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2017/03/22 第193回国会 参議院 参議院会議録情報 第193回国会 国土交通委員会 第3号
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2017/03/22 第193回国会 参議院

参議院会議録情報 第193回国会 国土交通委員会 第3号

#1
第193回国会 国土交通委員会 第3号
平成二十九年三月二十二日(水曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月九日
    辞任         補欠選任
     足立 敏之君     野上浩太郎君
 三月十日
    辞任         補欠選任
     野上浩太郎君     足立 敏之君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         増子 輝彦君
    理 事
                井上 義行君
                石井 正弘君
                酒井 庸行君
                長浜 博行君
                新妻 秀規君
    委 員
                足立 敏之君
                青木 一彦君
                朝日健太郎君
                大野 泰正君
                金子原二郎君
                末松 信介君
                中野 正志君
                長谷川 岳君
                福岡 資麿君
                吉田 博美君
                野田 国義君
                羽田雄一郎君
                鉢呂 吉雄君
                魚住裕一郎君
                高瀬 弘美君
                山添  拓君
                室井 邦彦君
                青木  愛君
                行田 邦子君
   国務大臣
       国土交通大臣   石井 啓一君
   副大臣
       国土交通副大臣  田中 良生君
       国土交通副大臣  末松 信介君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       藤井比早之君
       国土交通大臣政
       務官       大野 泰正君
       国土交通大臣政
       務官       根本 幸典君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田中 利幸君
   政府参考人
       財務省理財局次
       長        中尾  睦君
       経済産業大臣官
       房審議官     星野 岳穂君
       国土交通大臣官
       房物流審議官   重田 雅史君
       国土交通省総合
       政策局長     藤田 耕三君
       国土交通省土地
       ・建設産業局長  谷脇  暁君
       国土交通省都市
       局長       栗田 卓也君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       長        山田 邦博君
       国土交通省道路
       局長       石川 雄一君
       国土交通省住宅
       局長       由木 文彦君
       国土交通省鉄道
       局長       奥田 哲也君
       国土交通省自動
       車局長      藤井 直樹君
       国土交通省海事
       局長       羽尾 一郎君
       国土交通省航空
       局長       佐藤 善信君
       観光庁長官    田村明比古君
       海上保安庁長官  中島  敏君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○平成二十九年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)、平成二十九年度特別会計予算(内閣
 提出、衆議院送付)、平成二十九年度政府関係
 機関予算(内閣提出、衆議院送付)について
 (国土交通省所管)
    ─────────────
#2
○委員長(増子輝彦君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、財務省理財局次長中尾睦君外十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(増子輝彦君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(増子輝彦君) 去る十五日、予算委員会から、本日一日間、平成二十九年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、国土交通省所管について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 石井国土交通大臣から説明を求めます。石井国土交通大臣。
#5
○国務大臣(石井啓一君) 国土交通省関係の平成二十九年度予算について、その概要を御説明申し上げます。
 一般会計予算の国費総額につきましては、五兆七千九百四十六億円です。
 また、復興庁に一括計上している国土交通省の関係予算は、東日本大震災からの復旧・復興対策に係る経費として東日本大震災復興特別会計に五千三百十八億円を計上しております。このほか、自動車安全特別会計及び財政投融資特別会計に所要の予算を計上しております。
 北海道、離島及び奄美に係る公共事業予算につきましては、他省関係予算を含めて、国土交通省予算に所要額の一括計上を行っております。
 また、財政投融資計画につきましては、当省関係の独立行政法人等分として三兆六千三百六十二億円を予定しております。
 次に、平成二十九年度の国土交通省予算の全体方針につきまして御説明申し上げます。
 東日本大震災や熊本地震等の発生により、大規模自然災害等から国民の生命と財産を守り、国土強靱化を推進することの重要性が改めて強く認識されました。激甚化する水害、土砂災害や切迫する巨大地震等に備えるための防災・減災、老朽化対策等は喫緊の課題となっております。
 また、人口減少、高齢化社会の下で我が国が経済成長を続けていくためには、社会全体の生産性を高めていく必要があります。あわせて、成長と分配の好循環を実現し、地方の隅々にまでアベノミクスの効果を波及させることにより、日本全体の成長力の底上げを図ることが強く求められております。
 こうした認識の下、平成二十九年度予算においては、東日本大震災や熊本地震等による被災地の復旧復興、国民の安全、安心の確保、生産性向上による成長力の強化及び地域の活性化と豊かな暮らしの実現の四分野に重点化し、施策効果の早期発現を図ってまいります。
 それでは、主要事項につきまして御説明申し上げます。
 第一に、被災地の復旧復興についてです。
 東日本大震災や熊本地震等からの復旧復興に向けては、引き続き、政府一体となって、住宅再建・復興まちづくり、復興に必要となるインフラの整備、公共交通の復興の支援、観光振興等を推進します。
 第二に、国民の安全、安心の確保についてです。
 激甚化する水害、土砂災害、切迫する巨大地震等から国民の生命と財産を守り、国土強靱化の取組を推進するため、防災意識社会への転換を図りつつ、ハード、ソフトを総動員した防災・減災対策を進めます。さらに、インフラ老朽化対策のための戦略的な維持管理、更新に引き続き取り組みます。また、我が国の領土、領海を守るため、戦略的海上保安体制の構築を図ります。
 第三に、生産性向上による成長力の強化についてです。
 成長と分配の好循環による日本全体の成長力の底上げを図るため、生産性向上を導く社会資本のストック効果を重視した取組を進めます。また、訪日外国人旅行者数二〇二〇年四千万人等の目標達成を目指し、観光先進国の実現に取り組みます。
 第四に、地域の活性化と豊かな暮らしの実現についてです。
 人口減少等を見据え、既存施設の集約、再編、地域公共交通ネットワークの再構築等により、コンパクト・プラス・ネットワークの形成を図ります。また、子育てしやすく、子供から高齢者まで豊かに暮らせる住生活環境の整備など地域の魅力、活力の向上に取り組みます。
 国土交通省としては、これらを始め、真に必要な社会資本整備や総合的な交通政策の推進に全力で取り組んでまいる所存です。
 以上をもちまして、国土交通省関係の平成二十九年度予算につきましての説明を終わります。
 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
#6
○委員長(増子輝彦君) 以上で予算の説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#7
○酒井庸行君 おはようございます。自由民主党の酒井庸行でございます。
 早速質問に入らさせていただきます。
 まず初めに、コンパクトシティーと土地区画整理事業についてお伺いをいたします。
 これからの日本には、大きな問題が抱えております。それは人口減少と高齢化でございます。大型店舗が郊外への出店に伴って人を移動させて、そして中心部は空洞化したという現実があります。いわゆるドーナツ現象でございますけれども、このような空洞化した中心部に活気を取り戻そうとする考え方がコンパクトシティーの考え方でもあります。
 コンパクトシティー自体の概念というのは元々あるもので新しいものではありませんけれども、最近注目されるのは時代背景によるものだというふうに考えます。その理由はほかにもあります。少子高齢化、それから経済の効率化、環境問題、防災上のいわゆる取組等があるというふうに思います。
 そこで、コンパクトシティーのメリット、デメリットについていろいろと御意見があります。いろいろと皆さんの御意見を集約すると、こんなふうになるのかなというふうに思っております。
 メリットについては、アクセスが容易になって利便性が高まる、そしてそのことによっての時間的な余裕が生まれると。それから次に、住民サービスの充実、経済の効率化、つまり行政の効率化ということにもつながる。それからもう一つは、コミュニティーの形成があります。助け合いながら生活する旧来のスタイルに戻るということも考えられるということもあります。
 逆に、今度はデメリット、問題点については、行政が施策として居住地域への移住を促進するということになりますと、逆に考えると、居住地域を制限しているという考えにもならないかということがあります。それから、人が多く集中して集まるということはいわゆる住環境の弊害をもたらすのではないのかと。うるさいだとか、周りからああだこうだと言われることもあるかも分からない。それから、三大都市圏でありますけれども、ここにおいては、人が集まるということになると、これまでは医療資源の不足が極めて三大都市圏は深刻なんですけれども、そうなるということはまた今まで以上にその医療関係の投資をしなければならないんじゃないかという問題もあります。
 それからもう一つは、農村の対策であります。散らばっている農村をそこに集約するということは現実に考えて難しいということになろうというふうに思います。農地を中心部に移動できるわけでもありませんので、こうしたような現実の難しさというのは、コンパクトシティーの理想的ないいところばかりを追いかけているようにも見えないわけではないというふうに思います。
 これは税金を投入するわけでありますので、皆さん方の行政の手腕が問われるところでありますけれども、そこで、質問に入ります。
 まず、コンパクトシティー政策を進める上で、地方自治体における立地適正化計画というのがありますけれども、その取組の状況についてお話をしていただきたい。それから、市町村の取組に対する国交省の支援状況、そして三つ目が、二十九年度予算におけるコンパクトシティーの施策充実に向けた予算措置はどうなっているかということでございます。よろしくお願いします。
#8
○政府参考人(栗田卓也君) コンパクトシティー政策についてのお尋ねでございます。
 コンパクトシティー政策につきましては、平成二十六年に創設しました立地適正化計画制度、これに基づきまして、予算、税制等のインセンティブ策を講じながら、町中や公共交通沿線への生活サービス機能や居住機能の立地誘導を進めているところでございます。現在、約三百の市町村で立地適正化計画の作成作業が進められているところでございます。この年度末にはおよそ百都市で計画の作成、公表が予定されております。立地適正化計画制度はそういう意味で本格的な実行の段階に差しかかっていると、こういうふうに考えております。
 こういった状況を踏まえまして、平成二十九年度からは、コンパクトシティー関係の施策につきまして、立地適正化計画の作成経費に対する支援の強化、これは予算の増額でございます、それから、都市機能誘導区域への誘導施設、これに対します支援事業の対象に子育て支援施設を追加する、あるいは立地適正化計画に基づく地方単独事業に対します地方財政措置の拡充、こういった支援策の充実を図ることとしているところでございます。
 国土交通省の支援策ということでございますが、コンパクトシティーの取組は都市構造の転換を図るもので、委員にお触れいただいた、御示唆いただきましたとおり、中長期的な視点で取り組む必要がございます。また、住宅政策、医療・福祉政策、幅広い分野にわたる政策の連携も必要でございますので、関係省庁でコンパクトシティ形成支援チームを設置しております。この枠組みを通じまして、省庁横断的に市町村の計画作成等を支援しているところでございます。
 具体的には、地方公共団体向けの説明会の開催、職員が現地を訪問してのコンサルティングの実施、関係省庁の施策も含めまして一覧できる支援施策集の作成、モデル性のある計画、優良なプロジェクトなどの先行事例集の作成、それらの情報提供などを引き続き進めていきたいと考えておるところでございます。
#9
○酒井庸行君 次の質問に移ります。
 私が住んでいる愛知県の刈谷市というところは、昭和四十八年に北刈谷第二土地区画整理事業というのを施行をスタートしました。施行面積は二百八十三ヘクタールあります。大変な面積でありますけれども、今はこのような大きな区画整理事業はないというふうに実は思います。
 これは当時は、これから、それの当時はバブルに移っていくときで、ちょうど景気を上げていくときだったということでこうした大きな事業ができたというふうに思いますけれども、しかしながら、そこには大変な実は苦労がありまして、その第二区画整理事業だけでも二千件以上の権利者がいるんです。これを全部説得させなきゃいけない。大変な実は苦労がありましたけれども、だけど、すばらしい町になったということがあります。その当時の人口を見ますと、約五千人です。五千人、その四十八年当時はですね。今は約二万人います、その地域だけで。四倍に膨れ上がったということがあります。
 しかしながら、四十五年も経過しております。ここでいろんな課題が実は出てきておりまして、そこで、新しいまちづくりを考える上で、やはり改良といいますか、新しく再生しなきゃならないという状況にも来ているだろうと思います。そこで、コンパクトシティー、つまりネットワークの考え方からすると、コンパクトシティーの形成における中での土地区画整理事業の有効性というものについて、どんなふうなのか、お考えをお聞きしたいと思います。
#10
○政府参考人(栗田卓也君) 区画整理事業とコンパクトシティー政策との関連でございます。
 これまでの人口増加局面では、主に郊外における住宅市街地の形成に資する事業、そういった目的のために区画整理事業を実施した場合が多いということでございますが、昨今、少子高齢化が進む中、区画整理事業も既成市街地での事業に重点化を図っているということでございます。特に、コンパクトシティーの拠点となる地方都市の中心市街地等では、空き地が散在する、あるいは敷地が不整形で狭小である、こういった実態も少なくありませんので、土地区画整理事業によりまして土地の有効利用を図りまして医療、福祉などの都市機能の受皿を整備する、これはコンパクトシティー化を推進する上でも有効と考えているところでございます。
 このため、既成市街地を対象に実施する区画整理事業につきまして、平成二十六年度予算で、立地適正化計画に基づいて都市機能誘導区域内で行われる事業についての交付率のかさ上げ、こういったことを措置しております。平成二十九年度の政府予算案では、都市機能誘導区域で土地の有効高度利用等を併せて行う区画整理事業につきましての支援の拡充、こういったところも図っているところでございます。
 今後とも、土地区画整理事業も活用しまして、コンパクトシティー化の推進化が図られるよう取り組んでまいりたいと考えております。
#11
○酒井庸行君 分かりました。ありがとうございます。
