実施できる体制整備、今職員のお話もありましたけれども、それらも含めて対応していきたいと考えております。
#31
○池田(真)委員 ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 そして、ゼロ歳児が多く死亡ということでありますので、今言っているような整備だけではなくて、やはり社会的孤立が非常に多いわけですから、野党の方で提出した議法の中で、産後ケアセンター等があります。こちらのような、要は、お母さんと赤ちゃんを二人ぼっちにさせない取組もぜひ、これは緊急的に必要だと思いますので、整備をお願いしたい。
 最後になりますけれども、十月一日に施行されます学習支援費、生活保護の学習支援費について、この間、丁寧に対応するというお話でございましたが、四月以降に全国課長会議等の会議等で周知をしたり、あるいは実費額、領収書がない場合どうするんだといったものはQAを作成するというふうに伺っておりましたので、今の進捗状況をお伺いしたいと思います。
#32
○加藤国務大臣 御指摘の学習支援費については、支援対象をクラブ活動に係る費用ということで整理をし、支給方法は活動の状況に応じた実費支給、こういうことにさせていただき、これは十月から施行されていくわけであります。
 その詳細について、例えば支給対象となるクラブ活動の範囲をどう考えるのか、支給対象となる費用の範囲をどうするのか、あるいは、実費支給を行うに当たっての事務手続をどうするのか、これらについて検討を行っているところでございます。
 なるべく、クラブ活動の範囲というのも、例えば小学校の場合には、クラブ活動以外、例えばスポ少とか、ああいったものもあるわけであります。また、費用の範囲というものも、どこまでを対象とするのか、それから、実費支給についても、事前給付とすることを原則としたいというふうに考えているところでございますが、そういった観点から、今、詳細な検討を行わせていただいております。
 できれば、今月中にこうした考え方を地方自治体にもお示しをさせていただき、また、地方自治体からも意見をお聞かせいただき、その詳細の中身を詰め、八月中には具体的に生活保護基準告示ということでの改正につなげていきたいというふうに思っております。また、被保護世帯への周知のためのリーフレット等々も作成をし、しっかりとこの内容について理解をいただきたいというふうに考えているところでございます。
 いずれにしても、学習支援費が、月々の保護費とともに定額で支払われる取扱いから、必要となる都度実費で支給される、こういう取扱いになるわけでありますから、実務に混乱が生じないよう、地方自治体ともよく連携をとらせていただきたいと思います。
 また、実際に生活保護を受給されている方にもこうした仕組みになっていることを御理解いただき、御申請をいただく。そして、その具体的な内容については、子供さんも含めて、しっかり周知を図っていきたいと考えております。
 また、その上で、現場のケースワーカーの方々の役割が非常に大事でありますから、ケースワーカーの方々がわかりやすい説明を行っていただけるように、しっかりと対応させていただきたいというふうに思っているところでございます。
#33
○池田(真)委員 通常の期間でも、これを周知するのは非常に、ちょっと今、おくれているなと思います。
 具体的に言うと、これはワーカーだけが知っていればいいだけではなくて、さらに、関係機関だけではなくて、今度は当事者への周知というのが非常に、リーフレットなんかで済みませんから。高校生のアルバイトでさえ収入認定してしまうような今の実態ですよ、六十三条に適用されてしまうような状況ですから。私であれば、これは一件一件全部のケースに、子供と寄り添いながら、領収書をとっていく作業をしなければだめだなと思います。小学校一年生からですから。
 どうやってやっていくのかという意味では、さっきの年金と同じように、むしろ、経過措置ではないですけれども、そのような状況で、定額の部分までは支給をする、その中で、領収書は後づけでもいいから提出をしていって、領収書の回収状況といったものが実際どうなのか、その実効性がどうなのかというのを、様子を見るべきだと私は思います。
 そして、あと最後に、時間が参りましたので、これは言い切りにしますけれども、六月の末に公表されましたけれども、生活保護の大学生の実態調査が発表されて、今、厚生労働省の方でも概要版が出されています。でも、ここの中に世帯分離のことが何も問われていなかったり、そもそも大学に通えない地域があるのに、地域のことが一切統計としてありません。
 この調査は、五百万も税金を使っておきながら、真剣にやった調査とは全く思えません。ましてや、生活保護の改正がある法案審査の中で、最中で、昨年の年末にも、野党合同ヒアリング等のときには、この調査を発表しますと言っておきながら、成立後に、今になって発表するのは、非常にひきょうなやり方だと思います。そのことを一言申し上げまして、この後また機会がありましたら、この結果がどういうことになるのか、子供の貧困といったものをつくり出しているのじゃないかということを、これからまた審議をさせていただきたいと思っております。
 きょうは質問を終わります。
#34
○高鳥委員長 次に、国光あやの君。
#35
○国光委員 自由民主党、茨城六区の国光でございます。
 本日は貴重な質問の機会をいただきまして、大変ありがとうございます。
 先ほど、虐待の御質問も池田委員からございました。私も、本当に痛ましい事案、本当にいろんな社会保障に関する問題を常日ごろ聞いて、どうすればいいかと一生懸命考えるわけですが、やはり重要なのは、きょう特に御質問をさせていただきたいと思いましたのが、突き詰めていくと最後は財源論。もちろん、運用で、あるいは工夫でできることはあるかと思いますが、例えば児童福祉司の体制整備あるいは専門職の配置などなど、受皿整備、どうつくるかというのは、最後は財源論、これがやはり大きな大きな一番のネックになっている論点だと思っております。
 ちょうど今の時期、骨太の方針も出ました。けさも、自民党では、政調の全体会議で来年度の概算要求、こちらの議論も進んでおります。きょうは、厚生労働省として予算、財源に関してどのようにお考えであるかということを中心に、ぜひお伺いさせていただきたいと思います。
 言うまでもなく、社会保障、日本はもう世界一の高齢化のスピードでございます。少子高齢化というのは本当に避けがたい話であるかと思います。その中で、私、本当に常々思いますのが、社会保障給付費に比べて日本の国民負担率はまだ低い、社会保障の需要は増す一方で、やはり国民の負担率というのはまだまだちょっと低い状況にある、これをどう考えるかということが一つ。
 そしてまた、やはり財政負担をしていただくのは国民です。国民の方、おかげでこの数年、かなり経済力は上がってきましたけれども、まだまだ、私の地元もそうですが、中小企業の方、全従業員の大体七割を占めておられて、非常に社会保障に対する期待は強い。一方で、やはり、国光さん、負担はどうしたらいいのか、このまま社会保障は持続可能なのかという気持ちは、もう今多くの国民の非常に大きな関心事である。非常に社会保障に対する期待は大きい、けれども、一方で、その負担や、それを支える経済、どうすればいいのかということは非常に大きな関心事であると思います。
 私、この厚生労働委員会でこれをお伺いしたいと思いましたのが、社会保障や財政や経済のバランスに関しては、今まで、かつて歴史を振り返っても、社会保障国民会議や、あるいは社会保障と税の一体改革、最近はやはり骨太の方針、それから人生百年の提言であるとか、さまざま、厚生労働省以外のところからの御提言に基づいて施策が展開されているということはあるかと思います。
 ただ、やはり、実際に政策を大きく担当されるのは厚生労働省であるかと思います。厚生労働省として、こちら、社会保障は、私は必要なものはしっかりと充実すべきだと思いますが、その財源は、しっかりと確保していただくのは、財務省だけではなく、やはり厚生労働省もしっかりと考えていただかなきゃならない。さらに、それを支えるのは経済ですから、経済に関しても、経産省が勝手に言っているとか内閣官房がいろいろ言うとかではなくて、前向きに協力していただく姿勢というのは、少し、ぜひ厚生労働省としても持っていただきたい。まあ、十分持っていらっしゃるという御姿勢はあるかと思いますが、そのあたりのお考えをぜひ改めてお伺いさせていただきたいと思います。
#36
○加藤国務大臣 国光委員も厚労省にいらっしゃったので、実態というか、それに対してどういう形で厚労省がかかわってきたかということも十分御承知の上で御質問されているんだと思いますけれども、やはり、ここに来て、少子高齢化とよく言われるわけでありますけれども、特に医療費、介護費等を考えると、高齢化の進展が、特に二〇〇〇年から、例えば二〇二五年、団塊の世代が七十五歳を超える、そこに向けては高齢化率、高齢化の人口が増加し、それに伴って、それにかかわる医療、介護等の社会保障給付費も増大をしている、そういう傾向になっているわけであります。
 そういった中で、更に国の負担する部分も拡大をし、例えば、今日的に言えば、一般歳出の半分以上が社会保障関係費になってきている。二〇〇〇年以降を見れば、ほかの経費がむしろ減少する中で社会保障費がふえて、そして、他方で財政赤字も拡大してきている、こういう実情をしっかり見る必要があるというふうに思います。
 そしてさらに、先行きの流れ、そういった中で、やはりこの給付と負担のあり方をどうしていくのか、これは不断に見ていく必要があるわけでありまして、消費税の一〇%への引上げに向けては、税と社会保障の一体改革ということで、当時の与党である民主党と、我々野党である自民党、公明党三者で議論をして一つの姿をつくっていった。そしてこれが、来年の秋の十月が今予定されている消費税の引上げで一段落する。そうすると、その次どうしていくのかということも含めて、我々は、今申し上げた点から議論していかなければならないというふうに考えております。
 そういった意味で、先般、二〇四〇年に向けての姿もお示しをさせていただく中で、こうした不断の取組のみならず、いかに社会の活力を活性していくのか、また同時に、生産性を上げることによって、就業人口が減っていく状況の中で、いかにそうしたサービスを維持していくのか、そういった観点からの議論もしっかりやっていく必要があるんだろうというふうに思います。
 ただ、短期的に議論するときに、やはり、そうした負担を上げると、一方で経済がしっかりしているから初めて社会保障が回っていく。しかし、中長期的に見れば、社会保障がしっかりすることによって、人々が将来に向ける安心というものを持ち、それが経済の持続的な成長にもつながっていく、そういった観点もよく頭に置きながら、この負担と給付のあり方、あるいは負担のあり方、こういったことをしっかり議論していく必要があるというふうに思います。
#37
○国光委員 ありがとうございました。
 先ほど大臣がちょっとお触れになった他省庁の予算との関係でいいましても、やはりおっしゃったとおり、一般会計の約三分の一が厚生労働省、社会保障予算でございます。私も小選挙区を預かる身になりましてさまざまな方とお話しする中で、例えば農業の関係の方、あるいは、先生方の、委員の御地元、たくさんおられますけれども、例えば土木関係の方、おられますが、その予算、例えば農水ですと約二兆三千億ほどです。国交でも、国交省御出身の委員もおられますけれども、大体六兆ぐらい。それから、最近、安全保障環境も非常に厳しい折ですが、まだまだ五兆ということで、社会保障費三十三兆に比べてはまだまだ小さい規模。けれども、彼らは社会保障は非常に重要だと思っていて、何とか、自分たちの予算以上に厚生労働省に対する期待というのは非常に大きいものと思います。
 ぜひ、厚生労働省としても、ほかの分野の自然増をある意味食いながらも、社会保障がしっかりと対応しなければこの国は滅びる、その気概を持ってぜひ取り組んでいただきたいと思います。
 それから予算の関係で、やはり子育て予算の関係も触れさせていただきたいと思います。
 私、その予算の中でも、約三十三兆の一般会計がございますが、やはり問題意識を持ちますのは、その予算の配分、社会保障三十三兆の予算の配分でございます。なかなかちょっと、地元的には言いにくい話もあるかもしれませんが、やはり政治家としてきちっと向き合うべきは、世代別の給付と負担のバランスだと思います。
 もうこれはずっと議論をされておりますけれども、やはり世代別の、例えばゼロ歳から高齢、今、人生百年でございますけれども、見た中で、かなり高齢者の方の、まあ高齢者の定義をどこに置くかという議論も今後あるかと思いますが、負担に比べて給付は超過していて、一方で、子育てや子育て世代の御負担というのは非常に大きいものがある。これは、高齢者の方も年金生活御中心の方が多いので、しかも年金保険も払っていらっしゃる、そういう中では仕方ないことかと思いますが、ただ、日本ほど、世界一の高齢化のスピードで進んでいる国はありません。ほかの国が固唾をのんで日本の対応を見守っている。その中で、やはり、あるときに政治のリーダーシップというのは必要になるというふうに心から思っております。
 OECDの比較で有名な数字、先日も木村委員が御紹介をなされておりますけれども、子育て関係の給付は、欧州諸国、アメリカはちょっと特別ですけれども、欧州諸国に比べても、日本の子育てや家族関係の給付、大体三、四割と言われております。今回の痛ましい虐待事件もございました。特に少ないのが社会的養護の関係。欧州諸国に比べて大体十分の一、その程度でございます。これをどうするか。
 結局、先ほどの池田委員の御質問も、私も与野党を超えて非常に共感する部分もございました。ただ、それをどうやって政策を進めるかは、やはり財源、財源をどうやって確保するかということがございます。骨太の方針にも、今回この事件を受けて刻まれた部分はありますけれども、ぜひ厚生労働省として、この三十三兆、今後、もっともっと膨らむと思いますが、その中で、世代別の負担と給付のバランス、特に子育て施策の、あるいは社会的養護の予算をどうやって確保していくのか、ぜひその意気込みをお聞かせいただければと思います。
#38
○高木副大臣 御指摘の就学前を対象にした家族関係社会支出の対GDP比のデータにつきましては、各国の制度や国民負担率など、置かれている状況が異なりますので、単純な比較には慎重であるべきと考えておりますが、先ほど委員御指摘のとおり、日本の家族関係社会支出の対GDP比は、今まで、二〇一三年、一・二六%であったのが、二〇一五年では一・三一%という状況でございます。これが、諸外国の比較は、先ほど来お話ありましたとおりで、イギリスは三・七九、スウェーデンは三・六四、それに対して日本は一・三一、こういう状況でございまして、それをどのように財源を確保しながら膨らませていくか、ここが重要であると思っております。
 厚生労働省としては、人づくり革命を断行しまして、子育て世代、そして子供たちに大胆に政策資源を投資することで、むしろお年寄りも若者も安心できる全世代型社会保障を確立することが重要であると考えております。
 具体的には、身近な話では、骨太の方針二〇一八に盛り込まれた、幼児教育、保育の無償化であるとか、また待機児童解消のための受皿整備、またさらには子ども・子育て支援のさらなる質の向上を図るために消費税分以外も含めた適切な財源確保、また御指摘のとおりの児童虐待防止対策や社会的養育の迅速かつ強力な推進などを進めることによりまして、子ども・子育て支援のさらなる充実を図ってまいりたいと考えております。
#39
○国光委員 副大臣、ありがとうございました。
 重ねて、児童養護の予算のことでもちょっと、ぜひお伺いさせていただきたいんです。
 今回の事案を受けての問題、委員からも今までたくさん御質問がございましたけれども、やはり、例えば児童福祉司を始めとした職員の体制整備、これは非常に重要であって、今まで改正児童福祉法や社会的養育ビジョンでも掲げられていたけれども、その途中でこの事件が起こっているわけでございます。
 今、関係閣僚会議で御議論をされて、まだオンゴーイング中だとは思いますけれども、恐らく、これが一定の方向性が見えたときに、実際に児童福祉司を確保する、体制整備をしていくその予算は、よくありますのが、厚生労働省以外のところで予算がつく。今、地方交付税措置されていますので、総務省との連携というのが実際問題として非常に重要でございます。ぜひ、この総務省との連携、しっかりとした、必要なものに関しては、地方交付税措置経由でも構わないんですが、しっかりと届くところに届く、そういう予算措置をしていただきたいと思います。
 また、一時保護の話もございましたが、一時保護の後もそうです。もちろん、家庭養育優先という原則は、私はそのとおりだと思いますが、それ以外にも、例えば困難事例であるとか、あるいは一時保護所では足りない部分の委託というのが、実際、今はまだ児童養護施設が大きく、半分程度は担っていらっしゃるという実態もございます。ぜひ、受皿という意味で、一時保護、それから一時保護の後の受皿という意味で、しっかり、里親、ファミリーホーム、それからまた児童養護施設など、それぞれの特性を生かしながら体制整備を面として進めていただきたい。この点に関して御意見を伺いたいと思います。
#40
○高木副大臣 ありがとうございます。
 児童虐待につきましては、平成二十八年度の児童相談所における児童虐待相談件数が十二万件を超えるなど、深刻な状況が続いております。
 そこで、もう既に御承知のとおり、児童相談所の体制強化を図るために、平成二十八年に児童相談所強化プランを決定いたしまして、平成三十一年度までの目標を設定し、児童福祉司等の専門職の増員を図るということと、あわせまして、今度は質の面からも、平成二十九年四月から児童福祉司等の研修を義務化しまして、研修カリキュラムなどを策定し周知するなど、児童相談所職員の専門性の向上を図っているところでございます。
 その途中に先般の事件が起こったわけでございますが、児童相談所の体制整備につきましては、これまでも地方交付税措置がされておりまして、今、厚労、総務のみならず関係省庁含めまして、政府を挙げて総理を中心に取り組むべきこととしておりまして、そうした取りまとめの内容につきましても、今月中下旬までにまとめられるもの、打ち出すという予定でございます。当然のことながらその中におきましても考えられることでございますが、今後、児童相談所強化プランの見直し等を進めるに当たりましては、必要な地方財政措置を含めて、総務省と連携しながら検討をしっかりと進めていきたいと思っております。
 また、一時保護につきましては、保護が必要な一人一人の子供の状況に応じて、安全確保、またアセスメントなどを適切に行うことができる環境を整えることが必要でございます。
 そこで、必要な一時保護に対応できるよう一時保護所の定員をふやすこと、特に東京におきましては、特別区が今、児童相談所をふやしていきたいということで手を挙げておりまして、推進をしているところでございます。また、里親や児童養護施設等に対する委託一時保護の活用などによりまして、適切な支援を確保していきたいと思っております。このようなことによりまして、必要な一時保護を実施できる体制整備を図ることが重要と考えております。
 またさらに、その後ですが、特に、平成二十八年の児童福祉法改正で規定された家庭養育優先原則のもとでは、里親のなり手をふやしていくこと、また児童養護施設等の一時保護機能を強化していくこと、また御指摘ありましたファミリーホーム等々含めまして、そうした家庭養育優先原則を実施できますようにこうしたことが今求められているわけでございますが、先日閣議決定いたしました骨太の方針二〇一八では、このための施策を迅速かつ強力に推進していくことを既に盛り込んでおりまして、その予算確保に向けましてしっかりと取り組んでまいりたいと思いますので、ぜひとも後押しをよろしくお願い申し上げます。
#41
○国光委員 ありがとうございます。力強い御答弁、本当に感謝を申し上げます。全国の多くの児童虐待を御心配なさっている方に届く、本当に温かい答弁だったと思います。ありがとうございます。
 続きまして、また予算の関係と絡めまして、医療保険制度の持続可能性、これは非常に大きい論点だと思います。ぜひお尋ねをさせていただきたいと思っております。
 医療保険制度、今、医療費はちょうど四十兆になっております。毎年一兆ずつ増加をする。その中で、今、最近この十年間ぐらいで、その要素、背景がちょっと変わってきたという部分がございます。以前は、高齢化によって非常に医療費が増加する、介護もそうですけれども、増加すると言われておりましたが、やはり最近、この近年で出てくる、話題も多くございました新薬、革新的な新薬あるいは医療機器、そういうものによりまして、最近は、医療のいわゆる高度化、高齢化よりも医療の高度化の方が非常に医療費の伸びに寄与しているという状況になっております。
 ただ、私も地元が今つくばでございまして、多くの製薬企業やイノベーションに携わる方がおられます。イノベーションというのは、もう本当に、御存じのとおり、何万分かの、例えば新薬、薬でも、例えば三万ぐらいの化合物があって、その中の一つだけが何とかイノベーションにつながる。今まで、例えばC型肝炎の薬も、医療系の先生方はもう御存じだと思いますが、静注薬で大変QOLが悪いお薬であったところ、新しい画期的な新薬が出まして、ほとんどC型肝炎が治る、しかも飲み薬である。非常に画期的な新薬というのは確かに誕生しております。
 私は、このイノベーションというのは患者さんのためにぜひ全力で推進をしていただきたい。ただ、やはり医療費という面では、先ほど御質問させていただきましたとおり、例えば財政やそしてまた経済との関係で考えていかなきゃいけない、直面しなければいけないテーマだと思っております。
 非常に難しいテーマだと思いますけれども、例えば、今後も多くのイノベーションが私の地元でも、恐らく委員や政務の御地元でもあると思います、たくさん医療機器や新薬が出てくる、それを医療保険制度でどのようにカバーしていくか、これは本当に考えなければいけないというような時代がやってくるかと思います。なかなかちょっと難しいお尋ねになるかもしれませんけれども、ぜひ、現在の、現状の受けとめをお聞かせいただければと思います。
#42
○鈴木政府参考人 お答え申し上げます。
 ただいま御指摘いただきましたとおり、我が国におきましては、国民皆保険のもとで、有効性、安全性が確認された医療でありまして必要かつ適切なものは基本的に保険適用する、こういう方針で臨んでおります。一方で、先ほど御指摘ございましたように、昨今、革新的ではございますけれども非常に高額な医薬品が登場しております。したがいまして、国民皆保険の維持とイノベーションの推進の両立、これがおっしゃるとおり課題になっているところでございます。
 こうした中で、公的な医療保険制度の役割といたしまして、革新的な技術あるいは医薬品につきまして、ある程度高額でありましても、きちんと国民皆保険の中に取り込んでいくことによりまして普及を図っていく、そしてその結果、普及が図られますと、これはマーケットを通じまして価格というものもまた落ちついてきて、皆さんが手が届く範囲になっていく、こういったことの繰り返しで新技術をきちんと国民に均てん化していく、これが公的医療保険の役割でもあろうかというふうに考えております。
 したがいまして、必要かつ適切な医療というのは基本的に保険適用することとした上で、価格の設定につきましては、その価値を適切に反映したものにしていく、こういうことで、患者さんが一定の自己負担のもとで必要な医療に広くアクセスができるようにする、こうしていくことが大事であるというふうに考えているところでございます。
#43
○国光委員 ありがとうございます。
 現在の薬価制度の中でも、例えば、市場拡大して、再算定を行って、マーケットが広がるのでプライスが下がっていく、C型肝炎のお薬も、あるいは今まで出た、例えばオプジーボのような薬もそのような形で対応していったかと思いますが、ぜひ、うまくイノベーションをきちんと保険で見る、保険で見るのであれば、その財源に関しても、保険料か、あるいは税か、自己負担か、そのあたりもきちんと社会全体に受け入れられる形で対応していただきたい。これは切なるお願いでございます。
 続きまして、働き方改革について、法案が成立した後で大変恐縮ですけれども、ぜひお尋ねをさせていただきたい点が一つございます。
 私も、働き方改革、ある意味私のライフワークといいますか、非常に関心を持っておりまして、といいますのが、もともと私も内科医をやっておりまして、また、さっき大臣が触れていただきましたけれども、厚生労働省におりまして、ある意味非常に過酷な勤務環境でずっと仕事をしてまいりました。一方で、今、小学校の子供がおります。やはりライフイベントが発生してしまうと、こういう環境で働き続けるのは、今も後ろに女性の方もおられますけれども、高木副大臣もおられますが、なかなか、特に女性の方は御心配も多い。実際に離職する方もたくさんおられました。
 そういう中で、働き方改革法案、いろんな御議論がありました、この場でもいろんな御議論、御批判もありましたが、私、この日本社会において、これほど少子高齢化が激しく進む、人手不足に悩む、いろんなことをやって多少改善するかもしれませんが、やはり働き方の多様化や、生産性、効率性を上げないとこの社会はもたない、非常に大きな危機感を持っております。
 私も、隗より始めよで、私の事務所はほとんど実は女性なんですけれども、子供を持つお母さん、あとは介護をちょっと、抱える男性の方などを積極的に雇用させていただいておりまして、それで、例えば、お母さんはもう大体四時ぐらいに帰ってしまったりするんですけれども、その後でちょっとテレワークも含めていろんな仕事もやっていただいて。あるいは、六十代の男性もうちの事務所は何人かおられますけれども、初めは全くパソコンもさわれない、ブラインドタッチもできないぐらいの方だったんですが、この数カ月で一番積極的に学んでいただいて、今では非常に、一番生産性が高いんじゃないかというぐらい自発的にやっていただいて、今非常に時間当たりの生産性は、自慢ではないですけれども、かなり自信を持って取り組めるようになったんじゃないかと思っているところでございます。
 実際、地元でも、いろんな企業様とお話をすると、働き方改革法案、成立したはいいけれども、いわゆる高度プロフェッショナルとかそういうところはおいておいても、やはり働き方改革を何とかしていきたいんだけれどもどうすればいいかわからない、だからできないんじゃないか。でも、それをやはり私は、いや、こうやったらできるんだというふうにマインドセットしていただく、それで、実際にその好事例を広げていって、やはりどうしても難しい形態はあるかとは思うんですが、多くの企業様で工夫すれば多少は生産性が向上する。
 大事なのは、ただ早く帰れ運動じゃだめなんです。やはり、生産性を上げて収益を上げていく、さらには賃上げにつなげていく、これがあってこそ初めて社会として成り立っていくんではないかと心から思っておるわけでございます。
 成立した後で恐縮ではございますけれども、厚生労働省の現在の取組、また、ぜひその好事例を幾つか御紹介をして、これを聞いていただいている方、国民の方にエールを送っていただければと思います。
#44
○牧原副大臣 今委員御指摘の点は大変重要な点でございまして、先生の、委員の事務所でもまさに好事例として発信をしていただいたことに感謝を申し上げる次第でございます。
 好事例につきましては、中小企業庁と立ち上げた中小企業・小規模事業者の働き方改革・人手不足対応に関する検討会等において、厚生労働省あるいはほかの省庁からも積極的にヒアリングをしております。その中で、私なども、昨年の秋以降は各地に積極的に赴いて、好事例についてお話を伺っております。
 例えば、高知県のある企業では、働きやすい職場にしなければ優秀な人材が集まらないという社長の考えのもと、有給休暇取得を促進したり、多能工化を取り組んだり、あるいは残業時間の抑制を行うなど、まさに働き方改革の先行をやっていただいた結果、従業員の定着率が向上し、ミスやクレームも減って、かえって業績が大幅に向上したというような事例もございました。
 あるいは、ICT等を活用してうまく効率化をしたというような介護施設の事例もございますし、また、テレワークを通じて、特に子育て中の方が勤務シフトを作成するなんというドラッグストア、これは北海道ですけれども、非常にやりがいを持って働いているというような事例もございました。
 こうした取組を積極的にとって、こういうことを、我々としても、リーフレットやウエブサイト等も通じて広報を展開していくことを検討したいと思います。
 また、内閣官房の方に置かれた中小企業・小規模事業者の活力向上のための関係省庁連絡会議というのがございます。これは私、議長代理をやっていますが、ここでも既に広報の重要性が考えられておりまして、これでは、いろんな団体、特に、全都道府県に設置される働き方改革推進センター、あるいは地域の経済団体や商工団体、あるいは社労士会、金融機関などさまざまなルートを通じて、働き方改革の重要性について、あるいは内容について広報に努めてまいるとともに、相談にも応じる体制をしっかりとつくっていきたいと思います。
 また、働き方改革に積極的な事業者の取組をこれから改革に取り組もうとする事業者の参考にしていただくため、こうした企業を表彰する制度についても、既存の認定、表彰制度との関係に留意しつつ検討していきたい、こういうふうに思っております。
#45
○国光委員 牧原副大臣、ありがとうございます。
 非常にわかりやすい事例を御紹介いただきまして、ぜひ、今後、社会に対していろんな場面でPRをしていただいて、理解を促進していただきたいと心からお願いを申し上げます。
 最後に一点、介護職員の処遇改善についてお尋ねを申し上げたいと思います。
 本当に、近年、厚生労働省におかれまして処遇改善の取組に積極的に取り組んでいただいて、近年で大体五万から六万の処遇改善がなされたところでございます。
 私も地元で介護関係者とお話をしていますと、非常にその取組に感謝をされている。これは本当に改めて御礼を申し上げたいと思っておりますところでございますが、それとともに、実際、そうだよなと思ってしまうんですけれども、実際、現場ではこういうことが起こっていまして、介護施設の中で、介護職員の方はいいんですが、やはりそれ以外の職種の方に関してのちょっと不公平感、非常に難しい。実際問題、一緒に働いていて、ある程度、同一労働同一賃金ではないですけれども、結構オーバーラップするような業務をやっていらっしゃるというのが実情ではあるわけでございます。やはり、制度の建前と実態というのは往々にしてたまに乖離することもありますので、その部分をどういうふうに運用上きれいにしていくかということは非常に重要だと思います。
 昨年の十二月に、新しい経済政策パッケージで、他の介護職員なども含めて、今後、消費増税、来年十月に実施をされましたら、一千億規模で、介護職員のみならずほかの介護職員なども含めて御支援の旨を記されていらっしゃるところでございますけれども、現在の取組の状況、検討の状況についてぜひお伺いさせていただければと思います。
#46
○浜谷政府参考人 お答えいたします。
 御指摘のとおり、これまでの介護職員の処遇改善でございますけれども、介護職員を対象といたしまして着実に処遇改善を図ってきたところでございます。
 一方で、介護職員の処遇改善を進めていく上では、介護事業所における他の職員との賃金のバランスなどにも留意することが必要であるというふうに考えております。
 御指摘のとおり、昨年の新しい経済政策パッケージにおきましては、「他の介護職員などの処遇改善にこの処遇改善の収入を充てることができるよう柔軟な運用を認める」というふうにされております。
 この具体的な内容につきましては、今後、介護給付費分科会において具体的な内容について議論する予定でございますけれども、この決定を踏まえまして、介護職員以外の職種を対象とすることも含めまして、具体的な内容について検討してまいりたいというふうに考えております。
#47
○国光委員 ありがとうございます。
 ぜひ、来年に向けましてしっかりと御検討いただくことを心からお願い申し上げます。
 では、こちらで質問を終了させていただきます。ありがとうございました。
#48
○高鳥委員長 次に、繁本護君。
#49
○繁本委員 自民党の繁本護でございます。
 きょうは、子育てをテーマに質問させていただきたいと思います。
 子育ては、妊娠前から、妊娠、そして出産、そして産後のケア、ずっと長いタームになるわけでありますが、きょうは、とりわけ子供が生まれてから四カ月未満までの産後ケア、極めて限られた時間でありますが、このタームの産後ケアについて焦点を当てて質問していきたいと思います。
 さて、子育てをするお母さんを取り巻く環境は非常に今変わってきておりまして、核家族化がまず進んでいる、出産年齢も上がっている、生殖医療技術も発達しているし、無痛分娩だとか帝王切開もふえているというようなさまざまな環境の変化があるんですが、産後ケアを論じていく上において、ここで特出ししておきたいのは、やはり、子育ての経験がないお母さんが多い、母親というのはこういうロールモデルなんだよねということを理解されているお母さんも昔ほど多くない、子育ての原体験が少ないといったことがあります。
