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2017/12/07 第195回国会 参議院 参議院会議録情報 第195回国会 厚生労働委員会 第3号
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2017/12/07 第195回国会 参議院

参議院会議録情報 第195回国会 厚生労働委員会 第3号

#1
第195回国会 厚生労働委員会 第3号
平成二十九年十二月七日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十二月五日
    辞任         補欠選任
     古賀 之士君     浜口  誠君
 十二月六日
    辞任         補欠選任
     竹内 真二君     三浦 信祐君
 十二月七日
    辞任         補欠選任
    三原じゅん子君     藤木 眞也君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         島村  大君
    理 事
                石田 昌宏君
                そのだ修光君
                馬場 成志君
                石橋 通宏君
                山本 香苗君
    委 員
                石井みどり君
                小川 克巳君
                大沼みずほ君
                木村 義雄君
                自見はなこ君
                鶴保 庸介君
                藤井 基之君
                藤木 眞也君
               三原じゅん子君
                宮島 喜文君
                足立 信也君
                小林 正夫君
                櫻井  充君
                浜口  誠君
                伊藤 孝江君
                三浦 信祐君
                倉林 明子君
                石井 苗子君
                福島みずほ君
               薬師寺みちよ君
   衆議院議員
       厚生労働委員長  高鳥 修一君
   国務大臣
       厚生労働大臣   加藤 勝信君
   副大臣
       厚生労働副大臣  高木美智代君
       厚生労働副大臣  牧原 秀樹君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       田畑 裕明君
       厚生労働大臣政
       務官       大沼みずほ君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉岡 成子君
   政府参考人
       消防庁審議官   猿渡 知之君
       厚生労働大臣官
       房生活衛生・食
       品安全審議官   宇都宮 啓君
       厚生労働省医政
       局長       武田 俊彦君
       厚生労働省健康
       局長       福田 祐典君
       厚生労働省医薬
       ・生活衛生局長  宮本 真司君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    定塚由美子君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    宮嵜 雅則君
       厚生労働省老健
       局長       浜谷 浩樹君
       厚生労働省年金
       局長       木下 賢志君
       国土交通大臣官
       房審議官     眞鍋  純君
       観光庁次長    水嶋  智君
       環境大臣官房審
       議官       米谷  仁君
       防衛大臣官房審
       議官       辰己 昌良君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○旅館業法の一部を改正する法律案(内閣提出、
 衆議院送付)
○社会保障及び労働問題等に関する調査
 (C型肝炎感染被害者救済等の肝炎対策に関す
 る件)
〇特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第¥
 因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済する
 ための給付金の支給に関する特別措置法の一部
 を改正する法律案(衆議院提出)
    ─────────────
#2
○委員長(島村大君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、古賀之士君及び竹内真二君が委員を辞任され、その補欠として浜口誠君及び三浦信祐君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(島村大君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 旅館業法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働大臣官房生活衛生・食品安全審議官宇都宮啓君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(島村大君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(島村大君) 旅館業法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○馬場成志君 おはようございます。自由民主党の馬場成志です。
 この度は質問の機会をいただきまして、ありがとうございました。久しぶりの質問と申しますか、実は厚生労働委員会では初めての質問になります。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 民泊新法がさきの通常国会で成立をいたしまして、来年六月に施行されますが、旅館法が追い付いていませんでした。民泊新法は言ってみれば規制の緩和でありますから、それだけをスタートさせれば、今問題になっております違法民泊のトラブル等は対処できないままになってしまいますし、新法はほとんど役に立たないということになってしまいます。二つ合わせて一対の法案であります。そのことは皆さん十分御承知でありますので、今日は旅館業法改正案の一つ一つを確認するような質疑になると思いますが、よろしくお願いを申し上げます。
 ただ、本題に入るその前に、一、二点、お尋ねしたいことがあります。
 私は熊本県選出でありますが、昨年の熊本地震以来、多くの国民の皆様に力をいただいてまいりました。被災地の現在は、日常必要なインフラはもちろん、道路、橋梁、トンネル、河川等も全力で復旧活動を行っていただき、多くのインフラは回復してまいりました。阿蘇の国道や大橋も、一日も早く完成するようにと取り組んでいただいております。熊本県のシンボルであります熊本城の天守閣もしかりです。
 多くの人に日常というものが戻ってきております。それもこれも、全国からの御支援と、総理を先頭に政府一丸となった御支援のたまものと心から感謝をいたします。被災者支援についても、厚生労働省に手厚くお世話をいただいております。ありがとうございます。改めて感謝を申し上げさせていただきます。
 しかし一方で、被災した家屋の解体もまだ完全に終わったわけではありません。また、解体が終わっても再スタートが切れる状態まで至っていない方も多く、仮設住宅にはまだ一万九千戸、四万四千人が暮らしています。徐々に自宅の再建計画などが整っていけば元の生活に戻っていくわけですが、中には、生活設計が立たないなどの理由だけでなく、区画整理等、まだ調整が必要なことなど、自己都合ではなくて仮設に住まざるを得ない人もいらっしゃいます。災害公営住宅の準備も現在進行中でありますが、もう少し時間が掛かります。
 しかし、どのような状況でも、仮設住宅の入居期限はあっという間に近づいてまいります。原則二年である期限は、来春以降、順次訪れます。関係者には自然と不安が漂っていました。
 そのような中、政府は、今の状態で二年での生活再建は難しいと判断し、一年延長を決断していただきました。おかげで入居者も自治体もほっと胸をなで下ろしたところであります。
 ここから質問に入るわけでありますが、今申しましたようにほっとしたところでありますけれども、仮設住宅、みなし仮設も合わせて、高齢者も多いことから日常生活支援や心のケアを重要としております。現在は、厚生労働省にも支えていただいて、地域支え合いセンターやこころのケアセンターを設置して、見守り、健康支援、生活支援、交流促進などを行っていますが、これが続けられるかどうか、来年度のことが心配であります。
 家が壊れて元々住んでいたところから仮設住宅へ移り住み、仮設住宅では皆さん励まし合いながら暮らしていらっしゃいます。元々の近所の方々も近くにいたり、自治会の皆さん、役員の皆さん方も、自分たち、自分自身大変な中にリーダーシップを取ってくれています。多くの激励イベントも開催してもらっています。
 しかし、そのような中でも、復旧復興が進む中で仮設住宅を去る人、残る人、心中は様々であります。みなし仮設に関しては、元々のコミュニティーを離れていることから更に見守りの重要性が増しています。しかも、住まいが点在していることから、訪問するにしても、地域支え合いセンターやこころのケアセンターだけでなく多くの手助けをいただいても、なお孤独死などの心配をしている状況であります。
 今現在、孤独死、仮設住宅での孤独死が十月までで十二名ということでありますが、これから寒くなるとまた体調にも変化を来すと思いますので、またこれからの時期というのも大事な時期になってまいりますが、そういった状況も御理解をいただいて、引き続きこの両センターの支援をお願いしたいというふうに思っておるわけであります。
 これについて、来年度以降の展望を聞かせていただきたいと。よろしくお願い申し上げます。
#7
○政府参考人(定塚由美子君) 御質問いただいたうち、地域支え合いセンターにつきまして私からお答えをさせていただきます。
 熊本地震から一年七月既に経過しておりますが、依然として約一万九千世帯が仮設住宅等に入居されていらっしゃいまして、被災前とは大きく異なる環境での生活、余儀なくされているという状況でございます。こうした中で、被災された方々の孤立防止のための見守りや日常生活上の相談支援の取組、御指摘いただいたとおり大変重要と考えております。
 昨年九月以降、熊本県内の十八の市町村に地域支え合いセンター、設置していただいており、国として市町村の取組を支援してきているところでございます。被災自治体の皆様のお話を伺いながら、被災地のニーズや動向を踏まえて支援を行っていく必要があると考えておりまして、平成三十年度につきましても、必要な予算を確保し、事業が継続できるよう努めてまいりたいと考えております。
#8
○政府参考人(宮嵜雅則君) 熊本こころのケアセンターについてお答え申し上げます。
 先ほど委員からも御指摘ありましたが、熊本では依然として一万九千世帯の方が仮設等に入居されているということで、被災前と大きく異なる環境で生活されているわけですが、専門的な心のケアを継続していくことが大変重要であるというふうに考えております。
 二十八年度からその熊本県心のケア事業を実施して、活動拠点となります熊本こころのケアセンターを起点に、専門職による被災者の心の悩みに対する相談や訪問支援、必要に応じた専門的医療の連絡調整の実施、心のケアに関わる専門家の人材育成等を行っているところでございます。
 厚生労働省としては、専門的な心のケアの重要性に鑑みまして、平成三十年度概算要求においても必要な予算額を要望しているところでございまして、今後とも被災地のニーズを踏まえながらしっかりと対応していきたいというふうに考えているところでございます。
#9
○馬場成志君 よろしくお願いします。
 続けて、もう一点お尋ねをいたしますが、福祉施設などの被害も甚大でありました。福祉施設には自力での避難が困難な方々が数多く入所されている中で、災害時にも食料やライフラインの供給、傷病者の病院への搬送など、その状況に応じて迅速に行われなければなりません。
 そのためには、災害発生時に、まずは福祉施設の被害状況を迅速に把握することが必要でありますが、緊急時、パニック状態に近いような状況で冷静に把握するということは、日頃からの訓練とともに、連携相手とはしっかりと共通の言葉で、まあ、ふだんなまりの強い私が言うのもおかしいんですけれども、共通の言葉で通じ合うと申しますか、それぞれの物差しが違ったりすれば情報に狂いが生じてきます。その上に伝言ゲームが続くというようなことになると、もう本当に何の情報か分からぬようになってしまうというような状況もありますので、これは厚労省のいろんな現場でももう既に多くの経験をしておられることだというふうに思います。
 そういったことの中で、統一した体制づくりについて厚生労働省としてどう考えているか、聞かせていただきたいと存じます。
#10
○政府参考人(定塚由美子君) お答え申し上げます。
 災害が発生した際に、福祉施設の利用者の方々が安心して継続的にサービスを受けられるようにという観点からも、各地域において福祉施設等の被害状況を迅速に把握をして、その状況に応じて必要な支援を速やかに行っていく、こういう体制がつくられていくこと、重要と考えているところでございます。
 このため、厚生労働省では、近年、熊本地震を始め多くの自然災害が発生しているということも踏まえまして、今年二月に各都道府県等に対して通知を発出しております。具体的には、福祉施設の被害情報の収集のための責任部局を明確にすること、また、災害に備えて関係者間のネットワークをつくること、また、福祉施設の住所や利用者数、緊急連絡先などの事前のリスト化を行うこと、そしてこのリストを自治体間で共有をすること、また、被害状況の把握や報告方法の検討などの取組をお願いをしているところでございます。
 また、災害に備えて、関係者間のネットワークづくり、ネットワーク構築を支援するために、情報交換や連携の場の設置、また、災害時の支援活動に携わる人材の研修や訓練などの都道府県における取組に対して、国として支援を行っております。災害福祉広域支援ネットワークの構築支援事業という事業でございますが、国庫補助を行っており、全国的な体制整備を進めているところでございます。
 今後とも、自治体及び関係者に対して、災害の発生に備えて平時から福祉施設の被害状況を迅速に把握する体制づくりの重要性について周知を図るとともに、災害時にあっても福祉施設が適切に確保されるよう国としても支援し、必要な取組を進めてまいりたい、このように考えております。
#11
○馬場成志君 ありがとうございました。
 やはり現場力が最初になければなりませんので、そういったそれぞれの施設での、ほかの機関とも連携ができるようなものをしっかりとつくり上げていただきたいというふうに存じます。
 それから、今回の地震で、病人やけが人を受け入れるはずの病院や施設が危なくて受け入れられないだとか、あるいは逆に避難させなくてはならないといったことがありました。本当に残念の極みであります。
 建て替えや耐震補強が進みますように、医療施設に対する補助制度の拡充と、特別養護老人ホームや養護老人ホームなどに対して国による耐震工事に対する補助制度などの創設を検討いただきたいというふうに思います。これはもうお願いにさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
 それでは、今日の本題であります旅館業法の一部を改正する法律案について質問します。
 まず、本法律案の趣旨についてお伺いしたいと思います。
 本法律案は、大きく二つの柱からできていると承知しておりますが、一つ目は、ホテル営業と旅館営業の一本化です。ホテル営業と旅館営業を旅館・ホテル営業への一本化をするものでありますが、この一本化によって規制緩和が図られると把握しております。旅館業の規制緩和については内閣府の規制改革推進会議において議論されており、昨年末には、客室の最低数や寝具の種類など、旅館業法上の構造設備全般について見直すように提言が出されています。厚生労働省は、昨年末に出されたこの規制改革推進会議の提言に対しどのように対応されているか、聞かせていただきたいと存じます。
#12
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 平成二十八年十二月に規制改革推進会議におきまして旅館業規制の見直しに関する意見が決定され、旅館業法の構造設備基準の規制全般についての見直しが提言されたところでございます。
 厚生労働省としましては、この意見を踏まえまして、公衆衛生としての必要最低限の規制とする趣旨から、今回の旅館業法の改正法案によりまして、ホテル営業と旅館営業の営業種別を統合した上で、客室数の最低数、寝具の種類、客室の境の種類等については撤廃する、採光、照明設備や便所等の具体的な数の要件については定性的な表現に改めるといった方向で検討を進めているところでございます。
#13
○馬場成志君 続いて、続いてというか、今お話がありましたけれども、利用者の多様なニーズに応えることは大事なことでありますし、これまでも規制が細か過ぎるというような話はあっておりまして、これでそれぞれの旅館、ホテルで企業努力の中でやれることが増えてくるというふうに思います。
 ただ一方で、利用者の安全、安心を確保することはもっと大事なことであります。日本のホテルや旅館は清潔で安心でサービスが良いということが世界に誇るべき利点であります。厚生労働省におかれては、過度に規制緩和を進めることはせずに、引き続きこの清潔や安心という日本の誇るべき利点を大切にしていただいて、我が国のお客様へのもてなし、その精神を大切にしていただきたいというふうに思います。
 ところで、今回この法案は、基本的に、現在急激な広がりを見せている民泊への対応が主眼と理解をしております。これについて、取締りの強化については後ほど伺いますが、旅館業の規制緩和が民泊との関係でどのような意味を持つとお考えか、改めてお尋ねします。
#14
○大臣政務官(大沼みずほ君) 馬場理事、御質問、御指名ありがとうございます。私も二年ぶりの厚生労働委員会復帰で、本日が初答弁になりますので、真摯に丁寧にお答えさせていただきたいというふうに存じます。
 今回の改正法案によります規制緩和は、民泊とのイコールフッティングを図る観点から、関係団体からも強く求められているものでありまして、民泊制度の創設に当たりまして、民泊との公平で健全な競争ができるような環境を整えるためにも必要な規制緩和であると考えております。ホテルや旅館と民泊とが利用者のニーズに応じた適切なサービスを提供できるようにしていくことが重要と考えておりまして、関係省庁ともしっかり連携しながら制度を円滑に運営してまいりたいと思っております。
#15
○馬場成志君 大沼政務官は前の政務官よりもはるかに能力も高くて、厚生労働省からは大変期待されているというふうに思います。御活躍を祈念いたします。
 次に、法案の二点目の柱であります違法民泊の取締り強化についてお伺いをいたします。
 今回の改正は、違法な民泊サービスの広がり等を踏まえた無許可営業者に対する取締りを強化するものでありまして、無許可営業者への立入検査権限規定の創設や罰金の引上げが盛り込まれています。しかし、現在許可を得ないで旅館業を行う違法民泊が広がっております。無許可の可能性のあるものは、正確な把握は難しいと思いますけれども、平成二十八年の調査では一万件以上あるとも聞いております。
 現在は民泊物件を紹介するサイトもあり、特に外国人観光客に人気がありますが、こうした仲介サイトの中には、旅館業の許可を取っていない違法物件を掲載しているものもあるようであります。また、都道府県等が仲介サイトで見付けた物件を現地調査してみたら、事業者と連絡が付かなかったというようなケースも聞いたことがあります。
 もし、自分たちが旅先で当てにしていたところに泊まれないというような状況があったらどんな気持ちになるでしょうか。というか、どう対応したらいいかということで、もう本当に二度と行きたくないとか、そんないろんなことが、危険にさらされることさえあるかもしれません。そういった違法民泊対策というものは待ったなしの課題というふうに認識しております。
 今回の法改正によって違法民泊対策をどのように進めていくのか、見解をお伺いします。
#16
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 御指摘いただきましたように、旅館業の許可を受けていない無許可営業の可能性が疑われる事案としまして、都道府県等から報告を受けた件数が、平成二十七年度に千四百十三件だったものが、平成二十八年度には一万八百四十九件と急増しているところでございます。このうち五千七百七十九件は営業者と連絡が取れないなどの理由で調査中となってございまして、都道府県等に無許可営業者に対する立入調査権等が付与されていない現行制度においては、こうした事案に対する対応が十分に取れない状況にあるということでございます。
 今回の旅館業法改正法案は、無許可営業者に対する立入り権限を付与しますとともに、罰金の大幅な引上げを盛り込んでおりまして、これらの措置を総合的に講じていくことで無許可営業の取締りの実効性を確保していきたいと考えているところでございます。
 なお、住宅宿泊事業法におきましても、住宅宿泊事業者の届出制度、住宅宿泊仲介業者による違法民泊あっせんの禁止等の措置によりまして、住宅宿泊事業の適正な運営を確保し、違法民泊を実施しづらい環境の整備を進めますとともに、観光庁におきましてワンストップの苦情窓口を設置することを検討してございまして、これらの措置を通じて、無許可営業者のより正確な把握及び違法民泊対策が可能となると考えているところでございます。
#17
○馬場成志君 地方自治体の無許可営業者への立入り権限の規定を強化するのであれば、また地方自治体が本当にそれに対応できるのかという点にも配慮する必要があると考えますが、取締りを実際に行う地方自治体の保健所の体制を強化するために国からも必要な支援を行うべきと考えますが、お尋ねします。
#18
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 現在、都道府県等では、旅館業営業者の調査や監視、指導を行っているところでございますが、今回の旅館業法改正法案によりまして、無許可営業者への立入検査等の権限も付与されることとなるので、旅館業法改正後は無許可営業者に対する立入検査等の業務が新たに発生することとなります。
 このため、都道府県等におきまして、委員御指摘のとおり、これらの業務が円滑に行われますよう、無許可営業者の実態等を踏まえて、関係機関と連携しながら、都道府県等の体制整備に対する支援について検討してまいりたいと考えているところでございます。
#19
○馬場成志君 しっかりと対応をお願いします。
 やりながら補強していくという部分も出てくるだろうというふうに思いますけれども、何しろしっかりとやっていただきたいというふうに思います。
 また、罰金については、今回無許可営業者に対し、現行の三万円から百万円に引き上げることとしております。これについては、百万円というレベルではなくて、更に大きな金額を設けているところなどあればもっと高くするべきではなかったかというような議論もあります。これも質問にしておりましたけれども、一回お尋ねします。
#20
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 無許可営業者に対する罰金の上限額は、旅館業法と同様六か月以下の懲役刑を科している法令のうち、百万円より多い罰金額を規定しているのは一法令のみでございまして、それは三百万円以下ということで、議員立法でございました。その他は全て百万円以下であるといった他の法令との均衡を踏まえまして、現行の三万円から百万円へ最大限引き上げるものでございます。
 なお、住宅宿泊事業法におきましても、住宅宿泊事業者に対する罰金の上限額は百万円となっているところでございます。
 無許可営業者に対しては、この罰金引上げに加えまして、都道府県知事等が報告徴収や立入検査等を行う権限を創設することとしているところでございまして、これらの施策に総合的に取り組むことで無許可営業者への取締りの実効性を担保してまいりたいと考えているところでございます。
#21
○馬場成志君 よろしくお願いします。
 改めて、この旅館業法改正案は急いで成立させなければならないということを確認したいというふうに思います。
 さきの通常国会では、住宅宿泊事業法、いわゆる民泊新法が既に成立しており、来年六月にも施行されます。本来なら、この旅館業法改正案は違法民泊対策を強化するものですので、民泊新法とセットで成立すべきものでありました。通常国会では、私自身も衆議院の厚生労働委員会に政府席で出席をいたしております。
 採決される前に国会が閉会して、その後衆議院の選挙ということになりましたので今に至ったということでありますが、この改正案の成立を急ぐ理由について改めて説明をいただきたいと思います。
#22
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 今回の旅館業法の改正法案の成立を急ぐ理由でございますが、まず一つ目は、無許可営業者に対する立入り権限の創設、罰金の上限額の引上げ等、現に広がっている無許可の違法民泊の取締りを強化し、実効性を確保するものであり、違法民泊で困っておられる周辺住民や自治体から強い要請があるということでございます。
 二つ目でございますが、今回の旅館業法の改正に伴う規制緩和は、住宅宿泊事業とのイコールフッティングを図る観点から、住宅宿泊事業法との同時施行が関係者からも強く求められているということでございます。
 三つ目でございます。実際の施行までのスケジュールを考えますと、政省令の整備、パブリックコメント、地方自治体における条例制定手続等の期間を要するということでございますが、住宅宿泊事業法が来年六月に施行されるということを考慮しなければならないということでございます。
 これらの事情を考慮しまして、今国会での速やかな成立を是非お願いしたいということでございます。
#23
○馬場成志君 是非、この法案が成立して円滑に進むようにしていただきたいというふうに思います。
 今日は国土交通省にも来ていただいておりますが、民泊新法の下での民泊サービスは住宅でできるものでありまして、届出をすればマンションなどの集合住宅でもできるようになります。マンションで民泊を実施する場合は管理規約や決議に明示的に禁止がないことを確認すると把握しておりますが、これは逆だというような議論がもう既にあっておりました。
 なぜ明示的に許可を得た場合のみ住宅宿泊事業をできるようにとしなかったのか、お伺いをいたします。
#24
○政府参考人(眞鍋純君) マンションの民泊について御質問をいただきました。お答え申し上げます。
 住宅宿泊事業法では、住宅を一年の半分未満の期間だけ活用するといった一定の要件を満たす事業については、都道府県知事に届出をすれば実施できる仕組みとなっております。また一方で、住宅宿泊事業を行う施設には標識を掲示するとともに、住宅宿泊事業者又はその管理業者に対して、宿泊者への説明あるいは苦情対応など周囲への悪影響を抑制するための措置を義務付けることとしております。
 こうしたことを踏まえつつ、住宅宿泊事業をマンションにおいて実施する際に、区分所有者や管理組合の間で特に異論がなく、禁止する必要がない場合であっても、その事業を許容する旨が管理規約などに明示されている場合に限ってこれを認める、届出を認めるということにしてしまいますと、本来は問題のない事業についても事業ができなくなる、実施が困難となる事態が生じ得ると、このように懸念しております。
 こうしたことから、住宅宿泊事業の届出の際に、マンションにおいては、先生が御指摘のように、民泊を禁止する旨の管理規約などがないことを都道府県知事の確認事項として省令に位置付けさせていただきまして、そうした場合にきちんと審査をするということにいたしました。そのような立て付けになっておりますことを御理解賜ればというふうに存じます。
#25
○馬場成志君 続きまして、また、管理規約で禁止されていなかったので住宅宿泊事業を実施したというような後に、マンション内で民泊が盛んになったため管理規約で新しく禁止規定が設けられるというような場合、既に民泊新法の下で適切に事業を実施している住宅の取扱い、これはどうなるんでしょうか、お尋ねをいたします。
 あわせて、観光庁にも来ていただいておりますが、宿泊者にマナーをこれ守っていただかなければ適切なことはできないわけでありますが、適切な民泊サービスを実施するためにどのような対応をされるのか、教えていただきたいと存じます。
#26
○政府参考人(眞鍋純君) お答え申し上げます。
 住宅宿泊事業の届出の際、マンションにおいては民泊を禁止する旨の管理規約等がないことを都道府県知事の確認事項として省令で位置付け、管理規約に禁止する旨の規定がある場合、あるいは管理組合の総会や理事会において禁止する方針が決議されている場合については事業の実施を認めないこととしております。
 届出を経まして適法に住宅宿泊事業が開始された後に当該マンションで民泊を禁止しようとする場合には、現に住宅宿泊事業を行っている区分所有者も含めてマンションの区分所有者間で十分な議論をしていただくということが必要になると考えられますが、そのような議論を経て、区分所有法の規定に基づき管理規約の有効な改正がなされ、民泊が禁止されるなどにより届出事項を満たさなくなる、こうした場合には当該マンションにおいて住宅宿泊事業を行うことはできなくなると、こういうことでございます。
 しかしながら、民泊に限らず一般的にではございますが、一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼす規約等の改正を行う場合には、区分所有者間の争いやトラブルが起こり得るということも想定されます。このため、そうしたトラブルを未然に防止する観点からは、できる限り早い時期に規約の改正や決議を行っていただくということが望ましいと考えております。
 そのため、管理組合において早期に民泊の可否を議論していただけるよう、今年八月二十九日にマンションの標準管理規約の改正を行いまして、これはマンションの管理規約のひな形のようなものでございますが、それを周知しております。具体的には、住宅宿泊事業を許容する場合、禁止する場合、双方の事例をお示しいたしまして、その改正の内容について管理組合に対して広く情報提供を行ってきたところでございます。
 そうした議論を各管理組合で早急に開始していただきたいというふうに考えてございまして、今後とも引き続き周知の徹底に努めてまいりたいと思います。
#27
○政府参考人(水嶋智君) 宿泊者のマナーに関しまして御質問ございました。お答えさせていただきます。
 住宅宿泊事業法におきましては、宿泊者にマナーを守っていただき、騒音などによる近隣トラブルを防止するために、住宅宿泊事業者に対して、周辺地域における生活環境の悪影響の防止についての宿泊者への説明や周辺住民からの苦情への対応などの義務を課すこととしているところでございます。
 さらに、観光庁におきましては、都道府県等関係機関と連携をいたしまして、住宅宿泊事業に関する相談窓口を設置することを検討しておりまして、当該窓口で受け付けた苦情などにつきましては、関係行政機関や都道府県等に連絡して必要な対応を求めることとしておるところでございます。
 このような取組を通じまして、宿泊者にマナーを守っていただくことによりまして健全な民泊の普及を図ってまいりたいと考えている次第でございます。
#28
○馬場成志君 しっかりやっていただきたいと思います。
 時間がなくなりましたけれども、大臣に最後に意気込みをお伺いしたいと思います。
#29
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員からもいろいろ御意見あるいは御質問もございましたけれども、この法律そのものは、近年、訪日外国人旅行者の急増によって住宅を活用して宿泊サービスを提供する民泊が我が国でも急速に普及している一方で、旅館業法上の許可を取らずに無許可で営業し、そしてそれが周辺住民とのトラブルになっているものなどがあることから、その是正を図り、健全な民泊の発展を図ることが急務であります。
 そして、その関連で今年の通常国会で住宅宿泊事業法が提出され、可決、成立し、来年六月には施行すると、こういう段階になっておりますので、こちらの方に、旅館業法においても、民泊事業者としての届出もせず、旅館業法上の許可も取得しない違法民泊に伴う取締りを強化するなどを目的として、この改正案を出させていただいたところであります。
 あわせて、規制緩和も盛り込ませていただいて、この民泊新法と相まって、やはり健全な旅館業者、民泊事業を育成して、そして急増する訪日外国人旅行者へのインバウンド対応、これを進めていくものであります。そして、それは我が国の経済発展にも資するものと考えておりますので、是非、御審議、そして早期成立を図っていただくとともに、我々これにのっとってしっかりと対応させていただきたいと、こういうふうに思っております。
#30
○馬場成志君 ありがとうございました。終わります。
#31
○そのだ修光君 自由民主党のそのだ修光です。
 今日は、旅館業法の一部を改正する法律案について質問いたします。
 今、馬場委員から、この法律案の趣旨、内容、改正を急ぐ理由といった基本的な事項について質問がありました。私は少し視点を変えて、これから我が国の宿泊産業を振興して、外国を含む大勢のお客様をどのようにおもてなしをするのか、そしてまた来年から始まる民泊の準備状況がどうなっているのかなどについてお伺いをしたいと思います。
