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2017/05/09 第193回国会 参議院 参議院会議録情報 第193回国会 厚生労働委員会 第14号
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2017/05/09 第193回国会 参議院

参議院会議録情報 第193回国会 厚生労働委員会 第14号

#1
第193回国会 厚生労働委員会 第14号
平成二十九年五月九日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         羽生田 俊君
    理 事
                島村  大君
                そのだ修光君
                高階恵美子君
                足立 信也君
                山本 香苗君
    委 員
                石井みどり君
                小川 克巳君
                太田 房江君
                木村 義雄君
                自見はなこ君
                馬場 成志君
                藤井 基之君
               三原じゅん子君
                宮島 喜文君
                石橋 通宏君
                川合 孝典君
                川田 龍平君
                牧山ひろえ君
                熊野 正士君
                谷合 正明君
                倉林 明子君
                片山 大介君
                福島みずほ君
               薬師寺みちよ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   塩崎 恭久君
   副大臣
       厚生労働副大臣  橋本  岳君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       堀内 詔子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉岡 成子君
   政府参考人
       内閣法制局第四
       部長       高橋 康文君
       警察庁長官官房
       審議官      小田部耕治君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    堀江  裕君
       厚生労働省保険
       局長       鈴木 康裕君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一
 部を改正する法律案(内閣提出)
    ─────────────
#2
○委員長(羽生田俊君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長堀江裕君外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(羽生田俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(羽生田俊君) 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○石橋通宏君 民進党・新緑風会の石橋通宏です。
 連休前、四月二十五日の質疑で約二十分ほど質疑時間を残して中断をして以来の質問ということになります。
 改めて、そのときに、四月十三日に理事会要求で資料を政府から出していただいたわけですが、結局残念ながらエビデンスが示されなかった、そのことについて改めて質問させていただいたわけですが、二十五日の質疑でも残念ながら政府からは明確なエビデンス、いわゆる今回の立法事実、提示がありませんでした。特に、警察の関与について、なぜそれが有効なのかということについていかなる議論が検証チームなりで行われたのか、この点についても明確な御答弁はありませんでした。その際に、重ねて理事会要求で資料請求をさせていただきました。検証チーム第七回会合で桐原参考人が、政府が参考にされたといういわゆる兵庫県の支援協議会の制度についてマイナス面もあるという、そういう意見陳述をされております。では、そのマイナス面についていかなる議論をその後第八回の議論で行われたのか、是非、個人情報は黒塗りでも構わないと、この大切な法案審議のために資料を出してくれと言ったところ、今日理事会で協議があったようですが、政府からは出せないということで資料の提示がなかったという扱いになったというふうに今報告を受けました。
 大臣、なぜ出せないんですか。ちゃんとエビデンスに基づく協議をしていただいたのであれば、個人情報については当然黒塗りでも構わない、出せる範囲で構わないので、是非、立法事実、エビデンスを出してほしい、ゼロ回答。これじゃ審議できませんよ、大臣。なぜ出せないのか、改めて大臣から答弁をお願いします。
#6
○国務大臣(塩崎恭久君) 検証チームの議事録につきまして公開をすべしと、場合によっては個人情報に当たる部分については黒塗りでもいいからと、こういうことで御要望をいただいたところでございますが、これは前にも御答弁申し上げたとは思いますけれども、元々この検証チームの議事は第一回目の会合の際に非公開ということでスタートをしているわけでございまして、これは個人情報がたくさん入った資料なども配られる、そして、そういうものを公開をしない、全体を公開をしないという前提で、屈託のないいろいろな御意見を言っていただいて、何が問題だったのか、どうすればいいのかということについて御審議をいただいた、御議論をいただいたと、こういうことでございます。
 したがって、元々原則非公開ということでスタートをしたこの検証チームの議事につきまして、内容について個別にお答えをすることはできないということでございまして、第八回目の検証チームにおいて、第七回の関係団体からの、今の桐原さんの御指摘については、もちろんそういった指摘も踏まえた上で御議論をいただいているわけでございますので、第七回の議論は公開でございますが、それ以外につきましては当初の取決めどおり原則非公開ということでスタートしたものでございますので、第七回目までの議論を前提として議論が八回目以降行われるということで御理解を賜りたいということでございます。
#7
○石橋通宏君 全く理解できません。
 第八回、第七回があって第八回、既にその際には取りまとめに向けた議論、入っているんです。第九回でもう確認されちゃっているんです。第七回の参考人から意見陳述があった。どうやって具体的に第八回で議論しているんですか、そのときにもう取りまとめの案が出てきているのに。全くちゃんとした検証されていないことが、むしろ証左、改めてこれ立証されてしまったのではないか。だから出せないんでしょう。それをもう認められた方がいいですよ、大臣。
 結局、現時点まで、これゼロ回答ですから、具体的な立法事実がない、エビデンスがこの委員会、大切な法案審議で示されない、そのままに我々議論できませんよ、大臣。だから、改めて、もうこれ駄目だ、一回取り下げていただきたい、改めて一からやり直すべきだ、そのことは指摘をさせていただきたいと思います。
 その上で、結局、大臣、立法事実の履き違え、立法事実がないままに拙速に進めて結論を出してしまってこの法案を作ってしまった。だから法案の中身に様々な問題があるわけです。今日、是非、具体的に、この間二十分失ってしまってできなかった部分を、具体的な法案の問題点、僕は明らかに欠陥法案だと思います、それを具体的に追及させていただきますので、是非、政府からは明確な、明快な答弁をいただくようお願いを冒頭させていただきたいと思います。
 最初に、四十七条の二に関連して具体的に幾つかお伺いをしていきます。
 既にこの委員会で政府からいろいろと答弁がありました。そもそも、退院後支援計画、この法案について、四十七条の二ですよ、大臣、支援計画の策定です、お分かりだと思いますが、この法案の最大の問題点の一つが、退院後支援計画の策定が義務付けられるということ、この点について、関係者の皆さん、特に当事者団体、支援者団体の皆さんから、結局は退院後支援の押し付けではないのか、本人の意思に関係なくそれが策定されて、退院後それが皆さんに押し付けられるのではないか、その点が大きな問題になっているわけです。
 改めてお伺いしたいと思いますが、これ、本人の参加について、大臣はこれまでの答弁で、本人、家族が入るのは当然のことである、こういうふうに答弁をされた。元々はそんなこと一切言っていなかったのに、審議の途中で突然当然だと言われたわけです。
 改めて、参考人、堀江部長、確認しますが、この四十七条の二、どこに法律上本人の参加が担保されているか、教えてください。
#8
○政府参考人(堀江裕君) 退院後支援計画は、改正後の法四十七条の二にも明記してありますように、患者本人の社会復帰の促進等のためのものでございますから、これまで申し上げてきたとおり、個別ケース検討会議には本人と家族が参加すべきものと考えてございます。これは、精神保健福祉法第一条において、この法律は、精神障害者の社会復帰の促進及びその自立と社会経済活動への参加の促進のために必要な援助を行うことなどを目的とするとされていることからも明らかでございます。
 こうした内容につきまして、退院後の支援のガイドラインにおいて明示いたしまして、自治体に趣旨の理解を、徹底を図ってまいりたいと考えてございます。
#9
○石橋通宏君 堀江部長、法律のどこに根拠がありますか。
#10
○政府参考人(堀江裕君) この第一条に、この法律は、精神障害者の社会復帰の促進及びその自立と社会経済活動への参加の促進のために必要な援助を行うことを目的とされていることからも明らかだというふうに考えてございます。
#11
○石橋通宏君 訳が分かりません。
 四十七条の二、退院後支援計画の策定に本人の参加が条文上どこに担保されていますか。
#12
○政府参考人(堀江裕君) 退院後支援計画につきましては、措置入院者が退院後にその社会復帰の促進及び自立と社会経済への参加の促進のために必要な医療その他必要な援助を適切かつ円滑に受けることができるようにするためのものということで、四十七条の二の一項に規定してございまして、本人、家族が構成員として個別ケース検討会議に参加すべきことは明らかでございます。
#13
○石橋通宏君 全く答弁になっていませんよ、堀江部長。皆さん笑っているじゃないですか。
 どこに書いてあるんですか。一項のどこに書いてあるんですか。じゃ、示してください。四十七条の二第一項のどこに本人の参加が書いてあるんですか。
#14
○政府参考人(堀江裕君) 四十七条の二でございますけれども、これは、退院後にその社会復帰の促進及び自立と社会経済活動への参加の促進のために必要な医療その他の援助を適切かつ円滑に受けることができるように、措置入院者の退院後の医療その他の援助の内容、当該医療その他の援助を行う期間等につきまして作成するものでございまして、法一条の趣旨からも明確だと考えてございます。
#15
○石橋通宏君 答弁になっていませんよ、堀江部長。これ、法律の議論をしているんだよ、部長。
 どこに明記をされているのか、書いていないなら書いていないって、これ、ちゃんとここで記録に残してください、政府からの答弁で。条文上、本人の参加は権利として担保されておりません、それでいいじゃないですか。大臣、そうやって答弁してください。
#16
○国務大臣(塩崎恭久君) 御指摘のこの四十七条の二のどこに本人参加、家族の参加が書いてあるのかと、こういうことでございますが、結論的に申し上げれば、条文上そのことを明示的に書いているわけではございません。
 しかし、今部長から答弁を申し上げたとおり、そもそもこの法律自体が社会復帰の促進と自立を目的としているわけでありますから、社会経済活動への参加の促進のために必要な援助をするというのがこの第一条に明確に書いてございます。そこから考えれば、この支援計画は本人のもちろんためで、社会復帰のためであると同時に、その際にはやはり御本人とあるいは御家族としっかりと納得のいくまでの話合いを行うということが前提でありまして、そういうことで、私どもはそういう立法事実はあるんだということでございます。
#17
○石橋通宏君 大臣、全く説明になっていませんよ。
 大臣、今認められましたね。法律上担保されていないと、法律に書かれていないということを先ほど答弁されました。書かれていないんです。法律上明示的に書いていないということは、本人の法律上の権利として保障されていないということなんです。
