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2017/06/13 第193回国会 参議院 参議院会議録情報 第193回国会 内閣委員会 第12号
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2017/06/13 第193回国会 参議院

参議院会議録情報 第193回国会 内閣委員会 第12号

#1
第193回国会 内閣委員会 第12号
平成二十九年六月十三日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月九日
    辞任         補欠選任
     中西  哲君     野上浩太郎君
     櫻井  充君     矢田わか子君
 六月十二日
    辞任         補欠選任
     野上浩太郎君     小野田紀美君
     神本美恵子君     櫻井  充君
     山本 太郎君     森 ゆうこ君
 六月十三日
    辞任         補欠選任
     小野田紀美君     こやり隆史君
     森 ゆうこ君     山本 太郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         難波 奨二君
    理 事
                上月 良祐君
                高野光二郎君
                相原久美子君
                西田 実仁君
    委 員
                有村 治子君
                石井 準一君
                江島  潔君
                小野田紀美君
                岡田 直樹君
                岡田  広君
                こやり隆史君
                山東 昭子君
                豊田 俊郎君
                和田 政宗君
                櫻井  充君
                矢田わか子君
                里見 隆治君
                田村 智子君
                清水 貴之君
                森 ゆうこ君
                山本 太郎君
   委員以外の議員
       発議者      礒崎 哲史君
       発議者      藤末 健三君
       発議者      舟山 康江君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(地方創
       生))      山本 幸三君
   副大臣
       文部科学副大臣  義家 弘介君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤田 昌三君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       向井 治紀君
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局地
       方創生総括官補  末宗 徹郎君
       内閣府地方創生
       推進事務局長   佐々木 基君
       内閣府地方創生
       推進事務局審議
       官        藤原  豊君
       内閣府地方創生
       推進室次長    高橋  淳君
       内閣府知的財産
       戦略推進事務局
       長        井内 摂男君
       内閣府経済社会
       総合研究所総括
       政策研究官    酒巻 哲朗君
       警察庁交通局長  井上 剛志君
       総務大臣官房審
       議官       佐伯 修司君
       法務大臣官房審
       議官       佐々木聖子君
       外務大臣官房参
       事官       大鷹 正人君
       文部科学省高等
       教育局私学部長  村田 善則君
       文化庁文化財部
       長        山崎 秀保君
       厚生労働省職業
       安定局派遣・有
       期労働対策部長  鈴木英二郎君
       農林水産大臣官
       房審議官     山北 幸泰君
       国土交通省道路
       局次長      青木 由行君
       国土交通省自動
       車局長      藤井 直樹君
       観光庁観光地域
       振興部長     加藤 庸之君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国家戦略特別区域法及び構造改革特別区域法の
 一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付
 )
○国家戦略特別区域法の適用の停止等に関する法
 律案(礒崎哲史君外三名発議)
    ─────────────
#2
○委員長(難波奨二君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、中西哲君、山本太郎君及び神本美恵子さんが委員を辞任され、その補欠として小野田紀美さん、森ゆうこさん及び矢田わか子さんが選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(難波奨二君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国家戦略特別区域法及び構造改革特別区域法の一部を改正する法律案及び国家戦略特別区域法の適用の停止等に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官向井治紀君外二十名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(難波奨二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(難波奨二君) 国家戦略特別区域法及び構造改革特別区域法の一部を改正する法律案及び国家戦略特別区域法の適用の停止等に関する法律案の両案を一括して議題といたします。
 国家戦略特別区域法及び構造改革特別区域法の一部を改正する法律案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより国家戦略特別区域法の適用の停止等に関する法律案について発議者礒崎哲史君から趣旨説明を聴取いたします。礒崎哲史君。
#6
○委員以外の議員(礒崎哲史君) ただいま議題となりました国家戦略特別区域法の適用の停止等に関する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 まず最初に申し上げますが、私どもは、様々な規制改革メニューの活用を通じて成長力のある日本をつくるという国家戦略特区の考え方自体を否定するものでは決してございません。
 しかしながら、強力なトップダウン方式で進められる国家戦略特区は、注意深く運用しなければ、規制緩和に関わる一部の者を過度に優遇することになりかねません。まさにこの懸念が現実化したのが今回の今治市における獣医学部設置の問題であります。
 同じく規制緩和に関わる制度であり、平成十四年に創設された構造改革特区は、地方自治体が自らの地域の特性に合わせた特例措置を求めるボトムアップ方式で、地方の発意を重視する制度である一方、国家戦略特区は、これまでの制度の運用を見る限り、規制を所管する省庁や与党などとの調整を十分経ず、総理主導で物事を決めてしまい、結果として政府や与党の一部と結び付きの強い者の事業が認定されてきた疑いがあります。国家戦略特別区域法のそもそもの立案趣旨を踏まえた適正な検討、審議が行われているのか、恣意的な扱いがなされているのではないかといった制度の運用の公正性や透明性に大きな疑念を生じさせている代表格が、十五回にも及ぶ構造改革特区に係る提案では採用に至らなかったにもかかわらず、国家戦略特区制度の下では突如として実現に向けて動き出した今治市における獣医学部設置の問題であります。
 本法律案は、国家戦略特区制度において、この獣医学部設置の問題のみならず、公正性や透明性に疑義がある事例が少なからず生じていることを踏まえ、国家戦略特別区域法の適用を停止するとともに、国家戦略特別区域に関する制度の見直しについて定めようとするものであります。
 次に、本法律案の主な内容について御説明申し上げます。
 第一に、国家戦略特別区域法は、別に法律で定める日までの間、その適用を停止することとしております。ただし、国家戦略特別区域法第四章の規定その他認定区域計画に係る政令で定める規定についてはこの限りではないこととしております。
 第二に、政府は、この法律の施行後二年以内を目途として、国家戦略特別区域に関する制度について、認定区域計画に基づく事業に対する規制の特例措置等の存続の必要性を含め、産業の国際競争力の強化及び国際的な経済活動の拠点の形成に真に資するものであるかどうかの観点から抜本的な見直しを行い、その結果に基づき、法制上の措置その他の必要な措置を講じなければならないこととしております。
 第三に、この法律は、公布の日から起算して二月を経過した日から施行することとしております。
 以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願いを申し上げます。
#7
○委員長(難波奨二君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより両案について質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○上月良祐君 自由民主党の茨城県選出の上月良祐でございます。
 今日は、まず最初に、今日議題になりました、運用停止法と仮に呼ばせていただきますが、法案について、何点かちょっと確認といいますか、させていただきたいと思います。
 この法案の内容は、ちょっと見て分かりにくいところがあるので、ざっくり言うと、既存のものの効力は止めずに新規の何かを停止するということなんだと思うんですけれども、新法で新しい規制緩和項目を加えるという国会における立法活動に制限を加える趣旨ではもちろんないんだと思っておりまして、そういう意味では、効力停止で何ができなくなるのかということについてちょっと教えていただきたいと思います。
#9
○委員以外の議員(礒崎哲史君) まず、この法律の提出の趣旨につきましては、先ほども申し上げましたが、成長力のある日本をつくるという国家戦略特区の考え方自体を否定するものではないということでございます。
 その上で、今、上月委員からも御指摘がありましたけれども、本法律案は、国家戦略特別区域法の適用について、この法律の施行日の状態で一旦凍結をいたしまして、その間に国家戦略特別区域に関する制度の抜本的な見直しを行うことを政府に義務付けるものとなります。
 具体的には、今委員からも御指摘がございましたが、本法律の施行後は、国家戦略特別区域の指定、それから区域計画の認定、それに基づく規制の特例措置等の規定の適用等を新規には行わないということになります。
 その一方、既存のもの、すなわち、本法律の施行の際、区域計画が認定されている案件につきましては、法の第四章の規制の特例措置等の規定等を引き続き適用することとしております。
#10
○上月良祐君 いわゆる獣医師の件も含めて既存のものは止まることはないんだということで、見直しの対象となるということなんだなということは分かりました。
 法案の、これ一条になるのか一項になるのかあれですが、認定区域計画に係る政令で定める規定についてはこの限りでない、括弧は抜きましたけれども、認定区域計画に係る政令で定める規定についてはこの限りでないという意味は、これどう読めばいいんでしたっけ。
#11
○委員以外の議員(礒崎哲史君) 本国家戦略特区の法律に関しましては、認定区域に関しましては、法案の中で定めるものあるいは政令の中で定めていくもの、様々なところで管理が、制定がされていることになりますので、それぞれにおいて認められたものについてはそのまま、既に認められたものについてはそのまま動かすということですので、先ほどお話をされたとおり、今認定されている、本法律に基づいて、併せてこの法律にひも付いている政令について定められているものについてはそのまま適用が継続をされると、そういう趣旨のものでございます。
#12
○上月良祐君 余り詳しく聞くのもあれですけど、政令で定める規定についてはこの限りでないというのは、その政令で定まっている部分については動かしますよ、止めはしませんよという意味なんですね、そういう意味では、今の御説明であれば。認定区域計画に係るもので、これから政府に政令で何か定めさせて、そしてそれを止めるか止めないかを政府に委ねているという意味ではないということでよろしいんですね。これ、何と読めばいいのかちょっと分かりにくかったものですから。今、認定区域計画に係る政令というのがあって、その政令に係るもの、政令で書いてあるものについては全部動くということでよろしいんですね。
#13
○委員以外の議員(礒崎哲史君) 御指摘のとおり、その部分について適用されているものは全て動かすということでございます。
#14
○上月良祐君 これ、なぜ国家特区だけが対象になっているのかということについて教えていただきたいと思います。
#15
○委員以外の議員(礒崎哲史君) 冒頭、趣旨の部分でも申し上げましたが、国家戦略特区につきましては強力なトップダウン方式で進められるというものでありまして、規制緩和に関わる一部の者を過度に優遇することになりかねないということはお話をさせていただいたとおりでございます。その意味で、注意深く運用することが必要不可欠であろうというふうに捉えております。
 あわせて、この国家戦略特区につきましては、その諮問会議は、内閣府に設定をされて、担当大臣の権限において進められるということでもございまして、内閣府が主導で検討を行われるということにございます。その意味では、与党内の関係者との連携もなかなか入る余地が少ないのではないか、そのように考えているところでございます。
 一方、既に規制緩和に関わる制度でございます、平成十四年から動いております構造改革特区につきましては、地方自治体が自らの地域の特性に合わせた特例措置を求めていくボトムアップ方式ということであり、地方の発意というものを重視する制度というふうに捉えております。
 その中におきましては、地方公共団体が認定の申請に当たってしっかりとその関係行政機関に確認を求めることができることであったり、それに対して関係行政機関が速やかに回答することが求められております。あわせて、事業者が地方公共団体に対して行った計画がこれ立案されないとなった場合にはその理由等の通知をするということが義務付けられておりまして、意思決定の透明性や公正性が図られていると考えております。
 その意味で、今回の適用につきましては国家戦略特区法のみとさせていただいたところでございます。
#16
○上月良祐君 私は、構造改革特区は別だと思っているんですが、総合特区が始まってもう六年ぐらいになっていて、国家特区がまだ三年ぐらいなんですね。実際始まっていて、規制緩和自体も、民間の意見も聞いて、国会という最高の意思決定機関で御承認をいただいて法律になって、始まって三年しかたっていない。実質三年丸々たっているわけじゃなくて、実際に動いているのはそんなにないから、そういう意味では、現時点でそれだけを見直しをするというのが果たしてチェックとしてその具体性があるのかな、その効果があるのかなと思っています。見直しをするのであれば総合特区も入れてやるべきだと思っておりまして、これは僕の意見ではありますけれども、なぜ国家特区だけなのかなというところがちょっと解せない気がいたします。
 それで、どういうやり方で、これは二条というのか二項というのか分かりませんが、これ非常に法律の言葉としてはアバウトなんですが、「抜本的な見直しを行い、」と書いてあるんですけれども、どういうやり方、体制というんでしょうか、で、どんな点をどんなふうに評価をしてその抜本的な見直しを行おうとされていらっしゃるのか、そこをちょっと教えていただきたいと思います。
#17
○委員以外の議員(舟山康江君) ありがとうございます。
 冒頭の趣旨説明にもありましたとおり、趣旨そのものを否定するものでもありませんし、やはりこの法律にはきちんと目的、そして具体的な基本方針も法に基づいて定められております。
 ただ、残念ながらその在り方に少なからず疑義が生じているということを踏まえまして、まず、現在の事業の進め方が真に法律及び法律に基づき定められた基本方針に合致しているのか、原点に立ち返りまして、それこそ真に公平中立な第三者の参画も仰ぎながら、また、規制を所管する省庁、そして与党との意見も聞きながら検証をするべきと考えております。
 具体的には、まず、法第一条の目的、ここには、産業の国際競争力を強化するとともに国際的な経済活動の拠点を形成することが大事だと、そのためにいわゆる規制を変えていくということでありますから、果たしてこの目的に沿った運用がなされているのかというところをまず検証する。そして、見直しの対象の規制が本当にいわゆる岩盤規制と言われているものなのかどうか、そして、それが今、まさにその規制が今目的を阻害しているのかどうか、こういったところも検証する必要があると思っておりますし、そして、現在の国家特区法の第五条一項に基づきまして基本方針が定められております。この基本方針には原則がありまして、情報公開の徹底、透明性を十分確保ということですけれども、果たして、これも少し疑義があると、議事録。議事概要については公表されておりますけれども、議事録が公表されていなかったり、この辺の情報公開、プロセスの透明性、しっかりと検証するべきだというふうに思っております。
 そしてまた、運営につきましても、公平性、中立性を保つということでありまして、間違っても利害関係者が諮問会議の委員等になってはいけないと思いますけれども、これについても随分と疑念が生じていると思います。
 そして、手法ですね、手法についても、まさにトップダウンということは非常に意思決定が早いという利点がある一方で、これが本当に先ほどの原則に基づかなければ不透明で、どういう決定がなされたのか、その辺が不明確でありますので、やっぱりこういったところも見直す必要があると思います。
 そして最後に、評価の方法ですね、やはり本当にこれが目的にかなうものなのかということは、数値目標ですとか具体的な目標期間、経済効果というものも出さなければいけないと思いますけれども、やはりこれに照らしてどういう手法がふさわしいのか、この辺のことを本当にきちんと公正中立な第三者を交えながら検証するべきだと思っております。
#18
○上月良祐君 今おっしゃったような、何か特定の成果項目とか地区とか人とか、そういうことがあるのであればはっきり言っていただきたいと思うんですね。
 これは、抜本的な見直しをやって法制上の措置をとれと書いてありますけれども、やったって空振りになる可能性もあるわけですよ。そういう意味で、何か特定の規制緩和項目とか地区とか、そういうものがはっきり挙げていらっしゃるんだったら、そのことを改正、対案として書いて出せばいいんじゃないかと思うんですけれども、かなりアバウトな形で、こういう形で出されて、その間止めちゃうということについては私は大変問題が大きいと思うんですけど、今何か特定の項目とかなんとかというのははっきり決まっていて、これについては、この規制緩和はおかしいんだということがあるんだったら教えていただきたいと思います。
#19
○委員以外の議員(舟山康江君) 御指摘のとおり、この検討を始めた一つのきっかけは、今治市における特区の認定、そして獣医学部の新設ということに端を発しておりますけれども、改めて、様々な今現在の制度の運用を見ておりますと、先ほども申し上げましたとおり、かなり利害関係者、例えば医療関係においても利害関係者がワーキンググループの委員だったりとか諮問会議の議員になっているという事例も幾つか見受けられました。ですから、きっかけは特定の案件ではありましたけれども、これを契機として、一般的に、こういった利益誘導的なものがないのか、本当に公正中立に行われているのか、このことを改めてゼロベースで検証する必要があると。そうしなければ、せっかくのいい制度も疑念だけが先行してしまうということにもなりかねませんので、こういった疑念を払拭するためにも、改めて原点に基づいて目的、そして手法、評価の方法を検証し直すということが必要ではないかと思っております。
#20
○上月良祐君 私は、できるだけかみ合った議論をしたいと思っておりまして、この場では与党、野党を超えてかみ合った議論ができるようにと思って理事としても努力をしてきたつもりです。
 私は、今のお立場で精神的な意味でそういうふうなことをおっしゃるのは分かるんですけれども、法案として、この間は新規のものが止められる。例えば、もう僕何度もここで質問の中で言わせてもらったんですが、舟山さんのところもそうでしょう、農業なんかでは人手が本当に足りていない。国家戦略特区で今、今回のに入っている農業のことなんかは是非ともやってもらいたい、新規の人を広げてもらいたいとたくさんの人が思っていると思うんですね。そういう新規の指定の方ですね、新規項目じゃなくて、そういったものが全部止まっちゃうということについては、もしそこまでやるんだったら、何か特定の項目をしっかり指定して、そこを直せとかというような具体性のある法案であるべきだと私は思っております。
 それで、最後に私からちょっと申し上げたいんですけれども、一番最初にお聞きしたように、これは国会における立法活動を止めるものではもちろんないわけですね。したがって、今出している国家戦略特別区域法等の一部改正案というのは、それはそれで議論をしてくれということになって、併せて、並行してというか、こっちも議論してくれということになります。これはこれで、私は、議論をこういうふうにさせていただいて何点か分かりました、お気持ちも、そこは分かった点もあります。けれども、私は、しっかり今出している法案、これは新規の国会としての立法活動ですから、こちらについてはやっぱり一定の結論をしかるべきときに得るべきであるというふうに思っておりまして、併せて、このことについては今日もあと幾つか質問があるようですから、そこは審議がされればいいかなと。我々は決して賛同はできませんけれども、そういう意味で御議論できたのは非常に有り難い機会だと思っております。
 委員長、もしよろしければ、提案者の方々は、私ここまでなので、席を外していただいて結構でございます。
#21
○委員長(難波奨二君) それでは、発議者三名の方は御退席いただいて結構でございます。
#22
○上月良祐君 引き続き、今日は藤井局長に、何度も何度も来ていただいて申し訳ありません。ちょっと順番を変えて、藤井局長に、この前の続きで、ライドシェア、ウーバーを始めとするいわゆるライドシェアと言われているものについてちょっと状況をいろいろお聞きしましたが、ライドシェアと言われているものに関して、事故率というんでしょうか、事故が起こった場合の対処方法は一般のタクシーなんかの場合とは違うというのはこの前もちょっとお話をしましたけれども、事故率みたいなものは結構違うものなのかどうなのか、ちょっと前の方の問いは飛ばしましたけれども、その辺りを教えてください。
#23
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。
 交通空白地域における自家用有償運送と、あとは人口五万人以上の都市を含まない営業区域におけるタクシー、いわゆる地方部のタクシーでございますけれども、これを比較をいたしますと、平成二十六年度の走行一千万キロ当たりの事故件数、これが、前者の自家用有償運送が十七・三件であるのに対しまして、地方のタクシーが十七・六件ということでございます。また、死者又は重傷者を生じた重大事故件数は、どちらも〇・二件ということになっております。
#24
○上月良祐君 この前もウーバー社で例示をしましたけれども、契約上は輸送者ではなくて、仲介をするというんですかね、輸送事業者ではないということでありますので、事故が起こった場合の対応というのは必然的に違いが出てくるんだと思うんですが、その辺りはどんななっておりますでしょうか。
#25
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。
 まず、タクシー、いわゆる事業用運送でございますけれども、こういった事業用運送事業者の車が事故を起こした場合には、自動車損害賠償保障法第三条の規定に基づきまして、タクシー事業者がこの法律の中にありますいわゆる運行供用者として被害者への賠償について厳格な責任を負うということとされているところでございます。
 一方で、ウーバー社、先ほど御指摘ございましたけれども、このウーバー社のホームページ上の利用規約というのが閲覧することができます。こちらを見ますと、この規約の中には、ウーバー社は、いかなる場合においても、運転手が提供するサービス等に起因する損害について責任を負わないという、そういった旨が記載されているというふうに承知をしているところでございます。
#26
○上月良祐君 その場合は、基本的に個人が掛ける保険というものでカバーされていく、あるいはその運転手をされる方の保険というんでしょうか、そういうのでカバーされていくのか、会社としても一定の、あっせんをするウーバー等のそういった会社も一定の何か保険でカバーされているようなものがあるんでしょうか。
#27
○政府参考人(藤井直樹君) ウーバー社が日本でこういったサービスを提供しているわけではありませんので、個社の状況というのはちょっと正確には把握をしておりませんけれども、基本的にはドライバーがこういった場合には責任を負うということで、ドライバーに対する任意保険というのは今でもございますけれども、そういったものでカバーをするということを念頭に置いているのではないかと考えております。
#28
○上月良祐君 確かに詳しくは分からないと思いますので、今の答弁で、大体分かれば、取りあえず今の状況ではいいのかなというふうに思います。
