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2017/04/20 第193回国会 参議院 参議院会議録情報 第193回国会 国土交通委員会 第10号
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2017/04/20 第193回国会 参議院

参議院会議録情報 第193回国会 国土交通委員会 第10号

#1
第193回国会 国土交通委員会 第10号
平成二十九年四月二十日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十九日
    辞任         補欠選任
     藤木 眞也君     吉田 博美君
     羽田雄一郎君     小川 敏夫君
     仁比 聡平君     山添  拓君
 四月二十日
    辞任         補欠選任
     山添  拓君     辰巳孝太郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         増子 輝彦君
    理 事
                井上 義行君
                石井 正弘君
                酒井 庸行君
                長浜 博行君
                新妻 秀規君
    委 員
                足立 敏之君
                青木 一彦君
                朝日健太郎君
                大野 泰正君
                金子原二郎君
                末松 信介君
                中野 正志君
                長谷川 岳君
                福岡 資麿君
                吉田 博美君
                小川 敏夫君
                野田 国義君
                鉢呂 吉雄君
                魚住裕一郎君
                高瀬 弘美君
                辰巳孝太郎君
                室井 邦彦君
                青木  愛君
                行田 邦子君
   国務大臣
       国土交通大臣   石井 啓一君
   副大臣
       財務副大臣    大塚  拓君
       国土交通副大臣  田中 良生君
       国土交通副大臣  末松 信介君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       藤井比早之君
       国土交通大臣政
       務官       大野 泰正君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田中 利幸君
   政府参考人
       財務省理財局長  佐川 宣寿君
       国土交通大臣官
       房技術審議官   五道 仁実君
       国土交通省総合
       政策局長     藤田 耕三君
       国土交通省土地
       ・建設産業局長  谷脇  暁君
       国土交通省道路
       局長       石川 雄一君
       国土交通省住宅
       局長       由木 文彦君
       国土交通省鉄道
       局長       奥田 哲也君
       国土交通省航空
       局長       佐藤 善信君
       国土交通省国際
       統括官      奈良平博史君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国土の整備、交通政策の推進等に関する調査
 (森友学園への国有地売却問題に関する件)
 (東京オリンピック競技大会・東京パラリンピ
 ック競技大会に向けた交通アクセスの整備に関
 する件)
 (高速鉄道システムの海外展開に関する件)
 (建設業における女性の活躍推進に向けた取組
 に関する件)
○都市緑地法等の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(増子輝彦君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、仁比聡平君、羽田雄一郎君及び藤木眞也君が委員を辞任され、その補欠として山添拓君、小川敏夫君及び吉田博美君が選任されました。
 また、本日、山添拓君が委員を辞任され、その補欠として辰巳孝太郎君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(増子輝彦君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、財務省理財局長佐川宣寿君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(増子輝彦君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(増子輝彦君) 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○小川敏夫君 民進党・新緑風会の小川敏夫でございます。
 まず、四月六日の質疑に引き続いてということで、端的に質問させていただきます。
 この資料の一番ですけれども、お配りしました、これ、国土交通省から森友学園の国有地のくい打ち工事について説明いただいたものでございまして、これを見ますと、要するに、くいを打つために九・九メートル空洞にして、土を全部取り出して、それからセメントを流したと、こういう内容であることは明らかなんですが、四月六日の大臣の説明ですと、土を掘り出すんではない、言わばどんどん土をほぐして攪拌して、土を残したままそこにセメントを流して、土とセメントでくいを造って造成してしまうんだと、こういうお話でした。
 少し国交省の説明と大臣の答弁が違っておりますので、正しくはどちらなのか御説明いただけますか。
#7
○国務大臣(石井啓一君) 国土交通省が説明をしたというふうにおっしゃいましたが、どういう説明をしたということでございましょうか。
#8
○小川敏夫君 この資料の一の図を見ていただければ明らかなように、くいを、掘削して中を空洞にして、空洞にした後、固化材を入れていると、こういう図になっておりまして、明らかにこれ空洞になっております。しかも、地面を掘削した後、セメント系固化材を注入しとなっております。ですから、穴を九・九メートル当然掘って空洞にしたと、こういうことが明らかではないでしょうか。
#9
○国務大臣(石井啓一君) 委員が今提出していただいた資料は事務方が作成した資料でございますけれども、今般のくい掘削工法に関する、業界団体がイメージ図として制作している資料の一部を抜粋をいたしまして国土交通省の説明資料として掲載しているものでございますが、本件の工法が既存のくいを地中に差し込んでいく工法ではなく、地中においてくいそのものが形成されている工法であることをお示しすることを主眼とした資料でございます。
 本件のくい掘削工事の工法は、この資料にありますように、プロペラの羽根のようなものが付いた掘削機を、この羽根状のものを回転させながら地中に貫入させることによりまして、土をかき混ぜ軟らかくしながら、同時にセメントミルク、前回、四月六日は私セメントモルタルと申し上げましたが、正確にはセメントミルク、セメント系の固化材ということでありました、同時にセメントミルクを流し込むことで地中の土とセメントミルクを一体化させてくいを形成していく工法でございます。
#10
○小川敏夫君 このくいを打つ際に土を全部取り出すかどうかということは、実は非常に重要な意味があるんです。
 これまでの航空局長の答弁では、くい打ちの過程で出てきた土、その中にごみが混ざっていた、そのごみが地上浅いところのごみなのか深いところなのかは分からないけど、いずれにしろ九・九メートルのくいを打った段階でその土の中にごみが混ざっていたと、これが局長の答弁でございます。
 ただ、そうした中で、その答弁の前提として、このくいを打つ際に土を取り除く、空洞にするということを、この説明の資料からは当然そう思うわけでありますけれども、ただ、土を取り出さない、ほぐして軟らかくするだけだと、そして攪拌していく、大臣の説明ではなかったですけれども、攪拌した後、一番底からセメントミルクを注入して、その泥とセメントミルクを攪拌しながら少しずつ上がってくると、こういう工法ですね、今うなずいていらっしゃいますけど。ということは、これ非常に大事なことなんです。
 そうすると、泥が出てきたとしても、地上に近い地表部分の泥しかはみ出てこないんじゃないんですか。すなわち、九・九メートル、まあ私と今大臣の距離がそのくらいあるかもしれませんけれども、九・九メートルぐらいの、しかも一メートルぐらいの円筒状の状況ですよ。そこで、下の方から圧力が加わったときに、土という容量があるときにセメントミルクを入れれば、当然、容量が余るわけですから泥がはみ出してくるわけです。でも、はみ出してくるのは、下の土が上の土を追い越してはみ出してくるんじゃなくて、下から圧力が掛かるから、しかし、はみ出てくるのは上の土ですよね。そうじゃないですか。
#11
○国務大臣(石井啓一君) 確かに、この委員がお示しいただいた資料の右側の方に、ドリルで掘り始めると土がほぐれて地表にあふれ出るということはあろうかと思います。それは地表に近い部分かと思いますが、これは、この図で見ていただくとお分かりのとおり、九・九メーターまでほぐしていって、底の方からセメント系固化材を注入する、で、引き上げていくわけですね。この羽根状のものに引き上げてくるときにくっついているものもあると。それは、九・九メーターのところにくっついているということも当然考えられるわけであります。そして、職員は、このプロペラにごみがくっついているという状況を写真で見ているといったことから、九・九メーター付近にごみが存在することもあり得るというふうに判断をしたわけであります。
#12
○小川敏夫君 これまでの局長の答弁は、出てきた泥の中にごみがたくさん混ざっているから、そのごみは九・九メートルの深いところから出てきた可能性があるんだと。しかし、出てきた泥は上の土ですから、そうすると、上の方のごみが混ざっているかもしれないけれども、下の土のごみが、ですから九・九メートル、あるいはそれに近いような深いところのごみが出てきて積まれているということはないんじゃないですかと私は確認しているわけです。
