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2017/06/08 第193回国会 参議院 参議院会議録情報 第193回国会 経済産業委員会 第17号
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2017/06/08 第193回国会 参議院

参議院会議録情報 第193回国会 経済産業委員会 第17号

#1
第193回国会 経済産業委員会 第17号
平成二十九年六月八日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月七日
    辞任         補欠選任
     今井絵理子君     丸川 珠代君
     松村 祥史君     小野田紀美君
     吉良よし子君     辰巳孝太郎君
 六月八日
    辞任         補欠選任
     丸川 珠代君     石井 浩郎君
     辰巳孝太郎君     吉良よし子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         小林 正夫君
    理 事
                岩井 茂樹君
                滝波 宏文君
                宮本 周司君
                石上 俊雄君
                石井  章君
    委 員
                青山 繁晴君
                井原  巧君
                石井 浩郎君
                小野田紀美君
                北村 経夫君
                林  芳正君
                吉川ゆうみ君
                渡邉 美樹君
                礒崎 哲史君
                浜口  誠君
                平山佐知子君
                伊藤 孝江君
                石川 博崇君
                岩渕  友君
                吉良よし子君
   国務大臣
       経済産業大臣   世耕 弘成君
   大臣政務官
       外務大臣政務官  滝沢  求君
       経済産業大臣政
       務官       井原  巧君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        廣原 孝一君
   政府参考人
       外務大臣官房参
       事官       飯島 俊郎君
       外務大臣官房参
       事官       四方 敬之君
       経済産業省貿易
       経済協力局長   寺澤 達也君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に
 基づき、北朝鮮を仕向地とする貨物の輸出及び
 北朝鮮を原産地又は船積地域とする貨物の輸入
 につき承認義務を課する等の措置を講じたこと
 について承認を求めるの件(内閣提出、衆議院
 送付)
    ─────────────
#2
○委員長(小林正夫君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日までに、今井絵理子君及び松村祥史君が委員を辞任され、その補欠として小野田紀美君及び石井浩郎君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(小林正夫君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に基づき、北朝鮮を仕向地とする貨物の輸出及び北朝鮮を原産地又は船積地域とする貨物の輸入につき承認義務を課する等の措置を講じたことについて承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、経済産業省貿易経済協力局長寺澤達也君外二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(小林正夫君) 外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に基づき、北朝鮮を仕向地とする貨物の輸出及び北朝鮮を原産地又は船積地域とする貨物の輸入につき承認義務を課する等の措置を講じたことについて承認を求めるの件を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。世耕経済産業大臣。