 次に、その土地区画整理事業による地方都市での町の中においてのいわゆる大街区、大きな街の区ですね、大街区が重要というふうに考えられるということも事実だというふうに思います。本年度から立ち上がった、大街区化の方針が定められた地区においては医療施設や商業施設等の都市機能増進施設等の整備を誘導するための大街区の意義というもの、そしてその施策方針についてお伺いをしたいというふうに思います。
#12
○政府参考人(栗田卓也君) 我が国の地方都市の中心部の多くは、例えば戦災復興の区画整理事業、こういったことを採用しておりますので、当時の土地利用ニーズ等に対応したものでございます。したがって、街区規模が小さいとか、現在の土地利用ニーズに十分に対応していない地区も少なくないという現状にございます。このような地区で土地のポテンシャルを生かしまして土地の有効高度利用を図ることでコンパクトシティーを進めていく、そのためには、複数の街区をまとめて大ブロック化して敷地の一体的利用を図る、御指摘の大街区化、これ大変有効な手法と考えております。このため、国土交通省では、地方公共団体に対しましてこれまでもガイドラインですとか執務の上での参考資料、こういったものを策定してお示ししてきたところでございます。
 平成二十八年度予算の中では、従前、公共用地率が低い、こういったことを支援の要件としておりました区画整理事業につきまして、大街区化を図る事業についてはこの要件を適用しないといったような拡充を図っております。この拡充を利用しまして、今年度には南町田とか大阪の箕面船場、こういったところで土地区画整理事業による大街区化が進められているという実態にございます。
 今後とも、地方都市で大街区化を通じまして適切に、先ほどお示しになった医療機能を含めた都市機能の更新が図られるように取り組んでまいりたいと考えております。
#13
○酒井庸行君 コンパクトシティーと区画整理事業との関係というのは、非常に私は今後重要になってくると思いますし、今の話を聞いていると、まだかなり課題や問題点もあるような感じもします。是非ともしっかりと一つ一つ見詰めていただいて、先ほどの支援等もあるんでしょうから、その点をよろしくお願いしたいと思います。
 次に、ITS関係の取組についてお伺いをしたいというふうに思います。
 平成二十九年の二月十日、内閣官房IT総合戦略室において、ITS・自動運転を巡る最近の動向を発表がされております。日本企業の開発、連携をめぐる動向については、二〇一七年一月に開催されたCES等において、日本の自動車メーカーは、自動運転に係る新たなコンセプトを発表、レベルの高い自動運転を目指すだけではなくて、ドライバーが運転に関与する前提で、AI等を活用し、事故リスクが限りなく小さくするという方向が特徴だというふうに載っております。また、日本企業においても、国内外の企業との連携を図る動きが活発化しているということでもあります。
 そして、もう一つは、日本における実証実験をめぐる動向というのが、国主導のプロジェクトによる公道実証実験が二〇一七年度以降本格化していると、そして、ITや新興企業系や大学、地方自治体主導による小規模な実証実験も数多く行われているというふうになっております。
 ITS、自動運転の取組というのは、内閣官房、内閣府、国交省、経産省、総務省、警察庁が連携をして取り組んでいるというふうにお聞きをしております。本年の三月十四日に、国土交通省及び経済産業省が主催する自動走行ビジネス検討会が自動走行の実現に向けた取組方針との報告書をまとめ上げておられますけれども、そこで、国土交通省にお伺いしたいのは、国交省としての自動運転の取組についての現状をお伺いしたいと存じます。
#14
○政府参考人(石川雄一君) お答えいたします。
 国土交通省といたしましては、大きく二つの点、ドライバーの不足に向けての自動運転、隊列走行、これに向けて、現在、ダブル連結トラックの実験をしております。トレーラー二両を連結するという形ですね。もう一つは、中山間地での足の確保ということでございまして、中山間地域では御案内のとおり高齢化が進行しておりまして、日常生活における人流、物流の確保が喫緊の課題となっております。一方、道の駅につきましては、全国に設置された千百七か所のうち約八割が中山間地域にございますので、ここを中心に物販を始め診療所や行政窓口など生活に必要なサービスも集積しつつあるところでございます。
 こういった道の駅などの地域の拠点を核として、著しく技術が進展する自動運転車両を活用することによりまして、買物や通院などの高齢者の生活の足の確保、宅配便や農産物の集荷などの物流の確保、観光への活用や新たな働く場の創出といった地域生活を維持して地方創生を果たしていくための路車連携の移動システムを構築することを目指して実証実験に取り組もうとしているところでございます。
 特に、来年度の実証実験では、道路構造や交通への影響、気象条件など車両や道路に関する技術的課題を中心に検証することとしておりまして、今年夏頃より全国十か所程度で実験を開始する予定でございます。
 以上です。
#15
○酒井庸行君 自動走行運転というのはもういろんなところで始まっているわけですけれども、今局長がおっしゃったように、山間地等いわゆる過疎地等には大変重要だというふうに思います。そこには安全、安心というものが当然付きまとってくるわけでありますけれども、その点も踏まえて、また、国交省としての施策というのはいろいろあるんだろうと思いますので、しっかりと前を見据えてやっていただきたいというふうに思っております。
 次の質問に移ります。次は、経産省の施策についてお伺いをします。
 これは後ほど道路問題と関連をいたしますのでお伺いするわけですけれども、企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律というのがあります。
 実は、愛知県の西尾張地区で、この計画に対しまして、もう提出をして、今承認をされて動いております。そのいわゆる集積地域に対する施策でありますけれども、これは計画のポイントというのは、航空宇宙産業の拠点の形成とともに自動車関連産業の一層の集積を図る、そして高速道路や名古屋港などの広域の交通ネットワークの利便性を生かして物づくりと一体となった物流関連産業の集積を図ると。地域資源の活用をした農商工連携に、既存産業の高度化等、農産品のブランド化も図るということがポイントで実はあります。
 そこには道路のインフラというのがもちろん必要だということも書いてあるわけですけれども、特に中部地域、愛知県だけではなく、中部地域における次世代自動車関連産業のクラスターというのが実は形成を目指しております。これは、愛知県、岐阜県、三重県、富山県、石川県が広域的な連携をしての作成でございまして、中部地域次世代自動車関連産業集積化ビジョンというのも取り組んでやっている実はところであります。
 さらに、物流関連産業については、この地域が我が国の中心に位置するとともに、名神高速道路等の高速道路が整備されているほか、国際産業ハブ港の実現を目指す名古屋港を擁し、近隣には世界へのゲートウエーである中部国際空港があることから、陸海空の交通ネットワークが充実した我が国を代表する物流拠点となっているということが実はあります。
 そこで、もう一つ、今度、経産省が新しく今年度施策を出されました。こういう法案を出されました。地域未来投資促進法案について経産省にお伺いをいたします。特に飯田市にある飯田航空宇宙プロジェクトについて教えていただきたいと思います。
#16
○政府参考人(星野岳穂君) お答え申し上げます。
 地域経済における稼ぐ力の好循環を実現するためには、道路等のインフラ整備と連携をいたしまして、産業集積等の地域の特性を生かして高い付加価値を創出していくことが重要と考えております。
 ただいま御指摘ございました、今国会に提出をさせていただきました地域未来投資促進法案におきましても、現行の企業立地促進法と同様の広域的な地域活性化のための基盤の整備に関する施策との連携規定を置いてございまして、産業集積の形成に関してインフラ整備との連携が重要と位置付けているものでございます。
 御指摘をいただきました、例えば長野県の飯田市にございます、地域の物づくり企業の技術力を結集した製品開発やグローバルな販売展開を行う多摩川精機株式会社という企業を中核といたしました航空機産業の集積を形成されようとしているものでございますが、具体的には、この多摩川精機株式会社が地元の中小企業十社と連携をして共同受注グループを形成いたしまして、部品だけではなくて、それらを組み合わせたいわゆるモジュール化を可能にする地域の一貫受注体制の確立を図って成功しているものでございます。
 こうした産業集積等を始めとします様々な地域の特性を生かした取組を地域活性化の起爆剤とすべく、自治体や関係省庁と一体となりまして、インフラ整備とも併せてしっかりと後押しをしてまいりたいと考えているところでございます。
#17
○酒井庸行君 ありがとうございます。
 これから、今の御説明があったことに、道路に関しての、関連をして質問をしてまいります。
 御承知のとおり、愛知県は物づくりの県というふうに言われております。その理由は、製造品出荷額は四十三兆円、三十八年間連続一位でございます。自動車産業を中心に、航空機、その部品、宇宙産業が主でありますけれども、全国の製造品出荷額は三百六兆円でありますけれども、その一四・五%を占めます。二位は神奈川県でありまして、十七兆円でありますので約二・五倍ということになります。また、それだけではなくて、農業生産額が三千十億円、これ二〇一四年でありますけれども、全国で七位であります。これは、こういう数字を見ますと、日本の経済を牽引してきたということがこの数字からもうかがえるというふうに思いますけれども、こうした産業、農業を支える道路についてお伺いをしたいというふうに思います。
 皆様のお手元にお配りいたしましたAICHIメガリング構想というもの、これ、私が三年前選挙に出るときに仲間で作ったものであります。これは、御承知のとおり、見ていただくと分かりますように、上の航空宇宙ベルトライン、これは岐阜県の各務原、そして下の方のいわゆる飛島というところがありますけれども、名古屋港に、そこが航空宇宙のベルトラインになります。右の方は、次世代自動車フロンティアロードと書いてあります。これは、豊田市を中心とした西三河のところのいわゆる自動車の試験場のあるところだということであります。それから、これは今度は三河湾、いわゆる渥美半島の太平洋側でありますけれども、ここではメタンハイドレートが取れます。今後環境・新エネルギーのシーラインということで、この三河湾の中の知多半島、渥美半島をつなぐ私はセントラル大橋というものを造れという話をしておるんですけど、こういう一つのAICHIメガリング構想というのが実はあります。
 私がこれは仲間で考えたものでありますけれども、これを今回質問するに当たりもう一つ考えたのは、先ほど長野の話、またしますけれども、長野の話等があります。これは、もう一つは中部メガリング構想、中部圏のメガリング構想というのがこれから道路問題話す中で出てくるだろうというふうに実は考えております。
 そこで、もう一つは、今現在愛知県においては、国道の二十三号線の二車線化と全線開通というものがあります。これは実は五十年掛けているんですけれども、まだできていないんです。五十年掛けています、計画から。まだできていません。それから、三遠南信自動車道、これは長野まで行く道路でありますし、これはもう今現在動いております。それから、名古屋の環状二号線等があります。いろいろまだあるんですけれども、そういうものを、動いていく中でお伺いをしたいというのは、まず一宮西港道路というのがあります。これについてお伺いをまずしたいというふうに思います。
 一宮西港道路は、名神高速道路、東名阪の自動車道、伊勢湾岸自動車道を結ぶとともに、東海北陸自動車道のいわゆる南から延びるところに当たるため、日本海沿岸地域、中部圏内陸部と太平洋の沿岸地域を結ぶ我が国にとってとても重要な広域道路のネットワークを構成する道路であります。さらに、名古屋港や中部国際空港へのアクセス手段として重要な役割を担う路線であり、尾張西部地域だけではなくて中部圏全体の発展に欠くことのできない道路でもあります。また、尾張西部地域には日本最大の海抜ゼロメートル地帯が広がっておりまして、津波、高潮などによる浸水被害が発生した場合には大変広範囲に及ぶというふうに予想されます。この地域にはかさ上げされた道路がありません。災害時には広域的な救援物資、救援人員を受け入れ、その後の復旧活動を行う上でも一宮西港道路というのは必要不可欠だというふうに思います。
 先ほど、経産省の施策の中にあります西尾張地域の物流、集積の計画からも分かるように、いわゆる物流、観光の面からも、この道路の整備は、岐阜県、三重県、石川県、富山県にとっても重要であるということは御理解いただけるだろうというふうに思います。ちなみに、名古屋港、衣浦港、三河港、中部国際空港の貿易の黒字は、これは二十七年八・一兆円、ずっともう黒字で動いているということも御紹介をしておきます。
 そしてまた、この道路についてのことは、この三月の定例議会、岐阜県議会、愛知県議会でも質問を実はしております。両県の当局ともこの道路の重要性を認識しているところでありますので、この辺りについて、大野政務官にこの点についての認識をお伺いしたいと思います。
#18
○大臣政務官(大野泰正君) お答えさせていただきます。
 今委員から御指摘がございました一宮西港道路、この三月議会において両県議会でも非常に大きな関心を持って取り上げられたと伺っております。また、効果については、ほとんどお答えするまでもなく委員の方から御紹介がございましたけれども、とにかくこの道路につきまして、先ほど委員が言われました、陸海空を結ぶということがあります。本当に港と道路そして空港を結ぶということは、経済にとってもいろんな意味で非常に大きな力になることは皆さんも御存じのとおりだと思います。
 御指摘のとおり、この道路は、名古屋港また中部国際空港を拠点とする中部広域圏を大変渋滞する名古屋市の都心部を通過することなく連絡することで、企業立地や観光へのより一層の効果も高く、日本の物づくりを支える中部圏全体の更なる活性化に貢献するものと期待されております。また、本道路は、御紹介ありましたが、日本一広大なゼロメートル地帯に計画されておりまして、切迫している南海トラフ巨大地震による津波や高潮の大規模災害時において住民の皆様の避難や緊急物資の輸送等にも効果を発揮する、命を守り命をつなぐ、まさに命の道として住民の方々からも大変期待が高いと伺っております。
 このように、本道路は広域にわたる多様な整備効果が期待されることから、その在り方を現在中部圏全体で考えていく必要が高まってきております。
 現在、愛知県においては、並行する名古屋第二環状自動車道の整備状況を踏まえながら必要性の検討を進めていると聞いておりますが、先ほど御紹介ありました両県議会でのこの道路の有効性の質疑を含め、国としては、引き続き、愛知県を始め周辺自治体や経済界等、広く関係者の御要望を伺いながら、期待される整備効果を念頭に、地域全体での議論が前にしっかりと進むように努力してまいりたいと思っています。
 先生の言われた中部メガリング構想、しっかり応援していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
#19
○酒井庸行君 時間がなくなってまいりましたので、ちょっと早口でしゃべります。
 次に、渥美半島というところがあるんですけど、その地域の道路課題について申し上げます。
 それは、田原市、豊橋市、豊川市の地域であります。この地域の製造品出荷額は四兆円あります。農業産出額は一千四百億円。これは、愛知県の先ほど言った三千十億円の約五〇%を占めます。田原市の農業産出額は全国市町村の中で一位を占めます、八百十三億円です。また、いわゆる自動車の輸入がありますけれども、ベンツだとか、それも三河港は全国一位であります。渥美半島というところは非常に温暖で、花もきれいであったり観光地としても適切でもありますし、海産物もあります。だけれども、こういう状況の中で、いわゆる高速道路、高規格道路が一本もないんです。これだけのところですよ。それはおかしいというふうに思います。
 もう一つは、先ほど経産省にお話をいただいた中での、飯田市のところに航空宇宙の会社があります。これも関連するんですけれども、三遠南信道路から含めて、つまり渥美半島までの一貫した縦貫道路を早急に計画して造るべきだと私は思います。今までないというのがおかしいというふうに思います。
 是非ともこの点については根本政務官にお答えをいただきたいと思います。
#20
○大臣政務官(根本幸典君) 今委員から御指摘ありましたように、渥美半島を含む三遠地域は、例えば今御紹介ありました田原市が農業生産額が全国一位、製造品出荷額が二兆円を超える生産拠点であるにもかかわらず、東名高速等の高速道路網へのアクセスが課題となっています。具体的には、自動車産業がありますような工業地域から一時間ぐらい掛かりますし、また渥美半島の先端の農業地域から二時間ぐらい掛かると、こういう状況であります。
 このため、愛知県、静岡県、浜松市とともに静岡・愛知県境道路に関する連絡会において東名高速から三河港地域を結ぶ浜松三ケ日豊橋道路の具体化を検討しており、三月二十三日に開催する第五回連絡会で広域的な道路ネットワークの必要性が取りまとめられる予定であります。
 さらに、渥美半島においては、国道四十二号線、国道二百五十九号線における津波浸水が懸念されていることから、半島内を縦貫する道路について地元からの要望があり、現在愛知県において、田原市と連携し必要性や今後の進め方について検討中であると聞いております。
