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2017/12/07 第195回国会 参議院 参議院会議録情報 第195回国会 外交防衛委員会 第3号
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2017/12/07 第195回国会 参議院

参議院会議録情報 第195回国会 外交防衛委員会 第3号

#1
第195回国会 外交防衛委員会 第3号
平成二十九年十二月七日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十二月五日
    辞任         補欠選任
     魚住裕一郎君     山口那津男君
 十二月六日
    辞任         補欠選任
     太田 房江君     武見 敬三君
     堀井  巌君     徳茂 雅之君
    渡辺美知太郎君     中曽根弘文君
     山口那津男君     宮崎  勝君
 十二月七日
    辞任         補欠選任
     徳茂 雅之君     松川 るい君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         三宅 伸吾君
    理 事
                猪口 邦子君
                塚田 一郎君
                中西  哲君
                藤田 幸久君
                杉  久武君
    委 員
                宇都 隆史君
                佐藤  啓君
                佐藤 正久君
                武見 敬三君
                徳茂 雅之君
                中曽根弘文君
                松川 るい君
                山本 一太君
                小西 洋之君
                牧山ひろえ君
                宮崎  勝君
                井上 哲士君
                浅田  均君
              アントニオ猪木君
                伊波 洋一君
                福山 哲郎君
   国務大臣
       外務大臣     河野 太郎君
       防衛大臣     小野寺五典君
   副大臣
       外務副大臣    佐藤 正久君
       防衛副大臣   山本ともひろ君
   大臣政務官
       防衛大臣政務官  大野敬太郎君
       防衛大臣政務官  福田 達夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宇佐美正行君
   政府参考人
       内閣官房内閣人
       事局内閣審議官  清水 正博君
       人事院給与局生
       涯設計課長    植村 隆生君
       内閣府総合海洋
       政策推進事務局
       長        羽尾 一郎君
       外務大臣官房参
       事官       鯰  博行君
       外務省北米局長  森  健良君
       外務省中東アフ
       リカ局長     岡   浩君
       スポーツ庁審議
       官        藤江 陽子君
       国土交通大臣官
       房審議官     北村 知久君
       海上保安庁警備
       救難部長     奥島 高弘君
       防衛大臣官房衛
       生監       田原 克志君
       防衛省防衛政策
       局長       前田  哲君
       防衛省整備計画
       局長       西田 安範君
       防衛省人事教育
       局長       武田 博史君
       防衛省地方協力
       局長       深山 延暁君
       防衛装備庁長官  鈴木 良之君
       防衛装備庁装備
       政策部長     中村 吉利君
       防衛装備庁プロ
       ジェクト管理部
       長        石川  武君
       防衛装備庁技術
       戦略部長     三島 茂徳君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改
 正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○沖縄県民の民意尊重と基地の押し付け撤回を求
 めることに関する請願(第二八号外一八件)
○戦争法である平和安全保障関連法を速やかに廃
 止することに関する請願(第一八四号外一八件
 )
○女性差別撤廃条約選択議定書の速やかな批准に
 関する請願(第二一八号外一七件)
○沖縄・高江でのヘリパッド工事中止を求めるこ
 とに関する請願(第二四六号外四件)
○辺野古新基地建設工事の中止と普天間基地の無
 条件撤去に関する請願(第二四八号外三件)
○日本を海外で戦争する国にする戦争法(安保法
 制)の廃止に関する請願(第三六八号外一件)
○憲法違反の戦争法(安保関連法)を廃止するこ
 とに関する請願(第四一〇号)
○東京・横田基地へのCV22オスプレイ配備計画
 の撤回、普天間基地のMV22オスプレイの飛行
 中止に関する請願(第四七二号)
○オスプレイの飛行中止と配備撤回に関する請願
 (第四七三号)
○京都府京丹後市・経ヶ岬の米軍基地を撤去し、
 住民の安全安心の確保を求めることに関する請
 願(第五五六号)
○継続調査要求に関する件
○委員派遣に関する件
    ─────────────
#2
○委員長(三宅伸吾君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、魚住裕一郎君、太田房江君、渡辺美知太郎君及び堀井巌君が委員を辞任され、その補欠として武見敬三君、中曽根弘文君、宮崎勝君及び徳茂雅之君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(三宅伸吾君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣人事局内閣審議官清水正博君外十七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(三宅伸吾君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(三宅伸吾君) 防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○佐藤啓君 自由民主党の佐藤啓でございます。質問の機会をいただきまして、委員長、理事各位、また関係の皆様に感謝を申し上げたいと思います。
 早速質問に入らせていただきます。
 まず、給与等法案でありますが、改正の内容については全面的に賛成でありますが、少子化の進行を始め、現在の良好な景気状況から、自衛官の確保が非常に難しくなってきていると認識をしております。また、陸海空でその状況に大きな差があるということも聞いております。今後の更なる少子化の進展を考えたときに、ますます自衛官の確保が難しくなると予想されますが、給与や、また中長期的な働き方に関する施策について今後どのように取り組んでいくのか、お伺いをいたします。
#7
○国務大臣(小野寺五典君) 自衛官等の募集環境については、近年、募集対象の人口が減少傾向にあり、大学進学率が向上し、さらには有効求人倍率が高いことなどからより厳しくなっております。今後、募集対象人口が十年ごとに約百万人ずつ減少することが見込まれており、その環境はますます厳しくなるものと考えております。こうした状況にあって、防衛省としては、給与を含む処遇改善や女性自衛官の活躍を力強く推進していく必要があります。
 まず、自衛官の給与については、一般職の警察官等の俸給を基礎に勤務の特殊性を考慮したものとなっており、例年、人事院勧告に基づく一般職の給与改定に準じて改定を行ってきております。今回の給与改定についても、一般職の国家公務員の給与改定に準じて、初任給、若年層に重点を置いた俸給の引上げを行うこととしております。
 具体的に申し上げれば、一般職の国家公務員の行政職俸給表の平均改定率が〇・二%にあるに対し、若い年齢の者の割合が高い自衛官の俸給の改定率は〇・二三%、七百四円増と高くなっております。
 次に、募集対象人口の半分を占める女性の採用を拡大し、女性自衛官の活躍を推進するため、その採用数の増加や自衛官全体に占める女性自衛官の割合を拡大しつつ、その基盤となる働き方改革を含むワーク・ライフ・バランス政策を推進することが必要です。
 現在、女性自衛官の全自衛官に占める割合は平成二十八年度末で六・一%ですが、二〇三〇年までに九%以上という目標を達成した上で、その後、できる限り早期にこの比率を現状から倍増すべく取り組んでまいります。このため、自衛官採用者に占める女性の割合を一〇%以上とすることとしております。
 また、育児や介護等の時間的制約のある職員を含む全ての職員が十分に能力を発揮できるよう、フレックスタイム制やテレワークの推進、庁内託児施設の整備、災害派遣の緊急登庁時における子供の一時預かり、庁舎や隊舎における女性用区画の整備などにも取り組んでいます。
 以上、申し上げたような施策について引き続き積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
#8
○佐藤啓君 丁寧に御答弁をいただきまして、ありがとうございました。
 中長期的に人材不足になることは確実なわけでありますから、そのときに慌てることがないように、将来を見据えて今からしっかりとした対応を打っていただきたいと思います。
 大臣の答弁の中で女性自衛官の積極的な活用というお話がありましたけれども、大臣始め政務三役の皆様、また幹部の皆様には、是非女性自衛官の声を直接聞く機会を持っていただけたら大変有り難いと思っているところであります。
 次に、将来を見据えた計画的な防衛装備の取得ということについて、目下の北朝鮮に対する対応を例に質問させていただきます。
 北朝鮮のミサイルへの対応は、平成十五年の弾道ミサイル防衛システムの導入の決定後、計画的に能力の向上を図っているわけでありますが、当初の想定よりも北朝鮮のミサイルの開発のスピードが非常に速いということがありまして、少しずつこのBMDの能力の強化が後手に回り始めているんじゃないかなと、そんな印象を受けるわけであります。
 イージス・アショアを中心とした新規アセットの導入ですとか、BMD対応イージス艦の整備計画の前倒しですとか、いろんなものを前倒ししていっているわけでして、これ自体は評価をされるべきでありますが、これまで想定していた能力強化のスケジュールが現実の安全保障環境に十分適応できていないのではないかというふうに感じる面もあるんですが、北朝鮮の兵器開発のスピードを適切に評価をし、それに十分に対応した形で適時適切にBMDの能力強化を進めることができていると認識しているのかどうか、お伺いをいたします。
#9
○政府参考人(前田哲君) お答えいたします。
 まず、我が国の弾道ミサイル防衛システムでございますが、海上自衛隊のBMD対応イージス艦による上層での迎撃と航空自衛隊のPAC3ミサイルによる下層での迎撃、これらによる多層防衛によりまして、いかなる事態においても弾道ミサイルの脅威から国民の生命、財産を守るべく万全の態勢を取っているところでございます。
 一方で、委員御指摘のとおり、北朝鮮は弾道ミサイル能力を増強しております。特に、より対処が困難となるロフテッド軌道による攻撃や、事前兆候の察知が困難となる発射台付きの車両、これTELと申しますけれども、こういうもの、あるいは潜水艦発射型の弾道ミサイル、SLBMを用いた攻撃、さらには複数の弾道ミサイルを同時に発射する攻撃、こうしたことなどが懸念をされるようになってきているわけでございます。
 こうした点に関しましては、約四年前の平成二十五年でございますが、に策定をされました防衛大綱におきまして、北朝鮮の弾道ミサイルの能力の向上を踏まえて、我が国全域を防護し得る能力を強化をするために、即応態勢、同時対処能力及び継続的に対処できる能力を強化していくこととされておりまして、防衛省・自衛隊は既に弾道ミサイル対処能力の向上をこれまで図ってきているところでございます。
 これ、具体的には、BMD対応イージス艦を増勢をしていく、これは四隻から八隻にする計画にしております。それから、新型の迎撃ミサイル、PAC3のMSEあるいはSM3のブロックUAといったものでありますが、これを取得していく。こうしたことを引き続き着実に進めていくことにより、ロフテッド軌道による攻撃あるいは同時多数の発射による攻撃などに対する防衛態勢、これは一層強化されることとなります。
 その上ででありますが、北朝鮮が過去に例を見ない頻度で弾道ミサイルを発射し、今なお弾道ミサイル能力を増強している中、一刻も早く全国を常時持続的に防護する能力を抜本的に向上させて、国民の生命、あるいは我が国の領土、領海、領空を守り抜く、より一層万全の備えを構築する必要があると考えております。
 このために、イージス・アショアを中心に新規アセットの導入を行うことといたしまして、平成三十年度の概算要求においていわゆる事項要求を行っているところであるわけでございます。
 今後とも、こうした取組を可及的速やかに進めていくなど、防衛省・自衛隊として、いかなる事態においても弾道ミサイルの脅威から国民の生命、財産を守るべく、BMD、弾道ミサイル防衛に万全を期してまいりたいと、このように考えております。
#10
○佐藤啓君 ありがとうございます。
 北朝鮮を始め、周辺諸国のこの技術の進展、また兵器開発のスピードが非常に速いと思いますので、その開発のスピードを見誤ることなく危機感を持って対応いただきたいと思いますし、また、次期中期防においてはそれを踏まえてしっかり対応いただきたいと思います。
 次の質問は飛ばさせていただきまして、少しこのFMSの関連の質問をさせていただきたいと思います。
