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2017/03/02 第193回国会 参議院 参議院会議録情報 第193回国会 予算委員会 第5号
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2017/03/02 第193回国会 参議院

参議院会議録情報 第193回国会 予算委員会 第5号

#1
第193回国会 予算委員会 第5号
平成二十九年三月二日(木曜日)
   午前九時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月一日
    辞任         補欠選任
     伊藤 孝江君     若松 謙維君
     魚住裕一郎君     浜田 昌良君
     浅田  均君     高木かおり君
     石井  章君     片山虎之助君
 三月二日
    辞任         補欠選任
     中野 正志君     中山 恭子君
    渡辺美知太郎君     渡邉 美樹君
     浜口  誠君     杉尾 秀哉君
     浜田 昌良君     三浦 信祐君
     小池  晃君     山添  拓君
     片山虎之助君     石井  章君
     高木かおり君     浅田  均君
     山本 太郎君     福島みずほ君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         山本 一太君
    理 事
                石井 準一君
                中泉 松司君
                二之湯 智君
                長谷川 岳君
               三原じゅん子君
                福山 哲郎君
                舟山 康江君
                竹谷とし子君
                辰巳孝太郎君
    委 員
                青山 繁晴君
                朝日健太郎君
                有村 治子君
                上野 通子君
                太田 房江君
                こやり隆史君
                古賀友一郎君
                酒井 庸行君
                高橋 克法君
                中西 健治君
                中野 正志君
                中山 恭子君
                長峯  誠君
                三宅 伸吾君
                元榮太一郎君
                山田 修路君
                山田  宏君
                吉川ゆうみ君
                渡邉 美樹君
                風間 直樹君
                小西 洋之君
                杉尾 秀哉君
                白  眞勲君
                藤末 健三君
                宮沢 由佳君
                矢田わか子君
                浜田 昌良君
                平木 大作君
                三浦 信祐君
                宮崎  勝君
                若松 謙維君
                小池  晃君
                大門実紀史君
                山添  拓君
                浅田  均君
                片山虎之助君
                高木かおり君
                福島みずほ君
                山本 太郎君
                松沢 成文君
   国務大臣
       内閣総理大臣   安倍 晋三君
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        麻生 太郎君
       総務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(マイナ
       ンバー制度))  高市 早苗君
       法務大臣     金田 勝年君
       外務大臣     岸田 文雄君
       文部科学大臣
       国務大臣     松野 博一君
       厚生労働大臣   塩崎 恭久君
       農林水産大臣   山本 有二君
       経済産業大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       損害賠償・廃炉
       等支援機構))  世耕 弘成君
       国土交通大臣
       国務大臣     石井 啓一君
       環境大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       防災))     山本 公一君
       防衛大臣     稲田 朋美君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 菅  義偉君
       国務大臣
       (復興大臣)   今村 雅弘君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全、
       防災))     松本  純君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(少子化
       対策、男女共同
       参画))     加藤 勝信君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    石原 伸晃君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策、ク
       ールジャパン戦
       略、知的財産戦
       略、科学技術政
       策、宇宙政策)
       )        鶴保 庸介君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(規制改
       革、地方創生)
       )        山本 幸三君
       国務大臣     丸川 珠代君
   副大臣
       外務副大臣    薗浦健太郎君
       財務副大臣    大塚  拓君
       経済産業副大臣  松村 祥史君
       防衛副大臣    若宮 健嗣君
        ─────
       会計検査院長   河戸 光彦君
        ─────
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  横畠 裕介君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小野 亮治君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       土生 栄二君
       内閣官房内閣審
       議官       芦立  訓君
       内閣官房内閣審
       議官       横田 真二君
       内閣官房統計改
       革推進室長    長屋  聡君
       内閣府大臣官房
       審議官      原  宏彰君
       警察庁警備局長  松本 光弘君
       外務大臣官房参
       事官       四方 敬之君
       財務省理財局長  佐川 宣寿君
       文部科学省高等
       教育局私学部長  村田 善則君
       文部科学省科学
       技術・学術政策
       局長       伊藤 洋一君
       スポーツ庁次長  高橋 道和君
       厚生労働省健康
       局長       福島 靖正君
       厚生労働省医薬
       ・生活衛生局長  武田 俊彦君
       厚生労働省労働
       基準局安全衛生
       部長       田中 誠二君
       農林水産大臣官
       房長       荒川  隆君
       農林水産省食料
       産業局長     井上 宏司君
       農林水産省生産
       局長       枝元 真徹君
       国土交通省総合
       政策局長     藤田 耕三君
       国土交通省鉄道
       局長       奥田 哲也君
       国土交通省航空
       局長       佐藤 善信君
       環境省水・大気
       環境局長     高橋 康夫君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       長官官房核物質
       ・放射線総括審
       議官       片山  啓君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       原子力規制部長  山田 知穂君
   参考人
       東京電力ホール
       ディングス株式
       会社代表執行役
       社長       廣瀬 直己君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○平成二十九年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成二十九年度特別会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成二十九年度政府関係機関予算(内閣提出、
 衆議院送付)
○派遣委員の報告
    ─────────────
#2
○委員長(山本一太君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成二十九年度総予算三案審査のため、本日の委員会に東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長廣瀬直己君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(山本一太君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(山本一太君) 平成二十九年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。
 本日及び明日は、基本的質疑終了後、一般質疑を二百分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党・こころ四十分、民進党・新緑風会七十分、公明党二十九分、日本共産党二十四分、日本維新の会十七分、希望の会(自由・社民)十分、無所属クラブ十分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。
    ─────────────
#5
○委員長(山本一太君) 平成二十九年度一般会計予算、平成二十九年度特別会計予算、平成二十九年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、昨日に引き続き質疑を行います。小池晃君。
#6
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 昨日、私は、自民党国会議員事務所の記録を基に質問をいたしました。昨日の段階ではある国会議員として紹介をいたしましたが、これは鴻池祥肇議員の事務所で作成された陳情整理報告書であります。私どもが独自に入手したものであります。
 昨夜、鴻池祥肇参議院議員が記者会見を行いました。森友学園の籠池理事長側から何度も財務省などへの働きかけを求められたこと、三年前の四月には籠池理事長夫妻が金銭らしきものを持ってきたことなどを証言されています。鴻池氏は、一瞬で金だと分かった、だからそれを取って無礼者と言った、男の面を銭でたたく、政治家の面を銭でたたくのは教育者と違う、帰れと言った、そしてその後出入り禁止にしたと話しています。森友学園側が異常な国有地の払下げのために政治家の力を利用しようとしたことは明らかになったと、これもう事実ではっきりしたと思います。
 総理は、昨日、私の質問に対して、どういう文書か分からない、本当かどうかも分からない、どういう資料かを示さなければ理財局長は答えようがないと。挙げ句の果てに、ある事務所というのはまるで私の事務所であるかのようなイメージを与えている、全く意味不明な答弁をされました。厳しく抗議したいと思います。私は一言もそんなこと言わなかったじゃないですか。
 私どもは、全力を挙げて情報を集めて質問をやっています。同時に、どんなときも必ず裏付けを取って質問をやっています。情報源を断固として守り抜くという立場で臨んでおります。政府の公式発表だけで国会質問をやっていたら真実は明らかにならないんですよ。それをああだこうだ言うのは、私は国会審議に対する冒涜だと、否定だと思いますよ。
 昨日の質疑で財務省は、どんな文書か分からない、誰が書いたか分からないと、こう言いました。まるで怪文書のような、極めて失礼な、無礼な言い方を財務省しました。自民党の鴻池議員事務所の記録だと示したんですから、今度は逃げ回らずに答えてください。
 財務省には、昨日、面談記録に書いてある個人名、近畿財務局の担当官の名前も伝えました。鴻池事務所の面談記録にあるように、二〇一五年一月九日、近畿財務局管財課の統括官が籠池理事長に会って、そこで近畿財務局が、土地評価額十億、十年間で賃料年四%、約四千万円、これを籠池氏に提示した。籠池氏は年間二千万から二千三百万円にしてくれと要望した。この事実は事実として認めますね。
#7
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 昨日委員が言及されたその件でございますが、主に昨日の先生のお話を聞きますと、その議員事務所、鴻池先生でしょうか、その議員事務所の方と学校法人との間でのこのやり取りを記録した、そういうふうにしたように思っております。
 それで、当方として、議員事務所と学校法人との間でのそのやり取りのメモということでございますので、さすがにどういうものであるか確認できないということでございますので、さすがに私どもとしてはお答えするということは差し控えさせていただきます。
#8
○小池晃君 私は議員事務所とのやり取りについて聞いているんじゃないんですよ。だって、近畿財務局の担当官が籠池さんと会った経過が書いてある、それ、事実として具体的に書いてある、これが事実かと聞いている。
#9
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 昨日も申し上げましたが、学校法人の方から公的取得要望が出てから契約に至るまで、様々な学校法人側と近畿財務局との間でのやり取りはございますし、直接いろいろな協議もしてございますので、その間にいろいろなことが残っているということはあると思います。(発言する者あり)
#10
○委員長(山本一太君) 佐川理財局長。
#11
○政府参考人(佐川宣寿君) お答えいたします。
 何度も申し上げますが、ずっとその間、公的取得要望から貸付契約、売却契約まで、学校法人と近畿財務局の間で議論をしているわけでございます。そういう中で、何月何日にという意味での途中の面会記録は、昨日も御答弁申し上げましたが、そういうものについては残っておらないわけでございまして、逐一その点については確認できないということを申し上げている次第でございます。
#12
○小池晃君 あのね、私は、誰が会ったか、具体的な人の名前も統括官の名前も伝えているんですよ。その人に、じゃ、聞いたんですか。
#13
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 何度も申し上げておりますが、その担当者と先方の間でずっと議論をしているわけでございまして、そういう意味では、いろんな御議論をしているというのは、もうそれは確かでございます。そういう中で、そういう個別の面会の記録は残っていないというふうに申し上げておりまして、その意味で、何月何日に何をどうしたという点については、そこは今確認できないということを申し上げている次第でございます。(発言する者あり)
#14
○委員長(山本一太君) もう一回質問して。もう一回質問して。
#15
○小池晃君 私が具体名を言った統括官に聞いたんですか、話を。一月九日に会ったかどうか、その事実を聞いたんですか。確認します。
#16
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 近畿財務局として、地元の国有財産についての管理、処分を行っている担当部門が通常そういう売払いあるいは貸付けの案件について議論をするのはごく普通のことでございますので、そこは、当然のことながら、やり取りをしているというのは当然我々は承知しているわけでございます。
 その上で、個別の何月何日にどういう面会記録があるのかという点については、昨日から何も状況が変わっているわけではございませんで、その点については記録が残っていないということを申し上げている次第でございます。(発言する者あり)
#17
○委員長(山本一太君) 佐川理財局長。
#18
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 委員から御指摘のありました担当官につきましては、その年度、そこについて、その国有地の処分に、管理、処分につきまして担当していた者でございます。
 我々本省としましても各財務局の国有の担当者とは随時連絡を取ってございまして、今委員がおっしゃいましたように、その担当官が先方との間で協議をしているかという点については、我々、その担当官が先方の学校法人との間で協議をしているということは当然のことながら知ってございます。したがいまして、先ほどから申しましているように、そういう担当官と先方の間での協議はあったのでございます。
 ただ、先生がおっしゃいますように、何月何日のどこでどういう記録かということについては残っていないということを申し上げさせていただいております。
#19
○小池晃君 記録がって聞いていないでしょう。二〇一五年一月九日にその担当官は会ったということを認めているんですかって聞いているんです。
#20
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 何月何日に何をしたかという面会記録は、再三申し上げておりますが、そういう記録はないわけでございます。したがいまして、その担当官の人たちも個別に随時会っている中で、何月何日ということでは、そういう記録はないわけで、記憶もないわけでございまして、そういう意味では、基本的に随時協議をしているということは私どもも確認しておりますので、そういう意味では、委員おっしゃいますように、先方と御指摘の担当官の間での協議はあったということでございます。
#21
○小池晃君 何でこんなことが言えないんですか。これ、私は具体的に示しているんですよ。しかし、それ一切答えない。隠しているとしか思えないじゃないですか。
 この時期というのは重要な時期なんですよ。大阪府私立学校審議会で森友学園の財務状況について議論が沸騰していた時期なんですよ。最初に予定された開校時期が迫っていて、森友側だって必死だったはずなんですよ。そういう時期に賃料の交渉をして財務省が森友側に有利な条件を提示していたとすれば、それが大阪府私学審議会の議論に影響を与えたとすれば重大な問題じゃないですか。一月九日というのはそういう時期なんです。だから聞いているんですよ。これ全く答えない。隠蔽ですよ。
 籠池理事長と近畿財務局との詳細な面談内容を国会に提出するよう求めます。
#22
○委員長(山本一太君) 後刻理事会で協議をいたします。
#23
○小池晃君 我々が資料を示すと、誰が書いたか分からないと言う。資料の出所を示すと、今度は自分たちは記録を廃棄してしまったと言う。
 昨日、総理は、ないことを証明するのは悪魔の証明だとおっしゃいましたけど、自分たちで廃棄しておいて立証責任を野党に求めるというのは本末転倒ですよ。国民の財産を八億円も値引きして売却した経過を適正な処理だと言い張っている。これは、ほとんどの国民はこの経過は納得していないですよ。大事な税金どうなっているんだとみんな怒っていますよ。ならば、それが適正であったかどうかを証明する責任はあなた方にあるんですよ。きちんと示す責任があるんですよ。立証責任があるんですよ。それを全部覆い隠しているじゃないですか。こんなことは断じて許されないと、私申し上げたいと思います。
 それから、昨日読み上げなかった部分にも行政側の名前出てきます。
 二〇一三年九月九日、籠池氏から報告があって、小学校用地の件。九月二日に財務局より、七から八年、賃借後の購入でもオーケーの方向。本省及び大阪府と話し合ってくれる。上記の賃借料をまけてもらえるようお願いしたい。その後、昨日紹介した鶏と卵の話があって、十月十五日には近畿財務局の担当官から鴻池事務所に回答が来ます。塚本幼稚園の件。従来どおり前向きに。ただし、大阪府の認可を取っていただかないと進みません。十月十六日にも近畿財務局の担当官から鴻池事務所へ。大阪府とは横の連携を取っているので、土地手当ての件は府から確認があればオーケーと回答できます。また、賃借の件は本省と打合せ済み。鴻池事務所は、大阪府の担当者は土地以外の生徒募集を一番懸念されているようですがと伝えているんですよ。
 こういうことをやり取りやっているわけですね、森友側と近畿財務局は。そして、籠池理事長は月額賃料希望月百万円という希望を出した。で、籠池氏の希望どおりの価格になっていくわけです。
 こういう経過含めて、昨日私が紹介した部分も含めて、これは鴻池事務所の記録に書かれている近畿財務局と森友学園側のやり取りについて、これ全部調査していただきたい。その調査結果を当委員会に提出していただきたいということを求めます。
#24
○委員長(山本一太君) 後刻理事会で協議をいたします。
#25
○小池晃君 翌年、二〇一六年三月十一日、くい打ち工事で地下埋設物が発見されます。籠池理事長が鴻池事務所に相談に来て、小学校用地の件。近畿財務局の対応に不満。三月十五日、本省に行くのでアポをお願いしたい。こう記載がございます。で、鴻池事務所はこのアポ取りを断っていると書いてあります。
 しかし、三月十五日に行っているわけですね。財務省の本省で理財局の審理室長が籠池理事長と会っているわけですね。政治家の紹介、仲介なしに財務省の国有財産審理室長に私は簡単に会うことはできないと思います。鴻池事務所は拒否したと、ならば別の政治家の仲介があったんじゃありませんか。これ明らかにしていただきたい。
#26
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 まず、その点の前に、御質問のあったその国有審の前というお話がありましたが、私ども何度も繰り返し答弁させていただいてございますが、国有地地方審議会が二〇一五年の二月、平成二十七年二月に行っておりますが、その前に先方に対して具体的な貸付料とかそういう条件について提示するということはございません。それから、先ほども、昨日も申し上げましたが、貸付料、賃料、売却価格等につきましてはきちんと不動産鑑定価格を取っておりまして、それに基づいて算定しているということをまずはお答えさせていただきます。
 その上で、今の三月十五日の御質問でございますが、昨日も答弁いたしましたように、三月の十一日、二十八年でございますが、平成二十八年の三月の十一日に新たな埋設物が発見されたということでございまして、そういう意味では、近畿財務局と学校法人との間で様々なやり取りがあります。そういう中で、我々、近畿財務局から当然理財局として報告も受けてございます。こういう学校法人の関係でそういう報告を受けている中で、先方から新たな埋設物が出たということについて、本省に行って、東京に行く機会があるので本省に行って会いたいということであれば、近畿財務局が現に、今まさに交渉しているあの件でございますので、それでは担当の審理室長がお会いしましょうということで三月の半ばにお会いしたというのが事実関係でございます。
#27
○小池晃君 あり得ないでしょう。財務省の室長が会う、あり得ないですよ。これは政治家の仲介があるはずです。答えていただきたい。
#28
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 今申し上げましたとおりでございまして、先方から理財局にアポの申込みがありまして、それを審理室長がお受けしたということで、そういう政治家の方々の関与は一切ございません。
#29
○小池晃君 一切ないという言葉をしっかり記憶をしておきたいというふうに思います。これはあり得ない話ではないかと思います。
 この三月に籠池理事長が理財局の国有財産審理室長に何を求めたのか。昨日の答弁では、局長は、新たな地下埋設物が発見されたのでなるべく早く対応していただきたいというような要望が出されたと答弁されている。この対応って何ですか。この面談の翌週、三月二十四日に、近畿財務局から大阪航空局に地下埋設物の撤去処分の見積りを依頼しているんですよ。対応というのはこの対応ですか、見積りを早くやれということですか。
#30
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 本件の経緯につきましてはここでもるる御説明をさせていただいているところでございますが、三月十一日に新たな埋設物が出まして、先方、その契約上、今年の四月に開校という、そういう切迫した事情の中で、何とかこの埋設物を撤去しなければ、学校、進行中のですが、進行中の学校建設工事が進まないので、これどうしたらいいのかということで、国有地の持ち主たる国に対して、どういうふうにするのか適切に対応してほしいと、どうしたらいいのか早く対応してほしいということで、当方の室長の方から、そこは法令に従ってやりますが、近畿財務局や大阪航空局の現場ともよく連携して対応してまいりたいというふうにお答えしたということでございます。
#31
○小池晃君 だから、どういう、何を対応してほしいと言ったんですか、対応って何ですかと聞いているんですよ。対応とは何か、その対応の中身。
#32
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 何か具体的にどうこうということよりも、三月十一日に出て、まあそのすぐ後でございますので、とにかく学校建設がスムーズに進んで開校に間に合うようにということで、この埋設物をどういうふうにするのかということで対応していただきたいという、そういう趣旨でございます。
#33
○小池晃君 いや、これ、おかしいです。昨日、民進党の藤末議員がこの問題を取り上げて、財務省は、急いでいたので、それまで実績のない大阪航空局に依頼したと答弁しているわけですね。この大阪航空局の見積りが八億一千九百万円ということで、八億円ダンピングの、異例のダンピングの原因になっているわけじゃないですか。急いでやったからこうなったというふうに言っているでしょう。
 これは、籠池氏と財務省本省との面談内容も、これ八億円値引きの妥当性に関わる極めて重要な中身じゃないですか。ここで、早くやってほしいという要望が伝えられて、航空局にやらせるようにというような話が進んでいったとしたら重大じゃないですか。だから私、聞いているんです。その対応の中にこの地下埋設物の見積りの問題は入っているんですかと聞いているんです。
#34
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 そのときは、早く対応してほしいということを東京に来ておっしゃったわけでございまして、何か具体的な見積りとかそういうことについての中身はございませんでした。
#35
○小池晃君 だから、早く対応してほしいということで、それがきっかけとなって大阪航空局に依頼をするというような経過にもなったんじゃないか。この面談内容も、私、極めて重要だというふうに思います。
 これ、本省の面談ですから、本省に記録、これもないんですか。
#36
○政府参考人(佐川宣寿君) 本件につきましては、先方の籠池理事長が当方の室長にこういう埋設物が出たと、それはもう当然私どもも財務局から報告を受けていますので、そういうものが出たので早く対応してほしいということをお聞きしたわけでございますので、それは別に口頭でそういうようなやり取りをしたというだけで、記録はございません。
#37
○小池晃君 これは口頭なんですか。記録も全くないんですか。こういう問題が、記録がない、口頭でやったって、ちょっとずさん過ぎませんか。億単位の国民の財産を、これ、あり得ない話です、全部。もう都合の悪いことは全部隠蔽しているというふうにしか私は思えないし、恐らくテレビを御覧の皆さんもこれは隠しているんじゃないかというふうに思わざるを得ないような対応だと私は思いますよ。
 与党の政治家に対して森友学園側から働きかけがあったことは、鴻池議員の証言によって事実であることがはっきりしたわけです。鴻池議員事務所の記録は、鴻池事務所が財務省本省に籠池氏を紹介することを拒否した昨年三月で終わっています。しかし、その後に起こったことが更に重大な問題なわけですよ。八億円の値引き、異例の十年間分割払、これ疑惑の核心部分ですよ。鴻池議員によれば、籠池理事長側ではお金で財務省への働きかけを依頼しようとした、しかし、それを鴻池さんは拒否をしたと。ならば、その後、ほかの政治家にそういう働きかけがあったのではないかと、これは普通そう考えますよ。
 総理も財務省も政治家の関与はないというふうに言ってきたけれども、新たな事実が出てきたんですよ。今までの、関与がないということは通用しないと思います。政治家の関与についてきちんと解明する責任が政府に、特に総理大臣に、安倍さんにはあると思います。この件に関わった財務省や国交省の担当者を全て洗いざらい調査をして明らかにすべきではありませんか。自民党の中に鴻池氏のように森友側から働きかけを受けた議員がほかにいるのかどうか徹底調査すべきじゃないですか。総理にそれを求めます。
#38
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この問題の核心というか、議論をされている中の問題点というのは、果たしてこの売買価格が適正であったかどうかということであろうと、こう思うわけでありまして、適正であったかということについては、まさに独立した会計検査院がしっかりと審査をすべきだろうと。それに対しましては、政府としては全面的にこれは対応していくということでございます。
 私がここに立っているのはまさに総理大臣として立っておりますから、政府としてできることはそれが最大限のことであり、そうやるべきだと、このように考えているところでございます。
#39
○小池晃君 私、政治家の責任、関与を聞いているんですよ。会計検査院じゃないでしょう。それは会計検査院やっていただくのはいいですよ。でも、できることがあるじゃないですか。
 私が今具体的に申し上げた、国交省、財務省の、皆さんの、担当官ですよ、洗いざらい全員調査すればいいじゃないですか、関わった人と。そして、自民党の中に、これはまさに自民党の中ですから総理の責任でしょう、自民党の中に鴻池さんのように働きかけを受けた議員がいるかどうか調査すべきだと。これもできないんですか。これはやるべきだと私は思いますよ。
#40
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政治家であれば、与党であれ野党であれ、与党であれ野党であれ、自ら襟を正していくことは当然のことであり、その観点から鴻池議員は自ら記者会見を行ったということだろうと思います。
 そして、私のことにつきましては、もう既に何回もこの委員会で述べているわけでございまして、全く関わりがないと、この売買にはですね、あるいは学校法人の認可については全く関わりがないと、私も妻も関わっていないということは既にこうして説明をさせていただいているところでございます。
#41
○小池晃君 私はそんなこと一言も言っていないですよ、今はね。全くそんなこと聞いていない。
 私は、総理は行政府の長であるとともに自民党の総裁なんです。だから、この問題について独自に解明する責任があるだろうと。政治倫理綱領に何とあるか。疑惑を持たれた場合は、自ら真摯な態度をもって疑惑を解明し、その責任を明らかにするよう努めなければならないと。それをやるのがあなたの責任なんじゃないですかと言っているんです。答えてください。
#42
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ですから、我が党について、誰か、どの議員が関わっていたかということになれば、それは当然、これはしっかりと本人に説明責任を果たさせるわけでございますが、同時に、同時にまた、理財局からも答弁が既にあったわけでございますが、言わばこうした不当な働きかけがあったかどうかということについては理財局が答弁しているとおりでございますが、いずれにいたしましても、まさに政治家であれば嫌疑を掛けられたらしっかりとその説明責任を果たしていくべきだろうと、このように考えております。
#43
○小池晃君 あのね、テレビの評論家じゃないんですよ。あなた、責任者なんですよ、総理は。今のは全く責任者としての答弁じゃないですよ。まるで第三者的な、無責任な、人ごとな、全くそれでは駄目ですよ。
 今私が言った、具体的に言ったんですよ、具体的に何をやるべきか。答えてください、それ、やらないのか。やらないんですか。自民党の議員、調査する、国交省、財務省の担当者、全員調査する、やらないんですか。
#44
○委員長(山本一太君) 時間が終わっておりますので、総理、簡潔にお願いいたします。
#45
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私自身のことにつきましては、もう再三既に申し上げているとおりでございます。そしてまた、議員については、個別の議員については、例えば鴻池議員も既に昨日記者会見をしているというふうに承知をしているわけでございます。
 いずれにせよ、国会議員は疑いを掛けられたらしっかりと説明責任を果たしていくべきものと考えております。
#46
○委員長(山本一太君) 小池君、時間が終わっておりますので。
#47
○小池晃君 疑惑を解明しようという姿勢が全くないと言わざるを得ない。疑惑に蓋をするという姿勢しか見えてこない。こんなことでは国民が納得しないということを申し上げて、質問を終わります。
#48
○委員長(山本一太君) 以上で小池晃君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#49
○委員長(山本一太君) 次に、片山虎之助君の質疑を行います。片山虎之助君。
#50
○片山虎之助君 バッターが替わりまして、日本維新の会の片山虎之助でございます。
 順次質問をさせていただきますが、いつもお願いしていますように、分かりやすく、国民の皆さん見ていますから、分かりやすく質問したいと思いますので、分かりやすい答弁をひとつお願いいたしたいと思います。
 国内の問題もにぎやかですけれども、今、世界中がトランプ大統領を注目していますよね。ある意味では世界中がトランプさんに振り回されていると、こう言ってもいいかと思います。今日で大統領就任四十一日目なんです。
 そこで、せんだって行われた安倍・トランプ首脳会談を少し振り返ってみたいと思いますが、私は大変成功だったと、あの首脳会談。また、大変な厚遇だったと、異例の厚遇だったと、こう思いますよ、グッドケミストリーですから。
 これ、何であんなにトランプさんに安倍総理、好かれたと思いますか。
#51
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これはトランプ大統領に聞いていただきたいと思うわけでありますが、昨年十一月にトランプ大統領とトランプ・タワーにおいて、四十五分の予定でございましたが、約一時間半によって会談を行ったわけでございますが、その際、日本としての日米関係に対する考え方、あるいはアジア太平洋地域の安全保障環境について、またあるべき自由貿易の在り方等についてお話をさせていただきました。また、日米同盟がなぜ大切なんだ、必要なんだということをお話をさせていただいた、これは日本にとっても米国にとっても、あるいはアジア太平洋地域、ひいては世界にとっていかに有益かというお話もさせていただいたわけでございまして、その一々に大統領も深くうなずきながら聞いていただいたところでございます。
 もちろんTPPの必要性についても相当時間を掛けてお話をさせていただいたところでございますが、私は相手に対して過度な遠慮をせずに日本の考え方を堂々と述べたところでございまして、あくまでも国益を大切にすると、そしてまた地域や世界に対してどのような考え方を持っているかということを率直に披瀝したところがもしかしたら評価されたのかもしれないと、このように思っております。
#52
○片山虎之助君 そこで、そのトランプさんという人はどういう人なのか、世界中がいろいろ悩んでいるというのか、考えていると思うんですよね。型破りな人であることは確実だし、なかなかなじまないような感じの頑固な人でもあるように思いまして、好き嫌いも激しいようなんですが、総理から見てトランプさんは話せば分かる人ですか。聞く耳を持つ人かどうか、そして自分が誤っている、あるいは誤解しているというと、それをすぐ直せる人かどうか。そういうところもあるような感じもするんですけれども、どういう人なのかよく分かりませんわね。どういう感じですか。
#53