#13
○国務大臣(石井啓一君) 重ねてのお答えになると思いますが、プロペラ状のものを回転させながら九・九メーターまで行く、それをまた引き上げていくわけでございますから、そのプロペラ状のものに九・九メーター付近のごみがくっついて、それが引き上げられるということは考えられるところでございます。
#14
○小川敏夫君 プロペラに引っかかっている土のことは、じゃ、ちょっと後から議論しますが、プロペラ羽根に引っかかっている土が山に積まれているんじゃないんで、局長の答弁は、くいを打つ過程で出てきた泥が積まれていて、そこにごみがたくさん混ざっていると。ですから、くいを打ったときの残土が積まれていて、そこにごみが入っているというのが説明でした。プロペラに付いている土を全部かき集めて積まれているわけじゃないんです。ですから、これまでのそうした出てきた残土が積まれていると。しかし、積まれている残土は、基本的には、この工法でいけばやはり地表に近い部分の残土でしかないんじゃないですかと私は指摘したわけです。
 局長、どうですか、今のところについては。
#15
○大臣政務官(藤井比早之君) この度のくいの話になっていると思うんですけれども、全長十メートルの掘削機、この先端部に絡み付くほどの廃材等が発生していることなどについて、工事関係者提供のくい掘削工事実施中の写真で確認するなど、できる限りのチェックを行わせていただいております。長さは十メートル、先端部のところに絡み付くほどの廃材等が発生していると、これ写真で確認させていただいておるというところでございます。
#16
○小川敏夫君 今の私の質問に何も答えていなかったじゃないですか。
 これは議論ですから、じゃ、要するに、この工法ですと深いところの土が浅いところの土を追い越して出てくるということはないということは明らかだと思いますので、その点は、局長、どうですか、この工法で深いところの土が浅いところの土を追い越して上に出てくるということはありますか。
#17
○国務大臣(石井啓一君) 委員がおっしゃる地表面にごみが積み上がっていたというのは、その九・九メーターまでごみがあるという判断した判断要素の一つではあります。ただ、それだけではありません。
 このくいの掘削過程においてごみが出てきた、それは前年の十一月に現場を見たときにはなかったものがあるということで、このくいの掘削過程で出てきたという判断をした要因の一つが積み上がっていたということでありますし、さらに、今、藤井政務官から申し上げましたように、職員がくい掘削の過程において先端にごみが絡み付いているという状況も確認していると。あるいは、ここの土地がかつては池、沼であり、そこにごみが捨てられたということも考えられると。
 そういったことを総合的に判断をいたしまして、九・九メーターまでごみがあると設定をして見積りしたことが合理的だというふうに判断をしたものでございます。
#18
○小川敏夫君 だから、私の質問は、下の土が上の土を追い越して、地表面の近い土を追い越して出ることなんかないでしょうということを確認しただけなので。何回も同じことを総論で、プロペラに付いていた土だとか関係ないことをお話ししているけれども。
 じゃ、そのプロペラの写真についてお尋ねしましょうか。これは、写真見ても、どうやっても言うほどの廃材がくっついているとは思えないんですけれどもね。
 一つお尋ねしますけれども、プロペラにもしそういうものが付いていたとして、それは深さがどこの時点の土のごみだとかということは確定できるんですか。
#19
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 九・九メートルまでの深さのいずれかの深さから出てきたごみということになると考えております。
#20
○小川敏夫君 ですから、積み上がっている土の中にごみがあることを確認したからというのが、私は、この工法から浅いところの土だということは指摘させていただきました。
 それから、今のプロペラの話、プロペラにごみの破片が、木材の破片が付いていたかどうか。私は、写真を見てもそういうことが確定できないと思うんですけれども、それは写真を見ての話ですけれども。要するに、地中深いところにごみがあるということを想定できる根拠として、大臣は三つのことをお話ししました。要するに、出てきた残土にごみが混ざっていた、プロペラの先にごみが絡まっていた、それから昔池や沼だったということでした。
 じゃ、池や沼について質問いたします。
 池や沼、この土地の半分は水田で半分は沼地のようでしたけれども、日本全国、宅地化に伴って膨大な面積のところが埋め立てられているわけですよ。埋立てをしたから、沼だったからごみが出てくるというのは、余りにも根拠が薄い話じゃないですか。少なくとも、ごみが出てくる、これ、ごみの量が、不心得者が何か自転車で来てごみを捨てていったとか心ない人間がトラック一台でごみを捨てていったという量のごみじゃないですから。およそ八千平米を超えているこの土について、かなりの地層何メートルにもわたってごみが積み重なっているという、それだけのごみの量ですから、一人や二人の不心得者が捨てていったというレベルじゃないわけですよ。
 これだけの生活ごみがもしそこにあると想定されるなら、そこはかつてごみの廃棄処分場だったとか、あるいは非常に大掛かりなごみを捨てるようなものがあったというようなことがなきゃいけないけれども、そういう具体的な事実はあったんですか。
#21
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 本件土地の北側や西側につきましては、昭和四十年代初頭まで池や沼でありまして、その後、昭和四十二年から四十三年にかけて埋立てがなされ、急速に宅地化が進んだということが確認されているほか、当時は、大幅に規制が強化された昭和四十五年の廃棄物処理法の施行前でありまして、廃材等の不法投棄などにより、宅地化の過程あるいはそれ以前から、地下の深い層から浅い層にかけて廃材等を含む相当量のごみが蓄積することとなったと考えております。
#22
○小川敏夫君 いや、だから、それ答弁になっていないじゃない。日本全国膨大な面積が、田んぼや沼が埋め立てられているわけですよ、宅地化されているわけですよ。じゃ、かつて田んぼや沼だったところが、埋め立てたところは全部ごみがあると考えられるという、そういう理屈じゃないですか。
 ここにごみが埋まっているというんだったら、何かごみが埋まっているだけの具体的な根拠がありますかとお尋ねしたんですけど、もう一度、具体的な根拠は何がありますか。
#23
○国務大臣(石井啓一君) これは、かつて、大阪航空局の方で土地を処分するに当たって試掘等を行ってございます。その折には三メーターまでの、レーダー波を使ったものですから三メーターぐらいまでしか掘削をしませんでしたけれども、その過程において相当量のごみがあるということが判明をしているわけでございます。
#24
○小川敏夫君 大臣、全くとんちんかんですよ。
 だって、その試掘調査をして判明したごみは、契約上、もうそういうごみがあることは分かっていて契約しているんです。そのことについては、後から出てきたごみじゃないんです。大臣がおっしゃられた試掘調査の結果は、後から出てきたごみじゃなくて、契約時点に初めからそういうごみがあることが分かっていて、そのことは承知で買いますという話だから、大臣の答弁は全くお門違いです。
 私が聞いているのは、じゃ、局長、この土地はかつてごみの処分場だったことがあるんですか、あるいは大掛かりな不法投棄事件があった土地なんですか。この点はどうですか、確認できていますか。
#25
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 私どもとしては確認できておりません。
#26
○小川敏夫君 じゃ、日本全国の埋立地、埋立地だからそこはごみが埋まっているんだというのと同じ理屈じゃないですか。余りにも根拠としては薄いと思いますよ。
 それから、大臣は三つのことをお話ししました。あとは、まあ池や沼のことについてもう一回お尋ねしましょう。
 この土地については森友学園がボーリング調査をしています。それからもう一つは、この土地の履歴調査の結果、土地の北側の両角についてやはりボーリング調査の結果があります。その結果、大体三メートル掘ると、沖積層といって二万年掛けてでき上がった地層に当たると言っているんです。ということは、もし三メートルよりも、その沖積層の下にごみがあるというのなら、わざわざ沖積層にあるその土地を掘り返してごみを捨てなきゃ存在しないわけですよ。ですから、このボーリング調査の結果と、昔沼や池だったからあらかじめ調査した三メートル程度のところよりも更に深いところ、九・九メートルのところにごみがあるということは成り立たないんですが、どうですか。
#27
○国務大臣(石井啓一君) まず、ボーリング調査は、これ、委員のお示しいただいた資料の三ページ目を御覧いただきますとこの土地の形状がありますが、これ、上が北で左が西になっていると思いますが、この校舎の部分の西の端っこ、それから体育館の部分の北の端っこでボーリング調査は行われております。すなわち、今回、この赤い範囲が地下埋設物を見積りをした範囲でありますが、その範囲の中の端っこ部分でボーリング調査をやっているということがございます。
 恐らく、委員がおっしゃる三メーターのところというのは、三メーターまでが池の底だったんだろうということでおっしゃっているんじゃないかと思いますが、今言いましたように、この部分はかつて池、沼であり、その深さというのは場所によって相当変わってくる可能性が高い。かつてこれは河川だったところを由来とする池、沼でございますので、どこがどれぐらいの、一定の深さになっているわけでは必ずしもないということで、場所によって相当深さが違っていたのであろうということで、僅か二本のボーリング調査、それも端のボーリング調査だけでは池の深さを特定することは私どもは難しいというふうに考えてございます。
#28
○小川敏夫君 大臣は土地の履歴調査のボーリングについてお話ししました。この土地の確かに角々です。
 私はもう一つ指摘しました。売買の前年に、賃貸の前年ですか、森友学園が行ったボーリング調査がございます。それは、この二番の図面でいいますと、今日はちょっと詳細な図面を持ってきませんけれども、この校舎の部分に二か所、まさにこの土地のど真ん中にボーリング調査をしています。そこでも同じように、三メートルぐらいのところまでにはごみがあるけれども、三メートル程度のところから沖積層に入っていくというふうに客観的なデータが出ています。ですから、三メートル程度のところでこの沖積層に当たってしまうと。これ地層ですからね、土地の表面が池だとか田んぼだとか木が生えているかどうかとは違って、地層は二万年掛けて長い間堆積したものが次第に隆起してでき上がっている地層ですから、百メートル違ったらこんなに地層の構造が違うなんということはないんですよ。