 レギュラトリーサンドボックスのことをちょっと佐々木局長にお尋ねしたいんですけれども、これ、近未来実証特区とかというのもありますし、どう違うのかというのと、そこでの成果をどう生かそうとしているのかということを、東京都辺りではいろいろと議論も進んでいるというようなことも聞きましたが、その辺りの状況についてちょっと教えていただきたいと思います。
#29
○政府参考人(佐々木基君) お答え申し上げます。
 まず、近未来技術実証特区とサンドボックスとの違いということでございますけれども、近未来技術実証につきましては、国内外の新技術を呼び込みまして、これを大胆に実証するフィールドの確保を目的とする取組でございます。日本再興戦略等に基づきまして、現在、自動運転、ドローン、それから遠隔医療、遠隔教育、この四項目を近未来技術の対象としてまいりました。
 一方、サンドボックス制度でございますけれども、これは、この近未来技術の実証をより円滑かつ迅速に行えるようにするために、安全性に十分配慮しつつ、事前規制や手続を抜本的に見直す新しい仕組みでございます。
 まずは、二〇二〇年に完全自動走行サービスの開始を目指します自動運転、それから、早ければ二〇一九年に宅配の実現を目指しますドローン、この二つの取組が急がれる分野を主な対象とすることを考えているところでございます。
 それから、東京都における自動走行サンドボックスについての議論の御紹介でございます。
 東京都におきましては、羽田空港周辺地域等におきまして最先端の自動走行システムを活用した様々な実証実験の企画、実施に取り組むとともに、現行の制度や手続の抜本的見直しと併せて事後チェックルールを徹底したサンドボックス制度の構築を図るために、東京圏の区域会議の下に東京都自動走行サンドボックス分科会を本年三月十一日に設置したところでございます。
 第一回分科会でございますが、東京都それから大田区、民間事業者、民間有識者、内閣府、警察庁、総務省、経済産業省、国土交通省、こういった自動走行の関係者が一堂に会しまして、自動走行の現状や今後の進め方について議論をいたしました。
 具体的には、自動走行関係の法令手続等のワンストップセンターの設置を進めるべきでございますとか、あるいは事故が起こった場合の調査報告体制あるいは保険まで含めてしっかり考えるべき、あるいはレベル4の実施につきましては、自動車メーカーだけでなくて、警察、道路管理者等の業者はもちろんのことでございますけれども、ITとか電気通信業界との連携が必要というような意見があったところでございます。
#30
○上月良祐君 大臣にちょっとお尋ねをいたしたいと思います。
 サンドボックスというからには、今、佐々木局長がお話をされた手続とか規制緩和の中で、自動運転とドローンによる配送だけではなくて、まさにいろんなことが対象になり得るものなんだと思っております。先日の審議の中で少しお話をいたしましたが、サンドボックス、ある意味、規制緩和のもう砂場、まあ何でもやっていいんだという感じですけれども、もちろん、人を殴っていい、人をたたいていい、そんなサンドボックスはないんだと思うんです。したがって、人をけがをさせていいようなサンドボックスももちろんないんだと思うんです。一方で、安全に影響がないかどうかを現実空間の中で実験、実証しない限り、未来永劫自動運転の車などが世に出ることもないんだろうという意味では、どこでバランスを取るのかという話だと思います。
 そういう意味で、一般の地域と特区、特区とサンドボックスの特区というのの中で、規制緩和の実験と安全の確保の度合いというんでしょうか、そのバランスというのが微妙に違うのかなというふうに思うんですが、この辺りについて、大臣の今の時点でのお考え、お聞かせいただきたいと思います。
#31
○国務大臣(山本幸三君) レギュラトリーサンドボックスは、昨年十一月の特区諮問会議において初めて有識者議員から、原則自由な実証実験を可能とする規制の砂場、ゼロベース特区の仕組みを導入することを早急に検討すべきとの提言があって始まっているところであります。
 さらに、十二月の同会議においては民間議員から、安全性についてどういう仕組みをつくるか十分議論すると、ルール無用や無法と誤解されないようにする必要があるとの留意点も示されたところであります。実証実験の円滑化とはいっても、安全の確保は当然の前提でありまして、これが確保されなければ国民の理解も得られないと思います。
 こうした議論を踏まえて、政府としては、事後チェックルールの徹底等を含め安全性に十分配慮しつつ、事前規制、手続の抜本的見直しなどにより実証実験を集中的に推進するための具体的方策について検討することとしたところであります。
 具体的な制度設計については、今後、特区ワーキンググループにおいて関係府省庁とともに検討を進めてまいる所存でありますが、安全性には十分注意したいと思っております。
#32
○上月良祐君 直接質問に対するお答えではなかったですけれども、これからサンドボックス、検討していかれるんだと思いますから、一般の地区と特区、特区の中での、単なる特区ではなくてサンドボックスという特区をつくるときの在り方というのはよくよく検討していただきたい。その際、当然ながら安全のことはよく考えていただきたいと思います。
 私は、住民への説明とかアナウンスとか、納得を得るといったプロセスは大変重要なんだと思うんです。自分のところでこういうふうな実験をしていると、ややその安全の面で今までより踏み込んだ、一定程度の安全確保措置はもちろんとるんだけれども、こういったことをやるんだよということを、住民の方が共有できていないときにそういうことをやるというのは良くないと思うんです。議会の承認まで取るかどうかというのは一つの仕組みのつくり方だと思いますけれども。
 山海先生という、サイバーダイン社、HALを作られた先生とお話をずっとさせていただいたときに、つくばという地区は非常にすばらしいところだと、それはなぜかというと、新しいことにみんな住民の方が貪欲なんだということをおっしゃっていました。新しいことに非常に、何というんですか、ネガティブな雰囲気を普通は日本人って持ちがちなんだけれども、そういった新しいことをやるときに、何かあったときには何か新しいことをやってみようじゃないかという雰囲気があると、だから自分はつくばで、筑波大にいらっしゃったんですけれども、サイバーダインというのを始めてやっているんだということがありました。
 そういう住民意識のもちろん違いもあるから、サンドボックスどこでやるかという地区の選定も大変でしょうし、そして、やるときには、勝手に上の人がこんな実験、安全に問題があるかもしれない実験をやったんだとならないような、住民を巻き込むような、そういうふうな仕組みというのは是非とも御検討いただきたいなというふうに思っております。
 実は、私の友人で金融の世界ではそれなりに名が通っている谷家君という人がいて、長野のISAKなども、教育の方にも一生懸命今やっている人ですが、彼とこの前、フィンテックの議論をしている中にちょっとだけ入れさせてもらって、僕はフィンテックのことをそんなに分かっているわけでは全然ないんですけれども、彼はそっちの道では大変詳しい人です。彼が、ふだん厳しいことを余り言わないタイプの人なんですけど、安全安全と強調し過ぎる余り、フィンテックなんかでは中国にもうはるかに水を空けられていると、こんな状況で成長とかって大丈夫なのかと随分言われたんですね。スピード感が本当に違うと言っていたんです。
 ある意味、金融のその分野ではもう最先端に働いている人なので、かなりちょっと胸に刺さりまして、僕はどっちかというと、やっぱり安全のことは、特に命に関わることは、経済的な安全よりも、加えて、更に命のことは重視してもらいたいと思っているんですけれども、守っているうちに先頭どころか一周遅れになって、一周遅れの先頭みたいな形にしかなれないようであれば、国家特区をつくった意味がないんだというふうに思います。
 十数年前までは特区自体がなかったんですから、それに比べれば大きく状況は改善しているんだとは思いますけれども、そういう意味では、この特区がチャレンジングなものになるように、特にサンドボックスというものをつくるのであれば、意味ある、一般の特区とはまた違うものをつくるわけですから、そういうふうに是非ともうまく設計をしていただきたいなというふうに思います。
 先ほど来聞いております、ウーバーというのは例ですけど、ライドシェアというようなものは、我が国はアメリカと違って契約社会ではあるんですけれども、もちろん、やっぱりアメリカとは随分意識が違うんだと思うんですね。契約だ、自分のリスクで、オン・ユア・オウン・リスクでやれとかというふうになっている、そういう世界ばかりでもないのがあるのが日本社会の良さではあるとは思うんです。
 他方で、安全にコストを掛けず低料金のスキーツアーバスを走らせて十五人もの命を奪ってしまったようなことも近々あったわけでして、こういうライドシェアみたいなものがサンドボックスで対象になっちゃうんじゃないかという非常に危機感も私持っておりまして、この辺りについて大臣はどんなふうに今お考えか、教えていただきたいと思います。
#33
○国務大臣(山本幸三君) 現在検討中の日本版レギュラトリーサンドボックスは、我が国の成長戦略、第四次産業革命を牽引する近未来技術の実証実験を一層迅速かつ円滑に実施するために、事前規制、手続を抜本的に見直すための仕組みであります。こうした目的に沿う技術実証であれば今後幅広く対象となり得るものでありますが、まずは、二〇二〇年に自動走行サービスの開始を目指す自動運転と、早ければ二〇一九年に宅配の実現を目指すドローンという取組を急がれる分野をサンドボックスの主な対象とすることを考えております。
 国家戦略特区では、日本再興戦略等に基づき、自動運転、ドローン、遠隔医療、遠隔教育の四項目を近未来技術の主な対象分野としてきたところであります。
#34
○上月良祐君 今、対象になったものの中には基本的には入っていないんだと思うんです。いろんなことをまず実験していく中で、そこは慎重に検討していただきたいと思っております。先ほど来言っておりますように、けがをさせていい特区などというものはないんだと思いますので、是非ともそこは慎重な検討をお願いしたいと思います。
 最後に、藤井局長にも一つお聞かせをいただきたいと思います。
 ライドシェアが必要な、ウーバーというのは例ですけれども、ウーバーやリフトというものが必要なのか、それともああいうライドシェアみたいなサービスが必要なのか。日本だと実車率が五割切るような状況になっていたりして、どこでもタクシーつかまるわけですわね。という中で、そこがそもそもどっちなんだろうということをちょっと思うんですけれども、そこをどんなふうに思われるのかなということと、それから、そもそもアプリで快適に車を呼べるサービスとか、時間によって、伸び縮みとあえて言いますけれども、混んでいるときは値段が若干高くなって暇なときは安いみたいな、それがいいかどうかはありますけれども、伸び縮みするような料金制度とか、相乗りとか、本来であれば顧客のサービスとして既に導入されていてもいいような、あるいはチャレンジされてもいいようなものが、海外でのライドシェアといったようなものに刺激されてようやく重い腰を上げているようでは、やっぱり成長を意識する国としては十分じゃないんだと思うんですね。
 そういう意味で、一方はがんじがらめで縛っておいて、一方は何か海外でやっているからというような形で、安全性にどうかと思うようなものが急に入ってくるといったことにならないように、必要なサービスが的確にお客様に届くようなチャレンジは随時ずっとやっていかなきゃいけないんだと思うんです。
 そういったことに関して、今、例えばタクシーだと、メーターとかも、あれ高いんですよね、それがスマートメーターみたいになってアプリでできるようになれば、すごく安くもできるわけです。そういったことも含めて、安全の確保とそしてサービスの向上と、そういったことの在り方について、最後に藤井局長さんの御意見を伺いたいと思います。
#35
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。
 自家用車を用いましたライドシェアでございますけれども、これは、運行管理、車両整備について責任を負う主体を置かないままに自家用車のドライバーのみが運送責任を負う形態を前提としておりまして、このような形態の旅客運送を有償で行うことは、安全の確保、利用者の保護などの観点から問題があって、極めて慎重な検討が必要だと、これが基本的なスタンスでございます。
 その上で、例えば、今先生から随時御指摘のありましたウーバーというサービスに見られる一つの特徴として、急速に発展をしておりますICT技術、これを利用者サービスに使うということがなされております。これによって、自動車による旅客輸送サービスにこれまでにない付加価値を付けるということが可能となってきておりますので、これにつきましては、我が国のタクシーにおきましても、利用者の利便の向上のために積極的に取り組む必要があると考えているところでございます。
 これについては、今委員御指摘ありましたけれども、例えば相乗りのサービスでありますとか、あるいは事前に運賃を確定させるでありますとか、こういったことは平成二十九年度の国土交通省の実証実験でも後押しをすることにしておりますので、しっかりとスピード感を持って進めたいと思っております。
 さらに、スマートメーターという御指摘もございました。これについては、この六月に取りまとめられました規制改革の実施計画におきましても項目として取り上げられているところでありまして、これについても速やかにそういったものの展開というのを図っていくということで、ある意味で、そういった海外におけるいろいろなサービスの展開ということに対して、私どもも、しっかり視点を持ちながら、そういったサービスを充実させるということをタクシーサービスの中で速やかに進めていきたいというのが私どもの考えでございます。
#36
○上月良祐君 IoTにせよ、AIにせよ、加えてネットの力が明らかに仕事であるとか生活の在り方をもう変えているわけですので、そういう意味では、さっき申し上げた一周遅れの先頭というのも、それはそれで日本の生き方として悪くないのかもしれませんけれども、本当の意味での先頭になるには、やはりそういうものに、新しいビジネス、チャレンジしていくような環境をきちんと整えられるかどうかということが大変重要だと思いますので、だからこそこの特区というのが重要だと思います。でなければ、取り残されるだけになってしまいますので、安全のことは十二分に意識していただきながら、そういった取組をしっかりやっていただきたいというふうに思います。
 私、もう四回質問してきましたけれども、大体聞きたいことは聞けましたので、以上で私の質問を終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
    ─────────────
#37
○委員長(難波奨二君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、森ゆうこさんが委員を辞任され、その補欠として山本太郎君が選任されました。
    ─────────────
#38
○高野光二郎君 自由民主党の高知県の高野光二郎でございます。順次質問をさせていただきたいと思います。
 本年度は、新たに地方創生の新展開といたしまして、まち・ひと・しごと創生基本方針二〇一七を現在与党で検討いたしております。大項目は四本柱あります。ローカル・アベノミクスの一層の推進、東京一極集中の是正、東京圏における医療、介護問題、少子化問題への対応、地方創生の更なる深化に向けた政策の推進に向けて、情報支援の矢、人材支援の矢、財政支援の矢、強力に推進することが盛り込まれておりますので、大いに期待をしているところでございます。そして、その最大の目的はアベノミクスを浸透させるためであり、地方の平均所得の向上を目指すとしっかりと明記をしていただいております。
 私は、本法案について、先月三十一日の参議院本会議で山本大臣に質問をさせていただく機会を皆様にいただきました。その際に、政府が進める日本再興戦略に掲げる戦後最大のGDP六百兆円を二〇二〇年頃に達成するという目的に国家戦略特区や同法案改正がどのように寄与をするのかと大臣にお伺いをしました。大臣からは、戦後最大のGDP六百兆円の実現などを目指して各種施策を推進することとしており、国家戦略特区もそのための重要な施策として、平成二十六年の創設から現在までに、五十六項目の規制改革の実現、十の特区で合計二百四十二の事業を認定、これらが成長戦略に大いに寄与するものであり、引き続き岩盤規制の改革に全力で取り組むと強い決意をいただきました。
 確かに、政権交代以降、名目GDPは約三十兆円、就業者数は百万人増加し、企業収益は史上最高の水準まで達しています。さらに、失業率は、今年二月、二・八%まで下がり、有効求人倍率は今年の三月には一・四五倍まで上がりました。本会議でも御紹介をしたとおり、一人当たりの県民所得は、私の高知県の場合、平成二十年は四十六位でございましたが、直近の資料、平成二十六年には三十六位まで上昇しております。一方で、全産業の雇用人員判断DIは今年三月にマイナス二五と、人手不足感が顕著になってきております。
 かつて経験のない人口減少、高齢化社会等による深刻な国力の衰退が進行している中で、AIやICT、IoT等のイノベーション、一億総活躍、働き方改革、そして地方創生の強力な推進による日本再興戦略を政府を挙げて進めています。昨年の名目GDPは五百三十七兆円、これを六百兆円に押し上げるのは並大抵ではありません。しかし、今よりはるかに多難な状況下で、明治維新、戦後復興を毅然と成し遂げた日本国民の底力と自信を取り戻すために、政府が掲げ、各施策を強力に推進している一億総活躍社会、地方創生を実現することを国民と共有し成し遂げることによって、国民一人一人の幸せを増やし、世界的な課題や地球規模の課題に積極的に取り組み、世界をリードする日本を確立すべきであると強く感じております。
 本法案とも密接に関係する地方創生は、少子化対策に歯止めを掛け、地域の人口減少と地域経済の縮小を克服し、将来にわたって成長力を確保することが目標です。平成二十六年度にはPDCAで成果や効果を検証できる基本目標やKPIを義務付けた国のまち・ひと・しごと総合戦略、以下総合戦略を策定し、平成二十七年度には都道府県や市町村に対しても地方版総合戦略の策定を促し、平成二十八年度からは財政支援、情報支援、人材支援等を推進することにより地方創生を強力に推し進めていただいております。
 そこで、末宗徹郎地方創生総括補にお伺いをいたします。
 本年度は、国の地方創生総合戦略五か年計画の中間年であります。これまで実施した税制改正や交付金等の財政支援、人材支援、情報支援など、取組の状況はどのようなものであったのか、お伺いします。
#39
○政府参考人(末宗徹郎君) お答えいたします。
 これまで地方創生の推進に当たりましては、各地方公共団体が自助の精神を発揮して、地方の平均所得の向上のための取組を進めることが重要であると、そういう考え方の下で、まち・ひと・しごと創生総合戦略二〇一六改訂版に基づき施策を進めてきたところでございまして、意欲と熱意を持って取り組む地方公共団体に対して情報支援、人材支援、財政支援の三本の矢で強力に支援をしてきたところでございます。
 具体的に、まず情報支援でございますけれども、これは地域経済に関する官民のビッグデータを分かりやすく見える化した地域経済分析システムを提供しているものでございます。
 また、人材支援といたしましては、地方創生に積極的に取り組む市町村に対して人材を派遣する地方創生人材支援制度、高知県では現在四名を派遣しているところでございますが、このほか、地方創生の本格的な事業展開に必要な人材を育成するためのe―ラーニング、地方創生カレッジを開設しております。
 また、財政支援といたしましては、地方創生推進交付金、地方創生応援税制などによる支援に取り組んできておりまして、先ほど委員から御指摘ございましたまち・ひと・しごと創生基本方針二〇一七を去る六月九日に閣議決定をしたところでございまして、引き続き、地方公共団体が安心して地方版総合戦略に盛り込まれた施策を実施できるように情報支援、人材支援、財政支援を積極的に行ってまいりたいと考えております。
#40
○高野光二郎君 ありがとうございました。
 それでは、全国の都道府県、市町村がかなり、地方版総合戦略の策定率、認定事業に対する国の支援、いろんな提案をしてきていると思いますが、それらに対しての実施のそのカバー率はどの程度まで行っているのか、その現状を末宗さんにお伺いをします。
#41
○政府参考人(末宗徹郎君) まず、支援の前提といたしましては、地方版総合戦略を作っていただくことが必要なんですが、これにつきましては、都道府県は全団体、市区町村におきましては一団体を除く千七百四十市区町村となっていまして、残りの一つも今年度中には策定予定と聞いております。
 その上で、その支援措置の利用状況でございますけれども、まず人的支援のRESAS、これは戦略の策定時あるいは改訂時、あるいは施策を実施する上で有効に活用していただいていると承知をしております。
 次に、地方創生人材支援制度でございますが、これは原則五万人以下の市町村を対象としておりまして、これまでに百七十三市町村を対象にしてきております。
 それから、財政支援面でございますと、いろいろな県、市町村から御提案をいただいておりまして、まず地方創生推進交付金について申し上げますと、これは全都道府県で活用していただいておりまして、市区町村でいいますと、千七百四十一団体のうち千百四十五団体ですので、率にいたしますと約六六%というふうになっています。それから、企業版ふるさと納税につきましては、都道府県は東京都を除いた四十六団体のうち三十四団体で約七四%、市区町村で見ますと対象団体千六百九十五に対して百八十六で約一一%というふうになっております。
 ただ、やはりまだばらつきがございますので、全体の底上げが必要だと思っています。そういう観点からはサテライトオフィスを試行的に行うこととしていまして、内閣府の職員が市町村へのアウトリーチ支援を行うということで推進交付金の活用とかを促しておりまして、ちょうど今、先週から今週にかけて高知県にサテライトオフィスを構えましてアドバイスを行っているところでございます。
 以上であります。
#42
○高野光二郎君 ありがとうございます。
 続きまして、内閣府佐々木基地方創生推進事務局長にお伺いをします。
 地方版総合戦略を進める上で、国家戦略特区や構造改革特区はどのような関係があるのか、地方公共団体等の岩盤規制への改革、特区による規制緩和のニーズや内容、実績も踏まえてお伺いします。
#43
○政府参考人(佐々木基君) お答え申し上げます。
 特に国家戦略特区につきましては、地域固有の資源や知恵を活用いたしまして国の規制とか制度を変えてまでも新たな事業の実現を目指そうとする、そういう地域を支援するものでございます。こういったものと、それから、国家戦略特区や構造改革特区と地方創生の各施策と連携いたしましてその効果を更に高めていくということが必要だと考えております。
 例えばでございますけれども、国家戦略特区の特例と交付金をパッケージとして活用した事例といたしましては、秋田県仙北市において開催されました国際ドローン競技会というものがございます。それから、仙台市でエリアマネジメントに係る道路法の特例を活用した道路上の事業がございます。このほかにも、地方版総合戦略で国家戦略特区の取組を位置付けている例として、新潟市でございますとか養父市でございますとか福岡市などの例がございます。
 このように、これまでも、地方創生の強力な手段でございます特区制度による規制改革と総合戦略交付金といった各種取組と有機的な連携を図りながら進めてきたところでございますけれども、今後、更に一層引き続きその積極的な連携を図ってまいりたいというふうに考えております。
#44
○高野光二郎君 ありがとうございました。後ほど関連の質問をまたさせていただきたいと思いますので。
 ビッグデータとデータサイエンティストについてお伺いをしたいと思います。
 政府は、地方自治体の職員に、様々な取組を情報面、データ面から支援するため、平成二十七年四月二十一日よりRESASを提供しています。首長や地方自治体職員だけではなく、地方議員や企業、住民においても様々な利用価値があるものです。ここには、地方創生を推進するために必要な現状を把握するための多角的な情報と今後の戦略づくりに役立つ情報の蓄積があります。また、関係省庁におかれましては項目や質、量のバージョンアップも順次進めていただいており、地域の人口減少と地域経済の縮小を克服し、将来にわたって成長力を確保する目標や県民所得の向上を推進、上で大変重要なツールだと私自身も感じております。
 そこで、内閣府地方創生推進室高橋淳次長にお伺いをします。
 このRESASの普及と活用はまさに地方創生の情報支援の核であると考えますが、RESASの普及と活用に関し、国は地方自治体や民間に対してどのような取組をしてきたのか、お伺いをします。また、RESASの普及、活用の成果や今後の課題について明らかにしていただきたいと思います。
#45
○政府参考人(高橋淳君) お答え申し上げます。
 ただいま委員から御指摘がありましたRESASにつきましては、二年前より提供を始めております。これは、今お話ありましたとおり、データに基づいてそれぞれの地域が自らの強みや弱みなどを把握、分析いたしまして、ある地域では強みを伸ばす取組、あるいは別の地域では弱みを補う取組といったように、地方創生に向けた個々の地域独自の取組を行うことができるよう支援するためのツールでございます。
 このRESASの普及と活用を図るため、政府として様々な取組を行っております。例えば、自治体での積極的な活用が進むためには首長の皆様の御理解、御認識が非常に重要でありますことから、本年一月に市町村長を対象としたトップセミナーを東京、大阪、福岡の三か所で開催いたしまして、RESAS活用の重要性につきまして山本大臣から直接御説明させていただきました。また、観光や産業などの有識者を派遣いたしまして、自治体職員と一緒に議論や分析を行う政策立案ワークショップを昨年度は北海道から沖縄までの九か所で行いまして、データに基づく政策の検討が進むよう促しているところでございます。
 また、こうした自治体の方に加えまして、民間の方々にも広くRESASを活用していただくべく、昨年末からはe―ラーニングの提供を開始いたしました。また、RESASを用いました政策アイデアコンテスト、こちらには高校生や大学生からも多数の応募がございますが、これを開催いたしまして、RESASを活用した地方創生の取組を後押ししているところでございます。
 こうした取組の結果、昨年度下半期六か月間の総閲覧数は一年前の約二・四倍、四百八十六万件となっておりまして、RESASの利用は着実に増加しております。議員御地元の高知県でも、RESASを活用した地方創生のアイデアコンテストが県独自の取組として毎年開催されていると伺っておりまして、大変心強く感じているところでございます。