 そういったお母さん方が、自分がいざ身ごもって、子供を産んで、そして母になりました。この直後、一番心身が不安定な時期であります。また、育児の不安が最も大きい時期でもあり、聞くところによりますと、虐待による死亡事案も出産直後というのが一番多いというふうに聞いております。
 そういった中で、これから産後ケアをしっかり充実させて、お母さんが赤ちゃんとの生活になれる、自分なりの育児ができる、自信が持てる、産後の心身の特徴をしっかり理解をしてセルフケアをする能力を高める、育児をしながらも孤立せずに日々の生活ができる、髪の毛を切りに行く、買物に行けるということも含めて、これを実現できるのが産後ケアの大事な目的ではないかと思います。
 そして、この目的を達成するにおいて一番力になってくれるのが助産師さんであると思います。その専門的知識は非常に重要であります。そしてまた、お母さんの気持ちにも体にも寄り添ってくれるのが助産師さんであるというふうに思っております。
 さて、厚労省が母子健康包括支援センターの全国展開を一生懸命頑張っているのは承知しておりますが、妊娠、出産、子育ては二十四時間三百六十五日、休みがありません。公共機関による平日あるいは日中だけの対応だけでは必ずしも十分ではない。さて、一方、全国には二千七百を超える助産所がございます。また、都道府県も助産師会を組織しておって、助産師会が各都道府県において子育て・女性健康支援センターを設置し、助産師による子育て支援を展開しているところであります。
 さて、これから、産前産後のサポートあるいは産後ケアを充実するに当たっては、今申し上げたような全国にある助産師会が運営する助産所であるとか、あるいは助産師さんの力そのもの、経験をもっともっと活用していくべきではないかと思いますけれども、厚労省の御見解をお聞きいたします。
#50
○高木副大臣 まず、若手の男性委員の方から産後ケア事業ということについて御質問いただきまして、感激しております。すばらしいと思います。
 出産後、家族から十分な支援が受けられない方がふえているという御指摘の中で、安心して出産、子育てができる支援体制を構築することは大変重要であると考えておりまして、厚生労働省では、退院直後の母子の心身のケアを行う産後ケア事業を推進しております。
 昨年策定した産後ケア事業のガイドラインでは、助産師、保健師又は看護師を一名以上配置することとしておりまして、例えば、世田谷区の産後ケアセンターにおきましては、日本助産師会が、業務を委託し、実施しているものと承知しております。
 このような妊産婦等への支援を行う上で、妊産婦に寄り添い、また親として育ててくださる助産師の方々の出産、育児等に関する専門的な知見は大変重要なものと考えておりまして、看護師またさまざまな方たちとともに大いに活躍していただくことを期待いたしております。
#51
○繁本委員 御答弁ありがとうございます。
 今、世田谷の、日本助産師会が運営委託を受けている産後ケアセンターということを御紹介いただきましたが、実はそこに先日行ってまいりました。
 世田谷区が持っている土地に、東京都が約二・三億円の総工費に対して一・四億の建設費補助も入れながらつくった三階建ての建物で、約八百平米、ベッドが十五床ほどあります。産後四カ月未満の母子が、ある一定の要件を満たす母子でありますけれども、この施設を利用しておりまして、これを支えるのが五人の常勤の助産師と、非常勤で二十四名の助産師さんもいらっしゃいます。二交代制でやっていると聞いております。加えて、保育士が五人、カウンセラーが一人、事務員六名がこの施設の運営に当たっているわけであります。
 ショートステイ、いわゆる宿泊型のサービスであるとか、あるいはデイケア、日帰り通所をやっておりまして、非常に評判がいいです。稼働率も九割を優に超えているような状況でありまして、お母さん方に非常に喜ばれております。
 私も、利用者のお一人に会って生の声を聞いてきましたけれども、こんなに充実した産後ケアを受けられるのであれば、私も二人目を考えてみようと思うというふうにおっしゃっていました。これから少子化に立ち向かっていく上においても、この産後ケアの充実、とても大事だなというふうに感じたところであります。
 一方、この施設の経営を見ていると、大体、歳出が年間で一億五千万ぐらいなんですよ。歳入が六千七百万ぐらいで、約九千万ほどの歳入不足があるんですが、お話を聞いておると、東京都か世田谷区が全部税で埋めております。利用者負担は一割です。残りの九割は全部公費で賄われているというような状況でありまして、非常に、経営面を見ますと、これは少し心配だなということであります。
 ここで厚労省に御見解をお聞きしたいんですけれども、利用者に対する利用費補助というのはあるんですけれども、こういった産後ケア施設の運営費補助であるとか、施設を整備する際、あるいは既存の施設を生かして、うまく使って、そのときに必要な改修費を補助するというものがないものですから、このあたりをもっと充実すると、産後ケア事業の経営がもっともっとうまくいくのではないかと思うんですが、御見解をお願いいたします。
    〔委員長退席、橋本委員長代理着席〕
#52
○高木副大臣 今、産後ケア事業の実施市町村数は年々増加をしておりまして、平成三十年度予算では、五百二十市町村での実施に必要な運営費を確保しているところでございます。
 本事業は、病院や助産所の空きベッドを活用して実施される場合が多いために、施設整備費そのものの補助については現時点では考えておりません。むしろ、世田谷の例はモデル事業的な先端、先駆例だと思っております。したがいまして、施設の修繕を行うための経費については、現在、補助対象としているところでございます。
 まずは、こうした補助制度を各自治体において積極的に活用していただきたいと考えておりまして、より多くの市町村で実施していただけるよう、必要な予算の確保に努めてまいりたいと思います。
#53
○繁本委員 それでは、最後の質問に移りたいと思います。
 産後ケア事業をきょうはとうとうと質問させてもらっているんですが、この産後ケア事業そのものが法的な位置づけがないんですよね。ですから、世田谷区が日本助産師会に運営を委託しているこの施設についても、例えば建築基準の法律の関係で、例えば第一種専用住宅とか第二種専用住宅地域においては六百平米以上のものがつくれないだとか、あるいは、旅館業法と同じような適用を受けて、受付台帳だとかカウンターをつくらなければならないとか、多分一番大事なのが、社会福祉法に基づく社会福祉事業としての位置づけがないものですから、運営に当たって全部消費税がかかるんですよね。さまざま今申し上げたようなことが、法的な位置づけがないがゆえに、いろいろスタートアップにおいても御苦労されたというお話を聞いております。
 ぜひ、この産後ケア……(発言する者あり)ありがとうございます。産後ケア事業のこういった法制度上の課題について今厚労省はどうお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。
#54
○加藤国務大臣 何か、委員会全体から強い支持が聞こえてくるような気がしておりますけれども。
 産後ケア事業、これは、委員から御指摘のように、退院直後の母子に対して心身のケア、育児サポートを行い、産後も安心して子育てができる、逆に言うと、子育てするために、お母さんがしっかり、やはり出産してすぐはいろいろストレスもあったり、特に初めての子育てはいろんなことがあります、そういったことも乗り越えていける、そういった意味においても大変大事なサポートだと思いますし、平成二十六年度にモデル事業として実施をし、二十七年度以降、予算事業として、先ほど副大臣が申し上げたような形ではやらせていただいているところでございます。
 そういった中で、今の仕組みは、既存の、例えば助産院のあいたスペースを使う、病院を使う、これを前提につくられているわけでありますけれども、一部には、独立した形で産後院みたいな形で実施されているところも出てきているというふうに承知をしております。ですから、そういったものをこれからどういうふうに進めていったらいいのか。平成二十九年八月には、新たに自治体が独自に条例等の基準を定めることにより実施できる旨のガイドラインは出させていただいているところではありますけれども、これから、また、二十九年度には産後ケア事業の現状や課題等に関する調査研究も実施をし、そして、その結果を踏まえていろんな方策を考えていきたいと思います。
 一遍に法定化するかどうかというのはなかなか、財源の問題等もあるかもしれませんけれども、やはり産後ケアが大事であるということと、それから、やはり産後ケアのやり方として、先ほど申し上げた、助産院等々のスペースがあいているということだけを前提にやっていくのか、一つの事業としてそれを推進していくべきなのか、そういったことはしっかり我々も議論をしていきたいと思いますし、私としては、やはり一つの事業として考えていく方向で検討を進めていくべきではないかなというふうに考えているところでございます。
 いずれにしても、そうした今先駆的に進んでいただいている実態もよく勉強させていただいて、私も一カ所見に行ったことがあって、利用した方は、大変いいサービスだというお話も聞かせていただきましたけれども、そういった方向で我々としても議論は進めていきたいというふうに思っております。
#55
○繁本委員 産後ケアの充実があれば二人目を考えてみたいと言ったお母さんの言葉を最後に繰り返しお伝えをして、質問は以上で終わります。
 ありがとうございました。
#56
○橋本委員長代理 次に、伊佐進一君。
#57
○伊佐委員 公明党の伊佐進一です。
 本日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。御礼申し上げます。
 私も、この委員会で、午前中も取り上げた委員の方がいらっしゃいましたが、放課後デイ、障害児の皆様、子供たちを放課後とか休日に預ける放課後デイについて質問させていただきたいと思います。
 配付資料で、私も、一枚目、新聞記事を配らせていただきました。減収で二割が廃止の危機だということですが、ちょっと注目したいのは下から二段目のところです。約八割の事業所が以前より低い報酬区分になったということです。人員削減もせざるを得ない状況になっているということです。
 少し経緯を振り返りますと、まず、昨年の四月に放課後デイの指定基準を見直した、より厳しくしたわけです。本年四月から報酬改定の見直しがあった。これら一連の改定で、まずお伺いしたいのは、目指すべきものは何だったのか。詳細な制度はまた改めて質問させていただこうと思いますが、どういった背景で、どういった目的で見直したのかをまず端的にお答えいただければと思います。
#58
○高木副大臣 お答えいたします。
 まず、放課後等デイサービスにつきましては、平成二十四年の制度創設以来、利用者や事業所の数が大幅に増加しておりまして、利潤を追求し支援の質が低い事業所がふえているという御指摘もあるなど、支援内容の適正化と質の向上が求められてまいりました。
 こうしたことから、平成二十九年四月に指定基準等の見直しを行いまして、児童発達支援管理責任者の資格要件の見直し、さらには、人員配置基準を見直しまして、障害児支援等の経験者の配置などの措置を講じたところでございます。
 また、障害の程度やそれに応じた支援に要する費用の差異にかかわらず一律の報酬単価であったことから、平成三十年度の障害福祉サービス等報酬改定におきまして、障害児の状態像を勘案した指標を設け、各事業所の利用者のうち基準に該当する児童が占める割合に応じて、区分一、二という報酬区分を設定する仕組みを導入したわけでございます。
 あわせまして、指導員加配加算、また関係機関連携加算の拡充や、保育・教育等移行支援加算の創設等を行い、手厚い支援を行っている事業所を評価することとしたところでございます。
#59
○伊佐委員 つまり、一生懸命、真面目にやっているところはきちんと評価をしましょう、そうじゃないところ、例えば人だけ集めてビデオだけ見せている、こういうようなところは減らしますよということだと理解しておりますが、頑張っているところを評価するんだということなんですが、現実、今何が起こっているかというと、一生懸命頑張っているところも今本当に厳しい状況になってしまったということです。
 これはなぜかということですが、ちょっと、資料二、ページをめくっていただいて見ていただきますと、これまでの報酬というのが、まず、左の真ん中の点々、現行の基本報酬の例というところで書いています。授業の終了後に行う場合、だから、大体四時間未満、お昼三時ぐらいから預けて夜の六時ぐらいまで、これが六百七十八単位、大体掛ける十円だと思いますが。休業日に行う場合、土日であったりとか、あるいは夏休みであったりとか、こういう場合は六時間以上預けることになるわけですが、その場合は八百十六単位。
 これを、施設を二つに分けました。さっき副大臣おっしゃった、指標に該当するかどうか、その指標に該当するところは頑張っているんだというところで。
 ところが、これを見ると、この指標該当で頑張っていると判断されたところですら、この六百七十八点が六百五十六点になるんです。減るんです。それ以外のところは、六百七十八点が六百九点になります。夏休み、六時間以上預かっている八百十六点も、下のところを見ていただくと、指標該当になっても下がるんです、七百八十七単位。それ以外は七百二十六単位。
 副大臣、さっき、いやいや、加算を充実させたんですというふうにおっしゃいました。ところが、この加算自体も、現場から見れば物すごいハードルが高いものになっております。
 例えば、加配二名分で評価しますということなんですが、実際、放課後デイというのは、多くのところは大体、定員十名でやっているんです。そういう十名の定員を見るところで、加配で二名更に見る人をふやしなさいというのは余りにちょっとハードルが高くて。これは大規模な事業所だったらできるかもしれません。ところが、多くの、本当に十名程度でやっている放課後デイというのは加算を受けられないんです。だから、実質的にはほとんど下がっている。伺うと、大体、今回の報酬改定で年二百万ぐらい、十人規模であれば二百万ぐらい減収するというふうに言われています。
 こういう点数の問題もあるんですが、さらに、私、二つ問題があると思っておりまして、一つは、指標該当というこの指標、これが適切かどうかということで、一生懸命頑張っているところが大分過小評価されているんじゃないかという疑念があります。
 伺いたいのは、施行して三カ月になるわけですが、この指標該当について厚労省はどう今認識をしておりますか。
#60
○宮嵜政府参考人 お答え申し上げます。
 先ほど副大臣の方からも御答弁申し上げましたが、三十年度の報酬改定につきましては、放課後等デイサービスの適切な評価を行うために、障害児の状態像を勘案した指標を設け、事業所の基本報酬に報酬区分を設定する仕組みを導入したところですが、その際に、既にサービスを利用されている方を含め、全ての方に平成三十年四月から指標を適用することは実務上困難という御意見もありましたことから、今年度末までに限って、指標の判定に準ずる状態として市町村が認めた場合も判定方法として認めることを運用上定めているところでございます。
 今委員からも御指摘ありましたが、制度改正とか考え方、方向性については、検討チームとか関係団体にも一定程度御理解いただいているところだというふうに考えていますが、四月以降の施行、運用に当たりまして、今御紹介ありました、一部の事業者等からも、各市町村が用いている判定方法が実態に即していないのではないか等の御指摘が寄せられているということは承知しておりまして、各市町村の判定方法や管内事業所の区分判定の状況等について、現在、実態把握を進めているところでございます。
 今後、この実態把握の結果も踏まえつつ、制度の適切な運用が図られますよう、市町村に対して、再判定への促しも含めて、必要な助言等を行ってまいりたいと考えているところでございます。
#61
○伊佐委員 実態把握に努めるということで、恐らく、いろんな、さまざまな声が寄せられているので、厚労省としてもここは問題意識を持っているということだと思います。
 というのは、さっき、指定基準を見直したときに、相当厳しくなったんです。なったんですが、例えば、管理責任者の資格要件、三年以上児童福祉に携わっているということが要件に加えられたりとか、あるいは配置基準、児童指導員であっても、これまでであれば介護の経験があればオーケーということになっていたものを、ちゃんと、やはり保育士あるいは障害サービスの経験がないとだめよと大分厳しくして、その厳しい基準を全部クリアしている事業所なんです。ところが、実際にはこうして低く評価をされてしまうというところで、伺うと、やはり、指標該当として選ばれて頑張っていますよと評価された件数というのは、二割弱ぐらいしか今選ばれていない、大多数は、やはり、頑張っていない、それ以外だというふうに言われているという状況です。
 もう一点、問題だと思うのは、そもそも、この指標該当のやり方というのは、重度のお子さんを受け入れているかどうか。つまり、もちろん、重度の方を受け入れるというのは当然しっかり評価されるべきだというふうに思いますが、重度には重度の対応が必要です。でも、同じように、中軽度といったって、中軽度には中軽度に、しっかりした対応が必要なんです。重度を受け入れれば報酬上維持するけれども中軽度なら下げるという評価で本当にいいのかどうかというのも、ぜひ考えていただきたいというふうに思います。誰を受け入れているじゃなくて、何をやっているのかというところをきちんと判断をしていただきたいというふうに思います。
 つまり、療育をちゃんと行っているかどうか。もちろん、さっき申し上げたように、テレビを見せているだけとか、何かゲームをさせているだけとか、こういうのはもう論外です。こういうところは厳しくやるべきなんですが、例えば、いろんなホームページとか見ていますと、うちは運動に力を入れていますとか、あるいは、うちは勉強ができるようになりますとか、こういうことをうたっているところもあります。でも、本当の療育の目的というのはそれだったのかどうかというところをしっかり、原点に返って評価をつくっていただきたい。
 それは、例えば、療育が目指すものというのは、本来、ソーシャルスキル、要は、人の物をとったりしないということであったりとか、あるいはクールダウンの能力、うわあとなったときに、もう一回落ちつこうというふうにできるかどうか、ぶつかりそうになったときに落ちつけるかどうかとか、こういうところを育んでいくのが療育の目的だったはずです。そういうところをしっかりと評価するような体系にしていただきたいと思いますが、副大臣、いかがでしょうか。
    〔橋本委員長代理退席、委員長着席〕
#62
○高木副大臣 おっしゃるとおりでございまして、療育を頑張っている事業所を評価すべきという委員の御指摘につきましては、全く同じ思いを持っております。
 障害児通所支援の質の向上と適切な評価のあり方につきましては、これまでも取り組んでまいりましたが、さらに、次期報酬改定に向けまして、サービスの質を踏まえた報酬単価の設定について検討、検証を行うこととしております。
 今回の報酬改定がサービス提供体制に与える影響を把握しつつ、サービスの質に関する調査研究を行うなど、サービスの質を報酬体系に反映させる手法などを検討してまいりたいと思います。いわゆる改善の評価をどのようにしていくのか、その手法の検討から必要であると思っております。これをまずしっかりやらせていただきます。
 また、現在、一部の事業所等から、先ほど来御指摘いただいております、各市町村が用いている判定方法が実態に即していないのではないか、こうした御指摘につきましては、各市町村の判定方法や、また管内事業所の区分判定の状況などにつきまして、現在、実態把握を進めているところでございます。
 今後、実態把握の結果も踏まえつつ、制度の適切な運用が図られるよう、市町村に対して、再判定への促しも含めまして、必要な助言等を行ってまいりたいと考えております。可能な限り速やかに行ってまいります。
#63
○伊佐委員 非常に前向きなお答えをいただきました。まず手法をしっかりと検討する、そして再判定というものを取り組んでいくというお言葉をいただきました。
 この問題、先ほど長谷川委員も質問されて、午後はまた初鹿委員も質問されるというふうに伺っております。与野党を超えて、放課後デイで本当に現場で頑張っていらっしゃる方々をしっかりと支えていきたいというふうに思いますので、何とぞよろしくお願いいたします。
 次の質問に移りたいと思います。
 脳卒中、あるいは循環器病について伺います。
 これまで、私、いろんな機会あるごとに、予算委員会でも、機会あるごとにがん対策について質問させていただきましたが、国民病といったときにもう一つ大きな柱になるのが、脳卒中、心臓病あるいは脳血管という循環器系の疾患だというふうに思います。
 資料を幾つかつけさせていただきました。資料三を見ていただくと、死亡割合も、がんが今、日本人の中で死亡割合一位ですが、心疾患、脳血管疾患、いわゆる循環器系が第二位ということになっております。
 資料四、これは医療費ですが、実は、医療費が一番日本でかかっているのは、がんではなくて、循環器系の疾患。
 資料五もそうです。これは介護が必要になった原因ですが、これは、圧倒的にやはり、脳卒中であったりとか脳血管疾患、心疾患というものが一位というふうになっております。
 さらに、資料六を見ていただくと、これから更に脳卒中あるいは循環器系の病気がふえていくんじゃないかというデータです。がんの場合のピークは七十代の前半、七十から七十四歳ですが、真ん中の赤いところ、心疾患のピークというのは七十五歳から七十九歳、脳血管疾患、脳卒中の場合は七十代後半から八十代前半。つまり、高齢化するに従ってこれらの疾病がふえていくんじゃないかというふうに予想されております。
 こうした脳卒中とか循環器病対策として、まず厚労省に伺うのは、国はこれまでどのような対応を行ってきたか、伺いたいと思います。
#64
○福田政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、心疾患は我が国死因の第二位、また脳卒中を含みます脳血管疾患は第三位、循環器病の死因は上位を占めており、特に急性期の突然死の原因としては、循環器病が第一位でございます。また、慢性期疾患として、脳血管疾患と心疾患を合わせますと、介護が必要となります原因の第一位でもあり、循環器病は発症の予防から長期の対応が必要な疾患であるというふうに認識をしております。
 こうした中、厚生労働省といたしましては、急性期から慢性期を含めました循環器病に係る医療提供体制のあり方について検討を行い、平成二十九年七月に報告書を取りまとめております。
 この報告書を受け、循環器病の医療提供体制を構築する上での留意事項等につきまして、各都道府県の第七期の医療計画の策定に合わせまして、平成二十九年七月に各都道府県に対しまして通知を発出いたしたところでございます。
 さらに、循環器疾患は、身体的、精神心理的苦痛を伴い、社会的な対応が必要な疾患でもあることから、循環器疾患の患者さんに対する緩和ケア提供体制のあり方について検討を行い、平成三十年四月に報告書を公表したところでございます。
 厚生労働省といたしましては、各都道府県の医療提供体制の整備状況などを確認しながら、必要な循環器病対策を推進してまいりたいと考えております。
#65
○伊佐委員 時間がなくなってまいりましたので少し飛ばしまして、tPA、治療法について伺いたいと思います。
 脳卒中の有効な治療法というのは、一つ挙げられているのがtPA、つまり詰まった血栓を溶かすということですが、発症後四時間半が勝負だ、四時間半を超えるとこの治療ができないというふうに言われております。ところが、この有効な画期的な治療法、tPAは、今、急性期の脳梗塞でtPAが実施されたのは約五%。だから、ほとんど実施されないまま。伺うと、これだけ有効な治療薬なのに、実は、治療できる施設の基準が厳し過ぎて、厳格過ぎて、tPAの治療ができる施設が相当限られてきたというふうに言われております。
 厚労省として、tPAの治療が本当に各地域地域で受けられるように対応可能な病院というのを拡大していくべきじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
#66
○福田政府参考人 お答えいたします。
 議員御指摘のtPA治療につきましては、脳梗塞治療法の一つで、tPAという薬を点滴で投与することで、詰まった血栓を溶かし、血流の流れをよくするものでございます。麻痺などの後遺症を減らすことができることなどから重要でございまして、今後、実施率を向上させる必要があると考えておりますが、御指摘のとおり、脳梗塞発症後四・五時間以内の患者が対象であるという時間的な制約のあるところでもございます。
 このため、平成二十九年七月に取りまとめました脳卒中、心臓病その他の循環器病に係ります診療提供体制の在り方に関する検討会、こちらの報告書におきましても、地域によっては、tPA治療を単独実施できない医療施設に対する診療の補助等の支援が必要な場合があること、また、tPA治療を含めた脳卒中の急性期診療の均てん化は、適切性と安全性を担保しながら進めていく必要があることなどが指摘をされているところでございます。
 この報告書を受けまして、各都道府県の第七期の医療計画の策定に合わせ、平成二十九年七月に、脳卒中の急性期診療を二十四時間体制で提供できる施設間ネットワークの構築も含めました、循環器病の医療提供体制を構築する上での留意事項などにつきまして、通知を発出させていただいたところであります。
 さらに、tPA治療につきまして、適切性及び安全性を担保しながら推進するなど、脳卒中の急性期診療体制の構築に当たりましては、地域の地理的状況や医療資源などを踏まえる必要がありますことから、現在、研究班を設置いたしまして、地域に応じた連携体制のあり方について検討を進めているところでございます。
 今後は、こうした研究成果も踏まえつつ、tPA治療が対応可能な病院の拡大に向けまして、各都道府県の医療提供体制の整備状況などを確認しながら、必要な対策を検討し、進めてまいりたいと考えております。
#67
○伊佐委員 おっしゃっていただいたように、施設間のネットワーク、連携をいかにとるかというのが一つ、大事だということです。
 局長はおっしゃいませんでしたが、脳卒中学会でも、この治療を行う施設の基準というのは大分緩和したというふうに伺っております。また、遠隔診療でtPAが診断できる医者と連携をとれるようなネットワークというのも大事だと思いますので、それも進めていただきたいというふうに思います。
 もう時間になりましたので、最後、言いっ放しになりますが、この心疾患あるいは脳卒中、循環器疾患というところ、実はやることはまだまだたくさんありまして、仕事と治療の両立であるとか、働き方改革の中で実は、新しい新設の条文として、仕事と治療の両立というのが入っています。がんは大分進みましたけれども、この分野はまだ進んでいません。あるいは、データベースの整備というのもあります。これは、がんも進みました。
 がんがこれだけ進んだのは、がん対策基本法というのがあって、そしてまた、基本計画に基づいてこうして前に進めてきたからだ、これは大きな力だったと思います。同じように、国民病と言われるような脳卒中あるいは循環器病についてもぜひ、法律がありませんので、健康増進法もようやくこうして形になりつつあるわけですから、脳卒中、循環器病対策基本法の早期の制定が必要だということを、訴えを申し上げて、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#68
○高鳥委員長 午後零時五十分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    午前十一時二十六分休憩
     ――――◇―――――
    午後零時五十分開議
#69
○高鳥委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。吉田統彦君。
#70
○吉田委員 立憲民主党の吉田統彦でございます。
 貴重な三十分ですので、質疑をさせていただきたいと思います。
 まず、今回お伺いしたいのが、以前、私の当選同期の長尾先生が、写真入りの保険証のすばらしい質問をされました。私も以前から同様のことを実は思っておりまして、たしか二〇一〇年から二〇一二年ごろ、どこかの委員会でそういった質問をしたことがあるような記憶があります。
 やはり私も、保険証って、可能な限り写真入りにすべきだと思うんですね。長尾委員がおっしゃったこととはちょっと別の切り口からその必要性をお話しさせていただきたいんですが、大臣、予想はつくと思うんですけれども、保険証って、写真がついていないと、使い回しが結構実はされているんですね。
 これは医療機関側から私が聞き取ったことなので事実なんですけれども、特定の国のことを挙げてはいけないですけれども、例えば、何とかパブってありますよね、大臣。そういったところで外国の方が就労されている。そういったところが、多分、オーナーか何かの保険、加入されている方の保険証を使って、複数の従業員の方がそれを利用して診療を受ける。当然、カルテ上は同一人物のカルテになっていますし、これは大いに問題ですよね。
 しかも、やはり外国から来られた方だと、見た目で年齢とかがわからない方もいらっしゃるので、保険証の年齢だけでおかしいなと指摘することもできないですし、実際、こういうことがかなり横行しているという報告をしばしば以前から受けておりまして、そういった意味でも、大臣、保険証って、できる限り写真入りにした方がいいんじゃないかと思うんですね。長尾議員も言っていただきましたし、思うんですけれども、大臣、どうでしょうか。
#71
○加藤国務大臣 いずれにしても、本人がきちんと保険料を払って、そしてそれにのっとって保険診療を受ける、保険に基づく医療を受ける、これが原則でありますから、保険料を払っていない方、あるいは保険料を払っている方の本来の扶養になっていない方がその保険証を使うのは、これはあってはならないということだというふうに思いますし、また、そうした場合には厳正に対処していくということが必要だというふうに思います。
 今御指摘の顔写真表示つきというのは一つの案ではあるというふうに思いますし、実際、不正利用の防止ということがメーンの目的かどうかはちょっと必ずしも明らかではありませんが、顔写真つきの被保険証を導入している健保組合もこれは一部にあるということで、本人とか被扶養者が、確認するためにも使えるというメリットもあるんだろうと思います。
 ただ、今委員がおっしゃった問題の念頭に置いているのが、広く全ての人が対象になるのか、ある意味では海外から来られたというような場合が非常に多いのか、その辺はちょっとよく見ていく必要があるんだろうと思います。
 幅広いということであれば、そういったことでどう対処をするのか。そういった方に限定されるというのであれば、例えば、今でもそうですけれども、パスポートとか顔写真のものでしっかり医療機関において取り組んでもらうということをお願いをしていく、進めていくというやり方もあるんだろうというふうに思っております。
 いずれにしても、その辺はよく見ていかなきゃなりませんし、それから、海外の方が日本に来て保険証を使うことに関して、またいろいろな課題もあると思いますので、その辺は少し総ざらいして、我々の中でもよく検討していきたいと考えております。
#72
○吉田委員 大臣、よく御理解いただいているので、ありがとうございます。ぜひ進めていただいて。
 まあ、広くはないですよ、大臣。だって、基本的に国民皆保険の国ですから、おのおの持っているというのが前提で、大臣が主導して、これを厚生労働省はしっかりやっていただいているわけですから、広くはないです、やはり短い。ただ、そういったこともあるので、長尾委員がせっかくああいう提案をしていただいたので、ぜひ御検討と、また、必要に応じて推進をしていただきたいとお願いをしまして、次の質問に移ります。
 大臣、すごくお若く見えるんですけれども、先日、年齢を見たら、六十を過ぎていらっしゃるんですね。私、ごめんなさい、五十代だとずっと思っていまして、六十二でいらっしゃると。ちょっとびっくりしたんですけれども。大臣もそうですし、我々国民って、二〇二五年を目途に地域包括ケアシステムというものをやっていく。当然、大臣もそれにお世話になる可能性があるし、我々みんなそれにしっかりと支えていただいて、日本に生まれてよかったなと思いながらやはり人生を送っていただきたい。
 そういった中で、今以上に大きな役割をケアマネジャーがしていくんじゃないかなと私は思っています。だから、ケアマネジャーさんの質の担保や、ほかの医療・介護従事者、医療・介護関連業種、そういったところとの連携は、この地域包括ケアシステム自体の質の担保であり、その成否につながっていく、こう考えているわけです。そういった中で、今現実に起こっている問題を含めて、よりよい、この質を高めていくという意味でのディスカッションをさせていただきたい。
 冒頭申し上げておきますけれども、ケアマネジャーさん、皆さん一生懸命やってくれていますからね、全員がそんな問題があるわけでは全くなくて、ただ、政治というのは、やはり一種、性悪説的なところもなければいけないので、その一部の問題のあるケアマネジャーさんのところに関して大臣と討論していきたいと思います。
 まず、大臣、ケアマネジャーさんが、例えば、ヘルパーの事業所長や関連事業所等に金品を要求するということがあったとしたら、大臣はどう思われますか。
