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2017/06/06 第193回国会 参議院 参議院会議録情報 第193回国会 内閣委員会 第10号
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2017/06/06 第193回国会 参議院

参議院会議録情報 第193回国会 内閣委員会 第10号

#1
第193回国会 内閣委員会 第10号
平成二十九年六月六日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月一日
    辞任         補欠選任
     櫻井  充君     矢田わか子君
 六月二日
    辞任         補欠選任
     青山 繁晴君     野上浩太郎君
    渡辺美知太郎君     江島  潔君
 六月五日
    辞任         補欠選任
     神本美恵子君     杉尾 秀哉君
     矢田わか子君     櫻井  充君
 六月六日
    辞任         補欠選任
     有村 治子君     大沼みずほ君
     石井 準一君     元榮太一郎君
     野上浩太郎君     徳茂 雅之君
     櫻井  充君     矢田わか子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         難波 奨二君
    理 事
                上月 良祐君
                高野光二郎君
                相原久美子君
                西田 実仁君
    委 員
                有村 治子君
                石井 準一君
                江島  潔君
                大沼みずほ君
                岡田 直樹君
                岡田  広君
                山東 昭子君
                徳茂 雅之君
                豊田 俊郎君
                野上浩太郎君
                元榮太一郎君
                和田 政宗君
                櫻井  充君
                杉尾 秀哉君
                矢田わか子君
                里見 隆治君
                田村 智子君
                清水 貴之君
                山本 太郎君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(地方創
       生))      山本 幸三君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  野上浩太郎君
   副大臣
       法務副大臣    盛山 正仁君
       文部科学副大臣  義家 弘介君
       農林水産副大臣  齋藤  健君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        長坂 康正君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤田 昌三君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       横田 真二君
       内閣官房産業遺
       産の世界遺産登
       録推進室次長   塩田 康一君
       内閣府地方創生
       推進事務局長   佐々木 基君
       内閣府地方創生
       推進事務局審議
       官        藤原  豊君
       内閣府地方創生
       推進室次長    川合 靖洋君
       消防庁国民保護
       ・防災部長    杉本 達治君
       法務大臣官房審
       議官       金子  修君
       法務大臣官房審
       議官       佐々木聖子君
       外務大臣官房参
       事官       高橋 克彦君
       文部科学大臣官
       房総括審議官   義本 博司君
       文部科学大臣官
       房審議官     白間竜一郎君
       文部科学省生涯
       学習政策局生涯
       学習総括官    佐藤 安紀君
       文化庁長官官房
       審議官      永山 裕二君
       厚生労働大臣官
       房審議官     椎葉 茂樹君
       厚生労働大臣官
       房審議官     吉本 明子君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局児童虐待防止
       等総合対策室長  山本 麻里君
       農林水産大臣官
       房生産振興審議
       官        鈴木 良典君
       農林水産大臣官
       房審議官     山北 幸泰君
       林野庁森林整備
       部長       織田  央君
       経済産業大臣官
       房審議官     三田 紀之君
       国土交通省自動
       車局長      藤井 直樹君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国家戦略特別区域法及び構造改革特別区域法の
 一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付
 )
    ─────────────
#2
○委員長(難波奨二君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、渡辺美知太郎君、青山繁晴君及び神本美恵子さんが委員を辞任され、その補欠として江島潔君、野上浩太郎君及び杉尾秀哉君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(難波奨二君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国家戦略特別区域法及び構造改革特別区域法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官横田真二君外二十名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(難波奨二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(難波奨二君) 国家戦略特別区域法及び構造改革特別区域法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○上月良祐君 先週の木曜日に引き続き、質疑をさせていただきます。自民党、茨城県選出の上月です。
 農業の関係で養父市の話を聞いている途中まで先週質疑をさせていただきました。異業種の参入を非常に促進しているというふうな結果が今出ております。そのことは大変意味があることじゃないかというようなことをしゃべっている途中で前回の質疑が終わったと思います。
 私も、ここ一年半ぐらいいろいろ農業のことを集中的に勉強させていただく中で、コマツさんが、世界のコマツと言われているあの建機メーカーのコマツさんが、JA小松さんと一緒に組んで農業に参入をされているというようなことのお話をたしか副社長さんがかなり熱く語っておられました。できるだけ簡易な機械を使って簡易な整地、土地改良もやるような工夫もして、生産物の価格からそこを作るまでのコストを考えて作るというような、ある意味逆算をして作るというようなことの取組、そのために地元の大学生も含めて技術開発をしていくと、地元の大学生というのが大変重要な資源であるというようなことをしきりにおっしゃっておられました。そういったことから、異業種の参入というものが大変意味があるんだということでございました。
 イオンさんとかローソンさんとかも実際に自分たちで農場をつくっておられまして、そういったところからは、マルチの、あの黒いビニールみたいなものですが、あれも自分たちでラインを押さえて作ってもらうことで、言えないぐらい安いとおっしゃっていましたけど、とんでもなく安い価格でできるんだということでございました。今までにないプレーヤーが入ってくることで、革新的な、イノベーションと言うのかどうか分かりませんけれども、そういったことが進んでいるということを実感をしたわけです。
 そのコマツの方がおっしゃっておりましたことは、大変私、胸に響いたんですが、やっぱり同業者の世界というのは、それはもう新しい人なんか入ってきてほしくないですよ、そういう人たちで、今競争を自分たちでやっているんだから自分たちでやらせてくれ、それで今、今の、何というんですか、その世界があるんだから、新しい人に入ってきてほしくないと、しかし、実際にその業界にイノベーションをもたらすのはアウトサイダーなんだ、全然違う人なんだと、そういう人が入ってきて既存の秩序を破壊することでそのイノベーションというのが起こるんだということを非常に熱くおっしゃっていまして、それがなかなかなかったのが農業だったんじゃないだろうかということをおっしゃっていました。
 誠にそのとおりかなという面もあって、そういう意味では、この特区での取組でございますが、企業参入というのがなされていく、農地所有の適格法人の要件の緩和もありましたし、企業が土地を買収できるようなことにも特区ではなっているわけでありまして、そのチャレンジというのは、大変農業の発展のことを考えても意味があるのかなというふうに思っております。
 そこで、ただ一つ、ちょっと山北審議官にお尋ねしたいんですが、ここの養父市で農地を取得するという企業に関しては、外国資本かどうかとかといったような観点というのはメルクマールにはなっているものでしょうか。
#7
○政府参考人(山北幸泰君) お答えをいたします。
 農地を取得するためには農業委員会の許可を必要としているところでございますが、この許可の基準というのは、権利取得者が農地を効率的に利用して農業を行うことができるかという観点から設けられているところでございまして、外国の会社であるかどうかということは基準には設けていないところでございます。
#8
○上月良祐君 ありがとうございます。まさにそういうことに今なっているんだと思います。
 今日は、本当お忙しい中、齋藤副大臣においでいただきまして、本当にありがとうございます。大変本当に農業の難しいところの取組を今までずっとやってこられて、今日はもう齋藤さんに来ていただいて、本当に感謝を申し上げます。三回目になると思うんですが、齋藤副大臣とこの関係で議論させていただくのは。
 海外の企業、資本が日本の農業あるいは農地の所有というところまで踏み込んできて入ってくるということに関して、私は大変危機感を持っております。一言で言えば、外国企業による、外国人を使えるようになるわけですから、外国人を使った、外国のための農業を日本の優良農地でやられたら困るというのが一言で言うと私の問題意識です。
 我が国は、御案内のとおり、人口減少が始まっていて、並行して耕作放棄地が大変増えております。いろんなデータがあって、耕作放棄地と荒廃農地というデータもあるようだということを今回初めて、客観データと主観データというらしいんですが、あるということも今回改めて分かりましたけれども、耕作放棄地自体は平成に入って以降急激に増加に転じて、ここ二十年間で二十四・四万ヘクタールから四十二・三万ヘクタールということで激増している状況であります。
 ただ一方で、今後、世界的には人口が爆発していって、人口が大きく増えていく、一・五倍ぐらいになるという話もありますが、他方で温暖化がありますから、災害も多発して、記憶に新しい昨年の北海道の台風で、農地が大変やられてしまって、ジャガイモなんかも大変大きな被害を受けました。そして、一昨年も茨城で常総の鬼怒川の水害があって、広大な農地がかなり大きな被害がありました。これは農水省さんが本当に、今日鈴木さん来られていますけど、大変頑張っていただいて、翌年の春には作付けが回復したようなケース、何とか間に合ったところも多かったんですが、これは、もう災害は来てほしくないんですけれども、ある意味で、毎年毎年こういったことが、温暖化がメーンの原因だと思いますけれども、増えていくんだろうと思っております。そういう意味では、食糧というのが、相対的にといいますか、絶対的にといいますか、貴重品化、レアアース、レアメタルのようになっていくんだというふうに私は思っております。
 ちょっと気になるお話を、資源エネルギー調査会に今入っておるんですが、聞いたんです。一九九〇年代の初めの頃、バブル絶好調の頃ですけれども、当時、今でいう経産省、当時の通産省は、資源、そんなものはなきゃ買えばいいじゃないかと言っていた、なんだそうです。取組がしたがっておろそかになってしまって、大学の教育も、学部がもうほとんどないと。資源に関する人材育成がもうほとんどできなくなっているんだと。資源の探査とかフィージビリティースタディーももうできないような状況になっちゃっていると。アルミ製錬なんかももうできないんだそうですね、日本では、加工しかできないんだと。製錬の技術はもうなくなっちゃったんだそうですね。それで、買えばいいと思っていたらこんなことになっちゃって、それでレアメタルやレアアースというのも大変なことになっていると。今、そういうふうに言ったって遅いんだ、人材だったら、むしろ東南アジアの国の方の人たちの方がよく分かっているから、そっちから教えてもらわなきゃいけないぐらいなんだと。とても教えるなんということどころかという状況になっているということだったんです。
 私、今、日本は、そうはいっても、食糧は足りないんだったら買えばいいじゃないかと思っている人が日本国民の大半じゃないかなというふうに思うんです。だって、日本はお金があるんだから何か買えるだろうと思っている人が大半だと思うんですが、本当にそうなのかというところをちょっと真剣に考えないといけないと思っているんですね。
 現に今、私、飼料業界の関係とか、いろんな流通の関係の勉強会もやっていまして、そこで、やっぱり経済系の役所の方からそういう発言が本当にあって、ちょっとどきっとしたんです。別にその人のことを悪く言うつもりはもちろんないんですけれども、かなりどきっとしたんです。日本って、やっぱりふんだんに水があって、ふんだんに優良農地があるから、そして島国で、今まで海外の方が入ってきたとかということが余りないからなのか分かりませんが、土地を買われることに対して大変警戒感がないというか、疎いところがあると思うんですね。
 先ほど申し上げましたように、前、二回ほど議論をさせてもらって、農地法の三条二項一号の要件ですね、取得農地全体を効率的に、さっき山北さんもちょっと言われたんですが、耕作、畜産を行うとか、農業に常時従事する役員条件とか、一名以上条件とかというのはあるんですけれども、そういったものがなっている日本企業を海外資本が買収しちゃうというようなことになっちゃったらば、結局、そういう要件は見事にクリアされた上で、海外資本が次々優良農地を、企業が買ったものを買っていくというようなことになるんじゃないかと。しかも、水源地で一時期そういうふうな問題がありましたが、各地の条例で今対応になっています。
 こういったことは真剣に危惧しておくべきじゃないか、意識しておくべきじゃないかというふうに思うんですが、これまで、まだ先の先の話ではないかということで、確かにそういう面はあるかもしれませんけど、そういったことに関して、改めて、今言ったようなお話を踏まえて、齋藤副大臣の御見解というんでしょうか、お聞かせいただきたいと思います。
#9
○副大臣(齋藤健君) 今の上月委員の問題意識は私も理解できるし、正直、シェアをしているところであります。
 ただ、現状においては、正確に申し上げますと、法人が農地を所有するためには農業委員会の許可が必要になっていまして、農地法上では、まず、農業者の議決権比率が過半数であること、それからもう一つは、取得する農地の全てを効率的に利用して耕作又は養畜の事業を行うこと等の要件が定められておりまして、これらを全て満たすと認められる場合に限り許可がなされるということでありますので、このため、地域とのつながりのない外国人や外国会社がいきなり農地を取得するということは基本的にかなり困難な現状だろうと思います。
 ただ、今委員おっしゃったのは、そういう形で、日本の企業ないし日本人が購入した後で外国がその企業を買収した場合どうかということでありますが、その点については、継続していく上でやっぱり地域のつながりが薄くなるということもありますので、まだそういう事例が出てきているという具体的な状況にはなっていないと思いますけれども、よく検討していかなくちゃいけない課題だろうと思っています。
 それから、資源エネルギー庁の話ありましたけれども、私は三回資源エネルギー庁に勤務をしておりましたけれども、買えばいいという発想で資源エネルギー庁が、私が勤務していた頃、そういう発想で仕事をしていたという記憶は全くなくて、資源エネルギー庁が昭和四十七年にできたときには、むしろセキュリティーの観点からできた組織でありますので、どういうルートでそういうお話が耳に入ったのかなというのはちょっと首をかしげるところがあるというのは、農林副大臣でありますが、コメントをさせていただきたいなと思います。
#10
○上月良祐君 いろいろコメントをありがとうございました。
 確かに、今直ちに起こるということではないのかもしれないと思います。あと、資源エネルギーの件は、実際に参考人の方がやっぱり、すごい危惧されている方が調査会の場でおっしゃったことなので、私、大変、みんな、なるほどなという面があったので、御参考までにと思いました。
 大臣にもちょっと御感想をお伺いしたいんですが、特区での規制緩和というのは、その規制緩和自体が、私、目的ではないと思うんですね。それはあくまで手段であって、何かを成し遂げたいという目標、目的が、更に奥のものがあって、大きなものがあって、そのためのあくまで手段、そのためのチャレンジだと思うんです。例えば今回の養父市での一連の取組、もちろんほかでもできるんですが、国家特区で、それの取組というのは、やっぱり農業、日本農業の生産力をもっと向上したいとか、あるいは業としての農業についてもっと自立させたいとか、そういうふうな目的があるんだと思います。そのための手段だと思うんです。
 そういう意味で、何というのかな、目先のことだけじゃなく、その大きな目的のためにはもっとある程度長い目で見た、私申し上げたような、そういうふうな危機意識も持って、特区をやるときから、そのさらに一般制度化という話は出てくるんだと、規制緩和の徹底ということでそういうのもあるんだと思うんですけど、そういうことを意識してやっていくべきだと思っておりまして、実は今日は藤井局長にも、国交省の局長にも来ていただいているんですね。でも、余り起こってほしくないんだけれども、こういうこと起こるんじゃないかと思ったことが、実際バスの方では大きな事故として起こって、僕は起こる前から、そういうことが起こるんじゃない、起こりますよ、大きな事故がと、だからちゃんとやっておいた方がいいと言ったのに、やっぱり起こっちゃったんですね。
 ある程度、やっぱり役人時代とは違って、多角的にいろんなことを話を聞いたり見たりして議論をしたりしているうちに、そういうふうな思いが非常にあって、それはかなり意識としては齋藤副大臣もおっしゃったように共有できている面があると思うんです、直ちに起こらないにしてもですね。
 そういったことに関して、何というんでしょうか、大臣の御見解、御感想でも結構です、ちょっとお伺いしたいと思います。
#11
○国務大臣(山本幸三君) おっしゃることは全く共有するつもりでいます。おっしゃるように、特区で法人に農地を取得させるというのはまさに手段であって、目的は、日本の農業をもっと強くなってもらいたい、そして投資も進み、生産性が向上し、収穫も上がると、あるいは海外に打って出るというようなことができるようにするということであります。そういう中で、将来的に日本の農地が外国資本に牛耳られるということは決して好ましくないという感じでおります。
 ただ、法律的にはいろんな問題があると思いますので、そういう点については、今回の特区のように、取得する場合には必ず役所が、役場が入ってやるわけでありますので、そういうことをきちっと注意しながらやっていく必要があると、そういうふうに考えておりますし、将来的にはそういう問題について十分考慮していく必要があると思っております。
#12
○上月良祐君 ありがとうございます。
 僕が一番危機感を持ったのは、質問通告をするときに役所の人に来ていただくんですね。それで、僕がこの話を申し上げたところ、役所の若い方は、この議員は何言っているんだという顔で、大丈夫か、この議員はみたいな感じで僕のことを見ていて、何を言っているんですかね、この人はという感じで、役所にいると分からない話なのかなと思うんですよ。でも、議員同士でしゃべると、そういうことは本当にみんな危惧している人が多くて、そこで僕は危機感が非常に持ちました。
 こういった企業買収も起こり得るし、例えば、今、日本の企業というときの株主の国籍まで見ていないと思うんですね、個人が株主の場合は。日本企業だと思っていても、株主の大半は、過半は、ひょっとしたら外国人のところがもうあるかもしれないわけです。なので、そういったことをよく意識してやってほしいなというふうに思います。
 それで、養父市長さんは、前回、清水委員からも議論があったんですが、早く全国展開すべきだとおっしゃっているんですね。それは効果を実感しているからだと思います。企業による農地取得は大変意味があるんだというふうにおっしゃっているんです。
 これ、冷静に検討してほしいし、ただ、もちろん積極的に検討もしてほしいと思うんですが、自治体の場合というのは、自分の置かれた状況の中でしか、何というんでしょうか、判断ができませんから、今、ある意味、養父市の場合は、その置かれた状況の中で。
 しかも、今回の事例は全国的にみんなが見ているわけですね。悪いことをしようと思っている人がいたって、そんな中へ飛び込んでいってということはないですね。これは前も申し上げたんですが、五年間やってそれで見直しがあるんだったら、五年間は黙っていると思いますから、そういう人は出てこないんだと思うんです。
 強いニーズを持っていた、そして首長もリーダーシップがある、そして、そこそこ非常にいい位置にある養父市というところにおいて非常に優良事例がある種例外的に進む可能性があるんだというふうに私は思っていまして、全国展開をした場合にそのままうまくいくかどうかというのは、それは分からないんだというふうに思っています。
 ちょっと私、こんな考えを持っていまして、これは副大臣に、御感想で結構です、あのときに感想どう言ったから、後、それを捉まえて言うつもりもありません。
 その先、一般制度化を、養父市長さんがおっしゃるように全国展開してくれというときに、考えていくときに、農業というのは産業として自立を促していく部分と、やはり地域政策的な、中山間を含めてですね、次世代に農業をつないでいくというような農業の部分とがあると思うんですね。その後者の方、地域政策的にというような部分については、こういった企業の力を積極的により借りていくというような方向性はあり得るんじゃないかなと思っているんです。
 というのは、今でも、先ほど申し上げましたように、耕作放棄地というのはどんどん広がっちゃっているんですね。ちょっと一服している感じはありますけれども、恐らくは減ったりはしないというか、どんどん広がってはいっちゃうんでしょうと思っておりまして、そういったところは今の枠組みのままでは農地に戻ってはいかないんだと思うので、やはり何らかの対策は必要で、その対策の重要なポイントは、やはり企業の参入、企業の活用ということ、企業の活力の活用だというふうに思っていまして、そういう意味では、今耕作放棄地が増えているような地域農業を次世代につないでいくような地域政策的な部分をある種ゾーニングをするのか、そこにエリアを決めて、そういったところであれば、今、この前お聞きしたら放棄地をたくさん使っているという話もあったものですから、放棄地になったところを海外の企業が、仮にですよ、使ってもらって、そこで作ったものを海外に輸出されたって、それは放棄地だったところを活用してくれているのは大いに結構なことだと私は思うんですね。
 なので、ゾーニングというか、一般制度化するときも、裸でそのまま何でもどこでもいいよというふうにしちゃうと、優良農地が次々そういうふうに押さえられちゃう可能性が抑え切れないと思うんですね、抑制し切れないと思うんです。買収されちゃったりというようなケースの場合に、あるいは株主が外国人であるというようなことまでチェックできないでしょうから。
 なので、そういった抑制的な全国展開、一般制度化というようなこともアイデアとしてはあり得るんじゃないかというふうに思うんですけれども、そこについて、齋藤副大臣の御感想で結構ですので、お聞かせいただきたいと思います。
#13
○副大臣(齋藤健君) 今委員おっしゃった、やっぱり企業の持っている技術、ノウハウ、経験というものを、これからの農業が成長産業になっていくためには活用していくというのは本当に大事な方向だろうと思っています。ただ、それが農地を取得する、しなくちゃできないのかというところになると、またこれ大議論になってくるんだと思いますけど、方向としてはそういう方向だと思います。
 たまたま、実は日曜日に埼玉県で次世代施設園芸施設が新しくできたので行ってきたのですが、そこの運営に携わっているのがイオングループなんですけれども、そのイオングループが、イオンアグリ創造という会社が子会社であるんですけど、イオングループは三百社関連企業あるんですけれども、その採用がこの農業をやっているイオンアグリ創造が一番倍率が高いというんですね。若い人が農業をやりたがっていると。そこで、企業で培った経験なんかを農業の現場でどんどん生かしていただくというのはこれからも進めていかなくちゃいけないし、そういう動きが出てきているのはいいことだなと思っています。
 それから、今委員からお話ありましたゾーニングの話は、私は一つのアイデアとして面白いなというように聞かせていただきましたが、いずれにしても、五年間試験をやっている最中でありますので、その結果を踏まえながら判断をしていくという問題だろうと思います。
#14
○上月良祐君 ありがとうございます。
 もちろん五年間、冷静にまずは特区でちゃんとやってみて、検討してみて、その後、さらにそういうふうな議論があった場合にはということなんですが、まさに養父市長さんが、自分のところの耕作放棄地がまずはリースになって、そしてその一部を買ってもらえて、そして異業種が参入してきて農業が活性化すると。これは入ってくる企業もやっぱり、イオンさんなんかもそうでしょう、その能力と情熱があるところが入ってくれなきゃいけない。それは、早くやったところに、条件が整うところに入ってくるんだと思うんですね。そういう意味では、国家特区の取組を率先してやったところはそれだけの、やはり、この前お聞きしましたけれども、地域の活性化、地方創生のリーダーになり得るんだと思うんです。そういうふうなチャレンジをきちんとやってくれるところが伸びていくということの農業においては大変重要な例になるんじゃないかと思っておりまして、そういった面での取組をしっかりやっていただきたいと思います。
 それでは、お忙しいところ来ていただいた齋藤副大臣はここで御退席いただいて結構でございますので。
#15
○委員長(難波奨二君) 齋藤副大臣、御退席いただいて結構でございます。
#16
○上月良祐君 ありがとうございます。
 それでは、引き続きちょっと農業のことで、一つまず要望したいと思います。今朝の新聞にも出ていたんですが、これは競争力強化プログラムの中にあったので、いずれ検討はされていくことにはなると思っております、ハウスなんかで全面コンクリート張りされた場合に、それが農地なのか一般の宅地扱いになるのかということで随分固定資産税が変わってくるという問題です。
 これは、実際に農業に使っているところは農地として扱ってあげるべきじゃないかという思いは私もあるんですけれども、やはりこれも要件を慎重に考えていただきたいと思いますし、農地の保護と併せて、やっぱり外国企業の対策ということも頭で意識しながら要件を検討して慎重に扱っていただきたいということ、これは御要望だけさせていただきたいと思います。
 次に、農業の人材不足の状況についての認識について、あと、外国人活用の必要性について、これ、齋藤副大臣に聞こうと思ったんですが、私の方からちょっと申し上げさせていただきます。
 農業従事者が御案内のとおりどんどん減っております。もう二百万人を切っちゃって、百九十二万人に二十八年でなっているというふうになっております。これ、ただし、一方で、将来的には九十万人いれば足りるというふうなことも見通しとして農水省さんで一つ含みで持っておられるんですね。これは基幹的農業従事者です。なので、これ、外国人とかはその枠からいうとちょっと別のところにあるんだと思います。
 それで、ただし、九十万人といっても、二十から六十まで働くとしたら四十年間働くとしても、毎年、何というんですか、入れ替わりが必要ですから、新規の入職者というんでしょうか、農業従事者が入ってこなければいけないということになります。これはまだまだ実は足りていなくて、四十歳代以下では二・三万人ぐらいしかいなくて、入ってもやっぱり離職される方もいらっしゃるので、離農される方もいらっしゃるので、ちょっと足りていないんですね。そういう意味では、九十万人だとしてもまだまだ新規入職者が足りていないという状況になっています。
 他方で、今、実習生の方がたくさん入ってきていただいています。実習生の方というのは必ずしも農業のニーズに、現場のニーズに合っていないんですね。通年でやっぱり雇用しないといけないけど、普通の場合はやっぱり、ある農家がやっているのは、どうしても、閑散期というんでしょうか、仕事がない時期があるので、ちょっと無理にでも何か別の仕事をくっつけないといけないというような非常にやりにくさがあるというのはもう御案内のとおりだと思います。
 基本的に農業は、ヨーロッパなんかでも農業国の場合は、農繁期に、忙しいときに、何というんでしょうか、季節移民というんでしょうか、人がやってきて、まくときと刈るときですよね、一番忙しいときは、そのときにやってきては戻り、やってきては戻り、そのうちに習熟もするということを繰り返して農業というのは支えられているものであって、資本と農業の労働はまず分けて考えないといけないんだというふうに、これも集中的にいろいろ学ぶ中で勉強させていただきました。
 大変目からうろこのこれも話でありまして、茨城県の場合は農業実習生が突出して多いんですね。全国的に見ても突出して多いんです。これは私は、茨城県の農業の支え手がやや、何というんでしょうか、日本の方が少なくて、骨粗鬆症化してしまっているのかなと心配していたんですけど、実はそうじゃなくて、資本と労働が分かれている姿になっていたのかもしれないというふうに思っております。
 そういう意味で、農業の人材不足にはしっかり対応していただきたいというふうに思っておりますが、この件については、山北さんはお答え、御感想いただけますか。
#17
○政府参考人(山北幸泰君) お答えいたします。
 ただいま御指摘があったとおりでございまして、六十代以下で九十万人程度という将来展望を持っているところでございます。それを確保するための施策といたしまして、青年を対象といたしました就農準備段階ですとか経営開始直後の資金支援等によりまして新規就農をどう確保していくかというような対策も講じさせていただいているところでございまして、先ほど委員御指摘ございましたように、こういった政策の効果もあって、二十七年には十九年以降の調査開始以降では一番多い二万三千人の就農があったということでございます。
 しかしながら、一方で、担い手が育つとともに、規模拡大等に対応する言ってみれば労働力が必要となってくるということですから、経営者を相当数要る、その上でその現場をきちっと管理していくような人が要る、それからその現地でもって作業に当たる人が要るということでございまして、先ほどおっしゃったように、言ってみれば農繁期があるということで、そういった産地が必要とするときに必要な労働力をきちっと確保していくような仕組みというのも大事だというふうに思っていまして、まずは地域内でもってその労働力を融通するような仕組みづくりというのも、これは予算事業でございますけれども、講じているところでございます。
 また、議員御指摘のとおり、作業の部分については機械化によってそういう意味では代替していくというようなことを併せていろんな対策を講じていきたいというふうに思っておりますが、そういった一環として、今回、外国人のところについても手当てしたいというふうに考えているところでございます。
#18
○上月良祐君 ありがとうございます。
 まさにそういうことなんだと思いまして、全体のことを考えたときに、大変重要な意味ある特区でのチャレンジなんだというふうに思っております。
 実は、茨城の場合には、鹿行地方といって、鹿島アントラーズがある右下の辺りなんですけど、の南部の方には、お正月の飾りの松とか、センリョウといって、赤い実のなるセンリョウ、お正月によく使われるやつなんですが、これ大産地がありまして、正月の需要がかなり、もちろんですけど大きいんですけど、人手が足りな過ぎてこれ出したくても出せない、要するに、畑にあるままになっちゃっているというのが、どうしても残ったりすることが出てきちゃっているんだそうです。これは市場の方の社長さんからも私聞いたんですが、市場の方も困っていると。要するに、その時期に物がないというのは困るから、ちゃんとそういうふうな人材の手当てもやってくれということで、それぞれから直接いろいろお話を聞きました。