 こうした中で、私どもが課題として認識しておりますのは、全国各地域でのRESASの活用にまだばらつきがあるのかなという点でございます。こうした課題の解決に向けまして、更なるRESASの機能強化や使い勝手の改善などを進めますとともに、高知県のような地域独自の先進的な取組につきましても、例えば国のホームページなどで紹介し、そこへの幅広い参加や他の自治体への横展開を促すなど、こうした意欲ある自治体とも連携しながら、引き続きRESASの普及促進にしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
#46
○高野光二郎君 私、このRESASの有用性、有効性というのは強力に感じているんですよ。平成二十六年から平成二十八年の三年間の間に、高知県内の若手経営者五百人に参加していただき勉強会をスタートさせて、市町村の首長とか地方議員さんにも私が知る範囲でお話をさせていただいて、必要なときには内閣府の方にもお越しをいただいて御説明をいただいて、大変好評なんですよ。これすごいなと。けど、いざ使うとなると、統計学的な見方も必要ですし、分析力も必要ですし、人に伝えてあげるプレゼンテーション力も非常にやっぱり必要で、なかなかそれを実用として地方創生に生かすという部分に関しては非常に厳しいという側面があるというふうに思っております。
 そこで、我が国におけるデータサイエンティストの現状についてお伺いします。
 国や都道府県、市町村の職員の育成の必要性についての認識と今後の取組について、総務省の佐伯修司官房審議官にお伺いをします。
#47
○政府参考人(佐伯修司君) お答えいたします。
 国や地方公共団体の政策を改善していくためには、統計を始めとするデータに基づく合理的な思考により課題を解決する能力を身に付けた職員の育成は極めて重要であると認識しております。
 こうした観点から、本年五月十九日に決定されました統計改革推進会議最終取りまとめにおきまして、国、地方の職員一般のデータリテラシーの確保とその段階的な技術向上を図るため、受講しやすく効果的な形式の研修を開発するなど統計研修の充実強化等を実施すること、それから、人材の確保、育成等に関する方針を本年度内を目途に策定することなどが盛り込まれております。六月九日に閣議決定されました骨太の方針では、この最終取りまとめ等に基づく統計改革を進めることが確認されております。
 国及び地方公共団体の公務員に対する統計研修を総務省の統計研究研修所で行っております。今後、この政府方針に沿いまして、各府省や地方公共団体などの意見を聞きつつ、統計研修の充実強化を図っていく所存であります。
 具体的には、オンライン講座を活用しまして、統計を活用するマインドの醸成、それから公務員全体の基礎的な統計技術の向上を目指すとともに、経済社会の実データを用いたシミュレーションを通じた高度な統計分析能力を習得させる取組を進めていくことを考えております。
 以上です。
#48
○高野光二郎君 今日傍聴席に、北川村、中岡慎太郎の生誕地であります、非常に世界的に、今フランスなんかにもユズを出荷している上村誠村長、お越しいただいていますが、しっかり首長と連携をして地域で浸透していくように頑張っていきたいというふうに思っております。
 それでは次に、大学の在り方について聞きたいんです。
 文科省は、平成二十八年度から入学定員超過による私立大学等の経常費補助金の不交付の基準を厳しくしています。我が国は、大学数、学生数共に七割以上が私立大学で構成をされており、国の私学助成金等による国の支援により私立大学の収入の一〇%以上を支えています。二〇一七年度以降、学部等の新設を許可しない基準となる入学定員超過率も厳しくなります。
 地方創生の観点から、都市部の大規模大学への学生集中を抑制する施策として検討されてきましたが、都市と地方という地域を区別する規制が困難ということもあり、教育の質の改善ということで全国一律で規制をしていこうということになりました。これらの施策の検討の出発点には、全私立大学における二〇一四年度の入学定員超過約四万五千人のうち八割に当たる三万六千人が三大都市圏に集中をして、中規模以上の大学では九割がこれら都市圏に集中しているという実態があります。
 そこで、お伺いをします。
 私立大学等経常費補助金の不交付の基準を厳しくするという規制制度の導入後の状況はどうなっているのか、三大都市圏の私立大学とそれ以外の地方の私立大学の現状について、村田善則高等教育局私学部長にお伺いします。
#49
○政府参考人(村田善則君) お答え申し上げます。
 私立大学等の経常費補助金におきましては、平成二十六年十二月に閣議決定されましたまち・ひと・しごと総合戦略を踏まえ、御指摘のとおり、平成二十八年度から入学定員充足率が一定の基準を超えた場合に不交付とする基準を段階的に厳格化することといたしております。
 不交付となる入学定員充足率の基準につきましては、具体的には、収容定員八千人以上の大学におきましては、二十七年度まででは一・二〇倍であったところ、二十八年度が一・一七倍、二十九年度は一・一四倍、三十年度は一・一〇倍とすることとしております。また、収容定員四千人以上八千人未満の大学におきましても、二十七年度までは一・三〇倍であったところ、段階的に厳格化し、三十年度には一・二〇倍とすることといたしてございます。
 この結果等も踏まえた現状でございますけれども、平成二十八年度におきましては、これによりまして不交付となりました学部が十一大学十三学部でございます。このうち、先ほど申し上げました厳格化により基準を超過した学部は五大学六学部でございます。この五大学六学部は、いずれも三大都市圏に所在しているものでございます。
#50
○高野光二郎君 もう一つありまして、また、既存の大学による新たな学部の新設が不認可となる定員充足率の変更は、平成二十九年度から平成三十一年度にかけて、大学が学部等の新設や既存学部等の定員増を申請する場合、現在は、大学の規模にかかわらず、既存学部ごとに過去四年間の入学定員充足率の平均が一・三倍以上だと認可がされません。
 そこで、お伺いします。この制度だと、都市部の大規模大学がこの移行期間のうちに学部を新設して定員を増やす可能性について懸念がされると考えています。このことが結果として地方から人口流出に拍車を掛ける可能性があると認識していますが、村田善則部長にお伺いします。
#51
○政府参考人(村田善則君) お答え申し上げます。
 先生から御指摘がございました経常費補助金の不交付基準の厳格化、そして大学等の設置認可における措置につきましては、教育条件の維持向上、そして東京圏等の大学における入学定員超過の適正化の観点から実施しているものでございます。
 実員が定員を上回っている大学等が、定員管理の適正化のために、学生数に応じた教育環境の整備を行った上で収容定員を増加させる可能性はあるものと考えているところでございます。
 一方、今般閣議決定されたまち・ひと・しごと創生基本方針二〇一七におきましては、学生が過度に東京へ集中している状況を踏まえ、東京二十三区の大学の学部・学科の新増設を抑制することとし、そのための制度や仕組みについて具体的な検討を行い、年内に成案を得るということとされているものでございまして、文部科学省といたしましては、東京一極集中の是正に向けた方策につきまして、地方大学の振興、若者雇用の創出と併せて、今後、内閣官房等と連携して検討してまいりたいと考えているところでございます。
#52
○高野光二郎君 御丁寧にありがとうございます。
 最後に、二つ、山本幸三大臣にお伺いをしたいと思います。
 さきに触れた文科省の私学の全国一律の私学助成金の交付措置は、定員充足率を抑制する施策として一定の評価が得られると思いますが、一方で、地方の人口流出抑制に絶大な効果をもたらすものではないと考えています。
 よって、充足率の規制だけではなくて、都市部の大規模大学がこれ以上定員を増やさないように規制をするべきだと考えます。特定の地域で定員増を認めないようにするためには、様々な問題が指摘されつつも、地方創生の観点から申し上げると是非推進していただきたく思っております。この措置について、山本幸三大臣にお伺いします。
#53
○国務大臣(山本幸三君) 先日、六月九日閣議決定されましたまち・ひと・しごと創生基本方針二〇一七及び骨太の方針におきまして、東京二十三区の大学の定員増は原則認めないこととしておりまして、その理由は次のとおりであります。
 平成十四年の工場等制限法の廃止以降、東京二十三区への学生の集中が進んでおり、東京圏周辺地域からの大学撤退等が生じていること、今後十八歳人口が大幅に減少すると見込まれる中、市場原理に委ね、東京二十三区の定員増が進み続けると、地方大学の中には経営悪化による撤退等を招きかねないこと等であります。
 一方で、東京二十三区の大学の定員を規制すると教育を受ける権利を損ねる危うさがあるとの指摘もありますが、今後、仮に現行の定員が維持された場合でも、十八歳人口は減少していくため、現在よりも東京二十三区の大学に進学しやすい状況となり、東京二十三区の大学で学生が学ぶ機会が損なわれるものではないと必ずしも考えているところであります。
 また、大学経営の主体性の確保が必要であるとの指摘については、例えば、社会のニーズに応じてスクラップ・アンド・ビルドを行うことによる新たな学部、学科の新設や、社会人や留学生の受入れについては配慮することを検討しており、画一的な規制を考えているものではなく、定員増を原則として認めないこととしているところであります。
 いずれにしても、東京一極集中を是正し、地方創生の実現を図るためには、東京二十三区の大学の定員抑制だけではなく、地方大学の振興、若者雇用の創出と併せて取り組んでいくことが必要だと考えておりまして、これらを総合的に取り組んでまいりたいと思います。
#54
○高野光二郎君 最後の質問行かせていただきます。
 高知県に大川村という村があります、大川村。ここは、もう議会が、議員になる方がいらっしゃらないような状況で、村総会をやろうということで、村長が昨日、六月議会の冒頭で検討をするということで発表しました。
 この大川村というのは、ピーク時には四千人人口いたんですが、白滝鉱山とか早明浦ダム、四国の水がめでございますが、これらによって栄えたんですが、現在では、離島を除く市町村の中で最も人数が少ない四百六人でございます。定数六の村議会議員は、六十代から八十代みんなということもありまして、前回も全現職が無投票で続投をしたと。公職選挙法は、定数の六分の一を超える当選人の不足があった場合に再選挙をするよう規定があります。大川村の場合、二〇一九年の改選期に五人そろわなければまた再選挙をやらなきゃいけないんですね。ただ、やりたいという人がいないんですね。
 地方自治体は議会を置くように求められていますが、町村の場合は、条例を作れば議会を置かず有権者による総会を設けることができます。総会を設けた場合、議会に関する規定が同様に適用されることになります。これは地方自治法に定められております。和田知士村長が昨日表明をして、総務省も総会の運用規定など、検討をもう既にしていただいております。しかし、総務省は、総会は十数名の有権者、自治体を想定をしておって、大川村のように例えば有権者三百五十人が総会に入るとかということは当然想定をされていない状況があります。
 和田知士村長や朝倉慧議長は、議会制民主主義をすごく重んじて、議会の維持を大前提に、村民が誰かがするだろうとか何とかなるだろうでなくて、村民一丸となった村づくりを推進するために、行政に村民に関心を持ってもらい政治参加を喚起したいと。待ったなしの強い責任の下、覚悟を決めての表明であり、私は英断だというふうに思っております。
 しかし、この村には確かな希望があります、希望がある。地方創生に積極的な大川村は、平成二十七年度補正の地方創生加速化交付金にて、全国に流通している高付加価値の大変人気の高いブランド地鶏のはちきん地鶏がおります、食肉処理施設を村内にこのお金でさせていただきました。今までは食肉処理費に年間五千万円掛かっていたんですが、それが全部、二時間掛けて、高知市の加工場で加工されて、そこでまた値段が高くなってという悪循環ありましたが、これがもうできるようになったんですね。
 平成二十六年には六万羽生産していたんです、六万羽生産していた。それが平成三十一年には十二万五千羽見込んでいます。人口の三百倍ですよ。これも地方創生のおかげなんです。村長も議長も大変皆さん喜んでおります。村の活性化に意欲的に取り組んできた証拠だと思います。
 そこで、大臣にお伺いします。
 大川村の村総会の検討の例は、遠くなくほかの過疎地域にも広がる可能性があります。地方創生担当相として、これらの取組を更に加速すべく情報支援や人材支援もお願いしたいと思いますが、見解をお伺いします。
#55
○国務大臣(山本幸三君) 地方自治法に基づく町村総会につきましては、所管外であるため、立ち入ったお答えは差し控えたいと思いますが、議会という形であれ町村総会という形であれ、地域の関係者の意見を十分に反映しながら地方創生を進めていくことが重要だと考えております。
 大川村では、最少人口の村大川村四百人の村民を守り抜くプロジェクトとして、今御指摘のありましたように、村の名産であるはちきん地鶏の食肉処理場の新設や販売促進を実施しておりまして、この点については地方創生推進交付金で支援しております。また、地方創生拠点整備交付金事業では、この食肉処理場で雇用する移住者向けの住宅の整備を支援していると聞いております。
 私も四月二十三日に高知県を視察いたしましたが、同様に厳しい状況に置かれている嶺北地域、大豊町、本山町では、碁石茶、地キビ、天空の郷米という地域で伝承されてきた資源をフル活用し、産学官が連携してブランド化や生産拡大、新たな商品開発等を進める取組を進めているのを拝見し、大変感心したところであります。
 このように自ら頑張る地域には、大川村のような小規模自治体も含めて、国としても情報面、人材面、財政面から強力に支援をしていきたいと考えておるところであります。
#56
○高野光二郎君 ありがとうございます。以上で終わります。
#57
○和田政宗君 自由民主党・こころの和田政宗でございます。
 法案に関連いたしまして、これまでのこの委員会の審議で余り質問されていない項目を今日は質問していきたいというふうに思います。
 まず、焼酎特区についてです。
 この内閣委員会の委員の皆様の中にも、お酒の愛好家、愛飲家の方はいらっしゃるというふうに思いますけれども、そうした方々は、やはり地域に行きますと、地酒でありますとか地域の特色あるお酒というものを非常に楽しみにしているというふうに思います。これまで、こうしたお酒については規制緩和や規制改革というものが行われてきました。
 そこでお聞きをしたいというふうに思うんですが、これまでの構造改革特区によるどぶろく特区などについてはどのような効果が上がっているか、政府の見解をお聞きします。
#58
○政府参考人(佐々木基君) お答え申し上げます。
 どぶろく特区につきましては、特区内で農家民宿等を併せ営む農業者が自ら生産したお米などを用いてどぶろくを製造する場合に、その製造見込数量が年間最低製造数量として定められた六キロリットルに満たなくてもどぶろくの製造免許を受けられるようにすると、そういうものでございます。
 どぶろく特区は平成十五年十月に施行されておりますけれども、構造改革特別区域推進本部の下に設けられております有識者で構成する評価・調査委員会、これが平成十九年度に取りまとめた評価意見におきましては、特区であるがゆえの宣伝効果による経済効果が大きく、交流人口の増加にも寄与し、地域の活性化策としての意義が大きいというものとして、特区において当分の間存続するとされたところでございます。
 なお、平成二十九年三月末現在の認定計画数は百七十件でございますが、この四年間でも新規に毎年十件程度、計三十五件増加しておりまして、規制緩和の効果が確実に現れているというふうに考えているところでございます。
#59
○和田政宗君 こういったどぶろくを含めた、その地域の特色を生かしたというか、農業者が主体になって、農業生産法人も含めてということであるというふうに思うんですけれども、やはりこういった特色というものが出ますと、お酒によって円滑に様々な話が進んだりですとか友好関係が生まれたりですとか、お酒を飲めない方もいらっしゃいますけれども、そういった方々も、ああ、これは地域の特産品なんだなということで少し匂いを嗅いでいただいたりというようなことで、その地域のまた風情というか特色というものも感じていただけるというふうに思います。
 今回、焼酎特区というようなことになるわけでございますけれども、この焼酎については、最低製造数量基準の適用除外、これによりましてどのような効果が期待できるのか、そしてどういった消費先が見込めるのか、答弁願います。
#60
○政府参考人(佐々木基君) お答え申し上げます。
 この特例につきましては、東京都の町村部でございますとか鹿児島県三島村など全国各地から寄せられた特区の提案に基づきまして、焼酎を少量からでも地元で製造できるように新たに措置しようとするものでございます。
 具体的には二種類ございまして、単式蒸留焼酎それから原料用アルコール、これを製造する場合の酒類の製造免許には、地域の特産物を主たる原料とするといったような一定の要件は付きますけれども、最低製造数量基準を適用除外とするものでございます。
 この特例によりまして、地域色豊かな特産品の焼酎でございますとか、いわゆるはな垂れと言っておりますけれども、焼酎の製造過程で副次的に生産されますアルコール分が四十五度を超える少量の原酒でございますが、こういったものを地元で少量から製造することが可能となりますので、地域ブランド力の向上でございますとか観光振興などの面で地方創生の推進につながることが期待されます。
 また、単式蒸留焼酎については消費先を限定しておりませんけれども、先ほど申しましたはな垂れ、こういった原料用アルコールにつきましては、製造者が自己の製造場で飲用に供する場合や特区内で酒類を提供している飲食店等に販売する場合などに消費先を限定しておりますので、このように、地域限定で販売することによりまして地域ブランドとしての付加価値が一層高まるものと期待しておるところでございます。
#61
○和田政宗君 これはまさに、地域の民宿ですとか旅館ですとか、そういったところでもこういったものが出てくると、またそういった宿泊施設の振興ですとか地域の振興にもなってくるんだろうというふうに思っております。
 お酒につきましては、今回の焼酎というのは単式蒸留、甲類、乙類ということで、そのほかの蒸留方法もあるわけでありますけれども、こういったお酒も非常に技術の高さというものがあります。
 また、日本酒におきましては、非常に多く磨くというようなことによって純度を高めるものでありますとか、逆に味わいを出すために余り削らずに、その中でおいしいお酒を造っていこう、これは大阪、灘、伏見などを中心にこういったお酒もございます。
 また、ビールにおきましては、これも日本の醸造技術、味というものが優れておりまして、本場ドイツに持っていっても非常に評価を受ける。また、ワインそしてウイスキーにつきましても世界で軒並み評価を得ているところでございますので、この後、クールジャパン、インバウンドについても質問をしてまいりますけれども、こういったものが非常にいい効果が発揮できるような施策というものも引き続き考えていただければというふうに思います。
 では次に、この法案に関連する部分のクールジャパン・インバウンド外国専門人材の就労促進、この部分についてお聞きをしていきたいというふうに思います。
 インバウンドの開拓や促進に当たりましては、地域の歴史、伝統、文化をいかにアピールしていくかということが重要であるというふうに思います。海外需要開拓支援等外国人上陸審査基準をこの法案では政令で定めていくということでございますけれども、外国の方、インバウンドの外国人材ということになった場合に、地域の歴史、伝統、文化にどこまで詳しいのか、習熟しているのかというのは、これは一律の基準を設けにくいのではないかというふうに思います。
 これはどのように判断をするのか、答弁願います。
#62
○政府参考人(佐々木聖子君) お答えいたします。
 国家戦略特区法案によるクールジャパン分野における外国人材の受入れに係る入管法上の特例措置は、外国人材の活動内容が現行の在留資格、技術、人文知識、国際業務又は技能に該当する場合に、現行の上陸許可基準であります学歴や実務経験の代替として資格試験の合格実績や受賞歴を認めることとし、これまで上陸許可基準を満たしていなかった外国人の方についても新たに入国、在留が認められることになるものです。
 そこで、お尋ねのインバウンドの開拓や促進のための基準についてですが、この上陸許可基準の代替措置につきましては、今後受入れを希望される地方自治体の御要望、御発案なども踏まえて関係府省間で検討を進める予定でございまして、今の時点で具体的にお示しできるものはないのですが、委員御指摘のように、内容が適切であることとともに、あくまで基準でございますので、公平性や客観性も必要であると考えておりまして、制度の趣旨に照らして適切な基準となるように検討をしてまいります。
#63
○和田政宗君 そうなりますと、これまでに実際にどういった事例があるかということも重要になってくるというふうに思うんですが、インバウンドの開拓や促進、クールジャパン戦略におきまして、外国人材の活用が成功している事例はあるかどうか、政府はその取組をどのように捉えているか、答弁願います。
#64
○政府参考人(井内摂男君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、クールジャパン戦略の推進におきましては外国人材の活用が非常に重要だと思っておりまして、私どもでは外国人視点による発信や展開を非常に重視しておりますものですから、各分野におきまして、日本在住の外国人の方々などをクールジャパン・アンバサダーに任命いたしまして、日本の魅力の発信などで協力をいただいているところでございます。
 また、二十八年度の経済対策といたしましてクールジャパン拠点連携実証調査というものを実施いたしまして、この中で、海外のバイヤーやジャーナリスト、ブロガーなどのいわゆるインフルエンサーを日本に招きまして、アニメツーリズムや酒蔵ツーリズムなど日本のコンテンツ、食などの海外展開やインバウンド促進に役立てる手法などを実証、検証したところでございまして、今後、これらのノウハウを全国に発信、展開していくこととしているところでございます。
 さらに、外国人材を含むクールジャパン推進に必要な人材の育成、集積の在り方について検討するため、本年二月にクールジャパン人材育成検討会を立ち上げまして、本年五月に第一次の取りまとめを行ったところでございます。この中で、外国人材の活用につきましては、クールジャパン分野におきまして、高等教育を受けた外国人留学生が日本においてより活躍しやすい環境の整備などを含めまして、今後の検討課題や取組の方向性を盛り込んでいるところでございます。
#65
○和田政宗君 海外の記者やブロガーという話もありましたし、まさにこの法律において、インバウンド、クールジャパンにおいて外国人材を活用していこうというのは、まさに外国人の方の目線で日本の魅力を発見をして発信をしてもらうということになろうかというふうに思いますが、実際に私もそういったサイトを見ますと、本当に日本人が気付かないような美しい風景が見られるような場所、こういったところが発信をされて、それで口コミで広がっていって、まさに日本人が訪れるよりも外国の方が多く訪れるような地域というのもあるというふうに私認識をしておりまして、そういったことにつながっていけば、より観光で訪れる人が増えていく、そして日本の魅力を外国の方に発見をしていただく、そういったことにつながっていくんだろうというふうに思っております。
 そこで、関連してお聞きをいたしますけれども、観光地や地域の海外へのセールスに当たっては、これは海外のテレビ番組での紹介や映画のロケ地になることなどが重要な要素になるというふうに思います。一義的には、各自治体、フィルムコミッションですか、そういったようなものとかがあるわけでございまして、各自治体の取組であるというふうには考えますけれども、政府としてサポート体制、どのように取り組んでいるか、答弁願います。
#66
○政府参考人(加藤庸之君) 委員御指摘のとおり、インバウンドに関しての海外への情報発信につきましては、テレビ、映画などのメディアへの活用というものが重要と考えてございます。
 観光庁といたしましては、テーマ別事業による地方誘客事業というものがございまして、これを通じまして、映画やテレビドラマなどのロケの誘致によって観光振興に取り組む各地域をネットワーク化すると、こういった取組を行っておりますロケツーリズム協議会、こういった取組を支援させていただいてございます。また、日本政府観光局、これが実施しております訪日プロモーション事業におきまして、海外のテレビ局などを招請し、旅行番組等で日本各地の観光の魅力を発信すると、こういった取組を実施しております。あわせまして、地方が行う同様の事業についても支援を行っているというところでございます。
 政府全体としてもこういった発信を続けていくということにしておりますので、関係省庁と連携をいたしながら観光振興に努めてまいりたいと思ってございます。
#67
○和田政宗君 これは、口コミで広がっていくということも含めて、やはり接触というものを増やしていけば必ず日本の魅力の発見につながっていくというふうに思いますので、より戦略的にやっていただければというふうに思っております。
 これは、今日お呼びしていないですけれども、例えば海外におけるテレビチャンネルですね、これは、私もいろいろ海外行くわけでありますけれども、NHKワールドが見られないところなどもあったりですとか、そういったことがありますので、そういった地域というのは他国の情報に比べて日本に接する機会が少ないというようなこともございます。今、そういったところもだんだん改善はされてきているというふうに聞いておりますけれども、例えば、そうであるならば、そういったところに接点を持ってもらうように戦略的に観光プロモーションを打っていくだとか、そういったことも必要になるというふうに思いますので、推進をしていただければというふうに思います。
 その海外での発信のことについてお聞きをしたいんですけれども、ジャパン・ハウス、これは五月ですか、ブラジルの方に開館をいたしまして、まさに様々な文化を中心として日本全体の良さというものを戦略的に発信していくものであるというふうに認識をしております。今後、アメリカやイギリスにも展開されるということでありますけれども、ジャパン・ハウスの政府としての評価、これはいかがでしょうか。