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 片山先生も、我が党におられ、参議院の幹事長をやっておられた頃は、なかなかこの雰囲気が怖そうで、我が党の幹事長としては型破りと言われていたわけでございますが、お話をさせていただければ大変温かい方だということがよく分かったわけでございまして、私はイメージだけでは人を判断しないつもりでございまして、そして大切なことは、違いばかりを強調し、果たして共通の目的がないのかということを考えることを放棄してはならないと思います。
 違いばかりを強調していくことによって、それはまさに世界の分断につながっていくわけでありますから、その中で、共通の目標をしっかりとお互いに協調する中においてお互いの協力を進めていきたいと、こう考えたところでございまして、あの予備選挙のときのイメージは報道等で、私も、まあそういう人なのかなと、こう考えていたところもございますが、まずは大変人の話をよく聞くということは事実でございますし、また、昨日の演説におきましても、自分は自由貿易主義者、そして大切なのはフェアだ、公正だということでございまして、これは私は何回も首脳会談においてもあるいはトランプ・タワーにおいても申し上げたことであります。自由貿易の重要性、あるいはまさにフェアな、そして自由な貿易、経済の、経済圏をつくっていくことの重要性についてお話をさせていただきました。
 そしてまた、駐留軍経費の問題についても様々な御意見を述べられていたところでありますが、在日米軍の意義、意味についても、これは日本だけではなくてアジア太平洋地域の安全のためにも言わば機能している。それは、米国のこの地域の利益をしっかりと守っている等々についてお話をさせていただき、これは御理解をいただいたんだと思います。その後は、むしろ在日米軍を温かく迎えてくれていることに感謝するという言葉もあったわけでございまして、お話をさせていただければ御理解をいただけると、このように思っております。
#54
○片山虎之助君 よく分かりました。
 アメリカが世界の超大国であることは間違いないし、そこのトップである大統領は、好むと好まざるとにかかわらず世界のリーダーなんですね。あるいは役割としては警察官の役割もある。それをどうもトランプさんは放棄するんじゃなかろうかというような感じもややあったんですが、在任以来四十一日間、昨日の議会演説なんかを見ますと大分変わってこられている。特に外交、安全保障、国際関係についての認識が大分変わられていると思うんです。
 しかし、彼はそれまで政治的な経歴はありませんし、軍人でもありませんし、公職歴がないようでございますから、そういう意味では経験がないわけですね。私は、誰か補佐が要る、コーチが要る、あるいは、トランプさんの教育と言ったら語弊がありますけれども、そういうことを知らしめる、あるべき方に引っ張る、そういう役割が必要だと思うんですが、それは同盟国である我が国が一番適しているし、その総理である安倍総理は、もうG7の中でも最も長いリーダーでありますから、そういうことの役割があるんじゃないかと思いますが、御自身いかがでございますか。
#55
○内閣総理大臣(安倍晋三君) コーチになろうというようなおこがましいことは考えておりませんが、しかし、先般も会話をする際に、これは首脳会談の場ではありませんが、その後、食事をしたりゴルフ等をしておりましたが、その際、米国が様々な、G7、G20を始め様々な会議における米国の役割がいかに大きいかと、そこでやはりアメリカの大統領にリーダーシップを発揮をしていただく、やっぱり今までアメリカの大統領はリーダーシップを発揮をしてきた、これからもまさに自由世界のリーダーとしてそのリーダーシップを発揮をしていただきたいという話をさせていただいたところでございます。また、聞かれれば、そうした会議におきましては、私もG7、G20、APEC等々に何回も出席をさせていただいておりますので、そのときの雰囲気等々についてもお話をさせていただいたところでございます。
#56
○片山虎之助君 まだトランプ新政権の人事が固まり切っていませんわね。割に難航しながらも、しかし徐々に増えていっているんですが、顔ぶれを見ると、やっぱりビジネスマンや、あるいは広い意味でのビジネスマンや軍人が多いですよね。
 これから我が国とのパイプづくりが必要、ネットワークづくりが必要なんですが、そういうことについての何かお考えございますか。今までと比べて、政治家というか議員というか知事だとか、そういう人よりはむしろ民間色が濃いですよね、軍人を除いて。軍人は多いですよ。それからビジネスマンや金融マンが多いですよね。それについて何かお考えございますか。
#57
○内閣総理大臣(安倍晋三君) やはりそれぞれの場にいる責任者同士がそれぞれ個人的な信頼関係をつくっていくことは、両国の様々な課題を解決をしていく上で大変重要だろうと思います。やはり人間関係が構築されていれば、誤解を生まずに物事をスムーズに運ぶことができます。
 例えば、ある意味ではもうマンツーマンでいくということも大切であって、例えば麻生副総理とペンス副大統領との間においては、まさにウイン・ウインの経済関係をつくっていくということにおいて、このお二人に日米の大きな経済の枠組みを考えていただく、その枠組みを立ち上げていただくことで合意をしたわけでございます。既に会談を行い、大変ケミストリーも合っておられるような感じがしたところでございますし、また、新たにムニューシン財務長官が就任し、就任直後に麻生財務大臣とは電話会談を行いました。
 また、岸田外務大臣とティラソン国務長官の間においては、国務長官就任直後、電話会談を行うとともに、私の訪米の際にも外相会談を既に行っております。また、先般のG20ボン外相会合の際には、日米韓外相会談を行ったわけでございます。
 そして、マティス国防大臣とは稲田大臣が相当長時間にわたって会談を行い、その結果、言わば在日米軍の意義、意味、そして米側がいざというときには完全に共同対処するという意思を、強い意思を示していただくことになったと、大変成功した防衛大臣会合であったと思います。
 また、米国の安全保障担当補佐官も極めて重要な仕事を果たすわけでありますが、マクマスター氏が就任いたしました。直ちにマクマスター補佐官の就任直後に電話会談を行い、一昨日、ホワイトハウスにて、谷内補佐官を派遣をいたしまして、ホワイトハウスで会談を行ったわけでございます。
 そして、やっとロス商務長官が就任をされましたので、世耕経済産業大臣との間で早期にコンタクトすべく調整中でございます。
#58
○片山虎之助君 そこで、各論というのか、安全保障について共同声明を見まして驚いたというのか、あれは満額回答ですよね。日本が心配している、懸念していることについて、ちゃんと我々が想定以上に応えてくれているんですよね、米国の方は。
 特に、尖閣諸島を日米安保条約五条の適用下であるということをはっきり書く、あるいは通常兵器についても言及をする、こういうことは、今まで方針としては確認されても、そういう形を取らなかったですよね。私は総理の努力を多としますけれども、総理の方から要請されたんですか。
#59
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、こうした文書ができるまで首脳会談のやり取りについて、中身についてお話をすることは控えさせていただきますが、言わば、卵の殻を割るには、ひなもつつきますし親もつっつくわけでありますが、どちらがより多くつついていたかということは御想像のとおりでございまして、そこで、今回は共同声明に入った、尖閣が五条適用になる。
 これは、オバマ大統領が来日をした際、初めて記者会見においてそのことを明言されたわけでございますが、今回は共同声明にそれを入れ込むことができたということは、条約ではございませんが、私とトランプ大統領を超えて、国と国とのこれは約束事が明確になりましたから、今後は一々政権がお互いに替わるたびにそれを確認する必要はもうなくなったというふうに考えていただいていいと思います。
 そして、北朝鮮の核技術、ミサイル技術、今までとは次元の違う脅威になった中において、今回、先方が、「核及び通常戦力の双方によるあらゆる種類の米国の軍事力を使った日本の防衛に対する米国のコミットメントは揺るぎない。」ということを明確に述べたところでございまして、これはまさに、また同時に、「あらゆる種類の米国の軍事力による自国の領土、軍及び同盟国の防衛に完全にコミットしている。」ということも書いておりまして、非常に具体的に書いたということによってその抑止力は強化されたと、このように思うわけでございます。
 万が一日本に対してそうした弾道ミサイル攻撃をすれば米国はこういう手段を考えているということを明確に、明示的に示していることによって、相手にもしかしたらそうならないのではないかという思い違いをさせないということにおいては大きな意義があったと思いますし、また、拉致問題の早期解決の重要性を確認した、これは、早期解決の重要性を確認したのは初めてのことではないかと、このように思います。
#60
○片山虎之助君 まあ卵の方も、あれは得する方がつっつきますけどね。
 今総理から北朝鮮に絡むお話がありましたが、そこにパネルを作っておりますけれども、(資料提示)これもちょっと見てびっくりしたというのか驚いたんですが、日米同盟は日本の安全を確保する完全な能力を有していると、米国はあらゆる種類の米国の軍事力による同盟国の防衛に完全にコミットしていると、こうはっきり書いていますよね。
 私は、かなり思い切ったことを書いたんではないかと、こう思いますけれども、一旦事があればアメリカは北朝鮮に軍事力を使うということですか、端的に言うと。
#61
○内閣総理大臣(安倍晋三君) オバマ政権時代は戦略的忍耐という言葉を使っておられましたが、現政権においては軍事力も含めて全ての選択肢がテーブルの上にのっているということを既に述べているわけでございますが、言わば片山委員がおっしゃったように、北朝鮮が万が一そうした軍事力を日本に行使した場合は、明確に米国が軍事力を行使する、あらゆる手段の軍事力を行使するということを明確にしたわけでございます。
#62
○片山虎之助君 そこで、総理は衆議院の予算委員会その他でも、日本独自の防衛努力だとかもっと関与を拡大するんだとか、役割の増大というんでしょうか、そういうことを言われていますよね。そこで、これはどういう分野に独自の防衛努力をやっていくかという、こういうことなんですけれども、日本では伝統的にGDP一%までが防衛予算の限度だと、こういうことになっていますよね。NATOは二%だそうで、なかなかこれが守れないので、マティスさんが行って注文付けたようですけれどもね。
 そこで、日本独自ですよ、アメリカでやるわけじゃなくて、日本独自でこれから独自の防衛努力をやっていく。大きくは装備の拡大だとかいろんなその購入だとか、アメリカを中心に、そういうことになると思うんですが、その他もあるんですけれども、その場合に一%を超えることも今後は視野に入れるんでしょうか入れないんでしょうか。超えるというわけじゃないですよ、言われて超えるんじゃない。我々の努力として、国民合意の中で場合によっては一%超えるということもあり得るのかどうか。
#63
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 安倍政権においては、前政権もそうでありますが、安倍政権においてはGDPの一%以内に防衛費を抑えるという、そういう考え方はございません。防衛費においては、言わば合理的に、このアジア太平洋地域の安全保障環境等々を勘案しつつ、もちろん財政状況もありますが、その中で効率的に我が国を守る、日本人の命を守るために必要な予算を確保する考えでございまして、言わば一%という上限があるわけではないということでございます。
 五年間で〇・八%ずつ、十年間毎年一%ずっと防衛費は減ってきました。アジア太平洋地域の安全保障環境が厳しくなるにもかかわらずずっと減ってきたわけでありますが、我々はそれに対応する、言わばバランスを取ることによって地域がより安定すべく、安定するようになるために、我々は〇・八%ずつ、厳しい財政事情ではありますが、〇・八%ずつ防衛費を伸ばしております。既に我々は伸ばし続けてきているわけでございます。
 そのことは米国に大変高い評価を得たと、こう思っておりますし、平和安全法制によって、日本を守るためには日米がお互いに助け合うことができるようになったわけでございます。これは大変な反対があったわけでありますが、その中で私は、我々与党としてこれはやるべきこととして断行したわけでございますが、米国側としては、日本を守るために、日本を守るためであるにもかかわらず助け合うことができないのかということについては、これは不信があったのは事実であります。トランプ大統領もそれに近いことをおっしゃっていたと思います。その点について私は説明をさせていただいた。
 これは正確に説明をさせていただいておりますから、三要件も含めて、この日本を守るためにという意味についても、この日本を守るためにという意味については説明をさせていただいておりますし、その観点からも、言わば我々は共同してこの日本を守る、それはひいてはアジア太平洋地域の安定にもつながっていくということになると思うわけでございますが、いずれにせよ、NATOに対しては二%という目標を達成していないではないかという注文が付いたわけでございますが、我々に対しましてはそうした注文は全くなかったということでございます。
#64
○委員長(山本一太君) 片山虎之助君、しばらくお待ちください。
    ─────────────
#65
○委員長(山本一太君) この際、委員の皆様に御紹介いたします。
 本日、ウクライナのアンドリー・パルビー最高会議議長御一行が参議院を訪問されまして、ただいま本委員会の傍聴にお見えになりました。
 御起立の上、拍手をもって歓迎の意を表したいと存じます。
   〔総員起立、拍手〕
#66
○委員長(山本一太君) それでは、御着席ください。
    ─────────────
#67
○委員長(山本一太君) 質疑を続けます。
#68
○片山虎之助君 今の総理のお考えが浸透したんでしょうかね、マティスさんやトランプさんに。マティスさんはお手本だと言いましたわね、この負担について。それから、トランプさんは言わなくなりましたよね、それまで、駐留負担をもっとやらせろ、もっとやらせろということをね、と今ちょっと感じました。
 そこで、今一番国民が心配しているのは北朝鮮の暴走ですよね、何やるか分からない。特に、核、ミサイルについてはだんだん精度が上がって、技術開発が進んでいるんですかね、危なくてしようがない。これをどうやって国民を安心させるかということは、私はやっぱり韓国のように、THAADという新しいシステムですね、防衛システム、それを日本でも検討する必要があるんではなかろうか、あるいは敵基地の攻撃能力についてもです、すぐどうこうするんじゃありませんけれども、これを検討する必要があるんじゃないかという、そういう意見を聞きますし、私自身も思うんですが、いかがですか。
#69
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 敵基地攻撃についてでございますが、いわゆる敵基地攻撃能力については、これは米国に依存をしているということは御存じのとおりであります。現在、自衛隊は敵基地攻撃を目的とした装備体系を保有しておらず、また保有する計画もないわけでございます。その上で、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しくなる中、日米間の適切な役割分担に基づき、日米同盟全体の抑止力を強化し、国民の生命と財産を守るためには我が国として何をすべきかという観点から、常々に様々な検討を行っていくべきものと考えております。
 我々は、国民の生命を守り切るという大きな責任があるわけでありますから、常にそうした検討を行っていかなければならないと、こう考えております。安全保障環境の変化に対応し、国民の生命と財産を守るためには、あるべき防衛力の姿について不断の検討を行っていくことは政府として当然の責任であると考えており、このような考え方は一貫したものであります。
 THAADにつきましては、防衛大臣から答弁させたいと思います。
#70
○片山虎之助君 お手元に資料、パネルもありますけれども、今総理が答弁された敵基地攻撃能力に関する答弁が、今までとはちょっと、今回の二月十四日、衆議院の予算委員会では、ちょっと私、踏み込んだというのか、そういう感じを持っているんですが、そうですか。
 それまでは、自衛権の範囲だと、憲法が認める自衛権の範囲に含まれると、しかし、装備もなければ、もちろん持っていないし、装備は保有していないし計画もない、議論もしていないと、こういう答弁だったんですが、常に検討していく責任が我々にはあると、責任が入ってきたんですよ。今まで責任はなかったんですよ、言葉が。これはそこまで踏み込まれたと受け止めていいんでしょうか。
#71
○委員長(山本一太君) 今のちょっと御答弁の前に、THAADについて稲田防衛大臣に答えていただいて、その後、総理に今の御答弁していただきます。
#72
○国務大臣(稲田朋美君) 委員御指摘のとおり、北朝鮮の脅威、これはまさしく新たな段階に入ったと思います。核実験二回、そしてミサイルは二十発以上、そして潜水艦からも三か所同時に撃って三か所同時に排他的経済水域に着水することができる、新たな脅威に入ったと思います。その観点において、防衛省において将来の弾道ミサイル防衛体制の調査研究など種々の検討を行っているところでございます。
 お尋ねのTHAADでございますけれども、現時点で御指摘のTHAADを導入する具体的な計画はなく、その導入に向けた検討を行っているわけではありませんけれども、様々、どうやったら我が国の弾道ミサイル防衛能力を強化できるか、検討しているところでございます。
#73
○委員長(山本一太君) それでは、総理、先ほどの質問について。
#74
○内閣総理大臣(安倍晋三君) もちろん、前提として、現在その能力もなければ計画もないわけでございますが、北朝鮮がこのように、先ほど、ミサイルを三発同時に発射をして同じ場所に着水をさせる、ということは、まさに彼らが今何を企図しているかということがある意味示されているわけでございます。
 それはつまり、我々のミサイル防衛網を意識した実験であり、つまり、三発別にぽんぽんぽんと行くのではなくて、三発一度にということであれば我々は三発一度にこれを撃ち落とさなければ撃ち漏らしになるわけでございます。もちろん我々はその能力も持っている、技術も持っているわけでございますが、そういう挑戦をする段階に彼らが入ってきたということでございます。
 それと、弾道ミサイル、言わば米国に届く弾道ミサイルをこれは今手に入れようと着々とその技術をかなり進めている。また、SLBMというのは、まさに潜水艦に乗っていってどこかに近づいてそこから撃つわけでありますから、ある意味では射程を非常に延ばしていくことと同じになるわけでございます。
 その中において、そういう状況が変わる中においても、何が可能かということについて我々は検討していくということについては我々は責任を負っているのではないかと、このように申し上げているところでございます。
#75
○片山虎之助君 そこで、総理、トランプさんは今度の演説で国防費を一〇%増やすと。一〇%というのは六兆円ですから、日本の防衛費よりずっと多いんで、それもびっくりするんですけれども、そういうことを言われた。
 それ、力による平和ということを打ち出されたのかどうか分かりませんが、昔レーガン政権のときに、八・六%ですか、ずっと国防費を伸ばし続けて、結局ソ連が軍拡競争に負けたようなことになるんですね、脱落していく。トランプさんのお考えが那辺にあるかよく分かりませんけれども、そういう大きな戦略なのか、それとも単純に、今までも言われていましたし、アメリカ・ファーストで国防費を増やしておこうと、こういうことなのか、どういうふうにお捉えですか。
#76
○内閣総理大臣(安倍晋三君) トランプ大統領は選挙キャンペーン中から米軍の強化を約束をしておられたわけでございまして、今回はまさにその約束を果たされた、果たしていくということを明確に議会で演説をされたということではないかと思いますが、今回の演説における米国史上最大級の国防費増額を求める予算案を議会に提出するとの表明は従来からの主張に沿うものと理解をしておりますが、アジア太平洋地域の安全保障環境が一層厳しさを増す中、米国の国防費の増額を通じ日米同盟が強化されることは、日米両国だけではなくてアジア太平洋地域の平和と繁栄にとってプラスになっていく。
 つまり、アジア太平洋地域における軍事バランスが大分崩れようとしているわけであります。バランスというのは、まさにバランスを取れればこれ安定するわけでございますが、これが、このバランスが崩れようとしている中において、言わば米国がそうしたバランスをしっかりと意思としてまた取れるように米国のプレゼンスをしっかりと確保するだけの軍事力を持つということを表明したことは、このアジア太平洋地域を考えればそれはプラスになっていくんだろうと、このように思うわけであります。
 確かに、米国ファーストということを常にトランプ大統領は述べておられるわけでございますが、同時に同盟国に対する責務もこれは明確にしておられるわけでございまして、共同声明の中にもそれが入って、日米の共同声明の中にも入っていますし、国際社会におけるまさに自由世界としてのリーダーとしての役割も示していかれるという意思の表明ではないかと、このように考えております。
#77
○片山虎之助君 今、引き続いて総理にお尋ねしようと思ったんですが、これ一割上げるということは、日本にどういうことを期待しどういう役割を求めるのかと、こういうことなんですが、今言うと、同盟国も一緒にやろうと、その今のバランスが崩れたのをアメリカも率先して直すけれども日本にもやれと、同盟国にもやれと、こういうことなんでしょうか。
#78
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我々に対して米側から、またトランプ大統領からそういう要請があったことはございませんが、既に、日本としては日本の役割を果たしているということはもう既に申し上げております。実際米軍が船の数等々において縮小してきたのは事実でございます。
 しかし、このアジア太平洋地域は日本も含めて海洋国家が連なる地域でございまして、海洋は極めて重要であろうと、こう思うわけでございます。例えば、中国は二十七年間の間に軍事費を四十倍に増やしているという現実がある中において、その中でそうしたバランスを取ることができるのはまさに米国であり、米国がその責任を果たしていかれるということではないかと、こう思っております。日本につきましては、平和安全法制の成立によって、今まで以上に緊密に情報の交換、共同訓練の質等は高まってきていると、このように思います。
 まさに米国がしっかりとその役割を果たし、日米の、日米同盟の連携が密であり、緊密であり、きずなは揺るがないということを示すことは、アジア太平洋地域の状況をより平和で安定したものにしていくと、このように考えております。
#79
○片山虎之助君 そうしますと、他国の軍拡を刺激しませんかね、誘発効果が。軍拡競争がまた新たに起こる。例えば、今、中国という名前を出されましたけれどもね。そういうことはどういうことになるのかなということなんですけれども、その辺は、総理、どういうふうにお考えでしょうか。
#80
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、つまり軍備、お互いに軍拡し合っていくことは意味がないということを、これはそれぞれの国々が理解する必要があるわけでございます。
 ということは、つまり、軍拡が意味がないということは、お互いが、片方が増やせば、それは片方が追い付いてくる、あるいはそれを超えていくという現実をしっかりと示していくことが大切であり、一方的な軍拡によってその地域においてむしろ不安定要因となり、そしてまた、それは同時に、その軍拡を進めてきた国が一方的に現状変更を可能とするという状況が生まれることに問題があるわけでございまして、そういう状況を言わば止めさせる上においてもそうしたバランスが取られていくと。そういう一方的な現状変更は許さない、国際法にのっとった、ルールにのっとった秩序をしっかりと守り続けていくということになれば、言わばそういう方向に進んでいくことはやめようということになっていくという可能性も出てくるのではないかと、このように思うところでございます。
#81
○片山虎之助君 今総理が言われるような方向に行くことを強く期待いたしたいと思います。
 そこで、通商経済の問題なんですが、今、麻生副総理、麻生・ペンスさんをトップにする新しい経済対話の仕組みをつくるという、私は大変、これもうヒットだと思いますね。一つは、トランプさんを外したということ、悪いんですけれども。いや、ただ、実務担当者による実務的な話合いであるということが一つ。それからもう一つは、安保と切り離した、通商経済を。だから、これはバーターにならない。こっちでやるからこっちをと。そういうことでは大変いい発想だと思うんですが、それが機能するか、効果が発現できるかどうかなんですね。
 それで、どういう段取りで進むんでしょうか。何か四月にはペンスさん来られるんだという報道がありますけれども、機能できるようなうまい仕組みになるんでしょうか。
#82
○国務大臣(麻生太郎君) こういう枠組みをつくろうというのは、少なくとも過去七十年間の歴史の中で、日本側からこういう枠組みでいこうというようなことを振り込んだ例は過去にありませんので、その意味では初めての例というのがまず第一点です。
 二つ目、通商とかいわゆる経済に限らず、金融とか、いわゆるそういった問題も入りますので、各省庁にまたがる話が、まあTPPと似たような形になりますので、こちら側の代表は副総理にすると、財務大臣ではなくて副総理ですると、したがってそちらも副大統領でという話で、そこが話ができ上がったところが大きいと存じます。
 その上で、今から交渉するんですが、この四月から交渉を開始することになっておりますが、これはペンス大統領が元々イリノイ、イリノイじゃない、インディアナか、インディアナの州知事として、あそこは日本の会社が百九十一社、従業員四万八千人ぐらいのアメリカ人を雇用しているのが日本の企業の実績でもありますので、それを本人はよく知っておられましたので、そういった話に基づいて、日本で富士山会議か何かで表彰されるというので、副大統領としてではなくて、イリノイ、イリノイじゃない、インディアナの知事として表彰されるので日本に来るという日程が元々去年から決まっていたそうなので、それにおみえになるといった、じゃ、そのとき一緒にやりましょうという話を申し上げておりますが、そのとき、我々の方、逆にG20がワシントンであることになって入れ違いになりますので、ちょっと一日ずらして早めに来てもらって、しようという話を今下打合せをしている段階でありますんですが、ただ一つ、まだ向こう側は下ができ上がっておりませんので、大体あそこ元々三千何百人異動しますので、埋め合わせるのに、日本では認証官みたいなものを三千人替えられるといったらちょっと大変な話なので、通常半年掛かるのが、今度はちょっと珍しい方が大統領になっておられますので更に時間が掛かることは確実だと思いますので、人がなかなか難しくなってきておられると思いますので、もう少々時間が掛かるかなと思います。
 私どもの方は着々とその対応ができつつありますので、これで話合いができるようになれる形をつくり上げたいと思っております。
#83
○片山虎之助君 トランプさんが製造業を盛り返して、ラストベルトを中心に、あるいは雇用を増やすということは結局アメリカの得にならないと、アメリカ経済のプラスではないという意見が大変ありますわね。長期的にはやっぱり自由で公平な貿易や投資のルールをやって、その中でアメリカが大きく生きていくことなので、総理とトランプさんが相当話し合われたようですけれども、そこのところはまだトランプさん、お分かりになっていないんでしょうかね、いかがですか。
#84
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、昨日のトランプ大統領の演説においても自由貿易についてはまさに肯定をしておられるわけでございまして、その中において、例えばTPPにつきましても、アジア太平洋地域に自由で公正な経済圏をつくる必要性については、まあTPP自体についてはトランプ大統領は否定をされ、そして脱退を既に表明されているわけでありますが、このTPPの戦略的、経済的意義についてを説明した結果、首脳会談では、日米が主導してアジア太平洋地域に自由で公正な経済圏をつくる必要性については一致することができたと思っております。
 米国こそがまさに自由貿易体制のこれはチャンピオンであるべきであろうと思っているわけでございますし、自由貿易体制の鍵はまさに、これはトランプ大統領が昨日も述べていたように、フェアなルールをしっかりとつくっていくことであろうと、こう思います。このフェアなルールをつくっていく上においても、今後日米でリーダーシップを取っていく必要が私はあると思いますし、その必要があるとずっと大統領に対しても述べてきたところでございます。
#85
○片山虎之助君 自由で公正なルールを二国間のFTAでやろうということなんでしょうかね。そこがちょっと、途切れているというのか、TPP的なものを考え方としては認めているわけですよ、共同声明の中で。しかし実際は、TPPやメキシコ、カナダとの協定も全部やめちゃって二国間に持っていこうという、その辺のこの一貫性というのか、数が合わないような感じがするんですが、そこはいかがでしょうか。
#86
○内閣総理大臣(安倍晋三君) TPP、まあ日米の協定については、首脳会談においては二国間FTAについての具体的な要請はなかったわけでございまして、まさに麻生・ペンス両氏の間の枠組みの中において、経済にとってどのような形が最善かということを議論をしていくことになるんだろうと思います。
 共同声明の中におきましても、日米間で二国間の枠組みに関し議論を行うこと、そしてまた、日本が既存のイニシアティブを基礎として地域レベルの進展を引き続き推進すること、まあこれはTPP等を含むわけでございますが、これを両論で併記しているところでございます。
#87
○片山虎之助君 だから、私も前から言っているんですが、アメリカが求めるのなら日米FTAはやればいい。それで、もう一遍、しかし、それはTPPがスタートでありゴールだと、アメリカと合意しているんですから、大筋では。それに時間を掛けてうまくいくのかどうかというのはあります。残りの十一か国で、アメリカを除く十一か国が結束して、これも二国間やるなりいろんな形があるんですけれども、やっていくと。TPPの大筋合意を残していく、生かしていく、それを次につなげていくということが私は大きい考え方として正しいと思いますけど、間違いでしょうか。
#88
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 様々な選択肢も含めて、まず日米の間で、麻生・ペンス両氏の下の枠組みの中で話をしていくことになるんだろうと思います。
 そして、TPPについては、事実、米国側はもう既に離脱をしておりますし、共同声明の中でも離脱を表明したことに留意するということが書いてありますが、同時に、その中で、既存のという形で日本が今TPPの言わば十一か国の中で求心力を持っているのは事実でございまして、その求心力を維持しつつ、維持しつつ、自由で公正な様々なルールができた、大切なルールができた、例えば、知財を守っていくということについてはこれ米国にとっても利益になることであろうと思いますし、労働条件もそうですね、あるいは環境に対するルールについてもそうですし、そしてまた国営企業に対する一定の制限についてもそうなんだろうと思います。
 そういうものが、非常に志の高いものがせっかくできておりますから、それを私たちは維持をしていくよと、この日本の求心力を維持をしていきますよということについては、これはアメリカも了解をしているんだろうと思います。その中でこれからどうしていくかということについては、最善の道を探っていきたいと考えております。
#89
○片山虎之助君 それで、昨日のトランプさんの演説聞きますと、国防費は増やす、一割増やす、大幅減税はやる、それから投資は、インフラ投資は一兆ドルやると、まあ、景気のいい話で。それで、社会保障はオバマケアはともかくとして減らさないと。減らすのは何か対外援助だとか環境関係だと報道されておりますけど、そんなことをやると財政赤字が積み上がるわけですよね。そして、そうなると必ず利子が上がってくる。今上げようとしていますけど、利子が上がってくる。国際的な資金の流れがですよ、これはアメリカにまた集中していく。
 そういうことになると国際経済がどういうことになるのかなということなんですが、余り具体性がまだないようですけれども、それはどういうふうに見て、日本がどういう役割を果たすかということになりますか。
#90
○国務大臣(麻生太郎君) おっしゃるように、金利を上げれば当然のこととして、今アメリカの国債金利、約二コンマちょっと、今日は二・一かな、二ぐらいになっていると思いますが、そういたしますと、日本の場合はイールドカーブを抑えて〇・〇%及び〇一%みたいなところに収まりますと、更に差、金利の差が付くということは、ドル高円安になります。
 それは日本だけの話ですけれども、他国、近隣諸国、東南アジアの方からも短期の金が動いている。短期って、短期のお金しかアメリカの場合は行っていませんので、短期の金が一斉にアメリカに、高い金利の金から、金利が差が付きましたら高い金利の方に戻りますから、キャピタルフライト、東南アジアに入っているドル通貨がアメリカに戻ることになります。ドルが更に高くなりますという形になって、近郊、中国含めましてアジア等々でドルで金を借りているところにとりましてはこれは返済基金が増えるということにも意味しますので、いろんな意味で大きな影響が出るというので、ドルを安くしてアメリカを強くすると言っている話は基本的には無理があります。
#91
○片山虎之助君 持ち時間がだんだん減ってまいりましたので、次に教育無償化についてお伺いしますが、我が党は一貫して教育の無償化を主張してきて、しかも、それを憲法の中に規定して安定した制度にしてこれを実現していこうと、こういうことでございまして、理解が進みまして、各党も似たような御意見を出したり、世論も大変歓迎しているようでございますけれども、我々は、やるんなら憲法を変えてやるべきだと、時の政権の意向によって変わるような、二十年、三十年先が見通せないような、そういう教育無償化は駄目だと、こういうふうに思っております。
 ヨーロッパなんかでも、もちろん憲法で決めていない国もたくさんありますが、憲法で決めている国もいっぱいある。ドイツは憲法で決めていないんですよ。あれは連邦政府で州マターですから、教育は。それで、一遍無償化に全部なるんですよ。ところが、一九九〇年代に財政が悪くなって、州政府の、ずっと有償化になるんですよ。それで、有償化とまだらになる、州によって。ところが、後の選挙で結局無償派が勝つんですよね、簡単に言うと。そこで、またみんな無償化に返っていく。そういうことになると、国民はある点、不幸だと私は思いますね。
 そういう意味では、憲法でどうせやるならしっかり書いて、子供の貧困の問題が取り上げられるわけですから、それからしっかりそれを解決する、あるいは教育立国でいくんだと、こういうことをはっきり世界にアピールするためにも私は憲法できちっと規定すべきだと、こういうふうに思いますが、総理、いかがでしょうか。
#92
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は、今の片山議員の御意見、憲法に明記すべきだというのは傾聴に値する御意見だと思いますし、我が党においても、憲法にそれは書くべきではないかという意見が、議論が行われているところでございます。教育投資はまさに未来への投資であり、特にどんなに貧しい家庭で育っても夢をかなえることができるよう、誰もが希望すれば進学できる環境を整えていかなければならないというのが我々の方針でもあります。
 このため、これまでも幼児教育の無償化の段階的推進、奨学金制度の充実、授業料免除の拡大などに取り組んできているところでございます。来年度からは、幼児教育の無償化や高校生への奨学給付金を拡充するとともに、成績にかかわらず、必要とする学生が全て無利子の奨学金を受けられるようにします。さらに、返還不要の給付型奨学金制度を新たに創設することとしているところでございます。
 いずれにいたしましても、この憲法につきましては、いかなる憲法が、どのような憲法が新しい時代にふさわしいのかというのは国会の憲法調査会について建設的な議論を深めていただくことを期待したいと、このように考えております。
#93
○片山虎之助君 その経済的理由で教育が受けられないというのは、むしろ私学なんですよ。就学前教育だとか高等教育というのは私学の方が圧倒的な割合なんですから。私学については、これは宗教団体が設立した私学というのもたくさんありまして、これに対する援助の問題が憲法上もあるんですね。だから、この際、これをはっきり憲法に規定することによってもう解決すべきだと思いますよ。
 昔は小中が義務教育で無償化なら、まあ、国民はそれでいいということだったんです。しかし、時代が変わって、今はやっぱり高校、大学なんですよ。もう高校は事実上義務教育ですから、九六%ですから。大学ももう短大まで入れると六割でしょう。そういう意味では、ここで私は思い切るべきだと思うんですが、問題は財源なんですよね。問題は財源なんで、我々は身を切る改革で財源を出すべきだと。
 それが、今、国家公務員、地方公務員の全部の給与は二十六・五兆円なんですよ、二十六・五兆円。地方公務員は大体二百八十万ぐらいおります。国家公務員は六十万ほどですがね、自衛隊の方、その他を除くと、裁判所や国会を除きますと三十万なんです。三十万のうち十八万人が地方なんです、地方の出先機関。我々は、その中で地方とダブるような出先機関を、そこにありますけれども、六万一千人ぐらいを長い時間を掛かってこれは地方に移管したらどうかと。移管できないものは中央に引き揚げたらどうかと。地方と似たような仕事をやる国の地方出先機関、六万一千人は時間を掛けてやめるということ。