 厳しい安全保障環境において、防衛装備の質と量を必要かつ十分に維持していくという観点からは、F35を始めとする米国からの最新鋭の装備品の取得は不可欠であります。
 しかしながら、FMS調達については会計検査院から度々指摘を受けています。一つ一つについては申し上げませんが、全体的な事項について、またF35の調達事案についてもそうであります。調達方法の改善を図って信頼を取り戻さなければ、今その額が非常に増えておりますから、今後このFMS調達に対する国民の信頼を得ていくことは難しいんではないかなというふうに考えております。
 防衛装備の研究開発、取得、維持整備などライフサイクルを通じた管理を行ってプロジェクト管理を強化すると、これが二年前にできた防衛装備庁の大きな目的でありますので、防衛装備庁を挙げましてこの装備品の調達の効率化、特にFMS調達の適正化に取り組んでいただきたいと思っておりますが、お考えをお伺いいたします。
#11
○政府参考人(鈴木良之君) 防衛装備庁におきましては、効果的かつ効率的な運用及び維持を可能とする装備品の最適な取得を実現するため、FMS調達を含む装備品のライフサイクルを通じたプロジェクト管理を強化することとしております。
 FMS調達につきましては、一般では調達できない軍事機密性の高い装備品や米国でしか製造できない最新鋭の装備品を調達できるなどのメリットがある一方、会計検査院からの指摘や価格の透明性、手続の促進などについて課題があることも事実でございます。
 防衛省としましては、FMS調達に係る課題の改善のために、防衛大臣からマティス国防長官に直接改善に向けた協力を要請するなどハイレベルでの働きかけを行うほか、昨日開催されましたFMS調達に係る日米間の意見交換の場におきましても、私、防衛装備庁長官から米国国防安全保障協力庁長官に対して直接改善のための協力を要請するなど、各レベルでの働きかけを行っているところでございます。
 引き続き、FMS調達の更なる適正化に努めてまいる所存でございます。
#12
○佐藤啓君 ありがとうございます。
 FMS調達の会計検査院の指摘なんですが、一つ一つ確かに見ていきますと、確かにこれは問題だなというものも散見されまして、相手が米国政府だということで、私も役所におりましたので、米国政府が相手ということで難しい面があるということは十分に分かりますが、しっかりと対応いただきたいなと思います。今御答弁の中でもハイレベルの協議をしていただいているということで、これは大変有り難いことであるというふうに思っております。
 このFMSの信頼をしっかり担保していただいて、そのメリットをやはり最大限に生かせるようにしていただきたいというふうに思います。今御答弁いただいたように、やはりFMSは必要ですということだと私も思います。
 一方で、このFMS調達の防衛力の強化のメリットですとか、またこの効率性というものを無視をして、特に、国内産業の保護のために全部国内調達すればいいんじゃないかという、こういった議論ですとか、逆に、国内の生産技術基盤の維持という、これもまた無視して、とにかくFMSで安く最新のものを買えばいいじゃないかと、そういう極端な議論に陥ることなく、やはり個別具体的な装備品に合わせて中長期的な国内の生産技術基盤の強化にメリットのある調達方法を是非追求をしていっていただきたいなと思っております。
 そしてまた、このような場合には短期的に、私は、国内に仕事を落とすとやはり短期的にお金が掛かるということもあるようですけれども、それは勇気を持って、こういう場合にはお金が掛かりますけれども長期的に国内の生産基盤にとってメリットがありますよということで、しっかり予算を要求をしていただきたいなというふうに思っております。
 発足してまだ二年でありますけれども、防衛装備庁の役割は私は今後ますます重要になってくると思います。他国の技術動向を十分に踏まえていただきながら、将来を見据えた防衛力の整備、効率的な防衛装備の研究開発、取得、それから維持整備のために更に努力を重ねていただきたいと思っております。
 質問を終わります。ありがとうございます。
#13
○牧山ひろえ君 民進党・新緑風会の牧山ひろえです。外交防衛委員会では久しぶりの質問になります。よろしくお願いいたします。
 まず、五日の本委員会において、藤田幸久議員がトランプ米国大統領は米軍基地から入国した初めての米国大統領であると指摘したところ、河野大臣は嘉手納基地や岩国基地を使用した大統領もあるとの答弁を行いました。しかし、これらの二つの基地を入国時に使用した事例はないんではないでしょうか。答弁を訂正していただきたいと思います。
#14
○国務大臣(河野太郎君) 五日の私の答弁で誤解を与えることがありましたので、その点は訂正をさせていただきたいと思います。
 確認した範囲内では、日本への入国の際に米軍施設・区域を使用した米国大統領はトランプ大統領が初めてでございます。
#15
○牧山ひろえ君 是非正確な答弁をお心掛けいただきたいと思います。
 河野大臣、もう少しお残りいただきたいと思います。
 先ほど指摘しました米軍基地からの入国に先立ちまして、トランプ米大統領が日本に向かう途中のハワイで、十一月三日、大統領のツイッターのアカウントでリメンバー・パールハーバーと投稿しました。このトランプ大統領の投稿につきまして外交の主務省としてどういう御所見をお持ちでしょうか。通告しておりませんが、感想で結構ですので、河野大臣、お願いいたします。
#16
○国務大臣(河野太郎君) 米国の大統領のツイッターでの投稿に我が国として一々コメントするのは差し控えたいと思います。
#17
○牧山ひろえ君 日本政府にこのコメントを問題視する空気がないのが不思議に感じている方も大勢いらっしゃると思いますので。
 河野大臣、もう大臣宛ての質問はございませんので、御退席いただいて結構でございます。
#18
○委員長(三宅伸吾君) 外務大臣は御退席いただいて結構でございます。
#19
○牧山ひろえ君 では、本論に入りたいと思います。
 本日は、防衛省給与法改正法案について主に質疑を行わせていただきたいと思います。
 今回の改正には防衛大学校の学生に対する学生手当の改定などもその内容に含まれています。防衛大学校や防衛医科大学校の学生は、国費で学び、給与を受領しているわけです。にもかかわらず、配付資料一と二を御覧いただきたいと思うんですが、これにありますとおり、防衛大学校におきましては、多いときには卒業生の一割を超える任官辞退が出ております。防衛医科大学におきましても、想定される期間勤務することなく退職する事例が多くあります。
 では、この任官辞退や卒業後短い期間での退職の事例につきまして、大臣はどのような御認識をお持ちでしょうか。また、好ましくないとお考えでしたら改善策も併せてお聞かせいただければと思います。
#20
○国務大臣(小野寺五典君) 幹部自衛官となるべき者を養成する防衛大学校及び防衛医科大学校において、任官辞退者や早期の離職者が生じることは極めて残念であります。
 昨年度の防衛大学校の任官辞退者数については三十二名であり、防衛医科大学校の任官辞退者数については一名です。また、防衛医科大学校を卒業した医官であって九年間の勤務義務の年限以内に離職した者は昨年度十四名となっています。
 防大生の任官辞退の主な理由については他業種への希望であることから、任官辞退の可能性の高い学生の早期からの説得、指導教官に加え卒業研究担当教官による継続的な面談の実施といった取組を通じ、幹部自衛官の職務に対する理解の増進や不安の払拭に努めているところであります。
 また、医官の離職の主な理由については診療機会や医師としての研修の不足であることから、自衛隊病院における医官の診療機会の増加のための施策、若手医官の研修期間延長や医学研究の充実といった取組を通じ、診療機会等の確保に努めているところです。
 防衛省としては、防大生及び防医大生が誇りと使命感を持って全員がそろって任官できるようにするとともに、医官の早期の離職を防止することに全力を尽くす考えであります。
#21
○牧山ひろえ君 防衛医大の場合、九年以内での退職のケースでは費用償還の対象となります。ですが、防衛大学校の場合、本給はもちろん賞与さえも償還の対象になっていないんですね。国民感情にも配慮して、任官辞退などが極力生じない運用をお願いしたいと思います。
 次に、関連して、防衛省や自衛隊の人事関係についてお伺いしたいと思います。
 防衛省は、平成二十八年四月、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づく防衛省特定事業主行動計画、これを策定しました。それによりますと、平成二十九年度以降、自衛官の採用者に占める女性の割合を一〇%以上にするとの目標が掲げられております。
 災害時の対応など、女性自衛官が活躍する場面が増えていると聞いていますが、配付資料三を御覧いただきたいんですが、各国における女性の防衛従事者の割合で比較しますと、まだまだ国際水準には達していないということが分かります。配付した資料四を御覧いただきたいと思います。平成二十六年時点の各国における女性の割合は、日本の五・七%に対し、ほかの主要先進国はどういうふうになっているかといいますと、一〇から一五%に達しているということが分かります。
 ほかの国との間にこのような差が生じているのはなぜだと思われますでしょうか。担当省庁の責任者としての分析を御説明いただければと思います。
#22
○国務大臣(小野寺五典君) 今、この表にあります女性軍人の割合ということでありますが、女性軍人の比率については、アメリカ、オーストラリア、カナダ等の主要先進国では一五%程度となっていますが、その国における女性の社会進出状況などの社会的背景、募集環境、仕事と家庭の両立支援施策などの諸事情が異なるものと考えられるため、必ずしも自衛隊と単純な比較になじむものではないと考えております。
 他方、自衛官の募集環境については、今後、募集対象人員が更に減少していくことなどにより、ますます厳しくなるため、防衛省としては、募集対象人口の半分を占める女性の採用を拡大し、女性自衛官の活躍を推進していくこととしております。
 全自衛官に占める女性自衛官の比率は、平成二十八年度末で六・一%となっております。今後、採用者に占める女性の割合を一〇%以上とすることで、二〇三〇年までに女性自衛官の比率を九%以上という目標を達成した上で、その後できる限り早期に女性自衛官の比率を現状から倍増すべく取り組んでまいりたいと思います。
#23
○牧山ひろえ君 もちろん、社会情勢、状況というのは各国においていろいろ状況は違うと思うんですけれども、やはり積極的にやっていかないと永久に女性比率は上がらないと思うんですね。防衛関係においても、やはり女性の活躍の場を広げる意味で、ほかの国々の知恵や工夫を積極的に日本でも活用すべきだと考えております。
 女性自衛官を採用するだけではなくて、長く働いていただく取組、すなわち就業継続策も同時に必要だと考えております。女性自衛官の中途退職率は男性自衛官と比較してどのような状況なのかを直近の数字で御教示いただきたいと思います。
 また、女性自衛官の中途退職の理由として主にどのようなものがあったのか、防衛省の把握するところを示していただきたいと思います。
#24
○大臣政務官(大野敬太郎君) 今女性自衛官の中途退職率の数字のお尋ねを賜りましたけれども、以前はずっと三%台で推移をしておりますけれども、直近でいえば、例えば平成二十八年におきましては約一・八%の中途退職率ということになってございます。一方で、男性自衛官の中途退職率というのは〇・六%で、これはずっと横ばいで推移をしているということでございます。一般のほかの省庁は大体六%ぐらいということになりますので、比較的低い中途退職率になっているのかなということでございますが。
 一方で、その理由のお尋ねも賜りました。これ、理由はなかなか把握をすることが困難で、私も着任以降、各部隊に積極的にいろんな御意見を賜りに伺いましたけれども、やっぱり中途退職者の御意見というのはなかなか賜れないんですけれども、その中でも、やっぱり転職とか進学とか家庭の事情、本人の健康問題、いろんな様々な理由があると承知しておりますが、自衛隊に特有の理由というのも余り見えてくることは今のところございません。引き続き、いろんな理由というのをしっかりと把握することを努めてまいります。
 特に施策としては、異動の調整とか、あるいは働き方改革、育児、託児所の問題とか介護との両立支援、特に女性にとって働きやすいそういった環境整備を取り組んでまいりたいと思っております。
#25
○牧山ひろえ君 今伺ったところによりますと、決して高くない水準とはいえ、やはり女性の中途退職率も男性並みを目指すべきだと考えております。是非、引き続き中途退職の理由は極力聴取していただいて、中途退職の減少に結び付けていただきたいとお願いしたいと思います。
 女性自衛官が活躍するためには託児施設の拡充なども必要になってくるかと思いますけれども、防衛省における庁内託児施設の整備状況を教えていただきたいと思います。また、現在の整備状況で十分足りていると防衛省はお考えでしょうか。職員に対する防衛省の保育などへの支援の現状と今後の展望についてお示しいただければと思います。
#26
○大臣政務官(大野敬太郎君) 御指摘のとおり、女性の隊員の更なる活躍推進ということは非常に重要な観点でございますので、引き続き取り組んでまいりたいと、そう思っているところでございますけれども、現在託児所の整備につきましては、平成十九年四月に陸上自衛隊の三宿駐屯地、ここから始まりまして、庁内託児所の運営を開始したところでありますけれども、本年は四月に市ケ谷の地区、私も視察に参りましたけれども、あと十月に防衛医科大学に開設いたしまして、現在全国で八か所ということになっております。
 それぞれ地方におきましては、元々ほかの一般の施設の方に入居できるということもありまして、この八か所というのは、一般的に、駐屯地というのはもう全国で三百ぐらいありますけれども、少ないようにも見受けられますけれども、そういった事情を勘案すればそれほど極端に低いということでもないというふうに認識をしておりますけれども、いずれにせよ、高い能力と意識を有する隊員というものが育児等の事情のために勤務継続することを断念するということになってはこれはいけないので、御本人のみならず、防衛省・自衛隊としてもこれは大きな損失になりますので、今後、庁内託児施設の整備につきましては、その必要性というものを十分に踏まえて検討してまいりますけれども、いずれにせよ、隊員の勤務と育児の両立ができるように、引き続き各種整備を図ってまいりたいと存じます。