 我々が考えている以上に、現場の、これは福祉の現場なんかもそうなんですけれども、人不足感、本当に足りなくなっていまして、まあトラックドライバーもそうですが、本当に足りなくなっているということで、そういう意味で、今のような取組をしっかりやってもらうのは喫緊の課題だと思っております。
 あわせて、高齢者のベテランの方が品質の選別とかもやっているのも、ちょっとこれはAIをよく使って機械化を進めていく、集合化をして機械化を進めていくといったことも併せてやっていかなきゃいけないということが、これも非常に先進的な取組があるようですので、人不足対策は外国人労働者をどう使うかというのも大変重要なんですけれども、それに加えて、やっぱり機械化のところも是非とも応援をしていただきたいと思っております。
 続いて、法務省さんにちょっとお尋ねしたいんですが、技能実習生の不法就労とか行方不明になっているのはどんな状況になっていて、この原因をどういうふうに分析していて、まあ今回の仕組みではどんなふうに対応されていこうかなというのは農水省さんになるのかもしれませんが、不法就労者、茨城では、昨年、外国人の関係で全国でワースト二位になっちゃっていまして、ほとんど見付かっていないようなんですね。今年も更に増えているということで、去年よりもっと増えちゃいそうだということでございます。これは大変深刻な状況だと思っておりまして、この辺について、現状と原因、この辺りをどういうふうに分析されていらっしゃるか、教えてください。
#19
○政府参考人(佐々木聖子君) お答えいたします。
 平成二十八年中に入管法違反により退去強制手続を取った外国人は一万三千三百六十一人でありますが、そのうち技能実習が最終の在留資格であった人は三千三百四十三人でありまして、全体の約四分の一を占めています。また、このうち、不法就労をしていた職種につきましては農林業従事者が最も多く、全体の約三割を占めています。これらの大半は失踪後別の事業所等で就労していたことが、就労した技能実習生及び関係者からの事情聴取で判明をしています。また、原因というところでございますけれども、失踪の動機としまして、技能実習を出稼ぎ労働の機会と捉え、より高い賃金を求めて失踪したケースが大多数でありました。
 このような技能実習制度におけます不法就労の状況を踏まえ、今般、特区における農業分野での外国人材の受入れに当たりまして、この失踪等の問題が生じないように適切な対策を講じる必要があると考えております。具体的に現在関係省庁間で検討中でございますけれども、例えば、国と自治体が合同で適正受入れ管理協議会を設置し、国、自治体が自ら受入れ企業を直接管理することで労働時間や賃金等の労働条件等を適切に管理する仕組みを導入する予定でございます。
#20
○上月良祐君 ありがとうございます。まあ給料の問題ということです。現場での過酷労働みたいな話もあるのかもしれません。ただ、そういうところは給料も安いでしょうから、ますます出ていっちゃう、ダブルの原因になるのかもしれないと思っております。
 給料の話、この後にちょっとお聞きしたいんですが、給料の問題だけだったら、給料以外の要素ではなかなか解決できないのかなという気も、危惧はいたしておりますが、まずその適正受入れ管理協議会というところについて、これは農水省にお聞きしたいんですが、協議会というと、何か国と県がたまに話をするみたいな感じがあって、何か、受入れ管理機構という名前がいいのかどうか分かりませんが、これは印象かもしれませんが、衆でも議論があったし、里見先生もこの前議論されていらっしゃったんですが、これは常設的なものなんですか。それと、実働する人員というんでしょうか、体制というんでしょうか、そういったことがちゃんとなっているのかどうかについて改めてちょっと教えていただきたいと思います。
#21
○政府参考人(山北幸泰君) お答えいたします。
 今回の制度におきましては、関係自治体と国の行政機関が参画する適正受入れ管理協議会を常設として設けたいというふうに思っております。そうした上で、特定機関の労働関係法令等への基準の適合性といったものを確認するとともに、監査ですとかあるいは巡回指導にも当たるということでございまして、国、自治体が自ら特定機関を直接管理する仕組みというふうにさせていただきたいというふうに思っているところでございます。この協議会には、特区制度を所管いたします内閣府ですとか、あるいは入管法を所管します法務省、それから外国人労働者の保護を所管する厚生労働省、農業の振興ということで担当していただく自治体ということでそれぞれ入っておりますので、権限に基づいて本事業の適正な運営を確保してまいりたいというふうに思っております。
 こういった国の機関につきましても、出先機関も設けておりますから、そういった体制を使いながら運営してまいりたいというふうに思っておりますけれども、今後の具体的な運営方法及び人員を含む運営体制につきましては、本事業を行います特区指定自治体及び関係行政機関と調整しつつ、必要な整備を行ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
#22
○上月良祐君 何というんでしょうか、心配はしているんですけど、やる前から余り心配し過ぎてもしようがない面もありますので、特に今回は特区ですから、やるところはそれなりの覚悟で、自治体の方も国等の機関を使って、そしてきちっと見て回る、指導して回るというようなこともあるんだと思うんですね。
 だから、私が心配しているのは、むしろその後、ちょっと一般制度化をにらんだときなのかもしれないというふうには思いますけれども、技能実習生も、じゃ、国と県の自治体の協議機関つくれば、そして回ったら、そういうふうな失踪がなくなるのかというと、そういうわけでもないんじゃないかと思うんですね。国と県がプレゼンスとして出てくればそれでハッピーなのかといったら、それでハッピーエンドなのかといったら、そういうわけでもないんだと思うんですよ。実際にどういうふうなチェックをするか、どういうふうな指導をするか、検査をするのかということに懸かっているのかなというふうに思いまして、そういう意味では管理協議会、受入れ管理協議会というのが、それは常設なんでしょうけれども、そこがどういうふうに動くのかこそが重要なんだと思いますので、特区のうちは、やるところは大変そういう意味では覚悟を決めてやるでしょうから大丈夫なのかもしれませんが、そこのところは是非念頭に置いて制度設計をしていただきたいと思います。
 それから、給料の話、ちょっと順番変えて給料の話、続きでちょっと教えてください。
 結局、出て、行方不明になっちゃったり不法就労したりするのが給料水準によるんだとしたらば、なんだとしたらば、今回のはどれぐらいの水準になる、そして技能実習生とはどんなふうに違いそうなのかというところは、これはなかなか言いにくいのかもしれませんけれども、今のところの目鼻がどんなになりそうなのかをちょっと教えていただきたいと思います。
#23
○政府参考人(山北幸泰君) 今回の事業で受け入れる外国人材につきましては、既に一定の技能を有する即戦力となる人材ということでございます。こうしたことを前提といたしまして、その賃金水準については、日本人が同等の農業支援活動に従事する場合の報酬と同じに、同等にするというような方向で検討しているところでございます。より具体的な水準につきましては、地域や作業の内容等によりまして異なりますため、一概に金額をお示しすることや外国人技能実習生の賃金と比較することはなかなか難しいというふうに思っておりますけれども、外国人材からの苦情相談の窓口を設ける等のほか、適正受入れ管理協議会が特定機関に対し監査、巡回指導等を行いまして、同様の農作業に従事する日本人と比較して低い報酬水準となっているような場合には是正を求めていくといったような措置も講じていきたいということで調整しているところでございます。
#24
○上月良祐君 ありがとうございます。それもしっかり指導をしていただきたいと思います。
 ちょっともう一つ、今度は、政令で定める部分の農畜産物を原料等として使用する製造、加工の作業、農業に付随する作業であって政令で定めるものというところについてちょっとお聞きしたいと思うんですが、茨城県って、干し芋、全国の九〇%以上、九五%ぐらいですかね、作っております。今の実習生の人は、芋は作れるんですけど、蒸したり、皮をむいたり、切ったり、干したり、その作業ができないということで非常に、何というんでしょうか、もう現場では干し芋作れない、芋は作れるんだけれど干せないという、非常に、何というのかな、そこまで研修すればいいじゃないかと思うんですけれども、そういう仕組みになっていないんですね、今。
 そっちじゃない、今回の例の場合に、この政令で定めるものというのは、政令で定めるというか、その製造、加工の作業が入っているというのは大変重要だと思っていまして、そういったところはリーズナブルにできるだけ広く捉えていただきたいと思っておるんですが、そういったものが入るのかということと、政令で定めるものというのをどんなふうに考えているか、教えてください。
#25
○政府参考人(山北幸泰君) お答えいたします。
 今、干し芋というお話ございましたけれども、それにつきましては、今法律で、法令の定めでもって、まず農作業のみに従事するというのは一つございますが、それと、農作業と農畜産物を原料若しくは材料として使用する製造若しくは加工の作業というふうにしておりますので、この段階で加工の作業は含まれているわけでございます。その上で、農業に付随する作業を政令で定めたいというふうに思っておりますが、これにつきましては、貯蔵ですとか運搬、販売、農業生産に必要な堆肥や飼料の製造などについても対象とする方向で検討しているところでございます。
 そういう意味では、外国人材が主として農作業に従事しながら、これと併せて、干し芋など生産される農畜産物の加工の作業に従事するといったことも認める方向で調整しているところでございます。
#26
○上月良祐君 僕が一つ聞きたいのは、農業に付随する作業であって政令で定めるものに機械の修理が入っているかということをお聞きしたいんですね。
 これも集中的に勉強する中で、農業のコストが、機械の修理を要するに自分でできないことで大変大きなコストと労力の無駄を招いているということを勉強しまして、そこまでやっている農家というのはある程度集団化していないと無理、広い面積だから、だからこそなのかもしれないんですけれども、そういう意味では機械の修理というのも大変重要だと思うんですけれども、こういったものは対象にはなる予定なんでしょうか。
#27
○政府参考人(山北幸泰君) 機械の修理については、今明示的にということは考えていないんですが、例えば、今先生御指摘のとおり、大規模な農業者については機械の整備といったようなものを自力で行っていくというのは多くお伺いしているところでございます。その場合、私どもお伺いしている限りにおいては、大規模な農家においては、例えば農閑期を利用して集中的に整備ですとか修理というのを取り組むというようなことも聞いておりますので、今回の農繁期を中心として外国人を受け入れるということからすれば、それが実態としてどうかということを含めて、先生の御意見も踏まえながら、今後検討してまいりたいというふうに思っております。
#28
○上月良祐君 これ政令ですから、そこは実際やってみて、最初から何が何でも入れてくれとまでは言いませんが、バスケットクローズがあればそこで柔軟に認められるかもしれないし、能力の高い方を呼んでこられて高い給料を、高いというか日本人並みの給料を出すと、実習生とはやっぱり違ったものになるんでしょうから、そこを勉強してもらえるかどうかというのは大変重要なことだと思うんですね。同じ機械を使っているとは限りませんけれども、機械の修理ができるというのが農作業にどれだけ効率化するのかということをそこで知ってもらうということも大変重要かなと思っておりまして、そういう意味では是非ともそこは積極的に検討していただきたいと思います。
 何か聞きたいことがいっぱいあって、鈴木審議官と藤井局長に、大変申し訳ありません。鈴木審議官、前回もお待たせしましたので、ちょっとGAPのことをお聞きしたいと思います。
 GAPのところ、ちょっといろいろ見てみたんですが、労働者保護のところに関して、これは日本人であれ外国人であれ、労働安全、的確な処遇というのはJGAPアドバンスあるいはグローバルGAPでは対象になっているということで、そう考えてよろしいんでしょうか。
#29
○政府参考人(鈴木良典君) お答えいたします。
 国際水準のGAPにおいては、持続的な農業生産を確保するため、食品安全や環境保全を確保する取組のみならず、作業者の労働安全確保、それから人権保護、こういった観点から必要な取組に関する事項が定められております。
 具体的には、機械の安全な使用方法を含む労働安全などの農場内のルールについて作業者全員に教育訓練を行うこと、雇用者と労働者の間で話合いを行った上で、健康や福祉などに配慮した適切な労働条件を設定すること、特に作業者に外国人がいる場合は、これらについて理解できる言語や絵などで実施することなどが事項で定められております。
 GAP認証取得には、これらの事項に適切に取り組み、第三者の審査機関による客観的な確認を受けることが必要となっております。
#30
○上月良祐君 私もちょっといろいろ見てみたんですが、特にグローバルGAPは、何か英語を訳しているせいかもしれませんが、日本語としてもちょっと読みにくい面があって入っているんだということですから、それで結構です。
 僕がそれを聞きたかったのは、GAP準拠のオリンピックの農産物の調達基準に関して、要するに、技能実習生であれ、外国人労働者であれ、日本人であれ、労働者の安全や的確な処遇が守られないようなところで作ったものはオリンピックでは使えないということは守られているんですねということを、まだGAPが取れているのはほとんど、まだまだ数%しかない、足りないということで、これからどうしようかとやっている中ですけれども、そのことを外国人労働者が、前回の質疑でも、ほかの先生方からもそういう質問が出ていましたけれども、やっぱりそういうことをしているところのがオリンピックで使われるということではこれはいけないと思いますので、そういう意味で、オリンピック調達基準との関係で、そこだけちょっとお答えいただきたいと思います。
#31
○政府参考人(鈴木良典君) お答えをいたします。
 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会における調達基準の共通事項では、人権や適正な労務管理、労働環境の確保が、また、農産物の調達基準においては、作業者の労働安全を確保するため、農産物の生産に当たり、日本の関係法令などに照らして適切な措置が講じられていることが要件となっております。このような要件を満たす取組として、JGAPアドバンス、グローバルGAPの認証スキームなどが明示されているところでございます。
 このため、委員御指摘のとおり、外国人技能実習生などの労働者の安全や的確な処遇が守られなければ、結果としてオリンピック調達基準を満たさないと考えられるところでございます。
#32
○上月良祐君 ありがとうございます。
 実は農業でまだまだ聞きたいことはあるんですが、ちょっと、済みません、藤井局長さんがお忙しい中来ていただいて、もう一回もしチャンスがあったとしても藤井さんが来てもらえるかどうか分からないので、レギュラトリーサンドボックスで、規制緩和と安全の関係についてちょっと議論をさせていただきたいと思っているんですが、サンドボックスのことを聞く前に、時間がないので、大変申し訳ありません、藤井局長に関連のことでちょっとお聞きしておきたいことを、ここだけは藤井さんに是非と思います。
 藤井局長のリーダーシップで、大きな事故がありましたけれども、大きな法改正を踏み込んでいただきました。関連業界も大変みんな、やや驚いているぐらい、国交省がよくやってくださったと思っておると思います。昨年、私は国交委員会まで出かけていって質問をさせていただきました。その後、幾つか事故はあったようですけれども、比較的落ち着いた状況だとは思います。
 ただ、中国からのインバウンド需要の中身が随分変わっていて、バス需要も貸切りが結構落ちているとも聞いているんですね。新車のバスも三年待ちだとかと言っていたけれども、そうじゃなくなっているような状況にもなっていて、やっぱり環境の変化というのは本当に大きいなというふうに思っております。
 で、違った形でまた、非常に、何というんでしょうか、不当なというか、良くない競争が行われているようでありまして、国交委員会で藤井局長にまさに御答弁いただいたとおり、高速代とかガイドさんの料金を請求しないというのは、これは局長御答弁いただいたとおり違法なんですね。そういったことが行われているときは、これは見て見ぬふりは絶対にしてもらっちゃいけないと思うんですけど、そこについてのお考えをちょっと教えていただきたいと思います。
#33
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。
 貸切りバス事業における高速道路利用料、ガイド料などについては、地方運輸局長が公示をしております運賃・料金の標準適用方法におきまして、その実費を利用者の負担とするということとされております。これが、軽井沢の事故を契機に改めて遵守を徹底しております下限運賃・料金を算定する際の前提となっているところでございます。ほとんどの事業者は、この標準適用方法による旨を地方運輸局に届け出ており、もしこれらの事業者が高速道路利用料、ガイド料等を利用者に請求しなかった場合には、届出内容と異なる運賃・料金を適用していることから法令違反に当たり、さらには下限運賃・料金割れが疑われると、そういった状況であると認識をしております。
 国土交通省としては、軽井沢スキーバス事故を受けて、下限を下回る運賃・料金収受の防止を徹底しているところでございまして、御指摘のような事実を把握した場合には、監査により事実確認を行った上で必要な行政処分を行うこととしております。
 なお、この事故を受けまして、十二月より、この下限運賃に関する監査、その結果としての行政処分の基準を厳格化しているところでございますけれども、この十二月から四月までの間に、この下限運賃の関係で二件行政処分を行っております。さらには、十七件、今、行政処分の予定がございます。
 そういったことで、引き続き、二度とこういった事故を起こさないという対策の一環として、下限運賃の遵守に徹底をしてまいりたいと考えております。
#34
○上月良祐君 今、お聞きしました。それで、きちっとやってもらいたいんですね。私がとんでもない広告を見付けましてすぐに国交省さんに、僕が見付けるよりも早く地方運輸局が見付けてもらわなきゃいけないので、適切に対応していただいていましたのでそれはそれでよしとしますけれども、こういうことを指導してもまた堂々とやるような人とかがいたら、これは更新制が入ったわけですから、更新制では不許可になるというふうに思ってよろしいでしょうか。
#35
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。
 貸切りバス事業許可の更新については、全ての貸切り事業者を対象として、安全コストを適切に賄いつつ継続的に事業を遂行する経営体力を有するか否か、これを五年ごとにチェックをして、不適格者の事業からの退出を求めるものでございます。
 事業許可の更新の審査に際しては、例えば前回の許可時から更新申請時までの間に毎年連続して行政処分を受けているような場合には更新を行わないと、こういった基準を定めているところでございます。
 このように、法令違反について反省の色が見られないような事業者に対しては、このような方針の下に厳正に対処することとしているところでございます。
#36
○上月良祐君 最後に、藤井局長に御要望だけします。
 新料金・運賃の問題について、ワーキングでフォローアップ会合が年明けからあると言われていたんですね。今、やっぱりこういう問題が起こっていたり、更新制に関しても、あるいは民間の検査機関に関しても、やっぱりやってみたらこんなことがあるというようなことが、何か想起されているような問題が出てきておりますので、諸事情で延期になっているようなんですけれども、また六月、七月に人事があったりすると、端的に言うと、藤井局長がいらっしゃらなくなると、また一からみんな勉強し始めて、それでフォローアップ会合をやってもちょっとどうなんだろうかと私は思っておりまして、きちんと今の改正を、去年大改正をやって、それを知っている人がいる中で、前の状況を知っている人がいる中でやっていただきたいと思っているんです。
 ただ、これは御要望にしておきます。万が一できないときには、きちんとそこは一刻も早くやっていただくということで安全を守っていただきたいと思っております。
 サンドボックスの関係等、ウーバー等の規制緩和の在り方について、そっちの関係の議論もしっかりさせていただきたかったんですが、今日はちょっと農業の方の中心になってしまいましたので、それはまた次のチャンスがあることを祈りながら、私の質問はここで終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#37
○和田政宗君 自由民主党・こころの和田政宗です。
 まず最初に申し述べたいのは、この特区というものは岩盤規制と既得権との闘いであるわけであります。何としても推進をしていかなくてはならないというふうに私は思っております。
 獣医学部の新設についても、これ、日本獣医師会の会報誌を見て、私、驚いたんですけれども、この新設について、粘り強い要請が実り、一校に修正されたというようなことで書いてあるわけでございますけれども、これはまさに、その既得権を守るためにこういう要請というか圧力を掛けてきているというような事例でありまして、これは過去、医学部の新設におきましても、東北において医学部の新設がなされたわけでありますけれども、相当な困難というものがありました。
 この獣医学部並びに獣医師の養成につきましては、例えば増員だったりですとか、まだ養成の人が足りないというようなことが、現場の要望でありますとか、昨日もある報道番組によって報道もされておりましたけれども、そういった状況がございますので、例えばこの今治市の新設で足りないということであれば、京都市からも上がっていたというようなこともありますので、こういったところはしっかりと行動していかなくてはならないというふうに私は思っております。
 そして、もう一つ、そんたくという用語がこの質疑でも相当出てくるんですけれども、私も官僚に友人、先輩、後輩、多くおりますけれども、元官僚の方がこういった話をしておりました。
 ある事業を進めるに当たってなんですけれども、これはどこどこ先生の地元の案件だから強力に推進した方がいいんじゃないかというふうに会議に参加しているある方が急に言い始めたそうです。これは、ちょっとそれは違うんじゃないかというようなことで、周りから意見が出て止まったということでありますけれども、勝手に官僚の方がそんたくをして進めてしまうというような事例も私は耳にしております。
 そして、もう一つ、そんたくという用語を辞書で引っ張ってみました。他人の心を推し量ることというようなことでありますけれども、これはまさに、そんたくというものは、その指示、受け手という関係がないわけですね。
 これは、例えば江戸時代の例を、こういった事例があったということではないですけれども、江戸時代に置き換えて見てみますと分かるんですけれども、殿様が何か徳川幕府に一矢を報いたいというようなことを思っている、家臣がそれを思ったときに、脱藩をして何かしらの行動を幕府に取るわけですね。これは、すなわち直接の指示があればその大名家はお取り潰しになりますので、それは家臣がそんたくをしてそういうようなことをやる。そんたくというのはまさにこれでありまして、そんたくという言葉を使うのであれば、それはトップの指示というのは明確にないというようなことになるわけでございます。
 私がこういった議論をしていく中で、木を見て森を見ずということにならないように、私はしっかりとやっていきたいというふうに思っております。
 まず、特区の質問に入る前に、北朝鮮のミサイル危機、ミサイル発射への対応、これをちょっと数問だけお聞きしたいというふうに思うんですけれども、一問目は、Jアラートが国民全体にあまねく届くようになっているのかということをお聞きしたいというふうに思います。
 これは、全国、私も各地でお話を聞かせていただくわけでございますけれども、防災無線がちょっとやっぱり聞こえづらいというような方が、おっしゃる方がいらっしゃいます。家の中にいるとなかなか聞こえないというようなことがあるわけでございます。
 これは、例えばメールでありますとか携帯電話事業者からのJアラートの通知等があるわけでございますけれども、やはり国民全体にいざというときにあまねく情報が届くようにならなくてはならないというふうに思っております。現状そうなっているのかどうか、答弁をお願いします。
#38
○政府参考人(杉本達治君) お答えを申し上げます。
 Jアラートにつきましては、まず、全ての市町村において受信機を経由して自動起動可能な情報伝達手段に接続がされているという状況でございます。
 その中で、全国の八二%の市町村におきまして、防災行政無線の屋外スピーカーを用いてJアラートの情報を伝達しているところでございますけれども、Jアラートによる緊急情報を住民に確実に伝達するためには、様々な情報伝達の手段やルートを組み合わせる多重化が重要だというふうに考えております。
 そういうことで、防災行政無線における屋外スピーカーのほかにも、防災行政無線の戸別受信機ですとか、登録制のメール、音声告知の端末ですとか、ケーブルテレビなど、様々な手段がございまして、昨年の五月現在で、全ての団体で一つは情報伝達手段を確保した上で、複数の伝達手段を持っているところが五九%となっているところでございます。
 また、御指摘にもございましたが、市町村とは別のルートで、消防庁から携帯電話会社を経由して、エリアメールですとか緊急速報メールによりまして、携帯電話、スマートフォンにJアラート情報を配信することとしております。
 さらに、市町村におきましては、Jアラートと連携していない情報伝達手段を新たに連結させて多重化を進める経費につきまして、元利償還金の七〇%を交付税措置するという有利な緊急防災・減災事業債の対象としておりまして、この活用などによって、今後とも情報伝達の一層の多重化を進めてまいりたいと考えております。
#39
○和田政宗君 主要な携帯電話事業者以外では携帯にJアラートが届かないものもあるというふうに聞いておりますけれども、その点についてはいかがでしょうか。
#40
○政府参考人(杉本達治君) お答えをいたします。
 まず、携帯電話とスマートフォンのほとんどの機種につきまして、エリアメール、緊急速報メールが受信できるという状況になっております。御指摘のとおり、いわゆる格安スマホといいますか、MVNOの事業ですとか端末のベンダーが販売をしたこういったものについて、ほんの一部ですけれども使えないというものがございます。
 消防庁といたしましては、所有される携帯電話、スマートフォンが、エリアメール、緊急速報メールを受信できるかどうかの確認方法と、受信できない場合の対策、例えば、民間事業者が提供しています防災のアプリというのがございますが、それですとか、地方公共団体の登録制のメールの活用につきまして、マスコミに対して広報を行ったり、ホームページやツイッターで周知をいたしますとともに、都道府県に対しても通知を行っているということでございます。
 また、こういった使えない事業者に対しても、特にアンドロイドの端末についても受信が可能になるように関係事業者等に対して取組協力を促しているところでございまして、今後ともJアラートによる緊急情報を確実に伝達できるよう取り組んでまいりたいと考えております。
#41
○和田政宗君 より広報、周知、知ってもらうということが必要であり、それが国民の命を守るということにつながってくるというふうに思うんですが、その広報、周知のことについて少しお伺いをしたいというふうに思います。
 Jアラートという言葉なんですが、これ、ちょっとやっぱり分かりづらいかなというところがあるというふうに思っております、大分認知度は広がっておりますけれども。
 ミサイルが北朝鮮から日本に向け発射された場合、まあ北朝鮮に限らず、他国からということになりますけれども、Jアラートを使ってミサイル発射情報が伝達がされるわけですけれども、このJアラートという用語についても、Jアラームだっけ、Jアラートだっけみたいなことでありますとか、内閣官房が設置しております国民保護ポータルサイト、これもまあ少しずつ認知度は上がってきていますけれども、私もいろいろお話をする講演会の中で、例えば百人いらっしゃったら、知っている方で手を挙げるのが十人いるかいないかというような状況でございます。国民保護ポータルサイト、国民保護サイレンというものも用語としてちょっと難しいところはあるんじゃないかなというふうに思っています。
 言葉の上でも分かりやすいことが重要であろうというふうに思います。戦時中は空襲警報というものがあったわけでございますけれども、用語としてJアラート、ミサイル発射情報というようなことであるわけでありますけれども、例えばミサイル警報と呼ぶのか分からないですけれども、日本にミサイルが着弾する可能性があるときに、極めて緊急性が高いんだというふうに分かるようなものであるとか、すぐ身を守ってもらうような用語というものも必要ではないかというふうに思うんですが、その辺りはいかがでしょうか。
#42
○政府参考人(杉本達治君) お答えをいたします。
 御指摘のとおり、弾道ミサイルの情報などの国民保護情報のほかにも、津波警報ですとか緊急地震速報など対処に時間的な余裕がない事態に関します情報につきまして、Jアラートということで、一括して国から住民まで緊急情報を瞬時に伝達するというシステムになっているところでございます。
 そういう中で、確かに認知度は低いというような御指摘ございますけれども、現在、今月に入りましてから北朝鮮による弾道ミサイルの発射が繰り返される中で、政府から都道府県に対して弾道ミサイルの想定した訓練をと呼びかけておりますが、各地でそういった訓練が始まっております。その中でJアラートの音声を活用した訓練も行っていただいておりまして、これを今広げております。それによりましてかなりマスコミにも大きく取り上げられるようになりまして、徐々に認知度も上がってきているかなというふうに思っております。
 今後とも、このJアラートにつきましてはいろんな形で広報に努めたいというふうに思っておりまして、そのほかにも、住民避難訓練等を通じて更にこの認知度が上がるように努力をしてまいりたいと思っておるところでございます。
#43
○和田政宗君 先ほど、フェイスブックやツイッター、そうしたSNSを始めとしまして、メディアにも取り上げていただけるような仕掛けというようなこともありましたけれども、これ、例えば地下鉄ですとか鉄道の駅のポスターなんかは非常に見る方も多いわけですよね。私は、これはもう国民を守るためにあるシステムであるわけでありますから、やはり国民の皆様に知っていただくということが重要であるというふうに思うわけです。
 こういった広報、周知というのはもう徹底してやるべきだというふうに思いますけれども、例えばポスターを作成をしていろいろなところに掲出をするですとか、そういったことについてはいかがでしょうか、取組、お聞きしたいというふうに思います。
#44
○政府参考人(横田真二君) お答え申し上げます。
 本年四月に内閣官房におきまして、弾道ミサイル落下時の行動、これについて分かりやすく取りまとめまして、国民保護ポータルサイトに掲載しますとともに、地方公共団体向けにも説明会を開催をいたしまして、住民への広報について協力を要請したところでございます。また、先月には地方公共団体に対しまして広報紙等を通じた広報の一層の充実をお願いしますとともに、またインターネット広告とかラジオCMなどを実施してより幅広く周知を行ったところでございます。
 今後とも、国民の皆様の理解がより一層進みますよう、政府広報の活用など様々な手段を通じた広報を実施しますとともに、地方公共団体において幅広い広報を実施していただくなど、国民の皆様への周知を進めてまいりたいと考えております。
#45
○和田政宗君 これは国民の命を守るための周知ということでありますから、私はこういったところにもしっかりと予算を掛けていかなくてはならないというふうに思っておりますので、これは政府・与党においてもしっかりと議論をしていかなくてはならないというふうに思っております。
 そして、最後に医療体制についてお聞きをしたいのですけれども、まあこういったことはあってはならないというふうに思うんですが、ミサイルが着弾した場合、この被害が出たときの医療体制についてお聞きをしたいというふうに思います。
 災害が起きたときには、災害拠点病院による医療ですとかDMAT、これは、独立行政法人国立病院機構災害医療センター、東京の立川、そして大阪医療センター、大阪府大阪市の二か所、ここに事務局を置いて対応しているというふうに思いますけれども、ミサイルが着弾し被害が出たときの全国的な救急医療体制の構築、この災害時のような形の対応になるんでしょうか、いかがでしょうか。
#46
○政府参考人(椎葉茂樹君) お答えさせていただきます。
 厚生労働省といたしましては、ミサイルが着弾するような場合も含めまして、災害時に多くの傷病者が発生する事態を想定し、十分な医療提供体制を整備しておくことは重要であると認識しているところでございます。そのため、傷病者の受入れ病院として、二十四時間緊急対応をし、被災地内の多数の傷病者にも対応できる機能を持ちました災害拠点病院の整備を全国で進めているところでございます。
 また、被災地の病院支援を中心とした医療支援を行う災害派遣医療チーム、いわゆるDMATでございますけれども、この養成を平成十七年より開始し、今年の四月時点で全国で一千五百七十一チーム、一万一千四百八十一名の隊員数に達し、これが全国の災害拠点病院等に配置されているなど、全国で機動的に対応できる体制整備に努めているところでございます。さらに、委員御指摘のとおり、DMATの派遣等の連絡調整を広域的に行う機関といたしましてDMAT事務局も整備しているところでございます。
 引き続き、厚労省といたしましては、多数の傷病者が発生した場合におきましても全国で機動的に対応できる医療体制の構築に努めてまいりたいと考えているところでございます。
#47