 それからもう一つは、二十年間掛かって事務を一%ずつ毎年減らしていって、同時に人も減らしていって、給与のあれも抑えて、そこで財源を出すと。一%ずつですよ。そうすると、二十年やれば二割なんですよ。それを二十六・五兆の公務員人件費と議員、国会議員、地方議員、合わせてこれが二千億ぐらいでしょうか、〇・二兆円。これを原資にする。
 しかし、その間のお金が大変ですから、教育国債を発行して、教育国債でつないでいく、つないでいく。削減額を超えたら、それを教育国債の元利償還に充てると。こういうきちっとした計画を作れば、私は日本型の教育無償化というのができると。ちょっときちっとしたペーパーなくて、もう時間はありませんから申し上げているんですが、いかがでしょうか。
#94
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国会議員の歳費等々あるいは削減等については、まさに立法府でこれは御議論いただくことになると、なるべきものだと、このように思います。公務員につきましては、我々、公務員の削減を行っているわけでございます。また、この給与につきましては、人勧ということは御承知のとおりでございますが。
 御指摘の教育国債案は、人材への投資が将来的な経済効果をもたらすという意味で、その財源を国債により確保してもよいのではないかとの発想によるものと承知をしておりますが、他方、そのような国債の発行は今の世代が次の世代にツケを回すという意味で赤字国債と同じであるという見解もあるわけでございますが、いずれにいたしましても、教育費につきましては、我々も、最初に申し上げましたように、どんな貧しい家庭に育っても夢をかなえることができる、望めば進学できるという状況をつくっていく、その財源をどのように賄っていくかということについては、もうこれ党派を超えて建設的な議論をしていきたいと、このように考えております。
#95
○片山虎之助君 我々は、基本的には身を切る改革、公務員の給与と議員の報酬ですよね。ただ、つなぎで国債をうまくかみ合わせてできないかということを提案しただけであります。
 もう時間がございませんので簡単にあれしますが、この前も本会議で申し上げましたが、日本老年学会などがとにかく高齢者を七十五まで延ばせと。これ簡単にいきませんよね。簡単にいきませんけれども、私は、六十五を七十五まで延ばして人手不足対策に対応する。本人も大変希望が強いんです、三割から四割ある、是非働きたいと。七十五までを高齢者にする。もう地方は今完全に七十代は、六十代、七十代は主力ですよ、地域のコミュニティーの。農業だってもう六十六・何歳で六十七歳になっている、平均年齢が。
 そういう意味で、そういうことを本気で働き方改革会議やあるいは省庁横断で私は検討したらどうかと、こう思いますが、いかがでしょうか。これはもう個人差がありますから多様な制度をつくらにゃいけません、組み合わせないと。しかし、これをやらないと、日本がそういうことのモデルをつくる、世界の。超高齢化国ですから。いかがでしょうか、総理。
#96
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 現在、労働人口が減少しているわけでありますから、当然、高齢者の皆様に対しても様々な場面でその知見を、まさに経験や知恵をしっかりと生かしていく機会をつくっていくことは、これは絶対的に私は必要だと思っています。このため、高齢者の方々にできる限り社会の支え手として活躍していただける環境を整えていかなければいけない。このニッポン一億総活躍社会の実現に向けた施策を進めております。
 一方、社会保障制度における高齢者の考え方を見直すことについては、企業の雇用慣行や国民意識も踏まえつつ慎重に議論されるべきものと考えておりますが、御指摘の提言についても医学的な立場から検討されたものと承知をしています。これは人それぞれでございますが、高齢者の方々の働き方改革については、六十五歳以降の継続雇用延長や六十五歳までの定年延長を行う企業などに対する支援、これはもう幾つか出てきておりますが、ハローワークにおける再就職支援の強化に努めております。
 現在議論を進めている働き方改革実現会議においても高齢者の就業促進について議論をしておりまして、今月取りまとめる予定の実行計画で効果的な施策を盛り込んでいきたいと思います。
#97
○片山虎之助君 これで最後にしますが、今公的統計が三百あるんですよ。それ以外に、統計までいかないいろんな情報を各省いっぱい集めているんです。もう重複し、無駄がある。それを今官房長官がキャップで、何かその改革のための仕組みがあるようですけれども、それを徹底的にやっていただきたい、どういう仕組みにするか。
 それから、統計の精度というのは必要なんですよ。この間GDPの基準を変えたら三十二兆増えたんですよ、GDPが。五百兆が五百三十二兆になった。統計を直してGDPを上げるというのは私は問題があると思うんですけれども。まあ、中国のいろんな統計、あるいは昔のソ連の統計というのは信用がありませんわね。そういう意味で、きちっとまとめるということと、それをどこかがチェックする。私は、衆議院では決算監視委員会、参議院では行政監視委員会がそういうことをやったらいい、どの統計をどうしたか。
 そういうことを最後に申し上げまして、終わります。
 ありがとうございました。
#98
○委員長(山本一太君) 関連質疑を許します。高木かおり君。
#99
○高木かおり君 日本維新の会の高木かおりでございます。
 私は、昨年の参議院選挙で議席をいただきまして、今回初めての予算委員会でございます。このような機会を与えていただきまして、ありがとうございます。
 時間がございませんので少し早口になりますが、どうぞよろしくお願いをいたします。
 私は、日頃より女性の視点、また母親の視点で物事を捉えまして、そして特に教育関連には大変関心を持っております。先ほど我が党の片山委員の方から教育の無償化の財源についてのお話がございました。私は、少し観点を変えまして御質問をさせていただきたいと思います。
 改めて、私どもがこの教育の無償化をなぜここまで推進するのか、それはやはり、繰り返しになるかもしれませんが、子供たちが親の経済状況に左右されずにチャンスをつかめるように、それを我が党は教育無償化法案という形で提出をさせていただいております。そして、それを憲法に盛り込んでいく、その御説明は先ほど片山委員の方からもございました。
 そして、もう一つの理由が、やはりこれは人材育成だと思っております。企業は人なりと申しますけれども、国こそ人なりだと思っております。国は人材育成のために全ての段階における教育に投資することが肝要かと思っております。
 ここでパネルを見ていただきますと一目瞭然、日本は世界の中でも本当に教育に投資する公的財源が少ないことが分かります。(資料提示)
 そこで、安倍総理にお伺いをしたいと思います。
 幼児教育や高校の無償化は当然必要ですけれども、大阪を発端に全国的にも広がりを見せておりますが、この大学の無償化に、これに焦点を当てて、この教育の無償化、どのようにお考えでしょうか、お聞かせください。
#100
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 奨学金制度の充実、授業料の免除の拡大などに我々は取り組んできているところでございますが、こうした制度を進めていく、また拡大をしていくことによって、多くの人たちが家庭の経済事情に左右されずに、高等教育、大学にも、あるいは専門学校等にも進学できる環境をつくっていきたいと思いますが、来年度予算においては、授業料免除の一層の拡大に加えまして、無利子奨学金について、低所得者世帯の子供に係る成績基準を実質的に撤廃するとともに、残存適格者を解消することとしております。
 また、卒業後の所得に応じて返還月額が変わる所得連動返還型奨学金制度を導入することにいたしました。言わば奨学金を返さなければならないということで非常に追い詰められるということはなくなったわけであります。
 さらに、意欲と能力があるにもかかわらず経済的理由によって進学を断念することがないよう給付型の奨学金を創設することとしまして、対象者については、住民税非課税世帯の大学進学者のうち給付型奨学金を支給するのにふさわしい学生を対象にするという観点から、無利子奨学金よりも高い学力・資質基準を課すこととしておりまして、二万人を対象としております。
 これらの一連の施策を一体的に進めていくことによって、確実に子供の進学を後押しすることが可能になるものと考えております。優先順位を付けながら、これは財源が必要でございますから、一歩ずつ諸施策の充実を図っていくことが重要であり、今後とも必要な財源を確保し、しっかりと取り組んでいきたいと思います。
#101
○高木かおり君 給付型奨学金に関しましては一歩前進だというふうに思っておりますけれども、平成二十七年度、非課税世帯の約五万人弱の方から予約採用があったということですが、二万人の生徒が給付を受けられ、でも三万人は漏れてしまったと。
 まだまだ拡充が必要ということで、やはり我が党では、この大学の教育の無償化、これにはやはり世論的にも賛否両論あることは承知をしております。今のままの大学の現状や生徒の現状では、大きな税金を投入することには納得いかない方もいらっしゃるかもしれません。
 そこで、事例を少し紹介したいんですけれども、国立教育政策研究所によると、高等教育への公的教育投資は投資額の二・四倍の便益、また、アメリカの実証研究の結果では、例えば大卒労働者の一%が増加すると、高卒労働者の賃金を一・六%アップ、それから大卒労働者の賃金を〇・四%増加させる、こういったことが明らかにされている。大学の進学者以外にも恩恵があるということが明らかになっております。
 そこで、やはりこの大学の在り方というものをしっかりとこれから考えていかなければならないと。法人化が平成十六年に行われましてから毎年全予算の一%が効率化係数として削減されていますけれども、今年度はアップしております。我々は、予算を何でもかんでもカットしていったらいいという意味合いではなくて、必要なところには必要な財源を、そして無駄はしっかりとカットしていくべきだと。大学が変わり、そしてその学生も変わっていく、そういったことによってこの大学の在り方も変えていかなければならない。
 そこで、安倍総理、今後の大学の在り方について御所見をお願いいたします。
#102
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 詳細については、また私の後、文科大臣から答弁させたいと思いますが、少子高齢化社会の下で、我が国の、失礼いたしました、この大学改革等については文科大臣から答弁をさせたいと、このように思うところでございますが、イノベーションの創出や地方創生、またグローバル社会を牽引できる人材の育成は、今後日本が持続的に繁栄するために不可欠であります。大学、このような人材育成にしっかりと貢献できるよう改革を進めていきます。
 なお、大学に対する財政支援は大学の教育研究水準の向上など真に必要なものに対して措置されるべきものであり、徹底的に効率化を図り、不要なものについて削減するのは当然のことであろうと、こう思っております。
 詳細については、文科大臣から答弁させたいと思います。
#103
○国務大臣(松野博一君) 大学教育の質の向上と更なる経営改革が必要ということは、委員の御指摘のとおりであろうかと思います。
 このため、まず国立大学につきましては、平成二十八年度からの第三期中期目標期間におきまして、各大学の強み、特色を発揮し、組織の再編や資源配分の最適化を進めるため、自己改革に積極的に取り組む大学に対し、例えば地域のニーズに応える人材育成、研究の推進でありますとか、分野ごとの優れた教育研究拠点、ネットワークの形成、世界のトップ大学と伍して卓越した教育研究を推進する、これら三つの枠組みごとに第三者による評価に基づく運営費交付金の配分を行っているところであります。
 また、昨年五月に国立大学法人法を一部改正をいたしまして、資産の有効活用を図るための規制緩和を行っております。具体的には、第三者への土地の貸付けを可能とするとともに、公的資金に当たらない寄附金等の自己収入の運用を一定の範囲でより収益性の高い金融商品でできるように拡大をしております。
 私立大学につきましては、私立大学等経常費補助金におきまして、定員充足状況や教員・学生比率、教育条件等に対する各大学の努力に応じて配分をするよう実施をしております。特に、定員充足率が五〇%を下回る学部については補助しないこととなっております。
 国公私立大学を通じて、競争的な資金、競争的な補助金によりましてグローバル人材の育成等も促していくなど、革新的、先導的な取組を行う大学を今後ともしっかりと支援をしてまいりたいと考えております。
#104
○高木かおり君 今御説明いただきましたように、やはりそれぞれの大学がこれからはあるべき姿を考えて、そして厳しい競争ですとか切磋琢磨しながら大学の改革を行っていかなければならない。そして、教育の質を高めて、そして学生も……
#105
○委員長(山本一太君) 時間ですので、短くおまとめください。
#106
○高木かおり君 大学は学ぶところだという認識の下、学生さんがしっかりと探求心を満足させられるような大学にしていって、そして国益になる人材が育成されるべきだというふうに思います。
 税金だけではなく、法改正により、寄附金等は……
#107
○委員長(山本一太君) 時間ですので、おまとめください。
#108
○高木かおり君 大学が管理運用できることですから、民間企業も、是非とも社会全体で教育の無償化を進めていけるように是非ともお考えいただきたいと思います。
 これで終了いたします。ありがとうございました。
#109
○委員長(山本一太君) 以上で片山虎之助君及び高木かおり君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#110
○委員長(山本一太君) 次に、山本太郎君の質疑を行います。山本太郎君。
#111
○山本太郎君 自由党共同代表の山本太郎です。自由・社民の会派、希望の会を代表して質問いたします。
 その前に一言。沖縄の民意はこれまでの国政選挙の結果で何度もはっきりと示されました。辺野古新基地建設や高江にヘリパッドは要らないということ、丁寧な対話どころか、その声は踏みにじられ、安倍政権の横暴、今も現地で続いています。
 現場の反対運動の中心的存在、山城博治沖縄平和センター議長が四か月半もの長い間勾留をされ続けています。二〇一五年、悪性リンパ腫という大病を患った山城さんを四か月半もの間閉じ込め、保釈請求も認めず、家族との接見も禁止する非人道的な扱いに、国際人権団体アムネスティ・インターナショナルなどからの声明、安倍総理は受け取っているはずです。国際被拘禁者処遇最低基準規則、いわゆるネルソン・マンデラ・ルール、これに違反する、どこぞの独裁国家顔負けの山城さんへの扱いに強く強く抗議をいたしまして、本日の質疑に入りたいと思います。よろしくお願いします。
 世間にやっと認識が広がりました、大阪国有地ただ同然払下げ問題。ちまたではアッキードとも呼ばれるこの件、総理は御自身が関わっているなら辞任をするとまでおっしゃった。この件に関して省庁の動きがすこぶる鈍いんですよ。二週間以上待たされた上に今も協議中だという資料が山ほどあります。怪しいなと逆に思っちゃいますよ、これじゃ。資料出さないんですもん。
 総理、本当にこの件に関わっていないというのであれば、省庁にさっさと資料を出すように、どうか御助言といいますか、御指導いただけませんか。早く幕引きしたいんだったら早く資料を出す以外にないんです。よろしくお願いします、総理。
#112
○政府参考人(佐川宣寿君) 事務的な資料のことでございますので答弁させていただきます。
 様々な資料の要求もいただいておりますし、こういう答弁の資料もございます。我々、一生懸命やらせていただいておりますが、やや間に合わないところもあろうかと思いますが、一生懸命やらせて、提出させていただきたいというふうに思います。
#113
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 当然、あるべき資料についてはちゃんと要求にお応えをさせるようにしっかりと指導していきたいと思います。
#114
○山本太郎君 総理、是非お願いします。この問題を、本当に総理が関わっていないのであれば、いつまでも引っ張ってたってしようがない。しっかりと問題を解決するためにも、総理に是非もう一度言っていただきたいんです。しっかりと省庁に資料を出させるという一言を、強い一言をお願いします。
#115
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 当然、要求されれば必要な資料を提出する義務がありますから、しっかりとその義務を果たしていく、当然のことでございますから、そのように指導していきたいと思います。
#116
○山本太郎君 総理が関わっているか関わっていないのか、これ一度横に置いてお聞きしたいんです。よろしくお願いします。
 世論調査では、圧倒的多数がこの件について不可解だと、追及すべしと感じているようです。ただ同然、僅か一%の利息で分割払にまでさせてもらえるなら国有地を私にも払下げしてほしいという問合せの電話が私の事務所にもあります。どうして私に言うのかなって話なんですけどね。
 何だかおかしなやり取りが多いなって、不可解な土地の取引だな、日本国民の多くがそう感じるように総理も普通に感じられますよね。
#117
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、もう一度申し上げておきますが、この土地の売買あるいは認可については、私も妻も全く関わっていないということは明確に申し上げておきたいと思います。
 価格については、私がこれは価格が適正かどうかということを申し上げる立場にございませんので、これは理財局の方からお答えをさせていただく。しかし、様々な議論がございますから、独立した会計検査院において徹底的に調査をしてもらいたいと思いますし、同時にその調査には政府が全面的に協力をしていくことは当然のことでございます。
#118
○山本太郎君 最初に、でも聞かれたときに何か不可思議だなって日本国民がみんな思ったように、多くの方々が思ったように総理もお感じになられたでしょう。なられなかったんですか。
#119
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに政府としての行為でございますから、私がここで軽々に私の感じを申し上げることは適切ではないと、このように思っております。
#120
○山本太郎君 適切ではないということは、じゃ、言いたいことは別にあるということなんですね。おかしいなとは思っているという話ですよね。分かりました。
 総理、御夫婦の間でこの件について事件後どんな会話されました。
#121
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、夫婦の会話でございますから、それをここで御紹介することは控えさせていただきたいと思いますが、しかし様々な質問がございますから、その質問については確認をさせていただいたところでございます。
#122
○山本太郎君 打合せの詳細については秘密だということですね。
 何か聞かれたとしても決して話すなとかというようなことは奥様にお伝えしていますか。
#123
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私と妻との関係はそういう関係ではなくて全く対等な関係でございますから、私が妻に命令することはないというふうに御理解をいただきたいと思います。
#124
○山本太郎君 なるほど、対等な関係であると、以心伝心であると。分かりました。
 総理にお聞きします。総理夫人は公人ですか、私人ですか。
#125
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 公人かどうかということで申し上げましたら、確かに妻は総理夫人というふうに呼ばれるわけでございますが、これは言わば役職があるわけでもありませんし、辞令が出ているわけでもないという意味においては公人ではないということでございますが、しかし、私を、例えば外遊する際に同行をしたり、そういうサポート的な役割は行うということで御理解をいただきたいと思います。
#126
○山本太郎君 昨日の小池さんのときの妻は私人だというような趣旨のお話とはちょっとずつ慎重になってきている感じはしますけどね。(発言する者あり)同じ答弁ではないでしょう。
 先に行きます。
 昭恵夫人には専属のスタッフが付いているということをお聞きしています。これ、何人ぐらいいらっしゃるんですか。そして、その出向元を教えてください。この目的は何でしょうか。
#127
○政府参考人(土生栄二君) 御説明いたします。
 内閣総理大臣への同行や国内外への会議の出席など内閣総理大臣夫人の行動のサポート等を適切に行うため、総理の公務が全体として円滑に進むようにする必要があることから、総理夫人をサポートする職員を全体として五名配置しているところでございます。これらの職員は経済産業省及び外務省で採用された職員でございます。
#128
○山本太郎君 済みません、もうちょっと詳しく出向元を教えてもらっていいですか。
#129
○政府参考人(土生栄二君) 経済産業省から二名、外務省から三名ということでございます。
#130
○山本太郎君 五名付いている。選挙で選ばれた私たち国会議員よりも、二人、公費で雇える幅が多いということになるんですかね。
 総理夫人が総理とともに海外に公務で出張した際、夫人に対する手当って出ますか。また、その手当の名前と金額は幾らなのか、国内の場合だとどれぐらいですか、教えてください。
#131
○政府参考人(土生栄二君) 御説明申し上げます。
 総理夫人が内閣総理大臣の公務を補助する活動を行うためには、総理の出張に同行する場合には旅費法の対象となり得るということでございます。その場合、総理夫人に対しましては、交通手段及び路程に応じ、その際に掛かった経費が交通費として支払われるということでございます。
 なお、第二次安倍内閣発足以降、日当は辞退の申出がなされており、支払われていないということでございます。
#132
○山本太郎君 これ、日当は出るけれども辞退されているという話なんですけど、これまた別の、この、何というんですかね、名目ではなく、例えば官房機密費からとかというようなことで渡したりとかということはあるんですか、総理。確認ですよ、質問者の自由ですから、済みません。
#133
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 全くございません。
#134
○山本太郎君 ありがとうございます。全くございませんと。
 じゃ、今まで支払われた手当というのは、昭恵夫人に対しては一銭もないということでよろしいですか。
#135
○政府参考人(土生栄二君) 第二次安倍内閣以降におきましては日当は御辞退されておりますので、日当については支払われていないということでございます。
#136
○山本太郎君 一次ではあったと。
#137
○政府参考人(土生栄二君) 第一次安倍政権下におきましては御辞退の申出はございませんでしたので、支払われていたというふうに承知しております。
#138
○山本太郎君 今までに支払われた総額はお幾らでしょうか。
#139
○政府参考人(土生栄二君) 先ほど申し上げましたとおり、総理同行への出張に際しましては、適切に旅費法に基づいて交通費等を支払っているところでございます。第一次安倍内閣及び第二次安倍内閣以降におきまして総理夫人に対して支出した交通費等の総額は、約百四十五万円ということでございます。
#140
○山本太郎君 なるほど。少なからずマンパワーと税金は投入されているということは確実なわけですよね。額は、多い少ないというのはそれぞれの感覚によると思います。辞退は第二次ではされているということですけどね。
 でも、マンパワーと税金からの支出、その人によってもうそれは賃金というものは発生するわけですから、当然ですよね、出向させているんだから。それを五人、人を使っているというわけなんだから、これ私人で通るかという話なんですよ。公人じゃないかって。政府専用機に乗れる私人ってほかに誰がいるんですか。公人じゃないですか。当たり前ですよ、ファーストレディーですもん。これ、私、これが悪いと言っているわけじゃないんですよ。
 総理にお聞きしたいんですけど、この秘書に対して五人付けるというのは、昔からこういうことなんですか、それとも総理がオーダーされたんですか。
#141
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 念のために申し上げておきますが、政府専用機には記者も多数乗っておりますし、経済界の方が同行される場合にも乗る場合もあるということでございます。
 また、海外に出張した場合は私と同室でございますから、言わば同室でございますから特別に別な部屋があるわけではないということは申し上げておきたいと思いますし、また、日当については第二次政権以降はお断りをしていただいておりますが、日当は私の妻にだけ出ているわけではございませんで、歴代の総理夫人にも出ているということは申し上げておきたいと思います。
 そしてまた、安倍政権になって海外出張が格段に増えている中にあって、例えば野田政権では奥様が同行されたのは一回でございますが、うちの妻の場合は二十五回同行をしておりますし、それと、海外から要人が来る数が劇的に増えておりますので、百四十七回接遇を妻がしているということでございます。また、在京の大使館、外交団がこれは相当多数のイベントを開催するわけでありますし、それぞれの国が、例えばミャンマー祭り等々のイベントを多く開催し、そこには出席をするということでございます。
 そこで、常駐は二人でございまして、あとの三名は言わば臨時ということになっているわけでございまして、特に外遊の際にはそうした臨時の方々にも御協力をいただいているわけでございますが、大変、そういう意味では私の夫人としての立場での仕事も大変劇的に増えているということについて御理解をいただきたいと、このように思いますが、何名付けるかということについては、これは相談して決めていることでございまして、実は、今でもそれは、相当それぞれ二人の常駐の方は忙しい日程になっているということは申し添えておきたいと思います。
#142
○山本太郎君 政府専用機には経済人も乗せているし記者も乗せているという話ですけど、経済人や記者に日当出ているんですか、税金から。
#143
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 山本太郎議員は、日当の話ではなくて、私人がその専用機に乗ることはないということを言われているからそう申し上げたわけでございまして、日当ということについては出ていないわけでありますが、重ねて申し上げますが、第二次政権以降は日当は、これ辞退しているというのは私知らなかったんですが、これは妻が辞退したんだろうと。これ、日当を辞退しなければならないということでもないし、また、今までの方々が日当を辞退しておられたかどうかということは私は承知をしていないということでございます。
#144
○山本太郎君 いやいや、その日当と私人という話を交ぜだしたのは総理ですよ。その専用機に乗るのは私人もいるよ、記者とか経済人とかという話で。けど、夫人は、日当をもらっていて、専用機に乗っていたこともあるわけですよね。第二次ではもらっていないけど、第一次ではもらっていたという話したじゃないですか。違いますか。全くもらっていないという話じゃないですよ。第二次のときだけもらっていないという話でしょう、第一次はもらっていたんですから。
 で、答えていないですよ、質問に。秘書五人付けるという話に関しては、総理からオーダーしたんですか、それとも周りが勝手に気遣いしてくれたんですか。
#145
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 議事録見ていただければ分かると思いますが、私が申し上げたわけではないということは先ほど申し上げたとおりでございまして、これ繰り返しになりますけれども、言わば専用機に乗るのはほかにいるんですかということを言われたから、私は私人で乗っている人がいますよということで、日当をもらって乗っている人というふうにはおっしゃらなかったというふうに思います。また、これ議事録を見ていただければ分かるんではないかと。日当をもらっているかどうかは、これは私人か公人かのこれ差ではないんだろうと、こう思うわけでございまして、例えば政府の様々な委員の方について日当は出ます。でも私人です。
#146
○山本太郎君 日当をもらった上で政府専用機に乗っているという話でここ、今こうなっていると思うんですね。第一次政権のときもらっていたんでしょう、だって。まあいいですよ、次行きますよ、もう、はいはいはい。(発言する者あり)元気ですね、自民党の方ね、いつもね。はい、行きますよ。
 じゃ、お聞きしますね、事務方に。じゃ、今までの総理夫人とそして昭恵夫人と、その待遇の差、秘書の数、そして日当であったりとかというものに差というものはありますか。
#147
○政府参考人(土生栄二君) 先ほど来御説明申し上げておりますとおり、総理大臣の出張に同行する等につきましては、公務の補助を遂行する者といたしまして旅費法に基づきまして交通費等が支給されるということになっているところでございます。
 秘書の数につきましては、先ほど来お尋ねがございましたけれども、平成十八年以降、多くは非常勤一名ということで推移をしておりまして、民主党政権時代も同様の状況であったというふうに聞いております。
 その後、先ほど総理から御答弁ございましたとおり、安倍内閣になりまして、地球儀を俯瞰する外交、あるいは経済活動の強化ということで、総理夫人の業務が多大に拡大をしているという状況から体制の強化を図ったということでございます。
 なお、お尋ねの手当その他の待遇につきましては、全く変わるところはございません。
#148
○山本太郎君 明らかに、一から二と、現在の五人と、秘書の待遇違うじゃないですか。
 公務ではなく、業務という言葉も出てきましたよ。業務というのは、例えばどういうことなんですか。
#149
○政府参考人(土生栄二君) 失礼いたしました。公務の補助を遂行するということで訂正をさせていただきます。
#150
○山本太郎君 じゃ、公務以外ではこの秘書たちは機能しないということでいいですか。動かないということでいいですか。
#151
○政府参考人(土生栄二君) 私的な行為につきましては、その活動については関与しないというふうに承知しております。
#152
○山本太郎君 もうこれ、友達という形で動いているということもあるかもしれないというお答えをいただいているんですよね。まあこれ、ブラック企業みたいな話じゃないですか、こういう言い方って、ねえ。まあ、その先行きますね。
 とにかく、税金とマンパワー、安倍昭恵さんに注がれている時点で私は公人だというふうに思うんですよ。問題になっている学校法人の教育方法、児童虐待や人種差別思想が含まれ、問題視されています。このような教育者として資質が疑われる者たちを総理夫人が大絶賛、学校法人主催の講演に何度か出向き、それをフェイスブックなどでも御自身で報告し、名誉校長にまでなっている時点で、相手がしつこかったからと言い訳、余りにもちょっとずるくないですかな。どうですか。
#153
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 学校の方針等については、これはまさに認可団体である大阪府が適切かどうか判断するものだろうと、このように思います。
#154
○山本太郎君 先日、隠蔽したとちまたでささやかれる学園のホームページ、総理夫人の挨拶文、籠池先生の教育に対する熱き思いに感銘を受け、この度、名誉校長に就任させていただきましたって、乗り乗りじゃないですか、これ。内閣総理大臣夫人として乗り乗りで名誉校長になったのは動かしようのない事実なんですよね、これ。相手がしつこかったからって、まるで羽毛布団とか圧力鍋とか押売されているような、そういう逃げ口上っぽいことでやるのってずるくないですかと思うんですよ。消極的に名誉校長をお受けしたという印象操作は総理自らがおやりになっていることなんですよ。これ、やめた方がいいんじゃないですか。
#155
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 大分ごっちゃにされた話をしておられるんだろうと思いますが……(発言する者あり)
#156
○委員長(山本一太君) 答弁中ですから。
#157
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、済みません、ちょっと今答弁中ですから、少し落ち着いて。(発言する者あり)いや、あの、済みません。
 そこで、そこでちょっと、ちょっと今答弁させていただきますが、私が、安倍晋三小学校という、記念小学校という名称については、それはお断りをしておりましたが、再三それについて申出があったということを申し上げているわけでございます。
 また、ホームページについて、隠蔽という表現はそれは適切ではないということをはっきりと申し上げておきたいと思います。まさにそれは、森友学園側が、うちの妻が名誉校長をお断りをさせていただいた時点で、当然、その段階で名誉校長ではないということで、即刻先方がそのホームページから削除したわけでありますから、それを隠蔽という言い方ということこそ私は印象操作ではないかと、このように思います。
#158
○山本太郎君 隠蔽というのはちまたで言われているんですよ。ネット開いたことありますか。隠蔽だ、削除だと言われていますよ。そのことを私は言ったわけです。
 総理、御自身の行っている印象操作、何か迷惑掛けられたみたいな感じのって、ちょっと失礼じゃないですか、余りにも。自分自身で消極的な空気を振りまくのはやめた方がいいんじゃないですか。まるで押売に遭ったような被害者みたいな顔をしているけど、でも全然違うじゃないですか。御夫婦の見る目がなかったためにこういうてん末を迎えたというだけの話だと私は思うんです。はい。
 日本国の総理夫人が名誉校長であることが入学理由の決定打になった方々に対して、謝罪はやっぱり私は必要だと思うんですよ。相手がしつこかったから名誉校長を受けただけで、船が沈みそうになったから辞任します、関係ございませんというその態度、被害者の皆さんも国民も納得するのかなと思うんですよ。
 お騒がせ、ゆるふわ総理夫人がやらかしたこの一件に対して、総理として、そして夫として、謝罪の一切なしですか。
#159
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私の妻も独立した人格でございまして、妻も独立した人格として様々な判断もしますし、発言もいたします。必ずしも、私の考え方と違うことも発言するときもある、多々あるわけでもございます。
 私は家内のそういう生き方は尊重をしているところでございまして、その上で申し上げれば、私が再三申し上げているのは、言わば、安倍晋三記念小学校ということは私は了承していないにもかかわらず、それについてこの寄附集めでその名称が使われたことについては遺憾であり、そして、それについては先方から謝罪もあったところでございまして、何も私が印象操作をしているわけでは全くないという、事実関係を申し上げている次第でございます。
#160
○山本太郎君 人格がそれぞれ違うなんて当たり前の話で、何が問題になっているかって。内閣総理大臣夫人としてこの件を、名誉校長を受けたということが一番の問題なんじゃないんですかということなんですよ。それについては一切お答えになっていないじゃないですか。
 まあいいです。次に行きます。
 このアッキードの件、総理のこれまでの国会発言には、ずれが見られると思うんですよ。この問題、誰よりも詳しい人に来ていただくしかない。安倍昭恵さん、参考人招致、委員長、よろしくお願いします。
#161
○委員長(山本一太君) 後刻理事会で協議をいたします。
#162
○山本太郎君 本日のメーンテーマに移ります。
 収束方法も分からない、最終的な費用は天文学的金額に届くであろう世界最悪の核惨事、福島東電原発事故。現在も原子力緊急事態宣言真っただ中ですけれども、東京にオリンピックだ、プレミアムフライデーだと、まるで原発事故がなくなったかのような雰囲気です。
 その中でも、原発事故はもう問題ないような空気を率先してつくられている安倍総理にお聞きしたいんです。
 誰のおかげでこの国が成立しているのか。私は、収束作業員の皆さんのおかげだと思っています。命を懸けながら、命を削りながら収束作業をやってくださっているこの方々がいなければ、日本が今あることはないと思っています。今もこの瞬間も被曝しながら国を支えてくださっている皆さんに、総理の感謝のお言葉いただけませんか、皆さんへの。そして、申し訳ない、国が責任を持って、誠意を持って健康と安全を、その方々の、責任を持って守るということを、よろしければお言葉をいただけませんか。
#163
○委員長(山本一太君) ちょっと済みません。
 ちょっと速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#164
○委員長(山本一太君) 速記を起こしてください。
 ただいま山本君の発言中に不適切な言葉があるとの御指摘がありました。委員長といたしましては、後刻理事会において速記録を調査の上、適切な処置をとりたいというふうに思います。
 それでは、安倍内閣総理大臣。
#165
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私も山本委員には少し言葉を、使い方を気を付けていただきたいと、このように思う次第でございます。その先ほどのアッキードという言い方は、これは限度を超えているのではないかと思います。この問題の核心とは関わりなく、まさに人の名誉を傷つけるためにこの委員会の場を活用されるということについては極めて不愉快である、遺憾であるということは申し上げておきたいと思います。
 その上で、今の御質問でございますが、まさに福島第一原発の事故の収束に関わっている全ての方々に対しまして敬意を表したいと思う次第でございますし、健康管理については東電そしてまた事業者側においてしっかりとなされなければならないと、国としてもなされているかどうかについてはしっかりと責任を果たしていきたいと、このように考えております。
