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2017/06/06 第193回国会 参議院 参議院会議録情報 第193回国会 外交防衛委員会 第24号
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2017/06/06 第193回国会 参議院

参議院会議録情報 第193回国会 外交防衛委員会 第24号

#1
第193回国会 外交防衛委員会 第24号
平成二十九年六月六日(火曜日)
   午前十時十分開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月二日
    辞任         補欠選任
     小野田紀美君     佐藤 正久君
 六月五日
    辞任         補欠選任
     福山 哲郎君     有田 芳生君
 六月六日
    辞任         補欠選任
     有田 芳生君     福山 哲郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         宇都 隆史君
    理 事
                阿達 雅志君
                堀井  巌君
                山田  宏君
                大野 元裕君
                浜田 昌良君
    委 員
                佐藤  啓君
                佐藤 正久君
                滝沢  求君
                武見 敬三君
                中曽根弘文君
                中西  哲君
                山本 一太君
                有田 芳生君
                小西 洋之君
                福山 哲郎君
                藤田 幸久君
                山口那津男君
                井上 哲士君
                浅田  均君
              アントニオ猪木君
                伊波 洋一君
   国務大臣
       外務大臣     岸田 文雄君
       防衛大臣     稲田 朋美君
   副大臣
       外務副大臣    岸  信夫君
   大臣政務官
       外務大臣政務官  小田原 潔君
       外務大臣政務官  武井 俊輔君
       外務大臣政務官  滝沢  求君
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  横畠 裕介君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宇佐美正行君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       増田 和夫君
       内閣府大臣官房
       審議官      進藤 秀夫君
       法務省訟務局長  定塚  誠君
       外務大臣官房審
       議官       三上 正裕君
       外務大臣官房参
       事官       飯島 俊郎君
       外務省総合外交
       政策局軍縮不拡
       散・科学部長   相川 一俊君
       外務省アジア大
       洋州局南部アジ
       ア部長      梨田 和也君
       文部科学大臣官
       房審議官     増子  宏君
       水産庁長官    佐藤 一雄君
       経済産業大臣官
       房原子力事故災
       害対処審議官   平井 裕秀君
       資源エネルギー
       庁省エネルギー
       ・新エネルギー
       部長       藤木 俊光君
       資源エネルギー
       庁資源エネルギ
       ー政策統括調整
       官        小澤 典明君
       環境大臣官房審
       議官       森下  哲君
       防衛省防衛政策
       局長       前田  哲君
       防衛省防衛政策
       局次長      岡  真臣君
       防衛省整備計画
       局長       高橋 憲一君
   参考人
       株式会社国際協
       力銀行執行役員
       企画・管理部門
       長        林 健一郎君
       株式会社日本貿
       易保険代表取締
       役社長      板東 一彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○原子力の平和的利用における協力のための日本
 国政府とインド共和国政府との間の協定の締結
 について承認を求めるの件(内閣提出、衆議院
 送付)
○外交、防衛等に関する調査
 (原子力の平和的利用における協力のための日
 本国政府とインド共和国政府との間の協定に関
 する決議の件)
○投資の促進及び保護に関する日本国政府とケニ
 ア共和国政府との間の協定の締結について承認
 を求めるの件(内閣提出、衆議院送付)
○投資の自由化、促進及び保護に関する日本国と
 イスラエル国との間の協定の締結について承認
 を求めるの件(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(宇都隆史君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、小野田紀美君及び福山哲郎君が委員を辞任され、その補欠として佐藤正久君及び有田芳生君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(宇都隆史君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とインド共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官増田和夫君外十五名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(宇都隆史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(宇都隆史君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とインド共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に株式会社国際協力銀行執行役員企画・管理部門長林健一郎君及び株式会社日本貿易保険代表取締役社長板東一彦君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(宇都隆史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(宇都隆史君) 原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とインド共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○藤田幸久君 おはようございます。民進党の藤田幸久でございます。
 本日、まず抗議を申し上げたいと思いますが、自衛隊の河野幕僚長の出席を求めましたが、残念ながら実現をいたしませんでした。
 前回に続くことでございますけれども、是非出席を委員長の方でお取り計らいをいただきたいと思います。
 実は……(発言する者あり)
#9
○委員長(宇都隆史君) 藤田さん、お待ちください。
 ただいまの件につきまして、後刻理事会で協議をいたします。
#10
○藤田幸久君 実はこれ、平成二十七年六月二日の当委員会で私は、平成九年に橋本総理大臣の指示で久間防衛庁長官が制服組の国会答弁を認めるというふうに訓令を廃止したが、その直後に事務次官がそれを否定する事務次官通達を出したことを指摘したのに対し、中谷防衛大臣は、かかる文書のために自衛官の国会出席が抑制されているものではなく、自衛官の国会答弁の必要性については国会において御判断される事項だと考えていると答弁をいたしました。
 この事務次官通達というのはその後廃止されたんでしょうか。防衛大臣、お答えをいただきたいと思います。
#11
○国務大臣(稲田朋美君) まず、委員御指摘のように、自衛官の国会答弁の必要性は国会で御判断をされるものでございます。
 そして、御指摘の訓令、これは平成九年に廃止をされたものです。そして、この訓令の廃止に伴い出されました事務次官通達においては、国会その他の中央官公諸機関との連絡交渉については、事務調整訓令の規定は、対外的な対応が、各幕等は全て排除しているとの誤解を生じさせ得る面もあったとした上で、これまでも国会との連絡交渉については基本的に内部部局が対応し、各幕等は必要に応じ軍事専門的、技術的事項その他権限と責任を有する事項について対応してきたし、今後ともこれらの点に変わりはないとされているところでございます。
 この平成九年に事務調整訓令を廃止する訓令が制定された事実について、その趣旨及び理由を含めて職員に周知するために発出されたのがこの事務次官通達であって、その効果は事実関係の周知でございまして、将来にわたって拘束力を有するものではなく、かかる事務次官通達の文言のために自衛官の国会出席が抑制されるというものではありません。また、この通達の発出後、この通達が示した事務調整訓令の廃止に係る事実関係を訂正すべき事情も生じておらず、この通達の廃止の手続は取られていないところでございます。
 いずれにいたしましても、冒頭で申し上げましたように、自衛官の国会答弁の必要性についてはあくまでも国会において御判断される事項であると考えているところでございます。
#12
○藤田幸久君 つまり、通達そのものは廃止されていないけれども、この当時出された通達というものは自衛官の国会出席を拘束しないということでよろしいですね。
#13
○国務大臣(稲田朋美君) まさしく、この事務次官通達、これは訓令を廃止する訓令が制定された事実についての趣旨、理由を周知するためのものであって、自衛官の国会出席が抑制されているものではない、これは今も昔もそうであるということでございます。
#14
○藤田幸久君 イエスかノーかで。拘束しないとさっきおっしゃった、拘束しないわけですね。
#15
○国務大臣(稲田朋美君) はい、拘束力を有するものではないということでございます。
#16
○藤田幸久君 資料一を御覧いただきたいと思います。
 これは、私のこの委員会に対する質問に対して、浜田防衛大臣は、自衛官の国会での答弁というものは私自身はあり得べしというふうに思っているというふうにおっしゃっております。それから、これは一昨年の記者会見のようですが、河野統幕長自身が、基本的には文官、背広組だが、国会から統幕長出てこいということであれば、当然出ていかなきゃいけないというふうに言っています。
 したがいまして、稲田防衛大臣とすれば、先ほど、拘束されないということでございましたので、これ委員長、これどなたが今日反対されたのか知りませんけれども、ここで河野さん自身が出ていくと言っているわけですから、是非、改めて、次の委員会には出席をということを委員長の英断で、理事会とともに決定していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#17
○委員長(宇都隆史君) 後刻理事会におきまして協議をいたします。
#18
○藤田幸久君 そこで、次にこの河野さんの発言に関してお聞きしたいと思いますが、まず稲田大臣、今の自衛隊は、現行憲法上、合憲でしょうか、違憲でしょうか。
#19
○国務大臣(稲田朋美君) 政府見解として、九条の解釈上、必要最小限度の自衛権の行使、これは許されているわけであって、そのための自衛隊、これは合憲であると解釈をいたしております。
#20
○藤田幸久君 ここで、ちょっと稲田大臣にお手伝いをいただきたいんですが、この資料の中にいろんな引用文がございますが、河野統幕長の二つ目の引用、憲法はと書いてある記者会見の言葉がありますが、恐縮ですが、このアンダーラインを引いているところだけ読んでいただけませんでしょうか。
#21
○国務大臣(稲田朋美君) 平成二十九年五月二十三日、日本外国人特派員協会での記者会見において河野統幕長がおっしゃられた発言のうちの、今委員が下線を引かれている部分を読み上げさせていただきます。
 「憲法は高度な政治問題なので、」「一自衛官として申し上げる」、ちょっと待ってくださいよ、「憲法は高度な政治問題なので、」というところは、一文の、「統幕長の立場で申し上げるのは適当ではない。」の前段として付いております。そして、その後、下線部は、「一自衛官として申し上げるなら、自衛隊の根拠規定が憲法に明記されることになれば非常にありがたいと思う。」というふうに書かれてございます。
#22
○藤田幸久君 続いて、恐縮ですが、次の日本国憲法の第九十九条の、これまたアンダーラインの部分を読み上げていただけませんでしょうか。
#23
○国務大臣(稲田朋美君) 日本国憲法の第九十九条、そのうち委員が下線を引かれているのは、「公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」というふうに書かれてございます。
#24
○藤田幸久君 次に、最後でございますが、大臣、恐縮です。自衛隊服務規程、宣誓のところ、私はというところを含めて、アンダーラインを引いてあるところ二か所、読み上げいただきたいと思います。
#25
○国務大臣(稲田朋美君) 自衛隊服務規程のうち、委員がアンダーラインを引かれているのは、「宣誓 私は、」、その後、「日本国憲法及び法令を遵守し、」、そして、「政治的活動に関与せず、」というところにアンダーラインが引かれているということでございます。
#26
○藤田幸久君 今読み上げいただきましたが、このエッセンス、これは、弁護士でいらっしゃいますので、この条文に従って正確に読みますと、これは一自衛官として、また公務員として明確に違反をしていると思いますが、間違いございませんですね。
#27
○国務大臣(稲田朋美君) 今の御質問は、統幕長の発言が憲法九十九条に違反しているのではないかという質問でございますけれども、私は、あくまでも統幕長の発言は、記者からの質問を受けて、憲法という非常に高度な政治問題でありますので統幕長という立場から申し上げるのは適当ではないと明確に述べた上で、個人の感想を述べられたという意味において、憲法九十九条の今御指摘の憲法遵守義務との関係でも問題はないというふうに考えております。
#28
○藤田幸久君 大臣、ちょっと、そういうふうにゆがめてはいけません。読んでいただいたように、一自衛官として発表されているんです。その自衛官ということに関して服務規程に完全に違反していますね、これ。非常に明らかだろうと思うんですが。
#29
○国務大臣(稲田朋美君) 服務規程との関係についてお尋ねでございますけれども、政治的目的のために政治的行為はしてはならないということでございます。そして、その政治的目的は、政治の方向性に影響を与える意図で特定の政策を主張し又はこれに反対することと規定をされています。
 今回の統幕長の発言については、先ほども申し上げておりますように、個人的な感想を述べられたものであって、この発言が自衛隊法施行令第八十六条第五号、政治の方向に影響を与える意図で特定の政策を主張し又はこれに反対することには該当しないというふうに考えております。
#30
○藤田幸久君 前回も今回も、余計なことで時間を取らないでください。
 私が聞いているのは、一自衛官としてこういう発言をしたということは、明確に、今読み上げていただいたように、この自衛官の服務規程に違反していますねということなんです。それ以外のことは言わないでください。前回も時間を使って、今回も時間を使い過ぎています。
#31
○国務大臣(稲田朋美君) 先ほど理由を述べさせていただいたとおり、違反はしていないというふうに考えております。
#32
○藤田幸久君 明確にここに書いてあることは違反であるということを申し上げて、またこの後で戻ってきたいと思いますけれども、そのほかの、つまり、ここのことについて答えないで、勝手なほかの理由を言わないでいただきたいということを申し上げておきたいと思います。
 そこで、次に、普天間飛行場の移設問題について質問をさせていただきます。
 まず、本年の三月十五日に、政府は、仲井眞前知事による岩礁破壊許可が三月末で失効することについて、防衛省が、昨年十一月に地元の名護漁協との間で漁業権放棄の同意を得ているということから、岩礁破壊許可の更新を申請しないと沖縄県に通知をしたわけです。
 そこで、三ページ目の資料を御覧いただきたいと思います。
 それに先立つ三月八日、首相官邸で安倍首相が、和泉首相補佐官、それから水産庁長官、法務省の訟務局長、それから防衛省の高橋局長と面会しているんです。
 これは、和泉首相補佐官が出席したものでありますから首相補佐官の出席を要求したわけですけれども、先週に続いて今回も、御自身が出席をしたことに対する質疑の要求でありますけれども、今回も出席をされておりません。
 これはやはり、委員長、議会を軽視する政府の姿勢でありまして、この首相補佐官の出席というのは今までも礒崎補佐官の出席があるわけですから、これは何としても院として出席を決めていただきたいと思いますが、お取扱いをお願いしたいと思います。
#33
○委員長(宇都隆史君) ただいまの件につきましては、後刻理事会におきまして協議いたします。
#34
○藤田幸久君 それで、こういう会談をした二日後に、資料のこれは四枚目にございますけれども、整備計画局、まさにこの八日に出席をした高橋局長から今日来ていらっしゃる水産庁長官に対する、解釈の確認といいますか解釈の変更についての申請を出して、続きまして十四日、次の資料の五枚目でございますけれども、即座に、同じ出演者でありますところの水産庁長官から高橋局長に対して、この解釈のとおりでいいという返事があったということでございます。
 そこで、まず、法務省の定塚局長にお聞きしたいと思いますけれども、総理を始め五人で会われたときに、まさにこの三月十日及び十四日の照会及びその回答について打合せをされたんでしょうか、いかがでしょうか。
#35
○政府参考人(定塚誠君) お答え申し上げます。
 訟務局は、国の利害に関係のある争訟に関する事務あるいは予防司法に関する事務等を所掌しております。官邸に対しまして日頃からその御報告を行っているところでございますが、関係省庁との関係というのも信頼関係というのがこの業務を行っていく上で非常に重要でございます。
 関係省庁の方がどういうような行動をされたか、どういうような計画をされたのか、そういったことにつきまして、関係省庁の方からお出しになりたくないと、まだ検討途上であるというようなことにつきまして、訟務局の方から先んじてこれを出していくということになりますと、訟務局としての事務が円滑に行われることができなくなるということで、私どもはこれに対して、事務の性質上お答えすることはできません。
 以上です。
#36
○藤田幸久君 この三月十日及び十四日、資料に出しておりますけれども、このことについて議論したのかという質問に対して三分も使ってしまいました。三分戻していただきたい。答えていただきたい。
#37
○政府参考人(定塚誠君) 予防司法業務というのは、これから訴訟をやっていくあるいは紛争になる前に未然に法律判断をしていこうということで、生々しい事実あるいはその検討過程などについても率直に話していただくことが必要だと考えております。これは官邸でお話しいただくときも同じことでございまして、私どもに率直な話がないと予防司法業務がやっていくことができません。
 そういう意味で、いつの段階でどういうやり取りをしたいのか、どういうことを考えておられるのか、そういったことについて率直に話していただくためには、私どもはその過程について先んじて、各省庁より先んじて我々が答えていくということはできないというふうにお答え申し上げます。
#38
○藤田幸久君 何について話したか答えてくださいというのに、全然答えていないじゃないですか。ちょっと止めてくださいよ。全然答えていないんだから、二回とも。
#39
○委員長(宇都隆史君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#40
○委員長(宇都隆史君) 速記を起こしてください。
#41
○政府参考人(定塚誠君) 御質問の件についてですけれども、信頼関係を維持していくというためには、どのような内容について、どのようなことについて、いつ話があったのかということについてもお答えを差し控えさせていただくしかないというふうに考えております。
#42
○藤田幸久君 予備調査と言ったんじゃないですか。だって、案件についてでなければわざわざ総理の前に行かないんじゃないですか。
 それと、そんなことおっしゃるならば、資料の六ページ。これ、あなたはこの一年間に、この三月八日以外だと四回総理に会われていますけれども、そのうち二回は黒江防衛事務次官と会っていらっしゃいます。これはまさに、政府と沖縄県との間の訴訟に関して、いわゆる司法の部分と行政の部分とのすり合わせといいますか信頼関係のために必要だと行ったいったわけでしょうから、これは沖縄県と政府との間の訴訟に関して話し合われたわけですね。これ、予備調査と、終わったことですから答えられるんじゃないですか。
#43
○政府参考人(定塚誠君) 基本的に、この予防司法というのを、二年前、局にしていただいてさせていただいているわけですけれども、六百件来ております。一切、どのような生々しい事実について法律相談を受けるということになるかについては一切申し上げないというお約束の下でこの業務が今非常に使われているということでございます。
 このことが、もし法務省訟務局の方から、こんな案件をいつ頃やったよというふうなことが外に出ていくようなことになれば、これからこの予防司法、予防司法というのは法の支配の実現のためにやっておるわけですけれども、これを円滑にやっていくことは難しいのではないかということでございます。
#44
○藤田幸久君 じゃ、逆に水産庁長官に伺いたいと思いますけれども、この三月十日及び十四日のやり取りについて、この三月八日、お話しになったんでしょうか。金曜日ですといろんな話とおっしゃいましたけれども、これも調べましたけれども、あなたは総理にこの二年間で直接会ったのは一回しかないですね。十分間しか今回会っていないんです。
 ということは、この十日と十四日のやり取りについて、さっき訟務局長がおっしゃったけど、中身については水産庁長官、あなた自身が関係しているわけですから、これ、十日と十四日のことについて話したわけですね。
#45
○政府参考人(佐藤一雄君) お答えいたします。
 官邸の方に御報告する案件ございましたことから伺ったものでございますが、この案件の内容につきましては差し控えたいと、このように考えているところでございます。
#46
○藤田幸久君 金曜日も何回も理由聞いたんだけど答えていないんで、なぜ理由を言えないのか、答えてください。
#47
