くにさくロゴ
2017/06/01 第193回国会 参議院 参議院会議録情報 第193回国会 内閣委員会 第9号
姉妹サイト
 
2017/06/01 第193回国会 参議院

参議院会議録情報 第193回国会 内閣委員会 第9号

#1
第193回国会 内閣委員会 第9号
平成二十九年六月一日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十一日
    辞任         補欠選任
     小野田紀美君     野上浩太郎君
 五月十五日
    辞任         補欠選任
     神本美恵子君     蓮   舫君
 五月十六日
    辞任         補欠選任
     蓮   舫君     神本美恵子君
 五月十七日
    辞任         補欠選任
     里見 隆治君     山口那津男君
 五月十八日
    辞任         補欠選任
     山口那津男君     里見 隆治君
 五月二十三日
    辞任         補欠選任
     和田 政宗君    渡辺美知太郎君
 五月二十四日
    辞任         補欠選任
    渡辺美知太郎君     和田 政宗君
     里見 隆治君     長沢 広明君
     清水 貴之君     室井 邦彦君
 五月二十五日
    辞任         補欠選任
     長沢 広明君     里見 隆治君
     室井 邦彦君     清水 貴之君
 五月三十日
    辞任         補欠選任
     神本美恵子君     石橋 通宏君
 五月三十一日
    辞任         補欠選任
     江島  潔君     徳茂 雅之君
     石橋 通宏君     神本美恵子君
     矢田わか子君     櫻井  充君
 六月一日
    辞任         補欠選任
     徳茂 雅之君    渡辺美知太郎君
     野上浩太郎君     青山 繁晴君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         難波 奨二君
    理 事
                上月 良祐君
                高野光二郎君
                相原久美子君
                西田 実仁君
    委 員
                青山 繁晴君
                有村 治子君
                石井 準一君
                岡田 直樹君
                岡田  広君
                山東 昭子君
                徳茂 雅之君
                豊田 俊郎君
                野上浩太郎君
                和田 政宗君
               渡辺美知太郎君
                神本美恵子君
                櫻井  充君
                里見 隆治君
                田村 智子君
                清水 貴之君
                山本 太郎君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(地方創
       生))      山本 幸三君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  野上浩太郎君
   副大臣
       内閣府副大臣   松本 洋平君
       文部科学副大臣  義家 弘介君
       農林水産副大臣  礒崎 陽輔君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        長坂 康正君
       厚生労働大臣政
       務官       馬場 成志君
       農林水産大臣政
       務官       矢倉 克夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤田 昌三君
   政府参考人
       内閣府地方創生
       推進事務局長   佐々木 基君
       内閣府地方創生
       推進事務局次長  川上 尚貴君
       内閣府地方創生
       推進事務局審議
       官        藤原  豊君
       内閣府子ども・
       子育て本部統括
       官        西崎 文平君
       法務大臣官房審
       議官       佐々木聖子君
       外務大臣官房サ
       イバーセキュリ
       ティ・情報化参
       事官       岡田 健一君
       外務大臣官房参
       事官       大鷹 正人君
       文部科学大臣官
       房審議官     松尾 泰樹君
       文部科学省生涯
       学習政策局生涯
       学習総括官    佐藤 安紀君
       文化庁文化部長  永山 裕二君
       厚生労働大臣官
       房審議官     森  和彦君
       厚生労働大臣官
       房審議官     藤澤 勝博君
       厚生労働大臣官
       房審議官     吉本 明子君
       厚生労働省職業
       安定局派遣・有
       期労働対策部長  鈴木英二郎君
       農林水産大臣官
       房生産振興審議
       官        鈴木 良典君
       農林水産大臣官
       房審議官     山北 幸泰君
       農林水産省政策
       統括官付参事官  小川 良介君
       国土交通省自動
       車局長      藤井 直樹君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国家戦略特別区域法及び構造改革特別区域法の
 一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付
 )
    ─────────────
#2
○委員長(難波奨二君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、小野田紀美さん、矢田わか子さん及び江島潔君が委員を辞任され、その補欠として野上浩太郎君、櫻井充君及び徳茂雅之君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(難波奨二君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国家戦略特別区域法及び構造改革特別区域法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府地方創生推進事務局長佐々木基君外十七名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(難波奨二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(難波奨二君) 国家戦略特別区域法及び構造改革特別区域法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。山本内閣府特命担当大臣。
#6
○国務大臣(山本幸三君) 国家戦略特別区域法及び構造改革特別区域法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 国家戦略特区では、これまでの約三年間で、幅広い分野において規制改革の突破口を開いてきました。この間、全国十か所の特区において、五十項目以上の規制改革を実現し、二百三十を超える事業をスピード感を持って実現しています。
 今後、成長戦略を更に着実に実行していくためには、平成二十九年度末までの集中改革強化期間において、残された規制改革を加速的に推進していくことが不可欠です。
 本法案は、特区の区域会議や全国の地方自治体、産業界からの提案を踏まえて、国家戦略特区諮問会議等において検討した結果に基づき、経済社会の構造改革を更に推進するため、日本再興戦略二〇一六で定めた重点分野を始めとする新たな規制改革事項を盛り込んだものであります。
 次に、この法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 国家戦略特別区域法の改正については、第一に、児童福祉法等の特例として、小規模保育事業の対象を満三歳未満から小学校就学前までの乳児、幼児に拡大するとともに、国家戦略特別区域限定保育士試験の指定試験機関として、一般社団法人又は一般財団法人以外の法人を指定できることとしております。
 第二に、出入国管理及び難民認定法の特例として、農作業等に従事する外国人の入国、在留を可能とし、併せてクールジャパン、インバウンドを促進する人材について、一定の要件の下で受入れを推進することとしております。
 第三に、テレワークの活用を支援するため、事業主又は労働者に対する情報の提供等を行うことその他の措置を講ずることとしております。
 第四に、自動車の自動運転や小型無人機等の高度な産業技術の有効性の実証を行う事業活動に関連する規制の見直し等や、公共施設等運営権者が第三者に対して公共施設等の使用を許すことが可能となるための具体的方策について、この法律の施行後一年以内を目途として、検討を加え、必要な措置を講ずることとしております。
 構造改革特別区域法の改正については、酒税法の特例として、地域の特産物を原料とする単式蒸留焼酎又は原料用アルコールの製造免許に係る最低製造数量基準を適用しないこととしております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
#7
○委員長(難波奨二君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○上月良祐君 自由民主党、茨城県の上月良祐でございます。
 山本大臣始め皆様には、大変お疲れさまでございますが、真摯な御答弁をよろしくお願いをいたしたいと思います。
 平成十四年から始まった構造改革特区、あじさい、もみじと言われておりましたが、初夏と秋に提案を年に二回ずっと受け付け続けてきて、今やもう千三百近い特区の計画が認定されておるわけです。平成二十三年からは、これは民主党政権でございましたが、総合特区の制度があり、国際戦略総合特区で七つあり、そして地域の方は数十あるわけであります。平成二十五年からそれらの経緯も踏まえて国家戦略特区というふうなものがつくられて十区域認定をされて、それぞれに違った形の制度が今併存しながら進んでいるという状況であります。
 私は、それぞれの特区に違った立場からこれまで関わってまいりまして、制度の進化というのか、変遷というのか、そういう様子を見させていただいてまいりました。
 役人時代に、小泉官邸にいた役人として、ちょうど構造改革特区の創設のときに関わらせていただきました。鴻池大臣が御担当ということでありましたので、参議院の先生が御担当ということで、私は、今、野上先生がいらっしゃるところの秘書官をやっておりましたので、まさに参議院の副長官の下で、参議院の大臣が関わられていた構造改革特区に秘書官として関わらせていただいた。もっと言えば、そこに来るまでの間、役所の中で何年も掛けて制度創設をめぐる議論があったわけです。まあ、せめぎ合いと言っていいのかもしれません。そういったものがたくさんありました。そういったものに関わらせていただいておりました。絶対できないと言われていた制度でありましたけれども、小泉内閣のときに、百八十度というか、三百六十度というか、転回して、ドラマのようにできたものであります。
 国際戦略総合特区のときは、これは先ほど申し上げましたように民主党政権でありましたが、地方の自治体に出ておりました。言わば責任者、副知事でありましたが、として指定を受ける側から大変厳しい政権のヒアリングを何度も経験をさせていただいて、学者さんのヒアリングも責任者として説明をし、政治家によるヒアリングも責任者として私が対応させていただいて、大塚耕平先生だったと思いますが大変厳しく御指摘をいただいて、しかし何とかかんとか最後つくばを認めていただいて、地域の方から推進する側として関わらせていただいたわけであります。
 そして、国家戦略特区については、まさにこの内閣委員会の委員として関わらせていただいて、以来、特区の質問については、もうこの内閣委員にならせていただいてから基本的に全て、たしか全部やらせていただいてきたと思っております。
 これら特区は、先ほど大臣からお話が、国家特区についてお話がありましたけれども、それぞれに大変重要な役割を果たしてきたんだと思っております。また、それぞれに違う役割も持っているんだと思っております。この特区が平成十四年の頃もし端緒が開けていなかったら、日本の社会というのはもっと大きく、何というんでしょうか、まあ変わっていなかったというのかな、進展していなかったであろうと思います。日本の中でどこかの地域だけ規制のありようが違うというのは憲法の問題にもなるんじゃないかとまで言われていた問題だったわけですが、しかし、やってみれば、チャレンジしてみれば、大変意味のある制度としてある意味定着をしてきているんだと思います。
 これらの様々な特区の制度がこれまでどんな役割を果たしてきて、どんな取組をしてこられたのか、その辺りについてどんなふうに評価されているか、これは佐々木局長で結構でございますので、ちょっとお答えをいただきたいと思います。
#9
○政府参考人(佐々木基君) お答え申し上げます。
 今先生の方からお話ありましたように、まず構造改革特区、総合特区、それから国家戦略特区、それぞれ特区の制度があるわけでございますけれども、いずれも地域を限定として規制改革を行うものでございますけれども、構造改革特区につきましては全国どの地域でも活用できる規制改革を措置する制度でございまして、また、総合特区は財政支援も含めた総合的な支援制度、それから、国家戦略特区は岩盤規制改革に突破口を開く制度ということで、それぞれ意義、目的を異にしておるわけでございますけれども、それぞれ機能を果たしてきたわけでございます。
 このうち、構造改革特区につきましては、代表例でいいますと、例えば農業の株式会社の参入でございますとか公の施設の指定監視制度の創設、こういったものを始めといたしまして七百九十二件の規制改革を行ってきておりまして、そのうち百三十五件については全国展開ということになっております。
 また、総合特区につきましては、国際戦略総合特区で七区域、地域活性化総合特区で四十一区域の計四十八区域が指定されておりまして、それぞれの地域におきましてそれぞれの資源や知恵を生かした先駆的な取組が進められているところでございます。規制の特例措置についてはこれまで五十一件ということでございます。
 国家戦略特区につきましては、医療、福祉、雇用、教育、農業、観光、都市再生、幅広い分野におきまして五十項目を超える規制改革を実現してまいりました。特に、近年の代表的な事例といたしましては、企業の農地取得でございますとか家事支援外国人材の受入れ、こういった長年実現できなかった項目について実現を果たしてきたところでございます。
 構造改革特区につきましては、先ほど申しましたように数々の規制改革を実現してきたわけでございますけれども、一方で、近年その実績が減少傾向にあるということで、やはり長年にわたり改革できていない岩盤規制というものが依然として残存しているというのは事実でございます。このため、国家戦略特区法によりまして、平成二十五年十二月に言わば構造改革特区制度をバージョンアップさせました国家戦略特区の仕組みを設けまして、岩盤規制の改革に取り組んでいるところでございます。
 また、総合特区につきましては、先ほど先生からお話がありましたように、実施から五年余りが経過いたしておりまして、先ほどお話がありましたつくばの国際戦略総合特区における生活支援ロボットの市場への投入、これを見ますと、例えば二十八年度までに目標の約二倍の十一種類ということでございまして、一部のロボットにつきましては公的医療保険を適用するに至ったという、そういう実績もあるわけでございます。
 こういったことで、産業の国際力の強化や地域の活性化にそれぞれ大きな役割を果たしてきたというふうに認識しているところでございます。
#10
○上月良祐君 ありがとうございました。
 ちょっと念のためにお聞きしたいんですけど、今まで、政権がまた替わったということで国家特区というのができたわけです。国際戦略総合特区という仕組みが、前の政権のときの仕組みではあるんですけれども、実際に特に国際戦略のところは地域を挙げて相当、激しいというんでしょうか、熱心な取組をやっております。
 これは、総合特区の方も、何か制度がたくさんあるから分かりにくいから何かまとめちゃえとか、結構乱暴な議論も耳にすることもあるんですけれども、それぞれの取組はそれぞれの取組で、もちろんまとめても、何というんでしょうか、進んでいけば、進めるようなまとめ方ならいいのかもしれませんが、分かりにくいからまとめればいいとかというのはちょっと暴論のような気がするんです。
 これは、国際戦略総合特区という、総合特区もしっかりそこは取り組んでいただけると。地元はそれでもう一生懸命やっているわけですから、先ほどおっしゃったような生活支援ロボット、世界の中の国際標準をもう事実上取っているような取組をやっているわけですね。そういったことはしっかりこれからも支援をしていただける、もちろん五年ごとの見直しはあるんだとは思いますけれども、それはそういうことでよろしゅうございますね。
#11
○政府参考人(佐々木基君) 先生今御指摘ありましたように、特区制度、幾つかあるものですからなかなか分かりにくいというような御指摘もいただくわけでございますけれども、お話がありましたように、総合特区にいたしましても非常に地域で活用されておりまして、期待が強いということを十分認識しておりますので、これはやっぱり地域活性化あるいは日本の成長のために非常に必要な制度だと思っております。引き続きこの活用に努めてまいりたいと考えております。
#12
○上月良祐君 ありがとうございます。
 制度を続けてもらうことが目的ではありませんので、その制度の中で地域が頑張って、国ももちろん頑張っていただいて地域を活性化していく、規制緩和を通じて日本を活性化していくということがもちろん目的であるということはよく認識はしておりますので、よくその辺を地域とコミュニケートをして、評価の在り方については後でちょっとお聞きしたいと思っておりますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
 大臣にちょっとお聞きしたいと思います。
 地方創生について、最近、地方創生という掛け声というんでしょうか旗頭、旗というんでしょうか、ちょっと何かトーンが聞こえにくくなっているような気が、私の杞憂であればいいなと思っているんですけれども、ちょっと何かそういう気がするんですね。
 それで、私は、お祭り騒ぎと祭りの後が続くというのが一番良くないと思っておりまして、わあっとやって、何だか分からないうちに祭りの後に気が付いたらなっているというのの繰り返しではいけないと思っております。
 言ったことをきちんとやっていくというのがまさに政治の責任でもあると思っておりまして、よく見てみると、資料をいただいてよく見てみると、予算とかそういうのとか、人の派遣とかそういうのも含めてしっかりやってくれています。若干だけ予算は、個別政策のところとか、まあもちろんシーリングもあるのかもしれませんが、若干は少なくなっているところも少しだけなくはないですけれども、しっかり大勢のところなどはやってくださっているんだろうなというふうには思うんです。
 衆議院での議論も一通り全部見させていただきました。衆議院では、一極集中是正の話もかなり詳しく議論をされている場面もあったと思います。東京の一極集中はなかなかこれ止まらないわけでございますけれども、私が勉強したものでは、ある国の繁栄ぶりというのは、歴史を見るとその国のやっぱり首都がどれだけ繁栄しているかで大体表象できるんだと、表されるんだというようなことを書いているのもありました。東京という山が低くなって均てん化されるような姿というのは決して良くなくて、やっぱり東京は突き抜けて高い頂であってほしいというふうに思っておりまして、その一方で地方の方がやっぱり上がっていくような姿でしっかりやっていただかないといけない、それこそが地方創生だというふうに思っております。
 三年目が終わろうとしているわけでありますが、地方創生というのは昔からやっているわけですし、ここから先もずっとやっていくんだとは思ってはおりますけれども、せっかく地方創生と銘打って担当大臣まで置かれて、そしてしっかり取り組んでくるということでありますから、現状をどんなふうに大臣として見ておられて、今後どんな課題があって、どんな取組方針でやっていかれようとしていらっしゃるのか、その辺りについてお考えを教えてください。
#13
○国務大臣(山本幸三君) 地方創生につきましては、これまで平成二十六年十二月に国の総合戦略を策定するとともに、地域経済分析システム、いわゆるRESASによる情報支援、地方創生人材支援制度等による人材支援、地方創生関係交付金等によります財政支援等に取り組んできたところであります。昨年度には地方版の総合戦略の策定がほぼ完了いたしまして、いよいよ本格的な事業展開に入っていると認識しております。
 昨年八月の大臣着任以来、これまでに全国の九十一市町村、二百十二か所の地方創生の取組を視察いたしましたが、先進的な取組を行っている自治体も多くて手応えも感じているところでございます。しかし、我が国全体の地方創生をめぐる現状と課題を申し上げますと、人口減少に歯止めが掛かっておらず、また人口の東京一極集中の傾向は依然として続いており、この是正に全力で取り組む必要があると考えております。
 地域の経済動向を見ますと、雇用・所得環境の改善が続く一方、地方によっては経済環境の厳しいところも見られます。東京圏とその他の地域との間には一人当たり県民所得等に差が生じており、地方の平均所得の向上のための取組を進める必要があります。
 こうした状況を踏まえて、現在策定中のまち・ひと・しごと創生基本方針二〇一七におきましては、ローカル・アベノミクスの一層の推進として、空き店舗の活用等による商業の活性化、東京一極集中の是正として、地方大学の振興や東京における大学の新増設の抑制、地方における若者の雇用機会の創出を盛り込むなど、現在の取組を更に深化させるとともに地方創生を加速化させるための新たな取組を行い、地方創生の新展開を図ることとしているところであります。
 今後とも、地方創生の実現に向けて多岐にわたる施策を推進するとともに、意欲と熱意のある地方公共団体に対しては、情報支援、人材支援、財政支援の地方創生版三本の矢で強力に支援し、地方創生の存在感が低下することのないよう、国と地方公共団体が連携して成果を上げてまいりたいと思っております。
#14
○上月良祐君 日本全国、高度成長のときみたいになるわけもないし、そういう姿を目指しているわけでもないんだと思うんです。誤解を恐れずにあえて言えば、地方創生というのは、これまでと何か違う考え方があるかといえば、私なりに考えているのは、意味ある差が付くことだというふうに私は思っているんです。頑張ったところ、地域のシーズをちゃんと生かしたところはそういうふうに良くなるし、そうじゃないところはそうじゃないままにいるということで、差が付くということは、まあ今までも認識はされていたんだと思うんですけれども、余りそういうふうなことが政策としては出てきていなかったんだと思うんです。これは別に頑張らないところのことを言っているんじゃなくて、頑張ったところが良くなるというふうに言うことで裏返して言えばそういうことを言っているんじゃないかなというふうに私自身は感じています。
 世界の各国が、ありようがそれぞれ、みんな努力しているけれども、持ち味も違うし、カラーも違うし、いろんな色合いがある地域の振興というか国の振興の在り方をみんな取り組んでいるわけです。ヨーロッパとアジアではもちろん違うわけですね。なので、そういう意味では同じで、地方自治体もそれぞれの地域がやっぱりまねだけしていちゃ駄目だと思うんですね。日本はどうしてもキャッチアップで生きてきたので、自治体の予算なんかもそうですし、国の予算もそうだと言われているんですけど、地方でいいのがあったらそれを国の予算化して普遍化することで全体を、何というんでしょうか、平均値を上げるというようなことが今までの予算の在り方でも間々あったんだというふうに思っています。でも、そういうやり方でやっていたら、もう日本の次の発展はないし、地域の発展ももちろんないんだというふうに私は思っています。
 日本の地域、地方って、地方交付税があるので、すごいそういう意味では恵まれていて、共通の基盤で何とか底は支えてもらっている、共通の行政サービスはきちんとみんなができるようになっているわけですけど、そこの上に、何というんでしょうか、その土地なりの色合いを、色彩豊かな何か色合いを付けていくというような努力がまさに求められているんだと思うんですけど。
 今ちょっと大臣のお答えの中では触れられてはいなかったんですが、私、地方創生のポイントは、もうとにかく人に尽きると思っているんです。それをやっていらっしゃる人、取り組んでいる人、あえて言えば人と人のネットワークも重要だと思います。ばらばらにあったってやっぱり駄目で、ネットワークもすごく重要だと思いますけれども、それにしてもネットワークの要素である、人がやっぱり一番重要だと思っております。
 そういう意味で、様々な施策のことを今おっしゃったんですけれども、人をどういうふうにつくっていくのか、育てていくのか。一旦そういう人が出てくれば、シーズや、何というんでしょう、ニーズは変わっても、その地域というのはきちんとやっぱりそれなりの発展を遂げていくんだと思うんですけど、それがいなければ、お金の切れ目が仕事の切れ目、施策の切れ目みたいになっちゃうんだと思うんですね。私、就職してからもう三十年余り、一人でそればっかりやってきたと言ってもいいぐらいでして、そういう意味ではやっぱりキーマン、キーパーソン、そしてそれらの方々をめぐるいろんな人たち、そしてそのネットワークになると、更に一足す一が二にも三にもなるということだと思っておりまして、そういう意味で、地方創生をやっていく中での人の重要性については、大臣、どんなふうにお考えになられていらっしゃいますか。
#15
○国務大臣(山本幸三君) 全く先生のおっしゃるとおりだと私も考えております。
 地方に伺ったときにお話し申し上げるのは、まず地方創生の目的は地方の平均所得を上げることですよと。その際に一番重要なことは自助の精神を発揮してもらいたいということでありまして、それを担うのはまさに人であります。したがって、やはり地域で、市長さんとかあるいは地域のリーダーで卓越したような方がいるところはかなりうまくいっているわけですね、いろんな取組がですね。そういう意味で、そうした人材を育てるということが大変大事だということはもうおっしゃるとおりだと思います。
 その意味で、中央から地方創生人材支援制度で送るということもやっていますし、それからやっぱり一般の方々の中でそういうリーダーを育てたいということで、地方創生カレッジというのを開いてe―ラーニング等を使って今始めたところであります。また、プロフェッショナル人材支援制度ということで、地方に中央の有能な人を送るという、そのつなぎをやるというようなこともやっております。
 いずれにしても、そうした人材がどんどん育っていって地方創生を担っていただくということがもう大変重要だと思って、その点についてしっかり頑張っていきたいと思っております。
#16
○上月良祐君 ありがとうございます。是非そういう方向も頭に入れて頑張っていただきたいと思います。
 それで、地方創生とまさに今ある特区との関係について是非ちょっとお聞きしたいと思うんです。
 特区の制度って、国の中でやっぱりできたときからの、何というんでしょうか、でき方の影響があるのかどうか分かりませんが、大変重要なことをやっていて、取り組んでいて、もしこれがなかったら今どうなっているだろうというぐらいの存在感があるはずなのに、国の様々な施策の中で十二分にその連携というんでしょうか連関というんでしょうか、その辺が生かされていないんじゃないかなというふうに感じることがちょっとあるんです。
 私、科学技術の方も、つくばがあったりするものですから少し関わって、党の仕事なんかでもちょっとやらせていただいていると、何か科学技術の、今は基本計画と、総合戦略というんでしょうか、そういった中でも余り取り上げられていなかったりして、これほどまでに先端を突破しようとして規制を改革までしてやっていこうとしている取組が全国にあって、それなしには進まないだろうと。もちろん、基礎技術というんでしょうか、基礎研究も大変重要ですから、実用化のところだけじゃないんですけれども、ただ、そこの取り上げられ方って結構少なかったりするんですね。それで、僕、ちょっと文句を言ったり意見を言ったりして、それでもまだまだというところがあるかなと思ってはいます。そこをしっかり、自分の仕事としてそれはやっていかなきゃいけないと思っているんですけど。
 地方創生における特区というのも大変そういう意味では重要だと思っているんですね。地方創生における特区というのについての重要性というか意義というか、そこについては、大臣はそこをどんなふうに思っていらっしゃるか、教えていただきたいと思います。
#17
○国務大臣(山本幸三君) 国家戦略特区は、規制・制度改革の突破口を開くことによりまして、我が国における国際ビジネス拠点の形成や産業競争力の強化を図ることを目的としている制度であります。同時に、地域固有の資源や知恵を活用することにより国の制度を変えてまで新たな事業の実現を目指そうとする地域を支援するものでもあります。
 したがって、地域の人口減少と地域経済の縮小を克服することを目指す地方創生の観点からも極めて重要であり、地方、都市の区別なく、意欲と情熱にあふれる自治体や産業界から数多くの規制改革の提案、要望をいただき、スピーディーに実現しているところであります。
 例えば、兵庫県の養父市は、中山間地農業の改革拠点として、企業の農地所有の特例や農業委員会の一部業務の市への移管等の特例といった大胆な規制改革を続々と提案して実現につなげ、これを活用した耕作放棄地の再生や農産物、食品の高付加価値化等の革新的農業を実践しております。また、秋田県仙北市は、国有林野を農業の六次産業化やドローン等の近未来技術実証を行う場として活用し新たな事業や雇用を創出しており、これら地域における産業競争力の強化等につながるものと考えております。
 地方創生のためには、地方と都市部がそれぞれの特徴を生かして高め合っていくことが必要であります。国家戦略特区の枠組みを活用して、今後とも、改革によって成長を実現しようとする地域を強力に支援してまいりたいと思っております。
#18
○上月良祐君 ありがとうございます。
 国が何かをやってくれるのを待つのではなくて、自分で何かを変えていこうとする力ですかね。選択と集中も大切です。何でもかんでもというわけにいかないですね。地域の力を何かに結集して、人的な資源も含めて結集して何かに取り組んでいこうとする姿というのは、地方創生に求められるもののある意味コアが私、特区にあると思っておりまして、地方創生一般の施策として地方創生全般を進めていくのも大切なんですが、その中にきちんと特区というのを位置付けて考えて、体系としてですね、いただきたいというふうに思っているんですね。