#6
○国務大臣(世耕弘成君) 外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に基づき、北朝鮮を仕向地とする貨物の輸出及び北朝鮮を原産地又は船積地域とする貨物の輸入につき承認義務を課する等の措置を講じたことについて承認を求めるの件の提案理由及び要旨につきまして御説明申し上げます。
 我が国は、平成十八年十月九日の北朝鮮による核実験を実施した旨の発表を始めとする我が国を取り巻く国際情勢に鑑み、同年十月十四日以降、北朝鮮からの輸入の禁止などの措置を厳格に実施してまいりました。また、平成二十一年五月二十五日の北朝鮮による二度目の核実験を実施した旨の発表を受け、同年六月十八日以降、北朝鮮への輸出の禁止などの措置を厳格に実施してまいりました。しかし、北朝鮮は、我が国を始めとする国際社会による働きかけにもかかわらず、引き続き関連する国際連合安全保障理事会決議に違反し、挑発行動を繰り返しており、北朝鮮の核・ミサイル計画は、新たな段階の脅威となっています。さらに、拉致問題については、現時点においても解決に至っておりません。政府においては、こうした北朝鮮をめぐる諸般の事情を総合的に勘案し、平成二十九年四月七日の閣議において、引き続き平成三十一年四月十三日までの間、外国為替及び外国貿易法に基づき、北朝鮮への輸出及び北朝鮮からの輸入の禁止などの措置を実施することを決定いたしました。
 これらの措置のうち、同法に基づき国会の承認が必要な措置について、承認を求めるべく、本件を提出した次第です。
 次に、本件の要旨を御説明申し上げます。
 本件は、外国為替及び外国貿易法第十条第一項の規定による平成二十九年四月七日の閣議決定に基づき、同年四月十四日から平成三十一年四月十三日までの間、北朝鮮への全ての貨物の輸出及び北朝鮮からの全ての貨物の輸入について経済産業大臣の承認を受ける義務を課す措置を講じたこと、及び北朝鮮と第三国との間の貨物の移動を伴う貨物の売買、貸借又は贈与に関する仲介貿易取引について経済産業大臣の許可を受ける義務を課す措置を講じたことについて、同法第十条第二項の規定に基づき国会の承認を求めるものであります。
 以上が本件の提案理由及び要旨であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようよろしくお願い申し上げます。
#7
○委員長(小林正夫君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○礒崎哲史君 おはようございます。民進党・新緑風会の礒崎哲史でございます。
 早速質疑の方に入ってまいりたいと思いますが、今大臣からも御説明がございましたが、この北朝鮮輸出輸入の承認義務に関する措置ということで、今日この経済産業委員会で質疑を行うまさにその数時間前にまた北朝鮮からの飛翔ということで、ミサイルと思われる発射があったということでニュースが流れております。
 既に先ほど岸田外務大臣が、ぶら下がりになるんでしょうかね、記者の質問に対して、排他的経済水域内に落下するような飛翔体は確認されなかったというコメントを述べられております。あわせて、我が国の安全保障に直ちに影響することは今のところ確認されていないということも併せて述べられております。
 これまでも、今大臣のお話にもございました、世耕大臣のお話の中にもありましたが、ミサイル実験あるいは核開発、こうした行為が繰り返されてきていると、まさに世界平和に対する挑発行為、それが加速しているのが今の状況だというふうに私も認識をし、断じて許されるものではないという認識に立っております。その意味では、今回質疑を行います本措置の継続には賛成の立場ということはまず表明をさせていただきたいと思います。
 その上で、こうした措置を行っているにもかかわらず、本当にこの措置そのものがどれだけの効果を今発揮しているのか、あるいは今課題として何があるのか、今後どうしていくべきなのか、こうした観点で今日は幾つか質問をさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