○和田政宗君 医薬品の供給体制というのもこれは災害時と同様になるんでしょうか、備蓄など十分か、これ最後にお願いいたします。
#48
○政府参考人(椎葉茂樹君) 御指摘のような事態における医薬品の供給体制につきましては、被害の状況にもよりますけれども、基本的には災害時における対応と同様でございます。地域の実情に精通しておる医薬品卸売業者を介した供給体制に加え、国、地方公共団体や業界団体が連携して広域支援を実施することとしているところでございます。
 武力攻撃事態における医薬品の備蓄につきましては、厚生労働省国民保護計画におきまして、国民保護のための備蓄と防災のための備蓄とを相互に兼ねるということにしているところでございます。
 災害時の備蓄につきましては、厚生労働省防災業務計画に基づきまして、各都道府県が医薬品等の供給、管理等のための計画を策定し、災害用医薬品の備蓄品目また備蓄場所等を定め、災害の発生に備えておりまして、御指摘のような事態に際しましても、必要な医薬品の供給確保に支障がないように取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
#49
○和田政宗君 しっかりとした対応をお願いしたいというふうに思います。
 では次に、放課後児童クラブ、学童のことについてお聞きをしたいというふうに思っております。
 これまでは国家戦略特区において公園内での設置が認められてきたわけでありますけれども、都市公園内に社会福祉施設を設置できることを柱とする改正都市緑地法が今国会で成立したことによりまして、特区に限らず全国で可能になったわけでございます。これは、特区で行って良い仕組みであると判断されたものを一般法の改正につなげていくという良い事例であったというふうに思っております。
 都市部においては、このように放課後児童クラブ、学童を行う場所の確保がなかなか難しいことなどによりまして公園の活用というものがなされているわけでございますけれども、地方においては、逆に学校の空き教室などを学童に活用したいという考え方もあるわけであります。この際、教室を学童に転用するというような形になるわけでございますけれども、こういったことは各市町村の判断でできるのかどうか、どういった要件が必要になるのか、答弁をお願いします。
#50
○政府参考人(山本麻里君) お答え申し上げます。
 放課後児童クラブの拡充のため、児童福祉法第五十六条の七第二項において、学校施設を含めた公有財産の貸付けその他の必要な措置を積極的に講ずるよう市町村に求めております。そうした中で、平成二十八年五月現在、放課後児童クラブ全体で二万三千六百十一クラブございますけれども、この中で、六千九百十八クラブ、すなわち全体の約三〇%が小学校の余裕教室を実施場所として利用している状況にあります。
 市町村において設置から十年以上経過した学校の余裕教室を放課後児童クラブに活用する際には、無償による貸与であれば文部科学大臣の承認は不要であり、報告のみで実施可能となっていると承知しております。
 引き続き、文部科学省とよく連携しながら、放課後児童クラブの拡充に向けて余裕教室の積極的な活用を進めてまいりたいと考えております。
#51
○和田政宗君 例えば学校もそうですけれども、公共施設の空きスペースを学童に活用する場合なんですが、これは設置スペースにどういった要件が必要かということもちょっと確認できればというふうに思います。
 これは、完全に部屋として独立していることが必要なのか、例えば間仕切りのようなものでも可能なのか。これは、例えば教室でも今、かなり横に広いというか長方形型のような教室とかもございまして、それ丸々使うということになるとちょっと広いのかなというときに例えば間に間仕切りを置いてその半分を学童に使うとか、そういったことが可能かと思うんですけれども、そういったところはいかがでしょうか。
#52
○政府参考人(山本麻里君) 公共施設の空きスペースで行う場合を含めまして、放課後児童クラブについては、子供たちの遊び、生活のための空間を確保するため、放課後児童健全育成事業の設置及び運営に関する基準において、一つ目は、専用区画を設置すること、これは遊び、生活の場としての機能、静養するための機能を備えた部屋又はスペースとされております。二つ目に、その専用区画の面積は児童一人につきおおむね一・六五平米以上とすることを定めております。
 先生御指摘の件でございますが、この必要なスペースといたしましては、遊び及び生活の場としての機能並びに静養するための機能を備えていれば、完全に独立した部屋でなくても、例えば間仕切り等で区切られたスペースでも可能であるということで各自治体にも周知をしているところでございます。
#53
○和田政宗君 この放課後児童クラブにつきましては、利用したくても利用できない児童、これも待機児童というような形になるわけでございますけれども、受皿づくりというものはニッポン一億総活躍プランにも関連するわけでございます。政府として、改めて受皿づくりをどう推進していくのか、各市町村へのサポートや周知徹底を含めて答弁願います。
#54
○政府参考人(山本麻里君) 放課後児童クラブにつきましては、ニッポン一億総活躍プランを踏まえ、放課後子ども総合プランに基づく平成三十一年度末までの約百二十二万人分の受皿確保を平成三十年度末に前倒しして実現することを目指しております。
 そのため、放課後児童クラブの受皿の確保に向け、待機児童が発生している市町村などにおける新規整備等の国庫補助率の引上げを行っているほか、待機児童が発生しているかどうかにかかわらず、余裕教室等の既存施設を改修して整備する際の国庫補助額の引上げに取り組んでいるところでございます。
 これらに加えまして、平成二十九年度予算では、放課後児童クラブの運営費に対する補助基準額の増額や、職員確保のための経験等に応じた新たな処遇改善策の導入など、更なる強化を盛り込んだところでございます。
#55
○和田政宗君 こちらも必要なニーズがございますので、しっかりとした対応をお願いしたいというふうに思っております。
 これに関連して、先ほど冒頭でも少し述べさせていただきましたけれども、都市公園内における保育所の開設、学童の開設、こういったものでありますとか、シルバー人材の活用など、国家戦略特区において規制改革された事業が、本法の改正によって、特区に限らず全国展開される事例というものがございます。この側面からの国家戦略特区の意義について、大臣の見解をお願いいたします。
#56
○国務大臣(山本幸三君) 国家戦略特区につきましては、これまで、医療、福祉、雇用、教育、農業、観光、都市再生などの幅広い分野におきまして五十項目を超える規制改革を実現してきたところでございます。
 一方、国家戦略特区は、地域を限って規制改革を行う規制改革の実験場であることから、特区での事業に特段の弊害が生じなければ、毎年度適切に評価を行った上で特区の成果を全国に拡大することを基本としております。
 いきなり全国レベルでの規制緩和を目指すよりも、一旦特区で限定的に規制緩和を行い、効果が大きく弊害が小さいことが多くの関係者に理解されて全国展開を目指す方が、より早く規制改革が実現することもあるわけであります。
 これまでに、農業生産法人の役員要件の緩和、シルバー人材センターに係る高齢者の就業時間の柔軟化措置及び有期雇用の特例の三項目が全国展開されたほか、今国会でも都市公園内への保育所設置の特例や地域限定通訳案内士の二項目が全国展開されたところであります。
 今後とも、国家戦略特区を加速的に推進し、引き続き必要な規制・制度改革を実現してまいりたいと思っております。
#57
○和田政宗君 今大臣から答弁がありましたように、この意義を考えた場合には、やはりしっかりと推進をしていくということが日本の将来の活力にもつながっていくというふうに改めて認識をするところでございます。
 次に、農業の担い手となる外国人材の就労解禁に関連して幾つか確認をしておかなくてはならないことがあると思いますので、確認をしていきたいというふうに思います。
 この農業の担い手となる外国人材の就労解禁でありますけれども、強い農業の構築のために、一定水準以上の技能等を有する外国人材の入国、在留を可能とするわけでありますけれども、これはどれくらいの期間にわたり在留できるのか、答弁を願います。
#58
○政府参考人(山北幸泰君) お答えいたします。
 本制度で受け入れる外国人材の在留期間につきましては、通算三年を基本といたしまして、この期間を超えない範囲内で帰国、再度の入国は可能とする方向で調整しているところでございます。
 したがいまして、外国人材は、例えば農繁期の数か月間、特定機関と雇用契約を結びまして日本で農作業等に従事した上で、農閑期におきましては自国に帰国して、また翌年の農繁期に再度日本で農業に従事するといったことも可能とする方向で検討しているところでございます。
#59
○和田政宗君 次に、上月理事の方からも少し質問がございましたけれども、外国人による国内の土地の購入についてお聞きをしていきたいというふうに思います。
 この外国人による国内の土地の購入というのは北海道などで問題となっているわけですけれども、例えば外国人が農地を購入してそこで外国人が農業に従事するということになれば、広大な農地に言わば外国人村というものができてしまうことになるわけです。
 例えば、北海道で外国人が広大な土地を取得した地域において、外国人やその外国法人が地元の方と交流があるかといえば、必ずしもそうではないということを聞いておりまして、むしろ自分たちのみのコミュニティーをつくり、地元の方を排除する傾向もあるというふうに聞いております。これが融和的に交流をしてより良い地域をつくっていきましょうということであればある程度認容できるというふうに思うんですけれども、やはり実態としてはそうではないというような事例が幾つも散見されるわけでございます。
 政府は、全国各地における外国人や外国法人による土地取得がどの程度あるのか、どれくらいあるのか把握しているかどうか、答弁願います。
#60
○政府参考人(金子修君) まず、地目にかかわらず土地一般についてお答えいたします。
 法務省、不動産登記制度を所管しておりまして、所有者、土地の権利関係について記録することになっているわけですが、外国人かどうか、あるいは外国法人かどうかということにつきましては登記事項となっていないため、外国人あるいは外国法人による土地取得の状況については把握していない現状にございます。
#61
○和田政宗君 これについて、林野庁はたしか森林について調査を行っていると思うんですが、林野庁、いかがでしょうか。
#62
○政府参考人(織田央君) お答えいたします。
 平成二十三年の森林法改正におきまして、新たに森林の土地所有者となった者の市町村長への事後届出制度を措置され、森林所有者の異動を把握する制度の強化が図られたところでございます。林野庁におきましては、外国資本による森林買収の状況について、この届出制度も活用し、毎年、都道府県を通じて調査を行っておりまして、平成二十八年の調査において把握された事例は二十九件、二百二ヘクタールでありまして、その取得目的は資産保有、別荘などとなっているところでございます。
 今後とも、平成二十三年改正で措置されましたこの届出制度によりまして所有者の異動をしっかり把握してまいりたいと考えているところでございます。
#63
○和田政宗君 現状をしっかりとやはり把握をして、そこに打たなくてはならない対策があるのであれば、我々立法府も政府もしっかりやっていかなくてはならないということでございますけれども、更に確認を続けていきたいというふうに思います。
 今の法律や制度におきまして外国人や外国法人が農地を所有することは可能なのかどうか、また外国人によって農地所有適格法人をつくることは可能なのか、答弁願います。
#64
○政府参考人(山北幸泰君) お答えをいたします。
 農地を取得するためには、一件ごとに農業委員会の許可が必要というふうにしているところでございます。この許可の基準につきましては、権利取得者が農地を効率的に利用して農業を行うことができるかという観点から設けられているところでございまして、外国人や外資系の企業であるかどうかという基準は設けていないところでございます。
 一方で、許可の要件といたしまして、農業者の議決権比率が過半であること、あるいは取得する農地の全てを効率的に利用して耕作又は養畜の事業を行うことといった要件が定められておりまして、これらを全て満たすと認められる場合に限り許可がされるということになっているところでございます。このため、地域とのつながりを持たない外国人や外資系の企業が農地を取得することは基本的に困難と考えているところでございます。
 なお、国家戦略特区におきまして、特例におきましても、地域の適切な役割分担の下で継続的、安定的に農業経営を行うこと、それから取得する農地の全てを効率的に利用して耕作又は養畜の事業を行うこと等の要件を満たす必要があることから、同様に、地域とのつながりを持たない外資系の企業が農地を所有することは基本的に困難と考えているところでございます。
 また、外国人でありましても農地所有適格法人をつくることは可能でございますけれども、法人全体として主たる事業が農業であること、また農業者の議決権比率が過半であること、役員の過半が農業に常時従事することなどの要件を満たす必要があるというふうにしているところでございます。
#65
○和田政宗君 では、お聞きしますけれども、例えば全国というふうに聞くと、これは相当件数はあるのかなというふうに思いますので、北海道内において、外国人や外国法人若しくは外国人と思われる者が農地適格法人の構成員となっている法人が農地の所有権を取得した事例はどの程度あるのか、ここ数年で構いませんので、回答をお願いします。
#66
○政府参考人(山北幸泰君) お答えをいたします。
 北海道にお伺いしましたところ、少し古い時点でございますけれども、平成二十三年二月時点におきましてそういう事例があるというふうに聞いているところでございます。外国人永住者が農地を取得している事例が二件、それから外国人永住者が構成員となっている法人が農地を取得した事例が四件あったというふうに聞いているところでございます。
 また、最近では、外資系の企業が四五%出資する農地所有適格法人が函館市でワイン原料用のブドウを栽培するための農地を取得しようとする事例があるというふうに聞いているところでございます。
#67
○和田政宗君 これちょっと繰り返しますけれども、例えばそういった企業であっても、現地で融和的に、そして農業生産を目的にしてやっていただく分にはこれはいいわけでございますけれども、なかなかちょっと、いろいろな事例を見ていますと、本当にそうなのかなというような事例もあるわけでございましてお聞きをしているわけでございますけれども。
 現行制度では、企業は農地所有適格法人へ出資する形で経営に参加できるようになっております。あたかも日本企業に見える企業でありながら、実は外国資本がかなり入っているというような事例もございます。こうした状況について実態を把握すべきだというふうに思いますが、政府はいかがでしょうか。
#68
○政府参考人(山北幸泰君) お答えいたします。
 今申し上げましたように、現行の農地法の下で法人が農地を所有するためには農業者の議決権比率が過半であることなどの要件を満たす必要があるというふうにしておりまして、地域とのつながりを持たないまま、そういう外資系企業が農地を所有することは基本的に困難と考えているところでございます。
 このように一件ごとの許可というような形で制度的な担保をされていることから、農地所有適格法人への外国資本の出資の実情について立ち入った調査は現在行っていないところでございますけれども、農地を所有する法人は農業者が主体となるべきであるという農地法の考え方に反するような事態が生じないよう不断の注意を払っていくことが必要だというふうに考えているところでございまして、こういった観点から制度を運用してまいりたいというふうに考えているところでございます。
#69
○和田政宗君 北海道の事例をいろいろ調べておりますと、例えば、もう完全に例えば森とかの中にある集落のうち半分を外国人の方に買われたりですとか、今スキーリゾートの買収というものも進んでおりますけれども、結局、実はスキー場としての機能というものが、果たしてこの後もやっていくのかというようなところのホテルを買って、これはまあ、つまりどん詰まりのところにあるわけですけれども。例えば、北海道のゴルフ場では、ある外国籍を持っている方でないと利用させないというような事例もあるやに聞いておりますし、例えば、そういったスキー場においても、地元の方と使えるようにしてもらえれば安心なわけでありますけれども、例えばここから向こう側はある外国籍の方しか入れませんみたいなことになってしまった場合に、私は、地域というようなこと、また国土の保全というようなところでは結構問題というものが生じてくるんだというふうに思っております。
 日本は外国人土地法というものがございます。これは大正十四年にできた法律でございますけれども、土地に関する権利につきましては、外国人又は外国法人が属する国が制限している内容と同様の制限を政令によって掛けることができると定められています。これは戦前は勅令というような文言になっておりますけれども、戦後でありますので政令ということに置き換えることができるわけでありますけれども。さらに、第四条では、国防上必要な地区においては政令によって外国人、外国法人の土地に関する権利の取得を禁止又は条件若しくは制限を付けることができるとなっておりますけれども、これまで制限を付ける政令が制定されたことはございません。これ、なぜ政令を発出しないのか、お願いいたします。
#70
○政府参考人(金子修君) 現行憲法下で外国人土地法に基づく政令が制定されたことがないということは委員御指摘のとおりです。
 外国人土地法は、制限の対象となる権利、それから制限の態様につきまして政令に包括的、白紙的に委任しておりまして、この点で憲法上の問題が生ずる可能性があることから、同法に基づく政令を制定することにより外国人又は外国法人による土地取得を規制することは極めて難しいと、このように考えているところでございます。
#71
○和田政宗君 これは立法府の責任としても政府の責任としても、やるべきことはやらなくてはならないというふうに思っておりますので、これは法改正というものが必要なのであれば、こういったこともしっかり考えていかなくてはならないというふうに思っています。
 最後ですけれども、例えば、ある国の人たちが日本の土地を買い占め、住み着いて外国人村をつくってしまおうということを考えた場合に、現在の法律や制度において、これ比較的容易に永住権を取得することができるわけです。例えば、在留期限四か月の経営・管理ビザを取得して、会社、法人を設立しまして、設立後に経営・管理ビザの在留期限を一年に更新をしたり、さらに長期の経営・管理ビザを取得しますと、これ十年たてば永住権は取得できてしまうわけですね。
 純粋な経済活動か、それとも何らかの悪意的意図を持ってやっているかを判断するのは難しいわけですので、外国人や外国法人による広大な土地取得に関しては私は最低限許可制にするなどの規制が必要というふうに考えますが、現行制度において許可制や届出制にすることは可能なんでしょうか、いかがでしょうか。
#72
○政府参考人(金子修君) 先ほど、政令を制定することによって外国人又は外国法人の土地取得を規制することは極めて難しいということを申し上げました。
 あくまで一般論として申し上げますと、民法上、外国人や外国法人が不動産を取得することは自由であるのが原則でありまして、仮に、外国人又は外国法人による土地取得について許可制や届出制といった規制を設ける場合には、別途個別に法律を制定する必要があると考えられます。そして、法律により外国人又は外国法人の権利を制限しようとする場合には、その権利の制限の目的が正当であるか、それから権利を制限する手段が必要かつ合理的と言えるかといった観点からその可否が検討されることになるというふうに思います。
 特定の行政目的に基づき、その目的達成に必要な範囲で外国人又は外国法人の土地取得を制限することはあり得ることと考えられますが、これは、その制限の目的、それから制限の態様に応じて、それぞれ所管行政事務を担っている各省庁において検討されるべき問題であるというふうに考えております。
#73
○和田政宗君 必要な手はしっかりと打っていきたいというふうに思います。
 時間が参りましたので終わります。
#74
○櫻井充君 民進党・新緑風会の櫻井でございます。
 今、勇気ある官僚、心ある官僚と申し上げておきたいと思いますが、まあ内部告発だと我々はそう思っています。この内部告発、なかなか表立ってできないのは、その後どういう仕打ちを受けるか分からないという恐怖があるからであって、ですが、我が国には公益通報者の保護制度がございます。こういったその官僚の皆さんが内部告発された場合、これは公益通報者の保護制度に当たるんでしょうか。
#75
○大臣政務官(長坂康正君) お答え申し上げます。
 一般論として、ある通報が公益通報として保護されるかどうかについては、不利益な取扱いを受けた通報者からの訴えを受けて最終的には裁判所が判断することとなるわけでございまして、一概に申し上げることは困難でございます。
 なお、同法によります保護の対象となるためには、その通報の内容として、国民の生命、身体、財産その他の利益の保護に関わる特定の法律に規定する刑罰規定違反に関する事実が含まれていることが求められているところでございまして、当該告発の内容が具体的にどのような刑罰規定違反に該当するかを明らかにすることが必要になると思われます。
#76
○櫻井充君 それでは、加計学園の認可をめぐってのこういうメールのやり取りなど、こういったものについてはいかがですか。──通告していますよ。
#77
○大臣政務官(長坂康正君) 恐れ入ります。失礼しました。
 お答え申し上げます。
 公益通報者保護法が定める要件を満たさない場合においても、他の法令や判例規範など、一般法理による保護の対象となる可能性がございますが、こちらについても、保護されるかどうかについては、不利益な取扱いを受けた通報者からの訴えを受けて最終的には裁判所が判断するものと考えます。
#78
○櫻井充君 そうすると、不利益なことを受けない限りは、なかなかそれは通報できないということになるわけですね。
#79
○大臣政務官(長坂康正君) そのように思います。
#80
○櫻井充君 それでは、前川氏の場合は一体どうなんでしょうか。前川氏の場合も、公益通報者の保護制度に当たるんでしょうか。
#81
○大臣政務官(長坂康正君) お答え申し上げます。
 公益通報者保護法は、公益通報者の保護や事業者による法令遵守の確保等を目的として、公益通報をしたことを理由とする公益通報者の解雇の無効や不利益な取扱いの禁止を定めたものでございます。同法は、労働者が労務提供先について法の定める通報対象事実が生じ又は生じようとする旨を所定の要件を満たして通報した場合に、これを公益通報者として保護する旨を規定しております。
 したがいまして、前川氏が本内部告発を行ったのが文部科学省の退職後であるとすれば、労働者の要件を満たさないことになりますので、同法による保護の対象にならないものと思われます。
#82
○櫻井充君 ここは非常に大事なところでして、今回の場合は、国家権力を使ってスキャンダルを探してきて、これをマスコミにリークするというやり方をしてきているわけです。ですから、ここは問題は何なのかというと、個人の攻撃をそういうふうにされてきているわけであって、不利益に当たると私は思っているんです。
 ただ、今お話があったとおり、実は官僚の場合には、公務員の場合にはこの公益通報者の保護制度の対象になるんですが、労働者だけであって、一般の方々がこの対象になるわけではありません。
 この点について、私はこういう問題があるとすれば改正すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
#83
○大臣政務官(長坂康正君) お答え申し上げます。
 消費者庁では、公益通報者保護制度の実効性を向上させるため、公益通報者保護制度の実効性の向上に関する検討会を開催し、昨年十二月に最終報告を取りまとめていただいたところでございます。本最終報告書においては法改正の方向性についても御提言をいただいているところでございまして、今後、本提言を踏まえて、法改正の内容をより具体化するための検討を行っていくことと考えております。
#84
○櫻井充君 是非きちんと検討していただきたいと、そのことを要望申し上げておきたいと思います。
 今回のそのメールの問題が、本当に本物なのかどうかという議論がずっとなされてきていて、私はいわゆる偽メール事件のときにあるテレビ番組に出たことがあるんです。そのときは相手が世耕さんでして、今の経済産業大臣ですが、その際に、微に入り細に入り、いかにこれが堀江さんから送られたメールじゃないのかということをずっと言われ続けて、まあ正直申し上げて、心の中でこれは負けているよなと思いながら、誰もテレビの番組に出ないので、仕方なく私はテレビの番組に出ておりました。
 しかし、今回不思議なのは、ここまであのときにはちゃんとこれが違うんだということを立証してきたにもかかわらず、今回全くそういうことをされていないんですね。なぜそういうことをしてこないんでしょうか。
 その点からいうと、もう一度改めて私はこのメールについて精査すべきだと思いますが、いかがでしょう。
#85
○副大臣(義家弘介君) 基本的には、メールを含む文書の出どころや入手経緯が明らかになっていない文書については、その存否や内容などの確認の調査を行う必要はないと考えております。
#86
○櫻井充君 済みませんが、あの偽メール事件のときには、どこから出たものか分からないけれど、ちゃんと全部調べましたよ。そして、それで我々も、あの当時、前原さんが代表だったと思いますが、辞任に追い込まれるようなことになっていくわけですよ。
 ですから、どこから出てきているものなのかが分からないからそれについて調査しないということには当たらないと思いますが、いかがですか。
#87
○副大臣(義家弘介君) 民進党からいただいたメール等々についてでいえば、そこに明らかな違法行為があるとか、法定調査が命じられているかというような問題のものでは、渡されたものを見る限り、ではないというふうに考えております。
 一つ一つの情報提供に対して、省内外のメール一つ一つチェックするなんということになっていけば、これは行政の停滞も招きますので、省内外のメールに対して明らかな違法行為が指摘されている、法定調査でない場合は、従来より調査を行っていないというところでございます。
#88
○櫻井充君 今問題になっているのは、四条件を満たしているか満たしていないかなんですよ。閣議決定違反かどうかという議論をしている最中ですから、これが閣議決定違反でないということを実証する僕は責任があると思いますけど、それはいかがですか。
#89
○副大臣(義家弘介君) 四条件を満たしているかどうかについてでいえば、国家戦略特区を活用した獣医学部の新設については、日本再興戦略改訂二〇一五を踏まえて内閣府の国家戦略特区会議において議論が行われ、平成二十八年十一月には諮問会議において、先端ライフサイエンス研究や感染症に係る水際対策など、獣医師が新たに取り組むべき具体的な事情に対応するため、特例として獣医学部の新設を可能とする旨の追加規制改革が取りまとめられました。
 文部科学省としましては、一貫して、需給の観点から特区を所管する内閣府に関係省庁との調整をお願いしたところでありまして、その上で決定し、今設置審で議論されているところでございまして、まず前提としてこの四条件は満たされているという前提の中で今設置審にかかっているということでございます。
#90
○櫻井充君 これは立場の違いでそうおっしゃるしかないんだと思いますが、ここのところが本当に大事なところなんですよ、閣議決定事項を守ってきているか守ってきていないかと。この間の私は山本大臣の御答弁聞いていて、とても四条件満たしているとは思っていないんですよ。
 最後は何とおっしゃったかというと、僕は本当茫然としましたが、要するに需給というのは分からないんだと。しかも、最後こういうこともおっしゃったんですが、規制緩和はなぜ必要なのかと、規制緩和というのは新規参入を増やすわけですから供給量を増やすわけですねと、そのことによって価格が下がってきて、それで消費者は喜ぶと、しかし、既得権益を持っている生産者の方は困るって、単純にこうおっしゃっていますけどね。
 大臣、安倍政権で今掲げている経済対策で何を脱却しなきゃいけないとおっしゃっていますか。
#91
○国務大臣(山本幸三君) 岩盤規制を、デフレから脱却ですね、それを、そのことですか。
#92
○櫻井充君 まさしくそうなんです。デフレから脱却するんです。そうすると、今、大臣がこの前回の委員会で何とおっしゃったのかというと、規制は緩和すると価格が下がって消費者が喜ぶと、そうおっしゃっているんですよ。ということは、やっていることは安倍政権がやろうとしていることと逆じゃないですか。
#93
○国務大臣(山本幸三君) それはミクロ経済とマクロ経済、混同している議論だと思います。我々が言っているのはマクロ経済としてのデフレという現象をなくそうということでありまして、一方で、個別の分野のミクロ経済について言う場合には、それは値段が下がった方がいいというのは消費者は当然思っているわけでありまして、そういうところの話とマクロ経済全体の話と混同していては経済学の議論にならないと思います。
#94
○櫻井充君 済みませんが、単純に価格だけ下がってくれればそれでいいんですよ。価格下げるために企業はどういう努力しているか御存じですか。海外に生産拠点を移して安い労働者に生産してもらうとか、それから正社員から非正規雇用に変えていってそれで安い商品を作ってくるという、そういう努力をしているんですよ。つまり、消費者が喜ぶといいますが、労働者は一歩会社から外に出れば消費者になるわけであって、この人たちの賃金が下がることも何も前提なくこういうお話をされること自体、僕はナンセンスだと思います。
 一方で、もう一つ申し上げておきたいことがありますが、世界の医療制度の中でどの国の医療制度がナンバーワンだと評価されているか、大臣は御存じですか。
#95
○国務大臣(山本幸三君) その点について私は詳しく知る立場にありませんけれども、医学部とか大学、獣医学部のランキングとか見れば、私はアメリカがトップではないかと思っております。
#96
○櫻井充君 済みませんが、規制緩和規制緩和とおっしゃるのであれば、まずちゃんと我が国の制度としてどれがすばらしいのかを知っておいていただきたいと思いますが、WHOで総合評価で日本の医療制度はナンバーワンです。日本の医療制度は、済みませんが、最後の社会主義とも言われています。これは、国が価格調整を行い、それから医師の需給調整を行い、病院の病床規制も行って、ですが、こういうことをきちんと行っているからこそ、それはいろんな問題は起こっていますよ、現場で、起こってはいるけれど、制度として見れば世界でナンバーワンだと評されているんです。
 そうしてくると、何でも規制緩和して、何でも民間需要に任せて、あとは、この間神の手とおっしゃっていましたが、そういうところに任せればいいんだというものとは私は全く違うと思っています。そういうことを御存じの上で、とにかくこの間のお話は規制緩和さえすればいいような暴論ですよ、あれは。
 そして、ここから肝腎なところですが、学校に対しても規制緩和をした方がいいんだ、一校に限らずいっぱいつくった方がいいんだと、そうおっしゃっていますが、これについてまず文部科学省にお伺いしておきたいと思いますが、このような考えについてどう思われますか。
#97
○副大臣(義家弘介君) まず、市場原理とは財やサービスを自由に行うことにより資源の最適配分が実現するという考え方あると承知しておりまして、自由な競争や取引を妨げる時代に沿わなくなった諸規制の撤廃や緩和等を推進し、社会全体として効率的な資源配分を目指すことは重要であると考えております。
 一方、国民の安全や財産を守ることや、一定の水準以上のサービスの提供などのために必要な規制も存在をしていると考えております。とりわけ、大学教育に関しても、その質を維持するため、国として一定の基準を設ける等の関与は必要不可欠であると認識しております。
#98
○櫻井充君 ありがとうございます。そのとおりなんです。
 そうすると、前回の山本大臣の発言について、文部科学省としてはいかがお考えでしょうか。
#99
○副大臣(義家弘介君) 先ほど答弁した内容の前提で我が省としてしっかりと守ってまいりたいというふうに思っております。
#100
○櫻井充君 内閣で違うんですよ、考え方が、こういうふうに。何でも規制緩和すればいいとおっしゃる大臣、そして、それではなくて、ある程度の需給調整が必要だという文部科学省。私は文部科学省の考え方の方がはるかに正しいと思います。
 大臣、規制緩和して学校が増えたら何のメリットがあるんですか。
#101
○国務大臣(山本幸三君) それは、学校の中のいろんな種類にもよると思います。
 医学部については、おっしゃるように、これは日本として冠たる医療制度を持っていることは、それは私も認めます。しかも、医療については、まさに保険というようなことで、まさに価格自体も政府がある意味でコントロールをしているし、せざるを得ないというところであります。
 ただ一方で、獣医学部というのは自由診療ですから、これは価格は自由に決まっているわけでありまして、そういう場合に、しかも一定の資格、質をもつという意味では国家試験はちゃんとあるわけであります。そういう状況の中で質は保たれて、そして、しかも自由診療であるということから考えれば、私は市場原理にのっとるところも十分あると考えております。
#102
○櫻井充君 そうすると、もう一度改めてお伺いしておきますが、大学に対して市場原理を持ち込むことのメリットを簡潔にもう一度御答弁いただけますか。
#103
○国務大臣(山本幸三君) 大学というのは、社会のために必要な人材を供給するということだと思います。そういう意味で、その社会の中の、供給された場合に市場原理にのっとるような分野で活躍するような人材については大いに供給を増やしていくということの方が経済全体としては良くなるし、しかし、一方で当然質のことも考えなければいけないし、他方で分野によってはそれになじまない分野もあると。それはそれぞれの教科なり学科なり大学の性質によって変わってくるものだと思っております。