#27
○牧山ひろえ君 女性自衛官の活躍のためには、やはりしっかりした子育て支援の充実がどうしても必要になってくると思います。待機児童が少ない地域はニーズがないという御判断かもしれませんけれども、ある意味特殊な業務だと思いますので、やはりそれに対応した潜在的な保育ニーズもあるかと思うんです。これらの潜在的ニーズに対するやはり手厚い支援が必要なんではないかと思います。
 防衛省は、先ほど述べました行動計画におきまして、男性職員の育児休業取得率を平成三十二年度までに一三%とすることを目標に掲げています。しかし、残念ながら、平成二十六年度には〇・五%と目標から程遠い値となっていることも記載されております。
 それから間もなく三年ほど経過していますけれども、現在の改善状況はどのようになっているのか、教えていただきたいと思います。それから、今後どのような方法でこの男性の育児休業比率を改善していくのか、これも教えていただきたいと思います。
#28
○大臣政務官(大野敬太郎君) 先ほど、女性自衛官のもっともっと環境を整えるべきではないか、特に自衛隊の特殊性に鑑みてという御指摘を賜りましたけれども、例えば現在、災害派遣等で緊急登庁するときに子供の一時預かり体制の整備というのを進めておりまして、全国で百七十三か所、これはもうほとんどの主要な駐屯地で緊急登庁しなくちゃいけなくなったときにそれを、預かる制度というのを整備をしてございますが、これも引き続き整備を進めていきたいということでございます。
 それから、ただいま御指摘をいただきました男性職員の育児休業取得の状況でございますが、確かに二十六年程度までは〇・五%以下という数字でございましたけれども、それ以降、二年、三年ぐらいたちまして上昇傾向にございまして、現在、二十八年度におきましては一・四%。徐々にではありますけれども、まだ小さい数字でありますけれども徐々に高まっているという状況でございます。これは、政府全体の女性活躍推進の取組あるいはライフ・ワーク・バランス等々の取組によって徐々に上がってきているんだと思いますけれども。
 防衛省・自衛隊としては、女性自衛官の配偶者の多くが男性職員であることも踏まえて、男性職員のより積極的な育児等の関与を促して、男性職員の家庭生活への参画を促進していくことが重要だと思っております。今後とも、男性職員に対する育児休業制度の周知や利用促進はもとより、高級幹部に対する啓発セミナーなどを通して、職場における価値観や意識の改革を図っていくことで男性職員が育児休業も取得しやすい環境整備というのを推進してまいりたい、こういうことでございます。
#29
○牧山ひろえ君 さすがに三年前よりは改善はしていますけれども、まだまだ低めだと思います。
 結論としましては、今後の少子高齢化社会を踏まえた場合、自衛隊においても女性自衛官の更なる採用、登用の拡大に努めることが重要だと思いますので、是非女性も、共働きが少ないというふうに言われておりますけれども、女性も働けるような、もし働きたい場合は働けるような環境を是非よろしくお願いいたします。
 この際、防衛省に幾つか御確認をさせていただきたいと思いますが、厚木飛行場に関しての御質問をしたいと思います。
 本年九月一日から五日にかけて、厚木飛行場において横須賀基地の米空母ロナルド・レーガンの艦載機部隊による模擬着陸訓練、いわゆるFCLPが実施されました。また、米側によります訓練終了通告後の九月六日にも激しい離着陸が確認されました。
 昭和三十年代から厚木飛行場に米海軍のジェット機が飛来するようになって騒音問題が表面化しております。離着陸訓練の場合は短い間隔で飛行するため、基地周辺では深刻な騒音被害が発生します。特に、一九八二年から厚木基地において空母ミッドウェー艦載機による夜間離着陸訓練、NLPが始められ、騒音は一層激化しました。そのために、県と周辺自治体は騒音解消についての要請を国や米側に繰り返し行ってきております。
 一九八九年には、厚木飛行場の騒音軽減を図るために同飛行場の代替施設を設置するまでの間の暫定措置として、硫黄島で艦載機着陸訓練を実施することについて日米間で基本的了解に達したことが発表されまして、国は硫黄島の代替訓練施設建設に着手しました。一九九三年に硫黄島の施設が完成し、米側に提供されました。二〇〇二年には日米両国政府間でできる限り多くのNLPを硫黄島で実施することで了解がなされています。こういった取組を通じて、FCLPの多くは硫黄島で行われてきたものと承知しています。
 ですが、今回は厚木基地においてFCLPが実施されてしまいました。約束されている事前通告も訓練の当日、九月一日の午前だったということです。米海軍による厚木基地での突然の通告によるFCLPの実施に対してどのように認識されているのか、政府の見解をお示しいただきたいと思います。
 そしてまた、日本政府はFCLPを硫黄島で行うことを米側にこれまで以上に強く主張するべきであると考えますが、政府の見解をお願いします。副大臣、お願いします。
#30
○副大臣(山本ともひろ君) おはようございます。
 お尋ねの件でございますが、防衛省としては、従来より空母艦載機着陸訓練、いわゆるFCLPについては、できる限り多くの訓練を硫黄島において実施するよう米側に強く求めているところでございます。
 そして、御指摘のFCLPは、在日米軍より当省に対して、九月一日金曜日から九月六日水曜日までの日中、厚木飛行場において実施する旨の連絡がありました。当該の連絡に対して様々なチャンネルを通じて硫黄島で実施するよう米側に申し入れてまいりましたが、米側からは、空母ロナルド・レーガンの出港に際し、本来は洋上において行う予定であった訓練を台風等天候の影響により、やむを得ず厚木飛行場で緊急に実施せざるを得なくなったとの説明を受けたところであります。その結果、九月一日金曜日から九月五日火曜日までのうち日曜日を除く四日間の日中、厚木飛行場においてFCLPが実施されたところでございます。
 台風等の影響があったとはいえ、最終的にFCLPが厚木飛行場で実施され、飛行場周辺の皆様へ多大なる御迷惑をお掛けする事態に至ったことは防衛省としても大変重く受け止めております。今般の厚木飛行場におけるFCLPを受けて、本年九月一日、小野寺防衛大臣からハガティ駐日大使に対しFCLPは硫黄島で実施するよう改めて強く求めたところであり、今後とも様々なレベルを通じて硫黄島で実施するよう米側に働きかけてまいります。
#31
○牧山ひろえ君 在日米海軍司令部は、台風の影響で硫黄島で訓練ができず、厚木はすぐに実施する装備が整っているからと実施の理由を説明しています。だとすると、今回のように硫黄島の天候その他の事情によっては再び厚木飛行場でFCLPが実施される可能性があるということになります。厚木基地周辺の自治体では、八月下旬から九月上旬にかけて、騒音に対する苦情が相次いだそうです。県や地元自治体も断じて容認できないと反発しています。国もこの地元感情に寄り添うべきだと思います。
 厚木基地は日本で最も人口密度の高い地域の一つである神奈川県東部の中心に位置するがゆえに、広域にわたる多くの人々に対し航空機騒音や事故などの安全性に対する不安などを生じさせて、その日常生活に様々な影響を及ぼしています。この周辺住民の感情、すなわち不安や不便に国はもっと寄り添うべきですし、在日米軍側にもより配慮を求めるべきだと考えます。
 時間ですので、終わります。ありがとうございます。
#32
○小西洋之君 民進党・新緑風会の小西洋之でございます。
 私は、去る十二月五日の佐藤外務副大臣の就任挨拶の暴言問題について質問させていただきます。
 お手元の資料四ページを御覧ください。四ページの下から自衛隊法の条文がございますが、佐藤副大臣が本委員会の就任挨拶の決意として述べた、事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務め、もって国民の負託に応えるとの文言は、自衛隊法五十二条で戦闘任務に従事する自衛隊員の服務の本旨、すなわち自衛隊員がその任務に服する本来の趣旨、目的とされ、同じく五十三条で全自衛隊員に宣誓が義務付けられているものであります。
 一方、憲法六十六条二項の文民条項の政府解釈では、武力組織に属する自衛隊員は武人であり、大臣になることは違憲とされています。そして、その趣旨は、過去の戦争の責任から、国政が武断政治に陥ることを防ぐためとされています。だとすれば、元自衛隊の指揮官である佐藤副大臣は、武力組織の武人の服務の宣誓をもって外交をつかさどるとの決意を述べたのであり、明確にこの文民条項の趣旨に反します。
 佐藤副大臣に伺いますが、もはや外務副大臣として在籍すること自体が憲法六十六条二項の文民条項の趣旨に違反するという自覚はございませんか。佐藤副大臣は即刻辞職するべきではありませんか。
#33
○副大臣(佐藤正久君) お答え申し上げます。
 五日の委員会で私が挨拶した内容でございますけれども、これは自衛隊員の宣誓行為ということではなく、私自身が、我が国の安全とか繁栄を維持し、国民の生命と財産を守るために、外務副大臣として国民の負託に応え、その職務を全うするという私自身の基本的姿勢、これを述べたものであります。この点について御理解をいただきたいと考えております。他方、本件挨拶につきまして、結果として誤解を招いた、しまったのであれば、大変遺憾に存じます。
 いずれにいたしましても、引き続き、我が国の平和と安全、そのために外務副大臣として職責を全うしてまいりたいというふうに考えます。
#34
○小西洋之君 佐藤副大臣が職務を行うに当たって、外務副大臣の、どのような精神で行うか、そういう問題ではなくて、佐藤副大臣がおっしゃった言葉は間違いなく自衛隊法の服務の本旨、また服務の宣誓の文言であり、それは武人である自衛隊員が職務を遂行するに当たっての本来の趣旨、目的であるわけでございますから、憲法六十六条の文民条項の趣旨に反するわけでございます。即刻辞任していただきたいと思います。
 外務大臣に伺います。一般論として、もし外務大臣がその所信表明で自衛隊法に基づく自衛隊員の服務の本旨、服務の宣誓の文言を外交をつかさどる決意として述べたのであれば、明確に憲法六十六条の文民条項の趣旨に反するのではありませんか。そうであるならば、副大臣は罷免されるべきではありませんか。
#35
○国務大臣(河野太郎君) 国会における所信その他におきまして自分の考えを述べるときに、様々な書物等から文言を引用するということはあるんだろうと、それが自分の考えていることを端的に表すということならばそういうことはあるのでないかというふうに思っております。
#36
○小西洋之君 非常に許されない答弁です。佐藤副大臣は自衛隊法上の服務の本旨の文言を引用しているんです。何かの書物の文言ではないわけです。
 河野大臣に伺います。外務省の任務、そして所掌事務は外務省設置法によって定められております。お手元に資料がありますけれども、通告もしておりますけれども、外務省は設置法四条によって外交政策を担当します。防衛省は設置法第四条によって防衛を担当します。佐藤副大臣の引用した言葉は、まさに防衛の要、武力行使に当たっての任務のその覚悟、それを述べた文言であるわけでございますから、佐藤副大臣のその決意、外交をつかさどるというその決意は、外務省設置法、外交を超えた防衛に当たるものであり、外務省設置法の趣旨に反する挨拶、就任挨拶の決意というふうにお考えになりませんか。
#37
○国務大臣(河野太郎君) 佐藤副大臣の先般の御挨拶は、職務を遂行する上での基本的姿勢を全体として述べたものであって、外務省の所掌事務等のことで具体的に述べたわけではないんだろうと思います。そういう意味であると御理解をいただきたいと思います。
#38
○小西洋之君 ちょっと止めてください。詭弁ですよ、そんなの。
#39
○委員長(三宅伸吾君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#40
○委員長(三宅伸吾君) 速記を起こしてください。
#41
○国務大臣(河野太郎君) 外務副大臣が外務省設置法に従って外交政策を展開していくことは委員御指摘のとおりでございます。
 佐藤副大臣の先般の御挨拶は、宣誓行為として行ったものではなく、我が国の安全と平和を維持し、国民の生命と財産を守るために、外務副大臣としてその職務を全うするという副大臣の基本的姿勢を述べたものでございまして、その点を御理解いただきたいと思います。
#42
○小西洋之君 何の答弁にもなっていません。
 宣誓行為、国会、国民に対する職務に当たっての決意を述べているわけじゃないですか。重い宣誓そのものじゃないですか。もう全く議論にならない。
 小野寺防衛大臣に伺います。
 戦場で戦闘行為をすることがない佐藤外務副大臣が自衛隊法の隊員の服務の本旨、服務の宣誓を外務省での任務の決意として表明することは、他のどの公務員も行っていないこの上なく重い服務を隊員に課した自衛隊法や防衛省設置法の趣旨に反し、自衛隊員を愚弄する暴挙ではありませんか。
 防衛省及び自衛隊のために発言の撤回を求め、内閣として佐藤外務副大臣を即刻罷免すべきではありませんか。
#43
○国務大臣(小野寺五典君) 先日の外交防衛委員会における佐藤外務副大臣の挨拶は、河野外務大臣が御答弁において、佐藤副大臣は服務の宣誓をしたものではなく、事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務めというのは、どんな場面でも必要な場合にはこういう覚悟で事に当たらなければいけないという趣旨を述べたものとされており、外務副大臣としてその職責を全うするという佐藤外務副大臣の基本的な姿勢を述べたものと承知をしております。
#44
○小西洋之君 どんな場合でもこういう考えで職務に当たられるとおっしゃいましたけれども、自衛隊法で自衛隊員だけが、全公務員の中で自衛隊員だけが服務の本旨として身をもって責務の完遂に務めるということを、完遂を行うということを宣誓させられているわけです。特別の宣誓なんです。そして、それはまさに防衛であり、武人である本旨そのものなんです。
 それを、外交をつかさどる副大臣が決意表明として述べることは憲法の趣旨に反する。
 佐藤副大臣、もう一度聞きますが、即刻辞職する覚悟はございませんか、決意はございませんか。
#45
○副大臣(佐藤正久君) お答え申し上げます。
 私が述べた挨拶は、服務の宣誓を行ったわけではなく、我が国の平和と安全あるいは繁栄というものを維持して、国民の生命、財産を守るというために、外務副大臣としての職務をまさに国民の負託をもって行う、その基本的姿勢を申し述べたものであります。結果として誤解を与えたということであれば大変遺憾に思います。