 私が指摘した履歴調査はこの土地の両角、しかし、森友学園が行ったボーリングでは、まさにこの校舎の下の土地の本件のど真ん中、全部一致して、やはり三メートル程度のところから沖積層に入る、もうその下にはごみがないと、こういう結果が出ているんですけど、どうですか、大臣。
#29
○国務大臣(石井啓一君) 委員がおっしゃる森友のやつがどこかということなのですが、やはり端っこをやっているんじゃないのでしょうか。ちょっと私どもはそういう認識をしてございます。
 それから、沖積層、確かに沖積層は長い年月掛けて積み上げられていますが、これは、元々ここの池、沼だったところは河川だったわけですね。だから、沖積層が削られて川の底になっているわけですから、川の底の深さは場所によって、当然、川であればいわゆる、何というんでしょうか、深いところもあるわけでありまして、沖積層が削られて川の底になっている、その底の深さは場所によって相当異なってきているということではないかと思っております。
#30
○小川敏夫君 今日は、ボーリングのデータ、委員の皆さんにお示しできないので、図面もないのにあそこだここだと言っても、議論をしても始まりませんから、ただ、図面上はこの土地の真ん中だということを指摘します。
 もう時間が、本当に長い答弁でなくなっちゃったんですけれども、あと一点お尋ねします。
 くい打ち部分、この積算です。このごみの量を、どれを積算するという部分で、くい打ち部分については九・九メートルですか、の深さで容積を算入しています。その表面積は、合計は何平米ですか。
#31
○政府参考人(佐藤善信君) お答えを申し上げます。
 くいのところでございますけれども、面積が三百三平米、体積がこれに九・九メートルを乗じるということでありますけれども、くいの直径でございますが、一・六メートルのものと一・三メートルのものを想定しているということだそうでございます。
#32
○小川敏夫君 皆さんにお配りしているこの資料二番です。これがくい打ちの図面だということで説明をいただいたんですけれども、二百八十六本と九十六本で三百八十二本。
 この図面は国交省で作ったんですか、どなたからいただいたんですか、この図面そのものは。
#33
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 国土交通省におきまして、業者から入手をいたしました設計の概略図を基に国土交通省で作成をしたということでございます。
#34
○小川敏夫君 この資料三番目の写真、大分ちょっと不鮮明ですけど、表紙に十番、十一番の写真方向、特に十番と八番ですね、これ見ていただきたい。
 要するに、真ん中からこれは東の方ですか、方に向けて撮っている写真だということです。その写真、この八番、十番を見まして、打ってあるくいの本数がどう考えても十本はない。しかし、この二番の図ですと、少なくとも、この写真の位置からすると三十本ぐらいくいがなくちゃいけないんですけど。
 私は思いましたね、この森友学園って、建物の工事代金が大体十五億円ぐらいなんだけど、補助金申請の際には二十五億円なんというふうに水増しの契約書を作ったというようなことが報じられていますけれども、このくいの本数もおかしいんじゃないですか。本当にこの図面どおりのくいが打たれているんですか。少なくとも、この三月十四日に現地で確認したんだったら、これだけのくいは打たれていないということはすぐ分かるんじゃないでしょうか、どうですか。
#35
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 ちょっと写真が不鮮明でありますが、この十一番などをよく見ると、くいを打ったといいますか、地盤改良、先ほど大臣から説明いたしましたですけれども、その工法によりまして、ある種その地盤を固めた跡が、並んでいるところが見て取れますので、くいの数については、私どもの積算の根拠としたものが正しいというふうに考えてございます。
#36
○小川敏夫君 いや、でも、写真で見る限り全然本数が違うんでね。
 くいの本数を現地で確認しましたか、三月十四日あるいはその後に。
#37
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 三月十四日に現地確認をしたときには既にくい工事は終わっていたということでございまして、くいの本数につきましては、先ほど申しましたように設計書で確認をしたということでございます。
#38
○小川敏夫君 現地で本数を確認したかと聞いているんです。
#39
○政府参考人(佐藤善信君) 三月十四日につきましては、大阪航空局の職員は土地の全域を踏査をしておりますけれども、そのくいの本数を全て数えたかということについては確認ができておりません。
#40
○小川敏夫君 時間がないので。どうしても聞きたかったんですけれども。
 この契約では、実際にその九・九メートルまでのごみの部分のほかに、あらゆる瑕疵についての責任を免除したということが含まれているんだということでございました。
 それで、じゃ、最後の質問ですけれども、そのあらゆる瑕疵についての責任を免除した、それはこの金額の中では幾らと積算したんですか。
#41
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 最終的にその土地の価格として幾ら、時価と言われていますけれども、幾らにするのかということを近畿財務局で御判断されたというふうに承知してございますけれども、その際には、ごみが埋まっていないという場合のこの土地の不動産鑑定額から、隠れた瑕疵といいましょうか、将来発生する可能性のある、あるいはその蓋然性の高い瑕疵として地下埋設物の撤去処分費用を差し引いて、最終的なその土地の価値、時価というものを算定されたというふうに承知をしております。
#42
○小川敏夫君 だから、算定したんだったらそれは幾らかと聞いているんですよ、この瑕疵担保の部分の積算部分は。
#43
○政府参考人(佐藤善信君) 瑕疵担保の部分は、すなわちそれは地下埋設物の撤去処理費用と結果的にはほぼ等しい額でございまして、約八・二億円ということでございます。
#44
○小川敏夫君 でたらめですよ、それじゃ。等しいんだったら倍にならなくちゃいけないじゃないですか。土砂の撤去費用が八億円、そのほかに瑕疵担保があるというけど、瑕疵担保については一銭も積算していないじゃないですか。同じだといったら倍になるということですよ。
 もう質問を変えます。もう最後の質問、時間がなくなりましたから。
 じゃ、免除してもらった瑕疵担保で具体的にどういう瑕疵が、既に明らかになっている解決済みの問題とは別にして、具体的にこれからどういう瑕疵があり得たと考えたんですか。
#45
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 例えば木くずのようなものを例に取って申し上げますけれども、くい掘削の過程でくいの中に木くず等が混入した場合、仮に工事実施時点では一定の強度があっても、時間が経る中で木くずが腐食することによりくいの硬度が低下するなどによって建築物の安全性に重大な影響を及ぼすおそれが否定できないと考えております。また、工事やその後の利用の中で地下水の汚染や異臭、風評被害等を引き起こすおそれもあるというふうに考えてございます。
 加えまして、こういった廃材、廃プラスチックというのは産業廃棄物として位置付けられるものでございまして、特に木くずについては、その処分場が特に取扱いに管理を要する管理型に分類されているなど、一般生活への影響も懸念される廃棄物であります。
 先ほど、委員御指摘の瑕疵担保、瑕疵の額でございますけれども、まさに将来を見据えて、地下埋設物が出てくるかもしれないという、そういうリスクをこの地下埋設物の撤去処分費用という形で見積もったわけでありますので、二倍になるというわけではございません。
#46
○委員長(増子輝彦君) 申合せの時間が過ぎておりますので、簡潔にお願いします。
#47
○小川敏夫君 はい。
 一点だけおかしいのを説明しますよ。ごみがあってくいが劣化をするというけど、そのくいの中のごみはもう八億円の中に入っているんですよ。だから、それはこれから生じる瑕疵担保には入っていないし、それ以外に述べたことは全く抽象的で根拠がないということを指摘して、私の質問を終わります。
#48
○辰巳孝太郎君 日本共産党の辰巳孝太郎です。
 森友問題についてお聞きします。今日は、資料提出の在り方についても聞いてまいります。
 財務省の説明では、今日資料一に付けました、九・九メートルのくい打ちを行ったときにごみが出てきたと、その後七か所の試掘を行って、そのうちの一か所に三・八メートルまでごみがあったとして、くい打ち以外のところについてその三・八メートルまで補償したと、つまり値引きをしたということであります。
 財務省に確認しますが、この三・八メートルの根拠となった試掘、これ、資料では七か所になっていますが、それで間違いないですか。
#49
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 三月三十日に試掘の状況を確認した資料として今委員御提出のこの一枚目の紙がございますが、ここで試掘の箇所について七か所ということになってございますが、先日、今月のこの国土交通委員会におきまして国土交通省の方から、そこはその七か所ではなくて八か所でございますという答弁があったのは承知してございます。
 ただ、御指摘の二十八年三月の近畿財務局が撮りましたこの資料でございますけれども、これは、担当者が業者が試掘をした後に現地に大量の廃棄物が存在していたことを記録に残すということを目的として作成しているところでございます。
 したがいまして、現実にこれどうだったかというと、担当者が現地で写真の撮影をするわけでございます。その後、執務室に戻りまして、本人の記憶に基づいて図面上に記すという作業でございまして、担当者の目的、きちんとあくまでも業者の試掘の後に大量の廃棄物があるということを記録するためでございまして、今委員御指摘の試掘の箇所数とか位置とか、そういうものについて精緻に記せていない可能性があるということについては御理解を賜りたいというふうに思います。
#50
○辰巳孝太郎君 国会に、予算委員会に、またこういう委員会に全く間違った資料を提出していたということであります。
 試掘された場所はこれ正しくないと、そういうことなんですか。場所もそうなんですか。
#51
○政府参考人(佐川宣寿君) 今も御答弁申し上げましたが、大事なことは、業者が試掘をした後に、そこに大量の廃棄物があるということを担当者は確認に行って撮影をしているわけでございます。それが大事なんでございまして、そういう意味で、今現在、試掘の場所とか箇所数とかというものについて確認するすべもございませんけれども、そういう意味では、精緻に記せていない可能性があるということにつきましては何とか御理解を賜りたいということを御答弁申し上げたわけでございます。
