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2017/04/25 第193回国会 参議院 参議院会議録情報 第193回国会 農林水産委員会 第9号
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2017/04/25 第193回国会 参議院

参議院会議録情報 第193回国会 農林水産委員会 第9号

#1
第193回国会 農林水産委員会 第9号
平成二十九年四月二十五日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十八日
    辞任         補欠選任
     藤木 眞也君     吉田 博美君
 四月十九日
    辞任         補欠選任
     吉田 博美君     藤木 眞也君
 四月二十五日
    辞任         補欠選任
     矢倉 克夫君     若松 謙維君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         渡辺 猛之君
    理 事
                舞立 昇治君
                山田 修路君
                徳永 エリ君
                紙  智子君
    委 員
                礒崎 陽輔君
                進藤金日子君
                中西 祐介君
                野村 哲郎君
                平野 達男君
                藤木 眞也君
                山田 俊男君
                小川 勝也君
                櫻井  充君
                田名部匡代君
                舟山 康江君
                竹谷とし子君
                矢倉 克夫君
                若松 謙維君
                儀間 光男君
                森 ゆうこ君
   国務大臣
       農林水産大臣   山本 有二君
   副大臣
       内閣府副大臣   松本 洋平君
       法務副大臣    盛山 正仁君
       文部科学副大臣  義家 弘介君
       農林水産副大臣  礒崎 陽輔君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       矢倉 克夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大川 昭隆君
   政府参考人
       内閣府地方創生
       推進事務局長   佐々木 基君
       内閣府地方創生
       推進事務局審議
       官        藤原  豊君
       法務大臣官房審
       議官       高嶋 智光君
       文部科学大臣官
       房審議官     松尾 泰樹君
       厚生労働省労働
       基準局安全衛生
       部長       田中 誠二君
       農林水産大臣官
       房総括審議官   山口 英彰君
       農林水産大臣官
       房総括審議官   水田 正和君
       農林水産省消費
       ・安全局長    今城 健晴君
       農林水産省食料
       産業局長     井上 宏司君
       農林水産省生産
       局長       枝元 真徹君
       農林水産省経営
       局長       大澤  誠君
       農林水産省政策
       統括官      柄澤  彰君
       農林水産省農林
       水産技術会議事
       務局長      西郷 正道君
       林野庁長官    今井  敏君
       水産庁長官    佐藤 一雄君
       経済産業大臣官
       房審議官     田中 茂明君
       経済産業大臣官
       房審議官     中川  勉君
       資源エネルギー
       庁省エネルギー
       ・新エネルギー
       部長       藤木 俊光君
       国土交通大臣官
       房審議官     松本 大樹君
       環境大臣官房審
       議官       正田  寛君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○農業競争力強化支援法案(内閣提出、衆議院送
 付)
○参考人の出席要求に関する件
    ─────────────
#2
○委員長(渡辺猛之君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 農業競争力強化支援法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府地方創生推進事務局長佐々木基君外十九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(渡辺猛之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(渡辺猛之君) 農業競争力強化支援法案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。山本農林水産大臣。
#5
○国務大臣(山本有二君) 農業競争力強化支援法案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
 政府においては、これまで、我が国農業を将来にわたって持続的に発展させるため、その構造改革を推進してまいりました。
 一方で、農業の更なる成長を目指すためには、農業者に良質で低廉な農業資材が供給されることや、農産物の品質等が適切に評価された上で効率的に流通、加工が行われるなど、農業者の努力では解決できない構造的な問題に対処することが必要不可欠であります。
 このため、平成二十八年十一月に改訂された農林水産業・地域の活力創造プラン等に基づき、国の責務や国が講ずべき施策等を明確化し、良質かつ低廉な農業資材の供給と農産物流通等の合理化の実現を図ることによって、農業の競争力の強化の取組を支援していくため、この法律案を提出した次第であります。
 次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。
 第一に、国の責務等についてであります。
 国は、国内外における農業資材の供給及び農産物流通等の状況を踏まえ、良質かつ低廉な農業資材の供給及び農産物流通等の合理化を実現するための施策を総合的に策定し、これを着実に実施する責務を有することとしております。
 さらに、これらの施策が円滑かつ効果的に実施されるよう、主務大臣及び関係行政機関の長は相互に連携を図りながら協力するものとしております。
 第二に、国が講ずべき施策についてであります。
 国は、農業資材事業及び農産物流通等事業について、良質かつ低廉な農業資材の供給又は農産物流通等の合理化を実現するため、規制や規格の見直しを始めとする事業環境の整備、適正な競争の下で高い生産性を確保するための事業再編又は事業参入の促進、さらには、農業資材の調達先や農産物の出荷先を比較して選択する際の価格等の情報を入手しやすくする措置等を講ずることとしております。
 また、政府はおおむね五年ごとに国内外における農業資材の供給及び農産物流通等の状況に関する調査を行い、施策の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずることとしております。
 第三に、事業再編又は事業参入を促進するための措置についてであります。
 良質かつ低廉な農業資材の供給又は農産物流通等の合理化を目的として行う事業再編又は事業参入を促進するため、主務大臣は、実施指針を策定するとともに、事業者が策定した計画の認定を行うことができることとしております。
 その上で、主務大臣から認定を受けた事業者は、その計画の実施に当たり、農林漁業成長産業化支援機構による出資、日本政策金融公庫による融資、中小企業基盤整備機構による債務保証等の支援措置を受けることができることとしております。
 以上が、この法律案の提案の理由及び主要な内容でございます。
 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願いを申し上げます。
#6
○委員長(渡辺猛之君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#7
○山田俊男君 自由民主党・こころの山田俊男であります。
 今、山本大臣から、大変重くかつ幅広い法律案につきまして提案があったわけであります。これは、農業競争力強化支援法、支援法というふうに言っていますが、私は、農業競争力強化脅迫法じゃないかというふうにもう題名を付けて、これは今そう言っているだけじゃなくて、党の議論を始めたときからも、党の会合で、これは脅迫法じゃないんですかというふうに言わせてもらっていた経緯があります。というのは、この法律は、国の責務やそれから農業生産関連事業者等の努力を求めているものの、圧倒的に農業者等の努力を求めているというふうに受け止めざるを得ないわけであります。
 元々の議論は、御案内のとおり、我が国の生産資材の価格が高い、韓国と比べても二、三倍高い、高いものをJAが供給しているということで、一連のJA批判と併せてJAへの攻撃があり、とりわけJA全農の改革が必要だということでさんざんの攻撃があり、その苦しい期日を過ごしたところであります。そうこうしているその中で、この支援法たるや、第五条で農業者の努力と農業者の組織する団体の努力を求め、農業者は高いものを買うな、きっちりと選べ、農業団体はそのための努力が不足している、きちんと役割を果たせというものになっているというふうに受け止めざるを得ないわけであります。
 そこで、私は、本日、お隣の藤木先生と一緒に韓国を訪問しまして、そして一体、韓国との間でどんな格差があるのかということを実際に調べてこようということで参らせていただいたわけであります。そして、韓国とのヒアリングの中で分かったのは、ともかく肥料や農薬等の生産原料を、これは我が国もそうですが、韓国もそうですが、ほぼ一〇〇%海外から輸入しているわけであります。
 その際、我が国もそうなんですが、韓国はとりわけ第二次世界大戦後の復興の取組の中で、国家が主導して、港湾整備や港湾地帯への化学工場の国家的戦略の下における配置がなされてきたわけであります。物流や価格形成におきましても国策に沿った競争入札を導入しているわけでありますし、さらに、自主的な側面はもちろんあるんですが、政策支援の下でつくられた韓国の農協もそれを担って、企業側と農協がそれこそ競争入札で一定の上限価格を決めまして、あとは需要側の個々の農協がそれぞれの条件の下に個別の会社との折衝を行うという仕組みで価格が形成されているわけであります。我が国はどうですか。必ずしもそういうふうに進められてこなかったということもあります。
 そうした背景からしましても、資材の価格差は、それこそ全農やJAの仕事の仕方に価格差の責任を求めるだけではなくて、これは我が党の中の議論においてもJAや全農に対する責任を求めるような議論が進められたわけであります、残念ながら。結局は、そうはいっても産業界や個別企業の再編の取組と一緒にならなければこのことはもう進まないという構造的な問題を抱えているということだったわけであります。
 こうした中で、一定の産業再編的な取組を山本大臣が思い切って手を付けようということでこの法律になったものというふうに思います。どうぞ、全農の努力不足だ、早く再編計画を出してこいと言うだけでは進まないということであります。
 さて、それでお聞きしますが、本法律案は全農やJAに努力を求めるものなのか、それとも安い生産資材を供給する、そのために生産関連事業者の再編とそのための支援措置を講ずるというものなのか、法律の狙いは何なのか、大臣に率直におっしゃっていただきたいというふうに思います。
#8
○国務大臣(山本有二君) 全農あるいは農協の皆さんに、この度、こうした競争力強化についての努力を今いただいているところでございまして、全農、農協の団体の皆さんには自己改革、自主的な改革、それに取り組んでいただいているところでございます。
 また、農業生産関連事業者、この皆さんが携わっている企業環境、こういったことにもしコスト高の原因があるとするならば、それを真摯に見直さなければならない時代が来たという認識を持っていただいて、それぞれ御努力をいただきたいと。なぜならば、耕作放棄地は増大し、農業従事者は六十六歳とも七歳とも言われ、かつまた六十六、七歳以上の方々が七割近く存在するというようなことでございますので、待ったなしのこの喫緊の課題、やはり農業所得を上げて若い人たちに農業参入をしていただく、こういう認識で全体が取り組まなきゃならぬというような認識でございます。
 その意味で、農業競争力強化支援法案を出させていただきまして、農家の皆さんにも、そうした意味で新しい経営感覚の下に、みんなで一緒になって農業が発展するものである、持続可能なものであるというような段階まで頑張っていこうという、それがこの法案の骨子、中身でございまして、決してどなたかに何かを強要するだとか、あるいはどなたかにまたそうした課題があって責任を押し付けるというようなものではなくて、新しい農業の成長を見守る、持続可能な農業を経営する、営むということに対するこの合目的性は、ただそれ一点にあるというように認識しております。
#9
○山田俊男君 大臣、大臣は衆議院の質疑におきまして、当支援法が法第五条で定めております農業者等の責任等々に関連して触れられて御答弁されておられますね。
 私の今冒頭申し上げたこと、すなわち農業者等の責任をそれこそ追及するための法律なのかと、だから脅迫法なのかというふうに言ったわけでありますが、この点についての大臣の考えをお聞きしたいと思います。
#10
○国務大臣(山本有二君) これはあくまで主人公は農業者でございます。そして、農業者ができる限り農業経営をスムーズに、円滑に行っていただくために、そうしたコストにおける生産資材価格等、これらが安価に手に入れられ、かつ選択肢も豊富であるというようになっていなければなりません。そのために農業生産関連事業者に努力をお願いをいたしました。
 努力をお願いした以上、その言わば主人公たる農業者もその努力に応えていただきたいというのが五条の規定でございまして、そうした意味で、農業者の組織する団体、農業経営の改善に取り組む農業者に対して積極的に支援を行うべき立場で、農業所得の増大に最大の配慮をするよう求めるところでございます。
 そんな意味で、この五条の規定は本法案の目的を実現するために必要だと考えているところでございます。
#11
○山田俊男君 大臣、申し訳ありませんが、私も質問の時間が制約されていますので端的に申し上げさせていただきますが、大臣は衆議院の答弁でこうおっしゃっている。確認させてもらっていいですか。
 全農改革は、農業競争力強化プログラムに従い、農協改革集中推進期間内に年次計画や数値目標を公表し、全農が自己改革を進め、政府はその進捗状況について定期的なフォローアップを行うことで進めるのであって、本法律案でもって全農や農協に対してフォローアップを行うということは考えているわけではありません、こうおっしゃっている。間違いありませんか。
#12
○国務大臣(山本有二君) 間違いありません。
#13
○山田俊男君 であるなら、大臣、今おっしゃった、もちろん農業生産関連事業者に対してしっかり効率化、合理化を求めていきますよ、そのための支援対策を講じますよと。大臣おっしゃった、翻って、共に農業者につきましてもそれは一定の努力をお願いするという内容のものなんだというふうにおっしゃった。
 大臣、これ、第五条は、大臣の衆議院での言い方からすると、第五条の規定は、だって別物なんじゃないんですか。そんなふうに関連させてどこかにきちっと盛り込んでおられますか。要は、農業生産関連事業者に対して支援措置も講じた上で手を打っていきますよ、しかし農業者や農業団体に努力を求めるものではないと、こうおっしゃっているわけだから、これだったら、大臣、第五条の規定と、それからそれ以降の、後に出てくる支援事業を展開するというこの法律の展開とは、私は二つのものが重なっただけになっているんじゃないかと思うんですが、いかがですか。
#14
○国務大臣(山本有二君) 関連事業者の皆さんに御努力をいただくということが大事であることは、言わば農業者とそこに契約関係にあるという前提であることがあります。
 つまり、高いものを買うのではなくて安いものを買うというように、しかも低廉で良質なものを買うというようなふうにしていただくならば、やはり買うということは両当事者の契約でございますので、一方だけが義務を負うわけではありません。民事の契約における両当事者平等の原則の中でそれぞれが御努力をいただくという、そういう趣旨で私ども理解をしているわけでございまして、あえて何かを強いるというような、農業者に何かを負荷するというようなものではないというように認識しております。
#15
○山田俊男君 大臣、こうなるとシナリオが狂ってきますので、こう言わざるを得ないんですが、大臣、衆議院の四月六日の委員会におきまして、小山民進党の委員に対する答弁として、本法案第四条及び第五条、そして農業生産関連事業者である全農と単位農協に対しまして、努力規定として一定の行為を行うことを求めているわけでございますが、行為そのものを強制したり義務付けたりするものではないということをまず御認識をお願いしたいと思います、ここは正しいと思うんですね。したがいまして、本条を根拠に全農や農協に対してフォローアップを行うということは考えておりませんと。さらに、一方、農業競争力強化プログラムにおける全農の生産資材の買い方や農産物の売り方の改革につきましては、全農の自己改革として政府と合意の上で取りまとめられたものでございますので、このため、進捗状況のフォローアップは、合意の実現という観点から本法案の枠外で全農及び政府により行われるものであると考えておる次第でございます、こうおっしゃっている。
 衆議院の発言と参議院での私の質疑に対する御答弁、符節合っていますか。
#16
○国務大臣(山本有二君) 全農や農業者団体に対するフォローアップ、これは本法案でのフォローアップは全く考えておりません。したがいまして、これはあくまで全農改革の中でやっていただければ、我々は、それについて御相談をいただき、更に長期的なフォローアップをやらせていただくというくくりでございます。
 この農業資材価格等についてのこの法律、支援法におきましては、良質で低廉な農業資材の供給を進めていく必要がありますので、そのための努力というものはこれはしっかりやっていただかなきゃならぬという、そういうくくりでございまして、二段階、全農あるいは農業者団体のフォローアップと、この農業競争力強化法における農業生産関連事業者に対するお願いの向きというものは少し法律のたてりが違うというようにお考えをいただければというように思っております。
#17
○山田俊男君 私も大臣のおっしゃる意味合いを全部否定するわけでは毛頭ありませんが、しかし、衆議院であそこまで御発言されているものですから、これは私も驚きましたよ。そして、この法律は、何だ、二つのことが書いてあるのかということでありました。だったら、最初の第五条は取って、そして第六条以下はしっかりやればいいじゃないですか。支援措置を徹底するという立場で進めればいいじゃないですかという印象を持ったものですからやらせてもらったわけでありますが、普通私が野党だったらここで止めるところでありますが、そうもまいりませんので、あと質問したいことがありますので質問させていただきたいというふうに思いますが。
 当法案では第十六条で、おおむね五年ごとに調査を行い、必要な措置を講ずるとしているわけですね。一方、附則で、経過措置として、最初の調査を一年以内に行い、二年以内に最初の検討を行うというふうに手順を書いております。
 とすると、この一年以内に最初の調査、二年以内に最初の検討、これは農協や全農に対してやるということですか、やらないということですか、お聞きします。
#18
○政府参考人(山口英彰君) お答えいたします。
 本法案第十六条におきましては、国が講ずる施策につきましておおむね五年ごとに調査と施策の在り方の検討を行うということにしておりますが、これは、良質かつ低廉な農業資材の供給や農産物流通等の合理化の実現に向け国が効果的な施策を講じていくためには、PDCAサイクルを回してその効果等を点検しつつ必要な見直しを行うことが有効であることから、定期的に施策のフォローアップを行うことにしたものでございます。
 また、附則におきましては、その最初の調査を法律の施行の日からおおむね一年以内、施策の在り方の検討をおおむね二年以内に行うこととしておりますが、これは国として法施行直後の業界や施策の状況を把握しておく必要があることから調査期間について特例を設けたものでございます。
 なお、先生からお尋ねのございましたこの全農改革のフォローアップでございますけれども、この十六条の規定は国の施策の在り方を検討するものでございまして、個別の農業関連事業者の行為を検討の対象とはしておりません。したがいまして、本条を根拠に全農や農協に対してフォローアップをすることは考えておりません。
#19
○山田俊男君 最初の調査を一年以内に行い、二年以内に最初の検討を行うという、二年以内の最初の検討の内容ないしは一年のおける調査の内容、これは公表されますか。
#20
○政府参考人(山口英彰君) 調査内容につきましては公表していきたいというふうに思っております。
#21
○山田俊男君 ところで、関連しまして申し上げますが、規制改革推進会議は昨年十一月に極めて具体的な農協改革の意見を出しているわけですね。その中で、従来の生産資材事業の体制を一年以内に新しい組織へと転換を進める、一年以内に委託販売を廃止し、全量買取り販売に転換すべき、商社等と連携して合弁会社を設立し、一年以内に主要輸出国で販売体制を整備、完成させる、全農の改革が着実に進展しない場合には真に農業者のためになる新組織、第二全農等を推進すべきであると、これ明示しているわけであります。期間も一年以内というふうに定めている。そして、これ、そういう形で、規制改革推進会議も農協改革のフォローアップを引き続き行うというふうにしております。
 この規制改革推進会議の主張なり、それからさらに、今回の支援法に置かれます一年での調査、それから二年での検討、これ符節が合うんじゃないですか。いかがですか。
#22
○政府参考人(山口英彰君) 本法案におきますこの調査といいますのは、今も申しましたように、国が講じている施策につきましてPDCAサイクルを回して、その効果等を点検して必要な見直しを行うというものでございます。この最初の調査がその法律の施行からおおむね一年以内、施策の在り方の検討についておおむね二年以内に行うというのは、こういった法施行直後の業界や施策の状況を把握し、それを受けて国の施策の在り方をもう一度検討するためのものでございます。
 このような趣旨でこういった期間を設定したものでございまして、この農協改革の集中推進期間、これとのリンクをさせたということではございません。
#23
○山田俊男君 大臣にお聞きしますが、どうですか、先ほど御紹介したような形での、規制改革推進会議が一年を限って全農に対していろんな注文を加えているわけであります。それは消えていないわけですからね、まだ残っているわけです。とすると、これ、一年調査して検討内容を報告するみたいなことになったときに、規制改革推進会議はこれ全く関与しませんか、発表された検討内容について規制改革推進会議が何も言いませんか、いかが思いますか。
#24
○国務大臣(山本有二君) たまたまこの附則に書いてあるのは一年、二年と、こういう向きがまるで規制改革会議から言われている二十八年十一月十一日等における農協の改革に関する意見と符合するように見えますけれども、全くこれは別物でございまして、農業競争力強化支援法にあるこの経過措置の附則二条の一年、二年というのは国の責務でございまして、国がきちんとこの価格を、農業の皆様に安価な農業資材を提供できているかどうかということを、農業の皆様に国として責務を果たしたかどうかについて取りあえず調査してみようという考え方でございますので、全くその考え方が違う。そして、この法律のたてりと規制改革との考え方というのは違っているわけでございまして、その意味において別物というように考えているところでございます。(発言する者あり)
#25
○委員長(渡辺猛之君) 静粛にお願いします。
#26
○山田俊男君 内閣府から松本副大臣お見えでありまして、どうですか、規制改革推進会議がこれだけの発言をしていて、提言もしていて、そして一年の調査をまとめました、それで規制改革推進会議が黙っておると思いますか。黙らせますか。お聞きします。
#27
○副大臣(松本洋平君) この議員指摘の農業競争力強化法第十六条に基づく調査についてでありますけれども、これに関しましては今大臣等からも御答弁があったとおりでありまして、国内外における農業資材の供給及び農産物流通等の状況に関しまして、あくまでも農林水産省を中心といたしまして政府において定期的に行われるものというふうに承知をしておりまして、これに基づいて規制改革推進会議として何かフォローアップをしようとしているものではありません。
 規制改革推進会議といたしましては、内閣総理大臣の諮問機関といたしまして、政府方針として閣議決定された規制改革実施計画に基づきまして、会議としてもこれまでの提言を踏まえつつフォローアップを行ってまいりたいと考えておりますので、全くの別物であります。
#28
○山田俊男君 お手元に、私は、一連の農業競争力強化支援法に至るまでの経緯というふうに書いていますが、これ、平成二十五年から一連の規制改革会議、農業ワーキング・グループ、政府、さらに与党、政府、規制改革会議、一連の日程をまとめてみました。必ずしも内容について詳細に述べているわけではありません。
 しかし、この一連のこれ見てみる限りにおいて、規制改革会議はそれじゃ黙っていますか、黙っていますか。もう一回副大臣にお聞きします。
#29
○副大臣(松本洋平君) 先ほども答弁をさせていただきましたけれども、規制改革推進会議といたしましては、規制改革実施計画に基づきましてフォローアップをさせていただきたいと考えております。
#30
○山田俊男君 今、松本副大臣、かなり微妙なというか、大事なことをおっしゃったと思うんですね。だって、フォローアップするとおっしゃった。農協改革集中期間内にフォローアップする、これは書いてあるんだよ、間違いなく。規制改革推進会議の答申にも書いてあるんだよ。だから、フォローアップしますと。
 どうですか、これだけの支援法出して、そして取組の状況について調査しました、検討、対応します、それで規制改革推進会議がフォローアップしますか、しませんか、もう一度聞きます。
#31
○副大臣(松本洋平君) 繰り返しの答弁になって恐縮でありますけれども、内閣総理大臣の諮問機関といたしまして政府方針として閣議決定された規制改革実施計画に基づきまして、会議といたしましてもこれまでの提言を踏まえつつフォローアップを行ってまいります。
#32
○山田俊男君 大臣、もう一回聞きますけど、衆議院で、もう一回戻りたくないんですが、戻らなきゃいかぬ。私は、だって衆議院の議事録見て感激したんだから。民進党の重徳先生が質問されて、その翌日に小山先生が質問されて、そして、大臣、冒頭に言い直しをされたんです。きちっと報告されたんです。それはどう書いているか、さっきと関係しますが、全農の改革は政府と全農との間で農協改革集中期間でフォローアップするので、本法律案でもって全農のフォローアップを行うことは考えていない、こうおっしゃっている。
 とすると、これ、大臣、やっぱりどう考えても、元へ戻りますが、第五条で書かれていることと、それから第五条以下で書かれていること、この法律は二つのことが書いてあるんです。それで、進めるのは支援法、支援措置をどんなふうに具体化して成果を上げるかということなんですよ。きちっと衆議院で答えられたことを確認してくださいよ、大臣。
#33
○国務大臣(山本有二君) この支援法におきます附則二条にある最初の調査は、この法律の施行の日からおおむね一年以内というわけでございまして、これでしっかりとしたこの法律を皆さんが守っていただいて、それで農家の皆さんがコスト減につながっていくことができているかどうかということを国の責任としてこれを明確にする意味がございます。そして、PDCAサイクルで、その制度、仕組みがうまくいっているかどうかということは、規制改革会議はフォローアップをするわけでしょうけれども、これとこの競争力強化支援法の附則二条のこの意味と、そして規制改革会議のフォローアップとは全く質の違う、関連のない話であるというように私ども位置付けているわけでございます。