 引き続き、外務副大臣の職務を謙虚な形で行っていきたいというふうに考えます。
#46
○小西洋之君 副大臣に伺いますけれども、就任の外務副大臣の決意表明として、武人の服務の本旨を基本姿勢として決意することは許されないこと、憲法や外務省設置法の趣旨に照らし許されないことである、違憲、違法であるとお考えになりませんか。
#47
○副大臣(佐藤正久君) 私が挨拶で申しましたのは、自衛隊で言ういわゆる服務の宣誓を行ったわけではなく、我が国の平和とそして繁栄を守るための私の副大臣としての基本姿勢、これを述べたものでありますので、繰り返しますけれども、服務の宣誓ということを行ったわけではございません。繰り返しますけれども、結果としてそれが誤解を招いたというのであれば、それは大変遺憾に思います。
 以上です。
#48
○委員長(三宅伸吾君) 申合せの時間が過ぎておりますので、小西君、質疑をおまとめください。
#49
○小西洋之君 一言だけ。済みません。
 憲法六十六条の趣旨に佐藤副大臣の決意表明が反しないのか、外務省設置法、自衛隊法及び防衛省設置法の趣旨に反するのではないかについて、理事会で協議し、速やかに佐藤副大臣に委員会としての辞職勧告の措置を行うことを委員長に要請させていただきます。
#50
○委員長(三宅伸吾君) 後刻理事会で協議いたします。
#51
○杉久武君 公明党の杉久武でございます。
 本日は、防衛省の職員給与法の一部を改正する法律案の審議ということで、限られた時間ではございますけれども、質問をさせていただきたいと思います。
 まず、今回の法律案の改定におきましては、自衛官等の俸給表を改定しまして、自衛官では平均七百四円引上げと、若い現場の隊員に対しまして手厚くされている、このように認識をしております。
 後の質問でも触れますが、自衛官の定員とそれに対する充足率、特に第一線で活躍される現場隊員の不足については難しい問題を抱えていると認識をしております。隊員の皆様にも生活というものがございますし、特に若手隊員の皆様には、いざとなれば体を張って我が国防衛のために最前線で活躍をしていただく皆様でもございますので、今回の改定が少しなりとも安心、安定した生活に寄与するのであれば隊員の皆様にも更に職務に精励していただけるのではないかと思いますし、その環境整備は国の責務であると考えております。そういった意味におきまして、私も本法案に賛同したいと思います。
 それでは、まず防衛省に確認をいたします。
 今回の給与改定の狙いについて、防衛省の見解を伺います。
#52
○政府参考人(武田博史君) お答えいたします。
 防衛省職員の給与改定につきましては、人事院勧告に基づく一般職の国家公務員の給与改定に準じて行うことにより、その信頼性、公正性を確保してまいりました。
 今回の給与改定につきましては、民間の初任給との間に差があること等を踏まえ、一般職の国家公務員において初任給、若年層に重点を置いた俸給の引上げが行われることから、自衛官の俸給についても、一般職の国家公務員の給与改定に準じて初任給、若年層に重点を置いた俸給の引上げを行うこととしております。
 具体的に申し上げれば、自衛官全体の俸給の改定率が〇・二三%、先ほど委員も御指摘のように七百四円増であるところ、二士は〇・七%、千二百円増、一士は〇・六四%、千百九十九円増、士長は〇・五六%、千百十五円増となっており、いずれも自衛官全体の俸給の改定率と比べて高い水準であり、二士などの若年層に重点を置いた給与改定となっております。
 また、ボーナスについても、一般職の国家公務員に準じて引上げを行うこととしております。
 今回の給与改定は、職務に精励している自衛隊員にとって士気の一層の向上につながるものと考えております。
#53
○杉久武君 今、様々御説明いただきましたが、今回の給与法改正は、これまで、これは言うまでもなく、人事院勧告に基づいて行われているというものでありまして、これに関連して、今回は給与法案と同じ、法案が出ている退職手当の部分について、少し人事院に確認をしたいと思います。
 この国家公務員退職手当法の一部を改正する法律案でありますけれども、防衛省の職員の皆様も退職時にはこれに基づいて算定がなされます。今回、人事院では、これらの退職給付、つまり退職手当に加え、使用者拠出分の共済年金給付を加えた額について官民較差を是正するとの観点から見直しを行うよう勧告がなされました。
 今日は皆様のお手元に人事院の退職金の部分に関しての資料の方をお配りをさせていただいておりますけれども、この資料が今回の勧告の基礎となりました官民較差を比較するための民間企業に対する調査についての概要であります。
 この資料によりますと、企業規模五十人以上の民間企業四万一千九百六十三社から抽出した七千三百五十五社の企業に対して調査を行うこととしておりまして、そのうち回答が得られた四千四百九十三社、すなわち対象企業四万社のうち約一一%からの回答を基に集計をしたということになっております。
 そして、資料の裏面の方を御覧いただければと思いますが、民間企業では、上になりますけれども、グラフの青い部分、退職一時金が一千六万一千円、黄色の企業年金の部分が一千四百五十三万五千円と、合計二千四百五十九万六千円だったのに対しまして、国家公務員の方では、青い部分の退職手当が二千三百十四万一千円、黄色い部分の共済年金が二百二十三万六千円と、合計二千五百三十七万七千円となりますので、この差の七十八万一千円が公務員が民間を上回る官民較差があるという、こういう調査結果でございました。
 官民較差という視点からこれを見直していこうということ自体に私も異論はございませんけれども、官民較差を是正する比較対象として今のこの在り方がこのままでいいのかという点について今日はちょっと問題提起をさせていただければと思います。
 例えばこの棒グラフを見ていただければ分かりますけれども、比較対象となっている公務員の退職手当と民間の退職一時金の部分は、公務員の方がはるかに民間を倍以上上回っております。一方で、黄色い部分の共済年金給付は総額の僅か八・八%にすぎないのに対し、民間の黄色い部分である企業年金は総額の五九%と。こういった部分を見てみますと、公務員と民間では退職金を構成する要素、これが大きく異なっているということになっております。
 しかも、民間の方は、皆さんも御存じのとおり、旧来は確定給付型の年金というのが一般的でありましたけれども、近年は日本版四〇一kを皮切りに確定拠出年金へと多様化も進んでおります。また、確定給付型を継続している会社であっても、よくあるような最終給与に支給倍率を掛けるような退職金の仕組みから、例えば毎年の業績に基づいてポイントを積み上げていくようなポイント制、こういったことを導入している企業もたくさん増えてまいりました。
 一概に金額面だけを見て官民較差を論じるというのは、昔なら一定の比較可能性はあったんではないかとは思うんですけれども、民間での退職給付の在り方が多様化していく中で、本当にこれが比較可能性を持っているのかという点について少し問題提起をさせていただきたいと思います。
 そこで、今日は人事院に来ていただいておりますので、今回の退職手当の支給水準の引下げについて基本的にどのように考えているのか、また、私のこの比較可能性の担保という観点からどのような見解を持っているのか、見解をお伺いいたします。
#54
○政府参考人(植村隆生君) お答えいたします。
 昨年八月、国家公務員の退職給付制度を所管する内閣総理大臣及び財務大臣から要請をいただきまして、人事院は、官民の使用者拠出に係る退職給付額について調査を行いました。
 この結果、先ほど先生御指摘のとおり、公務の平均退職給付額が民間の平均退職給付額を七十八万一千円、三・〇八%上回っておりましたことから、平成二十九年四月、国家公務員の退職給付水準につきまして、官民均衡の観点から見直しを行うことが適切である旨の見解を表明いたしました。
 これは、国家公務員の退職給付は職員の退職後の生活設計を支える勤務条件的な性格を有しておりまして、その水準につきましては、同種の給付を行っている民間企業における退職給付の水準との均衡を図ることが社会経済情勢に適応した適正な退職給付を確保することにつながるものであるとの考え方に基づくものでございます。
 一方で、先生御指摘のとおり、退職給付におきましては、企業年金部分が大きい民間企業と退職一時金の比重の大きい公務という違いが見られるところでございます。
 また、近年、民間企業における退職給付制度につきましては、退職一時金においていわゆるポイント制が導入されたり、企業年金におきまして確定給付企業年金や確定拠出年金の採用割合が増加する一方で、厚生年金基金の採用割合が低下するなど、様々な動きがあることは承知してございます。
 このように、民間企業におけます多種多様な退職給付制度が見られる中におきましても退職給付の水準を正確に把握できるよう、人事院におきましては、近年の民間企業の退職給付制度の動向ですとか、あるいは制度改正に伴う調査方法の変更などにつきまして、学識経験者や企業年金専門家の意見を聴取させていただいた上で改めて調査の設計を行ったところでございます。
 その上で、官民それぞれの平成二十七年度中に勤続二十年以上で退職した者の退職一時金と企業年金を合わせた使用者拠出に掛かる退職給付額について調査を行い、退職事由別、勤続年数別のラスパイレス比較を行ったところでございます。
 こうした調査設計の工夫によって、官民の退職給付制度は異なるものの、民間企業の退職給付水準を正確に把握した上で官民の条件をそろえた比較となっておりまして、適切なものと考えております。
#55
○杉久武君 ありがとうございます。
 概要はよく理解できましたので、またこの点については様々な場で注視をしていきたいと思います。
 冒頭、隊員の充足率の話をさせていただきました。この点について少し確認をさせていただきたいと思います。
 自衛隊の任務は我が国の防衛であることは論をまたないわけでございますけれども、国民の生命と財産を守るという観点から、近年では特に災害救助支援というものが大変頼りになると思いますが、私も被災地等に足を運ぶたびにお目にかかる隊員の皆様の献身的な災害救助活動に、私も人間の一人として感謝をさせていただきたい、このように思うわけであります。
 しかしながら、近年では、その災害が多発する一方で、自衛隊員のマンパワーは大丈夫なのか、こういったことも心配をしております。その中で特に指摘をしなきゃいけないのは、現場の最前線を担う皆様の充足率でございます。陸士さん、海士さん、空士さんといいますと、一旦事が起これば最前線へと飛び込んでいきますが、その最前線を担うべき隊員さんがいらっしゃらなければ、災害対応どころか我が国の防衛も成り立ちません。
 そこで、防衛省に確認をいたします。
 現員は予算措置された定員数でありますので、予算が少なくて雇えないという類いのものではございませんが、隊員募集も各方面で一生懸命頑張っていただいているとは思いますが、少子高齢化の影響もあります、また現在は人材獲得競争の渦中でございますので、防衛省としてこれら充足数についてどのように認識をしているのか、また人員確保に向けてどのような取組をしているのか、防衛省の見解を伺います。
#56
○政府参考人(武田博史君) お答えいたします。
 自衛官の充足率につきましては、平成二十八年度において、陸上自衛隊九二・八%、海上自衛隊九二・三七%、航空自衛隊九二・〇二%、三自衛隊では九二・五七%でございます。
 防衛省としては、自衛隊の能力を最大限に発揮するためには自衛官の充足率を高めていくことが必要であると考えており、日々の募集活動等により充足率の向上に取り組んでおります。
 他方、近年、募集対象者人口が減少傾向にあり、また大学進学率が向上し、さらに有効求人倍率が高いことなどから、募集環境は厳しさを増しており、自衛官等の応募者数はここ三年間減少をしております。
 こうした中で、自衛官等の募集につきましては、全国五十か所の地方協力本部が広報官を中心に、都道府県、市町村、学校、募集相談員等の協力を得ながら、きめ細やかにかつ粘り強く実施をしております。
 具体的には、広報官は、地域に密着した形で募集活動を行っており、駅前広場や商業施設等で自衛隊広報イベントを開催し、地方協力本部の連絡先等を記載したポケットティッシュなどを配布するとともに、企業説明会や学校説明会に足を運び、職業としての自衛官の魅力を説明しています。これは大変地道な活動でございます。
 このほか、テレビCMに加え、インターネットのCMを実施し、時代に即した募集広報の強化、改善、映画ポスターとタイアップした募集ポスター作成、従来、自衛官候補生男子に関して試験回数を通年で実施していたところ、自衛官候補生女子についても同様に実施、一般曹候補生の試験回数を年一回から二回に増加、消防、警察等の公務員を志望する大学生等との合同説明会の実施などに取り組んでいるところでございます。
 今後とも、厳しい募集環境の中、優秀な人材の安定的な確保を図るために積極的に募集活動を行ってまいりたいと考えております。
#57
○杉久武君 続いて、今、人材確保の話をさせていただきましたが、あわせまして、また働いている方々への支援も大事でございます。
 近年では、ワーク・ライフ・バランスを始め働き方改革について、官民の垣根を越えて国を挙げての取組として社会全体の改革を推進しております。他方、防衛省・自衛隊という観点で見ますと、いざというときの備え、特殊かつ特別な任務がございますので、おいそれと申し上げるわけにはまいりませんけれども、我が国全体の取組の中で防衛省・自衛隊においてもできるところは行うことが必要と思いますし、その取組によって結果的に魅力的な組織として改革ができたならば、隊員の方々もより安心して職務遂行に御尽力いただける、そのように思っております。
 その点から今日一つ質問を行います。どの組織であれ、男女が皆それぞれの職務を遂行しておりますけれども、特に女性が活躍する社会を実現する等の観点を見ますと、女性が安心して働ける環境整備を行う上で避けて通れないものが育児そして託児の問題であります。
 特に、認可保育所などに入れない待機児童の対策が急務であるということは、我が国全体の取組として行わなきゃならないことでございますけれども、特に防衛省や自衛隊における託児所の在り方については、公明党としても環境整備を図るべく視察を重ねております。