#68
○政府参考人(大鷹正人君) お答え申し上げます。
 ジャパン・ハウスでございますけれども、昨今の国際社会における情報量の拡大ですとか情報伝達の多様化が進む中で、一過性でなく長期的な視野に立って、これまで日本に関心のなかった層を含めた幅広い層を引き付けて、親日派、知日派の裾野を広げていくために、世界主要都市においてジャパン・ハウス、三か所の創設準備を進めているところでございます。
 御指摘のとおり、そのうち、四月末にはサンパウロにおきましてジャパン・ハウスが開館しまして、開館式には我が方政府から麻生副総理及び薗浦外務副大臣が、そしてブラジル政府からはテメル大統領に加え外務大臣、文化大臣も出席しまして、またサンパウロ州知事、サンパウロ市長も参加するなど、現地におけるジャパン・ハウスに対する関心の高さをうかがうことができました。五月六日の一般公開当日には四千名を超える来館がございまして、その後も平均三千名程度の来館者が毎日訪れている状況でございまして、これまでに来館者の総数が十万人を突破し、予想以上の滑り出しをしているというふうに考えております。
 また、サンパウロのほか、ロンドンとロサンゼルスにおきましても、開館に向けて体制や施設の整備、事業の具体化を進めているところでございます。
 引き続き、ジャパン・ハウスを活用して、親日派、知日派の裾野を広げる取組を実施してまいりたいと思っております。
#69
○和田政宗君 これも、一番初めに大きなしつらえをしてしっかりつくるというのは当然のことなんですけれども、それでまた繰り返し来てみたら同じようなものの展示だったとか、同じようなイベントが繰り返し行われているだけだったということになりますと、なかなかそれでまた足を運んでもらうということにもつながっていかないというふうに思いますので、これは動かしながらいろいろな工夫もしていただいて、更なる拡充というものが必要であればこれは私はやるべきだというふうに思いますので、そういったところでも我々もサポートをしていきたいというふうに思っております。
 このように、海外での発信、そして今回の法案に関連して、外国専門人材、クールジャパンやインバウンドにおいて活躍をしてもらって、海外への発信も強化をしてもらうというようなことを考えましたときに、やはり日本が持っている観光コンテンツ、こういったものをどういうふうに構築をしていくかということになっていくというふうに思います。
 外国人観光客の方が評価する観光コンテンツで大きなものというのは、お城ですとか寺社仏閣、日本の伝統的建造物とそれに付随する文化、これは、どの外国人の方に聞いてもこれはすばらしいということはおっしゃいます。ただ、しかしながら、例えば城郭につきましては、姫路城、あのように残っていますけれども、そのほか、明治時代の廃城令などによって地域のお城というのは多くが失われております。そうした城郭や天守閣、やぐらなどの復元に当たっては、これまでは、絵図や設計図があることですとか、その当時の石垣の上にその当時の天守閣ややぐらを正確に復元することが求められていたわけでございますけれども、これはしゃくし定規にしていってはなかなか城郭の復元というのはままならないというふうに思っております。
 外国人観光客を多く地方に集客する上でもこうした規制を緩和すべきと考えますが、政府の考えはいかがでしょうか。
#70
○政府参考人(山崎秀保君) お答え申し上げます。
 史跡等の往時の姿をしのばせる歴史的建造物を十分な歴史的根拠に基づいて復元することは、地域の活性化や観光振興に資するものであると考えております。
 一方、史跡等における歴史的建造物の復元に当たっては、文化財保護法に基づき、現状変更について文化庁長官の許可が必要となってございます。その際は、例えば文化財である石垣等の遺構に影響を与えず、その保存が確実に図られることが示されることや、忠実な復元がなされるような具体的な計画内容であることなどが求められております。そのほか、建築資金の確保でありますとか耐震等の問題といった様々な検討課題がございます。
 こうしたことを踏まえつつ、文化庁としましては、文化財の積極的な活用を図る観点から歴史的建造物の復元を目指す取組につき、専門的知見を生かした技術的指導、助言を行ってまいりたいと考えております。
#71
○和田政宗君 これは、ここ二、三年、私もずっと質問してきまして、大分文化庁の方も様々な御検討をしていただいているんだろうというふうに思います。我々も与党でございまして、立法府でございますので、そういったところを文化庁とともに種々考えて、いい方向にしていければというふうに思っております。
 そして、最後でございますけれども、インバウンドということを考えた場合に、東日本大震災の被災地を訪問して防災教育や復興過程を学んでいただくということも重要であるというふうに思います。非常に悲惨な震災だったわけでございますけれども、だからこそ、そういったものを海外の方に学んでいただいて、いろいろな気付きにつなげていただければというような考えもあるわけでございます。
 こうした被災地の防災教育、復興過程を学んでいただく、こういったような訪問者の需要の開拓については政府はどのように取り組んでいくか、お願いいたします。
#72
○政府参考人(加藤庸之君) 委員御指摘のとおりに、自然災害の多い日本におきましては、その経験を海外、諸外国に参考としてもらうというのも意義のあることだと考えてございます。
 一方、東北地方につきましては、インバウンドの延べ宿泊者数が一昨年にようやく震災前の水準に戻ったということではございますけれども、全国のインバウンドの水準に比べると伸び率が必ずしも高くないという状況がございます。
 このため、政府といたしましては、昨年を東北観光復興元年といたしまして、新たに設けました東北観光復興対策交付金などによりまして、この振興を重点的に進めてございます。その中では、防災とか復興に関する学習を目的とする滞在コンテンツの充実、海外の学校の教育旅行担当者を招請してのモデルコースの検証、海外教育機関、海外旅行会社等へのプロモーション、こういったものも含みます様々な取組を支援しているところでございます。
 観光庁といたしましても、今後とも、関係省庁、関係地方公共団体と連携をして、しっかりとした東北地方の復興支援に努めてまいりたいと考えております。
#73
○和田政宗君 日本は、国土の多様性でありますとか様々な作物の多様性、そして、そういった震災を始めとした種々の困難を乗り越えてきた、こういったことが国土としてあるわけでございます。そういったところを是非外国の方々に訪問をしていただくために、種々の規制改革、規制緩和というものをしっかりとそういったものにつなげていければというふうに思いますので、私もそういったところをしっかりサポートをしていきたいというふうに思います。
 以上で終わります。
#74
○矢田わか子君 民進党・新緑風会の矢田わか子です。
 今回は、根本的な課題として今回浮上してきました国家戦略特区の決定プロセスの問題について質問をしていきたいというふうに思います。
 これまで実施されてきました構造改革特区、それから国家戦略特区については、先ほどまでの議論を聞いていても、有意義なものもたくさんあると認識しております。その一方で、地域の認定や事業の認定において、関係性を持つ政治家や国家戦略特区の諮問会議の関係者などがその決定に関与することは、やはり先進的な民主国家においてはあってはならないというふうに思います。岩盤規制を破ろう、特定の利益につながる規制を取り除こうという政策目的が結果的に利益誘導や利権というものを生むというのは本末転倒の話であります。
 資料四を御覧いただくと、基本方針というものが示されておりますが、このとおりやっていれば本当に何の問題もないわけでありますが、ここに書いてあることが本当になされたのかということが最大の課題であると認識しております。特に、調査審議の公平性、中立性を確保するということは極めて重要と書かれております。今のこのプロセス、関係省庁はもとより、与党の皆さんですらも直接関与することができない仕組み、そして関係省庁の大臣ですら議決権がなく、省庁の関与は担当者からのヒアリングだけにとどまっています。
 内閣府中心で判断される傾向、あるいは諮問会議の有識者と言われる方々、ワーキンググループの皆さんの意見が全体を主導しているのではないでしょうか。こうした諮問会議の政策プロセスの進行が本当に妥当だと、山本大臣、思われますか。
#75
○国務大臣(山本幸三君) 御指摘の点は全く当たらないと思います。
 我々は、きちっとしたルールに基づいて、法令に基づいて、特区の認定、そして区域の指定、そして事業者の認定を行っているわけであります。その中で政策的な議論をしていくわけであります。
 そのときに、当然、岩盤規制を突破するわけでありますから、規制を改革しようとする方と規制を維持しようとする方では激しい対立があります。そのときに、じゃ、どうするんだと。その議論をやっていく中で、もしその規制が正当なものであるということであれば、それは特区の基本方針ではっきりと書かれているように、規制所管省庁においてその規制や制度見直しが困難であると判断する場合には、規制所管省庁においてその正当な理由を適切に述べる必要があるということであります。
 これがきちっと述べられない限りは、規制はおかしいということを認めているということと同じことでありますから、私どもは、そうしたことについて、そうした正当な理由の表明がなされない以上はその規制は改革するべきものだというように判断していくわけであります。そして、そのことは、特区のワーキンググループの有識者、あるいは、最終的には関係省庁ときちっと打ち合わせてやっていくわけであります。
#76
○矢田わか子君 問題視しているのは、今回の加計学園を中心とするこのプロセスの決定の在り方についておかしいんじゃないかということを申し上げているわけであります。本当に透明性高めた論議をしてきたのでしょうか。特に、国の政策を大きく変更する場合には、様々な立場から構成される会議でやはり決めていくべきではないかというふうにも思います。
 では、具体的に加計学園の問題を挙げて、少し指摘をしていきたいというふうに思います。
 別紙一を御覧ください。
 これは、獣医学部新設に関わる国家戦略特区の公式な会議の経過を示したものであります。二〇一四年の八月五日のワーキンググループからこの論議というのはスタートをしております。これらの会議のほとんどは関係者からのヒアリングが中心で、第三者や専門家を交えての本格的な論議がされたのは、本年一月十二日に開催されました第二回今治市の分科会、これだけであります。この分科会に専門家の立場から出席されたのは、日本獣医生命科学大学の植田教授と帯広畜産大学の猪熊教授のお二人でありました。
 会議では、植田教授がカリキュラムについての質問をされ、また、猪熊教授は、御自身の帯広畜産大学での経験から、百六十名もの参加型臨床実習は難しいと考えますが、農済や牧場など、協力体制本当に取れるのかという質問や、卒業生の就職先ちゃんと確保できるんですかという二つの視点からの質問をされています。この質問に対してお答えしたのが加計学園の新学部設置準備室長の吉川教授でありますが、この方の答弁、カリキュラムの構成難しいことと、七十名の専門教員を集めて対応したいという今後の努力目標、それからお願いベースにとどまっているということであります。
 この一回の分科会だけで、安倍総理大臣が先般の決算委員会の中で答弁されたように、政治的な関与排除して、専門的な立場からきちんと論議していますよということに値するのかどうか疑問に思いますが、山本大臣はいかがですか。
#77
○国務大臣(山本幸三君) この分科会は、まさに内閣府、今治市、特区ワーキンググループの民間有識者のほか、文科省が推薦した獣医学教育に係る専門家も二名審査に加わって学校法人加計学園の応募に対する要件適合性の確認を行ったものであります。
 そのほかの、それ以前に、いわゆる再興戦略のいわゆる四条件に当たるかどうかということはもう既に議論を尽くしてきているわけでありまして、それを踏まえて、十一月十九日の特区諮問会議でそういうものをつくるということが決定しているわけであります。そして、この公募を行った結果、加計学園が出てきて、一月十二日のこの分科会において、専門家も入れた要件適合性の確認を行ったということであります。有識者からは、学生百六十名の実習先確保について自らの体験から確認する質問がありまして、加計学園側からは、今治市や愛媛県だけでなく、広島県、岡山県などにも実習先を広域的に求めるとしており、最終的に要件適合性に問題ないとされたところであります。
 一方、二名の有識者からは、自らが所属する大学のカリキュラムに照らして、ライフサイエンス等に特化した充実したアドバンスト科目を高く評価するとともに、卒業後の進路として、偏在する獣医師の分野、ライフサイエンスなどを選ぶよう工夫しているとの評価もございました。
 また、分科会では文科省、農水省ともオブザーバーでありますが、加計学園を区域計画上の事業者に位置付ける区域会議においては、文部科学大臣及び農林水産大臣を正式な構成員に任命して適切に意思決定を行ったところであります。
 このように、選考過程においては、分科会で十分な議論がなされた上で、分科会のみでなく区域会議での議論もなされたものであり、御指摘は当たりません。
#78
○矢田わか子君 本当に多くの議事録、本当全てに目を通させていただきましたよ。でも、そんな審議が尽くされたというような状況はないと思います。
 加えて、一番ここで大きく疑念に持つのが、資料二でお示しをしましたとおり、この資料二は今治市の獣医学部新設に係る主な経過をまとめたものでありますが、この中でも、昨年の十一月九日の国家戦略特区諮問会議において獣医学部新設が決定付けられるわけであります。ということは、この時点でいわゆる四条件、一五年六月三十日の日本再興戦略改訂の二〇一五に示された四条件を満たしたという判断がここでなされたということになるわけです。
 しかしながら、本当にこれは極めて妥当な判断であったのか。四条件については資料として皆様にも三としてお配りをしています。既存の獣医師養成でない構想が具体化しているのか、新たに対応すべき分野の具体的需要が明らかになっているのか、既存の大学・学部では対応が本当に困難なのかという、特にこの三つの要件当てはまったという判断がここでなされたということですが、山本大臣、この決定は間違いではなかったと言い切れますか。
#79
○国務大臣(山本幸三君) もちろんそのとおりであります。私どもも検討いたしましたし、しかし、最終的には、先ほどから申し上げているとおり、この国家戦略特区の基本方針というのは、もしその規制改革制度見直しが駄目だということであれば、それは所管省庁が正当な理由を持って、挙証責任を持ってそれを説明しなければいけないんです。そういうことになっているわけでありまして、そういうことが議論の中で納得されて、規制改革、これはもう四条件認められているということで判断して、この十一月九日の決定に至るわけであります。
#80
○矢田わか子君 聞きもしないで、やはり押し付けがあるんじゃないかというふうに思います。
 そして、この決定の後にさらに、資料二にあるとおり、今度はその獣医学部の新設が加計学園ということで決められていくわけなんですが、十二月二十二日の三大臣による決定、広域的に獣医学部がない地域に一校限定で認可することを合意したという方針が決められていくわけであります。しかも、公募要件には平成三十年度開設ということまで付くというのがこの流れということになっています。これで京都産業大学は消える、手を挙げられない状況に追い込まれるというふうなことでもあります。
 山本大臣、六月一日のこの委員会の中の御答弁で、この数年間で、具体的な実現性という観点からは、熟度の高い提案は平成十九年から続く今治市の提案のみであったと述べられていますが、京都産業大学、きちんと提案しているじゃないですか。昨年三月二十四日の区域会議で獣医学部設立の構想を示され、また昨年十月十七日にはワーキンググループで詳しい提案をされています。その議事録もここにあります。
 これ、私も読みましたが、本当に、まさに最先端のライフサイエンス研究にふさわしい充実したものであると思います。鳥インフル対策についても唯一実績を上げられているというようなことでもありますが、なぜここはこぼれることになるのか、どうしても納得がいかないということであります。この京都産業大学がきちんと提案をしたことはお認めになっていただけますか。
#81
○国務大臣(山本幸三君) 京都産業大学が提案して、当初は簡単なやつでありましたが、十月になって詳細な提案がなされまして、まさに特区ワーキンググループがヒアリングもやられております。
 ただ、獣医学部の設置については、十九年秋から昨年春までの八年近く今治市の提案が唯一の提案だったこともあります。このため、政府としては、まずこの事業を早急に実現し、成功モデルにできないかという観点から長年検討を行ってまいりました。
 こうした中で、京都府、京都産業大学からそういう提案があって、十月十七日に特区ワーキンググループでヒアリングを行ったわけであります。ただ、京都府等の提案は、必ずしも準備が整い、事業が具体化しているとは言えませんでした。これに比べ、今治市の提案は、事業の早期実現性という観点から熟度が高いと判断し、これを優先することとしたわけであります。
 具体的には、今治市は、専任教員の確保の面で京都府等と比べて優れておりました。水際対策について、今治市は、四国知事会等が要望するなど、広域的な対策を強化する具体的なアクションを起こしております。他方で、京都府等は、獣医学部のある大阪府との連携が必ずしも確保されていないなど、不十分と評価せざるを得ませんでした。また、獣医学部の設置は地域の活性化に大きく貢献する必要がありますが、京都府等の提案にその具体性がない反面、今治市は、まち・ひと・しごと総合戦略等に位置付けた上で、卒業生を地元の産業動物分野に就職させるための奨学金の仕組みなどの工夫も凝らしております。京都府等はライフサイエンス研究を提案しておりますが、水際対策に関する部分が薄いと。他方、今治市は、現場体験学習などを通じて卒業後に産業動物を扱う分野に進むよう誘導するとともに、畜産業のみならず、地元の水産資源を対象とした感染症対策など、地元固有の資源に着目した、より具体的な内容になっていると評価できるものと思っております。
 このように、今治市の提案は事業の早期実現が見込まれると判断したものであります。ただし、国家戦略特区は規制改革の突破口でありまして、今後、京都府等の提案についても十分検討に値するものと考えております。
#82
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 十月十七日のワーキンググループの議事録を是非与党の皆さんにも読んでいただきたいと思います。ここまでのことを京都産業大学がされているにもかかわらず排除していったというふうなことについて、やはりどうしても納得ができません。
 何よりも、今、文科省の例の怪文書と言われたものの調査が指示をされて始まっているようなんですが、これまで、こうしたことに対する内閣府や文科省の皆さんのかたくなな姿勢は本当に不自然で、国民が持つ疑念をますます高めているのではないかと思われます。
 ようやく重い腰を上げたということでありますが、では一体、その主管である内閣府は調査をされるのかどうなのか。ここにはたくさんのお名前が出てきます、山本大臣しかり、義家副大臣しかり、多くの方々が実名で出てきて様々な指示をされているというこの六枚のペーパー、もうマスコミにも多く映像が流されているものを、ないと言っても、しらを切り通せるものではないと思いますが、調査をされるまずおつもりはありますか。
#83
○国務大臣(山本幸三君) 今言われている文書については、今文部科学省において追加調査をやっていると承知しております。この文書が存在するのかどうかというようなことについて調査していると理解しておりますが、それが存在するかどうかについて内閣府ができるわけがありません。これは文科省においてしっかりと確認すべきものだというように思っております。
 なお、先般の質疑でもありましたけれども、そういう中で指摘され、その文書に載っていたと言われる、総理の意向とか官邸の最高レベルの意向というような話があった件については、その点については私どもも調査はいたしまして、担当局長からしっかりと聞き取りをし、そうしたことは一切ないというように報告を受けております。
#84
○矢田わか子君 紙があったかないかではなくて、内閣府の多くの方が関わっている事実をもう一度再調査すべきだというふうに思います。なぜなら、今現在もこの疑念が晴れないから、連日のようにマスコミ報道が続いているわけであります。
 官僚の許認可に対する国民の信頼問題と今回は直結しているんです。だからこそ、真摯な対応が必要ではないでしょうか。どこかでいわゆるそんたくがあったのか。事実関係を曖昧なままにすることは政治不信につながっていきます。そして、いつか必ず歴史の審判を仰ぐ日が来るというふうに思います。国民にしっかりとした説明をお願い申し上げたいと思います。
 少し話を変えまして、民進党が提出された法案についてお伺いをしていきたいと思います。
 改めて、今回のこの法案につきまして、法案提出に至る経過を説明いただきたいと思います。国家戦略特区の適用を停止する法案ということなんですが、特区として最初の区域指定がなされて三年余りが経過し、また現在、新たな事業を追加する、その法案が審議されているわけであります。この段階に至って停止をする、それを決断されたその理由をお聞かせください。
#85
○委員以外の議員(礒崎哲史君) お答えいたします。
 まず最初に申し上げますけれども、私どもは、様々な規制改革メニューの活用を通じて成長力のある日本をつくるという国家戦略特別区域制度の考え自体を否定するものでは決してございません。しかしながら、強力なトップダウン方式で進められる国家戦略特別区域制度は、注意深く運用しなければ、規制緩和に関わる一部の者を過度に優遇することになりかねないというふうに考えております。
 同じく規制緩和に関わる制度であります、平成十四年に創設をされました構造改革特別区域制度は、地方自治体が自らの地域の特性に合わせた特例措置を求めるボトムアップ方式で、地方の発意を重視する制度である一方、国家戦略特別区域制度は、これまでの制度の運用を見る限り、規制を所管する省庁や与党などとの調整を十分経ずに総理主導で物事を決めてしまう、結果として政府や与党の一部と結び付きの強い者の事業が認定されてきた疑いがあると、そのように考えております。そのため、国家戦略特別区域法のそのものの立案趣旨を踏まえた適正な検討、審議が行われているのか、恣意的な扱いがなされているのではないかといった制度の運用の公正性や透明性に大きな疑念が生じていると考えております。
 まさに、これらの問題の代表的なものが、今、矢田委員と担当大臣の中でも質疑が交わされましたが、この加計学園の問題だと捉えております。十五回にも及ぶ構造改革特区に係る提案では採用に至らなかったにもかかわらず、国家戦略特別区域法の下では突如として実現に向けて動き出したということでございます。
 今大臣のお話の中でも、ルールに基づいて適切に行ってきたと、審議を行ってきたというお話もございましたが、ルールに基づいて審議を行ってきた結果として疑義が生まれているということであれば、そのルールそのものについて改めて、本当に適正なのかどうか、透明性があるのか、公正な審議が行われてきたのか、その点をしっかりと見直す必要があるというのが私たちの考えでございます。
 このように、国家戦略特区制度において、この獣医学部設置の問題のみならず、公正性や透明性に疑義がある事例が少なからず生じていることを踏まえ、国家戦略特別区域法の適用を停止するとともに、国家戦略特別区域に関する制度の見直しについて定めるため、本法律案を提出したものでございます。
#86
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 決して停止をするということが目的ではないということで、一旦止めて大きく広がった国民の疑念を払拭する、そのために適切な運用を行うための区切りの期間を置くというふうに受け止めました。ありがとうございます。
 一方で、法案第二項では、産業の国際競争力の強化及び国際的な経済活動の拠点の形成に真に資するものであるかの観点から抜本的な見直しを行い、その結果に基づき、法制上の措置その他の必要な措置を講じなければならないとされています。これは、様々な問題が指摘されている中で、制度の運用改善にとどまらず、制度の廃止というところまで想定されているのかどうか、見解をいただけますか。
#87
○委員以外の議員(藤末健三君) 矢田わか子委員の御質問にお答えいたします。
 本法律案第二項において検討すべきこととしておりますのは、法第四章の規定による認定区域計画に基づく事業に対する規制の特例措置等の存続の必要性を含め、産業の国際協力の強化及び国際的な経済活動拠点の形成に真に資するものであるかどうかとの観点から抜本的な見直しを行うということにしております。その内容としては、国家戦略特別区域法の廃止を排除するものではございません。
 したがいまして、検討の結果、国家戦略特別区域法そのものが廃止されることはあり得ます。ただし、必ず廃止されるという前提に立っているものではなく、あくまでも抜本的な見直しの結果次第ということになります。
#88
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 今、制度の廃止についても可能性があることを説明いただきました。
 しかしながら、国家戦略特区、我が国の国際競争力の強化、特に地域の経済活性にとっては有効な政策の一つであり、価値のあるもの、やっていかなければならないものもあると思います。問題は、きちんとそこに、ここの基本原則にのっとって公正中立に行われていくかということでありますので、しっかりと運用面を含めて継続していく方がいいのではないかという気もいたします。是非とも、その辺りも含んだ上での法の組立てをお願いしたいというふうに思います。
 一方で、問題なのは、その際にきちんと検証、PDCAサイクルが回っているかということであります。先ほどの舟山議員からの御説明もありましたけれども、今回についても、二回にわたりこの特区についての検証作業が行われてきました。ところが、第一回目の評価全体としては定性的な評価にとどまり、定量的な評価はきちんと行われていないのではないかという実態があります。
 五月二十二日に発表されました平成二十八年度指定第十区画の評価においては、幾分定量的な評価入っていますが、多くの事業において進捗状況遅く、また多くの課題も指摘されています。都市における国際競争力を高めるという政策理念からすれば程遠いものであると思います。