#34
○山田俊男君 それじゃ、ちょっと話を変えまして、次の課題ですが、この法律に基づく事業再編の主体となる省庁は、農水省なのか経産省なのか、それとも規制改革推進会議なんですか、お聞きします。
#35
○政府参考人(山口英彰君) 本法案によります事業再編は、この農業生産関連事業者が自主的に行う事業再編の取組について、国が金融や税制による各種支援措置を講ずることにより再編を促していくものでございます。
 この場合、国の立場といたしましては、主務大臣が実施指針を定めて本法案に基づく事業再編の基本的考え方を示すとともに、再編計画を審議して支援対象事業を認定することとしております。その主務大臣はこの法律では、農林水産大臣及び事業所管大臣としているところでございます。(発言する者あり)
#36
○山田俊男君 今そちらの方からも話聞こえていますが、私も言おうと思ったんですが、事業所管大臣というのはどちらですか。
#37
○政府参考人(山口英彰君) 事業所管大臣につきましては、この農業生産関連事業、これの事業を所管している大臣という趣旨でございます。(発言する者あり)具体的には、農業機械又は化学肥料等につきましては経済産業大臣ということになっております。
#38
○山田俊男君 松本副大臣、規制改革、内閣府は関与しないんですか。
#39
○副大臣(松本洋平君) 所管外であるという認識です。
#40
○山田俊男君 そうすると、規制改革推進会議には関与させませんね。もう一回お聞きします。
#41
○副大臣(松本洋平君) 全体のフォローアップという形で我々としては実施をしてまいりたいと思います。
#42
○山田俊男君 止めますかね。
 委員長、ちょっと統一してください。衆議院のやっぱり質疑とも格差があり過ぎます。どうぞもう一度整理していただいて、そしてお聞きします。まだ十分ありますから、どうぞ。(発言する者あり)
#43
○委員長(渡辺猛之君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#44
○委員長(渡辺猛之君) 速記を起こしてください。
#45
○山田俊男君 じゃ、質問させていただきます。
 大臣、第十七条で実施指針を定めると書いてあります。その上で、事業再編又は事業参入を促進するための支援措置を講ずると、こう書いてあるわけですね。
 この実施指針を作るのは、これは農林水産省でいいんですか。
#46
○国務大臣(山本有二君) この本法案十七条二項において、事業再編の実施指針につきまして、御指摘のように、対象事業の将来の在り方、事業再編等の目標の設定、事業再編等の実施方法などを定めることとしております。
 そして、この競争力強化法の十七条に「主務大臣は、」と主語が書いてありますので、私がこれを定めるものというように考えております。
#47
○山田俊男君 としますと、内閣府は、松本副大臣、どんな関わり方になるんですか。
 私が心配するのは、内閣府の松本副大臣がしっかりかじを握って、そうしておやりになる整理の中でならいいんだが、そうじゃなくて、規制改革会議が、これまでもそうであったように、対全農や農協に対しても様々な期限付の注文をしてきていて、そのことが党の議論にも影響して、政府の方針にも影響する、どうにもならないことになってきているじゃないですか。ごちゃごちゃになっているんですよ。だから、この法律においてもそういうことが議論せざるを得ないような状況になっているわけじゃないですか。
 だから、どうですか、改めて、副大臣に、もう権限持って言ってくださいよ。規制改革推進会議は、きちっと農水省主導で物事を進めて、当然のこと一歩引いて承りますと、そういう話だと思うんですが、いかがですか。
#48
○副大臣(松本洋平君) 繰り返しの答弁にならざるを得ないんですけれども、内閣総理大臣の諮問機関といたしまして、政府方針として閣議決定された規制改革実施計画に基づきまして、これまでの提言を踏まえつつフォローアップを行うということであります。今回のこの法律案に関しましても、規制改革ともいろいろと、の中でも議論をしながら、その我々の思いというものも酌み取っていただいて、御理解をいただいてこういう法律案というものも提出をされているというふうに理解をしているところでもありまして、そうした趣旨の中で我々としてもフォローアップを行っていくものと考えております。
#49
○山田俊男君 松本副大臣、規制改革推進会議は、だって、一年以内に第二全農をつくれとまで言っているんですよ。そうでしょう。消してくださいよ。そんなことを置いたまま、農林水産省に、この農業競争力強化支援法のさらに実施指針を作って、事業再編の仕組みをつくらせるという話に、形にならないじゃないですか。そうでしょう。もう一度お聞きします。
#50
○副大臣(松本洋平君) まず、第二全農云々というお話が今あったわけでありますけれども、これはあくまでもワーキング・グループの中の意見の中で出てきた話でありまして、この規制改革推進会議としての最終的な取りまとめの中からはそうした文言というものは様々な調整また意見をいろいろと闘わせる中で落とさせていただいて、最終的な規制改革推進会議としての取りまとめをさせていただいているということはまず事実関係としてはっきりとさせていただきたいと思います。
 その上で、そうしたものにつきまして、そうした様々なこれまでの検討経緯も踏まえまして、先ほど来申し上げておりますとおり、規制改革推進会議といたしましては、政府方針として閣議決定された規制改革実施計画にあくまでも基づきましてフォローアップを行ってまいりたいと考えております。
#51
○山田俊男君 規制改革推進会議は、この年間、年度を決めて、一年以内に何をやる、これをやるといって決めているときに、我々も、きちっと農協改革集中期間内にフォローアップをやると書いてあるんですよ。そうでしょう。一体誰が主管しているんですか、この法律を。かつまた、JAのこの改革を誰が主管しているんですか。もう一度、大臣、聞きます。
#52
○国務大臣(山本有二君) あくまで農林水産省の私がその実施指針を決め、そして、この事業再編に向けましてしっかりとした対象事業の将来の在り方も書いて、その上で皆さんと一緒に進めるということでございまして、そのフォローアップを、一年たてばしっかりしたことができているか、国がちゃんとしたことをやったものか、そして実施指針に応じて皆さん努力いただいておるかということを調査するわけでございますので、それは、この法律の重要性から鑑みて、ひとつ御理解をいただいて、調査が何も、誰かに新たに何か負荷を掛けるというものではありません。言わば、農業をやっていく上において環境が更に好条件になっていく、資材価格も低廉なものになっていく、良質なものになっていくということの実感をいただければというような思いで、一年後に調査をするということでございます。
#53
○山田俊男君 経済産業省にも本日はお忙しいところ出てきてもらっておりまして、それでお聞きするところでありますけれど、どうですか、産業競争力強化法、これは当農業競争力強化支援法の基になったような法律ではないかというふうに受け止めているんですが、三年前に施行されて、そして一体実績はどうなんですか、お聞きします。
#54
○政府参考人(田中茂明君) 産業競争力強化法についてのお尋ねでございます。
 この法律は、生産性の向上を目指し再編等を行う事業活動を事業再編計画として認定し、認定を受けた取組に対しまして税制優遇、金融支援等の支援措置を講じるものでございます。
 この強化法が施行されましてから約三年間たっておりますけれども、事業再編に関する計画の認定は四十二件ございまして、それらの中には、重電業界における火力発電設備製造部門の大企業間での再編でございますとか、鉄鋼卸業における中小企業グループ間での再編など、多岐にわたる事案が出てきているところでございます。
#55
○山田俊男君 最初でつまずきまして三分の一しか質疑できなかったので、あと三分の二残っているところでありまして、これはもう時間がなくてどうしようもないんですが。
 要は、最後に申し上げますが、大臣、やっぱり大臣が主管大臣として責任を持って、日本の農業の構造や、それから流通や、それから農協等を始めとする生産者団体や生産者の取組を、どうしたら最もいい環境をつくっていけるのか、どういう地域をつくれるのかということに思いを致してやらなきゃいかぬのですよ。大臣が責任を持たなかったら、それこそ、これ本当に潰れますよ、めちゃくちゃになっちゃいますよ。だから、どうぞ気合を込めて、ちゃんとやっていただかなきゃいかぬというふうに思います。
 あとのフォローはこちらの皆さんがしっかりやってくれるんじゃないかと思っています。(発言する者あり)ああ、藤木さんがやってくれる。
 済みません。以上で終わります。
#56
○藤木眞也君 ありがとうございます。自由民主党・こころの藤木眞也でございます。
 山田委員の質問が相当、私も隣で聞いていて、迫力があって、若干時間も押されたということでありますけれども、そもそも、今回議論になります農業競争力、この農業競争力とは一体何なんでしょうか。それを教えていただきたいと思います。
#57
○国務大臣(山本有二君) 農業の競争力とは、農業の生産性を高め、高い収益力を確保することによって持続的な農業発展ができる力というように考えております。
 したがいまして、競争力につきまして、価格競争力のみを指すものではありません。また、品質の高さや安全といった点も競争力の重要な要素であるというように考えるところでございます。
#58
○藤木眞也君 国が考えられる考え方としてはそういう考えなのかもしれません。農業現場の方々の考えというのは、若干私は違うなというふうに思います。全ての方とは言いません。でも、しっかりと自分の経営で生活をされている方がほとんどいらっしゃるという中で、ちゃんと後継者もいる、ちゃんと地域のことも考えて経営をやっている、そういう方々が大多数いらっしゃる中で、これだけのことを国がごり押しをしてくるという点に非常に農家の皆さん方は不信感を抱かれているということが現場にはございます。
 特に、今回、今進められています農業、また農協の改革、これは、農家の皆さんが第一線、表舞台で活躍ができるような、そういう環境をつくっていくことが第一の条件ではないかというふうに思いますが、どんどんどんどんこういう議論を進めていきますと、その農家の方々が蚊帳の外に出されて、この辺で仕事をされている一定の、一部の方々の、何かこう、自分たちの自己満足のためにこういう審議がなされているんじゃないかなというふうに感じることが多々ございます。
 農業競争力強化法、この中で、今回、どうしても農業現場では努力ができない、努力をしてもどうにもならない部分、ここをやっていくんだという趣旨に従って進められていくということに関しては私も非常に同調するところはございますけれども、生産資材価格を下げることや、農産物流通などの合理化を実現する趣旨の規定がございます。ただ、JAの経済事業、これと重ね合わせてみますと、流通のシェア等々は全体でいけば半分にも満たない程度のシェアしかないという中で、我が国の農業における影響というのはそう大きくはないんじゃないかなというふうにも感じるところがありますが、この辺はどのようにお考えなんでしょうか。
#59
○大臣政務官(矢倉克夫君) お尋ねいたします。
 今先生御指摘いただいた農業資材などの分野など、その農協系統など、例えば肥料などはメーカー数としては全体の〇・四%であったり、配合飼料などでは農協系統がある程度多い数はあるんですけど、必ずしも全体が農協系統だけではなくて、それ以外の系統のメーカーも多いというのが実情であります。
 そのような事実認定の上で、今先生からは、シェア数が少ないJAに対してこのような形で法律を適用することが効果があるのかというような御質問であったかというふうに今理解をしておりますが、この法案は、まず、農業資材の下げであったり、事業再編などは、こちらは、国が民間事業者の自主的な経営判断に基づく取組、こちらを促進するものでありまして、国が自ら行うものであります。政府が民間事業者に対しまして強制することはまずございません。この取組の対象になっているのは、農協系統だけではなくて、それ以外のところも含めた全体が取組となっております。そのような全てについて自主的な判断に基づく取組を後押ししているところでございます。
 これらの施策による効果につきましては、個々の事業者の自主的な取組であること、肥料や飼料や原料価格そのものが輸入国のその時々の生産状況や為替等の影響を受けること、流通の合理化など多様なルートの選択の結果として実現、この生産者の結果として実現することであることから、一律にどのような効果があるかということはこれ見込むことは困難ではありますが、農業生産関連事業者が農業資産価格の引下げや新商品の開発、農産物の品質等を適正に評価した販売等に取り組むことにより、農業者のコスト削減や手取りの増加につながる、民間事業も含めた自主的な判断を政府が後押しする枠組みを、農協、それ以外というふうにかかわらずしっかり後押しをすることで効果を上げていきたいという思いでございます。
#60
○藤木眞也君 ありがとうございます。
 系統以外の民間の生産資材の方々であったり、販売流通関係の方々であったりという、こういう方々は本当に民間の方であります。農家の方々も、この方々の生活を窮屈にしてまで経営をやっていかなくちゃいけないんだというような気持ちは私はないというふうに思います。今、国の方でもこれを強制するものではないというお話がございましたけれども、しっかり全ての方々のやっぱり私は生活が担保できる、そういう形での進め方を行っていただければなというふうに思います。
 また、今回の法案の中に、私も初めて目にしたときにはむっときました、農業者の努力義務という言葉ですね。私も、本当、つい最近まで農業現場にいる人間として、何か私たちは国から見下されているのかなというような受け取り方をいたしました。この話題が今、日本中広まっております。そういう中で、やはり、農家の皆さん、同じような気持ちで受け取っていらっしゃる方が相当いらっしゃるなというふうに思ってございます。
 私は、この農業者の努力義務規定については、農業者はこれまで農業経営について関心が低く、成り行き経営をしていたとでも、何かそういうふうな言われ方を、表現を感じるわけです。党内の議論の中でも同じような発言をさせていただきましたけれども、今回、この規定を盛り込んだという意図は何なのかをお示しいただければと思います。
#61
○政府参考人(山口英彰君) 本法案では、第四条で、農業生産関連事業者の方に対しまして、良質で低廉な農業資材の供給や農産物流通等の合理化の実現に資する取組を持続的に行うよう努めることを求めているところでございます。
 しかしながら、取引相手である農業者がこのような努力を行う事業者を利用しなければ、その実現につながらないのも事実でございまして、このため、農業者に対しましても、このような努力を行う事業者との取引を通じて、農業経営の改善に努めることを求める旨の規定を置くこととしたものでございます。
 なお、先生からお話がございました、見下しているというような話でございますが、資材価格の引下げ又は農産物販売の手取りの向上、こういったものについては、多くの農業者の皆様からこれを実現してほしいという要望を承っているところでございます。農業者が経営に関心が低いとは我々としても考えているところではございません。こういった農業者の願いを実現するためには、その農業者自らが行動を起こすことも大切だと考えておりまして、そのための環境づくりの一助となることを期待しているところでございます。
#62
○藤木眞也君 いや、あえてこのような表現がなくても農家の皆さんは頑張りますよ、私はそう思います。やはりお互いの信頼関係の中で私はこういうことは進められていくべきものであって、一方的な、どちらからの押し付けということで進めていくようなことがあってはいけないというふうに思います。
 是非、このことに関しては、しっかりと分かりやすく丁寧に農家の皆さん方に御説明をいただくか、実際、私は削除をするべきだというふうに思います。是非、前向きな検討をお願いできればなというふうに思っております。非常な私は不満が現場にはあるということをおつなぎしておきたいというふうに思います。
 山田先生の質問ともかぶってきますけれども、農協の改革等々が非常に声高に進められております。ただ、一方で、協同組合というのは昨年ユネスコの文化遺産に認定をされるほど世界的には非常にこの協同組合のやり方、この組織の在り方というのが評価を受けている一方で、日本だけが何か反対方向に進んでいるんじゃないかなというふうな気持ちになります。
 そこで、私は、農業協同組合というのは、組合員さんが出資者であり、利用者であり、またかつ組織運営の参画者であるというふうに思います。この三位一体の事業を有しているのが農協であるというふうに思いますが、今回の農協法改正を含めて、政府の一方的な改革の議論についてどう受け止めていらっしゃるのか、お伺いをしたいというふうに思います。
#63
○政府参考人(大澤誠君) 私ども、平成二十六年六月、政府・与党で農協改革取りまとめていただいて以来、常にその資料の最初に置いておりますのは、農協改革というのは農協が農業者の協同組織としての原点に立ち返るということでございまして、協同組織ということを全く否定しているわけではございません。そういう原点に立ち返った上で、農業者の所得向上に向けて、地域の農業者と力を合わせて農産物の有利な販売などに取り組んでいただきたいと、こういう考え方でいるわけでございます。
 そういうことでありますので、改革に当たりまして何よりも私ども重視しておりますのは、農業者と農協の役職員の方々が徹底した話合いをしていただく、これを大前提に自己改革を行っていただくというふうに考えてございます。政府が一方的に改革を推し進めるということはあってはならないというふうに考えてございます。
 最近におきます全農改革につきましても、いろいろな議論、話合いをさせていただいた上で、全農と合意の上でプログラムにも盛り込まれたものでございますし、であるからこそ、全農も三月の末に年次計画という形で自らの案を出したものというふうに理解してございます。
#64
○藤木眞也君 農協と合意の上でというふうにおっしゃいますけれども、私も昨年の今頃はまだ単協の組合長として現場にいました。元々どこから湧いて出たのかなというような改革でありましたが、私たちも内部にいて改革は進めるべきだという気持ちは当然ございましたけれども、じゃ、前回行われた農協法の改正であったり、農協に対する全中の監査であったり、一体全体どこをどう切ったらこれが農家の皆さん方の手取りにつながっていくというような改革になっているのかという点が非常に私は疑問であります。
 今までの全中監査と今回から受ける公認会計士の監査では、私の農協でも一千万以上の価格に差が出ます。この分は組合員さんが負担をされるお金なんです。農家手取りを向上させるのであれば、このお金が安く収まるような監査システムであれば私は結構かと思いますが、全く逆の仕組みに変わったなという点があります。いや、全ての面で全く的外れとは言いませんけれども、ほぼ的外れじゃないかなというような改革を進められる中で、これが押し付けられていないと言われる役所の考えが私は非常にクエスチョンでなりません。
 特に、先般出されました全農の改革、じゃ、この全農改革について農水省としてはどのような評価をしていらっしゃるのか、お聞かせいただきたいと思います。
#65
○政府参考人(大澤誠君) 本年三月の全農が公表しました年次計画につきましては、まさに強化プログラムを踏まえて、農業生産資材の価格の引下げあるいは農産物の有利販売に向けて数値目標を含めて計画を作られたものというふうに承知しております。
 この年次計画につきましては、全農が具体的にどういう事業スキームに改めていくのかということがいま一つ不明確な点がございまして、この点につきましては更に見極めていく必要があるというふうに考えておりますが、今後、この計画をベースに真に農業者の立場に立つということが明らかなスキームということを明確化していただきたいというふうに考えております。
 具体的には、購買事業におきましては、競争入札などによって農業者にとって有利なシステムになるかどうか、それから販売事業につきましては、これはプログラムにもあったことですが、消費者、実需者への農産物の直接販売を拡大していくスキームになるかどうか、こういうこと、それからあと手段論としての役職員の意識改革、外部からの人材登用、スリムな組織体制の整備、こういうところについても具体化を図っていただきたいというふうに考えておりまして、農林水産省といたしましても、こうした全農の自己改革が着実に進むように適切にフォローアップしてまいりたいというふうに考えてございます。
#66
○藤木眞也君 私は、この農協改革、これは組合員の皆さんが評価をするべき問題であって、農水省が評価をする、規制改革推進会議の方が評価をする、そういう問題じゃないというふうに思うわけですね。
 先ほども言いましたように、組合長として今回の全農さんの改革案見せていただいたときに、単協は、組合員さんの前に年に数回出向いていろいろな意見を出していただく情報交換の場があるわけですが、そういうときに組合員さんから、こういうことをやってくれ、こういうことはできないのかという要望がやはり毎年毎年上がってくるわけですけれども、大体言われている意見が今回の全農の改革案の中には盛り込まれているという点では私たちは非常に高い評価をしているわけです。
 これをJAグループは自らの改革案として自ら進めていくんですということを言われたやさきに、進捗状況をもうフォローアップするんだとか、そういうことではなくて、一定の期間はちゃんと農協に活動させていただきたいんですよ、まず。その出来不出来を見て反省すべき点を反省してもらうとか、そういうときのフォローアップだったら私は構わないのかなと思いますけれども、もうやるやさきから監視の中でやらせるんだというような物事の捉え方ができるような言い方というのは是非やめていただきたいなというふうに思っております。
 特に、規制改革推進会議の民間委員さんからは、事業計画に対する批判や役員選出に関する干渉とも言えるような発言まで飛び出しております。昨年十一月にまとめられた同会議の提言について、政府としても規制改革推進会議のこの議論と同じ方向を目指していらっしゃるという理解でよろしいのかということを聞かせていただければと思います。
#67
○政府参考人(山口英彰君) 農業政策につきましては、ここ数年で実行すべき具体的な施策につきましては、この食料・農業・農村基本計画で示す農政の基本方向を踏まえた上で、内閣に設置された農林水産業・地域の活力創造本部において決定をしているところでございます。
 今回の農業競争力強化プログラムにつきましては、農業者が自由に経営展開できる環境を整備するとともに、農業者では解決できない構造的な問題を解決するため、昨年一月からの与党における御議論や規制改革推進会議の御意見なども踏まえ、昨年十一月の活力本部において取りまとめを行ったところでございます。
 なお、規制改革推進会議との議論においては、当初、意見の相違も見られましたが、農林水産省や与党との間の調整を行い、最終的には農業競争力強化プログラムとしてまとめられたものでございまして、今後はこのプログラムに従って施策を進めていくということにしております。
#68
○藤木眞也君 一体全体この規制改革推進会議の方々というのは何者なのかなというのが私はもう本当正直なところです。
 先般、決算委員会の中で山田委員が質問をされました。この規制改革推進会議の委員さんの選任基準であったり選任方法、やはり私は、こういう私たちのなりわいとする農業、これに対してのいろいろなことを決めていかれる方々です。ある一定の認識といいますか、見識をお持ちの方々が集まって議論をされているのかなというふうに思っていましたら、いろいろ調べてみますと、全く農業のことが分からないというような方がお集まりの会議のように聞こえてまいります。
 ちょっとこの選任の仕方等々が私はいかがなものかなという疑問を抱くわけですが、この点に関していかがお考えなんでしょうか。
#69
○副大臣(松本洋平君) 規制改革推進会議の委員の選任についてでありますけれども、規制改革推進会議令によりまして、優れた識見を有する者のうちから内閣総理大臣が任命をすることとされております。また、専門委員につきましては、専門の事項を調査させるため必要があるときに、当該専門の事項に関し学識経験のある者のうちから内閣総理大臣が任命することとされております。
 以上の規定によりまして、規制改革を推進する上でふさわしい委員、専門委員が任命されていると承知をしております。
#70
○藤木眞也君 ううんですね。
 いや、私も、昨年の七月末から国会議員としてこちらの方で活動させていただくようになりました。この約九か月間活動する中でいろいろな議論の場に参加をさせていただいたわけですけれども、私は、出馬を決意させていただいて、ずっと、以降、農業現場にあるいろいろな課題等々を問題提起をして、役所の皆さん方と一緒に解決をしていって、農家の皆さん方に今回のこれは良かったよというような仕事がやりたいという思いであの厳しい選挙を戦ってまいりましたが、どうも最近感じているのは、自民党の党内の議論の中でもそうです、大臣を経験されたような方々が、この規制改革から投げられた球、これに対して右往左往する。しかも、どうしても最終的にはちょっとごまをするような形の結果に落ち着かなくてはいけないという点、この若干のところに、私は、農家の皆さんの不満があるんだと、残る原因はここにあるんだというふうに思っております。
 そこで大臣にお聞きしたいのは、農政の決定経過が異常ではないかというふうに私は思ってございます。現在、農政の進め方と規制改革推進会議の在り方について、農林省トップの大臣の御見解をお伺いしたいというふうに思います。
#71
○国務大臣(山本有二君) 安倍内閣におきまして、農林水産業・地域の活力創造本部を内閣に設置しております。強くて豊かな農林水産業と美しく活力ある農山漁村を実現するということで、農林水産業・地域の活力創造プランを策定いたしております。今回の農業競争力強化プログラムも、活力創造プランを改訂し、その一部として位置付けられているところでございます。
 一方、規制改革推進会議は総理の諮問機関でございまして、規制改革につきまして調査審議を行うこととなっております。関係者からのヒアリングや農林水産省との意見交換も行っているわけでございます。
 農業政策というのは、政策内容が多岐にわたることでございます。各種の諮問機関や関係省庁、農業者や農業関係団体、食品等の関連事業会社あるいは消費者等の御意見、それらを伺いつつ政策内容を決定してきているところでございます。
 いずれにいたしましても、農林水産省で企画立案し、活力本部で決定することが基本であるというように考えておりまして、今後とも農政を預かる責任者として農業の競争力強化に向けて積極的に取り組んでまいりたいというように思っております。
#72
○藤木眞也君 いや、大臣、私、平成十七年にJAグループの全国の青年部の会長としてよく自民党の農林部会に出席をして、会議の内容等々を拝見する機会がたくさんございました。その頃の農林部会というのは、本当に四、五十人の先生が必ず参加をして、本当に私たちの声を吸い上げて党内で議論をしていただいていたなという思いがございます。
 ちょうどその頃は品目横断的経営安定対策のときでした。最終的には、自民党の先生は、三者懇じゃなかったんですよ、あの決定は。農水省を外して二者懇を行って、山田先生、ちょうど全中の専務の時代でした、これでいいかということを農協の方々に確認をし、私たち生産者に確認をし、それでも、いや、先生、ここが駄目だというようなことまで聞き入れていただいて、役所とのすり合わせを行っていただいたなという経過もございますし、その頃はWTOが相当佳境の頃でした。毎朝毎朝、政府と党と生産者、業界団体の三者懇というのをやって、今日は一日こうやって日本の農業のために日本チームは頑張ろうねという朝からの口裏合わせをやって活動するような感じが私は非常に強く持っております。
 ただ、今こうやっていろいろな議論をする全ての球が規制改革推進会議によって投げられます。私は高校時代、野球をやっておりました。小さいときから監督には、キャッチボールをするときは相手の胸に投げろという教えを受けてきましたけれども、最近投げられるあの方々の球は、ジャンプをしても捕れないような球を次から次へと投げられてきているんじゃないかなというふうに感じることが非常に多うございます。
 是非、私たちの農林水産業のトップである山本大臣には、しっかりと強い気持ちを持っていただいて、是非規制改革の方を顔を向けるのではなくて、農業現場の皆さんに顔を向けて仕事をやっていただきたいなというふうに思います。大臣がその姿勢を示してくだされば、役所の皆さん、同じ方向を向いて付いてきてくださるというふうに思ってございますので、是非その辺は大臣にお願いをしたいなというふうに思います。