#166
○山本太郎君 目も被曝するんですね、作業員の皆様、瞳も。瞳には被曝の線量限度があります。教えてください、国の基準と最新の世界の知見を。
#167
○政府参考人(片山啓君) お答えいたします。
 現行法令では、職業被曝に係る目の水晶体の等価線量限度を年間百五十ミリシーベルトと規定をしております。当該限度は、ICRP一九九〇年勧告に基づいたものでございます。
 なお、国際的に適用に向けた検討が進められている最新の知見に基づく目の水晶体の線量限度は、五年間の年平均で二十ミリシーベルト、年間五十ミリシーベルトとなっております。当該線量限度は、二〇一一年に開催されたICRP主務委員会ソウル会合における声明に基づいたものでございます。
#168
○山本太郎君 フリップを見て、御覧になったとおり、(資料提示)七・五倍もの被曝を古い基準で日本の労働者に与えているのが日本なんですね。
 これ、世界ではどんな動きになりましたか、新しい知見が出て。
#169
○政府参考人(片山啓君) お答えいたします。
 ICRPソウル声明で発表された目の水晶体の線量限度を受けて、国際原子力機関、IAEAでは、二〇一四年に国際基本安全基準を改訂していると承知をしております。
 また、このような動きを受けて、欧州連合、EUでは、加盟国に対しまして二〇一八年二月までに当該基準を取り入れるよう指令を出していると承知をしております。
#170
○山本太郎君 世界では動き始めているけれども、日本は古い基準のまま被曝させていると。余りにもあり得ない話。でも、放置状態にあったこの現状を、規制庁が動いてくれることになりました。説明してください。
#171
○政府参考人(片山啓君) 原子力規制委員会では、IAEAによる総合規制サービスにおいて明らかになった課題への対応の一環といたしまして、目の水晶体の線量限度の取り入れに向けた検討を行うこととしております。
 他方で、この線量限度の取り入れは、原子力施設のみならず、医療分野にも関係をする横断的な課題でございます。例えば、エックス線を患者に照射し血管を透視しながらカテーテル操作を行うような手術においても影響が出てまいります。また、新たな線量限度を適用するに当たりましては、目の水晶体の局所被曝の計測方法や線量評価の方法など技術的な課題を解決していくことも不可欠となってございます。
 このような横断的な課題に取り組むために、放射線障害の防止に関わる技術基準の斉一化を担う放射線審議会が自ら積極的な検討ができるよう、今国会に放射線審議会の機能強化のための法案を提出いたしたところでございます。また、必要な調査研究のための予算も計上させていただいているところでございます。
 いずれにいたしましても、原子力規制委員会といたしましては、目の水晶体の線量限度の取り入れに向けた検討を迅速に進めてまいりたいと考えてございます。
#172
○山本太郎君 規制庁、これいつから現場で適用されるようになりますか。目標を教えてください。
#173
○政府参考人(山田知穂君) お答え申し上げます。
 線量限度の変更につきましては、放射線審議会に諮問、答申をするという手続を経る必要がございます。放射線審議会から目の水晶体の線量限度に関わる考え方が示された際には、関係機関とも連携を図りつつ、できるだけ速やかに必要な対応が講じられるよう努めてまいりたいと考えてございます。
#174
○山本太郎君 この変更、国会での審議必要ですか。
#175
○政府参考人(片山啓君) お答えいたします。
 原子力規制委員会が所管しております原子炉等規制法あるいは放射線障害防止法におきましては、線量限度そのものが法律に直接規定されているものではございませんで、法律から委任をされた告示で規定をされております。取り入れに当たってはこの告示の改正が必要になろうと承知をしております。
#176
○山本太郎君 ごめんなさい、これ通告していないんですけれども、告示の変更に、いろいろあるでしょうけれども、大体どれぐらいの期間必要かということを、ざっくりで結構です、教えてください。
#177
○政府参考人(片山啓君) 告示を改正する作業そのものの前提といたしまして、目の水晶限度の取り入れに当たっての先ほど申し上げましたような技術的な課題をどう解決をするのか、なおかつ、これは原子力施設だけではなく幅広い分野に適用されるものでございますので、そういったものの検討が整った後に必要な改正手続、放射線審議会への諮問、答申という法的に定められた手続を経て改正をしていくということになろうかと思います。
#178
○山本太郎君 これ一年ぐらい掛かるんですよね。これ、原発事故によって過去最短で変更した事例、告示や省令、教えてください。
#179
○政府参考人(山田知穂君) 福島第一原子力発電所の事故の際に作業員の被曝線量限度を変更するため、平成二十三年東北地方太平洋沖地震の特にやむを得ない緊急の場合に係る実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則の規定に基づく線量限度等を定める告示、これ短期間で定めた例がございます。
 具体的な手順といたしましては、福島第一原子力発電所の事故発生後、東京電力からの相談を受け、官邸において緊急作業時の線量限度を百ミリシーベルトから二百五十ミリシーベルトに引き上げることを三月十四日の午後に決定し、メールによる放射線審議会の諮問を経て、当該告示を十五日付けの官報に掲載をしたという例がございます。
#180
○山本太郎君 何度も済みません、つまり、どれぐらいの時間でできたということですか。
#181
○政府参考人(山田知穂君) 十四日の午後に決定をし十五日付けの官報に掲載したということでございますので、一日余りかと考えます。
#182
○山本太郎君 総理、一日でできることもあるんです。被曝から救ってくれませんか、目の被曝から。いかがでしょう。総理の御判断次第。
#183
○政府参考人(片山啓君) お答えいたします。
 先ほどの福島第一原発事故のときの二百五十ミリシーベルトへの引上げは、まさしく緊急事態宣言が出された下での緊急の事故収束作業を行うために引き上げたということだというふうに承知をしております。ある意味で通常の状態での線量限度の改定とは状況が大きく異なる下での決定であった、迅速に意思決定をしなければならないものであったというふうに承知をしております。(発言する者あり)
#184
○委員長(山本一太君) いや、今、片山審議官からお話がありましたので。質問を続けてください。
#185
○山本太郎君 総理、総理の決断で一日でできることもあります。緊急性高くないですか、目の被曝。救ってください。お願いします。
#186
○内閣総理大臣(安倍晋三君) もう今既に答弁をさせていただいたとおりであります。
#187
○山本太郎君 東電社長、目の被曝の今までのデータ教えてください。何人が被曝していますか。
#188
○参考人(廣瀬直己君) お答え申し上げます。
 先生のお配りになった配付資料にもございますが、昨年の十二月末現在で、延べ人数、これは年間二十ミリシーベルトを超えて被曝された方が八千七十九人、それから、その八千七十九人のうち年間五十ミリシーベルトを超えた、更に超えた方が九百十人、その九百十人のうち更に百ミリを超えた方が七十八名となっております。その表を御覧になっていただいてもお分かりになるように、やはり事故直後にかなり多くの方が被曝をしておりまして、御覧になっていただいているように、百ミリシーベルトを超えるようなたくさんの被曝をされた方は、ほとんどの方が事故後一年の間に発生されたということでございます。
 もちろん、私どもとしては、この間、少しでも作業員の方々の被曝を減らすように作業環境を改善するというようなことをやってまいりましたし、これからもしっかりと続けてまいりたいというふうに思っております。
 以上でございます。
#189
○山本太郎君 総理、いかがお感じになられますか。あなたが動けばこれから被曝する人を守れるんです。一日でやれることもあるんですよ。いかがでしょう。
#190
○政府参考人(片山啓君) お答えをさせていただきます。
 目の水晶限度の新たな知見の取り入れ、先ほどからるる御説明させていただいておりますように、原子力施設のみならず、幅広い分野で解決をしなければいけない横断的な課題でございます。また、引下げに伴いまして、目の被曝、要するに等価線量限度をいかに正確に計測をするのかということが大事になってまいります。そういった技術的課題の解決に向けて迅速に取り組んでいきたいと思います。
#191
○山本太郎君 この問題、HIV、アスベストと似ていないですか。この被害拡大した経緯を教えてください。
#192
○政府参考人(武田俊彦君) 非加熱血液製剤によるHIV感染の国内における拡大につきましては、血友病薬害HIV訴訟和解勧告における東京地裁の所見でも指摘されているとおり、国内の血友病患者が血液製剤を介して伝播されるウイルスによりエイズに罹患する危険性等について当時の厚生省の認識が十分ではなく、非加熱血液製剤の販売一時停止などの対応が遅れたことが被害拡大につながった、こういう経緯であったと承知しております。
#193
○政府参考人(田中誠二君) 石綿工場における労働者の石綿への暴露防止対策につきましては、昭和三十年代から行政指導によりまして局所排気装置の普及を図っておりました。しかしながら、昭和四十六年までは法令による義務付けでなかったことから、必ずしも全ての石綿工場での局所排気装置の設置が進まず、そうした職場で石綿を取り扱っていた方々に健康障害が生じることになりました。
#194
○山本太郎君 それぞれ、つまりどれぐらいの間、不作為、国の不作為で対応が遅れたことになりますか。
#195
○政府参考人(武田俊彦君) 血友病薬害HIV訴訟和解勧告における東京地裁の所見におきまして、昭和五十八年八月頃には血友病患者のエイズは血液製剤等を介して伝播されるウイルスによるものと見るのが科学者の常識的見解となりつつあったとされておりますので、加熱血液製剤が承認される昭和六十年七月までの約二年間、さらに加熱血液製剤が承認されてからメーカーによる非加熱血液製剤の自主回収が完了される昭和六十三年七月までの約三年間は、それぞれ対応が遅れた期間と認識しております。
#196
○政府参考人(田中誠二君) 泉南アスベスト訴訟に係る最高裁判決において、石綿肺の医学的知見の確立状況、局所排気装置の設置などに関する実用的な知識、技術の普及状況などを総合いたしまして、昭和三十三年五月二十六日には罰則をもって石綿工場に局所排気装置の設置を義務付けるべきであったと最高裁が判示をいたしました。そのため、昭和三十三年から昭和四十六年に省令により局所排気装置の設置を義務付けるまでの十三年間、規制が遅れたことになります。
#197
○山本太郎君 総理、この水晶体の件、緊急性高いと思われませんか。いかがでしょう。
#198
○政府参考人(片山啓君) お答え申し上げます。
 目の水晶体の線量限度の規制基準への取り入れにつきましては、分野横断的な課題ということもありまして、しっかりと放射線審議会で審議をする必要があろうかと思っております。
 なお、他方で、そういうルールの整備には一定の時間が掛かります。その間におきましても常に、ALARAの原則といいますか、放射線の被曝線量を常に下げるということは非常に重要な取組でございますので、今の福島第一原発で具体的にどのようなことが可能なのか、しっかりと東京電力を指導して取り組んでいきたいというふうに考えてございます。
#199
○山本太郎君 目の器官ってどんな部分なんでしょうか。放射線浴びるとどうなるか、教えてください。
#200
○委員長(山本一太君) 時間が終わっております。短く、じゃ、御答弁お願いします。
#201
○政府参考人(田中誠二君) 目の水晶体は厚さ四ミリメートル、直径十ミリメートル程度のもので、いわゆるカメラのレンズの役割を果たす器官であります。一般的に、目の水晶体が放射線に被曝いたしますと本来透明である水晶体に濁った細胞が生じまして、これが蓄積されますと視力の低下を引き起こす白内障になると言われております。
#202
○委員長(山本一太君) 山本君、時間ですので短くまとめてください。
#203
○山本太郎君 はい、まとめます。
 総理、これだけ緊急性の高い事案、そしてセンシティブな器官に対しての被曝、世界はもう知見を変えた。でも、この国はもう一年ぐらい掛けてもうちょっと被曝させておこうって、余りにもあり得ないじゃないですか。国が新しい知見を無視し……
#204
○委員長(山本一太君) 時間ですので、まとめてください。
#205
○山本太郎君 放置した結果、これだけ多くの方々が不条理にも目を被曝させられた。でも、総理自身はお答えにならない。これは全ての労働者に向けられたメッセージです。
#206
○委員長(山本一太君) 山本太郎君、ルールを守ってください。
#207
○山本太郎君 求めます。
 ありがとうございました。
#208
○委員長(山本一太君) 以上で山本太郎君の質疑は終了いたしました。
    ─────────────
#209
○委員長(山本一太君) 次に、松沢成文君の質疑を行います。松沢成文君。
#210
○松沢成文君 無所属クラブの松沢成文でございます。
 今日は東京五輪の問題について伺います。
 まず最初に、総理に伺いたいんですが、東京五輪の準備もたけなわというか、大変重要な時期を迎えておりますけれども、総理は開催国のトップリーダーとして、これまでの準備状況を見て順調に進んでいるとお考えでしょうか。その中で、五輪担当大臣を設置しておりますけれども、丸川担当大臣がリーダーシップを発揮して総理の期待に十分に応えているとお考えでしょうか。
#211
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックの成功について我々も全力を挙げていきたいと、このように思っております。もちろん、準備状況には様々な課題がありますが、国と東京、しっかりと協力しながら、組織委員会と協力しながら成功に導いていきたいと、このように思っております。
 その中で、丸川大臣にはしっかりとその役職を果たしていただいていると、全面的に信頼をしております。
#212
○松沢成文君 その五輪準備の中で、私が国会でもずっと追及してきているゴルフ場の選定問題を取り上げたいんですけれども、誤解のないように改めてここで申し上げておきますが、私は霞ケ関カントリー倶楽部の悪口を言ったり非難しているのでは全くないんですね。実は私も二十年ぐらい前にプレーしたことありますが、すばらしくきれいで立派なゴルフクラブです。私もお金があったら入りたいぐらいです。
 ただ、今回の東京五輪の会場としては全くふさわしくないという指摘をしているんです。それは、今日取り上げる規約の問題もそうです。あるいは、プライベートクラブですからレガシーにもなりません。さらには、日本一暑い場所。そして、選手村から物すごく遠い、アクセスが悪い。したがって、開催するにはめちゃくちゃコストが掛かる。だからふさわしくないということを申し上げているんですね。
 さあ、そこで、昨年の十一月に私が国会で初めて霞ケ関の規約の中に女性が正会員になれないということを取り上げましたら、いろんな反響が出てきました。実はIOCまで、そんなの初めて聞いたと、どうなっているんだということになったんですね。
 それで、前回も聞いていますけれども、丸川担当大臣、この問題が出てきたわけですが、あなたの認識をもう一度聞かせていただきたいことと、五輪担当大臣というのは準備のための総合調整をするわけですね。その中で霞ケ関カントリー倶楽部に対してどういう指導をしたのか、教えていただきたいと思います。
#213
○国務大臣(丸川珠代君) 一月に御質問をいただいたかと思います。そのときも申し上げましたけれども、オリンピックを開催する会場としてIOCの問題意識をどう捉えていくのかということと、私的なクラブとしてのルールをどうお考えになるか、クラブ自身としてという二つの問題がありますと。
 私的なクラブは私的なルールでお決めいただければ結構なんですが、事オリンピックを開催するということに当たって、IOCが懸念されていることについてはしっかりとそれにお応えになる必要が、もし協議をなさるのであれば必要だろうということを申し上げ、女性の正会員を認める必要があるのではないかということを私は申し上げました。
 結果、その翌日か翌々日か、ちょっとはっきりは忘れましたけれども、文書だけで出しておられた要請を、改めてJGAとそれから組織委員会と、そして霞ケ関カントリー倶楽部で直接会って話をするという方向に向きましたので、今現在、要請を真剣に検討していただいているというふうに認識をしております。
#214
○松沢成文君 この霞ケ関で今その問題、議論が始まっていまして、理事会をやったり何か総会をやったり意見交換会をやって、規約を改正していくべきか、規約を改正すればオリンピックができるということになるのかもしれませんし、規約を改正しないのであればもうIOCは別の会場を探すと言っているわけですね。
 ただ、これがどんどんどんどん長引いてくると、万が一霞ケ関でできない場合、次の準備もあるわけです。ですから、これが半年、一年となってくると、これは大変、準備状況滞ってくるわけですね。大臣としてはいつ頃までにきちっと結論を出していただきたいと思っていますか。また、そこまで指導していますか。
#215
○国務大臣(丸川珠代君) まず、私自身が申し上げたことは、この国会の場でもなるべく早く結論を出してもらいたいということを申し上げました。組織委員会、また関係者のそれぞれの思いを私が伺っている限りにおいては、少なくとも一年も掛けていては間に合わないので、そのような時間軸では考えないで進めてもらうということを考えていらっしゃるということを認識をしております。
 まだどうなるという具体的な日にちまで申し上げられませんけれども、会場変更ということを考えるに当たっては、当然その後の手続がどのぐらい掛かるのかということを十分検討しておく必要があります。
 ゴルフ場に関してではないのですが、かつて、まだ小池都知事が誕生する前に、組織委員会の段階でバスケットボールの会場を変更したことがございました。このときは全く新たにまた手続を始めるわけです。それぞれの国の国内の競技連盟がまず組織委員会と協議して、その後国際競技連盟の承認を得る、最終的にIOCの承認を得るんですが、大体この手続に八か月を要したということでございますので、それから逆算する形で大体のめどを持っていただければ有り難いなと思っております。
#216
○松沢成文君 それで、今後もし、この霞ケ関が規約を変えられないから今回は辞退したい、あるいは規約のままやってほしいなんということになって、それはもう不適格だから霞ケ関では駄目だというふうな結論になった場合に、ゴルフ会場問題はまた一から選び直しということでいいんですね。
#217
○国務大臣(丸川珠代君) 今もう組織委員会がコントロールをしている状況の中にありますので、会場の変更決定に関しては、まず組織委員会が国内の競技連盟、JGAと協議をして、国際競技連盟、IGFの承認を得た上でIOCの理事会へ諮ることになっております。
#218
○松沢成文君 それでは、これ政府のスポーツ庁になるかもしれませんが、なぜこの規約問題、女性が正会員になれない、まあIOCから見ると五輪憲章に反すると、平等原則に反する、こういう問題が起きたのか。そのことについて調査はしていますか。
#219
○政府参考人(高橋道和君) スポーツ庁といたしましては、霞ケ関カンツリーゴルフ倶楽部において女性が正会員になれないことが国際ゴルフ連盟、IGFへの説明資料に盛り込まれていなかったといった報道がございまして、これを受けて、東京都と日本ゴルフ協会、JGAに対し、当時の状況について聴取を行いました。
 東京都からは、国際ゴルフ連盟には正会員は男子のみと定めた霞ケ関カンツリー倶楽部の定款細則は送付していない。その理由は、霞ケ関カンツリー倶楽部側から男女間の差別を撤廃するとの回答を得たためであるといった回答がございました。一方、日本ゴルフ協会についてもこの点を問い合わせましたところ、この点については東京都と霞ケ関カンツリー倶楽部の間で言った言わないの話になっており、日本ゴルフ協会としては霞ケ関カンツリー倶楽部が東京都に回答した内容については確認できていない、こういった回答をいただいたところでございます。
#220
○松沢成文君 いや、これね、大変重要な問題が出てきたと思うんですよ。
 実は、この問題、隠されていたんです。霞ケ関からしてみると、何で規約なんて前から分かっていたのに今更持ち出してきて、もうこっちは迷惑掛かっているんだと、こう思っているかもしれませんが、実は、二〇一二年、これ会場を決めるとき、実は、日本ゴルフ協会から国際ゴルフ連盟に霞ケ関でいいですかと。そのときに会場の視察と、それから書類を送っているんです。で、その書類の中に、女性が正会員になれないという部分を削除して送っているんですよ。これ、大変なことなんですよね。
 大臣、それ知っていましたか。
#221
○国務大臣(丸川珠代君) この答弁をするに当たって、スポーツ庁の説明を聞きました。
#222
○松沢成文君 ゴルフ場問題を決めるには、国内のゴルフ協会、そこが国際的な世界ゴルフ連盟と相談して決めるんですね。そのときにちゃんと情報を上げるわけです。でも、その情報の中に、故意に霞ケ関の女性が正会員になれないという規約が隠されていた。それは、先ほどの東京都の当時の担当の職員が、霞ケ関から上がってきた書類で、これ全部出していいんですかと、特にこの規約のところは問題じゃないんですかと問い合わせているんです。そうしたら、霞ケ関の方は、いや、それはすぐ変更するから、問題ないから、そこは出さなくていいと言っているんですよ。これ、完全に故意ですよね。それで、何とこの霞ケ関のその当時の役員が、まだ私追及中で誰か分からないんですが、この人が何と日本ゴルフ協会の役員も兼ねていた人の可能性があるんですよ。
 そうなりますと、大臣、これは情報操作です。完全に、霞ケ関が会場に認められたいがために一番大事な情報を故意に、それも日本側で、つまり、日本ゴルフ協会が入っているかどうか分かりません、でも少なくとも東京都と霞ケ関が相談してその情報を外したんです。それで、霞ケ関の情報はこうですと言って、すばらしいゴルフ場を視察してもらって、霞ケ関の情報はこうですと言って、それで認めてもらったんです。
 ですから、これは完全に選考過程に瑕疵があるんじゃないですか。その疑惑があるとしたら、大臣、これを徹底して調査すべきではないですか。どうでしょうか。
#223
○国務大臣(丸川珠代君) これから霞ケ関がどうなさるかということとは別に、スポーツ庁において、今言った言わないになっているというのが私もちょっと意味がよく分からないので、その点をもう少し十分な説明が受けられるようによく調べていただきたいと思います。
 一方で、IGFの基準に照らしてどうなのかということについても、もう一度よく確認をさせていただきたいと思います。
#224
○松沢成文君 IGFの基準は全く関係ないんです。要するに、IGFが日本ゴルフ協会から上がってきた情報を見て、そして現地の霞ケ関カントリーを視察して、これならいいですねと、国際団体も認めましょうと言って決まったんです。それで立候補ファイルに入ったんです。
 でも、その判断をするための霞ケ関の情報の中に、一番大事な女性が正会員になれないという規約の情報は外されていたわけですよ。これ、外されたというのは故意に外されたんです、日本側で。ですから、このプロセス自体、これ不正があったわけですから、完全に無効じゃないですか。だから、これは今に始まった問題じゃなくて、霞ケ関が認定されたときに不正によって認定されていた可能性があるんですよ。そこをきちっと判断して調査委員会を立ち上げていただきたい。いかがですか。
#225
○国務大臣(丸川珠代君) どういう手段で調査をするかは別として、調査はしたいと思います。
#226
○松沢成文君 もう一点お聞きします。
 二〇一二年二月の招致ファイルには、実はゴルフ会場は若洲ゴルフリンクスでいくというふうになっていたんです。それが、約一年後の二〇一三年一月の立候補ファイルには、急に霞ケ関カントリー倶楽部と変更されて記載されていたわけですね。どうしてこういうことになったのか、差し替えられたのか、説明ください。
#227
○政府参考人(高橋道和君) お答え申し上げます。
 申請ファイルにつきましては、作成当時、国際ゴルフ連盟、IGFから会場に必要な基準が示されていないこと、また、民間のコースを記載するには十分な調整を行う時間がないこと等により、選手村から至近の距離にある東京都所有の若洲ゴルフリンクスを記載したものと承知をしております。
 その後、日本ゴルフ協会として、関係団体や東京都の参画を得て、オリンピックゴルフ競技対策本部、二〇二〇東京招致委員会を設置して検討を行った結果、霞ケ関カンツリー倶楽部を選定し、国際ゴルフ連盟の同意を得て立候補ファイルに記載する会場を決定したものと承知をしております。
#228
○松沢成文君 ここも大事な問題なんですけれども、どこが権限と責任を持ってオリンピックの会場を決めるのか、ここの定義が難しいんですが、政府の説明を聞いていると、まず日本国内のNFという団体と国際的なIFという団体が協議をして、最終的にはIOCが承認して決まると、あるいは、済みません、組織委員会が承認して、それを受けてIOCが承認して決まるというんですけれども、このゴルフ場については、そういうプロセスの中で、最初に日本ゴルフ協会が自分たちの基準を作って、それで若洲を落とし、霞ケ関を入れているんです。それを最初にやって、その後に国際ゴルフ連盟に、霞でいいですか、霞はこういうクラブで、現地も視察してくださいと言って認定をいただいているんですね。ですから、協議していないんです。一方的に日本側で決めて、国際ゴルフ連盟にこれでいいですねと言っているんですが、そのときの情報すら操作しているんです。これね、全く疑惑だらけですよ。大変なことだと思いますけれども、ここを聞いても、大臣まだ情報ないんでね、そこまでできないと思うんですが。
 更に驚いたことに、この会場変更に関わっていた日本ゴルフ協会の役員の方が何と霞ケ関カントリー倶楽部のメンバーなんですよ。これね、大臣、こういうのを利益誘導というんじゃないですか。一番分かりやすい利益誘導ですよ。自分が所属するクラブにどうにか持っていきたいんで、情報操作して、書類もある意味でうその書類を出して、自分たちで一方的に決めて国際ゴルフ連盟にとにかく見てもらおう。これ、利益誘導というんじゃないですか。いかがでしょうか。
#229
○国務大臣(丸川珠代君) 書類の件はちょっと調査をさせていただいて真偽のほどを確認したいと思いますけれども、その会員の方が御自身のクラブでやりたいという思いを持った結果、クラブが多大な負担を払うことになったのが良かったのか悪かったのか、私にはちょっと何とも言い難いことがございまして、今も会員の間で割れているのは、多分、ここまでしてやる必要があったのかということだろうと思います。ですので、これが利益だったのか損失だったのか、ちょっと私には何とも申し上げられません。
#230
○松沢成文君 大臣、是非とも、このゴルフ会場の選定の問題は疑惑だらけになってきましたので、先ほども大臣、調査をするとおっしゃっていただきました。この書類審査のところの調査と同時に、どうして日本ゴルフ協会主導でどんどんどんどんありきで、霞ケ関ありきで進められていってしまった、そのプロセスについて、これはきちっと、正当性があるのか、透明性があるのか、調査をした上で我々国会の方にも御報告をいただきたいというふうに思います。これは要望しておきます。
 総理、最後ちょっと御質問しますが、私は総理と認識が違って、オリンピックの準備はトラブル続きだと思っているんです。もう三年ぐらい前に、新国立を造ろう、もうどんどんどんどんコストが上がっていって、私は何度も文教委員会、予算委員会で当時の下村大臣、遠藤大臣に、このままじゃまずいですよ、とにかくここは一からやり直した方がいいと言って、撤回して、白紙撤回してやり直しを求めたんですが、もう両大臣とも、とにかくプロセスを経て決まってきていますので何にも問題はありませんと、ずっと突き進んだわけです。そうしたら、世論が盛り上がっちゃって、最後はもう安倍総理が、このままじゃまずいということで、森組織委員長、会長にも会って、白紙撤回という決断をなされてこうなったんですね。
 実は、このゴルフ会場の問題についても私は何度も、ほかのテーマでも、気候の問題でもアクセスの問題でもコストの問題でも問題だらけだと。ところが、丸川大臣は、結局答弁書を見ながら……
#231
○委員長(山本一太君) 松沢君、時間が来ておりますので、まとめてください。
#232
○松沢成文君 もうこれまでのプロセスで正しいので全く問題ありませんと、これ繰り返すばっかりなんですよ。でも、またこういう状況に来ているんですね。
 総理、担当大臣のやっぱり人選、これもう少し改革心のある人をきちっと据えていただかなければ……
#233
○委員長(山本一太君) 松沢君、時間ですので。
#234
○松沢成文君 五輪の準備、トラブルだらけですよ。
 リーダーシップのある担当大臣のために、是非とも指導をいただくということをお願いしたいんですが、最後にいかがでしょうか。
#235
○委員長(山本一太君) 総理、短くお願いいたします。
#236
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 大きな大会でございますから、そう簡単なことではなくて、様々な課題があります。それを我々は今一つ一つ乗り越えてきているわけでございまして、今御議論の課題についても、丸川大臣は十分に私はリーダーシップを発揮をしている、答弁については所管大臣としてこれは慎重な答弁をいたしますが、リーダーシップについてはこれは折り紙付きではないかと、このように考えております。
#237
○松沢成文君 ありがとうございました。
#238
○委員長(山本一太君) 以上で松沢成文君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 これにて基本的質疑は終了いたしました。
 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時三十六分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#239
○委員長(山本一太君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、平成二十九年度総予算三案を一括して議題とし、これより一般質疑に入ります。青山繁晴君。
#240
○青山繁晴君 自由民主党の青山繁晴でございます。(発言する者あり)ありがとうございます。
 予算委員会ではこれが初めての質問になります。党利党略のためではなく、ただ国益のためにこそ、不肖ながら質問いたします。よろしくお願いいたします。
 さて、まず拉致被害者の方々の御生還のために質問いたしたいと思います。
 皆様御承知のとおり、北朝鮮をめぐる情勢は、金正男氏の暗殺を契機に急速に不穏になりつつあります。場合によっては、この春以降に一種の軍事作戦が行われる可能性ももはやないとは言い切れません。いずれにせよ、北朝鮮を始めとした朝鮮半島が混乱状態に陥るときには、北朝鮮にとらわれたままの私たちのはらから、同胞である拉致被害者を救い出す大きな大きなかつてない時期が訪れることもあり得ます。
 では、そのとき日本はどうするのでしょうか。まさか、例えばアメリカ軍や韓国軍に自国民の救出をお願いし、お任せにしたりしないとは信じます。拉致被害者の平和的な生還が交渉によって少なくとも現状では実現しておりませんから、救出するときが来るなら、それは場合によっては混乱の極みを克服しつつ救わねばならない状況が十分に考えられます。
 したがって、日本政府の救出部隊、誤解なきよう、奪還部隊という話ではありません、救出部隊を編成し、準備しておくことが実は必要不可欠ではないでしょうか。私はこれを仮定の話としてお聞きしているのではありません。日本が主権国家として、国民を守るという絶対の義務において当然あるべき備えをお聞きいたしております。
 実は、この件について、救出部隊をどうするかということについて、日本には今のところ所管の大臣という方がいらっしゃらない、明確にはいらっしゃらないんじゃないかと危惧しております。それも一つの課題として、できますれば拉致問題担当大臣でいらっしゃる加藤大臣、お答え願えるでしょうか。
#241
○国務大臣(加藤勝信君) 青山委員には、この日本人の拉致問題について高い関心と熱い熱意を持って取り組んでいただいておりますことに対して、敬意をまず表させていただきたいと思います。
 そして、今年は、久米裕さん、松本京子さん、横田めぐみさんが拉致されて四十年、そして拉致の御家族の方々が家族会を結成して二十年という時間が流れているわけでありますし、その間、五名の拉致被害者の方とその御家族の帰国は果たせましたけれども、まだまだ多くの方々がいまだ北朝鮮に取り残されているわけでありまして、この問題に担当している大臣としては痛恨の極みであり、被害者の方、御家族の方には本当に申し訳なく思っているところでございます。そういった意味で、もう一年も一刻も猶予もならない、こういう気持ちで、先般、家族会からも御要請いただきました。そうした思いを持ちながら、一日も早い全ての拉致被害者の方々の帰国に向けて、まずは全力で取り組んでいきたいと思っております。
 そういう中で、今御指摘がございました拉致被害者の方々の帰国に向けては、やはりその被害者の方々の安全確保というのがまず大事であります。そして、北朝鮮においてこれからどういうことが起こるかということについて私が申し上げる立場にはございませんけれども、何かあったときには、例えば朝鮮半島有事の際の拉致被害者の保護については、海外で日本人が危機にさらされたときにその救出に向けて最大限の努力を図っていくというのは、これは国として当然の責務だというふうに考えております。
 自衛隊の活動には、憲法上の観点から、国際上の観点から、一定の制約が現在正直ございます。そういう中で、他方で、同盟国たる米国との関係にも依頼すべき状況もあるんだろうと思っております。
 そういったことも踏まえて、朝鮮半島有事の際の拉致被害者の方々の安全確保のために何ができるのかということについては、今後とも政府全体として不断に検討を行っていかなければならないと、こういうふうに考えております。
#242
○青山繁晴君 質問は当然通告いたしておりますが、答弁内容については水面下ですり合わせるということをいたしておりません。したがって、今の加藤大臣の御答弁も、まさしく僕としても熱意を込めた答弁、最大限の答弁をいただいたと、与党だから言うんではなくて、理解いたしました。
 その上で、今大臣の御答弁の中に自衛隊という一言もありましたけれども、では、その救出部隊について具体的に考えてみますと、今大臣も少し触れられましたとおり、最低限でも自衛隊、それも陸海空の統合運用としての自衛隊はもちろん必要です。しかし、それだけではなくて、警察官、海上保安官、さらには、食料事情も保健衛生事情も生活インフラも極めて厳しい環境で長年とらわれてきたのが私たちのはらからでありますから、厚労省が所管するところの医師、看護師、保健師の方々、あるいは民間の方々の協力も当然そこに含まれると思います、これも当然ながら必要不可欠だと思います。それから、内閣府の拉致問題対策本部で養ってきたところの専門家も必要ですし、あるいは外務省の朝鮮語の専門家も必要ですし、それから、例えば消防官の方々も昔の火消しだけではなくて危機管理全般への能力を向上させていらっしゃいます。
 そういう方々、包括的な能力を備える救出部隊の編成あるいはその準備について、申し訳ございませんが、さっき申しましたとおり、それを一気にまとめる主管大臣というのは現在存在しておりませんので、恐縮ながら、加藤大臣を含め、松本国家公安委員長、塩崎厚労大臣、そして外務、防衛の両副大臣におかれましてもお答えをいただけますでしょうか。
#243
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど国としての姿勢は申し上げたところでありますけれども、この拉致問題の解決に向けては、既に官邸主導の下、関係省庁が緊密に連携し、政府一体となった取組をしているところではありますが、朝鮮半島有事の際の拉致被害者の方々の安全確保についても、総理のリーダーシップの下、政府全体として取り組んでいきたいと考えております。
#244
○国務大臣(松本純君) 議員の拉致問題に対する熱意に触れ、改めて拉致問題の解決に向けた決意を新たにしているところでございます。
 警察官の外国における活動には様々な制約がありますが、いずれにいたしましても、拉致問題の解決には政府全体として取り組んでいくということが肝要でありまして、警察としては引き続きその取組にしっかり貢献してまいりたいと存じます。
#245
○国務大臣(塩崎恭久君) 長年危機管理の専門家として青山委員には御努力いただき、今日はこの拉致被害者の救出という、そういう問題で今御質問いただきました。私も初代の拉致担当大臣を経験した者として、絶えず一日も早い全員の帰国を待ち望んでいる一人でございます。
 長い間拉致をされていたということもあって、また大変厳しい環境でおられたことを考えてみれば、健康あるいは栄養の状態、さらには精神保健、こういった面でのサポートをしっかり拉致被害者の皆様方にはしなければいけないというふうに思っております。そういう意味で、拉致被害者の救出ということになれば、御指摘のように、医師、看護師、保健師等々の派遣が必要になろうかとは思いますけれども、その際に、朝鮮半島がどういう情勢にあるのか、そういった個別具体的な状況に即して判断を総合的にしていかなければならないだろうというふうに思いますので、他の関係省庁ともしっかり連携をして、政府全体として救出の保健衛生等々の面でしっかり対応してまいりたいというふうに思います。
#246
○副大臣(若宮健嗣君) お答えさせていただきます。
 先ほど加藤大臣の方からもお答えを申し上げましたが、海外で日本人が危機にさらされましたとき、その救出につきまして対応ができるということにすることは、国としてまさに当然の義務だというふうに認識をいたしております。
 青山委員も御承知のとおり、先般の平和安全法制の整備によりまして、新たに自衛隊による在外邦人等の救出、警護などの保護措置が実施できるようになったところは、これは一歩前進ではなかろうかというふうに考えているところでございます。
