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2017/03/14 第193回国会 参議院 参議院会議録情報 第193回国会 予算委員会 第12号
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2017/03/14 第193回国会 参議院

参議院会議録情報 第193回国会 予算委員会 第12号

#1
第193回国会 予算委員会 第12号
平成二十九年三月十四日(火曜日)
   午前十時四分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十三日
    辞任         補欠選任
     三宅 伸吾君     宮島 喜文君
     吉川ゆうみ君     中西  哲君
     川合 孝典君     風間 直樹君
     熊野 正士君     若松 謙維君
    佐々木さやか君     浜田 昌良君
     福島みずほ君     山本 太郎君
 三月十四日
    辞任         補欠選任
     中西  哲君     吉川ゆうみ君
     宮島 喜文君     三宅 伸吾君
     古賀 之士君     藤末 健三君
     山下 芳生君     紙  智子君
     清水 貴之君     石井  章君
   アントニオ猪木君    薬師寺みちよ君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         山本 一太君
    理 事
                石井 準一君
                中泉 松司君
                二之湯 智君
                長谷川 岳君
               三原じゅん子君
                福山 哲郎君
                舟山 康江君
                竹谷とし子君
                辰巳孝太郎君
    委 員
                青山 繁晴君
                朝日健太郎君
                有村 治子君
                上野 通子君
                太田 房江君
                こやり隆史君
                古賀友一郎君
                酒井 庸行君
                高橋 克法君
                中西 健治君
                中西  哲君
                中野 正志君
                長峯  誠君
                三宅 伸吾君
                宮島 喜文君
                元榮太一郎君
                山田 修路君
                山田  宏君
                吉川ゆうみ君
                渡邉 美樹君
                風間 直樹君
                小西 洋之君
                杉尾 秀哉君
                白  眞勲君
                藤末 健三君
                宮沢 由佳君
                矢田わか子君
                浜田 昌良君
                平木 大作君
                宮崎  勝君
                若松 謙維君
                紙  智子君
                大門実紀史君
                浅田  均君
                石井  章君
                山本 太郎君
               薬師寺みちよ君
   国務大臣
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        麻生 太郎君
       総務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(マイナ
       ンバー制度))  高市 早苗君
       文部科学大臣
       国務大臣     松野 博一君
       厚生労働大臣   塩崎 恭久君
       農林水産大臣   山本 有二君
       国土交通大臣
       国務大臣     石井 啓一君
       環境大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       防災))     山本 公一君
       防衛大臣     稲田 朋美君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(少子化
       対策、男女共同
       参画))     加藤 勝信君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(規制改
       革、地方創生)
       )        山本 幸三君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  野上浩太郎君
   副大臣
       財務副大臣    大塚  拓君
       防衛副大臣    若宮 健嗣君
        ─────
       会計検査院長   河戸 光彦君
        ─────
   政府特別補佐人
       人事院総裁    一宮なほみ君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小野 亮治君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       土生 栄二君
       内閣官房内閣情
       報調査室内閣衛
       星情報センター
       次長       塩川実喜夫君
       内閣府政策統括
       官        西崎 文平君
       総務省統計局長  會田 雅人君
       消防庁次長    大庭 誠司君
       財務省理財局長  佐川 宣寿君
       文部科学省生涯
       学習政策局長   有松 育子君
       文部科学省初等
       中等教育局長   藤原  誠君
       文部科学省高等
       教育局私学部長  村田 善則君
       厚生労働省職業
       安定局長     生田 正之君
       厚生労働省職業
       能力開発局長   宮野 甚一君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       吉田  学君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    定塚由美子君
       厚生労働省政策
       統括官      安藤よし子君
       農林水産大臣官
       房長       荒川  隆君
       農林水産大臣官
       房総括審議官   山口 英彰君
       農林水産大臣官
       房総括審議官   水田 正和君
       農林水産省経営
       局長       大澤  誠君
       農林水産省政策
       統括官      柄澤  彰君
       経済産業大臣官
       房審議官     田中 茂明君
       国土交通省住宅
       局長       由木 文彦君
       国土交通省航空
       局長       佐藤 善信君
       国土交通省航空
       局安全部長    高野  滋君
       運輸安全委員会
       事務局長     松原  裕君
       環境大臣官房廃
       棄物・リサイク
       ル対策部長    中井徳太郎君
       防衛省防衛政策
       局次長      岡  真臣君
       防衛省整備計画
       局長       高橋 憲一君
       防衛省統合幕僚
       監部総括官    辰己 昌良君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○平成二十九年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成二十九年度特別会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成二十九年度政府関係機関予算(内閣提出、
 衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(山本一太君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 平成二十九年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告をいたします。
 本日及び明日は、一般質疑を百六十分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党・こころ三十分、民進党・新緑風会六十分、公明党二十二分、日本共産党十八分、日本維新の会十四分、希望の会(自由・社民)八分、無所属クラブ八分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。
 午前十一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十時四分休憩
     ─────・─────
   午前十一時二十五分開会
#3
○委員長(山本一太君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
 平成二十九年度一般会計予算、平成二十九年度特別会計予算、平成二十九年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。
 これより質疑を行います。宮島喜文君。
#4
○宮島喜文君 自由民主党の宮島喜文です。
 初めてこの予算委員会で質問させていただきます。山本委員長、大臣の先生方、よろしくお願いいたします。
 去る三月の五日、長野県松本市の山中におきまして、訓練に飛び立ちました長野県消防防災ヘリコプター「アルプス」が墜落し、九人もの尊い命が失われた悲惨な事故が発生いたしました。
 一昨日、私は、九名が所属していた長野県消防防災センターを訪問し、次々と市民が訪れる中、私も一緒に献花をしてまいりました。改めてここに御冥福をお祈りし、御遺族を始め関係者の皆様にお悔やみを申し上げるところでございます。
 さて、長野県は私の地元でございます。南北に二百二十キロ、東西に百二十キロの県域に、三千メートルを超える北アルプス、中央アルプス、南アルプスの峰々が続き、日本の屋根と言われているわけでございます。この急峻な山と深い谷の中に住民の集落も点在し、公共交通機関もない地域も多くございます。
 そのような中で、平成九年に創設されました長野県消防防災隊は、県民の命と財産、そして県土を守るための重要な要として、救急救命活動、林野の火災の消火、台風、地震の被害状況の情報収集、物資の輸送など広範囲にわたって機動的な活動を展開し、その役割を担っていたところでございます。
 この事故の当日にも、午前中は北アルプスの乗鞍岳で発生した遭難事故に出動し、当初は午前中に予定していた訓練を午後に変更したとのことでございます。日々刻々と変化する状況を的確に判断し、迅速な任務遂行を図る隊員は、常に高い使命感を持ち、重責を担っていたものと考えます。
 「アルプス」とその精鋭なる隊員を失った長野県民の失意は大変大きなものがございます。消防防災ヘリコプターの墜落事故につきましては、平成二十一年に岐阜県で山岳救助中に起こっておりますし、また平成二十二年に埼玉県の方でも登山者の救出活動中に起こっているというふうに聞いているところでございます。
 そこで、今回の墜落事故でございますが、既に国土交通省の運輸安全委員会航空事故調査官が現地入りしまして調査を開始したと聞いております。松原事務局長さんより、その進捗状況について教えていただきたいと思います。
#5
○政府参考人(松原裕君) この度の長野県消防防災航空センターのヘリコプター墜落事故でお亡くなりになられました方々の御冥福をお祈りいたしますとともに、御遺族そして御関係の方々に心よりお悔やみを申し上げます。
 運輸安全委員会では、事故発生の翌日六日より事故調査官三名を現地に派遣し、現在までに事故現場での機体等の調査、運航管理者、担当者等の関係者からの口述聴取などを行ってまいりました。また、昨日十三日より新たに四名の事故調査官などを現地に派遣しておりまして、これから山林の損壊状況把握など飛行経路に関する調査、それから救助関係者等関係者からの口述聴取などを行う予定としております。
 引き続き、必要な調査を実施し、早急な原因究明に努めてまいります。
#6
○宮島喜文君 ありがとうございます。
 これから原因究明に努めるということでございましたが、その結果がまとまるというか出るのはいつなのか、その見通し、またこれは過去の例も含めてお聞かせ願いたいと思います。
#7
○政府参考人(松原裕君) お答えを申し上げます。
 今後の原因究明のための事故調査につきましては、国際条約の枠組みの下、ヘリコプターの設計、製造国、これは米国でございますが、それから搭載しているエンジンについての製造国はカナダでありますが、その両国の協力を得ながら機体の詳細調査を行うとともに、入手した各種データについて科学的、技術的な観点から分析を進めてまいります。
 また、お尋ねの過去の同種の事故調査についてですが、運輸安全委員会が発足した平成二十年以降、ヘリコプター墜落による死亡事故については八件既に報告書を公表してきておりますが、事故発生から公表までの日数は四百日から八百日、平均約一年半程度を要しております。これらの事故調査の中には、機体及びエンジンの不具合を確認するため製造国に分析を依頼したこと、あるいは搭載されていたカメラの映像の解析のために外部機関に委託したこと、さらには墜落現場が高山の山頂であったために事故調査官による現場調査がなかなか困難であったこと等々によって時間を要してきたものと考えております。
 いずれにしましても、このような事故の再発防止のためには原因究明が大事でありまして、早急な調査を進めるべく最大限の努力をしてまいります。
#8
○宮島喜文君 ありがとうございました。
 一年半も掛かるというお話を今お聞きしましたが、やはり出動態勢や訓練の在り方など、事故の再発防止ということでは、やはり的確な対策が原因解明がされないとできないということでございますから、是非この取組を進めていただきたいと思います。また、御遺族の方々も本当の真実を知りたいという思いもございますし、長野県にとりましても航空防災体制をどういうふうに考えるかということで非常に悩んでいるところだと思いますので、この辺の原因究明に御尽力をいただきたいと思うところでございます。
 次に、今回墜落いたしましたこの「アルプス」でございますが、平成九年の九月より約二十年間運航されている機体でございます。この運航開始から総運航時間は二十八年度末日で五千四百八十二時間に上っているということでございます。
 そこで、高野安全部長さんにお聞きいたしたいんですが、このヘリコプターというのは、製造から耐用年数又は運航時間の数により、これ以上飛行してはいけないなどというような制限、法的な制限又はガイドラインなどはございますでしょうか。
#9
○政府参考人(高野滋君) お答え申し上げます。
 まずもって、今回の事故でお亡くなりになられた方々の御冥福と、御遺族、御関係の方々のお悔やみを申し上げたいと思います。
 御質問の点につきましてですが、今回の事故を起こしたヘリコプターも含めまして、航空機の耐用年数であるとか運航時間の制限などということは、法律、法令上その制限であるとかガイドラインというものは設けられておりません。これは、航空機につきましては航空機のメーカーが整備のためのマニュアルを定めておりまして、そのマニュアルなどに従って適切に点検、整備、修理などを行っていただければ安全に使用が続けられると、技術的に安全に使用が続けられるということになっているためでございます。
 一方、航空機につきましては、航空法に基づいて耐空証明を受けなければ飛行できないことになっておりますが、その耐空証明は有効期間が一年ということになっておりまして、その一年ごとに耐空証明検査を受けることが義務付けられています。この耐空証明検査におきましては、先ほど申し上げたメーカーが定めたマニュアルなどに従って適切に整備、点検が行われているかどうかということを確認させていただいています。
 ありがとうございます。
#10
○宮島喜文君 ありがとうございました。
 では、この墜落した「アルプス」は、この耐空証明の検査ですか、これに合格していたということでしょうか。
#11
○政府参考人(高野滋君) お答え申し上げます。
 今回の事故機につきましては、平成二十八年七月十三日に耐空証明検査に合格して耐空証明が更新されておりまして、平成二十九年、今年の七月十二日まで有効な耐空証明書が発行されております。
 以上でございます。
#12
○宮島喜文君 ありがとうございました。
 そういう中で、原因究明を是非進めていただきたいと思います。
 消防防災ヘリコプターの操縦士でございますが、この高齢化が随分進んでいるということも聞いているところでございます。四十五歳以上が五八%とか、民間では八六%だということを聞いておりますけれども、これに対して、今後このいわゆる操縦士が不足することが考えられるわけでございます。この操縦士不足を解消するためにどうしたらいいかということになるんですが、なかなか操縦士を養成するにはお金が掛かるとか、また、操縦士が飛行する時間がなかなかないということ、若い操縦士が経験を積む場所、空中散布などもなくなってきている中でなかなか難しいということを聞いているところでございます。
 そういう中で、この消防防災のヘリコプターの操縦士の養成は急務となっておりますが、国としてはどのように取り組んでいくか、大庭消防庁次長さんにお聞きしたいと思います。
#13
○政府参考人(大庭誠司君) お答えします。
 御指摘のとおり、今後、ベテランの操縦士の大量退職を踏まえますと、消防防災ヘリコプター操縦士の養成確保は重要な課題と認識しておりまして、消防庁では昨年度に、学識経験者、都道府県や消防本部職員などから成る検討会を開催したところでございます。検討会では、消防防災ヘリコプターの現状や操縦士の養成過程に関する課題及び対応策などについて検討が行われまして、昨年度末に報告書がまとめられております。