 御案内のように、日本を訪れる外国人は年々増加をしており、昨年は約二千四百万人でしたが、今年は十月時点で既にこの数字を超えて、十二月までには二千八百万人まで増えると言われております。私の地元、鹿児島の奄美大島でも、世界自然遺産の登録を前に、国内外からたくさんの観光客が訪れるようになっております。さらに、これからオリンピック・パラリンピックが開催される二〇二〇年には年間目標四千万人を見込んでおり、宿泊ニーズも大きく増えると見込まれております。そこで、宿泊の受入先となる旅館、ホテルがこれに対応できるかが問題になります。
 そこでまず、厚生労働省に、現在、旅館、ホテルとして営業している施設数、そしてこの十年間の推移についてお伺いをいたします。
#32
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 ただいまお尋ねいただきました旅館、ホテルの施設数につきまして、平成二十八年度末の現状と十年前の平成十八年度末についてお答えさせていただきます。
 旅館は、現在三万九千四百八十九件で、十年前は五万四千百七件でしたので、一万四千六百件の減少、ホテルは、現在一万百一件、十年前は九千百八十件ということで、約九百件の増加、ちなみに、旅館業のその他の営業形態でございます簡易宿所は、現在二万九千五百五十九件、十年前は二万二千五百九十件ということで、約七千件の減少、下宿営業は、現在六百九十三件、十年前は九百四十一件ということで、約二百五十件の減少となっているところでございます。
 したがって、旅館業全体で、四類型合わせまして、現在七万九千八百四十二件、十年前は八万六千八百十八件でしたので、約七千件の減少となっているところでございます。
#33
○そのだ修光君 今御答弁いただきました。ホテル、簡易宿所は増加をしているんですかね。しかし、旅館が大きく減少をしており、全体としては減少をしているということであります。先ほど申し上げたとおり、訪日外国人がこれから更に増えていくことを考えれば、この先、宿泊先が足りなくなるといった状況も考えられるわけであります。
 そこで、更にお伺いを申し上げますが、旅館とホテルの客室の稼働率はどれぐらいなんでしょうか。近年五年間の傾向があれば教えていただきたいんですけれども。
#34
○政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。
 旅館とホテルの客室稼働率でございますけれども、平成二十八年度におきましては、シティーホテルの客室稼働率が七八・七%、一方、旅館の客室稼働率は三七・一%となっております。
 最近五年間の傾向といたしましては、シティーホテルは七〇%台で、旅館の方は三〇%台で推移をしておるということでございますが、シティーホテルと旅館共に若干の上昇傾向にあるという状況であると認識をしております。
#35
○そのだ修光君 全体としては緩やかに上昇しているということで今ありました。中でも、シティーホテル、ホテルと言われるところ、もう八割近い数字ですから、八割を超えるという感覚は満室に近いということではないかと思います。現状、ほぼいっぱいという状況になっております。
 それに対して、御紹介があった旅館については四割以下ということは、ここではまだキャパシティーに余裕があるのではないかと思います。旅館については日本独自の風情のようなものがあります。外国の多くの外国人を迎えて、日本のおもてなしの心で迎えるにはぴったりではないかと思います。もちろん、日本のお客様にとっても和風の旅館で温泉を楽しんでいただくことは魅力的であります。これからまだまだフル稼働に向けて余裕がある旅館の活用というものを考えていかなきゃならないと思っているところであります。
 そこで、お伺いいたします。外国人のお客様にもっと旅館を利用していただく、都会だけではなくて地方にも来ていただくような工夫やインバウンドに対応した支援が必要と思いますが、どのような振興策を考えておられるんでしょうか。
#36
○政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。
 訪日外国人旅行者の方々にもっと旅館を御利用いただくためには、外国人のニーズに合った宿泊サービスを事業者の皆様に提供していただくように、旅館のサービスの在り方をまずは工夫していただく必要があるのかなと思っております。
 一方で、観光庁といたしましても、旅館などの宿泊施設に対しましては、訪日外国人旅行者の受入れ環境整備の促進を図るために、宿泊事業者の皆様が行うWiFiの設置でございますとかトイレの洋式化など、こういったインバウンドの対応に対してその経費の一部の支援を行っているということでございます。
 また、三大都市圏を中心といたしましたいわゆるゴールデンルートだけではなく、訪日外国人旅行者の方々に地方を訪問していただいて宿泊していただくといったことも重要であるというふうに考えておりまして、このため、観光庁といたしましても、地方部への誘客を目的とした海外プロモーションの支援でございますとか、広域の観光周遊ルートの形成を支援するといった措置を通じまして、各地域における誘客努力を後押ししてまいりたいというふうに考えております。
#37
○そのだ修光君 しっかりやっていただきたいと思います。民泊というと、すぐに、旅館、ホテルが足りないからという議論になりがちでありますけれども、ここまで見てきたとおり、都会の一部のホテルはそうかもしれませんけれども、目を旅館や地方に向ければ、まだまだ活用できる既存の宿泊施設があるわけであります。是非こういった視点を持って旅館業の振興にも取り組んでいただきたいと思っております。
 次に、民泊です。
 これまで、旅館とホテルに加えて、新たな宿泊施設として来年六月から民泊が加わるわけでありますが、そのこと自体は、消費者の嗜好が変化する中で選択肢が増えることになり、多様なニーズに応えられるものと、受け入れるべきものだと思っております。
 他方、民泊は住宅地域で行われるわけでありますから、近隣の住民が不安になるようになってはなりません。実際、旅館、ホテルは住居専用地域では営業できないこととなっており、住宅環境を守ることが求められております。
 このため、住宅宿泊事業法、いわゆる民泊法新法の第十八条では、生活環境の悪化を防止する必要があるときは、自治体の条例によって区域と期間を定めて営業日数を制限することができるとされております。この条文については通常国会の国土交通委員会の審議の中にも議論が行われたわけでありますが、その後、十月に政省令が出されていると聞いております。
 そこで、お伺いをいたします。生活環境が悪化する例として具体的にどのような状況を想定をしておられるのか、実際に条例内容を検討している自治体の例を知っておられたら、その内容をお示しいただきたいと思います。
#38
○政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、住宅宿泊事業法の第十八条では、住宅宿泊事業に起因する騒音の発生その他の事象による生活環境の悪化を防止するため必要があるときは、合理的に必要と認められる限度において、条例で住宅宿泊事業を実施する区域、期間について制限することができるというふうに規定をされておるところでございます。
 生活環境が悪化する例といたしましては、これまでのところ、例えば多くの宿泊客の滞在による騒音の発生でございますとか、ごみの不法投棄などといった事例が指摘されておるということでございます。
 実際に条例内容を検討していらっしゃいます自治体といたしましては、例えば京都市におかれましては、住居専用地域において、いわゆる家主居住型の場合などを除きまして三月から十二月までの期間は営業してはならないということを定めるなど、そういったことを検討しておられるというふうに承知をしておるところでございます。
#39
○そのだ修光君 今の観光庁におかれては、全国の自治体が円滑にこの条例が定められるように積極的な支援をお願いしたいと思います。
 更に民泊についてお伺いいたします。条例で期間と区域を区切って、例えばある住居専用地域では土日だけ営業してもよいというルールにした場合があるとします。そして、多くの民泊はそのルールに従って営業すると思いますが、中には他の日も営業する事業者が出てこないとも限らないんです。これは年中営業が認められている旅館やホテルでは考えられないことでありますけれども、民泊に特有の現象ではないかと私は考えております。
 当然、こうした条例違反に対してきちんとした対応を取る必要があると考えますが、先ほどの例でいうと、土日以外に営業している事実を確認することは、ずっと見張るわけにもいかないため、なかなか大変なことではないかと思いますけれども、そこでお伺いいたします。
 条例で営業区域と期間が定められた自治体において、この期間を違反して営業している場合、どのような方法で違反の事実を確認できるんでしょうか。また、違反が確認された場合にはどういう指導が行われる予定なのか、教えていただきたいと思います。
#40
○政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。
 まず、住宅宿泊事業者が人を宿泊させました日数の確認につきましては、住宅宿泊事業法第十四条などの規定によりまして、当該住宅宿泊事業者が二か月に一度、都道府県知事等に対して宿泊実績を報告しなければならないという義務を課しているところでございます。このことにより、住宅宿泊事業者の監督をいたします都道府県等は、届出住宅に人を宿泊させた日数については把握することが可能というふうになっております。
 また、観光庁におきましては、ワンストップの相談窓口を設置いたしまして周辺住民などからの苦情を受け付けるということを検討しておるところでございまして、こういった窓口を通じて問題のある住宅宿泊事業者などについて把握ができた場合には、関係行政機関が連携をいたしまして、適切な指導監督を行ってまいることとしているということでございます。
 委員御指摘の条例による制限に違反した場合でございますけれども、この場合は、本法に基づきます業務改善命令でございますとか条例に定める罰則規定などに従いまして、自治体において適切に指導監督を行っていただくということになろうかと考えております。
#41
○そのだ修光君 来年六月の施行まで残された時間は余り多くありませんから、観光庁等を中心に、法律に基づいて違法な民泊を排除して、そして健全な民泊をしっかりと育成してほしいと思っております。
 次に、旅館業法について、今お伺いいたしました住宅宿泊事業法における対応と、本日審議をしている旅館業法による対応が合わさって違法民泊対策をしっかりと進めることが必要であります。まず確認ですが、先ほど住宅宿泊事業法における取締りについてお伺いをしましたが、そもそも適法に住宅宿泊事業としての届出をしていない場合どのような取締りができるのか、教えていただきたいと思います。
#42
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 御指摘いただいたような住宅宿泊事業法の届出を行わずに民泊を営業している者につきましては、旅館業法違反として取締りの対象となるところでございます。今回の旅館業法の改正案によりまして、無許可営業者に対する都道府県知事等による立入検査権限の創設や、無許可営業者に対する罰金の上限額の三万円から百万円への引上げなどによりまして違法民泊への取締りの強化を行うとともに、抑止効果を高めることとしているところでございます。
 無許可営業者につきましては、特に家主不在型の民泊で営業者との接触や指導が困難な事例が多いところでございますが、今回の改正によります立入検査権限の創設などによりまして客室等における営業実態の確認が容易となり、取締りの実効性が高まるものと考えているところでございます。
#43
○そのだ修光君 今、その関連でちょっと一つお伺いいたしますけれども、旅館業法の違反については家主の国籍を問わずに罰則が掛かると思いますけれども、最近は外国人がオーナーとなっているマンションも増えているように聞いております。もちろん、適法に届出をして民泊を営業する人もいるんでしょうけれども、実際問題として、外国人が部屋のオーナーの場合には、言葉の問題もあったり、適正な届出がなされずに、なかなか取締りが難しいのではないかと思っております。
 そこで、厚生労働省にお伺いしますが、こういった外国に居住する外国人が経営する違法民泊に対して罰金を科せられるんでしょうか。科せられない場合には、どうすれば実効性のある違法民泊対策を担保できるのか、御答弁をお願いをいたします。
#44
○副大臣(高木美智代君) お答えいたします。
 外国に居住する外国人が旅館業法に違反して日本国内で民泊サービスを提供した場合ですが、外国領土には日本の主権が及ばないために、直接旅館業法に定める罰金を科すということは困難と考えます。ただし、この取締りの実効性につきましては、今回の旅館業法の改正によりまして、無許可営業者に対する都道府県知事等による立入検査権限の創設等をしておりまして、違反の実態の把握が可能になります。また、公衆衛生上の危害の発生などのおそれがある場合は、営業停止命令などを講ずることができるとしております。こうしたことから、外国に居住する外国人が経営している場合であっても、違法民泊の取締りの実効性が改善できると考えております。
 このほか、先般成立いたしました住宅宿泊事業法におきましては、仲介事業者に対して違法な民泊サービスのあっせんを禁止する規定を盛り込んでおりまして、これによりまして、外国人が経営している場合についても違法民泊を実施しづらい環境の整備が進むことになると考えております。
#45
○そのだ修光君 今副大臣から答弁をいただきましたけれども、取組については大変難しい面もあろうかと思います。しかしながら、やっぱり厳正、公平な取締りは不可欠であって、自治体と連携しながら取組をお願いをしたいと思います。
 ここまで既存の旅館、ホテルの振興、健全な民泊の育成、その一方では違法な民泊の取締りについてお伺いをしてまいりました。冒頭申し上げた訪日外国人数の増加や日本人も含めた消費者のニーズの多様化に対応するためには、旅館、ホテル、民泊がそれぞれの強みを生かしながら、お互い共存していくことが大切であります。
 そこで、最後に大臣にお伺いをいたします。
 民泊が増えていくと、そちらに宿泊客が奪われてしまって、旅館、ホテルが潰れてしまうのではないかと心配をしている方がおられます。旅館、ホテル業もしっかりと振興するという意気込みをやっぱり大臣から示していただきたいと思いますけれども、どうかよろしくお願いします。
#46
○国務大臣(加藤勝信君) 旅館の状況については、先ほど数字をもって事務局の方からもお話をさせていただきましたけれども、この間、旅館においてはたしか三割ぐらい閉めてしまうところがあると、こういったことで大変厳しい経営実態にあると思います。
 ただし、他方で、先ほどお話がありましたプロとしてのおもてなしのサービスを提供する、そうしたことを期待する旅館、また一方で、住宅の空きストックを活用する新たな宿泊モデルである住宅宿泊事業、これは要するに様々な旅行者のニーズに対応して、それぞれがそのニーズに応えていくという意味においては共存し得るというふうに思いますし、また、それが相まって日本に対する観光客の増大にもつながっていくというふうに思います。
 そういった意味で、両者の間でこの規制のイコールフッティングをさせたいということで、今回、旅館やホテルに係る各種規制についての大幅な規制緩和を図ることとしているところでありますし、また、マクロ的に見れば二〇二〇年の訪日外国人旅行者は四千万人になるだろうということが観光立国推進基本計画に掲げられておりますけれども、そうした訪日外国人旅行者の増加に伴って、宿泊施設不足、これを、早急に図るということも求められているわけであります。
 現在、株式会社日本政策金融公庫において、急増するインバウンドの受入れに対応するための外国語表記の設備あるいはスタッフの研修に必要な資金等について、低利による支援を行う。また、国においては、旅館、ホテルの事業所税の減免などの税制優遇措置などを設けているところでありまして、引き続きこうした努力をされていかれる旅館、ホテル、この支援に努めていきたいというふうに思っております。
 いずれにしても、今お話ありましたように、ホテルと旅館、また民泊、それぞれがその特徴を持ちながら、訪日外国人、また国内で旅行される方々の多様なニーズに対応していけるように、公平で健全な競争ができる環境を整えていきたいと考えておりまして、観光庁ともしっかり連携を取りながら、旅館、ホテルの振興にしっかりと取り組ませていただきたいと考えております。
#47
○そのだ修光君 シェアリングエコノミーの時代と言われますけれども、これまでの旅館、ホテルに加えて新しく民泊が始まります。この三つが共存、共同して我が国の宿泊事業を健全に育成して、海外、日本のお客様、おもてなしを進めていただきたいと思います。
 そのためには、最初に成立した住宅宿泊事業法、そして今回の旅館業法が成立して、この二つの法律によってしっかり制度設計することが必要であります。法案の成立後も、観光庁そして厚生労働省が密接に連携して適切に対応するようお願いを申し上げます。
 少し時間が余りましたけれども、さて、今国会で厚労大臣に意見を申し上げる機会、最後でありますから、少し私から申し上げたいことがございます。
 今回、医療、介護そして障害者サービスのトリプル改定を前に、最後のチャンスなんですよ、この場が。今改定は、介護一つを取ってみても、今後の三年間を決める改定ではありません。二〇二五年、二〇三〇年、介護保険制度の在り方を決めてしまいかねない大事な改定であります。
 大臣は、この委員会の冒頭で、所信表明演説の中で、七十五歳以上、団塊の世代が全員七十五歳以上となる二〇二五年に向けて、地域包括ケアシステムの構築を一層推進していくことが必要ですと、また、家族の介護のために離職せざるを得ない状況を防ぎ、働き続けられる社会の実現を目指しますと、このためには、介護の受皿五十万人分の整備を進めるとともに、他の産業との賃金格差をなくしていくために更に処遇改善を進めるなど介護人材の確保に取り組み、二〇二〇年代初頭までには介護離職ゼロを目指しますとおっしゃいました。
 この政策目標を達成するには現場の力が必要なんですよ。しかし、現場の肌感覚としては、景気上昇等に伴い人材がとにかくいなくなってしまっているんです。二〇一五年六月に厚生労働省から出されました二〇二五年時点の介護人材の需給ギャップ、推定数三十八万人と打ち出されましたが、この目標が達成される感覚では現在もないんです。
 また、前回のマイナス改定二・二七の報酬改定の影響と介護職だけに配分される処遇改善加算の影響で、経営の体力がなくなっているのも事実であります。厚生労働省が出した介護事業の経営実態調査の数字が、介護事業の経営体力がなくなっていることは、もう如実に表しております。平成二十六年度から介護報酬改定後の平成二十九年度にかけて、介護サービス全体では収支差率が七・八あったものが三・三に縮小して、特養に至っては八・七から一・六%、マイナス七・一%に縮小。高齢者社会、高齢者の介護のセーフティーネットである特養ホーム全体で三三・八%が赤字経営と現在なっているんです。
 今回の基本報酬をプラス改定にしなければ、多くの介護事業者が経営破綻をし、担う人材もいなくなる、介護崩壊が起きるのではないかと大変心配をしております。そこで困るのは、介護サービスを必要とする高齢者や家族、そして国民、介護サービスに支えられる経済にほかならないと私は思っております。是非とも御理解をいただいて、安倍政権並びに大臣の介護離職ゼロという政策目標を達成するためには、介護報酬、基本報酬のプラス改定をお願いをして、私の質問を終わらせていただきます。少し早いですけれども、よろしくお願い、あっ、何かありましたら。じゃ、是非とも意気込みをしっかりと。
#48
○国務大臣(加藤勝信君) そのだ委員から大変力強い、特に介護を含めてお話がございました。
 私の冒頭での御挨拶でも申し上げましたように、今回の三報酬改定、団塊の世代が七十五歳になる二〇二五年、こうしたものをしっかり見据えながら、そして、これまで一億総活躍社会の中で介護離職ゼロ等の旗も揚げているところであります。今それに向けての整備を図り、そして整備を図る中においては、そこで働く方を確保する、またそのためにも処遇改善が必要だということでこれまでも対応させていただいておりますけれども、引き続き、先般、総理の所信表明演説でも、他の産業との賃金格差をなくしていくために更なる処遇改善を進めていくということで、党においても御議論をいただいているところでございます。
 また、介護事業者の経営についても、御指摘がありましたように、前回に比べて、特に報酬改定そのものがマイナスであったということ、加えて、さらに人手不足の中で人を雇用しようとすると、それだけで人件費が、かさが上がっている。そうした意味での収支差が、利益率が下がっている、こういったことは我々もしっかり認識をしていかなければならないと思っております。
 今、そうした結果を踏まえ、また賃金等の動向、これもしっかり見据えながら、ただ他方で、結果的にこの介護報酬というのは、持ち回っていくと介護保険料の引上げにもつながっていく、こういう面もあるということであります。その辺をよく勘案しながら、大事なことは必要な方に必要なサービスがしっかりと全国各地において提供される、こういう状況をつくるために、必要な財源、しっかり確保すべく予算編成過程で議論をさせていただき、結論を得たいというふうに考えております。
#49
○そのだ修光君 ちょっと質問項目にはなかったことをしましたけれども、実は今答弁をしていただいて少し安心しました。加藤大臣は、えっ、どこの大臣なの、財務省なの、あるいは厚労省なのと。そんな意見がせんだってありましたけれども、やっぱり今聞いていて、厚労大臣として、医療、介護、この社会保障をしっかりやりたいという話を聞かせていただいた、私はそう感じました。
 ですから、与野党みんなそうですよ、この社会保障をしっかりやらなきゃならないと。社会保障が安心しさえすれば、おのずと消費は伸びて、経済伸びていくと思いますよ。ですから、今回の改定はしっかりと厚労省代表として、みんな応援しますから、代表としてのやっぱり決断をしていただきたいと、そのことを申し上げて、質問を終わりにします。
 ありがとうございました。
#50
○足立信也君 民進党の足立信也です。
 大臣は厚生労働大臣と働き方改革担当、そして拉致問題担当。昨年来、この委員会、決定は理事会ですから仕方ないんですが、働き方改革がこの国のメーンの課題になっていくという中で、何度も加藤、当時の大臣のこの場に来ていただくことを要請しましたけれども、一度も果たされなかった、雇用、労働問題の集中審議のときですら来ていただけなかったと。これで、そういう理由もなく、しっかりと全て、厚生労働大臣を兼ねているわけですから、答えていただけるという、何ともある意味安心感を持って、これから来年の通常国会に向けても、この働き方改革、我々としては、民進党・新緑風会としてはメーンに議論をぶつけていきたいと、そのように思っています。
 さて、旅館業法の一部を改正する法律案ですが、私、大分ですけれども、二〇一九年、再来年にラグビーワールドカップがあります。日本代表の試合を何とかと思っていたんですが、それはかないませんでしたが、ニュージーランド、オーストラリア、ウェールズが予選リーグで大分で試合をします。さらに、準々決勝二試合が大分で行われます。これにつきましては、当然、物すごく多くの外客、訪日の外国人旅行者、相当来るだろうと。そのことも、今回の法改正、それから民泊新法についても、それがメーンのことだと思います。当然、オリパラも含めて。ただ、ワールドカップというのは、これは全国のことなので、特に地方都市は何とか宿泊施設を確保しなきゃいけないと、大きな問題だと思うんですが。
 そこで、何度かこれまで提案理由の説明等々でおっしゃっていますが、今回のこの法改正で旅館とホテルの区別がなくなるという理解でよろしいですか、大臣。
#51
○国務大臣(加藤勝信君) 大分でワールドカップに向けていろんな準備が進められる、しっかりそうした宿泊面も含めて対応がなされて、それぞれが成功裏になるよう、我々もできる限り応援をさせていただきたいというふうに思います。
 今の旅館とホテルの区別がなくなるかということでありますけれども、今回の旅館業法の改正で、これまで旅館営業とホテル営業と区別をしていたわけでありますけれども、この営業種別を統一すると、こういう形での改正が行われております。
#52
○足立信也君 区別がなくなる、業としての区別がなくなるということですね。
 じゃ、宇都宮さん、これは通告しているから持っていると思います。国際観光ホテル整備法、これの第二条、定義を、簡単ですから読んでいただけますか。
#53
○政府参考人(宇都宮啓君) 読み上げさせていただきます。
 「第二条 この法律で「ホテル」とは、外客の宿泊に適するように、造られた施設であつて洋式の構造及び設備を主とするものをいう。 2 この法律で「ホテル業」とは、ホテルにより人を宿泊及び飲食させる営業をいう。 3 この法律で「旅館」とは、外客の宿泊に適するように造られた施設であつてホテル以外のものをいう。 4 この法律で「旅館業」とは、旅館により人を宿泊及び飲食させる営業をいう。」。
 以上でございます。
#54
○足立信也君 先ほど申し上げたように、今回の法改正、二法の改正ということは、外客、訪日外国人観光者、これが急増して、また増えてくるだろうという、それを考えているわけですね。
 今の読み上げていただいた法律は、これはまさに外客の宿泊に適するよう、そのことですよね、外客をメーンにした法律ですね。ここにはホテルと旅館ははっきり違う、ホテル業と旅館業は違うって書いてあるんですよ。今回、旅館業法の改正だけでホテル業と旅館業を統合する、一緒なんだと。この国際観光ホテル整備法のこの部分というのは改正する必要がないんですか。
#55
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 旅館業法は、衛生面における規制等により公衆衛生及び国民生活の向上に寄与することを目的としてございます。一方、国際観光ホテル整備法につきましては、委員御指摘のように、観光立国推進の観点から外客に対する接遇を充実しまして国際観光の振興に寄与することを目的としてございまして、それぞれ目的の異なる法律でございます。その定義を見てみましても、今申し上げましたように、国際観光ホテル整備法における、例えばホテルにつきましては、洋式の構造及び設備を主とするという点では旅館業法のホテル営業と共通してございますが、それ以外に、外客の宿泊に適するように造られた施設である点と、人を宿泊及び飲食させる営業であるという点は旅館業法と異なっているというところでございます。
 また、旅館業法につきましては、旅館、ホテルとして許可を受けて営業するためには、公衆衛生の向上の観点から上回るべき最低基準を遵守する必要があるということでございます。一方、国際観光ホテル整備法では、旅館業法の許可を受けていることを前提といたしまして、希望する営業者が登録することで対象となり、外客の接遇にふさわしいレベルとして到達すべき基準、つまり、旅館業法では最低基準、国際観光ホテル整備法ではより高い基準ということで、他との差別化が図られるということで、求められる水準の意味合いが異なってございます。
 このように、旅館業法と国際観光ホテル整備法では、同じホテル、旅館という言葉は使用してございましても、その目的、定義、基準、運用の各面で異なっているということから、今回の旅館業法の営業種別の統合とは連動せずに、引き続きホテルと旅館の区別を国際観光ホテル整備法では残しているという判断が行われたと承知してございます。
#56
○足立信也君 旅館業法は昭和二十三年で、この観光ホテル整備法は二十四年ですね、ほぼ同じ時期に作っている。そして、今目的が違うとおっしゃいましたが、目的が違うという理由だけでホテル、旅館の定義が法律によって違うということがいいことなんですか。正しいんですか。
 まさに今までのこの法律は、旅館業法は、ホテル営業とは洋式の構造及び設備を主とするというのがあって、これはまさに観光ホテル整備法の洋式の構造及び設備を主とするものをいうというのと同じじゃないですか。今まではそういうふうに図っていたわけですよ、整合性を。今回、この片っ方の法律だけ変えて、ホテルと旅館の区別はありませんよと。おかしいじゃないですか。別の法律で二つのことを言っているんですよ。
 じゃ、この旅館業法で、旅館とは何か、ホテルとは何かという定義があるんですか。そして、そのことがこの観光ホテル整備法と違ったものでいいんですか。これ、まともな感覚じゃないと思いますよ。別の法律で違う定義しているということですよ。目的が違うからということですか。定義が変わるんですか、それで。説明してください。
#57
○政府参考人(宇都宮啓君) 旅館業法におきましては、旅館の定義はなくて、旅館業としての定義でございまして、あっ、旅館営業でございます、旅館営業は和式の構造及び設備を主とする施設を設け宿泊料を受けて人を宿泊させる営業でということが書いてございまして、ホテル営業につきましては洋式の構造及び設備を主とする施設を設け宿泊料を受けて人を宿泊させる営業という書き方になってございまして、先ほどの国際観光ホテル整備法とは異なっているところでございます。
 また、国際観光ホテル整備法の基準につきましては、先ほど高い水準というふうに申しましたが、例えば旅館の施設基準につきましては、客室全体が日本間として調和の取れたものであること、それからホテルにつきましては、洋室の構造及び設備をもって造られていることで、客室に浴室又はシャワー室及びトイレがあることというように、むしろホテルと旅館を分けて差別化して、一層その高いレベルということを示すことによってその基準を満たすというような、そういう趣旨でございまして、旅館業法で言っております宿泊につきましては、宿泊する上で公衆衛生上最低限の水準を確保するための法律ということで、先ほど申し上げさせていただきましたように、趣旨は異なるものだということでございます。
#58
○足立信也君 宇都宮さん、長い付き合いだから、別にいじめているわけではないんですよ。
 趣旨が違ったら定義が違っていいんですかと、法律で、そういうことを聞いているんですよ。これ、今、旅館業は、ホテル営業だと、旅館営業だと。これ、国際観光ホテル整備法はホテル業と旅館業と書いているんですよ。
 ということは、旅館営業と旅館業というのは違うんですか。
#59
○政府参考人(宇都宮啓君) 先ほど申し上げましたように、旅館業とホテル業、それからホテル営業とで定義が若干違うということもございますが、その結果、国際観光ホテル整備法で指定されておりますホテルは例えば九百四十七施設、それに対しまして旅館業法における施設は一万百一施設というように、また旅館につきましては、国際観光ホテル整備法における施設数は千四百九十五施設、旅館業法における施設数は三万九千四百八十九施設と、かなりの差があるところでございまして、元々定義が違うと。つまり、言葉は同じ言葉を使ってございますが、異質なものということだと思います。
#60
○足立信也君 いや、法律の話をしているんですよ。同じ言葉を使って定義が違うという法律が存在することがいいんですかと、そういうことですよ。数の問題とかそんなんじゃないですし、今まで現に観光ホテル整備法で書かれてあることがそのままこの旅館業法の条文に入っていたんですよ、洋式のと、先ほどのところ。
 それをわざわざなくして全部一緒にしますと言っているけれども、この観光ホテル整備法では、これはしっかり明確に区別して、業まで区別して書いてあるんですよ。なぜこれ変えないんですか。大臣、なぜ変えないんですか、これ。
#61
○国務大臣(加藤勝信君) 今御指摘の国際観光ホテル整備法でありますか、これ、私どもの所管ではありませんから、これ有権的に解釈をここで求められても、できる限りの説明はさせていただきますけれども、有権的な解釈はできないと思います。
 その上で、足立委員の御指摘からすると、我々の立場で受けるとすれば、何で国際ホテル整備法はいじらないの中で、この今回、旅館業法をいじるのかという質問なんだろうと思うんです、我々が受ける立場とすれば。それは、今るる申し上げたように、今の時代を見る限り、分別してこの旅館業法の趣旨を徹底するという状況ではなくなってきたと、そういったことを考えて、これは一緒に管理した、一緒に管理といいますか、一緒に見ていった方が適切だということで我々は一緒にしたということであります。
#62
○足立信也君 昨日、私が、これ実は一週間前に石橋理事からこれを質問してくれと言われたわけですが、私は通常国会まで野党の筆頭理事をしていまして、これはもちろん成立させたい、同じ気持ちですよ。ただ、あのときに、私は精神保健福祉法を絶対に廃案にするんだという思いが強かったので、申し訳ないけれども、これは秋の臨時国会で我々としても成立に協力したいという話をして、与党の方も厚生労働省の方ものんでくれたんじゃないですか。それで私が、責任もあるし、これは北島さんが、その途中で不幸なお亡くなり方をした担当だった北島さんが、私は成立させたい、だからこの質問は私やりますということを理事にお答えしたわけですよ。
 そして、昨日、一週間ずっと見ていたら、これ定義が両方あるじゃないかということで通告したんですよ。この国際観光ホテル整備法にこう書いてあるけれども、これ違うじゃないかと。二つ法律があって、定義が違うじゃないかと。このことを私が納得できるように説明してくれるかと。何なら内閣法制局や国土交通省を呼ぼうかという話の中で、いや、しっかり説明しますと言うから、今日呼んでいないわけです。
 でも、これやっぱり呼んで、観光庁の見解をやっぱり聞きたいということで、先ほど理事にお願いをして、今日、政府参考人の出席でもう議決されていますから、私のときにもいてくださいという話をしたんですが、これはまだ答弁作れないと言うんですよ。これ、ちょっと一回、私はいた方がいいと思いますよ。今の大臣の答弁からいくと、私の所掌のところだけはやっている、そうじゃないところはという話になると、私は二つの法律の定義の違いを言っているわけです、そんなことが許されるのかと。これ、一緒に変えればいいじゃないですか。一緒に変えることをまた約束してくれてもいいんですよ。そういうことを聞きたいから、これは是非呼んでいただきたい。それを理事会で、理事懇で、理事会でちょっと協議していただきたいと、私そう思います。