○政府参考人(佐藤一雄君) 金曜日にもちょっとお答えいたしましたが、私ども水産庁におきましては様々な魚類を所管しておりまして、こうした水産資源に関する事務を所掌しているわけでございますが、その事務の遂行に当たりまして、必要に応じまして総理に御報告しているところでございます。
 その一つ一つの具体的内容については、これはやはり、この前も御答弁いたしましたが、事柄の性格上お答えすることは差し控えたいと、このように考えているところでございます。
#48
○藤田幸久君 防衛大臣まで笑っていますけど、これ重要なことなんですね。これ、水産庁の長官が直接総理に会った一回しかなくて、その後これ十日と十四日になっているわけですから、これについて、じゃ、話していないというふうに言えるんですか。理由を言えないんだったら答えてください。答えないんであれば、ちょっと審議を続けることができない。
 つまり、この十日と十四日のこの案件について、話していないんなら話していないと否定してください。
#49
○政府参考人(佐藤一雄君) 案件の内容についてお答え申し上げることについては差し控えたいと、このように考えているところでございます。
#50
○藤田幸久君 何回も聞いていますが、なぜ差し支えがあるので言えないのか、答えてください。
#51
○政府参考人(佐藤一雄君) 先ほど申し上げましたように、私どもでは、魚類あるいは鯨類といったような様々な水産資源に関する事務を所掌しておるところでございます。
 その中で、この魚、魚類等につきましては、国際交渉あるいは違法船の取締りといったような、そういったような事務を所掌しておるところでございまして、その事務の遂行に当たりまして、一つ一つ具体的内容についてお答えすることについては、この事務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるということでお答えすることを差し控えさせていただきたいと、このように考えているところでございます。(発言する者あり)
#52
○委員長(宇都隆史君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#53
○委員長(宇都隆史君) 速記を起こしてください。
#54
○政府参考人(佐藤一雄君) 先ほど申し上げましたように、私どもの所掌といいますか、やっている業務につきましては、国際交渉でありますとか違法な外国漁船の取締りといったような非常に機微にわたる案件を所掌しておりますことから、今申し上げましたように具体的内容についてお答えすることについては差し控えたいと、このように考えているところでございます。(発言する者あり)
#55
○委員長(宇都隆史君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#56
○委員長(宇都隆史君) 速記を起こしてください。
#57
○政府参考人(佐藤一雄君) お答えいたします。
 ただいま何回か申し上げているところでございますが、漁業につきましては国際交渉等を行っておりますので、こういった案件について一つ一つコメントをするといったことにつきましては交渉において影響や何かが懸念されるといったようなことから、先ほど申し上げましたように一つ一つその具体的内容についてコメントすることは、こういった国際交渉あるいは外国漁船の取締り等、こういった観点から差し控えさせていただいているというところでございます。
#58
○藤田幸久君 つまり、その案件について話したわけですね。
#59
○政府参考人(佐藤一雄君) そういうことも含めまして、答弁することについては差し控えさせていただきたいと、このように考えているところでございます。
#60
○委員長(宇都隆史君) 質問の中で確認をしてください。藤田幸久君。──藤田委員、質問の中で更に追及をしてください。藤田幸久君。──もう一度その確認を。同じ繰り返しになりますから、質問の角度をちょっと変えながら。
#61
○藤田幸久君 つまり、案件について話したわけですね。機微な案件について話したわけですね、三月八日。
#62
○政府参考人(佐藤一雄君) ただいま申し上げましたとおり、そうしたことも含めまして、お答えすることについては差し控えたいと思っておるところでございます。
#63
○委員長(宇都隆史君) 速記止めてください。
   〔速記中止〕
#64
○委員長(宇都隆史君) 速記を起こしてください。
#65
○政府参考人(佐藤一雄君) 先ほど御答弁申し上げたところでございますが、この一つ一つの案件についてお答えするといったことにつきましては、先ほど申し上げましたような背景ございまして、答弁の方を差し控えさせていただければというふうに考えておるところでございます。
#66
○委員長(宇都隆史君) 藤田幸久君。確認をしてください。
#67
○藤田幸久君 理由を明確に言ってください。
#68
○政府参考人(佐藤一雄君) 先ほど申し上げましたように、私どもは様々な水産資源を所管しておりまして、そうした中で国際交渉でありますとかあるいは外国漁船の取締りといったような様々な業務をやっておりまして、この一つ一つにつきましてお答えするといったことにつきましては、そうしたものについていろいろと、事務の遂行上いろんな支障が出てくるんじゃないかということで、答弁について、お答えすることについて差し控えさせていただければというふうに考えておるところでございます。(発言する者あり)
#69
○委員長(宇都隆史君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#70
○委員長(宇都隆史君) 速記を起こしてください。
#71
○政府参考人(佐藤一雄君) 繰り返し御答弁申し上げますけれども、先ほど申し上げましたように、今回、今御質問あった件につきましては、この具体的な内容についていろいろとコメントするといったことにつきましては、今後の事務執行に当たりましていろいろと支障が出てくるのではないかというふうに考えておるところでございまして、そうしたことを背景といたしまして、私、これについてどのようなことがあったかといったことについて答弁を差し控えさせていただいているところでございまして、この点について是非とも御理解賜りたいと、このように考えておるところでございます。
#72
○藤田幸久君 理由を簡潔に言ってください。
#73
○政府参考人(佐藤一雄君) 先ほど申し上げましたように、いろんな事務を執行しておりまして、その事務の遂行上いろいろと影響が出てくるといったことで答弁を差し控えさせていただいているところでございます。(発言する者あり)
#74
○委員長(宇都隆史君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#75
○委員長(宇都隆史君) 速記を起こしてください。
#76
○政府参考人(佐藤一雄君) 度々恐縮でございます。
 先ほど御質問がございました、総理官邸に伺ったところでございますが、その件につきまして個別具体的にどのようなことが、やり取りがあったかといったことにつきましては、これは先ほど申し上げているとおりでございますが、種々事務の遂行上支障を来すといったことで、御答弁については差し控えさせていただければと思っています。
 なお、一般論で申し上げますと、我々の事務の遂行上、種々そういった情報公開といいますか、そういった明らかにしていくといったようなものについては、非常にこれも我々も大事にしなきゃいかぬかというふうに思っておりますが、先ほど申し上げました一般論でございますが、国際交渉の面あるいは取締りの面、いろんな面におきまして支障があるといったようなことでございますが、できるだけこういうものにつきましては説明に努めていきたいというふうに考えているところでございます。(発言する者あり)
#77
○委員長(宇都隆史君) 速記止めてください。
   〔速記中止〕
#78
○委員長(宇都隆史君) 速記を起こしてください。
#79
○政府参考人(佐藤一雄君) 誠に恐縮でございます。
 先ほど申し上げましたように、総理に面会した案件でございますが、これにつきましては機微に触れる問題でもございまして、具体的に御答弁申し上げることについては差し控えさせていただいているところでございます。どうかこの点について御理解賜りたいと、このように考えているところでございます。
#80
○藤田幸久君 それだけ機微だということは、先ほど法務省の方も、訴訟と行政に関することでこれだけ出ていらっしゃると。つまり、今までの水産庁見解を解釈変更によって覆して、こういう埋立てをするような形で指示等があったということであれば、これは今問題になっているように、水産庁の行政がゆがめられてたので局長がそういう形になったんだということを申し上げておきたいと思います。
 続きまして、資料の七ページを御覧いただきたいと思います。
 これは、沖縄等米軍基地問題懇談会におきまして防衛省から出てきたペーパーでございます。一番下の五行ほどでございますけれども、「「普天間飛行場代替施設では確保されない長い滑走路を用いた活動のための緊急時における民間施設の使用の改善」が普天間飛行場の返還条件とされておりますが、現時点で、この点について具体的に決まったものがあるわけではありません。」というふうに文書が出ています。この場で別の議員が、同時進行であっても返還条件が整わなければ普天間飛行場は返還されないのかという質問に対して、防衛省は、そういう理解ですと答えました。これで間違いないですね。
#81
○国務大臣(稲田朋美君) 緊急時における民間施設の使用の改善について、現時点で具体的な内容に決まったものがないため、米側との間で協議、調整をしていくこととしております。
 そして、御指摘のその懇談会における防衛省職員の説明、このような具体的な内容について、米側との協議によることを前提として、普天間飛行場の返還のためには、緊急時における民間施設の使用の改善を含む返還条件が満たされる必要があるということを述べたものでございます。
 仮に、この点について今後米側との具体的な協議やその内容に基づく調整が整わない、このようなことがあれば、返還条件が整わず、普天間飛行場の返還がなされないことになりますけれども、防衛省としては、そのようなことがないよう、返還条件が満たされ、普天間飛行場の返還の実現の支障とならないように対応をしていく考えでございます。
#82
○藤田幸久君 つまり、整わなければ返還がなされないという答弁でございました。確認をしておきます。
 続きまして、普天間飛行場の機能のうち、有事の際の固定翼機の緊急離着陸という機能の移転と埋立承認願書でございますけれども、これは最後の八ページに出ております。
 この八ページの文書は、沖縄県に対して沖縄防衛局が平成二十五年に提出したものでございますが、アンダーラインに書いてありますように、つまり、米海兵隊というのは、様々な部隊を組み合わせて一体的に運用する組織構造を有し、平素から日常的に各構成要素が一体となり訓練を行うことで即応性を保つと。したがいまして、このヘリ部隊を沖縄所在の地の海兵隊部隊から切り離し、国外、県外に移設すれば、海兵隊の持つこうした機動性、即応性といった特性、機能を損なう懸念があるというふうに言っておりますけれども、ということは、この機能の移転というものが、この要望がありました埋立必要理由書との関係についてお答えをいただきたいと思います。
#83
○国務大臣(稲田朋美君) 埋立承認願書の添付図書であるところの埋立必要理由書において、普天間飛行場の移転先、国外、県外が適切でない理由を述べております。
 具体的には、米海兵隊は、一体的に運用する組織構造を有している、平素から日常的に各構成要素が一体となり訓練を行うことで優れた機動力、即応性を保ち、幅広い任務に迅速に対応する特性を有している。例えば、普天間飛行場に所属する海兵隊ヘリ部隊、これを国外、県外に移設すれば、海兵隊の持つ機動性、即応性といった特性、機能を損なう懸念があることなどを挙げて、海兵隊の一体性の維持が必要である旨説明をしているところでございます。
#84
○藤田幸久君 したがいまして、その機能の移転というものは、どういうふうに今お考えなんですか。
#85
○国務大臣(稲田朋美君) 普天間飛行場が有しておりました機能のうち、名護市辺野古沖で代替施設に移転いたしますのはオスプレイなどの運用機能のみですが、緊急時における航空機の受入れ機能については、福岡県の築城基地、宮崎県の新田原基地へ移すことといたしております。
 この点については、同じ埋立必要理由書の中でも別の箇所に、緊急時に多数の航空機を受け入れる機能は県外へ移転すると明確に記載をしているところでございます。
 このように、代替施設で離着陸可能なオスプレイなどの航空機は沖縄県内で移転する計画である一方で、緊急時における航空機の受入れ機能については九州に移すこととしておりますが、これにより在沖海兵隊の各構成要素を日常的に一体的に運用することが可能であることに変わりはないということでございます。
#86
○藤田幸久君 ですから、機動性、即応性という特性、機能を失う、損なうということに矛盾するんじゃないんですか。
#87
○国務大臣(稲田朋美君) 今申し上げましたように、オスプレイなどの航空機は沖縄県内で移設をする計画である一方で、緊急時における航空機の受入れ機能については九州に移すことといたしております。
 在沖海兵隊の各構成要素、これは日常的、一体的に運用すること、これが可能でございますので、政府の考え方に矛盾はないというふうに考えております。
#88
○藤田幸久君 いや、書いてあることと、それに対して都合のいいところは分離しても構わない、都合の悪いところはこれ分離しないんだと言っているだけのことであって、これ、読んでいることと、今の答弁とまるで違うんじゃないですか、矛盾しているんじゃないですか。それを聞いているんです。
#89
○国務大臣(稲田朋美君) 海兵隊の一体性の維持、これは維持がされております。
 一方で、一方で、緊急時に多数の航空機を受け入れる機能を県外に移転するということでございますので、これは在沖海兵隊の各構成要素、これを日常的、一体的に運用することが可能であることに変わりはございませんので、政府の考え方、今申し上げたところに矛盾はないと、このように考えているところでございます。
#90
○藤田幸久君 時間がありませんので、あと十分ほど原子力協定について伺います。
 まず、IAEAの保障措置では、インドは原子力関連施設を軍事用と民生用に区分するということが前提となっております。民生用と区分した施設だけが保障措置対象となるわけですから、軍事用と区分された施設には、IAEAの保障措置はもちろん、日本の監視や査察も行えないのではないでしょうか。
#91
○国務大臣(岸田文雄君) インドの原子力の平和利用については、NSG決定を受けて各国が取り組んでいます。
 そして、この協力はインドによる軍民分離を前提としており、そして、印・IAEA保障措置協定に基づいてインドが申告した民生用の原子力施設やこれらに係る物資について、IAEAの査察等の保障措置の適用あるいは平和的目的の利用の義務を負う、こういった形になっています。
 そして、委員の方から今、軍事用と区別された施設、IAEAの適用がないのではないか、査察や監察が行うことができないのではないか、こういった指摘があったわけですが、そういった部分をできるだけ減らしていくことこそ重要であると認識をしています。
 インドを国際的な不拡散体制の外側に、全く外側に置いてしまうのではなくして、民生用の施設を特定してIAEAの保護措置に置く、こういった部分をできるだけ拡大してその外側にある施設をできるだけ減少させる、そのことによって軍事用に使用する可能性を減らして透明性を高めていく、この取組はそういった基本的な考え方において進められることになります。
 よって、軍事用の部分、軍事用と区別された施設については保障措置が適用されないという御指摘でありますが、この部分をできるだけ減らそうということを国際社会と協力しながら進めている取組、これは意義ある取組であると認識して、日本もこうした協力に参加しようとしている次第であります。
#92
○藤田幸久君 何か努力目標だけの話でありまして、こういう軍民区分による保障措置に依存するということは、これは核兵器増産に直結する可能性があるということを指摘しておきたいと思います。
 それから、インドで八施設あるという非保障措置対象施設でございますけれども、より厳しい管理を実行するということも可能であったと思うんですが、どうしてその協定の本文に規定しなかったのか。日本側が要求したけれどもインド側が拒否をしたのか、あるいは日本側は最初から要求しなかったのか、いずれでしょうか。
#93
○国務大臣(岸田文雄君) 先ほども申し上げましたが、インドの原子力の平和利用における国際的な協力、これはインドによる軍民分離等を前提としています。よって、その保障措置の外側にある部分がある、これは御指摘のとおりであります。しかし、国際社会が協力してその保障措置の外側にある部分をできるだけ小さくするという努力が進められているわけです。その考えに基づいて日本としてもインドと協議を行い、そしてこの協定をまとめ上げたということであります。
 こうした取組は、インドを全く不拡散の体制の外側に置いたままにしておくということと比べてこれは意義ある取組であると、国際社会で協力をしている次第であります。
#94
○藤田幸久君 先ほどから、減らすとか努力とか、今も小さくとか、何かそういう努力目標だけの話でございまして、それでは私はやっぱり問題があるんではないかというふうに思っております。
 時間の関係で次ですけれども、原子力施設主要資機材の輸出等に係る公的信用付与に伴う安全配慮等確認の実施に関する要綱というのがございますが、これが依拠すると定める条約とは何でしょうか。
#95
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘の原子力施設主要資機材の輸出等に係る公的信用付与に係る安全配慮等確認の実施に関する要綱、これは内閣府が所管しているものであると承知をしておりますが、質問に端的にお答えしますと、要綱に掲げられている安全配慮等確認に係る国際的取決めとしては、原子力安全条約を始めとする原子力安全関連条約があると認識をしております。
#96
○藤田幸久君 日本が加盟してインドがまだ入っておりません使用済燃料及び放射性廃棄物の安全に関する条約、一九九七年というものは、要綱の依拠に含むことはできないんでしょうか。
#97
○国務大臣(岸田文雄君) 条約を要綱に含むことができるのかということですが、この要綱においては政府として事実関係を確認することになっています。相手国の地域における原子力安全の確保、放射性廃棄物等及び原子力事故等の対応に関する国際的取決めの遵守、そして国内制度の整備について適切に行われているか、こうしたことを確認する、これがこの要綱の中身であります。その中に国際的取決めの遵守というものが含まれております。
#98
○藤田幸久君 NPTやIAEA保障措置協定追加議定書が含まれていませんが、じゃ、どうやってこの核不拡散を担保することができるんでしょうか。
#99
○国務大臣(岸田文雄君) まず、この要綱はあくまでも、公的信用付与に際して相手国において安全最優先の姿勢が現に措置されているか、これを確認するものであります。要は、原子力関連資機材の輸出のための条件を定めたり、これらの資機材の不拡散を担保する、こうした目的で設けられた要綱ではない、これをまず指摘をさせていただきます。
 そして、放射性廃棄物対策等についても、放射性廃棄物等安全条約についてインドは加盟していません。しかし、そういった場合には、実質的に同条約の内容が履行されているか否か等についてしかるべき事実関係を確認して情報提供を行う、これが要綱の中身になっております。
#100
○藤田幸久君 何か希望的観測が多い答弁でございますけれども。
 時間の関係で最後の質問ですけれども、日本政府はインドのNSG加盟を提案しています。仮にインドによる核実験モラトリアムが維持されない場合はNSGとしては例外化措置を失効ないし停止すべきでありますが、NSG参加各国は、各国が行っている原子力協力を停止すべきであると表明しています。しかしながら、インドがもしこのNSGのフルメンバーとなったときに、日本政府が言っているNSGによる規制というものに反対する可能性というものは全く想定していないのか、お答えいただきたいと思います。
#101
○国務大臣(岸田文雄君) まず、我が国はこのNSGにおけるインドの例外化決定のコンセンサス採択時に、万が一、インドによる核実験という重大な事態が生じた場合には、インドの例外化措置の失効又は停止についてNSG参加国と協議することを明らかにしており、この立場、これは全く変わりません。
 その一方で、委員の方からこのNSGにインドが加盟した場合についての御質問でありますが、このNSGでインドの参加問題が議論が行われている、これは事実でありますが、ただ、インドがどのような条件でどのように参加するか、これは全く決まっておりません。
 そういったことで具体的なことは申し上げられませんが、いずれにしましても、NSGにおけるこのインドの例外化決定、これはインドの約束と行動という政策に基づくものであり、これについてはインドもしっかり認識をしています。これをしっかり守っていくというこの方針、立場、我が国のこの立場、これは全く変わらないという中でこの加入の問題について引き続きこの議論に参加をしていきたいと考えます。
#102
○藤田幸久君 どんなふうにインドが出るか分からないながらこうやって提案をして、入ったときにどうなるかということについて答えられないということは非常に私は無責任だろうと思いますので、その点を指摘して、質問を終わります。
#103
○小西洋之君 民進党・新緑風会の小西洋之でございます。
 まず、日印の原子力協定について伺わさせていただきます。
 いわゆる公文、見解及び了解に関する公文というものの法的性質について伺いますけれども、この公文というものはこの協定と一体的に不可分のものとして成されているものなのかどうか、また法的拘束力を有するものであるのかどうかについて、大臣あるいは外務省の事務方から答弁をお願いいたします。
#104
○政府参考人(梨田和也君) お尋ねの公文ですが、協定に関連して作成された法的拘束力を持つ国際約束ではありますが、協定の不可分の一体を成すものではないとの位置付けです。
#105
○小西洋之君 では、今回の審議対象になっている協定を始めとするものの中で、逆に、不可分の一体のものである、不可分一体のものであるとされているもの、何かございますでしょうか。
#106
○政府参考人(梨田和也君) 本協定におきましては、附属書A及び附属書Bは本協定の不可分の一部を成すものと位置付けられております。
#107
○小西洋之君 ちょっと内閣法制局に伺いたいんですけれども、一般論としてのあれで結構なんですが、まず前提として、我が国の法制度全体についての質問ということなんですけれども、今参議院に送られてきております天皇の退位等に関する皇室典範特例法案の中に、「この法律の特例として天皇の退位について定める天皇の退位等に関する皇室典範特例法は、この法律と一体を成すものである。」という規定がございます。内閣法制局が閣法として審査されたものでございますけれども、一般に、ある法規範とある法規範、あるいは今の答弁、この協定の附属書というものが法規範であるかどうかというのはまたちょっと別論があろうかと思いますけれども、一般に、ある法令といいますか、法令と法令を一体と成すとしているような用例は、我が国の法体系、憲法以下の法体系、何が具体的にありますでしょうか。
#108