#104
○櫻井充君 答えになっていません。
 それから、じゃ、大学が潰れた際に、学生さんたちに対する影響はどうお考えでしょう。
#105
○国務大臣(山本幸三君) これは、その学生がそういうことで困らないように措置するというのは当然考えなければいけないと思っております。
#106
○櫻井充君 学生が困らないようにするために需給調整しているんですよ。今、医学部はそうやって認めてくださいましたが、文部省の告示で、医学部だけじゃないですよね、歯学部と獣医学部も全く同じような扱いになってきたはずです。そんなの全然議論に、議論というか、理屈として僕は合っていないと思いますけどね。
 これ、また次回にこれからやらせていただきたいと思いますが、私はこういう大臣の下でこういう暴論を、暴論だと思います、議論を進めていくのは非常に危険だと。それから、昨日の我が党の古賀議員の質問に対して十分にお答えいただいていないと。そういう点からすると、果たして大臣に適格なのかどうかと、その点もこれから問われていくんではないのかと、そう思います。
 それで、これは通告しておりませんので、昨日の僕は総理の答弁を聞いてあれっと思ったことがありました。それは何かというと、今治市の分科会が平成二十九年一月の十二日に行われていて、公募は一月の四日から一月の十一日でして、次の日にもう既にその今治市の分科会が行われて、ここで事実上加計学園が決まっていくというプロセスなんですが、その際に、昨日は総理が、獣医師の方もいらっしゃったので客観的に見たんだと、まあそういう話でした。確かに、質問の内容を見てみると、意見とかはかなりいろんな点で心配されていて、本当に実現できるのかどうかというのは、ますますこれ見るとおかしいと思うんですが。
 一方で、済みません、これは通告していないので、午後、杉尾委員がこの後質問に立ちますので、調べておいていただきたいことがあります。それは、加計学園の教授陣、七十二人でしたか、その中に、この今治市分科会第二回に出席された民間有識者の中のお二人の獣医師の方は、繰り返しになりますが、加計学園グループの教授として入っていたのかどうか。
 今もしお答えいただけるのならお答えいただきたいと思います。できないのであれば午後に回したいと思いますが、いかがですか。
#107
○国務大臣(山本幸三君) その点については全く存じません。
#108
○櫻井充君 いや、これは設置審にかかっている案件なので文部科学省だと思いますが、文部科学省、いかがですか。
#109
○副大臣(義家弘介君) 調べて午後にお答えできるようにさせていただきたいと思います。
#110
○櫻井充君 ありがとうございます。午後に、このことについてきちんと調べていただきたいと、そういうふうに思います。
 情報公開法で、市民の方が今治市の国家戦略特区特別委員会の協議資料というのを入手してくださいました。そこの中で見てくると、もう既に相当早い段階から来年の四月開校に向けてのスケジュールがすうっと全部書かれてきています。このことを見てきても、実際にもう当初から加計学園ありきで進んできたんではないかと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。
#111
○国務大臣(山本幸三君) 加計学園ありきということで進んでいることは一切ありません。
 私申し上げましたように、私が大臣になって、国家戦略特区を始め規制改革、これはもう全力を挙げてやるんだという指示を出して始めました。そのときは私は、総理と加計学園、関係は知りませんでした。
 その後、総理との友人関係というのを知ったのは、九月七日に加計学園の理事長さんが挨拶に来られたときに、その前日辺り、秘書官からそういう話を聞きました。そこで、私は、理事長さんから、今治市と一緒に獣医学部の新設について要請したのでよろしくという話があったので、この点については、それはルールにのっとって公正中立にやるんだと、そのことの意味は、最後は公募で決まるんですよということまで申し上げました。
 そういう意味で、全く加計学園ありきで考えていたということはございません。
#112
○櫻井充君 まあ、でも、石破大臣のときは進まなかったんですよ。石破大臣のときはちゃんと四条件付けたんですよ。実は、この四条件付けたって、前に向いているように思えますが、実際相当高いハードルで、このハードルを越えるのは非常に大変だったんです。事実だけ申し上げれば、山本大臣が大臣に就任されてからとんとん拍子に進んでいったんですね。
 この点については午後から杉尾議員の方から質問させていただけると思いますが、いずれにしろ、やはり行政がゆがめられているという点で私は大きな問題があると、そう思っていて、これは国家戦略特区の構造上の問題も関係していると思いますので、改めてこれは議論させていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
#113
○委員長(難波奨二君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十二分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#114
○委員長(難波奨二君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、野上浩太郎君、石井準一君、有村治子さん及び櫻井充君が委員を辞任され、その補欠として徳茂雅之君、元榮太一郎君、大沼みずほさん及び矢田わか子さんが選任されました。
    ─────────────
#115
○委員長(難波奨二君) 休憩前に引き続き、国家戦略特別区域法及び構造改革特別区域法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#116
○杉尾秀哉君 民進党・新緑風会の杉尾秀哉でございます。午前の櫻井委員に引き続いて質問をさせていただきます。当委員会での質問の機会をいただきまして、本当にありがとうございました。
 冒頭、加計問題なんですけれども、前川前文部科学事務次官によるマスコミ各社のインタビューが続いております。それを総合しますと、主な三つのルートで文科省に対して働きかけが行われていたということでございます。一つ目は内閣官房参与の木曽功氏のルート、二つ目が和泉洋人総理補佐官のルート、三つ目が内閣府国家戦略特区担当のルート、主に藤原審議官のルートでございます。
 ここで、一番目の木曽氏のルートについて伺いたいと思います。
 インタビューの中で前川前次官は、去年の八月下旬、次官室を訪れた木曽氏に獣医学部の件でよろしくと言われたというふうに証言をしております。
 早速、文科省に伺いますが、この木曽氏と前川前次官の接触の事実、確認していますでしょうか。
#117
○政府参考人(義本博司君) 前川前次官と木曽氏との面会については、文科省としては承知しておりません。
 なお、前川前次官と木曽氏が会ったことがあるとの報道は承知しておりますけれども、その具体的な日時、内容については聞いたことはございません。
#118
○杉尾秀哉君 今、一部お認めになりましたけれども、木曽氏は面会の事実自体は認めているわけですね、圧力は否定しているわけですけれども。
 そもそも、この木曽さんは、内閣の参与でありながら加計学園の理事であり、しかも系列の千葉科学大学の学長をされている。政権中枢の参与から、しかも文科省の先輩ということになりますが、よろしくと言われれば、現役の官僚が圧力を感じるのは当たり前だと思います。
 また、そもそものことなんですけれども、総理のブレーンであります内閣官房参与が総理と関係の深い一学校法人の幹部を兼ねるのは不適切だというふうに思いますが、いかがお考えでしょうか。文科省、内閣府、それぞれお答えください。
#119
○政府参考人(塩田康一君) お答え申し上げます。
 木曽功氏は、明治日本の産業革命遺産の世界遺産登録のユネスコの文化関係施策について専門家として情報提供や助言を行っていただくために、平成二十六年四月に内閣官房参与に就任され、平成二十八年九月まで内閣官房参与として御尽力をいただいております。
 同氏が内閣官房参与就任二年後の平成二十八年四月に加計学園理事に就任されていることにつきましては、内閣官房の産業遺産の世界遺産登録推進室ではその事実は知りませんでしたが、非常勤職員扱いの内閣官房参与が大学等の身分を有することは認められておりまして、内閣官房参与として引き続きユネスコの文化関係施策について助言等を行っていただくことに特段問題はなかったというふうに考えております。
#120
○政府参考人(義本博司君) 今、内閣府が御答弁されたとおりだと文科省としても承知しております。
#121
○杉尾秀哉君 木曽氏は、一連の認可の過程を朝日新聞のインタビューに答えてこういうふうにおっしゃっています。巨大なそんたくの塊だったんじゃないか、また、一連の文書について、上司に報告するメモとして違和感がない、そもそも安倍一強だから誰も言えなくなる、こういうふうに証言されています。
 内閣官房参与の発言はそれなりに重いと思いますけれども、これ文科省として、伺いたいんですけれども、こうした新たな証言を含めて再調査の意思はないということでよろしいんでしょうか。
#122
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。
 文科省におきましては、既に、この問題を担当します担当部局の職員のヒアリング、それから文書についての調査、それから、あわせまして、大臣が累次答弁させていただきましたように、官邸からの関与があったということについて、なかったというふうに発言しておりますので、そのとおりだと思っております。
#123
○杉尾秀哉君 先ほど櫻井委員の方からも質問あったと思います。昨日もこの点に質問が集中しました。新しい物証となるメール、これ文科省の中で共有されていたことを示しているわけですけれども、この再調査を拒んでいます。ところが、今日の新聞各種、一面でも書いておりますけれども、送受信者、名前が書かれている十人が実在している、同姓同名の人物が文科省にいる、こういうことです。作成者も特定されています。にもかかわらず、出所不明の文書については確認しないと相変わらず言い張っております。
 そもそも、出所不明なものは、我々は情報源を特定されないように守る必要があります。出所が明確な文書なら何も文科省に確認してもらう必要もございません。つまり、今文科省が取っている態度は、どんな文書が出てきていても出所不明ということで確認しない、これは文科省の中で意思統一されているんでしょうか。意思統一されているとすれば誰が指示したんでしょうか。そもそも、こうした文科省の姿勢は隠蔽体質そのものなのではないでしょうか。どうでしょうか。
#124
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。
 基本的には、メールを含みます文書につきましては、その出所や入手経路が明らかにされていない場合におきましては、その存否や内容の確認の調査を行うことは考えておりません。
 なお、従来より、省内外のメールに関しましては、明らかな違法行為が指摘されているとか法定調査でない場合については、文科省としては調査を行っていないところでございます。
 なお、民進党から提示いただきましたメールの添付ファイルの文書の記載された事項については調査する考えはございませんけれども、これまでの累次の答弁等で指摘されている事実関係を申し上げれば、官邸の関与等の事実はなかったことなど、関係大臣が既に事実関係について答弁しているところでございまして、改めて調査する必要はないと考えております。
#125
○杉尾秀哉君 今、官邸の関与がないと断定されましたけど、何をもってそういうことを言っているんですか。
#126
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。
 既に松野大臣を始めとする関係大臣がその事実関係について官邸の関与等がなかったということについて答弁しているところでございます。
#127
○杉尾秀哉君 今の全く答弁になっていないですよ。
 そもそも、これ三日と四日にTBS、JNN系列が世論調査しているんですけれども、加計問題についてのこれまでの政府側の説明に納得できる人一六%、納得できない人七二%です。これまでもアンケートでこういう傾向出ておりましたけれども、今回のは正式な世論調査です。これ、国民愚弄していると思いませんか。行政の責任果たしていると言えるんですか。どうですか。
#128
○政府参考人(義本博司君) 国家戦略特区におけます獣医学部の新設につきましては、官邸や総理から直接の指示があったということは全くございませんし、内閣府を通じまして官邸等の意向があるというふうな報告があったこともないところでございます。
 民進党から示されたメールにつきましては、省内外における政策の意思決定過程に関わるようでございますので、そのようなメールについては、公開することによって率直な意見交換が困難になるおそれもございますので、従来より公表していないところでございます。
#129
○杉尾秀哉君 完全にこれ国民愚弄していると思いますけれども、今回の一連の文科省の対応、私たちも会議を開いて、そのたびごとに、出てきて説明をいただいております。そもそもの出発点は菅官房長官が最初から怪文書と断じたことにあると、こういうふうに私たちは思っております。
 そこで、官房副長官に伺います。怪文書というのはどういう意味なんでしょうか。
#130
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) お答え申し上げます。
 菅官房長官はこれまでの記者会見におきまして、文書は文科省が行った調査結果で存在が確認できなかったこと、文書に書かれているような官邸の最高レベルが言っているとか総理の御意向ということは内閣府は言った事実はないと報告を受けていること、また官房長官について書かれている部分について全く覚えがないことなどから、出所不明で信憑性も定かでない文書であると発言をされていると承知をいたしております。
#131
○杉尾秀哉君 昨日通告しましたけど、怪文書の意味を辞書で引いてくださいって言いました。どうでしたか。
#132
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) 辞書の意味としては、「いかがわしい文書。無責任で中傷的・暴露的な出所不明の文書または手紙。」。
#133
○杉尾秀哉君 そのとおりなんですよ。広辞苑にそう書いてあるんです。いかがわしい文書なんです。無責任で中傷的、暴露的な出所不明。これ、単なる出所不明の文書じゃないんですよ。文書の価値を調べもせずに故意におとしめる、そういう意図を持って発せられた言葉なんですよ。だから問題になっているんです。
 一方、前川前次官ですけれども、一連の文書について本物だというふうに言い切っております。どちらの説明が信用できるのか。これも同じように世論調査がされています。TBS、JNN系列です。(発言する者あり)うるさいです。先ほどの世論調査なんですけれども、政府側一九%に対して前川さんの方が信用できるというのが五六%です。つまり、前川さんの言っていることの方が国民に信用されているんですよ。
 官房副長官、もう一回答えてください。この世論調査についてどういうふうに思いますか。
#134
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) いずれにいたしましても、官房長官がこれは承知されている事実に基づいてこれ発言されているものでありまして、それ以上のものでもそれ以下のものでもないというふうに思っております。
#135
○杉尾秀哉君 この前川さんについて、菅官房長官、再三にわたって人格攻撃とも取れる発言をしています。例えば、辞任するときに地位に恋々としていた、こういうふうにおっしゃいました。これ、地位に、実は官房長官は、レンメンというふうに読んでいます。漢字すら読めない。地位は恋々とするものです、恋々と続くものです。また、出会い系バーに出入りしていたことについて、常識的に言って、これ、昨日の委員会でも出ていましたけど、行政の最高責任者がそういう店に出入りをして小遣いを渡すなど到底考えられない、薄笑いを浮かべながら切って捨てているんです。あたかも前川さんが不適切な行為をしているかと言わんばかりの口ぶりでした。
 そこで、文科省に伺います。かつての上司だった前川さんはどういう人でしたでしょうか。
#136
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。
 前川前事務次官が上司としてどういう人物だったかについてのお尋ねでございますが、既に退職されている方でございますので、コメントについては差し控えたいと存じます。
#137
○杉尾秀哉君 だって、退職しててもしてなくても上司は上司ですよ。私、どういう人だったかって聞いているだけなんですけど、どうですか。
#138
○政府参考人(義本博司君) 繰り返しになりますけれども、既に退職した方でございますので、コメントを差し控えたいと存じます。
 経歴を申し上げますと、主に初中局で仕事をされていた方と理解しております。
#139
○杉尾秀哉君 感想も言えないということですね。感想も言わないようにしろと言われているんですか。
#140
○政府参考人(義本博司君) 繰り返しになりますけれども、既に退職された方でございますので、文科省としてはコメントを差し控えたいと存じます。
#141
○杉尾秀哉君 これ、昨日も委員会で紹介されていましたけど、前川氏の人となりをうかがわせるものがあります。今井議員が衆議院の決算委員会で紹介されました、子供の貧困問題に取り組むNPO法人キッズドア理事長の渡辺由美子さんのブログです。「「あったものをなかったものにできない。」からもらった勇気」というタイトルです。それによりますと、前川さんは、文科次官を辞めた後に、キッズドアで低所得の子供たちのためのボランティアをしていたそうであります。素性を明かさずにホームページからボランティア説明会に申し込み、活動に参加されていたそうです。
 その前川氏がなぜ記者会見をしたのか。このブログにはこういうふうに書いてあります。今の教育の最大の課題は、いじめ問題などの際に教育長や校長先生が保身のためにうそをつくことだ、自分たちの都合がいいように事実をねじ曲げる、大人はうそをつく、前川氏が自分には何の得もなくそれでも記者会見をしたのは、正義はあるということを子供たちに見せたかったのではないか、こういうふうに書かれています。
 もう一回答えてください、義本審議官。
#142
○政府参考人(義本博司君) 委員が御紹介された渡辺由美子氏のオフィシャルブログについての内容については承知しておりますけれども、既に退職された方の活動についてのコメントは差し控えさせていただきたいと存じます。
#143
○杉尾秀哉君 前川さんはこれ以外も、夜間中学校の先生、これ、現職の当時から夜間中学校の意義というのを唱えられていたみたいですけれども、ほかのボランティア活動もしていたそうです。それから、これは週刊文春なんですけれども、出会い系バーで出会った女性は、金銭の援助をされて、前川さんに救われたと、こういうふうに証言されています。手をつないだこともないと、こういうふうにおっしゃっています。
 それから、前川前次官は、退任される際に文科省の全職員に宛てたメールの中で、少数者の尊厳が重んじられ、多様性が尊重される社会を目指していく、気は優しくて力持ち、そんな文部科学省を目指していってください、こういうふうにブログは結ばれています。
 義本審議官は、このメール、読まれたでしょうか。
#144
○政府参考人(義本博司君) 委員御紹介されました退任に当たっての前川前次官のメールについては読んだことがございます。
#145
○杉尾秀哉君 このブログを読んでどういうふうに思われました。
#146
○政府参考人(義本博司君) 個別の報道、それから、もう退職された方でございますので、私の個人的な感想についてはコメントを差し控えたいと存じます。
#147
○杉尾秀哉君 ここで前川前次官を別にあえて持ち上げるつもりじゃないんです。しかし、こうした人物に人格攻撃を加えて、しかも出会い系バーに出入りしていたような情報を大手一般紙にリークする、これ、マスコミ関係者の間で常識です。こういった行為、刃向かう者はあらゆる手を使って黙らせる、こういうやり方に背筋が寒くなる思いがしたので私は申し上げたということです。
 そこで伺いますけれども、よく総理は、野党は印象操作していると、こういうふうに国会質問の際におっしゃっています。しかし、この印象操作をしているのは、私、安倍政権の閣僚であり、安倍総理自身ではないかというふうに思うんですね。昨日も一時間で五回、印象操作という言葉を総理は連発されております。
 先月三十一日に、内閣府の担当の記者クラブにこういう文書が配られました。手元にあるんですけれども、「民主党政権も含めたこれまでの「獣医学部の新設」への対応」、こういうタイトルの文書であります。
 これ、山本大臣が指示して配ったと思うんですけれども、山本大臣に伺います。この文書を配った意図というのは何だったんでしょうか。
#148
○国務大臣(山本幸三君) 私が五月三十日の閣議後会見で、「民主党政権も含めたこれまでの「獣医学部の新設」への対応」という資料を配付して説明したのは、五月二十九日の参議院本会議において安倍総理大臣から民主党政権下の獣医学部の取扱いについて御答弁があったことを踏まえ、私の方からも改めて獣医学部新設に関する議論の経緯を御説明すべきと考えたことによるものであります。
 会見で配付したA4二枚の資料には、平成二十二年三月に、当時の民主党の鳩山政権が今治市の獣医学部新設の提案を検討に格上げする政府決定を行ったこと、その際の提案には大学設置母体として学校法人加計学園が明記されていること、民主党政権下の平成二十三年二月の衆議院予算委員会第四分科会で当時の文部科学副大臣が、獣医師の確保について懸念があると認識し、特区実現に極めて前向きな答弁を行ったこと、安倍政権は、民主党政権の前向きな検討を引き継ぎ、最終的には国家戦略特区で地域や事業者を特定することなく今年一月の共同告示で制度化したこと、制度化に当たり、獣医学部の空白地に限る、一校に限ると要件を付しているが、いずれも獣医師会等の慎重な意見に配慮して私が決断したものであることが記されております。
 会見での説明を通じ、獣医学部の新設が実現したのは、安倍政権になったからでも国家戦略特区になったからでもなく、政権を超えた長年の検討や国を超えた人流、物流の拡大に伴う感染症リスクの高まりによるものであるという経緯や背景について御理解いただけたなら幸いであるということです。
#149
○杉尾秀哉君 大臣、何言っているんですか。全然、制度が、そのものが変わっているじゃない。
 しかも、この二番目の、民主党政権下における閣僚の国会答弁、わざわざこういう答弁引いているんですよ。当時の文科副大臣です。これ、だけど、言っていることは、協力者会議で検討中ということしか言っていないんですよ。だって、認めたのは、安倍政権になって国家戦略特区にして、その結果、認めているじゃない。民主党政権のとき、何も進んでいないじゃない、ただ格上げしただけじゃないですか。
 こういう文書をわざわざ配って、金田大臣と同じですよ。印象操作の類いですよ、これ。どうなんですか。
#150
○国務大臣(山本幸三君) 私は、従来からの経緯を正確に理解していただきたいと、個別的な一部だけを取り出した議論が行われていることに対して、全体の経緯を是非知ってもらって判断してもらいたいということから申し上げているわけであります。
#151
○杉尾秀哉君 これ、何度も言っているんですけど、今日、櫻井委員が先ほど示した今治市の文書の中でも出ているんですけれども、もう、これ、早い段階で二〇一八年四月の開学ありきで今治市も全部これ進んでいるんですよ。半ば、これ一連の文書が示しているのは、内閣府が文科省を脅したんですよ、一言で言えば。強引に進めたんですよ、二〇一八年四月の開学ありきで。その結果、文部省にちょっと聞きますけれども、これ、今、文科省の審議会で審議していると思いますけど、審議状況どういうふうになっているんでしょうか。
#152
○政府参考人(義本博司君) お答え申し上げます。
 加計学園岡山理科大学の獣医学部の新設につきましては、平成二十九年三月三十一日付けで学校法人加計学園から申請がございまして、それを受けまして、四月十日に文部科学大臣から大学設置・学校法人審議会に諮問し、現在、同審議会において審査が行われているところでございます。
#153
○杉尾秀哉君 これ一部報道なんですけれども、審議会が建設予定地を昨日実地審査することになっていたはずなんですけれども、これは予定どおり行われたんでしょうか、どうでしょうか。
#154
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。
 大学設置・学校法人審議会における審査につきましては、公平公正な審査環境を確保するため、会議の開催状況ですとか審議会の委員の氏名、構成、審査の状況、実地審査の有無等については全て非公開としているところでございます。申請の具体的な内容やどのような指摘なされるかにつきましても審査終了後に公表することとしておるところでございます。
#155
○杉尾秀哉君 これNHKの報道なんですけれども、設置審では、定員や教員の体制などに問題があると、こういう報告がまとめられたという報道がありました。これ、百六十人の定員の問題についてはこの委員会でも、それから農水の委員会でも、いろんなところで問題視されております。
 ここでは教員の問題について考えたいんですけれども、私どものところにこういう文書が届けられております。これ、事情をよく知る関係者よりと、こういうふうな差出人の名前になっておりまして、この文書は獣医師会など関係箇所にも送付されたものと聞いております。
 この内容をかいつまんで説明しますと、総勢三十名の教授就任予定者のうち半数の十五名がほぼ六十五歳ないしそれ以上の年齢で、このうち二名に至っては学位すら取得していない、それから、現役の大学院生で教育歴も皆無で学位取得の見込みも示されていない者を専任教員として九名も採用する、それから三番目、それ以外の教員のうち学位を持っていない者が十二名も採用予定である。
 つまり、この文書によりますと、七十二人ということですけれども、獣医科教員のうちの多くの方が定年退職前後の高齢者か、あるいは学生とほぼ同等の未経験者から成り立っていると、こういうことでございます。
 こういう指摘については、文科省はどういうふうにお答えでしょうか。
#156
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。
 大学設置・学校法人審議会における審査につきましては、公平公正な審査環境を確保するため、審査の状況ですとかその内容については全て非公開としているところでございます。
#157
○杉尾秀哉君 この文書の最後の方にこういうふうに書いてあるんですよ。通常の大学教員人事では採用されない者が今回の獣医学部の計画の大多数を占めているという極めてずさんな、また、人事が、取り仕切った者のいわゆるお友達人事若しくは残り物寄せ集め人事が行われている、このようなまさに付け焼き刃のいいかげんな人事が行われている、このような教授陣でまともな教育などできるはずがないと書いてあるんです。最後に、これ、文科省はこれを認可するのであろうかというふうに書いているんですけれども。
 先ほど櫻井委員が質問されました、午前中に通告しました。分科会の二人の獣医師さん、民間有識者として来られていますけれども、これ、このお二人の方は加計学園の教授に就任される御予定というのはあるんでしょうか、どうでしょうか。
#158
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。
 繰り返しになりますけれども、大学設置・学校法人審議会における審査につきましては、公平公正な審査環境を確保するため、教員予定者を始めとする具体的な申請内容については非公開としているところでございます。申請の具体的内容については審査終了後に公表することといたしておりまして、現段階においてはお答えすることについては差し控えたいと存じます。
#159
○杉尾秀哉君 義家さん、午前中に調べると言ったんですか。どうなりました、じゃ。その答えとの、今の答弁と全然違うんですけど。
#160
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。
 繰り返しになりますけれども、櫻井委員から御指摘がありました点については事実関係を確認いたしましたけれども、先ほど申しましたように、誰がその中に就任しているかにつきまして、教員の予定者を始めとする具体的な申請内容については非公開とさせていただいておりますので、現時点においてはお答えを差し控えたいと存じます。
#161
○杉尾秀哉君 同じことを内閣府にも伺います。
 これ、定員以上に問題視されているのが教員数だというのは、毎日新聞もたしか昨日か何か報じていたと思います。加計学園が教員スカウトに奔走していると、こういった内容でした。獣医師業界の話を紹介しております。
 本当に教員の確保というのは学校の生命線だというふうに思います。京都産業大学、再三再四この委員会でも取り上げられておりますけれども、この教員確保のめどが付かずに計画を断念したというふうに言われております。こんな体制で、言われているような体制で、先端のライフサイエンスなどの国際教育拠点、こんなのつくれるんですか、どうなんですか。つくれるはずがないと思うんですけど。
#162
○政府参考人(佐々木基君) お答えを申し上げます。
 今治市の分科会におきまして、加計学園が事業候補者ということで確定した後でございますけれども、今治市の方で構想を提出していただきまして、その中では、先端ライフサイエンス研究でございますとかあるいは水際対策、こういったものに必要な人員として教員数が書かれていたわけでございます。
#163
○杉尾秀哉君 ここには、ちょっと言葉は余り良くないと思うんですけど、お年寄りと学生とほぼ同等の未経験者から成り立っている、こういう素人教員集団だというふうに書いてあるんですよ。これで言っているような、今紹介されたような、説明したような目的って達成できるんですか。本当ですか。本当に信じているんですか、そんなこと。
#164
○政府参考人(佐々木基君) 先ほど申し上げましたけれども、加計学園からの応募書類によりますと、国際機関でございますとかあるいは役所、獣医学関係者などから、幅広い筋から七十名の専任教員を確保しているという話を伺ったものでございますが、その具体的な内容につきまして私どもが関与するものではないと思っております。
#165
○杉尾秀哉君 だから、文書にそういうことを書いてあるというのを、それを要するに真に受けているんですよ。そのまま説明しているだけなんですよ。
 我々の会議でも何回も内閣府の担当の方来られていますけれども、こういう表現がありました。我々は入口を開けただけなんですと、こういうことをおっしゃっている。要するに中身を精査せずに入口だけ開けておいて、こういうふうにもおっしゃいました、あとは学園の責任なんだと言いました。
 これ、どういうことですか。自分たちは規制緩和だけして、あとは知らないということですか。どういう教員であろうと、この定員が百六十名が適正であろうがなかろうが関係ないということですか。
#166
○政府参考人(佐々木基君) 先ほど申し上げましたとおり、私どもは、加計学園から、これから期待される分野につきまして専任教諭を確保したということを聞いているわけでございまして、我々としましては、それによりまして特区にふさわしい獣医学部が形成されますことを期待しているところでございます。
#167
○杉尾秀哉君 今の、期待しているってどういうことですか。行政って責任持ってやるんじゃないんですか。そんな、何というんですか、評論家的なことでいいんですか。期待しているという意味、もう一回言ってください。
#168
○政府参考人(佐々木基君) 先ほど申し上げましたとおり、実際、具体的にどういう方を教員にするかということについては私どもが関与する話じゃないと思っておりますけれども、これは先の話になりますけれども、もちろん文科省の手続ございますけれども、私どもとしては評価の手続もございますので、結果としては特区にふさわしいものになっているかどうかということはそこで判断されるというふうに思っております。
#169
○杉尾秀哉君 要は無責任体制になっているんですよ、文科省と内閣府の間で。
 それで、山本大臣に伺いたいんですけれども、これも午前中に櫻井委員の方から質問がありました、あの例の神の見えざる手で、市場メカニズムでしか決まらない、具体的な人数は分からないという話なんですけれども、昨日、山本大臣はこういうふうにもおっしゃっています、経済学的にいえばどんどんつくればつくるほどいいというふうにおっしゃっているんです。これ、どういうことですか。
#170
○国務大臣(山本幸三君) どこも、役所にしても、あるいは誰でも、正確な需要曲線そして供給曲線を描くことはできない、これは経済学の常識であります。したがって、そこをどう調整して均衡に行くかというのは、アダム・スミスが言ったように、神の見えざる手で任せるしかないんだと。
 それはどういうことかというと、需要、例えばペットの診療について需要曲線があります。恐らく、供給が限られていますから、一定ですから、そうすると、現時点どこというのは恐らく高止まりで、価格が高止まりのところで均衡が達成されているという状況だと思います。だから、私もよく聞きますけれども、ペットの診療というのは高過ぎるというような話が、これは自由価格ですからそうなるわけですね。
 その場合に、通常は何が起こるかというと、そういう状況が起これば必ず新規参入が起こってくるんです。新規参入が起こってきて、自分だったらこの価格でやれますよという新規参入が起こってきて、そして価格が下がっていって、しかし、それが永久に続くわけではありません。まさに、獣医師としての生活が成り立たなくなるという場合にはそこで止まります。それがいわゆる均衡価格で、そういうメカニズムが働くのを神の見えざる手というわけでありまして、したがって、そこに行くまでは供給というのは増やした方がいいという議論をやっているわけであります。
#171