#73
○加藤国務大臣 今委員御指摘のように、ケアマネジャー、まず、介護の保険制度の中でも中核になるわけでありますけれども、さらに、今、医療ケアが必要な介護者も必要でありますから、そういった意味では、まさに医療と介護の橋渡しということも含めて、ケアマネだけではありませんが、ケアマネジャーの方々が医療等とよく連携をとっていく、そういった前提での、多分、これからの御質問だというふうに認識をしております。
 今、ケアマネ事業者の運営基準においては、ケアマネ事業者とその従業者は、利用者に対して特定の介護サービス事業者等によるサービスを提供させることの対償として、当該事業者等から金品その他の財産上の利益を収受してはならないということが規定をされております。
 ケアマネ事業者やその従業者がこの基準に違反した場合には、市町村長は、介護保険法の規定に基づき、当該事業者に対する勧告、命令、指定の取消しを行うことができるということでございますので、それにのっとった対応が必要になると思います。
#74
○吉田委員 大臣、そのとおりですよね。しかし、複数の関連業種の方から、ケアマネジャーさんから金品を要求されたという話をよく聞くんです。
 具体的に言うと、これも複数から聞いたことなんですけれども、菓子折りをヘルパーの事業所の所長さんが持っていった。菓子折りですよ。そうしたら、こんなつまらないものを持ってくるな、最低でも商品券ぐらい持ってこい、そういうふうに言われた事例を多く確認しました。
 先週末、たまたま私もミニ集会を選挙区の地元でやっていたんですが、そのときにもやはり、たまたまヘルパー事業者の社長さんがいらっしゃって、私がこういう話をしたら、ああ、うちもそうですと。しかも、それが、ちょっと名前は言わない方がいいですかね、自治体の関連のそういったところの所長さんに、まさにそうやって言われたと。
 ある意味、これは、たまたま私のところの市会議員が同席していたんですけれども、びっくりしていましたが、これはやはり贈収賄になる可能性だってあるわけですし、この前ちょっと中央官庁でもありましたが、贈賄の強要であったり、また、ある種のパワハラでもあると思うんです。
 では、大臣、これを、そういうことを受けた事業所とか関連業種がクレームを言ったり通報するのは、どこにどういうふうにすればいいんでしょうか。
#75
○浜谷政府参考人 お答えいたします。
 今の運営基準では、今大臣申し上げたとおりの基準が定められております。それで、この処分を行いますのは指定権者である市町村でございますので、基本的には市町村に通報していただくということになると思います。
#76
○吉田委員 じゃ、市町村に通報したら、ちゃんとやるんですね。ただ、これは市町村の関連のところもやっているなんという情報が入ってきているので、ちょっとこれは深刻ですよ。
 でも、局長、本当に僕、これはかなりの数から聞いているんですよ。だから、これは局長としても、通知を出されるとか、そういったことを改めて、もうわかっていることですけれども、それをやっていただかないといけないと思いますよ。これも細かく通告しておきましたから、本当は大臣にしっかりとお答えいただきたかったんですが、結構です。
 ケアマネジャーさんって、訪問介護、ヘルパー、介護ベッド等の業者に関する利用者による選定ですけれども、あくまで利用者による選定ですけれども、あくまで利用者への提案とはいっても、実質的には非常に大きな決定権を持っています。
 今言ったように、あくまで選定するのは利用者さんですけれども、提案したのを断る人はほとんどいないですよ。例えば、医者が処方して、この薬は嫌だと言う患者さんがいないのと一緒のような形になります、どうしても。そういったときに、ある意味、全部随意契約みたいになっちゃうじゃないですか。
 そういったところにおいて、公平性の担保をどうするのか、お考えを聞かせていただきたい。また、現時点、何か公平性を担保するルールづくりを進めておられるのか。また、この大きな決定権、いわば利用者等に対する権力、権限に関してはどのようにお考えになるのかを教えてください。大臣、お願いします。
#77
○加藤国務大臣 ケアマネジメントの公正中立性については、従前から、ケアマネ事業者の運営基準において、利用者に提供されるサービスが特定の種類、特定の事業者に不当に偏することのないよう公正中立に行われなければならないと規定をされているところでございまして、これに加えて、平成三十年度の介護報酬改定では、ケアマネ事業者の運営基準を改正して、ケアマネジャーは利用者に対して、ケアプランに位置づける居宅サービス事業者について、複数の事業者の紹介を求めることや、当該事業者をケアプランに位置づけた理由を求めることが可能になりますよということを利用者に説明する、そういう義務をつけ、これに違反した場合には介護報酬を減額する、こういうことにもしているところでございます。
 また、これによって、これまで以上に、利用者が納得できないサービスの利用をケアマネジャーが強要することのないように進めていく必要があるというふうに考えております。
#78
○吉田委員 そうですよね。そうなんですが、大臣、局長でも、局長の方がいいかもしれませんけれども、これはただ、守られていないですよね、はっきり言って。しかも、これは介護報酬の減額をするとなっているのに、介護報酬の減額をされた例って余りないですよね。ないですよね、局長。局長に聞きますので大丈夫です、まあ落ちついてください、局長。お答えはしっかりいただきますから。
 それで、そこのチェックをどうしているのかということと、しっかり老健局として取締りをしているんだ、介護報酬の減額を辞さずやっているんだということを、ちょっと御説明いただけませんか。
#79
○浜谷政府参考人 お答えいたします。
 今、大臣から御答弁申し上げましたけれども、公正中立性の確保に関する一般的な規定はこれまでございましたけれども、介護報酬に関する減額の規定につきましては、この三十年四月からの適用ということでございます。
 そういう意味では始まったばかりでございますので、現時点では、私ども、まだ把握していませんけれども、これから、基準違反の場合には減額されるということでございます。
 また、各事業所における基準の遵守状況につきましては、市町村、指定権者におきまして定期的に事業所を調査するということにいたしておりますので、そういった中で基準の遵守について徹底してまいりたいということでございます。
#80
○吉田委員 制度はつくったけれども減額は全部なかったなんということにならないように、本当に不適正なことをやっているところは、局長、しっかりやっていただかないといけないので、それは本当にお願いします。これは国民のためですから。
 次に、現状、新たにケアマネジャーさんが担当する利用者に関して、かかりつけ医に対して、その病状の確認をする義務というのはないのでしょうか。大臣、教えていただけますか。大臣がちょっとあれだったら、大丈夫ですよ、局長でも。いいです、いいです、局長、どうぞ。
#81
○浜谷政府参考人 お答えいたします。
 ケアマネジャーが利用者の医療ニーズに対応できるようにするために、ケアマネジャー自身が医療に関する知識をできる限り習得する、あるいは、地域における医療関係者等の連携を強化するということが重要であります。
 そういうことで、基本的には、ケアプランの原案をつくるときには、サービス担当者会議におきまして、主治医の意見なども聞いてケアプランをつくるという仕組みになっております。
#82
○吉田委員 いや、そうなっているんですけれども、後でもう一回言いますけれども、これは全然主治医の意見を聞いていないですよ、局長、本当に。
 あと、さっき、ごめんなさい、最初、もにゃもにゃ言っていたから、ちょっと聞き取れなかったんですけれども、会議は、後でも言いますけれども、医者は出られないことが多いんですよ。会議じゃなくても、別にケアマネがかかりつけ医のところへ行って話を聞けばいいんだから、それを義務づける意図というか、今後そういうことをするという考えはないですか、局長。端的に答えてください。
#83
○浜谷政府参考人 お答えいたします。
 基本的には、サービス担当者会議におきまして主治医の意見を聞くということでございますので、そういった中で対応することが基本であるというふうに考えております。
#84
○吉田委員 さっぱりわからないんですけれども、それは義務づけられているんですか、義務づけられていないですか。義務づけられていますか。
#85
○浜谷政府参考人 お答えいたします。
 ケアプランの原案を作成する際に、かかりつけ医も含めサービス担当者会議に諮るということは、いわば義務づけということでございます。
#86
○吉田委員 含めが守られていないですよ、局長。ちゃんと指導してください。厳密に指導しないと利用者が本当に困りますから。ちゃんとやりましょう、そういうルールがあるんだったら。含めというのもちょっと怪しい文章ですから、含めじゃなくて、必ずやはり確認するというのが必要ですよ。
 では、時間がまた迫ってきたのですが、例えば、今までお話ししたこともあれですが、大臣に聞きたいんですが、今後、大きな意味で、普遍的な意味、ユビキタスな意味、総合的な意味で、ケアマネジャー自体の質の担保や、それに付随する、利用者が利用するサービスの質の担保、向上も含めて、どのように進めていくのかということを、厚生労働省としてのお考えを、大まかで結構ですので教えてください。
#87
○加藤国務大臣 先ほど申し上げた介護サービスの、ある意味では一つの柱として、ケアマネジャーが適正にケアマネジメントしていくということが非常に大事であります。
 一つ、ケアマネジャーの養成をしっかりやっていくということで、この間もその充実を図らせていただきました。
 また、平成三十年度の介護報酬改定においても、ケアマネ事業所における人材育成の取組を促進し、質の高いケアマネジメントを推進する観点から、ケアマネ事業所の管理者を主任ケアマネジャーとすることを、これは三年間の経過措置を置いておりますけれども、義務づけておりまして、こうした取組を通じて、ケアマネジャーによるケアマネジメントの質の向上を進めていきたいと考えております。
 また、平成三十年度の介護報酬を議論いただきました介護給付費分科会の審議報告においても、ケアマネジメントの適正化や質の向上をより進めていくためには、これらを判断するための指標が必要である、そのような指標のあり方、ケアマネジメントの質というものをどう判断していくのか、それについても検討するべきだとされたところでありますので、このケアマネジメントの質を高めるための方策として、そういったことも検討していきたいと考えております。
#88
○吉田委員 ぜひ、大臣、しっかり進めていただければと思います。
 ただ、今までお話ししたように、利用者やその家族、かかりつけ医、場合によって医療・介護関連業種の人が、このケアマネジャーさん、もう明らかに問題がある、ちょっとこれはだめだなと思っちゃった場合は、利用者の方はどこにそのように言えばいいのかということと、あと、それを査問したりする組織は厚生労働省の中にあるんですか。
#89
○浜谷政府参考人 お答えいたします。
 ケアマネジャーに関する一般的な相談でございますけれども、地域に地域包括支援センターがございますけれども、地域包括支援センターにおきましては、ケアマネジャーに対しまして、一般的にはいろいろな指導助言を行っておりますので、そういう意味では、利用者の方から何かケアマネジャーに関しましていろいろな御意見がある場合には、基本的には地域包括支援センターに御相談いただくということになると思います。
#90
○吉田委員 それは、利用者だけじゃなくて、家族や関連業種もそこでいいんですかね。いいんですね。
 やはり、でも、本当に、いいケアマネジャーさん、すごい頑張るんですよ。本当に利用者さんにいいサービスを提供しますけれども、一部ですからね、悪いのは。悪いのは一部の方ですから、やっていただかなきゃいけないんですが。
 例えば、よくあるのが、訪問看護って、大臣、高いんですよ。高いというか、利用者さんの負担が大きいんですね。でも、何か、どうもバックマージンをもらったりしているのかわかりませんけれども、余裕のない利用者さんに対して、この訪問看護を押しつけるなんていうことも結構あるんです。これは実際聞いている声なんですけれどもね、一部ですよ、本当に。
 あと、これも聞いた話ですけれども、本当にドクターとケアマネさんの意思の疎通がすごく悪い場合があって、例えば、これもどうも実話なんですが、ケアマネジャーさんに、褥瘡ができかけているから、これはベッドが悪いからベッドを変えなさいと医師が指導しても、どうも、そのケアマネさんの紹介したいわゆる寝具業者さんにそういうのがなくて、ないから、そのまま放置されて褥瘡が悪化しちゃったなんということも、これは実際の話であるんです。(発言する者あり)ありがちと今、元大臣がおっしゃっていますけれども、ごめんなさい。でも、やはり、皆さんが、そういうのはあり得ると言ってくださるような事例なんですよ、大臣。
 だから、こういったことはやはり問題だと思うので、今、二つ具体的な例を挙げてしまいましたが、こういったところ、大臣、厚生労働省でどうされるか、所管の大臣として一言いただけませんか。
#91
○加藤国務大臣 まず、ケアマネジャーが、やはり、利用者、そして医療を始めとした関係者、そういった方々とよく連携をとってケアマネジメントを進めていくということが非常に大事だと思います。
 まず、利用者が納得してサービスを利用していただくためにも、ケアマネは、利用者やその家族、事業者が参加するサービス担当者会議において、介護サービス事業者や主治医等から専門的な見地からの意見を求め、また、ケアプランを決定する際には、文書により利用者の同意を得なければならないとしているところでありますので、そういったことを一つ一つ具体的に実施をしていくということ。
 また、平成三十年度の介護報酬改定でも、ケアプランの作成に当たって、医療機関との連携を強化する観点から、医師等とのカンファレンスに参加するケアマネジャーの評価の充実、また、利用者の選択肢を広げるため、それは先ほど申し上げましたが、利用者が希望する場合には複数の事業者を紹介することを義務づけた。
 こうしたことを通じて、より利用者の主体的な選択の機会を一層確保し、より適正なプランがなされていくように進めていく必要があるというふうに思いますし、また、ケアマネジャーが医療と連携を図るに当たっても、やはり医療に対する基礎的知識というものも必要でありますので、そういった知識の習得、また関係者との連携、こういったことをしっかりと進めさせていただいているところでもございます。
 また、平成三十年度の介護報酬改定においても、入退院時におけるケアマネと医師との連携に関する評価、また、平時から連携を促進させる観点から、利用者が医療系サービスの利用をする際、主治医に対してケアプランを、これは、医療系サービスをする際には医師の指示が要るんですけれども、その後、そうやって、それに基づいたケアプランですよということを示すためにも、ケアプランそのものも交付するということをケアマネ事業者にも義務づけをさせていただいたところでございます。
 そうした一つ一つ、今、これまでやらせてきていただいたことも含めて、個別の、それぞれのケアプランが、本人に、利用者にとって、また、関係する医療者、医師を始めとした関係者としっかり連携をとって、多角的な観点からしっかりとしたケアプランがつくられるように、我々も更に指導していきたいと思います。
#92
○吉田委員 大臣、ぜひお願いします。
 そうすると、この褥瘡なんかを悪化させちゃったところは、これは介護報酬は減額の対象ですよね、さっきおっしゃった三十年の四月からの改定で。複数の提示をしていないわけですから、それは。強制されているわけですからね、これは当然やはりそういうのをやっていかないと。
 でも、大臣、結構深刻ですね。本当に一部の人ですよ。これも私が実際に見たというか、よくよく聞いた話なんですけれども、その方は認知症の利用者だったんですね。これが何とケアマネジャーに言われて、かかりつけ医を変えさせられてしまったと。あの先生は悪いからこっちにしなさいみたいなことを言って、医師、かかりつけ医まで変えてしまったなんというケアマネジャーもいますから、これは一部ですけれども、これは本当に、結構ケアマネジャーは権限も強いし、権力も強いし、認知症の人に寄り添うと、安藤先生もよくわかっていらっしゃると思いますけれども、これは本当にいろいろな影響を与えるので、質の担保というのはしっかりやっていっていただかなきゃいけない、これは切にお願いします。
 そして、さっきから会議の話がありますね。こういう会議、ケアマネ主催の会議の話がさっきから何回か出ています。
 これは、ケアマネジャーさん、業者さん、看護師さん、ヘルパー、家族、医師等が集まって、利用者にベストの選択を考える場ですよね、大臣。でも、これは、大体場所は利用者の御自宅です。でも、実際これをやられているのは平日の昼ですよ。大臣、平日の昼に医者が行けますか。平日の昼は外来をやっているかオペをしているので、医者というのは処置をしているから、平日の昼間にこのケアマネ主催の会議をやらせることは禁止をすべきだと思います。
 だから、利用者さんの家族が医者に聞きたいことがあっても、結局、その会議体に医者が来れない時間に設定をされたり、これも実際に聞いた話ですけれども、すごい急にその日時を言われたり、あげくの果てに、ひどい場合は、何か過ぎた日程で、ここでやりましたみたいに医者に持ってきたりなんということもあるそうなので、これは毎回とは言わなくても、何回に一回か、期間を決めて、何カ月かに一回かの会議は医師を含めてやるということを義務づけた方が利用者さんのためになるし、ちゃんとそこをやらないからそごが起こったり、さっき私がるる申し上げている問題が起こる基礎になっているので、そこを、ぜひ大臣、一言いただけますでしょうか。
#93
○加藤国務大臣 先ほど申し上げましたけれども、医療の方と、特に医療ニーズが出てきている、そうした介護が必要な方に対するケアプランをつくるに当たっても、医師等としっかり連携をとっていただくということが非常に大事だというふうに思っております。そこで、先ほど申し上げた研修、あるいは介護報酬等々、そういった措置もとらせていただいております。
 ケアマネジャーがサービス担当会議への医師の参加を、これは何か意図的に出られないような時間帯に設定しているかどうかというのは、なかなか言いがたいのではないかというふうには思います。中には、平日の昼の方がいいという先生もおられるかもしれませんし、その辺はちょっと、断定的なことは少なくとも言えないと思いますが、各サービス事業者や医療関係者が参加して、利用者の心身の状況が適切にケアプランに反映される、そうした効果的に開催されることが必要だと思います。
 このため、ケアマネ事業者においても、かかりつけ医の御都合も踏まえた日程調整、あるいは、日ごろより医師等との連携を密に行い関係性を構築する、こういったことによって、関係者が幅広く参集するよう工夫いただくことが望ましいというふうに考えております。
 今般の改定の趣旨について周知も行い、ケアマネジャーと医師との連携が適切に行えるように努めていきたいと考えております。
#94
○吉田委員 大臣、ぜひこれは周知をして、実効性を持たせていただきたいと思います。
 じゃ、局長に聞きますけれども、さっき言ったように、医師に合わせろというふうじゃないんですよ。たまに医者も参加できるように促す、ないし、やはり義務づけをする。時間も、それは大臣がおっしゃったように、まれに午前に行きたい医者も、ドクターもいるかもしれない。ただ、基本的にはそれは無理ですから、そこを義務づけるような方向をやはりもう一回はっきりと通告をしないと、結構多くのかかりつけ医さんが、家族にそういう場で説明して、その業者さんの選択にもアドバイスしたいと言っても、何か参加させてくれないんだよねという声があるんですよ。
 局長、そこをどうされるのか、はっきりと方向性を教えていただけますか。
#95
○浜谷政府参考人 お答えいたします。
 医師も含め、関係者が皆参加して会議を開催するということは極めて重要であるというふうに考えております。ただ、具体的な参加について、機械的な要件なり義務づけといいますと、なかなか現場に合わない面もあると思いますので、そういう意味では、そういった関係者が参加しやすいような日程調整とか、そういった趣旨、この会議の趣旨、意義について、改めて関係者に周知徹底してまいりたいというふうに考えております。
#96
○吉田委員 その機械的にやっちゃいけないという理由がわかりませんけれども、ただ、ちゃんと周知徹底をしていただけると局長はおっしゃっていただいたので、それで結構です。ぜひちゃんとやってください。
 時間がなくなってきたので、恐らく最後の質問になると思いますが、歯科医療、この委員の中にも歯科の先生がたくさんいらっしゃいますけれども、白須賀先生もそうですね、長谷川先生もそうですし、歯科の先生、たくさんいらっしゃいます。
 歯科医療というのは、ケアマネジャーの歯科医療における知識の差というのはすごく大事なんですよ。八〇二〇運動で日本は頑張って、歯医者さん、歯科医の先生が頑張って、今、皆さん、歯は元気なんですけれども、介護になった瞬間、ぼろぼろになっているのを御存じですかね、局長。
 だから、介護を要する状態になると自分でケアができなくなってくることも多い中で、ケアマネジャーさんがやはり適切な歯科医療との連携をとる、そのかなめになる。さっき医科とのかなめということを大臣も局長もおっしゃっていただきましたけれども、同様に、歯科医療とのかなめにもなっていただかなきゃいけない。
 やはり、これは誤嚥性肺炎の予防にもつながるし、しっかりとかめる歯を持っているということは認知症予防にもなるわけですよ。だから、そういったことで、繰り返しになりますが、ケアマネジャーさんにおける歯科医療の知識の普及啓発、そういったことをしっかりやっていただきたいんですが、そこに関して、もし御答弁いただければ、大臣、御答弁いただきたいです。
#97
○加藤国務大臣 これは介護が必要な方のみならず、特に高齢者においても口腔ケアをしっかりやり、管理をしっかりするということが、身体の状況を健康に維持していくためにも、あるいは疾病が重篤化しないためにも大事だ、そういう基本認識に立つ必要があるんだろうと思います。
 そういった意味でも、ケアマネジャーが、口腔状態を含めた利用者の心身の状態を適切に把握して、必要に応じ、歯科医師などの医療職と連携を図っていくことが重要であります。
 平成三十年度の介護報酬改定では、訪問介護事業所等からケアマネジャーに伝達された口腔機能を含む利用者の心身の状態等の情報や、ケアマネジャー自身がモニタリングの際に把握した情報について、ケアマネジャーから歯科医師に対して必要な情報伝達を行うこと、この義務づけがなされているわけでありますから、そういった趣旨についてもしっかりと周知を行い、ケアマネジャーが歯科医師さんとよく連携をとって、こういったことにも対応していただけるように、我々としても努力をさせていただきたいと思います。
#98
○吉田委員 もう時間になりましたから終わりますが、本当にケアマネジャーさんが、医科、医療、介護、歯科医療のかなめ、扇のかなめになって、しっかりと利用者の方のために質を高めていただく。今は性悪説的に一部の悪い方の話をしましたが、基本的には皆さん頑張っていただいている。ただ、全員やはり一丸となって、この地域包括ケアシステムの構築に向けて頑張っていただくことを切に望みますし、それに向けて厚生労働省一丸となってお力添え、指導いただくことをお願いいたしまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#99
○高鳥委員長 次に、初鹿明博君。
#100
○初鹿委員 お疲れさまです。立憲民主党の初鹿明博です。引き続き質問をさせていただきます。
 まず最初に、きょうは、ちょうど一カ月前の六月六日の日に、食品衛生法の改正案の際に取り上げました食鳥処理場、屠畜場の問題について、再度取り上げさせていただきたいというふうに思います。
 その際に、まず食鳥処理場、鳥の方の夜間放置の問題を取り上げました。夕方に処理場に連れてこられて、夜間ずっとケージの中に重ねられて、ずっと放置をされていて、上からふん尿が垂れたり、産んだ卵が割れて下に落ちていったりということで、非常に衛生的じゃないということを指摘をさせていただいて、三月二十六日に通知が出ているということも伝え、これを徹底してくださいということを申し上げました。そうしたら、通知をつけておりますが、この通知に対して、宇都宮審議官がたしかお答えいただいたと思いますが、「通知発出後、二カ月が経過したところでございますので、今後、その後の状況を把握し、徹底したいと思っているところでございます。」そういう答弁をいただいたわけですね。
 今、三カ月がたったわけであります。どういう状況に今現状なっているのかというのを、私も実際に自分の目で見ようと思って、行ってきました。
 一枚めくっていただいて、写真をつけさせていただきました。ちょっと日にちを間違えてしまったんですが、これは六月の十九日でした。一日、間違えていました。ビデオテープが、日にちが、設定が間違えていたみたいで。
 こういう状況だったんですが、ビデオも撮ってきて、担当の方にきのう見ていただいて、USBを大臣に、質問の前に見てもらえないかと頼んだんですけれども、大臣、見てもらえましたか。時間がなかったですか。(加藤国務大臣「ごめんなさい、まだ見ていないです」と呼ぶ)ぜひ後で見ていただきたいと思います。
 つまり、食鳥処理場、六月の十九日の段階で、こういうふうになっていました。夜中です。これは、北関東のある食鳥処理場なんですね。十時過ぎぐらいに東京を出て、二時間ぐらい走ったあたりで、二カ所見たうちの一カ所なんですけれども、こういうケージにぎゅうぎゅうに入って、大体これが十五ぐらいあったと思います。見ていただくと、上の右側、一番下を見ると、床にまでふん尿が垂れているような状態。つまり、床にあるということは、上からやはりずっと垂れてきているから、当然、鶏さんにもかかっていると。
 卵をやはり産んでいるんですよ。そこらじゅうで卵を産んでいるのがわかる。これは、左側は卵のままで残っていますけれども、右側を見ると、ちょっと黒くなっていますよね。これは、卵が割れたのがついているんです。これがそこらじゅうにありました。
 ちょっと、なかなかうまく写真は撮れなかったんですが、見ていると、撮れている写真がなかったんですけれども、死んでいるだろうというのもいて、その上に重なって鳥がいる、そういう状態だったんですね。やはりこれは好ましくないですよね。涼しい日だったからいいんですけれども、これからは梅雨も明けてだんだん暑くなっていくと、そういう中で、死んでいる鳥と、生きていてこれから肉にしていこうという鳥とが一緒にいるというのは、やはり衛生的じゃないと思うんですよ。やはりこの通知を、徹底を本当にしなければいけないと思います。
 それで、改めて伺いますが、現状、徹底すると言っておりますが、どうしたのかということと、やはりきちんと通知を徹底するために、できれば一回夜の状態を見て、抜き打ちで見て確認した上で、きちんと食鳥処理場に指導をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#101
○宇都宮政府参考人 お答えいたします。
 御指摘いただきましたように、鶏が著しく汚染している状態につきましては、食鳥検査法に基づく屠殺前の生体検査で、生体受入れ施設で、同一の鶏舎で飼育された鳥群など、ロットごとに確認しているところでございますが、今いただいた御指摘も踏まえまして、事前通告なしに検査することも含めまして、現状の把握ができるよう調査を行いたいと考えているところでございます。
#102
○初鹿委員 ぜひ、一番の問題は、やはり夜間に放置をされる、つまり、夕方持ってくるということですから、ここは農水省とも連携をして、夜間に長時間放置されることがないように徹底していただきたいということをお願いします。
 次に、今度は豚に行きます。
 同じ日に豚の屠畜場も行ってきました。ちょっと谷間にあるので、上へ上がった山の上の方から見てきて、ビデオも撮ってきました。ぜひビデオを見ていただきたいんですが、ちょっと最初、柵に乗るので、暗くなっている部分がありますが、一分後ぐらいからはきれいに映っていますので。
 それで、音も聞いてもらいたいんですけれども、なかなかビデオだとそれほど大きく聞こえないんですが、現地に行くと豚の鳴き声がすごいんですよ。豚はブーブーと鳴くのかなと思ったら、ブーブーじゃなくてゴーゴーというか、恐竜がほえているんじゃないかぐらいに響き渡っていて、柵に当たるガンガンという音もすごいんですね。
 どういうことかというと、この写真を見てください。このおりの中にぎゅうぎゅうなんですよ。もう詰まっているわけですよ、動けないように。これは夜の三時ぐらいですからね、多分五時ぐらいには連れてこられて、八時間とか九時間、このぎゅうぎゅうの状態ですよ。中には、もう上に乗っかっちゃっている。
 皆さん、大臣、出張に行って、出張に行ったところのホテルで、横ぎゅうぎゅう詰めのところで八時間寝なさいと言われたら、どう思いますか。それは寝られないですよね。
 つまり、寝ていないから、けんかになってブーブーブーブー言っちゃっている、そういう状態なんですよ。やはりこれは好ましいことじゃないと思うんですよね。せめて、夜にこうしなければいけないというんだったら、おりの中を半分にするとか、やり方はあると思うんですよ。
 そもそも、この前の質疑のときにも指摘しましたが、豚の屠畜場は飲用水の設備がなくて、八六・四%が水が飲めない状態なわけですね。これは三時だから、例えば五時に連れてこられていたとしたら、八時間ぐらい水が飲めない状態でぎゅうぎゅう詰めでいたら、それは暴れますよね。このことを考えても、夜間に豚をこういう長時間放置をしておくというのもやはりよくないんじゃないかと思うんですよ。
 この前の答弁で、食品衛生の観点からは飲用水の設備は必ずしも必要がない、対米輸出の食肉を取り扱うところにはそれがあるんだというお答えでしたけれども、そうだとしても、水が飲めない状態で長い間置いておくのは、やはり好ましいことではないと私は思います。
 当然、トイレはするわけですよね。ふん尿はこの中で、ぎゅうぎゅう詰めのところでしているわけだから、上にかかったりとかいろいろなっている。そういうことを考えても、衛生的なことでも、やはり長い間こういう状態に置くのはよろしくないと思いますので、豚についても、夜間、長時間放置をするということにならないように、ぜひ工夫をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#103
○宇都宮政府参考人 お答えいたします前に、先ほどの鳥の件で、済みません。
 委員から、夜間の立入りについてもお話がございましたが、事前通告なしの検査ということは検討できるのでございますが、地方自治体の行う検査ということでございまして、ちょっと、夜間に立ち入ることというのは、なかなか、こちらから指示することは困難ではないかというふうに思ってございます。
 そして、今、豚についてのお尋ねでございましたが、厚生労働省が所管いたしますと畜場法におきましては、食用に供するために行う獣畜の処理の適正の確保のために、公衆衛生の見地から必要な規制その他の措置を講ずることとされているところでございます。
 このため、獣畜でございましても、動物福祉という観点からの措置につきましては、やはり動物愛護管理法を踏まえながら対応するということが基本的な姿勢と考えているところでございます。
#104
○初鹿委員 動物愛護法がありますから、それは環境省の所管だということが言いたいのかもしれませんけれども、そうはいっても、起こっている現場は厚労省の所管である屠畜場であるわけですから、やはりそこは無責任なことを言わないで、きちんと対応をするようにぜひしていただきたいということを、改めてお願いをさせていただきます。
 それでは、次の質問に移りますが、きょうの午前中に長谷川議員、伊佐議員も取り上げておりましたけれども、私も、放課後デイサービスの問題について質問をさせていただきます。
 御承知のとおり、私も事業を行っておりますので、実態がよくわかっている一人として、この数カ月間の間、三カ月の間に今どんなことになっているのかということも含めてお話をさせていただきます。
 まず、けさも指摘されておりましたけれども、大体八割強の事業所が今回の報酬改定で減収になり、二割の事業所が廃止の危機だということが報じられております。
 こういう事態を受けて、今、皆さんのお手元に資料をお配りをさせていただきましたが、五ページ目を見ていただきたいんですけれども、全国放課後連という、障害のある子どもの放課後保障全国連絡会が緊急要望を出しております。そして、緊急要望を出すに当たってアンケートを行って、大体、減収がどれぐらいになるかとか、区分一になったか、区分二になったかとか、そういうことを聞いているんですね。これをもとに少し質問させていただきます。
 まず、これは放課後連が行ったアンケートですので、ぜひ厚労省としても、事業所に対する実態の調査を行っていただきたいと思います。一体、今回の改正でどれぐらいの減収が見込まれているのか、区分一、区分二、これはどちらになったのかとか、そういう実態を改めて厚生労働省としてもきちんと把握をしてもらいたいと思うんですが、いかがでしょうか。
#105