#63
○委員長(島村大君) 速記を止めてください。
   〔午前十一時二十五分速記中止〕
   〔午前十一時三十七分速記開始〕
#64
○委員長(島村大君) 速記を起こしてください。
 委員長から申し上げます。
 足立信也君の質疑は保留ということにしていただきまして、後刻行います。
 引き続いて、浜口君、お願いします。
#65
○浜口誠君 皆さん、こんにちは。民進党・新緑風会の浜口誠でございます。(発言する者あり)はい、急な登板ですけれども、しっかりやりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 民進党・新緑風会の浜口誠でございます。よろしくお願い申し上げます。
 まず冒頭、昨日の夕刻、加藤大臣、ありがとうございました。野党六党で、医療、介護、障害福祉、保育に関しての申入れをさせていただきました。非常に重要な我々としては要望を申し入れさせていただいたというふうに思っておりますので、是非、要望事項の実現に向けて御尽力をいただきますことを改めてこの場をお借りをして申し上げておきたいなというふうに思っております。我々全員応援団ですので、その実現に向けてしっかり我々もサポートしていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 それでは、具体的な法案の中身について御質問をさせていただきたいと思います。
 まず最初に、旅館業法で営業許可が必要になるその要件というのを確認をさせていただきたいというふうに思っております。
 旅館とかホテルというのは分かりやすいんですけれども、今、世の中にはネットカフェですとか、あるいは夏の時期だけ利用する山小屋とか、いろんな形態があるかと思います。どういった要件がないとこの営業許可というのが必要になってくるのか、その要件について御説明いただけますでしょうか。
#66
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 旅館業法では、旅館業といたしまして、ホテル、旅館、簡易宿所、下宿の四類型を設けて、それぞれの定義の中で全て宿泊料を受けて人を宿泊させる営業と定義しているところでございます。この定義に該当する旅館業を経営しようとする者は都道府県知事等の許可を受けなければならず、季節営業者であっても許可が必要となるということでございます。
 なお、旅館業というのは人を宿泊させることでございまして、生活の本拠を置くような場合、例えばアパートあるいはマンスリーマンションなどは貸室業、貸家業であって、旅館業には含まれないという整理になってございます。
#67
○浜口誠君 じゃ、ネットカフェなんかは、実態としてはそこで一夜を明かして泊まったりするというのがあると思うんですけれども、そういうネットカフェなんかはこの旅館業法の適用範囲になるのかならないのか、その辺はどうなんでしょうか。
#68
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 ネットカフェその他二十四時間営業などで夜を過ごすことができるようなそういう店というのはございますけれども、旅館業法といたしましては、まず宿泊料を受けるという、そういうものが一つの要件となってございます。また、寝具の提供などをすることによって宿泊をさせるということでございますので、それ以外でたまたま夜通しいるようなところにつきましては基本的には適用とならないということでございます。
#69
○浜口誠君 いろんな今実態があると思いますので、それぞれの実態、どのような使われ方をしているのかどうか、そういったものも踏まえつつ、今後の適切な対応を是非よろしくお願いしたいというふうに思っております。
 次に、今、旅館業ということでいうと、ホテル営業ですとか旅館営業、さらには簡易宿所営業、下宿営業の四つがあるという認識をしているんですけれども、今回の議論は、ホテルと旅館の規制緩和を中心とした議論になっておりますが、そのほかの簡易宿所営業ですとかあるいは下宿営業、こういった分野に関して規制改革推進会議等で要望があったのかなかったのか、その辺の状況についてお聞かせいただきたいと思います。
#70
○大臣政務官(大沼みずほ君) お答えいたします。
 今回の旅館業法の改正法は、委員御指摘のとおり、ホテル営業と旅館営業の区分を統合することで、和風、洋風といった様式の違いの規制を撤廃いたしまして利用者の多様なニーズに応えていくとともに、あわせて、政令等においても、最低客室数、寝具の種類等の規制を撤廃する大幅な規制緩和を図ることにしております。
 この方針は、簡易宿所また下宿営業についても同じでありまして、旅館、ホテルに準じて、客室の幅、また床面積等の数値規制の撤廃等を行うことにしております。
#71
○浜口誠君 ありがとうございます。
 じゃ、ちょっと法案の中身の規制緩和の中身について少し、小さい点も含めて確認をさせていただきたいというふうに思います。
 まず、採光とか照明設備、この辺についても数値規制をなくすという内容になっておりますが、実際問題、やはりこれまでそういう規制があったのは、安全面とかあるいは健康面にも配慮してそういう規制、数値規制というのは設けられてきたんじゃないかなというふうに思っているんですけれども、今回規制を撤廃することによってそういった安全面での悪影響というのはないのかどうか、その点についてお伺いしたいと思います。
#72
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 今回の旅館業法の改正法案では、ホテル営業と旅館営業の営業種別を統合した上で、客室数の最低数、寝具の種類等、そういったものについては撤廃するということでございますが、御指摘いただいたような採光、照明設備あるいは便所等の具体的な数の要件については、項目自体は残して、数値ではなくて定性的な表現に改めるという方向で検討を進めているところでございます。
 採光等の規制緩和につきましては、消費者の多様なニーズ、つまり明る過ぎる部屋ではなくて寝室はもっと暗い方がいいとか様々なニーズがあるところでございますので、そういった面も配慮せねばならないと考えているところでございます。
 公衆衛生としての必要最低限の規制とするという趣旨から、レジオネラ症等の感染症対策、あるいは利用者の安全等に必要な規定は維持することとしているところでございます。
 今後とも、規制緩和の具体的な内容につきまして、旅館関係団体とも相談させていただきながら、安全、公衆衛生面での懸念が生じないように対応してまいりたいと考えているところでございます。
#73
○浜口誠君 ありがとうございます。是非、安全面、公衆衛生面での対応をしっかりとお願いをしたいというふうに思っております。
 今答弁の中にありましたけれども、便所についても具体的な要件の緩和というのがなされるというふうに聞いております。便所、トイレは非常に重要な公衆衛生上の設備だというふうに思っております。
 私も自宅で、五人家族なんですけれども、朝になるとトイレが一つしかないとみんな取り合いになったりして非常に、二つあるので我が家はそれでうまく回るんですけれども、それが一つだったら結構大変だなというのを実感しているんですけれども、なぜトイレについて今回のような議論になっているのか、その辺の議論経過も含めて確認をさせていただきたいと思います。
#74
○大臣政務官(大沼みずほ君) 失礼いたしました。
 各種、細かい数値規制の撤廃に至った経緯ということで、トイレを含めということで全体としてお答えをさせていただきます。
 旅館営業並びにホテル営業は、これまで和風、洋風といった様式の違いで構造設備要件が異なっております。また、旅館業の実態や現代の衛生水準と乖離している点が指摘されてまいりました。こうした中で、平成二十八年十二月に、規制改革推進会議におきまして旅館業規制の見直しに関する意見が決定されました。旅館業法の構造設備基準の規制全般についての見直しが提言されたところでございます。旅館関係団体からは、民泊制度が始まるに当たりまして、既存の旅館やホテルと民泊の規制内容のイコールフッティングを図るよう要望がなされたところでございます。
 こうした状況を踏まえまして、今回の旅館業法改正によりましてホテル営業と旅館営業の区別を統合した上で、最低客室数、寝具の種類などなど多くの規制がございましたので、そこの規制緩和を図ることにしたという経緯でございます。
#75
○浜口誠君 トイレについてはもう完全にあれですかね、数値規制というのは撤廃になる。今まではいろいろな人数、宿泊人数によって幾つ造りなさいというのが明確に表になっていたと思うんですけれども、その辺りの具体的な改定の中身というのはどうなっておりますか。
#76
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 トイレにつきましては、やはり収容定員あるいは便器の種類ごとの数値規制につきましては撤廃という方向でございます。
#77
○浜口誠君 数値規制の撤廃という方向ですけれども、実際の状況というのは、法改正後もあるいは政令とか省令改正後も確認、検証していただきたいというふうに思います。
 続きまして、無許可営業等に対しての都道府県の知事等へのいろんな権限の強化、これ非常に重要な法改正の中身だというふうに思っております。先ほども委員の質問の中にありましたけれども、この権限強化に至った背景、それと、あわせて、もう無許可営業については許さないんだと、そういう決意も含めて、加藤大臣の方からこの点の改正の背景、理由についてお聞かせいただきたいと思います。
#78
○国務大臣(加藤勝信君) 先日、それぞれの各党からヒアリングをしていただいてお聞きをしていただいた御要望をいただきました。それをしっかりと我々も受け止めながら、必要な方々に必要なサービスがしっかりと提供されるように、これから予算編成に向かうわけでありますから、そうした財源の確保等にもしっかりと努めさせていただきたいというふうに思いますし、応援団という大変温かいお言葉をいただきまして、感謝申し上げたいと思います。
 その上で、今の御質問でありますけれども、旅館業の許可を受けていない無許可営業の可能性が疑われる事案、もうこれまでも何度か数字を出させていただいておりますけれども、都道府県等から報告を受けた件数は、平成二十七年度が千四百十三件、平成二十八年度は一万八百四十九件と、まあ十倍近くなっているわけであります。このうち、五千七百七十九件は営業者と連絡が取れないなどの理由で調査中になっております。
 都道府県等に無許可営業者に対する立入調査権が今付与されておりません。こういった事態に、したがって十分に対応が取れない、こういったこともあるというふうに考えております。また、無許可営業に対する罰金も三万円以下という大変低い水準にもなっているわけであります。
 このため、今回の旅館業法の改正案については、都道府県知事等が無許可営業者に対して報告徴収、立入検査などを行う権限を、これを創設する、そして、無許可営業者に対する罰金についても三万円から百万円に引き上げる、こういったことを通じて違法民泊の取締り、これの実効性を確保するということでありますので、こうした制度面からの担保、そして実際にそうした意味での取締りがしっかりできる体制をつくって、この法律のしっかり趣旨にのっとって対応できるように努力をしていきたいと思いますし、またそれを通じることによって最終的には健全な民泊事業者の育成も図られていくというふうに考えております。
#79
○浜口誠君 大臣の方からもしっかりとやっていくという力強い御発言をいただきました。ありがとうございます。
 それに併せて、その罰則についても今触れていただきましたけれども、今までがちょっと罰金の額が低過ぎたというのが正直あると思うんですけれども、今回、それぞれ三万から百万、二万から五十万という引上げも行われております。これは民泊新法とのいわゆる整合性というのはしっかり図った上での額ということになっているのかどうか、その辺りについてお伺いしたいと思います。
#80
○副大臣(高木美智代君) お答えいたします。
 無許可営業者に対する罰金の上限額につきましては、旅館業法と同様六か月以下の懲役刑を科している法令の中で、百万円より多い罰金額、三百万円以下を規定しておりますのは一法令、議員立法でございまして、外国人漁業の規制に関する法律でございます。これのみでございまして、そのほかは全て百万円以下であるといった他法令との均衡も踏まえまして、現行の三万円から百万円へ最大限引き上げるものでございます。また、今委員御指摘のとおり、住宅宿泊事業法におきましても、住宅宿泊事業者に対する罰金の上限額は百万円となっております。
 更なる重罰化につきましては、まずは住宅宿泊事業法の創設や今回の旅館業法の改正によりまして無許可営業の実態が、どのようにこちらも取り締まっていけるかどうか、実態がどうなっていくか、よく見極めて対処をしてまいりたいと思います。
#81
○浜口誠君 是非、実効性ある中身なのかどうか、しっかりとした検証も引き続きお願い申し上げたいというふうに思っております。
 あともう一点、欠格要件の中に今回新たに暴力団等の排除規定というのが追加されました。何で今なのかなと、もっと前からあってしかるべき内容かなというふうに正直思うんですが、これまで欠格要件の中にこの内容が織り込まれていなかった背景、これについてお聞かせいただきたいと思います。
#82
○副大臣(高木美智代君) 御指摘のとおり、今回の法改正におきましては、新たに暴力団員等から旅館業の営業許可申請があった場合には都道府県知事等は許可を与えないことができる旨の欠格規定を追加をしております。
 暴力団対策につきましては、平成二十三年十月までに全都道府県におきまして暴力団排除条例が施行されるなど、昨今は暴力団排除に向けまして都道府県での取組が進み、また社会的機運が高まっていると承知をしております。
 こうした状況を踏まえまして、今回の法改正を契機として、一つは、今回の旅館業法改正では各種の規制緩和によりまして新たに旅館、ホテル業に参入する者の増加が予想をされること、それからもう一つは、住宅宿泊事業法につきましても同様の欠格要件が定められたこと、こうしたことを勘案いたしましてこのような規定を整備をさせていただきました。
#83
○浜口誠君 重要な内容だと思いますので、しっかりとした運用もお願いを申し上げたいというふうに思っております。
 続きまして、この特別国会の中で今回旅館業法を成立させるということで、この場もその議論を今行っておるんですけれども、この年内の成立を目指さないといけない理由、背景、先ほどもお話ありましたけれども、是非加藤大臣の方からも、この年内で成立させる意義、目的、これをお聞かせいただきたいと思います。
#84
○国務大臣(加藤勝信君) これまでも、今、浜口委員とやり取りをさせていただく中で、この今回の旅館業法の改正法案、その目的は、一つは無許可の違法民泊の取締りの実効性を確保するということでありますが、特に周辺住民、取締りを行う自治体、こういったところからもいろんな要請がございまして、そうした要請に応えるためにも速やかに施行していく必要があるだろうというふうに考えております。
 またあわせて、今お話ありましたように、規制を撤廃をしていくという中で、利用者の多様なニーズに応えていくとともに大幅な規制緩和を図ろうとしているわけでありますけれども、こうした規制緩和は住宅宿泊事業とのイコールフッティングを図るものであります。住宅宿泊事業法の施行、これは来年の六月でありますけれども、それと同時に行ってほしいということも関係者から求められております。
 現在、実際の施行までのスケジュールを考えますと、政省令を整備していく、パブリックコメントをつくる、また、地方団体、地方自治体における条例制定の手続等、こうした期間を考えますと、住宅宿泊事業法が施行される来年六月十五日、このことを念頭に、是非この国会での速やかな成立をお願いしたいと、こういうふうに考えております。
#85
○浜口誠君 実際、地方公共団体の方は、この法改正を受けてどんなスケジュールでどんな動きを今後していくのか、その点を確認したいと思います。
#86
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 地方自治体のスケジュール感でございますけれども、この国会で成立させていただければ、二月議会に条例改正の案などをかけて六月十五日の施行に間に合うようにしていただけるものというふうに考えてございます。
#87
○浜口誠君 是非、民泊新法との、六月の施行というところもありますし、地方自治体との連携もしっかり取っていただいて、しっかりとした体制をそのときまでに整えるということで対応をお願いをしたいというふうに思っております。
 以上をもちまして、私の質問を終わらさせていただきます。
 ありがとうございました。
#88
○委員長(島村大君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十八分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#89
○委員長(島村大君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、旅館業法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#90
○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。よろしくお願いいたします。
 では、早速、旅館業法の一部を改正する法律案についてお伺いいたします。
 まず、今回の大きな目的は、無許可営業、違法な民泊をどうやってきちんと把握をして摘発をしていくのかというところが主眼となっているかと思うんですけれども、まずその前提として、現状、違法民泊がどのような状況にあるかということについて確認をさせていただきたいと思っております。
 今日、配付資料として、厚生労働省作成の旅館業法上の指導等の状況についてという、一覧表を含めた一枚のものをお配りさせていただいております。このちょっと読み方というか見方の方がはっきり分からないところがありますので、まず確認させていただければと思います。
 この旅館業法上の指導等の状況についてで、旅館業法のおそれがあるものとして調査をしたのが平成二十八年度で全部で一万八百四十九件とされております。この一万八百四十九件はイコール無許可営業のおそれということでまず構わないのかどうか。旅館業法違反というのはいろいろあるかと思うんですけれども、無許可営業のおそれということで構わないかどうか。また、一万八百四十九件が営業者の数をいうのか、それとも、一人の営業者で何部屋も、何物件もされている人もいるかと思いますので、その物件数をいうのか、そこを教えていただければと思います。
#91
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 議員御指摘の一万八百四十九件というのは、自治体におきまして、住民からの通報やインターネット上の情報等に基づいて、無許可営業の疑いが強い事案として把握したものでございます。全てが無許可営業者と確定しているものではございません。
 また、件数につきましては、基本的に住居の戸数で数えてございます。
#92
○伊藤孝江君 では、その指導等の状況、下の四番という方の表ですけれども、ここには中身として、その後営業許可を取得した、営業を取りやめた、指導継続中、調査中、その他というふうにあります。
 このまず指導継続中ということですけれども、平成二十八年度で約二八%、これはどの程度の期間指導、許可を取るようにという方向も含めての指導だと思うんですが、どの期間指導しているのか、また、指導を始めてから営業を取りやめるまでの間、また指導を継続している間も許可がないまま民泊としての営業を続けているのかどうかということを教えていただけますでしょうか。
 あと、もう一つ、四番の調査中ですけれども、この中に営業者と連絡が取れないもの等を含むとありまして、件数としては五三%という多数になっております。この営業者と連絡が取れない理由、また調査中のうち営業者と連絡が取れないものの割合を明らかにしていただきたく思います。
#93
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 本調査におきましては、当該年度に把握した無許可営業の疑いが強い事案を集計してございまして、指導継続中の事案につきましては、その指導の期間までは把握してございません。しかし、各都道府県等におきまして、無許可と確定した場合、その確定した時点から営業の許可を取るか若しくは営業を取りやめるよう適切に指導されているものと承知してございます。
 また、調査中のうち営業者と連絡が取れない理由について自治体に聴取しましたところ、住民通報等をきっかけとして調べたが事業者や所在地が不明なもの、それから、仲介サイトに掲載された物件を基に現地調査をしたがサイトに掲載された住所に物件が存在せず所在地を確認中のもの、また、事業者は判明しているが連絡をしても事業者から反応がないもの、そして、転貸しを重ねているため物件の所有者が不明で確認中のものなどが主な理由であるが、これらの理由ごと何件ずつかというところまでは集計してございません。
#94
○伊藤孝江君 そうしたら、この調査中というのは、具体的には今おっしゃっていただいたような理由で、結局は処理ができないものというふうに考えればよろしいですか。
#95
○政府参考人(宇都宮啓君) 処理ができないというか、まさに今そういう確認の作業を行っている、調査をしている最中ということでございます。
#96
○伊藤孝江君 この調査結果ですけれども、無許可営業ないしそのおそれがある営業というのは全国の中で地域的に偏りがあるのかどうか、また、許可を得ていなかった理由、判明しているものの中ではどういうものがあったかということを教えていただきたく思います。
#97
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 平成二十八年度における厚生労働省の調査で、旅館業法違反のおそれがある事案として都道府県等から報告を受けた事案の多くは都市部、具体的に申しますと、東京都、京都府、大阪府に集中してございます。また、許可を得ていなかった理由としましては、個人の住宅を活用した民泊は、旅館業法が想定している通常の旅館やホテルと営業形態が異なっており、営業者自身には旅館業法の許可が必要という認識が浸透していなかったということ、それから、旅館業法には無許可営業に対する自治体の報告徴収や立入検査権が規定されておらず、違反者に対する強制力が弱かったことなどが考えられるというところでございます。
#98
○伊藤孝江君 今お話しいただいたような前提となる事情を基としまして、この指導等の状況、また、この調査というのが住宅宿泊事業法、また今回の旅館業法の改正にどのように生かされているのかというのをお教えください。
#99
○副大臣(高木美智代君) お答えいたします。
 近年、我が国におきましても、住宅などを一時的に宿泊事業で提供する者と旅行者等をインターネット上でマッチングするビジネスが急速に普及しておりまして、これに伴い、旅館業法上の営業許可を受けないいわゆる違法民泊が増加しているであろうことは、これまでの平成二十五年から二十七年という、こうした調査を通じて認識をしておりましたが、資料にお示しのとおり、平成二十八年度には急増しております。こうしたことが今回の調査結果から改めて明らかとなったものと考えます。
 違法民泊増加の実態を踏まえまして、本年六月に成立しました住宅宿泊事業法におきましては、民泊サービスに関して届出制を始めとする一定のルールを定めております。これによりまして、その実態把握と適切な指導監督が行われることとなります。
 また、今回の調査によりまして、無許可営業が疑われる事案のうち調査中のものが五千七百七十九件ということでございまして、これは、旅館業法には無許可営業者に対する自治体の報告徴収であるとかまた立入検査権が規定されていないことから、自治体による調査の限界を示しているとも考えられます。
 このため、今回の改正案におきましては、都道府県知事などによる報告徴収また立入検査権限を創設をいたしまして、違法民泊業者への取締りを強化することとしております。
#100
○伊藤孝江君 ありがとうございます。
 この違法民泊に対しての取締りを今回強化するということですけれども、違法民泊を減らす方向として利用者を減らしていくと、利用する人がいなければ違法民泊も減っていくというところなのかなと思うんですが、そのためにも、利用者が違法民泊を選ばないようにするためには違法な民泊に関する情報が一般に提供されないようにすること、また、適法なのか違法なのかということが誰でも見て分かるということが大切なのではないかと思っております。
 違法民泊の情報源としては恐らくインターネットがほとんどなのかなと思うんですが、現実問題として、インターネット以外のツールで違法民泊というところにたどり着く利用客がいるのかどうかと、また、違法民泊の利用客が海外の観光客なのか、また国内の観光客なのかというところで分かっている情報について御説明いただければと思います。
#101
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 違法民泊の施設を予約する方法がインターネット以外にもあるかどうかについては把握してございません。
 しかし、インターネット仲介ビジネスの隆盛に伴いまして民泊が飛躍的に伸びたと考えられることから、インターネット予約が大部分を占めるのではないかというふうに推測しているところでございます。
 また、お尋ねいただきました違法民泊の利用客に占める海外観光客と国内旅行客との割合につきましても、こちらの方では把握してございません。
#102
○伊藤孝江君 このネット上の民泊に関しての情報ですけれども、インターネットの中で、現状において、その民泊が適法なものか違法なものかというのを見分ける方法というのが今あるんでしょうか。ないということであれば、例えば物件の場所は最低限特定しないといけないとか、情報の掲載に関するルールを作成して対策を講じる必要があるのではないかと思います。
 違法民泊の情報を掲載して仲介していたそのサイト運営の事業者に対して、ネット情報の削除要請であるとか、またどういう対応を取ることができるのかということについて御説明いただけますでしょうか。
#103
○政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。
 住宅宿泊事業法におきましては、この第五十八条の規定に基づきまして、住宅宿泊仲介事業者がインターネットのサイトなどにおきまして違法物件を掲載することを禁止しております。この規定に基づき、違法物件が掲載されることのないよう、住宅宿泊仲介業者に対し適切に指導監督を行ってまいりたいと考えているところでございます。
 また、同法の施行後におきましては、届出がなされた物件に対して都道府県等が付与する届出番号等の情報を仲介サイト上に表示することについて、住宅宿泊仲介事業者に対し要請を行うことを予定しております。これにより、届出番号等の表示が行われれば、外形的に適法な民泊を確認することが容易になるものと考えておるところでございます。
 さらに、六月の同法の施行に向けまして、既存の仲介サイトにおいて既に掲載されている物件が適法であることを確認できない、そういう物件につきましては、住宅宿泊事業法の施行日までにサイトから削除をするということにつきまして、既存の仲介サイト運営者に対し要請を行うということを予定をしておるということでございます。
 こういった取組を通じまして、仲介サイトにおいて違法物件が掲載されることがないよう徹底してまいりたいと考えておるところでございます。
#104
○伊藤孝江君 ありがとうございます。
 では、物件というところで見たときに、この物件が実際に民泊に使われているものかどうかというようなものが一目で分かるような、例えばステッカーを貼るとか標識を貼るとかというような、何か区別する方法というのはお考えでしょうか。
#105
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 住宅宿泊事業法第十三条におきまして、住宅宿泊事業者は、届出住宅ごとに、公衆の見やすい場所に標識を掲げることとされてございます。その具体的な様式につきましては、省令において定められているところでございます。
 省令におきましては、住宅宿泊事業の届出を受け付けた自治体の長の名称、自治体が届出者に対して通知した届出番号等を記載することとしてございまして、これらが記載された標識が掲示されることにより、住宅宿泊事業法に基づく届出が実施されているということが確認できることとなるわけでございます。
 なお、標識の具体的な掲示場所につきましては、今後発出するガイドラインにおいて示す予定としているところでございます。
#106
○伊藤孝江君 ありがとうございます。
 見て分かるようにその物件をしておくというのは近隣の方の安心にもつながると思いますので、是非取組を進めていただきたいと思います。
 今お話しいただいたようないろんな方策ですけれども、それが生きるも死ぬもというか、本当に利用する人が違法な民泊は利用しないということを、共にそういう認識に立っていただけるかどうかというのが一番大きなところになるかと思います。
 インターネットの情報において民泊の適法性を見分ける方法、また、そもそも民泊には違法なものがあって、なぜ許されないのかということを、国内外共に、国民の皆様、また旅行客の皆様に周知をしていく、それが必要ではないかと思います。その点について、厚労省の現在の取組と課題、またこれからの取組についてお話しいただけますでしょうか。
#107
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 民泊の利用者の多くはインターネットを通じて申し込むことが想定されることから、住宅宿泊仲介業者のサイトにおいて適法な物件を掲載することが重要となるところでございます。
 このため、昨年も仲介業者に対しまして違法な物件を扱わないように要請したところでございますが、さらに、住宅事業法の施行後は、仲介業者のサイトに法に基づく届出番号など物件の適法性が確認できるような情報を掲示いただくという方向で検討しているところでございます。
 また、御指摘いただきましたように、違法民泊を利用しないことについて国内外の利用者の意識を啓発することも大変重要でございまして、法施行に向けて、民泊についての新しい仕組みの内容や、防火、防災等の観点からの違法民泊の危険性などについて関係省庁と連携しつつ周知を図ってまいりたいと考えているところでございます。
 なお、住宅宿泊事業法におきまして、仲介事業者は宿泊者に対して違法行為のあっせん等が禁止されているというところでございます。
#108
○伊藤孝江君 ありがとうございます。
 ちょっと質問を飛ばさせていただきます。
 今回の法改正におきまして、無許可営業者に対する報告徴収、立入検査、緊急命令などが創設されております。従前、無許可営業者に対してこういう手段がなかったために調査等が功を奏さなかったというお話も先ほどありましたけれども、今回の立入調査なども強制手続ではないということで、結局は連絡が取れない業者など本当に悪質な業者に対しては実効性が乏しいのではないかと言えなくもないかと思います。それでもやはり今回必要だというところの立入検査などの手段を創設する必要性、また現行法上での限界についてもし具体的なものがありましたら御説明ください。
#109
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 旅館業の許可を受けていない無許可営業の可能性が疑われる事案としまして都道府県等から報告を受けた件数が、平成二十七年度に千四百十三件であったものが平成二十八年度には一万八百四十九件と急増している状況でございます。
 先ほども申し上げましたように、このうち五千七百七十九件は営業者と連絡が取れないなどの理由で調査中となっているところでございまして、都道府県等に無許可営業者に対する立入調査権等が付与されていない現行制度において、こうした事案に対する対応が十分に取れない状況にあるということでございます。
 無許可営業者につきましては、特に家主不在型の民泊で営業者との接触や指導が困難な事例が多いところでございますが、今回の法改正によりまして、立入検査権限の創設などによりまして客室等における営業実態の確認が容易となり、取締りの実効性が高まるものと考えているところでございます。
#110
○伊藤孝江君 済みません、任意で見れるものであれば全然変わらないのかなと思うんです。もうそれ以上の回答が難しいのかなということで進ませていただきます。
 今御説明いただいたように、本当に無許可営業と思われる民泊が増えてきているということで、結果、今回立入検査などの手段を規定したとしても、保健所ないし担当者らの所管する業務の量を考えると、結局はその旅館業法違反の調査について地方自治体でどこまで対応できるのかというところが一つ懸念としてあると思います。
 その中で、地方自治体における保健所の人員確保等について、厚労省としてどのように評価をされているのかという点についてまず簡潔にお答えいただけますでしょうか。
#111
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 現時点におきまして、保健所の環境衛生監視員などが調査などを行っているところでございますけれども、自治体のできる範囲でやっていただいているというように考えてございます。
#112
○伊藤孝江君 ありがとうございます。
 自治体のできる範囲でというのは本当にどうなんでしょうというところなんですけれども、具体的なところで、自治体としてなかなか人手が足りない、また予算が足りないというところであれば、厚労省としてどういうような後押しをしていくのかというところで具体的にまずお答えいただけますでしょうか。
#113
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 無許可営業者に対する立入検査業務などが円滑に行われますように、今後、無許可営業者等の実態を踏まえ、関係機関と連携しながら、都道府県等の体制整備に対する支援については検討してまいりたいと考えているところでございます。