○杉尾秀哉君 そういう経済学の話じゃないんですよ。どっかの委員会でも出ていましたけど、法科大学院、つくるだけつくって今どうなっているんですか。しかも、あれだけ高い金払って法科大学院に行っていて、弁護士になれなかった人がどれだけいるんですか。弁護士合格率二〇%ぐらいしかないじゃないですか。それまでに、均衡するまでに一体全体何人の人が犠牲になるというんですか。
 そういうことも含めて、この特区はとにかくチェック機能がないんです。誰も何にも言えなくなっているんです。これは一連の過程が本当に証明しているんです。公平性、透明性の観点から見て、余りにも危ういんですよ。総理の恣意的運用を招きやすいんですよ。だから我々は問題にしているんです。
 ちょっとここで加計の話を離れて、別の特区の話をしたいんですけど、お手元に資料があると思いますけれども、ここでちょっと取り上げてみたいのは、先ほども話に出ておりましたけれども、養父市の特区なんですけれども、養父市の特区についての評価を伺おうかと思っていたんですが、ちょっと時間的に押しておりますので。評価については先ほどの質問の中でもありました。それから先般の質問でもありました。この養父の取組は優等生的な扱いをされているというふうに思います。
 山本大臣は、去年の十一月に現地を視察されたと思います。そのときの感想を教えてください。
#172
○国務大臣(山本幸三君) 私は、昨年の十一月十九日に、我が国初となる企業による農地取得の特例の活用が認定された三社のうち、株式会社Amnakと兵庫ナカバヤシ株式会社の二社を視察するため、養父市に参りました。
 視察先の兵庫ナカバヤシでは、全国シェア八割を占める合冊製本を行っておりますが、業務量が一定の時期に集中するため、閑散期を利用して取得した農地において同社の従業員がニンニク栽培に従事しておりました。
 このような実際の地域に起きている改革を目の当たりにして、私は養父市の取組を今後の日本の農政を抜本的に変え得る第一歩として高く評価すると同時に、中山間地域という条件不利地において改革的な試みをしようとする意欲に大変感銘を受けました。
 一方で、養父市の特区事業の成果が現れてくるのはこれからだろうと思います。また、観光、医療分野など農業以外の分野の規制改革メニューについても速やかに活用していただきたいと考えているところであります。
#173
○杉尾秀哉君 私も実際に行って見てまいりました。確かに、このAmnakとナカバヤシは、この養父の中では比較的うまくいっているところだというふうに思います。新聞でもそういうふうな記事が出ております。
 これ、諮問会議の議事録を読んでみますと、耕作放棄地の活用策で大きな経済効果が得られたとか、農業の成長産業化に貢献しているなどといった高い評価が並んでいるということです。これ、具体的な数字で見ていきたいんですけれども、農業分野で規制緩和を利用して事業を展開しているのは、この養父地区においては何社あるんでしょうか。
#174
○政府参考人(佐々木基君) お答え申し上げます。
 養父市では、農地所有適格法人、旧農業生産法人でございますけれども、に関わる農地法の特例でございますとか企業による農地取得などを活用している企業は、現在十三社ございます。
#175
○杉尾秀哉君 今年の五月一日で特区指定三年ということで、特区事業者は、二〇一六年度合計売上額、十三社で幾らだったんでしょうか。
#176
○政府参考人(佐々木基君) お答え申し上げます。
 十三社の合計で、平成二十八年度に約六千万円の売上げが見込まれていると聞いております。
#177
○杉尾秀哉君 十三社で六千万円ということは、一社四百万円弱とかそんな感じですか。これ、利益を出している会社というのはありますか。
#178
○政府参考人(佐々木基君) 個別企業の売上げあるいは利益につきましては、非公開企業でございますので、その業績ということでお答えは差し控えたいと思います。
#179
○杉尾秀哉君 これ、ちょうど特区三年で地元の神戸新聞が書いている記事なんですけれども、先ほど大臣が視察されたというAmnak、兵庫ナカバヤシ、これ比較的うまくいっているというふうに先ほど申し上げましたが、二〇一八年度末までの黒字化を目指しているということで、現在まだ赤字なんですね。私、現地でいろんな人に話聞いたんですけれども、みんな持ち出しだそうです。もうかっている企業はない、こういうふうに聞いています。
 それから、雇用なんですが、当初、広瀬市長は正規職員百人というふうな目標を掲げられていたみたいなんですけれども、実際にはどれだけの雇用が生み出されているんでしょうか。
#180
○政府参考人(佐々木基君) 雇用状況につきましては、二〇一五年度は五名でございましたが、二〇一六年度には三十九名増加しているというふうに聞いております。
#181
○杉尾秀哉君 これ、市の資料を見ると延べ三十三人というふうになっていて、延べということなんですけれども、つまりこれ、正規雇用百人という目標は、これはまだまだはるか先ということなんですよね。
 それともう一つ、農業分野以外でも旅館業法の規制緩和も行われております。私も実際に見てまいりましたけれども、歴史のある養蚕農家を改築した宿、これ、稼働日数、去年ですね、何日あってどれぐらいの方が宿泊されたんでしょうか。
#182
○政府参考人(佐々木基君) これはノオトが実施しているものでございますかね。平成二十七年度の宿泊者数は五十七名、稼働日数十七日、平成二十八年度は宿泊者数百三十四名、稼働日数三十三日ということで聞いております。
#183
○杉尾秀哉君 私が行ったときも誰も宿泊していなかったんですよ。稼働日数三十三日ということは、十日に一回しか稼働していないんですね。これは結構大変だなというふうに思いました。なかなかいいところなんですけれども、まだまだPRが足りないのかなというふうにも思いました。
 営農の現場を見て、先ほど数字挙げましたけれども、十三社参入をしていて、これ結構大手のところもあるわけですよ。一社当たり平均四百万弱しかないわけですね。そういう中で、広瀬市長、お話伺いましたけど、とても頑張っていらっしゃいます。本当に中山間地の農業を何とかしたいという、そういう思いは私もよく分かりました。それから、養父、私も元々兵庫の出身なので、大体養父という地名すら読めないという人がほとんどの中で養父の知名度を上げたのも事実だと思います。地域創生を実現させたいという市長と、それからその市の職員の方の思いは非常によく分かりました。
 ただ、いろいろ話を聞いてみますと、市民の方は非常に冷静ですし、この市長の意欲が空回りしているというか、私は国の取組の方が逆に足りないんじゃないかというふうに思ったんですね。
 例えば、養父の特区の四項目めに出てきます、オリックスと共同で農業生産法人をつくりましたやぶパートナーズ株式会社、養父市が一〇〇%出資した会社です。この会社が、去年、多額の使途不明金を出しまして、市長が鳴り物入りで民間から招いたやぶパートナーズの社長、市の副市長も兼任されていましたけれども、市の副市長を去年辞めました。そして、私が連休中見に行っている間、これ議会関係の人と一緒にいたんですけれども、この議会関係者に連絡がありました。やぶパートナーズの社長も、誰も知らない間に辞めていたということなんです。会社の経営が行き詰まるかもしれないというふうに言っていました。これ、会社の経営が行き詰まったら、その負担は全部市民に押し付けられるわけです。
 こういう非常に危うい状況を、内閣府、それから山本大臣は把握されていますでしょうか。
#184
○政府参考人(佐々木基君) ただいま先生からお話のありましたやぶパートナーズの件でございますけれども、養父市に確認いたしましたところでは、やぶパートナーズの使途不明金問題は、やぶパートナーズが経営するコンビニエンスストアの収支が合わず、元従業員が着服したとして懲戒解雇されたというふうに聞いているものでございますが、副市長の辞任と直接の関係があるのかどうかについては、私どもとしては定かに認識しているところではございません。
#185
○杉尾秀哉君 そのコンビニってどこですか。
#186
○政府参考人(佐々木基君) 恐縮ですが、養父市から聞いたところでは、そこまで私どもは把握しておりません。
#187
○杉尾秀哉君 ローソンです、ローソン。しかも、これ、店長が逆に訴えています。
 そういうことも含めてなんですけれども、さらに、養父市が特区を申請するときに最初に組んだ有限会社新鮮組、この養父のメニューの上から二番目の事業主体のところに出てきます、新鮮組。新鮮組の社長は岡本重明さんという人です。愛知県で農業を経営して、諸悪の根源は農協というのが持論の方です。「TVタックル」にも、私はちょっと見た記憶はないんですけれども、何度か出演された論客だそうです。菅官房長官の懐刀だというふうにも言われているそうです。
 そこで伺います。山本大臣は、菅官房長官とこの新鮮組の関係を御存じでしたか。
#188
○国務大臣(山本幸三君) 全く存じません。
#189
○杉尾秀哉君 現地で視察したときに、この新鮮組というのは話は聞きましたか。
#190
○国務大臣(山本幸三君) 聞いておりません。
#191
○杉尾秀哉君 この新鮮組が今何をやっているかというのは内閣府は把握していますか。
#192
○政府参考人(佐々木基君) 株式会社養父新鮮組につきましては、農地法の特例を活用して、養父市内の耕作放棄地を含む農地を利用しながら農作物の生産、加工を行う予定であったと聞いておりますけれども、現在提案が具体化しておらず、具体化はしていないというふうに聞いております。
#193
○杉尾秀哉君 菅官房長官が、鳴り物入りで、菅長官も実際に現地視察しているんですよ、鳴り物入りでこの新鮮組がここの養父に来たんですよ。その新鮮組が現地で実は何にもしていないんですよ。全く影も形もないんですよ。
 こんな実態を内閣府は把握していたんですか。今回の件で初めて問い合わせたんじゃないですか。
#194
○政府参考人(佐々木基君) 特区につきましては、評価が大事だということで、毎年度、実施主体、公共団体からどういう状況かというのはお聞きしておりまして、今先生がおっしゃったことについて全てを把握しているわけではございませんけれども、例えば利用頻度が少ないとか、そういうことにつきましては認識をしているところでございます。
#195
○杉尾秀哉君 つまり、これ、市長から報告がなければ何も把握できないシステムになっているんでしょう。要するに、規制緩和まではやった、あとは市の方でやってください、時々レビューしますという、こういう実態なんじゃないですか。
#196
○政府参考人(佐々木基君) 特区の評価につきましては、これは実はこの前も発表させていただきましたけれども、毎年、基本的にはその公共団体からの話を聞いてということになりますけれども、どういう状況かということについては私どもも責任を持って把握して、それを公表するように努めているところでございます。
#197
○杉尾秀哉君 結局、こうやって聞いたから初めてそういう話になるんですよ。みんな現地も行かないで、よく話も聞かないで、いい話しか耳に入れなくて、ああ、規制緩和、岩盤突破できて良かったね、初めて企業が農地所有できるようになって良かったね、そういうことしか話ししていないんですよ。
 実際に現地に行ってみると、聞いていた話と実際に行って聞くことが落差が物すごくあるんですよね。ある市政関係者はこういうふうに言っています、多くの市民が懐疑的です、耕作放棄地の拡大にブレーキが掛かるのは、これは悪いことじゃない、これは前向きに評価されています、ただ、市の活性化までは期待できない。
 去年行われた市長選挙で、この特区の実績を引っ提げた現職の市長さんですよ、広瀬市長。市民のための特区、特区に反対じゃないんです、対立候補、市民のための特区を訴えた新人候補に一千万票差余りのところまで迫られているんです。(発言する者あり)一千票差、済みません、一千票差。申し訳ない。
 それから、生産法人がつくった畑も見に行きました。去年、ピーマン作ったそうですけれども、うまく収穫できなかったんだそうです。いろんな事情があるそうです。
 山本大臣は、こうした現地の実情、それから現地の正しい声、届いているんでしょうか。いい話しか耳に入っていないんじゃないでしょうか。どうでしょうか。
#198
○国務大臣(山本幸三君) 私が見に行ったときは、まさに株式会社の農地取得のことを念頭に置いて見に行きましたので、そこについては評価したということであります。
 ただ、御指摘のように、全てを見ているわけではありません。これについては年に一回の特区の評価というところできちっとチェックするということでありまして、実際に行っていない場合には、なぜそうなるかというようなことを指摘していくわけであります。そういう点については、御指摘を踏まえてこれからしっかりと注意していきたいと思います。
#199
○杉尾秀哉君 やっぱり農業というのは、私は実際に農業をなりわいにしたことはないんですけど、この間、田植しましたけど、これ蓄積も必要ですし、経験とかそういうのが非常にやっぱり大事。それから、天候に左右される要素というのは物すごくやっぱり大きいと思います。規制緩和すれば全てがバラ色みたいなことをよく言うわけですけれども、これは余りにも短絡的であり、楽観的だと思うんですね。
 別の角度から山本大臣に伺いたいんですけれども、先ほど午前中の質問の中でもありました。これ、養父の特区で認められた企業の農地所有、これ、行く行くは全国に広げていく方針なんでしょうか。どうでしょうか。
#200
○国務大臣(山本幸三君) まずは養父市で特区でやるんですが、私は個人的には是非広げていきたいというように考えております。これは、私は政治家になってからずっとそういう考えで何とかいけないかというように思っておりました。
 それは、例えば宮崎県なんかの農業法人も見てきたんですけれども、そのときに言っておられたことは、あるいは島根県でも経験しましたけれども、やはり若い人が農業に携わるようになるためには、やはり給料をもらえる、あるいは休みが取れる、あるいは保険がちゃんと付いている、そういうことがしっかりしないと若い人はなかなか農業にも入ってこれない。
 そしてまた、農業が本当に強い農業になるためにはある程度の投資が必要であります。投資をするためには、やはり土地を、自分の土地だという場合に本気でやると。これはまさに養父の例でもそういうことが農地取得の一つの理由にもなっていたわけでありますけれども、そういうことを含めて考えると、将来的に私は日本の農業が強くなるためにはそういう方向がいいんではないかとこれは個人的にずっと思っておりまして、そういう意味で、この養父の取組をしっかりと見て、成果が上がってもらいたいし、できれば全国展開に持っていければというふうに思っているところであります。
#201
○杉尾秀哉君 私も、企業が農業分野に参入するのは、これはもちろん反対ではございません。今おっしゃったようなそういう効果もあるでしょう。
 ただ、先ほど御紹介した市政の関係者はこういうふうに言っているんですね、今回、オリックス、クボタ、ヤンマーのような大手資本が入っているが、養父市で収益が上がるはずもなく、まあ実際はそのとおりなんですけれども、狙いはもっとスケールの大きな全国レベルの考えがあるのではないか。ここで安倍政権に恩を売りたいという、そういう意図を嗅ぎ取っているということですね。
 それからもう一つ。これ実際に現地で事業者の方に聞いたんですけれども、これ特区が始まって三年になります、もうこの人ははっきりと戦略特区は賞味期限切れだと言っていました、はっきり。つまり、条件がいいところがあったらいつでも移ると言うんですね。サポートがされていないと言うんですよ。最初は話題づくりで入ったと言うんですね。話題づくりで入ったけれども、全然サポートする体制になっていないし、もうからないし、もっと都市に近いところでやった方がいいし、土地は幾らでもあるし、移れるんだったら条件いいところがあったら行くと言うんですよね。
 これ、今話題性があってこの企業はここの特区に進出していますけれども、これ、別にその狙いがあって、実際、今進出している企業、例えば全国規模での展開とか、さらには農地の所有拡大、特に条件の悪い中山間地じゃなくてもっと条件がいいところで所有できるんじゃないかと、こういう狙いがあるんじゃないかというふうに言う人がいるんですけれども、多いんですけれども、どういうふうに思われますか。
#202
○国務大臣(山本幸三君) それはいろんな考え方があると思いますけれども、私どもは、養父市で、企業の農地取得の特例、あるいは農業委員会の見直しといった全国初となる規制改革メニューを活用して、耕作放棄地の再生や農産物、食品の高付加価値化等の革新的な事業を実践していることを評価しております。まだ一部で進捗が遅れているということは御指摘のところの課題もあると思いますけれども、人口約二万五千人の小さな町が、国の制度を変えてまで農業分野を中心に大胆な規制改革を続々と提案して新しい規制改革メニューの活用に積極的に取り組もうとしている、これはしっかりと応援していきたいと。こういう養父市の取組や成果、特区事業の推進に対する姿勢から、賞味期限切れというようなことで言い切ってしまうというようなことは適当ではないと。我々としては全力を挙げてできるだけの支援をしていきたいというふうに考えております。
#203
○杉尾秀哉君 先ほどから言っておりますけど、養父にはオリックスが進出しております。オリックスの社外取締役はあの竹中平蔵さんであります。特区諮問会議の中心メンバーでもあり、安倍総理のブレーンでもあります。その竹中平蔵さん、加計問題でも問題になりました十一月九日の特区諮問会議で、養父は圧倒的に頑張っているとか、企業の農地所有が初めて可能になって快挙だというふうに褒めちぎっているんですね。
 これも有名な話ですけれども、竹中さんについて言いますと、特区で外国人のお手伝いさんが認められて、その受入れ企業がパソナで、竹中さんはパソナの会長。さらに、もっと言えば、農業分野、今審議されておりますけど、外国人労働者の受入れでもパソナの名前が取り沙汰されています。
 そこで、山本大臣に伺いますけれども、こうした企業の利害関係人が特区諮問会議のキーマンとして自作自演あるいは利益相反に当たるような行為をしていいと思われますか、どうでしょうか。
#204
○国務大臣(山本幸三君) 特区諮問会議の有識者議員は、経済社会の構造改革の推進による産業の国際競争力の強化等に関して優れた識見を有する者を任命しております。調査審議に当たりましては、個別企業の利益ではなく、優れた識見を有するという立場から御意見を賜っているところであります。竹中議員の特区諮問会議における御意見などは、経済社会の構造改革の推進の観点からのものであり、個別企業の利益に関するものではありません。
 また、オリックスは、やぶパートナーズと共同で、農業生産法人に係る農地法の特例を活用してピーマンなどの高付加価値農産物の生産や加工、販売を行っていると承知しております。この特例は平成二十八年四月に全国措置されているわけでありますが、平成二十七年一月に区域計画が認定された当時は、公選、公募を経て公正公平に選定されております。
 したがって、自作自演とか利益相反というような御指摘は当たらないと考えております。
#205
○杉尾秀哉君 特に優れた識見とかおっしゃいますけれども、人物の評価というのはいろいろあると思いますけれども、少なくとも、こういうお友達ばかりで人事を進めていて、これ、実はこの特区の諮問会議だけじゃないです。日銀もそうです。いろんな機関が、そして内閣法制局長官もそうです。みんな安倍さんと近い人たちによって進められている。その一つの例がこの特区だというふうに認識をしております。
 つまり、チェック機能がどこにも働いていないということなんですね。しかも、そこに官邸周辺の人物が、今日何人か名前挙げましたけれども、例えば岡本重明さんであったり、新浪さん、新浪さんはこのローソン、もう今はローソンじゃないですけれども、ローソンは新潟の特区にも入っています。それから、今回の竹中平蔵さん、オリックスの宮内さん、みんなそうです。これ、加計問題が一つ象徴的な例なんですけれども、養父の特区でもこういった安倍総理と周辺人脈の影がちらついているわけですね。
 その中で、櫻井委員も何度も指摘されたように、怪しげなものがほかにもいっぱいある。それが今回国民の疑念を招いている。これが国家戦略特区の最大の問題だというふうに私たちは認識しているんですけれども、山本大臣の見解いかがでしょうか。
#206
○国務大臣(山本幸三君) 繰り返しでございますけれども、竹中議員の特区諮問会議における御意見などは経済社会の構造改革の推進の観点からのものでありまして、個別企業の利益に関するものではありません。また、オリックスは一事業者でしかなく、宮内氏が国家戦略特区に影響を与えることはありません。したがって、委員御指摘の安倍総理の周辺人脈というようなものが国家戦略特区を悪用して利権を得ているということはございません。
 今後も、より多くの企業が特区に関心を持ってもらえるよう、引き続き国家戦略特区を推進してまいりたいと思います。
#207
○杉尾秀哉君 先ほど山本大臣には伺わなかったんですけれども、今回の一連の加計問題で、世論調査の結果、政府側の説明が納得できるという人が僅か一六%、納得できないという人が七二%なんですね。
 これは、一連の経過の説明もそうだと思いますけれども、この戦略特区のこの制度そのものについても私は言えるんじゃないかというふうに思います。国民の疑念を払拭するような内容になっていないんじゃないでしょうか、どうでしょうか。
#208
○国務大臣(山本幸三君) 私どもは、誠意を持ってきちっと説明しているつもりでありますし、特区の指定とか事業者の選定、そういうものについては全て法令に準じて、のっとってやっているわけでありまして、一切の、圧力働いたということはございません。そういう意味で、しっかりとその説明責任を果たしていきたいというふうに思っております。
#209
○杉尾秀哉君 二言目には、何度も何度も総理は、ドリルの刃だとか岩盤規制だとか、岩盤規制に穴を開けるとかそういうことをおっしゃるんですけれども、非常にその中身がすかすかなんですね。
 私は養父の特区へ行ってみて、本当にそうだったんです。現地の人たちは頑張っているんですよ。進出企業も頑張っているんですよ。利益が出なくても、歯を食いしばって頑張っているんですよ、やっぱりすぐいなくなるわけにいかないから。だけど、それにしても、今のこの国政で行われていること、岩盤規制に穴を開けるドリルの刃、ドリルの刃って、たしかダボス会議か何かで総理が言ったんだけれども、まだ、審議会の議事録を見ると、ドリルの刃ドリルの刃って最後は言っているんですね。これは単にお題目になっているんですよね。
 私は、実態と全く違うし、戦略特区自体が、その制度的な問題はあると思います。我々はその規制緩和に反対しているわけじゃない。ただ、今のような制度の在り方そのものが問題だというふうに思っているんですね。
 そもそも国家戦略特区が目的として掲げている産業の国際競争力の強化と国際的な経済活動の拠点形成、そもそも伺いますけれども、この加計学園、今治、獣医学部の新設は、産業の国際力強化と国際的な経済活動の拠点形成に役立つんですか。さっき言ったああいう教授陣、しかも無理して無理して無理してつくっているこういう現状で、どうでしょうか。
#210
○国務大臣(山本幸三君) まず、大学ができるということで、今治市に若い人たちが集まるということがあります。そして、その大学の目的としているところが、創薬等の先端ライフサイエンス分野、あるいは国際獣医事分野、あるいは医獣連携、水産業連携等の専門家をつくるということでありまして、そうした関連する産業も集積してくることが期待されます。
 現に、製薬業界の代表の竹中さんからは、是非つくってほしいと、第三者の立場からも是非つくってほしいと、そういう分野が今でも必要とされているということでありまして、そうした形でこの地域に先端ライフサイエンス分野の企業が出てくる、あるいはそうした研究者が育つということで、そういう国際競争力の強化につながる、そしてまた、そうした産業が育っていくことで地域の経済の活性化につながるというふうに考えております。
#211
○杉尾秀哉君 時間になりましたのでやめますけれども、先ほど紹介したこの内部告発ですね、これ最後に、まさに第二の森友事件となろうと、こういうふうにも書いてあるんです。
 今回のその加計の問題、それからもう森友の問題にも始まって、私たちも実際に選挙区回ってみると、大きな国家財政の話の中から見れば本当に小さな一こまじゃないかと、いつまでやっているんだということをよく言われるんです。
 ただ、私が申し上げているのは、大きな九十七兆円の国家財政の中では重箱のたとえ隅かもしれないけれども、その隅の中にいろいろな今の政権の問題が凝縮されているんですよ。安倍一強のひずみだったり、お友達ばっかりでその人事が固められていたり、一部の人間が利益を受けているんじゃないかという疑惑が持たれていたり、そういうその重箱の隅に真実があるからやっているんだということだけを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#212
○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。
 国家戦略特区法、また構造改革特区法の一部を改正する法律案について質疑をさせていただきます。
 この特区が突破口になりまして規制改革というものが始まっている。まだまだ十分ではないのかもしれませんけれども、それは事実だろうと思います。今も御指摘が幾つかございましたが、兵庫県の養父市におきましても、例えば古民家旅館ですか、これが設置をされているとか、あるいは千葉県成田市におきましても国際医療福祉大学に三十八年ぶりの医学部が設立されているという話もございます。こうした新しい改革が始まっている一方で、なかなか特区に指定されてもそのメニューを十分に活用できないという事例もこの委員会でも幾つか指摘もございました。
 まず大臣にお聞きしたいと思いますが、ここまでの国家戦略特区の成果と課題についてどのようにお考えになっていらっしゃるのか、お聞きしたいと思います。
#213
○国務大臣(山本幸三君) 国家戦略特区は、国の制度を変えてまで事業を実現したいとする意欲にあふれた自治体や事業者の具体的提案を実現するために、都市、農業、創業、観光など多くの分野でこれまでに五十項目を超える規制・制度改革を実現してまいりました。例えば、企業の農地所有や家事支援外国人材の受入れなど、長年実現できなかった項目について国家戦略特区で規制改革を実現したところであります。
 このように各地で一定の成果が見られる反面、国家戦略特区の一次指定から三年間の間に、区域ごとに改革メニューの活用や提案内容に大きな格差が生じておりまして、特区諮問会議の有識者議員等からも課題として御指摘がございました。特区の各自治体には、さきに行った平成二十八年度の評価における結果等を真摯に受け止め、改善見直しに取り組まれるよう強く希望するところであります。
 また、メニューの活用が進まない地域には、特区指定を維持し続けることが難しくなるとの危機意識を持って特区のメリットを生かしていただきたいと考えているところであります。
#214
○西田実仁君 この国家戦略特区の全国展開を図るために、この通常国会にも、既に成立をしております都市緑地法等の一部を改正する法律案、これを一つの成功例というか事例として特区制度の有用性またメリットについて分かりやすく御説明いただきたいと思います。
#215
○国務大臣(山本幸三君) 通常、都市公園の占用が認められるのは電柱や水道管等の極めて公共性の高いものに限られていたところでありますが、平成二十七年の改正国家戦略特区法により、特区内では保育所等の社会福祉施設も設置を可能とする特例を設けました。その後、平成二十七年十一月の、東京都荒川区の汐入公園を皮切りに、これまでに全国で十八か所、入所定員約千八百名の保育所等の開設が決定いたしました。これは、保育所等が設置される自治体の待機児童数の約六割にも相当するものでありまして、待機児童対策に大きな効果を上げているところであります。
 まずは特区でこのような事業を実施をしてみることにより、弊害の有無やメリットなどが具体的に把握可能となり、いきなり全国で規制改革を行うよりも規制改革を行う議論が行いやすくなり、結果としてよりスピーディーに全国レベルでの規制改革が可能になったのではないかと考えたところであります。
#216
○西田実仁君 そういう大変にうまくいった事例についても、特区がいかに有用かということは、一般の国民の皆さんにも理解していただく、PRしていただくということも大変大事ではないかというふうに思います。
 そこで、もう一つ、民泊の話も、特区で行っている東京都大田区にも私も行ってまいりました。いわゆる特区民泊でございます。この大田区におきましては、民泊にまつわるネガティブなイメージを払拭するために様々な工夫をされておりまして、条例やガイドラインあるいは規則等を整えまして、住民向けの理解の啓発あるいは事業者への万全な実施体制の指導で、一言で言いますと、行政が関与することによりまして、安全、安心面の不安を解消し、特区民泊の普及、定着が進んでいるということを学んでまいりました。
 この同区の条例におきましては、事業の用に供する施設を使用させる期間を七日というふうに定めておりまして、区による認定事業者の事務所又は滞在施設への立入調査の権限を持たせる、あるいは事業予定者による近隣住民への事業計画の周知も義務付けております。
 大田区では、大変ユニークだと私思いましたのは、本人確認を対面によって行うために、既にある既存のホテルとか旅館と業務提携をいたしまして、その鍵の受渡し等につきましてはそうした既存のホテルとか旅館が対面で行っているんですね。ですから、そこで実際に本人確認をしていると。こういう様々な努力を重ねた成果によって、ようやく住民にも民泊が定着をしてきた、特区民泊が定着してきたと。
 そこに今度、今審議入りしておりますいわゆる民泊新法で全国的にこの民泊が認められるようになる、成立すればですね。また、既に旅館業法に基づく民泊というのもあるわけで、つまり、今、民泊というのは、成立をすれば三つの民泊ということになって、この三つの民泊が併存する中で大田区は特区民泊を今行っているという状況の中で、現地でも率直に言って戸惑いの声もなかったわけではありません。特に、これ七日間というふうに決めてようやく定着してきたところに、今度は、民泊新法においては年間百八十日という上限のみが決められているわけでございまして、そうした三つの民泊が同じ地域にも併存していくということに、どういうふうに整理していくんだろうかという戸惑い、これは理解できるんだろうというふうに思います。
 これに対して国としてはどう対応していくのか、また、大田区のように特区をうまく使って民泊に対するネガティブなイメージを払拭し、定着をしているような好事例を、これから新法が成立した暁には先行事例として紹介していくという、そういう国としての努力もしていただきたいと思いますけれども、いかがでありましょうか。
#217
○政府参考人(佐々木基君) お答え申し上げます。
 ただいま先生おっしゃいましたように、全国民泊と、それから特区民泊と、それから旅館業法の簡易宿所という三つの枠組みによる民泊が併存するということになるわけでございまして、これらにつきましては、全国民泊につきましては年間提供日数の上限が百八十日とされております。特区民泊は制度的には最低利用日数が二泊三日以上という要件がございますけれども、上限百八十日といったようなことはございません。また、簡易宿所につきましては、これらの日数制限がない一方で、立地場所に制約があるという、そういう状況でございまして、各制度はそれぞれ異なる特性を有しておりますので、今後は、それぞれの特性に応じまして急増するインバウンド需要に対応していくことになると思います。
 今御指摘ありましたように、大田区の取組につきましては、物件ごとに非常に丁寧に近隣住民対策を確認しながら安全、安心な民泊サービスを提供するということをやっておりますし、また、これもお話ありましたように、近隣ホテルと業務提携を行いまして、鍵の受渡しでございますとか本人確認を対面で実施するなど、近隣の旅館組合とも密接に連携しているということでございます。
 このような好事例を参考といたしまして、特区におきましては特区民泊の活用が一層進むように期待しているところでございます。
#218
○西田実仁君 是非、そういう好事例としてお伝えいただきたいと思います。
 まち・ひと・しごと総合戦略におきましては、国家戦略特区との連携ということが記されています。しかし、具体的にどう連携しているのかというのは正直余り見えてきません。地方創生と特区の事務局同士の情報の共有というのもいま一つではないかというふうにも見受けられる節がございます。
 これまでのこの連携のありようと、今後、特区を活用して地方創生に取り組む自治体にどのように連携した支援がなされるのか、お聞きしたいと思います。
#219
○政府参考人(佐々木基君) お答え申し上げます。
 国家戦略特区につきましては、規制・制度改革の突破口を開くことによりまして、我が国における国際ビジネス拠点の形成でございますとか、産業競争力の強化を図ることを目的とする制度でございますけれども、同時にまた、地域固有の資源や知恵を活用いたしまして国の規制、制度を変えてまで新たな事業の実施を目指そうとする地域を支援するものでありますので、今後、地方創生の各施策と連携し、その効果を更に高めていくことが必要だと考えております。
 例えば、特区の特例と交付金をパッケージとして活用した例といたしましては、秋田県仙北市において開催されました国際ドローン競技会、こういったものでございますとか、あるいは仙台市でエリアマネジメントに係る道路法の特例を活用した事業、こういったものについてパッケージで交付金と特区の特例を活用したという例がございます。また、新潟市、養父市、福岡市などにつきましては、総合戦略で国家戦略特区の取組を位置付けている例もございます。
 このように、特区制度による規制改革と総合戦略や交付金などの各種取組との有機的な連携に引き続き積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
#220
○西田実仁君 残された岩盤規制ということで挙げられている幾つかのテーマの一つに、幅広い分野におけるシェアリングエコノミーというのが挙げられております。そこにおいて、ライドシェア、自家用車のライドシェアというものの検討もこのいわゆる幅広い分野の一つに含まれるんでしょうか。
#221