○高木副大臣 改めて、この課題につきましての経緯を申し上げたいと思います。
 まず、放課後等デイサービスにつきましては、平成二十四年の制度創設以来、利用者や事業所の数が大幅に増加しておりまして、利潤を追求し支援の質が低い事業所がふえているという指摘もあるなど、支援内容の適正化と質の向上が求められてまいりました。
 特に、障害の程度やそれに応じた支援に要する費用の差異にかかわらず、一律の報酬単価であったことから、平成三十年度の障害福祉サービス等報酬改定におきましては、障害児の状態像を勘案した指標を設け、各事業所の利用者のうち、基準に該当する児童が占める割合に応じて報酬区分を設定する仕組みを導入したものでございます。
 また、その際、既にサービスを利用されている方を含めて、全ての方に平成三十年四月から指標を適用することは実務上困難との意見もありました。そうしたことから、今年度末までに限っては、指標の判定に準ずる状態として市町村が認めた場合、こういう場合も判定方法として認めることを運用上定めております。
 これに対して、一部の事業者等から、各市町村が用いている判定方法が実態に即していないのではないか、こうした御指摘が寄せられていることは承知しておりまして、各市町村の判定方法や管内事業所の区分判定の状況等につきまして、現在、実態把握に努めているところでございます。
#106
○初鹿委員 今、御説明があって、実態把握に努めているということなので、ぜひこれはきちんとやっていただきたいんです。
 今回、二割が廃止の危機ということなんですけれども、これは単に報酬が下がるからやめようというだけの問題じゃないんですよ、報酬だけの問題じゃないんですよ。非常に事業者の意欲が低下しているというか、モチベーションが下がるような結果になっているんですね。
 どういうことかというと、これはもともと、今副大臣もお話がありましたが、今回の改正の狙いというのは、「利潤を追求し支援の質が低い事業所や適切ではない支援を行う事業所が増えているとの指摘があり、支援内容の適正化と質の向上が求められている。」先ほどの長谷川議員が出した資料を読ませていただきましたが、これに応じて、質の悪いところを排除しようということで進めたはずなんです。
 ところが、いざやって、四月から変わってみて、スタートしてきて、今事業所の中で言われていることはどういうことかというと、要は、一か二か、微妙なところでどっちになるかわからない、そういう状況になるんだったら、もう一の区分をとるのは諦めて、二にした方がいいと。二になると当然報酬は下がるわけだから、今までの十分な支援を行わずに、ここで指摘しているように、テレビを見せるだけ、ゲーム等で遊ばせているだけ、人を入れずに、そうしている方がいい。そういう事業所の方が残るように結果としてなってしまったんですよ。
 つまり、全く厚生労働省が目指しているところと逆の方向に今進んでいるということを、ぜひわかっていただきたい。そうなるからこそ、意欲が下がっているんです。
 そしてもう一つ、意欲が下がる理由は、これは療育の場ですよね。療育をして子供たちの状態がよくなりました、そうしたら区分が一から二になりました、そういう子がたくさんふえました。そうしたら、報酬は下がるわけですよ。頑張って子供たちの状態をよくしたら報酬は下がる、それがわかっていたら、やる気はなくなりますよ。
 そもそもこういう仕立てになってしまっているということをおかしいと思いませんか。副大臣、頑張って一だった子が二になったら報酬が下がる、これが適正かどうか、いいかどうか、これをイエスかノーかだけでお答えください。余計なことはいいです。
#107
○高木副大臣 やはり療育を頑張っている事業所が評価されるべきという議員の御指摘かと思いますが、まさに私もその思いで取り組ませていただいております。
 そこで、障害児通所施設の質の向上と適切な評価のあり方につきましては、次期報酬改定に向けまして、サービスの質を踏まえた報酬単価の設定について検討、検証を行うこととしております。今回の報酬改定がサービス提供体制に与える影響を把握しながら、サービスの質に関する調査研究を行うなど、サービスの質を報酬体系に反映させる手法などを検討してまいりたいと考えております。
 その際には、先ほどありました、療育についての評価の手法をどのようにしていくのか、この調査研究が重要であろうと思っております。
#108
○初鹿委員 ぜひ、これは次の報酬改定を待たずに手法を検討して、三年先じゃなくて、何らかの指標がつくれるようになったら、すぐにでも始めてもらいたいと思いますので、よろしくお願いします。
 次に、先ほどの午前中の答弁の中で、区分の再判定も促していく、そういうお答えがあったと思うんですが、これはぜひちゃんとやってもらいたいんです。
 なぜならば、三月の半ばぐらいに大体細かいことが決まったわけですよ。それから判定をして、四月一日から間に合わせている。つけ焼き刃ですよ、こんなの。自治体も、私は江戸川区ですけれども、後でちょっと詳しく説明しますけれども、うちは百五十人ぐらい利用者がいて、三月のたしか半ば過ぎぐらいに、利用者のファクスをしてくれと。それで、利用者のファクスをして一週間後に、全部、二、一とついたのが送られてきて、ちょっと疑問に思う子がいたので、これはどうやって決めたんですかと言ったら、相談支援員や親にヒアリングしましたと言うんですけれども、私のところは相談支援の事業所もやっていましたから、相談支援員に聞いたり、ほかのところにも聞いたけれども、聞かれた人は一人もいませんでした。
 相談支援員は一人も、放課後デイで区分が二つに分かれるということも知りませんでした。親にも全員聞きました。ほとんど、聞いた親、誰一人、そんなこと聞かれていませんよと。自治体が慌ててつくったんですよ。
 四月の段階で出てきた区分は、いいかげんとは言えない、言わないですけれども、適正だったかというと、私は適正ではない場合が非常に多いと思います。だから、再判定していただきたいんです。
 これを再判定をするように自治体にぜひ求めていただきたいのと、それと、再判定した際に、区分が二から一に変わる事業所が出てきますよね。そうしたら、それはやはり四月に遡及して、ちゃんと四月から区分一の事業所として報酬を上げるようにしていただきたいんですよ。支援の中身、変わっていないわけですよ。子供も変わっていないわけですから。それで、ルールで決めている基準に実は合致していたのに、自治体がつけ焼き刃でやって区分二になったのに、それが後で、いや、区分一でしたとわかったのに、報酬は上げませんよということにはならないと思うので、遡及適用をすることもぜひ行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#109
○高木副大臣 先ほど答弁申し上げましたとおり、放課後等デイサービスの各市町村の判定方法や、管内事業所の区分判定の状況等につきましては、現在、実態把握を進めているところでございます。今後、実態把握の結果も踏まえつつ、制度の適切な運用が図られるよう、市町村に対しては、今委員御指摘ありました再判定への促しも含めて、必要な助言等を行ってまいりたいと考えております。
 この遡及適用ということでございますが、やはり制度上は過誤請求の扱いということになろうかと思います。しかし、四月時点での判定につきましては、自治体がその時点で得られる情報を用いて判定した結果であると考えます。したがって、基本的には過誤請求になじまないのではないかと考えております。
 いずれにいたしましても、放課後等デイサービスに係る運用改善につきましては現在検討を進めているところでありまして、しっかりと取り組ませていただきます。
#110
○初鹿委員 過誤請求になじまないかもしれないという趣旨もわからぬでもないんですけれども、そうはいっても、やはり、この利用者の皆さんの要望を見ていただきたいんですけれども、市町村の判定による指標該当児の判定が妥当性を著しく欠いている場合がある、国の制度であるにもかかわらず、市町村の対応によって事業所の存廃が決まるやり方が国の制度としてはふさわしくない、このやり方は、関係者の不満を市町村に向けさせて、国の制度の問題を見えにくくする役割を果たしているという指摘もされているように、不満が自治体に行ってしまっているわけですから、それはやはり避けた方がいいんじゃないかというふうに私は思いますので、指摘をさせていただきます。
 その上で、今、過誤請求というお話がありましたので、そのこともちょっと指摘させていただきたいんですけれども、私の事業所の例で申し上げますが、三月の半ばに国の方針、出ましたよね。三月の二十五、二十六ぐらいに、東京都で一斉の説明会がありました。そこに行って説明を受けました。
 そのときに何と言われたかというと、疑問もあると思いますけれども、電話しないでくださいと。ファクスにしてください、一切電話は受け付けませんということだったわけです。それで、四月の十三日までに、加算とかのを全部出せと。今回は、要は基本単価が変わるわけですから、区分一と二があるから、全事業所が出しているわけです。確かに、それを電話で受けていたら大変だなという東京都の側の気持ちもわかりますから、そうなんだろうなと思うんですけれども、出しました。
 大体、報酬の請求は十日締めなので、四月分の請求を始めている五月のゴールデンウイークの三とか四とか、それぐらいに都から電話があって、加算の請求があったけれども、この加算、ちょっとつけられないから直してくれ、訂正してくれという連絡が、行ったり来たりやって、それで何とか出しました。
 それで、五月の請求も六月十日に終わって、まず江戸川区から、エラーがたくさんあるんですけれども、よくわからないので東京都に聞いてくださいと。東京都に聞いて、言ったら、いや、実は四月の段階からわかっていたんですけれども、ちょっと加算がとれないところがありましたと。だったら先に言ってくれよと思うじゃないですか。でも、忙しくて、ほかもたくさんあって、ちょっとおくれてしまって今月になりましたと。つまり、四月でわかっていてくれれば五月の請求はちゃんと直したもので出せているのに、二カ月分、両方直さなきゃいけなくなるわけです。そこで、過誤請求を二カ月分するんですよ。
 それで、減る分と、うちはふえる分もあるから、まあ、それは言われたとおりにしますけれども、過誤請求になるとどういう事態になるかというと、放課後デイサービスというのは複数の事業所を使っているお子さんが多いわけですね。それで、上限があると、上限管理といって、一つの事業所が請求を出すようになるわけですよ、個人の利用者負担は。だから、かかわっている事業所全部に連絡をとってやりとりしなきゃならないんです。
 それで、四月の段階でも、ほかの事業所から過誤請求がありましたからといって、うちもそれで直したりとかしていたんですけれども、これで、こっちも直す、あっちも直すになって、もうすごい大変ですよ、はっきり言って。それで、いまだに東京都が、いや、加算が実は間違っていましたとかずっとやりとりして、やっとこの前落ちついたぐらいなんですが、多分、八月ぐらいまで、これは混乱が続きます。
 それで、何でこんな事態になっているかというと、最大の理由は、三月の半ばに決まって、四月の一日から始めるからですよ。これは事務的に無理ですよ。それを厚労省も認めているわけじゃないですか、ここの最初の通知で。まあ、先ほど高木副大臣も言いましたけれども、四月一日からこの指標該当の基準で子供を全部当てはめるのは無理だから一年間は猶予します、市町村の独自でいいですよと。でも、そんな制度ってありますかね。最初から四月一日に間に合わないのをわかっていて四月から始めますというのは、それはないと思うんですよ。
 前回も、医療の診療報酬のことで、四月一日は難しいんじゃないんですか、これは十月とか七月とか、そういう余裕を持った方がいいんじゃないかという指摘をしましたけれども、今回、この障害の報酬の問題を、私自身もかかわってみて改めて思いましたが、やはり三月に決まったものを四月から始めるのは無理です。これは自治体も混乱します。あと、ソフト会社も大変なわけですよ。
 ソフト会社も、四月の半ばでもちゃんと固まっていないような状態でしたから、五月の十日が請求だから一カ月間あるんですけれども、多分、徹夜で作業したと思いますよ。多分、自治体の職員も徹夜で作業していると思いますよ。そして、多分いまだにそうなんだと思います。そういう実態を考えると、やはり報酬改定があった場合に、四月実施じゃなくて十月実施とか、半年間ぐらいの猶予を持つべきだと思います。
 確かに、予算は単年度で決めますから、半年ずれるというのは非常にやりくりが面倒くさくなるというのは理解をしますけれども、最初の一年目の半年と最後の半年を変えればいいだけの話ですから、これは利用者や自治体のことも考えて、四月一日にこだわるのをやめて、十月なり、一定の期間をあけるようにぜひしていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
    〔委員長退席、橋本委員長代理着席〕
#111
○高木副大臣 大変な、こうした過渡期の中にありまして、委員が御苦労されたということに対しまして、心から敬意を表する次第でございます。
 恐縮でございますが、今の御提案につきましては、我が国の予算編成過程等々に全てかかわってくる話でございますので、委員の御指摘を受けとめさせていただきたいと思います。
#112
○初鹿委員 大臣、これは本当に国全体の財政の問題ですから、今の高木副大臣の答弁が今の段階ではぎりぎりかなと思いますけれども、現実的に、事務的に無理なことを国が押しつけるというのは、やはりちょっと傲慢じゃないかと思います。ぜひ、国の都合じゃなくて、利用者や、また事業者の立場に立って制度は考えていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 時間がなくなってきたので、もう最後になりますが、今お配りをした資料の九ページ、十ページをちょっと見ていただきたいんですが、四、五、六の三カ月間の実績によって、指標該当児が半分を超えるか超えないかで区分の見直しを行うということに今なっているわけですね。四、五、六が過ぎたので、ここでみんな平均を出して、四月の段階で区分二だった事業所が区分一になる場合に、申請をすれば区分一になりますよということなんです。
 それで、九ページは埼玉で、十ページは東京の通知を出しているんですが、四、五、六で、四月から要は区分一の対象になるとするじゃないですか。埼玉は四月からちゃんと反映するんですよ。ところが、東京は反映するのは八月からという通知を出しているんですけれども、これは私、いかがなものかなと思います。制度上、三カ月たったら、その三カ月後に、その実績をもって新しい区分にすると言っているのに、もう区分が変わっているのに、その月、変わった月は、一カ月は変わったとおりにしませんよと東京都は通知で言っているというのは、やはりおかしいと思うんですよ。ここはやはり、四月から変わるんだったら、四月から実施するようにするべきだと思います。
 それで、これは七月の半ばまでに都に出せと言っているわけですね。請求は八月の十日ですから間に合うわけですよ。ぜひ、これは八月からということじゃなくて、変わった時点で、きちんと区分が変わった報酬になるように、全国そろえるようにしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#113
○橋本委員長代理 高木厚生労働副大臣、時間が来ておりますので、手短にお願いします。
#114
○高木副大臣 わかりました。説明が少し長くなるかと思いますが、恐縮でございます。
 放課後等デイサービスの報酬区分の適用は、本来は、障害児の利用実績に基づきまして、指標に該当する児童の割合が五〇%以上か否かによりまして算定するものでございます。
 しかしながら、制度導入時には、当然のことながら、過去の実績がありません。したがって、制度の開始に先立って、一つは、三十年、ことしの四月時点では、事業所に在籍する児童の数に基づいて報酬区分を適用する、また、その際は、ことしの八月分の報酬から、四月から六月に利用した児童の数を反映した報酬区分に切りかえる、このように自治体に周知したところでございます。
 この報酬改定の切りかえ時期につきましては、もともと、通常の事務処理上は、例えば七月に当てはめて申し上げますが、七月十五日までに届出があった分については八月から、また、七月十六日から三十一日までの届出分については九月から、それぞれ切りかえることとしておりました。それを、今般、利用実績を可能な限り迅速に報酬に反映する考えから、六月の実績に基づく届出については、本来の期限である七月十五日を超えても、七月末までの届出分は八月の報酬に反映させるという、むしろ前倒し措置を講じまして、自治体にお示ししたものです。
 委員御指摘の、自治体間でばらつきが見られるという点につきましては、七月サービス提供分から新たな報酬区分の適用を準備してきた自治体もあります。したがいまして、自治体の判断で七月から適用することは差し支えないけれども、現時点で一律に七月分からの切りかえを求めるのは、自治体の事務処理スケジュールの観点から、実現困難と考えております。
 いずれにしましても、大幅な見直しであることから、今後も適時適切に情報発信を図るなど、円滑な制度の運用に努めてまいります。
#115
○初鹿委員 そうはいっても、支援をしていることは一緒なわけです。子供も一緒です。そして、やっていることも一緒です。でも、収入が一割ぐらい違うわけですから、その大きさというのはぜひ考えていただいて、できるだけきちんと適用するように自治体に厳しく求めていただきたいということを指摘をして、終わらせていただきます。
 ありがとうございます。
#116
○橋本委員長代理 次に、西村智奈美君。
#117
○西村(智)委員 立憲民主党の西村智奈美です。
 私、四月に、健保組合のことについてといいますか健康保険のことについて、質問主意書を提出させていただきました。通り一遍の回答が政府答弁として出てまいりまして、きょうは改めてそのことについて伺いたいと思っております。
 高齢者医療のための拠出金負担が増加して、財政の厳しい多くの健保組合が既に解散をしているし、これから解散するおそれがあるというふうに言われています。こういったところが協会けんぽに移行すれば、多額の国庫負担が発生することになって、国民皆保険そのものに重大な影響を与えかねないという、本当に急速な変化が今起きている真っただ中だと思います。大変深刻な結果を招きかねないというふうに私は思うのですが、大臣はこのことをどういうふうに受けとめておられるんでしょうか。
#118
○加藤国務大臣 まず、健保組合は、労使協調の枠組みの中で、保険料率の設定、付加給付を実施するなど自主自立で運営をいただいておりますし、また、保険者と事業主の距離が近いことを生かして、事業主とも連携した保健事業を実施しているなど、医療保険制度の重要な担い手というふうに認識をしております。
 そうした中で、近時、一部の健保組合が解散を検討している、割と規模の大きいところが、そういった報道もあり、そのことについては厚生労働省としても重く受けとめているところであります。
 ただ、他方、健保組合全体の最近の財政状況については、赤字組合の割合は減少傾向にあり、また、保険料率の伸びも鈍化をし、また、義務的経費に占める高齢者医療への拠出負担割合の伸びは横ばいないし漸増で推移しているということで、健保組合財政がここに来て急激に悪化をしているという状況ではないというふうに思いますが、ただ、これから、急速な高齢化や医療の高度化によって毎年医療費が増加をしております。中長期的に見て、健保組合に限らず、医療保険全体についても保険料の引上げが必要な状況にはあるというふうに考えております。
 そういった中において、健保組合がその財政を健全に保っていけるように、これまでも種々の財政支援措置をさせていただいております。また、加えて、なるべく悪化する前に対応していこうということで、その手法等についても健保連とも今検討を進めているところでございます。
#119
○西村(智)委員 それでしたら、ぜひお答えをいただきたいと思っておりますのが、今、保険料率一〇%以上の健保組合が三百十三組合に上っております。そんな中であっても、健保組合を維持して加入者への保険給付や保健事業を守るために努力を重ねているというところが多いわけですけれども、当然、こういったところが拠出金負担が増加していけば、既に起きているように、解散ということを検討しなければいけなくなってくるおそれも強いというふうに思っております。
 そこで、大臣、数字でお答えいただきたいと思っておるんですけれども、仮に今、保険料率が一〇%を超えている三百十三の組合が解散した場合、協会けんぽの保険給付費等に対する国庫補助率一六・四%の部分への財政影響は具体的にどの程度になってくるでしょうか。
#120
○加藤国務大臣 まず、健保組合が、保険料率が一定の水準になったことをもってそれが直ちに解散につながるとは必ずしも言いがたいんだろうと思います。そのときの社会経済情勢や、また被用者保険全体の保険料率の動向なども踏まえながら、また、その保険組合の積立金や付加給付も含めた個々の健保組合ごとの財政やあるいは事業運営の状況等々によって変わってくるのではないかというふうに思うところでございます。
 したがって、御指摘の財政影響について、必ずしも、今一〇%を超えているところが全て解散するということを前提のようにしてお示しをするのはいかがなものなのかというふうに考えておりますが、今委員御指摘のように、協会けんぽに対しては給付費等の一六・四%の国庫補助が行われているわけでありますので、解散した健保組合の全加入者が協会けんぽに移行するとすれば、国庫補助額は解散した組合の給付費等の一六・四%増加するということが想定をされるところであります。
#121
○西村(智)委員 想定されるので、どのくらいの数字なのですかということを聞いたわけなんですけれども、それもお答えにならない。
 私、やはり大臣、ちょっと危機感が薄いというふうに思います。健保組合の問題については、大臣も、質問主意書、それから委員会での答弁で、指導、相談体制を構築していくというふうに答弁はされているんですけれども、じゃ、具体的にどういったことをやっていくのか。
 指導や相談、かなり形式的なことだというふうに思います。従来の負担軽減策あるいは財政支援策、こういったことについても充実や強化が必要ではないかと考えますが、いかがでしょうか。
#122
○加藤国務大臣 今委員御指摘のように、現行、財政が悪化した健保組合に対する財政支援ということで、健保組合の高齢者医療への拠出金負担の増加の緩和を図るための補助金の交付、あるいは、現に財政が逼迫している組合に対して、三年間での経常収支均衡などを目指した財政健全化計画の策定、実施に関する指導とそれに対する財政支援など、財政的に逼迫した組合へ直接的なそうした財政的な支援を行うとともに、法律に基づき、健康保険組合連合会でありますが、調整保険料を徴収し、その財源を活用して、財政基盤が脆弱な健保組合に対する支援を行っているところでございます。
 それに加えて、先ほど少し申し上げましたが、財政が悪化する前段階から健保組合に対する指導、相談体制を実施していく必要があるということで、例えば、健保組合の財政状況を把握するための評価指標、財政基盤の強化が必要な健保組合の抽出方法、具体的な支援や働きかけの方法、これらについて健保連とも相談を行っているところでありますので、健保組合の予算編成の時期になります秋ごろを念頭に置きながら、この検討を進めていきたいというふうに考えているところであります。
#123
○西村(智)委員 指導、相談、極めて形式的だと思います。ですので、それに加えて、本当の意味でこれで維持ができるのだという具体策を私はやはり政府が示す必要があると思うんですね。
 政府の改革工程表では、本年度中に結論を出すべき事項として幾つかのことが挙げられています。つまり、後期高齢者の窓口負担、外来時の定額負担、薬剤の自己負担、金融資産を考慮した負担のあり方等ということなんですけれども、こういったことの現在の検討状況についてお聞かせください。
#124
○加藤国務大臣 今お話がありました後期高齢者の窓口負担のあり方を始め、その検討項目については、経済・財政再生計画改革工程表において、平成三十年度末までに結論を得ることとされておりますので、昨年の秋以降から、社会保障審議会医療保険部会において議論を行っていただいているところでございます。これらは、いずれも患者負担のあり方にかかわる重要な課題でもあります。医療保険制度を取り巻く環境や医療費の動向などを踏まえたきめ細かな検討を行っていきたいというふうに考えているところでございます。
 この検討項目の中でも、特に後期高齢者の窓口負担のあり方については、高齢者の負担にかかわる重要なテーマでありますので、医療保険制度の持続可能性の観点も踏まえつつ、高齢者の方々の生活や負担能力に応じたきめ細かい配慮を行いながら、必要な方に必要なサービスが提供されていくよう、引き続き社会保障審議会医療保険部会などにおいて丁寧に検討させていただきたいと思っております。
#125
○西村(智)委員 ちょっと時間の関係で先に進みますが、平成二十九年度に特別負担調整が導入されております。拠出金負担が重くて財政力が平均以下の保険者のみを対象とした仕組みですけれども、国費百億円というふうに固定されているために、軽減効果が十分なのかどうか、私は不十分だというふうに思いますが。具体的に、二十九年度の基準率は拠出金割合四八・三%でありましたけれども、三十年度は四九・二%に上昇しています。
 拠出金負担が多くなれば年々基準率が上昇することになりますので、十分な軽減効果を得るというためには、負担増に応じて百億円というこの枠を拡大するか、基準率を固定するという必要があるのではないかというふうに考えますけれども、この辺、予算上の措置あるいは法改正について伺います。
#126
○加藤国務大臣 委員御承知のように、平成二十九年度に被用者保険の拠出する後期高齢者支援金を保険者の財政力に応じて負担いただく総報酬割を全面導入した際に、被用者保険の負担を軽減するため、その財源を用い、補助金の増額とあわせて創設された仕組みであります。
 今、特別負担調整の規模の拡大や基準率の固定といった、これは結果的に国費の増額につながるわけでありますので、その財源をどうするかということについては慎重に検討していかなければならないと思います。
 いずれにしても、高齢者医療制度における拠出金や被用者保険への支援のあり方については、高齢者医療費の動向、また、健保組合も含む各保険者や国、地方の財政状況、これらも踏まえながら、丁寧に検討していくべきものと考えております。
#127
○西村(智)委員 大臣の答弁を聞いていますと、やはりスピード感が非常に遅いと思います。健保組合が協会けんぽに移行したときに財政の影響はどうかということについても具体的にはお答えになりませんが、私、これが本当に進んでいったら大変なことになると思いますので、ぜひ強い危機感を持って改革を進めていただきたいというふうに考えております。
 きょう、もう一点質問したいと思っておりますのは、いわゆるセクシュアリティー教育のことについてです。文科省政務官からもお越しいただきました。
 実は、立憲民主党のジェンダー平等推進本部というのがありまして、ここで、日本とヨーロッパの女子大学生の方からセクシュアルヘルスのことについてヒアリングをさせていただきました。
 その際に、ヨーロッパには普通にあることが日本ではない、ヨーロッパで、例えばユースクリニックなどのように、若い人たちが街角に行って、自分の体のこと、あるいは自分の身の上に起きたこと、こういったことを気軽に相談できるというクリニックが街角にあるし、適切な正しい情報をそこで得ることができるというふうになっているんだけれども、日本に来てそれがないということで、なんでないのプロジェクトという名前で活動しておられる方々なんですけれども、私も改めていろいろと調べてみました。
 資料でお配りしておりますけれども、日本の国内で人工妊娠中絶の実施率は、やはり若い世代で、大変残念ながら高いです。率でいうと、二十歳未満の方で人口千人当たり五・〇、これは人口に割り戻して換算いたしますと、一日当たり約四十人の二十歳未満の方が人工妊娠中絶をされているという数字なんですね。
 それから、梅毒です。梅毒って今もあるのかというふうに皆さん思われるかもしれないですけれども、ここ数年で爆発的にふえているんですよ。二〇一一年から比べますと、男性の罹患が六百五十、女性が百七十だったのが、二〇一六年で男性が三千百八十九、女性が千三百八十六。しかも、若い世代の罹患が急速にふえているということで、これは母子感染もしますから大変危険なことだというふうに思います。
 ちょっと、きょうはいろいろ聞きたかったんですけれども、時間があと八分しかありませんので、まず文科省にお伺いしたいんですけれども、私は、このなんでないのプロジェクトの方々も言っておられたんだけれども、適切な段階で適切な正しい情報を教えていくというか提供していく、それはやはり必要なことだというふうに思うんですね。
 ところが、これも資料につけておりますけれども、例えば中学校の学習指導要領などを見ますと、性的接触というふうに書かれていて、例えば性交とか避妊とか人工妊娠中絶とか、こういう言葉は学習指導要領の中には書かれていないんです。こういった言葉というのは、中学校で言っちゃだめなんですかね。
#128
○宮川大臣政務官 学校における性に関する指導は、学習指導要領に基づき、児童生徒が性に関し正しく理解し、適切に行動がとれることを目的として実施をされております。体育科、保健体育科、特別活動を始めとして、学校教育活動の全体を通じて指導することとしております。
 また、指導に当たっては、発達段階を踏まえること、学校全体で共通理解を図ること、保護者の理解を得ることに配慮するとともに、集団で一律に指導する内容と個々の児童生徒の抱える問題に応じ個別に指導する内容を区別して指導することとしており、具体的な単語の一つ一つ、今委員がおっしゃったような単語の一つ一つに対する指導の可否が決められているわけではございません。
 文部科学省では、このことを踏まえて、学校における性に関する指導の充実を図ってまいりたいと思っております。
#129
○西村(智)委員 ありがとうございます。
 私、ヒアリングの後、改めて、ユネスコが作成した「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」というものも手にとって見てみました。
 日本国内で今まで性教育に関していろいろな話があるたびに、例えば、寝た子を起こすな的な話があったり、あるいは、セクシュアリティー教育、性教育をしたら、逆に、初交年齢、初めて性交をする年齢を早めちゃうんじゃないかというような議論があったりしたんですけれども、これを読みますと、ほかの国の例でも、エビデンスベースでそういったことは全くないというふうに書かれているんですよ。セクシュアリティー教育が初交年齢を早めるということはまずめったにないということを明らかにしている、まずめったにないというのは、英語を日本語にしたから多分こういうことになっているんだと思うんですけれども、九九・九%ないということですね。
 それから、セクシュアリティー教育は寝た子を起こすかという、そういった懸念については、そうじゃないと。正確な情報を得ることは全ての子供と若者の利益に資するものであるというふうにユネスコの本に書かれているわけなんです。こういったこともぜひ文科省には御承知おきいただきたいと思うんです。
 今私が申し上げたような懸念、特に、日本の中で性教育が話題になるたびに、寝た子を起こすとか、それから性教育が初交年齢を早めるとかいう議論があるんですけれども、それはエビデンスはあるんでしょうかね。誰に聞けばいいのかな、文科省ですか、厚労省ですか。
#130
○宮川大臣政務官 今委員が御質問されたことに対する該当データというのは、文部科学省としては把握をしておりません。
 しかし、学校教育においては、何よりも、子供たちの心身の調和、この段階を見て、しっかり教育を行っていくのにそれを重視する必要があるというふうに考えております。
#131
○西村(智)委員 さっき私が資料として提出したものでいいますと、二十歳未満の人工妊娠中絶が人口千対で五・〇となっているんですけれども、既に十三歳から〇・一という数字が出ているんですよ、十三歳、十四歳、十五歳。
 やはり、こういうことになる前にきちんと教える必要があると思います。だから、少なくとも中学校のときぐらいまでには、私はやはりきちんと、例えば、性交すればこういったリスクがあるとか、こういったことがあり得るとか、あるいは、こうなったときにこうすることも考えられるとか、そういういろいろなことを正しい知識として教えていくというのは、私は大事なことだというふうに思うんですね。
 そこで、学習指導要領にも、正しい情報、情報への適切な対処、これが必要であるというふうに書かれているんですけれども、日本の国内で、じゃ、本当に正しい情報というのはどこにあるのかというふうに探してみますと、ないんですね。本当にないんですよ。
 私も、地元の自治体でつくられている性教育についてのパンフレットを見てみました。A4の一枚、裏表でぎっしり書こうとするから、内容がやはりすかすかになるんですよ。じゃ、インターネットでと思って調べてみると、例えば避妊といって厚生労働省のページで見ると、断片的な情報が出てくるだけで、包括的なものは何にも出てきません。