 国といたしましても、愛知県とも連携し、防災・減災の観点を踏まえて、必要な支援を実施をしてまいりたいというふうに思います。
#21
○酒井庸行君 時間がなくなりました。最後に大臣に簡単にお伺いいたします。
 私は、今回、愛知県の道路問題についてお話をしておりますけれども、これは愛知県のことだけを言っているわけではありません。いわゆる中部圏の皆さんに、愛知県の道路がつまり進まないものだから逆に迷惑を掛けているということになります。その点について、大臣から、この愛知県の道路についての御意見をお伺いしたいと思いますし、もう一つ、刈谷のハイウエーオアシスについてもお伺いしたいと思います。
#22
○国務大臣(石井啓一君) 今委員から御紹介いただいたとおり、愛知県は交通の要衝でありますし、また経済面におきましても、自動車産業始め我が国随一の産業集積を誇る重要な地域であると認識をしてございます。
 このため、国土交通省では、例えば名古屋都市圏の渋滞緩和を図るための名古屋環状二号線、三河地域の渋滞緩和を図るための国道二十三号名豊道路などの整備を進めているところでございます。また、ネットワークの有効活用を図るため、伊勢湾岸道の刈谷スマートインターチェンジにつきましても平成二十七年度より国による準備段階調査を実施しておりまして、引き続き、準備会を通じ、地元の地方公共団体や関係機関と連携しながら必要な検討を進めてまいりたいと考えております。
 今後とも、我が国や愛知県を中心とする中部地方の経済成長に資するストック効果の高い道路整備を着実に推進をしてまいります。
 なお、自動運転につきましては、私を本部長とする国土交通省自動運転戦略本部を昨年十二月に設置をいたしまして、省を挙げて検討を行っているところでございまして、社会実験・実装を着実に進めていきたいと考えております。
#23
○酒井庸行君 終わります。ありがとうございました。
#24
○長浜博行君 長浜博行でございます。
 酒井先生の御質問を拝聴していて、私もちょっと千葉県をやらなきゃいかぬなという、そういう気持ちはしましたんですが、今日は、大臣の概要説明の中にある成長と分配の好循環、そうは言っても、ひずみの問題と生産性向上による成長力の強化、豊かな暮らしの実現、こんなところの質問をしていきたいというふうに思っております。
 政府の働き方改革実現会議というのがございますが、国交大臣はメンバーでいらっしゃいますでしょうか。
#25
○国務大臣(石井啓一君) 私も正規のメンバーの一員でございます。
#26
○長浜博行君 これは全閣僚がメンバーになっておられますでしょうか。
#27
○国務大臣(石井啓一君) 代表的な閣僚がメンバーでございます。
#28
○長浜博行君 働き方改革の実現を目的とする実行計画の策定等に係る審議に資するため、働き方改革実現会議を開催をするということで、実現会議の構成は別紙のとおりとするということで、議長は総理、議長代理が働き方改革担当大臣と厚労大臣、構成員が副総理と官房長官、経済再生担当大臣、文科大臣、経産大臣、国交大臣ということになっておられますので、御答弁のとおりでございます。
 どうして国交大臣が入っているんでしょうか。あるいは国交大臣がこのメンバーとして選ばれているということをどのようにお感じになっておられますでしょうか。
#29
○国務大臣(石井啓一君) 国土交通省が所管する業界の中でも、特に建設業界、自動車運送業界においては、他の業界に比べて、従来より長時間労働等のやはり厳しい労働環境が指摘をされておりまして、そういった業界を対象にして所管をしている国土交通大臣がメンバーになっているものと認識をしてございます。
#30
○長浜博行君 このところ、春闘の問題等々含めていろいろ働くことの、賃金だけの問題じゃなくて、働き方ということに焦点が当たっていることは事実だというふうに思っております。ですから、当然、政府で御検討中の残業時間の上限規制等についてもまさにこの働き方改革実現会議の中において議論になっているところだというふうに思っておりますが、今大臣がおっしゃられた、大臣が所管をされておられます建設業と自動車運送業がいわゆる労働時間規制の適用除外とされているということについてはどのようにお感じになっておられますでしょうか。
#31
○政府参考人(谷脇暁君) 建設事業につきましては、今御指摘ございましたように、現在、厚生労働省の告示におきまして時間外労働の上限規制が適用除外とされているわけでございます。
 この考え方につきましては、建設事業は事業の性質上天候等の自然的条件に労働時間が左右される、こういう特性があるということで適用除外とされているものと承知をしております。
#32
○政府参考人(藤井直樹君) 続きまして、自動車運送業についてお答え申し上げます。
 自動車運送業の自動車の運転業務、これもいわゆる限度基準告示の適用除外となっております。この理由としましては、自動車の運転業務は、長距離輸送あるいは荷主都合による手待ち時間の発生、こういった長時間労働が発生しやすいという業務の特性があるためであると承知をしております。
#33
○長浜博行君 今政府委員から御答弁があったわけでありますが、私も一時期厚生労働省で仕事をしましたので、今日も厚生労働省からどなたかお呼びをしようかというふうにも思ったのでありますけれども、やはり、この所管をされている官庁におかれまして、その労働現場の実態とか痛みや悩みを聞いていく、理解をするということはとても大事だというふうにも認識をしております。
 大臣は、後ほど伺いますけれども、現場に視察に行かれたりあるいは意見交換などもされておられますので大分認識が深い方だというふうに思っておりますけれども、今のお二方の答弁を、答弁といいますか、聞かれて、いわゆるこの二業種を所管をされている大臣としての御感想はございますか。
#34
○国務大臣(石井啓一君) 現在、建設業及び自動車運送業が時間外労働の上限規制の適用除外とされていることについては、それぞれの業種の実態を踏まえ、これまでは一定の合理性があったものと認識をしておりますけれども、しかしながら、両業界とも担い手確保が重要な課題となってございます。
 例えば建設業で申し上げれば、現場で働く技能労働者の方が現在約三百三十万人いらっしゃいますけれども、そのうち五十五歳以上の方が百十万人ということで、約三分の一を占めているわけでございます。今後十年、十五年たって、それらの方がリタイアするということになると、その後の担い手の確保というのは非常に大きな課題でございますし、また、自動車運送業においては現在でも、現段階においてもドライバー不足、特にトラック運送業においては非常なドライバー不足という状況にございます。その背景には、先ほども若干申し上げましたが、長時間労働というやっぱり現状があろうかと思います。
 したがいまして、担い手確保が重要なこの両業界におきましては、私はこの時間外労働の上限規制をこの際見直した方が両業界にとって将来にプラスになると考えております。こういった考え方は、今月に開催をいたしました業界との意見交換会におきまして、私から両業界団体に対しまして率直にお伝えをしているところでございます。
#35
○長浜博行君 大変前向きで、今の御答弁のきっかけになったかどうか分かりませんが、二月の十七日にトラックドライバーとの意見交換、二月の二十一日に建設業従事者との意見交換をされたようでありますが、こういった現場の方々との意見交換が大臣の考え方に随分反映されていると御認識されますか。
#36
○国務大臣(石井啓一君) 今委員御紹介いただいたとおり、それぞれ自動車運送業また建設業の現場で従事されている方々との意見交換をさせていただきまして、それぞれのやはり御苦労、実態等をお聞きしたところでございます。
 建設業におきましては、残業時間というよりむしろ所定内労働時間が非常に長い、週休二日がなかなか確保できないということで結果的にトータルの労働時間が長くなってしまっていると、そういうような実態も伺いましたし、また、トラックドライバーの場合は、荷物を取りに行ってそこで待たされる、あるいは荷物を配送先で待たされる、あるいはいろんな荷役の手伝いを求められる等々のやはり厳しい実態もお伺いをいたしまして、改めて両業界の働き方改革をしっかりと進めなきゃいけない、こういう思いを強くしたところでございます。
#37
○長浜博行君 三月十七日の会合では、残業月百時間未満了承というような形の見出しの新聞記事が随分出ていたようでありますけれども、御担当の建設とこの運送業においては、総理からは猶予期間を設けた上で規制を適用する方向としたいと、今大臣がおっしゃられた方向での話が進んでいるというふうに思っておりますが、この猶予期間の考え方は大臣はどのように御認識をされておられますか。
#38
○国務大臣(石井啓一君) 先ほど申し上げましたとおり、この両業界の時間外労働の上限規制の適用除外については、担い手確保の観点からもこの際見直す方が将来プラスになると考えておりまして、両業界団体との意見交換会でこういった考え方を直接お伝えをしたところでございます。
 これまでの間、業界団体からはこの方向性について大きな異論は寄せられておりませんけれども、一方で、発注者や荷主など関係者の協力や取引環境の改善等への支援が不可欠である、また、東京オリンピック・パラリンピックへの対応もあるため、十分な猶予期間を設けるなど段階的に適用を図ってほしいといった御意見もいただいております。私としましても、国民生活への影響等を踏まえ、こうした意見はしっかり受け止めて検討を進める必要があると考えております。
 今委員御紹介いただいたとおり、十七日の働き方改革実現会議において、総理からは、担い手を確保するためにも、長年の慣行を破り、猶予期間を設けた上で、かつ実態に即した形で両業界に時間外労働規制を適用する方向としたいといった考え方が示されたところでございます。この考え方を踏まえまして、今月末の働き方改革実行計画の策定に向けまして引き続き精力的に調整を進めていきたいと考えております。
#39
○長浜博行君 そういった現場の実態を見てまいりますと、間もなく月末の金曜日がやってまいりますが、プレミアムフライデーというのでしょうか、二月の場合は二十四日の金曜日で、いろんな大臣がどこで何をしたというような報道が出ておられましたけれども、大臣は二月のプレミアムフライデーはどのようにされたのでしょうか。
#40
○国務大臣(石井啓一君) 私の場合、特段の計画を持っていなかったものですから、三時過ぎに役所を退庁いたしまして、議員会館に参りまして、積ん読してあった本の読書にいそしんだところでございます。
#41
○長浜博行君 御性格どおりだというふうに思いますが。若干プレミアムフライデーに違和感を感ぜざるを得ないところも、やはり国交の現場を見ていると感じたものですから、どうも失礼をいたしました。
 インターネットで宅配便の業者の方が荷物を投げているというのが一時流れて、私自身も拝見をしました。異様な光景でありました。
 ヤマト運輸ですか、一九七六年に小倉さんという方が宅急便というのを、私はもうノーベル賞的発明だというふうに思うんですが、郵政省との戦いの中でこういう業種をつくっていって、スキー宅急便とか、この中でもお世話になっていると思うんですが、ゴルフ宅急便とか、まあ便利なものが八〇年代随分できていったというふうにも思っております。
 ちょうどこの労使交渉の中において、宅配便の荷受け量の抑制を会社側に求めると。常識的に考えれば商売繁盛なんですから労使共にハッピーじゃないかというふうに思うんですが、どうもそういった状況になっていないという状況であります。
 インターネット通販の市場拡大に伴って荷物が増加をし、そしてそれをさばく側の人手が不足をしているということにもなっているわけでありますし、人口減になっていますが、世帯数は異常に増加をしていて、一人から二人の世帯が六割とも言われています。厚労省的に言えば標準家庭と言われる四人世帯なんかはもう一割強ぐらいじゃないかなというふうにも思っております。再配送が二割ぐらいにわたるという話もありますし、時間指定も、出す方、受け取る側からは非常にいいサービスなんですけれども、これも見直さざるを得ないというような状況にもなってきているようであります。
 ヤマトの話ですと、二十七年間値上げがないということでもありましたので、そろそろ値上げを検討されているということからすると、二%物価状況を気にする日銀、政府等にとっては、こういった考え方も一つプラスになるのかどうか分かりませんけれども、そんな時代がやってきたのかなというふうにも思います。
 二十七年値上げがないということで、ふと振り返りますと、一九九〇年に貨物自動車運送事業法というのが制定をされました。平成二年のとき、施行されたんですかね。参入規制を免許制から許可制へ、運賃を許可制から事前届出制へと変わった法変更であります。
 こういった流れの中において、随分このビジネスは過当競争になったのだというふうにも思っておりますが、宅急便というと固有名詞になってしまいますから、宅配便の現状についてどのようにお考えになっておられますでしょうか。
#42
○国務大臣(石井啓一君) 宅配便の取扱い個数につきましては、今委員御紹介いただいた電子商取引の急速な増加もございまして、この五年間で約一六%増加をしております。平成二十七年度には約三十七・五億個に達しているところでございます。加えて、平成二十六年に国土交通省で実施をいたしました宅配便に関するサンプル調査では約二割が再配達となっておりまして、宅配の現場に大きな負担が掛かっていると認識をしてございます。
 国土交通省といたしましては、持続可能な宅配便サービスということはやっぱり重要でございますので、例えば、環境省と連携をいたしましたオープン型の宅配ボックスの導入促進をすることによる再配達の削減や、あるいは改正物流総合効率化法を活用した共同輸配送等により、物流の生産性革命を積極的に進めていきたいということがございます。
 一方で、先ほどから申し上げておりますとおり、宅配便事業を含むトラック運送事業につきましては、他産業に比べて長時間労働、低賃金の傾向にございますことから人材確保が難しいという課題もございます。このため、国土交通省としましては、厚生労働省や荷主などが参加する協議会を中央と四十七都道府県、それぞれつくってございますので、こういった場などを通じて、トラック運送事業者の取引条件とトラック運転者の労働環境の改善に向けた取組をしっかりと進めてまいりたいと考えております。
#43
○長浜博行君 今、昨年十月に改正された物流総合効率化法も施行されて、税制優遇とか補助金の交付も行われているんだと思います。
 大臣は、私の地元の柏の物流センターも御視察をされたようでありますけれども、この物流におけるIT化とかロボットとか生産性向上についてはどのようにお考えになっておられますでしょうか。
#44
○国務大臣(石井啓一君) 今後、更に経済が進展していくと物流量の総量がますます大きくなっていくということは当然ございますし、また、宅配便も、サービスが更に高度化していけば更に増えていくということもございます。
 こういった状況の中で、いかに持続可能な物流を実現していくかという課題の一つは、やはり私は生産性の向上にあるというふうに考えておりまして、特に、この物流分野では、今委員おっしゃったIT化だとか、先ほど酒井先生からも御指摘いただいた自動運転、また、輸送するだけでなくロジスティクス、物流倉庫での効率化といった面でも相当生産性を向上する可能性がまだまだ多いのではないかというふうに認識をしておりまして、そういった点、国土交通省としてもしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
#45
○長浜博行君 先ほどの説明でもありましたように、無線で複数の車両を一人の運転手が自分のトラックとその後に続く二台、三台のトラックを同時に走らせる隊列走行の実験も行われているようであります。政府に未来投資会議というのがあって、ここは国交大臣はメンバーではないようでありますが、必要に応じて第四次産業革命の中における物流の効率化では御意見も述べられていると思いますけれども、近い未来というか、いつになるのか分かりませんが、自動運転車が町を走って倉庫が無人管理をするような時代がやってくるという認識で御意見を述べられておられるんでしょうか。
#46
○国務大臣(石井啓一君) いわゆる完全自動運転、どの道路でも完全に自動運転ができるというのはまだちょっとハードルが高いのではないかと思いますが、限られた区間、拠点間において自動運転を行うということはかなり可能性が見えてきているのではないかと。ですから、拠点間の輸送というのは相当自動運転の可能性、今委員が御紹介いただいた隊列走行等の可能性は高くなってきていると思っています。
 それから、いわゆる物流倉庫においても相当な省力、ロボット化あるいはAI化等が進んでおりますけれども、ただ、末端のやはり荷物のやり取りというのはありますので、完全に人がいなくなるというのはなかなか難しいかと思いますけれども、相当の省力化が図られる可能性はあるというふうに考えております。
#47
○長浜博行君 どうもありがとうございました。
 大変労働集約型の両方とも産業でありまして、この生産性向上というのが大変難しい分野でありますけれども、今後、是非この分野においてのより高い生産性向上と言ったらいいんでしょうか、人間が人間らしい働き方ができるように御努力をお願いをして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#48
○野田国義君 民進党・新緑風会の野田国義でございます。