#114
○伊藤孝江君 ありがとうございます。
 もうこの点で、国よりも、本当に実際に困っている先ほどおっしゃられた大都市、特に三つに関してはかなり先進的な取組をされているところもあると思います。
 一つ御紹介ですけれども、京都市では無許可での違法な民泊への指導の迅速化に乗り出すということで、京都では、やはり民泊を調査したところ、三分の一ぐらいですかね、所在地や営業者を特定できなかったと。そもそも実態把握が困難だということで、この二〇一七年からは、調査ノウハウを持つ民間業者に作業を委託し、市の職員は営業の許可や中止といった従来の業務に特化するということで、実際にサイト上だけでなく現場にも出向いて所在地や営業者の確定につなげて、まず実態を把握するための取組を、市だけでは無理だということで外部委託をするということを進めております。実際に今年度では調査の民間委託費千八百八十万円を計上して、実際にもう既に作業に取りかかっているというような取組があります。
 こういうような全国での先進的な事例を本当に全国に行き渡るように広めるような形で、まず国としても地方が何を困っているのかというところをしっかりと把握をしていただきながら、何ができるかというところをしっかりと後押しをしていただきたいというのが、もう改めてなんですけれども、先ほどの答弁だと少し不安ですので、この点、大臣、決意をよろしくお願いいたします。
#115
○国務大臣(加藤勝信君) まず一つは、今回の法改正に伴って執行体制、これは地方にお願いをせざるを得ません。それに向けての予算要求をさせていただいているところでございます。
 加えて、今の京都市ですね、京都市の事例がございました。ほかでもそうした取組されているかどうか、少しその辺も聞かせていただきながら、更にどういうことができるか検討させていただきたいと思います。
#116
○伊藤孝江君 よろしくお願いします。
 では、ちょっとテーマを変えまして罰金等についてお聞きしたいと思うんですが、元々現行法では、無許可営業者に対して現状としては罰金が三万円以下又は六か月以下の懲役という罰則で、これが三万円を百万円にして抑止力を高めようということで今回の改正があるように承知しております。ただ、現行法でも三万円以下の罰金又は六か月以下の懲役となっております。この懲役というのが六か月じゃなくても一か月でも本当に二週間でもきちんと適用されるのであれば、萎縮効果としてはそちらも十分あるのではないかなというふうに思わなくもないところです。
 実際に例えば過去三年ほど遡って見た場合に、無許可営業が発覚した件数、そのうち懲役が科された例、又は三万円の罰金が科された例、その辺りの件数について御説明いただけますでしょうか。
#117
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 厚生労働省の調査におきまして、無許可営業の可能性が疑われる事案としまして都道府県等から報告のあった件数は、平成二十六年度で百三十一件、二十七年度で千四百十三件、二十八年度で一万八百四十九件となっているところでございます。
 しかし、懲役が科された例あるいは三万円以下の罰金が科された例につきましては、厚生労働省においては把握してございません。
#118
○伊藤孝江君 では、厚労省から告発をした件数についてお教えください。
#119
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 厚労省からの告発ということではございませんが、自治体の聞き取り調査をしたところ、旅館業法違反として告発された事案の件数としましては、平成二十八年度に二件、二十九年度に二件ということでございます。
#120
○伊藤孝江君 自治体からの聞き取りということは、全国でということで、済みません、確認なんですが、全国で二件ということでよろしいんでしょうか。
#121
○政府参考人(宇都宮啓君) はい。全国の都道府県、保健所設置市、特別区百四十四自治体全てでございます。
#122
○伊藤孝江君 そう思うと、抑止力も何も、法を適用していないじゃないかと思わざるを得ないのが現状ですけれども、それだけ告発をした件数が少ない理由があるのであればそれを教えていただきたいことと、また、無許可営業のうち告発された事案が著しく少ないけれども、告発をした事案とされていない事案の違いですね、例えば無許可営業の規模とか期間とか利益が関係しているのか、また結果的に許可を取ればもうそれまでのことはのむということで許されているという形になっているのか、告発をしたかどうかのその違いはどこにあるんでしょうか。
#123
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 現行における違法民泊の取締りの流れにつきましては、一般的には、最初に、市民や関係機関からの通報等を基に現地調査や近隣住民の情報によって営業者の特定を行います。次に、違法性が確認された場合、営業者に対しまして営業許可の取得あるいは営業中止の指導を行います。そして、指導に従わず無許可営業を継続する場合、警察と連携しつつ必要に応じて告発するというように考えられております。
 現行におきまして告発件数が少ない理由の一つには、この過程におきまして、例えば、立入検査の権限がない等の理由で違法性の確認に支障が生じた結果、告発までに至らなかったということが考えられます。また、警察が取り締まる際のスタンスとしては、行政の繰り返しの指導に従わない、暴力団が関与している、あるいは児童ポルノ事犯や薬物事犯の舞台になっているなど、悪質なものに対して厳正に対処されていると承知してございまして、そうしたこととの兼ね合いで告発の是非が判断されるケースもあるものと推測しているところでございます。
 このほかに、御質問いただきました、規模、期間、利益等が関係しているのかどうかにつきましては承知していないところでございます。
#124
○伊藤孝江君 ありがとうございます。
 今回、百万円に上げて、そして六か月以下の懲役との併科とすることができるということで、違法民泊の抑止につながるように私自身も望むところですけれども、ただ、実際にこの規定が適用されて、無許可営業をすれば罰を受けることがあるんだということが周知できなければ意味がないんじゃないかと思います。
 これまで以上にこういう告発という方向に向けてきちんと処理をされるというためにも、現状の課題と、それに対してどのような取組を行うのかという厚労省の御意見をよろしくお願いいたします。
#125
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、抑止力としての効果を持たせるためには、違法民泊に対する罰金が引き上げられることを含め、住宅宿泊事業法及び本改正法案の周知が極めて重要であると考えているところでございます。
 このため、本法案を成立させていただいた後には、住宅宿泊事業法により、届出をすれば合法的に民泊が可能となる制度がスタートすること、それから、無許可営業に対する罰則が強化されたことを国内外に周知することとしてございます。これにより、民泊への関心が高まり、制度的にも合法な民泊が実施しやすくなる一方で、その届出すら行わず、旅館業の許可も取らない確信犯的で悪質性の高い事業者に対しましては、報告徴収及び立入検査等の権限が強化される等、取締りが強化されるところであり、関係省庁と連携を一層強めてまいりたいと考えているところでございます。
#126
○伊藤孝江君 ありがとうございます。
 最後の質問にさせていただきます。
 結果的に、この規制強化ということも含めて、本当に地方自治体任せにしてしまうということがないように、積極的に国の立場で取り組むという点について大臣の御所見をよろしくお願いいたします。
#127
○国務大臣(加藤勝信君) るる御説明させていただきましたように、今回の旅館業法改正法案、都道府県等に対して無許可営業者への立入検査等の権限が付与されるわけでありますから、そうした権限を踏まえて、こうした都道府県における業務が円滑に進んでいけるように、私どもとしても、関係機関と連携を図りながら、都道府県等の体制整備、これについてしっかり取り組ませていただきたいというふうに思っております。
 また、こうした体制整備にとどまらず、今御指摘あるように、もう何でもかんでも自治体だということではなくて、国においても、これについてはどういう形でサポートしていくのか、先ほどの京都市、いい取組をしていれば、そういったものをほかに対しても、こういった取組があるということをお示しするなどなど、必要な助言を含めて積極的に対応していきたいというふうに考えております。
#128
○伊藤孝江君 ありがとうございました。
 今後ともどうかよろしくお願いいたします。以上です。
#129
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。
 先ほど御紹介もありました、私、選出が京都ということで、今、京都市の違法民泊の実態というのは大変な状況になっております。一つ、これ去年の京都市の調査の取りまとめしたものを一枚目に付けております。民泊の調査ということでやりましたもので、所在地特定したものが四六・六%ということになっておりますので、半数以上が民泊で所在地を特定できないという実態があります。そのうち、許可取っているのは七%にとどまっておって、何と無許可推測物件が六八・四%、ほぼ七割が無許可営業をやっているというのが去年の時点での把握した数なんです、およそ二千件。あれから一年、今どうかと。推計でこの違反物件が三千件になっているだろうということが京都市もつかんでいる状況になっているわけです。
 こういう急激な増加ということで、町がどうなっているかということですね。京都市内の古い住宅地というのは、木造住宅で連棟、そして細い細街路で袋路になっているところも少なくありません。十軒、二十軒のそういう連棟の建物のところの大方半分から八割が民泊で持っていかれると。そうなりますと、コミュニティーそのものが壊れてしまう、住めない町というのがあちこちで出てくる、これは非常に重大な問題になってきているわけです。騒音とかごみとかいうレベルではなくて、町そのものが壊れるということに大変な危機感、非常事態が出るほど、自治連合会で、そういう状態にまでなってきているわけです。
 コミュニティーというのは本当に長年掛けてつくってきた。防災体制も要は町内でつくり上げてくると。町内ごとに自主的な防災訓練も行う地域自主防災会もしっかりある地域なのに、そういうところに穴が空いていくというようなことも極めて危険な状況を招いているわけなんですね。
 違反だとはっきり分かっていても、それが本当に長く解消しないということで、伏見区の例ですけれども、京都市や警察に何度も通報したと、もう実態は違法だということははっきりしているんだけれども、それ撤退させるまで、市議会にも陳情を出すということもやって、町内挙げて取り組んで一年以上掛かったと、こんな事案も出ているんですね。
 無許可営業、違法民泊、それ地域ごとに違いあると思うんです、確かに。良好な民泊つくってほしいというところもあるだろうと思う。しかし、これだけ地域崩壊につながるような事態になっているということでいいますと、無許可営業、違法民泊の取締りの強化というのはもう待ったなしになっていると思うわけです。
 その点で大臣の認識をまず伺っておきたい。いかがでしょう。
#130
○国務大臣(加藤勝信君) まさに無許可営業あるいは違法民泊、そういう中で、騒音、ごみ出しを始めとした近隣トラブル、また、今、倉林委員からは、中には町全体が壊れてしまうんではないかという、そういう懸念を持つ、そういったところもあるんだろうというふうに思います。
 そういった意味で、また、京都市の状況は資料でお出しいただきましたけれども、日本全体としても旅館業法違反のおそれのある事案、平成二十七年と二十八年比べて急激に増加をしております。多分、二十九年はもっと行っているのかもしれません。
 そうしたことから、今回のまず旅館業法の改正で、都道府県知事等による立入検査権限の創設、また罰金の上限を百万円まで上げる、こういった形で違法民泊への取締りの強化が図られる、こういった体制を制度的にはつくらせていただいたわけであります。また加えて、住宅宿泊事業法、これは既に成立をし、六月に施行されるわけでありますけれども、住宅宿泊事業者の届出制度、あるいは住宅宿泊仲介業者による違法民泊あっせんの禁止等の措置、こうしたことによって、この住宅宿泊事業の適正な運営を確保し、違法民泊を実施しない、実施しづらい環境をつくっていく、こういうことも必要だと思います。
 ただ、いずれにしても、先ほども申し上げましたが、違法民泊に対する取締り、これを確固たるものにしていく、またそれと同時に、今回のこうした制度改正を含めて周知徹底を図ることによって、ルールにのっとって宿泊サービスが提供されるように私どもとしても取組をさせていただきたいと思います。
#131
○倉林明子君 厚労省は、この住宅宿泊事業法や旅館業法の今回の改正、これに先立ちまして、二〇一六年の四月、旅館業法の施行令で簡易宿所の営業許可基準を緩和しているわけですね。その目的及び内容はどうだったのか、簡潔に御説明ください。
#132
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 民泊サービスにおける検討課題に対応するために設置されました民泊サービスのあり方に関する検討会の中間整理におきまして、現に違法な民泊サービスが広がっている実態を踏まえ、まずはこの状況に早急に取り組む観点から、当面、民泊サービスについて、簡易宿所の枠組みを活用して旅館業法の許可取得を促進すべきとされたところでございます。これを踏まえまして、平成二十八年四月に旅館業法施行令を改正して簡易宿所営業の面積要件を緩和し、営業許可を取得しやすくしたということでございます。
#133
○倉林明子君 そういう意味でいうと、簡易宿所の許可基準のハードルを下げて取りやすくした、法律の下で監視しやすいということを狙ったものだと思うんですけれども、実際どうなったかというと、二枚目の資料に京都市の状況を示しております。二〇一六年に基準緩和、四月にされています。その後、これ緑のラインが簡易宿所の図です、もう急激に許可件数が増えております。
 そうした簡易宿所の増加に伴って、簡易宿所で新たな問題が発生しているんですね。どういうことが起こっているかというと、最初はあったはずのフロントがいつの間にかなくなっている、いつの間にか、簡易宿所、合法的なものだったはずなのに、玄関にキーが掛かってお客さんいないときは誰もいないというようなことが起こっていると。看板もなければ連絡先もない違法状態の簡易宿所というのがあちこちに出てきているんですよ。つまり、許可は取ったのに、実態、違法民泊と変わらないという施設が増えているという問題が京都では新たに起こっているんですね。こういう基準緩和によって、本当だったら旅館業法のルールを守る宿所が増えるんだったらいいんだけれども、実態逆のことが起こっていて大問題だと思うんですね。
 こういう施行令で基準を緩和した後にどんな実態が起こっているのかというのを、厚生労働省、つかんでいるでしょうか。
#134
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 簡易宿所営業の面積要件を緩和したことによりまして、平成二十八年四月一日から二十九年三月末までの間に、この要件緩和によって簡易宿所の許可を得ることができた件数は八百八十八件と把握してございます。
 なお、御指摘の違法事案につきましては、簡易宿所営業者が京都市の条例において定めている構造設備基準の規定に違反した事案であると認識しているところでございます。
 この要件緩和後の違法事案の全体については把握してございませんが、要件の緩和により、多くの事業者に許可を取得していただければ、無許可営業で実態が把握しにくい事業者が多数存在する状況よりも、今後把握できることによって事態の改善につなげやすくなるのではないかというふうに考えているところでございます。
#135
○倉林明子君 狙いはそうやったと思うんですけれども、実態起こっていることはイコールフッティングで、ルールを守る方が増えたんじゃないんですよ。イコールフッティングで悪い方にフッティングしちゃっているというのは、これは大問題だと思うんですよ。私、旅館業法の安心、安全を守る、このイコールフッティングを引き上げるというのが厚労省がやるべきことだと思うんですよ。公平な競争を考えるところは考えてもらったらいいと思うんだけれども、旅館業法を所管する厚労省としてのイコールフッティングが何か本当によく考えていただきたい、これ強く申し上げたい。
 次、観光庁に聞きたいと思います。旅館業法では認められていない住宅、これが新たに宿泊事業可能になるということになるわけですが、来年六月から施行ということで、改めて条例制定の議論というのが始まろうとしております。
 そこで、確認幾つかさせていただきたい。家主不在型の民泊、この営業日数の制限は条例で決めればゼロにすることができるのかどうか。もう一点、自治体が必要だと判断すれば、宿泊者が施設に滞在する間、家主又は管理業者の常駐を義務付けることは可能か。いかがですか。
#136
○政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。
 まず、制度でございますけれども、住宅宿泊事業法の第十八条では、住宅宿泊事業に起因する騒音の発生その他の事象による生活環境の悪化を防止するため必要があるときは、合理的に必要と認められる限度において、政令で定める基準に従い、条例で定めるところにより、住宅宿泊事業を実施する区域、期間について制限することができるというふうに規定しておるところでございます。
 当該規定の趣旨からいたしますと、自治体が条例を定める際には、生活環境の悪化を防止するために特に必要があるか等の観点からきめ細かに検討していただく必要があるものと考えているところでございます。
 したがいまして、一般的に申し上げれば、広範な区域で年間を通じて全面的に住宅宿泊事業を禁止するといったような事実上営業ができなくなってしまうような過度な規制は、法の趣旨に照らしまして適切ではないということではないかと考えておるところでございます。
 それで、委員の御指摘ございました個別の事例でございますけれども、まず、家主不在型についてのお尋ねがございました。仮に、いわゆる家主不在型であることだけを理由として年間を通じて営業を全面的に禁止するといったこういった極端な制限については必ずしも適切ではないのではないかと思っておるんでございますけれども、ただし、一方で、例えば、特定の区域で家主不在型の民泊が急激に増大して、それを起因として生活環境の悪化が顕在化してしまったといったような特別な場合の対応として、合理的に必要と認められる限度において当該区域における家主不在型に限定して制限するような場合、こういった場合までも直ちに否定されるというわけではないんではないかと考えておるところでございます。
 また、家主又は管理業者の常駐を義務付けることについてお尋ねがございましたが、運用上の規制に係るいわゆるこういった上乗せの条例につきましては本法では特段の規定は置かれておりませんけれども、こうした条例につきましても事実上の営業規制となりますような過度の規制となるものは、この法律の趣旨に照らして適切ではないんじゃないかというふうに考えておるところでございます。
#137
○倉林明子君 つまり、十八条を根拠にして合理的な説明が付く場合、今問うた中身というのは基本的にこの法律で禁ずることはできないというものだと思うんですよ。今、木造密集地とか細街路、袋路、これ防災上の問題大きいんだという話ししました。営業日数にもこれ制限掛けるということは可能だと思うんですね。
 もう一つだけ確認したい。大問題になっているのがマンションなんですよ。マンションで確かに管理組合が定めれば民泊禁止ということができるようになりました。しかし、管理組合が実際機能していないというようなところもいっぱいあるわけですよ。そういう場合、自治体が次善の策として原則民泊禁止、これ条例で決めることができると思うんですけれども、これ確認したい。
 私、京都は極端に非常に生活が侵害されるような事態が全域で起こっているんですよ。こういうときに、極端な規制を掛けてはならないという一般的な対応ということは求めるべきなんだろうかと、この点は付け加えて申し上げておきたいと思います。
#138
○政府参考人(水嶋智君) この住宅宿泊事業法におきましては、マンションにおける住宅宿泊事業者の届出の際には、民泊を禁止する旨の管理規約などがないことを都道府県知事の確認事項として位置付けておりまして、集合住宅における住宅宿泊事業の実施に関しまして、一定のルールを定めた上でこれを認めるということでございます。
 先生御指摘の制限でございますけれども、ちょっと仮定に基づいた事例についてはなかなかお答えしにくいところではあるんですが、一般論といたしましては、集合住宅における営業を年間を通じて全面的に制限するといった極端な制限については、法の趣旨に照らして適切ではないんではないかと考えておるところでございます。
#139
○倉林明子君 いや、法ができたというのは、やっぱり民泊の規制緩和、これが住宅宿泊事業法だと思うんですね。しかし、旅館業法、宿泊を認めていくという場合、やっぱり周辺の住環境、こことの整合性が取れないで、民泊ばかりが残った町内とか、民泊ばかりがはびこるマンションなんていったら、地域崩壊につながるわけですよ。
 自治体が必要と判断をした規制については住宅宿泊事業法では禁ずるものではない、これ確認したい、いかがですか。
#140
○政府参考人(水嶋智君) あくまで、この住宅宿泊事業法の規定の趣旨にのっとりまして、自治体において条例を定めていただくということになろうかと思っております。
#141
○倉林明子君 禁ずるものではない、確認させてください。
#142
○政府参考人(水嶋智君) 住宅宿泊事業法第十八条の規定にのっとって、この趣旨を踏まえていただきまして、自治体においては条例の内容を検討していただく必要があるんではないかということでございます。
#143
○倉林明子君 重ねて聞いても、禁止するものではないと、それ以外のことでもないので。私、やっぱり地方自治が地方自治体に住んでいる住民の安心、安全を確保する、そして、来られる観光客に対しても良好で安全なサービスを提供する、その観点からの規制にしっかり取り組んでいけるように、地方自治もしっかり配慮していただきたいということを強く申し上げておきたいと思います。
 そこで、もう一点、先ほど来問題になっておりました海外の仲介事業者の問題なんです。日本に法人がない限り、この海外仲介事業者を規制するということは事実上難しい。そこで、今回、住宅宿泊事業法で新たに仲介事業者を登録を受ける必要が生じることになるわけで、申請の時点で違反物件を取り扱う事業者には登録を認めないと、これ入口のところで規制するということを、措置とるべきだということを我が党の委員が国土交通委員会で求めました。それも含めて検討するんだという回答をいただいているんですけれども、その検討結果についてはいかがですか。短くお願いします。
#144
○政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。
 住宅宿泊事業法におきましては、住宅宿泊仲介事業者が法律に違反するサービスの提供を受けることをあっせんすることが禁止されております。違法物件を仲介サイトに掲載することがまずできないということになっております。また、この法律におきましては、住宅宿泊仲介事業者の登録拒否要件として、違法行為のあっせんなどを行っている者などを規定しておりますので、登録申請時点において旅館業の許可番号などの確認を行わずに違法物件を掲載している場合は、住宅宿泊仲介業の登録を受けられないということになっております。
 さらに、来年六月の住宅宿泊事業法の施行に向けて、既存の仲介サイトにおいて既に掲載されております物件が適法であることを確認できない、そういった物件については、住宅宿泊事業法の施行日までにサイトから削除をすることについて既存の仲介サイト運営者に対し要請を行うということを予定しておるということでございまして、こういった取組を通じまして、仲介サイトにおいて違法物件が掲載されることがないように徹底してまいりたいと考えておるところでございます。
#145
○倉林明子君 徹底して、違反物件があるもの、既に営業をやっているわけですから、京都市でも確認できているだけで海外の仲介事業者というのは八件あります。そのうち、京都市からアンケートをお願いしたのに、それに応じてくれたのは一件しかありませんでしたよ。おとなしく要請を受け止めてくれるような相手ではないというのははっきりしているんですね。違反物件があったら届出を受けませんよ、登録させませんよと、こういう強い姿勢で国の権限発揮を強く要望しておきたいと思います。
 そこで、京都市からもこの住宅宿泊事業に対する要望書というのが八月に来ています。住民の悲鳴のような苦情が押し寄せて、一自治体では対応し切れない状態だと吐露しているんですね。京都市などの実態を踏まえれば、私、まずやるべきは、新たな旅館業法に基づいて規制強化されたこの取締り強化、違法民泊の取締り強化を徹底してまずはやってもらうということが必要だというふうに思うわけです。
 その上でも、新たに民泊を認めるという規制緩和の法律を六月からやるということになりますと、とても混乱、京都市内で起こっている違法状態というのが直ちにぴしっと六月からきれいに整って始められるというような状況ではないというふうに思っているんです。この住宅宿泊事業法の施行については一旦凍結、これ旅館業法を所管する、安心、安全守るという観点から、厚労大臣としてもしっかり声を上げていただきたい。凍結を求めるべきだと思います。いかがでしょうか。
#146
○国務大臣(加藤勝信君) これまでも私ども、また観光庁の方からもお話し申し上げているように、今回の住宅宿泊事業法では、適正な形で民泊サービスの把握ができるように、届出制を始めとする一定のルールを定め、そしてその実態把握と適切な指導監督が行われる、こういう仕組みをつくっているわけでありまして、また、今回提出させていただいております旅館業法改正法案においては、住宅宿泊事業の届出をせず、また旅館業法上の許可も取得しない違法民泊業者に対する都道府県知事等による立入調査権限の創設、また罰金の上限額の引上げ、まさにその取締りの強化を行うものであります。
 このように、この二つ、要するに住宅宿泊事業法と今回の旅館業法案が相まって違法民泊を取り締まっていく、そして、そういう中で健全な民泊事業者が育成されて、旅館、ホテル、民泊による多種多様なニーズに合った宿泊サービスの提供が可能になっていくというふうに考えております。
 今委員御指摘のように、住宅宿泊事業法を仮に凍結した場合には、今度は民泊サービスの届出が行われない、またルールにのっとった民泊サービスの提供も行われなくなる、むしろ実態の把握がまた難しくなり、様々なトラブルがそれによって改善されるとは考えられないわけでありまして、いずれにしても、私どもとしては、今回の旅館業法の改正法案、これを早期に成立させていただいた上で、その既に成立をしております住宅宿泊事業法と併せてこの適切な運用に取り組ませていただきたいと考えております。
#147
○倉林明子君 前厚生労働大臣は、公衆衛生の確保を図るという旅館業法の基本哲学を実現していくと、こういうスタンスをお述べになりました。旅館業法の所管大臣として、本当に違法民泊をなくしていく、観光客来てよし、訪れてよし、住んでよしの観光地をつくると、こういう立場に立って頑張っていただきたい。申し上げて、終わります。
#148
○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。
 今回の旅館業法の改正案ですけれども、来年六月の民泊新法施行に合わせるために改革の、改正の在り方というのを議論しているんだと思いますが、そもそも現在あります民泊サービスと呼ばれるものは旅館業法上の許可が必要なんです。必要なんですが、それにもかかわらず、いろいろと手続が面倒で、無許可で営業されているものがはびこってきてしまったので、これをどうコントロールしていこうか、今コントロールできないからどうやっていこうかという段階に来ているわけですね。
 ところが、今回の旅館業法の改正案ですが、全体の法のルールのデザイン、設計なんですが、そこが間違っていると思います。分かりづらいです、非常に。だから、違反民泊というのが増えていっても取り締まれなくなっていってしまうのではないかと、早く手を打たないと大変なのではないかと思うんですが、基本的に、このままですと、届出が国交省、摘発というか告発が厚労省。住民側の苦情の問題というものの解決は取締りとしてちょっと横に置いておくとしても、この取締りの徹底が今まで聞いていますと非常に難しくなっていくから、混沌としていってしまうのではないかという懸念があります。
 先ほどの法のルールの設計が分かりづらいというところを整理して、勉強不足ですけれども、質問させていただきますと、今回の旅館法の改正案が民泊サービスの新制度、住宅宿泊事業法というものとセットにしてデザインしたというところに出発点としてのミスがあったと思うんですが、ちょっとややこしさを整理しますと、住宅民泊事業法では、一、仲介業者は国土交通省の観光庁に登録します、二、いわゆるその家主と言われるオーナーがいる在宅型は都道府県に届出を出します、三、オーナー、家主が不在、これウイークリーマンションと私区別が付かないんですけれども、不在型を管理する管理業者は国土交通省に登録します。こうなっています。
 そうすると、違法民泊は現在は旅館業法で取り締まっていますが、来年六月の住宅民泊事業法施行後は、現在違法民泊とされているものであっても、住宅宿泊事業としての届出を行えば違法民泊ではなくなるということになります、整理すると。ただし、ただしですね、住宅宿泊事業法施行後も依然として届出を行わない者は旅館業法で取り締まるということになっているんです。
 例えば、住宅宿泊事業法で百八十日という宿泊日程の上限がありますが、仮に百八十五日営業した違法民泊は、住宅宿泊事業法なのか、旅館業法なのか、どちらで取り締まることになるのか分からないんですが、整理してお答えいただけますでしょうか。
#149
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 ただいまの整理でございますけれども、住宅宿泊事業法施行後は、住宅宿泊事業法に基づく届出をした者は、委員御指摘のように、旅館業法の規定にかかわらず、住宅において年間百八十日以内で実施される宿泊営業を行うという場合にはできるということでございますが、届出を行っていても、今お話ございましたように、百八十五日というように住宅宿泊事業法に基づく営業日数の上限を超えた場合、あるいは届出を行っていない場合、そういう事業者につきましては、旅館業法に基づきまして無許可営業として取締りを受けることになるということでございます。
#150
○石井苗子君 そういうふうに、基本的には、違法民泊は、旅館業法というのがあって、それで取り締まられるわけですね。私は、民泊を展開しようとする個人の方がいらしたり、規模の小さい企業の方々には、このルール設定、分かりにくいと思います。民泊オーナーというのは都道府県に届出をするんですが、エアビーアンドビーなんというのは国土交通省の観光庁に登録ということで、違法を取り締まるはずの厚生労働省に情報がないんですよ。共有されていないんです。ここに疑問を持っております。
 配付資料の一を見ていただきます。よく分からない点なんですけれども、住宅宿泊事業法の概要といって、こういうのはポンチ絵と言うそうなんですが、ポンチ絵の語源調べましたら、パンチが利いていて、ぱっと見たらすぐ分かるということらしいんですけれども、民泊を主管する国土交通省と厚生労働省がこのポンチ絵に並んでいないんです。いないんですよね。これ、問題だと思います。
 国土交通省におかれましては、これ当然なんですが、ポンチ絵と呼ばれているこの修正、これ、した方がいいと思うんです。二つの法律を運用するに当たって、厚生労働省と国土交通省、都道府県との情報を共有体制しているというのがこのポンチ絵では分からない。どうなっていますでしょうか。
#151
○政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。
 住宅宿泊事業法は、一定のルールを定めて健全な民泊の普及を図るということでございますけれども、この法律は、事業者を三つの形態に整理をしておりまして、住宅宿泊事業者、住宅宿泊管理業、住宅宿泊仲介業という三つの事業形態を一体的に規定して、行政による指導監督の対象とすることによって総合的な対策を講じようという制度でございます。
 委員御指摘のこの資料でございますけれども、この資料はそれぞれ三つの事業における監督主体となる行政機関を表示しようとして作成された資料でございまして、この場合、住宅宿泊事業は都道府県知事、住宅宿泊管理業は国土交通大臣、住宅宿泊仲介業は観光庁長官となることから、厚生労働省という表記がたまたまこの資料上はなかったということでございます。
 この住宅宿泊事業法自体は、これは厚生労働省と国交省の共管の法律でございまして、この両省はもちろんでございますけれども、関係省庁及び関係自治体等とも情報共有をしっかり行っていかなければいけないというのは当然でございます。この資料のこちらの方にも情報共有と書かせていただいておりますが、これは、私ども、今電子的なシステムを構築する準備をしておるところでございまして、そうした電子的なシステムの活用などによりまして、情報共有も含めて密接に連携をしながら、この法律の円滑な施行に向けた準備に万全を尽くしておるということでございます。
#152
○石井苗子君 そうですね。電子的なシステムを完備しないと、ここの立入りが都道府県や保健所であって、旅館業法の違反行為とか民泊の違反行為ということ、立入りとか告発とか摘発というのが厚生労働省だったら、厚生労働省の情報共有はどこでしているんだというふうな疑問を単純に思ってしまうんです。
 ちょっと話題変えますけれども、国立感染症研究所がありまして、十二月の一日に、インフルエンザの全国的な感染ですけど、流行期に入ったということで、昨年よりシーズンは一週間遅い流行期に入りました。皆様も注意していただきたいんですけれども。