 子供たちが、例えば、さっき性的接触と私は言いましたけれども、性的接触という言葉は学習指導要領に書かれていて、それは、例えば教えたりするということになると、子供たちは性的接触というのは何だろうと思いますよね。それで性的接触とググってみると、キスも含まれますと書いてあるんですよ。
 なので、やはりそういう意味で、正しい情報をどうやったら包括的に得ることができるかと考えると、私、少なくとも、例えば厚生労働省が関係するページでは、例えばそういった性教育に関する正しい情報、そういったものを包括的にアップする必要があるんじゃないかというふうに思っているんです。
 別にこれは誰かを責めて言っている話ではありません。そういう情報にアクセスできない若い女の子たちに結局は最後はしわ寄せが行ってしまうということを言いたいんです。だから、そうなる前にきちんと包括的な情報を得るように、そして、若い人たち、知識が不足している若い人たちから、加害者にもならない、被害者にもならない、そういう危険から排除する、そういう必要があるんじゃないかと思うんですけれども、大臣、どうですか。
#132
○加藤国務大臣 委員御指摘のように、若い世代の方が、避妊や性感染症を含めて、最終的には自分の健康管理にもつながるわけでありますが、そういったことに対して正しい知識を身につける、あるいは正しい知識を習得していただく、これは大変大事だと思います。
 厚労省では、インターネットなどで発信されている情報の中にはさまざまな情報がありますから、避妊方法や性感染症を含めた思春期の体や心に関する正しい知識の普及啓発のためのリーフレットも作成し、厚労省のホームページにも掲載をしております。
 また、性感染症については、やはり同じく厚生労働省のホームページに、主な性感染症の種類ごとの特徴や国民向けのQアンドA等の情報も掲載をしており、インターネット上では性感染症という用語で検索をされ得る状況になっているというふうに承知をしております。
 ただ、こういった情報も常に見直しをしていく必要がありますので、委員からも御指摘もございます、国民の皆さんにより情報がわかりやすく伝わっていくような改善を今後とも図っていきたいと考えております。
#133
○西村(智)委員 もっと、済みません、質問は用意していたんですけれども、時間が終わりましたので、また次回の機会をいただきたいと思います。
 終わります。
#134
○橋本委員長代理 次に、白石洋一君。
#135
○白石委員 国民民主党の白石洋一です。よろしくお願いします。
 年金のこと、昨年秋からして三回目になりますけれども、趣旨は、低年金の方々、これから更に年金が減る予想がある、その中でそういう方々をどうするかということです。
 過去の二回の質問も、そこに行き着く前にちょっと時間が足らなくて終わってしまう常でしたので、申しわけありません、大臣、局長、審議官、順番をちょっと変えまして、質問を三番目からさせていただいて、時間が余れば一番、二番と、大事な方から先にやって、早く終われば早く終わるでいいと思うんです。
 と申しますのは、財政検証が来年行われる、これは春ぐらいに出てくる。恐らく、それまでにそこから出てくる結果を見越した策というのが出てくる。でも、今七月ですけれども、そろそろ今の段階から議論をしているはずですね。だからこそ、ちょっと早目ですけれども、今からこの議論をしておかないといけないと思うんです。
 財政検証、前回は平成二十六年にやって、それを踏まえた議論ということで、平成二十八年に幾つかの改正がありました。これは、大きく言って、次の世代のために貴重な年金財政を残すという趣旨のものであったと思います。
 それで、先日出ました骨太の方針を見ると、これは、元気な高齢者には選択肢を用意して働いてもらう、こういった趣旨のものだと思います。これは、骨太の方針の前をたどれば高齢者大綱というものがあって、そういう趣旨のことが出たから骨太に反映されている。ということは、このままでいったら低年金者対策というのはどうなるんだろうというところに非常に危機感を感じるわけなんですね。
 それで、お手元の配付資料の、めくっていただいて二ページ目のところなんですけれども、二ページ、三ページ、四ページ、これは、前回、平成二十六年に行われた財政検証の見通しで、ケースC、E、G、ざっくり言えば、上、中、下ですね、見通し、それでもまだ楽観的かなと思いますけれども、上、中、下という順番に並べております。そして、この下の表というのは、生年度別に見た基礎年金の受給額の見通し、月額が並べられています。
 この前回の財政検証のときでさえ、ケースC、一番いいパターンの場合でも、六十五歳の方、月額六万四千円からスタートするものの、だんだん減っていって五万五千円になっていく。十五年ぐらいかけて一万円減らされていくというものです。ほかのところも大体そういった、その下のところも、基礎年金の調整終了という、マクロ経済スライドが終わるところまではどんどん減っていって、Cの場合は、これはいいシナリオですから、上のシナリオですから、基礎年金の調整が終了した後は上がっていくというものですね。
 これは名目ではありません。実質の貨幣価値でありますので、減るものは、この金額、この数字どおりに、生活がよくなる、あるいは悪くなる、上がればよくなる、下がれば悪くなるというふうに見ていただければと思います。
 一方、ケースEですけれども、これは予想の真ん中のところでありますが、それでいくと、六十五歳、上のところでいうと、六万四千円からスタートして、マクロ経済スライドが終了する二〇三九年には五万一千円ということで、一万三千円が十五年ぐらいかけて減っていくということですね。その下も大体そういう傾向で、このケースEというのは、ケースCと違って、基礎年金の調整終了、マクロ経済スライドが終わったら、その後はほぼ横ばいになるというところがケースCと違うところでありますね。
 そして次のページ、四ページ目ですけれども、ケースG、悪い場合はどうなるか。これは、ぱっと見てわかるように、基礎年金の調整終了時が平成七十年度ということで、四十年かかるということで、どんどんどんどん下がっていくということです。上のところでいうと、六十五歳の方、六万四千円からスタートしても、四万九千円まで一万五千円下がってしまう。ほかのところもどんどん下がっていく、一万二千円は下がっていってしまう、こういう結果が出ているわけですね。
 これが見えている以上、早くここに手を打つことが大事じゃないかなと。前回の財政検証では若い人に年金資産を残すということでありましたけれども、今度はこちらに手を打つときが来たんじゃないかなというふうに思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
    〔橋本委員長代理退席、委員長着席〕
#136
○加藤国務大臣 今お示しをいただいたマクロ経済スライド、ただ、これも実は、マクロ経済スライド、この間、実際余り動いていないということですから、それを踏まえた今度の新しい検証がどうなっていくのか、それを見ていく必要は確かにあるというふうには思います。
 ただ、この間の、マクロ経済スライドが運用されていないということもあって、十六年の財政再計算、これは五年ごとにやっていますので、過去三回、再計算しているんですね。二十六年の場合には、いろいろなケースがあるんですけれども、それを見ると、結果的に、基礎年金のマクロ経済スライドが終わったときの水準というのが、財政再計算をするたびにだんだんだんだん低くなってきているということが言えるんですね。
 しかも、これは制度的に、基礎年金のスライドが遅くなればなるほど、逆に今度、報酬比例部分は上がる、仕組み的にそうなっているんですけれども、そのことを多分今度も、いろいろな情勢があるので、多分、今回の方が全体としては、当初の想定していた、二十六年よりも三十一年の方が幾つかの点についてその予想を上回っている点があると思いますが、ただ、今申し上げた点は多分そんな傾向になるのかもしれないなというふうに思っています。
 そういった意味において、特に基礎年金をどういうふうに考えていくのかということ、これは、委員御指摘のように、我々も基本的に同じように意識をしておるところでございますので、今後、いずれにしても、三十一年に実施を予定している次期財政検証、やはり具体的なデータを持たないと余り議論できませんが、その中においては、基礎年金の水準も含めて、年金財政の状況を検証して、年金財政が高齢者世代にとっても、また若い世代にとっても安心していただける、また信頼をしていただける、そういう程度になるように、これはやはりしっかり議論しなきゃいけない、こういうふうに思っています。
#137
○白石委員 大臣、問題意識は共有されているということで、ありがとうございます。
 ただ、来年出るのを待っているんじゃなくて、今から検討しないといけない。実際、骨太の方には、年金の改革、二つ、在職老齢年金とか受給開始年齢の柔軟化とか具体的に書かれているにもかかわらず、同じ骨太の方針には、この低年金者対策をどうするのかということが、私は探しましたけれども見当たりませんでした。
 そのインパクトというのはどれぐらいあるかというと、今、基礎年金とおっしゃいましたけれども、もっと言えば国民年金ですね。基礎年金だけで暮らしていらっしゃる方というのは相当な数おられる。今受給されているのは八百万人、老齢年金でいえば六百五十万人おられるわけですよね。そういう方々が、こういう推移、年金がどんどん下がっていくということになったらどうなるかというインパクトがあると思います。
 ちょっとアドリブになりますけれども、八百万人、六百五十万人というところで、役所の方、そこを確認させてください、今、国民年金だけで、基礎年金だけでお暮らしの方々。あらあらでいいので。
#138
○高鳥委員長 速記をとめてください。
    〔速記中止〕
#139
○高鳥委員長 速記を起こしてください。
 木下年金局長。
#140
○木下政府参考人 失礼いたしました。
 基礎年金のみの受給者はおおむね五百万人程度でございます。
#141
○白石委員 それは、障害者年金も基礎年金があるはずなんですけれども、そこも含めて五百万人ですか。
#142
○木下政府参考人 ただいま五百万人と申しましたのは老齢の基礎年金でございまして、障害年金は百七十万人程度だと思います、基礎年金。
#143
○白石委員 であれば、六百七十万人が基礎年金しか受給されていないということですよね。
 これぐらいのインパクトがあって、さらに、アンケートによる、まあ推計ですけれども、年金受給者の六割の方は年金のみで生活している、ほかに収入がない。六割の方が年金のみで生活されている、ここをちょっと確認させてください。
#144
○高鳥委員長 速記をとめてください。
    〔速記中止〕
#145
○高鳥委員長 速記を起こしてください。
 木下年金局長。
#146
○木下政府参考人 お答えいたします。
 平成二十七年の国民生活基礎調査で調査したものでございますけれども、六割の高齢者世帯の方が年金収入だけということが調査結果で得られております。
#147
○白石委員 六割の方。ということは、六百七十万人掛ける〇・六の方々が、これからこのような推移を経ないといけない。
 さらには、これは満額ですからね。平均的には、基礎年金というのは、受給されている方、今は五万円台だと思います。六万四千円の満額に対して、平均的な受給というのは五万円台、ここをちょっと確認したい。一万円、満額よりも低いんですよね。
#148
○木下政府参考人 平均的な年金額、六万五千円が四十年フルでございますけれども、おおむね五万円台、たしか五万五千円ぐらいだったかと思います。
#149
○白石委員 その五万円の方々が、これから、うまくいっても一万円減らされるということですね。しかも、人数たるや三百万人を超えているということですから、これは今から考えないといけないと思うんです。
 それで、ちょっと私も考えてみたことを、議論ですからちょっと披露したいんですけれども、それは五ページ目です。
 歩いていたら、やはり、もうこれ以上、少なくとも減らさないでほしいという話を聞くんです。もうこれ以上減らさないでほしいと。
 減らさないというのは、まず手取りベースで減らさないでほしいと。ですから、いろいろ天引きされるものがありますよね。健保だとか、特に後期高齢者健康保険というのは、これは各人ですから、年金からほぼ全ての人が天引きされる。天引きのところを緩める。あるいは、介護保険料、一号被保険者のところを、もっと、所得の低い方に対しては軽くしてあげるということも含めてなんですけれども、加えて、そういう方々にはマクロ経済スライドを適用しないということがあってもいいんじゃないかなというふうに思うわけです。
 ここは大臣、いかがでしょうか。
#150
○加藤国務大臣 まず一つは、低所得の高齢者の方々への対応ということで、これは社会保障・税の一体改革において、社会保障全体で総合的に支援するということで、年金受給資格期間二十五年から十年への短縮、あるいは医療、介護の保険料負担軽減を既に実施をしておりますが、今後、八%から一〇%への消費税の引上げに伴って、年最大六万円の年金生活者支援給付金の創設、これは約八百万人に、まあ全部六万円というわけではありませんけれども、対応していくわけであります。それから、今委員御指摘の介護保険料のさらなる負担軽減、こういったことも進めていくということで、低所得の高齢者への配慮を進めていきたいと思います。
 今、マクロ経済スライドのお話がありましたけれども、これは、先ほどおっしゃったような数の方が対象になるわけですから、財政的にはかなりのことになってくるので、そうすると、今の年金制度全体がこのマクロ経済スライドを実施していくということを前提に、働いている人の実質の所得に対して五〇%を維持する、そして、保険料は、今一八・三を上限として、それ以上上げないということで、若い世代の負担をこれ以上は上げない。そういった仕組みそのものがちょっと根底から変わってくるということなので、なかなかそれに踏み込むのは難しい、そこに直ちに踏み込むということは難しいのではないかと思います。
#151
○白石委員 もちろん、お金はかかります。でも、先ほど挙げた方々が、潜在的に生活保護にどんどん入っていくということを考えると、そことの見合いというのも考えないといけないと思うんです。
 今、生活保護で暮らされている方は二百万人ですね、あらあら。そのうち半分が高齢者、六十五歳以上の方。ここがどんどんふえていくということです。そこのことを考えたら、生活保護費というのは、国と地方で四分の三、四分の一ですかね、負担し合って合計四兆円出しているわけであります。そこのことを考えていくべきだと思うんですね。
 加えて、骨太の方針には、在職老齢年金の廃止も含めて見直していくということです。ところが、在職老齢年金というのは、比較的、高齢者でも豊かな方々ですよね。
 在職老齢年金で、六十歳から六十五歳と、それを超える方々があると思いますけれども、発動されるのは、月額所得、幾らからですか。ここを役所からお願いします。
#152
○木下政府参考人 今委員御指摘の骨太方針の中では、在職老齢年金について見直すと。廃止も含めというのは書いておりませんけれども。今御指摘の幾らからかというのは、六十五歳以上の高在老に関しましては、四十六万円を超えますと、超えた額の年金の二分の一をカットする、こういう仕組みになっております。
#153
○白石委員 骨太には書かれていないかもしれません。高齢者大綱ですかね、そちらの方には廃止も含めて見直し、検討すると。ここはちょっと確認が必要ですけれども。
 六十歳から六十五歳では月額二十八万円、そして、先ほどおっしゃった、六十五歳を超えたら四十六万円あるいは四十何万円。全然、さっき言った国民年金だけの月額五万円台で暮らしている方とは随分違うわけですよ。そういう方々のことは大事ですけれども、そういう方々に張り切って働いてもらうということも大事ですけれども、まずは、生活、特に、ここまで来たら、健康や命にもかかわるぐらいのかつかつの生活をされていることを考えれば、そちらが優先度が高いんじゃないかなというふうに思うんです。
 それで、二番目のところですけれども、保険料率の累進化ですね。
 社会保険のところで先ほど大臣がおっしゃいました、保険料率は一八・三%で固めたと。これを労使で折半している、厚生年金と共済年金ですけれども。これは公平なようで、やはり違うんじゃないかなと私は思うわけです。
 税金というのは累進税率、所得が高ければ高いほど、税率、率でも高くなるということを考えれば、この年金保険料についても、率で累進的に上げていく。それは、スタートポイントは一八・三よりも低いところからスタートさせる。ですから、所得の低い方には低い保険料率、所得の高い人には高い保険料率で、トータルで保険料を確保する。給付のところは、従来どおり、標準報酬月額で給付をすることによって格差を是正する。
 民間保険とは違いますから、格差是正型の保険料と給付、負担と給付のマトリックス、制度にしていくということを提案しますが、大臣はいかがですか。
#154
○加藤国務大臣 年金というものをどういう財源でやっていくのか。全く全て税でやるというやり方も中にはあるのかもしれませんし、全く保険料だけでやるというやり方、いろいろなやり方があると思いますし、そのときに、その保険料賦課をどうするか。委員御指摘のような累進というやり方も、全く否定されるものでは私はないと思いますけれども、ただ、我が国がこれまでつくり上げてきた制度というものがあって、やはりそれを前提に考えていく。
 そういう中で、今の仕組みの中においては、例えば厚生年金では、現役期に支払った保険料に比例して金額が決まる報酬比例部分に加えて、全員に共通の定額の基礎年金があるわけでありますから、その部分については所得の再配分が働いているということが言えるんですね。したがって、所得の低い方は所得の高い方に比べて所得代替率が高い、こういう仕組みに実はなっているという部分があります。
 したがって、現行制度においても、違う言い方をすれば、払った金額において基礎年金と報酬比例を含めた年金受給額が全く比例的かというと、そうではなくて、低い保険料の方の方が、保険料の負担との関係を見れば、より手厚く支払われる、こういう仕組みになっているという部分があります。
 ただ、それを更に超えてどうしていくのかという御議論なんだろうというふうに思いますけれども、その辺は、今申し上げたこれまでの日本の制度といったものをどう考えていくのか、そして、その中で、今全体としてマクロ経済スライドをつくり上げてきているわけでありますから、そこをどういうふうにしていくのか。
 そういったことを考えると、なかなかそういった判断というのは難しいのではないかなというふうに思いますが、ただ、さっき委員が在老のお話も言われましたけれども、これから人生百年時代を考えていく中で、これから高齢化される方にとっては、やはりなるべく働いた分に見合って、厚生年金の保険料も掛けられ、そしてそれに基づいて年金が上がっていく、こういう仕組みを用意していくということは、私は大事なことなんだろうというふうに思います。
#155
○白石委員 大臣、ちょっと反論があるんですけれども、今の公的年金は格差是正型だというお話ですけれども、私はそうじゃないんじゃないかなと。
 というのは、報酬比例部分は、もう報酬比例ですから、払った金額に応じて給付がある。そして、さっきおっしゃった基礎年金の部分は、これは払った期間に応じて案分で、満額案分で支払われる。ですから、結局ここも保険料比例になっているんですよ。ただ、民間保険と違うところは何かというと、二分の一国庫負担ですから、その意味では民間保険よりは有利だと思います。でも、その中に加入している人を見れば、払った期間の長さに応じて給付が支払われるということであります。
 その意味で、来年十月に消費税がアップしたときの福祉的給付、ここで初めて格差是正型になりますけれども、ただ、それでも、よく見てみると、その月額五千円というのは加入期間に案分して支払われる。ですから、少ない期間でしか払っていない、例えば、満額六万四千円で、五万円の人というのは六・五分の五になっているわけですね、五千円の。ですから、やはり救われないところがあるわけです。そこをどうするかということだと思うんです。
 じゃ、最後にちょっと大臣、お願いします。それで終わりたいと思います。
#156
○加藤国務大臣 まず、もちろんどれだけ年金保険料を払ったかによって変わるというのは、それは委員御指摘のとおりであります。
 ただ、同じく例えば厚生年金に二十年入っておられた、そうした方を比較して、所得の高い低いと見ると、これは結果的に、まず基礎年金に必要な保険料を全部取って、そして残った部分を報酬比例で割る。報酬に応じて割るわけですから、基本的に、基礎年金部分に係る負担というのは所得の低い人の方が低くなる、こういう制度にはなっているということであります。ということで再分配をさせていただいている。
 それから、福祉的給付についての御指摘もありました。
 これは、さはさりながら、年金と、年金そのものではありませんけれども、やはり年金というものを、保険料を払ってこられてきた、そういったことも踏まえて今回は支給するということでありますので、もう全然それと別にするというのはもちろん別の体系としてあるんだろうと思いますけれども、年金と関連して支給するという意味においては、やはり、その方が年金に対してどういう保険料を積み上げてきたのか、それを踏まえながら、この福祉的給付というものを設計したということでございます。
#157
○白石委員 ありがとうございます。
 じゃ、最後に。
 基礎年金と報酬比例部分は別会計ですから、だからこそ、マクロ経済スライド発動は、基礎年金は三十年も見込まれているのに、報酬比例部分は数年で終わってしまう。ここが一緒の会計になったら、また別の展開、世界が見えると思いますけれども、今は別会計であります。さっき大臣は、二階部分から一階部分に何か補助されているような表現だったと思いますけれども。
 また議論させてください。ありがとうございます。
#158
○高鳥委員長 次に、柚木道義君。
#159
○柚木委員 国民民主党の柚木道義でございます。
 機会をいただきまして、ありがとうございます。
 通告に従って質問してまいりますが、昨日も衆議院本会議において提言をさせていただいたわけでございますが、本日で、きょう児童虐待の防止の質疑をさせていただくわけですが、目黒区の船戸結愛ちゃんの虐待死、それによる両親の逮捕の報道があって一カ月になります。
 徐々に、この国会の延長された会期末も近づいてまいります。ぜひこれは、当然、私ども野党の児童虐待防止法改正案はもとより、与党の皆さんのお立場の中でも、さまざまな議員立法をこの国会の中でという思いが、それぞれの専門のお立場の委員の皆様にもおありだと思います。
 ぜひこれは、委員長、お願い申し上げます。
 与野党の英知を結集して、そしてまた、委員長にも、この間同様、あるいはそれ以上に、仲介、仲裁の役回りをぜひお果たしをいただいて、ぜひ本国会において、私どもとしては児童虐待防止法改正案、児童福祉法改正案、さらにはそれぞれの皆さんの思いのある法案をしっかりと審議をして成立をさせる、そういうことをまず冒頭、委員長にお願い申し上げます。
#160
○高鳥委員長 後刻、理事会で協議いたします。
#161
○柚木委員 田村筆頭、おられませんので、ほかの理事の皆さん、ぜひよろしくお伝えをいただければと思います。
 「いちはやく」について、この間も質疑をさせていただいてまいりましたが、きょうも池田真紀委員始め何人かの方が質疑されていらっしゃったと思いますが、私もこの間、この質疑をさせていただいてきた中で、前回の質疑でもかなり詳細に、資料の二ページ目におつけをしておりますが、この「いちはやく」の現状について、とりわけ、固定電話も、これは冒頭ガイダンスからの経緯がありますが、今、若い世代の方は携帯が多いという中で、携帯の中で、この七千六百七十三の中で、これを見れば、三千四百五十四、六百五十一、つまり四千件を超えるような、四千百六十六件、話し中も入れて。そういう中で、やはり、三十分で千円ぐらいお金がかかってしまう、こういうことによって、児相の担当のその前のオペレーターにすらつながる前に電話を切ってしまう、こういうこともあって。
 さらに、私も一昨日、児童虐待防止のための緊急シンポジウムというのがある場所で、都内で開かれて、参加をしてまいりましたが、東京都の若手議員の会と言われる皆さん、これは、国会でいえばまさに与党、野党、無所属問わず参加をされている方々の緊急提言の中にも、まさにこの「いちはやく」が、無料化も含めて、やはりしっかりと活用される、そういうことを提言もなされておるわけであります。
 ぜひ加藤大臣、前回もお願い申し上げておりますが、業者に対して一定の要件を課して試算をいただく、つまり、無料化のための予算、こういったものの試算もいただいた上で、今月、まとめ、公表される緊急対策の中にも、この無料化について、ぜひいち早く、まさに本当の意味でいち早くつながる、そういう取組をお願いしたいと思いますので、御答弁をお願いします。
#162
○加藤国務大臣 前回も御答弁させていただきましたけれども、今委員がお示しをいただいて、電話が切られているという、どの程度つながっているかという資料もございました。
 それがどういった原因ということかも必ずしも判明をしておりませんけれども、一八九、「いちはやく」への接続率を改善していく、その検討に当たっては、相談のため児童相談所へ電話をかけてこられた方々の事情も認識した上で対応していく必要があると思っておりますので、引き続き、「いちはやく」の利便性の向上のための方策を検討していきたいというふうに思いますし、また、電話以外の方法としても、SNS等を用いた相談手法についても調査研究を行う予定としておりますので、必要な通告をさまざまな手段で行っていただける、そうした環境整備には努めていきたいというふうに思っております。
 今回の取りまとめにどこまで盛り込むかどうかは今検討しているところでございますので、今そこを前広に申し上げるのは差し控えさせていただきたいと思いますが、ただ、いずれにしても、そういったことは検討していかなきゃいけない課題だとは認識しております。
#163
○柚木委員 ぜひ、無料化、「いちはやく」、これが実際には、いち早くどころか、半分ぐらい、お金のことを理由につながっていない、こういう状況を取りまとめに反映をさせる、そういう今お考えをお示しいただいたわけですから、ということは、もう一つだけこの点について確認をすると、当然、取りまとめに入れようと思ったら、無料化のための予算、一定の予算がかかる、こういう部分の試算はそれまでに当然出していただけるという理解でよろしいですね。
#164
○加藤国務大臣 取りまとめの中に入るかどうかを今申し上げるという状況にはないということを、先ほど答弁をさせていただきました。
 ただ、いずれにしても、検討していかなきゃならない課題でありますので、仮に無料化をするということが必要となれば、当然、その際には積算をして、予算をどう確保していくかということを議論しなきゃいけないのはそのとおりだと思います。
#165
○柚木委員 ありがとうございます。
 非常に慎重な答弁をされる大臣にしては、ちょっと踏み込んだ御答弁を今いただいたと思っていますので、これはぜひ緊急対策に、本当にお取りまとめに入れていただきたい、そのための試算をなるべく早くお出しをいただいて、対策を前に進めていただきたいと思います。
 ちょっと時間的なこともあるので、次、ちょっと二項目、同じ項目なので、事前に通告をかなり詳細にさせていただいておりますので、まとめて大臣に御質問させていただきます。
 資料におつけをしております、いわゆる要対協、要保護児童対策協議会の改革、これについてはさまざまこの間も指摘をされてきたところでございまして、二点伺いたい。
 一点目は、この資料の冒頭に、この間の結愛ちゃんの件の経緯を、私はこれがわかりやすいと思って毎回使わせてもらっていますが、ちょっと見づらいんですが、経緯の中で、多くの委員の皆さんが、何度も救えるタイミングがあったんじゃないかと思っておられる部分。
 まさに死亡事例検証の中でも今取りまとめがなされているさなかだと思いますが、とりわけ残念なのは、二度の一時保護、書類送検、その一時保護が解除されて指導措置が開始されるわけですが、その措置が開始されて一カ月半ほどの中で二度も病院においてあざが確認をされて、そして医師がそのことを指摘して、結愛ちゃんに対して、誰にたたかれたのと言うと、最初の、七月三十一日に一時保護が解除されて一カ月以内の中で起こっていることに対しては、パパがたたいた、ママもいたと医師に対して述べている。そして、そのまさに二週間というタイミングで再び病院であざが確認をされ、そのときには、医師の問いかけに対し、結愛ちゃんは理由を話さなかった。口どめされていたのかもしれません。本当に気の毒です。
 ぜひ、今回の死亡事例検証も経て、そして医療機関も含めて、この要対協改革の中の、資料三の一番下の個別ケース検討会議、これは、私もこの間、そういう児相の所長会議等で示されている資料、全部、実際に事例集も拝見をしました。やはり、そういう意味では、この個別ケース検討会議というのは、私たちの野党案にも、そして政府のまさに緊急対策関係大臣会合の中でも、関係機関の連携強化が含まれているわけですが、まさにその関係機関連携のいわば最後の生命線の役割も果たされるわけでありまして、ぜひこれは、大臣、結愛ちゃんのこの事件にかかわらず、全ての個別ケース検討会議の改善、強化、参加するメンバーの選定、いわば充て職ではなくて、本当に実務に当たられている方々が実際に出ていただくことも含めた改善、強化を一点はお願いを申し上げます。
 そしてもう一点は、今回のように、虐待を受けているお子さん、御家族が転居した場合に、転居前後両方のまさに要対協間で、これは、当然、児相間の連携は言われています、しかし、関係機関の連携強化という視点を踏まえれば、ぜひこの要対協間で転居前後の情報共有をしっかりと進めていただくことが必要だと思います。
 以上二点について、御答弁をお願いします。
#166
○加藤国務大臣 要保護児童対策地域協議会、いわゆる要対協の個別ケース会議では、個々の子供さんのケースについて、地域の関係機関が具体的な支援の内容等を検討していただくわけでありまして、必要に応じて、ケースに関係のある医療機関にもぜひ参加をしていただくことが重要だと思います。
 「子ども虐待対応の手引き」では、市区町村は日ごろから要対協の活動強化を図り、医療機関や保健、福祉のさまざまな情報が十分に生かされる体制づくりをすること、特に、支援の対象となる者やその家族が複数の医療機関を重複して受診する例も多いことから、要対協内で日ごろから医療機関同士の連携が図れるよう調整する必要があることについて求めてきているところであります。
 また、平成二十八年の児童福祉法等改正法においては、支援を要する妊婦等々に日ごろから接する機会が多い病院、診療所等が要支援児童等と思われる者を把握した場合は、その旨を市町村に情報提供するよう努めることとされ、医療機関等に要対協への積極的な参加を求めることが重要である、これは自治体にも周知をさせていただいております。更にそうしたことをしっかりと徹底をしていきたいと思います。
 また、要対協間の連携のお話もありました。
 要保護児童対策地域協議会設置・運営指針においては、要対協に登録し、支援している家庭が他の自治体に転出する際には、転出先の市町村等に通告をし、これまでの対応状況などについて、できる限り移管先の担当者とコミュニケーションをとって詳細な調査の結果や判断を伝え、移管先の自治体の要対協に登録を依頼するなど、確実にケースの移管を求めているところではありますが、そうしたことをどう具体的に実行していくのかということが課題になっていると思いますので、そういったことも含めて、今後の対策について更に検討しているところであります。
#167
○柚木委員 これは、医療機関のそういった担当される方のお話を聞くと、今回、二度目の一時保護解除後に、二度もこういった病院、医師側の指摘があったにもかかわらず、その後、指導措置が解除され、転居、亡くなってしまうということで、非常に現場の方も自責の念を持たれておられますので、ぜひ、今大臣おっしゃっていただいた要対協改革の中で、もちろん、医療機関も含めた個別ケース検討会議等の実効性を高めていただくことを切にお願い申し上げて、次に、警察庁にきょうはお越しいただいておりまして、これも時間の関係で、通告しておりますが、二問まとめてお尋ねをします。
 関連もするわけですが、厚労省の強化プランでも、我々野党改正法案においても、今の要対協の機能強化、そしてまた児相と警察との連携強化が含まれております。
 ぜひ、これは、要対協への警察の立場からの出席メンバー、二問目は日本版CATのことを提案もするわけですが、専門性を持った、そしてまた事案に対応している方が、なるべくそれに近い立場の方が、当事者か、出席をいただく、そして、個別ケース検討会議において、まさに先ほど大臣が二点目に御答弁いただいた、転居等があったときに、都道府県警察間においても、そしてまた要対協間においても、しっかりと、警察におけるフェーズにおいても情報共有をしっかりいただきたいというのが一点目。
 そして二点目は、まさに加藤大臣の方にも十万筆を超える署名の申入れがあった中にも、提言に含まれていたと思いますが、まさに日本版CATの設置も含めて、各都道府県警における児童虐待対策の体制整備と職員の専門性向上を進めていただきたい。