○政府特別補佐人(横畠裕介君) ものではなくて、お尋ねの規範について、一体を成すという規定の例といたしましては、国内法でいいますと、憲法第九十六条第二項に憲法改正についての規定がございまして、国民の承認を経たときは、「天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを公布する。」という規定の例がございます。
#109
○小西洋之君 今答弁いただいた憲法九十六条と先ほど外務省から答弁いただいた条約に関する附属書、この二つ以外に、我が国の法体系の中である法規範あるいは法令等が、二つのものが一体を成すとされている用例、法制局が御存じのもの、ありますでしょうか、ほかに。
#110
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 条約等については多数あると承知しておりますけれども、国内法令におきましては、なぜかといいますと、一体を成すという確認をわざわざするという規定を置く必要性という問題があると思いまして、実際にそのような規定を置いている例というのは、現行法で承知している限りでは先ほどの憲法でございます。
#111
○小西洋之君 ありがとうございました。
 では、ちょっと協定の方を一旦離れさせていただいて、集団的自衛権の新三要件について伺わさせていただきたいと思います。
 法制局長官に伺いますけれども、だんだん三年目になろうかとしておりますけれども、我が国の法の支配と立憲主義を破壊された解釈改憲からですね、七月一日の、なろうとしておりますけれども、あの七月一日の解釈改憲ですね、あれによって憲法九条の法規範、武力行使に関する法規範、特に武力行使に関する法規範は何も変わっていない、法理として何も変わっていないと、そういう理解でよろしいですね。簡潔にイエスかノーかだけで答弁ください。
#112
○政府特別補佐人(横畠裕介君) もちろん、変わったところと変わらないところがあるわけでございますけれども、変わったところで申し上げますと、やはり国際法上は集団的自衛権によって違法性が阻却される、そういう類型の行為のうち、我が国の自衛のために必要、やむを得ない必要最小限度の限定されたものについてはこれを行使するという、そういう解釈になったということでございます。
#113
○小西洋之君 いや、私が伺っているのは、憲法九条の根本規範、武力行使を規律するその法理ですね、皆さんがおっしゃっている、七月一日の閣議決定に書いてある、安倍政権がするところの基本的な論理ですね。だから、九条で言うところの根本規範、武力行使を規律する基本論理そのものは法理として何ら七月一日の閣議決定前後で変わっていないと、そういう理解でよろしいですね。イエスかノーかだけで答弁ください。
#114
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 従前、昭和四十七年の政府見解で@、Aとして申し上げていた点でございますけれども、その基本的な考え方は変更がないということでございます。
#115
○小西洋之君 その基本的な憲法九条の基本論理が大きく変えられているということについて、ちょっと改めて詳細に確認をさせていただきたいと思います。
 まず、限定的な集団的自衛権ですけれども、歴代の内閣法制局長官から、実態は先制攻撃であると、国連憲章五十一条違反の先制攻撃、違法な先制攻撃がその実態であるというふうな御指摘、これは国会の、宮崎元法制局長官においては安保国会で国会陳述の中でもおっしゃっているところでございます。
 で、この限定的な集団的自衛権なんですけれども、内閣法制局が幾つかの答弁をされておりますけれども、こういうような答弁されていますですね。他国の防衛それ自体を目的とするものではないというふうに言っています。一方で、他国の防衛を目的とするものではなく、あくまでも我が国を防衛するための必要最小限度の措置にとどまるものでありますというような言い方もされております。
 横畠長官に伺いますけれども、限定的な集団的自衛権は、他国防衛の目的を目的として全く持っていない集団的自衛権というふうに理解してよろしいでしょうか、あるいは他国防衛の目的を持って発動される武力行使であるというふうに理解すべきなんでしょうか、どちらでしょうか。もう、イエスかノーかだけで答えてください。
#116
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 御指摘の限定的な集団的自衛権の行使、すなわち他国に対する武力攻撃の発生を契機とする武力の行使についても、あくまでも我が国を防衛するためのやむを得ない自衛の措置に限られるものでありまして、当該他国に対する武力攻撃の排除それ自体を目的とするものではないということでございます。
 なお、先制攻撃というのは、武力攻撃が発生していない場合に先制攻撃をするという概念でございまして、今般の場合につきましては、他国に対する武力攻撃が発生している場合でございますので、それをもって先制攻撃として論ずるということは誤りであると考えています。
#117
○小西洋之君 聞いたことだけ答えてください。安倍総理みたいな答弁を法制局長官がするんじゃないですよ。聞いてもいないことを言って時間稼ぎする。しかも、聞いたこと答えていないですよ。
 今私が言ったのは、他国に対する武力攻撃の排除それ自体を目的とするものではないという言い方をされる一方で、さっき示したように他国の防衛を目的とするものでもなくと、するものではなくという言い方もされているんですね。
 だから、限定的な集団的自衛権は、他国防衛の目的を全く持っていない武力行使と理解してよろしいですか、あるいは他国防衛の目的を、少しなのか、ちょっぴりなのか、たっぷりなのか分かりませんけれども、持っている、そういう武力行使と理解してよろしいですか、どちらですか。イエスかノーかだけで答えてください。
#118
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 目的として持っているかというお尋ねについてはなかなかお答えしにくいところがあるわけでございますけれども、いずれにせよ、排除いたしますのは、他国に対する武力攻撃のうち、我が国の安全に直接関わる、法令、法律上の用語で申し上げますと、武力、武力攻撃、失礼、存立危機武力攻撃、存立危機事態ですね、存立危機武力攻撃ということに限られております。そういう状況であると。
 つまり、目的はあくまでも我が国を防衛するため、自国防衛でございます。排除いたしますのは、その時点におきましては他国に対して加えられている武力攻撃の一部であると、そういう関係にあるということでございます。
#119
○小西洋之君 今の答弁でおっしゃった、目的はあくまで我が国の自国防衛ということは、他国を守る他国防衛は目的として一切有しないということでよろしいですね。
#120
○政府特別補佐人(横畠裕介君) ですから、一切ないとは申し上げていないわけでございます。
#121
○小西洋之君 じゃ、日本語で丁寧におっしゃってください。
 他国防衛の目的を目的として有するのが限定的な集団的自衛権行使である、今私が申し上げたことをそのままか、あるいは言葉を補って、日本語として国民が分かるように説明してください。簡潔に答弁してください。
#122
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 排除いたしますのは、他国に対して加えられている武力攻撃の一部であるという関係から、それを排除するということが他国の防衛につながると、資するというものであることは、これは承知の上でそのような活動をする。ただし、あくまでもその目的は我が国防衛のため、その範囲に限られるということでございます。
#123
○小西洋之君 答弁を差し替えたりしないでください。
 私が聞いているのは、非常に簡単なことを聞いているだけです。他国を守る他国防衛という目的が、限定的な集団的自衛権の中に目的として有するのかどうか。今の長官の答弁は、目的として有しないというふうな結論を最後おっしゃったと思いますけど、自国を守る自国防衛だけだというふうにおっしゃったと思いますけれども、自国防衛の目的しか有しないんですか、限定的な集団的自衛権は。
#124
○政府特別補佐人(横畠裕介君) ですから、あくまでも憲法上は、我が国を防衛する、その目的に必要な範囲内のことでございます。ただ、実際の措置は、他国に対して加えられた武力攻撃の一部、存立危機武力攻撃、それを排除する活動をするわけでございますので、それは当然、当該他国を守るということにももちろんつながるということは承知の上ということでございます。
#125
○小西洋之君 実際、自衛隊員が命を懸けて、アメリカに対して武力攻撃をする北朝鮮の武力攻撃を例えば例を挙げれば排除するわけですから、他国防衛、アメリカを守ることにつながるのは当たり前じゃないですか。
 私が聞いているのは、あなたが何度もおっしゃっている我が国を防衛するという目的でやると言っているその言葉の中に、他国、他国を守る、そういう他国防衛の目的も持って、目的として持って行う武力行使ということで理解してよろしいんですかということを聞いているんです。
 じゃ、ちょっとこの質問をしますので簡潔に答えてください。限定的な集団的自衛権の行使は、自国防衛、日本国を守るという目的を持って行われる武力行使という理解でよろしいですね。イエスかノーかだけで答えてください。
#126
○政府特別補佐人(横畠裕介君) あくまでも憲法上は自国防衛のための武力行使と整理しております。
#127
○小西洋之君 では、今長官がおっしゃられた自国防衛のための目的の武力行使、その同じ日本語の考え方で、限定的な集団的自衛権は、他国防衛を目的とする武力行使であるのかないのか。他国防衛、他国を守るという他国防衛が、目的として、概念として一切含まれていないものなのか、あるいは含まれているのかどうか、簡潔にイエスかノーかだけで答えてください。
#128
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 既に二年前あるいは三年前にこの点については何度か御説明したと思いますけれども、そもそもその集団的自衛権と個別的自衛権の区別でございますけれども、個別的自衛権というのは自国に対する武力攻撃が発生したことを契機とするもの、集団的自衛権は……(発言する者あり)
#129
○委員長(宇都隆史君) 御静粛にお願いします。
#130
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 他国に対する武力攻撃が発生したことを契機としたものでございまして、一部誤解がありますけれども、個別的自衛権というのは自国を防衛する目的のもの、集団的自衛権というのは他国を防衛する目的のものと誤った理解が一部にまだ残っているのかもしれません。
 その意味で、個別的自衛権だからといって自国のみを守ることを目的とするものに限られるということではなく、従前の政府の憲法解釈におきましても、我が国に対する武力攻撃が発生し、自国、我が国としての個別的自衛権を行使するということができる状況の下、例えば、米国に向かって飛翔する例えば弾道ミサイル、そういうものも撃ち落とせる、まさに我が国の個別的自衛権の行使として撃ち落とせるのではないかと、そういう議論もしていたわけでございます。
 その意味で、個別的自衛権、集団的自衛権という概念と、自国防衛目的、他国防衛目的ということは別の事柄でございます。したがいまして、今般のものにつきましては、限定的な集団的自衛権と言っておりますけれども、これは目的としてはあくまでも自国防衛、我が国防衛の目的のものであるという、それをるる申し上げているわけでございます。
#131
○小西洋之君 何か、アメリカに向かうミサイルを撃ち落とすというのは、それはそのミサイルそのものが我が国に対する武力攻撃の着手と認定された上での個別的自衛権の行使なんで、自国防衛のための武力行使なんだということをおっしゃっているんだと思いますが。
 外務省に伺いますけれども、国際法上の集団的自衛権の定義で、他国防衛を目的として、国際法上、国連憲章五十一条に認められている集団的自衛権には他国防衛の目的というのは全く入っていない、ゼロという理解でよろしいですか。
#132
○政府参考人(飯島俊郎君) お答えいたします。
 お尋ねの他国防衛の点でございますけれども、国際……(発言する者あり)他国防衛のためのものは、集団的自衛権にもちろん入ってございます。
#133
○小西洋之君 今、内閣法制局の答弁と外務省の答弁がずれているんですけれども……(発言する者あり)ずれていますよ。国際法上の定義は他国防衛、目的と入っているというふうに言った、外務省、今明言されました。当たり前のことですよ。攻撃を受けた被害国からの要請を受けて、その被害国に向かう武力攻撃を阻止するためなんですから、他国防衛の目的が入っているの当たり前じゃないですか、そんなことは。
 なんですが、つまりどういうことかといいますと、限定的な集団的自衛権の行使は、横畠長官が先ほどもおっしゃったように、自国防衛を目的とするものなんですね。で、自国防衛を目的として、我が国に対する武力攻撃の発生が起きていないにもかかわらず、ある国に対して日本が先んじて武力を行使する、これは国際法上禁止されている先制攻撃そのものではないかということは歴代の法制局長官から言われているところでございます。
 外務省に伺いますけれども、外務省、よろしいですか、先制攻撃ですね、国際法上違反とされている先制攻撃なんですけれども、ある国、A国とB国との間で、B国がA国に対して先制攻撃をやるというのは、A国はまだB国に対して武力攻撃をしていないんだけれども、B国がA国に対して自国を守るために先んじて行う武力の行使、武力の行使というのは事実上の意味ですけれども、であるというもので理解してよろしいですか。
#134
○政府参考人(飯島俊郎君) お答えいたします。
 あらかじめ先制攻撃についてこれを定型的、類型的に示すことは困難でありまして、あくまでも個別の状況に応じて武力攻撃に該当するか否かを判断することになるものと考えております。
#135
○小西洋之君 ちょっともう時間があれですので先に進みますけれども、外務省に伺いますけれども、外務省、よろしいですか、安保法制に基づいて限定的な集団的自衛権を発動した場合に、安保理に対して日本国はその報告の義務があります、報告の義務。そのときに、日本国が発動したのは国際法上は集団的自衛権であると、そういう説明をすることになるんですけれども、その説明の中で、密接な関係のある他国、他国を守るために集団的自衛権を発動した、そういう目的、他国を守るという目的を持って集団的自衛権を発動したと、そういう説明をするということでよろしいですね。あっ、報告、報告をするということです。
#136
○政府参考人(飯島俊郎君) お答えいたします。
 この場合にも、実際に生じた事例に鑑みて、それを個別具体的に報告するということになりまして、あらかじめこれを類型的に御説明することは困難かと考えます。
#137
○小西洋之君 いや、集団的自衛権を発動した場合に、五十一条に基づいて安保理事会に集団的自衛権を発動しましたという報告をするんですから、その報告の中に、我が国と密接に関係する他国を守るために、その他国を守る目的を持って武力行使をいたしました、これは日本国として集団的自衛権であると考えておりますという説明を当然いたしますね。当たり前のことを聞いています。どうぞ。
#138
○政府参考人(飯島俊郎君) 繰り返しで恐縮でございますけれども、実際に生じた事案に鑑みてそれを報告するということになると思います。
#139
○小西洋之君 もう何を聞いても当たり前のことをお答えにならないわけですけれども、ちょっと今議論させていただきましたように、限定的な集団的自衛権というのは国際法違反の先制攻撃であるということだと思いますけれども。
 法制局長官、ちょっと聞かれたことだけ、余計なことはいいです、聞かれたことだけに答えてください。憲法第九条の解釈ですけれども、法制局長官、国際紛争を解決する手段としては、武力の行使は一切放棄する、永久に放棄するというふうに書いてありますけれども、この九条一項の解釈というのは、侵略戦争、国際法違反の違法戦争を放棄する、禁止した、そういう条文であるというふうに政府としては従来から解釈していると、そういう理解でよろしいですか。そのことだけ答弁ください。
#140
○政府特別補佐人(横畠裕介君) なかなか、九条はその第一項と第二項、両方から成り立っているということでございまして、一見その憲法第九条第一項のみを見ますと、御指摘のような解釈ということも成り立ち得るというふうに考えておりますけれども、やはり九条は全体として第一項、第二項を解釈する必要があるということで、侵略戦争のみならず、自衛のための必要最小限度を超える武力の行使は許されないという解釈を取っておるところでございます。
#141
○小西洋之君 過去、本物の法制局長官が、今申し上げた侵略戦争を禁止する、そういう条文でもあるという解釈をされておりますので、もうこれ以上は聞きませんけれども。
 じゃ、ちょっと次の質問に行かせていただきますけれども、この武力行使の新三要件の第一要件ですけれども、法制局長官に伺いますけれども、同盟国等に対する、我が国と密接な関係のある他国に対する武力攻撃が発生して、そのことによって国民の生命などが根底から覆される明白な危険がある場合に、やむを得ず必要最小限度の範囲内で武力の行使ができるというあの要件ですけれども、その第一要件ですけれども、国民の生命などが根底から覆る、これについて安倍内閣は、二つのセンカ、一つは戦によって生じる災い、ホルムズ海峡の事例ですね、イランは日本にいわゆる武力、戦の炎の戦火を及ぼしてきているのではなくて、アメリカとイランの戦争によって我が国に戦の災いの戦禍が及んでくるという。
 ただ、こういう戦の災いの戦禍であっても、そうした急迫不正の事態を排除するためには武力の行使、集団的自衛権ができるという解釈をされておりますけれども、従前の、よろしいですか、従前の、七・一閣議決定以前の政府の解釈は、我が国に対する武力攻撃の発生があったときというのが第一要件でしたので、我が国に対する武力攻撃の発生というのは、さっき申した二つのセンカのうち戦の炎ですね、武力の行使そのものが、武力の行使そのものが日本に発生したとき、そういう意味以外にはない、戦の災いの意味はないという理解でよろしいですね。
#142
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 従前の個別的自衛権の行使のみが許されるという政府の解釈におきましても、そのセンカのカ、ミサイルや砲弾が着弾すると、そういう目に見える形のみならず、いわゆる海上封鎖のような形での兵糧攻めといいますか、そのような形の武力攻撃の態様もあり得るというふうに政府としてはお答えしているはずでございます。
#143
○小西洋之君 その海上封鎖は日本に対する武力の行使ですよね。日本に対する補給船が、日本に対する船舶などが通らないように海上を武力をもって封鎖するんですから、日本に対する武力の行使、つまり戦の炎そのものを及ぼしているというふうに考えるべきではないですか。戦の災いと考えるんですか。
#144
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 火が出ないという意味で戦火という言葉には必ずしも包摂されないという意味でお答えしたつもりでございます。
#145
○小西洋之君 火が出るかどうかという、ちゃんと私丁寧に言っているんですけど、武力の行使そのもの、海上封鎖というのは我が国に向けた武力の行使そのものであるという理解でよろしいですか。
#146
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 武力攻撃の手段たり得るということでございます。
#147
○小西洋之君 武力の行使と先ほど私言ったのは武力攻撃ということなんですけれども、武力攻撃の手段たり得るんですから、武力攻撃そのものですね。海上封鎖で、日本に武力攻撃を行っている国がやっている海上封鎖というその行動というのは武力攻撃そのものという理解でよろしいですね。
#148
○政府特別補佐人(横畠裕介君) まさにその行動が我が国に対する武力攻撃に当たるという、そういうことがあり得るということでございます。
#149
○小西洋之君 では、安倍内閣がおっしゃったホルムズ海峡の事例は、日本に対する武力攻撃の行動、武力攻撃そのものというものは存在しない、概念として存在しない事例設定ということでよろしいですね。
#150
○政府特別補佐人(横畠裕介君) この点もかつてお答えしたと思いますけれども、ホルムズ海峡の事例というのはあくまでも事例でございまして、直接、我が国に対する海上封鎖そのものではないと。つまり、攻撃国の意図として、我が国を敵国として武力攻撃を加えているという意思はないと。
 しかしながら、客観的に、行っている機雷による特定の場所の封鎖ということが、結果として、現実の問題として、我が国に対する武力攻撃として行われる海上封鎖と同じ結果を招くということになってくる場合に我が国として何もできないということはないのではないかと、そういう議論であったと思います。
#151
○小西洋之君 我が国に対する武力攻撃の意思もなく、あくまで結果的なものにすぎないのに、我が国はイランに対して武力行使ができる。この考え方というのは、従前の憲法九条の根幹の規範についての考え方、我が国に対する武力攻撃そのものが発生しない限り、我が国は武力の行使ができないという規範を変えてしまっているんではないんでしょうか。
#152
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 冒頭お答えした、規範として維持しているというところは四十七年見解の@、Aの部分でございまして、まさに自衛のための必要最小限度の措置、我が国の存立と国民を守るために必要やむを得ない措置というものは憲法は禁じていないということでございます。
 あとは国際法上の違法性阻却事由に該当するものでなければならないという縛りが掛かるということでございます。
#153
○小西洋之君 規範は変わっているんですね。四十七年見解の外国の武力攻撃というのを、たまたま誰に対するって、当たり前だから我が国に対するって書いていないのを、そこを同盟国に対すると読めるというふうに言いがかりを付けて、限定的な集団的自衛権の論理を捏造して、憲法九条の根本規範を変えてしまっているんですね。
 実は、安倍政権の解釈改憲において第一要件、二つの意味で根本規範が変わっています。一つは、今申し上げた戦の炎の戦火と戦の災いの戦禍の問題。もう一つは、生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという言葉ですけれども、これは元々我が国に対する武力攻撃が発生したときに起きる事態を説明する言葉でございました。ところが、我が国に対する武力攻撃が発生しない局面、他国に対する局面でもこの言葉を使うというようなことをしておりますので、言葉の意味がずれて、安倍政権の説明がずれてしまっているんですけれども、この四十七年政府見解の中にある生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという言葉は、平成十六年の島聡答弁書の日本国民の生命や身体が危険にさらされると、それと同じ意味でありますというふうに横畠長官は答弁していますけれども、新三要件に書かれている生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという言葉は、平成十六年の島聡答弁書にある日本国民の生命や身体が危険にさらされると、日本語として同じ意味であるという理解でよろしいですか。簡潔に、違いだけ答えてください。説明は結構ですから。