 山本大臣、是非とも、今後きちんとPDCAサイクルを回していただき、特区業者が具体的な成果を上げられるよう関係者の努力をお願い申し上げたいというふうに思います。ありがとうございました。
 それでは、次の質問に移ります。
 山本大臣は、国家公務員制度の担当の大臣でもあられます。森友学園問題、そして今回の加計学園問題に共通しているのは、中央省庁の官僚の皆さんが、総理官邸に対して、何としても総理大臣や総理夫人をかばおう、あるいは問題を追及されそうな情報は隠そう、あるいは早く処分してしまおうという態度を取られていることにあると思います。政府・与党の皆さんは否定されるかもしれませんが、多くの国民の皆さんは何かおかしい、変だと思っています。
 そこで、これまで多くの識者が指摘しているように、この問題の根源の一つは内閣人事局にあるのではないかと思っています。官邸が中央省庁の人事権を握っていることが、公務員の皆さんの公正な業務遂行の阻害要因になっているのではないかということであります。
 サラリーマンは左遷や降格されることを恐れ、結局、人事権を持つ者に対し、意に沿わなくても擦り寄る、いわゆるそんたくするしかない、そんなことになっていないでしょうか。しかし、こんな人事が横行すれば、その組織はきちんと回らなくなります。私も企業の中で人事という職務に就いてきたことがあります。企業で例えれば、例えばイエスマンばかりが周りを固め、異を唱える幹部や社員には報復人事を行うような企業文化を持つ、そんな企業は絶対に成長しないということでもあります。
 公務員制度について、早急に法律を変えたり、制度を変更するのは難しいかもしれません。しかしながら、担当大臣として、この問題、内閣人事局の在り方について検討を進めるおつもりはありませんでしょうか。
#89
○国務大臣(山本幸三君) 内閣の重要政策に対応した戦略的人材配置の実現や、縦割り行政の弊害を排除した各府省一体の行政運営を確保するために、平成二十年に成立した国家公務員制度改革基本法では、内閣人事局の設置や幹部職員人事の一元管理の導入について必要な措置を講ずることとされており、具体的には、平成二十六年に成立した国家公務員法等の一部改正によって実現されました。
 幹部職員人事の一元管理の手続は、大きく分けて適格性審査と任免協議の二つのプロセスから行われることとされているところであります。このうち、適格性審査では、各大臣が実施する人事評価等の客観的な資料に基づいて審査されること、そして、その後の任免協議では、各大臣が作成した人事案を総理と官房長官とで協議し、その結果に基づいて人事案が決定されることを踏まえれば、複数の視点によるチェックが行われ、公正性が担保される仕組みとなっていると考えております。
 今後とも、公務の中立性、公正性が損なわれることのないよう、国家公務員制度の適切な運営に努めてまいりたいと思います。
#90
○矢田わか子君 運用するルールがあっても、結局のところ、大事なのはそれを実施していく人の意識ではないかと思います。人事権を盾に圧力を掛けることがないように、運用面においても気配りと徹底をお願いしたいと思います。官邸を見る人ばかりが重用される、実力主義がきちんと機能しないということがないように、是非とも公正な人事をお願いしたいと思いますが、山本大臣、今回の文科省のことも含めて大丈夫でしょうか。
#91
○国務大臣(山本幸三君) 私としては、しっかりと適格性審査をし、これはもう客観的な資料に基づいてやるわけですから、しっかりした審査が行われる、そして、その後の任免協議では各大臣が作成した人事案を総理と官房長官で協議するということ、その中で複数の視点によってチェックを行って、公正、中立性が担保されるようにしていかなければいけないというふうに考えております。
#92
○矢田わか子君 今回の文科省のメンバーで勇気ある告発をしたメンバーの行方は国民の皆さんも見ていると思います。是非とも、真摯な御対応をお願いしたいというふうに思います。
 最後に、去る五月十六日に衆議院地方創生に関する特別委員会において附帯決議が行われた件について触れます。
 その第二項では、国家戦略特区の諮問会議の中立性を確保する観点から、民間議員等が私的な利益の実現を図って議論を誘導し、又は利益相反行為に当たる発言を行うことを防止するため、民間企業の役員等を務める又は大量の株式を保有する議員が会議に付議される事項について直接の利害関係を有するときは、審議及び議決に参加させないことができるものとするとしております。
 現在の諮問会議のメンバーには、それからワーキンググループのメンバーでは該当する方もいらっしゃいます。そういう方々について今後どうお考えなのか、衆議院の附帯決議を尊重するのであれば、諮問会議の議員の選任の在り方を含め運営を改善すべきと考えますが、いかがでしょうか。
#93
○国務大臣(山本幸三君) 特区諮問会議の有識者議員は、経済社会の構造改革の推進による産業の国際競争力強化等に関し優れた識見を有する者を任命しております。調査審議に当たりましては、個別企業の利益ではなく、優れた識見を有するという立場から御意見を賜っているところであります。
 なお、附帯決議にありましたように、直接の利害が関係する場合には参加させないということもできるということでありまして、そうしたことで、しっかりと利益相反などといったことに当たらないように取り組んでいきたいと思っております。
#94
○矢田わか子君 具体的にお名前を申し上げて大変恐縮ですが、農業分野で特区に指定された兵庫県養父市、国家戦略特区諮問会議での民間議員である竹中平蔵氏が社外取締役を務めるオリックス株式会社一〇〇%子会社のオリックス農業株式会社が、養父市一〇〇%出資のやぶパートナーズ株式会社、JAたじま、地元農業者の共同出資によるやぶファーム株式会社と共同して、昨年六月五日、農業生産法人を設立し、国家戦略特区の事業認定によって農地を取得されております。
 また、神奈川県でも、家事サポートをする外国人労働者の受入れに関して、出入国管理及び難民認定法上の規定が取り払われることになりましたが、この外国人家事支援人材事業に竹中平蔵氏が取締役会長をしている人材派遣会社のパソナが事業者認定をされています。
 たまたまのこれは偶然なんでしょうか。こうしたことについて、山本大臣、いかがですか。
#95
○国務大臣(山本幸三君) 個別の個人のことについて特別にコメントはできませんけれども、先ほど申し上げましたように、特区諮問会議の有識者議員というのは、経済社会の構造改革の推進による産業の国際競争力の強化等に関して優れた識見を有する者を任命しているわけであります。調査審議に当たっては、個別企業の利益ではなくて、優れた識見を有するという立場から御意見を承っております。
 竹中議員の特区諮問会議における御意見は、経済社会の構造改革の推進の観点からのものでありまして、農業支援外国人人材や家事支援外国人材の受入れに関する個別企業の利益に関わるものではありません。したがって、利益相反には当たらないと考えております。
#96
○矢田わか子君 ベンチャー企業などが規制緩和によって新たな事業を提案したり事業を起こすことは大変良いことでありますが、これが岩盤規制の改革、岩盤のドリルの穴を開けるのが、御本人が御本人のために開けているようではやっぱり国民は白けてしまいます。
 是非とも公平、公正な審議が行われるように、また、諮問会議のメンバーの選定についてもそういう部分をきちんと見極めた上での選定をよろしくお願い申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
#97
○委員長(難波奨二君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時四分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#98
○委員長(難波奨二君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、小野田紀美さんが委員を辞任され、その補欠としてこやり隆史君が選任されました。
    ─────────────
#99
○委員長(難波奨二君) 休憩前に引き続き、国家戦略特別区域法及び構造改革特別区域法の一部を改正する法律案及び国家戦略特別区域法の適用の停止等に関する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#100
○櫻井充君 民進党・新緑風会の櫻井でございます。
 ちょっと通告している質問の前に、先ほどの大臣の矢田議員に対する答弁で気になった点がございましたので、大臣のこれ御答弁ですから、地元の水産資源云々という話がありました。水産の管理は水産学部であって獣医学部ではないと思いますが、いかがですか。
#101
○国務大臣(山本幸三君) もうその辺の詳しいことは私も十分に知っているわけではありませんけれども、提案書等の中では、そうした水産、魚、水産関係のことの品質調査、あるいは、それから、そういう産業のことに関して獣医学としてできるところがあるんじゃないかと、そういうことが書かれていることで、そういう答弁をいたしました。
#102
○櫻井充君 済みませんが、今の専門家でないかのような御発言でしたが、今までずっと、私が決断してきた、私が決断してきたと言ってきているんですよ。専門家でない方が決断したということ自体は私は大きな問題だと思いますけどね。大臣、いかがですか。
#103
○国務大臣(山本幸三君) 先ほどの水産関係ですけれども、養殖漁業においては、感染症をいかにコントロールするか、耐性菌等の環境汚染をいかに減らすかが課題であります。こうした課題は、長らく畜産業が試行錯誤を繰り返し、様々な知見を蓄積してきたところであり、獣医師が持つ漁業や寄生虫、毒性、食品衛生等の高度な専門知識とノウハウの応用が期待されているところであります。
 なお、日本では水産学部があるため、この分野の獣医師の志望者は少ないわけでありますが、欧米では獣医師が中心となって養殖漁業に貢献していると承知しております。
 世界の水産業は今後管理された水産業へと変化していくことが予想され、日本でも、食の安全面も考慮しながら、養殖漁業に取り組む獣医師を育てていく必要があるということであります。
#104
○櫻井充君 それでは、加計学園のカリキュラムの中に、その水産資源のところについてのカリキュラムは入っているんですか。
#105
○委員長(難波奨二君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#106
○委員長(難波奨二君) 速記を起こしてください。
#107
○国務大臣(山本幸三君) ちょっとカリキュラムは今調べますけれども、その今治市の提案資料の中では、例えば、世界三大漁場の一つ、カナダのニューファンドランド沖に近いプリンスエドワード島大学アトランティック獣医学部では、ロブスターなどの品種改良等、水産業のために種々の研究を行い、養殖漁業に貢献していると、世界の水産業が今後管理された水産業へと変化していくのは必須であるから、日本でも、漁場に近接する獣医学科、獣医学部では食の安全面でも考慮しながら養殖漁業に取り組む獣医師を育てていく必要があると書いておりまして、ちょっとカリキュラムについては今調べさせていただきます。
#108
○櫻井充君 答弁になっていません。ここは本当に大事なポイントなんですよ。そこまで言うのであればちゃんとカリキュラムがないと。
 済みませんが、ちゃんとした答弁をしてください。カリキュラムが分かっていないのに、時間稼ぎに答弁しないでくださいよ。
#109
○委員長(難波奨二君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#110
○委員長(難波奨二君) 速記を起こしてください。
#111
○国務大臣(山本幸三君) 獣医学教育モデル・コア・カリキュラムではカバーできない畜産系・水産系科目、生産農学概論、飼料作物学等を選択科目として配置すると、そういうふうに書かれております。
#112
○櫻井充君 選択科目としてあるのであれば、どなたかきちんとした教授陣が必要になりますが、こういうことについてきちんと実績のある教授陣はいるんでしょうか。
#113
○国務大臣(山本幸三君) 教授の名前等については、これは文科省の審議会の、審議中でありまして、そういうことについては公開できないというように聞いております。
#114
○櫻井充君 義家副大臣にお願いがございます。今のことをきちんとやれる方がいらっしゃるかどうか、設置審できちんと調査していただけますね。
#115
○副大臣(義家弘介君) 今現在設置審にかかっておりますが、同審議会において教育課程や教員組織、施設設備、財務状況などが学校教育法及び学校設置基準等の法令に適応しているかについて、学問的、専門的な観点から審査を行うこととなっておりますので、八月に審査結果が答申されることになっており、これを踏まえて八月末に文部科学大臣の認可の判断を行うという流れになっております。
#116
○櫻井充君 一般的なことは何回もお伺いしております。そういうことではありません。これが加計学園の売りの一つなんだそうですから、そうであれば、このことに対応できるようなカリキュラム、そして教授陣が必要かと思います。この点についてきちんと設置審でちゃんと諮っていただけますね。
#117
○副大臣(義家弘介君) 学問的、専門的な観点からしっかりと審査が行われるものと認識しております。
#118
○櫻井充君 先ほどカナダの例を挙げられましたが、それでは、瀬戸内海でこういうことが必要だと、こういう事例があったんでしょうか。
#119
○国務大臣(山本幸三君) その具体的な事例等には承知しておりませんが、そういう愛媛県なり四国なりで水産関係の方々との話をした中でそういう必要性もあるというように認識したというふうに聞いております。
#120
○櫻井充君 具体的事例がなくて、なぜ必要なんですか。
#121
○国務大臣(山本幸三君) これは、その提案資料の中にもありますけれども、養殖漁業における基本的な課題は緻密飼育の問題であると。つまり、感染症をいかにコントロールするか、耐性菌等の環境汚染をいかに減らすかであり、食の安全に直結する問題であるが、現状では養殖漁業現場における獣医師の活躍はほとんど見られず、生産業者の判断に委ねられているのが実態であると。そうした課題は、長らく畜産業が試行錯誤を繰り返し、様々な成長を蓄積してきたものであり、獣医師が持つ魚病や寄生虫、毒性、食品衛生等の高度な専門知識とノウハウの応用が期待されていると。
 我が国は、歴史的経緯もあって水産業と畜産業が分離しており、これらの共通課題に関与する獣医師の連携もほとんどないが、新しい大学においては双方の分野をカバーする教育研究体制を敷くことにより領域横断的な獣医師の養成が可能となり、地域経済への貢献が期待されるとされておりまして、そういうことから、こうした分野の対応も必要だということだと思います。
#122
○櫻井充君 済みませんが、それは、申し込んでいる方々がこういうことですと話をしていることは丸のみですか、全て丸のみですか。
 先ほどおっしゃったじゃないですか、大臣は、一つ一つ判断していかなきゃいけないんだと。この事例が必要なのかどうかは客観的事実に基づいて私は判断すべきだと思いますね。そんなこともできないんだったら大臣失格ですよ、はっきり言っておきますが。
 改めてお伺いします。これまでこのような問題は瀬戸内海で起こっているんでしょうか。
#123
○国務大臣(山本幸三君) 四国の海面養殖漁業生産量は全国の約三分の一を占め、中でも愛媛県は全国第一の養殖水産県でありますが、数年前、愛媛県内で寄生虫クドアに起因すると見られる大規模食中毒が発生し、ヒラメ養殖業者は廃業に追い込まれるなど大打撃を受けたと。
 世界的な養殖漁業ニーズの高まりと四国の地域特性を考えたとき、養殖魚の安全性確保と高品質化は喫緊の課題であるというように承知しております。
#124
○櫻井充君 それでは、そういう問題が起こったときに対応に当たった人は誰ですか。
#125
○国務大臣(山本幸三君) そのときの事情については承知しておりません。
#126
○櫻井充君 そこに獣医師が関与していましたか。獣医師が関与していたんですか。鳥インフルエンザとかそういったものについては獣医師関与していますよ。だけど、この手のものに獣医師が関与しているんですか、本当に。
#127
○国務大臣(山本幸三君) その点については私は承知しておりませんが、今後、そういう場合に、今までは日本の場合は水産業と獣医学が分離しているんだけれども、そういう共通のものが上がってくると、こういう事例はその一つであろうということで、新しい分野だというふうに認識しております。
#128
○櫻井充君 済みません、資料請求しておきたいと思いますが、このときに一体誰がこの対策に当たってきたのか、それから、今のお話ですと、獣医学部の中で水産資源のことをやっていらっしゃる方がいらっしゃるのかどうか、その点について資料請求しておきたいと思います。
#129
○委員長(難波奨二君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議いたします。
#130
○櫻井充君 これ、もしやっている人たちがいないとなると、教授陣にもうその人がいないということになるんですよ。研究者もいなくて、言うだけ言って、それを全部丸のみしてくるというのは本当におかしな話だと思います。
 私は、この間、勉強不足でしたが、豚の話が出ましたが、豚の話を最初に中心的に話をしていたのは実は京都産業大学でした。ですから、京都産業大学でこういう案があって、これがいいなと思ったので多分おっしゃっているんだと思いますが、そういうふうに、最初から通そうと思っているところは非常に良心的にやってきてくださるわけですよね。
 さて、この間、質問させていただいたときに、今治市の方には獣医学部の新設についてのスケジュール表を出してくださいと、共有化したいと言ってメールが送られてきています。これは、ちゃんと今治市の情報公開で出ているし、そのスケジュール表もありますからね。
 それでは、京都府に対して、獣医学部の新設についてこの手のスケジュール表を出させたことはありますか。
#131
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 委員御指摘の二十八年八月三日に内閣府から今治市に行いました依頼は、京都府、京都産業大学にも行われたのかという点でございますけれども、スケジュール表の作成につきまして当時の担当者に確認したところ、昨年八月頃、担当者同士の情報共有のため、十特区全ての担当者に、これは北九州市の例を参考として、今後各区域で取り上げる可能性のある全ての項目について前広にまとめるように依頼をしたということでございました。これは、担当者レベルの職員が特区自治体の職員との間で常日頃から十分な意思疎通を図ることができるよう特区自治体の方々に協力をお願いしたものと聞いております。広島県・今治市だけでなく、京都府に対しても作業依頼が行われております。
 なお、いずれの特区につきましても、この作業依頼は特区自治体において取りまとめを依頼しておりまして、事業者である京都産業大学には直接作業依頼は行っていないということでございました。
#132
○櫻井充君 これ、京都府は作成していないと言っていました。多分、これ、済みません、まだ確実ではないんですが、そういう記憶がないやに、地元の衆議院議員にお願いして尋ねたところ、そういう回答でございました。
 ですが、多分ほかの事業についてはきっと、そういう経過というんでしょうか、タイムスケジュールが出てきているはずなんですよ。ですから、多分ですよ、タイムスケジュールが出ているものについてはそのスケジュールどおりやっていきましょうと、そうでないものについてはやはり最初から除外されてきているんじゃないのかなと。ここから見てくると、やはり加計学園ありきでずっと進んできたんじゃないのかなと、私はそう思いますけれどもね。
 それでは、この間、まず、その前にこっちから行こうかな、今日は。いろいろあるんですが、平成二十七年の十二月三日から十二月四日にかけて、今治市の職員が内閣府を訪れてきております。このときにどういう議論がなされましたか。
#133
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 平成二十七年十二月三日ということでございますけれども、二十七年十一月から十二月上旬にかけて、これ十一月二十七日の特区諮問会議で第三次の特区指定に向けて選定基準が示されたということもございまして、様々な自治体と事務的な打合せを行っていたところでございます。御指摘の二十七年十二月三日かどうかははっきりしないわけでございますけれども、当時の担当者に確認をしたところ、特区指定に強い熱意を持つ今治市が、何としても特区指定を勝ち取りたいという強い思いで、十一月二十七日の諮問会議で示された選定基準への適合性を改めて内閣府に説明するため来訪されたものと聞いております。ただ、詳細な日時、場所、出席者、打合せ内容については記録がなく、定かではございません。
#134
○櫻井充君 済みませんが、今治市の方では、ちゃんと情報公開請求して、いついついついつ会っていますと、これは出してきてくれていますよ。文書管理よっぽどきちんとしているし、そして稟議書も全部あるし、そして情報公開請求すればちゃんと出てくるんですよ。今治市の方がよっぽど民主的ですよね。
 それでは、この日になぜ成田市の国家戦略特区の医学部新設のスケジュール表を渡しているんでしょうか。
#135
○政府参考人(藤原豊君) 済みません。ちょっとその、私どもの方からそういった成田のスケジュール等についてお渡ししたという事実については確認が取れておりません。
#136
○櫻井充君 これは非常に大事な点なんですよ。なぜかというと、八代議員が、成田でこうやってうまくいったから今度は岩盤規制はこれで突破するんだと、そういうことを実はワーキングチームで、どっちだったかな、ワーキングチームだったかそれとも諮問会議か忘れましたが、そこで発言されているんですよ。今治市で勝手にこうやって成田市の国家戦略特区の医学部新設スケジュールなんて書けるはずがないので、内閣府から当然提供されてきているわけですよね、こういうスケジュールでいきましょうと。
 改めてお伺いしますが、このときに成田市の国家戦略特区による医学部新設のスケジュール表を渡していますよね。
#137
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 私どもの方から医学部新設のスケジュール、こういった資料を作成しお渡ししたということはございません。
#138
○櫻井充君 じゃ、これは、今治市が持っているのは、勝手に今治市が作ったんですか。そうしたらこんな、今治市が成田の、済みませんけど、出張に行った際にこのスケジュール表を出す必要性がないんですよ。だって、元々自分たちで作ったんだったら、内閣府からもらった、提示されたものでなければそんな必要性がないのであって、ここにわざわざ添付されているというのは、これは内閣府からもらってきた資料に決まっているじゃないですか。ちゃんと調べてくださいよ。
#139
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 こちらの医学部の新設のスケジュール等につきまして、私どもから提案した、提出したという事実はございません。
#140
○櫻井充君 それでは、これは勝手に今治市が自分たちで作ったんだと、それから内閣府に行ったときに自分たちが勝手に持っていった資料だと、そういうことでよろしいんですね。
#141
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 今治市がこの資料をどのように扱っていらっしゃるかということについては承知をしておりません。
#142
○櫻井充君 ここは、加計学園ありきでやるためにどうしているかというと、懇切丁寧に内閣府から僕は指導したんじゃないかと思っているんですよ、だからこういうようなスケジュールでやっていきましょうと。それなのでいろいろ、相当来ていますよね、十何回も来られていて、マスコミの報道どおりです。ただ、私が調べる中で、表で獣医学部の話合いについてというのは十一回です。ですから、これだけ多くの回数を重ねてきていること自体が非常に不自然でならないと、そう思います。
 それでは、四月の二日に首相官邸を訪れてきている、この事実は認めてくださいました。これ前回の質問の続きです。そこで誰と会ってどういう話をしたのでしょうか。
#143
○政府参考人(佐々木基君) お答え申し上げます。
 前回も今治市から聞いて御答弁をさせていただきましたけれども、今治市の方で、情報公開条例の趣旨にのっとって、相手方、内容についてはお答えできないということでございまして、私どもも今治市に確認できない状況でございます。
 私ども、したがいまして、このときにどういう内容で誰と会ったかということについては承知をしていない、こういう状況でございます。
#144
○櫻井充君 済みません、通告しています。前回からの積み残しで、しかもちゃんと改めて通告しています。前回は、ここのところで行ったということは認めてくださっているんですから、そういう答弁はないんじゃないですか。
#145
○政府参考人(佐々木基君) 大変恐縮でございますけれども、私どもとしてもなかなか確認するすべがございませんで、今のような御答弁をさせていただいた次第でございます。(発言する者あり)
#146
○委員長(難波奨二君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#147
○委員長(難波奨二君) 速記を起こしてください。
#148
○政府参考人(佐々木基君) 済みません、改めて御答弁させていただきます。
 今治市の職員が官邸に行ったことにつきましては、今治市に確認したところ、先ほど申し上げましたとおり、今後の今治市の業務に支障が生ずるおそれがあるため、情報公開条例の趣旨にのっとり、相手方、内容についてはお答えできないということでございました。
 また、萩生田副長官から国会で御答弁がありましたけれども、平成二十七年四月二日に今治市の職員が総理大臣官邸を訪問したかは、訪問者の記録が保存されていないため確認できなかったということで国会で答弁をされております。
#149
○櫻井充君 済みませんが、この間はちゃんと訪れたようですと、そう答弁されたじゃないですか。答弁違っていますよ。
#150
○政府参考人(佐々木基君) この前御答弁申し上げましたとおり、これは情報公開請求、情報公開ということで、今治市については職員が……(発言する者あり)はい。官邸に行ったということについては、そういうことであったというふうに思っております。
#151
○櫻井充君 済みませんが、今治市がどうだとかこうじゃないんですよ。ちゃんと内閣官房としてどうか、首相官邸の中でどうなっているのかということを聞いているんですよ。
 いいですか、この行程表にはちゃんと行ったと書いてあるんですよ。三時から四時半まで行ったと書いてあるんですよ。何でそれに対してちゃんと答えてくれないんですか。答えてくれないから、ますます怪しいとみんなで思うようになるんですよ。ちゃんと答えてくださいよ。これがおかしくないということを立証するのは、もう今やあなた方にあるんだ。ちゃんと答弁してくださいよ。
#152
○政府参考人(佐々木基君) 官邸に行ったということにつきましては、私どもも全く否定はしていない、肯定しているわけでございます。
 先生の御質問の、誰に会ってどういう内容だったかということにつきましては、私どもは確認ができなかったと、できないということでございます。
#153
○櫻井充君 誰に来ていただければそれはよく分かるんですか、じゃ。
#154
○政府参考人(佐々木基君) 先ほどのような経緯で、今治市のお話、それから萩生田副長官のお話もございますので、私どもとしては、現時点では、大変恐縮でございますが、なかなか確認はできないという状況でございます。
#155
○櫻井充君 私はちゃんと答弁できる人をお願いしました。答弁できない人がそこに座っていいかげんなことを言われると困るんですよ。
 誰だったらちゃんと知っていて、誰だったらちゃんと答えられるんですか。
#156
○政府参考人(佐々木基君) 国会で萩生田副長官もしっかり答弁をされておりますので、結局それが全てではないかというふうに思っております。
#157
○櫻井充君 情けないですね。
 今治市でちゃんとこうやって情報公開されて、一時間半も首相官邸にいるんですよ。一時間半の間何をしたかも明かせないと。だから、総理から何か言われたんでしょう。この時間帯、ちゃんと首相官邸に総理おられますからね。
 大体、違う話題に行ったらきっとほっとされるんだろうと思いますが、松野大臣だって、平成二十八年の九月六日に加計理事長及び豊田元理事が大臣就任の挨拶に来られました、その際には、就任の挨拶があったのみで、獣医学部新設に関する話はありませんでしたと答弁されていますが、まだこれはメディアによる報道でしかありません。
 確認させていただきたいと思いますが、このときに、実はプレゼン用の資料があって、その資料を持って話をされたというふうに報道されてきていますが、それは事実なんでしょうか。
#158
○副大臣(義家弘介君) お答えいたします。
 松野大臣からは、九月六日の加計学園との面会の際は、大臣就任の挨拶があったのみで、獣医学部新設に関する話はなかったと聞いており、その旨松野大臣から国会でも答弁されてきたとおりでございます。
 また、報道によると、加計学園側がそのような事実を否定して、抗議の文書が出ているというふうに承知をしております。
#159
○櫻井充君 今、このプレゼン用の資料が本物なのかどうかの確認中ですが、こういうふうに、実際答弁されていることと中身がもしかしたら違っているかもしれないという話になってきたら、どこをどう我々は信用していったらいいんですか。
 そして、国会ってどういう場だと思われているんですか。国会の場できちんと答えられるのが、これは役人の務めではないんですか。そういう意味でもう一度申し上げておきますが、答えられない人に来てもらって、分かりませんと言われても困るんです。ちゃんと答えられる人に来ていただきたいと、そのことだけお願いしておきましょう。
 改めて申し上げますが、結局は答えられないんですよ、加計学園ありきでずっと動いてきているんですから。それを僕らが幾らこうやって示してきていても、なかなかお認めいただけないので。
 例えばこういうこともあるんですよ。これは今治市と内閣府のやり取りですが、平成二十八年の九月十二日開催の国家戦略特区シンポジウム、九月十三日に内閣府打合せということで東京に出張しましたと。この際に、資料を今治市の方から提出して、こういうことが進んでいますと。ここの中に何て書いてあるかというと、獣医学部の新設を目指しますとか獣医学部の新設を要望中ですと、こういうふうに実は訂正されているんですよ。
 なぜかというと、私の伝え方が悪く、再度修正をお願いすることとなってしまい、申し訳ございませんと、これ、今治市の担当者の方に内閣府の誰々からですと、ここは黒塗りになっていますが、現在の表記ですと新設が決まったかのような表現に見えかねないので、新設を要望中とか新設を目指しますとかなどといった表現に修正をお願いいたしますということでございまして、もうこの時点で多分、こういう流れでやっていきますからねというのは決まっているわけですよ。今治市側からしてみれば、内閣府主導でやってくれていて、こうやってもう決まっているので、本当に今までずっとやってきたけどなかなかうまくいかないものが進んでいったから、いや、これは良かったと思って正直に書こうとしたら、こうやって内閣府で修正してくださいと。
 こういうメールを送ったことは事実ですよね。
#160
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 今、櫻井委員の方からお話ございました二十八年九月十二日、これは、特区シンポジウムに菅市長、今治市長が登壇されるに当たり、今治市職員も同行したものというふうに承知しています。
 また、十三日なんですが、市の職員の方々がやはり私どもの事務局に訪問されて、連絡調整の会議なんでございますが、この十三日ということであれば、特区指定の十地域十七自治体を一堂に会して全体の情報共有を図ることを目的とした特区の連絡会議というのを何か月に一度か開催しているんですが、そういった開催日でございました。今治市も指定自治体の一つとして出席をしております。
 大変申し訳ございませんが、それ以外のちょっと事実関係が私ども把握をしておりませんので、そのメール、委員御指摘のメール等々につきましての情報が今ない状況でございます。
#161
○櫻井充君 正確に申し上げないとそうやって答弁していただけないということがよく分かりました。
 これは、送られている日付は二〇一六年の九月八日です。しかも、二十三時四十五分。差し迫っている中で送って、相当大事な案件だったので、これを変えてくださいということだったんだろうと、そう思います。
 まず、このメールが本物なのかどうかについて、後で資料をお渡ししますから、ちゃんと確認していただきたいと思います。
#162
○委員長(難波奨二君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議いたします。
#163
○櫻井充君 今治市は、もう内閣府主導でやってきていて、それでもうできるものだというふうに思っているわけですよ。ですから、この間もお示ししましたが、結局ボーリング調査にしてみても何にしても、内閣府のスケジュール感に合わせてやっていかなければいけないということでずっと進んできているわけですよね。
 そして、また非常に不思議なんですが、これは、平成二十八年の十月の二十八日の金曜日に、一つ一つ確認しておきましょうか、午後四時から五時十分、これは医学部新設に関わる内閣府協議ということで今治市の方と内閣府で会っていますよね。
#164
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 十月の二十八日、去年でございますけれども、内閣府と特区自治体、今治市、これ互いに連絡を取り合って緊密な連絡の調整に努めているところでございますけれども、この二十八日かどうかは分からないんですが、当時の担当に聞いたところ、今治市分科会、これが九月二十一日でございます。それから、第二回区域会議、九月三十日後の進捗状況について確認すべく、今治市から質問を受ける形で御説明を差し上げたということが確認されております。
#165
○櫻井充君 済みませんが、これ報告書にもうこうやって期日書いてあるんですよ、今治市のやつは。ちゃんと確認してくださいよ、ちゃんと通告もしているんですから。こうやって会った回数、会ったことについて、誰と誰でどういう議論をしたのかということをちゃんと聞きますからと通告しているし、今治市からこうやって情報公開されているんだから、それだって持っていないはずがないでしょう。
 その上で、黒塗りになっちゃっているんですが、今後のスケジュール案と、多分ここでスケジュールが示されて、黒塗りなんです。それから、新設する獣医学部の概要、イメージということで主な論点などがずっとここで議論されて、それからここの別紙の中にこれ入ってきているんですが、「獣医師養成系大学・学部の新設について」ということで、今治商工会議所の方から一応文書が提示されて、あの森ゆうこ議員が指摘していたMARSというスペルの間違った資料が出てきていたということです。
 この資料の後に、なぜか不思議なんですが、なぜか不思議なんですが、自民党の獣医師問題の議員連盟の会長、幹事長、事務局長の名前が出ていて、それから日本獣医師会の会長、顧問の名前が出て、それから日本獣医師政治連盟の委員長の名前が出てきていると。こんなもの、今治市でこんなことやるはずがないので、恐らく内閣府から提示したんじゃないかと思いますが、何でこういう名簿を出されたんですか。
#166
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 こちらの添付資料でございます、内閣府として、昨年十月二十八日の出張報告に添付した資料、この中に、これ、既に公表している成田の関係の告示とかいろいろございますけれども、私ども少なくとも内閣府として提出したものではないというふうに認識しております。
#167
○櫻井充君 ちゃんと覚えているんですよね。内閣府の告示もちゃんとここで渡しているんですよ。何でこの獣医学部の新設に、成田のこうやって医学部の新設のところ、内閣府の告示をこうやって提示しなきゃいけないんですか。
#168
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げますけれども、いずれにしましても、十月二十八日にこういった会合があるかどうかは私どもまだ確認できておりません。また、繰り返しになりますが、出張報告に添付されている資料ということでございますけれども、この資料の内容がいかなるものかは私ども内閣府として承知をしておりません。
#169
○櫻井充君 今、自分でちょっと言ったじゃないですか。内閣府の告示についてはと言ったでしょう。だから、どうしてこれをこうやって添付したんですかと聞いているんですよ。自分で言ったことじゃないですか、藤原さん。
#170
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 明らかに公表している資料もあるということで例示として申し上げましたけれども、この資料がどういう形で扱われているのか、今治市の方で御開示されたのかということにつきましては私ども承知をしておりません。
#171
○櫻井充君 それでは、承知していないということは内閣府で提示していないということですね。それでよろしいんですね。
#172
○政府参考人(藤原豊君) 添付した資料につきまして、私ども内閣府から少なくとも提出したものではないと認識しております。
#173
○櫻井充君 それは、認識という言葉ちょっとよく分からないので確認しておきたいと思いますが、それは絶対に否定形なんですね。これはないということでよろしいんですね。ないということなのか、それとも現時点で分からないということなのか、それについて御答弁ください。
#174
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 私どもとしてはないと認識しておるんですが、この会議自体、もう指定自治体でございますので、通常この市の職員との関係は担当者の方でずっと議論が続けられております。当時の担当者含めて外部のもう組織に移転している者もおりまして、その辺りの確認もまだ完全には把握していない状況でございますので、私どもとしては今認識をしておりますけれども、そういった事実はないというふうに考えております。
#175
○櫻井充君 確認していないならちゃんと確認してください。
#176
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 どういったメンバーでどういった議論をしていたか、私もこの会議には恐らく参加できていなかったと思いますので、確認をさせていただきたいと思います。
#177
○櫻井充君 済みませんが、ちゃんと通告しているんですよ。通告しているものについて答えていただかないと時間だけどんどんどんどん過ぎていくんですがね。
 ここのところに、本当に不自然なんですよ、何でこうやって、こうやって国際医療福祉大学の件が乗っかってくるんでしょうか。結局のところは、こういうふうになぞらえてやっていけば獣医学部はちゃんと新設できますからねということを伝えたかっただけの話じゃないんですか。
 元々、もう、先ほど申し上げたとおり、相当早くに成田のスケジュールを提示しているんです。平成二十七年の十二月三日ですよ。この時点から成田のスケジュールを出して、こういう方向でやっていきますと。そして、しかも、これだけ何回も何回も御丁寧に獣医学部のことについて議論をしていくということなんですよ。では、そうだとすると、そうだとすると、やはり加計学園ありきでずうっと動いてきたんじゃないだろうかと、そう思うのは私は至極当然のことだと思います。
 しかも、最後、十一月の八日、これは九日に決まる前ですけれども、そのときにも、二時四十五分から三時十分の間で今治市の職員と内閣府で会っていますよね。
#178
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 これも当時の担当者へ確認したんですが、昨年十一月八日の内閣府と今治市の打合せにつきまして、担当者同士で獣医学部も含む特区の最近の動きについて意見交換をしたと、ただ、大変短時間で終わったということを報告を受けております。
#179
○櫻井充君 短時間で終わるんですよ。なぜかというと、十一月九日の議事次第が全部配られているんですから。十一月九日の議事次第が前日にもう渡されているんですよ。そして、ここの中に、配付資料がこういうものですとか、それから、追加項目の案についてこういうふうな案で、結局のところは獣医学部のところを認めていきましょうとか、それから、これは民間委員の名前が五人書かれていますが、そこの民間委員の中の、規制改革事項などについてということで、追加規制改革事項の中に獣医学部の新設と、こういうのも書いてあって、だから、これが、あしたこうですからと多分提示されたんだと思うんですよ。で、喜んで今治に帰られたということだと思うんですね。
 こういうことまでちゃんと、ずうっと手取り足取り、まずこうやってスケジュール表を作ってくださいから始まって、成田はこうやって行ったから、このとおりにやるんですと。最後は、ここのところで、はい、こういうふうに決まりましたから御心配なくと。加計学園ありきでやってきたと言われても仕方ないと思いますがね。大臣、いかがですか。大臣。
#180
○国務大臣(山本幸三君) 私どもは、そうした特区ワーキンググループ、分科会、そして区域会議、そして諮問会議ということで正式に決めていくわけであります。その際に、今治市の案件が従来からの長い間で一番先行的に行われてきたということは確かであります。そのことは承知しているところであります。
 ただ、加計学園ありきなんということは全くありません。それは、事前に私が申し上げましたように、最終的には公募で決まるということでありますから、そこでしか決まらないということを重々申し上げておりました。
#181
○櫻井充君 外形的には、それはそういうふうにしなかったら大変な問題だから、外形的にはそうしてきていますよね。だけど、その前、そのときに、この間々でずうっといろんなことが調整が行われてきて、じゃ、加計学園のためにこうしましょうということが繰り返し繰り返し議論されているだけの話じゃないですか。
 今、そしてもう一つ、前々からずうっと言ってきたんだと、そういう話がありましたが、石破四条件の中のどこに当たるんですか、それが。
#182
○国務大臣(山本幸三君) 石破四条件云々の話をしているわけじゃありません。ただ、国家戦略特区の前の特区のときからずっとそういう話があって、そして民主党政権のところで実現に向けて格上げというようなことがあって、そういう経緯がずっとあるわけであります。そういう意味では、今治市の提案についてが一番私どもとしては熟度が高いということについては先ほど申し上げたとおりであります。
#183
○櫻井充君 済みませんが、獣医学部新設するかしないかは、これは我々の政権の時代の話を超えて、自民党政権下で石破大臣が、これは国家戦略特区の担当大臣のときに四条件決めたんじゃないですか。そうですよね、まずそこから確認しましょうか。
#184
○国務大臣(山本幸三君) それは、日本再興戦略でそういうふうに決まったということであります。
#185
○櫻井充君 ですから、このルールに従ってやるかどうかが大事なことであって、ですから私はお伺いしているんですよ。四条件があるんです。
 そうしたら、前々からこうやって構造改革特区で提案してきたというのは、この四条件の中のどの項目に当たるのか、教えてください。
#186
○国務大臣(山本幸三君) 四条件の項目というわけではありません。四条件はほかのことが書かれているわけでありまして、それについてはきちんと検討し、クリアしているというふうに判断したわけであります。
#187
○櫻井充君 四条件と関係ないことについて、これがさも理由かのようにおっしゃるのは、僕はおかしいと思いますよ、アンフェアだと思いますよ。
 だって、これは、四条件というのは、これは済みませんが、安倍政権で決めたことです。安倍政権で決めたことをちゃんと守らないで、そして自分たちで適当な理由を言い始め、そしてさっきは、本当にこれから起こり得るのかどうか分からないし、学部の新設ができるのかどうかも分からないような水産業の話を出してきたりとか、結局、こうやっていいかげんなことだけ言って、相手方から言われたものをきちんと調査するわけでもなくどんどんどんどん推し進めているということは、繰り返しになりますが、加計学園ありきでこうやってずうっとやってきたということになるんじゃないですか。
 今、僕は本当愕然としましたが、要するに四条件に関係ないんですよ。四条件に関係ないことが、熟度高いとか適当なことを今まで言ってきているわけですよ。おかしくないですか。
#188
○国務大臣(山本幸三君) 四条件についてはクリアしているということで、そのことを詳しく説明するのであれば幾らでも申し上げます。同時に、そういう歴史的な経緯もあるということであります。
#189
○櫻井充君 もう、済みませんが、やっても水掛け論なので、既存の大学それから学部で対応が困難だというものが本当に挙げられるかどうかというと、挙がらないんですよ。
 だって、なぜならば、先ほど大臣ちょっと御答弁されていましたが、獣医学部でも、日本でもやりかけているようなことをおっしゃっているということは、やっていないわけでも何でもないんですよ。
 それから、大変申し訳ありませんが、東大や北大を超える大学になるんですか。本当にそう思われていますか。世界的な研究を行って、大変申し訳ありませんが、だけど、東大や北大を超える大学になると大臣は本気で思っていらっしゃるんですか。
#190
○国務大臣(山本幸三君) それは、この大学の努力次第だというふうに思います。
#191
○櫻井充君 それでは、加計学園グループの例えば薬学部がございます。この薬学部の国家試験の合格率はどの程度か、大臣、御存じですか。
#192
○国務大臣(山本幸三君) 私は承知しておりません。
#193
○櫻井充君 大臣は、科学的に基づいて説明されようとはしないですよね。つまり、都合の悪いことは全部目を閉じる、見ないようにする。そして、何となく言われたイメージだけでこれをよく説明してくる。こんなことじゃ議論になりませんよ。
 そして、私は、こうやって質問させていただいているときに、進路指導の先生から電話が掛かってきまして、私は絶対にあの学園の系列には行かせないんだ、子供たちをと言っていました。それはなぜかというと、薬学部の合格率が低くて、仮に入ったとしても薬剤師さんになれるかどうかが分からないからだと。
 こういう大学つくって、困るのは子供たちですからね。学校はもうかるかもしれませんよ、しかも定数百六十で。定数百六十って、今までないですよ、どんなに大きな私立大学でも百二十ですからね。
 大臣、じゃ、ここのところにあるような、具体的な需要が明らかだと、具体的な需要は分からないとまで開き直られましたが、百六十の根拠を示していただけますか。具体的な数字をもって、加計学園から言われたとか、そういうことじゃなくて、百六十が必要な理由を言ってくださいよ。
#194
○国務大臣(山本幸三君) この点は何度もお話し申し上げたように、数字的にはっきり幾らが必要で幾らが足りないかというような話は、それは誰もできません。需要曲線なり供給曲線というのを正確に描ける人はいません。なぜならば、価格と絡んだ、それで決まるわけですから。
 今、私は、従来から主張しているように、現状起こっていることは、その場合に、経済学で足りないかどうかということを判断する場合には価格を見ると。私から見れば、まさにペットの診断なんというのは価格が高止まりしている。そういう状況のときには、通常は新規参入が起こるんですよ、自然にほっておけば。だけど、獣医学部は規制しているわけですからそれが起こらない。その結果、本来であれば、新規参入が起こって供給が増えて、そして価格が下がってきて、だけど、一定以上は下がり切れないところで均衡するわけですよ、それ以上になれば生産者の方も生活ができなくなるという状況が起こってきますから。
 だから、経済学的に言えば、その均衡点に達するまで幾らでも増やしたらいいという議論になるわけであります。だけど、そこは、そういう意味での数字というのははっきり出せないんだけれども、その百六十名が云々については、これは教員の数とかあるいは施設とか、そういうところで設置審において判断するものだと思っております。
#195
○櫻井充君 済みませんけど、今の話をお伺いしていると、結局のところは潰れるべき、要するにペットの病院が潰れてくればいいんだと、そうやって市場原理で淘汰されていけば、いずれ価格も下がっていくし、みんなハッピーになるんだと。潰れていくところの病院のことは何も関係なしに価格だけ下がっていけばいいと。
 それは、もう一度申し上げておきますが、この間も指摘しましたが、安倍政権ではデフレからの克服と言っているんですからね。こんな、全ての分野で市場原理が働いて価格が下がっていったら今の方向と全然違うことになりますからね。
 こういう、この程度の方が担当大臣で、担当大臣として判断されるなんということ自体、僕は本当におかしな話だと。ちゃんと物事をもう少し分かって、良識的な人が判断されるべきですよ。だから、石破大臣のときには設置認可なんかまで進まなかったんですよ。それが、済みませんが、大臣になってからとんとんとんとん進んでいくようになりましたからね。
 まあいいでしょう。ですが、ここのところで、はっきり言っておきますが、具体的需要なんというのは明らかにならないということは御自身で今おっしゃったんですから、数は分からないと、あとは神のみぞ知ると、この間もおっしゃっていましたが、そういう方が適当にもう四条件をクリアしていると言い放つこと自体、私はおかしな話だと思います。
 それから、ちょっと話題変わりますが、これ、時間がないので。文部科学省で再調査をしてくださることになっていますよね。これは、どういう理由で、そして今どういう方向で調査されているんでしょうか。
#196
○副大臣(義家弘介君) お答えいたします。
 現在、文部科学省では既に追加調査に着手しております。
 具体的には、これまで国会や報道等で指摘された点も踏まえながら、前回調査を行った国家戦略特区における獣医学部設置の担当である専門教育課の関係する共有ファイルや共有電子フォルダだけではなく、設置認可や国家戦略特区の窓口となる関係三課室の共有ファイル等まで調査範囲を拡大するとともに、ヒアリングの対象についても、前回の七人であったのに対して、今回は関係三課室の職員も対象とすることから増加し、またヒアリングも丁寧に実施することとしており、現在鋭意向き合っているところでございます。
 この追加調査の理由についてのお尋ねがありましたが、現在、設置審で静ひつな環境の中で専門的、学術的な議論が行われている真っ最中に様々な情報が次々に飛び出している中で、静ひつな環境での冷静な議論というものを一刻も早く取り戻さなければならない、そういう思いも含めながら追加調査を判断した次第でございます。
#197
○櫻井充君 それだけですか。私は勇気ある職員の人たちのためにもやらなければいけないと思いますが、そこはないんですか。
#198
○副大臣(義家弘介君) 単純に勇気あるとか勇気ないとかではなくて、様々な折衝の中で様々なやり取りがあったことは事実です。実際、そのやり取りに関わったのは、副大臣、そして大臣、さらには課長補佐級以上しか現実に関わっていないんですね。しかし、仄聞状況で、いろいろなものが次々に国会でもマスコミでも出ているという状況の中で、疑心暗鬼も広がっておりますし、何が本当のことで何が間違いなのかさえ、これ分からないような状況の中で行政の停滞を招いている部分も現実としてあるというふうに思っております。その意味で、追加調査をしっかりとして状況を明らかにするという判断をした次第でございます。
#199
○櫻井充君 済みませんが、この調査は一体いつまで出る、いつまで出てくるんでしょうか。
#200
○副大臣(義家弘介君) 現在行っているところですけれども、速やかに行って、結果を発表してまいりたいというふうに思います。
 また、様々な声がございますけれども、慎重には慎重を期して着実に、確実に行わなければいけない類いのものですので、途中で終わってしまうではなくて、しっかりとした調査の上で内容を明らかにしていきたいと思っております。
#201
○櫻井充君 しかし、この資料が出てきてちゃんと国会で議論ができなかったら、資料提出されても、本当、まあ出したこと自体には価値があるかもしれないけれど、これはちゃんと国会で議論ができるまでに出してもらわないといけないんですよ。
 つまり、このままこの期間で国会が閉じるのかどうか分かりませんが、そうであるとすれば、あしたじゅうには出していただかなきゃいけないんですけどね。いかがですか。
#202