 大臣、もし、じゃ、この法律全体で保障されているのであれば、本人が参加されないままに退院後支援計画が策定された場合、本人は権利侵害で法律にのっとって訴訟を起こせますか、答えてください。
#18
○副大臣(橋本岳君) 四十七条二で規定されているものは、自治体に対して義務を課す、要するに措置入院から退院した人に支援をしなさいということを義務を課すものでございます。
 一方で、患者の方は訴訟ができるのかというお話でございましたが、今申し上げました、自治体に対して義務を課すものであって、患者さんに対して何らかの義務を課すというものでもございません。作成された計画の内容に従う義務というのはないわけでありまして、計画の内容に同意できない場合は計画に基づく支援を受けないという選択も患者さんにはできるわけであります。ですから、その訴訟等をするというようなことができるかということについては、まずそうしたことを、何かしらの義務を掛けるということであれば、それに対して異論があれば訴訟等に訴えるということになるんだと思いますが、今回の場合は患者さんに義務を課すものではございませんので、そうしたことは必要はないというふうに考えているところでございます。
#19
○石橋通宏君 副大臣、全然、履き違えていますよ。義務の話じゃない、本人の権利がどこに保障されているかという話なんです。退院後支援計画の策定について、もう繰り返しさっきから言われている、本人が参加するのは当然だ。当然の法的な権利としてどこに保障されているのか。されていないということを認められてしまった、つまり権利保障がないわけです。
 本人の支援のためだと言われているけれども、本人が参加しないままに勝手に誰かが策定する、これ権利侵害じゃないですか。でも、権利侵害として法律に基づいて訴えることができないのであれば、権利保障されていないということになるでしょう。だから欠陥法案だというふうに申し上げているわけです。
 今言われた点、矛盾があると思うので重ねて聞きますが、第四十七条の二の第一項、これ先ほど言われたとおり、都道府県、自治体に策定義務を課しています。第五項において実行させる義務も課しています。堀江部長、そういう理解でよろしいですね。都道府県は、策定する義務を第一項で負うている、そして実行の義務を第五項で負うている、その理解でよろしいですね。
#20
○政府参考人(堀江裕君) 今回の法案におきまして、改正後の第四十七条の二に基づきまして、措置入院者が退院した後に社会復帰に向けた医療、地域福祉、就労支援などの支援を強化するために都道府県等に対して退院後支援計画の作成等を義務付けるものでございます。
 具体的には、措置入院者の入院中に精神障害者支援地域協議会における協議を行った上で退院後支援計画を作成する、作成した退院後支援計画について措置入院者に対して交付するとともに、個別ケース検討会議に構成員として参加する関係者にその内容を通知する、そして、退院後支援計画に基づいて今御指摘があったその措置入院者と家族等に対しまして相談、指導を行うこと、措置入院者が支援期間中に転居したことを把握したときは転居元から転居先の自治体に通知を行うことなどを義務付けているという内容でございます。
#21
○石橋通宏君 堀江部長、的確に答えてくださいね、聞いていることに。
 繰り返しますが、都道府県は、第一項で策定を義務付けられている、第五項でその実行を義務付けられている、それでよろしいですね。
#22
○政府参考人(堀江裕君) そのとおりでございます。
#23
○石橋通宏君 そこには、本人の参加、法律上の担保がない、これは先ほど大臣が答弁されたとおりです。つまり、都道府県は法律上の義務付け、堀江さん、聞いておられますか、法律上の義務付けを負うているわけです。
 つまり、本人の参加があろうとなかろうと、本人が拒否されようとされまいと、都道府県には法律上義務を課されるわけです、これによって。そうですね。つまり、本人の参加があろうとなかろうと都道府県やらなかったら、むしろ都道府県の不作為になるわけです。そういう理解ですね、法律上は。堀江部長、確認してください。
#24
○政府参考人(堀江裕君) そのとおりでございます。
#25
○石橋通宏君 これ、すごい話ですよ。
 先ほどから大臣、いや、本人の参加は当然だ。でも、法律上の義務付けは、都道府県は本人の参加、不参加関係ないんです。法律上義務付けられちゃうんです、これによって。本人が嫌だと言っても、じゃ都道府県がしませんというわけにいかないでしょう、これやらせなきゃいけないんですから。作らなければいけない、そしてやらなければいけない、そういう法律上の義務を課しているわけです。
 今日、法制局、来ていただいています。法制局、重ねて確認します。
 この法律上の効果、都道府県はこれを誠実に実行するその義務を負うている、本人の参加、不参加書かれていませんので、それ関係なく都道府県は実行する義務がある、そういう理解で法制局もよろしいですね。
#26
○政府参考人(高橋康文君) まず、本人につきましては、厚労省から御答弁がございましたように、協議会に参加する機会もあろうかと思いますので、その協議会の場で本人あるいは御家族の御意見が反映されるものであるというふうに理解をしております。
 また、都道府県の義務につきましては、当然、都道府県は計画に基づき相談、指導を行う義務があると承知しておりますが、その際、本人の意に反してまでそれを強要する責務まで負っているかどうかについては慎重に考えられるべき問題だというふうに思っております。
#27
○石橋通宏君 あなたが思っている云々じゃないんです。僕らは法律上の条文の話を、だから法制局来ていただいているんですよ。
 法制局、もう一回答えてください。法律上の条文のどこが具体的に本人の参加を義務付けているんですか。
#28
○政府参考人(高橋康文君) 本人の参加につきましては、先ほど大臣から御答弁もございましたように、明文の中において、本人、御家族の参加が義務付けられているものではございません。
#29
○石橋通宏君 つまりは、都道府県は法律上、本人の参加なくても、策定、実行が義務付けられている、法制局、そういう理解でよろしいですね。
#30
○政府参考人(高橋康文君) その点についてはそのとおりだと思います。
#31
○石橋通宏君 大変重要な答弁を法制局からもいただきました。お認めをいただいたわけです。都道府県は法律上、本人の参加、不参加求められていませんから、でも、策定義務、実行義務は課されるわけです。どこに本人の権利が確保されているんですか。法律上、全く穴が空いちゃっていますよ。
 これ、もし都道府県がその義務を果たさなかった場合、第一項、第五項に基づいて、これ第五項は書きっぷりもすごいですね、指導させなければならない、これ指導対象なわけです、法律上は。計画の策定主体じゃないんです。本人は指導を受ける、その対象として第五項は規定されているわけです。都道府県は本人を指導するんです。そういう恐ろしい立て付けになっているからこそ、皆さんが心配されているわけでしょう。
 もう一つ、恐ろしい話を聞きますが、先ほど法制局からも、第三項で協議会に参加をするから、これ大臣も以前答弁でされました。これ、おかしな話になりませんか。措置入院中の御本人が協議会に参加するんですか。第三項によって御本人が個別ケース検討会議に参加をする、だから本人参加が担保される、本当にそうなんですか。じゃ、措置入院中に御本人が個別ケース検討会議に参加に行くんですか。堀江さん、そういう意味ですか。
#32
○政府参考人(堀江裕君) 本人の参加というのは、会議に参加していただくことになります。ですから、検討会議に参加できるように環境を整えて実施することになると思います。
#33
○石橋通宏君 ちょっとこれ、部長、大事な点ですよ、明確に答えてください。
 措置入院中ですよ、措置入院中に御本人が協議会に参加するんですか。それで御本人の権利を尊重し、意思を尊重し、退院後、いかなる支援を御本人が求められるのか、それを正しく反映できるんですか。
 これ、問題は、結局、この第二項に入院中に策定せよと書いてあるわけです。ここが問題でしょう。そもそも本人の参加が想定されていなかったからこういう条文になっているんじゃないんですか。入院中に策定させること自体が、つまり、そもそも御本人が措置入院中にちゃんとした参加を確保できるのかどうか。そんなことはできないでしょう。
 堀江さん、それ明確に、厚労省として、措置入院中に御本人の参加、正しくできるとお考えですか。
#34
○政府参考人(堀江裕君) 退院後支援計画の作成について、作成の主体は自治体にあるわけでございますけれども、関係者が病院で集まって、御本人にそこで参加していただくと、そういうことが中心的に考えられております。
#35
○石橋通宏君 病院で協議会開くんですね。そして、措置入院中の方をそこに参加をいただいて、そしてやるんですか。今考えられたこと、元々そういう想定で計画されていた、今この場でぽんと考えられた話じゃないですか。本当にそんなことを想定されていたんですか。それで正しくできると思われますか。
 繰り返します。第五項では指導の対象なんです。そして、本人が書いてあるのは、第四項、計画策定され、それを交付を受ける、それだけなんです。それだけしか御本人はこの四十七条の二は出てこないんです。そもそも御本人の参加は想定していなかった、想定せずにこの法律作った、そういう話じゃないですか。大臣、お認めになりませんか。
#36
○国務大臣(塩崎恭久君) これは何度も申し上げておりますけれども、措置入院が終わるときというのは、消退届が出てきて、それを措置権者が判断をすると、こういうことになっているわけでありますが、今回のことをきっかけに措置入院制度におけるいろいろな問題点が明らかになってきて、その一つが、支援計画も何もなしに、措置が終わったままで、入院の方々ももちろんおられますけれども、継続的に、そうじゃない方々は地域社会に孤独に戻らないといけないということになっていることが問題であり、また消退届にも、何度も申し上げているように、退院後、どういう地域での支援が必要なのか等々について書いていないのが二割とか三割とかあるという、そういう現状に今直面をしたわけであります。
 したがって、措置入院が終わって地域に戻る際に支援の計画ができているということが大事だということに私たちはやはり思いを致して、これは医療保護入院の際も社会に復帰をすることについての新しい仕組みを幾つか入れていただいておりますけれども、それと同じ発想でもって、できるだけ早くから支援の計画を作り、地域にどういうふうに戻っていくのかということについて計画を作っていく。それも、単に病院の関係者だけではなくて、戻る地域の福祉関係者や医療関係者、どこに戻るかということでいろいろ変わってくるわけでありますけれども、そういう方々と一緒に、そして当然、御本人や御家族の御意見もしっかりと聞きながら支援計画を作るということが私たちはあるべき姿ではないかというふうに考えておるわけでありますし、これは、例えば高齢者の地域へ戻る場合に、ケアカンファレンスとか、あるいは、いわゆるカンファレンスをやっていく尾道方式なども皆、退院前からやっていくというのが常識だというふうに思います。
 したがって、退院即支援がちゃんと用意をされているように、もちろん御本人の納得が必要なわけでありますが、そういうことを、自治体がこれをしっかりと作ることを義務付けているというのが今回の法律であるわけでございます。
#37
○石橋通宏君 完全に論理破綻、論理矛盾。支援計画の策定が云々。結局、繰り返します、冒頭お話ししたとおりです、大臣、エビデンスを全くここに示していただいておりません。じゃ、全国の自治体で支援計画があるところ、ないところ、それをどう具体的に比較検討されたのか、支援計画の有効性。でも、兵庫の件については、桐原参考人からマイナス面もあることが指摘をされたのに、具体的な協議がされたのか、されていないのか、全く示されない。エビデンスがないんです。だから僕らはそれを問題視している。
 そして同時に、支援計画の策定が有効だとしましょう、でも、今問題にしているのは、御本人の参加がどこに担保されているのかということを問題にしているわけです。それがないままに、本人の参加が担保され権利として保障されずに、この法案、策定だけ義務付けられている、そのことが問題だというふうに指摘をしているわけです。大臣、今、全くそのことについても御答弁になっておりません。ですから、政府の、大臣が言っておられることとこの法案の中身と矛盾しているんです。整合性取れていないんです。法律上の権利として保障されていないものはされないんです。だから、多くの当事者団体の皆さん、これは駄目だと言われているわけです。
 大臣、これこのままやったら本当に大きな問題引き起こしますよ。自治体にも混乱引き起こしますよ、だって法律上義務付けられちゃうんですから、本当に。全く権利条約にも逆行した話、これは改めて指摘をしておきたいと思いますし、更に問題があります。