#154
○政府特別補佐人(横畠裕介君) なかなかその前提が違うということでございまして、島答弁、御指摘の島答弁の当時は、あくまでも我が国に対する武力攻撃が発生しなければそのような状況は生じないという事実認識をベースにそのようにお答えしているはずでございます。
 それに対して、さきの平和安全法制においては、そこの事実認識が変わったという前提でございましたので、前提が異なりますので、その文言の意味が同じかどうかということにストレートにお答えすることはなかなか難しいということでございます。
#155
○小西洋之君 生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるというのは、昭和四十七年政府見解の中にある言葉なんですね。一つの政府見解の中に一つの日本語の文章で書かれているものを別の二つの意味に使い分けるということは、もうこれは日本語と論理、つまり法治国家そのものを滅ぼす暴挙であるということでございます。つまり第一要件、つまり憲法九条の根本規範そのものが変わっているということです。
 ちょっと外務省、さっき質問飛ばしてしまったんですけれども、限定的な集団的自衛権の国際法の関係を伺いますけれども、今、国連に加盟している国の中で、あるいは世界のどこかの国でも結構ですけれども、限定的な集団的自衛権と同じような集団的自衛権を法令によって、法律などによって定めている国はありますでしょうか。
#156
○政府参考人(飯島俊郎君) お答えいたします。
 集団的自衛権は国連憲章第五十一条において規定され、国家に認められている権利であり、各国がその範囲内でこれを制限的に行使することは国際法上何ら問題はないものと考えられます。
 お尋ねの限定的な集団的自衛権の行使は、我が国の憲法第九条の下で、従来の憲法解釈の基本的論理を維持し、その上で導かれた我が国独自の、国際的に見ても他に例のない極めて厳しい基準である三要件の下で許容されております。
 したがいまして、限定的な集団的自衛権の行使について我が国と同様の考え方を採用している国がほかにあるとは承知しておりません。
#157
○小西洋之君 当たり前ですね。国際法違反の先制攻撃定めたら、もう国際法違反の国として国連から制裁を受けてしまいますので、ということでございます。
 じゃ、ちょっと続けて新三要件の方、質問させていただきますけれども、新三要件、第三要件というものがございます。皆様のお手元にも配らせていただいておりますけれども、必要最小限の実力の行使にとどまるべきことというものでございます。ここの第三要件は、これまでの個別的自衛権のみを許容した三要件と日本語は変わっておりません。しかし、個別的自衛権のときの旧三要件とは全く法理が変わってしまっているということを伺わさせていただきます。
 横畠長官に伺いますけれども、さっき長官がなかなか言葉が出なかった存立危機武力攻撃、これを排除するために合理的に必要と認められる必要最小限度の実力の行使ができるという解釈でいらっしゃるわけでございますけれども、日本に密接に関係する他国、例でいうと、アメリカに対して北朝鮮が行っている武力攻撃を排除するためには、場合によっては、北朝鮮の軍事拠点を、北朝鮮の軍事拠点を日本の自衛隊が空爆することでしかその目的を達せられない、北朝鮮がアメリカに対して行っている武力攻撃を排除する、存在危機武力攻撃を排除するためには、北朝鮮の軍事拠点を自衛隊の航空機が空爆をする、それ以外に実力の手段としてない場合には、その空爆はこの新三要件上許容される合憲の武力行使だと理解してよろしいですか。
#158
○政府特別補佐人(横畠裕介君) なかなか仮定の事例について直接お答えをすることは適当でないというふうに考えます。
 いずれにいたしましても、第三要件は、憲法上の武力の行使の三要件の第一要件及び第二要件を満たした場合における実際の実力行使の手段、態様及び程度の要件でございまして、あくまでも我が国を防衛する、我が国の存立と国民を守ると、そのために必要最小限度のものに限るというその縛りは当然ここにも及んでいるということでございます。かつ、この第三要件については、従前の個別的自衛権のみの行使が許されるという当時におきましても、海外派兵は許さない、許されない等々のことで、それもまさに必要最小限度に限定されているということをるる御説明してきたところでございまして、その考え方は維持されているということでございます。
#159
○小西洋之君 何の論理的な答弁にもなっていませんけれども、もう一回伺います、よろしいですか。
 北朝鮮がアメリカに行っている違法な武力攻撃を排除する、その存立危機武力攻撃を排除するために、軍事的に実力行使の手段として北朝鮮の軍事拠点を自衛隊の航空機が空爆するしかないという局面においては、その当該空爆は新三要件上許容される合憲の武力行使であると理解してよろしいですか、イエスかノーかだけで答えてください。当たり前のことを聞いています。
#160
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 先ほどもお答えいたしましたけれども、仮定の事例についてお答えすることは差し控えます。
#161
○小西洋之君 私も昔、総務省にいたときに内閣法制局に何度も審査に伺いましたけれども、そういう仮定のケースも含めて、立法事実たるのか、あるいはそういう事例に対してこれが法規範たり得るのかということを審査するわけですけど、そういう審査資料が一枚も残っていないというわけでございます。
 今申し上げましたように、旧来の三要件というのは、我が国に対する武力攻撃の発生が起きた場合にそれを排除するためのものでございましたので、それを行うエリアですね、日本から追い出せば、日本の領海、領域から追い出す、あるいは場合によっては公海、公空もあるかもしれませんけれども、排除、追い出せば足りるわけなんですけれども、この限定的な集団的自衛権というのはアメリカに向けている武力攻撃を排除するものでございますので、原則とあれがひっくり返るんですね。基本的に海外で行うことになると。かつ、今私がした質問は、武力行使の態様においてもこれ制限がないんですね。アメリカに向かう存立危機武力攻撃を排除するために必要なことは全部認められると、かつ、速やかに存立危機武力攻撃を排除して終結させなきゃいけないということも法律に書いておりますので、第三要件というのが規範として成り立たなくなっているということでございます。
 じゃ、横畠長官に伺いますけれども、そういう、論理的には存立危機事態を排除するために必要なことは全部できるという論理しかないはずなんで、それ以外の論理が論理としてあるんだったら言ってください。海外派兵が駄目とか、何か結論だけのレッテル貼りみたいな答弁は駄目ですよ。論理として、存立危機武力攻撃を排除するために必要なことは、合理的なことは全部できるという解釈しかないわけでございますので、その解釈でいくと、交戦権の否認、憲法九条の交戦権の否認ですね、交戦権というのは当然、空爆など、あるいは敵国の首都の占領なんかも含まれるんですけれども、そうした交戦権の否認が空文化してしまうのではないでしょうか。
#162
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 憲法第九条第二項は、「国の交戦権は、これを認めない。」と規定しておりますが、ここに言う交戦権とは、戦いを交える権利という意味ではなく、交戦国が国際法上有する種々の権利の総称であって、相手国兵力の殺傷及び破壊、相手国の領土の占領、そこにおける占領行政、中立国船舶の臨検、敵性船舶の拿捕等を行うことを含むものであると解しております。
 他方、我が国は、自衛権の行使に当たっては我が国を防衛するため必要最小限度の実力を行使することが当然認められているのでありまして、そのことは、旧来の憲法解釈でも今般の平和安全法制の下におけるものにおきましても変わっておりません。その意味で、その行使は一貫して交戦権の行使とは別のものであるという理解をしております。
#163
○小西洋之君 横畠長官の答弁は、我が国を守る必要最小限度の実力の行使は交戦権には当たらないものだという従前の考えですね。これは七・一閣議決定前後で変えていない考え方なんですけれども。ただ、さっき私が申し上げましたように、武力行使の第三要件ですね、必要最小限度にとどまるべきものというものが法規範として成り立たなくなっているわけでございますので、当然、この憲法九条二項の国の交戦権は認めないという、これを認めないという条文も空文化する、死文化するということだと思います。
 じゃ、重ねて伺いますけど、第二項には戦力は保持しないという規定がございますけれども、さっき長官、論理的に答弁できませんでしたけれども、北朝鮮がアメリカに行っている存立危機武力攻撃を排除するために、自衛隊が戦略的爆撃機を擁して航空の力をもってその軍事拠点をたたく、それ以外に存立危機武力攻撃を排除する手段がないという場合には、自衛隊はその戦略的爆撃機を有することは法理としては排除されない。排除されるんだったらそれを論理的に御説明いただきたいと思います。排除されないという理解でよろしいでしょうか。
#164
○政府特別補佐人(横畠裕介君) これまた先ほどの交戦権の御説明と同様のことになろうかと思いますけれども、憲法第九条第二項で禁じられている戦力を持つということは、我が国を防衛するための必要最小限度の能力、実力を超える実力というそういう意味に解しておりまして、今般の平和安全法制の下におきまして行使することが可能となりました限定的な集団的自衛権の行使と言われるものにつきましても、あくまでも我が国を防衛するための必要最小限度のものに限られていると、規範的にはまさに武力行使の三要件によって規律されるということでございまして、その範囲にとどまるものである限りにおきまして、従前と同様、戦力、憲法第九条第二項で保有が禁じられている戦力には当たらない。別の言い方をすれば、それを超えるような戦力の保持は許されないということは変わっていないということでございます。
#165
○小西洋之君 長官は、必要最小限度の実力を行使するためのものが、超えるものが戦力であるので、その範囲にとどまるから、戦力の保持しないという関係では違憲にならないというようなことを一生懸命おっしゃったんだと思うんですけど、私の質問には何も答えていらっしゃいません。
 戦略的爆撃機は、従前の政府の答弁、またこれは安保国会でも実は、戦力に該当する、持てないものであるというふうに言っているんですけれども、ただ、その戦略的爆撃機を用いたやり方でなければ存立危機武力攻撃事態を排除できない場合にはそれも持てるのではないかという私の質問については何ら論理的な答えはいただけませんでした。
 じゃ、国家安保局ですかね、ちょっと伺いたいと思うんですけど、この新三要件ですね、明白な危険という言葉がありますけれども、ちょっと簡潔にお答えいただきたいんですけれども、政府が用意された事例のうちのイージス艦、アメリカのイージス艦を守るために日本の自衛隊が集団的自衛権を行使するというあの局面なんですけれども、あの局面はいわゆる存立危機事態と従前の武力攻撃事態が重なり合っているもの、概念としてですね、場合によっては日本に対する武力攻撃の着手に至ることもあるんじゃないのか。つまり、存立危機事態と切迫事態が重なり合っている状況において、新三要件の明白な危険があるという文言と存立危機事態の明白な危険が切迫、失礼しました、武力攻撃事態の明白な危険が切迫している、この二つですね、どちらがその切迫の度合い、危険の度合いというのが高いんでしょうか、あるいは時系列としてどちらが前か後ろなんでしょうか、答弁お願いいたします。
#166
○政府参考人(増田和夫君) お答え申し上げます。
 まず、切迫事態と存立危機事態、この場合におけるそれぞれの明白な危険の関係でございます。
 先生御案内のとおり、二つの事態におきましては武力攻撃が発生するか否かという点においてその前提を異にしております。
 存立危機事態におきましては、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生した場合において、そのままでは、すなわち、その状況の下、武力を用い対処しなければ、国民に我が国が武力攻撃を受けた場合と同様な深刻、重大な被害が及ぶことが明らかな状況でございます。一方、いわゆる切迫事態は、我が国に対する武力攻撃が発生する明白な危険が切迫した事態でありまして、いまだ我が国に対する武力攻撃は発生してございません。
 このように、二つの事態はその前提を異にしておりまして、またどちらがより緊迫しているかは事態の個別具体的な状況によることになるため、一概にお答えすることは困難でございます。
 また、先生から御指摘がありました二つの概念の関係でございますが……(発言する者あり)
#167
○委員長(宇都隆史君) 御静粛に。
#168
○政府参考人(増田和夫君) 存立危機事態とは、他国に対する武力攻撃が発生した場合において、そのままでは、すなわち、その状況の下、武力を用いた対処をしなければ、国民に我が国が武力攻撃を受けた場合と同様な深刻、重大な被害が及ぶことが明らかな状況でありまして、切迫事態との関係で申し上げますと、二つの関係、その重なる場合が多いというふうに、これは従来からさようなことでお答えさせていただいているところでございます。
#169
○小西洋之君 いや、だから、私が聞いたのは、その重なり合っていることの場合を前提として、その明白な危険と明白な危険が切迫しているというのはどちらが切迫の度合いが高いんですかと。事態は重なっているんですよ。それで、事実は一つしか起きていないんですよ。概念が二つあって答えられませんじゃ、それ済まないと思うんですけど、どちらが危険の度合いとしては高まっている、あるいは時系列の前後があるんだったら、それを明確に答えてください。ちょっと時間がないので、結論だけ答えていただけますか。結論だけで結構ですから。
#170
○委員長(宇都隆史君) 端的に願います。
#171
○政府参考人(増田和夫君) 切迫事態は、武力攻撃がまだ生じていない場合に、我が国に対する武力攻撃がどの程度差し迫っているのかという観点から評価するものでございます。存立危機事態は、他国に対する武力攻撃、もう発生しておりまして、それを契機としてそれが我が国に対する武力攻撃と同様な深刻、重大な被害が国民に及ぶかどうかという観点から評価するものでございます。
 このように、二つの事態はそれぞれ異なる観点から状況を評価するものでありまして、いずれがより緊迫した状況なのかと、時系列でどうなのかということを比較して論ずべき性質のものではないと、このように考えております。
#172
○委員長(宇都隆史君) 時間です。おまとめください。
#173
○小西洋之君 分かりました。終わります。
 政府から一貫して意味不明の非論理的な答弁だけがあったこと、こうした破壊された九条を自衛隊を付記して改憲して、九条がそのままだということは実は論理的に通らないと、法的に通らないということを与党の先生方に申し上げて、終わらせていただきます。
#174
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。
 前回の質疑で、インドはNPT未加盟国であり、六条の核軍縮義務を負っていないということを確認をいたしました。一方、NSGでインドへの原子力関連資機材の移転を例外的に認めたことについて、インドを国際的な不拡散体制の中に取り込み、原子力の平和利用に責任ある行動を取らせるものだ、こう繰り返し答弁がありました。
 お聞きしますけれども、このNSGの例外化措置以降、インドが保有する核弾頭の数は減ったんでしょうか。
#175
○政府参考人(梨田和也君) インド政府は、最小限の核抑止力を保持する旨表明しておりますが、保有する核弾頭の数の詳細については明らかにしておりません。したがって、我が国としてお答えする立場にはございません。
#176
○井上哲士君 よくそんな無責任なこと言いますよね。幾らでも報告出ているじゃないですか。ストックホルムの平和研究所の報告、御存じないですか。
#177
○政府参考人(梨田和也君) ストックホルム国際平和研究所の報告書については承知しております。
#178
○井上哲士君 ひどいですよ、こんな答弁は。
 去年の六月の報告によりますと、例えばアメリカは二〇一六年一月末までに七千発の核弾頭を保有したけれども、これは二百六十発前年より減っていると。ロシアは七千二百九十発の核弾頭を保有し、昨年より二百十発減ったとしているんですね。これらの国は近代化も進めていますから数だけでは判断できません。しかし、減っているのは事実でありますし、NPT六条の義務を果たせという世界の世論と運動がもたらしたものだと言えると思うんですよ。
 一方、パキスタンは百十から百三十発、インドは百から百二十発の核弾頭を保有していると、こう報告をしております。この研究所の二〇〇八年版の年鑑では、インドの保有数は六十から七十発とされているんですね。つまり、この例外化措置以降、六十から七十発のインドの保有は百から百二十発になっているというのが、これがこの研究所の報告ですよ。国際的にも権威ある報告ですよね。
 外務大臣、お聞きしますけれども、知らないなんて言わないでくださいよ、知らないなんて。そんな無責任な答弁してほしくないんですが、例外化措置以降、インドは保有する核弾頭をほぼ倍加させているということですよ。何でこれで国際的な不拡散体制に取り組んで責任ある行動を取らせたと言えるんですか。
#179
○国務大臣(岸田文雄君) ストックホルム国際平和研究所のこの報告書、これについては私も承知しておりますが、こうしたインドの状況の中で、インドをこのまま国際的な不拡散体制の全く外側に置き続けていくということが国際社会として建設的な取組なのか、この点を考えていかなければならないと思います。
 その中にあって、このNSG決定というもの、この核実験のモラトリアム、あるいはIAEAの保障措置の適用、こうした厳格な条件の下に例外化を決めたわけです。この国際的な取組の下に、先ほど委員の方から御指摘がありました、インドという国をできるだけIAEA保障措置の下に取り込む努力をしていく、このことによってできるだけ軍事用に核物質が使用される可能性を減らしていく、透明性を高めていく、これは国際的な不拡散体制を前進させる上で意義があるのではないか、こういった考えに基づいてNSG各国が努力をしているわけです。日本としてこうした取組に参加し、この取組を重層的なものにする、こういった努力は意義ある取組であると認識をいたします。
#180
○井上哲士君 いや、そういって例外化したけれども、その後、核の保有数をほぼ倍加させているんですよ。そのことを何にも問題にしないんですか。それが被爆国の政府の態度ですか。
 一方、これは日印協定を結んだら実質的に不拡散体制に参加させることになると、これも繰り返し答弁されてきました。じゃ、この協定の中にインドの核開発を実質的に歯止めを掛け、保有する核弾頭を減らす、そういうことが何か担保されているんですか。
#181
○国務大臣(岸田文雄君) 今御審議いただいているこの協定ですが、これはインドに原子力関連資機材の平和的利用を義務付ける、そして様々な法的な責任を負わせる、こうした内容であります。
   〔委員長退席、理事堀井巌君着席〕
 よって、この核弾頭の数を規制する、こういった規定はないわけでありますが、ただ、こういった取組自体が、先ほど申し上げました、国際社会の取組と協力することによって、インドにおいて核物質を軍事的に使用する可能性を減らしていく、透明性を高めていく、こういったことにつながる、こういったことからこういったこの協定は意義がある、こういった説明をさせていただいております。
#182
○井上哲士君 いや、透明性高めると言ったって、インドは核保有数を発表していませんと、だから知りませんという答弁じゃないですか。どこが透明なんですか。
 そして、これだけじゃないんです。結局、インドからの拡散を防ぐことのみであって、核兵器の保有数、核爆弾の保有数を増やしていても、結局それ不問に付しているわけですよ。そして、この協定を結んでいるわけですね。そんなルールでいいんでしょうか。
 しかも、それだけじゃありません。インドは核弾頭搭載可能のミサイル発射実験を繰り返しておりますけれども、この実態についてはどのように把握されていますか。
#183
○政府参考人(梨田和也君) お尋ねの核弾頭搭載可能ミサイルの開発につきまして、インド政府、具体的内容を明らかにしておりませんが、一方で、自ら試験発射した場合についての公表されたものとしては承知しております。
   〔理事堀井巌君退席、委員長着席〕
#184
○井上哲士君 具体的に述べてください。
#185
○政府参考人(梨田和也君) 一例を挙げれば、平成二十六年一月二十日のケースと、それから平成二十九年六月二日のケースについて承知しております。
#186
○井上哲士君 インドは、昨年だけでも、三月十四日に次世代型の短距離ミサイル、アグニ1の発射実験が成功したと発表しております。昨年の十二月二十六日には長距離弾道ミサイル、アグニ5の四回目の発射実験に成功したと発表しているんですね。これは、インドでは最高の性能を持つ地対地大陸間弾道ミサイルで、二〇一二年に初めて実験していますね。二〇一三年に二度目の実験を成功させたときには、米、ロ、英、仏、中に続く完全な核・ICBMクラブのクラブ入りをしたと、こういうふうにも評されたんですよ。このアグニ5を今年にも実戦配備をするという見通しでありますし、射程はこれ五千キロ以上で北京にも達するということで、中国が大変懸念をしていると、こういうふうに言われております。
 そして、昨年のアグニ5の四回目の実験のときに、モディ首相はツイッターで、この実験成功は全国民の誇りだと、こう述べたんですよ。どうしてこれが責任ある行動なんですか。大臣、いかがですか。
#187
○国務大臣(岸田文雄君) インドの弾道ミサイルの発射については、一九九八年に、核弾頭搭載可能な弾道ミサイルについても開発の中止等を当時のインドに対して安保理決議第一一七二号によって求めた、こういった経緯があります。そしてその後、インドは、度々議論に出ております核実験モラトリアムの継続等を含む約束と行動と呼ばれる政策を表明し、これを着実に実施したわけですが、ミサイル開発については、我が国としては別途二国間協議の場において、不拡散に加え、地域の安全保障環境及び軍縮の観点から、インドに対してミサイルに関する国際的な枠組みへの参加を求めており、その結果、インドは二〇一六年六月、弾道ミサイルの拡散に立ち向かうためのハーグ行動規範、そしてミサイル技術管理レジーム、MTCR、こういったものに参加をいたしました。
 こうした取組を含めて、引き続きインドに、弾道ミサイルへの対応についても軍縮・不拡散の見地から前向きな行動を求めていきたい、このように考えます。
#188
○井上哲士君 その後に、去年の十二月に四回目の実験をやっているんですよ。そして、それが全国民の誇りだと言っているんですよ。全然やっていないじゃないですか。元々この決議一一七二号というのは日本が共同提案しているんですね。そして、核兵器開発の中止、弾道ミサイルの開発などの中止を求めているわけですよ。全然守られていないわけですね。逆行していますよ。
 日本は、今回のこの協定交渉に当たって、こういう安保理決議にも反しているということは問題にしなかったんですか。
#189