 実は、民主党時代の国際戦略総合特区だったですけれども、私ちょっと、結構優れている点もそこにもあるというふうには自分でやってみて思っているところもあります。これは政権を超えてその点については、やっぱりあのときは、地域がとにかく汗もかけと、お金も出せと、人も出せと。とにかくまとめ上げて、おまえらがやれと。その代わり、おまえらがやったら国だってもうとにかく徹底して支援するからということだったんですね。
 つくばなんかは、あのとき国の研究機関は、正直言うと、もう高いエベレストみたいなものがだあっと並んでいて、頂同士はばらばらという感じがあったんです、裾野は一つであっても。つくばの例えば市長さんが言っても、県はなかなかそこの間に入り切れていなかったというところも良くなかったんだと思いますけれども、自治体が何を言っているのかというぐらいの感じの勢いで、余り地域の中での横の連携というのはなかったんですね。それでイノベーションがあふれ出すわけもない。何のためにつくばをつくってくれたのかということをやっぱり地域が、やってくれるんじゃなくて自分たちでイノベーションを出さなきゃいけないということに、あれがきっかけでやっぱりすごく取組が進んで、厳しく言われて、僕もだから、あのとき副知事でしたけど、必死になって回って、必死になって話をして、そして汗もかいてまとめ上げて、最後は何とかヒアリングを突破させていただいて認めてもらって指定もいただいたわけです。
 そういう意味では、あの取組の中には大変すばらしいところもあると思っていまして、地域も頑張るから国も頑張るというところのその国が頑張るところを国家特区になったらもっと頑張ってほしいと、更にですね、地域ももちろん頑張らなきゃいけないんだというふうに思っています。
 財政支援が総合特区のときはあったんですけれども、そういう意味ではちょっと財政支援の部分が、法案作るときも、まあたしか金利の補助か何かだけは一応入っているんですが、それも最初はないという話もあって、僕もそれも相当言って、何とかかんとか最後入れてもらいましたけれども、やっぱり知恵だけでは動かないことがあるのも事実でして、地方を活性化しようと思ったらやっぱりお金が掛かることも、特にスタートのときはあることもこれは事実だと思うんですよ。なので、そこについては一定程度はやっぱり国も配慮をしてもらいたいなと私は思っています。自転車のこぎ出しのところをそうやって支援してくれることでやっぱり更に地域が頑張れるところもありますから、そこが、国家特区も是非、総合特区のような調整費はもちろんないんですけれども、是非、大臣として各省の持っている予算についても目くばせをしてもらいたいなというふうにそこは思っております。
 さっき申し上げましたように、東京の頂は高くていいんですけれども、各地がやっぱりそれぞれに頑張ってもらう、多極的に頑張ってもらうということが必要で、私は、例えば国家特区も、今十個ですけれども、それは全部のメニューが使えるのは十個でいいのかもしれませんが、例えば一定のメニューでもいいかもしれないです、後で申し上げますけれども、農業のことだって、北海道に次ぐ大農業県の茨城でも提案しているわけですね。でも、今特区じゃないから使えないと、そんなあほな話はないんだと思うんですよ。
 各地が、その岩盤規制と言われるものも含めていろいろな規制緩和に各地が、もう全市町村が全県が何らかの形で取り組んでいて、そしてその取組の結果でいろんなものが突破していくことで各地が上がっていく、活性化していく。その姿、各地が日本を引っ張っていっているような姿というのが私は、今の時代の、国が何か指令を出したり中央集権的にやって全部を引っ張り上げたり底を上げたりするんじゃなくて、各地が勝手に上がっていくような姿、もう全国が国家特区だって私はいいと思っているんです。それぐらいの感じでやっていくべきじゃないかというふうに思っています。
 その中で、今年にまた国家特区の新たな指定があるというようなことが言われております。これは総理もおっしゃったんでしょうか、大臣もおっしゃったのかもしれません。年内を目途に追加指定ということでありますけれども、新聞に被災地を含めた指定を積極的に検討していくというようなことが出ていたんですね。
 もちろん、被災地は被災地で応援してほしいんですけど、忘れてもらっちゃいけないんですが、茨城も三・一一のときには大変被災していまして、常総の水害なんかもありましたけれども、私、あの、何というんでしょう、復旧復興本当に大変で、走りまくって、当時民主党政権だったのでいろいろ本当大変な面もありましたけれども、もう本当に二日に一回ぐらい上京して交渉もしました。茨城を忘れないでほしいということを、それを表題の、何というんですか、要望書の表紙に書いて渡したこともありますというぐらいなので、しかも、つくばがあって国際戦略総合特区以来の相当な激しい取組もやっている、農業という全国二位の素材もある、そういったところを外してどうやって国家特区のチャレンジができるんだろうかと思っているぐらいなんですね。もちろん、自治体の方に熱意がなかったらそれは駄目ですよ、それはもう私もそう思う。
 だから、県であれ市であれ、そういったところは真剣に受け止めてほしいと私は思っておりまして、そういうのを含めて、全国各地、どんなふうに追加指定について考えていらっしゃるのか、教えていただきたいと思います。
#19
○国務大臣(山本幸三君) 国家戦略特区の指定は、国家戦略特区基本方針、これは平成二十六年二月二十五日閣議決定でありますが、で定めるとおり、厳選することとしておりまして、これまで三次にわたり合計十の区域を指定してきたところであります。また、特区の指定は、特区基本方針の定める事業の先進性や地方公共団体の意欲、実行力等の六つの指定基準に基づいて行っております。
 こうした中で、本年五月二十二日の特区諮問会議で次期日本再興戦略に盛り込むべき特区の規制改革項目などについて議論がなされ、その中で、総理から第四次特区指定に向けて被災地を含めた指定を積極的に検討するとの御発言がありました。今後、熱意のある自治体や事業者から大胆な規制改革事項を募り、特区ワーキンググループや特区諮問会議で厳格に審査するなど必要な手続を経た上で、年内をめどに追加指定を実現してまいりたいと思っております。是非、大胆な規制改革事項等を挙げてもらえればというふうに思っております。
#20
○上月良祐君 確かに、大臣おっしゃるように、今あるメニューを使わせてほしいというだけでは足りないんだろうと、新しく指定するためにはこんなことをやらせてほしいというような熱意もなきゃいけないんだろうと、それはおっしゃるとおりかもしれません。そういった意味では、やっぱり自治体の方にも地域の方にも、やっぱりそれを突破しようという熱意がなければいけないんだと思いますね。
 仙北市長さんとか、今、近未来実証特区になっている仙北市長さん、お話ししました。大変魅力のあるエネルギッシュな方だったですね。養父市長さんはまだ直接お目にかかれてはいないんですが、いろんなもので見させていただいています。養父のことは後でちょっとお聞きしたいと思っておるんですが、大変チャレンジングなことをやって一定の成果が上がっている。もちろん、近視眼的に見ちゃいけないところもあるからしっかり長い目で評価もしなきゃいけないとは思いますけれども、やっぱり首長さんの熱意とパワーでこんなにも変わっているんだなということを実感もします。
 そういったところを是非とも真正面から受け止めていただいて、この特区というものを一つの、てこの一つ、重要なてこの一つとして地域の活性化、地方創生を進めていただきたいと思っておりますので、その点はくれぐれも、茨城県のこともお忘れなく、応援していただければというふうに思っております。隣の高野さんも、昨日は本会議で高知のことも一生懸命言っていらっしゃいましたから、それぞれの地域のことをしっかり受け止めていただければと思っております。
 それから、指定をすると、私、指定以上に重要なのが評価、PDCAのCとAだと思っておるんですが、これ不思議なんですけど、PとDの、プランとドゥーのところは結構国って一生懸命やると思うんですよ。ところが、CとAの方ってどっちかというと苦手。もっと言うと、細かく言うと、Aのところは結構やっているのかもしれないですよ。私、チェック、何かそういう意味では不思議なんですが、チェックのところがやや苦手なところがあるのかなというふうに思っております。
 それはなぜかと考えると、これは、やっぱり国の役所の人ってころころやっぱり替わっちゃうから継続した取組ができないというようなことが非常に大きいのかなというふうに思っておりまして、これは前に大臣と、山本一太さんのときもあったかな、担当大臣違いましたけれども、国の役所の人事のことはこれはまた別の機会にでも議論させていただきたいと思っておりますけれども、大臣ともちょっとお話ししたかもしれません。昭和の時代の右肩上がりの頃から何にも変わっていないのが、ある意味で、まあ何も変わっていないと言うのはちょっと言い過ぎですけど、国の役所のローテーションだと思うんです。やっぱりこれほど難しい規制改革であるとか、何というんでしょう、価値創造していかなきゃいけない時代に、昭和の時代と同じ人事ローテーションではやっぱり駄目なんだと思うんですね。それに見合ったやっぱり国家公務員制度というんでしょうか、そういったことも必要だと思っておりますが、これは今回はちょっと横に置いておきまして。
 よくやゆされるように、日本の大学は、入りにくいけど、まあ最近全入時代とも言われていますが、入りにくいけれども、入った後は進級しやすくて、さほど鍛えられずに出てしまうというようなことが、アメリカと比べて、やゆされます。これも、やっぱりアメリカの大学というのは本当に厳しく鍛えられて、上がっていくのも大変だし卒業するのももちろん大変だし、しかし卒業するときにははるかに力がやっぱり付いている、そのための大学なんだと確かに思います。
 私は、特区や地域の指定、様々な地域振興の指定も似たところがあると思っておりまして、指定してもらうと、もうとにかく後はもう全部国がやってくれるやというような気分になっちゃうから、みんな指定のところへもう殺到するんだと思うんですね、これ外れたらもう駄目だと。指定されたら何でもやってくれるということではないと、指定されたら物すごい厳しいミッションが待っていて、自分たちの中でも、あるいは外のネットワークも含めて大変汗をかかなきゃいけなくて、もうそんなことやるぐらいなら指定されない方がいいかもしれないぐらいの厳しさがあった方がいいと思っております。そうだからこそ結果が出るし、成果につながっていくんだというふうに思っております。
 そういうふうな中で、今ちょっと気になる記事というか情報がありまして、役所の人からもちらっと聞きましたけれども、国家特区の中で、ちょっと、何というんでしょうか、成果というか、やっていることにちょっと差が出始めているんじゃないかということが懸念をされていると。具体に言うと、まあ表にも出ていましたから、新潟と沖縄なんですか、が、何かちょっと、指定はしたけれども取組がやや状況悪いんでしょうか。それは国家特区だけじゃなくて、国際戦略総合特区の七か所だって、プロジェクトがいっぱいぶら下がっていますから、その地区でいうのも難しいのかもしれないけれども、そういったところに差が出始めているのかなというふうにも思うんですけれども、その辺の状況をちょっと佐々木局長にお知らせいただきたいというふうに思っております。
#21
○政府参考人(佐々木基君) 評価の件でございます。
 まず、いわゆる総合特区、国家戦略総合特区でございますけれども、これは、毎年度、有識者から成ります総合特区評価・調査検討会がございまして、ここで各区域において進めておりますプロジェクトにつきまして目標達成状況等を評価しております。
 国際戦略総合特区につきましては、各地域の包括的あるいは戦略的なチャレンジをオーダーメードで総合的に支援するという、そういう性格がございますものですから、目指します目標でございますとか、そのために必要なプロジェクトあるいは支援措置というのは異なっておりまして、一概に進捗状況を比較することはできませんけれども、調査検討委員会でいろんな評価をさせていただいておりまして、おおむね意欲的な取組をそれぞれ行ってきているということでございますけれども、当然その評価を今後の推進に生かしていくということになると思います。
 国家戦略特区についてでございますけれども、今お話ありましたけれども、これは、毎年、区域会議が、個別事業の進捗状況に加えまして、規制の特例措置の活用や提案の状況といった特区に取り組む姿勢も含めた総合的な評価を実施しているところでございます。
 始まって間もなくでございますけれども、先ほどお話ありましたように、先般評価を出させていただきまして、そこで明らかに差があるということで厳しい御指摘もいただいたということは事実でございます。
#22
○上月良祐君 そこまで明確に言われるというのは、恐らく相当な差が出ているのかもしれないとちょっと危惧します。
 国際戦略総合特区に関しては随分優しい御評価で、余り地区のことはおっしゃいませんでしたけれども、恐らく、各地区にぶら下がっている、各地が取り組んでいるプロジェクトによって差がなきゃおかしいですよね、もう六年やっているわけだから。もちろん、当初考えたとおりに進んでいなくてもそれはしようがない面があったりするかもしれませんけれども、当初考えていたよりも進んでいるものもあるかもしれないですけれども、相当差があるんだと思うんですよ。
 実は、そこ、そここそちゃんとチェックしてほしいと思っているんですよ。それチェックしないんだったら国が指定した意味ありませんからね。そこで、遅れているところは遅れていると厳しくやっぱり言って、その上で、それをクリアできなかったら、落第するんだか放校処分になっちゃうんだか分かりませんけれども、というぐらいのことを厳しく言わなきゃいけないと思います。
 先日、宝塚の歌劇団の方が来て、勉強会でお話を聞いたんですが、入学も厳しいけれども入ってからが物すごく厳しいということをお聞きしました。落第もあれば、もう本当、退学というんでしょうか退団というんでしょうか、辞めさせられちゃうこともあるんだそうですよ。でも、みんな必死になってやっていると。だから、あれだけすばらしいものがその共同作業でできるんだと思うんですね。そこは厳しくチェックしている人がやっぱりいるんですよ、そこの中に。だから、もちろん熱意がある人が集まっているわけですけれども、でもやっぱり厳しくチェックしたり試験したりレッスンしたりする人がいるからああいうふうなすばらしいものができるんで、厳しい人だからと放っておいたらそんなふうにはいかないですよ。それは、人間だからやっぱりどうしてもちょっと自分に甘くなっちゃうところがあったりすることもあるかもしれませんから。
 そういう意味では、国家特区、始まってまだ二年、三年ですよね、三年たっていないですよね。それで差があるというのは、ちょっとこれはまずいですよ。スタートしたときって、みんな一斉にスタートしたからそんなに差がないんだろうと思うんですけど、それで結構な明らかな差がもしあるんだとしたら、それは大変ゆゆしき事態だと思いますね。
 そういう意味で、だからいきなりやめてくれ、やめさせてくれと言うつもりはありません。せっかく指定したんですから、成果が出るように何が原因かをちゃんと、何というんでしょうか、つぶさに分析していただいて、トップに言うべきことはトップが言う、そうじゃなくて事務的に言うことは事務的に言う、そういったことを丁寧にやって、丁寧にかつ積極的にやっていただいて、本当はそのときにはこっちの人も同じような人がやっぱりやっておかないといけないと思うんですよ。去年言った人と今年の人がまた違っていたら、指導、まあ指導という言葉は良くないかもしれないけれども、アドバイスだってできないじゃないですか。受ける方もまた人が替わっていたりするとますます訳が分からなくなっちゃって、結果、歯車がうまく動いていないんだと、そういうことが原因かもしれませんから、人の張り方がということかもしれないから、そこはちゃんと伝えて、きちんと成果が出るようにしてほしいと思います。
 国際戦略総合特区もそうですよ。地域ごとの差はなかなか言いにくいということをおっしゃっていた。まあ構造上そういうことだと思います、私も。しかし、その中のプロジェクトごとにやっぱりそこはつぶさに見ていくべきだと思いまして、それで、もうこのプロジェクトはこれ以上やったって成果は出ないんじゃないのと思ったらそういうふうに厳しく言って、本当に、それでもう一遍頑張ってみて、それでもやっぱり変わらなかったらプロジェクトから外すというようなこともそろそろちゃんとやった方がいいんじゃないかなというふうに思いますね。
 それで、評価の結果、私、厳しく言うとか、たくさん資料を出させてチェックするとかということ以上に、ちゃんとやらなかったら外されますよと、対象外になっちゃいますよというのをちゃんと見せるというのも大変重要な評価の一つだと思うんですね。
 そういう意味では、あれでしょうか、今まで、国家戦略じゃなくて地域の総合戦略特区の方で幾つかあったというふうな話も前聞いたことがあるような気がしますけれども、実際にそういうふうな例というのは何かあったんでしょうか。佐々木さん、お願いします。
#23
○政府参考人(佐々木基君) お答え申し上げます。
 まず、国家戦略特区でございますけれども、これにつきましては厳選の上指定しているわけでございますので、例えばその区域計画の進捗状況が不十分などの理由で目標の達成が困難であると認められる場合には、区域計画の評価結果を踏まえて区域計画の認定の取消し、あるいは諮問会議及び関係地方公共団体の意見を聴取した上で特区の指定自体の取消しを行う場合もあり得ると考えておりますけれども、現在、制度設計からお話ありましたように間もないこともありまして、これまではそういう事例はございませんけれども、そういう考え方で取り組んでいきたいと思っております。
 一方、総合特区についてでございますけれども、これは実施から五年余りが経過いたしまして、初期に指定された特区の中では目標の終了時期が順次到来しているところでございます。このような特区につきましては、評価の仕組みも活用しつつ新計画の認定等の措置を講じておりまして、つくば国際戦略総合特区も含めまして二十八特区につきましては新計画を認定いたしましたが、一方、九特区、これはいずれも地域活性化特区でございますけれども、これにつきましては一定の成果を上げたこと等の理由によりまして特区指定を解除しているところでございます。
#24
○上月良祐君 ありがとうございます。そこはしっかりやってほしいと思います。
 これは農産物とかもそうなんですけど、作る方は一生懸命やるんですけど、いいものを、作ったものを売る方に今まで余り力が入っていなかった面があったんですね。一生懸命、作る方は日本人って何か一生懸命やるんですけど、それを、いいものをどうしても安く売っちゃう。いいものを高く売るって、その売る方というのが同じぐらい重要なんですね。これ、指定も同じですから。指定する、選ぶ、そこのところも大変厳しかったですよ、それは。それはそれでいいんです。いいんですけど、指定した以上、指定した責任もあるんですよ。あとは自治体が頑張るかどうかですと言われても困るので、指定したのをきちっとチェックしてアドバイスして、引っ張るところは引っ張ってもらう、もうお尻たたくところはお尻をたたく、そういうふうにしてやっていっていただきたいと思うんですけど。
 これ、ちなみに評価の仕方について何か、これまで改善してきた点というのは何かあるんでしょうか。佐々木さんにお願いします。
#25
○政府参考人(佐々木基君) お答え申し上げます。
 総合特区の評価につきましては、毎年度、有識者から成る総合特区評価・調査検討委員会におきまして目標達成状況を評価してきております。
 これまで、自治体等の意見を踏まえまして、例えば評価・調査検討会の開催頻度を見直したり、あるいは評価事項を見直し、縮減いたしましたり、そういったことで評価事務の効率化を図る一方、現地調査でございますとか特区の担当者の意見交換の機会をできるだけ設けまして、現場のニーズを的確に把握する、こういった方策に努めてきているところでございます。
#26
○上月良祐君 ありがとうございます。
 現場のことは本当に大切ですね。今、そういう意味で、その改善点をちゃんとやっていただけているんだったら非常に有り難いと思います。
 これまで以上に出かけていくというのは結構マンパワー要りますし、国の役所の人も人数少なくて、ちょっと前に比べれば本当に現場へ出ていないですね。国会も忙しいのでなかなか出れないこともあるかもしれませんけれども、土日もあるわけだと言うと、またこれいけないかもしれませんけど。とにかく現場に出かけていって現地で見てほしいんですよ、そうしたら、現地で意見交換してほしいんですよ。国に呼び付けてというか、呼んで国の方のホームで聞いたって、本当のニーズも分からないし、本当に動いていないところも分からないですから、是非現地に行って。今日、農水省の方も来られていますが、結構キャラバンで歩いてくれていて、ここのところではもう革命的に本当に頑張っている、現地歩くのは。やっぱりかなり浸透するんですね、そうすると。そういったことを是非やっていただきたいと思います。
 評価の在り方について今るる佐々木さんとお話ししましたが、これ、大臣に一言、ちょっと評価の在り方について御見解いただけませんでしょうか。
#27
○国務大臣(山本幸三君) おっしゃるとおり、まさに評価をきちっとしないと、こうした制度自体の信頼性も失われると思います。その意味で、私どもも、特に国家戦略特区、これからでありますけれども、まだまだ活用が十分じゃないところについては、その問題等について我々も分析し、相手方にも分析してもらって、そして活用方を是非お願いしたいと思っているところであります。
 先ほどもお話が出ましたが、二十八年度の規制改革事項の活用が一事業にとどまって、また、改革提案が行われなかった沖縄県については、先般の評価時点で、平成二十九年度は年度末を待たずに中間的な評価を行うものとして、それまでに他の区域と遜色ない活用実績が必要であるとの危機意識を持って、抜本的かつ集中的に取り組むことが必要という評価をしているところでありまして、これはお互いに協力してしっかりとやっていきたいと思っております。
#28
○上月良祐君 ありがとうございます。是非そういうことをしっかりやっていただきたいと思います。
 いろいろ総論についてお話をさせていただきまして、ありがとうございました。大臣とこれまでこの総論のところ余り議論できていなかったので、大変有り難い機会でございます。よろしくお願いいたします。
 それで、農業のところ、ちょっと各論の規制改革のところについて何点か、今日時間のある範囲でちょっとお聞きしたいと思います。
 養父市の農業のことについてちょっとお聞きしたいと思います。株式会社による土地取得の件、ある意味、岩盤規制の大変大きな事項でございました。それについて今どんなふうになっているのかなというところにつきまして、これもきちんとチェックとフォローをしてもらいたいと思っておりまして、今、養父市の状況は、いろいろ見ましたし聞きましたんですけれども、結構頑張っていらっしゃるということで、農業が大変活性化しているし、権限も、農業委員会との関係で大変権限を市の方、養父市ですか、市に移して、そして手続もすごい迅速化しているとか、集まって集積が相乗効果を生み始めているともお聞きをしました。
 この兵庫県養父市での農地の企業所有、何か四社出てきているというふうに聞いておるんですけれども、どんな背景の会社がどんな動機でどんなことに取り組んでいるのか、その辺、ちょっと教えてください。
#29
○政府参考人(山北幸泰君) お答えいたします。
 ただいま御指摘ございましたように、兵庫県養父市におきましては、特区の特例によりまして現在四社が農地を所有しているところでございます。
 具体的に申し上げますと、例えば本業が印刷製本事業ということでございまして、そこに工場があるということでございまして、その従業員の中には比較的農業を経験してこられた、あるいは今も兼業農家という方々がおられるということでございます。そうしたところで、印刷製本事業の閑散期の所得確保のために、その時期に合致した作物としてニンニク栽培に取り組んでおられるというような例を聞いております。また、生花、お花ですけれども、卸売業者が新たな地域ブランド確立のためということで自らリンドウ栽培に取り組まれていると、そういったような例を聞いているところでございます。
#30
○上月良祐君 ニンニクは、やぶ医者にんにくというらしいですね。やぶ医者というから何か悪いのかと思ったら、養父の医者って名医のことらしいですね、何かそういう逸話があると、僕は初めて、真逆なんだそうですね。
 まあ、ネーミングも大切だし、ブランド化も大切だと思います。ナカバヤシさんというんですか、実際に出ております、フエルアルバムとかってやったところなんですかね、何か製本業のところが、四月―六月と十月―十二月というのは製本業の閑散期なんだそうですね。それがニンニクの何か繁忙期と重なるということで、ぴったり一致するからということで何かやっていらっしゃると。異業種がこういったことで取り組んでくるところの重要性については、後でちょっと矢倉政務官にお聞きしたいと思います。
 この耕作放棄地をうまく活用できているとも聞くんですけれども、その辺りについてはどんなふうに見ていらっしゃいますでしょうか。
#31
○政府参考人(山北幸泰君) お答えいたします。
 養父市の耕地面積でございますが、平成二十七年におきまして千五百二十ヘクタールでございます。そのうち、遊休農地の面積は十七・六ヘクタールと聞いております。一方、養父市からの聞き取りによりますと、国家戦略特区の特例によりまして四社が平成二十八年九月以降に取得した農地一・三四ヘクタールのうち、遊休農地を再生したものというのは一・一一ヘクタールとなっておるところでございます。
 本特例、昨年九月に施行されまして、実際の企業による農地取得は昨年十一月以降に行われたばかりということでございますので、今後どれだけ遊休農地の解消に資するかという判断はまだちょっと少し早いかなというふうに思っているところでございます。
#32
○上月良祐君 まさにそんな感じだと思います。ただ、思った以上に成果が出始めているのかなというふうにも思います。
 あと、これはもう最初から言われたことなんですけど、リースとか、要するに賃貸借じゃなくて、何で買ったのかというところなんですけれども、買わなくたって普通借りればいいんじゃないかと思うところ、まあ実際買っていただいているんですけれども、そこはどんなニーズがあったから買ったということだったんでしょうか。
#33
○政府参考人(山北幸泰君) お答えいたします。
 農地を取得した理由でございますけれども、ニンニク栽培のために土壌改良を実施したいということですとか、あるいは花の施設ですとかあるいはレタス等の水耕栽培を行う農業ハウスの整備をしたいということで、そういった形で農業経営に必要な投資を行うに当たって農地の取得の意向が示されたということを聞いておるところでございます。
 委員から御指摘ございましたように、リースでもって当然対応できるわけでございますし、養父市の四社につきましても、うち三社は以前からリースで参入しておったところでございますけれども、今回の特例によりまして、先ほど申し上げましたような投資を伴うところについては取得という手段も取っているということであると聞いております。
#34
○上月良祐君 まさしく想定していたとおりではあるんですね。そういう意味では、借りたら、そこに投資するためにはやっぱり買わなきゃいけないニーズがあるんじゃないかと言っていたところが、まさしくそういうふうな結果が出ているということなんだと思います。
 政務官にお聞きしたいと思いますが、こういう養父市の現状についての御認識と併せて、先ほどナカバヤシさん、まあ製本業の方とか、あと、そこの下にニンニクやっているところとかで、ヤンマーさんとかクボタさんとか機械メーカーさんも、出資とかいう形、子会社みたいな形も含めてですけれども参入しているんですね。異業種が参入している。
 農業機械というのは、実は農業機械の値段の高さが大変難しい、日本農業のコストの大変重要な一つの問題になっておりますので、そういった方が入っていただくというのは、実際農業をやってみたら、この高さだとなかなか価格に転嫁できなくてちょっとまずいから、例えば汎用機、ローコストモデルをつくらきゃいけないんじゃないかということを知ってもらう重要なきっかけにもなるんだと思うんです。
 あと、ここではまだないんだと思うんですけれども、大規模小売店舗とかチェーンストア、まあイオンアグリさんとかローソンファームさんとかと有名なところがいろいろ農業をやっていらっしゃって、それを自分のところで売っていただいたりするんですね、している例があります。これも大変私、重要な取組だと思っておりまして、そういう方が入ってきてくださってそしてやってくだされば、ああ、こういうのを作るのはこれぐらいの価格が掛かって、コストが掛かって、これぐらいじゃないと持続可能なものにならないなということがやっぱり分かっていただけるという意味で、ベンチマークは一つ持ってもらえるという意味では大変重要なんだと思っております。
 販売、流通の関係というのは農業にとって一つの大きな課題ですけれども、その関係者の人が農業自身に参入してきてくれる、異業種の方が入ってきてくれるというのは大変重要なことだと思っています。ある意味で、企業の土地所有、農地所有ということだけじゃなくて、異業種の参入という意味でも養父市というのは大変画期的な状況にあるんじゃないかとも思っているんですが、その辺り、養父市の状況と併せて、政務官の御見解ですか、御意見というかお考えをちょっと聞かせていただきたいと思います。
#35
○大臣政務官(矢倉克夫君) ありがとうございます。
 まず養父市の特区の評価ということでありますが、国家戦略特区、特例は昨年九月に施行され、実際の企業による農地取得は昨年の十一月以降でありますので、農業は通年でもございますから、まだ営農の状況を評価する段階としては難しいところではありますが、他方で、現地の方からは、既に十年も二十年もほっていた耕作放棄地が再生されたであったり、また地域外から新たな雇用、被用者として人が来てくれて地方が活性化したというような声がお聞きをしているところであります。
 一般に農業の企業参入につきましては、担い手が十分いない地域において企業が地域農業の担い手となり得るということが言えるかと思います。農村の創生に向けて更に期待をしたいと思います。
 さらに、異業種についてお伺いをいたしました。やはり異業種であれば、当然、農業とはまた違うノウハウ、蓄積されたものがあるわけですが、それが相乗効果を生んで、さらに農業の発展とともに、また地域の雇用も支えていくというような新たな価値が生まれているかと思います。
 先ほど先生からもおっしゃっていただいた、例えば農機なども、農機を、今まではいろんな価値が、付加価値がたくさん付き過ぎるという言葉が、表現が正しいかどうか分からないですけど、それによって価格が高くなってしまったところもある。ただ、それが現地との農業をやることによって、現地の現場が分かることで農機としてはこうあるべきだということが非常に分かる。そこで新たな農機の開発も生まれますし、それが農業の生産性向上にも、増加をしていくというような相乗効果もあるかと思います。
 養父市などは、例えば、ある土木や建設事業者による事業協同組合などがこういったノウハウを使って園芸ハウスなどを、これを設置をしてレタス栽培などもしております。そういった土木の経験なども農業の今後の新しいビジネスにとっては非常にいい影響も与えて、付加価値を高める、生産性を高める農業とはどうあるべきかというようなところの知恵の合致というものがこれは生まれていくところがあるかと思います。
 先ほど山本大臣からも農作物商品の高付加価値化というようなお話もいただいたところでございます。異業種が関わることがより付加価値化を高めて生産者の所得向上に通じるというような、いいモデルケースが生まれればというふうに期待をしております。
#36