 例えば、我が党の三浦信祐参議院議員は、本年三月、陸上自衛隊の東部方面隊が配置されております朝霞駐屯地を訪問いたしまして、一昨年開設されました駐屯地内の託児所の視察を行いました。また、佐々木さやか参議院議員は、本年四月に防衛省に開設されました託児施設キッズパオ防衛省市ケ谷保育園を視察をさせていただいております。これら託児所につきましては、防衛省には積極的に取り組んでいただいておりますが、特に自衛隊においては、災害派遣等緊急かつ特殊な状況が発生するわけですから、それに見合う特殊な支援が要求をされます。
 そこで、防衛省にお伺いいたします。
 防衛省・自衛隊の特殊な任務に鑑みると、民間託児所と違いまして、災害派遣など緊急時における子供の一時預かりといった緊急登庁支援施策の充実が必要でございますし、将来的には二十四時間対応の託児所の整備といったものも必要でございます。不規則な勤務が強いられる防衛省・自衛隊の特性に合った保育の場をどのように提供していくのか、防衛省の取組状況について伺います。
#58
○政府参考人(武田博史君) お答えいたします。
 まず初めに、三浦先生、佐々木先生など公明党議員の方々に朝霞駐屯地や市ケ谷地区に所在する託児施設の視察を行っていただき現状について御理解をいただいたこと、感謝を申し上げたいと思います。
 防衛省・自衛隊としては、女性隊員の更なる活躍を推進することが重要であると考えており、そのための様々な施策に取り組んでいるところでございます。とりわけ、女性のみならず、全ての子供を抱える隊員が勤務と育児を両立できる環境を整える観点から、保育の確保は重要な課題であると認識をしております。
 防衛省としては、隊員が子供の保育などに不安を抱くことなく任務に専念できる環境づくりは、自衛隊が常時即応態勢を維持する上で重要であると考えており、災害派遣等の緊急登庁時において、ほかに預け先がなく帯同して登庁せざるを得ない隊員の子供を自衛隊の駐屯地等で一時的に預かる体制の整備を進めており、既に全国で百七十三か所に整備をし、東日本大震災や熊本地震等においても実施をしております。また、防衛省・自衛隊では、保育の確保に係る施策として庁内託児施設の整備を進めてきており、これまで八か所整備し、うち六か所で二十四時間保育を可能としております。
 高い能力と意欲を有する隊員が育児等の事情のために勤務の継続を断念することは、御本人のみならず、防衛省・自衛隊としても大きな損失でございます。隊員が子供を持ちながら隊務に精励できるように、引き続き庁内託児施設を含む各種の環境整備に取り組んでまいりたいと考えております。
#59
○杉久武君 女性の活躍を推進するためにも、保育環境の整備をより一層進めていただくことも当然ですけれども、子育てに取り組む隊員の皆様が安心して仕事に活躍できるよう、私どもも環境整備について後押しをしてまいりたい、このように思っております。
 最後に、大臣に質問をいたします。
 我が国を取り巻く安全保障環境は、北朝鮮問題がより顕在化、先鋭化してきておりまして、一層厳しさを増していることも大臣も重ねて答弁をしていただいているとおりでございますが、この問題を悪化させないためにも、抑止としての力を発揮すべき防衛省・自衛隊の存在の役割は極めて重要であります。しかし、どこまでもその基盤となるのは職務に従事をする一人一人の隊員であり、職員、隊員の皆様が誇りと自信を持って任務を遂行できますよう、どうか防衛省には、限られた予算の中ではありますけれども、引き続き働く職場の環境整備にも御尽力をいただきたいと思います。
 最後に、大臣のこの点に関しての御決意をお伺いいたします。
#60
○国務大臣(小野寺五典君) 厳しい安全保障環境の中、自衛隊の任務遂行に万全を期すため、日本全国又は海外に勤務する隊員の一人一人が常に高い意識と誇りを持って職務に精励できるよう、防衛省として不断の取組を続けてまいりたいと考えております。
#61
○杉久武君 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
    ─────────────
#62
○委員長(三宅伸吾君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、徳茂雅之君が委員を辞任され、その補欠として松川るい君が選任されました。
    ─────────────
#63
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。
 給与法の改正案は、人事院勧告に沿った国家公務員全体の給与引上げの一環であり、賛成であります。
 最初に少し時間をいただきましたので、私からも佐藤外務副大臣の一昨日の発言の問題について質問いたします。
 先ほど来、服務の宣誓ではなくて基本的姿勢を述べたものだから問題がないんだと、こういうお話がありました。
 しかし、公務員は様々な宣誓を行います。国家公務員、地方公務員、警察官、消防職員、あります。いずれも任命者に対して宣誓するものでありまして、防衛省の政務三役もこのような宣誓は行っておりません。そして、外務省の職員は、海外でそれこそ様々な任務に当たりましても、一般公務員と同じ宣誓をしているわけですね。
 なぜこの自衛隊員のみが今問題になっているあの、事に臨んではという宣誓をするのか。それは、武力を持った実力組織だからこそ、こういう宣誓が唯一自衛隊員にされるわけであります。
 一方、憲法の文民規定。当時、憲法ができたときには、日本には自衛隊すらありませんでした。にもかかわらず、わざわざこの文民規定を入れたというのは、やはり歴史の痛苦の教訓があったわけですね。強力な武力を持っていた軍隊が、様々な政治への関与が問題になってきました。二・二六事件もありましたし、そして、この軍の関係者が政治の方向を大きくゆがめて日本の運命を誤らせたと、そういう教訓があったからこそ、この文民規定、つまり、こういう軍の関係者が政治に関与してはならないということを明記しているわけですよ。
 そういうときに、外務副大臣としての挨拶で、その実力組織である自衛隊の服務規定をそのまま引用すると。これは私は極めて不適切だし、憲法の精神にも反すると思いますけれども、いかがでしょうか。
#64
○副大臣(佐藤正久君) お答え申し上げます。
 先ほど来答弁させていただいておりますように、私の挨拶は自衛隊の服務の宣誓を行ったものではございません。その意味で私自身の言葉ではありませんでしたが、我が国の安全と繁栄を維持し、国民の生命と財産を守るために、外務副大臣としてその職務を全うするという私の基本姿勢を述べたものでございます。この点については御理解をいただきたいと思います。
 他方、本件挨拶につきまして、結果として誤解を招いてしまったのであれば、大変遺憾に存じます。誤解のないよう自分の言葉で述べるべきだと、前回の委員会で委員からも御指摘がありました。そういう委員の御指摘も踏まえながら、今後、その思いをしっかり受け止めさせていただいて、次につなげてまいりたいというふうに思います。
#65
○井上哲士君 私、基本姿勢としても、事に臨んではとありますけれども、そういうことが起こらないようにするというのが本来外交なわけでありまして、対極にある言葉だと思います。こういうことを引用されたということは極めて不適切かつ遺憾だということを重ねて申し上げた上で、質問に移ってまいりますが、武器輸出と中東外交についてお聞きをいたします。
 この夏以降、防衛装備庁の主催でアジア諸国との二国間の官民防衛産業フォーラムが開かれております。その目的、相手国ごとの参加企業数、全体で参加した企業数とその名前を明らかにしていただきたいと思います。
#66
○政府参考人(中村吉利君) お答え申し上げます。
 防衛省におきましては、国際社会の平和と安定へのより一層積極的な貢献や諸外国との安全保障協力の強化などに資するよう防衛装備・技術協力を行っており、その一環といたしまして、官民で連携をしつつ、諸外国との間で相互の関連政策、制度の理解や産業間交流の促進を目的として官民防衛産業フォーラムを開催をしてきております。
 今年の夏以降、これまでインドネシア、インド及びベトナムとの間で官民防衛産業フォーラムを開催をしてきており、我が国と相手国の参加企業数の合計といたしまして、インドネシアのフォーラムでは十四社、インドとのフォーラムでは三十四社、ベトナムとのフォーラムでは十一社が参加をしてきております。
 また、これまでに参加されたこれら三か国との官民防衛産業フォーラムにおきましては、我が国の企業には複数回参加した会社もありますことから、合計で四十四社が参加をしてきております。我が国からは、三菱重工業株式会社や川崎重工業株式会社などの重工系の企業、三菱電機株式会社などの通信電機系企業、こういった会社が参加をしてきているところでございます。
#67
○井上哲士君 日本の企業数だけだったら全体幾つですか。
#68
○政府参考人(中村吉利君) 日本の企業数というお尋ねでございます。
 インドネシアとのフォーラムでは日本側は八社、インドとのフォーラムでは十二社、ベトナムとのフォーラムでは八社、合計をいたしますと、先ほど申し上げましたとおり複数回参加している会社もございますので、十三社ということになります。
#69
○井上哲士君 官民一体の武器輸出の仕掛けづくりでありまして、これ税金使って開いているのに全ての企業名を公表できないというのはおかしいと思います。是非公表をしていただきたいと思います。
 さらに、アラブ首長国連邦、UAEのドバイで先日開かれた中東最大の航空ショー、十五回目のドバイ・エアショーにも日本が参加をいたしまして、C2輸送機が展示をされました。航空機としては何回目の参加だったのか、参加の経緯、団体、目的、展示の内容について明らかにしていただきたいと思います。
#70
○政府参考人(石川武君) お答え申し上げます。
 ドバイ・エアショーには、防衛省として本年初めて出展し、航空自衛隊のC2輸送機を地上展示いたしました。これは、UAE政府からの招待を受けたものでございまして、航空自衛隊によるC2の国外運航訓練に合わせて参加したものでございます。また、防衛装備庁もC2説明用のブースを初めて設置いたしました。本エアショーへの参加は、我が国の高い航空技術を国外の政府関係者に広く発信し、防衛装備・技術協力の推進に寄与することを目的としたものでございます。
#71
○井上哲士君 紛争の絶えない中東は世界最大の武器輸出市場だと言われておりまして、先月十五日に開かれた防衛装備庁の技術シンポジウムでは、このエアショーから帰国した国際装備課長が、売り込みという批判もあるけれども将来に大きな可能性を秘めたショーだったと、こう言われておりますし、そして、UAEの防衛関係者もテレビの取材に、C2はすばらしい機体であり、だからこそ我々は関心を持っていると答えておりまして、まさに中東、特にUAEへのC2の輸出が目的なのは明らかだと思うんですね。
 この紛争が絶えない中東でも、イエメンがこの間非常に内戦状態が続きまして、世界最大の人道危機とも言われる事態になっております。そこに連合軍による空爆などが重なって深刻な事態になっております。グテレス国連事務総長は、三日、報道官を通じて声明を出して、イエメン紛争に軍事解決はないと指摘をして、全ての当事者に攻撃の中止を要求いたしました。
 こうした深刻なイエメンの情勢と人道危機の実態について、外務省としての認識をお願いしたいと思います。
#72
○国務大臣(河野太郎君) イエメンにおきましては、戦闘が継続し、多数の国内避難民を含む一般市民が困難な人道状況に置かれております。イエメンの人口約二千七百万人の七五%に当たります二千七十万人が最低限の生活のために何らかの人道支援を必要としており、うち九百八十万人は生存のために早急な支援が必要でございます。
 国内避難民は約二百九十万人、食料不足の更なる深刻化及びコレラの蔓延により要支援人口は二〇一七年初めから二百万人増加をし、危機的な人道状況が改善する見通しは立っておりません。二〇一六年秋頃からコレラの流行が確認され、今年に入りますと爆発的にこれが拡大し、コレラ感染者数はこれまで約五十万人報告されております。
 イエメンの人道状況の関連会合が国連総会で今年開かれまして、私も出席をし、厳しい人道状況への懸念を表明するとともに、対話を通じた政治的解決を呼びかけました。また、昨晩、サウジアラビアの外務大臣と電話で会談をし、イエメンの状況について意見交換をしたところでございます。
 政府といたしましては、引き続き国連特使の仲介努力を支持するとともに、関係国に対し対話を通じた政治的解決の実現に向けた取組を働きかけてまいり、また、引き続き人道支援を通じてイエメンの安定及び人道状況の改善に向け、貢献してまいりたいと思っております。
#73
○井上哲士君 深刻な状況の下に、この間非常に空爆も激しくなっておりますし、空港や港の封鎖が行われて、食料とか、そして今の医療支援が届かなくなっているという下で、グテレス事務総長は、何百万人もの児童、成人が大規模な飢餓、疾病及び死亡の危険にさらされかねないと、こう述べております。
 今、この間のことがありましたけど、ちょうどあしたから、大臣、中東に出張されまして、UAEやサウジの要人と会談をする予定にもなっておりますが、このイエメンの停戦や復興に向けてどのような話合いをし、関与をされる御決意でしょうか。
#74
○国務大臣(河野太郎君) 委員御指摘の外国訪問につきましては、現時点でまだ決まっておりません。
 いずれにしろ、政府といたしましては、イエメン情勢については対話を通じた政治的解決が必要であるとの考え方であり、このような立場は累次の機会にサウジアラビアを含む関係国に伝えてきているところでございます。
#75
○井上哲士君 あしたの夕方出発するという紙を我々はいただいておりますが。まさに空爆をしている当事者でありますから、サウジ、UAEと本当に停戦と復興の問題できちっとした話をしてほしいと思うんですね。
 重大なことは、このエアショーが行われたUAEは、このイエメンに空爆や国境封鎖を行っているサウジ中心の連合国の一員だという問題であります。先ほど紹介したUAEの国防の関係者は、サウジ主導の連合軍で使用する場合は、C2は軍の装備品を輸送することになると取材に述べております。
 そうなれば、この深刻な空爆や人道危機に日本の輸送機が使用されることにもなりかねないわけでありまして、戦争に加担をし、内戦を助長し、人道危機を広げることにつながるんじゃないでしょうか。大臣、いかがでしょうか。
#76
○国務大臣(小野寺五典君) UAEとの間では、平素からいかなる防衛装備・技術協力が可能か様々な可能性について意見交換を行っておりますが、その個別具体的な内容については、相手国との関係もあり、お答えを差し控えさせていただきます。いずれにせよ、現在、UAEに防衛装備を移転する具体的計画はありません。