 やはり、臨検、その前の援助要請等で対応される生活安全課等の担当の方、その皆さんの専門性が高まることで、より、児相を始め関係機関との連携、あるいはその後のフェーズへの対応が円滑に進んでいくと考えるわけでありまして、ぜひ警察庁の見解を伺いたいと思います。
#168
○小田部政府参考人 お答え申し上げます。
 要保護児童の早期発見や適切な保護を図る上で、関係機関が対象児童に関する情報を共有し、適切な連携のもとで対応していくことは極めて重要であると考えております。
 こうした観点から、警察といたしましては、これまでも、地方公共団体からの要請に基づきまして、要保護児童対策地域協議会に構成員として参画し、関係機関との間で児童虐待事案の情報共有等を行っているところでございます。
 今後とも、都道府県警察におきまして、地方公共団体の要請に積極的に対応して、案件に応じて適切な担当者が要保護児童対策地域協議会に参画して、関係機関との間で適切な情報共有、連携が図られるように指導してまいりたいと思います。
 また、児童虐待事案として取り扱っている対象児童等が転居した場合の情報の連携につきましては、警察間におきましては、そういった転居等が把握された場合には転居先に連絡するなどして、所要の対応を行っているところでございます。
 また、お尋ねの要保護児童対策地域協議会における都道府県や市町村をまたいだ情報共有につきましては、警察庁として答弁する立場にはございませんけれども、いずれにいたしましても、関係機関との情報共有につきましては重要な課題と認識しておりまして、今後ともしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
 また、日本版CATの設置を含めた専門性向上の点につきましては、私どもといたしましても、児童虐待事案におきまして児童を迅速かつ適切に保護するためには、関係機関がそれぞれの専門性を発揮しつつ、連携して対処することが重要であると認識しております。都道府県警察では、地域の実情等を踏まえ、警察本部及び警察署に児童虐待の担当部署を設置しているところであります。
 また、担当職員の専門的な対処能力の向上を図るため、児童虐待の早期発見、被害児童の安全確認と安全確保、被害児童への支援、児童相談所との連携など、児童虐待への対処に関する専門的な研修等を実施しているところであります。
 また、児童相談所との連携強化も図るため、児童相談所の職員が行う臨検や捜索に関する実践的な訓練などの合同研修、また、警察と児童相談所の間の人事交流にも取り組んでいるところであります。
 警察庁といたしましても、今後とも、関係機関と連携を図りながら、児童虐待事案に適切な対処が図られるよう努めてまいりたいと考えております。
#169
○柚木委員 ぜひお願いします。
 四ページ目におつけしているように、児童虐待に関する警察から児相への通告数、検挙件数、この五年で通告は三倍増、検挙件数は倍増。まさに、人員はもとより、専門性が非常に求められてくる、こういう状況にあると思いますので、ぜひよろしくお願いします。
 続けて、これも二問まとめて厚生労働大臣に伺います。
 緊急対策的なフェーズと、やや中長期的な視点と、それぞれ大臣の中でも御発言がありました。そういう意味では、やや中長期的な部分も踏まえて、以降、少し伺いたいと思います。
 まず一つ目は、資料の五ページ目にもおつけをしておりますが、これは、親教育プログラム、ノーバディーズ・パーフェクト、完璧な親なんていないという浜松市の事例。まあ、完璧な親子なんていないというふうに言った方が、より私はそぐうのではないかと思うわけですが。
 このようなプログラムを含めて、ぜひ、どういう機会にこういったものを受けていただけるのかということを考えたときに、一つは、やはり妊婦健診。先ほどの資料でもありました、かなり、ほとんどの方が受診をする。あるいは両親学級。私も何度か、自分の子供のときに行ったことがあります。
 それぞれの受講率についてもこれはぜひ把握をいただき、お示しをいただきたいんですが、受けていない方の方が実は非常にリスクが高いという意味でいうと、虐待死の零歳の割合が四六・二%、そして、それがゼロ日児、いわゆる産み落としと言われる事案が一八・三%。そして、三歳児が七六・五%の中で、やはり健診未受診の状況が二五%程度もある、こういった部分もありますので、ぜひ、一点目お願いしたいのは受診率の向上。これは、妊婦健診や両親学級、おのおの、把握とともに受診率の向上。そして、その中に、ぜひ、こういったノーバディーズ・パーフェクトのようなことも含めた児童虐待防止のためのカリキュラムを入れていただきたいというのが一点目。
 そしてもう一点は、今まさに、結愛ちゃんの件に関して言えば、死亡事例検証はなされていると思いますが、年間百件前後、残念ながらそういう状況があるわけです。小児科学会だと三百五十人とも言われます。そういった際に、この産前産後の妊婦健診、その後の健診等、公的機関とのつながり、そういったものがどれだけあるかによって、まさにそのリスクと直結をしていく部分があろうかと思いますので、そのあたりも調査、検証いただきまして、ぜひこれも児相における取組の改善等につなげていただきたい。
 以上二点、お願い申し上げます。
#170
○加藤国務大臣 まず、妊婦健診など公的機関とのつながりという観点でありますけれども、妊婦健診については、直近の第十三次報告、これは児童虐待による死亡事例等の検証について、社会保障審議会児童部会の児童虐待等要保護事例の検証に関する専門委員会で実施をしているものでありますが、その第十三次報告によると、心中以外の虐待死事例のうち、妊婦健診未受診の者が十七人、三二・七%。また、母子健康手帳未発行の者が十一人、二一・二%。また、公的機関とのつながりについては、児童相談所の関与がない者が三十二例、六六・七%、市町村の虐待対応担当部署の関与もない者、なしが二十九例、六〇・四%。これは重複があると思いますけれども。
 いずれにしても、児童虐待防止のためには、こうした妊娠期に公的機関とつながりにくい方を関係機関での相談、支援につなげていくことが大事だというふうに考えておりますので、若年妊娠等の予期しない妊娠をした女性が匿名で相談できる女性健康支援センターなどの相談窓口の周知、妊婦健診について市町村による受診勧奨、これに取り組んでいるところであります。
 また、平成二十八年児童福祉法改正において、支援を要する妊婦に日ごろから接する機会の多い医療機関、学校等がこうした妊婦を把握した場合には、市町村の支援につなげるよう、関係機関から市町村への情報提供について、これは努力義務としたところであります。
 これまでの死亡事例等の検証結果をしっかり踏まえて、公的機関とのつながりも含め検証し、必要な対策を講じていきたいと思います。
 また、親としての心構えや育児に必要な情報に関する教育、啓発を行っていくことも非常に重要であります。
 厚労省では、妊娠届け時に交付する母子健康手帳に、健康管理上の留意事項や、出産や子育ての際に起こり得ることや対応策を具体的に記載をしていくこと。また、妊婦健診や両親学級の際の保健指導を通じて、妊娠中の食事等々あるいは生活上の留意点の周知、不安や悩みの解消のための支援を行うこと。出産後には、市町村の保健師等が、乳児がいる全ての家庭を訪問し、子育てに関する情報を提供しながら、さまざまな不安や悩みをお伺いする乳児家庭全戸訪問事業、いわゆるこんにちは赤ちゃん事業などを行っておるところであります。
 また、市町村が設置する子育て世代包括支援センターで、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援を行い、妊娠、出産、育児に関する相談に応じ、必要な情報提供、助言、保健指導などの支援も行っているところであります。
 いずれにしても、地域において親子が集い、悩みや相談事を話し合える地域子育て支援拠点などの場も広め、育児の孤立化も防いでいかなければならないと考えております。
 こうした取組を通じて、引き続き、妊娠期から子育て期にかけて、さまざまな形で親の方を支援をしていく必要があるというふうに考えます。
#171
○柚木委員 よろしくお願いします。
 もう一問だけ大臣に聞いて、最後、文科省に伺いたいので、大臣、お願いします。
 資料六、七ページ目を見ていただくと、これは発達支援が必要な親御さん、子供さん、親子というふうに言った方がいいと思うんです。私もちょっとショッキングなのは、七ページ目のクロス表をいただくと、やはり、望まれずに出生で、生命の危険がありが一割とか、あるいは、発達支援、支援等が必要、問題行動あり、こういった方を含めると、本当に三割ぐらいの数字になる。
 つまり、もちろん、そういったお子さんが全て虐待を受けるということではありません。親御さん、普通の方以上に愛情を持って本当に育てておられる方がほとんどです。しかし、支援を求めておられる方に対してはしっかりとしたサポートが必要だという観点から、資料十一ページ目以降つけておりますが、いわゆる発達支援の、きょう議論もありました、放課後デイサービスも含めたさまざまな関係の機関をしっかりと、これは障害児童福祉計画が法定化されて以降の検証も踏まえて、受皿をぜひふやしていっていただきたい。端的に、大臣、御答弁をいただければと思います。
#172
○加藤国務大臣 知的障害、発達障害など、発達支援を必要とする子供さん方が虐待を受けることのないように家族への支援等をしっかりやっていくということ、特に早期に支援をしていくということ、これは大変重要であります。
 乳幼児健診等で何らかの発達上の課題を発見した場合には、必要に応じて、児童発達支援や放課後等デイサービス等の障害福祉サービスにつなげ、子供や保護者に対する支援を行わせていただいております。
 一方、平成三十年度から各市町村が実施する障害児福祉計画においては、例えば、平成三十二年度末までに児童発達支援センターを各市町村に一カ所以上設置すること、これは国が求めているわけであります。また、各市町村においてニーズに見合った必要な体制の構築が進められているところでございます。
 また、児童発達支援や放課後等デイサービスについて、平成二十四年の創設以来、利用する障害児や事業所の数、これは大幅に増加をしているところであります。放課後等デイサービスについては、先ほど議論がありましたから、それにのっとった対応を我々も考えていかなければならないと思います。
 厚生労働省としても、昨年七月に児童発達支援に関するガイドラインを策定するなど、サービスの質の確保に向けた施策も図っておりますが、引き続き、この計画に沿って市町村の取組が進むように支援をすることによって、先ほど最初に申し上げた、知的障害や発達障害等があって発達支援を必要とする子供さん又はその家族への支援をしっかりと行っていけるように努めてまいります。
#173
○柚木委員 もう本当に短く。
 同様の観点から、文科省、スクールソーシャルワーカーとかスクールカウンセラーをふやしていただきたい。もう一点は、教育段階で、本当に、結愛ちゃんのこのお手紙、さまざまな取組が全国で行われているのは承知しております。しかし、この結愛ちゃんの事案も含めて、各発育段階に応じて、ぜひ授業の中で学べる機会を、虐待防止の、親になる前の準備、そういったことも含めた教育の取組。以上、二点お願いします。
#174
○白間政府参考人 お答え申し上げます。
 スクールカウンセラー等の関係につきましては、私ども、児童虐待を含めてさまざまな課題を抱える児童生徒に対する支援として大変重要な役割を担っているということで、その配置の拡充をずっとしてきております。
 私どもとしては、平成三十一年度までにスクールカウンセラーを全公立小中学校に、それからスクールソーシャルワーカーを全中学校区に配置をするということを目標にして、今、配置の充実を進めておりますので、引き続き充実をしてまいりたいと思っています。
 それから、事案についてでございます。
 これは、小中高等学校を通して、学習指導要領に基づいて、今、子育てに関する学習を充実しているところでございますが、特に高等学校においては、今回、学習指導要領をこの三月に改訂をいたしまして、そこで記述の充実を図っております。その中で、子供を取り巻く社会環境の変化や課題に触れながら指導を行うということを明示いたしました。
 私ども、これをこれから教育関係の関係者に周知を徹底してまいるわけですけれども、その中で、子供の貧困や虐待などの現代の子供を取り巻く環境の課題や子育て支援の必要性、こういったことについて理解をさせる、そういう意味なんだということを十分に徹底をしてまいる、こういった中で子育てに関する教育を充実してまいりたいと考えております。
#175
○柚木委員 以上で終わります。ぜひよろしくお願いします。ありがとうございました。
#176
○高鳥委員長 次に、山井和則君。
#177
○山井委員 二十五分しか時間がありませんので、加藤大臣、そして文部科学省、簡潔に答弁をいただければと思います。
 冒頭、今の柚木さんの続きですけれども、とにかく、児童福祉司を大幅にふやし、結愛ちゃんのような虐待死をなくすための児童虐待防止法改正法案を議員立法で提出しておりますので、ぜひ早急にこの委員会で審議をしていただければということを要望いたします。
 さて、きょうの理事会で出てきた、昨年度の過労死の結果、私、これ、本当に驚きました。
 加藤大臣、裁量労働制の過労死、大幅にふえているじゃないですか。おととしゼロだったのが、七人に昨年度ふえている。さらに、過労死認定されなかったけれども、裁量労働制の死亡者は、ここにありますように、去年、一だったけれども、十二にふえているじゃないですか。一昨年度はゼロだった裁量労働制の過労死が七にふえ、そして、不支給にはなったけれども、とにかく、裁量労働制で死んで申請した人が、一人だったのが十二。十二倍もふえているじゃないですか。
 特に、この専門型裁量労働制というのは高度プロフェッショナルに似た制度で、まさに、高度プロフェッショナルで人が死ぬかどうかというのは、この専門型裁量労働制で人が死んでいるかどうかではかれるんですよ。専門型裁量労働制で人が死んでいるじゃないですか、過労死で。一番大切なデータじゃないんですか、これは高プロや働き方改革を審議する上で。
 前回も言いましたけれども、過去十年間は毎年六月末までに発表になっているんですよ。過去十年間、五月十六日、五月二十三日、六月八日、六月十四日、六月十四日、六月十五日、六月二十一日、六月二十七日、六月二十五日、六月二十四日、六月三十日。なぜ、ことしだけ六月じゅうに発表されないのか。
 それは、法案審議をやっている最中に裁量労働制で過労死がふえているということがばれたら、高プロでも過労死になる、過労死がふえることを加藤大臣は知っていながら、裁量労働制の拡大を国会に提出したのか。大問題ですよ、これは。私はもう怒りを禁じ得ません。隠蔽です。これは、私は内閣不信任に値すると思います。
 私たちや過労死の家族の会の方々も泣きながら、裁量労働制や、その拡大版である高プロでは過労死すると言って、加藤大臣も健康確保措置があるから大丈夫と言っていたじゃないですか。でも、このデータを見たら、大幅に人が死んでいるじゃないですか。一番重要なデータ、わざと法案審議中、これは出さなかったんじゃないんですか、過去十年間出していたのに。こういう命にかかわるデータこそ、法案審議中に出すべきじゃなかったんですか。
 加藤大臣、答弁お願いします。
#178
○加藤国務大臣 まず一つは、毎年六月末ということでありますし、これまでの委員会からの御要望もあって、裁量労働制に対する不支給も含めて精査をさせていただいて、その上で出させていただいたということでございます。
 それから、今委員おっしゃるその数字でありますけれども、支給決定したのが二十九年度ということでありますので、それぞれ発症した年度というのはそれぞればらばらであるということ、例えば、平成二十九年度の脳・心臓疾患及び精神障害のうち裁量労働制対象者に係る支給決定件数、十四件ありますけれども、このうち、平成二十六年度が二件、二十七年度が四件、二十八年度が六件、二十九年度が二件ということでございますので、必ずしもそれが全てその年度に発生したというわけではないということであります。
#179
○山井委員 一週間前に働き方法案、高プロを含めて成立したんですよ。今出せるということは、一週間前にでもこれは出せたデータですよ。人の命を軽視するのもいいかげんにしてください。このことで集中審議をぜひ求めたいと思います。
 繰り返し言いますけれども、人の命がかかっているんですよ。本当に、こういうことを知りながら、よくもまあ、しゃあしゃあと裁量労働制をふやすとか言いましたね。人が死ぬことをどう考えているんですか。普通、これだけ裁量労働制で過労死がふえていたら、拡大するなんて言いませんよ、労働者の命のことを深く考えるのであれば。本当にこれは許せない。
 これは、それで、先日の答弁で、高プロで過労死したら、その件数を公表するということでした。残念ながら、こんな質疑をすること自体、私は情けない。でも、この違法適用で、高プロであっても、その人が過労死したら件数を公表するということでよろしいですか、加藤大臣。
#180
○加藤国務大臣 先ほどから申し上げておりますけれども、我々は、きちんと精査して出させていただいているというわけで、別に隠蔽をしているわけでもありませんし、それから、これまで御指摘をいただいた資料も含めて、そして今の御指摘もありました裁量労働制について、その当時の状況の中で集約するということでございますので、二十九年度にはそういった形でのお示しができる、そういったことも委員会でお約束をさせていただきました。それにのっとった対応を一つ一つやり、そして、やはり数字に間違いがあってはならない、そういったいろんなことを含めた中で今回の公表ということになったということは、はっきりと申し上げさせていただきたいと思います。
 その上で、高プロのお話がありました。
 高プロについても、実際にそのときにどういう制度で働いていたのか。その後に、実際、監督指導が入って、それは高プロ適用じゃなかったといっても、そのときに高度プロフェッショナル制度で働いていたということをベースに公表をしていきたいというふうに考えております。
#181
○山井委員 ということは、高プロで過労死が出た場合には、適法で高プロであった方、そして違法で高プロであった方、その方は切り分けて、きっちり違法の高プロで過労死になった件数も出るということでよろしいですか。
#182
○加藤国務大臣 これはあくまでも労災の発表ですから、その後、労基署が入って、違法かどうかということになると、数字は後からどんどん変わってまいりますから、先ほどから申し上げていますように、発症時点においてどういう雇用形態でその方が働いていたのか。
 したがって、後から高プロとして適用がおかしいということになったとしても、そのときに高度プロフェッショナル制度という形で働いていて、残念ながらお亡くなりになった場合においては、その方は高プロで働いていたとして数字を載せていく、こういうことであります。
#183
○山井委員 ぜひ、そこは分けるべきだと思います。なぜならば、違法の裁量労働制、違法の高プロで過労死したということは、より問題は深刻ですから、それを取り締まれなかったということは。
 今回も、私はおかしいと思うんです。別々に違法適用のやつは裁量労働制で発表してほしいということを強く要望したけれども、別々になっていない。
 去年、この平成二十九年度、違法の裁量労働制で過労死した人は、この中で何件ですか。
#184
○高鳥委員長 速記をとめてください。
    〔速記中止〕
#185
○高鳥委員長 速記を起こしてください。
 加藤厚生労働大臣。
#186
○加藤国務大臣 平成二十九年度分で集計をしているところで、企画業務型裁量労働制の精神障害に係る支給決定事案、一件ということであります。
#187
○山井委員 それは野村不動産の案件ということですか。
#188
○加藤国務大臣 それは、これまでも申し上げておりますが、野村不動産の従業員の方の労災認定に関しては、御遺族の意向も踏まえて厚労省から公にしたところでありますけれども、個人情報に十分配慮する必要があり、脳・心臓疾患あるいは精神障害の区分を始めとして、その点については、あるいは労災請求の年月日等々については回答は差し控えさせていただいているところであります。
#189
○山井委員 これは、過労死して、いや、違法でしたで済まないんですよ。この野村不動産のケースも、十年間も数百人が裁量労働制を違法適用していたのを厚生労働省は野放しにしていたわけですよ。
 これは、平成二十八年度までの過去五年間、違法適用で裁量労働制で過労死した人が何人か、お答えください、通告していますので。
#190
○加藤国務大臣 まず、お出しさせていただいた資料については、二十九年度と、それから二十四から二十八年度、中身がちょっと違うということは注書きで書かせていただいているところであります。
 二十四から二十八年度については、裁量労働制として働いていたが、法定要件を満たしていない事案の件数については、これは、そういった形で把握を、まだ現在把握できていないので、それは、そこの中には盛り込ませていただいていないということであります。
 実際、これを把握するためには、全国の労働基準監督署にある過労死等請求案件を一件一件、これを潰していかなければなりませんし、また、それについて、裁量労働型であれば、専門業務型裁量労働制に関する協定届、企画業務型裁量労働制に関する決議届、これを突き合わせて確認する必要があって、これは一定の時間が必要だと考えておりますので、今回は二十九年度分だけ出させていただいたということであります。
 今後、ここでも何度も申し上げさせていただいておりますが、裁量労働制について、実態の把握をしていくということも必要だというふうに認識をしておりますから、そういった意味において、今おっしゃった点についても、そのデータの把握をする方向で検討していきたいと考えております。
#191
○山井委員 次回の理事懇に出していただきたいと思います。
 なぜならば、違法の裁量労働制で過労死した、これ、各年度の過労死というのは百数十件ですから、手間はかかりますけれども、逆に言えば、それを一枚ずつ繰れば、そこにフラグが立っているわけですから、すぐにわかるわけです。
 裁量労働制で、違法で死んだ。これは大変なことですよ。違法でなくても、もちろん過労死はだめですけれども、おまけに違法。そんな制度、めちゃくちゃじゃないですか。そういう意味では、早急にその数字も次回の理事懇に出していただければと思います。
 このことは、また集中審議をぜひしていただいて、引き続き議論したいと思います。
 それで、次の議題に移らせていただきます。
 東京医科大学、これも約一億円の補助金が厚生労働省から東京医科大学に流れておりますので、今回の裏口入学、そしてブランディング事業の不正の問題は、厚生労働省も、医療、医師をつかさどる役所として無関係ではないと思います。
 後ほど加藤大臣からも今回の事件について御答弁をいただきたいと思いますが、きょう、文科省から村田私学部長、お越しをいただいておりますので、事実関係をお聞きしたいと思います。
 今回の問題点は、ブランディング補助金というやつで、二千万、三千万、四千万ぐらいがもらえるものなんですが、ここで東京医科大学が選定され、その見返りに佐野局長の息子さんが裏口入学になった、そういうことで逮捕になったわけであります。
 そこで、更に問題点は、二十八年度には、なぜか加計学園系列の千葉科学大学と岡山理科大学もこの補助金に当たっているんですね、競争率五倍を経て。これは、何かお手盛りやお友達優遇があるんじゃないのかと思うのが普通ではないかと思います。
 そこで、きょうも、さまざまな議論を文科省と私、やりましたけれども、その中で、一次審査、二次審査、三次審査というのがあるんですけれども、確認ですが、まず、一次選考、二次選考ですね。東京医科大学と、そして千葉科学大学、岡山理科大学のこの三つは、それぞれ、一次候補、二次候補、一次選考、二次選考、どっちで選考されたのか、事実関係をお答えください。
#192
○村田政府参考人 お答え申し上げます。
 まず、七月四日、当省の前科学技術・学術政策局長が受託収賄の容疑で逮捕されました。今回の件に対して、社会をお騒がせしたことについて、深くおわびを申し上げます。
 現職の職員が逮捕されたことはまことに遺憾であり、文部科学省としては、今後、捜査当局が行う捜査に全面的に協力してまいる所存でございます。
 その上で、先生からのお尋ねで、ブランディング事業でございますけれども、ブランディング事業につきましては、厳正な専門家の審査により決定がされるということでございます。
 端的に申しますと、先生からのお尋ねで申しますと、二十九年採択の東京医大につきましては、第二候補という形でございます。
 それから、二十八年の岡山理大、千葉科学につきましては、第一グループということでございます。
#193
○山井委員 つまり、第一グループは、上位三十校に入ったということです。それで、第二グループということは、三十一位から六十位に入ったということです。全部で六十位になっているんですね。
 そうしたら、この評価、千葉科学大学、岡山理科大学、東京医大は、S、A、B、C、Dの中でどういうランクだったか、お答えください。
#194
○村田政府参考人 お答え申し上げます。
 今、先生からお話があったS、A、B、Cは、これは、採択が決定された後に補助金が交付される、その補助金の額について、S、A、B、C、Dの区分を設けて、それぞれ配分をしているということでございます。
 それで、お尋ねの件でございますけれども、二十九年の東京医大につきましてはC、区分で。それから、二十八年の加計学園の岡山理大についてはS、それから、千葉科学大についてはAという評価に基づいて配分をされているところでございます。
#195
○山井委員 加計グループの岡山理科大学がSでトップで、千葉科学大学がAで二番目だったということで、それによって額が違うと。
 もうここに資料をいただいておりますが、では、お答えください。
 千葉科学大学と岡山理科大学に、平成二十八年度、二十九年度、それぞれ補助金は幾ら出ておりますか。また、これらの額は、平成二十八年度に選定された四十の大学のうち、何番目の多さですか。
#196
○高鳥委員長 速記をとめてください。
    〔速記中止〕
#197
○高鳥委員長 速記を起こしてください。
 村田私学部長。
#198
○村田政府参考人 大変失礼いたしました。
 二十八年度の私立大学ブランディング事業におきましては、私立大学等の経常費補助金として、千葉科学大学に三千七百五十二万三千円、それから、岡山理科大学に四千二百二十一万三千円を支出してございます。
 この額につきましては、平成二十八年度に選定された四十の大学のうちで、それぞれ八校ある同率五位、それから、四校ある同率の一位ということになっているところでございます。
#199
○山井委員 ということは、千葉科学大学が同列五位で三千七百万円で、同列一位が岡山理科大学の四千二百万円ということですが、私、これは奇妙に思うんです。加計グループという、一つの法人で二つの補助金を受けたようなところというのは、ほかにあるんですか。この加計グループだけですか。
#200
○村田政府参考人 お答え申し上げます。
 二十八年度におきまして、同一の法人で二つの大学が対象になったのは一法人でございます。それから、二十九年度についても同じく一法人、二つの大学が同一の設置者の中で選定されているということは承知してございます。
#201
○山井委員 これは、競争率五倍で、同一法人で二つ、五倍のやつをくぐり抜けて。これは、加計グループで、一年間だけで八千万円補助金が出ている。これは五年間ぐらい続くんですよね。
 そうしたら、例えばトップのS、一番いい評価を得た岡山理科大学、どんな研究内容ですか。
#202
○村田政府参考人 岡山理科大学につきましては、事業名が、恐竜研究の国際的な拠点形成、モンゴル科学アカデミーとの協定に基づくブランディングという形の事業で実施されてございます。
#203
○山井委員 これは、二百校ぐらい近い中で、トップが加計グループの岡山理科大学の恐竜研究。
 それで、ここに配付資料があるんですね。確かに、恐竜研究で、「本学に恐竜学博物館を設置する。」ということが、ナンバーワンのSランクであったということであります。もちろん、さまざまな評価はあろうかと思います。
 ちなみに、東京医科大学は、ここにも入っておりますけれども、配付資料六ページ、低侵襲医療ということで、痛くない手術とか、そういう高度な手術の医療のことであります。
 それで結局、同一法人で二十八年度に補助金を受けたのは加計のみというところで、特別扱いだと思うんですね。
 それで結局、その当時何があったか。
 ここに、手元に資料がありますが、平成二十八年の六月から十月の間に選定するんです。そのときに、この加計学園グループは、二つ審査してもらっているんですね、文科省。
 その審査してもらっている六月と十一月の間に、まず二〇一六年七月二十一日、安倍総理と加計理事長は河口湖畔の焼き肉屋で食事をしました、七月二十一日。七月二十二日、翌日は、山中湖畔のゴルフ場でゴルフをされました。その次、八月十日、河口湖の居酒屋で、また加計理事長と安倍総理は食事をされました。翌八月十一日、また山中湖のゴルフ場でゴルフをされました。そして次、二〇一六年の十月二日に、また東京の焼き肉屋で食事をされました。
 ちょっと不正確かもしれませんけれども、私の手元の資料によると、このまさに加計学園に八千万円、一年間ですよ、合計これは五年間出るんですからね。この補助金が出る最中に、安倍総理と加計理事長は五回もゴルフと焼き肉、それも、一部おごられたのもあるかもしれないということなんですね。
 私は、やはり、加計学園の獣医学部のことも問題だけれども、こういうふうに、結局これは安倍案件、総理案件だからブランディング補助金に選ばれたという可能性も排除できないんじゃないんですか。そういうふうに私には疑わざるを得ないんです。
 なぜならば、今回の東京医大の件についても、裁量の余地はないと言っているのに受託収賄罪で逮捕されてしまったわけですよね。ということは、東京医科大学を口ききできたということは、加計学園も口ききできた可能性があるわけですし、この佐野局長に関しては、二十八年度においても官房長をされておられます。ですから、やはり今回逮捕されたというのは非常に重いんですね。
 そこでお聞きしたいんですけれども、報道によりますと、事前に、二十八年度、東京医科大は落ちたから、佐野局長がアドバイスをしたと、今度は通れるように。こういうアドバイスというものを、つまり、文科省の職員や局長が、この審査に出ている大学と、アドバイスをするということを絶対禁止するという明文規定はあるんですか。
#204
○村田政府参考人 そういった形での明文の規定というのはございません。
 ただ、当然、審査の公正性ということに疑念を持たれないようにということは大前提だと思ってございます。
#205
○山井委員 いや、ここなんですね。明文にして、禁止していないんですよ。だから、これは捜査に委ねますけれども、局長が、報道によると、個別に相談に乗った可能性があるわけです。
 さらに、もう一つ。結局、そうしたら、東京医科大に関しては、二次候補ということは、こちらにありますブランディング委員会で決めたということなんですね。それと、加計グループに関しては、こちらの審査部会で決めたということになるんですけれども、こういう審査部会の委員さんやブランディング事業委員会の委員さんと、文科省の局長さんや官房長さんや職員さんがコミュニケーション、意思疎通というか打合せというか、相談をすることは絶対だめだと明文上禁止されていますか、されていませんか。
#206
○村田政府参考人 明文上は、特にそのような規定というのはないということでございます。
#207
○山井委員 いや、だから、余りこういう委員会で個人を責めることは、私は本当はやりたくないんです。ただ、今聞いてもらったらわかるように、ルール的に、個別の大学が相談に乗ってくださいと言ったら、絶対だめという明文上の規定はないんです、残念ながら。かつ、今言ったように、審査委員の方々と文科省の役人の方々がコミュニケーションする中で、今回、私もこんなことは言いたくないけれども、逮捕されちゃったから言っているんですよ、やはりその中で、審査委員の方々と文科省の役人の方々が何らかの打合せをすることも明文上は禁止されていない。
 となると、この加計学園二つや東京医科大学が選ばれたときの、この委員会の議事録を可能な範囲でオープンにしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#208
○村田政府参考人 先ほどお尋ねがございましたブランディング事業につきましては、これは、外部有識者から構成される委員会で書面審査、それから委員会による本審査ということで、二段階の審査が行われてございます。こうした手続で、外部有識者で公平な審査が行われるために、特定の大学等に対して便宜が図られるものではないというふうに私どもとしては認識してございます。
 ただ、個別の事案、具体の事案については、今、捜査中でございますので、差し控えさせていただきます。
 その上で、議事録については、これは事業の選定内容にかかわるものでございますので、非公開とさせていただいているところでございます。
#209
○山井委員 非公開ということは、議事録自体はあるということでよろしいですか。
#210
○村田政府参考人 議事録は作成してございません。そのかわりに、選定の経緯等については、委員長所見という形で明らかにさせていただいているというところでございます。
#211