 また、規制改革推進会議は昨年の十一月の提言において、最終的には削除になりましたけれども、信用事業の譲渡まで一時期は持ち出してきておりました。JAというのは、総合事業で成り立つJAであります。この総合農協の解体を意図するような発言を繰り返している規制改革推進会議に対して、農水省としての信用事業、この在り方についてのお考えをお聞かせいただければというふうに思います。
#73
○国務大臣(山本有二君) 信用事業における代理店スキームの活用につきましては、既に平成二十六年六月、政府・与党取りまとめにおきまして、活用を積極的に進めると付されているところでございます。代理店スキームを活用するかどうかはあくまでも農協の選択に基づくべきものであるというように考えております。
 今後の農協の信用事業でございますが、人口減少、高齢化、金利低下及び高度化する金融規制等により、経営環境が厳しくなるということを認識しております。これらを踏まえまして、今後の信用事業の在り方を真剣に検討して自主的に方向を決め、実行していただきたいというように願っております。
#74
○藤木眞也君 いや、大臣、農協の金融事業、でも銀行も金融事業をやられていますよね。農協だけが金融事業厳しくなるんじゃないんですよ、全ての金融機関が環境的に厳しくなるんです。ただ、一つ違うのは、株式会社じゃないんですよ、協同組合なんです。出資者であり、運営者なんです、参画者なんです。そういうしっかりとした基盤を持った協同組合の金融事業というのは、私は株式会社の金融事業よりも絶対強いんだというふうに思うんですけれども、その点は、大臣、どうお考えですか。
#75
○国務大臣(山本有二君) 一般金融機関と比べるわけにはまいらないと思いますが、ほとんど、金融規制における預金保険機構の在り方、あるいはリスクマネジメントの在り方、あるいは事業における役務益、あるいは運用益、あるいは貸出し等における考え方、ほぼパラレルに推移しているわけでございます。
 銀行におきましては、銀商分離、つまり商業はやってはいけないという銀行独自の規制が強固にあるわけでございますが、総合経営の考え方、総合農協の考え方は事業をやっていいという逆にメリットがあるわけでございまして、その意味において、メリットを生かしつつ、安定的な経営に臨んでいただきたいというように思っております。
#76
○藤木眞也君 是非、単協、地域農協というのは、総合事業で成り立っているということをお忘れにならずに今後のJA改革を考えていただきたいなと思います。
 総合農協というのは、全国にたくさんございますけれども、地域の農業振興のみならず、インフラとしての機能も発揮をしているのが農協でございます。事業を断片的に捉え、運営改善を押し付けるような動きというものはいかがなものかというふうに思います。
 全国にも全国連という農協組織ございますけれども、現場に近い単位農協の組合長、この方たちが一番農家の方々との意見の交換をやっている方々だというふうに思いますが、この方たちの意見、なかなか今のところ取り上げていただくような機会もないなというふうに感じます。是非、この方々の意見というのも反映すべきではないかというふうに思いますが、いかがお考えですか。
#77
○国務大臣(山本有二君) もとより、現場の意見が最も大事でございますし、また、この農林中金の運用面におきまして、まあ低金利の時代でございます、日銀に預けた金利が一千億以上目減りするわけでございますので、その意味における経営環境というのは厳しいわけでございます。
 そんな意味で、新しい農協、単位農協がしっかりとした経営をやっていただけるという、ひとつ新しく気合を入れてこちらも支援をいたしていきたいと思っておりますし、またフォローアップでしっかりとした体制を組んでいく所存でございます。
#78
○藤木眞也君 ありがとうございます。
 やはり私は、日本の農家の皆さん、これまで農協があって営農が続けてこれたという考えをお持ちの方がたくさんいらっしゃるというふうに思います。やはり平等という精神の中で、私はもっと頑張りたいという方は、当然農協から離れていかれた農家の方々もいらっしゃるのは私も存じ上げておりますけれども、元々は農協の中で活動をしながらそれなりの基盤をつくられて、そして今、法人になったり、いろいろなことをされて経営を大きくなされた方々もいらっしゃいますけれども、ただ、一律に農協改革と言われる中で、このような事業分離等々を進められると、やはり単位農協として経営が続かなくなるなというのを私も一経営者を経験させていただいて心配をいたします。
 例を挙げれば、私の受け持ったJAかみましきという地域は、大臣も御存じのとおり、昨年は地震で一番の被害を受けた農協になります。昨年一年間でも、もう十億を超える、もう、補助事業を受けても、支払で吐き出すのが十億を超える、固定資産の取得をしたり、また修理をしたりと相当な出費がございます。
 そういうことも、やはりこれまでの経営の蓄積の中の内部留保の中から吐き出しをして、組合員の皆さん方に少しでも作業効率を落としたくないという気持ちで今全力で取り組んでいる農協でありますが、これまでずっと経営をする中で、やはりどうしても赤字部門というのがございます。
 営農というのは、当然、営農指導、ここは当然、指導の分野ですからお金を生む分野ではございませんけれども、購買事業の中にもあります。Aコープであったり、ガソリンスタンドであったり、いろいろなそういう店舗事業というのは、東京にいらっしゃる皆さん方には気付かないのかもしれませんけれども、本当に地方に行けば、私のJAの中でも二つのAコープがございますが、そのAコープがなくなったらその町から商店がなくなるというような地域なんです。そういう地域に農協のAコープがあって皆さんが生活ができているという中に、やはり採算ベースだけを今のように求めていかれたら、もう当然、店を閉めなくてはいけないような状況になろうかと思います。ガソリンスタンドにしてもそうなんです。やはりどうしても農村部の現場に近いところにスタンドが欲しいと言われても、やはり成り立つ経営をやればどうしても国道沿いになります。そうすると、農家の皆さん、片道三十分、四十分掛けてスタンドまで行かなければいけなくなるというようなこともございます。
 本当に農協は赤字を覚悟で農家の皆さん方に、お支えをする部分をお支えをし、まして、うちの農協の特徴としては福祉を相当頑張っておりました。ある町長さんからのお願いで、配食サービスをやっております。一日一万食に近い配食をやるわけですけれども、安否確認なんですよ。実際、行政がやらなければいけないような事業まで農協が行政と一緒になって頑張っているというような実情があるんです。
 是非、農協というのは単協の中でも総合事業でなければうまくいかないという実情の中で、全国の農協は、全国の農協が全て一致団結をしてJAグループという組織としての活動ができるということを、大臣、是非御認識をいただいて、今回のJA改革、農業改革、進めていただきたいというふうに強くお願いをいたしまして、私の質問、時間になりましたので閉じさせていただきます。
 ありがとうございました。
#79
○櫻井充君 民進党・新緑風会の櫻井でございます。
 今の与党の質問を聞いていて、今日、本当、すばらしい質問だなと、そう思いました。その上で、ここの流れでちょっと僕が気になっていることがありまして、松本副大臣、済みません、通告しておりませんが、規制改革会議って我が国にとっていい存在だと思いますか。
#80
○副大臣(松本洋平君) 規制改革会議の存在についての評価を私にせよという話でありますが、規制改革会議は、これまで農業に限らず様々な分野につきましての提言を行い、そしてその提言を基にした規制改革というものが行われているというふうに承知をしております。そうした中で、大きな役割というものを果たしてきたと私自身は考えております。
#81
○櫻井充君 松本副大臣、規制緩和というのはいいことですか。どういう規制緩和はいい規制緩和で、どういう規制緩和は悪い規制緩和だと、そう認識されていますか。
#82
○副大臣(松本洋平君) 様々な観点でその効果というものは測っていくということが大変重要なことだと思います。当然、効率性をどのように上げていくのか、それは、例えば様々な所得であったり収益を上げるという観点もあろうかと思いますし、また、安全性を高めるとか様々な観点でそうした規制改革というものが考えられていくべきだと思っています。
#83
○櫻井充君 いいかげんにそろそろ規制緩和することが是で規制を強化することが悪ということを私は立ち止まって考える時期に来ているんじゃないかと、そう思っているんですよ。
 私なりの結論を申し上げておきますと、パイが増えるところについては規制緩和するべきだと思いますよ、それは産業がどんどんどんどん広がっていくことですから。しかし、パイが広がらない中でその果実を奪い合うようなことをやっていったら、そこで生活している人たちが生活できなくなるんです。その典型が例えばタクシーであるとかトラックであるとか、運輸関係なんかはそこにまさしく当たるわけであって、是非、ここの担当をされているので、どの規制緩和が良くてどれがやっぱり規制緩和すべきではないのかということを考えていただきたいと、これは要望を申し上げておきます。
 それから、大臣に一点お伺いしておきたいんですが、竹中平蔵さんというのは有識者としてすばらしい方だと思われますか。
#84
○国務大臣(山本有二君) よく存じ上げませんので、コメントのしようがありません。
#85
○櫻井充君 それでは、竹中さんが推進してきた郵政の民営化についてはどう評価されていますか。
#86
○国務大臣(山本有二君) 郵政における評価は両面、メリット、デメリットを生じたというように思っております。
#87
○櫻井充君 メリットとデメリットって何があったんでしょうか。
#88
○国務大臣(山本有二君) ユニバーサルサービスにおいては、やはり地域に全てあまねくあった局がだんだん閉鎖され、簡易局に替わったり、なくなったりということにおいては、非常に残念でございます。
#89
○櫻井充君 済みません、これはもうデメリット、もうデメリットしかないんですけど、メリットは何かあったんですかとお伺いしています。大臣自らメリットとデメリットがあったとおっしゃったので、メリットは何があったんでしょうか。
#90
○国務大臣(山本有二君) やはりそこには機動的な経営と人員のさらにシャープな経営感覚が生まれたというように思っております。
#91
○櫻井充君 そうでしょうか。三事業を分離した結果、非常に非効率になったというのがあの当時の郵便局の方々の御意見でございました。それはなぜかというと、今までであれば、例えば簡易保険の方の手が空いていればそのときに郵便事業のところを手伝ったりとか、みんなこうやって融通できたんですよ。残念ながら、あの郵政の民営化でそれができなくなってきていて、済みませんが、経営の効率化など図られているとか、今のようなことには僕はなっていないと思っているんです。
 なぜこんなことを申し上げるのかというと、郵便事業とそれから今回の農協改革、私は全く同じだと思っているんですよ。つまり、郵便事業というのは、ユニバーサルサービスと今お話がありましたが、これを実現するために簡易保険とそれから郵便貯金の利益をそこに回しているわけですよ。総合事業でやっていて、このユニバーサルサービスを実現するために税金を入れないでやっているのは日本だけです。アメリカですら、この郵便事業は、例えばハワイであるとかアラスカであるとか、そこに郵便物を届けるときには、ユニバーサルサービスですから料金一緒なんですよ。この料金を一緒にするためにどうしているかというと、税金を投入しているんですよ。ですが、郵政は、税金を投入しないで、しかも利益が上がったものについてはこれ国庫に繰り入れているわけですよ。
 こんなすばらしい制度を壊したのが竹中平蔵さんでしょう。売国奴以外の何物でもないんですよ、彼は。アメリカからの要望書があって、それから、あの当時、ゼーリックさんから手紙が、親書が来ていましたが、それに従ってやってきたのが彼ですからね。私は、売国奴以外の何物でもないし、そして今回の農協改革も全く一緒ですよ。営農指導といって利益が出ないものに対して、これは信用事業とそれから農業共済と、ここで利益を出したものを回してきているから成り立っているのであって、三事業そのものを分離しなきゃいけないのは何でかというと、アメリカからですよ、保険が邪魔だからこういうことをやらされているだけじゃないですか。アメリカの言いなりになっていろんなことを勝手に言っている竹中という、この竹中平蔵というのを有識者から外さない限り、私は我が国良くならないと思いますけど、大臣、いかがですか。
#92
○国務大臣(山本有二君) 十分に存じ上げませんので、コメントのしようがありません。
#93
○櫻井充君 先ほど震災のときのお話がありました。東日本大震災のときも農協の方々、本当に一生懸命努力してくださいました。被害に遭ったところに対しての営農事業をきちんと指導もしてくださいました。そして、貸し付けたお金についてはすぐリスケもやっていただきましたし、共済の方から保険のお金が出てきているから、こういう三事業ちゃんとやっているからこそ、震災のときにはセーフティーネットとしてすばらしい活動をしてくださっているんですよ。このことについて大臣はどう評価されていますか。
#94
○国務大臣(山本有二君) 地域の農家にとって欠かすことのできないものでございますし、私の田舎のように、系統出荷でほぼ出荷を一〇〇%している地域地域が全体の大半を占める地域でございますので、この意味における農協の役割、園芸連の役割、十分承知しているというように思っておりますし、今後、私の四万十市西土佐、旧西土佐村大宮、ここから農協がなくなることにおいて、ガソリンスタンドがやまる、あるいは出荷する手法が出てこない、あるいは地域のお祭りも懸念が出てくるというようなことに対して、地域の皆さんが大宮産業という新しい試みをしました。これについては、多くの皆さんが視察に来ていただいたり、農協の新しいやり方ではないかというように期待をいただきましたが、なかなかこれの経営もうまくいっておりません。
 そんな意味で、農協が地域からなくなるということのないように、私自身もしっかりとした支援やフォローアップをしていきたいというように思っておるところでございます。
#95
○櫻井充君 ありがとうございます。
 こういう答弁を藤木さんのときにしてくださればよかったんじゃないですか。私はそう思いますよ。だって、あれだけ一生懸命現場のことをおっしゃっているのに、何か紙見ながら心どこにあるのか分からないような答弁じゃなくて、今のような御答弁していただければなと、そう思います。
 それで、先ほどの山田委員の質問をお伺いしながら、済みません、通告にないので大変恐縮ですが、ちょっと条文でお伺いしておきたいことがあります。
 十六条のところに「政府は、」と書いてありまして、この五年ごとに結果を公表するとございます。その後に、第二項に「政府は、」と書いてあって、三行目に、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとするということなので、何らかの強制的なことを発動できるような私には法律の内容になっていると思います。
 これ、済みません、事務方で結構ですが、そこの中で気になっているのは、この「政府は、」というのは一体何を指すんでしょうか。
#96
○政府参考人(山口英彰君) 法律第十六条でございますが、ここは、国が行う施策につきまして、おおむね五年ごとに、国内外における農業資材の供給や農産物流通等の状況に関する調査を行い、これらの結果を公表し、それに基づきまして……
#97
○櫻井充君 「政府は、」だけ答えてくださいよ、時間ないんだから。
#98
○政府参考人(山口英彰君) はい。
 ここの政府につきましては、農林水産省主務大臣を中心に考えたいと思っております。
#99
○櫻井充君 済みませんが、提出者が考えたいと思いますって、こんな不確実だったら質問できないです、この後。「政府は、」は何ですか。
#100
○政府参考人(山口英彰君) ここでは主務大臣ということでございます。
#101
○櫻井充君 済みませんが、主務大臣は具体的に誰ですか。
#102
○政府参考人(山口英彰君) 主務大臣は、農林水産大臣及び農業生産関連事業の所管する大臣でございます。
#103
○櫻井充君 その関連する大臣は誰ですか、この政府の。
#104
○政府参考人(山口英彰君) ここで言う農業生産関連事業といいますのは、例えば農業機械や化学肥料、こういったものにつきましては経済産業大臣ということになります。
#105
○櫻井充君 済みませんが、それだけですか。それだけでいいんですね、これは。
#106
○政府参考人(山口英彰君) この法律の内容的に見まして、こういう再編や新規参入、こういったことを行っていく事業、業種というものを省令で定めることになっておりますけれども、その省令で定めるものとして現在考えておりますのは、農業機械や化学肥料の製造等を所管するこの経産大臣ということを今考えるところでございます。
#107
○櫻井充君 済みませんが、これ提出しているんです。提出していて、条文について聞いています。ここは確定してもらわないといけないんです。これは当たり前のことですよ。ですから、ちゃんと答えてくださいよ。
#108
○政府参考人(山口英彰君) この農業生産関連事業というものの範囲の問題でございますけれども、ここにつきましては、例えば農産物等の中には酒やたばこなどの物品も入る可能性がございまして、そういった点では財務大臣、また、薬草や薬草を用いた薬の製造、こういったものを所管するのが厚生労働大臣でございまして、理論上はこういった具体的な事業を所管する大臣が対象になるということでございます。
#109
○櫻井充君 その中で、内閣府はこの中に入っていますか。
#110
○政府参考人(山口英彰君) 入っておりません。
#111
○櫻井充君 そうすると、この中においては、繰り返し先ほど質問がありましたが、規制改革会議については、この法律上は口出しができないということでよろしいんですね。
#112
○政府参考人(山口英彰君) 規制改革会議がこの法律に基づく、この法律を根拠に何らかの行為ができるというふうには考えておりません。
#113
○櫻井充君 そうすると、もう一つ、ここに、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとすると書いてあります。必要な措置とは何でしょうか。
#114
○政府参考人(山口英彰君) ここで言う措置といいますのは、この法律の中で言いますと八条以下、八条からこの十五条までの間、こういった国が講ずべき施策というものを規定しております。こういった施策の具体的な内容を行いますのはそれぞれ今申しました事業の所管大臣でございますが、こういった内容について見直しをする必要が出てきた、そういった場合にはこの所管大臣が見直しをするということでございます。
#115
○櫻井充君 つまり、これは、きちんとしたことが進んでいかないと、国として強制権限持って、ある程度、これは措置を講ずるということでよろしいんですね。
#116
○政府参考人(山口英彰君) ここは、そういったこの法律の目的を達成する上で必要なことが生じた場合にはそれなりの措置を講ずるということになるかと思っております。
#117
○櫻井充君 先ほど山田議員の質問に対して、そういうことはしないというふうに私は答弁聞いていたんですが、結果的には、ここの必要な措置ということが今の御答弁どおりだとすれば、先ほどの答弁と私ちょっと内容が違うと思いますが、いかがでしょうか。
#118
○政府参考人(山口英彰君) 先ほどの山田議員に対する答弁では、全農や農協に対するこのフォローアップ、こういったことがこの法律で行われるのかというような御質問だったかと承知しております。これにつきましては、本条を根拠に全農や農協に対してフォローアップを行うことはないということを申し上げたところでございます。
#119
○櫻井充君 そうでしょうか。十二条のところに、国は、農産物流等の合理化を実現するためにとあって、この農産物流等という中には当然農協も入るんじゃないですか。
#120
○政府参考人(山口英彰君) ここの農産物の流通等の合理化等を図る、そういった施策の対象になりますのは、ここでは卸売又は小売の事業を規定しておりますけれども、こういった事業を行う事業者が対象となるということでございます。
#121
○櫻井充君 それじゃ、十三条のところに、農産物の直接販売の促進等のところに、農業者又は農業団体による農産物の消費者への直接の販売と、ここのところに書いてあるその次の農産物流の合理化とかこの辺のところを読んでくれば、当然ですが農協入るんじゃないんですか。
#122
○政府参考人(山口英彰君) ここで言う例えば十三条の農業者団体、こういったものにつきましては法律の第五条の第三項で定義しておりますけれども、農業者の組織する団体で農業生産関連事業を行うものということでございます。そういった観点では、農協もこういった事業を行う場合には対象になるというふうに考えております。
#123
○櫻井充君 ですから、ここら辺の条文のところを読んでくると、当然農協も入るんですよ。だから、そうすると、先ほどの山田議員に対する答弁とちょっと違っているんじゃないですか。
#124
○政府参考人(山口英彰君) ここで言ういわゆる農産物流通等の事業につきましては、これは農協だけを特別扱い、特別に出してやるわけではございませんで、いわゆる小売、卸売の事業者が一般的に対象になるものでございます。そういった点では、農協に対する先ほど申しましたフォローアップとかいうこととは異なるということに考えております。
#125
○櫻井充君 済みませんけど、答弁おかしいですよ、農協は除外していないと言っているんですからね。私は別に農協だけと言っているんじゃないんです。農協も入りますよねと聞いたら、そうだと言っているわけです。そして、しかも必要な措置を講ずるということになったら、山田議員に先ほど答弁されていることとはちょっと違うんじゃないですか。
#126
○政府参考人(山口英彰君) この法律は、そういう農業生産関連事業者の再編や事業参入を支援するということが一つの目的でございますが、その中で、国の役割といいますのは、そういう環境を整備していくということが基本的な役割でございます。そこで何か強制をするといったようなことは考えておらないところでございます。
#127
○櫻井充君 先ほどと違うじゃないですか。先ほどは必要な措置を講ずると、ここの中にある条文の中でうまくいかないことについては必要な措置を講ずると言ったじゃないですか。済みませんけど、ちゃんとした答弁しなかったら、これ止まりますからね。
#128
○政府参考人(山口英彰君) ここで言う必要な措置、国が講ずるべき措置といいますのは、国として施策として行うべきこと、措置でございます。そこと、農協等の個別の事業者に対する行為そのものに対するいろいろな規制等を掛けるということとは異なるものというふうに考えております。
 なお、法律の七条でもこの「国は、」という規定がございますが、こういった施策を講ずるに当たっては、農業生産関連事業者の自主的な努力を支援することにより、民間事業者の活力の発揮を促進し、適正な競争の下で健全な発展を図るということになっておりまして、こういった留意事項に従った施策の展開を考えているところでございます。
#129
○櫻井充君 済みませんが、ちょっと答弁全然違うし、私は十六条を聞いているんですよ。今の答弁の中でいえば農協が入ると言っていて、必要な措置を講ずるというのは、ここがうまくいかないときにはさっき何かやると言ったんですよ。山田さんの答弁と違っていますよ。ちゃんと整理してください、一回。そうじゃなかったら質問できないです。
#130
○委員長(渡辺猛之君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#131
○委員長(渡辺猛之君) 速記を起こしてください。
#132
○政府参考人(山口英彰君) 本法案第十六条の規定でございますが、これは、八条以下に規定されている事業環境の整備などの国が講じた施策についての見直しを行うということでございます。したがって、この本条を根拠に全農や農協に対してフォローアップを行うということは考えておりません。
 以上です。
#133
○櫻井充君 済みませんが、ここの条文について、もう一度明確に文書でいただきたいと思います。それはなぜかというと、この中に農協も入るとまず御答弁いただいています。それから、必要な措置も講ずるというふうに言っています。政策がうまくいかないときに対してはやるんだと、つまり、流通の効率化が図られていない場合には何らかの措置をとるということであって、この条文に対する解釈について、明確に文書でいただきたいと思います。
#134
○委員長(渡辺猛之君) 後刻理事会で協議いたします。
#135
○櫻井充君 ありがとうございます。
 それでは、もう一つ、農業競争力強化プログラムについてお伺いしたいと思いますが、これの位置付けはどういうことになっているんでしょうか。
#136
○国務大臣(山本有二君) 安倍内閣で平成二十五年五月に、農林水産業、農山漁村を取り巻く課題の解決に向けまして、産業政策と地域政策を車の両輪として関係省庁が連携して内閣挙げて取り組むため、農林水産業・地域の活力創造本部を設置いたしました。この同本部で同年十二月に、強い農林水産業と美しく活力ある農山漁村をつくり上げるため、農林水産業・地域の活力創造プランを取りまとめたところでございます。
 一方、一層の農業の成長産業化に向けた改革を実行していくため、昨年十一月に農業競争力強化プログラムを取りまとめたところでございます。その内容は、農業者が自由に経営展開できる環境を整備するとともに、農業者の努力では解決できない構造的な問題を解決するための施策を取りまとめたものでございまして、活力創造プランの一部として位置付けたものでございます。
#137
○櫻井充君 要するに、今の農業が抱えている問題があって、農家の方々が元気になっていくというんでしょうか、農業が継続できるようにと、そういうことでよろしいんですよね、簡単に申し上げれば。
#138
○国務大臣(山本有二君) そのとおりでございます。
#139
○櫻井充君 ありがとうございます。
 その中に飼料米は入っているんです。だけど食用米入っていないんですよ。おかしくないですか。大臣、通告していますよ。
#140
○政府参考人(柄澤彰君) 主食用米につきましては、この十一月の競争力強化プログラムは、そもそも平成二十五年十二月の農林水産業・地域の活力創造プランの一部として組み込まれたものでございます。この根っこにあります二十五年十二月の農林水産業・地域の活力創造プランにおきまして、主食用米の今後の方向性が明確にうたわれているところでございます。
 具体的に申し上げますと、三十年産を目途に、行政による生産数量目標の配分に頼らずとも生産者自らの経営判断により需要に応じた生産が行われるよう、行政、生産者団体、現場が一体となって取り組むという大きな政策の方向性が示され、これが継続して適用されているというふうに理解しております。
#141
○櫻井充君 そんなこと聞いていないんです。飼料米は入っていて、食用米はどうして入っていないのかと聞いているんです。
#142
○政府参考人(柄澤彰君) 今般のプログラムにおきましては、飼料米につきましては、ある意味環境整備、あるいは構造的な問題を解決するための方向としまして、例えば多収品種の導入、あるいは多収を実現する低コスト栽培技術、そして畜産物の高付加価値化を図る必要があるという考え方から記述されておりますが、一方、主食用米につきましては、先ほど申し上げましたように、今回のプログラムの根っこになっております二十五年十二月の文書に既に大きな方向性が規定されているということでございます。
#143
○櫻井充君 済みません。頭悪いので、簡潔にもう一回答えてもらえませんか。一行で答えてください、そんなだらだら要らないから。
#144
○政府参考人(柄澤彰君) 端的に申し上げますと、主食用米については二十五年十二月に既に方向が示されているから今回は規定されていないということでございます。
#145
○櫻井充君 であるとすると、もう一つ、これは養豚、それから養鶏が入っていませんが、これはなぜですか。
#146
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。
 牛にせよ豚にせよ、体質強化対策、また経営対策というのは非常に重要でございまして、これはこのプログラム以前のものとして既にやってございます。
 牛につきましては、それに加えまして、非常に屠畜の頭数ですとか搾乳牛の飼養頭数が大きく減少しているという構造的な課題があるということで、継続的な検討項目ということでこの競争プログラムに位置付けられているものでございます。
#147