○国務大臣(岸田文雄君) 先ほども申し上げましたが、ミサイル開発につきましても、二国間協議において我が国としてインドに対してこの国際的な枠組みへの参加、これを求めてきています。
 いずれにしましても、ミサイルにせよ、そしてこうした核抑止力の保持につきましても、現状のようなインド、このまま国際社会として全く関わらず放置をしておくということが国際的な軍縮や国際的な不拡散体制を前進させる上で適切なのかどうか、これは考えなければなりません。その中にあって、NSG決定に基づいて、各国として少しでもこうした国際的な不拡散体制にインドを取り込むべく努力をしている、こうした取組に我が国も参加をする、これは意義あることではないか、このように認識をしております。
#190
○井上哲士君 そう言って、さんざん言って例外化措置やったけれども、今申し上げましたように、それ以後、核弾頭は増やし、そしてミサイル開発、ICBMもやっているわけですよ。結局、そういう下で日本が協定を結ぶということは、こういう核開発、そして核、ミサイルの開発を容認するということになるじゃないですか。これが被爆国日本の私は核兵器廃絶の姿勢の根幹が問われると思いますよ。
 この間もお聞きしましたけれども、一方で、こういう北朝鮮に核、ミサイルの開発の中止を求めるということと、国連決議に反して核弾頭を増やし、核、ミサイルを作っているインド、これと不問に付して協定を結ぶということは、ダブルスタンダードになるんじゃないですか、北朝鮮問題の解決に逆行するんじゃないですか。いかがですか。
#191
○国務大臣(岸田文雄君) インドの場合は、二〇〇八年九月に表明した約束と行動と呼ばれるこの政策、すなわち核実験モラトリアムの継続等、こうした政策を明らかにし、これを着実に実施をしています。そうしたインドに対してNSGとして例外的に原子力の平和利用への協力を可能とした、これがインドに対する国際社会の対応であります。こうした協力については、核実験モラトリアムの継続、あるいはIAEAの保障措置の適用、こういったものを前提にしているものであり、これは、国際的な不拡散体制にインドを取り込む上でこれは大変意義ある取組であると思います。
 こうしたインドと、北朝鮮、今現在も引き続き挑発行動を続けている、今年に入ってもう九回も弾道ミサイルを発射している、今やこの脅威は新しい段階の脅威になっていると、国際社会としても先日、G7においてこういったことを確認したわけです。こうした北朝鮮とインド、これは同列に論ずることは、これは不適切であると考えます。
#192
○井上哲士君 同列なんかしていないですよ。北朝鮮に迫る上でも、現実に国連決議に反しているインドに対しても毅然たる態度を取らなかったら駄目じゃないかということを私言っているんですよ。どこを同列にしているって言うんですか。いいかげんにしてほしいと思うんですね。
 今、NSGの、盛んにIAEAの保障措置のことを言われていますけれども、その下でこの例外化措置をしたこととインドの核軍拡は、私、密接不可分だと思うんですね。インドは過去、産出量が少なくて、質の良くない国産のウランを軍事用と民生用に振り分けてきました。これは、結果、一時原子力発電の稼働率が大幅に低下したわけですね。これを、民生用については国際的な協力が得られるようになって、輸入ウランは民生用、国産ウランは軍事用と、こういうことができるようになるじゃないかと。軍事用プルトニウムが量産されることになりかねないというこういう指摘があったわけです。
 そこで、再処理の問題について聞きますけれども、この保障措置というのは、IAEAの、先ほどありましたように、軍事用と民生用に区分して、民生用の部分だけが保障措置対象となります。保障措置対象の施設が十四、軍事用が八ということでありますが、このどの施設を保障措置の対象にするかというのはインドとIAEAが協議するんでしょうか、それともインドが決めるんでしょうか。それからまた、現在建設中のカルパッカムの高速増殖原型炉は保障措置適用の対象の施設になるんでしょうか。
#193
○政府参考人(相川一俊君) 最初の質問に対してお答え申し上げます。
 インドとIAEAの保障措置協定では、IAEA保障措置協定の対象施設はインドが自ら決定し、IAEAに通告すると、こういう立て付けになっております。
#194
○政府参考人(梨田和也君) 委員御指摘のカルパッカム高速増殖炉につきましては、現在に至るまで研究開発及び試験的運転が行われていると承知しておりますが、まだ実用には至っておりません。そして、現時点でIAEA保障措置協定の下には置かれていないと承知しております。
#195
○井上哲士君 置かれていないんですよね。するかどうかはインドが決めるわけですよ。
 そうしますと、軍事用の八つの原発からの使用済核燃料、これを再処理をしていく、さらに軍事用に転用されていく、こういうことはこの保障措置の下で規制ができるんでしょうか。
#196
○政府参考人(梨田和也君) 本協定に基づきます我が国が協力を行う再処理ということにつきましては、厳格な条件の下でのみ認められておりまして、将来建設される再処理施設、かつIAEAの保障措置の下に置かれるものだけで再処理は行われ、また貯蔵、使用といったものもIAEA保障措置が適用されることになっておりますので、我が国の協力が軍事転用されることはないと承知しております。
#197
○井上哲士君 いや、日本の協力のことを言っているんじゃないんですよ。例えば、インドが国産用ウランを使ってこういうところで再処理を、使ったものを、核燃料を再処理したりする、それが軍事転用されると、インドの国産ウランを使って。それが規制できるんですかと聞いているんです。
#198
○政府参考人(梨田和也君) 随時御答弁申し上げているとおり、インドへの原子力協力というものは軍民分離を前提としております。ですので、IAEAに通告した民生用の原子力施設又はこれらの核物質に関わる物質等について、IAEAの保障措置の適用、平和的目的の利用の義務を負うということでございます。
 我が国としましては、インドを不拡散体制の外に置くより、原子力施設を可能な限り民生用原子力施設として特定してIAEA保障措置の下に置くということで、原子力施設の数を減少させる、保障措置の外にある施設を減少させる、これによりインドの原子力活動の透明性を高めていくことが重要であると考えております。
#199
○井上哲士君 その保障措置に置くかどうかはインドが決めるんでしょう、さっき答弁あったように。そして、その下では結局手は出ないわけですよ。何の監視もできないわけですよ。その点から、協定がインドによる再処理を容認していることは非常に重大だと思うんですね。
 日本が供給側になる二国間協定で再処理を認めた例はありません。先ほど来言われていますように、少なくとも我が国の協力した物質等においては保障措置の下に置かれて軍事転用が行われないことを保障していると、こういう答弁をされて、もうインドは既に技術があるんだからいいんだと、こういうふうに言われています。
 しかし、日本が民生用に支援をすれば、インドはその分、自国産の核物質を民生用から核兵器生産用に回す余裕ができるわけですよ。結果的に核兵器開発の支援につながっているんじゃないですか。大臣、いかがでしょう。
#200
○国務大臣(岸田文雄君) インドの原子力の平和利用に関してどのような協力をしていくのか、各国が様々な努力をしているわけですが、その中で、先ほど申し上げておりますように、この協力は軍民分離、これを前提にしています。よって、これ、IAEAの保障措置の外側にある部分がある、これは御指摘のとおりだと思いますが、IAEA保障措置に置かれる部分をできるだけ大きくし、そしてその措置の外側にある部分をできるだけ小さくする、そのことによって核物質を軍事用に使用する可能性を減らし、透明性を高めていく、こうしたことは大変重要であると思います。
 そして、事実、こうした取組が進む中にあって、二〇〇八年の九月五日声明の段階と今とを比べますと、保障措置の中にあった施設、かつては六しかなかったわけですが、それが、保障措置の中にある施設、今や二十二に増えました。一方、保障措置の外側にある施設、かつては十六でありましたが、これが今、八に減少しました。このように、具体的に保障措置の適用される施設のありようは変化しています。前進をしています。
 こういった取組を続けていくことは、インドを全く国際的な不拡散体制の外側に置いたままにしておく、そういったことと比較してこれは前進ではないか、こういった取組の意義はあるのではないか、日本としてもこうした取組に参加することは意義があるのではないか、こういった考えに基づいて努力を続けてきた次第であります。
#201
○井上哲士君 私はとても意義があるとは思えません。
 先ほど、軍事転用の可能性を減らすと言われました。つまり、あるということですよ。現にその八つの軍事施設については適用外なわけですね。そして、実際に、先ほど来言っていますように、核弾頭は増やされているんです。この現実があり、しかも、今後できる高速増殖炉が完成してもインドが適用外だと現在しているわけですね。これ、何が行われるのかということですよ。
 私は、NPTに入らずに核兵器を保有した国が、その後、他国に転用さえしなければいいんだということで、日本が、結果的に核弾頭などを増やしていくような支援に間接的につながるようなそういう処理や濃縮を認めるというのは、被爆国日本の姿勢として絶対許されないと思います。
 もう一点、インドとの協定を考える上で、福島原発の重大事故を起こした国だということがあります。福島の教訓の一つは、住民の反対の声を無視して、時には力ずくで押さえ付けて、安全神話に基づいて原発が進められたということでありますが、インドにおける反対運動はどうなっているのかと。
 昨年総理が訪問した際も様々な抗議行動がありましたし、それから、原発建設そのものについて、メディアの統制の下で、農地や漁場の収奪や原発の危険性が分かる中で、激しい反対運動が起きております。例えばクダンクラム原発、二〇〇四年のスマトラ沖大地震で津波被害を受けた地域なんですね。今も原発の横に津波村という仮設住宅があると言われています。ここでは、特にこの福島事故以来、反対運動が再加熱しまして、連日一万人以上が集まってデモやハンストも行われました。これに対して、一万人を超えるような州警察の武装部隊が投入されて、逮捕者五百人以上、警察が発砲して一人の死者も出ました。
 国民に情報が十分に示されないままに建設を強行して、反対運動を力ずくで押さえ付けると。私は、あの福島原発事故の反省点を掲げるならば、こんな状況でこういうインドに原発を輸出するようなことはあってはならないと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
#202
○国務大臣(岸田文雄君) 原子力の発電につきましては、多くの国における状況と同じく、インドにおいても様々な考え方、また議論が存在している、このことは十分承知をしています。そして、インドにおいてこの原子力発電をどう考えるのか、どのような対応を進めるのか。これについては、原子力発電の実施機関であります原子力開発公社、これが、様々な啓発のための取組ですとかインド政府のエネルギー政策の説明ですとか、こうした努力を続けている、こういったことを承知をしています。
 そして、その中にあって、我が国としては、原子力に関わる国際協力において、御指摘のこの福島の教訓等をしっかり踏まえた上で、世界最高レベルの原子力の平和利用における技術等をしっかり提供する、こういったことも行いながら、安全最優先で取組を続けていくべきであると認識をしております。
#203
○井上哲士君 三月にNHKのBS世界のドキュメンタリーで、「世界最大の原発建設へ インドのジレンマ」という番組を紹介しておりました。ジャイタプール原発反対運動を紹介していましたけれども、肥沃な土地が取り上げられて、豊かな漁場も入れなくなる、五つの村が滅ぼうとしていると。イギリス統治下で古い一八九四年の法律を使って土地の強制収用もしていたと告白をしているんですよね。ここでも力ずくで運動が抑えられて、住民一人が警察に銃殺されております。
 日本が輸出をしたら、原発を、日本で造られる原発に反対する人々をこういう武装警察が押さえ付ける、場合によってはまた犠牲者が出るかもしれない、そういう中で日本の輸出した原発が造られることだってあり得るわけですよ。
 さらに、非常に原発の安全体制の問題も言われております。規制委員会の独立がされていないじゃないかと、これ、IAEAも強化すべきというレポートを出しておりますけれども、やはりやるべきことは、今、世界的に見ましても、原発からの撤退、東芝やウェスチングハウスも起きていますし、世界の大きな流れはやっぱり自然エネルギーだと思うんですね。
 また、インドが電力供給で悩んでいるのは、三〇%にも上る送電中の電力損失率です。日本はこれ五%なんですね、僅か。
 ですから、私は、本当に福島原発の教訓ということで言うのであれば、こういう再生可能エネルギーへの協力とか、そしてこういう送電中の電力損失をなくための技術協力とか、こういうことこそ日本がするべきであって、こういう協定、原発輸出はするべきでないと考えますけれども、大臣、最後にいかがでしょうか。
#204
○国務大臣(岸田文雄君) 我が国としては、原子力の安全ということを考えましても、我が国の福島における教訓あるいは経験、さらには我が国の持つ世界最高レベルの安全な原子力技術、こういったものの提供を通じてインドの国民の皆さんにとっても有意義な協力をしていくことは重要だと思いますが、あわせて、再生可能エネルギー等につきましても、インドは高い電力需要を有し、クリーンエネルギーの導入、促進していますが、再生エネルギーではその需要の一部しか賄うことができない、そういったことから、原子力についても二五%を発電に使う、こういったことを目標としていると承知をしています。
 我が国として、原子力協力のみならず幅広いエネルギー協力を進めること、これはもう重要だと認識をしており、再生可能エネルギーに係る系統安定化を始め日印間で様々な協力について対話を進めていく、こうした取組も大変重要だということで、日印首脳会談等においてもこうした協力について議論を行っていると承知をしております。
#205
○井上哲士君 福島事故の教訓にも、被爆国としての立場にも反するこういう協定は断固反対だと申し上げまして、質問を終わります。
#206
○委員長(宇都隆史君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。
   午後零時二十三分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#207
○委員長(宇都隆史君) ただいまから外交防衛委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、有田芳生君が委員を辞任され、その補欠として福山哲郎君が選任されました。
    ─────────────
#208
○委員長(宇都隆史君) 休憩前に引き続き、原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とインド共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#209
○浅田均君 日本維新の会、浅田均でございます。
 私は、先日、日本の原子力政策についていろいろお尋ねいたしました。今回はやっとインドに来まして、日印原子力協定について質問をいたします。
 この日印協定の第十四条によりまして、仮にインドが核実験を行えば、協定の終了を通告し、協力を停止するということでございました。その結果、十四条の七に規定があるんですが、核物質や資機材の返還を要求するということでありますが、例えば、使用済燃料処理でプルトニウムを単独分離させないような仕組み、乾式再処理技術、溶融塩電解槽という機材があるわけでありますが、これ、この間、浜田先生の方から核拡散抵抗性が向上すると言われております、プルトニウムを分離できないようにしているわけですね。
 このような資機材を十四条七の規定に従って日本へ持ち帰ることは物理的に可能なのか、お尋ねいたします。
#210
○政府参考人(平井裕秀君) お答え申し上げます。
 日印原子力協定では、第二条の四におきまして、使用済核燃料の再処理の技術及び設備は、この協定が移転を可能にするように改正された場合に限り移転することができると規定されております。すなわち、現行規定のままでは使用済核燃料の再処理及び設備は移転できないということを意味しているわけでございまして、その規定に則して考えますと、乾式再処理技術を用います電解槽につきましては、この規定により協定が改正されないと移転できないということと理解しているところでございます。
 したがいまして、そもそも御指摘のような日本から持ち出すことが想定されない以上、日本に持ち帰る事態も想定されていないというところでございます。
#211
○浅田均君 移転できないというお答えでありましたが、日本から持ち出すことはないから移転できないと、そういう日本から持ち出すことができないという想定の下にそうなっているわけでありますが、今電解槽という機材のことを申し上げておりますが、これ、日本のメーカーが原子炉機材等を提供して、アメリカの原子力プラントメーカーとともにインドに協力を行うということは十分考えられることです。
 この場合、だから、日本から直接は持ち出し得ないけれども、アメリカのメーカーと協力してインドでそういう機材を造ると。こういう場合、技術的な可否も含めて、その資機材等の返還を実現することは可能でしょうか、重ねてお伺いいたします。
#212
○政府参考人(平井裕秀君) 御質問の想定が、私のところとストレートにお答えになっているかあれですけれども、アメリカの企業がそうした電解槽というのをこさえてインドに持ち出すといったような場合であれば、それはあくまで規定されるべきは米印の協定になりますので、私、済みません、今日、米印の規定の中でどのようになっているかというのがつまびらかでないので、そこのところについては、済みません、また後日お答えさせていただきたいと思います。
#213
○浅田均君 米印はいいんですよ。日印に関して、だから、インドで使う機材を、アメリカのメーカーとそれから日本のメーカーが、日本が持ち出したやつと一緒になってインドで造ったと。可能性は極めて高いんですよ、こういう可能性は。だから、そういう場合、日本から持ち出されて部品の一部になっている、電解槽の一部を日本が提供していると、そういうものを持ち帰ることは物理的に可能なんですかということを聞いているんです。
#214
○政府参考人(平井裕秀君) あくまで米から持ち出せているものである限りにおいてはその想定は可能かもしれませんけれども、日本側から、それはどこを経由にしても最終的にはインドに行くというようなことであれば、そこは、あくまでここで言っているところの協定が改定されない限りは持ち出すことはできないということになろうかと思います。
#215
○浅田均君 そうしたら、先ほど例として挙げました電解槽ですね、プルトニウムを分離できないようにあえてひっついたまま使用済核燃料を処理する、そういう電解槽というのは日本で造っているわけです、メーカーで。日本のメーカーが造れる、造っている。それをインドにこの原子力協定に基づいて持っていく。インドでアメリカのプラントメーカーと一緒になってまた新たなものを造ったと、部品が日本から持ち出してできていると。その日本から持ち出したものを、そういうふうにして持って帰ることはできるんですかって聞いているんです。
#216
○政府参考人(平井裕秀君) 済みません、繰り返しになりますが、それが持ち出せないということを、それはいかなる、米国との協業であろうと何であろうと、日本側から、そうした関連物資というのがこの条文上引っかかってしまうので、そこで持ち出すことができないということを申し上げているつもりでございます。
#217
○浅田均君 日本から持ち出せない、日印原子力協定の中にそういう資機材は入らないという理解でいいんですか。
#218
○政府参考人(平井裕秀君) 先ほど申し上げました第二条の四というところを再度申し上げさせていただきます。
 使用済核燃料の再処理の技術及び設備は、この協定が移転を可能にするように改正された場合に限り移転することができるというふうに規定されておりまして、先ほど申し上げました再処理の技術及び設備というところに当たってしまう以上は、そうした設備を認められるようにここの条文を変える、協定変えるということが前提になろうかと思います。
#219
○浅田均君 そうしたら、日本からインドへの直接というのはできないと。日米原子力協定に基づいて日本からアメリカへ持っていって、アメリカで物を造って、それをインドへ持っていったということに関しては、これはインドとアメリカの関係であって日本は関わりがないという立場ですか。
#220
○政府参考人(平井裕秀君) あくまで米印で規定されるものは米と印の間での物のやり取りということになりますので、そこのところについては、我々のところがここのところで規定するものではないということだと思います。
#221
○浅田均君 繰り返しで申し訳ないんですけれども、部品ですよね、部品。部品は持ち出すことができるんでしょ。
#222
○政府参考人(平井裕秀君) ここの理解になりますけれども、まさに再処理の技術、設備というところの部品がどこまでの部品をイメージしているものなのか、あくまでこれを特定できるようなものなのか、一般のねじ、くぎに当たるようなものなのかによって扱いは変わると思いますけれども、そうした乾式再処理技術に当たるようなものに関して言えば、そこは部品であろうとも、そこの規定に服するということになろうかと思います。
 それから、済みません、先ほどのところ、誤解を招くような物の読み方をしました。日米に関しては、日米の中での協定の中でそうした再処理のものについても規定をされております、自由にすることはできないということになっておりますので、そこはあくまで米印プロパーの話として、物のやり取り、米からの出し方ということを考えていただくということになります。
#223
○浅田均君 具体的なメーカーの名前を出していいのかちょっとはばかるんですけれど、東芝ですよね、東芝がそういう電解槽を、我が社だけしかない技術であり製品であるということを宣伝しているわけですよね。それは、やっぱり核不拡散ということを考えて、プルトニウムを簡単に分離できないというふうにしているのが売りなんです。だから、日本として、東芝が、ウェスチングハウスはどうなるか分かりませんけれども、インドで組んでそういうものを完成させるという可能性は極めて高いと私は思っているんです。だから、こういう質問をしているんです。
 もう一回お尋ねしますけれども、持ち出すことは無理ですか。
#224
○政府参考人(平井裕秀君) 繰り返しになりますけれども、この条約を条文変えない限りにはできないということになろうかと思います。
#225
○浅田均君 そうしたら、質問を変えます。
 変える前に、もし、だから私が聞きたかったのは、東芝がそういうプルトニウムを分離できないというふうな電解槽を造っておって、それをインドに持ち出して、それでアメリカと共同でプラントを造って、インドがこの協定に反するようなことをやって、それで持ち帰るということになると、物理的に難しいと。だから、一旦その協定を結んでしまったらもう、こういう条文はありますけれども、実際に返還を求めることは不可能ではないかということをお尋ねしたかったんですけれども、できないということなので、次の質問に行かせていただきます。