 なお、個別の防衛装備を実際に海外に移転するに当たっては、平和国家としての基本理念を引き続き堅持しつつ、防衛装備移転三原則に基づき厳正かつ慎重に対処していくことは当然と考えております。
#77
○井上哲士君 UAE側から複数の取得の打診もあったというような報道も行われておりますが、私は、今こういう人道危機と言われるような事態が起きている当事者とその場で、初めて航空ショーに参加をする、そして、そういう輸入についての様々な話合いが行われると、そのこと自体がこの中東に対する私は極めて悪い影響を与えると思いますけれども、今後こういう紛争を助長するという可能性があるということであれば輸出は行わないと、こういうことでよろしいですか。
#78
○国務大臣(小野寺五典君) 防衛省としましては、個別の防衛装備を実際に海外移転するに当たっては、平和国家としての基本理念を引き続き堅持しつつ、防衛装備移転三原則に基づき厳正かつ慎重に対処していく方針であります。
#79
○井上哲士君 国連が空爆やめろと言っているような空爆を実施しているような国の装備の輸送に使われるようなこと、これは私は平和国家の理念に反すると思いますけれども、そういうことでよろしいでしょうか。
#80
○国務大臣(小野寺五典君) 繰り返しになりますが、防衛省としましては、防衛装備を実際に海外移転するに当たっては、平和国家としての基本理念を引き続き堅持しつつ、防衛装備移転三原則に基づき厳正かつ慎重に対処してまいります。
#81
○井上哲士君 私は、これは、C2のUAEへの輸出になれば明らかに、紛争を助長することは明らかであり、絶対に行うべきでないと思います。
 そこで、外務大臣にお聞きしますが、中東に武器を輸出しますと、日本と中東との関係に大きな変化が起きると思うんですね。
 外務大臣は、二〇一〇年の著作「私が自民党を立て直す」と、この中で、日本は独自の動きで中東和平の実現を目指すべきだと強調されております。そして、日本が中東を植民地にしたこともなく、宗教対立もなく、中立的に入れることとともに、欧米諸国やロシア、中国と違い、日本は武器輸出もしていない、中東で戦争が起きても軍需産業がもうかるという構図がないのも当事者の信頼につながるだろうと、こう述べておられます。私、これは非常に重要な指摘だと思うんですね。逆に言いますと、武器輸出をすれば当事者の信頼を失うことになると考えます。
 この著書のお考えは変わりは今もないでしょうか。
#82
○国務大臣(河野太郎君) 増刷もされなかった本でございますが、お読みをいただきまして誠にありがとうございます。
 政府としては、全ての中東諸国と、今、日本は良好な関係にあるわけでございまして、この日本の独自性を生かして、中東の安定に向けて貢献をしていきたいというふうに思っております。
 防衛大臣からも御説明がありましたけれども、いかなる国とどのような内容の共同開発を行うかについては、防衛装備移転三原則及び運用指針に従って厳格に審査して決定される、また、防衛装備移転三原則において我が国の安全保障の観点から積極的な意義がある場合には移転を認めるというのがルールでございますが、委員御指摘のUAEへの防衛装備品の移転を含め、中東への防衛装備品の移転について今の時点で何ら決定をされていないと外務省も承知をしております。
#83
○井上哲士君 日本が中東における非常に、どの国とも、イランも含めて、関係を持っているというのは、まさに言われたとおりの日本の独自のやはり立場だと思うんですね。
 私聞きましたのは、日本が武器輸出をしていないことが、中東で戦争が起きても軍需産業がもうかるという構図がないことが当事者の信頼につながっていると、この認識が今もお変わりはないかということをお聞きしています。
#84
○国務大臣(河野太郎君) 中近東におきましては、そうしたことを含め、また過去の植民地の歴史もない、あるいは宗教的に日本は極めてニュートラルである、様々な要因があり、また、これまで我が国は可能な限り中東諸国に対して様々な支援を行ってまいりました。そういうことが重層的に積み重なってきて、今全ての中東諸国と良好な関係にあるわけでございますので、これをこれからも大切にしてまいりたいと思っております。
#85
○井上哲士君 逆に言いますと、武器輸出をすればこういう信頼は崩れることになるんじゃないかと私は恐れますけれども、いかがでしょうか。
#86
○国務大臣(河野太郎君) 日本が中東からいただいているこの良好な関係、信頼というのは、今申し上げましたように様々な要因が重なり、また、それを長い年月積み重ねてきたということが背景にあるんだろうと思いますので、一つの要素が崩れたから全てがなくなるかということではないんだろうと思います。
 ただ、信頼というのは、築くのには時間が掛かりますが、なくなるときには早いというのは、これは多くの方が感じていらっしゃることだと思いますので、今まで我が国が築き上げてきた信頼を損なうことがないようにしっかりとやってまいりたいと思います。
#87
○井上哲士君 今おっしゃったように、築くのは時間が掛かるが壊れるのは早いと、本当にそうだと思うんですね、私。大臣が本で言われている、こういう中東で戦争が起きても軍需産業がもうかるという構図がない、これが当事者の信頼を得ていると。重要な要素が壊れるようなこと、崩すようなことは絶対あってはならないと思います。
 武器の輸出は行わずに、外交的、人道的貢献に徹するべきだということを改めて強調をいたしまして、質問を終わります。
#88
○浅田均君 日本維新の会、浅田均でございます。
 防衛省の職員給与等一部改正法案につきましては、国家公務員の給与に関し、人事院の官民給与比較自体がおかしい、それから人件費が毎年上がり続けているという点に鑑みまして、賛成できないという立場であることを申し上げておきます。
 それでは、北朝鮮の漂流船、漂着船についてお尋ねしていきます。
 日本海側で漂流船、漂着船の発見が相次いでおりますが、十二月四日時点で六十四件、北朝鮮人と見られる十八人の遺体が見付かり、四十二人の生存が確認されているという報道があります。この実態につきまして外務省としてどのような御認識をお持ちなのか、外務大臣にお尋ねいたします。
#89
○国務大臣(河野太郎君) 最近特に報道が多いようでございますが、平成二十五年に一年間で漂流・漂着船の確認件数が八十件ございました。二十六年六十五件、二十八年は六十六件でございますので、今年が例年と比べてこの漂着が今の時点で著しく多いかというとなかなかそうも言えないわけでございますが、今年の特徴は、生存者、漂着した生存者の数が多いというのは、これはどういう理由かは分かりませんが、少しトレンドと外れているかなという気がしなくもないという、今のところそういう状況であると思います。
#90
○浅田均君 それで、今生存者が多いという御発言がありました。発見された木造船が、木造船で軍艦と言うのは、艦と言うのはおかしいかもしれませんけれども、北朝鮮軍の船というふうな、船式というんですかね、北朝鮮軍の船と思われるような船があるという報道もされておりますが、そういう船であるときに、乗員には誰がどのような対応をするのか、これはどなたでもお答えいただきたいと思います。
#91
○政府参考人(奥島高弘君) お答えをいたします。
 我が国に漂着あるいは漂流をしている木造船などを発見いたしました場合には、巡視船あるいは海上保安官を現場に向かわせまして、船体あるいは船内の状況を詳細に調査するとともに、生存者がいる場合につきましては、徹底した事情聴取を行い、関係機関と連携し事実関係の確認に努めているという状況にございます。
 その上で、もし仮に相手が武装しているといったような場合などにつきましては、不測の事態の可能性を一層考慮いたしまして、必要な装備、勢力を整え、安全を確保した上で、関係機関と連携し適切に対処することとなると承知をしてございますが、現在までそのようなことに至った事態はございません。
 いずれにいたしましても、海上保安庁におきましては、引き続き日本海側の我が国沿岸部の哨戒体制を強化するなどいたしまして領海警備に万全を期してまいりたいと、このように考えてございます。
#92
○浅田均君 資料をいただいております。我が国にある離島の数が六千八百四十七、このうち無人島が六千四百三十ということでございます。この六千四百三十あると言われている無人島で、人が住める島、この間一時上陸していたと言われておる島は、人はいませんけれども漁協の物置と施設だけがあって、しかも上陸が可能であると、あるいはかつて人が住んでいたけれども今無人島になっている、そういう島が多数あると思います。
 この六千四百三十の無人島の中で人が住める島は果たして幾つあるのか、その所有者あるいは管理主体が誰であるのかを把握されているのか、これをお尋ねいたします。
#93
○政府参考人(羽尾一郎君) お答えいたします。
 委員より御指摘のありました六千八百四十七という離島の数は、国土交通省が日本の島のうち周囲百メートル以上のものの数として発表したものと承知しております。また、これらのうち、上陸が可能か否か、居住が可能かどうかなどの情報は定かではないというふうに承知しております。
 なお、一方で、周囲百メートル未満の島も含めまして、我が国の領海等の根拠となります国境離島は五百二十五島あります。そのうち無人の国境離島は四百六十五島ございまして、これらにつきましては、領海保全及び海洋権益の確保の観点からその管理、保全が重要だということで、私ども内閣府の総合海洋政策推進事務局が海洋政策の一つとしてその所有状況の把握に努めております。
 具体的には、これらの無人の国境離島におきましては、土地の所有者が国又は地方自治体であるといった公有なのかあるいは私有なのかといった所有状況は島ごとに把握しているところでございます。
#94
○浅田均君 今、一部お答えいただきましたけれども、無人国境離島二百七十三島は国有財産台帳に登載と、このうち百七十五島について登記終了して、九十八島の登記に向け詳細な所在を確認中というふうに聞いております。
 お尋ねしたいのは、これから衛星画像とか巡視により国境離島の状況を把握していくということでありますが、そういう離島に船が漂着したりあるいは人が上陸しているということは、そういう衛星画像とか巡視することによって確認はできるんでしょうか。
#95
○政府参考人(奥島高弘君) お答えをいたします。
 海上保安庁におきましては、平素から、国境離島を含みます我が国周辺海域におきまして巡視船艇、航空機により、不審な行動を取る船舶の監視警戒に努めているところでございます。
 また、昨年十二月でございますが、関係閣僚会議で決定をいたしました海上保安体制強化に関する方針、これに基づきまして、海洋監視体制の強化の一環として、今後、民間衛星によって撮影された画像を活用するということといたしております。
 海上保安庁におきましては、これら衛星画像の活用や巡視船艇、航空機による哨戒を的確に実施することなどにより、万全な領海警備を実施してまいりたいと、このように考えてございます。
 委員御質問の全て見れるのかということでございますけれども、使用する衛星の軌道、これによりまして撮影範囲や撮影機会に制限があるといったような状況もございますので、これ一つで全ての事象を網羅的にというのはなかなか難しゅうございます。このため、この衛星、さらには巡視船艇、航空機によって得られました情報など、総合的に活用しながら万全な領海警備に努めてまいりたいと、このように考えてございます。
#96
○浅田均君 それで、無人島に関しては、これ、売買の対象になるんでしょうか。外国人でも買えるんでしょうか。
#97
○政府参考人(北村知久君) お答え申し上げます。
 無人島は売買の対象になるかというお尋ねでございますが、無人島でございましても一般の土地と同様に売買の対象となるものと承知しております。また、外国人でありましても、日本人と同様、我が国の土地を購入することは可能であると、このように承知しております。
#98
○浅田均君 先ほど御答弁いただきましたけれども、離島が六千八百四十七あって人が住めるかどうかというのは定かではないと、どれだけの島に人が住めるかどうかというのは定かではないということでございました。衛星からも巡視船からも、そこに漂着した、漂流した人が上陸したということは確認できないということであります。
 今、ミサイル防衛とかで、小野寺大臣、空ばっかり見ておられると思うんですけれども、気が付けばこれだけ無人島があって、漂流船、漂着船があると。しかも、上陸した形跡まであると。気が付けば無人島が北朝鮮兵士の前線基地になっていたということはないようにしていただく必要があると思うんですが、どのような策を講じていかれるおつもりでしょうか。
#99
○国務大臣(小野寺五典君) 防衛省としては、平素より日本海において海自の哨戒機等による警戒監視活動を実施しています。また、こうした活動で得られた情報を必要に応じて海上保安庁等の関係省庁に提供をしております。
 お尋ねの漂着船あるいは無人島等に漂着したというような内容でありますが、領土、領海における治安維持に一義的に責任を有する警察機関、一義的には責任を有する警察機関が対応してまいりますが、防衛省としても、不測の事態への対応に万全を期す観点から、関係省庁と必要な情報の共有を努めております。
 今後とも、このような態勢をもって、万全な警戒監視、情報収集に当たってまいりたいと思っております。
#100
○浅田均君 防衛大臣におかれましては、ミサイル撃ち落とすのも難しいと、何千とある離島に人が住み着いたかどうかというのを把握するのも難しいと、大変な難題を抱えておられるとは思いますけれども、万全を尽くしていただきたいと思っております。
 それでは次の、朝鮮国連軍についてお尋ねしたいと思います。
 朝鮮国連軍は集団安全保障を担う国連軍という認識か、あるいは多国籍軍という御認識か、これ、外務大臣にお尋ねいたします。
#101
○国務大臣(河野太郎君) いわゆる朝鮮国連軍は、一九五〇年六月の朝鮮戦争勃発に伴い採択された安保理決議第八十三号の勧告に基づいて加盟国が自発的に提供した兵力により創設され、安保理決議八十四号に基づいて米国の下にある統一司令部の指揮下に編成されるとともに、国連旗の使用が認められたものと承知をしております。
 国連軍、多国籍軍、多国籍軍といっても、その目的、任務、編成は様々でありまして、一概にどういうものかというのはなかなか難しいんですが、この朝鮮国連軍と例えば湾岸戦争のときの多国籍軍とでは統一司令部が存在するかどうか、あるいは国連旗の使用があるかどうか、そういう違いがあったというふうに認識をしております。