#52
○辰巳孝太郎君 場所がそんなに問題ではないというのはとんでもない話ですよ。三・八メートルの根拠となっているんですよ。ごみの算定の根拠となっているんです。このグラウンドは、ごみがあるところとないところ、それぞれあるんです。皆さん、それも調査されているんですよ、以前に。ここからごみが出たのか、本当に出たのか出なかったのか。これ、場所がどうでもええんだということになれば、この資料、何でそもそも出したんですか、おかしいじゃないですか。
 国交省、四月六日ですか、皆さん確認をされていますね。これ、場所が違うということを国交省は当初から分かっていたはずですよ。どうですか。
#53
○政府参考人(佐藤善信君) まず事実関係を申し上げますと、平成二十八年四月五日に大阪航空局の職員が近畿財務局職員と一緒に実際にその現場を確認をいたしまして、その際に、同席をしておりました森友学園関係者、これは設計事業者でございますけれども、この事業者から説明を受けたということでございます。後日、その設計事業者から試掘場所を図示した図面の提供を受けたというのがまず事実関係でございます。(発言する者あり)
 それから、その点でございますけど、間違っているかどうかということでございますけれども、国交省の担当者、これは私の部下でございますけれども、具体的にいつからこの試掘箇所の違いに気が付いていたのかということを確認をいたしましたところ、いつからかということは記憶をしていないということでございましたけれども、いずれにいたしましても、委員からの資料要求については真摯に対応しているところだということでございます。
#54
○辰巳孝太郎君 国交省、正しい試掘の場所を地図に落として示していただけますか。
#55
○政府参考人(佐藤善信君) 先ほども申し上げましたですが、平成二十八年四月五日以降、これは四月十四日までということなんですけれども、その間に工事関係者から試掘場所を図示した図面の提供を受けたということでございます。これは工事関係者の持ち物でございますので、提出をするためには工事関係者の了解が必要だということでございます。
 現在、工事関係者に対しまして、提出について了解を得るべく連絡を取っているところでございますけれども、まだ了解が得られていないということでございます。
#56
○辰巳孝太郎君 大体、試掘の場所を示すのになぜ工事関係者の了解が要るのかということなんですよ。個人情報でも何でもないですよ。皆さん、それに基づいて八・二億円の値引きしたんですよ、出すの当然なんですよ。
 この問題だけじゃありません。森友側に地下埋設物の除去費用として、まず一億三千二百万円の有益費が支払われております。そのうち四千五百万円が土壌汚染対策、八千六百万円が地下埋設物の除去費用で、これが総量七百二十トンだという説明を我々は受けてきたわけです。これ、資料二に付けております。これが政府の説明ですね。
 この七百二十トン、これ間違いないんですか。
#57
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 この七百二十トンというのは、この有益費関係工事によりまして排水管やマンホール、アスファルト、コンクリート殻、これら七百二十トンを処理したということでございますので、間違いございません。
#58
○辰巳孝太郎君 七百二十トン以外に有益費として支払っているものはないんですか。
#59
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 有益費に係る工事の内容でございますけれども、今申し上げたように、かつて住居、道路等があったことに伴う地表工作物、地中埋設物というものを撤去処分したということでございます。これは、具体的に排水管やマンホール、アスファルト、コンクリート殻、これが全部で七百二十トンということでございますが、このほか、この工事におきましては、地下埋設物の撤去処分のために必要な準備行為の一環で、本件土地に存在する樹木の伐採も行っております。また、地下埋設物の撤去をする過程で生じました濁り水を処理することにより発生をいたしました汚泥の処分ということも行っているところでございます。
#60
○辰巳孝太郎君 樹木の撤去費用が入っているんですよ。これ、大体何トンですか。
#61
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 工事で伐採した樹木は、これは木くずとして産業廃棄物になりますので、マニフェストが残ってございます。そのマニフェストによれば三百九十立米となってございます。これをトン、重量に換算をいたしますと約二百十四トンになると承知をしてございます。
#62
○辰巳孝太郎君 つまり、有益費の重さでいうと、ここに示されている七百二十トンではなくて、それよりも一・三倍も多い九百三十四トン、皆さんは有益費として支払っているということなんですよ。
 この資料だっておかしいじゃないですか。こういうものを国会に皆さんは提出をされてきたことであります。審議に必要な資料が全く出てこない、これも問題です。刑事訴追とは無関係の一般的な資料提出もない。
 例えば、国交省はこの間、有益費のその中身について、今も少し言っていただきましたけれども、補償した項目を全て資料として出すように私は求め続けてまいりました。ところが、これらの資料について国交省や財務省は、与党の許可が得られないと出せないと、こう言ってきたわけであります。
 理財局長、行政機関が一政党の許可を得ないと国会議員に資料を出せないという、これ、法的根拠を示していただきたい。
#63
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 本件森友学園に対する国有地の処分に関しましては、二月以降、報道を始めとして国会でも様々な御議論をいただいております。それ以降、議員の方々あるいは報道関係者の方々から説明あるいは資料の提出、多数依頼をいただいてございます。こうした中で、多忙な中、お求めに対しましては可能な限り御説明を申し上げ、内容の確認を行った上での資料の提出について対応させていただいているところでございます。したがいまして、資料につきましては、提出に当たりまして不開示事由の有無の確認など内容の確認等の事務が生じますが、こうした作業を丁寧に行うということでございますので、一定の時間が要るということについては御理解をいただきたいと思います。
 それから、先ほどのお話でございますが、御要求いただいている資料というのは、予算委員会におきます理事会の協議事項となっている資料につきまして、それを我々、理事会の御指示に従いながら資料の提出に向けた作業を進めております。
 いずれにしましても、引き続き提出に向けた作業を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
#64
○辰巳孝太郎君 答えていないですよ。私は、予算委員会で、委員会で求めた資料以外のものも、一般的な資料提出を求めているんです。それも与党の許可なくしては出せないと言っているんですよ。それの法的根拠を示してください。
#65
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 与党の了解というそのお話、委員とその財務省の担当者との間でどういう具体的なやり取りを行ったのか、その詳細は承知してございませんが、いずれにしましても、理事会でお出しするというようなその協議をされている事項につきましては、委員の方々と我々、所要のやり取りをするということは当然でございますので、そういうやり取りは行っているものと承知してございます。
 いずれにしましても、資料の提出に向けて作業を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
#66
○辰巳孝太郎君 副大臣、どう思いますか、これ。行政機関が一政党である与党の許可なくして資料を出さないと言っているんですよ。これ、三権分立の観点からもおかしいと思いませんか。
#67
○副大臣(大塚拓君) 本件、相当政治的な問題になっていますから、一般的に、与党の理事に相談するのは、もうこれ普通のことじゃないかというふうに思いますけれども。これ……(発言する者あり)そうですかね。
 まあいずれにしろ、国会審議、私も予算委員会、決算委員会などでいろいろお伺いしておりますけれども、可能な限り、契約書、鑑定評価書など関連資料もお示しをするとともに、国会審議の中でも丁寧に御説明をさせていただいていると思っておりまして、当然、いろいろ、不開示事由の有無、個人情報保護の観点なども含めて、これは間違いがあってはいけないところでございますので、これはきっちり間違いのないように丁寧に作業を進めているというふうに考えてございます。
#68
○辰巳孝太郎君 今、問題発言ですよ。問題発言ですよ。
 かつて、二〇〇八年、年金問題のときに、これ、野党からの資料提供の要求に行政機関からの事前報告を与党が求めたことがこれ大問題になったことがありました。
 しかし、今回行われているのはそれだけじゃないんですよ。今回は、森友の資料に関しては与党の許可が出ないと野党には提出できないと、こう言っているんですよ。これ、与党議員による事実上の検閲であり、国会審議の形骸化ですよ。国権の最高機関であり唯一の立法府である私は国会の自殺行為だと思います。これ、副大臣、もう一回答弁してください、副大臣。
#69
○副大臣(大塚拓君) ちょっとその担当者がどのようなお話をさせていただいたかという、詳細には私は存じませんけれども、通常の資料要求に対する、通常にいろいろお応えをするということであれば、当然、不開示事由があってはいけませんけれども、そういうところをきっちり精査をした上で丁寧に対応させていただいているというふうに思っておりますけれども、事前検閲とかそういうことではないんじゃないかと思いますけれどもね。
#70
○辰巳孝太郎君 検閲ですよ。
 具体的には、理財局の国有財産企画課長に文書の提出を求めると、与党議員に聞かなきゃならない、それで、アポが取れずに許可が取れないので資料の提出は待ってほしいと私に再三述べてまいりました。また、例えばこれ、決裁文書の部分的な提出、黒塗りだけの部分でもいいから出してくれと私が求めたことに対して、与党の許可が出ないということでこれは拒否をし続けているわけであります。こういうことが起こっているんですよ。
 国交大臣、これ国交省も同じような対応をしています。このような在り方は三権分立を形骸化させるものじゃないですか。大臣、どうですか。
#71
○国務大臣(石井啓一君) 委員が今同じようなとおっしゃいましたが、同じではないんですね。
 私どもの職員が委員とどのような対応をされたか、私は承知をしておりません。仮にその与党議員の了解云々ということを発言したとするならば、その発言の趣旨は、恐らく、要求された資料を公表するか否かが理事会協議事項となっている場合に、資料公表に当たり、関係する委員の先生方に事前に説明をする必要があることを申し上げたものではないかと考えております。
#72
○辰巳孝太郎君 理事会協議以外の資料もそう言って出してこなかったんですよ。
 例えば国交省、この間、私はレクの中で貸付料の滞納があるんじゃないかということを聞いてまいりました。これ、理事会の協議なんて予算委員会でもなっていないですよ。そのことについても与党の許可がないから出せないんだということを言い続けてきたのは国交省なんですよ。大臣、それ知らないんですか。そういうことがあるんですよ。
 局長、どうですか。
#73
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 貸付料の滞納の件につきましては、ちょっと日時は詳細には私記憶してございませんけれども、委員会で委員が御質問をされる前日のレクの際にそういう求めがあったので、直ちにその日の夜に提出をしたというふうに記憶してございます。
#74
○辰巳孝太郎君 私が求めて二週間も三週間も出してこなかったのが国交省なんですよ。質問するときになって応えたんですよ。こういう在り方が森友問題をめぐって行われているということなんですよ。これ、行政機関と与党が一緒になって森友疑惑を隠蔽すると、こういうことですよ。
 これ絶対許せない、事前検閲許せないということを申し上げて、私の質問を終わります。
#75
○室井邦彦君 日本維新の会の室井邦彦です。
 私は、二〇二〇年に行われるオリパラの件について、航空局、また、空の状況と鉄道、道路、心配しているところもございまして、今現在どのように、進捗状況をお聞きして私なりに把握しておきたいなということで、まず質問させていただきます。
 この首都圏空港の整備でありますけれども、最終的には、八万回増やして八十三万回、拡大するという、これはすばらしいことでありまして、人流がこれだけ日本を中心に拡大されるということはいいことだというふうに私は思っておりますが、いろんな諸問題が発生してくるのは間違いないということでありまして、その点で、飛行経路の変更に伴う地域住民への交渉、理解度、またターミナル地域の更なる機能強化、そして、要するに管制官の養成、育成、確保は今現在どのような状況になっておるのか、簡単に御説明をしてください。
#76
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 特に羽田空港の機能強化についての御質問というふうに受け止めまして御説明させていただきたいと存じます。
 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの円滑な開催や二〇二〇年の訪日外国人四千万人の目標達成、さらには、我が国の国際競争力強化のためには羽田、成田両空港の機能強化は必要不可欠であると考えてございます。
 羽田空港につきましては、飛行経路の見直し等により、二〇二〇年までに空港処理能力を現在の約四十五万回から約四十九万回へと、約四万回拡大することを目指しております。このため、飛行経路の見直しに必要となる航空保安施設や誘導路の整備に着手するとともに、委員御指摘のとおり、飛行経路の見直しの実現のためにはできる限り多くの方々に御理解をいただくことが重要でありますので、これまでに引き続き、住民の方々への説明会を開催し、丁寧な情報提供に努めているところであります。
 また、今申し上げました羽田空港の処理能力拡大に併せまして、管制業務の体制を充実させるとともに、民間事業者と協力して旅客ターミナルの拡充にも取り組んでいるところでございます。
#77
○室井邦彦君 特に、住民とも、丁寧な説明をしっかりとしていただかないといけないなというふうに思っております。更にしっかりと対応していただきたいということと、管制官の問題でありますけれども、それでなくても管制官のミスも多々ございました。それに対してこれだけの、八十三万回になると大丈夫なのかという更なる不安もございますので、その辺は徹底した教育、養成をしていただきたいと要望しておきます。
 続いての質問でありますが、首都圏空港はそういう方向で整備をされていくということでありますけれども、関西において、地方空港についての整備状況、特に私が心配するのは、CIQ、この施設整備、どのような状況に至っているのか、まずお示しください。
#78
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 訪日外国人旅行者の半数以上は首都圏空港以外の空港から出入国されておられるということでありますので、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックの円滑な開催や訪日外国人旅行者数四千万人の目標達成のためには、首都圏空港以外の、例えば関西国際空港を始めとするいわゆる地方空港の機能強化も必要であるというふうに考えてございます。
 特に、関西圏の玄関口であります関西国際空港は、ここ数年、全国平均を上回るペースで訪日外国人旅行者が増加をしておりまして、その受入れ環境の改善が重要な課題となってございます。このため、関西国際空港の運営主体である関西エアポートやCIQ省庁と連携をし、LCC専用ターミナルの拡張や入国審査ブースの大幅増設など、CIQ施設の機能強化を進めているところでございます。
#79
○室井邦彦君 そういうふうに対応して進めておるということでありますけれども、この点も、今日は時間がないので、具体的に、どこがどうなってどのような拡大をされているのか具体的にお聞きしたいんですが、今日はその点に関しては控えさせていただきたいと思いますけれども。
 関空の方も随分以前とは状況が変わっておりまして、私も、国土交通大臣政務官のときには航空局を担当させていただきました。非常にいろんな勉強をさせていただきまして、そういう時代と随分今は状況が変わっております。非常に有り難いことだなというふうには思っておりますけれども、しっかりとまたその辺の、地元の議員としてもまたお聞きをしたいと思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
 続いて、今度は鉄道ですね。いわゆる先日の平成二十八年の四月に、都市鉄道のあり方小委員会が最終答申を取りまとめておられます。それについては、二〇二〇年までにいろんな鉄道の計画もあるようでありますけれども、鉄道整備は難しいというようなことを聞いておりますが、東京都心と羽田、成田空港とのアクセス鉄道の整備を含めまして、快適な移動を可能としておかなくてはいけないと、快適なですね。そういう意味で、今どのように鉄道の方では目標を掲げられて取組をしようとしておられるのか、進捗状況をお聞かせください。
#80
○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。
 二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック東京大会に向けましては、日本を訪れる外国人が円滑に鉄道を利用していただけるように、鉄道駅、列車内における案内表示、音声案内の多言語化、鉄道駅への無料公衆無線LANの整備、観光案内所の整備、駅のバリアフリー化といった取組を進めております。
 羽田空港及び成田空港から都心部へのアクセスに関連する鉄道駅につきましても、例えば、京浜急行電鉄羽田空港国内線ターミナル駅におけますエレベーターの整備、東京モノレールにおける駅ナンバリング、京成電鉄成田空港駅等における券売機の多言語化などの取組を進めておりまして、国土交通省といたしましても、引き続き、日本を訪れる方々の移動の円滑化のため必要な支援を行ってまいりたいというふうに考えております。
 また、先生から御指摘ありました点ですが、両空港から都心部へのアクセス利便性の向上につきましては、平成二十八年四月に取りまとめられました交通政策審議会答申「東京圏における今後の都市鉄道のあり方について」におきましても、我が国の国際競争力強化の観点からその重要性が指摘をされております。
 同答申におきましては、両空港から都心部へのアクセス鉄道といたしまして、羽田空港と成田空港と都心や都区部東部の観光拠点とのアクセス利便性を向上させる都心直結線、羽田と都心や新宿、渋谷、池袋、臨海部等副都心とのアクセス利便性を向上させる羽田空港アクセス線、羽田空港と新宿、渋谷、池袋や東京都北西部、埼玉県南西部とのアクセス利便性を向上させる新空港線などが位置付けられておりまして、それぞれ、事業化に向けて地方公共団体、鉄道事業者などによる調査検討が進められております。
 国土交通省といたしましては、こういった地域における検討状況を踏まえながら、必要に応じて各プロジェクトにおける議論に参画をいたしまして、事業スキーム等について専門的な観点からアドバイスを行うとともに、事業化に当たってどのような支援が可能か検討してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
#81
○室井邦彦君 局長、このエレベーターの整備というのはエレベーターを、台数を増やすということですか、整備というのは。
#82
○政府参考人(奥田哲也君) 今申し上げました京浜急行電鉄羽田空港国内線ターミナル駅におけるエレベーターの整備につきましては、基数を増やすということでございます。
#83
○室井邦彦君 高齢化社会も迎えておりますし、外国からも高齢者の方も大勢来られると思いますので、その点は、そういう対応は的確だと思っております。できる限りの御協力、また対応をしていただきたい、要望をしておきます。
 続いて、物流、人流の対応ということで、このオリパラ東京大会の期間中に、観客、スタッフ数が約一千万人と言われております。この一千万人の方々の道路の、一般交通と要するに大会開催に伴う交通また移動する人流と、その整合性ということについては想像を絶するようなものがあると、私はそう感じておるわけでありますけれども、その点の道路局全般の対応をどのように想定してどのように対応しようとしておられるのか、石川道路局長ですか、お答えください。
#84
○政府参考人(石川雄一君) お答えいたします。
 東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会時には、大会開催に伴います大会関係者や観客、スタッフの輸送と都市活動の安定との両立を図る必要がございます。このため、本年一月二十日に東京都と東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が中心となって開催されました輸送連絡調整会議におきまして、今後の検討の方向性が示されたところでございます。具体的には、東京都と組織委員会が大会関係者等の輸送ルートを設定した上で、交通需要の分散、抑制策について、混雑が予想される地域や時間帯に応じて検討される予定と聞いております。
 国土交通省といたしましても、円滑で安全かつ快適な輸送に貢献できるよう、組織委員会等に協力してまいります。
 また、道路交通及び歩行者等の通行の円滑性、快適性という観点からは、そのほかの取組といたしまして、首都圏三環状道路、東京湾岸道路等の計画的整備、東名高速道路の大和トンネル付近の高速道路のピンポイント渋滞対策、また、大会会場と周辺駅とを結ぶルートのバリアフリー化、路面温度上昇を抑制する舗装などの道路空間の暑さ対策、センター・コア・エリアなどの無電柱化、外国人にとっても分かりやすい標識、表示の取組、こういう道路関係の諸施策も進めてまいります。
#85
○室井邦彦君 一生懸命頑張っておられるということは分かっておりますが、そうでなくても、地下鉄、今の道路状態が渋滞、停滞が続いている中で、実際、一千万人の方が、また新たにそういう観客が外国から来られて大丈夫なのかという心配が本当にあるんです。ひとつ、真剣にやっておられるんですけれども、更に真剣に想定されて、いろいろと対応していただきたいというふうに思います。
 最後に、大臣、大変な東京オリンピックで、また諸外国もいろんな諸問題も抱えながら、東京オリンピック、オリパラは進めていかなくちゃいけません。大臣もこのように一生懸命やっておられて、太田大臣も三年ほど大臣をされておりましたので、オリパラ、オリンピックのときには石井国土交通大臣そのまま続け──ああ、駄目ですか。あなたが自分から言うことではなくて、周りが決めることなので。
 まあいずれにしましても、是非、どのような決意をされておられるのか、大臣、ひとつよろしくお願いをします。
#86
○国務大臣(石井啓一君) 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの開催は、東日本大震災から復興した力強い日本の姿を示すとともに、世界を代表する成熟都市になった東京を発信する機会であります。
 国土交通省といたしましては、大会のスムーズな運営に向けまして、首都圏空港の機能強化と空港や道路等の輸送対策、多言語対応の改善強化等外国人旅行者の受入れ環境の整備、台風等に備えた水害対策の強化等防災・セキュリティー対策、主要鉄道駅、ターミナル等におけるバリアフリー化の推進等ユニバーサルデザイン化の推進等に取り組んでまいります。
 また、大会を契機といたしまして、地域の魅力向上や観光振興に取り組み、海外の方を各地域に呼び込み、元気な地方をつくっていく取組も進めてまいります。
 大会まで三年余りとなりましたが、今後とも、大会組織委員会や東京都等の関係機関としっかり連携しつつ、大会の成功に向けて万全の対応を図りたいと考えております。
#87
○室井邦彦君 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 終わります。
#88
○青木愛君 希望の会、自由党の青木愛です。
 今年の一月に、参議院の重要事項調査団としてマレーシア、シンガポールを訪問させていただきました。現地では、マレーシア―シンガポール間の高速鉄道のプロジェクトが検討されておりました。二〇二六年の開通を目指し、クアラルンプールとシンガポール間約三百五十キロ、現在六時間三十分掛かるところを九十分に短縮をするということで、この首都間のアクセスの飛躍的な向上が大変期待をされていました。
 この件に詳しい阿達団長の御指導の下で、政府要人や、また日系企業の関係者の方々、また大使館から現状についての説明聴取、また意見交換を通じて、日本のインフラ輸出の意義そして課題について改めて考える大変良い機会となりました。年内後半にも入札の手続が開始されると伺っております。日本のほかにも、中国、韓国、また欧州勢など、このプロジェクトの獲得に向けて売り込み攻勢を掛けているというふうに伺っております。
 まず、このプロジェクトの現状と取組についてお聞かせをいただきたいと思います。
#89
○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。
 今先生から御紹介いただきましたマレーシアのクアラルンプールとシンガポールを結ぶ高速鉄道につきましては、昨年十二月、マレーシア、シンガポール両国の二国間協定が締結をされまして、二〇二六年中の開業を目指すことや、車両や信号システムなどの入札を本年中に行うことなどが合意されたところでございます。また、今年の二月には車両や信号システムなどの入札について両国政府に助言を行うコンサルタントが決定されたところでありまして、今後、両国において入札に向けた検討が更に進められていくものと承知をいたしております。
 本高速鉄道につきましては、これまで、官民で緊密に連携をいたしまして新幹線導入を両国関係者に働きかけてきております。昨年七月には石井大臣が両国を訪問し、両国間で高速鉄道に関する覚書が署名された直後という機会を捉えまして、新幹線システムの採用に向けてトップセールスを行ったところでございます。
 具体的には、シンガポールにおいて高速鉄道シンポジウムを開催するとともに、両国の関係閣僚と精力的に会談を行い、新幹線の優位性等をアピールしてまいりました。特に、半世紀以上続く死亡事故ゼロに象徴される卓越した安全性、信頼性、優れたライフサイクルコストといった優位性を訴えかけるとともに、技術移転、人材育成に積極的に取り組むことが我が国の方針であることを具体的に説明してきたところであります。これに対しまして両国からは、我が国のマレーシア―シンガポール間高速鉄道への参画に期待するなどの発言がございました。
 昨年十一月には日・マレーシア首脳会談が行われまして、総理から新幹線導入への強い期待を表明したのに対しまして、ナジブ首相から、日本からの提案に期待する旨の発言があったところでございます。また、今年に入りましても、両国に対してハイレベルで新幹線導入の働きかけを継続して行っております。
 国土交通省といたしましては、年内に予定される入札に向けて、今後一層、トップセールスなどにより両国への働きかけを強化していくとともに、人材育成やファイナンス、さらには現地企業との共同を含む具体的な提案の検討を加速化し、新幹線システムの導入に向け、官民の関係者と緊密に連携して積極的に取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。
#90
○青木愛君 一月の段階よりも状況が進んでいるところもあるのかなというふうに思いましたけれども、訪問の際、日本企業の方々のお話の中で、やはりファイナンスに関しての十分な情報がないということもあり、現時点においてはその出資について判断していないというお話がございました。一般的に、このような大型プロジェクトに、JOINの関わりですけれども、どのように対応していくのか、お伺いをしたいというふうに思います。
 先立って今プロジェクトが進んでおりますインドの高速鉄道のプロジェクトについては、こちらは円借款でありますので内容が違うのかなというふうに思いますけれども、大変規模が大きく、総事業の約八割で償還期間が五十年、利子率年〇・一%という、こうした状況に比べて出資予想額が少ないように思われますが、その点いかがかということ。また、JBIC、またJICAは関わっているのかどうか。民間をまつまでもなく国が、JOINが先行して出資をする、そうした考えも持ち合わせていいのではないかなというふうに現地で思いましたけれども、その辺りについてお伺いをさせていただければと思います。
#91
○政府参考人(奈良平博史君) 委員御指摘のJOINでございますけれども、JOINは、金融支援のみならず経営参画、人員派遣を含めた総合的な支援を行っております。
 大型プロジェクトのように整備期間が長期で、かつ様々なリスクがあるために民間事業者だけでは参入が困難な場合に、JOINが出資を通じてリスク分担をし、経営参画や相手国との交渉を行うことで日本企業の案件形成、事業参入を支援しております。
 そこで、委員御指摘のマレーシア―シンガポール間の高速鉄道プロジェクトのファイナンス面でございますけれども、JBICのローンやJICAの円借款等の支援策を含めまして、熾烈な受注競争を勝ち抜いていくため、官民挙げたベストな提案ができるよう、関係省庁、関係機関、関係民間企業が一丸となって現在鋭意検討を進めているところでございます。
 JOINは民業補完ということが原則でありますが、一般的に申しまして、大型プロジェクトの建設立ち上がり段階では、事業リスクが大きく、民間資金が集まりにくい傾向がございます。本プロジェクトにおけるJOINの支援の在り方につきまして、ただいま委員の方から御示唆がございましたけれども、我が国企業のインフラ海外展開を最大限後押しできるよう、JOINの効果的な支援の在り方についても十分検討していきたいと考えております。
#92
○青木愛君 ありがとうございます。
 やはり日本企業が参画しやすいよう、国が率先して環境を整備する必要があるのかなというふうに思いました。
 一方、インドの高速鉄道についてでありますけれども、こちらは日本の新幹線システムを導入することが既に決定されておりまして、二〇二三年の開業を目指して作業が進められていると思います。約一・五兆円、低利、長期間での円借款が決まっているんですけれども、まだお金が動いていないというふうにも伺っておりまして、こちらのプロジェクトは着実に前に進んでいるのかどうなのか。このインドのプロジェクトは、やはり何としても成功させて、日本の評価を世界に知らせるよい機会にもなるのだろうというふうに思いますけれども、現在の状況をお聞かせをいただきたいと思います。
#93
○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。
 インドの高速鉄道計画につきましては、ムンバイ―アーメダバード間において日本の新幹線システムを活用して整備を進めることが二〇一五年十二月の安倍総理訪印時に署名された協力覚書において確認されたところでございます。以来、日印両国政府のハイレベルで構成されます合同委員会などにおきまして、技術仕様、円借款を含む資金面の手当てや技術移転を含む事業の詳細について協議をしつつ、二〇二三年の開業を目指して作業を進めておりまして、昨年十一月のモディ首相の訪日の際にも作業の進捗状況が確認されているところでございます。
 具体的には、昨年十二月より設計、入札図書の作成に向けた作業が進められているほか、両国政府関係省庁による高速鉄道の整備、運営に必要な技術移転を議論するタスクフォースが開催をされております。
 また、昨年十二月にインドで開催されました鉄道展示会におきましては、日本企業の出展を行いましたほか、その機会に日本鉄道シンポジウムや企業間交流を実施するなど、日本の高速鉄道技術に対する理解を促進するための取組を実施しております。
 国土交通省といたしましては、引き続き、日印関係機関と緊密に連携し、ムンバイ―アーメダバード間高速鉄道プロジェクトの成功に向け、事業を着実に推進してまいりたいというふうに考えております。
#94
○青木愛君 ありがとうございます。
 この海外の高速鉄道の案件については、開業後の事業運営を担う現地の人材をどのように育成していくかが極めて重要であると考えておりまして、この分野での協力こそが日本の強みであると考えます。
 先行しているインドのケースではこの人材育成にどのように取り組んでいるのかお伺いをしたいと思いますのと、また、現地で指導をする日本人技術者の、やはりこちらも国際性を備えなければならないというふうに考えられますが、日本人技術者、十分に足りているのかどうか、この辺りの点についてお聞かせください。
#95
○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。
 先生御指摘いただきましたとおり、海外の高速鉄道の事業の推進に当たりましては、施設、車両の整備にとどまらず、事業の運営に当たる人材の育成が開業後の安全、安定輸送に大変重要であるというふうに考えております。
 インドの例では、二〇一五年十二月に署名されました協力覚書に基づきまして、インド政府の幹部職員の短期招聘研修、インド鉄道省の若手職員の日本における研修、高速鉄道に関連する人材の日本への留学、高速鉄道研修機関の設立やその研修カリキュラムの策定などの支援を通じまして、インドにおける高速鉄道の運行、保守に関わる人材の育成に協力することとされております。これまでの実績といたしましては、今年の二月から若手職員の日本における研修が実施されているほか、昨年度までに九名の日本への留学を実現しております。
 また、御指摘の日本人技術者の確保につきましては、関係機関の協力を得つつ、本プロジェクトに必要な適切な人材を確保することとしております。
 加えて、先ほど申し上げました人材育成に関する支援を通じて育成されましたインド人技術者の活用についても検討してまいりたいというふうに考えております。
 国土交通省といたしましては、引き続き、本プロジェクトの円滑な推進のため、日印の関係機関と緊密な連携の下、人材育成にしっかり取り組んでまいりたいというふうに考えております。
#96
○青木愛君 ありがとうございます。
 相手国に喜ばれる人材育成こそが日本の強みであって、各国から期待をされている分野だというふうに認識をしております。
 最後に、石井大臣にお伺いをいたします。
 この五月にマレーシア、シンガポールに、まさにこの高速鉄道の案件で出張されるというペーパーを昨日拝見をさせていただきました。
 世界の紛争地域を見ますと、その大きな原因の一つに貧困問題、また社会の不安定といったものがございます。日本が海外のインフラ整備に貢献をして相手国の経済発展に貢献することは、その国民の生活向上と社会の安定につながることは言うまでもありません。これは、広い意味での安全保障と捉えております。
 日本は、価格のみでは他国に劣るかもしれませんけれども、その品質や安全、また納期の厳守、その後のライフサイクルコスト、またメンテナンス、技術移転、人材育成など、先ほど局長さんからもお話がございましたとおり、これらを総合的に考慮いたしますと、日本はまさに鉄道先進国であり、世界のトップレベルにあるというふうに認識をしております。
 単にハードを売るだけではない、価格だけではない、そうした日本の強みをいかにこの年内にあります入札の評価につなげていくか、どう工夫するか、ここが現在の課題だというふうに認識をしております。出張を前に、石井大臣の御決意といいますか、こうした課題をどのように捉えているか、是非お伺いをしたいと思います。
#97
○国務大臣(石井啓一君) 新興国を始めといたしまして、世界のインフラ需要は膨大であります。これを積極的に取り入れることが今後の日本の成長に不可欠と考えております。また、インフラ輸出は、相手国の経済発展や地域の安全保障に貢献する側面もあると考えております。
 国土交通省におきましては、熾烈化する受注競争に勝ち残る戦略を明確化するために、国土交通省インフラシステム海外展開行動計画を策定をしておりまして、インフラ輸出に取り組んでいるところでございます。
 今後の主な課題といたしましては、例えば、相手国の要請へスピーディーに対応していくことや、国土・地域開発計画などの上流の計画あるいは上位の計画に積極的に関与していくことなどがありまして、これらの課題に着実に取り組んでいく必要がございます。
 さらに、委員御指摘のとおり、我が国の強みである質の高いインフラ、すなわちライフサイクルコストが低廉であることや、人材育成や制度構築も併せて行うことなどの特徴をしっかりアピールするよう精力的にトップセールスを行うことなどによりまして、多くの成果が生み出せるよう取り組んでまいりたいと考えております。
#98
○青木愛君 ありがとうございます。
 是非現地での成果を期待をしております。よろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
#99
○行田邦子君 無所属クラブ、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
 私、まず、ちょっと質問の順番を変えまして、大規模建築物の耐震改修促進について伺いたいと思います。
 平成二十五年十一月に建築物の耐震改修促進法の改正が施行されました。ここでは、病院、店舗、そして旅館などの不特定多数の方が利用する建築物、そしてまた学校、老人ホームなどの避難弱者の方が利用する建築物のうち大規模なものについて建物所有者が自ら耐震診断を行って、そしてその結果を都道府県などの所管行政庁が取りまとめて公表するということが義務付けられました。
 そこで、局長に伺いたいんですけれども、これは東日本大震災の対応というふうに捉えていますが、結果の公表状況と、それから耐震診断結果の概要をまずお聞かせいただけますでしょうか。
#100
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。
 平成二十五年に改正をされましたいわゆる耐震改修促進法におきまして、病院、ホテル、小中学校など不特定多数の者や避難弱者が利用する大規模建築物等の所有者に対しまして、耐震診断を行って、その結果を平成二十七年末に所管行政庁へ報告するということが義務付けられたわけでございます。また、所管行政庁は、報告された結果を取りまとめた上で公表するということになっております。
 公表の状況についてでございますが、本年三月三十一日時点で国交省で把握しているところでは、県及び市の所管行政庁全てで公表が終わりましたものが四十の府県、それから、県、公表いたしまして、さらに一部の市も公表しておりますが県下の一部の市の所管行政庁がまだ未公表であるところが二県、それから、県及び県内の全ての市がまだ未公表であるところが五道都県というふうになっているところでございます。
 それから、この公表されましたものにつきましては、診断結果、それぞれ概要が報告をされておりますが、全体で約八千四百棟今公表されております。このうち耐震性が不十分であるもの、これは、倒壊する、あるいは倒壊し又は崩壊する危険性が高いものと、それから倒壊し又は崩壊する危険性があるもの、これの合計でございますけれども、約千四百棟でございます。比率にいたしますと約一七%というふうになっているところでございます。
#101
○行田邦子君 建物所有者が耐震診断を行って、その結果を所管行政庁に報告をする期限が平成二十七年末ということでありますけれども、今の現在の結果の公表状況をお聞きしていますと、これあえてお聞きしますけれども、ややその公表の状況が遅いのではないかなというふうに思いますけれども、それはなぜなんでしょうか。
#102
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。
 診断結果の公表につきまして、仮に誤った情報が公表されますと建物所有者や利用者に不利益を及ぼしかねないと考えられることから、公表する際には、診断の結果や今後の改修予定の内容など、報告内容に誤りがないことを各所管行政庁において十分精査をするということにいたしております。
 またさらに、法改正時の参議院でも附帯決議をいただいておりますが、そこにおきましても、先行して報告した建物所有者が不利になることのないように、未報告の建物所有者には督促を行った上で、耐震診断結果を建物用途ごとに一覧に取りまとめて公表を行うという取扱いをしているところでございます。
 まだ未公表の所管行政庁ございますけれども、こういうところについては、公表対象となる建築物が多かったり、申し上げました慎重な審査に時間を要しているというようなことから公表が遅れているものというふうに伺っているところでございます。
#103
○行田邦子君 私も、所管行政庁が公表している耐震診断結果を見ますと、建物、それからその住所、それから耐震の状況も個々に分かるような一覧になっています。こうした情報というのは、公表するということは一つ意義があるとは思いますけれども、また一方で、商業施設やホテル、旅館などにとっては営業にも影響が及ぼしかねない、こういった非常にセンシティブな情報とも捉えることができます。なので、今局長がおっしゃったように、非常にこういった情報の公表の取扱いについては所管行政庁で慎重に精査をすべきであるということはよく理解ができます。
 そして、この耐震診断の結果の公表なんですけれども、これは、目的は耐震診断の結果を公表するということではなくて、あくまでも、この対象となっている建築物の耐震化を進めるということ、これが目的であります。
 そこでなんですけれども、ただ一方で、こうした建築物というのは、例えばホテルの場合ですと、客室からの景観を、眺めを損ねないような耐震化とか、あるいは商業施設、また病院などもそうですけれども、一旦休業しなければいけない、その分をどうするのかとか、あるいは仮のスペースをどう確保するのかという、住宅よりかは恐らく耐震化に費用とお金が掛かるだろうというふうに考えております。
 耐震化をしなければいけないというふうに思っていながらも、なかなかこの財政負担というのが重いというのが現実だと思いますけれども、やはり私は、行政としても耐震化の財政支援をすべきだと考えていますけれども、どのような対応を行っていますでしょうか。
#104
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。
 建物の耐震化を促進することは大変重要な課題でございますが、同時に、経営上の問題やそれから事業の継続性の問題等にも一定の配慮が必要かというふうに思っております。