 まず最初の質問になりますが、今も申し上げましたとおり、この北朝鮮の挑発行為が続いている中において、我が国は、ミサイル発射、それから核実験を受けまして、二〇〇六年の十月から輸入禁止措置、そして二〇〇九年の六月から輸出禁止措置というものを講じてきました。それ以来この措置が今日まで続いてきたということでありますが、まず、政府といたしまして、我が国のこれまでの輸出入の禁止措置の効果、そしてその実効性についてどのように評価をしているのか、その点について確認をさせていただきたいと思います。
#9
○国務大臣(世耕弘成君) 北朝鮮から日本へのまず輸入に関してですが、平成十七年には約百五十億円ありました。これを、平成十八年に開始をした輸入禁止措置によりまして、平成十九年以降はゼロになっているわけであります。また、日本から北朝鮮への輸出は、平成十七年には約七十億円ありました。これも、平成二十一年に開始をした輸出禁止措置によりまして、平成二十二年以降はゼロとなっているわけであります。
 外為法に基づく輸出入禁止措置については、第三国を経由したものであっても全面的に取引を禁止している状態でありまして、迂回の輸出入を防止をするために税関や警察など関係省庁間で緊密な連携も行っているところでありまして、現在まで三十六件の事案で違反者が検挙をされておりまして、経済産業省として、三十件の輸出入禁止処分を行うなど厳格に法執行を行ってきているところであります。
 こういったことを受けて、北朝鮮に対する輸出入の全面禁止措置は、大量破壊兵器等の輸出入禁止を定めた国連安保理決議を超える我が国独自の強い制裁となっているわけでありまして、日本の断固とした姿勢を示すものであるというふうに思っておりまして、この措置によって我が国からの物資の調達や資金の獲得を阻止をするための相当程度の効果を有しているというふうに認識をしております。
 これらの取組に加えて、制裁を違反した場合のペナルティーを強化して抑止力をもっと高めなきゃいけないという観点から、今国会で外為法の改正案を出させていただいて、先般、成立をさせていただいたところであります。これによって、輸出入の規制違反に対して罰金刑を最大十億円に引き上げました。また、輸出入禁止の行政制裁を受けた個人が別の会社を利用して輸出入禁止処分を潜脱するような行政制裁逃れの防止ということも入れさせていただきました。そして、この制裁措置に基づく輸出入禁止の違反者への行政制裁期間の延長、これは一年だったわけですが、これを三年に延長をさせていただきました。
 この改正法は公布後一年以内に施行することになっているわけでありますが、今、事務方に早期の施行の指示をしておりまして、今、関係省庁や関係機関を含めた調整を加速をしておりまして、早期施行に向けた準備に万全を期していきたいというふうに思っております。
#10
○礒崎哲史君 今大臣からも御説明をいただいたとおり、我が国の経済制裁の措置と言っていいと思いますが、確実に実行され、数字についてもその効果が出てきているということでございました。
 あわせて、先日、外為法についても改正を行いましたので、これについても早急に実際の動きが取れるように御努力をいただきたいと思います。
 今大臣には御説明をいただきましたが、ただ、その一方で、冒頭に申し上げましたとおり、北朝鮮のミサイル開発、核開発については全くとどまることを知らないという状況なのも現実だろうと思います。というのも、実際に我が国はこうした様々な法改正あるいは努力をし、北朝鮮に対してのプレッシャーを掛けていますけれども、実際、北朝鮮の経済状況はどうなっているかといいますと、これが実は伸びているというのが現実だということでございます。
 財団法人の環日本海経済研究所というところが資料を出しておりますけれども、実は、ここの資料を見ますと、日本からの輸入、輸出というものは確かに減ってきています。ただ、韓国の取引というものは、まあでこひこがあるんですけれども、ある程度のレベルがキープされていて、事中国においては徐々に徐々に伸びてきていると、近年では少し頭を押さえられている状況ではありますが、伸びてきていた時期があったということです。結果として、北朝鮮の貿易動向としては、輸出入については年々実は右肩上がりになっているということでありますから、やはりこうした経済指標を見ても、国際社会との協調というものも大変重要だというふうに認識をしております。
 その意味で、先日も、六月の二日になりますが、安保理決議でまた北朝鮮に対する経済制裁というものが合意をされておりますが、この安保理決議に対する評価も含めまして、国連の北朝鮮制裁のこれまでの効果をどのように分析されていますでしょうか。
#11