○山井委員 最後に加藤大臣にお伺いしたいんですけれども、これは先ほども言いましたように、東京医科大学には一億円ぐらいの補助金も出ておりますし、やはり今回の裏口入学ということは、日本の医療や医学生とか、そういうことにも関係することで、これは文科省の問題で厚生労働省は関係ないとも言い切れないと思います。
 さらに、私は今回、余り本当に役所を責める気がなくて、なぜこういうことになったのか。結局、文科省の方々も、加計学園の獣医学部で、本当に安倍総理が先頭を切ってお友達優遇して、こんな三千五百万円の東京医科大学の補助金どころじゃなくて、百億円ぐらいの私学助成金を今後加計学園獣医学部に移す、使う、そういうことをやって何らおとがめもない。そういうふうな状況を見る中で、文科省の方々も、あっ、総理が率先してお友達優遇していいんだったら、結局そういうことも許されるのかなというふうに思ってしまった部分があるんじゃないかと私は疑念を持たざるを得ません。これは私の意見であります。
 ついては、加藤大臣、こういう事態が起こったことに関して、厚生労働省として、東京医科大学に関して、例えば注意あるいは指導ということをされますでしょうか。
#212
○加藤国務大臣 今委員いろいろおっしゃったんですが、東京医科大の関係でということでよろしいですか。(山井委員「そういうことです」と呼ぶ)
 今回の容疑、これから捜査等はされていくんだろうと思いますが、事実であれば、これは行政に関する信頼を根幹から揺るがしかねない極めて重要な問題であるというふうに認識をしておりますので、今後、検察当局における全容解明、これがなされていくというふうに思います。
 ただ、厚生労働省においては、もちろん東京医科大学に対して補助金等を交付をしているところでございますが、これは申請を踏まえて適正な予算執行をして行っているところでございますので、今後とも、厚労省のそうした事業執行に疑念が持たれないようにはしっかり対応していきたいと考えております。
#213
○山井委員 今回のブランディングの補助金も国民の血税であります。さらに、加計学園獣医学部の百億円以上のお金も、これも税金であります。それが、まさか、お友達優遇や自分の知り合いの口ききということがあっては絶対ならない、そういう思いで、きっちりこれからチェックをさせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
    ―――――――――――――
#214
○高鳥委員長 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として文部科学省大臣官房総括審議官中川健朗君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#215
○高鳥委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
#216
○高鳥委員長 質疑を続行いたします。岡本充功君。
#217
○岡本(充)委員 今、山井委員が質問していた件について、私もちょっと確認をしておきたいと思います。
 きょうは文科省に来ていただいています。
 私立大学が、結局、入学者をどのように選定するかは私立大学の自由なんでしょうか。それとも、やはりそれは点数できちっと決めなきゃいけない、そういう決まりがあるんでしょうか。どうなんでしょう。
 今回、裏口入学したという話になっていて、結局、医師養成は、医学部の重要なというか医学部にしかない機能でありますけれども、そこがゆがめられたんじゃないかということを気にする声もあります。
 確認をしたいんですけれども、大学の入試というのは大学が独自で決めていいのか、それとも、今回お手盛りと言われているような、点数を加算したりすることは許されるのか許されないのか。贈賄があったかどうかではなくて、入試のことです。どうでしょう。
#218
○村田政府参考人 お答え申し上げます。
 大学入学者選抜は、先生御指摘のとおり、中立公正に行われるということが重要でございます。
 文部科学省におきましては、大学設置基準におきまして、「入学者の選抜は、公正かつ妥当な方法により、適切な体制を整えて行うものとする。」と定めているところでございます。
 また、文部科学省では、毎年、各国公私立大学等に通知する大学入学者選抜実施要項や、入学者選抜担当者の集まる会議等の場において、入学者選抜を中立公正に実施するよう求めているほか、平成十四年に、事務次官通知、私立大学における入学者選抜の公正確保等においても、入学者選抜の公正確保を求めているところでございます。
#219
○岡本(充)委員 今回、こんな事案があったんですから、これはもう一度確認してみたらどうですか。同じような、いや、公務員かどうかは知りませんよ、今言われた通知に反した入試の状況が行われていないか、きちっと確認する必要があると思います。
 どうですか、確認していただけますか。
#220
○村田政府参考人 お答え申し上げます。
 本件については、今捜査が行われているというところでございますので、またその捜査の状況等も踏まえながら、私どもとして適切な対応をさせていただきたいというふうに思ってございます。
#221
○岡本(充)委員 いやいや、加点をするというようなことを東京医科大はほかでもやっているかもしれないんですよ。
 したがって、今回の本件だけではなくて、ほかにもあったのかなかったのか調べる必要があると思うし、報道上では、理事長、学長、関係者は認めているという報道もありますから、これはちゃんと、ほかにはなかったのか確認するべきじゃないですか。少なくとも東京医科大は確認をしなきゃいけないと思うし、それ以外の、今回、私は、これは厚生労働委員会ですから、医学部入試に同様の事案があるのかないのか、きちっと調べるべきだと思います。どうですか。
#222
○村田政府参考人 お答え申し上げます。
 具体的な事例につきましては、捜査中のことでございますので、お答えは差し控えさせていただきたいと思いますけれども、今後、捜査の進展を踏まえつつ、そうした当該大学に対しては、必要な対応ということを検討してまいりたいというふうに考えてございます。
#223
○岡本(充)委員 当該大学だけじゃだめですよ。今言ったように、そういったことがほかに行われているんじゃないかという疑念を持たれかねないんだから。きちっと、検討するぐらいはちゃんと答弁してください。私の指摘を踏まえて、省内で検討する、それぐらいはどうですか。
#224
○村田政府参考人 お答え申し上げます。
 捜査の進展を踏まえまして、どのような対応が適切かということについて検討させていただきたいと思ってございます。
#225
○岡本(充)委員 ぜひ検討結果を教えていただきたいと思います。
 その上で、今回、ブランディング事業、その前までは、私立大学の戦略的研究基盤形成支援事業をやっていたんですね。
 今回、このブランディング事業は、くしくも七月六日が事業計画の提出期限です、平成三十年度の。ことしも同じような形式でやるんですか。提出期限を、きょう、変えてはいないんですか。
#226
○村田政府参考人 お答え申し上げます。
 現時点においては、基本的に、予定を踏まえて事業を遂行させていただきたいと思ってございます。
#227
○岡本(充)委員 これは選定のあり方をもう一回見直したりする必要があるから、提出期限も見直すべきじゃないですか。きょうが提出期限ですよ。
 先ほど山井委員が指摘していましたけれども、焼き直し前の私立大学戦略的研究基盤形成支援事業、最先端の研究や地域に根差した研究などと書いています。こうした研究、成果がどういうものか、いろいろ私も見ましたよ。本当に最先端の研究がここから出ていますか。どうですか。どんな最先端の研究ができたか、ちょっと、一例でもいいから、通告していないので、こんなのがありますと。
#228
○村田政府参考人 申しわけございません、通告いただいていない事項でございますので。
 これは、多様な私立大学の研究を支援するということでございますから、そういう意味で、さまざまな研究が行われているということでございます。
#229
○岡本(充)委員 これが本当にブランド化につながるのか。大学のブランド化や、これで有名だ、例えば近畿大学のマグロだと書いていました。確かにそれはブランド化したと思いますよ。こういうブランド化につながっているのであればそれはわかるけれども、これは私学助成のある意味焼き直しじゃないですか。本当にそれが研究につながっているのか、私はぜひ報告を求めたいと思います。
 あわせて、通告ができていませんから、これも調べていただきたいと思います。
 いわゆる戦略的研究基盤形成支援事業の時代から含めて、加計学園や順正学園といったいわゆる加計学園グループの大学、これはずっとこの補助金を受けているんじゃないんですかね。どうでしょう。いろいろな大学がありますから、ここがどのぐらいのお金をどう受けていたのかということについては、きちっと整理をして報告を求めたいと思いますが、整理して報告していただくことはできますか。
#230
○村田政府参考人 御指摘でございますので、どのような整理が可能かということもございますので、整理をさせていただいて、先生に御報告をさせていただければと思います。
#231
○岡本(充)委員 ぜひお願いします。その上で、また、この場かどうかは別として、議論したいと思います。
 きょうは官房長に本当に来ていただきたかったんですが、官房長にはお越しいただけないということで、きょうは総括審議官に来ていただいています。
 確認をしておきたいです。このブランディング事業の選定に当たって、官房長という職は決定権を持つ立場にあるのかないのか、そこだけちょっと聞きたいです。
#232
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 今般、七月四日に当省の佐野太大臣官房付、前科学技術・学術政策局長が受託収賄の容疑で逮捕されました。社会をお騒がせしたことをまずおわびを申し上げます。
 本件については、法務省より説明を受け、文部科学省としても承知しております。ただ、本件、この事案そのものについては、事実関係について現在捜査中であるということから、コメントは差し控えさせていただきます。
#233
○岡本(充)委員 決定権はあるのか、官房長はこの支援事業を決定するに当たって意見を言う立場にあるのか、決定する権限があるのか、それについて聞いているだけです。
#234
○中川政府参考人 失礼いたしました。
 一般論として、当該ブランディング事業、この事業につきまして、官房長は決定権はございません。
#235
○岡本(充)委員 それを乗り越えて決定権に関与したのかどうかは今後の捜査だと思います。
 それでは、もう一つ、これも山井委員が聞いていました。きょう基準局長に来ていただいていますから、確認したいです。きょう理事会に出してもらった裁量労働制に係る労災の支給決定。
 確認したいんですけれども、そもそも、正規労働者と、それから裁量労働制の企画業務型で働いている人の数、これは直近でそれぞれ何人ずつですか。
#236
○高鳥委員長 速記をとめてください。
    〔速記中止〕
#237
○高鳥委員長 速記を起こしてください。
 山越労働基準局長。
#238
○山越政府参考人 お答え申し上げます。
 企画業務型裁量労働制の対象労働者数でございますけれども、これは、平成二十八年度の下半期に労働基準監督署に届けられた報告に基づきますと、全国で七万四千二百九十九名でございます。
 それから、専門業務型裁量労働制でございますけれども、こういった人数は把握はできておりませんけれども、就労条件総合調査、二十九年によりますと、適用される労働者の割合が全体の一・四%になっているところでございます。
#239
○岡本(充)委員 正規労働者で働いているのがおよそ三千万人ぐらいですね。そうですよね。およそでいいです。どうですか。
#240
○山越政府参考人 この数値でございますけれども、就労条件総合調査でそういうデータが出ているということでございます。その分母については、今手元に資料がございません。
#241
○岡本(充)委員 私が聞きたいのは、これはかなり、やはり人数の割合に比して、大臣、多いんじゃないかと。要するに、数千万の単位で正社員の人がいて、おつけしている資料でいうと、例えば精神疾患で、自殺、未遂も含むんでしょうけれども、支給決定された方が、二十九年、五百六人ですか。それに比べて、今回、裁量労働制のうち、人数がわかっている企画業務型で支給決定された方がお二人ということであります。
 五百六人のうち、うち自殺というところだけで見ると、二百八人が決定件数、支給決定されたのが九十八人です。私が追加で配っている資料ですけれども、いただいた資料の十五ページ目にあるように、九十八人の方が、支給決定を受けて、うち自殺ということになっています、これは未遂を含むですが。
 三千万人を超える方が働いていて九十八人の一方で、七万五千人の労働者のうち二人というのは、これは明らかに割合が高いですよね、大臣。そういう意味で、これは割合が高いということが言えるんじゃないか。加えて、今、専門業務型はわからないと言っていましたけれども、過去のをいろいろ見ていると、専門業務型の裁量労働制に関する協定届の中で、届出件数や、そして分析対象件数を絞った上で対象者数を出すことができていたんじゃないですか。これは局長、出せるんじゃないですか、かき集めれば。
 今言ったように、この届出に基づく、届出件数そして分析対象件数を決めた上での対象者数、これは出せるんじゃないですか。まずちょっとそこだけ聞きたいです。
#242
○山越政府参考人 今御指摘いただきました、一般の労働者とそれから裁量労働制、企画型と専門業務型がございますけれども、これを通じた形でその労働者数を把握した統計というものはございませんで、そういった意味で、なかなか、その母数について一般の労働者と裁量労働制を比較することができないというのが現在の統計の実情でございます。
#243
○岡本(充)委員 今私が言った協定届の中で対象労働者数を書かせているわけですから、この対象者数だけを足し合わせていくことは可能ですよね、だから足し合わせていただけませんかと聞いています。
#244
○山越政府参考人 専門業務型裁量労働制の協定の届けの中に、対象業務に含まれる労働者の数を届けていただくことになっておりますけれども、これについては、この届出が様式化されていないということもございまして、集計をしていないところでございます。
#245
○岡本(充)委員 様式化されていない届出なんてあるんですか。届出の様式は決まっているでしょう。これはちゃんとカウントしていただきたいんです。届出様式は決まっていないんですか、好きな様式で届け出ていいんですか。
#246
○山越政府参考人 今申し上げましたのは、これは、集計するとすれば、その一票一票、それを、機械的にではなくて手集計をする必要があるわけでございまして、そういった意味で、計算できるような形で様式化はされていないということで申し上げました。
 したがいまして、今御指摘のようなことをするとすれば、専門業務型裁量制についての決議届を収集しまして、それを集計する必要があるわけでございまして、そういったことができるかどうかということについては十分検討させていただきたいと思います。
#247
○岡本(充)委員 これまで数がなかったというんですけれども、これは出ることが、皆さん、わかったんです、手集計で。
 いずれにしても、ちょっといろいろ聞きたかったことがたくさんありました。最後に大臣、こういういろいろ課題がありますけれども、私、前回の質疑で、私の資料の五ページ、きょう保険局長も来ていただいていますけれども、健保組合の財政運営自体が、現時点で直ちに急激に悪化しているという状況にないと局長は答弁されましたけれども、これは直ちに急激にという形容詞をつけているけれども、悪化しているという状況にあるということだけは、大臣、認めるということでいいですよね。資料の五ページです、この議事録。直ちに急激にという形容詞をつけているけれども、悪化しているという認識はあるかどうかだけ、大臣に聞きたいと思います。
#248
○高鳥委員長 申合せの時間が経過しておりますので、御協力願います。
#249
○加藤国務大臣 これはちょっと参考人の発言でありますからあれですけれども、健康組合の財政運営が悪化しているということになると、例えば赤字組合の割合がどうかという指標で見れば、これは明らかに最近下がっているということが言えるんだろうと思いますので、どういう指標で見るかによって、悪化しているかしていないかというのは必ずしも一概には言えない。というのは、要するに、赤字を避けようと思えば、保険料率を上げていくことによって黒字化することはできるわけですよね。ですから、その辺をどう見るかということなんだと思います。
 したがって、最近において、これは健保組合だけではありませんけれども、一般に、こうした医療費の増大、高齢化などに伴う医療費の増大に伴って、その運営を、財政収支を均衡させていくためにも、保険料を上げていかざるを得ない、こういう状況にあるということはそのとおりだと思います。
#250
○岡本(充)委員 終わりますけれども、これは解散しているから赤字の組合が減っているという部分も、大臣、見落としちゃいけませんよ。ぜひそういう観点で評価をしていただきたいと思います。
 終わります。
#251
○高鳥委員長 次に、高橋千鶴子君。
#252
○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。
 初めに、昨日、七月五日は九州北部豪雨からちょうど一年でありましたけれども、低気圧や前線の影響で各地に大雨被害が起きております。残念ながら、きょうの午後までにわかっているもので、三名の死亡、二名の行方不明が起こっております。被害に遭われた皆様に心からお悔やみとお見舞いを申し上げたいと思います。
 これからまた土日にかけて更に、過去にない記録的な大雨の予想がされておりますので、政府を挙げて、我々自身もでありますけれども、早目の避難呼びかけや要支援者への対応、また、二次災害をなくすという努力を本当に万全を尽くしていただきたいということを、まず最初に述べておきたいと思います。
 さて、本日は一般質疑ですので、本当は課題がたくさんあるんですけれども、この間二回行った障害基礎年金の支給打切り問題について、要求していました資料の一部が出ましたので、それに基づいて質問をしたいと思っております。
 資料が理事懇に出された三日に、参議院の厚生労働委員会でもこのことが取り上げられまして、報道には、継続とか復活という言葉が躍っております。ただ、種類がいろいろあると思いますので、一つ一つ確認をさせていただきたい、このように思います。
 まず、資料の一枚目を見ていただきたいんですけれども、障害基礎年金受給者の障害状態確認届の処理内訳、平成二十九年度とあります。
 まず、二十前の発症した方、障害基礎年金で、一旦打切りの通知が送られて一年後再審査となった方、千十人、この内訳がまずここにあります。
 それから、後でやりますけれども、資料の3には、その千十人が、症状別、例えば、目の障害ですとか、聴覚・言語機能ですとか、肢体の障害ですとか、呼吸器疾患ですとか、循環器疾患というような症状別、そして都道府県別の内訳を出していただいております。
 それで、まず伺いたいのは、この千十人については、一年後という期限が今月なわけです。今月、七月がその期限であります。それで、この方たちについては、診断書が前回と変わらないなら継続をする、そういう趣旨でよろしいですよね。
#253
○加藤国務大臣 障害基礎年金の審査、これは、まとめてというか、一つ一つやっていくということでありますから、結果において、これから一つ一つ丁寧に認定医が医学的に総合判断をして、その等級、今の等級に当たっているのか当たっていないのかということを判断する、こういうことになるわけであります。
 その際、御指摘の千十人の方については、障害基礎年金に関する審査を都道府県ごとの事務センターから障害年金センターに集約するに当たって、認定医も機構の事務方も変更されたという特別な事情も踏まえていく必要があるというふうに考えております。
 例えば、集約前の認定の際に、ある障害の状態をもとに障害認定基準を適用するに当たって、認定医の医学的知見を加味して総合判断した結果、障害等級に該当する旨決定されたケースでは、集約後の再認定の際、障害の状態が従前と変わっていない場合には、推察される当時の認定医の医学的知見と同様の知見を加味して医学的に総合判断するならば、障害等級該当という集約前と同じ判断になるというふうに考えられるわけであります。
 このように、障害年金センターへの集約の前に行われた認定について、集約後に再認定を行う場合には、集約前の認定の際に認定医の総合判断の根拠となった障害の状態が現在においても従前と変わらない場合は、集約前の前回の認定も認定医が医学的に総合判断したものであるということ、その点も踏まえて新たな認定医の方が医学的総合判断を行い、等級判断を行っていく、これを基本とするということでありまして、結果的には、最初に申し上げた、一件一件、機構において、そうした申請について対応させていただく、こういうことになるわけであります。
#254
○高橋(千)委員 何といいましょうか、とても回りくどくて、私が言った趣旨でよいのかどうかということが非常に疑問であります。
 もう一度確認をさせていただきたい。
 私のところに来たメールでも、打切りの通知が来たと。この認定の更新、新しく診断書を出してやるというのは人によって違いますので、毎年毎年の人もいれば、二年に一回の人もいれば、五年に一回の人もいれば、あと、永久の人もいるわけですよね。この方は、本来ならばことしではなく来年が更新の時期なんだ、だけれども、一年後に再審査ということで、今診断書を出せということの通知をもらったというお手紙でした。
 そのままの表現で読みますけれども、自分は小人症で、脊柱管狭窄症の障害で年金をもらっています、障害の状況が変わらないのだから、改めて打切りということになると思います、打切りだと思っている、厚労省にアリバイを与えただけです、こう言っている。
 つまり、打切りなんだけれども誠意を見せた、アリバイを見せたというふうにとられているんです。それだけ国民の皆さんが疑心暗鬼になっているんです。
 資料の四枚目を見ていただきたい。これが送られてきたお知らせなんですね。左側に、受給権者様となっていて、診断書の記載に関するお知らせということ。右側には、診断書を作成する医師にお渡しください、こういうふうに書いています。診断書を作成していただく前に障害認定基準と診断書記載要領をごらんくださいと。これは、ホームページを開いて認定基準を開かなきゃいけない。これは結構大変な話なんですが、これをちゃんと読むと、余り、何というか、心がこもっていないなといいますか、やはりそういうことなのかなと思わざるを得ないんですよ。
 だけれども、きちんとおっしゃっていることを整理すると、そうではなくて、必要な事項をきちんと書いてくれれば、そして、それが前と変わらないのであれば別に打切りではないのだ、そういう理解でよろしいのですよねと言っているだけです。自分から要らないよと言った人にまでという意味ではなくて、今までと同じであればということで、それは確認させて、よろしいですよね。
#255
○加藤国務大臣 今の委員のお話はいわゆる一千十人の話、何か一回打ち切られたとちょっとおっしゃったので、多分、本当は打ち切られるんだけれどもと手紙に書いてあったという、多分その方なんだろうというふうに思います。
 障害年金は、法律で、受給者が障害等級に該当しなくなったときは支給を停止する旨、規定をされております。
 昨年秋に支給停止しなかったという旨書かれているんですけれども、しかし、結果的に、その方、ごめんなさい、支給停止にしていなかったわけでありますから、その時点では障害等級に該当すると判断したということになるわけであります。
 すなわち、障害年金センターの認定医の医学的知見により判断すれば障害等級に該当しないが、障害年金センターへの集約前の認定医の医学的知見も加味して総合判断することによって、障害等級に該当するとした判断をしたわけであります。
 それにもかかわらず、日本年金機構が受給者の方に対して、むしろ誤解を招くような手紙を出しておられるというふうに思っておりまして、これはまた実は年金局においても相談は受けていた中で行われたことでありますが、これは結果的に受給者に大変な御迷惑をおかけしているということで、すこぶる私は遺憾だと思っております。
 いずれにしても、先ほど申し上げたこと、もう同じことは申し上げませんが、そのスタンスに立って、これからお出しいただく申請というんでしょうか、それについては対応させていただきたいというふうに思います。
    〔委員長退席、橋本委員長代理着席〕
#256
○高橋(千)委員 大臣が誤解を招く手紙なのだとおっしゃったことを重く受けとめたいと思います。
 でも、そのことによって、結局継続された、今はとりあえず続いているけれども、これで打切りなんだろうと思った方がいらっしゃるというのが現実ですので、そういうことがないように、重ねて、私も周知をしたいと思いますが、政府としても周知をしていただきたいと思います。
 それで、最初の紙に戻りますけれども、千十人の隣に千二百八十二人という停止者がいらっしゃいます。これは再審査ではなく、もう停止をしたという意味なんですが、これは合理的な理由があり、当事者も理解されているということでよろしいんでしょうか。
#257
○高橋政府参考人 御指摘の二十前の障害によります障害基礎年金の受給者のうち平成二十九年度に支給を停止いたしました千二百八十二人の方でございますけれども、この方々は、障害の状態が軽減いたしまして障害等級に該当しなくなったため支給停止といたした方々でございます。
 これらの方々に支給額変更通知書をお送りいたしまして、その中で、支給停止となりました理由を説明してございます。
 また、支給停止となりました理由につきましては、お問合せがあれば、年金事務所やコールセンターで丁寧に御説明申し上げるということでしてまいってございます。
#258
○高橋(千)委員 念のために伺いますが、この千二百八十二人の中に、精神の障害、九百三十二人がいらっしゃいます。精神については千十人の中にはないのだ、それはガイドラインを出したからなんだということを答弁してきたわけですよね。この方たちが、七二・七%という割合は、大体、全体の障害の中でそれだけいるというのは確かかもしれません。間違いなく、今言ったように、軽くなったという理解でよろしいんでしょうか。そこはやはり慎重にやるべきだと思うんですが、いかがですか。
#259
○高橋政府参考人 精神の障害につきましては、以前のガイドラインにおきまして、前回の認定としっかり比較をする、前回の認定のときの診断における障害の状態と今回の診断書における障害の状態が変わらないという判断をした場合には支給停止しない、そういうしっかりとした審査のメカニズムを持ってございますので、これらの方々につきましては、軽減、軽くなられた方々ということでございます。
#260
○高橋(千)委員 ということは、前回も私お話ししたとおり、そういう該当する方からの相談も受けておりますので、改めて、本人が納得してだったらよろしいんですけれども、ちゃんと問合せに対して答えるのだということを確認させてください。
#261
○高橋政府参考人 個別にいろいろ御相談をいただいて、変わらなかった、あるいは軽くなったという判断をした事情、そこのところにつきまして御疑問を持たれる方がおられましたら、丁寧な説明を年金事務所やコールセンター、障害年金センターでしてまいりたいと思ってございます。
#262
○高橋(千)委員 正直言って、現場では、切られる通知が来ない方も、これからの方も、とても心配になって、自分はどうなるのだということで問合せが殺到しているわけです、年金機構ですよね。という状態になっておりますから、焦らなくてもよいのだということを丁寧に説明をしていただき、対応していただきたいということを重ねて述べたいなと思っております。
 それで、二十以後の障害基礎年金の支給停止者は二千九百三十三名だということがわかったわけであります。それで、その内訳を求めてきたわけですが、一枚目の紙は、どういう症状かというのがまず書いてあって、2のところに、なぜ切られたのかということを、全部はまだ調べられなくて、サンプル調査をされております。
 まず、簡単な質問ですが、平成三十年二月に支給停止した全件ということで、百九十四名について調べています。この平成三十年二月を選んだ理由は何でしょうか。
#263
○高橋政府参考人 この約二千九百人を調べるに当たりまして、一件一件、一年分全部調べるのは大変時間がかかるものでございますので、まず一カ月分を調べました。
 一カ月分につきましては、できるだけ速やかに作業を終えることができるように、診断書が一定期間たつと倉庫の方に移ってしまいますので、倉庫ではなく障害年金センターの手元に残っている比較的直近の月分のうち、比較的件数が少なかった月を選びまして、平成三十年二月処理分を選んだものでございます。
#264
○高橋(千)委員 前段は私の予想どおりであったんですね。できるだけ速やかに。多分、余り前のだと、それをそろえるのが大変なんだろう。倉庫ではなく手元に残ってある。ただ、後段におっしゃったのは、できるだけ件数が少ないものとおっしゃいました。そうすると、その件数が少ないものでパーセントを出しますと、必ずしもそれが全体の傾向にならない場合もありますので、そこはよく見る必要があると思います。
 それで、伺いますが、今回はサンプル調査なので、いずれは二千九百三十三人全員を調査すること。それから、診断書の内容が変わらなかった方は、今、一四・四%。これは、割り戻すと、四百二十人にもなるんです。だけれども、件数が少なかったとおっしゃっているので、もうちょっとふえるかもしれない、逆に言えば。そういうこともあり得ますよね。そういう方たちも、これは今度は、もう既に切られていますので、復活という理解でよろしいでしょうか。
#265
○加藤国務大臣 二十歳以降の障害による障害基礎年金の受給者の方々、これについても、基本的に、一件一件丁寧に認定医が医学的に総合判断をして等級を決定する。考え方は先ほど申し上げたことにのっとって、対応すべきものであります。
 障害年金センターへの集約後これまでの審査分で、二十歳以降の障害による障害年金の受給者について、支給を停止した方々についても、今申し上げた考え方、したがって障害の状況が明らかに変わっている方は多分対象に最終的にはならないわけでありますけれども、それについて点検をさせていただいて、総合的に判断をした結果、非該当とならない者については支給停止を取り消して、支給停止をした月分からお支払いをするという対応を考えております。
#266
○高橋(千)委員 確認をいたしました。
 一件一件調べて、つまり、二千九百三十三人全員を調べて、診断書の内容が変わっていない方については不支給の決定を取り消すとおっしゃっていただいた。それは、だから、さかのぼってということですよね。違うと言っている。じゃ、もう一回。
#267
○加藤国務大臣 今おっしゃられた方について、改めてもう一回、一件一件丁寧に認定医が医学的総合判断、さっき申し上げた観点に立った総合判断をして、チェックをして、その上において、等級非該当にならない方については支給停止を取り消し、支給停止をした月分からお支払いをする、こういう対応をしたいということであります。
#268
○高橋(千)委員 もう一つプロセスがあるんだ、ちょっと時間がかかるんだという趣旨でおっしゃったんだと思います。大変もったいぶってと言っては失礼ですけれども、しかし、それがちゃんと証明できれば取り消すんだ、それも、さかのぼってと。これは貴重な答弁だったと思います。
 それで、ちょっと時間の関係で二つまとめて政府参考人に伺いますが、先ほどの、資料の三枚目の都道府県の状態、ぱっと見ますと、ちょっと格差がやはりあるんじゃないかというふうに思います。ただ、これは比較ができないものですから、全体の割合が、母数がなくて割合がないものですから、どのように感じているのかということの認識を伺いたいのと、やはりこれは、前にも質問をしたときに、認定の件数だけではなくて、どれだけ申請があって却下があったのかという全体像を示さないとだめなんだと、それについては、一元化をした機会で見直しをやっていきたいという答弁があったと思うんですが、やはり、いつごろまでにやるんだということをぜひきょうは示していただきたい。
#269
○高橋政府参考人 まず、千十人の方の地域ごとの違いについてでございますけれども、一年後の再審査となりました千十人の方は、障害年金センターの認定医の方の医学的知見と集約前の都道府県の事務センターの認定医の方の医学的知見に差があったんだろうなと、そのために障害状態に関する医学的な総合判断の結果に差があったものというふうに考えてございます。
 このため、障害年金センターの認定医の医学的知見と異なる医学的知見を持つ認定医がおられた都道府県、その認定医の方が専門とする疾患について差が見られたということと考えてございます。
 障害年金の認定事務を障害年金センターに集約いたしましたので、今後は、認定医による医学的総合判断も標準化、今後の新規のものですね、図られていくというふうに考えてございます。
 また、二つ目に御質問いただきました、障害年金センターに一元化されて、データのとり方の改善でございます。