 第四十七条の二第六項の問題です。この点も関係者団体の皆さんが本当に心配をされている。引っ越しなどの際に、引っ越し先の自治体に自動的にこの情報が通知をされてしまうという問題です。
 これも重ねて確認したいと思いますが、これ個人情報保護法、要配慮個人情報との関係、どう法律上整理をされていますか。
#38
○政府参考人(堀江裕君) 退院後支援計画で設定された期間中に患者の社会復帰の促進等に向けた医療、地域福祉、就労等の支援が継続するようにすることが重要だと考えてございます。特に支援期間中の患者が転居する場合に、新しい環境で必要な支援が継続されますよう十分な対応を図ることが必要でございまして、このように、支援を継続させることの必要性が高いことから、転居元から転居先の自治体に通知を行うことを法定しているものでございます。
 一方で、患者本人に丁寧な説明を行い、本人の理解の上で通知が行われることが望ましいというふうに考えてございまして、その旨を退院後支援のガイドラインにおいて示してまいりたいというふうに考えてございます。
#39
○副大臣(橋本岳君) 個人情報保護法についてのお尋ねがありました。その点、補足をさせていただきます。
 この場合は、計画を作るのは自治体が作るということで主体になっております。したがいまして、個人情報保護法、法律の個人情報保護法の対象には自治体はなっておりません。各自治体の個人情報保護条例に基づいてこれは扱われるべきものということになります。そして、個人情報保護条例の、各自治体それぞれありますが、一般的には、法令による場合は、個人、その保護の対象、法令に基づく場合は本人の同意を得ることなく個人情報を第三者に提供することが可能とされているのが一般的でございますので、今回法律でそうしたことをするということを定めさせていただいているわけですから、個人情報保護条例には法令上の問題は、そっちは生じないものというふうに考えているわけです。
#40
○石橋通宏君 今副大臣が答弁されたことが大事なわけです。結局、本人の同意なしにこれは伝達されちゃうわけです、この第六項によって。
 これ、本人がノーと言ったらノーなんですか。本人が、いや、それやめてくれと言ったら止めることができる、そういう法律ですか。
#41
○政府参考人(堀江裕君) 法律上は、退院後支援計画につきまして自治体にそれを義務付けてございます。
#42
○石橋通宏君 いや、皆さん分かりましたか。結局、本人はノーと言えないんです。自治体、これまた義務付けられちゃっているわけです。御本人の同意、御本人の権利の尊重、全く規定されていないわけです、自治体、義務付けられちゃっていますから。とんでもない話じゃないですか。
 結局、そこには、これ、今、四十七条の二、これまで確認された、都道府県には、本人の御参加関係なしに支援計画を作らなければならない、本人を指導しなければならない、実行しなければならない、そしてどこへ転居されても転居先にそれを通知しなければならない、こういう法律なんです。どこに本人の権利尊重があるんですか。本人がそれが侵害受けても、法律上これで訴訟根拠にならないわけです、どこにも規定されていないですから。とんでもない中身ですよ。
 繰り返します。障害者権利条約、全く逆行している話です。笑い物になります。これ、塩崎大臣、どうやって国際社会に説明するんですか。安倍総理、法の支配、法の論理、盛んに海外で言っておられるじゃないですか。どこが法の支配ですか。全く権利条約に逆行する話を、堂々とこういう法律作る。本当に笑い物になりますよ。これ、重ねて指摘をしておきたいと思います。これ、やめるなら今ですよ。このまま押し通してこんな恥ずかしい法案通しちゃったら、ますます今後、国際社会からの指摘を受けること、これ間違いないと思います。
 これ、個人情報保護法の方、もう一回後で確認しますが、重ねて、今申し上げたように、どこにも本人の参加、本人の関与、ない、本人はあくまで指導を受ける立場、こういう法律です。
 じゃ、本人が、いや、これ、俺は嫌だと、駄目だと、修正してくれ、本人の例えば異議申立ての権利、修正要求の権利、こういった権利は、じゃ、どこかに保障されているんですか、答えてください。
#43
○政府参考人(堀江裕君) 退院後支援計画は自治体に対してその作成を義務付けるものでございまして、患者は作成された計画の内容に従う義務はございません。計画の内容に同意できない場合は計画に基づく支援を受けないことも選択できるわけでございます。
 それで、あと、この計画を作成する段階で本人、家族の意見を聞いていただいて、できるだけその内容を反映しながら計画を作っていくことは大事だと考えてございますが、最終的に計画の内容に従う義務はないということでございます。
 それで、この場合ですけれども、退院後支援計画につきましては……(発言する者あり)
#44
○委員長(羽生田俊君) お静かに願います。
#45
○政府参考人(堀江裕君) 措置入院者が退院後に確実に支援を受けられることが大事だというふうに考えてございまして、仮に計画について同意していない場合でも、計画作成に当たりまして、病院における多職種のニーズアセスメントの結果を基に自治体が個別に計画を作成しておくことによりまして、本人が望むに至った場合ですとか家族から相談があった場合に速やかに適切な支援の提供が開始できるというふうに考えているものでございます。
#46
○石橋通宏君 どんどん何か深みにはまっているような気がしてしようがないですが、これ物すごい矛盾した話ですよ。
 堀江さん、じゃ、御本人は支援を受けない権利を有しているということなんですね。これ法律上そうなっているわけですね。計画は作られる、都道府県は義務がある、本人にそれを従わせる、指導する義務を都道府県に課す、でも本人はそれ従わない権利がある、そういう法律ですか。
#47
○副大臣(橋本岳君) 先ほど私が答弁申し上げました、本人に義務を課すものではございません。
 その上で、当然ながら支援計画が、本人や御家族等のニーズを踏まえ、アセスメントを待って作られることが大事でございますし、きちんと御説明をすることが大事でございますが、なお御本人が、説明し御納得をいただく努力をすることが大事でございますが、なお御本人が拒否をされる場合というのは当然あり得ること、想定されるべきことなんだろうと思いますし、例えばそうした場合には、例えば計画の中身どういうことが作られるかというと、恐らくは相談があったときにきちんと対応するといった計画になるんだろうと。要するに、本人の意に反するような計画をわざわざ作る、あるいは関係者の人もそんなことしなくていいよねという計画をわざわざ作ろうというものではないのであって、そうした状況なのであれば、きちんと本人からの御相談に対して対応する、そういう形の計画が作られるということになるんだろうというふうに思っているわけでございます。
 ただ……(発言する者あり)そういう、済みません、そういうようなことになるんだということでございまして、ごめんなさいね、ちゃんと詰めた答弁ですから、これは。そうしたことを含めてきちんと退院後支援のガイドラインでお示しをしていこうというふうに考えております。
#48
○石橋通宏君 副大臣、思っている云々の話じゃないですよ。これは法律上どうなっているのか。繰り返しますけど、御本人の権利がいかに法律上担保されているのかという議論を重ねてしているわけです。いいですか、自治体に義務を課されるわけですよ。先ほど副大臣、御本人に説明するんだ。説明する話じゃないでしょうという質問しているんです。御本人がそもそも策定段階から参加する、その権利をどこに保障されているんですか。されていない。だから本人の不在のままに作らなければいけないわけで、作ったものを、済みません、これ、あなたいないままに作りましたけど、これやりますから同意してください、そんなのでうまくいくわけないじゃないですか。だから言っているんです。
 先ほどの質問に答えていただいていません。本人が異議申立てをした際、本人が修正要求をした際、それは権利としてちゃんと保障されていますか。
#49
○政府参考人(堀江裕君) 退院後支援計画は、患者の社会復帰の促進のために行うわけでございますから、やはり最初から本人の意向をしっかり踏まえて作成するというのがまず第一弾、それから、支援内容、必要性について丁寧に説明するというのが第二弾、そして、本人、家族が希望する場合にはその意向を踏まえて計画の見直しを検討するということも対応として考えてございまして、ここまで含めまして秋頃をめどに発出いたします退院後支援のガイドラインにおいて明記して自治体に徹底を図っていこうというふうに考えてございます。
#50
○石橋通宏君 これまたどこにも書いていないわけです。本人の御参加、本人が、いや、僕これは納得していないと、私これ嫌だと、これ何とかしてくれ、そういう権利もどこにも保障されていません。ガイドラインでやる、でも自治体は法律上義務付けられている、こういうとんでもない中身になっちゃっているんです。
 大臣、これ理解してくださいよ。法律上そういう法律になっちゃっているんです。だから、さっきから言っている。法律に基づいて運用されるわけですね。
 もう一つ、これ確認しないといけないのが、これ権利擁護の問題ももう一つ。これ、御本人がどうしてもやっぱり病状次第で参加したくても参加できない、そういったときに、これ重ねて権利条約の関係でも、権利擁護者、これをしっかりと確保すべきだ、指摘があるはずです。これも、でも法律上どこにも書いていない。
 権利擁護者を法律上ちゃんと選任義務課しませんか。措置入院になった、強制入院です。だったら、その強制入院になった際に必ず選任権を保障する。例えば、弁護人をちゃんと選任していただいて、御本人の参加がいろんな事情でかなわないときにも、ちゃんと代理人、弁護士さんが権利擁護者として本人の権利を尊重する立場で働いていただく。その後の様々な退院の扱い、例えば入院中の様々な環境保全の扱い、退院後の支援計画の扱い、そういったときにも権利擁護者としての弁護士さんたちにその権利擁護をしていただく。それを法律上位置付けることでちゃんとした人権の尊重ができるんじゃないでしょうか。この点、どうですか。
#51
○国務大臣(塩崎恭久君) 御指摘のように、措置入院をされている御本人に代わって、例えば弁護士さんとか成年後見人とか、あるいは代理人として個別ケース検討会議に参加することは当然求められる場合もあるというふうに思います。こういう場合には患者御本人の希望に応じて代理人が個別ケース検討会議に参加できることを、今後、私どもがガイドライン等によって自治体向けに周知を徹底していきたいと思っておりますし、こういうような患者御本人の希望に応じて弁護士等の代理人の出席を可能とするというのは、当然、国民が平等であること、そして個人として尊重されることを定める憲法の趣旨に当然これは合ったものでなければならないと思っています。
 また、私どもはそういうふうに考えているわけであって、障害者権利条約の第十二条第三項、ここでは締約国に対して、障害者が法的能力の行使に当たって必要な支援を利用する機会を提供するための適当な措置をとることを求めています。さらに、自由権規約、この第二十六条は、全ての者は法の前に平等であって、いかなる差別もなしに法律による平等の保護を受ける権利を有するとしているわけでありまして、患者御本人が希望する場合には個別ケース検討会議への弁護士等の代理人の出席を可能とすることによって、これらの条約等への要請は満たすものと考えているわけであります。
 しかしながら、個別法でございますこの精神保健福祉法において直接規定をするということまでを必要とするものではないと思っておりまして、民法等において成年後見制度などの必要な規約を整備をしているということだというふうに理解をしております。
#52
○石橋通宏君 これ、すごく無理のある、大臣、今説明ですよ、特に後段の部分は。これ、憲法に保障されている権利だ。そうですよ。だったら、何で法律にちゃんと書かないんですか、その権利の擁護について。
 大臣、改めてこれちゃんと法律に明記しないと駄目です。さっきから全部ガイドラインじゃないですか。法律上の権利保障がどこにもないということを逆に認められてしまっている、全部ガイドラインですから。この点は本当に問題多いです。この点、是非大臣、改めて申し上げておきますが、法律上ちゃんと明記をしないとこれは本当に大きな問題になります。そのことは重ねて申し上げておきたいと思います。
 時間がないので、地域協議会の話も併せてさせていただきます。
 もう一つの深刻なこの法案の欠陥、地域協議会の在り方、これまでにも重ねて各委員から質疑があった部分ですけれども、第五十一条の十一の二、これも全く同じ問題なんです。大臣、これもう、今回、提案理由の説明を書き換えて、本人、御家族の参加、いや、これは参加させるんだ、個別調整会議には参加するんだ、当然だ、途中から変えちゃったわけですけれども、これ、御本人の参加が当然なのであれば、さっきと同じ論理でお伺いしますが、御本人や家族が参加しない個別調整会議は法律上無効である、そういう解釈でよろしいですね。