○国務大臣(世耕弘成君) 昨年、北朝鮮が行いました二回の核実験と度重なる弾道ミサイルの発射を踏まえて、昨年の三月と十一月に二つの安保理決議が採択をされまして、人、物、金の各分野での制裁が強化をされたところであります。
 これらの措置は、北朝鮮の、今伸びているとはいえ、厳しい経済状況と併せて考えた場合、特に北朝鮮からの石炭の輸入を規制すると、これを通じて外貨の収入を減少させることにより一定の効果を及ぼしてきているというふうに考えます。
 北朝鮮からの石炭輸入に関しては、その大半を占める中国が昨年の安保理決議に基づいて今年二月に輸入禁止措置をとりまして、それ以来、北朝鮮から石炭を輸入していないというふうに承知をしています。
 今後、北朝鮮に対する圧力を強化するためには、アメリカ、韓国、そして北朝鮮の輸出入の九割を占めている中国など関係国と緊密に連携をしながら、各国に対して安保理決議の厳格な履行を求めていくことが重要だと認識をしています。
 また、今御指摘の六月二日の安保理決議は、北朝鮮による度重なる弾道ミサイル発射などを受けまして、一連の国連安保理決議を強化をして、資産凍結と入国・領域通過禁止となる対象を追加指定をするというものでありまして、国際社会が一致をして北朝鮮に対する圧力を強化する意思の表れだというふうに評価をしております。
 拉致、核、ミサイルといった諸懸案の包括的解決に向けて政府を挙げて北朝鮮に対して毅然とした姿勢で臨むべく、経産省としては、引き続き関係省庁と緊密に連携しながら対北朝鮮措置を厳格に実施してまいりたいと考えております。
#12
○礒崎哲史君 ありがとうございます。
 今御説明をいただいたとおりでありますが、ただ、その一方で、先日の安保理決議については、一部報道では、一段のこの強硬措置を求めたにもかかわらずなかなか承認されなかったということで見送りになっているというような厳しい評価もあるのも現実かというふうに思います。
 今大臣の御説明の中で、石炭については効果が出てきたということで、これも確かに国連の中でしっかりと報告がなされていることでありますが、例えば、石炭と並んで重要なエネルギー源といえば石油になりますけれども、じゃ、その石油についての扱いはどうだというと、やはり今回見送られているということだと思います。
 またあわせて、これも一部報道ではありましたけれども、例えば外貨を稼ぐ手段として漁業権ですね、北朝鮮の中の漁業権を中国の方に売るということで、結果としてそれが北朝鮮の外貨を稼ぐ手段にもなっている。こういった点もまだまだ手段としてあるということからすると、まだまだ抜け道があるのではないか、こうした観点もあろうかと思います。
 今大臣の方から国連全体の動きということでお話を伺いましたけれども、今お話ししたとおり、まだまだ抜け漏れはあるんだという認識も持たれていると思います。その意味では、もっともっと北朝鮮に対するプレッシャーを掛けるために我が国として国際社会に対してやはり働きかけをしていくことということが大変重要だと思いますが、この働きかけに対して現状どのような動きを取られているか、この点について確認をさせていただきたいと思います。
#13
○大臣政務官(滝沢求君) お答え申し上げます。
 北朝鮮問題への対処に当たっては、安保理常任理事国かつ六者会合のメンバー国である中国及びロシアの役割は極めて重要であります。特に中国は、先ほど大臣からもお話がございましたが、北朝鮮との貿易額、約九割を占めることにも留意が必要で、我が国としては、関係国と連携しながら、様々なレベルで中国及びロシアに対し責任ある建設的な役割を求めてきているところでございます。具体的には、北朝鮮に圧力を掛けていく上で更なる役割を果たすことを促すとともに、北朝鮮に対して影響力を行使し、挑発行動の自制や安保理決議等の遵守を強く求めるよう働きかけているところでございます。
 中国については、先般、楊潔チ中国国務委員の訪日に際し安倍総理及び岸田大臣から、今は北朝鮮への圧力を強化することが重要である、中国の役割は極めて重要であり、責任ある建設的な役割を果たしてほしい旨、働きかけたところでございます。
 ロシアについては、三月の日ロ外務・防衛閣僚協議に続き、四月二十七日の日ロ首脳会談でも、北朝鮮問題についてじっくりと意見交換を行われたところでございます。安倍総理からはロシアが建設的な役割を果たすよう促し、プーチン大統領からは北朝鮮の挑発行動に対する懸念が表明され、国連の場を含め、日ロで協力していくことで一致したところでございます。
 我が国としては、引き続き、国連の場を含め、米国や韓国と緊密に連携し、中国やロシアに更なる役割を求めながら北朝鮮に対する圧力を強化し、諸懸案の包括的な解決に向けた具体的な行動を強く求めていくところでございます。