 この伝染病や感染症の予防について、保健所のみならず、民泊の事業者の方々も含めた一層の公衆衛生の向上というものを高めていかなければならないと思うんですが、例えば外国人の旅行者の方がインフルエンザに感染していたとします、高熱の状態であったと。そういう場合、ホテルには、フロントとかロビーでその異常を発見したり、あるいは訴えたりして感染拡大を防げるという可能性があるんです。しかし、不在型という民泊では宿泊されている方々のお顔というのは見ることができませんので、ウイルスの感染というのが拡大されてしまうということが懸念されます。
 公衆衛生の観点からこれを向上していく、こういうようなケースを、非常に具体的でありますけれども、どう考えていらっしゃるのかと思います。法案に明記された三年後の見直しですか、そこのところにこういうことを必ず明記された方がいいんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
#153
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 住宅宿泊事業法におきましては、家主不在型につきましても、宿泊者の本人確認につきましては、住宅宿泊管理事業者が宿泊者との対面又はそれに準じた形で行うこととしてございまして、旅館業法と基本的に同じレベルでの本人確認を求めることとなるということでございます。
 また、住宅宿泊事業法のガイドラインにおきまして、旅館業の衛生管理要領と同様に、宿泊者が重篤な症状を引き起こすおそれのある感染症へ罹患した場合の保健所への通報や、あるいは感染を媒介するおそれのある物品等の消毒、廃棄等の必要な措置について盛り込む方向で検討しているところでございます。
 したがいまして、御指摘の御懸念につきましては、基本的に旅館業法と同じレベルでの公衆衛生上の措置を講じるということを想定しているところでございます。
#154
○石井苗子君 私が質問したのは不在型の民泊ですので、泊まっている方々のお顔が見えないわけですね。なので、これは非常に大きな整理整頓が必要だと思っております。公衆衛生上の向上という点というのはこれからは大きな論点になってくると思いますので、今からでも少し変えていただきたいなと思っているんですけれども。
 先に進みます。資料配付、二でございますけれども、これは大阪ですね。大阪では、外国人の旅行をなさっている方に対しまして、特区、これは新法がなかったときの話ですけれども、特区の指定によって、かつて、まあ呼び方は選ばないで申しますとドヤ街と言われていたところらしいですが、そこが生まれ変わって皆様非常に活気付いてやっているということでございます。
 資料の三の方は、先ほど倉林議員からもありましたけれども、自治体の間で民泊の独自規制の動きが相次いでいるという資料でございまして、世田谷区などは、東京におきましても、独自の条例で規制をつくっていこうと思っている次第です。
 そもそも、届出は国土交通省、運用は厚生労働省と、元々存在する皆様の旅館業法というのを使っておざなりにしたくなかったのではないかと私は想像しているんですが、実は地域の事情に合わせた法の改正の議論が余りされてこなかったと思います。この点についても三年後の見直しのときに課題とすべきだと思うんですが、この住宅宿泊業、改正の議論の中で、こうした資料の二と三といった状況を想定していらっしゃったのかどうか、率直にお答えをお願いします。
#155
○政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。
 住宅宿泊事業法の第十八条におきましては、住宅宿泊事業に起因する騒音の発生その他の事象による生活環境の悪化を防止するため、必要があるときは、合理的に必要と認められる限度において、条例で住宅宿泊事業を実施する区域、期間について制限することができるというふうに規定をしておるということでございます。
 このため、それぞれの自治体におきまして独自の条例が制定されるということは想定していたということでございますけれども、住宅宿泊事業法第十八条の規定の趣旨からは、自治体が条例を定めていただく際には、生活環境の悪化を防止するために特に必要があるか等の観点からきめ細かに検討していただく必要があるのではないかと考えておるところでございます。
#156
○石井苗子君 今の状態からいきますと、私は、冒頭申し上げたように、これからいかに罰金とか規則とかというのを作っていっても、今のままでは違法民泊というような形態、事業が少なくなっていくとは当然思えないんですね。どんどん増えていってしまうのではないかと。通報といっても、あそこはどうやったら、住民はどこに訴えたらコントロールしてくれるのかもよく分かりませんし、そういった問題の中、整理整頓しますと、旅館とかホテルが急ピッチで新規開業を増やしていっていると。民泊というのは一つの事業形態であります。その民泊でない部分というのが増えていっている状態からすると、規制緩和のバックグラウンドというのは変わってきているんだと思うんですね。
 民泊というのは一つの業態ですから、ここは厚生労働省の、業態に対しては国土交通省で、届出に関しては厚生労働省の管轄ではないというすみ分けになっているんですけれども、オリンピックまでのインバウンドというのが増えていくという中で、旅館に限らず増やしていきましょうというのがシェアリングエコノミーの考え方なんだろうと私は理解しております。
 従来型の旅館業の関係でいきますと、経営の仕方がいろいろと違ってきていると。これ、オリンピックが終わってしまったら規制をこれまたやり直すということではないんですね。ここ確認したいんですけれども、いかがでしょうか。
#157
○国務大臣(加藤勝信君) 今回の旅館業法の改正、別に時限で考えているわけではございません。
#158
○石井苗子君 では、最後にお伺いしたいんですけれども、今回の民泊の新しい考え方なんですけれども、私が思いますのは、縦割りで全部考えていくと非常に無理があると思うんです。イコールフッティングという物の考え方は論点にはなっていると思うんですけれども。
 最後に大臣にお伺いしたいんですけれども、例えば、闇で民泊をやっているということが増えていくとなると、今の改正でゼロにしていくことが果たしてできるんでしょうかという疑問が残ると思います。これは厳しいと思うんですね、ゼロにしていくのは。この法律だけではなくて、民泊新法と相まって、旅館になるということのハードルが高かったと、だからそれを下げていこうとしたわけなんですけれども、立入検査というのが都道府県だったり、保健所だったりと、大きめの市と東京二十三区などがその対象となっているんですが、この中で、もうちょっと税金の、まあ大臣がその御専門なのでちょっとお伺いしたいんですが、税制でもめたり、住宅民泊と旅館、ホテルというのがあったときに、固定資産税とか宿泊税とか、旅館サイドから言えばもっとちゃんと税金を取ってくれということになりはしないかと思うんですけれども、大臣としてはこの新しい法の改正についての、この辺りも含めて、御決意といいますか、いかがでしょうか。最後の質問にしたいと思います。
#159
○国務大臣(加藤勝信君) 今、税制上の話がありましたので、最終的には課税当局においてそれぞれ実態に合わせて判断されておりまして、それが旅館なのかホテルなのか住宅という形なのか、そういったことで一律に判断されているわけではないだろうというふうに承知をしております。
 また、旅館やホテルの新設により事業所税の軽減等の税制措置は講じているところでありますけれども、いずれにしても、そうした実態を踏まえながら、それぞれの実態を踏まえながら、課税の問題、それからやはり先ほど、我々が取り組まなきゃいけないのは違法民泊、特に無許可において行われているいわゆる民泊、これをどう抑止をしていくのかという意味において、今回の旅館業法改正の中で調査、立入り権限を都道府県知事に付与する、あるいは罰金を上げることによって言わば抑止を高めたわけでありますけれども、並行して取締りがしっかり行われていかなければ、それはなかなか実効性を上げることができないということで、先ほど申し上げましたけれども、それぞれの都道府県等における取締り強化も含めて尽力をさせていただきたいと思っております。
#160
○石井苗子君 これは、地域の事情に合わせた法改正の議論というのが余りされていないうちに、大体、六月ですから、三月までに登録して六月に間に合わせるようにというふうにやっているのだと思いますが、このままですと非常に複雑で分かりにくくて、法のルールとしてのデザインが余りにも悪過ぎるので、私は、三年後に見直しのときにまた議題にして慎重にやった方が、オリンピックを前にしてですけれども、いいと思います。
 終わります。ありがとうございました。
#161
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 今日は、民泊サービスの解禁、拡大でどのような問題が起きるかということを各委員の皆さんたちも質問しています。私も同じ問題関心です。
 公衆衛生の維持向上をどのように図っていくのか。民泊の場合、もちろん日数の制限はありますが、シーツを毎回ちゃんと替えているか、パジャマはどうか、ごみはどうか、これは管理者がやることになるわけですが、きちっとそれがされているか、部屋の掃除はされているか。これは基本的に保健所などが立入調査をするしかないんですが、これってできるんですか。
#162
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 違反事例とかそういった疑いがあれば調査をするということはございますけれども、日頃から日常的にそういう検査をするというようなことは普通はやっていないというところでございます。
#163
○福島みずほ君 日常的に調査できないんですよね。普通のホテルや旅館だったら、あそこのホテルは汚いとかシーツがどうのということはすぐ口コミやいろんなことで広がるけれども、民泊だと安いとかいろんなことでそういうのが表に出ない、ある程度、少々汚くても行くというのがあるかもしれません。だとしたら、今の答弁で、日常的に、違反事例があればともかく、日常的に調査できないんであれば、管理者が一応替えることになっているが、シーツをちゃんと替えているか、パジャマや枕カバーは替えているかという、あるいはごみはどうするんですか。
#164
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 個別のごみ、シーツ、寝具その他お話ございましたけれども、住宅宿泊事業法上の届出住宅、いわゆる民泊でございますけれども、旅館業法における簡易宿所営業と同様に、宿泊者一人当たり床面積を三・三平米以上とするほか、定期的な清掃、換気の義務を課すなど、簡易宿所営業と同程度の衛生水準を確保することとしているところでございまして、今後お示しします住宅宿泊事業法のガイドラインでも、旅館業の衛生管理要領と同様に、宿泊者が重篤な症状を引き起こすおそれがある感染症に罹患した場合の保健所への通報、あるいは感染を媒介するおそれのある物品等の消毒、廃棄等の必要な措置、こういったものについて盛り込む方向で検討してございまして、基本的に旅館業法と同じレベルでの公衆衛生上の措置を講じることを想定しているところでございます。
#165
○福島みずほ君 ごみの処理についてはどう考えていますか。
#166
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 ただいま申し上げましたような公衆衛生上の措置の一環として、もし不適切な事例があれば、それに基づいて調査をするということも考えられるのではないかと思います。
#167
○福島みずほ君 全然駄目だと思うんですね。これから検討するということですし、不適切な事案があれば動く、違反事例があれば動くということですが、民泊で、しかも非居住型の場合、管理者がいるとしても、その人が毎日毎日毎日点検しているか、毎日毎日ごみを取りに行っているか、片付けているか、清掃しているか分からないわけですよね。ホテルや旅館だったらすぐ口コミで広がるけれど、民泊の場合、とりわけ違法民泊の場合、埋もれてしまうかもしれない、適法民泊でも埋もれてしまうかもしれない。ごみの処理がされていなくて、実質的にケース・バイ・ケースだったら、旅行者に任せるということもあるじゃないですか。だけど、燃えるごみ、燃えないごみの日なんて知らないから、ぽいぽいどこかに捨てちゃうということだってあるかもしれない。
 つまり、何が言いたいかというと、これから検討しますという答弁だとやっぱり納得がいかないんですよ。保健所は忙しいから、ちゃんとできるとも実は思いません。
 この点について、厚労省、この民泊の法は、残念ながらと言うべきか、法律は成立しているわけですが、今後しっかり、厚生労働省として、公衆衛生等、まさにきっちり管理していくということについて決意をお願いいたします。
#168
○国務大臣(加藤勝信君) 今回、まず、違法民泊というものをいかに抑え込んでいくのか。それから、今御指摘にあるように、今回新しくできます住宅宿泊事業法に基づく届出住宅、いわゆる民泊において、それが適正に運営をされていくか。特に今、公衆衛生のお話もありました。
 今、審議官からその考え方は申し上げさせていただいたところでありますが、いずれにしても、公衆衛生上の水準を、公衆衛生をきちんと確保していく、これに対しては我々必要な措置を講じていきたいというふうに考えております。
#169
○福島みずほ君 しっかりやるべきだと思います。
 国交省はビジット・ジャパン・キャンペーンを進めていますが、日本の観光ブランドを高めるためには自然保護や平和政策による治安向上などのイメージアップが不可欠だと考えますが、いかがでしょうか。
#170
○政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。
 日本には、一般論といたしまして、自然、食、気候あるいは文化といった多くの観光資源が存在しているというふうに認識をしております。政府においては、観光ビジョンに掲げられました訪日外国人旅行者二〇二〇年四千万人といった目標の達成に向けまして、これらの観光資源を活用し、磨き上げるとともに、その魅力を発信するための訪日プロモーションや観光地域振興策などに取り組んでおるということでございます。
 今後とも、こういった目標を達成するため、関係省庁とも密接に連携しつつ、関連施策に全力で取り組んでまいるという所存でございます。
#171
○福島みずほ君 自然保護と平和政策は重要です。
 環境省は、生物多様性上重要度の高い地域マップを作成していますが、辺野古の大浦湾も対象地域になっているということでよろしいですね。
#172
○政府参考人(米谷仁君) 今マップというお話がありましたが、正確には生物多様性の観点から重要度の高い海域を抽出し公表するということをしています。具体的には、我が国周辺海域の生物多様性を保全していく上で重要度が高い海域を生態学的及び生物学的観点から科学的かつ客観的に明らかにし、海洋保護区の検討など各種施策の基礎資料とするため、専門家の意見等を踏まえて抽出し、平成二十八年四月に公表したところであります。
 この中の一つに沖縄島中北部沿岸という海域があり、これ沖縄島中北部沿岸ですからかなり広い海域なんですが、大浦湾もそこに含まれているということでございます。
#173
○福島みずほ君 環境省は、生物多様性上重要度の高い地域について、その自然環境を保護すべき地域と考えますか。
#174
○政府参考人(米谷仁君) 生物多様性の観点から重要度の高い海域というのは、我が国の管轄権内海域を対象に、専門家による検討会を設け、生物多様性条約の締約国会議で決定された基準を参考に抽出のための原則や基準を定め、科学的なデータ解析や専門家の意見を踏まえ抽出したというものでございます。
 こうしたものでありますから、抽出された生物多様性の観点から重要度の高い海域は、生物多様性の保全上重要な海域であると考えております。
#175
○福島みずほ君 埋立新基地建設によって大浦湾のアオサンゴが死滅し、現在、生物多様性が大きく損なわれていると考えます。埋立新基地建設によるサンゴ死滅は観光資源を大きく損なうというふうに考えております。
 そして、最近の新聞によっても、例えば絶滅危惧に関する移植を沖縄県に防衛省が申請をしたと。つまり、新たに十一月八日に移設、この工事のところの、工事の海域で、まさにオキナワハマサンゴ八群、そしてヒメサンゴ群が二群ですか、これ二群体が見付かって十群体あると。じゃ、これをどうするのか。絶滅危惧種のサンゴが新たに見付かったと。
 じゃ、これをどうするかというと、防衛省は、まさにこの十種のサンゴ群体と海底の希少生物を海域外に移すために捕獲すると、特別に捕って移動するということを沖縄県に要請したわけですが、サンゴは、専門家に聞くと、移植をするというのはやっぱり難しい、うまくいく場合もあるけれど、死滅してしまう場合もあるというふうに聞いております。まさに、絶滅危惧種を移植する、これは言語道断だと思いますが、いかがでしょうか。
#176
○政府参考人(辰己昌良君) 今御指摘のオキナワハマサンゴ等でございますが、これにつきましては、防衛省としては、工事の着手に先立ちまして、シミュレーションということで、濁りや水温等、そういったシミュレーションを行い、工事に伴うサンゴへの影響がないと、生息環境は維持される、こういう結論を得ました。そして、それを環境監視等委員会、専門家の方々にも御説明をして、水温のモニタリングをしっかり行い、工事の影響を確認しながら進められたいという指導、助言を得ております。
 そういうことも踏まえまして、今後とも適切に対応していきたいというふうに考えております。
#177
○福島みずほ君 絶滅危惧種の移植によって、サンゴ礁はかなり死滅すると思います。
 実は、観光ビデオをたくさん見ました。すると、そこはやはり、沖縄の北部や奄美大島やいろんなところの、まさに南西諸島の観光ビデオがとても魅力的に作られていました。でも、高江にはまさに、高江のオスプレイパッドの工事が進められましたけれど、ヤンバルクイナが遊んでいて、歩いていて、そしてノグチゲラの希少生物もいると。奄美大島にはクロウサギがたくさんいると。そういう中で、まさに観光資源であったり、豊かな自然なわけですよね。でも、南西諸島は、与那国がそうですし、宮古、石垣、奄美大島と、実は自衛隊配備とミサイル防衛計画もあります。奄美大島ではクロウサギを移動させると。野生動物をどうやってやるんだというふうにも思っています。
 それで、環境省、観光庁にお聞きいたします。
 埋立新基地建設によるサンゴ死滅や生物への影響は観光資源を大きく損なうと考えますが、観光庁の見解はいかがでしょうか。
#178
○政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。
 本件の埋立てあるいは基地の建設に関しましては、関係省庁によりまして環境影響評価が適切に実施されているというふうに認識しておりますので、それ以上のコメントは観光庁の方としては差し控えさせていただきます。
#179
○政府参考人(米谷仁君) 今先生が取り上げられております普天間飛行場代替施設建設事業につきましては、環境影響評価が行われ、知事意見が出され、工事の実施によるサンゴへの影響の予測及び評価、サンゴの移植等の配慮を求めています。工事の実施に際しての環境配慮については、事業者である防衛省により既に実施されております環境影響評価の結果も踏まえて適切に行われるものと認識しております。
#180
○福島みずほ君 防衛省にお聞きをいたします。
 さっきのように、沖縄県に対して絶滅危惧種の移植、捕まえて、海底生物の捕捉、それを移動するということも要請したとありますが、絶滅危惧種であるサンゴ礁の移植、うまくいくんですか、危険じゃないですか。
#181
○政府参考人(辰己昌良君) 防衛省としては十月二十六日に沖縄県に対して、オキナワハマサンゴの移植のための特別採捕許可申請、こういうのを行っているところです。これに当たりましては、先ほど御説明した環境監視等委員会において御説明をし、それは、移植するということについて、この中でもそれについて特段の異論はなかったというふうに考えております。
#182
○福島みずほ君 日本の自然は本当に貴重ですし、希少動物も本当に大事です。そこが損なわれるというのはやはり極めて問題で、環境という面からもしっかり、あるいは生物多様性という点からもこれは深刻に考えていただきたいというふうに思います。
 米国におけるジュゴン訴訟において、サンフランシスコの連邦高裁が連邦地裁への差戻しを命じ、差戻し審が開始をされます。アメリカの国家歴史保存法が辺野古埋立て新基地建設問題に適用される可能性が高まったわけですが、政府の受け止め方はいかがでしょうか。
#183
○政府参考人(辰己昌良君) いわゆるジュゴン訴訟でございますが、現在、米国の連邦高等裁判所が審理を地方裁判所に差し戻す、こういう判決をしたということは承知しておりますが、他国の裁判に関することでございますので、防衛省としてはコメントすべき立場ではないというふうに考えております。
#184
○福島みずほ君 観光庁、外国からたくさん人に来てもらう、日本の国内でも旅行をしてもらう。自然や希少動物や、一旦失われた自然は二度と戻りません。その意味では、やっぱり環境を重視する立場、観光を重視する立場、平和を重視する立場から是非取り組んでいただきたいというふうに思っています。
 まさに、生物多様性という問題からすれば、このことは、埋立工事など極めて問題で、絶滅危惧種と言われるサンゴ礁の十群体の移植をしなければ駄目だという事態は、工事としても本当に深刻な事態であるというふうに思っています。是非、埋立工事の再考をお願いしたい。土砂を運ぶ道に、海の道に、まさにジュゴンの道と重なっているというのが言われております。ジュゴンも来ているわけです。ですから、是非、観光という面から、あるいは自然、生物多様性という面からもこれは重要視していただきたい。世界でも有数のサンゴ礁群である、観光資源としても本当に大事だというふうに思っております。
 私は、埋立て反対というか、埋立て問題だという立場で、観光資源、環境、生物多様性の面からも是非、観光庁などもっと発言をしていただきたい。実際すてきなビデオを観光資源としても作っていらっしゃるわけですから、その点について申し上げます。
 それで、訪日、日本にやってくる外国人の人たちはとても増えているわけですが、調べてみると、日本人で外国に行く人たち、もちろん増えているとも言えるんですが、ちょっと伸び悩んでいるという面もあります。結局、なかなか旅行に行けないという状況、若い人と話をするとお金がないとかという話などもよく聞きます。これについてはどうお考えでしょうか、厚生労働大臣。
#185
○国務大臣(加藤勝信君) 賃金の動向とその海外に行かなくなったという、ちょっと関係、私も必ずしも、確かに賃金が、行く余裕がなければ、確かに昔の日本、かつての日本はなかなか海外に行きづらかった、なかなか特にドル・円の交換もできなかったと、そういう時代から今日に来ているわけでありまして、ちょっとその関連性、必ずしも私は何とも言えないというふうに思うわけでありますけれども、ただ、いずれにしても、特に若い方が海外、まあ国内もそうですけれども、いろんなところに行っていろんな経験をしていく、これは大変大事なことなんだろうというふうに思います。
#186
○福島みずほ君 観光客、日本の国内、国外を調べたところ、例えば消費税増税したときに、がくっとやっぱり落ちているんですね。景気の動向とやっぱり観光というのは一定相関関係があるんじゃないかというふうにも思っています。その意味では、外国からたくさん観光客はとても増えたけれども、日本の国内、あるいは日本人で海外に行く人が増えている面もあるけど、やっぱり伸び悩んでいるという点に関して、これは観光庁、どう分析していらっしゃいますでしょうか。
#187
○政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。
 日本人の海外旅行者数でございますけれども、大体西暦二〇〇〇年頃以降は増減を繰り返しておるというようなことになっております。近年においては、二〇一二年の日本人の海外旅行者数が千八百四十九万人と過去最高値となっておりますが、また、二〇一六年の日本人の海外旅行者数は一千七百十二万人ということで、対前年比で五・六%の増となっております。
 日本人によります海外旅行は一般にもう成熟した市場であると考えられておりますけれども、このような各年ごとの変動につきましては、様々な国際情勢でございますとかその時々の社会的な状況が影響しているのではないかなというふうに考えておるところでございます。
#188
○福島みずほ君 日本に来る外国客も増えることは本当に望ましいことですが、日本の人たちも海外に行ったり、日本の国内でもっともっと旅行ができるように、これ、統計を調べると、やっぱり消費税や、おっしゃった景気やいろんなことにもすごく左右されるということを非常に思っております。
 やっぱりテロがないとか安全であるとか、観光産業はまさに平和産業ですから、その意味でも、平和の実現や、みんなが安心して行ける、そのための雇用や収入の保障、それは、厚生労働省はまさに労働も担当されるわけで、是非その点をお願いし、私の質問を終わります。
#189
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。今日はトリでないので、ちょっと安心して質問させていただきます。
 私は、この旅館業の様々な定義を見ておりましてまだまだ疑問になっていることがございますので、まずそこを取り上げさせてください。この旅館業法の営業許可を必要とするかどうか、どのような基準で判断なさっていらっしゃいますか。
#190
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 旅館業法上、旅館業を行う場合には、原則として都道府県知事等の営業の許可を受けなければならないとされているところでございます。ここでいう旅館業とは、宿泊料を受けて人を宿泊させる営業をいうとされているところでございます。また、人を宿泊させる営業に該当するか否かについては、都道府県等において、施設の管理、経営形態を総体的に見て、宿泊者のいる部屋を含め施設の衛生上の維持管理責任が営業者にあると社会通念上認められるものであることや、また、施設を利用する宿泊者がその宿泊する部屋に生活の本拠を有さないことを原則として営業しているものであることといった要件に合致しているかどうかによって判断されるものと考えてございます。
#191
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 今回のこの法改正も民泊で大きく動きました。しかし、民泊以前にもっと問題があったじゃないですかということなんですよ。
 ネットカフェはこの旅館業法の営業許可を必要としますか。
#192
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 ネットカフェは、通常、机、椅子やインターネット用のパソコン等の設備の使用料のみを徴収しましてこれらの設備を利用させる形態でございまして、宿泊料相当の費用については徴収していないと考えられることから、一般的には旅館業には該当しないものと認識してございます。
#193
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 民泊に泊まらずに、今ネットカフェを利用するような若者、そして海外の方々が多くいらっしゃるのはもう既に把握していらっしゃるとは思いますけれども、このネットカフェの宿泊利用実態調査というものを行っていらっしゃいますか。全国で何か所ネットカフェというものがあり、何人が利用しているのかという調査についても報告いただけますか。
#194
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 厚生労働省においては、過去にネットカフェ等を対象として住居喪失不安定就労者の実態調査を行ったことがございますが、先ほど申しましたように、ネットカフェは、宿泊料相当の費用を徴収しないと考えられることから一般的に旅館業に該当しないため、そういった宿泊施設という観点からその実態調査を行ったということはないので、把握できてございません。
#195
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 これ、資料一に付けております。これは十年前の調査です。十年前の調査で既に六万人の方が一日にネットカフェに寝泊まりしていらっしゃるということが分かっています。オールナイトの利用と書いてありますけど、オールナイト料金というのが設定されていまして、宿泊と同じですよねということなんですよ。
 こういう形で若者そして海外の方がこういうところを利用している、この実態は全く今把握もなされていない、かつその手当てもなされていない。でも、この時点でもう六万人がオールナイト利用しているというのが分かっているのに、なぜこれを放置してきたのでしょうか。私は不思議でなりません。
 大臣、これもう一回しっかりとこのネットカフェの実態についても調査をする、そして、もし、やはりこれ、宿泊というようなこと、カテゴリーの中に入ると判断をするのであれば、この旅館業法の適用自体をしっかりと見直していくべきだと私は考えておりますけれども、御意見いただけますでしょうか。
#196
○国務大臣(加藤勝信君) 言い方の問題かもしれませんが、ネットカフェであっても、旅館等と同様に利用者に例えば寝具を提供したり、あるいは宿泊料を受ける形態で営業されていれば、名前が何であろうとそれは旅館業法の適用対象になるというふうに思います。
 しかし、そのような形態を取らずに営業されているネットカフェで、たまたまそこで夜を過ごすことができるとしても、これは直ちに旅館業法の適用にはならないのではないかと。例えば、そういったものにおいて、深夜喫茶とか、ネットカフェと一緒かもしれませんが、あるいはカラオケルームとかいろんな、あるいは居酒屋とか、様々な形態がありまして、じゃ、それが旅館業法の適用かというと、必ずしもそうは言えないんじゃないかというふうに思います。
 不特定多数の利用者が入れ替わり立ち替わり訪れるような営業形態、また、多岐にわたるゆえ、特に旅館業法について、旅館業法が適用されるというのは、単に利用者が夜を過ごすということではなくて、先ほど申し上げた公衆衛生の確保の観点から、そこで提供される寝具を媒介して感染症の感染率が高まるのではないかと、こういった観点からでございます。
 ですから、例えばネットカフェ、旅館業に該当しなくても、例えば利用者に飲食物を提供すると、こういった場合には食品衛生法に基づく営業許可を受けるなどの規制を遵守してもらわなければならないわけであります。
#197
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 だから、その考え方がもう古いのではないかと言っているんです。シャワーがあります。その辺りにいろいろな本だとかネットだとか、もう泊まれるような形でフラットなシートが既にもう準備されているようなところもあるんですね。これで泊まると言わずして何と言ったらいいんでしょう。
 実際にここで六万人の方が泊まっていらっしゃる実態、そして、住宅がないような皆様方が不安定な住宅としてここを利用していらっしゃる実態というものも分かってきている。じゃ、ここにどうやってメスを入れていくのかということは、私は厚生労働省の重要な役割だと思いますけれども、大臣、いかがですか。
#198
○国務大臣(加藤勝信君) 今申し上げた旅館業法としてのアプローチの仕方と、結果的に泊まるところもない、そういった意味でのある種の貧困という観点からのアプローチ、それは両方あるんだろうというふうに思います。
 ですから、旅館業法としてのアプローチは先ほど申し上げたということだと思います。ただ、泊まる方がない、その方のそういった状況、またその方の雇用がどうなっているかも含めてそれをしっかり把握して対応していく、これはまた別途の視点に立った厚生労働省の仕事だというふうには思います。
#199
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 しかし、そこに泊まっていらっしゃること、泊まるだけではというふうに大臣はおっしゃるかもしれませんけれども、結局そこで寝ている、で、そこからまた媒介をする、その衛生上のといったら、同じ問題なんですよね。余計それが、ベッドのシーツがないというようなところで不衛生になっている可能性が私は高いと思います。シャワーについてもそうです。そういうものが設置していらっしゃるところ、大変多うございます。地方に行けば様々なところでそういうものが、シャワーありますというのをもううたっていらっしゃいます。実態はそうなっていても、結局制度の中に、その抜け穴のような形で、結局はオールナイト料金、結局宿泊料ではないですというふうな、こういうものをこれからは厚生労働省として取り組んでいただきたいと、私のその願いの一つとしていただきたいと思います。
   〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕
 では次に、ちょっと時間もございませんので、好事例も紹介させていただきたいと思います。資料二、資料三に付けております。
 最近では、ブックカフェ、ブックホテル、新たな展開というものも実はあるんだよというところでございます。これは地域活性化にも生かされている一事例でございます。
 資料二、これが佐賀の古湯温泉で、泊まれる図書館というものが、暁の、カフェというものがオープンいたしまして、温泉そして本、その中で泊まれる。若者に大人気だそうです。こういう形で新しい付加価値というものが、我々が今まで、泊まるといったようなものでもなく、様々なところに見出していらっしゃるような事業者もいらっしゃいます。新しいこれはビジネスモデルとして、世界でも例がないそうです。