 本来でしたら、この国土交通省関連の予算あるいは政策について御質問させていただかなくてはならないと思いますけれども、御案内のとおり、森友学園の問題が非常に国民の間でも関心が高まり、八四、五%の国民の皆さんが、説明責任果たされていないと答えておられる現状であります。大変残念でありますけれども、今回もこの森友問題につきまして質問をさせていただきたいと思います。
 この土地に関わった国土交通省そして財務省の官僚の皆さん、本来でしたらばリスクを負わない、そういう仕事をふだんはおやりになっているんじゃないのかなと、そのように思います。しかしながら、なぜ今回このようなハイリスクのことをやってきたのか、そのことが私自身もこれまでの経験からも非常に不思議に思われるところであります。
 そして、今回の証人喚問、いよいよ明日ということになっておるところでありますけれども、民間人だから与党は反対をしておりました。しかしながら、総理が侮辱されたから今回は証人喚問を決めたと。だったら、証人喚問、侮辱したならば全ての人たちが証人喚問をされるんでしょうか。私は不思議でなりません。
 大臣、これまでの経緯、いろいろ予算委員会等でも大臣への質問がございました。これからどう対応されていくのか、そしてこれまでの御感想、お聞きできればと思います。
#49
○国務大臣(石井啓一君) 私どもといたしましては、この森友学園の件、特に土地の売却に当たっての地下埋設物の撤去処分費用を見積もったのが大阪航空局でございますが、その中身等につきましては、これまでもるる説明をしてまいっておりますけれどもまだなお十分な国民的な御理解をいただけていないという状況かと存じますので、引き続き丁寧な説明に努めてまいりたいと存じます。
#50
○野田国義君 私も地元に帰りまして国政報告会等をさせていただきますと、以前は、最初の二月でしたか、の頃は、このことを知らない方がたくさんおられました。しかし、最近、国政報告会しますと、リクエストいただくんですね、この森友学園問題について詳しく話してほしいと。
 そのように非常にこの関心が高まっておるということでありますし、そこで一つ質問させていただきますが、この間から、籠池理事長が、財務省から身を隠してくださいと、そういう話があったので十日ほど身を隠していたということでありますけれども、何か具体的に局長さんとか課長補佐さんたちの名前とかいろいろ出てきておるようでございますけれども、ちゃんとこの当時携わった方に聴取をされたのか、それも含めてお聞きしたいと思います。
#51
○政府参考人(中尾睦君) お答え申し上げます。
 委員の御質問が、先日、籠池理事長が財務省から身を隠してくださいと言われたという件の確認かと存じます。御答弁申し上げます。
 まず、報道されているような事実はございませんし、理財局長は、籠池理事長ないしはその顧問弁護士との面識もございませんし話をしたこともございません。
 なお、三月十五日に森友学園の顧問弁護士をされていた方から報道各社に対して事実関係御説明になっておりまして、その中で、本日、菅野氏の報道各社に対する発言において、籠池理事長夫妻から聞いた話として、財務省の佐川理財局長から、しばらく身を隠してはどうかということを代理人弁護士を通じて言われたという趣旨の話があったようですが、事実誤認でありますので、その旨お伝えいたします、佐川理財局長とは面識もありませんし話をしたこともありません、また、財務省の他の方からもそのようなことを言われたこともありませんと顧問弁護士の方が説明されているというふうに承知をいたしております。
#52
○野田国義君 そう言っても、籠池理事長はそういうことを言われたと、まああした、そのことも明らかになっていくかと思いますけれども、私は、そういう、ちゃんと確かめたかということ、このことが非常に大切なことではないのかなと思っているんです。当時の担当者がどうであったかということをですね。
 そして、私は、この森友学園のごみの問題、先日からもいろいろと話させていただきましたけれども、非常に不可解な点があるということでございます。
 これは昨日の新聞だったでしょうか、複数の工事関係者によると、学園側は指定区域の地中三・八メートルを掘削せずに校舎と体育館を建設、基礎工事やくい打ちの際に出たごみを撤去し、グラウンドなど建物以外の部分も掘らなかったと複数の業者が証言をしているということでありますけれども、このことについてどういうことになっておるのか、お聞きしたいと思います。これが本当なのか、お聞きしたいと思います。
#53
○政府参考人(中尾睦君) お答え申し上げます。
 まず、前半の籠池理事長から、身を隠してくださいという趣旨のお尋ねでございますけれども、理財局長本人も、国会の委員会で先ほど私御説明したとおりの答弁をしておるところでございます。
 それから、本件土地につきましては、地下埋設物への対応として、国の財産に係る瑕疵担保責任を免除する特約を付し、不動産鑑定士が評価した更地価格から大阪航空局が工事算定基準等に基づき算定した地下埋設物の撤去費用等を差し引き、時価で売却したものでございます。売払い後については、森友学園において小学校の用地として適切に地下埋設物の撤去工事を進められるべきものと考えております。
 委員御指摘の地中から掘り出されて仮置きされている産業廃棄物につきましては、産業廃棄物処理法上、森友学園側が建設工事に伴い生じた産業廃棄物として適正に処理する必要があると考えておりまして、この点については、産業廃棄物の処理に関し指導監督権限を有する地方公共団体において適切に対応がなされるものと考えております。
#54
○野田国義君 この九・九メートルのくい打ちから出るごみも含めて総量を一万九千五百トンと算定をしておられるはずなんですね。
 それで、皆さんのお手元にも資料をお配りさせていただいておりますが、これが隣の豊中市の公園、売買されまして、十四億二千三百八十六万ですか、になっておるところでございます。聞くところによりますと、これはちゃんと調査をした後に売っているんですね。調査をした後に売っている。だから、条件としては一緒なんですね。
 ですから、このことについて説明をお願いしたいと思いますけれども、全くその隣の土地でありながら違うんじゃないんですか、これ。どうでしょうか。
#55
○政府参考人(中尾睦君) お答えいたします。
 本件土地の隣地につきましては、近畿財務局が平成二十一年九月に大阪航空局から豊中市に対して時価で売払いをしてほしいとの事務委任を受けて処分した財産でございます。豊中市への処分に当たりましては、平成二十二年二月二十二日に国有財産近畿地方審議会に処理方針等を付議した結果、処理適当との答申がなされ、同年三月十日に売却したものでございます。
 一方で、森友学園に売却した国有地につきましては、学校の建設工事の中で新たな地下埋設物が明らかになったことから、これらの撤去費用等を踏まえ売却価格を算定し、森友学園に対して小学校用地として売却したものでございます。
 いずれにいたしましても、双方の土地は時価で売却したものでございます。
#56
○野田国義君 それはちょっと違うんじゃないでしょうかね。
 これは豊中市の市議会でも少し、少しじゃなくて大きな問題になっているようでございますけれども、この公園の中にもそういった地下埋設物あったということもこれ十分考えられるし、そしてまた、この売買後に、土壌汚染措置対策に係る賠償金が二千三百二十八万二千七百円ですか、払われているということでございます。何かこの本当に隣接した土地が全く違う条件で売られているということでございまして、このことが非常に疑義を感じるということでございますので、しっかりこれらを明らかにしていかなくてはいけないと思っているところでございます。
 それから、資料二を見ていただきたいと思いますけれども、この三つの契約書、今非常に話題になっておりますけれども、先日からも私この三つの契約書についてただしたところでありますけれども、この問題についてはどのように明らかになったのか、どれが本当なのか、お伺いをしたいと思います。
#57
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。
 三つの契約書、御指摘をいただきましたのは、サステナブル建築物等先導事業の補助金の申請に当たり提出されました工事請負契約書、それから大阪府教育庁に提出をされました工事請負契約書、それからさらに関西エアポート株式会社に提出をされました工事請負契約書、この三つについて、記載された建設工事費がいずれも異なっているというのは御指摘のとおりでございます。
 具体的に申し上げますと、冒頭のサステナブル建築物等先導事業につきましては、補助金支払の前提といたしまして、詳細設計を経て締結された工事請負契約書の写しの提出を受けております。この契約書においては、補助対象外の消費税とかあるいは外構工事費を除きまして約二十一億円という数字になっております。また、森友学園が大阪府教育庁に提出した工事費、これにつきましては七億五千六百万円であるとの情報を大阪府から提供いただいているところでございます。さらに、関西エアポート株式会社からは、森友学園が小学校の空調設備の設置に関する助成といたしまして関西エアポート株式会社に助成金を申請しており、その際に、参考資料として請負代金約十五億六千万円の工事請負契約書の写しを提出していたという報告を受けております。
 こうした状況を踏まえまして、特に、国交省に対してなされました申請について事実関係の詳細を明らかにいたしますため、大臣からの御指示に基づきまして、三月十日に補助金の申請代理人を呼びヒアリングを行ったところでございます。このヒアリングにおきましては、申請代理人からは、平成二十七年十二月三日付けの工事請負契約書を、一旦、約十五億六千万円の工事費で締結をした。着工後に計上漏れ等が判明したことなどから、工事費を約二十三億八千万円に増額し、新たに十二月三日付けで締結し直した。この締結し直した契約書の方を補助金の支払の手続に当たっての資料として提出したという主張がなされたところでございます。
 このヒアリングの結果、現段階では不正な申請があったとの事実は確認されておりませんが、不明な点が多く残っており、大臣からは、引き続き不明な点等について事実関係の確認を行うよう指示をいただいたところでございます。現在、ヒアリングを実施いたしました申請代理人に対しまして、ヒアリングで多く残った不明な点を明らかにするために、更に追加の資料の提供を求め催促を行っているところであり、引き続き調査を進めてまいりたいと考えております。
#58
○野田国義君 私、ここに、数日前ですか、橋下元市長、知事がテレビで言ったことを、そのことをちょっと披瀝をさせていただきますと、この間は船田元先生のブログを紹介させていただいたと思いますけれども、それも非常に経験者として重要でございました。しかし、この橋下前知事、前市長の発言も非常にこれ重いと思うんですね、経験者でありますから。それをちょっと読ませていただきますと、森友学園を、あそこの土地の上で、問題となっている土地の上で小学校を開かせると、この計画の下にみんながわあっと動いていったのはもう間違いないというような発言をされておりまして、大阪府のある意味ルートを逸脱したような形で認可を出したんじゃないかというのは、そのとおりと、僕がそれをいろいろと確認をしましたら、大阪府の言い分は国から相当圧力を受けたと、近畿財務局の方から、これはもう何とか条件付でもいいから認可を出してくれ出してくれと言われたというようなことを言われておりますけれども、このことは事実なんでしょうか。
 皆さん、このことをしっかり聞いて、本当に事実であったら大変なことではないでしょうか。これこそがまさしくそんたくなのか政治が動いたのか知りませんけれども、お答えいただきたいと思います。
#59
○政府参考人(中尾睦君) お答えいたします。
 本件土地につきましては、平成二十五年六月から九月まで公的取得要望等を受け付けた結果、森友学園からのみ公的取得要望等が提出されたところでございます。
 通常、全国の財務局におきまして、学校法人や社会福祉法人等から公的な用途での国有地取得の要望があった場合、財務局が事業の許認可主体である地元自治体に足を運び、自治体の意向を伺っております。自治体が適当と認めない場合には国有地の処分を行わないケースもあるわけでございます。
 さらに、本件は私立小学校が新たに設置される事案であり、近畿財務局として近年例がございませんでしたことから、公的取得要望等を受領した後、近畿財務局から私立小学校の設置認可主体である大阪府に足を運び、事業内容、関連する法令、大阪府における基準、手続等全般について内容の確認を行ったところでございます。
 いずれにいたしましても、私立小学校の設置には認可主体である地方公共団体の判断が前提となることから、当然、認可に関する手続や標準的なスケジュール等についても話を伺ったものでございますが、近畿財務局から地方審議会で国有地の処分を確実に行えるということを伝えたり、国有地の処分を早く進めるために私学審議会の答申を早く出してほしいといった要請をすることはございません。
#60
○野田国義君 今の松井知事も職員の処分を検討をされているということでございます。恐らく御存じだと思いますけれども、そういう、大阪府もこの認可の問題でいろいろな動きが出てきたということなんです。財務省、国交省が関わって本当にいないのかということ、しっかり明らかにしていただきたいと思います。
 それで、最後の資料、三番目でございますけれども、これはまとめて見たところでございまして、この赤が費用として出ていく分というか要る分というか、でございますけれども、これ先ほどの補助金を出している分も当然返納をされなくてはいけないということでありますし、私、これと同時に大切なのは、この建設会社関係なんです。結局、更地にして返すのかどうか知りませんけれども、トータルいたしますと大変な金額、二十五億超えるような金額になるわけですね。いわゆる籠池さんはそれだけの負債を負うというようなことにもなっていくということでございまして、当然、この建設会社にちゃんとこういった工事代金が払われるのか、そして、そこで働いている職人の皆さんはどうなっていくのか、非常にこの辺りのところも心配をされるところでありますけれども、大臣、どうこのことについて思われるか。
#61
○国務大臣(石井啓一君) 個別の事案につきましては、仮定のお話でございますのでお答えは差し控えさせていただきますが、一般論として申し上げれば、発注者が破産した場合につきましては、建設業法に特別の規定はなく、通常の企業の破産手続に従い債権の回収を図ることになるものと考えられます。また、建設工事の請負代金の支払については、基本的には当事者同士の問題でありまして、双方が話し合って解決すべき問題でございますけれども、国土交通省としては、元請、下請間のトラブルを含め、請負契約をめぐる相談窓口といたしまして建設業取引適正化センターを設置してございます。紛争解決やトラブル防止に向けてのアドバイスなどを行っているところでございます。
#62
○野田国義君 このように多くの方々が被害も被るということでございますので、それと同時に、本当にこの問題は日に日に疑義が高まっておるということでございますので、しっかりとした解明、そしてまた総理夫人、それから迫田、今の国税庁長官ですか、当事者の、関係された方々の証人喚問を求めて、私の質疑を終わります。
 ありがとうございました。
#63
○高瀬弘美君 公明党の高瀬弘美でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 去る一月三十日からタクシーの初乗り料金が四百十円となりました。タクシーの輸送人数が十年間で約三割近く落ち込んでいるという状況の中で、タクシーを本当は使いたいけれども、初乗り料金が高いことで利用を控えてきた訪日外国人の方やお年寄りの皆様、そして子育て世代を含む若い方にもタクシーを短距離でちょっと使ってもらおうということで、今ちょい乗りというふうに言われておりますが、こうした需要を喚起する目的で始まったと報道されております。テレビの報道などを拝見いたしますと、このちょい乗りが始まったことによって利用者が増えたと感じる運転手さんもいらっしゃれば、余り変わらないと感じている方も、あるいは少し減ったと感じている方もいらっしゃるようですが、いずれにしましても、特に訪日外国人の方などは、初乗りが安くなったということがもっと周知されれば、このちょい乗りタクシー、更に利用していただけるのではないかなと個人的には思っております。
 そうした中で、二月七日に政府の規制改革推進会議が開かれまして、スマートフォンを使って一般の方が料金を取って自家用車で利用者を送迎する相乗り、いわゆるライドシェアの解禁についての議論が行われたとの報道を目にしました。以前からこのライドシェアにつきましては、ウーバー社が福岡市内で試験を行った際にも、事故が起こったときの保険の適用が確認されていなかったり、利用者の安全を守るという点におきまして問題があると指摘をされており、慎重な検討が必要だと思っておりますが、今回の規制改革推進会議ではどのような議論がなされたのでしょうか。
#64
○国務大臣(石井啓一君) 二月七日の規制改革推進会議においてライドシェア解禁の検討を始めるとの報道があったことは承知をしておりますが、当日及び三月九日の規制改革推進会議におきましては、需要の構造変化を踏まえた移動・輸送サービス活性化のための環境整備について、民間事業者、国土交通省等からのヒアリングが行われておりますけれども、規制改革推進会議の事務局である内閣府からは、いわゆるライドシェアの解禁に関する検討を開始しているものではないと聞いておるところでございます。
#65