 この報告書におきましては、養成確保に関する対応策につきまして、短期的には、消防防災ヘリコプター操縦士の養成確保に関する情報共有の場を開催する、あるいは、不測の事態への対応や経験の浅い操縦士への技術の伝承のため、再任用制度などを活用しまして経験豊富な操縦士の方を活用することなど、また、中長期的には、経験の浅い操縦士を同乗させるなど二人の操縦体制による養成の推進、あるいは、県と市における共同運航体制により運航経費の削減を図ることなどが提言されたところでございまして、消防庁としましても、これらを踏まえまして消防防災ヘリの操縦士養成につきまして取り組んでまいりたいと考えております。
#14
○宮島喜文君 ありがとうございました。
 これから取り組むということになっているんですが、長野県では自主運航そして自主養成を進めていたところでございます。
 そういう中で、大臣に、総務大臣にお聞きしたいんですが、国は操縦士養成に対して、いわゆる運航団体に財政的な支援を強化すべきではないかと私は思うところでございます。
 それともう一つ、やはり山岳救助というのは特殊な状況でございまして、非常に難しいと言われておりますので、これに関しても、国がどういうふうに対応していくか、お聞きしたいと思います。よろしくお願いいたします。
#15
○国務大臣(高市早苗君) 委員の地元で発生しました事故で精鋭の消防職員が九名もお亡くなりになりました。謹んで御冥福をお祈り申し上げ、悲しみ、深い悲しみの中にいらっしゃる御遺族の皆様にお悔やみを申し上げます。
 今の御質問、二点ございましたけれども、先ほど次長が答弁しました検討会の報告書の中で、短期的な対応策の一つとして、操縦士の必要な資格取得に係る経費について国が財政支援を進めていくことと記述されております。そこで、平成二十九年度から、消防防災ヘリコプターの操縦士の資格取得に関する経費について地方交付税措置を講ずることとしました。現在も運航経費については入れさせていただいております。
 それから、委員がおっしゃったとおり、山岳地域での救助活動というのは標高の高い上空でのホバリングなど高度な技術が求められます。そして、今ベテランのヘリコプター操縦士の大量退職が見込まれておりますので、操縦士の養成確保というのは重要な課題でございます。
 今、国土交通省において、消防庁職員も委員となりまして、消防防災ヘリコプター操縦士の乗務条件や標準的な訓練プログラムの策定について検討を行っています。この取りまとめの結果を踏まえまして、操縦士の養成確保に向けてしっかりと対応を進めてまいります。
#16
○宮島喜文君 ありがとうございました。
 二十九年度から財政措置、前向きな回答をいただきました。ありがとうございました。今後とも国の支援をいただきたいということ、そして我が国の山岳救助体制の構築へ向けて一歩ずつ進めていただきたいということをお願い申し上げまして、私の質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。
#17
○委員長(山本一太君) 以上で宮島喜文君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#18
○委員長(山本一太君) 次に、中西哲君の質疑を行います。中西哲君。
#19
○中西哲君 自民党の中西哲でございます。
 予算委員会では初めての質問でございます。よろしくお願いをいたします。
 三月一日のこの予算委員会で、我が党の西田昌司議員と麻生財務大臣との間の財政論議をお聞きしまして、私も、西田議員の応援団として、地方出身の議員として、麻生財務大臣に地方の思いを伝えたい、そういう思いで財務大臣にお聞きいたします。
 先日の西田議員とのやり取りは、日銀がお札を刷ってマネタリーベースは増えてもなかなか市中で回るマネーサプライが増えないと、日銀の当座預金、そして市中銀行の預貯金にたまっていると、資料も出して西田議員が示されたんですが、これではデフレから完全には脱却できないということで、このギャップをどう解決するかが最大の課題であり、それを解決するためにプライマリーバランスにとらわれずに財政出動を図るべきだというのが西田議員の主張でありました。
 私、昨年十月から十一月にかけて、財政的に非常に厳しい高知県の市町村長さん、そして県の職員、毎週のように上京してきて各省庁にお願いをするんです、これ毎年のことなんですが。多い人は首長さんは週に二回も来る。麻生大臣、昨年私の地元宿毛にもおいでになったんですが、宿毛の市長なんか週に二回、もう空港から三時間掛かるんですよ。これ大変なことなんですよ。
 そういう陳情の中で、高知県選出の我々の議員のところにもこういう陳情に行ってきましたというお話がありまして、その中で、平成二十八年度は補正予算が多く付きました、したがいまして、我々の思いは十分、十分というか、ほぼ満足するような予算が付いたんだけれども、頭で、当初予算で付けてもらえませんかと。当初予算で付けないことには、インフラ整備にしろ、地方創生の予算にしろ、長期的な二年、三年あるいは四年にわたるような計画が立てられませんと。補正予算はそれなりに有り難いことでございます、しかしながら、長期の予定を、計画を立てるためには当初予算を増やしていただきたいと。
 私は、そのときに首長さんたち何人かに聞かれましたので、そのたびに、多分政府はプライマリーバランスを重視しているので当初予算はなかなか増やせないんでしょうと、この壁はなかなか厚いというお話をさせていただいておりました。そういう中で、平成二十六年度から公共事業関係、当初予算約六兆円、それが二十九年度まで続いております。そして、二十八年度だけ補正予算が大幅に伸びて一兆五千八百億ということになっておりまして、これ、これだけ補正が付けられるのであればその何割かでも頭に回してもらいたいと、当初予算に回してもらいたいというのが私の希望でございまして。
 第二次安倍内閣が誕生しましてから、このデフレ脱却のために三本の矢政策を掲げて、日銀の総裁が黒田総裁に替わって、急速に国民、そしてまた海外の投資家の意識が変わりました。そして円安、株価の上昇が実現いたしました。
 私の地元高知県は、県民総生産とか製造品出荷額、財政力指数など、国内で非常に順位の低い貧乏県でございます。その高知県でも、安倍内閣が誕生して一年ほどたつと、有効求人倍率が上がり始め、そして県税収入である法人二税の収入が上がり始めました。私は、県内の企業の元気さを見るのにこの法人二税に注目しておりました。安倍内閣ができた平成二十四年度八十五億三千万、これが翌年には九十八億四千万に増え、さらにその次は百二十三億円、平成二十七年には百三十六億五千万と、三年間で約一・六倍に増えました。元気になったんです。元気になったんですが、私、当時県連幹事長として県内の団体を回ったときに、企業の方、経営者はこう言いました、もうけてはいるんだけど、これいつまで続きますかと。私どももまだ答えられる状況にありませんでした。続くんであるなら、給料も上げる、設備投資もする。しかし、不安があるんです。自民党政権のときでも、小泉内閣のときに地方交付税ががくっと減らされ、そして公共事業も減らされました。高知県でも、平成十一年、十二年、この当時は普通建設事業費二千三百億くらいあったんです。それがががっと減って、最低で七百億を切りました。今元気になったとはいえ、二十九年度の高知県の普通建設事業費は一千億ちょうどぐらいです。こういう状況にあります。
 したがって、政府が今プライマリーバランス重視を一時でもやめて当初予算で公共事業関係費を増やせば、地方自治体と民間企業の投資は増えて市中に回るお金も増えると考えております。
 西田議員は、投資すべき事業として整備新幹線や首都直下型地震あるいは南海トラフの地震対策費などを挙げられました。私は、それらに加えて、橋梁やトンネルの補修費等、更新投資と言われる分野への予算付けを提唱したいと思います。これらは次の世代への我々の責任でございます。
 平成二十四年十二月、山梨県大月市の笹子トンネルで起きた天井板落下事故で大きな被害を出して以来、国土交通省はトンネルや橋梁の点検を行い、今後補修工事に掛かる予定であると聞いております。また、都道府県でも同様な調査を行っております。
 このような更新投資の予算を当初予算で、例えば補正に付いた一兆五千億、六千億の何%かでも上げていただければ、地方自治体、そして民間企業の経営者の意識は変わると思うんですが、麻生大臣の御所見をお伺いいたします。
#20
○国務大臣(麻生太郎君) 久しぶりに予算の話を聞かせていただきまして、このところ予算の話は余り聞いたことがありませんのであれでしたんですが。
 今のお話は、これはもう中西先生、今我々は、そうですね、この財政というものの状況が極めて厳しくなってかなりな時間を要しておりますが、財政の状況は先進国の中じゃ最低ということになっておる状況をまずちょっと忘れて、おいておいていただいて。
 これを、ほとんど借金でとは言いませんけど、ほとんどとは言いませんけど、かなりの額を借金で賄っておると。だから、収入、今九十何兆といいますけれども、収入をはるかに上回る借金で、多額の借金というのが正確ですかね、多額の借金で賄っておるという状況がありますので、これをこのまま借金でこのまま行きますとどういうことになるかというと、これは間違いなく日本というものが、政府が発行しております紙幣、若しくは日銀が発行しております紙幣というものに対して、これは日本銀行が五千円なら五千円札を、あれは日本銀行券であって日本銀行の借用書みたいなものですから。したがって、それが通用しているというものの信用がだんだんだんだんだんだん下がっていくということは、結果としてインフレになってみたりいろいろな状況を引き起こすことになりかねませんので、私どもとしてはこの点も考えておかないかぬというのが、まず財政を預かる立場としてはこの立場があります。
 加えて、今言われましたように、地方強靱化とか国土強靱化とかいろいろな表現が出されていますが、コンクリートから人へという標語はおかげさまで少し減ったような気がしますけれども、まだそう思っておられる方も多いような、方もいらっしゃいますから、そういった時代ではなくなってきて、今公共事業は、一時期、補正後まで行きましたら十四兆円ぐらいまで行ったのが小渕内閣のときだと思いますが、その後一貫して減り続けてきておりまして、野田内閣までの間で前年度を上回って公共事業が伸びたのは麻生内閣のときだけで、あとは全部下がったんだと記憶しますが、その底を打ったときに比べましたら、この四年間、五年間で間違いなく、その頃よりは当初予算でも、少しずつではありますけれども、二十億とか五十億とかいいながらも五年間の間に上げてくることはできたんだと思っております。
 しかし、いずれもこれは、公共事業というのは未来への投資ですから、そういった意味では次の世代に引き渡すというしっかりした資産というものを形成する、そういった質の高いいわゆる投資というものをやりますと、経済成長の資する、経済成長を助けるというような意味においても重要だと思っておりますので、私どもはプライマリーバランスの件と今の件と両方をやっていかないかぬので、そうしないと、国民の不安、うちは大丈夫かなという不安の払拭というものをやらないかぬとこれは思っておりますので、安倍内閣においては経済再生と財政のいわゆる健全化を両立させますという方針の下で経済運営を行ってきているということであります。
 今言われましたように、私どものやり方としては、少なくとも現実問題としては、当初予算の総額を増やすという選択だけではなくて、選択とか集中とかいろんな表現はあろうと思いますが、命と暮らしを守っていく、今言われましたような、トンネルでいけばメンテナンスとかそういったような部分とか、民間投資を誘発して、それによって日本の成長力が引き上げられていくというようなものに集中する、効率化していくということであるのと、二十九年度の予算におきまして見ますと、道路とか河川などの老朽化対策を戦略的に進める。また、災害対応というんで、ミッシングリンクとかいろんな表現はありますけれども、いわゆる代替性確保のためのネットワークの整備をきっちりやりますとかいう点を推進しているので、目下は超低金利と言っていいと思いますが、そういった意味では、財政投融資というものを活用させていただいて、リニアの中央新幹線というのを建設するといったことをやらせていただいておるんですけれども、いずれにいたしましても、私どもとしては、今おっしゃったように質の高いインフラの整備というものに重点化、効率化を図ってきっちり対応していきたいと思っておりますので、今後、災害というか、自然災害においてはもうほとんど、全ての自然災害全部あるような国ですから、この国は、そういった意味ではきちんとした対応をしていかねばならぬと思っております。
#21
○中西哲君 ありがとうございました。
 三月七日に出た日銀高知支店の短観、これが、「高知県の景気は、緩やかに回復している。」。続いているんですよ。もうあと少しなんですよ。よろしくお願いします。
 続いて、ミサイル防衛の質問に移ります。ちょっとお昼までで私の持ち時間が終わるということを今通告されましたので、若宮副大臣にいらっしゃってもらっていますが、一問だけ。
 まず、三月六日にまた北朝鮮がミサイル撃ったんですが、我が国は、平成十年八月に北朝鮮によってテポドン撃たれた、その対策として十二月に、情報偵察衛星を平成十四年に整備するという方向で、平成二十五年現在、光学衛星とレーダー衛星が三基ずつの六基体制となっておるということですが、今後の整備計画についてお聞きいたします。
#22
○政府参考人(塩川実喜夫君) お答えします。
 情報収集衛星をめぐる情勢につきましては、昨今の北朝鮮情勢を始めとする厳しい国際情勢の中での外交防衛等の安全保障や、また大規模災害等への対応等の危機管理のため、衛星を通じた画像情報、これがますます重要になっているものというふうに認識しております。
 このような情勢に鑑みまして、情報収集衛星の機能の拡充強化や即時性の強化に向けまして、平成二十八年十二月に宇宙開発戦略本部で決定された宇宙基本計画工程表におきましては、合計十機の整備計画について今後財源確保策と併せて検討することとされております。具体的には、従来の四機体制の維持に加えまして、異なる時間帯に撮像するための時間軸多様化衛星四機、即時性の向上を図るためのデータ中継衛星二機の計十機の整備に向けて取り組む予定としてございます。
#23
○中西哲君 この情報偵察衛星、何も日本一国だけで全部完備するのはなかなか難しいという面がありますので、アメリカと協力し合っていろんなことをやるべきだと思うんですが、外国のある地点を二十四時間監視するいわゆる静止衛星、これを日本が整備するに当たって法律上あるいは技術上の問題があるのかどうか、お聞きいたします。
#24
○政府参考人(岡真臣君) お答え申し上げます。
 法律上あるいは技術上の課題、問題点ということで御質問ございましたけれども、まず法律的な観点で申し上げますと、宇宙基本法におきまして、憲法の平和主義の理念にのっとって安全保障分野における宇宙開発利用を推進するために必要な施策を講ずることとされておりまして、これを受けて、防衛省としても専守防衛の範囲内で我が国の防衛に必要な各種施策を進めているところでございます。
 このうち、お尋ねの静止軌道からの監視、特に弾道ミサイルの話を先生御質問ありましたけれども、こうしたものの発射情報ということにつきましては、従来から米軍が運用する早期警戒衛星による探知情報を日米間で共有して協力をしているという状況でございます。
 こうした、ちょっと御質問の趣旨との関係で申し上げますと、発射情報ということで申し上げますけれども、こうしたものを早期に探知するという上では宇宙からの赤外線による検知が有効であるということで、防衛省におきましても宇宙空間における赤外線センサーの利用可能性について技術的知見を蓄積するための実証研究を実施しているところでございまして、そうした技術的な蓄積の重要性という観点から、現在実施中の実証研究を通じて技術上の課題を段階的に解決していくことを目指しているところでございます。
#25
○中西哲君 今日たまたま自民党の勉強会が朝ありまして、片岡晴彦元航空幕僚長が、リアルタイムの監視能力と精密打撃能力の獲得が急務であるというお話がございました。やっぱり日米協力してこういう整備を一刻も早く進める、それが日本の外交にとって非常にプラスになるという思いがありますので、その整備をよろしくお願いをいたします。
 続きまして、ミサイル防衛ですが、弾道ミサイルと巡航ミサイル分けて質問させていただきます。
 まず、弾道ミサイルについては、今年度予算、平成二十九年度予算にもSM3ブロックUAの購入予算が盛り込まれております。順調にいけば二〇二一年度から日本に引き渡されるということで、このために、護衛艦、イージス護衛艦「あたご」、「あしがら」が二〇一九年度にイージス艦の能力として、ベースライン9C2、そしてイージスBMD5・1を装備するという計画になっております。たまたま、このSM3ブロックUA、二月の四日だったですか、ハワイ沖でアメリカの実験艦が、ジョン・ポール・ジョーンズがSM3ブロックUAで弾道ミサイル迎撃に成功しております。
 そして、平成二十七年の六月の衆議院平和安全法制に関する特別委員会で中谷防衛大臣が、民進党の長島昭久議員の中国の弾道ミサイルあるいは巡航ミサイルの脅威もあるかと思いますがという質問に答えまして、中国が保有する弾道ミサイルのうち我が国を射程に収めるものにつきましてはということで、中距離弾道ミサイル、短距離弾道ミサイル、巡航ミサイル等を挙げておられます。
 私はこの中で、中国の装備するDF21、BタイプとCタイプ、それぞれ射程が二千キロ、三千キロあります。これらを相当数沿岸部に、しかも移動式のTELと呼ばれる発射台で装備しております。これに対する防衛が必要になってくるんじゃないかと思うんですが、防衛省の御見解をお聞きいたします。
#26
○政府参考人(高橋憲一君) 委員の御指摘のとおりでございますが、我が国は弾道ミサイルの脅威に対しまして弾道ミサイル防衛システムを既に整備をしてございます。海上自衛隊のSM3搭載イージス艦による上層での迎撃、航空自衛隊のPAC3ミサイルによる下層での迎撃、これらにより、多層防衛により我が国全体を防衛しているところでございます。
 また、今後のミサイル防衛の検討ということで、次期中期におきまして新しいものを検討するということになってございまして、その中で、中国に、まあ特定の国を挙げるのはいかがかと思いますが、新たなミサイル防衛についての検討を進めていくと、そういうことでございます。
#27
○中西哲君 今、北朝鮮が撃つ、ここ数年そういう脅威が続いているので、それに対してイージス艦を、北と南だと思うんですが、二隻配備する。今のシステムではBMDモードにすると自艦が守れないということで、もう一隻、船を守るための護衛艦が付いております、四隻体制でございます。しかしながら、今、海上自衛隊そのものが非常に船乗りの希望者が少なくて船の充足率が低い。それに加えて、常時四隻そのために取られるというのはなかなか厳しいという声も聞こえてまいります。
 そして、陸上配備型のイージスシステム、いわゆるイージス・アショアと言われる、ルーマニアに既に米軍が配備しまして、今度、来年ですか、ポーランドに配備する予定で、これでロシアが物すごく反発しています。ということは、それだけ威力があるんだろうと思うんですが、我が国におけるイージス・アショアの配備計画についてお聞きいたします。
#28
○政府参考人(岡真臣君) お答え申し上げます。
 先生御指摘の、イージス・アショアということで御質問をいただきましたけれども、現在、防衛省におきましては、防衛計画の大綱に基づきまして、将来の弾道ミサイル迎撃体制についての調査研究を実施するなど種々の取組を行っているところでございます。
 そこで、御指摘のイージス・アショア、その他も含めてでございますけれども、現段階におきましてそうしたものを導入する具体的な計画があるわけではございませんけれども、こうした新たなアセットの導入につきましては、今後の具体的な能力強化策の一つとなり得ると考えているところでございます。
 今後、調査研究を更に進め、常時即応態勢の強化を含めた我が国の弾道ミサイル対処能力の向上に向けて積極的に検討してまいりたいと考えております。
#29
○中西哲君 特に日本海の場合、冬場、非常に荒れますので、護衛艦によるそういう監視能力がどこまで完結できるか、そういうことを補完する意味でもイージス・アショアの陸上配備、進めていただきたいと思います。
 次に、巡航ミサイルについてお聞きいたします。日本の場合まだ余り進んでいないようですが、巡航ミサイル、日本のような国で、海をあの小さなミサイルが低空で、海面から六メートル、八メートルで進んでくると。それに対して、E2D、今度日本も配備しますが、早期警戒機でレーダーで照射してもなかなか海面の乱反射で捉え切れないと、非常に難しいそうでございます。そして、この巡航ミサイル、陸上に入ると、自らのGPS装置を使って不規則な動きをしながら目的物に向かっていきます。したがって、本当に弾道ミサイルよりもっと厄介だという話も聞きます。
 今年一月二十日に、岩国の米海兵隊飛行隊に十機のF35B戦闘機が配属され、また二月二日にはE2Dホークアイ早期警戒機五機が同じ岩国基地に配属されております。既に横須賀に配属されております第七艦隊イージス巡洋艦チャンセラーズビルが、二〇一三年八月に洋上で実施された試験でSM6ミサイルを使って巡航ミサイルの水平線越えの撃墜に成功しております。このほかにも、同じような能力を持ったイージス駆逐艦としてベンフォールドとバリーが横須賀に配属されているわけですが、どうもアメリカの情報によりますと、このイージス艦とE2DとF35B、その先にセンサーとして使って巡航ミサイル防衛をやる予定でおるらしいですけれども、日本の場合、これに加わるのか、そしてまた、独自でそういうシステムをつくるのか、最後にお聞きいたします。
#30
○政府参考人(高橋憲一君) 中西委員御指摘のとおり、米海軍におきましては、NIFC―CAという防空コンセプトを用いまして、米海軍の複数アセット、先ほど御紹介ありました早期警戒機E2Dやイージス艦が共同交戦能力を含むネットワークを通じて連携し、防空能力を高めるということを現在進めてございます。
 また、日本におきましても、航空自衛隊のF35Aが平成三十二年度以降に運用を開始する予定でございます。また、航空自衛隊のE2D、先ほどございました早期警戒機でございますが、これにつきましても平成三十二年度から運用開始ということになってございます。また、イージス艦につきましても、「あたご」、「あしがら」の改修、あるいは、それが平成三十二年度にまた能力を取得することになります。また、現在建造中のイージス艦につきましても、三十二年度、三十三年度にそれぞれ運用開始予定でございまして、巡航ミサイル対処につきましては、航空自衛隊のE2Dが巡航ミサイルを探知、追尾をいたしまして、また、航空自衛隊のF35A、海上自衛隊のイージス艦によって迎撃する体制を今後ともつくっていきたいと考えてございます。
 現在、将来の統合防空の在り方について調査研究を行っているところでございまして、米国の先進的な装備品やNIFC―CAのコンセプト等も踏まえながら、我が国独自の巡航ミサイルに対する防空能力を向上させるということで現在検討中でございまして、万全を期してまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
#31
○中西哲君 ありがとうございました。
 このアメリカ第七艦隊の巡洋艦、ロナルド・レーガンの空母打撃群に配属されておりまして、空母が中東辺りへ行ったときには、この巡洋艦ないし、あっ、駆逐艦、そしてまた、E2Dのうち何機かはこれに附属して行くんじゃないかということで、その間、日本が留守になりますので、一刻も早いその整備をお願いいたしまして、まだ通告はいっぱいあったんですけど、これ次の機会にやりますので、よろしくお願いします。
 ありがとうございました。
#32
○委員長(山本一太君) 以上で中西哲君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 午後三時に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時七分休憩
     ─────・─────
   午後三時開会
#33
○委員長(山本一太君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
 平成二十九年度総予算三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。舟山康江君。
#34
○舟山康江君 舟山康江でございます。
 今日は、まず初めに、稲田防衛大臣に森友学園及び籠池理事長との関係について確認をさせていただきます。
 まず、大臣は森友学園の顧問弁護士を務めていたことがありますか。
#35
○国務大臣(稲田朋美君) 籠池氏との顧問契約に関しては、平成十六年十月に夫の稲田龍示が顧問契約を締結し、平成二十一年八月頃に終了をいたしております。
#36
○舟山康江君 再度確認いたします。
 夫ではなくて、稲田大臣御本人が弁護士稲田朋美として顧問契約をされておられましたでしょうか。
#37
○国務大臣(稲田朋美君) 顧問契約は確認をいたしました。夫の西梅田法律事務所稲田龍示名で顧問契約をいたしております。ただし、その後、弁護士法人光明会に組織変更をしておりまして、私は社員でありますので、その意味において、顧問契約自体は夫個人が締結したものではありますけれども、その責任が全くないとは言えないと思います。
#38
○舟山康江君 これ、法人として代表の稲田龍示氏が契約をしていたということであれば、法人の中の弁護士である稲田朋美弁護士も顧問契約ということになるんじゃないんでしょうか。
#39
○国務大臣(稲田朋美君) 顧問契約書を私も確認をいたしました。西梅田法律事務所弁護士稲田龍示、すなわち、まだ法人にする前の個人の稲田龍示が顧問契約を締結をしたものであります。
 しかしながら、委員がおっしゃるように、その後、私どもの事務所は弁護士法人光明会に法人化をいたしたものであります。その意味において、私と全く関係がないということではないというふうに思います。
#40
○舟山康江君 もう一点。
 大臣は、森友学園関係の裁判を引き受け、出廷したことがあるでしょうか。
#41
○国務大臣(稲田朋美君) 昨日、参議院予算委員会における小川議員の質疑において、私は全く籠池氏の事件を受任したこともなければ裁判を行ったこともない旨の答弁をいたしました。これは、委員会の場で突然過去の十二年前の資料に基づく質問であったので、私の全くの記憶に基づき答弁をしたものです。
 今朝の報道において、十三年前の裁判所の出廷記録が掲載されました。平成十六年十二月九日、夫の代わりに出廷したことを確認できましたので、訂正をしておわびをいたしたいと思います。
#42
○舟山康江君 今大臣は、昨日の小川委員の質問が突然だったので、記憶に基づいてというふうにおっしゃられました。しかし、それは違います。三月六日、福山委員が同様の質問をしておりまして、そのときも、私が弁護士時代に森友学園の顧問だったということはありませんということを答弁されておりました。そして、法律の相談も受けたことがないとおっしゃっておられました。
 この答弁は、結果として虚偽だったということでよろしいでしょうか。
#43
○国務大臣(稲田朋美君) 私自身の記憶に基づいて国会で答弁をいたしました。しかしながら、この出廷記録を、報道された出廷記録について確認をいたしましたところ、それが確認をできたところから、訂正をしておわびをしたいと思っております。
#44
○舟山康江君 法廷での弁護に記憶がない、それは依頼人に対して甚だ失礼だと思います。
 そしてまた、裏付けもなく、事実確認もせず、記憶のみで、だと思います、と言うのではなくて、断定しておられました。結果として、それはやはり虚偽だとお認めいただくべきではないでしょうか。
#45
○国務大臣(稲田朋美君) 全く、籠池氏から法律相談された記憶が全くなく、そして受任をした記憶もなく、今、出廷をしたその出廷記録を確認をして、この日は何かの都合で私が代わりに行ったんだなというふうに今朝推測をいたしたところでございます。
 事実として、そこが、私の記憶が間違っていたということは事実でありますので、訂正をしておわびをしているところでございます。
#46
○舟山康江君 この問題は以前から随分指摘されておりました。メディアでも報道されておりました。なぜ確認もせずに記憶のみで断定をして、この国会の予算委員会という場で発言をされたんですか。そして、そのことが結局、多くの皆さんが虚偽だったんだ、虚偽答弁だったという印象を受けていると思いますけれども、そのことをお認めになりますか。
#47
○国務大臣(稲田朋美君) まさしく、弁護士当時、今の事件、十二年前のことでもあり、私の記憶では、今も籠池氏から法律相談を受けた記憶は全くありません。そして、担当弁護士だった夫の代わりにその第一回の口頭弁論の期日に出廷したことは確認をいたしましたので、その点について訂正をし、おわびを申し上げたいと思っております。
#48
○舟山康江君 もう一つ、籠池理事長との関係について、十年ほど前から私はもう全くお会いしていないし関係は絶っているということの説明の中で、御夫妻が私に法律相談をしていただいたとか顧問をやってもらった、全くのそれは虚偽でありますというふうに言っておられます。
 籠池理事長がうそをついた、虚偽の発言をしたということを言っていますけれども、このことに対して、今謝罪するとか訂正するとか、ありませんか。
#49
○国務大臣(稲田朋美君) ここ十年ほど籠池御夫妻とは全く疎遠であり、私の記憶では会っていないというのが事実でございます。
 しかしながら、今委員が御指摘になったように、昨日の答弁の中で、籠池夫妻から法律相談を受けたとか事件を受任したということは全くありません、虚偽ですという答弁をしたことについては、私も……(発言する者あり)言い切っていました。それは、本当にそのように思って言い切っていましたけれども、結果として事実に反する部分があり、また虚偽であるというのは余りにも言い過ぎであり、訂正をしたいですし、また、おわび申し上げたいと思っております。
#50
○舟山康江君 これ、非常に大事だと思います。国会ですよ。友達との話じゃないんですよ。国会の場で確認もせずにうそをつく、そして人のせいにする、都合の悪いことは忘れる、記憶にないと言う、これが通じれば何でもありじゃないですか。証拠が出てきて、ああ、ばれた、じゃ謝ろう、これで済むんでしょうか。全てが信じられないと思いますよ。そうなりますと、南スーダンの日報の問題だって、本当は知っていたんじゃないか、うそついていたんじゃないか、そうなりますよ。
 そろそろ自らの、その虚偽だという、虚偽答弁だったということをお認めになり、また、そろそろ自らしっかりと責任を取られるべきではないでしょうか。
#51
○国務大臣(稲田朋美君) 全く記憶に基づいて自信を持って答弁をしておりましたが、昨日のこの出廷記録により、私が間違っていた、その部分は記憶が間違っていたということは訂正をしておわびをしているところでございます。
 その問題と、この南スーダンの日報の問題ですけれども、この南スーダンの日報の問題についても、これは隠蔽ということではなくて、私も、一年未満、用済み後廃棄という、そして不開示であるというその報告を受けたときに、徹底的に探せばどこかにあるんじゃないのかと、探して出しましょうということで探したものでございます。
 今回の一連のこの南スーダンの日報のことについても、その点については検証して、今後に生かしてまいりたいというふうに思っております。
#52
○舟山康江君 だったら、断定する前になぜ、この顧問弁護士を引き受けたかどうか、そして過去にどういうこの法律相談等の関係があったのか、法廷に出廷したかどうか、確認する手段は幾らでもあるわけじゃないですか。なぜ確認しなかったのか。だから信用できないというんです。結局、外から、別のところから証拠が出てきて、もう否定できない、そこで初めて渋々認めたような感じじゃないんですか。
#53
○国務大臣(稲田朋美君) 私は、私の記憶に基づいて答弁をいたしておりました。そして、今朝の報道で十三年前の裁判所の出廷記録が掲載をされて、そして、平成十六年十二月九日、夫の代わりに出廷したことを確認できましたので、訂正をしておわびをしているところでございます。
#54
○舟山康江君 改めて、この国会の場で答弁をするに当たってなぜ確認しなかったのか、もう一度御説明ください。
#55
○国務大臣(稲田朋美君) まず、私の記憶として、籠池氏から法律相談を受けたこともなく、そして受任したこともないと自信を持って答弁をいたしておりました。そして、今朝の報道で出廷記録が掲載をされたことによって、平成十六年十二月九日、夫の代わりに出廷したことを確認をしましたので、訂正しておわびをいたしたところでございます。
 私は自分の記憶に従って答弁をしており、今、この出廷記録が掲載されたことで、そのように推測し、確認をしたということでございます。(発言する者あり)
#56
○委員長(山本一太君) 稲田防衛大臣。
#57
○国務大臣(稲田朋美君) まさしく、自分の記憶に自信があったので、もう確認するまでもなくそのように自信を持って答弁をしたところでございます。
 私としては、今後とも誠実な答弁に努め、誠心誠意職務に当たっていきたいと考えております。
#58
○舟山康江君 そんな言い訳が通じるんだったら、もう何でもありですよ。もう全てうそついて、ばれたときに謝ればそれで済むということになりますよ。もうとっても通用しないと思います。
 しかも、これ、口頭弁論に出ているということですよね。口頭弁論に出廷した当事者で出ていますから。であれば、何かしゃべるわけですよ。そういった記憶も全くないんですか。
#59
○国務大臣(稲田朋美君) その出廷記録によりますと、第一回の口頭弁論でございます。第一回の口頭弁論ということは、当事者が、法廷に代理人が来て、しかし、例えば十時の弁論ですと二十組ぐらい来て、原告、訴状陳述しますか、はい、被告は答弁書陳述しますか、はい、次の期日はという、そういう手続でございます。
 そして、十三年前のその出廷したかどうかということについて、私はその記録を見て、夫の代わりに出廷したんだなと推測はしておりますが、いまだに記憶はございません。なので今そのように答弁をしているわけでございますが、いずれにいたしましても、委員会の場で突然過去の十二年前の資料に基づいて昨日御質問があったので記憶に基づいて答弁をいたしたものでございますが、訂正をし、おわびをいたしたいと考えております。
#60
○舟山康江君 先ほども申しましたけれども、昨日の質問が初めてではありません。先週三月六日にも同じような質問が出ているわけです。そのときになぜきちんと確認しないんですか。
 繰り返しになりますけれども、これ、国会という大きな場ですよ。その場で、国権の最高機関のこの場で発言するに当たって、確認もせずに記憶だけで発言をして、結局間違えて、かなり断定していますからね、そう思います、ではなくて。全て断定しているわけですよ。そういう中で、このようないいかげんなことが通用するわけはありません。
 しかも、予算委員会でも随分とこれに時間取られました。今日も御覧のとおり開会が一時間遅れました。なぜですか。何で一時間開会が遅れたと思いますか、大臣。
#61
○国務大臣(稲田朋美君) 全く私が記憶になかったものですから、確認するも何も、本当に記憶がなかったわけであります。そして、自分の担当している事件であればまだしも、その日は、推測するに夫の代わりに第一回口頭弁論期日に出廷をしたものと思います。そして、事実と異なっていたため、訂正をしておわびをしているところでございます。
#62
○舟山康江君 今日一時間予算委員会の開会を遅らせた。しっかりと予算委員会の前に大臣に事実を確認しなければいけないというのは、これ、予算委員会の委員長を始め与野党の合意の上ですから。野党が要求しただけじゃないんですよ。合意の上で、予算委員会一時間無駄にして、大臣のために確認作業を取った。この責任の重さ、感じていますか。
#63
○国務大臣(稲田朋美君) 私自身も今朝の報道を受けて確認をした次第であります。
 それによって予算委員会が延びたこと、申し訳ないと思いますが、今後とも誠実な答弁に努め、誠心誠意職務に当たっていきたいと考えております。
#64
○舟山康江君 済みません、もう一回確認したいんですけれども、では、報道が出なければそのまま放っておいた、逃げ切れたと思っているんですか。
#65
○国務大臣(稲田朋美君) 逃げ切れたというか、私もこの報道を見て初めて、平成十六年十二月九日、第一回口頭弁論期日に出廷したんだなというふうに推測をしたわけであります。
 したがいまして、逃げ切れるとか逃げ切れないではなくて、記憶に基づいて答弁をいたしましたけれども、結果として出廷していたということが確認できましたので、私自身も朝、それで訂正をし、おわびをいたしたいと考えております。
#66
○舟山康江君 先ほどから、結果としてと何度も述べられておりますけれども、そういう意味では、結果として虚偽答弁だったんですよ。結果としてこの場でうそをついてしまったんですよ。その重さをしっかりと大臣、感じてください。どうですか。
#67
○国務大臣(稲田朋美君) 委員の指摘を重く受け止めて、今後とも、誠実な答弁に努め、誠心誠意職務に当たっていきたいと考えております。
#68
○舟山康江君 稲田大臣は、自衛隊の指揮官として大変重たい役割を果たしています。記憶に基づいてとか結果としてうそをついてしまったとか、こういったことで指揮官として信用されるんでしょうか。
 私は、改めて大臣に対して、この虚偽答弁の責任、そして自衛隊の、自衛隊員の指揮官としてのその責任、果たして果たせるのか、そういった意味で、しっかりと御自身でこの責任の重さを考えていただいて、しかるべく判断をしていただきたいと思います。
#69
○国務大臣(稲田朋美君) 今後とも、誠実な答弁に努め、誠心誠意職務に当たっていきたいと考えております。
#70
○舟山康江君 私はやはり、先ほどから結果としてと言っていますけれども、結果としては残念ながらこれは虚偽と言わざるを得ないということを再度繰り返し申し上げたいと思います。
 さて、大阪府豊中市のこの国有地売却問題において、昨日、川合委員からも質問がありましたけれども、国有財産近畿地方審議会を開いておりますけれども、これは第一回目の貸付契約のときに開いていますけれども、売買契約時、これ中身大きく変わっていますけれども、なぜ開かなかったのか、その理由を教えてください。
#71
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 昨日の質問もございましたので、議事録も含めて少し御紹介させていただきます。
 森友学園への国有地の売却に関しましては、二十七年二月に地方審議会に諮問いたしました。この議事録にございますが、諮問事項としてこのようにございます。「諮問事項「豊中市に所在する普通財産を小学校敷地として学校法人森友学園に貸付け及び売払いを行うことについて」」と、こういうふうに諮問事項になってございまして、その後経緯を説明した後、最後にまた事務局として、「今回、学校法人森友学園に対しまして、十年間の事業用定期借地による時価貸付及び売買予約による時価売払をしようとするものでございます。」と、こういうふうにまず諮問を行ってございます。
 したがいまして、審議会におきましては、森友学園を相手方とし十年間の定期借地契約を結ぶとともに、十年以内に森友学園が国有地を時価で買い受けるという処分方法につきまして、御審議の上、御了承いただいてございます。
 国有地の売却は、当然、法令上時価ということで、我々、不動産鑑定評価によって算定してございます。したがいまして、森友学園に対しまして時価で売却を行うという処分方法につきましては既に審議会で御了承いただいておりますので、売買契約につきましては改めて諮問していないということでございます。
#72
○舟山康江君 では、確認しますけれども、現在のこの契約は、当初の国有財産有償貸付合意、それから国有財産売買予約契約書に基づくものと同じと理解してよろしいんですか。
#73
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 契約そのものは、貸付時のその合意の契約とその新たな売買契約はそれぞれ別でございますが、今申し上げましたように、最初の地方審議会におきましても、その貸付時の契約の条文そのものをそこでお諮りしているわけではございません。二月に審議会を開きまして、五月に貸付けの契約を結んでございます。
 したがいまして、今申しましたように、審議会におきましては、その定期借地による時価の貸付け、それから売買予約による時価の受け払いというその処分方法全体について御了承いただいているということでございますので、改めて諮問いたさなかったということでございます。
#74
○舟山康江君 ごまかしていますよ。全然違う契約になっているんですよ、中身も金額も算定方法も。本来はもう一度議論するべき話ですよ。最初の貸付けのときにどういう問題があるかという議論がされている、新しい貸付けは全く違う議論がされるべきだと思いますけれども、ごまかさないでください、もう一度お答えください。
#75
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 再度の御答弁になりますが、諮問いたしましたのは、相手方が誰であるか、それからどういう内容かということで、冒頭、議事録を読み上げさせていただきましたが、森友を相手方とし、十年間の定期借地契約を結ぶとともに、森友学園に十年以内で国有地を時価で売却するということを諮問してございますので、そういう意味では、その貸付けの契約におきましても売却の契約におきましても、最初の二十七年二月の国有審議会の中での大きな処分方法の御了解の中にあるという理解でございます。
#76
○舟山康江君 非常に自分の都合のいい解釈で判断していると思わざるを得ません。だって、随分値引きして売っているわけですよ。適正な価格じゃないんですよ。そういう中で、最初の契約と違うものを結んでいるのに本来やるべき審議会を開かなかったというのは、非常にこれは瑕疵があったと私は思います。
 そういう中で、この度、お手元に配付しておりますけれども、おととい、三月十二日付けで、国有財産に関する土地の買戻し、違約金の請求、原状回復を求める通知書が出されました。
 まず財務省にお聞きしますけれども、原状回復とはどの範囲で求めているんでしょうか。
#77
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 売買契約上、買戻しあるいは契約の解除を行った場合に原状回復を求めるという、求めることができるとされてございますが、原状回復と申しますのは、契約の前の、契約前の元の状態に戻すことでございまして、本件につきましては、私ども更地で森友学園に売却をいたしましたので、建物等の撤去を求めることが基本になるというふうに考えてございます。
#78
○舟山康江君 この積み上げられた産業廃棄物はどうなるんですか。
#79
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 契約でございまして、法律上この原状回復をどういうふうに読み込むかというのは、もうこれからまさに法律的、専門的に詰める必要がある等ございますので、今そのことについて、契約上の文言についてはちょっと御紹介できませんが、ただ、今委員がおっしゃいました、地中から掘り出されたこの仮に仮置きされているとする産業廃棄物が仮にあるとしますれば、それはまさに森友学園側が、産業廃棄物としてこの事業の結果出たんでありますれば、そういう産業廃棄物関連の法令に従いまして適切に処理する必要があるのではないかと私どもは考えてございます。
#80
○舟山康江君 これ、産業廃棄物があるということは、これ豊中市が確認しております。
 環境大臣にお伺いします。この積み上げられた廃棄物は誰が撤去するのか、もしされない場合にはどのような措置がとられるんでしょうか。
#81
○国務大臣(山本公一君) 廃棄物処理法では、排出事業者、この場合は、建設工事の場合は元請事業者ということに相なりますが、その事業活動に伴って生じた産業廃棄物を自らの責任において適正に処理をしなければならないとされております。加えて、廃棄物処理法では、法に定める基準に適合しない処理等を行い、都道府県知事等による改善命令に違反した場合等の罰則についても規定をいたしておりまして、適正な処理を確保する仕組みになっております。
 一般的には、排出事業者は、産業廃棄物が最終的に処分されるまでの間、法に定める基準に従い適切に処理する必要があります。よって、積み上げられた産業廃棄物が保管基準に従っていない場合には適正な処理と認められません。
 いずれにしても、本事案については豊中市において適切に指導監督等の対応がなされるものと承知いたしています。
#82
○舟山康江君 大臣、もう一回確認したいんですけれども、保管基準に従って保管されていても、それは一時的なもので、最終的にはきちんと処分しなければいけないという理解でよろしいですか。
#83
○国務大臣(山本公一君) 産業廃棄物は、最終処分を行って初めて処理がなされたということに相なろうかと思っています。
#84
○舟山康江君 ありがとうございます。
 国交大臣にお伺いしますけれども、この敷地には今建物がほぼ完成状態で建っておりますけれども、これには国交省のサステナブル建築物等先導事業の補助金が出ております。
 これ、建物そして補助金どうなるんでしょうか。
#85
○国務大臣(石井啓一君) 委員が提出いただいた資料の通知書にございますように、財務省においては、国として土地の返還を求める契約上の権利を行使する予定であることを既に森友学園に伝えております。
 補助金適正化法におきましては、補助金の交付の目的に従い補助事業が行われない場合等には、補助金の交付の決定を取り消し、返還を求めることができるとされております。
 こうした状況も踏まえ、今後、この補助金適正化法の規定に基づき、補助金の交付の決定の取消し及び補助金の返還に向けて手続を進めてまいりたいと考えております。
#86
○舟山康江君 重ねて、この件に関しては不正受給じゃないかという、そういった疑念もありました。建物撤去に伴って返還すれば、この不正に関しては特に責任を問わないということなんでしょうか。やはりこれはこれとして、きちんと国交省として責任を追及するということでしょうか。
#87
○国務大臣(石井啓一君) 補助金適正化法においては、第二十九条に、偽りその他不正の手段により補助金の交付を受けた場合の罰則が定められております。
 したがいまして、まず何よりも事実関係の詳細を明らかにすることが最優先の課題でありまして、先週金曜日、国交省への補助金の申請代理人を呼びヒアリングを行ったところでございます。事務方からは、現段階では不正な申請があったとの事実は確認をされてはいないが、不明な点が多く残るという報告を受けたところでございまして、引き続き不明な点について事実関係の確認を行うよう改めて指示をいたしました。
 引き続き、更に事実関係の調査を行いまして、その結果を踏まえ、適切に対応してまいります。
#88
○舟山康江君 このような形で今後土地を買い戻すということですけれども、買戻し後の土地の価格というのはどうなるんでしょう。
#89
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 契約上一億三千万で売っておりますので、その価格で買い戻すわけでございます。その後どうするか、今後の用途をどのようにするか、いずれにしましても、所有はもちろん大阪航空局の方で所有してございますので、今後についてはよくよく相談してやっていきたいというふうに考えてございます。
#90
○舟山康江君 この土地の再調査等も行うんですか。
#91
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 契約の解除又は買戻し権の行使によりまして土地の所有権が返還されるということで、国土交通省の財産ということになりますので、まずは大阪航空局と近畿財務局で本件土地の現況というものを速やかに確認をしたいというふうに考えてございます。
 それで、所有権の返還後、近畿財務局において土地の原状回復を求める予定であると承知してございますので、大阪航空局といたしましては、この原状回復に係る手続に関しまして近畿財務局と連携して対応してまいりたいと考えてございます。
#92
○舟山康江君 土地の現況をきちんと調査するという中で、まあ以前にも土地の現況を調査しております。その八億一千九百万円の新たな地下埋設物についてヒアリングと写真で確認したということですけれども、これ、再度確認したいんですけれども、掘削機の先端に廃材が絡み付いているということを何度も答弁されていますけれども、その様子の写真は存在するんですか。
#93
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 写真につきましては、工事関係者から入手して、私どもが所有をしてございます。
#94
○舟山康江君 その写真は国会に提出いただけますか。
#95
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 御指摘の現場の工事写真につきましては、三月七日の本委員会におきまして理事会協議事項とされたというふうに認識をしております。
 本資料の提出につきましては、本資料が工事事業者の所有物でありますことから、当該事業者の了解を得る必要があるというふうに考えてございます。現在、本資料の提出を要請されている理由や背景を丁寧に説明した上で、工事事業者に対して本資料の公表の可否をお尋ねしているというところでございます。
#96
○舟山康江君 もう一つ、四七・一%、まあ約半分、容積の半分にもごみが入っている様子が分かる写真は存在しますか。そしてまた、それも提出いただけますか。
#97
○政府参考人(佐藤善信君) お答えを申し上げます。
 今御指摘の埋設物の混入率の四七・一%ということでございますけれども、これは、平成二十二年に大阪航空局が実施した地下構造物状況調査におきまして、廃材、廃プラスチック等のごみの混入率が四七・一%であったということを踏まえて今回の見積りで使用しているわけでございますけれども、本件土地におきまして、まず、平成二十八年の三月十四日に現地で確認をいたしましたくい掘削工事から出てきたごみと、平成二十八年四月五日に現地で確認をいたしました工事関係者による試掘で三・八メートルの深さから出てきたごみ、これがいずれも平成二十二年の調査にある廃材等のごみと同じ種類のごみであったものであることから、今回四七・一%ということで見積りを行ったところでございます。
#98
○舟山康江君 そういった状況の写真はないんですか。
#99
○政府参考人(佐藤善信君) お答えを申し上げます。
 三月十四日にこの現場を確認したときにごみが広範に広がっていることにつきましては、既に写真を提出しているというところでございます。それから、三・八メートルの深さから出てきたということ、これ工事関係者の試掘によるものでございますけれども、これについても写真はあるということでございます。
#100
○舟山康江君 九・九メートルから出てきた分はどうなんでしょう。
#101
○政府参考人(佐藤善信君) お答えを申し上げます。
 九・九メートルの方につきましては、先ほどまさに御答弁を申し上げました工事写真でございますので、工事事業者にはもう既に連絡を取っておりまして、先ほど御説明をいたしましたように、本資料の提出を要請されている理由や背景を丁寧に説明した上で、現在、本資料の公表の可否をお尋ねしているというところでございます。
#102
○舟山康江君 掘削機の先端に廃材が絡み付いているとして、その廃材が、刺していくときのどの位置の部分から出てきたのかというのはなんで分かるんですか。
#103
○政府参考人(佐藤善信君) お答えを申し上げます。
 まず、平成二十八年三月十四日の現地確認におきまして、九・九メートルのくい掘削工事の過程において発見された廃材、廃プラスチック等のごみを大量に含む土が広範なエリアに積み上がっていることをまず確認をしております。
 それで、この現地確認に当たりまして、工事関係者からのヒアリングにおいて、九・九メートルのくい掘削工事の相当に深い層から廃材、廃プラスチック等のごみが出てきたという報告がございました。さらに、くい掘削時の工事写真において、掘削を終えた掘削機の先端部に絡み付くほどの廃材、廃プラスチック等のごみが発生していることや、全長十メートルのドリルで掘進している最中に廃材等のごみを含む土が発生している様子などが確認されております。
#104
○舟山康江君 掘削機を入れるということは、そのごみが例えば一メートル時点で絡み付いたのか深いところで絡み付いたのか全く分からないと思うんですけど、どうやってそれ確認するんでしょう。
#105
○政府参考人(佐藤善信君) お答えを申し上げます。
 今、地下埋設物の撤去処分費用の見積りに当たって、なぜ九・九メートルという深さを設定したのかと、そういう御質問だろうと思いますので、まずはその見積りの考え方から少し御説明をさせていただきますと、本件土地の売買契約では、将来地下からどのような埋設物が出てきたとしても買主は売主である国の責任を追及できないということになっております。このため、売主の責任を追及できない代わりに、土地の価格を決めるに当たりまして、将来埋設物が出てくるリスクの分だけ土地の価格を下げておくという必要があるということでございます。そこで、どれだけ価格を下げておくべきかということを、将来見込まれる地下埋設物の撤去処分費用という形で見積もったというわけでございます。
 すなわち、八・二億円の見積りに当たりましては、当該土地に係る調査の結果、知見を持つ職員による現地確認、工事関係者からのヒアリングや工事写真など、検証可能なあらゆる材料を用いて、将来リスクとなり得る地下埋設物の存在範囲を想定をし、国土交通省の空港土木請負工事積算基準に基づき撤去処理費用を見積もったということでございます。
 それで、見積りに当たりまして、くい掘削部分の深さ九・九メートルまでの地下埋設物の存在を想定した理由でございますけれども、繰り返しになりますが、平成二十八年三月十四日の現地確認において、職員が九・九メートルのくい掘削工事の過程において発見された廃材等のごみを大量に含む土が広範なエリアに積み上がっていることを確認していること、現地確認に当たり、工事関係者から九・九メートルのくい掘削工事から廃材等のごみが出てきたと報告があったこと、それから、先ほどから指摘をいただいておりますくい掘削工事の工事写真において確認をしていること、さらに、本件土地の北側や西側が昭和四十年初頭まで池や沼であったこと、こういったことを勘案をいたしまして、くい掘削部分については九・九メートルまで地下埋設物の存在を想定して見積もったということでございます。(発言する者あり)
#106
○委員長(山本一太君) 佐藤航空局長。
#107
○政府参考人(佐藤善信君) お答えを申し上げます。
 先ほども答弁の中で申し上げましたですけれども、将来リスクとなり得る地下埋設物の存在範囲を想定したわけでございまして、その想定に当たって、当該土地に係る調査結果、知見を持つ職員による現地確認、工事関係者からのヒアリングや工事写真など、検証可能なあらゆる材料を用いて将来リスクとなり得る地下埋設物の存在範囲を想定したということでございます。
#108
○舟山康江君 私がお聞きしているのは、その先端に絡み付いたごみが九・九メートル地点のものだということがなぜ分かるんですかと聞いているんです。
#109
○政府参考人(佐藤善信君) お答えを申し上げます。
 平成二十八年三月十四日の現地確認に当たり、工事関係者から九・九メートルのくい掘削工事からの廃材等のごみが出てきたとの報告があったものですから、九・九メートルの位置から出てきた可能性があるわけでございまして、ですので、それを踏まえまして、将来リスクとなり得る地下埋設物の存在範囲を想定したということでございます。
#110
○舟山康江君 では、九・九メートル地点のごみじゃなくて、可能性ということなんですね。
#111
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 私が申し上げておりますのは、九・九メートルのくい掘削工事、すなわち九・九メートルの深さから出てきた土、その土に大量のごみが含まれているということは確認をされているということでございます。
 それから、この九・九メートルの深さというのは、何度も申し上げますけれども、本件土地の売買契約で買主は売主である国の責任はもう一切追及できないと、将来どんなものが地下から出てこようとも追及できないと、そういったことを前提として将来埋設物が出てくるリスクを考えなきゃいけないと、それで将来リスクとなり得る地下埋設物の存在範囲を想定したものでございまして、そういう意味において九・九メートルということを申し上げているわけでございます。(発言する者あり)
#112
○委員長(山本一太君) 佐藤航空局長。
#113
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 後の方で言った答弁でございますが、九・九メートルのくい掘削工事の過程において、九・九メートルのところから出てきた土の中に廃材等のごみが含まれていることを確認したということでございます。
#114
○舟山康江君 くいの長さが九・九メートルということでよろしいんですか、その土台のくい、ちょっと確認なんですけれども、お答えください。
#115
○政府参考人(佐藤善信君) お答えを申し上げます。
 くいの長さというよりは、九・九メートルのくい掘削工事の過程において発見された土に廃材等のごみが大量に含まれていたということを確認したということでございます。
#116
○舟山康江君 じゃ、実際のくいはそれより長いということなんでしょうか。
#117
○政府参考人(佐藤善信君) お答えを申し上げます。
 くいは九・九メートルでございます。
#118
○舟山康江君 くいが九・九メートルで、九・九メートルまでごみが詰まっているんだとすれば、これ危なくてしようがないですよね。いわゆるごみの詰まっている軟らかい層がそこまでだったら、くいは普通もっと深くないと、これ素人でも建物危ないんじゃないかと思うんですけれども、ちょっともう一回、本当にそれ確認したんでしょうか。確認したんですか。(発言する者あり)
#119
○委員長(山本一太君) 舟山康江君。
#120
○舟山康江君 何か答弁がいろいろ確定していないので、確定した答弁下さい。
#121
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 九・九メートルのくい掘削工事の過程において発見された土の中に廃材等のごみが大量に含まれているということを職員が確認をしたということでございます。この職員の確認というものを用いて将来リスクとなり得る地下埋設物の存在範囲を想定したということでございます。
#122
○舟山康江君 じゃ、先端には絡み付いていなかったんですか。
#123
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 先端に絡み付くほどの廃材等のごみが発生していることは工事写真により確認をしてございます。
#124
○舟山康江君 これ、いずれにしても、大事な、くどいようですけど大事な話なんですよ、八億一千九百万の根拠なんだから。そして、本当に九・九メートルまでごみが入っていたとすれば、土台の芯はもっと深くないと、これおかしいですよ。その辺も曖昧なままに見積りをしていること自体が、幾らこれ買い戻すことになったとしても、このいかがわしさ、曖昧さは拭えないと思います。しっかり確認してください。
#125
○委員長(山本一太君) 今のは質問ですね。
#126
○舟山康江君 はい。
#127
○委員長(山本一太君) 佐藤航空局長、今、しっかり確認してくださいということについての御答弁を求めています。
#128
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 今の御質問は、その買戻しによって戻ってきた後の……(発言する者あり)ではなくて、九・九メートルそのもののことでございますか。
 繰り返しになりますけれども、九・九メートルにつきましては、平成二十八年三月十四日の現地確認の際に、九・九メートルの深さから出てきた土の中に大量の廃材が含まれていたということを現地で職員が確認をしたということと、それを材料として、将来リスクとなり得る地下埋設物の存在範囲をこのくい掘削工事の部分については九・九メートルまでの深さということで想定をしたということでございます。
#129
○舟山康江君 是非、その掘削機の深さなのか、くいの長さなのか、土台の深さがどのぐらいなのか、全て確認をしてお答えいただきたいと思います。いつまでにできますか。写真も併せて。
#130
○政府参考人(佐藤善信君) 写真につきましては、先ほども申し上げましたように、もう既に理事会協議事項とされたというふうに認識してございます。
 現在これは工事事業者の所有物であるため、当該事業者の了解を得る必要がありますものですから、既に工事事業者と連絡を取って、この資料の提出が要請されている理由や背景を説明の上、本資料の公表について可否をお尋ねしているというところでございます。(発言する者あり)
#131
○委員長(山本一太君) 佐藤航空局長。
#132
○政府参考人(佐藤善信君) お答えを申し上げます。
 工事事業者側の事情もありますけれども、できるだけ早く提出をさせていただきたいと存じます。
#133
○舟山康江君 しっかりと、これ大事な問題ですから、確認をいただきたいと思います。
 続いて、農政についてお聞きします。
 平成二十九年度における、財務大臣にお聞きしたいんですけれども、TPPを見据えた予算はどのぐらいの規模でしょうか、財務大臣。
#134
○国務大臣(麻生太郎君) 平成二十九年度における、総合的なTPP関連政策大綱、これは平成二十七年の十一月二十五日に策定されておりますけれども、そのための予算としては、TPP政策本部の集計によりますと、新たな市場開拓に向けた中小企業・小規模事業者海外展開戦略支援事業に二十四億、地域リソースの結集・ブランド化に向けた地方創生推進交付金一千億円など、計一千五百九十四億円が計上されていると承知しております。
#135
○舟山康江君 確認ですけれども、TPPは今のところ発効の見込みがないということですけれども、引き続きTPPを見据えた予算は計上し続けるという理解でよろしいんですか。
#136
○国務大臣(麻生太郎君) これらの予算というのは、海外展開というものを行おうとしております中小企業というのはおたくの周りにもいっぱいあると思いますけれども、そういった企業への支援に必要な取組であって、農業でいえば経営安定対策のような、TPP協定の発効を前提としている予算ではありません。海外展開を行おうとする中小企業等への支援など、TPPというものの協定あるなしにかかわらず、日本の経済再生とか地方再生のために実施していく必要があろうと、そう思っている関連の予算であります。
#137
○舟山康江君 これは、これからもTPPを見据えた予算というくくりで計上し続けるんでしょうか。
#138
○国務大臣(麻生太郎君) TPPのこれからにつきましては何とも申し上げられませんので、今から来年度の予算までの間にどのような話が我々の間に、我々というのはアメリカとの間にでき上がっていくか、TPPという名前とはまた違った関連のものになっていくか、私ども、名前の付け方はともかくとして、こういった中小企業等々の海外展開に必要な支援はしていきたいと思っております。
#139
○舟山康江君 私は、もうTPPという名前は切り離した方がいいんじゃないのかなと思うんですけれども。
 農業に関してお聞きしますけれども、農業を成長産業と政府では位置付けておられますけれども、農林水産関係予算はこれまでどのような推移をたどっているんでしょうか、大臣、お願いします。
#140
○国務大臣(山本有二君) 農林水産関係の当初予算の水準でございますが、昭和五十七年度をピークといたしまして、長期的に見れば減少傾向で推移してきたところでございます。また、近年の動きを見ますと、平成二十一年度には二兆五千六百五億円でございました。平成二十四年度までの三年間で一気に三千九百億円程度減額されまして二兆一千七百二十七億円となったわけでございます。その後、平成二十五年度以降、これを増額して二兆三千億円台まで回復してきた状況でございます。
 農林水産関係予算につきまして、政府全体の予算編成の中で決定されるものでございますので、そうした意味で、この推移、減少してきたことは残念でございますけれども、なお、その農林水産の力強い体質強化というものを図っていきたいというように思っております。
#141
○舟山康江君 お手元の資料四枚目にありますけれども、これ、額も減ってきていますし、一般会計予算に占める比率もどんどん下がっているんですね。日本の農業は過保護だというふうに何となく誤解されておりますけれども、決してそうではないということが分かるんではないかと思いますし、実際はかなり厳しい状況が続いております。
 最後に、一問ですけれども、大臣、なぜ今農業をめぐる現状が厳しいのか、大臣の認識をお聞かせください。
#142
○国務大臣(山本有二君) 日本の農業は、そもそも国内市場を中心に生産されてまいりました。国内市場は高齢化し、また人口が減っております。言わば食の市場というものは縮小しているわけでございまして、その意味において、その需要と供給のバランスの面でなかなか厳しい面があったということでございます。
 さらに、他産業において雇用の力が強く、そして農業から他産業に転出した方々が多くいらっしゃったと。そして、都市と農村というものがありまして、都市の魅力に農村がやや劣勢をかこってきたこの現実、そして耕作放棄地が増えているという、こういう状況の中で厳しい状況であることは変わりがないわけでございますが、その中で一つの成長産業としての萌芽をこれから大きく育て上げたいというように思っております。
#143
○舟山康江君 大臣、一番の問題は何でしょう。なぜ他産業に出ていってしまったんでしょうか。
#144
○国務大臣(山本有二君) 簡単、率直に言いますと、所得という意味が一番大きいウエートだというように思っております。
#145
○舟山康江君 私も、今大臣、最後に御答弁いただきましたけれども、所得だと思うんですよ。所得をどう確保するのか。私は、収入というよりもやっぱり所得だと思うんですね。この所得安定対策をしっかりとこれからも打っていただきたい。
 そういう意味で今の農政には少し問題があるんではないかという認識でおりますので、この辺のことをまた引き続き議論をさせていただきたいと思います。
 どうもありがとうございました。
#146
○委員長(山本一太君) 関連質疑を許します。風間直樹君。
#147
○風間直樹君 最初に、稲田大臣にお尋ねします。
 今日のようなことがありましたので、今までの大臣の御答弁、もう一度確認させていただきたいと思います。
 大臣は政治家になられてから籠池氏から陳情、依頼を受けたことはありませんか。
#148
○国務大臣(稲田朋美君) ないと思います。
 ただ、今の法律問題に関して、昨日答弁をした点について訂正をさせていただいたところでございます。
#149
○風間直樹君 この十年間に籠池氏とお会いになったことはありませんか。
#150
○国務大臣(稲田朋美君) 今までも私の記憶に基づいて答弁させていただいておりますが、ここ十年ほどお会いをした記憶はないということでございます。
#151
○風間直樹君 塚本幼稚園のことはどういう経緯で御存じになったんですか。
#152
○国務大臣(稲田朋美君) 定かには覚えておりませんけれども、教育勅語を暗唱させている幼稚園ということで紹介されたりなどして知ったと思います。
#153
○風間直樹君 大臣御自身が雑誌で紹介していらっしゃるんですけれども、そのことに対する御認識はありますか。
#154
○国務大臣(稲田朋美君) 今回のこの一連の国会質疑の中で、私のその十一年前のインタビュー、対談記事を示されておりますので、その認識というか、教育勅語を暗唱している、暗唱をさせている幼稚園だという認識はございます。(発言する者あり)
#155
○委員長(山本一太君) 稲田防衛大臣。
#156
○国務大臣(稲田朋美君) 教育勅語を暗唱させている幼稚園があるということを知っておりました。
#157
○風間直樹君 御存じだったから対談記事で紹介されたということでよろしいですね。
#158
○国務大臣(稲田朋美君) そうだと思います。
#159
○風間直樹君 二〇〇四年に出廷をされたわけですね。今日お認めになったわけです、平成十六年。この雑誌の記事が二〇〇六年、二年後です。ということは、出廷をされて籠池さんに関する訴訟について法廷の場で稲田さんが何らかの弁論をされた。そして、二年後には雑誌で塚本幼稚園のことを御紹介された。これは、教育勅語について幼稚園で園児たちに暗唱させている幼稚園ということを御存じだったから紹介したというふうに今答弁をされたわけであります。
 そうすると、塚本幼稚園のことをどういう経緯で知ったんですかという私の先ほどのお尋ねに対しては、当然、この二〇〇四年、平成十六年の出廷以前に御存じだったということになりますが、それで間違いないでしょうか。
#160
○国務大臣(稲田朋美君) どのように知ったのか、二〇〇四年の時点で塚本幼稚園のことを知っていたのかということについて、本当に申し訳ないです、記憶は定かではありませんが、その十一年前の記事の対談における発言の際に知っていたので紹介したんだろうと推測します。
#161
○風間直樹君 そうすると、二〇〇四年に出廷されて、二〇〇六年の雑誌記事で塚本幼稚園紹介されているわけですから、この二〇〇四年から二〇〇六年のどこかで塚本幼稚園のことは間違いなく御存じになったと、これは間違いないですね。
#162
○国務大臣(稲田朋美君) 記憶が定かでありませんけれども、その十一年前の対談が二〇〇六年ですね、その二〇〇六年以前に塚本幼稚園のことを知ったのだというふうに推測します。
#163
○風間直樹君 念のため伺いますが、稲田さんは籠池さんから政治献金を受け取ったことはありませんか。
#164
○国務大臣(稲田朋美君) この記録のある五年間確認をいたしました。その間にはございませんでした。
#165
○風間直樹君 我々政治家の政治資金収支報告書はそれ以前も保管をされております。当然、稲田大臣の事務所でも御自身の分を保管をされていると思います。
 六年前以前のものについてはいかがですか。
#166
○国務大臣(稲田朋美君) 確認はいたしておりません。
#167
○風間直樹君 稲田大臣は、現在当選四期と承知をしております。初当選が平成十七年というふうに承知をしております。初当選以来お世話になっている支持者の皆さんに、選挙で例えば投票という形で御支援をいただく、あるいは浄財を頂戴するという形で資金面で御支援をいただく、これは我々全ての政治家にとって大変有り難いことであります。いただいた浄財についても、これは普通やはり、あの方からあの頃幾らぐらいいただいたなというのは、記憶にぼんやりとではあってもとどめているのが一般の政治家だと思います。
 いま一度お尋ねをしますが、稲田大臣、時間を差し上げますので記憶を整理してください。政治家になってから籠池さんから政治献金を受けたことはありませんか。
#168
○国務大臣(稲田朋美君) 平成十九年の大阪でのパーティーに来られたことは私は記憶にありますが、十九年ですね、それ以来、私はお会いしたことがないというのが私の記憶でございます。したがいまして、それ以上の、献金の記憶がないということでございます。
#169
○風間直樹君 平成十九年に籠池さんがパーティーにいらっしゃったということでしたが、当然、そこでそのパーティー券を籠池さんから購入いただいたということでよろしいですね。
#170
○国務大臣(稲田朋美君) そこも記憶にありませんけれども、来られたということは多分そうなのかなと推測はいたします。
#171
○風間直樹君 大臣、この件はこれまでの国会質疑でも質問が出て大臣が答弁をされている件ですので、まずこの点について確認をしてください。その確認結果を委員会に対して報告をしていただきたいと思います。
 もう一回再確認しますね、念のため。籠池さんがこの平成十九年のパーティーに参加をされたときに、籠池さんはパーティー券を買って参加をされたんですね。
#172
○国務大臣(稲田朋美君) 記憶はありませんけれども、パーティーにいらっしゃったということは、通常はパーティー券を買われたのではないかというふうに推測します。
#173
○風間直樹君 そうすると、整理をしますが、記録にあるところでは、平成十六年、二〇〇四年に籠池さんの訴訟について稲田大臣が出廷をされたと。その後、二〇〇六年、雑誌で塚本幼稚園のことを教育勅語を園児に教えている幼稚園として紹介をされたと。それで、その間ですか、平成十七年、二〇〇五年ですね、衆議院に初当選をされた。そして二〇〇七年、平成十九年に籠池さんがパーティーにお見えになったと。こういうことでよろしいですか。
#174
○国務大臣(稲田朋美君) 平成十九年の大阪で行ったパーティーに籠池夫妻がお見えになった記憶がございますので、今、風間委員が整理なさったとおりだと思います。
#175
○風間直樹君 私の方で稲田大臣の政治団体に関わる収支報告書を入手いたしました。平成十九年分、つまり二〇〇七年の分でございます。政治団体の名称はともみ組、主たる事務所は衆議院第二議員会館。この中に、籠池泰典氏、幼稚園園長と、籠池諄子氏、幼稚園副園長からそれぞれ個人献金がなされています。この点について認識はされていますか。
#176
○国務大臣(稲田朋美君) 記憶にはありませんが、今先生が御指摘になるのであれば、そうではないかと思います。
#177
○風間直樹君 二〇〇四年に出廷をされ、二〇〇五年に初当選をされ、二〇〇六年、雑誌で塚本幼稚園を紹介され、そして二〇〇七年、稲田議員の政治資金パーティーに籠池さん夫妻でいらっしゃり、そして同年、籠池さん夫妻が政治団体に寄附をされています。
 通常、これだけの様々な履歴が出てきた場合、これは、その人との関係が記憶にないとか人間としての付き合いがないということは、これ政治家として通用しません。大臣、いかがですか。
#178
○国務大臣(稲田朋美君) 今までも面識はありましたということも申し上げています。また、平成十九年のパーティーにお見えになったという、そういう記憶はございますということも申し上げております。そして、その後十年ほどお会いをした記憶がないということも申し上げているところでございます。
 今委員が御指摘になったことと私は符合しているというふうに思います。
#179
○風間直樹君 大臣は過去の答弁で、裁判に出廷をしたことはないと、さらに、顧問契約についても結んだことはないというふうに答弁をされましたが、この二点のみについて記憶違いだったということですね。
#180
○国務大臣(稲田朋美君) 先ほど答弁をいたしましたように、記憶に基づいて国会で答弁をしてまいりました。そして、今朝、その出廷記録を見て、平成十六年の十月に、あっ、十二月ですね、十二月に出廷したことを確認できたので、第一回口頭弁論期日に訴状の陳述をしたのだろうと確認をいたしましたので、その点は本日訂正をし、おわびをさせていただいたところでございます。
#181
○風間直樹君 閣僚には、言うまでもなく、国会で事実に基づいて誠実に答弁をする責務があります。同時に、閣僚は、憲法の七十三条で、法律を誠実に執行し、この憲法を尊重し擁護する義務を負うと定められています。
 稲田大臣、なのに、なぜこの場で再度質問で詰問されるまでこの顧問契約の有無と裁判出廷の有無を御自身で確認されなかったんですか。これは、今御紹介した憲法の七十三条に明確に違反すると思います。いかがですか。
#182
○国務大臣(稲田朋美君) 余りにも私の記憶の中で、籠池氏から法律相談を受けた記憶もなく、また、先ほど御答弁いたしましたように、顧問契約自体は弁護士稲田龍示個人で締結をしていたこともあり、私の中で記憶どおりに答弁をしたということでございますが、今回、十三年前の裁判所の出廷記録が掲載をされ、確認をいたしましたところ、平成十六年十二月九日、夫の代わりに出廷したことを確認できたので、本日訂正をし、おわびをしたところでございます。
#183
○風間直樹君 裁判の出廷記録が今朝の毎日新聞に出たわけですけれども、これが出ない限りは、大臣はこの場で事実を正直に誠実に答弁することはなかったわけですね。
#184
○国務大臣(稲田朋美君) むしろ反対に、今日その記事が掲載されたので、確認をして、私が十六年十二月九日に夫の代わりに出廷したことを確認をしたということでございます。(発言する者あり)
#185
○委員長(山本一太君) ちょっと速記止めてください。
   〔速記中止〕
#186
○委員長(山本一太君) 速記を起こしてください。
#187
○国務大臣(稲田朋美君) 三月六日に福山委員に御答弁いたしましたときには、私、本当にもう本心から自分の記憶どおりにお答えをしていたもので、確認もせず、自分は間違っていないというか、記憶どおりだと思って今日まで来たわけであります。
 おっしゃるように、その時点でなぜ確認をしっかりしなかったのかという点は素直に認め、今後とも誠実な答弁に努め、誠心誠意職務に当たってまいりたいと考えております。
#188
○風間直樹君 大臣、これ非常に重要な問題なんですよ。
 我々、国会で与党、野党に分かれてこうして質疑をしていますが、前提となるのは、お尋ねしたことに対して与党の皆さん、閣僚の皆さんが誠実に事実をお答えくださる、それが質疑の前提になっています。ですから、そこが崩れてしまったら、我々野党は閣僚を信任することはできません。記憶が違うと言われれば、そういう記憶が定かでない方に自衛官の命を預けて大丈夫かなと心配するのが国民の正直な気持ちだろうと思います。
 国会議員の質問には結果として虚偽の答弁をされました。そして、今朝のように物証が出てきたときにはそれを追認されました。そういう認識でよろしいですね。
#189
○国務大臣(稲田朋美君) 十三年前のその訴訟に関して裁判所の出廷記録が掲載をされて、確認をして、初めて私も平成十六年十二月九日に出廷したことを確認をいたしましたので、訂正しておわびをいたしたところでございます。
 今後とも誠実な答弁に努め、誠心誠意職務に当たっていきたいと考えております。
#190
○風間直樹君 大臣、もう一度だけ聞きます。私がお尋ねしたことにお答えになっていないので、いま一度御答弁ください。
#191
○国務大臣(稲田朋美君) 私の記憶に基づいてずっとこの間答弁してまいりました。結果として事実と異なる部分があり、そこを訂正をしておわびをしたということでございます。
#192
○風間直樹君 そうした大臣のことを我々国会は信任することはできないということを申し上げたいと思います。
 次に、国が廃棄した交渉記録について財務省にお尋ねします。
 昨日の晩、NHKの「クローズアップ現代」でこの問題が特集をされました。その中で、関係者の詳しい証言が紹介をされました。四十年間近畿財務局に勤務をし、その大半を国有地の売買に当たったOBの証言です。交渉記録をすぐに廃棄することはない。日時、場所、相手方、その要望、こちらの対応、資料、じいちゃん、ばあちゃんからの要望でもきちっと書いて上司に決裁を受けて供覧し記録に残す、それが文化、つまり、近畿財務局、財務省の文化ということですね。交渉記録は残っているはずだ。
 財務省は、この証言にどう答えますか。
#193
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 今委員御指摘のその昨日のテレビ番組、ちょっと私承知してございませんが、そういう報道等につきまして、今までも発言とかメモとかいろいろ御紹介されているわけでございますが、そういうふうに発言されたり、あるいはこのメモをお書きになった方がどういう人物でどういう目的で書かれているのか私ども承知してございませんので、その御指摘の点につきましてはコメントは差し控えたいと思いますが、ただ、私どもとしましては、ここで繰り返し御答弁させていただいてございますが、財務省の行政文書管理規則にのっとりまして、交渉等の記録につきましては保存満了時期を事案終了後とする取扱いとしてございますので、そうした面会の記録は残っていないということでございます。
#194
○風間直樹君 佐川さんね、NHKによりますと、複数の近畿財務局のOBが同様の証言をしているというんです。視聴者・国民、そして我々国会としては、佐川さんのこの場での御答弁を信じるか、あるいは複数の財務局のOBの証言を信じるか、どちらかと言われたら、当然それは、国民は放映されているOBの証言を信じますよ。あなたの証言には信憑性がないと国民は考えますよ。
 パソコンなどに記録が残っている可能性もあるとこのOBたちは証言しています。ならば、今からでも調べれば出てくる可能性があると言っています。今から再調査をしたらいかがですか。
#195
○政府参考人(佐川宣寿君) 御答弁申し上げます。
 繰り返しになりますが、そういう報道、発言、記録につきましては、私どもコメントすることを差し控えさせていただきたいというふうに思います。
#196
○風間直樹君 コメントは求めていないんです。再調査すべきではないですかと言っているんです。OBの証言です。
#197
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 そのOBの証言というものについてはコメントを差し控えますが、再調査ということにつきましては、私どもはそういうような報道等に基づいて再調査するということではなく、今までどおり私どもは行政文書管理規則にのっとりまして適切に保存期間一年未満の文書につきまして処理しているということでございます。
#198
○風間直樹君 報道が求めているんじゃない。参議院の予算委員会で風間直樹という議員が国民を代表して、この問題に疑惑を感じているという八〇%の国民を代表してあなたに再調査を求めているんです。いかがですか。
#199
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 同じ繰り返しの答弁で大変恐縮でございますが、私どもは公文書管理法に基づきまして制定されてございます財務省の行政文書管理規則にのっとりまして、交渉等の記録につきましては事案終了後処分するという取扱いになってございますので、現在既に事案が終了してございますので、その記録は残ってございません。
#200
○風間直樹君 じいちゃん、ばあちゃんからの要望でもきちっと書いて上司に決裁を受けて供覧し記録に残す、それが我々の文化だとこの近畿財務のOBは胸を張って言っているんですよ。国民の信託に応えるために、自分たちは会計法以下国の法令を遵守しているんだと。それを、国の、財務省の役人の答弁でねじ曲げられたらかなわないという悲鳴が聞こえてくるじゃないですか。
 あなた、何言っているんだ。もう一回答弁してください。
#201
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 再度の答弁で大変恐縮でございますが、私ども省内の、財務省におきます行政文書管理規則にのっとりまして適切に対応しているということでございます。
#202
○風間直樹君 繰り返しますが、会計法以下、財務省が所管する、あるいは国の法令を遵守して、佐川さん、仕事をしてください。あなたの仕事は与党を守ることではないと思いますよ。
 次に移ります。地下埋設物の撤去費用について伺います。
 これについても昨日の「クローズアップ現代」で業者による証言がありました。地下埋設物撤去を行う業者の証言です。政府が国会に提出した写真では掘った写真が確認できない、ごみの状況を詳しく確認したとは判断できない、民間では取引が成立しない、この写真では何の信用性もない、お金はもらえない、掘ったんだよというのが大事、国は根拠を残していない。費用を算出する根拠ということです。つまり、掘った断面の写真が必要だとこの業者は言っています。
 国交省、局長、工事業者はこの掘った断面の写真は持っているんですか。
#203
○委員長(山本一太君) 国交省。(発言する者あり)
 国交省に質問通告してないの。
#204
○風間直樹君 いやいや、これ関連だから通告してますよ。(発言する者あり)
#205
○委員長(山本一太君) 速記ちょっと止めて。
   〔速記中止〕
#206
○委員長(山本一太君) それじゃ、速記を起こしてください。
#207
○政府参考人(佐川宣寿君) 大変恐縮でございます。
 その埋設物の掘削の話でございますが、二十八年三月の新たな埋設物の発見でございますが、三月に近畿財務局の職員と大阪航空局の職員とともに現地に赴きまして、まさに実際に現場を確認したということを承知してございます。
 この際、九・九メートルのくいの掘削工事の過程で出てきました廃材、廃プラスチック等のごみが多量に含む土、先ほども航空局長が答弁してございましたが、九・九メートルまで掘削したそのドリルの先にそういうものが、入ったものが土としてこう積み上がって、広範なエリアに積み上がっているということを確認したと承知してございます。
 また、現地確認におきましては、工事関係者からのヒアリングのほか、そのくいの掘削工事の際の写真におきましても、掘削を終えたくい打ち機の先端部に絡み付くほどの廃材等のごみということや、ドリルで掘進している最中に廃材のごみを含む土が発生している様子を確認されたということで、我々の確認はこういう状況でございます。(発言する者あり)
#208
○委員長(山本一太君) ちょっと待ってください。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#209
○委員長(山本一太君) 速記を起こしてください。
#210
○風間直樹君 もう一回聞きますが、掘った断面の写真を国若しくは工事業者は持っていますか。
#211
○政府参考人(佐川宣寿君) 大変恐縮でございますが、そういう業者が断面の図を持っているかどうかは、ただいま私ども承知してございません。
#212
○風間直樹君 確認して委員会に届けてください。いつまでに確認できますか。
#213
○政府参考人(佐川宣寿君) 大変恐縮でございますが、これ航空局の方にお伝え申し上げます。
#214
○風間直樹君 国交大臣、最後にお尋ねします。
 この今までの事務方……(発言する者あり)あっ、いない。失礼しました。
 そうしたら、局長、これ早めに確認して委員会に届けてください。
#215
○政府参考人(佐川宣寿君) 今申し上げましたように、航空局にお伝え申し上げます。
#216
○風間直樹君 質問をすればするほど疑惑が深まります。これでは八〇%の疑惑を感じる国民の解明への期待に応えたことにはなりません。参議院の予算委員会、残り半月ですが、我々議員は全力を傾注してこの疑惑の解明に努めます。なぜかといえば、それが国会の役割、行政を監視する我々の役割にほかならないからです。
#217
○委員長(山本一太君) 時間が終わっております。
#218
○風間直樹君 以上です。ありがとうございました。
#219
○委員長(山本一太君) 以上で舟山康江君及び風間直樹君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#220
○委員長(山本一太君) 次に、宮沢由佳君の質疑を行います。宮沢由佳君。
#221
○宮沢由佳君 民進党の宮沢由佳です。
 子供の幸せを願う視点から質問させていただきます。
 まず、森友学園の問題における子供の問題について伺います。
 森友学園が小学校の認可申請を取り下げました。この学校へ入学を予定していた子供たちは、急遽ほかの学校へ入学することになりました。一生に一度しかない、楽しみにしている小学校入学がこのようになり、子供たちもこの問題の犠牲者と言えます。子供たちには罪はありません。子供たちがこのような状況に置かれてしまったことを文科大臣はどのように感じておられますか。
#222
○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。
 委員御指摘のとおり、一番大事なことは、入学予定であった子供たちへの影響ができるだけ生じないよう十分な配慮をすることであると考えております。
 私立小学校の設置認可は、学校教育法第四条第一項に基づき、許可権を持つ大阪府が基準に基づいて行うものでありますが、大阪府においては、森友学園に対して入学予定者に対して速やかに対応するよう要請をするとともに、大阪府教育委員会から大阪府内の市町村教育委員会に対し入学予定者への配慮を依頼する文書を三月十三日付けで発出し、さらに、私立学校に通うことを希望する保護者がいた場合には、速やかに大阪府へ連絡することを依頼し、大阪府から各私立学校に希望者の状況を共有するとの対応を行っていると聞いております。
 本件は一義的には大阪府が対応するところとなりますが、文部科学省としても、子供たちの就学に支障を生じないよう十分に配慮していただけるよう大阪府と適切に情報を共有をしながら、しっかりと文部科学省としての務めを果たしてまいりたいと考えております。
#223
○宮沢由佳君 ありがとうございます。
 そもそも、森友学園が小学校を設置するには問題が多く、小学校を開校できる状況ではなかったということが分かりました。しかし、国と大阪府は、課題がたくさんあるにもかかわらず森友学園の後押しをした、その責任について文科大臣の立場からお考えをお聞かせください。
#224
○国務大臣(松野博一君) 先ほど申し上げましたとおり、私立の小学校の設置認可に関しましては大阪府の自治事務でございまして、大阪府におきましても審議会等を設置をして、その中において協議を続けられておりました。その中において今回の結果に至ったということであると思いますから、まずは大阪府がしっかりと対応していただくということだと考えております。
#225
○宮沢由佳君 課題の多い小学校設立の後押しをした国と大阪府は責任を免れません。
 そして、もう一人後押しをした人がいます。資料の一を御覧ください。安倍昭恵夫人の発言です。安倍昭恵夫人は、開校が確定していない小学校の名誉校長に就任し、小学校設立の必要性を語っています。この幼稚園でやっていることが本当にすばらしいんですけれども、それがこの幼稚園で終わってしまう、ここから普通の公立の学校に行くと、普通の公立の学校の教育を受ける、せっかくここで芯ができたものが、またその学校に入った途端に揺らいでしまう。保護者に対してこのような発言をしたことは大変な問題です。
 そこで、国の考え方について質問します。私立小学校は公立小学校よりも優位に位置をするものなのですか。
#226
○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。
 安倍昭恵氏の御指摘の発言につきましては、報道等の概略のみで詳細は承知をしておりませんが、私立学校は、建学の精神に従い、個性豊かで特色ある教育を行うところに大きな存在意義があります。公立、私立、どちらが優れているということではなく、それぞれの特性を発揮し、教育がなされているものと承知をしております。
#227
○宮沢由佳君 安倍昭恵夫人の行動や発言は日本のファーストレディーとしては大変不適切だったということを指摘させていただきます。
 では次に、子供の貧困について質問します。新年度予算のうち子供の貧困対策費について、前年度からどのくらい増えていますか、教えてください。
#228
○政府参考人(西崎文平君) 内閣府の平成二十九年度予算案における子供の貧困対策関連の主な施策といたしましては、子供の未来応援国民運動の推進、子ども・子育て支援新制度における幼児教育の段階的無償化、沖縄子供の貧困緊急対策事業などがございます。
 こうした関連予算の中には、例えば幼児教育の段階的無償化など大きな項目の内数となっているものがございますので、そうしたものを除いた事業につきまして金額を合計いたしますと約十二・七億円、平成二十八年度より約一・二億円ほど多く計上しているところでございます。
#229
○政府参考人(有松育子君) 文部科学省からお答え申し上げます。
 子供たちの未来が貧困の連鎖により閉ざされることはあってはならず、全ての子供が家庭の経済状況に左右されることなく希望する質の高い教育を受けられることは大変重要でございます。
 このため、文部科学省としては、平成二十九年度予算案におきまして、幼児教育無償化の段階的推進や給付型奨学金の創設等の幼児期から高等教育段階までの切れ目のない形での教育費の負担軽減、スクールソーシャルワーカーの増員や貧困対策のための重点加配等の学校をプラットフォームとした子供の貧困対策、そして、学習が遅れがちな中学生、高校生等を対象とする原則無料の学習支援であります地域未来塾の充実等の地域の教育資源を活用した子供の貧困対策などを盛り込んでいるところでございます。
 前年度からの増加額につきましては、文部科学省でも、先ほどの内閣府と同様に、関連施策の中には予算案の金額がより大きな施策の内数となっているものがありますので、それらを除いた予算案の金額が内数となっていない施策について合計いたしますと、前年度より百億円程度の増額を見込んでいるところでございます。
#230
○政府参考人(吉田学君) 厚生労働省関係の子供貧困対策予算についてお答えいたします。
 一人親家庭対策あるいは生活困窮者対策など、各分野で様々なメニューを計上してございますけれども、例えば一人親関係で申し上げますと、一人親家庭に対する経済的支援としての児童扶養手当の支給、これが一千七百八十四億円。二つ目として、一人親家庭の子供に対して、悩み相談を行いつつ、基本的な生活習慣の習得支援ですとかあるいは学習支援、食事の提供などを行う子どもの生活・学習支援事業、これは母子家庭等対策総合支援事業費百十四億円の内数として計上させてございますが、それぞれの対策費用ございまして、先ほど申し上げました一つ目、二つ目、対前年度比で一つ目が三十八億円増、二つ目が二億円増でございます。
 また、子供の貧困対策といいますか、対応におきましては、親も含めて世帯を丸ごと支援するということが重要であると私ども厚生労働省は考えてございまして、生活困窮者自立支援法の相談支援を中心とした事業に四百億円を計上してございます。このうち、特に子供に対する学習支援事業といたしましては、学校等との連携強化のために、充実分を含めまして前年度比二億円増の三十五億円を計上してございます。
#231
○宮沢由佳君 各省庁、工夫して子供たちに手当てを、予算を盛ってくださっていることに感謝申し上げます。
 資料二を御覧ください。厚労省の資料です。子供の相対的貧困率は上がっています。しかし、安倍総理は、貧困率が二%下がったと何度も自慢をおっしゃっています。
 資料の裏を御覧ください。総務省の資料です。確かに貧困率は下がっています。しかし、貧困率の指標となる中央値や貧困線は下がっています。黄色いところを御覧ください。平成十一年では百五十六万円が貧困線でしたが、平成二十六年では百三十二万円が貧困線です。
 厚労省、総務省の説明を求めます。
#232
○政府参考人(會田雅人君) 総務省からお答えいたします。
 総務省統計局が行いました平成二十六年全国消費実態調査によりますと、子供の相対的貧困率は、平成二十一年の九・九%から七・九%と二・〇ポイントの低下となっております。これまで子供の相対的貧困率は、平成十一年が九・二%、十六年が九・七%、二十一年が九・九%と上昇を続けておりましたが、今回初めて低下に転じたところでございます。
#233
○政府参考人(安藤よし子君) 厚生労働省が実施をしております国民生活基礎調査においては、三年に一度子供の貧困率を算出しております。最新のデータでございます平成二十四年の子供の貧困率は一六・三%となっており、貧困率が算出されております昭和六十年以降の動きを見ますと、長期的な傾向としてはおおむね緩やかに上昇しております。
 なお、平成二十七年の数値につきましては今年度調査をしておりまして、今年の七月頃には公表の予定となっております。
#234
○宮沢由佳君 なぜ二つあるのでしょうか、御説明お願いします。
#235
○政府参考人(安藤よし子君) 貧困率が二つあるということでございますが、それぞれの調査の目的を見ますと、総務省の全国消費実態調査は、家計の実態を調査し、全国及び地域別の世帯の消費、所得分布等の基礎資料を得ることを目的としておりまして、厚生労働省の国民生活基礎調査は、保健、医療、福祉、年金等国民生活の基礎的事項を調査することというように、それぞれ固有の目的を持って調査を行っているところでございます。
 一方で、両調査共に、子供の相対的貧困率の算出に当たりまして必要な世帯の所得や世帯人員などのデータが取れるということでございますので、OECDの作成基準に基づいて子供の相対的貧困率をそれぞれ算出、公表しているところでございます。
 両調査から算出された子供の相対的貧困率につきましては、どちらか一方を重視するということではなく、それぞれの数値の傾向を見ていくことが重要であると考えております。
#236
○宮沢由佳君 今、日本に貧困状態にある子供は約三百万人とも言われています。その子供の貧困を放置すると、将来約四十八兆円の損失とも言われています。その中に日々の食事が満足に取れない子供がいることを国は把握していますか。
 文科省、厚労省、大臣、お答えください。
#237
○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。
 文部科学省では、貧困状態にある子供のうち、日々の食事が満足に取れない子供がどの程度いるかに関しましては、把握をしておりません。
#238
○国務大臣(塩崎恭久君) 厚生労働省におきましては、貧困状態にある子供さんのみに着目をしたという、そういう調査は特に実施をしていないわけでありますが、特に経済的に厳しい状況に置かれている一人親家庭、この家庭については平成二十七年度の調査というのがございまして、勤労状況とか社会とのつながりなどを把握をした調査でございます。その中で、一人親家庭の子供のうち、朝食をほぼ毎日食べている子供さんは七七・一%、夕食をほぼ毎日食べていらっしゃる子供さんは九一・一%、こうなっていることが分かりました。ということは、裏返してみれば、その一〇〇から除いたパーセンテージの子供たちが必ずしも食べていないと、こういうことになるわけであります。
 なお、厚生労働省としては、雇用環境が改善する中でこうした家庭への支援を強化をしてきておりまして、生活保護を受けている母子家庭の数は、平成二十四年の二月の十一万七千世帯をピークにしまして現在までに二万世帯近く減少して平成二十八年十二月時点で九万九千世帯、今申し上げた平成二十四年二月のピーク時に比べますと約一五%減少しているという格好になっているところでございます。
#239
○宮沢由佳君 新年度予算の子供の貧困対策費用のうち、食事を満足に取れない子供の対策費用があれば教えてください。
#240
○政府参考人(有松育子君) お答えいたします。
 文部科学省では、子供の貧困対策として、家庭において食事を満足に取れない子供への支援を実施はしていないところでございます。
#241
○政府参考人(吉田学君) 厚生労働省関係をお答えいたします。
 平成二十九年度の予算案におきましては、一人親の子供に対して、悩み相談を行いつつ、基本的な生活習慣の習得支援あるいは学習支援と併せて食事の提供を行うということで、先ほどもちょっと申し上げましたが、子どもの生活・学習支援事業というものを実施してございまして、これは母子家庭等対策総合支援事業、百十四億円の内数ということになってございます。
 また、生活困窮者自立支援法の相談窓口には、お子さんのいる世帯も含めまして、今日食べるものがないという方が相談に来ておられるということもございますので、当座についてはフードバンクや社会福祉協議会の支援を行いつつ、並行して親に対する就労支援など自立に向けた支援を行っているということで、これは全体、それを含めた生活困窮者自立支援法の施行関連予算、これ全体で申し上げると四百億円ということで計上させていただいてございます。
#242
○宮沢由佳君 子供食堂が全国に増えています。どのくらいありますか。
#243
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 子供食堂は様々な形態がございまして、その活動をまず定義することが非常に難しゅうございます。そういう意味では正確な件数を把握することはなかなか困難でございますけれども、この子供食堂の輪を広げるための連絡会として設立された当事者のこども食堂ネットワークからお話を伺いますところ、現在約二百の子供食堂がネットワークに加盟しておられて、その加盟数が着実に増えているというふうに承知をしてございます。
#244
○宮沢由佳君 昨年夏の報道では三百を超えたという、新聞が伝えていました。多分もっともっとあるのだと思います。現在の数は把握していないということですね。
 なぜこんなにも子供食堂が増えているのか、国の見解をお聞かせください。
#245
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員が御指摘のように、地域のボランティアの皆さんが無料や安価で温かな食事を、そして団らんを子供に提供する場所、まさに安心して過ごせる場所としてのこの子供食堂、私の地元も含めて広がっているところでございます。
 その背景としては、まずはそのニーズとしては、貧困の状況にある子供の中には、食事を先ほどの御指摘のように満足に取れない、あるいは一人で食事をしなければならない、そういう子供さんたちがいて、居場所づくりも含めて、食事の提供に対してニーズがあるということが一つあると思います。
 他方で、様々な報道や、あるいは支援団体による様々な活動がいろいろと報道される中で、子供の貧困に対する国民や一般の方々の理解、関心が高まっていること、また、こども食堂ネットワークなど、子供食堂の輪を広げるためのそうしたものが発足をし、子供食堂をするための情報やあるいはノウハウが蓄積がなされていること、それから、多様な態様でできるわけでありますから、それぞれ、ああ、こういう形だったら自分たちもできるんだなということで、そういった様々な形態が見出されていること、そういったことが背景にあるんだろうと思います。
#246
○国務大臣(塩崎恭久君) いろんな考え方があろうかと思いますけれども、いわゆる子供食堂というのは、地域のボランティアが中心で開催をしているもの、あるいは自治体がやっていらっしゃるものなどいろんな形態があるというふうに思っていますし、また、子供だけではなくて、高齢者だったり障害者だったり、いろんな方々が集まったり、居場所としてというようなところがあると思いますが、子供食堂という意味では、核家族化、共稼ぎ世帯あるいは一人親家庭の増加、それから家族関係の変化というのがやっぱりあるんだろうと思います。そして、地域のつながりの希薄化というのもやはりあるんだろうと思います。
 子供、高齢者など様々な生活課題を抱える方が支援を必要としているというのが今申し上げたとおりでありまして、こういう状況がいわゆる子供食堂が増えている背景にあるのではないかというふうに思います。
#247
○宮沢由佳君 ありがとうございます。
 なぜこんなにも多くの子供たちが、食べること、三食食べることができないのでしょうか。厚労大臣、お願いします。
#248
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほども朝食、夕食を必ずしも取っていない子供さんがいるパーセンテージを申し上げましたけれども、やはり一人で食事をしなければならなかったりすることの背景を考えてみますと、さっき申し上げたとおり、やはり、かつてだったらおじいちゃん、おばあちゃんと住んでいるとかそういうことがありましたが、核家族化が進んでいる、そして共稼ぎが多くなっている、そして一人親、一人親家庭も増えている、家族関係が変わってしまっている、そしてまた、さっき申し上げたとおり、かつてだったら近所の人が御飯を出してくれたり、いろんなことがありました。それが少しやっぱり希薄化しているのかなということで、一人親家庭につきましては、育児を一人で担っている親の帰宅時間が午後八時以降の方が一定程度、これ調査してみるとおられるんですね。一割弱ぐらいおられます、八時以降帰ってこられるというのが、特に母子家庭の場合ですね。こういうときはやっぱり子供が一人で食事を取ることの原因になっているわけでありますので、そういう際にやっぱり子供食堂が必要になっているというようなことがあるのかなというふうに思います。
#249
○宮沢由佳君 子供の貧困の問題は悪化しているのではないでしょうか。改善されていると思われますか。内閣担当大臣、お願いいたします。
#250
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど議員が相対的貧困率の議論をされておりました。それはそれとして、貧困の状況にある子供たちが抱える困難は様々でありますので、子供の貧困の実態というのは、先ほど申し上げた子供の相対的貧困率だけではなくて、様々な観点から総合的に把握することが重要だと思います。
 政府としても、子供の貧困対策に関する大綱において二十五の指標を設定し、様々な観点から関係者の意見も聞きつつ、子供の貧困の状況及び子供の貧困対策の実施状況の把握に努めているところでございます。またさらに、この大綱の中でも、こうした子供の貧困の実態を把握、分析するための調査研究、また子供の貧困に関する新たな指標の開発に対する調査研究、これも努めるということにしておりますので、そうした様々な観点から子供の貧困というものを我々しっかり把握していくことが必要だろうと思います。
#251
○宮沢由佳君 改善しているか悪化しているか、所見をお願いします。
#252
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほどありましたように、総務省の全国消費実態調査によれば、二〇一四年の子供の相対的貧困率は前回と比べて二%減少している、こうした減少は調査開始以来初めてだということでございます。
 そうした点については、今申し上げた改善の、減少の傾向が見られるということは言えるんだろうと思いますが、ただ、先ほど申し上げたように、相対的貧困率だけで全体を把握できるわけではないので、それ以外の指標も含めてしっかり見ていく必要があるだろうと思っております。
#253
○宮沢由佳君 総務省では下がっている、厚労省では上がっている。私は、食べられない子供たちが増えているというところから、大変貧困状態が危機的な状態になっているのではないかという実感があります。
 では、子供食堂に対して国はどんな支援を行っていますか。
#254
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど厚生労働省からは若干御説明があったと思いますが、子供食堂について内閣府としては、子供食堂のノウハウの共有や先進事例の紹介等を関係者が行う子ども食堂サミット、あるいは「広がれ、こども食堂の輪!」全国ツアーなどの開催について後援というような形で協力をする、あるいは、そこへ職員を派遣をして、意見交換を行いながら、様々な悩み等あるいは行政に対する御要望等を承っているところでございます。
 加えて、企業、NPO等の団体、市民、自治体等が地域の実情を踏まえ連携して支援に向けた対応をしていただけるように、子供の貧困に係る情報提供や、支援を必要とする団体と支援を行う企業等とのマッチングの場づくりとして子供の貧困対策マッチング・フォーラムを開催をしているところでありますし、また、任意団体なども含めて草の根で支援活動を行う民間団体の運営基盤の強化や掘り起こしを行い、支援の裾野を広げていくため、より柔軟な活用が可能な民間資金により創設された子供の未来応援基金、この活用、あるいは子供の貧困対策における先行的なモデル事業等に取り組む地方自治体を支援する地域子供の未来応援交付金の活用、こういったことによって多様な運営形態に合わせた支援が可能としているところでありますし、いずれにしても、こうした取組、非常に重要でありますので、政府として引き続きこうした活動を支援していきたいと思います。
#255
○宮沢由佳君 子供食堂はとても重要な存在です。それを応援していただけるのは大変有り難いことですが、そもそも食事ができない子供がいたら公費で食堂を運営するべきじゃありませんか。
#256
○国務大臣(加藤勝信君) 今そうした状況にある子供がおられるということ、そして委員が御指摘のように、全ての子供たちが栄養のある食事に欠くことがない社会、これはまさしく我々はそうした社会の実現に努めていかなければならないと思います。
 ただ、実態として食事に困っている子供さん方、あるいは食事に困るような状況になり得るという、その辺を踏まえて、現在は生活保護や児童扶養手当といった経済的な支援あるいは食事の提供等を行う居場所づくりの支援などの施策を総合的に進めていくとともに、やはりフードバンク、子供食堂の民間の取組ともこれはやっぱり一体となって、子供の皆さんが健やかに生育できる環境の確保に取り組んでいきたいと思います。
#257
○国務大臣(塩崎恭久君) 厚生労働省では今年度から、一人親家庭の子供さんを対象に、放課後児童クラブの終わった後に食事の提供やあるいは学習支援、こういったことを行う自治体に対して、子どもの生活・学習支援事業ということで補助を行うことにいたしました。また、より広く生活困窮者全体への取組ということで、生活困窮世帯の子どもの学習支援事業という場で、勉強した後に地域の人が作ってくださる食事を食べて帰るという、そういう取組も数多く聞かれているほかに、子供食堂に来ている子供が今度は学習支援の利用につながるといった例も見られておりまして、子供食堂は民間発意の取組ならではの、まあ言ってみれば敷居の低さで、公費による事業につながる入口となる貴重な連絡先であるというふうに考えております。
 子供食堂を運営する地域の方々の、子供の役に立ちたいというそういう思いと一緒になって、支援を必要とする子供さんや世帯をしっかりと支えていけるように、今後とも十分に連携を図ってまいりたいというふうに思います。
#258
○宮沢由佳君 子供たちのために自腹を切って食事を提供している子供食堂もたくさんあります。それを国が応援してくれる、それは大変有り難いことですが、子供食堂に来る子たちはそもそも全員が貧困ではありません。先ほどのお話にもありましたが、そこから子供の貧困が発見されることがあります。貧困の子供だけを集めた子供食堂をつくると、そこはなかなか利用されにくくなります。ですから、独り暮らしのお年寄りや貧困ではない子供も一緒に食事を取っている子供食堂が多い場合があります。
 肝腎なのは、そこで発見された貧困状態にある子供をどうやって支援していくかです。子供食堂や無料の学習塾でつながった子供の支援はどのように行うのか。行政や専門家につなげる体制をどのように構築していくのか。先日の公聴会で公述人から、ソーシャルワークを増やすことが大変最重要との指摘がありました。
 一般の担当者ではなく専門家を増やすことが重要だと思いますが、専門家を増やす予定はありますか。
#259
○国務大臣(松野博一君) 子供食堂や無料の学習塾において貧困の状況にある子供たちがいることを学校が把握した場合、学校において教員と福祉の専門家でありますスクールソーシャルワーカーが連携をし、個別の児童生徒の状況に応じて、当該児童生徒に対しチームで支援をすることが重要であると考えております。
 このため、文部科学省としては、これまでもスクールソーシャルワーカーの配置拡充を図ってきたところですが、平成三十一年までにスクールソーシャルワーカーを全ての中学校区に配置することを目標とし、平成二十九年度予算案において平成二十八年度比で約三億円を増額して計上しているところであり、引き続きスクールソーシャルワーカーの配置拡充に向けて努力をしてまいります。
#260
○国務大臣(塩崎恭久君) 厚生労働省では、今、地域住民が、家庭全体が抱える課題など、あるいは地域の個人で、こういった方々に我が事の問題として、まあ言ってみれば町づくりをみんなでやってもらおうと、そして、いろんな方々と一緒に丸ごと助け合っていく地域共生社会というのを目指して今やっておりますが、今専門家についてのお話がございましたけれども、包括的な支援体制を整備するに当たっては最終的には行政が責任を持つということなんだろうというふうに思いますが、その体制が確保されていることが必要であって、一人親家庭や子供の支援に対応する行政機関の職員の能力向上、これを図るために、平成二十九年度の予算案で、母子・父子自立支援員に対する研修、それから市区町村の専門職に対する研修などの取組を進めるとともに、生活困窮者自立支援制度によります相談機関において相談に当たる職員の質の確保、向上を図るための研修、こういうものを実施をしておりまして、行政職員の質の確保に向けた取組も着実に進めていくことにしておるところでございます。
#261
○宮沢由佳君 ありがとうございます。
 資料三を御覧ください。NPO法人フードバンク山梨が小中学校教諭を対象にした調査結果が新聞記事になっています。小中学校の現場でも子供の貧困に気付く場面が増えているそうです。
 例えば左の黄色い枠を御覧ください。教師が子供の貧困を感じた場面や状況。サイズの合わない衣服を着ている、朝御飯を食べずに登校し、給食を二人分以上食べる、寒くて猫を抱いて寝ていると聞いた、病院に行けない、弁当持参の日にお金がなく弁当が作れないので欠席させるとの連絡があった、給食費や学納金などの集金が毎月未納になっている。
 小中学校の現場で子供の貧困に気付いたらどうすればよいのか、どんなシステムになっていますか。
#262
○国務大臣(松野博一君) 貧困の状況にある児童生徒が安心して学校生活を送ることができるよう、該当する児童生徒を把握し、家庭へ働きかけや状況に応じて福祉機関につなげるなど、個別の児童生徒の状況に応じ適切な支援を行うことは重要であると考えております。
 先ほどスクールソーシャルワーカーのお話をさせていただきましたけれども、学校の教職員による支援に加えまして、子供を取り巻く環境に働きかけながら福祉の専門家として支援を担うスクールソーシャルワーカーを活用することが効果的であるというふうに考えております。
#263
○宮沢由佳君 教職員がいろいろな場面で子供の貧困を見付けることが多いんですが、先生たちは、その家庭の貧困の問題にどこまで突っ込んだらよいのか、そのことに突き当たるそうです。
 右側の黄色い枠を御覧ください。貧困状態にある子供への対応マニュアルはなく、教員が個々のケースに応じて対処しているのが実情だ、教諭からは、学校だけで子供の貧困に対処するには限界があるとの指摘があると書いてあります。
 教員は授業だけでいっぱいいっぱいです。今、スクールカウンセラーやソーシャルワーカーが学校を回って、そして対応してくださるということもありましたけれども、そもそも学校職員を増やして学校としてきちんと対応する必要があると思いますが、いかがでしょうか。
#264
○国務大臣(松野博一君) 委員からお話がありましたとおり、学校は、子供とのアクセスポイントとしては一番恒常的に長時間接する場所であります。その場において子供の貧困の問題が明らかになるということも多い事例かと思います。
 先ほど申し上げましたとおり、教師だけではなかなか対応し切れないところもございますので、福祉の専門、福祉部門につなぐ、又は福祉関係の専門家でありますスクールソーシャルワーカーと連携して対応を進めていくということが効果的かと考えております。
#265
○宮沢由佳君 資料四を御覧ください。
 フードバンク山梨が小中学校と連携して子供の食料支援に乗り出しました。黄色のところを読み上げます。これは、フードバンク山梨が各小学校に、食料を希望する家庭との連絡を取って、その食料のお礼に来たはがきです。一つ二つ読み上げます。
 ふだん負い目を感じながら生活しています。今回、フードバンク山梨様からの支援をお受けするかどうかも悩みました。友人に話したところ、支援してもらえるものは有り難く受け取りなと言われ、希望しました。一般的な普通な生活を送ることが願いであります。
 真ん中です。子供には十分食べさせるように意識していますが、私が夜御飯だけで生活しているため、こうやって食品をいただき、朝も昼も気にせず食べられることは本当に幸せです。二か月で六キロも痩せてしまったため、少しでも体力が戻せたらと思います。
 その右です。毎日食べるお米が何よりうれしかったです。
 フードバンクも子供食堂もボランティアの活動です。そもそも、フードバンクや子供食堂を利用しなくても三食きちんと食べられる政策が必要だと思いますが、内閣担当大臣、いかがでしょうか。
#266
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員御指摘のように、そうした様々な状況におられる子供さんがおられます。先ほど申し上げましたけれども、そうした心配がなく食事ができる、そういう環境にある、それは理想だというふうに思いますけれども、残念ながらそういう状況にない子供さんがおられる。
 その辺を含めて、今、生活保護や児童手当、扶養手当といった経済的な支援、あるいは食事の提供を行う居場所支援などの施策を総合的に進めているところでございますし、また、民間ともしっかりと連携をしながら、子供の皆さんがそうした食事等もしっかり取れる、そうした環境の確保に取り組んでいきたいと思います。
#267
○宮沢由佳君 新年度予算の生活保護費は幾らでしょうか。前年比も教えてください。
#268
○政府参考人(定塚由美子君) 生活保護費のうち、国の負担であります生活保護費負担金につきましては、平成二十九年度予算案において二兆八千八百三億円を計上しております。前年度当初予算額に対してプラス九十二億円、〇・三%増となっております。
#269
○宮沢由佳君 生活保護の捕捉率は幾らでしょうか。
#270
○政府参考人(定塚由美子君) いわゆる生活保護の捕捉率につきましては、生活保護の申請が実際になされなければ、保有する資産や親族からの扶養の可否、また、働いて収入を得る能力の有無などの把握が困難であるため、正確に把握することは困難でございます。
#271
○宮沢由佳君 資料五を御覧ください。
 生活保護が増えていると言われていますが、人口が増えているため件数は増えていますが、割合は増えていません。捕捉率というのは生活保護に値する人がどれくらい生活保護を受けているかという割合ですが、日本の低さには驚いてしまいます。
 生活保護は国の責任ではないのでしょうか。国と地方が分担することには無理があるのではないでしょうか。全額国庫負担とする必要があるのではないでしょうか。教えてください。
#272
○国務大臣(塩崎恭久君) この生活保護につきましては、国が憲法に基づいて最低限度の生活の保障に大きな責任を負っていることから、その費用負担につきまして国の負担割合を四分の三ということで高率に設定をしているわけでございます。
 地方自治体においてもそれぞれ管内の住民の保護の実施について責任を負っているわけでございまして、費用についても一定割合を負担をしていただくべきものというふうに考えているところでございます。
#273
○宮沢由佳君 生活保護を非難する声があります。ただ、生活保護の多くが高齢者であり、医療費です。子育て中の家庭で生活保護を必要な人が受けられるようにしてほしいと思います。
 多くの子育て中の家庭は、生活保護をもらってはいけないと思い込んでいる貧困家庭があります。そう思っている貧困家庭の対策があれば教えてください。
#274
○政府参考人(定塚由美子君) 生活保護の実施に当たりましては、保護を受けることに抵抗があるとお感じになっている方を含めて、必要な方には確実に保護を実施することが重要と考えております。このため、各福祉事務所におきましては、所得の状況や家族構成など相談者の生活状況を丁寧に把握をし、生活保護の仕組みについて理解を得られるよう十分に説明を行う。また、生活困窮の相談窓口におきましても、支援を必要とする方の情報が確実に福祉事務所につながるよう、福祉事務所の生活保護担当を必要な方には案内するなど、連絡、連携を図ることとしております。
 今後とも、福祉事務所や生活困窮の相談の窓口において重層的な対応が的確にされるように、引き続き様々な機会を捉えて自治体に周知をしてまいりたいと考えております。
#275
○宮沢由佳君 貧困と成績には関係があり、子供の貧困問題は次の世代への連鎖を生むと言われています。文科省の見解を教えてください。
#276
○国務大臣(松野博一君) 家庭の経済状況と学力の関係については、全国学力・学習状況調査に基づく調査研究によれば、家庭所得や保護者の学歴に基づき設定した指標である家庭の社会経済的背景が低い児童の方が各教科の平均点、平均正答率が低い傾向が見られることが示されていると承知をしております。
 文部科学省としては、家庭の経済状況にかかわらず、学ぶ意欲と能力のある全ての子供が質の高い教育を受けられるよう全力で取り組んでまいりたいと考えております。
#277
○宮沢由佳君 ありがとうございます。
 生活保護担当者に専門家を配置するべきではないかと思っています。
 小田原の事件がありました。小田原の事件は、生活保護なめんなというジャンバーを着た職員が不正受給をただすというようなことであったようですけれども、担当者は、一方では生活保護を何とか受けさせてほしい、そしてもう一方では、どうしてあんなやつに生活保護をさせるんだ、その板挟みで大変苦しい思いをして、そしてカッターナイフで切り付けられる事件があってあのジャンバーを製作したとも聞いています。
 生活保護の担当者に専門家を配置すること、そして生活保護の捕捉率の目標数値を立てること、これが大事だと思いますが、いかがでしょうか。
#278
○政府参考人(定塚由美子君) 生活保護担当者への専門家の配置でございますけれども、生活保護受給者の生活実態を丁寧に把握をして、自立に向けた指導や支援を的確に行うことができるように、ケースワーカーの資格については社会福祉主事の要件を満たす方を配置することとしており、地方自治体に対してそのことを指導をしております。
 また、厚生労働省においては、これらの生活保護に関わる職員の方の資質の向上を図るために、ケースワーカーやその指導に当たる職員の方の研修を実施しております。さらに、自治体においては独自の研修の実施をするように促しておりまして、引き続きこうした実施体制の確保と資質の向上に努めてまいりたいと考えております。
 また、捕捉率のことでございます。捕捉率につきましては、先ほども答弁させていただきましたが、生活保護の申請がなされた上で、保有する資産、親族からの扶養の可否、あるいはその方が働いて収入を得る能力があるかどうかなどをしっかり把握をするということにしておりますので、実際申請がなされなければこうした捕捉率ということを正確に把握することは困難と考えております。したがいまして、把握も実施しておりませんが、数値目標についても定めていないところでございます。
   〔委員長退席、理事二之湯智君着席〕
 他方、生活保護制度は必要な人に確実に保護を実施するということを基本的な考え方としておりますので、この考え方に基づきまして適切な対応に努めるよう、今回の小田原の事件の後も改めて全国の自治体に対して指導、周知をしてきているところでございます。
 今後とも適切な保護の実施に努めてまいりたいと考えております。
#279
○宮沢由佳君 生活保護の捕捉率に目標数値がないのはおかしいと思います。貧困対策はしっかりと目標数値を出して進めていっていただきたいと思います。
 では、最後の質問ですが、生活保護以外の貧困状態にある子供たちのセーフティーネットは何でしょうか。内閣担当大臣、お願いします。
#280
○国務大臣(加藤勝信君) 支援を必要とする子供たちには、生活保護の世帯の子供さん以外にも、例えば就学援助を受けている子供さん、あるいは生活困窮者自立支援法に基づく学習支援などを受けている子供さん、あるいは、今までも議論がありましたように、一人親家庭で親が夜まで働いているため放課後の居場所がない子供さん、こうした様々な困難を抱えている子供さんがおられます。大事なことは、支援をする子供一人一人の状況に寄り添って必要とする支援を届けていくということであります。
 政府としても、子供の貧困対策に関する大綱などに基づき、教育の支援、生活の支援など必要な施策を総合的に推進するとともに、やはり官公民が連携して協働で、社会全体で子供の貧困対策に取り組む環境を構築していく、それを通じて、格差が固定しない、貧困が連鎖をしない、全ての子供たちにチャンスがあふれる日本をつくっていきたいと思います。
#281
○宮沢由佳君 御答弁をありがとうございました。
 子供の貧困対策が多くの省庁にまたがっているために、大変な御尽力をいただいたということと、一つにまとめてしっかりと政策をつくっていくということも考えていただきたいと思います。
 新年度予算に対して、国有地の法外な値下げなどの無駄遣いをなくし、貧困に対して場当たり的でない効果的な予算措置をお願いして、私の質問を終わります。
#282
○理事(二之湯智君) 関連質疑を許します。矢田わか子君。
#283
○矢田わか子君 よろしくお願いします。
 引き続き、時間がかなり遅くなっておりますので、一問に絞って質問をさせていただきたいと思います。先週の予算委員会の質問で積み残しました待機児童の問題について触れたいと思います。
   〔理事二之湯智君退席、委員長着席〕
 老若男女問わず主体性を持って働ける社会をつくるには様々な方策が考えられますが、出産、育児期の女性にとって待機児童の問題はますます大きくなっております。先週も待機児童解消に向けた院内の集会が、集まり、多くの乳幼児を抱いたお父さん、お母さんがこの館内にも悲痛な声を届けに来られました。既に首都圏などを中心に、認可保育園への入園不承認の通知を受け、落胆したり行政に不満を抱く保護者の姿も報道されております。
 まず、政府は、今年の春の入園状況や待機児童の状況をどのように予測されておりますか。
#284
○国務大臣(塩崎恭久君) 待機児童解消加速化プラン策定前の、これは民主党政権時代の頃と比較をいたしまして、二十五歳から四十四歳の就業率とか、あるいは一、二歳児の保育利用率、さらには保育の申込者数はそれぞれ二倍近い極めて高い伸びとなっておりまして、一方で、ここ数年、待機児童数が二万人を超える水準で推移をしているという非常に厳しい状況にございます。
 今年の四月の待機児童などの状況については、各市区町村で今まさに入園に向けた調整をそれぞれ全力でやっていただいていると思います。例年、入園決定後の四月以降に待機児童数を調査をいたしまして、九月に取りまとめて公表を行っているわけでございますので、現段階でのお答えは直ちにはできないという状況でございます。
#285
○矢田わか子君 待機児童の問題に関しては、依然として厳しい状況にあることはお分かりいただいていると思います。実は、潜在的な待機児童、これ隠れ待機児童といいますが、それを加味すると状況は更に厳しくなります。政府は昨年、この隠れ待機児童の実態についても調査をされたとお聞きしております。
 資料一を御覧ください。待機児童とこの隠れ待機児童をまとめたものであります。
 隠れ待機児童というのは、認可外の保育施設を利用している児童、そして二つ目には保護者が諦めて育児休業を取られているような児童、三つ目には特定の保育所のみを希望する、これは通勤だとか若しくは家に近いというふうなことを加味したこと、それから兄弟が違うところにいるのでそこにどうしても入りたいというようなそんな希望のある方、そして四つ目には保護者が求職活動を休止、もう諦めていらっしゃる方であります。この方々の数が想定されるに六万七千人以上いるというふうなことに今なっております。政府が考えているのがこの四つのケースということであります。
 しかし、実質的には、この隠れ待機児童は待機児童そのものではないかというふうに思っています。保育政策としては、この隠れた待機児童数を含めた待機児童対策を取らなければ、結局また来年も再来年も、この保育園落ちたというふうな悲痛な叫びはなくならないのではないかというふうに思います。
 大臣は、保育園落ちた日本死ねという去年の言葉ありましたけれども、その二〇一七年度版のブログというか、インターネットにそういうページができているのは御存じでしょうか。そこにはリアルで本当に悲痛な当事者の声が多く寄せられております。一つ紹介させていただきます。新年度の保育園落ちた、これ結構精神的にくるね、もしかして一年以上待っても入れないこととかざらなの、フルタイムがかなり優遇されているとしたら、逆にフルタイムしたくても今の認可外じゃ保育料高過ぎて無理なんだってば、四月には認可入れると思って頑張ってきたけど働くのきつい。こんな声等々、たくさんのお声が寄せられております。これ、今年落ちた方々のお声ということで、是非とも一度見ていただければと思います。
 資料二を御覧ください。資料二にあるように、認可保育所に入園ができなかった人たち、じゃ、どうしているのかということのその現状をまとめたものであります。足立区の教育委員会が発行している資料から、アンケートを基にまとめさせていただきました。
 申請時に、自分の自宅からの距離や保育料、保育内容を加味して申請書を出します。不承認の通知が来るのは二月の下旬です。ちょうど今皆さん落胆している。そして、その人たちが選ぶ先はこの大きく四つのパターンぐらいに分かれます。認可外のサービス、ベビーシッターを雇うなり認可外の保育所を探して入るケース。そして二つ目には、離職してしまう、仕事から離れてしまうという方、働き続けることを諦めるという方。三つ目には、自助・共助と書かせていただきましたが、会社の制度を利用して育児休業を延長する申請をしたり、勤務形態、中には在宅勤務等を選択することができる人たちは家に子供を抱えながら働き続けるという選択をする。若しくは、これが多分実質的には多いんだと思いますが、祖父母や親戚に預ける、知人に預ける、身内や近所の知り合いに支え合っていただいているという方もいらっしゃいます。
 実は私も、自分が保育所入れなかったとき、近所の方に預かっていただいた一人であります。名刺を持って近所を回りました。変な者ではありません、どうしても私は働きたい、どうか預かっていただけないでしょうかと言いました。中に本当に、大阪なのでなにわのおばちゃんで、ええよ、見たるよという方がいて、預かっていただいて何とかこれまで続けてきたという経験をしております。こういう方々は、特に最後の二つ、自助・共助で支えられている方々はこの隠れ児童にすら今入っていないという、そういう実態があります。
 是非ともこういうまず実態把握、可視化をしていただいた上で課題を共有し、そして対策を立てる、そこに予算が付くというやり方をしなければ毎年この悲劇は繰り返されると思いますが、今現在の御見解をお願いしたいと思います。
#286
○国務大臣(塩崎恭久君) まず第一に、隠れ待機児童とおっしゃっておりますが、これは、実は今の定義は平成十三年からずっと続いているもので、民主党政権時もこれを使っておりました。そして、民主党政権時には、この隠れ待機児童とおっしゃっている数字は公表したことが一度もございません。それを去年、こういうものを、別に隠しているわけでも何でもないので、もうこれからどんどん出そうということで、私の一存で出しました。
 したがって、これからはこれを、しかしながら、それぞれの市区町村によって扱い方が違うものですから、私ども国が定めた要領に基づいてやっていただいておりますが、例えば、他に利用可能な保育園があるにもかかわらず特定の保育園を希望して待機している場合には待機児童に含めないことになっておりますけれども、他に利用可能な保育園、この具体的な範囲についてはそれぞれ、交通機関とかあるいは地理的な要因によって運用が異なっているわけですね。
 それがちゃんとそれぞれのニーズに合った形でやっていただいているかどうか、こういうことをしっかりと見ていかなきゃいけないということで、今私ども検討会でこの不合理なばらつきをなくすために話合いをして、これは三月末までに考え方をまとめたいというふうに思っていますし、少なくともまだ、さっき申し上げたように真っ最中で、今、各市区町村、何とか一回目で入れなかった方々に対して一人一人丁寧にやっていただいているはずでございますので、私たちもお願いをしておりますので、まずは四月一日から行けるように最大限の努力をする。その上で、私どもも、六月には待機児童解消のプランを新しく作るということは総理からも申し上げておりますので、これは女性が活躍する際に、そしてまた御夫婦にとってもやっぱり子育てをしっかりとやっていけるように、我々最大限の努力をしていくつもりでございます。
#287
○矢田わか子君 是非とも前向きな御対応をお願いしたいと思います。
 一つ御提案なんですけれども、こうした待機児童の問題、都道府県で待機児童数を見てみますと、ほぼ首都圏なり大都市圏に集中しているというふうに思われます。例えば、東京では規制緩和によって東京都の認証保育所の増設を図っているんですが、それでも保育ニーズが、追い付いていないという現状にあります。戦略的にやはり投資をして、やはり不満というか、行政に対して様々な課題意識を持っている方々をいかに減らしていくかという視点での投資をお願いしたいと思います。
 加えて、例えば諸外国、イギリスでは自宅で子供を預かるチャイルドマインダー制度というもの、フランスでは親保育や母親アシスト制度など、いわゆる保育ママ制度と言われる柔軟な保育システムを展開していらっしゃいます。ここに大きな投資、箱物を造るよりはきっと投資額も少なくて済みますので、そういうことを我が国でも積極的に導入していくべきではないかと思います。
 当然保育の質、確保した上で、安全性のための公的な機関によるチェック、必要です。この作業には自治体として本当に非常に細やかなしんどい作業も発生しますけれども、是非とも待機児童解消に向けて頑張っていただきたいなと思います。
 更にもう一点の御提案は、幼稚園の施設をそのまま活用できる認定こども園の増設についてであります。
 だんだん幼稚園児減り続けています。幼稚園の方は人がいない、なのに施設はあるんです。ですから、そこに保育園の機能も持たせるということなんですが、このとき大事なことは、時間から時間、すごい長く、要するに教員が確保できないという問題、給食設備を持たなければいけないというハードルが高いという側面もあります。そうしたこと、第一ステップとしては少し敷居を下げて、預かり時間の柔軟化や、給食ないけどお弁当でもいいかというふうなことから、第一ステップとしてもう少し認定こども園の敷居を下げていけば切替えもスムーズにいくんじゃないかなというふうなことを思いますので、是非ともこれについての見解もお願いいたします。
#288
○国務大臣(加藤勝信君) 幼稚園を活用していくというのはそのとおりだというふうに思います。
 一つは、幼稚園が幼保連携型こども園に移行するということでございまして、それに対して、資格要件や保育教諭の配置の弾力化、施設整備に係る特例等の措置をこれまでも講じております。
 また、保育の時間との関係でありますけれども、通常十一時間の長時間開園に対応するため、昨年の四月から、朝夕の園児が少ない時間帯における保育教諭の配置の要件の弾力化を行い、また、調理室の設置についても別途特例を用意しているなど、幼稚園からの移行に対して一定の配慮を行ってきているところであります。
 一方で、安全というものはもちろん確保していかなきゃいけませんけれども、そういった中で、保護者のニーズや地域の実情を踏まえた認定こども園への移行を希望する幼稚園に対して、円滑な移行ができるように、それからまた、移行しなくても幼稚園において一時預かり事業に取り組んでいただくということもあります。そういった取組が進んでいくようにしっかりと対応していきたいと思います。
#289
○矢田わか子君 隠れ待機児童がこれだけ増えているということは、働く意思のある人が増えているということでもあり、労働力となって日本を支える人が増えるということでもあります。そういう前向きな捉え方をして、是非抜本的な対策に向けてお取組をお願いし、今日の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
#290
○委員長(山本一太君) 残余の質疑は明日に譲ることといたします。
 次回は明十五日午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後五時三十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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