 他方、自衛隊による救出活動には、やはり国際法、そしてまた我が国の憲法上の制約があるため、おのずと限界があることは御承知のとおりでございます。しかしながら、やはりこの平和安全法制の施行によりまして、自衛隊法八十四条三に基づき一定の要件の下の中で在外邦人の警護、救出が可能となりました。防衛省設置法に基づきまして、憲法及び法律の範囲内で所轄業務の遂行に必要な各種訓練というものは実際に実施をいたしてございまして、この新たな任務を実施するための訓練についても順次開始をいたしておるところでございます。
 以上でございます。
#247
○副大臣(薗浦健太郎君) 御指摘のとおり、地域専門家の育成というのは、外務省にとって極めて重要な分野であります。特に、我が国の平和と安全に直結をいたします朝鮮半島情勢、これに関します情報収集また分析を行い政策を立案するに際し、朝鮮語の専門家の存在というのは必要不可欠だと考えております。
 このような観点から、現在、朝鮮語研修の職員の相当数を韓国に所在をする在外公館に配置をしております。また、本省の関連部門、また内閣官房内の朝鮮半島問題に直接関係する部署にも相当数を配置をさせていただいております。
 御指摘も踏まえまして、引き続き朝鮮語研修の職員の拡充、更なる育成に努めてまいりたいと存じます。
 ありがとうございます。
#248
○青山繁晴君 一年生の分際でいろんな大臣に一気にお聞きして、申し訳ございませんでした。若宮防衛副大臣と薗浦外務副大臣にも丁寧なお答えをいただきまして。
 僕は、決して拉致被害者の方々をもちろん代表できるわけでも代理できるわけでもありませんけれども、テレビ中継がなくても、ネットを通じてたくさん家族の方が御覧になっていると思います。場合によっては、ひょっとしたら、とらわれた人の中でネットにアクセスできる人がいるかもしれない状況もゼロではありませんので、このやり取りは非常に大事なやり取りだと思います。
 その上で、この一般質疑、麻生財務大臣にもおいでいただいております。この編成、さっき申しましたとおり、今は所管の大臣がいない状況でもありますし、やっぱりまず省庁横断の予算が必要不可欠になると思います。麻生財務大臣、御配慮をいただけますでしょうか。
#249
○国務大臣(麻生太郎君) 今、朝鮮半島、拉致以外にも、金正男、マレーシアで暗殺等々の疑惑が出てきたり、日本とアメリカとの首脳会談でいきなりミサイル発射とか、通常じゃ考えられない状況が起きております。
 というのは、朝鮮半島で何か一旦緩急があった場合には、日本海を渡ってすぐこちら側には、日本にすぐ届く距離にありますので、そこから、青山さん、何百万人難民が来るかね、そういう想定で考えている人、ほとんどいないんですけれども、ペットボトル浮かべたらこっち流れ着きますから。それが日本海に面している人たちの真剣な悩み。流れ着いた人たちが普通の難民ならともかく、武装難民、こっちが撃たれるかもしれぬという状況で、こちらは撃ち返せるだろうかということを考えてちゃんとやってありますかねというようなことを我々は真剣に考えないかぬというのがNSCに今与えられている仕事です。
 私どもはそういうのを考えておるんですが、今、拉致被害者の救出について、関係省庁に関して、いわゆる救出部隊に関しての、編成するに当たっては、それは対応すべきというものというのは当たり前じゃないかと受け止めている発言なんだと思っていますけれども、まずはこれ、こうした体制の必要性も含めてこれは十分に検討してもらわないかぬところなんですけれども、検討して、それがまとまったときに対応して、それに対する予算が付くか、予算をどうするか。当然です、付けるに決まっています。
#250
○青山繁晴君 正直、有り難いお答え、答弁をいただいていると理解しています。
 さっき若宮防衛副大臣から非常に大事な御発言がありました。自衛隊としては、そういうときにも備えて訓練も既にいたしておるというお話がありました。これはとっても肝腎要なところでありまして、編成すればいいのではなくて、次は当然、しかも実効性の高い訓練をせねばなりません。縦割りを乗り越えての編成、訓練となりますから、内閣の拉致問題対策本部が仕切るべきだと考えます。
 拉致問題対策本部の本部長は総理でいらっしゃいますけれども、今日は一般質疑の慣例としていらっしゃいませんので、副本部長でいらっしゃる加藤大臣、何度も恐縮なんですけれども、この訓練の在り方あるいは基本的なお考えについて、もう一度お答え願えるでしょうか。
#251
○国務大臣(加藤勝信君) 個々の訓練等、例えば自衛隊の訓練ということであれば、それは防衛省等においてやっておられるんだろうというふうに思います。
 我々としては、拉致被害者の方々の安全確保という観点に立って、総理大臣、これは本部長でありますし内閣のトップでもあるわけでありますから、総理のリーダーの下で政府全体として、これは自衛隊だけじゃなくて、今御指摘、様々な官庁が関係してくるわけでありますから、そうした官庁が一体となって取り組んでいけるように更に努力をしていきたいと思っております。
#252
○青山繁晴君 時間の制約がありますから、この拉致事件に関することは最後の一問にしたいんですけれども、今訓練のことに触れましたのは、いざというときに本当に日本国民、同胞を安全に救出できることを実現せねばならない。それも、本当は何人拉致されたかもはっきりしていない状況の中で、困難な状況の中でやらなきゃいけないので、訓練ということが大事だという意味で申しました。
 もう一つ、その訓練をできるだけ早く繰り返し行えば、これまで日本人拉致事件に冷淡だった例えばCNNもBBCも、北朝鮮情勢が明らかに緊迫している中で、しかも目に見える、言わば絵になる、絵のある訓練ですから、必ずや報道し、それが北朝鮮にも強くアピールすることにこれはほぼ確実になると思います。そして、北朝鮮にとっては、拉致被害者の奪還作戦でなくても、救出作戦、救出訓練だけであっても、自衛隊の活用ということが初めて北朝鮮の最高指導部にも、独裁者にも目に入るわけです。このことは話合いによる解決にも必ず大きく役立つ、交渉を前進させる効果があるのではないでしょうか。この視点で薗浦外務副大臣にお聞きしたいと思います。
#253
○副大臣(薗浦健太郎君) お答え申し上げます。
 北朝鮮との交渉というものは、従来から、対話と圧力、また行動対行動という大きな原則に基づいて当たっております。
 御指摘のことも踏まえ、あらゆる事態において拉致被害者の方々の安全を確保するということは極めて重要でありますので、様々な状況を想定し対応を考えるということは当然のことだと思います。前向きな動きを引き出すためにも、国際社会、また関係国と連携しながら、この救出のために何をすればいいのか、何ができるのかということについて不断に検討を進めてまいりたいと思います。
#254
○青山繁晴君 この件はこれで時間の制約上終わらざるを得ませんけれども、願わくば、この予算委員会での質疑だけではなくて、これをきっかけに実際の編成と訓練に至り、そして拉致被害者の方々の生還に結び付くように、魂から願いたいと思います。
 次のテーマに移りたいと思います。
 私たちは、例えば今申しました拉致被害者を取り返せないだけではなくて、長年、日本は資源のない国、資源小国と実は思い込まされ、刷り込まれて生きてきました。ところが、たった今の日本には、建国以来初めて本格的に言わば抱擁しているところの自前資源、それがあるということがようやくにして国民の広く知るところとなりつつあります。その自前資源には、メタンハイドレート、あるいは金、銀、銅などを含む熱水鉱床、あるいはハイテク製品などに不可欠なレアメタルが主なものとして挙げられます。中でも、メタンハイドレートは、実は今、世界の日本がトップランナーとして認められた研究レベルに達しています。
 不肖私は、民間で専門家の端くれとして、他の研究者とともにおよそ十三年前から日本海でメタンハイドレートの白い塊を実際に取り出してきました。これは是非委員の方にも傍聴者の方にもメディアの方にも理解していただきたいんですけど、それ、見た目はコンビニで売っているあの白いシャーベットとそっくりです。それをそのまま海底で取り出して、泥が付いていますから、泥は手で簡単に落ちるような状態です。白く現れたものに、何でもない、例えば百円ライターの火を近づけただけで、ぼっと青い炎を出して燃えます。これは燃焼効率が良い証拠であり、しかも在来型の資源に比べて例えば精製のようなプロセスが少なくて済むということであります。
 これ、実は、今言ったタイプは特に日本海に多いタイプです。日本海は、御承知のとおり、過疎に苦しむ町や村も多いです。その過疎に苦しむ日本海の沿岸地域でこそ実用化されて、日本にはあり得ないはずだった資源産業が勃興すれば、どれほど町や村が消えていくことに苦しんだ方々に希望を与えるでしょうか。また、世界情勢がどうなっても、自前資源を確保しているとなれば、国家安全保障にも大きく貢献します。さらには、日本経済の新たな成長底上げにつながって、デフレ脱却にもつながっていきます。
 私は、決して根拠の薄い、乏しい、バラ色の話をしているんではなくて、まず政府が取り組んできた太平洋側の砂と混じったタイプのメタンハイドレート、砂層型と言っていますが、それは既に海洋産出試験に入っていて、この春、四月からはまた第二回に入りますよね。それから、国会に出る前の私を含めた民間ベースで主として取り組んできた日本海側の、今申しました、これ表層型と言っています、海底の上に出ているものが多いですから、表層型メタンハイドレートも、実は平成二十八年度、今年度の最後になって、資源エネルギー庁がそれまでの理学的な調査、つまり生産を前提としない性質を調べるだけの調査から姿勢を大きく転換されて、初めて生産手法の公募が行われたばかりです。ということは、いずれも実用化への試みが視野に入りつつあります。もちろん、これは人類が初めて取り組む新資源でありますから、実際には様々な技術的課題がありますけれども、官民の連携で乗り越えられるべきだと思います。
 まずは、国の土台としての基本的な姿勢、そこが肝腎ですので、世耕経産大臣、お願いできますでしょうか。
#255
○国務大臣(世耕弘成君) 資源開発というと、どうしても海外における権益の確保ということに目が行ってしまいがちでありますけれども、やはり我が国の足下をしっかり見て、我が国が自前で確保できる資源というものも開発をしていくということが非常に重要だというふうに思っています。
 そういう意味で、経産省としても、メタンハイドレート、これ非常に今熱心に取り組ませていただいていますし、あと、もう既に割と練れた資源という意味でいけば天然ガス、これも結構、東南アジア各国で掘ってみたら出てきたというようなケースもたくさんありますから、そういう資源はしっかりと開発に取り組んでいくことが重要だというふうに思っております。
#256
○青山繁晴君 ここで、不肖ながら一つ提案がありまして、今大臣おっしゃったように、在来型の資源についても、日本でも本当は、量は少なくても石油も天然ガスも取り組んでこられたんですよね。ただし、やっぱり経済産業省、資源エネルギー庁の体制としては、海外の大きな油田あるいはガス田の権益を確保する、つまりは海外から安定的に輸入することが主な仕事になってきたことは間違いのない事実だと思います。
 今、大臣と言わば僕は国民の代わりに対話してお分かりいただいたとおり、実はもう自前資源も確保できる段階に入りつつありますから、ということは当然資源エネルギー庁の役割が、あるいは経済産業省としても大きく変わるはずであって、資源エネルギー庁を例えば本省に取り込んで、つまり優秀な人がエネ庁に一年、二年行っていてまた本省に帰るというのをやめて、本省の中にちゃんと取り込んで、例えば仮称の名前としては自主資源開発局のような体制にもう一度組み直していただいて、自前資源の確保、場合によってはメタンハイドレートを含めて、輸出も含めて、輸入じゃなくて輸出も含めてそういう取組ができるような改革、それをささやかに提案したいんですが、いかがでしょうか、世耕大臣。
#257
○国務大臣(世耕弘成君) 資源エネルギー庁というのは、昭和四十八年に鉱山石炭局と公益事業局、これを束ねて新たに庁としてスタートいたしました。当時は中曽根康弘通産大臣でありまして、当時の国会答弁で、なぜ庁をつくるのかという質問に対して、火力、水力、原子力あるいは地熱発電等を含めた日本の総合エネルギー対策を推進する一元機関として考えてやったことというふうにおっしゃっています。
 それともう一つ、やはり局長よりも外局の長官の方がこれは国家行政組織法上極めて大きい権限を持っている。例えば他省庁のトップに対して資料提出を求めるとか、そういうことは局長はできないんですが長官はできるんですね。だから、そういうことも含めて資源エネルギー庁というものにしたというふうに思います。
 これ、資源エネルギー庁は、どうしても今までは海外の権益確保に目は行っていましたけれども、これ海外だけやりなさいという庁ではありません。今、青山さんと私は同じ考えを持っています。やっぱり、まず足下の資源開発も重要だという思いであります。私、一議員のときは、国連海洋法条約で三百海里の経済水域認められるチャンスに間に合うように調査の予算を取るために走り回って、今かなりの部分認められたということもありました。私、この問題は非常に関心を持っております。
 さらに、エネ庁だけではありません。本省の方にも通商政策局とか貿易経済局とか、あるいは探査技術なんてことになるとこれは製造産業局も関係してくるわけでありますから、これ、経済産業省本省でも設置法で、鉱物資源、エネルギーの安定的かつ効率的な供給の確保ということがちゃんと任務に入っておりますから、もう省全体で国内の資源の開発というものには取り組んでまいりたいというふうに思います。
 その中でも、特に青山さんがずっと御夫婦で取り組んでこられたメタンハイドレートというのは極めて有望であります。和歌山沖もその範囲に入っていますので、ずっと私も昔からこれは関心を持ってやってきていることでありますので、しっかりと国内資源開発に取り組んで、エネルギー庁を中心にしながら経産省全体挙げて取り組んでまいりたいというふうに思います。
#258
○青山繁晴君 大臣、済みません、通告した質問のカテゴリーだけど、細かくは通告していないことを一点だけ許してください。
 省庁再編のときに通商産業省から経済産業省になりまして、つまり、通産省がマクロもやるのかという雰囲気もあり、一定の地位を得たようでいて、正直、記者時代からの僕の実感でいうと、ちょっとぼやけたんじゃないかという気がしているわけです。
 それが一点と、今おっしゃった資源エネルギー庁の成り立ちについては、今大臣が正確におっしゃったとおり、不肖私も理解していますけれども、ただ、これから国民の支えが必要なときに、やっぱり、例えば、あえて言うと経済を、済みません、この際取って産業エネルギー省としてもらうと、何をやるのか、存在理由というかレゾンデートルというか、存在意義がむしろはっきりして、何でちょっと外側に見えたエネ庁じゃなくて本体になるのかというのが国民にとって非常に、あるいはメディアにとっても理解しやすい機会になるのではないかと。経済産業エネルギー省とやるとやっぱりぼけるので、済みません、余計な提案を付け加えて言うと、産業エネルギー省、産業という中には当然トランプさんが嫌いかもしれないグローバリゼーションも、それから国内産業のフェアな保護も実は全部入りますから、そのささやかな提案については、ちょっと補足でいかがでしょうか。
#259
○国務大臣(世耕弘成君) 余り私が御提案の名前に乗った答弁をすると後で大変なことになりますので、御意見として拝聴しながら、ただ、御指摘の点はしっかりと、これは省の名前に関係なく、マクロな視点も含めながら、産業政策、エネルギー政策、一元的にしっかりと取り組んでまいりたいというふうに思います。
#260
○青山繁晴君 このメタンハイドレートの件もあと一、二点だけにしたいんですけれども、一つは、例えば新潟県、あっ、その前に、ごめんなさい、ちょっと今の修正します。
 間もなく東京オリンピック・パラリンピックが巡ってきます。かつて、例えば、今いろいろ批判はあっても、大阪万博で原子力の火を初めてともして、それが日本の産業育成に大きな力があったのは、少なくとも三・一一までは事実です。
 小さな提案として、例えば東京オリンピック・パラリンピックのともしびをメタンハイドレートでともしてはいかがか。最低限でも聖火ですよね、聖火をともすのは実はもう既にできます。今取れるサンプルでもできるぐらいだと思いますけれども、本当は東京オリンピック・パラリンピックの電源を全てメタンハイドレートの発電による、つまり今の天然ガス発電に置き換えてやると、国民だけじゃなくて世界に非常にアピールすると思いますけれども、ちょっとそこはいかがでしょうか。大臣、お願いします。
#261
○国務大臣(世耕弘成君) 今御提案のあった東京オリンピックをメタンハイドレートを使ってともしびをともしたいという話、あるいは聖火に使ってはどうか、これ大変興味深いものだと思いますが、これは東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が中心となって、そして最終的にはIOCの承認を得て決めるということになっているそうであります。
 ただ、質問通告いただきまして、過去、聖火はどうやってともしていたかというのを調べてみましたら、二〇〇〇年のシドニー大会以降は大体明らかになっていまして、プロパンかプロパンとブタンの混合ガス、これを用いている場合が多いそうであります。直近のリオはまだちょっと公表されていなくて分かりませんが。ちなみに、我が国の九八年の長野大会では天然ガスを使用していたということであります。
 その中でメタンハイドレートが今使えるかどうかなんですが、一つはやはり量的な問題でありまして、今のところメタンハイドレートをずっと連続で取ったというのは最長で六日間なんですね。そのガスの量ではあの聖火をずっとともしび続けるのは非常に難しいと。また、このトーチの方ですね。これ、持って走る方になるとやっぱり風が来ますから、それなりに圧縮したガスでびゅっと出さなきゃいけなくて、この量もなかなか厳しいということであります。
 今いろんなメタンハイドレートの商業化に当たっての技術的な克服ポイントというのが幾つかあるんですが、その中の一つ、やっぱり長期的、安定的に生産できるかどうか、この辺が、二〇二〇年までにクリアできるかどうかの見通しというところが非常に密接に関係してくるというふうに考えます。
#262
○青山繁晴君 あえて困難な課題を提示していただいたんです。困難なというか、課題ですよね。ですから、是非国民とともにこれを期待したいと思います。
 この件で最後お聞きしたいのは、例えば新潟県で、佐渡島の南側、つまり目の前です。例えば、私自身も調査船に乗って出ますと、振り返ると新潟の飲み屋街と思われる明かりまで見える。どれほど近いかということですね。
 したがって、県の取組としても、地元で取ったメタンハイドレートで例えばバスを走らせて、そのバスの横に、このバスは地元の資源メタンハイドレートで走っていますと大書する、大書きするという夢の実現、実はもう模索が始まっています。これは、実はエネルギーの地産地消、つまり原発を始めとして大きなところでつくって、それを大送配電網で配るというだけではなくて、それも必要ですけれども、エネルギーの地産地消という地域振興につながると思います。
 この件、国の支援がやっぱり適切に必要だと思いますけど、この件で最後、大臣、お願いします。
#263
○国務大臣(世耕弘成君) 海洋エネルギー資源開発促進日本海連合という自治体の集まりがあって、そこでこのメタンガスで公共バスを走らせるというような議論が行われているということをよく承知をしていますし、もう技術的にはメタンガスで間違いなくバスは動くわけでありますから、あとはこのメタンハイドレートをどうやって安定的に確保するか。公共交通ですから、済みません、今日はガスが取れなかったので動きませんというわけにいかないので、これずっと安定的に取れるのかどうかということと、あと、やっぱり基本的には自治体が運営をしてもらいますから、コストの面ということが出てくるというふうに思っています。
 ただ、いずれにしても、これ実用化に向けて国も協力をしていきたいと思いますし、民間企業、大学、自治体を含めて各層の英知を結集をして、早期に実用化が進むよう調査、研究開発を加速していきたいというふうに思いますし、経済産業省としてもしっかり役割を果たしていきたいというふうに思います。
#264
○青山繁晴君 ずっと積極的な御答弁ありがとうございました。
 今、僕の話の中にも原子力発電の問題が出たんですけれども、今、安倍内閣、政府としては、原子力規制委員会の作る厳しい新基準に適合したところから再稼働という方針になっています。ただし、政権の自覚もあるとおり、国民の理解は深まっていません。
 原因の一つは、福島原子力災害があのチェルノブイリと同じレベル7にされたままだということがあります。このレベル7という基準は、IAEA、国際原子力機関の基準によりますと、レベル6以上はあくまで環境にどれぐらいの放射線量が出たかということが基準になります。
 ところが、知られざる事実として、この実際はどれほど環境に放射性物質が出たのかという計算を原子力規制委員会は行っていません。これを行ったのは、事故直後の菅内閣の当時に経産省の原子力安全・保安院が三十七万テラベクレル、物すごい数字です、それから原子力の安全委員会が六十三万テラベクレルという本当に膨大な数字を発表いたしました。ところが、日本政府が発表した数字はこれが全てなんですね。
 ところが、学者の中には、例えば、もう余り詳しく申し上げる時間はなくなりましたけれども、大気汚染の専門家と知られる東京大学の西村肇さんという先生がいらっしゃって、僕とは何の関係もありません、利害関係なくお話ししていますけれども、この方の発表によると、この政府発表の数字と実態は百分の一どころか千分の一程度という発表をなさっています。余りにも乖離がありますから、何が本当なのかを少なくとも原子力規制委員会が測量、測定、計算すべきじゃないでしょうか。
 この件は、実は参議院の資源エネルギー調査会で、原子力規制委員会からは検討するというお返事いただいています。でも、原子力規制委員会は独立した機関でありますから、環境省におかれてもこの取組は必要じゃないでしょうか。環境省、お答え願えますでしょうか。
#265
○委員長(山本一太君) 高橋水・大気環境局長。時間が来ておりますので、簡潔にお願いします。
#266
○政府参考人(高橋康夫君) お答えいたします。
 福島第一原発から環境に漏えいした放射性物質の量でございますけれども、委員御指摘のとおり、原子力規制委員会において、今後新しい知見が得られた際には改めて検討するということを聞いております。
 環境省といたしましては、放射性物質に係る環境の状況の把握のために監視及び測定を担当しておりまして、大気、水等に係る一般環境における放射性物質に係るモニタリング調査を継続的に行っているところでございます。これらの調査によって得られた知見を必要に応じて提供するなど、適切な役割分担の下、原子力規制委員会の今後の検討に積極的に協力してまいりたいと考えております。
#267
○青山繁晴君 予定項目に至りませんでしたが、時間がなくなりましたので。
 ありがとうございました。
#268
○委員長(山本一太君) 以上で青山繁晴君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#269
○委員長(山本一太君) 次に、こやり隆史君の質疑を行います。こやり隆史君。
#270
○こやり隆史君 自由民主党、滋賀県選出のこやり隆史でございます。
 青山先生に引き続きまして、予算委員会、初めての質問の機会をいただきました。理事の皆様始め関係者の皆様に厚く御礼を申し上げたいというふうに思います。
 では、質問に入らせていただきます。
 まず、午前中の審議で片山議員から、あの日米首脳会談についての議論をなされました。安全保障中心でございましたので、私はまず経済面を中心に、首脳会談あるいは経済対話について御質問をさせていただければというふうに思っております。
 首脳会談では、あるいは共同声明では、安保条約の五条が尖閣諸島に適用される、これが明示されたという大きな効果がございました。他方で、経済面では、取り上げないこと、明示しないことということが極めて大事な事項であったかというふうに思っております。自動車であるとか為替の分野ですね、そうしたことについて首脳会談で取り上げない。そして、TPPは残念ながら批准をしないというふうにトランプさんが事前におっしゃっていましたけれども、その中で、アジア太平洋地域における貿易、経済成長、そしてルールの基準、高い基準を促進していく、そうしたことが明記された、これはやっぱり大事なことではないかなというふうに思います。
 つまり、安全保障、そして経済協力、そして首脳同士の個人的関係の構築、あらゆる分野において考え得る最良の首脳会談であったのではないかなと個人的には思っております。事実、諸外国からたくさんの問合せが来ているというふうにも承知をしておりますけれども、これまでまさに主導的に準備をされてこられました外務省としてのこの首脳会談の評価について、整理をしてお答えいただければと思います。
#271
○副大臣(薗浦健太郎君) お答え申し上げます。
 先生の方から既に幾つか御指摘をいただきましたけれども、まず、トランプ大統領と二日間にわたって様々な問題についてじっくり話し合い、そして個人的な信頼関係を確立できたこと、そして日米同盟は揺るぎないという明確なメッセージを世界に発信することができた、大きな成果だと思っています。また、マルチの場においても、今後日米が連携をしていく土台が築けたというふうに思っています。
 また、首脳会談では、特に安全保障面において、日本防衛のための抑止へのコミットメント、それから御指摘にもありました安保条約五条の尖閣諸島への適用、さらには普天間飛行場の辺野古移設が唯一の解決策であるということを確認し、共同声明を出すことができました。画期的な成果であると評価をしております。
 また、経済におきましては、日米がそれぞれウイン・ウインの関係を一層深めるために、副総理と副大統領との間で新しい経済対話の枠組みを立ち上げることで合意をいたしました。
 また、フロリダにおきましても、北朝鮮の弾道ミサイル発射に対して早急に記者会見を開き、日米の強い結束というものを示すことができました。
 また、同行いたしました岸田外務大臣も、ティラーソン国務長官の間で初めての外相会談を行いまして、様々な課題について共に取り組んでいくことで一致したということでございまして、大きな成果を上げたというふうに評価をしております。
#272
○こやり隆史君 ありがとうございます。
 実は、その首脳会談の後、幸いにして私も直後に、米国の連邦議員とか関係の有識者の方々と日米関係について意見交換を行う機会をいただきました。それで、最も感じたことは、現地では当然トランプ新政権に対する批判というのも大きいものがある一方で、やはり新しい政権に対する期待というのも予想以上に強いなというふうに感じたところでございます。
 それはなぜかというと、やっぱり皆様も御承知のとおり、とてもやらないだろうと思っていたようなことについて次々と実行をしていくということについて、本当に何か変えてくれるんではないかということの期待感がやっぱり予想以上に高いんではないかなというふうに感じた次第でございます。逆に言えば、この新しい政権というのは、その実行を示していくこと、これがレゾンデートルになっている。
 そういう意味で、貿易関係についても、その結果に対する期待感というのがやっぱり高いんではないかと思っております。その期待感が、先ほど触れられなかったというふうに申し上げましたけれども、自動車であるとか農産物、こうした個別分野の二国間交渉に向けられる、そうすると、やっぱり国力が圧倒的に強い、日米の交渉になりますので、日本としては得策ではないということは明らかであるというふうに思っております。
 この点、先ほども副大臣の方から触れていただきましたけれども、麻生副総理とペンス副大統領との間で、まさに幅広い分野を対象にした分野横断的な対話スキーム、経済対話のスキームを開始するということを決めたというのは、これは本当に日米の経済分野における交渉の入口としてとても戦略的な勝利であったんではないかなというふうに思っております。こうした経済対話の中では、この個別の二国間での通商協定、そうした議論を極力避けつつ、日米双方が、日米の協力によってお互いにウイン・ウインになれる、そういった課題をうまく抽出しながら議論を進めていく、これが極めて大事だと思います。
 加えて言えば、絶対にその二国間の協定の議論を日本が先んじて行わないように、まさに通常とは違って、少しずつ時間を引き延ばしながら、時間を掛けて幅広い分野で議論を進めていく、そういうことがこの経済対話では求められているのではないかなというふうに感じた次第でございます。
 この経済対話について、まだまだ決まっていないところが多いかとは思いますけれども、当面どういうタイミングで議論をされていくのか、またその内容、どんなことを想定されているのか、お伺いしたいというふうに思います。
#273
○国務大臣(麻生太郎君) 今回の話で一番のところは、多分この種の枠組みは一九六〇年代後半のニクソン・佐藤会談以来、あれが繊維交渉ですか、その後、鉄鋼交渉、自動車交渉、全ての交渉、日米間の交渉は、向こうから来たのに対してこちらがどうディフェンスするか。関税障壁、非関税障壁、産業構造、もう全部そうです、一つの例外もないと思いますが、今回初めて日本側がプロポーズしたというのが一番のみそです。
 みそにして、こっちはこれにするから、そちらの担当官はこれにしてくれと相手の担当官まで指名していますから。そういった意味では、これまでになかったという点においては画期的なことで、書かれた内容の、共同宣言の内容も極めて明快でしたけれども、あれだけのものが口頭ではあっても紙に書かれたという例はこれまでありませんので、そういった意味では画期的なことだったと思っております。
 それから二つ目のことは、やっぱり経済安保とかいう言葉が何か日本の新聞じゃよく書かれて、わけくちゃ分かったような顔をした人が書いていますけれども、どれくらい分かっておられるのかどうか知りませんけど、これははっきり分けようと言っているわけですから、安保で経済と一緒にしないのよといってぴしゃっと分けているというところが今回二つ目のところの肝腎なところだと思って、このビジネスのところがビジネスダイアログとして、こっちは副総理、そっちは副大統領、こっちでやろう。なぜなら担当する省庁が多省庁にまたがっているからというんで、これをまとめるのは副総理、そっちは副大統領でしょうというんで、それが決まっておりますんで。
 その中で、今から何をするかということが今から大事なところなんですが、あの中で一番肝腎なのはルールを決めようというところの、あの部分が一番最後に入っていますけど、このルールが一番肝腎なところだと思っていますが、いろんな意味で、いわゆる貿易に限らず為替とか金融とかいろんなものがいっぱい入ってきますんで、そういったものを含めて仕事をやっていくことになりますんで、これはこやり先生、今からやっていくんで、こちらの方は今着々とスタッフは全部今整えつつありますけど、向こうはまだやっと商務担当のウィルバー・ロスは昨日決まったんかい、まだ決まったばっかりで、あそこは上院を、議会の承認が要りますんで、さっさと通ったのは、日本では評判の悪かったあのジェームズ・マティスという防衛大臣が百人中九十八票入って通った方なんですが、私の相手のスティーブン・ムニューチンなんという人は、一回目否決、二回目も否決、三回目でやっと通ったのかな、五十三対四十七だったと記憶しますけれども、まだ今その段階ですんで、その下のデピュティーというか、アンダーデピュティー、何ていうんですか、日本語で次官とか局長とか、そういったところはもうとてもまだ行く段階に行っておりませんので、当然のこととして副大統領府にそういったスタッフがまだほとんど、ジャスパーぐらいしかいませんかね、一人ぐらいしかおりませんので、そういった意味では、今からこういったのをやっていきますので、まずは何すればいいかというのをこちらからプロポーズするんで、こちらから言い出した話なんでこっちからプロポーズをするから、それを受けてそちら側もという話を、今週でも、一応英文だけはでき上がっておりますんで、そういったものを振り込もうかなという感じを今はしておりますけれども。急にやられても向こうはとても間に合うような体制に、まだ議会が通っていませんのでというところだと思っております。
 いつからかというと、四月の半ばには先方が別の用件で来る約束になっていましたんで、副大統領としてではなくて、イリノイじゃなかった、インディアナの州知事として日本の何とかかんとかで表彰されたんで、それで日本に来るというんで、こっちはそのときに合わせて第一回目のまずはというのをやろうかなというところまでですけど、まだそこも人は向こうは決まっていませんので、ちょっと、とにかくまずは顔合わせかなと。その辺からスタートをさせていただくことになりますんで、両方で初めてのことでもありますんで、こちらからいろいろなものをプロポーズして向こうからという話になってくると思っております。日程的にはまだそこが、まだはなも決まってない、それぐらいのところしか決まっておりません。
#274
○こやり隆史君 副総理、ありがとうございます。
 決して急いでほしいと思っているわけではなくて、できるだけゆっくり、幅広い、落ち着いて議論ができる場として活用していただきたいなというふうに思っております。
 それで、今御答弁にありましたように、これからまさに考えていくと。ある程度日本のイニシアティブも取れていくような対話であるのかなというふうに思っております。その点で、共同声明にもありましたけれども、そもそもTPPから米国が離脱するということは極めて残念であり、私はあのTPP協定というのは近年まれに見る日本が勝った、勝ったって言葉は悪いですけれども、協定であるのではないかと私個人は思っていて、このTPP協定の精神とか中身については、これは引き続き維持をし、諦めてはいけないというふうに感じているところでございます。そして、共同声明にも、自由で公正な貿易のルールに基づいてアジア太平洋地域における経済関係を強化するというようなコミットメントがなされております。
 御承知のとおり、アジア太平洋地域の市場、これはもう人口と所得、これが伸びているという極めて大事な市場でありますし、少子高齢化が進む我が国としては戦略的な、本当に大事な市場であります。と同時に、これは米国にとっても大事な市場であることに変わりはありません。そして、両国が協力を検討し合うことによって、改めてアメリカにこの環太平洋地域の市場の重要性を認識していただき、ルールの設定の必要性を認識していただくことによって、また更にこのTPPの協定の重要性というのが改めて認識されていくんではないかな、そういうことも考えます。
 したがって、ちょっと先ほどまさに余り決まっていないとおっしゃいましたけれども、まさに戦略的に日本がリードを、対話をしていく中で、米国との直接的な経済協力のみならず、このアジア太平洋地域全体の貿易や投資、これを拡大するための方策、それを日米がどうやって分かち合っていくのか、そうしたものをできれば主題として検討していっていただきたいなと思いますが、副総理の御見解をお願いします。
#275
○国務大臣(麻生太郎君) これは極めて大事なところで、今世界の、今度のTPPでいきますと世界の約四〇%のGDPを持っている国が十二か国集まってやるという話なんですけれども、ああいう話含めまして、今アジアでやっぱり、そうですね、中進国とかいろんな表現ありますけれども、そういった国々のGDPの伸び方が、人口も伸びているせいもありますけれども、間違いなく他の地域に比べてということになっております。
 これは前のオバマ政権の後半の、後半というか最後の二年間ぐらいですけれども、ピボット、中心の位置を大西洋から太平洋に移すというのをやり、軍艦も、太平洋艦隊、それから第三艦隊、第七艦隊、いずれも増強して、非常に左側に、西側に軸を移したというのがもうあのときからはっきりしておりますけれども、今度の話は、経済の面においてこの部分の方が伸びるということはもうはっきりしているのは、これはトランプという方も、あのスタッフにおられる方々のあのメンツ見ても、これはみんなそのことのよく分かっている方が、経済、金融、ずらっとおられますので、そこは間違いないと思っているんですが。
 問題は、その人たちの話というのはアメリカの利益、アメリカ・ファースト、USファーストということでやると、結果としてアメリカだけ繁栄すればいいというモンロー主義みたいな、昔の話のまま止まっている可能性なきにしもあらずで、何となくトランプさんという方の頭の構造は一九七九年ぐらいで止まっているかなという感じの話をよく選挙中は、選挙中の話は大体そういう話ですから、ちょっと待ってくださいといって話をして、今度は安倍さんの話や我々の話を聞いて、紙を見せて、あんたのところのはこうなっているでしょうがと、おたくの国で一番雇用を増やしているのはどこの国って、日本が一番増やしているでしょうがと。どこが一番投資しているの、はい、どこですというのは、ずらっと数字で説明したらばたっと言わなくなるというところは、よく人の話を聞かない政治家というのはこの辺にもいっぱいいますけれども、やじしか言えない人もいるんですが。
 あの人の場合は、少なくとも安倍総理の発言中、ただの一回もインターラプトしたことありません。インターラプト、途中から割って入ったことは一回もないですから。全部人の話は聞いて、途中から、うんっという顔をすると、いきなりノートを出してノートを取って、今の話もう一回言ってくれという話になるぐらい人の話を、リスナーとしてはちょっとしたものかなと、私のいろいろな方にお目にかかった中じゃこの人が一番、聞き役というより何となくまだ頭の中は白いキャンバスみたいなもので、その中へ自分で絵を描いていっておられるのかなと思いましたので。話も、午前中の話と午後の話でいったら、ばっと午後の話にその午前中の話を使って、さっきの話だけどと言ってくれることができる人というイメージがありますので。
 今言われましたように、全体のアジアの中の話というのはこれすごく大事なので、この方がおたくの利益にもなります、アジアの利益にもなります、もちろん日本の利益になりますという話を作り上げていかにゃいかぬところだろうと思っております。