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 今回はライドシェアのこと、お話はなかったということですけれども、御承知のとおり、このライドシェアにつきましては、事故が起こったときの事業責任が不明瞭であったり、乗客の安全確保のための対策が不十分なところもありますし、また、スマートフォンを使ってこのライドシェア行われるということが大前提となっておりますので、そもそもタクシーを必要とされる高齢者の方ですとか体に障害を持たれた方、スマートフォンを使えないという現状もありますので、これも大きな課題だと思っております。
 また、私の地元福岡では、タクシー業者の方というのは中小企業の方が大変多くなっておりまして、地域の雇用を支えていただいているという現状もあります。また、本日の新聞報道の中に、タイでウーバー社がまた違法というふうに認定されたという報道もございました。
 過度な規制はもちろん改革を検討していくことは必要でありますが、こうした様々な影響も配慮していくことは重要なことだと思っております。
 こうしたことを踏まえまして、現段階でのライドシェアの解禁につきまして、大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
#66
○国務大臣(石井啓一君) 国土交通省といたしましては、自動車による旅客の運送におきましては、安全、安心の確保が最重要の課題と認識をしております。運行管理や車両整備等について責任を負う主体を置かないままに、自家用車のドライバーのみが運送責任を負う形態で旅客運送を有償で行うことにつきましては、安全の確保、利用者の保護等の観点から問題があり、極めて慎重な検討が必要と考えております。
 なお、新経済連盟から昨年十一月三十日に、ライドシェアの実現に向けてという提案書が提出をされております。新たな提案書は、プラットフォーム側に新たに運行記録の保存や運転者リストの作成などの対応を求めることとしておりますが、これらの措置は運行管理や車両整備等について責任を負う主体を置いたものと言えず、安全の確保、利用者の保護等の観点から問題があるものと考えております。
#67
○高瀬弘美君 ありがとうございます。本当に慎重な検討が必要だと思っておりますので、引き続きそのような態度で臨んでいただければとお願い申し上げたいと思います。
 続きまして、訪日外国人旅行者の受入れ環境の整備についてお伺いをしたいと思っております。
 訪日外国人旅行者数、順調に伸びておりますけれども、他国と比べた場合におきまして日本で遅れているものの一つとして、多言語による地図や看板の整備というものがあるかと思います。東京都内は、地下鉄にしてもいろんな観光名所にしても英語で表記されているということが多いんですが、場所によっては英語だけでなく中国語であったりほかの言語も見えますけれども、観光客の方に対してこういう看板というのは非常に分かりやすいものが必要だと思っております。
 一方で、これからますますインバウンドの外国人旅行者が増える中で、地方にも足を運んでもらおうという政府の大きな流れもありますが、そうした中で、地方ではこの外国語による看板であったりいろんな表記というのがまだまだ少ない現状があります。
 地方創生、観光立国という流れの中で、地方に外国人の方に来ていただくために、また快適に旅行をしていただくために観光庁としてどのような取組をされているのか。特に、平成二十九年度の予算の中でこの部分をどのように手当てをされていくのか、この点についてお聞かせいただきたいと思います。
#68
○政府参考人(田村明比古君) お答えいたします。
 今後更に多くの外国人旅行者に我が国を訪れていただきまして、観光を快適に満喫していただくためには、ストレスを感じることなく旅行ができる環境整備というものが極めて重要であるというふうに考えております。
 観光庁におきましては、平成二十七年度補正予算より訪日外国人旅行者受入環境整備緊急対策事業を計上いたしまして、宿泊施設における多言語表記等について支援することとしたことに加えまして、平成二十八年度以降は、交通事業者や観光案内所等における多言語対応、無料WiFi環境の整備等メニューの拡充を図っているところでありまして、来年度の予算案にもそういうことが盛り込まれているところでございます。
 観光庁といたしましては、以上のような取組を含めまして、訪日外国人旅行者の受入れ環境整備に対するきめ細やかな支援を推進してまいりたいと考えております。
#69
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 緊急受入れ整備ということで、今おっしゃったような補助金というのは、鉄道事業者さんですとかバス会社そして旅館業者の皆様も手を挙げてこの補助金に申請いただくことが可能というふうに理解をしておりますが、いわゆる地方自治体を対象にした予算、そうした事業というのはございますでしょうか。
#70
○政府参考人(田村明比古君) 今御説明申し上げました訪日外国人旅行者受入環境整備緊急対策事業、これは、もちろん宿泊施設、公共交通機関、観光案内所等幅広い施設を対象にいろいろな環境整備の取組を支援するわけではございますけれども、この補助制度では、これらの取組を地方自治体が主体となって行う場合には地方自治体に対しましても補助が可能である、地方自治体も補助申請が可能であるということでございます。
#71
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 地方の方が観光地を本当に良いものにしようとした場合に、地方自治体がやっぱり主導していくというのは非常に重要なことだと思っておりますので、こうした補助金があるということ、そして地方自治体だけでなく一般の旅館業の皆様や観光に関わる皆様が手を挙げることができるということを広く広報すること、これ大事なことだと思っております。
 そうした中で、地方自治体がこれから旗振り役となってその地域の民間業の方にお声掛けをしながらこうした取組を進めていくということ、ますます重要であると思いますが、そのために観光庁としてどのような取組をされていくのか、この点教えていただければと思います。
#72
○政府参考人(田村明比古君) 御指摘のとおり、いろいろな観光地の幅広い関係者が連携をして、地域全体で訪日外国人旅行者の受入れ環境整備を進めるということは重要であるというふうに認識しております。
 この点、いわゆるDMO、観光地経営組織、これが観光地改善に中心的役割を果たすことが期待されておりまして、国もその育成を支援しておりますけれども、本来の意味でのDMOというのはまだ十分に育っている状況ではございません。そういう意味では、当面自治体にその中心的な役割を担っていただく必要があるというふうに考えております。
 このため、観光庁におきましては、都道府県等の観光部局幹部が集まる会議、あるいは全国の各地方運輸局で、自治体それから関係事業者等幅広い関係者を対象とした説明会におきまして、受入れ環境整備の補助制度に関する周知、情報提供を進めております。
 それから、各地方ブロックごとに関係省庁の地方支分部局、それから自治体で事業者等が参加する地方ブロック別連絡会というものを設置いたしまして、各地域における訪日外国人旅行者の受入れに関する課題を整理して、今申し上げました補助制度も活用した課題解決を推進してきたところでありまして、これにつきましては、来年度からは、より幅広い省庁の地方支分部局にも参加いただく形で体制強化をいたしまして更に強力に取組を進めてまいりたいというふうに考えております。
#73
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 今御説明いただいた中には、トイレの洋式化に使えるような補助金もあるというふうに理解をしております。これは、訪日外国人旅行者のためだけでなく、バリアフリーという意味からも、体に障害を持たれている方への利便性の意味からも大事な事業だと思いますので、こうしたものも是非細かく周知をしていただきたいと思っております。
 続きまして、国際的な船舶の排ガス規制についてお伺いしたいと思っております。
 国際的な船舶の排ガス規制としまして、硫黄酸化物の排出規制強化が二〇二〇年、もうすぐでありますけれども、二〇二〇年より開始をされますが、この規制強化に対応をしようとすると、旅客船やフェリー業者の方には多額の負担が発生することになり、ひいては、そのコストが運賃の上昇にもつながる可能性があるかと思います。大手の業者であれば、この排出量を減らすために船舶を改良したりあるいはLNG燃料に転換するなど、企業努力の範囲の中で可能かと思いますけれども、企業体力が余りないフェリー会社ですとか海運会社の皆様は、この規制に対応しようとすると大きな負担を背負うことになり、こうした費用が運賃や送料に上乗せをされまして、一般の方に結果としてこの負担が行くということになるのではないかなと思っております。
 私の地元の九州など離島が多い地域におきましては、こうしたフェリーが市民の皆様の足になっている部分もございますので、こうした中小企業の皆様がこれらに対応するためにいろんな意味で大変な思いをされるのではないかなと思っております。
 もちろん、この排ガス規制は環境保護の観点から必要なものであるとは思っておりますけれども、その一方で、規制への対応が難しい中小零細企業の方への支援をどのようにお考えか、国土交通省の御意見をお伺いしたいと思います。
#74
○政府参考人(羽尾一郎君) お答え申し上げます。
 二〇〇八年に国際海事機関、IMOで採択されましたこの硫黄酸化物の規制、すなわち船舶の燃料油の中の硫黄分濃度を現状の三・五%以下から〇・五%以下とする、こういう規制の強化についてでございますが、昨年十月に開催されました同じ国際海事機関、IMOの委員会で、二〇二〇年からの規制の開始が確定されたところであります。
 この規制は、船舶からの硫黄酸化物や粒子状物質の排出による健康や環境への悪影響を低減するものでありますので、我が国も環境先進国として適切に対応していく必要があると考えております。
 本規制の対応に当たりましては、事業者は三つの手段、すなわち、低硫黄燃料油の使用、エンジンからの排気ガスを洗浄する装置の使用、硫黄分を含まないLNG、天然ガス燃料の使用、この三つの手段から選択されることになっております。これに関しまして、事業者の方々が、低硫黄燃料油は価格が高くなるのではないか、他の手段は装置の設置費用が掛かるのではないかなどの負担増を懸念されていることは承知いたしております。
 このため、まずは事業者の方々が低硫黄燃料油の品質、供給量、価格、こういった情報をお持ちいただくことが大事であり、国土交通省としましては、二月に関係業界との情報共有などを行う検討会議を、また三月に石油業界を含めましたオールジャパンで対応方策を連絡調整する会議をそれぞれ立ち上げたところでございます。
 これらの会議の中で、低硫黄燃料油等の低廉化、供給コスト削減に向けた具体的対応策を検討していくというふうにしており、本規制につきまして事業者の皆さんが円滑に対応できるよう引き続き適切に取り組んでまいりたいと考えております。
#75
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 中小企業の皆様大変この問題心配をされておりますので、どうかその点御配慮いただきたいと思っております。
 私の方からは以上です。
#76
○新妻秀規君 まず、海洋開発の人材育成について大野政務官に伺いたいと思います。
 かつては日本も海洋開発大変高い技術力を誇っておりましたが、最近ではノルウェーなどのヨーロッパ諸国また韓国が先行しておりまして、一方で我が国は、この海洋開発に携わる人材の数も少なくなってきておりまして、こうした海洋先進国に学びながら、時には高いお金を払って共同事業を進めている例もあるというふうに聞いております。
 二十九年度の予算におきましては、海洋開発の人材を育成するためにj―Ocean事業、三・七億円計上されております。こうした事業を活用して、是非ともこの遅れを取り戻して、中長期的には海洋先進国になるんだと、キープレーヤーになるんだという、そういう取組を是非とも推進していただきたいんですが、大野政務官、いかがでしょうか。
#77
○大臣政務官(大野泰正君) お答え申し上げます。
 今委員御指摘のとおり、我が国は四方を海に囲まれたまさに海洋国であります。しかしながら、現状で海洋開発について後れを取っていることも事実であります。特に、御指摘のとおりの人材、これ現在二千人しかおりません。これをこれから一万人にまずはということで、今総理からも号令が掛かっているところであります。
 そういう中で、何といっても、御存じのとおりの、排他的水域から含めますと世界六位の広大な広さを持っており、多様な資源も眠っております。これを生かしていかなくてはなりません。そのためには、次世代の若手に果敢に海洋開発にチャレンジしていただきたいということで、総理からの先ほど申し上げました号令のとおり、海洋開発技術者育成をオールジャパンで推進することとしております。
 また、私ども国土交通省としましては、造船、海運を始めとする我が国の海事産業にとって、この海洋開発は特に成長が期待される重要な市場であると考えております。このため、海事生産革命、先ほど御紹介いただきましたj―Oceanを施策の柱として積極的に進めてまいりたいという思いで今年度予算を付けさせていただいております。
 市場獲得のためには、その基盤となる、先ほど来お話がありました技術者の育成が喫緊の課題であり、昨年十月には技術者の育成に向けたコンソーシアムが設立され、オールジャパンで技術者の育成が着実に現在進められております。私どもといたしましては、j―Oceanの一環として、専門教材の開発、海洋構造物の設計、操船に習熟するためのシミュレーションプログラムの開発及び海外の大学等の連携強化に取り組み、更に積極的に人材育成に貢献してまいります。
 我が国が世界の海洋開発をリードし、日本の成長と資源確保に貢献できるよう、j―Oceanの取組を推し進め、国際競争に勝ち抜くべく今後しっかりと取り組んでまいります。
 ありがとうございました。
#78
○新妻秀規君 今、大野政務官がおっしゃったように、この人材の五倍増、また、一度付いてしまった差を取り戻すのは本当に容易なことじゃないと思います。中長期的な取組になりますので、しっかりとした予算の確保をお願いしたいと思います。我々もしっかり応援してまいります。
 次に、生産性の向上に向けた中小企業等経営強化法の活用について、観光庁、海事局、土地・建設産業局にお伺いをしたいと思います。
 大臣の先ほどの来年度予算の概要説明の中で、生産性向上による成長力の強化について来年度予算の主要事項として掲げられました。また、先日の大臣所信でも、i―Construction、海事生産性革命、物流生産性革命、おっしゃいまして、我々もしっかり応援をしていきたいと思っております。
 この生産性向上への取組で活用できると思うのが中小企業等経営強化法なんです。これは経産省所管の法律なんですけれども、国が策定した指針を踏まえて、事業者が経営力向上計画、これを作成して認定を受ければ、固定資産税の減免などの優遇措置が受けられる、そういう制度です。
 国交省所管の五つの業種もこの制度の対象であって、石井国土交通大臣がこの指針を発出しております。この五業種のうち、本日は旅館業、船舶産業、そして建設業の三業種について、この制度の活用お伺いをしたいと思います。
 この一月末での認定件数は、旅館業二十四件、船舶産業三十一件、建設業六百九十四件と伺っています。制度の周知、また経営力向上計画の作成支援、この現状と課題についてどのようにお考えでしょうか。また、研修などを行う経営力向上推進機関、これが定められておりません、この三業界。どのようにしてこうした支援を行っていくのか、観光庁田村長官、そして海事局長羽尾局長、そして土地・建設産業局長谷脇局長の順に御答弁をお願いします。
#79
○政府参考人(田村明比古君) 御質問の中小企業等経営強化法の活用に係る旅館業の認定件数につきましては、旅館の数に比べて少ない状況にありますので、認定数の増加に向けまして関係業界への働きかけを引き続き行ってまいりたいと考えております。
 事業者への制度の周知、普及啓発につきましては、厚労省それから各地方の運輸局とともに取り組んでおりまして、具体的には、旅館業界に対して働きかけを現に行っているところでございます。
 経営力向上計画の策定支援につきましては、旅館事業者の方から問合せがあった場合に計画書の作成に当たってのポイント等をお伝えして、きめ細やかな対応を行うことで本制度の活用を図っているところでございます。
 それから、宿泊産業の生産性向上に向けましては、この制度の活用のみならず、生産性が極めて低い中小の旅館を中心に経営の在り方を抜本的に変えていく必要があるというふうに考えておりまして、これまで宿泊事業者に対しまして、大学に講座を設ける等経営ノウハウをレクチャーする支援等を行ってきているところであります。この制度の普及啓発等に向けて、こういうレクチャーの場も今後活用していきたいというふうに考えております。
 さらに、この宿泊産業の生産性向上を加速させるべく、昨年十二月より有識者を交えて生産性向上についての検討をしておりまして、本年六月までに支援の在り方を含めて取りまとめを行う予定でございまして、こうした取組、それから御質問の制度の活用を通じまして、旅館事業者の経営力の底上げを図ってまいりたいと考えております。
#80
○政府参考人(羽尾一郎君) 次に、船舶産業についてお答え申し上げます。