 これ、第二条、今お話ありましたけれども、第二条の三、あるいは三の(a)、三の(b)、両政府間の協力を第二条で定めております。廃止措置あるいは核燃料サイクルの全ての側面とあります。
 協定の締結によって、日本が抱える原発問題、これは先回指摘させていただきましたけれども、核燃料サイクルが完全ではないということと、それから最終処分場の問題を抱えていると。こういう日本が抱えておる原発問題に関して、何か日印原子力協定を結ぶことによって我が国に対してメリットがあるのか、すなわち、我が国が未解決の問題でこの協定を結ぶことによって解決が導かれるようなことはあるのかどうか、お尋ねいたします。
#226
○政府参考人(平井裕秀君) お答え申し上げます。
 日印原子力協定、これは、そもそも日印両国間で移転される原子力関連資機材等の平和的利用、これを法的に確保するための枠組みだということでございますので、本協定はあくまで両国が原子力協力を行うために必要不可欠なものということになります。その意味におきまして、最終処分及び核燃料サイクル等に対して、委員御指摘の我が国が抱える固有の課題の解決といったことを意図しているものではございません。
 なお、核燃料サイクルについて申し上げますと、様々な課題があるということについては事実でありますけれども、それぞれについてしっかり検討し、問題点を明らかにした上で、一つ一つ解決しながら、自治体や国際社会の理解を得ながら推進していくというのが我が国の方針でありますし、高レベル放射性廃棄物の最終処分という課題、現に廃棄物が存在している以上、現世代の責任として解決すべき重要な課題であるというふうに認識しております。国民の皆様に関心や理解を深めていただくために、地層処分に関する地域の科学的な特性を全国地図の形で示すなど、国が前面に立って取り組むというところが我が国の現在の方針だということでございます。
#227
○浅田均君 また戻りますが、この第二条の三に「次の分野及び両締約国政府により合意されるその他の分野において行うことができる。」とあって、(b)のところに「核燃料サイクルの全ての側面であって、」という文章があるんです。ということを根拠に今お尋ねしたんですが、核燃料サイクルの中で、この協定を結ぶことによって我が方が得るメリットというのは何かないんでしょうか。
#228
○政府参考人(平井裕秀君) あくまでその核燃料サイクルの資機材の移転というのは、先ほど制約があるということは申し上げました上で、その核燃料サイクルについての両国間での意見交換といったようなことも含めて、我が国にとってみますと、各地域のそれぞれの固有の事情、現在取り組んでいる姿といったようなことについての認識を深めること、世界のトレンドということを我々としても勉強するといったような、一般的な我々にとっての情報共有といったようなところはあろうかと思いますけれども、先ほど委員御指摘にあったところの趣旨と思いますけれども、なかなかそのサイクルが進まないじゃないかといったようなところについての、多分お考えに表れたところの課題の解決といったようなところについては、やはりこれは我が国が我が国の問題として真摯に取り組んでいくべき問題であり課題であるということだと思っております。その意味においては、他国との関係でこの課題の解決を図るといったようなことはないのではないかというふうに理解しております。
#229
○浅田均君 今の二条の三項の(a)のところに「保守活動及び廃止措置」という文言があるんです。これは廃炉のことを含むんでしょうか。
#230
○政府参考人(平井裕秀君) ここは廃炉の話についても含まれた概念だというふうに理解しております。
#231
○浅田均君 通告していないんですが、インドで今まで造った原発、原子力発電を廃炉措置にしたという例はあるんでしょうか。
#232
○政府参考人(平井裕秀君) 済みません、今手元に資料ございませんけれども、私が今認識している限りにおいては、インドで廃炉措置をとったということは存じておりません。
#233
○浅田均君 そうしたら、何か日本もまだ廃炉技術というのは確立していないと。「もんじゅ」にしても、これから四十年掛けて廃炉していくと。ほかの止まっているやつでも、もう仕方がないので廃炉措置以外にないというふうなもの幾つかありますけれども、インドにおいては全くないと。日本においても確立していないと。
 この「保守活動及び廃止措置」、こういう文章がどうして入っているんでしょうか。
#234
○政府参考人(平井裕秀君) 確立しているか確立していないかというところになってしまいますけれども、我が国においてももう廃炉のフェーズに入っているものは存在しております。東海第一というところの原子炉においては既に廃炉のフェーズに入っておりまして、その措置を一つずつ進めているところでございます。そうしたこともありますし、またちょっと性格は異なりますけれども、福島の第一の廃炉の取組についても、より別の角度でこうした取組も既に多くの知見を深めてきているというところだと思います。
 もちろん、我々としてこの廃炉に関しますと、世界各国からの知見というのをまだまだ得なければいけないところはあろうかと思いますけれども、そうした知見については、何も我が国が独り独占しなきゃいけないということでもございませんし、各国との協力と共同の下でそれぞれ進めていこうかというところであろうと思いますので、日印との関係におきましても、そうした廃炉の話も含めてこうした記述が行われるということは何ら不自然なものではないというふうに私は思っております。
#235
○浅田均君 これ、どなたに聞いていいのか。協定を結んで、これ、有効の期間というのはあるんですか。何年まで。
#236
○国務大臣(岸田文雄君) 期間につきましては四十年でございます。
#237
○浅田均君 四十年のうちだったらまだ考えられるんですけど、何かあり得もしないことを書いてあるのはなぜかというのがちょっと不思議になったので、尋ねさせていただきました。
 それで、お待たせいたしました。外務大臣と防衛大臣、前回からお尋ねするつもりで今回になってしまいました。
 外務大臣にお尋ねいたします。
 NPT体制についてお尋ねしたいんですが、大臣の御認識では、北朝鮮はまだ核弾頭とかそういうところまでは至っていないけれども、御認識では核を保有しているということでありましたが、これで、核兵器国と呼んでいいのかどうか、北朝鮮に関しては、持っているということでは核兵器国と言っていいと思います。それで、非核兵器国がインドとパキスタンと。北朝鮮はNPT、出たり入ったりして、今出ている状態ですよね。北朝鮮が核を保有したという段階でNPT体制の見直しを検討すべきではなかったかと思うんですけれども、そうはされなかった理由は何でしょうか。
#238
○国務大臣(岸田文雄君) 北朝鮮においては核兵器の開発、相当進んでいると認識をしておりますし、核兵器を弾道ミサイルに搭載するための小型化あるいは弾頭化に至っている可能性も考えられる、このように前回委員とのやり取りの中で申し上げたと記憶しております。これはNPTを中心とする国際的な軍縮・不拡散体制に対する挑戦であり、これは強く非難されなければなりません。
 そして、委員の御質問は、この段階においてNPT体制見直しを検討すべきではなかったかと、こういう御質問でありますが、そうではなくして、まず、NPTというのは国際的な核軍縮・不拡散体制の基礎であると認識をしております。引き続きNPTの維持、強化を努めていくことが重要であるというのが我が国の立場であります。
 ですので、この段階でNPT体制を見直すのではなくして、北朝鮮に対してこのNPT体制、北朝鮮はNPT体制から離脱したと宣言をしているわけですので、北朝鮮に対してNPTに復帰をするようしっかり求めていく、こうしたことでNPT体制を強化、維持するために努力をするというのが我が国として取るべき道であると考えます。
#239
○浅田均君 NPTの見直しといいますのは、中に入っているのとそうでない国に二分化するのではなしに、北朝鮮のようなややこしい存在が、出たり入ったりしている存在があるわけですから、NPTというものを固定化してしまうのではなしに、もう少し何か違った仕組みを考えるべきではなかったのかというふうなことを思うわけですけれども、あくまでNPT体制を基礎として不拡散を求めていくというお立場に変わりはないということでよろしいんでしょうか。
#240
○国務大臣(岸田文雄君) NPT体制というのは、核兵器国として認められた五つの国には核軍縮の義務を課し、そしてそれ以外の非核兵器国については不拡散の義務を課すと同時に、原子力の平和利用の権利を与えるというのがNPT体制の基本的な考え方です。この考え方は、現在の国際的な核軍縮・不拡散体制の基盤であると認識をしています。この体制は引き続きしっかりと維持、さらには強化していかなければならない、この立場はこれからも変わらないということを申し上げております。
#241
○浅田均君 そうしたら、そういうお立場に立って、北朝鮮に対してどういう働きかけが可能だとお考えでしょうか。
#242
○国務大臣(岸田文雄君) まず、北朝鮮に対しては、今現状、北朝鮮が累次の挑発行動を繰り返しています。こうした北朝鮮に対して、国際社会と協調しながら、対話と圧力の下に建設的な行動を引き出すべく努力をしなければなりません。そして、挑発行動が続いている現状においては、まず圧力を掛けなければならないということで、今、国連の安保理決議等、様々な形で国際社会が圧力を掛けています。
 こうしたことを通じて、まずは北朝鮮に対して挑発行動の自制と、そして累次の安保理決議の遵守、これをしっかり求めていかなければなりません。その上で、国際的な核軍縮・不拡散体制を考えたときには、北朝鮮に対してNPTへの復帰をしっかり求めていかなければならない、このように考えます。
#243
○浅田均君 理想としてはそうでしょうけど、NPTに出たり入ったりしているから、一旦出てもまた戻ってくる可能性は否定できないと思いますけどね。
 この段階で、北朝鮮がNPTの中に戻ってくると、可能性を本当に外務大臣、考えておられるんですか、可能性があると。
#244
○国務大臣(岸田文雄君) 北朝鮮の現状、昨年から三十発以上の弾道ミサイルを発射し、二回の核実験を行っています。今年に入ってからも九回弾道ミサイルを発射しています。先週まで三週間連続弾道ミサイルを発射しています。この現状に対しては、まずは北朝鮮に対して圧力を掛けることによってこの挑発行動を自制させる、そして累次の安保理決議を遵守させる、こういったことに努めなければならないと思います。まずこれがもう何よりも先決であると考えます。
 そして、北朝鮮が挑発行動を自制し、そして安保理決議の遵守ということを行ったならば、併せてNPTへの復帰もしっかり働きかけていかなければならない、これが基本的な考え方であると認識をしております。
#245
○浅田均君 時間がありませんので、最後、防衛大臣にお尋ねいたします。
 私たちは、経済合理性から考えて、原子力発電というのは、廃炉費用とかも、で、安全性を高めることによって建設コストが必ずしも安くないと、クリーンなエネルギーということは認めますけれども、一番安価なエネルギーではないというふうになると思っております。したがって、原子力発電というのはやがてフェードアウトしていくだろうというふうな考え方に立っております。
 そういう考え方に立って、もうかなり先のことになるかもしれないんですけれども、今からそういう準備をしておくのが必要ではないかなと思ってこういう提言をさせていただくわけでありますが、元々、原子力、今、日本で商用化されているほとんどの軽水炉、大型軽水炉の原型は原子力潜水艦です。それから、ノーチラス号という原子力潜水艦ができて、小型の軽水炉ですよね、それが陸上に上がって原子力発電として平和利用されているということで、大型軽水炉あるいは原子力発電所が全部なくなってしまったとしても、原子力の平和利用とか原子力技術を維持していくということは私たちは必要なことであると思っております。
 だから、原子力発電所によることなくこの原子力技術を維持していくための一つの方法として、原子力潜水艦、海から陸に上がってきたやつをまた陸から海に戻すというだけの話なんですが、原子力潜水艦を建造して、そこで原子力技術を維持向上させていくという可能性があると思っているんですけれども、防衛大臣は、原子力潜水艦を建造するということに何か障害があるとお考えでしょうか。
#246
○国務大臣(稲田朋美君) 今の委員のお尋ねは、将来原発がなくなった場合に、原子力技術の維持のために原子力潜水艦を建造することはどうなのかというお尋ねだというふうに思います。
 現在、防衛省においては、防衛計画の大綱、中期防に基づいて、通常動力型の潜水艦、これを毎年一隻ずつ整備し、従来の十六隻体制から二十二隻体制へ増勢を図っていて、原子力潜水艦を保有する計画はございません。
 その上で申し上げれば、原子力を自衛隊の艦艇の推進力として利用することは憲法上は禁止されるものではないと、このように考えておりますが、原子力基本法第二条で、原子力の研究、開発、利用は平和の目的に限るというふうに規定をされています。そして、この規定の解釈として、昭和四十年に愛知科学技術庁長官が答弁において、原子力が殺傷力ないし破壊力としてではなく、自衛艦の推進力として使用されることも、船舶の推進力としての原子力利用が一般化していないこの現状においては同じく認められないと、このように解釈をしているところでございます。
#247
○委員長(宇都隆史君) 時間ですので、おまとめください。
#248
○浅田均君 憲法上は支障ないけれども、現実的な問題として建造する予定もないし、つもりもないというふうに承りました。
 これで質問を終わります。ありがとうございました。
#249
○アントニオ猪木君 元気ですか。元気があれば、じゃんけんにも勝てる。皆さんは今日、パーを出せば私に必ず勝てる。私のおなかはグーです。本当に食事する時間が短くて、皆さん、ゆっくり食べれませんでしたけど。
 また今年も梅雨がやってまいります。スポーツは気持ちがいいんですが、やはり雨に打たれてやるスポーツ、ちょっと大変なんですが、最近は張本選手とか若い選手が本当に世界大会で頑張っていますね。やっぱりこの時期はインドアがいいんではないかと思います。
 そこで、インドのNSG加盟については、昨年は中国の反対によりかなわなかったと聞いています。中国の外交上の思想があると思いますが、思惑があると思いますが、推察しますが、日印原子力協定について、日本、冷静に判断すべきだと私は思います。
 NSGにも核兵器不拡散条約にも加盟していないインドと日本が協定を結ぶこと、先ほど同僚議員からも質問が出ておりました。そんな中で、これからインドが協定を結び、この前も質問させてもらいましたが、パキスタンに関しても同様のことを。この協定により、またパキスタン、インドの状況が悪くなっては困ります。そういうことで、また日本にとってどのようなリスクが考えられるか、お聞かせください。
#250
○国務大臣(岸田文雄君) どのようなリスクがあるかという御質問ですが、リスクということについては、先日来、当委員会におきましても様々な指摘が行われ、また議論も行われてきたところです。
 その中にあっても、インドの原子力の平和利用については、NSG決定に基づいて、核実験のモラトリアム、IAEAの保障措置の適用など、厳しい条件、前提の下に例外化を認めた。この例外化に基づいて国際社会が強力に取り組んでいるわけです。実質的に国際的な不拡散体制に取り込むための取組、国際社会が行っている中にあって、日本としてこの協定を結び、核実験等の平和利用に限った利用や不拡散の義務等の新しい国際法上の義務をインドが負う、あるいはインドが原子力の平和利用について責任ある行動を取る、こうしたことを促すことにつながることは大変大きな意義があるということで御審議をお願いしている次第であります。
#251
○アントニオ猪木君 今後の原発を考える国として、これから計画している、既にいろいろ反対が起きている国ありますが、そんな中で、これから原発を造ろうという、予想される国はあるんでしょうか、お聞かせください。
#252
○政府参考人(小澤典明君) お答えいたします。
 世界におきましては、エネルギーの安全保障、経済性、環境適合性といった観点から、原子力発電所の建設や導入を進めている国はございます。現在、欧米でも原子力発電所の建設計画はございますけれども、特にアジアや中東といった地域で原子力発電所の建設や導入に関心を持っている国が多いという状況でございます。
 網羅的にお答えするのは困難でございますが、例えば欧州では、イギリスやフランスで地球温暖化や安定供給の観点から原子力発電所の新設の計画が進められてございます。また、アジア、中東を始めとするその他の地域では、中国やインドはもとより、トルコ、UAE、ベラルーシ、エジプトといった国が原発の建設や導入を計画したり関心を持っている状況でございます。
#253
○アントニオ猪木君 次に、プルトニウムについて質問をさせていただきますが、原発から取り出したプルトニウムから核兵器を造ることは可能なのか。これらの、今、心配されるテロ行為が世界で大きく広がりつつ、この小型化というのもいずれはできてくるんだろうと。そうなった場合に、本当に今のテロとはまた違った事件が起きるのかなと。そんな中で、プルトニウムの転用について詳しくお聞かせください。
#254
○政府参考人(進藤秀夫君) お答えします。
 軽水炉の使用済燃料から回収されるプルトニウムの核兵器への転用可能性について、例えば米国エネルギー省においてはこれが可能である旨の報告を行っていることを承知しています。
 一方で、我が国では、核兵器の不拡散に関する条約に基づきIAEAと保障措置協定を締結しており、国内の核物質が核兵器等に転用されていないことの確認を受けてございます。
 以上です。
#255
○アントニオ猪木君 原子力空母・潜水艦ということについて質問をさせてもらいますが、先ほど浅田議員からも質問されておりましたが、世界各国で空母や潜水艦に原子力を使われています。大分前の話ですが、冷戦の遺物というか、ロシアが日本海に、海底に放射性廃棄物を海洋投棄したというニュースが昔ありましたが、排水などから周辺環境への放射能の汚染はないのか、なかなかこれは答えにくいんではないかなと思いますが、口外禁止かもしれませんが、答えられる範囲内でお答えください。
#256
○政府参考人(岡真臣君) お答え申し上げます。
 原子力を動力といたします空母や潜水艦についての御質問でございますが、まず一般論としてその構造について少しだけ申し上げさせていただきますと、原子炉で一次冷却水を加熱をいたしまして、この加熱された一次冷却水が蒸気発生器に導かれて蒸気発生器内の水、いわゆる二次冷却水ですが、これを加熱して蒸気を発生させ、その蒸気を使用してタービンを回して発電等を行うという仕組みを取っているものというふうに承知をしております。
 この一次冷却水と二次冷却水でございますけれども、構造上独立しておりまして、またタービンを回すために発生させた蒸気を冷却する海水も構造上独立しているものと承知しており、重層的な安全対策が講じられているものと承知をいたしております。
 防衛省として把握している限りにおきまして、過去の原子力空母、原子力潜水艦の通常の運用における排水が原因で放射能汚染が生じたという事例は承知をいたしておりません。
#257
○アントニオ猪木君 「もんじゅ」の廃炉が正式に決まりましたが、三人寄れば文殊の知恵というのがあるんですが、何人寄ればこれはこういうことにならないでいい知恵が出たんでしょうかねと思いながら、廃棄物処理問題が未解決だと認識しております。
 使用済核燃料が既にたまっている、一万七千トンと言われていますが、その処理をどのように考えているのか。廃炉が成るまでまた莫大な予算が掛かります。今後も掛かり続けていきます。どう処分して、どこにつなげていくつもりなのか、具体的にお答えください。
#258
○政府参考人(増子宏君) 「もんじゅ」で発生する放射性廃棄物の処理、処分についてお答え申し上げます。
 事業主体でございます日本原子力開発機構が、原子炉設置許可申請に基づきまして、その性質に応じて適切に処理を行うこととされているところでございます。また、原子力機構は、国が示しました埋設処分業務の実施に関する基本方針に基づきまして、埋設処分業務の実施に関する計画を定めまして、処分場の立地活動を行っているところでございます。
 文部科学省といたしましても、必要な予算の確保に努めるとともに、実施主体でございます日本原子力研究開発機構とともに、今後とも適切に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
#259
○アントニオ猪木君 不思議に思うのは、何で文部科学省なのかなと、いろいろ疑問を持ったことがありますが、まあこれは質問じゃありませんから。
 燃料プールの清掃ということで、燃料プールを定期的に清掃していると思いますが、命を懸けて掃除している人たち、正当な手当が支払われず中間業者が搾取しているという話を聞きました。実際にやっている人たちに昔会ったことがあります。その後の健康で、かなり短命というか、亡くなられたという話も聞いていますが、その辺の事実関係をお聞かせください。
#260
○政府参考人(小澤典明君) お答えいたします。
 一般的に、原子力発電所のようなところで行われます危険な作業、これを伴う場合には、例えば危険手当といった割増し分を支給しているという状況でございます。こうした個別の賃金あるいは労働条件につきましては労働契約で定められ、それに基づいて適正な支払が行われるものと認識してございます。
 いずれにいたしましても、現場の作業員の方々が賃金や仕事の内容、放射線等の作業環境などについてしっかりと説明を受け、そして納得をした上で働いてもらい、そして安全な環境の下で正当な支給、支払が行われることが重要であるというように考えてございます。
#261
○アントニオ猪木君 大変な危険な仕事だと思いますが、誰かがやらなきゃしようがない役割と思います。
 そこで、この前の福島の原発事故でないような、前にもこの委員会で質問をさせてもらった4Sという小型原発ということで、これについては、そのときは多分、第四世代の原発であるという答弁をいただいたと思います。
 これは山田先生も詳しいんじゃないですか、4Sに関しては。分かりませんかね。服部先生というのが、昔、小型原発ということで、中央研究所の理事で工学博士服部禎男氏、小型原子炉を4Sの構想で打ち出し、その後、東芝も研究を始めたと認識しています。
 今、先ほどもありました、東芝がこういう状況になったので、東芝が持っているいろんなノウハウというのが、こういうのが切り取られて世界に流出してしまう。その辺を大変懸念しておりますが、4Sの研究、その先生にもお会いしたことがありまして、一つには、なかなか政府の方の協力もなく、新しいものですから、その辺、この原発の、福島の原発が起きてからちょっと注目を浴びて、考え方も変わったということも耳にしています。
 その辺について、4Sの研究がどうなっているのか、現状をお聞かせください。
#262
○政府参考人(小澤典明君) お答えいたします。
 委員御指摘の4S炉、これはスーパーセーフ・スモール・アンド・シンプル・リアクターの略称でございますが、この4S炉の概念は、最初に装荷した燃料を交換することなく、およそ三十年間運転可能であること、それから、事故時も人的な操作や電源なしで自然に原子炉を停止し、かつ除熱できる、そして、地下立地によるセキュリティーの向上が期待できるなどの特徴を備えているものというように承知してございます。