○副大臣(義家弘介君) 現在調査中の中身についてはなかなか具体的に言えないのが現実ですけれども、進まない、進めています、進めていますけれども、完全に終わらないなかなか理由というのも中には存在しておりまして、それらのハードルをしっかり越えた上で速やかに報告させていただきたいというふうに思っております。
#203
○櫻井充君 結局のところは、きちんとした情報が正しく出てこないから、だからみんなでおかしいと思っているだけの話ですよ。そして、こういうことに時間を割かなきゃいけないということ自体、僕は非常に不幸なことだと思いますよ。
 私は、農水委員会に所属させていただいたのは、地域の農業や水産業が駄目になってあれだけの過疎地になっていって、初めて農水委員会に入って、本当は農業問題をやりたかったんだけど、だけど、結局こういう大きな問題があるんですよ。総理のお友達だけが優遇されて、しかも、この後、これ本当にできたら、また私学助成金がどんどんどんどん入っていくんでしょう。国民の皆さんの税金ですよ。やっぱりこういうことを早くに片付けて、本来、本来、我が国が抱えている問題をきちんと議論しなきゃいけないんですよ。
 そういう意味でも、一日も早く提示していただくということをお願い申し上げて、それから最後に、ちゃんと今日の資料要求については次回の委員会までに準備していただくことをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#204
○里見隆治君 公明党、愛知県選出の里見隆治でございます。質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 愛知県は、地域的に中山間地、過疎地から大都市圏までをカバーし、産業面でも農業と製造業がバランスよく発展している地域でございます。特に、製造業の中でも自動車産業、航空宇宙産業が日本、世界をリードする産業として集積をしている地域でございます。
 愛知県のみならず我が国を牽引する産業として、あるいは世界経済をリードしていく産業として期待されるのが自動車産業でございます。さらに、自動車関連で自動運転技術は、近年、国内外において完全自動運転を視野に入れた技術開発が進展をしており、世界の主要国がその取組を加速化させております。
 私は、先週末、名古屋大学を訪れまして、官民共同による自動走行の最先端の研究開発現場を視察させていただきました。我が国として、まさに官民一体となって国家プロジェクトとして政策資源を集中投資し、自動走行の早期実用化を加速化させることが急務であると考えます。
 政府においては、去る五月三十日に官民ITS構想・ロードマップ二〇一七を決定し、多様な高度自動運転システムを持った社会の実現に向けたロードマップを策定されたと承知をしております。政府として今後どのように取組をされるか、お伺いをいたします。
#205
○政府参考人(向井治紀君) お答えいたします。
 自動運転は交通事故の減少や高齢者を含めた地域の新たな移動サービスの実現などに寄与するとともに、我が国の自動車産業が世界をリードする競争力を維持する上で不可欠な技術であると認識してございます。
 このような認識の下、政府では、IT総合戦略本部におきまして、民間事業者や関係省庁の参加の下、自動運転に関する総合的戦略として官民ITS構想・ロードマップを二〇一四年に策定し、以降、急速に変化する国内外の動向を踏まえつつ、毎年改定しているところでございます。
 先月三十日に、先生御指摘のロードマップ二〇一七を決定いたしました。この中で、国家戦略特区を活用した実証実験の推進についてもロードマップにおける重要な取組として位置付けているところでございます。今後とも、引き続き関係省庁と連携し、政府一体となって自動運転の早期実用化に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
#206
○里見隆治君 愛知県は、交通事故死者数が平成十五年から昨年まで連続十四年間ワースト一という残念な記録が続いております。愛知県は、ワーストワンの汚名を返上しようと、自動車安全技術プロジェクトチームを設置し、活動を積極的に推進しております。
 そして、その活動の一環として、自動走行実証実験ワンストップサービス事業が提供されています。まさに今回の法案で提案されている近未来技術実証ワンストップサービスセンターの原型ともいうべき事業であります。
 今後の参考としまして、愛知県にこの現在のワンストップサービスの実施状況から得られる知見を伺っておりますので、御紹介をしておきたいと思います。
 まず、実験実施者のメリットとして挙げられるのは、本来多数の窓口が必要な自動走行実証実験の窓口が一本化されることにより、実験コスト及び調整に掛かる時間の削減といった高い効果が得られたと、第二に、行政機関に対しての申請、手続であることから、公務員としての守秘義務が存在することで公開したくない実証実験の取組を公開せずに行うことが可能であると、第三に、一本化された窓口において実証実験のために関係する各種法令及びその解釈など様々なアドバイスが得られたという以上の三点でございます。
 行政側から見た改善点、課題としては、第一に、今後、本サービスの増加が見込まれるため、サービス支援体制の強化が必要、すなわち人件費、物件費等の確保が必要であると、第二に、道路交通法などの走行に関する各種法令とともに、新しくなる制度を常に理解、熟知した専門人材の確保が必要であるという二点でございます。
 さらに、行政からこうしたことを今後全国に広めていくに当たっての要望として、恒常的な相談窓口の設置に伴う人件費、物件費への財政的な支援、また相談窓口を担う専門人材の養成や確保への支援といった二点が挙げられます。
 法律案では、近未来技術実証ワンストップセンターを含め、国、地方公共団体が事業者に対して情報提供、相談、助言その他の援助を行うとされておりますけれども、こうした愛知県の経験も踏まえて、より良い情報提供、相談等の援助をいただきたく、お願いをしておきます。
 また、本法案において提案されています日本版レギュラトリーサンドボックスは、自動走行の早期実用化に向けた民間の挑戦を後押しするものだとされております。自動走行の早期実用化に向けて、今回の改正はどのような意義を持つのか、加速化の契機とできるのか、内閣府にお伺いをいたします。
#207
○政府参考人(佐々木基君) お答えを申し上げます。
 今、国家戦略特区の各地域では自動走行などの先端技術の実証実験を行っておりますけれども、今後、更に最先端の実証実験を進めていく上で、多方面との事前の協議や手続のために実験が迅速、円滑に進まないということにならないようにする必要があると考えております。
 このため、先端技術の実証実験の際に、安全性に十分配慮しつつ、事前の規制、手続を抜本的に見直すための具体的方策を一年以内に検討し、必要な措置を講ずる旨の検討規定を盛り込んでいるところでございます。また、さらに、その検討をしていく間にも、事業者ができる限り円滑に実証実験を行えるよう、区域会議の下に近未来技術実証ワンストップセンターを設置いたしまして、実証事業の実施に際して必要となる各種の手続、道交法でございますとか電波法、航空法でございますが、こういったものにつきまして、情報提供や相談あるいは代行等の各種援助を行うこととし、今般の特区法改正案の雑則に関係規定を設けることといたしました。これは、今先生御紹介いただきました愛知県で行われていることを大変参考にさせていただいておりまして、これをモデルにして全国的に普及させていきたいという意向もあるわけでございます。
 この規定に基づきますワンストップセンターの運用によりまして、実証実験の実施主体の手続負担が軽減されまして、実施主体が迅速かつ集中的に実証実験を推進できるものと考えているところでございます。
#208
○里見隆治君 ありがとうございます。
 愛知県は、去る六月六日、公道での遠隔型自動走行実験を県内で行うと発表をいたしました。自動車の運転席にドライバーが乗らず、離れたところからの遠隔操作ということでございます。既に、運転手がいない無人バスの走行は、特区指定されている秋田県仙北市で、昨年、山本大臣も乗車を経験されたというふうに伺っておりますが、更に広範囲の公道で実現をすることになります。公道での実証実験ということで、一般のドライバーや歩行者の皆さんに不安を与えず、安全に行われるべきと考えます。
 警察庁は、去る六月一日に、遠隔型自動運転システムの公道実証実験に係る道路使用許可の申請に対する取扱いについて通達をされたと承知をしております。その内容、意義についてお伺いをします。
 その中で、安全性の確保、緊急時の体制などはどのように配慮されているか、また、ドライバーでない遠隔監視・操作者が法令上の運転者に課された義務を負うとのことですけれども、これらの点が道路交通法の改正がなくても可能なのか、その点も含めてお伺いをいたします。
#209
○政府参考人(井上剛志君) お答え申し上げます。
 自動運転技術は、我が国の将来における交通事故の削減や渋滞の緩和を図る上で不可欠な技術でありますことから、警察といたしましても、その進展を支援する観点から積極的に取組を進めているところでございます。
 本年六月一日には、遠隔型自動運転システムの公道実証実験に係る道路使用許可の申請に対する取扱いの基準を策定、公表をしたところでございます。具体的には、運転者席に運転者が乗車しない遠隔型自動運転システムの公道実証実験に関し、新たに道路使用許可の対象行為とし、一定の安全性を確保しながら円滑に実験を実施することを可能とするものであり、自動運転に係る技術開発の進展に資するものと認識いたしております。
 また、遠隔型自動運転システムは、実験段階にある技術であります。一般交通と混在する中で実験を行うに当たりましては十分な安全確保が図られることが必要でございます。こうした観点から、本基準においても、事前に実験施設等において公道実証実験を想定した走行を行い、実験車両が安全に走行できることが確認されていること、緊急時には現場に急行することができるよう体制を整備していることなどの一定の安全確保のための必要な措置が実験主体において講じられていることを求めるとともに、警察官等が走行審査を行い、一定の安全性を確保した上で許可することといたしております。
 なお、遠隔型自動運転システムにおきましては、遠隔監視・操作者が道路交通法上の運転を行う者、すなわち運転者に当たると解されるところでありまして、本基準においては、道路使用許可の枠組みを用いて安全確保のための一定の条件や技術、装備要件が満たされていることが確認されることにより、遠隔型自動運転システムに係る公道実証実験の安全かつ円滑な実施が現行法の範囲内で可能となるものでございます。
 今後とも、自動運転の早期の実現に向け、交通の安全と円滑の観点から必要な取組を推進してまいりたいと考えております。
#210
○里見隆治君 今の道路交通法との関係、ちょっと私もまだ頭の中で整理できていない状況ですけれども、ケース・バイ・ケース、一つ一つの安全性を確認しながらケースごとに審査、判断をされているということだと思いますし、まさに規制改革は、そういったケースを積み上げていく中でまたそれが制度化していくということだと思いますので、いずれにしても、この安全の確保ということは第一に、その上での推進、お取組をお願いしたいと思います。
 自動走行は、経済社会において様々な分野、領域で実用化されることが期待をされております。特に私は、山間地域での移動、高齢者の生活支援などの分野での自動走行の実用化に大きな期待を持っております。今後、この分野において政府全体としてどのようなビジョンを持って取り組まれるか、お考えをお伺いいたします。
#211
○政府参考人(向井治紀君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、山間部を含めた過疎地域等地方での移動手段や高齢者等の移動困難者の移動手段を確保することが重要な課題であると認識してございます。このような認識の下、官民ITS構想・ロードマップ二〇一七では、地方、高齢者等向けの無人自動運転移動サービスの実現を重点項目の一つとして位置付けるとともに、二〇二五年をめどに全国の各地域で高齢者等が自由に移動できる社会を実現することを目指すというビジョンを持っておるところでございます。
 今後とも、このようなビジョンを念頭に置きつつ、山間地域での移動、高齢者等の生活支援等に向けた自動運転の実用化も含め、関係省庁と連携し、政府一体となって取り組んでまいりたいと考えております。
#212
○里見隆治君 今、全体像、お話をいただきましたけれども、各省庁お取組をいただけるということですけれども、今年度から国土交通省において、高齢化する中山間地域において、人の流れ、物の流れを確保するために、道の駅を拠点とした自動運転サービスの社会的な実験を始められたと承知しております。その概要を御紹介いただけますでしょうか。
#213
○政府参考人(青木由行君) お答え申し上げます。
 今御指摘ございましたように、中山間地域では高齢化が進行してございまして、日常生活における人流、物流の確保、これが喫緊の課題になっているというふうに認識してございます。
 一方、この道の駅でございますが、これは全国で今千か所以上設置をされているところなんですが、その約八割に当たる道の駅がいわゆる中山間地域に設置をしてございまして、物販施設ですとかあるいは診療所、行政窓口、こういった多様な生活に必要なサービスが集積されつつあると、こういった実態にございます。
 国土交通省といたしましては、こういった道の駅など、地域の拠点を言わば核といたしまして、技術が進展してございます自動運転車両、これを活用いたしまして、例えば買物や通院など高齢者の生活の足の確保を図るとか、あるいは宅配便、農産物の集荷など物流の確保、あるいは観光への活用、あるいは雇用の場の創出、こういった形で地域生活を維持いたしまして地方創生を実現していくために、言わば車両と道路、これが連携した移動システム、これを構築することを目指しまして実証実験に取り組むことといたしました。
 今年度、実験開始いたしますが、主に二つのタイプを想定してございまして、一つは、道路構造、交通への影響、気象条件など車両と道路に関する技術的な検証を行うタイプのものでありまして、これは四月に実験箇所五か所を選定したところであります。もう一つのタイプは、これはビジネスモデルに関する検討ということで、例えば貨客混載あるいは観光などの活用、こういったことを想定した検討を行うものでありまして、現在、二十六地域から応募をいただきまして選定作業に入っているということでありまして、いずれにいたしましても今年夏頃から順次実験を開始したいと、こういうふうに考えております。
 私どもといたしましては、道路の現場技術とそれから自動車の車両技術、制度、この双方が連携それから工夫を行うことで、地域社会を支える自動運転の早期実現に向けまして、関係省庁とも連携をいたしまして取組を加速してまいりたいと、このように考えております。
 以上でございます。
#214
○里見隆治君 今御答弁をいただきました高齢化する中山間地域の自動運転サービスの社会実験など、今後の地域社会の足、高齢者の足の確保という意味で、今回の法案による対応など、自動走行の実証実験を加速させるなどして更に積極的な推進をお願いいたします。
 最後に、山本大臣にお伺いをいたします。
 六月一日の本委員会審議において、私から冒頭、大臣に対しまして、内閣主導とはいえ、規制の在り方については所管省庁の担当部局と丁寧に協議を行う必要があるということでお伺いをしましたところ、大臣より、最終的には関係省庁の合意を得た上で特区諮問会議で政府決定するというのがあるべき姿だと、また、スピーディーかつ丁寧に議論を進め岩盤規制改革を進めてまいりたいという御答弁を頂戴いたしました。関係省庁の合意が得られるよう丁寧に協議を進めていただきたいと心から思いますし、さらに、その協議の過程を見える化することが極めて重要だと考えます。
 従来、政府は、構造改革特区、最近はこれに国家戦略特区を加えて、二十九次、二十九回にわたり定期的に特区の提案募集を行ってこられました。提案者の提案の趣旨、またそれに対する関係省庁の反論などは、一々丁寧にエクセル表に論点としてまとめ、公表されております。
 一方、国家戦略特区の特区会議での自治体等からの随時の提案に対しては、区域会議、また諮問会議、ワーキンググループなどで議論されることになり、必ずしもそのようなフォーマットの形で公表ということはございません。したがって、その内容については、会議の配付資料、議事録、議事要旨によるしかないわけでございます。
 こうした議事の過程の論点を随時適切に公表することが、当事者のみならず、内外で納得感のある結論を出すために重要なことと考えますけれども、山本大臣の御所見をお伺いいたします。
#215
○国務大臣(山本幸三君) 国家戦略特区は、岩盤規制改革を実現するため、特区諮問会議や区域会議、ワーキンググループといった推進組織を整えております。その中で、規制改革事項については、最終的には関係省庁の合意を得た上で特区諮問会議で政府決定しており、また、法律事項は、国会での御審議をいただいているところであります。事業を実施する区域計画についても、関係省庁の同意を得た上で認定を行っております。一方、地方議会や住民の意見は、特区自治体の長による区域会議への参画を通じお伺いする仕組みとしております。
 こうした多くの関係者による参画の仕組みに加え、できる限り情報の公開の徹底を図り、透明性を十分に確保することが重要と認識しております。このため、集中受付期間における特区提案に係る関係省庁とのやり取りの公表に加え、特区諮問会議、区域会議、分科会、特区ワーキンググループなどの議事要旨や関係資料はホームページなどにおいてできる限り公表し、調査審議の中立性、公平性を確保しているところであります。
 今後も、透明性の確保を一層徹底し、速やかに公表に努めることで見える化に努めてまいりたいと思います。
#216
○里見隆治君 大臣に具体的にそういった実行をお願いをしまして、私からの質問とさせていただきます。
#217
○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。
 残された時間もう僅かだと思いますので、二問ほどお聞きしたいと思います。
 一問は、日本版レギュラトリーサンドボックス、いわゆる規制の砂場についてでございます。この規制の砂場というのは成長戦略の一つの柱にもなってございますが、そもそも余り聞き慣れない言葉でございまして、このレギュラトリーサンドボックスというのはどういうものなのか。
 イギリスでは、フィンテックなど金融においてこの規制の砂場が適用されているようでありますが、どのような成果があったのか。また、日本がこれから取り組もうとしている自動走行あるいはドローン等、金融以外の新技術の実験場として日本では利用、活用しようということのようでありますけれども、海外においてはそういう金融以外の活用例があるのかどうか等を含めまして、日本版レギュラトリーサンドボックスとはどのようなものなのか、また、なぜ日本版というふうに言うのか、イギリスのサンドボックスとの違い等について内閣府から御説明いただきたいと思います。
#218
○政府参考人(佐々木基君) お答え申し上げます。
 レギュラトリーサンドボックス、直訳いたしますと規制の砂場ということでございますが、これは、今先生お話ありましたように、フィンテック等イギリスの金融分野などでイノベーション促進のために設けられている実験場の仕組みということでございまして、現行法を即時適用することなく、革新的な製品、サービス、ビジネスモデルや仕組みをテストすることができる安全な場所ということでされているところでございます。
 今回はイギリスのサンドボックスをそのまま持ち込むものではございませんが、その考え方を生かしまして、自動走行や小型無人機等の近未来技術に係る実証を対象に、安全性に十分配慮した上で、事前規制、手続を抜本的に見直すことにより実証実験を迅速に行えるような、そういう仕組みを設けようというものでございます。
 これを私ども日本版レギュラトリーサンドボックスと呼ぶことにしたものでございまして、言葉の趣旨からいいますとイギリスのものとは違うわけでございますけれども、こういった規制の砂場というところで実験をより効率的に、かつ迅速にやっていこうというものでございます。
#219
○西田実仁君 今回の法改正によりまして、既存の法令に新しい技術を適用するための法改正あるいは特区法の法改正について、今後一年以内に検討、措置するということも定められてございます。
 山本大臣に、その際、法令等の改正した場合に、法文上に、何度も言われている安全性への十分な配慮ということを、安全ということを担保する記載が必要ではないかと考えますけれども、いかがでございましょうか。
#220
○国務大臣(山本幸三君) レギュラトリーサンドボックスについて、昨年十二月の特区諮問会議において民間議員から、安全性についてどういう仕組みをつくるか十分議論する、ルール無用や無法と誤解されないようにする必要との留意点が示されたところであります。実証実験の円滑化とはいっても、安全の確保は当然の前提であり、これが確保されなければ国民の理解も得られないところであります。
 こうした議論を踏まえて、政府としては、事後チェックルールの徹底等も含め安全性に十分配慮しつつ、事前規制、手続の抜本的見直しなどにより実証実験を集中的に推進するための具体的方策について検討してまいりたいと思います。
 本改正法の施行後一年以内をめどとして検討を進めるため、現時点において具体の条文等は未定でございますけれども、検討結果に基づいて必要な措置を講ずる際は安全が適切に確保されるよう十分に検討してまいりたいと思います。
#221
○西田実仁君 保育人材の確保についてお聞きしたいと思います。
 今回、小規模認可保育所の対象年齢の拡大ということが盛り込まれておりますけれども、そこにおいても保育人材の確保というのはもう喫緊の課題であります。
 先日、これは小規模認可保育所じゃありませんが、都内のある幼稚園にお邪魔したところ、その経営者から幼稚園の先生の採用難について随分話を伺いました。先生一人を採用するのに八十万円以上のコンサルフィーを支払わなければならず、経営を大変圧迫をしているという話でした。その覚書を見せていただきますと、賞与を含めた年収の二五%をコンサルフィーとして支払う契約になっているそうでして、入社してから、入園してからというんでしょうか、五十日以内に退社した場合にはそういう返金規定というのも設けられてございましたが、一人を採用するのに八十万円以上掛かるという高さに大変に嘆いておられました。
 現行の職業安定法でも、求人者及び求職者に対しまして、手数料に関する事項等については明示しなければならないとされております。職業安定法の法改正とそれに伴う省令の改正によりまして、明年一月一日からインターネットによる情報提供の義務付けが始まると聞いてございますが、その狙いについて厚生労働省にお聞きをいたします。
#222
○政府参考人(鈴木英二郎君) お答え申し上げます。
 本年三月に成立いたしました職業安定法の改正及びこれに伴います省令の改正によりまして、御指摘のように、来年一月一日から、職業紹介事業者は、就職者数、それから無期雇用の就職者のうちで解雇以外の理由で就職から六か月以内に離職した者の数、いわゆる早期離職者数でございます、それから手数料に関する事項でございますとか、就職してもすぐに辞めちゃった方について手数料をお戻しする返戻金制度、こういった事項についてインターネットで情報提供しなければならないという規定にしてございます。
 この際、インターネットでございますけれども、厚生労働省が運営いたします人材サービス総合サイトへの掲載を必須とすることにしております。これはなぜかと申しますと、このサイトにつきましては、職業紹介事業者は許可事業者でございますから、全職業紹介事業者に関する情報が一覧できると、こういうサイトになってございまして、これを見るだけで、求人者の方とか求職者の方が、事業者がどういう手数料でどういう紹介実績があるのかと、こういったことが一覧で分かるようになってございます。これで比較することによってより適切な事業者を選んでいただいて、御希望に合った人を紹介できると、こういったことを目的としまして今回の改正に至ったものでございます。
#223
○西田実仁君 今御説明いただきましたように、大事なのは、厚生労働省の人材サービス総合サイトというところに掲載を必須とするということが私は大事だと思うんです。こういう紹介事業所のホームページも私も幾つも調べましたけれども、大体、求職者向けに無料であるということがやたらに喧伝される一方で、求人側の手数料等の費用については掲載しているのをなかなか見付けにくいという実態がございます。今回の法令改正によりまして、今おっしゃっていただいた、手数料の比較考量がしやすくなると。
 情報公開によって、これは山本大臣もよくこの委員会でも言われていますけど、まさに皆の目に触れることによって適正な価格に収まっていくという、そういうことで良心的な事業者が選ばれていくという、いい意味での淘汰が進むということが期待されるんじゃないかと思います。
 その意味では、是非、今後のこれは要望ですけれども、労働者派遣法における事業者についての手数料も、現状はまだ、各社のホームページ等にはあっても厚生労働省の今のようなサイトには一覧性を持った掲載はされていないわけでありますので、これも是非、そうした掲載があって一覧性が持たれるように要望いたしまして、私の質問を終えたいと思います。
#224
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 加計学園の獣医学部新設についてお聞きをいたします。
 前回、八日の内閣委員会で、事業者公募の条件として平成三十年四月開設がいつどこで決定したのかという質問をいたしました。山本大臣はパブリックコメントでも既に出しておりますと言われましたが、これ答弁になっていませんので、もう一度改めてお聞きいたします。
 平成三十年四月開設はいつどこで決まったのか、事前に提案者との協議はあったのか、お答えください。
#225
○国務大臣(山本幸三君) 事前に提案者との協議はありません。
 共同告示に平成三十年度に開設と規定した理由でありますが、いち早く具体的な事業を実現させ効果を検証することが重要だとの観点から、効果が発現することとなる開設の時期を共同告示に規定し、早期開設を制度上担保しようとしたためであります。
 具体的な時期は、開学前年の三月末に設置認可申請、その後、夏頃に認可という例年のスケジュールを勘案し、最速で事業が実現するスケジュールである平成三十年四月の開学、すなわち平成三十年度に開設としたものであります。