#102
○浅田均君 時間が限られておりますので、次、朝鮮半島、仮に朝鮮半島有事の際、この朝鮮国連軍の役割はどのようになると外務大臣は御認識されておるんでしょうか。
#103
○国務大臣(河野太郎君) いわゆる朝鮮国連軍は、北朝鮮による武力攻撃を撃退し、地域における国際の平和と安全を回復することを目的として一九五〇年に創設され、その後、一九五三年の朝鮮戦争休戦協定の締結を経て、現在は朝鮮における平和と安全の保持を目的としているものでございます。
 我が国は軍の当事者ではございませんので、事柄の性質上、これ以上お答えするのは差し控えたいと思います。
#104
○浅田均君 我が国は当事者ではないということでありますが、朝鮮国連軍と我が国は地位協定を結んでおります。この地位協定を結んでおる日本政府に生じる義務は何でしょうか。
#105
○国務大臣(河野太郎君) 一般論としてお答えをすれば、例えば、国連軍地位協定第五条の二に基づきまして、国連軍は我が国の同意を得て在日米軍の施設・区域七か所を使用することができることとなっております。その施設・区域の使用については、同協定の合意議事録において朝鮮における国際連合の軍隊に対して十分な兵たん上の援助を与えるために必要な最小限度に限るものとされております。
 具体的にどのような活動が認められるかは、この国連軍地位協定及び同協定の合意議事録の規定に照らし、個別具体的に判断することとなります。
#106
○浅田均君 ありがとうございます。終わります。
#107
○アントニオ猪木君 元気ですか。元気があっても不倫は許されないということで、今年は不倫の話題が多かったんですが、今、アメリカでは、まさにフリン問題で皆さんが注目していると思いますが、フリンはフリンでも、マイケル・フリンさんの話です。今回、検察側と司法取引をするということで、一気にこのロシアンゲートの話が進むんではないかというニュースも目にしました。
 その話はさておきまして、本題です。
 最近、日本の報道をずっと見ておりますと、いかにもトランプ大統領が戦争を仕掛けられるというような報道がなされ、我々もそれに左右されるわけですが、アメリカは議会の承認がなくしてはトランプ大統領の独断で戦争はできないというふうに認識しております。報道を見て不安に思う国民が大勢いるかと思いますが、その点についてお聞かせください。
#108
○政府参考人(森健良君) お答え申し上げます。
 米国の軍事行動に関する米国国内の権限の在り方でございますけれども、まず、米国の戦争権限法というのがございまして、そこでは大統領が最高司令官として米軍の投入を行える条件として、一つは議会による宣戦布告、もう一つは特別の議会制定法による授権がございまして、そして三番目として、議会の承認がない場合であっても、米国やその領土、財産、軍隊等への武力攻撃による国家的危機の存在がある場合、こうした場合に米軍の投入を行えるという規定がございます。
 そして、この戦争権限法につきまして、米国行政府は、議会に憲法上の行政府の権限に対する拒否権を与えるものであって、行政府の権限を侵食する疑いがあるとの立場を取っておって、したがって、あくまで大統領の軍の最高司令官としての地位を定める合衆国憲法の規定に基づき軍事行動を行うとの立場を従前より取っていると承知しております。
 いずれにしましても、この問題については、米国の中で行政府と議会との権限関係について様々な議論がございまして、この戦争権限法を含む米国の国内制度について日本政府として有権的な説明を行うということは差し控えたいと思います。
#109
○アントニオ猪木君 ティラーソン国務長官が更迭といううわさが流れていますが、トランプ大統領の就任一年目を節目に政権ポストが一新される、刷新されるのではないかと言われています。同盟国である我が国は影響があると思います。現時点で外務省はどのくらいの情報をつかんでいるのか、答えられる範囲内で結構です、お聞かせください。
#110
○政府参考人(森健良君) 今委員御指摘のような様々な報道に私どもも接しておりますし、米国の内政について非常に関心を持って注視しているところでございます。一方、他国政府の人事に関することにつきましては、こうした場で政府としてお答えすることは差し控えたいと思います。
 いずれにせよ、日本政府として、米国政府としっかり連携しながら、特に北朝鮮問題を含めまして、諸課題に取り組んでいくという、そういう考えでございます。
#111
○アントニオ猪木君 我々は一番そのお答えできないところを聞きたいんですが、そこはいつも聞くことができません。
 国連事務総長について、グテーレス事務総長、十三日に初来日、十四日に安倍総理と会談を予定していると聞きます。昨日、フェルトマン事務次長が北朝鮮の要請で訪朝していると思いますが、日本政府としてどのような意見を伝えていく予定なのか、差し支えない範囲内で。本当に今、この間も質問の中では、圧力を掛け、対話のテーブルにのせるという、ただ、今まで何年もやってきたことですから、そのとおりにいくかどうかという、その点についてお聞かせください。
#112
○国務大臣(河野太郎君) 先ほど森局長から答弁をした米国の人事に関しては我々も非常に注目をしているところでございますが、当の御本人たちが報道の後否定をされたりということもございますので、そこは別に、答弁を何か差し控えるといっても、正直よく分からぬというのが現実だと思います。
 フェルトマン国連事務次長が北朝鮮の要請で訪朝を今しているところでございます。国連事務局と我が政府との間では、これまでに北朝鮮の情勢に関して緊密に意思疎通を行ってまいりまして、今回このフェルトマン事務次長が北朝鮮に行った折には、北朝鮮側に対して、今までの政策を続けるのではなく、政策を変更し、つまり核、ミサイルの開発をやめて対話のテーブルに着いて国際社会と対話を始めろ、そういうメッセージを伝えるということを我々として期待をしているところでございます。
#113
○アントニオ猪木君 次に、平昌オリンピックについてお聞きしたいと思いますが、本当に国際情勢が不安定で、北朝鮮、オリンピックに参加する可能性はどうか。あるいは、昨日、ロシアの参加を認めないとIOCが発表しましたが、そろそろ表明しないと間に合わない時期に来ていると思います。この今のロシア問題は毎日新しいニュースが流れてきますので、分かる範囲内で結構ですが、お聞かせください。
#114
○政府参考人(藤江陽子君) まず、委員御指摘の北朝鮮の平昌オリンピック参加につきましては、本年九月にドイツで開催されました国際スケート連盟の大会におきまして、フィギュアスケートペアのリョム・テオク、キム・ジュシク組が出場枠を獲得しておりましたが、国際スケート連盟に対して期限までに参加の意思を示さなかったとの報道があるというふうに承知しております。
 IOCがワイルドカード、推薦枠を与えるといったことも検討しているとの報道もありますが、いずれにいたしましても、北朝鮮の平昌オリンピックへの参加につきましては、最終的にはIOC、平昌大会組織委員会及び北朝鮮のオリンピック委員会の調整により決まるものと認識しているところでございます。
 また、ロシア選手のオリンピック・パラリンピックの競技大会への参加につきましても、理事会で検討がされましたものでございますけれども、国際オリンピック委員会が慎重に調査検討した上で決定したものというふうに認識しておりまして、コメントする立場にはないというふうに考えております。
#115
○アントニオ猪木君 次に、遠洋練習航海についてお聞きしたいと思いますが、今年の十月ですかね、「はるさめ」と「かしま」がウラジオストクに寄港し、スポーツ、文化交流を行われたと思います。今年度の遠洋練習航海では、八か国十三港の訪問を予定と聞きましたが、その目的についてお聞かせください。
#116
○政府参考人(武田博史君) お答えいたします。
 海上自衛隊では、江田島にございます幹部候補生学校の一般幹部候補生課程を修了いたしました初級幹部に対する教育の一環といたしまして、昭和三十二年以降、毎年、遠洋練習航海を実施しており、今回で六十一回目となります。本年の遠洋練習航海では、実習員約百九十名を含む約五百八十名が練習艦「かしま」と護衛艦「はるさめ」に乗艦し、五月に横須賀を出港し、アメリカ合衆国、メキシコ合衆国、キューバ共和国、チリ共和国、エクアドル共和国、カナダ、ロシア連邦及び大韓民国の計八か国十三港を訪問いたしました。
 このような遠洋練習航海を通じ、実習員に対し、海上自衛隊の幹部自衛官として必要となる知識及び技能を習得させるとともに、訪問国において親善訓練等を実施することにより訪問国との間の防衛協力・交流の発展に寄与することを目的としております。
 また、委員御指摘のとおり、本年十月には遠洋練習航海においては初となるウラジオストクへの寄港が実現をいたしました。これは、本年三月二十日に開催されました日ロ外務・防衛閣僚会議、2プラス2の結果を受けたものでございまして、日ロ両国の相互理解の観点から重要な意義を有するものと考えております。
#117
○アントニオ猪木君 今回の遠洋練習航海に私の知人が参加しましたが、ウラジオストク、そして韓国の平沢まで乗船したそうです。民間人を乗せた意図について、どういう意図があったのか、お聞かせください。
#118
○政府参考人(武田博史君) 委員御指摘のとおり、例年、遠洋練習航海においては、大学の教員を始めとする有識者の方々に一部の区間実際に乗艦をしてもらい、遠洋練習航海を体験していただいており、今回についても四名の方々、これ日本人の方々ですが、乗艦をしております。
 自衛隊の活動は、国民の皆様一人一人の御理解と御支持があって初めて成り立ちます。このような基本的な考えの下、海上自衛隊では、有識者の方々に海上自衛隊の幹部教育等に関する取組を御理解いただき、適切に発信いただけることを期待をしております。
 防衛省・自衛隊としましては、国民の信頼と協力を得られるよう引き続き努力をしてまいりたいと考えております。
#119
○アントニオ猪木君 その時期はちょうど本当に新聞あるいはテレビが戦争が明日にも起こりそうだという、本当に戦争が行われるのであれば、もっと違った状況があったかなと、例えば、海岸線に北朝鮮が機雷を張るとか。そういうこともなしに、訓練船ですからそのような情報分析というんでしょうか、大事だと思うんです。
 次に、外国の大使館に招待されることがよくあるんですが、我が国の防衛駐在官は何名ぐらいいるんでしょうか。また、国によって違うと思いますが、その出向期間どのくらいか、その点についてお聞かせください。
#120
○政府参考人(前田哲君) お答えいたします。
 我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増している中で、我が国の防衛に関わる情報、これを適時かつきめ細やかに収集する重要性はこれまで以上に高まっていると考えています。さらに、近年、我が国と各国との防衛協力でございますが、防衛装備・技術協力も含めて、質、量共に拡大を続けております。このような中で、防衛駐在官の果たすべき役割は今日ますます大きくなっていると認識をしているところであります。
 お尋ねの防衛駐在官の派遣人数でございますが、現在、これは本日十二月七日時点でありますが、四十四大使館二代表部に対して六十四名を派遣をしてございます。また、各防衛駐在官の派遣期間につきましては、おおむね三年程度となっております。
#121
○アントニオ猪木君 以前も質問させていただきましたが、我が国の現状を考えると、陸海空自衛隊員の数のバランスが取れていないのではないかと感じます。抜本的な改正が必要だと思いますが、例えば陸上自衛隊の隊員が海上自衛隊、航空自衛隊に異動した場合、等級や給料等はどうなるのか、教えてください。
#122
○政府参考人(西田安範君) お答え申し上げます。
 陸海空の自衛隊の平成二十八年度末における編成定数につきましては、陸上自衛隊が即応予備自衛官も含めまして十五万八千九百三十八人、海上自衛隊は四万五千三百六十四人、航空自衛隊は四万六千九百四十人となっており、陸上自衛隊が海空自衛隊と比較して多くなっているところでございます。
 これは、現在の防衛計画の大綱において定められた自衛隊の具体的な体制の目標水準等に従いまして、任務遂行に必要な人員を積み上げた結果でございまして、陸海空のバランスが取れていないとは考えてはおりません。
 その上で、一般論として申し上げますと、お尋ねの陸上自衛官が海上又は航空自衛官になるなど陸海空の相互間で転官を行う場合には、任命権に関する訓令等に定められた手続によりまして階級、号俸を決定することとなりますが、通常は転官前と同等の階級、号俸となるところでございます。
 いずれにいたしましても、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増します中、陸海空自衛隊の資源配分も含めまして、あるべき防衛力の在り方につきましては不断に検討を行ってまいりたいと考えてございます。
#123
○アントニオ猪木君 時間が来ました。ありがとうございます。
#124
○伊波洋一君 沖縄の風の伊波洋一です。
 議題の給与法改正案は人事院勧告に沿ったものであり、沖縄の風も異存ありません。
 自衛隊の敵基地攻撃能力論の背景には、自衛隊は盾、米軍は矛で、米軍が敵を攻撃するという従来の日米安保の役割分担はもはや対中国では成り立っていないのではないか、オフショアコントロール戦略に見られるように、米軍が攻撃する対象には中国本土は想定されていないという認識があります。アメリカにおいても、中国本土を攻撃せず、米軍が攻撃され続けることが指摘されています。
 安倍政権は、南西シフトの名目で石垣島、宮古島、奄美大島への自衛隊ミサイル部隊の配備を進めていますが、五月二十五日の外交防衛委員会で稲田前防衛大臣は、南西シフトはエアシーバトル構想、オフショアコントロール論に対応していると答弁されています。エアシーバトル構想やオフショアコントロール戦略では、初期段階での中国のミサイル攻撃に対して、在日米軍はグアム以東に退避し、自衛隊が南西諸島から九州にかけての第一列島線を守ります。いずれも、沖縄、日本の国土が戦場になり、圧倒的な中国の攻撃により自衛隊が消耗し、国民も犠牲になることが想定されています。
 七十二年前の沖縄戦においても、日本軍の配備のなかった島や地域は、米軍の攻撃を免れ、住民の被害も少なくて済みました。島という狭い地域が戦場になれば守り切れない、部隊配備は島嶼防衛には役立たないというのは、沖縄戦や南洋、南太平洋の島嶼における戦史の教訓です。