 この炉につきましては、委員御指摘のように、元電力中央研究所の服部氏が提唱した小型のナトリウム冷却高速炉でございまして、一九八八年から東芝が開発しているものでございます。同社は原子力事業を引き続き行っており、その中で4Sにつきましても現在もまだ開発中であるというように承知をしております。
#263
○アントニオ猪木君 私もいろんなものに手を出してきまして、私がお金持っていれば私の懐マネーで、お金でいうと大体五十億ぐらいであれができるんではないかという話も聞いておりますが、そういう意味からすると、今の原発の在り方というものを根本的に見直し、そして安全性という部分を重視して、そういう考え方も大事ではないかと思います。
 そこで、パリ協定と環境問題で、トランプ大統領がパリ協定から離脱を発表しました。温暖化問題では気温上昇を摂氏二度に抑えなければならないと言われていますが、原子力発電と温暖化の関係についてお聞かせをください。
#264
○政府参考人(森下哲君) 原子力発電と温暖化の関係についてお答えを申し上げます。
 気候変動に関する政府間パネル、IPCCが公表いたしました第五次評価報告書におきましては、原子力発電につきましては、再生可能エネルギーやCCS付き火力発電、このCCSは二酸化炭素回収、貯留の略でございますけれども、CCS付き火力発電と並んで、低炭素電源の一つとして位置付けられているというふうに承知をいたしております。
 一方で、独立性の高い三条委員会であります原子力規制委員会が環境省の外局として設置をされておりまして、こういったことから、原子力発電の将来の稼働状況等についてまた予断を与えるような発言は差し控えをさせていただきたいというふうに考えてございます。
#265
○アントニオ猪木君 控えることが多いですね、今日は。もう私も質問を控えさせてもらおうかな。
 世界のエネルギー情勢についてお聞きしたいと思いますが、地球規模での今部分で見ていかなければならないと。いろんな環境関係でも、世界中いろんなところを歩いて、水の調査とか、まず一番やっぱり電気が欲しいというのが行く先々の国の声だったと思います。
 原子力発電以外にも、ソーラー、地熱、風力など、あるいは波もありますしね、いろんな、ただ、残念ながらその発電量が小さいのでなかなか有効でないという。
 そんな中で、私もある先生と共同で研究をさせてもらった風車について、風車はぐるぐるぐるぐる回って、片っ方の抵抗を少なく、こっちの抵抗を強くするのでプロペラが回るんですが、それを三枚羽根で、風が来るとこの羽根が、こっちが抜けて、こっちが一〇〇に抵抗あれして回っていくという。特に、途上国、フィリピンなんかも、いや本当に島が多くて、大きなものを持っていくわけにいかない。既にでき上がっている発電機を据えて、そういう帆だけを加えてあげれば、少量ですが電気の発電ができるという、いろんなことにあれしてきました。
 もう一つは、アフリカなんかも、今一番電気事情の大きな問題で、それぞれ紛争もありますが、そこに、ある大きな、電気は夜三〇%ぐらいですかね、どんどん消えてなくなって、送電する間に。その送電する間に、じゃなくて、キャパシタというんですが、コンデンサーともいいます、それを充電して、急速充電、急速放電、これからもう近いうちにそういうものも進化していくと思いますが、電話も御存じのとおり携帯電話が非常に時間が速くなってきました。そういうようなものが、小型化したものが早く出てくれば、それをそういうへき地というか電気が欲しいところに、電線を引くんじゃなくて電源を持っていくというようなことを相談に来られた方がいました。
 そういうような、エネルギーの在り方というのも考え方も、今まで、従来どおりじゃなくて、その辺を、日本が逆に言えばすごい優れた技術を持っています。先ほどもちょろっと言った、何ですか、地熱発電においても非常に有効な、潜在的に、まあ地震があるということは別にして、地下から、二千メートルに水を入れると、そこが、もう一つこちらに空気孔ですか、穴を空けておくと、こっちに蒸気で上がってきて、それが七百、八百度という高い温度で発電が起こせるという、そんなことも、いろいろ話を聞き、興味を持ったことがあります。
 そこで、先日、イギリスのスーパー、駐車場に動的ロードプレートという発電システムを導入したという記事目にしました。車が通過すると車の重みでプレートが押されて振動運動を起こし発電が稼働する。我が国でも、JRが東京駅で乗客が歩くと発電するということを実験したかと思います。
 最近、発電方法についてまだまだほかにもあるのかもしれませんが、政府が持っている、どのような情報があるのか、お聞かせください。
#266
○政府参考人(藤木俊光君) お答え申し上げます。
 今御指摘ございましたように、再生可能エネルギーあるいは新エネルギーというものに関しまして、今実用化されているものについても改良、改善の技術という技術開発が必要でございますし、また、今実用化に至っていないもの、新しい技術、新しい着想に基づいた研究開発、これを行っていく、着実に成果を上げていくということが重要だと思っております。
 今御指摘ございましたイギリスあるいは東京駅で行いました発電システムでございますが、これは振動など環境中に存在するエネルギーを電力に変換する技術であるということで、今御紹介の振動というほかにも、光や熱、電波、あるいは音といったようなものをエネルギーとして活用するといったようなことが考えられているところでございます。こうした技術は充電とか取替え、燃料補給といったようなことなしで長期にエネルギー供給が可能な電源ということでございまして、まさにこれからIoTの実現という中で非常に有望ではないかと考えているところでございます。
 経済産業省といたしましても、例えばボイラーや自動車のエンジン等の排気熱を電源としてモニタリングシステムを開発するといったようなことに取り組んできているところでございます。
 一方で、これらの技術、残念ながら非常に小さなエネルギー出力ということでございますので、こうした消費電力の小さな用途、こういうところに優位性があると考えておりまして、大規模な発電技術と、それからこうした小規模な発電技術、両方をうまく組み合わせて開発をしていくと、こういったことが必要であるというふうに考えております。
#267
○アントニオ猪木君 安全性が高く、環境にも良い発電方法について世界各国で協力し合って進めていくのが大事かなと思いますが、一つには、やはり日本に住んでいると、非常にこれだけ、新幹線もあり、それから縦に、それがインドとか中国とかになれば本当に大きいので、昔、ウルムチとか内モンゴルというところにも入ったことがあります。本当にそれこそ草原を彼らは一日、何日も掛けて、アフリカも同じような条件のところもあると思いますが、そのようなもうちょっとコンパクトなものができてくれば、もう世界全体がある意味ではそういうものに享受できるときが来るのではないかと思います。
 次に、北朝鮮の国連決議についてお伺いをいたしますが、国連の安全保障理事会で北朝鮮の核やミサイル開発に係る個人や団体、制裁対象に加える新たな制裁決議を全会一致で採択しました。
 今回の国連決議で対象に上がった個人や団体はどのような基準で決められたのか。ニュースのコメンテーターの中にも指摘している人がいますが、今回の制裁対象になった人々が本当に北朝鮮の中心人物なのか、外交上の問題もあると思いますが、日本政府として見解をお聞かせください。
#268
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘の国連安保理決議二三五六号ですが、北朝鮮が二〇一六年九月九日以降に実施した累次の弾道ミサイル発射を含む核兵器及び弾道ミサイル開発活動を最も強い表現で非難し、資産凍結及び入国・領域通過禁止の対象として十四個人、資産凍結の対象として四団体を新たに追加指定する内容となっております。これらの個人、団体は、北朝鮮の核・ミサイル計画等に関与している個人、団体として追加指定されたものであり、安保理として一致して北朝鮮に対する圧力を強化する意思の表れであると認識をしています。
 対象となる個人、団体の追加指定に関する基準を含む具体的な交渉経緯については、外交上のやり取りに関することであり、明らかにするのは適切ではないと思いますが、いずれにせよ、我が国としては、引き続き、安保理決議二三五六号を含む累次の安保理決議、着実に履行するとともに、実効性を確保するべく、関係国と緊密に連携協力をしていきたいと考えます。
#269
○アントニオ猪木君 いつもそうなんですが、日本は国連というと、間違いなくもうそれだけで信じてしまう。国連決議、今回の国連決議は大事だと思いますが、その中の裏側で、中国がどういう形で、あるいはロシアも決議に至るまでというちょっと話を聞いておりますが、そんな中で、我々が聞かされる中で、国連中心主義、本来ならば、この問題は国連のもっと表立った働きが必要ではないかと思うんですが。
 そんな中で、先ほど申し上げたとおり、名簿に出ている人たち、九十幾つとか、もうこの人たちは外国になんか出ていかないよ、もう、全く、まあ中にはまだ現役の方もいるようですが。そういう中で、裏のやり取りが、とにかく落としどころというのを考えなきゃいけないという部分で、あそこに出ている人たちがそんな重要な役割を果たしているとは思いません。そんな中で、私は、私がいつも何回か訪問するたびに、李洙ヨンさんとか、あの委員長を取り巻いている人たち、軍の関係者と、この辺の名前がほとんど出ないというのは、その辺の国連での、あるいはロシアが、あるいは中国が絡んだ、やっぱり常任理事国の中での裏の話があるのかなと、そんな気がしてなりません。
 そこで、もう今日は質問を終わりますが、何とかアメリカも、今回は制裁の中で、トランプ大統領も言っていますが、石油が入っていませんね。そういう重要な部分を、それで、だから、先ほども申し上げたとおり、国連が、そうだ、やってくれていると我々はすぐうのみにしてしまいますが、そこをしっかりいろんな側面から見る必要があるのではないかと思います。
 ありがとうございます。終わります。
#270
○伊波洋一君 沖縄の風の伊波洋一です。
 まず、防衛省へ質疑いたします。
 五月二十四日にネラー米海兵隊司令官が、北朝鮮の核問題などを念頭に、在沖米海兵隊のグアム移転計画を見直す可能性を米議会で証言し、米軍再編計画の不透明性が高まっています。
 我が国は北朝鮮の弾道ミサイルの射程に入るのでしょうか。北朝鮮のミサイルの射程に入るとすれば、そのことは沖縄の地理的優位性の議論にどのような影響があると捉えていますか。
#271
○国務大臣(稲田朋美君) まず、ミサイルの射程のお尋ねでございます。現時点で北朝鮮で実戦配備されているもののうちで最大射程を有するのはノドンであると見られ、射程は約千三百キロメートルに達すると見られます。平壌を中心として射程約千三百キロメートルの円を描けば、沖縄などを除いて我が国のほぼ全域が射程内に入る可能性がございます。また、北朝鮮は更に射程の長い弾道ミサイルを開発をしているというふうに見られます。
 他方、沖縄の地理的な特徴について、沖縄は朝鮮半島、台湾海峡といった潜在的紛争地域に近い位置にあると同時に、これらの地域と一定の距離を置いております。また、沖縄は南西諸島のほぼ中央に所在し、我が国のシーレーンに隣接するなど、安全保障上極めて重要な位置にございます。さらに、周辺国から見ると、大陸から太平洋にアクセスするにせよ、太平洋から大陸へのアクセスを拒否するにせよ、戦略的に重要な目標となるというふうにこれまで防衛省も説明をしてきているところでございます。
 こういった沖縄の持つ地理的な優位性、これは沖縄が北朝鮮の弾道ミサイルの射程に入るか否かのみをもって議論されるべきではないのではないかと、このように考えているところでございます。
#272
○伊波洋一君 もう既にアメリカ自身が大陸間弾道弾に向けた北朝鮮の核ミサイル開発等を懸念している中で、私たちがやはりノドンだけを想定して沖縄などは入らないなどというような認識ではいけないんだと思います。既にグアムへの到達もあり得るということを前提に米軍は考えているようであります。
 同じような認識が一六年九月十六日の福岡高裁那覇支部の辺野古訴訟高裁判決で、北朝鮮が保有する弾道ミサイルのうち、ノドンの射程外となるのは我が国では沖縄などごく一部であるということを記して沖縄の地理的優位性を強調しています。そのことによって辺野古への新基地建設を正当化していますが、実際には現実とは随分違うということをまず指摘をしておきたいと思います。
 今、防衛大臣がおっしゃったように、防衛省、平成二十三年度発行のパンフレット、在日米軍・海兵隊の意義や役割でも、沖縄の地政学的位置として、朝鮮半島や台湾海峡といった潜在的な紛争地域に迅速に到達可能、距離的近接性による対応の迅速性確保は軍事上極めて重要であると記載しています。
 そこでお伺いしますが、沖縄の米軍基地は台湾海峡有事に備えたものなのでしょうか。台湾海峡有事は、安全保障政策上、日本が関与すべき事態という認識なのでしょうか。
#273
○国務大臣(稲田朋美君) 安保体制の下で、在日米軍において緊急事態に迅速かつ機動的に対応できる体制が平時から在日米軍においては取られており、このような在日米軍のプレゼンス、これは米国が有する核戦力、そして通常戦力と相まって抑止力として機能をしているというふうに思います。
 また、地理的な優位性を有する沖縄に、優れた機動性、即応性を有し幅広い任務に対応可能な米海兵隊、制空や警戒監視などの重要な航空作戦に当たる米空軍といった米軍が駐留することは、日米同盟の抑止力、これを構成する重要な要素であって、我が国の平和と安全を確保する上で必要だというふうに考えております。
 さらには、かつてフィリピンからの駐留米軍の撤退が南シナ海における地域の安全保障環境に負の影響を及ぼしたとの見方があるとおり、戦略的要衝たる沖縄に米軍のプレゼンスを維持し、力の空白をつくらないことが地域の平和、安全の確保にも重要であるというふうに認識をしているところでございます。
 御指摘の台湾海峡をめぐるこの問題については、我が国としては、両岸当事者間の直接の対話により平和的に解決されること、これを期待しておりまして、引き続き両岸関係の推移を注視してまいりたいと考えております。
#274
○伊波洋一君 台湾海峡有事については、中国、台湾、それぞれのやはり話合いということですので、そういう方向を是非実現していただきたいと思います。
 今、核抑止力の問題が言及されました。しかし、今日アメリカでも既に核はもう使わないものということが一定、ある程度でき上がっている。どうしてかというと、中国はもう既に核弾道ミサイルを持っております。ですから、そういう意味でアメリカが中国に核ミサイルを撃つということはもうあり得ない現実ではないかと、こういうふうに認識しています。そのことが日本政府においてはまだ理解されていないと、このように思います。
 さて、ネラー発言を受けて、お手元に資料を配付してございますが、六月四日付けの琉球新報において、米ジョージ・ワシントン大学のマイク・モチヅキ教授が、中国の台頭と北朝鮮の核武装を前提として、米軍の前方展開戦略を見直す時期が来た、今までは抑止力の観点から辺野古への移設を進められてきたが、今後は危機管理、危機対応の議論が必要だ、朝鮮半島有事では、沖縄では遠過ぎる、九州が一番合理的だと述べています。沖縄からソウルまでは千二百六十キロ、九州からソウルはその半分以下です。沖縄に地理的優位性がないことは明らかではないかと考えますが、防衛大臣に質問いたします。
 朝鮮半島有事に沖縄では遠過ぎるという意見について、大臣はどのように考えるでしょうか。
#275
○国務大臣(稲田朋美君) 今の沖縄よりも朝鮮半島に近い九州に海兵隊を配備した方がよいのではないのか、沖縄では遠過ぎるという御指摘ですけれども、九州に海兵隊が駐留した場合、沖縄と比較して朝鮮半島に近くなる一方で、それだけ台湾海峡、東南アジアといった地域からは遠ざかることになり、これらの地域における様々な事態への対処については遅れが生ずるものというふうに認識をいたします。
 また、沖縄は南西諸島のほぼ中央にあり、我が国のシーレーンにも近い、周辺国から見ると、沖縄は、大陸から太平洋にアクセスするにせよ、太平洋から大陸へのアクセスを拒否するにせよ、戦略的な重要な目標となること、先ほども申し上げましたけれども、地理的な有利性を持っている。
 しかしながら、九州は必ずしもそういった条件にはなく、これまでも政府として説明してきているとおり、沖縄には九州と比較しても一定の地理的な優位性があるというふうに考えているところでございます。
#276
○伊波洋一君 今、むしろ沖縄がということですけれども、さらに台湾有事の話まで出たんですけれども、実は、日米ではグアム移転協定が合意されていまして、九千人の海兵隊がグアムに移転するわけであります。それが、いわゆる実戦部隊が移転をするということになりまして、今防衛大臣がおっしゃるようなことと逆のことが動いておりまして、グアム協定は、そもそもその中身が、日米両政府は、沖縄の海兵隊がグアムに移転することが抑止力の強化につながると両国は認識しているときちんと明文で書いてございます。
 そのことに関して、ただいまの御発言は少しその認識とは違うのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
#277
○政府参考人(前田哲君) お答えいたします。
 大臣御答弁申し上げたとおり、沖縄にはやっぱり一定の地理的な優位性があるというふうに考えてございます。そのことを前提として、日米間におきましても、現在、辺野古の移設というのが普天間飛行場の移設先としては唯一の解決策であると、このことは、累次にわたり日米間の間でも確認をしているところでありまして、必ずしも御指摘は当たらないのではないかと、このように考えます。
#278
○伊波洋一君 そこら辺のことはこれからまた議論させていただきますけれども、続けたいと思います。
 一九九七年、配付してございます「統合エア・シー・バトル構想の背景と目的」の三ページの方にその抜粋書いておりますが、一九九七年の米国議会の決定によって設置された国防委員会が、「前方展開基地に対する脅威は今後ほぼ確実に増大し、二〇一〇年から二〇二〇年の間に現実のものとなるであろう。」、まさに今の北朝鮮ミサイルがそうでありますが、「米国は、将来の戦闘と迅速な戦力投射の要求に応えるため、新たな技術と軍の運用構想及び態勢の変革によって優位性を確保しなければならない。」と結論付けました。そして、実際の米軍の配置のその後の動向はおおむねこれに沿って動いております。一つは、グアムへの米本土からの様々な原潜やあるいはステルス爆撃機などの配備でございます。あわせて、また、沖縄からの海兵隊の撤退、場所の変更でありますね。
 この間の北朝鮮のミサイル問題は、沖縄に在日米軍基地が集中することの脆弱性をあらわにしていると思います。辺野古新基地計画は沖縄に地理的な優位性があることを前提としていますが、辺野古に新基地建設を強行するのは、再編計画の中で米軍自身が前方展開を今以上にセットバックする流れに逆行する動きではないかと考えます。防衛大臣の見解をお聞かせください。
#279
○国務大臣(稲田朋美君) 普天間飛行場の移設、返還について、日米間では今年の二月の共同声明で首脳レベルで在日米軍の再編に対する日米のコミットメント、これを確認をいたしております。また、辺野古移設が普天間飛行場の継続的な使用を回避するため唯一の解決策であることも確認をいたしております。また、私としても、今月の日米防衛大臣会談など累次の機会に、辺野古への移設が唯一の解決策であることを確認してきているところでございます。
 政府としては、普天間飛行場の固定化、これは絶対に避けなければならないという方針の下、約二十年越しの懸案である普天間飛行場の全面返還、この実現のために引き続き全力で取り組んでいく考えでございます。
#280
○伊波洋一君 確かに、辺野古新基地建設を日本政府のお金で日本政府がやることについてアメリカは文句は言っておりませんし、それをそのまま造らすという考えです。ところが、そこへ移るべき普天間の部隊は、もう既に二〇一二年に合意しておりますように、グアムやハワイやオーストラリア、この沖縄も含めて四か所に分散されるわけであります。先ほど藤田委員も質問しておりました、これ一か所だからと言うけれども、既にもう分解しているんですね、グアム移転協定によって、その後のまた二〇一二年の合意によって、グアム一か所には置けないことにもなりまして、そういう現実はしっかりやはり見抜いていかなきゃいけないだろうと思います。
   〔委員長退席、理事堀井巌君着席〕
 中国だけでなく北朝鮮のミサイルの射程が延びることに伴って、抑止力の概念の再検討、日本の安全保障、日米の同盟関係の在り方の再検討が必要になってきているのではないでしょうか。資料にも最後の方に付けてありますが、かつて、小泉、福田、第一次安倍、麻生の各政権で、危機管理・安全保障担当だった内閣官房副長官補を務めた柳澤協二氏の近著「新・日米安保論」の中で、配付資料にありますように、アメリカが戦うとき、その戦場は日本だと指摘し、アメリカに守ってもらうためには、究極のところ、その覚悟が必要ですと警告しています。つまり、アメリカが覇権の戦争をするとき、日本は生存を懸けた戦争をすることになると指摘しているのです。
 日米同盟の強化は必然的に軍事的一体化を進めることになりますが、南西諸島の自衛隊基地建設など、日本独自の軍備拡張を図り、日本の国土を戦場にして戦われる戦争は、一体何を守る戦争なのでしょうか。国民の生命や財産を守るという本来の安全保障とは懸け離れており、根本的に間違っているのではないでしょうか。
 七月には防衛大臣、トランプ政権発足後初めて2プラス2が開催されると聞いております。同盟の在り方を見直して、辺野古移設計画の見直しを提起すべきではないでしょうか。
#281
○国務大臣(稲田朋美君) 我が国を取り巻く安全保障環境に関して、今委員が御指摘になったように、北朝鮮の核、ミサイルの開発、そしてこれは新たな段階の脅威に入っているというふうに認識をいたしております。さらに、中国による軍事力の広範かつ急速な強化、我が国周辺海空域での活動の活発化などは我が国の安全保障上の懸念になっているなど、我が国を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増していると考えます。
 このような中の我が国の防衛、どうあるべきかですけれども、安全保障の根幹となるのは自らの努力であるとの認識に基づき、防衛力、質量両面で強化をする、そして自らが果たし得る役割の拡大を図りつつ、防衛協力の強化を通じて、日米間の適切な役割分担に基づいて、同盟全体の抑止力、対処力を強化していく考えをいたしております。
 今月三日の日米防衛大臣会談でも、この日米同盟の抑止力、対処力、一層強化する必要があるという認識で一致をしているところです。
 また、普天間飛行場の移設・返還については累次の機会に、先ほども御答弁いたしましたように、辺野古への移設が唯一の解決策であるということを確認してきており、見直すといった考えはございません。
 なお、2プラス2の閣僚会合についてお尋ねがございましたが、早期開催に向け引き続き調整を進めることで一致をいたしておりますけれども、開催日程などについては現時点で決まったものがあるというわけではないということでございます。
#282
○伊波洋一君 まさに防衛大臣がおっしゃるように、中国の大国化、そして軍備の増強というのは進んでいきます、今後も進んでいきます。アメリカも経済的には追い抜くでありましょう、もうドルベースでも追い抜くでありましょう。私たちはその隣にいるんですね。そして、その中で日米同盟が一体化して、いざというときに何が起こるかというと、まさに戦争ですけれども、その戦争が起こる場所として日本や南西諸島があるということを認識しておかなきゃいけないということなんです。つまり、そのような戦略の中に私たちが居続けていいのかという問いがここにあります。