#53
○政府参考人(堀江裕君) 退院後支援計画は、改正後の四十七条の二にも明記してございますように、患者本人の社会復帰の促進等のためのものでございますので、これまで申し上げてきたとおり、個別ケース検討会議には本人と家族が参加すべきものだというふうに考えてございます。これは、精神保健福祉法一条において、この法律は、精神障害者の社会復帰の促進、その自立と社会経済活動への参加の促進のために必要な援助を行うことなどを目的とするとされていることからも明らかでございます。
 一方で、退院後支援計画は、措置入院者が退院後に医療などの支援を確実に受けることができるよう自治体に対して作成等を義務付けるもので、このため、本人又は家族が個別ケース検討会議に参加しない場合、あるいは本人が計画の内容に同意しない場合でも、自治体が計画を作成することとなり、それは法律上有効でございます。こうした場合でも、措置入院先の病院において、多職種によるニーズアセスメントの結果を基に、自治体が個別ケース検討会議を開催いたしまして計画を作成しておくことによりまして、本人が支援を望むに至った場合、あるいは家族からの相談があった場合に、速やかに適切な支援の提供ができるという効果が期待できるものでございます。
#54
○石橋通宏君 これ、部長、重ねてお願いします。質問にちゃんと答えてください、ストレートに。余計なことを、だらだらだらだら同じことを繰り返さないでください。
 いいですか。御本人が参加されない、されないままに行われる個別調整会議、無効だと。有効でよろしいんですか。第一条に基づいてとさっきから言われている。じゃ、御本人は、第一条に基づいて、これ御本人の参加ないままに調整会議がもし行われた場合、御本人の権利が侵害された、それで一条を根拠に訴えを起こせるんですか。
#55
○政府参考人(堀江裕君) 個別ケース検討会議には本人又は家族が参加すべきものだというふうに考えてございますけれども、本人又は家族が会議への出席を拒否したりする場合、それから病状等によってどうしても参加が難しい場合などが考えられるかというふうに考えてございまして、そうした場合には本人抜きで個別ケース検討会議を開かなければならない場合も想定されると思います。
#56
○石橋通宏君 御本人が参加ないままに行われても有効なんですね、法律上は。
#57
○政府参考人(堀江裕君) 繰り返しですけど、本人又は家族の参加すべきものだというふうに考えておりまして、そうした環境を整えていくということでございますけれども、法律上は、参加がない場合も先ほど言ったような場合にはあり得るというふうなことで、有効になってございます。
#58
○石橋通宏君 これも大変重要な答弁だと思います。有効なんです。結局、法律上は、御本人の参加、この個別調整会議、協議会にも担保されていないんです。されないままに、でも協議会、これ行わないといけないから、やんなきゃいけないわけです。結局、ここも大きな法律の瑕疵だと思いますよ。大変欠陥です。結局ここにも御本人、御家族の権利保障は何らありません。改めて今、政府から大変重要な答弁をいただきました。
 ちょっと確認ですが、第四項の精神障害者支援調整機関、これどこですか。
#59
○政府参考人(堀江裕君) 精神障害者支援調整機関は、精神障害者支援地域協議会の中核的な機関であって、協議会の事務を総括するとともに、支援対象者に対する医療、地域福祉、就労支援等の支援が適切に行われるよう、支援の実施状況の把握、あるいは退院後支援の関係者との連絡調整を行うものでございまして、想定されるところといたしましては、具体的には、自治体の精神保健医療福祉の所管課、あるいは保健所、精神保健福祉センターなど精神保健福祉医療に関します業務を行っている機関が想定されます。
#60
○石橋通宏君 これ、都道府県で一つだけ選ばれるわけですよね、第四項に基づいて。第五項で協議会の事務局を担当すると言っている。これは全体会議も調整会議も両方同じところが担うという理解でしょう。
#61
○政府参考人(堀江裕君) この精神障害者支援調整機関としては一個が指定されるものと考えてございます。
#62
○石橋通宏君 いや、だから第五項で、全体会議も個別調整会議も両方含めて事務局を担うんでしょう。
#63
○政府参考人(堀江裕君) ここの果たす役割が、協議会の事務の総括、それから支援対象者に対する医療、地域福祉、就労支援等の支援が適切に行われるよう、支援の実施状況の把握、退院後の支援の関係者との連絡調整を行うものとして指定するものでございまして、具体的な個別ケース検討会議について、この調整機関から指示をして保健所、例えば保健所でするということもあり得ると考えてございます。
#64
○石橋通宏君 答えになっていないよ、堀江さん。
 第五項に基づいて、両方、この一つの機関が面倒を見るわけでしょう、それを聞いている。情報連携、調整をその機関やるんでしょう。そこを聞いているわけです。それだけ確認してください、イエス。
#65
○政府参考人(堀江裕君) 今、五項の指定としては、この総括をするものだということで一つが指定されると、こういうことになると思います。
#66
○石橋通宏君 もうむちゃくちゃだな。
 いや、要は、第五項で協議会全体の事務局が一つ指名されたら両方見るわけでしょう。そこで、必要に応じて連絡調整を行うと書いてあるわけです。
 第六項の協議会、この第六項の協議会はどちらですか。個別調整会議ですか、全体会議ですか、全部ですか。
#67
○政府参考人(堀江裕君) 今のは、第六……(発言する者あり)第六項は、その精神障害者支援地域協議会は、法に定める事務を行うため必要があると認めるときは、関係行政機関等に対して資料、情報の提供等を求めることができるということでございまして、この規定につきましては、先ほどからお尋ねの支援調整機関が中心となって協議会を運営するに当たり、関係行政機関等の間での必要な情報の共有を円滑に行っていくものでございます。
#68
○石橋通宏君 頼みますよ。
 だから、第六項、協議会は両方なんでしょう、全部なんでしょう。だから、そこが連絡調整を担う、情報の伝達、連携をする。これが、前回から我々が指摘をしている協議会における警察の関与、警察の情報連携、共有がされるのではないか。ここで結局協議会が決めるわけでしょう、必要に応じて。個別調整で、必要に応じて、連絡調整の必要があると認めれば法律上情報連携できるわけです。情報共有ができるわけです。この条文にのっとって情報共有をするわけです。警察が関わっていれば、警察にこの条文を基にして関わらせることができるわけです、情報連携。
 先ほどの、副大臣でもいいや、個人情報保護法との関係でいけば、これ協議会の中で警察が関与する、個別ケースについて警察に情報を通知することが必要だと判断をされる、それで警察に通知が行く、そのときに御本人が、いや、それは嫌だと、明示的に拒否される、それで拒否できますか。それとも、本人の同意なきままに個別調整会議なり協議会がそう必要だと判断すれば警察に情報連携ができる、この条文に基づいて。そういう法律上の立て付けではないですか、確認してください。
#69
○政府参考人(堀江裕君) 改正法案の個別ケース検討会議の構成員は、支援対象者の退院後の医療その他の援助の関係者のみとされておりますので、防犯の観点から警察が参加することはないというのがまず一つでございます。
 それから、例外的に警察が参加するのは、警察が医療その他の援助の関係者に該当する場合で、累々お答え申し上げていますように、具体的には、自殺のおそれが認められる者、あるいは繰り返し応急の救護を要する状態が認められている者などについて、患者の支援を目的に保健所設置自治体が本人、家族から意見を聞いた上で、警察以外の援助の関係者で警察の参加についての合意が得られた場合に例外的に援助の関係者として警察が参加することがあり得ると考えておりますが、ただし、本人がその上で警察の参加を拒否した場合には警察を参加させない取扱いにしたいというふうに考えてございます。
 このような考え方を秋頃を目途に発出する予定の退院後支援ガイドラインに明記していきたいと考えてございます。
#70
○石橋通宏君 繰り返しますけど、僕ら法律の条文の議論をしているんです。
 重ねて聞きます。第六項、これに基づけば、本人の同意、不同意関係なしに、協議会の方でそう判断すれば警察にも情報共有ができる、そういう立て付けだということでよろしいですね、堀江部長。
#71
○政府参考人(堀江裕君) 六項の資料あるいは情報の収集というのは、協議会の事務を行うに当たりまして必要な限度に限り、かつ患者本人に対して必要な支援を確実に提供する観点から行われるべきものでございまして、その旨、退院後の支援のガイドラインに明示して、自治体に趣旨の理解を徹底していくものでございまして、資料、情報の収集はあくまで支援に必要なものに限りまして行うもので、例えば監視だとかいうことを目的とするものではございません。
#72
○石橋通宏君 結局答えていただいていませんが、第六項に基づけば、協議会で本人の同意、不同意関係なしに警察にも情報共有ができてしまう、その根拠規定になっちゃうということでしょう。そういうことでしょう。いや、法律上そうしか読めませんよ。違うなら違うと、ここで明言してください。
#73
○副大臣(橋本岳君) 第六項についてお取上げをいただいておりますが、これは、協議会はという主語になっております。ちょっと間を飛ばしますが、資料又は情報の提供、意見の開陳その他必要な協力を求めることができることでありまして、情報提供するということではなくて、関係行政機関から情報をくれと言うことができるという規定でございます。
 したがいまして、しかも、先ほど部長が答弁をしましたように、調整機関として別に警察が指定されるということは我々は想定をしておりません。ですから、精神保健センター等が事務局的にこれ調整機関になるんだと思いますが、そこは、関係機関から情報をくれ、提供をしろということを求めることができるという規定なのであって、これに基づいて警察に情報を渡すんだという条文ではないということは申し上げたいと思います。
#74
○石橋通宏君 いや、副大臣、分かっておっしゃっているんですか。これ、主語が協議会。だって、警察、全体会議、協議会の構成メンバーなんでしょう。協議会のメンバーじゃないですか。だから、協議会がこれ主体になっていることを今問題視しているわけです。全体会議の構成員として想定しているわけでしょう、協議会の。だから、警察は当事者なんですよ、協議会の。だから、警察も当事者として協議会求めることができる、そうしたら、その場にいて、個別の関係も必要とそれ判断すれば求めることができる。だから僕らはそれ問題じゃないのかというふうに申し上げているわけです。
 警察、関係ないなんて言わないでくださいよ。協議会、当事者なんでしょう。
#75
○副大臣(橋本岳君) 協議会の中の代表者会議の方のお話だということで理解を承りましたけれども、代表者会議の方には確かに警察の参加をしていただくということで、これまでも御答弁を申し上げております。そして、そこで議論をするのは、あくまでもいろいろな事例が起こったときにどういうふうに連絡調整をするかということをあらかじめ決めておくということなのであって、代表者会議において個別のケースは取り扱わないということは既に申し上げたとおりでございます。
#76
○石橋通宏君 だから、さっきから聞いているんです、これ、主語の協議会ってどっちなんですかと。全部なんでしょう。全体会議も個別調整会議も、法律上、区別どこにもないですよ。
 じゃ、区別あるなら言ってください。第三項の協議会、第六項の協議会、第八項の協議会、違うんですか。これは全体会議含まないんですか。これ、個別調整会議なんですか。そんなことどこにも書いていない、協議会全部一緒くたなんです。
 そして、全体会議の構成員構成員って言うけれども、警察が協議会に関わるんでしょう。そうしたら当事者になるわけです。そこが当事者として情報の提供を求めることができる。求めることができる当事者なんですよ。そういう法律上の立て付けだから問題にしているわけでしょう。
 そういう理解でいいですね。第三項、第六項、第八項も、ここで言う協議会、これは全部含めての協議会でしょう。そこだけ、最後確認してください。
#77
○政府参考人(堀江裕君) 改めて申し上げますけれども、この協議会の内容は、退院後支援のための協議会でございまして、ここのところで、まさにその目的が必要があると認められるときはということでございまして、情報収集につきましては、協議会の事務を行うに当たり必要な限度に限り、患者本人に対して支援を確実に提供する観点から行われるものでございまして、その旨、退院後支援のガイドラインに明記して、自治体に趣旨の理解を図っていこうと、こういうことでございます。
#78