○政府参考人(佐々木基君) シェアリングエコノミーにつきましては、社会全体で資産を最大限活用することによりまして様々なサービスの提供を期待する取組でございまして、今後の成長戦略の柱の一つになることが期待されるものでございます。その実施のため制約となる規制、制度のある場合は、これを見直すことにより新たなサービスの提供が図られるよう各種の検討、調整を行ってきているところでございます。
 具体的な改革提案に基づきまして、その実現のため、関係省庁等と調整を図ってまいりたいと考えております。
#222
○西田実仁君 このライドシェアにつきまして国交省にお聞きしたいと思いますが、いわゆるライドシェアの提案について、どこに問題があると国交省としてはお考えになっているのか。ライドシェアと国家戦略特区法で法定されました自家用自動車の活用拡大とはどう違うんでしょうか。
#223
○政府参考人(藤井直樹君) お答えをいたします。
 国土交通省としましては、自動車による旅客の運送において、安全、安心の確保が最重要の課題であると認識しております。
 自家用車を用いましたいわゆるライドシェア、これは、運行管理や車両整備などについて責任を負う主体を置かないままに自家用車のドライバーのみが運送責任を負う形態を前提としております。国土交通省としましては、このような形態の旅客運送を有償で行うことは、安全の確保、利用者の保護等の観点から問題があり、極めて慎重な検討が必要であると考えております。
 一方、昨年六月の国家戦略特区法の改正によりまして、公共交通機関が著しく不便な地域における訪日外国人等の観光客の移動手段を確保する観点から、国家戦略特区において自家用有償旅客運送制度の対象を拡大する特例制度を設けたところでございます。この特例制度は、現行の自家用有償旅客運送制度と同様に、市町村あるいはNPOなどが運送主体となり、運行管理や車両整備などの事故を未然に防ぐための措置を講じるとともに、万が一の事故の際には運送主体が賠償を含め責任ある対応を取る体制を整備し、利用者の安全、安心を確保することとしているものであり、いわゆるライドシェアとは異なるものでございます。
#224
○西田実仁君 今御指摘いただきましたように、昨年の国家戦略特区法の一部を改正する法律案におきましては、この自家用有償運送の拡大ということで、今言われたとおり、基本的には自家用有償運送と同じ仕組みで、対象となる主な運送対象が訪日外国人を始めとする観光客になるということでございまして、その法律を成立した際には附帯で、衆参共にだと思いますけれども、いわゆるライドシェアの導入は認めないということが附帯決議にも付されているわけでございます。
 しかし、今、その戦略特区法によって拡大した自家用自動車の活用ということについてはまだ事例はないというふうに事前にお聞きをいたしました。仮に国家戦略特区におきましてこの自家用自動車の活用拡大を認めた場合に、特区に隣接する市区町村等で例えば運賃低下とかそういった何らかの悪影響が生じた場合にどのように対応をなさるのか、それをお聞きしたいと思います。内閣府です。
#225
○政府参考人(佐々木基君) お答え申し上げます。
 今お話にありましたけれども、昨年の改正国家戦略特区法に盛り込みました自家用自動車の活用拡大の特例につきましては、公共交通が撤退した過疎地域であっても、魅力的な観光地を結ぶ交通手段を確保いたしまして、全国津々浦々にインバウンドの効果を広め、観光立国の推進に資するものでございます。
 国家戦略特区は規制改革の実験場ということでございますので、区域を限定し、まずは実証的に事業を実施いたしまして、改革の効果と課題を評価することが重要だと考えております。特区で実現いたしました規制改革事項とそれを活用した事業につきましては、国家戦略法及び国家戦略特区基本方針にのっとりまして、区域会議におきましてその効果と課題をしっかり評価するということで、PDCAサイクルをしっかり回しながら進めていきたいというふうに考えております。
#226
○西田実仁君 そういう意味で、何か影響が起きたときにはきちんと検証をしながらやっていくということだと思います。
 先ほど国交省から御説明ございましたように、昨年の特区法では、自家用有償運送の拡大として主な運送対象が観光客等に拡大するという改正が行われましたが、運送主体とかあるいは安全要件等につきましてはこの自家用有償運送とは変わらないというお話なんですね。
 もう一つお聞きしたいのは、今年二月の規制改革推進会議に提出をされましたいわゆる相乗りマッチング事業についてでございます。これはもちろんバス・タクシー事業でもありませんし、特区で認められました自家用有償運送の拡大でもなくて、道路運送法上、登録又は許可を要しない自家用自動車による運送、それがこの相乗りマッチング事業として提出されているんではないかというふうに私は理解をしてございます。
 この有償ではない、つまり許可制であるバス・タクシー事業や、あるいは登録制である自家用有償運送ではない範疇で、許可も登録も必要ないんだけれども、しかし自家用車を使って相乗りができるという事業、これが相乗りマッチング事業だというふうに思っておりまして、これが二月に提出をされているわけでございます。
 なぜこんなものが認められるかというふうに調べてみますと、今からもう十一年前に国交省が事務連絡、通達を出しておりまして、こうしたいわゆる有償ではない、すなわち許可、登録が不要の相乗りにつきまして、こういう運送の態様において、ガソリン代とか道路通行料とか駐車場料金の範囲内で、そしてその乗せてもらった、相乗りさせてもらった好意に対する謝礼、任意の謝礼であればその費用を収受して、受けてもいいと。
 つまり、バスとかタクシーと違って、利益等は乗せないで、実際に掛かったお金プラス、好意による謝礼というのがちょっとどういうものなのか、幾らなのかというのは分かりませんが、そういうものであれば、いわゆる有償ではない範疇として相乗りができるという形態がもう既に認められているわけなんですよ。それを、何か、この相乗りマッチング事業という、規制改革会議に出された、ある事業者の方がそれを使って何かやろうとしているんじゃないかというふうに思われるわけです。そうしますと、この態様がより発展していくと、この許可や登録が必要ないわゆる有償運送というものに限りなく近づいていくんではないかという懸念が生じるわけでございまして、それはいわゆるライドシェアとほぼ同じなんじゃないかという疑念も湧いてくるわけでございます。
 こうした許可、登録が不要な自家用自動車による運送が増え出すと、いわゆるライドシェアとほとんど変わらない態様になっていくのではないかという懸念についてどのように説明をされるんでしょうか。
#227
○政府参考人(藤井直樹君) お答えをいたします。
 五月二十三日の規制改革推進会議において示された答申におきまして、現行法上、道路運送法の登録又は許可を要しないこととされている運送に関する考え方を明確することが盛り込まれたところでございます。
 この態様の運送は、自家用車のドライバーが自分と同じ目的地に向かう他人を空き座席についでに乗せる、こういったことを念頭に置いております。この運送により利潤を得ることは認められていないことから、当然この広がりには一定の限度があるものだと考えております。
 そういった点で、今回対象になっておりますものにつきましては、有償運送を前提とするいわゆる自家用車ライドシェアを認めたものではございません。この態様の運送には、タクシー等の有償運送とは異なり、運行管理などの命は義務付けられておらず、また事故の際にはドライバーのみが賠償責任を負うということになります。
 国土交通省としては、今後、このような態様の運送の利用者が、こういった会議の結論を踏まえて、現状よりも拡大する可能性ということがあることを踏まえまして、以上述べたような責任関係などにおける有償運送との違いの周知方策について今後検討してまいりたいと考えているところでございます。
#228
○西田実仁君 利用する人にとってみれば、一見、バスやタクシーと同じように、知らない人が運転するところに乗るという形態、態様は同じなわけですね。だけど、一方は有償で、一方は有償ではないと、登録あるいは許可が必要でないという、他人様の車に乗るという形において、一般のユーザーからすると非常に紛らわしいです。紛らわしく、しかも安全性とか、何か事故があった場合に誰がどう責任を負うのかということも含めて様々なリスクがあると、ドライバーもそうですし、乗る人もそうだと思うんですけど。そのことをよく理解した上で、こうした態様が、既に通達をしているわけですから、きちんとそういうことも含めて、今おっしゃった責任範囲も含めて、きちんと通達を更に明確にしていただきたいというふうに思います。
 法案についてお聞きします。
 法案、今回の法改正に三つのセンターというものが設置することが盛り込まれております。事業者向けに法令相談や手続代行等を行う近未来技術実証のワンストップセンター、また外国人雇用の相談センター、またテレワーク総合センターというんでしょうか、この三つがそれぞれ、法第三十七条の二、三、そして七に規定をされております。このそれぞれ三つのセンターについてどんな支援をしていくのか、また全国のこうしたセンターの配置数、想定されるイメージについて内閣府にお聞きしたいと思います。
#229
○政府参考人(佐々木基君) お答え申し上げます。
 ただいまお話ありました三つのセンターにつきまして、一つずつ御説明をさせていただきたいと思います。
 まず、近未来技術実証ワンストップセンターでございますが、これにつきましては、事業者が自動走行や小型無人機等の近未来技術の実証実験を行うに当たりまして、多方面との事前の協議や手続が必要とされることが円滑な実証の実施の妨げとならないように、これらに要する手続負担を軽減することが重要となっております。このため、区域会議の下にワンストップセンターを設置いたしまして、これらの実証事業の実施主体が迅速かつ集中的に実験を推進できるよう、実証事業の実施に際し必要となる各種の手続、道路交通法とか電波法とか航空法等、手続あるわけでございますが、こういったものにつきまして情報提供や相談あるいは代行等を行うことといたしまして、今般の特区法改正案の雑則に関係規定を設けることとしたものでございます。
 次に、外国人雇用相談センターでございますけれども、これは地域の産業活性化に不可欠な外国人材の就業を迅速化、円滑化することは重要でございますけれども、在留資格の制度運用につきましては非常に基準が不明確、裁量的な部分がございまして、特に中小企業に厳しいなどの指摘が少なくありません。このため、特区の区域会議の下に外国人雇用相談センターを設置いたしまして、専門の弁護士でございますとか行政書士が企業に必要な情報提供や相談対応を行うとともに、必要に応じて入国在留資格に係る運用実績を整理、分析いたしまして、在留資格の許可基準に関する運用の更なる明確化について提案することといたします。これも、今般の特区法改正案の雑則に関係する規定を設けることとしたものでございます。
 次に、テレワーク推進センターでございますが、これにつきましては、特に人手不足が著しい都市部におきまして、優秀な人材確保や離職防止を積極的に打ち出していくなど多様な働き方を普及させ、働き方改革を推進することが急務でございます。このため、企業に対しましてテレワーク導入に係る情報提供でございますとか相談、助言等をワンストップで実施する総合的、一体的な支援窓口としてテレワーク推進センターを設置することとしたものでございます。
 全国の配置でございますけれども、配置数などにつきましては、今後、各地域のニーズに応じまして、設置について各特区の区域会議において議論し決定していくことになるわけでございますけれども、このうちテレワーク推進センターにつきましては、国と都との協議の結果、厚労省と東京都が共同で都の雇用就業施設の拠点でございます飯田橋付近に本年夏頃を目途に設置する予定と聞いておるところでございます。
#230
○西田実仁君 今御指摘のテレワーク推進センター、東京都と厚労省で七月ですか、設置を飯田橋の方でされるというふうに聞いておりますが、このセンターの設置については、法律上、センターを設置するということが書いてあるわけではありませんで、「情報の提供、相談、助言その他の援助」という援助規定になっているわけでございます。したがって、必ずしもセンターの設置に限るわけではないわけです。
 テレワーク推進センターのように、都市部ということですから東京に置くということは当然必要なんでしょうけれども、それのみならず、幅広い地域、こうした機能を配置して情報の提供、相談あるいは助言活動を行うべきではありませんでしょうか。
#231
○政府参考人(佐々木基君) おっしゃるとおりでございまして、これらセンターに関する規定は、少なくとも特区において取組を支援する必要があるということを定めるものでございまして、特区以外における取組の推進を禁ずる趣旨では全くございませんので、特区において試験的に取り組みまして、ほかの地域にとりましても良いモデルをつくってまいりたいというふうに考えております。
#232
○西田実仁君 多種多様な既存のスキームを円滑に活用していただくということが必要でありまして、そのためには何よりも人材をどう育てるのかということがこの特区において、国からの支援はもちろん必要なんですけれども、それを受ける側の特区の方に、自律的に進めていくには人を育てていかないと永続性がありません。
 過去、政権交代したときにも特区というのは続いてきたわけですけれども、政権が交代したことによってせっかく指定した特区が逆に尻つぼみになってしまってもいけないわけでありまして、そのためには、やはりこうした特区において、ビジネスの中身と公的支援策の両方に精通した人材の育成ということが何よりも必要だというふうに思います。
 特区からまたさらに地方創生というふうに視野を広げても、やはり地域が自律的に地方創生も進めていくためには、それを推進する地域の人材をどう育てていくのか。中央省庁から地方自治体への出向、あるいは市町村職員に内閣府での数か月にわたるインターンをするなど、様々、首長を支えて地方創生を自律的に運営していく地域人材の育成策についてお聞きしたいと思います。
#233
○政府参考人(川合靖洋君) 議員御指摘のとおり、各地域で、地方創生を推進するに当たりましては、それを担う人材の確保が重要な課題となっております。
 このため、地方創生における人材面の支援といたしましては、例えばまち・ひと・しごと創生総合戦略の策定、推進等に当たりまして、比較的規模が小さく、人材が不足しがちな市町村に対し、知見や能力を有した国家公務員や民間人材等を市町村長等の補佐役として派遣する地方創生人材支援制度を平成二十七年度から実施しているところであります。本制度により、延べ百七十三市町村に人材を派遣しておりまして、派遣者は各地方公共団体の地方創生の取組の推進に尽力をしているところでございます。
 また、中長期的な人材面の支援といたしまして、昨年十二月に地方創生カレッジを開講したところでございます。地方創生カレッジでは、地方創生に真に必要かつ実践的なカリキュラム、具体的には本年五月末時点で百二講座を用意しておりますが、こうした講座をe―ラーニング形式で幅広く提供し、地域における地方創生人材の育成につなげているところでございます。
 地方創生の取組は、個別の施策を実施するだけでなく、多様な支援を組み合わせながら効果的に推進することが必要であり、まち・ひと・しごと創生総合戦略における情報支援、人材支援、財政支援の地方創生版三本の矢を強力に実行するためにも、引き続き、意欲と能力のある人材の地方への派遣や地域における地方創生人材の育成など、人材面の支援を積極的に推進してまいりたいと考えているところでございます。
#234
○西田実仁君 一方で、関係府省庁におきましては、支援策をパッケージで実施する必要があると思います。
 例えば、応募あるいは報告のために省庁ごとに提出義務のある書類や資料の一本化を図る、あるいは他省庁の助成を得ている案件への支援は一切不可といったような要件の緩和ということも必要ではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
#235
○政府参考人(川合靖洋君) 現在、地方創生の取組を更に深化させるとともに、地方創生を加速化させるための新たな取組を行い、地方創生の新展開を図るため、まち・ひと・しごと創生基本方針二〇一七の策定作業を進めているところでございます。
 去る五月二十九日のまち・ひと・しごと創生会議でお示しした基本方針案におきましては、近未来技術等の実装による新しい地方創生として、地方創生の観点から革新的な施策の案について提案募集等を行い、先導性と横展開可能性の最も優れた提案について、地方創生推進交付金や地域経済循環創造事業交付金、農山漁村振興交付金等関係府省庁による支援策をパッケージで実施する仕組みを推進することとしており、今後、基本方針案の閣議決定が行われた後、具体的な取組について検討を進めてまいりたいと考えておるところでございます。
 なお、御指摘のとおり、地方公共団体における事務負担の軽減に向けて、申請手続等の事務の効率化を図ることは重要であると考えており、今後とも申請書類等の簡素化に向けて検討を進めてまいりたいと考えております。
#236
○西田実仁君 今回の法改正の附則には、検討規定が二つ設けられております。いずれも一年以内に検討、措置するということで、附則第二条には、特に自動車の自動運転や小型無人機の遠隔操作、ドローンですね、又は自動操縦その他これらに類する高度な産業技術等の発展のために規制の見直しを一年以内に行うという、そういう規定なんですけれども。
 ここで大臣にお聞きしたいと思いますが、こうした全般的な話ですが、規制改革を進めるには安全性に十分配慮しなければならないことは言うまでもありません。この検討規定にもありますように、一年以内に様々な事前規制とか手続を抜本的に見直すための具体的な方策を検討、措置するということなのでありますけれども、その検討、措置する際には、特に法律を改正する際には、法文上にこうした安全性への十分な配慮ということはきちんと書き込むべきではないかというふうに思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
#237
○国務大臣(山本幸三君) いわゆるレギュラトリーサンドボックスは、昨年十一月の特区諮問会議において初めて有識者議員から、原則自由な実証実験を可能とする規制の砂場、ゼロベース特区の仕組みを導入することを早急に検討すべきとの提言があったところであります。
 さらに、十二月の同会議においては民間議員から、安全性についてどういう仕組みをつくるか十分議論する、ルール無用や無法と誤解されないようにする必要との留意点が示されたところであります。実証実験の円滑化とはいっても、安全の確保は当然の前提であり、これが確保されなければ国民の理解も得られません。
 こうした議論を踏まえて、政府としては、事後チェックルールの徹底等も含め安全性に十分配慮しつつ、事前規制、手続の抜本的見直しなどにより実証実験を集中的に推進するための具体的方策について検討してまいりたいと思います。
#238
○西田実仁君 最後に、この近未来技術の開発の目的ですけれども、法律にもありますように、産業の国際競争力の強化及び国際的な経済活動の拠点の形成と、こうされているわけであります。
 例えば、自動走行についてでありますけれども、産業の国際競争力の強化ということの目的を達成するためには、自動車のエンジンとかあるいはセンサーの開発は当然やるわけでありますけれども、この自動車産業としての産業群の競争力をいかに高めていくのかということが大事だと私は思っておりまして、こうした自動車の開発に加えて、例えば自動車の整備でありますとか板金塗装とかあるいは中古自動車とか、この産業群全体の国際競争力をいかに高めていくのかという点では、自動車の開発に加えてアフターマーケットも視野に入れて全体としてこの競争力を高めるという視点が大変に必要ではないかというふうに思っております。
 こういう視点から、国交省、また経産省それぞれに、今回のこの近未来技術の開発に伴ってどのような開発を志しているのかということをお聞きしたいと思います。
#239
○政府参考人(藤井直樹君) まず、国交省より自動車整備についてお答え申し上げます。
 自動車メーカーにおいては自動運転車など次世代車の開発が進められておりますが、整備工場におきましても、これらの自動車に対応できるよう、技術力の向上を図り、競争力を高めていくことが重要であると認識をしております。
 国土交通省では、高度化する自動車技術に対応するため、自動車整備技術の高度化検討会を設置し、将来の自動運転の実現を念頭に置きつつ、整備工場で使用される汎用スキャンツールの対象となる技術情報の範囲の拡大のための仕様作りを推進しております。
 具体的には、この検討会におきまして、整備工場のニーズも踏まえつつ、自動車メーカーが開示すべき技術情報の範囲について議論、合意を行い、汎用スキャンツールにより診断可能な範囲の段階的な拡大を図っているところでございます。平成二十九年度からは、自動ブレーキ、さらに車間距離の制御装置、これが新たに対象に追加をされたところでございます。
 国土交通省としましては、今後とも、これらの取組を通じまして、整備工場においても自動運転を始めとする次世代自動車に的確に対応できる環境の整備を進めてまいりたいと考えております。
#240
○政府参考人(三田紀之君) 経済産業省からは、アフターマーケット、中古車市場についてお答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、自動走行などの新しい技術が実装された車の市場が成長するためには、充実かつ健全な中古車市場、これが存在することが必要不可欠であると考えております。
 この際、新しい技術の進展に的確に対応した健全な市場として機能するためには、例えば自動ブレーキなどの新しい技術、これを搭載した中古自動車が公正な査定により適正に評価されること、これが必要だと思っております。このような観点から、民間の自主的な取組として、技術進歩に応じた査定基準の見直し、これが行われているわけでございまして、平成二十八年度からは自動ブレーキを搭載した車の査定基準策定の検討が開始されているところでございます。
 また、国土交通省から汎用スキャンツールについて御説明がありましたけれども、次世代の自動車を査定するに当たってはこのような新たな評価機能を有するツール、これが必要になることも考えられるわけでございます。経済産業省といたしましては、これらのツールの導入が必要となった場合には、新たに設備投資を行う中小販売事業者の方々等に対しまして、中小企業等経営強化法に基づく低利融資、あるいは中小企業経営強化税制などを活用すること等によって支援をしてまいりたいと考えております。
#241
○西田実仁君 終わります。
#242
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 まず、加計学園の問題からお聞きします。
 今、昼休みの時間、今日の十二時で、朝日新聞のデジタル版で新しい記事が出ました。文部科学省が内閣府から官邸の最高レベルが言っているなどと言われたと記録された文書について、文科省の現役職員が朝日新聞の取材に応じ、この文書が省内の複数の部署で共有されていたと証言した。現役職員が証言した文書は、藤原内閣審議官との打合せ概要(獣医学部新設)という題名で、昨年九月二十六日の日付と時間が記載されている。出席者として内閣府の藤原豊審議官と参事官、文科省専門教育課長、同課長補佐の四人の名前が書かれ、内閣府側が文科省に対し、平成三十(二〇一八)年四月開学を大前提に、逆算して最短のスケジュールを作成し、共有いただきたい、これは官邸の最高レベルが言っていることなどと言ったと書かれていると。現役職員によると、内閣府の藤原審議官との打合せの翌日の昨年九月二十七日、専門教育課から複数の関係部署の計十数人に対し、この文書を添付したメールが送られたというという報道が十二時に配信をされました。不覚にも今日文科省を呼んでいなかったんです。
 そこで、これ改めて文科省には調査を要求したいというふうに思うんですが、これもう藤原内閣府審議官との打合せ概要、九月二十六日、日付まで、またメンバーまで書かれているものです。
 山本大臣、これは審議官に対して、九月二十六日にこういう打合せをやったのかと、これ確認すること必要だと思いますが、いかがですか。
#243
○国務大臣(山本幸三君) その文書については、私、承知しておりませんのでコメントは差し控えたいと思いますが、従来から、九月の段階でいろんな打合せはやっているというように聞いております。改めて、その点について聞いてみたいと思います。
#244
○田村智子君 これもう現役職員が証言したということですからね、また新たな段階に入ったと思うんですよ。これ是非、徹底した調査と資料の提出を求めたいというように思います。
 前回、私、獣医学部新設の制度改正、この決定過程、これについて質問をいたしました。日本再興戦略二〇一五で閣議決定した新たな需要、それから、それに既存の大学や学部が対応できないと、この判断がいつなされたのか。前回の質疑でも、文科省も農水省もこの判断をしていないと、前回の審議では山本大臣が自ら判断をしたというふうに言われたわけです。
 昨日の参議院決算委員会では、安倍総理から、国家戦略特区諮問会議で審議したという趣旨の答弁があったんですね。ちゃんと審議しているのに、私が関与したんじゃないかと言われて民間議員が怒っているというような趣旨の御答弁だったというふうに思います。この安倍総理の言う国家戦略特区諮問会議で審議した、これ、いつの会議のことを指しているんでしょうか。
#245
○政府参考人(佐々木基君) お答え申し上げます。
 獣医学部の今回の新設につきましては、諮問会議のみならず区域会議あるいは今治市の分科会等で議論をしてきております。諮問会議につきましては平成二十八年の九月九日、十月四日、十一月九日の三回、区域会議につきましては平成二十八年三月三十日と九月三十日の二回、今治市分科会については平成二十八年九月二十一日ということで、計六回にわたり議論の上、決定したものでございます。
#246
○田村智子君 計六回はほとんどヒアリングなんですよ。最後の十一月九日で決定なんですけれども、これ省庁から聞いて、質問しては聞き、質問しては聞きだと思うんですけれども、具体的に四要件の中身について、いつの諮問会議で検討されているんですか。
#247
○政府参考人(佐々木基君) 四要件につきましては平成二十七年の日本再興戦略に盛り込まれたものでございまして、それを十一月九日の諮問会議で規制改革事項を決定するということでその四条件を踏まえて決めたわけでございまして、その間につきましては当然事務的な各省間とのやり取りございましたけれども、最終的には大臣の御判断の下で、また文科省、それから農水省等の了解も得て諮問会議に諮られたというものでございます。
#248
○田村智子君 途端に答弁がめためたになっていくんですけれども。十一月九日の諮問会議しかあり得ないんですよ、ほかヒアリングですから。
 じゃ、十一月九日の諮問会議、議事要旨見ますと、会議の時間は十七時十五分から十七時五十三分の三十八分間、しかも農業改革、民泊なども議題になっていて、閣議決定での要件などは言葉としても出てきません。獣医学部新設については松野文科大臣、山本農水大臣が短く発言をし、大臣の中で一番長く発言されたのは麻生財務大臣かと思いますが、法科大学院の例を挙げてうまくいかなかったときにどうするのかという苦言を呈すると。民間委員で発言したのはワーキンググループの座長を務めた八田達夫氏だけなんですね。
 これ、意図的に抜粋したと思われるといけませんので、八田氏の議事要旨にある発言を全部読み上げます。
 獣医学部の新設は、創薬プロセス等のライフサイエンス研究では、実験動物として今まで大体ネズミが使われてきたのですけれども、本当は猿とか豚の方が実際は有効なのです、これを扱うのはやはり獣医学部でなければできない、そういう必要性が非常に高まっています、そういう研究のために獣医学部が必要だと。
 もう一つ、先ほど農水大臣がお話しになりましたように、口蹄疫とか、そういったものの水際作戦が必要なのですが、獣医学部が全くない地方もある。これは必要なのですが、その一方、過去五十年間、獣医学部は新設されなかった。その理由は、先ほど文科大臣のお話にもありましたように、大学設置指針というものがあるのですが、獣医学部は大学設置指針の審査対象から外すと今まで告示でなっていた。それを先ほど文科大臣がおっしゃったように、この件については、今度はちゃんと告示で対象にしようということになったので、改正ができるようになった。
 麻生大臣のおっしゃったことも一番重要なことだと思うのですが、質の悪いものが出てきたらどうするか。これは、実は新規参入ではなく、恐らく従来あるものにまずい獣医学部があるのだと思います。そこがきちんと退出していけるようなメカニズムが必要で、新しいところが入ってきて、そこが競争して、古い、余り競争力のないところが出ていく。そういうシステムを、この特区とは別にシステムとして考えていくべきではないかと思っております。
 これが総理の言う閣議決定の要件に照らした民間委員の御発言であり、審議だということなんですか、山本大臣。
#249
○国務大臣(山本幸三君) たしか八田議員は民間議員を代表して言われたことであります。
 それから、四条件云々の話がありますが、要するに、基本的な国家戦略特区における我々の考え方は、できない理由を探すのでなくて、どうしたらできるかを前向きに議論すると、そういう考え方でやっているわけであります。これは閣議決定した国家戦略特区の基本方針だけでなくて、構造改革特区や総合特区の基本方針として閣議決定しているものであります。
 したがいまして、その国家戦略特別区域基本方針、これ平成二十六年二月二十五日の閣議決定であります。つまり、閣議決定でありますから、誰も守らなきゃいけない義務なんですよ。そこにこう書いてある。「規制所管府省庁がこれらの規制・制度改革が困難と判断する場合には、当該規制所管府省庁において正当な理由の説明を適切に行う」と。
 つまり、できないという場合には、それを説明するのは規制所管省庁に責任があるんです。だから、もし獣医学部が四条件に達していない、それで適当でないという場合には文科省においてきちっと説明する責任があるんです。このときの次官が前川さんですよ。その責任がきちっとあって、その正当な理由の説明がなければ、これはその四条件を認めたということになるわけでありまして、そうしたことを踏まえて、そして私どもも内閣府で独自に需要の状況とかあるいは既存の学部ではできないということを検討して、そして最終的に私がその点については確認して、また文部科学大臣及び農林水産大臣もその諮問会議で異論も唱えることなく制度化を決定したと、そういうことであります。
#250
○田村智子君 聞いていることに本当に答えていないんですよ。
 諮問会議が審議したと安倍総理が答弁したんですよ。だから、諮問会議のどこで議論したのかって聞いているんですよ。今の八田議員のこの発言が民間議員の発言、その立場を代表するものだったら、この発言のどこが閣議決定の四要件に照らす議論なのかと、これ答弁されなかったらおかしいでしょう。おかしいじゃないですか。閣議決定なんて言葉も出てこないですよ。新しい需要については豚ですか、マウスじゃなくて豚とか使うことが必要だからだと、その程度じゃないですか。
 どこで閣議決定の要件について諮問会議が審議したのかと聞いているんです。
#251
○国務大臣(山本幸三君) その点は各省でそれぞれ検討して、そして最終的に諮問会議で決定するということであります。(発言する者あり)それは、それまでの議論を踏まえてそれを最終的に確認するということですから、当然審議も含んで決定ということであります。
#252
○田村智子君 もうむちゃくちゃな答弁している。安倍総理が審議したと言っているんですよ。決定したと言っていないですよ。総理の答弁がおかしいということじゃないですか。これは駄目ですよね、本当に。びっくりするような答弁ばかりが出てくるんですけれども。
 八田議員が言った豚、マウスじゃなくて豚だというのも、これ、実は京都産業大学の提案の中にある話なんですよ。新たな需要で製薬メーカーとかに就職する人が多いということも、これは大臣が、この間、私の質問に言われましたけれども、これも京都産業大学の提案の中で詳しいデータが示されて、ここで言われていることなんですね。私、それは本当に聞く耳持つような中身だと思いますよ。
 ところが、皆さんが下したのは、十一月九日、広域的に獣医学部が存在していない地域に限りというふうにしちゃうわけでしょう。皆さんが新たな需要と根拠にするような京都産業大学の提案、それがあることが分かっていながら、広域的に存在していないという地域限定をやった。
 これ、前回も聞いて、大臣、ちゃんと答弁していないのでもう一回聞きますけれども、これを入れることで京都は対象とならないということを認識していて入れたんですか。
#253
○国務大臣(山本幸三君) これは何度も御答弁いたしておりますけれども、まず特区で早く規制改革を実現しなければいけないこと、そしてまた同時に獣医師会等の反対、慎重な意見、そしてまた文科省、農水省との議論等を踏まえて、あるいはまた民間議員との議論も踏まえて、最終的に私が決断したわけであります。そこで広域的にということでありまして、これは、具体的な定義云々は前回もいろいろ御答弁したと思いますけれども、特別に決めているわけじゃありませんけれども、従来的に広域的にないという判断でありますので、我々としては広域的にない地域というのを考えながらやっているわけであります。
#254
○田村智子君 答えていない。京都は対象にならないという認識があったのか、なかったのか。
#255
○国務大臣(山本幸三君) 広域的に入らないということであれば、それは四国地方ということ、あるいはそのほかの近くに獣医師系の大学がないということを念頭に置いているわけであります。
#256
○田村智子君 京都が入らないという認識があったということですよね。そうすると、今治市があったんだと、今治市になるぞという認識の下でこういう決定がなされたとしか考えられないわけですよ。その上、公募のときには平成三十年四月開学という条件まで付けるというわけですからね。しかも、それ何でだと聞いたら、相当な準備がもう進んでいると思うからだというのを、前回山本大臣は答弁されたわけですよ。