 以上です。
#14
○礒崎哲史君 今、滝沢政務官の方からもお話がございました。やはり中国とロシアと、この二つの国がキーを握っているんだというふうに思います。
 一つ情報で、ジェトロが今年報告書をまとめている中に気になるものがございました。これは、北朝鮮から海外に対して労働者を海外派遣という形で出しているということでございまして、ジェトロの報告書によると、その北朝鮮労働者の給与のほとんどは労働者に直接支給されることはなくて、現地の派遣先企業が北朝鮮の派遣元機関に給与の全額を支払っているんだと、その一部が本人に現金あるいは物資として渡されるシステムになっているということで、基本的に北朝鮮に直接お金が行くというシステムが確立されているという指摘をされています。
 その労働者が多く派遣されている国というのがまさに今出ていましたロシアと中国、二〇一三年の一月時点で、この報告書によりますとロシアには二万人、中国にも一万九千人、もしかするともっと多いのかもしれませんが、報告書にはそのように記載があります。
 海外で働くということでもありますので、働く方の人権も含めればなかなか難しい問題だというふうには認識をしておりますが、この報告書で言われているようなことがやはり実際行われているとすると、大変ゆゆしき問題だというふうにも認識をしております。
 その意味で、この北朝鮮の労働力の海外派遣、ここに対して経済制裁の対象に加えていくと、こういう働きかけ、国際社会に対してどのように行っていくのかと、この点についての御所見あればお伺いをしたいと思います。
#15
○大臣政務官(滝沢求君) お答え申し上げます。
 北朝鮮の海外労働者が得る外貨が核及び弾道ミサイル計画のために使用されているといった情報があることは承知しており、政府としてもかかる懸念を共有しているところでございます。
 この点に関し、二〇一六年十一月に採択された安保理決議第二三二一号は、北朝鮮が核及び弾道ミサイル計画のために使用する外貨を得る目的で、いわゆる北朝鮮籍の労働者が他国で働くために派遣されていることに懸念を表明するとともに、各国に監視することを要請しているところでございます。
 我が国においては既に北朝鮮籍者の入国を原則禁止しておりますが、同決議が表明された懸念を踏まえつつ、各国に対しても適切な措置を講ずるよう働きかけていくところでございます。
 また、今後の安保理の対応を予断することは差し控えさせていただきますが、御指摘の点も踏まえ、北朝鮮の核・ミサイル開発を阻止するために何が最も効果的かという観点から、具体的な方策について、米国、韓国等関係国と緊密に連携しながら、議論上、不断に検討していく、そう考えております。
#16
○礒崎哲史君 難しい課題だとは思いますが、是非御努力のほどお願いをしたいと思います。
 それと、この制裁の項目の中で、先日、この外為法の中でも様々な中身について論議をいたしましたが、我が国の中にも実はちょっと抜け漏れがあったのではないかということで、実は、日本の国内を行き来している貨物船についての立入検査ですね、これについて、今まではリスト化されたものを運んでいるものについては立入検査をするということになっておりましたが、例えば物を分解してばらしてパーツに落としてしまうと実はリストから漏れてしまうとか、結果的に法の網目をかいくぐるような動きが実際にあったということで、外務省の方も当然この点については対応ということで、リスト規制に加えてキャッチオール規制、言わば根こそぎチェックできるようにするという体制を取るということが既に記者会見でも岸田外務大臣の方からコメントが出されておりますけれども、このキャッチオール規制導入に向けた現在の状況と導入された場合の効果について確認をさせていただきたいと思います。
#17
○大臣政務官(滝沢求君) お答え申し上げます。
 北朝鮮の核・ミサイル開発を阻止するためには、核・ミサイル関連物資、技術の移転を防止するとともに、北朝鮮の外貨収入を減少させることが重要でございます。我が国としては、北朝鮮と第三国との間の物の流れを更に厳しく規制する観点から、貨物検査法における更なる取組として、いわゆるキャッチオール規制を今月中にも導入すべく、政省令改正の手続、作業を進めているところでございます。
 キャッチオール規制が導入されれば、例えば規制対象として指定されていない汎用品も北朝鮮による核・ミサイル開発等に転用され得ると判断されれば押収等を行うことが可能となり、核・ミサイル関連物資、技術の移転防止に寄与することと考えております。
 以上です。
#18
○礒崎哲史君 今、政省令で対応ということでもありますので、速やかに実行の方をしていただきたいなと、そのように思います。
 最後に、ちょっと強引ですけれども、一問だけさせてください。
 六か国協議、これまで進めてこられましたが、現状、この道については今途絶えた状態になっております。しかし、最後はやはり話し合った上でどうしていくかということを関係諸国が集まって決めるということが大変重要ということでありますので、この六か国協議をいかに進めていくのかということが大変重要だと思っております。
 今途絶えておりますこの協議、こうしたバイではなくてマルチの協議体を、対話を再開させるためにどのような道筋を今描いておられるか、この点について、最後確認させてください。
#19
○大臣政務官(滝沢求君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、平和的、外交的に問題を解決することが重要であることは言うまでもございませんが、対話のための対話では意味がございません。六者会合を含め、北朝鮮との意味ある対話のためには、北朝鮮が非核化に向けた真剣な意思や具体的な行動を示すことが重要でございます。しかし、北朝鮮は五月二十九日にも弾道ミサイルを発射しており、今は、対話ではなく関係国と連携しながら北朝鮮への圧力を強化することが必要であると考えております。
 五月二十六日の日米首脳会談及び六月三日の日米外相電話会談においてもそうした方針を確認しており、我が国と米国政府の立場は完全に一致しているところでございます。
 我が国としては、対話と圧力、行動対行動の原則の下、引き続き、米国を始めとする関係国と緊密に連携をしながら、北朝鮮に対して諸懸案の包括的な解決に向けた具体的な行動を取るよう強く求めていくところでございます。
 以上です。
#20
○礒崎哲史君 大変難しい課題ではありますけれども、是非よろしくお願いをいたします。
 質疑を終わりたいと思います。
#21
○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。
 外為法に基づく北朝鮮に対する輸出入禁止措置の延長に係る事後承認案件について質問をいたします。
 北朝鮮が今朝、短距離の地対艦巡航ミサイルと見られる飛翔体を数発発射したと報道がありました。日本共産党としても、この暴挙に対して改めてこの場から強く抗議をしたいと思います。
 北朝鮮が前回の制裁措置以降も二〇一六年九月に核実験を実施し、二〇一七年の二月、三月、そして五月には三週連続で弾道ミサイルを発射していることは、世界平和と安定への重大な脅威です。累次の国連安保理決議、六か国協議の共同声明、日朝平壌宣言にも違反をする度重なる暴挙であり、断じて許されません。強く抗議をするものです。
 同時に、平和的、外交的解決の努力を抜本的に強めることが求められております。外為法に基づく我が国独自の北朝鮮に対する輸出入を全面禁止する制裁措置は、先ほどの趣旨説明にもあったように、二〇〇六年十月に北朝鮮が初の地下核実験を実施した発表を受けて北朝鮮からの輸入の禁止などの措置が実施をされて、二〇〇九年の五月に北朝鮮による二度目の核実験が実施された旨の発表を受けて六月に北朝鮮への輸出の禁止などの措置が実施をされました。
 我が党は、前回の延長の承認について、問題の平和的、外交的解決を図るための手段として賛成をいたしました。今回、新たに同様の措置について二〇一九年の四月十三日まで二年間延長することについても、賛成の立場で質問をいたします。
 初めに、六月二日に国連安全保障理事会で採択をされた決議について伺います。
 北朝鮮による累次の弾道ミサイル発射等に関する安保理決議第二三五六号の概要について説明をしてください。
#22
○政府参考人(飯島俊郎君) お答えいたします。
 安保理決議第二三五六号は、その前文において、北朝鮮が度重なる弾道ミサイルの発射等を通じて安保理決議に違反し続けてきたことに深刻な懸念を表明するとともに、北朝鮮の禁止された武器販売が核兵器及び弾道ミサイルの追求に流用される収入を生み出してきたことに強い懸念を表明しております。
 また、主文におきましては、北朝鮮による核兵器及び弾道ミサイルの開発活動を最も強い表現で非難しております。加えて、北朝鮮が全ての核兵器及び既存の核計画を完全な、検証可能な、かつ不可逆的な方法で放棄し、全ての関連活動を直ちに停止し、弾道ミサイル技術を使用したいかなる発射、核実験又はその他のいかなる挑発もこれ以上実施をせず、弾道ミサイル計画に関連する全ての活動を停止し、ミサイル発射モラトリアムに係る既存の約束を再確認し、その他のいかなる既存の大量破壊兵器及び弾道ミサイル計画も完全な、検証可能な、かつ不可逆的な方法で放棄するとの決定を再確認しております。