○上月良祐君 今日は時間が来ましたので、あと一分ですのでもうここで一旦止めたいと思います。また次回もお時間がいただけるものだと思っておりますので、外国資本の会社による農地の所有について私は大変危惧いたしておりまして、そのこととか、異業種の参入については、コマツさんなんかもJA小松と一緒にやっていて大変重要な示唆をいただいていますので、そういったことも含めてまた引き続きちょっと議論をさせていただきたいと思います。
 本日はここで一旦止めさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
#37
○櫻井充君 民進党・新緑風会の櫻井でございます。
 まず、ちょっと大臣に基本的なことをお伺い、当たり前のことなので通告しておりませんが、大臣は安倍内閣の一員ですから、これは閣議決定事項に従って行政を運営していくということでよろしゅうございますね。
#38
○国務大臣(山本幸三君) それは当然のことだと思います。
#39
○櫻井充君 そういうことなんですよね。
 そうすると、内閣法の六条にこう書いてございまして、「内閣総理大臣は、閣議にかけて決定した方針に基いて、行政各部を指揮監督する。」と、こういうふうに内閣法に定められております。
 これは、内閣総理大臣に、こう掛かっていますが、基本的には、内閣総理大臣がこう行ってくるのであれば、こちら側の行政府のトップである山本大臣も同じような形で行政各部を指揮監督するということでよろしいですか。
#40
○国務大臣(山本幸三君) 私は、内閣府設置法に基づいて内閣府特命担当大臣として総理から一定の職務をいただいております。それに基づいてしっかりやるということであります。
#41
○櫻井充君 もし仮に、これ公務員の方が閣議決定事項に従わないで行動した場合には、これはどういうことになるんでしょうか。
#42
○国務大臣(山本幸三君) それは、担当大臣なりその上司がしっかりとそれを是正する、あるいはそれなりの処分をするということだと思います。
#43
○櫻井充君 ありがとうございます。私はそれが必要だと思っています。
 昨日の衆議院の委員会で、佐々木事務局長でよろしいんでしょうか、昨日の委員会で我が党の宮崎議員の質問に対して、石破四条件に対して、これは守るということではなくて留意すべきだと、留意、留意事項なんだと、そう御答弁されてきています。
 これ、留意するというのは、済みません、辞書で調べてまいりましたが、無視することがないよう気を付けることと。つまり、守れということではなくて、無視しない程度にちゃんとしなさいねということなんです。
 この答弁、いかがですか。閣議決定事項を守るのではなくて留意すればいいんだと昨日答弁されていますが、問題があると思いませんか。
#44
○国務大臣(山本幸三君) 私どもも、再興戦略ですか、そこで示されたことについては承知しております。ただ、それを条件とか、きちっと言っているというような、限られたものという認識では私ども最初からありません。そこに書かれている留意事項だという観点で、できるだけそれを守るということで思っておるところであります。
#45
○櫻井充君 済みません、答弁、違いますよ。まず冒頭は、閣議決定は守ると、そうおっしゃいましたよね。違いますか。
#46
○国務大臣(山本幸三君) 閣議決定で書かれたことについてしっかりと守るように努力するというのは当然のことだと思います。
#47
○櫻井充君 それでは、獣医学部新設に関わる問題の、このいわゆる石破四条件は閣議決定事項ですか。
#48
○国務大臣(山本幸三君) 日本再興戦略に書かれておりますので、閣議決定事項であります。
#49
○櫻井充君 閣議決定事項であれば守らなければいけないわけであって、これを留意するという発言をされている、答弁されている。問題はありませんか。
#50
○国務大臣(山本幸三君) そこで書かれたことをどういう定義付けにするかというのは、それはそれぞれの立場があると思いますが、私どもは留意事項というような話で理解してこれまでもやっているところであります。
#51
○櫻井充君 大臣、確認しますけど、閣議決定事項は、大臣も留意事項だという認識でこれまで行政を運営されていたんですか。
#52
○国務大臣(山本幸三君) いや、閣議決定事項で書かれていることはそのとおりでありますから、それは遵守する努力をしなければいけないということは当然のことだと思います。
 ただ、その言い方をですね、条件とか留意事項とか、それはいろんな言い方があるということであります。
#53
○櫻井充君 済みません、留意するというのはどういう意味ですか。
#54
○国務大臣(山本幸三君) そのことは当然しっかり守るように努力するということだと思っております。
#55
○櫻井充君 済みません、大臣、国語辞書にそう書いてありません。国語辞書には、無視することがないよう気を付けることとしか書いていないんですよ。ここに守るという言葉なんか書いていません。
 なぜその閣議決定事項は守らなければいけないではなくて、じゃ留意するということ、表現でよろしいんですか。
#56
○国務大臣(山本幸三君) 日本再興戦略で書かれていることでありますから、最大限守らなきゃいけないという努力をしなければいけないと思っております。
#57
○櫻井充君 最大限守らなきゃ、最大限守らなきゃいけないじゃなくて、守らなきゃいけないんですよ、守らなきゃいけないんですよ。そうじゃなければ、ここに、内閣法に書かれているんですよ。「内閣総理大臣は、閣議にかけて決定した方針に基いて、行政各部を指揮監督する。」と書いてありますよ、ちゃんと。最大限じゃないですよ。必ずやるんですよ。違いますか。
#58
○国務大臣(山本幸三君) 再興戦略に書かれたことについてはそれを守るように努力するということであります。
#59
○櫻井充君 守るように努力するんじゃないんです。守らなければいけないんです。違いますか。
#60
○国務大臣(山本幸三君) 私どもは守るということでしっかりやっているつもりであります。
#61
○櫻井充君 改めてちゃんと明言してください。閣議決定事項については守らなければいけないということでよろしいですね。
#62
○国務大臣(山本幸三君) 閣議決定事項についてそれを従うようにするのは当然だというふうに思っております。
#63
○櫻井充君 それでは、石破四条件においてですね、これは閣議決定されている事項です。これを当然守らなければいけないわけですが、これに対して留意するという答弁をされている、この事務局長の答弁に対してどう思われますか。
#64
○国務大臣(山本幸三君) 私どもの内部のいろんな議論の中では、少なくとも条件とかいう形で書いていないものということもありまして、これは留意事項だというような議論もしておりました。ただ、それは、条件とか留意事項とかは定義の問題だと思いますので、おっしゃったように、書かれたことはしっかりと守っていくものだというふうに理解しております。
#65
○櫻井充君 答弁になっていないよ。答弁になっていないよ。
#66
○委員長(難波奨二君) 再度、大臣、答弁お願いいたします。
#67
○国務大臣(山本幸三君) 留意事項という言い方をするときもありますし、条件という言い方もすることもあったと思います。その意味ではそういう発言があったのかもしれませんが、私も留意事項だというような話もしたこともございます。しかし、いずれにしても、再興戦略で書かれたことでありますから守っていく、それをチェックするということは当然だというふうに思っております。
#68
○櫻井充君 それでは、昨日の佐々木事務局長の答弁は問題がないということでよろしいんですか。
#69
○国務大臣(山本幸三君) これまでの内部の議論の中ではそういう言い方もしたこともございますので、それ自体が問題だというふうには考えておりません。
#70
○櫻井充君 済みませんが、留意するというのはどういう意味合いでしょうか、改めてお伺いします。留意するというところに守るという意味合いはありますか。
#71
○国務大臣(山本幸三君) 当然そのことはしっかり考えていかなきゃいけないということでありますので、守るということも入っていると思います。
#72
○櫻井充君 済みませんが、国語の辞書にはそう書いておりません。それは大臣の勝手な解釈であって、辞書にはそう書いていないんですよ。役所の答弁ですからね、役所の答弁ですから、言葉ちゃんと選んで答弁しているはずであって、文書を作って答弁しているはずであってですよ。
 繰り返しになりますが、留意するということは守るということと私は違うと思いますが。じゃ、お伺いしましょう。留意することと守ることは一緒ですか。
#73
○国務大臣(山本幸三君) そこのところはぎりぎり辞書の話とかよく言えるわけじゃありませんけれども、我々はそう書かれたことをしっかりと実現できるように努力しなければいけないということだと思っております。
#74
○櫻井充君 ここは大事なところなんですよ。要するに、前川前事務次官が何でこういう、ああやって勇気を持って告発されたのかというと、行政がゆがめられたとおっしゃっているわけです。行政がゆがめられたのは何かというと、獣医学部をつくるに当たって、これは閣議決定事項でもありますが、実は国家戦略特区のこの会議の中でもきちんとこの四条件を守ってやっていきましょうねということを石破大臣おっしゃっているんですよ。ですから、これに従ってやったのかどうかというのはすごく大事なことであって、これを守っていなかったからこそああいう問題が起こっているわけですよ。ですから、これが留意なのかちゃんと守るなのかによって全然違うんですよ。ここはきちんとしてもらわなきゃいけない点なんですよ。
 これは守るんですよね、守らなきゃいけないことですよね。改めて。
#75
○国務大臣(山本幸三君) 閣議決定した再興戦略に書かれていることでありますから、守るべき、努力すべきものだと思っております。
#76
○櫻井充君 それでは、佐々木事務局長にお伺いしますが、昨日の答弁で留意するとおっしゃいました。留意するということと守るということは同じことですか。
#77
○政府参考人(佐々木基君) 私が昨日、留意ということにつきましては守るという意味で申し上げた次第でございます。
#78
○櫻井充君 じゃ、なぜ守ると言わないんですか。じゃ、なぜ守ると言わなかったんですか。
#79
○政府参考人(佐々木基君) 四条件に従って十一月九日の文書ができているという意味で留意という言葉を使わせていただいたわけでございまして、その趣旨は、当然その四条件、閣議決定に従うという趣旨でございます。
#80
○櫻井充君 済みませんが、日本語御存じですか。留意するとそれから守るとは同じ意味合いですか。
#81
○政府参考人(佐々木基君) 昨日、私の御答弁では守るという意味で使わせていただいた次第でございます。
#82
○櫻井充君 済みませんが、言葉にはそういう意味がないんですよ。勝手に言っているんじゃないですか。じゃ、何でもそうやって、いや、私はこの言葉はこういうふうに使ったんですよと適当に言えるわけですよ、全てのことが。これおかしいですよ。国会で発言されているんです。非常に大事な点について昨日宮崎議員が質問して、それに対して留意するとおっしゃっているじゃないですか。意図を持って言っているでしょう。
 じゃ、石破四条件は絶対守らなきゃいけないことですね。
#83
○政府参考人(佐々木基君) 昨日の御答弁を申し上げましたのは、十一月九日のものにつきまして、当然石破四条件を前提としているということで、それはもちろん守らなければいけない、それに従ってやっているということを申し上げたわけでございます。
#84
○櫻井充君 それでは、これからその留意するという言葉はおやめいただけますか。きちんと石破四条件は守っていかなければいけないと、そういうことでよろしいですね。
#85
○政府参考人(佐々木基君) 誤解を招いたということにつきましては、あくまでも四条件は閣議決定されたものでございますので、当然それに従うということで考えております。
#86
○櫻井充君 これは閣議決定だけじゃないんですよ。平成二十七年の十一月二十七日の、これは国家戦略特区、十七回目ですが、この諮問会議でも石破大臣が何とおっしゃっているかというと、六月の改訂成長戦略に即して行いますと。これは閣議決定だけではありませんで、これは国家戦略特区の中でもこういう方針でやっていきますと、そういうふうになっているんです。
 これが例えば留意するということになったら、この方針がどこかで変わらなきゃおかしな話なんですよ。もし本当に留意するじゃなくて守っていただけるのであれば、これから四条件について一つ一つ質問させていただきたいと思います。
 それでは、この四条件について、例えば既存の大学・学部では対応が困難な場合にと、そう示されてきていますが、内閣府としてどうして既存の大学ではできないと判断されたんでしょうか。
#87
○国務大臣(山本幸三君) まず、こういう四条件、規制改革をやる場合に、本来は規制監督省庁がその旨をチェックすべきものであります。その上で、私どもとしては、特区法の目的、つまり規制改革によって競争力を強化する、活性化するということで四条件について我々なりの考えをしているわけであります。
 そこで、まず既存の獣医師養成系大学の学部では対応は困難なのかということについてでありますが、OIE、国際獣疫事務局の動向を踏まえて、既存の十六の獣医師系、獣医師養成系大学・学部も平成二十三年度より獣医学教育に係るモデル・コア・カリキュラムを実施しつつあることは事実でございます。
 しかしながら、現状では、専門教員の不足の問題もあって、例えば先端ライフサイエンス研究に係る実験動物学などの講義、実習時間は少なく、また、近年の創薬プロセスを意識した中型実験動物を使用した教育内容とはなっていないとの指摘もございます。
 そういう意味で、こうした点が既存の大学・学部において対応が困難ということだと思っております。
#88
○櫻井充君 大臣は、コアカリキュラムをお読みになったことがありますか。
#89
○国務大臣(山本幸三君) はい、ございます。
#90
○櫻井充君 そこの中に、そこの中に、人とそれから動物等での共通の感染症について学ぶ項目はありますか。
#91
○国務大臣(山本幸三君) あることは承知しております。
#92
○櫻井充君 それから、ライフサイエンスに当たる、ライフサイエンスという言葉になっているからよく分からなくなっているんですが、ライフサイエンスに当たる科目のことについてちゃんと勉強することになっていますか。
#93
○国務大臣(山本幸三君) 私どもの理解でライフサイエンス、先端ライフサイエンスに関係するところは実験動物学等だと思いますが、それもありますが、その時間数は、単位数は少ないというふうに理解しております。
#94
○櫻井充君 そうでしょうか。それだけですか。それだけがその今のところに、ライフサイエンスに当たることですか。
#95
○国務大臣(山本幸三君) ライフサイエンスに当たるというのは、そのほかにもあると思いますけれども、ちょっと済みません、学科としては……
#96
○委員長(難波奨二君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#97
○委員長(難波奨二君) 速記を起こしてください。
#98
○国務大臣(山本幸三君) 獣医生理学あるいは毒性学とか、そういうことが関係するんだと思っております。
#99
○櫻井充君 生理学や生化学や薬理学、これ四単位ずつありまして、全部で十二単位あるんですよ。
 ですから、既存の大学でちゃんとこれまで答弁されていたような内容は、私は確認しましたけど、やっていると思いますが、大臣、大臣の御見解はいかがですか。
#100
○国務大臣(山本幸三君) 先ほども申し上げましたように、ある程度はやっているということはございますけれども、ただ、こうしたところで行われているやつは、例えばその実験動物もほとんどがマウスやラットに限定されておりますし、しかも、実習内容も保定、採血などのハンドリング程度のものでありまして、いわゆる製薬産業が要求するようなレベルのものにはなっていないというように理解しております。
#101
○櫻井充君 そうしますと、このコアカリキュラムは評価されないということですか。
#102
○国務大臣(山本幸三君) コアカリキュラム、評価するかしないかの判断は私のすることではないと思いますが、少なくともコアカリキュラムに上乗せしてそういうところをやらなければならないということで、それは既存の大学では対応できていないというふうに理解しています。
#103
○櫻井充君 済みませんが、医学部は定数を増やして、それで十四校新設したぐらい定数を増やして医師不足に対応、それに対してやってきたんです。
 ですから、こうやってきちんと事業をやっているんだとすれば、もし足りないんだとすれば既存の大学でやればいいだけの話であって、なぜ大学を新設しなきゃいけないんですか。
#104
○国務大臣(山本幸三君) 既存の大学では、先ほども申し上げたように、実験動物も限られておりますし、あるいはそうした講座の在り方等で、あるいは専門教員の不足等がございます。そういう意味で、それを抜本的に改善するということはなかなか難しいというように私は考えております。
#105
○櫻井充君 済みませんけれども、専門教員がいないとおっしゃいました。専門教員がいないのであれば、どうして加計学園に、専門教員がそこに集まるんですか。
#106
○国務大臣(山本幸三君) いや、専門教員がいないんじゃなくて、専門教員が不足しているということだと思います。
#107
○櫻井充君 専門教員が不足しているのであれば、どうして加計学園にだけ専門教員が集まるんですか。
#108
○国務大臣(山本幸三君) それは加計学園においていろいろ努力をし、国際機関等あるいは役所等、そういうところから呼んでいるというように聞いております。
#109
○櫻井充君 済みませんが、どういう人が集まってくるかも分からない中で、どうしてここがそれだけのことができるという判断を下したんですか。
#110
○国務大臣(山本幸三君) 加計学園のその事業計画を見まして、そしてそこにおける、いわゆるコアカリキュラムは四年生で済ませて、そして五、六年はアドバンス科目として、先端ライフサイエンス事業あるいは国際獣医事業、そして通常の獣医師、実践の重視と、そういう三つのグループに分けてアドバンス科目としてやると、そういうところについて私は評価すべきだというふうに思いました。
#111
○櫻井充君 済みませんが、そのために人材が必要なんですよね。カリキュラムなんて作るの誰でも作れるんですから、実際それを教育できるかどうかというのは、そこにちゃんとした教授陣がそろうかどうかに懸かっているわけですよ。どうしてそれが担保されているんですか。
#112
○国務大臣(山本幸三君) 私どもが承知しておりますのは、加計学園においては既に七十名の教員の候補者というべきか、そうした人員を確保していると。それは、役所にいた人、あるいは海外の国際機関にいた方、あるいは海外の企業にいた方も含めて、そしてまた日本の獣医学関係者も含めて招集しているというように、しかもそれは七十名に及んでいるということを聞いております。
 ただ、個別のそれぞれの人についてはそれは明らかになっておりません。それは、文部科学省において今、大学設置審議会で議論しているところでありまして、これは元々そういうものは内々でやる話だというふうに理解しております。
#113
○櫻井充君 こういうことを、本当は構造改革特区であればどうなっているかというと、関係省庁とちゃんと話合いをした上で、それで決めてくるんですよね。構造改革特区では十五回落とされているのは、いろんな問題があったからです。そして、私は大臣経験者に話をお伺いいたしましたが、我が党のですね、この加計学園のことについてはとても認められないと文部科学大臣経験者の方がおっしゃっておられました。
 ですから、文部科学省でちゃんと精査すればこれは通らない案件なんですよ。国家戦略特区になった途端、これは文部科学省や農水省口出しできませんから、だから結果的には通っていったんだと思うんですよね。そうすると、じゃ、今の議論で、もうどうしようもありませんが、いずれにしろ、私は、ほかの大学できちんとした形でやればできるものであって、別に加計学園が特別こういうことができるということには私は当たらないと、そう思います。
 それではもう一つ、先ほど製薬メーカーやという話がありましたが、これは要請書というのが、要望書というのがあったんでしょうか。
#114
○国務大臣(山本幸三君) それは、加計学園の資料の中からそういうふうなことが書かれているわけであります。
#115
○櫻井充君 そんなもの、だって、自分たちが勝手にこうやって言って、これだからやらせてくださいと言っているのを、じゃ、それについて正しいか正しくないかについて精査したんですか。
#116
○国務大臣(山本幸三君) 私どもはそのことの中身について詳しく知る立場にはありませんけれども、しかし、規制改革をやるという立場から見れば、そうした創薬などの先端ライフサイエンス研究というのをアドバンス科目として是非やりたいと、あるいは国際獣医事関係の人材を養成すると、そういうことについて強い情熱を持っているということについて評価をしているところでございます。
#117
○櫻井充君 済みませんけれども、規制改革について反対していません。もし必要なら、それは獣医学部つくったらいいんですよ。だけど、大臣、規制緩和をするにしてもルールは必要なんですよ。そうですよね。何のルールもなく全部規制緩和で次から次に大学をつくっていいということにはなりませんよね。
#118
○国務大臣(山本幸三君) そのとおりだと思います。
#119
○櫻井充君 そうすると、獣医系の大学をつくる場合には、閣議決定されている四条件があって、この四条件をきちんと守らなければいけないということは当然のことですよね。
#120
○国務大臣(山本幸三君) 四条件についてはそのとおりだと思います。
#121
○櫻井充君 これは、加計学園が認可される、認められていく中で、農水省やそれから文部科学省はほとんど残念ながらここに関与していないんですよ。
 じゃ、文部科学省にお伺いしたいと思いますが、この設置四要件に対して文部科学省で意見を言ったことがありますか。意見を言ったことがあるとすればいつですか。
#122
○副大臣(義家弘介君) 政策決定のプロセスにおいて、様々な意見あるいは調整を行ってきたところでございます。
#123
○櫻井充君 それはいつ頃の話ですか。
 私はちゃんと通告しているはずです。四条件に関して、これはいつどこで誰がどういう形で話をしたのか、議論をしたのか、四条件の決定について、繰り返しになりますが、三つの省庁に対して、いつどこでどういう議論がなされて決定されたのかということは、これは通告しております。ですから、そんな曖昧な答弁ではなくて、いつ、いつ文部科学省はこの話合いに参加させてもらえるようになったんですか。
#124
○副大臣(義家弘介君) 国家戦略特区を活用した獣医学部の新設につきましては、日本再興戦略改訂二〇一五を踏まえ、内閣府の国家戦略特区関係会議において議論がまず行われました。
 平成二十八年十一月には、諮問会議において、先端ライフサイエンス研究や感染症に関わる水際対策など獣医師が新たに取り組むべき具体的な需要に対応するため、特例として獣医学部の設置を可能とする旨の追加規制改革事項が取りまとめられました。
 再興戦略と追加規制改革事項の関係については、内閣府においてまずは一義的に説明されるものであり、また加計学園の構想が再興戦略、いわゆる四条件を満たすかどうかは、内閣府を中心に議論、判断がされてきているものですが、あえて文部科学省の立場を申し上げれば、一貫して、需給の観点から特区を所管する内閣府に関係省庁と調整をいただきたいという旨お願いしてきたところでございます。
#125
○櫻井充君 そういうことなんですよ。つまり、所管省庁である文部科学省は、ここに、話合いには参加していないんですよ。
 農水省はいかがですか。
#126
○副大臣(礒崎陽輔君) お答え申し上げます。
 農水省といたしましては、昨年十一月九日の国家戦略特区諮問会議の開催に当たって、内閣府から農水水産省に提示された取りまとめ文書案に、十月三十一日にコメントなしと回答いたしております。また、十一月九日の会議には山本農林水産大臣が臨時議員として出席し、産業動物獣医師の確保が困難な地域が現実にあり、こうした地域的課題の解決につながる仕組みとなることを期待する旨発言し、特に異議は唱えませんでした。
#127
○櫻井充君 礒崎副大臣、今、その取りまとめの文書が来ましたが、その取りまとめの文書を作成するに当たって農水省で意見を言う機会はありましたか。
#128
○副大臣(礒崎陽輔君) この件については、その当時、私は関与しておりませんでした。
#129
○櫻井充君 それでは、礒崎副大臣ではなくて、農水省全体としてはどうですか。
#130
○副大臣(礒崎陽輔君) 私の聞いておるところでは、それぞれ所管の担当局長から大臣の方に説明して回答したというふうに伺っております。
#131
○櫻井充君 ここは大事なポイントなので。今文部科学省がおっしゃったのは、結局ここの議論に参加していないんですよ、基本的なところでは。農水省はいかがなんですか。
#132
○副大臣(礒崎陽輔君) 農水省は、要は獣医師の需給に関して責任を持っている役所でございますので、そういう観点から省内で議論はし、先ほど言ったように、先ほどというか、新たな需要があるという話の下で、特に我が省として獣医師の需給に大きな影響を与えるものではないという判断をしたのは事実であります。
#133
○櫻井充君 済みませんが、そうすると、ここは大事なことになるんですが、二番目のところにある、具体的な需要が明らかになりというのは、これは農水省が示すべきことなんですか、これは内閣府がやるべきことだったんですか。この四条件をクリアしたかどうかについて、これの責任省庁は内閣府ですか、それとも農水省ですか。
#134
○副大臣(礒崎陽輔君) 率直に申し上げて、新たな先端的ライフサイエンスの需要については農水省は具体的な知見を持っておりませんので、それは内閣府での判断を我々は前提といたしておるところでございます。
#135
○櫻井充君 ありがとうございます。
 そうすると、今の文部科学省それから農水省からの御答弁で明らかになったように、この四条件について判断したのは内閣府なんです。全て内閣府が判断したんです。ですから、大臣、このことについてはちゃんと責任を持って内閣府が答弁しなきゃいけないということですからね。
 さて、そうすると、もう一つ、ライフサイエンスなど獣医師が新たに対応すべき分野における具体的な需要が明らかになりとございました。具体的な需要とは一体何でしょうか、数字をお示しください。
#136
○国務大臣(山本幸三君) まず、最初に申し上げたいと思いますけれども、特区について規制改革推進する上で我々がやることは、できない理由を探すことではなくて、できるようにするために前向きな議論を実施することが政府としての基本的スタンスだと考えております。こうした考え方は、平成二十六年二月に閣議決定した特区基本方針のみならず、構造改革特区や総合特区の基本方針にも表れております。
 こうした考え方からすれば、今回の諮問会議の取りまとめは、事業者がいわゆる四条件を満たしていないならば本来は規制担当省庁がその旨を立証すべきでございますけれども、従来より規制担当省庁において議論を続けてきた結果、打開策は見付からず、長年の歳月を要したものと考えております。そうした中で、こういう困難な規制改革事項について内閣府として、今回は自らの持っております特区法の目的に沿って、二十七年六月の日本再興戦略改訂二〇一五に掲げられたいわゆる四条件に照らして問題のないということを私どもは確認したということであります。
 その中で、今お話がありましたライフサイエンスなどの獣医師が新たに対応すべき分野における具体的な需要が明らかになったのかということについてでありますが、昨年十一月の諮問会議取りまとめにもあるとおり、家畜、食料等を通じた人獣共通感染症の発生が国際的に拡大する中、先端ライフサイエンス研究や地域における感染症対策の強化など、獣医師が新たに対応すべき分野に係るニーズが一層顕著になっているわけであります。
 具体的には、近年の創薬プロセスでは、基礎研究から人を対象とした臨床研究の間の研究、いわゆるトランスレーショナル研究で、実験動物を用いた臨床研究など獣医師の知見を活用した研究が重視されてきております。また、家畜等の越境国際感染症の防疫対応は、都道府県の畜産部局と家畜保健衛生所における獣医師等が主体となって行うことは承知しておりますが、特に緊急時、感染症が全国的に拡大する前に地域で封じ込めるためには、国際対応、危機管理対応が可能な獣医師に加え、防疫対応を支援する拠点たる獣医学部における人材の重要性も高まっております。
 このように、具体的な獣医師の職域が多様化する一方で、新規獣医師の供給は毎年千人前後で固定しております。このため、新規獣医師がライフサイエンス分野や水際対策の強化などの新たな分野の需要に十分対応できていないことが懸念されているところであります。このことから、ライフサイエンスなどの獣医師が新たに対応すべき分野における具体的な需要が明らかになったと言えると考えております。
#137
○櫻井充君 ちゃんと数字示してくださいよ。なぜならば、百六十という定数は余りに多過ぎるんです。今までどんな大学でもたしか百二十がマックスだったと思いますが、百六十ってあり得ない数字なんですよ。
 ですから、この百六十人そういう分野で必要なんですということであれば、ちゃんと、こういう分野の獣医師を何人育てます、こういう分野の獣医師を何人育てるんです、育てなきゃいけないんです、年間このぐらい必要なんですと、これ需給見通しというのはそういうことをきちんとやるんですよ。ですから、需給見通しでちゃんとやらなきゃいけないわけであって、済みませんが、これは本来であれば農水省の所管だと思いますよ。だけど、農水省の所管なんですが、このこと、特区に関して言えば、これは内閣府が判断したんですよ、ちゃんとさっきそういうことになったんですから。そうすると、内閣府として判断した明確な基準を教えてくださいよ。どこに根拠があるんですか。繰り返しになります。私はちゃんと具体的に教えてくださいと、これは通告してあります。具体的にと言うからには数字が入ってこないとおかしいと思っていて、漠然と何とかといったって、それは一人で済む話なのか、百人必要なのか、千人必要なのか、それによって全然違いますよ、大臣。
 ですから、繰り返しになりますが、どうしてここに、具体的な需要のその数字を教えていただきたいと思います。
#138
○国務大臣(山本幸三君) そもそも、需要の具体的人数とのことでありますけれども、元々、政府が需要曲線や供給曲線を正確に知るなどということはできるわけがありません。これができればロシアの計画経済は成功していたはずであります。結局のところは、私の理解では、神の見えざる手である市場メカニズムによってしか決まらないものだと考えております。無理して一定の仮定の下で試算をすることはあるかもしれませんけれども、所詮は推計にすぎないわけであります。
 本件の場合、供給は獣医師の人数を数えれば把握できるわけでありますけれども、需要については、どこに何人が必要とされているかを把握することはできず、何人かといったお尋ねに直接お答えすることは困難であります。
 したがって、人数ではなくて、新たに対応すべき需要の分野について定性的に判断をすれば足りるものと考えておりますが、不足している状態をいろんな材料、つまり、例えば製薬産業に行くような人が増えてきたとか公務員獣医が増えてきていると、そういうようなことから一定の判断を行うことは可能と考えております。
 このことは、規制緩和とはなぜ必要なのかということと、議論と関係するんですけれども、要するに、規制緩和というのは新規参入を増やすわけですから供給量を増やすわけですね。そのことによって価格が下がってきて、それで消費者は喜ぶ。しかし、既得権益を持っている生産者の方は困るということが起きてくるわけでありますが、経済学の理論からいえば、それは、供給を増やせば増やすほど全体の社会全体としての利益は上がるということがございます。したがって、通常の需要と供給という曲線が成り立っているとすれば、人数は多ければ多いにこしたことがないというようなことがある程度言えるわけであります。