○副大臣(橋本岳君) 先ほど代表者会議については御答弁を申し上げました。個別ケース検討会議については、警察が……(発言する者あり)いや、ですから、協議会と書いてあることについて、協議会というものは、ここで言う協議会というものは、その第五十一条十一の二の二で、一項めが代表者会議のこと、二項めは個別ケースの検討会議のことで指しますから、ここで言う、六項で言うところの協議会というのはその両方を指すというふうに御理解をいただいてよいと思います。
 その上で、代表者会議については先ほど申し上げました。個別ケース検討会議については、まず警察が参加をするかどうかということについて、本人に説明をし、また関係者の同意が得られた場合に、警察が支援の関係者となるということになったときに限り参加をするということでございますので、個別の一つ一つの情報が全て警察がやり取りをするのだということになっているわけではないということは御理解いただきたいと思います。
#79
○委員長(羽生田俊君) 石橋通宏君、時間ですので簡潔に。
#80
○石橋通宏君 はい。
 質問、時間来ましたので終わりにしますが、今これ、最後確認いただきました。これで言う協議会は結局、法律上、条文上は全部なんです。全部なんです。そこが情報の共有や情報提供を求めたりできるんです。そこに警察関わらせるということは、法律上、それが警察も可能になっちゃうということです。だから、この問題、今日ずっと質疑させていただきました。支援計画の策定の問題、それからその運用の問題、全部法律上は御本人の権利、全く法律上は担保されていない、それないままに、でも自治体は義務化される、とんでもない話です。重ねてこの法案はもう出し直すしかないということを訴えさせていただいて、質問を終わりにさせていただきます。
 ありがとうございました。
#81
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。
 大臣は、あの概要書、概要の説明資料から、事件の再発防止策という改正趣旨、これを削除しながら、再発防止に資するという説明をされております。さらに、説明に加えて、犯罪防止を目的にしたものではないと、こう繰り返されているわけですね。改正目的を尋ねられたところの答弁では、これは措置入院者の退院後の孤立を防ぐと、こういう説明もされておりまして、改正目的が何なのかということが大変揺れ動いた答弁になっているというのがこの間の経過ではないかと思います。その上、大臣は、総理の施政方針演説について解釈をされておりまして、様々な再発防止対策に取り組むという決意を述べたものだと御説明されたわけですね。
 私、そこで、改めて事実経過を検証したいというふうに思います。
 昨年の七月二十八日、関係閣僚会議、ここで総理は、措置入院の見直しについて早急に検討するように指示をされています。八月の八日、この関係閣僚会議幹事会が立ち上げられたわけですけれども、相模原市の障害者支援施設における事件の検証及び再発防止策検討チーム、ここのスケジュール案が八月八日、既に示されております。それは一体どういうものだったでしょうか。
#82
○政府参考人(堀江裕君) 委員御指摘の資料は、八月八日に開催されました障害者施設における殺傷事件への対応に関する関係閣僚会議幹事会において検証チームの当面のスケジュール案についてお示ししたものでございまして、その資料では、八月十日に検証チームを立ち上げ、事実関係に関する報告及びこれに対する意見交換を行い、第二回は八月中旬に開催し、同月中を目途に事実関係の検証結果の取りまとめを行う予定であること、再発防止策の取りまとめは秋頃を目途に行う予定であることについて記載してございます。
#83
○倉林明子君 確かに、若干の遅れはあるものの、このスケジュールどおりにこの検証・検討チームが立ち上げられ、運営され、そして九月八日、ここで中間の取りまとめがされて、十二月の八日、ここで報告書、再発防止策の提言、これが提出されている。これ、スケジュール案示された、厚生労働省が提出した資料というのを資料の一枚目に付けています。これに即して進んでいったということだと思うんですね。
 再発防止策の提言、この報告書がまとまった十二月八日の翌日、ここで関係閣僚会議が開催されております。ここで大臣が発言された中身の確認をしたい。特に重要な再発防止策、二点の報告がされています。その中身は何だったでしょうか。
#84
○政府参考人(堀江裕君) 昨年十二月九日に関係閣僚会議において大臣より検証チームの取りまとめについて具体的に御説明したのは、再発防止策を構成する四つの柱のうちの、退院後の医療等の継続支援の実施のために必要な対応等と、関係機関等の協力の推進でございました。
 厚生労働省としては、ほかの二つの柱であります共生社会の推進に向けた取組、そして社会福祉施設等における対応も含め四つ全てが重要と考えてございますが、共生社会の推進については、再発防止策の方向性に記載された事項について直接担当する内閣府特命大臣、文部科学大臣より別個発言されることなどから、法改正にもつながる二つに絞りまして大臣から御報告されたものでございます。
#85
○倉林明子君 いや、きっとそういう分かりにくい説明するんじゃないかなと思って、三枚目にそのままの議事概要を付けております。大変はっきりしているんですね。赤線を引いておきました。
 特に重要な再発防止策として二点、見直し後は、措置入院の見直し後は、措置権者である都道府県知事が、患者の措置入院中から、帰住先の自治体、入院先の病院、通院先の病院など関係者を含めた調整会議を開催し、退院後支援計画を作成することとする、これ一つ大事ということで、再発防止策だと言っているわけですよ。もう一つの大事なものが、下の方になりますけれども、関係機関等の協力の推進なんだ、ここに自治体、警察、精神科医療関係者と明記した上で、地方の関係者の協議の場を設置することとすると、再発防止策としてこの二つが重要だという報告を大臣はしているわけですよね。
 措置入院患者の退院後支援計画の策定と、警察を含む地域の関係者の協議の場を設置する、これが本法案に盛り込まれた。再発防止策として盛り込んだ。経過は極めて一貫性があるというふうに思うんですよ。
 この事実経過、再発防止策を取りまとめてきた、特に大事な二点として厚労省は法案に盛り込んだ、間違いないと思いますが、いかがですか。
#86
○政府参考人(堀江裕君) 今回、委員の方から御提出いただいています関係閣僚会議の議事概要、ある意味、一ページ目のところだけが付けられているわけでございまして、その次のページのところには加藤内閣府担当特命大臣から、細かい話は抜きといたしまして、共生社会の実現に向け、今後も広報啓発活動に一層力を入れてまいる所存でございます。それから、三ページ目に至るところで松野文部科学大臣の方から、こちらも簡単に申し上げますと、引き続き学校教育を通じて障害に対する理解が進むよう推進してまいりますということで、この共生社会関係については、塩崎大臣、加藤大臣、松野大臣で併せましてお答えされているということでございます。
#87
○倉林明子君 厚生労働省は一貫して再発防止策、相模原殺傷事件の再発防止策として法改正を視野に入れてやってきたという経過は、私、大臣の説明、厚生労働大臣が関係閣僚会議で説明した中身からも、それははっきりしていると思うんですよ。
 私、今になって改正趣旨を変えるから、こういう矛盾が出てきているんだと思うんですね。私、法案の内容は一切変わっていないわけです。一連の検討経過も事実はっきりしているわけです。これ、改正趣旨を変えるということは、改正目的を隠蔽するということになるんじゃないかと、これは強く指摘をしておきたいと思います。
 そこで、この間の大臣答弁で事実を確認しておきたいと思う点を質問したいと思うんですね。
 先ほども、本人同意がなくても計画は策定されるということが石橋委員の質疑で明らかになったかと思うんですね。そこで、民進党の足立筆頭理事からも質問があった、その中の答弁でも確認すべき事項だと私思いましたのは、大臣が措置入院者の、いろいろ措置入院制度に問題があるということが明らかになったんだとおっしゃった上で、今回の植松被告の経過を振り返った上で、被告人が大麻を使用していたことが措置入院者の症状消退届に記載が一言もされていなかったと、こういう触れ方をされているわけですね。
 そこで確認したい。大麻のような規制薬物、この使用について、今後、症状消退届には記載されるべきだと、こういう認識なんでしょうか。
#88
○国務大臣(塩崎恭久君) 四月二十五日、今御指摘の委員会における私の答弁の中で、消退届の中には一言もその問題について触れていないという、この大麻使用について申し上げたわけでありますが、これは、被告人の当時の症状消退届における病名の欄には、主たる精神障害として大麻使用による精神及び行動の障害と、こういう病名が書かれていたわけでございます。
 にもかかわらず、消退届の訪問指導等に関する意見という欄、あるいは障害福祉サービス等の利用に関する意見という、こういう欄があるわけでありますけれども、そこが空欄であったということで、こういうことで申し上げたわけでございまして、措置入院の原因となった精神障害が大麻などの規制薬物の使用によるものである場合には、症状消退届にそのことが記載されるべきというふうに考えておりまして、今後通知などによってその旨を周知をしてまいりたいと考えております。
#89
○倉林明子君 結局、法改正したら、措置入院の場合、条件はおっしゃったけれども、薬物使用が発覚したら、それ記載するようにということにつながっていくんじゃないかと思うんですね。それ、私、治療が必要な場合、精神病院に受診する、受診というか、措置されて入ってくるという事態になるわけなので、治療に必要な信頼関係というのを壊しかねないということだと思うんですよ。
 さらに、この足立理事との一連の質疑の中で大臣は、薬物使用は犯罪行為だと、こう明言された上で、自治体職員について告発義務があるとおっしゃっています。この取扱いを考えていくということをおっしゃったわけで、これ、退院後支援計画策定、この関係者である自治体職員、措置入院者の薬物使用を知った場合、告発義務を負うということをお考えなのでしょうか。
#90
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、違法薬物を使うということ、あるいは所持をする、これが犯罪行為であることはもう言うまでもないわけで、それは警察で適切に対応すべき問題だということだと思います。
 一方で、薬物依存症の患者の方々については治療継続というのが大事であって、医療関係者などからは、治療中の患者について違法薬物の使用を把握をした場合の警察への情報提供の在り方については、これは治療継続との関係から慎重に検討すべきという御意見をいただいてございます。
 この点、現在は、措置入院中に違法薬物の使用を把握した医療機関やあるいは自治体が警察に情報提供をするか否かについては、これは医療機関や自治体の判断に委ねられているわけであります。医療機関あるいは自治体ごとに取扱いがこれ全国でもばらばらになっているという状況にございまして、このため、厚生労働省としては、公務員の告発義務に一定の裁量が認められているとの見解があることも踏まえて、薬物依存症の患者の治療継続に配慮した警察への情報提供の在り方、これについて検討して全国的な対応方針を示したいと考えております。
 検討に当たっては、どの程度の犯罪の疑いがあれば情報提供すべきかといったこと、あるいは医療現場にどのような影響を与えるのかということを十分考慮をする必要があるというふうに考えておりまして、一部の医療関係者などからは、治療継続による改善が期待できると医師が認めた場合には必ずしも警察には通報を要しないということができないかという意見を賜っておりまして、こういう意見も踏まえながら検討を進めていきたいと思っておりますし、こうした検討を通じて、医療機関や自治体ごとに取扱いに現在ばらつきがある状況、これを改めるということができると考えるわけでありますが、一律に告発を促すようなものでは決してないということでございます。
#91
○倉林明子君 私、これ犯罪だと強調されるということで告発がやっぱりすべきものなんだということを、それが基本になりかねない危険があると。
 先ほどの議論でも明らかになったように、警察が情報を共有する、こういう可能性というのは極めて高くなる法改正である、それ自身がこの精神保健福祉法の法の理念に逆行するものだと強く申し上げて、終わります。
#92
○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。
 二週間ぶりの審議となりますので、私も、これまでの審議で確認、もう一度確認したい点も含めて質問させていただきたいと思います。
 私は、警察官通報の地域のばらつきについて、これについてちょっとお伺いをしたいんですが、この通報というのは、もうこれまでに何人もの委員の方が質問されてきた精神保健福祉法の第二十三条に基づく二十三条通報で、精神障害のために自傷他害のおそれがあると警察が判断した場合に保健所に通知を行うというもので、この数が都道府県によってとても極端なばらつきがあると。人口当たりに換算をすると、これ大体、最大で十八倍もの差が都道府県で生まれているというふうになっている。