 十二月五日の委員会で指摘した小野寺大臣の質疑と自民党の提言、平成二十六年二月の中澤剛一等陸佐の「米国のアジア太平洋戦略と我が国防衛」論文、今年九月の米国スティムソン・センターにおける岩田元陸幕長の発言、「海幹校戦略研究」の各種論文及びコラム、これらはネットで確認できます。このほかにも、トランプ政権の国家通商会議議長ピーター・ナバロ氏による「米中もし戦わば」など、多くの証拠があります。
 米国は、オフショアコントロール戦略に基づいて、アジア太平洋における軍事戦略を策定しています。お手元に資料配付した「米中もし戦わば」では、第一列島線の主要なアメリカ軍基地には中国第二砲兵部隊が既に照準を合わせている、基地は固定され、どこへも移動しない。繰り返し攻撃される。中国軍は米軍基地の座標を打ち込んでミサイルを一斉に発射すればアメリカ軍の施設を一気に破壊することができる。当然、第一列島線上のアメリカ軍の作戦継続能力は著しく弱体化する。
 このような基地の脆弱性に対し、アメリカ軍は次の三つの戦略を提起しています。一つは、既存基地を遮蔽物で強化する。今、グアム島で行われております。二番目に、受入れ国での基地の分散。日本で行われています。三番目に、空母重視を改め、機雷や潜水艦への軍備再編戦略です。中国のミサイル攻撃の第一撃を確実に吸収できるようにするとしています。
 分散で基地や艦船を日本列島全体に再配置することで、例えばおよそ一千キロにわたる琉球諸島には、アメリカや同盟諸国の空軍や海軍が使用できる港湾や飛行場が数多く存在すると。琉球諸島の南西の島々にまで軍を分散して配置することができれば、中国にとってターゲットを絞り込むことは困難になると指摘しています。このようなことは、南西諸島や日本列島をまさに戦場にすることにほかなりません。
 さらに、沖縄本島と宮古島の間の宮古海峡は、中国海軍が東シナ海から西太平洋に出るお決まりのルートであると。中国側が激しく抗議する中、日本は宮古島に既に設置済みの高性能レーダーに加えて八八式対艦ミサイルを配備した。このミサイルは、中国艦船が宮古海峡のどこを通過してもたやすく射程内に収めることができると指摘しています。自衛隊が行った二〇一三年の地対艦ミサイル配備訓練のことでしょう。
 オフショアコントロールで、日本や韓国、グアムのアメリカ軍基地はミサイルの集中攻撃の格好の標的として取り残されてしまうということも指摘されています。オフショアコントロールによる経済封鎖は、中国だけでなく同盟国にも深刻なすさまじい経済的打撃を与えるので、果たして同盟諸国が自国の経済を犠牲にしてまで台湾の独立を維持しようとするだろうかと指摘しています。そうです。このオフショアコントロール戦略は、日本国土を戦場にしますが、アメリカの台湾防衛のための戦略です。
 ピーター・ナバロ氏は、かなりの人命や資産が失われ、世界経済が崩壊寸前に追い込まれれば、アメリカも足並みのそろわない同盟諸国も、戦争の原因になったものが何であれ、例えば台湾あるいは尖閣諸島などがその原因であったにしても、それを中国にくれてやってでも戦争を終わらせようとするだろうということは想像に難くないと述べています。つまり、本来の目的は達成されないんですね。
 安倍政権の進める南西シフトや離島奪還訓練などの取組が、アメリカの代わりにこのオフショアコントロールなどの戦略を自衛隊が戦う仕組みです、というふうに私は考えています。何のためなのか、どこの国益なのかを見詰め直す必要があります。
 今沖縄では、住民が反対する中で、辺野古新基地建設や、あるいはまた各地で、奄美大島や宮古島、石垣島への地対艦ミサイル基地建設のための新基地建設が行われています。このような米軍戦略が今行われている一環です。アメリカの利益のために我が国国土が戦場になるということは許されません。是非、ここら辺のことはしっかりと考え直していかなければならないだろうと、このように思っております。
 私はやはり、今の中国の大国化の中で、アメリカ軍がこの沖縄の、日本のような前進配備されたところに居続けるということはかなり困難になっている、こういう状況をしっかりと受け止める必要があると思います。日米同盟の強化というのは、日本国土を戦場にする米軍の戦略を受け入れることです。核武装を含む自主防衛は、韓国の核武装など東アジアの軍拡競争を招くでしょうし、我が国の財政では負担も大きく、持続できません。やはり、何よりも国民の財産を守るものになりません。それに対して、やはり私たちは新たな、新しい戦略、安全保障の戦略を考えていく必要があるのではないかと考えます。中国と米国の二大国のはざまにあって、中規模の国家、ミドルパワーとしての日本の現状を直視する必要があると思います。そのためには、やはり中国との信頼関係をいかに醸成するかということがとても大切な時代になっていくと思います。
 私たちは、今中国と日本の間には、「すべての紛争を平和的手段により解決し及び武力又は武力による威嚇に訴えない」とする日中平和友好条約を含む四つの基本文書が既に存在しているということをしっかりと受け止めなきゃいけないと思います。現在の安倍政権は、その文書の存在、その四つのお互いの合意を軽視している、そういう中で今外交を進めているのではないかと大変気になっています。
 私は、やはり来年いよいよ日中平和友好条約四十周年を迎えるこの二〇一八年に、日中両国で再び「すべての紛争を平和的手段により解決し及び武力又は武力による威嚇に訴えない」ということを確認することを再度確認していただき、日中両国の間に友好醸成の機会にしていただきたいと思います。
 そこで質問をいたします。
 来年は日中平和友好条約四十周年です。先日、十一月十一日、十三日に安倍首相は習近平主席、そして李克強国務院総理と相次いで会談をいたしました。具体的にはどのような成果があったのでしょうか。まずお答えください。
#125
○政府参考人(鯰博行君) お答え申し上げます。
 先月、安倍総理は、APEC首脳会議及びASEAN関連首脳会議の機会を捉えまして、委員御指摘のとおり、習近平国家主席及び李克強国務院総理とそれぞれ日中首脳会談を行ってございます。
 安倍総理と習主席、李総理との間では戦略的互恵関係の下、来年の日中平和友好条約締結四十周年を見据えながら、経済関係の強化、国民交流の促進などを通じ、あらゆる分野での協力を力強く進めていくとの点で一致いたしました。
 また、北朝鮮の非核化は日中両国の共通目標であり、日中間でも更に連携を強化していくことで改めて一致いたしました。
#126
○伊波洋一君 河野大臣は、年内訪中の意欲も報じられる中、昨日は日中両政府が尖閣諸島などでの偶発的衝突を回避する海空連絡メカニズム設置案について大筋合意したと報じられました。二〇一四年の十一月に協議を合意していたことです。このような動きが広がることを期待をしております。
 そこでお伺いいたしますが、日中平和友好条約締結四十周年の機会、チャンスを生かしてどのように日中関係の改善を今後図っていくのか、是非その思いを伝えていただきたいと思います。
#127
○国務大臣(河野太郎君) 委員御指摘いただきましたように、来年は日中平和友好条約締結四十周年という節目の年でございまして、節目の年が二年続いているわけでございます。戦略的互恵関係という考え方の下、大局的な観点から日中の友好協力関係を安定的に発展させていくいい機会だと思っております。
 政府としては、今回の一連の首脳会談を通じて、両首脳の間で有益な対話が行われたことを受けまして、引き続き懸案を適切に処理し、日中関係の肯定的側面を拡充強化しながら全面的な関係改善を中国側とともに進めてまいりたいと思います。
 具体的には、まず日中韓サミットで様々成果を上げたいというふうに思っておりまして、その準備を進めてまいります。日中韓サミットを開催した後に安倍総理が訪中し、その後は習主席にも日本に来ていただきたいというふうに考えております。
 また、私も、この日中韓サミットを始め一連の動きを成功させるために折を見て中国を訪問し、日中間の首脳往来の実現に向けて弾みを付けてまいりたいと思っております。
#128
○伊波洋一君 是非、安倍首相の訪中やあるいは習主席の訪日が実現するよう、そしてまた、尖閣問題を含む日中の課題解決が展望できる年にしていただけるよう、日中関係、関係好転の流れを取り戻していただく年にしていただきたいと思います。
 我が国は、今最強硬の自主防衛論から、あるいは安倍政権の今進めております日米同盟一辺倒の取組、あるいはミドルパワーの安全保障論、先ほど申し上げましたが、非武装論まで四つの外交防衛選択肢があると思います。私は、やはり沖縄、日本を戦場にせず、自衛隊員や国民の命を守るためには、第三のミドルパワーの安全保障こそがこれからの日本の外交防衛政策になるべきと考えます。日本、米国、中国の現状を直視し、日中平和友好条約締結四十周年のチャンスを生かして、米国に追従するのではなく、近隣諸国との自主外交を取り組むミドルパワーの安全保障の実現に向けた政策転換を政府に図ることを強く求めていきたいと思います。
 今日、資料として提供いたしましたこの「米中もし戦わば」というのは、読んでみれば分かりますけれども、細かく全部、その引用文献もろもろ全部書かれております。まさに、今私たちの周辺で何が起こっているのか。いわゆる日本が取り残されないように、日本は米国に追従すればよかった、ただ、その安全保障についても自ら考えることはしないできた。しかし、その中で日本だけが国土を戦場にする選択をしています。フィリピンのドゥテルテ大統領もこれ拒否いたしました。
 私たちは、今アメリカの言うだけの、そういう戦略の中で、日本の安全保障というものは日本の戦場化に結び付くんだということを是非委員の皆さんにも自覚していただき、本来、安全保障というのは何なのか、私たちの、国民の生命やあるいは財産を守る、国土を守ることこそが第一の目的ではないのか、ということを是非実現するための外交、防衛であってほしいということを両大臣に要望して、私の質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#129
○委員長(三宅伸吾君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 外務大臣は御退席いただいて結構でございます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#130
○委員長(三宅伸吾君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#131
○委員長(三宅伸吾君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 政府側は御退席いただいて結構でございます。
    ─────────────
#132
○委員長(三宅伸吾君) これより請願の審査を行います。
 第二八号沖縄県民の民意尊重と基地の押し付け撤回を求めることに関する請願外七十件を議題といたします。
 まず、専門員から説明を聴取いたします。宇佐美専門員。
#133
○専門員(宇佐美正行君) お手元にA4横のページ番号が入りました請願資料を置かせていただいております。それに基づきまして御説明申し上げます。
 今国会中、本委員会付託の請願は、十種類総計七十一件でございます。
 まず、資料一ページの二八号から二ページの二四八号までの三種類二十八件は、沖縄米軍基地の移設・撤去等に関するものであり、名護市辺野古の新基地建設をやめること、北部訓練場のオスプレイパッドの建設工事をやめること、普天間飛行場の閉鎖・返還、沖縄駐留の米海兵隊の撤退、日米地位協定の抜本的改定などを求めております。
 次に、三ページの一八四号から四ページの四一〇号までの三種類二十二件は、いずれも戦争法である安保関連法を廃止することを求めております。
 次に、同じく四ページの二一八号外十七件は、女性差別撤廃条約選択議定書の速やかな批准を求めております。
 次に、五ページの四七二号と四七三号は、米軍輸送機オスプレイの配備撤回等に関するものであり、横田基地へのオスプレイ配備計画の撤回、普天間基地のオスプレイの飛行中止と配備撤回、沖縄の東村高江のオスプレイヘリパッドの使用中止、木更津のオスプレイ整備工場の撤去、陸上自衛隊のオスプレイ導入計画の中止などを求めております。
 最後になりますが、六ページの五五六号は、京都府京丹後市・経ヶ岬の米軍専用のレーダー基地につきまして、騒音問題が解決するまで発電機を止め運用を中止すること、レーダー基地の建設中止、撤去を求めております。
 以上でございます。
#134
○委員長(三宅伸吾君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 これらの請願につきましては、理事会において協議の結果、保留とすることになりました。
 以上のとおり決定することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#135
○委員長(三宅伸吾君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。
    ─────────────
#136
○委員長(三宅伸吾君) 次に、継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。
 外交、防衛等に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#137
○委員長(三宅伸吾君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#138
○委員長(三宅伸吾君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#139
○委員長(三宅伸吾君) 次に、委員派遣に関する件についてお諮りいたします。
 閉会中の委員派遣につきましては、その取扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#140
○委員長(三宅伸吾君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時二十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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