○櫻井充君 でも、これ、こういう発表のされ方をしたら、米農家の人たちや、それから養豚業者、養鶏業者の方々は、自分たちは抜かされているんじゃないかと、仮にそういうことを前にやっていたとしても私はこの中にちゃんと書き入れるべきだと、私はそう思いますけど、大臣、どう思われますか。
#148
○国務大臣(山本有二君) この端緒となったところが総合的なTPP関連政策大綱で、体質強化策あるいは経営安定対策が施されました。そのときに課題項目として検討の継続項目という項目を立てまして、それが現在の農業競争力強化プログラムに引き継がれております。
 その意味におきましては、既に大きく取り上げて対策を、体質強化策や経営安定対策を打てなかったものについて抜き書きをして十三項目になったと、こういう理解でございますので、その意味において、養豚、養鶏、そのほかについて、これは言わば対策としてしっかりやらせていただくということが既にあるというように思っているところでございます。
#149
○櫻井充君 済みませんが、そうすると、養豚はアメリカと二国間のFTAを結んだ際にちゃんと戦っていける環境になっているということですか。大臣です。
#150
○国務大臣(山本有二君) 政策大綱において体質強化策、そして今後TPPが発効した後の経営安定対策、この二つでしっかりとした対策を講じたというように考えているところでございます。
#151
○櫻井充君 私はTPPのことを申し上げておりません。二国間のFTAのことでして、アメリカの養豚業界などは市場開放を強く求めるというふうに言っているわけですよ。
 大臣、しかし、現状ですよ、現状、日本では豚を一頭育てるのに三万三千円掛かるんですよ。アメリカは一万五千円ですよ。この内外価格差は関税を掛けているから辛うじて守られていて、輸入全体でいうと五〇%ぐらいだと思いますが、そこで止まっていますけど、これ、関税外せって言われた瞬間から相当大量のというか、もうほとんど壊滅的打撃を受けるような形に私はなると心配しているんですよ。
 それに対してどれだけの手だてが打てて、どうやってアメリカに勝てるのかという根拠を教えてくださいよ。
#152
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。
 アメリカとの関係での関税につきましては、先日の日米経済対話におきましても日米FTAの具体的な言及はなかったと聞いておりまして、仮定の質問に対して予断を持ってお答えすることは差し控えさせていただきます。
 現在、養豚の体質強化また経営安定を図るために各種政策をやってございます。今後、様々なことあるかもしれませんが、いかなる国際環境の下でも夢と希望を持って経営発展に積極果敢に取り組めるように、万全の対策を講じてまいりたいというふうに考えてございます。
#153
○櫻井充君 済みません、夢も希望もありません、こんなんじゃ。仮定の話ができないと言うけれども、現実的に起こり得ることについて、可能性があることについてきちんとやらなきゃいけないし、現時点で勝てる体制をつくっておくことの方が大事じゃないですか。繰り返しになりますが、一万八千円も内外価格差あるんですから。
 それから、この今回の法律が実行されると、一体、米農家の方はどのぐらいの収入増えるんですか。具体的に数字言ってください。
#154
○政府参考人(柄澤彰君) 農家の方の所得のことを考えますと、まず生産コストの削減が非常に重要でございます。
 こういった観点から、平成二十五年の六月に決定いたしました日本再興戦略におきまして、三十五年産までに現在の全農家平均一万六千一円の四割削減に当たる九千六百円までコストを下げるという目標を掲げております。今回の強化プログラムはこの四割削減に寄与するものでございます。
 その際、委員御指摘の、このプログラムによってどの程度米農家の収入所得が得られるかということでございます。これにつきましては、そのプログラムによる引下げ、資材価格の引下げや流通コストの低減などにつきましてはそれぞれの農家ごとに多様な取組でございますので、それぞれ様々なケースがございます。一律に定量的にお示しすることは困難でございますが、お尋ねでございますのでコスト削減目標に即してあえて申し上げるとすれば、二十七年産、足下におけます担い手の米の生産コストは六十キロ当たり一万一千四百円程度でございます。これを、私どもの目標の四割削減が達成されれば九千六百円ということでございますので、仮に米価が一定としますと、このコスト削減によりまして六十キロ当たり約一千八百円の所得増が見込まれるということでございます。
#155
○櫻井充君 ありがとうございます。本当に四割削減できるのであれば、それについては評価をしておきたいと、そう思います。
 ただ一方で、四割削減されるということは、それこそ農薬とか肥料とかこういうところの利益が四割削減されるということにつながっていくんでしょうから、若しくは合理化されて雇用を失っていくことになるのかもしれませんから、それはそれとして別な問題は起こってくるんだろう、そこは申し伝えておきたいと、そう思います。
 実際、これが四割削減されなかったような場合に、先ほどの言っている、多分十六条のところで必要な措置を講ずるということになるのかと思いますが、その認識でよろしいんでしょうか。
#156
○政府参考人(山口英彰君) このコストの問題の中での生産資材価格の引下げ、こういったことでどれだけの成果が上がったかによりましてこの見直しということは考えていきたいと思っております。
#157
○櫻井充君 今、考えているの、考えていないの。(発言する者あり)えっ、考えているの。分かりました。
 じゃ、その時点でどういうふうになってきているのか、それこそ多分これ業界に対して相当なきついプレッシャーを掛けるということになるのだろうと思いますが、これは農家にとってはいいことです。でも、その関係者にとっては相当大変なことだろうと、そこだけは申し上げておきたいと思います。
 それから、済みませんが、また加計学園で怒られそうですが、今治市に対して内閣府は国家戦略特区制度のことについて説明をしたことがあるでしょうか。
#158
○副大臣(松本洋平君) 内閣府におきましては、地方創生関連の施策につきまして、国と自治体の情報共有や連絡調整のため、おおむね年二回、ブロックごとに内閣府の地方創生推進事務局と国のブロック出先機関、都道府県との間で会議を開催をしております。
 こうした大きな制度につきましての会議というものを開催をしているわけでありまして、四国圏の会議におきまして国家戦略特区制度を紹介したのは、平成二十五年七月三十一日に国家戦略特区制度の制度設計について、平成二十六年三月六日に国家戦略特区制度について、平成二十七年四月二十七日に国家戦略特区法等の改正案についての三回を行わせていただいております。会場はいずれも高松市の高松合同庁舎の会議室で、内閣府の担当職員が制度の紹介をしております。なお、この会議には愛媛県は出席しておりますが、今治市は出席していないと承知しております。
#159
○櫻井充君 内閣府から直接今治市に対して説明したことはありますか。
#160
○副大臣(松本洋平君) 今治市は特区の提案主体であります。また、その後特区に指定されていることから、内閣府として、内閣府と常日頃から特区制度に関するやり取りは行っております。
#161
○櫻井充君 繰り返しです。端的にお答えいただきたいんですが、国家戦略特区について今治市に説明をしたことがありますか。
#162
○副大臣(松本洋平君) やり取りは行わせていただいております。
#163
○櫻井充君 ある町に対して、特定の町に対してこういう説明をしたことがありますか。
#164
○副大臣(松本洋平君) 当然、今治市のほかにも国家戦略特区に指定をされている様々な町がありまして、そういう町とはそうしたやり取りをさせていただいております。
#165
○櫻井充君 そういうことなんですよ。特区に指定されるところの町については説明に行っているんですが、もっと言えば、ここは構造改革特区から国家戦略特区に変えた方がいいですよというアドバイスをしに行っているんですよ、これは内閣府からね。
 これは、関係者のちゃんと、いや、首かしげないでください。私は、関係者からちゃんと、聞いてきてくださった方がいたので、その方の情報をそのままお伝えしますが、内閣府はわざわざ今治市に行って、構造改革特区から国家戦略特区に切り替えた方がいいんだと、そういうことで、この担当者の方も、担当者の方も県と市に対して説明があったということを認めてくださっています。
 なぜ、こうやって特別扱いをしなきゃいけないんでしょうか。
#166
○副大臣(松本洋平君) 今委員からおっしゃられたその事実というものを私ども把握をしておりませんので、ちょっとお答えは差し控えさせていただきたいと思います。
#167
○櫻井充君 済みませんが、質問通告しています。質問通告していますから、ちゃんと答えてください。
#168
○副大臣(松本洋平君) そうしたことに関しましては、私どもとしてはその事実を把握をしていないわけであります。(発言する者あり)
#169
○委員長(渡辺猛之君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#170
○委員長(渡辺猛之君) 速記を起こしてください。
#171
○副大臣(松本洋平君) 櫻井委員より御通告をいただいていた内容に関してでありますが、今治市に対して内閣府は国家戦略特区制度を紹介したことがあるかというような御質問をいただきまして、先ほど答弁をさせていただいたところでありますが、先ほど委員から御指摘がありましたように、内閣府の職員が今治市に行って、こちらの方から積極的にそうした制度を紹介しというような事実関係に関しましては、確認がございませんので、答弁は差し控えさせていただきます。
#172
○櫻井充君 済みませんが、理事会協議の上で、資料提出して、これに対して明確な答弁をいただきたいと思います。
#173
○委員長(渡辺猛之君) 後刻理事会で協議いたします。
#174
○櫻井充君 加計学園は獣医学部新設予定地のボーリング調査を行ったことがありますが、これは、いつボーリング調査を行ったんでしょうか。
#175
○副大臣(松本洋平君) まずは、基本的には、政府といたしましては、加計学園が予定地で行ったボーリング調査に関しましては一切関知をしていないところであります。
 ただ、今回委員から特にお尋ねがありましたので、今治市に問合せをさせていただきました。その結果、今治市からは、本件ボーリング調査につきましては昨年十一月一日から十二月末にかけて行ったというふうに聞いているところであります。
#176
○櫻井充君 これは、加計学園が今治市から用地を取得する前ですか、後ですか。
#177
○副大臣(松本洋平君) 前の話であります。
#178
○櫻井充君 用地を取得する前にボーリング調査を民間が行っているんです。これは、森友学園のときですらちゃんと一時的には借りてやっているにもかかわらず、今回の場合には借りもせずに不法侵入してやっているんですよ。
 しかも、これ、このときに今治市の職員が立ち会っていますか。
#179
○副大臣(松本洋平君) 先ほどもお話をさせていただいたとおり、政府として加計学園が予定地で行ったとされるボーリング調査につきましては一切関知をしていないところであります。
 ただ、このボーリング調査に関しましては、今治市に対しまして加計学園が申出をしておりまして、今治市としてそれに対して許可をしているということ、また並びに、今治市としては、別に加計学園に限ったものではなくて、ほかの実施主体からもそうした申出があればそれはお受けをするということを、希望者には全て認めるという方針の下で学園からの申出を市が承諾したものと聞いているところであります。
#180
○櫻井充君 まあ、いいですよ、市有地に対して勝手に民間が入っていって穴掘っても、それについて政府は関知しないとか、そういうことを言っていても結構ですが、こういうところに対して、だけど大事な点は、こういうところについて国家戦略特区を使ってその獣医学部の新設を認めているんだということだけは、委員の皆さん全員に共有していただきたいことなんです。
 その上で、教授陣は高齢者が随分多いんですよ。それから、大学院を卒業して学位も取っていないような人、それから教えたことのないような経験の人たちが随分います。済みませんが、この教授陣の布陣について、内容について御説明いただけますか。
#181
○副大臣(義家弘介君) 平成二十九年一月に内閣府が実施した特定事業者の公募に応募があった学校法人加計学園の構想においては、新設する獣医学部の専任教員を七十名配置することが記載されておりますが、年齢構成については記載されておりません。三月三十一日付けで獣医学部の設置認可の申請がございまして、四月十日、文部科学大臣から大学設置・学校法人審議会に諮問がなされたところでございます。
 現在、同審議会において、教育課程や教員組織、施設設備等が学校教育法及び学校設置基準等の法令に適合しているかについて、学問的、専門的な観点から審査が進められているため、申請書の具体的な内容についてはお答えすることはできません。
#182
○櫻井充君 済みませんが、どうしてこれが情報公開できないんでしょうか。国家戦略特区を使って何十年ぶりに獣医学部が新設される、そしてここの中での答弁は、国際的な研究をやるんだ、今までの大学ではできないんだと、そういう答弁なんですよ。
 であったとしたら、どういう人が大学の教授として名を連ねるのか、このことによって本当におっしゃっているようなことができるかできないかがはっきりしてくるので、これについて私は資料の請求を求めたいと思います。
#183
○委員長(渡辺猛之君) 後刻理事会で協議いたします。
#184
○櫻井充君 田名部さんの時間をちょっといただいてもう少しだけ質問させていただきたいんですが、済みませんが、既存の獣医学部の教授と今度加計学園の教授陣とどちらが研究の実績は上なんでしょうか。
#185
○副大臣(義家弘介君) 学校法人加計学園から三月三十一日付けで提出された申請書の具体的な内容については、現在、大学設置・学校法人審議会において審査が進められており、お答えすることはできません。
#186
○櫻井充君 そうすると、既存の大学の教授陣よりも優れている人たちでなければ、当然のことですが、文部科学省として大学を認可しないということになるんでしょうか。
#187
○副大臣(義家弘介君) 繰り返しになりますが、現在、大学設置・学校法人審議会において、この構想と照らし合わせながら審査が行われているところでございます。
#188
○櫻井充君 ですから、私がお伺いしているのは、当然のことながら、今までの研究陣よりは上のレベルの人たちじゃないと認めないということですよねと確認しているんですけど、それについては答えていただけるでしょうか。
#189
○副大臣(義家弘介君) 構想に基づいて諮問している段階でありまして、その内容について認めるとか認めないとかいう立場にはございません。
#190
○櫻井充君 まあいいでしょう。
 もう一つ、住民説明会で、例えば、BSL3の施設を造るんです、今度。でも、この研究のレベルが高いかどうかというのはこれはいろいろあると思いますが、だけど、本当にこの研究ができるかどうかというのはこれ教授陣に懸かっているんです。しかも、もう一つ申し上げると、住民説明会で何と言っているかというと、周りの人たちがこういうことをやったときに、感染するんじゃないかとかいう心配があるので、実はBSLの2までしかやりませんから心配しないでくださいという、こういう住民説明もやっているんですよ。
 ですから、言っていることとやっていることが全然違ってきていて、こういうところを本当に認可するかどうかというのはめちゃくちゃ大事なことなんですからね、これ。ですから、文部科学省としてきちんと精査をしていただきたいということをお願いしておきたいと思います。
 それからもう一つ、四国で渡り鳥が飛来するところって、場所あるんですか。
#191
○政府参考人(正田寛君) お答え申し上げます。
 環境省におきましては、例年一月に都道府県と連携してカモ類等の生息調査というのを行っております。
 この中で、渡り鳥の飛来は全国的に確認されているところでございまして、お尋ねのございました四国につきまして、代表的な渡り鳥でございますカモ類について申し上げますと、四県合計で九万羽程度が飛来しているということでございます。
#192
○櫻井充君 昨日の説明だと千羽程度だと私は言われたんですけど、愛媛県だと。愛媛県だとどのぐらいですか。
#193
○政府参考人(正田寛君) お答え申し上げます。
 愛媛県でございますと、最近、ここ数年でございますが、大体二万数千羽というものが飛来しているところでございます。
#194
○櫻井充君 昨日の説明と全然違いますよ。
 それじゃ、霞ケ浦はどのぐらいですか。
#195
○政府参考人(正田寛君) お答え申し上げます。
 霞ケ浦につきまして、カモ類の飛来数につきましては、大体ここ最近で八万羽程度となってございます。
#196
○櫻井充君 昨日の説明では、霞ケ浦とそれからもう一つ、琵琶湖などは、ここは何万羽の単位で来ているんだけれど、千羽程度しかないというふうに、昨日の説明はそうだったんですが、じゃ、説明が違ったということですか。
#197
○政府参考人(正田寛君) お答え申し上げます。
 申し訳ございません、恐らく昨日御説明申し上げたのは、具体的な地点ということで申し上げたんだと思います。今申し上げましたのは県全体の数でございます。
 ただ、愛媛県でございましては、代表的な飛来地といたしましては、加茂川河口というところがございますが、ここに約五千羽ということで確認をされておるところでございます。
#198
○櫻井充君 昨日は、五千羽じゃなくてそこに千羽ぐらいしか来ないと言われたんです。
 いや、何でこんなことを言ってるのかというと、本当に、本当にここの地域が鳥インフルエンザとかそういうことが起こり得る可能性が高い地域だと、この間のお話ですと、そういうこともあるからと言って、ここは大事なんだというお話でしたが、決して渡り鳥の数から見るとそれほどのことが起こり得ないんじゃないかと、そう思っていますし、それから、京都産業大学は、この鳥インフルエンザの問題なんかについては大学挙げてもうずっとやり続けているんですよ。こういう実績があるところがなぜか外されまして、そして、今のようなめちゃくちゃなことをやっているところが認可されようとしているというのは私はおかしな問題だと思っていて、こういう、申し訳ないですが、総理と非常に仲の良い方が申請していると何となくゆがめられて通ってしまうんじゃないかと感じるのは当然のことだと思っていて、この問題についてまたこの先質問させていただくことを申し上げて、それからもう一点は、農業の本当に競争力につながるのかどうか本当怪しいと思うし、この決まり方そのものも、与党からこれだけの異論が出ているんですから、農水大臣、もうちょっと頑張っていただきたいと、そのエールを送って、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#199
○委員長(渡辺猛之君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時十一分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#200
○委員長(渡辺猛之君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、矢倉克夫君が委員を辞任され、その補欠として若松謙維君が選任されました。
    ─────────────
#201
○委員長(渡辺猛之君) 休憩前に引き続き、農業競争力強化支援法案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#202
○田名部匡代君 民進党・新緑風会の田名部匡代でございます。どうぞ今後もよろしくお願いいたします。
 まず初めに、今日は法務副大臣にもお越しをいただいております。冒頭、テロ等準備罪に森林法が含まれている件についてお伺いをさせていただきたいというふうに思うんですけれど、随分ネット上なんかでも、これからはキノコ取りに行ったらそういう犯罪者というふうに捉えられるのかと。この間も、タケノコ取って大丈夫でしょうかという問合せがあったというような状況なんですね。
 それで、まず初めに、なぜこの森林法がテロ等準備罪に含まれているのか、その理由について教えていただきたいと思います。
#203
○副大臣(盛山正仁君) 今の田名部先生の御質問でございますけど、我々法務省そして外務省のPRがうまくいっていないんだなということを痛感する次第でございますけれども、今回、テロ等準備罪処罰法といいますのは、TOC条約と言われますこの条約を締結するために作る国内法なのでございますけれども、このベースになりますTOC条約、ここで定められております対象の犯罪、つまりそれが今回のテロ等準備罪の対象犯罪になるわけでありますが、これは死刑又は無期若しくは長期四年以上の懲役若しくは禁錮の刑が定められている罪というふうになっていまして、今回のこの我々の国内法ではそれにさらに組織的犯罪集団が実行を計画することが現実に想定される罪を選択したということで、このように今なったということでございます。
 そして、キノコやタケノコがというようなことで、これまでも委員会でいろいろ御質疑があったところでございますけれども、保安林の区域内における森林窃盗、これは森林法の第百九十八条であります、これは保安林の区域内においてその産物を窃取する罪でありまして、組織的犯罪集団が組織の維持運営に必要な資金を得るために計画することが現実的に想定されることから対象犯罪としたものであります。
 ここでいうそのキノコには、例えばマツタケのような高価なキノコもあると思いますが、我々が主に考えておりますのは、この産物には樹木など森林から生育、発生する一切のものが含まれるほか、森林内の鉱物、その他の土砂、岩石などの産出物も含まれるものでございます。例えばしぼり丸太だとかそういうような木もありますし、そして地下の鉱物資源、こういった森林窃盗の対象となる客体に鑑みますと、相当の経済的利益を生じる場合もあることから今回の対象としたということでございます。
#204
○田名部匡代君 組織的犯罪集団が現実的に行う可能性があるものとして森林法が含まれた。
 この間、四月十七日、衆議院の決算行政監視委員会でも、民進党の山尾委員と金田大臣のやり取り、議事録ありますけれども、大臣も同じように、現実的に行われる可能性がある、そして相当の経済的利益を生じる場合もあるんだと、森林窃盗。
 実は、私、地元の関係者とこのことについていろいろお話しさせていただいたときに、笑っていらっしゃいました。例えば立木、木を運び出すなんというのは簡単なことじゃないんですね。例えばキノコだって、今マツタケとかおっしゃいましたけど、資金源になるほど取るというのはどのぐらいのことなのかということも含めてであります。
 それで、一方で、海のものについては対象になっていないんですね。それはなぜ対象にされなかったのか、それは組織的犯罪集団の資金源になるということは考えられないのか、ちょっと教えてください。
#205
○副大臣(盛山正仁君) 森林の関係でそんな資金源になるほどのものがあるかというような御質問もありましたのでちょっとお答えをさせていただきますと、福岡地裁の平成十三年の判決では、保安林の区域内から山砂を盗掘して販売した例がございまして、この山砂、約五万立米でございますが、時価約四千万相当と、こんなことにもなるわけでございます。
 それから、森林のものが対象で海のものが対象にならないのかと、こういうお尋ねでございますけれども、さっき申しましたが、テロ等準備罪の対象の犯罪は、死刑又は無期若しくは長期四年以上と、こういったものでございますが、密漁というんでしょうか、漁業法の第百三十八条、百四十三条等に当たる行為、これはここまで重い罪にはなっておらない、そういうことでこの対象外ということになるわけであります。
 ただ、他方、窃盗その他、例えばイセエビの生けすの籠をそのままごっそり取るだとか、そういったケースもあろうかと思いますが、そういう場合には窃盗という関係でこの対象になり得ることはあると考えております。
#206
○田名部匡代君 テロを未然に防ぐということは大事なことだと思っているんですね。ただ、今のような御説明だと、現行法では当てはまらないから要らないんだということなのかもしれませんけれども、テロのその集団的犯罪組織の資金源になり得るんであれば、テロを防ぐために、私はあらゆることを考えなければならないと思っていますし、逆に、本当に現実的なのかどうか分からないものまで含めて、何か新聞にも大臣や副大臣の答弁が見解不一致ということで、一般の方が対象になるのかならないのかもさっぱり分からないような中でこういう法案が出されているということに、私はそれはおかしいんじゃないかというふうに思っているんですね。
 例えば、最近も、海のものを密漁して、これが暴力団の資金源になっているのではないかというような報道もあります。そこで、ちょっとその現状について教えていただきたいんですけれども、密漁がどのぐらい行われているのか、そしてその現状どうなのかということを分かったら教えていただけますでしょうか。
#207
○政府参考人(佐藤一雄君) 田名部先生の御質問にお答えいたします。
 私ども水産庁が各都道府県を通じまして取りまとめました調査結果によりますと、全国の海上保安部、都道府県警察及び都道府県における漁業関係法令違反の過去三年間の検挙数でございますが、平成二十五年が千七百十三件、平成二十六年が千七百六十一件、平成二十七年が千八百五十六件と、このようになっているところでございます。
#208
○田名部匡代君 こういう現状があるわけですよ。何か、当てはまるのか当てはまらないのか、現実的なのかどうかも含めていろんなことをやっていますけれども。
 例えば、アワビだとかナマコ、こういったものなどが組織的な密漁で被害総額が数十億規模に上るというふうにも言われています。(発言する者あり)また、そうなんです、ウナギの稚魚、シラスウナギ、こういったものも価格が上がっており、一獲千金を狙う。
 例えば、森林で木などを出すときにはきちんとそれが違法伐採ではないかどうかというような証明、こういったものに取り組んでいて、簡単には出せないですよ。運び出すのだって大変だし、それがどれだけ利益を上げるかって、普通に考えたってなかなか現実的じゃないし、この間、例えばそんな大きな木じゃなくても、竹はどうなんだろうかと思って竹の関係者の方に聞いたら、人海戦術でのこぎりで切るんなら別だけれども、通常、チェーンソーを使ったら音もするし、それはばれますよねと。それを運び出して、苦労して運び出してどのぐらいの利益になるのかなんというのは、もうけになんかならないんだということなんです。ただ、水産物に関しては、多様な出し方があるので、どこでどう捕ったものが売られるかということは分からないんですね。
 だから、現実的なことを考えればこういうことだし、何か私は、今回テロ等準備罪出されたそのことに対しても、まさに一体何を規制したいのか、何を取り締まりたいのか、こうしてみんなが楽しく山に行ってキノコなんか取っていることすら、いや、キノコ取り行こうかという相談だけで何か大変なことになっちゃうんじゃないかと思っているわけですよ。現に誰が組織的な犯罪集団のメンバーなのか、そんなものは当たってみなければ分からない。一般の人が対象になるとかならないとか言っていますけど、誰が一般で誰が組織的犯罪集団なのかということだって分からないんじゃなかろうかというふうに思うんですね。
 そういう意味で、今日はちょっと違う法案の審議しなければならないので、ですけれども、例えば森林の違法伐採等、そういう森林窃盗があるかどうか、それを取り締まる体制だって現時点で不十分だと思いますよ、法案の対象に含めて。それじゃ、これが万が一成立をしたときに、それを、しっかりとテロを防ぐんだという意味合いでその体制を見直すのかどうかということだって現実的には考えていなければならないことだと思うんですが、どうですか。
#209
○副大臣(盛山正仁君) 一般の人が対象になるならない、こういったことにつきましては、衆議院の法務委員会でも一般の人は対象にならないということをはっきり申し上げているわけでございますし、また、その説明が悪ければ私どもがまたこれから注意しなければならないところだと、そんなふうに考えております。
 いずれにせよ、このテロ等準備罪といいますのは要件を大変厳しくしております。組織的犯罪集団であること、そして計画を立てること、実行準備行為があること、この三つがそろって初めて嫌疑ということになるわけでございますから、一般的には、一般的にはというんですかね、通常、一般の人が対象になるということはあり得ない、そういうことであります。
 そしてもう一つ、委員のお尋ねでございますけれども、今後の取締りの体制ということでございますけれども、このテロ等準備罪の法案というのは刑事法の実体法といいます。つまり、死刑だとかそういうような法の種類を一つ増やすということでありまして、刑事手続法、つまりこれは訴訟法でございます、どういうふうな形でその捜査を行って訴追をしていって裁判に行くのか、こういうことを定めている法律ではありません。