 午前中の議論の中で一つあれっと思ったことがあるのでお聞きしますが、山本大臣、加計理事長が総理の友人であるということは九月七日に知ったというふうに答弁されたんですけれども、加計理事長と大臣自身も友人だという報道もあるんですが、九月七日に知ったということで間違いがないわけですね。
#257
○国務大臣(山本幸三君) それはそのとおりです。
#258
○田村智子君 これ、どうやって知ったんですか。それは、加計さんが山本大臣にお会いして、私は総理の友達です、ところで獣医学部新設を提案しているのでよろしくねという話をされたということなんですか。
#259
○国務大臣(山本幸三君) 友人であるということは、その前日から、前日ぐらいだと思いますが、秘書官から聞きました。
#260
○田村智子君 そうすると、内閣府の中で、加計さんというのは総理の友人であったと。この方があしたお会いになりますのでというふうに山本大臣にサジェスチョンがあったということなんですね。そうでしょう。
#261
○国務大臣(山本幸三君) サジェスチョンというか、そういう方ですという紹介がありました。
#262
○田村智子君 もう加計は、前回も指摘しましたけれども、この時点で提案者じゃないんですよ。提案者じゃないのに、総理の友人だということは内閣府も共有をしていて、それで、私は獣医学部提案しているのでよろしくというあってはならない会話を大臣と交わしているんですよ。獣医学部新設提案しているからよろしくと言ったというふうに前回認められましたから。これ、とんでもないことなんですね、それだけ取ったって。本当に加計ありきというこの構造が見えてくるわけですよ。
 大体、この今治市の提案がどこの大学法人とも共同の提案になっていない。普通、全くこれまでにない大学つくろうというときに、どこの学校法人とも手を組んでいなくて、それで全く新しい大学つくるなんということはできないと思うんですよ。
 これ、内閣府の中では、今治市の提案だけれども、これは加計学園の提案でもあるという認識があったということでよろしいですか。
#263
○国務大臣(山本幸三君) 最初のところのやつですけれども、九月七日に来られまして、そういう要請がありました。それで、私は、そういう友人だということも聞きましたから、そのときに、これはきちっとルールに基づいて公正公平にやりますよと、その意味は、最終的には公募になるということですよということを申し上げております。その意味では、全く加計学園ありきで考えているわけじゃありません。
 それから、ちょっと済みません。
#264
○委員長(難波奨二君) 田村さん、もう一度、再度、質問。
#265
○田村智子君 もういいです、今日はちょっと法案にも関わって質問したいので。
 とにかく、とにかくもう分かんないわけですよ、本当に皆さんの中の議論というのが。総理が審議したっていう諮問会議が、さっき言ったような議事要旨ですからね。こんな場で審議したなんて認めるわけにいかない。前回も求めましたけれども、省内での議論、文部省とのやり取り等々ですね、これ資料として出していただかなければ、これ全然納得ができませんので、その資料の提出も受けてまた次回以降も引き続き質問したいというふうに思います。
 法案に関わって質問というふうに準備をしようと思いまして、それじゃ、小規模保育のワーキンググループ、小規模保育の年齢拡大のワーキンググループ、この議事要旨どうなっているのかなと思って調べましたら全く出ていないんですよ。昨年度、関係省庁等へのヒアリング、ワーキンググループのヒアリング、開かれているのは日数にして五十二日間。これとは別に提案者からのヒアリングは二十九日間あります。一日のうちに違うテーマで複数回もやられているところもあります。ところが、議事要旨が出ているのはたった二件なんですよ。これどういうことなんですか。
#266
○国務大臣(山本幸三君) 国家戦略特区ワーキンググループの議事要旨は、審議の透明性を確保する観点から座長が適当と認める方法により公表することとされております。
 一方で、ワーキンググループの議事要旨の中にはホームページに掲載されていないこともありますが、これは提案者から申出等があり座長の判断で非公表とした、あるいは議事要旨について発言者の確認中であるなど、ホームページに掲載する準備が整っていないなどの理由によるものであります。議事要旨の公表には発言者に確認を得る作業が必要でありますが、開催回数が多く、また関係者も多岐にわたるなど、ホームページに掲載する準備が整うまでに一定の準備期間が必要でございます。ただ、そのための期間は議論の時間や発言者の数などによっても異なることから一概には言えません。
 内閣府としては、ワーキンググループの時期や相手方等のプレスについては、できるだけ詳細にホームページ上で公表するなど可能な限り情報は公にしてきておりまして、引き続き議論の透明性の十分な確保に努めてまいる所存であります。
#267
○田村智子君 これ、どんな提案があって、それに対して省庁がどういう問題提起をして、それがどうやって議論の中でクリアされたのか、それ一切私たちには知らせずに法案審議しろと求めているんですか。これとんでもないですよ。
 これ、文字起こしはあるはずだと思うんですよ。大体今どき文字起こしなんか発注でしょう。文字起こししたもの出してほしいと思うんですが、いかがですか。そうしなきゃ法案審議できないですよ。
#268
○政府参考人(佐々木基君) 私どももできるだけ早く出したいということは、全くそう思っております。しかしながら、議事録につきましては、やっぱり関係者がそこで議論をしておりますので、確かめて、確かにこういうことですねということで出さなきゃいけないということは、それは間違いないと思うんですね。
 そうしますと、先ほど先生もおっしゃいましたように、非常にワーキンググループ、回数が頻繁に行っておりまして、そういう意味では、要するに物理的な制約で出せないという理由が大半でございます。これは私どもも何とかしなきゃいけないと思っておりまして、そこは率直に何か早く出す方法についていろいろ考えていきたいなとは思っております。
#269
○田村智子君 もう人手が足りないと言いながら、何ですか、安倍昭恵さんには五人も職員付けて、稲刈りとか選挙の応援とか、そんなところまで職員付けて、それで法案審議のために必要な資料は出せません、ばかな話ないですよ。内閣府、何の仕事しているのかって本当に問われると思いますね。
 それで、私、もう一つ疑問があるんです。私、昨年度、議事要旨が公表されているのは二件だって言いました。九月十六日、獣医学部新設についての農水省、文科省へのヒアリング、十月十七日、京都府と京都産業大学の獣医学部新設の提案、これだけは、前後全く議事要旨が出ていないのに、これだけは、これだけは出ているんですよ。何でこれだけは出ているんですか。そこは人手があったんですか。
#270
○政府参考人(佐々木基君) 先ほど申し上げましたとおり、関係者の了解を取って出しますので、その二件については関係者の了解が取れたということであろうと思います。
#271
○田村智子君 関係者の了解を急いで取ってどこかに御報告するためにまとめたんじゃないのかということなんですよ。これ、獣医学部新設が特別扱いだったということがここからも見て取れるんですね。本当に重大です。
 とやっていると法案に入れないので次に進みますが、ワーキンググループの厚労省のヒアリングで配付された資料を見ますと、意見が何述べたかは分からないんですけれども、厚労省は、小規模保育ですね、最後に行われた昨年八月のワーキンググループでも年齢拡大の規制緩和に反対の立場だったということがうかがえます。どういう問題点を指摘されたのか、端的にお願いします。
#272
○政府参考人(吉本明子君) 国家戦略特区ワーキンググループにおきまして、厚生労働省といたしましては、待機児童の八割以上がゼロから二歳である中で、事業者の判断で三歳以上を保育する小規模保育を認めることで待機児童解消が難しくなるのではないかといった観点、またもう一つは、小規模保育の対象年齢を三歳以上にした場合、小規模保育の質の確保といった観点から配慮が必要ではないかといった点を指摘させていただいておりました。
#273
○田村智子君 これ非常に大切なんですね。待機児童はやっぱり一歳前後が一番多いと。それから、保育の質というのは子供の命や成長に直結する問題ですからね。
 これ、ワーキンググループは八月で終わりなんです。諮問会議の決定は十二月十二日の一回だけ。そこでなぜか塩崎厚労大臣と加藤少子化担当大臣が一言ずつ了承する旨の発言をするだけで、何の議論もなくこれ決定しているんです。山本大臣は関係省庁との合意が得られたと諮問会議で発言していますけれども、その中身が全く分かりません。ブラックボックスですよね、こうなると、国家戦略特区というのは。
 大臣、関係省庁とどういう協議が行われたんですか。
#274
○国務大臣(山本幸三君) こういうふうに結論に至るまでにはいろんな議論が行われます。当然であります。まさに特区でやる規制緩和ですから、反対する方とやろうとする方で激しいぶつかり合いがあるわけでありまして、しかし、そういう途中経過について一々これを出すということは、将来のいろんな議論、そして関係省庁間の率直な意見交換が困難になるということから、従来からこれは控えるということにしております。
#275
○田村智子君 それをブラックボックスと言うんですよ。
 今日ちょっと配付した資料を御覧いただきたいんですけど、これ東京大学大学院の発達保育実践政策学センターが全国保育・幼児教育施設大規模調査というのを行ったんです。昨年、その結果報告をまとめていて、その一部を配付いたしました。
 これは、私が取り上げた部分というのは施設長さんへのアンケートなんですけど、大変大規模な調査なんですよ。これ、一歳児クラスの園内環境と園外環境について聞き取りをして点数化しているんですね。園内環境、室内にはいはいしたり歩き回れる空間が確保されている、くつろぎの場として休んだりできる空間がある、くつろぎの場は活動的な遊びに邪魔されないところにある、この三点での評価なんですが、これ、政令指定都市、中核市、その他市町村では、小規模保育と認可保育所でもさほど差がないんです。
 ところが、東京二十三区は小規模保育の評価点が著しく低くなっているんです。これは園外環境も同じです。東京都が提案していますからね、今回の年齢拡大。そうすると、二十三区でこういう年齢拡大が行われるということが待機児童の多さからも想定されるわけですよ。今でも狭過ぎる、ほかの施設と比べて。余りにも狭過ぎる。ここに、より活発に動き、体も成長している三歳児から五歳児入所させたらどうなるのか。これ、関係省庁とのやり取りだけじゃ駄目ですよ。
 これは国費の入った、七十五億円だかの、ごめんなさい、金額違うかもしれません、ごめんなさい、かなりの額の入った、国費の入った研究なんですよ。こういう研究やった人からちゃんとしたヒアリングをやって、これで子供の安全や成長が担保されるのか、そういう検討をすべきだと思うんですが、そういうことをやったんですか。厚労省。
#276
○政府参考人(吉本明子君) この面積であるとかの基準に関しましては、厚生労働省といたしましては、小規模保育事業の基準ということで、保育士一人当たり保育することができる乳幼児の数、また乳幼児一人当たりの必要な面積、また施設全体として必要な設備、構造等につきまして、国が定める基準に従い、また、基準を参酌して、条例で定める基準を遵守するということになっているところでございまして、当然のことながら、保育事業者はこの条例を遵守していただいた上で保育事業を実施していただかなければならないということで、この点につきましては、東京二十三区も全国ほかの自治体も同様でございまして、厚生労働省といたしましては、これの遵守によって質の確保を図っていくということで考えております。
#277
○田村智子君 これ、東京二十三区の小規模保育だってその最低基準はクリアしている施設なんですよ。これ、自治体が把握して、アンケート配っていますからね。クリアしていても、これだけ環境が良くないということなんですよ。大臣は岩盤規制、岩盤規制って言いますけれども、守らなきゃいけない規制だってあるんですよ。子供の命や成長を保障するためには、守らなきゃいけない規制というのはあるんですよ。
 この調査を行ったセンターの秋田センター長、小規模保育の年齢拡大について、東京新聞にこう語っています。三歳以上を入れて良いはずがない、幼児期は生涯にわたる人格形成の基礎、保育環境のたがが外れれば、将来ツケが回ると。大臣、こういう方の意見こそヒアリングで聞いて、それから決めるべきだというふうに思いますが、山本大臣、いかがですか。
#278
○国務大臣(山本幸三君) そういう子供の養育云々についての専門的なことについては厚生労働省において判断することだと思っております。
#279
○田村智子君 いや、厚生労働省はそのことの危惧を一生懸命提起していたんですよ、ワーキンググループの配付資料を見れば。それをできないという結論は駄目だと、できないという結論は駄目だと押し返してきたのが内閣府じゃないのかということが疑われているんです。そのブラックボックスを開いてもらわなきゃ困るということなんですよ。
 これ、委員長、私お願いしたいんですけれども、つまり、ワーキンググループの議事要旨が分からないので、厚労省とどういうやり取りがあったのか全く分からないんです。これ、議事要旨としてまとめることが難しかったとしても、未定稿でいいから、文字起こししたものを私たち委員に配付するよう、これを求めていただきたいと思いますが、いかがですか。
#280
○委員長(難波奨二君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議いたします。
#281
○田村智子君 そういう資料もなく、法案の審議、本当はもう続けることもできないと言いたいところなんですけれども、これもう、終わらせることは決してできないと、引き続き追及を行っていくということを申し上げて、質問を終わります。
#282
○清水貴之君 日本維新の会の清水です。よろしくお願いをいたします。
 今回の法改正で、農業において外国人の新たな就業者が日本にやってきて仕事をすると。で、クールジャパン、インバウンド、こちらでも、外国専門人材の就労促進ということで、その資格の範囲というかが広がるということで人数が増える可能性があるわけです。
 どういった方々がどういった資格でどういった仕事をきちんと日本でしているのか、これを把握するのはもちろん大変大切なことだと思っておりまして、ただ、最初に上月委員からもありましたとおり、これ技能実習生で問題になっておりますけれども、失踪者の数というのが大変多く出ているわけですね。日本に入ってきて仕事をちゃんとしているのかなと思いきや、どこに行ってしまっているのか分からない状況というのが多々生まれています。
 まず、その技能実習生の失踪者、その数について、推移、そして新しい数字などありましたら教えていただけますでしょうか。
#283
○政府参考人(佐々木聖子君) 御報告いたします。技能実習生の失踪者数につきまして、五年、御報告します。
 平成二十四年は二千五人、平成二十五年は三千五百六十六人、平成二十六年は四千八百四十七人、平成二十七年は五千八百三人、そして最新の数字、平成二十八年は五千五十八人となってございます。
#284
○清水貴之君 二千人、三千人、四千人、大体千人ずつぐらいで増えてきて、去年に関してはその前年よりは、八百人ぐらいですかね、減ってはいるということなんですが、それでも五千人を超える方々が、もうどこに行ってしまったかといいますか、失踪状態にあるということです。技能実習生で働いている方、全体で大体今二十万人強というふうに聞いていますので、四十人に一人ぐらいの方が失踪状態にあるということなんです。
 その失踪した後の足取りなんですけれども、じゃ、失踪しました、分かりませんではいけないと思うんですね。その後の足取り、動きというのはどのように把握をしているんでしょうか。
#285
○政府参考人(佐々木聖子君) 平成二十八年中に退去強制手続を取った失踪技能実習生は三千三百四十三人でありまして、そのうち、足取りということで申し上げますと、九割を超える外国人が別の事業所等で稼働をしていたという結果になっております。
 失踪後の就労地域につきましては、茨城県が最も多く全体の約二七%で、以下、愛知県、千葉県の順となっており、上位三県で全体の約半数を占めているという状況でございます。また、職種につきましては、農林業従事者が最も多く全体の約三一%で、以下、建設作業者、工員の順となっており、この上位三職種で全体の約七割を超えているという状況でございます。
#286
○清水貴之君 それ以外の方々ですね、ということは、強制退去になった三千人強というのがありますけれども、それ以外に、失踪状態にある方からこの三千人強を引いてもまだ残っている人数というのがあるわけですよね。という方々というのはもう把握できていないということになるわけですか。
#287
○政府参考人(佐々木聖子君) 私ども、例えば一般の皆様方から提報、情報をいただいたりするということによって把握をするわけでございますが、そうした情報がありましたら、入国警備官等がその場に赴いて摘発をする、あるいは実態を把握するということをやってございます。
#288
○清水貴之君 ということは、そういうような情報があればですけれども、ない場合は本当にどこにいるか分からないという、把握できていないということに現実的にはなっているわけですよね。どうぞ。
#289
○政府参考人(佐々木聖子君) 不法残留になっている、その期限が切れている外国人もそうでない方もあるのですけれども、その意味では把握できていないということでございます。
#290
○清水貴之君 今これだけ国際的にも様々、犯罪とか、すぐにそういった方々が何か犯罪を起こすとかテロを起こすということに直結するのはちょっと危険な考えかなとも思うんですが、かといって、やはり、どういった人々がどういった思いでどういった活動をしているのか分からないわけですから、しっかりと、しかもルールを残念ながら破ってという状況になっているわけですから、把握する必要があると思います。
 その失踪の原因と、やはりこれ、対策を考えていかなければいけないというわけですね。九割の方がほかの仕事に就いていたということなんですけど、原因についてはどのように捉えているでしょうか。
#291
○政府参考人(佐々木聖子君) これまでに失踪した技能実習生及び、あるいは関係者から事情を聴取するなどした調査におきまして、失踪の動機としては、まず、技能実習を出稼ぎ労働の機会と捉え、より高い賃金を求めて失踪する者が多数であること、また、少数ではありますけれども、技能実習生に対する人権侵害行為等、受入れ側の不適正な取扱いによるものもあるということが判明をしております。
#292
○清水貴之君 それに対して、じゃ、どう対応していくんでしょうか。
#293
○政府参考人(佐々木聖子君) まず、現行制度におきましての対策でございますが、このように失踪者を多数発生させている送り出し機関や監理団体等に係る技能実習生受入れの申請については、特に厳格に審査をしているということはもとより、実習実施者や監理団体に対し、技能修得の意欲が認められる外国人をそもそも選抜するように指導するなどして対応しています。
 それにもかかわらず、こうした失踪者が発生していますことから、まさに本年十一月一日から施行される技能実習生の制度の新制度におきましては、こうしました現行制度での対策に加えて、送り出し国との政府間取決めにより、送り出し国や送り出し機関による技能実習生に対するそもそもこの技能実習制度の趣旨の周知徹底を求めるほか、高額な手数料等を徴収する送出機関を排除すること、それから技能実習法では、技能実習生に対する人権侵害の禁止規定や罰則、あるいは技能実習生からの相談受付体制の整備なども盛り込んでおりまして、先ほど少しあると御報告しました受入れ機関側の問題による失踪にも対応し、また、技能実習法とともに成立し、今年の一月一日から施行されております改正入管法では、技能実習生の逃亡にも対応できる新たな在留資格取消し事由を創設しておりまして、こうした諸策によりまして、引き続き技能実習生の失踪対策に努めていきたいと考えております。
#294
○清水貴之君 失踪してしまう原因の一つとして挙げられていたとおり、やはり劣悪な環境というのは、これはもちろんあると思うんですね。受け入れた企業側の問題、環境が悪い、賃金が非常に安いとかそういった話というのも出てくるわけです。これはこれで、ただ、受入れ企業というのはもう把握はできているでしょうから、ここはしっかり対応していっていただきたいと思う一方で、多くの方が今おっしゃったとおり出稼ぎ目的だと、もっといい給料のところでという話になるわけですね。
 実際、今、更に大きな問題になっているというふうに私考えているのは、難民の申請者数の増加です。難民の申請者数、どれぐらい今、数があって増えてきているのか、これについて教えていただけますでしょうか。
#295
○政府参考人(佐々木聖子君) これも過去五年間につきまして御報告いたします。
 平成二十四年は二千五百四十五人、平成二十五年は三千二百六十人、平成二十六年は五千人、平成二十七年は七千五百八十六人、そして昨年、平成二十八年は一万九百一人と急増をしております。
#296
○清水貴之君 もう一万人を超えたということで、大きく新聞報道もされていました。実際に難民申請して難民と認定されるというのは年間に数十人というふうに聞いていますので、ほとんどが本当に難民としての保護などが必要ではない人ということになるわけですね。
 じゃ、なぜ難民申請がそれだけ増えているかというところで、申請前の、そもそもどういった資格でもって日本にやってきているのか、この辺りの内訳がもし分かっていたら教えてもらえますでしょうか。
#297
○政府参考人(佐々木聖子君) ただいま御報告しました平成二十八年の難民認定申請者一万九百一人について、難民認定申請時の在留資格別内訳を御報告申し上げます。
 正規滞在者のうち、短期滞在、観光ビザなどで来られた方ですが、短期滞在が五千三百九十五人、留学が千三百九十九人、技能実習が千百六人、それから難民認定申請者用の特定活動が七百八十四人、就労を目的とする在留資格、もろもろですが、二百十四人、その他が八百四人となっております。このほか、不法滞在等、非正規滞在の状態から難民認定申請をした外国人が千百九十九人となっております。
#298
○清水貴之君 それだけ増えているということなんですが、その原因、理由、やっぱりこれもちゃんと分析して対応しなければいけないと思いますけれども、原因についてはどのように考えているでしょうか。
#299
○政府参考人(佐々木聖子君) 平成二十八年の難民認定申請者の出身国の状況を見ますと、特に申請数が伸びているのはインドネシア、フィリピン及びベトナムでございます。
 例えば、インドネシアにつきましては平成二十六年十二月から在外公館へのIC旅券の事前登録制による査証免除措置がとられているなど、これらの国の申請者がこれまでより容易に来日できるようになったことなどが申請数増加の要因の一つであると考えています。
 また、正規滞在者から難民認定申請があった場合に、そうした方々の生活の安定に配慮して、当該申請から一定期間を経過後難民認定手続が完了するまでの間、我が国での就労を認めるという運用を行っておりますけれども、このような運用が誤った形で我が国での就労等を意図する外国人に伝わり、難民認定制度を言わば濫用、誤用する人の増加につながっていると認識をしておりまして、このことも申請数増加の要因の一つであると考えています。
 私ども、こうした事態、状況は、本当に庇護を求める方の迅速な保護に支障を生じかねないものであると認識をしているところでございます。
#300
○清水貴之君 今、二つの理由を言っていただきまして、最初の理由ですね、日本は今観光客を増やしましょうということで国を挙げてやっているわけですから、それだけ入ってくる方が増える、ビザの発給要件など、また緩和しているということですから、そこから難民申請する方が増えると、これは理解できます。
 二つ目の理由の方がやはり問題だというふうに考えていまして、これ二〇一〇年に運用が改正されたんですかね、今お話があったとおり、難民申請者の生活を成り立たせる目的だということなんですが、申請して六か月たつと一律に今度は日本で就労できる、働けるようになると。今、実習生で来た方が実習先以外で働くとこれは不法就労ですが、一旦難民申請をしてしまえば、技能実習から特定活動ということに資格が変わるわけですね。その申請をして六か月たつと、今度は合法的に日本で別の仕事などに就くことができると。これも、いや、却下ですよということをされても、また改めて申請すればこれが随分長いこと延びるということになります。こういったことを、まあ悪用ですよね、逆に、日本で、来たらそういった資格で働けるんだ、難民申請したら働けるんだといううわさも広まっているというふうに聞きます。
 これをしっかりとやっぱり抑えていかないと、おっしゃったとおり、もう数十人の本当に手当てが必要とされている難民として認めなければいけない方々の審査が遅れますし、本来の制度の趣旨と異なったことが行われてしまうと。これからまた外国人は、どんどん増やしていこう、働く方たくさん入れていこうという流れの中で、こういったところを埋めていかないと、どんどんどんどん違った形で日本の働く機会というのが使われていってしまうように思うわけですね。
 この対策なんですけれども、これ、どうやってここの穴を埋めていく、僕はこの制度自体がもうやっぱりちょっとおかしい、おかしいといいますか、制度を変えなければいけないんじゃないかなというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
#301
○政府参考人(佐々木聖子君) 今、私ども入国管理局では、今御報告申し上げましたような濫用、誤用的な申請に対処するため、言わば全く難民に当てはまらないような、例えば国の借金から逃げてきたので日本で救ってくださいというような申請につきまして、その時間が掛かってしまいますとその間働けるというまたインセンティブになってしまいますので、極力迅速に処理をするとともに、我が国での就労等を目的として難民認定申請を繰り返すような申請に対しましては、先ほど一律に就労を認めていると申し上げましたけれども、その就労を認めない措置、あるいは在留自体を認めない措置をとっております。
 取りあえず、こうした運用を強力に行っているところでございますけれども、こうした措置の効果も検証しつつ、更なる対策について検討をしてまいります。
#302
○清水貴之君 これ審査に、一万人を審査するわけです、どんどん人手が必要になりますし、大変な状況なんじゃないですか。いかがですか。
#303
○政府参考人(佐々木聖子君) おっしゃるとおりでございまして、相当数の入管職員をこの難民認定手続に投入をしてございますけれども、一方で、空港でもきちんと、しかも迅速に審査をしなければいけないという様々な入管行政のニーズございますので、やりくりはしてございますけれども、全体としてまだまだ努力をしなければいけないという状況にございます。
#304
○清水貴之君 今ありましたように、最初から借金があってと、なかなか正直に申請する人、余りいないんじゃないかなと思うわけですよね、みんなうまいこと言って何とか働きたいわけですから。ですから、やはり手続にも多大なるもう人手と時間と掛かると思うんです。
 先ほども言いましたけれども、この制度自体をやっぱり改めていかないと、この制度がある限り、これは幾ら短縮しようとして頑張ったところで、もう使える制度になってしまっているわけですから、根本的なところでは変わらないんじゃないかなというふうに思うわけです。何となく少しずつはね飛ばすことはできるかもしれませんけれども、根本の部分は変わらないんじゃないかなと思うんですね。
 この二〇一〇年の運用改正、ちょっとそのときの経緯がはっきり言うと勉強不足で分かっていなくて恐縮なんですけれども、制度そのものに手を加えて変えていく、戻していくということにはならないわけですか。
#305
○政府参考人(佐々木聖子君) 先ほども御報告しましたように、今運用で何とかこの事態を正常化できないか、元に戻せないかということで努めてございますけれども、その検証、効果の検証もしつつ、更なる対策についても検討してまいりたいと思っておりまして、例えば海外における、諸外国における難民認定制度などにつきまして、最新の情報を集めつつ勉強しているところでもございます。
#306
○清水貴之君 大臣にもお聞きしたいんですけれども、これから外国人の方々、労働力として、若しくはまあまあ様々な戦力として日本に入ってこられる方が多くなる中で、やはりこの辺の穴というのもしっかり埋めていく。ちゃんとした目的でしっかり働いていただくという様々なチェックが必要だと思うんですけれども、こういったことが機能しないうちに新しい人材を増やしていくということになりますと、本当に日本のいろんな意味での安全面とか大丈夫かなと、国民の皆さんの不安の声というのも高まってくるような気がするんですね。
 この辺りも大臣に、これは法務省の管轄なのかもしれません、特区という意味で、そこである意味風穴を開けていくわけですから、ここにも大臣、しっかり目くばせをしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#307
○国務大臣(山本幸三君) 技能実習制度は所管外でございますけれども、技能実習制度では劣悪な労働環境や低賃金等により失踪などの問題が生じていると承知しております。この問題については、法務省等において適切に対処されるものと考えております。
 なお、現在御議論いただいている改正国家戦略特区法案の農業外国人特例は、技能実習生の失踪などの問題が起こらないよう万全の対策を講ずることとしております。具体的には、国と自治体が合同で協議会を設置し、国、自治体が自ら受入れ企業を直接管理することで、労働時間、賃金等の労働条件等を適切に管理する仕組みを導入する予定であります。また、仮に問題が生じた場合は、外国人材を適切に保護できるよう苦情、相談を直接受け付ける窓口を協議会に設置する予定であり、これらの取組により万全を期していかなければならないと考えております。
#308
○清水貴之君 是非お願いをいたします。
 そこで、昨日の決算委員会でも我が党の石井苗子議員から質問をさせていただいたところなんですが、我々の党として提案させていただいているのが、日系四世の方々にもっと日本に入ってきやすくする、働きやすくする、住みやすくなるような制度にならないかというところなんです。
 今、やはり外国人材活用してという話になっております。将来的に移民の話とかになるのかどうか分かりませんけど、やはり我々、島国で育っておりますと様々、拒否反応であったり抵抗があったり、これも非常によく分かるところなんですね。そういった中でどういう国際的な日本としてのポジションを上げていくのかとか、国際的に協力をしていくのかというところを考えていく中で、我々はなぜこの日系四世の方というのを言っているかといいますと、やはり日系四世ですから、もう日本には来たこともない方もたくさんいらっしゃいますし、日本語も話せない、文化も分からないという方ももう大多数だと思うんですけれども、とはいえ、やはり、ずっと遡っていきますと、血のつながりというものが、日本人としての思いというものがどこかでつながってきていて、日本に対する考え方とか思いというのも、ほかの全く違う方と比べるとやはり違うんじゃないかと。で、我々日本人、受け入れる側としても受け入れやすいんじゃないかなというところを考えるわけですね。実際に、やはり日系人の方という、ハワイとかブラジルとかですけれども、現地の方々からもそういった要望が出ているというふうに聞いております。
 現時点でのまずその対応をお聞きしたいんですけれども、日系三世と日系四世以降の世代ですね、この方々が日本に入ってくる、若しくは定住するという場合にかなり大きな差があるというふうに聞いているんですが、どう違うんでしょうか。
#309
○政府参考人(佐々木聖子君) まず、日系二世、三世の方につきましては、一般的に日本に親類の方も多い等、日本社会と特別な関係にある場合が多いことから、定住者等の在留資格で我が国への入国、在留を認めるなど特別な対応を行っています。
 一方で、いわゆる日系四世の方々につきましては、こうした日本社会との関係性が、二世、三世の方々と同様とまでは言えないために、現在では、定住者として在留する日系三世の、その方の扶養を受ける未成年で未婚の実子を除いて、定住者の在留資格での入国、在留は認められておりません。
#310
○清水貴之君 これ、定められているのは、法務大臣の告示で定められていると認識していますが、それで間違いないでしょうか。
#311
○政府参考人(佐々木聖子君) 日系三世、それで結構でございます。定住者の告示で認められています。
#312
○清水貴之君 それを四世若しくは五世の方々にも、三世と同等若しくは近いぐらいの扱いに変えることができたらお互いにとってメリットがあるんじゃないかと我々は考えているんですが、それについてはいかがでしょうか。
#313
○政府参考人(佐々木聖子君) 今年の二月二日の衆議院予算委員会におきまして、安倍総理から、日系人の方々と現地で会い、ひいおじいちゃん、ひいおばあちゃんの国である日本への強い憧れを持っているということを本当に感じた、日系四世の皆さんにどういう対応ができるかを前向きに検討したいという内容の答弁がありました。
 その後、総理から、日系四世の方々に対してどのような対応が可能かについて検討するよう法務大臣に御指示があり、現在、法務省において受入れの在り方について検討しているところでございます。
 具体的には、日系四世の方々を更に受け入れるに当たって、まずは若年層の日系四世の方に我が国のことを知っていただき、我が国と海外の日系人社会との懸け橋になる人材を育てるような制度を設けられないか、今検討を進めているところでございます。
#314
○清水貴之君 是非よろしくお願いいたします。
 そして、もう一つ、これもある意味提案ということになるのかもしれませんけれども、ワーキングホリデーで入ってくる方々の、人材として活用するというのはどうかという話なんですけれども、そもそもなんですが、ワーキングホリデー、ワーキングなのかホリデーなのか分かりにくいところがありますが、これ、ワーキングホリデーにおける就労というのはどういった扱いになっているんでしょう。
#315
○政府参考人(高橋克彦君) お答えいたします。