 ただ、その場合には、当然、供給側のその産業が成り立たなくなるとか、そういうこともありますから、当然一定の限界ができてきます。その意味では、何人がというようなことは、これは神様以外は難しいというのが私の理解であります。ただ、そういう需要が増えてきているということはいろんな材料からうかがえるということで言っているわけであります。
 なお、事業者、入学定員百六十名で学校設置認可を申請していると聞いておりますが、あくまでも事業者の想定している人数でありまして、内閣府として、分科会において、定員百六十名の全員が新たな分野に対応するための定員であるとの確認は、それこそ先ほど申し上げましたように、アドバンストとかいろいろあるわけでありますが、そういうところの人員という意味での認識は行いましたが、学校設置認可の権限は有しておらず、百六十名を内閣府として認めるものということにはなっていないところであります。
#139
○櫻井充君 いや、今びっくりしました。まずは、需要に対してここまで開き直られるのかということです。それで、需要と供給で、どんどんどんどん学校つくったらいいんだという今御答弁だったと思います。
 それでは、どんどんどんどん学校ができた例を、私は、この例についてお伺いしたいと思いますが、柔道整復師の養成校は、これは規制緩和ではありませんが、最終的には裁判で負けて、結局厚生労働省が規制緩和をせざるを得なくなりました。それは十四校に絞っていたわけです。これは質を担保するためです。これは、育成する先生たちの数が足りないからといって、それから、いい教育ができないからといって、実は厚生労働省で規制しておりましたが、これが裁判で負けまして、現在、たしか私の記憶が正しければ、百校前後に増えてきております。千人ぐらいだった卒業生が、今たしか七千人かそのぐらいになっているかと思いますが、実はこの人たちの中で全員がもう今や柔整師の職に就けなくなっているんですよ。こういうことが起こっています。
 つまり、学校はあって、学校で学ぶかもしれません。学んでいるんだけど、供給過剰になってしまったら職に就けないんです。授業料はどうするんでしょう。三年間払い続けた授業料、これが全部無駄になります。しかも、今の学生さんの半分は、これは奨学金を借り入れて、それで学校に通ってきています。ですから、ある部分に関して言うと、規制が必要なんですよ。だから、文部科学省だってああいう形で、歯科医師とそれから獣医師とそれから船舶職員と医者と、ここについてはちゃんと需給動向を見て考えると。ここについては認めないと言っているのは何かというと、そういう問題があるからやっているんです。
 そしてもう一つ、質の担保は、今大臣おっしゃったけど、僕は本当ひどいと思いますが、ちゃんと国家試験というのがあるんですよ。国家試験があって、悪いけど一定レベルの人たちじゃなければそこにはなれないんです。であったとすると、今のは物すごく暴論だと思いますよ。
 そして、規制緩和をすること自体を僕は否定していないってさっきから何回も言っているじゃないですか。規制緩和は否定しませんが、繰り返しになりますが、でも、それでもルールは守らなきゃいけないんでしょうと言っているんです。そのルールを守っていないから問題だと申し上げているんですよ。
 そうすると、ここで、よろしいですね、そうすると、具体的な需要について、数字は残念ながら内閣府としては検討していなかったということでよろしいんですね。
#140
○国務大臣(山本幸三君) 先ほども申し上げましたが、具体的な人数というようなことを申し上げることはなかなか難しいということであります。ただ、いろんな材料、うかがわせる材料といいますか、現在のニーズの状況、つまり、これは最近では公務員獣医に従事しようという人が増えている、あるいは製薬会社始め企業に勤めるというような人が増えているというような状況から、そうした需要が明らかに出ているということだと思います。
 そういう需要があるときに、一切獣医学部について開設しないということは私は問題と思っておりまして、そのことは、おっしゃったように、じゃ、どんどんつくればいいかといえば、それはそうでもないということは当然理解いたしますけれども、しかし、理論からいえば、消費者が価格が下がることがいいということであれば幾らでも作った方がいいということが、そっちの方から見れば出てくるわけです。ただ、供給者の側から見ればそうじゃない議論も当然あり得るということであります。したがって、そこはどこでどう調整するかということを考えるのであって、それは私どもの政治の責任だというふうに思っております。
#141
○櫻井充君 まあ暴論ですよ、とにかく。教育のところに市場原理用いてくるなんて、僕はもう本当にびっくりしました。
 今、大臣、大事な答弁されましたが、例えば今こうおっしゃいました。創薬に関わってくる人たちがもう増えているんですと。だったら、既存の大学の人たちでしょう、今、卒業してそれに入っている人たちは。ということは、既存の大学の人たちで十分なんですよ。既存の大学を枠を増やせば十分だということになりませんか。
#142
○国務大臣(山本幸三君) その点は、先ほど申し上げましたように、一定の教育はなされておりますけれども、一方で、まさに創薬分野で必要とされている先端ライフ産業に行くためには、もっと、例えば従来のマウスやラットだけじゃなくて、豚や場合によってはそのほかの中型・大型動物、そういうものを使って創薬の分野に行ってもらいたいと、これは創薬業界の方からもそういう要請があるわけでありまして、それについては現状の大学では対応できていないということであります。
#143
○櫻井充君 ちょっと待ってくださいよ。今、製薬メーカーとかに就職している人の数が増え続けてきていると、そうおっしゃったじゃないですか。つまり、既存の大学を卒業した人たちでも十分研究者として使えると、そう大臣おっしゃっているんですよ。違いますか。
#144
○国務大臣(山本幸三君) 先ほども申し上げましたが、確かに既存の大学・学部でも感染症対策や新薬開発の研究も行われている場合がありまして、新たな人材養成に一定程度対応することは可能と思われます。しかし、学部定員を増やしたとしても、小動物獣医などを含め全体的に養成数が増加し、ライフサイエンス分野に必要な獣医師に特化して養成数を増やすことには限界もあると思われます。新たなニーズに対応できる獣医師を重点的に養成するためにはカリキュラムの抜本的な見直しや専任教員の大幅な入替えを行う必要があり、既存の学部でそこまでの改革を行うことは極めて難しいと思われます。
 ライフサイエンスについては、動物由来の病気に対する対応策の確立や動物を用いた研究成果を人の治療や創薬につなげる研究など、医学と獣医学との融合が求められております。そうした問題意識の中で、創薬研究や学際的研究に直結する科目を豊富に専攻し、多様な実験動物を扱える獣医師を重点的に養成しようとしている点が既存の大学・学部での取組とは異なっております。このため、既存の大学・学部の定員増では対応できないと考えられます。
#145
○櫻井充君 済みませんが、私、東北大学の第一内科で十年ほど研究していましたが、ちゃんと動物実験していました。ですから、別に、動物使って何か実験することがさも特別であるかのようにおっしゃいますが、決してそんなことはございません。それから、随分昔になりますが、あの当時、武田薬品の研究室をお伺いしたことがありますが、あのときも動物は相当使って研究されていました。
 ですから、今おっしゃっているような動物を使って改めて新しいものを行ってくるなんということは従来やられていることであって、何ら特別なことではないと思いますけど、大臣、いかがですか。これ、私、現場にいましたからね、私の方が多分詳しいと思いますよ。どうですか、大臣。
#146
○国務大臣(山本幸三君) この点は、従来からの獣医学部においては、まさに実験動物はマウスとかラットでしか行われておりません。これに対して、今後新しくできるところについては豚やそのほかの中・大型動物を使ってやると、そしてまたそういう実験動物管理、そういうものを重点的にやる、そしてまたそういう施設もつくるというようなことを言っておりまして、こうした点は、従来の、先ほども申し上げましたけれども、学部・学科では対応が困難ではないかというふうに考えているところであります。
#147
○櫻井充君 済みませんが、じゃ、今豚を使って実験をしているというところは、日本全国どこもないんですか。
#148
○国務大臣(山本幸三君) 少なくとも、私どもが、これは加計学園とそれから京都産業大学の資料を見させていただいて見ているところでありますが、豚を使っているところはないというように理解しております。
#149
○櫻井充君 済みません、今、加計学園とそれから京都産業大学とおっしゃいましたが、私はそんなことを聞いていませんよ。今、大臣は、だって豚を使ったり創薬やっていないとか研究していないとおっしゃっているから、じゃ、全ての大学で豚使っていないんですか。豚使っているところ、一つもないんですか。
#150
○国務大臣(山本幸三君) 少なくとも、私が調べたその資料の中では使っているところはないというように理解しております。
#151
○櫻井充君 こういうことをちゃんと、どのぐらいの資料を調べられたのかは分かりませんが、この程度のことで判断されてきているわけですよね。私、非常に問題が多いと思っていて、それからもう一つ、この方々は卒業したら本当にライフサイエンスの分野に行かれるんですか。その保証はどこにあるんですか。
#152
○委員長(難波奨二君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#153
○委員長(難波奨二君) 速記を起こしてください。
#154
○国務大臣(山本幸三君) 昨年十一月九日、特区諮問会議における農林水産大臣の御発言のとおり、産業動物獣医師が確保が困難な地域があると承知しております。こうした偏在の問題に対して所管省庁においてはもちろん様々な努力をされているものと思います。
 学部の卒業生の進路を特定化することは困難であることは事実でありますけれども、他方で、卒業生が不足している職域、産業動物医などですね、や地域に誘導させる努力や工夫をする余地は十分にあると考えております。
 例えば、提案によれば、卒業後の進路として小動物診療以外の産業動物獣医師を含む幅広い職域に対する興味、関心を低学年から高めるため、地元施設、家畜衛生保健所などを活用した現場体験学習を行うことが分科会でも高く評価されたところであります。また、卒業生を地元の産業動物獣医師に誘導するために、例えば、地元出身者を優先的に入学させる仕組みや、地元で公務員や産業動物獣医師になると返済が免除される奨学金によりインセンティブを与える仕組みなどを検討中と聞いております。
#155
○櫻井充君 今の御答弁のとおり、卒業したときには、憲法で定められている職業選択の自由があるんですから、結局は必ずそこのところに行かなきゃいけないというルールは全くないんですよ。
 繰り返しになりますが、ライフサイエンスにちゃんと行くという保証がなくて、この人たちが仮に小動物を扱うようになり、しかも地元に戻らない、地元にいないと、そういうことになったら一体どういうことが起こるんでしょうか。
#156
○国務大臣(山本幸三君) まあ、それは仮定の質問でありますから、まさにそういうことが起こらないように努力してもらうということだと思います。
#157
○櫻井充君 仮定の質問じゃないんですよ。同じように規制緩和で特区で大学ができ上がりました。それが何かというと、国際医療福祉大学です。国際医療福祉大学は三省合意でどうだったのかというと、国際的な医療に関わる人を育ててくる大学なんだといってこれは認可されました。しかし、驚くべきことに、今、千葉県と協定を結びました。どういう内容なのかというと、地域医療の担い手を育成するというこれ協定を結んでいるんですよ。そして、これを輩出することということになっているということは、当初予定していたことと全然違うことをやっているんですよ。
 私は、あの当時、相当この問題について質問いたしました。そうしたら、何と言われたかというと、最後は開き直られまして、私たちは、この学部ができるところまでは責任を持ちますが、それ以降は関係ないと言ったんですよ。
 要するに、こうやって地域医療の担い手が増えてくるわけですよ。需給問題からいえば、あと十年もたてば医師の需給のところはもう飽和状態になってくるんだと、医者が余ってくるんだというふうに言われているのもあるんです。そうなってくると、これは特別なルールで特別な大学だからといって認可されているけど、何にも特別じゃないんです。一般の大学と全く同じことになっているんです。ですから、加計学園で仮定のことじゃないんですよ。私は具体的な例を示して申し上げているんです。
 特区でつくられた国際医療福祉大学は、地域医療の担い手をもう育成し始めていますよ。これについてどう思われますか。
#158
○国務大臣(山本幸三君) 国際医療福祉大学に係る三府省合意は、国際的な医療人材を育成するための医学部新設の方針を定めたものであります。この中では、一般の臨床医の養成、確保を主たる目的とする既存の医学部とは次元の異なるものとして定められております。
 一方、この三府省合意は、平成二十六年十月の東京圏国家戦略特別区域計画素案に基づき作成したものであり、素案には、「国内外の医療需要に対応した国際的な医学部の新設等」とございます。このため、国際的に活躍することができる能力を有する医師を養成することが主たる役割であることは間違いありませんが、地域医療を担う医師の養成を完全に排除するものではなく、今回の協定の締結が直ちに三府省合意への違反にはならないと考えております。
 仮に、養成された医師が当初の目的に反して一般の臨床医として勤務することにより長期間にわたり社会保障制度に影響を及ぼす可能性がある場合には、医師需給を踏まえた全体の医学部定員の中で調整を行うこととしております。ただし、今回の委員からの御指摘を踏まえて、国際的な医療人材の育成に向けて際立った特徴を有する教育、さらには国際医療拠点の核となる医学部附属病院の開設に向けた進捗状況については、よく注視してまいりたいと思っております。
#159
○櫻井充君 私、メディカルツーリズムに対応する医者を育てるということは決して悪いことだとは思っていないんですよ。であったとすると、特区でそういう要件で出してきて、これが特別だから認めてくださいと言われて、だけど、おかしいのは、二十はそういう枠なんですよ。残り百二十どうなるのかなと思ったら、結局は一般の医者を育てることになっちゃったんですよね。これ、まだ二十こっちに特別な枠があるから加計学園よりはまだましかもしれませんよ、はっきり言っておきますが。
 大臣、こうやって、実際は特別なことだ特別なことだと言っているけど、でも、実際は一般の大学と同じことを始めているんですよ。どうして、どうして加計学園がそのライフサイエンスの分野に多くの人材を輩出することになるのか、改めて御答弁いただきたいと思います。
#160
○国務大臣(山本幸三君) この点は加計学園のまさに計画で、四年次までにコアカリキュラムを終えて、五年次から三つのグループに分けて、特にそのうちの一つで先端ライフサイエンス分野における専門家を育てるというようにしております。そして、その分野においては、先ほど申し上げましたように、非常に強い需要があるということでありまして、そこは現時点において結果的にどうかというようなことについて私は今は言えませんけれども、それがやっぱりこの大学の特色だということでありますので、しっかりやってもらって、しかも需要もあるということですから、それはそうした人材を輩出できるものと期待しております。
#161
○櫻井充君 まあ四条件ね、これ僕は全然満たしていないと思いますよ、これも。
 それで、改めてお伺いしておきますが、この需要が、具体的な需要と言っておりますが、何かどこかの団体から要望は上がっているんですか。例えば製薬協とかですね、そういうところから、もっと獣医師を増やしてくださいと、そういう研究ができる獣医師増やしてくださいとか、そういう要望は来ているんでしょうか。
#162
○国務大臣(山本幸三君) これは、愛媛県知事や今治市長に対して、公益財団法人ヒューマンサイエンス振興財団会長、これは前アステラス製薬の会長さんからでありますけれども、そうした分野に対して第三者の立場から新設獣医大学の設立を希望すると、そういうふうに要請が来ているところであります。
#163
○櫻井充君 竹中、前のアステラスの会長は獣医師さんですよね。それで、この方は新薬を二つ作られています。新薬を二つ作るというのは相当大変なことでして、多分、武田で今どのぐらい研究者が、武田製薬でどのぐらいいらっしゃるか、二千人ぐらいいらっしゃるかと思いますが、十年に一剤しか出ません、新薬は。そのぐらい人手も掛かります、お金も掛かります。ですから、薬の値段は高くなってくるのは当然のことですが、何を申し上げたいのかというと、そういう中で会長は一人で二剤作られた。これは画期的なことです。
 ですから、獣医師の方が今まで創薬に関わっていないなんていうことはないんですよ。もう既にこうやって既存の大学を卒業された方が立派な研究もやっているし、立派な創薬もされているんですよ。そういう意味で、加計学園は、まあ要するに、結局は加計学園ありきでずっと動いてきているということは明らかなわけですよ。
 ちょっと話題変えまして、この加計学園に関しては前川前事務次官が随分いろんなことを、いろいろ発言されてきていますが、その中で結局は、和泉補佐官でしたか、和泉補佐官からこの案件について早くするように言われたということだったんですが、こういうことについて和泉補佐官は発言されたんでしょうか。
#164
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) 和泉総理大臣補佐官からは、獣医学部の新設に関して文部科学省に対し指示はしていないと聞いております。
#165
○櫻井充君 そうすると、前川前事務次官がおっしゃっていることがうそだということなんですね。
#166
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) 和泉補佐官からは、今の答弁申し上げたとおり聞いておるところでございます。
#167
○櫻井充君 この件ははっきりさせなきゃいけないと私は思っているんです。総理の意向が働いているか働いていないかの大事なポイントでして、是非この委員会に、和泉補佐官、それから前川前事務次官を招致をお願いしたいと思います。
#168
○委員長(難波奨二君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議いたします。
#169
○櫻井充君 そしてもう一つ、愛媛県知事が何とおっしゃっているのかというと、構造改革特区でやってきたけれどなかなかうまくいかなかったと、サッカー場にでもしようかなと思っていたやさき、今度は国家戦略特区でやったらどうなのかと言われて、やってみたらびっくりしたと、とんとん拍子に進んでいって、国で何があったのかが分からないけれど本当に驚いていますと、これは四月の記者会見でそう発言されているんです、そういう趣旨の発言をされているんですよ。
 そうすると、本当におかしな話であって、構造改革特区では全く進まなかった。国家戦略特区になっていったら、どんどんどんどん進んでいったんですよ。なぜ構造改革特区では進まなくて、国家戦略特区になっていったら進んでいったんでしょうか。
#170
○国務大臣(山本幸三君) これは従来も、いろいろ御答弁申し上げましたけれども、元々、今治市の、これは加計学園と組んでですが、構想は平成十九年から構造改革特区でずっとあったわけであります。その後、二十二年の三月に鳩山政権の下で実現に向けて検討というように格上げされました。しかし、実際には実現されなかったわけでありますが。
 そして、安倍政権になって国家戦略特区というのもできて、ようやく実現になったということでありますが、別にこれは国家戦略特区になったからということ以上に、そうした実現に向けて検討というようなことを、そういう歴史を踏まえてしっかりとやってきたと、その中で、国家戦略特区の中でそうしたものがやりやすくなったということだと思いますが、やりやすくなったと言いますか、そういう、まあこれはちょっと撤回いたします。構造改革特区の中でできなかったことについて国家戦略特区の中でできるわけですが、我々は国家戦略特区になったからこれがすぐできたというような理解ではなくて、元々そういう中でそうした需要があり必要性が生じてきている、それを対応するようになったのが国家戦略特区の下で行われたということだと理解しております。
#171
○櫻井充君 まあ、必ず都合が悪くなってくると民主党政権の時代のことを持ち出されるんですけど、民主党政権で決めたことって全部継続されていますか。
#172
○国務大臣(山本幸三君) そのことについて私は全部知る立場にありません。
#173
○櫻井充君 知る立場にないって、今そうおっしゃったから聞いたんじゃないですか。じゃ、例えば、農家の方々が物すごく評価されていた農業の戸別所得補償政策がありますね。あれは自民党政権でどうなりました。
#174
○国務大臣(山本幸三君) 農業政策については私の所管ではありませんので、答弁は差し控えさせていただきます。
 ただ、この獣医学部の新設については、構造改革特区から引き続いてやっているということであります。
#175
○櫻井充君 結局、来年廃止になりますよね。
 つまり、民主党政権でやってきたことで判断されて、いいものは継続かもしれないけど駄目なものはもう廃止しているので、こんな民主党政権だという理由はやめた方がいいと思いますよ。
 それからもう一つ。それは民主党政権を受けてかもしれないけれど、結局は何かというと、石破大臣の下で四条件でやりましょうと決めたのは、これ、安倍政権ですからね、言っておきますけど。この経緯を踏まえていったら、そんな途中なんかどうでもいいことであって、四条件踏まえてやりましょうと、これ決めたのは安倍政権じゃないですか。それを守っていないから今問題だと言っているわけですよ。加計学園ありきでやり続けてきているからそこに問題があるわけですよ。
 そして、総理の御意向だということについて、総理自身は言えないだろうから私から言いますからといって、和泉補佐官がそうおっしゃっていると。それだけではありません。今日の朝日新聞によれば、この木曽さんという方が、同じように前川事務次官のところに行ってこの獣医学部のことについて話をされていると。今、この方は加計学園系列の千葉科学大学の学長さんですよね。安倍内閣で参与も務められておりましたが、安倍内閣での参与の時代に前川前事務次官にそういうことをおっしゃっていたと。
 こういうことから全部見てくれば、明らかに、明らかにですよ、総理の意向があって、若しくは、ここで物すごいことを木曽さんがおっしゃっていましたが、大いなるそんたくだと、何だったかな、巨大なそんたくだと、そうおっしゃっていました。巨大なそんたくということは、何か意向があるからみんなそれを受けてそうやって動いてくることであって、何も考えていなかったらそんたくする必要性ないんですよ。
 だから、このことから考えてくれば、やはり総理の御意向があって、それでこうやって四条件もゆがめられ、動いてきたんじゃないんですか。
#176
○国務大臣(山本幸三君) 四条件については、先ほどもお答えしたとおり、我々はしっかりと守っているというふうに理解しております。それから、総理の意向云々については全く私も承知しておりません。
 私は、先ほど申し上げたように、競争を進めるということは社会経済のためにいいと、そういう信念を持っておりまして、したがって、意図的に供給が限られるというようなものは好ましい話ではないと。そこは必要性に応じて変えていかなければいけないし、その方が消費者から見れば価格は下がるという意味で得をするわけであります。そういう観点からどんどん規制改革をやらなきゃいけないと、そのつもりでやってきているわけであります。
#177
○櫻井充君 済みませんけど、学校で競争させたらどうなるんでしょうか。入学者、倍率は下がるかもしれませんけれど、大学の関係者が心配しているのは、そうなってくると、供給過剰になってくるといい学生が集まらなくなってくるんですよ。まあ、それは考えが違うのでしようがないんですけどね。
 じゃ、今そういうお話しされました、どんどんつくればよかったら、なぜ京都産業大学は駄目だったんですか。大臣は、京都産業大学のプレゼンテーションをどのように評価されていますか。
#178
○国務大臣(山本幸三君) 京都産業大学の提案もお聞きしております。
 獣医学部の設置については、平成十九年秋から昨年春までの八年間近く、今治市の提案が唯一の提案だったわけであります。こうした中で、京都府、京都産業大学から昨年三月に提案がございましたが、当時は要旨のみの簡素なものでありました。その後、昨年十月に詳細な提案をいただいたことを受けて、十月十七日に特区ワーキンググループでヒアリングを行いました。しかしながら、京都府等の提案は必ずしも準備が整い事業が具体化しているとは言えなかったわけであります。これに比べて今治市の提案は、事業の早期実現性という観点から熟度が高いと判断し、最終的に今治市において本年一月四日より公募を開始したものであります。
 具体的には、今治市は、専任教員の確保の面で京都府等と比べて優れておりました。水際対策については、今治市は、四国知事会等が要望するなど広域的な対策を強化する具体的なアクションを起こしております。他方で、京都府等は、獣医学部のある大阪府との連携が必ずしも確保されていないなど、不十分と評価せざるを得ませんでした。また、獣医学部の設置は地域の活性化に大きく貢献する必要がございますが、京都府等の提案にはその具体性がない反面、今治市は、まち・ひと・しごと総合戦略等に位置付けた上で、卒業生を地元の産業動物分野に就職させるための奨学金の仕組みなどの工夫を凝らしているところであります。京都府等は、ライフサイエンス研究を提案しておりますが、水際対策に関する部分が薄いと。他方、今治市は、現場体験学習などを通じて卒業後に産業動物を扱う分野に進むように誘導する、畜産業のみならず、地元の水産資源を対象とした感染症対策など地元固有の資源に着目したより具体的な内容になっていると判断しているところであります。
 ただ、京都市の提案について、これから熟度が高くなってくれば、当然今後の対象課題となると思っております。
#179
○櫻井充君 済みませんが、加計学園は何の実績もないんですよ。ただ言っているだけじゃないですか。どこに実績があるんですか。京都産業大学はちゃんと実績ありますよ。二〇〇四年に北近畿で大きな鳥インフルエンザの事案が発生しております、それを京都府とともに解決に向けて動かしていただいたのが大槻先生を中心とする本学の研究陣と鳥インフルエンザ研究センターの機能としての貢献があったという実績がございますと。
 大臣、ちゃんと聞いてくださいよ。大事なことを言っているんですよ。いいですか、水際対策がないとか言っていますが、京都産業大学はちゃんとやっているじゃないですか。加計学園に実績がありますか。端的に答えてくださいよ。
#180
○国務大臣(山本幸三君) 今回の獣医学部については、これは新設する話でありますので、従来の成果云々について、それについては、それがこの決定的な要因になるとは考えておりません。
 だが、おっしゃったように、水際対策、それなり頑張っておられると言うかもしれませんが、その点について、私どもはまだ今治市の方が知事会等と連携が取れているというふうに考えているところであります。
#181
○櫻井充君 済みませんが、京都産業大学にも獣医学部があるわけではありません。獣医学部がなくたってこれだけの実績を残しているんです。そして、この獣医学部に向けて、ちゃんと動物医学研究所と併せて生命システム研究所、生命資源研究所ということで、ライフサイエンスに向けての総合的な研究活動を進めてきておりますと、これだけやってきているんです。
 はっきり申し上げておきますが、これは獣医学部ありませんよ。加計学園は獣医学部がないから実績がないとおっしゃいましたが、京都産業大学にも獣医学部はありません。ですが、ちゃんとこれだけの実績があって、獣医学部設立に向けて着々と進めてきているんです。これが落とされて何で加計学園が通っていくのか、私には分からないです。
 国家戦略特区って本当にひどいなと思うんですが、関東圏で行われた病床規制の特例がありますね。病床規制の特例の中に大学が入っていますが、元々、大学は病床規制から外れているので、わざわざ特区必要ないんです。
 ここに民間の、民間のというか、医療法人が二つ入っています。一つは瀬田クリニックです。瀬田クリニックはどうしてこの病床規制の特例の適用になったんでしょうか。
#182
○国務大臣(山本幸三君) 本特例は、世界最高水準かつ国内で普及が十分でない高度な医療を提供する事業におきまして、その事業に要する病床数を加えた数を基準病床数とみなすものであります。
 医療法人社団滉志会瀬田クリニックグループ、医療法人社団葵会の事業は、特区法の規定に従い、医療提供体制の確保に責任を有する神奈川県知事の合意の下、平成二十六年十二月九日に区域計画に位置付け、それぞれが提供するがんに対する次世代型の免疫細胞治療、循環器領域の再生医療などが高度な医療であることなど、特例の要件を満たすことを同年十二月十八日に厚生労働大臣が同意協議などを通じて確認した上で、平成二十六年十二月十九日に区域計画を認定したものであります。
#183
○櫻井充君 まあ、表向きはそういう理由ですよね。
 瀬田クリニックの代表はどなたですか。
#184
○国務大臣(山本幸三君) ファーストネームはちょっとあれですが、阿曽沼さんという方でございます。
#185
○櫻井充君 阿曽沼さんは、これは国家戦略特区のワーキンググループのメンバーですよね。
#186
○国務大臣(山本幸三君) ワーキンググループのメンバーでございます。
#187
○櫻井充君 ワーキンググループのメンバーだから、こうやって優遇されるんですよ。
 葵会のここの次男の方は自民党の衆議院議員ですよね。
#188
○国務大臣(山本幸三君) そのように聞いております。
#189
○櫻井充君 こうやって関係者が優遇されていくんですよ。
 しかも、この自民党の、これから調べていかなきゃいけないんですが、東京の比例区の選出の方でして、安倍総理の強い後押しがあったというふうに私はお伺いしております。これはこれからです。それから、本人の結婚式のときに安倍総理が出席されたというふうに私は話をお伺いさせていただいていますが、ここも調べていきたいと思います。だけど、こうやって関係者の人たちだけ優遇されるんです。
 それから、もっとびっくりしたのは、ある特定機関からお金を借り入れて病院を建てたんだと思いますが、その利子補給を行ってくると。これ、何でここのある医療法人だけ利子の補給を行えるんでしょうか。
#190
○国務大臣(山本幸三君) 利子補給の件でありますが、我が国の成長のためには新たな成長分野を切り開く先駆的な研究開発や革新的な事業が必要であります。こうした事業を行うベンチャー企業等の資金調達を支援し、イノベーションの連鎖を生み出すため、平成二十五年十二月の国家戦略特区法制定時に利子補給制度を導入いたしました。ベンチャー企業等が特定事業を実施する上で指定金融機関から必要な資金を借り入れる場合に、国の予算の範囲内で最大〇・七%の利子補給金を支給するものであります。
 なお、これは民主党政権時に創設された総合特区にもある同様の仕組みであります。
 また、具体的な支給額は利子補給契約締結前でありましてまだ未定であります。なお、利子補給金の財源は国費であります。
#191
○櫻井充君 国家戦略特区って調べてみると相当いろんな問題があることは分かったんですよ。
 それは何か、なぜこういうことが起こってくるのかというと、関係省庁が意見を言えないからなんです。もっと言うと、与党の審査がないんですよ。何で与党の審査なくこういうことをがんがんがんがん進めていくんでしょうか。私はおかしいと思いますが、大臣は与党の議員のお一人でいらっしゃいますよね。こういうやり方、本当に正しいと思われますか。