 次、資料三、これはブック・アンド・ベッド、泊まれる本屋、これは都市型でございます。ドミトリー型のこれ宿泊施設でございまして、これ二つともちゃんと合法的にやっていらっしゃいますので安心して私も出させていただいておりますけれども、これは都市生活者が必要とする自宅、職場に次ぐ第三の居場所としてその場所を提供されているということで、大変これも女性、そして日本人の、海外の方の宿泊ももちろんのこと、近郊に家を持っていてもこういうところで一晩過ごされる方が多いということがデータからも分かってきております。
 やっぱりこういう形で、様々なアイデアで実は泊まる、宿泊といったようなものもビジネスチャンスになるかと思うんですけれども、この新しい地域活性化の観点から、もっと私は大臣にも応援をしていただきたいと思うんですけれども、大臣、いかがですか。
#200
○国務大臣(加藤勝信君) 旅館業法、これは昭和二十三年施行されて、これは多くの方々が出入りする場所ということで公衆衛生を確保していく、あるいは国民生活の向上と、こういった観点から様々な規制が設けられてきたわけでありますけれども、これらの規制の中には、社会情勢が随分変わる中で、必ずしも実態あるいは利用者のニーズ、あるいは現在の衛生水準を図るテクノロジーといいますか、そういった意味からいって乖離したものも出てきておりまして、今回はそういったものを踏まえて規制を変更させていただいたわけであります。
 実際、今回の規制緩和で、今お示しのあったこの泊まれる本屋さんとか、あるいは、これまで泊まれる部屋の数を制限していたんですけど、例えば古民家を改装して一部屋か二部屋でもうそれなりなおもてなしをしてサービスを提供すると、こういったこともできるようになってきているわけでありまして、そういった意味で新しいニーズに対応して新たな挑戦をしていきたい、営業をしていきたい、そういった方々にもその可能性を開くことにつながり、また、そうした施設ができ上がることは地域の活性化にも私は資するというふうに思っております。
 もちろん厚生労働省として、この旅館業法の目的で公衆衛生の確保とそして国民衛生の向上と、これは法律の理念でありますけれども、それは踏まえつつも、消費者の多様なニーズに応じて、そして多様なサービスが展開できるよう、これはしっかり不断の見直しを行うとともに、そうした健全な旅館業あるいは宿泊業が展開されるよう我々も努めてまいりたいと思います。
#201
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
   〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕
 次は、水嶋次長にお願いしたいと思います。
 私ども、やっぱりいろいろなネットで検索をいたしましたら、やはり住宅宿泊仲介業、これ海外のサイトも大変多うございます。これ日本に事務所がないなと思うようなところもございまして、実際に観光庁長官の登録を受けていないところもますますこれから増えてくる可能性もあると思います。
 どのように把握するのか、どのように登録を促していくのか、教えていただけますでしょうか。
#202
○政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。
 日本に事務所などのない仲介業者の実態の把握につきましては、これらの業者が運営するサイトなどを通じまして情報収集をまずは行ってきたところでございますが、また、観光庁といたしましても、可能な範囲で直接業者と連絡を取りまして実態の把握に努めてきたところでございます。
 住宅宿泊事業法におきましては、住宅宿泊仲介業を行おうとする者は観光庁長官の登録を受ける必要があると規定されているところでございますが、このことにつきましては、日本に事務所などのない事業者に対しましても、これまで接点がありました事業者に対しては直接周知を行っているところでございますし、また、それ以外でもホームページなどを通じまして、この登録が必要なことを広く周知を図ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。
#203
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 しかし、やはり自分の国の言葉で予約できるとなるとどうしても、もしかしたら私どもの手の届かないような事業者も増えてくるかと思いますけれども、どのような形で把握を更に努めていかれるのでしょうか。今まで接点があったところでは分かりますけれども、更に増えてくるということを、この二〇二〇を踏まえた上でございますけれども、いかがでございましょうか。
#204
○政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。
 これまでより、先ほども申し上げましたように、いろんなルートで情報収集をいたしまして、相手方を特定して連絡を直接取るという努力を努めてきたわけではございますけれども、それ以外にもホームページ等を通じて広く周知を図ってまいりたいということでございます。
 なお、この住宅宿泊事業法におきましては、住宅宿泊事業者が仲介を委託しようとするときには、登録を受けた住宅宿泊仲介事業者への委託が義務付けられておるということでございまして、この義務に違反した場合には罰金などが科されるということでございます。このため、登録を受けていない仲介事業者は住宅宿泊事業者から物件の提供を受けられないということでございますので、事実上、市場から淘汰されていくことが期待できるのじゃないかなということでございまして、このことも住宅宿泊仲介事業者の登録を促すことにつながっていくんではないかなというふうに考えておるところでございます。
#205
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 私は大変不安でございまして、実は、ある日、中国人の家族が大きなトランクを二つ引いて、私のうちの近くをうろちょろしていました。結局、こういう中国の仲介業者が紹介してくれたところがどこか分からない、ホテル名は、分からない、ここだって言ってGPSを指す。そのアイフォンだけが頼りなんですよ。結局、そこに行ってみたけれども、どうもそういうものは宿泊施設ではなかったということで大変困っていらっしゃるんですね、言葉が通じないですし。
 ですから、しっかりとやはり私どもも受け入れる立場として、日本人がもしかしたらそういったことに加担しているんじゃないかと思われると心外でございますし、これからもっと増えていくトラブルをどうやって処理をしていったらいいのか、しっかり私は観光庁に責任を持っていただきたいと思います。ワンストップで相談ができる窓口でしたり、海外に向けて先に手引書を発行していく等々、様々な工夫がこれから余地があるかと思いますけれども、どのようなことをお考えでいらっしゃいますか。
#206
○政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、いわゆる民泊に関連いたしまして、利用者の方自身あるいは周辺住民の方々が不安になるようなことを極力回避していく必要があるんだろうと。万一トラブルに遭遇したような場合に、そういった当事者の方々がどう対応していくべきか困惑する可能性もあるんだろうというふうに考えております。
 このため、委員御指摘のとおり、ワンストップの相談窓口を設置するということが大変有効なのかなと考えておりまして、現在ワンストップ窓口の設置に向けた準備を進めておるということでございます。また、こういった窓口を通じて様々な情報が把握することが可能ではないかなと思っております。そういった情報を把握することによりまして、必要に応じて所管の行政庁によって連携を取りまして適切な指導監督を行ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。
#207
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 こういうところが正しい宿泊の在り方なんだよということなんかも先に様々な言語で情報を提供いただきたいと思うんですけれども、手引書のようなものは作成するということをお考えでいらっしゃいますでしょうか。お願い申し上げます。
#208
○政府参考人(水嶋智君) 様々な方法を通じて周知を図っておきたいと思っておりますし、ホームページなどにおいて周知をするということのほか、御指摘ございましたような方法についても検討してまいりまして、幅広い周知徹底を図ってまいりたいと思っておるところでございます。
#209
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 多分御理解いただいていると思うんですけれども、質問中は集中していただければと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
 大臣にもお願いしたいと思います。今回こうやって二本の法案が別の省庁から出てくるということで、私は実際にこの旅館業法の改正について周知がなされるのかと。もちろん周知はしていただくんでしょうけれども、それ以上に民泊というような言葉が躍ってしまいまして、住宅宿泊事業法の方に、陰に隠れてしまうとこれは私は大変なことになってしまうと思いますけど、どのような方法を通じて国民の皆様方、若しくは海外もそうですし、様々な皆様方に働きかけていただけますか。
#210
○国務大臣(加藤勝信君) 違法民泊を取り締まる、そして健全な民泊事業者を育成をしていく、そしてさらには、旅館、ホテル、民泊によって多種多様な海外、また国内の方の旅行ニーズに合った宿泊サービスを提供していくようにするためにも、この今回の旅館業法の改正法案、この周知、極めて大事だというふうに思っております。
 この法案を成立させていただいた後において、旅館業法の改正内容の周知のため、都道府県等の担当者を集めた自治体向けの説明会、また、旅館、ホテルの営業者等にも今回の改正内容を正しく理解していただけるよう、これは関係団体と協力をしながら丁寧な周知を図り、この住宅宿泊事業法、隠れる隠れないじゃなくて、住宅事業法とともに今回の旅館業法、今は案でありますけれども、その内容について啓発、万全を期していきたいと思います。
#211
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 石井議員の先ほどの質疑にもございましたけど、やっぱりしっかりと観光庁の枠の中に、情報共有の中に厚労省も入れていただけるぐらいに私は周知していただきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 以上で終わります。ありがとうございました。
#212
○委員長(島村大君) 次に、足立君の残余の質疑を行います。
#213
○足立信也君 足立です。延長戦ですので、落としどころを私は探りたいと、そのように思っています。
 そこで、水嶋次長、午前中の質疑の内容なんですが、現行の旅館業法、それから国際観光ホテル整備法、どちらも第二条に定義があって、ホテル業と旅館業の定義があるわけです。ほぼ一緒ですよ。それを旅館業法の定義だけを変えると、今回、そういうふうになっているわけです。これ、法的安定性、お互いに法律ですから、それでいいんですかという質問で、ですから、まず最初にお聞きしたいのは、今回の旅館業法の改正に当たり、厚生労働省から観光庁の方にこれは相談があったんですか。
#214
○政府参考人(水嶋智君) 協議の上でこのような法案になっておるということでございます。
#215
○足立信也君 協議したと。
 これ、私が思うには、やっぱりこれ規制改革会議からの意見に基づいて、そして恐らく、厚生労働省、旅館業を何とか規制緩和しろよっていう話になって、結局、法律が二本あってダブルスタンダードみたいな形になっているんじゃないかとやっぱり思うんですよ、私が思うのはですね。そう言うと失礼だけれども、これ、定義が二つの法律にあって、あちらもいじらないとよくないんじゃないかなということに厚労省の方は気付かなかったんじゃないかと私は思っているんです、正直言うと。
 観光庁としては、午前中からのいろいろな質疑に当たって、これは国際観光ホテル整備法の中でのホテル業と旅館業の定義のことについて、旅館業法の改正に合わせるような検討をこれから考えているかどうか、その点についてお聞かせ願いたいと思います。
#216
○政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。
 国際観光ホテル整備法は、旅館業法で設ける基準を満たした上で、さらに訪日外国人客の受入れを促進するために、旅行者の接遇充実などの観点から旅館業法上の基準を上回る設備基準を求めているものでございますが、いずれにいたしましても、今回の旅館業法の改正の趣旨を踏まえながら、旅館業法と国際観光ホテル整備法におけるホテル、旅館の定義について現場で混乱が生じないよう、厚生労働省とも連携しつつ、実態を踏まえ、適切な対応を図ってまいりたいと考えておるところでございます。
#217
○足立信也君 同時にやるべきだと思ってはおりますけれども、今後対応するということでしたので、そこで私は納得いたします。
 あと、この旅館業法に関連して、実は全部で十一問、旅館業法だけでも四問用意していたんですが、ちょっとこの第一問目でここまで掛かってしまったので飛ばします。二番、三番飛ばします。せっかく高木副大臣に答弁を求めたので、この点だけ質問をしたいと思うんです。
 私、冒頭言いましたように、再来年のラグビーワールドカップ、これ日本全国相当な、外国から訪日されると思います。それから、オリンピック・パラリンピック、これは、オリンピック・パラリンピックは七月、八月、九月ですね。ワールドカップも九月二十日からなんです。九月二十日って、今年をいうと台風の被害で大変だったんです。それから、集中豪雨ももちろんあるし、大体九月の二十日前後って残暑が物すごいんですよ、大分の人間としては。
 私は、今のところ通知でホテルは暖房が義務付けられていると思いますけれども、暖房設備、これは宿泊されている方の健康面から考えても、あるいはいろんな災害が起きたときのことを考えても、私は冷房設備要件というのも必要じゃないかと思いますよ。この点についてどうでしょう。
#218
○副大臣(高木美智代君) ただいまの委員の御指摘、多くの方たちが心情的には共有しているテーマだと思っております。
 その一方で、今回の旅館業法の改正につきましては、もう既に御承知のとおり、和風、洋風といった様式の違いによる規制を撤廃し、また利用者の多様なニーズに応えていくということ、また政令等におきましても、最低客室数また寝具の種類の規制を撤廃するなどの大幅な規制緩和を図るものとしております。また、その一方で、平成二十八年十二月六日の規制改革推進会議におきましては、入浴設備の具体的要件などの規制については、公衆衛生等の観点から根拠を明確に説明し得る最小限のものとすべきとの意見が出されたところでございます。
 ただいまのこの委員の御指摘でございますが、高温多湿な気候への対策が必要という御指摘はもうごもっともと思っておりますが、この冷房設備につきましては、全国広いこともあり、夏でも涼しい地域もあることを考えますと、一律に構造設備基準として定めるまでもなく、それぞれの地域の実情に応じて営業者の通常の集客努力の中で適切に対応していただけるものと考えております。
#219
○足立信也君 最初に気持ちは共有すると、多くの方がとおっしゃっていただいたのでそれでいいと思いますが、あえて言います。やはり私は、一番心配なのはパラリンピックなんです。この応援者なんですね。知覚障害とかあるいは下半身不随の状況であったりすると、これ体温の調節機能が落ちているわけですよ。これは非常に危険だと思いますので、まあ、当然地域による特性はあると思いますけれども、ここは考慮していただきたいと、そういうことを申し上げておきます。
 年内に何とかこれ解決しなきゃいけないと私は思っているテーマがありますので、ちょっと旅館業法から離れてしまいますけれども、残った時間、何とかそれを確認したいと実は思っています。
 二十六年四月、それ以前もそうでしたが、その四月以降、厚生年金基金の解散がずっと続いておりますね。この厚生年金基金の解散によって責任準備金の算出、これをしなきゃいけない。そのためには記録を突合していかなきゃいけないということがあるわけです。記録を突合して最低責任準備金の確定をして、残余財産の確定をして分配金が決まると、こういうふうになるわけですけれども、私、地元の方によると、もう二年全く確定ができない。聞くところによると、更に一年以上が掛かるだろうと言われている。非常に遅いんですね。遅くて、実際にいただけるはずなのがもう宙に浮いているわけです。これを何とかできないかということの質問なんですが、そういう実態、一年半あるいは二年以上掛かって分配金が確定されない、解散したけれども、というのはどれぐらいあるんでしょう、今。
#220
○政府参考人(木下賢志君) 今委員御指摘にございましたように、解散した場合はまず責任準備金の額の算定作業といったものがまず掛かりまして、それが非常に時間を要するわけですけれども、その上で残余財産の確定をする必要があるということでございます。
 解散から平均的にどの程度要するかと申し上げますと、基金によりばらつきございますけれども、おおむね一年六か月程度というのが標準でございます。もう少し細かく申し上げますと、先ほど御指摘にあった法律に基づいて、平成二十六年四月以降に解散をして本年の十一月末までに残余財産を確定させた百四十一の厚生年金基金ございますけれども、それを調査いたしましたところ、おおよそ半数の七十二基金が一年六か月以内に残余財産を確定させていたと。一方で、おおむね一割の十一基金が確定までの期間が二年を超えていたところということでございます。
#221
○足立信也君 一割が二年を超えている、私の地元だともう三年になりそうだという話。解決策として、このやめられた方にその法人としては、代わりにという表現じゃないですけれども、相当する額をお渡ししたいんだと、困っているんだと、宙ぶらりんになっていてですね。お渡ししたい、でも、そのお渡しした部分、後で分配金が確定されてその個人に行くわけですから、法人には返ってこない。これは法律上できないと、これはもうお聞きしました。
 だとしたら、一旦法人がその該当する方に相当額をお渡しして、そして、後で分配金が確定されて個人にそのお金が渡ったら相当部分を法人の方に返すという、そういう契約を結べば、ずっと、三年とかそれ以上ずっと待っているのではなくて、今現在も払えるんだけれどもという提案に対しては、それは可能なんですか。
#222
○政府参考人(木下賢志君) 今委員御指摘ございましたように、分配金は、まずは基金の年金受給権の保護の観点から、法律上、基金から加入者に直接払うということがまず大原則であります。その上で、今御提案のありましたように、基金から分配金が支払われる前に法人が任意で退職者に分配金を、相当する、見込まれる額を支給しました上で、分配金が厚生年金基金から退職者に支払われた後に退職者から法人に同額を返還するということにつきまして、個々の退職者と法人で取決めなどにより合意を得た上で行うことは可能かと考えております。
#223
○足立信也君 分かりました。可能だと、民民の契約を結べばいいということで、これで大分安心される方は増えると思いますので、それを是非伝えたいし、全国のそれでお困りの方はそういう方法があるということを理解していただきたいと思います。
 次に、私、大分で救急ワークステーションというところを視察してまいりました。これは、救急救命士の救急救命処置の実施というのはもう継続的な再教育が必要だと、皆さん当然お分かりだと思います。でも、今までは年に一回ぐらいしか研修できなかったんです。それでいきなり現場に行って救命措置をやれというのは大変なことです。
 この派遣型の救急ワークステーションというのは、大分市では県立病院とアルメイダ病院の二か所、去年の四月からやっているんですね。輪番制で病院で研修しながらそこから出動するという形で、月に、今まで年に一回ですけど、月に三回ぐらい研修できていると、非常に評価が高いです。今年の四月からは別府市、今、日田市も竹田市も是非これをやりたいというようなことになっています。
 問題は財政措置なんです。せっかくいい試み、救急救命士側も、それから教えている医療者の側も非常に評価は高いのに、財政措置が非常に極めて乏しいということを聞いています。
 そこで、消防庁と厚労省に、この財政措置の内容について簡単に教えてください。
#224
○政府参考人(猿渡知之君) お答え申し上げます。
 ただいま御指摘の救急ワークステーションは、御指摘のように医師を救急車に乗せて現場出動を行うこともできますし、救急隊員が医師から直接的な指示や指導、助言を受けて実習を行うことが可能となり、最新の知識や技術の向上を図るとともに、医療機関の連携が図られて救急活動体制の更なる向上に大きく資するものと考えられております。この救急ワークステーションに要する経費につきましては、病院実習の経費として、市町村分の普通交付税の救急業務費に含めて財政措置をただいましておるところであります。
 いずれにいたしましても、大分県を始め高い効果が出ていると伺っておりますので、このような事例を広く紹介することなどによって地域の救急業務の水準向上に改めて努めてまいりたいと考えております。
#225
○政府参考人(武田俊彦君) 厚生労働省側の支援措置について御説明をいたします。
 厚生労働省におきましては、救急救命士実習受入促進事業という事業を実施しておりまして、救急救命士を受け入れて実習を行う病院に対して必要となる指導医などの人件費を支援しておりまして、今御指摘のありました救急ワークステーションにおいてもそのような実習を行う場合にはこの補助金の活用が可能となっております。
#226
○足立信也君 今の武田さんの補助金ですけれども、これ、一か所百三十六万九千円というふうに私は聞いていますが、EPAの介護、看護師さんもそうですし、今回技能実習もそうですが、どんどんどんどん受け入れる側、受け入れる人を増やしていく、その方々に対する教育指導は誰がやるのかと、同じ人員でやるわけですよ。働き方改革で大問題になっているのに、受入れだけ増やそう増やそうと、そこで教える側はどうなるんだ。
 これ、両方非常に高く評価している。でも、そのために人員配置すらできないんですよ。通常の救急の業務をこなしながら救急救命士を指導して研修する、その分の人すら雇えない、こういう状況ですよ。やっぱり働き方はもっと悪くなっている。大変いい事業なんだけれども、やっている人たちはつらいですよ。これがどうしてそれぐらいの財政措置でとどまっているのか。
 例えば、今消費税の使い方の一つで医療介護総合確保基金ってありますね。医療九百億、介護七百億、これ使えないんですか。
#227
○政府参考人(武田俊彦君) ただいま御指摘のありました地域医療介護総合確保基金でございますけれども、この地域医療介護総合確保基金につきましては、限られた予算を効率的に活用するという観点から、ほかの補助金の対象になっている事業には活用しないと、こういう整理になってございますので、本件御指摘の事業につきましては、先ほどお答えいたしましたとおり、救急救命士実習受入促進事業という形で医療提供体制推進事業費補助金という統合補助金の一つとして補助事業として実施されておりますので、この基金の方の活用は困難であると考えております。
#228
○足立信也君 そう言うんですよ。とてもとても金額的に足りない事業があるから、総合確保事業ですよ、医療、介護のね。それの基金が使えないというのは何なのということになるんです。
 であるならば、二〇一四年、一五年、一六年度の医療、介護それぞれのこの基金の執行率はどれぐらいですか。
#229
○政府参考人(武田俊彦君) 御指摘の地域医療介護総合確保基金でございますけれども、これは国から都道府県に財源を交付いたしまして、各都道府県において病床の機能分化、連携に関する事業などを実施をしているものでございます。
 御指摘ありましたように、二〇一四年度、平成二十六年度からこの基金が設置をされておりますので、二〇一四年から二〇一六年度までで見ますと、各年度九百四億円が都道府県に交付をされております。この交付された資金を使いまして都道府県において事業を実施するわけでございますけれども、この基金におきましては複数年度でこの基金を活用することが可能になっておりますので、都道府県におきましても複数年度で活用する計画を立てて順次事業を実施をしているところでございます。
 このため、直近の二〇一六年度末時点の執行状況ということで確認をさせていただきますと、二〇一四年度から二〇一六年度まで、交付額は各年度九百四億でございますので、合計二千七百十一億円を各都道府県に交付をしたところでございます。二〇一六年度末の時点での執行額は千七百二十八億円となっておりまして、執行率は六割を超えている状況にございます。この二〇一六年度末の時点で執行されていない金額でございますけれども、これは平成二十九年度以降に実施する事業に充てることを予定としているものでございまして、各都道府県において計画的に実施されているというふうに認識をしております。
#230
○政府参考人(浜谷浩樹君) 介護分についてお答え申し上げます。
 介護分についても、スキームは医療分と基本的には同様でございます。この地域医療介護総合確保基金の介護分につきましては、地域密着型特別養護老人ホーム等の整備あるいは介護従事者等の確保に関する事業について二〇一五年度から実施しているものでございます。
 二〇一五年度及び二〇一六年度におきまして、それぞれ各年度七百二十四億円を都道府県に対して交付しております。都道府県における各年度の執行状況でございますけれども、介護分につきましても複数年度で活用することが可能となっておりまして、初年度の二〇一五年度の執行額は三百二十五億円、執行率は四五%。二〇一六年度につきましては、現在、各都道府県に対しまして調査中でございます。
#231
○足立信也君 医政局長の方は一四から一六、トータルで言われましたけど、この時点で一千億使われていないということですね。二〇一五年の執行率は、医療については四六%だと。それから介護については二〇一五年のしかないけれども四五%だと。半分以下なんですね。もう単純に考えて分かるのは、これは、使い勝手が悪いか、何に使っていいか分からないかということだろうと思います。これは後で聞きます、後で聞きますが、さっきの医政局長の答弁と併せると、やっぱりあの補助金をやめたらこれ使えるんじゃないですか、さっきの理屈からいくと。私はそう思いますけれどもね。
 実際、非常に評価は高いと言って、しかし財政措置としては非常に少ないんだと、それは単一の補助金のところの額だから、それがあるからこの確保基金は使えないという論調からくると、使えるのは確保基金の方じゃないですかね。やめるという手があるんじゃないでしょうか、大臣、どうでしょう。
#232
○国務大臣(加藤勝信君) まず、救急医療に対して力入れていかなきゃいけないという委員の御指摘、そのとおりだと思います。
 それから、今、委員と私どもの事務局とのやり取りを聞いて、まさに委員と同じことを私の脳裏にも浮かんできたわけであります。ただ、済みません、その状況でありますから、今の段階で確定的なことを申し上げるというわけにはいかないと思いますけれども、ただ、現在やっている救命救急士実習受入促進事業の規模というのはそんな大きくないわけでありまして、それに対して確保基金というのは相当、当年度以外、数年度掛けてやりますから、今、執行残が全部余っているというわけではないと思います。
 ちょっとその辺も含めて検討させていただいて、今は、済みません、やれるとかやれないということは、ちょっと無責任なことは申し上げられませんが、いずれにしても、ちょっと財政当局とも議論をしなきゃいけない部分もあるかと思います。その上で、また改めて御報告させていただきたいと思います。
#233
○足立信也君 もう浮かんだことは一緒だとおっしゃったのでね。
 そうなんですね、やっぱり非常に評価の高い内容の事業を、これがやっぱり現場にいる方々に負担のできるだけないような形で使えるところを考えていくというのは当然のことであって、一つの事業があるから、それが邪魔しているんだったら、そこはもう思い切り切っちゃうというのも一つの考えだと思いますので、それは期待したいと思います。
 ところで、もう最後ですが、診療報酬、介護報酬の話、今日ずっと出ておりますが、そこで、一千三百億円以上捻出しなきゃいけないという使命のある中で、消費税分とはいえ、とはいえ、さっきの執行率が五割に満たないこの基金ですね、毎年九百億、七百億、ここはどうするかということはやっぱり考えた方がいいんではないでしょうかね、無尽蔵にあるわけじゃないですから。
 そこを確保しておいて、まあそういう言い方は失礼かもしれないけど、前回、前々回ですか、診療報酬マイナス改定だけれども、この基金があるからいいじゃないかみたいな話もありましたけれども、私は、実際使い勝手が悪かったりということを考えたら、ちょっと本末転倒ぎみなところがあるんじゃないかなと私は思います。
 そこで、この基金は当初、まあ財務当局というとあれかもしれませんけど、厚生労働省としては、期待した使われ方あるいはこの基金の本来の持っている価値、そこが果たされているか、それはどうお考えになりますか。それをお聞きして、質問を終わりたいと思います。
#234
○国務大臣(加藤勝信君) 基金に関しては、今それぞれの都道府県で様々な計画を出していただいて、それにのっとって交付をし、また執行されていると、こういう状況だというふうに思います。
 ただ、今お話ありましたように、執行残があるということも含めて、さらに都道府県等からもいろんな事情をお伺いさせていただきながら、有効活用をしっかり図っていくよう、引き続き努力をしていきたいと思います。
#235
○足立信也君 終わります。ありがとうございました。
#236
○委員長(島村大君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
    ─────────────
#237
○委員長(島村大君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、三原じゅん子君が委員を辞任され、その補欠として藤木眞也君が選任されました。
    ─────────────
#238
○委員長(島村大君) これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 旅館業法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#239
○委員長(島村大君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、石橋君から発言を求められておりますので、これを許します。石橋通宏君。
#240
○石橋通宏君 私は、ただいま可決されました旅館業法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・こころ、民進党・新緑風会、公明党、日本維新の会、希望の会(自由・社民)及び無所属クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    旅館業法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
 一、違法な民泊サービスが広がっている現状に鑑み、引き続きその実態の把握に努めるとともに、地方自治体が無許可営業者等に対する十分な指導・監督を行うことができるよう、保健所を始めとする関係部局の人員確保を含む体制強化のために必要な支援を行うこと。
 二、本法の施行に当たっては地方自治体における条例改正等が必要となることから、地方自治体が円滑に対応できるよう、速やかに政省令等を示し、丁寧な周知を行うこと。
 三、二〇一九年ラグビーワールドカップ、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催などを控え、訪日外国人観光客の当面の更なる増加が見込まれる中、利用者の需要の高度化及び多様化に対応した施設やサービスの充実、とりわけ防災設備や避難・誘導体制の外国人対応の強化などを促進し、地域活性化の観点からも旅館・ホテル営業の健全な発展を図るため、本法の施行状況を踏まえつつ、旅館業に係る規制の見直しについて罰則も含め引き続き検討すること。
 四、今後、旅館業に係る構造設備の基準等の規制全般についての見直しを検討する際には、議論の方向性が真に旅館業の健全な発展に資するものとなり、旅館業の安全・衛生面での水準や、周辺住環境、旅館業に従事する労働者の労働環境、健康等を損ねるものとならないよう、十分に留意すること。
 五、いわゆるネットカフェ等に見られるような事実上宿泊できる施設に関し、必ずしも旅館業法が適用されていない事例が指摘されていることに鑑み、利用の実態に応じて旅館業法を適切に適用すること。
 六、今回の旅館業法改正の趣旨に鑑み、旅館業法と国際観光ホテル整備法におけるホテル・旅館の定義について現場で混乱が生じないよう、実態を踏まえ今後適切な対応を図ること。
  右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#241
○委員長(島村大君) ただいま石橋君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#242
○委員長(島村大君) 全会一致と認めます。よって、石橋君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、加藤厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。加藤厚生労働大臣。
#243
○国務大臣(加藤勝信君) ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重し、努力してまいります。
#244
○委員長(島村大君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#245
○委員長(島村大君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#246
○委員長(島村大君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医薬・生活衛生局長宮本真司君外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#247