 これまでは、支給決定した件数のみシステムで集計ができて、請求件数や不支給とした件数について、システムで自動的に集計される仕組みとは現在なっておりません。
 これにつきましては、三十一年度の請求分から簡易なシステムを整備しまして自動集計できるように、今準備を進めてございます。
 三十一年度分の請求分から集計できるようになりますので、その結果について、取りまとめを行った上で公表することとしたいと考えてございます。
#270
○高橋(千)委員 平成三十一年度からということで答えていただきました。やはりこれは私、最初の一歩だと思っておりまして、障害基礎年金が、この問題が一つのきっかけでありまして、例えば、重度の人だって、この認定に、要するに納得していないんだと、つまり、一級から二級になっちゃったことに対して大変な事態になっているんだとかさまざまな訴えがございます。ですから、そういうこと全体をきちんと評価をして検証していくという意味でも急がれることだと思っておりましたので、これをぜひ実現をしていただきたいと思っております。
 それでは次に、難病の問題なんですけれども、資料の5、これは六月二十日の難病対策委員会で示された資料であります。
 昨年の特別国会の十二月六日の委員会で取り上げました。
 これは、二〇一五年一月一日施行の難病法が始まりまして、重症度分類で軽症とされた方、その中でも医療費が高額ではない方が助成対象から外れるということで、激変緩和の経過措置がとられていて、それが昨年末で終了しました。その際、一体何人が経過措置の対象なのかということすらも把握をしておらなかったわけでありまして、そういう意味でも、初めて、経過措置そのものが、今出ているのは七十二万七千人の対象があったということがわかったわけですけれども、初めて掌握された実態でありますので、まず、この資料でわかったことを簡潔にお願いいたします。
#271
○福田政府参考人 お答えいたします。
 今委員御指摘のとおり、平成二十七年の難病法の施行によりまして、医療費助成の対象となります疾患を大幅に拡大するとともに、症状の程度が一定以上の方や、軽症であっても医療費が高額である方、こういう方を医療費助成の対象とすることとしたところでございます。
 その際、それまでの予算事業において医療費助成の対象であった方のうち、これらの要件に該当しない方に対しましては、激変緩和措置といたしまして三年間の経過措置を設けており、当該措置が平成二十九年十二月末で終了したところでございます。
 委員の御質問でございますこの経過措置の対象者の経過措置終了後の認定状況につきましては、都道府県の協力を得て調査を行っており、その結果、概況といたしまして、全体七十二万七千人のうち、約八割に当たります約五十七万七千人の患者さんについては引き続き認定をされ、残りの約二割に当たります約十四万八千人の患者さんにつきましては、不認定が、約一二%に当たります約八万四千人、また、申請なしなどが、約九%に当たります約六万四千人であったというところでございます。
#272
○高橋(千)委員 八割は継続されたけれども、二割が継続ではなかったということは、結構大きな数字だと思いますよね。これは大臣が、十五万人が終了、対象外になりますということを会見で述べているわけですけれども、十五万人が外れてしまったということは非常に大きいのではないかと思うんです。
 それで、ちょっと確認をしたいんですが、そのうち、うち重症度分類を満たすとして認定された方が四十四万五千人、六割いるわけですよね。これは、本当は経過措置の対象では本来はなかった人が入っているという意味なのか、ちょっとそこの説明が、お願いをしたいと思います。
 それから、申請なしが六万四千人いらっしゃるわけですよ。私、前、昨年の質問でも指摘をしていたんですけれども、どうせ自分は軽症で、診断書料をわざわざ出すのも高くなって大変だからと、最初から諦めて出さない人がいると指摘をしました。そうであっては困ると思うんですね。
 それは、やはり、診断書を求めることによって、本来は指定難病だけれども助成の対象にならないだけであって、福祉サービスが受けられるかもしれないし、また、悪化したときに受けられるかもしれない、つないでいくという大事な意味があるし、指定難病の研究という意味でも大事な意味があると思うんですね。ですから、諦めてしまった人がいるのではないかということについてもちょっと不安を持っておりますが、感想を伺いたいと思います。
    〔橋本委員長代理退席、委員長着席〕
#273
○福田政府参考人 お答えいたします。
 まず第一点目の、うち重症度分類を満たすとして認定の約四十四万五千人の方、この方につきましても、予算措置のときにとられておりました、例えば、医療費の部分についての自己負担の軽減の部分とか、また食事療養費の部分の自己負担の問題、そういった点につきましては、引き続き、いわゆる予算措置時代の施策を適用されていたということで、そういう意味におきまして、広い意味におきましての経過措置と。
 ただ、委員御指摘のように、重症度分類とかそういったところの部分のところ以外の部分も、今回の経過措置の中では、予算措置のサービス度を減らさないという意味におきまして引き続き続けていた、そういう趣旨でございまして、広い意味での経過措置の対象者に当たるということでございます。
 それから、二点目の、不明の方々の、六万四千人の方について、諦めた方がいるのではないかという点についてでございます。この点につきましては、認定状況の調査の結果、六万四千人であったということでございます。
 厚生労働省としては、難病法の経過措置の終了前から、でき得る限り医療費助成制度への申請をいただきますように、認定事務を行っております地方自治体を通じまして周知を行ってきたところではございます。
 しかしながら、症状の基準に該当しない軽症の方で、医療費が一定以下の、水準に達しないことから、難病法での医療費助成制度の対象外となることが明らかであると判断をされ、申請をされなかった方という方がこの中に一定数含まれている可能性はあると考えてございます。
#274
○高橋(千)委員 一定数含まれているとお認めになりましたので、やはり、今からでも、こうした方たちがつながっていくように、指定難病というのが、軽症であっても、それは問題ないんだということではないということで、ぜひ周知徹底をお願いしたいと思います。
 それと、最後のページの資料に、難病に係る医療費助成の制度というのがあるわけなんですけれども、これは、経過措置が終わって対象にならなかった方は、つまり、今言われたように二割の方がことし一月から原則に戻っているわけなんですね。左側の方が原則なんですけれども、一見すると変わらないように見えますが、五千円が一万円になっている方ですとか、入院時の食費が二分の一から全額自己負担になっているとか、大変負担増になっている方がいらっしゃるかと思います。
 なので、対象外となった方が、その後、困難を抱えていないのか、低額といえども負担で受診を打ち切っている方、あるいは福祉サービスを必要としながら受けられないでいるのではないかとか、いろいろ心配をされるんですが、実態調査を行うべきと思いますが、大臣に伺います。
#275
○加藤国務大臣 現在、難病法による医療費助成の対象外となった患者の方についても、その後の生活実態を把握するための調査を実施したいと考えております。
 これは、平成二十九年度はまだ助成を受けている方もいらっしゃって、そして三十年度になって受けないということでありますから、二十九年度と三十年度、二カ年度にわたって調査をする必要がございます。したがって、二十九年度に調査を実施して、引き続き三十年度の調査に同意をしていただいた、そうした患者さんに対して、受診の状況、他のサービスの利用状況、就労状況といったことの調査を、全国というわけにいきませんので、八都道府県において実施をしたいというふうに考えております。
 その結果については、取りまとまり次第、厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会にも報告をさせていただきたいと思います。
#276
○高橋(千)委員 実態調査は団体の皆さんからも強く要望がありましたので、ぜひこれをつかんでいただいて、対象外になってそれで終わりじゃないんだと、やはり、難病法をつくるときにいろいろな思いがあったけれども、附帯決議もつけましたし、やってきたわけでありますから、ぜひ生かされるようにお願いしたいと思います。
 次に、指定難病を毎年拡大して、ことし三百三十一疾患が指定難病になったと承知をしています。とはいえ、まだ難病と認めてもらえない、そのため何の支援策もない多くの疾患があります。
 百万人に一人と言われるマーシャル・スミス症候群と診断された四歳の女の子に先日会いまして、たん吸引が常に必要な、いわゆる医療的ケア児でありました。この予算自体は、今厚労省としてもつけているわけですけれども、やはり同じ病気の方に会ったことがないとおっしゃっていて、何の手がかりもないわけですね。
 それで、まず、きょう一つだけ聞きたいのは、同じ日の難病対策委員会で、指定難病でもない、研究班の対象にもなっていない疾患について、患者からの申出を起点として指定難病につなげる方策についてまとまったと聞いておりますので、高木副大臣にぜひ伺いたいと思います。
#277
○高木副大臣 お答えいたします。
 難病法における指定難病は、客観的な診断基準が確立していることなどが指定の要件となっております。これについては、研究班が収集した医学的情報をもとに、厚生科学審議会疾病対策部会指定難病検討委員会で要件を満たすかどうか検討の上、指定を行っているところでございます。
 御指摘のとおり、難病は極めて種類が多いことから、疾病によっては研究班が存在しないものもあります。その場合には検討委員会における検討の俎上に上らないことも考えられますので、平成二十九年五月から、患者からの申出などを起点とした指定難病に係る検討の進め方についての議論を開始いたしました。
 具体的には、資料のスキームにありますそのとおりでございますが、仕組みの検討の方向性といたしまして、一つは、原則として患者本人が難病診療連携拠点病院の外来を受診し、指定難病の追加の申出を行う。二つ目に、申出のあった疾病につきましては、難病法における難病の四要件を満たすことや、また申出の時点で研究班が存在しないことを拠点病院が確認をいたします。三つ目に、確認できた疾病につきまして、研究が進み、指定難病の検討に資する情報が整理された場合は、指定難病検討委員会で指定難病の要件を満たすかどうかの検討を行うといった案につきまして議論をいただいております。
 この方向性につきましては、平成三十年六月二十日の難病対策委員会におきまして了承されたところでありまして、今後、実際に指定難病の検討を行う指定難病検討委員会におきましても、申出を受けた後の対応について議論を行うこととしております。これらが取りまとまれば、平成三十一年度には申出の受け付けを開始することができる予定でございます。
#278
○高橋(千)委員 ありがとうございます。
 一つ希望が見えたと思います。まだ拠点病院が少ないので、これを何とかふやして、つながっていけるようにお願いをしたいと思います。
 終わります。
#279
○高鳥委員長 次に、浦野靖人君。
#280
○浦野委員 日本維新の会の浦野靖人です。よろしくお願いいたします。
 きょうは、委員会の中でも、虐待についての質問、何件かありました。私も、きょうは虐待について、ちょっとやっていきたいと思っております。
 過去に、虐待についての質疑、質問は、私も数やったんですけれども、その質問のときの答弁から大分時がたって、今現在それがどうなっているのかというのを一度確認したいなという思いもありましたので、今回それを全部一回、児童虐待というワードで議事録を検索して、ひっかかったやつを全部、今回出したんです。
 二〇一四年の六月六日、一番古いのがその年のその日の質疑なんですけれども、このとき私はどういう質問をしたかというと、たしか、大阪に引っ越してきた子供、兄弟が、住民票を移していなくて後追いができなくなって、その前の児相ではちゃんと把握できていたのに、住民票自体を移さなかったので把握できなくなって、そのまま、それで結局餓死をしてしまった件だったと思うんです。
 住民票を移さずに所在不明になって後追いができなかった、今現在でもこういうことは非常に大きな問題になっていますけれども、このときも、何とかしてそういう後追いができるように、六カ月健診、一歳児健診とか、そういう健診とか、保育園、幼稚園に行っていて、そういうセーフティーネット、行政の網にひっかかってこないような子供たちも含めて、そういったところにあらわれてこない子供たちをどうやって把握するのかということだったと思うんですけれども、その後どういった対策をとっているのか、まずお聞かせいただきたいと思います。
#281
○吉田政府参考人 お答えいたします。
 御指摘いただきましたように、転居などにより子供や家庭の実態把握が困難になっているというケース、これは、虐待の発生リスクが高くて、直ちに支援が必要である可能性が高いということから、居住実態が把握できていない児童について、できるだけ早期に状況を把握し支援を開始するということが重要、まさに先生から御指摘をいただいたとおりだと思っております。
 厚生労働省としましては、平成二十六年度以降に、居住実態の把握できていない子供の所在等を把握するために、自治体の取組等について実態調査をずっと継続して行っております。
 この調査結果を踏まえまして、平成二十七年の三月には、同一市町村内あるいは学校、警察等の関係機関との情報共有の徹底、さらには、市町村の担当部署における一元的な情報の集約、整理、さらに、住民票を残して他の市町村に居所を移している場合の市町村間での情報共有などについて、周知徹底をさせていただいております。
 また、平成二十八年の児童福祉法改正では、居住実態が把握できない子供を含む支援対象児童等について、関係機関が情報交換あるいは支援内容の協議を行う要保護児童対策地域協議会、要対協と言っておりますが、の調整機関に専門職を配置することなどを義務づけまして、居住実態が把握できない子供の所在を確認するための市町村の体制強化を一方で行いました。
 また、児童相談所側におきましても、これまで、転居先が不明となった家庭の情報を児童相談所間のネットワークで共有、調査をする、さらには、把握したケースを市町村や関係機関へ情報提供するなど、居住実態が把握できない子供の所在等を把握するための取組を行ってきたところでございます。
 私どもとしましては、居住実態を把握できない子供の所在確認のための取組状況、地方自治体で確実に把握するとともに、関係府省とも連携しつつ、この問題について、さらなる強化を検討してまいりたいと思っております。
#282
○浦野委員 ありがとうございます。
 二つ目、これは二〇一四年十月十五日の質疑です。このときは、通知番号、三桁の一八九の無料化について質問をしていました。
 その後、二〇一五年の五月十五日も一八九の関連で、これはきょうも何人かの先生が触れましたけれども、かけた後の体制、それをもうちょっと何とかできないかという、この当時から同じような問題は言われていて、それを少しずつ改善はしていただいているんだろうと思うんですけれども、この無料化についてなんかは、特にやはり、ここでもこの間指摘があったところです。これについて、簡単で結構ですので、これも答弁をいただけますか。
#283
○吉田政府参考人 お答えいたします。
 「いちはやく」、児童相談所全国共通ダイヤルにつきましては、これまで、運用面において、例えば、二十八年四月からのガイダンスを短くする、あるいは三十年二月からコールセンター方式を導入するなどの、いわゆる発信者の利便性向上を図ってまいりました。
 この中で、児童相談所につながる前に切れているケースというのは、残念ながらまだございます。それについて、要因が有料であるためか否かというところは、現時点では私ども不明ではございますけれども、今後も引き続き、発信者の利便性向上に向けて、必要な通告を行いやすい環境の整備という観点から取り組んでまいりたいと思っております。
#284
○浦野委員 続いて、二〇一六年の三月十一日、これは、里親の育児休業に関する質疑をさせていただきました。
 このときは、育児休業をとれる人たちを拡大するということで、里親の中でも特別養子縁組の方だとか、親子関係があるかどうかというところで育児休業をとれるかとれないかという議論をした質問だったと思います。
 これも、私はこのとき、拡大をすべきだというふうに質問をしていますけれども、その後、どういうふうになっていらっしゃいますか。
#285
○宮川政府参考人 お答えいたします。
 育児休業の対象となる子につきましては、法律上の親子関係がある実子及び養子に加えまして、先生御指摘の平成二十八年、第百九十回国会において育児・介護休業法を改正し、法律上の親子関係に準ずる関係がある者に対しても対象といたしました。
 具体的には、法律におきまして、特別養子縁組の監護期間中の者、それから、養子縁組里親に委託されている者を加えるとともに、改正法に基づく省令におきまして、実親等が反対したことにより養子縁組里親として委託することができず、やむなく養育里親に委託されている者を対象としたところでございます。
 この改正内容につきましては、平成二十九年一月一日から施行されているところでございまして、適切な時期に、その施行状況をよく把握した上で、その結果も踏まえまして、委員御指摘の点についても検討を行ってまいりたいと考えております。
#286
○浦野委員 法改正されて今運用されているので、ぜひいろいろと、これは、やるべきだという声に応えて労政審等で審議をされた、一度検討されたことですので、よろしくお願いいたします。
 続きまして、二〇一六年の五月十八日です。
 これは多分、二十八年の改正のときの質疑だと思うんですけれども、一つ目は中核市の児童相談所の必置ですね。これは努力義務ということで、必置義務になっていなかった。これはするべきだという質疑だったと思います。
 このとき、当時は塩崎大臣でしたので、塩崎さんは、そのときの答弁も、非常に前向きな答弁をされておりました。大臣も、塩崎さんも必置すべきだというふうに答弁をされて、大臣でも乗り越えられない壁が厚労省にあるんだということを見たんです。地方自治の関係でということでおっしゃっていましたけれども、私は、このときの塩崎大臣は、やはり必ず一定の人口に対して児童相談所を置くべきというふうに言ったのは、今まさにそのとおりだと思うんですね。
 今、中核市の児童相談所はどうなっているのか、その後の推移を答えてください。
#287
○吉田政府参考人 お答えいたします。
 本年四月一日時点で、中核市、全国五十二市ございますけれども、における児童相談所設置に向けた検討状況ということで、二十八年法改正を踏まえての検討の状況を把握をさせていただきましたところ、明石市が来年四月に設置予定という形になっておりますほかは、設置する方向でという形で御登録いただいたのが一カ所、設置の方向で検討中というふうにお答えいただいているのが二カ所でございます。
 この児童相談所の設置につきましては、今委員お話ございましたように、平成二十八年の児童福祉法等の改正法の附則を踏まえまして、改正法の施行後五年を目途に、全ての中核市などにおいて児童相談所を設置できるよう必要な支援を行っていくというふうに国はなってございます。
 私どもとしては、この中核市の児童相談所設置に向けて、既に児童相談所を設置している自治体から御協力をいただかないと、その設置につながらないというふうに考えておりまして、こういう自治体、既に児相を持っておられる自治体に対して、中核市との人事交流などを通じた積極的な支援のための依頼、あるいは、三十年度予算における、中核市への職員を派遣する自治体に対する、代替職員に対する費用の補助というものを新規に計上するなど、取組を進めさせていただいているところでございます。
#288
○浦野委員 明石市の市長は、もう財政を大なた振るって児童相談所をつくった、つくるということでやっておられました。やはり、中核市で児童相談所をつくるというのは、なかなか、わかっているけれども、できないんだという現状があります。だからといって、いつまでも、五年ということですけれども、まだ五年たっていませんけれども、これはやはり今の現状を見て、中核市もペースを上げて児童相談所をつくるべきだと思っています。
 次に、児童相談所の機能強化について、これはそのとき、児童心理司、児童福祉司とかの、児童相談所に係るいろいろな職業、全部含めた方々の体制強化で千百二十人増員するということで審議をされていました。今これは、現在どれぐらい増員されておりますか。
#289
○吉田政府参考人 お答えいたします。
 恐縮です。先ほどの答弁申しました中核市の関係で、一点だけ補足をさせていただきます。
 中核市全体は全国で五十四市ございます。そのうち、既に横須賀と金沢はもう児童相談所を持っておりますので、先ほど申しましたように、五十二の検討状況について御報告を申し上げました。言葉が足らずで、申しわけございませんでした。
 その上で、今御指摘をいただきましたのは、児童相談所における体制整備、児童福祉司あるいは児童心理司の増員状況でございます。
 御指摘いただきましたように、平成二十八年に児童相談所強化プランという形で、私ども、児童相談所の体制強化についての計画を策定し、都道府県の関係者の方々のお取組をお願いしております。
 このプランによりまして、平成三十一年度までの目標といたしましては、児童福祉司が五百五十人増の三千四百八十人を目指す、児童心理司は四百五十人増の千七百四十人を目指す、保健師は百二十人増の二百十人を目指すということを目標にしておりまして、平成二十九年度の実績といたしましては、児童福祉司が三百二十三人増の三千二百五十三人、児童心理司が百四十八人増の六百十八人、保健師が四十八人増の百三十八人と、着実に増加をしているところでございます。
#290
○浦野委員 次に、弁護士の配置について、これも、私のそのときの質問は、弁護士を二十四時間配置すべきだ、虐待は二十四時間起こるわけですから配置すべきじゃないかということを質問させていただきました。
 今現在、弁護士を必置している、常勤で弁護士がいるという児童相談所は一体何件中の何件か、お答えいただけますか。
#291
○吉田政府参考人 お答えいたします。
 これも、平成二十八年の児童福祉法改正によりまして、都道府県は、児童相談所における弁護士の配置又はこれに準ずる措置を行うという規定を設けさせていただきました。
 平成二十九年四月一日時点、この時点において、児童相談所は全国に二百十カ所でございますが、この二百十カ所における弁護士の活用状況といたしましては、今御質問いただきました、常勤職員として配置しているという箇所が六カ所、非常勤職員として配置しているところが八十二カ所、弁護士事務所との契約等で弁護士さんの応援をいただいているというところが百二十二カ所。この三つを足しますと二百十ということになりますので、今申し上げた三つのパターン、全ての児童相談所について、いずれかの形で弁護士による法的な支援が受けられているというふうに考えてございますが、私どもとしては、引き続き、日常的に法的な相談ができる体制の強化というものが重要と考えておりますので、その努力をさせていただきたい、また促してまいりたいと思っております。
#292
○浦野委員 常勤で弁護士さんがいらっしゃるところは、やはり相当、まあ好事例だということでおっしゃっておりましたので、これもまだまだしっかりと取り組んでいっていただきたいと思います。
 次に、情報の共有について。
 これは、このときの内容は、各児相間の、そのときは大阪の二つの児相の話でしたけれども、要は、情報共有が全然できていないという指摘だったと思うんです。
 この情報共有について、これは今回の結愛ちゃんの件でも、かなりやはりクローズアップをされています。しかしこれは、情報共有というのは、もうずっと言われ続けているわけですね。これについて、今現在どういう取組をされているのか。
 どうしようかな、これは後で一緒に質問しますわ、最後の方の質問で。これはまた後にします。
 それで、では次の、里親への委託率ですね。
 これは、里親さんをもうちょっと活用すべきだという質疑だったと思うんですけれども、委託率が低いという答弁をされておりました。今現在、それがどれぐらいになっているのか、お聞かせをいただきたいと思います。
#293
○吉田政府参考人 お答えいたします。
 里親等の委託率につきましては、直近、平成二十八年度末の時点で全国一八・三%となってございます。
 なお、御質問いただきましたとき、平成二十六年度末のときが一六・五%でございましたので、そこから一八・三%に上がっているということでございます。
 私どもとしても、この里親、平成二十八年の法改正で規定されました家庭養育優先原則を推進していくのに重要な役割だということで、そのなり手をふやすために、新たな里親の開拓を始めとして、里親の方々に対する研修あるいは子供を預かって以降の援助など、それぞれの段階でしっかり支援していくための里親支援事業というものを設けて、自治体の取組を支援しているところでございます。
 また、更に加えて、この二十八年改正児童福祉法の理念を実現すべく、都道府県に対して、社会的養育に関する推進計画の策定をお願いをするということにしておりまして、各都道府県におきまして、里親委託率の目標やその達成時期を設定していただくとともに、その実現に向けて、包括的な里親養育支援体制の構築に取り組んでいただきたいということをお願いすることにより、全国、里親委託が一層進むように取り組ませていただきたいというふうに思っております。
#294
○浦野委員 一六年の五月十八日のときの、もう一つ最後は、公務員の里親に関する育児休業ですね。
 これは、民間で育児休業をとれるように、さっきちょっとやりましたけれども、公務員さんの方はどうなったかということですけれども、答弁をお願いします。
#295
○合田政府参考人 国家公務員関係につきましてお答え申し上げます。
 先ほど厚生労働省からも御答弁がありましたように、平成二十八年三月に、育児・介護休業法につきまして、育児休業の対象となる子の範囲を拡大する改正が行われ、平成二十九年一月から施行されることとなりましたことを踏まえまして、人事院は、国家公務員の育児休業等に関する法律におきましても、職員が民法の規定による特別養子縁組の成立に係る監護を現に行う者、児童福祉法の規定により里親である職員に委託されている児童であって当該職員が養子縁組によって養親となることを希望しているもの等を、育児休業等の対象として職員が養育する子に含めるよう、平成二十八年八月八日、国家公務員の育児休業等に関する法律の改正につきまして、意見の申出を国会及び内閣に対して行ったところでございます。
 この意見の申出を受けまして、国会で御審議を経まして、平成二十八年十一月十六日に、国家公務員の育児休業等に関する法律の改正を含みます一般職給与法等の一部改正法が可決、成立いたしまして、十一月二十四日に公布され、民間と同じく、平成二十九年一月一日より施行されているというところでございます。
#296
○佐々木政府参考人 地方公務員につきましては、国家公務員と同様、地方公務員の育児休業等に関する法律の改正により、平成二十九年一月一日を施行日として、同様の措置をとったところでございます。
#297
○浦野委員 過去にいろいろ質問してきた中で、やはり取り組んではいるけれども、実際なかなか前に進んでいないというのがほとんどですね。
 都道府県からも、児童虐待対策について要望がいろいろ上がっていると思うんですけれども、そういった要望、都道府県からの要望を取りまとめたようなデータというのはありますか。
#298
○吉田政府参考人 お答えいたします。
 都道府県からは、毎年の予算要求などに向けまして、国の施策あるいは予算に対する提案あるいは御要望をいただいております。
 データという形で取りまとめているところではございませんが、私ども、いただいているものを整理している中においては、これまで、児童虐待防止対策に関する御要望で特に多いという事項といたしましては、児童相談所や市町村への専門職配置のための財政支援を拡充してほしいという御要望、あるいは、一時保護所の職員の配置基準の見直し、財政支援の拡充というのが多いというふうに受けとめております。
 また、今般の目黒における痛ましい事件を踏まえまして、去る七月四日には全国知事会から、児童虐待防止対策のさらなる強化に関する提言というのもいただいておりまして、私ども、このような、これまでもでもありますし、今回もでございますけれども、このようにいただきました御要望についてはしっかりと受けとめて、それぞれの施策あるいは検討に反映させていきたいというふうに考えてございます。
#299
○浦野委員 都道府県からも今、私が過去に質問してきたような、例えば情報共有のシステムの構築だとか相談体制の拡充、全国ダイヤルの無料化とか里親委託の推進、こういったことはもう本当に、特別養子縁組から育児休業法の適用とかも、こんなのも、私は、これ今読んでいますけれども、大阪なんかでも、こうやって要望しているわけですよね。
 実際、情報共有というのは非常に、わかっているけれどもなかなか進んでいない。これは何でか。これはやはり、統一された様式がないということなんですよね。
 これは、平成二十九年三月三十一日に、市町村子ども家庭支援指針というもの、通達を出しています。その中で、相談・通告受付票、虐待相談・通告受付票、児童記録票などの様式を示しているんですけれども、これは別に強制的ではなくて、都道府県、市町村、児童相談所によって、自分たちが使いやすいようにつくりかえて運用しているということなんですね。
 それで、児童相談所運営指針というのもあって、それも同じように、確認をしたら、内容は同じものだということだったんで、それはいいんですけれども、ただ、やはり各児童相談所で様式をばらばらにしてしまうと、情報共有するときに、ぱっとできないということが起こる。やはりそれは、各児童相談所が使い勝手のいいようにつくりかえてやっている中で、全国の統一の書式をもうそろそろつくらないと、これは各児童相談所に子供の案件がぶら下がっているんじゃなくて、子供本人に児童虐待の案件がくっついているわけですよね。だから、児童相談所目線じゃなくて子供目線で考えたら、やはり様式というのは全国統一をする。
 そして、できればデジタル化という話をしたいんですよ。デジタル化というのは、なかなかこれは難しいんじゃないかなと実際思っています、やりようはあるかもしれませんけれども、今の技術では。デジタル化というのは、非常にやはり大きい情報共有の一つなので、これはぜひ研究すべきだと思うんですね。
 七月中旬から下旬に取りまとめをして何か出すということなんですけれども、それが法案として法制化されるのかどうかというのもまだ決まっていないということなんですけれども、私はやはり、国としても今までいろいろやってきた、やってきたけれども、なかなか、予算の関係があるのか、地方自治との兼ね合いがあるのか、進んでいない部分もたくさんある。その中で、やはりこれを機にしっかりとした対策をまとめて、それを法制化していく。
 他の野党の皆さんからも、ちゃんと対案というか、法案も出ています。それと通ずるものも必ず出てきますし、私は、それはしっかりと法案をつくって、国会で何をしてんのやと言われへんようにしたいと思っていますので、ぜひそういった、過去からずっと指摘をされ続けていることがまだできていないという時点で、やはりこれは国としてしっかりとやっていかないといけないことだと思いますので。
 この様式の統一化というのは、ちょっとどうですかね、お答えいただけますか。
#300
○吉田政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘いただきましたように、児童相談所間の情報共有などにおきましては、今まで、児童相談所の運営指針や各種の手引などについて定めている様式、ただし、一方でそれは、自治体側が使い勝手のいいようにという形で工夫をされていると承知をしております。
 私どもとしては、使い勝手という面と、やはり情報共有をしっかりする、そういう意味では、今回、先月十五日に開催された関係閣僚会議において、この虐待問題に取り組むという中の項目の一つとして、児童相談所間あるいは自治体間の情報共有の徹底というものを掲げておりますので、おっしゃっていただきましたように、より適正に、かつ徹底した情報共有ができるためにどうするべきかについては検討してまいりたいというふうに思います。
#301
○浦野委員 きょう指摘した部分だけではなくて、私はずっと前から、もっと警察の介入を早い段階からすべきだということも言っていますし、まだまだいろいろ児童虐待に関してはできることがあると思います。
 人をふやすというのは、これは取組をしていますけれども、どの自治体も頑張っていますけれども、やはり簡単には、その人材を育てないとだめなので、なかなかふえないのが現状ですので、ぜひこういった部分も、これも昔から指摘をされていることですので、しっかりと対応していただけたらと思っております。
 以上で質疑を終わります。ありがとうございました。
#302
○高鳥委員長 次回は、来る十日火曜日午後零時十分理事会、午後零時二十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後五時二分散会
ソース: 国立国会図書館
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