#192
○国務大臣(山本幸三君) 与党の審査云々については、それは規制省庁、省庁がそうしたことをやるときには当然やっているものと理解しております。
#193
○櫻井充君 済みませんが、国家戦略特区のことについてお伺いしています。国家戦略特区をこうやって決めていく際に与党の審査はありますか。
#194
○国務大臣(山本幸三君) 国家戦略特区は、その法令に基づいてワーキンググループ、区域会議、そして特区諮問会議という形でやっていくことになっております。
#195
○櫻井充君 ちゃんとはっきり言ってください。与党審査はありますか。
#196
○国務大臣(山本幸三君) そのそれぞれの段階で関係する関係省庁において与党の審査を行っていると理解しております。(発言する者あり)
#197
○委員長(難波奨二君) 山本大臣、再度答弁をお願いいたします。
#198
○国務大臣(山本幸三君) いろんな規制改革事項をやっていくわけでありますが、それを最終的に決める際には、当然その関係する省庁において与党と審査なり調整なりをやっていると理解しております。(発言する者あり)
#199
○委員長(難波奨二君) 再度、再度、もう一度質問してください。
#200
○櫻井充君 済みません、与党審査があるかとお伺いしているんです。
#201
○国務大臣(山本幸三君) したがいまして、これは改革事項をいろいろやるわけですから、その改革事項をやる場合においてその関係省庁が与党側と必要に応じて調整をやっているというように理解しております。
#202
○櫻井充君 じゃ、済みませんが、この獣医学部の新設の件に関しては与党審査はありましたか。
#203
○国務大臣(山本幸三君) その点は文科省において考えるべきものだと思います。
#204
○櫻井充君 それはずるいですよ。与党審査があったのかないかぐらいちゃんと分かるじゃないですか。
 済みませんけれども、済みませんが、文部科学省がどうして答えなきゃいけないんですか。これは、だって四条件合意とかこういうことについては各省庁全然意見を言うことができなかったと先ほど答弁されているじゃないですか。これについての責任省庁は、済みませんけど、これは内閣府でしょう、だから担当大臣でしょう。だから、ちゃんと答えてくださいよ。与党審査はあったんですか。この加計学園の案件に関して与党審査はありましたか。
#205
○国務大臣(山本幸三君) 内閣府としてはしておりませんが、それは関係省庁である文科省において行われるべきものだと思っております。
#206
○櫻井充君 要するに、ここで決定されるところまでは与党審査もないんです。与党審査なくて、ここの、国家戦略特区の諮問会議のメンバーに竹中平蔵さんとかがいらっしゃるんです。こんな竹中平蔵ごときが決めたことなんですよ。与党の議員の皆さんの意見全く聞かないで、竹中平蔵とか八代尚宏とか、こういう人たちだけが決めていくんですよ。おかしくないですか。
 私はおかしいと思いますが、大臣、おかしいと思いませんか、国会議員として。
#207
○国務大臣(山本幸三君) それぞれの個人について云々は避けたいと思いますが、有識者として御議論に加わっていただいていると思います。
#208
○櫻井充君 竹中さんが何で有識者なんですか。
#209
○国務大臣(山本幸三君) 大変高い見識をお持ちだと理解しております。
#210
○櫻井充君 それで、彼はある人材派遣会社の会長ですよね。それで雇用のことさんざん言っているじゃないですか。利害の抵触ですよ、こんなもの。どこが有識者ですか。この人によって日本はどれだけめちゃくちゃにされてきたんですか。郵政民営化って本当に良かったんですか。郵政民営化、みんなの力で止めたでしょう。あれ進めてきたのは竹中さんの大臣の時代でしょう。
 この人がどうして有識者と言えるんですか。
#211
○国務大臣(山本幸三君) 特区諮問会議や特区ワーキンググループの民間有識者は、経済社会の構造改革の推進による産業の国際競争力の強化等に関し優れた識見を有する者を任命しております。調査審議に当たりましては、優れた識見を有するという立場から経済社会の構造改革を推進する観点の御意見を賜っているところでありまして、個別企業の利益に関する意見を表明する場ではありません。
 したがって、利益誘導ではないか、公正公平な判断に基づく議論ができないのではないかという御指摘は当たりません。
#212
○櫻井充君 まあ、どうぞ、それは勝手に判断していただきたいと思いますが、しかし、国会議員って国民の代表者ですよ。野党じゃないんですよ、与党ですよ。与党の人たちが意見を言えなくて、何で何の関係もなくたまたまこうやって選ばれた人たちが勝手な意見を言って、それでどうしてこれが真っ当な議論になっているんですか。
 八代さんなんか何ておっしゃっています、この決定のときに。国際医療福祉大学のときには特別なことを言ったから、まあやっと医学部が新設されたんだ、同じように、この獣医学部も何か特別なことを言ってもらわないとなかなか難しいから特別なことを言ってくださいって、そういう発言しているんじゃないですか。こうやって、もう最初から結論ありきでどうやったら通るのかということを教えているのがワーキンググループじゃないですか。それが八代さんの発言ですよ。
 この八代さんの発言について、じゃ、どう思いますか。
#213
○国務大臣(山本幸三君) 個別の発言についてはコメントは差し控えたいと思いますが、ワーキンググループというのは、事業者を選定するとかその場所を選定するとかそういうことをやるわけではありません。制度として、この制度をなくすか、この規制をなくすかという制度論をやるところでありまして、そういう個別のことについて議論するところではありません。
#214
○櫻井充君 個別なことを議論しているから言っているんじゃないですか。これ、議事録要旨に載っていることですよ。私が勝手に言っていることでも何でもなくて、議事録要旨に載っているから、それにのっとってお伺いしているんじゃないですか。
 個別のことについてこういう発言されていますよ。どう思いますか。
#215
○国務大臣(山本幸三君) ワーキンググループは、例えばこの問題について言えば、獣医学部を新設することを認めるかどうかという制度論をやるところであります。その際に、個別の発言について私が一々コメントすることは適当でないと思います。
#216
○櫻井充君 今、本当におっしゃったように、これ、担当大臣ですよ。担当大臣として、きちんとしたことをやっているかどうか監督する義務があるんじゃないですか。しかも、先ほど申し上げた四条件についてちゃんときちんと照らし合わせてやるか、これを守っているのかどうかということを指揮監督する権限、僕はあると思いますよ。このことをきちんとやってもらっていないから、だからゆがめて、ゆがめて、総理の御意向で総理のお友達の大学が認可されていっているんじゃないかという疑いが掛けられているわけですよ。だったら、そのことについてきちんと嫌疑を晴らすのは皆さんの役割じゃないですか。
 ただ、僕は、官僚の方、本当に気の毒だと思いますよ。結局、総理の御意向でこういうことが決まっていって、官僚の皆さん、ここに来て本意でないような答弁しなきゃいけなくなってきているんですよ。やっぱりこういうような行政の在り方というのは僕はもう一回考え直さなきゃいけないと思いますし、それから、最後にもう一回繰り返し申し上げておきますけど、やっぱり国会議員を軽視するような仕組みはおかしいですよ。私は今農水委員会にいますが、農水委員会に出てくるやつなんか、みんな規制改革会議から出てきているような案件ばっかりですよ。このことだって、農水省は蚊帳の外に置かれて、何か有識者という人たちが勝手に決めて持ってきて全部やっているんですよ。
 私は、ちゃんと国会議員を大切にして、国会議員が意見を言えるような、そういう形でちゃんと行政運営をして、国会の場できちんと議論をした上で、規制改革が悪いとは申し上げていません、規制改革を行っていくんだったらそういう手続をきちんと取るべきなんだと、そのことを申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#217
○委員長(難波奨二君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時二十五分休憩
     ─────・─────
   午後一時三十分開会
#218
○委員長(難波奨二君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、徳茂雅之君及び野上浩太郎君が委員を辞任され、その補欠として渡辺美知太郎君及び青山繁晴君が選任されました。
    ─────────────
#219
○委員長(難波奨二君) 休憩前に引き続き、国家戦略特別区域法及び構造改革特別区域法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#220
○里見隆治君 公明党の里見隆治でございます。質問の時間をいただきまして、ありがとうございます。
 この特区法案、私にとっても大変思い入れのある法案でございます。と申しますのも、この構造改革特区については、五年ごとに新たな規制措置の提案募集や特区計画の認定申請の期限の延長をしております。この法案につきまして、五年前に私もこの特区法案の提出の担当者として、事前の説明から審議の対応まで、当時の内閣府の担当参事官の一人として内閣委員会への対応をさせていただいたことがございます。
 通常は構造改革特区の担当として、要望される地方自治体と規制所管省庁との間に入ってその調整に汗をかいたというふうなこともございました。ちなみに、当時は民主党政権下でございまして、特区制度に関しては、構造改革特区に加え、新たに創設された総合特区の立ち上げにも携わりましたが、この今回の国家戦略特区に至るまで、いずれの特区制度においても、特区の申請や規制の特例措置の提案などは地方自ら手挙げ方式により行われる一方で、国においては、内閣官房あるいは内閣府が強力なリーダーシップを持って規制の特例措置の内容などを決定していくという手法は基本的に貫かれているというふうに認識をしております。
 この内閣主導という点につきましては、橋本行革以来、橋本行革で中央省庁改革をして以来、一貫して強化されてきておりまして、こうした特区制度を通じて規制改革を大胆に行い、経済構造改革、地域活性化、さらに産業競争力強化という面で成果を収めてきたものというふうに理解をしております。
 今後とも規制改革を進めていく必要はもちろんございますけれども、一方で、規制改革には負の側面、起こり得る副作用や弊害についてもあらかじめ配慮し予防するとともに、事後の評価、検証が大変重要であると考えます。
 したがって、国家戦略特区の基本方針など、重要事項を決定する特区諮問会議の事務局となる内閣府において、内閣主導とはいえ、規制の在り方などについては所管省庁の担当部局と丁寧に協議を行う必要があると考えます。こうした内閣府と各省庁との調整の在り方について、山本大臣の考え方をお伺いします。
#221
○国務大臣(山本幸三君) 国家戦略特区は、過去何年も手が着けられなかったいわゆる岩盤規制の改革に突破口を開くものであります。岩盤規制改革を実現するため、たとえ反対論があったとしても、自治体に反対を乗り越えて粘り強く取り組む覚悟がある限り、まずは議論の俎上にのせることは内閣府の責任であると考えております。
 また、内閣府と規制所管省庁との調整に当たりましては、まずは規制所管府省庁がこれらの規制・制度改革が困難と判断する場合には、当該規制所管府省庁において正当な理由の説明を適切に行い、その上で内閣府は制度を所管する関係省庁と時に厳しい折衝を行って議論を尽くしつつ、最終的には関係省庁の合意を得た上で特区諮問会議で政府決定するというのがあるべき姿だと考えております。
 委員の御指摘を踏まえ、今後とも引き続きスピーディーかつ丁寧な議論を進めて岩盤規制改革を行ってまいりたいと思います。
#222
○里見隆治君 こうした丁寧な調整、是非ともよろしくお願いいたします。
 また、規制の特例措置を決定する事前の調整のみならず、事業を開始した後の検証、評価も重要であると考えます。国家戦略特区の規制の特例措置の全国展開の好事例としては、今国会で成立した都市公園法の改正がございます。東京都と荒川区が提案をして、国家戦略特区制度を活用して、荒川区の都立汐入公園内に保育所を設置するという事業がこの四月にスタートをいたしました。保育所の用地不足に対応するもので、好評を得て、私ども公明党としても強く推進をしてまいりました。そして、いよいよ都市公園法の改正により全国展開に至ったわけでございます。こうした好事例も多く現れてくることを期待しておりますけれども、一方でうまくいかないケースもあろうかと思います。
 そこで、内閣府にお伺いをしたいんですけれども、国家戦略特区における規制の特例措置について、例えば構造改革特区の評価・調査委員会における評価のように、中立的に評価を行い、全国展開、あるいは要件の見直しによる拡充又は是正、廃止などを決定してはどうかと考えております。私も以前、評価・調査委員会の運営を担当していた時期がございました。ここで中立的にと申し上げておりますのは、実務的に自治体での実施状況を確認するとともに、規制の所管省庁からもヒアリングを行い、冷静に判断ができるというメリットがございました。
 確かに、国家戦略特区においても区域会議で評価をされるということになっております。しかしながら、特にこの規制の特例措置につきましては、区域会議ではどうしても事業をプラスに評価しようというバイアスが掛かるのではないかといった懸念もございます。また、特区諮問会議で省庁から意見を聞く機会があるとの説明も受けておりますが、ハイレベルの大臣クラスが並んでの短時間の議論では実務的な検証まで行えるとは考えられません。
 区域会議における規制の特例措置の評価に際しては、規制の所管省庁も関与して弊害に関する視点も含めて行う必要があると考えますが、内閣府、いかがでしょうか。
#223
○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。
 特区につきましては、先生、御造詣の深いところでございますけれども、構造特区の規制の特例措置に関しましては、御指摘のとおり、有識者から成る評価・調査委員会が評価を実施いたしますけれども、関係省庁も、規制の特例措置の全国展開により発生する課題について、その立証と必要な情報把握をすることとなってございます。
 一方、国家戦略特区の特例措置に関しましては、区域計画の作成主体である区域会議自らが効果や課題の評価を行い、その上で諮問会議が特例措置の全国展開の可否等を検討することとなっているところでございます。この際、御指摘のとおり、諮問会議におきましては特に規制所管省庁からの意見を聞くこととしてございます。
 昨年八月に示されました経済対策に沿いまして、経済効果が高く、特段の弊害がない国家戦略特区の成果については全国展開を進めることともなってございます。その際には、まさに今委員の御指摘のとおり、客観的、中立的な評価を行いまして、関係省庁の意見も適切に踏まえながら、丁寧に対応を進めてまいりたいというふうに思ってございます。
#224
○里見隆治君 是非、そうした検証も丁寧に行っていただきたい。そうした事後のフォローアップがしっかりなされるという保証があってこそ、じゃ試してみようかなということでまた規制改革の道も開けていくというふうに思いますので、そうした取組を是非ともよろしくお願いいたします。
 それでは、規制の各論について伺ってまいります。
 まず、農業外国人の就労解禁についてでございます。
 農業分野は、成長産業として更に発展をさせるべく、あらゆる手を打ち、また国内で人材確保、育成にも努力していく必要がございます。そうした総論の上に、今回の農業外国人の就労解禁については慎重に検討すべき部分があろうかと思います。
 農業分野に外国人の就労を認めるというのはこれまで技能実習で例がございますが、現行の技能実習でも試行錯誤の連続であったというふうに認識をしております。今回、農業分野での就労を認めるにしても、適切な制度設計にしなければ、うまく運用がされず、かえって将来の道を閉ざしてしまうことになるのではないかというふうに心配をしております。
 農業分野での就労を認めるに当たって、法律案で政令委任されている部分についても、白紙委任するのではなく、国会でしっかりとした審議をして、適切な制度設計を行い、将来につながる制度にしていくとの観点から、何点か質問させていただきます。
 まず、外国人の受入れについては、安倍総理が働き方改革実現会議において、「専門的・技術的分野とは評価されない分野の外国人の受入れについては、ニーズの把握や経済的効果の検証だけでなく、日本人の雇用への影響、産業構造への影響、教育、社会保障等の社会的コスト、治安など幅広い観点から、国民的コンセンサスを踏まえつつ検討すべき」と発言をされております。
 現行制度において農業は専門的、技術的分野には該当せず、技能実習は別として、外国人に就労目的の農作業従事を認められていないという現状にありますけれども、本法案による農業人材の就労解禁は従来の政府の考え方と整合が取れているのか、農林水産省にお伺いをいたします。
#225
○政府参考人(山北幸泰君) お答えいたします。
 外国人材に関します政府の考え方につきましては、昨年六月に閣議決定されました日本再興戦略におきまして、「経済・社会基盤の持続可能性を確保していくため、真に必要な分野に着目しつつ、外国人材受入れの在り方について、総合的かつ具体的な検討を進める。」というふうにされているところでございます。また、「移民政策と誤解されないような仕組みや国民的なコンセンサス形成の在り方などを含めた必要な事項の調査・検討を政府横断的に進めていく。」というふうにされているところと承知しております。
 現状、農業分野につきまして就労する外国人労働者の中には、厚生労働省さんが取りまとめられております外国人雇用状況の届出状況によりますと、専門的、技術的分野の在留資格により入国し農業に従事している方も一定数おられるというふうに承知しております。今回、制度で受け入れる外国人材につきましては専門的、技術的分野に該当する人材ではございませんが、閣議決定を踏まえた上で関係省庁と協議いたしまして、経営規模の拡大ですとか、あるいは経営の多角化、高度化などによりまして強い農業を実現していきたい、そうした過程で即戦力となる技能を備えた外国人材を在留期間に制限を設けた上で国家戦略特別区域において限定的に受け入れることを可能とするものということでございまして、外国人労働者の受入れに対する基本的な考え方については転換するものではないというふうに承知しているところでございます。
#226
○里見隆治君 今御答弁いただいた中で、限定的にということでございました。
 法律案におきましてもこの対象となる農業等の範囲につきまして、これ、農業というと余りに広い概念であって、もう少し具体的に列挙して明示をいただければと思っております。特に、この農業に付随する作業というふうに法案でございますけれども、付随といいますと、どこまでも付随するとなってしまいますので、こうした付随というその範囲ですね、農作物を原料とした食品加工、製造の業務もどこまで入るのかといった点も論点となります。
 この農業等の範囲について具体的にどのような範囲で予定をされているか、農水省にお伺いいたします。
#227
○政府参考人(山北幸泰君) お答えをいたします。
 農業支援活動の詳細につきましては、現在政府部内で検討しているところでございますけれども、まず、法律案で定めておりますところの農業に従事するというのがまず一つでございます。又は、農作業及び農畜産物を原料若しくは材料として使用する製造若しくは加工の作業に加えまして、今御指摘がございましたように、農業に付随する作業として行うところの貯蔵ですとか運搬、販売、堆肥や飼料といった農業生産に必要な資材の製造についても対象としたいというふうに考えているところでございます。
 ただし、この場合、農業支援活動につきましては、法律案におきまして、農作業に従事するというのがまず一つございますし、また、農作業と農畜産物の原料若しくは材料として使用する製造若しくは加工の作業その他付随する作業ということでございますので、例えば、加工製造のみに外国人農業支援人材を活用することはできないというふうに考えているところでございます。
#228
○里見隆治君 そうした農業の範囲を前提としまして、その農業支援活動を行う外国人、これは農業の専門知識と経験を有する熟練作業者であるという説明をいただいておりますけれども、その専門知識あるいは経験を有する、また熟練ということですけれども、具体的にどのような基準で選ばれるのでしょうか。
#229
○政府参考人(山北幸泰君) 御指摘のとおり、本事業で受け入れる農業支援活動を行う外国人材につきましては、農業の専門的知識と経験を有する熟練作業者ということで考えております。
 具体的には、派遣先の農業経営者の与えた裁量の範囲内で、現場の状況に応じて作業手順を自ら考え、施肥、農薬散布等の栽培管理ですとか、あるいは出荷、収穫、そういった調製の作業等を行ったり、必要に応じて臨時の作業員に対し助言を与える、そういったことが行える者ということで考えているところでございます。
 この場合、専門的知識と経験につきましては、農業機械の操作ですとか、あるいは農薬の取扱い、施肥設計といった具体的に必要不可欠な項目につきまして、試験等によりまして一定以上のレベルであることを評価、確認する方向で検討しているところでございます。
#230
○里見隆治君 先ほどの業務の範囲ですね、これが拡大解釈されても困りますし、また、能力もある程度の基準というものをきちんと設定しないと、ともすると、これまでの例にありますような単純労働の肩代わりになってしまうんじゃないか、そんな懸念もあるわけで、そういったことがないように制度設計をお願いしたいと思っております。
 そのために、制度の濫用を防ぐという観点でどのような制度設計が考えられるか、更に詳細を教えていただければと思います。
#231
○政府参考人(山北幸泰君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、外国人材が行う農業支援活動につきましては、農業経営体の経営発展に着実に資するものとなるようにする必要があるというふうに考えております。
 このため、特定機関との雇用契約におきまして、その職務内容を明確にして締結するとともに、農業支援活動の内容につきまして、関係自治体と国の機関等で構成する適正受入れ管理協議会が特定機関に対して定期的に報告を求めまして、また、報告を受けた適正受入れ管理協議会は、必要に応じて派遣先農業経営体における農業支援活動の状況等を現地調査するといった仕組みを考えておりまして、これらによりまして、外国人支援人材が行います農業支援活動が適正に行われるようにしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
#232
○里見隆治君 単なる単純労働ではないと、一定の農業経営者との間でのコミュニケーションをもって、ある程度包括的な指示を受けて自分でも主体的に動けるようにということですから、そうなりますと、コミュニケーション手段としての日本語ですね、これも重要な要素になると考えます。
 この日本語能力についてどの程度の水準を要求されているのかという点で教えていただきたいと思います。
 昨年度制度化されました外国人の家事使用人につきましては、日本語能力試験で五段階のうち下から二番目に当たるN4、これは基本的な日本語を理解という程度ですけれども、そのレベルだというふうに承知をしておりますけれども、今回の農業人材、これは農業の専門知識と経験を有する熟練作業者ということですから、それなりの高度な日本語の語彙や農業の専門用語についても理解できるようなレベルにする必要があるのではないかと考えます。
 こうした日本語能力について、入国時の要件とされるのか、あるいは入国後の研修を誰かに義務付けるのか、その辺の制度設計について教えてください。
#233
○政府参考人(山北幸泰君) お答えいたします。
 本事業で受け入れます外国人材に必要な日本語能力等につきましては現在検討中でございますが、まずは、農林水産省といたしましては、日本語能力につきまして、経営者の作業指示を理解する程度備わっていればよいとした上で、在留中に特定機関による日本語研修を義務付けまして、更に能力の向上を目指してもらおうということで考えているところでございます。
 これは、本事業の趣旨が、最も大事なのは熟練作業者としての技能を有する者であるかどうかというのが求められるということから、そのような考えで進めているところでございます。
#234
○里見隆治君 確かに、仕事上、作業の指示が分かる程度の日本語と、それは必要最小限のものだと思いますけれども、実際にこれはよく言われることですけれども、外国人を就労者として呼べば、それは単なる労働力ではなくて人間としてもちろんお越しいただくわけですから、その背景には生活もありますし、またコミュニティーで共に生活する方という位置付けもあるわけです。
 そういう意味で、余りに必要最小限ということで限定してしまいますと、結局は地域社会から遊離してしまう、あるいは宿泊されるところでのコミュニケーションがなかなか取れないということでトラブルにつながってしまう、そういった懸念も考えられます。そういった意味で、仕事の指示がという観点だけではない、もう少し生活面も含めての研修をやるべきであるというふうに考えます。
 また、今の御説明、御答弁では、入国前にというよりも入国した後に何らかの研修をということでしたけれども、これも、入ってしまえばもうあとはこっちのものだというようなことにならないように、これは外国人御本人にも、また、これを受け入れる、これは派遣事業者になるのかその就労先になるのか、そこも後でまた御答弁をいただきたいと思いますけれども、そうした研修をさせる義務、その責任をしっかり明確にしていただければというふうに思っております。
 この日本語研修につきまして、私、最近考えておりますのは、国家戦略特区において、この農業人材に限らず、クールジャパン・インバウンド外国専門人材の就労促進という項目もございますし、また、過去の特区による外国人の受入れメニュー、これは拡充を続けてきております。また、昨年の入管法の改正などで技能実習制度の拡充、介護分野の外国人の受入れが進んでおります。また、海外からの留学生の受入れ拡大という課題もございます。
 こうした中で、外国人の受入れを円滑に進めていく上で国内外における外国人の日本語教育の充実は大変重要でありまして、これはまさに国の成長戦略、また骨太の方針においても明確に位置付けて推進するべきというふうに考えます。この国内外における日本語教育の重要性についての認識、また今後の日本語教育の充実に向けた取組について、まず文化庁から御答弁ください。
#235
○政府参考人(永山裕二君) お答え申し上げます。
 我が国に在留する外国人の増加に伴いまして日本語学習者も増加しており、その学習目的も、就学、進学、また就職、生活のためなど多様化する中で、日本語教育は単に言語の習得にとどまるものではなく、我が国の経済活動、また国際文化交流において極めて重要な役割を担うものであるというふうに考えております。
 このため、文部科学省におきましては、学校における外国人児童生徒に対する日本語教育、また大学等における外国人留学生に対する日本語教育、また地域における定住外国人等に対する日本語教育などについて施策を展開しております。
 また、今後の課題という点につきましては、文化審議会国語分科会日本語教育小委員会におきまして、日本語能力の判定基準の在り方、また、日本語教員を含む日本語教育人材の養成、研修の在り方など、日本語教育の今後の推進に当たっての論点として整理しており、現在は日本語教育の人材育成の、人材の養成、研修について御議論いただいているところでございます。さらに、関係府省や関係団体をメンバーとする日本語教育推進会議というものを設けまして、日本語教育関係者間の情報交換等を行っております。
 現在、里見委員もメンバーでございます超党派による日本語教育推進議員連盟におきまして、基本法の制定に向けた議論が行われているというふうに承知しております。
 文部科学省としましては、今後、議連における議論の動向も踏まえつつ、関係府省との連携を更に深め、日本語教育の総合的な推進に向けてしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
#236
○里見隆治君 続けて、国外での研修につきまして、教育につきまして、外務省から答弁を求めます。
#237
○政府参考人(大鷹正人君) お答え申し上げます。
 海外における日本語の普及でございますけれども、外務省といたしましても、我が国に対する理解や認識を深め、諸外国との友好関係を強化する上で重要であるものと理解しております。また、外国人が十分な日本語能力を身に付けられるようにすることは、日本として必要な人材を確保するという観点からも重要というふうに認識しております。
 外務省といたしましては、国際交流基金と連携いたしまして、海外において自立的な日本語教育体制が確保されますよう、専門家の派遣、現地教師等への研修、教育機関に対する支援、日本語能力試験の実施など、あり得べき様々な事業に取り組んでいるところでございます。
 委員が事務次長をお務めになっている日本語教育推進議員連盟で基本法制定の動きということを今言及ございましたけれども、そういった議論も踏まえながら、海外における日本語の普及についても積極的に取り組んでまいりたいというふうに思っております。
#238
○里見隆治君 こうした日本の産業を興していこう、また、経済を発展、成長させていこうという中で、外国人の受入れ、それだけは先行して議論が進んでいくわけですけれども、そのインフラ整備という意味でソフト面、特にこの日本語の教育体制というものを国内外にしっかりと整備しておく、これがまた日本の潜在力を高めていくということになると思いますので、是非こうした取組、推進をお願いいたします。
 それでは、続きまして、この人材を海外からどのようなルートで受け入れることになるのかという点についてお伺いをしたいと思います。
 まず、今農林水産省で様々詳細のスキームを検討されていると思いますけれども、想定している送り出し機関、海外のですね、送り出し機関、またこの送り出し機関と日本の国内の受入れを行う特定機関とのマッチングについてどのような手続になるのか、また、外国人本人が送り出し機関に支払う手数料のようなものも想定されているのかという点も確認をしておきたいと思います。この手数料に関しましては、従来、技能実習制度においても、多額の借金を技能実習生が入国前に既に課せられたりというトラブルが絶えないとも伺っております。こうしたトラブルを回避するための方策についてどのようにお考えか、農水省にお伺いいたします。
#239
○政府参考人(山北幸泰君) お答えいたします。
 本事業におきましては、外国人農業支援人材を直接雇用する特定機関が自ら様々な手法によりまして外国人材を募集し受け入れる方向で検討しているところでございます。ただし、その場合、特定機関等が講ずべき措置等を定める指針の内容につきまして今検討しておりますが、家事支援外国人受入れ事業の例も参考にいたしまして、外国人農業支援人材の受入れに当たっては、特定機関はもとより、送り出し機関のような他の機関が介在する場合、それらの機関も含めまして外国人材から保証金や違約金等の徴収を禁止することを定める方向で調整してまいりたいというふうに考えております。
 それから、先ほど、地域でもって生活するというようなこと、御指摘ございました。外国人の技能実習の例におきましても、例えば地域のお祭りに参加していただく、あるいはスポーツイベントに参加する、逆にその出身国の、例えばカンボジア祭りといったような形で、そういったイベントを開くというようなことで地域の融和を図っているというような例も聞いております。そういった技能実習におきますところの優良事例といったようなものは、こういった事業を行っていく上でも広く紹介をし、横展開していくような、そういう配慮も併せてしていきたいというふうに思っているところでございます。