○委員長(島村大君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#248
○委員長(島村大君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#249
○浜口誠君 午前中に引き続き質問させていただきます民進党・新緑風会の浜口誠でございます。よろしくお願い申し上げます。
 私は、C型肝炎救済特措法に関連をいたしまして質問をさせていただきたいというふうに思います。
 まず最初に、C型肝炎ウイルスに感染する可能性のある特定の血液製剤、これを投与された方は、これはメーカー側の推計なんですけれども、メーカー側の推計では二十八万人ぐらいおられるという状況であります。
 そんな中で、自分はその血液製剤が投与されたのかどうか、要は本人にそういった実績があるかというような告知が今どれぐらい進んでいるのかという点を確認させていただきたいなというふうに思っております。まだ告知できていない人がいるのであれば、その人たちに今後どういうような形で投与実績というのを掘り起こして告知していくのか、今後の進め方についてもお伺いをしたいというふうに思います。
#250
○政府参考人(宮本真司君) ただいまの御質問にお答えさせていただきます。
 先生御指摘のとおり、フィブリノゲン製剤のメーカーの推計によりますと、製剤を投与された方が約二十八万人とされております。同じくこのメーカーの推計によりますと、この二十八万人の方のうちC型肝炎ウイルスに感染されたという方は推計値で一万人ということになっております。
 これまで、その告知関係についてでございますけれども、厚生労働省におきましては、フィブリノゲン製剤が納入されました医療機関の名称等を公表するとともに、フィブリノゲン製剤を納入した医療機関に対しまして、カルテなどの医療記録の保管期間を延長すること、それから医療記録からフィブリノゲン製剤が投与されている事実を確認していただきたいということ、それから確認された方へのお知らせと肝炎ウイルス検査の呼びかけをしていただきたいということにつきまして、文書あるいは厚生労働省職員の訪問によりまして要請してきております。これらの取組によりまして、二十九年六月末現在、本年六月末現在で、フィブリノゲン製剤の投与が判明し、お知らせできた方の数は九千八十三人となっております。
 また、今後、この投与された方につきまして告知が行われるようにするためにどうしていくのかという御質問もいただきました。
 それにつきましては、一つは医療記録の確認作業。カルテ等の医療記録の確認作業が進んでいない医療機関に対しまして、今後、速やかに厚生労働省から文書又は電話によりまして、今御審議いただいておりますけれども、給付金の請求期限が延長されますれば、まずはその給付金の請求期限が延長されたということを御連絡しなければいけないと思っておりますし、また改めまして、医療記録の保管期間を延長してほしいと、捨てないでほしいということ、医療記録からの投与事実の確認や確認された方へのお知らせ、あるいは肝炎ウイルス検査の呼びかけを行うように要請するほか、自らの負担で投与の確認作業を進めた医療機関といったものが幾つか大きいところも含めましてございますので、そこにおける取組事例、医療機関の要請に基づいて弁護団が確認作業に協力した事例などがあるということを紹介いたしまして、医療記録の確認作業を促してまいりたいと思っております。
 また、投与が判明した場合であっても約五〇%の方は患者や遺族にお知らせができていない状況にございますので、その主な理由というのが、連絡先が不明であるとか、あるいは連絡が付かないということになっております。こうしたことから、連絡先が不明の場合、一部の医療機関では連絡先の調査を自ら実施するということもしておりますけれども、医療機関のみの力で患者の追跡を行うことにはやっぱり限界があるということもございます。このような場合につきましては、弁護団の御協力も得ながら医療機関から投与判明者にお知らせを進めるよう、医療機関側に促してまいりたいと思っております。
 さらに、やはりなかなかその告知が進まないということで考えますと、厚生労働省のホームページで対象となる血液製剤を納入していた医療機関の名前が既にもうアップされておりますけれども、これを引き続き周知すると。御存じない方もいらっしゃいますので、そういったものがアップされているということ。また、それら医療機関において、その製剤の投与を受けた可能性のある方に肝炎ウイルス検査の呼びかけを行うということで、告知ができない方であっても、特定のフィブリノゲン製剤を打たれた方が肝炎ウイルスに感染されているかどうかを早期に発見し、また感染している場合には早期に治療になるようにつなげてまいりたいと思っております。
#251
○浜口誠君 ありがとうございます。
 今の実態聞くと、メーカーの推計ですけれども、二十八万人のうちまだ九千人の方しか投与実績が把握できていない、さらにはその九千人の方の半分しか告知ができていないという実態だということです。本当にもう、この取組始まって十年たつんですけれども、この実態にあるということを是非重く受け止めていただいて、少しでも多くの方にしっかりとした投与事実の告知、あるいは実際に御自身が投与されたということが御連絡が行くように、引き続き精力的に取り組んでいただきたいというふうに思います。
 続きまして、二点目としては、無症候キャリアという、要は、感染はしているんですけれども症状がない、自覚症状がないという方のことを無症候キャリアというふうに言うんだと捉えております。この方は、症状が出ないので一番分からない、自分がそういうC型肝炎に感染しているかどうか分からないということだと思いますが、これまで和解した件数、この十年近くで累計で二千二百七十九件和解が成立しているというふうに認識をしておりますが、その和解の中で無症候キャリアの方は何件ぐらいいらっしゃるのか。さらに、メーカー側は一万人の方が感染しているということで推計しておりますが、この一万人の方の中で無症候キャリアの方は何人ぐらいいると推定されているのか、その二点についてお伺いしたいと思います。
#252
○政府参考人(宮本真司君) お答えさせていただきます。
 まず、メーカー側のお話でございます。メーカー側では、平成十四年に、そのメーカーが、フィブリノゲン製剤によりC型肝炎ウイルスに感染した数、感染した方の数は約一万人と推計しております。この推計におきましては、症状の程度ごと、例えば無症候性キャリアの方なのか、ウイルスに感染されているけれども症状が出ていないのか、あるいは慢性肝炎になっていらっしゃるのか、あるいは肝がんを発生されているのかといったような、症状の程度ごとの人数で分類して推計を行っておりません。したがいまして、メーカーが初めに推計しました推計約一万人のうち、無症候性のキャリアの方がどのくらいであるかにつきましては、私ども政府としては把握はしておりません。
 しかしながら、先生がもう一点御質問いただきましたように、C型肝炎特別措置法に基づく訴訟におきましては、これまでに和解を経て給付金の支給を受けた方が御指摘のように約二千、累計で二千三百人弱ほどの方がいらっしゃいますけれども、この方のうち、この特別措置法の中で無症候性キャリアに該当する方は法律の六条三号に基づく給付を受けられていらっしゃいますので、この六条三号に基づく給付を受けられた方の割合は約二割、二〇・二%ほどとなっております。
#253
○浜口誠君 ありがとうございました。
 実際、今、この十年ぐらいで和解に至った方は約二千三百弱と、提訴に至った方が約三千二百件という状況だと思います。実際メーカー側が推計したのは一万人ということなんで、その差はまだ七千から八千ぐらい、この救済措置を受けておられないであろうと思われる方がいらっしゃると。これを少なくしていくのが今回の法の目的、趣旨だというふうに思っております。ここをどれだけ減らしていけるのか、ここが一番重要だというふうに思っております。
 そこで、加藤大臣にお伺いしたいと思いますが、今後この差をどういった形で、一人でも多くの感染者を救済していくのか、その取組について、今後の進め方と御決意も含めてお伺いしたいというふうに思います。
#254
○国務大臣(加藤勝信君) 今御説明させていただきましたように、まず一つは、給付金の対象となる血液製剤を納入していた医療機関に対して、過去の医療記録から製剤の投与を確認し、確認された方への告知を行うよう要請をしているわけでありますけれども、残念ながら確認作業が進まない医療機関が五百以上あるわけでありますから、まずそうした機関において作業が進めていくように促していくということと、やはり我々からも積極的にアプローチをしていってその取組を促していかなきゃいけない。これは少し計画的にやっていかなきゃいけないというふうに考えているところであります。
 また、それぞれ、医療機関において製剤投与が判明した方でもまだお知らせできていない方もいらっしゃいます。そういった方に対して、一つはより迅速に対応していただくということと、それから連絡先が正直言って分からないという方がおられます。先ほど弁護団等ともいろいろ協力ということであります。
 これ、個人情報の保護の関係等々があってなかなか難しいんでありますけれども、この辺もいろいろ工夫しながら取組を考えていかなければならないんだろうと思っておりまして、そういったことを含めて、まずそういう可能性がある人たちに対して、あなた可能性がありますよということをより積極的に取り組ませていただきたいと思いますし、その上で、新聞広告やインターネット広告などを通じて、先ほどありましたけれども、こうした給付金制度があるんだということ、あるいは給付金の対象となる血液製剤を納入した医療機関名を周知していくということ、あるいは自治体が実施する肝炎ウイルス検査の受検、この呼びかけ、こういったことをこれまでも実施をしておりますけれども、今回、請求期限が延長されるということ、それを踏まえて、引き続きこうした周知活動をしっかりと行って一人でも多くの方の被害者の救済につなげていきたいと、こういうふうに思います。
#255
○浜口誠君 ここ数年、提訴する数も、さらには和解件数ももう二桁ということで、非常に少なくなってきておるというのも実態であります。危機意識持っていただいて、今御説明のあったような取組、本当にしっかりとやっていただく必要があるというふうに思っておりますので、是非その点よろしくお願いしたいと思います。
 あと、特措法の六条に関しまして少しお伺いしたいと思います。
 C型肝炎に感染をして劇症肝炎で死亡されたような場合、こういった方についてはこの救済特措法の対象になるのかどうか、そこをお伺いしたいと思います。
#256
○政府参考人(宮本真司君) 六条の関係につきましてお答えさせていただきます。
 この法制度に基づきます給付金の支給対象者の方につきましては、C型肝炎特別措置法の六条の一号から三号までに列記されております。具体的には、対象となる血液製剤の投与により、フィブリノゲン製剤等でございますが、によりC型肝炎ウイルスに感染された方々の中で、まず一つが、慢性C型肝炎が進行して、肝硬変若しくは肝がんに罹患し、あるいは進行して、又は死亡された方というグループの方々、それから二番目に、二号におきまして慢性C型肝炎に罹患された方、それから三号は、C型肝炎ウイルスに感染された方々であって、そのいずれにも該当しない方々はその三号に該当するということになりまして、それぞれ補償する金額、給付金の額が変わってきているという仕組みになっております。
 ただいま御質問いただきました劇症肝炎の方々につきましては、慢性C型肝炎に罹患した方には該当いたしません。また、慢性C型肝炎が進行して肝硬変若しくは肝がんに罹患されたと、又は亡くなったというところでは当てはまらないということになりますので、そこの部分での救済の対象にはならないということになります。ただし、劇症肝炎に罹患された方であっても、同時にC型肝炎ウイルスに感染されている場合には、先ほどの三番目のグループのそれ以外の方々というカテゴリーがございますけれども、ここのところで救済の対象になるという仕組みになっております。
#257
○浜口誠君 今説明あったように、同じ死亡という、C型肝炎にかかった結果として最後お亡くなりになられているんですけれども、途中段階で慢性肝炎が発症していたかどうかによって、結果は死亡なんですけれども、補償の額が違うというような今の法体系になっています。一方で、B型肝炎の特措法はそういう条件がないんですよね。
 ここはやはり問題点があるんではないかなというふうに思っておりますが、その点、どういう御所見がございますか。B型肝炎とこのC型肝炎の違いがなぜ生じているのか、そこに対して御所見をお伺いしたいと思います。
#258
○政府参考人(宮本真司君) B型肝炎との差についてでございますけれども、まず一つは、このC型肝炎特別措置法のそもそもの制定の経緯でございますけれども、御案内のとおり、これは平成十四年に提訴されたC型肝炎訴訟の解決を図るということで、この旨、画一的に一律に解決するということを目指したということで、前文、法律の前の方の文章でございますが、そこにも書いてございます。
 そのときに、この法律の骨子、対象となる症状につきましては、大阪高裁で示されました和解骨子案に基づいてこの法制度が設定されたという経緯があるためと承知しております。
 また、C型肝炎ウイルスと、それからB型肝炎ウイルスの病状の進行の差といったものもあるのではないかとは考えております。
 以上です。
#259
○浜口誠君 もう時間がありませんので、六条の部分は、このC型肝炎救済特措法、課題があるという点を指摘して、終わりたいと思います。
 ありがとうございます。
#260
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。
 まず、肝炎対策について伺いたいと思います。
 来年度の概算要求で、初めて肝がんに対する医療費助成制度ということで提案されております。対象や助成の範囲ということでいうと決して十分ではないということなんだけれども、初めてB型、C型、これ特措法の対象者に限らず対象としているというものでもあって、患者、肝炎患者団体から要望も出されていたものだというふうに承知しています。こうした医療費助成制度の創設を願っていた肝がん、肝硬変に対するこの医療費助成制度つくってほしいという願いに応えるという点では一歩進むということになると思うんですね。
 来年度の制度実現へということで、大臣の決意を伺っておきたいと思います。
#261
○国務大臣(加藤勝信君) 肝炎対策については、平成二十一年に制定された肝炎対策基本法、また肝炎対策基本方針に基づいて、肝炎ウイルス検査、肝炎医療費助成、肝炎研究の推進など、総合的な施策を推進をしているわけでありますけれども、今回、今お話がありましたように、長年にわたって患者団体からも御要望をいただいてきたところでございます。肝炎ウイルスによる肝がん患者の医療費負担の軽減、これを図りつつ、肝がんの治療研究も促進すると、言わばそういう形にさせていただく中で必要な予算を平成三十年度概算要求に盛り込んでおりますので、この予算の確保に全力で取り組みたいと思っております。
 なお、その概算要求の過程において、さらに重度の肝硬変も対象にしてほしいという御要望もございましたので、今現在それを踏まえて、その点も含めて政府内で検討させていただいているということでございます。
#262
○倉林明子君 額は二桁億と、それも低いラインということで、本当に対象拡充に向けて今肝硬変検討しているということでした。是非、初期段階での治療の負担、働きながら助成を受けたいというところを救済するという方向で是非拡充に努力を求めたいと思います。
 さらに、私、先ほども紹介あった基本合意、これから見ますと、薬害肝炎の全国原告団及び弁護団と厚生労働大臣との基本合意、これができましてから間もなく十年ということになるわけです。その基本合意の中で宿題として残っているということでいいますと、やっぱり第三者監視・評価組織の創設、二度と薬害肝炎を繰り返さないという点では強い希望、要望として確認できていたことだと思います。これについても創設、検討を早期に始めていただきたい、強く求めたいと思います。いかがでしょう。
#263
○国務大臣(加藤勝信君) 今おっしゃるように、二度と薬害を繰り返さないということで、基本合意にありますように、第三者監視や評価組織の創設ということがこの基本合意の中にも打ち出されているわけでありまして、それを踏まえて、平成二十五年薬事法改正の際には、第三者組織設置を盛り込めるように、議員連盟等、与野党超えて幅広く、そして精力的に御検討いただいたんでありますけれども、組織の在り方、権限等の内容について原告、弁護団と折り合うことができずに第三者組織の設置というものは盛り込むには至らなかったという経緯はございます。
 また、厚生労働省としても、これまで第三者組織の実現に向けて関係議員に御相談、また関係機関等との調整も含めて真摯に対応してきたところでありますけれども、なかなか幾つか課題がございまして、残念ながらこうした政府内外の調整等に時間を要していると、こういう状況であります。
 今なかなか一致しない点に対しては引き続き一致点を見出して、そうした組織をつくっていけるように更に協議を重ね、努力をしていきたいと考えております。
#264
○倉林明子君 検討を早く進めていただきたいと、これは要望しておきたいと思います。我々も頑張りたいと思います。
 次に、介護報酬改定に関わって質問したいと思います。
 訪問介護の生活援助サービス、この見直しに対して大きな不安が広がっております。財務省が求めていたこの生活援助サービスの上限規制についてなんですけれども、厚労省として調査をされております。利用回数が月九十回を超えるというケースについての調査であります。ここで調査した結果、不必要なサービスが実施されていた、そういう事案はあったんでしょうか、いかがですか。
#265
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 訪問介護の生活援助中心型サービスにつきましては、必要以上のサービス提供を招きやすい構造的な問題があるという指摘がある一方で、本当に妥当性を欠くものかどうかの検証がなされておらず、回数だけで多い少ないと言うべきではないとの指摘もございます。
 このため、厚生労働省では、御指摘のとおり、平成二十八年九月の生活援助中心型サービスの利用回数が合計九十回以上の被保険者のいる保険者に対しまして、その具体的な利用状況とサービスの必要性の検証の有無について調査を実施いたしました。
 その結果でございますけれども、保険者の意見といたしましては、適切なサービス又はやむを得ない理由であると回答されたものが四十六件であります。このうち、適切なものと回答しているのが二十八件、やむを得ないと回答しているものが十八件でございました。また、適切ではないと回答されたものが二件ございました。
#266
○倉林明子君 そこで、この資料に付けましたのが、今御紹介あった適切でないというふうに報告あった二件なんですね。
 この二件見ていただきますと、上の事案については、本人は在宅を希望している、それで立てられたプランだということは分かるんだけれども、適切なサービス利用と考えていないという結論があるだけで、ちょっと根拠が分からないという分析になっているんですね。
 じゃ、二例目はどうかといいますと、これは本人は危険認識が低いということで転倒の危険がある、透析は三回やっている、必要なサービス提供をやっているということだと思うんですね。じゃ、なぜ不適切と判断されたかといったら、もう在宅は無理だろうと、こういうことで不適切なサービスだという判断を保険者の方でしているということが読んで取れるんじゃないかというふうに思うわけです。
 利用回数の多さだけで不適切だと言えるような事案は、私、全部見ましたけど、見当たらないと思うんですよ。
 厚労省の調査、これ見れば見るほどはっきり見えてくると思うわけで、それなのになぜ利用回数の目安を示して、それを超えるプランについては届出を義務付けする、検証する、こういう方向で検討しているのか。大体、そのラインですね、標準とするラインがおおむね一日一回前後、こういうラインになった根拠が全く分からない。示していただきたい。
#267
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 まず、今回の調査におきまして、保険者に聴取いたしましたところ、訪問回数の多いケースのほとんどは多職種による検討が行われていなかったとのことでございます。介護給付費分科会におきましては、利用者本人の自立支援に資するより良いサービスとするために、ケアマネジメント支援の観点から、地域ケア会議において検討を行うことを検討いたしているということでございます。
 また、ラインについての御質問がございました。
 一日に複数回、所定の報酬を算定可能な現行の報酬体系では必要以上のサービス提供を招きやすい構造的な課題があるという指摘がある一方で、訪問回数の多い利用者につきましては、様々な事情を抱えている場合もございまして、必ずしも不適切なケースであるとは限らないものと考えております。こうしたことを踏まえまして、介護給付費分科会では、訪問回数の多いケアプランへの対応につきまして、利用者の自立支援、重度化防止や、地域資源の有効活用等の観点から、市町村が確認し、必要に応じて是正を促していくことを検討しているということでございます。
 また、具体的に市町村が確認する基準でございますけれども、生活援助中心型サービスの利用回数が通常の利用状況と著しく異なるものとして、要介護度別に全国平均利用回数プラス二標準偏差を超えるものを検討しておりまして、この基準はいわゆる統計学上の例外値に相当するものでございます。
#268
○倉林明子君 それは数字で統計上2SDラインだと言うでしょう。それは介護の必要性が検証された結果のラインじゃないでしょう。数値的に切っただけなんですよ。
 私、厚労省として検証すべきは、必要なサービスが必要な人に提供できているのかどうか、その適切性の根拠というのは今説明ないんじゃないですか。説明できますか。
#269
○政府参考人(浜谷浩樹君) 今回のラインにつきましては、あくまでその地域ケア会議で検証する一定の基準ということでございます。
 先ほど申し上げましたけれども、介護給付費分科会では、こういった訪問回数の多いケアプランにつきまして、そこの回数で上限を切るということではございませんで、利用者の自立支援、重度化防止や、地域資源の有効活用等の観点から市町村が確認し、必要に応じて是正を促していくという方向で検討しているということでございます。
#270
○倉林明子君 必要なサービスが提供できないということはあってはならないというのは、これ介護保険、保険料の徴収をもう全員に強制的にやっているわけですから、当然のことだと思うんですよ。じゃ、必要なサービスは何なのかと。回数ではないんですよ。上限規制しないからいいという問題じゃないんですよ。回数じゃなくて、中身の検証結果、本当に必要なサービスが提供できているのかどうか。大体見たら、認知症がある方、これ三度三度食事の支援に行っている、服薬指導に行っている、これだけでも在宅が送れる大事な支援ですよ。そうしたら、月、優に九十回いくんですね。そういう程度のサービスなんですよ。
 私、こういう必要なサービスなんだということを、在宅を支えるサービスなんだということを、財務省をこれ、調査結果も踏まえて説得すると、必要なサービスだと、それが私、厚労省の仕事じゃないかと思うんですよ。大臣、どうですか。
#271
○国務大臣(加藤勝信君) 今お話ありましたように、一律の利用制限を掛ける、そういう議論からスタートしたところがあるわけでありますけれども、それはそういうわけにはいかないでしょうということで、我々、こういう調査をさせていただいたわけであります。
 実際調べてみると、認知症を有する方、退院直後である、様々な事情を抱えている、利用回数が多いというケアプランがすなわちすぐに不適切であるというふうには考えられないわけでありまして、ただ他方で、先ほど調査結果ありましたけれども、この中でやむを得ないというのが実は四十六件中十八件あります。その中には、ケアマネジャーの視点ではなくて多職種の協働による検証も必要じゃないかと、こういう議論もあります。
 そして今、実際においては、ケアプランの中から市町村においてケアプランを点検していく、あるいは多職種が参加する地域ケア会議においてケアプランの検証を行っていただき、そしていろんな目から見てより良いプランをつくっていくという、こういう仕組みになっているわけでありますから、今般の提案というのは、先ほど申し上げた一律に切るとかそういうんではなくて、やっぱりそこでしっかり検証していただいてより良いケアプランをつなげていく、こういう観点から行っていくと、こういうことでございます。
#272
○倉林明子君 これ、ケアマネジャーにプランの報告の義務付けがされるようになるわけですよ。そういう意味でいうと、指定基準、運用基準のところに入ると、これ届出をしなかったということになると指定の取消しさえもおそれが出てくるんですね。つまり、この届けをしなければならないということでいうと、ここが目安になって抑制掛かるんじゃないかと、こういう懸念も出されているんです。確かに、今回、利用の上限回数だけで切るものではないというんだけれども、こういうところで目安を示したことによって、ここに焦点当てて、これより以下にしていこうということが起こるんじゃないか、実質的な利用抑制起こるんじゃないかという不安が届いております。
 そういうサービス抑制につながるようなこの2SDラインというのは、私、しっかり見直していくということを、検証掛けていくにしても余りにも低いラインだということは強く指摘をしておきたいと思います。
 生活援助のヘルパー資格の基準緩和と報酬引下げ、これもセットで検討されているんですね。生活援助だけを切り取って基準を緩和する、この根拠というのを説明できますか。
#273
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 介護人材が不足する中で必要な訪問介護を確保していくためには、限られた人材を有効活用することに加えまして、人材の裾野を広げることも必要であると考えております。
 また、昨年十二月九日に提出されました介護保険部会の意見書におきましても、人材確保の観点から、体力的な都合等で身体介護は難しいが生活援助ならできるという介護人材も存在し、その人材の活用を図るべきとの意見、指摘もなされております。このため、介護給付費分科会におきましては、生活援助中心型サービスにつきまして、新たに生活援助中心型のサービスに従事する方に必要な知識等に対応した研修の創設によりまして人材の裾野を拡大することを検討しているということでございます。
#274
○倉林明子君 報酬引き下げるんですよ。ヘルパーさん怒っていますよ。プロでやってきた、その仕事の尊厳も傷つけるものだといって怒っているんですよ。こんなことやったら、今のヘルパーも逃げるし、これから裾野広げようというけれども、こういうところで働こうという意欲につながっていかないと思いますよ。
 こんな報酬引下げやるべきじゃない、強く申し上げて、終わります。
#275
○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。
 C型肝炎救済特別措置法延長については基本的に賛成しております。
 ハーボニーという薬で一〇〇%もう治るということは、C型肝炎については皆様は御存じだと思うんですが、これ、治るからいいという問題ではないんでありまして、昭和の五十年代後半から六十年代にかけて、病院に血液製剤という、名前という記録があって、母子手帳に大量出血したというのがあって、フィブリノゲンを使ったと医師の証言が必要でと、こうやって血液製剤のせいでC型肝炎になったと認めるというのはもう本当に難しいと思うんです。今もなお一万人ぐらいと想定される患者さんたちに対して、和解は二〇%と。これは、いかに八〇%が、もうこれは難しさに徹底していると思うんですが。
 今資料をお配りしましたこの新聞記事でございますが、これ七年前の平成二十二年のものです、五月十一日。これは、WHOの消毒勧告を厚生省が徹底していなかったということで、ある保健師、私も保健師ですけれども、人のインタビューを基に書いているんですが、一九五三年に、肝炎のウイルス感染の注射針の予防接種の回し打ちですね、あれの危険性を指摘してから、これ五三年です、WHOが。国が、日本国が注射の筒自体を取り替えなさいと指示したというのは一九八八年になってからということなんですね。
 こういうことは、歴史の事実というのがここに書いてあるわけなんですけれども、このC型肝炎のみならず、肝炎の対策を始め、厚生労働省において、要するに、厚生労働省はこのときによくやったという記録を残していかなきゃならないと思うんですね。治療できるからもういいだろうという問題ではなくて、この難しい、認めるのは難しいということに対して、今回の法改正後、この後に、検診への啓発活動というのを引き続き行ってくださると聞いているんですが、これどのような取組をされていかれるおつもりなのか、そこのところをお聞きしたいと思います。
#276
○政府参考人(宮本真司君) お答えさせていただきます。
 先ほどもちょっとお答えさせていただきましたが、これまで厚生労働省におきましては、給付金の対象となる血液製剤を納入された医療機関に対して、カルテなどの医療記録から血液製剤が投与されている事実を確認していただきたいと、それから、確認された方にその旨のお知らせと肝炎ウイルス検査の呼びかけを行っていただきたいということを文書や厚生労働省職員の訪問によりまして要請してきております。
 また、新聞広告あるいはインターネット広告、それから厚生労働省のホームページにおきまして、C型肝炎ウイルス特別措置法の対象となる血液製剤が納入されていた医療機関の周知、名称ですとか場所等が書かれておりますけれども、それから、肝炎ウイルス検査、そこで受診された覚えがある場合に肝炎ウイルス検査の呼びかけをするということを実施してまいりました。
 引き続き、これらにつきましては、特に医療記録の確認作業が進んでいない医療機関に対して、その確認作業や投与事実の告知、肝炎ウイルス検査の呼びかけを行うことを改めて促してまいりたいと思っております。
 また、投与が確認できた場合でも、先ほどもちょっと申し上げましたが、約半分の方々は連絡先不明、あるいは連絡が付かずに御本人あるいは御遺族にお知らせができていないという事実もございます。したがって、医療機関から直接お知らせができない方々に対しましては、こういった広報といったものが特に重要であると考えておりますので、政府広報あるいは自治体の協力も得て、血液製剤を納入されていた医療機関名の周知であるとか肝炎ウイルス検査の呼びかけにつきまして更なる周知に努めてまいりたいと思っております。
#277
○石井苗子君 御丁寧な答弁ですけれども、非常にこれは難しいと思います。
 もう少し自治体でやるということを徹底しないと、昭和五十年後半から六十年、そこで出産した人とかいうのが、こういうスキームで国はやっていますよというようなのを徹底しないと分からないです、これ、分からないと思います。だから、これはもっと自治体に、やったという、厚生労働省はここまで徹底してやったということを見せていかないといけないと思っております。
 C型肝炎に関連した質問ですけれども、国立感染症研究所というのがあるんですが、日本にはいまだに約百五十万人もの感染者が存在すると言われておりまして、これ自覚症状がなくて、だんだん、感染後、持続感染により慢性肝炎、次に肝硬変、細胞がんということで、肝細胞がんということに進行していくんです、自覚はないんですけどね。ですから、最も重要な病原ウイルスの一つとして感染症の研究所には指定されているんですが、国の肝炎の対策として、この検査というのを強化すべきだという指摘があるんですが、これにどう応えるかというのをちょっと短めにお願いいたします。
#278
○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、B型、C型の肝炎ウイルスというのは、感染してもほとんど自覚症状がないために感染に気付きにくいわけですが、治療を行わずに放置すると重篤な病態に進行するおそれがあるわけでございます。肝炎対策の観点からは、できるだけ多くの方に早期に肝炎ウイルス検査を受けていただくことが重要と考えております。
 厚生労働省では、このため、地方自治体が実施する肝炎ウイルス検査への助成を行っております。検査を受けていただいた方の数は、肝炎対策基本法が施行されました平成二十二年度の年間約八十万人から、平成二十七年度では年間約百二十万人という形で増加をしているところでございます。
 今年度からは、市町村が行います四十歳以上の方に対する肝炎ウイルス検査の受検の勧奨を、従来五歳ごとから、四十歳以上の全ての年齢の方を対象に受診勧奨を行えるように見直すとともに、職場の健康診断などに合わせて行う肝炎ウイルス検査につきましては、医療保険者等に受検を勧奨していただく都道府県の取組に対して国として支援を行っているところでございます。
 このように、より多くの方に肝炎ウイルス検査を受けていただき、早期に必要な対応が行われるようしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
#279
○石井苗子君 専門的に見まして、これを徹底してやるというのは非常に難しいと思うんですよ。
 技術的にも難しいんですが、しかしながら、ウイルスの感染に関して、厚生労働省は、このような動きで全体のスキームを、肝硬変になる前に白か黒かはっきりして、この検査をやってくださいというようなことを促していくというのが非常に大切かと思うのと、これから、資料の二を見ていただきたいんですけれども、国際的に見ても、これ観光庁のホームページで、入れ墨、タトゥーといいますけれども、これがある外国からの旅行者の方々、これは入浴をするときに関する対応について留意するべきポイントという、書いてあるんですが、留意すべきポイントと。今は文化的な、ファッション的な入れ墨というのがございまして、この方々がどうなのかという話ではなくて、ファッションの話ではなくて、外国の方の消費動向調査によれば、外国から日本にいらして、温泉の入浴というのを期待しているという方が大変多い、三〇%ぐらいいらっしゃるわけなんです。で、この利用者相互間の理解を深める必要があるというようなポイントが書いてありまして、入浴に関する対応例としては、この資料の下に書いてある、一定の対応を求める方法とかと、こうあるわけなんですけれども。