#276
○こやり隆史君 ありがとうございます。ちょっと時間の制約があるので、また引き続き御教授をいただければと思います。
 次、農産物の輸出について御質問させていただきます。
 農業は、まさに単なる食料供給の産業ではなくて、まさに地域のコミュニティーを守る、あるいは国土保全を守っていく、その重要性は論をまたないところでございますけれども、例えば最近の少子高齢化の状況がやっぱりこの農業にも大きな影を寄せているというふうに思っております。例えば、基幹産物である米を見ましても、これは毎年八万トン、これは私の地元である滋賀県の生産量の半分が毎年この日本の国内の市場から消えている、そういう状況になっております。
 こうした縮小しがちな我が国の市場を補完するという意味で、先ほども議論させていただきましたこのアジア太平洋地域を始めとして世界市場、これがこの農業の産業競争力というか競争力の補完となるということは間違いないというふうに思っております。
 そうした中で、今まさに日米の経済対話が始まりました。TPPは怪しくなりましたけれども、この重要性は変わらない。そうした中で、このTPP協定の発効いかんにかかわらず、やはり農産物、我が国の高品質な農産物の輸出、これを果敢に拡大していく、これがもう今しかないんではないかというふうに考えておりますが、まず農水省のこれからの取組についてお話を伺いたいと思います。
#277
○国務大臣(山本有二君) ジェトロの幹部でありましたこやり委員はつとにお分かりのことと思いますが、アジア太平洋の輸出というのは大変大事なところでございまして、我が国農産物輸出の七三・八%を占めております。順番からいいますと、香港、台湾、中国、韓国、タイ、ベトナム、シンガポール、こういった国に我が国は日本の農産物を輸出できております。その輸出を拡大するという作戦に入らなければなりません。海外の消費者、飲食店、小売店などのニーズの把握、高品質な日本産品の需要の掘り起こし、ここがポイントになるだろうというように思っております。
 具体的に申し上げますと、昨年五月に策定いたしました農林水産業の輸出力強化戦略、これを作っておりますが、まずは現地の農林水産物食品の市場に関する情報等を継続的に収集して、情報をまとめて関係者に提供するということでございます。また、国内の農林漁業者、食品事業者の販路開拓のための見本市、商談会への出展等への支援を行うこと、そして日本食レセプションや海外メディアなどを活用しました日本産品や日本食、食文化の魅力の発信等に現在取り組んでおります。
 これらに加えて、新たにオールジャパンでのプロモーション、ブランディング、輸出事業者へのサポートを担う機関を創設しまして、輸出拡大に向けた取組を更に強化することとしておるところでございます。
#278
○こやり隆史君 ありがとうございます。
 先ほどジェトロの話もしていただきました。地元、私の滋賀県でも、ようやくジェトロの事務所が開設されるという運び、ちょっと大分遅いんですが、運びとなりつつありまして、ようやく県内各地域の農産物を海外市場に展開していく、そうした流れが、ルートができつつあるのかなというふうに思っております。
 まさに、こうした地域でのきめ細かいサポート体制、これを強化していく、これはもうもちろん重要でありますが、先ほど大臣もおっしゃられたように、日本全体の農産物の輸出戦略、市場拡大、これをどういうふうに図っていくか、戦略的にどう考えていくかということがやっぱり極めて今大事な時期に差しかかっていると思います。
 大臣、先ほど教えていただきました、ブランディングあるいはプロモーションを戦略的に行う、オールジャパンで行う新たな機関、これは日本版SOPEXAと呼ばれているものかと思いますけれども、このSOPEXAについて概要を教えていただければというふうに思います。
#279
○政府参考人(井上宏司君) 仮称日本版SOPEXAについてのお尋ねでございますけれども、この組織の運営につきましては、日本産の農林水産物、食品の輸出促進に任務を特化した組織として、国内外に輸出サポートの拠点を有しておりますジェトロの組織を活用しつつも、食品でありますとか国際需要あるいは海外市場の実態について精通をしている外部の人材を大幅に登用いたしまして、実効性のある事業を展開してまいりたいと考えてございます。
 また、事業内容といたしましては、海外市場の詳細なニーズ把握、現地の卸、小売、外食事業者等の情報の徹底調査を行いまして、どの国に何をどのように売り込むかといった日本産品のプロモーション、ブランディング戦略の立案と実行を行うほか、輸出事業者への相談対応や商談への継続的な支援といったことを行うことを考えてございまして、現在、本年四月頃の創設、業務開始に向けて準備を進めているところでございます。
#280
○こやり隆史君 ありがとうございます。
 今、新しい機関、これを当面ジェトロの中に設置して取組を始めていくというお話を伺いました。まさに、各地域の事務所あるいは地域から相談に来る農業法人であったり個別のJAさんであったり、様々な方から相談を受け、それをどこの市場で売っていくか、そういったお手伝いをされていくということになるかと思いますけれども、もう一方で大事なのは、やっぱり米にしろある程度量を日本から売っていかないといけないということになると思います。
 そうしたときに、個別の地域の産品だけではなくて、我が国全体、当該産物に関する我が国全体の農産物をどういうふうに戦略的に売っていくか、まさに全体から戦略を立てていかないといけない。もちろん、プロモーション機関ですから実際に販売を行ったりとか流通を行ったりする機関ではありません。そうすると、やっぱり実際に売る責任を持っている機関、全農であったりJAさんであったり、そういう機関との連携というか一体的なその運用がこれ以上求められるところはないのではないかというふうに思っております。
 まさに、ジェトロの中に新機関をつくり、そして既存の機関といかに一体的に運用していくか。こういう機関、ともすると、それぞればらばらに動いて、ブランディングと実際の販売が違う方向に向いていたりするということも起き得るものですから、まさにジェトロを所管する経産省として、いかに一体的にこの体制を整備するかについて御所見をお伺いしたいと思います。
#281
○副大臣(松村祥史君) お答え申し上げます。
 ジェトロについては精通なさっているこやり委員には釈迦に説法かもしれませんが、輸出促進のためにJAや農水省といかに連携を取っていくのか、こういった御指摘であったかと思いますが、実はこれまでも経産省が所管しますジェトロにおきましては、JAの皆さん方と農林水産品の輸出の促進については取り組んできたところでもございます。
   〔委員長退席、理事二之湯智君着席〕
 例えば、福島県のJA会津よつばとの連携では、中東を代表する食品見本市がございます。これドバイで開かれておりますガルフードというものでございますけれども、来場者九万人を数える中東最大の見本市でございますが、ここに昨年、福島県のオリジナルブランド米「天のつぶ」を売り込んだところでございます。この「天のつぶ」の特徴といたしましては、粒が大きく冷めてもおいしいというような評価をいただきまして、すし用のしゃりに評価をいただいて、ドバイの高級和食レストランから引き合いがございまして、カタール、UAE、二か国への米の輸出に結び付いたところでもございます。
 また、人材の面でもJAの皆様から協力をいただいております。昨年四月には全農からジェトロ本部に、またJA茨城からジェトロ茨城事務所にそれぞれ出向者を派遣していただき、農業団体が所有する知見やネットワークを活用させていただいているところでございます。
 さらには、先ほど御指摘がございました日本版SOPEXAの設立を見据えてどんな体制を取るんだということでございますが、これにつきましては昨年の十二月に、ジェトロとJAや農林水産品の品目別輸出組合を始めとします農業団体、例えば花卉でありますとかお茶でありますとか水産でありますとか、こういった農業団体、加えて経団連や商工会議所などの経済団体、合計十五団体による連携協定を締結をいたしまして、オールジャパンでプロモーション、ブランディング、輸出事業者への支援のための体制を整えたところでもございます。
 引き続き、経済産業省といたしましても、農林水産省と連携の下、日本版SOPEXAの設立を契機に、幅広い関係者と一体となってオールジャパンで農林水産品の輸出促進を更に強化してまいりたいと、このように考えております。
#282
○こやり隆史君 ありがとうございます。副大臣、先頭に立って、できるだけ人事交流も含めて、溶け合った一体的な組織運営をしていただきたいというふうに思っております。
 一つ、ちょっと少し個別、各論に近い話になりますけれども、まさに輸出拡大を図っていく、それは付加価値を付けて差別化をして、より高い値段で売っていくということになるかと思います。そうした中で、今農水省さんがまさに進められている環境保全型農業というのがございまして、これは化学肥料などを原則五割以上減らすということによって環境保全型農業を進めていくというものでございます。
 これは、実は琵琶湖を抱える滋賀県の農業、滋賀県において全国をリードして広まってきたものでございますけれども、どんどんどんどんやっぱり全国的に普及してくると、その対策予算といいますか、それが足らなくなってくる。現実、平成二十八年度は国の予算が応募が多くて足りずに、さきの、県でも補正予算を組んで、その国で足りなかった分を全額補正予算で措置したというような経緯がございます。まさにこういう環境保全型農業みたいなプロセスを踏まえて米の重要性というのを何というか訴えていく。多分化学肥料も少ないので、まさに健康にもいいというようなアピールができるはずなんですね。
   〔理事二之湯智君退席、委員長着席〕
 だから、どちらかというと、直接生産段階で補助をするというよりも、実はこういった差別化された製法に基づいて作られたお米、これはやっぱり消費者に理解をしていただいて相応の負担をしていただく、これがやっぱりあるべき姿かなというふうに思っております。当然直接交付金もたくさんいただければ有り難いんですが、まさに全体の支援として、こうしたプロモーションであるとかブランディング、こうしたものにも積極的に力を入れていただきたいと思うんですが、農水省の御見解をお願いします。
#283
○国務大臣(山本有二君) 御理解が深い全国一の滋賀県でございます。この有機農法、エコ、オーガニック、そうした農法を活用してブランディングをするということは大変大事な視点だろうというように思っております。市場におきまして適切な評価が得られるということが何より重要でございます。販売面での取組も含めてブランド化を図りたいと思っております。
 このため、二十九年度予算案におきまして、環境保全型農業の取組を行っている農業者団体等を対象といたしまして、新たな商品の開発、実需者との商談会の開催、あるいは消費者の理解増進に向けたパンフレットの作成や意見交換会、こうした取組を支援していきたいと思っております。
 今後とも、このような販売面での支援にも力を入れながら、環境保全型農業により生産された農産物の市場での競争力強化、これを進めてまいりたいというように考えております。
#284
○こやり隆史君 ありがとうございます。
 是非、本当に、それなりに手間掛けた製法で作った品質の高いもの、これを消費者に分かっていただく、個別の各団体もやりますけれども、日本全体として是非その差別化に支援をしていただければと思います。
 次に、インフラ面、インフラの輸出についてちょっとお伺いをいたします。
 先日、アジア開発銀行の調査報告でも、アジア地域のインフラの需要だけで今後十五年で三千兆、年間二百兆円のインフラ需要があるというような報告が出されています。アメリカでは百兆円規模となっていますけれども、いかに大きな潜在需要があるかということが分かると思います。
 今、まさに日米経済対話で、総理も言及されましたけれども、米国でのインフラ市場、これに協力をしていくということに、これ今まさに進めていただいているんですけれども、まさに米国というのは、市場はアジアほど大きくなくても象徴的な市場であって、米国で広めていくというのはこれは全世界に波及効果を及ぼす、そういう意味で極めて大事な市場であるというふうに考えております。
 もうインフラというのはいろんな分野がありまして、なかなか絞って議論するのは難しいんですけれども、例えば高速鉄道、これはまさに今かなり議論が進んでいる状況だと思います。私も以前いたテキサスのヒューストン―ダラス間、これの高速鉄道、これが最有力であるというふうに言われておりますけれども、実は、民間鉄道会社がやっていくと、そのときにやっぱり最大のネックになるのが土地収用の問題、これがなかなか、強制的に収用するわけにもいかないし、進まない、これがネックになるんじゃないかというようなことも言われています。
 まさに今こそこうしたプロジェクトを成功させて、それをアジアの市場に広げていく取組が必要と思いますけれども、まず、こうした米国での高速プロジェクトの現状について教えていただければと思います。
#285
○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。
 現在、アメリカにおける高速鉄道プロジェクトといたしましては三つございます。
 まずは、先生から今御紹介いただきましたダラスとヒューストンを結ぶテキサス高速鉄道計画でございます。このプロジェクトは新幹線技術の活用が前提とされておりまして、日本の新幹線システムの海外展開に大きく寄与することが期待される重要なプロジェクトというふうに認識をいたしております。現在、アメリカの事業主体によりまして詳細設計や資金調達が行われているところでございまして、海外交通・都市開発事業支援機構から四千万ドルを出資するとともに、JR東海が現地法人を設立をいたしまして、事業主体に対する技術支援を実施しているところでございます。
 それから次に、ワシントンDCとボルティモアを超電導リニアで結び、将来的にはニューヨークまで延伸するという構想でございます。本件は安倍総理から日米協力の象徴として提案していただいているものでありまして、国土交通省といたしましても、これまで米国運輸長官に山梨リニア実験線に試乗していただくなど、大臣自らトップセールスを行ってきているところでございます。現在、日米両国が協調いたしまして、事業スキーム、資金計画など具体の計画策定に向けた調査を行っているところでございます。
 それから、三つ目といたしましては、サンフランシスコとアナハイムを結びますカリフォルニア高速鉄道計画でございます。今後、車両でありますとか信号システムなどの入札が予定されておりまして、現在、日本の企業連合が応札に向けて準備を進めているところでございます。
 国土交通省といたしましては、トランプ大統領が鉄道を含めたインフラ整備の必要性について繰り返し言及されていることも踏まえまして、高速鉄道の運行に関します技術基準でありますとか、安全法制などの制度基盤の構築支援でありますとか、運行や保守に関するノウハウを提供するなど技術面の協力、また様々な機会を活用いたしましてアメリカ側に対して積極的に働きかけを行うことによりまして、アメリカにおける新幹線技術及び超電導リニア技術の導入を目指して積極的に取り組んでまいりたいというふうに思っております。
 なお、先生お話ちょっといただきましたテキサス高速鉄道の用地取得の話でありますが、聞くところによりますと、テキサス高速鉄道プロジェクトを推進している現法によれば、先月の時点で全体の三割の用地が取得できたということでありまして、用地の取得に当たっては、地権者との間で丁寧に対応していく方針というふうに伺っております。
#286
○こやり隆史君 ありがとうございます。
 何かそのテキサスのやつはかなりもう行けるんじゃないかという楽観論があるというようなこともお伺いしていますので、気を抜くことなく、絶対に成功させるという意気込みでやっていただければと思います。
 次に、こうした形で米国あるいはアジアのインフラ整備、これを進めようというような機運が高まっております。インフラ、社会資本は、国民の利便性、安全、安心の構築、そうしたものに加えて、製造業や観光業など幅広い産業の基盤となるものであります。グローバル化が進む中で、周辺国を中心にインフラの強化が動いてきていると。そうした中で、日本のインフラという視点で競争優位というのを改めてやっぱり見ていかないといけないのかなというふうに思っております。
 私の滋賀は、実は付加価値産出額で製造業の割合が全国一位、全国一番で物づくり県になっています。そうした意味で、製品の物流網、物流をしっかりとやっていかねばならないと思っております。
 他方で、過去から交通の要衝とされた滋賀県ですけれども、例えば一号とか八号、まさに一桁国道が走っているんですが、これが相当の部分でいまだ片道一車線の状況になっていて、もう朝夕のラッシュとかですごく詰まっていまして、物流網の基幹道路とはなかなか言えない、そういう状況にもなっています。まだまだ国内にこうしたインフラを強化すべき、まさに効果的な投資をすべきところが残っているんではないかというふうに思っています。
 今こそ、こういう流れの中で、更に投資効果の高いインフラ投資、これを更に強めていく必要があると思いますけれども、国交大臣に御見解をいただきたいと思います。
#287
○国務大臣(石井啓一君) 今委員が御紹介いただいたように、社会資本は、生産性の向上、民間投資の促進といったストック効果を通じまして我が国の経済成長に貢献し、国際競争力の強化に資するものであります。また、我が国において頻発する多様な災害等から国民の命と財産を守ることは社会資本が果たすべき最重要の役割でございます。社会資本整備は、その整備や効果が長期間に及ぶものでありまして、安定的、持続的な公共投資の確保に努めつつ、中長期的な視点から計画的に進めていく必要がございます。
 諸外国におきましても、こうした視点から社会資本整備が積極的に実施されておりまして、昨年我が国で開催されたG7長野県・軽井沢交通大臣会合におきましても、インフラは経済成長を促進させ、国民生活を支えるものだという認識を共有をしたところでございます。
 このような観点を踏まえまして、今後とも、我が国の国際競争力の強化や国民の安全、安心の確保に向けて、社会資本のストック効果を最大限に発揮できるよう、真に必要な事業に計画的かつ重点的に取り組んでまいりたいと存じます。
#288
○こやり隆史君 ありがとうございます。
 是非、この世界の流れが変わってきている中で、改めてインフラ投資についても更に強化をしていただきたいというふうに思っております。
 次に、受動喫煙対策についてお話をさせていただきたいと思います。
 これ、誤解のないように申し上げますと、私は喫煙者ですけれども、個人的な理由からこの受動喫煙対策について聞くのではないということだけはお含みおきいただければと思います。
 まず、この受動喫煙対策の検討状況についてお話をいただければと思います。
#289
○政府参考人(福島靖正君) 受動喫煙防止対策の検討状況でございますけれども、政府としては昨年一月に、内閣官房副長官を座長として関係省庁の局長級から成る受動喫煙防止対策強化検討チームを立ち上げ、検討を開始したところでございます。
 昨年十月には、検討チームの下に置かれております課長級のワーキンググループにおきまして、厚生労働省案として、受動喫煙防止対策の強化についてたたき台をお示しをいたしました。このたたき台につきまして、関係団体のヒアリングなどを行って省内で検討し、昨日、厚生労働省の案として基本的な考え方の案、これをまたワーキンググループで示したところでございます。
 この基本的な考え方の案では、施設の場所の性質、利用者の属性を十分に考慮し、医療施設や小中高等の、主として特に健康上の配慮を要する方が利用する施設は敷地内禁煙、大学、体育館、官公庁施設等は喫煙専用室設置も不可とする屋内禁煙、飲食店、事務所、劇場等のサービス等の施設は屋内禁煙としつつ、喫煙専用室の設置を認めるということとしております。
 なお、飲食店のうち、小規模のバー、スナック等につきましては、通常、子供や妊婦の方は利用しない、未成年者は働かない、観光客が団体で来店することもないということから、喫煙専用室がなくとも喫煙可能としておるところでございます。
#290
○こやり隆史君 ありがとうございます。
 その多分小規模の飲食店、ここがやっぱりすごく境界線になっているんだと思います。小さな焼き鳥屋さんみたいな飲食店、これを強引に分煙にすると、これ廃業も含めて厳しい状態になってくるということが懸念をされていて、たくさん心配の声を聞いています。
 よくヨーロッパとかと対比をされるんですけれども、ヨーロッパはやっぱり同じ飲食店の中で外と中を両方持っているところが多くて、たばこを吸いたい人は外で食べながら、食べているということになると思います。
#291
○委員長(山本一太君) こやり君、時間になっておりますので、まとめてください。
#292
○こやり隆史君 是非、むしろ個々の店舗の判断に任せることが最大の分煙対策になるんではないかと思いますが、厚労大臣に最後、コメントをいただきます。
#293
○委員長(山本一太君) 厚労大臣、短くお願いいたします。
#294
○国務大臣(塩崎恭久君) 私どもはたばこを吸うなということを申し上げるんではなくて、例えば妊婦、子供さん、がんの患者の皆さん、そしてまた外国から来られる受動喫煙禁止には慣れ切っていらっしゃる方々、こういう方々に意に反して吸わすようなことがないようにしようと、こういうことでありまして、平成十五年に努力義務として健康増進法で対策を、努力義務を課してきたわけでありますけれども、やはり受動喫煙の害は何も変わらないということで、今回、総理の施政方針演説でも受動喫煙対策の徹底ということになっております。
 こういう中で、こうした妊婦、子供さん、がん患者、ぜんそく患者、外国の方々、こういった方々が利用する公共の場、つまり食べ物屋さんも公共の場でございます。特に我々として気になるのは……
#295
○委員長(山本一太君) 大臣、短くまとめてください。もう時間です。
#296
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、飲食店の話がありましたが、妊婦や子供さんやがん患者などの健康というものが喫煙者の喫煙の自由よりも後回しにされている現状についてはやはり看過できないなということで、今回、我々は、屋内完全禁煙ではなくて、原則禁煙ということでやらせていただいている……
#297
○委員長(山本一太君) 大臣、まとめてください。
#298
○国務大臣(塩崎恭久君) まあ言ってみれば日本型の分煙社会をつくろうと、こういうことでございますので、御理解を賜れればと思います。
#299
○こやり隆史君 ありがとうございました。これで終わります。
#300
○委員長(山本一太君) 以上でこやり隆史君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#301
○委員長(山本一太君) 次に、福山哲郎君の質疑を行います。福山哲郎君。
#302
○福山哲郎君 福山でございます。よろしくお願い申し上げます。
 森友学園への国有地払下げ問題についてお伺いをします。
 昨夜、私もびっくりいたしました。鴻池議員が大変な、重大な発言をされまして、報道はそれ一色でございました。非常に思い切った発言をされたと思っておりますが、今日は総理がいらっしゃいませんし、テレビ中継もない中での質疑ですので、麻生大臣、長年の盟友でいらっしゃると思いますが、昨日の鴻池議員の発言についてどのような所感をお持ちになったか、お答えをいただけますでしょうか。
#303
○国務大臣(麻生太郎君) 現場に立ち会ったわけでもありませんので、そこそこの、いろんな人がいろんなことを言ってくる話で、どれが本当なのかよく分からぬのですが、とにかく鴻池と、ホリカゴじゃない、何とかいう人が付き合いが前からあったというのが一点。その人がそこに来て、何とかしてくれという話に対して、それ駄目と言ってただ突き返したという話で、鴻池らしいなと思って話聞いていたんですけれども。
 それから、何でしたっけ、それからこちらの方も、じゃ、うちの財務省のやつ、誰か接触したことあるのかって。いや、おまへんと言ってそれで終わりですから、それ以上、特に感想はありません。
#304
○福山哲郎君 鴻池らしいなという麻生大臣のお言葉が印象的でしたし、それだけちゃんと聞いておられる、報告を受けておられるということはよく分かりました。
 佐川局長、昨日の答弁の中で、不当な働きかけというものは一切ございませんでしたというふうに政治家からの接触について答弁がありましたが、不当かどうかは別にして、政治家の働きかけは、昨日の鴻池議員の御発言、それから、今日の週刊誌によれば、亡くなられました鳩山邦夫先生の参与と言われる方が接触したというのも週刊誌に出ておりますが、働きかけというのはあったという認識でよろしいですね。
#305
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 昨日から答弁をさせていただいておりますが、本件の処分につきましては、不当な働きかけは一切ございませんでした。
 それで、今委員の御指摘のお話でございますが、国有財産の管理、処分につきましては、一般的に申し上げれば、それぞれ国有財産の管理状況とか購入の手続とか様々なことに対しまして外部からの問合せはございます。そういう意味では、こういう問合せがあった場合には、現場の財務局の職員が国有財産の管理、処分に係るルールについて丁寧に説明をさせていただいているというのが現状でございます。
#306
○福山哲郎君 答えていません。不当かどうかは別にして、働きかけは現実にあったということはお認めいただけますねとお伺いしています。
#307
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 私ども、今申し上げましたように、外部からの様々な問合せがございます。そういう意味では、その問合せの中身につきましては本当に区々でございまして、ルールもある程度知っていらっしゃる方、あるいは本当に素朴にこの国有財産はどうなるんだとお聞きになる方、いろいろございますので、そういうもの全体を全部問合せというふうに我々承知してございます。(発言する者あり)
#308
○委員長(山本一太君) 佐川理財局長。
#309
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 言葉の使い方のお話をされているのだと思いますが、私どもといたしましては、そういう一般的な外部からのお問合せをお問合せというふうに申しているところでございます。(発言する者あり)
#310
○委員長(山本一太君) 佐川理財局長。
#311
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 先生、不当かどうかは別にして、政治家からの働きかけがあったのかというお話でございましたが、一般論で申し上げますれば、国有財産に係りますお問合せは、それはもう当然、政治家の方々も含めまして様々な問合せはございます。それはもう本当に手続論、この土地はどういう土地なのかとか、様々なお問合せは政治家の方々も含めてあります。
#312
○福山哲郎君 初めて半歩出ていただきましたが、この森友学園の問題についても、そういった働きかけは政治家からあったということでよろしいですね。
#313
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 何度も答弁申し上げておりますが、そういう外部からの問合せにつきましては記録等が残っておりませんので、どういうものがあったかについては承知してございませんが、いずれにしても、国有財産一般につきまして外部からの様々な問合せございますので、今委員がおっしゃいました本件についてという意味では、本件につきましても外部から様々な問合せがあった可能性はあろうかと思います。(発言する者あり)
#314
○委員長(山本一太君) 佐川理財局長。
#315
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 今申し上げましたように、全ての案件につきましていろいろな問合せがございます。先ほど申しましたように、政治家の方も含めて当然問合せございますので、本件についても、個別、どこからの問合せという記録は残ってございませんが、政治家についての問合せがあったかと言われれば、そういう可能性もあろうかと思います。
#316
○福山哲郎君 それなら最初からそう答えてください。
 二点目。私、佐川局長をここで余りいじめる気はないんですが、あなたは優秀な方で、こういう後ろ向きな今仕事をされていることを本当に僕は気の毒に思っていますけれども、例えば今記録は残っていないとおっしゃいました。あなたは我が党の舟山議員の質問に、文書管理規則というのがあるんですが、そこで面会等の記録は公文書管理法のいわゆる云々という話をされています。
 済みません、私、文書管理規則も細則も全部端から端まで見ました。面会等の面会という言葉は一つもありませんでした。ありましたか。
#317
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 文書管理規則、細則、今全てにおいてその単語としての面会があったかということについては、ちょっとただいますぐに確認はできませんが、ただ、私どもいつも申し上げておりますのは、この文書管理規則に基づきまして文書管理をしておりまして、この国有財産の管理及び処分の実施に関する事項というところは、今全部お読みになったということですので委員も御承知と思いますが、まさにその決裁文書等につきまして、国有財産の取得及び処分については三十年、それからそれ以外のものについては十年、それ以外のものにつきましても五年、三年、一年、そして、歴史公文書等に該当しない行政文書等につきましては一年未満ということで運用をしているということでございます。
#318
○福山哲郎君 局長は国会の場で、廃棄したことの根拠について面会等はと言われたんですけど、面会とは何も載っていないんですよ、規則に。ちゃんと面会がどこに載っているか、どこで説明したか答えてください。
#319
○政府参考人(佐川宣寿君) 面会の記録につきましては、単語はともかくとしまして、財務省の行政文書管理規則に基づきまして、それぞれの担当者が判断をして、一年未満の文書につきましてはこれはどういうふうにして処理をするかというのを決めておりますので、そういう意味での面会記録は一年未満ということになってございまして、その点につきまして、事案が終了次第に廃棄するという規定になっているということでございます。(発言する者あり)
#320
○委員長(山本一太君) 佐川理財局長。
#321
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 財務省の文書管理規則でございまして、そこに先生がおっしゃいましたように細則もございまして、その下の細則の六条というのがございまして、その中に一項で、それぞれ三十年、十年、五年、三年、一年、一年未満と、こう書いてありますが、その場合において、歴史公文書等に該当しない行政文書の保存期間は一年未満とすると書いてございまして、そういう意味では、この細則の中で、そういう面会等の記録については歴史公文書等に該当しない行政文書ということで保存期間一年未満の取扱いとしているということでございます。
#322
○福山哲郎君 まず、一個訂正してください。あなたは担当者が判断でと言ったけど、担当者は判断できないはずです。文書管理官でしょう。まず訂正してください。
#323
○政府参考人(佐川宣寿君) 財務省の行政文書管理規則でございますが、文書管理者というのがございまして、その中に、文書管理者は管理する行政文書につきまして次に掲げる事務を行うものとする、行政文書の作成、標準文書保存期間基準の作成等による行政文書の整理と、こうございまして、そういう意味では、この文書管理者というものがそれぞれ判断するというふうに細則にございます。
#324
○福山哲郎君 担当者じゃないじゃないですか。
#325
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 財務省の行政文書管理規則でございますが、職員の整理義務というのがございまして、十一条、職員は次に掲げる整理を行わなければならないということで、作成又は取得した行政文書について分類し、名称を付し、保存期間及び保存期間の満了する日を設定するというのが職員でございまして、それを踏まえた上で文書管理者はということで、先ほどの保存期間の作成等によるというふうにつながるわけでございます。
#326
○福山哲郎君 じゃ、規則による補助金、法人の権利義務の得喪及びその経緯、それから補助金等の決裁の至る過程が記録された文書、こういったものは面会記録の経緯に関して、面会記録というか、対応のやり取りにはならないんでしょうか。
#327
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 今の質問の補助金等の支出というのを、ちょっとどういう御趣旨で申し上げているのか分かりませんが、今私ども、国有財産の管理、処分についてのお話をさせていただいているところでございます。
#328
○福山哲郎君 管理規則によれば、いろんなものが重なる場合は一番長い年限で保存しろと書いてあります。これ、備考欄にあります。このことはどう考えておられますか。
#329
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 今の御指摘の文書、今すぐ手元には見付かりませんが、私ども、面会記録につきましては、個々の国有財産の管理、処分についてお問合せがあったものについてのやり取りをしているということで、そこで一つ完結しているわけでございますので、それを先ほど申しました規定に基づいて保存期間一年未満とさせていただいているところでございます。
#330
○福山哲郎君 今重要なこと言いましたね。個々の問合せに対しては一年未満だと。じゃ、行政機関同士の近畿財務局と財務局、それから近畿財務局と当該森友学園の文書については残っているということですね。
#331
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 財務省の行政文書管理規則でございまして、委員御承知のように、別表一に行政文書の保存期間の基準がずっと各行政単位ごとに書いてございまして、今私ども御議論しておりますのは二十八でございます国有財産の管理及び処分の実施に関する事項ということでございまして、その中の例えば@に国有財産の取得、処分に関する決裁三十年、あるいはBのところで国有財産の管理、処分に関する決裁文書又は管理及び処分に関する重要な実績が記録された文書等でございまして、それ以外の文書につきましては文書管理者が事務及び事業の性質、内容等に応じた保存期間基準を定めるというふうになってございますので、そうした今交渉同士でのやり取りにつきましてもこういう規定に基づいて面会等について保存していないことは十分あると思います。
#332
○福山哲郎君 行政機関同士のやり取りであることは間違いないでしょう。国有財産の管理も含めて、処分も含めるけど、行政機関のやり取りであり、今回は予算、決算に関する事項であり、更に言えば補助金の問題であり、法人の権利義務の得喪及びその経緯であるはずです。何でそんな都合よく解釈するんですか。
#333
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 ここに書いてある規則に基づいて私ども日々行政執行してございますが、まさに国有財産の決裁文書は三十年でございますし、国有財産の決裁文書又は管理及び処分に関する重要な実績が記録された文書につきましては、これは監査報告等でございますが、これは十年でございますし、それ以外につきましては事務及び事業の性質、内容等に応じた保存期間ということで、重要な契約書とか売払い決議書とか、そういうものについてはきちんと三十年で保存しております。それ以外の日々のそういう契約に至るまでのやり取りにつきましては、そこは一年未満ということでございますので、相手が官公署であっても、そういう日々のやり取りの記録については一年未満として処理しておるということでございます。
#334
○福山哲郎君 じゃ、この三年間で国有財産の問題については何件処理されたんですか。
#335
○政府参考人(佐川宣寿君) お答えをします。
 大変恐縮でございますが、突然の質問でございまして、我々は北海道から九州、沖縄まで日々国有財産の処分、管理をしておりまして、何件処理したかと言われても、ちょっと今子細にすぐにお答えすることはできません。
#336
○福山哲郎君 二十五年度、二十六年度、二十七年度、四千件近くあります。これ、全部契約終わった瞬間に廃棄しているんですか、事の経緯、事のやり取り。
#337
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 四千件と委員お調べになっておっしゃっているんだと思いますが、それも全国、本当に北海道から沖縄まででございますし、財務局だけでなく、各県にまたがっております財務事務所というのもございますので、各事務所当たり何件になるかということもあろうかと思いますが、いずれにしましても、そういう管理、処分をした決裁文書につきましてはきちんと三十年残っているところでございますし、貸付けその他の運用に関する決裁文書で、その運用期間を超えて保有するような場合についても十年持ってございます。
 したがいまして、そういう重要な決裁文書についてはきちんと保存しつつ、そういう大変多い案件でございますので、日々のやり取りにつきましては、順次そこは、その案件が終了次第、処分しているということでございます。
#338
○福山哲郎君 ごめんなさい、これ実は大問題なんですね。僕は実はあると思っているんです、文書は。なぜかというと、財務省さん、これ、あれでしょう、売買契約に変えて、向こうはローンで国有財産買うんでしょう。十年掛かるんでしょう。十年払い終わるかどうか分からないでしょう。途中でどんな状況が起こるか分からないでしょう。それなのに、相手とのやり取りも含めて経緯を全部廃棄することがあり得るんですか、財務省は。
#339