 更に言えば、その通報件数のうち実際に措置入院に至ったケースの割合というのも、これも大きく差があると。それはそれぞれ自治体によって判断基準が違うからと言うんだけれども、その自治体によって通報に対する考え方とか捉え方が違うというのは人権面などからしても問題だというのはこれまでの御指摘のとおりなんですが、まず、厚生労働省として警察官通報というのは本来どうあるべきなのかと、これについてちょっとお伺いをしたいんですが。
#93
○政府参考人(堀江裕君) 警察官通報につきましては、精神保健福祉法二十三条において、警察官がその職務を執行するに当たり、異常な挙動その他周囲の事情から判断して、精神障害のために自傷他害のおそれがあると認められる者を発見したときに行うものということでございまして、その趣旨に従ってしっかりやっていただくと、こういうことだと考えてございます。
#94
○片山大介君 それで、本来あるべき警察は、これだけ自治体によってばらつきが違うわけですから、本来だったら警察としてはどういったケースの場合に通報があるべきなのかという、ちょっとそのモデルというんでしょうか、そこがはっきりしていないからなんだけれども、それについてどう考えているのかを聞きたいんですけど。
#95
○政府参考人(堀江裕君) 本規定に基づきます警察官の判断の基準は、具体的には、警察官職務執行法第三条の保護の判断基準と同様というふうに解されてございまして、同条文では、異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して、精神錯乱のため、自己又は他人の生命、身体又は財産に危害を及ぼすおそれがある者であることなどが明らかであって、かつ応急の救護を要すると信ずるに足りる相当な理由があることというふうにされているものでございます。
 先ほど、最初にお話がございましたように、自治体によって通報件数のばらつきがあるというのはおっしゃるとおりでございまして、医療と警察のいずれが対応すべきか判断が困難な事例への対応を含めまして、より詳細な警察官通報の在り方について、今後、研究班の、行いますので、そちらの成果を踏まえまして、運用通知を作成して自治体に示していきたいというふうに考えてございます。
#96
○片山大介君 そうすると、やはり具体的なモデルというかケースというのはまだ想定していないから、これから検討するということなんですけど、だからそれが問題なところがあって、これまでの審議でも、やはりばらつきについてはこれから調査をして原因というのを分析すると言っているんだけれども、本来であれば、これが最初にあるべきで、その分析結果というのが最初にあるべきで、それがないにもかかわらず、こういう話が、議論が進んでいるのがこの委員会のやはり不信感につながっているということを考えていただきたいというのと、じゃ、今、実際に行っている調査それから研究というんでしょうか、分析というんでしょうか、どのようなことを行っているのか、そしてそれをいつ頃までにまとめるおつもりなのか、これについて具体的に丁寧に説明いただきたいんですが。
#97
○政府参考人(堀江裕君) 厚生労働科学研究の研究班におきまして、都道府県、指定都市あるいは警察庁に対しまして警察官通報に係るヒアリングなどを行ってございまして、結果、本年の秋以降に取りまとめる予定でございます。
 その研究自体、二十八年度から始まっているものでございますが、自治体へのヒアリングを行った途中の経過でございますけれども、警察官の精神保健福祉法の運用に関する知識や経験の差で通報をするかしないかの判断が変わってくる可能性がある。例えば、夜間、休日など、経験や知識の十分でない警察官が通報の判断をせざるを得ない状況の場合、過剰な通報になる傾向があるですとか、それから、ふだんから警察との連携が取れている自治体においては、通報前に警察から自治体に相談があって、結果として過剰な通報が抑制されていると、こういうようなヒアリング結果があるわけでございまして、そうしたことから、警察官通報の基本的な考え方、都道府県等の通報に基づく調査の基本的な考え方、警察官通報の結果、都道府県等が調査を行ったものの指定医による診察に至らなかったモデルケースなどにつきましても、よく実態を、その研究結果を踏まえまして、警察庁とも警察官通報の地域差を踏まえました実態の共有、協力を図りまして、警察官通報に係ります国としての考え方、対応方針を運用通知として自治体に示したいというふうに考えるところでございます。
 各都道府県においては、国の示す対応方針に沿って、代表者会議で通報の取扱いについて協議して、自治体ごとに取扱いを定めていただくことになりますけれども、厚生労働省といたしましても、警察官通報のばらつきが改善されますよう適切に対応していきたいというふうに考えてございます。
#98
○片山大介君 何か最後までいろいろ言っていただいた感じがするんですけれども、そうすると、今、その調査結果って秋までにまとめるということで、それを基に国としてのルールを、ガイドラインを作るということなんですけれども、ガイドラインの内容が、ちょっともう少しどんな内容になるのか知りたいというのと、それから、これは法の施行というのは来年、来年度を目標としているのに間に合うのか、周知も含めて間に合うのかとちょっと気になるんですけど、そこは大丈夫なんでしょうか。
#99
○政府参考人(堀江裕君) 運用通知、これは来年の施行に周知も含めまして間に合うようにしたいというふうに考えてございます。
 その内容といたしましては、警察官通報の基本的な考え方、あるいは都道府県等の通報に基づく調査の基本的な考え方、それから、警察官通報の結果、都道府県等が調査を行ったものの指定医による診察に至らなかったモデルケースなどをよく分析いたしまして、実態を共有して、国としての考え方、対応方針を示すと、こういうふうに考えているところでございます。
#100
○片山大介君 それで、それを基に各地の先ほどから言っている代表者会議ですか、そこでガイドラインを下ろすというか、ガイドラインの下で自治体や警察が参加してばらつきのない制度運用に向けた協議を行うと言っているんですが、じゃ、実際にその代表者会議で何が協議されるのか、またこれもよく見えないんですが、これを教えていただけますか。
#101
○副大臣(橋本岳君) 今回の支援の計画等々の枠組みで、主体は当然自治体となるわけでございます。その自治体と警察、今回、警察通報の話ですから、との連携等ということについて、御指摘をいただいたようにばらつきが大変ある、あるいは通報はあったけれども診察に至らなかった、要は、ちょっと通報の方が該当していなかったということになるんだろうと思いますが、そういうような例もたくさんある、県によってはですね、いうような事例があったわけでございまして、今、調査研究を行って、そうしたことについてのガイドラインを整えようとしているということは、答弁を部長が申し上げたとおりでございます。
 それを踏まえて、個別の自治体あるいは協議会において何を協議するのかということですが、要は、実際に各都道府県において、何というんですか、どこの医療機関がそういうことを受け入れるのか、あるいはどの自治体が、どの部署が担当するのか、そうしたことはそれぞれの、具体的に違ってくるわけでございますので、それぞれの地域でどこが担当するのか、窓口は誰なのか、ガイドラインとしてお示しはしますが、どういう場合にどういうふうな連絡をし通報をするのか、そうしたことについてきちんと協議をし取り決めていただく、具体的にですね、ということを代表者会議の方でそのガイドラインに基づいて行っていただきたいというふうに考えているところでございますし、例えば連絡先だけじゃなくて、それが昼間の場合であったり夜間、休日の場合であったりする、そのときはどうするのかとかなどの連絡を、自治体が警察から連絡を受けた場合に、じゃ自治体としては調査をするというプロセスになるわけですが、その場合にどういうふうなことを留意すべきなのかとか、そうしたことも含めて、それぞれの地域の実情に応じた形での取扱方の方針を代表者会議で協議をし取決めをしていただくということを考えております。
#102
○片山大介君 今副大臣、そう言われたんですが、そのガイドラインがあれば、ガイドラインできちんと示せれば、わざわざその協議会で顔を合わせて情報共有する必要というのが、いま一つそこが分からない感じもするので、ここはどうなんでしょうか。
#103
○副大臣(橋本岳君) 何と申しましょうかね、そこは、ですから代表者会議というのはそんな頻繁にやるというものではないということは以前答弁をしていたと思いますが、ただ、結局、さっき部長が答弁をした中でも申しましたが、例えば今やっておる調査、ヒアリングの中でも、ふだんから警察との連携が取れている自治体においては通報前に警察から自治体に相談があり、結果として過剰な通報が抑制されるというような意見が聞かれております。
 ですから、日頃から、まあ都度都度といいますか、そうした顔合わせの機会もつくって確認をしておくということが意味のあることなんだろうというふうに思っている次第であります。
#104
○片山大介君 それで、あと、これまでの審議で今も、先ほども出ていましたけど、代表者会議ではその個別具体的な事案については取り扱わないとは言っているんですが、措置入院の多くって実は警察官通報をきっかけになるものが多くて、通報自体というのはまさに個人情報というか個人の具体ケースそのものですから、それを代表者会議の中で扱うということになれば結局その個別内容についても共有することに私はなりかねないと思うんですけど、そこは大丈夫なんでしょうか。
#105
○副大臣(橋本岳君) 代表者会議については、個人、個別のケースについて議論するものではないということはるる答弁申し上げているとおりでございます。そこで何をじゃ協議するのかといえば、こういうようなケースが起こった場合、あるいはそういう連絡があった場合にどう対応するのかということを事前に関係者間で決めておこうということでございます。
 ですから、具体的な通報があったとかいうようなときには、一々代表者会議でそれを議論するのではなくて、事前に決めておいたルールに基づいて関係機関間の連絡等が行われるということでございます。
#106
○片山大介君 だから、そうすると、それを、それぞれの各地にできる代表者会議でしっかりその情報の取扱いというものをきちんとさせておかないと、私は、そこが結構ゆるゆるになるようなやっぱり危険はあると思うんですけれども、それについては何か対応として考えるおつもりがあるのかどうか。
#107
○政府参考人(堀江裕君) その代表者会議、自治体、警察、医療関係者等の関係機関が精神障害者の支援体制について協議を行うものなわけで、そこでは、地域で必要な支援体制を検討するに当たって、個別ケース検討会議で退院後支援を行う中で生じた課題などについて個人情報を伏せた形で議論することはあり得ますけれども、個人情報を共有することはないということで、そのことにつきまして秋頃をめどに発出いたします退院後支援のガイドラインについて明記をしていきたいというふうに考えておるところでございます。
#108
○片山大介君 是非、今これまでのこの議論でやはり一番気になっているのが、警察に情報が行くんじゃないかとかということを一番みんな気にしていて、それでその質問に、審議にみんな時間を取っているわけですから、ここはしっかりしてほしいので、それを、最後、大臣、どういうふうにお考えなのか、お伺いしたいんですけど。
#109
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど部長からも御答弁申し上げたように、代表者会議は個別のケースについては議論する場ではございませんので、そちらに個別の情報が上がることはないということでございますので、そこのところは、むしろあらかじめどういう運用をこれから個別についてもやっていくのかというようなことについて、それぞれの連携の体制などについて御議論をあらかじめいただいた上で、それを実際にやっていくということが個別の問題に当たってのルールになっていくんだろうなというふうに思います。
 したがって、この個別の検討会議の場合の情報の持ち方については、先ほど申し上げたように、もうお話をずっと申し上げているとおり、そもそも基本的には支援をする人たちで構成される個別検討会議でありますので原則警察は入らないということでありますが、支援の立場で入る場合は例外的にありますけれども、これも御本人が拒否をすればこれは入らないということになりますので、そういった面で、しっかりとこの警察の在り方については、私どもの考え方を明確にしつつ、全国でこれをしっかりと徹底していきたいというふうに思います。
#110
○片山大介君 是非そこはしっかりと担保してやっていただきたいと思います。
 質問を終わります。ありがとうございました。
#111