 ついては、観光庁がもう一つ行ったアンケートでございますけれども、このタトゥーがあるという入浴の方の、三枚目ですね、三一%が入浴を許しているということなんですけれども、アメリカの民間調査によりますと、大体アメリカの人口の三〇%はこの今のファッション感覚のタトゥーというのを入れているということなんです。これ、バックグラウンドなんですけどね。ここにお断りしている経緯とか入浴の可否とかというのが書いてございますけれども、トラブルの発生、ほとんど七八・三%はトラブルの発生はないというお答えも出ておりますけれども、ここから質問に移らさせていただきます。
 外国の方が温泉にお入りになってかみそりでひげをおそりになったところから出血をしたと、何らかのその拍子でかみそりを介して誰かがウイルスに感染するという事態が起こるかどうかなんですけれども、これ、生物統計学的にいきますとp値は非常に低いんですが、そうなったときに、先ほど来からありますが、その外国の方の旅行者数が増えていく中で公衆衛生的にどのような安定した公衆衛生を維持していくかという、この点から、今のような、タトゥーを入れた人が多い、その針で感染する場合が多いということになりますと、こういうケースに備えてどう構えるべきかという、厚生労働省からお聞かせいただきたいんですけれども。
 お考えになったかどうか分からないんですが、ピアスも同じものをやると肝炎に感染するということがあるんですが、先ほどから申し上げているように、非常に自覚症状がなくて、だんだんだんだん長く掛かって肝がんになるということなので、公衆衛生上こういったものに対する対策というのがありましたら、御担当の方と、最後に大臣からも、万全の公衆衛生を維持して国民の健康維持を図るということについての決意をちょっとお聞かせいただきたいと思います。
#280
○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。
 一般に肝炎ウイルスは感染力が弱いとされておりますけれども、一方で肝炎対策の観点からは、B型、C型肝炎ウイルスが、かみそりや先ほど委員御指摘のとおりピアスの穴空けなど血液の付着する器具の共有により感染するおそれがあるなど、肝炎に関する正しい知識、これを国民に持っていただくことが大変重要だというふうに考えております。このため、厚生労働省では、肝炎の感染予防や肝炎ウイルス検査の受検の重要性を訴える「知って、肝炎プロジェクト」という形で普及啓発活動などを実施をしているところでございます。
 また、先ほど公衆浴場のお話ございましたが、公衆浴場につきましては、公衆浴場における衛生等管理要領を定めておりまして、営業者に対しまして、入浴者にかみそりを貸与するような場合には新しいもののみとすること、使用済みのかみそりを放置しないこと、浴室に使用済みのかみそり等を廃棄するための容器を備えることなどを求めております。
 外国人につきましては、肝炎対策の観点からは、感染力や感染経路に大きな違いもないことがございます。感染予防対策としては、日本人と同様に適切に対応しているところでございます。
 今後とも、国民の間で肝炎に関する正しい知識が広まりますよう、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
#281
○国務大臣(加藤勝信君) まず、C型肝炎に関しては、先ほどからも御説明させていただいておりますが、まだ作業が進まない医療機関等もございます。そういったところに我々の方からもアプローチをして、その作業が進むよう、また、そしてそれが投与の告知につなげていけるように努力をするとともに、また、自治体が実施している肝炎ウイルス検査の受検の呼びかけなどを通じて、一人でも多くの被害者が救済されるよう努めてまいりたいと思います。
 それから、委員御指摘のように、更に例えば肝炎の感染を拡大しない、こういった意味において、公衆衛生を担っております厚生労働省として、その役割をしっかり果たさせていただきたいと思います。
#282
○石井苗子君 ありがとうございました。
 これから、先ほどの新聞の紹介をしましたのは、決して追及する、アキューズする意味ではなくて、ここまでこの平成の時代にやったと、外国の方が訪れる機会が多くなって、日本の公衆衛生のレベルは高いと言われる記録が残るように頑張っていただきたいと思います。
 ありがとうございました。終わります。
#283
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 大臣、薬害が起きる原因について、大臣はどう認識されているでしょうか。
#284
○国務大臣(加藤勝信君) 薬害が生じる原因として、薬害肝炎事件の検証及び再発防止のための医薬品行政のあり方検討委員会において平成二十二年四月に取りまとめられた最終提言の中でも、最新の知見を承認審査や薬害防止を含めた市販後安全対策に活用するための仕組みが構築できていない、情報収集体制が十分でないというだけではなくて、職員及び組織の意識に問題がある、既に製薬企業や行政が把握していたリスク情報の伝達が十分に行われてこなかった、あるいはリスク情報の不当な軽視により適切な対策、対応が取られてこなかった、入手していた情報の評価を誤り、行政が規制するという意思決定を行わない、こういうことが考えられると指摘をされているところでもございます。
#285
○福島みずほ君 薬害の根絶、薬害の防止を本当にしなければならない。この厚生労働委員会でそのことを本当に実現していきたいと思っています。
 繰り返される裁判、繰り返される薬害というので、サリドマイド、スモン、エイズ、それからウイルス性肝炎など、薬害が後を絶ちません。ほかの点でも、イレッサの件の裁判、これは敗訴になりましたが、保険適用が限定されるなどありますが、薬害が後を絶たない。これを何としても、薬害根絶のことを組織としてやらなければならないというふうに思います。
 大臣、薬害事件が起きるたびに国は再発防止を誓っているにもかかわらず、なぜ薬害が後を絶たないんでしょうか。
#286
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど申し上げた平成二十二年四月の検討委員会の最終提言では、薬害の再発防止のための医薬品行政等の抜本的見直し、これが提言をされております。
 こうした提言を受けて、現在、医薬品医療機器総合機構の審査・安全部門に医学、薬学等の専門性等の資質を備える人材を確保するための増員などの体制を強化していくこと、また承認審査の段階から市販後のリスク管理の重点事項などを定める新たなリスク管理手法の導入、あるいは外国当局への厚生労働省職員の派遣などを含め、市販後安全対策に係る情報収集、評価体制の充実などに取り組み、薬害の発生防止に取り組んでいるところでございます。
 今後とも、こうした取組を着実に実施をし、また情報公開にも積極的に取り組み、薬害の発生を防止をしていくということで全力で取り組ませていただきたいと思います。
#287
○福島みずほ君 二〇〇八年の一月十一日、C型肝炎被害者救済特措法が成立をしました。その同じ二〇〇八年一月十五日、基本合意書が厚生労働省、国と患者の皆さん、被害者の皆さんたちとの間で締結をされています。再発防止の誓約、その他の対策として、国(厚生労働省)は、本件事件の検証を第三者機関において行うとともに、命の尊さを再認識し、薬害ないし医薬品による健康被害の再発防止に最善、最大の努力を行うことを改めて確約する。
 第三者機関はつくられたんでしょうか。
#288
○国務大臣(加藤勝信君) 組織の健全性を保つという観点からも、自己の行動を把握し、それを自ら評価する仕組みを設けていく、こういうことは必要だというふうにも考えておりますし、今お話がありました合意文書、これらも踏まえて平成二十五年薬事法改正の際にはいろいろと努力をされたわけでありますけれども、残念ながら第三者組織の設置には至らなかったところであります。
 また、厚生労働省としても、これまでも第三者組織の実現に向け、関係議員への相談あるいは関係機関との調整を含めて真摯に対応してまいりました。しかし、残念ながら、法律改正による第三者組織の実現には様々な課題がございます。そして、政府部内あるいは政府外の方々の調整に時間を要しているというのが現状であります。
 さらに、これから、方向性が一致をしていない点については引き続き一致点を見出すべく協議を重ね、そしてその一致点を見出すべく努力をしてまいりたいと考えております。
#289
○福島みずほ君 これは議員立法ではなく、政府の責任で、政府が基本合意を結んだわけですから、政府において閣法で第三者機関、まさにそれをつくってもらいたいと。
 今日はこの肝炎の改正法が延期をするということが議論になるわけですが、まさに、二〇〇八年、約十年前ですよね、十年前に基本合意をして第三者機関をつくる。しかし、いまだもってできておりません。歴代の厚生労働大臣、舛添要一さん、それから長妻さん、細川さん、この第三者機関をつくるということを明言をしてきました。田村大臣もまさにこの委員会の中で、二〇一三年、しっかりこのような組織に関しましても前向きに我々も考えていきたいというふうに思っておりますと答弁されていらっしゃるんですね。
 是非、加藤大臣、この第三者機関つくってください。もう大臣御存じのとおり、いろんな検討会やいろんな提言の中で、新たに監督、それから評価機能を果たすことができる第三者性を有する機関を設置することが必要、これは二〇一〇年四月二十八日の提言ですけれども、この経過はよく御存じだと思います。
 基本合意から十年たってまだできない。歴代の厚生労働大臣は約束をした。これは、厚生労働省の中にこの第三者機関でチェックするのは御免だ、そんな意見があるんでしょうか。
#290
○国務大臣(加藤勝信君) これまでの合意であり、あるいは最終提言等も踏まえながら、我々逐次関係者の方とも議論を進めてきているところでございますので、別にそういうつくらないなどという方向性を我々は持っているわけではありません。ただ、つくるに当たっていろんな課題があって、そこについて必ずしも一致ができていないということで残念ながら今日まで至っているわけでありまして、引き続き一致ができるように努力をさせて、一致点を見出せられるように努力したいと思います。
#291
○福島みずほ君 厚生労働省の庭には薬害根絶誓いの碑というのがあります。毎年そこで薬害の被害をなくそうとみんなで集まって、薬害根絶と思っているわけですね。私は、もちろん被害の救済も必要ですが、まさにこの第三者機関をつくってほしいという十年前の二〇〇八年の合意、それを是非実現していただきたい。
 今日の答弁で非常にうれしいのは、加藤大臣が、妨げるものは、妨げるというか、協議が調わないだけであって、つくらないというふうには考えていないとおっしゃっていただいたことです。何が課題としてあるんでしょうか。
#292
○政府参考人(宮本真司君) 若干事務的な要素もございますので、私からお答えさせていただきます。
 第三者組織の実現に越えるべき、考えなければいけない課題といたしまして、まず組織の在り方という観点から見ましたときに、新組織の所掌事務、あるいは権能として、医薬品行政の全般及び個別医薬品等の安全性に関し、自ら発議して調査、審議するといったようなことなどが述べられております。これは、平成二十二年の肝炎事件の検証、再発防止のための医薬品行政のあり方検討会の最終提言に指摘されていると承知しております。
 この点、厚生労働大臣による諮問という形ではなくて、自ら調査、審議するということとなりますと、その所掌事務あるいは権能といったものが、第三者機関そのものの組織の体裁であるとかそれから規模も含めて、組織の在り方そのものに影響してしまうということでありますので、原告、弁護団を始めとしました関係者の方々とこれらの点につきまして十分に調整を行う必要があるというのが一つの課題、一方の課題であろうと思っております。
 また、一方で、組織を新設するということに関しましては、行政組織の膨張の抑制という観点もございますので、この観点からこの問題をどう整理するのかといったことも検討が必要であろうと認識しております。
 大臣からも御発言いただきましたように、引き続き原告の方々、弁護団の方々、それから省内、政府の中の関係者間で方向性が一致しない点につきましては、一致点を見出すべく協議を真摯に重ねてまいりたいと思っております。
#293
○福島みずほ君 今日、まさにその肝炎の改正法の議論で、約十年ですよね、基本合意から十年です。今の答弁は、役所が本当に何かちょっとやらない理屈を言っているような、もうその話はこの委員会で十分聞いてきましたよ。消費者委員会もできた。基本合意を結んだんだから、それに向かってやるべきじゃないですか。最終提言もあります。
 私がここでまた改めて皆さんたちに思い出していただきたいのは、二〇一三年、衆議院と参議院、この厚生労働委員会においても附帯決議をやっているわけですね。「政府は、各薬害被害者団体の意見を重く受け止め、その権限において独立性、機動性が確保され、専門性を有し、国民の理解に基づく医薬品の安全な使用等に資する第三者組織の設置について、速やかに検討を行うこと。」となっているわけです。
 大臣、厚労省の役人は真面目かもしれませんが、これはやっぱり大臣のリーダーシップで基本合意で約束したことはやってくださいというふうに思っています。例えば消費者庁の中でも事故調みたいなのをつくったり、やっぱり必要だと思ったらつくらないといけないわけですよ。
 私は、厚生労働省は薬や医療を扱う部門なので、薬害根絶、薬害防止って、やっぱり一つの大きな役割があると思っているんです。この日本社会でもう薬害を起こさない、碑も厚労省に建っているわけですから、大臣、どうでしょうか、今日もC型肝炎やいろんな被害者の皆さんたちも来てくださっていますが、大臣が在任中に、大臣が在任中にこの基本合意、十年たって実現する、どうですか。
#294
○国務大臣(加藤勝信君) 今、先ほど御説明させていただいたように、これまでの基本合意や最終提言や今お話があった決議、これを踏まえて我々も真摯に、事務局だけじゃなくて歴代の大臣も真摯に対応し、例えば原告団、弁護団とも協議を重ねてきているわけであります。ただ、残念ながら一致できない点があるということ、それから、もう委員御承知のように、全体として審議会をつくっちゃいけないとか事務局をつくっちゃいけないとか、そういう話もあります。
 いずれにしても、我々それを乗り越えていきたいと思っておりますけれども、そのためにもまずはどういうものをつくるかに対して一致ができないとそこから先へ行かないので、先ほど申し上げたように、一致点が見出せるように更に努力をしていきたいと思います。
#295
○福島みずほ君 大臣、よろしくお願いします。
 というのは、審議会つくっちゃいけない、事務局つくっちゃいけないというのは、基本合意をする時点から、もう前からあるわけじゃないですか。歴代の厚生労働大臣が、田村厚生労働大臣も含め、というか、基本合意をつくり、最終提言があり、歴代の厚労大臣がやりますと言い、田村大臣も前向きにやると言い、そして衆議院と参議院のこの厚生労働委員会で、第三者機関を、速やかに専門性、機動性のあるものをつくって薬害防止をしてほしいというのは、この厚労委員会、厚生労働委員会のまさに法律作ったときの附帯決議なんですね。大臣はうんうんとうなずいてくださっていますが、是非大臣の政治的リーダーシップで、是非やっぱりこれは政治の力で、しかも閣法でやってほしい。第三者機関、詰めて、いろんな協議はあるかもしれませんが、つくると約束をしたわけですから、是非つくっていただきたい。いかがでしょうか。
#296
○国務大臣(加藤勝信君) 繰り返しになりますけれども、まさにそういう方向で、まず一致点ができていないところに対しては一致点を見出すべく我々も努力をさせていただきたいと思います。
#297
○福島みずほ君 この厚生労働委員会は、C型肝炎、B型肝炎含め、肝炎について少しずつ法律を作り、少しずつ前進させ、実際長い年月を掛け、みんなで、全会一致で頑張ってきました。残っている大きな宿題なんですね。これは十年前の基本合意ですので、大臣が今日非常に前向きに言ってくださったので、一致点を見出すべく、どうか第三者機関をつくり、加藤大臣が薬害防止、薬害根絶のための一つの仕事を成し遂げたというようになるように、是非よろしくお願いしたいと思います。
 要望として、質問を終わります。よろしくお願いいたします。
#298
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。
 先ほどの答弁様々聞いておりまして、やはりこの診療録の重要性といったようなもの、その点につきまして私は今日議論させていただきたいと思います。
 まず、どうやって証明するのか。やっぱりカルテがない、それが大きな問題です。先ほどもございましたように、カルテの保存期間を何とか延長してくれと頼む、やっぱりこれがまだ現実なんですね。私も以前からこれは申し上げておりますけれども、やはりもう少しその診療録、カルテの保存期間についてもうそろそろ見直すべきではないのかといったようなことを様々大臣にもお伺いさせていただきたいと思います。
 これは、医師法第二十四条でも定められております。診療録に関しましては五年間の保存期間でございます。診療録以外の病院日誌、手術記録、エックス線の写真等というものは、規則によりまして、二年間の保存義務というものがございます。
 局長、教えてください。この五年間、二年間、なぜこのような数字になっていらっしゃいますか。
#299
○政府参考人(武田俊彦君) お答えいたします。
 診療に関する事項を記録として残すことは、一人の患者に対する治療方針の一貫性の担保、また医師や医療機関に対する指導監督などのために重要である、こういったことから、医師法の規定により、医師又は医療機関に対し診療録を記載し保存することが義務付けられております。また、病院におきましては、科学的かつ適正な医療を行うため、医療法施行規則の規定により、病院日誌や手術記録、エックス線写真などの診療に関する諸記録を保存することを義務付けているところでございます。
 これらの記録の保存に当たりまして、保存年限が設定されておりますけれども、これは医師や医療機関の負担にも配慮する必要があることから、診療録等を保存する重要性とこれらの負担に鑑み、保存年限が、御指摘のように、診療録の場合は五年間、その他の文書につきましては二年間といった保存年限が設定されているものでございます。
#300
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 その病院の負担って一体何なんでしょうか、教えてください。
#301
○政府参考人(武田俊彦君) この病院の負担につきましては、記録の保存に係るコストなどについての負担という意味というふうに承知をしております。
#302
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 じゃ、このような規則はいつ頃作られたんでしょうか。
#303
○政府参考人(武田俊彦君) まず、診療録の保存義務についてでございますが、現在の医師法が制定をされたのが昭和二十三年でございますけれども、この昭和二十三年の医師法制定当初から法文上定められておりまして、現在まで改正されていないところでございます。
 また、病院日誌や手術記録、エックス線写真等の診療に関する諸記録の保存義務につきましても昭和二十三年の医療法施行規則の制定当初からこのとおり定められておりまして、保存義務年限につきましては現在まで改正をされていないところでございます。
#304
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 昭和二十三年以降、じゃ、日本の技術は発達してこなかったのかということにもなりかねません。実際にそうやって困っていらっしゃる方がたくさんいらっしゃる、これから先の医療の発展、そしてビッグデータとして蓄積し、さらに私どもの健康に寄与していただくためにも、そういったデータというものは、我々の医療にとっても、日本にとっても宝でございます。こういうものが五年、二年で破棄されてしまう可能性があるといったことについて、私、大変危機を抱いております。
 このカルテの電子化というものが実際に今進められております。ほとんど新しい病院では、もうフィルムもございません、紙カルテもございません。こういう状況が今どのくらい進んでいらっしゃるのか、局長、教えてください。
#305
○政府参考人(武田俊彦君) 電子カルテの導入状況などにつきまして御質問ございました。
 厚生労働省におきましては、全国の全ての医療施設の診療機能などにつきまして三年ごとに調査を行っておりまして、この中で電子カルテの普及状況についても把握を行っているところでございます。
 直近の平成二十六年の調査によりますと、電子カルテを導入している医療機関は、一般病院全体では三四・二%、このうち四百床以上の病院は七七・五%、一般診療所につきましては三五・〇%という状況でございます。この普及率、三年ごとに調査を行って経時的に把握をしておりますけれども、経年的に上昇している状況と承知をしております。
 現在、平成二十九年十月一日時点の調査を実施中でありますので、引き続き電子カルテの普及状況を私どもとしても把握してまいりたいというふうに考えております。
#306
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 厚労省も、二〇〇一年以降、このIT化については大変熱心に取り組まれているところでございます。先ほどのように、やっぱり財政的に余裕があるような大きな病院では電子カルテ化が進んでおります。ということは、全国一律でというのは難しいかもしれませんけれども、IT化が進んだようなところでは五年、二年というような縛りはもう外してまいりまして、なるべく多くのデータというものが収集できるようにというふうに私は考えておりますけれども、大臣はどのようにお考えになられますか。
#307
○国務大臣(加藤勝信君) いわゆるカルテ等の診療録が保存されているということは、患者さんの過去の既往履歴等を確認をしていく、そしてそれを踏まえた適切な診療と、こういったことにもつながっていくわけで、大変重要だと思っております。
 今、事務局の方から御説明いたしましたように、これまでの経緯では診療記録を保管する医師や医療機関の負担等が増大する、それとの兼ね合いだということでありますけれども、まああの頃は、今お話あったように、フィルムというか何か、フィルムや紙媒体で保存をしていたわけでありますが、それを今電子化されているわけですから相当負担は軽減されているんだろうというふうに思います。
 いずれにしても、そうした現在の医療機関における電子カルテの普及状況、またそこにおいて実際それぞれの診療機関が、じゃ、実際どのぐらい、それぞれの内規というんでしょうか、形で持っておられるのか、そういったことも調査させていただきながら診療記録の保存義務年限の延長について検討させていただきたいと思います。
#308
○薬師寺みちよ君 是非、よろしくお願いいたします。
 私どもは、やっぱりこうやって二十三年から見直していないというような事項が医療法の中にもたくさんございます。ですから、このIT化に伴って、この時代の進歩に伴って法律も私はしっかりと裏打ちをしていただきたいと思っておりますので、審議のほど、お待ち申し上げております。
 それから、皆様方には御紹介させていただきたいんですけれども、資料にお配りいたしておりますこの肝炎関係では、WHO加盟国百九十四か国が二〇三〇年までにウイルス性肝炎を絶滅するぞということで推し進めて合意が進んでおります。
 本年の十一月にも開催されました第二回世界肝炎サミットにおきましても、公開をされておりますけれども、九か国がこの合意を守っている、大変少のうございます。日本はこの九か国の中に入っておりますでしょうか、局長、教えてください。
#309
○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。
 WHOは二〇三〇年までにウイルス性肝炎を排除するという目標を掲げておりまして、お話ありましたように、本年十一月に開催されましたWHOの世界肝炎サミットにおきまして参加団体より行われた報告によりますと、WHO加盟百九十四か国のうち二〇三〇年のゴールに向かって取組が軌道に乗っている国、これは九か国にとどまっているということであります。その中に、日本はこの九か国の中に含まれてございます。我が国のこれまでの肝炎対策が国際的にも評価されたものと考えられますが、今後とも国際的な観点も重視しながら肝炎対策の推進に取り組んでまいりたいと考えております。
#310
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 その取組の一つとして、金沢大学のこのホームページを皆様方にもお示しをさせていただいております。
 金沢大学が、本年、WHOコラボレーティングセンターに指定をされました。肝がんでは世界初でございます。そして、肝炎対策では世界で四番目ということで、日本がこれから肝がん、肝炎対策を牽引していくという、私はこれはシンボリックな事項だったとも思っています。当センターに求められる機能というものについて、厚労省は把握していらっしゃいますか。お願いいたします。
#311
○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。
 お話ありましたこのWHOコラボレーティングセンターと申しますのは、国際的な協力のネットワークをつくり、WHOの活動を支援することを目的として、全世界で七十か国に八百か所以上の研究機関などが指定されております。我が国では、十一月現在で三十五のセンターが指定されているところでございます。
 先ほどお話ありましたが、本年四月には、慢性肝炎では世界で四番目、肝がんでは世界初のWHOコラボレーティングセンターとして金沢大学が指定されております。その具体的な活動内容といたしましては、WHO本部への肝炎の専門家の派遣、また各国で実施されておりますWHOの肝炎対策プログラムへの助言と実施の支援などの活動を行っているものと承知をしてございます。
#312
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 これまでも金沢大学さんは、アジア諸国で、まさに厚生労働省に当たるようないわゆるその所管省庁に指導をしてきた、いわゆる我々が今進めようとしているユニバーサル・ヘルス・カバレッジのような形でもしっかりとバックアップをしてくださって、その実績がこのように評価されたものでございます。まさにこういうことを国内でもしっかりとエビデンスの高いような治療法として結び付けられる。私は、この金沢大学のこういった活動をもっともっと厚労省も支援することによって、より良く患者様方にも、もちろん日本だけではなくアジア諸国、世界の患者様方に、お薬も届けることができますし、予防もすることができます。
 現在、分かっているだけでも世界の肝炎患者の数は三億二千五百万人と、これは本当に多くの方々がかかっていらっしゃいますので、これをいち早く、日本として、その治療法もそうです、予防法にしても牽引していく。大臣にも、是非やっぱりこの機能というものを強化していただきたいと思っておりますけれども、御意見いただけますでしょうか。
#313
○国務大臣(加藤勝信君) 肝炎対策、大変重要な課題でありまして、我が国では平成二十一年に肝炎対策基本法、これができて、それを踏まえて様々な肝炎医療費への助成、肝炎ウイルス検査の促進、肝疾患診療体制の整備、普及啓発、研究開発、この五本柱を中心に肝炎総合対策を推進してきた、それが先ほどWHOの中の九か国にも残っているんだろうというふうに思いますが。
 また、金沢大学では、肝疾患診療連携拠点病院として国や地方自治体の肝炎対策に御協力いただく中で、蓄積した知識や経験を活用しながら、WHOコラボレーションセンターとしてWHOと連携して肝炎対策に関するアジアへの技術協力などを行っているところでありまして、厚生労働省としても、現在、金沢大学に今職員を派遣するなど、これらの取組を支援させていただいているところであります。
 引き続き、WHOコラボレーションセンターを含め、WHOと連携しながら、肝炎対策を含む国際保健の課題に適切に対処していきたいと思っております。
#314
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 これは世界の取組でございましたけれども、やっぱり拠点病院がしっかりとしているかしていないか、県によってかなりこの肝炎対策は温度差がございます。まずは私どもがそういう地に足が付いた施策を実行していかなければ、これを世界に発信していくこともできません。その点、重々私からもお願いをいたしまして、質問とさせていただきました。
 ありがとうございました。
#315
○委員長(島村大君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────
#316
○委員長(島村大君) 特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第¥因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 提出者衆議院厚生労働委員長高鳥修一君から趣旨説明を聴取いたします。高鳥修一君。
#317
○衆議院議員(高鳥修一君) ただいま議題となりました特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第¥因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容を御説明申し上げます。
 本案は、特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第¥因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法に基づく給付金の支給の請求の状況に鑑み、給付金の請求期限を五年延長しようとするものであります。
 なお、この法律は、公布の日から施行することとしております。
 以上が、本案の提案理由及びその内容であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
#318
○委員長(島村大君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第¥因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#319
○委員長(島村大君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、石橋君から発言を求められておりますので、これを許します。石橋通宏君。
#320
○石橋通宏君 私は、ただいま可決されました特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第¥因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・こころ、民進党・新緑風会、公明党、日本共産党、日本維新の会、希望の会(自由・社民)及び無所属クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第¥因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
 一、C型肝炎訴訟を通じて得られた特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第¥因子製剤に係る事実認定の状況について速やかなる情報提供を行うこと。
 二、本特別措置法が施行されてから十年間が経過するにもかかわらず、給付金の請求に至っていない特定C型肝炎ウイルス感染者がいまだ多数存在すると見込まれることから、給付金の支給手続の一層の周知を図り、特定フィブリノゲン製剤等の納入実績のある医療機関による診療録等の確認作業を促すとともに、肝炎ウイルス検査の勧奨を広く進めること。
 三、肝炎に関する正しい知識の普及、医療体制の整備、研究の促進など、肝炎対策を総合的に進めるとともに、肝炎ウイルスに起因する肝がん・重度肝硬変の患者を対象とした医療費助成の仕組みを早急に実現すること。
 四、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの観点から、国際的な肝炎対策の展開に当たり、WHOから指定された組織に対して必要な協力を行うこと。
  右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
#321
○委員長(島村大君) ただいま石橋君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#322
○委員長(島村大君) 全会一致と認めます。よって、石橋君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、加藤厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。加藤厚生労働大臣。
#323
○国務大臣(加藤勝信君) ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重し、努力をしてまいります。
#324
○委員長(島村大君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#325
○委員長(島村大君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時四十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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