 ワーキングホリデー制度は、二国・地域間の取決めに基づいて、それぞれの国・地域の文化や生活様式を相手国・地域の青少年に理解してもらうために行われております。この制度では就労することが許されておりますけれども、就労自体を目的とするものではなく、あくまでも休暇目的で入国し、滞在期間中における旅行、滞在資金を補うための付随的なものとして認めているものであります。
 我が国は、一九八〇年以来、これまで十六か国・地域との間で制度を導入しております。年間約一万人の青少年が訪日をしておりまして、海外の若者の我が国の文化や生活の理解促進に貢献していると考えます。
#316
○清水貴之君 そこで、就労というのも、主目的ではないとはいえ、することには問題はないというような話なんですけれども、オーストラリアでの制度なんですけれども、オーストラリアでは、過疎地域の農場等、農業の人手不足を解消するために、二〇〇五年から、政府が指定した仕事、これ農業等なんですけれども、に三か月間、ワーキングホリデーで入ってきました、働きました、そういった外国人に対して、普通ワーキングホリデーは一回だけの発給ですけれども、二回目のワーキングホリデービザ、これを発給する制度を始めているということなんですね。
 これですと、ワーキングホリデーで来ているのが目的が就労になってしまうので、今の話からすると趣旨としてはちょっと違うのかなと思いつつ、一旦ちゃんと三か月間働いた人で、じゃ、この人は大丈夫だという人にまずお墨付きを与えて、しかも職業も定めてということですから、様々、今農業の就労解禁というのもありますけれども、やはりなかなか過疎地などでは働き手というのが難しい中で、こういうちゃんとある程度認められた形でワーキングホリデーをうまく活用してもらって日本で働いてもらう、うまく言えば、そういった中で文化も学んでもらっていろいろ日本語も勉強してもらってということを進めていくというのはいかがなものかなというふうにも思うんですけれども、これについてはどうでしょう。
#317
○政府参考人(高橋克彦君) 就労が付随的なものということは繰り返しですけれども申し上げた上で、確かに豪州では、委員御指摘のとおり、一定の条件の下で二度目のワーキングホリデービザを取得できる制度が導入されていると。
 一方で、日本に関しましては、豪州のみならず、ほかの国との間でも一律にこの二度目のワーキングホリデー制度というものは適用しておりません。
 二度目のワーキングホリデー制度を導入するに当たっては、やはり将来的な需要とか導入した場合の影響等について検討、把握する必要があると考えております。関係省庁ともその実現可能性等について議論をして検討を深めていきたいというふうに考えております。
#318
○清水貴之君 私も、今すぐにと思うと、やっぱりちょっと趣旨とはずれるのかなと思いながらも、可能性の一つとしては頭に置いておいてもいいのかなと。しかも、先行事例としてやっている国があるわけですからというふうに思っております。
 済みません、大分時間なくなってしまったんですが、ICTを活用した遠隔授業、これについてもお伺いをしたいと思います。
 私、本会議の質問でも大臣に質問させていただきました。ICTを使った遠隔教育についてなんですけれども、まず大臣、どのように考えておられますでしょうか。
#319
○国務大臣(山本幸三君) ICTを活用した遠隔教育は、新たな創意工夫を教育に呼び込む可能性を秘めておりまして、国家戦略特区においても近未来技術実証の一環として取り組んでいるところであります。具体的には、IT活用による遠隔地間の学校等を結んだ教育手法の導入について平成二十七年度から三か年計画で実証事業を行い、遠隔教育の実現に必要な課題等の検討を進めているところであります。
 その成果も踏まえつつ、引き続きICTを使った遠隔教育について、議論、検討を深めてまいりたいと思っております。
#320
○清水貴之君 今、現行制度においても一定の条件下でこの遠隔教育を実施すること可能だと聞いておりますけれども、ただ、なかなかやはり本格的な普及が図られているとは言えないということで、現時点で、例えば高校などではどれぐらい活用実績というのがあるものでしょうか。
#321
○政府参考人(白間竜一郎君) お答え申し上げます。
 今、高等学校についてのお尋ねがございました。これは、平成二十七年の四月から一定の要件の下で遠隔教育を制度化をしたところでございまして、平成二十八年の四月現在で二十四校で導入をされているところでございます。
#322
○清水貴之君 二十四校というのは大分少ないんじゃないかなというふうに思うんですが、その辺りの認識はいかがですか。
#323
○政府参考人(白間竜一郎君) 今、二十七年四月から導入をしたということでございますけれども、今、導入をしつつ、一方で、この遠隔教育を導入している学校に対しましてどういった課題があるかというふうなことも把握をしているところでございます。例えば、実際に遠隔教育を実施してみて、音声の聞き取りにくさ、こういったことで授業環境へのやはり一定の対応が必要なのではないかですとか、また、授業の進行に当たりまして生徒の様子を確認することが難しいと、こういったような課題も報告を受けております。
 文部科学省では、こういった遠隔教育をできるだけ効果的に実施をしていくための実証研究ということを行っているところでございまして、これを踏まえまして、例えば今後できるだけ多くの高等学校でこういった遠隔教育が実施できるように、そのための参考になるようなモデルを構築をして、全国に展開をしていくといったことを通して遠隔教育の普及拡大に努めていきたいと考えているところでございます。
#324
○清水貴之君 済みません、ちょっと時間が来てしまいましたので、その課題などについて次回の委員会の方でまた聞かせていただければと思います。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
#325
○山本太郎君 ありがとうございます。自由党共同代表、山本太郎です。自由・社民の会派、希望の会を代表して御質問いたします。
 その前に、ふと思い付いたので、通告で大臣に是非聞かせてください。大臣は、政治は誰のためにあるとお考えになりますか。
#326
○国務大臣(山本幸三君) 国家国民のためにあると考えております。
#327
○山本太郎君 国家国民のためにあると。大臣はそのために政治を行っていらっしゃるということでよろしいでしょうか。
#328
○国務大臣(山本幸三君) そのように努めているつもりであります。
#329
○山本太郎君 ありがとうございます。
 国民の血税から給料を頂戴する私たち公務員、公務員は国民全体の奉仕者です。この国家公務員の職務の公正さに対して国民の信頼を確保するため、国民の疑念や不信を招く行為の禁止を規定した国家公務員倫理法というものが存在していると。この法律の具体的な禁止行為を規定している国家公務員倫理規程第三条、これは国家公務員の禁止行為というのが細かく規定されているんだという話なんですよね。
 第三条の七、利害関係者と共に遊技又はゴルフをすること、第三条の八では利害関係者と共に旅行をすることまで禁止されている。この利害関係者という中には、利害関係者というのは、何らかの許認可を受けて事業をしている人、申請している人、申請しようとしていることが明らかである人も含まれると。そして、もしも違反した国家公務員は懲戒処分などの罰則もあるそうです。国家公務員が持つ様々な許認可権、これ強大な権限でもあることから、その権力を特定の者のために濫用すること、またそのおそれや疑いがある行為を禁じているというわけなんですよね。
 ところが、この法律には除外されている人たちがいますよと、それが特別職の国家公務員だと。この中には、もちろん内閣総理大臣、国務大臣、裁判官なども含まれている。つまり、安倍さんは特別職の国家公務員であるために国家公務員倫理法の対象から外れるという話なんですよね。
 申し訳ないんですけれども、資料の一番後ろから行かせてください。資料の九なんですけれども、国家戦略特区で今治市の獣医学部新設の議論、この議論、どんな流れだったかという部分と、安倍総理と加計孝太郎さんのスケジュールを表にしたものなんですよね。これ、私の事務所で表にしました。
 大臣、このスケジュールを御覧になって、もしも国家公務員倫理規程が国家公務員特別職にも該当していたら、これ完全なアウト案件だと思いません。もしもの話で申し訳ないんですけれども、よろしくお願いします。
#330
○国務大臣(山本幸三君) 個人の行動等についてコメントする立場にありません。
#331
○山本太郎君 コメントする立場にないというよりも、特別職という部分で、国家公務員、本当は倫理規程みたいなものが決まっているんだけれども特別職は外されている。でも、普通に国家公務員という部分の倫理部分を表しているものなんだから、それを見ていけば、やっていること、これ完全にアウトなんですよ、本当ならね。
 公務員一般職であれば罰せられることでも、特別職であれば問題にならない、こういうふうに立法されている。ずるいですね。あらかじめ自分たちにとってまずいものは除外しておくというのが政治家の知恵のようです。それは、例えばテロ等準備罪、いわゆる共謀罪でも、政治資金規正法、公職選挙法、政党助成法などをあらかじめ外していることからもうかがえるんですよね、そういう部分。都合の悪いものは最初から自分たちは除外だと。せめて国家公務員のこの倫理規程に関しては、しっかりと国会議員も大臣もみんな守るというような方向性だったらいいんですけれども、出ているものといったら何か緩い決議しか出ていないというような話なんですよ。
 またしても申し訳ありません、資料の後ろから行かせてください。資料の八、国家戦略特別区域基本方針、一枚目と二枚目、赤いラインが引いてあるので、一枚目と二枚目の赤いライン部分、大臣、読んでいただけますか。
#332
○国務大臣(山本幸三君) 十九ページですか。
#333
○委員長(難波奨二君) 山本君、何枚目かちょっと言ってください。
#334
○山本太郎君 済みません、資料の八というものがございまして、そこの一枚目と二枚目に赤いラインが引いております。済みません、資料全体から見たら後ろの方にくっついてあります、資料の八。申し訳ございません。
#335
○国務大臣(山本幸三君) 三ページですね。
 「国家戦略特区制度の運用の原則」、アで、「情報公開の徹底を図り、透明性を十分に確保すること。」。それから、七ページで、「諮問会議における調査審議が公平かつ中立的に行われるよう留意する。 併せて、調査審議の公平性・中立性を確保するため、諮問会議における審議の内容及び資料は、原則として公表することとし、議事要旨の公表及び一定期間経過後の議事録の公表を行い、透明性を高めることが必要である。」。
#336
○山本太郎君 ありがとうございます。
 国家戦略特別区域基本方針、これ閣議決定事項ですものね。閣僚全てが守るべきものであるということなんですけれども、大臣、先週もお聞きしました、この基本方針守っていらっしゃいますか。
#337
○国務大臣(山本幸三君) 守っているつもりであります。
#338
○山本太郎君 先日の質疑で、昨年の十二月二十二日付けで出された内閣、文科、農水の三省合意文書の件、広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限りという文言が入ったもので、獣医学部を新設するとしても一校に限ると言われるものも入っていると。要は、もう加計だけしかやれないという状況をつくったものですよね。これを十二月の二十二日付けで三省合意文書というものが出されたと言っているけれども、これまでその根拠となるものがない、間が抜けているじゃないかという話なんですよね。やっと出してきたのがこの文書、四月三日、これが本当に昨年の十二月二十二日に作成されたものかどうか、根拠がないわけですよ、間が抜けちゃっているから。だから、証拠となる元の文書ファイル、サーバーの記録、作成日付が分かるプロパティー、これを出してくださいと自由党の森ゆうこ議員が請求しているんですけれども、これ出していただけない。
 先日、私、汗かいてもらえませんかとお願いしました。ほかにも、今治市や加計学園と内閣府が国家戦略特区をめぐり、加計学園の開学、平成三十年四月だと決定事項としていきなり公表されたことについて、これどんなやり取りをしたのか、議事要旨ではなく正式な文書として提出を求めている。先週木曜の本委員会でも大臣に、これらの資料を出してください、大臣、汗かいてくださいとお願いしました。
 これらの内容が明らかになるように、議事録が公開されるように、大臣、先週から今日までの間に汗かいていただけたんでしょうか。いかがですか。
#339
○国務大臣(山本幸三君) 区域会議、特区諮問会議等の議事要旨は公表されているわけであります。まあ議事要旨といいますけれども、もうほぼ議事録に近い形で出しているものであります。議事録といった場合には正式なものとなりますので、それは時間が掛かりますけれども、議事要旨としてほとんど、ほぼ議事録に近いという形のもので出しているところであります。
#340
○山本太郎君 議事録と変わらない議事要旨なんだって、それ誰が決めて言っているんですか。中身も見ていないのに、そんなもの分かるわけないじゃないですか。議事要旨と変わらない議事録だったら、議事録出せばいいじゃないですか。時間が掛かるという話にならないでしょう。だって、議事要旨と変わらない議事録ということは、ほとんど変わりませんということでしょう、字数も。ほとんどそのまま、議事要旨ということになっているけれども、議事録と変わらないということを言われているんだから、さっさと出してくださいよという話なんですよ。
 ということは、大臣、先週お願いしてから今日までの間に、この件に関して大臣は汗をかいていただけなかった、全く動かなかったし、指示もしなかったということでよろしいですか。
#341
○国務大臣(山本幸三君) この議事録については、元々運営規則におきまして、原則、「会議に諮った上で、四年間を経過した後にこれを公表する。」と、これは諮問会議等と同じであります。
 加えて、議事内容をできるだけ迅速に明らかにする観点から、会議後三営業日までにはその内容を相当程度忠実に記した議事要旨を公表するよう努めるところであるというように運営規則によって決められておりまして、そのとおりにやっているというところを確認したわけであります。
#342
○山本太郎君 十二月二十二日付け三省合意文書、これの証拠となる元の文書ファイル、サーバーの記録、作成日付が分かるプロパティー、これどうして出さないんですか。だって、議事録はそういう四年後なんでしょう、勝手に決めてね。公平公正で透明性があると言っているのに四年後とかと言ってね。このプロパティーに関しては、今後ろから文書入ったからすらっと言えるでしょうけど、お答えください。
#343
○国務大臣(山本幸三君) この三大臣合意というのは、これは大臣として確認した事項であります。公式の文書として作ったものではありません。
 そもそも行政文書というのは、国家公務員がその職務を遂行するに当たり法令等に基づき適正に作成、保存しているものであり、これに違反した場合には懲戒処分等、さらには公文書偽造罪に該当することになるなど、その真正性については制度的に担保されているところであります。
 ただ、二十八年の十二月二十二日に作成されたこと、これはもう私ども三大臣として確認しているわけであります。したがって、その真正性を証明するために、これ以上役所が保有する個別の電子ファイルについて逐一プロパティーデータ等に遡って確認することまで求められるとすれば今後の行政遂行に著しい支障を生じることになるために、行政サイドとして到底対応できるものではないと考えております。
#344
○山本太郎君 元の文書ファイルとかサーバーの記録とか作成日付が分かるプロパティー全部出せと言っているわけじゃないんですよ。全ての決定事項が見えるように全てを出してくれというような無理なお願いはしていないんですよ。そこまで言ったら今後のいろんなことに関して支障が出るかもしれない。
 でも、この国家戦略特区という運営に係る部分で大きな疑義が生まれているんでしょう。だとしたら、そのポイントとなる部分の完全な裏の取れている証拠を出せばいいじゃないですか。どうして出さないんですか。この加計学園の問題をいたずらに引っ張っているのは政権ですよ、大臣お一人お一人ですよ。どうして出さないんですか。ちょっと待ってください、その文書には答え、ないですよ。また同じ文書読むんですか。読まないんだったらお答えください。読むんですか。
#345
○国務大臣(山本幸三君) この文書が十二月二十二日に作られたということは、もう再々私もきちっと答弁しておりますし、他の大臣も答弁しておられます。
 そして、そのことは、国家公務員として、その行政文書として作成したものについて違反をする場合にはいろんな処分ということが当然あるわけですから、これが真正なものであるということは私どもが確認しているということでありますので、それ以上について、支障になるようなことまでやる必要はないと考えております。
#346
○山本太郎君 俺たちを信じろというだけの信じられるものがないんですよ。なかったものをあったことに、あったことをなかったようにしているように見受けられるような疑義があるからこそ、こういうものを出してくれという話をしているんですよ。
 今、多くの国民たちがこの問題に対して注視して、真実を明らかにしてほしいと。それを見たとしてもそれも出さないということは、これ、あっ、やっぱりアウト案件なのかなとみんな思っちゃいますよ。これ、ずっと続きますよという話ですよ。国家戦略特区、途中でやめるわけじゃないのでしょう。違う戦略特区のテーマが来たとしても、この話はずっと引っ張られますよ。
 私だって、したい話いっぱいありますよ。でも、これこそが、この国、この戦略特区の運用の部分に係っている疑義なんだから、この部分に関して情報公開が行われなきゃ前に進めるはずないじゃないですか。これを止めているの誰なんですかって、皆さんじゃないですか。情報を出さないの、出した方がいいんじゃないですか、サーバーの記録とか、作成の日付が分かるプロパティーとか。俺たちはこれちゃんとやっているから問題ない問題ないって、それには当たらないということしか言われていないじゃないですか。じゃ、その証拠を示してくださいというところに対してはシャッター下ろすだけでしょう。全くお話にならないですよ、これ。時がたてばいつかこれ風化するだろうと思われているかもしれないけれども。
 先に行きます。
 これ、ほとんど議事録と変わらない内容の議事要旨ですからというお話をされていました。国家戦略特区諮問会議の議事録なんて出ていないよって。議事要旨しか出ていない。ほとんど変わらないんだったら出せばいいのにって。これ、国家戦略特区諮問会議の議事録、これ出さない理由、そのほかのものも議事録出さない理由、何なんですかということに関して、大臣、先ほどもう勝手に答弁されましたよね。
 資料の七になります。国家戦略特別区域諮問会議運営規則ですよね。赤い囲いの部分が第八条、議事録の公表は四年後とされている。これ、誰が決めたんですか。四年後って誰が決めたんですか。
#347
○国務大臣(山本幸三君) 特区諮問会議の運営規則は、第一回会議の際に会議の構成員の決議により決定しているところであります。これは、ほかの諮問会議等と並びで決定しているというふうに理解しております。
#348
○山本太郎君 ということは、この四年という期間に関しては大臣の意思も入っているということでよろしいですね。
#349
○国務大臣(山本幸三君) それは、私の先任の大臣の意思が入っているということであります。
#350
○山本太郎君 公表するのが四年後、どうして四年後なんですか。合理的に説明してくださいね、短めに。
#351
○国務大臣(山本幸三君) これは、前例の経済財政諮問会議等に倣ったものだと考えております。
#352
○山本太郎君 四年たって公表したって、それ、この国家戦略特区の基本方針という部分、これ四年後の公開、公表って、これ、ちょっとゆがめていることにならないですか。
 「国家戦略特区制度の運用の原則」、「情報公開の徹底を図り、透明性を十分に確保すること。」。四年間、これブラックボックスの中に入れられることと等しいじゃないですか。議事録と変わらない議事要旨なんだったら、出しているのと一緒なんでしょう。じゃ、出せばいいじゃないって。議事要旨と議事録、そんなに変わらないって言っているけど、これがそもそも言い方として間違っているんじゃないですか。
 議事要旨と議事録は中身全然違いますよね。大臣、いかがです。
#353
○国務大臣(山本幸三君) 特区諮問会議や区域会議の資料につきましては、運営規則等に基づいて議事要旨を公開することとしております。
 この議事要旨については、情報公開を徹底し、議論の透明性を高める観点から、発言を忠実に再現した議事録に限りなく近いものとしているところであります。ここには、会議における出席者の発言がほぼ忠実に再現されているところであります。
#354
○山本太郎君 これね、今平々凡々と進んできている話じゃないんですよ。要は、国家戦略特区の運用の部分に関して大きな疑義が生まれているという中で、四年後を待ってなんという話にならないんですよ。
 議事要旨は全部公開しているからとかという話になっていますけど、先ほどの基本方針、読んでいただいたところにも書いてあるじゃないですか。「議事要旨の公表及び一定期間経過後の議事録」、この一定期間経過後というのが四年だと言うんですか。今これだけの大問題になっていて、これ四年待たなきゃいけないなんという議事録、話にならないじゃないですか。一刻も早く出していただきたいんですよ。
 しかも、これ、四年どころか、議事録を非公表にできるという理由まで存在しているんですよね、先ほどの八条。「我が国の利益に重大な支障を及ぼす恐れがある場合」とあります。そんなことあるんですか。具体例を用いて教えてくれます、短めに。
#355
○国務大臣(山本幸三君) 仮定の質問には答えられません。
#356
○山本太郎君 仮定の質問には答えられないで、仮定、全てが仮定じゃないですか、政治って。こうなったらどうなるって。だからこそここに書いてあるんでしょう、「我が国の利益に重大な支障を及ぼす恐れがある場合」と。これ、仮定じゃないですか。仮定をもって自分たちでルール作っているのに仮定の質問には答えられないって、これ、矛盾していません。答えてください。「我が国の利益に重大な支障を及ぼす恐れがある場合」。端的に御説明ください。
#357
○国務大臣(山本幸三君) それは個々のケースがどういうものであるかが分からない限り、言えるものではないというふうに思います。
#358
○山本太郎君 何言っているのかさっぱり分からないですよ。
 これ、このままいけば、議事要旨や議事録と変わらない内容だということで、四年間どころか、その後もお蔵入りにされる、そういうおそれ大きいですよ。要は、「我が国の利益に重大な支障を及ぼす恐れがある場合」とありますけど、これ、間違っていません、文言。自分たちの利益や立場に重大な支障を及ぼすおそれがあるときに非公表にするの間違いなんじゃないですか。いかがですか、大臣。
#359
○国務大臣(山本幸三君) そういうことは全くないと思います。
#360
○山本太郎君 国家戦略特区においてこれだけの大きな疑義で、毎日、テレビや新聞で取り上げられて、で、それが進まない理由は何か。情報が出ないこと。全ての情報の裏を出せと言っているわけじゃない。そのポイントとなるものの裏を出してくださいというお願いを先週からお願いし続けています。先ほどから言っているとおり、証拠となる元の文書ファイル、サーバーの記録、作成日付が分かるプロパティー、これ出していただけないんですか。出してくださいよ。終わらせたくないんですか。
 ちょっと待って。じゃ、まずここから聞きます。大臣、この加計問題、何の疑義もなく、ただみんな考え過ぎだってという話なんですよね。だとするならば、早く終わってほしくないですか。いかがでしょう。
#361
○国務大臣(山本幸三君) 当然、私どもとしてはきちっと法令に基づいてやっているわけですから何の問題もないと考えておりまして、早く終わっていただきたいというふうに思います。
#362
○山本太郎君 早く終わっていただきたい、ただのぬれぎぬだと。そのぬれぎぬを晴らすためには、開示できる限りの情報を出す以外はもう方法ないんですよ。そうでしょう、だって。
 何かパズルみたいにいろいろ渡されて、絵にならないじゃないですか、一枚の。あっ、ごめん、私たち考え過ぎでしたって言わせてくださいよ、じゃ。こちら側が求めている資料に対しての公開、どうしてそんな、なかなか出さないんですか。出さないどころか、もうそれは関係ないとかという話になっちゃっているじゃないですか。協議するとかという話にもなっていないですよ。出してくださいよ、証拠となる元の文書ファイル、サーバーの記録、作成日付が分かるプロパティー。
 先ほど私が言った二つの件に関して、それを対応をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
#363
○国務大臣(山本幸三君) その文書が真正のものであることはもう私どもは確認しております。そして、それがもし事実でないとすれば、それは懲戒処分等の対象になるわけでありまして、したがって、それをこれ以上個別の電子ファイルとかプロパティーについて確認すると、そういうことをやれば今後の行政遂行に著しい支障を生じることになりますので、従来からもそういうことはやっていないということであります。
#364
○山本太郎君 何一つ証明せずに、私たちが確認したから大丈夫だ、そんな話、通用するんですか。どんな政治やるつもりなんですか、一体。国の在り方ゆがめていません、それ。一応、民主主義なんですよね、この国。だとしたら、情報公開、これ当たり前の話じゃないですか。だからこそ基本方針にもこのように書かれているんでしょう、「情報公開の徹底を図り、透明性を十分に確保すること。」。で、自分らお仲間で集まったときに、ただし四年後な、公表はみたいな、そんな話ししておいて議事要旨しか出さない。でも、議事要旨といったって議事録と変わらないですからねと。だったら出してくださいよって。今これだけの疑いを持たれているもののひもを解いていくにはもう決断するしかないんですよ、情報を出すか出さないか。で、出さないということを決めたんでしょう。
 これ、ぬれぎぬ着せられているというような言い方で言われていますけれども、ぬれぎぬも何もないじゃないかって。情報を出せばはっきりするじゃないって。いつまでこんな質問させるんですかということなんですよ。納得していませんって、誰も。
 次またあるらしいですね、来週ね。あっ、今週ですね、木曜日、数日後なんですけれども、それまでにまた、この私が先ほど求めた二点の情報に関して、是非今度こそ大臣自ら汗をかいて出していただけませんか。いかがでしょう。
#365
○国務大臣(山本幸三君) 先ほどから御答弁しているとおり、審議会の議事要旨についてはほぼ議事録と同様のものでありますので、それで十分だというふうに思います。議事録という形になった場合は、それは一言一句きちっとなったものを議事録ということでやるわけでありまして、それは相当の時間が掛かると。ただ、中身的にはほとんど同じ要旨を出しているわけであります。
 それから、プロパティー等については先ほど御答弁したとおりであります。
#366
○山本太郎君 本当に何か大きな爆弾でも見付かって、ネタ的に、早く倒れてほしいですね、こんな不公平な政治。そう思いますよ。みんなもそう思っていますよ。情報公開の基本もできていないじゃないですか。これだけの疑義を持たれても、大丈夫だ、俺たちが認めたからなんて、そんな話が通用する国は今のところ日本だけじゃないですか。そのほか独裁国家と言われているような国ぐらいじゃないですか、勝手なことが通用するなんて。
 しかも、税金でやっているんでしょう、これ。ワーキンググループもそれ以外のところも税金使ってやっているんでしょう、マンパワー使って。で、そこでの議論出さない、あり得ない話ですよ。もう俺たちが確認したからなんて、あり得ない。
 では、本法案の内容に移りたいと思います。
 今回の特区法案の目玉となるのが農業分野に外国人労働解禁の部分と考えます。そこでの一番の懸念、建前上、技術、技能の移転としている外国人実習制度の在り方をゆがめ、技能実習二号修了時の外国人に対し、引き続き安価な労働力として働かせるのではないかとの懸念があります。戦略特区の外国人労働解禁と外国人実習生問題は地続きです。そういう観点からお聞きします。
 法務省。ミャンマーの外国人技能実習制度に関して一般社団法人日本ミャンマー協会というところが関与していると聞きました。この協会についてどのような認識をお持ちでしょうか、聞かせてください。
#367
○政府参考人(佐々木聖子君) 御指摘の日本ミャンマー協会につきましては、ミャンマーの労働省からの要請により、在京ミャンマー大使館が自国民保護の観点から行う業務を同大使館からの委託に基づいて実施している団体と承知をしております。
#368
○山本太郎君 資料の一なんですけれども、外国人技能実習制度の基本理念、技能実習法第三条なんですけれども、副大臣、申し訳ありません、この資料の一のライン部分、読んでいただけますか、済みません、黄色いライン部分。ありがとうございます。
#369
○副大臣(盛山正仁君) 第三条、「技能実習は、技能等の適正な修得、習熟又は熟達(以下「修得等」という。)のために整備され、かつ、技能実習生が技能実習に専念できるようにその保護を図る体制が確立された環境で行われなければならない。」。第二項、「技能実習は、労働力の需給の調整の手段として行われてはならない。」。
#370
○山本太郎君 ありがとうございます。
 資料の二、Bと書かれているところ、これ、日本ミャンマー協会ホームページから。黄色のマーカー、Bの部分を読みます。
 ミャンマーにおいても日本独特の技能実習制度への関心と理解が深まり、日本への技能実習生派遣の機運が高まっています、一方、日本側でも、昨今の建設、土木、農業、食品、縫製、そして介護などの現場における若手労働力の不足は日々深刻化していますとあるんですけれども、この一文だけ読むと、ちょっと日本ミャンマー協会、実習制度の基本理念の中で最も重要と思われる、労働力の需給の調整手段として行われてはならないという定義、理念を少し理解されていないんじゃないかなというふうにも思っちゃうんですけれども、副大臣はそうお感じになられませんか。
#371
○副大臣(盛山正仁君) 日本ミャンマー協会の、これ、ホームページのコピーなんでしょうね、これを私、今、たった今拝見したところでございますので、ちょっと何とも言い難いですけど、我々法務省とも御相談の上、こう書いていただいているのかなと思いますけれども、我々としては、先ほど私、読まされましたこの技能実習法、こういった理念をよく理解していただけるようにお話をしていきたいなと思います。
#372
○山本太郎君 ありがとうございます。
 確認のためなんですけれども、労働者と実習生は違うということでよろしいですよね。それに対して送り出し先国も同じ認識、そう理解をしていただいているということでよろしいですか。これ短めに答えていただけると、副大臣、この問題非常にお詳しいので、短くそのことに関して、それは間違いないということだと思うので、お答えいただけますか。
#373
○副大臣(盛山正仁君) 今回の技能実習制度は、技能、技術又は知識の開発途上国等への移転を図り、開発途上国等の経済発展を担う人づくりに協力することによる国際貢献を目的とする制度でありまして、この場合はミャンマーということになるわけでございますが、送り出し国もそういったことを御理解していただいているものと我々は考えております。
#374
○山本太郎君 資料の三の一、そして三の二、これは両方ミャンマーの労働省から宛てられた公式文書になるんですけれども、これ、その中身を読んでみると、ライン部分だけ読んでみると、ミャンマー人労働者の日本への派遣手続とか、労働者を日本に派遣することになりますとか、労働市場の動きに鑑み派遣手続とか、労働省は日本ミャンマー協会に対し日本で働きたいミャンマー労働者の確認・審査手続を開始するように通知しますとか、もう全然これ、実習生の理念とかという話じゃなくて、ミャンマー労働省側は、単に必要とされる労働者を技能実習制度を利用して日本に送り込んでいるという認識に思えるんですよね。
 このミャンマー協会というのがまたまた大きくて、資料の五を見ていただけると役員名簿というのがあるんですけど、代表理事に元郵政大臣の渡辺秀央さんとか、名誉会長に中曽根康弘元総理、最高顧問に麻生太郎副総理などなど、もう本当に永田町や霞が関では泣く子も黙るラインナップみたいな話だと思うんですけどね。
 しかも、このミャンマー協会というのはすごくて、要は、申請の事前確認作業をするに当たり、受入れ監理団体から多額の手数料を徴収しているんですよね。資料の四になります。しかも、一団体初年度十万円、そして翌年から毎年五万円、さらに、送り出した人が三人増えるごとに一万円ずつ支払わなくちゃならないって、この行為、技能実習制度の適正な運用とは思えないんですけれども。
 ミャンマー協会のように、送り出し国との間に一枚かんで何か仕事をつくって、一枚かんでいるほかの日本の団体というのは存在するんでしょうか、教えてください。
#375
○政府参考人(佐々木聖子君) 私ども、このような団体というのは承知をしておりません。
#376
○山本太郎君 じゃ、何で日本ミャンマー協会だけ向こうの政府側に一枚かんで、こういうふうにミャンマー人を働き手として使いたい人たちからお金をこうやって、決して少なくないですよね、こういうの、という話になったとしたら、これも一つの既得権益になり得るんじゃないのって、バックにいる人たちも大物ばっかりじゃないって。
 で、結局、払わされるお金、これツケがどこに回るかといったら、働く人々から徴収されるおそれがあるんですよ。その部分に関しては法律的に歯止めを掛けたという部分があると思うので、ここら辺の話もまた、二日後ですか、にちょっと譲ってお話をしていきたいと思います。
 もう時間ですよね。はい、済みません。ありがとうございました。
#377
○委員長(難波奨二君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後四時八分散会
ソース: 国立国会図書館
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