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2017/06/01 第193回国会 参議院 参議院会議録情報 第193回国会 国土交通委員会 第19号
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2017/06/01 第193回国会 参議院

参議院会議録情報 第193回国会 国土交通委員会 第19号

#1
第193回国会 国土交通委員会 第19号
平成二十九年六月一日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月三十日
    辞任         補欠選任
     徳茂 雅之君     吉田 博美君
 五月三十一日
    辞任         補欠選任
     辰巳孝太郎君     大門実紀史君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         増子 輝彦君
    理 事
                井上 義行君
                石井 正弘君
                酒井 庸行君
                長浜 博行君
                新妻 秀規君
    委 員
                足立 敏之君
                青木 一彦君
                朝日健太郎君
                大野 泰正君
                金子原二郎君
                末松 信介君
                中野 正志君
                長谷川 岳君
                福岡 資麿君
                吉田 博美君
                野田 国義君
                羽田雄一郎君
                鉢呂 吉雄君
                魚住裕一郎君
                高瀬 弘美君
                大門実紀史君
                室井 邦彦君
                青木  愛君
                行田 邦子君
   国務大臣
       国土交通大臣   石井 啓一君
   副大臣
       国土交通副大臣  田中 良生君
       国土交通副大臣  末松 信介君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       大野 泰正君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田中 利幸君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       永井 達也君
       内閣府大臣官房
       審議官      伊丹  潔君
       法務大臣官房審
       議官       佐々木聖子君
       国土交通大臣官
       房危機管理・運
       輸安全政策審議
       官        東井 芳隆君
       国土交通省港湾
       局長       菊地身智雄君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○港湾法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆
 議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(増子輝彦君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、徳茂雅之君及び辰巳孝太郎君が委員を辞任され、その補欠として吉田博美君及び大門実紀史君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(増子輝彦君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 港湾法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国土交通省港湾局長菊地身智雄君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(増子輝彦君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(増子輝彦君) 港湾法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○福岡資麿君 自由民主党の福岡資麿と申します。この国土交通委員会では初めての質問になります。よろしくお願いいたします。
 本法律案は、外航クルーズの受入れ拠点の整備と非常災害時における円滑な港湾の管理が主な内容というふうに承っています。それぞれについてお伺いをさせていただきたいと思います。
 近年、クルーズ船による訪日外国人旅行者が急増している中で、クルーズ船の受入れ環境を整備していくことは地方創生という観点からも極めて重要であるというふうに思っております。政府は、明日の日本を支える観光ビジョンにおきまして、二〇二〇年に訪日外国人旅行者数を四千万人、現状が二千四百万人ですから、その一・七倍とする一方で、訪日クルーズ旅行客を五百万人、現状二百万人ですから、その二・五倍とする目標を掲げておられます。
 全体の伸びよりもクルーズ旅客の伸びを高く設定されているわけでありますが、その設定された根拠、理由についてお伺いしたいと思います。
#7
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 近年、中国を始めとするアジアのクルーズ市場が急速に拡大しており、これに伴いまして、訪日クルーズ旅客数は、二〇一四年が四十二万人、二〇一五年は百十二万人、昨年、二〇一六年は百九十九万人と、急激な伸びを示してございます。今後も、東アジアのクルーズマーケットの拡大やクルーズ船社のクルーズ船の投入計画が予定されており、訪日クルーズ旅客数は今後も着実に増加するものと見込まれております。また、複数の外国クルーズ船社へのヒアリングにおきましても、日本への訪日クルーズ旅客の増加傾向が今後も続いていくものという結果になってございます。
 こうした状況を総合的に勘案いたしまして、昨年三月に、明日の日本を支える観光ビジョンにおきまして、訪日クルーズ旅客数の目標として二〇二〇年に五百万人と設定したところでございます。
#8
○福岡資麿君 我が国のクルーズ船の寄港回数は、今、先ほど御紹介いただきましたように、平成二十八年に二千十八回、前年度比三八・八%と大幅に増えておりまして、訪日クルーズ客数同様、過去最高を記録しているというふうに承っています。
 このうち、国別の訪日クルーズ旅客の割合につきましては、中国を発着するクルーズの訪日クルーズ旅客の割合が約八割を占めている、これは資料一を見ていただければというふうに思います。これ、全体でいっても中国から、左の方が全体の、どこの国から日本にお越しいただいたかというグラフ、右がクルーズによるどこから来ていただいたかということですが、全体で見ても中国が一番多いんですが、でも、全体で見たら中国は約四分の一のところに対して、中国のクルーズからのお客さんが約八割を占めるということが、先ほどお話があったとおりでございます。
 やはり、最近における国際情勢等を踏まえると、中国からのお客さんは購買意欲高いですから非常に大切である一方、なかなか中国頼りばかりでいいのかといった面もあろうかというふうに思っておりまして、ほかのアジア諸国や欧米などといった全世界を見据えた多様なクルーズ旅客を我が国に迎え入れていくということも重要ではないかというふうに考えております。
 多様なクルーズ旅客を我が国に迎えるためにどのような取組を行っていかれるのか、お聞かせください。
#9
○副大臣(田中良生君) 委員御指摘のように、訪日クルーズ旅客数に占める中国を発着するクルーズのシェア、これは八割を占めております。
 国交省といたしましては、二〇二〇年に五百万人の政府目標、これを達成するために、中国だけでなく、欧米など多様なクルーズ旅客を受け入れていくことが重要と、そのように考えております。特に、欧米からのクルーズ旅客数、これは日本の自然や歴史、文化を楽しみたいというニーズが強いこともあります。全国の様々な港に寄港できるように、ハード、ソフト両面からクルーズ船の受入れ環境、これを整備しているところであります。
 具体的には、ハード面では、既存岸壁の防舷材、係船柱の改良や岸壁の延伸など、クルーズ船の受入れ能力の向上を図っております。また、ソフト面におきましては、クルーズ船の受入れを希望する自治体とクルーズ船社との商談会の開催等によりまして、全国の港への寄港誘致等に積極的に取り組んでいるところであります。
 また、こうした取組の結果、近年、欧米人等をターゲットとした日本発着のクルーズ船が増加をしております。例えば、プリンセス・クルーズ社が運航します日本発着のダイヤモンド・プリンセスについては、平成二十八年度は二十二本、平成二十九年度は二十八本と増加をし、平成三十年度は通年の運航によりまして三十二本となる予定であります。
 国交省といたしましては、引き続き、クルーズ船の寄港地の全国展開を進めて、多様なクルーズの需要に対応してまいりたいと考えております。
#10
○福岡資麿君 是非、副大臣、進めていただければと思います。
 本法律案では、我が国の観光の国際競争力の強化及び地域の活性化のために特に重要な港湾を国際旅客船拠点形成港湾として指定することができるということになっております。既に、国交省におかれましては、今年の一月、学識経験者等から構成された官民連携によるクルーズ拠点形成検討委員会の評価を経て、横浜港、清水港、佐世保港、八代港、本部港、平良港の六港湾を官民連携による国際クルーズ拠点を形成する港湾として選定をされているところでございます。
 資料二を御覧いただきたいと思いますが、先ほど六つ指定をされたところでいいますと、例えば、横浜港はこれまでの寄港で四位、佐世保港九位、平良港七位というようなところが入っている一方、今回選定された、例えば清水港は全体の今二十六位、八代港二十八位、本部港八十一位と、こういった港湾も入っているということでございまして、これらの六つの港、どういう根拠で選定されたのかということをお伺いしたいと思います。
#11
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 国土交通省におきましては、民間投資を活用いたしまして国際クルーズ拠点の整備を加速するため、昨年十月から十二月にかけまして、港湾管理者とクルーズ船社から、民間による投資と公共による受入れ環境の整備を組み合わせることによりまして国際クルーズ拠点を形成する計画を募集いたしました。その結果、六つの港から計画書が提出をされ、学識経験者等で構成される官民連携によるクルーズ拠点形成検討委員会におきまして、いずれも港湾管理者とクルーズ船社が緊密に連携をし連名で作成された計画であること、また、クルーズ船社の寄港計画や投資内容が明確であることなどから、クルーズ拠点として適当な計画であると評価をされました。これを受けまして、国土交通省として、委員御指摘の先ほどの六港を官民連携による国際クルーズ拠点を形成する港湾として選定をしたところでございます。
#12
○福岡資麿君 今後、状況によっては増えていくということでしょうけれども、なるべくそういうことで地域活性化につなげていっていただきたいというふうに思います。
 クルーズ船の寄港による経済効果ということを考えていきたいというふうに思うんですが、資料三を御覧いただきたいと思います。
 国土交通省の資料によりますと、一港の寄港で一人当たりの消費につきまして、例えば私の地元の九州地方の方で見ますと、博多港は平均十万七千円を使っていただいていると。長崎港は平均三万一千円、細島港は二万三千円、油津港は平均一万二千円という調査結果が出ています。要は、お一人が使っていただく金額が油津と博多港では十倍以上違うというようなことになっているということでございます。
 来訪者を増やすということは大事なことですが、併せてどうやって消費を増やしていくかということも大事だというふうに思っておりまして、この消費額の開きについて何が要因だとお考えになられているか、お伺いします。
#13
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 クルーズ船の寄港による経済効果につきましては、各港湾の港湾管理者等が、それぞれの港に寄港したクルーズ船の乗客に対しましてアンケート調査を行うなどの方法により、寄港地での飲食あるいは土産物の購入などの消費額を推計してございます。
 クルーズ旅客の消費額につきましては、ショッピング中心の寄港地であるか、例えば、先ほどの委員御指摘のように、博多港は特に中国のお客様がショッピングを楽しまれている港というふうに聞いております。他方で、油津港のように、飫肥城の観光など名所旧跡を巡るような寄港地となっているかというような違い、あるいはクルーズ船のクラスがカジュアルクラスか、あるいはプレミアム、ラグジュアリークラスかといったような違い、さらには乗客の国籍など、寄港地観光の目的あるいは乗客の特性などによりこうした違いが出ているものと考えてございます。
#14
○福岡資麿君 今おっしゃいましたように、傾向はあるとしても、なかなか調査方法が必ずしも統一されていなくて、どこまで実勢を反映しているか分からない部分があろうかというふうに思います。そこで、なるべく実勢がどうなのかということが調べられないかなということで、内閣府がRESAS、地域経済分析システムというものを持っていますが、それで、これはクルーズで来られた方ばかりではないんですが、外国人の方の消費動向、これはVISAカードから情報をいただいているということですので、カードの使った金額によるベースということですから、特に地方においてはまだカード決済ができなくて現金だけでやっているお土産屋さんとかがかなりあるというようなことを考えると、その分も間引いて考えなきゃいけないんですが、資料の四を見ていただければと思います。
 これが九州の各地のRESASでの消費のデータということです。これ、全国で見ていただくと総額二・四一兆円ということで、観光庁さんが外国人が消費した三兆七千四百七十六億円の約三分の二をこのカードの部分でカバーできているというふうに承知をしておりますが、そういったところで見ると、例えば福岡県と佐賀県で見ると、同じ小売の方でお土産とかで頑張っているなと思いながらも、金額で見ると福岡県の小売の部分七百十七億円落としていただいているのに対して、佐賀県は三十二億円というようなことでございます。長崎の場合は逆に宿泊とか観光、エンタメ、生活関連サービスとかが多いんですが、それでも小売のところでどれだけ落としていただいているかというと、四十一億円ということなんです。宮崎県なんかもっと観光でお金入っているかなと思うと、小売では九億円というような収入になっておりまして、そういう意味でいうと、お土産とかそういった消費という部分でいうと、福岡と宮崎、八十倍の差があるというようなことがカード上のデータでは出ているというようなことでございます。
 やはり港として受入れ環境を整備していくということも重要でありますが、先ほどの寄港の港でいうと博多港が一位で、二位が長崎港ということで考えますと、やはり来ていただくということも大事ですが、併せて、地元の商店街などが連携して受入れなど、どうやって消費拡大に向けた体制をつくっていくかということも極めて重要だというふうに考えておりますが、そういった観点からお考えをお聞かせいただきたいと思います。
#15
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 クルーズ船の寄港は、クルーズ旅客の消費を通じまして地域経済の活性化に大きく貢献いたします。このため、消費拡大に向けた受入れ環境の整備は大変重要なポイントであると考えております。クルーズ船を受け入れる港湾の多くでは、港湾管理者、地元自治体、そして地元経済界、これらの関係者の皆様が連携をいたしまして、地域の観光資源や商店街にクルーズのお客様を誘導するためのシャトルバスを運行したり、あるいはクルーズ船の乗客が乗下船する岸壁の近くに地元企業の皆様が臨時の免税店を出店される、こうした取組によりまして地域での消費拡大につながる取組を行っておられます。
 国土交通省といたしましては、引き続きこうした地域での取組に対して相談に乗る、あるいは助言を行うなどの対応を行うとともに、これらの取組事例をクルーズ船の受入れに熱心な自治体で構成されます全国クルーズ活性化会議というものがございます。こうした場でこうした情報を共有し、全国の港において消費拡大に向けた受入れ体制の整備を支援してまいりたいと考えます。
#16
○福岡資麿君 今おっしゃられましたとおり、まずお客さんを増やしていただくということが大事ですが、併せてやっぱり消費拡大に向けてお金をどうやって落としていただくか、極めて重要な観点だと思いますので、是非とも御検討をお願いをいたしたいというふうに思います。
 私の地元の唐津においても、東港というのが昨年三月に耐震改良工事が終了したということになりまして、来年の五月には初の外国クルーズ客船、フランス船籍のロストラルというところが寄港するということも決まっているわけでございます。唐津港については、一位の博多港、二位の長崎港、九位の佐世保港といった港に挟まれているということで、非常に恵まれた立地にあるということでクルーズ船旅客を増やしていこうということで考えているわけですが、現時点では六十六位ということでございます。
 国土交通省においても、国際旅客船拠点形成港湾、こういったものを育成していくということは大事なことですが、大規模港湾でない港湾についてもクルーズ船の受入れ環境の整備を進めていくということが大切だと思いますが、その点のお考えをお聞かせください。
#17
○副大臣(田中良生君) 国交省では、本年一月三十一日に横浜港など六港を官民連携による国際クルーズ拠点を形成する港湾として選定をいたしましたが、今後も増大が見込まれるクルーズ需要に対応するためには、これら六港や寄港回数の多い特定の港湾に限らず、寄港地の全国展開を図ることが重要であると考えております。このため、国交省といたしましては、寄港ニーズに応じてハード、ソフト一体となった施策を展開して、全国の港においてクルーズ船受入れの更なる拡充を図っているところであります。
 また、今御案内ありましたこの唐津港では、現在、東港地区及び妙見地区においてクルーズ船の受入れを行っております。特に唐津城や虹の松原を臨むこの東港地区においては、平成二十七年度に水深九メートルの耐震強化岸壁が完成をいたしました。現在、航路、泊地のしゅんせつを行っているところであります。これが完成すれば、飛鳥U、八百七十二名の乗客定員数クラスのクルーズ船の受入れも可能となるところであります。
 また、全国のクルーズ活性化会議のメンバーでもあります唐津市は、今年一月の外国クルーズ船社との商談会にも参加をしております。その成果といたしまして、唐津港には来年五月、フランスのポナン社の高級クルーズ船であるロストラルの初寄港が実現したところであります。
 引き続き、国交省といたしましては、より多くのクルーズ船を地方の港に寄港するように、寄港地の全国展開に取り組んでまいりたいと思います。
#18
○福岡資麿君 一つちょっと質問を飛ばさせていただきまして、内閣府の方に次お聞かせをいただきたいと思います。
 非常災害時における対応ということでございまして、これは平成二十八年熊本地震のときの対応というのが一つの教訓となっているというふうに承っております。この昨年の熊本地震におきましては、海上保安庁の巡視船及び九州地方整備局配備の海洋環境整備船等によりまして、被災直後から被災者に飲料水等が提供されたというふうに承っております。また、海上保安庁の巡視船や国土交通省の船舶につきましては、船内浴室を開放したり、被災者に入浴機会の提供が行われるなど、港湾における船舶を利用した様々な被災者への活動が行われたというふうに承知しております。
 災害時においては、海からのアプローチによる被災者支援を円滑かつ迅速に行うことが重要だというふうに考えておりまして、私も海洋国日本の災害医療の未来を考える議員連盟というのに所属をしておりますが、災害時医療に関して、特に関係省庁が連携して船舶を用いた災害時医療の機能強化を図っていくことが極めて重要であるというふうに考えております。
 船舶を用いた災害時医療の対応強化に向けた現状と今後の対応方針についてお伺いをいたします。
#19
○政府参考人(伊丹潔君) お答えいたします。
 災害時におきまして増大する医療ニーズに対応するためには、我が国の医療資源を有効に活用し、医療体制を確保することが必要であり、その実現に向けて多様な手段を確保しておくことが重要であると認識しております。
 委員御指摘の船舶を用いた災害時医療の対応力強化につきましては、平成二十五年度以降、内閣府防災担当が中心となって、関係省庁、地方公共団体等の協力も得ながら、災害発生後の局面に応じた実証訓練を実施してきているところであります。
 具体的には、自衛隊の艦船や民間船舶の参画を得まして、災害による直接の被害を受けた傷病者への対応が必要となる発災直後の局面については、コンテナ等で医療資機材を運搬可能にしたもの、いわゆる医療モジュールを投入し、船内への患者搬送や模擬診療、さらに、近傍の航空搬送拠点における臨時医療施設の補完、また、慢性疾患患者などへの対応がより求められる局面については、透析患者に対応するための血液浄化療法に係る実証、こういった実証などに取り組んできております。
 災害時医療の対応力強化に向けて、これまで明らかになった課題等も踏まえつつ、引き続き実証訓練を積み重ね、船舶活用の在り方について検討してまいりたいと考えております。
#20
○福岡資麿君 是非、対応をよろしくお願いいたします。
 最後に、大臣にお伺いをいたします。
 災害対応に係る今回の法制度ということでございますが、これは要請ベースということになっているわけでございます。御承知のとおり、災害時にはあらゆることが同時に起きますから、現場も大変混乱をいたしまして、港湾管理者がそこの要請をするというところまで思いが至らないケースというのも十分あり得るのではないかというふうに考えます。
 港湾管理者からの要請を前提にしているということは、経緯も踏まえたら理解する一方で、やっぱり非常災害時において要請に時間が掛かったり、要請になかなか思いが至らなかったりといった事態も想定されることから、そういったところをしっかり国土交通省としてもフォローしていただいて対応していくということが求められるというふうに思いますが、御決意をお聞かせいただきたいと思います。
#21
○国務大臣(石井啓一君) 災害が発生をし、港湾管理者のみでは対応が困難な場合、国が支援を行うことは非常に重要と考えております。
 非常災害時におきましては、港湾管理者に対しまして、発災直後からテックフォースやリエゾン、連絡員といたしまして国土交通省の職員を派遣することを想定をしてございます。港湾管理者が災害対応に忙殺をされ国に要請できない、あるいは要請が思い付かないといった場合にも、派遣された職員から港湾管理者に対して本制度の適用の要請について確認をするなど、国土交通省として最大限の支援を行うようしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
#22
○福岡資麿君 終わります。ありがとうございました。
#23
○羽田雄一郎君 よろしくお願いいたします。
 この港湾法の一部を改正する法律案、観光面や経済面、また災害時対応についても必要な改正であると、こういうふうに考えておりますが、少し懸念事項等もあるので確認をしていきたいと、こういうふうに思います。
 国際旅客船拠点形成港湾を形成する要素となる国際旅客船取扱埠頭については、主として本邦の港と本邦以外の地域の港との間の航路に就航する旅客船の利用に供され、又は供されることとなる国土交通省令で定める規模その他の要件に該当する埠頭と定められておりますけれども、その具体的な内容をまずお尋ねしたいと思います。
#24
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 国際旅客船拠点形成港湾につきましては、官民の連携により国際旅客船の寄港の拠点の形成を図る港湾として国土交通大臣が指定するものでございます。
 国際旅客船拠点形成港湾が今後も増大が見込まれるクルーズ需要に対応する拠点として機能するためには、当該港湾におきまして一定規模以上のクルーズ船が入港できるようにする必要があると考えております。また、旅客の円滑な受入れなど、拠点としての機能を十分に発揮するためには、旅客ターミナルビル等の港湾施設が確保されることが必要であると考えております。これらに関する具体的な内容につきましては、今後、国土交通省令で規定していくこととしてございます。
#25
○羽田雄一郎君 同様に、国際旅客船拠点形成港湾については、船舶乗降旅客数その他の国土交通省令で定める事情を勘案しと規定されております。船舶乗降旅客数の具体的な数値、またその他の事情というのは何かをお尋ねします。特に、数値については重要な指標でありますので、明らかにする必要があると思いますけれども、いかがでしょうか。
#26
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 船舶乗降旅客数その他の事情といたしましては、港湾管理者とクルーズ船社との連携が整っていること、クルーズ旅客の将来見通し、地域経済の発展に寄与することなどの様々な要素を総合的に勘案することを考えており、今後、国土交通省令で規定していくこととしております。
 国際旅客船の寄港の拠点につきましては、小型のクルーズ船が多いラグジュアリークラスの拠点から、大型のクルーズ船が多いカジュアルクラスの拠点まで様々であることから、具体的な船舶乗降旅客数を一律に定めるのではなく、個別に判断していくことが適当であると考えております。
 なお、本年一月に国交省において選定いたしました官民連携による国際クルーズ拠点を形成する六つの港につきましては、計画書におきまして目標とする年次における目標旅客数として二十万人程度から九十万人程度となっているところでございます。
#27
○羽田雄一郎君 国際旅客船拠点形成港湾を指定するに当たっては、船舶乗降旅客数その他の国土交通省令で定める事情を勘案することに加え、当該国際旅客船取扱埠頭を中核として官民の連携による国際旅客船の受入れの促進を図ることによって国際旅客船の寄港の拠点を形成することが我が国の観光の国際競争力の強化及び地域経済の活性化その他の地域の活力の向上となるため特に重要なものを、国際旅客船拠点形成港湾として指定することができると規定をされております。
 先ほど福岡委員からも質問があったわけでありますけれども、今回の法案提出前、既に国交省は学識経験者等から構成された官民連携によるクルーズ拠点形成検討委員会の評価を得て、先ほどの六港湾を官民連携による国際クルーズ拠点を形成する港湾として選定しているわけであります。国土交通省は、これら六港を念頭に国際旅客船拠点形成港湾を指定するとの考えを示しているところであります。
 このことから鑑みると、船舶の乗降旅客数が必ずしも絶対的な条件ではないと思いますけれども、国際旅客船の寄港の拠点を形成することが我が国の観光の国際競争力の強化及び地域経済の活性化その他の地域の活力向上のために特に重要なものと規定している意義、これは何かをお尋ねします。また、この規定による判断基準については、定量的なもの、あるいはより詳細な具体的な基準というものはあるのか、お伺いをしたいと思います。
#28
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えをいたします。
 東アジアにおけるクルーズ市場が急速に拡大する中で、クルーズ船による訪日外国人旅行者の更なる増加を通じまして、インバウンド観光の経済効果を取り込み地方創生に資するため、クルーズ船の寄港拠点となる港湾の受入れ環境の整備を加速する必要があることから、今般新たな制度を創設することといたしたところであります。このため、制度の対象となる国際旅客船拠点形成港湾につきましては、法律において、国際旅客船の寄港の拠点を形成することが我が国の観光の国際競争力の強化及び地域経済の活性化その他の地域の活力の向上のために特に重要な港湾という規定としたところでございます。
 指定に当たってのこの規定に基づく判断につきましては、船舶乗降旅客数その他の事情を勘案して行うことを法文上規定しております。クルーズ旅客の将来見通し、あるいは地域経済の発展に寄与することなど、様々な要素を総合的に勘案して判断していくものと考えてございます。
#29
○羽田雄一郎君 先ほども福岡委員が質問された資料二番を見ると、二〇一六年のクルーズ船の我が国港湾への寄港回数、第一位は博多港、第二位が長崎港、第三位は那覇港となるなど、現状では日本へ寄港するクルーズ船の多くは九州地方や沖縄地方に寄港が集中する傾向があると、こういうふうに思います。
 このような状況下において国際旅客船拠点形成港湾についての基準を国土交通省令で定めるとなると、結果的に西日本に集中するということにならないか、国土交通省としては、地域偏在が生じないように国土交通省令で定めることを含め何かしらの対策を取られるのか、お尋ねをしたいと思います。
#30
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 国際旅客船拠点形成港湾の指定に当たりましては、クルーズ船社と港湾管理者の連携が確保されていることなどの様々な要素を総合的に勘案して指定することとしておりますが、クルーズ船社が当該港湾におきまして港湾管理者と連携して拠点を形成する意向を有していることが前提でございます。
 現状では、日本へ寄港するクルーズ船の多くは中国を発着するショートクルーズが中心となっておりますので、九州や沖縄への寄港が集中するという傾向となっております。今後、クルーズ市場の成熟に伴いまして、ロングクルーズやあるいは我が国を発着地とするクルーズが増加していくことも想定されます。このことから、今後、日本海側、あるいは東北、北海道など、そうした地域への港湾の寄港需要も高まっていくものと考えております。
 国土交通省といたしましては、クルーズ船の受入れを希望する自治体とクルーズ船社との商談会の開催、あるいは港の情報、港周辺の観光情報の一元的な発信、さらにはクルーズ船社と港湾管理者とのマッチングサービスの提供などを通じまして、寄港地の全国展開を図ってまいりたいと考えております。
#31
○羽田雄一郎君 是非丁寧に行っていただきたいと思いますし、地域においては本当に望んでいるところもあると思いますので、しっかりと状況を見ていただきたいと、こういうふうに思います。
 国際旅客船拠点形成港湾の指定の取消しについては、本法律案の第二条の三第三項において、国土交通大臣が指定の事由がなくなったと認めるときは指定を取り消すものとするというふうに規定されており、取消し要件については具体的には規定されておりません。
 クルーズ船の寄港回数の減少等で国際旅客船の乗降旅客数が大幅に減少するなど、指定に当たり勘案された事情がなくなったと判断される場合等が想定されるというふうに思いますけれども、具体的にどのような場合に取消しとなるのかお伺いします。また、具体的な取消し要件については法文上に明確に規定すべきではないかというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
#32
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 国土交通大臣が国際旅客船拠点形成港湾の指定を取り消す場合といたしましては、例えば港湾管理者と連携することが予定されていたクルーズ船社が撤退するような事態が発生するなど、当該港湾が指定要件を満たさなくなったと判断される場合が考えられます。
 具体的な取消し要件につきましては、これは指定要件と表裏一体の関係であるということから法文上規定を置いておりませんが、国土交通省といたしましては、法律及び国土交通省令で定める指定要件に基づきまして適切に制度を運用してまいりたいと考えております。
#33
○羽田雄一郎君 官民連携の国際旅客船受入促進協定についてお伺いをしていきたいというふうに思います。
 クルーズ船の我が国への寄港促進を図るため、港湾管理者が整備、管理する係留施設等とクルーズ船社が整備、所有する旅客施設等を一体的に機能させるとともに、国際クルーズ拠点を早期に形成し、クルーズ船社にとって長期的な寄港計画が立てられるよう、排他的とならない範囲で長期的かつ優先的な利用を認める必要性があるものとされております。
 係留施設の優先的な利用の具体的な内容については、岸壁等を優先的に使用させることができる上限の日数が単一の岸壁については年間三百日程度とも言われておりますけれども、具体的な内容はどのようなものかお聞きしたいと思います。
 また、係留施設の優先的な利用については、港湾の公共性や港湾法第十三条第二項に規定する不平等取扱禁止の原則との整合性を図る必要がある一方で、長期的かつ安定的なクルーズ船の寄港を確保する必要性があることから、国土交通省としてはどのように施策の調整を図っていくのか、お伺いしたいと思います。
#34
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えをいたします。
 本年一月に、官民連携による国際クルーズ拠点を形成する港湾として選定した六港の計画書におきましては、係留施設の優先的な使用を確保する具体的な方法として、係留施設の状況やクルーズ船社の要望を踏まえて優先的に使用できる日数の上限を設定いたしまして、実際に使用する年の一年半前から一年前までに優先的な予約を可能とし、その後、他のクルーズ船社から予約を受け付けるということを定めております。
 係留施設を優先的に使用できる日数の上限につきましては、六港の計画書におきまして五十日から三十日の範囲で定められておるところでございます。また、本法律案では、特定のクルーズ船社に対しまして岸壁等の優先的な使用を認めるに当たって、港湾法に規定する不平等等取扱禁止の原則との整合性を図ることができるよう、所要の措置を規定しております。
 具体的には、港湾管理者による利害関係人への協定の縦覧を義務付けるとともに、利害関係人は意見を提出することができることとなってございます。恣意的な運用を排除できるものとなっております。また、クルーズ船社に対しまして旅客ターミナルビルを整備させるとともに、これを一般公衆へ供用する義務を負わせることとしております。
 国土交通省といたしましては、今般の制度によりまして、不平等等取扱禁止の原則との整合性を図りつつ、国際クルーズ拠点を早期に形成し、長期的かつ安定的なクルーズ船の寄港を促進することができるものと考えております。
#35
○羽田雄一郎君 係留施設の優先的な利用については各地域の港湾の利用状況も考慮されると思いますけれども、余りにもその内容や解釈が協定ごとに幅があることは好ましくないとも思われます。国土交通省としてどのように認識し、対応するのか、お伺いをします。
#36
○政府参考人(菊地身智雄君) 一点、先ほどの答弁の中で五十日から三十日と申し上げましたが、これ三百日の間違いでございますので、訂正いたします。
 ただいまの御質問にお答えいたします。
 今回の港湾法改正に当たりましては、法第五十条の十八第六項におきまして、協定の内容に関する適合基準を設けることにより、法令との整合性を図ることとしております。
 具体的には、本協定につきましては、港湾管理者が旅客ターミナルビル等の所有者による通常の利用を不当に制限するものでないことに加えまして、協定の内容が国際旅客船拠点形成計画に適合していることなど、今後省令で定める基準に適合している必要があります。また、国土交通省といたしましては、港湾管理者に対しまして、協定に関するガイドラインを示すことも含めまして、内容や解釈にそごを来さないよう必要な助言を行っていく考えでございます。
#37
○羽田雄一郎君 特定のクルーズ船社に対し係留施設の優先的な利用を認めることによって、既存の旅客船の会社やあるいは物流面において悪影響を与えるようなことがないように法的に担保されているのか、国際旅客船拠点形成港湾の港湾管理者が定める国際旅客船拠点形成計画、また、官民連携国際旅客船受入促進協定において十分これらのことを考慮した内容となるために国土交通省としてどのように対応するのか、お伺いをしたいと思います。
#38
○大臣政務官(大野泰正君) お答え申し上げます。
 今般の改正では、クルーズ船社と港湾管理者が協定を締結することにより係留施設の優先的な使用を認めることとしており、その中で既存の利用者等に悪影響が及ぶことがないよう、法律で所要の措置を規定しております。
 先ほど来、局長からもお答えさせていただきましたが、具体的には、港湾管理者による関係者への協定の縦覧を義務化するとともに、関係者は意見を提出することができることとしており、恣意的な運用を排除できるものとなっております。さらに、クルーズ船社に対しては、旅客ターミナルビルを整備させる等、それを一般に供用する義務を負わせることとしております。
 国土交通省といたしましては、制度全体の運用の中で適切な対応がなされるよう、国土交通大臣が必要な指導、助言をしっかりと行ってまいります。
#39
○羽田雄一郎君 しっかりと意見が通るようにしていただきたいというふうに思いますし、これによって悪影響が出るようなことがないようにしていただきたいというふうに思います。
 本法律案第五十条の二十一においては、官民連携国際旅客船受入促進協定に係る旅客施設等の所有者が当該施設の利用に係る料金を収受しようとする場合には、適正な料率を確保する観点から、国際旅客船港湾管理者に対し料率を記載した書面を提出しなければならないこととしており、当該書面に記載された料率が特定の利用者に対し不当な差別的取扱いをするものであるとき、社会的経済的事情に照らして著しく不適切であり、利用者が民間国際旅客船受入促進施設を利用することを著しく困難とするおそれがあるものであるときのいずれかに該当すると認められる場合には、国際旅客船港湾管理者は、期限を定めてその料率の変更命令ができることとしております。
 料率の変更命令を発動するのは具体的にどのような場合であるかをお尋ねします。また、料率の妥当性についてはどのように判断されるのか、お伺いします。
#40
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 今般の制度におきましては、クルーズ船社は自ら整備をいたしました旅客ターミナルビル等を一般公衆にも利用させることになりますが、クルーズ船社が利用者から徴収する料金が適切なものでない場合には、港湾管理者がクルーズ船社に対して料金の変更を命じることができることとしております。具体的には、例えば、競合する船社に対してのみ高額な利用料金を課すなど、特定の利用者に対して不当な差別的な取扱いをする場合や、超過料金を著しく高額にするなど、社会的経済的事情に照らして著しく不適切であり、利用者がその施設を利用することを著しく困難にするおそれがある場合におきまして、港湾管理者がクルーズ船社に対して料金の変更を命じることになります。
 また、こうした料金の妥当性につきましては、港湾管理者が各々の港湾の特性あるいは拠点として求める機能に応じまして、他の施設の利用料金等を勘案して適正に判断されるものと考えております。
#41
○羽田雄一郎君 分かりました。
 本法律案の第五十条の二十二において、「国土交通大臣は、官民連携国際旅客船受入促進協定を締結し、又は締結しようとする民間国際旅客船受入促進施設の施設所有者等又は予定施設所有者等に対し、官民連携国際旅客船受入促進協定の締結及びその円滑な実施に関し必要な情報の提供、指導、助言その他の援助を行うよう努めるものとする。」と規定されております。本規定は、官民連携国際旅客船受入れ促進が円滑に実施されるため、国土交通大臣が必要な情報提供等を行う努力義務規定を設けたものと理解しております。
 官民連携国際旅客船受入促進協定に関する必要な情報の提供、指導、助言その他の援助とは具体的にどのような内容であるか、お尋ねします。また、指導という文言が規定されている意義についてもお伺いします。
#42
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 官民連携国際旅客船受入促進協定は、港湾管理者とクルーズ船社との間で締結されるものでありますので、協定の当事者でない国に対して指導や助言といった技術的援助についての努力義務を規定することにより、円滑な実施に資するようにしたところであります。
 具体的には、国は法令の解釈に関する指導、助言や先進事例の紹介などの援助を行うことなどが考えられます。
 また、指導とは、一般的に相手方に将来においてすべきこと又はすべきでないことを指し示し、相手方を一定の方向に導くこととされております。今般の制度におきましては、国はクルーズ船社に対する情報の提供や助言等を行うにとどまらず、より良い方向に導くことにより、協定の適切な締結、運用がきちんとなされるようにすることを意図し、指導についても法律上措置したものでございます。
#43
○羽田雄一郎君 それでは、続いて、非常災害時における国土交通大臣による円滑な港湾施設の管理、この規定についてお伺いします。
 平成二十八年四月に発生した熊本地震の際に、発生後、通常の貨物船に加え、自衛隊、海上保安庁等の支援船舶が集中したことにより港湾が過度に混雑し、港湾利用者との円滑な調整等に支障が生じたことから創設されたものと思います。
 熊本地震の際に、港湾の円滑な利用調整等の管理業務に支障が生じたとのことでありますけれども、地震発生後、具体的にどのような状態であり、熊本県と国土交通省がそれぞれどのような港湾の利用調整等の管理業務を実施したのか、詳しく御説明いただきたいと思います。
#44
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 平成二十八年熊本地震では、被災をした港湾施設の迅速な応急復旧の結果、熊本港、八代港等が発災当日の四月十六日から利用できるようになりました。一方、発災直後から自衛隊、海上保安庁及び国土交通省の支援船舶が八代港等に集中をいたしまして、一般の貨物船の利用も行われていたため、これらの港湾が過度に混雑をし、支援船舶がすぐに被災地の港湾に入港することができないおそれがありました。
 このため、国土交通省港湾局の職員を市ケ谷の防衛本省に派遣をいたしまして、被災地支援のための船舶の諸元あるいは入港予定日時などの情報を得るとともに、熊本県に派遣したリエゾンを通じまして、一般貨物船の利用予定等を把握し、貨物船に対しては利用予定岸壁を一時的に変更していただくなり、あるいは自衛隊の輸送艦については日によって利用岸壁を変えていただくなど、こうした船舶の岸壁利用時間や係留場所の調整を行い、支援船舶を円滑に受け入れるとともに、一般貨物船の利用も確保することができたところでございます。
#45
○羽田雄一郎君 非常災害時における国土交通大臣による円滑な港湾施設の管理についての規定の整備、これは平成二十八年十一月に開かれた中央防災会議防災対策実行会議の熊本地震を踏まえた応急対策・生活支援策検討ワーキンググループでの第五回の会合において熊本県知事が提案したことを契機としており、同ワーキンググループが同年十二月に公表した熊本地震を踏まえた応急対策・生活支援策の在り方についての中に、今後発生し得る大規模災害時において、海上からの輸送等の支援を円滑に進めるためには、港湾管理者の要請に基づき、港湾の利用調整等の管理業務を実施できる法的位置付けを国に付与すべきであるとの文言を踏まえたものであると理解しております。
 ところで、国交省の中には、港湾、航路及び港湾運送に関する重要事項についての調査審議等を行う国土交通省交通政策審議会港湾分科会が設置されております。
 平成二十八年四月二十五日の第六十三回港湾分科会会合では、港湾局海岸・防災課長が平成二十八年熊本地震に係る港湾の対応状況について報告をしておりますけれども、それ以降、非常災害時における国土交通大臣による円滑な港湾施設の管理について議論がされてきたのか。港湾分科会において活発に議論が行われた上で法案提出に至ることが望ましいというふうに考えますけれども、国土交通省の認識をお伺いします。
#46
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 熊本地震の教訓を踏まえまして、応急対策、生活支援策の強化を検討することを目的として、昨年七月に中央防災会議の防災対策実行会議の下に熊本地震を踏まえた応急対策・生活支援検討ワーキンググループが設置をされたところであります。
 当該ワーキンググループは、国土交通省、防衛省、熊本県など、実際に熊本地震において災害対応に当たった機関から構成をされておりまして、国土交通省港湾局としてもこの議論に積極的に参加をしてきたところでございます。
 その結果、取りまとめられたワーキンググループの報告書におきまして、港湾管理者の要請に基づき、港湾の利用調整等の管理業務を実施できる法的位置付けを国に付与すべきであるとされたところでございます。
 こうした事情もございまして、今回の制度につきましては、港湾分科会において議論はされておりませんが、熊本地震対策を通じて様々な教訓を得た関係機関が参画をした中央防災会議ワーキンググループの成果に基づいて制度設計を行ったところでございます。
#47
○羽田雄一郎君 港湾法においては、港湾施設は地方自治体などの港湾管理者が管理することが原則であるとされております。この原則を重視すると、港湾管理者の要請に基づくとはいえ、非常災害発生時における一時的な国土交通大臣の港湾施設の管理の権限行使が抑制的になる可能性はないのか、期間の設定のいかんによって、より円滑な港湾施設の管理業務に支障を来し、ひいては復旧復興に影響が及ぶことは避けるべきであると考えます。
 港湾法上の港湾施設は地方自治体などの港湾管理者が管理するといった原則がある中において、この期間の設定について、さらに、非常災害時における国土交通大臣による円滑な港湾施設の管理の権限行使に当たっての国土交通省の御認識をお伺いしたいと思います。
#48
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 今回の法案は、非常災害時において、港湾管理者からの要請に基づき、国土交通相が港湾施設の管理の全部又は一部を期間を定めて自ら行うことができることとするものでございます。
 制度の運用に当たりましては、港湾における緊急物資や救援部隊の受入れなど、海上からの被災地支援を円滑に行うことができるよう、港湾施設の管理の権限行使やその期間等につきましては港湾管理者と十分調整した上で設定してまいりたいと考えております。
 なお、当初定めた期間内で対応ができない場合などについては、港湾管理者からの要請に基づき、期間を延長するなど変更できることとしており、国土交通省として非常災害時における対応に万全を期してまいりたいと考えております。
#49
○羽田雄一郎君 災害はいつ発生するか分からないことから、非常災害時における国土交通大臣による港湾施設の管理を円滑に実施するためには、早急に国土交通省、港湾管理者、その他の行政機関と十分な打合せや訓練を行うなど、体制整備を図ることが必要であると考えますけれども、国土交通省としてはどのように取り組んでいくのか、お尋ねをしたいと思います。
#50
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 国土交通省におきましては、これまでも、港湾管理者、防衛省、海上保安庁等と合同で港湾施設の点検や航路啓開、道路啓開、緊急物資輸送等の防災訓練を実施しております。また、災害が発生しても当該港湾の重要機能が最低限維持できるよう、地方整備局や港湾管理者等から構成される港湾BCP協議会におきまして港湾の事業継続計画の策定を進めており、平成二十八年度末までに重要港湾以上の港湾において策定済みとなっております。
 今般の港湾法改正を踏まえまして、非常災害時において、港湾管理者からの要請に基づき、国土交通大臣による管理に速やかに移行できるよう、港湾管理者や関係行政機関と合同の訓練に取り組むなど、体制の整備に努めてまいりたいと考えております。
#51
○羽田雄一郎君 今回の災害において、熊本港、八代港は無論のこと、早急に、熊本地震等の経験を踏まえ、また、切迫性が指摘される首都直下また南海トラフ地震等の大規模災害に備えるためにも、全国において耐震強化岸壁等の整備を早急にするべきだというふうに考えます。
 今後の全国における耐震強化岸壁整備等の方針について、国土交通大臣より御説明ください。
#52
○国務大臣(石井啓一君) 耐震強化岸壁につきましては、大規模地震発生時におきまして、緊急物資を海上から被災地に迅速に輸送するための岸壁と、国際的、全国的な幹線貨物輸送ネットワークの確保の拠点となる岸壁、二種類ございます。
 まず、緊急物資輸送に対応する耐震強化岸壁につきましては、各港湾の背後圏の人口に基づきまして当該港湾が受け持つべき緊急物資の輸送量を設定をいたしまして、必要な岸壁を整備をしております。また、幹線貨物の輸送ネットワークの確保に対応した岸壁につきましては、被災時におきましても一定の海上輸送機能を確保し、経済活動等への影響を最小限にとどめられるように、コンテナ船、フェリー、ローロー船等の岸壁を耐震強化岸壁として整備をしているところでございます。こうした取組によりまして、平成二十九年三月末時点で、全国の重要港湾以上の港湾におきまして百九十九バースの耐震強化岸壁が供用されているところでございます。
 国土交通省といたしましては、今後、切迫する首都圏直下、南海トラフ地震等に備えまして、耐震強化岸壁の整備を推進してまいりたいと考えております。
#53
○羽田雄一郎君 最後にお伺いをしたいと思います。
 観光、物流、防災の観点からも、そこにアクセスする道路、またミッシングリンク、この解消もまた重要なことだというふうに考えます。この件に関して、国土交通大臣から見解と決意をお伺いさせていただいて、終わりたいと思います。
#54
○国務大臣(石井啓一君) 道路網はつながって初めて本来の機能を発揮するものでございます。早期にミッシングリンクを解消することなどで拠点を結ぶ広域的なネットワークが形成をされ、企業の立地、観光の交流が進むほか、リダンダンシーの確保により防災機能が強化されるといった多様なストック効果が発揮をされ、我が国の国際競争力の強化や地域の活性化に大きく寄与をするところであります。このようなストック効果をより広く波及させる観点から、国内外の玄関口である港湾と各地の観光や物流の拠点等を円滑に連絡する道路ネットワークの強化が重要であると認識をしております。
 例えば、内陸部におきましては、委員御地元の中部横断自動車道を始めとする高速道路ネットワークの整備を進めているところでありまして、上信越道と一体となって、日本海側と太平洋側の港湾と内陸部が連結されることで広域的なネットワークが形成をされ、多様なストック効果が期待をされております。
 国土交通省といたしましては、今後とも、重点化や効率化を図りつつ、一日も早くネットワークがつながることを目指しまして高速道路等の道路ネットワークの整備を着実に進めてまいりたいと存じます。
#55
○羽田雄一郎君 我々、政権当時もやはり選択と集中ということでやってきたつもりであります。是非、選択と集中で必要なところにしっかりと予算を付けて進めていただきたいというふうに思います。
 以上で終わります。ありがとうございました。
#56
○新妻秀規君 私も、羽田先生同様、逐条的に法案を審査していこうと思います。
 まず、国際旅客船拠点形成港湾及び官民連携国際旅客船受入促進協定制度の創設について伺おうと思います。
 まず、国際旅客船拠点形成港湾の要件について伺います。
 法文では、国交大臣は、国際旅客船の利用に供される一定規模以上のその他の要件に該当する埠頭を有する港湾のうち、乗降旅客数その他の事情を勘案し、国際旅客船の寄港の拠点を形成することが観光競争力強化及び地域経済の活性化その他の地域の活力の向上のために重要なものを、国際旅客船拠点形成港湾として指定できるというふうにしています。
 ここで、埠頭が満たすべき一定の規模以上であること、その他要件とは一体何でしょうか、また、乗降旅客数その他の事情とは具体的にどのようなことをいうのか、さらに、地域経済の活性化その他の地域の活力の向上とは具体的にどのようなことをいうのか、御答弁をお願いします。
#57
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 国際旅客船拠点形成港湾は、官民の連携による国際旅客船の寄港の拠点を形成することが我が国の観光の国際競争力の強化や地域の活力の向上のために特に重要な港湾を、国土交通大臣が指定するものでございます。
 埠頭が満たすべき規模その他の要件といたしましては、具体的には、一定の規模以上の船舶が入港可能な係留施設を有することや旅客施設等の港湾施設が確保されていることを考えており、今後、国土交通省令で規定していくこととしております。
 また、船舶乗降旅客数その他の事情といたしましては、港湾管理者とクルーズ船社との連携が整っていること、クルーズ旅客の将来見通し、地域経済の発展に寄与することなどの様々な要素を総合的に勘案することを考えており、今後、国土交通省令で規定していくこととしております。
 また、地域経済の活性化その他の地域の活力の向上といたしましては、例えば、買物による消費に加えまして、にぎわいの創出や地域との触れ合いによる文化交流の促進などの効果が考えられます。
#58
○新妻秀規君 次に、五十条の十六の第二項の国際旅客船拠点形成計画について伺います。
 国際旅客船拠点形成計画には以下の四点について定めるとされています。一つ目、国際旅客船の寄港の拠点形成に関する基本方針、二つ目、計画の目標、三つ目、目標を達成するために行う埠頭の機能高度化を図る事業その他の事業及びその事業者に関する事項、四点目、その他計画の実施に関し港湾管理者が必要と認める事項、この四点なんですけれども、ここで、その四点それぞれについて、具体的にどのような内容が想定されているのでしょうか。
#59
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 国際旅客船拠点形成計画におきましては、おおむね、国際旅客船の寄港の拠点の形成に関する基本的な方針、計画の目標、埠頭の機能の高度化を図る事業その他の事業及びその実施主体に関する事項、その他計画の実施に関し港湾管理者が必要と認める事項を定めることとしております。
 まず、国際旅客船の寄港の拠点の形成に関する基本的な方針につきましては、官民の役割分担や係留施設の優先的な使用などに係る概要を定めることを想定しております。
 計画の目標につきましては、国際旅客船の寄港回数、乗降旅客数やその目標年次などを定めることを想定しております。
 埠頭の機能の高度化を図る事業につきましては、埠頭における港湾施設の整備等の事業、その他の事業につきましては、例えば港湾施設以外の施設の整備等の事業が想定をされます。計画におきましては、これら施設の名称、位置、規模、整備主体、整備時期等を定めることを想定しております。
 計画の実施に関し港湾管理者が必要と認める事項につきましては、例えば、魅力ある寄港地観光の造成に関する取組、寄港中の港湾におけるおもてなしに関する取組、あるいは交通渋滞対策に関する取組など、港湾管理者や港湾所在地方公共団体が取り組む施策について定めることを想定しております。
#60
○新妻秀規君 続いて、五十条の十七、港湾施設等の認定等の特例による効果についてお伺いします。
 五十条の十七では、国際旅客船拠点形成計画において定められた事業に係る港湾施設等の認定等の特例を設けるとし、計画に定められた埠頭機能高度化事業において計画が公表されたときは、以下の四つの届出があったとみなすとしています。すなわち、一つ目、港湾施設のみなし認定、二つ目、港湾区域内の工事等の許可、三点目、資金の無利子貸付けに係る認定、四点目、臨港地区内における行為の届出、この四点なんですが、このように申請をワンストップ化することでどのような効果を見込んでいるのでしょうか。
#61
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 港湾管理者が策定する国際旅客船拠点形成計画に定められた事業につきましては、当該計画が公表されたときに港湾法に基づく工事の許可等の手続がなされたものとみなす特例を設けることとしております。この特例によりまして手続がワンストップ化されることから、クルーズ船社は迅速に施設整備に着手することが可能となります。その結果、クルーズ船の受入れ拠点の速やかな形成を促進することができるものと考えております。
#62
○新妻秀規君 続きまして、五十条の十八の官民連携国際旅客船受入促進協定の締結について伺いたいと思います。
 法文では、国際旅客船港湾管理者は、旅客施設その他の国際旅客船の受入れを促進するために必要な港湾施設のうち、管理者以外の者が整備するもの、すなわち民間国際旅客船受入促進施設の施設所有者等との間において協定を締結できるとしております。
 ここで、旅客施設その他の国際旅客船の受入れを促進するために必要な港湾施設とはどのような施設を想定しているのか、また、施設所有者等とは具体的にどのような者をいうのでしょうか。
#63
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 今般の制度は、官民の連携により短期間で効果的に国際クルーズ拠点を形成するため、クルーズ船の受入れを促進するために必要な港湾施設への投資を行うクルーズ船社に岸壁の優先的な使用などを認める仕組みを創設することとしたものであります。このため、クルーズ船の受入れを促進するために必要な港湾施設といたしましては、旅客ターミナルビルのほか、駐車場や緑地などを想定しております。
 また、施設所有者等とは、協定の対象施設の所有者や所有者の親会社等のほか、対象施設の敷地である土地の所有者や使用収益権者等を想定しております。
#64
○新妻秀規君 引き続きまして、五十条の十八、同じ協定について伺いたいと思います。
 旅客施設の整備には、例えば旅客通路の整備からターミナルビルの整備まで、要する費用が大きく異なる様々なものがありますが、協定を締結しさえすれば岸壁の優先予約という同じ結果が享受できるのでしょうか。それとも、出資額の多寡によって優先予約の日数とか、また優先的な使用を確保する期間の増減などが図られるのでしょうか。
#65
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 港湾管理者がクルーズ船社と提携する協定の内容につきましては、それぞれの港湾の状況や拠点形成の狙いなどに応じまして港湾管理者において適切に判断されるものと考えております。
 例えば、横浜港におきましては、既存ターミナルが整備されていることを踏まえ、母港としての一層の機能強化を図るため、このための待合ラウンジあるいは屋根付き通路の整備をクルーズ船社が行い、これに対応して一定の優先使用の日数を与えるとともに協定の有効期間を設定しております。
 一方、八代港におきましては、将来の寄港需要に応え、旅客の利便性や快適性を確保するための旅客ターミナルビルの整備、これをクルーズ船社が行いまして、これに対応する一定の優先使用の日数と協定の有効期間を設定しております。
 このように、それぞれの港湾の特性あるいは拠点として求める機能に応じまして、旅客施設の整備とそれに応じた優先使用の日数や協定の有効期間を定めることとしており、港湾管理者とクルーズ船社との間で合理的に協定が締結されるものと考えております。
#66
○新妻秀規君 クルーズ船社、事業者と港湾管理者の間の協議で決まるということですね。
#67
○政府参考人(菊地身智雄君) 今委員の御指摘のとおり、港湾管理者とクルーズ船社との協議の中でこうしたものが合理的に設定されていくものと考えております。
#68
○新妻秀規君 同じ五十条の十八で、じゃ、優先的な岸壁使用についてのグループとか複数社での協定の締結について伺います。
 例えば、傘下に多くの船社を抱える一つのグループとの協定の締結とか、また数社が合同して一つの協定で締結することはできるのでしょうか。また、このような協定の締結が可能な場合、グループ傘下の船社あるいは共同の船社全てが優先的な岸壁の使用が可能となるのでしょうか。
#69
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 港湾管理者が傘下に多くのクルーズ船社を抱えるグループと連携をいたしまして拠点を形成することで、様々なタイプのクルーズ船の長期的かつ安定的な寄港を促進する効果が期待できることになります。本年一月に選定をいたしました国際クルーズ拠点を形成する港湾六港におきましても、港湾管理者と連携するクルーズ船社といたしまして、傘下に多くの船社を抱えるカーニバルグループ、ロイヤル・カリビアングループ、ゲンティン香港グループが含まれております。
 グループの場合、親会社が港湾管理者と協定を締結することでグループ傘下の船社による優先的な使用が可能になります。
 また、親会社が現地法人等に施設を所有させることも想定されることから、施設の所有者の事業を実質的に支配する者についても協定の締結者に含めることができるように措置をしております。親会社も協定の締結者になることで、グループ傘下の船社による岸壁の優先的な使用が可能になるものと考えております。
#70
○新妻秀規君 複数社、A社、B社、C社がまとめて一つの協定を結ぶということもできるんでしょうか。
#71
○政府参考人(菊地身智雄君) 今回の六つの港ではそういった事例はございませんけれども、今委員が御指摘のように、複数の船会社がまとめて協定を結ぶことも可能となってございます。
#72
○新妻秀規君 同じく五十条の十八の協定についてなんですけれども、協定の有効期間について伺いたいと思います。
 この協定の有効期間というのはどれほどを想定しているのでしょうか。また、期間の延長とか更新は可能なのでしょうか。
#73
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 クルーズ船の継続的な寄港により国際クルーズ拠点を形成していく観点から、協定の有効期間は長期間、具体的には少なくとも十年以上であることが必要と考えております。なお、官民連携による国際クルーズ拠点を形成する港湾として選定をされました六つの港の計画書におきましては、おおむね十五年間から二十年間の期間となっております。
 また、協定の有効期間の延長や更新につきましては、協定の締結者である港湾管理者やクルーズ船社などが合意した上で、改正法第五十条の十九第四項の規定にのっとった手続を行うことによって可能となります。具体的には、新たに協定を締結するときと同様に、施設所有者全員の合意、係留施設が国有財産の場合の国土交通大臣の同意、利害関係人への縦覧の手続などが必要となります。
#74
○新妻秀規君 予定していた五十条の二十二、国交大臣の支援の質問は、先ほど羽田先生に同じ質問を聞いていただけたので飛ばしまして、次の質問に移ります。
 旅客の取扱いに関する位置付けの強化について二問伺います。
 まず一つ目なんですけれども、三条の二、港湾及び開発保全航路の開発等に関する基本方針について伺います。
 昨年も、港湾法は外航クルーズ船による訪日外国人の受入れ環境の改善のために改正されております。今回、基本方針を定めるに当たり、国際観光の振興のために果たすべき港湾及び開発保全航路の役割に配慮して定めるという、そういう明記をわざわざする必要性は一体どこにあるんでしょうか。
#75
○政府参考人(菊地身智雄君) 昨年の港湾法改正におきましては、民間活力を活用して旅客施設の整備を推進するために、民間事業者による旅客施設の建設改良に係る費用に対する無利子貸付制度を創設したところでございます。
 一方、この法改正以降も訪日クルーズ旅客数は極めて大きな伸びを示しておりまして、昨年には百九十九万人と、対前年七八%の伸びを示しました。このため、今般、官民の連携により短期間で効果的に国際クルーズ拠点を形成することができるよう、旅客ターミナルビル等への投資を行うクルーズ船社に岸壁の優先的な使用を認める新たな仕組みを創設することとしたものであります。
 そこで、この基本方針につきましても、クルーズ船の寄港が急増し、訪日外国人旅行者の受入れにおいて港湾の果たす役割の重要性が増してきているといった昨今の港湾を取り巻く社会経済情勢の変化等を反映させ、二〇二〇年に五百万人の実現に向けて我が国でしっかり受け入れることができるようにする必要性に基づきまして、国土交通大臣が基本方針を定めるに当たって配慮すべき事項として、港湾及び開発保全航路が国際観光の振興のために果たすべき役割に配慮して定めることを明記したものでございます。
#76
○新妻秀規君 つまり、それほどクルーズ船の取扱いは重要になってきたということだと理解いたしました。
 次に、港湾協力団体との連携とみなとオアシス事業の更なる推進について、これは大野政務官に伺いたいと思います。
 急増する訪日クルーズ旅客の対応や従来の港湾管理者の役割にはない新しいニーズへの対応のため、昨年の港湾法の改正で港湾協力団体の制度が創設されました。また、本年の二月より、道の駅の港湾版と言えるみなとオアシス事業の新機能としてクルーズ旅客の受入れ等が追加されました。
 ここで、港湾管理者が作る国際旅客船拠点形成計画において、港湾協力団体を始め地元の方々についての参画について記載することが望ましいと思いますが、どうでしょうか。また、本法改正によるクルーズ旅客の取扱いの強化を踏まえて、今後どのようにこの道の駅の港湾版のみなとオアシス事業、これをどうやって推進していくのでしょうか、大野政務官、お願いします。
#77
○大臣政務官(大野泰正君) お答え申し上げます。
 先ほど来お話にも出ておりますが、クルーズ船のお客様のお土産等の消費や地元の方々との交流は地域の活性化に大きく貢献することから、港湾協力団体を始めとする多くの方々が港湾管理者と連携し受入れ環境を整えていくことは、おもてなしの心を伝え、リピーターになっていただくためにも大変重要な視点と考えています。
 このため、国土交通省といたしましては、地域の方々がおもてなし等の活動に積極的に参画していただけるよう拠点形成計画にしっかりと記載していただき、地域と一体となったおもてなしによりクルーズ船のお客様に満足していただけるよう、港湾管理者に対し積極的に働きかけているところであります。
 また、国土交通省としまして、平成十五年より、港を核としたまちづくりの拠点としてみなとオアシスの登録を進めており、現在まで九十五か所が登録されています。近年のクルーズ船寄港が急増していることを踏まえ、みなとオアシスをクルーズ船受入れ拠点としても活用するために、本年二月にクルーズ船旅客の交流機能等を追加した新たな制度にいたしました。今後は、みなとオアシスでの多言語看板や無料WiFiの設置などに取り組み、クルーズ船のお客様のおもてなしを充実し、先ほども申し上げましたが、リピーターになっていただけるよう努めてまいります。
#78
○新妻秀規君 今政務官がおっしゃったような、こうした港湾協力団体との連携、また地元との連携関係が更に進むよう、これは本当に地方創生、地域活性化の目玉になる、そういう大事な取組だと思いますので、是非とも積極的な港湾管理者への働きかけをお願いをしたいと思います。
 次に、非常災害時における国土交通大臣による円滑な港湾施設の管理制度の創設について伺いたいと思います。五十五条の三の三、これについては先ほど福岡先生からも、また羽田先生からも言及がありましたが、重要な点なので私からも問わせていただこうと思います。
 まず、要請が前提との点について伺います。
 本制度は港湾管理者からの要請が前提でありますが、なぜそのようにしたのでしょうか。災害という特殊事情を鑑みて、管理者の要請がなくても本制度が発動できる余地を残しておくべきではなかったのか。また、要請は事後になっても構わないのでしょうか。さらに、通信インフラが途絶してしまっている場合、どのようにして要請を伝えるのでしょうか。また、例えば最悪の場合、港湾管理者である市の庁舎を津波が直撃するなどして要請する人が存在しなくなった場合に本制度は発動できないのでしょうか。以上、これ、国土交通大臣に御答弁をお願いします。
#79
○国務大臣(石井啓一君) 昭和二十五年の港湾法の制定以来、港湾の管理につきましては、地方公共団体等である港湾管理者が行うことを原則としております。このため、非常災害時におきましても、港湾管理者の意向を尊重し、港湾管理者からの要請を国として速やかに確認した上で国が管理を行う制度とすることが適当であると考えております。
 また、非常災害時におきましては、港湾管理者に対しまして、発災直後からテックフォースやリエゾンとして国土交通省の職員を派遣することを想定をしておりまして、これらの職員が衛星電話を携行することなどにより連絡体制の確保に努めてまいります。
 また、大津波等により港湾管理者の庁舎が被災した場合でありましても、例えば港湾管理者の仮設庁舎等に国土交通省から職員を派遣をし、連絡体制を確保をすることによりまして本制度の適用申請について確認を行うなど、被災状況に応じまして国土交通省として最大限の支援を行ってまいりたいと考えております。
#80
○新妻秀規君 万全の備えがしっかり張られているんだということは理解をするんですが、想定外という言葉を使わなくていいように、更に万全の備えをしていただきたいと思います。
 続きまして、同じく五十五条の三の三、港湾施設の管理の内容について伺いたいと思います。
 法文では、国交大臣は、災害時において、港湾管理者から要請があり、かつ、物資の輸送の状況その他の事情を勘案して必要があると認められるときは、港湾の管理を期間を定めて自ら行うことができるとしています。
 ここで、その他の事情とはどのような事態を想定しているのでしょうか。また、ここで国交大臣が行うことができる港湾の管理が法文上明記されていませんが、なぜなんでしょうか。具体的にはどのような中身が想定されているのでしょうか。御答弁をお願いします。
#81
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 港湾法の改正法案におきましては、物資の輸送の状況、当該港湾管理者における業務の実施体制その他の事情を勘案して必要があると認めるときに、国土交通大臣が港湾施設の管理を行うこととしております。
 その他の事情といたしましては、災害の規模や被災の状況、これらを想定をしております。
 国土交通大臣が行うことのできる管理の内容につきましては、非常災害時には平時には想定不可能な事態も発生し、それらにも臨機応変に対応を行う必要があることから、条文上明記しておりません。
 具体的な管理の内容といたしましては、自衛隊等の支援船舶を対象とした港湾施設の利用調整、その前提となる港湾施設の点検、利用可否判断、応急措置、これらを想定をしているところでございます。
#82
○新妻秀規君 次に、同じく五十五条の三の三、地方公共団体による港湾管理に例外を設ける立法事実について伺いたいと思います。
 非常災害時かつ一時的とはいえ国土交通大臣が港湾を管理する今回の措置は、港湾法の原則である地方公共団体による港湾管理に例外を設けることになります。なぜこのような例外措置が必要になったのでしょうか。
#83
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 昭和二十五年の港湾法制定以来、港湾の管理については地方公共団体等である港湾管理者が行うことを原則としております。一方、非常災害時の港湾施設の管理は、平時と異なり、防衛省や海上保安庁等との、政府機関との緊密な港湾施設の利用調整が必要となるため、国が管理業務を行うことで迅速かつ円滑な対応が可能となります。実際に、熊本地震の際には、熊本県からの要請を受けまして、国土交通省において直接自衛隊等と岸壁の利用調整を実施し、海上からの被災地支援に迅速に対応することができたところであります。
 このような熊本地震の教訓及び災害時における新たな制度構築に関する熊本県知事からの要請を踏まえまして、今後想定される大規模災害に備え、港湾管理者からの要請に基づき、国が港湾施設の管理を行う新しい制度を創設しようとするものでございます。
#84
○新妻秀規君 最後に、附則について伺いたいと思います。
 この度、附則には政令への委任が記されておりますが、今のところ具体的に考えている政令による経過措置はあるのでしょうか。
#85
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 現時点で、政令による経過措置について検討しているものはございません。
#86
○新妻秀規君 以上で終わります。ありがとうございました。
#87
○大門実紀史君 大門でございます。
 国土交通委員会で質問させていただくのはもう十数年ぶりになりますけど、よろしくお願いしたいというふうに思います。
 この間、地方経済の問題で調査などをやりますと、港のある特に西日本とか日本海側では大型クルーズ船が話題になります。いろいろ問題点もありますけれど、全体として誘致への期待の声は多く聞かれますし、私も舞鶴の地域振興問題関わらせていただいていますが、クルーズ船には期待の声があることは事実であります。ですから、本当に地域経済に貢献して、安全の確保、物流との整合性、あるいは地域住民の納得も得られる形ならば、大型クルーズ船の寄港を増やすということは地域の要望に応えることになるというふうに思います。
 問題は増やす方法です。政府は、今日もありましたが、クルーズ船のお客さん五百万人目標と。私も、増えるのは増えてほしいと思いますけれど、この目標そのものが、聞いてみれば客観的な根拠は別にないと、願望ですよね。そういうちょっと無理の、増えてはいるんですけど五百万というとちょっと無理があると思うんですけれど、そういう無理な目標を立てて、その達成のために無理なやり方を今回考え出してしまったんではないかなという懸念があります。
 ターゲットは、中国発の大型クルーズ船の受入れを一気に増やしたい、早く実現したいということなんですけれども、その焦りみたいなものが、六つの港と四つの大手クルーズ会社の協定が先にありきで、後から今回の法改正をやる、追認すると。通常、法改正、仕組みがあって公募をして選定してという流れなんですが、先にそういう協定ありき、後から法改正をすると。これそのものが大変焦ったやり方ではないかなと思いますし、また後で触れますけど、極端に特定の四社を優遇する仕組みも、来てほしい来てほしいというようなことの焦りが表れているんじゃないかなというふうに思います。
 結果的にそれが本当にクルーズ船のお客さんを増やすことにつながるのか、あるいは中長期的に見れば港湾の在り方として失うものが大きいんではないかというふうな点に問題意識を持っておりますので、そういう点で質問をさせてもらいたいと思いますが。
 まず最初に、羽田さんからもありましたけど、港湾法第十三条二項の一番の重要な問題です。「港務局は、何人に対しても施設の利用その他港湾の管理運営に関し、不平等な取扱をしてはならない。」ということがあります。これは世界の港の原則でありますし、大事な原則なわけですね。この点、不平等な扱いが生じることにならないかという先ほどの羽田さんの質問に対して、その心配はないんだ、いろいろあるからないんだということを、まあ衆議院でもお答えになっておりますけれども、ちょっと実際のリアルに考えてみる必要があるんではないかと思います。
 例えば佐世保港なんですけれども、佐世保港は、カーニバルというクルーズ会社が年間三百日を目標に優先的に使用をするというふうな目標で計画ですね。大体、年間三百日も特定の船会社が優先的にもう予約をはめ込んじゃうと、これそのものがほかの船会社にとっては不平等な扱いそのものになるんではないかと。リアルな話として、どう考えても不平等になるんじゃないかと、こう思うんですよね。
 仮に、あとの六十五日をほかのクルーズ会社どうぞと言ったところで、今回のターゲットは中国発のクルーズですから、中国発のクルーズというのは大体一週間以内の短期ですよね。そうなりますと、日本の港に希望した曜日とかあるいはシーズンというのは大体重なるわけですね。そのときに、佐世保でいえば空いた六十五日のところに入れてくださいということにならないと思うんですね。もう佐世保は駄目ならほかに行きますということになって、ほとんどこの佐世保の港はほぼカーニバル社だけが寄港するということになるのが、これどう考えても、リアリティーからいくとそういうことが想像、推測されるわけであります。
 参考に、菊地さん、もう繰り返し同じことを答弁されているんですけれど、同じ答弁ならもう結構なんですけれど、こういうリアリティーとして、事実上、優先使用がもう独占的な使用、ほかの船会社にとっては不平等になるということの可能性は具体的に想像されると思うんですけれど、その点いかがですか。同じ答弁ならいいんですけど、何といいますか、その可能性を否定できるものなのか、その点だけお答えをいただきたいと思います。
#88
○政府参考人(菊地身智雄君) 今回の六港の中で、委員御指摘の例えば佐世保港につきましては、計画としては三百日というのが提出をされてございます。佐世保港におきまして、クルーズ船が係留する岸壁としては二か所の岸壁を想定してございまして、この二か所の合計で三百日という計画になっているものと承知をしているところでございます。
 他方、一つの岸壁についての上限として、このクルーズの検討委員会の中では、法律家の議論も交えて、三百日を上限とすることで一定の公共性が担保できるという御議論があったものと承知をしてございます。
#89
○大門実紀史君 もうちょっと、ほかの港もそうなんですけど、二百日のところもそうですけど、リアリティーといいますか、普通に考えて想像をしてもらいたいんですよね、あれこれ仕組みがありますからじゃなくて。
 逆に言えば、もしそういう独占状態といいますか、起こらなかったとすれば、カーニバル社が目標の三百日も来てくれなかったという話になるわけでありまして、目標が達成しなかったと、すなわちこのスキームが成功しなかったということにもなるわけであります。
 本当に地域振興に役立って住民合意の下ならば、港湾の整備は私はされるべきだというふうに思っております。どうせクルーズ船が着けられるような整備をするならば、別に特定のクルーズ会社に優先的になんということをやらなくても、いろんなクルーズ船、クルーズ会社に門戸を開いても結果的に年何百日ということを達成することは十分可能だし、そういう方法をまず探るべきではないかと思いますし、この四つの会社以外の、海外のほかのクルーズ会社にとってどういうふうに見られるかですね、こういう日本のやり方、特定のちょっと大きなところと独占的に優先契約を結んでいると。
 ほかの海外のクルーズ会社にとって、日本というのは非常に閉鎖的な、独占的にやらせているというふうに、何といいますか、短期的な需要をつかんだとしても、中長期的に見れば国際的な信用を失ったり評価を下げたりという点もよくよく考えられるべきだと。だから港湾法に、世界の港というのは公平公正な利用をしてもらうということが大原則にしているわけでありまして、十三条の重みというものをやっぱりよく考えられるべきだと。焦ったらかえって後々マイナスになるんじゃないかというふうに思うわけであります。何か木を見て森を見ないというか、当面の数字を焦っちゃって、ちょっとイレギュラーな方法を今回考え出されたんじゃないかと思います。
 もう一つは、このスキームそのものにも危なさを感じるんですけれど、資料をお配りいたしましたけれども、清水港は既存の施設で対応するということなんですけれども、ほかの五つの港、大型クルーズ船受け入れるための事業費は、これ合わせると三百二十億になります。地方負担分が下の段です。残りは国の負担ということですよね。本部と平良は沖縄特措法などもありまして負担割合は小さいんですけれども、いずれにしても、国の負担も、特に地方自治体の負担も小さいものではありません。これだけの負担をして、私はさっき言ったように門戸を開くなら別にいいと思うんですけれど、特定のクルーズ会社に優先的に岸壁を使わせると。
 一方、大手クルーズ会社は何をしてもらうかというと、民間ターミナルビルなどに投資をしてもらう。費用負担じゃないんですね、投資なんですよね。ただ、横浜とか清水港ではその必要はないということですね。聞いてみますと、そのターミナルビル建設も数億円規模ということであります。しかも、投資でありますから、その大手船会社が恐らく子会社をつくってそこに運営させると、いざとなれば引き揚げるということで、別に損をしない仕組みですよね、使用料も取りますから。
 そういうことでなっているわけで、何か投資をしてもらって代わりに優先的使用権というような話ではなくて、しかも、その投資の幅も幅が広過ぎるというふうに思うんですよね。こういう曖昧な投資の条件で年間二百日も三百日も優先的使用を認めるというふうなことは一体どういうことなのかと、余りにも認める条件としては希薄であり、幅があり過ぎて曖昧ではないかなというふうに思うわけであります。
 これは本当に対等の協定なのかということを思うわけでありまして、投資してもらうというのは単なる対等の協定だと見せるためのアリバイづくりであって、実際は、要するに何が何でも大型クルーズ船に来てほしい、そのために特別優遇措置を与えます、岸壁の優先使用権を与えます、だから来てくださいと。言ってみればそれだけの話でありまして、そうなると心配なのは、本来こういうやり方はすべきじゃないと思いますが、このやり方を進める上で一番心配なのは、これから具体的に結ばれる協定が対等な協定に本当になるのか、大手四社の言うような条件をのむような協定でずっと譲歩させられていくんじゃないのかと。
 一番危惧されるのは、例えば十年から十五年の協定といいながら解約の条項があると。つまり、その船会社が、もうもうからないからとか、お客さんが集まらないからということで、その協定を、十年、十五年と言っておきながら解約できる別の条項を設けて、いつでも撤退できるようにするとか、こんなこと十分考えられるわけですね。損してまでやりませんから、民間ですからね。そういう協定にならない保証がどこにあるのかというふうに思うわけであります。
 この協定についてはそれぞれ個別にやるわけですから、しかもお客さんに来てほしい方が譲る協定になると今言ったような懸念もあるわけでありますけれども、最後に大臣にお伺いしたいんですけれど、このスキームでいくとしても、この協定が一方的なものにならないように、本当にそこを拠点として、ずっと長期的にきちっとお客さんを運ぶということが最低少なくともなければならないと思いますが、そういう協定の仕組みになる保証が今回のスキームにどこ見てもないんですけれど、いかがでしょうか。
#90
○国務大臣(石井啓一君) 今般の制度は、クルーズ船の寄港が一定期間継続するよう、港湾管理者は投資と岸壁の利用等に関しまして十五年から二十年の長期間の協定を締結し、安定的な寄港を確保することを目指しております。
 その中で、岸壁の優先的な使用を認められたクルーズ船社は旅客施設等への投資を行うことになっておりますので、その投資を回収するため、クルーズ船社も積極的に寄港を継続することとなるものと考えております。
 本制度は、地元の自治体とクルーズ船社がウイン・ウインの関係でクルーズ船、クルーズ旅客の誘致を行うものでありまして、国土交通省といたしましても、クルーズ船社にとっても魅力的な拠点の形成と継続的な寄港に向けた積極的な助言、指導を行ってまいりたいと考えております。
#91
○大門実紀史君 いろんな危惧があります。その点指摘して、質問は終わります。
 ありがとうございました。
#92
○室井邦彦君 日本維新の会の室井邦彦です。
 この法案、港湾法の一部を改正する法案でありますけれども、これから日本の国が観光立国として更にこれから目的を目指し成長していくためには、やはりこの法案改正は非常にいいことだと、私はそのように評価をさせていただいておりますけれども、幾つか気になることもありますので、その部分を質問をさせていただきたいと思っております。
 ところで、世界的に有名なカリブ海のマイアミ港とか地中海のバルセロナ港、そしてピレウス港、東南アジアでいえばシンガポールというような海域を代表する国際クルーズ拠点があるわけでありますけれども、日本でいえばどこかというと、私もよく分からないんですけれども、私は神戸でありますので、エキゾチックな町並み、国立六甲を背景にした神戸などはすばらしい港だなとは思い込んでおるわけでありますけれども、横浜もそうでありますけれども。このクルーズの寄港で、回数でいけば断トツに三百二十三回の博多ですか、ということになるのか。
 いろいろと思いはあるわけでありますけれども、そういう中において、世界におけるクルーズ市場の中で、東南アジア、我が国のクルーズの位置付けやその動向、動きはどのようになっているのか、まず一点お聞きしたいことと、あと二点あるわけでありますけれども、二〇二〇年に五百万人の政府の目標の実現に向けて、私は実現されると、そう思っておりますし、実現できないかも分からないし、これ以上の数字を目途に、六百万人ということも考えられないこともないわけでありますけれども、どのように観光ビジョンを掲げておられるのか、五百万を目標を達成するためには。
 それと、もう一点は、これは百二十三港もあるというのは、日本の国に、そういう可能性のある、クルーズの寄港が十分に可能であるという国内の状況でありますけれども、各隅々まで地方にどのような効果をもたらすのか、もちろん経済効果というのは分かっておりますけれども、以外にどのような効果を考えておられるのか、この三点、まずお聞きをさせてください。
#93
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 二〇一五年の世界のクルーズ人口は約二千三百万人でありまして、十年前の約一・七倍と急速に増加をしております。このうち、アジアのクルーズ人口は約二百万人と、十年前の約二・七倍と特に大きな伸びを示しております。この中で我が国の訪日クルーズ旅客数は、二〇一五年に百十二万人、二〇一六年は対前年比七八%増の百九十九万人と急増しておるところでございます。こうしたアジアのクルーズ市場の急拡大を踏まえまして、政府が昨年取りまとめた明日の日本を支える観光ビジョンの中で、北東アジア海域をカリブ海のような世界的なクルーズ市場にするため、訪日クルーズ旅客を二〇二〇年に五百万人とする目標を掲げたところでございます。
 また、クルーズ船の寄港による経済効果につきましては、クルーズ旅客による消費等を通じた効果が期待されるところであります。例えば、福岡市の平成二十七年の調査によりますと、一回の寄港で一人当たり約十・七万円の消費があったと報告されています。加えまして、クルーズ旅客の買物等による消費効果だけではなく、にぎわいの創出、あるいは地域との触れ合いによる文化交流など、様々な効果も生まれているところでございます。
 このように、クルーズ船の寄港は地域に様々な効果をもたらし、地方創生に大きく貢献するものであり、国土交通省といたしましては、二〇二〇年に五百万人の目標達成に向けてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
   〔委員長退席、理事長浜博行君着席〕
#94
○室井邦彦君 ちょっと気になったことがありますので、これ少し読ませてもらいますけれども、この需要の急増、港湾法の一部改正する法案の訪日クルーズの旅客数の拡大に向けた課題ということで港湾局が出されている資料なんですが、この旅客を二〇二〇年に五百万人とした政府目標を達成できないおそれがあると。
 これは要するに、港湾整備をスムーズに、受入れ体制を整えていかないと目標は達成できないおそれがあるという、このようなことが書いておられたので、ちょっと私も気になったのですが、これを全てこういう条件をクリアしていくと、五百五十万以上の訪日インバウンド、クルーズのそういう観光客も見込まれるということの解釈でいいと思っております。是非、余計なことを言うようでありますけれども、この五百万人の達成を是非していただくようにお願いを申しておきます。そういう解釈でいいんですよね、これ。
#95
○政府参考人(菊地身智雄君) ただいま委員御指摘のとおり、五百万人の政府目標を達成できないおそれということにつきましては、現在でも一部の港、博多港等では予約が取りにくい状況が発生してございます。こうした状況を放置することでこの掲げました五百万人の政府目標の達成ができないおそれがあるという趣旨でございます。
#96
○室井邦彦君 じゃ、これは大臣に御質問をいたしますけれども、時間もございませんので、質問の趣旨だけお話しさせていただいて御質問としたいと思いますけれども、今回のこの法改正で新たな制度を創設する意義についてまたお聞かせをいただきたいと思います。
#97
○国務大臣(石井啓一君) 二〇一六年の訪日クルーズ旅客数は百九十九万人と、対前年比七八%増の大きな伸びを示しました。
 東アジアのクルーズ人口の増加傾向やクルーズ船社のクルーズ船の投入計画を踏まえますと、今後も引き続き増加が見込まれることから、我が国の港湾において受入れ環境の整備を加速する必要がございます。
 一方で、魅力的な観光資源に富む我が国の港湾において、岸壁の優先的な利用等の受入れ環境が整えば、旅客ターミナルビル等へ投資し、寄港を増やしたいという意向を持つクルーズ船社も現れております。
 こうした需要を取り込み、官民の連携により短期間で効果的に国際クルーズ拠点を形成することができるように、旅客ターミナルビル等への投資を行うクルーズ船社に岸壁の優先的な利用などを認める仕組みを創設することとしたものであります。
 今般の改正によりまして、クルーズ船社が岸壁を優先的に利用でき拠点化が図れれば、寄港の計画を立てやすくなり、我が国にクルーズ船を長期安定的に寄港させる環境が整うことになります。その結果、二〇二〇年五百万人の実現に向けて、増大するクルーズ需要を逃がすことなく我が国でしっかり受け入れることができるものと考えております。
   〔理事長浜博行君退席、委員長着席〕
#98
○室井邦彦君 今回の法改正では、我が国では例のない画期的な方法であります。いろいろと問題点もあろうかと思いますけれども、しっかりと進めていただきたい、このように願っております。
 続きまして、先ほどから各先生方から御質問されていて、また重複いたしますけれども、クルーズ船専用岸壁の整備促進について御質問いたしますけれども、このお断りゼロ、急増するクルーズ船の寄港に対応し切れずお断りをしているというか、お断りゼロを実現をするために今このような法案が出てきたわけであるのは分かっておるわけでありますけれども、そういう中で、この大型化の潮流の中で、我が国においてももちろんクルーズ文化というものを強力に発信していくチャンスでもあるし、そのように国交省は進んでいただいておるわけでありますけれども、この専用岸壁を整備し、また更に設備機能の強化に取り組むというような方向を進めておられますけれども、今現在、国交省はどのような対応でどのような問題といいますか抱えておられるのか、あればお聞かせをください。
#99
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 近年、我が国の港湾へのクルーズ需要が急増しておりまして、昨年は対前年比七八%増の百九十九万人、また、クルーズ寄港回数は三九%増の二千十八回といずれも過去最高を記録したところであります。今後も、東アジアのクルーズマーケットの拡大、これらが予想されているところでございまして、我が国の港湾へクルーズ船を引き続き着実に寄港させていくためには受入れ環境の整備を加速する必要がございます。
 こうした状況を踏まえまして、本年一月に、官民連携による国際クルーズ拠点を形成する港湾として、横浜港、清水港、佐世保港、八代港、本部港、そして平良港の六港を選定し、クルーズ船の受入れ環境整備を進めているところでございます。このうち、佐世保港、八代港、平良港の三港におきましては、平成二十九年度からクルーズ船の専用岸壁の整備に着手したところでございます。
 国土交通省といたしましては、引き続き、寄港需要の動向を踏まえながら、クルーズ船の受入れ環境整備にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
#100
○室井邦彦君 時間もございませんので、急がせていただきます。
 我が国の観光資源、自然、文化、気候、食という観光振興に必要な条件を兼ね備えているという非常に恵まれた国でありますし、世界でも数少ない国の一つだと、このように思っております。
 またさらに、先ほども触れさせていただきましたけれども、百二十三港クルーズ船の対応が見込まれるという、これも世界にそういう国があるのかなと、私そう思っておるわけでありますけれども、このすばらしい観光資源、またこの特徴を更に生かしていただいて日本の地方津々浦々まで全国展開をさせていただきたいと、このように私も考えておりますし、国土交通省もそのような方向で進んでいってくれておりますが、こういう中で、更に全国展開させていく上でクルーズ船の寄港に向けたプロモーションや魅力ある寄港地観光の造成、また重要になってくると思いますが、そういう観点から国土交通省としてどう取り組んでおられるのか、お聞きをしたいと思います。
#101
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 今後も増加が見込まれるクルーズ需要に対応するためには寄港地の全国展開を図ることが必要と考えております。このため、国土交通省といたしましては、引き続き、クルーズ船の受入れを希望する自治体とクルーズ船社との商談会の開催、全国の港の岸壁推進などに係る情報や港周辺の観光情報の一元的な発信、さらにはクルーズ船社と港湾管理者とのマッチングサービスの提供など、これらのプロモーションに取り組んでおります。
 また、寄港地の全国展開のためには各寄港地において魅力ある寄港地観光を造成することも必要であります。現在、各寄港地におきましては、地方自治体やクルーズ船社などが連携をし、上質かつ多様なツアー造成に取り組まれているものと承知しております。
 国土交通省といたしましては、全国クルーズ活性化会議などの場で全国の成功事例を共有することなどにより、全国の港において魅力ある寄港地観光の造成が進むよう支援してまいります。
#102
○室井邦彦君 もう一問用意しておりましたけれども、時間が来ましたので、これで終わらせていただきます。
#103
○青木愛君 希望の会、自由党の青木愛です。
 今般、中国を始めとして東アジアにおけるクルーズ需要が拡大をしておりまして、急増するこの需要を我が国へも受け入れるために港の整備が課題となっているというふうに認識をしております。
 まず、お伺いをいたしますけれども、今回の港湾法改正の背景と、そして既に六港が内定をしておりますけれども、その六港が決まった経緯、そしてまた、旅客施設などの基準等についてはこれから省令で定めるということになっておりますけれども、その概要と時期の見通しについてお聞かせをいただきたいと思います。
#104
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 二〇一六年の訪日クルーズ旅客数は百九十九万人と、対前年比七八%増の大きな伸びを示したところであります。東アジアのクルーズ人口の増加傾向であるとか、あるいはクルーズ船社のクルーズ船投入計画を踏まえますと、今後も引き続き増加が見込まれることから、我が国の港湾におきまして受入れ環境の整備を加速する必要がございます。
 一方で、魅力的な観光資源に富む我が国の港湾におきましては、岸壁の優先的な利用等の受入れ環境が整えば、旅客ターミナルビルへの投資をし寄港を増やしたいという意向を持つクルーズ船社も現れています。このような需要を取り込み、官民連携により短期間で効果的に国際クルーズ拠点を形成することができるよう、旅客ターミナルビル等への投資を行うクルーズ船社に岸壁の優先的な利用を認める新しい仕組みを創設することとしたものでございます。
 また、本年一月に選定をいたしました六港につきましては、有識者により構成される官民連携によるクルーズ拠点形成検討委員会におきまして、各港湾から提出をされました計画が、いずれも港湾管理者とクルーズ船社が緊密に連携し、連名で作成された計画である、クルーズ船社の寄港計画や投資内容が明確であることなどの観点から、これらの港湾が官民連携による国際クルーズ拠点を形成する港湾として選定することが適当と評価を受けたことを踏まえ、国交省として選定したものでございます。
 さらに、省令に関しましてでございますが、本法案の施行に際し港湾法施行規則を改正し、国際旅客船拠点形成港湾の指定に当たっては、埠頭が満たすべき規模その他の要件として、一定規模以上の船舶が入港可能な係留施設を有すること、官民連携国際旅客船受入促進協定の対象となる港湾施設として旅客ターミナルビルのほか駐車場や緑地等とすること、協定の内容の基準として国際旅客船拠点形成計画に適合することなどを定める予定としております。
 本法案につきましては、早急に国際クルーズ拠点の形成を図る必要があることから、公布の日から一か月以内に施行することと規定しており、省令につきましても同時期に施行する予定としてございます。
#105
○青木愛君 法改正の趣旨は理解しておりますけれども、やはりちょっと準備不足かなという感じは否めないのかなというふうに思っております。
 以下、ちょっと懸念される点について順次お伺いをしたいと思いますけれども、経済効果ばかりを急いで大変なことにならないように、一方でしっかりとした対策を講じていく必要があろうかと思っております。
 まず、この民間事業者、船社が立派な旅客施設を整備したとして、順調に維持管理されている間はよいのですけれども、万が一その事業者が撤退をしたり倒産をしたりといったことが考えられなくはないのですけれども、そうした場合この施設はどうなっていくのか、そういうことも想定をして拠点の形成を進めるべきだというふうに考えております。
 その後、この管理者、都道府県等に負担のしわ寄せが行くのではないかという心配をしているわけでありますけれども、その点についてお聞かせください。
#106
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 今回の仕組みでは、協定の有効期間中であるにもかかわらずクルーズ船社が撤退をしたり倒産したりするような事態に備えまして、必要な規定を措置することとしております。
 まず、新たな事業者が現行の協定を引き継ぐ場合を想定し、クルーズ拠点としての機能が切れ目なく継続されるよう、新たなクルーズ船社が旅客ターミナルビルの所有者等となった時点で協定の効力が及ぶよう措置することとしております。
 また、協定を引き継ぐ者が現れず、有効期間中であるにもかかわらず協定を廃止しなければならない場合を想定し、港湾の適正な運営に支障が生じることがないよう、協定に廃止等の場合の手続を記載させることとしております。この場合におきましては、協定が廃止された後、旅客ターミナルビルとして使用されていた建物が適切でない用途に利用された場合、港湾の適正な運営を妨げることにもなりかねないことから、協定を廃止する場合の建物の取扱いについて、例えば港湾管理者が買い取るなどの内容をあらかじめ協定において定めておく必要があると考えております。
 国土交通省といたしましては、協定の締結に当たり適切な対応がなされるよう、港湾管理者及びクルーズ船社に対しまして必要な指導、助言を行ってまいりたいと考えております。
#107
○青木愛君 ありがとうございます。
 その後、港湾管理者の買取りも考えられるということでの御答弁でありましたけれども、その際、過度な負担にならないように、国としてもしっかりとしたお取組をお願いしたいというふうに思います。
 次に、この六港、横浜、清水、佐世保、八代、本部、平良において、岸壁の優先利用や旅客施設の整備、これをするのは郵船クルーズを除いて全て外国クルーズ船社ということでありまして、この国際旅客船拠点形成港湾が外国の企業の影響を受けるということについて、日本の経済活動、また港湾の公共性、また国際テロ、こうした水際対策の観点から大変心配をしているところでありますが、この国際クルーズ船港湾に設置される税関、出入国管理、また検疫、これらのCIQ施設を、旅客ターミナルビル、この中に設置をするということで、外国クルーズ船社が整備をするということになるんだと思いますけれども、セキュリティー上の問題はないのでしょうか。
#108
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 民間事業者が旅客ターミナルビルの整備を行う場合には、一般的にその施設の設計段階から港湾管理者や関係省庁と十分に協議した上で整備がなされることとなります。その際には、港湾における入国者のチェック等のセキュリティーの観点から、適切な規模や動線となるように協議することとなります。
 国土交通省といたしましては、今回の制度に基づき、クルーズ船社が旅客ターミナルビルを整備する場合にも事前の協議が確実かつ適切に行われるよう、クルーズ船社への指導等を行ってまいりたいと考えております。
#109
○青木愛君 続いて、法務省に御答弁をお願いしたいと思います。
 この大型の国際クルーズ船は、一度に何千人もの乗客を移送できるということが飛行機とも違う特徴だというふうに思っております。したがって、入出国の手続が大変混雑するというふうに予想されます。
 この手続をスムーズに進めるためにどのように対処をするのか、快適な観光の妨げになってはならないというふうに考えるのが一点と、またその一方で、密入国、薬物、銃器の持込み、テロ対策などが大丈夫なのかというふうに思うわけですけれども、実際これまでクルーズ船で入国した乗客が出港までに船に帰らずそのまま不法残留になったというケースも少なくないというふうに伺っておりまして、この場合、犯罪者は当然なんですけれども、クルーズ船社ですとか旅行会社のまた責任といったものはどのように考えられているのか、その点についてお聞かせください。
#110
○政府参考人(佐々木聖子君) お答えいたします。
 訪日クルーズ旅客を二〇二〇年に五百万人とするという政府目標に向けまして、法務省といたしましては、問題のない方に対しては可能な限り円滑な入国審査を行い、観光立国の実現に資すると同時に、今委員から御指摘ありましたように、厳格な入国審査の実施によって治安の維持に努めることも極めて重要と認識をしております。
 取組状況を御報告いたしますが、法務省におきまして、クルーズ船旅客の増加に対応するため、まず円滑化の方ですが、平成二十七年一月から船舶観光上陸許可という新たな上陸許可制度を導入し、個人識別情報の取得やいわゆるEDカードの記載内容等を簡素化することによりまして円滑な入国審査を実施しています。他方で、水際対策やテロ対策に万全を期するため、事前に入手した乗客名簿を厳格にチェックするなどし、加えまして、CIQ関係機関とも連携の上、対応しているところです。
 また、船舶観光上陸許可制度は、乗客の乗下船時の本人確認等が適切に行われていると認められるクルーズ船に限って適用することとしています。過去に不法残留者が発生したクルーズ船に関しては、再発防止策が適切に講じられているか否かを審査し、講じられていなければ船舶観光上陸許可利用の対象から除外することなども検討し、制度が適切に運用されるように努めてまいります。
#111
○青木愛君 御答弁ありがとうございました。
 この点が最も懸念される、今回の法改正の中で一番懸念される点でございますので、是非、国交省、法務省、連携をしてしっかりとした水際対策をお願いをさせていただきます。
 それでは、質問が変わることでもないんですけれども、ちょっとまた地元のお話をさせていただきまして恐縮でございますが、せんだって木更津港に、外からちょっと見てきたんですけれども、仮ナンバーの中古車が次々と港に搬入をされておりました。警備員の方のお話によりますと、アフリカ、またニュージーランド向けへの輸出だということでありまして、日本で使い古された車も海外でまた再利用されるという、そういう現場を見させてもらって、初めて見る光景だったので大変勉強になったのですが、その際、木更津港のクルーズ船の対応についての整備も若干ちょっと見てみたんですけれども、まだ進んでいる状況が見られませんでした。
 千葉県でも、木更津港あるいは館山港などでもクルーズ船の誘致に向けた取組が熱心に行われているかというふうに思っておりますけれども、千葉県におけるクルーズ船、この受入れ状況、環境整備に向けた国の取組状況についてお聞かせいただきたいと思います。
#112
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えをいたします。
 千葉県内の港湾におきましては、これまで館山港においてクルーズ船を受け入れており、平成二十八年の寄港実績は二回、今年は四回の寄港が見込まれており、全て日本船社が運航するクルーズ船となっています。
 一方、木更津港におきましては、外国船社が運航する大型クルーズ船の誘致を推進するため、平成二十八年に行政や民間企業等の地元関係者で構成する協議会が設立をされ、熱心な誘致の取組が行われているところであります。
 このような状況を踏まえまして、国土交通省では、平成二十八年度から木更津港におきまして、十六万トン級のクルーズ船の寄港に対応するための既存岸壁の防舷材や係船柱の改良を進めており、平成三十年度中の完成を目指し整備を進めているところでございます。
 このほか千葉県内では、千葉港においてクルーズ船の寄港を実現するため、千葉県などが中心となってクルーズ船の受入れ環境の改善に向けた方策について検討が進められていると聞いております。
 国土交通省といたしましては、引き続き、寄港需要の動向を踏まえながら、クルーズ船の受入れ環境整備に取り組んでまいりたいと考えております。
#113
○青木愛君 海からのアプローチは半島振興にとりまして大変効果が高いので、是非今後とも積極的な御支援のほどをよろしくお願い申し上げます。
 最後の質問となりますけれども、石井大臣に一言お願いできればというふうに思っております。
 今年の一月に、参議院の調査団で、私、マレーシア、シンガポールを訪れさせていただきました際に、マレーシアの日本大使の宮川大使から、日・マレーシアの経済関係をお伺いした中で、横浜港のLNG、液化天然ガスのバンカリング拠点の整備を進めることが大事だというふうなお話を伺いまして、それ以来、私、この点について関心を持ってきたわけでございますけれども、実は千葉県の袖ケ浦市と富津市にLNGの基地が既に立地をしております。こうした既存ストックを有効活用しながらバンカリング拠点を整備をすることによって、また近隣諸国に対するコスト競争力の高いバンカリングが可能になるのではないかというふうに考えておりますけれども、石井大臣もこれまで様々な取組をされてきたと思いますけれども、一言御答弁をいただければと思います。
#114
○国務大臣(石井啓一君) 世界に先駆けましてLNGのバンカリング拠点を形成することは、我が国港湾の国際競争力の強化につながるものと認識をしております。
 このため、昨年十月、LNGバンカリング推進に関する覚書を七か国の港湾当局と署名をいたしまして、本年四月にはLNGバンカリング国際シンポジウムイン横浜を開催するなど、LNGバンカリング港湾の国際的なネットワーク構築を我が国が主導して加速をしております。
 一方、国内では、昨年六月に横浜港をモデルケースとして官民の関係者による検討会を設置し、LNGバンカリング拠点の整備方策を昨年十二月に策定をしたところであります。この整備方策では、三つのフェーズに分けて推進することとしておりまして、大型船への対応を開始する第二フェーズでは、既存ストックを有効活用する観点から、委員の御地元の袖ケ浦LNG基地を利用いたしましたシップ・ツー・シップによるLNGバンカリングを実現することとしております。
 国土交通省といたしましては、我が国がアジアで先駆けてLNGバンカリング拠点を形成することで国際競争力の強化を図ってまいりたいと考えております。
#115
○青木愛君 ありがとうございました。質問を終わります。
#116
○行田邦子君 無所属クラブ、行田邦子です。よろしくお願いいたします。
 この港湾法の改正、必要な改正だと思いますので、賛成であります。
 クルーズ船による旅行が中国などアジア地域にも裾野を広げている中で、クルーズ市場という成長分野を日本の地域経済の活力として取り込むことが重要であるというふうに考えております。更なるクルーズ船の寄港の需要がある港湾においては、民間の力を活用してクルーズ船受入れ環境の整備を急ぐべきであるというふうに思っております。
 ただ、一方でなんですけれども、港湾管理者と協定を締結するクルーズ船社と民間事業者は、公共用地である臨港地区に自ら所有権を持つ旅客施設を整備することができる、そしてまた、埠頭の係留施設の優先的な使用が認められるという港湾使用における特権を有することになるわけであります。
 港湾管理者による協定締結先の選定やまた協定内容の決定について透明性を確保する必要があると考えますけれども、大臣の御所見を伺いたいと思います。
#117
○国務大臣(石井啓一君) 官民連携による国際クルーズ拠点を形成する港湾といたしまして本年一月に選定をいたしました六つの港につきましては、全国の港湾管理者やクルーズ船社に対して広く公募を行いまして、有識者により構成される委員会での評価を経て、国土交通省として選定をしたものであります。
 応募に当たりましては、港湾管理者が、クルーズ船社の寄港計画や投資内容を踏まえ、連携が整ったクルーズ船社と連名で計画書を提出しているところでありまして、港湾管理者において適切に連携相手が選ばれているものと認識をしております。
 また、本法案におきましては、港湾管理者は、協定を締結しようとするときは、その旨を公告をし、協定の内容を利害関係人の縦覧に供さなければならないこととしておりまして、利害関係人は、港湾管理者に対して意見書をできることにつきましても規定をしております。こうした手続により、透明性を確保しながら国際クルーズ拠点の形成を図っていくこととしております。
 国土交通省といたしましては、港湾管理者におけるクルーズ船社の選定や協定の締結に当たり適切な対応がなされるよう必要な助言を行ってまいりたいと考えております。
#118
○行田邦子君 港湾の使用又は臨港地区という公共用地の使用ということに関わるものでありますので、是非透明性を確保するようにお願いしたいと思っております。
 そして、この港湾管理者と協定を締結すると、大体十五年から二十年の締結になるということでありますけれども、この締結先であるクルーズ船社が例えば経営破綻をしたり、また企業買収、合併、統合などによって株主、経営権に変更が生じた場合なんですけれども、その場合の協定の効力はどうなるのか、確認をさせていただきます。
#119
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 今回の仕組みでは、協定の有効期間中であるにもかかわらず、クルーズ船社が撤退をしたり、あるいは合併、統合等が生じるような事態に備えまして必要な規定を置いておるところでございます。
 まず、新たな事業者が現行の協定を引き継ぐ場合を想定いたしまして、クルーズ拠点としての機能が切れ目なく継続されるよう、新たなクルーズ船社が旅客ターミナルビルの所有者等となった時点で協定の効力が及ぶよう措置をしております。また、協定を引き継ぐ者が現れず、有効期間中であるにもかかわらず協定を破棄しなければならない、こういう場合を想定いたしまして、港湾の適正な運営に支障が生じることがないよう、協定に廃止等の場合の手続、これを記載させることとしてございます。
#120
○行田邦子君 ありがとうございます。
 そして、今回の改正法案では、非常災害時における港湾施設の管理についての改正が盛り込まれております。第五十五条でありますけれども、これは熊本地震での経験を踏まえてということでありますが、非常災害時におきましては、港湾管理者も自らが被災者となるというわけでありますので、様々な緊急的な業務をやらなければいけない中で、港湾管理業務を国に全部又は一部を委ねるということをこれまでもやってきたわけでありますけれども、その際に、国がしっかりとその港湾管理者の業務をするに当たっての権限を行使できるように港湾法上に根拠を求めるということで、必要な改正だと思っております。
 そこで、これも確認なんですけれども、お伺いしたいんですが、第五十五条の三の三に、非常災害が発生した場合となっておりますけれども、非常災害が発生した場合の定義をお聞かせいただけますでしょうか。
#121
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 港湾法あるいは災害対策基本法におきまして、非常災害の定義は特段規定をされておりませんが、非常災害が発生した場合としては、災害対策基本法第二十四条に基づいて、政府に非常災害対策本部が設置されるような大規模な災害が発生した場合を想定しております。
#122
○行田邦子君 災害対策基本法第二十四条ということでありますけれども、そうしますと、有事は対象外ということであります。
 そこで、ちょっとこの有事について伺いたいと思うんですけれども、昨今、今年になっても北朝鮮が弾道ミサイルの発射を、この間の月曜日早朝ですけれども、九回目となったわけであります。緊迫した状況であるというふうに理解をしておりますけれども、政府としては、やはり国外にいる、韓国にいる在外邦人の安全確保ということも様々な事態を想定していかなければいけないというふうに思っております。また、そして状況によっては、港湾にも非常に関係のあることだと思っております。
 そこで、まず伺いたいんですけれども、今韓国には大体観光客も含めて約六万人の在留邦人がいるというふうにされていますけれども、朝鮮半島におきまして、有事といいますか、韓国から邦人に対して退避勧告が出るという危険情報のレベル4に当たるものでありますけれども、そうなったときなんですけれども、定期便だけでは邦人の避難に足りないと思っております。そのときに、国土交通省としては、やはり邦人を避難させるための輸送力を確保する必要があると思いますけれども、どのような対応を取るんでしょうか。
#123
○政府参考人(東井芳隆君) お答え申し上げます。
 政府におきましては、朝鮮半島の在留邦人の退避が必要になった場合を想定しまして、平素から関係省庁間で連携して必要な準備、検討を行っております。
 在留邦人の退避におきましては、状況に応じまして民間の航空機や船舶も一定の役割を有すると考えております。個別具体の状況に応じて政府全体での検討の下、必要な場合に協力要請を行うこととしております。
 現状、日本と韓国の間では、航空機につきましては、本邦企業三社が一日当たり十六往復、船舶については、同じく三社が一日当たり六往復定期便を運航してございます。
 仮に、輸送すべき量が急増し輸送力が不足する事態となった場合、航空機につきましては臨時便や機材の大型化など、船舶につきましては救命設備の追加等による定員増などによる対応が考えられます。また、政府全体の検討の下で政府によるチャーターが必要とされた場合は、国土交通省としても関係企業に対して協力要請を行うということが考えられます。
 いずれにしましても、政府として対応していく中で、国土交通省としても適切に対応してまいりたいと考えております。
#124
○行田邦子君 是非よろしくお願いいたします。
 それで、危険情報レベル4、退避勧告がなされるという状況でありますけれども、更に事態が悪化した場合、有事でありますけれども、仮になんですけれども、空港が閉鎖される、韓国の空港が閉鎖されるということも想定をしておかなければいけないと思います。
 そのときにどうやって在韓邦人を避難をさせるのかということでありますけれども、そしてまた、さらに、日本としては邦人の退避が、これが最優先でありますけれども、ただ、現実問題として、韓国にいる米軍との協力など、諸外国、他国との協力ということもしながら退避をさせていくということになろうかと思います。そうすると、邦人の退避というだけではなくて、可能性として大量の避難民が海を渡って日本に流入するということも考えておかなければいけないというふうに思っております。
 そのときの政府としての外国人の受入れの方針がどのようになっているのか、そしてまた、入国管理をどのように実施するのか、そして、避難民の宿泊施設が必要になるというふうに考えますけれども、その確保についてどのように検討しているのか、お聞かせいただけますでしょうか。
#125
○政府参考人(永井達也君) お答え申し上げます。
 政府におきましては、海を渡って我が国に避難民が流入してくる場合を想定いたしまして、平素より関係省庁が連携して必要な準備、検討を行っております。
 我が国に避難民が流入した場合の基本的な手順といたしましては、第一に、避難民の保護、身柄の確保、応急物資の支給、身体検査の実施、第二に、入管、税関、検疫といった上陸手続、第三に、上陸した避難民を宿泊させる収容施設の設置及び運営、そして我が国が庇護すべき者等に当たるかどうかについてスクリーニング、審査を行うといった対応を取ることを検討いたしております。
 それぞれの具体的な内容につきましては差し控えたいと思いますけれども、我が国と国交を有しない国からの避難民、あるいは旅券等を所持していない避難民につきましても念頭に必要な検討を行っているところでございます。
 今後とも事態に応じて的確な対応ができるよう、引き続き検討してまいりたいと考えております。
#126
○行田邦子君 確認ですけれども、我が国に朝鮮半島の有事のときに避難してきた者に対しては、国籍を問わずにまずは受け入れるという方針なんでしょうか。
#127
○政府参考人(永井達也君) 先ほど申しましたとおり、具体的な対応の内容につきましてはお答えを差し控えたいと思いますけれども、我が国と国交を有しない国からの避難民、あるいは旅券等を所持していない避難民につきましても念頭に必要な検討を行っているところでございます。
#128
○行田邦子君 なかなか御答弁できないことも多いかとは思いますけれども、まず確認させていただきましたのは、朝鮮半島の有事のときに外国人などが海を渡って上陸をしたときに対して、政府としてもあらゆる事態を想定して今対策を練っているということは確認をさせていただきました。
 それでは、もう一つお伺いしたいと思うんですけれども、韓国の在留邦人やまた外国人が船舶、船によって日本に退避をしてきた場合なんですけれども、その場合は、やはり港湾管理者は政府の関係するあらゆる機関と密接な連携を取る必要があると考えますけれども、どのような方策を検討していますでしょうか。
#129
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。
 政府におきましては、韓国の在留邦人や外国人の日本への避難を想定いたしまして、平素から関係省庁間で連携して必要な準備、検討を行っております。具体的な内容については差し控えさせていただきますが、在留邦人等が船舶で避難を行う場合や、海を越えて大量の避難民が流入してくる場合を想定した政府の対応についての検討の中では、港湾管理者を含む関係機関との間においても必要に応じて対応のための協議を実施することといたしております。
 国土交通省といたしましては、このような認識の下、常日頃から政府全体での準備、検討に参画しているところであり、引き続き関係省庁と緊密に連携し、適切に対応してまいります。
#130
○行田邦子君 お願いします。
 私が地元でもいろんな方とお話をしますと、国会での状況でまず知りたいと言われるのが、森友、加計学園よりか、むしろ、北朝鮮どうなのと、大丈夫なのかということを聞かれます。ですので、今日は、なかなか御答弁しづらいことも多いとは思いますけれども、政府としては、在外邦人の万が一というときの安全確保ということについてもしっかりと様々な事態を想定して、今対策を練っているということを確認をさせていただきました。
 そしてまた、言うまでもないんですけれども、このような、朝鮮半島で有事になったり、あるいは日本にミサイルが飛来したりとか落下するというようなことを回避するように、様々な経済制裁も含めた外交的な手段を講じなければいけないということを申し上げまして、私の質問を終わります。
#131
○委員長(増子輝彦君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#132
○大門実紀史君 反対討論を行います。
 観光客を呼び込むためにクルーズ船の誘致を望む声は全国各地にあります。その声に応えるためにも、中長期的な視野に立った観光戦略、環境や地元住民の生活への配慮、そして何より港湾管理の公共性、公平性が大事にされなければなりません。
 しかし、今回のスキームは、特に中国発の大型クルーズ船の呼び込みを焦る余り、四つの大手クルーズ会社に岸壁などの優先的使用を認めるだけでなく、国と地方自治体の負担で係留施設の整備を行うものです。このスキームは、全てのクルーズ会社に港湾を開放したケースより船客を増加させるという保証もなく、むしろ、特定会社と独占的な契約を結ぶことによって国際的信頼を損ない、全体として寄港を減少させる危険性すらあります。
 港湾の公共性、公平性を守る港湾法第十三条の精神をきちんと守りながらクルーズ船を受け入れていくことこそ日本の観光と地域振興の本来の役割であることを申し上げ、反対討論といたします。
#133
○委員長(増子輝彦君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 港湾法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#134
○委員長(増子輝彦君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、長浜君から発言を求められておりますので、これを許します。長浜博行君。
#135
○長浜博行君 私は、ただいま可決されました港湾法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・こころ、民進党・新緑風会、公明党、日本維新の会、希望の会(自由・社民)及び無所属クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    港湾法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。
 一 創設される官民連携国際旅客船受入促進協定制度については、港湾施設の公共性にも配慮した運用がなされるよう努めるとともに、同制度の活用等を通じて、我が国のクルーズ業の一層の発展が図られるよう、必要な支援を講ずること。
 二 クルーズ旅客の急増等に伴い、引き続きいわゆるCIQ業務等の実施について関係省庁間における連携の強化に努め、クルーズ船、旅客ターミナル等におけるテロ対策や、密輸・密入国などに係る水際対策を徹底すること。
 三 クルーズ船が寄港する港湾においては、バス等の移動手段による交通渋滞の発生などが懸念されることから、周辺地域の良好な生活環境の維持保全に十分配慮すること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#136
○委員長(増子輝彦君) ただいま長浜君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#137
○委員長(増子輝彦君) 多数と認めます。よって、長浜君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、石井国土交通大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。石井国土交通大臣。
#138
○国務大臣(石井啓一君) 港湾法の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま可決されましたことに深く感謝申し上げます。
 今後、審議中における委員各位の御意見や、ただいまの附帯決議において提起されました事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。
 ここに、委員長を始め理事の皆様方、また委員の皆様方の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表します。
 誠にありがとうございました。
#139
○委員長(増子輝彦君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#140
○委員長(増子輝彦君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時二十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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