 その上で、資産凍結及び入国・領域通過禁止の対象として十四個人、資産凍結の対象として四団体を新たに追加指定しているところでございます。
#23
○岩渕友君 今、概要の説明をいただきました。この安保理決議について、外務省はどのように受け止めているでしょうか。
#24
○政府参考人(飯島俊郎君) お答えいたします。
 御指摘の決議第二三五六号が安保理の全会一致で採択されましたことは、国際社会が一致して北朝鮮に対する圧力を強化する意思の表れとして評価しております。北朝鮮が国際社会の度重なる警告を無視して挑発を続けていることは、断じて容認できるものとは考えておりません。
 政府としましては、北朝鮮に対し、国際社会の声を真摯に受け止め、関連安保理決議を厳格かつ全面的に実施し、更なる核実験や弾道ミサイル発射等の挑発行動を行わないよう強く求めていくこととしております。
#25
○岩渕友君 今、安保理決議が全会一致で採択をされたというふうに答弁がありました。
 そこで、国連安保理決議の位置付けについて改めて確認をしたいので、説明をお願いします。
#26
○政府参考人(飯島俊郎君) お答えいたします。
 国連の安保理は、国連憲章第二十四条に基づき、国際の平和及び安全の維持に関する主要な責任を負っております。そうした安保理の決議は安保理が国際社会に対して示す公式な意思表明であって、また、国連の全加盟国を法的に拘束する決定を行うことも可能となっております。
 我が国としましては、北朝鮮に対し、一連の安保理決議を厳格かつ全面的に実施し、更なる挑発活動を行わないよう強く求めていくものでございます。
#27
○岩渕友君 今答弁にあったように、国連安保理決議の位置付けというのは法的な拘束力があると、そういったものであるというふうに答弁をいただきました。非常に重要な位置付けになっております。
 今回の安保理決議で、対話を通じた平和的かつ包括的な解決を容易にするための努力を歓迎して、緊張緩和のための取組の重要性を強調している、これが非常に重要だというふうに考えるわけなんですけれども、この部分について外務省はどのように評価をしているでしょうか。
#28
○政府参考人(四方敬之君) お答え申し上げます。
 平和的、外交的に問題を解決することが重要であるということは言うまでもないと考えております。ただし、対話のための対話では意味がないというふうに考えております。北朝鮮との意味のある対話のためには、北朝鮮が非核化に向けた真剣な意思や具体的な行動を示すことが重要と考えておりますが、北朝鮮は五月二十九日も弾道ミサイルを発射しておるような状況でございまして、今は対話ではなく関係国と連携しながら北朝鮮への圧力を強化することが必要であると考えております。
 その点につきましては、五月二十六日の日米首脳会談、六月三日の日米外相電話会談でもこういう方針を確認しておりまして、我が国とアメリカ政府との立場は完全に一致しております。
 我が国といたしましては、対話と圧力、行動と行動の原則の下、引き続き、米国を始めとする関係国と緊密に連携しながら、北朝鮮に対して諸懸案の包括的な解決に向けた具体的な行動を取るように強く求めてまいる所存です。
#29
○岩渕友君 そこで、大臣にお聞きをいたします。
 この安保理決議の平和的、外交的、政治的解決というところが重要だというふうに考えるわけなんですけれども、大臣はこの部分をどのように評価しておられるでしょうか。
#30
○国務大臣(世耕弘成君) まず、今の情勢の認識としては、私は、北朝鮮は国際社会による働きかけにもかかわらず安保理決議に違反をして核実験や度重なる弾道ミサイルの発射を行っているわけでありまして、これはもう我が国にとって新たな段階の脅威であるというふうに思っております。我が国及び国際社会の安全保障に対する明らかな挑発行為でありまして、これは断じて容認ができない。また、こういうことを受けて、六月二日には制裁内容を更に強化をした国連安保理決議も行われて、国際社会の北朝鮮に対する圧力を強化する意思というのが表明をされたということだと思っています。
 それに加えて、我が国にとっては最重要課題でもある拉致問題がありまして、一日も早く全ての拉致被害者の帰国を求めてきているわけですけれども、現時点においても解決には至っていないというわけであります。