 昨年十一月九日の諮問会議取りまとめ後、パブリックコメントを開始する、昨年十一月十八日でありますが、までに、パブリックコメントの概要案に平成三十年度開設と盛り込むことについて共同告示を共管する文科省と事務的に調整を行い、最終的に私が判断したものであります。農水省にも十一月二十一日にこの旨を通知しております。
 また、パブリックコメントの受付期間が終了した後、十二月末の段階で、共同告示に平成三十年度開設と規定することについて文科省、農水省を含め最終確認し、本年一月四日に告示を公布したものであります。
#226
○田村智子君 これ、事前の協議はないと。
 五月十日、衆議院地方創生特で、民進党宮崎議員の質問に佐々木局長は、今治市あるいは加計学園の方でできるだけ早く設置したいという意向で、スケジュールからいっても最も早い時期が三十年の四月だということで恐らく判断されて、それをパブリックコメントの資料として使わせていただいたと答弁をしています。
 大臣、今治市あるいは加計学園が最も早い時期を平成三十年四月と判断していることを承知していて、それを念頭に置いてあなたが御判断したということでよろしいですか。
#227
○国務大臣(山本幸三君) 今治市がどのように判断しているかについては、私どもはそれまで承知しておりません。
 しかし、我々は、できるだけ早くということは当然念頭に置いて、常にそうしたスピーディーに規制改革をやるということで臨んでいるわけであります。最終的にそれがオープンになるのは十一月十八日のパブリックコメントのときであります。
#228
○田村智子君 それ、局長答弁と違うじゃないですか。
#229
○政府参考人(佐々木基君) 私の答弁が何か誤解を招いているようで大変恐縮でございますけれども、私が申し上げましたのは、今治市から、これは分科会における今治市の発言もございますので、できるだけ早く開学したいという意向は聞いておりました。私どもは、私どもとしてできるだけ早いスケジュールでやっていきたいという、国家戦略特区の特性上できるだけ早くということで、三十年四月ということで大臣の御判断をいただいてそのように決定させていただいた、そういうことを申し上げたところでございまして、誤解を招くような表現をしたことについては言葉足らずであったというふうに思っております。
#230
○田村智子君 苦しい答弁ですよ、それは。
 前回、民進党の櫻井議員が、昨年八月三日、内閣府から今治市へのメールに、「スケジュールの共有を図り、当事務局からも、そのスケジュールに合わせ、進捗を確認できる体制をつくるべく、北九州市の別添データを参考に、広島県・今治市のスケジュール表を作成願います。」と、こう書かれていたことを明らかにいたしました。これは情報開示請求によって今治市から出てきた資料です。
 資料の一枚目、私の配付資料の一枚目、それが今治市から内閣府への返信メールなんですよ、これが。今治市が内閣府地方創生事務局に送付したスケジュール表。右下には、獣医学部新設は「H30・4月開学予定」、書かれています。これは、問合せの翌日、八月四日に作成されていることも右上の記述で分かります。今治市とスケジュールの共有をしていたということではありませんか。
#231
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のスケジュール表の作成につきまして、当時の担当者に確認をさせていただきました。昨年八月頃、担当者同士の情報共有のため、十特区全ての担当者に、北九州市の例を参考として、今後各区域で取り上げる可能性のある全ての項目、規制改革項目につきまして前広にまとめるよう依頼したということでございました。また、同担当者に確認をしたところ、広島県と今治市が作成したこの表でございますけど、その担当者が受け取っていたということでございます。
 今治市の記載につきましては、平成三十年四月開学の場合というふうに書いてございます。開学の場合とございまして、今治市が様々なケースを想定して今治市の責任の下に記載したというものと考えております。
#232
○田村智子君 いやいや、「H30・4月開学予定」と書いてあるじゃないですか。予定にしていることを知っていた、承知していたということでしょう。さっきの答弁と違うでしょう。これ開示請求で出ている資料ですよ。内閣府にあったんですよ。
#233
○政府参考人(佐々木基君) 多分、先生の資料を拝見させていただいておるわけでございますけれども、一番下の一番左側のところに、獣医学部の新設、平成三十年四月開学の場合ということで書いておりまして、あくまでも私どもは、これは今治市において日程をシミュレーションする際に作ったものだという理解をしているところでございます。
#234
○田村智子君 だから、最も早い時期は平成三十年四月という情報を共有していたということじゃないですか。大臣の答弁、間違っているというか、ごまかしで、虚偽の答弁しているということになりますよ。
 資料の二枚目を見てください。これ、昨年十月二十五日、これまでも指摘されていますね、今治市の国家戦略特別委員会協議会に提出された今治市が作成した資料です。これ、更に詳細な平成三十年四月開設までのスケジュール表があるんですね。
 しかし、それ、推移をずっと追っていきますと、例えば、十月下旬から十一月上旬、赤い文字のところですね、「告示改正に向けた方向性が提示(獣医学部新設に関する方針案)」、「共同告示案(定員規制の特例措置)」「パブリックコメント開始」とあるんですよ。これ、実際に十一月九日の諮問会議で、また十八日にパブコメの募集となりました。まさに一致しています。事業者の公募時期、スケジュール表では十二月中下旬、これは、実際は今年の一月四日と少しずれ込みますが、ほぼ重なります。平成二十九年一月中下旬、今治市分科会と今治市のスケジュール表に書いてあります。実際に一月十二日に行われて、ここで加計学園を事業者として決定しています。さらに、一月下旬、区域会議と諮問会議、この二つの会議は一月二十日に開催され、分科会の決定事項を確認しています。
 今治市のスケジュール表のとおりに進んだということになりますよね。こんなスケジュール表を今治市だけで作ることはできないはずです。スケジュール表を共有していた、そういう情報の交換があった、そういうことじゃないんですか。大臣。
#235
○国務大臣(山本幸三君) 共有していたというようなことではありません。
 今治市がそれなりのシミュレーションをするというのは、私は当然のことだと思います。自分たちの考えているスケジュール感に基づいていろんなシミュレーションをやるんだろうというふうに思います。
#236
○田村智子君 じゃ、そのシミュレーションとして最も早い時期が平成三十年四月だということを知っていた、よろしいですね、それで。
#237
○国務大臣(山本幸三君) 私どもがそれを知っていたということではありません。
 私どもは、申し上げたのは、平成三十年の四月というのはパブリックコメントのときに初めて出てくる数字でありまして、そのときにそれぞれの自治体が知ったということだろうと思います。
 ただ、その以前に、できるだけ早期に実現ということは常々言っているわけであります。これは、もう国家戦略特区の特性上、スピーディーに岩盤規制を改革するということでありますので、そういうことを含めて、今治市においてそれなりのシミュレーションはやるんだろうと思います。こんなことはどこでもやることだと私は思います。
#238
○田村智子君 情報開示請求で出てきているんですよ、内閣府に提供した今治市の、場合であったとしてもシミュレーションであったとしても、平成三十年四月開学って。だから、シミュレーションであったって、最も早いのが平成三十年四月だと内閣府が共有していないなんという、こんなことあり得ないじゃないですか。この資料を受け取っているんでしょう。違うんですか。答えられないの。
#239
○政府参考人(佐々木基君) 事実を申し上げますと、この頃、別に今治に限らないんですけれども、各特区に対しまして、いろいろな規制緩和をお考えになっていらっしゃいますので、そのスケジュールについて事務的に担当者の方から、どういうスケジュールかということでシミュレーションして出していただくということをやったようでございます。
 したがいまして、先ほど申しましたように、担当者レベルでは、あくまでも一つのシミュレーションということで、こういうことを今治市が出してきたという担当者レベルの認識はあったかもしれませんけれども、少なくとも私どもは、今治市についてその開学の時期について承知しているということはございませんでした。
#240
○田村智子君 もう全然むちゃくちゃな答弁ですよ。むちゃくちゃですよ。これ知っているから、五月十日のときには局長は、それを資料にして平成三十年四月と、これが正直な答弁じゃありませんか。
 じゃ、次に聞きますよ。
 先ほど櫻井議員の質問のところで、今治市とこれ何度も会っていると、これまた情報開示で出てきていて、新聞でももう十二回会っているということが報道されていて、さらに櫻井議員は、精査したところ、そのうち十一回は確実に獣医学部の新設についての協議だろうということだと。その最後が十一月八日で、先ほど櫻井議員は、そのときに、翌日十一月九日、獣医学部新設の決定をする諮問会議の資料を今治市に渡しているということを今治市が、まさに出張の提出資料ですね、そこに添付されていたものとして追及されました。
 今治市に渡していたんですか、翌日の諮問会議の資料を。
#241
○政府参考人(佐々木基君) これは、全く不適切なことであったと思っております。(発言する者あり)全く不適切なことであったと思っております。
 前日に今治市が来たので、どうも担当者の方が、実は、今治市の者があした諮問会議があるんですねということで、担当者の方で渡してしまったということのようでございまして、これは全く不適切だと思っております。これは私どもとしては反省しなければいけないことだと思っております。
#242
○田村智子君 それを渡すぐらいですから、事前に協議していないなんということはあり得ないじゃないですか。何の答弁ですか、これまでの議論は。これ、ゼロからやり直さなきゃ駄目ですよ、答弁。
 もう一点確認します。
 前回、私は、獣医学部新設の事業者公募が広島県・今治市特区でしか行われなかったのはなぜなのかという質問をいたしました。山本大臣は、京都府よりも今治市の方が事業の早期実現性という観点から熟度が高いと最終的に私が判断したというふうに答弁されました。
 しかし、今治市は事業者が明らかじゃないんですよ。二〇一四年、新潟市が提案したときも、新潟市は大学名を挙げていました。京都府の提案は、当然、京都産業大学との言わば共同の提案になっています。しかし、今治市は事業者について何も説明していません。事業者が分からないのに、どうして早期実現性が優れていると大臣は判断されたんですか。
#243
○国務大臣(山本幸三君) 本年一月四日の事業者公募の手続に入る前の年末年始の段階で、今治市の提案の中に、専任教員の数、あるいは地元との連携、教育内容の各点について、事業の早期実現性という観点から京都府の提案よりも今治市の提案の方が熟度が高いと判断して、今治市において構成員公募を行うことといたしました。
 具体的には、専任教員の確保については、今治市は専任教員を七十名確保するとしており、その確保先についても、海外製薬企業、中央官庁のほか国際機関での経験者、あるいは国際協力機構を含めて途上国経験を持った人材等が示されており、教員の確保の道筋が立っていると言えます。
 地元との連携については、水際対策について、今治市は、四国知事会等が要望するなど広域的な対策を強化する具体的なアクションを起こしております。他方で、京都府等は、獣医学部のある大阪府との連携が必ずしも確保されていないなど不十分と評価せざるを得なかったということであります。また、獣医学部の設置は地域の活性化に大きく貢献する必要があることから、京都府等の提案にその具体性がない反面、今治市は、まち・ひと・しごと総合戦略等に位置付けた上で、卒業生を地元の産業動物分野に就職させるための奨学金の仕組みなどの工夫を凝らしているところであります。
 京都府等はライフサイエンス研究を提案しておりますが、水際対策に関する部分が薄いと。他方、今治市は、現場体験学習などを通じて卒業後に産業動物を扱う分野に進むよう誘導するとともに、畜産業のみならず、地元の水産資源を対象とした感染症対策など、地元固有の資源に着目した、より具体的な内容になっていると評価できるところであります。
 このように、今治市の提案は事業の早期実現が見込まれると判断したものであります。
#244
○田村智子君 前回と同じ答弁ですので、それはもう内閣府が作った答弁書そのものだということで、言い間違いじゃないということなんですよ。
 じゃ、もうちょっと具体的にお聞きしましょう。
 私が聞いているのは、事業者が明らかじゃないのに何で分かるのかという問題です。とりわけ、冒頭に挙げられた専任教員の確保の面で、京都府等と比べて優れておりました、専任教員の確保というのは事業者である学校法人が行うものですよ。今治市は専任教員の確保なんかできないですよ、公立大学つくるわけじゃないんだから。
 何で専任教員の確保が今治市はできると。京都は十一人とか数挙げていますよ。なぜ今治市は事業者が分かっていないのに専任教員の確保ができると、そう判断されたんですか。
#245
○国務大臣(山本幸三君) 今治市は、これまでの八年間という長きにわたる構造改革特区を用いて提案を行ってきた蓄積がある中で、様々な検討が深まり、熟度が高まることにより事業の早期実現性が見込まれると判断したものであります。
 専任教員につきましても確保の道筋が立っているということで、すぐにでも開学が可能であり、かつその人数が多いほど、様々な選択科目の設定により一定以上の教育の質が担保されるというようなこと、先ほど申し上げましたように、地元の連携やカリキュラムの面等で早期実現性が評価できるとしたものであります。
#246
○田村智子君 今の答弁だと、構造改革特区の提案があるから分かったんだと言われますが、構造改革特区の提案見てみますと、加計学園は、二〇〇七年から二〇〇九年までは五回共同提案していますけれども、それ以降十一回の提案では、加計学園は消えています。しかも、最後の二〇一一年十二月以降、第二十一次提案以降は大学に関する記述はほとんどありません。専任教員のことなんか書いてあるわけがないんですよ。
 どうして専任教員の確保が京都より優れていると、何の資料を基にして判断されたんですか。
#247
○委員長(難波奨二君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#248
○委員長(難波奨二君) 速記を起こしてください。
#249
○国務大臣(山本幸三君) 今治市の資料において、その提案の資料の中でそのように書かれているわけであります。
#250
○田村智子君 いつの資料にどう書いてあるんですか。事業者が決まっていないんですよ。今治市が確保できるわけがないじゃないですか。
#251
○国務大臣(山本幸三君) これは、二十七年六月五日のワーキンググループで今治市が提案しているところでありまして、コアカリキュラムの実施、必要な教員七十二名程度を確保ということで書かれているわけであります。
#252
○田村智子君 それは答えになっていないですよ。こういうふうに確保したいという提案書かもしれないですよ。だけど、市が確保することはあり得ないでしょう。あり得ないでしょう、市が確保することは。
 どうして専任教員が確保できると判断されたのか。
#253
○国務大臣(山本幸三君) それは、今治市がそういうふうにしっかり確保できるということであります。
#254
○田村智子君 あなたが判断したと言っているでしょう。山本大臣が判断したんですよ、京都と比べて。京都は十一人と書いてあります。獣医師十一人確保していると。それから、ほかのいろんな学部もあるし、獣医学部に相当近い学部もつくってきていると。事業者がはっきりしているから、当然どういう教員を確保しているかは極めて具体的です。
 今治市がより具体的だと、早期実現性があるとあなたが判断したのはどういう資料を基にしているのか。
#255
○国務大臣(山本幸三君) これは、従来の構造改革特区からのそういう今治市の資料と、そしてこのワーキンググループ等に提出された資料に基づいて判断しているわけであります。
#256
○田村智子君 ちょっと、委員長、これ、ちゃんと調べていただきたいんです。
 それじゃ、構造改革の提案、調べてくださいよ。一旦ちょっと議事止めていただかないと。お答えになっていないですもの。分かりますよね。事業者でなければ、こんなことはできないんですよ。加計学園から聞いたなら聞いたと言えばいいじゃないですか。それ以外に答弁あり得ないんですよ。どうなんですか。答えられないんだったら、ちょっと一旦休憩していただきたい。
#257
○委員長(難波奨二君) 山本大臣、お答えください。
#258
○国務大臣(山本幸三君) 繰り返しになりますが、今治市のワーキンググループに対する提案でそのように書かれているわけでありまして、それを基に私どもは判断しているわけであります。(発言する者あり)
#259
○委員長(難波奨二君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#260
○委員長(難波奨二君) 速記を起こしてください。
#261
○国務大臣(山本幸三君) 私どもは、特区で判断する場合に、自治体からそういう提案があって、その中身について判断して、最終的には事業者は公募で決まっていくわけであります。その際に、その自治体、つまり今治市からはそういう必要な教員も確保しているというように聞いているわけでありまして、その点も含めて、ほかの点も含めて早期実現性の可能性があると判断したわけであります。
#262
○田村智子君 本当にむちゃくちゃな答弁なんですけど。じゃ、今治市が確保していると説明されたんだとしたら、一体どこで説明したんですか。私が見ているヒアリングでは、ないですよ、確保しているという説明は。
 しかも、確保しているという説明が、じゃ何回もやられた協議の中で出てきたとしましょうや。それだったら、どの事業者が確保しているんですかと聞くのが普通じゃないんですか、違うんですか。
#263
○国務大臣(山本幸三君) 確保しているというのは、先ほど申し上げたように、ワーキンググループに対する資料できちっと出ております。それから、ワーキンググループ等の議論等については、それはそれぞれの専門家は聞いているわけでありまして、そこのところは議事要旨等で明らかになっていると思います。
#264
○田村智子君 じゃ、その説明は、今治市がもう確保したということでよろしいんですか。
#265
○国務大臣(山本幸三君) 今治市が確保していると、確保できるというように説明しているわけであります。
#266
○田村智子君 あり得ないですよね。あり得ないでしょう。公立大学つくる計画だったんですか。今治市が確保しているってあり得ないでしょう。
#267
○国務大臣(山本幸三君) 私どもは、そういう提案を実際に聞くのは、自治体からそういう事業について提案を聞いてくるわけでありまして、その自治体がそういうふうに確保していると言っているわけであります。
#268
○田村智子君 そんなのでどうして実現性があると分かるんですか。おかしいでしょう。今治市が私立大学の教員を確保しているんですか、それじゃ。そういう説明があったということですか。
 担当者、どうなの、そういう説明があったの。今治市がこれこれこういう人を確保していますと、そういう説明があったんですか。藤原審議官、どうなんですか。
#269
○政府参考人(藤原豊君) お答えを申し上げます。
 大臣がおっしゃっておりますけれども、今治市を一義的に私どもヒアリング対象にしておりまして、今治市が事業者候補の方々と様々な御議論をされて、今治市の責任でお答えを、あるいは資料を作られたというふうに考えております。
#270
○田村智子君 そうしたら、具体的な、早期実現性なんですから、その候補がどこでどういう人確保するのかということを聞いていたということで、藤原さん、よろしいんですね。
#271
○政府参考人(藤原豊君) その時点でどちらの事業者かということは、当然のことながらまだ法的なプロセスはございませんけれども、今治市の方で様々な議論を様々な事業者とされていたというふうに考えております。
#272
○田村智子君 これ、もう破綻しています。こんなので実現性なんと言ったら、ばかにされますよ。一方は、京都産業大学が事業者として分かっている、どういう教員を確保できるかも分かっている、にもかかわらず、早期実現性は今治市がある、どういう判断しているんだということになりますよ。とんでもないことになってきましたね、本当に。
 私、ちょっともう一問お聞きしたいんですけど、これ、私、つまり、もう平成三十年四月開学をゴールとして、もう加計学園ありきで具体的な構想を今治市と何度も協議していた、その情報が内閣府の中でごちゃ混ぜになっちゃって、大臣の答弁作るときに思わず教員の確保まで書いちゃったんじゃないのかと、そういうふうに言わざるを得ないんですよ。
 土地の確保までならまだ分かりますよ。教員の確保まで書いた。それは、もう何度も協議しているものだから、本来、一月四日以降、事業者公募して以降でしか分かりようのないはずの教員確保のことを、具体的な、早期実現性の根拠として挙げるような答弁書を内閣府が作ったということ、それ以外私、説明付かないと思うんですけれども、もう加計学園ありきで協議していたということでしょう。そうでなきゃ説明付かないですよ。
#273
○政府参考人(佐々木基君) これは、今治市のワーキンググループのヒアリングを御覧いただくと、そこで今治市から聞いているわけです。そのときに添付している資料の中で必要な教員七十二名程度確保ということをはっきり書いているわけでございまして、我々は今治市からヒアリングを受け、ワーキンググループでヒアリングをさせていただいたときに、そういうことで今治市として責任を持って出していただいている資料を私どもが受け取っていると、こういうことでございます。
#274
○田村智子君 もう、本当に、今治市は確保できないんです、何度も言いますけれども、当たり前のことですけれども。そんなので早期の実現性なんということを判断したなんて、あり得ない答弁だと、虚偽の答弁しているというふうに言わざるを得ません。
 山本大臣、私、もう一点お聞きしたいんです。
 大臣は、加計理事長と九月七日に昨年会ったと、この報道があったときに、加計学園の理事長と大臣も友人だというふうに報道がされています。だけど、どういう友人かというのはいろいろ探してみても出てこないんですね。山本大臣、加計理事長と御自身はどういう御関係なんですか。
#275
○国務大臣(山本幸三君) 全く友人でもありません。交友関係は全くありません。昨年九月七日に私への面会の要望があり、そこでお会いしたのが初めてであります。
#276
○田村智子君 前に聞いたときには、友人だから知っていたんじゃないですかと聞いたとき、うなずいていらしたから友人かと思ったんですけど、じゃ、その報道が間違っていると。分かりました。じゃ、それはそこでいいとします。
 しかし、私、これ安倍総理の本当に進退に関わる疑惑なんですけれども、これ、山本大臣自身も、ここまで私の判断、私の判断と言い続けたわけですよ。
 私がこれまで明らかにしてきた問題は、一つには十一月九日の決定が、どうやって閣議決定である獣医学部新設の四要件、これをクリアしたのか。文科省も農水省も獣医学部新設を認めるという結論は出していないのに、なぜ十一月九日の諮問会議の決定が出たのか。
 これ、どんどん詰めていくと、山本大臣は私が判断をしたというふうにお答えをされる。平成三十年四月開学、これどうして入ったんだと聞くと、これも私が判断をしたと、こう言われる。また、今の、今治市が教員の確保なんかできるはずがないのに、教員確保の面で比べてより具体性があった、京都よりも具体性があるんだと、早期実現性があるんだと私が判断して広島県・今治市特区だけでの公募にしたと。
 そうなると、これはもう山本大臣御自身も、政治を本当にゆがめる、そういうやり方の先頭に立っていると、こう言わざるを得ないと思うんですが、いかがですか。
#277
○国務大臣(山本幸三君) 全くそんなことはありません。ルールに従ってやっております。文科省や農水省とはきちっと調整をしているわけであります。
 私の考えは、とにかく岩盤規制は突破しなきゃいけない、規制改革をスピーディーにやらなきゃいけないというのが私の信念であります。したがって、それに基づいてやっているわけでありまして、その際に事務方を含めていろんな議論をやります。そこで、我々は現時点において、まさに価格が高止まりしている、そういうこともある、それから新規、先端ライフサイエンス等の需要もあるというようなことをるる説明して、そこで文科省とやり合うわけでありますが、そうした議論を含めて、ワーキンググループ等の有識者ともそういう議論をしていくわけであります。
 その中で、最終的に、もしそれが、その規制改革が難しいということであれば、まさに規制やっている所管省庁においてその難しいという正当な理由を適切に述べなければいけないというのは特区の基本方針で、これは閣議決定で決まっているわけですから、守らなきゃいけない話です。それをやらなかったわけですから、もうある意味でいえば議論をすれば我々は勝ったということですよ。そういう意味で、文科省はそういうことをしなかったということでありまして、私どもは、それは四条件は満たされるということを認めたということだということで、最終的に、その文案については、私が判断してこれでいこうというふうに決めたわけであります。
#278
○田村智子君 これ、もう今治市から出てきている資料で、皆さんの答弁に数々の虚偽があるということがもはや明らかになりました。
 ここで質疑を終わらせるわけには絶対にいきませんし、今日せっかく来ていただいたのに農業支援のところの質問に入ることができなかったので、次回、この法案については引き続き質問をしたいというふうに思いますので、委員長、是非次回も十分な時間を取った審議ができるよう理事会で協議をいただきたいと思います。
#279
○委員長(難波奨二君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議いたします。
#280
○田村智子君 終わります。
#281
○石井準一君 委員長、動議を。(発言する者多し)委員長、動議を。(発言する者多し)
#282
○委員長(難波奨二君) 委員長から申し上げます。
 場内混乱のため、暫時休憩とします。
   午後二時五十六分休憩
   〔休憩後開会に至らなかった〕
ソース: 国立国会図書館
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