#240
○里見隆治君 今指針で検討中であって、送り出し機関からはそうした手数料の徴収をさせないという、そういうお話ですけれども、結局、送り出し機関というのは国外にあるわけで、日本政府がそのまま直接介入することはできないわけです。そういった意味では、その受入れを国内において行う特定機関を介してということになろうと思います。間接的になる分なかなか手が届かない、見えない部分というものがあろうかと思います。そこはしっかりと、どのように不正を防いでいくのか、あるいは借金漬けになるような不幸な外国人が出ないように、そういった配慮を是非ともお願いいたします。
 この特定機関についてお伺いをしたいと思います。
 農業支援外国人の受入れについては、特定機関と呼ばれる労働者派遣事業者が外国人を雇用し農業経営体に派遣するスキームを考えているというふうに承知をしております。現行の技能実習制度では、現場の実習機関にあっせんする監理団体が特定機関に近い存在だというふうに考えますけれども、この今の技能実習の例でいいますと、監理団体が自ら定期的に巡回して監理していても、外国人が失踪するなど入管法上の問題や就労現場での労働関係法令上の違法事案が発生すると、監理団体としての事業が継続できなくなってしまうという事態が発生しているというふうに伺っております。
 そこで、厚生労働省にお伺いをいたしますけれども、こうした労働関係法令の遵守について、この特定機関となる労働者派遣事業者は、労働者派遣法上の規定上、派遣就労が適正に行われるように適切な配慮を行うとされておりますけれども、具体的にどのような義務を負っているか、お答えください。
#241
○政府参考人(鈴木英二郎君) お答え申し上げます。
 御指摘の派遣元事業主が講ずべき適切な配慮につきましては、労働者派遣事業関係業務取扱要領に規定してございます。具体的に申し上げますと、派遣先に適用される法令の規定を習得すること、派遣元責任者に派遣先事業所を巡回させまして法違反がないよう事前にチェックすること、また、派遣就業に関します問題につきまして派遣先で問題が発生している場合には派遣先との密接な連携の下に解決を図ること、さらには、派遣先で法違反が行われている場合にはその是正を派遣先に要請すること、また、そういった派遣先に対しまして労働者派遣を停止し又は労働者派遣契約を解除することといったことを規定しているところでございます。
#242
○里見隆治君 ありがとうございます。
 こうした労働条件の中で特に代表的な労働条件、労働基準法上の労働時間、休憩、休日といった規定がございますけれども、この現在の、現行の労働基準法上の枠組みでいいますと、こうした労働時間、休憩、休日という規定は農業分野には規定されていないというふうに承知をしております。
 こうした中で、今回の農業人材の、外国人を農業分野で受け入れるというこの今回のスキームにおいては、今回の労働基準法の適用はどのようになるのでしょうか。また、適用されない場合、労働基準監督官が監督できないといった事態が生じるのではないかというふうに懸念をしておりますけれども、その点、厚生労働省に答弁を求めます。
#243
○政府参考人(藤澤勝博君) お答えを申し上げます。
 議員御指摘のとおり、一般に農業に従事する労働者につきましては、労働基準法第四十一条の規定によりまして、労働時間、休憩及び休日に関する規定は適用されないこととなっております。さらに、お尋ねの農業に従事をするこの農業支援外国人の方についても同様でございまして、同法の労働時間、休憩及び休日に関する規定は適用されないということとなります。
 その場合に、適用のないそれらの規定につきまして労働基準監督官が指導するということはできないわけでございますが、一方で、このスキームの農業支援外国人の方であっても、それ以外の労働基準法の規定は適用されることになりますので、例えば労働契約に定められた賃金が支払われないでありますとか、あるいは書面により労働条件を明示をしていないと、そういったようなことなどの労働基準法等の違反が認められた場合にはその是正を指導することとなります。
#244
○里見隆治君 確かに賃金不払等の段階では監督できるということですけれども、そういった背景の中で、派遣先となる農業経営体、どうしても労働時間管理に慣れていないケースも考えられるのではないかと思います。こうした労働時間の管理についても、今まさに進めている働き方改革というこの日本全国の取組の中で、長時間労働とならないようなそうした措置が必要だというふうに考えます。この点、どう対応されるのか。
 それから、もう一点、労働者派遣事業者である特定機関は就労現場から離れてきちんと管理ができるのかという課題もございます。また、特定機関が、労働者派遣事業者としての義務以外にどのような責務を負っているか、この点、農水省に確認をしたいと思います。
#245
○政府参考人(山北幸泰君) お答えいたします。
 派遣先の農業経営体につきましては、一定の欠格事由を設けるほか、本事業を的確に遂行できる能力がある者として、まず雇用経験がある者ですとか、あるいは派遣先責任者講習を受講した派遣先責任者の選任といった要件の導入を検討しているところでございます。こうした措置によりまして、派遣先におけます適正な管理が図られるよう努めてまいりたいというふうに思います。
 また、特定機関につきましては、本事業の適正な運営を確保するため、指針におきまして、本事業を実施する区域内に所在すること、あるいは日本人と同等額以上の報酬額や適切な住居を確保すること、あるいは適正受入れ管理協議会への定期、随時の報告を行うとともに、協議会の巡回指導、監査を受けること、あるいは外国人材が在留上又は就業上理解しておくべき事項等について必要な研修を実施すること、先ほど日本語研修ということも申し上げましたけれども、特定機関にそういった研修を実施することについての責務を負うこととする方向で検討しているところでございます。
#246
○里見隆治君 ありがとうございます。
 こうした特定機関にも一定の責務、義務を課しているということですけれども、やはり物事を制度として動かしていくにはダブルチェックということも必要だと思います。
 その点で、今答弁にもいただきましたような適正受入れ管理協議会というものを設置されるということでございます。この協議会、関係自治体と地方農政局、地方入国管理局、都道府県労働局、また内閣府地方創生推進事務局などで構成されるということでございます。
 ただ、こうした何とか協議会ということで様々な主体を並列いたしますと、どうしても責任の所在というのが不明確になりやすいというふうに感じております。その点、この協議会の責任の所在、誰がトップで誰が責任者であるのかと、そういった点が明確にされるのかどうかという点を確認させていただきたいのと、それから、外国人が就労している現場を現地調査を行うということでしたけれども、どの機関がどの程度の頻度で行うのか、そういった点も教えていただきたいと思います。
#247
○政府参考人(山北幸泰君) 今御指摘ございましたように、今回の制度におきましては、関係自治体と国の行政機関が参画いたします適正受入れ管理協議会を設けまして、特定機関の労働関係法令への基準の適合性等を確認するとともに、監査や巡回指導を行うなど、国、自治体が自ら特定機関を直接管理する仕組みとする方向でございます。
 したがいまして、国家戦略特別区域制度を所管いたします内閣府、入管法を所管する法務省、外国人労働者の保護を所管する厚生労働省、農業を所管する農林水産省と地域の農業の振興をする立場の特区指定自治体が適正受入れ管理協議会の中でそれぞれが有する権限を発揮いたしまして、必要な対応を行ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
 また、適正受入れ管理協議会が、少なくとも年に一回は関係法令や指針の遵守状況につきまして派遣先の農業経営体に対する現地調査を実施する方向で考えておりますけれども、この場合、特定機関からの定期、随時の報告ですとか、あるいは外国人材からの苦情相談の状況等を基に協議会の構成員でチームを編成して対応したいというふうに考えているところでございます。
 いずれにしても、協議会を構成する各機関が連携して本事業の適正な運営を確保してまいりたいというふうに考えているところでございます。
#248
○里見隆治君 それぞれの機関がそれぞれの所管に応じてと、それは当然のことですし、この協議会がなくても労働局も入管局もそれぞれ動くものだと思います。
 そうした意味で、本当にこの協議会がきちんと機能していくかどうか、まず私は、国の、国家戦略特区ですから、国のリーダーシップというのも重要ですけれども、これを受け入れた、まさに手を挙げて、地域の振興につなげていこうと、また国家戦略特区としてモデルをつくっていこうという、その受け入れた自治体の責任、責務というものも大変重要だというふうに考えております。
 私、以前、構造改革特区を担当しておりましたときに、今この特例措置というのはもう全国展開されていると思いますけれども、外国人研修生の就労人数を増やすという特例措置がありまして、これもその当時、担当として各自治体にそれぞれ責任を持って遂行してほしいということを申し上げておりました。しかし、自治体ですから、なかなか入管法あるいは労働基準法と、それぞれの法令についてそれぞれ詳細に分かっているわけではないわけですね。
 そういった意味で、内閣府としてもしっかり自治体をケアしていただきたいと思いますし、また、受け身ではなく、自治体にはしっかりとその責任を果たしていただきたいと、そうした意味で、この地方公共団体の責務、これをどのように認識をされているか、これは内閣府にお伺いをいたします。
#249
○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。
 自治体の責務についてのお尋ねでございますけれども、これまでもお話ございましたように、今回の農業外国人材の受入れにおきましては、国と自治体が合同で協議会を設置し、国、自治体が自ら特定機関を直接管理するほか、派遣先の農業経営体に対して現地調査を実施するなど、労働時間や賃金等の労働条件等を適切に管理する仕組みを導入する予定でございます。
 この協議会の業務の中でも、特定機関に対する監査、派遣先農業経営体に対する現地調査、外国人材からの苦情相談の受付など、多くの業務については現場に近い自治体が果たすべき役割がとりわけ大きいものというふうに認識をしているところでございます。
 国と自治体がそれぞれの所掌に応じ、また互いに連携し責任を持って対応することで、適切な業務運営を図ってまいりたいと考えているところでございます。
#250
○里見隆治君 もう時間が参りましたので、大臣に質問の予定でしたけれども、最後、意見だけ申し上げておきたいと思いますけれども。
 今日、農業人材の就労解禁、様々な点でしっかりと歯止めを掛けるべきところは掛けると、その上で大胆な規制改革という意味では前に進めていくと。その意味では、この法案を見ましても、大事なところは政令委任をされているということで、明確になっていない点が多いわけでございます。そうした観点で、こうした今日の議論も含めて、様々な意見が今来ていると思います。こうした点を踏まえて、また、これまでの外国人技能実習制度の課題なども踏まえて適切に対応をお願いして、私からの質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。
#251
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 昨日の本会議に続いて、加計学園の獣医学部新設の問題についてお聞きをいたします。
 まず、前提として、私は獣医学部の新設そのものを問題にしているのではありません。国民の要求や社会的あるいは学術研究上の必要性があるならば、関係省庁が責任を持って応えるべきだというふうに考えています。問題は、昨年十一月九日の国家戦略特区諮問会議が獣医学部新設の制度改正を決定した、これがそうした検討や議論を真面目に行ったのか、結論ありきだったのではないかということなんです。
 改めて、午前の議論でもありましたが、日本再興戦略二〇一五、「獣医師養成系大学・学部の新設に関する検討」、これ読み上げます。「現在の提案主体による既存の獣医師養成でない構想が具体化し、ライフサイエンスなどの獣医師が新たに対応すべき分野における具体的な需要が明らかになり、かつ、既存の大学・学部では対応が困難な場合には、近年の獣医師の需要の動向も考慮しつつ、全国的見地から本年度内に検討を行う。」と。この本年度というのはできなかったわけですけれども、これ閣議決定だと。
 本会議で私は、獣医師が新たに対応すべき分野における具体的な需要について農水省はいつどこで検討したのですかという質問をいたしました。農水大臣はこれに答えず、国家戦略特区諮問会議が判断したと言われました。つまり、農水省では十一月九日の諮問会議の決定につながるような検討はしていないということでよろしいですか。
#252
○政府参考人(小川良介君) お答え申し上げます。
 農林水産省、獣医師あるいは獣医療に関することをつかさどっております。御存じのとおり、獣医師は、牛、豚といった家畜、あるいは犬、猫といったペットの診療を行うことができる資格になっております。農林水産省は、こういった観点から、小動物あるいは産業動物の獣医師と農林水産分野に従事する公務員獣医師、すなわち動物の診療を行う者の確保に努めてきているところでございます。
 今御質問ございました、獣医師が新たに取り組むべき分野である先端ライフサイエンス研究の推進などの分野は、こういった飼育動物の診療を行うものではございませんので、農林水産省は具体的な知見を有しておらず、具体的需要についての検討は行っていないところでございます。
#253
○田村智子君 検討していないと。昨日、質問レクをやっているときには、つまりは農水省が把握できない新たな需要が決まったんだというような話もありました。そういうことだと思います、今の答弁は。
 じゃ、文科省にお聞きします。
 今、ライフサイエンス、先端的なとかという話もあったんですけど、じゃ、文科省の方でそういう需要について検討したのか、あるいは新たなそういう需要に既存の大学・学部が対応できない、こういう検討、これもいつどこでやったかといったら文科大臣は答えないで、内閣府で検討したって答弁されたんですね。そうすると、文科省も十一月九日の決定につながる検討はしていないということでよろしいですか。
#254
○政府参考人(松尾泰樹君) 先日も大臣の方から御答弁させていただきましたが、既存の大学・学部では対応が困難かという点につきましては、国家戦略特区プロセスの中で内閣府において、英語での授業の実施を含めて、感染症発生時に国際的な協調を図りながら水際対策のできるグローバル対応可能な獣医師を重点的に養成しようとする点で既存の学部とは大きく異なる点、また、新たな人材養成のニーズへの対応は既存の大学においても一定程度対応することは可能だと思われるが、カリキュラムの抜本的な見直しや専任教員の大幅な入替えを行うことには困難があるとの、既存の大学・学部では対応が困難と判断されたものと理解しておりまして、その中において文科省としては特段意見を申し上げなかったということでございます。
#255
○田村智子君 内閣府がそういう判断をしたのであって、文科省は判断をしていないという御答弁だった。
 そうすると、ワーキンググループのヒアリングでは、文科省は様々問われて、既成の大学・学部が感染症や先端ライフサイエンス等に対応するコアカリキュラムを発展させていると、こういう説明も行っているんですよ。
 もう一点文科省に聞きたいんですけれども、今言ったみたいな、内閣府が英語でやる授業とかというふうに言ったとしても、それは既存の大学・学部の例えばカリキュラムの改訂などで対応することはあり得るのではないかとも思いますが、いかがですか。
#256
○政府参考人(松尾泰樹君) 新たな人材養成のニーズへの対応でございますけれども、これは既存の大学においても一定程度対応することは可能だと思われますが、例えばカリキュラムの抜本的な見直しや専任教員の大幅な入替えを行うことには限界があるということで、内閣府の考えを理解したものでございます。
#257
○田村智子君 そこは理解しなくてもいいと思うんですけれども、そう言わないと内閣が激震走っちゃうんだろうなというふうに思いますが。
 じゃ、改めて伺います、山本大臣。関係省庁である農水省、文科省は、十一月九日の決定につながる検討、これやっていないんですよ、結論出していないんですよ。そうすると、いつどこで誰が、新たな需要がある、既存大学・学部での対応は困難と、こういう十一月九日の結論に至る検討をしたのか。十一月九日はほとんど議論していないですからね、決定しているだけですから。この決定に至る検討はいつどこでやられたのか、明確にお答えください。
#258
○国務大臣(山本幸三君) まず最初に申し上げたいのは、特区等において規制改革を推進する上で、できない理由を探すのではなくて、できるようにするために前向きな議論を実施することが政府としての基本的スタンスだと考えております。なお、こうした考え方は、平成二十六年二月に閣議決定した特区基本方針のみならず、構造改革特区や総合特区の基本方針にも表れております。
 こうした考え方からすれば、今回の諮問会議取りまとめや、事業者がいわゆる四条件を満たしていないならば、本来は規制担当省庁がその旨を立証すべきでありますが、従来より規制担当省庁において議論を続けてきた結果、打開策が見付からず、長年の歳月を要したものと考えております。
 こうした中で、とりわけ困難な規制改革事項について、内閣府として、今回は特区の目的であります規制改革を進める、そしてそのことによって競争力を高め、経済活性化につなげるという観点から、平成二十七年六月の日本再興戦略に掲げられたいわゆる四条件に照らして問題のないことを私が確認いたしました。その上で、昨年十一月九日の諮問会議取りまとめにより本件の制度化を決定し、本年一月二十日の区域会議で区域計画を作成しました。
 それぞれの会議には、とりわけ十一月九日の諮問会議や一月二十日の区域会議には文部科学大臣と農林水産大臣にも御出席いただき、この平成二十七年六月の成長戦略の各条件ですね、各留意項目と我々は言っておったんですが、条件、いわゆる条件について三府省でしっかり合意確認をしながら、制度化、事業者の選定に至るプロセスを踏んできたものと考えております。
 ライフサイエンスなどの獣医師が新たに対応すべき分野における具体的な需要が明らかになっているかどうかということについてでありますが、具体的に検討した点は次のとおりであります。
 今治市の提案書、京都府等の提案書は、濃淡の差はあるものの、共に先端ライフサイエンス研究や地域の水際対策の強化といった分野に獣医師が新たに対応すべき需要があると説明しております。もとより、需要を定量的に把握することは困難でありますが、製薬会社等の会社に勤務する獣医師の数や会社に就職する新卒者の数がこの十年間で約五から六割増加していることは、新たな需要が具体的に発生していることをうかがわせる一つの材料ではないかと判断しております。
 また、家畜衛生分野の公務員獣医師に就職する新卒者の数がこの十年間で約五割増となっていることも、水際対策の強化に必要な獣医師のニーズが高まっていることをうかがわせる一つの材料ではないかと判断したところであります。
 このほか、民間有識者からも、人獣共通感染症に対する最先端の研究開発の必要性が高まっていることについて指摘があったところであります。
#259
○田村智子君 答えていないじゃないですか。いつどこでどの会議で検討したのかと聞いているんですよ。
 中身はいいです。いつどこでを答えてください。
#260
○委員長(難波奨二君) 山本大臣、適切に答弁をお願いします。
#261
○国務大臣(山本幸三君) この点は十一月九日の特区諮問会議に至る議案を出す前に私が決断し、それを文科省、そして農水省に提示し、そして最終的に異論なしということで特区諮問会議の案として決定したわけであります。
#262
○田村智子君 山本大臣は全能の大臣ですか。既存大学で対応できないとかそういう問題が全部分かる大臣で、あなた一人で確認したと。とんでもないですよ。それだけでも大問題ですよ。これ、具体的には、私、ワーキンググループとかと言うかなと思ったら、それさえ言わないんですね。ワーキンググループで相当な議論をやっているのは議事録を私も読みました。
 これ、最初、獣医学部の新設をめぐっては、二〇一四年七月、新潟市からの提案に端を発します。北陸信越というのは獣医学部の空白地域で、獣医不足というのも確かにあります。どちらかというと、北の方が獣医不足深刻ですからね、四国よりも。鳥インフルエンザの水際作戦というのも、渡り鳥は日本海側から入ってくるわけですから、こういう提案って、私、あり得ると思いますよ。
 しかし、八月から始まったワーキンググループは、翌年二月まで五回にわたって農水省、文科省のヒアリングを行っても、結論が出ません。そのまま、新潟市は提案をやめて、これは立ち消えになったんです、一旦。
 議事要旨、見てみますと、獣医師の需要について、もう産業動物が減少だというふうに農水省が説明すると、そうすると、ワーキンググループの民間委員から、じゃペットはどうなんだと、ペットの高齢化問題にはどう対応するんだとか、本当にこんな議論までやるのかというような議論までやって、それに農水省は一生懸命、資料を新たに出しては答えているわけですよ。高齢化っていったって、ペットフード改良されたっていったって、寿命はそうはいっても上限はあると、それに対応する新たな需要というのは考えにくいというようなこともいろいろやっていますよ。文科省も同じですよ。対応できるのかと聞かれれば、こういう中身で対応しているというふうに答えてきて、これ立ち消えになっているんです。
 愛媛県と今治市が共同でワーキンググループに提案をしたのは二〇一五年六月、つまりワーキンググループの議論が言わば行き詰まったときなんです。
 その後、この十一月九日の決定に至るまで、ワーキンググループで農水省、文科省へのヒアリングが行われたのはたった二回です。一五年六月八日、これは、これまでのどういう議論やってきたかということを両省が説明をしているんですよね。それで、翌年九月十六日、このときの農水省、もう、説明ありますかって聞かれて、説明はございませんですよ。これ以上何を説明しろと言うんだっていうワーキンググループになっているわけですよ。
 そうすると、この昨年九月十六日以降十一月九日まで、どんな検討がどこで行われて獣医学部新設の結論になったのかと、ここが焦点なんですよ。
 間に、実は京都産業大学と京都府が合同でヒアリングを行って、これは慌てふためいたんじゃないでしょうか、いきなりいい案がぽっと提案されて。ところが、このときのワーキンググループって実に冷たいですよ。熱心さは全く感じられませんよ。戦略が足りないですねって言われているんですよ。まあこの格差は何だろうと思うようなヒアリングになっていますよ。議事録からその冷たさが伝わりますよ。
 そうすると、愛媛県と今治市が提案を行い、その後、二回、この問題でのヒアリングが行われた、そこで結論は出ていない。その後、どこで検討が行われて結論になったのか。山本大臣一人の判断なんておかしいですよ。どこで検討が行われたのか、他の省庁とどんなやり取りがあったのか、明らかにすべきではないですか。
#263
○国務大臣(山本幸三君) この点は、何度も申し上げているように、従来から経緯のある話であります。
 まさに構造改革特区で今治市がずっと提案をし続け、そしてまた、国家戦略特区になったときに、御指摘のように新潟市の話もありました。ただ、これは詰めていったところ、まだ準備ができていないということで立ち消えになったことは確かであります。
 それからまた、改めて国家戦略特区で今治市から提案があり、そして、それを軸に検討をワーキンググループ等で、区域会議等で進めておりました。そして、昨年の三月に京都府から、このときは簡単な要旨による提案でありますが、ございました。そして、それを受けて、十月に京都府についてのワーキンググループのヒアリングをやったということであります。
 いずれにしても、そうしたヒアリング、ワーキンググループのヒアリング、区域会議、そういうものを踏まえて、いよいよ方針を決めるという段階になって、十一月九日の特区諮問会議に上げるようになるわけでありますが、その際に、十月の終わり頃に私が決断して、特区諮問会議に上げる案を決めたということであります。
 そして、それを三府省、各省で案を出して、それについての意見調整をやり、最終的に、たしか十一月の二日だったと思いますが、最終的な案が固まって、十一月九日の特区諮問会議ということになったということであります。
#264
○田村智子君 もう全然いつどこでは明らかにならないわけですよ。
 もう一点確認しましょう。じゃ、十一月九日に出されたこの諮問会議の決定の中で、これは案として示してパブリックコメント求めたときには、広域的に獣医師養成大学等の存在しない地域に限りという極めて地域限定的な言葉って入っていないんですよ、パブリックコメント求めているときには。ところが最終案では入った。それはいつどこで検討されたんですか。
#265
○国務大臣(山本幸三君) 十一月九日の諮問会議取りまとめで広域的に獣医師系養成大学の存在しない地域に限るとしたわけであります。したがって、パブリックコメントはその後でありますから、当然入っているわけであります。
 それは、感染症に対する水際対策を担う産業動物獣医師に地域ごとの偏在があり、確保が困難な地域もある一方で、獣医師会などからの慎重論があることを踏まえて、産業動物獣医師の地域偏在に対応するとともに、獣医師が新たに取り組むべき分野に対応し得る獣医学部をいち早く実現するために、まずは地域を限るとしたものであります。
 広域的の具体的範囲は定量的に決まるものではありませんけれども、都道府県単位ということではなくて、より広い範囲で見て既存の獣医学部が近隣には存在しない地域について認めようという趣旨であります。
 この地域に限った理由を詳細に御説明申し上げますと、越境感染症は一気に拡大する可能性が高く、初動が肝腎でございます。特に同時多発型の越境感染症の場合など、いざというときには風土や畜産業の特色など地域の事情に精通した学識者が即時に的確な原因究明とそれに基づく蔓延防止策を助言することが必要であります。しかし、広い範囲で獣医学部がない地域では、こうした学識者が近くにいないため、いざというときに防疫体制が手薄となり、長い年月を掛けて築き上げたブランド力や信用は壊滅し、畜産業が立ち行かなくなるのではないかという切実な不安を抱いております。こうした不安を解消し、より良い防疫体制を確保する観点から、まずは広域的に見て地域に根差した獣医学部がない地域を優先するとしたところであります。
#266
○田村智子君 これも答えていないんですよ。いつどこでって答えないんですよ、全然。
 これは、直前の十月十七日に京都が提案をしてきてヒアリングをやっているんですよね、京都産業大学と京都府の合同の提案。慌てて入れたんじゃないんですか。
 これを入れれば京都は対象から外れるんだという認識が諮問会議にはありましたか。あったかなかったか。
#267
○国務大臣(山本幸三君) そのようなことはありません。
 具体的な調整の経緯について申し上げますと、十月下旬に私の指示の下で、特区ワーキンググループの委員の御意見も踏まえつつ、内閣府の事務方が特区諮問会議の取りまとめの原案を作成したわけであります。その中に、広域的に獣医師系養成大学の存在しない地域に限るという決定でありますが、その後、十月時点で内閣府の事務方が文科省高等教育局、農水省消費・安全局に原案を提示し、省庁間調整を行いました。十一月初めに特区ワーキンググループ委員及び関係府省間で事務的な調整を経て、最終的に私が内容を確認し、十一月九日の諮問会議の取りまとめ案としたところであります。
#268
○田村智子君 全く納得ができませんので、この十一月九日に至るまでの経緯、特に九月の十六日の最後のヒアリングの後、だから、九月、十月に内閣府と文科省、農水省との間で、あるいは内閣府の国家戦略特区の担当部署での意見のやり取り、打合せ、メモ、決定に至る過程、その資料提出を求めたいと思いますが、委員長、取り計らいをお願いします。
#269
○委員長(難波奨二君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議いたします。
#270
○田村智子君 ちょっと角度を変えてお聞きします。
 山本大臣、九月七日、加計学園の理事長とお会いになったことをお認めになっていますが、そのときどのような会話を交わされましたか。
#271
○国務大臣(山本幸三君) そのとき事務方を通じてアポの要請がありまして、お会いしました。加計理事長からは、今治市と共同で獣医学部の新設について提案したのでよろしくという挨拶がありました。私からはきちっとルールに従って公正公平にやりますとお答えしたと記憶しております。
#272
○田村智子君 松野大臣は突然の訪問に驚いた様子だったという報道がありましたが、山本大臣は、今のやり取り、加計理事長の発言が不自然だったとか唐突だったとか、あれっ、おかしいなとかは思われなかったということですか。
#273
○国務大臣(山本幸三君) 私は、大臣に就任して、そういう案件があるということで御挨拶に来られたということで、特段おかしいとかそういうことは感じませんでした。
#274
○田村智子君 獣医学部新設の提案は愛媛県と今治市の共同の提案であって、ここに加計学園は入っていません。それはそうですよ、だって、公募するんだから、公募するんだから。おかしいと思わなかったんですか。
#275
○国務大臣(山本幸三君) 当然公募ですが、今治市と加計学園は従来から共同で事業者としてやりたいということで、相談してそういう要請をしているというように理解しておりました。
#276
○田村智子君 今、重大ですよ。それ、公募の意味ないじゃないですか。公募の意味なくなっちゃうんじゃないですか。
#277
○国務大臣(山本幸三君) いや、それは公募、当然公募をしなきゃいけませんから、当然別の候補者が出てくるということも当然あり得るということであります。
#278
○田村智子君 ちょっと、それじゃ、遡って聞きますが、十一月九日の諮問会議の決定を受けたその一月四日の公募、更に限定が付きます、一校に限り認めると、一校に限り。これは安倍総理と松野文科大臣の連名での告示ですけれども、一校に限りはどこで検討されて誰が判断されたんですか。
#279
○国務大臣(山本幸三君) 一校に限る経緯について申し上げます。
 昨年の十二月八日に日本獣医師会から一校とするよう要請がございました。それから、十二月十七日に締切りのパブリックコメントで約八割が慎重な意見であったことを踏まえて、十二月の二十日前後に私が一校に限ることを最終決断し、通常と同様に事務方に指示いたしました。十二月二十二日に事務方の原案に私が目を通し、内閣府から文科省高等教育局と農水省消費・安全局に提示いたしました。十二月の二十二日夕方までに通常と同じく事務方で文言調整後の案を両省の局長等から大臣に報告し、異議がなかったため、三大臣合意となったものであります。本年一月四日に一校に限る旨を明記した告示を制定いたしました。そういう経緯であります。
#280
○田村智子君 そうすると、大臣は九月の時点で、まだ共同提案なんかになっていない加計学園が当然今治市とともに獣医学部新設をするんだということを知っていた、そうなるだろうという認識があった。その下で、広域的に獣医学部がない地域に限りという決定を十一月九日に下した。これによって、当時提案のあった京都と今治、これで京都は消えるわけですよ、応募できないわけですよ。そうなることが分かっていた、今治だけになるということも分かっていた、その上で一校に限りという限定まで付けたということでよろしいですね。
#281
○国務大臣(山本幸三君) 当然公募ですから、ほかの候補者も手を挙げ得ることは当然であります。