 つまり、テロ等準備罪の法案の成立の前であっても後であっても、この捜査の方法というのは何ら変わるものではありません。ということで、現在行われている他の犯罪と同様の方法で、刑事訴訟法の規定に従い、必要かつ適正な捜査が行われることになります。そして、このテロ等準備罪が創設された場合の捜査の体制については、関係の捜査機関において適切に対応するものと我々は承知しております。
#210
○田名部匡代君 今のちょっと御答弁を伺っていて、何か本気でテロを予防したいのかも分からないし、逆にこの法案でテロが予防できるのかも全くまだ理解ができないんですけれども。
 私たち民進党は、航空保安体制の強化に向けた法律を議員立法で提出をする準備をしています。実は、こういうことの積み上げの方が確実にテロを予防できるというふうに私は考えておりまして、今、空港などで安全確認をするのはほとんどというか、もう民間の事業者、民間の企業に任せているんですね、経費も人員も全て。しかしながら、やはり国の安全、たくさんの方々が日本に来られるようになりましたし、まさにテロ、ハイジャック等のそういった危険をどうやって現実的に防止をしていくのか、予防していくのかということを考えたときに、私はこういう、何か現実から懸け離れて、山にいてキノコ取ったらとかタケノコ取ったら、マツタケ取ったら、立木取ったらなんて話じゃなくて、こういうことを積み上げることの方が国家国民の安全を守ることにつながるのではないかということを申し上げて、どうぞ、もう御退席いただいて結構ですので。委員長。
#211
○委員長(渡辺猛之君) 盛山副大臣、高嶋審議官、どうぞ御退席ください。
#212
○田名部匡代君 ごめんなさい、いろいろ質問通告していましたけれども、若干時間の変更で飛ばさせていただきたいと思います。
 ただ、一つだけ申し上げておきたいんですけれども、農水省でも政府全体で再生可能エネルギーなんかを推進をしていることによって、農水省の関係でいうと木質バイオマスなんかが関わってくるわけですけれども、非常にこのことによって木が切られている。木を利用することはいいんですけれども、再造林がなされていないんです。青森県なんかでも、再造林は三割に満たないぐらい、約三割ということで、このままいくと、ただ木が切られて、戦後の状況と同じようになってしまうと、はげ山になって、使える木がなくなるのではないかというような御懸念を現場の方々がお持ちでありました。
 是非、この木の、森林、山のというか、持続可能性をしっかりとつくり上げていくためにも、農水省さんとしてもこの再造林、しっかりとそのことが行われるように支援を強化していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
#213
○政府参考人(今井敏君) お答えいたします。
 戦後造成しました人工林が本格的な利用期を迎えている中で、国産材の伐採利用量は年々増加しております一方で、近年の人工造林の実績につきましては、年二、三万ヘクタール程度で横ばいで推移している実態でございます。
 森林資源を循環利用していくためには、主伐後の再造林を確保していくことが重要と考えておりまして、農林水産省として主伐後の再造林に対しまして、森林整備事業により国と都道府県を合わせて約七割の補助を実施するとともに、施業の低コスト化に向けた伐採と造林の一貫作業システムの導入などに取り組んでいるほか、平成二十九年度予算でも支援の拡充等を行っているところでございます。
 今後とも、こうした対策によりまして主伐後の再造林を確実に進め、森林資源の循環利用に努めてまいりたいと考えております。
#214
○田名部匡代君 木材価格がなかなか上がらないということと、まさにいろいろと経費が掛かるということ、それに対して、今長官おっしゃっていただいたような支援もそうなんですけれども、伐採の効率化であるとか低コスト化、また人材の確保、そして森林所有者の経費の負担の軽減、こういったことをトータルでお考えをいただいて、しっかりと山を守り、そこから、そこに関わる人たちがしっかりとなりわいを保てるような施策を農水省として講じていただきたいというふうに思っていますので、それはよろしくお願いを申し上げます。
 それでは、今回提出されている法案について、具体的中身についてお話をさせていただきたいと思います。
 午前中、大変、先輩方のすばらしい質疑を聞かせていただいて、私自身も勉強になったところであります。いろいろやり取りの中から、夢や希望が持てるようにやっていきたいんだということをおっしゃっておられました、農水省の方が。私は、農水省の皆さん、これまで取り組んでこられたようなことをそのまま一生懸命続けていけば、私はまだまだ農家や漁業者の皆さんに夢や希望を与えられると思うんですね。
 例えば日本の食文化、世界に発信しようとやったじゃないですか。青年就農給付金、後継者一生懸命育てていこうというふうにやったじゃないですか。そして、所得の補償をしてしっかりと所得を得て、頑張って農業を続けてもらおうじゃないかということだってやってきたじゃないですか。そういうことが、少しだったかもしれないけれども、現場で働く皆さんに意欲を持たせて、もう一回頑張ろうという気持ちにさせてきたんじゃないかと思うんですね。
 私は、今回、規制改革会議の人たちがあれやこれや言っていることに、大臣始めまた農水省の皆さんがどんなふうにお感じになっているのかなと、大きなお世話だ、うるさいぞと思っているんじゃなかろうかと。やっぱり専門的な知識を持ちながら一生懸命現場のことを見ながら取り組んでこられたんじゃないですか、今まで。
 例えば、今回の法案の農家に課せられる義務について、午前中、山田先生始め皆さんからもありましたけれども、例えば、このことについては別に今までなかったわけじゃないわけですよ。食料・農業・農村基本法にだっていろいろ書かれていますよ。でも、そこの努力義務というのは、まさに食料・農業・農村基本法の理念にのっとって、その実現に向けて主体的に取り組むよう努めるんだと、その農業者等の努力の支援、自主的な努力をしっかり支援していくんだというような書きぶりなんです。
 まさに強制的に農家にどんなものを買えだとか、どうしろなんということを国が言う必要はなくて、言ってみたら、農家の、法案に書くのであるとすれば、それは支援ということを書き込んで、一緒になって頑張っていこうよということで、農家のやる経営に対して一々国が口出しをしたり、もっと言ったら、規制改革会議の人たちなんかにとやかく言われるようなことじゃないわけですよ。
 この間本会議でも申し上げましたけれども、一生懸命努力しているに決まっているじゃないですか。何でわざわざ高いものを選んで買うんですか、資材なんか。一円でも二円でも、少しでも利益出して農家続けていきたい。それは、おいしいものを作って皆さんに喜んでほしいという気持ちもあるし、何としてもこの土地守っていかなければならない、それがまた地域のためなんだという思いで私は頑張っておられるんだろうというふうに思うんですね。何かそういうことすらもう伝わっていないのではないかと、こんな法律が出てくることによってですね、本当に残念でならないわけですけれども。
 今回、その中で、この間種子法の廃止が成立しましたけれども、今回の法案の八条四にあるように、種子、種苗についての知見を民間事業者へ提供するということが書かれているんですけれども、本当にこれで大丈夫なのかと。
 一つは、大臣御覧になったか分かりませんけれども、すばらしい記事が載っている「月刊日本」、これにも、自民党の山田俊男先生のもありますけれども、多くの方がやっぱりこの種子法廃止になったことで大きな危惧を抱いていらっしゃるのも事実であります。例えば、知見が外資系に流れるということ、そして、まさに稲の種子まで海外に握られて遺伝子組換えに変わるのではないか。これは、その当時あの法案の中身でもいろいろありましたけれども、価格が高騰することはないんだろうかと。
 こういうことを進めることによって、今までそれぞれの地域が地域の特性、こういうものをつくり上げてきたわけですよ。だからこそ競争になってきたんじゃないですか。逆にそれを奪うようなことにならないのかと。例えば、全国一律同じような品種開発が進んでそれが普及されるなんてことになったら、地域の特性も奪われる、種の価格だってどうなるか分からない、海外に種握られる、日本の食料安全保障、こんなことで大丈夫ですか、本当に。
 そのことについて大臣の御見解をお聞かせください。
#215
○大臣政務官(矢倉克夫君) お尋ねでございます。
 種子の国際的な、そのようなことがないように、外資系に流出することのまず御懸念をおっしゃっておりました。それについてまずお答えを申し上げたいと思います。
 当然そのようなことを想定しているわけではございませんで、まさに種子や種苗は重要な戦略物資でありまして、国や都道府県の知見の提供等により民間事業者の参入を促進しながら、諸外国に打ち勝つ有用性の高い品種の研究開発を戦略的に進めていく、このために民間への知見の提供というような文言があるかというふうに理解もしております。
 そのような提供を、当たりましては、国内企業や外資系企業を問わず、提供された知見を活用して多様なニーズに対応した品種開発を進めるなど、我が国農業の競争力強化に貢献する企業に対して提供することが適切である。あくまでも我が国の農業の競争力強化であります。
 そういう点では今先生がおっしゃったところと共通する理想ではあるかというふうに思っておりますが、当然ですけど、その知見がみだりに流出すれば国内農業に影響を及ぼすことが考えられるところであります。先生の御懸念のとおりであります。農研機構などの育成をした登録品種を提供する際には、知的財産に関しましての契約で必要な措置を講ずることといたしまして、都道府県に対しましても同様の対応が行われるように指導、助言をしてまいることで、先生の御懸念にしっかり対応していきたいと思います。
#216
○田名部匡代君 それでは懸念は晴れません。
 公共品種はやっぱりしっかり守っていく必要があると、私はそんなふうに思っているし、これまで税金投入して大切に優良品種作ってきたわけですよ。何度も申し上げますけど、それが地域の特性であり、それがやっぱり一定の競争力の中で、青森のお米はこういうものだ、秋田は、宮城は、岩手はといろいろ、それぞれの土壌に合わせたいいものを作ってきているわけですよ。私はそういうものを壊すべきではないというふうに思っていますし、私は、安倍政権は食の安全保障に対しての危機感が非常に薄いというふうに思っているんです。これだけ世界中で大規模災害が起こり、世界の人口が増え、前にもこの委員会で同じことを申し上げたかもしれないのであれですけれども、全然国民の安全とか食の安心とか、そういうことの意識を超えて、産業としてだけ捉えてどんどん競争させればいいみたいな、そういう方向に走っていきかねないという危険を持っているんです。まさに規制改革ファーストですよ。全然国民じゃない。規制改革の言ったことをみんな下請みたいに受け止めて一生懸命やられている。
 私は、農水省の皆さん、信じていますよ。頑張ってくださいよ。この基本計画だってすばらしいものじゃないですか。どうやって食料を守っていこうか、どうやって持続可能な農業をつくろうか、どうやって後継者育てようか、こういうことが基本理念にあるんじゃないですか。言わなきゃならないときには闘っていただきたいんです。
 私は、午前中の議論を聞いていて、皆さんにもお感じいただいたと思いますけど、みんな同じ思いでいるはずですよ。それを、今度は経産省から出てきた未来投資促進法か何かにまた農地を提供すること書いてありますけれども、こんなことで本当に大丈夫だろうかというふうに非常に心配をしているんですね。何か箱物建てようと思ったら、優良農地は、一種農地は守りますと言ったって、何か物を建てるのにちょうどいい農地なんていうのは、それはいい場所にあるわけですよね。そのいい場所使って何か箱物建てて事業をしたいと思うのが当然じゃないですか。
 私、青森のいろいろ事例を見ていてもそうですけれども、何か工場が一個建ったからって地域が元気になるわけじゃないんですよ。工場は利益上がらなかったらすぐに撤退しちゃいますから。でも、そこで農業や漁業や、そうやって生きてきた人たちは歯を食いしばってだってその土地投げ出すことなく必死で守っているんですよ。そこにきちんと安定的な所得が得られれば、それで商店街が潤い、それで地域が成り立っていくわけですよ。
 安全保障の観点からも、自給率上げることを考えても、私は、大臣始め農水省の皆さんには、今までやっぱり守り抜いてきたその信念みたいなものを失わないでいただきたいと思います。安倍総理が何ですか、規制改革が何ですか、皆さんやってきたことの方が私はずっと正しいと思っていますよ。頑張ってほしいんですよ。
 それが、まあこの今の種子のことだって、知見を提供する、これは提供じゃなくて、少なくとも民間との連携にとどめるべきことであって、何でそれを全て提供しなきゃいけないんですか。こういうこと一つ考えても、全く私は国民の安全や安全保障の視点が抜けているというふうに思っています。
 今回の法案は、農業関連事業者とか流通だとかだけに特化をしているように思うんですね。何でそこだけに取り組めば農業者の所得が上がるというふうに考えていらっしゃるのか、そこも全く理解ができないんです。この点についてどうですか。
#217
○国務大臣(山本有二君) 農産物の流通におけるコストでございます。このコストが過大に掛かる構造がある場合、あるいは小売業者間の過当競争がある場合、そうした場合には農産物価格の形成において生産者の取り分が極めて少量となるというような弊害がございます。その意味において、農業所得を向上させるためには、事業再編による効果を期待することが大事ではないかというように考えております。
 例えば、地域の中核スーパーが中小スーパーと合併し、生産者との産直取引を組織的に拡大するというようになりますと、スーパーは付加価値の向上を、あるいは農業者は安定的な取引を実現することになるわけでございます。量販店における地方スーパーの系列化によりまして、投資余力を回復した地方スーパーが総菜等の加工施設を整備し、またスーパーは新商品の開発をしていただき、農業者は適正価格で規格外品等を販売する機会を確保するということが期待されます。
 こうした取組を契機に、農産物の品質に応じた適正な価格での取引といったウイン・ウインのビジネスモデルが構築されまして、ひいては農業者の所得向上につながるということを期待しておるところでございます。
#218
○田名部匡代君 この法案の御説明をいただいたときもそうなんですけど、私は、今いろいろ大臣御説明されましたけれども、結局は農協改革というか農協潰しなのかみたいなことも含めて、何か農家の方々は別に農協に言われるまま何かしているわけじゃないんですよ、自主的に取り組んでいるんですよ、既にですね。
 例えば、さっきも申し上げましたけど、安い生産資材を買う努力は全然これまでだって怠っていないわけなんですよね。例えば、全国各地、ホームセンターいろいろ増えてきていますよ。そういう中で、適正な民間の競争が働いているんじゃないんでしょうか。農協の例えば資材なんかの取扱いの比率が、別に農協だけわっと増えているんだったら、何かあらっということもあるのかもしれないけど、決してそういう状況ではないはずですよ。
 やっぱりこういう民間の自主的な取組、例えば農家の皆さんの自主的な経営判断、そしてそれぞれの作物に合わせた資材を選んでいいものを作っていくという努力を後押しをすることこそが農水省の役目であって、それを何か、どうやって政治が民間のその参入だとか統合みたいなことに手を付けるのか分かりませんけれども、そんなことしたらおかしなことになっちゃうと私は思っているんですね。
 農業所得の向上ということだって、別に農業資材が変われば収入が増えるわけではないというふうに思うんですね。例えば、それは新たな高い価格の資材であっても、新たな技術体系の下でコストダウンにつながっていくということだってあるわけじゃないですか。もっと広い視野で課題に取り組んでいかなければならないと思っていて、逆に、その新たな農業技術体系どうやってつくっていくのか、その選択肢としてどういうものがあるのか。品種だってそうですよ、畜種だってそうですよ。そういうものの選択肢を逆にどう増やし、それを提供し、そしてそれぞれのところに合ったいいものを作っていってもらうのかということだって私は別に間違った進め方ではないというふうに思っていて、本会議でも申し上げましたけれども、数減らせば価格が下がる、さっきも答弁でありましたけれども、四割のコストダウン、本当にそんなことが実現可能なのかどうかなんということは分からない。必要なことは、農家の皆さんがどうやって労働力を確保していけるのか、後継者をどうやったら育てていけるのか、こういうことであるし、もっと言うならば、大規模大規模って言うけれども、個々の家族経営がどうやったら成り立っていくのか、そのことでどうやって地方を守って、地域守っていくのかということに、もっと私は心を持って政策をつくっていただきたいんです。
 何で、こんな、農業資材だとか流通体系が変われば四割もコストが下がって農家がもうかって。私は、決してこの法案で農家の所得がそう上がるとは思えないし、そういうことで後継者が育つとも思わないし、地方の暮らしというものが、また経済というものが元気になっていくというふうには思わないんですね。
 じゃ、基本的に、今申し上げましたけど、大臣は、こうやってこの農業という一次産業を産業として捉えて、競争をさせる、そして輸出を増やせば、それで地方や一次産業は守られるんだと、それで日本の一次産業は安全や安心をこれからも同じように守っていくことができて、自給率を向上させられて、それで日本の安全保障は守られるというふうにお考えなのでしょうか。大臣のお考えを聞かせていただきたいと思います。
#219
○国務大臣(山本有二君) 例えばでございますが、トラクターの稼働率を見ますと、三百六十五日使われているわけではありません。特に、今の田植期の代かき等、トラクターが有用に機能しているわけでございます。それを建設機械のメーカーにいるブルドーザーでこれを、代かきをやってみますと、同様に平たんに代かきができたと。そして、代かきが終わった段階でこの建設用のブルドーザーを建設業に回すということにおいて、一つ稼働率が大幅に上がったという例が鳥取やそのほかでございました。そんなような知見に基づいて考えていくならば、一つの創意工夫や使い方、あるいはアタッチメントを替える等で随分その農家の負担が減るのではないかという想像でございます。
 また、大変恐縮ですが、私の地元で次世代農業、オランダ型の農業の軒高ハウスを造るときに、その建設は地元建設会社ができませんでした。東京の建設会社、農業専門の会社でございました。やがて、その会社も撤退するかあるいは人がいないというようなことで、オランダから人や資材が運ばれて建設されました。というようなことが実際に安いコストで行われているのかというと、私は地元の建設会社が造れるようなそういう仕様になってもいいのではないかというように今でも思っております。
 そんなふうなことを考えていくときに、この農業の農家以外の構造的な問題というのは必ずあるだろうと、そう思っておりますし、それを解消する努力というのは我々が真剣に取り組んでいく必要があるだろうというように思っておりますので……
#220
○委員長(渡辺猛之君) 申合せの時間が過ぎておりますので、簡潔にお願いします。
#221
○国務大臣(山本有二君) その意味においては、どうぞひとつ御理解を賜りたいというように思っております。
#222
○田名部匡代君 もう時間が来たので終わりたいと思います。
 そんなこと、法律でつくるようなことなのかどうかも分かりません。大臣始め農水省のやるべきことは違うというふうに思っています。家族経営でもしっかり成り立ち、そして意欲を持ってこれからもその生産活動ができるような、そういう支援をしっかりと行っていただきたいと、そのことを申し上げて、終わります。
#223
○若松謙維君 公明党の若松謙維です。
 農水委員会、初めての質問でございまして、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 また、午前中には自民党の先生方も、先ほど田名部先生も大変政府に対する厳しい何か観点からの御質問あったということでありますが、私は幅広い観点からこの農業競争力強化支援法案について、農林水産大臣始め関係省庁の皆様に質問させていただきます。
 まず、この安倍政権下での農業生産性ですけれども、どうなったかといいますと、平成二十四年十二月に誕生した自公政権でありますが、御存じのように、一貫して農業生産性の向上のために、いわゆる中間管理機構の設立、輸出強化等に取り組みまして、平成二十七年七月には農業協同組合法改正等の改革を行いまして、農産物の輸出額は、平成二十四年、三千百三十六億円、それが二十八年は四千五百九十三億円、増額して、いわゆる一兆円を目指しているところでございます。そして、農業総産出額も初めて九兆円をいよいよ超えるのかなと、そういう可能性も出てまいりまして、ある意味で拡大、成長していることは間違いないと思います。
 そういう中で、様々の課題もあるのも事実でありますけれども、まず最初に、私は、農水大臣にお伺いしたいんですけれども、今回の、農業の競争力を上げて農業所得を向上させるためには、いわゆる資材コストと流通コストの二つの引下げが必要と。まさに農業所得向上のために農家以外の構造問題に取り組むという話でございました。私、それ自体は大変、不可欠でありますので、その改革の流れをつくるという点では高く評価しております。
 平成二十八年度の補正予算でありますが、生産資材価格と流通構造の見える化対策ですか、これ既に一部講じておりまして、更に着手しているという中で、まず資材コストにつきましては、肥料はJAごとの指定規格というんですか、単体JAで規格しますから当然多品種少量生産となると。農薬はメーカー数が多過ぎ、高コストと、こういう現状を、どのように資材と流通の低コスト化を実現するのか、いわゆる目標設定も必要ではないかという議論もありますが、その点も併せて農水大臣にお伺いいたします。
#224
○国務大臣(山本有二君) 農業者の所得向上を図っていくために、生産コストの削減あるいは農産物の有利な条件での販売、この実現は不可欠でございます。このため、農業資材価格の引下げに向けまして三つぐらい考えをまとめております。農業資材メーカーについて、国際競争に対応できる生産性の向上を図るための業界再編、次に農業資材に関する法規制及びその運用の見直し、三番目に農業資材価格の見える化。
 次に、流通の合理化でございますが、これも三つぐらい方法論を考えております。流通等事業者について、生産者と消費者双方がメリットを受けられる流通構造を確立するための業界再編、農産物流通等に関する法規制の見直し、各種流通ルートの取引条件等の見える化等を進めていくことにしているところでございます。
 また、農業資材価格の引下げや流通の合理化の目標につきましては、個々の事業者の経営判断に基づく自主的な取組であるということが大事でございまして、また肥料や飼料は、原料価格そのものが輸入元国のその時々の生産状況や為替等の影響を受けるということもこれは念頭に置かなきゃなりません。そして、流通の合理化は生産者自らによる多様な流通ルートの選択の結果として実現すること、これは明記すべきである点でございます。
 一律に見込むことはなかなか難しいものでございますので、本法案に基づいて策定する事業再編の促進の実施指針において事業の将来の在り方を示すこととしておりまして、どのような目標を設定していくのかこれから検討をしていきたいと思っておりますが、いずれにしましても、農業者の所得向上をしっかり図っていく所存でございます。
#225
○若松謙維君 関連して幾つか質問させていただきたいんですが、まず、農薬に関する規制の見直しということでありますけれども、当然これは、農薬の安全性の影響、これ大事であります。あわせて、いわゆるジェネリック利用ですか、これを増やすということでありますが、そうすると農薬メーカーの開発意欲が低下するのではないかと、そういう懸念もあるわけでありますが、その点についてはいかがですか。
#226
○政府参考人(今城健晴君) お答えいたします。
 農薬は、農産物の安定的な生産を通じた食料の確保の面で重要な資材であります一方、また使用次第で、飛散、食品中の残留等により人の健康に害を及ぼし得るものであるということでございますので、登録制度によりその品質の適正化、あるいは安全かつ適正な使用の確保を図っているというところでございます。
 これにつきまして見直すということの中で、御指摘ございましたが、後発農薬、いわゆるジェネリック農薬の登録申請に当たっては、品質が同等以上であれば、既に登録されている先発農薬の毒性試験の全体及び残留試験データ、これを活用できるということにいたしますれば、試験に要するコストを低減できるということでございます。ただ、この申請に当たっても、安全性の面で、やはり先発農薬と異なる不純物が含まれているかどうか、あるいは含まれている場合はその毒性、これを含めて安全性に関する審査を厳正に行っていくことになるということでございます。
 また、先発農薬の開発意欲ということでございますけれども、この試験データについては、いずれにしても登録を受けてから十五年間は保護されておりますので、先発農薬メーカーの利益は守られているということになりますので、新規農薬の開発意欲は低下しないものと考えております。
#227
○若松謙維君 それで、肥料とか飼料についてお伺いしたいんですが、まずは、民間企業であります配合飼料の製造業者に対して、いわゆる業界再編、先ほども大臣もおっしゃられましたが、そのための措置を講ずるということなんです。かえって官製業界再編、これやりますと、本来のダイナミックな競争というんでしょうか、市場の再編、これ妨げになるんではないかと考えますが、それについてはいかがでしょうか。
#228
○副大臣(礒崎陽輔君) お答えいたします。
 基本的に考え方は委員と同じでございますが、今日何度か朝から答弁しておるんでございますけれど、肥料や飼料の製造業は、装置産業でありながら稼働率が低い。肥料で七〇%、飼料で九三%ぐらいでありまして、こうした高コストな生産構造を是正をしていくことが必要でありまして、そのために出資や税制上の特例等をこの法律の中で設けていくことといたしております。
 また、これだけではなくて、国内外における農業資材等に関する実態調査、例えば市場規模や主要企業のシェア等の業界構造、生産、流通、販売のフロー、法規制の運用状況といった情報を収集し、これらの結果を公表することにより施策の見直しを図るとともに、メーカー等の経営判断に資していくことも重要でございます。
 いずれにいたしましても、メーカーの自主的な判断に基づいて行う業界再編を後押しする仕組みを設けようとするものでございまして、国が介入をして業界再編をしようということは全く考えていないわけであります。
#229
○若松謙維君 今、業界の自主的ということでありますので、是非そのルールを尊重しながら見守っていただきたいと思います。
 次に、農業機械業界への事業参入ですが、いわゆる海外メーカーの参入ですか、これが始まりますと、国内の農業機械メーカーに波及、影響を与えるんではないかということで、私も危惧しているところであります。それについてはいかがですか。
#230
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。
 農業の機械業界でございますけれども、現在、メーカーの上位四社のシェアが八割を超えておりまして、各社のシェアが大きな変動がないなど、寡占状態によります競争性の欠如が課題であると認識をしてございます。
 御指摘がございました海外の農業機械でございますが、大型の農業機械を中心に日本に輸入されてはございますが、国内の大手メーカーが主要な海外メーカーの代理店となっておって輸入を独占しているという状況でございます。一方、農業の現場からは農業機械の価格が高いという声が寄せられておりますほか、高齢化等によります労働力不足が深刻となっている中で、ロボットですとかICT等の新技術の導入も期待をされている状況でございます。
 このような状況の中で、現在、建設機械メーカーが水稲の直播栽培用のICTブルドーザーを開発するとか、電機メーカーが野菜の自動収穫ロボットの開発をするなど、他産業の技術革新を農業機械の分野に応用する取組が始まっておりまして、このような取組を後押しいたしまして、寡占状態にある業界の競争条件、競争環境の整備を図ってまいりたいと存じます。
#231
○若松謙維君 追加質問なんですけど、分かればなんですが、私も会津でトラクターを運転いたしました。そうしましたら、十個ぐらい、ハンドルというんですかね、いろんな機械がありまして、曲がり方も、ぐるぐる曲がるのとゆっくり曲がるのと、こんなにハンドル要るのかなと。当然、農家の決算書も見させていただいたんですけれども、実は、米生産農家でも規模が大きくなれば、じゃ収益率が上がるかというと、結構機械の減価償却というのはどこも高くてそんなに収益に貢献しないと、そういうふうに理解しているんですけれども、これはやっぱり日本の農機が高過ぎると、そういう認識でいらっしゃいますか。
#232
○政府参考人(枝元真徹君) 韓国としか比較をしてございませんけれども、日本の農業機械は韓国と比較をいたしますと約一・二倍から一・六倍になってございます。その理由としては、今先生も御指摘になったとおり、例えば日本の企業が韓国に輸出をしてございますが、様々な機能というのはなしで韓国の方には輸出をしておりまして、日本の農家の方からも、もう少し簡素なそういう機械も必要だということも、いろんな声も寄せられてございまして、そういうことも含めて対応していくことが大事じゃないかというふうに考えてございます。
#233
○若松謙維君 是非、減価償却率を少なくして農家所得が増えるような是非研究をお願いしたいと思っております。
 次に、経済産業省なんですけれども、当然農業の分野でも経済のグローバル化は進んでおりまして、その点では日夜産業競争力強化に挑戦している経済産業省のノウハウをいい意味で農業分野に生かしていただけることも大事ではないかと思いますが、そのお考えはいかがでしょうか。
#234
○政府参考人(中川勉君) 農業輸出分野における経済産業省の取組についてお答えいたします。
 経済産業省といたしましても、貿易振興という観点から、昨年五月、政府において取りまとめられました農林水産業の輸出力強化戦略も踏まえつつ、農林水産品の輸出拡大のため様々な取組を強化しております。具体的には、昨年二月に設立した新輸出大国コンソーシアムの下、農林水産品を含め、海外展開を図る事業者などに対して総合的な支援を行っております。
 これまでの実績といたしましては、海外における販路開拓でありますとか市場調査、こういったノウハウを持っておりますジェトロを中心にいたしまして、関係省庁、関係機関の協力の下、農水産品関連でこれまで七百七十三社の海外展開等を支援しております。
 また、貿易保険による支援といたしましては、昨年七月、中小企業・農林水産業輸出代金保険という新たなスキームを創設いたしまして、これは、農業分野における対外取引に伴うリスクをカバーするため、保険料率が低く、中小企業なども利用しやすい中小企業輸出代金保険の対象をJAでございますとか農協、そういった農林水産業関係法人等にも拡大したものでございます。
 さらに、今月でございますが、ジェトロにおいて日本食品海外プロモーションセンター、略称としてJFOODOと申しておりますが、こういった組織も設立いたしました。この組織は、日本産の農林水産物や食品の輸出促進にミッションを特化し、ブランディングでありますとかプロモーション、さらには輸出事業者へのサポートといった強化を目的としてございます。
 経済産業省といたしましても、こうした取組を通じ、当省として有しておりますノウハウを生かしつつ、引き続き、農林水産省との連携の下、幅広い関係者と一体となって、オールジャパンで農林水産品の輸出促進に更に強化していく考えでございます。
#235
○若松謙維君 是非、私もいろいろと農家の関係者、また輸出を考えている方、ジェトロとそれぞれの地域でつなげているんですけど、はっきり言ってジェトロもある意味で役所的なところありますので、更にもっときめ細やかな、例えば小規模事業者基本法でやっているような、メニューも本当に見やすくして、本当に零細の農業関係者も挑戦できるような、是非更なる努力をお願いしたいと思っております。
 次に、また大臣にお伺いしたいんですが、いわゆるJA自主改革の意義についてちょっとお尋ねいたしますが、昨年十一月に農業競争力強化プログラムがいわゆる農林水産業・地域の活力創造本部決定となりまして、先月はJA全農の臨時総代会で農林水産業・地域の活力創造プランに係る本会の対応が決定、公表されたと、こういうことでありますが、JA自らが主要事業の基本的考え方、実施具体策に年次計画目標を掲げたことは、これは画期的ではないかと、そう思っているわけでありますが、生産資材の買い方の見直し、また米穀、園芸等の実需者への直接販売が拡大すると期待されますが、このようなJA全農の取組について農水大臣のお考えを伺います。
#236
○国務大臣(山本有二君) 本年三月に全農が公表していただきました年次計画は、農業競争力強化プログラムを踏まえて、農業生産資材の価格引下げや農産物の有利販売に向けましての数値目標等を含めた計画を作られたものというように承知しております。
 この年次計画では、全農が具体的にどのような事業スキームに改めていくのかはまだこれからでございますが、今後更に見極めていきたいと考えております。今後は、この計画をベースに、真に農業者の立場に立つことが明らかな事業スキームとなるように明確化を図っていくことが重要であるというように考えております。
 具体的に申し上げれば、競争入札などによって農業者にとって有利な生産資材メーカーから購入するというスキーム、あるいは中間流通を通すのではなくて消費者、実需者への農産物の直接販売を拡大していくスキーム等を明確にし、これを実現することにより、農業者が成果を実感できるようにしていただきたいと考えております。
 こうしたことを実現するために、全農の皆さんに、役職員の意識改革、あるいは外部からの人材の登用、あるいはスリムな組織体制の整備、こういったことに取り組んでいただければと期待をしているところでございます。
 農林水産省としましては、こうした農業者のための全農の自己改革が着実に進むように適切にフォローアップしていくつもりでございます。
#237
○若松謙維君 次に、収入保険制度の改革の本質についてお伺いをいたします。
 農業の成長産業化、これを図るには当然自由な経営判断で事業拡大に取り組むと、そういう農業経営者を育成することが大事だと思いますが、現行の農業災害補償制度は対象品目が限定的、いわゆる品目ごとですので、で、さらに、天候不順などの自然環境のリスクが高い農業収入ですか、これを補償する、いわゆる農業経営全体はカバーしておりません。
 それがいわゆる硬直的なまさに農産品につながるわけでありますけれども、公明党は、長年こういった問題に対して、農業経営者ごとの収入全体に補填を可能とする収入保険制度の創設に尽力してきたところでございまして、いよいよ平成三十一年度産から収入の九割まで補填される制度が開始されるということになっておりまして、複数の農産品生産拡大を図る農業経営者の増加が期待でき、それが農業競争力強化につながると、こう考えております。
 特に、地形、気候、品種等に多様性を持って複数の農産物を生産する東北の農業生産者、これは新しい収入保険制度の活用ニーズが高いと考えますが、農水省のお考えはいかがでしょうか。
#238
○大臣政務官(矢倉克夫君) お答えいたします。
 今国会に法案を提出しております収入保険制度は、今委員からも御指摘がありました品目に限定がある農業共済と違いまして、まさに品目の枠にとらわれずに、農業経営者ごとに収入全体を見て総合的に対応するセーフティーネットとしての導入でございます。それに加えまして、まさに、品目にかかわらず、基準収入の八割強から九割まで収入が補償されるという、この部分の制度設計が、農業者の方に新しい部分についても取り組んでいこうというような思いを下支えする、そういう部分での経営の支援側面という部分もあるかというふうに思います。
 このように、原則といたしまして、品目別の制約がないため、これまで農業共済で補償が十分ではなかった野菜や果樹などの品目を含めて、多様な品目の生産に意欲的に取り組む農業者にとって使いやすい制度ではないかと考えております。特に、今委員からも御指摘がありました東北の農業者の方々、地形や気候、品種など、非常に多様性がある中で、複数の農産品を生産する方々にとってこの収入保険制度のニーズは非常に高まっていると思いますし、後押しをする有益な制度であるというふうに思っております。多くの方が入ってこられますように、農業者の負担を軽減するためにも、保険料は五〇%、積立金は七五%の国庫補助を行うことも企画をしております。
 所得向上のため、しっかりと制度設計含め頑張ってまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。
#239
○若松謙維君 是非、この収入保険のアピール、しっかりやっていただきたいと思います。
 それで、先ほど種子法廃止の質問が田名部委員もありましたけれども、特に、これは宗谷管内ですか、いわゆる民間業者ですか、種苗業者がどんどん入ってくると。そうすると、その地域で、適地適作ですか、長年築いてきたこの適地適作に反した農産物がいわゆる生産されてかえって地域の生産性が悪化すると、そんな懸念が恐らく全国各地にあると思うんですけど、この問題についてどのように解決する予定ですか。
#240
○政府参考人(柄澤彰君) お答えいたします。
 まず、都道府県は、これまでも各地域の農業振興の観点から種子の生産、普及に関与していただいているところでございますので、種子法が廃止された後におきましても、各都道府県の御判断に基づきまして、ほとんどの都道府県におきまして引き続き種子の生産、普及が行われるというふうにまず考えております。
 農水省としましては、例えば種子法に関連する事務を対象として措置されております地方交付税が引き続き確保されるよう関係省庁に働きかけるなど、こうした都道府県の取組を後押し申し上げたいというふうに考えております。
 それから、民間企業のお話でございますけれども、民間企業が種子供給をかなり担っています野菜等の状況について見てみましても、農業者は、普及機関ですとかJAなどの営農指導員の助言を踏まえまして、地域に適した品種を選択しております。こういったことを考えますと、引き続き都道府県が開発した品種がかなり出回っている中で、民間企業が参入されたからといって、あえて適地適作にそぐわない生産性の低い品種が選択されるということはなかなか考えにくいことでございます。むしろ、種子法の廃止と民間事業者の連携による種子生産が促進されれば、民間事業者が開発した品種も含めまして、都道府県の品種、民間事業者の品種ということで供給される品種が多様化して農業者の選択肢が拡大していくという効果、メリットを期待しているところでございます。
#241
○若松謙維君 是非そういった懸念にしっかりお応えをしていただいて、丁寧に説明していただきたいと思います。
 じゃ、次に、エネルギーと農業についてお伺いしたいんですが、例えばドイツの農村地帯ですが、もうここは太陽光、風力、バイオ等の自然エネルギーを活用しまして農業を経営すると。そうすると、いわゆるエネルギー、熱源というのは輸入するものですから、その地域からすれば、それを地産地消できれば、そのお金を払う分、当然その地域で使えるわけです。そういった考え方から、いわゆる農業のエネルギーの地産地消、また自然エネルギーの活用、これ大事だと思うんですけど、農水省のお考えはいかがでしょうか。
#242
○大臣政務官(矢倉克夫君) お答えいたします。
 今、エネルギー、熱源の地産地消の重大性を、重要性をおっしゃっていただきました。それによりまして、光熱費等の支払も減りまして、農家の収入が増加するということも考えられまして、非常に重要な視点であるかと思います。
 このため、農林水産省では平成二十八年度から、自治体の参画の下で地域が一体となり、地域資源から生み出される再生可能エネルギー電気や熱を地域内の農林漁業施設等で活用する取組について支援をいたしております。さらに、平成二十九年度におきましては、農林漁業者の集落、集団による地産地消による実効性のある取組を進めるため、農林漁業と再生可能エネルギーの両面で知見を持った専門家によるサポートや関連事業者とのマッチング等の支援も実施をしているところであります。
 こうした取組によりまして今後とも再生可能エネルギーの地産地消を推進いたしまして、農家、農業の所得向上や地域の活性化を図ってまいりたいと思います。
#243
○若松謙維君 それでは、経済産業省、是非、やはりこの点ではプロでありますので、経産省の支援はいかがでしょうか。
#244
○政府参考人(藤木俊光君) お答え申し上げます。
 地域に存在する再生可能エネルギー資源の活用というのは、エネルギー政策の観点のみならず、地域活性化等の観点からも極めて重要だと認識しております。当省では、固定価格買取り制度によりまして再生可能エネルギーの発電設備の導入支援ということをやっているわけでございますが、単に地域でエネルギーをつくるというだけではなくて、やはり賢く使っていただく、中でもその熱を上手に利用していただくということは大変重要だと思っております。このため、熱利用設備の導入補助、地産地消型のエネルギーシステムの構築支援といったようなことを進めているところでございます。
 農林水産省とも協力しながら、地域においてこうした再生可能エネルギーの活用が図られるよう、しっかり取り組んでまいりたいと思っております。
#245
○若松謙維君 是非、農水省についてもこれ勉強していただいて、本当にお金がその農村地帯出ないと、これ非常にプラス、農家所得の向上につながりますので、是非研究していただきたいと思います。
 それでは、北海道の農業なんですけど、これを更に競争力を強化するという観点から見ますと、御存じのように、北海道広いと、日本の面積の四分の一、さらには、全国平均の四百九十六万円のいわゆる農家所得です、総所得ですけど、これは二倍の九百九十六万と、非常に土地利用型で北海道の農家というのはある意味で一般と比べると農家の方が豊かと言われるんですけど、いずれにしても、農業からすると、もっともっと日本の農業の牽引力になっていただきたいことを考えれば、やはり北海道は一次産品が中心ですので、加工する、それで付加価値を上げて輸出すると、やっぱりこれ大事だと思うんですけど、そういった点についての農水省の取組なりお考えはいかがでしょうか。
#246
○副大臣(礒崎陽輔君) お答えいたします。
 私も役人生活は北海道庁から始まりましたので、北海道を愛しておるわけでありますけれど、北海道は恵まれた自然条件と大規模な農業展開をやっておりまして、既に北海道ブランドというのがある程度確立しておりまして、こうした北海道の自然条件に即した特色ある農業が持続的に発展をすることは重要であると思います。
 そのため、今御指摘ありましたが、まず、その中でも担い手への農地の集積をするためには、やはり譲渡所得に対する税制の優遇措置、こういうことも重要でございますし、今委員から御指摘のありました付加価値向上のための加工施設等への助成、こういうことも必要だと思います。
 さらに、最近輸出促進をやっておりますが、先ほど話があったJFOODOによる輸出国の需要開拓、こういうことも必要であると思いますし、また酪農の面では、搾乳ロボットであるとかあるいは自走式のトラクターであるとか、ICTオートトラック等の技術、こういったものも考えていかなきゃならぬと思います。
 先日、GI指定しました十勝川西のナガイモなんかいうのは、ナガイモだけで十億円も輸出しておるということもありまして、本当に頑張っていただいておると思いますから、こういうことに対する情報の交換や助成も続けまして、北海道がまさに日本の農業をリードする、そういった道になってほしいと考えておるところでございます。
#247
○若松謙維君 時間で最後の質問をさせていただきますが、福島県には、倒れにくくて、穂が出ると天に向かって真っすぐ伸びる稲の力強さをイメージした天のつぶというものが十五年掛けて開発されまして、大相撲の先々場所、先場所で稀勢の里に寄贈しまして、これが功を奏して二回連続の優勝になったのかなと自負しているところでございますが、こういったお米をもちろん輸出振興にも尽力していただきたいんですが、御存じのように、福島の農産品は残念ながら風評被害が続いております。
 そういう意味で、先ほど大臣も直販という言葉が多いのでありますが、特に首都圏の消費者がなかなか回復傾向に至っておりません。是非そういう意味で、もう農水省全軍挙げてというよりも、更にこれ幅広い、横の省庁の連携も含めて、福島の農産品のいわゆる風評対策、それから直販、そして東電補償から皆さん脱却したいと、そう言っておりますので、その声を酌んでいただいて、最大限の努力をしていただきたいと思います。大臣、いかがでしょうか。
#248
○国務大臣(山本有二君) 直販所での販売やネット販売等の直接販売につきましては、流通マージンを最小限に抑えられるというメリット、それから販売価格等の取引条件を自ら決定できるという、そうしたメリットもございます。農業者の経営上の選択の幅を広げる観点から促進を図ることとしておるわけでございます。
 また、これまで直販、直接販売のルートを持っていない農業者でもこうした経営の選択の幅を広げる機会を持っていただけるように、直売所やネット通販等の取引条件等を見える化して、農業者が自ら販売ルートを比較検討できる環境整備を進めていくところでございます。
 このほかに、ネット販売等におきましては、例えば、食べて応援しようといった目的を明示して販売促進を行うことも十分可能でございます。平成二十九年度予算では、福島県産の農産物の風評対策として、オンラインストアでの販売促進への支援も実施することとしております。
 今後とも、より多くの農業者により直接販売のメリットを生かした販売ルートの選択がなされますようにしっかり推進していきたいと思っております。
#249
○若松謙維君 終わります。ありがとうございました。
#250
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。
 法案の質問に入るに先立って、諫早干拓の潮受け堤防の開門問題についてお聞きをいたします。
 四月十七日に長崎地裁は、諫早湾干拓事業潮受け堤防の排水門の開門を禁止する判決を出しました。本日、大臣は控訴しないことにしたという談話を出しました。これは私、驚きでした。一九九七年にギロチンと言われる潮受け堤防が閉め切られて以降、タイラギ漁は激減、養殖ノリの色落ちなど漁業被害に苦しむ漁師の皆さんの姿や苦しみの声、怒りの声を思うと、これ、大臣が控訴しないと言われたことに強く抗議をしたいと思います。
 昨日、有明訴訟原告団、漁民の皆さんと弁護団の皆さんがお見えになりました。皆さんから、山本大臣に会っていただいたんだとお聞きしました。その際、大臣は原告団の皆さんに、自分としては和解を望んでいると言われたと聞きましたけれども、そう言われたんですね。
#251
○国務大臣(山本有二君) 原告団の団長の馬奈木弁護士さんもしばしば記者会見の末尾に和解という解決を望むと言われておりまして、私も、この訴訟様々たくさんございますが、この全ての訴訟をひっくるめて和解での解決以外に根本的な解決はないというように考えております。
 その意味において、私ども、この諫早訴訟二十年、これを一年間和解協議の場を長崎地裁がつくっていただきまして、そのテーブルにのって真摯に努力したつもりでございますし、何より大事なことは、漁業関係団体もその和解協議に真摯に対応していただいたということに対して感謝をしておる次第でございますし、原告団の皆さんに和解をなお希求したいということは申し上げました。
#252
○紙智子君 つまり、原告団の皆さんに会われて、自分としては和解を望んでいるというふうに言われたと。これはどういうつもりでおっしゃったんですか。
#253
○国務大臣(山本有二君) 裁判というものは相矛盾する結論を得ておりまして、開門をしろという確定判決があり、また、開門してはならないという差止め請求がございます。その意味において、全てを網羅的に国が解決するというのは和解しかございません。その意味で、裁判の制度、仕組みにおける一つの限界を超えるためには和解が最も大切な手段であろうというように思っております。
#254
○紙智子君 昨日の午後のことですよ、お会いになったのは。来られている方たちは、もうノリの色落ちとかで苦しんでいる漁民の方たちもいたと思うんですよ。そういう人たちはやっぱり開門を望んで来ているわけですね。片方、自分の頭の中ではもう控訴しないことを決めておきながら、そのことを考えながら、会った原告団の皆さんには和解を望んでいると言われたわけですか。これ、詭弁じゃないですか。原告団を愚弄していると言われても仕方がないんじゃないですか。
#255
○国務大臣(山本有二君) 開門要求をされている原告団の皆さんも、記者会見をされる都度、最後には和解を望むというように言っておられます。私もそのとおりであろうと思っておりますが、ただ、開門によるかよらないか、又は開門に代わる基金案というもので一年間このテーブルに着いたわけでございますし、その意味においてぎりぎりのところまで歩み寄ったという、そういう状況でございます。あと少しの懸隔だというように思っているものでございまして、何とかその間を埋められないかというように今でも思っているところでございます。
#256
○紙智子君 そのぎりぎりのところまで歩み寄れたという話なんだけれども、そして、その和解協議をしてきたと言うんですけれども、努力をしてきたのは双方そうだと思いますよ。だけど、それを壊したのは誰かと、私は農水省に本当に大きな責任があると思いますよ。
 改めてちょっと確認しますけれども、福岡高裁の判決というのは、国に対して三年以内に諫早干拓の潮受け堤防を、排水門を五年間継続して開放するように命じる判決を出しました。国はこれ履行義務を負っていると思いますけれども、間違いないですね。履行義務を負っているか負っていないかということだけ端的にお答えください。
#257
○国務大臣(山本有二君) 負っております。
#258
○紙智子君 そうですよ。国は確定判決に沿ってこれ本来開門すべきですよ。開門したらこれ農業被害が大変になるということが言われているんだけれども、確かに一部被害は出ますよ。しかしながら、農水省は、皆さん方は、裁判において三の二の開門だったら農業被害は防げると、裁判に勝てるんだと言ってきたんじゃないですか。違いますか。
#259
○国務大臣(山本有二君) 当時、三の二開門ということを考えておりました。今般の長崎地裁判決に対する対応を検討する中で、開門に向けた事前対策工事の着手すら行えず、現実に開門することは著しく困難な状況にその後なってまいりました。長崎地裁における和解協議で、開門によらない基金案について真摯かつ前向きな議論は重ねられております。
 そんな意味で、二十二年の福岡高裁確定判決でございますけれども、なおこうした状況の変化がございまして我々はこの開門に達していないわけでありまして、またさらには、福岡高裁に請求異議訴訟が提起されまして、またこの審理も同時に始まっているわけでございまして、その審理が法律論争に今後なり、さらにはどう展開するかということを注視しているところでございます。
#260
○紙智子君 三の二でやれば農業被害は出ないというふうに言ってきたわけですから、その説明責任をきちっと果たされないで説得することができなかったということですよ。国が控訴する権利を放棄するようなことがあれば、これ漁業者の不信感、現地でこの混乱はますます大きくなるばかりで、和解とは逆の方向に行ってしまいますよ。この混乱と不信をどう解決するのかと。これ、今こういう対応取られたんだけれども、ますますこれ大きな問題になりますよ。どう解決するつもりですか。
#261
○国務大臣(山本有二君) この長崎地裁での和解協議におきまして原告団の皆様は、開門によらない基金、開門しなくて基金を論じるということに対して真摯に対応いただきました。しかし、その中で、やはり開門に代わるという長崎地裁の訴訟指揮に対して御不満があったようでございました。
 したがいまして、この長崎地裁の今回の判決は控訴を断念することによって、この舞台は福岡高裁に移るわけでございまして、福岡高裁の請求異議訴訟、これを真摯に見守っていきたいというように思っております。
#262
○紙智子君 今、和解の協議がされていたと、実際には基金によるような話で進んでいたというんですけれども、双方がやっぱり粘り強く話し合っていたと思うんですよ、和解に向けて。それを壊したのは、農水省が、三月にも質問しましたけれども、想定問答集を作成して、自分たちの都合の良いように動かそうとしたことが明るみに出て、それで一気に不信と混乱を招いたからですよ。その反省もなしに、大臣は今控訴しないと言うわけですよ。
 控訴しないということはどういうことかといえば、これ開門してはならないということを決めた長崎のこの判決を確定させるということになるわけですよ。同時に、福岡高裁のこの開門の義務、農水省としては開門しなきゃならないという義務は引き続き消えないわけですね、残っているわけですよ。そして、漁民の皆さんは決してそこで諦めたりしないわけですよ。ですから、この控訴権をもし放棄するようなことになれば、いよいよ農水省は自らの立場をより厳しいところに追い込むことになるんですよ。
 私は、やっぱり農水省って一体誰のためにあるのか、農水大臣というのは一体何のためにいるのかと。これは、農業も大事だし、漁業も、双方大事でありますよね。この両方とも共存を図って円満な解決を望んでいるわけですし、それをやるのが役割だと思いますよ。国がやるべきことというのは、先ほども言いましたけど、これはやはり、これまで農水省自身が裁判の場で三の二の開門だったら農業被害は防げるんだと、そういうふうに言ってきたその具体化をきちんと図って、受け入れられる案を作って、和解の協議の場をつくるべきだと、是非そのことをやるべきだということを訴えて、次の質問に移りたいと思います。
 それで、法案ですけれども、今回新法として出された農業競争力強化支援法についてお聞きします。
 参議院の本会議を受けて今日から委員会の審議に入ったわけですけれども、本会議で質問したことも踏まえながら、新法がどういう法律なのか、何を目指すのか、誰のための何のための法律なのかということで議論をしていきたいと思います。
 まず、四月一日の日本農業新聞のモニター調査についてお聞きします。
 本会議で大臣に私はお聞きしましたら、大臣は、農政の推進に当たって、各地の農業者や農協を始めとする農業関連業界等から意見を伺ったというふうに言われました。総理が八本の法律を出すと言ったのが施政方針演説です。二月から三月にかけて八本の法律案が出されました。そこで、モニター調査が行われたのが三月と。これ、日本農業新聞ですね。既に農政の方向がはっきりした上でのモニター調査ですよ。
 そこで、安倍農政を評価するというのは三割まで満たないと。農家や生産現場の声よりも経済界の声を重視していて評価できないというのが七五%ですよ。なぜこれほど不人気だったと思いますか。
#263
○国務大臣(山本有二君) 日本農業新聞が行いました農政モニター調査に関する報道は承知をしているところでございます。
 これまで安倍内閣におきまして、農業者の所得向上と農業の成長産業化の実現を図るため、農地中間管理機構の創設や日本型直接支払の創設、輸出促進や六次産業化など、農政改革を進めてまいりました。具体的な成果といたしましては、担い手への農地集積が二十七年度には五二・三%というようなこと、あるいは輸出が伸びていること、あるいは新規就農者も伸びておりますが、こうしたことでその成果も少しずつ上がっておりますので、やがてこの不人気も挽回できるのではないかというように期待しておるところでございます。
#264
○紙智子君 もう全然分かっていないですよね。もっとちゃんと見てくださいよ。先ほど与党席からだってどんな質問されたんですか。もうちゃんと受け止めないと駄目ですよ、これは。
 それで、昨年十一月に規制改革推進会議の農業ワーキング・グループが農協改革に関する意見というのを出しました。それで、全農等の在り方についてということでいろいろ書いていますけれども、その中にこうあります。全農が農業者の協同組合の原点に立ち返ってこうした改革を推進することを強く期待するが、着実な進展が見られない場合には、真に農業者のためになる新組織、本意見に基づく機能を担う第二全農等の設立の推進など、国は更なる措置を講ずべきであると、こういうふうに言っているわけですけれども、この協同組合形態の民間事業体を否定をして第二全農を求めると、この第二全農という意見について山本農水大臣御自身はどう思われますか。
#265
○国務大臣(山本有二君) 二十八年十一月十一日の農協改革に関する意見は、やがて十一月二十九日、農業競争力強化プログラムにこれは改組、改変されておりまして、そのときには第二全農の設立というのは盛り込まれておりません。
 第二全農をつくるということには無理があるように思っておりますし、今、自己改革をやっていただきまして、我々とも意見交換をスムーズにさせていただきまして情報の共有を図っている最中でございます。その意味におきまして、今後は自己改革を推進していただいて、所要の目的を達するというように期待をしているところでございます。
#266
○紙智子君 無理があるというふうに言われましたけど、どうして抗議されないんですか。抗議したんですか。
#267
○国務大臣(山本有二君) 先ほど申し上げましたように、農協改革に関する意見が十一月十一日でございましたが、やがて十一月二十九日には農業競争力強化プログラムというものにこれは改組、改変されておりまして、そこには第二全農の言葉は含まれておりません。
#268