 そういう中で、外為法に基づく北朝鮮に対する輸出入の全面禁止措置は、こうした情勢を踏まえて、我が国の平和と安全を維持するための日本独自の強い措置でありまして、我が国の断固とした姿勢を示すものであります。
 経産省としては、引き続き、関係省庁と緊密に連携をしながら、この措置の厳格な執行を行っていきたいと思います。
 日本としては、今後も、対話も重要でありますが、やはり対話と圧力、そして行動対行動の原則の下で対応をしていきたいというふうに思っております。アメリカや韓国を始めとする国際社会と緊密に連携をしながら、北朝鮮に対して諸懸案の包括的な解決に向けた具体的行動を取るように強く求めてまいりたいというふうに思います。
#31
○岩渕友君 安保理決議を受けて、先ほどの答弁の中にもあったんですけれども、六月三日に岸田外務大臣が米国のティラーソン国務長官との電話会談を行って、安保理決議を歓迎することで一致したと、こういった会談だったというふうに聞いております。この会談の内容はどのようなものだったのか、説明をお願いします。
#32
○政府参考人(四方敬之君) お答え申し上げます。
 国連安保理決議二三五六号の採択を受けまして六月三日に行われた日米外相電話会談におきまして、岸田大臣とティラーソン国務長官は、今般採択された国連安保理決議を歓迎し、北朝鮮に対し更に圧力を強化していくことが重要であり、国連の場を含め、日米、日米韓で連携を強化していくことを確認いたしました。また、北朝鮮問題の解決に当たっては、中国、ロシアの建設的な役割が重要であり、日米で連携して働きかけていくことで一致いたしました。
 引き続き、米国を始めとする関係国と緊密に連携しながら、北朝鮮に対して諸懸案の包括的な解決に向けた具体的な行動を取るよう強く求めていく所存でございます。
#33
○岩渕友君 安保理決議を歓迎することで一致したと、そのような答弁がありました。
 それで、このティラーソン国務長官は、五月三日に国務省の職員を前に講演をしていると。ここで北朝鮮に対して四つの問題を述べています。この四つの問題について確認をいたします。
#34
○政府参考人(四方敬之君) 御指摘のティラーソン国務長官の国務省における御発言は、朝鮮半島の非核化という目標のために米国政府として北朝鮮に対する圧力を強化していく考えを説明する文脈の中でなされたものと承知しております。具体的には、米国の北朝鮮に対する圧力強化は、まず北朝鮮の体制転換、金正恩政権の崩壊、北緯三十八度線以北への侵攻、朝鮮半島の再統一の加速化を目指すためのものではないことを説明したものと理解しております。
#35
○岩渕友君 今答弁があったように、四つの問題というのは、一つに北朝鮮の体制転換を追求しないこと、二つに金正恩政権の崩壊を目標にしないこと、三つに朝鮮半島の統一を急がないこと、四つに三十八度線を越えて北朝鮮に侵攻しないと、このことを表明したものです。ティラーソン国務長官はこの四つのことを表明をして、その上で、条件が整えば対話をする準備ができているんだと、このようにも述べております。
 平和的、外交的、政治的解決が重要になっています。この問題の解決は外交的解決しかありません。経済制裁の全面実施、強化が必要ですが、その目的は対話に置かれなくてはなりません。関係国が北朝鮮との外交交渉に踏み切り、その中で、核・ミサイル開発を止めて、その放棄を迫ることが急務になっています。特に、日朝平壌宣言の当事者である日本を始め、関係国が六か国協議を含めて対話による解決を図る努力を抜本的に強めるように、このことを求めて、質問を終わります。
#36
○委員長(小林正夫君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に基づき、北朝鮮を仕向地とする貨物の輸出及び北朝鮮を原産地又は船積地域とする貨物の輸入につき承認義務を課する等の措置を講じたことについて承認を求めるの件を承認することに賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#37
○委員長(小林正夫君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#38
○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十時三十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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