 ただ、今治市は、構造改革特区を用いた獣医学部の新設について、今治市と愛媛県の連名で平成十九年以降十五回にわたり提案を行ってきたところであります。この提案書には、平成十九年に行った最初の提案時から平成二十一年秋の提案時まで、市が想定していた事業者として加計学園の名前が記載されているところであります。市が独自の判断でプロジェクトの実行者として同学園との議論を行っていたものと考えております。自治体が提案書の作成に当たって具体的な事業ニーズを十分に踏まえることは通常行われていることであり、全く不自然はないと考えております。
#282
○田村智子君 加計学園以外にも公募だから応募できますよと。それじゃ、なぜ公募期間は八日間だったんですか。なぜ平成三十年四月開校という条件を付けたんですか。これはどこで判断されたのか。
#283
○国務大臣(山本幸三君) 公募期間が八日というのは特別に決めたわけじゃありません。これは、従来から公募については大体それぐらいの期間でありまして、平均で言えば公募の期間は六・五日です。その意味では、八日ということに最大限したということであります。
 その後、追加の申出手続を六日間行いましたけれども、それも追加申出の期間、平均期間というのは五・七日でありまして、これは従来と同じやり方でやったということであります。
#284
○田村智子君 あのね、岩盤規制に穴を開ける学部新設という五十二年ぶりの改革なんですよ。従来が何日間だったからで、それでいいんですか。五十二年ぶりですよ。学部新設ですよ。八日間で、応募期間ですか。
 今お答えになっていない、何で平成三十年四月開校が条件なんですか。
#285
○国務大臣(山本幸三君) 当然、学部新設ですから、すぐ思い立ってできるというようなものではありません。したがって、当然、考えているところは従来からそういう準備をしているはずですし、またそういう話が進んでいるということは当然のことだと思います。
 それから、共同告示に平成三十年度に開設と規定した理由でありますが、いち早く具体的な事業を実現させ、効果を検証することが重要であるとの観点から、効果が発現することとなる開設の時期を共同告示に規定し、早期開設を制度上担保しようとしたものであります。具体的な時期は、開学前年の三月末に設置認可申請、その後夏頃に認可という例年のスケジュールを勘案して、最速で事業が実現するスケジュールである平成三十年四月の開学、すなわち平成三十年度に開設としたものであります。
 ただ、獣医学部の設置という特例措置は、この特例を受けた事業者がようやく大学設置の認可申請を行うことができるようになるといった手続全体から見れば入口の措置であります。開学時期を含め、実際に設置される大学の内容については、その後の文部科学省における設置認可の審査に委ねられるものであります。すなわち、内閣府、文科省の共同告示における平成三十年四月という時期は、目指すべき時期との性格を持つものでありまして、事業者にとって条件ではありません。このことを踏まえて、文部科学省による設置認可の申請等を行う事業者においては、準備不足などによる問題が生じることのないよう万全を期すべきものと考えております。
#286
○田村智子君 もう今の答弁でもいっぱい問題点があるんですね。
 もう準備は進んでいるものと思われるって、そんなばかな話ないでしょう、そんなばかな話ないでしょう。土地ももう確保されています、もう着々と平成三十年四月に開校できる準備は整っていると思われるから、平成三十年四月開校の条件にしたって。それはもう、その準備しているところがあって、そこに獣医学部の新設を認めるために形だけ手続を踏んでいきましたよと。おまけに、加計学園が共同提案者でもないのに山本大臣は何の疑問もなく公正な審査を行いますとまで答えておられる。もう何を示しているか明らかじゃないですか。加計学園ありきっていうベクトルが、別に私、今日は内部文書一切使っていないですよ、一切使っていなくたって、そういうことが見えてくるじゃないですか。
 その上、今日、朝日新聞で、また新たな発言がありますよね。内閣官房参与だった、昨年の九月三十日まで内閣官房参与を務めていた木曽功さんですか、木曽功さんが、昨年八月下旬、前川文科事務次官と会っていろんな話をしたと。当然、自分は加計学園の理事を務めているから、獣医学部の話もその中には出てきたと。すごく全部符合するんですよ。ワーキンググループの議論が行き詰まっちゃった、行き詰まっちゃった、表に私たちが分かる議論が何も出てこない、その期間の中でこういう働きかけ、八月が最初だったというふうに前川さんは言っていますよね。その後、九月から十月にかけて内閣府から様々な働きかけがあって、邪魔をするなと、総理の意向だと、官邸の最高レベルが言っているんだと、獣医学部新設はもう決まっているものなんだと。加計って名前は出てこないかもしれないけど、山本大臣の頭には加計学園もしっかり頭の中にあったということまで今日の議論の中で分かったわけですよ。これ重大だと思われませんか。
 これ、少なくとも、木曽功さんはそういう話をしたって認めているんですよ。獣医学部新設の話もあったって認めているんですよ。これ、内閣府で働いていた、内閣府の特別参与だった、官房参与だった方ですからね、しっかりヒアリング、ちゃんと聞き取り、どういう話があったのか、これやるべきじゃないですか、山本大臣。
#287
○国務大臣(山本幸三君) そういう方の発言について、私は一々コメントする立場にはありません。
 ただ、御指摘のように、先ほどのお話で公募期間の話がありましたけれども、いわゆるこの期間は応募書類の受付期間でありまして、昨年十一月九日に獣医学部新設の規制改革が決定した時点で、地域の水際対策の強化や先端ライフサイエンス研究の推進など新たな分野に対応するための獣医学部を求めていることを明らかにしております。さらに、遡れば、平成二十七年六月の日本再興戦略でも、従来型でなく、ライフサイエンスなど新たな分野に対応する人材養成を目指すことを明らかにしております。
 内閣府では、関心を持つ事業者や自治体が誰でも手を挙げられるよう、随時提案や事前相談を受け付ける体制を整えております。しかしながら、この数年間で、具体的な実現性という観点からは、熟度の高い提案は平成十九年から続く今治市の提案のみであったということであります。
 なお、一般論でありますけれども、地方自治体の大学誘致は自治体が大学側と十分に連携しながら進められるのが通常であります。今治市は加計学園と、京都府は京都産業大学と十分な調整を図りながらプロセスを進めてきたものと承知しております。
#288
○田村智子君 もうむなしい答弁にしか聞こえません。
 木曽功さん、前川さんの参考人招致を求めて、質問を終わります。
#289
○清水貴之君 日本維新の会の清水です。どうぞよろしくお願いをいたします。
 午前中の上月委員からの質疑でもありましたが、特区制度始まって、この活用の状況、大分、地域差であったり取組具合、濃淡というのが大分見えてきたかなと私も感じます。熱の入れ方ももちろんそうですし、単純に取り組んでいる事業の数で見ても大分違いが出てきているわけですね。
 まずは、こういった差が生じていることに関して、大臣、どのように捉えられていらっしゃいますか。
#290
○国務大臣(山本幸三君) さきに取りまとめました平成二十八年度の評価を見ますと、規制改革メニューの活用や提案について区域ごとに相当の格差が生じているものと考えております。
 例えば、平成二十八年度における東京都の新規メニューの活用実績は十一件であったのに対しまして、新潟市と沖縄県は新規メニューの活用実績が共に一件のみと、新たな取組が進んでおりません。とりわけ、昨年度も厳しい評価を受けた沖縄県においては、今回の評価において、年度末を待たずに行う中間評価までに、他の区域と遜色ない活用・提案実績が必要との危機意識を持って取り組む必要があるとされており、今後の取組を注視したいと思っております。
 各自治体は、今回の評価の結果を真摯に受け止めて改善、見直しに取り組むとともに、他の特区の取組等も参考にしながら、規制改革メニューの活用や提案に積極的に取り組んでいただきたいと思っております。
 その上で、政府としても、規制の特例措置の活用上の支障がある場合には、自治体からの提案等を踏まえ、要件の見直しに適切に取り組んでまいりたいと思います。
#291
○清水貴之君 その活用状況の差なんですけれども、まず、やはり、やれやれと言ってやらせるものでもないような気もするんですね。やはり自発的にこんなこと、メニューはそろっているわけですから、こんなことやりたいんですという積極的にやってもらわなければいけないんですが、ただこれだけ差が生じている。
 そうなると、なぜその差が生じてしまっているかという分析をすることも大切かなというふうに思います。まずはやはり意欲の問題もあるでしょうし、そもそも特区にあるメニューを必要としている、していないというところもあるでしょうし、先ほど新しい制度の提案があったらという話もありましたが、今ある制度が使いにくくてなかなか申請しにくいということもあると思います。
 こういった分析をしっかりしていくことも大事ではないかと思いますが、これについてはいかがですか。
#292
○国務大臣(山本幸三君) おっしゃるとおりだと思っております。
 私どもも、今、なぜ進まないのか、その課題について分析をしているところでもありますし、また、自治体においても是非そうした分析をしていただいてしっかりと意見交換をしたいというふうに思っております。
#293
○清水貴之君 その上で、本当にこの制度をもう活用する必要がないという自治体があるかもしれませんし、その一方で、先ほど茨城の話もありましたけれども、いや、是非うちはやりたいんだというところもいっぱいあるわけですね。
 そうした場合はもう制度から外して新しいところに回してどんどんチャレンジしていただくとか、こういったことまで考えて、別に何かやらないから罰を与えるとかそういうつもりではないです、必要ないなら、使わないならもうやっていただく必要はないので、その辺はしっかり冷静に見極めていく必要もあるのではないかと。制度だけあって形骸化してしまうというのを避けるためにというふうにも思いますが、いかがでしょう。
#294
○国務大臣(山本幸三君) 御指摘のとおりだと思います。
 そういう課題等をまた見た上で、それで活用してもらいたいという要請を今しているところでありますが、それでもできない、あるいは、この特区制度はある意味で十分に活用できないというようなことであれば、それはまた特区の指定の解除も考えなければいけないと思いますし、そしてまた新たな地域については、熱心に取り組もうというような意欲を持ったところについてはまた新たに指定するということも考えていかなければいけないと思っております。
#295
○清水貴之君 また同じような話なんですけれども、これは今全国的に濃淡がという話でしたけれども、その地域の中でもまたこれ差が出てきているわけですね。
 例えば民泊なんかは非常に分かりやすいんですけれども、東京圏ということでやっていますが、今民泊を特区で取り入れているのは大田区だけなわけですね。大田区は順調に進んでいるという話である一方、ほかの東京都内若しくは千葉、神奈川などでは取り入れられていないわけです。まさに民泊の特区などは、今外国人の旅行者が多くなってきて、増やそうとしている中で、しかもオリンピックをやりましょうという中で逆に進めていくべき分野ではないかなと思いますが、こういったところにも地域の中でも差が出てきています。関西圏で見てもそうです。民泊やっているのは大阪だけですね、兵庫や京都はやっていませんので。
 この地域の中の差というのもしっかりと見ていくべきではないかと思いますが、これについてはいかがでしょうか。
#296
○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。
 今、特区の地域内での差についての御指摘をいただきました。
 御指摘のとおり、例えば東京圏におきましては、特区民泊の特例の活用は大田区が真っ先に取り組みまして、かつ、外国人観光客などの滞在ニーズの高まりが期待されるにもかかわらず、他の自治体でなかなか活用の広がりが見られていないところでございます。
 また、例えば関西圏でございますと、平成二十八年度に大阪府が五件のメニューを活用したのに対しまして、京都府や兵庫県は各一件にとどまるなど、活用の件数で見ましても、同じ特区の自治体の間で差がある場合もございます。
 一方で、例えば航空法の高さ制限緩和など平成二十八年度に五件のメニューを活用した福岡市と、シニアハローワークなど七件のメニューを活用した北九州市のように、それぞれの自治体の特性を踏まえつつ、切磋琢磨しながら共に規制改革メニューの活用に取り組んでいる特区もあるところでございます。
 今御指摘の自治体間の取組の促進に関しましては、これまで区域会議等を通じ、成功事例の情報発信、共有をしてきたところでございますけれども、加えて、先般実施をいたしました平成二十八年度の評価におきましては、メニューの活用状況の自治体ごとの内訳も明示をいたしまして成果の見える化を図ったところでございます。
 今後とも、情報共有を図りながら、特区同士の競争に加え、特区内の自治体間についても適切な競争を促し、各自治体の取組の底上げを図ってまいりたいと考えているところでございます。
#297
○清水貴之君 今、民泊の話、質問をさせていただきました。民泊について改めてお聞きしたいと思うんですけれども、民泊、五月十六日の区域会議、この資料を読ませていただいて、民泊に関してはもう様々な自治体が、うちもやりたい、うちもやりたい、やりたいというかやるべきだというようなことを言っているんですが、その一方で、なかなかやっぱり進んでいかないわけですね。そうすると、今のもう民泊という、特区での民泊の制度そのものに、やりたいと言いながらやっぱりなかなかやらない、やれないのかもしれませんし、今の制度自体にやはり何か問題があるのではないかなと思わざるを得ません。
 大田区とか大阪でやっているとはいえ、まだ数十件というレベルですよね。エアビーみたいな、インターネット上で見ますと、もう何万件という、それは違法なもの、許可取っていないものも含めてですけれども、いっぱいあるわけですね。その中で、特区で率先してやるところがやっぱりこれだけの数しかない。この辺りも、制度にも問題があるんじゃないかというところもちゃんと、特区について、ごめんなさい、民泊についてまた改めて質問したいと思うんですが、現時点ではどのように考えられていますか。
#298
○政府参考人(川上尚貴君) 御指摘のとおり、私ども毎年評価をする中で、制度的な見直しについても、またそれを踏まえていろいろ検討していく必要があるかと思ってございます。
 御指摘の特区民泊につきまして申し上げますと、昨年の秋に、当初六泊七日という制限が付いてございましたものを二泊三日に緩和をしてございまして、その結果といたしまして、例えば関西圏におきましてはその活用が増えているというような足下の実績もあるということでございます。
 今後とも、私どもきっちりと評価をし、またフォローアップをしていきたいというように思っているところでございます。
#299
○清水貴之君 もう一つ、私、兵庫県の選出なので養父市のこともお聞きしたいと思います。
 養父市では、これも午前中にもありましたけれども、四つの企業が今、市内の農地を取得しまして、耕作放棄地の解消などに非常に貢献をしてくれております。
 まず、この養父市でのそういった農地の取得事例に対しましては、政府としてはこれはどのように今評価をしているものでしょうか。
#300
○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。
 御指摘の本特例でございますけれども、喫緊の課題でございます担い手不足や遊休農地等の解消を図るため、農地を取得して農業経営を行おうとする農地所有適格法人以外の法人について、一定の要件を満たす場合には農地の取得を認めるという措置でございます。この措置につきましては、この特例につきましては、平成二十八年九月の改正特区法施行から僅か二か月後の平成二十八年十一月に三事業を初めて認定いたしまして、さらにこの平成二十九年二月に一事業を認定したところでございます。
 養父市の提案に応えて実現した本特例について、養父市は、提案するだけではなく、難易度が高いにもかかわらず迅速に具体的な事業を立ち上げているところでございまして、これについては極めて高く評価できるというふうに思ってございます。
 今後も、安定的な農業経営の継続や、新たな企業の参入を通じて、企業による農地を取得した農業経営のモデルが確立されることを期待しているところでございます。
#301
○清水貴之君 是非、養父にも皆さんにも是非視察にも訪れていただけたらなと思いますけれども、最初、養父市が特区決まったとき、えっ、養父ってどこだと思われた方もきっと、何で養父なんだとか思われた方もいるんじゃないかと思うんですけれども、でも、今、有り難いことにそういった頑張っているというような評価をいただいているわけですね。
 ただ、これ養父だけでやっぱり終わってほしくないというのは、これは養父市の広瀬市長も強く主張をされていることです。これ広瀬市長の言葉なんですけれども、国家戦略特区は国全体の経済の再生プロジェクトです、養父市は市の生き残りを懸け農業を中心に国家戦略特区に取り組み、その成果は小さくないと考えています、早急に養父市の取組を全国に展開してほしいということを言っているわけですね。
 ですから、元々、やはり養父市、中山間地域で過疎も進んでいるような地域ですから、もちろん初めのスタートは、うちの今のこの町を、市を何とかしなければいけないという思いで手を挙げて一生懸命取り組んだところがスタートかもしれませんけれども、それがうまく今結果も出てきて、もう養父の広瀬市長の思いとしては、今これだけ養父市で頑張って結果が出ているんだから、これをやはり日本全国に広げることによって日本の農業問題の様々な問題の解決につなげることができるんだと、そういった思いで、自分の市のことだけではなくて、もう日本全国のことを考えて取り組んでいらっしゃるわけですね。
 こういった思いを是非受け取っていただきたいなとも思っていまして、これを、じゃ、次、特区の制度もこれ全部そうだと思いますが、既にシルバー人材の活用とか全国に広がっているものもあります。やっぱり、ある程度地域限定でやって、成功事例が出てきたら、あっ、もう少し広げてみようか、若しくは全国でやってみようかということにつながると思うんですが、農業に関しても是非そういった観点で今後進めていっていただきたいなと思いますが、いかがでしょうか。
#302
○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。
 全国展開の可能性についてのお尋ねと承知してございます。この国家戦略特区の規制の特例措置につきましては、特区内での事業実施により特段の弊害が生じなければ全国展開を目指すこととしてございます。養父市におきましては、平成二十八年十一月の計画認定以降、先ほどからお話ございましたように、既に四社が計一・三四ヘクタールの農地を取得し、順調に農業経営を進めてございまして、新たな農業の担い手として中山間農業の発展と農業の成長産業化に貢献しつつあると言えると考えております。
 今後、農業の参入者が増えていくのか、収益が上がっていくのか、農地が更に有効に利用されていくのかなど、養父市の取組の成果について引き続き見極めつつ、全国展開の可能性についても議論を行ってまいりたいと考えております。
#303
○清水貴之君 少し教えていただきたいんですが、もしこれで養父の、いろいろ評価の会議などあると思います。あっ、養父市でいい結果が出たな、これ全国でも是非やった方がいいんじゃないかとなった場合には、どういった手続を踏んでどういう流れで広がっていくものなんでしょうか。過去の事例から話していただいても結構です。
#304
○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。
 一般論で申し上げますと、全国展開する場合には、やはりその規制所管官庁におきまして法制度の整備等をやっていただくということになろうかと思います。
#305
○清水貴之君 その前に、恐らく農水省ということになるんでしょうけど、その前にこの特区を扱っている内閣府としてはどういう手続、若しくは評価をするような手続を踏んで進めていくものなんでしょうか。それは農水省と一緒にやるんですか、それとも内閣府だけで、この特区の制度だけでやっていくものなんですか。
#306
○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。
 当然、全国展開となりますと、それはそれぞれの規制を所管する省庁との調整ということになってまいります。私どもとしては、まず、特区での実験、試みについてしっかり評価をいたしまして、それを踏まえて、またその全国展開の可能性については関係の規制所管省庁といろいろ話し合い、調整をさせていただくと。実際の制度整備は、また規制所管省庁の方で法改正等をやっていただくということになろうかと思います。
#307
○清水貴之君 同じような質問になってしまうんですけれども、やはり、最初、点で始まったものが、線になって、面になってというのをやっぱり目指していくべきだというふうに思うわけですね。ですから、是非この辺りも進めていっていただきたいと思うんですが。
 思いとしては、まず、そうですよね、それを目指すんですよねという質問と、あとは、どうしたらそうやってつながりができていくのか。地域ごとにも濃淡があるわけですから、もっともっと地域でまずは活用してもらわなければいけないとも思うんですけれども、どうやったらこれが面になって広がっていくか、そのための方策はどう考えていますか。
#308
○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。
 それぞれの措置によっていろいろな対応があろうかと思いますけれども、私どもとしては、この国家戦略特区というのは、まさに地域を限った規制改革の実験場であると位置付けがございます。この位置付けを踏まえつつ、まずは規制改革メニューのうち使い勝手の良い特例、すなわち効果が大きく、特段の弊害がない特例についてしっかりと伸ばしていきたいと思ってございまして、その中で、速やかにまた弊害のないものについては全国展開ができるよう精力的に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
#309
○清水貴之君 是非よろしくお願いいたします。
 続いて、昨日これ、本会議でも質問させていただいたんですが、PMDAの関西支部、WESTの話をさせていただきたいと思います。
 機能の拡充についてはどうですかという質問を昨日させていただきました。今は治験の相談とかということ、職員も少ないですし、これを是非医薬品の審査とかまで広げてもらえると、東京に集中している、若しくは東京でやらなければいけない作業が地方にも広がって、地域の活性化、地域の産業育成にもつながるんじゃないかと、そういった思いでの質問だったんですけれども、改めてなんですが、機能の拡充についてはどのように考えていますか。
#310
○政府参考人(森和彦君) お答えいたします。
 医薬品等の審査におきましては、有効性、安全性、品質に関する評価を多様な分野の専門家が多面的な観点から行うという必要がございます。そうしたことは一か所で集中的に行うというのが効率的であるというふうに考えてございます。我が国におきましては、東京のPMDA本部でこの審査を行っておりまして、結果として欧米に比べても最も迅速な審査業務を行うことが現在可能になってございます。
 現在PMDA本部で行っておりますこの審査業務を関西支部の方に分散、付与するということは審査の効率性の観点から難しいというふうに考えてございますが、関西支部では昨年六月に高度なテレビ会議システムを導入するなど、関係業界の要望も踏まえまして、機能の拡充、充実に努めておるところでございます。
#311
○清水貴之君 そのテレビ電話会議システムについてお聞きをしたいと思います。
 これ、利用料が掛かるんですね。年間大体三千万円ぐらい掛かるということで、これを予測で年間百件ぐらいじゃないかというふうに見込んで大体二十八万円ぐらい、三十万円弱ぐらいの手数料が現在掛かるということなんです。
 としますと、もちろん理屈は分かるんです、そのシステム利用料が掛かる、東京でやらない、関西だけのそのシステムが必要ですから、そこに費用が発生している、コストが発生している、その分を使う人たちで割って負担しましょうと。その理屈は分かるんですけれども、でも、これをやっていくと、今度、やっぱり東京一極集中を何とか、これもう大臣にも是非聞いていただきたいんですが、打破して、その地域でももっと、関西なんかは製薬会社も多いですから、そういった会社が治験相談などをしやすくする、若しくは新しいベンチャー企業などを育成するという、そのために是非進めていただきたいんですね。
 これ、利用料が掛かる分、まあそれほど大きな額では、もちろん検査費用からしたら大きな額ではないですけど、それでもやはり負担にはなりますし、これはやっぱり関東と関西、若しくはもうこれ全国的な話ですけれども、そういった地域差が生まれることというのは、むしろ僕は逆に、ほかの地域でやるからこそもう安くするぐらい、東京だったら高いと、ほかの地域、地方に行ったら安くするんだぐらいのことをして、地方のそうやって新しいニーズとか新しい産業を育成してほしいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
#312
○政府参考人(森和彦君) お答えいたします。
 まず、実際にテレビ会議システムを用いている相談の状況でございますが、これは大阪府から薬事に関する全ての相談を関西支部で実施できるようにという御要望をいただきまして、昨年の六月からその高度なテレビ会議システムを用いて関西支部で対面助言を開始したというところでございます。
 このテレビ会議システムを利用する場合に、先生御指摘のように、特に発生するランニングコストということで、追加で二十八万円の利用料が必要ということにさせていただいております。元々、PMDAの相談や審査の業務というのは受益者負担が原則ということでございまして、利便を受けられる利用者に御負担いただくというのがまず適当ということでなってございます。
 また、一般的に相談に必要な手数料というのが数百万円という規模でございまして、これはまた制度が異なるものですから単純な比較というのが難しいんですけれども、相談手数料や審査手数料を米国のFDAや欧州のEMAと比較いたしますと、一般的に日本の方が低額というふうになってございます。
 こうしたことを踏まえますと、これは追加の利用料がそれほど多額なものではないのではないかというふうに考えているところでございます。
 なお、さはさりながら、仮にこの追加の利用料を徴収しないというふうにするとすれば、テレビ会議システムを利用しない全国の事業者の手数料に上乗せをしなければならない。先生御指摘のとおりでございます。そうしたことですと、なかなかほかの業者さんの納得が得難いのではないかというふうに考えていると。
 こうしたことございますが、いずれにしましても、手数料は、PMDA、大阪府、業界団体等で結ばれました協定書によって、テレビ会議システムの利用実績や関西支部の賃貸料等の費用の変動というのを踏まえまして必要に応じて見直しの協議を行うというふうにされております。このため、手数料の見直しというのを行うというのはこの協定書に基づいて今後対応を行うというふうになると考えてございます。
#313
○清水貴之君 この利用が年間百件の見込みだったということなんですが、実際この一年間見ますと、残念ながらといいますか、そこまで使われていないわけですね、四十件ぐらいですか。となりますと、その分のコスト負担というのは、四十件でしたら、四、三、十二、一千万円ちょっとですから、二千万円近くがマイナスになるわけです。これはどのように負担するんですか。
#314
○政府参考人(森和彦君) 先生御指摘のとおり、当初年間百件程度というふうに見込んでおりました。その実績でございますが、昨年六月の運用開始からこの五月までの数字でいきますと四十七件ということで、半分程度ということでございます。このような実績ではございますが、これは始めたばかりということですので、このものをもって直ちにどこかにその費用負担をお願いするというようなことではございませんで、PMDAが一応負担をしているという現状でございます。ただ、これはそもそも、より多くの方に御利用いただけるように、関係者の方々ともよく相談をして、製薬企業や大学、研究機関への周知を始めとしまして一層の利用の促進に取り組んでいくということが必要と考えてございます。
 それから、費用負担の軽減につきまして一言付け加えさせていただきますと、大阪府から利用者の費用負担についての補助もいただいているという現状でございまして、特にアカデミア関係の御負担は全額追加分について補助をしていただいていると、こうした形になってございますので、一定の関係者の御配慮もいただいているという状況でございます。
#315
○清水貴之君 先ほど説明いただいたその理屈は本当によく分かるんです。大阪からこれは要望、関西から関経連なんかも交えて要望して、やってもらっていると言ったら悪いかもしれませんけれども、やっている事業でありますし、システム費用が掛かるからというのも分かるんですが、とはいえというところもありまして、そうすると、やっぱりもう地域の活性化、東京以外のところの産業振興というのを考えると、大臣も是非そういった視点でも見ていただきたいなというふうに思いますが、もし大臣、何か一言いただけましたら。
#316
○国務大臣(山本幸三君) ちょっと、私、この点については詳しくないので、今のところちょっとコメントができかねますが、勉強したいと思います。
#317
○清水貴之君 是非よろしくお願いいたします。
 続いて、もうあと五分ぐらいありますので、外国人材の就労促進も今回の特区法改正で入っておりますので、お聞きしたいと思います。
 これもインバウンド、外国人旅行者の増加などに伴いまして、ホテルとか旅館で働く方々、特に日本人の従業員の方も今はもう人手不足だと言われている中で、ただ、外国の方もこれからますますいらっしゃるだろうという中で、外国語が話せたり、そういった外国人との対応がしっかりできるような、そういった人材の確保というのも要望として出ているというふうに聞いていますけれども、今回の法改正で外国専門人材の就労促進とありますが、ホテルや旅館での就労促進、これに関しては拡大するというふうに見てよろしいんでしょうか。
#318
○政府参考人(佐々木聖子君) お答えいたします。
 外国人が我が国において就労することを目的として入国、在留しようとする場合には、その行おうとする活動が入管法別表に定める就労が可能な在留資格に該当することのほか、法務省令で定めた上陸許可基準に適合をする必要があります。
 今回の国家戦略特区法案におけます入管法上の特例措置で、クールジャパン分野、あるいはインバウンド分野における外国人材の受入れについては、現行の在留資格、技術・人文知識・国際業務又は技能に該当する場合に、ただいま申し上げました在留資格に係る現行の上陸許可基準である例えば学歴ですとかあるいは実務経験の代替として資格試験の合格実績や受賞歴を認めることとし、これまで上陸許可基準を満たしていなかった方についても新たに入国、在留が認められることになるものです。したがいまして、現行の在留資格、技術・人文知識・国際業務又は技能の活動範囲を今回変更するというものではありません。
 今先生御下問の、ホテル、旅館分野についてですが、現行制度におきましても、例えば、外国人の方が、外国人観光客が多くいらっしゃるホテル等の契約に基づき、外国語を用いたフロント業務、あるいは外国人観光客担当としてのホテル内の施設案内業務、それから宿泊プランの企画立案業務などに従事する場合は今でも技術・人文知識・国際業務の在留資格に該当します。ただ一方で、例えば専ら客室のお掃除をされる方、あるいは荷物の運搬、レストランの配膳などがその業務である場合はその活動に当てはまりませんので在留資格に当てはまらないということですので、それを広げるというものではなく、基準の緩和の可能性があるということでございます。