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 本人不在のままの法案ではないかと思っておりまして、まず冒頭、そのことをお聞きをいたします。
 医療法第一条四の二項は、医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療の担い手は、医療を提供するに当たり、適切な説明を行い、医療を受ける者の理解を得るよう努めなければならないとあります。それから、お手元に配付いたしました日本医師会の医師の職業倫理指針です。日本医師会の医の倫理綱領には、三、医師は医療を受ける人々の人格を尊重し、優しい心で接するとともに、医療内容についてよく説明し、信頼を得るように努めることとする。また、同じく日本医師会の医師の職業倫理指針第三版、平成二十八年十月において、患者の同意のところです。医師が診療を行う場合には、患者の自由な意思に基づく同意が不可欠であり、その際、医師は患者の同意を得るために診療内容に応じた説明をする必要がある。医師は患者から同意を得るに先立ち、患者に対して、検査、治療、処置の目的、内容、性質、又は実施した場合及びしない場合の危険、利害得失、代替処置の有無などを十分に説明し、患者がそれを理解した上でする同意、すなわちインフォームド・コンセントを得ることが大切であるとしています。
 しかし、この退院後支援計画は、本人の同意は必要ありません。これは明確にこのような規定に反していると言えると思いますが、いかがですか。
#112
○政府参考人(堀江裕君) 御指摘の医療法第一条の四第二項につきましては、医療の担い手が医療を提供するに当たりまして、医療を受ける者に対して適切な説明を行い、理解を得るよう努める旨を規定しているものでございます。
 精神障害者に対する医療の提供についても、病気の自覚を持てない場合があり、症状の悪化により判断能力そのものが低下するという疾患の特性はあるものの、できる限り本人の意思を尊重する形で行うことが重要であることは言うまでもないというふうに考えてございます。
 退院後支援計画の仕組みにつきましては、患者が退院後にどこの地域で生活することになっても、社会復帰の促進等に向けまして医療などの支援を確実に受けることができるよう自治体に対して作成等を義務付けるものでございまして、患者は作成された計画の内容に従う義務はなく、仮に計画の内容に同意できない場合は計画作成後に支援を受けないことが可能であり、患者の理解と納得なく支援を一方的に提供するものではございません。また、患者本人の意向も十分に踏まえて計画を作成するとともに、社会復帰に必要な支援の内容を丁寧に説明して理解と納得を得ることの重要性などにつきまして、今後、退院後支援のガイドラインにおいて示すこととしてございます。
 このように退院後支援計画に基づく支援の提供も、作成主体が自治体である点が医療法とは異なりますけれども、患者への説明と患者の理解と納得を原則とするという考え方にのっとっており、御指摘の医療法第一条の四第二項の規定と共通の考え方に基づくものだというふうに考えてございます。
 また、今、日本医師会……
#113
○福島みずほ君 長いので結構です。
 日本医師会の方の同意が必要だというのは明確に反しますよね、明確に反しますよね。だって、本人同意がなくて何で勝手に支援計画作れるんですか。本人の同意がなくて支援計画が有効なんてあり得ないですよ。本人の同意がなくて何で支援計画が作れる、本人が同意しない支援計画が何で有効なんですか。明確に日本医師会のこの患者の同意が必要だということに反しているじゃないですか。だからこの法案は駄目なんですよ。患者本人のためにと言いながら、本人のために全くなっていないですよ。だから、駄目だ、この法案駄目ですよ、やり直さなくちゃ駄目ですよということをまず強く申し上げます。
 これの第八章、精神障害者支援地域協議会、先ほども石橋委員のところで議論がありました。何でこれは代表者会議と個別ケース協議会、分けてきっちり規定しなかったんですか。
#114
○政府参考人(堀江裕君) 支援協議会について都道府県に必置させるものでございまして、その機能としてこの事務を一号、二号と明確に分けて規定し、かつ三項におきまして、二号の協議又は連絡調整を行う場合には、関係行政機関等のうち支援対象者の退院後の医療その他の援助の関係者をもって構成する合議体で当該協議又は連絡調整を行うものというふうに明文で切り分けてございます。
#115
○福島みずほ君 この委員会の審議の中で、代表者の協議会と個別ケース協議会で情報がどのように分担されるのか、あるいは誰が入るのか、きちっと法案上明確に示していないじゃないですか。これ、欠陥法案ですよ。
 先ほど、第八章の中の五十一条の十一の二の例えば六は両方入るとかいう説明を聞いていますが、条文上これ欠陥法案ですよね。どこが代表者会議でやれて、何を個別ケースでやるのか、きっちり条文上分からないじゃないですか。これ、全くの欠陥法案ですよ。これだと、とても法律として使い物にならないというふうに思います。
 厚生労働省にお聞きします。
 兵庫方式で個別のケース協議会に警察は入っていますよね。そして、この委員会の答弁の中でも、個別ケースに警察は入る、入り得るというふうに答弁しています。それで、この兵庫方式に対する厚生労働省の評価を教えてください。
#116
○政府参考人(堀江裕君) 兵庫県でも、個別事例検討会に参加するのは本人の支援を目的に保健所がその参加を求めた場合に限られるということでございまして、評価としては、有効な場合にこの個別ケース検討会に警察の参加を排除しないというのが、必要な場合がありますので、というのが評価でございます。
#117
○福島みずほ君 本人が個別ケースにおいて警察に入ってほしくないと言ったところで警察入るんでしょう。
#118
○副大臣(橋本岳君) これは先ほど大臣の答弁の中でも申し上げましたが、本人が拒否した場合は入らないこととガイドラインで定めたいと思っております。
#119
○福島みずほ君 混ぜっ返すようですが、本人が要らないって言ったら入らないんであれば、再発防止に資するっていう説明はどうなるんですか。
#120
○政府参考人(堀江裕君) やはり、適切な退院後支援の内容を入院中から関係者が寄って作成することにより、その時点では本人は拒否していても、その後、望む場合が出てくるのではないか、それから本人は拒否していても家族から相談がある場合があるのではないかと、そうした場合に、この計画をそこから作り始めるのでは遅くて、やはり入院中から検討して作っていくと、こういうことが必要ではないかというのがこの考え方でございます。
#121
○福島みずほ君 問いと全然一致していない答えなんですね。
 私はこれ、代表者会議それから個別ケースにおいて警察が入っているということは、やっぱり極めて問題だと思います。たくさんの、本人やいろんな方たちに聞いて、やっぱり警察に監視される、警察に情報が行っている、自分が引っ越しても自分がどこにいるか分かって、それが共有される、とりわけ薬物依存などだと警察が入るということであれば治療に対しても非常に消極的になるということをたくさんの当事者から聞いています。
 本人が拒否すれば警察が入らないというのであれば、一体これは何の法律なんですか。つまり、再発防止に資するためって厚生労働省は説明していますよね。じゃ、警察の関与を一切全部なくしたらどうですか。何で警察が入るんですか。
#122
○副大臣(橋本岳君) これまでの答弁の整理ということになろうと思いますが、この法律はその措置入院者の、この法律の今のテーマとされているところは、措置入院された方が退院をされた後の地域移行に向けた支援を自治体等が連携をして行うということを、体制をつくるというものでございます。
 再発防止に資するのかということでございますが、私たちが問題として思っているのが、これはさっき大臣も答弁を申し上げましたが、措置入院を退院をされた後に、退院をして、それで何の支援もないということだと、いきなり地域に帰る、しかも、措置入院になるような状況であった方というのはそれなりに支援が必要な状況というのは十分考えられると思いますし、そうでなかったら孤立をしてしまうということもあり得るのだろうというふうに思っています。ですから、孤立をして地域の中でおられるというような状況を防ぎたいということで今回の枠組みをつくっているということでございます。
 再発防止ということについて申し上げれば、もちろん、事件がなぜ起こったのか、その要因というものは最終的には裁判で明らかになる点でありますし、私たちの検証の限りでもいろいろな要因があったんだろうというふうに思っております。
 ただ、そのいろいろな要因の中の一つとして、措置入院をされた方が退院をされたその後、まさに孤立をした状態になっておられたということもその要因になり得るのではないんだろうかということを踏まえた上で、私たちは、孤立をするということを防ぐということを今回支援をするということを法律で定めておりますが、結果として、そうした孤立によって仮に犯罪が起こるのだとすれば、それを防ぐということにもつながり得るのだろうというふうに考えているので、再発防止にもつながり得るという説明をしているのであります。(発言する者あり)
#123
○福島みずほ君 そんな立法事実はあるのかという意見も今ありましたが、そのとおりだと思います。
 総理は、再発防止、再発防止、再発防止、三回は言わなかったけれど、再発防止って言ったわけですよね。つまり、これが再発防止のためなんですよ。再発防止という言葉は何か。これは刑事事件の再発防止なんですよ。再発防止という言葉は、刑事事件に使われる言葉ですよ。刑事事件の再発防止なんです。本人のためなんかじゃないんですよ。だから本人の同意が要らないんですよ。本人が要らないって言ったところで支援計画作るんですよ。本人が要らないって言っている支援計画が有効だなんてあり得ないですよ、あり得ないですよ。だから再発防止なんですよ。
 刑事事件の再発防止のために作る。だけど、その再発防止をカットするから、もうめちゃくちゃになっていて、一体、立法事実が何かが分からなくなっています。だからこそこの法案はもう廃案しかない、取り下げろと。こういう何だか訳が分からない法律を国会で成立させちゃ駄目なんですよ。
 堀江部長は四月二十五日の当委員会で、厚生労働科学研究といたしまして、本年六月に、隔離や身体的拘束に関する全国調査を実施できますよう調査設計を今行っていると答弁しました。調査チームのメンバーを公表してください。
#124
○政府参考人(堀江裕君) 研究班のメンバーは、国立精神・神経医療研究センターが中心となって、研究協力者として、民間及び公的な精神科病院の医師、精神科医療審査会の実務に精通した方によって構成されるものでございまして、具体的には、研究代表者につきまして、国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所精神保健計画研究部長の山之内芳雄氏、分担研究者として、国立病院機構肥前精神医療センター副院長の橋本喜次郎氏がなってございます。なお、研究協力者につきまして、今後、弁護士ですとか当事者にも参画していただく方向で調整を行っておられるというふうに承知してございます。
#125
○福島みずほ君 患者当事者の代表については是非当事者団体からの推薦を受けるべきですし、弁護士についても日弁連の精神保健担当からの推薦を受けるべきだと考えますが、いかがですか。
#126
○政府参考人(堀江裕君) 当事者あるいは弁護士の方の協力を得ながら調査を実施し、多様な視点から分析することは重要だと考えてございます。
 研究協力者について、その当事者あるいは弁護士の参画を得る方向で研究班において調整が進められているというふうに承知してございまして、この御指摘につきまして、この内容につきまして、この研究班に共有して打診してみたいと考えてございます。
#127
○福島みずほ君 時間ですので終わりますが、再発防止を削ったことで、何というか、より何か訳が分からなくなってしまった。つまり、再発防止と総理が言ったこととどう整合性があるのか、再発防止のために組み立てられたこの法案が厚労省の説明と合わなくなってきているという点は、本当にめちゃくちゃだと思います。
 この法案、取り下げるべきだということを強く申し上げ、質問を終わります。
#128
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。
 今日はいっぱい質問を振らせていただいておりまして、ちょっと今日の展開を見て順番を決めようかなと思っておりましたので、順番を間違えないでお願いできますでしょうか。
 では、事の本質をついていきたいと思います。
 これまで改正案の審査を行ってまいりました。いろいろな問題が噴出してきております。当事者の団体の方、関係団体の方からも多くの御意見、特に反対意見をいただいていらっしゃるかと思います。どこが反対に至るポイントであると考えているのか、まず部長、教えていただけますか。
#129
○政府参考人(堀江裕君) これまでの審議等において示されました法案に対します懸念といたしまして、犯罪防止を目的として退院後も退院後支援に名を借りて本人不在の中で監視が行われ、それが永続的に続くのではないか、また、新たに設けられます精神障害者地域支援協議会に警察が広く参加して、そこで精神障害者の個人情報が広く共有されることになるのではないかということがその主な内容だというふうに理解してございます。
#130
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 少なくとも二点は御理解をいただいているというふうに私どもは思っております。ですから、一つ一つやはり整理をして、そのどこが厚労省として対応していかなければならないポイントなのか、どこが、心配をなさっているからこそ、こういうふうに、これからガイドライン若しくは次の策というものを検討していかなければならないのか、どんどんどんどんこれはもう前向きに議論を続けていただきたいと私は思っております。
 そのために、厚労省は懸念を払拭するために大変な努力をしていただかなければならないと思いますけれども、大臣、厚労省は何をすべきなんでしょう、お願い申し上げます。
#131
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回御提起を申し上げているこの法案は、措置入院者の社会復帰の促進というのがもうあくまで最大の目的であり、また自立と社会経済活動への参画の促進と、これが目的であるわけでありまして、措置入院者の監視のためのものではないということは、もうこれは決してそういうことではないということを明らかに申し上げているところでございます。
 これまでも法案審議の中で内容につきましては繰り返し説明申し上げてまいりましたけれども、懸念としてお示しをいただいている点、今二つ示しましたが、具体的な運用方針を答弁させていただくと、例えば支援計画、退院後支援計画につきましては、本人には計画に基づく支援を受ける義務はないということは申し上げてまいりましたが、計画に基づく支援期間を、措置入院者が地域生活に円滑に移行できるようにするための期間として半年以内程度を基本としまして、支援期間を延長する場合であっても原則一回までといたしまして、一年以内には地域生活への移行を図れるように努めてまいるべきだということを明確にしたところでございます。
 それから、個別ケース検討会議について、本人と家族が参加すべきだということは何度も申し上げてまいりました。それから、警察の問題につきましては、保健所設置自治体が本人、家族からの意見を聞いた上で警察以外の援助の関係者で合意が得られた場合に限って患者の支援を目的として例外的に参加をさせるということがあり得るわけであります。もちろん、本人が、先ほど来申し上げているように拒否をしたということであれば、警察は参加をしないということになります。
 さらに、本法案は、精神障害者に対する医療は病状の改善など精神的な健康の保持増進を目的とすることを明記をしているわけでありまして、その趣旨にのっとった、沿った運用とすることが重要だというふうに思っております。
 いずれにしても、法の運用に関することはしっかりとガイドラインで明記をしてまいるとともに、当事者あるいは地方自治体、医療、福祉、就労関係等々関係者に加えて、法案に懸念を示されている方々に対しては、丁寧に今後説明を更にしていくことによって引き続き御理解をいただけるように努力していきたいと思います。
#132
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 議論が散らかってしまいまして、本当にどこに何を厚労省が策を打つべきなのかということがだんだんだんだん私自身も見えなくなってしまっておりましたけれども、今大臣が御答弁いただきましたように、様々な工夫をガイドラインの中で行い、そして、今御心配になっていらっしゃる皆様方の懸念なさっている点というものを払拭できるように努めていただけるということでよろしゅうございますですよね。うんとうなずいていただきましたから、そのように私は考えて、次の質問に移らせていただきたいんですけど、やはりなぜそういうことが起こるのかということなんです。
 もう厚労省も把握していらっしゃるように、長期入院だったり拘束であったり重複な薬物による多くの副作用が起こっていたりという、元々精神科医療の質というものが今まで向上されてこなかった。ようやく最近、心ある先生方は、本当にこの精神科という中から自発的に自分たちの地域移行を進めていくための地域支援の在り方を考える会を立ち上げられて、自分の病院でも体現化されたり、そして長期入院の皆様方にとって更に何が必要なのかということも研究が進んできておりますけれども、やはりまだまだそういうところなんです。
 ところで、大臣、お伺いしたいんですけど、大臣、精神科病棟に行ってみられたことってございますか。そういう精神科の病棟であったり精神科病院というところに、御覧になったことございますか。
#133
○国務大臣(塩崎恭久君) もちろん、私は、地元でも何度かお邪魔をしたことはございますし、今回この法案を作るに当たっても、町の診療所に、そしてそれは、前も申し上げたかも分かりませんが、地域での支援、それは多職種の支援を行っているところでありまして、そこに参りました。
 その際には、いろいろなところにそのクリニックは心を致して、例えば制服は白衣は着ないとか、そういうことでできる限りリラックスした形でお会いをできるように、そして個室をたくさん用意をして、いろいろな職種の、医療職の方があるいは福祉職の方がじっくりとお話を聞く、そういうようなところもよく考えておつくりになって、そこにデイサービスのようなものも一緒にあったり、いろんな複合的な支援のサービスというものをやって、それは別に措置入院を終えた方だけではなくて、いろんな方々がそこでおられて社会復帰に専念をしているという方々を見たわけでございまして、そういう形で見ております。
#134
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 町のクリニックと病院とでは大違いです。やはり今までの精神科の病棟の在り方、病院の在り方というものは、本当に町の外れの方で、暗いところで、大変汚いところで、それでそういう医療の中で差別を受け、区別を受け、だからこそ皆様方すごく傷ついていらっしゃるんです。
 先日もあったように、ちょっと余ったお薬を与えてみようかな、あれ誰でも止められたはずなんですけれども誰も止められなかったというようなところがあるように、まだまだ精神科医療の質自体をしっかりと上げていく必要があると私は思っております。
 個々の先生方、努力してくださっている先生方がいらっしゃるのは大変よく分かるんですけど、そうでない現場もまだまだあるからこそ、様々な不信感というものがやはり患者様方の心の中に本当に根深く、本当に傷ついていらっしゃる、トラウマになっていらっしゃる方々も多いのは確かです。
 ですから、私自身、先日も、久里浜医療センター、見学をしてまいりました。ここはWHOのアルコール関連問題研究・研修センターですよね。大変暑い日でございましたけれども、全く冷房もないですよね。窓を開けっ放しにして、そこで患者様方がいらっしゃるけれども、個室の中でぎゅうぎゅう詰めだし、看護師さんたち、ドクターも汗だらだらになりながら医療をしていらっしゃるんですよね。これが本当に良質な医療なんだろうか、WHOの研究・研修センターというようなところなんだろうかと本当に目を疑いたくなってしまいまして、もう新しい病棟が造られるということで、先生方大変研究も熱心にしていらっしゃいましたから、これからますますやりやすくなるよねという声もありましたが、やはりこういう現場というものをまずしっかりと見ていただいて、そこからどういうことをこれから厚労省として行っていかなければならないのかということをまずは考えていただきたいと思います。
 それに当たりまして、皆様方に資料二をお配りいたしておりますけれども、今回の検証・検討チームにおきましても、措置入院中の診療内容の充実ということが課題に掲げてあります。これは、全くこの法案の内容の中にも書かれていないんですけれども、このような措置入院、入院をさせるということは治療を受けるわけです。治療を受けるんですけれども、本当にその病院の質、治療の質というものが担保されているのかということが大きな問題だったんじゃないですか。だからこそ、今回のようにだんだんだんだんとボタンの掛け違いが起こってきてしまいましたけれども、このような病院の質というものをチェックする体制というものは、部長、今までございますか、お願い申し上げます。
#135
○政府参考人(堀江裕君) 措置入院者の患者受入れにつきましては、国、都道府県等が設置した精神科病院のほか、都道府県知事が指定します民間の指定病院において可能となっているところでございまして、医療の質を確保するための告示というものを出しまして指定病院の基準を定めているところでございまして、具体的には、医師数、看護職員数が医療法の人員配置基準を満たしており、かつ常勤の精神保健指定医が二名以上いること、それから、措置入院者を受け入れる病棟の看護職員数につきましては、入院患者数三人に対しまして一人以上配置すること、それから、措置入院患者の医療及び保護を行うにつきまして必要な設備を有していることなど、一般の精神科病院よりも厳格な基準を適用しているところでございまして、その基準の遵守状況につきましては、都道府県等が毎年精神科病院に対します実地指導を行う中で確認しておりますし、また厚生労働省におきましても、自治体に対して毎年自治体の行政事務の指導監査を行う一環から、その監査を実施する中で自治体の実地指導内容が適切かを確認しているところでございます。
#136
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 人がいればいい、施設があればいいというわけではないですよね。ここにも指摘をされているように、薬物使用に関連する精神疾患の診断がなされた場合には、薬物以外の精神障害の可能性の検討が不十分となったりということで、今回このようなところもしっかりと検証・検討チームでも指摘をされているわけです。質の担保というものは全く今まで図ってこられなかったと思います。
 大臣、やはり強制的に入院させるためにも、最高の医療を受けて、最高の環境の中でしっかりと治療を私は受けていただくべきだと思いますけれども、このような質の担保、しっかりと行うためにこれから調査研究していくべきでもないでしょうか、お答えいただけますでしょうか。
#137
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回、措置入院の対象者の退院後の問題を契機に法律改正をお願いをしているわけでありますけれども、措置入院者の場合には、精神障害によって自傷他害のおそれが認められるまでの状態になった方でございますので、そして措置入院によって地域での生活が中断をされた方であります。こういうような状況に置かれた措置入院者が、入院中から質の高い医療を受けて、そして、できる限り速やかに地域生活に移行できる体制をつくるということが大事だというふうに思ったところが私どもの原点でございました。
 厚労省としては、引き続きこの措置入院の実態の把握とそれから医療の質の向上、御指摘をいただきましたが、この質の向上に努めていかなければならないと思っております。
 例えば、厚生労働科学研究で検討を行っております措置入院中の診療内容に係るガイドラインにつきましては、退院後支援ニーズアセスメントの手法も含めて、秋をめどに取りまとめをして医療機関向けに周知をしてまいりたいと思っております。それから、保護室への隔離とか身体拘束、こういった数が増えている背景について、本年六月に予定をしております実態調査におきまして入院形態別に把握、分析をいたしたいと思っております。こういったことなど、入院中から地域生活への移行まで、措置入院者が質の高い支援を受けられる体制の構築に向けた取組をしっかりとやっていきたいと思っております。
 御指摘の病院の質を定量的に測るということにつきましては、診療の質を高める観点から重要なこれは取組であると思っております。そういうことから、厚生労働科学研究として入院医療の質を評価する臨床指標、こういったことについても検討をするようにしてまいりたいと思っているところでございます。
#138
○薬師寺みちよ君 また続きは木曜日やらせていただきます。ありがとうございました。
#139
○委員長(羽生田俊君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後零時五分散会
ソース: 国立国会図書館
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