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 今の委員の御指摘は、今回の売却につきましての分割払のお話をされているんだろうというふうに思います。それは、十年の分割払ということにつきましてはきちんと契約書に載ってございますので、それはそれでもう契約書をきちんと履行していくという意味できちんと保存しているところでございます。
#340
○福山哲郎君 訴訟になって、証拠を裁判所に出すときどうするんですか。
#341
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 そうやってきちんと保存しております書類等を訴訟で使うようになるということだと思います。
#342
○福山哲郎君 会計検査院が調査すると言われていますが、会計検査院から書類を出せと言われたら、契約書しか出さないわけですか。
#343
○政府参考人(佐川宣寿君) 契約書等の中に保存されておりますいわゆる売払い決議書等々、契約書に付随している文書もございますので、そういうものにつきまして必要に応じて出していくということだと思います。
#344
○福山哲郎君 これね、廃棄した廃棄したと逃げるの良くないですよ。あなたね、面会とかと言ったって、ここに面会なんか何も書いていないんだから。歴史文書の定義も、僕はここで今やるの時間がないから言わないけど、僕は残っていると思いますよ。あり得ない、こんなもの、まだ売買も、払い終わっていないのに。こんなの捨てたら問題じゃないですか、恣意的にそんな、役人が捨てたら、まだ契約も金額も、お金も払っていないのに。訴訟になったらどうするんですか。相手が何かいわれもないこと言ってきたときにどうやってこちら証拠を出すんですか。こんなの普通あり得ないですよ。
 会計検査院、今日は院長に来ていただいていますが、予算委員会で、まず事実関係の確認をした上で、国会での議論も踏まえ、正確性や経済性など、検査を実施したいと答弁されました。
 院長にお伺いします。具体的にどのようなスケジュールで検査を行うのか、お答えください。
#345
○会計検査院長(河戸光彦君) 会計検査院は、国の会計経理について常時会計検査を行っております。
 本件国有地の売却につきましては、まずは一連の事実関係の確認をしっかり行うことが重要であると考えておりまして、関連する情報の収集には既に一部着手しているところでございます。
 会計検査院といたしましては、引き続きこうした一連の事実関係の確認をしっかり行いました上で、国会での御議論も踏まえて、正確性、合規性、経済性等の多角的な観点から検査を実施してまいりたいと考えております。
 そして、検査結果として国会に報告すべき事態があった場合の報告時期につきましては、現時点で具体的な報告時期を申し上げることは困難でございますが、検査及びその結果の取りまとめに必要な期間を確保した上で報告したいと考えております。
#346
○福山哲郎君 院長にお伺いしたいです。これ、事前通告出ていませんが、済みません、今のような、財務省が事の経緯についての文書を廃棄したと。これ、会計検査院はその廃棄自身が正当かどうかについても検査していただけるのか。また、そのことについてしっかり文書があるかどうかの確認をいただけるのか。そこはいかがですか。
#347
○会計検査院長(河戸光彦君) 会計経理の裏付けとなる関係書類が廃棄された場合に、その詳細について正確に把握できない場合があるのは委員御指摘のとおりでございます。
 会計検査院といたしましては、確認できる関係資料に基づき、与えられた権限の中で引き続き適切に検査を実施してまいりたいと考えております。
#348
○福山哲郎君 もう一声、思い切った御答弁をいただきたいと思います。
#349
○会計検査院長(河戸光彦君) 各府省におきまして会計検査に全面的に協力していただいているところでございます。各府省の文書管理規程に基づき、会計検査院が検査する書類につきましては今までは適切に保存されていると承知しております。今回の事案につきましても、そういった面についても、適切に保管がされているかどうか、そういった点も踏まえて検査してみたいと思っております。
#350
○福山哲郎君 先ほどお答えいただきましたが、もう検査、情報収集は始まっているということでいいのかどうか。
 それから、検査報告は一般的な検査権限の中では十一月になるはずですが、そのことについて今具体的な年限は言っていただけませんでしたが、院長、もう一度言っていただけますか。これは結局十一月になるということでしょうか。
#351
○会計検査院長(河戸光彦君) 本件につきまして、国会に報告すべき事態があった場合の具体的な報告時期を申し上げることは困難でございますが、一般的な検査報告の公表時期について申し上げますと、平成二十七年度決算検査報告につきましては平成二十八年十一月七日に内閣へ回付したところでございます。
#352
○福山哲郎君 これ、通常の検査の一部として行うという範疇を今出ないんです。これ、会計検査院の本気度が疑われます。
 今日も実は菅官房長官が午前中の記者会見で、独立している会計検査院にしっかり徹底した調査をしていただけると思っていると言われました。これ、実は国会法百五条では各委員会で特定の事項について会計検査を会計検査院へ要請できることになっています。
 これ、委員長、参議院の予算委員会として、この森友問題について会計検査院にしっかり特定事項として検査をするように参議院の予算委員会として求めたいと思っております。まさかこれは与党側も反対するとは思えません。総理もあれだけ検査を会計検査院にと言われているので。私、早ければ来週にでも議決をしていただきたいと思っておりますので、委員長、お計らいをいただきたいと思います。
#353
○委員長(山本一太君) その件につきましては、後刻理事会で協議をさせていただきます。
#354
○福山哲郎君 実は、参考人招致もなかなか与党はうんと言っていただけません。非常に残念なことでございますが、やっぱり昨日の鴻池議員の発言も含めて、これまで我々が求めてきた参考人についてもしっかりと与党としては了としていただきたいと思います。もちろん、籠池森友学園理事長、そして当時の財務省前理財局長である迫田国税庁長官、そして武内財務省国際局長、この参考人招致についても与党側も是非同意をいただきたいと思っております。
 委員長、お取り計らい、よろしくお願いします。
#355
○委員長(山本一太君) その件につきましても、後刻理事会でしっかりと相談させていただきます。
#356
○福山哲郎君 昨日、小池委員が明らかにされた国会議員の事務所の資料というのがありました。同じものかどうかは、私はつまびらかにはしません。それは、私は分からないからです。しかし、私も一定の情報から、ある情報をいただきました。このことについてお伺いをしたいと思います。
 そこにも実はこういう表記があります。
 平成二十七年一月九日、いわゆる国有財産の賃借の件について、近畿財務局の財務担当者が塚本幼稚園の籠池理事長のところに行ったか呼んだかは分かりませんが、土地の評価額が十億で、十年間の定期借地として賃料年四%、約四千万の提示があったということが書かれています。
 一月九日、近畿財務局と籠池理事長が面談をした事実をお答えください。
#357
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 本件につきましては、この場でも申し上げてございますが、平成二十五年の六月に公的取得要望の受付を開始して以来、学校法人と近畿財務局の間では貸付契約やら土地の改良工事やら売買契約やらということでずうっと接触をして、いろんな議論を、様々やり取りをしているというところでございます。
 ただ、先ほども申していますように、それぞれ時々の面会記録につきましては、昨年六月の売買契約をもって既に事案が終了しておりますので残っておりません。したがいまして、その一月の九日と言われましても、そこの記録があるわけではございませんが、一連の中でそういう近畿財務局と先方学校法人の間のやり取りはあったというふうに考えております。
#358
○福山哲郎君 今、あったと考えていると言っていただいているので非常に重要なんですが、理財局長、お伺いしたいんですが、ちょうど一月の十六日に最初の不動産鑑定が出ています。これ参議院で初めて出てきた鑑定書です。一月の九日、ほぼ鑑定ができ上がった前後に、こういう鑑定になりましたよということを籠池理事長に近畿の財務局から伝える可能性は否定できませんか。
#359
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 先ほど委員の御指摘で、私があったと答えたのは重要だと申しましたが、その意味は、先方の学校法人と近畿財務局の間で一連の長い間に掛けてのいろいろなやり取りがあったということでございまして、先ほど委員が御指摘したような細かな話について確認も記録も残っておりませんし、そこについてあったといったことではございません。
 そういう意味で、その一月九日の話につきましては記録もありませんし、御指摘についてはコメントできませんが、ただ、いずれにしても、その年の二月には国有財産の地方審議会を開いておりまして、そこでその土地についての御議論をいただくということでございますので、その前の段階の一月で何か具体的なことを向こうに提示するということはございません。
#360
○福山哲郎君 じゃ、この近畿財務局の担当者から聞いたというのはあり得ないとおっしゃるんですか。
#361
○政府参考人(佐川宣寿君) その土地の評価額とかその賃料を提示したとかというようなそういうお話については、この二月の国有審議会の前におきまして先方学園側にそういった価格について、予定価格について提示することはございません。
#362
○福山哲郎君 この近畿財務局の担当者、私は名前はあえて言いませんけど、この方にあなた聞かれましたか。
#363
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 先ほどから何遍も申し上げておりますが、個別の何月何日に何があったということのその面会の記録もございませんし、そういう詳細についての記録はないと思いますが、いずれにしましても、先ほどから申し上げてございますように、二月の国有審議会の前に私どもが具体的なそういう予定価格とか賃料とか、そういったものを先方に提示することはございません。
#364
○福山哲郎君 違うって。担当者に聞いたかと、確認したかと聞いているんだ。
 建前であり得ないという話をしているんじゃないんです。異例な取引が幾つも重なっているから異常だと。ましてや、昨日、鴻池議員があれだけ政治家に働きかけがあったという話まで出てきています。政治家に相手側からの働きかけもあって、それに対して動いた経緯も若干はあったという話もあります。その中で、異常だからこそそういうことを確かめたかと聞いているんです。一般論は聞いていません。
#365
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 私ども組織として仕事をしてございまして、そういう意味ではこの国有審議会の前にそういった価格を提示することはないということでございます。(発言する者あり)
#366
○委員長(山本一太君) 佐川理財局長。
#367
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 そういう、一月九日にどういうことがあったかとか、そういう個別具体的なことについてまで個別の職員に確認することはしておりませんが、いずれにしても、その個別の記録残っていないということでございまして、我が方としてはそういうことはしておらないということを申し上げておるわけでございます。
#368
○福山哲郎君 これだけ問題になっている問題について、当時の担当者に確認をしていませんとだけ答えてください、国民の前で。
#369
○政府参考人(佐川宣寿君) 御指摘いただいておりますその個別のことについて、どういうものであるかについても当方として確認できない中で、その個別の、何月何日の何についてということで個別の職員に確認するということはしてございません。(発言する者あり)
#370
○委員長(山本一太君) 佐川理財局長。
#371
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 そういうその個別の日付の事実関係について、その職員には確認してございません。
#372
○福山哲郎君 いいですか、私は信じていませんが、文書は破棄した、記録は残っていない、そしたら担当者に聞くしかないじゃないですか。そうじゃなかったら国会で明らかになりませんよ、この問題は。聞く気がないとか聞かないって、それ不誠実過ぎるでしょう。
 局長、どういうことですか、それ。
#373
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 昨日から、その一月九日の何ら、メモなのでしょうか、記録なのでしょうか、当方承知してございませんが、そういう個別の案件につきまして逐一その確認をということでございますれば、私ども、大きな流れの中できちんとその売買契約あるいは貸付契約を結んでいるところでございますので、そういう意味で、一々そういう御指摘につきまして職員に確認することをしていないということでございます。(発言する者あり)
#374
○委員長(山本一太君) 静粛に願います。
 佐川理財局長。
#375
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 大変失礼いたしました。その一々という言葉は撤回させていただきます。
#376
○福山哲郎君 じゃ、一月のその九日に近畿財務局が籠池理事長に伝えたとここには書いてありますが、その一回目の一月十六日に出てきた鑑定評価の賃料の、年額支払賃料、幾らかお答えください。
#377
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 森友学園、貸付時に二回鑑定評価を行ってございます。それぞれでございますけれども、二十七年の一月につきましてはちょっと、そこで成立してございませんので今手元にございませんが、二回目の方の貸付料は手元にございます。その点につきましてはお答えを申し上げますと約二千七百万円ということでございます。
#378
○福山哲郎君 ごめんなさい、局長、これは怒っているんじゃなくて、あなた、間違えた答弁している。二回目の鑑定は二千七百万じゃない。ちゃんと一回目と二回目、誰か持っているから答えさせなきゃ。
#379
○政府参考人(佐川宣寿君) 委員、大変失礼いたしました。今申し上げたのは貸付料でございまして、大変失礼いたしました。
 不動産の鑑定評価のところは約三千六百万でございます。(発言する者あり)済みません、一回目はちょっと今持ち合わせておりませんので、今二回目については修正をさせていただきたいというふうに思います。(発言する者あり)
#380
○委員長(山本一太君) いいですか。じゃ、もう一回ちょっと質問してください。もう一回質問してください。
#381
○福山哲郎君 その一月九日に近畿の財務局の担当者が籠池理事長に報告をしたという、不動産鑑定の一回目の一月十六日に出たものの年額の支払賃料は幾らですかとお伺いしています。
#382
○政府参考人(佐川宣寿君) 大変恐縮ですが、今調べておりますので、ちょっと、ただいまこの時点で今ちょっとお答えできないということを御理解賜りたいと思います。(発言する者あり)
#383
○委員長(山本一太君) じゃ、速記止めてください。
   〔速記中止〕
#384
○委員長(山本一太君) 速記を起こしてください。
#385
○政府参考人(佐川宣寿君) 大変失礼いたしました。
 一回目、二十七年の一月の方でございますが、公租公課を入ったところでございますけれども、約四千二百万でございまして、公租公課を引いたところの……(発言する者あり)
#386
○福山哲郎君 ちょうどこの一月の九日の前後に、一月十六日に出た鑑定が、年額の賃料が四千二百万円で出ています。これは先ほど、一月九日に籠池理事長に近畿財務局が伝えたと言われている約四千万に全く符合します。
 ところが、よく分からないことに、この僅か三か月後にもう一回鑑定しているんですね。もう一回鑑定している理由は、まあ一応僕は建前の理由は分かっていますが、お答えいただけますか。
#387
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 二回を行った理由でございますが、本件の地盤調査をこの四月に森友学園が行いまして、その地盤調査の報告書が提出されてございます。その地盤調査報告書につきまして、近畿財務局におきまして技術的知見を有します職員あるいは外部の専門業者等の意見を踏まえて精査をしまして、本件土地の地盤が地耐力の弱い軟弱地盤であるということが判明してございます。こういう地盤の状況を踏まえまして、再度価格調査業務を正式に不動産鑑定士に委託をしまして、不動産鑑定士のその結果を基に地盤の状況等も考慮して貸付料を算定しているというのが経緯でございます。
#388
○福山哲郎君 それは、森友学園の方から軟弱地盤だから再度鑑定をしてくれという申出があったわけですか。
#389
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 先方、森友学園の方からその地盤調査を行った報告書が我が方、近畿財務局に提出をされまして、そこにつきまして、近畿財務局がその技術的な知見を有する職員あるいは外部の専門業者等におけるチェックを行いまして、精査をいたしまして、軟弱地盤であるということが判明したということでございます。
#390
○福山哲郎君 何でそんなにすらすら答えられるんですか。記録文書、何もないんでしょう。不思議ですね、全くもって不思議ですね。
 じゃ、その二回目の僅か三か月後にやった地盤調査の賃料は幾らですか。
#391
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 先ほど委員の御指摘のこの地盤調査の報告書は当然ございます。それと、二回目のその四月の方の賃料につきましては、三千六百万というのが鑑定価格でございます。
#392
○福山哲郎君 実は、その前の年の一月の三十一日、ちょうど一年前ですけれども、私の得た情報でいうと、籠池理事長は小学校用地の件で近畿財務局と前向きに交渉中と言われています。ところが、賃料が予算オーバーしていると、賃料年間三千五百万を二千五百万ぐらいにしてもらいたいというような話が希望として出ています。
 今、賃料三千六百万なんですが、に減額されたんですね、四千二百万から。この三千六百万をいわゆる租税公課を鑑みると家賃が幾らになりますか、年間。
#393
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 二回目の二十七年四月の方でございますが、鑑定価格から公租公課を控除しまして、年間貸付料約二千七百万円でございます。
#394
○福山哲郎君 結局、賃借契約は年間貸付料幾らで契約したんですか。
#395
○政府参考人(佐川宣寿君) 二千七百三十万でございます。
#396
○福山哲郎君 これ、相手が二千五百万ぐらいがいいと一年前に言っていたと。一月の九日に一回目の鑑定が出たので、四千万だと、約四千万だと伝えに行ったら、どういうわけか三か月後にもう一回鑑定をし直して、四千万が三千六百万になったと。三千六百万を租税公課考えたら二千七百万で賃料になったと。これ、私が得た情報にこういうことがあるから、よりこのことが浮き彫りになるんです、この鑑定書の二つが。何でここ二回もやったんだと。
 じゃ、この鑑定二回やっています。誰がどこから支出していますか。
#397
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 不動産鑑定士への依頼をしまして、この費用につきましては、これ特会でございますので、いずれも国土交通省大阪航空局の予算で支出されてございます。
#398
○福山哲郎君 国交省、空港整備勘定から出ているはずですが、幾らですか。二回。一回ずつ、それぞれ答えられるんなら答えてください。
#399
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 手元に数字がございませんので、確認をさせていただきます。
#400
○福山哲郎君 今確認していただけるんですか。
#401
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 少しお時間を頂戴できればと思います。
#402
○福山哲郎君 ということは、公表していただける前提で今準備をされているということでよろしいですか。
#403
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 その点も含めて確認をさせていただきます。
#404
○福山哲郎君 そうしたら、さっき時間くれという話違うよね。そうしたら、検討しますじゃないですか。
 じゃ、出せない理由は何ですか。
#405
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 確認の上、提出をさせていただきます。
#406
○福山哲郎君 思い切った答弁ありがとうございました。
 これ、幾らか分かりませんが、国民から見れば森友学園へ国有地が異様に低く払下げになっていると。そして、接触が、私の得た情報では、この鑑定の出るちょっと前に接触があったと。その値段は、伝えられた値段は一回目の鑑定と一緒だったと。僅か三か月後にもう一回鑑定をしたら見事に下がって、租税公課考えたら相手の希望の二千七百万円の賃料になったと。これ、やっぱりどう見たっておかしいでしょう。それでなおかつ、この鑑定、幾ら掛かっているか分かりませんが、これ国民の税金で払っているわけです。何でこうやって国有地を安く払い下げた人のための鑑定料が国の支出なのか。いや、これはやっぱり納得できないですね。
 そして、片方では、廃棄しましたと、文書ごと。片方では、担当者に聞いてもいませんと。それ、本当にこの問題に対して、財務大臣、財務大臣、財務大臣、こういう姿勢は良くないですよね。もう少し明らかにするための協力を財務省にもいただきたいと思うんですが、大臣、いかがですか。
#407
○国務大臣(麻生太郎君) 大方の範囲では、財務省としては精いっぱい努力していると思っております。
#408
○福山哲郎君 実はほかにもたくさんありますが、もう時間も三分です。
 今、決裁文書は文書として残っていると言われているので、森友学園にいわゆる関係する一連の財務省内での、もちろん近畿財務局も含めてですが、一連の決裁文書と関連文書をこの予算委員会に提出していただくように要求をさせていただきたいと思います。
 委員長、お計らいをいただければと思います。
#409
○委員長(山本一太君) 後刻理事会で協議いたします。
#410
○福山哲郎君 この問題は、実は私、先ほど申し上げた、入手した情報はまだまだたくさんの情報があります。予算の審議です。ほかの課題もあります。早く情報を開示してこの問題について決着できるように、国民が納得できるような結果になるように政府も努力をいただきたいし、与党にも御協力をいただきたいと思います。
 法務大臣、テロ等準備罪という文言がなくなった、条文になくなった法案まがいのものがマスコミに出回っていますが、出回った原因調査、終わりましたか。
#411
○国務大臣(金田勝年君) お答えをいたします。
 私の了解の下、法務省が現在検討中のテロ等準備罪の条文案をマスコミに示したという事実はありません。
 テロ等準備罪の条文案が新聞紙面に掲載された理由につきましては、承知はいたしておりません。(発言する者あり)
#412
○委員長(山本一太君) 金田法務大臣。
#413
○国務大臣(金田勝年君) その上で申し上げますが、担当部局が検討中の法案を報道機関に提供した事実があるか否かを確認をしているところであります。確認結果を踏まえて適切に対応させていただきたい。
 なお、報道機関に対しまして、その取材活動そのものについて調査を行うべきものでないことは当然であることは、私からは念のためにお断りをいたしたいと思います。
 調査中であるということであります。
#414
○福山哲郎君 分かりました。このことじゃなくて大事なことを聞きます。
 今回、対象犯罪が二百七十七個となりましたが、どのような基準で絞り込んだか、お答えください。
#415
○国務大臣(金田勝年君) 条文案とされるものが新聞等で報道はされていることは承知しております。
 テロ等準備罪に関する法案の具体的な内容はいまだ成案に至っておりませんで、現在もぎりぎりの最終的な検討を行っているところであります。法案の具体的な内容等に関する御質問につきましては、政府として責任を持ってお示しできる成案を得た段階で十分に説明を尽くさせていただきたい、このように申し上げます。
#416
○福山哲郎君 いや、あれだけ報道出ていますから、二百七十七個の対象犯罪のうち、どのような、二百七十七はどのような基準で絞り込んだのかと聞いているんです。それなら、絞り込んでいるのかと聞いているんです。
#417
○国務大臣(金田勝年君) ただいま申し上げましたように、法案の具体的な内容等に関する御質問でございます、政府として責任を持ってお示しのできる成案を得た段階で十分に説明を尽くさせていただきたいと考えております。
#418
○福山哲郎君 いや、だから過程でいいです、そうしたら。どういう基準で絞り込もうとしているんですか。二百七十七かどうかは別です。
#419
○国務大臣(金田勝年君) お答えをいたします。
 絞り込みの可否も含めて現在検討をぎりぎり行っているところであります。(発言する者あり)
#420
○委員長(山本一太君) 金田法務大臣。
#421
○国務大臣(金田勝年君) TOC条約の解釈に関わる問題でありますから、条約を所管する外務省と協議をしながら、絞り込みの可否も含めて慎重に検討を行っているところであります。
#422
○福山哲郎君 もう完全に答弁拒否ですね。新聞にあれだけ条文も含めて出て、それが本当かどうかを認めない、それでなおかつ中身について全く議論をしないと。
 今日は本当に、財務省の姿勢もそうでしたし、国会の審議をやっぱりちょっと僕は軽んじているんじゃないかと思います。やはり……
#423
○委員長(山本一太君) 時間ですので、まとめてください。
#424
○福山哲郎君 国会の審議については誠実な御答弁と誠実な資料提供をお願いし、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#425
○委員長(山本一太君) 以上で福山哲郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#426
○委員長(山本一太君) 次に、杉尾秀哉君の質疑を行います。杉尾秀哉君。
#427
○杉尾秀哉君 民進党・新緑風会、長野県選出の杉尾秀哉でございます。予算委員会で初めての質問の機会をいただきました。大変ありがとうございます。
 私からは、まず森友学園の問題について伺います。
 先ほど福山先生少し触れられておられました週刊文春三月九日号の特集記事であります。大阪で経営コンサルタントを営む川田裕介氏の告白を基に書かれています。ちなみに、文春側は、この人物から何度も話を聞き、名刺や写真などの提出を受けて厳密に裏取りをしております。実際、鳩山邦夫事務所参与川田裕介という名刺のコピーが添えられています。
 この川田氏が亡くなられた鳩山邦夫先生の事務所の参与になったのが二〇一三年の十月、森友学園の籠池理事長とは七年ほど前からの知り合いで、安倍総理の事務所にも二〇一二年頃から顔を出すようになったそうです。そして、二〇一二年四月には安倍さん本人、このときはまだ総理になっておられませんでしたけれども、知人を交えて会食し、そのときの写真もこの文春に掲載されております。
 この記事によりますと、籠池さんは小学校の用地をずっと探していた、問題の豊中の土地も当初、四、五億ぐらいで売りに出されていて、学園には無理な額だったということなんですが、川田氏はこの土地の問題について、籠池理事長夫妻が頻繁に近畿財務局に通っていたのは知っていた、こういうふうに証言しています。
 そこで伺います。先ほど来話が出ておりましたけれども、近畿財務局と籠池夫妻の接触の頻度、いつから、どれぐらいあったんでしょうか、お答えください。
#428
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 本件の財産につきまして、平成二十五年六月の公的取得要望の受付を開始して以来、平成二十五年のそれ以来、国有財産地方審議会での議論、それから二十七年五月の有償貸付契約の締結、それから工事、改良、新たな埋設物の発見、売買契約というのが二十八年六月でございますが、その間につきまして、近畿財務局と森友学園側、理事長も含めまして、その時々での様々なやり取りがあったというふうに承知してございます。
#429
○杉尾秀哉君 いろいろなやり取り、どれぐらいの頻度なんですか。
#430
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 先ほど来申し上げておりますが、売買契約が昨年の六月に締結されておりまして、その事案が終了しているために面会等の記録は残っておりませんので、その頻度ということについて今具体的に申し上げることはできませんが、ただ、ずっとそういう貸付契約なり土壌工事の改良なりやっていますので、そのたびごとに、先方との間ではそういうやり取りをその時々できちんとしているということだと思います。
#431
○杉尾秀哉君 後でも言いますが、これ、財務局で面会していれば庁舎の入館記録はあるはずです。これ調べたんでしょうか、どうでしょうか。
#432
○政府参考人(佐川宣寿君) ちょっと突然の御質問でございますが、近畿財務局と申しますのは大阪の合同庁舎の四号館に入ってございまして、二号館にも少しあるかもしれませんが、いずれにしてもその合同庁舎の管理者でございまして、入退庁の記録は警備員の方が入館証を渡すために書いていただいていると思います。そういう入退庁の記録につきましては、警備関係者が入館証とのチェックも含めてたしか翌日に合同庁舎の管理責任者の方にお渡しをして、そこで確認をして、その翌日に全て廃棄するという規定になっているというふうに記憶してございます。
#433
○杉尾秀哉君 確かに、大阪の合同庁舎四号館は、入館目的、住所等を記入してIDカードをもらって入る、こういうシステムになっているそうです。
 こういう記録というのはずっと取ってあるものじゃないですか。私がいた民間企業でも、少なくとも十年分は取ってありましたよ。いかがですか。
#434
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 合同庁舎、役所の事務所にきちんと入館証を渡して入っていただくということを確認して、いわゆる庁舎管理の目的のためにそういうことをしているわけでございまして、その入館証を、きちんとその証書を返していただけば、それをチェックして、ああ、これはきちんと事故もなく終わったなということであれば翌日廃棄するという四号館の規定になっているということでございます。
#435
○杉尾秀哉君 ロッキード事件の調査なんかの、捜査なんかのときでも、そういうのが物すごく役立ったんですよ、車の運行記録とか。何でそういうものをすぐ捨てちゃうんですか。
#436
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 庁舎管理規程上そうなっているわけでございますが、前にも、今申し上げましたように、庁舎管理が、適切に行う、きちんと、どういう人が入ってきちんとその人が出ていったかという管理をするためにそういうことをしているわけでございますので、それがきちんと確認されればその翌日に廃棄するという規定になっているというふうに考えてございます。
#437
○杉尾秀哉君 ちょっと信じられませんが、続けます。
 川田氏は告発の中で、理事長夫妻は頻繁に近畿財務局に通っていたので、当然、安倍記念小学校の名前や昭恵夫人が幼稚園を訪れていることは財務局にしっかり伝えたはずだと、こういうふうに証言しています。
 そこで伺います。近畿財務局、安倍晋三記念小学校の名前、それから安倍昭恵夫人が幼稚園を訪れていた、こういうことを知っていたんでしょうか。
#438
○政府参考人(佐川宣寿君) この国会の議論でも、総理の、安倍晋三記念小学校とかいう御議論がありましたが、近畿財務局の方としましては、安倍晋三記念小学校の話については全く承知しておりませんでした。
 それから、総理夫人のお話、総理夫人の幼稚園の訪問ということにつきましては学園のホームページに載っていたそうでございまして、そういう意味では、そういうものを見た担当者もいたかもしれませんが、いずれにしてもその具体的な内容については存じてございません。
#439
○杉尾秀哉君 可能性はあるということですね。
 この川田氏の証言によりますと、二〇一四年の夏頃、川田氏、籠池理事長から、土地の取得にてこずっている、スムーズにいっていないと、こういうふうに聞きまして、翌日、鳩山事務所参与の肩書で近畿財務局に連絡を入れて面会のアポイントを取ったそうです。午後三時に大阪合同庁舎に行ったと、こういうふうに証言しています。
 この面会の記録、これもないということですね。
#440
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 そうですね、既に事案も終了してございますので、その面会の記録は残ってございません。
#441
○杉尾秀哉君 川田氏は、その際対応した近畿財務局の二人の名刺を持っております。管財部統括国有財産管理官、そして二人目が上席国有財産管理官、この管理官は担当エリアが今回の舞台の豊中市を含む大阪府北部だそうです。当時の職員録にもこの二人は実在しております。
 そこで、川田氏、こういうふうに証言しております。一時間ほど面談したが、籠池夫妻と何度も会っている職員で、小学校のことは既に理解していた、賃貸、売却といろいろ検討している、学校法人は民間企業とは違うので前向きに検討させてもらっています、こういうふうに財務局の担当者は答えたそうです。
 そこで伺いますが、これまで何度も出ているように、国有地での売却前の賃貸契約は極めて異例ということです。この発言どおりですと、財務局は当初から賃貸契約の可能性を考えていたということになりますが、これは事実なんでしょうか。
#442
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 国有財産の処分につきましては売却が原則でございます。ただ、本件の土地につきましては、先ほど申した二十五年の六月に公的取得要望を出しまして、その時点で大阪府豊中市からは要望が出ずに、この学校法人からだけ一件取得要望が出てきた、公的な取得要望が出てきたわけでございますが、そのときに、先方、森友学園からは当初からこれは貸付契約を希望しておったわけでございます。
 したがいまして、売却が原則ではございますが、一件だけ出てきた公的取得要望の学校法人が貸付けを希望しているということでございますれば、それは当然貸付けと売却と双方について検討をその時点から始めるということでございます。
#443
○杉尾秀哉君 これ、一般的に言いまして、国有地を処分する際に、最初からこういうふうに賃貸か売却か検討するというのはあるんですか。
#444
○政府参考人(佐川宣寿君) 御答弁申し上げます。
 先ほど申しましたように、基本的には売却が原則でございますが、今申しましたように、先方から貸付けでこれを取得したいということでございますれば、それはもう貸付けのところも含めて検討するということは、これはもうそういうルールでもあります。
#445
○杉尾秀哉君 ほかにどういう、何件ぐらいあるんですか、こういうケースが。
#446
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 ちょっと恐縮ですが、今手元にその数字ございませんので。
#447
○杉尾秀哉君 多いか少ないか、少なくとも数件あるのか、ほとんどないのか、それだけ答えてください。
#448
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 手元に確かな数字ございませんが、そんなに多くはございませんで、ただ、ほかにも数件はあろう、あるはずでございます。
#449
○杉尾秀哉君 さらに、川田氏、こういうふうに証言しています。先方も政治家とのパイプは認識しているようでした、そして、よしなにと告げましたと。
 つまり、政治家絡みの案件だからよろしくというシグナルを出したと、こういうことだと思うんですけれども、この案件は、この川田氏が言うように政治家絡みの案件だという意識、財務局の担当者にはあったんでしょうか、なかったんでしょうか。
#450
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 先ほども御答弁申し上げましたが、国有財産の処分、管理につきましては、一般的に政治家の方々も含めまして様々な問合せがございます。そういう意味では、政治家の方からの問合せも含めまして、そういうものを政治絡みと言うかという話ではございませんで、そういう問合せに現場で財務局の職員が一般の方であれ政治家の方であれ丁寧に御説明を申し上げているというのが現場の実態でございます。
#451
○杉尾秀哉君 さっきも福山議員の質問にありましたけれども、担当者から本当に何にも聞いていないんですか。事情も聞いていないんですか。そんなことあり得るんですか。
#452
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 大変恐縮でございますが、先ほども御答弁申し上げましたが、何月何日にどれだというような、そういうことについてはもう面会記録がない以上は確認できないわけでございまして、その意味では、先方と、学校法人と我々財務局の間での会話はその期間中ずっとあったということは先ほどから何度も申し上げているとおりでございます。
#453
○杉尾秀哉君 いや、さっきから聞いているのが、事情を聞いたのか聞かなかったのかということなんですよ。
#454
○政府参考人(佐川宣寿君) 今委員の御指摘は、この週刊誌のお話でございますと……(発言する者あり)一般的に、職員の方々に、先ほどから福山委員にも御答弁申し上げましたが、何月何日のこういうことについてどうかと言われれば、そういうことについては確認はしておりません。
