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2017/03/03 第193回国会 参議院 参議院会議録情報 第193回国会 予算委員会 第6号
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2017/03/03 第193回国会 参議院

参議院会議録情報 第193回国会 予算委員会 第6号

#1
第193回国会 予算委員会 第6号
平成二十九年三月三日(金曜日)
   午前十時十三分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二日
    辞任         補欠選任
     上野 通子君     柘植 芳文君
 三月三日
    辞任         補欠選任
     柘植 芳文君     佐藤  啓君
     大門実紀史君     倉林 明子君
     山添  拓君     田村 智子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         山本 一太君
    理 事
                石井 準一君
                中泉 松司君
                二之湯 智君
                長谷川 岳君
               三原じゅん子君
                福山 哲郎君
                舟山 康江君
                竹谷とし子君
                辰巳孝太郎君
    委 員
                青山 繁晴君
                朝日健太郎君
                有村 治子君
                太田 房江君
                こやり隆史君
                古賀友一郎君
                佐藤  啓君
                酒井 庸行君
                高橋 克法君
                柘植 芳文君
                中西 健治君
                中山 恭子君
                長峯  誠君
                三宅 伸吾君
                元榮太一郎君
                山田 修路君
                山田  宏君
                吉川ゆうみ君
                渡邉 美樹君
                風間 直樹君
                小西 洋之君
                杉尾 秀哉君
                白  眞勲君
                藤末 健三君
                宮沢 由佳君
                矢田わか子君
                平木 大作君
                三浦 信祐君
                宮崎  勝君
                若松 謙維君
                倉林 明子君
                田村 智子君
                浅田  均君
                石井  章君
                福島みずほ君
                松沢 成文君
   国務大臣
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        麻生 太郎君
       総務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(マイナ
       ンバー制度))  高市 早苗君
       法務大臣     金田 勝年君
       外務大臣     岸田 文雄君
       文部科学大臣
       国務大臣     松野 博一君
       厚生労働大臣   塩崎 恭久君
       農林水産大臣   山本 有二君
       経済産業大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       損害賠償・廃炉
       等支援機構))  世耕 弘成君
       国土交通大臣
       国務大臣     石井 啓一君
       環境大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       防災))     山本 公一君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 菅  義偉君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全、
       防災))     松本  純君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(少子化
       対策、男女共同
       参画))     加藤 勝信君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(規制改
       革、地方創生)
       )        山本 幸三君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  野上浩太郎君
   副大臣
       復興副大臣    長沢 広明君
       厚生労働副大臣  橋本  岳君
       国土交通副大臣  田中 良生君
       国土交通副大臣  末松 信介君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       井原  巧君
        ─────
       会計検査院長   河戸 光彦君
       検査官      柳  麻理君
       検査官      森田 祐司君
        ─────
   政府特別補佐人
       人事院総裁    一宮なほみ君
       内閣法制局長官  横畠 裕介君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小野 亮治君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       向井 治紀君
       国家公務員倫理
       審査会事務局長  松尾恵美子君
       内閣府再就職等
       監視委員会事務
       局長       塚田  治君
       内閣府休眠預金
       等活用準備室長  浜田 省司君
       総務省行政評価
       局長       讃岐  建君
       外務省総合外交
       政策局軍縮不拡
       散・科学部長   相川 一俊君
       財務省主計局長  福田 淳一君
       財務省理財局長  佐川 宣寿君
       国税庁次長    飯塚  厚君
       厚生労働省健康
       局長       福島 靖正君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       吉田  学君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    定塚由美子君
       厚生労働省保険
       局長       鈴木 康裕君
       農林水産大臣官
       房技術総括審議
       官        西郷 正道君
       国土交通大臣官
       房審議官     伊藤 明子君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       次長       野村 正史君
       国土交通省道路
       局長       石川 雄一君
       国土交通省航空
       局長       佐藤 善信君
       観光庁観光地域
       振興部長     加藤 庸之君
       環境大臣官房廃
       棄物・リサイク
       ル対策部長    中井徳太郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○平成二十九年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成二十九年度特別会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成二十九年度政府関係機関予算(内閣提出、
 衆議院送付)
○公聴会開会承認要求に関する件
    ─────────────
#2
○委員長(山本一太君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 平成二十九年度一般会計予算、平成二十九年度特別会計予算、平成二十九年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、昨日に引き続き質疑を行います。舟山康江君。
#3
○舟山康江君 民進党・新緑風会の舟山康江でございます。
 まず初めに、この委員会におきまして何度も参考人招致を求めております。今回様々な疑念が出ている中で、まずは籠池理事長、そして迫田国税庁長官、武内財務省国際局長ほかの参考人招致を求めておりますけれども、今日の理事会でもまだ何ら回答が得られませんでした。やはり、この真相を究明するためには、与党議員の一部からも出ているようでありますけれども、与党の皆様の責任でしっかりと解明をしていただかなければいけないと思います。
 そういった意味でも、是非参考人招致についてしっかりと出していただけるように改めて委員長にもお願いしたいと思います。
#4
○委員長(山本一太君) 引き続き理事会で協議をさせていただきます。
#5
○舟山康江君 そして、幾つかの報道で安倍首相に第二の森友学園疑惑浮上という報道がありました。
 概要は、総理の親友が経営する加計学園が三十七億円の土地を無償で今治市から提供を受けていると。ここは構造改革特区になっておりますけれども。しかも、また安倍総理夫人が名誉園長ということでありまして、こういった問題も非常に、何となくここ似ている、共通点があると思いますけれども、いずれ明らかになっていくと思いますけれども、今日は、引き続き大阪府豊中市の国有地売却問題について、私からも質問をさせていただきたいと思います。
 まず初めに、この国有地の所有権はどちらの省にあったのか、最終的にどちらの省にあったのか、改めてお伺いしたいと思います。
#6
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 所有権は国土交通省にございます。
#7
○舟山康江君 国土交通省所有の国有地の売却に当たって、なぜ財務省が前面に出るんですか。
#8
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 国有財産一般につきまして、様々なその処分につきましての知見がありますことから、国土交通省の特会が持っている財産につきまして、私どもに処理についての事務委任をしているということでございます。
#9
○舟山康江君 ほかにも国有地を持っている省庁というのはたくさんありますけれども、例えば国有農地ですね、国有農地に関してはどこの省庁が所管するというか、国有農地につきましても財務省がお手伝いしているんでしょうか。
#10
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 ちょっと御質問、通告になかったので確認できませんので、ちょっと国有農地につきましては今はお答えすることができません。
#11
○舟山康江君 実は私、近畿農政局に在職していたことがありまして、私の所属していた課で国有農地の処分を担当しておりました。国有農地につきましては農林水産省、そして地方農政局が責任を持って売渡し、それから貸付けその他の手続、全て完結しております。そういった意味で、この国土交通省所管の農地に限って財務省がお手伝いするんですか。(発言する者あり)失礼いたしました、土地に限って財務省がお手伝いするんでしょうか。
#12
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 本件、大阪航空局からの売払いの処分依頼を受けてございますが、別に国土交通省以外でも、私ども、処分依頼の、依頼を受けて処分をしておることがございます。
#13
○舟山康江君 私、これまでのやり取りを伺っておりまして、どこかこう、財務省と国土交通省、財務局と航空局がいろいろ調整し合ってとか、あちらの責任、こちらの責任という形で、何か曖昧のままに進んでしまっているような、そこにも一つ問題があるんではないのかなということを感じました。
 そういう中で、改めてもう一度ちょっと根本的なところからお聞きしたいんですけれども、どのようなときにこういった国有地の賃借、売買に関して随意契約が認められるんでしょうか。
#14
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 随意契約につきましては、会計法の中に随意契約によることができるという規定がございまして、その下に予算決算及び会計令というのがございまして、随意契約によることができる場合というのがあって、公共、公用、公益事業の用に期するために必要な物件を事業者に売り払い、貸付け等をするときと、こうございます。それで、各省各庁の長は、あらかじめ、その随意契約をする場合には財務大臣に協議をすると、こういうふうになってございます。
#15
○舟山康江君 随意契約での契約の場合に、価格は基本、公表だと思いますけれども、なぜ非公表になっているのか、改めて教えてください。
#16
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 委員おっしゃいますように、随意契約の場合、基本、価格については公表してございます。ただ、情報公開法上非開示事由に該当する場合には非公表とすることができるというふうになってございます。
#17
○舟山康江君 それはそうですよね。やはり随意契約、非常に見えない部分ですから、なおさら開示をしてしっかりと透明性を図っていく必要性はあると思います。
 今回の不開示情報との根拠は何でしょうか。
#18
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 行政機関の保有する情報の公開に関する法律の中で不開示にする要項が幾つかございますが、その中で、法人その他団体に関する情報、そういうもので、公にすることにより当該法人等の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるものは不開示にすることができるというふうにございます。
#19
○舟山康江君 今回の場合、どういう部分がこの法人の権利、競争上の地位その他の利害を害すると判断されたんですか。一般的に、これは受け手は法人ですから、法人であっても普通は公開しているわけでしょう。何で今回に関してはここで利害を害すると判断されたんですか。
#20
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 ここで何度も御答弁しておりますけれども、先方の方から申出がございまして、その価格を公開することによりまして生徒を集める等につきましての風評被害が出ることを恐れるので公開は控えてほしいという要請がありましたので、それを受けて非公開にしたところでございます。
#21
○舟山康江君 風評被害って一体何ですか。頼まれれば非公示にするんですか。ほかに非公表の事例ないじゃないですか。もう一度お答えください。
#22
○政府参考人(佐川宣寿君) 頼まれれば非公開にするのかということではございませんで、先方の要請を判断しまして、地下埋設物の存在が、地下埋設物の存在が周知されることによりまして小学校に入学する保護者等への風評リスクが懸念されるということの御要請でございましたので、非公表としたところでございます。
#23
○舟山康江君 おかしいんじゃないんですか。何度も何度も法に基づいて適切にと言っていますけれども、頼まれればそれの基本ルールを曲げてもいいというのは、これは絶対に納得できませんよ。そして、土地の価格を公表することがなぜ風評被害を生むんでしょうか。
#24
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 この土地の価格は、不動産鑑定価格から新たに発見された埋設物の撤去費用を控除した金額ということで、不動産鑑定価格相当よりは低くなっているわけでございますので、この金額を公表することによって地下埋設物の存在が周知されることになるということで、風評被害のリスクを恐れたということでございます。
#25
○舟山康江君 違うんでしょう。八億円も値引きしたということが外に漏れると、何であの学園だけがそういった特別扱いされるのかということがばれるからじゃないんですか。
#26
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 繰り返しになりますが、その価格を公表することにより地下埋設物の存在が周知されることとなり、小学校に入学する保護者への風評リスクが懸念されるということでございましたので、非公表の要請があったということでございます。
#27
○舟山康江君 撤去を前提なわけですから、あることが前提に値引きされていて、撤去するわけですから、風評も何もないじゃないですか。
#28
○政府参考人(佐川宣寿君) 地下埋設物の存在が周知されるということだけでも、それは、保護者にとっては、どういうものがあったのかとか、そういう懸念は生じるものだろうというふうに思われます。
#29
○舟山康江君 それはおかしいですよ。撤去費用相当分が値引きされているということは、撤去前提ですよ。
 環境大臣にお伺いします。産廃の存在を知りながら撤去をしないことは、廃棄物処理法上は問題ないんでしょうか。
#30
○政府参考人(中井徳太郎君) お答えさせていただきます。
 廃棄物処理法の解釈といたしまして、一般論ということになりますが、廃棄物が処理基準に従って埋め立てられた場合におきましては、廃棄物を除去しないことにつきましては廃棄物処理法上の問題はございません。
#31
○舟山康江君 廃棄物がそこに埋まっていると、埋まっていることを知りながら完全に撤去しない、一部撤去して積み上げていると、これは違反だということを前回の委員会で環境大臣からお答えいただきました。
 もう一度お聞きしますけれども、地下埋設物を考慮して評価された時価で既に売却をしておりますので、売却後に実際にどういうふうに撤去されたかどうかということについては確認を行う義務もありませんし、撤去の詳細な内容については現在承知していませんと佐川局長は答弁されております。産廃として処分することを前提に試算している中、それこそ撤去しなければ風評被害を招くと思いますよ。
 そういう中で、産廃として処分することを前提に試算しているのに処分していない場合、その産廃処分相当費用については返還を求めるべきではないでしょうか。
#32
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 本件土地につきましては、学校建設が進む中での売却契約に移行したわけでございますが、不動産鑑定士にお願いをしまして不動産鑑定価格を出して、そこから国土交通省の方で算出しました適正な処分費用を控除したもので、そこで売却をしてございます。
 したがいまして、この森友学園は、小学校の今建設工事中であると承知してございますが、産業廃棄物を適切に処分していただけるものと考えてございますが、いずれにしても、地下埋設物を考慮して評価された時価で適正に売却済みのものでございまして、売買契約上もその処分を求める、あるいはその返還を求めるといったことは難しいというふうに思います。
#33
○舟山康江君 全く理解できませんね。
 そして、航空局のその地下埋設物の評価が適正だという根拠はどこにあるんですか。
#34
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 平成二十八年三月十四日の現地確認行いましたが、その前年の十一月末時点では確認されなかったにもかかわらず、九・九メートルのくい掘削工事の過程において発見された廃材、廃プラスチック等のごみを大量に含む土が広範なエリアに積み上がっていることを確認したところでございます。
 現地確認に当たりましては、工事関係者からのヒアリングにおきまして、くい掘削工事九・九メートルの相当に深い層から廃材、廃プラスチック等のごみが出てきたとの報告があったほか、くい掘削時の工事写真におきましても、掘削を終えた掘削機の先端部に絡み付くほどの廃材、廃プラスチック等のごみが発生している様子や、全長十メートルのドリルで掘進している最中に廃材等のごみを含む土が発生している様子などが確認されております。
 本件土地につきましては、昭和三十年代当時、池、沼であった土地であるため、当時ごみが不法投棄されたり、その後の宅地化の過程において廃材、廃プラスチック等を含むごみが混入し、そうした深い層から浅い層にこれらのごみが存在することが十分に見込まれることから、九・九メートルまでごみが埋まっていると判断したものでございます。
 なお、国土交通省の直轄工事におきましては、土砂内から廃棄物が出てきた場合には廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づき対応することとなっており、地盤の掘削等建設工事の事業活動に伴い廃棄物が生じた場合は、産業廃棄物と判断し、産業廃棄物処分場で処分しております。
#35
○舟山康江君 再度確認しますけれども、基本は外部に委託するけれども今回は国土交通省が自前でやったということですけれども、その際に、推定を行うためには客観的な推定ができると認められることが必要であるということが国土交通省事務次官通知で書かれております。客観的にこれが正しい、この根拠でよかったんだ、深さ九・九メートルでよかったんだということは客観的に推定できるんでしょうか。
#36
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 ただいま申し上げましたことが現地確認及びその土地の状況でございますので、そこからそのように推定されるというふうに考えてございます。
#37
○舟山康江君 主観的じゃないんですか。客観的にきちんとそれが正しいということを証明できなければ、この試算が正しいということは言えないと思いますけれども、いかがですか。
#38
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 本件土地における地下埋設物の撤去処理費用につきましても、公共事業に係る一般的、標準的な方法を採用しているところでございます。
 先ほども申し上げましたが、国土交通省の直轄工事におきましては、土砂内から廃棄物が出てきた場合には廃掃法に基づき対応することになっており、地盤の掘削等、建設工事の事業活動に伴い廃棄物が生じた場合は、産業廃棄物と判断し、産業廃棄物処分場で処分しております。
#39
○舟山康江君 局長にもう一度お伺いします。
 今回、工事に当たって廃棄物が出てきたと。それを場内に保管していることは違反じゃないんでしょうか。
#40
○政府参考人(中井徳太郎君) お答えさせていただきます。
 今、廃棄物の保管についての御質問でございました。廃棄物処理法上、一般的に、廃棄物処理法に定めてございます保管の基準に適合している場合には問題がないということでございます。
#41
○舟山康江君 結局、どこの担当もそのまま放置してそのままにしているわけですよ。処分もきちんとしていない、撤去もしていない、でも大丈夫だ。普通はこれは理解が得られる話ではないと思います。八億円値引きされているわけですから、八億円掛かるという前提で、産業廃棄物だという前提でそれが値引きされているということですから、きちんと処理されるように監督責任があると思いますけど、いかがでしょうか。
#42
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 先ほどもお答え申しましたように、本件、撤去費用を引きまして不動産鑑定価格に基づきまして時価で売却したものでございまして、そういう売買契約上でございますので、先方におかれまして適切に処分していただけるものというふうに考えてございます。
#43
○舟山康江君 監督責任は全くないんですか。
#44
○政府参考人(佐川宣寿君) 売買契約におきましては、ここは用途指定の売買契約でございますので、その学校法人がきちんと開校以降、学校の用地として使っているかということにつきましては、私どもその調査する権限等はございます。
#45
○舟山康江君 仮にそれ規則で決まっているとすれば、それは世間の常識から大きく外れていますよ。見直すべきですよ。いかがですか。
#46
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 私ども国有財産の処分、管理をしてございまして、そこは売買契約におきまして必要な事項を定めて契約をさせていただいているということでございます。
#47
○舟山康江君 全く人をなめた発言だと思います。
 ちょっと別の話に行きますけれども、記録がない、全て破棄してしまった、だから詳細が分からないという中で、政治家の口利きはなかったんだと、これだけはなぜ断言できるんでしょうか。
#48
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 私、昨日から、不当な働きかけはございませんでしたと答弁させていただいてございます。
 これの根拠でございますが、平成二十四年の閣僚懇申合せ「政・官の在り方」におきまして、国会議員等との接触のうち、個別の行政執行に関する要請、働きかけであって、政府の方針と著しく異なる等のため、施策の推進における公平中立性が確保されないおそれがあり、対応が極めて困難なものについては大臣に報告した上で保存するということになってございます。これまで、こうした規定に基づきまして記録を保存するということでございますが、そういう不当な働きかけもございませんでしたので記録もございませんということで、記録がないということでございます。
#49
○舟山康江君 昨年三月に財務省に籠池理事長が訪問したということはお認めになられました。これも非常に不思議なんです。国有財産に関しては地方局で、この場合は近畿財務局で処理をしているわけですけれども、なぜ本省に行くのか。
 私がかつて関わりました国有農地に関して、一般的に本省に話を上げることはないと思っておりますけれども、ここで本省に行くという、仮にあるとすれば、何か力が働いたとしか考えられないということを担当者に聞きました。
 何かあったんじゃないんですか。
#50
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 委員おっしゃいますように、通例、国有地の管理、処分につきましては各財務局の方できちんと対応しているところでございますが、ただ、通常、各財務局でのそういう管理、処分につきまして本省にも必要に応じて報告をもちろん当然しております。本件につきましては、森友学園とのやり取りにつきましても、理財局の担当の部屋において承知しておりました。
 したがいまして、先方が新たな埋設物が工事の真っ最中に見付かったと、これは開校に間に合わないから大変だということで、三月の十一日に見付かった後に近畿財務局にも行き、そして、本省にも東京に行く機会があるので是非アポを取りたいということでアポを申し込まれて、当方としては、そういう事情については現場の近畿財務局から聞いておりましたのでお会いしましょうということで、三月の半ば頃にお会いしたということでございます。
#51
○舟山康江君 その記録は残っているんですか。
#52
○政府参考人(佐川宣寿君) 昨日も御答弁申しましたが、三月の十一日に新たな埋設物が見付かって、これを何とかしてほしいと、早急に何とかしてほしいということでございましたので、東京にお見えになったということでございます。
 したがいまして、三月の半ば頃に会ったということですが、昨日も御答弁申し上げましたが、先方から新たに埋設物が見付かりましたと、したがいまして、これを何とかしないと開校に間に合いませんので何とかよろしくお願いしたいということでございまして、私どもとしましては、そこはきちんと法令にのっとってやりますので、現場で近畿財務局や大阪航空局と一緒に連携してやりましょうということでございましたので、そういう口頭のやり取りをしたということでございまして、別に記録は残ってございません。
#53
○舟山康江君 ほかのことは記録がないから分からないで突っぱねて、これだけはかなり詳細に覚えていらっしゃるというのは非常に不自然だと思いますけれども。いずれ、非常に不透明なんですよ。疑惑があるんですよ。そうである以上は、これ、全部記録を廃棄しているなんてあり得ません。ちゃんと担当者、案件ごとに取っていますよ。
 そういう中で、全てないということ、それ自体が更に疑惑を呼んでいるわけですから、ちゃんとその情報を開示していただきたい。
 そして、その上で参考人を改めて、前回お願いした参考人について、もう一度早急に招致をお願いしたいと思います。
#54
○委員長(山本一太君) 後刻理事会で協議をいたします。
#55
○舟山康江君 続きまして、TPP後の様々な外交関係についてお伺いします。
 まず日米二国間ですけれども、二月十日から十三日にかけて行われた日米首脳会談で経済対話を立ち上げるということが決まりました。その前に、今日は麻生副総理兼財務大臣にお伺いしたいと思いますけれども、トランプ大統領TPP離脱表明と、これがやはり経済対話とかほかの動きにつながっていると思いますけれども、大臣はなぜトランプ大統領がTPP離脱表明を行ったとお考えでしょうか。
#56
○国務大臣(麻生太郎君) 心理状態まではよく分かりませんけれども、少なくともトランプという方のやっておられるのを見ると、オバマケアも失敗、TPPも駄目と、大体オバマさんのやられた後半のことに関してはすべからくノーというのが基本のように見えますね、話の筋としては。
 その上で、TPPに出します答えは、いずれも、米にしても自動車にしても十年先だ、十五年先だ、薬は八年先だという話ですから、短期間で答えが出てくるものはあの中で余りありませんので、極めて短期間に答えが出るようなものを探しているというのがトランプさんという方の心理状態かなとは思います。
#57
○舟山康江君 先日のこの委員会でも自民党の西田委員からお話がありましたけれども、やはり私は、まあいろんな事情がありますし、個人の考え、それは推測の域を出ませんけれども、ただ、やはりこのTPPを始めとするもう例外なき関税撤廃とか高いレベルとか、そういったことで全て自由にしていく、全て規制をなくしていくということが結局アメリカの中でいろんなひずみ、問題が出てきたということに対するやはり見直し、反省、それでアメリカ・ファーストということになっているのかなと私は考えております。
 そういった意味では、日本も、ある意味でやっぱりアメリカ・ファーストは当たり前だと思うんですよ。日本もジャパン・ファーストで、日本の国益のためにどうするのかということを真剣に考えてこれからの様々な国際関係に臨まなければいけないと思います。
 そういう中で、TPP終わりました。そういう中で、TPPと並行して行われましたこの前提の日米並行協議は、これが終わった今、白紙に戻ったという理解でよろしいでしょうか。外務大臣、お願いします。
#58
○国務大臣(岸田文雄君) まず、我が国としましては、現在、TPP協定の戦略的な意義合い、そして経済的な意義、こうしたものを重視して関係国に働きかけを行っている最中ですので、今、TPP協定が発効しないことを前提として何か申し上げるのは控えなければならないかもしれませんが、その上で申し上げるならば、この日米並行交渉の結果作成されました書簡の中身、これは、そもそも我が国がこれまでの取組や今後自主的に行う取組を確認したものであるということであります。そして、その書簡の中にTPP協定の発効までに行う旨記載があるものもあります。
 ただ、これはあくまでもこれらの措置の実施期限を示したものでありますので、具体的な期限が確定しない場合でも、今後自主的に行う取組については適切なタイミングを判断しつつ実施していくことになると考えています。
#59
○舟山康江君 結局、今まで、資料も御覧いただきたいと思いますけれども、アメリカとの二国間交渉、これ対等な交渉というような、表面的には見えますけれども、結局のところ、いろいろと自主的に規制をする、自主的に法を見直す、自主的に規制緩和をしていくということの繰り返しがこれまで何度も行われてきたんではないかと思います。
 この並行協議の中でも、日本が自主的にやるべきことをやったというお話でしたけれども、そういう姿勢の中で、私は、本当にこれ、日米これからの経済対話、麻生大臣は日本から提案したことが大きかったんだとおっしゃっていましたけれども、こういった形でまた言われて、自主的に何か見直していくということの繰り返しで、経済的内政干渉のようなことになるんではないかという危惧を私は持っておりますけれども、そういった意味で、やはりTPPという、もう今は動いていませんから、現実に動いていないものを基準にすれば、それプラスの協定が必要になるわけで、そうではなくて、やっぱりゼロベースできちんと新たな理念、明確な方針を持っていかなければいけないと思いますけれども、これから臨む姿勢について、麻生大臣、お聞かせください。
#60
○国務大臣(麻生太郎君) TPPの理念そのものが否定されたというような話にしたいと思っているのかどうか知りませんが、TPP自体のことに関しては、これはこの中に貫かれている理念に関して反対しているわけではないんで、答えが出てこない。ディールという言葉がやたら出てきて、ネゴシエーションという言葉がほとんど英語で出てきていないのはもう御存じのとおりです。全てディールと書いてありますから。そういった意味では、極めて短期間に結論を出したいと。その中に当たっては、アメリカ・イン・ファースト、こっちは日本ファーストということになりますが、両方で合致した場合においては、うまくそれがアジアの中においても大きな影響を与えるということになるんだと思いますけどね。
 したがって、その形ができ上がるようにつくっていくのが今からの交渉、日米ビジネスダイアログという名前を付けてあるのがその背景だと思います。
#61
○舟山康江君 やはり、引き続き高いレベルとか例外なき関税撤廃ということを前提にするべきだとお考えなんでしょうか。
#62
○国務大臣(麻生太郎君) これは今からの交渉の次第だと思いますけれども、向こうは、大国というのは基本的には自分の都合のいいルールをつくるのが大国、それに合わせるのが、つくられたルールに合わせるのが小国ですから、そういった意味では、日本とアメリカというのが両方で基本的には交渉の中できちんとしたものを立ち上げていく、それが両方にとって都合のいいルールかもしれませんが、果たしてそれがアジアにとって都合のいいルールかどうかは分からぬでしょうが。
 だから、そういった意味では、みんなが入ってこられるようなルールも勘案してやらなきゃいかぬのが日本の立場だと思っています。
#63
○舟山康江君 間違っても、一方的に要求を突き付けられて、自発的にどんどんと規制緩和をするということのないようにお願いしたいと思います。
 そして、USTRが年次通商報告で、WTOの勧告に従わない、スーパー三〇一条の発動もちらつかせると、こんなことが出てまいりました。このような姿勢に対してどのようにお考え、そしてどうやって臨むのでしょうか。何か懸念等を示すのでしょうか。
#64
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のUSTRのこの年次報告ですが、これは、WTOの紛争解決パネル又はWTO上級委員会が米国に反する判断をしたとしても米国の法律又は慣習を自動的に変えることにはつながらない、こうした記述が含まれています。この表現、非常に複雑な、そして巧妙な記述になっています。この記述が具体的にどのような政策につながるのか、これは引き続き注視をしていかなければならないと思います。
 御指摘の点につきましては引き続き関心を持って注視をしていきたい、このように考えます。
#65
○舟山康江君 もし本当に従わないということであれば、これ基本的な貿易ルールを壊す形になりますから、しっかりと日本として意見を言っていただきたいと思います。
 そして、今、二月二十七日から今日まで、RCEP、東アジア地域包括的経済連携交渉の第十七回交渉会合が神戸で開かれております。RCEPというのは余りなじみのない方もいらっしゃると思いますので、どのような国が関わって、どのような枠組みの会合なのか、基本指針と目的を教えてください。
#66
○国務大臣(岸田文雄君) RCEP、東アジア地域包括的経済連携ですが、交渉に参加しておりますのは、ASEAN十か国、日本、中国、韓国、オーストラリア、そしてニュージーランド、さらにはインド、十六か国であります。
 そして、これは、RCEPが実現いたしますと、人口にしまして約三十四億人、世界全体の約半分になります。GDPが約二十兆ドル、これは世界全体の約三割、貿易総額が十兆ドル、これは世界全体の約三割、このような広域経済圏が生まれることになると考えます。
 世界経済の成長エンジンでありますアジア太平洋の経済成長の取り込み、我が国の成長にとってこれは不可欠であると考えており、そして、RCEPによりまして企業活動を支えるルールが整備される、そして貿易投資が更に促進される、そしてサプライチェーンが拡大する、こういったことが期待されていると考えます。
 そして、基本方針ですが、我が国としましては、RCEP交渉において、参加国の異なる発展段階を含む多様性を認識しなければならない、このように思います。特に、このASEAN加盟国のうち後発開発途上国、すなわちカンボジア、ラオス、ミャンマー、こうした国を念頭に置いておりますが、こうした国に対する柔軟性を考慮した上で、包括的でバランスの取れた質の高い協定の早期妥結に向けて引き続き交渉を進めていきたいと考えています。
#67
○舟山康江君 ありがとうございます。
 多様性とか柔軟性を旨とするということであって、そういった意味ではTPPとは若干理念が違うのかなと思っていますけれども、そういった理解でよろしいですか。
#68
○国務大臣(岸田文雄君) TPPとはそもそも参加国も違います。よって、それぞれの関心事項ですとかそれぞれの国益も異なります。そういった違いは確かに存在すると考えます。
#69
○舟山康江君 是非、やはり違いを認めながら、多様な、そして柔軟性をしっかりと大事にする交渉にしていただきたいと思います。
 今回の神戸会合の成果、進展を教えてください。
#70
○国務大臣(岸田文雄君) 今回の神戸での会合ですが、RCEP交渉としましては十七回目の会合になります。実務者レベルの貿易交渉委員会会合に加えまして、物品貿易、サービス貿易、投資に関する各作業部会、さらには原産地規則に関する小作業部会、こうしたものが開催をされています。
 我が国を含む交渉参加国の間で、物品貿易、サービス貿易及び投資の分野での実質的な市場アクセス交渉が開始されているほか、知的財産あるいは電子商取引、こうしたルールの分野におきましても交渉が行われていると承知をしております。
#71
○舟山康江君 もう少し詳細を教えていただけないでしょうか。
#72
○国務大臣(岸田文雄君) 詳細を説明しろということですが、今申し上げたように、議論の全体像、さらにはこうした項目については紹介をさせていただいています。
 ただ、それ以上、具体的にどんなやり取りが行われているのかということにつきましては、引き続き交渉が続けられておりますので、相手国との信頼関係、あるいは具体的な中身のやり取りは交渉の最中に我が国の手のうちを明らかにするということになりますので、この説明につきましてはある程度制約があると考えています。
 今申し上げたことも含めて、引き続きできるだけこの交渉のありようについてはしっかり説明を行っていきたい、このように考えます。
#73
○舟山康江君 秘密交渉と言われたTPPでさえもう少し詳細に今何が議論になっているのか出てきました。RCEP、そして今進められている日EU経済連携協定、本当に情報がないんです。私は質問主意書でも質問させていただきました。
 官房長官にお聞きします。質問主意書とはどのような位置付けなんでしょうか。
#74
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 質問主意書は、国会法第七十四条の規定に基づき、各議院の議員が内閣に質問するものであり、議長又は議院の承認を経て内閣に転送された質問主意書に対し、内閣は答弁しなければならないこととされております。閣議決定を経て国会に答弁書を送付しております。
 内閣はこの質問に対しできる限り答弁すべきものと考えられますが、例えば、そのお尋ねが国会の運営に関することなど内閣の所管外の事項である場合、個人の情報に係るものである場合、外交交渉の過程など、それを明らかにすることにより他国との信頼関係が損なわれるおそれや他国との交渉上不利益を被るおそれがある場合、犯罪の捜査など、それを明らかにすることにより支障を生ずるおそれがある場合などはお答えすることが困難なことがあると考えられます。
#75
○舟山康江君 いずれにしても、立法府の長から行政府の長へと質問するものですから、大変重いと思います。
 そういう中で、お配りした資料三枚目ですけれども、ほとんど何にも答えてくれていない。何も答えられないということです。
 確かに相手があると思いますけれども、EUではホームページでかなり詳細に情報開示しています。相手があるから、EUが発表している程度までは、例えば日EU・EPA……
#76
○委員長(山本一太君) 舟山君、時間ですのでまとめてください。
#77
○舟山康江君 開示できないでしょうか。外務大臣、お願いします。
#78
○委員長(山本一太君) じゃ、簡潔にお願いいたします、時間ですので。
#79
○国務大臣(岸田文雄君) 一般に、外交交渉においては、まず結果はしっかりと公表しなければいけない、これは当然のことですが、経過につきましては慎重でなければならない、こうした態度が一般であります。
 なぜならば、交渉過程を明らかにするということは、手のうちを明らかにする、さらには……
#80
○委員長(山本一太君) 外務大臣、簡潔にお願いいたします。
#81
○国務大臣(岸田文雄君) 済みません。
 今後の交渉においても影響が出る、さらには信頼関係にも影響が出る、そういった様々な観点から制約があるというふうに一般に言われています。そういった観点から情報については取り扱っていかなければならないと思いますが、その制約を念頭に、一方で、国民のこうした情報に対する期待には最大限応えていかなければならないと思います。
 外交上の制約はありますが、今後とも情報の公表についてはできるだけの努力を続けていきたいと考えます。
#82
○舟山康江君 ありがとうございました。是非EUの報道ぶりも参考にしていただきたいと思います。
 聞くところによりますと、与党の皆さんにさえ情報が余り出ていないということを聞きました。是非これ、重要な問題ですから、しっかりと議論のためにもできる情報を出していただきたいと思います。
 以上で終わります。
#83
○委員長(山本一太君) 以上で舟山康江君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#84
○委員長(山本一太君) 次に、風間直樹君の質疑を行います。風間直樹君。
#85
○風間直樹君 よろしくお願いします。
 今日は最初に、天下りを調査、監査すべき機関ですら天下りあっせんを受けている疑い、これをただしたいと思います。
 まず最初に、人事院総裁にお尋ねをいたしますが、人事院に人材局という局がありますが、これは何をするところでしょうか。
#86
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) 人材局は、人事行政の公正の確保のため、採用試験、任用、分限、研修制度の企画立案及び実施、多様で有為な人材を幅広く公務に誘致するための人材確保活動、各府省職員を対象とした各種研修の実施による人材育成に関する業務を行っております。
#87
○風間直樹君 今総裁おっしゃったように、人事院の要の組織であります。人事院の人事もつかさどっています。
 私の手元に人事院からいただいた資料があるんですけれども、これを見ますと、歴代の人材局長及びその前は任用局長と呼ばれていましたが、ここに十七名の他省庁からの就任者がいます。さらに、人事院の職員福祉局長は歴代十五名が他省庁からの就任者、公平審査局長は歴代十九名が他省庁からの就任者となっているんですが、これはあれですか、人材交流か何かやっているんですか。
#88
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) 国家公務員法は、職員の給与等の勤務条件を社会一般の情勢に適応するように定めることとしておりまして、人事院がこうした要請に対応していくためには、様々な分野において行政経験を有する多様な人材を確保するということが有用と考えられます。
 こうした事情から、人事院では他府省出身者が局長に就任しているところです。
#89
○風間直樹君 しかし、この人事院というのは独立機関でありまして、国家公務員法の十七条で強力な調査権限、さらに二十二条で勧告権限を付与されている機関であります。言ってみれば、各省ににらみを利かすのが人事院と。その人事院にこのように局長ポストに各省庁から、もう実は大半と言ってもいい、来ているんですね。
 この人事交流、まずいんじゃないでしょうかね。総裁、いかがですか。
#90
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) 人事院は、先ほども申しましたように、国家公務員法に基づいて、人事行政に関する公正の確保及び国家公務員の利益の保護等に関する事務をつかさどる中立第三者機関でございます。
 職員は、人事院がこうした機能を適切に発揮するように人事院職員として本来の職務を全うしております。他省庁から来ても、人事院に来たからには人事院の職員として職務を行っております。
#91
○風間直樹君 すると、この人事交流で他省庁に人事院の要の局長ポストを渡す見返りとして、人事院のOBが退職して再就職するときにそれら他省庁による天下りあっせんのお世話になることはあり得ないですね。
#92
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) そのようなことはあり得ないです。
#93
○風間直樹君 実は人事院関係者から聞いたんですが、あるとき、この人材局長、任用局長ポストを通産省から求められたと。人事院と通産省にはこのポストの人事交流があった。その見返りに、通産省の所管団体に人事院OBが今度は理事ポストとして天下りしていたと聞きました。総裁、御存じですか。
#94
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) そのようなことは承知しておりません。
#95
○風間直樹君 他省庁に人事院OBの再就職のお世話をしてもらうことはないですか。
#96
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) ございません。
#97
○風間直樹君 配付資料の一番目を御覧ください。総裁、恐縮ですが、これ人事院の再就職者の再就職先のリストなんですけれども、この表中の再就職先の名称、これ全部で四十人ぐらいの方が並んでいるんですが、多いので、ちょっと上から十人分ぐらい、この再就職先の名称というところを読んでいただけますでしょうか。
#98
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) 教授、ここでよろしいんですか。(発言する者あり)名称、分かりました。
 学校法人立命館立命館大学、学校法人立命館立命館大学、財団法人日本人事試験研究センター、財団法人日本人事試験研究センター、財団法人ベターリビング、財団法人港湾空港建設技術サービスセンター、財団法人日本人事試験研究センター、財団法人日本人事試験研究センター、警察職員生活協同組合、地方公務員災害補償基金。
#99
○風間直樹君 読んでいただいておりましたように、学校法人、それから各省所管の財団法人、その他の団体がずらっと並んでおります。
 総裁、これ、人事院の仕事がここにあるような事実によってゆがめられる可能性ってないんですね。
#100
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) ないと承知しております。
#101
○風間直樹君 次に、国家公務員倫理審査会について伺います。
 この審査会は何をするところですか。
#102
○政府参考人(松尾恵美子君) お答え申し上げます。
 国家公務員倫理審査会は、国家公務員倫理法に基づきまして、倫理法第十一条に具体的に列挙される諸事項を所管し、実施しているものでございます。
 具体的には、倫理に係る訓令、規則の制定に関して同意をすること、あるいは、政令の制定、改廃に関して意見の申出をすること、倫理違反事案に関する懲戒処分の基準を定めること等々でございます。
#103
○風間直樹君 私もこの倫理規程を拝見しましたが、極めて高い倫理を求められる組織だということです。
 配付資料の二を御覧ください。これは同審査会の再就職者の状況です。済みませんが、松尾さん、同じようにこの再就職先の名称、二名分ですが、お読み上げください。
#104
○政府参考人(松尾恵美子君) お答え申し上げます。
 地方公務員災害補償基金、全国社会保険労務士連合会でございます。
#105
○風間直樹君 ありがとうございます。
 この再就職の結果、倫理審査会、あるいはこれ、倫理審査会は人事院から人が行っていますので、人事院、これらの仕事がゆがめられる可能性というのはないですね。
#106
○政府参考人(松尾恵美子君) ございません。
#107
○風間直樹君 各省庁、ないないとこれまで答弁しているんですが、文科省の件があったので、これから調べないといけないと思います。なので、一応聞いておきます。
 続いて、総務大臣に伺います。
 資料三を御覧ください。これは総務省の行政評価局在籍者、とりわけ局長の再就職先のリストですが、恐縮ですが、大臣、この再就職先の名称を読み上げいただけますでしょうか。
#108
○国務大臣(高市早苗君) 学校法人大東文化学園、財団法人地方公務員等ライフプラン協会、財団法人簡易保険加入者協会、財団法人マルチメディア振興センター、日本情報通信開発株式会社、一般財団法人簡易保険加入者協会、日本郵政株式会社。以上です。
#109
○風間直樹君 ありがとうございます。
 この行政評価局は、省庁に対する業務監査をする仕事です。なのに、こういうところにその局長が再就職しているというのはどういうことですか。
#110
○国務大臣(高市早苗君) 公務員の再就職に関しましては、例えば総務省組織としてのあっせん、情報提供を行ったりですね、そういうことをしていないということ、そしてまた、個人が在職中に利害関係企業等に対してその再就職を約束する、又はそのために情報提供をするといったような法律違反の事例がない限りは問題のないことと存じます。
#111
○風間直樹君 この資料にある再就職の結果、人事に関する事務の執行が適正に行われているかどうかを判断できますか。
#112
○国務大臣(高市早苗君) 現在の幹部、事務次官や官房長にも、例えば総務省という組織としてのあっせん行為がなかったかどうかといったことについては、文部科学省の事案が判明しましてすぐに確認をいたしましたが、現段階においてそれはないということでございました。そして、過去に二件、自ら就職の約束をしてしまった人がいました、在職中に。ここはもう厳正に処分が終わっております。
 今、安倍総理大臣から山本国家公務員制度担当大臣に対しまして全省庁を対象にした徹底調査が指示されておりますので、この調査に総務省としても全面的に協力をするように指示をいたしております。
#113
○風間直樹君 これ、ここにいらっしゃる予算委員会の委員の皆さんとともに、国会みんなで監視をしたいと提案をいたします。
 この行政評価局長というのはとても大事なポストです。なので、再就職については是非疑義が出ないようにしてください。今日は、菅官房長官、そして山本担当大臣もいらっしゃいますので、この場でお願いをしておきます。
 私が、なぜ人事院、そして国家公務員倫理審査会、総務省にこういう質疑をするのかといいますと、理由があります。この五年間、会計検査院に対して決算委員会の場で同様の質疑をずっとやってきました。実は目に見える効果が出ます。つまり、会計検査院の場合は再就職者の行き先と人数が毎年変わってきています。そのため、今日は今質疑をした三機関に対して同じ質問をいたしました。
 続いて、会計検査院にお尋ねをいたします。配付資料の五、六、七、八を御覧ください。
 院長、恐縮ですが、この配付資料にある一番左側の関係する法人名というのを読んでいただきたいんですね。これはどういう資料かといいますと、毎年検査院が出している会計検査院報告書から、検査院がこのお金の使い方は問題だとして指摘し報告書に掲載された団体、そしてその年度、所管省庁、さらに検査結果、そして一番右側に実はその問題として指摘された団体に検査院から、いつ、何人が再就職しているかをまとめた表であります。
 院長、一番左の関係する法人名、つまり問題があるとして指摘された団体名を読み上げてください。重複する団体は飛ばしていただいても結構です。
#114
○会計検査院長(河戸光彦君) 読み上げさせていただきます。
 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構、独立行政法人科学技術振興機構、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構、学校法人芝浦工業大学、学校法人日本医科大学、学校法人日本大学、財団法人中央果実生産者出荷安定基金、以上でございます。(発言する者あり)
#115
○委員長(山本一太君) 河戸院長。
#116
○会計検査院長(河戸光彦君) 申し訳ありません。
 成田国際空港株式会社、東京地下鉄株式会社、ライト工業株式会社、以上でございます。
#117
○風間直樹君 ありがとうございました。
 このうち、新エネルギー・産業技術総合開発研究機構、これ合計十回、検査院報告で取り上げられているんですね。一番右、そこに検査院のOBがいつ、何人再就職しているかを計算すると、合計二十人行っていらっしゃいます。
 河戸院長に伺いますが、検査院OBは内閣による再就職あっせんを受けていませんよね。
#118
○会計検査院長(河戸光彦君) 受けておりません。
#119
○風間直樹君 以前、決算委員会の質疑で同じお尋ねをお二人の検査官にもいたしました。今日も同じお尋ねをいたします。
#120
○検査官(柳麻理君) 私も会計検査院として把握している国家公務員法で禁止された再就職あっせんを受けた退職者はいないと承知しております。
#121
○検査官(森田祐司君) 私も同様にそのような事態は承知しておりません。
#122
○風間直樹君 河戸院長、この検査院OBは内閣のOBにも再就職あっせんを受けていませんよね。
#123
○会計検査院長(河戸光彦君) お答えいたします。
 受けておりません。
#124
○風間直樹君 お二人の検査官にお尋ねします。
 今日の質疑をお聞きになって、そしてこれまでのいろんな質疑を受けて、もう一度確認をされる意思はございますか。
#125
○検査官(柳麻理君) 会計検査院は、国民の視点に立って、中立性、公正性、厳正性の観点から検査をしておりますので、そういうことは一切ないというふうに承知しております。
#126
○検査官(森田祐司君) 私、検査官会議の一員の検査官として、会計検査院の検査において今御指摘のようなことということが承知しておりませんし、実際に独立性に疑義を感じた経験もございません。
 今後とも不断の精進が行われていくものと承知しております。
#127
○風間直樹君 お二人の検査官、今日、私がお示ししたこの配付資料の状況、御覧になってもそう言い切れますか。
#128
○検査官(柳麻理君) 検査官会議の場を通じて、また種々のいろいろな場を通じて事務総局と意見交換等をしておりますけれども、そのように、一切そのようなことはないというふうに承知しております。
#129
○検査官(森田祐司君) 先ほど委員会配付資料を初めて拝見させていただいたところでございますので、今も拝見をしていたところなんですけれども、元職員が在籍しておろうが厳正な検査を行って、不適切な事態があれば指摘をしているというふうに信じております。
#130
○風間直樹君 前回の決算委員会でも同様の御答弁でした。
 しかし、私、今回初めてこの検査報告書を約十五年分ぐらい全部目を通したんですが、これだけの事実が出てきています。これでは国民は検査院を信じないんじゃないですかというのが私が言いたいことです。同時に、検査の結果にも当然再就職者を受け入れてもらっている団体あるいは省庁に対して影響が出るんじゃないか、こういう疑義が国民には生じるんじゃないでしょうか。
 検査院は憲法機関であり、そして検査院法にその責務が明記をされています。この法律を誠実に執行してください。院長と検査官に改めてその意思をお尋ねします。
#131
○会計検査院長(河戸光彦君) 会計検査院の使命をしっかりと果たしていきたいと考えております。
#132
○検査官(柳麻理君) 国民の目線に立って、独立の機関として厳正公正に果たしていきたいというふうに思っております。
#133
○検査官(森田祐司君) 内閣から独立した地位に値する会計検査を行い、その結果を内閣と国会、そして国民の皆さんにきちっと報告をしてまいりたいというふうに、これまでと同様、気を引き締めまして重責を全うしたいというふうに思っております。
#134
○風間直樹君 一月二十五日の代表質問でこの件触れました。それ以降、様々な内部情報が寄せられております。それに基づいて今日は質疑をしております。私はこれからもずっとこの問題やってまいります。
 さて、山本大臣にお尋ねしますが、この人事院あるいは国家公務員倫理審査会、さらに会計検査院、これらの機関は今回の調査対象なんでしょうか。
#135
○国務大臣(山本幸三君) 調査対象でございます。
#136
○風間直樹君 根拠法といいますか、どういった法律を根拠にされて調査を依頼されたんでしょうか。
#137
○国務大臣(山本幸三君) 国家公務員法で国家公務員の、正確なちょっと言葉は今はありませんけれども、内部統制そして人事管理と、そういう規定に基づいてやる調査であります。
#138
○風間直樹君 現在のところ、何か返答は来ていますか、それらの組織から返答は来ていますか、調査結果。
#139
○国務大臣(山本幸三君) 今鋭意調査中でありまして、その調査段階でありますので、詳しいことは結果が出てから申し上げたいと思います。
#140
○風間直樹君 次に、再就職等監視委員会にお尋ねします。
 在籍者のうち、これまで退職し、さらに再就職した方はいらっしゃいますか。
#141
○政府参考人(塚田治君) お答えいたします。
 私ども再就職等監視委員会事務局が平成二十年十二月三十一日に設置されてから本日時点に至るまで、事務局を最後に退職した者はおりません。
#142
○風間直樹君 関心を持って今後見ていきます。またお尋ねします。
 法務大臣にお尋ねします。
 今回、文科省の事案に際して省内調査をされましたでしょうか。
#143
○国務大臣(金田勝年君) 法務省の職員が国家公務員法上の再就職規制に違反するあっせん行為を行ったことはないという報告を受けておりますが、現在内閣人事局による全府省を対象とします調査が行われておりますが、法務省としてもその調査にも協力をし、引き続き調査をしてまいりたいと、こういうふうに思っております。
#144
○風間直樹君 大臣、法務省OBがどんなところに再就職されているか御存じですか。
#145
○国務大臣(金田勝年君) 届出はあるわけですけれども、具体的には承知はいたしておりません。
#146
○風間直樹君 今日ちょっと持ってきたんですが、これ平成二十年以降の全省庁の再就職者の状況なんですね。省庁別に附箋を貼りました。検察の方が非常に多いです。今日は時間がないので一つ一つ取り上げませんが、大臣、どういったところに所管の皆さんが再就職されているか御覧になってみてください。そこで多分お感じになることがあるだろうと思います。
 人事院とそれから総務省にお尋ねをしますが、私、今回安倍総理が出した指示で不思議でならないのは、元々人事院には国家公務員法の十七条と二十二条で調査権と勧告権が付与されている、そして総務省には設置法の第四条で同じく権限が付与されている、それぞれなぜこれらの権限を使わないのか、お尋ねします。
#147
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) 国家公務員法の第十七条第一項は、人事院の所掌する人事行政に関する事項に対し調査することができるというふうに規定しております。
 退職管理につきましては、同法十八条の二第一項によって内閣総理大臣所管となっておりまして、再就職規制違反についての人事院の調査権限は及ばないということになっております。
#148
○国務大臣(高市早苗君) まず、今総務省の行政評価局に与えられている権限、任務についてのお尋ねだと思うんですが、現在、行政評価局も調査の対象でございます。つまり、山本国家公務員制度担当大臣が行政評価局の職員についても再就職に関して違法事案がないかどうかを調査していただいている。
 また、文部科学省の案件については、文部科学省の中で弁護士など第三者を入れた調査チームをつくって調査をされている最中でございますので、権限はございますが、自らも調査対象であるということと、各関係機関が今徹底調査中であるという事情から、今直ちに行政評価局が他省庁の調査をする段階ではないと私は判断しております。
#149
○風間直樹君 総理も指示されて山本大臣動かれていますが、実はこの根拠法は弱いんですね。一方で、国家公務員法の十七条と二十二条、人事院の権限と、総務省設置法四条の総務省の権限は非常に強いんです。オールマイティーなんです。だけれども、それを行使しない。
 人事院の内部の方に聞くと、こう言うんですね。使いたくないんだと。なぜかというと、自分たちも将来お世話になるじゃないですかと。
 人事院総裁、これどうお感じになりますか。こうした認識持っていらっしゃいますか。
#150
○政府特別補佐人(一宮なほみ君) 先ほど申し上げましたように権限がございませんので、それを使いたくないということをどのような者が申しているのかちょっと承知しておりませんので、何とも言えません。
#151
○風間直樹君 総裁は司法御出身だと理解しておりますが、こういう優秀な方でもやっぱり法の認識について間違った説明を受けられると私は思うんですね。
 人事院には、ほとんどオールマイティーと言っていい、この国家公務員法の十七条、二十二条が付与されています。これは人事行政一般について及びます。確かに、総理に対して退職に関する権限は法改正で移った。でも、人事行政一般についてのオールマイティー権限を人事院持っています。そこを再認識いただきたい。またこの件お尋ねします。
 さて、次ですが、再発防止の仕組みについて官房長官に伺いたいと思います。
 今回、この資料読みまして、これは私、パンドラの箱だなと思いました。この中にいろんな霞が関のものが詰まっている。オール霞が関ですね。再就職の状況、その大半に私はやはり内閣による再就職のあっせんの疑義があると思っています。
 ある政府機関OBによると、各省の上のネットワーク、現役、OB含めて再就職あっせんをする、以前からあった、しかし平成十九年に法が変わったので、今度はきちっと脱法しようとなったんですと、こういう証言もあります。
 官房長官、この状況をどう御覧になりますか。
#152
○国務大臣(山本幸三君) この再就職の一番の問題というのは、OBによる口利きやあるいは予算や権限に基づいて再就職者を押し込むと、そういうことが一番問題なわけでありまして、それは十九年の法改正で全面禁止すると、こういうように改正したわけであります。つまり、あっせんを役所がやることは全面禁止、あるいは自分が再就職先を求めることも禁止、そしてOBによる口利きも禁止ということにしたわけであります。
 一方で、公務員の公務で培った知見を活用するということは非常に大事なことなんです。これを法令の違反することなくしっかりと活用することには大きな意味があるというふうに考えております。したがって、決してやってならないのは法律違反となるようなあっせん行為、そういうことであります。
 したがいまして、今回の文部科学省の事案というのは、そのやってはならないあっせん行為をやったということで大問題でありまして、これは徹底して調査し根絶しなければいけないと思っております。この天下り根絶というのは一貫した安倍内閣の基本方針でありまして、まさに今回のような事案があってはならないということで、国民の信頼を揺るがすものでありますからあってはならないということであります。
 したがいまして、本事案で生じた国民の疑念を払拭するために、安倍内閣総理大臣から私に対して、同様の事案がないかどうか全省庁について徹底的な調査を行うように指示がありました。内閣人事局に立ち上げた再就職徹底調査チームにおいて今全力を挙げて調査を行っておりまして、そして、その結果を踏まえて、どのような対策を取れば実効が上がっていくのか、しっかりと検討してまいりたいと思っております。
#153
○風間直樹君 さっき言ったように各省のネットワークがありますので、そこからなかなか本当の真実が政府の皆さんにも我々国会議員にも上がってきにくいんですよ。ですから、私は、大臣には大変恐縮なんですが、今回調査はほとんど新事実出てこないと考えております。
 続いて、会計検査院にお尋ねします。
 森友学園に対する国有地払下げ問題に関して、資料の四を御覧ください。検査院に対して財務省、大蔵省から多くの出向者がいます。歴代に何人いらっしゃいますか、この資料によると。
#154
○会計検査院長(河戸光彦君) お答えいたします。
 八名でございます。
#155
○風間直樹君 これ、ほとんどの局長に来ているんですね。何でこういうことをやっているんでしょうか。
#156
○会計検査院長(河戸光彦君) お答えいたします。
 会計検査を遂行するに当たりましては、法律、財政、経済を始め、広範多岐にわたる検査対象機関の行政や業務の内容についての幅広い知識が要求されております。このため、会計検査院では、採用した職員の育成に力を入れるとともに、内閣からの独立性に留意しつつ、閣議で決定されております採用昇任等基本方針において府省間人事交流を推進するなどとされていることも踏まえて、会計検査院の人事上の必要に応じて他省庁や民間から会計検査院の所掌事務の遂行に必要な能力、多様な知識、経験を有する幅広い人材を迎えることとしております。
 御質問の財務省からの出向につきましても、このような考え方に基づきまして行ってきているものでありまして、国の財政や行政全般に関する幅広い知識と経験を有する職員の転任を、本院から財務省に対して依頼を行い、受け入れてきたところでございます。そして、転任してきた職員は、内閣から独立した会計検査院の職員として会計検査を行うことは当然のことでございます。
 このように、会計検査院における出向に関しましては、本院の検査能力などを高めるために行ってきているものでありまして、検査に当たっては、転任者が在籍していた府省等に対しても厳正に検査を行い、不適切な事態については指摘をして検査報告に掲記してきておりまして、検査に影響を及ぼすことはございません。
#157
○風間直樹君 これも実は生々しい話があるんですよ。
 院長、今回、財務省に対して調査するということですが、こういったしがらみで動きにくいんじゃないですか。
#158
○会計検査院長(河戸光彦君) ただいま申し上げましたように、職員の出身、経歴等にかかわらず、会計検査院の職員として会計検査を行うということでございます。本件の国有財産の売却につきましても、厳正に検査を実施してまいりたいと考えております。
#159
○風間直樹君 私、ずっとこれやっていきます、在職中。今後、何をどう検査したか、また伺います。
 最後に、官房長官に提案いたします。
 今回のこの天下り事案の問題、行政機関、人事院、会計検査院等の資料内容、こういったものを継続的に精査するマンパワーを持った常設の監視機関がないことが、私はこういった問題が繰り返し起きる一つの大きな根源だと思っています。
 同時に、事件の再発防止と問題の根本的解決のために、徹底した第三者的立場にある行政の組織、人事に関する常時監視機関の創設が不可欠だと思います。総務省行政評価局、人事院、再就職等監視委員会、国家公務員倫理審査会の調査権限等を国会に移すことを検討すべきではないかと思っています。本当に問題のない再就職なのか、それを毎年継続して調査資料を精査、業務の監査もできる常時監視機関を参議院に置くことを提案したいと思っております。
#160
○委員長(山本一太君) 風間君、終わっておりますので、おまとめください。
#161
○風間直樹君 はい。
 以上で、提案をし、私の質疑を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#162
○委員長(山本一太君) 以上で風間直樹君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#163
○委員長(山本一太君) 次に、平木大作君の質疑を行います。平木大作君。
#164
○平木大作君 公明党の平木大作でございます。
 私の方からは、本日、まず核兵器のない世界に向けた取組についてお伺いをしたいと思います。
 今月末から国連で核兵器禁止条約制定に向けた交渉会議が始まります。今日は、まず本論に入る前に、この核兵器をめぐる世界の今の情勢と直近の日本の取組について確認をさせていただきたいと思います。
 先月二十三日、日本政府は、核実験探知能力の向上に係る支援として、包括的核実験禁止条約機関、いわゆるCTBTOに対して二百四十三万ドルの拠出を表明したところでございます。
 本取組の意義について、CTBT早期発効に向けた見通しと併せてお示しいただきたいと思います。
#165
○政府参考人(相川一俊君) ただいま先生御指摘のとおり、我が国はCTBTOに約二・九億円を拠出することを決定したところでございます。
 包括的核実験禁止条約、CTBTでございますが、署名開放後二十年を経てもまだ発効に至っていないところでございます。他方で、CTBTOは、この条約が定める検証制度が機能するように国際監視制度、これはIMSと言われているものでございますが、この整備を実質的に進めているところでございます。この制度は、核実験を探知するため国際的なネットワークを構築し、そのために各国が所要の観測施設を建設し運用することになっているところでございます。
 これまでに、この国際監視制度、IMSの約八五%がCTBTOの認証を受け、機能しているところでございます。現実にも、このIMS、国際監視制度は、昨年の一月、九月に実施された北朝鮮の核実験に由来すると考えられる地震波を検知する等の成果を上げております。
 それとともに、CTBTOの発効促進に向けての努力といたしましては、現在、我が国はカザフスタンと共にCTBT発効促進共同調整国を務めております。また、昨年九月にはCTBTフレンズ外相会合、これは国連で開催されたものでございますけれども、この共同議長を務めた経緯がございます。昨年九月にはCTBTに関する安保理決議も採択されまして、我が国は共同提案国になってその採択に尽力しました。
 これに加えて、二国間協議等の場を利用しまして、我が国は、条約の未締結国・締約国に関して条約の批准を促すために積極的に働きかけているところでございまして、最近では新たにミャンマー及びスワジランドがCTBTを批准したところでございます。
 今回のCTBTOへの我が国の拠出でございますが、これは核実験の際に放出されると言われておりますキセノン等の希ガスの観測システムの整備に充てられるということが想定されておりまして、国際的な核実験監視体制の一層の強化に貢献するものと考えております。
 我が国としましては、こうした取組を通じまして、核兵器のない世界に向けた一層の取組を行っていきたいと考えているところでございます。
#166
○平木大作君 今御答弁いただきました。これ、余り知られていないんですけれども、CTBT自体はまだ発効していないんですね。発効していないんですけれども、この条約機関、CTBTO自体はもう既に活動を開始しておりまして、現時点で、今少し御紹介いただきましたが、世界中に三百三十七か所、いわゆる観測できるネットワークをつくっておりまして、これが世界のある意味平和に寄与する、同時に、今回の拠出というのは極めて日本の安全保障上も重要な役割を果たしているということであります。
 ちょっと元のところに戻りますけれども、ただ、このCTBT、これ自体は、これはまだ発効のやっぱりめどが付いていない。今、日本の頑張りもあって少しずつ増えているということでありますけれども、なかなかめどまでは立っていないということでありまして、このCTBTの目指す核実験の禁止というこの一点をもってしても、なかなか国際社会の合意をつくり出すというのは難しい状況にあるわけです。
 こういう、ある意味議論が停滞している中で、今回の核兵器禁止条約の交渉会議は始まることとなります。もう既に核兵器国、非核兵器国、この間で早くも対立が先鋭化してしまっていると、こういうことも言われておりますけれども、今回のこの交渉の開始の経緯と今後の見通しについてお伺いしたいと思います。
#167
○政府参考人(相川一俊君) 御指摘の核兵器禁止条約交渉でございますが、昨年十二月に採択されました国連総会の決議に基づいて国連の下で開始されるものでございます。
 この開始の経緯に関しましては、二〇一五年、一昨年五月の核兵器不拡散条約、NPT運用検討会議において最終文書が採択できなかったということに見られるような、近年の核軍縮の停滞が背景にあるのではないかと考えております。
 こうしたことを背景にいたしまして、昨年、ジュネーブにおきまして、多国的核軍縮交渉の前進に関する作業部会、これOEWGと言われているものでございますが、これが開催され、昨年八月にはその報告書が採択されたという経緯がございます。この報告書に基づきまして、先ほど述べました総会の決議、国連総会の決議というものが採択されました。その内容は、この作業部会の報告に基づいて、核兵器を禁止する法的規範を作成するための交渉の開始を決定したものでございます。
 核兵器禁止条約交渉でございますけれども、先般、二月二十六日に交渉会議の取り進め方等を議論する組織会合というものが開催されました。第一回交渉会議に関しましては三月の二十七日から三十一日まで、第二回交渉会議に関しましては六月十五日から七月七日まで開催する予定でございまして、その進展に関しましては本年秋の国連総会に報告されるということになってございます。
 以上でございます。
#168
○平木大作君 今回、ある意味、なかなか国際的な交渉が停滞している中において、見切り発車的に交渉会合が始まるというわけであります。そして、その背景は、今解説もしていただきましたけれども、一つは、このNPT六条の中で定められました核兵器国というのは、きちっと核戦力の削減に努力していくんだと、それに誠実に今向き合っていないんじゃないかというある意味国際社会、特に非核兵器国のいら立ちのようなものがあって、今回の見切り発車のような形のスタートになるわけであります。
 なかなか見通しも付かない、また難しい交渉になってくるわけでありますけれども、ここで改めて日本の立場を見てみると、やはりこれは唯一の戦争被爆国として、まさに核兵器国そして非核兵器国の間で触媒としての役割というものが国際社会からも大変期待をされておりますし、その日本の動向というものが注目を集めているわけであります。
 これ、先日来、先日もこの予算委員会におきまして我が党の魚住参院会長からも質問させていただきましたが、この交渉開始、始まって間もなく、間近に控えているわけでありますけれども、この中において日本として核兵器のない世界に向けてどういった取組されるのか、岸田外務大臣にお伺いしたいと思います。
#169
○国務大臣(岸田文雄君) 従来から申し上げておりますが、我が国の核軍縮・不拡散問題における立場、これは、核兵器の非人道性に対する正確な認識と、そして厳しい安全保障環境に対する冷静な認識、この二つの認識をしっかり持った上で、核兵器国と非核兵器国の協力の下に現実的、実践的な取組を積み重ねていく、こうした立場であります。
 こうした立場から、先ほど相川部長からも答弁させていただきましたCTBTにおける取組もあるわけですし、またFMCTの議論におきましても、先般、ハイレベル専門家会合、二十五か国が選定されましたが、我が国はその一国として選定をされていますし、さらにはNPDIにおいても、これは創始メンバーとしてこの議論をリードしている、こうした取組を進めています。そして、委員御指摘のように、一昨年のNPT運用検討会議の議論等を見ておりましても、今核兵器国と非核兵器国の対立、誠に深刻なものがあると思っています。
 こういった状況ですので、現実に核兵器を持っているのは核兵器国ですので、この核兵器国の具体的な協力なくして結果を出すことはできない。核兵器国と非核兵器国の協力は重要であると。核兵器国の参画を得て、現実的、実践的な取組を進めていくことこそ核兵器のない世界に向けての最短の道であるということをしっかり訴えていかなければならない、このように思います。
 是非我が国としましてこういった主張をしっかり行うべきであるというふうに考えますが、核兵器禁止条約交渉につきましては、今様々な準備会合が行われ、今情報収集に努めているところです。議論の進め方、あるいは環境等もしっかり確認した上で、これから政府としての対応を政府全体で決定をしていきたい、このように考えます。
#170
○平木大作君 この核兵器国と非核兵器国の分断を招かないためにも、やはり注目が集まるのはこのカタリスト、触媒ですね、つまり触媒が入ることによって化学変化を促進する、前に進めるということであります。今外務大臣まさに御答弁いただいたように、核兵器国を入れないで議論してしまっても、分断、亀裂が広まるばかりでありますから、ある意味、日本はそこ、いかに多くの国にやっぱり参加していただくか、こういうところも含めて是非御尽力いただきたいということをお願いしたいと思います。
 今大臣からもいろいろ御紹介いただきました。結局、核軍縮というものは、例えば条約ですとか国際機関、会議体、様々なものが並行して、基本的に同時進行的に進んでいるわけでありまして、例えば核実験の包括的な禁止を目指すのはCTBTであり、そして核の不拡散というところに取り組むのがNPTであり、そして、今御紹介もいただきましたけれども、核兵器に転用できるような高濃度の核分裂性物質の生産を禁止するFMCT、様々なものがいろいろ並行して走っているわけですね。こういう一つ一つの場において、日本としてやっぱりしっかりとこれ力を発揮していただきたいと思います。
 そして同時に、やはりこういう既存の枠組みを超えたところで、日本として、やっぱり最後は核兵器のない世界に向けてリーダーシップをこれ是非発揮していただきたいとも思うわけであります。例えば戦略核兵器、これ世界の九割を持っているのは米国とそしてロシアでありまして、この二国の対話というのは残念ながら今のところ停滞しているわけであります。これアメリカにしてもロシアにしても、まさに首脳間で極めて良好な関係で対話できるのが日本の強みであるというふうに思っておりますので、この米ロ二国にこの対話のテーブルにもう一回着いて、核軍縮に向けた新たな取組、新スタートですね、これ日本として是非進めていただきたいと思うんです。
 またあるいは、最近ミサイルの発射実験を行ったことで、核合意、イランの核合意というものがこのまま持続できるのかどうかということがちょっと今岐路に差しかかっていると思っております。イランと米国との対話、ここにも日本の活躍できる場あるんじゃないかと思うんですね。この点について、岸田外務大臣の御決意、最後お伺いしたいと思います。
#171
○国務大臣(岸田文雄君) 委員御指摘のように、CTBT、FMCT、あるいはNPDI、こうした取組をリードすることももちろん大事ですが、あわせて、御指摘のようなこの国々にしっかり直接働きかけていく、これは大変重要なことであると思います。
 米国とロシアの対話、あるいは米国とイランの対話について御指摘がありました。米国につきましては、平素から核軍縮・不拡散について様々な形で意思疎通を図っているわけですが、昨年のG7外相会談において広島宣言を発出するとか、あるいは、昨年、我が国が国連総会に提出した核軍縮・不拡散の決議があります。この決議に米国が共同提案国として参加する、こういった形で協力を進めているわけですし、ロシアにつきましても、昨年十二月行われました日ロ外相会談におきまして、核兵器国と非核兵器国の間の対話が重要である、こういったことで一致をしておりますし、イランとの間、ザリーフ外相との間の外相会談におきまして、我が国は、核合意、これは誠に重要であるということ、この合意をしっかりと履行するべく支援をしていくこと、こういったことをしっかり働きかけを行っています。
 これに加えて、やはり核兵器国、非核兵器国の信頼の基盤であります核兵器の透明性、これをしっかりと確保しなければならない、そして、米ロの対話のお話もありましたが、核兵器国のこうした核軍縮・不拡散交渉も、米ロだけではなくしてほかの核兵器国も含めたマルチ化を図っていく、こういった働きかけも具体的な取組として重要なのではないか、このように考えます。
#172
○平木大作君 力強い御答弁いただいたと思います。是非よろしくお願いいたします。
 時間も限られておりますので、次の質問に移りたいと思います。次に、自動運転の実用化について少しお伺いします。
 政府は、先日の未来投資会議におきまして、自動運転実用化に向けた工程表を提示をされました。今回の工程表、二〇二〇年というもうすぐそこにある未来において、私たちのこの日常の暮らしですとか働き方、物流の在り方、こういったものが具体的にどう変わっていくのかということをイメージさせてくれる大変すばらしいものだと、すばらしい取組だというふうに私は思っておりまして、この工程表の中に明記をされました来年度から始まります実証実験の一つに、過疎地において高齢者を送迎する無人運転バスの実用化というものがございます。これ、具体的にどのような取組になるのか、まずは御説明いただきたいと思います。
#173
○大臣政務官(井原巧君) 平木議員にお答えを申し上げます。
 お話ありましたように、政府は、とにかく世界に先駆けて自動走行を実用化することによって、まず一つは、交通の事故の削減とかあるいは最近言われるドライバー等の不足ですね、このこと、あるいは移動弱者の問題等についての社会課題の解消を取り組んでいこうと政府を挙げて取り組んでいるところでありまして、先ほどお話ありましたプロジェクトでありますが、政府を挙げるということで、国交省や農水省、そして私ども等で連携して強力に進めていこうということになっております。
 それで、国交省は、まずは道路インフラ側に立ったそういう技術仕様について実証実験をしていこうと、そして、経産省は、車両の側に立った技術の進化について新たな技術を開発していこうと、そういうふうな役割分担も眼中に入れながら取り組んでいるところでありまして、まず、経済産業省といたしましては、具体的なビジネスモデルとしてつくりやすいのが過疎地等における無人自動走行の移動サービス等についてでございまして、車内に運転手を置かないという、車内に運転手を置かない遠隔運行による公道実証の実現を目指していこうということであります。これによりまして、路線廃止などにより移動ニーズが満たされない地域における既存のバス路線の代替とか、あるいは運転手不足で実現が困難となっている新規路線を拡充するなど、自動走行サービスの実現を期待しているところでございます。
 この公道実証の実現に向けまして、二月十六日の未来投資会議におきまして、経済産業省、国交省、警察庁等の関係省庁で、車両開発や制度、インフラ整備の達成時期も含んだ工程表を報告したところでございます。
 今後、年度内に地域における実証プロジェクトの実施場所を選定した上で、遠隔操作などの新技術を活用した車両の開発を進めつつ、国交省や警察庁などの関係省庁と協力して、私どもの実証実験は来年一月から公道実証の実現を目指しているところでございます。
#174
○副大臣(末松信介君) 国土交通省からお答え申し上げます。
 中山間地域では超高齢化が進行しておりまして、日常生活における人流、物流の確保が喫緊の課題となっております。一方、道の駅につきましては、全国に設置された千百七か所のうち約八割、八百七十か所が中山間地域に設置されておりまして、物販を始め、診療所や行政窓口など生活に必要なサービスも集積しつつあるところでございます。
 こうした道の駅などの地域の拠点を核といたしまして、著しく技術が進展する自動運転車両を活用することによりまして、一つには買物や通院など高齢者の生活の足の確保、二つ目は宅配便や農産物の集荷など物流の確保、三つ目には観光への活用や新たな働く場の創出など、地域生活を維持しまして地方創生を果たしていくための路車連携、自動車と道路の連携でありますけれども、この移動システムを構築することを目指しまして実証実験に取り組んでまいります。
 来年度の実証実験では、現在公募中の車両を用いまして、道路構造や交通への影響、気象条件など車両や道路に関する技術的な課題を中心に検証することとしており、今年夏頃より全国十か所程度で実験を開始する予定でございます。
 また、あわせて、貨客混載などのビジネスモデルにつきましても、民間の知恵を生かしながら検討を進め、二〇二〇年までの社会実装を実現してまいりたいと考えております。
 なお、先生の御指摘あります将来的なイメージなんですけれども、道の駅に自動運転ステーションを整備し、各集落にお住まいの高齢者の方々がスマートフォン等で自動運転車の呼び出しを行って、道の駅から自動運転車が玄関まで迎えに来て、自動運転車に乗って道の駅に買物や通院に行く、自分で作った農産物を運んでいってもらう、こういった姿を実現してまいりたいと思います。
 経産省は車両、国交省は現場、しっかりこのことに取り組んでいきたいと思っていますので、よろしく御指導のほどお願い申し上げます。(発言する者あり)はい、ありがとうございます。
#175
○平木大作君 ありがとうございます。
 今、私も本当に地方にお伺いしたときに一番いただく要望の一つというのは、やっぱりこの公共交通ですとか生活の足の確保というテーマでありまして、いろんなところでライドシェアですとかデマンド交通だとかやるんですけれども、予算の制約等あってやっぱりなかなかこれだという決め手がない。こういうときに、私、今まさにこの道の駅を核にした、例えば自分の生活回りでどういうふうに、じゃ、これが生きてくるのかという話を先に少しお伺いして御紹介すると、やっぱり皆さんすごく喜ばれるんですね。本当にこれ着実に進めていただきたい。
 そして、今ありましたけれども、この公共交通が維持できなくなったときにやっぱり一番困るのは高齢者の皆様でありまして、地方で高齢者の皆様、今何を一番悩まれているか。これはやっぱり運転免許証の自主返納の問題でございます。アクセルとブレーキの踏み間違いで高齢運転者の交通事故、昨今盛んに報道等もされているとおりでありまして、これ、じゃ返せばいいかというと、特に中山間の過疎の地域でこの運転免許証を返してしまうというのは即これ生活の足を失うということでありまして、ここに大きなジレンマがあるわけです。
 まさに、この自動運転しっかりやっていくんですけれども、やっぱり少し時間は掛かります。近い未来とはいえ時間掛かるわけでありますから、まずは既存の技術をフル活用して施策に当たっていくということが必要だと思っております。現在、自動ブレーキのシステムの技術が大分進歩をいたしまして、実際に事故防止に一役買っているという話もございます。
 是非、地方の高齢者等に配慮した自動ブレーキのような安全運転支援装置、ここを導入する際の補助、助成、こういったものを早急に私やっていくべきだと思うんですが、これ、いかがでしょうか。
#176
○大臣政務官(井原巧君) お答えを申し上げます。
 先生御指摘のとおり、もう今七十五歳以上の高齢運転者による死亡事故の割合が非常に高くなってきておりますし、そういう中で、先進安全技術を搭載した自動車の普及は御指摘の地方の高齢者への配慮という観点からも大変重要な施策というふうに考えております。
 私も先日、同僚議員と神奈川県のある自動車メーカーのテストコースに行ってまいりまして、その安全技術の重要性とかあるいは進歩について実感したところでございまして、事故防止の効果が期待される自動ブレーキなどの先端安全技術を搭載した安全運転サポート車の普及というのは非常に重要というふうに認識をしているところであります。
 その普及についての具体策ということでありますけれども、本年一月から、総理から強い指示を受けまして、安全運転サポート車の普及啓発策について集中的な検討を行うために、経済産業省として国土交通省などの関係省庁との副大臣等による会合を設置したところであります。私どもの省からは御党の高木副大臣がそのメンバーとなっております。
 普及啓発策の方向性については年度内にまず中間報告を取りまとめる予定でございまして、今週の二月二十八日には二回目の会合を開催し、安全運転サポート車のコンセプトをまずは整理をして、分かりやすく普及啓発を行うための方策などについて議論をしたところであります。
 今後、安全運転サポート車がいち早く市場に普及するための必要な取組について検討を進めてまいる考え方です。
#177
○平木大作君 ありがとうございます。
 時間が参りましたので、残りの質問は午後に回したいと思います。
#178
○委員長(山本一太君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。
 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十九分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#179
○委員長(山本一太君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
 平成二十九年度総予算三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。平木大作君。
#180
○平木大作君 午前に引き続きまして、自動運転の実用化について質問を更に続けさせていただきたいと思います。
 先ほども御紹介ございましたこの工程表の中に特出しされているのは、主にバスなどの公共交通ですとかあるいはトラックなどのようないわゆる商用車、こういったところがまずは特出しで実証されていくわけでありますけれども、これは、やっぱり先まで考えれば、個人が所有するマイカー、これにおいてきちっとやっぱりルールも含めてつくっていくということがやっぱり大事だと思っております。
 要するに、免許証を返した後もマイカーを所有できて、それにきちっと乗って使うことができる、そういう制度を法整備含めて進めていくということは、これもう別に今の実証実験待つ必要ないわけであります。技術開発待たずにこのルールづくりですとか法整備、進めていけるわけでありまして、このドライバーが乗車しない完全自動運転車の実用化に向けた制度設計について政府としてどのような御検討をされていくのか、お伺いしたいと思います。
#181
○政府参考人(向井治紀君) お答えいたします。
 地方の高齢者などの生活の足を確保するためには、ただいまの経済産業省からのお答えがあった取組に加えまして、ドライバーが乗車しない完全自動運転を実現をすることが有効な解決策になるものと考えております。
 この完全自動運転を実現するためには、技術開発に加えまして、委員御指摘のとおり、制度整備が極めて重要であり、ドライバーによる運転を前提としたこれまでの交通法規体系を、システムによる運転も踏まえた体系に向けて大幅に見直すことが必要であると考えております。
 この制度整備は政府一体的に検討する必要があると考えておりまして、まず二〇一七年度中を目途にIT総合戦略本部におきまして政府全体の制度整備の方針を取りまとめ、二〇二〇年までの完全運転の実現を目指して取り組むことにより、委員御指摘の課題に応えてまいりたいと考えております。
#182
○平木大作君 関連して、もう一問お伺いしたいと思います。
 農業における完全自動運転の実用化についてお伺いしたいんですが、私、自動運転によって生産性の向上が最も期待できるのはこの農業の分野だというふうに思っておりまして、これまでも、農業用トラクターを二台連結して一人で運転できるみたいないわゆる半自動運転による実証実験、こういったことは意欲的にいろいろ取り組んでいただいているんですけれども、今御紹介いただいたように、もうこれ二〇二〇年に公道上をトラックとかバスが走っているという話をしているわけでありますから、やはりこれ、改めて、農機におけるこの完全自動運転の実用化、ここに向けて技術面、そして法制度、ルールづくり、こういったところ、きちっと検討を加速化させていくべきだと考えますが、この点いかがでしょうか。
#183
○政府参考人(西郷正道君) お答えいたします。
 農業機械の自動走行技術につきましては、これまでも衛星測位を活用した運転の支援装置などの普及が既に進んでおります。このような技術を活用いたしまして無人走行などに取り組むということで、大幅な作業の省力化、それから効率化を実現することが期待されているところでございます。
 このため、農水省では、二〇一八年までの有人監視下での自動走行システムの市販化を目標としております。これに向けまして、本年三月までの安全性確保のためのガイドラインを策定をするということを目指して環境整備を進めております。
 またさらに、遠隔監視による無人走行を二〇二〇年までに実現するということを目標といたしまして、人の検知や遠隔監視などの実現に必要な技術開発を進める、また、無人走行の生産現場での実証に取り組みまして、センサーなどの安全技術の検証などを行いまして、安全性確保に向けたルールづくりの検討を進めるということにいたしておりまして、今後、取組を加速化してまいりたいと存じております。
#184
○平木大作君 よろしくお願いいたします。
 残りの時間使いまして、ホームレス支援それから生活困窮者の自立支援についてお伺いをしたいと思います。
 本年八月六日にホームレスの自立の支援等に関する特別措置法が期限を迎えることになります。この法律は議員立法で元々作った法律でありますので、これから各会派の先生方とともにこれ延長の議論させていただきたいなと考えているわけでありますが、この二〇〇二年の法施行以来、路上生活される方の数というのは顕著に減少しておりまして、この法律の果たしてきた役割って大変大きいというふうに思っております。
 これまでの取組によるこの成果と現状の課題について、政府の御見解をお伺いしたいと思います。
#185
○副大臣(橋本岳君) お答えをいたします。
 平成十四年に施行されましたホームレス自立支援特別措置法、これについて御質問いただいたわけですが、これは、ホームレス対策を国の責務とし、ホームレスの生活実態を調査するとともに、国や自治体において対策に計画的に取り組むこととされております。これに基づきまして、巡回相談員による面接相談や、自立支援センターにおける宿泊の場所や食事の提供、そして職業相談の実施など、取組を強化してきたところでございます。
 こうした取組によりましてホームレスの数は、把握している限りということにはなりますけれども、法施行が平成十四年でしたが、平成十五年の時点では約二万五千人ということになっておりました。これが平成二十八年には約六千人となっておりまして、大幅に減少しているところでございます。
 一方で、ホームレスの方がやっぱり高齢化をしてきているというようなことでありますとか、路上生活期間が長期化をしているといった課題もあるという認識をしておりまして、私たちとしては引き続き対策にしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
#186
○平木大作君 今、二万五千人から六千人に人数は減ってきた、でも、新たな問題として高齢化ですとか長期化と、こういった問題があるという御指摘もいただきました。
 私も現場で支援されている方にいろいろお話を伺いますと、確実にこの数は減ってきているんだけれども、同時に、この期間やっぱり新たにまた路上生活になってしまっている人たちがいらっしゃるという御指摘をよくいただきます。それがしかも、いわゆる車中泊を繰り返していたりだとかネットカフェを転々としていたりということで、把握が難しくなってきているというお話もよく聞くわけであります。
 まさにこういう今の実態をつかむということのために行われておりますのが、今の概数の調査というのは毎年やっていただいているわけですけれども、五年に一回をめどとして、この路上生活をされている方の生活実態調査というのがこれまでも行われてきております。直近では昨年の十月にこれ実施をしていただいていまして、結果はまだ集計中ということでありますが、現時点で分かる範囲で結構でありますので、今後の支援の在り方に関するもし示唆等ありましたら示していただきたいと思います。
#187
○政府参考人(定塚由美子君) お答え申し上げます。
 ただいま御指摘いただきましたとおり、昨年十月にホームレスの生活の実態に関する全国調査、実施しておりまして、現在集計中でございます。集計している中では、先ほど橋本副大臣からも答弁の中でございましたが、ホームレスの方が高齢化しているという状況、あるいは路上生活をしている期間が更に長くなっているといった傾向が見られているところでございます。
 このホームレスへの支援でございますけれども、平成二十七年からは生活困窮者自立支援制度に基づく自立相談支援事業及び一時生活支援事業において取組の実施を図っているところでございます。
 現在、この生活困窮者自立支援制度については見直しの検討も進めているところでございまして、今回の調査結果、生かして議論を進めていきたい、このように考えております。
#188
○平木大作君 追加でちょっとお願いしたいんですけれども、これ、今これから結果が最後確定して、そして分析を行うということなんですが、これ有識者も交えて分析をするというふうになっていまして、是非ともこれ厚労省の方で、現場で支援に当たっていらっしゃる実際に民間の支援団体の皆さん、こういった方たちも交えてこれ検討していただきたいんですが、この点いかがでしょうか。
#189
○政府参考人(定塚由美子君) ただいま御指摘いただいた調査結果につきましては、現在、調査結果の仮集計をいたしまして、この分析のための技術的な意見伺うために、有識者の意見をお聞きしながら分析を行っているところでございます。
 実際に具体的には、ホームレス支援に係る知見を持つ学識経験者の方、またホームレス支援を進めている行政関係者の方々に加えまして、御指摘いただきましたホームレスを支援する団体の関係者の方にも参画をいただいていますので、多角的な御意見をいただきながらしっかり分析をしていきたいと考えております。
#190
○平木大作君 この路上生活される方あるいは生活困窮者、こういった方たちに対する支援の取組の柱の一つが、私は住まいと居場所をつくるということであると思っております。
 しかしながら、ホームレスの方を粗末な施設の中に囲い込んで生活保護を搾取するいわゆる貧困ビジネスというものが後を絶ちません。なかなかこれは、法規制ですとか取締り、これを強化していっても、一体どこまでが真っ当な支援なのかということがやっぱり線引きが難しいというジレンマがあるわけであります。
 このなかなか貧困ビジネスがなくならないということの原因の一つとしてよく指摘をされておりますのが、現場で受給されている方に直接接しているケースワーカーの方、この数がそもそも絶対的に足りない、そのために不正が見過ごされている、放置されているという現状がよく言われるわけであります。
 また、最近、小田原市の方でケースワーカーの方が不適切なロゴですとか標語の入ったジャンパーを着て支援に当たるという実態も指摘されたところでありまして、なかなか、人数の問題だけではなくて、そもそも資質の問題、これも今問われているわけであります。
 政府として、今後このケースワーカーの方たちの量、そして質、両面にわたる充実、どう取り組まれるのか、お伺いをいたします。
#191
○副大臣(橋本岳君) お答えをいたします。
 生活保護の受給者の方々に対して自立に向けた指導や支援を行うためには生活実態の的確な把握が必要でございまして、またあるいは、御指摘いただいたような貧困ビジネスを例えば防ぐだとか、そうしたことに対してもやはり大事な仕事をしていただいているわけでございまして、そうしたケースワーカーの方々について適切な配置というのがあるというのは大変重要なことだと思っております。
 このため、近年の生活保護受給世帯の増加を踏まえまして、私どもとしては地方交付税上の算定人数の増員を行っているところでございます。ただ、これは交付税措置でございますので、委員御承知のことと思いますが、それぞれの自治体においてどうされるかというところで若干ばらつきがあるというのも正直なところでございます。ただ、より増員を図っていきたいと私たちは思っております。
 それと、質ということでございますが、生活保護制度を国民の信頼に応えるものにするために、ケースワーカーの資質の向上もやはり重要な課題でございます。このため、厚生労働省におきまして、全国規模で、福祉事務所において中心的役割を担うケースワーカーの方あるいはケースワーカーを指導する立場にある職員に対して研修を実施しているところでございます。また、各自治体においても独自の研修が実施できるように支援しているところでございます。
 現場のケースワーカーの皆さんって、いろいろつらいお仕事をされていらっしゃるんだというふうに私たちも思っています。ただ、社会のまさにセーフティーネットを担っていただいている大事なお仕事をしていただいている、そういう方々がいていただけるから受給されている方のみならずみんなが安心をして生活ができる、そうした大変大事なお仕事をしていただいている方々だというふうに私たちも思っていますし、是非そうした思いを持って、現場のケースワーカーの方々が意欲を持って職務に当たっていただけるように、私どもとしても適切な実施体制の確保、資質の向上に努めてまいりたいと、このように考えております。
#192
○平木大作君 この小田原の問題も、不正受給を許さないという思いが高じてちょっと行き過ぎてしまったという面もあるかと思っています。
 厚労省によりますと、この生活保護制度、制度改正も視野に入れて検証を行うということが発表されておりまして、一部の方からは、受給しにくくなるような状況ができるんじゃないかという不安の声もあるわけであります。
 具体的にどのような検証を行っていくのか、お伺いをいたします。
#193
○政府参考人(定塚由美子君) お答えいたします。
 生活保護制度でございますけれども、前回、平成二十五年の生活保護法改正法の附則の見直し規定で、施行後五年を目途として検討を行うこととされております。また、経済・財政再生計画改革工程表の中で、受給者の自立支援などの観点から、生活保護制度全般について検討し、検討の結果に基づいて必要な措置を講ずるとされておりまして、現在様々な課題について平成三十年度に向けて検討に着手をしております。
 例えば、具体的には、生活保護受給者の健康管理支援等に関する検討会を開催する、また、生活保護受給者の宿泊施設及び生活支援の在り方に関する意見交換会におきまして、無料低額宿泊所や無届け施設の規制や受給者の生活支援の在り方について意見交換を行うなどの検討を進めてきているところでございます。
 御指摘のとおり、生活保護制度でございますけれども、生活に困窮する方に対して最低限度の生活を保障する最後のセーフティーネットということでございます。今後の制度改正に向けた検討に当たっては、引き続き、保護が必要な方には確実に保護を実施するという基本的な考えに立ちながら、国民の信頼をしっかり得られる制度となるよう引き続き必要な見直しを図ってまいりたいと考えております。
#194
○平木大作君 どうしても、よく注目を集めるのはこの不正受給の部分なんですが、これされている方というのは極めて少数、かつ、逆に、生活保護を本当は利用できるんだけれども、実は利用されている方というのは二割ぐらいというふうに言われているわけでありまして、今おっしゃっていただいたような、まさに受給を迷っている方の背中を押してあげるぐらいの、そういう心意気、心配りを是非お願いをしたいと思っております。
 ちょっと時間が押しておりますので、最後一問、せっかく今日、加藤大臣にも来ていただいておりますので、少し問題を飛ばさせていただいて、最後の質問に行きます。
 現場で支援に当たっているNPOの皆様にとって大きな追い風になりますのが、昨年成立をいたしました休眠預金活用法でございます。これ、もう本当に現場でやっている方、皆さん手弁当で持ち出しも多いという中で必死になって今やっている、この財政面でのバックアップになるわけでありまして、大変有意義な法律なんですが、この春以降、段階的にこの法律、施行になっていきまして、やっぱり最終的には、中立性ですとかあるいは制度の運用面での透明性、これがきちっとできるかどうかということが一つ大事な点になるかと思っております。
 この点について、政府としてどう取り組んでいくのか、そして先日、第一回目のこれ法律の説明会も行われたようでありますので、その様子と併せて御説明いただけたらと思います。
#195
○国務大臣(加藤勝信君) 平木委員を始めとして休眠預金活用推進議員連盟の皆さん、そしてソーシャルセクターの皆さん方がこの法案の成立に向けて大変な御尽力をいただいたところでございます。
 この休眠預金活用法第十六条では、休眠預金等交付金に係る資金の活用に当たっては、これが預金者等の預金等を原資とするものであることに留意し、多様な意見が適切に反映されるように配慮されるとともに、その活用の透明性の確保が図られなければならない旨、基本理念として掲げられております。今委員御指摘ありましたが、指定活用団体の中立性、休眠預金等の活用に係る制度設計及びその運用における透明性を確保することにより、国民の信頼を得るということは不可欠だと考えております。
 現在、新たに発足いたします休眠預金等活用審議会に関して、春を目途に開催をしたいと考えておりましてその準備を進めているところでありますが、同審議会に関しては、委員等の任命に当たっては多様な有識者の方々を迎えること、また、様々な意見を持つ専門委員や幅広い関係者から御意見を伺いながら御議論をいただき、休眠預金等の活用に関する基本方針等の策定に向けた議論を行うこと、議論の経過を国民に対して公開することを考えております。
 加えて、基本方針等の策定過程において広く国民の御意見を聞く機会を設けるということによって多様な意見が適切に反映されるよう十分配慮し、また、御指摘の点についても御議論をいただきたいというふうに思っております。
 また、二月二十七日に大阪で休眠預金等活用法の説明会を開催し、NPO法人などから約九十名の参加をいただきました。そこにおいては、様々なレベル、セクターから広く関係者の意見を聞いてほしい、扱う額が大きく、成果が求められるので、受ける側の体制づくりも重要であるので、時間を掛けて制度設計がなされるべきといった御意見もいただきました。
 こうした意見も踏まえて、先ほど申し上げた休眠預金等活用審議会において議論を進めていきたいと考えております。
#196
○平木大作君 今御紹介もいただきました現場の方の声を聞くと同時に、私も、これ支援に当たっている方に休眠預金法できましたよという話をすると、ああ、新聞の片隅で何かそんなの見たなという反応が実は結構多いんですね。まだまだ知られていない、活用を促すという意味でも、広報にも……
#197
○委員長(山本一太君) 平木君、時間が終了しています。まとめてください。
#198
○平木大作君 これから御尽力いただきたい、お願いを申し上げまして、終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#199
○委員長(山本一太君) 以上で平木大作君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#200
○委員長(山本一太君) 次に、若松謙維君の質疑を行います。若松謙維君。
#201
○若松謙維君 公明党の若松謙維です。予算委員会、二年ぶりの質問でございまして、麻生財務大臣、大変長期化しておりますが、ひとつよろしくお願い申し上げ、また、ちょっと大勢の大臣、お呼びして恐縮ですが、お願いして申し訳ないんですが、答弁簡潔にお願いいたします。
 それでは、最初に参議院予算委員会らしい質問から入らせていただきたいんですが、会計検査院検査結果のいわゆる予算編成への活用、いわゆるPDCAですね、これサイクルが実は回っておりまして、平成二十九年一月の財務省の主計局から予算編成におけるPDCAサイクルの取組、この報告書が出ております。この報告書の内容が財務省の、まさに私たちが審議している平成二十九年度予算編成への活用状況、これについて、財務大臣、どのようになっているでしょうか、簡潔にお願いします。
#202
○国務大臣(麻生太郎君) 予算がどのように使われてどのような成果を上げたかというのは、これはもう評価、検証というのは、これは予算への反映等を行う上では、これはもう効率化等々、ひいてはこれは財政健全化の観点からも極めて重要な問題だと認識をしております。
 こうした予算のいわゆる、おっしゃいましたPDCAのサイクルの観点から見ますと、決算結果とか検査報告を翌年度以降の予算編成にいかに、執行なり、いかに反映させていくかというのが重要で、昨年十一月の平成二十七年度決算検査報告においても、会計検査院から指摘を受けたことは甚だ遺憾なことでありますが、一つ一つ着実に改善策を講じ、その後の予算や会計事務にしっかりと反映させていくことが重要だと思っておって、昨年、四百四十五件の指摘を受けております。
 私からも各大臣に対して、改めて予算の適正な執行かつ効率的、経理の適正な処理等々を努めるような要請を行わさせていただいて、平成二十九年度予算編成の、検査報告に適切に反映をいたしたいというところでさせていただいたと思っております。具体的には、農業基盤整備促進事業等において、定額助成の助成単価については、実際の作業内容、現場条件、また事業の実施形態などを踏まえて単価を導入する、そういったものを踏まえた単価を導入しろと、一律ではなくてということで三十四億円減額をさせていただくなど、適切に対応してきたと思っております。
 なお、検査報告のほかに、決算に関します国会の議決やいわゆる予算執行調査、これは財務省の主計局がやります、それから政策評価、これは総務省の行政評価局が行うんですが、これにつきましても予算編成を反映して、若松先生御指摘のとおり、予算編成におけるPDCAのサイクルの取組として公表をしているところでありまして、今後とも的確に反映するように取り組んでまいりたいと考えております。
#203
○若松謙維君 このPDCAサイクル、是非更に改善していただきたいんですが、非常にいいシステムなんですが、実はなかなかホームページにアクセスしにくいということで、これは、福田局長、ちょっと改善が必要じゃないでしょうか。
#204
○政府参考人(福田淳一君) お答えいたします。
 御指摘の予算編成におけるPDCAサイクルの取組という資料は、御指摘のとおり、翌年度予算の国会提出に合わせて財務省ホームページにおいて公表しておりますが、このような資料を分かりやすくするということは重要であると考えておりまして、従来からホームページでトップページにおいてホームページ内の検索を可能にするなど、それなりの対応をしてきたところでございますが、委員の方から、財務省のホームページにおいて探しづらいという御指摘をいただいたことを踏まえまして、この予算編成におけるPDCAサイクルの取組をどのようにお示しすれば利用者にとってアクセスしやすいか、そういった観点から改善の余地がないか検討してまいりたいと思います。
#205
○若松謙維君 是非検討をお願いしたいと思います。
 その一つの具体例として、これは低所得者世帯への生活福祉資金の貸付事業、これにつきまして、平成二十七年度検査報告書の指摘事項がありまして、いわゆる保有資金が適正規模でないと、そういう指摘がございました。しかし、この事業は、公明党といたしましても、いわゆる生活保護にならない、また自立支援につながるいわゆるセーフティーネットの重要な施策でもありますので、この指摘に対してどのように対応して、平成二十九年度予算編成でどう反映しているか、お尋ねいたします。
#206
○副大臣(橋本岳君) お答えをいたします。
 今委員御指摘をいただきましたように、昨年十月、会計検査院より生活福祉資金貸付事業の保有資金額について、適正な評価を行うための判断基準の作成や、適切な規模を上回っている場合に国に返還等の措置を講ずることができるようにすることということについて御意見を表示をいただいているところでございます。
 厚生労働省といたしましては、もちろんその会計検査院の意見の趣旨に沿って判断基準の作成など所要の措置を講じてまいるわけでございますが、さはさりながら、委員御指摘をいただきましたように、その役目としては重要な役目を持っている事業だと思っております。そうしたことで、その貸付けの実施主体である都道府県社会福祉協議会における貸付額や償還状況といった地域ごとの状況あるいは災害等緊急時の対応など、多角的な視点から検討してまいりたいと考えております。
 また、昨年十月から生活困窮者自立支援のあり方等に関する論点整理研究会というものを行っておりますけれども、こちらの中では、その生活福祉資金貸付事業について、貸付要件が厳しく、必要な方にまだ利用しにくいのではないかといった点、あるいはその貸付けの判断に当たって都道府県で差が生じているのではないか、そうした御指摘もいただいております。
 そうした観点も踏まえながら、その会計検査院から御指摘のいただいた判断基準等につきましても検討してまいりたいと、このように考えております。
#207
○若松謙維君 是非、これ大事な政策でもありますし、是非この貴重な予算を活用して、更にそういった低所得者層の皆さんの経済的自立につながるようによろしくお願いを申し上げます。この項目については、これで質問を終わらせていただきます。
 続きまして、福島復興とリスクコミュニケーションの関係でありますが、特にいじめ問題と放射線教育の充実という観点から質問させていただきます。
 これは松野文科大臣になろうと思いますが、特に今、全国各地で福島県からの避難者のいじめが起きているのは大変残念だと承知しております。これは結局、放射線教育が行われていないというのがやっぱり最大の原因ではないかと思っておりまして、三十年前はやはり放射線はアルファ、ベータ、ガンマと私たちは勉強したのに、今は行われていないんですね。
 そういうことで、これは平成二十八年六月九日ですか、当時の馳大臣に福島県から要望いたしました放射線教育、これを是非全国で取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#208
○国務大臣(松野博一君) お尋ねの放射線教育についてでございますが、東京電力福島第一原子力発電所の事故以降、放射線が健康に与える影響等への関心が高い中、学校教育においても放射線についての科学的な知識を児童生徒に教えていくことは重要であると考えております。
 現行学習指導要領においては、例えば中学校理科で放射線の性質と利用について指導するなど、発達段階に応じた放射線についての教育を行っています。このほか、小学生用と中高生用の放射線副読本を作成、配付するとともに、児童生徒を対象とした出前授業等を実施をしているところでございます。
#209
○若松謙維君 その結果こういう事件が起きているということなので、私は、うまくはっきり言って回っていないという認識をせざるを得ません。
 そういう状況もありまして、今、三春町に県立環境創造センター、いわゆる交流棟コミュタン福島というのがありまして、ここで実は放射線の、さっきのアルファ、ベータ、ガンマって見えるんです、目に。そういった放射線展示をそのまま事実として、放射線はここにも実は流れていまして、私たち全部内部被曝、外部被曝を受けているわけでありますけれども。
 そういった放射線の事実を展示している貴重な施設でありましたので、是非文科大臣、直接見ていただいて、その思いを全国に紹介していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
#210
○国務大臣(松野博一君) お尋ねの環境創造センター交流棟コミュタン福島につきましては、展示、体験を通して福島県の環境の現状や放射線に関する正確な情報を伝えることを目指した施設であり、多くの子供たちが訪問することは有意義であると考えています。同施設は、文部科学省としても、各学校が教育旅行の行き先等を検討する際の参考となるよう、様々な場を通じて福島県が作成している教育旅行に関するパンフレットの周知に努めているところです。
 コミュタン福島については、昨年十二月には水落副大臣も訪問をしておりますので、私も機会を見付けて是非同施設を訪問し、意義について発信をしたいと考えております。
#211
○若松謙維君 公務御多忙でしょうけど、是非最優先でよろしくお願いいたします。
 それでは、教育旅行、いわゆる修学旅行ですね、これについての現状も含めた復興のお話をさせていただきます。
 福島県のこの教育旅行でありますが、平成二十一年が七十万人、二十七年が三十八万人、やっと五割ぐらい戻ってきたということでありますけれども、先週末、私、会津地方を視察してまいりまして、特に猪苗代はまだ四割ということで、まだ地域差がありますが、いずれにしても、ちょっと東山温泉に行きましたら、もう最近、修学旅行専門の旅館二軒倒産いたしました。これが実は現実でありまして、でも、御存じのように、会津は歴史、文化、また浜通り、中通り、会津地方と、非常に地勢的にも学べる面が多いので、是非教育旅行は福島復活していただきたいというのが私どもの思いでありまして、まだまだ風評払拭の努力が足りないのではないか、もっとしてほしいというのが福島県民の思いであります。
 特に、首都圏の中学生の回復が今弱いというのがやはりデータにも出ておりまして、この地域の学校関係者、是非、生徒、保護者への、保護者ですね、も含めて放射線教育というものをしていただきたいんですが、特に、これインターネットでもダウンロードできるんですが、これは福島県内の教育委員会で作ったいわゆる小学校低学年用、中学年用、高学年用、そして中学校、高等学校用という四つの切り口から説明したビデオがあるんですが、それ以外でも、インターネットでアクセスいたしますと放射線教育に関するいわゆる学習指導要領がありますので、是非そういったものを全国的にも活用していただきたいという思いでありますが、大臣、いかがでしょうか。
#212
○国務大臣(松野博一君) 福島県の調べによりますと、平成二十七年度の福島県会津地方への修学旅行を含む教育旅行については、震災発生前の平成二十一年度と比べ、宿泊延べ人数で約五九%の回復にとどまっています。
 文部科学省ではこれまでに、復興庁や観光庁の依頼に基づき、平成二十三年と二十六年に、各都道府県教育委員会等に対し、風評に惑わされることなく、現地の正確な情報に基づき福島県への修学旅行を実施していただくよう通知を発出しております。また、平成二十六年度からは、復興庁、観光庁、福島県と連携し、全国の教育関係者が参加する会議等において、福島県への修学旅行の実施に係る説明、要請や情報提供を実施するとともに、保護者の放射線に対する理解が大切であることから、全国のPTA会長などが集まる会議においても同様の取組を実施しているところであります。
 修学旅行の行き先については各学校において定めるべきものでありますが、文部科学省としては、関連省庁等と連携をし、各学校が福島県の放射線の正確な情報に基づき修学旅行等を実施をいただけるよう、委員の御指摘の福島県教育委員会が作成している放射線に関する資料も含め、参考となる情報の発信や周知に努めていきたいと考えております。
#213
○若松謙維君 特に修学旅行の、当然、学校で企画いたしますと、いわゆる保護者一人でも反対すると、じゃやめようということになるということなんですが、是非、そういったその一部の反対する保護者に対しては、その場ですぐ受けないで、例えばビデオを見ていただくとか、やはり説明をしていただきたいと思うんです。
 特に今、郡山駅、恐らく駅前にいわゆるモニターがありますから、それは〇・一四から〇・一五。実は国会議事堂の中央塔、大理石で囲まれておりますところ、〇・二マイクロシーベルトなんですね。だから、そちらの方が高いということ、というより、ロッテルダムでは〇・六とかありますので、特に全然問題ないということを、やはり、いずれにしても私たちも生きている間には内部被曝、外部被曝、これ永久に続けるわけでありますから、そこは本当に教育が大事だということを是非、松野大臣、よろしくお願いいたします。
 その上で、復興庁のやはりお仕事でありますけれども、この修学旅行生ですね、更に福島に誘致するために今補助の制度があるんですけど、まだまだ周知徹底されていないと思いますので、是非この周知徹底をお願いしたいんですが、いかがでしょうか。
#214
○副大臣(長沢広明君) 福島県につきましては、早期の観光復興を最大限促進するため、福島県が実施する風評被害対策あるいは観光関連事業、これに対する支援をこれまでも行ってまいりました。
 今委員御指摘の修学旅行生を福島に誘致するための制度でございますけれども、これについては、例えば復興庁の交付金で造成した基金を財源としまして修学旅行のバス代を補助すると、こういう制度がございます。これにつきましては、旅行業界あるいは教育関係者への説明の場でも周知を行っておりまして、利用実績も増加しているところでございます。どこに説明しているかというと、例えば各市町村の教育委員会、あるいは全国の都市教育長協議会、日本PTA全国協議会、一般社団法人全国旅行業協会と、こういったところにチラシを基に御説明に上がっているところでございまして、これは二十七年度から始まっている支援事業でございますけれども、二十八年度の実績を見ますと、これ一月末現在でございますが、申請件数は五百九十二件、前年度比でいきますと一・八九倍、利用した人の宿泊者数、これは九万七千四百七十七人泊、前年度比で一・九五倍と二倍近くの利用実績が上がっているところでございます。
 この修学旅行を始めとする教育旅行の復活というのは、風評の払拭のみならず、放射線に対する正しい理解の促進という意味でも大変重要だというふうに思っておりますので、今後とも、文部科学省、観光庁及び福島県とも連携して更に効果的に周知してまいりたいと思います。
#215
○若松謙維君 努力していただいているのは分かっておりますので、更なる努力を是非お願いいたします。
 次に、インバウンド観光振興について国交省と外務省にお伺いいたしますが、もちろんこの観光振興にインバウンド旅行が大事でありまして、二〇二〇年までに三千万ですか、ということでありますが、福島はまだ回復していないという状況でもあります。特に福島空港、これが実は国際便が今ゼロであります。しかし、元々この福島空港周辺には韓国人が所有するゴルフクラブがたくさんありまして、そういった環境もありますので、是非国交省もこの韓国便乗り入れについて尽力していただきたいんですが、田中副大臣、いかがでしょうか。
#216
○副大臣(田中良生君) 国土交通省といたしましては、まず、日本政府観光局を通じまして、日本初となる全世界を対象としたデスティネーションキャンペーンとして、CNNのテレビですとかウエブサイトによる映像の発信など、東北への集中的なプロモーション、これを実施して、東北の観光の魅力を世界に今強力に発信しているところであります。また、東北の地方公共団体が自らの発案に基づいて実施するインバウンド誘客に向けた取組ですとか、東北における広域観光周遊ルートの形成に向けた地域の取組を支援するなど今行っております。さらに、東日本大震災による風評被害対策といたしまして、例えば訪日外国人旅行者に向けてJNTOのホームページにおける空間放射線量等についての正確な情報発信等、これを行っているところであります。
 今後とも、復興庁などの関係省庁あるいは地方公共団体と連携を強化いたしまして、東北へのインバウンド、更なる誘客、これに取り組んでまいりたいと思います。
#217
○若松謙維君 私、昨年二月、復興副大臣のときに韓国に行って、まさに日本のジャパン・フードの前夜、韓国からドタキャンをいただきました。だけど、その夜は、アシアナ航空のいわゆるエグゼクティブの方と、何とか福島の空港に一機でもいいからやってくれとやり合いをしました。
 ですから、副大臣、ちょっと現地に行って航空会社と直接会うと、そのくらいやっていただかないと、この問題開かないんですよ。いかがですか。
#218
○副大臣(田中良生君) 国交省といたしましても、また大臣そして政務もそうでありますが、様々な機会を通じて、海外出張の際も、関係者に東北の魅力PR、これを徹底して今後とも進めていきたいと思っています。
#219
○若松謙維君 直接韓国のキャリアの会社と会ってくださいね。改めて要望して、今度、外務大臣に質問いたしますが、まさに最近、福島空港を活用する韓国チャーター、これできそう、また再開しそうだということだったんですが、朝鮮日報等の報道がありまして、今ツアー中止となりそうなんですね。
 ですから、やはりこの福島空港のインバウンド回復、結局、一機再開するだけで大きく、先ほどの教育旅行も含めて、大きく風評払拭につながりますので、岸田外務大臣、恐らく韓国の大臣と、今あの国も大変な状況だと思うんですけど、是非そういう機会を捉まえてしっかりと伝えていただきたいんですが、いかがでしょうか。
#220
○国務大臣(岸田文雄君) 済州航空としてチャーター便の福島空港への運航計画を取り消す考えである、こうした件があること、承知しております。
 この件は、客観的かつ科学的な情報に基づくものでなく、極めて遺憾であると思います。国土交通省とも協力、連携しながら、二月二十四日以降、外交ルートを通じて韓国政府に申入れを累次行っているところです。二月二十四日東京において、三月二日ソウルにおいて、そして三月三日、もう一度東京において申入れを行っております。
 外務省としましては、この福島を含む被災地への外国人旅行者数の回復に向けて、在外公館を活用しながら、被災地の魅力の積極的な発信、さらには在京外交団を対象とした被災地の観光資源に関するセミナー、また福島第一原発の状況についての情報提供、実施してきたところですが、昨年十一月には、今外務省が進めております地方の魅力を世界に発信する「地方を世界へ」プロジェクトという取組がありますが、私自身、韓国を含む七か国の在日外交団とともに被災地を訪問してシンポジウムを開催し、日本産品の輸入規制撤廃、あるいは東北地方のインバウンド増加に向けた取組を紹介してきました。
 御指摘の点、大変重要なことであり、私も日韓の外相会談におきましてこの風評被害あるいは日本産品の輸入規制撤廃問題について問題提起をし、善処を求めてまいりましたが、引き続き、正確な情報発信に取り組んで、こうした問題の解決に向けて努力を続けていきたいと考えます。
#221
○若松謙維君 是非よろしくお願いいたします。
 PRですけど、この福島空港、もう近くに私、生まれたんですけれども、さらに車で十分ぐらいのところに八幡屋という旅館がありまして、これが昨年、加賀屋を抜いて総合で全国一位になりました。いわゆる値段は高くないけれども質がいいと、こういうことで……(発言する者あり)あんぽ柿もおいしいということでありますけれども、かつ、そこは線量は都内とほぼ変わりません。そういうことも是非認識していただいて交渉に当たっていただきたいと思います。
 それでは次に、原子力災害被害影響対策のタスクフォースということで様々な観点から御尽力いただいているんですが、山本農水大臣にお伺いするんですけど、いわゆる県産農林水産物ですね、このモニタリング今行われている。特に玄米ですか、年間二千万袋ぐらいやっていまして、この二年間、実はいわゆる日本では基準値百ベクレル、欧米ではもう千なんですね。今は更に厳しく、厳しくして百。この二年間、もう超えているものは出ておりません。万が一、野生のキノコということで数千件やって二件ぐらい出ましたが、ですから、それは出荷していないと。
 そのくらい実は把握しておりまして、もしかしたら福島県産品というのはある意味で日本で一番放射線という観点からはしっかり信頼できると、そう言ってもいいんじゃないかと思っておりまして、そういったところなんですが、結局、消費者庁調査、最近は、福島県産品購入ためらう、まだ二割で横ばいと、ほとんどやっぱり改善していないんですね。それが先ほどの放射線教育の必要性にもつながるんですけど、六年たっても現在の状況でして、何としても従来以上の対策をしていただきたいんですが、いかがでしょうか。
#222
○国務大臣(山本有二君) 若松委員御指摘のとおり、福島県産のお米は現在全袋検査をやっておりまして、二十八年産におきましては一〇〇%基準値以内でございます。にもかかわりませず、風評被害というのはゆゆしい問題でございます。
 まず、福島県産の農林水産物につきまして、放射性物質に関する正確で分かりやすい情報提供をする、次に、テレビコマーシャルの放映、流通業者や消費者向けのイベントの開催といった広報活動への支援、これらを行ってまいりました。また、我が国の農林水産物・食品に対して輸入規制を行っている国・地域、こうしたものに対しまして政府一丸となって撤廃、緩和に向けた働きかけを行ってまいりました。その結果、規制を設けている国・地域の数は事故後の五十四から現在三十三まで減りました。
 こうした中、福島県の農林水産物の価格は、キュウリでは震災前の水準まで回復できたわけでございますが、米などの主要農産物では震災前の水準までまだ回復していない状況でございます。風評の払拭は引き続き重要な課題でございます。このため、御指摘のとおり、風評の払拭に向けた取組を一層強化していきたいと思っておりまして、平成二十九年予算案におきまして、新たに生産から流通、販売に至るまでの総合的な支援に必要な予算を計上させていただきました。
 具体的には、生産段階で、まず、第三者認証、GAP等の取得、次に、有機農産物等の環境に優しい農産物の生産拡大、さらに、水産エコラベルの取得、水産物の高鮮度化に必要な取組、農林水産物の放射性物質検査、そして第二に、流通、販売段階、ここにおきまして、農林水産物の販売不振の実態と要因の調査、そして生産者の販路開拓等に必要な専門家による指導、助言、さらには量販店での販売コーナーの設置、ポイントキャンペーンの実施等、これらを支援していくことを新たに考えております。
 今後とも、風評払拭に向けまして、関係省庁と連携し、政府一丸となって取り組んでまいりたいというように考えておるところでございます。
#223
○若松謙維君 是非よろしくお願いいたします。是非深掘りをしていただいて、もう地に着くような御努力を、済みません、大変僣越な言い方ですけど、よろしくお願い申し上げます。
 これは経済産業省でありますが、いよいよ三月末に、富岡とか、また大きな避難指示解除がありまして、当然、解除後の生活、環境回復、特に教育、医療、介護、そしてスーパーマーケットと申しますか買物ですか、これ非常に大事なんですが、特に、富岡、四月一日、楢葉はおととしの九月解除になっているんですが、そこでもやっぱりスーパーのいわゆる再開というのが行われているんですが、生鮮食品で、かつ帰還者が少ないわけですから、そういう採算性がないところに店を出すって大変なことなんですね。ですから、私もちょっと仕事が会計士なので、多少事業計画を見せていただいたら、やっぱり月数百万ぐらいの営業損失が出るんです。
 これを是非、国、県又は地元市町村、そして本人、事業者ですか、やっぱりリスクシェアするような何か制度をつくっていただきたいんですが、いかがでしょうか。
#224
○国務大臣(世耕弘成君) 今御指摘のように、いよいよ帰還が本格的に始まるわけでありますが、当然、皆さんに帰還をしていただくためには、特に買物というインフラ、しっかり整えておく必要があるだろうというふうに思っていますし、また逆に、帰還が進まないとそういう商店のビジネスは成り立たないという問題があります。いろんな段階でいろんな支援を行わせていただいています。
 例えば、開店をするとかお店を再開するといったことに必要な設備投資の支援、これは特に中小・小規模事業者の場合、四分の三まで国で支援をさせていただいています。あと、これは県の制度になりますけれども、ランニングコストですね、特にショッピングセンターを運営する人の広告宣伝費ですとか保守管理費ですとか、あるいはそこに入店する人の電気代あるいはガソリン代、こういったものも二分の一補助するということもやっています。
 さらに、消費を喚起する、あるいは帰ってきてもらうことを促進をするという意味でプレミアム商品券を考えておりまして、地元住民用ということになりますけれども、一人六万円までプレミアム商品券を発行して、そして、それでそういった地元へ再開した商店で消費をしてもらうという応援もしています。
 それ以上にもう一つ重要なのは、やはり事業運営の、先生もやっていただいているということですが、コンサルティング、特に人を見付けるのが結構大変ですので、そういう人材マッチングということを、これ官民合同チームが中心になってやらせていただいています。
 いずれにしても、やはり商店が再開しないと帰還は進みませんので、いろんな支援をしっかりと進めてまいりたいというふうに思います。
#225
○若松謙維君 そうであっても、営業損失が出た場合のまた対応も是非御検討をお願いいたします。
 次、新エネということで、二年前の、私、予算委員会で、特に福島新エネ、これは社会構想ということで今進んでいただいたことに感謝申し上げます。また、この場をお借りしまして、福島県民を代表して、閣僚の皆様、また与野党の議員の皆様、本当に福島支援のために御尽力いただき、心から感謝申し上げます。三・一一、これから七年目に入りますけれども、これからも皆様の御支援をよろしくお願い申し上げまして、次の質問へ行きたいんですけれども。
 既存ダムのエネルギー利用ということで、水力発電なんですが、御存じのように、太陽のエネルギーでいわゆる雨になって、地形が日本は非常にダムに適しているということで、水でたまると、それを電気にするわけであります。ですから、日本の地形というのは非常にエネルギーの資源なんですね。
 ですから、私は、例えば河川法、今はどっちかというと治水とか環境はありますが、やっぱり水力、そして森林ですとバイオマスです、こういった自然に関わる法律の第一条にエネルギーを入れるべきだと思うんですけど、これは、いきなり済みません、私、ちょっと順番間違えちゃって質問しちゃったんですけど、国交大臣、もし答え……どうしましょうかね。じゃ、国交、農水、経産大臣、よろしくお願いいたします、お気持ちだけで結構ですので。もし答えたくなければ結構です。
#226
○委員長(山本一太君) 分かりました。
 じゃ、野村水管理・国土保全局次長。
#227
○政府参考人(野村正史君) 河川法につきまして御答弁申し上げたいと思います。
 御指摘の河川法でございますけれども、第一条ではこの法律の目的が規定されておりまして、その中では、災害発生の防止などの目的と並んで、河川が適正に利用されるようこれを管理すべきという条文が規定されてございます。
 この河川の適正利用という目的でございますけれども、河川は水力発電を始めとして様々な形で利用されるものであることから、利用者相互の調整を図り、河川の利用の増進を図ることであると、そういうふうに解されておりまして、したがって、御指摘のエネルギーの確保あるいは発電の利用という河川利用増進の観点は既に河川法第一条の中で位置付けられていると、そのように解しております。
#228
○若松謙維君 ということで、次回の機会に深掘りしたいと思いますけれども、今日、恐らく時間の関係で最後になりますが、実はちょうど資料一にいわゆる脱炭素という大きな企業の動きがあります。いわゆる低炭素ではなくて脱炭素です。この投資の市場が世界的にはもう何十兆というのに、日本はほとんど行われていない、このままですと、数年後には恐らく日本の企業はもういわゆるビハインドしてしまいます。そうならないように、是非脱炭素の動きを加速するために、経済産業大臣、環境大臣の決意をお伺いいたします。
#229
○国務大臣(世耕弘成君) 経産省としての立場でお答えさせていただきたいと思いますが、パリ協定では、今世紀後半に人為的な温室効果ガスの排出と吸収源による除去の均衡を達成することが目標というふうにされていまして、脱炭素という言葉は用いられていない。経産省としては、低炭素というアプローチでやっていきたいというふうに思っております。パリ協定でも化石燃料そのものの使用禁止を目指すという形にはなっていないんではないかなというふうに思っています。
 ただ一方で、当然、炭素の排出というのは一生懸命抑えていかなければいけないというふうに考えております。
#230
○国務大臣(山本公一君) 個人的には低炭素よりも脱炭素を望んでおります。
 パリ協定の下で、世界は今世紀後半にいわゆる実質排出ゼロということを、長期目標に向かって大きくかじを切っておりまして、もうこの潮流の流れは変わらないと思っております。今後、長期的な大幅削減を実現するには、徹底した省エネと再エネの最大限の導入を始め、我が国の優れた技術やノウハウ等を最大限に活用するとともに、技術、経済社会システム、ライフスタイルといったあらゆる面でのイノベーションの創出が必要だろうというふうに思っておりまして、頑張っていきたいと思っています。
 また、最後に、個人的には、先ほどの水力発電、非常に関心を持っております。
#231
○若松謙維君 山本大臣、一緒にやりましょう。
 もう時間がないので、是非資料一お読みいただいて、山本幸三大臣、済みません、次回に回したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
#232
○委員長(山本一太君) 以上で若松謙維君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 暫時休憩いたします。
   午後一時五十六分休憩
     ─────・─────
   午後二時十五分開会
#233
○委員長(山本一太君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
 公聴会の開会承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成二十九年度総予算三案審査のため、来る三月九日午前九時に公聴会を開会いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#234
○委員長(山本一太君) 御異議ないと認めます。
 つきましては、公述人の数及び選定等は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#235
○委員長(山本一太君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#236
○委員長(山本一太君) 平成二十九年度総予算三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。田村智子君。
#237
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 今年も保育園落ちたという大変悲痛な声が多数寄せられています。私は昨年の予算委員会でも保育所待機児童問題を取り上げまして、緊急の保育や対策が必要だということ、あるいは認可保育所を抜本的に増やすための提案というのも強く求めてきたわけです。今年もまた同じ事態だというふうに言わざるを得ないことが大変悔しい思いです。
 厚労大臣、この四月の待機児童の状況をどのように認識されておりますか。
#238
○国務大臣(塩崎恭久君) 現在、各市区町村におきまして、今年の四月からの入園、これに向けた調整が行われているわけでございまして、お母さん方、保活、いわゆる保活を今まさにされているわけでありまして、そういった方々は大変な御苦労をされているというふうに思っております。
 これ、安倍内閣としても、そしてまた厚生労働省としても、平成二十九年度末までの五年間で五十万人を超える保育の受皿の拡大を進めるとともに、保育コンシェルジュなどによる丁寧な支援をそういった保育を求める方々にやってきているところでございます。
 しかしながら、自治体によっては、待機児童がいるにもかかわらず他に利用可能な園の紹介を十分行っていない事例もあったり、そういうことで、一月の全国部局長会議などにおきまして、保護者の御意向あるいは状況について丁寧に把握をして、そして小規模保育事業など他に利用可能な園を紹介をするなど、保護者に寄り添う支援を行うように自治体に対して厚生労働省としても要請をしてまいっているところでございます。一次募集で入れなかった方にも保育コンシェルジュ等によって丁寧な支援が行われることを期待をしたいというふうに考えております。
#239
○田村智子君 私どものしんぶん赤旗が、東京二十三区の自治体やあるいは党の地方議員団に問合せをいたしまして、一次選考の結果というのを集計いたしました。世田谷区では申込数が六千六百八十、不承諾が二千六百九十五、江東区は申込みが五千二百三十八、不承諾が二千百二十三と、実に四割が不承諾という自治体まで出てきているわけです。これは一次審査の結果ですけれどもね。
 二月二十四日、赤ちゃんを連れたお母さんたちが議員会館に集まりました。中には、認可園を全部申込書に記入したが駄目だった、二年続けて不承諾だった、四月からどうしたらいいのかと、こういうせっぱ詰まった状況がひしひしと伝わってきたわけです。
 私、昨年もお聞きいたしました。保育所に入れないがために仕事を辞めざるを得ない、こんな事態は起こしてはならないわけで、そのために政府はどのような施策を行おうというのでしょうか。
#240
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど申し上げたとおり、保活をされている方々が子供さんが生まれたのに保育園に預けられないということで仕事が続けられないということは、これはもう極めて切実な思いを抱かれていることはもう間違いないわけでありまして、こういう方々の声に応えるためには、政府として、一つは保育の受皿の拡大、それから保育人材の確保、当然そのための処遇の改善、こういったことをしっかりと今取り組みつつあるわけで、二十九年度の予算でも同じようにそういう対策を打っているわけであります。
 それから、先ほど申し上げたとおり、一人一人のニーズに合った各自治体からの利用者支援、これを私どもとしてもバックアップをしていきたいと思っております。
 もう一つは働き方改革で、子育てをしながら働けるという環境をしっかりとつくっていくということで、仕事と子育てが両立をできて、更に安心して子供が育てられる環境の整備をしっかりやらなければならないというふうに考えております。
#241
○田村智子君 これ、その二十四日に集まったお母さんたちも、怒っていた一つは、役所に今行っても、入れないということで行っても、とにかくあなたが入れない理由というのを延々説明されるだけで、それじゃどうしたらいいのというのに答えてもらえない、まるで諦めろと言われているようだと。こういう方が何人もいらっしゃったわけですね。
 私、確認をしたいんです。政府は、子ども・子育て支援法の施行に伴って、児童福祉法二十四条一項、この自治体の保育の実施義務というのは法改正の前後で基本的には変わらないと、こう説明をして、その趣旨を周知をしてきたというふうに認識しております。
 多くの自治体が例えば保育所整備計画の前倒しとかそういう努力をしているということは私も分かります。それでも、結果として待機児童が生じたと。そのとき自治体は、保育の必要性が認定された個々の子供に何らかの保護を与えて、保護者が退職に追い込まれることがないようにする必要があるというふうに思うんですが、そこはいかがでしょうか。
#242
○国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘をいただいたこの児童福祉法第二十四条、これに基づいて各市町村は、保育園などの保育の提供体制を確保するとともに、保育園などが不足をしている場合にはその利用について調整を行うと、こういうことが定められているわけでございます。
 さらに、利用調整の後に入園に至らなかった方、こういった方々に対しては、継続してその御意向あるいは状況の把握に努めて、保護者のニーズに合った丁寧な支援を行う必要があるというふうに考えております。
#243
○田村智子君 そういうふうに自治体にちゃんとやってほしいんですよ。諦めろと言わんばかりのことは本当にやっては駄目だというふうに思いますし、もっと言うと、自治体は二月、三月よりもっと早くから待機児童どうなるかというのは分かるはずなんですよ、申込み受けた時点からね。そのときから、需要を満たすようにどうしたらいいのかと、保育所等の確保、あるいは、結果として待機児童出た場合、個別の保護者にどう向き合って対応していくのか、これやらなきゃいけないし、国も自治体と連携して対策を進めることを強く求めておきたいというふうに思います。
 待機児童解決の緊急策として、我が党は、昨年、認可保育所を抜本的に増やすための提案を行いました。その一つが公立保育所を減らすのではなく拡充することだということです。お母さんたちも、何で足りないと分かっているんだったら自治体が自ら保育所を増やさないのかと、こう言われているわけですよ。当然の声だと思います。
 全国で公立保育所減り続けていて、待機児童を多数抱える自治体でも同じ傾向です。待機児童対策を真剣に進めようとすれば、自治体の責任で公立保育所の定員を維持拡大し、私立も含めて認可保育所の数を増やすということは必要なはずです。待機児童対策だと言いながら公立を減らす、これは何やっているんだとそしりを受けるようなやり方だと思いますが、いかがですか。
#244
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、公立保育所のことにつきまして御指摘がありましたけれども、現在、公立と私立の割合というのが大体四対六になっています。御指摘のとおり、公立保育園は近年数は減少しているということも事実でございまして、具体的にどのような形でこの保育の受皿を自治体が用意を、整備をしていくのか、これについては、まず公立、私立を問わず、やっぱり必要だということ、それから保育園以外にも、例えば、認定こども園とか、あるいは小規模の保育事業、あるいは家庭的保育事業、こういった多様な保育の受皿を活用するなど、潜在ニーズやあるいは地域の状況も踏まえながら着実な整備につなげていくことが重要であるというふうに考えているところでございます。
#245
○田村智子君 公私を問わず必要だと言いながら公立が減っているわけですよ。
 具体の例を示します。一月の補正予算の審議でも、我が党の辰巳議員が大阪府八尾市の公立保育所統廃合計画を取り上げました。これは、十九ある公立幼稚園、七つある公立保育所を二〇一九年度までに全部で五つの認定こども園に集約するという大変乱暴な計画なんですね。これによって、二〇一六年度在園児が九百八十三人いる公立幼稚園がこれ定員が約三百人になり、九百五人の保育所定員は八百五十五人にと縮小をしてしまいます。
 確認いたしますが、八尾市の待機児童数、申し込んでも認可に入れなかった人数、教えてください。
#246
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 平成二十八年四月時点の大阪府八尾市の待機児童数は四十七人、それから市が待機児童に含めていない、地方単独事業を利用されている方ですとか、あるいは育児休業中の方、特定の保育園などのみ希望している方、求職活動を休止している方の合計人数は百三十二人と報告をいただいております。
#247
○田村智子君 三桁を大きく超える待機児童がいるということです。
 東京都東久留米市、五つの公立保育園の廃止を昨年三月に突如発表いたしました。まず一園、募集停止を再来年度行おうとしています。東久留米市の待機児童数は、同じように教えてください。
#248
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 同じく平成二十八年四月時点の東京都東久留米市の待機児童数は九十二人、同様に、特定の保育園などを希望されている方など市が待機児童に含めていない方々、先ほどの八尾市と同じようなカテゴリーで申し上げますと、合計人数は八十九人と報告をいただいております。
#249
○田村智子君 三桁近いんですね。
 厚労大臣、お聞きします。
 待機児童が現にいるんですよ、少なくなく。そして、保護者の認可保育所へのニーズも高い。保育所の増設が必要な自治体でさえ、公立保育所が単純に減らされていくんですよ。定員が減っていくんですよ。何でこんなことが起きるんでしょうか。
#250
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど申し上げたとおり、具体的にどのような形で保育の受皿を整備するか、これにつきましては、それぞれの地域が、それぞれ住民の構成等々がございますので抱える事情が異なるわけでありますから、それを踏まえて、今お取上げをいただいた八尾市と東久留米もそうでありますけど、両市においてそれぞれ御判断をされた結果だというふうに思っているところでございます。
#251
○田村智子君 そんな答弁で待機児童を解決しようなんてとても思えないんですけど、それだけの答弁でよろしいんですか。
#252
○国務大臣(塩崎恭久君) いや、判断はそれぞれが行ったということで、厚生労働省は当然必要な予算の確保などによって保育の受皿整備を円滑に進むようにやるということはもうずっとやってきているわけで、引き続いて各市町村の取組を支えていくと。そのどうやるかということについてはそれぞれが決めるという意味合いで申し上げたところでございます。
#253
○田村智子君 これ、自治体が減らしている理由の一つともうみんな言われていますよ、人件費コスト削るためと。保育士の処遇を上げなきゃいけないときに、公務員減らしたい、人件費減らしたい、こんな理由で公立保育所が減っているという現実があるというふうに私は見ています。
 もう一つ、これは国の政策も公立潰しあおっていると思うんです。
 八尾市の保育所、幼稚園の統廃合、これは公共施設最適化事業債の対象です。どういうものか御説明をいただきます。お願いします。
#254
○国務大臣(高市早苗君) 公共施設などがこれから大量に更新時期を迎える中で、各地方公共団体が計画的に施設管理を行うことで、維持管理、更新などに係る財政負担の軽減、平準化や施設配置の最適化を図るということが重要でございます。
 それで、総務省では、各地方公共団体に対しまして公共施設等総合管理計画の策定を要請するとともに、この計画に基づく施設配置の最適化を後押しするために、平成二十七年度に公共施設最適化事業債を創設しまして、公共施設の集約化・複合化事業を支援してまいりました。この事業債は事業費の九〇%に充当することができ、その元利償還金の五〇%について交付税措置を講じるものでございます。
#255
○田村智子君 これ、集約したときの延べ床面積はどういうふうな要件になっていますか。
#256
○国務大臣(高市早苗君) 床面積につきましては縮小をいたします。
#257
○田村智子君 縮小しなきゃいけないんですよ。
 では、二〇一四年度、二〇一五年度、公共施設最適化事業債の実績のうち、保育所等の集約化、この件数を教えてください。
#258
○国務大臣(高市早苗君) 平成二十七年度におきましては、保育所、幼稚園の集約化、複合化分は十件となっています。
 平成二十八年度のは、二月二十八日現在になりますけれども、保育所、幼稚園の集約化、複合化分は十六件となっております。
#259
○田村智子君 この計画の中には、待機児童数の多い自治体の保育所集約計画というのも含まれているわけです。
 もう一度総務大臣にもお聞きしたいんですね。これでは、これ待機児童の解消と見たときに、この保育所の集約、待機児童数の多い自治体でも保育所を集約しちゃう、これは待機児童の解決ということに逆行するというふうに思いませんか。
#260
○国務大臣(高市早苗君) 公共施設最適化事業債は、確かに集約化や複合化に活用はできますけれども、これは保育所や幼稚園といった特定の施設の廃止や統合を進めようとしているものではございません。
 各地方公共団体において、保育所などの子育て施設について、それをどのように配置することが待機児童の解消につながるのかということも含めて、しっかりと議会や住民の方々との議論も行って検討していただくべきものでございます。
 ちなみに、総務省でもこの待機児童の解消というのは非常に重要なことだと考えておりますので、行政評価局で行政評価を行いまして、昨年十二月九日に、加藤少子化担当大臣、塩崎厚労大臣にこの改善をしていただきたい点について勧告を行っております。
 特に、より正確に需要を把握していただくということ、それからまた、待機児童の範囲の明確化とそれを踏まえて入所保留児童数をしっかり公表していただくということなどについても勧告を行っております。
#261
○田村智子君 これ、八尾市では保護者の理解なんか全くないですし、今大問題になっているということなんですね。
 もう一歩見てみると、公立保育所、多くは一九七〇年代に本当にたくさんつくられたんです。老朽化がこの数年大変問題になっている。ところが、公立保育所に対する国庫負担制度が全て廃止をされてしまったと。費用負担の重さを理由に公立保育所を減らされているという傾向が止まらないわけです。集約化で改築予算を確保しよう、こういう動きにもつながっている。こういう政策でいいのかということが私は政権全体に問われているというふうに思いますよ。
 厚労大臣にお聞きしたいんです。今、私立の保育所の経営者からも、公立保育所は三歳児の壁の解決、これにもっと役割を果たせるはずだと、あるいは障害児保育もっと担ってほしいと、こういう声が聞かれます。また、民間の保育施設では、新設をしたときに経験の浅い保育士が多数を占めるという場合もあって、保育士の研修や実践的な指導をもっと公立に担ってほしいんだと、こういう声も聞かれるわけです。
 待機児童の解決とか地域の保育の質の確保から見て、公立保育所の役割、これ再認識する必要があると思いますが、いかがですか。
#262
○国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘をいただいたようなお考えの方々もおられることは十分分かっておるわけでありますけれども、公立の保育所であろうと、保育園であろうと私立の保育園であろうと、やはり障害のあるお子さんの保育とか、あるいは、今三歳の壁ということでありましたが、三歳児以降の保育の受皿となる連携施設、こういったことなど、地域における保育において重要な役割をいずれもやはり果たしているんだろうというふうに思います。
 こうしたことを踏まえて市区町村においては地域の保育ニーズに対応した保育園の整備を進めているわけでありまして、国としては、先ほど来申し上げているとおり、こうした市区町村の取組をしっかりと支えてまいりたいというふうに考えて実際に行っているところでございます。
#263
○田村智子君 昨年も求めたんですけど、待機児童の解決に真剣に取り組むんだったら、やっぱり公立保育所への新設、改築、この補助金をなくしてしまったって、本当に重大だったと思うんです。運営費もやめちゃったと、直接の補助は。これが公立保育所が増えるのもストップさせ、逆に減る方へ減る方へと誘導していることは事実なんですから、この政策の抜本的な転換を強く求めたいというふうに思います。
 今日は、続けて、学童保育についてもお聞きいたします。
 今、保護者の中では、次は学童保育の待機かという声が非常に強まってきているんですね。私も先日、ある民間の学童保育を訪ねました。この間ずっと入所希望が増えていて、自分たちで場所を探しては分割を繰り返して、何とか待機児童をつくり出さないようにと民間の方が頑張っていらっしゃるんですよ。それでも私が見に行った箇所は百人を超えています。
 この大規模化を解消するために、何とかもう一つ場所を探して分割しようというふうに頑張っていらっしゃるんですけれども、これ、自治体はどういう扱いかというと、入れる入れないはどうぞ民間で御判断くださいと、それでまた、場所の確保というときには、確保したら教えてくださいね、お金出しますからと、こういう対応になってしまっているんですよ。実はこの自治体は保育所については一生懸命場所の確保を頑張っているんです。そういう自治体多くあると思います。
 学童が、これが民間でやっていらっしゃる方が自分で場所を探しなさいよと、それで大規模化を解消するのを自分で努力しなさいよというのは、これは余りにも責任を果たしていないんじゃないかなというように思うんですが、何らかの支援、必要だと思われませんか。
#264
○国務大臣(塩崎恭久君) この放課後児童クラブも極めて大事な役割を今子育て支援であるわけでありますが、この場所の確保について今御指摘がございました。
 市町村がいろいろ取組をしているわけでありますけれども、国としては、例えば余裕教室の改修に対する補助額の加算とか、あるいは公有財産の活用への支援、こういったことを行っておりますし、加えて、身近な地域で実施場所を確保するために、民間の施設、アパートとか、そういったものを賃借する費用への補助、それから施設を新たに整備する場合の土地借料の援助、こういったことの支援に力を今入れてきているところでございます。これらの施設も活用しながら場所の確保を進めるように放課後児童クラブの事業実施主体である市町村に対して働きかけてまいりたいと、このように考えているところでございます。
#265
○田村智子君 これは現場からの要望にもっともっと応えてほしいというふうに思います。
 私が危惧しているのは、政府が学童保育の待機児童対策として打ち出している放課後子どもプランの中の学童クラブと放課後子供教室の一体型の推進、これ、多くの自治体がこれで待機児童をつくらないようにというふうになってきているんですけれども、まずこの一体型、何をやろうとしているのか、御説明いただけますか。
#266
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 放課後児童クラブ、そして放課後子供教室という形で、それぞれの事業、現実にございますけれども、今御指摘いただきましたように、私どもとしては、共働き家庭などいわゆる小一の壁と言われるような待機のお話ございましたけれども、そのような現実の課題を対応するということと、次代を担う人材を育成する、そして全ての児童が放課後を安全、安心に過ごして多様な体験活動が行えるように、できるようにするということから、この二つのクラブ、教室を一体型をという形で、中心にそれぞれ今計画的な整備を進めさせていただいているところでございます。
#267
○田村智子君 つまり、全部の児童を対象にする事業と、その就労している、両親が就労しているなどの子供さんを一体型で面倒見ようよということなんですね。
 それで何が起きているか。例えば東京都の板橋区、この一体型をやるという理由で独自事業であった学童クラブを廃止しました。今学校の中で、五時までは全児童を対象とした事業をやっています。五時以降が学童、事実上はそういうやり方なんです。登録は、全児童の人とそれから学童という人は別々にはしているんですよ。それから、指針がありますから、学童の専用スペースというのもあるんですが、専用スペースといいながら、五時までの間はみんなが利用できるスペースになっているわけですよ。
 そうすると、普通、学童クラブというのは、おなかすいちゃいますから、六時、七時過ぎても見ている場合が多いですから、そうすると大体四時前後でおやつなんです。だけど、ほかの子供さんもごちゃ混ぜに今なっている状態だからということで、板橋は、五時以降に学童専用スペースに学童の子たちを集めてから、やっとおやつの準備をしておやつを与えるということになるわけですよ。これは全国でこういうこと進んでいるんです。江戸川なんかもう、これでほかの子供との平等性だといっておやつそのものをやめたってことまで出ているんですね。
 学童の指導員の方、全国の方にお聞きしますと、これ問題は、全児童との一体型は、とにかくわさわさと大人数での遊びになってしまって、子供同士の人間関係あるいは指導員との人間関係が本当につくりにくくなっている。学童の子供たちが生活の場としてとなっているその学童の機能が弱められているんだというふうに共通して指摘をされています。
 改めて確認しますが、放課後児童クラブ運営指針では、子供たちの発達のことについて、この事業の対象となる子供たちの発達、どう指摘をされていますか。
#268
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 放課後児童クラブの運営指針の中で今委員御指摘のようなところ、多分私ども思うに、第二章といったところの総則だと思いますけれども、そこの記述においては、放課後児童クラブでは、放課後等に子供の発達段階に応じた主体的な遊びや生活が可能となるようにすることが求められる、このため、放課後児童支援員等は、子供の発達の特徴や発達過程を理解し、発達の個人差を踏まえて一人一人の心身の状態を把握しながら育成支援を行うことが必要であるというふうに整理をさせていただいております。
#269
○田村智子君 これ、全児童と一体になって多数の子供たちがわさわさいて、出入りも激しいと。ここで、発達の個人差を踏まえて一人一人の心身の状態を把握しながら育成支援、これできるんでしょうか、厚労大臣。
#270
○国務大臣(塩崎恭久君) この今の運営指針でございますけれども、一体型として実施する場合を含めて、できる限り児童一人一人の状態をしっかり把握をして、そして支援をするということが書かれているわけでありまして、児童に関する育成支援の目標あるいは計画の作成、それから日々の児童の状況や育成支援の内容の記録などに取り組む旨をこの指針に書かれているわけであります。
 一体型で実施をする場合であっても、放課後児童クラブと放課後子供教室、この両方の職員が連携協力し、そしてこうした指針を踏まえた支援というのが行われるように、各自治体担当者や現場の職員等に対して全国会議や研修等の機会を通じて周知をしておるところでございます。
#271
○田村智子君 これ、現実に起きている問題、是非見ていただきたいんですね。
 それで、例えば全児童でやっている様々な遊びのところに学童の子が、まず学童のところにただいまって言って行って、それで指導員さんに、そこに遊びに行ってくるねって伝えて来ると。何人かまとまって遊びに行くんだったら、指導員さんも付いていってその様子しっかり見守ると、あるいは一緒に遊ぶと、こういうことあり得ると思うんですよ。
 だけど、政府が進めようとしていることはそうではないんです。一体型の放課後児童クラブ及び放課後子供教室の考え方というのも自治体にお示ししていますね。その概要も説明してください。
#272
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 今御指摘のように、一体型の考え方としましては三点。一つ目は、全ての児童の安全、安心な居場所を確保するため、同一の小学校内等で両事業を実施し、共働き家庭等の児童を含めた全ての児童が放課後子供教室の活動プログラムに参画できるもの。二つ目として、活動プログラムの企画段階から両事業の従事者、参画者が連携して取り組むことが重要であること。三点目として、放課後児童クラブについては、一体型として実施する場合でも、生活の場としての機能を十分に担保することが重要であるため、市町村が条例で定める基準を満たすことが必要であるというふうに整理をさせていただいております。
#273
○田村智子君 この中で、つまり企画段階から、学童の指導員さんと全児童対象のスタッフとこれ一緒になって企画もやってということになれば、一緒になってみんなを見なさいよということになっちゃうと思うんですよ。
 これ、改めてもう一点確認したいんです。
 学童クラブというのは、基準省令や運営指針で職員体制、支援単位、これ示していますが、どうなっていますか。
#274
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 放課後児童クラブにおきましては、放課後の児童支援員を支援の単位ごとという形で最低二名以上置いていただくということをお願いしております。(発言する者あり)あっ、失礼しました。支援の単位は、おおむね四十人以下というふうに私ども考えております。
#275
○田村智子君 厚労大臣、なぜおおむね四十人に支援員二人なんでしょう。
#276
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 この基準の考え方といたしましては、放課後児童クラブにつきましては、異なる年齢のお子さんを同時かつ継続的に育成支援する、あるいは、けがとか子供同士のいさかいへの対応など安全面での管理が必要だということを考えましてこのような基準を設けさせていただいております。
#277
○田村智子君 これ、一体型では無理でしょう、今のをお聞きしていても。
 一昨年、内閣委員会で、我が党山下議員が学童保育について取り上げたとき、当時の有村大臣、「一体型というのは予算などで一体にすべきだという声が政治の中でもあったことを私も記憶として覚えております。」というふうに答弁されているんですよ。現実に自治体は予算を掛けずに待機児童、学童ゼロをやるために、全児童のやり方と学童をまさにごちゃ混ぜの一体化にしているという事実があるわけです。
 これは一体型の推進ということの見直しが必要だと思いますが、大臣、いかがですか。
#278
○国務大臣(塩崎恭久君) 共通のプログラムを放課後子供教室で実施をする、そういうときに、放課後児童支援員が放課後児童クラブではなく放課後子供教室、この子供たちを見ることがあるわけでありますが、それは放課後子供教室の職員と共同して行うものであります。
 放課後児童支援員のみが大人数の児童を見るわけではないわけでありまして、一体型というのは、安全、安心な居場所づくりとして全ての児童を対象とする放課後対策の一環と考えているわけでありまして、引き続いて両事業の機能をしっかりと維持しながら取り組んでいくべきだというふうに思っております。
#279
○田村智子君 これ、二万か所つくるうちの一万か所はこの一体型でというふうに旗振っていらっしゃるんですよ。是非、現場で何が起きているのかをしっかり見て、必要だったら施策の見直しをしていただきたい、このことを申し上げて、質問を終わります。
#280
○委員長(山本一太君) 関連質疑を許します。倉林明子君。
#281
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。
 国民健康保険について質問いたします。
 お配りしております資料一枚目を御覧いただきたいと思います。これ平成二十八年度の京都市の示しておりますモデル世帯、これを保険料試算したものでございます。これ、二人世帯、設定がありまして、括弧の中に記入しているとおり、給与支払額が二百四十万円の場合ということです。これ、国民健康保険料が二十七万七千五百七十円になります。給与の一・四か月分という負担になるわけです。これ、税と社会保険料、それぞれ計算して当てはめてみますと、七十五万円を超えるという額になるわけです。残る収入、これ百六十五万円に満たないという額です。
 私、改めて試算をしてみて感じましたけれども、国民健康保険料、これ負担の限界を超えているというふうに思うんです。大臣の認識を伺いたいと思います。
#282
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、京都市のモデル世帯ということでサンプルをお示しをいただきましたが、この国民健康保険制度につきましては、低所得者が多く加入するなど構造的な問題を抱えていることはそのとおりでございまして、これまでも低所得者の保険料軽減措置というのを複数講じてきたところでございます。
 さらに、今回の国保改革、ここにおきましては、毎年約三千四百億円の追加的な財政支援を行うということとしておりまして、こうしたことを通じて保険料を納めやすい環境を整えていかなければならないというふうに考えております。
#283
○倉林明子君 財政構造も脆弱だから高いということに、私、とどまらないという実態だと思うんです。これ、国保料を納めたら生活保護水準以下になるということなんですよ。これ、京都市だけの問題ではない、極めて国民の生存権に関わる問題だと思うわけです。
 そこで、二〇一五年五月の厚生労働委員会で我が党小池晃委員が、介護保険制度には賦課によって生活保護基準以下にならないよう境界層措置があると、この問題を取り上げまして、国保でも検討するようにということで求めました。そのとき大臣は国保でも検討すると答弁されました。どう検討されたんでしょうか。
#284
○国務大臣(塩崎恭久君) この御指摘の境界層措置というのは、介護保険料について、より低い基準を適用して負担を軽減すれば生活保護を必要としない状態になる方、いわゆる境界層該当者に対しまして所得安定に基づく基準より低い基準を適用して負担を軽減をすると、こういうものでございます。
 この境界層措置を、国保保険料、これは現役世代も含む国保の場合になるわけでありますが、この国保保険料においても設けることにつきましては省内で検討を進めてまいりましたけれども、境界層であると申告をする方の収入、資産等の状況について、介護保険で行われているのと同様のいわゆるミーンズテスト、資産を含めたミーンズテストを実施する体制の確保の問題、それから、御指摘の境界層措置を実施すると公費の拡充が必要になってくる、つまり保険料負担軽減のための公費の拡充というものが必要になってくると、こういったことが乗り越えるべき難しい課題として存在をするということを認識をしているわけでございます。
 国保については、低所得の方の負担軽減の観点から、平成二十六年度以降、消費税財源を活用して保険料の軽減対象を約四百万人拡大をして今日まで至っております。さらに、生活が困難な低所得者の場合につきまして、市町村が必要と認める場合には、市町村の条例で定める保険料減免の仕組みによって保険料を減免するということが可能となっているわけでございまして、引き続き、この制度が積極的に活用されるように、保険者たる市町村がしっかりと対応していただくように呼びかけてまいらなければならないと考えております。
#285
○倉林明子君 つまり、検討したけれどもいろいろ課題があってできないと、現行法で対応可能だという答弁だったと思うんですが。
 じゃ、大臣に確認したいと思うんですね。現状のままで生存権は侵害していないとこれ言えますか。
#286
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、様々今申し上げたとおり、低所得者の対策というのはやってきておりまして、生存権を守るという政府として基本的にやらなければいけないことは行っているというふうに理解をしております。
#287
○倉林明子君 私が伺った事案を紹介したいと思うんですね。
 三十代の夫婦で、収入は、非正規の夫と妻はパートという家族です。就学前のお子さんが二人おられます。無職と無年金の親を抱えていたということで、この親が病気になったことをきっかけにしまして、出産で妻がパートに出れないという時期が重なりました。それで、国保料が払えないということで、滞納額が五年間で七十万円になったというんですね。
 相談に行った窓口でどう対応されたかと。四回に分けて滞納を解消しなさいという指導を受けたと。困って、その支払のためにどうしたか。学資保険の解約返戻金、そして子ども手当、これ返納に充てますという約束をして、ようやく短期証がもらうことできたというわけですよ。私ね、これを指導どおりに支払ったら、この家庭、この世帯は間違いなく生活保護基準を下回るということになるわけです。
 改めて確認したいと思うんです。一般論としてお聞きします。子ども手当やあるいは学資保険の解約、これも含めて国保料に充てるように市町村が指導する、こんなことあってはならないと思いますけれども、いかがですか。
#288
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、一般論というお話でございますけれども、一般論として、この保険料を滞納した方には、その方の収入やお持ちの財産を適切に活用して保険料を納めていただくようにお願いをするというのがまず一義的にやらなければいけないことだと思います。
 一方で、児童手当のお話がございましたが、この受給権については児童手当法で差押えが禁止をされていると、この事実を踏まえれば、保険料に充てるということを強制するということは適当ではないというふうに考えます。
 国保の加入者には様々な事情を抱えている方々がおられるわけでありますので、引き続き市町村に対して、それぞれの事情をしっかりと御相談をいただいてきめ細かく対応を行う、相手の事情に応じて行うということを求めて、市町村においてはこれを踏まえた適切な対応というものをしっかりとやっていただかなければならないというふうに私どもは考えているところでございます。
#289
○倉林明子君 おっしゃるとおり差押禁止財産なんですよ、子ども手当はね。こういったものまで先取りするようなやり方が認められないということは当然なんだけれど、やられていると。こういうことはやらないようにしっかり指導していただきたいというふうに思います。
 そこで、塩崎大臣は衆議院の予算委員会で、国税徴収法ではと、一定の部分には差押えできない規定があると、子ども手当もそうです、国保についてもこれに従って実施する必要があると答弁されています。
 国保料徴収の根拠は国税徴収法です。そこで、国税庁に私確認したいと思います。滞納処分の停止、この要件で生活困窮に関する規定、これどうなっているでしょうか。
#290
○政府参考人(飯塚厚君) お答えいたします。
 国税の滞納処分の停止に関するお尋ねでございますけれども、国税徴収法第百五十三条の一項にその要件の定めがございますが、御指摘の生活困窮につきましては、同項二号におきまして、滞納処分の執行等をすることによってその生活を著しく窮迫させるおそれがあるときは滞納処分の執行を停止することができるとされているところでございます。
#291
○倉林明子君 今御紹介あった生活を著しく窮迫させるおそれがあるとき、これを判断する金額の定め、これありますか。
#292
○政府参考人(飯塚厚君) お答えいたします。
 先ほど答弁申し上げました生活を著しく窮迫させるおそれがあるときということでございますが、国税徴収法の基本通達の中で、滞納処分の執行等により徴収をすることにより、滞納者が生活保護法の適用を受けなければ生活を維持できない程度の状態になるおそれのある場合をいうとされております。また、この生活を維持できない程度の状態ということでございますが、先ほど申し上げました基本通達におきまして、国税徴収法七十六条一項四号に規定する金額で営まれる生活の程度とされております。この具体的な金額についてでございますが、国税徴収法施行令三十四条におきまして、一月ごとに納税者本人につき十万円、また、生計を一にする親族があるときは、これらの者一人につき四万五千円を加算する金額とされているところでございます。
#293
○倉林明子君 資料の二枚目に今説明があったところを赤線を引いて整理しております。生活保護基準を下回るような場合に陥るときということで、改めてその額についても規定があるということでした。
 改めて厚生労働省に確認したいと思うんですね。生活を著しく困窮させるおそれがあるときは差押えできないと、その根拠は国税徴収法で間違いないですね。厚生労働省に改めて確認したいと思います。
#294
○政府参考人(鈴木康裕君) 御指摘のとおり、国税徴収法の規定を準用しております。
#295
○倉林明子君 ここで、先ほど紹介いたしました一枚目の京都市のモデル世帯の場合の資料を、これ見ていただきたいと思うんですね。これ、二人世帯という設定になっております。基準となる額は、今の国税庁の説明によりますと十万円プラス四・五万円ということですので、月額十四・五万円ということになります。ところが、税と社会保険料を払った場合のこのモデル世帯の月額収入は一体幾らか。一番下で見てもらったら分かるとおり、月額十四万円を下回っているんですよ。つまり、この世帯は国保料を払えば生活が著しく困窮させるおそれになるということですね。国税徴収法に反するような国保料の賦課をしているんじゃないかと。いかがですか。
#296
○国務大臣(塩崎恭久君) 今局長から答弁したように、国税徴収法の規定によって、滞納処分により生活を著しく窮迫させるおそれがあるときは、国税の場合ですね、この滞納処分が停止されるということでありまして、税の世界では、しかし、例えば住民税の課税最低限度額以下の方というのは住民税が非課税となるということになっておりますが、国民健康保険は少し趣が違っていまして、加入者が相互に支え合う社会保険の仕組みを基本としておりまして、住民税が非課税となるような低所得の方であっても負担能力に応じて一定の保険料を公平に負担をしていただく必要があるということで、今までこの保険というのが運営をされてきたということは理解をしていただきたいと思うわけであります。
 その上で、実際の徴収に当たっては、低所得の方の生活には影響が及ばないように、先ほど局長から答弁したように、国税徴収法の例によって、これは国保法に書いてあるわけでありますが、生活困窮の場合の滞納処分の停止の制度が適切に活用されるということは重要であるというふうに私どもも考えているわけでありますから、低所得の方に配慮したきめ細やかな対応を行うようにしなければならないというふうに考えておりまして、市町村に対してもそれを徹底していきたいというふうに考えております。
#297
○倉林明子君 均等割があるというのは当然知っています。制度等の仕組みも前提ですよ。その上で、だから何を紹介したかというと、課税世帯である二人世帯のモデルになっているんですよ。こういうところに対して非常に厳しい賦課になっているし、これが国税徴収法のその金額から見ても違反になるというのは、私、このモデル世帯のケースは否定できないと思うんですよ。
 その上で、先ほども周知徹底するというお話あったけれども、額も含めてですよ、生活保護基準よりも分かりやすい設定になっているんです。生活保護基準より下回っている額ではないかと、その場合もあるだろうと思うんだけれども、問題なのは、こういう国税徴収法上明確に規定している額について厚生労働省は周知する気があるのか。いかがですか。
#298
○政府参考人(鈴木康裕君) お答えいたします。
 国税徴収法の規定について厚生労働省は市町村の国保担当にきちっと周知をしておるかという質問だと思いますが、これにつきましては、市町村の担当職員が集まる会議の場などを通じまして、様々な機会を通じまして周知徹底に努めているところでございます。ただし、具体的な額はその中には含まれてございません。
#299
○倉林明子君 私、生活保護が必要な状況、これ、あくまでも軽減措置とってもらおうと思うと申請主義なんですよ。だから、その額をしっかり周知する、これ必要だということを改めて指摘をしておきたいと思います。
 そこで、資料の五枚目を見ていただきたいと思うんですけれども、これ、保険料の収納率の変化を推移にしたもので、速報が出ましたので整理しました。これ、二〇〇九年以降ずっと増え続けているんです。今や九一・四五%。
 高過ぎる国保料は払い切れない、こんな実態があるにもかかわらず徴収率はなぜ年々上昇しているのか、説明してください。
#300
○国務大臣(塩崎恭久君) この収納率の上昇についてのお尋ねでございますけれども、保険料収納率につきましては市町村による収納努力がまず一つあるということ、それから就労状況の改善、それから高齢者からの年金天引きというものも最近行われておりますから、こういったことによる保険料の徴収の増加等の要因が相まって向上をしているというふうに考えられるところでございます。
#301
○倉林明子君 この収納率が上がってきたというところに、私は、二〇〇五年に出されました収納対策緊急プラン、これを地方自治体に省令と併せて作ったというのがすごく影響していると思うんですね。
 これ、資料三ということで収納対策緊急プランというのを付けております。これ、市町村に例示したもので、こういうプランを作れということになって、ほぼ圧倒的な市町村作っています、これ。
 そこで注目していただきたいのは、この資料三の二ページ目、赤線引いています。滞納処分の実施。これ、(3)のところ、一年以上の長期滞納者については、財産調査を行うこと。なお、低所得の被保険者においても、財産調査によって多額の預貯金が発見される場合もあることを留意しろ。(4)滞納繰越分の収納率二〇%未満の保険者にあっては、預貯金、給与、生命保険解約返戻金等の差押えを行うとともに、国税還付金の差押えの準備を行うこと。丁寧に書いてあるわけですよ。このとおりやっているわけですよ。
 更に問題だと思うのは、省令でたがをはめたんですね。一定水準の徴収率に達しない場合、調整交付金、これで減額調整措置を行うと。最大二〇パーですよ。これはたまったものじゃないですね。市町村を交付金使って収納率を競わせるようなやり方ですよ。これ、徴収率向上の最大の要因じゃないですか。
#302
○国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘をいただいた調整交付金の減額措置でありますが、これにつきましては、都道府県が国保事業の共同実施等を推進するための方針である広域化等支援方針を策定をいたしまして、都道府県内の市町村の保険料収納率の目標を定めて、その達成状況に応じて市町村に助言、勧告を行うといったような措置を定める場合には同様の効果が期待をされるから適用しないという取扱いとしたことなどによって、平成二十五年度以降、対象となっている保険者は存在をしておりません。
 一方で、保険料の収納率については平成二十五年度以降も向上が見られるために、御指摘の減額措置が収納率向上の原因とは考えていないところでございます。
#303
○倉林明子君 私、これ、きっかけつくったのは間違いないんですよ、徴収率向上でがんがん締め上げると。市町村は国保財政厳しいんですよ、みんな。だから、徴収率向上、こうやって差押えで上げていくということに追い立てる根拠となって作用したのは間違いないと思うんですね。
 この追い立ててきた省令について、私、都道府県単位化もあるので、ちゃんと廃止、見直すということを、広域化の対応をしているから今ではこれ活用していませんという話だけれども、廃止も含めてこんな省令は見直すべきだと。そして、今後どうなるのかというところで聞きたいんです。
 都道府県単位化で導入する保険者努力支援制度というものがあります。これ、概要どうなっているか。そのうち国保固有の保険料についての扱いはどうされますか。
#304
○政府参考人(鈴木康裕君) 保険者努力支援制度の前倒しについて御質問がございました。
 この制度につきまして、まず国保制度では、基盤強化の策として支援制度を創設をいたしまして、適正化を行う自治体を支援するということにしております。当該制度は、二十八年度より百五十億を活用して前倒しを実施しています。
 御指摘の評価指標でございますけれども、被用者保険と共通した項目としては、健診の受診率、それから後発医薬品の割合等ございますが、国保特有の五項目がございます。これにつきましては、収納率が全国上位であるようなこと、それからデータヘルス計画のきちっとした実施、医療費通知、地域包括ケアの推進、第三者求償の取組等々でございます。
#305
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど減額措置について今後廃止すべきじゃないかと、こういうお話がございました。
 こっちの方が大事だというふうに思いましたのであえて申し上げれば、今お話し申し上げたとおり、平成三十年度から都道府県単位化されるわけであります。ですから、今後の検討課題であるとは思っておりますけれども、しかし、今お話しのとおり、二十五年度からずっと適用がないということもありますし、今後、地方団体の意見もしっかりと伺いながら廃止を含めて考えていきたいというふうに思います。
#306
○倉林明子君 まあ、もう機能していないんだから廃止して当然だと私は思っているんですね。
 ところが、これを廃止して何しようかといったら、努力支援制度で、先ほど余りはっきりおっしゃらなかったけれども、三割、五割、上位に徴収率が上がったところに加点、配点しますよというやり方なんですよ。やっぱり、新しくこれまで以上に徴収率向上を市町村に競わせるという、こういう仕組みはけしからぬと言っておきたいと思います。
 そこで、財務大臣に聞きたいと思います。
 二〇一五年、国税徴収法等の一部改正がされまして、これまで認められていなかった申請による換価の猶予制度が導入されました。質疑をさせていただいた経過もございます。
 これ、なぜ制度を導入したのか、そして新たな制度の導入後、実績はどうなっているのか、大臣に御説明いただきたい。
#307
○国務大臣(麻生太郎君) 導入の経過ね。
 納税者の実情に即してこれは弾力的に国税を徴収するということだと、まあ基本的なところなんですが。一定の場合に滞納処分の開始を猶予する、今言われた換価の猶予と、まあ難しい言葉を使っていますけど、こういうのが設けられているのは、今申し上げた背景ですが、これは従来は、これは二〇一五年に従来の職権によるものに加えて、滞納者からの申請によるものに、申請するというような見直しが行われたというので、その見直しの趣旨は、納税者の負担の軽減を図るということと、早期かつ的確な納税の履行を確保するという観点から行われたものです。
 適用件数でしたので、適用件数、二〇一四年の一万八千件、二〇一五年に四万六千、約二万五千が申請による換価の猶予ということで伸びてきた、増えたというのが数字です。
#308
○倉林明子君 私、国税徴収法に沿って運営される国保でも、この換価の猶予、使われるべきだと、使っていかなければならないものだと思うわけです。
 国税徴収法のこの議論をしたときも、この制度ができたということが現場で知られていないよと、こういう、資料五のところに付けておりますが……
#309
○委員長(山本一太君) 倉林君、時間が終わっておりますのでまとめてください。
#310
○倉林明子君 はい。
 こういうチラシも作って周知徹底を行いました。窓口にこそこういう制度周知のチラシがあるということが大事です。この徹底を強く求めて、質問を終わります。
#311
○委員長(山本一太君) 以上で田村智子君及び倉林明子君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#312
○委員長(山本一太君) 次に、石井章君の質疑を行います。石井章君。
#313
○石井章君 日本維新の会、石井章でございます。
 通告に従いまして質問をしたいと思います。
 我が党は、今回の予算についてはいろいろ議論がありまして、中身についてすばらしいところもあるし、ただ、うちの党の肝として、国家公務員の人件費がかなり増えているということで、トップダウンではなくて、いろいろけんけんがくがくやりながら、最後には多数決で、今回の予算は黒三角ということで対応しますけれども、しかし、安倍政権が行ってきたいろいろな政策について評価できるものもあります。今日はそういった角度から御質問をしたいと思います。
 まず、通告に従いまして地方創生について御質問したいと思います。
 かつての地方活性化のための政策は、一九八九年に竹下内閣でふるさと創生一億円の事業、あるいはふるさとづくり事業など、そのときにはいろんな議論がありまして、結果的には、思い付きだとかあるいはばらまきだとか、そういうこともありましたけれども、我が県においては、その一億円によって、それが起爆剤となって、例えば久慈郡といって今の梶山先生の地盤のところなんですが、山の中につり橋を造って、今でも多くの観光客が来ていると。それから、牛久市の自転車ロードとか、いろんな面で、ハードの面ではレガシーとして残っているものもたくさんあります。
 しかし、その後、自民党政権において地域振興券の発行や、また麻生先生のときに定額給付金と、これも是々非々があったんですけれども、まあ選挙の前にやったものですからばらまきじゃないかと言われましたけれども、結果的には、例えば観光事業等においては、例えば一万二千円でその給付を当てにしたところ、六十倍もの競争率があって、観光にとってはすばらしい結果をもたらしたということであります。
 今回、安倍政権の中で、特に地方創生の中で幾つかの質問をさせていただきたいと思います。
 地方創生も三年目を迎えて、正しく成果が問われる段階に来ておりますが、地方創生を進められること自体は党派を超えて大変歓迎しております。
 私も地元から様々な要望を受けて対応しているところでありますけれども、私の地元は、今日国交大臣がいらっしゃいますけど、同じ茨城県の県南の取手市というところでありまして、地方創生先行型交付金あるいは地方創生加速化交付金を活用して取手市の創業支援事業、起業家タウン取手に取り組んでおります。
 どういう事業かと申しますと、取手の駅前に、まあこれはどこでもそうなんですが、大型店がありました。元の東急デパートなんですけれども、そこが、東急ストアが撤退してビルが空いてしまったと。しかし、これ、相当なお金をつくって、地主さんも再開発で造ったものですから壊すわけにもいかないし、立派な建物ですから、そこに、その空きビルを利用してレンタルオフィス機能を有するインキュベーション施設を設置したり、あるいはそこに、二十代や三十代の若者の人口の流出という課題に対して、地元密着型のサービスなどをそういったところで創業をさせることによって、中心市街地の活性化にも解決策を今見出しているところであります。
 特に参考になると思われるのは、創業による成功の可能性を高めるために、これは、行政だけでなくて地元の民間の企業による起業の応援団や金融機関等、多様な関係者が町ぐるみで起業を支援する体制が構築されております。レンタルオフィス事業による収入やフリーペーパーへの広告掲載等により自立への道筋が立てられており、地方における安定した雇用の創出という地方創生の政策目標にも合致しており、先駆的な成功事例ではないかと思っております。
 そこで、最初の質問でありますけれども、これまでの地方創生の取組に対する評価と今後の展開について、地方創生担当大臣の見解をお伺いいたします。
#314
○国務大臣(山本幸三君) 地方創生につきましては、これまで政策について、重要業績評価指標、いわゆるKPIですが、その効果を検証して必要な改善を行うPDCAサイクルの導入や地域経済分析システム、RESASと言っておりますが、の活用によりまして地方版総合戦略の策定支援等に取り組んでまいりました。その結果、国と地方の総合戦略の策定がほぼ完了して、今年度から本格的な事業展開へと入っている段階であります。私も、昨年八月の大臣着任以来、全国の六十二市町村百四十四施設の様子を視察してまいりましたが、先進的な取組を行っている自治体も多くて、今御指摘のような取手市の例なんかも含めて大きな手応えも感じているところであります。
 地方創生においては、各地方公共団体、そしてまた地域住民含めて、自助の精神の下に地方の平均所得の向上のための取組を進めることが重要であると考えております。今後は、昨年十二月に閣議決定いたしましたまち・ひと・しごと創生総合戦略二〇一六改訂版に基づきまして、ローカル・アベノミクスの推進として、地域における仕事の創出や空き店舗等の遊休資産の活用、地域経済を牽引する事業への支援、東京一極集中の是正として地方大学の振興等、地方創生インターンシップの推進、地方就業者の奨学金返還支援制度の全国展開等、また、働き方を含め高度経済成長期のようなライフスタイルを見詰め直す観点から、地方生活の魅力の再発見、発信や、郷土への誇り、愛着の醸成、歴史の発掘、文化の振興などの取組を推進してまいりたいと思っております。
 あわせて、今後とも、意欲と熱意のある地方公共団体に対して情報支援、人材支援、財政支援の地方創生版三本の矢で強力に支援してまいりたいと思っております。
#315
○石井章君 地方創生担当大臣、もう名前のとおり、これは特に我々田舎の方の地方自治体はもう期待をしている担当でありまして、なぜかというと、内閣府でこの部署があって、トップに一生懸命動いていらっしゃる方は経産省から来て、下にいろんな各省庁から来ていまして、いわゆる役所といえば普通縦割りですけれども、唯一の横串を入れる担当でありますから、もう一生懸命麻生大臣と手を組んで、なるべく予算をもらって地方にそれなりに渡していただきたいと思います。
 次に、安倍総理は施政方針演説において、一億総活躍の国づくりについて力強い発言をいたしております。その一方で、政府の看板政策であります地方創生は幾らか影が薄くなったような印象を受けるところもあります。人口減少問題の克服という長期的な課題への対応という意味において、地方創生と一億総活躍は共通する部分も多いように思います。
 そこで、地方創生は一億総活躍の国づくりにおいても重要な役割を果たすのではないかと思いますが、大臣の見解をお伺いいたします。
#316
○国務大臣(山本幸三君) 御指摘のように、一億総活躍社会は、我が国の構造的な問題であります少子高齢化に真っ正面から臨み、希望を生み出す強い経済、夢を紡ぐ子育て支援、安心につながる社会保障の新三本の矢の実現を目的としておるところであります。
 地方は少子高齢化や過疎化等の最前線でありまして、アベノミクスの成功には地方が元気になることが不可欠であります。そのことから、地方創生は一億総活躍の目標実現において最も緊急度が高い取組の一つであると認識しております。そのため、地方創生の実現に向けて、地方に仕事をつくり、安心して働けるようにするローカル・アベノミクスを始め、国の総合戦略に盛り込んだ政策パッケージと個別施策の推進に取り組んでまいりたいと思います。
   〔委員長退席、理事二之湯智君着席〕
#317
○石井章君 次に、昨年八月の内閣改造で、それまで担当大臣が石破大臣でありましたけれども、山本大臣に替わられたわけでございます。山本大臣は、地方創生とは地方の平均所得を向上させることだと定義付けております。そして、それがなければ持続性もないというふうに発言されておりますが、ローカル・アベノミクスを実現するためには地方の皆さんに稼いでもらって平均所得を上げる、確かにもうそのとおりでございます。
 しかしながら、地方では稼げないから若者が東京に流出したり首都圏に流出しているのが現状でありまして、東京一極集中が是正されない限りこの現状がなかなか改善されないのではないかというふうに思いますけれども、そこで、地方で稼げる、いわゆる地方の人が東京に来て、出稼ぎに来るのではなくて、地方で若者が稼げるためには何が必要か、大臣からお伺いいたします。
#318
○国務大臣(山本幸三君) 御指摘のように、私は昨年八月の大臣着任以来、地方創生とは地方の平均所得の向上であると定義して取り組んでおります。そして、その実現のためには、地方公共団体そして住民を含めた地方の自助の精神が是非とも必要で、自主性を持って取り組むことが重要であると強調してまいりました。
 そのときに、じゃ、どうして稼げるのかということになるわけでありますが、私は、お願いしておりますのは、まず自分の地域の現状をしっかりと分析してもらいたいというお願いをしております。そのために、私ども、地域経済分析システム、RESASという情報、データを提供しておりまして、このような情報を見ていただくと、御自分の住んでおられる地域が何が強みなのかと、あるいは何が弱みなのかと、あるいはどういう形で人が交流しているのかということがかなりはっきり分かります。そしてまた、周辺地域のまた状況もよく分かるわけでありまして、そういうのを見ていただいて、まず自分の強みをより強くしていく、あるいはよそにお金を支払っているというような状況については、できるだけ自分の地域で代替できないのかというようなことも考えていく、あるいは他の周辺の地域にないような産業を創作していくと、そういうふうに、是非このデータを分析することによってかなり自分の行くべき方向が出てくるんじゃないか。その際に人材が必要であるということであれば人材支援制度もあります。シティーマネジメントというのも派遣しております。そういうことで支援をして、そして、やはり自分たちで何とかしようと、そういう取組をしていただいて、そういうところには全面的に、財政的にも税制面でも支援をしていきたいというように考えているわけであります。
   〔理事二之湯智君退席、委員長着席〕
 よく、自分のところは何にもないと、したがって、とてもじゃないけどできないじゃないかと、とにかく東京一極集中を是正することも大事でありまして、これはまあ別途の観点でありますけれども、そういう声を聞きますが、結構地域によっては頑張っているところがございます。
 例えば、島根県の隠岐諸島の海士町ですね。ここは人口二千四百の小さな、もう本当に離島の小漁村でありますけれども、二〇〇二年にNTTを辞めて町長さんになられた山内町長さんが、このときは小泉政権で地方交付税もカットされた時期でありまして、もう何とかしなければ生き残っていけないということで職員たちと知恵を振り絞って、そこで、従来は自分のところで取れた水産物は隣の県の境港に持っていかなきゃいけないんですけれども、時間も掛かって買いたたかれます。しけが起これば出せないという状況になるわけでありまして、それを打開しようとして新しい冷凍の技術を導入しまして、その技術を使って長期的に保存できる、そしてその販売先も、東京の居酒屋チェーンにもう一定価格以下では売らないという姿勢で臨んで、それができまして、その結果、漁業者の生活が安定してまいりまして、年収が一千万を超えるというようなことも確保できるようになりまして、じゃ、その次は何をやろうかと……(発言する者あり)長過ぎますか。
 そこで、高校の教育を充実させようということで、塾も町がつくって高校のレベルを上げて、今や島外から高校に島留学してくるという状況になって、Uターン、Iターンで人口も社会増になっているというふうなことがありまして、そういうふうにやっぱり全力で頑張ってもらいたいと思いますし、そういうところには全力で支援したいというふうに思っているところであります。
#319
○石井章君 思いが伝わる答弁でございました。ふだん不完全燃焼でなかなか、今日は片道なので、どうぞ言ってくださいね。
 それで、いわゆる平成二十八年度の申込みが、しごと創生、地方への人の流れ、働き方改革、まちづくりと、このように分かれています。それで、全体で約二千六百件の申請、申込みがありまして、それで大体九割ぐらいが採択になったわけであります。内閣府の方々は、一生懸命、申請があれば翌日でもあるいはその週でも現地に足を運んで、姿勢がやっぱり違うんですね、切るという姿勢じゃなくて、何とか採択しようと。
 そうすると、地方の、私は元々地場の、地元の町会議員からやってきたものですから、大体縁故採用で、なかなか文章を書けといっても書けない人とか何かいるわけですよ。そうすると、やっぱり内閣府から言われた内容で申請書を書くといっても、県から出向で来ている人がいればまあ何とか書きそろえるんですが、なかなか書けなくて、補助率の低いものにいけば簡単な申請で済むというような声も聞いております。
 今回の、平成二十八年度、二千六百件で九割が採択になって、あとの一割が不採択になったまず理由をひとつお聞かせいただければと思います。
#320
○国務大臣(山本幸三君) 御指摘のように、できるだけ自主的な取組については応援したいと思っておりまして、内閣府の職員、大変努力をさせていただいております。
 それでも不採択になるものは、ある意味でいうと、単純な修理費を出してくれとか、あるいはほかの公共事業でできなかったからそこだけこの交付金で手当てしたいとかいうような、ある意味ではちょっと工夫がないといいますか、また、私が主張しております平均所得を上げる、稼ぐようなものに全くつながりそうにないと、そういうのがもう明らかというものについては、これはちょっとお断りせざるを得ないということでありまして、できるだけ、それでもまた仕組み直して、練り直してくるというときには相談をさせていただいておるところであります。
#321
○石井章君 当然ながら、一回試験に落ちたからといってもう次は来るんじゃないという姿勢じゃなくて、もう一度、何回も挑戦できるわけですから、そういう大臣の姿勢があれば、各市町村で、一旦は採択されなかったけれども次のときにもう一回頑張ろうということを促してくれるような答弁ですね。ありがとうございます。
 次に、地方創生推進交付金を活用した場合の効果でありますけれども、ローカル・アベノミクスの実現を目指す以上、地域経済の中核を担うサービス産業や農業などをいかに育成していくかというのも重要な課題だと考えております。
 私もこれまで介護に関する仕事に従事しておりましたけれども、介護職に就く人を探すのに大変苦労するのが現状であります。農業についても、稼げないから若者は稼がずに高齢者ばかりに、農業の担い手が今いないですね。ですから、六十五歳以上が九〇%以上という就労状況になっておりますけれども。
 そこで、今回の地方創生推進交付金により地域経済を牽引する地域中核事業への投資は促進されるのかどうか、大臣にお伺いいたします。
#322
○国務大臣(山本幸三君) 地方創生の更なる深化には、地方に仕事を呼んで人が仕事を呼び込む好循環を確立することを通じて地方の平均所得の向上を実現することが必要でございます。このため、これまでもローカル・アベノミクスの推進に向けた地方公共団体の取組を地方創生推進交付金で支援することによりまして、地域経済に人材と資金を呼び込めるよう、生産性が高く活力にあふれた産業の形成を促してきたところであります。
 今後は、こうした流れを更に推進するために、地域の中核事業の投資促進にも取り組む地方公共団体に対して地方創生推進交付金により支援してまいる所存であります。例えば、経済産業省とも連携しつつ、本国会に提出された地域未来投資促進法案の動向も踏まえて、地方公共団体が取り組む地域経済を牽引する事業への地域未来投資の推進を重点的に支援する取組を検討することとしております。
 また、平成二十九年度からは、このような地方公共団体の取組を柔軟に支援するため、地方の平均所得の向上などの観点から、地方創生への高い効果が見込まれる場合には、交付上限額やハード事業の要件を緩和するなど、地方創生推進交付金の運用を弾力化することとしたいと思っております。
#323
○石井章君 ありがとうございます。
 次に、この地方創生の横の展開についてお尋ねいたします。
 冒頭、私の地元の取手市が地方創生先行型交付金と地方創生加速化交付金を活用しまして、取手市創業支援事業、起業家タウン取手に取り組んでいることを申し上げました。一方、成功事例となった町と同じことを別の町でやっても、これはいろんな、必ずしもうまくいかないことはもうこれは当然でございますけれども、それというのも、町が抱える課題というのはそれぞれその町で異なっております。全く同じ町が存在しない以上、当然のことだと思っております。しかしながら、何らかの手を付けてよいのか分かりませんけれども、地方にとって成功事例を国がまず示すこと、もう三年ですから、こういったところもありますよという、それを参考にして自分の町に合った方法を考えることもこれは可能だと考えております。
 そこで、これまでの地方創生関係の交付金を活用した成功事例、大臣、あるいは内閣府としてこれは成功したというものは率先して横の展開に結び付けて、ますます地方が発展するようなことを考えてはどうかと思いますが、大臣の御見解をお伺いします。
#324
○国務大臣(山本幸三君) 委員全く御指摘のとおりだと思っております。地方創生の更なる深化と、それを全国津々浦々に波及させるためには、いろんな意欲と熱意のある地方公共団体からの相談等に、優良事例等を含めながらきめ細やかな対応をすることが重要であると考えております。
 このために、地方創生関係交付金の募集に当たりましては、全国の九ブロックごとに交付金申請の事前相談を担当する職員を配置すること、ブロックごとや随時の個別相談等を通じて直接地方公共団体の担当者が事前相談する場を設置すること、過去の交付金等における特徴的な事例についてホームページ上で公開することなどにより、交付金の積極的な活用と特徴的な事例の横展開を促しております。
 実際に、地方創生関係交付金の優良事例が横展開された例は幾つか出てきているところでありますけれども、例えば、移住して介護サービスに従事しようとする介護未経験のシングルペアレントの受入れを支援する島根県の浜田市の事業は、地方創生先行型交付金の特徴的な事例としてホームページ上でも公表されておりますが、茨城県の城里町は、これを参考にして地方創生加速化交付金により同種の事業を実施していると聞いております。
 今後とも、私自身もトップセミナーやチャレンジミーティングなどで、地方創生関係交付金だけじゃなくて、その他の地方創生に向けた支援策を活用した先進優良事例の御紹介をやり、横展開に積極的に取り組んでまいりたいと思っております。
#325
○石井章君 大臣の下にいらっしゃる内閣府の職員の皆さんは大変優秀な方が各省庁から来ていますので、大臣が言葉に出したことは素直に受け取って、皆さん多分、恐らくいい町づくりを目指してくれると思いますので、期待しております。
 次に、これ何だかんだ言っても、大臣が笛吹けど、職員は踊っても、これは財務省の予算がぴっちりと付かないとなかなか思うようにいかないということで、予算規模の妥当性についてまずお伺いしたいと思いますが、今回の地方創生推進交付金の予算規模はまだ一千億円ということでありますが、私が地元から聞くのは、政府の看板政策の割にはちょっと額が少ないんじゃないかなと。前の例えばプレミアムチケットじゃありませんけれども、七千七百ほど予算が付いたりしていますけれども、都道府県と市町村合わせたら千八百近くの自治体があるわけでありますが、均等に割ったら一億円にも満たない額でございます。頑張る自治体にはどんどん交付するそうでありますけれども、何を頑張ってよいのか試行錯誤する中、自治体の要望を、いわゆるその額を必ずしも全て交付されているとは限らないと思っております。
 とにかく失敗を恐れずに地方の大胆な発想に委ねるのも成功への近道のように思いますけれども、それには一千億円では足りないのではないかなと思います。
 そこで、地方創生推進交付金の予算規模一千億円の更なる拡充を求めるために、麻生財務大臣にお伺いいたします。
#326
○国務大臣(麻生太郎君) 今のお話ですけれども、今多分、石井さん、約一千六百七十ぐらい市町村ってあるんですけれども、これは地方がこれから競争する時代になるということを意味しているんだと思うんですね。同じ金をもらってそれをうまく利用したところ、使用しなかったところ。
 竹下内閣のときに、あれは三千六百七十ぐらい市町村があったんですけど、一つ、全部一律一億円であのときやったんですが、あの一億どこに行っちゃったのといってまず聞いてみたら分かりますよ。まず、ほとんど三千ぐらいどこへ行ったか分からぬというところもある。しかし、つり橋にしたところもあるね、おたくが、それはおたくの話で。奈良県でも一つやったな。結構いろんな、あちこち回りますと、あのおかげですというのが結構残っているところがあるね。
 まず、地方にすごく格差が出る、アイデア、使い方でね。その使い方が出る理由は首長さんですよ。同じ町の大きさであっても、その金を生かしてばあっと使っていくところと全然使い切らないところと。市長が駄目だったら駄目。はっきりしていますな、これは。これぐらい分かりやすいものはないですよ。同じ政令都市でもこんなに差が違いますから。ついこの間まで百万あって、片っ方は今九十万になり、片っ方は百五十万になった、何がそんなに違ったんだといったら、はっきりしていますよ、それは。その間、誰がやったかで、それで分かる。同じ県に二つあれば物すごく分かりやすいよ、私なんか。これ、今のを是非市長さんに聞いてもらいたいと思うけどね、本当。
 だから、それは違うんですよ。だから、私ども、この千億円のほかにも今、御存じのように、いわゆるまち・ひと・しごとの創生関連で六千五百億とか、そういうのもありますからね。だから、そういったものは今までもやってきましたので、これを更にいろんなものに使っていただければよろしいんで、多分うまくいったところは更にほかの予算がまた付いてくるんですよ。それでまた、そういうところは、これやったら予算が取れると分かったらちゃんと人を外から呼んできて、ちゃんと原稿を書けるやつを雇うんですって。
 でも、そういうこともやり切らない首長さんというのはいるんですよ。いい人、だけど所詮今の競争の時代には向かない首長さん。それはもう、悪いけど、その町民が選んでいるんだからしようがないと思っているぐらいで、ハッパを掛けないと、みんなそういうおかしくなったところへ援助していたって、それはとてもうまくいきませんな。
 だから、それだけははっきりして、ここは、うちはみんな一律でやっているんじゃないから、みんな競争しているんだから。だから、地方の競争する時代に合わせて、今言ったように、これも、何もこれに限ったことではありませんけれども、そのほかにもいろいろな予算というのはありますから、その予算の目付けていくときに、こういう予算もあるんじゃないですか、これも使えるんじゃないですかということを聞きに来る首長さん、じゃない、その下にいる副市長さんとか、その下にいる人が優秀なところじゃないなら、それは雇わなくちゃならないですよ。ほかのところでもいいから。佐賀県なんかはそれでうまくやっている。佐賀なんて大したものですよ、あそこは。僕はそう思います。
 是非、そういった意味で、いろんな意味で大いにアイデアが出ていただければ、それを横展開していっているというのは、今、山本の話じゃありませんが、大臣も言っておられましたけど、横展開しているのは幾つもありますんで、是非参考にしていただければと思います。
#327
○石井章君 本当にそのとおりでございますね。一律ではばらまきになりますから、やっぱりいろんな予算があるので、そこは大臣が横串を入れながら獲得していただいて。麻生大臣とは、特にバングラデシュなんかにも一緒に力入れた仲間ですので、もう本当にお世話になって、優しい心の持ち主というのはよく分かっていますので、大臣、ありがとうございました。
 それから、財務大臣に、これ、今までもいろいろガソリンの燃料税については出てきておりますけれども、特に、平成二十年五月に道路特定財源制度の廃止が閣議決定されました。平成二十一年度からこれが全額一般財源化ということで、現在も、当分の間の税率ということで、暫定税率からこうなっております。これはもう本当に不公平税制の極みなんですけれども、それまでは道路の上を走っているから道路特定財源として取ったにもかかわらず、これが一般財源になったということは、いわゆるガソリンスタンドで、皆さんも知ってのとおり、ガソリンスタンドで割引で買っているところと割引が受けられない人がいるんです、同じガソリンでも、それから軽油でもですね。
 ですから、バスとかそれからタクシーとか、まあタクシーはガスも多いんですけど、バス、タクシー、トラック、もうこれ本当は営自格差で、営業車は暫定税率を課さないということが基本だったんですけれども、スタンドで白ナンバーと青ナンバーを区別するのが大変だから暫定的にガソリン税の中にお金をもらいましょうというのが暫定税率。ところが、私も調べたら、いや、ごめんなさいね、先生のことじゃないですよ、生コンの運んでいる会社の場内の車とか、それから耕運機、それからイカ釣り漁船とか船舶、それ全て暫定税率掛かっていないんです。掛かっているのは、一番人がいないトラックとか、ああいう企業なんです。
 そこを、やっぱり麻生大臣、その辺をもう廃止して一律平均にすれば相当これ経済効果が上がると思いますが、大臣の御見解をお伺いします。
#328
○国務大臣(麻生太郎君) これは、御存じのように、当分の間税率とか、いかにもいいかげんそうな名前が付いているんですが、これは暫定税率という、昔はそういう言葉があったんですが、その暫定がとにかく、あなた、当分の間というのは、それは普通二、三年かと思ったらウン十年続いていたんですから。だから、そういったような話になったので、これをちょっときちんとしないといかぬと、まあ旧暫定税率とかいろんな言い方になったんですが。
 そういう意味では、これをどうするかというのは大きな問題であることはもうおっしゃるとおりです。ただ、これ総額で一兆七千億ぐらいありますからね。そうすると、これ一兆七千億ってちょっと大きな額ですから、そういった意味になると、これは大幅な減収になりますので、ちょっと問題というのが一点。
 それから、このガソリン税等々というのは、これヨーロッパなんかを見ましても、日本の場合が約五十三円幾らになるんですけれども、これイギリスなんかでいくと八十九円、フランスで七十九円、ドイツも七十九円九十銭ぐらいだと思いますので、そういった意味では、非常にみんな高いところに比べれば日本の方がまだ安いということにはなるんだとは思いますけれども、いずれにしても、この話は、今、だから、ガソリンというのが、これ地球の温暖化やら何やらに間違いなくこれが一番問題と言われています点も考えますと、これは、なかなかこの税率を一挙にやめちゃうというのはなかなか難しいというのが正直なところです。
#329
○石井章君 ありがとうございました。
 これはもう財務省もなかなかうんと言わない、地方税にも絡んできますから。しかしながら、小泉政権のときに、湾岸戦争のときに、お金が足らないからといってガソリンに上乗せしたんですね。二段階に全て税金がなっていますので、せめて半分ぐらいを、生コンも大事ですが、そこの場内に走るやつは税金掛かっていないんです、道路を走っていないので。そういうことも含めて、何とか一番物分かりのいい麻生財務大臣のときにこれを改正していただきたいと、これは要望でしておきます。
 次に、国交大臣の方に質問を移らせていただきます。
 先日、土曜日に、国交大臣御出席の下で茨城県内の圏央道が全線開通と。そのときに、歴代の国交大臣が三人、元自民党の中村喜四郎先生、あるいは民主党の大畠章宏先生、石井現大臣がそろって、知事もそろって、一緒に私もテープカットをしたんですけれども、あそこの圏央道は、十六号線の混雑緩和ということで、おおむね日本橋から半径測って四十キロから六十キロ範囲内を包むということで圏央道が完成したわけであります。
 石井大臣もお地元がつくばでありますので圏央道を利用する機会が多いと思うんですけれども、地元の者としても大変感謝をしておるわけでございます。
#330
○委員長(山本一太君) 石井君、時間が終わっておりますので、おまとめください。
#331
○石井章君 はい、分かりました。じゃ、これで質問を終わりにします。
 で、大臣に最後にお伺いしますが……(発言する者あり)ああ、終わっているんですか。はい、分かりました。
 じゃ、大臣の、この効果について最後にお伺いして、終わりにします。
#332
○委員長(山本一太君) 石井大臣、短く御答弁をお願いします。
#333
○国務大臣(石井啓一君) 今委員御紹介いただいたように、二月の二十六日に圏央道の茨城県区間が開通をいたしまして、圏央道全体三百キロのうち約九割がつながりました。これは、沿線の渋滞解消のみならず、東名道から東関東道の六つの高速道路がつながりましたので、関東各地の観光地の連結性が……
#334
○委員長(山本一太君) 大臣、短くお願いします。
#335
○国務大臣(石井啓一君) 向上しますし、また物流施設もたくさん張り付いていますので、そういった生産性の向上も期待をされるところでございます。
#336
○石井章君 ありがとうございました。
#337
○委員長(山本一太君) 以上で石井章君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#338
○委員長(山本一太君) 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島みずほ君。
#339
○福島みずほ君 自由・社民会派の希望の会、福島みずほです。代表して質問をいたします。
 森友学園の隣の土地を豊中市が買っております。十四億二千三百八十六万三千円ですが、これではごみの処理は一体どうなっているんでしょうか。売買契約書六条を読んでください。
#340
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 豊中市の売買契約書六条、乙は、売買物件の引渡しと同時に、甲が引き渡す地下埋設物調査に関する報告書記載の内容の地下埋設物が存在していることを了承した上、売買物件を買い受けるものとし、新たな埋設物等が発見されたとしても、七条の規定にかかわらず、甲はその責を負わないとございます。
#341
○福島みずほ君 埋蔵物があっても国は責任を負わない。森友学園と全く違いますが、いかがですか。
#342
○政府参考人(佐川宣寿君) 今お読みした条文でございますけど、豊中市には公園としまして平成二十二年に国有地を売却してございますが、売却前に国におきまして実施しました試掘調査の結果、廃材、ごみ、基礎コンクリートなどの地下埋設物の存在が確認されてございます。これらにつきましては土地の減価要因として評価しまして、地下埋設物の撤去費用を勘案した価格をもって豊中市に対しまして売却したところでございます。
#343
○福島みずほ君 それを勘案して十四億でしょう。何で森友はこんなに安いんですか。
#344
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 豊中市に対する売却も公共用ということで、地方公共団体でございますので随意契約でございますが、当然、見積り合わせというのを随意契約のときにも地方公共団体と行います。我々、不動産鑑定価格を事前に持ってございますが、我々の責任としまして、その持っています予定価格以上の提示を豊中市からいただきまして、豊中市の希望価格で売却をしたということでございます。
#345
○福島みずほ君 ごみの処理、埋蔵物、一緒じゃないですか、この地域。一方は何で有益費で払い、かつ八億払う、もう一方は、埋蔵物があっても報告書があるから国は責任を負わない。何でこんなに差があるんですか。
#346
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 豊中市のこの売却しました公園と、それからこの森友学園の土地、委員御承知のとおり隣同士になっておりまして、事前の調査におきまして両方ともその地下の浅いところに埋設物があったわけでございます。先ほど申しましたように、豊中市の方はそれを減価して売却しております。森友の方もそれをちゃんと勘案しまして、もちろん不動産鑑定価格は取ってございますが、こちらは貸付契約でございますので、当然、委員も御承知と思いますけれども、有益費というのは、そこで先方が処理をした場合については、国の持ち物である貸付けの財産の増加するという意味では有益費を支払うという、こういう契約になってございます。
#347
○福島みずほ君 おかしいですよ。だって、豊中市はその埋蔵物があることを分かった上で十四億でしょう。もう一方は何でただ同然なんですか。分かりません。
#348
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 豊中市との関係は先ほど申し上げたとおりでございまして、先方が見積り合わせのときに持ち出してきた予算と我々が持っております予定価格との間で先方の方が高かったということで、先方の御希望の価格で売却したということでございます。
#349
○福島みずほ君 だったら、何でこの森友にこんなに格安で、ただ同然なんですか。
#350
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 森友学園の方は、こちらも不動産鑑定価格をきちんと取りまして、ここで何度も御説明申し上げておりますが、国土交通省で新たに見付かった埋設物の撤去費用を積算しまして、それを控除した時価で売却したと、こういうことでございます。
#351
○福島みずほ君 豊中は、埋蔵物に関して報告書があって、今後新たに見付かっても責任は負わないという条文になっているんですよ。何で森友の場合は新たに八億も引くんですか。
#352
○政府参考人(佐川宣寿君) 豊中市に対しましては、六条で貸付け、特約が付いていまして、七条で瑕疵担保条項が付いてございます。したがいまして、豊中市の六条の方は、事前にお渡ししております、例の浅いところに埋設物がありますよという報告書の中について、そこについてはこれ以上、鑑定価格に反映していますので、そこは見ませんと。ただ、瑕疵担保条項で、隠れた瑕疵が発見された場合にはきちんと国が面倒を見ますということが書いてございまして、そういう意味では、現実に、その後、豊中市の公園においては土壌汚染が判明しまして、そこにつきましては豊中市が事後的に実施した対策工事がありまして、そこは国が瑕疵担保責任に基づきまして支払を行っていると、こういうことでございます。
#353
○福島みずほ君 瑕疵担保責任を豊中市がやっています。金額は幾らですか。
#354
○政府参考人(佐川宣寿君) そこは豊中市が行ったものでございまして、たしか約二千三百万円だったと思います。
#355
○福島みずほ君 そのとおりです。土壌汚染、鉛のみについては盛土で覆い、飛散防止したので、その費用二千三百二十八万円を国に請求し、支払を受けた、これは豊中市です。これが当たり前でしょう。何かあったらその瑕疵担保責任とかで追及するのであって、こんなにただ同然で八億も引くの間違っているでしょう。
#356
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 豊中市に対しましては、そういう意味で、事前に埋設物があることを承知の上で売却価格を設定して瑕疵担保責任を付けて売却してございます。
 こちらの森友の方は、まさに貸付け、有償貸付けをしている間に、工事中に新たな埋設物が発見されて、その新たな埋設物をどう処理するかということを急いでいる中で、日要して、それを勘案しながら、国土交通省に撤去費用を見積もっていただいて、そこを控除して時価で売却したと、こういうことでございます。
#357
○福島みずほ君 全く説得力ないですよ。同じ土地で同じ埋蔵物、何でただ同然なんですか。説得力ないと思いますが、どうですか。
#358
○政府参考人(佐川宣寿君) お答えします。
 森友学園の売却価格につきましては、不動産鑑定価格から適切に見積もった撤去費用を控除しました時価で適正に売却をしてございます。
#359
○福島みずほ君 初めの有益費の金額について、一億三千二百万円、詳細出してくれ、領収書出してくれ、いまだに出てきません。詳細説明して、領収書出してください。どうですか。
#360
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 領収書の提出の件でございますけれども、一般的に、事業者側から提出を受けた資料については、私企業名や私人の個人名等も一部記載されており、その公表等の取扱いについては慎重な検討を要することと考えております。
 しかしながら、議員がお求めの領収書も含め、現在、提出できる資料の整理、準備を進めているところでございます。
#361
○福島みずほ君 詳細、今教えてください。
#362
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 繰り返しになりますが、議員がお求めの領収書も含め、現在、提出できる資料の整理、準備を進めているところでございます。
#363
○福島みずほ君 いつ全部出してくれますか。
#364
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 また繰り返しになって恐縮でございますが、現在、提出できる資料の整備、整理、準備を進めているところでございます。
#365
○福島みずほ君 提出を求めます。
#366
○委員長(山本一太君) 後刻理事会で協議いたします。
#367
○福島みずほ君 では次に、八億一千九百七十四万千九百四十七円の方についてお聞きをします。
 分からないんですよ、これ。大ざっぱな資料しかありません。配付資料にありますが、これしか出てきません。直接工事費五億一千四百万、何ですか、これは。
#368
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 本件土地におけます地下埋設物の撤去処理費用につきましては、公共事業に係る一般的、標準的な方法により積算をしたところでございます。具体的には、国土交通省が空港土木工事の統一基準として定めました空港土木請負工事積算基準に基づきまして、本件土地に係る数量、すなわち面積掛ける深さ掛ける埋設物混入率と単価を掛け合わせて撤去処理費用を積算したところでございます。
#369
○福島みずほ君 それで五億というのが分からないんですよ。余りに巨額ですよね。(発言する者あり)
#370
○委員長(山本一太君) 福島みずほ君。
#371
○福島みずほ君 これで国民が納得するとは思えません。
 では次に、間接工事費の例えば現場管理費一億三千六百万、これ何ですか。
#372
○国務大臣(石井啓一君) ちょっと今局長、資料を探しているようですから、ちょっと一般的にこれ申し上げますけれども、公共工事の積算に当たっては直接工事費と間接工事費というのがあります。間接工事費の内訳が、ここに今委員の資料を出していただいたように、共通仮設費、現場管理費、一般管理費と。共通仮設費というのは、工事をやるについていろんな準備が必要ですから、その仮設。現場管理費というのは、現場の事務所等を建てるときがありますよね、現場でその工事を管理するための費用。一般管理費というのは本社費用だと思っていただいて結構でございます。それをトータルして積算をするということでございます。
#373
○福島みずほ君 この一億三千六百とか、現場管理費、高いんじゃないですか。
#374
○国務大臣(石井啓一君) これはもう割合が決まっております。直接工事費に対して何%かというのは、これは決まっているやつですから、ここを何か意図的に増やしたとか減らしたりとかいうことはございません。決まった公共工事の積算でこれは準用してやっているということでございます。
#375
○福島みずほ君 実際やったんですか。
#376
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 これは見積額でございます。
#377
○福島みずほ君 実際やったんですか。
#378
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 売却に当たり土地の時価を適切に算定する目的で、当該土地を瑕疵のないものとするために必要になると考えられる地下埋設物の撤去処分費用を見積もったものでございます。実際の工事を行ったかどうかということとは別のものでございます。
#379
○福島みずほ君 国土交通省、財務省、これ実際やったかどうか確認しましたか。
#380
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 今申しましたように、国土交通省が申しましたように、積算の撤去費用につきましてはきちんとした単価に基づきまして積算をしたわけでございます。その上で、不動産鑑定価格から適正に見積もった撤去費用を控除しまして時価で先方に売却をしたわけでございます。その売買契約の後に先方において適切に埋設物が撤去されるだろうと思いますが、いずれにしても、売買契約上、それを当方で確認するということにはなってございません。
#381
○福島みずほ君 端的に答えてください。確認していないんでしょう。
#382
○政府参考人(佐川宣寿君) 契約上、売却後それを確認するということになってございません。
#383
○福島みずほ君 しているかしていないかだけ答えてください、国土交通省、財務省。
#384
○政府参考人(佐川宣寿君) 具体的に撤去についてそれに幾ら掛かったと、そういう点については確認してございません。
#385
○福島みずほ君 何にもやっていないんですよ。実際やっていません。これ、ずさんですよ。豊中市と全然違うじゃないですか、同じごみがあるのに。
 何でこんなに売却、売買を急いだんですか。
#386
○政府参考人(佐川宣寿君) 平成二十八年三月十一日に新たな埋設物が建設工事中に発見されまして、そこにつきまして、一年後に開校を控えた学校ということでございますので、先方の方からこれは自らきちんと埋設物を撤去して急いで建設工事をしたいという申入れがありまして、私どもとしましては、国が自ら撤去するということもありますが、入札手続等時間が掛かりますし、そういう意味での開校が遅れることに対する様々なリスクもございますので、それはきちんと撤去費用をこちらで見積もって先方に工事をしていただくということで急いだわけでございます。
#387
○福島みずほ君 おかしいですよ。開校するのに賃貸借か売買かは関係ないでしょう。
#388
○政府参考人(佐川宣寿君) お答えします。
 工事中に新たに埋設物が見付かったわけでございまして、これ国の瑕疵でございます。したがいまして、国でこれを撤去する必要がございます。したがいまして、国として自らその埋設物を撤去するか、あるいは先方が撤去するか、その場合はこちらがその撤去費用を見積もって控除して売却するということでございますので、そういう意味では、時間の関係で急いでいるということも踏まえまして、当方で見積りをして時価で売却をしたということでございます。
#389
○福島みずほ君 全く理解ができません。
 平成二十八年三月十五日、本省に籠池理事長行っていますね。何の話をしたんですか、改めて教えてください。
#390
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 二十八年の三月十一日に新たな埋設物が発見されまして、近畿財務局と大阪航空局で三月の十四日、現場に行ってそうしたものを確認し、先方が東京に行く機会があるので、本省にもそういうことで国としてこの新たな埋設物の適正な対処をしてほしいということのお願いがありましたので、本省に来て、うちの担当者が会ったということでございます。
#391
○福島みずほ君 何でそれ本省に言いに来たんですか。
#392
○政府参考人(佐川宣寿君) お答えいたします。
 当然、これ近畿財務局の土地の管理処分の話でございますが、こういうような話につきましては各財務局共に随時本省との間に報告、連絡をしてございます。当然本省も知ってございます。それで、新たな埋設物が出たということで、当然本省も知ってございましたので、先方からアポを取りたいということでお受けしたということでございます。
#393
○福島みずほ君 いや、おかしいですよ。
 それから、さっき対処してほしいとありましたね。売買するとき安くしてくれとありましたか、あるいは有益費を加算してくれ、その両方の話があったんじゃないですか。
#394
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 三月十一日に新たな埋設物が発見されたので、学校建設の工事に差し障りがあるのでこの新たな埋設物を対応してほしいということで、それ以外の話はございません。
#395
○福島みずほ君 財務省に行くということはお金の問題でしょう。どういう話があったんですか。
#396
○政府参考人(佐川宣寿君) 財務省も様々でございまして、私どもは理財局で国有財産を管理しているものでございますので、国有財産の管理処分についてのお話をした、こういうことでございます。
#397
○福島みずほ君 ごみが新たに出てきた。どうしてほしいと言われたんですか。
#398
○政府参考人(佐川宣寿君) 詳しいことをお話ししたわけではなさそうでございまして、要するに新たに埋設物が出たんですと、したがいまして学校の建設工事に支障がないようにしてほしいと、そういうことをただおっしゃったというふうに聞いてございます。
#399
○福島みずほ君 理解できない。財務省に行くとしたらお金でしょう。有益費を増やしてくれと言うか、あるいは売買契約か、どっちかでしょう。ごみが出てきたから安くしてくれと言ったんじゃないですか。
#400
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 そういうことではございません。
#401
○福島みずほ君 理解できません。
 そして、借地契約なのか売買なのか所有物なのかで学校の開設に関係ないでしょう。売買契約こんなに急ぐ必要ないんですよ。どうですか。
#402
○政府参考人(佐川宣寿君) 建設工事をしている間は定期借地契約でございました。それで、定期借地契約のときに、私どもがやるか、所有者が国でございますので、そういう意味では、私どもでその撤去費用、撤去をするということになるとこれは様々な入札手続等で時間が掛かりますので、先方は貸付契約と同時に売買契約ができるというような契約も結んでおります。先方の意思表示がされればそれは売買契約に移るという契約になってございますので、先方は自ら売買契約に移って自分で埋設物を撤去して早く工事をしたいと、こういうことでございます。
#403
○福島みずほ君 売買予約契約書があります。これ、意思表示したらこの売買が成立するわけですね。
 そうしたらお聞きします。それで、値段で売ればいいじゃないですか、十億で。そして、後でその埋蔵物の領収書もらって、瑕疵担保でそれを払えばいいじゃないですか。どうですか。
#404
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 瑕疵担保という場合は、豊中市、先ほど委員の御指摘ありましたが、ああいうふうにきちんと鑑定評価をして売るときに、後で隠れた瑕疵が出るというときにその瑕疵担保条項が付いてやるということがございますが、この場合は、まさに今現実に貸付中に工事で新たに目の前にごみが出てきて、このごみを、埋設物をどうするかという状況でございましたので、まさに所有者たる国が撤去するか、あるいは費用を見積もって工事をして先方がやるかと、そういう選択をしたということでございます。
#405
○福島みずほ君 理解できません。丼勘定じゃないですか。八億も丼勘定って許されないですよ。
 安倍昭恵さんが名誉校長だということを、財務局、知っていましたか。
#406
○政府参考人(佐川宣寿君) 個別のそういう件については存じていないということでございます。
#407
○福島みずほ君 今までずっと、ホームページに書いてあるので知っていたと言われましたよ。どうですか。
#408
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 私が昨日答弁したのは、安倍昭恵様が幼稚園を訪問したという、ホームページに載っているというお話がありましたので、ホームページに載っている以上は誰か職員が見た可能性もございますが、子細には確認してございませんと、こういう答弁をいたしました。
#409
○福島みずほ君 確認してください。事務所に来た役人は、それはホームページに載っているので知っていたでしょうと言っておりました。
 ところで、安倍昭恵さんが首相公邸チャンネル、安倍昭恵の幸せのカタチというホームページを作っていて、総理公邸に、首相公邸にゲストを招いてやっている。これ、場所は首相公邸使ってインターネットTVをやっているということですね。
#410
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) 内閣総理大臣夫人は、現に内閣総理大臣の職にある者の配偶者を指す一般的な呼称でありまして、公務員としての発令を要するものではなく、公人ではございません。
 それで、お尋ねの動画の配信につきましては、これは政府の依頼によるものではございません。その上で、総理夫人が私的な行動として行っているものと認識をいたしております。
 総理大臣公邸は、総理の執務や賓客の接客に用いられるほか、総理及びその御家族が私的生活を送るための場でもあります。御指摘の動画は公邸内で撮影されたものと聞いておりますが、私的生活を送る場で私的活動を行っていたものであり、総理夫人が情報発信の中で自身が生活を送るための首相公邸という名称を用いたものであるというふうに考えております。
#411
○福島みずほ君 理解できません。これ、首相公邸から、ゲストを招いてやるというのを売り物にしているんですよ。実際、首相公邸、税金で賄われているところでやっているじゃないですか。どこが私人なんですか。
#412
○委員長(山本一太君) 今の、質問ですね。
#413
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) お尋ねの動画の制作、配信につきましては、総理夫人の私的な活動であることから、その具体的内容等について政府としてお答えする立場にはございません。
 なお、その制作に当たっては公費は支出はされておりません。
#414
○福島みずほ君 場所は首相公邸ですよね。
#415
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) 御答弁申し上げたとおり、首相公邸の中でございます。
#416
○福島みずほ君 首相公邸でインターネットTVやるのが、どこが私人なんですか。
 五人、官邸の中に安倍昭恵さんの担当官がいると。大臣だって二人しか秘書官付いていないじゃないですか。二人が常駐であると。その二人は毎日何しているんですか。
#417
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) お答え申し上げます。
 第二次安倍内閣の発足以降、現政権は、外交、安保を抜本的に立て直して、地球儀を俯瞰する外交に取り組んでいるところであります。総理大臣の海外出張に総理夫人が同行する件も四年間で二十五回と、野田内閣の一回から大幅に増加をいたしました。また、我が国に来訪した外国要人を総理とともに接遇するなど、総理夫人の外交活動も四年間で百四十七回と多数に上っております。在東京の外交団が催す多数のイベントには、公務多忙のため出席できない総理大臣に代わって大半に総理夫人が出席をしております。
 そして、このように夫人の活動が飛躍的に増大したために、総理夫人の行動のサポートを担当する職員を増員をいたしました。夫人のサポートを円滑にするには、常時、これ総理夫人の総理の公務の遂行を補助するための活動について、夫人のスケジュール調整や次期出張等に向けての日程、活動内容の調整等を行いつつ、また交代で随行を行うなどの人員二名が必要と判断されたものであります。
#418
○福島みずほ君 公人じゃないですか。
 それから、外国との、大使館との関係だったら外務省からの非常勤の三人でいいじゃないですか。何で二人が常駐しているんですか、部屋もあって、机もあって。
#419
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) 今申し上げましたとおり、総理夫人の業務、これは飛躍的に増えている、それに対応するために増員をしているということであります。
#420
○福島みずほ君 公人ですよね。
 森友学園に講演に行ったときに、公務員は随行していますね。
#421
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) お答え申し上げます。
 総理夫人のこの塚本幼稚園における講演については、総理夫人の私的な活動であると認識をしております。総理夫人の塚本幼稚園における講演に職員が同行をしておりましたが、その目的は、総理夫人の総理の公務の遂行を補助するための活動のスケジュール調整ですとか、あるいは種々の連絡調整等のサポートを行うために同行をいたしていたものというふうに承知をしております。
 以上です。
#422
○福島みずほ君 公務じゃないですか。私人の行為に何で公務員が付いてくるんですか。
#423
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) 今申し上げたとおりに、私的な活動そのものをサポートするために行ったのではございません。
 総理夫人の活動としては、総理の公務の遂行を補助するための活動、このスケジュール調整ですとか連絡調整等のサポートを行うというものでありますので、そのために同行していたということであります。
#424
○福島みずほ君 森友学園、この塚本幼稚園に同行した公務員は何していたんですか。
#425
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) 今申し上げましたとおり、総理の公務の遂行を補助するための活動、それは先ほど申し上げたとおり、いろいろな活動がございます。その活動のスケジュール調整とか種々の連絡調整のサポートを行うためにということであります。
#426
○福島みずほ君 総理の仕事の補助をするのは私的行為なんですか、公的行為なんですか。
#427
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) 先ほど来申し上げましたとおり、内閣総理大臣夫人は総理の職にある者の配偶者を指す一般的呼称であります。それで、国家公務員としての発令を要するものではありませんので、公人ではありません。
 他方で、総理ですね、行政府の長である総理の配偶者であるということに鑑みて、必要に応じて、各国首脳夫人も同行するサミットへの同行ですとか、あるいは夫妻で我が国に来訪した外国人要人の接遇などの活動ですとか、あるいは女性活躍など内閣の重要政策に関する会議等への単独での出席ですとか、こういう内閣総理大臣の公務の遂行の補助に係る活動について協力をいただいているというものであります。
#428
○福島みずほ君 だって、公務員が随行しているんでしょう。官邸に公務員が常駐しているんでしょう。
 総理を補助する仕事は私的行為か公的行為か、答えてください。
#429
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) 総理の今申し上げたような補助をする、サポートをする業務はやっていただいているということであります。(発言する者あり)いや、ですから、それは公的か私的かという話ではなくて、総理の公的な役割、これをサポートする役割をしているということであります。
#430
○福島みずほ君 その評価を聞いているんです。
 公的行為なんですか、私人の行為なんですか。私人の行為なのに何で官邸に役人が付いて、そしてこの塚本幼稚園、森友学園のところに公務員が随行するんですか。
#431
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) ですから、申し上げましたとおり、総理夫人の総理の公務の遂行を補助するための活動ということであります。
#432
○福島みずほ君 その活動は公的行為なんですか、私的行為なんですかと聞いているんです。
#433
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) 繰り返しになりますが、それは、公務を遂行するための活動を補助するための活動ということであります。(発言する者あり)
#434
○委員長(山本一太君) 野上副長官。
#435
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) お答え申し上げます。
 何度も御答弁になりますが、行政府の長である内閣総理大臣の配偶者であることに鑑みて、これは必要に応じて、各国首脳夫人も同行するサミットへの同行ですとか、あるいは夫妻が我が国に来訪した外国人の接遇の活動ですとか、あるいは女性活躍など内閣の重要政策に関する会議等への単独の出席ですとか、そういう内閣総理大臣の公務の遂行の補助に係る活動ですね、それを行っているということであります。(発言する者あり)
#436
○委員長(山本一太君) 野上官房副長官。
#437
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) お答え申し上げます。
 総理夫人は、それは国家公務員としての発令をするものではなく、公人ではないという認識であります。公人ではありませんが、総理の様々な公務を遂行するためのサポートをする活動を行っていただいていると、こういうことであります。(発言する者あり)
#438
○委員長(山本一太君) ちょっともう一回質問して。
#439
○福島みずほ君 活動は分かりました。でも、それは公的行為なんですか、私的行為なんですか。
#440
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) 済みません、何度も答弁で恐縮でありますが、総理の夫人は公人ではないという整理であります。その上で、総理の様々な公的な活動を補助をする活動をやっていただいているということです。(発言する者あり)
#441
○委員長(山本一太君) 野上官房副長官。
#442
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) お答え申し上げます。
 総理夫人は公人ではないという整理でありますが、その内閣総理大臣の公務の遂行の補助に係る活動を、私人としてその補助をしていただいているということであります。(発言する者あり)
#443
○委員長(山本一太君) 野上官房副長官。
#444
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) あくまでこれは公務の補助ということでありますので、それは公務ということではないというふうに思います。
#445
○福島みずほ君 いや、私は公的行為を行っていると思うんですよ。だって、公務員付いていっているわけでしょう。しかも、官邸に公務員付けているわけでしょう。公的行為を行っているじゃないですか。どうですか。
#446
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) ですから、内閣総理大臣の公務ですね、その公務の遂行を私人として補助をしているということであります。(発言する者あり)
#447
○委員長(山本一太君) ちょっと速記を止めて。
   〔速記中止〕
#448
○委員長(山本一太君) それでは、速記を起こしてください。
#449
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) その公的行為、私的行為ということなんですが、公務でないということでいえば、あえて言えばそれは私的行為ということになろうかと思いますが、それは総理の公務をサポートするという活動だということで御理解いただければと思います。
#450
○福島みずほ君 ここまでやっていて何が私的行為なんですか。
 じゃ、森友学園に随行した公務員の旅費は払われていますよね。
#451
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) お答え申し上げます。
 その旅費につきましては、総理夫人が支払われているということであります。
#452
○福島みずほ君 共謀罪について話をします。
 外務大臣、二〇〇四年国連立法ガイドは、関連する法的な概念を持たない国が共謀罪及び結社罪のいずれの制度も導入することなしに組織犯罪集団に対して有効な措置を講ずることを認める余地があるとしています。外務大臣、ですから、共謀罪をつくらなくてもこの組織犯罪防止条約を批准できます。そして、留保もできるわけです。
 外務大臣にお聞きします。日本が批准したたくさんの条約の中で、留保をした条約はどれぐらいあるでしょうか。
#453
○国務大臣(岸田文雄君) 我が国が締結した条約で留保が付されたものが何本あるかという御質問ですが、まず、条約自体、我が国が締結した条約、幕末以来莫大な数が存在いたします。それから、条約の中には、法律、予算の範囲内で締約するもの、締結するもの、要は行政取決めというものも入りますので、これ結果として膨大な数が存在いたします。
 これ確認するのはかなりの作業が必要ですが、事前に御通告いただいておりましたので作業をやらせてみました。それで、今現在確認できているのは過去十年間でありますが、過去十年間で留保を付したものというものであるならば、九本確認できました。
#454
○福島みずほ君 ありがとうございます。じゃ、留保していたって条約批准できるじゃないですか。
 法務大臣にお聞きをいたします。与党に配られた共謀罪の法案、テロという言葉、一個もないじゃないですか。どこがテロ等準備罪なんですか。
#455
○国務大臣(金田勝年君) テロ等準備罪に関する法案の具体的な内容はいまだ成案に至っておりません。現在もぎりぎりの最終的な検討を行っている段階であります。
 法案の具体的な内容等に関する御質問につきましては、政府として責任を持ってお示しできる成案を得た段階で十分に説明を尽くさせていただきたいと、このように考えております。
#456
○福島みずほ君 テロ等準備罪なんてうそっぱちだったじゃないですか。一言もテロなんてないですよ。そもそもテロと関係なかったんですよ。
 では、法務大臣にお聞きします。テロ等準備罪の「等」とは何ですか。
#457
○国務大臣(金田勝年君) 暴力団、そして組織犯罪集団、そういったものがそこに入っているわけであります。暴力団あるいは薬物犯罪集団、そういう組織犯罪集団がその「等」の中には含まれております。
#458
○福島みずほ君 質問主意書を出しました。テロ等の「等」とは、テロ犯罪以外の組織犯罪、つまり全部じゃないですか。テロと非テロ、全部ですよ。どこがテロ等準備罪なんですか。これミスリードじゃないですか。
#459
○国務大臣(金田勝年君) 御質問にお答えしますが、テロ等準備罪の具体的内容につきましては先ほど申し上げましたとおり現在検討中でありますが、基本的な考え方といたしまして、対象を組織的犯罪集団、つまり重大な犯罪等を行うことを目的とする集団に限定することを検討をいたしております、対象をですね。そして、国内外の犯罪の実態を考慮いたしますと、そうした犯罪組織による犯罪の中で重大なものの典型がテロ組織によるテロであります。
 また、テロ等準備罪というのは、重大な犯罪の合意に加えて実行準備行為が行われたときに初めて処罰されるものとすることを検討中でありますが、このテロ等準備罪という呼称はこのような罰則の実態を反映したものとして適切である、このように考えております。
#460
○福島みずほ君 テロ等の「等」は質問主意書で、テロ犯罪以外の組織犯罪全部じゃないですか。テロという言葉が一個もないんですよ、与党に示した条文案に。どこがテロ等準備罪ですか。テロ等準備罪のこの呼び名、撤回してください。
#461
○国務大臣(金田勝年君) 先ほども申し上げましたが、テロ等準備罪の具体的内容は現在検討中ではありますが、基本的な考え方といたしまして、対象を組織的犯罪集団、つまり重大な犯罪等を行うことを目的としている集団に限定することを検討をいたしております。国内外の犯罪の実態を考慮した場合には、そうした犯罪組織による犯罪の中で重大なものの典型がテロ組織によるテロであると、このように考えておるわけであります。
 したがいまして、テロ等準備罪という呼称はこのような罰則の実態を反映したものとして適切であると、このように考えている次第であります。
#462
○福島みずほ君 じゃ、条文の中に、目的にも何にもどこにもテロが一言もなぜ入っていないんですか。
#463
○国務大臣(金田勝年君) お答えをいたします。
 法案の具体的な内容等に関わる御質問でございます。政府として責任を持ってお示しできる成案を得た段階で十分に説明を尽くさせていただきたいと、このように考えております。
#464
○福島みずほ君 テロ入っていないんですよ。今から入れようなんて駄目ですよ、そんなの。だって入ってないんですもん。そもそも入っていない。
 これ、テロ等準備罪なんかではないんですよ。それを野党から指摘されて大慌てで入れるなんて、邪道中の邪道ですよ。(発言する者あり)与党に示された案じゃないですか。何言っているんですか。
 では、大臣にお聞きします。
 二百七十七、これは二百七十七の治安維持法を作るようなものだと思います。
 収賄の共謀って何ですか。
#465
○国務大臣(金田勝年君) テロ等準備罪に関する法案の具体的な内容につきましては、いまだ成案に至っておりません。現在もぎりぎりの最終的な検討を行っている。そういう中で、法案の具体的な内容に関するただいまの御質問につきましては、責任を持ってお示しできる成案を得た段階で説明を尽くさせていただきたい、このように考えている次第であります。
#466
○福島みずほ君 収賄入っているんですよ。というか、もし収賄が共謀罪の中に入ったとしたら、収賄の共謀ってどういうイメージですか。
#467
○国務大臣(金田勝年君) 先ほど申し上げました。いまだ成案に至っておりませんので、現在もぎりぎりの最終的な検討を行っております。法案の具体的な内容等に関する御質問については、政府として責任を持ってお示しできる成案を得た段階で十分に説明を尽くさせていただきたい、このように考えております。(発言する者あり)
#468
○委員長(山本一太君) ちょっと速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#469
○委員長(山本一太君) 速記を起こしてください。
#470
○国務大臣(金田勝年君) 先ほどから申し上げております。法案の具体的な内容等に関する御質問でございます。したがいまして、政府として責任を持ってお示しできる成案を得た段階で十分に説明を尽くさせていただきます。
#471
○福島みずほ君 駄目ですよ。法案の中身なんか聞いていません。収賄がもし共謀罪に入ったらどんなイメージかと聞いているんです。答えてください。
#472
○国務大臣(金田勝年君) 繰り返しになりますが、法案の中身に関わる話につながりますので、政府として責任を持ってお示しできる成案を得た段階で説明を尽くさせていただきたい、このように考えております。
#473
○福島みずほ君 いや、あり得ないです。法務大臣、自分の頭で考えてみてください。収賄の共謀、どういうイメージですか。
#474
○国務大臣(金田勝年君) 繰り返しになりますが、政府として責任を持ってお示しできる成案を得た段階で説明をさせていただきたい。(発言する者あり)
#475
○委員長(山本一太君) ちょっと速記止めて。
   〔速記中止〕
#476
○委員長(山本一太君) 速記を起こしてください。
#477
○国務大臣(金田勝年君) お尋ねの趣旨は、結局、対象犯罪の範囲に関わることになる御質問だと、こういうふうに受け止めております。したがいまして、政府として責任を持ってお示しできる成案を得た段階で十分に説明を尽くさせていただきたい、このように考えております。(発言する者あり)
#478
○委員長(山本一太君) 福島みずほ君。質問してください。
#479
○福島みずほ君 国会の審議を愚弄していますよ。だって、答えられないじゃないですか。
 じゃ、事前収賄の共謀……
#480
○委員長(山本一太君) 時間終わっていますので、まとめてください。
#481
○福島みずほ君 事前収賄の共謀はどういうものですか。
#482
○委員長(山本一太君) 大臣、時間終わっていますので簡潔に。じゃ最後に。
#483
○国務大臣(金田勝年君) ただいまのお尋ねは対象犯罪の範囲に関わることであります。したがいまして、私、お答えを重ねて申し上げますが、政府として責任を持ってお示しできる成案を得た段階で十分に説明を尽くさせていただきたい、このようにお答えをいたします。
#484
○委員長(山本一太君) これで終わり。もう終わっていますから。──はい。
#485
○福島みずほ君 こんな審議は初めてです。安保関連法だって何だって、戦争法だって、予算委員会でその中身について議論したじゃないですか。中身について……
#486
○委員長(山本一太君) 時間終わっていますから。
#487
○福島みずほ君 議論できない予算委員会なんてあり得ないですよ。答弁がなってない。こんな法務大臣の下で共謀罪なんて許せないということを申し上げ、質問を終わります。
#488
○委員長(山本一太君) 以上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#489
○委員長(山本一太君) 次に、松沢成文君の質疑を行います。松沢成文君。
#490
○松沢成文君 無所属クラブの松沢成文でございます。
 今日は、私が長年取り組んでおりますたばこ対策、受動喫煙防止対策について伺います。昨日とは違って、今日は、追及型、攻撃型の質疑ではなくて提案型、激励型の質疑を行いたいと思いますので、厚労大臣、よろしくお願いいたします。
 さて、もう私が参議院議員になってから三年間、何度も何度も国会の方で、もう受動喫煙は健康に被害があるということが証明されたわけだから、しっかりと国民の健康を守るために、そしてまた日本はたばこ規制枠組条約の加盟国でもあるから、国際的な基準の受動喫煙防止対策をきちっとやんなきゃ駄目だと、法律を作るべきだと訴え続けてまいりました。
 そうしましたら、政府の方も動いていただいて、内閣官房に検討会をつくって、そして厚労省が中心となって、今回でいう健康増進法の改正案作りを進めていただいているわけであります。私は、今まで厚労省、厚労大臣がリーダーシップを取ってかなり頑張って法案作りをやっていただいているなって大変評価をさせていただいているんです。
 さあ、その中で、ただ、こういう生活習慣を大きく改革するというのは難しいんですね。抵抗が物すごくあります。そういう中で、私も、もう八年前になりますけれども、神奈川県で受動喫煙防止条例を作ってきた。そのときにはやっぱり反発はすごかったです。もちろんたばこ産業関係者は猛反対、それから、民間の施設を規制しますので、サービス業の関係の方、飲食とか風俗営業とか全部含めて、とにかくお客が減るとか営業がやっていけないって大反対です。そしてまた難しいのは、これ、たばこが大好きな方もやっぱり感情的に、吸える場所がなくなるじゃないかって、こうやって反対する方多いんですよ。是非とも大臣の下にも、大変だと思います、異論、反論、オブジェクションがですね。
 ただ、私は、こうした規制法を作る場合に、実効性を高めるためには二つの絶対に外せない条件があると思っているんです。
 一つは、公共的室内空間の原則禁煙方針というのを貫いて、堅持して、例えば分煙の拡大だとか適用除外というのをできるだけ避けることです。もうここは分煙でいい、ここは除外でいいと言ったら受動喫煙の実効上がるわけないですよね。これが第一。
 そして二つ目に、実効性を上げるためにはしっかりと罰則を設けて抑止力を持たせなきゃ駄目だと。そして、その罰則は飾りじゃ駄目だと。執行体制をきちっと整えて、何度注意しても守らない人はきちっと過料を払ってもらいますよという体制をつくっておかないと実効性が上がらないということなんです。神奈川県もその方針で作ってきたんだけれども、十分なものではなかったんですね。
 ですから、大臣に期待したいのは、今回の法律でこの二つの原則をきちっと追求して法案を作っていただきたいと考えておりますが、いかがでしょうか。
#491
○国務大臣(塩崎恭久君) 御指摘のように、健康増進法が平成十五年に受動喫煙防止の努力義務というのを施設の管理者に課したわけですね。自主的な取組を推進をしてきましたが、たばこを吸わない国民の割合が八割を超える中で、いまだ約四割もの方が飲食店などの公共の場、ここで受動喫煙を受けているという現状がありますので、努力義務ではやはり不十分ではないかということだと思います。
 そういう意味で、今年一月の安倍総理の施政方針演説の中で受動喫煙対策の徹底という言葉が入っておったわけでありまして、こういう中で、今御指摘をいただきましたけど、厚生労働省は、健康増進法の改正に関する基本的な考え方の案というのを一昨日公表をいたしました。
 その具体的な内容につきましては、まず、プライベート空間は規制対象外ということでありまして、それとともに、公共の場については、しかし、施設や場所の性質を十分に考慮した上で限定した場所での喫煙、あっ、禁煙ということにするなど、言わば日本型分煙社会、これを目指しているところでございます。
 実効性を担保することについての御指摘がありましたが、施設の管理者あるいは施設の利用者に対して、喫煙が禁止をされた場所で喫煙しないなどの義務に違反した場合に、都道府県知事等による勧告あるいは命令などを行っていただいて、過料を適用するということとしております。
 さらに、たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約、FCTC、この締約国として、我が国の対策がWHOにより最低レベルと今分類をされているわけでございますので、そのことをしっかり認識した上で、ICTCガイドラインにある公共の場の屋内禁煙の原則の立場に立った案というふうに認識をしているところでございます。
#492
○松沢成文君 大臣、WHOの条約は禁煙を目指せなんです、分煙は駄目だなんですよ。ですから、我々も、オリンピックに向けて国際的なルールをつくるのであれば、まずは原則は禁煙を目指すべきなんです。
 日本型分煙社会と言っちゃうと、何か分煙がいいことみたく、イメージになっちゃうんですね。ここだけは気を付けていただきたいなというふうに思います。
 さて、その基本的な考え方の中で、職場というのはどう扱われるのか。事務所というのがあって、括弧職場と書いてあるんですね。でも、屋内的な公共空間で一番大事なのはある意味で職場ですよね。ですから、中小企業の職場なんかで受動喫煙で苦しんでいる職員の方はたくさんいます。職場は全部禁煙で持っていこうと、原則。それと、飲食店なんかでは、みんなお客さんが大事だって言うんですね。じゃなくて、従業員がいるんです。飲食店のフロアで働いている従業員の皆さんにとっては、フロアは職場なんですよ。だから、職場で受動喫煙防止を図るとしたら、飲食店なんかは原則禁煙にしないと、お客様だけじゃない、従業員を守れないということがあるんですね。
 さあ、今回の法案では、これから正式に作っていくと思いますけれども、職場というのは基本的に全て禁煙が義務付けられるというふうに考えていいんですね。
#493
○国務大臣(塩崎恭久君) 労働安全衛生法、これに基づいて、今、働く方の健康を保持、増強、増進する観点から、事業者に対して、働く方の受動喫煙を防止するために必要な措置をとるよう努めるという努力義務に今なっているわけであります。
 一方で、今回の受動喫煙防止対策の案では、公共の場所、すなわち多数の者が利用する施設を対象としております。したがって、当該施設の管理者に対しては、喫煙禁止場所の表示等の義務を課して、利用者に対しては、そこでの喫煙を禁止をするというものでございます。通常のオフィスについては、今回の規制対象となる多数の者が利用する施設、これに該当するということでありますので、屋内では原則禁煙ということになるわけでございます。
#494
○松沢成文君 職場は原則禁煙になるということです。
 さあ、そうなりますと、問題は私たちが使っている議員会館であります。議員会館はこれ職場ですよね、事務所でもありますね。ですから、ここは原則禁煙になる。ですから、議員会館で働く議員の方、秘書の方は、議員会館の中ではたばこを吸えなくなるわけです。ですから、その場合は、各階に一か所だけ用意してある喫煙所がありますね、あそこでしか、秘書を含めて議員も吸えなくなるということでよろしいんですね。
#495
○国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘をいただいたように、今回お示しをしております基本的な考え方の案、これにおきましては、公共の場所、すなわち多数の者が利用する施設を規制対象としつつ、施設やその場所の性質を十分に考慮して喫煙を禁止する場所を設定をしております。
 したがって、事務所あるいは劇場などのサービス施設、これについては屋内の禁煙ということで、喫煙専用室の設置を認めることとしているわけでありまして、議員会館につきましては、議員や秘書の皆さん方がそれぞれの個別の政策立案等のために用いる施設でありますので、通常のオフィスと同様の性質を持つというふうに考えますので、事務所に該当すると考えられ、屋内禁煙で喫煙専用室の設置が認められるということの整理だというふうに思います。
#496
○松沢成文君 じゃ、今まで自分の部屋だと思ってたばこを吸っていた議員さんもそこでは吸えなくなる、喫煙室に行かなければ駄目だということですね。多くの秘書さんたち喜ぶと思います。
 もっと考えると、大臣、ちょっとこれは通告していないので大臣の感想でいいんですけれども、議員会館というのは官公庁じゃないんでしょうか。まあ、官公庁の定義というのは分からないんですけれども、実は議員会館の修理は国土交通省の何か営繕部がやるんですね、あっ、官公庁営繕部がやるんです。ですから、議員会館も官公庁というふうにも考えられます。そうなると、建物内禁煙なんですよ。ですから、お役所として、これは喫煙室も認められなくなる、そうなると各階にある喫煙室も五年以内には撤去をしなければならなくなるということにもなるんですね。
 ビルごと絶対にたばこは吸えない、そういうふうにも考えられるんですが、大臣、私の考えについてはどう思いますでしょうか。
#497
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほどお示しをした整理を今私どもはしておりまして、先ほど申し上げた事務所や劇場等のサービス施設と並びで、やはり通常のオフィスと同様の性質を持つということで、私どもの今の段階では事務所に該当するというふうに考えておりますので、屋内禁煙、そして喫煙専用室の設置が認められるという整理を今しているところでございます。
#498
○松沢成文君 まあ官公庁の範囲には入らないのかもしれませんが、今後検討をよろしくお願いします。
 ちょっと飛びますけれども、今回の法案ができるとすると、屋内は原則禁煙になるわけですね。やっぱり一番たばこを吸う方が苦言を呈するのは、今、外が禁煙になっているところ多いと。例えば港区はそうですけれども、あと各自治体で駅前とか繁華街はもう外を禁煙にしちゃっているんですね、路上喫煙防止条例みたいな形で。それで、今回、国の法律で屋内の公共的なところ、飲食店なんかも含めて禁煙になると、たばこを吸う人は屋内も駄目、屋外も駄目、どこも吸えないじゃないかと、俺らは町から出ていけということかと、こういう被害者意識が強くなりますよね。
 さあ、そこで重要になるのは、今回の考え方にも書いてありますが、屋外に喫煙所をつくってあげるということです。屋内は吸えないんだから外に行って吸ってきてください、そのときにはちゃんと禁止区域でも喫煙所がありますよという体制をつくってあげないと、確かに喫煙者かわいそうだし、あと飲食店なんかも困ると思うんですね。そこは私も分かるんです。
 さあ、そのときに、喫煙所を駅前なんかにたくさんつくっていくときに、これを地方自治体の負担でやらせたら大変なことになります。新宿区なんか恐らく何十か所つくっていかなきゃいけないでしょう。ですから、この負担を是非ともたばこ会社にお金を出させるという仕組みをつくったらどうでしょうか。
 たばこ会社は規制が強まると消費が落ちて営業が厳しくなります。だから、少しでもたばこを吸ってもらう人は守りたいんですね。ですから、たばこ会社に出させる。実は今JTがかなりやっているんですよ。そうやって、そういうルールをつくるふうにやった方が私はうまくいくと思うんですが、いかがでしょうか。
#499
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、屋外での喫煙の問題について御指摘を私どもも確かにいただいております。外では吸えないじゃないかと、中も外も駄目なのかというようなことでお話をいただいているわけでありますけれども、現在、市区町村の中に路上喫煙を条例で規制をしているところは確かにあります。ありますし、厚生労働省の案では、屋内でも屋外でも喫煙できなくなる、厚生労働省の今お示ししている考え方だと、屋内でも屋外でも喫煙できなくなるじゃないかという懸念をお示しをいただいているわけでありますけれども、この条例に関しては、市区町村は全体の一部でございます。
 その一部の市区町村の中を更に見てみますと、その中でも規制の内容は、単に立ち止まれば喫煙できるものとか、あるいは携帯灰皿で喫煙ができるものなど、いろいろ幅があって様々でありまして、例えば港区、これは、屋外を含め指定喫煙場所以外の公共の場所での喫煙を条例で禁止する一方で、屋内と同等の設備を有する屋外設置の喫煙所というのを設ける者には設置費あるいは維持管理費を助成をする制度があるというふうに承知をしているわけでございます。
 今御指摘いただいた屋外での指定の喫煙所の整備については、こうした制度を設けている自治体の声もお聞きをしながら、国の規制との調和が取れるように必要に応じて対応を検討してまいりたいと思っておりまして、今のたばこ会社の案については、御提案として受け止めておきたいというふうに思います。
#500
○松沢成文君 これはちょっと専門的なことなので、政府委員の方でもいいんですけれども、最近どんどんはやってきている加熱式たばこですね、これに対する健康影響も指摘されていて、恐らく厚労省も健康の影響があるかどうか調べていると思うんですが、これも今回、受動喫煙防止対策の法案の規制対象に含めるんでしょうか。いかがですか。
#501
○政府参考人(福島靖正君) お答えいたします。
 受動喫煙は、他人の健康に影響を及ぼす煙を生ずるたばこにより起こるものでございまして、今般の案はこれを防ぐための規制を行おうとするものでございます。製造たばこにつきましては、喫煙用、かみ用、嗅ぎ用、これに区分されておりますけれども、私どもとしては、煙が発生しないかみ用、嗅ぎ用、この製造たばこは規制対象外とする一方で、紙巻きたばこや葉巻などの喫煙用の燃焼により使用する製造たばこ、これにつきましては、受動喫煙の健康影響が科学的に明らかであることから規制対象にすることとしております。
 一方、今御指摘のその燃焼以外の方法により使用する製造たばこ、最近売り出しておるものでございますけれども、これらについては、これらの主流煙、副流煙の成分を分析した結果、従来の紙巻きたばこに比べまして低減は見られるものの、タール等の発がん性物質等の有害物質が検出されております。ただ、その受動喫煙の健康影響についてはまだ現時点では科学的知見が明らかでないために、速やかに研究を進めまして、改正法が成立した暁には、施行の時点までに規制の対象とするかどうかを判断していきたいと考えております。
#502
○松沢成文君 財務大臣おりますので、一点だけお聞きします。
 たばこ規制を強めると、どうしてもたばこの消費が減りますから、たばこ税が減ってきます。やはり国の財政、大変厳しいわけですから、たばこ税増税したらどうでしょうか。たばこ税を増税すれば税収も上がるし、そして、たばこを吸う人はたばこの値段が高くなるからぐっと減ってきます。これ、一挙両得なんですね。財務大臣としていかがお考えでしょうか。
#503
○国務大臣(麻生太郎君) 余り考えたことありません。
#504
○松沢成文君 まあ、それは財務大臣、怠慢ですよ。財務大臣だったらそれぐらいのことをいつも考えて、しっかりと大臣の職を務めていただきたいと思います。
 最後に、厚労大臣、これから恐らく大政党の中では様々議論が始まります、この法案に対して。先ほど言ったように、もう反対論、異論、反論、オブジェクション、ばんばん出てきますよ。そのときに、最終的に私は方向を決めるのはやっぱり厚労大臣のリーダーシップ、信念だと思っているんですよ。厚労大臣……
#505
○委員長(山本一太君) 松沢君、時間が終わっていますので、まとめてください。
#506
○松沢成文君 ええ。
 これは、国民の健康のため、そして、日本がオリンピックを迎えても国際社会に恥ずかしくないきちっとした健康社会をつくっていくために、大臣のリーダーシップに懸かっています。大臣、自民党の厚労部会や……
#507
○委員長(山本一太君) 時間が終わっています。
#508
○松沢成文君 政調会に出ていって、大臣、しっかりと説得していただきたいんですが、決意はいかがでしょうか。
#509
○委員長(山本一太君) 塩崎大臣、時間終わっていますので、簡潔にお願いします。
#510
○国務大臣(塩崎恭久君) はい。
 しかしながら、ちょっと大事なことを一つだけ、一つ……
#511
○委員長(山本一太君) 短くお願いします。
#512
○国務大臣(塩崎恭久君) ええ。
 今、WHOの調査では、四十九か国が飲食店も含めた公共の場を屋内完全禁煙にしておりまして、中国北京以降のオリンピック開催国や開催都市、すなわち、カナダ、英国、ロシア、ブラジルでは大小問わず全ての飲食店で屋内禁煙となっています。
#513
○委員長(山本一太君) 塩崎大臣、短くお願いします。まとめてください。
#514
○国務大臣(塩崎恭久君) 売上げの問題というのを非常に気にされているのでありますが、このWHOの調査によっても、ほとんど規制をしても経営には影響がなく、中には売上げが増加しているという国もあるということで、したがいまして、これから私ども厚労省としては、政務三役を始め職員挙げてこの受動喫煙の禁止の問題については、規制の問題についてはしっかりと御理解をいただけるように、そしてまた、飲食店の皆様方にも御不安を与えないようにしながら説得をしっかりとやっていって、このオリンピック・パラリンピックを迎えても恥ずかしくない国としてやっていけるようにしたいと、こういうふうに考えておるところでございます。
#515
○松沢成文君 頑張ってください。
 終わります。
#516
○委員長(山本一太君) 以上で松沢成文君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 次回は来る六日午前九時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後五時六分散会
ソース: 国立国会図書館
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