 やはり柳澤さんの著書の最後の方を読んでいただきたいと思いますが、これも引き続きこれからも議論していきたいと思います。次回もあります。というのは、今アメリカで沖縄から移っていく海兵隊の居場所そのものが不透明になっておりますので、そこをどこへ持っていくかということが問われています。まさに沖縄だけではないんですね。沖縄に戻すという議論はないです。そういうことを考えて議論をするべきだと思います。
 次に、日印原子力協定に関してお聞きします。
 協定では、第四条においてIAEAの保障措置が適用されることを要件として行うと規定するなど、IAEAの保障措置の適用を重視しており、日本独自の査察も実施されません。保障措置の対象はインドの二十二の民生用施設だけであり、八つの原発を含むその他の施設は保障措置がされず、軍事用ではないかと言われています。
 そこで質問いたします。
 協定において、軍事用施設についても日本独自の査察や検認などのより厳格な核管理を定めることもできたのではないでしょうか。どうして規定しなかったのでしょうか。
#283
○政府参考人(梨田和也君) インドと各国との原子力協定は、インドによるいわゆる軍民分離を前提として原子力供給国グループが例外的に可能としたものであり、この協定の前提も同様でございます。
 軍民分離により、インドにIAEA保障措置の外にある原子力施設があることは事実であります。しかしながら、インドを国際的な不拡散体制の全く外に置くよりも、インドの原子力施設を可能な限り民生用施設として特定してIAEAの保障措置下に置くと同時に、保障措置の外にある施設をできるだけ減少させること、これによって、軍事用に使用する可能性を減らし、インドの原子力活動の透明性を高めることが重要と考えております。
 このように、インドを国際的な不拡散体制に実質的に参加させるための国際社会の重層的な取組を継続することによって、これからもインドへの働きかけを続けていきたいと考えております。
#284
○伊波洋一君 日本が原子力協力を行うとすれば、核軍拡につながらない、核拡散、核関連物質や技術の流出につながらないということは大前提だと思います。しかし、インドの軍事用施設についてはIAEA保障措置も我が国の査察や検認なども及びません。
 質問です。
 軍事用施設において、日本の協力に係る核物質や資機材が流用されたり日本の協力に係る核関連技術や技術者が流用されるおそれはないのでしょうか。民生用施設から軍事用施設への物資や技術、人材の行き来がないことをどのように確認するのでしょうか。
#285
○政府参考人(梨田和也君) この協定は、インドに移転される核物質、資機材、技術等の平和的利用等を法的に確保するための枠組みです。
 インドは、この協定の下、核物質等の平和的目的に限った利用、不拡散の義務を負うほか、協定が適用される核物質、設備、技術などは、協定第四条に基づき、保障措置の適用を常に受けることになっております。また、この協定は再処理を厳格な条件の下で認めておりますが、第二条四項に基づき、ウランの濃縮、使用済燃料の再処理などいわゆる機微な技術は、協定を改正しない限り移転されないこととなっております。さらに、第五条二項で、この協定の適用を受ける核物質の情報、適用を受ける設備、技術に関する情報、その他関連する情報を交換すると規定しておりまして、プルトニウム、ウランなどの種類別の情報なども把握することができるようになっております。
 このように、この協定では移転される資機材などが平和的目的に限って使用され、さらに、協定が適用される核物質などに関する情報を把握できる仕組みが確保されており、軍事転用のおそれはないと考えております。
   〔理事堀井巌君退席、委員長着席〕
#286
○伊波洋一君 協定が成立すれば、日本から原発の輸出が可能になります。かつては輸出される原発の安全確認は原子力保安院が行っていました。保安院は経産省の下に置かれ、規制庁としての中立性が担保されなかったという福島原発事故の反省から、新たに専門的知見を有する独立した行政機関である原子力規制委員会が設立されました。しかし、今後の原発輸出に関して、内閣府の原子力施設主要資機材の輸出等に係る公的信用付与に伴う安全配慮等を確認する検討会議が安全確認を行うとされております。
 質問です。
 原発輸出を推進する立場の経済産業省も加わった検討会議に利益相反、中立性の問題はないのでしょうか。安全確認に原子力規制委員会は関与しないのか、また、その理由は何でしょうか。
#287
○政府参考人(進藤秀夫君) お答え申し上げます。
 御指摘の安全配慮等確認は、原子力施設において使用される主要資機材の輸出等に対して公的信用を付与するに際しまして、公的信用付与実施機関からの求めに応じ、関係府省の審議官級の担当者により構成される検討会議が、一、相手国が安全確保に係る国際的取決めを遵守しているか、二、IAEA安全基準に従って規制を整備しているかを評価するIAEAレビューを相手国が受け入れているか、さらには、三、輸出を行う我が国メーカーが保守補修等の安全関連サービスを提供するための体制を整備しているか等の点について確認するものでございます。
 御質問の検討会議につきましては、内閣府、内閣官房の各担当審議官のほか、財務省の国際局担当審議官、経済産業省の製造産業局担当の審議官、同じく経済産業省の貿易経済協力局担当の審議官により構成されます。このうち、経済産業省の二人の審議官はそれぞれ、先ほど申し上げました輸出メーカーによる保守補修等の安全関連サービスの提供体制を確認する役割と株式会社日本貿易保険を所管、監督する役割を担っておりまして、適切な情報収集及び実効性の確保の観点から不可欠と考えております。
 なお、中立性を確保する観点から、原発輸出の推進を担当する経済産業省資源エネルギー庁の担当審議官は検討会議の構成員となっておりません。また、原子力規制庁につきましては、国内の原子力施設の安全確保を担う行政機関でございますので検討会議の構成員とはなっておりませんが、関係行政機関として、原子力安全条約上の国別報告書の作成状況や報告検討会合の概要、IAEAレビューミッションの受入れ状況に関する情報を必要に応じて検討会議に提供するという役割を果たすことになってございます。
 以上のように、検討会議は、内閣府を中心としまして、中立性及び実効性を確保するために必要不可欠なメンバー構成により運営することとしております。
 以上です。
#288
○伊波洋一君 検討会議は一応内部機関だということなんですね。批判はあるものの、国内原発に関して専門性を持った原子力規制委員会が、規制基準に照らして一つ一つ事業について全て公開で審査を行っています。検討会議もやはり一般公開をすべきではありませんか。
#289
○政府参考人(進藤秀夫君) 御指摘の点についてですけれども、企業の営業秘密に属する事項が取り上げられる可能性があること、また、構成員間の自由闊達な意見交換を促進する観点から、検討会議は非公開とすることが適当と考えております。また、事後的に議事要旨等を公表することによりまして会議運営の透明性は確保できると考えているところでございます。
#290
○伊波洋一君 検討会議の実施要綱では、事業ごとの特性に即した確認を行うのではなく、相手国が原子力安全条約などの加入や加入意思を有しているのか、あるいはIAEA総合規制評価サービスの受入れを行っているかなどを表面的に確認するようです。検討会議は事業の特性や内容に即した具体的な確認を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。
#291
○政府参考人(進藤秀夫君) 原子力施設の安全確保につきましては、当該施設の立地する国が責任を有するべきというのが国際的に確立した考え方でございまして、安全配慮等確認はこれを前提に、原子力資機材の輸出等に際して、輸出相手国における安全確保等のための条約への加盟状況や制度の整備状況等について事実関係を確認するものでございます。
 また、原子力発電所の設置を伴う案件につきましては、相手国における原子炉の炉型の安全性や立地地点、プラントの運転体制等に関する評価を行う主要なIAEAレビューの受入れ状況及び関連する国内規制当局による許認可の状況についても確認することとしておりまして、個別具体的な案件ごとに確認が行われることになると考えてございます。
#292
○伊波洋一君 原子力安全条約を締結し、IRRSを受け入れていた我が国においても福島第一原発事故が起きました。国内向けには厳しい審査を行う一方、輸出については形式的な確認とIRRSだけで十分とするのは輸出国として極めて無責任と言わざるを得ません。
 現在、原発輸出への融資に関し、国際協力銀行、JBICと、日本貿易保険、NEXIが原子力関連プロジェクトに係る情報公開指針を策定中と聞いています。JBIC、NEXIは、火力発電所や水力発電所など他の海外大型プロジェクト支援の際には、それぞれ環境社会配慮ガイドラインに基づき、プロジェクトの安全性や住民に及ぼす影響を含めた審査を行っています。
 そこで質問です。
 JBIC、NEXIは融資者として安全性や住民に及ぼす影響も含めて審査を行うべきと考えますが、どのような審査を行うのでしょうか。
#293
○参考人(林健一郎君) お答え申し上げます。
 JBICとしましては、原子力関連プロジェクトに関する情報公開が重要であると、こういった認識から、環境社会配慮ガイドラインを補完するものとして原子力関連プロジェクトに係る情報公開指針の作成を現在目指しているところでございます。
 原子力関連プロジェクトにおいては、プロジェクトの安全性の確保、事故時の対応、放射性廃棄物の管理等に関して現地住民に適切に情報が公開されることが重要であるとの認識を持っておりまして、情報公開指針の策定に向けて、二〇一五年の十二月から現在まで五回にわたってコンサルテーション会合を実施してきておりまして、NGOの皆様、産業界の方々など幅広い参加を得て協議、検討を進めているところでございます。
 原子力関連プロジェクトの支援を検討するに当たっての審査の点でございますけれども、融資者として、プロジェクトの実現可能性、また融資返済の蓋然性等を審査するとともに、環境面に関しましては環境社会配慮ガイドライン、加えまして、今後策定していく情報公開指針に基づいて環境社会配慮や情報公開の状況について審査することにしております。
 他方で、安全性の確認に関しましては、原子力主要資機材の輸出等に係る公的信用付与に伴う安全配慮等確認の実施に関する要綱に基づきまして、政府において安全配慮等の確認が行われるものと承知しております。
#294
○参考人(板東一彦君) 日本貿易保険は、言わば民間の金融機関に対する保険の引受けでございまして、JBICは直接のダイレクトローンという違いはございますが、基本的に私ども公的な信用という意味では同じでございます。
 私どもも、個別の引受けに当たりましては、ただいまJBICから御説明がありましたような基本的には同じポジションでございまして、委員の御指摘がございましたような環境社会配慮ガイドライン、こういったものに付け加えまして、原子力発電の輸出、原子力関連プロジェクトの輸出に伴いまして必要な情報開示につきましては、コンサルテーション会合で今御議論いただいておりますが、その結果を踏まえまして、個別に厳正に確認し審査をしてまいりたいと考えております。
#295
○委員長(宇都隆史君) 時間が参っておりますので、おまとめください。
#296
○伊波洋一君 唯一の戦争被爆国であり、また東電福島第一原発事故を経験した日本として、輸出する際には、是非JBIC、NEXI、それぞれ今申し上げたような厳しい環境社会配慮ガイドラインを作り、そして日本としてのその役割を果たしていただくようお願いして、終わりたいと思います。
#297
○委員長(宇都隆史君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 防衛大臣は御退席いただいて結構でございます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#298
○井上哲士君 私は、日本共産党を代表して、日本・インド原子力協定の承認に反対の立場から討論いたします。
 インドは、核拡散防止条約に加盟しないまま二度の核実験を行った核保有国です。これまで日本がNPT未加盟の核保有国と原子力協定を締結した例はありません。核不拡散体制を前提として原子力の平和利用を進めるとしてきた政府の従来の方針からも明らかに逸脱するものです。
 何よりも、唯一の戦争被爆国である日本がインドと原子力協定を締結することによって生じる問題は、極めて深刻かつ重大です。それは、インドの核保有を容認するとともに、核保有国としてのステータスを強めることにつながるからです。
 その上、インドにはNPTの核保有国に掛かる核軍縮の努力義務もありません。政府が協力の前提とするインドの核実験モラトリアムは、そもそも一方的な表明にすぎず、核軍縮を約束したものでもありません。
 そればかりか、国際的な統計によれば、インドは〇八年から核弾頭の保有数をほぼ倍加させ、弾道ミサイルの実験を繰り返しています。インドとの原子力協定を許せば、核保有を追求しながら原子力協力を求める国が今後広がることにもつながりかねません。
 本協定の規定内容は、日本が結んだ従来の二国間原子力協定の規定からも大きく後退したものとなっています。インドにウラン濃縮を認めるとともに、日本が供給側の立場で結ぶ原子力協定として過去に結んだ協定とは異なり、初めて相手国に再処理を認めています。
 政府は、少なくとも、我が国の協力した物質等においては、保障措置の下に置かれ、軍事転用が行われないことを保障していると説明します。しかし、日本が民生用に支援すれば、インドはその分、自国産の核物質を民生用から核兵器生産用に回す余裕ができます。
 また、過去の原子力協定では協定本文に明記された、核実験が行われた場合に協力を停止する旨の規定が盛り込まれていません。これは、インドの反対により、日本側が従来の対応を曲げたものであり、協定上、核実験に対する歯止めが曖昧になったと言わざるを得ません。
 本協定は、安倍政権が成長戦略においてインフラ輸出の柱とする原発輸出を推進するためのものですが、福島第一原発の事故がもたらした惨害を踏まえれば、その事故原因の究明さえできない中で、危険な原発の世界輸出を推進する安倍政権の責任は重大です。
 原発輸出及び国内原発の再稼働の中止と即時原発ゼロへの転換を強く求めて、反対討論を終わります。
#299
○伊波洋一君 私は、沖縄の風を代表して、日印原子力協定に反対の立場から討論を行います。
 協定は、国際原子力機関の保障措置に過度に依存しており、日本独自の査察も実施されません。現在、保障措置の対象はインドの二十二の民生用施設だけであり、八つの原発を含むその他の施設は保障措置が適用されず、軍事用ではないかと言われています。保障措置及び本協定はインドの核兵器生産の抑制につながるものではありません。
 インドが九月五日声明において約束した個々の内容について、核実験の実施を含む政策転換をした場合も、国際法上は十四条二における協定の終了条件条項が優先し、協定終了は事実上困難と言わざるを得ません。日本政府は協定終了の通告権を行使したとしても、終了は一年後であり、撤回や別段の合意をする可能性もあります。終了までの間は原発の稼働を継続します。終了したとしても、提供済みの資機材の返還を求め、汚染済みの資機材、精製されたプルトニウム等を日本に運搬することは現実的には不可能です。
 また、本協定では、他国との原子力協定でも認めていない使用済核燃料の再処理、濃縮などを容認しております。
 政府は日印協定を最も厳しいと説明しておりますが、事実とは異なることは明白です。
 日本政府は、日本メーカーのインド原発プロジェクトはないと説明しています。そうであれば、協定締結を急ぐ必要は見当たりません。
 協定交渉開始当時と異なり、世界の多くの国が原発からの撤退を表明しています。今、日本が世界に協力すべきなのは、原発輸出ではなく、再生可能エネルギー分野です。
 唯一の戦争被爆国であり、東電福島第一原発事故を経験した日本は、核拡散防止条約未加盟国であり、包括的核実験禁止条約にも未署名のインドに対する本協定を締結することで、世界の核軍拡競争や核拡散につながるような動きを進めるべきではないことを強調しまして、本協定への反対討論といたします。
#300
○委員長(宇都隆史君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とインド共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件を承認することに賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#301
○委員長(宇都隆史君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#302
○委員長(宇都隆史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#303
○委員長(宇都隆史君) 外交、防衛等に関する調査を議題といたします。
 大野君から発言を求められておりますので、これを許します。大野元裕君。
#304
○大野元裕君 私は、自由民主党・こころ、民進党・新緑風会、公明党及び無所属クラブの各派共同提案による原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とインド共和国政府との間の協定に関する決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とインド共和国政府との間の協定に関する決議(案)
  原子力の平和的利用に関する我が国とインド共和国との間の協力のための法的枠組みを提供する「原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とインド共和国政府との間の協定」の締結に当たり、国際的な核不拡散体制を確固たるものとし、我が国として「核兵器のない世界」を目指す取組に寄与するため、政府に対し、次の事項につき実現を図るよう強く求める。
 一、インド共和国が核兵器の開発につながる、いわゆる未臨界実験を行ったことが判明する場合には、我が国が本協定を終了させる権利を含む本協定第十四条に規定する権利を行使することとし、もってインド共和国に対し、国際の平和と「核兵器のない世界」の実現に貢献するよう求めること。
 二、本協定の適用を受ける核物質、核物質ではない資材、設備及び技術、技術に基づく設備並びに回収され又は副産物として生産された核物質の最新の在庫目録を定期的に交換し、協定対象の核物質量の検証に努めること。
 三、インド共和国による本協定附属書Bに基づく二の新規の国内再処理施設及び追加的な新規の国内再処理施設の設置に当たっては、米印間の再処理に関する実施取極と同様に、施設設置後速やかに、その後は数年に一度の頻度で定期的に施設の訪問を実施するよう努めること。
 四、政府は、二、及び三、の実施状況並びにインド共和国の核利用状況について、国会に対し、数年に一度の頻度で報告を行うこと。
 五、政府は、インド共和国が、原子力安全関連四条約の一つである使用済燃料管理及び放射性廃棄物管理の安全に関する条約を早期に締結するよう、インド側に強く働きかけること。
 六、政府は、インド共和国が、核実験に関するモラトリアムを引き続き維持し、また、包括的核実験禁止条約(CTBT)を早期に署名し、批准するよう、インド側に強く働きかけること。
  右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#305
○委員長(宇都隆史君) ただいまの大野君提出の決議案の採決を行います。
 本決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#306
○委員長(宇都隆史君) 多数と認めます。よって、本決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、岸田外務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。岸田外務大臣。
#307
○国務大臣(岸田文雄君) ただいまの御決議に対し、所信を申し述べさせていただきます。
 政府といたしましては、ただいま採択されました御決議の趣旨を踏まえつつ、本協定の下でのインドとの原子力協力を通じて、インドを国際的な不拡散体制に実質的に参加させるとともに、核兵器のない世界を目指し、不拡散を一層推進してまいる所存です。
    ─────────────
#308
○委員長(宇都隆史君) 次に、投資の促進及び保護に関する日本国政府とケニア共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件及び投資の自由化、促進及び保護に関する日本国とイスラエル国との間の協定の締結について承認を求めるの件の両件を一括して議題といたします。
 政府から順次趣旨説明を聴取いたします。岸田外務大臣。
#309
○国務大臣(岸田文雄君) ただいま議題となりました投資の促進及び保護に関する日本国政府とケニア共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。
 政府は、平成二十六年四月以来、ケニア政府との間でこの協定の交渉を行った結果、平成二十八年八月二十八日に署名が行われた次第であります。
 この協定は、投資の許可後の内国民待遇及び投資の許可段階及び許可後の最恵国待遇の原則供与並びに輸出についての要求を始めとする特定措置の履行要求の原則禁止を規定するとともに、公正衡平待遇義務、収用等の措置がとられた場合の補償措置、支払等の自由な移転、投資紛争の解決のための手続等を定めております。
 この協定の締結は、我が国とケニアとの間の投資の増大及び経済関係の更なる緊密化に資するものと期待されます。
 よって、ここに、この協定の締結について御承認を求める次第であります。
 次に、投資の自由化、促進及び保護に関する日本国とイスラエル国との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。
 政府は、平成二十七年五月以来、イスラエル政府との間でこの協定の交渉を行った結果、平成二十九年二月一日に署名が行われた次第であります。
 この協定は、ケニアとの投資協定と同様の内容を定めるとともに、投資の許可段階の内国民待遇等についても定めております。
 この協定の締結は、我が国とイスラエルとの間の投資の増大及び経済関係の更なる緊密化に資するものと期待されます。
 よって、ここに、この協定の締結について御承認を求める次第であります。
 以上二件につき、何とぞ御審議の上、速やかに御承認いただきますようお願いいたします。
#310
○委員長(宇都隆史君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 両件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後二時四十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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