#455
○杉尾秀哉君 昨日も鴻池議員があれだけの会見をされているわけです。そして、この文春の記事も出ているわけです。文春のゲラはもう昨日回っています。当然すぐ入手されたと思います。すぐ確認するのが本当だと思います。今の全然発言信用できません。いかがでしょう。
#456
○政府参考人(佐川宣寿君) 御答弁申し上げます。
 週刊文春、本日の新聞等でも広告が出ておりますが、本日発売だということは承知しておりますが、大変恐縮でございますが、ちょっと私自身はまだ購入してはございません。
#457
○杉尾秀哉君 購入なんて言っていないですよ。こんなの、前日にゲラが出て、みんな見るんですよ。常識ですよ、そんなこと。そんな抗弁通じませんよ。
#458
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 杉尾委員からパネルの資料を事前にいただいておりましたので、そういう意味では先ほどそこで読まさせていただいております。
#459
○杉尾秀哉君 昨日も鴻池議員が会見されて、四月頃に会って、それで要請を、依頼を断ったと、こういうふうに言っているわけです。これが一四年の四月です。その年の夏に、今回その証言している川田氏の関与があったわけです。こうした一連の経過があって事態が動き始めて、翌年五月に近畿財務局が学園と異例の定期借地契約を結ぶ、こういう流れになっているわけです。
 そこで、ちょっと麻生大臣に伺いたいんですけれども、今回の一連の不透明な取引の背後にこうした政治家の関与があったのではないかという疑いがこのところ出てきているわけです。どういうふうに受け止められているんでしょうか。
#460
○国務大臣(麻生太郎君) 私は、担当者は、担当者というか直接のあれは理財局長ですから、理財局の報告というのを最も信用しておるのであって、週刊誌とか、誰がどうこう言ったという話より理財局長の話を信用する、それが私の立場です。
#461
○杉尾秀哉君 この川田さん、言ってみれば、言葉は悪いですけど小物かもしれません。昨日の鴻池さんじゃないですけれども、大物が関与している可能性もあります。そういう心配というのは全然されていないんでしょうか。
#462
○国務大臣(麻生太郎君) 私は鴻池とは直接しゃべりましたから、鴻池の話の方を信用しております。
#463
○杉尾秀哉君 今回の件で、国民の疑念、先ほど来、ずっとこれ衆議院から続いているんですけれども、国民の疑念が膨らんでいるわけです。これ、国民の財産である国有地をただ同然で売り払っているわけです。はっきり言いまして、メディアも火が付いています。
 昨日も、夕方のテレビニュースで、昭恵夫人が籠池理事長の幼稚園で園児の言葉に感激して涙を流している、こういう新しい映像も出てきております。新聞も、これ、全ての新聞の社説出そろいました。何度も書いているところもあります。安倍政権の応援団の産経新聞、読売新聞も徹底調査をと、こういうふうに社説で掲げております。
 徹底調査しないと、これ、事態収束しないと思うんですけれども、いかがでしょうか、麻生大臣。
#464
○国務大臣(麻生太郎君) 少なくとも、私どもの役所の方で、これまでのいわゆる時価と称する処分適正価格で法律的にきちんとした手続を踏んできたというのを先ほど、この間からずっと役所の方で答弁してきた問題でありますので、その手続に何ら瑕疵はなかったというように理解しております。
#465
○杉尾秀哉君 ちなみに、この文春の記事は、最後に、二月十三日に行った籠池理事長のインタビューを掲載しています。この中で、昭恵夫人の名誉校長就任について、あっさり承認していただきましたと答えています。先日の安倍総理の、籠池理事長は非常にしつこいと言った答弁と全く食い違っております。
 改めて、籠池理事長、そして迫田前理財局長らの関係者の参考人招致を求めたいと思います。
 それでは、次の問題に参ります。文科省の天下り問題です。
 資料の二を御覧ください。一連の天下り問題の渦中にある文科省ですけれども、これ、皆さんも御存じのように、旧文部省と旧科学技術庁が二〇〇一年に統合してできました。次官人事もいまだにたすき掛けで行われております。今回問題になっているのが旧文部省ルート、左側ですね。一方、この右側の旧科学技術庁ルート、これ、実は旧文部省系よりも天下り先そして天下りの人数が多いというふうに一般的に言われておりまして、系列の研究機関はポストを差し出して、そして予算を確保していると、こういうことが指摘されています。
 ちなみに、これ、資料三ですけれども、ここにほんの一例挙げましたけれども、天下り先、科学技術庁系ですね、ごまんとありまして、これはほんの一例です。この中で最も有力な天下り先と言われているのが一番上に挙げました科学技術振興機構、いわゆるJSTでございます。
 そこで伺います。科学技術庁関連の独立行政法人、独法等に流れる文科省関連の予算は全体で幾らぐらいなんでしょうか。
#466
○政府参考人(伊藤洋一君) お答え申し上げます。
 文部科学省の所管の独立行政法人のうち、いわゆる旧科学技術庁関連の八つの国立研究開発法人に対します運営費交付金、施設整備費補助金を始めとする二〇一六年度予算であらかじめ交付が確定しているものの総額は五千六百八十二億円でございます。
#467
○杉尾秀哉君 今、八つの法人で五千六百八十億と、こういう話だったんですけれども、このうちのJSTの予算幾らぐらいか、政府支出金の額を含めてお願いします。
#468
○政府参考人(伊藤洋一君) お答え申し上げます。
 JST、科学技術振興機構の収入総額とこれに対する政府の支出額でございますが、平成二十八年度予算におきましては収入総額一千五十九億八千万で、うち政府支出額は一千八億九千万となってございます。また、二十九年度の予算案におきましては収入総額が一千七十億九千万、うち政府支出額は一千十九億二千万となってございます。
#469
○杉尾秀哉君 全体の五千六百億のうちの一千億と、こういうことなんですけれども、このJSTの職員の数、それからJSTに再職した文科省の職員、いわゆる天下り、現役出向者も含みますこの数と全体の職員に占める割合、それから、現在JSTに在籍している理事、副理事、上級フェロー、いわゆる役員級ですね、その数、年俸、それから辞める場合に受け取る退職金の額を教えてください。
#470
○政府参考人(伊藤洋一君) JST、科学技術振興機構に確認したところによりますと、本年二月一日現在で、文部科学省の職員であった者が三十八名、うち現役出向者十八名が現在JSTに在籍しているところでございます。このうち、理事につきましては現役出向者が一名、副理事につきましては現役出向者が一名、それから上席フェローと呼ばれております職員につきましてはOBが五名在籍しているところでございます。
 これらの者の具体的な待遇につきましては、個人のプライバシーもございますのでお答えは差し控えさせていただきますが、幾つか試算といいますかモデルケースについてお答えさせていただきます。
 理事につきましては、JSTが定めます役員の報酬規程に従って算出されておりまして、常勤理事の場合でございますと、おおむね年収は一千五百万円程度になると聞いてございます。また、副理事につきましては、これもJSTの内部の規程におきまして年収一千二百万から一千三百八十万と、これは少し幅がございますが、この範囲で定められているというふうに聞いてございます。また、上席フェローにつきましては、やはりJSTの規程におきまして、その勤務形態に応じて額が変わってまいります。常勤の場合、フルにお勤めの場合には年俸で約一千三百五十万、これを基準といたしまして、非常勤の場合は一週間を五日としてその勤務日数の割合を乗じた額が基準となると聞いてございます。
 なお、退職金につきましては、現役出向者の場合は退職金の支給はございません。また、今申し上げました上席フェロー等につきましても退職金はないというふうに聞いてございます。
#471
○杉尾秀哉君 こうした人たちは余り仕事がなくて暇だというふうに聞いているんですけれども、相当高額取っています。
 このJSTの組織図、資料四を御覧ください。いろんな管理部門とか幾つものセンターが並んでいるんですけれども、真ん中から少し上のところに中国総合研究交流センターというのがあります。さらに、そこに枝分かれして日本・アジア青少年サイエンス交流事業推進室、ちょっと字が小さいんですが、というのがあります。
 そこで伺います。それぞれの組織はどういう役目があって、実際どういう業務内容なのか、そしてこのサイエンス交流事業推進室が交流センターからなぜ分かれているのか、教えてください。
#472
○政府参考人(伊藤洋一君) お答え申し上げます。
 中国総合研究交流センターにつきましては、日本と中国の科学技術分野の交流を通じて両国の科学技術の発展に寄与し、相互理解を促進するという目的のために設立されたものでございまして、具体的な事業といたしましては、日本・アジア青少年サイエンス交流事業、あるいは日中双方の情報発信をウエブサイトを通じて行う、中国におけます最新の研究開発動向等の調査研究、それから中国に関する文献等を始めとする様々なデータベースの構築を行ってございます。
 日本・アジア青少年サイエンス交流事業推進室、これは今申し上げました中国総合研究交流センターの中の一組織でございまして、主として日本・アジア青少年サイエンス交流事業に関する業務を行っているところでございます。
 具体的に申し上げますと、アジアの大学等の青少年を短期間日本に招聘し、科学技術の分野で日本の青少年との交流を深める計画、これにつきまして、国内の受入れ機関からの公募、採択を行っている業務、また、アジアの優秀な高校生を短期間招聘し、日本の最先端の科学技術や最も優秀な研究者に接するプログラムなどを行っている組織でございます。
 もう一点。ここに在籍する文科省の出向者あるいはOBでございますけれども、これも、二月一日現在におきまして中国総合研究交流センター及び日本・アジア青少年サイエンス交流事業推進室に所属しておりますのは、文部科学省OBで再就職した者が二名、それから現役出向者が一名でございます。
#473
○杉尾秀哉君 今話がありましたけれども、この交流事業推進室の室長が沖村憲樹、ちょっと字が小さいんですけれども、沖村憲樹さんという方です。この人の経歴を見ますと、一九九九年に科学技術庁の科学技術審議官を最後に退職されまして、JSTの前身の科学技術振興事業団に天下りして、専務理事から理事長になられています。そして、一旦退任されたんですが、また再びJSTの今度は特別顧問に就任して、このサイエンス交流事業推進室の室長をされています。
 この沖村さん、一九四〇年生まれで今年七十七歳。まあ人によって、絶対的な年じゃなくて若い方はたくさんいらっしゃいますけれども、言ってみれば、これ天下りの中でも本当に数々渡り歩いてこないとこれぐらいの年にならない。これだけの年で人事や予算など実務を握っている方、ほかに科学技術庁関連の法人でいらっしゃるんでしょうか、どうなんでしょうか。
#474
○政府参考人(伊藤洋一君) ちょっと質問の通告にございませんので手元にデータがございませんけれども、いずれにいたしましても、沖村氏につきましては、その経験、能力を踏まえまして、科学技術振興機構において日本・アジア青少年サイエンス交流事業の推進室長の業務に当たっているものと承知してございます。
#475
○杉尾秀哉君 その沖村氏の経験、能力という話がありましたけれども、先日、ファクタという雑誌にこの旧科技庁関連の天下りの記事が出ております。その中で、沖村氏は旧科技庁天下りのドンと名指しされておりまして、沖村氏は旧科技庁OBの中でも傑出した実力者で、旧科技庁のOBの天下りを差配しているのは沖村氏だと、こういうふうに書かれております。
 そこで伺います。沖村さんが旧科技庁の天下りを差配しているというのは事実なんでしょうか。
#476
○国務大臣(松野博一君) 御指摘の報道があったことについては承知をしております。
 現在、文部科学省におきまして、私の下に調査班を設置をいたしております。出向者を含む現職の全職員及び退職者を対象としておりまして、これはもちろん文部系、科学技術系の区分なく調査を行っているところであります。調査に関して、平成二十年十二月三十一日の再就職等規制が始まった時点まで遡って徹底した調査を行っておりますので、文部、科学技術系にかかわらず、この調査の過程において全容解明をして、もし問題があれば厳正な処分をしてまいりたいと考えております。
#477
○杉尾秀哉君 この沖村さんが、文科省の現職の職員、これ天下り先めぐって接触しているのは事実というのは、これまでの調査で出ているんでしょうか。
#478
○政府参考人(伊藤洋一君) お答え申し上げます。
 今ただいま大臣からお答え申し上げましたとおり、現在、現職職員並びに再就職規制施行後退職されたOBにつきましてアンケートの調査をしているところでございます。その結果を踏まえて対処することになろうかと思います。
#479
○杉尾秀哉君 この記事が事実だとしますと、文部省ルートの嶋貫さん、この間も参考人でいらっしゃいましたけれども、同じような役割を果たしているということになります。
 その沖村氏の肝煎りの事業が、先ほど説明がありましたけれども、このサイエンス交流事業、いわゆるさくらサイエンスプランだと思います。このさくらサイエンスプラン、二〇一四年から始まっているそうですが、この事業の二〇一四年、一五年、一六年、そして来年度の一七年度の予算額、どうなっていますでしょうか。
#480
○政府参考人(伊藤洋一君) お答え申し上げます。
 日本・アジア青少年サイエンス交流事業につきましては、優秀なアジアの青少年を日本の大学、研究機関に短期間招聘して、日本の最先端技術に触れることで将来の優秀な海外からの人材獲得に資することなどを目的とした事業でございまして、平成二十六年度より科学技術振興機構において実施しているところでございます。
 予算を申し上げますと、平成二十六年度は八億一千万、二十七年度は十二億一千万、二十八年度は十五億、二十九年度政府予算案におきましては十八億七千万を見込んでいるところでございます。
#481
○杉尾秀哉君 初年度が八億、そして二年間で十五億、ほぼ倍に増えています。一七年度は三十八億要求して十八億の予算が付いたと聞いています。
 僅か二年間で二倍の予算になっているんですけど、何でこんな急激なペースで予算が増えているんでしょうか。
#482
○政府参考人(伊藤洋一君) ただいま申し上げました日本・アジア青少年サイエンス交流事業につきましては、海外の優秀な人材を将来の我が国の人材確保にも役立てるという目的の下に行っている事業でございまして、毎年度、この事業につきましては政策的重要性に鑑みまして必要な予算を組んでいるところでございます。特に、平成二十九年度につきましては、近年の各国からの要請や首脳レベルでの人材交流の拡大、こういったことに対する様々な動きを踏まえまして、対象国や招聘人数の拡大を図るための予算の増額を図ったところでございます。
#483
○杉尾秀哉君 どうしてその沖村さんがここまで力を持っているかということなんですけれども、そのバックに大学の先輩、後輩関係だというふうに聞いております。自民党の高村副総裁、そして科学技術庁時代に仕えた自民党の尾身幸次元科技庁長官、この存在が指摘されております。
 そこで伺いますけれども、このさくらサイエンスプランで日本に来たアジア人学生の数、これは職員なんかも含めてですね、その国別の内訳、そして、そのうち中国から、中国人の数、これいかがでしょうか。
#484
○政府参考人(伊藤洋一君) お答え申し上げます。
 二十六年度から開始した事業でございますけれども、二十八年度までの招聘人数はトータルで一万人を上回ってございます。このうち、国別につきましては、ちょっと概数で申し上げますと、中国が約三分の一、それからいわゆるASEAN諸国からの招聘者が三分の一、あとがその他のアジア諸国からの国々となってございます。
#485
○杉尾秀哉君 確かに中国は数が多いですけれども、やっぱりこの三分の一というのは相当割合が高いと思うんですね。これ、実際は中国人を対象に始めようとしたんだけれども、それだと余りに露骨なのでほかのアジアの国も入れたと、こういう話も聞いております。
 招聘された中国人学生の中に中国共産党関係者の子弟が相当数いるというふうに聞いているんですけれども、事実なんでしょうか、どうでしょうか。
#486
○政府参考人(伊藤洋一君) お答え申し上げます。
 具体の招いた青少年の属性については承知してございません。
#487
○杉尾秀哉君 その沖村さんが一年前に中国最高の国家的科学技術賞というのを受賞しております。資料五です。この写真、これ授賞式の風景なんですけれども、後ろに習近平主席と李克強首相が写っております。これだけでも大変重要な賞だということが分かります。実はこの賞は一九九五年に創設されまして、これまで僅か百一人しか受賞しておりません。この百一人のうち、沖村さんを除いて全て科学技術の研究者で、行政官として授与されたのは沖村さんが初めてだと聞いています。沖村さんは中央大学の法学部の御出身です。文科省の中でも、国民の金をばらまいて賞をもらったんじゃないかと、こういうふうな批判もあるそうなんですけれども。
 そこで伺います。受賞の理由になったさくらサイエンスプラン、これを統括する大本の中国総合研究交流センター、ここに所属する中国人は何人いるんでしょうか。
#488
○政府参考人(伊藤洋一君) 職員は、この事業を実行するために日本人あるいは一部中国人の方がいらっしゃるというふうに聞いてございますけれども、正確な人数については手元に数字はございません。
#489
○杉尾秀哉君 中には幹部級の女性もいるというふうに聞いているんですけれども、こうした日本の先端科学技術情報に触れることができる、アクセスできる、その情報の流出を心配する向きがあるようなんですが、こうした懸念について文科省としてはどういうふうに考えているんでしょうか。
#490
○政府参考人(伊藤洋一君) 先ほど申し上げましたとおり、この中国センターにつきましては、日中間の科学技術交流を深めるということを目的といたしまして、ただいま申し上げました青少年の交流事業のほか、中国の最先端の科学技術の動向の調査、あるいは日中間の大学、研究機関の交流のための大学フェア、あるいは中国で多数中国語で発表されます最先端の文献、これらにつきまして日本の研究者に紹介するためにその抄訳を作ってデータベース化するといったような事業を行っているわけでございます。
 したがいまして、今議員御懸念のような事態には、状況の活動、御懸念のような活動を行っているわけではございません。
#491
○杉尾秀哉君 しかし、いろんな日本の技術情報の流出が心配されているので、そこはしっかりやっていただきたいんですが。
 実は、このJSTは民主党政権時代に事業仕分に掛かりまして、これ、縮減等々の意見が出されています。統廃合問題、統廃合案もあったんですけれども、結局生き延びて、今でも一千億以上の予算を取って活動している。
 JSTの組織って本当に今のままでいいとお思いでしょうか。文科大臣、いかがでしょう。
#492
○国務大臣(松野博一君) こういった科学技術を始めとした専門知識に基づいての予算、研究費配分というのはファンディングエージェンシーと言われて、これは世界各国でも同様の形態を取っているものと思います。より国益を考え、また将来的な、世界にも貢献できる、そういった研究に関して適正、効率的に予算を配分するためにはこれもう専門知識が必要でございまして、こういったファンディングエージェンシーに関してはその必要性はあると考えております。
#493
○杉尾秀哉君 冒頭の森友問題もそうなんですけれども、この天下りもやっぱり根っこは一緒だと思うんですね。国民の税金、国民の資産、国民の金をどういうふうに扱うかという問題だと思いますので、これも引き続きやっていきたいと思います。
 もう一つ、今日は取り上げたいテーマがあります。経産省の取材制限問題です。資料七を御覧ください。
 先般、いろんな報道が出ておりますけれども、こうした取材対応のルール、四つ書かせていただきましたが、こうした取材制限の内容で間違いないでしょうか、どうでしょうか。
#494
○国務大臣(世耕弘成君) このような取材制限のルールを新たに作ったというようなことは全くございません。
 経産省では二月二十七日から、これは私の判断でもありますけれども、庁舎管理をセキュリティーの観点から強化をさせていただきました。その理由は昨日も答弁させていただきましたが、我が省が経済交渉に係る機微な情報、あるいは中小企業も含めて個別企業に関わる機微な情報を扱っているということ、そして、我が省は一日当たり民間企業の方々を中心に二千人から三千人の方々が来訪するという状況、そういう中で、そういう方々が下の受付を通るだけでどの部屋にも行けるというのは、これはセキュリティー上いかがなものかということで庁舎管理を強化させていただきました。
 これによって私は報道対応が後退するようなことは絶対あってはいけないということで、私の方から事務次官や官房長や広報室長に対して、この庁舎管理の見直しによって報道対応が絶対に後退することがないように、それよりも、更に今までよりもレベルアップするようにという指示を行っているところでありまして、今回、庁舎管理の見直しを理由に取材の何かルールを厳格化したとか制限したとかという事実は一切ございません。
#495
○杉尾秀哉君 ルール変わっていないと言いますけど、全執務室を施錠したのは今回なんでしょう。それまで全執務室施錠していなかったんでしょう。違うじゃないですか。
#496
○国務大臣(世耕弘成君) 全執務室を施錠したというのは、これは別に報道を規制するためにやっているわけではなくて、全て、一日二、三千人経産省に来訪する方々に対してそういう形をさせていただいています。しかも、これは報道も含めて、会わないと言っているわけではないんですね。各フロアに内線電話を設置し、その前に座席表を置き、そしてその内線電話で呼び出していただいたら当該担当者がちゃんと出てきて、そして面談スペースで面談をする。そのための面談スペースも二十ほどつくらせていただきましたし、これからも足りなければどんどん増設をしていきたいというふうに思っています。
 施錠をしてセキュリティーを強化したということと報道対応は全く関係ありません。関係ないどころか、私は今回の庁舎見直しを理由に報道対応が後退するようなことが絶対にあってはならないと厳しく指示をしているところであります。
#497
○杉尾秀哉君 いや、三番目、四番目、取材内容を広報室に報告しろとか、庁舎外での取材に応じない、こんなルール出したら職員は大体萎縮しますよ。我々メディアは取材できないですよ。しかも、しかも庁舎で取材できないことっていっぱいあるんですよ。これ事実上、ちゃんとこれまで以上に取材しろと言っていることと全くやっていることが違うじゃないですか。
#498
○国務大臣(世耕弘成君) ですから、ルールは全く決めていません。今お持ちのその出しておられる資料が何かよく分かりませんが、少なくとも広報室長は他の局などに指示やルールを出す権限は全くありません。省内全体に指示を出せるのは事務次官だけです。
 今私は、自分の指示、報道対応を後退させてはいけない、今まで以上に充実させろ、その指示を確実にするために、一昨日、二月二十八日付けで報道取材への対応についてという事務次官名での省内周知を発出をさせていただいております。そんなに長くないから読んでもよろしいですか。こういう文書です。
 報道取材への対応について。事務次官名。
 二月二十七日より、対外交渉や企業の機微な情報を扱う経済産業省として信頼ある行政を遂行するため、庁舎管理の見直しを実施しているところです。他方、これにより取材対応や適切な情報提供に支障が生じるようなことは許されず、庁舎管理の強化と適切な取材対応を両立させていくことが不可欠です。取材対応については、管理職以上の幹部職員が取材申込みに丁寧に対応し、政策の背景や狙いなど適切な説明を責任を持って行うことが必要です。また、公表事実の照会等は担当職員が迅速に対応し、必要な説明を行うことが必要です。いずれにせよ、取材対応を含めた情報提供や対外説明の重要性はこれまでと何ら変わるものではなく、引き続き管理職、職員各位が適切に対応していくよう再度の徹底を図ってください。
 これが唯一のルールであります。
#499
○杉尾秀哉君 今回の経産省のことについて、ほかの省庁がどうなっているのか、どういう対応をされているのか。例えば、山本農水大臣、先日の会見で発言されているようですけれども、いかがでしょう。
#500
○国務大臣(山本有二君) 農林水産省におきましては、農業団体等の検査を行う部署、特に情報管理を徹底する必要がある一部の執務室に限らせていただいて施錠を行っております。
 庁舎管理や取材対応につきましては、外部来訪者や報道機関とのコミュニケーションと機微にわたる情報の管理との両立をどのように図るかということでございますが、現実的な対応として現行の方法を取っているものでございます。
#501
○杉尾秀哉君 じゃ、全部、部屋、鍵掛けるなんてことはされないんですね。
#502
○国務大臣(山本有二君) 私どもとしては、現在の庁舎管理についてはそうした手法は取っておりません。
 また、経産省の対応についてでございますが、思慮深い経産大臣としてのお立場から取られているものでありまして、私がコメントするという立場にはございません。
#503
○杉尾秀哉君 石原大臣はかつてメディアにいらっしゃいました。どう思われますか。
#504
○国務大臣(石原伸晃君) 世耕大臣がお話しになられましたとおり、やはり扱うものが省庁によって様々でございます。その様々な省庁の扱う情報の秘匿性について責任者が責任を持つ。そして、それともう一つ肝要なことは、広く多くの方々に開かれた情報を提供する。このバランスというものが重要だと私は考えております。
#505
○杉尾秀哉君 再び世耕大臣に伺います。
 どういうルールであっても、こういうことで通達された。何かきっかけあったんでしょうか。
#506
○国務大臣(世耕弘成君) ルールというのはどういうルールのこと……(発言する者あり)これはですね、ですから、今回庁舎管理を見直した、そのことが原因で報道対応が後退することはあってはならない、私が口頭で事務次官、官房長、広報室長に指示をした、それを更に確実にするために事務次官名の文書によって通知をしたということであります。
#507
○杉尾秀哉君 メディアはそう捉えていないんですよね。
 資料八、お読みになってください。公的年金、アメリカインフラ投資。ちょっとだけリードを読みます。政府がワシントンで開く日米首脳会談で提案する経済協力の原案が明らかになった。GPIFがアメリカのインフラ事業に投資することなどを通じて、アメリカで数十万人の雇用創出につなげる。これは二月二日の日経新聞です。
 この記事がきっかけになりまして、これ国会でも取り上げられました。年金給付に充てるお金、アメリカにお土産として持っていくのかと、こういうふうな質問がありまして、安倍総理はむきになってこれはデマだというふうに否定されています。
 私は、これについてこういうお話を聞いています。実際にこういうプランは、考え、アイデアは経産省の中にあった、実際にそういうペーパーを、この記事では原案というふうになっていますけれども、ある人物が作った、それが一部のメディアに流れてさっきのような報道になったという話があります。
 これは事実ではないんでしょうか。
#508
○国務大臣(世耕弘成君) その記事は事実無根というか、はっきり言って荒唐無稽の類いだと思いますね。
 GPIFに対してこれは私、全く権限を持っていません。あるいは総理であろうと厚生労働大臣であろうと、GPIFに対する権限は、人事を認めるということと、そして大きな運用方針、言ってみればポートフォリオの変更などを認可をする、これだけが権限でありまして、いかなる人物も、政府の関係者もGPIFに対して、ここに投資しろとか、この国の債券を買えとか、あるいは買うなも含めて、一切運用に関しては言えないわけであります。こんなことは私もよく分かっています。我が省の幹部もよく分かっています。
 今経産省とおっしゃいましたけれども、ある人物がとおっしゃいましたが、少なくとも我々の幹部の間でそんな議論すらしていませんよ、そんなことは。これが何で出たのかは、これは経産省から出たかどうかも分かりませんが、なぜそのような記事が出たのか本当に不思議でありますし、内容は全く事実無根であります。
#509
○杉尾秀哉君 これはある人物が勝手にやったことなのかもしれません。ただ、GPIF、確かにGPIFに指示はできないと思いますけれども、人事権等々を行使することはできるわけです。今それは世耕大臣もおっしゃいました。
 この一件が総理の怒りを買って日米首脳会談の世耕大臣の同行がなくなったというのは、これはうがった見方かもしれませんけれども、時期的に見れば、この一連の出来事、この二月の冒頭にあったこの記事、この辺りがきっかけになっている。これは単なる偶然なんでしょうか、どうなんでしょうか。
#510
○国務大臣(世耕弘成君) まず、この記事が原因で私はアメリカに同行しなかったわけではありません。私のカウンターパートのウィルバー・ロス商務長官がまだ議会承認が当時されていなかった。そういう中で私が行ったってバイ会談する相手もいないわけですから、これはやめようと。この間、ようやく二月二十七日に承認をされましたから、先ほど午前中総理も答弁されたように、できるだけ早く会ってこいという今指示を受けて今その調整を、もちろん国会のお許しがいただけるということが前提ですが、やっているところであります。
 今回の私は庁舎管理の見直しというのは、大臣の就任直後からずっと考えていました。一部の部屋で済ませてもいいんじゃないかという思いもありました。ただ、結局、貿易交渉というのも、これ貿易経済局や通商政策局だけでやっているんじゃないんです。製造局も絡んできますし、自動車産業はそこにぶら下がっていますから。あるいは、サイバーセキュリティーということになると、これはまた情報担当の分野が関わってきます。最近では、日ロの交渉でも中小企業というのがテーマになっているんです。エネルギーももちろんです。これはなかなか勝手に区切るわけにはいかないなと。
 しかも、うちに来る人たちというのは大体民間企業の人たちですよ。場合によってはライバル企業の人だっているわけですよ。ここはセキュリティー管理を全省的にやるしかない。これは、農水省やほかの省庁はそれぞれの御判断があると思いますが、経産省としてはこれは全体をやるしかない。何も一つの記事で思い付きでやったわけではありません。私、就任後六か月、しっかりと事務方と議論をしながら、最終的にこういう結論を出させていただいたわけであります。
 ただ、それによって、私もずっと広報をやってきた人間ですから、マスコミの皆さんとともに社会人としてずっと育ってきた人間ですから、このことによって報道対応を後退させることがあってはならない、そういう思いできつい指示を省内に出しているところであります。是非その点はマスコミ出身の杉尾さんにも御理解をいただきたいと思います。
#511
○杉尾秀哉君 これまでも機密はいろんなところで扱っていたわけです。これは経産省だけじゃありません。例えば警察庁もそうです。法務省もそうです。そして、防衛省もそうです。いろんなところで機密を扱っている。さっき山本農水大臣が少しお話しされましたけれども、肝腎要のこれセキュリティーがやっぱり確保されなければどうしてもいけないというところは、これは施錠をしたりそういうことはするでしょう。それはメディア側も認めていると思います。
 ただ、幾ら何でも、これ基本的に全執務室を施錠するなんということは、これはあってはならないことだし前代未聞だと思うんですけれども、広報のプロとしていかがでしょうか。
#512
○国務大臣(世耕弘成君) 繰り返しになりますけれども、そういう点も検討しました。一部だけで済まないかという思いもありましたけれども、結局やっぱり多岐にわたるんです。経産省来ていただいたら分かりますが、一つのドアを開けて入ると、わあっと広いんですよ、中、エネルギー庁でもどこでもですね。細かく課別に仕切られているのならともかく、全部つながっているという部屋が結構多いんですね。そういう意味で、全体的にやはりセキュリティーロックは掛けさせていただかざるを得ないというぎりぎりの判断をさせていただきました。
 そのことによって報道対応は後退させないし、あと、報道対応だけじゃありませんよ。経産省はやっぱり民間企業の人と交流することもとても重要です。そういう交流に支障が起きないように、ちゃんと呼び出して、そして応接スペースで対応するというメカニズムをつくらせていただきました。これは民間企業ではもう当たり前のことではないかというふうに思います。
#513
○杉尾秀哉君 いろいろ理由をおっしゃいましたけれども、これまでとやっぱりメディアの捉え方が全然違うんですよ。その証拠に、今日も社説出ていました。さっきちょっと読売新聞の話しましたけれども、読売新聞、政権寄りです。読売新聞もかなりきつく書いています。やっぱり今回の措置というのは情報公開の原則に反する、そして取材、報道の自由を縛るものだと。この読売新聞、省内からも疑問の声が出ている、こういうことも伝えております。
 また、これもうがった見方ですけれども……
#514
○委員長(山本一太君) 杉尾君、時間ですので、まとめてください。
#515
○杉尾秀哉君 不祥事を隠すことさえ可能になります。どうもこの政権は情報公開に後ろ向きなんじゃないかと思うんですけれども、あのPKOの日報もそうです、そして森友問題の資料もそうです。
 最後に、麻生大臣、この情報公開に後ろ向きではないかという疑問に対して、どういうふうにお答えになるでしょうか。
#516
○委員長(山本一太君) いや、もう終わっていますので。じゃ、一言だけ。短くお願いします。
#517
○国務大臣(麻生太郎君) 短くですか。
#518
○委員長(山本一太君) はい。
#519
○国務大臣(麻生太郎君) 違います。
#520
○委員長(山本一太君) 以上で杉尾秀哉君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 残余の質疑は明日に譲ることといたします。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#521
○委員長(山本一太君) 速記を起こしてください。
    ─────────────
#522
○委員長(山本一太君) この際、先般、本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員から報告を聴取いたします。
 それでは、報告を舟山康江君にお願いいたします。舟山康江君。
#523
○舟山康江君 予算委員会委員派遣の調査につきまして御報告いたします。
 派遣団は、山本委員長を団長とする十三名で編成され、二月十三日及び十四日の二日間、山形県を訪れ、東北地方の経済情勢、山形県における重要施策の取組状況等について概況説明を聴取するとともに、地域における産業の状況及び大学、ベンチャー企業の取組等について調査を行ってまいりました。
 まず、東北地方の経済情勢については、個人消費は一部に弱さが見られるものの回復しつつあり、生産活動も輸出関連を中心に持ち直しつつある。雇用は改善している一方、六割を超える企業で人手不足になっている。また、復興関連を中心に、公共事業が地域経済を下支えする役割を果たしているとのことでありました。
 そのほか、当該地域の国税収納状況について説明を受けました。
 次に、山形県においては、県の財政健全化の取組、人口減少対策等について説明を受けました。県の人口は約百十一万人であり、近年、毎年一万人ずつ人口減少が続いている。今後、女性活躍を推進する県民総活躍、先端産業の集積加速など産業イノベーションのほか、若者の希望実現、健康安心社会、フル規格新幹線の整備等の県土強靱化という「五つのチャレンジ」を掲げ、「やまがた創生」に取り組んでいくとのことでありました。
 なお、山形県からは、「やまがた創生」の取組を進める交付金や税制の拡充、関連施策に対する国の支援について要望が述べられました。
 このほか、山形県においては、株式会社菊地保寿堂を訪問し、伝統工芸・山形鋳物の歴史と製法、製品開発及び販売状況等について説明を受け、製造現場を視察しました。
 次いで、オリエンタルカーペット株式会社を訪問し、女性の働く場の確保といった創業の理念のほか、製造技術及び製品納入実績、職人育成の現状と課題等について説明を受け、製造現場を視察しました。
 東北芸術工科大学においては、東日本大震災からの復興支援の取組のほか、公民連携によるまちづくりの概要、高度人材の育成など大学の今後の展望等について説明を聴取し、その後、附属機関の文化財保存修復研究センター及びこども芸術教育センターを視察しました。
 また、慶應義塾大学先端生命科学研究所を訪問し、研究環境に対する考え方、若手研究者育成の取組、これまでの研究成果及び本研究所から生まれたベンチャー企業等について説明を受けるとともに、ベンチャーの一社であるSpiber株式会社から、世界最先端の技術による人工合成クモ糸素材の開発状況、量産化の見通し及び今後の展望等について説明を聴取し、その後、本研究所における研究の実施状況を視察しました。
 最後に、今回の委員派遣におきましては、視察先の関係者の方々に多大な御協力をいただきました。ここに深く感謝の意を表するものであります。
 調査の詳細につきましては、これを本日の会議録に掲載されますよう、お取り計らい願いたいと存じます。
 以上でございます。
#524
○委員長(山本一太君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。
 なお、提出された報告書につきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#525
○委員長(山本一太君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 次回は明三日午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後四時十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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