○紙智子君 先ほどもありましたけれども、これはもう支援法じゃなくて脅迫法じゃないかと。ちゃんとやらなかったら第二全農でも何でもつくるぞということが言わば言われているわけですよ。確かにいろんな議論の中で消えてはいるけれども、しかし、やっぱり本質的なところは変わっていないと思いますよ。
 やはり、農家や生産現場の声よりも経済界の声を重視して評価できないというのが七五%、先ほどのモニターの調査でもあるわけですよ。誰のための農政なのかと。幾ら農家の所得向上だといっても、現場はそう思っていないですよ。TPPから続く農政の不信というのはまだ払拭できていないです。
 今回政府が出した法案も、十分時間を取ってやはり丁寧に説明責任を果たしていくと、一つ一つの法律を国民に分かるように時間を取ってしっかり審議すべきだということを申し上げておきたいと思います。
 次に、これも本会議でもやりましたけれども、主要農作物種子法の質疑に続いて、種子、種苗についてお聞きします。
 種子法の議論において、規制改革推進会議で出された資料についてお聞きをしました。都道府県が開発をした品種は民間企業が開発した品種よりも安く提供することが可能だというふうにあるので、麦や大豆の販売価格を出してほしいというふうに要求しましたら、出てきたのは奨励品種のみだったんですね。それで、質問で確かめたところ、政府参考人は、これはもう既に公表しているものですというふうに言われたわけですよ。
 資料要求、これしているわけですけれども、まだもらっていないですけれども、いつ出すんですか。
#269
○国務大臣(山本有二君) 米、麦、大豆の種子につきまして、農林水産省としましては、都道府県ごとの奨励品種名や育成期間、品種特性や作付面積などを調査した水陸稲・麦類・大豆奨励品種特性表等を公表を既にさせていただいております。
 また、一方、米、麦、大豆の種子価格につきましては、そのほとんどが県域での生産流通を前提として、地域ごとの生産コストや生産物の販売価格等、様々な事情を勘案して決定されたものでございます。農林水産省としては、種子生産における地域の自主性を尊重し、公表を前提とした調査を行ってきていなかったところでもございます。
 今般、委員からお尋ねがありましたため農林水産省が生産団体等への聞き取りを行い、把握した主な種子の価格についていろいろと調べて、またこれを公表したいというように思っておりますが、麦の原種をホクレンから採種農協へ売り渡す際の三十キロ当たりの価格は、民間が育成した春よ恋、平成十一年ホクレン育成の価格は七千六百五十円、公的機関が育成したはるきらり、平成十七年農研機構育成は七千四百円となっておりまして、民間育成品種及び公的機関育成品種ともほぼ同水準でございます。
 こうしたことについての詳細については既に公表しておりますけれども、私どもで簡単にまとめたものにつきましてはまた後日お届けしたいというように思います。
#270
○紙智子君 先日いただいた一日で仕上げて出してきたものは物すごく簡単なもので、私たちが要求していた販売価格なんかも含めて、ちゃんと事細かに書いているやつ出してくださいと言ったんだけど、出てきていないわけですよ。それ、あるんでしたら今日中に出していただけますか。
#271
○国務大臣(山本有二君) 膨大な資料でございますので、その資料の特定をいただけますれば今日中に出せるかとも思いますが、鋭意、紙委員と御協議させていただきたいというように思います。
#272
○紙智子君 出す出すと言いながら、何で出されない、そもそももう法案の審議は終わってしまっているわけですよ。それで、出しもしないで、ある、公表はしているからと言いながら、なぜ出さないのかということなんですが。
#273
○国務大臣(山本有二君) 御存じのとおりでございますし、既に公表された資料でございまして、膨大な資料にわたるものでございまして、これについての特定をしつつ出さなければ、もう紙委員にかえって御迷惑を掛けるというように思っておるところでございます。
#274
○紙智子君 もう全然それはなっていないですよね、今の答弁は。いや、本当に、公表しているからと言って出さなかった理由にしたんですけど、これ自体が全然納得できないですよ。
 これ、出していただけるのはいつ出していただけるんでしょうか。
#275
○国務大臣(山本有二君) その公表した膨大な資料の特定を紙委員にしていただいて、それから大体めどが付くというように考えるところでございます。
#276
○紙智子君 膨大というのは、どのぐらい膨大なんですか。
#277
○国務大臣(山本有二君) 主要農作物種子法の廃止法案に沿う形で公表をさせていただきたいと思いますし、また委員と御相談させていただきたいと思います。
#278
○紙智子君 ちょっと意味分からないです。ちょっと、この後、質問続けられないです。
#279
○委員長(渡辺猛之君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#280
○委員長(渡辺猛之君) 速記を起こしてください。
#281
○国務大臣(山本有二君) できるだけ速やかに、できれば今日中に提出いたします。
#282
○紙智子君 是非、今日中にということがありましたので、待っていたいと思います。是非出してください。これは、この後も引き続き、全体のこの農業競争力強化法案にも入っている中身ですから、重要だと思いますので、お願いします。
 次に、国と地方の役割分担のことについても本会議で聞きました。
 九七年の地方分権推進委員会の勧告では、種子法に関わる補助金を廃止して一般財源化するということになっていたわけです。勧告では、稲等の主要農作物の優良な種子の確保が食糧の安定供給等の観点から極めて重要だから種子審査等は全国的な制度の下で実施する必要があると、これ法令解説に書いてありますけれども、というふうになっていたわけです。
 種子審査等は国の制度、財源は地方に移譲する、そういう役割分担をしたわけですね。種子法の廃止というのは、言わばこうした地方分権の考えに反するんじゃありませんか。
#283
○国務大臣(山本有二君) これ、平成九年七月の地方分権推進委員会第二次勧告でございまして、そこで主要農作物種子法に係る国の補助金を、主要農作物種子生産管理等事業費について、全国的な主要農作物種子の審査制度等を維持しつつ一般財源化すると決定をされたわけでございます。
 私ども、補助金でやっていたものでございますけれども、一般的な地方分権の改正でこうした整理となったことでございますので、私どもの意見をあえて今述べる立場にはございません。
 そして、今般の種子法の廃止後におきましても、種苗法に基づく種苗の生産等に関する基準に種子法の圃場審査及び生産物審査の審査基準と同様の内容を定めて移行するとともに、これらの審査に対応する業務を都道府県が実施するということになっておりまして、これは種苗法に基づく事務の実施に必要な地方交付税が措置されることが大事なことだろうというように思っておりますので、平成三十年予算編成過程において、私どもも精いっぱいの努力をしていきたいというように思っております。
#284
○紙智子君 今の答弁も納得できないんですけれども、種子は国民の共有財産だ、戦略物資だと、食糧の安定供給等の観点から国の制度にしたわけですよね。それなのに、理解も合意もなく種子法を廃止しました。今もこれ、種子法を廃止しないでほしいというファクスや要請がもうずっと続いているんですよ。種子法廃止は重大な問題だというふうに思っています。
 それから、本法で種子、種苗がどうなるのかということですけれども、独立行政法人の試験研究機関及び都道府県が有する種苗の生産に関する知見を民間事業者に提供することになると。本会議で質問しましたら、都道府県と民間事業者との間で知的財産に関わる契約を締結するという答弁だったわけですね。
 知的財産に関わる契約というのはどういう契約なんですかね。この契約対象というのはどういうデータが入るんですかね。そして、どういう使い方になるんでしょうか。さらに、この売買金額というのは幾らになるんでしょうか。この三点、お聞きします。
#285
○政府参考人(西郷正道君) 当然、種子、種苗は重要な戦略物資であるということは論をまたないわけでございますので、また、国、都道府県の知見の提供を行うことによって民間事業者の参入を促進するということで、諸外国に打ち勝つ有用性の高い品種の研究開発をしていかなければならないと、戦略的課題と考えております。
 それで、例えば国の農研機構の知見を民間事業者に提供する際にはこういった考え方に基づいて実施していくこととしておりますけれども、その知見がみだりに流出して国内農業に悪影響を及ぼすことがないよう、例えば契約の中身でございますけれども、国内で事業を展開しようとする企業に農研機構が開発した品種を提供するということにおいては、その場合はその品種を国外に持ち出すことがないというふうなことを事項を契約に盛り込むといったようなことを考えております。都道府県に対しても、同様の対応が行われるよう指導、助言を行っていきたいというふうに考えております。
 金額等につきましては、ちょっと今数字ございませんけれども、それなりのそれについては当然のことながら対価は求めていくということに、ライセンスということになると思いますけれども、対価を求めていくということになると思います。
 いずれにいたしましても、国内農業に悪影響を及ぼすことのないように努めてまいりたいと存じます。
#286
○紙智子君 ちょっと今の答弁は何をおっしゃっているのかよく分かりません。聞き取れなかったんですよね。
 この種子、種苗に関わる全てのデータが民間に提供されることになるわけですよね。知的財産権等が海外に流出することを防止するための措置を設けるというふうに答弁されたんですけれども、どういう措置なんでしょうか。それから、国内農業の発展に悪影響を及ぼすことがないように都道府県に対して指導、助言すると言われましたけれども、指導、助言というのは一体何なのか、説明をしていただきたいと思います。
#287
○委員長(渡辺猛之君) 西郷事務局長、もう少し大きな声ではっきりとお願いします。
#288
○政府参考人(西郷正道君) はい。失礼いたしました。大きな声で申し上げます。
 契約につきましては、要するに、国内でやるということであれば、みだりに国外に持ち出すということは絶対ないような契約を入れ込むということで対応しております。(発言する者あり)はい、それにつきましても、その契約につきましては、買収された方に仮にそういうことがあった場合については受け継いでいただくという契約にしていくということでございます。
 それから、都道府県に対する指導はどのようなことかということでございましたけど、国ではこういうことをやりますといったことをお示しして、もし都道府県でやられる場合についてはこれを参考にしてくださいということでございますし、都道府県は都道府県の品種を持っていらっしゃるということは、その品種を自分で守っていくということが仕事でございますので、当然のことながら、そういった点で御協力をいただけるというふうに考えております。
#289
○紙智子君 どうやって歯止めができるのかというのがもうよく分からないんですよ。
 それで、技術的な助言だとかガイドラインだとかということではこれ止まらないですよ。知的財産が海外に流出してしまったと、つまり事後の対策ではこれ流出を防ぐことにならないわけですね。
 法的拘束力のないガイドラインではこれ効果が発揮できないんじゃないんですか、大臣。
#290
○政府参考人(西郷正道君) そこはあれでございますけれども、契約というのは、もしそれが守られなかった場合については損害賠償その他でもって企業に非常に、何というんですか、負担を求めることになりますので、そこは今までも守ってもらっておりますし、これからもそういうことでやっていくということだと存じております。
#291
○紙智子君 だから、それは後対策になっちゃうんですよね。出ていってしまって賠償を払ってもらったとしても、もう出ていってしまったらずっと回るわけですから、結局、効果がはっきりしないような対策ではこれ安心できないわけです。日本の食料主権にも重大な影響を与えかねないということを指摘しておきたいと思います。
 あとちょっとまだあるんですけれども、時間になりましたので、残りはあとまた次回させていただきたいと思います。
#292
○儀間光男君 日本維新の会の儀間光男です。
 今日は、農業の競争力強化支援法案についての質問でございますが、その前に、この法案全体についての印象というか、そういうものを少し述べて、大臣の、ぼやっとした答弁でもいいですから、御感想をいただければと。ということは、私がぼやっとした理解しかしていませんから、ぼやっとした聞き方になるかも分かりませんが。
 ということは、この改革法案を見ますというと、なぜぼやっとと言うかというと、例えば、JA全農の改革、これはたしか、私どもが理解したのは、平成十五年からスタートして五年間、十九年度までだったというように理解したんですが、最近の資料を見ますというと、全農さんはそうは言っておられなくて、いや、平成十九年から二十四年の五年間だと、こういう言い方がなされているんですね。
 それ見たときに、この法案全体を見て、そういえばタイムスケジュールとかタイムリミットがそれぞれの法案に余りなくて、いつまでこの法案がどう執行されるかよく分からないというような状況に私、今現状としてあるんですね。メニューは盛りだくさんで、本当この法案が完全に執行されるといい改革あるいは競争力支援ができるんじゃないかというような思いをして見ているんですが、どうもこの頃、そういうふうにも見えなくなったんですね。
 そういうことで、全体的にぼけて最近見えてくるんですが、大臣、できたら焦点の当たった、さっきはぼやっとと言ったんですが、焦点の当たったちょっと解説をしていただけませんか。
#293
○国務大臣(山本有二君) まず、TPPの政策大綱で経営安定対策と農業強化対策と二つ政策を掲げました。その二つではなおフォローできない分野につきまして十三項目を挙げまして、農業競争力強化プログラムというのをその十三項抽出いたしました。
 その抽出した中にこの全農改革等もございますけれども、しかし、資材価格や流通改革の中における全農につきましてはこの規定から外しましてフォローアップをするというようにしておりまして、この競争力強化の中には全農についての資材価格や流通改革も入っておりますけれども、法案には入っておりません。したがいまして、この支援法におけますものは、あくまで農業関連事業者を対象にまた国が取るべき責務を挙げていくわけでございます。
 そんな意味におきまして、この度また全農は年次計画を三月に出していただいたわけでございますが、それとかぶった形でこの審議や準備が始まったわけでございますので間々混同されるわけでございますけれども、その全農のフォローアップにつきましては、これは政府と一緒になりまして、全農が自主改革、自主改革という形でフォローアップをさせていただきます。
 また、この法案について、十六条に掲げております、その政府は、おおむね五年ごとに、国内外における農業資材の供給、農産物流通の状況に関する調査を行い、これらの結果を公表するというのは、この法律に書いてありますとおり、全農はそこから除外をされているわけでございまして、あくまでこの法律の中だけで議論をするわけでございまして、特に、その中で附則で法律の施行からおおむね一年に調査をするということでございますが、この調査は、十分に国は講ずるべき施策を講じているかという自己に向けられました調査が主でございます。そして、施策の在り方の検討についてはおおむね二年以内に行うというようにされておりまして、その意味におきまして、そうした整理が非常に複雑多岐にわたって、また分かりにくかったことについては反省をしておるところでございます。
#294
○儀間光男君 ありがとうございました。
 そうはおっしゃるけど、危惧するのは、今、全農自主改革を認めたと、政府は、やってくださいと。それは当然の話なんですね。以前のが少し介入し過ぎるんじゃないかというような感じしたんですが、今ここへ来て、私、二十一日の代表質問でも聞きましたけれど、内部干渉が過ぎるんではないかという心配がありましたが、今の御答弁でそれが幾分整理されたようですから、質問通告していませんので終わって、次の機会に、あればまたやりたいと思います。
 今日は、農業資材、生産資材の現況などを踏まえてちょっと聞きたいのでありますが、この法案は、農家の所得向上を第一目的として、目的の一つとして掲げておって、いかに生産農家がコストを安めて生産をして、そして所得を向上していくか、もちろんマーケットがちゃんとしなければなりませんが、ということが大きな法案の趣旨の一つだと思うんですが。
 そこへ来て、日本の農業資材を、今までも言い尽くされてきておるんですが、資材の良質で低廉化、これをしなければ農家の生産コストは安くならぬわけですけれど、これは不可欠ですけれど、国際水準に対して割高であると。
 ここで、主に韓国と比較があるんですが、その他の国との比較もあるんでしょうか。その辺ちょっと示していただきたいと思います。
#295
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。
 現状におきましては、韓国以外と比較なり検討できるレベルでの資料というのは持ってございません。
 今回、本法案で政府が国内外におきます状況に関する調査を行って結果を公表するという旨が盛り込まれてございます。資材ごとに様々事情が異なりますので、どの国と比較すべきかということを資材ごとによく考えまして、しっかり調査をしてまいりたいというふうに考えてございます。
#296
○儀間光男君 主に韓国と比較しておって、また韓国からの資材の輸入が多いわけですから、それはそれでいいとしますが、じゃ、逆に、我が国の農業生産資材メーカーが韓国へどれぐらい行っているか、ちょっと示していただきたいと思います。
#297
○政府参考人(枝元真徹君) 済みません、ちょっと韓国につきましてはすぐあれいたします。
 まず、全体で申し上げますと、日本の輸出でございますが、肥料は、輸出額が約百二十五億円で、国内生産額の約三%でございます。また、農薬の製剤は、輸出額が約三百八十三億円で、国内生産額の約一一%でございます。農業機械は、輸出額が約二千五百十六億円で、国内生産額の約四七%でございます。配合飼料は、輸出額が約八十三億円で、国内生産額の約一%というふうになってございます。
 輸出に対して、韓国につきましては、肥料が約十五億円、農薬が約二十億円、農業機械が約二百六億円、配合飼料が約二十億円というふうに、先ほどの内数でなっているところでございます。
#298
○儀間光男君 これ、項目別というよりは、トータルして平均を出して聞きたかったんですが、僕は資料確認のために質問するんですが、去った金曜日に私、地元へ帰省したんです。そのとき羽田へ行きまして商店街入りましたら、この週刊ダイヤモンドという雑誌が目に入りまして、表紙見たら看過できないなということで取ってみたんですけれど、韓国との農業資材の価格の比較がここにあるんですね。この数字、正確かどうかちょっと確認をしたいのでありますが。
 例えば肥料を見るというと、国内の肥料、その生産シェアは五割を、農薬は四割を、段ボール・園芸資材は七割、飼料・畜産資材が三割、農業機械が三割、温室・建設が五割で、それぞれ肥料が一・七から二・一倍、農薬は〇・七から三・三倍、それから段ボール・園芸資材が七割もシェアあるんですが一・一倍、飼料・畜産資材三割が一・〇倍から一・二倍、それから農機が一・二倍から一・六倍、温室・建設が五割あるんですが一・二倍。
 この数字はどうなんですか、この雑誌のとおり、確認していいですか。
#299
○政府参考人(枝元真徹君) 先生、最後に言われた肥料一・七から二・一ですとか、最後おっしゃった配合飼料の一・〇から一・二とか、その数字は合っていると、私どもが調べている数字を使っているんじゃないかと思います。ちょっと済みません、ちょっとそれ見ておりませんけれども、我々の数字を使っているんじゃないかと思います。
#300
○儀間光男君 これ、なぜ今確認したかというと、全農さんは、最初、農水省からの、日韓の資材の割合、値段、価格差はどうなっているかというと、四%程度高いですと、全農の扱う国内産は。それで、農水省の奥原事務次官が激怒しておるんですね。結局、調べ直したら今の数字が出てきたんですよ。
 そんなもんですかね。適当に出てきたという奥原さんの判断で、激怒してもっと真面目に調べろと言ったら、今の数字が出てきたわけですよ。そうされていなければそのままだったわけですね。この辺、どう考えますか。
#301
○政府参考人(枝元真徹君) 済みません、ちょっと全農のその話は承知してございませんけど、競争力プログラムをまとめる過程におきまして、生産資材の価格の引下げが非常に重要な課題であるという認識の下に、やはり諸外国とのある意味価格の差を調べることによって、そこでどのような問題があるかということを分析するのは非常に重要だということで、私どもが、肥料、農薬、機械、配合飼料、あと段ボール、あと温室ですね、これらについて、私どもが調べた結果が先ほど先生がおっしゃった、それに多分載っている数字でございますので、純粋に調べてそれでいろいろ分析をして、例えば銘柄が多いとか、そういう分析をしたつもりでございます。
#302
○儀間光男君 ありがとうございました。
 なぜそこまで聞くかというと、世界のデータを見ても、世界のものは出ていないとおっしゃったんですが、世界の農業資材を含めて輸出国と輸入国の比較をそれぞれの国で見ると、輸出大国は輸入大国でもあるんですね。ですから、私が言いたいのは、我が国の農業資材、生産資材の輸出を知らないというと、我が国が輸入大国ではあっても輸出大国であったかどうか、そのバランスが、貿易バランスがよく分からないわけですよ。
 そこで、我が国の農業生産資材の輸出、韓国以外にどちらがありますかと聞いたのは、そこなんです。そうじゃないと、世界の趨勢は、大体輸出大国は輸入大国になるんです。貿易、バランスしておるんですね。例えば、オランダは輸出で一位ですが、輸入では三位とか四位とか、こういう状況なんですね。アメリカは輸出では二位ですが輸入では三位であるとか、こういう統計が出てくるわけですよ。
 だから、その辺を見ないというと、農業資材を安く農業者に提供するという最後の最後までの事業計画はこういうのからは立ってこないんですよ、国内の需要だけやっていますから。国内の需要だけやっていますから、国内の農業者は全農の国内の高いものを渡されて、嫌ではあるけど、入れる手がないというような状況下にあると思うんですが、大臣、その辺の感想はどうなんですか。間違っていたら教えてください。
#303
○国務大臣(山本有二君) 一つ、目からうろこ的な御発想でございます。例えば、農業機械における輸出は二千五百十六億円、輸入は六百十七億円で輸出超過でございますので、そういうように考えますと、また、このうち韓国は二百六億円、約一割程度でございます。
 そんな意味におきまして、我が国の農業資材も様々、肥料、農薬、農業機械、配合飼料で得意不得意があり、また輸出、輸入のばらつきもございます。そうした中において、営農が可能な競争力を付けていくというための資材コストの低減ということを図っていく所存でございます。
#304
○儀間光男君 国際市場で戦うには、どうしても低廉で良質なものじゃないと輸入は促進しませんよね。それが、裏を返せば、韓国の方が良くて、日本国内、日本のものが外国では一定評価されるけど、日本では高いなどということはあってはならないというような思いがしたからこう言うんですが、それはそれとして、次に移ります。
 この法案で、もう一つは流通と加工の構造改革のお話が出てくるわけでございますが、いわゆる流通コスト、今は生産コストの話やりましたが、流通コストを安めるということも、農家の所得を上げるし、ひょっとしたら消費者にもそのいい影響をもたらすということになるんですね。全部コストありますから、これ、最後は生産者と消費者が吸収しますから、そうなるんですね。
 そういう意味で、この流通改革というのは非常に重要なことだと思うんですが、例えば、今、直接農家から、直売というか、直接売っているのと、あるいはJAやその他の機関を通じて集荷されているのといろいろあって、最近では農家から直売で取っているところがだんだん増えてきて、卸売市場が年々その集荷量が、入荷量が低下をしてきているというような状況にあります。
 そのとき一番やっぱり問題になるのは、中間流通関係者なんです、業界なんですね、中間。それで、ここが、農水省がここまで配慮するかどうかは、必要あるかどうかは分かりませんが、私に言わせると、いわゆる農水省の農産物は、加工用に工場に入れば経産省の産業統計に行くんです。出ていって、市場へ行っても経産省。それから、外国へ行けば統計は財務省に行くんですね。あるいは、その前にイミグレーションがあって、検疫等がありますから、厚生省が関与すると。四省がいろいろ絡み合ってくると思うんですね。
 そこで、生産者がおって、加工者がおって、卸売業者がおって、中間卸があって、そして末端の小売店があって消費者に届くわけですが、この中間業者を抜いて一九七〇年代に大変な流通革命があったわけです。これは、スーパー、量販店では薄利多売で、中内ダイエーの社長が神戸を拠点に始まった流通革命。それから、私、当時、大阪にある丸大ハムというハム工場会社にちょっとおりましたけれど、そこが仲卸を取って、会社で生産してそのまま自分の営業で全国に、近畿から以西でしたか、ルート販売を開始したんですね。そのときに、びっくりしたんですけれど、このときの日本ハムあるいは伊藤ハム、この辺と競争しまして、伊藤ハム、日本ハム、それからプリマハムなど、まだ卸売から中間卸に卸してやっていて、その中をカットしたのが丸大で、それが、総売上げは日本ハムほどじゃなかったんですが、株主配当ははるかに倍ぐらいの株主配当をしたんですね。
 そういうことでやってきたおかげで、中間業者が疲弊してしまった。そこをどうしたかの追跡調査は私聞いていないんですが、今回流通革命、改革が行われるとすると、農家から直接消費者に行くとすると、その中間業者が心配になってくるんですが、その辺に対する配慮を直接やるのか、今関連した三省、四省でやるか分かりませんが、その辺に対する配慮はお持ちかどうか、伺いたいと思います。
#305
○政府参考人(井上宏司君) ただいま御指摘がありましたように、最近の農産物の流通におきましては、インターネット通販、産地直売等の実需者、これは加工業者でありますとかあるいは外食産業等入ってまいりますけれども、こうした実需者や消費者に直接届く流通が伸びてきております。その一方で、卸売市場を経由する生鮮食料品の比率が低下傾向にあるという状況にございます。
 このどっちがいいのかということでございますけれども、直接販売につきましては、生産者の立場に立てば、流通のマージンを取られない、最小限に抑えることができる、あるいは自ら売りたい販売価格を自ら設定ができるといったメリットがある一方で、売れ残りのリスクを負うとかあるいは品質管理等の責任を生産者の側が自ら負担をするということで、メリット、デメリットはそれぞれございます。
 生産者の所得向上という面から見れば、生産者が自分に有利な条件を選べるような環境を整備するということが重要だと思っておりまして、そのために、様々な流通ルートで取引をしたときの取引条件がどうなるか、あるいは手数料がどれだけ取られるのかといったようなことを一覧で見れるような情報サイトを現在整備をしているところでございます。
 そういう中で、それぞれの流通ルート、例えば卸売市場を通るルート、卸売業者、仲卸業者が入るルートと直販のルートとございますけれども、前者につきましても、この中間の流通業者の方ができるだけ効率的あるいは合理化された事業ができるように、今回の法案の中でもこうした事業者の事業再編等に対する支援策を講じているところでございます。
#306
○儀間光男君 事ほどさように、そういう影響があちこちで出ますから、ですから、改革に痛みが伴うのは当然の話ですが、その痛みをそのままにしては改革した値打ちも半減しますよと、こういうことを申し上げようとしておって、是非とも、中間業者等との関係から、経産省ともその辺よく連携しながら、農家が、あるいは農産物流通が良くなって農家や消費者が得をしたけど、中で中間におった人たちがどこかへ飛ばされたなんということがあっては社会全体としてはいいことじゃないわけですから、これはやはり関連する関係省庁とよく吟味しながら改革を進めてほしいと、こういうことを申し上げているところです。
 さて、次に行きますが、全農の改革について、先ほど少しありましたけれど、政府は余りくちばし入れないんだというようなことでありましたが、私は二十一日の本会議の代表質問で独占禁止法の適用除外の話をやりました。政府はそうじゃないような答弁も私いただいておりますが、大臣が答弁したとおりの話なら、独占禁止法を掛けたってそんなに心配ないんですよ、逆から考えると、後で読み上げていいんですが。