 造船業は、国内各地に生産拠点を維持しており、関連部品を製造いたします舶用工業とともに地域経済を支えている重要な産業でございます。これら船舶産業が高性能で良質な船舶を低コストで海運に供給し、将来にわたり発展していくためには、新たな設備投資や人材育成による生産性向上に取り組むことが課題でございます。
 このため、中小企業等経営強化法を活用することも重要でありますが、御指摘のとおり、船舶産業における認定件数は三十一件にとどまっております。最近は認定件数が増えてきているとはいえ、こういう重要性から、今後も更に認定件数を増やす取組を進めてまいりたいと考えております。
 また、船舶産業につきましては事業分野別経営力向上機関が定められておりません。しかしながら、事業者数は他の産業に比べてそれほど多くないこともありますので、海事局及び地方運輸局が主体となりまして、説明会の開催、相談窓口の開設を行うなど、積極的に事業者への普及啓発、最新の知識の提供を行うとともに、事業者からの相談に応じてきているところでございます。さらに、業界専門紙の協力を得まして、経営力向上計画の認定によります支援措置あるいは優良事例の紹介なども行っていただいております。
 今後も、これらの取組を継続し、認定件数の増加に努めてまいりたいと考えております。
#81
○政府参考人(谷脇暁君) 建設業につきましても、御指摘ございましたように、生産性の向上を図ることは非常に重要でございまして、i―Constructionの推進を始めまして、様々な取組を進めているところでございます。
 そういう中で、中小企業等の経営力の向上、これも大変重要な課題でございます。こういう中で、御指摘がございました中小企業等経営強化法の活用、これ非常に重要な事柄であるというふうに考えております。
 建設業につきましては、分野別の指針の策定をいたします際に建設業関係団体に対して通知を行いまして、さらに引き続き継続的にその後も建設業関係団体主催の説明会あるいは広報誌においてこの制度の周知を図ってきております。さらに、具体的に企業が申請をしたいという際には、全国の地方整備局などにおきまして、この計画の認定申請のサポートということも行っております。
 こういういろいろな取組をしてきておりまして、一月末でのこの認定件数、ただいま御指摘ございましたように、六百九十四件ということになってございます。建設業、全体の数からいきますと若干少ないという御指摘もあろうかと思いますけれども、製造業以外の分野では一番多い認定件数という状況でございます。その件数も毎月増えてきているというところでございます。引き続き周知等支援をしっかりと行っていきたいと考えてございます。
 また、この経営力向上推進機関につきましては、現在認定申請がございませんけれども、引き続き建設業関係団体に対してこの制度の有用性周知、必要性等、図っていきたいというふうに思っております。
 引き続き中小企業等の経営力向上を推進してまいりたいと思っております。
#82
○新妻秀規君 御答弁にあった取組を前に進めていただくことをお願いを申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#83
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。
 今日は、高規格堤防、いわゆるスーパー堤防について伺います。
 委員の皆さんには資料をお配りしておりますが、二ページに図がございます。計画規模を超える洪水が来ても、なだらかな勾配で決壊しない堤防を造るんだというんですが、大変大掛かりな工事を必要とします。
 現在、事業の対象となっているのは五水系、計百二十キロですが、この整備済区間の延長と整備率はどのような状況でしょうか。
#84
○政府参考人(山田邦博君) お答えをいたします。
 平成二十八年度末の時点で高規格堤防の整備を行った延長は、高規格堤防を整備することとしている約百二十キロメートルのうち約十四キロメートルでございまして、整備率にいたしますと約一二%となる見込みでございます。このうち、高規格堤防の基本的な断面形状が確保されている延長は約三・三キロメートルでございまして、整備率にいたしますと約二・八%となる見込みでございます。
#85
○山添拓君 資料一ページのとおりです。一九八七年から三十年掛けて僅か二・八%です。完成まで、単純計算すれば千七十年以上掛かると。これ、三年前に我が党の田村智子議員が決算委員会で質問しまして、その時点では九百年ぐらいという計算でした。むしろ、延びているわけです。
 高規格堤防の効果というのは三十Hというのを満たす、資料二ページにございます、基本断面を完成した場合に初めてその効果が発現するものとされています。従前、会計検査院からも指摘をされていますが、この三十Hを満たさない箇所も含めて今整備済区間として紹介されたんですが、そういう紹介のされ方はやめるべきだと指摘をしておきたいと思います。
 国交省に改めて伺いますが、これ、全区間完成させる見込みが果たしてあるのかどうか。また、現在工事を進めている区間というのは優先度の高いところから進めているということなのかどうか、御答弁をお願いします。
#86
○政府参考人(山田邦博君) お答えをいたします。
 高規格堤防の整備は、関係者と調整を図りまして、沿川のまちづくりですとかあるいは土地利用の転換に合わせて事業に着手するものであるため、全体につきまして完成予定時期をお示しできませんけれども、引き続き、まちづくり事業等が行われる機会を活用いたしまして着実に事業を進めてまいりたいと考えているところでございます。
 高規格堤防を整備することとしている区間は、人命を守るということを最重視いたしまして、人口が集中した区域で堤防が決壊すると甚大な人的被害が発生する可能性が高い区間であるゼロメートル地帯等の約百二十キロメートルに限定したものでございます。現在は、このうち、地元からの要望があり、まちづくりとの連携ができ、そして地域の防災力向上に資するところなどについて優先的に実施をしているところでございます。
#87
○山添拓君 スケジュールは示せないということです。
 スーパー堤防で安全性が強化されたかどうかというのは、一連区間の完成がなければ評価は困難だとしていますけれども、完成させる見通しもなく、つまみ食い的に、しかも現実には住民の反対を押し切り、町を壊しながら進めています。
 その一方で、資料の三枚目から四枚目ですが、全国には国管理の河川で無堤防区間が八百七キロ、堤防はあるけれども計画された幅や高さを満たしていない区間が三千六百七十六キロ、合計四千四百キロ、約三割が整備不十分となっています。二〇一五年の鬼怒川水害でも、無堤防地区やあるいは堤防が著しく低い箇所が長年にわたって放置されて決壊をしました。無謀なスーパー堤防よりも、着実な堤防整備を進めるべきだと考えます。
 このスーパー堤防の事業が進められている江戸川区の北小岩一丁目、十八班と呼ばれる地域、国会でも何度も取り上げられてまいりました。今年一月下旬、区の調査で地盤の強度不足が確認されました。元々住宅が連なる地域です。地権者との間で約束をしていた住宅建設に必要な地耐力を満たさないということが判明しました。三月末に予定されていた地権者への土地の引渡しも遅れることが確定しています。国は、いまだ調査中だということなんですが、調査が終了した後は約束した地耐力を満たすように対策をするんでしょうか。また、どのような対策をいつまでに行うのか、費用は国が負担するのかどうか、この点の御答弁をお願いします。
#88
○政府参考人(山田邦博君) お答えをいたします。
 現在、国と江戸川区で連携して地盤調査を行っておりまして、早急に結果を取りまとめて地権者の皆様へ御説明させていただく予定でございます。
 国土交通省では、江戸川区と調整をしつつ、今後、宅地としての地盤強度を確保するための対策工事を実施することとしております。具体的な工法などにつきましては地権者の皆様方に御説明をした上で決定したいと考えておりまして、現時点でどの程度の期間を要するか、明確にお示しできる状況ではございません。
 いずれにいたしましても、今後、早急に土地の引渡しができるよう、全力を尽くしてまいりたいと考えているところでございます。
#89
○山添拓君 国が費用を負担するということは確かでしょうか。
#90
○政府参考人(山田邦博君) お答えいたします。
 北小岩一丁目の地区の整備につきましては、国が高規格堤防の盛土を施工し、江戸川区が土地区画整理事業として上面整備を行っております。地盤強度が不足している要因等を把握した上で、江戸川区と調整をいたしまして、国と江戸川区の対策費用の負担を決定してまいりたいと考えているところでございます。
#91
○山添拓君 いつまで掛かるか分からないと。
 この区間は、堤防としては僅か百二十メートルの区間なんです。国と区とで既に四十七億円を投じています。一メートル三千九百万円の計算です。それが更に膨らむことにもなるということです。三月末の引渡しを見据えて、地権者の皆さんはそれぞれに準備を進めておられました。既に住宅建築の契約を済ませていた人もいると伺いますし、契約がまだの人でも、予定が変わり移転費用もかさむことになります。個々の状況に即した適切な補償がなされるべきだと考えますが、どのように対処する予定でしょうか。
#92
○政府参考人(山田邦博君) お答えをいたします。
 対策工事が必要となったことで、予定をしておりました今月末の土地の引渡しが遅れることになりまして、地権者の皆様方には大変御迷惑をお掛けしております。補償に関しましては、地権者の皆様から多数の御要望をいただいているところでございます。
 国土交通省といたしましては、地権者の皆様方の個々の御要望を丁寧に聞きながら必要な対策を検討してまいりたいと考えているところでございます。
#93
○山添拓君 国が約束した強度を満たさなかったということですから、補償は最低限の責任だと思います。国が誠実に対応することを明確にされる必要があると考えます。
 通常の堤防であれば、堤防上への建物の建設というのは制限されます。今回の事態は、堤防上に住宅などを建てることを前提としたスーパー堤防ゆえに生じた事態だと言えます。住宅密集地を丸ごと移転させてまた元に戻らせる初めてのケースと言えるわけですが、河川事務所の副所長の方が想定外だと述べるような事態が生じたということは極めて重大だと思います。
 二〇〇九年に住民の皆さんが集計したアンケートでは、九二%が元々計画の撤回を求めていました。ところが、江戸川区がここで事業を進めると言い、国と結託をして、まちづくりと称して区画整理事業を都市計画決定をいたしました。繰り返し戸別訪問をして用地の先行買収まで行って、住民を追い出して分断して、そして町を壊して、戻る段階に至ってこの有様なんです。先の見通しもない中で、住民の皆さんは非常に怒っておられます。もうこんなところへは帰りたくないという方すらおられます。
 大臣、住民無視で事業を進めて今日の事態を招いたその責任をどのように認識されていますか。
#94
○国務大臣(石井啓一君) まず、本事業につきましては、先ほど局長から答弁いたしましたとおり、地元からの要望があり、まちづくりとの連携ができ、地域の防災力向上に資するところなどについて優先的に実施をしているところでございます。国土交通省が何か一方的にやっているということではございません。
 なお、今回の江戸川区の土地区画整理事業と共同で実施している北小岩一丁目地区の高規格堤防の整備箇所につきまして、土地の引渡し前に江戸川区が区画ごとの宅地としての地盤強度を確認した結果、強度不足が判明をいたしました。これにより対策工事が必要となったことによりまして、予定していた今月末の土地の引渡しが遅れることになりまして、地権者の皆様には大変御迷惑をお掛けをしております。
 国土交通省といたしましては、江戸川区と十分に連携をし、地権者の皆様に対して早急に土地の引渡しができるよう全力で取り組むこととしております。地権者の皆様には御迷惑、御不便をお掛けすることとなっておりますが、皆様の不安を払拭するよう、丁寧に御説明をしながら対応してまいりたいと存じます。
#95
○山添拓君 地元の要望とおっしゃったんですけど、先ほど御紹介したとおり、住民の皆さんは明白に撤回を求めていたわけです。まちづくりとは無縁のコミュニティーの破壊が進められた事実を直視されるべきだと思います。
 二〇一六年度から事業を開始した江戸川の篠崎地区というところがあります。ここでは、スーパー堤防の機能を損なうことを前提としたような、にわかには理解し難い計画が進められています。
 資料の六ページに、地図の赤で囲った部分がスーパー堤防となります。この南側の一部ですが、森のような部分が鍵状に河川方向に食い込んでいます。なぜなのかと。この区間、四百二十メートルは三十Hを満たさない、基本断面を満たさないではないかと、二〇一六年二月二十二日の関東地方整備局事業評価監視委員会でも問題とされています。
 このとき事務局はどのように回答をしているでしょうか。
#96
○政府参考人(山田邦博君) お答えをいたします。
 平成二十八年二月二十二日に、関東地方整備局事業評価監視委員会におきまして、篠崎公園地区高規格堤防の事業評価を御審議いただいた際、浅間神社の敷地の盛土ができない理由として、土地区画整理事業の範囲に入っているが、土地区画整理事業の中で移転する計画はない旨を事務局より説明をしております。
 浅間神社の敷地は、都市緑地法に基づきまして、宅地の造成、その他の土地の形質の変更が制限される特別緑地保全地区に指定されておりまして、その土地の改変には慎重な対応が必要でございます。そのため、土地区画整理事業の中で移転しないこととされており、盛土につきましても、江戸川区と調整の上、基本的に実施しないこととしているところでございます。
#97
○山添拓君 今、緑地保全地域という話がありましたが、その話は関東地方整備局の議事録の中では紹介されていないことであります。
 要は、浅間神社は移転に応じないという意思を示し、それを尊重したということなんです。これは当然だと思います。ところが、その結果、堤防は神社の鳥居の背後で途切れまして、敷地を約二・五メートルの高さで断崖が囲む状況になります。スーパー堤防は完成しません。機能を果たさないという前提で計画は進められている。
 さらに、浅間神社の少し北には、七百年の歴史があり五百基近いお墓を擁する妙勝寺というお寺があります。先代の住職以来、スーパー堤防事業に反対を掲げてこられましたが、こちらはその声を聞かずに強制移転させようという計画です。極めて恣意的に区画整理が行われて、かつ三十Hを満たさない、スーパー堤防の機能を果たさない部分をつくり出している。こういう矛盾だらけの事業が進められようとしている。私は、これはやっぱりやめるべきだと思います。
 なぜここまでしてスーパー堤防事業を進めるのか。背景には残土の処理先として確保したいという狙いもうかがえます。資料の七ページにございますが、元々建設業界からは、残土処理に利用できるというだけでもすばらしいアイデアだ、こういう声がありました。旧建設省も残土の受入先としてスーパー堤防が期待されると言い、国交省は、建設リサイクル推進計画の中で、大規模トンネル工事に伴い大量発生が見込まれる建設発生土についてもその有効利用の促進が必要であるなどとしています。
 一方で、リニア中央新幹線の都内の工事に伴う建設発生土はほとんどが処分先未定のままです。外環道の工事では、発生土の受入先が遠方になったために事業費が三百九十一億円も増加すると。東京オリンピックに向け、更に建設残土の発生も予想されるとされています。
 残土の受入先を確保するためにスーパー堤防事業を生き長らえさせることはあってはならないと考えますが、大臣の認識はいかがでしょうか。
#98
○国務大臣(石井啓一君) 高規格堤防につきましては、残土を有効に活用しつつ整備を行う場合もございますが、他の大規模な公共事業を進めることを目的として高規格堤防事業を実施しているものではございません。高規格堤防の整備によりまして整備した区間の堤防の安全性が格段に向上し、氾濫時には住民の貴重な避難場所としての効用を発揮するとともに、堤防上に良好な住環境を提供することができるなどの多面的な効果が発揮をされます。
 このように、高規格堤防の整備は大都市の人口、資産が集積しているゼロメートル地帯等の防災・減災等を進める観点から重要であると考えておりまして、国土交通省といたしましては、引き続きまちづくりの事業等が行われる機会を活用して地元公共団体と連携をし、地域の理解の醸成に努めながら着実に整備を進めてまいりたいと考えております。
#99
○山添拓君 無謀な計画は中止し、着実な水害対策を行うよう強く求めて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#100
○室井邦彦君 維新の会の室井でございます。
 今日は、尖閣周辺の、最近非常に状況が厳しい状況になっております、更にしっかりとその辺のところを御質問させていただきたいと思います。
 まず最初に、昨年の、平成二十八年でしたか、二月には、大型巡視船十二隻相当による尖閣領海警備専従体制という強力な体制がしかれまして、私もほっとしたような感もございますが、また昨年、引き続いて十二月に、政府の方の閣僚会議で更に海上保安体制の強化をするというようなことを決定をされまして、その強化の推進を図るためにどのような方策が決定されたのか、是非お聞きをしたい。そして、今後、どのような海上保安体制のまた更なる強化が図っていかれるのか、お聞かせをください。
#101
○政府参考人(中島敏君) お答えします。
 尖閣諸島周辺海域では、平成二十四年九月以降、中国公船等の徘回、接近、領海侵入が依然として繰り返されており、こうした状況に適切に対応するため、平成二十八年二月までに御指摘の尖閣領海警備専従体制を整備いたしました。