 このため、国土交通省では、事例集をまとめたパンフレット等を作成いたしまして、例えば、ある程度使用を継続しながら耐震改修を行う工法など、先進事例の技術情報を提供いたしております。
 それから、財政的な支援といたしましては、防災・安全交付金等を活用いたしまして、地方公共団体を通じました耐震診断・改修に対する助成を進めております。
 ベースとなりますこの交付金は、国、地方それぞれ一一・五%の補助率でございまして、二三%がベースになります。ただ、この耐震診断の義務付けの対象となっております、先ほど委員から御質問ございましたような建物、大規模な建築物の耐震改修につきましては、公共団体が工事費の一一・五%以上を補助していただければ、国は三分の一を助成をするという割増しの助成策を取っております。したがいまして、その場合には四四・八%の助成率になるということでございます。
 さらに、都道府県が耐震改修促進計画においてその建物を防災拠点として位置付けた場合に、公共団体が工事費の三分の一以上を補助しますという補助制度を設けていただいた場合には、国は工事費の五分の二、四〇%を補助するという更に割増しの制度を設けているところでございます。この場合には、仮に公共団体が国と同じ額を補助していただければ、五分の二、五分の二で八〇%までの補助ができるという仕組みを設けているところでございます。
 また、税につきましては、二十九年度の税制改正におきまして、こうした建物の耐震改修工事が完了した翌年から二年間、固定資産税の税額を原則二分の一に減額するという措置を三年間延長させていただくことができたところでございます。
 こうした財政上の措置、また税制上の措置を活用することによりまして、公共団体とも連携しながら建物の耐震化を進めてまいりたいと考えております。
#105
○行田邦子君 できれば、これ、地方にも一一・五%だけではなくて三分の一負担ということをやっていただきたいなというふうに思いますし、また、そういった働きかけもお願いしたいと思っております。また、それだけではなくて、先ほど御答弁にもありましたように、より一層の先進事例、成功事例などの情報提供というのもきめ細やかにやっていただけたらなというふうにお願いを申し上げておきます。
 それでは、建設業における女性の活躍推進について伺いたいと思います。大臣に伺わせていただきます。
 建設業における女性の活躍について、国土交通省は業界団体などと共同しまして官民一体となって取り組もうとしているようであります。しかしながらなんですけれども、いろいろな調査結果を見ていますと、例えば、平成二十七年十二月に公表された建設業企業に対する取組実態調査結果というのを見てみました。そこで、ちょっと幾つか御紹介したいと思うんですが、女性活躍支援に向けた取組について、現在取組を行っていないし当面は行う予定もないという企業が三六%を占めていたり、また、女性の継続就業に関わる制度を導入していない企業に対して制度の導入予定を尋ねる問いに対しては、二〇%が無回答で、四一%が制度の導入予定がないと答えています。
 こうした調査結果を見ますと、私は、建設業界として女性の採用や活用に対して非常に関心が低いのではないかなというふうに思っているんですけれども、そこで大臣に伺いますが、あらゆる産業の中で建設業界というのは女性が活躍する障壁が相対的に高いというふうに思いますけれども、それでもなぜ国土交通省として、国として建設業界における女性の活躍を取り組む必要があるのでしょうか。
#106
○国務大臣(石井啓一君) 建設業におきましては、現場の技能労働者約三百三十万人のうち、五十五歳以上の方が約百十万人と三分の一を占めておりまして、近い将来これらの高齢者の、中高年の方の大量離職が見込まれることから、生産年齢人口の減少が続く中で中長期的な人材の確保、育成が急務となっております。
 この人材の確保、育成のためには、男性のみならず女性にも入職していただくことが必要であり、女性に生き生きと活躍していただくことで、建設業が性別、世代を問わず更に魅力的な産業となり、担い手確保に向けた原動力となる、こうした好循環を業界全体で生み出していくことが重要と考えております。
 一方で、建設業には、女性の感性や目線が生きる現場など、女性の力を発揮できる多くのチャンスがあると思っております。さらに、女性が活躍しやすい環境を整えることによりまして、例えば長時間労働など様々な問題についても工夫が生まれ、効率的で快適な職場環境の整備にもつながると考えております。
 そこで、平成二十六年八月に、女性技術者・技能者を五年以内に倍増させることを目標といたしまして、建設業五団体と国土交通省が、もっと女性が活躍できる建設業行動計画を共同で策定をいたしまして、女性の更なる活躍を建設業の国内人材確保、育成策の柱の一つに位置付け、官民一体となった取組を始めているところでございます。
 引き続き、建設業界と連携しつつ、女性活躍の取組を推進してまいりたいと考えております。
#107
○行田邦子君 私は町場の工務店の家に育ちまして、子供の頃は建設職人に囲まれて育ったものですから、建設業に憧れまして、建設業界で働きたいなと青春時代には思ったこともあったんですけれども、ただ、能力もなく、そして能力不足を補うための努力もしないまま今に至って断念してしまったわけでありますけれども、是非、私よりかもっと能力と意欲のある女性に建設業界で働いていただきたいなと、そのための取組も国土交通省としてお願いしたいと思っております。
 それでは、最後の質問ですけれども、産業全般での女性の活躍推進というのも国としても推し進めていますけれども、とりわけ建設業界におきましては現場の、作業所のハード面の整備ということも重要かと思います。国土交通省としてどのような取組を行っていますでしょうか。
#108
○政府参考人(五道仁実君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、建設現場において女性が生き生きと活躍するためには現場環境の整備が重要であるというふうに認識しております。
 日本建設業連合会が平成二十七年にまとめられました、けんせつ小町が働きやすい現場環境整備マニュアルにおいては、女性が働きやすい現場として、女性に配慮したトイレ、洗面所、更衣室、休憩室の必要性が示されたところでございます。
 国土交通省におきましては、特に要望の高いトイレ環境を改善するため、建設現場で働いている女性の意見も踏まえ、洋式や水洗、鏡付きの洗面台等の機能を標準仕様として設定し、これらを満足するトイレを快適トイレと名付け、事例集を作成いたしました。昨年十月からは、快適トイレを建設現場に導入する際に必要となる費用を計上できるようにしたところでございます。
 また、今年の四月には、工事に共通的に掛かる費用のうち、女性更衣室の設置など現場環境の改善に必要な経費が確保できるよう、最新の実績を踏まえて経費率の見直しを行ったところでございます。
 国土交通省といたしましては、快適トイレや女性更衣室の設置などによる現場環境の改善に加え、ICTの活用等によるi―Constructionの推進により、建設現場の安全性を向上させることなどにより、女性、高齢者、全ての人々が働きたい、働きやすい建設現場を整備できるように取り組んでまいります。
#109
○行田邦子君 男性の皆さんはたかがトイレかと思うかもしれませんけれども、女性の働く職場にとってトイレの環境というのは非常に重要な問題であります。ソフト面、ハード面におきまして、女性が働きやすい建設業界のために、これからも国土交通省としても取り組んでいただきますようお願い申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#110
○委員長(増子輝彦君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────
#111
○委員長(増子輝彦君) 都市緑地法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。石井国土交通大臣。
#112
○国務大臣(石井啓一君) ただいま議題となりました都市緑地法等の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
 都市において緑地、公園、農地等のオープンスペースは、景観、環境、防災、にぎわい等の多面的な機能を発揮するものであり、人口減少社会における潤いある豊かな都市空間の形成に向けて、民間の力も最大限に活用しながら、これを生み出し、守り育てることが重要な課題となっております。このためには、積極的な緑地創出の促進、都市農地の適正な保全といった量的側面とともに、都市公園の活性化、魅力向上や老朽化対策といった質的側面からも施策を総合的に講じる必要があります。
 このような趣旨から、この度この法律案を提出することとした次第です。
 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。
 第一に、都市内の緑地の保全、創出を図るため、市町村が定める緑地の保全及び緑化の推進に関する基本計画の記載事項に、都市公園の管理の方針や生産緑地地区内の緑地の保全に関する事項を追加することとしております。また、NPO等の民間主体が空き地等を緑化して住民に公開する市民緑地設置管理計画の認定制度を創設するとともに、市町村長が緑化推進の担い手としてまちづくり会社等を指定できることとする等の措置を講ずることとしております。
 第二に、都市公園の活性化、魅力向上を図るため、都市公園において保育所等の社会福祉施設の設置を可能とするとともに、公園内でカフェ、レストラン等の収益施設の設置とその周辺の広場の整備等を一体的に行う民間事業者を公募し、選定する制度の創設、当該制度に基づき民間事業者が行う施設整備に関する資金貸付制度の創設等を行うこととしております。
 第三に、都市農地の適正な保全を図るため、生産緑地地区について面積要件を条例で緩和できることとするとともに、地区内に農産物直売所等を設置できることとする等の措置を講ずることとしております。また、農業の利便の増進を図りつつ、低層住宅に係る良好な環境を保護する用途地域を新たに創設することとしております。
 その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。
 以上がこの法律案を提案する理由であります。
 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
#113
○委員長(増子輝彦君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時三十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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