 全農の業務を見てみますというと、いろんな業務がありますよ。まさに大商社並みのことをやっておられる。これが別に悪いとは申し上げません、それだけ歴史があって成長してきたわけですから。それもまた、農家やJAや面倒を見てきたわけですから、それに対するどうのこうのはないんですが、ここまで肥大化してきてしまうとやはり放っておけない。例えば年間取扱量を見ると、五兆円やっているんですね、これ伊藤忠と同額ですよ。職員が七千五百から八千ぐらい、これは三菱商事よりは多いんですね。そんなようなことを見ていて、単位農協まで至る全体を見ると、物すごいでっかい商社にいっているわけですよ。
 だからこそ、そういうことを、独占禁止法などをやりながら農家を救済していかなきゃならぬと、高い資材を売っちゃならぬぞと、場合によっては競争入札だってあるぞというようなことがあっていいと思うんですが、その資材販売の入札制度の導入は頭にございませんか。
#307
○政府参考人(大澤誠君) お答えいたします。
 まず、全農の肥料、農薬、生産資材の購買事業の御質問かと思いますけれども、今回、全農が三月に出しましたこの生産資材事業の改革の考え方におきますと、まず、共同購入の実を上げるようなものに、原点に立ち返ってやっていこうということでございます。規模の問題もさることながら、共同購入ということは、農協、協同組合として、一人一人の農業者が、交渉力が一人一人ではなかなかないのでまとめて交渉しようという趣旨で、農業者のための趣旨でございますので、これを全農が今までの事業を改革して、真に農業者のためにという原点に立ち返るというのが今回の全農の改革の趣旨だと思います。
 その上で、競争入札の導入につきましては、これは農業競争力強化プログラムでも、競争入札などの方式を積極的に導入することによって、農業者が仕様、品質、価格面で最も優れた生産資材を調達できるよう支援するということになっております。
 それを受けまして、三月の全農の計画におきましては、これは、競争入札等の手法については、新事業モデル実施に先立ち実施するシミュレーションの中で具体化するというふうになっておりまして、全農においてはその導入する意思を示しておりますが、具体的にどういうふうにやるのかということは今全農において検討しているということだと思いますので、これ自己改革ということで、私らはその検討結果を待っているところでございます。
#308
○儀間光男君 例えば、自由貿易の中で、あるいはTPPは崩れましたけど、あれ十一か国でまたそれをやるかも分かりませんし、TPPは崩れても二国間貿易はあるわけですから、そういうことになりますというと、国内で入札制度を取りますというと、外国企業の参入も当然になってくると思うんですね。まだ全農から来ていないからお分かりにならないとおっしゃるけど、一般的にそうだと思うんですよ。
 外国の生産業者も納入業者もここへ来て、日本へ来て、農業生産資材の競争入札に参加をすると、そういうことになると思うんです、ならないとおかしい、なると思うんですが、その際、この入札参加資格をどうするのか、その辺はまだ聞いていませんか。もちろん聞いていないんでしょうけど、感想でも聞かせてください。
#309
○政府参考人(大澤誠君) 先生御指摘のとおり、まだ全農におきましては、先ほどお話ししたとおり、このシミュレーションの中でどういう入札等の手法を導入するかというのを具体化するということになっておりますので、今は全農によって検討されていると。我々としては、入札の実施に当たりましてどういう企業を参入させるのかというのは、まさにこれは全農の事業のやり方でございますので、全農の判断によるべきものだというふうに考えております。
 現在のところ、私どもはそういう外国企業の話を全農からは聞いておりませんが、いずれにしても、プログラムで求められておりますのは、共同購入のメリットを最大化し、農業者が仕様、品質、価格面で最も優れた生産資材を調達できるかということですので、我々としては、そういう観点から全農において御判断いただきたいというふうに考えてございます。
#310
○委員長(渡辺猛之君) 時間が参りましたので、おまとめください。
#311
○儀間光男君 そうですか。あらまあ、もっと、少し残しておるんですが。次、チャンスがあるかどうか分かりませんが、じゃ、終わりまして、残りは次にしたいと思います。
 ありがとうございました。
#312
○森ゆうこ君 希望の会、森ゆうこでございます。
 通告していた質問に入ります前に、私も先生方の質問を聞いておりまして、ちょっとこの法案の中の文言がいろいろ気になりまして、ちょっと見てみました。
 主語が、「国は、」というのと、それから「主務大臣は、」というのと、そして「政府は、」というのがあるんですよね。三条、七条、八条、九条、十条、十一条、十二条、十三条、十四条、十五条は国なんですよ。それで、六条とか、あと十七条以下二十二条ぐらいまでは「主務大臣は、」になっていまして、二十八条は農水大臣、三十一、三十二、三十三が「国は、」、三十四、三十五は主務大臣というふうになっているんです。それで、先ほど来問題になっております十六条だけが「政府は、」になっているんですね。
 それで、大臣に伺いたいんですけど、この「国は、」というのと「政府は、」というのは、どのように意味が違うんでしょうか。
#313
○政府参考人(山口英彰君) お答えいたします。
 この条文の中での「国は、」と「政府は、」という使い分けでございますが、この「国は、」という場合には、これは行政府のみならず、立法府も含めて国としてそういった措置を行うということを規定したものでございます。
 一方で、政府につきましては、これは内閣、行政府という意味でございます。
 また、主務大臣につきましては、先ほどから申しておりますように、農林水産大臣が単独でございまして、あと、その農業生産関連事業を所管する大臣として経済産業大臣を想定しておりますが、この二大臣が行う行為については主務大臣ということで規定をさせていただいております。
#314
○森ゆうこ君 「国は、」といったときには私たちも入るという先ほどの御説明、立法府が入るということなんですか。
#315
○政府参考人(山口英彰君) はい、さようでございます。
#316
○森ゆうこ君 六条に主務大臣及び関係機関の長はというふうにありまして、括弧で、当該行政機関が合議制の機関である場合にあっては、当該行政機関、第十七条第四項において同じ。この当該行政機関が合議制の機関というのは、わざわざここに括弧してあるというのは、何を具体的に示しているんでしょうか。
#317
○政府参考人(山口英彰君) ここは公正取引委員会を想定しております。
#318
○森ゆうこ君 「政府は、」というところは我々国会、立法府は含まないということなんですけれども、そうすると、その政府は行政府及びそれに付随、その十六条の「政府は、」という条文のみがその行政府、ちょっとよく分からないんですよね。なぜ十六条だけ「政府は、」と、ここだけが「政府は、」になっている理由が先ほどの説明だとまだちょっと理解できないんですけれども、この十六条のところだけ「政府は、」にしたのはなぜなんでしょうか。
#319
○政府参考人(山口英彰君) ここの十六条の規定は、政府として農業資材の供給や農産物流通等の状況に関する調査を行うという、こういった具体的な行為がございます。そういったことで、ここは行政府が行う行為ということを明らかにしているということでございます。
#320
○森ゆうこ君 いや、ほかの条文でも具体的な行政としての行為が入っているので、その説明では説明にならないと思いますので、もう一度説明をいただきたいと思いますし、それから、先ほど来の議論を聞いておりますと、ここは政府として、行政府として、この法律に基づいた様々な施策の結果、効果が出ているかどうかを政府が自ら自分自身がやるべきことを確認する意味でというふうに説明をされているんですけれども、それはちょっと私としては納得できなくて、この法律の中で十六条、施策の検討ということを書いてあるわけですから、当然、農業者に対する義務規定でありますとか新たな事業参入者等々、この条文全体に掛かってこれらの施策がどの程度進捗しているのかということになるというふうに思いますので、先ほど来の質問に対する答弁は、まあちょっとごまかしがあるんじゃないかなというふうに思いますので、もう一度、まずさっきの説明になっていないということと、それから逃げているんじゃないですかと、そこだけに、行政府だけに掛かっているものではないと、法案全体に掛かっているものであるというふうに思いますので、そこを御説明いただきたいと思います。
#321
○政府参考人(山口英彰君) この条文の中で「国は、」と書いておりますものにつきましては、行政府及び立法府も含めましてこういった措置を講ずることが見込まれるということでございます。例えば、農薬等の規制の見直し等を行う場合には、物によってはその法制度がございます。そういったものの見直しに至る場合もございますので、そういったものも入れたということで「国は、」という規定を入れておるところでございます。
 一方で、この十六条の規定は、まさに調査を行い、PDCAサイクルを回して、それで施策の在り方を見直すということでございます。この施策の立案につきましては、政府、特にこれは農林水産省が主導してやらなきゃいけないと思っておりますけれども、こういったことを明確にするためにここは政府という書き方をさせていただいております。
#322
○森ゆうこ君 また次回、少しそこを詰めさせていただきたいと思いますけれども。
 内閣府副大臣に今日もお越しいただいているんですが、獣医学部の新設についての質問をさせていただこうと思って来ていただいているんですけれども、先ほどの櫻井委員の質問等に対してもお答えしているので、副大臣が、この法案には規制改革会議は関係がないと、規制改革会議としてはフォローアップをしていくだけなんだというふうに何度かお述べになったと思うんですけれども、そのフォローアップってどういう意味なのかなってさっきから思っていたんですけれども、もし、通告していなくて申し訳ないんですけど、規制改革会議の言うフォローアップというのは、具体的にどういうことをやるということがフォローアップなんでしょうか。
#323
○副大臣(松本洋平君) 通告外の質問ということでもありますので、確かなお答えになるかどうかというところはちょっと分かりませんけれども、私なりに答えをさせていただきたいと思います。
 まず、議員御指摘のとおり、今回の農業競争力強化法案でありますし、特に御指摘いただいております第十六条でありますけれども、先ほど来のお話にありましたとおり、この規制改革というものは含まれているものではありませんし、この法律案に基づいて規制改革推進会議が何がしかを行うということは当然ないわけであります。
 ただ、規制改革推進会議は、内閣総理大臣の諮問機関といたしまして、政府方針として閣議決定された規制改革実施計画に基づきまして、会議としてこれまでの提言を踏まえつつフォローアップを行うものとしておりまして、まさにこの政府方針として閣議決定された規制改革実施計画というものが着実に進展しているかどうか、こちらの観点からフォローアップをさせていただくということであります。
#324
○森ゆうこ君 フォローアップというのがどういう、具体的に日本語で何、どういうことを具体的にやるのかということをお答えいただきたいと思ったんですけど、フォローアップの繰り返しだとちょっと私、意味がよく分からないので、まあ今日は通告しておりませんけれども、次回もまた委員会あると思いますので、是非答弁を準備していただきたいと思います。より明確にお願いをしたいと思います。
 それで、今日また資料を配らせていただいております。加計学園、国家戦略特区の獣医学部の設置に関する経緯ですけれども、先般配付いたしましたものを、更にいろんな情報提供をいただいたこともあり、バージョンアップさせていただきました。本来はこの二ページ目の十一月九日の升のところに、右側、今治で十一月一日から十一月末まで加計学園がボーリング調査、市有地をボーリング調査をしたというのが入らなければいけないかというふうに思います。
 それで、二ページ目の黄色い枠のところがやっぱり一番一つの大きな山場なわけでございますけれども、平成二十八年十一月九日の国家戦略特区諮問会議における決定事項について、この間、各省ヒアリングいたしましたら、平成二十八年十月二十八日に内閣府が各省に文書、文案を、案文を提示したと。そして、その間、その後、少しやり取りがあって、協議があって、十一月九日に提示をする最終案に至ったという御説明をいただきました。
 その内閣府が文科省等に提示した案文、お出しいただきたいというふうにお願いしたんですけど、まだ私の手元に届いておりませんけれども、もし今日お持ちであれば、副大臣、お読みいただければ有り難いと思いますし、十一月九日に国家戦略特区諮問会議に示す最終案に至る経緯も併せて御説明をいただきたいと思います。
#325
○副大臣(松本洋平君) 内閣府が提示をいたしました原案、そしてその後の意見や修文の具体的な内容につきましては、個別の政策に関する意思決定の途中段階のものでありますことから、お答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。
 諮問会議取りまとめに至る経緯につきましては、昨年十一月の諮問会議取りまとめに関する調整過程といたしまして、四月十二日、衆議院地方創生特別委員会におきまして山本幸三大臣と内閣府の佐々木事務局長から詳細を御説明をさせていただいております。
 その内容につきましては、昨年十月下旬頃、特区ワーキンググループでの文科省、農水省との議論や、獣医師会などから提出された慎重な意見などから総合的に判断をして、まずは地域を限定することで意見に十分配慮することが適当であると山本大臣が御決断になったものであります。
 その上で、内閣府の事務方が取りまとめの原案作成を指示し、昨年十月二十八日に内閣府の事務方が文科省高等教育局、十月三十一日に農水省の消費・安全局に原案を提出したところであります。農水省からは原案についてのコメントはなく、文科省からは昨年十月三十一日に内閣府に対し意見の提出がございました。翌十一月一日、内閣府から文科省に最終調整案を提示し、翌十一月二日、文科省から内閣府に意見なしの回答があり、特区ワーキンググループ委員、関係省庁間の間での事務的な調整を終えたところであります。
 最終的に山本幸三大臣に内容を御確認いただき、十一月九日の諮問会議取りまとめに至ったという経緯であります。
#326
○森ゆうこ君 政策決定の過程だから示せないという御答弁でした。農水省からもそのようなお返事がありました。
 おかしいんじゃないですか。どうして、今ずっと問われているのは、なぜ今治に決まったのか。この十一月九日に実質上、事実上、今治に決まったんですよ。加計学園に決まったんですよ。その意思決定の過程が余りにも不透明だからということでこの間質問してきたわけで、そこに至る大事な部分ですので出していただきたいと思います。なぜ出せないんですか。国会なめているんですか。立法府ですよ、ここ。出してください。
#327
○副大臣(松本洋平君) 同じ答弁で大変恐縮でありますけれども、取りまとめの原文や修文の具体的内容は個別政策に関する意思決定の途中段階のものであるため、答弁を差し控えさせていただきたいと思います。
#328
○森ゆうこ君 だから、政策の決め方がおかしいという話になっているわけじゃないですか。国家戦略特区、国会議員じゃないんでしょう、有識者、全然関係ない人たちが入って、最後は大臣かもしれませんよ、でも、議事録見るとひどいもんですよ、全く専門ではない、いいかげんなことを言っている。もちろん専門の先生が入られることもあります。でも、そういう中で物事が決まっていく。
 先ほどの午前中の自民党の先生方の話をお聞きしても、国民に選ばれた国民の代表である国会議員のいろんな提言全部無視して、全然関係ない人たちの意見が取り上げられて物事が決まっていく。そういう意思決定の仕方がおかしいんじゃないか、だから質問しているんですよ。出してください。
#329
○副大臣(松本洋平君) 繰り返しの答弁で大変恐縮でありますけれども、取りまとめの原案や修文の具体的内容は個別の政策に関する意思決定の途中段階のものであるため、答弁を差し控えさせていただきます。
#330
○森ゆうこ君 委員長、理事会協議になっているからというのを理由にまた資料を出し渋るのはやめていただきたいんですけれども、ここまで副大臣が拒絶しておりますので、きちんと理事会で協議をして、提出をさせていただきたいと思います。
#331
○委員長(渡辺猛之君) 後刻理事会で協議いたします。
#332
○森ゆうこ君 昨年の秋に内閣府地方創生推進事務局審議官は内閣官房参与の木曽功氏と面談したとのことでありますけれども、それは何月何日でしたでしょうか。そして、面談の内容はいかがですか。
#333
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 委員御指摘の木曽内閣官房参与との面談についてでございますが、昨年の秋、恐らく九月だと思いますが、木曽参与からの求めに応じ、私の部下とともに参与室を訪問させていただきまして、参与の御質問に答える形で、三十分程度でございますが、特区制度の概要や各特区の最新の状況全般について一般的な御説明をさせていただいた次第でございます。
 面談記録等がございませんで、詳細な日程が定かではございません。
#334
○森ゆうこ君 いや、内閣府も記録がないんですか。それはちょっと信用できませんね。少なくとも、でも加計学園理事、そして千葉科学大学の学長で、当時既にそうであった木曽功参与に対して、内閣府特区担当が特区の状況について説明をしたということですね。
 じゃ、そのときに加計学園、要するに今治の話はどうなるのかという質問、やり取り、当然あったと思いますけれども、どうでしたか。
#335
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 この木曽参与と同様に、他の内閣官房参与からの場合も同様でございますけれども、政府内の幹部からの要請に応じ事務方として説明等を行うということは通常の業務だというふうに考えてございます。
 木曽参与が当時どんな民間の事業を兼職していたか、これは私どもとしても存じ上げておりませんでした。
 内容でございますけれども、十の指定区域の一つとして他の区域と同様に広島県・今治市の特区についても最新の状況全般を御説明させていただきました。具体的には、八月末に、これ、山本大臣が出席されました合同区域会議の審議内容、それから、木曽参与の御関心で御質問ございましたのは、大田区等で行われております特区の民泊、この制度改正に向けた動きでございますとか、各地の最新の動きにつきまして御説明をさせていただいた次第でございます。
#336
○森ゆうこ君 そこまで答えられるんだったら、何月何日に会ったのか、そして今治についてどのような話があったのか答えるべきじゃないですか。何でほかの部分だけ詳しいんですか。
 そして、今日は事務局長も来てもらっていますけれど、木曽参与がその当時既にもう加計学園の理事であって千葉科学大学の学長であった、そのことは知りませんでしたと衆議院で答弁されていますけれども、そんなはずはありません。
 では、木曽功参与はどのような、民間の人を参与として呼んでいるわけですから、例えば大学教授を、経済の専門家の大学教授をアベノミクスのために内閣官房参与として呼んでいると、必ず背景が分かって呼ぶわけですよね。どこの誰だかよく分からないけれども民間委員だってといって呼ぶわけじゃないでしょう。
 それでは、木曽参与は一体何だと、どういう人物であると内閣府の担当官は認識していたんですか。
#337
○政府参考人(佐々木基君) お答え申し上げます。
 木曽功元内閣官房参与につきましては、以前にユネスコ日本政府常駐代表部特命全権大使等の御経験がありました。そういうことがございまして、ユネスコ関連の業務について御助言いただくために、平成二十七年の七月に世界文化遺産に登録された明治日本の産業革命遺産に関する有識者会議に参加いただいておりました。
 そういう経緯で私は存じ上げている次第でございます。
#338
○森ゆうこ君 加計学園の理事はその当時には既になっていましたし、数年前からなっていますし、千葉科学大学の学長にはその年の四月に就任をいたしております。このことを内閣府が知らないということ自体が、それは職務怠慢ですよ。あり得ない話ですよ。本当なんですか。(発言する者あり)
 じゃ、知らずに特区のことを説明したとすれば、今ちょっと発言がありましたけれども、利害関係者に対して担当官がその部屋まで行って説明したということになるんですよ。いずれにしろ、それが事実ですよ。そういうことでいいんですか。利害関係者に対して説明をしたと、そういうことですね。知っていようが知っていまいが関係ないんですよ。やったんですね。利害関係者に対して、決まってもいない、もうすぐ決まるかもしれない、その微妙なところで内閣府国家戦略特区担当者が利害関係者に説明に行った、お認めになりますか。
#339
○政府参考人(佐々木基君) まず、二つのことをお話しさせていただきたいと思いますが、一つは、これは先ほど藤原審議官お答えしましたように、私もその会議、先ほど申し上げました有識者会議の席上で、木曽参与にお会いしまして時候の挨拶ぐらいのことはいたしましたけれども、そのときに木曽参与が加計学園と兼ねているということは全く存じ上げなかったのが一つでございます。
 もう一つは、先ほど審議官がお話ししましたとおり、それではその当時、元内閣官房参与であった木曽さんに聞かれたときに何を話したかということだと思うんですけれども、先ほどお話ありましたように、まず一般的な特区の制度とかそういうことをお話ししたということでございますので、これは全く、何といいますか、守秘義務に関することを話したとか、そういうことだと私どもは思っておりません。
#340
○森ゆうこ君 質問に答えていませんよ。
 委員長、速記止めてください、時間がないので。
#341
○委員長(渡辺猛之君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#342
○委員長(渡辺猛之君) 速記を起こしてください。
#343
○政府参考人(佐々木基君) お答え申し上げます。
 木曽さんが加計学園と兼ねていたということは後になって知りましたので、当時、木曽さんとお話をしていたときには利害関係者であるという意識は全くございませんでした。
#344
○森ゆうこ君 利害関係者かどうかは分からなかった、その説明を信じられないけど、まあそれを前提としても、結果として利害関係者に担当者が微妙な時期に説明をしたと、直接説明をしたということを認めてください。
#345
○政府参考人(藤原豊君) 面談の内容につきましては、特に今治市の獣医学部設置の件を重点的に説明している事実はございません。
 六月の成長戦略で国家戦略特区の新たな目標を設定しておりますので、その重点的に取り組むべき六つの分野、外国人活用等々ございますけれども、そういったことにつきまして説明を申し上げた次第でございます。
#346
○森ゆうこ君 誰も重点的になんて聞いていないじゃないですか。説明したんでしょう、今治、獣医学部のことについて。
#347
○政府参考人(藤原豊君) 先ほども御答弁申し上げましたけれども、十の指定区域の一つとして他の区域と同様に、広島県・今治市の特区についても最新の状況全般を御説明させていただきました。
#348
○森ゆうこ君 説明したんですよね。説明したんですね。説明したってことは、今いろいろお話しになりましたから、そのときの記録あるはずです。そして、上司の事務局長が把握しているんですから、報告もされたんでしょう。次の委員会までにきちんとこの間の経緯、そして副大臣、ちゃんとさっきの原案をきちんと出していただくようにお願いをいたします。
 でも、結局よく分からないのは、その十一月九日の諮問会議に提示する案を事前に、やはり大事なことですから、安倍総理にどなたかが説明をしたと思うのですけれども、それはいつ誰が説明したんでしょうか。この年表を見ていただきますとおり、直前の十月二十四日には山本幸三大臣が安倍総理と時間を取って面談をしております。山本大臣が説明したんでしょうか、それともどなたかが説明されたんでしょうか。
#349
○副大臣(松本洋平君) 十一月九日の諮問会議取りまとめ案につきまして、いつ誰が安倍総理に説明したのかという質問ということでよろしいのかと思いますが、昨年十一月九日の特区諮問会議に当たり、事前にしかるべき説明というものをさせていただいているということでございます。
#350
○森ゆうこ君 済みません、副大臣、すごく真面目な方で、一生懸命答えていただいて私感謝しているんですけど、でも、申し訳ないけど本当コントみたいになっちゃっているので、もうこれ、どうだどうだといってもあれなので、また次回までにお願いしますね。
 今、しかるべき者がしかるべきときにと言いましたか。私は、いつ誰が説明したのか。説明したということは確かだということでお認めになりましたので、次回は、いつ誰が説明をしたのか、答弁を用意してきていただきたいと思います。
 そして、この前に、物事が決定する前に、まず十一月九日の前に、今治市又は加計学園に対して事実上、今治市、つまり加計学園に絞り込まれるという見通しをどなたか教えられましたか。
#351
○副大臣(松本洋平君) 一切ございません。
#352
○森ゆうこ君 でも、ちょっとおかしいですね。
 実はこれ、出所は教えられないんですけれども、今治市の二十九年一月十八日水曜日、国家戦略特区特別委員会の記録というものを私に送ってくださった方がいらっしゃいまして、その中に、広島県・今治市国家戦略特別区域において、同日付けでというのは平成二十八年十一月九日ということです、事業主体の公募の手続が開始されました。この時点で、ごめんなさい、同日付けでというのは一月四日です、告示の。この時点で、私ども、実質的に今治市に絞り込まれたものと判断をいたしております。なお、公募の期限となります十一日までに学校法人加計学園一件のみの応募でございましたと。
 ちょっといろいろ書いてあるんですけれども、そして、先ほどのボーリング調査の話もありましたし、私が提示させていただいたこの年表を見ていただくと、ボーリング調査のみならず、建築確認の事前協議は十一月二十八日に、そして、十二月定例市議会には用地購入費補正予算案の上程、十二月定例市議会、用地購入費補正予算案の議決、これが十二月中にやられている。
 そして、もう準備がいいんですよ。これ、全部読んでいただくと分かると思いますけれども、ちゃんと内閣府が今治市あるいは加計学園にきちんと見通しを教えていないとここまでスムーズに話は進みません。あわせて、もう一回、次回までにきちんとした答弁をいただきたいというふうに思います。
 そして、種子法の問題に関連いたしましては、種子法廃止後の種子栽培の販売及び価格形成のメカニズムについて、種子法廃止後種子価格が下がるということをこの間の委員会で種子法の採決の前に何回となく大臣そして政府参考人が答弁されましたけど、どうしてもこのメカニズムが分からないので、簡単に説明していただけますか。
#353
○委員長(渡辺猛之君) 時間が来ておりますので、簡潔にお願いします。
#354
○政府参考人(柄澤彰君) はい、簡潔に申し上げます。
 種子の価格についてのお尋ねでございます。
 種子法の廃止のみならず、今御審議いただいておりますこの競争力強化支援法案の新規参入措置が講じられますと、民間事業者が種子生産に新規参入されるということで、例えば、種子生産自体の体制が大規模になる、あるいは都道府県が行う種子生産の一部の仕事について民間事業者に業務委託をする、さらに、都道府県のハード面の施設の民間事業者との共用が行われる、あるいは、参考人もこの前おっしゃっておられましたが、県と県の間の協力が促進されると。いろんな形での合理化、効率化が促進されるということで、全般的な種子生産に係るコスト削減が図られ、そうなりますと、種子価格の引下げにつながる可能性があるということを従来から答弁申し上げているところでございます。
#355
○森ゆうこ君 終わります。
#356
○委員長(渡辺猛之君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。
    ─────────────
#357
○委員長(渡辺猛之君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 農業競争力強化支援法案の審査のため、来る二十七日に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#358
○委員長(渡辺猛之君) 御異議ないと認めます。
 なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#359
○委員長(渡辺猛之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時四十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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