 一方で、最近の我が国周辺海域をめぐる情勢は、尖閣諸島周辺海域における中国公船の大型化、武装化、増強が確認されているほか、外国海洋調査船の活動の活発化や外国漁船の違法操業、あるいは核実験やミサイル発射を繰り返す北朝鮮の動向など、一層厳しさを増しております。
 こうした重大な事案に適切に対応するため、昨年十二月の関係閣僚会議において海上保安体制強化に関する方針が決定されておりまして、今後とも、同方針に基づき、尖閣領海警備体制を強化するなど、領土、領海の堅守に万全を期してまいる所存であります。
 なお、体制整備に当たりましては、尖閣周辺海域等の変化する情勢に機動的に対応できるよう、既存の巡視船艇等の配備、運用の見直しを含め、体制の強化を図ってまいりたいと考えております。
#102
○室井邦彦君 まず最初に、その海上保安庁の皆さん方の、第十一管区の、だけじゃありません、第一から十一まであるんですけれども、この日本の国周辺、それこそ体を張って、命を張って、自衛隊だけじゃなく、特に尖閣の海上保安庁の皆さん方には私も最高の敬意を表しております。しっかりと頑張っていただきたいと思います。
 それで、これは非常に難しく、いつまでこういう状況が続くんだというような疑問もありますし、こういう言葉がありますよね、私も先日の予算委員会で少し申し上げたんですけれども、譲らず、これは我が領土でありますから譲る必要はありません、そして油断をするな、油断せず、そして挑発せず、こういう三原則の下に尖閣を守っていかなくちゃいけないという、非常にこれ難しいことでありまして。
 そしてさらに、つい二、三十年前は「みずほ」、「やしま」は当時世界最大級の五千トンクラスの巡視船と、誇りを持ったわけでありますけれども、もう今は中国は一万トン級のものを建造中であると、このようなことを聞いておりまして、永遠にこういう競争が続くのかというようなことを思うと非常に疑問を感ずるところ、ここで政治の力で何か考えなくちゃいけない、判断をしなくちゃいけないのかなと思いつつ、相手側も、中国側も同じようなことを考えておると思います。ひとつしっかりと、今の現状は維持しながら我が領土を守っていただきたいと、このようにお願いをする次第であります。
 続いて御質問をいたしますけれども、今の私の話にも触れるんですけれども、今現在、海保巡視船千トン級、我が方は六十二隻ということでありますけれども、中国は同じ一千トン級は百二十隻をそろえておるということで、我々も、我が方も頑張って平成三十一年には六十二隻を六十五隻にすると、こういう状況でありますけれども、中国の方は更にこの百二十隻を百三十五隻にするという、十五隻建造するということで、まあこういう熾烈な争いをしているわけでありますが、こういう中で、我が方も計画的に効率的な海上保安体制の整備を更に推進をしなくちゃいけないんですけれども、今のお答えの中に、中島さんのお答えの中にあったかと思いますけれども、この部分の質問も用意されておるかと思いますので、お聞かせください。
#103
○政府参考人(中島敏君) お答えします。
 尖閣諸島周辺海域において、海上保安庁では、我が国の領土、領海を断固として守り抜くという方針の下、事態をエスカレートさせないという冷静かつ毅然とした対応を行っているところであります。
 今後とも、領土、領海の堅守に万全を期すとともに、昨年十二月、先ほどお話ししましたように、海上保安体制の強化に関する方針、これに基づきまして、その時々の情勢の変化を踏まえるとともに、整備内容や優先順位を精査しつつ、中国公船の大型化、武装化、増強等に対応できる尖閣領海警備体制の強化を進めていきたいと考えております。
#104
○室井邦彦君 もう一点だけ、もう当然御承知でありますけれども、申し上げておきたいのは、数十年後には中国のこの体制は世界最強と言われているアメリカの沿岸警備隊に並ぶというか匹敵する状況に達するというようなことを言われておりますので、海上保安庁だけでなく、本当に国を挙げてしっかりとこれは対応していかないといけないなというふうに感じております。更にひとつよろしく、厳しい状況でありますけれども、若い保安官の皆さん方にも檄を飛ばして御指導いただきたいと思います。御苦労さまです。
 続いて、海上保安の施策といいますか、もう少し今度は幅を広くして、別の角度からの御質問をしたいんですけれども。
 法の支配に基づく海洋秩序の強化、これは常識的なことなんですけれども、法の支配に基づく、これは非常に大切な、国連にいたしましても諸外国にいたしましても大切なことであるわけでありますけれども、これを国際社会全体で更にグレードアップして共有化していかないと、あの中国のような行儀の悪い行動をされる国もあるわけでありますから。
 そこで、海上保安庁は東南アジア諸国の研修生の受入れ対象国を拡大していく、そういうことを考えておられるようでありますけれども、この海洋保安政策課程の基盤を今後どのように図っていこうとされておられるのか、このメンバーに台湾は入っているのかどうか、ちょっとお聞かせください。
#105
○政府参考人(中島敏君) お答えします。
 海上保安政策課程は、アジア諸国の海上保安機関の相互理解の醸成と交流の促進を通じて海洋の平和と安全の確保に向けた各国の連携協力の認識を共有するということを目的として運用をしており、アジア諸国の海上保安機関に広く周知するとともに、積極的な募集活動を通じ、参加対象国を拡大させていただいているところであります。
 今後も引き続きこれらの活動を通じて対象国の拡大を図ることにより、基盤を強化し、海洋における法の支配について認識の共有を図ってまいりたいと思います。
 なお、今お話ありました台湾については、これについては今現在のところは参加しておりません。
#106
○室井邦彦君 していない。
#107
○政府参考人(中島敏君) はい。
#108
○室井邦彦君 ところで、この東アジア諸国というその対象国、どんな国々ですか。
#109
○政府参考人(中島敏君) 昨年度から始めておりまして、一期生の対象国については、フィリピン、マレーシア、インドネシア、ベトナムとなっております。現在実施につきましては、これにミャンマーとスリランカの対象国を含めておりますけれども、現在は六か国からの対象というふうになっております。
#110
○室井邦彦君 ありがとうございます。その国々、また私次の質問にも関連してきますので、次の質問に移らせていただきますけれども。
 海洋秩序維持に資する新たな枠組みの構築ということで今頑張っておられますけれども、私が今、中国の、申し上げまして、これももう先生方、皆さん方御承知のとおり、オランダのハーグで仲裁裁判所の裁定で中国が、これは副首相級の戴秉国という人がこんな裁定は紙くずだと言って、堂々とそういうことを言えるということ自体もう常識では考えられない、その国が世界を制覇しようとか太平洋をアメリカと中国で分断して警備していこうとか、そういう構想を練っているようでありますけれども、こういうところで、やはり中国との領海、海域の問題で随分トラブルを起こしている国があります。
 そういうところで、組めとは言わないんですけれども、そういう刺激のあるようなことをすると中国もまたいろんなあの手この手で対応してくるんでしょうけれども、そういう関連したことで、アジア諸国の海上保安機関と、力で現状を変えようとする、押し込もうとする中国に対するその包囲網体制といいますか、中国の力を分散させる、尖閣は尖閣で中国は目を向けなくちゃいけない、そして南沙諸島、アジアのそういう諸国の、東南アジアの諸国とも領海、海域の問題でごたごた、トラブルを起こしているという、中国にとっても、日本も南沙諸島の関係も、その今言われた国々ともいろいろと海域の問題であれもこれもという状況に中国はなっておるわけでありますので、そこで、新たなそういう枠組みを構築したらどうなのかなというふうに思っておるわけでありますけれども、ちょっと奥歯に物の挟まったような質問でありますけれども、その辺はもう十分にお分かりかと思うんですけれども、その点はいかがでしょうか。これを最後に質問いたします。
#111
○政府参考人(中島敏君) お答えいたします。
 東シナ海や南シナ海を始め、アジアにおける海洋安全保障環境の変化に伴い、海上法執行機関の重要性がますます高まる中、近年、アジア諸国では海上法執行機関が相次いで設立をされております。
 海上保安庁は、アジア諸国の要請に基づき、海上保安庁に係る研修及び巡視船、航空機を派遣した連携訓練を実施しているほか、海上保安政策に関する修士レベルの教育、これを行う海上保安政策課程を実施するなど、アジア諸国の海上保安能力の向上に努めております。
 また、海上保安庁が主導で始まりましたアジアの十九か国・一地域の海上保安機関のトップが一堂に会するアジア海上保安機関長官級会合を毎年開催し、アジア諸国の海上保安機関との信頼関係、これを築いております。
 これらのアジア諸国の海上保安機関との信頼関係構築や海上保安能力向上支援を通じて、力ではなく、法とルールが支配する海洋秩序を強化することが国際社会全体の平和と繁栄に不可欠との国際的な共有認識の形成に向けて、引き続き主導的役割を果たしてまいりたいと考えております。
#112
○室井邦彦君 終わります。よろしくお願いします。
#113
○青木愛君 希望の会、自由党の青木愛です。
 本日は予算の委嘱審査ということでありますので予算に関する質問をいたしますが、まず冒頭、森友学園の疑念について一言申し上げておきたいと思います。
 森友学園の問題の本質は、国交省所有の国有地が破格の値段で森友学園に売却されたこと、また、認可が厳しいと考えられていた小学校の設立が極めてスムーズに進んだことにありまして、いまだ納得のいく説明がないばかりか、売買の経緯を記したメモがないなど、疑惑を深めております。明日、籠池康博理事長の証人喚問が行われることになりましたけれども、それで解明されるとは到底思えず、異例の意思決定を下した当時の財務省理財局、また国交省大阪航空局及び大阪府知事にも状況を聞く必要があろうかと考えております。
 今後、国交省におかれましては、透明性と公正性の観点からも、この疑惑を徹底的に解明をして、国民からの信頼回復に率先して努めていただくことを強くお願い申し上げておきたいと思います。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 鉄道局の防災・減災対策の関係予算でありますが、踏切の安全について今日は質問をさせていただきます。
 踏切道改良促進法等の一部を改正する法律が昨年三月三十一日に成立をして、四月一日から施行されています。この法律に基づいて国交省は、改良すべき踏切道としまして、昨年は五十八か所を第一弾として指定しました。続いて、課題のある踏切道、踏切の交通量や事故発生状況等の客観的データに基づいて緊急に対策の検討が必要な踏切として全国一千四百七十九か所を抽出いたしました。そして、今年一月には、第二弾として更に五百二十九か所の指定を行って改善命令を出しました。
 大きな前進だと思いますけれども、課題もございます。私の千葉の地元で発生しました事故を例に挙げさせていただきます。
 昨年の九月の二十七日、千葉県JR内房線の千歳駅と南三原駅、この間にある仲原踏切におきまして、ミニバイクに乗っていた仕事中の二十六歳という若い母親が列車にはねられ死亡いたしました。三歳と四歳の子育て真っただ中のこの人生が一瞬にして消されるという大変痛ましい事故でございます。また、十一月の五日には、千葉県JR久留里線の横田―東清川間の踏切で普通列車と軽乗用車が衝突をいたしました。幸いにも乗っていた二人は軽傷で済みました。いずれも警報機や遮断機のない第四種の踏切で起こった事故であります。
 これだけの痛ましい事故がありましたので、地元でも、昨年のこの法改正と、そして指定を受けることを期待をして待っておったのでございますが、この法律の対象にはならないということが分かりました。
 この度のこの踏切道改良促進法に基づく指定は、道路法上規定された道路と鉄道との交差に設置された踏切道でなければならないということでありまして、この南房総市にあります仲原踏切は、道路法上の道路ではなくその他の道路と、その他の道ということでありまして、この指定の対象にはならないということであります。横田―東清川間の踏切も同様の理由だと聞いておりますが、しかしながら、このまま放置もできません。
 この死亡事故が発生しました仲原踏切とそして横田―東清川間の踏切については、現時点でどのような原因究明と、また今後の対策について考えられているか、お聞かせいただきたいと思います。
#114
○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。
 二件、事故について御指摘がございました。
 昨年九月二十七日十二時四十七分頃、JR東日本の内房線千歳駅―南三原駅間にある第四種踏切の仲原踏切におきまして、踏切内に進入した原動機付自転車と列車が衝突し、原動機付自転車の運転手が亡くなる事故が発生をいたしました。
 また、もう一つ、久留里線第四大通踏切の事故につきましては、昨年十一月五日九時三十九分頃、踏切内に進入をいたしました軽自動車と列車が衝突したものでございます。
 こちらの方の事故の原因につきましては、運転手の方が踏切の外に避難をされまして御存命でありましたので、JR東日本が当該軽自動車の運転手に事情を聞いたところ、運転手が踏切内に自動車を進入させようとした際に列車からの汽笛を聞きましてバックしようとしたところ、慌ててそのままアクセルを踏んでしまって踏切内に進入してしまったと、そういうことだと聞いております。
 これらは、今年一月の踏切道改良促進法に基づく指定箇所には含まれておりません。これは、先生御指摘ありましたように、踏切道改良促進法では、一般に広く交通の用に供される道路法の道路と交差する踏切道を対象といたしておりまして、事故が発生した踏切道は道路法の適用のない、いわゆる里道との交差部であるためでございます。
 また、事故の原因究明につきましては、現在、運輸安全委員会によって調査がなされているところでございます。
 今回の事故を受けまして、JR東日本では、当該踏切に汽笛吹鳴標識を設置をいたしまして列車が警笛を鳴らして踏切の横断者に列車の接近を知らせる対策でありますとか、踏切での見通しを確保するために踏切前後を除草する対策を実施したとのことでございます。さらに、JR東日本は、前者の踏切が存在します南房総市に対しまして、近接する第四種踏切と併せて踏切道の統廃合について要請中であるというふうに伺っております。
#115
○青木愛君 ありがとうございます。
 死亡事故が発生しております同じく第四種踏切でありますので、やはり第三種あるいは第一種踏切への格上げが必要だと思っておりますので、今後の対策に期待をしておりますので引き続きよろしくお願いしたいと思います。
 平成二十六年の集計によりますと、遮断機と警報機を設置した第一種踏切というのが二万九千八百三十六か所あります。警報機のみの第三種踏切が七百七十五か所、そして遮断機も警報機も設置していない第四種踏切が二千九百十七か所ありますけれども、過去五年間、平成二十二年から二十六年の事故率を計算してみますと、第一種踏切は百の踏切に対する事故件数が〇・八二という数字が出されておりますけれども、第四種踏切においては一・二八もありまして、約一・六倍の高い数値となっております。
 第四種踏切は全国で二千九百十七か所あるうちの千五百二十九か所が道路法上の道路ではないその他の道路、里道に存在をしているということで、半数以上であります。道路法上で定める道路であれ、その他の道路であれ、第四種踏切での事故比率は高いわけですから、同様に国交省として監督指導の強化、あるいは助成の対象の拡大、これを図るべきだと考えますけれども、いかがでしょうか。
#116
○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。
 踏切種別ごとの事故率につきましては、先生今御指摘いただきましたとおり、平成二十二年度から二十六年度までの五か年間の踏切道百か所当たりの事故件数は、第一種踏切道が〇・八二件、第四種踏切道が一・二八件となってございます。
 このような第四種踏切道における事故を減らすためには、まずは第四種踏切そのものを着実になくしていく必要があるというふうに考えております。これまでの取組によりまして、昭和三十五年度末に約六万二千か所ありました第四種踏切道は、昭和三十六年の踏切道改良促進法の施行以降、踏切保安設備の整備、いわゆる第一種化でありますとか統廃合によりまして、平成二十七年度末現在で約二千九百か所となりまして二十分の一程度にまで減少いたしているところでございます。
 例えば、平成二十三年から二十七年度までの五年間では、年平均で七十三か所除却をされておりまして、このうち第一種化されたものが三十九か所、統廃合による除却が二十五か所、路線廃止による除却が九か所となっているところでございます。
 今後も引き続き、第四種踏切の第一種化でありますとか統廃合による除却により減少に向けた取組を進めるとともに、第一種化や統廃合による除却が困難な第四種踏切につきましては、事故防止に資する対策について検討を進めていく必要があるというふうに考えております。
 このうち第一種化につきましては、踏切道改良促進法の対象としております道路法上の道路における第四種踏切への支援措置といたしまして、鉄道施設総合安全対策事業費補助の中の踏切保安設備整備事業がまたございまして、また道路法上の道路以外の第四種踏切に対する第一種化への支援措置といたしましては、これは平成二十三年度に創設いたしましたものでございますが、同じく鉄道施設総合安全対策事業費補助の中の鉄軌道安全輸送設備等整備事業というものがございます。これらの助成措置を活用いたしまして、引き続き第四種踏切の第一種化というものを進めてまいりたいというふうに考えております。
 それから、第一種化でありますとか統廃合による除去が困難な第四種踏切の事故防止対策といたしましては、列車が警笛を鳴らしまして踏切の横断者に接近を知らせること、踏切道における一旦停止表示の明確化、また踏切の存在を示します警標の明確化などの実施が想定をされております。
 このような対策を実施していくに当たりましては、個々の踏切の状況を踏まえる必要がございます。このため、国土交通省といたしましては、どのような対策が可能なのかにつきまして、改正された踏切道改良促進法により設置されることとなる協議会でありますとか、JR各社や大手民鉄等の安全担当者を集めた鉄道局主催の保安連絡会議などを活用いたしまして、沿線自治体等の協力もいただきながら鉄道事業者とともに検討を進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
#117
○青木愛君 御丁寧な説明、ありがとうございます。
 地元の方々にとっては、どんなにその他の道路、道であっても、やっぱり生活道として使っております、日常的に。ですので、それが廃止をされるということは大きく迂回をしなければならないので大変生活が困難になるという状況がありますので、その辺も併せてお考えいただきたいと思いますし、この法律以外にも第四種踏切に対する対策があるということでよろしいんですよね、ということですね。この仲原踏切もそうですし、ほかの第四種踏切についても、その法律でまた対応が可能だということでよろしいんでしょうか。
#118
○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。
 先ほど申し上げました、平成二十三年度に創設をいたしました鉄道軌道安全輸送設備等整備事業におきましては、いわゆる地域鉄道を対象に支援を行うこととなっておるということでございます。
#119
○青木愛君 ありがとうございます。しっかりよろしくお願い申し上げます。
 時間もありませんですが、JRについてお伺いをしたいと思っておりましたけれども、国鉄が分割・民営化されて今年三十年を迎えるということで、また、様々な問題も浮き彫りになっております。民営化をしてサービスが改善されたという声もありますけれども、不採算路線を多く抱えたJR北海道など深刻な事態に直面をしているわけであります。
 今日は、どうしましょう、まず、次の機会もまた利用させていただくとして、地方創生を掲げている政府としまして、このJRの役割をどのように考えているか、その一点をまず今日はお伺いをしておきたいと思います。よろしくお願いいたします。
#120
○委員長(増子輝彦君) どなた答えます。大臣、答えますか。どうします。
#121
○青木愛君 JRの役割ですね、総括的な。
#122
○国務大臣(石井啓一君) 鉄道は大量の旅客を高速でかつ定時に輸送できるという特性を持っておりまして、こうした特性を発揮して、各地域における基幹的な交通機関としての役割を果たすとともに、航空や自動車など他の公共交通機関とも適切に役割を分担して必要な公共交通サービスを提供していくことが地方創生の観点からも重要であると考えております。
 JR各社の路線につきましては、国土交通省の指針等において、国鉄改革の実施後の輸送需要の動向その他の新たな事情の変化を踏まえて現に営業する路線の適切な維持に努めること、現に営業している路線を廃止しようとするときは、国鉄改革の実施後の輸送需要の動向その他の新たな事情の変化を関係地方公共団体及び利害関係人に対して十分に説明することとされております。
 地方創生の観点からも、住民の日常生活や経済活動に必要な移動手段が確保されるよう、地域において持続可能な交通体系を構築し、維持していくことが大切であります。
 利用者の減少などにより鉄道の特性を発揮しづらい路線につきましては、鉄道事業者を始めとする地域の関係者が一体となって、利用促進のための取組や輸送需要に応じた適切なダイヤ設定など鉄道を持続的に運営するための方策や、地域にとってより効率的で利便性の高い公共交通サービスの在り方など、それぞれの地域に適した持続可能な交通体系の在り方について御議論いただくことが重要であると考えるところでございます。
#123
○青木愛君 大変今の石井大臣の御発言を伺って心強く感じたところでございます。
 また続きは機会を見て質問させていただきますので、よろしくお願い申し上げます。
 ありがとうございました。
#124
○行田邦子君 無所属クラブ、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
 私は、まず初めに、働き方改革の議論の中で行われている建設事業そして自動車の運転に対する時間外労働規制について大臣の御所見をお伺いしようと思ったのですが、先ほど既に大臣が御答弁をされていまして、その御答弁をお聞きしまして、私としては大変に納得のいく御答弁でしたので、もう今日は御答弁は求めません。
 ただ、ただ労働時間を削減するということですと、これは産業に対するダメージも非常に大きなものであると思います。そしてまた、それだけではなくて、日本の経済、そして国民生活にも影響すると思いますので、時間外労働の規制を適用する、もうこの際適用するというのは私は正しい判断だと思っていますけれども、一定の猶予期間を設けて、その間に生産性の向上にあらゆる取組をしていただいて、それだけではなくて、若手の入職者が入職しやすくなるような魅力のある職種となるような、長時間労働の是正だけではなく、それ以外の取組も種々行っていただきたいということをお願いを申し上げておきたいと思います。
 それで、今日は建設業における担い手確保について伺いたいと思っております。
 特に若年層に入職をしてもらうためには、処遇改善、これが第一だと思っておりますし、その中でもとりわけ重要なのが賃金水準のアップということであろうかと思います。
 平成二十九年の公共工事設計労務単価が昨年比で三・四%とまたもや伸びています。この五年間で約四割の伸びを示しているということでありますけれども、ところが、実際に働いていらっしゃる技能労働者また職人の皆様の賃金をあらゆる調査で見ますと、お手元の資料一でありますけれども、伸びてはいるけれどもなかなか四割増しというところまでは来ていないということであります。上の方は厚生労働省の賃金構造基本統計調査の結果、そして下のグラフは私がおります埼玉の主に一人親方の職人の皆さんの賃金アンケートの結果ということであります。
 そこで、大臣に伺いたいと思いますけれども、この設計労務単価の伸びを的確に実際の職人さんの、また技能労働者の賃金に反映させるためにどのような取組をされますでしょうか。
#125
○国務大臣(石井啓一君) 公共工事設計労務単価は、公共工事の予定価格の積算に用いることを目的としておりまして、公共工事の従事する技能労働者の賃金を調査した上で、職種ごと、都道府県ごとに設定をしております。本年三月一日には、調査によって得られました全国の公共工事に従事する技能労働者への賃金の支払実績を反映をいたしまして、設計労務単価の引上げを行ったところでございます。委員が御紹介いただいたように、引上げ率は全国平均で三・四%ということでございます。
 設計労務単価の上昇の幅は、民間工事を含めた全ての技能労働者の賃金水準の上昇と必ずしも同一になるものではありませんけれども、将来にわたる担い手の確保の観点からも適切な賃金水準の確保は重要と認識をしてございます。
 私自身も、先日、現場の技能労働者の方々と意見交換を行う機会がございましたが、その中で、民間の建築工事の現場で働く方の御意見ではありましたけれども、まだまだ現場の賃金は上がっていないというお声も伺ったところでございます。このため、今月三日には、私から直接主要な建設業団体の幹部に対しまして、設計労務単価の引上げが官民問わず現場の技能労働者の賃金水準の上昇という好循環につながるよう改めて要請をしたところでございます。
 また、これからの取組といたしまして、技能労働者の就業履歴等が蓄積をされ、一人一人が経験と技能に応じてしっかりと評価されることで技能労働者の処遇の改善を図る仕組みでございます建設キャリアアップシステムの導入を官民で力を合わせて進めてまいりたいと存じます。
 引き続き、業界団体とも連携を図りつつ、技能労働者の処遇改善にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
#126
○行田邦子君 是非引き続きお取組をお願いいたします。
 そしてまた、技能労働者の処遇改善の取組の一つとして、国土交通省は強力に社会保険未加入対策を進めています。未加入が減ってきている状況ではありますけれども、それでもまだなお下請の次数が、孫請、三次といった次数が下に行けば行くほどまだ加入率は低いという状況であります。
 社会保険適用対象事業所に対して加入を徹底させるということと併せてなんですけれども、元請、それからまた下請が法定福利費をしっかりと見積書に乗っけて、そしてまた受け取ることができるように様々な対策を講じるよう、昨年の十月も意見を言わせていただきましたけれども、その後の対応についてお聞かせいただけますでしょうか。
#127
○政府参考人(谷脇暁君) 適切に法定福利費が支払われるようにということで、様々な取組をしているところでございます。昨年の十月にも、委員の方から幾つか御指摘をいただいたところでございます。その後、幾つかの対策を講じてございますので説明をさせていただきます。
 まず、法定福利費を内訳明示した見積書の活用、あるいは法定福利費の支払状況について実態の把握をしっかりする必要があるという御指摘ございました。
 これを受けまして、一昨年に続きまして、昨年十二月にアンケートを実施をいたしました。その結果といたしまして、下請企業等千六百社から回答を得てございますが、法定福利費を内訳明示した見積書をほとんど又はおおむね提出している企業、これが全体の約五八%ということでございまして、一昨年の調査では四五%でございましたので、一年間で一三ポイントほど上昇してございます。さらに、この見積書を提出した結果として、五四%の企業が法定福利費を含む見積金額全額が減額されることなく支払われる契約になったと回答しております。これ、前年の四六%からも八ポイント上がっているということで、この取組浸透しつつある状況かなというふうに思っております。
 二つ目といたしまして、小規模事業者の方は見積書の作成とか法定福利費の算定の方法がなかなか分かりづらいという、こういう声もあるという御指摘をいただいておりました。
 この点につきましては、昨年の十一月から本年の一月にかけまして、全国十か所で見積書の作成あるいは法定福利費の算出の方法について分かりやすく解説する研修会を開催いたしました。この研修会に参加した皆様方の御意見も反映をさせまして、この見積書について、中小の事業者を念頭に置いた簡易なマニュアルを作成して、先月公表したところでございます。その周知を図っているところでございます。
 今後とも、見積書の活用状況、法定福利の支払状況について丁寧な実態把握に努めつつ、法定福利費が適切に支払われるよう取り組んでいきたいと考えております。
#128
○行田邦子君 法定福利費を内訳明示した見積書の簡易版ということで、これを是非利用がなされるよう周知徹底していただきたいと思っております。
 続けて質問ですけれども、法定福利費を一方的に削減したり、また相当額を支払わなくて原価割れした請負金額を締結した場合、これは建設業法の十九条の三の違反のおそれがあるということであります。しかしながら、この建設業法の十九条の三の違反があった場合なんですけれども、建設業法上の行政処分があったり、あるいは罰則といったものはないと。どのようなことになるかといいますと、独禁法の十九条違反ということが認められる場合には国土交通大臣又は都道府県知事が公正取引委員会に対して措置請求をすることができるという、このような立て付けになっているわけであります。
 そこで伺いたいんですけれども、この措置請求の件数をお教えいただけますでしょうか。
#129
○政府参考人(谷脇暁君) 御指摘ございました建設業法第四十二条に基づく公正取引委員会に対する措置請求を行った事例として、現時点で国土交通省として確認できている事例はございません。
 少しちょっと説明をさせていただきたいと思いますが、一方で、建設業法第十九条の三に違反するおそれ、おそれがあると、違反そのものというよりおそれがあるという場合につきましては、行政処分ではなく、建設業法第四十一条の規定に基づきまして、当該建設業に対して必要な行政指導、これを行うこととしてございます。
 若干説明させていただきますと、御指摘ございました建設業法第四十二条に基づく公取への措置請求、これに関する規定は行政の一元化を図る観点から設けられていると考えておりまして、建設業法第十九条の三に違反した場合については独禁法十九条の規定に同時に違反するという考え方で制度設計をされているというふうに理解をしてございます。
 したがいまして、この認定を行うに際しましては、当事者間の取引依存度などから自己の取引上の地位を不当に利用している、あるいは工事の具体的な内容等を総合的に勘案した価格などから通常必要と認められる原価に満たない請負代金であるといったようなことが判断されることが必要でございます。ということで、結果的に措置請求したと確認できる事例がないという状況でございます。
 そのため、この手続によらずに建設業法第十九条の三に違反するおそれという段階におきまして、一般的な監督権限として建設業法第四十一条に基づく行政指導を行うことによりまして不適正と考えられる取引の改善を促すという、こういう実務的な対応をしているという状況でございます。
#130
○行田邦子君 十九条の三の違反のおそれがある場合においては第四十一条をしっかりと適用していただいて、しかるべき行政指導、また必要に応じて処分をこれからもやっていただきたいと思います。
 ちょっと済みません、大臣への質問飛ばさせていただきます。済みません。
 次の質問なんですけれども、公共工事が年度末に集中しますと、技能労働者にとっては繁忙期が休みが取れなくて、また閑散期には仕事がなくて収入が不安定になるといった、これは担い手確保にも影響を与えるというふうに考えております。特に、お手元に資料二お配りしていますけれども、地方自治体の発注工事というのは、これが第四・四半期にかなり集中しているという傾向が顕著であります。
 地方自治体に対して公共工事施工時期の平準化を促すべきと考えますが、取組状況をお聞かせいただけますでしょうか。
#131
○政府参考人(谷脇暁君) 今御指摘ございましたように、工事の平準化を進める、非常に重要な事柄であると考えております。特に、公共工事の約三分の二を占めます地方公共団体発注の工事に関しまして平準化を進めるというのは極めて重要であるというふうに認識をしてございます。
 直轄の工事につきましては、平準化非常に積極的に取り組んでおりまして、平成二十九年度当初予算の中でも新たにゼロ国債を設定するといったような取組を進めてございます。
 地方での取組につきましても、適切な工期の設定、あるいは仕事の段取りとして余裕期間の設定、あるいは年度当初からの予算執行の徹底、繰越制度の適切な活用、こういったような取組、これは総務省とも連携をいたしまして要請を行っているところでございます。今年の二月には、通常、地方公共団体の契約担当部局に総務省と一緒に出しておりましたけれども、更に財政担当部局に対しましても通知を発出いたしましてこういう取組を促しているところでございます。
 都道府県におきましては平準化に向けた取組が浸透しつつあると考えておりますけれども、更に市区町村レベルでも浸透させることが課題と認識してございます。そういうことを踏まえまして、いろいろな事例集を作っておりますけれども、いい取組の事例集を作っておるんですけれども、新たに市区町村の取組事例も加えて、そういう事例集の充実なども図っていきたいというふうに思っております。
 今後とも、総務省等々とも連携をいたしまして、地方公共団体における公共工事の施工時期の平準化を推進していきたいと考えております。
#132
○行田邦子君 国の直轄工事については随分と平準化は進んでいるようでありますけれども、特に市町村はまだまだという状況でありますので、引き続きお願いいたします。
 また、工事だけではなくて、建設コンサルとか設計についても、これは時期が集中してしまいますと同じような問題が起きますので、その点についても是非取組をお願いしたいということを申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#133
○委員長(増子輝彦君) 以上をもちまして、平成二十九年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、国土交通省所管についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#134
○委員長(増子輝彦君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時四十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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