#319
○清水貴之君 ということは、その資格を満たしていない方が入ってくる、入れるようになるので、人数としては拡大するという可能性があるということですよね。
 もう一つなんですけれども、技能実習制度でも、今ホテル、旅館での実習というのが行われているかと思います。これは一号で行われている一年ということなんですが、技能実習制度の中でホテル、旅館業務というのはなかなかやはり、いろいろなスキルが多岐にわたって必要だということで、一年では短いなと。もちろん、これを本音で言ったらちょっといけないのかもしれませんが、まあ人材不足というところはもちろんあるという上での話だとはもちろん思うんですけれども、技能実習という制度だけで考えますと、もう少し期間を取って実習をさせてくれないかと、二号、三年相当まで延ばせないかといった場合には、これはどのような検討事項として進む話なんでしょうか。
#320
○政府参考人(佐々木聖子君) 今御指摘のように、技能実習二号、二年目、三年目の在留資格に進むにつきましては、この技能実習により修得した技能等を評価する試験制度などが整備されていることが要件となっておりまして、現在、ホテル業務についてはこの移行対象職種ではないとなっておりまして、今後の検討課題ということになろうかと思いますけれども、今回の特区の関係でこうした緩和との関係はございません。
#321
○清水貴之君 済みません、まだ半分ぐらい質問残してしまいまして。また次回もあると聞いて、また改めて質問させていただければと思います。済みません、来ていただいたのに。
 どうもありがとうございました。終わります。
#322
○山本太郎君 自由党共同代表の山本太郎です。
 国家戦略特別区域法及び構造改革特別区域法の一部を改正する法律案について、自由・社民の会派、希望の会を代表し、質問いたします。
 大臣、農業分野に外国人人材が入ることによって高い経済効果生まれる、そう思われますか。
#323
○国務大臣(山本幸三君) 産地での多様な作物の生産等を推進し、経営規模の拡大などによる強い農業を実現するためには、農業の成長産業化に必要な人材を確保することが急務であります。このために、外国人の人権に配慮した適切な管理の下、日本人の労働条件及び新規就農に与える影響などにも十分配慮した上で、一定水準以上の技能等を有する外国人材の入国、在留を可能とする措置を今回講じるものであります。
 即戦力となる専門能力を備えた人材が六次産業化対応を含め農作業に幅広く従事可能とするものでありまして、経営規模の拡大、生産性の向上、農業の競争力の強化等が一層図られることを期待しているところであります。
#324
○山本太郎君 衆議院の議論の中でも、外国人人材を全国に広げていきたい、そのほかにもそういうような熱意を感じる御発言を大臣はされている状況だと思います。
 これ、農業分野に外国人材が入るとなぜ経済効果が高まるかというのを簡単に教えていただいていいですか、大臣。
#325
○国務大臣(山本幸三君) 先ほどもお答えいたしましたけれども、農業が経済効果を持つようになるのは、農業自体の経営が拡大していくことや生産性の向上、それによって競争力が強化されるということだと思いますし、また、いわゆる六次産業化をすることによって農家の新しい収益の可能性が高まるというように思っているところであります。
#326
○山本太郎君 おっしゃっていることは理解できるんですけれども、この国の農業というのは元々、考えてみれば、個人でやられている方が非常に多いわけですよね。だから、恐らく企業が農家に入ってきて、それがどんどん規模が大きくなるというところの人手というところで非常に助かるという部分のお話をされているのかなと思うんです。
 農業の外国人人材に対して、先々日本に永住していただくという道を開くおつもりというのはあるんですかね。ごめんなさい、これ、ふと思い付いたので教えてください。
#327
○国務大臣(山本幸三君) 今回のやつは、期限を区切って、そして必要なときに来てもらうというようなことでありますので、そこまでは考えておりません。
#328
○山本太郎君 永住させるわけじゃないんだよと。
 今回の農業支援外国人材には要件があると、誰でもいいわけじゃないんだということなんですね。一定の知識、技能や日本語での会話能力もあって、日本農業の現場で即戦力として活躍できる熟練作業者、こういう方々に働いていただきたいと。技能実習生として日本にいた人も、ある期間を置いた後に再び来日して農業支援外国人として働くことも可能だという話なんですけれども、これ、一から農業を学びに来るんではなくて、既にノウハウを持った海外の農業従事者に来てもらうって結構無理なんじゃないかなと思うんですよね、無理な話なんじゃないかなって。だって、そんな方々はとっくに自分の国で、地元でやられているでしょうという話なんですね。
 大臣、そこら辺はどう思われますか。海外から新たにそういう技術者が来るということは可能性としてそんなに高くないと思いませんか、どう思われます。
#329
○国務大臣(山本幸三君) それはその国々によって事情が違うとも思いますけれども、今回のように、日本人と同等以上の報酬を確保するというようなことで考えれば、それなりの需要はあるんじゃないかと考えております。
#330
○山本太郎君 結局はこれ何がしたいかといったら、戦略特区の農業支援外国人人材の本当の狙いは、技能実習が修了した人たち、技能実習二号修了後の人たちを狙いに定めているんじゃないかなと思うんですよ。仕事も覚えたし、日本語もちょっと上手になってきたしという人たちに対して、そういう農業分野にも人をどんどん広げていこうと。もう既に国交省でも開いていますもんね。オリンピックで建設していくのに人が足らないということで、緊急措置とかということで、元々の、何ですかね、この実習制度の在り方というものをちょっと曲げてしまっている部分あるんですよね。
 これ、農業にも適用していきながら全国でと、これ、強い農業につながらないんですよ、はっきり言って。だって、その場しのぎじゃないですか、期間限定の。本当に強い農業、本当に農業を、この国の、本当に強い農業にしていくというお話なんだったら、やることははっきりしているんですよ。これから新規で、この国でずっと生きてきた人たちが、若い人たちが農業に入ってこれるぐらいに国が農業をバックアップしていかなきゃいけないという、やることははっきりしているんですけど、やろうとしていることはそうじゃないという話なんですね。安い労働力の一環としてこの枠を獲得したいという思いが見え隠れすると。
 実習生制度は、建前的には技能、技術の移転が目的とされている。一度帰国して技能を活用していただきます、こういう趣旨の答弁、既に衆議院の議論で何度も何度も出てきているんですけど、それが本当であるならば、この技能実習二号を修了した後に一度帰国して再び来日できるまでのインターバルみたいな期間、これ決めておかないと、これ、なし崩し的に、実習生が一度帰国して、すぐに来日ということにもなり得るかなと思うんですけど、このインターバル期間というのはもう決まっているんですかね。
 ごめんなさい、インターバル期間が決まっているか決まっていないか教えてください、今の時点で。それは何かに書かれていますか、条文などに、教えてください。
#331
○政府参考人(山北幸泰君) 対象となる外国人の要件その他具体的な点については今後また検討してまいりたいと思っておりますけれども、今御指摘のとおり、技能実習の制度についてはあくまでも国際協力という観点でございますので、その技能実習を終えた方々がすぐ継続してこの外国人支援人材になるというようなことでは考えておらないところでございます。
 そうした場合の期間でございますけれども、まさしく今後検討してまいりたいというふうに思っておりますけれども、農産物の生産というのは一般的に言えば一年あれば最低一作できるといったようなことでございますし、また、他の業種と同じように、農業経営においても一事業年度ごとにその収支を把握するといったようなことを考えますと、少なくとも技能実習修了後、一年以上は母国で農業に従事していただいて技能移転等を図っていただくということが少なくとも基本となっていくのではないかというふうに考えているところでございます。
#332
○山本太郎君 それ、決まったら、何ですかね、指針に記されますか。皆さんの最後のとりで、指針、指針に入れますというのがいつものせりふじゃないですか。決まったら指針に入れるんですか。
#333
○政府参考人(山北幸泰君) そういった方向で検討してまいりたいというふうに考えております。
#334
○山本太郎君 でも、指針に盛り込むという話ですけれども、これ、六月でもうすぐこれ通るんですよね。通ったら三か月以内ですもんね、運用開始というか、法の施行というのが三か月、三月ということですから。そのときには指針ができていなきゃいけないのに、インターバルの期間さえもまだはっきりと決まっていないというレベルなんですか。
 資料の一、外国人技能実習生権利ネットワーク、実習生ネット通信二〇一六年春号のレポート。農業に従事した三人のフィリピン女性実習生、受入れ協同組合の寮に集団で住み込み、そこから各農家の畑に出勤、仕事が終わると寮に帰宅という日課。残業代、一年目一時間三百円、二年目以降一時間四百五十円。給料明細上、残業時間数が三分の一、二分の一で計算され、時間数と支払賃金、割増し分も含めて整合性が取れるようになっているって、随分これもうシステマチックにやられていますね。単純計算でも、日曜出勤に関しては一日につき現金四千円、単純計算でも一日五千円の不足が発生しているんじゃないかって。
 大きな問題点、一軒家に十八人もの実習生を詰め込んで生活させていた。間取りは四LDK、部屋四つ、トイレ二つ、お風呂、シャワー一つ。一人十分シャワーを浴びても三時間掛かるんですよね。思い付いたことが、全員で一緒に入ろうみたいな。どんな生活させているんですかって。これで一人家賃二万円、五千円の水光熱費、十八人合わせて月四十五万円の家賃、水光熱費だって。周辺の住宅事情を調査してみると、五LDKの一軒家で六万円の家賃だったって。
 その後、労働組合に駆け込んだんですって。団体交渉、出てきた事業者たち、本当に農家のおじさんって感じの方々で、労働契約、労働基準法のことなどほとんど理解していないというか、気にしていないって。契約では午前八時から始業だけれども、実際には七時から働かされていたって。休憩は、朝十時とか午後三時とかにパンを出されて十分から十五分の休憩。ほかにも、契約上、そんなこと何も書いていなかったじゃないか、だから、雨が降れば早上がりのときもあるんだから残業代から引いてくれよというような要求も出てくるといった具合だった。団交の席上、労働契約から見てどう考えなければならないのかって、労働基準法の適用はどういうことなのかって、もうその基礎の基礎から説明が必要だったという話なんですよね。
 どんどんどんどん、実習生、法律も変えて、人を受け入れられるような状況にした上で、この後、また国家戦略特区で外国人の労働者も受入れというところで、全然準備できていないじゃない、みんな心の準備できていないんだよって。これ、誰が被害者ですかといったら、これ、来た外国人の方だけじゃないですよって、働かれている方々もこれ被害者じゃないですかって。やり方が分からない者同士、そんな状況で、国は何とかやっていきます、指針に盛り込みます、指針に盛り込みますということだけは言うけれども、実際回っているのかという話ですよね。
 世界中から非難され続ける理由はここにあると。国連からは、女性差別撤廃委員会から、人身売買に関する特別報告者報告、移住者の人権に関する特別報告者報告、人種差別撤廃委員会、自由権規約委員会からは二度指摘された、性的虐待、労働に関係する死亡、強制労働となり得る状況に関する報告、いまだに多く存在することを懸念とともに留意すると言われている。アメリカ国務省人身売買報告書では、人身取引を示す実質的証拠があるにもかかわらず、政府はこの制度における強制労働の被害者をこれまで一人も認知していないと、二〇〇七年から一六年まで毎年指摘されている。受け入れる資格ないんじゃないですかって。
 こういった数々の指摘、問題に関しての予防策、どう取り決めるか、指針に記すとの答弁、衆議院でもありました。農業外国人に関して指針に記すとされるもの、どんなものがあるか教えてください。
#335
○政府参考人(山北幸泰君) 本法案におきましては、内閣総理大臣が作成するということで指針を定めておりますが、外国人と雇用契約を結びます特定機関その他関係者が講ずべき措置をそこの中で定めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
 具体的に申しますと、外国人材につきましては、同等の農業支援活動に日本人が従事する場合の報酬と同等以上とすること、あるいは過重労働とならないよう年間等の総労働時間の規制を導入すること、あるいは派遣先の農業経営体の要件といたしまして、特区の指定区域内で農業経営を自ら営んでいるというそういった個人である、あるいは法人であること等を定めることにしております。
 加えまして、指針におきましては、関係自治体ですとかあるいは国の行政機関等が参画いたします適正受入れ管理協議会が本事業の管理体制の核といたしまして、特定機関に対し、必要な報告を行うこと、あるいは巡回指導や監査を受けること、あるいは苦情相談を受ける窓口を設けることなど必要な措置を講ずること等を定める方向で検討しているところでございます。そうした上で、こういった特定機関がこうした基準を満たしているかどうかを確認していくということでございます。
 加えまして、外国人材の保護措置といたしましては、外国人材がやむを得ない理由によって帰国旅費を支払えないような場合に、特定機関が当該旅費を負担するなどの帰国担保措置を講じますとか、あるいは特定機関による雇用の継続が不可能となった場合、外国人材本人に責めがないような場合、こういった場合には、外国人材が継続して本事業による在留を希望するときに新たな特定機関を確保すると、こういったような措置を併せて定めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
#336
○山本太郎君 このやり取りするのに四回ぐらいメールを送っているんですよ。最初、ほとんど何も指針に何が盛り込まれるかということを書いてこないんですね。具体的に書いてください、具体的に書いてくださいと言って、やっと出てきたやつ、今の三分の一ぐらいの量ですよ。どうして答弁になったらもっと長い話になるんですか、これ。だったら、最初のメールでちゃんと書いてきてくださいよ、こっちが求めているものを。何なんですかって。教えないんですか。答弁のときはそうやって長い答えで返して、時間削ろうとするんですね。やり方がひどい。
 結局、日本人と同等若しくはそれ以上の賃金というお話になったとしても、どうやってそれを担保するんですかって、どうやって確認するんですかって話に関して、全然現実的な話なさっていないんですよ。例えば機構が、いわゆる機構が計画の認定の基準どおり実際に運営しているかどうかというのを現地に見に行ったりとかということをさんざん言われますけれども、ほかに最終的に出てきた話では、今ではないですよ、出てきた話では、労働基準法に該当するかということにも掛かるだろうから、労働基準監督官の方がチェックに入るかもしれませんみたいな話になっていて、何言っているんだと。数が足りていないんだよ、労働基準監督官自身が。今の日本を見たら分かるだろうって、どれだけのブラック労働で働かされている人たちがいるんだよ、低賃金、長時間労働でって。そこさえも取り締まれないぐらいの人手不足であるにもかかわらず、それに加えて外国人労働者の面倒まで見れるかって。無理ですよ、これ。原発の事故現場、除染現場で働く日本人の下請労働者でさえピンはねされまくっても大きな問題にもならないんですよ。改善もされましたか。そんな国なんですよ、今のところ。そういう政治なんですよ。外国人労働者が日本人と同等又はそれ以上の賃金をちゃんと受けているかなど確認できるはずないじゃないですか。
 日本人のこういう労働環境がある上で、そこで新たに労働者が入ってきたとしたら、それは先々どうなるかといったら、低い方に賃金合わせていくということになりますよ。これ、日本人と仕事を奪い合うような状況にさす気ですかって。
 指針があるから大丈夫だ、入れ込むんだという話をされているんですけど、これ、ずっと聞いていたら、何でも指針、指針、指針って。これ、散らかっている部屋片付けますといって押し入れの中に全部入れ込んで、ほら、クリーンでしょうと言っているのと変わらないような気がするんですよ。
 これ、後で作られる指針というの、これ、大臣、私、信じていいんですかね。この指針という部分に関して、農業外国人の方々にも人権侵害というのが及ばないように、指針に書かれたことはきっちり、大臣、守っていただけると、これ約束していただけますか。
#337
○国務大臣(山本幸三君) まさに今回の農業支援外国人受入れ事業は、御指摘のあったような技能実習生について起こったいろいろな問題を反省した上で、そういうことは一切起こらないような形でやらなければいけないと思っております。
 そういう意味で、そのための指針をきちっと作っていただいて、それは我々もしっかりとフォローしていきたいと思います。
#338
○山本太郎君 指針ができた際にはその指針をきっちりと守っていただけるということを言っていただけますか。もう一度お願いします。
#339
○国務大臣(山本幸三君) 指針をしっかり作って、それをきっちり守るようにしてもらわなければいけませんし、それをきちっとフォローしてまいります。
#340
○山本太郎君 ありがとうございます。
 これ、指針以外にもほかにも方針とかいろいろあると思うんですよ。そういうものに関してもこれきっちり守っていくということをお約束していただけますか。何度も済みません。約束していただけるか、いただけないか。
#341
○国務大臣(山本幸三君) まさに技能実習生の問題、起こらないように、しっかりと監視し、フォローしていきたいと思います。
#342
○山本太郎君 済みません、はっきりお答えをいただいていないんですね。そういう人権侵害が起こらないように、指針であったり、元々決めている方針であったりということはしっかりとこれを守るという約束をしていただけますか。約束ができるかできないかでお答えください。
#343
○国務大臣(山本幸三君) それはもう最大限やらなければいけないと、しっかりやっていきたいと思います。
#344
○山本太郎君 どうしてこんなにしつこく聞いたかといいますと、午前中の質疑で櫻井委員の方から、閣議決定されたことに対して留意するとか守るとかというところでちょっと議論があったと思うんですよね。そこでちょっと心配になったという部分があるんですけれども、守っていただけるということでいいんですよね。分かりました。
 資料の二、これ四枚組になっています。内容は国家戦略特別区域基本方針の一部です。大臣、この基本方針はこれまでも守ってこられたということでよろしいでしょうか。
#345
○国務大臣(山本幸三君) そういう認識でおります。
#346
○山本太郎君 資料の二の一、そして資料の二の二、資料の二の一は国家戦略特区制度の運用の原則、そして資料の二の二、これ両方赤いラインを引いているんですけれども、内閣府の方、読んでいただいてもいいですか。
#347
○政府参考人(川上尚貴君) 資料二の二でございますか。
#348
○山本太郎君 一と二と両方。
#349
○政府参考人(川上尚貴君) はい、一と二でございます。
 資料の二の一でございますけれども、国家戦略特区制度の運用の原則のアということで、「情報公開の徹底を図り、透明性を十分に確保すること。」、それから資料の二の二でございますけれども、「諮問会議における調査審議が公平かつ中立的に行われるよう留意する。 併せて、調査審議の公平性・中立性を確保するため、諮問会議における審議の内容及び資料は、原則として公表することとし、議事要旨の公表及び一定期間経過後の議事録の公表を行い、透明性を高めることが必要である。」。
 以上でございます。
#350
○山本太郎君 大臣、基本指針の今の部分というのは、これ守ってられますか、いかがでしょう。
#351
○国務大臣(山本幸三君) 基本的に守っているというふうに理解しております。
#352
○山本太郎君 それは、留意するとか努力するとかという範囲ではなくて、守っているということでいいですか。基本指針を守っている。もう一度言っていただけますか。
#353
○国務大臣(山本幸三君) その運用する原則として決めているわけでありますので、守っているというふうに理解しております。
#354
○山本太郎君 今現在政府が、加計学園問題の認定に関わることに関して、資料の提出を求めているのにもかかわらず一向に出そうとしないもののほんの一部、御紹介します。
 四月二十五日、櫻井委員。内閣府職員が今治へ行ったと、国家戦略特区制度について、構造改革特区から国家戦略特区に切り替えた方がいいんだと説明した。これはその担当者も認めている話。しかし、政府側は、質問通告したのに答えない、事実確認に関しましては、確認がございませんと述べるのみ。これ、答えになっていないんですよ。
 そのために、櫻井委員が内閣府に対して資料請求と明確な答弁を求めたと。内閣府職員による今治市への国家戦略特区制度の紹介についての事実関係というものなんですけど、これ、出されていないんですよ。おかしくないですか。だって、情報公開の徹底、図るんでしょう。透明性を十分に確保するんでしょう。居酒屋で出会った人に頼まれたわけじゃないですよ。国権の最高機関で、国民の代表として来ている人に、このように委員会で求められた資料に関して、出さないんですか。おかしくないですか、これ。基本指針守れていませんよ、大臣。
 四月二十五日、櫻井委員。国家戦略特区を使って何十年ぶりに獣医学部が新設されることになり、教授陣のレベルも上、国際的な教授陣のはずなんですけれども、その教授陣の布陣、説明しない文科省。そのために、加計学園による獣医学部設置の認可申請における教授陣の布陣を資料要求。このことに関して要求したと。これも出していない。
 四月二十五日、森ゆうこ委員。政策の決め方、意思決定の仕方を検証するために、取りまとめの原案、修文を出すように内閣府に求めたが、提出を拒まれた。理由は、個別の政策に関する意思決定の途中段階のものであるため、答弁を差し控えさせていただきたいとのこと。平成二十八年十一月九日、国家戦略特区諮問会議の取りまとめに関して、内閣府が各省に提示した原案及び修文の内容を要求。これも出さない。
 五月二十三日、紙委員。広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限り獣医学部の新設を可能にするとの原案を入手。この原案から決定に至る過程の説明を求めたけれども、途中の経過が全く分からない答弁。平成二十八年十一月九日の国家戦略諮問会議の取りまとめに関して、内閣府が農林水産省に提示した原案に対する農林水産省の回答文書を出してくださいと請求したと。でも、これも出ないと。
 ほかに、よく有名なのが、昨年十二月二十二日付けで、内閣、文科、農水の三省合意文書ありましたよね。三省合意文書って何ですか。広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限りという文言が入ったものですよね。獣医学部を新設するとしても一校に限ると言われているものですよね。要は、もう加計だけしかやれないという状況をつくったもの。これを十二月の二十二日付けで三省合意文書というものが出されたという話なんですよね。でも、ずっとそれまで出してこなかった。出してきたのがいつですか、四月三日だって。おかしくないですか、こんなの。これが本当に昨年の十二月二十二日に作成されたものかどうか根拠がないんですよ。だから、証拠となる、済みません、何かそんなメモ渡したって何の答えもないですよ。これとマッチしない答えを返していただいたって何の意味もないんですよ。委員会運営、邪魔しないでくださいね。私の質問、邪魔しないでください。運営ではない、私の質疑を。
 証拠となる元の文書ファイル、サーバーの記録、作成日付が分かるプロパティー、これ、森議員、請求したんですけど、出さないんですよ。これ、どうして出さないんですか。おかしくないですか。
 国家戦略特区におけるこの基本方針に関しては、透明性を最大限にしなきゃならないと書かれていないですか。情報公開の徹底を図り、透明性を十分に確保する。何も出ていないじゃないですか、資料。
 大臣、これら私が言った資料の一部又はその他まだ出されていないものの、数々ありますけれども、これに関して、この基本方針、基本方針に沿って、当然ですよ、これ閣議決定されていますからね。従うんでしょう、守るんでしょう。これらのものに対して、大臣御自身が汗をかいて、これ出させてくださいよ。それとも出させないんですか。いかがでしょう。
#355
○国務大臣(山本幸三君) 内閣府が提示した原案あるいはその後の意見や修文の具体的な内容についてお示しすることは従来から控えております。これは、原案などの途中段階の情報を公にすると、将来の同種の様々な議論が存在する規制改革の検討において関係省庁間の率直な意見交換が困難になるといった影響を及ぼすおそれがあることによるものであります。
 他方で、内閣府としては、諮問会議取りまとめやその議事要旨などをホームページ等で公表するとともに、取りまとめに至るやり取りの時期や相手方等のプロセスについてはできるだけ詳細に説明してきたところであり、可能な限り情報は公にしてきているところであります。
#356
○山本太郎君 影響があるというのは、自分たちにとって影響があるということなんじゃないんですか。自分たちの政権であったり、自分のポジションであったり。私物化していないのであれば、この加計の問題、早く終わらせましょうよ、森友の問題も加計の問題も。どうしてこれ終わらないんですか。いつまでもこれやるんですか。
 理由は何でしょう。情報を出さないことじゃないですか。国家戦略特区において基本方針ということが定められているでしょう。これだけほんの一部御紹介しただけでも、全然出ていないということ、分かったじゃないですか。それも出さないんですか。出さないおつもりでしょうか。
 これ、出て問題ないものですよ。例えば、平成三十年四月開学と言われているもの、これ、いきなり出てきたのはどこでしたっけ、パブリックコメントでしたよね。じゃ、誰が決定したんだ、俺が決定したんだと、それで話通用しませんよということなんですよ。それで話が通用するのは殿様だけなんですよ。残念ながら、大臣は大臣なんです。期間限定なんですよ、そんなの、一生大臣やれる人なんていないんですから。国民の代理として大臣に選ばれた人なんだから。
 この基本方針は国民への約束ですよ。今言ったものも含めて、それ以外のもの、情報を出すために自分で汗かいてくださいよ。いかがでしょう。
#357
○国務大臣(山本幸三君) 先ほども申し上げましたように、内閣府としては、諮問会議取りまとめやその議事要旨などはホームページ等で公表するとともに、取りまとめに至るやり取りの時期や相手方のプロセスについてはできるだけ詳細に説明してきたところであります。
 ただ、途中段階の情報については、将来の関係省庁間の率直な意見交換が困難になるといったような影響を及ぼすことから、これはお示しすることは従来から控えているところであります。
#358
○山本太郎君 従来から控えているじゃないんですよ。基本、原則公開じゃないですか、どう見たって、基本方針見たら。都合の悪いものは文章化しているものでも出さないという話ですよね、恐らく、メモで残っていたとしても。何なんですか一体、意味が分からない。
 話変えますね、一瞬。
 今回の外国人労働者について、特定機関が雇用契約に基づいて農業外国人材を受け入れ、特定機関との契約に基づいて外国人が派遣先に派遣される仕組みですが、この特定機関の基準、要件について、四月二十一日衆議院の答弁で、山北政府参考人の答弁では、特定機関の基準については、労働者派遣法に基づく派遣事業者としての許可を受けた者であること、また、入管、労働関係法令を遵守していることに加え、総理が定める指針を確実に実行していく、そのような基準を定める方向で調整しているところであるとおっしゃっています。
 一言でお答えください。大臣にお願いします。
 この特定機関では、この特定機関、人材派遣会社大手のパソナ、参入できますか、それとも排除されますか、いかがでしょう、大臣に。
#359
○国務大臣(山本幸三君) 派遣事業者として認定を受けていれば、できることになると思います。
#360
○山本太郎君 これ、ひどい話じゃないかなと私は思うんですよ。
 農業分野では、特区に指定された兵庫県養父市では、竹中氏が社外取締役を務めるオリックスの子会社オリックス農業が参入。昨年七月、神奈川県の特区で規制緩和された家事をサポートする外国人労働者の受入れに関して、人材派遣会社パソナが事業者認定、このパソナの取締役会長を務めるのはもちろん竹中平蔵様。審査する側に立つ者が真っ先に仕事を受注しているってどういうことですかって。
 資料の二の三、基本方針の運営に係る基本的な事項、赤ライン箇所、急ぎめで内閣府読んでください。
#361
○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。
 資料二の三でございますね。
 運営に係る基本的な事項。「諮問会議の運営に当たっては、調査審議の公平性・中立性を確保することが極めて重要である。このため、諮問会議に付議される調査審議事項について直接の利害関係を有する議員については、当該事項の審議及び議決に参加させないことができる」。
#362
○山本太郎君 これ、ずるいですね、書き方がね。できることとするだから、しなくてもいいというルールをもうはなから設けているわけですよ。ぱっと見た目、ああそうか、これでそういうのを排除しているのかと見せかけておきながら、でも結局は、できることとするだから、しなくていいんですよね。だから決めているんでしょう、竹中さんとか、いろんなそういう利害関係者に仕事を配っているような話じゃないですか、これ。そういうのありなんですかって。国家の私物化じゃないですか。そういうことが起こらないように基本指針、基本方針、こういうものを定めたんじゃないんですか。なのに、それさえも守らない。あり得なくないですか、これ。余りにもおかしい。ほかにもいろいろいらっしゃるみたいですけど、それはまた来週の引き続きという話になると思うんですけれども。
 今回、この不透明過ぎる獣医学部設立させようとして問題になっているわけですよね、加計学園。加計孝太郎さんと安倍総理はカリフォルニア州立大ロングビーチ校に語学留学以来の四十年来の腹心の友、超仲よし。もちろん夫人も同席で夕食取ったり、鳴沢村の総理の別荘に招かれてゴルフしたり、家族ぐるみ、親密なお付き合い、これはいいですよ、お友達なんだから。けれども、総理はこの学園の役員を過去に数年間、監査かそうしたものを務めていたと。監査かそうしたものを務めという言い方がすごくないですか。金額は低いかもしれないけど、何か分からぬけどお金回るようにするわということで、たしか監査か何やったかなという話じゃないですか、これ。昭恵夫人は、御影インターナショナル、加計学園が運営するようなところ、そこの名誉園長にもなっていると。余りにもあり得ないですよね、本当に。今更、私友達になってもらっておいしい思いできることないですからね。
 これ、ちゃんと追及していきたいと思います、来週にもわたって。ちゃんと情報出してくださいね、汗かいてくださいよ、大臣。お願いします。
 ありがとうございました。
#363
○委員長(難波奨二君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後三時四十一分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト