くにさくロゴ
2017/05/18 第193回国会 参議院 参議院会議録情報 第193回国会 農林水産委員会 第14号
姉妹サイト
 
2017/05/18 第193回国会 参議院

参議院会議録情報 第193回国会 農林水産委員会 第14号

#1
第193回国会 農林水産委員会 第14号
平成二十九年五月十八日(木曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十六日
    辞任         補欠選任
     藤木 眞也君     石井みどり君
 五月十七日
    辞任         補欠選任
     石井みどり君     藤木 眞也君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         渡辺 猛之君
    理 事
                舞立 昇治君
                山田 修路君
                徳永 エリ君
                紙  智子君
    委 員
                礒崎 陽輔君
                進藤金日子君
                中西 祐介君
                野村 哲郎君
                平野 達男君
                藤木 眞也君
                山田 俊男君
                小川 勝也君
                櫻井  充君
                田名部匡代君
                舟山 康江君
                竹谷とし子君
                矢倉 克夫君
                儀間 光男君
                森 ゆうこ君
   国務大臣
       農林水産大臣   山本 有二君
   副大臣
       内閣府副大臣   松本 洋平君
       文部科学副大臣  義家 弘介君
       農林水産副大臣  礒崎 陽輔君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       矢倉 克夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大川 昭隆君
   政府参考人
       内閣府地方創生
       推進事務局長   佐々木 基君
       内閣府地方創生
       推進事務局審議
       官        藤原  豊君
       総務大臣官房審
       議官       宮地  毅君
       文部科学大臣官
       房審議官     松尾 泰樹君
       農林水産大臣官
       房統計部長    佐々木康雄君
       農林水産省経営
       局長       大澤  誠君
       農林水産省農村
       振興局長     佐藤 速水君
       林野庁長官    今井  敏君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○土地改良法等の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(渡辺猛之君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 土地改良法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府地方創生推進事務局長佐々木基君外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(渡辺猛之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(渡辺猛之君) 土地改良法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○進藤金日子君 自由民主党の進藤金日子でございます。
 本日は、私の専門分野であります土地改良に関する法案の審議に当たりまして質問の時間を十分いただき、委員長始め理事の皆さん、また委員の皆様方に感謝申し上げたいというふうに思います。
 さて、今回の土地改良法改正に当たりまして、私なりの認識を述べさせていただきたいというふうに思います。
 まず、平成二十三年五月二日に、東日本大震災に対処するための土地改良法の特例に関する法律が当参議院農林水産委員会で可決されました。そして、附帯決議も併せて可決されておりまして、その附帯決議の中には、今般の津波による海水の浸入のために農用地が受けた塩害を除去するために行う除塩事業を土地改良事業とみなすこととしている特例措置については恒久措置とすることを検討するということが明示されているわけでございます。当時の参議院農林水産委員会の委員長は民主党の主濱了先生でございました。理事として野村哲郎先生、山田俊男先生、そして委員として徳永エリ先生、紙智子先生がおられました。
 また、平成二十五年十二月五日に、農地中間管理事業の推進に関する法律が当参議院農林水産委員会で可決されました。ここにおきましても、附帯決議、併せて可決されておりまして、その附帯決議の中には、農地中間管理機構を介して集積・集約化された土地は農業生産のための公共財として性格を強めるので、土地改良法等に基づく事業費の負担の在り方についても早急に検討するということが明示されているわけであります。当時の参議院農林水産委員長は自由民主党の野村哲郎先生でございます。理事として山田俊男先生、紙智子先生、委員として舞立昇治先生、山田修路先生、儀間光男先生がおられました。
 今回の土地改良法の改正案には、この二つの決議で明示されたことがしっかりと盛り込まれているわけであります。また、このほかに今回の土地改良法の改正案に盛り込まれた事項につきましては、これまで全国各地の土地改良関係者が要望していた懸案事項がしっかりと措置されております。総じて、今回の土地改良法の改正案は、これまでの国会における附帯決議や全国各地の要望を踏まえ、まさに今後の土地改良事業の円滑な推進にとりまして必要不可欠な事項がしっかりと盛り込まれていると受け止めております。
 その中には、私自身、これまで土地改良法に書き込めるのかなといった事項も含まれておりまして、農政新時代を切り開いていくために、山本農林水産大臣の下で農林水産省が一丸となって、胃の痛くなるようなぎりぎりとした詰めを重ねてこられて今回の法律案を取りまとめられたのであろうと身に迫るものがございます。こうした御苦労に敬意をまずは表したいというふうに思います。
 そこで、今回の土地改良法の改正に当たりまして、農業者の皆様に対しまして山本農林水産大臣からメッセージを頂戴したいというふうに思います。大臣、よろしくお願いいたします。
#6
○国務大臣(山本有二君) 我が国農業の競争力の強化が喫緊の課題となる中で、平成三十五年までに担い手への農地利用の面積シェアを八割に引き上げるという政府目標の達成に向けまして、農地の集積、集約を加速化していくことが重要でございます。他方、自然災害の脅威におびえることなく農業者が安心して安定的な経営が行われるような観点から、豪雨や地震などの災害に対する地域の防災・減災力の強化を図ることも重要でございます。
 このため、今回の土地改良法の改正におきまして、農地中間管理機構が借り入れている農地につきまして、農業者の申請、同意、費用負担によらず、都道府県が基盤整備事業を実施できる制度を創設することにより、担い手への農地の集積、集約化を加速化するということが可能となると考えております。
 さらに、農業用用排水施設の耐震化、あるいは土地改良施設の突発事故への対応について、原則として農業者の申請、同意、費用負担によらず国又は地方公共団体が事業を実施できる制度を創設する等の措置を講ずることとしておりまして、農業の競争力強化、防災・減災力の強化に資するものと考えるところでございます。
#7
○進藤金日子君 ありがとうございました。
 次に、法案の具体的内容に関しまして質問に移りたいというふうに思います。私の質問内容につきましては、本法案についての各種報道、あるいは衆議院での質疑などを踏まえまして、全国の土地改良関係者が確認したいこと、あるいは不安に感じていることを私なりに取りまとめたものでございます。
 まずは、農地中間管理機構が賃貸権等を取得した農用地を対象とする農業者の申請によらない土地改良事業の創設に関して、五点ほど質問したいというふうに思います。
 まず一点目は、今回の改正案によりまして実施される予定の事業、これはここで本事業というふうに言いたいと思いますが、この本事業と従来から実施している土地改良事業との間で公平性が確保できるのかということでございます。
 従来の土地改良事業は基本的に農業者の申請と同意が不可欠でありまして、農業者にも応分の事業費負担が課されているわけでございますけれども、今回の改正案に基づき実施予定の本事業では申請、同意も負担も要らないわけであります。この公平性の確保ということにつきまして、農林水産省の見解をお聞かせ願いたいと思います。
#8
○副大臣(礒崎陽輔君) 御質問は、農地中間管理機構関連事業についての御質問でございますが、担い手がまとまりある形で農地を利用できるようにするとともに、長期間安心して経営ができるよう環境整備をするため、幾つかの要件はございますが、一定規模以上の面的まとまりがある機構が借り入れた農地であること、また、機構の借入期間が相当程度であること、担い手への農地の集団化が相当程度図られること、地域の収益性が相当程度向上することという要件を設定いたしまして、その要件を満たす場合に従来の農業者負担分を国が負担することという御提案をしておるわけでございます。
 一方、現行の圃場整備事業では、各団地の農地面積の合計が平場で二十ヘクタール以上、中山間地域で十ヘクタール以上であることを採択要件としておるとともに、また、事業完了後五年以内に担い手への農地の集積率が八五%以上かつ集約率が八〇%以上となる場合に限り、事業費の一二・五%を国と地方が折半で促進費として交付し、農家負担は実質的にゼロとする仕組みとなっているほか、過去の農家負担金の軽減対策も講じているところでございます。
 これらの点に加えまして、過去に基盤整備を行った農地であっても、一定の要件を満たす場合には機構関連事業を加えて実施することも可能といたしておりまして、機構関連事業と現行事業の不公平は生じないと考えておるところでございます。このことを、改正法案が成立いたしましたら、農業者を始め生産現場にきちんと周知徹底を図ってまいりたいと思います。
#9
○進藤金日子君 ありがとうございました。
 農業者の負担金の軽減というこの問題につきましては、この農産物価格が低迷する中にありまして極めて重要な課題であり続けているわけであります。
 現行制度下における農地整備事業、いわゆる圃場整備事業でございますが、一般的な負担割合は国が五〇%、都道府県が二七・五%、市町村が一〇%、農業者が一二・五%でございます。実は、私の実家は秋田で農家でございますけれども、昭和四十年代後半、圃場整備事業を実施しているわけであります。当時の一般的な負担割合、国が四五%、都道府県が二七・五%、市町村はほとんど持っていないんです、農業者が二七・五%持っていたわけでございます。それが今現在、農業者の負担は一二・五%ということでございまして、さらに、今副大臣から御説明ありましたように、現行制度下におきましては農業者の負担分一二・五%を軽減する制度が設けられているわけであります。
 農地整備におきまして、中心経営体への農地集積率に応じて促進費が事業費の最大一二・五%交付される制度がございます。これは、集積の割合に応じて交付金が異なるわけでございますけれども、最大限の交付で農業者の負担がゼロになるというような制度でございます。
 私は、この農地集積促進費による農業者負担の軽減を第一ステップではないかなというふうに位置付けているわけであります。そして、第二ステップが、本年度から新規に創設された高収益作物の作付面積の割合に応じて促進費が交付される制度であります。さらに、第三ステップが、本事業による農業者負担軽減だというふうに思います。この第三ステップあるんじゃないかなというふうに思うわけであります。
 つまり、本事業だけをフォーカスすれば大変優遇された制度に見えるんですけれども、実はそうではなくて、政策目的を達成するためのハードル、第一ステップであれば農地の集積割合、第二ステップであれば高収益作物の作付面積の割合、これらをそれぞれ高めることによって農業者の負担が軽減され、最大でゼロになるということでございます。地域の実情に応じてどのステップを選ぶのか、それぞれハードルがあるわけですから、そこを越えることで農業者の負担を軽減し、それをインセンティブにして国が目指す政策を実現するということだというふうに思います。
 私なりに農業者の負担軽減策を、先ほど申し上げましたように、三つ分類してみたわけでございますけれども、もちろんほかにも細部ありまして、例えば中山間の傾斜農地整備では第一ステップと第二ステップの混合型みたいなものもあります。とかく隣の芝生は良く見えるものでありますけれども、負担軽減にはそれぞれハードルがありまして、そのハードルを越えたときに初めて負担軽減がなされる、そういう仕組みになっているんだということ、ここがしっかりと理解していただく必要があるんだろうと。
 いずれにしても、農業者の皆様を始めとして、今ほど礒崎副大臣から答弁がございましたように、土地改良関係者を始めとして農業者の皆様方に分かりやすく負担金軽減の制度内容を周知徹底いただくことが重要だろうというふうに思っております。
 次に、二点目でございますが、本事業の採択要件について、先ほど、今、平場経営事業は二十ヘクタール、中山間地域は十ヘクタールが基本というような話もございましたけれども、この受益面積の規模要件の設定につきまして現時点でどのように考えているのか、お聞かせ願いたいと思います。
#10
○大臣政務官(矢倉克夫君) お答えいたします。
 事業の採択要件である受益面積についてでありますが、今先生からもお話もありました、現行の圃場整備事業につきましては、各団地の面積、農地面積の合計が平場で二十ヘクタール以上、中山間地域では十ヘクタール以上あることを採択要件としております。この場合、各団地の農地について連担化は求められておりません。すなわち、二筆以上の土地が連なっていることは求められてはいないわけであります。
 他方、先生、本事業とおっしゃった機構関連事業でありますが、農地中間管理機構が借り受けている農地を担い手が引き受けやすいよう農作業を効率的に行える状態に整備するものでありまして、このため、各団地につきましては一定規模以上の面的まとまりのある農地を対象に実施することとしております。先ほど先生もおっしゃった公平性という部分も含めて、その結果、各団地の合計面積の規模要件、お尋ねの件につきましては、既存事業よりも引き下げる考えでございます。
 面積要件につきましては、先生御指摘の点も十分に踏まえまして、各地域の実情や担い手の経営状態、意向等を踏まえつつ進めてまいる所存です。
#11
○進藤金日子君 ありがとうございます。
 今、矢倉政務官から御答弁いただいた方向で是非とも御検討を深めていただきたいというふうに思います。
 これは、具体的には平成三十年度予算要求における制度要求事項になるんじゃないかなというふうに思うわけでございますが、事業地区全体としての受益面積の規模要件を引き下げるのみではなくて、今政務官御答弁なさいましたように、受益面積を構成する個々の団地にも目くばせしていただきたいということでございます。つまり、分かりやすく言いますと、全体の受益面積がブドウの房だとすれば、房全体の大きさだけではなくてブドウの一粒一粒の大きさにも目くばせ願いたいということでございます。この際、ブドウの粒が密着していないと駄目だとか、少し粒が離れていてもブドウの房としてくくっていただけないかということでございます。
 つまり、厳密な地理的要件のみだけで規模要件設定するんじゃなくて、今政務官もおっしゃいましたが、実際に営農する担い手の視点から農作業が効率的に行える範囲がこの受益面積要件として設定可能になるように制度設計いただくように要望いたしたいというふうに思います。
 また、本事業はどうしても水田が主体という感じがいたすわけでございますが、実は樹園地なんかでもこれ随分ニーズが出てくるんじゃないかと。そういった面では、樹園地などの畑でも利用可能になるように制度設計をお願い申し上げたいというふうに思います。
 もちろん、モラルハザードがあってはいけません。そこは注意しながら、私は、本事業で救えない農地は耕作放棄されるんだという強い危機感の下で制度設計しないといけないんじゃないか、そしてまた、この事業制度を運用しないといけないんじゃないかというふうに思っておりますので、是非ともよろしくお願い申し上げたいというふうに思います。
 次に、三点目でございます。
 農地中間管理機構はこれまでも農地中間管理権の設定を行ってきた実績があるわけでございます。これを従来の一般的な事務というふうに定義しますと、この一般的な事務と今回の本事業の実施を前提とした事務との間の具体的な相違、これ違いがあるんだろうと思います。その具体的な違いについてお聞かせ願いたいというふうに、想定で結構でございますので、お聞かせ願いたいというふうに思います。
#12
○政府参考人(大澤誠君) お答えいたします。
 農地中間管理権の設定に当たりましての通常の手続についてまず御説明いたしますと、出し手の方から機構に対して農地貸付けの希望申込みがあります。その際、出し手と機構との間では貸付条件の調整、これにはいろんな事務がございますけれども、賃料の交渉なり貸付期間の条件交渉等々を行います。その他、それが進みますと、機構から市町村に対して利用集積計画の作成、申出でありますとか、そういう手続的な作成、公告でありますとか、そういう面に入った上で中間管理権の設定というふうになります。
 今回のこの土地改良法等の改正後は、この法律改正の際に併せて中間管理事業法も改正されることになりますが、それに一つ加わっておりまして、機構は、農地中間管理権の設定の際に、将来的に機構関連事業が行われる可能性があることを農地所有者に説明を行うという義務が生じることになります。これは法改正後の法八条三項四号のロということでございます。
 この条項は非常に実質的に考えてございまして、単にこの条文を読み上げればいいということではありませんで、機構事業の趣旨でありますとか制度の内容、こういうことについて十分農地所有者の理解を得るというような形で実質的に機構を指導してまいりたいというふうに考えてございます。
#13
○進藤金日子君 次に、四点目の方に移りたいと思いますが、今、ただいま大澤局長から御答弁いただいたわけでございますが、やはりこの本事業の実施を前提として農地中間管理権を設定する場合、農地中間管理機構があらかじめ所有者等に対して本事業が行われることがあることの説明を義務付けることになると。これは、今局長御説明のとおり、農地中間管理事業の推進に関する法律の改正案に規定されているわけでございますけれども、説明の義務といっても、今おっしゃいましたように、やはり実態として現場では単なる説明のみというわけにはいかないだろうというふうに思います。
 単なる説明というのは、いわゆる字で書いたようなただ説明するということではなくて、実態としてはいつこの事業が始まるんですかといったような話だとか、あるいは自分の所有地、一体整備された後どこへ行っちゃうんでしょうかとか、あるいは、もちろん所有地の形状どうなるんだろうか、これ換地処分というのは同意取ることになりますから、換地の同意はどのタイミングになるんでしょうかとか、いろんな質問があるんだろうというふうに思うわけであります。そうなりますと、やはり圃場整備事業の知見を持った経験者、いわゆるそういった有識者みたいな実務を積んだ方が説明しないと現実的には話がまとまらないんじゃないかなというふうに思うわけであります。
 こうした現場の状況を想定しますと、義務が課された説明自体、従来の事務と比較して量的にも質的にも業務が高度化することが見込まれるわけであります。こうした高度化した業務に対応した制度的、予算的措置の方向性、お聞かせ願いたいと思います。
#14
○政府参考人(大澤誠君) 土地改良事業についての経験を積まれた先生の御指摘、大変ごもっともだと考えております。
 この新しい事業におきまして、これを契機にこれまで以上に、これまでも連携は進めてございますけれども、これまで以上に基盤整備事業に関する知見が求められるというふうに考えてございます。
 今までも、いろんな研修会の際にも基盤整備に関する理解の向上ということを図ってきたところでございますけれども、やはり実際の実務に精通しておられる方でないと出てこない疑問点、質問というのがございます。我々今考えておりますのは、やはり土地改良区との連携をまず進めていくことが一番近道ではないかというふうに考えてございます。
 現状におきましては、二十七年度現在では、機構等から土地改良区への業務委託、これを進めてございますが、現状ではまだ六県、三十一土地改良区にとどまっているところでございます。これはまだ限定的だと思っておりますので、土地改良区への業務委託、これを拡大していくというのが一つの方向ではないかというふうに考えてございます。
 なお、機構の運営、業務委託、研修等に要する経費につきましては農地中間管理機構事業により支援しているところでございますので、今後とも必要な予算確保に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
#15
○進藤金日子君 ありがとうございます。
 私は、この農地中間管理権の設定というのは本事業の成否を分けるクリティカルになるんじゃないかなというふうに考えております。ここへの対策を怠りますと、多分この本事業が停滞していくと。そうなりますと、何でこの申請、同意も負担もない事業が進まないんだということになりまして、往々にしてどの機関がいわゆる怠慢なんだと犯人捜しが始まるんじゃないかなと。結局結果として、二年、三年、時間だけが経過して調整が更に複雑化していく、こういう事態に陥ることを心配しているわけであります。それを避けるためには、農地中間管理権の設定に当たっての事前調整業務に関して、今局長からも御答弁いただきましたけれども、十分な制度的、予算的措置を講じていただくことをまた改めて要望したいというふうに思います。
 実は、現在でも、今局長から御答弁いただいたように、土地改良区、六県、三十一土地改良区でございますか、こういった業務委託が土地改良区になされている例があるわけですけれども、私が聞くところによりますと、業務量に対して委託費が安いんだと、赤字覚悟でサービス的にやっているんだというような声も聞かれるわけであります。是非とも、現場の実態ということを踏まえまして適正な業務委託がなされるように、重ねてここはお願い申し上げたいというふうに思います。
 次に、五点目でございますが、本事業は、事業主体の都道府県が自ら判断、あるいは農地中間管理機構の要請に対する判断のいずれかによって実施されることになります。非申請事業でございますから、実態としては、過去の要望状況や市町村の意向も踏まえながら、都道府県として本事業を行う必要がある候補地を定めて、事業化に向けた手続を順次進めていくことになると想定されるわけであります。
 このため、国として、都道府県に対して本事業に関する五か年程度の中期的な実施方針、この作成を求めまして、土地改良長期計画との整合等も踏まえて、全国的な視点から本事業の偏在がないような、もしあれば是正するといったことも含めた対策、必要というふうに考えるんですが、これに対しての見解を伺いたいというふうに思います。
#16
○政府参考人(佐藤速水君) 我が国の農業の競争力の強化を図るために、平成三十五年度までに担い手への農地利用の面積シェアを八割に引き上げるというKPI、政府目標の達成に向けて事業を行うこととしているところでございます。
 この機構関連事業の推進を図るためには、国といたしまして、この機構関連事業を積極的に活用すると、そういった都道府県に対しましては重点的に予算を配分するといったことが重要であると考えております。また、この機構関連事業の活用が低調な都道府県に対しましては、冒頭申し上げましたような政府目標の達成に向けて、その活用について積極的に国として働きかけを行いまして底上げを図っていくと、こういったことが重要ではないかと。
 そういうようなことを通じて、この機構関連事業の偏在がなるべく生じないようにしながら、政府のKPIの達成に向けまして事業を推進してまいりたいというふうに考えてございます。
#17
○進藤金日子君 ありがとうございます。今、佐藤局長から御答弁いただいた方向で是非ともお願い申し上げたいというふうに思います。
 実は、この本事業、農業者の申請、同意がなく、農業者の負担もないということでございますから、都道府県あるいは市町村の財政状況等の事情が本事業の実施に大きな影響を及ぼす可能性があるんじゃないかなというふうに思うわけです。実際に、農業者の負担がなくて、事業化に至る手続も簡素化されるわけですから、これ事業実施の要望が相当程度多くなるんじゃないかということも想定されるわけであります。
 しかしながら、市町村や都道府県の財政事情は厳しいわけであります。特に農山村を抱える市町村の財政事情は逼迫しているわけでありまして、市町村、これは一〇%負担、地方財政措置はあると言いつつも、一〇%の負担はこれ伴うわけでありますので、この市町村が負担ができないゆえに事業化できないといったような懸念も現実的にあるわけでございます。
 したがいまして、国として、都道府県に本事業の中期的な事業方針の作成、今、随時、局長からは確認しながらということだろうというふうに思いますが、私としては、そこの部分はある程度、実施方針みたいなところを作成をお願いして、事業化を阻害する要因を分析して、全国的な視点からそれら阻害要因を克服する対策、これいろんな対策があるんだろうと思います、地財措置がいいのか、あるいはいろんな支援のもの、別のものがあるのか、いろんな対策、こういったことを講ずることが重要ではないかなというふうに思います。
 決して、都道府県を監視するとかといった類いの過重な要求をするというのじゃなくて、あくまでも今局長が答弁されたような方向の中である程度しっかりまとまって評価ができるような、そういった工夫が必要なんじゃないかと。あくまでも、本事業創設の恩恵が偏在することなくて全国津々浦々に及ぶように、是非とも工夫をいただきたいというふうに思います。
 次に移りたいと思います。
 次は、農業用用排水施設の耐震化を目的とした農業者の申請によらない土地改良事業の創設に関して、国又は都道府県が土地改良長期計画との整合を図りつつ、緊急耐震工事計画の上位に位置付けるものとして五か年程度の中期的な実施方針、これ作成すべきではないかと。ここもまたちょっと中期的な方針になってしまうんですけれども、そういった考えについて御見解をお聞かせ願いたいというふうに思います。
#18
○政府参考人(佐藤速水君) 耐震化を目的とした事業に関してでございますが、今後、南海トラフ地震等が発生する可能性が高まっております。農村地域の安全確保に向けまして、農業用用排水施設の耐震化事業、これを迅速かつ機動的に実施していくことは喫緊の課題だというふうに認識をいたしております。
 このため、昨年八月に閣議決定されました土地改良長期計画におきましては、重要な成果目標の一つといたしまして、湛水被害等の災害防止と施設の耐震化、こういったことを位置付けておりまして、今回の法改正の仕組みを活用することによりましてこの目標が確実に達成できるものというふうに考えてございます。
 他方、今回の法改正によりまして、御指摘のとおり、農業者の申請によらずに国、地方公共団体が自らの判断で事業を実施できることとなります。このため、行政の役割がこれまで以上に重要となりますので、国や地方公共団体が各々、施設の状況ですとか事業の進捗を踏まえた計画的な事業推進といったことが不可欠であるというふうに考えてございます。
 この農村地域防災減災事業の推進に当たりましては、これまでも地方公共団体が総合的な計画を作成することとしております。今回の耐震化事業につきましても、この計画に位置付けたいというふうに思っております。そうすることによりまして、国、地方公共団体が個々の施設の耐震化事業の具体化に向けて、優先順位付けの考え方を整理して効率的な実施の方針とすると。あわせて、国と地方公共団体が情報を共有することによりまして耐震化事業の計画的な推進が図られるように努めてまいりたいというふうに考えてございます。
#19
○進藤金日子君 ありがとうございます。本当に御丁寧な詳細な御答弁いただきまして、ありがとうございます。
 現実問題としまして、今局長言及されましたように、東南海トラフ等の大規模地震の発生、これはもう確実に起こり得るわけでありまして、いつ発生してもそれに万全の対応、備えを取らなくてはなりません。その中で想定されるリスクは全て取り除かないといけないということだろうと思います。時間との勝負であろうというふうに思うわけであります。
 東日本大震災におけます福島県須賀川市の藤沼ため池の痛ましい災害、これは絶対に繰り返してはなりません。特にため池の耐震対策は、ハード対策のみならず、ハザードマップの作成や避難訓練など、ソフト対策も極めて重要であります。
 そうした中で、今局長が答弁されましたように、しっかりと行政が主導して、責任を持って計画的また迅速にこの耐震対策を実施することを強く要望したいというふうに思います。
 次に、農用地や農業用用排水施設に関して、農業者の申請、同意や負担を要しない事業、これ創設されていくわけでございます。こうなりますと、これまで以上にやはり土地改良予算、確保する必要があるんだろうというふうに思います。従来の事業実施に要する予算と新たな制度に要する予算の両者を確保するに当たりまして、具体的な方針をお聞かせ願いたいと思います。
#20
○国務大臣(山本有二君) 土地改良事業につきましては、農業の成長産業化の実現に向け、農地の大区画化等を通じた経営規模の拡大や高収益作物への転換等を促進する、そして、農村地域の安全、安心な暮らしの実現に向け、農業水利施設の長寿命化、耐震化や農村地域の防災・減災対策を推進する、この二つは大変重要な施策というように考えております。
 今回の土地改良法の改正によりまして、まず、農地整備につきまして、三十五年までに担い手の農地利用が全農地の八割を占める農業構造を確立する、そういう政府目標の達成に向けましてしっかりと取り組んでいきたいと思っておりますし、新たに創設する機構関連事業への移行が進み、さらには農業水利施設の耐震化対策等について実施手続が改善されるということで、事業着手の迅速化が図られるということが見込まれるわけでございます。
 こういった点から、御指摘のように、事業制度の使い勝手が向上することによる地域のニーズの高まりがあると思いますし、土地改良事業の計画的かつ安定的な推進に必要な予算の必要性もおのずから高まってまいるところでございます。そうした意味におきまして、今までに増してしっかりとした予算確保に取り組みたいというように思っております。
#21
○進藤金日子君 大臣、ありがとうございます。
 土地改良予算につきましては、本農林水産委員会の委員の皆様方を始めとする国会の御理解を得まして、また、山本農林水産大臣の強力なリーダーシップの下での政府全体の御理解をいただきまして、平成二十八年度補正予算と平成二十九年度当初予算を合わせて、予算が大幅に削減される以前の平成二十一年度当初予算の水準まで回復いたしました。本当に土地改良関係者は感謝しているわけであります。本当に喜んでいるんです。しかしながら、やはり大きな不安を抱いているわけであります。これは、当初予算がまだまだ不足しているということでございます。
 では、何でその当初予算が必要なのかということにつきまして、全国の現場実態を踏まえて私なりに御説明申し上げたいというふうに思います。これは、どの部署でも、各省どこへ行っても、当初予算欲しいわけです、補正よりは当初。だけれども、何で土地改良は当初なんだ、現場の人たちがこだわるのかということを少し御説明したいというふうに思うわけであります。
 これ、土地改良事業におきましては、補正予算というのは、継続している地区、事業が着工している地区ですね、ずっと動いている、継続している事業地区が予算不足で工期が延びていくわけです。その工期が延びていくものを計画どおりの工期で完了するように、これはまさに追加的な補正予算で補正していっているということなわけです。その意味におきまして、例えば近年の平成二十七年度、二十八年度の補正予算、これは大変大きな効果があるわけであります。
 一方で、当初予算につきましては、継続地区を予定どおり完了させるようにする予算であることに加えまして、新規に着工する地区を採択して、その地区を計画どおりに完了させるための予算であるわけであります。基本的に五年程度の工期を要する地区をいつ付くか分からないような不安定な補正予算で採択しますと、これ当初予算が不足している中におきましては、他の継続地区に充てるべき安定的な予算を補正採択地区にも充てなければならないわけですから、結果としてどの地区も工期が延びてしまうという、これ大変な事態に陥るわけであります。
 近年、土地改良事業に対する新規採択のニーズが大きくなってきております。多分、山本大臣の方にも各地からたくさんの要請上がっているんだろうというふうに思っております。これは、やはり農業者の高齢化や担い手の減少が続く中におきまして、効率的な営農が可能な農地や水利施設が整っていないと、これ誰も耕作してくれない。また、今耕作している方々も、更なる生産コスト削減を図るためには、これ高性能な農業機械の導入等が可能となるようなこの大区画化等の整備が不可欠だからであります。今、IT化とかもあるわけですけれども、例えば暗渠排水のところを自動化していく、自動地下水装置やっていくとか、いろんな面の労力を削減していく、そういった技術の対応も含めた土地改良事業へのニーズがあるわけであります。
 意欲のある担い手は、極めて経営感覚が優れているわけであります。新規着工地区の完了を見据えて各種設備投資を準備するわけでございます。それが、当初予定していたよりも一年遅れました、予算が足りないので一年待ってくださいと、済みません、また二年待ってくださいと、そういうわけにいかないわけであります。本当に逼迫した声が各地から上がってくるのは、そこがポイントだろうというふうに思っています。ですから、この土地改良が停滞すれば、農業競争力強化プログラムは私は実現不能になるんだろうと。それぐらいやはりこの基盤は重要だというふうに思うわけであります。ですから、安定的な予算としての当初予算の十分な確保が不可欠なわけであります。
 そして、土地改良投資はストック効果があります。つまり、一旦整備された農地や水利施設、これは社会資本として四十年、五十年単位で効果を発揮し続けるわけであります。
 本委員会でも議論になりましたけれども、米の直接支払金、これは旧農業者戸別所得補償制度でございます。これ、平成三十年度から十アール当たり七千五百円の交付金が廃止されるわけであります。これ、農業者にとりましては、おおむね一俵当たり八百円ぐらいの損失に当たるんだろうというふうに思います。私は、これはやっぱり真剣に立ち向かっていく必要があるんだろうというふうに思います。私は、この対策として、土地改良の推進によりまして、米一俵当たりのコストを確実に八百円以上削減するんだと、そして事業費に要する農業者の負担金を大幅に軽減することが一つの対策ではなかろうかというふうに考えております。
 もちろん、この米の直接支払金の交付対象と土地改良事業の受益者は単年度ではイコールフッティングしないというふうに思います。しかしながら、複数年を見通していけば、水田であれば必ず土地改良投資って行われるわけでありますから、ストック効果という視点、そして農業者の負担金が複数年にわたって賦課されるという実態を踏まえれば、こうした考え方に基づく土地改良予算の確保をして、そして合理的な判断、土地改良予算を確保して農業者の実態的ないわゆる経費の増加の部分を抑えていくということを判断していくのが合理的ではなかろうかなというふうに考えるわけであります。
 ここで、多くの現場の声を集約させていただきたいんですが、いっぱい各地から声が上がってきているのは、私なりにそこを集約させていただきますと、農地中間管理機構はフル稼働していただきたい、そしてその役割を十分果たせるように、土地改良区始め関係機関、これはもうしっかりと連携して連携を強化していくこと、これはもう当然やっていかないといけない、これ声はあるわけであります。
 しかしながら、農地中間管理機構の活用が目的化しないように留意が必要なんじゃないかという声もあるわけです。あくまでも政策目的は、農地利用の集積等を通じた農業生産の効率化等を図って農業の持続的発展につなげていくということであります。農地中間管理機構はその手段であるわけであります。目的と手段を履き違えることなく、言い換えれば、農地中間管理機構ありきの土地改良制度だとか予算の配分に偏り過ぎますと、今日は北海道の先生おられますが、これ、特に北海道なんという地域は大混乱するんじゃないかというふうに思うわけです。ですから、その辺十分留意いただきまして、農水省の方にも対応いただきたいというふうに思います。
 次に、話題を変えますけれども、土地の共有者等の取扱いの見直しに関しては、土地改良事業の内容には民法における共有物の変更と共有物の管理の双方に該当する場合が想定されると思います。今回の法律改正を踏まえまして、共有地の代表を決める手続についてお聞きしたいというふうに思います。
#22
○政府参考人(佐藤速水君) 共有地の代表者の選任でございますが、共有者間の話合いによって行われるものというふうに考えてございます。土地改良事業の実施主体等に対しまして、共有者全員が代表者を選任した旨を書面で通知することになるということでございまして、改正後の法案の百十三条の二第四項に規定をいたしております。
 実際どうなるかということでございますが、実際の話といたしましては、土地改良区が農地一筆ごとの各共有者に対しまして個別に電話なり郵送いたしまして代表制の導入について説明をしていくことになると思います。そして、この共有地におきまして代表者を選任してくださいというように促していくことになるのではないかというふうに考えてございます。
#23
○進藤金日子君 ありがとうございます。
 ここは非常にすばらしい手続、規定していただいたんじゃないかという反面、やはり、現場を回りますと、土地改良区の方々、非常にどうするんだろうと不安に思っている方々も多いものですから、是非今局長御答弁いただいたところを分かりやすくまた現場の方にも御説明いただき、このせっかくの制度がしっかりと活用されて事業の推進に役立てるように是非ともお願い申し上げたいというふうに思います。
 次に、土地改良施設の更新事業におけます手続の簡素化につきまして、当該土地改良施設が有している本来の機能を図るもので、かつ土地改良区の組合員の権利又は利益を侵害するおそれがない更新事業の手続が簡素化されるということでございます。
 こういった中で、この本来の機能維持というところ、この範囲につきましてもこれまでもるる説明がなされているというふうに承知しているわけでございますけれども、私は、そこはいろいろ幅があって、現場を回りますと、あっ、これはいいんだろうか、これはどうなんだろうという声が聞かれるわけでありますので、是非ともこれは別途ガイドライン等で関係者に周知して、そして手続が早く進めるようにすべきではないかなというふうに考えるわけでございますが、これに対する見解を伺いたいと思います。
#24
○政府参考人(佐藤速水君) 今回の改正によりまして、土地改良施設の更新事業のうち、技術革新等に起因する機能向上を伴うものにつきましては、これまでの農業者の三分の二以上の同意に代えまして、総会あるいは総代会の議決でもって事業を実施できるようにするというふうにさせていただくことにしております。
 委員御質問のこの本来の機能の維持でございますが、同意徴集手続を簡素化する範囲につきまして例示として申し上げますと、一つは、例えば省エネ型ポンプの導入、開水路のパイプライン化、ゲートの自動化、遠隔操作化、さらにはゲリラ豪雨対策としての排水機場の能力向上、こういったものを本来の機能の維持ということで想定をしておりますが、関係者が円滑にこの更新事業を推進できるように、今後その範囲につきまして通知等においてしっかりと現場の方に周知徹底を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
#25
○進藤金日子君 ありがとうございます。
 本当に現場の方はこの制度を早く動かしたいということですごい大きなニーズがございますので、今局長御答弁いただいたように、是非とも適切に通知していただいて周知を図っていただきたいというふうに思います。
 最後に、要望になりますけれども、全国各地を私回っていきますと、これ、どこでも土地改良事業に携わる技術者が大幅に不足しているんだという声が聞こえるわけであります。そういった中で、やはり現場のニーズが多様化していて、そういった中で人が足りないものですから、このニーズに即応した調査だとか計画だとか事業の実施、さらには、最近災害が多いわけですので、災害復旧事業の対応にも支障を来しているんだという声が聞かれます。これ、都道府県も足りないという声が聞かれるぐらいでありまして、そういった中で、特に末端の中に行きますと、土地改良区の技術者、それから市町村の技術者不足、これは本当に深刻なわけでありまして、悲痛な声が上がっているわけであります。これは実は幾ら予算、これ予算をしっかり確保しないといけないんですが、予算だけこれ確保しても、立派な制度を整えても、これ現場でしっかりと執行する技術者がいなければ政策の実現は不可能なわけであります。
 もちろん、日本全体が人手不足でありまして、更に深刻化しているわけでございますから、これは非常に難しい問題なわけでございますけれども、是非とも、この農業競争力強化プログラムを支えていく土地改良の事業の実施という視点からも、こういった技術者が足りなくなっている実態につきましても農水省の方でしっかりと把握していただきまして、その迅速かつ的確な対応を是非御検討いただきたいなというふうに思うわけであります。
 実はこの問題は、これ、高等教育機関における農業土木教育とも密接に関係しております。今、いろんな農業高校を回っていきますと、農業高校という、農業がもうないような高校になっているところがあって、昔は何とか農業高校農業土木科というのがあったのが、もうなくなっている、コースすらもだんだん薄れていると。そうなりますと、今、募集を例えば県とか市町村が掛けても応募が来ないというようなことがあるわけです。大学に至ってもそうなんです。今、農学部の中で農業農村工学と銘を打っているところは少なくて、これ、生産環境学科とかそういった形の、土木だとか工学というのをどんどんどんどん除いていっているわけです。
 そういった中で、しかしながら、現場に行くと、現場での対応というのは、技術者は、これはやはりしっかりとした履修しないといけない部分がいっぱいあるわけですから、その部分はしっかりと履修をして会得をして、そして現場で適応しないといけない。その部分が本当に今もうおかしくなってきているんじゃないかなという気がしておりますので、ここは、私自身も全国回ってまたしっかりとこの実態を集約をして、必要に応じてまた農水省にも御提案し、また文科省の方にも機会があればしっかりとその対応を質問するなど、そういったことをやっていかないと、これ本当に大変なことになるなというふうに考えております。
 私は、やはり従来からずっと訴えているのは、土地改良は日本の命綱だということを訴えているわけです。これは何を意味するかというと、農業生産しっかりするためには農地と水がないといけない、それ農業資源ですね。それから人がないといけない、技術がないといけない。この農業資源と人と技術、三要素がなければしっかりとした生産はできないわけであります。
 そういった中で、人の育成、極めて重要であります。技術継承、開発、重要であります。農地と水というのは、この二つの資源と違うのは移動ができないわけです。その地域地域の固有の資源であります。そういった中で農業生産を維持し、その生産力を高めていくということになりますと、農地と水が持っている機能ということを維持し高めていかないといけません。この農地と水が持っている機能ということを維持し高めていくことを土地改良というわけであります。
 ですから、この土地改良は私は日本の命綱であろうということを各地で訴えながら、予算の確保をしっかりやらないといけない。しかしながら、この予算の執行は効率的にしっかりとやっていかないといけないし、なおかつ、成果もしっかりとまた説明をし理解を得ていく必要があるということも併せて訴えているわけであります。
 そういった面では、土地改良長期計画、昨年閣議決定されましたけれども、あの中にある成果目標ということをしっかりと念頭に置いて、各現場現場がこの成果を上げていくと、そして予算もしっかりと確保していただく中にあって、農業競争力強化プログラムの中でしっかりと果たす役割をしていくべきだというふうに考えるわけであります。
 一方で、これ土地改良だけではなくて、私は、農山漁村、これも日本の命綱だということを訴えているわけであります。これは委員の皆様方も同じ共有認識だと思いますが、やはり農山漁村の維持なくして国土の維持はないわけであります。是非ともこの農山漁村政策ということにつきましても、私、土地改良中心でございますけれども、林業、水産業も含めてしっかりと対応してまいりたいというふうに考えております。
 是非とも、この土地改良は日本の命綱、そして農山漁村は日本の命綱ということであります。(発言する者あり)小川先生、私と誕生日同じなんです。昭和三十八年七月七日生まれ、同じ年でありますが。
 是非とも、この土地改良は日本の命綱ということと農山漁村は日本の命綱ということ、ここを是非とも党派を超えてこの委員の皆様方に御理解いただきたい。そして、この今回の土地改良法を改正した趣旨がしっかりと現場に生かされて、そして農業の生産性向上と効率化、それに向けて現場が汗が流せるように、委員の皆様方の御支援と御指導を重ねてお願い申し上げまして、私の質問を終えさせていただきたいと思います。
 どうもありがとうございました。
#26
○櫻井充君 民進党・新緑風会の櫻井でございます。
 今、専門家の進藤議員の質問をお伺いしながら、大臣、済みません、通告しておりませんが、獣医学部なんかより農業土木を育てる人たちの学校をつくった方がいいと思いませんか、どうですか。
#27
○国務大臣(山本有二君) 産業動物医、公務員動物医の不足感、それは獣医学部によるところに期待するわけでございますし、国土の保全や水の管理、こうしたものは農業土木の分野にお願いしたいと思いますので、両方必要だろうというように思います。
#28
○櫻井充君 この問題は後でやらせていただきますが、素人なりにちょっと勉強してまいりました。
 まず最初に、ため池のことについてお伺いしたいと思います。
 農水省からこのポンチ絵をいただいて、ちょっと見て、おかしいわけです。何がおかしいかというと、防災及び減災対策の強化に関する措置と書いてあったんです。一として、ため池等の耐震化事業に係る新たな仕組みの創設と書いておきながら、ため池が決壊したときの想定浸水区域の写真は豪雨によって決壊したと書いてあるんです。これ、豪雨によって決壊している写真が載っていること自体がもう根本的な間違いであって、そこでお伺いしたいのは、豪雨でも決壊するはずであって、豪雨で決壊する場合とそれから地震によって決壊している場合、この十年間の件数を教えていただけますでしょうか。
#29
○政府参考人(佐藤速水君) ため池が決壊する原因でございますが、豪雨の場合は堤体の越流とか浸透による破壊でございます。地震の場合ですと、堤体の崩壊、沈下などでございます。
 委員お尋ねの最近十年間のため池の決壊の状況を見ますと、豪雨によるものが二百七十九件、地震によるものが五件というふうになってございます。
#30
○櫻井充君 いや、私がいただいた過去十年間の被災箇所を、これ農水省からいただいた数字ですよ、ちゃんとそれで質問通告してあるはずですが、豪雨によるものは六千百九十一件、地震によるものは二千五百七十六件と。そのうち、東日本大震災のときだと思いますが、平成二十三年度に二千五十一件と、ほとんどこのときだけであって、あとはほとんど全てが実は豪雨なんですよ。
 そうだとすると、私、これやめろと言っているわけじゃなくて、ここの目次は防災及び減災対策の強化に関する措置と書いてあるので、何でこれ耐震化にしたんですか。耐震化じゃなくて、これは、別にこの豪雨などのことについてもちゃんと対応できるように私はすることの方が現実問題としては大事じゃないかと思うんですが、この点についていかがですか。
#31
○政府参考人(佐藤速水君) まず、先ほどお答え申し上げました数字でございますが、決壊の件数を申し上げました。昨日、委員に御提出申し上げました資料はため池の被災箇所数でございます。被災箇所数につきましては、先ほど委員が御指摘なさった件数のとおりでございます。
 それで、御質問でございますが、豪雨にも対象を広げるべきということでございますが、この豪雨に対しましては、気象庁の予報等に基づいて事前にため池の決壊等の防止に関する、例えば水位低下といったような被災リスク低減の措置を実施することが可能でございます。また、地域住民に速やかな避難を促すことによりましてある程度被害を抑えることができるというふうに考えてございます。これに対しまして、地震につきましては、事前の予測が難しいので、豪雨に対する場合のように被災リスク低減の措置や避難等の対応が困難でございます。
 そのようなことを踏まえつつ、今後、南海トラフ地震等が発生する可能性が高まっていることを考えまして、今回の法改正におきましては、耐震化事業を迅速かつ機動的に実施するための仕組みを創設することが特に必要であるというふうに考えて御提案をしたところでございます。
#32
○櫻井充君 いや、別に非難しているわけじゃなくて、建設的な意見として私は申し上げているつもりなんですよ。
 今、そういう御答弁でしたが、じゃ、何で豪雨によって、そういうふうにおっしゃるから、こうやって被災を受けるんですか。調整できるんだったらここの被災箇所ゼロにならないとおかしくないですか。そういうことができるにもかかわらず六千百九十一件もあるんだったら、ここに対する対策も、いや別に、だってここには防災及び減災対策の強化って書いてあるんだから、耐震化に特化する必要性、僕ないと思うんですけど、局長では駄目なので、大臣、どう思われますか。これ、ここに併せて書いてあるんだったら、耐震化じゃなくて全部まとめて予算措置した方がいいんじゃないですか。
#33
○国務大臣(山本有二君) 様々検討させていただきましたが、豪雨災害に対する気象の精度が上がりましたし、また衛星も更に精度が高まるというように聞いておりまして、今後、豪雨災害に対しては次の場面で整備したいというように思っておりまして、東日本あるいは熊本あるいは鳥取で起こる地震対策、こういったものにまずは対処していきたいというように決意したところでございます。
#34
○櫻井充君 大臣の御判断であれば、それはそれで結構ですが、私は、個人的に申し上げれば、この豪雨対策の方が件数も多いので、むしろこちら側に対してきちんとやるべきでは、こちら側に対してもきちんとやるべきではないのかということは申し上げておきたいと思います。
 その上で、耐震化が必要であるという件数を資料でいただきました。その資料をいただいてみて、県ごとによってばらつきがありまして、耐震の実施状況なども含めて見てみるとかなりばらつきがありまして、我が宮城県は、耐震不足が確認された防災重点ため池はゼロでした。一方で、多いところは愛知県それから兵庫県と、でも、ここは比較的お金持ちの県なのでと言ったらこれから出す秋田県に怒られそうですが、ですが、やっぱりここら辺は比較的お金がある県だと思いますが、その次に多いのが四国と、あとは秋田なんですね、実際のところを申し上げると。
 そうすると、河川のないところにため池ができてくるとすると、ある町のところにだけ集中してしまって、そこの予算規模が小さいと、先ほど進藤議員からもお話がありましたが、ここの市町村負担なりそれから個人負担が重くなってなかなか進んでいかないんじゃないだろうかと私は懸念しているんですが、実際のところどうなんでしょうか。
 例えば、その資料をいただいて見ると、秋田の中で、防災対策の中でいうと一番多いのは秋田市だったんです。その次が男鹿市になってきていますが、ここの予算規模が百四十九億ぐらいと。この百四十九億に対してどの程度の負担になるのか、それについて御説明いただきたいと思います。
#35
○政府参考人(佐藤速水君) 私どもといたしましては、秋田県の重点防災ため池、耐震化が必要なため池がある市及び町、そこの財政規模に占めます耐震化事業、これの年度負担額の割合を試算をいたしました。それによりますと、男鹿市におきまして財政規模に占めます耐震化事業の割合ですが、〇・六%、ここが一番割合が大きくなっております。以下、能代市、井川町ということで、一番少ない大館市におきまして〇・〇七%という状況になってございます。
#36
○櫻井充君 そうすると、先ほど進藤議員も心配されていましたが、より具体的に今踏み込んで御答弁いただきましたが、市町村としてはこの程度の負担であれば十分に対応可能だということでよろしいんですね。
#37
○政府参考人(佐藤速水君) ため池の耐震化事業でございますが、これにつきましては、現在、国や地方の標準的な費用負担割合を示した指針、いわゆるガイドラインというものでございますが、ここにおきまして、国、県、市町村による全額負担となっております。農業者に負担は求めておりません。
 市町村の費用負担でございますが、現在におきましても、この市町村負担を軽減すべく、例えば耐震調査等の調査計画への定額助成ですとか、中山間地域におけます補助率を五〇%から五五%にかさ上げをしておりますし、また、耐震化の実負担額につきましては地方財政措置の対象とするといったような措置を講じているところでございます。
 また、この耐震化事業が必要なため池は、委員御指摘のとおり、偏在性がございます。対策が必要なため池が集中している市町村があるという状況の中で、耐震調査の結果などを踏まえまして優先順位を定めまして、年度予算の平準化を図りながら計画的に耐震化事業を実施することが重要であるというふうに考えておりまして、今後とも、農水省として、県との連携を密にしながら、市町村の負担軽減に配慮して、耐震化事業をきめ細かに推進、支援してまいりたいというふうに考えてございます。
#38
○櫻井充君 ありがとうございます。
 きちんと対応していただきたいことと、それから、これで大体いつ頃終了することになるんでしょうか。
#39
○政府参考人(佐藤速水君) 昨年八月にため池一斉点検の調査結果を公表したところでございますが、この昨年八月の時点で、防災重点ため池のうち、耐震性能の不足が確認されたため池は全国で一千八百三十七か所ございました。
 今後、更なる耐震調査の実施によりまして、この耐震化事業が必要な防災重点ため池の箇所数、これがどの程度増加するのか、現時点では不明でございます。また、耐震化事業が必要なため池は、必ずしも均一な分布ということではなくて、偏在性があるということでございます。
 それぞれの地域によって、ため池を取り巻く状況、課題には違いがあると思います。したがいまして、現段階で事業の終期を見極めることは困難であるとは考えておりますが、一方で、農村地域の安全確保のためには、ため池等の耐震化事業を迅速、機動的に実施していくことが必要でございます。まず、耐震化事業の前提となります耐震調査、今後五年程度を目途として完了させて、事業規模を把握してまいりたいというふうに考えてございます。
#40
○櫻井充君 そうすると、いただいている資料は本当に一部であって、もしかするとこれは相当大きな額に、相当数としても多くなってくるし、額としても大きくなっていく可能性があるんだということが今分かりました。そういう意味で、繰り返しになりますが、市町村がきちんとできるような手当てはしていていただきたいということだけ要望しておきたいと思います。
 それと、水路やそのゲートの更新について、農業者の負担というのはどの程度になるんでしょうか。
#41
○政府参考人(佐藤速水君) この水利施設の更新事業でございますが、平成二十九年度に実施しております国営かんがい排水事業の実施地区、九十九地区ございます。そこの事業規模が一地区当たり百十四億円でございます。これを、費用負担のガイドラインに基づきますと、農業者負担は一〇・四%と定められておりますので、仮に十五年で償還するという形で試算をいたしますと、一年当たり年間一万四千円となります。一方で、実際には、後進地域ですとか、北海道、沖縄、こういったところでは国費のかさ上げなどの措置が講じられております。実際の平均負担額を同様に試算いたしますと、一人当たり年間約四千円という数字になります。
#42
○櫻井充君 ちょっと今の答弁おかしいですよ。なぜかというと、百十四億円で、農家の負担が一〇・四%ですから、ざくっと申し上げれば十数億円になるんですよ。何でそれが一万幾らになるかというと、済みませんが、ここに前提を抜かしていて、ここに関わってくる農家の数が何軒だから、だからこのぐらいですという答弁になるはずであって、本来であればこれ十何億は掛かるんです、農家は。まあいいです、ちょっと時間がないので。
 それで、もう一つ、市町村負担が六%なんです。これ結構重いと思うんですよ、こっちは。なぜかというと、たしか、僕の記憶が正しければ、県南の角田というところでもこういう事業をやろうとしたときに町の負担が重くてなかなか進みませんと言われた、もしかしたら間違いだったかもしれませんが、でも市町村負担が重いんだという、この水利のことで話がありまして、この六%負担というのは、これは重くないんですか。
#43
○政府参考人(佐藤速水君) 水利施設の更新事業に要する市町村の負担軽減でございますが、六%を負担している市町村の負担の軽減につきましては、例えば、この更新に当たりまして、全面的な更新ではなくて、既存施設の有効活用ですとか、長寿命化を通じた事業コストの低減を図るといったことですとか、水利施設の機能診断に対しまして定額助成を一〇〇%相当で行うことによりまして地元負担を軽減するといったこと、さらには、農業者の負担割合を従来の国営かん排事業より軽減したような新たな事業を平成二十四年度に創設をいたしまして、要件を緩和するといった取組を行ってきておりますし、また、この市町村負担につきましては、その負担分について公共事業等債の対象にするといったような地方財政措置を講じているところでございます。
 今後とも、市町村や農業者の負担の軽減も重要であると認識しておりますので、これらの取組を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
#44
○櫻井充君 ありがとうございます。
 いずれにしても、これ市町村もかなり大変な事業だと思っているので、国の十分な手当てをお願いしておきたいと思います。
 後でまた時間があったら、この問題について、この法案について質問させていただくことにして、加計学園のことについてお伺いしていきたいと思います。
 それで、まず、昨日、我々の、済みません、中の話で大変恐縮ですが、これが本当かどうかということで、まだ分からないと言われました。それで、調査をお願いしておりました。このペーパーもお渡しいたしております。
 その意味で、まず文部科学省からだと思いますが、その前に、ちょっとこのペーパーの位置付けをお伺いしておきたいと思いますが、これは私は公式的な、正式な文書ではないと思っています。クレジットも付いておりませんし、日付もありませんから。これはどういう性質のものなのかというと、一般に何かでヒアリングを行った際に、必ずメモする方々が来られてメモをしていっている、そのメモの類いだというふうに私は理解しております。このメモは、個人のパソコンに入っている場合もあれば、それから、例えば文部科学省であれば、文部科学省の部局によるのか全体になるか分かりませんが、そこの中にみんなで情報が共有できるようにそこにメモが残されると、多分そういうものじゃないのかと私は思っているんですが、私の認識はそれで間違っているでしょうか。文部科学省にお伺いしたいと思います。
#45
○副大臣(義家弘介君) メモには様々な種類もありましょうし、様々な扱いもあるというふうに考えております。
#46
○櫻井充君 要するに、官僚の間でですね、官僚の間で情報を共有するためにメモを普通して、そしてそれが共有されているということは、これはありますよね、副大臣。
#47
○副大臣(義家弘介君) 当然、あると思います。
#48
○櫻井充君 私は、多分、昨日お渡しした資料はその手の類いのものだと思うんです。つまり、まだ正式に決まる前にいろいろ議論していく中で、どういうことをこれから考えていかなきゃいけないかということがいろいろ書かれているわけです。
 これから一つ一つお伺いしていきたいと思いますが、まずこの真偽について、この真偽について文部科学省にお願いしていましたが、これは、文部科学省の中にはこういうようなペーパーはあったんでしょうか。
#49
○副大臣(義家弘介君) 昨日、実物を確認したばかりでございまして、現在、確認作業を行っているところでございます。
#50
○櫻井充君 済みませんが、これ、いつまで調べていただけるんでしょうか。
#51
○副大臣(義家弘介君) まず、事実としてのペーパーなのかどうなのかということ、これをしっかりと判断しなければなりませんが、一刻も早く確認作業を終えたいというふうに思っております。
#52
○櫻井充君 しかし、今日、僕、マスコミの報道なので、マスコミの報道、じゃ、義家副大臣にお伺いしますが、義家副大臣、このペーパーに関して、文書管理ができていないんじゃないかって、ここがもっと大きな問題だと、済みませんが、マスコミの報道ではそうなっていました。私の記憶が間違っていたらごめんなさい。そういう発言はされていますよね。
#53
○副大臣(義家弘介君) もしこれが本物のものであるというふうに考えたならば、その文書が、例えば私自身の大臣レクのときの言葉、それは、はっきり言って私はこういうペーパーを作りましたということを見せてもらってもいませんし、膨大な発言や指示の中で一部を切り取って仮に義家がこういうふうに言っていたと外に出しているとしたら、これは大変な問題であろうというふうに思っておりますし、仮に本物であるとしたら、文書管理はこれ深刻な問題だというふうに思います。
#54
○櫻井充君 それでは、こういうことを御発言なさったのかどうかだけは確認しておきたいと思うんです。
 ここの中に、義家副大臣の御感触というのがあります。農水副大臣は、そのような話は上がってきていない、確認をしておくということだったと。これは、そうすると、義家副大臣はこの件について齋藤健農林水産副大臣に尋ねたことがおありかどうかということになるかと思いますが、これについて尋ねたことはおありでしょうか。
#55
○副大臣(義家弘介君) いつ、何月何日何時にということの記憶はございませんけれども、獣医療行政を所管する立場から獣医学部新設の件についてお考えいただくようお願いした記憶がございます。
#56
○櫻井充君 ありがとうございます。
 それからもう一つ、萩生田内閣官房副長官にも話をしたけど余り反応がなかったと、ここにこう書いてあるんですが、萩生田内閣官房副長官にもお話をしたことがありますか。
#57
○副大臣(義家弘介君) 様々な議論や相談、内閣官房長官にしていますけど、この件については、文部科学省、内閣府だけで進めるものではなくて、需給の関係で農林水産省もしっかりと関わっていただかなければなりませんし、我々としても、しっかりとした手続で設置認可というのは行われるわけですから、その前提がしっかりとしていない中でいきなり出されて、さあ進めなさいということは、これは大変な大きな問題だというふうに考えておりましたので、それらの調整、各省庁がしっかりと意見を出した上で調整するように、調整していただきたい等の相談は行ったことはあります。
#58
○櫻井充君 ありがとうございます。
 そして、こうもおっしゃっているんです。今のことをまさしくおっしゃっているんですが、平成三十年四月開学で早くやれと言われても、手続はちゃんと踏まなきゃいけないと。ですから、今の御発言のとおりだと思いますが、確認です、これでよろしいですね。
#59
○副大臣(義家弘介君) 教育は、法と手続に基づいてしっかりと行わなければ、その信頼性を傷つけるものであろうというふうに思っております。
#60
○櫻井充君 そして、そこの中で、教育と民泊は違う、一緒にされては困るんだと、そういうこともおっしゃっていますか。
#61
○副大臣(義家弘介君) 言った記憶は全くございません。ございませんが、教育というものは極めて重要なものであるという認識は常に発信しているところでございます。
#62
○櫻井充君 ありがとうございます。
 それから、そこの中でもう一つは、官邸はどうなっているんだろうかと、そこで、萩生田副長官に聞いてみる、やれと言うならやるけれど、閣内不一致、要するに麻生財務大臣が反対している、どうにかしてくれないと文部科学省が悪者になってしまうと。
 これ、麻生副大臣が出てくるのは、これは獣医師会の会長ですから、党としてですね、党の代表として議連の、議連かな、の会長だったと思いますが、そういうことなので、麻生大臣が反対されるのは当然のことなんだと、そう思うんですね。
 そこで、こういうことだからという経緯があって萩生田副長官に聞いてみようということになったという理解でよろしいんでしょうか。
#63
○副大臣(義家弘介君) 誰が反対とか個別に言った記憶は私の中ではありませんけれど、いずれにしても、議論がしっかりと各省庁が関わった上でテーブルにのせていただかないとこれは困るので、しっかりとまとめていただきたいということはお願いしたことであります。
#64
○櫻井充君 ありがとうございます。本当にそのとおりの手続をきちんとやるべきだと思うんですよ。
 もう一つ、農水副大臣にも需給はおたくの話でしょうと話してみると、メモのとおり読み上げるとそうなっているんですが、これは、やはり農水省にもちゃんとこの点について関わってほしいと、そういうことをお願いしたことはありますよね。
#65
○副大臣(義家弘介君) 御承知のとおり、需給のバランスから獣医学部の新設というものはずっと止めていたところでございまして、仮にするのであれば、需給について、あるいはその需給を超えたものがあるとするならば、そこはしっかりと説明責任を負っていただきたいという思いは常にございました。
#66
○櫻井充君 そうすると、農水省に改めてお伺いしておきたいと思いますが、文部科学省に対しては、内閣府から、官邸の最高レベルが言っているとか、あるいは総理の御意向だと聞いていると、そういうふうに言われているわけです。
 言われているかどうか、ちょっとこれも事実として確認しておかなきゃいけないと思いますので、まず、昨日の朝日新聞というか、このペーパーにあるものです。このペーパーにある中でこのようなことが言われているわけですが、これは事実でしょうか。文部科学省です。
#67
○副大臣(義家弘介君) 私も、この件については文部科学省側の役人と様々議論をしてきておりますが、官邸及び総理から直接指示があったということを聞いたこともありませんし、私自身、指示を受けたこともございません。
#68
○櫻井充君 総理から直接ではありません。これは内閣府からということになっていますので、総理直接ではありません。内閣府からそういうような趣旨のことで言われたことはありますか。
#69
○副大臣(義家弘介君) この件に関して、私、内閣府の職員、内閣府の人間と詰めたことはございませんので、まずは私の考える在り方というのをしっかりと内閣府に伝えて、また大臣の考え方もしっかりと伝えた上で状況を整理しろという、ずっとそういう調整を行ってきたところでございます。
#70
○櫻井充君 調整を行ってきているとするとですよ、大臣御確認事項に対する内閣府の回答というのがあるんですよ。ですから、多分、松野大臣がいろんな点で、例えば教職員が集まるのかどうかもよく分からないし、そういう点でいうと、三十年の開校でしたっけ、三十年四月の開校が難しいんじゃないかと、そういうこともあって内閣府と多分調整を図る、これは義家副大臣がおっしゃっていることですから、当然、内閣府といろいろなやり取りをしているはずなんですね。
 その際に、じゃ、内閣府の方からそういうような発言はなかったということでよろしいんですか。
#71
○副大臣(義家弘介君) まず、この大臣御確認事項に対する内閣府の回答というのは、私も昨日初めて目にしたお話でありまして、これがまず事実かどうか、なのかも分かりませんが、少なくとも官邸から、とにかく、これは高いレベルの意向等と報道されているような形で私に伝わったことは一切ございません。
#72
○櫻井充君 分かりました。じゃ、それはそういうふうに受け止めさせていただきたいと思います。
 ただ一方で、ここはこういう形になっていることは事実でして、国家戦略特区諮問会議の決定という形にすれば、総理が議長なので総理からの指示に見えるのではないかと、それから、平成三十年四月開学に向け、十一月上旬には本件を諮問会議にかける必要があると、そう書かれております。
 実際どうなっているかというと、十一月九日の諮問会議にかかってここで決定されてきていることを見ると、あながち外れていることがここの中に書かれているとは私は思えないんですよ。この内容についていかがですか。
#73
○副大臣(義家弘介君) 確かに、様々な調整で大変な、毎日とまでは言わないまでも、多くの時間を費やして議論して調整したことを記憶をしておるところでございますが、官邸の強い意向というよりも、日本再興戦略改訂版二〇一五、これが閣議決定され、その後、一つ一つ方針というものが出てきて、追加の規制改革事項等も決定されてというプロセスの中で、まず我々が考えたのは、しっかりと手続を踏んで、仮に進むのであれば手続を踏まなければならないということのみに集中してきたというところでございます。
#74
○櫻井充君 これは、医学部の新設のときにも文部科学省と厚生労働省は相当闘ってくださったと思っています。三省合意の文書を読むと、本当にすばらしい文章になっていて、今の国際医療福祉大学のような大学にはならなかったはずなんです。
 今の、これは今度別な委員会で質問いたしますが、国際医療福祉大学は、国際的な人材を育成するんだと、一般的な医学、医療をやる人たちではなくて、特別な医学部だからといってこの設置を認められていますが、一方で、もう今や千葉県と地方の医療を担う人材を育成するということで協定を結んでいるんですよ。
 ですから、獣医学部をこれ新設して、いろんなものが足りないと、例えば、産業動物医師の確保が困難になっているからこれを確保するために育てますといったって、結局は職業選択の自由があるので卒業後どうなるかも分からないんですよ、こんなのは。これはもうはっきり言って国際医療福祉大学で実証されていますからね。そういう意味合いでは、ここができたからといって、この産業動物獣医師が確保されるなんという保証は全くないんだということだけは申し上げておきたいと思います。
 それで、一方で、十一月上旬に本件を諮問会議にかける必要があるということなんです。で、結局、上がってまいりました。上がって、山本議員から、山本議員というのは山本幸三内閣府特命担当大臣です。この大臣からどういう発言があったのかというと、引き続きまして、資料三を御覧くださいと。で、この後から実は加計学園、今治市が出てまいりますが、前回の会議で、重点課題につきましては、法改正を要しないものは直ちに実現に向けた措置を行うよう総理から御指示をいただきましたのでと。これは、怪しい文書では、怪しいというか、怪文書じゃないかと官房長官はおっしゃっていますが、そういうことではありませんで、これは国家戦略特区諮問会議第二十五回の議事録でございます。議事録の中で、そのように総理からの御指示だという発言があって、関係各省と合意が得られたものを早速本諮問会議の案として取りまとめたものですと、ここまで書かれています。そこで、松野大臣とそれから山本農水大臣が発言されまして、結果的には、ここで獣医学部の新設が認められていくようになってくるという経緯なんです、これは。そうすると、そうすると、この文書に書かれている内容は、ほとんど私は一致しているんだと、そう感じています。
 その前に、じゃここで、もう一つ、ここにちゃんと、総理から御指示をいただいたんです、総理から御指示をいただいて、ここにある、直ちに実現に向けた措置を行うようということなんですが、この措置とは一体何をやれということだったんでしょうか。
#75
○副大臣(松本洋平君) 今委員から御指摘をいただきましたとおり、昨年十一月の特区諮問会議におきまして、山本幸三大臣が、法改正を要しないものは直ちに実現に向けた措置を行うよう総理から御指示をいただきましたので、今般、関係各省と合意が得られたものを早速諮問会議の案として取りまとめたというふうに発言をしているところであります。
 これは、安倍総理が昨年十月の特区諮問会議におきまして、法改正を要しないものは直ちに、法改正を要するものは次期国会への法案提出を視野に、それぞれ実現に向けた議論を加速してまいりますと御発言をされたことを受けまして、各省合意が得られたものは、年度末などに一括して取りまとめるのではなく、順次取りまとめるとの方針を述べられたものと理解をしております。
 また、安倍総理からは、昨年十月だけではなくて、同様の御発言がしばしばあるところであります。これは、国家戦略特区制度の大きな特色であります、改革の成果を見える形でスピーディーに実現することを踏まえたものであります。したがって、安倍総理は、十一月の諮問会議の議題である獣医学部新設のみを指して指示したものでは全くなく、特区の規制の特例措置全般について一般的な考えを述べられたものと考えております。
 こうしたことからすれば、山本大臣の措置という御発言は、改革の成果を実現することを一般的、全般的に指すものと考えております。
#76
○櫻井充君 一般的なものであれば、会議の冒頭に発言されるはずなんです。会議の冒頭ではなくて次の案件の冒頭で発言される場合には、日本語の解釈でいえば、以下のところに掛かってくるんですよ。これ、私の済みませんが日本語の知識ではそうです。ですから、一般的なことであったとすればですね、一般的なことであったとすれば冒頭に述べるべきであって、この獣医学部のところの案件のところからこういうことを言ってくることそのものが私はおかしいと思いますが、副大臣、いかがですか。
#77
○副大臣(松本洋平君) ただいま申し上げたことでありますけれども、今回は、安倍総理の発言を受けまして、山本幸三大臣は、改革の成果を実現することを一般的、全般的に指しているというふうに我々としては理解をしているところであります。
#78
○櫻井充君 私の質問に答えていただいていません。私は日本語の解釈を申し上げているんです。一般的にこういう文章になったとすれば、その以下のものに掛かってくるのであって、それ以上、ほかのものに掛かってくるとはとても思えません。
 それでは、じゃ、総理は常々こういう発言を会議で、総理からこういうことを言われているということを山本大臣はほかの会議で発言されたことがありますか。若しくは、やるんであれば、第一回の会合でやるべき発言だと私は思いますけど、これについていかがですか。
#79
○副大臣(松本洋平君) 手元に資料がございませんので、その時々の会議での発言に関しまして確たることは申し上げられませんが、しかしながら、この国家戦略特区の目的、そして仕組み上、スピーディーにそれらのものを解決をしていくということはこの国家戦略特区の制度の一番の根幹のものでありますので、そうした認識というものは共有がされているものと理解をしております。
#80
○櫻井充君 繰り返しになりますが、一般論であれば、文章というか発言のところで、ここで発言すべき内容とは私は思いませんが、どうですか。
#81
○副大臣(松本洋平君) ただいま申し上げたところでありますけれども、山本幸三大臣からは、前回の会議で、重点課題につきましては、法改正を要しないものは直ちに実現に向けた措置を行うよう総理から御指示をいただきましたので、今般、関係各省と合意が得られたものを早速本諮問会議の案として取りまとめたものでありますという、この言葉どおりだと考えます。
#82
○櫻井充君 まあ、いいでしょう。
 じゃ、重点課題についてはというのは、ここの重点課題についてはとわざわざここに打ってきているんですから、以下の政策は重点課題ということでよろしいですね。
#83
○副大臣(松本洋平君) 重点六分野の一つであるということであります。
#84
○櫻井充君 しかし、ここの時点で重点課題はと大臣がおっしゃっているということは、あえて、あえてですよ、ここに出てきているわけですよ。ですから、以下のことについては重点課題だから、皆さん、ここはよろしくお願いしますねという話になっているんで、済みませんが、これは水掛け論ですが、ここのところにもちゃんと総理からの御指示だという言葉があります。
 それから、改革はスピードを持ってというお話がありましたが、本当に改革ですか。なぜですか。医学部は、これまで定数を増やして十四校分の医師不足に対する対策をやってきたんですよ。何で、獣医学部はそうやって獣医学部の定数を増やさないで、そうやって新設の大学をつくらなきゃいけないんですか。どうしてその定数を増やすということをしなかったんですか。これについて答えてください。
#85
○副大臣(松本洋平君) これまで獣医学部の新設に関しましては、今回突然出てきたお話ではなくて、平成十九年当時からこうした提案というものがなされて議論がなされてきたものと理解をしております。そして、それらの議論の積み重ねの中で今回こうした結果が得られたということであろうかと思います。
 具体的には、産業動物獣医師の確保が困難であること、また地域偏在があることなどがこれまでも累次の会議におきまして指摘をされてきたところでありまして、そうした問題意識の上に今回の国家戦略特区の議論というものがなされたものと承知をしております。
#86
○櫻井充君 私が聞いているのは違います。定数増ではなぜ対応できなかったのかとお伺いしています。
#87
○副大臣(松本洋平君) 済みません。
 獣医学部の新設ではなくて定員増で対応できないのかというお問いかけということでございまして、大変恐縮でございます。
 近年の感染症拡大に係る危機管理の重要性の高まりを受けまして、地域での水際対策の強化、新薬の開発などの先端ライフサイエンス研究の推進など、獣医師が新たに取り組むべき分野の具体的需要が高まっていると認識をしております。こうした新たな分野におきまして人材養成需要に対応した教育を行うには、新たな人材養成ニーズに対応したカリキュラムの見直し、専任教員の確保を行う必要があると考えております。
 このため、定員増ではなくて、新しい学部を設置をいたしまして、新たな人材養成ニーズに重点的に対応することが効果的、効率的だと考えたところであります。
#88
○櫻井充君 それでは、東大や北大の獣医学部ではこういうことを取り組んでいないということでよろしいんですね。
#89
○副大臣(松本洋平君) 決してそういうことを言っているわけではありませんけれども、しかしながら、新たな需要の高まり、こうしたもの、また、新たな分野での人材養成需要に対応した教育を行うためには新たな人材養成カリキュラムの見直しであるとか専任教員の確保を行う必要があると考えておりますけれども、しかしながら、カリキュラムや体制が固定しがちな現行の大学・学部の見直しで行うには限界があると考えたところであります。
#90
○櫻井充君 済みませんが、繰り返しです。これは端的に答えてください。
 東大獣医学部やそれから北大の獣医学部はこういう研究はしていないんですね。こういう研究はしていないということですよね。つまり、ここがやっているんだったらここの定数増で済むはずなんですよ。これはやっていないからということでよろしいんですね。
#91
○副大臣(松本洋平君) より重点的、効率的にこうした人材を養成するということであります。
#92
○櫻井充君 答えになっていません。私の質問に答えてください。東大や北大の獣医学部はこういうことについて取り組んでいないんですね。
#93
○副大臣(松本洋平君) 今し方も御答弁をさせていただいたところでありますけれども、やっていないという話ではなくて、より効率的にこうした新たなニーズに対応をするために、新たな学校を新設した方がよいという判断があったものと考えております。
#94
○櫻井充君 済みませんが、ちゃんと一つ一つ切ってくださいよ。やっているのかやっていないのか、まずそれについて答えてくださいよ。
#95
○副大臣(松本洋平君) やっていらっしゃると考えております。
#96
○櫻井充君 当たり前ですよ。東大や北大ですよ、最先端のことやっていますよ。こんな新設の大学に一体何ができるんですか。できるわけないでしょう。こうやっていろんな理屈を重ねてきているけれど、レベルははるかに高いですよ。教授陣比べてみてくださいよ。研究者のレベル比べてみてくださいよ。どっちのレベルが高いと思っているんですか。
 いいですか、今大事なことをまず答弁されました。やっているんですよ。やっているのになぜ定員増じゃできないんですか。東大や北大の定員増じゃなぜできないんですか。医学部は定員増でまず最初対応しましたよ。なぜできないんですか。
#97
○副大臣(松本洋平君) 今でもやっていらっしゃるという御指摘であります。(発言する者あり)はい、そういうことでありますし、私の方からも今でもやっているという答弁をさせていただきましたが、しかしながら、先ほど来申し上げておりますとおり、感染症拡大に係る危機管理の重要性の高まり、また、獣医師が新たに取り組むべき分野の具体的需要が高まっている中におきまして、カリキュラムや体制が固定しがちな現行の大学・学部の見直しでは限界があると考えたところであります。
#98
○櫻井充君 これ、東大の前で一回言ってくださいよ。北大の研究者の前でちゃんと言ってくださいね、一回。ちゃんと言ってくださいよ、そういうことを。あなた方ではできないから新しい大学つくるんですからねと、そういうことでよろしいですね。
#99
○副大臣(松本洋平君) そのような、カリキュラムや体制が固定しがちな現行の大学・学部の見直しでは限界があると考えたところであります。
#100
○櫻井充君 まあいいでしょう。
 そうすると、じゃ、どうしてこちらの大学の方が上だと判断されたんですか。その判断根拠をちゃんと教えてくださいね。
 私は、京産大の提案の方がはるかに優れていると思いますよ。京産大は、ネイチャーのアクセプト数は、これ私立大学でナンバーワンですからね。感染症対策も今までずっとやってきたんですよ。
 だから、ここは場所がどうのというのは除いてくださいね。いいですか、今のカリキュラムだ何だという話になっているんだから。だから、中身がどうして加計の方が上だという判断ができたんですか、その時点で。
#101
○副大臣(松本洋平君) 今回の議論におきましては、これから獣医学部を新設しようとするものでありますので、例えばネイチャーへの掲載件数など、これまでの大学研究の実績によって加計学園と京都産業大学との研究の比較を論ずることは適切ではないと考えております。
 一方、獣医学部に関する提案書を見てみますと、今治市、京都府等とも先端ライフサイエンス研究の推進のための工夫をしていると考えているところでありますけれども、京都府等の提案書は、創薬プロセスにおきまして動物実験の面を中心にしているのに対しまして、今治市の提案は、動物実験の面に加えまして医獣連携、薬獣連携によります人の疾患の治療法開発についても取り組むこととしておりまして、しかも専任教員数を明記する点で実現可能性が高いと判断がされたということであります。
#102
○櫻井充君 済みませんが、京産大は何と言っているのかというと、京都大学と組んでiPS細胞等、こういうところもちゃんとやっていきますと言っているんですよ。iPS細胞って世界で最先端行っているところですよ。そこと組んでやっていきましょうといって、その提案がこんな程度の評価じゃおかしくないですか。誰とどこでどうやって組んでいくんですか。
 じゃ、具体的にお伺いします。じゃ、どこの医学部と組んでやるんですか。
#103
○委員長(渡辺猛之君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#104
○委員長(渡辺猛之君) 速記を起こしてください。
#105
○副大臣(松本洋平君) 済みません。今資料をちょっと探しておりまして、時間をいただきまして、恐縮です。
 平成二十七年六月五日のワーキンググループにおきまして、愛媛県、今治市から提出された資料を一つの例としてお示しをしたいと思いますけれども、この中で提出をされました資料の中には、四国内大学との連携、共同研究ということが記述をされているところであります。
#106
○櫻井充君 これ、本当適当なことだけ言って、実際に本当にできるかどうかも分からないことなんです。
 それで、僕、この内閣府の回答の中で愕然としたことがもう一つあるんですよ。獣医は告示なので党の手続は不要だ、党の手続については文部科学省と党の関係なので、政調とよく相談していただきたい、以前、官邸から、内閣としてやろうとしていることを党の部会で議論するなと怒られたと。これが、規制改革会議から何からめちゃくちゃやっている多分根源なんだと思っていますよ。
 そこで、内閣府にお伺いしておきたいと思いますが、今日は藤原審議官に来ていただきました。藤原さんは、平成二十七年の四月頃、愛媛県と今治市に対して国家戦略特区の紹介をしたことがありますか。
#107
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 御指摘のように、今治市に構造改革特区ではなく国家戦略特区で提案するよう示唆したということはございません。
#108
○櫻井充君 それでは、愛媛県の企画振興部地域振興局地域政策課主幹の加賀山さんとお会いしたことはありますか。
#109
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 今お話しの方と面識があったかどうか、記憶にございません。
#110
○櫻井充君 それでは、きちんと調べておいていただけますか。これは前にも通告したことなんですよ。前にもちゃんとこれについてお伺いして、ないと言われたのでより具体的に申し上げました。
 私は、これは済みませんが、あした調査に行ってまいりますけど、私たちの関係しているこれは県議会議員から、県議会議員が訪ねていってこういう情報をいただいたんですよ。
 いいでしょうか。ここから急に国家戦略特区に変わっていくんですから。ここがターニングポイントですから。
 それから、今日の朝日新聞、御覧になりましたか、藤原審議官。
#111
○政府参考人(藤原豊君) 朝日新聞、はい、拝見させていただいております。
#112
○櫻井充君 これ、黒塗りになっていますが、この黒塗りの部分は藤原審議官ですよね。
#113
○政府参考人(藤原豊君) 報道に取り上げられている文書につきましては、これ文部科学省にも確認をさせていただいておりますが、出元も分からず、その信憑性も定かでないということでございますので、内閣府としてはこれはお答えする立場にはございません。
#114
○櫻井充君 一応、ここの中に審議官との打合せ概要というのが書いてあって、特区の担当される審議官って藤原さん以外どなたかいらっしゃるんですか。
#115
○政府参考人(藤原豊君) 組織的には私のほかに主担当という者はおりませんが、そのほかこういった法案審議の際には様々な審議官がサポートに入ると。私も、逆にほかの業務が忙しいときにはサポートに入ると、そういったたすき掛けの業務体系になってございます。
#116
○櫻井充君 済みませんが、そんなこと聞いていないんです。特区に対する主の担当は藤原審議官ですよね。
#117
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 おっしゃるとおりでございます。
#118
○櫻井充君 ですから、そうすると、この内容が本当のことなのかどうかを多分知っているのは藤原審議官なんですよ。
 ですから、このペーパーそのものがこれから公表されてくるとは思いますが、その際にですね、その際に、これは多分審議官との議論なんです。そこの中に書いてあること自体も、最短スケジュールでやるためにはこうしなきゃいけないということも書いてあって、多分、いや、真面目な官僚ですからね、藤原さん、だから、総理の御意向とあらば、本当無理して随分一生懸命やられたんじゃないかなと、そう思いますが、御自身でこの問題について取り組まれてきた感想でも一言いただけますか。
#119
○政府参考人(藤原豊君) 委員御指摘のございました文書でございます。報道にあるようなことであれば、昨年秋ということでございます。秋であれば、第一回目の今治市分科会が開催されたということもございまして、関係省庁とその後の進め方など事務的な議論は行っていたところでございます。
 ただ、その際、内閣府として、官邸の最高レベルが言っているとか、総理の御意向だと聞いているなどという発言、こういったことはございません。また、総理からもそういった指示等はございませんでした。
#120
○櫻井充君 まあそれは言えないでしょうね。ここの場で、総理から言われましたとは絶対口が裂けても言えないことはよく分かっているんですよ。
 これ、やっぱりこのタイムスケジュールで間に合わせるためなんだと思いますけど、加計学園は今治市から特区の指定を受けた後に、まだ市の土地、これ市から譲渡される前にボーリング調査も行っているんですよ。
 これについて、例えば、済みませんけど、答える立場にないかもしれませんが、こういうことをやっていること自体、私は、開学に間に合わせるために全てこういうことも全部違法でありながらやり続けてきたんじゃないかなと、そう思っているんですが、審議官にお伺いしていいかどうか分かりません、どう思われますか。
#121
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 ボーリング調査の件につきましては、以前も副大臣から御答弁させていただいたと思いますけれども、こちらは国としては承知をしておりませんで、市と事業者の間でオウンリスクでやられたことだというふうに考えてございます。
#122
○櫻井充君 森友学園ですらと言ったら森友学園に怒られそうですけれども、ちゃんと形上は一部借りたんだったかな、何か借りて、それでボーリング調査を行ってきていて、こんな暴力的なことはやっていないんですよ。ですから、この一連のことを全部考えてくると、もう時間がなくなったので終わりますけれども、松本副大臣の御答弁は相当無理があるわけですよ。だって、加計学園が優れているなんという理屈が全く分からないですよ。
 もう一つ、ちょっとだけ時間があるので。
 それで、これはNHKのネットニュースに出ていたんですが、今の設置審の方で、加計学園の先生方の構成を見てくるとちょっと問題があるんじゃないだろうかという報道がありました。これは事実ですか。つまり、年を取っている方が多いとか大学院生が多いとか、それから、この中には現地調査に行こうかということまで書かれていましたが、これは事実でしょうか。
#123
○副大臣(義家弘介君) 教員の体制などについても、大学を卒業したばかりの若手や六十五歳以上の教授陣の比率が高いなどと懸念されたとの一部報道があったことは承知をしております。
 同審議会における審査については、公平公正な審査環境を確保するために会議の開催状況や審査状況は全て非公開となっておりまして、申請の具体的な内容やそのような指摘がなされたかについては、審査終了後、公表することとしております。
 したがって、教授陣に関する意見の有無を含め、現在の審査状況についてお答えするのは差し控えさせていただきます。
#124
○委員長(渡辺猛之君) 時間が来ておりますので。
#125
○櫻井充君 時間が来たので終わりますが、国家戦略特区というのは、元々、国際経済環境の変化とか経済社会情勢の変化に対応することであって、これ地方創生と全く違いますからね。ですから、そういう観点からいっても、ここで獣医学部を開設しようなんてことそのものが根本的に間違いだし、それから、今までの既存の大学でもいろんなことは十分対応してきましたから、やるんだったら定員増で十分に対応できるんじゃないかと思っております。
 いずれにしろ、大きな問題をはらんでいるので、これからも追及させていただきたいということだけ申し上げまして、質問を終わります。
 どうもありがとうございました。
#126
○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子でございます。
 土地改良法等改正案につきまして質疑させていただきます。
 本法律案は、土地改良制度について、農地の利用の集積の促進、防災及び減災対策の強化、事業実施手続の合理化のために提出をされたものでありますが、農地利用の集積の促進に関してまず伺います。
 前土地改良長期計画、平成二十四年から二十八年度の期間のものでございますが、大区画化の整備計画二十万ヘクタールに対して実績は達成率一六%と伸び悩んでいる理由、また基盤整備実施地区における地域の中心となる経営体の農地集積率は七七%と、目標の八割、これをほぼ達成できた理由についてまず伺いたいと思います。
#127
○政府参考人(佐藤速水君) まず、担い手への農地集積率の目標の方からお答え申し上げます。
 この農地の区画整理等を行う基盤整備実施地区におきまして、基盤整備を契機といたしまして地域ぐるみの土地利用調整などが積極的に行われました。その結果、担い手への農地集積の取得促進が図られることによりまして、前回の土地改良長期計画における目標をほぼ達成できたというふうに考えてございます。
 他方、この農地の大区画化の目標の方でございますが、既に区画が整備された水田におきまして畦畔を取り除くことによる区画拡大、これを大幅に見込んでおりました。しかし、実際には、それ以前から継続しております新規整備案件ですとか再整備、これらの進捗が優先される状況にございました。また、簡易な整備につきましても、畦畔除去に係る関係者の間の権利調整等によりまして整備が進まなかったといったことから、目標を大幅に下回ったところでございます。
 今後、生産コストの一層の削減を進めるためには、安価な整備が可能な畦畔除去による区画拡大を含めまして、大区画化の整備を一層促進していくということにしてございます。
#128
○竹谷とし子君 次に、農業者の費用負担について質問通告しておりましたが、同僚委員のさきの質問と重なりますので省略をして、次の質問をさせていただきたいと思います。
 今、大区画化整備が目標どおりに進んでいない理由の中に、権利調整の件がございました。土地の利用者及び所有者の権利が問題になってくる場合があるということであると思いますが、その問題の解決に当たっては、そもそも所有権を持つ人が誰か分かっているということが大前提であります。全国的に今、土地の所有者の不明という問題が認識をされているところでございます。政治課題にもなっております。農地についても同様の状況であると認識をしております。
 そこで、農水省に伺います。日本全体の所有者不明の農地はどれぐらいありますでしょうか。
#129
○政府参考人(大澤誠君) お答えいたします。
 昨年十二月に公表いたしたものでございますが、全体の農地台帳上の農地につきまして、登記名義人を各農業委員会で固定資産課税台帳及び住民基本台帳のデータと照合をいたしました。その結果、登記名義人が死亡していることが確認された、いわゆる、我々、相続未登記農地と言っていますが、これが約四十八万ヘクタール、それから、住民基本台帳上ではその生死が確認できない相続未登記のおそれのある農地が約四十六万ヘクタール、合計しますと約九十三万ヘクタール、全農地面積四百四十七万ヘクタールのうちの約二割を占めてございます。
#130
○竹谷とし子君 現在、遊休農地となっている所有者不明農地もあるということでございます。何らか、誰かが耕作をしている土地が大半であるというふうには思いますが、しかしながら、今耕作していても利用者がいなくなれば遊休農地となる可能性はあり、さらに、登記をしていない土地であればいずれ相続の発生などで権利関係が追えなくなってしまうというリスクがあります。それをよく考えるべきであると思っております。
 農水省として、所有者不明農地が増え続けた場合、農業振興への弊害をどのように考えているか、見解を伺います。
#131
○政府参考人(大澤誠君) 先生御指摘のとおり、現在、先ほどの、お話ししました約九十三万ヘクタールのうち大部分は、実際上、耕作者はいらっしゃいまして耕作が続けられております。ですので、その九十三万ヘクタールのうち遊休農地になっているものは、今のところ、現在、約五・四万ヘクタール、全農地の六%にとどまってございます。
 しかしながら、これ、将来どうなるかといいますと、実際上の、そういう実態上の耕作者の方いらっしゃるとしても、全体の農業者の高齢化等によりまして、今度その方がリタイアする時期に移ると。現在、我々は農地中間管理機構等々で担い手への農地集積というのを進めておりますが、そういう実際上の耕作者の方が例えば農地中間管理機構に農地を貸し付けようということになりますと、途端に権利関係が問題になるわけでございまして、そうなりますと、法定相続人を探索した上で同意を集めるということになってまいります。そうなりますと、非常に手間が掛かるということで、円滑に貸付けが進まないということで、農地の集積、集約化の妨げになるというふうに認識しておりますので、現在のそういう実際上の耕作者がいるところも含めて、そういう相続未登記農地等が増え続ければ、問題が、そういう集約化、集積の妨げになるということがますます大きくなるというふうに理解してございます。
#132
○竹谷とし子君 農地の集約、集積の妨げに所有者不明農地、また未登記の農地がなるという御答弁でございますが、放置しておけばこれは増えていくことは明らかであります。農水省としてどのように対策をするのか、見解を伺います。
#133
○政府参考人(大澤誠君) この所有者不明の農地等につきましての利用促進措置といたしましては、累次の法律改正で部分的な措置を行っております。
 まず、平成二十一年の農地法、農業経営基盤強化促進法の改正によりまして、共有権者の過半の同意があれば利用権が設定できるということで措置をいたしております。それから、相続で農地を取得した場合の農業委員会への届出を義務付けてございます。
 次に、平成二十五年の農地法の改正によりまして、遊休農地につきましては、過半の持分を有する者が分からない場合、そういう場合でも、公示等の手続を通じまして農地中間管理機構に利用権を設定できるということも可能にいたしております。また、農業委員会が管内の農地情報を一筆ごとに記録する農地台帳の電子化それから公表というものも義務付けてございます。
#134
○竹谷とし子君 今、農地法改正によって、所有者不明の農地について公示及び都道府県の裁定による農地中間管理機構による取得ができるということでございますが、それは何件実績がありますでしょうか。それは全体の何%に当たりますでしょうか。
#135
○政府参考人(大澤誠君) まず、実態でございますが、公示、裁定の手続による利用権が設定された実績は、これまで、本年四月に静岡県で約九アールのものがございます。それから、本年五月に青森県で約四十七アールの実績がございます。この二件が現在の実績でございます。
 全体の幾らかというのはなかなか、何を全体にするかは難しいわけでございます。遊休農地についてのこの一連の手続を若干御説明いたしますと、遊休農地があります。これのうち、まず利用意向調査というのを農業委員会が行います。農業委員会利用意向調査のときにいろんなパターンがございます。自ら耕作を続けますというパターンもございますし、やります、遊休農地を解消しますという方もありますし、中間管理機構を利用します、それから誰かに貸し付けますと、そういういろんなパターンがある中で、所有者が分からない農地というのがございます。そういう中から出てくるということでございますので、これは、前年度の調査によりますと、所有者が確知できなかったのは、この意向調査によっては九ヘクタール、この中の二件というのが今現状です。
 いずれにしろ、非常に実績はごく僅かだと認識しておりまして、更に各県を指導しまして利用を促進してまいりたいというふうに考えてございます。
#136
○竹谷とし子君 静岡で九アール、青森で四十七アールの二件のみということでございます。先ほど、遊休農地で相続が未登記、所有者不明のおそれがある土地が五・四万ヘクタールということでございます。非常に僅かでございますし、公示、裁定までの手続も大変煩雑で時間が掛かるものであると思っております。
 言わば、これは、公示、裁定の手続というのは最終手段であって、その前にこれを防ぐということが重要であると思っております。所有者不明の農地が増えないようにすることが必要でありますので、土地の登記、これが非常に大事であると思っております。農地の相続の登記を促進するべきであると考えますが、いかがでしょうか。
#137
○政府参考人(大澤誠君) 御指摘のとおりであると考えております。
 先ほども一部御説明いたしましたけれども、まず、相続による農地の取得について、取得自体は農業委員会の許可は不要でございますけれども、農業委員会が土地の所有者を正しく把握しておくことは、これは大事だと思っておりますので、平成二十一年の農地法改正によりまして措置されました相続登記の場合の農業委員会への届出の義務付け、これをまず我々としては活用したいと思っておりますし、実績も、平成二十二年から平成二十六年までの実績を見ますと、二万二千件だったものが四万一千件、五年間で約二倍に増加しておりますので、農林省の現在やれる手段といたしてはそれをまず進めたいと思っております。
 また、一部の市町村では、総合窓口を設置いたしまして、死亡届を提出した方に対しまして相続登記、農業委員会への届出などの手続を一緒に行っていただくように指導しているような場合もございますので、我々もよく勉強したいと思っております。
 なお、政府全体で、所有者不明土地の問題につきましては、根本的な問題も含めまして今現在検討しているところでございます。
#138
○竹谷とし子君 政府全体として所有者不明土地問題の検討をされているということを認識をしておりますけれども、この問題の解消、また相続登記の促進のために、実は権利関係を追っていくために住民票が非常に重要であると専門家から指摘をされています。
 転出や死亡などで住民票が除票となると、その後に原則五年間の保存は義務付けられていますが、市町村によっては、そろそろ五年以上持っているけれども廃棄をするということで廃棄をされていく傾向があるということを伺っております。そうすると権利関係を追っていくことができなくなってしまう、そういう問題が指摘されているわけですが、喫緊の課題として、少なくとも自治体において住民票の除票の廃棄を防ぐ、まず待ってくださいと、どう保存するかについては中期的な課題だと思っておりますけれども、この対策が必要ではないかと思っております。総務省、いかがでしょうか。
#139
○政府参考人(宮地毅君) お答え申し上げます。
 いわゆる所有者不明土地につきまして所有者の特定をする必要がある場合に、不動産登記簿の所有者の氏名や住所を基に住民票等の写しを入手をして真の所有者の現住所を特定する方法がございます。
 この所有者の探索の過程で、住民票や戸籍の付票の除票の保存期間が五年であるために所有者を探索できない場合があるとの御意見があるということも承知をしております。この五年の保存期間は最短期間を定めたものでございまして、各市区町村の実情に応じ、それぞれの判断で個人情報保護条例等による適切な管理の下で五年を超えて保存することは差し支えないものと考えております。
 所有者不明土地への対応として地方公共団体向けに示されております所有者の所在の把握が難しい土地に関する探索・利活用のためのガイドラインにおきまして、市区町村の判断によりこの保存期間を超えて住民票などの除票を保存し、その写しを交付することが可能である旨を盛り込んでいるところでございます。
#140
○竹谷とし子君 可能であるということでございますが、自治体としては義務はないということで、廃棄をされてしまうともう何にも追えなくなってしまうと言われております。保存期間の延長というものを政府として検討するべきではないかと考えますが、総務省、いかがでしょうか。
#141
○政府参考人(宮地毅君) 住民票あるいは住民基本台帳制度につきましては、現在の市町村の住民の現在の居住関係の公証ということが主たる目的でございます。この住民票の既に除かれたもの、除票の保存期間あるいは戸籍の付票の除票の保存期間五年というものを更に延長するということにつきましては、この主たる目的に照らしまして、除票上の過去の個人情報を一律に長期にわたり保存することが適当かという点、そしてまた、長期に保存する場合に、これ市町村によっていろいろ状況がございまして、様々な課題がございます。
 一例を挙げますと、電算化以前の古い除票を紙で保存している市区町村では、保存スペースの確保が必要になってまいりまして、証明対象者の検索にもかなり事務負担が大きい場合があるということ。あるいは、電算化している市区町村におきましてもシステム更新がございます。システム更新の際に旧システムからの除票データの移設にコストが掛かること。また、旧システムの上に除票データを残している市区町村におきましては老朽化によりデータ消失のおそれもあると。いろいろ課題があるところでございまして、そうしたことも踏まえますと、慎重な検討、対応が必要であると考えているところでございます。
#142
○竹谷とし子君 そうした問題があるということで、過去にも経済団体から規制改革にこうした要望が上げられていると思いますが、今の御答弁のような対応であったというふうに理解をしております。
 総務省としての目的に照らしての御答弁はそうなると思いますが、一方で、所有者不明土地の解消に当たっては非常に重要な情報でもあるということでございます。政府一体となって取り組んでいかなければならないのではないかと思いますが、農水大臣に最後伺いたいと思います。
 農林業を守り振興するために、所有者の不明の土地の問題、これは解決をしていく必要がございます。そのために、所有者を明確化し、相続登記が促進されるように関係するほかの省庁にも働きかけて力を入れて進めるべきであると考えます。いかがでしょうか。
#143
○国務大臣(山本有二君) 私もそう考えております。所有者不明の農地や林地は放置すると遊休化や荒廃するおそれがございます。早急に解決すべき課題であると認識しております。
 これまで、農地法や森林法など農林水産省所管の法律で一部対応するほか、関係省庁と連携して自治体が所有者を探索するためのガイドラインの作成に取り組んできたところでございまして、本件は財産権や不動産登記制度といった土地全般に関係する課題として取り組まなければ根本的な解決は困難でございます。
 四月二十五日の経済財政諮問会議の場で総理から、土地利用の再生については官房長官及び関係大臣が連携し速やかに成果を上げていただきたいとの御指示もいただいておりまして、国土交通省、法務省等とも連携して、政府全体で包括的な検討を行ってまいりたいというように決意するところでございます。
#144
○竹谷とし子君 今、農地を相続しても負担にかえってなってしまうので、登記をしないという選択も出てきているのではないかと思います。これは、非常に大きな問題に数十年のうちになってくると思いますので、早急に対策を御検討いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 終わります。
#145
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。
 冒頭、法案の質疑に先立って、この間、当委員会でも櫻井委員や森委員を始め繰り返し取り上げられてきました獣医学部、加計学園の新設をめぐって、安倍総理の意向が強く働いていたことを示す文部科学省作成と言われる文書の一部が明らかになりました。先ほどの副大臣とのやり取りを聞いていても、大体この事実に近いのかなと思いながら聞いていたわけですけれども、これが事実とすれば、この間の答弁は一体何だったのかなと、国会軽視そのものだと強く抗議をしたいと思うわけです。
 先ほども質疑がされておりましたけれども、文書の中には山本農水大臣の名前も出てきますから、ですから事実確認やあるいは真相解明というのは本当に必要だと思います。問題解明のために資料を積極的に提出するなど、説明責任を果たすべきだと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
#146
○国務大臣(山本有二君) もとより、いただいた情報についてできるだけ開示をさせていただきたいと思っております。
#147
○紙智子君 事実解明のためにやはり要求された資料を速やかに提出するように求めておきたいと思います。
 そして、加計学園の問題は新たな段階に入ってきているわけで、当委員会においても、この問題についても集中的な質疑時間を取っていただきたいということを要求をしておきたいと思います。
#148
○委員長(渡辺猛之君) 後刻理事会で協議いたします。
#149
○紙智子君 それでは、土地改良法の一部改正案についてお聞きします。
 この法案は、昨年十一月に決定をした農業競争力プログラムに沿って出されました。真に必要な基盤整備を円滑に行うための土地改良制度の見直しにおいて、農地中間管理機構が借り入れている農地について、農業者からの申請によらず、都道府県営事業として、農業者の費用負担や同意を求めない基盤整備事業を実施できる制度を創設する、その際、公共性、公益性を確実に担保するというふうにあります。法律案の概要にも、新事業の要件ということで四つ書かれています。面的なまとまりがある、それから借入期間、集団化、収益性、これが相当程度あるとなっているわけです。
 公共性、公益性を具体的に担保するというのであれば、これ何をもって相当程度というのか、まず政府参考人と、その後大臣にお聞きします。
#150
○政府参考人(佐藤速水君) お尋ねのこの四つの要件の詳細でございますけれども、地域の実情ですとか担い手の経営状況、あるいは要件を設けました委員御指摘の公共性、公益性、こういった趣旨等を踏まえまして、今後早急に詰めてまいりたいというふうに考えてございます。
#151
○紙智子君 これは相当程度というところについてお聞きしたんですけれども、大臣はどうでしょうか。
#152
○国務大臣(山本有二君) 地域の実情を踏まえながら担い手の経営状況、さらにこの要件を地域地域でそれぞれ当てはめながら、趣旨を踏まえて農地の集積、集約化、これに資するものであるように客観的に考えていきたいというように思っております。
#153
○紙智子君 何をもって相当程度というのかと聞いたんですけど、なかなかちょっと答えがはっきりしないと思います。
 それで、その要件のうち収益性についてお聞きしたいんですが、事業実施地域の収益性が相当程度向上することというふうに書いてあります。それで、二〇一五年の水田作の農業経営統計調査で、経営規模別の収益性というのが公表されています。農業所得については、作付面積十アール当たりの農業所得と家族農業労働一時間当たりの農業所得の金額が出されています。十ヘクタールから十五ヘクタール、十五ヘクタールから二十ヘクタール、二十ヘクタール以上、この金額について御説明をお願いします。
#154
○政府参考人(佐々木康雄君) お答えいたします。
 今御指摘の二〇一五年の水田作経営の稲作部門における作付面積十アール当たりの農業所得、それから家族農業労働一時間当たりの農業所得でございますけれども、まず、作付面積規模が十から十五ヘクタール階層におきましては、それぞれ三万六千円、二千六百七十四円となっております。次いで、十五ヘクタールから二十ヘクタール階層におきましては、それぞれ四万七千円、三千九百七円。それから、二十ヘクタール以上階層におきましては、それぞれ三万四千円、三千五百五円となっているところでございます。
#155
○紙智子君 今お答えいただいたように、作付面積十アール当たりの農業所得は十五ヘクタールから二十ヘクタールというのが一番高くて四万七千円。二十ヘクタール以上は三万四千円なので、一万三千円下がっているわけですね。ちなみに、五ヘクタールから七ヘクタールが四万円で、七ヘクタールから十五ヘクタールが三万六千円ですから、二十ヘクタールよりも農業所得は高いということになるわけです。家族農業労働一時間当たりの農業所得は、十五ヘクタールから二十ヘクタールが三千九百七円、二十ヘクタール以上になると三千五百五円に下がっていると。つまり、十アール当たりで見ても一時間の当たりで見ても、規模を拡大して二十ヘクタール以上になると農業所得は下がっているわけです。
 今回、農地中間管理機構が行う新事業というのは収益性が相当程度向上するということを担保にしているわけですけれども、農業所得はどの程度上がるんでしょうか。大臣。
#156
○国務大臣(山本有二君) 農業競争力強化を図るためこうしたことをやっておるわけでございますが、一般的に収益性を向上させるためには、販売額を増加させる、生産コストを減少させる、この要因で決まるわけでございます。米について申し上げれば、ブランド米や米加工品の付加価値を高める取組により販売額の増加を期待すると。
 平成二十五年の圃場整備の完了地区における米の生産コストを見て、一ヘクタール当たりの区画に整備した場合、六十キロ当たり一万二千二百円から八千七百円に減少しているという、そういう事実、収益性を向上させるにはこれは必要ではありますけれども、今後、こうした収益性の詳細な分析を踏まえて算定をしていきたいと思っておりますが、手元には、数字としてその目標についてのまだ確かな値段あるいは価格というものを持ち合わせてはおりません。
#157
○紙智子君 まだ手元には確かなものがないということなんだけど、収益性が相当程度と言っているわけで、それがどう関わるかということが示されなかったら、これ担保にはならないと思うんですよ。
 昨年の九月に規制改革推進会議に提出をしている生産資材価格の引下げに向けてという資料の中に、農家の生産費が出されています。全農家と十五ヘクタール以上の農家の十アール当たりの生産費、六十キロ当たりの生産費が出されているんですけれども、これも簡潔に説明してください。
#158
○政府参考人(佐々木康雄君) 二〇一三年でございますね。
#159
○紙智子君 はい。
#160
○政府参考人(佐々木康雄君) お答え申し上げます。
 二〇一三年の十アール当たり及び六十キログラム当たりの米の全算入生産費につきましては、全農家平均で見ますと、それぞれ十三万四千四十一円、六十キロ当たりが一万五千二百二十九円、それから、作付面積規模が十五ヘクタール以上層におきましては、それぞれ十万一千九百一円、一万一千四百二十四円となっているところでございます。
#161
○紙智子君 安倍政権は日本再興戦略で、今後十年間で全農地面積の八割が担い手によって利用されて、米の生産コストを四割削減するというふうに言っているわけです。
 先ほど二〇一三年の統計を紹介していただきましたけれども、最新の統計、二〇一五年でいえば、全農家と十五ヘクタール以上の十アール当たりの生産費、六十キロ当たりの生産費がどうなったか、説明をしてください。
#162
○政府参考人(佐々木康雄君) お答えいたします。
 最新の数値は二〇一五年の数値でございます。それで、全農家平均の数値から御紹介いたしますと、十アール当たりでは十三万三千二百九十四円、六十キログラム当たりでは一万五千三百九十円となっております。それから、作付面積十五ヘクタール以上層の米の全算入生産費につきましては、それぞれ十万一千五百二十二円、一万一千三百九十四円となっているところでございます。
#163
○紙智子君 安倍政権が誕生した直後の二〇一三年から二〇一五年でどう変わったのかということでいうと、十アール当たりの生産費でいえば、全農家が十三万四千四十一円から十三万三千二百九十四円、つまり七百四十七円下がっただけ。十五ヘクタール以上の農家でいってみても三百七十九円下がっただけです。それから、六十キロ当たりの生産費では、全農家は一万五千二百二十九円から一万五千三百九十円、生産費は百六十一円増えています。十五ヘクタール以上の農家でいえば、一万千四百二十四円から一万千三百九十四円で三十円下がっただけなわけです。
 規模を拡大して農業所得が増えるのかといえば、十アール当たりを見ても一時間当たりを見ても、二十ヘクタール以上になると農業所得は下がっていると。生産費は二〇一三年からほとんど変わっていないわけです。農地中間管理機構の新事業というのは、収益性は相当程度向上することが担保であると言っているわけですから、これ合わないわけですよね、全然分からないと。
 それで、まずこの問題が一つです。それからもう一つ、土地改良事業、これについての手続についてお聞きします。
 土地改良事業を行うに当たって、現行法では事業参加者全体の三分の二以上の同意が必要になっていると。これは言い換えれば、三分の一の同意は必要としないということになるわけです。なぜ三分の一の農業者の意思を排除しているのでしょうか。
#164
○政府参考人(佐藤速水君) この現行の土地改良法では、事業参加資格を有する農業者の三分の二以上の同意、これに基づきまして事業を実施できることとされております。その同意の意味でございますが、実施地域内の事業参加資格者に費用負担を求めるために行うものでございます。したがいまして、事業参加資格者の三分の一の同意がなくても、三分の二以上の同意で事業を実施可能としております。
 その理由でございますが、この土地改良事業と申しますのは、土地ですとか水のつながりによります一定の地域を対象として実施される事業でございますので、地域全体の合意形成を図る必要がございます。また一方で、生産性の向上ですとか生産の増大といった地域農業の発展に資する事業でありますので、地域の多数の農業者が賛成している場合には、少数の反対者が存在したとしてもこの事業を実施することが適当であるといった考えによるものでございます。
 少数の反対者がいても土地改良法上は事業参加資格者の三分の二以上の同意により実施できますけれども、できる限り地域の事業参加資格者の理解と協力を得ることが重要でございます。このため、事業の実施に当たりましては、反対する方も含めた事業参加資格者全員に対して丁寧な説明を行っているというのが現状でございます。
#165
○紙智子君 戦後、この土地改良法ができた当時というのは小規模で零細農家が多かったわけですよね。農地整備を図って食糧の増産を図る上で、一部の方が反対していたとしても、経費の負担があっても、やっぱり強制力を持って土地の整備を図る必要があったのではないかと、そういうことも想定できるわけですけれども。ただ、当時は、農産物価格を保証して農家の生活を向上させる食管制度などがあったわけです。だけど、今は大分違っていて、農業経営の規模も相当大きくなったと、それから農作物の価格支持制度もなくなりました。こういう時代の変化の中で三分の一の農家を切り捨てていいのかというふうに思うわけです。
 やっぱり慎重であるべきと、元々そういう立場だということではあると思うんですけれども、もっともっと慎重であるべきではないかというふうに思うんですけれども、大臣の御見解を伺いたいと思います。
#166
○国務大臣(山本有二君) 現行の土地改良法では、農業者の三分の二以上の同意で事業を実施できるわけでございます。その同意は、実施地域の農業者に負担を求めるために行うものという考え方でございます。
 一方、機構関連事業、担い手への農地の集積、集約を加速化するため都道府県の判断で実施できるものでございまして、農業者に費用負担を求めないことから同意を不要とするものでございますが、関係農業者の理解を得て事業を推進していくことは当然のことであろうというように考えております。
 このため、今般、農地中間管理機構法を改正しまして、機構に対し、あらかじめ所有者、耕作者に対して機構関連事業が行われることを説明する旨を義務付けております。これは法の八条第三項でございます。また、所有者、耕作者は本事業が行われ得ることを承知して機構との間で権利の設定が行われることとなるように措置をしております。また、事業計画の策定に当たりましても、所有者、耕作者に対する事業計画の公告、縦覧、審査請求、裁決といった手続も用意をしております。
 そういった点で、三分の二の特別決議をしながらも、残りの三分の一の皆様に同意をいただくことを丁寧にやっていかなければならないというように思っておりますし、また、耐震化事業につきましては、巨大地震が発生した場合に備えて、耐震性が不足している施設について緊急に対応する必要がありますことから、国又は地方公共団体の判断で事業を実施し、基本的に農業者の同意を求めないこととしておりますけれども、緊急耐震工事計画につきましても農業者への公告、縦覧等の手続をしっかりやっていきたいと思っております。
 このように、機構関連事業や耐震化事業の実施に当たりましては、関係農業者の意見をしっかりと丁寧に酌み取っていくということが大事でございますし、地域の合意形成の機会が奪われることのないようにしっかりと対処していきたいというように思っております。
#167
○紙智子君 今、丁寧に聞き取らなきゃいけないという話があったんですけれども、今回の改正では三分の二の同意も要らなくなるということですよね。農地中間管理機構が行う新事業においては、所有者が知らずに事業が進められたり、反対する人がいる場合にどのように対応するのかということが疑問としてはありますし、それから農地中間管理機構、農地中間管理権を有する事業施行地域内の農用地を貸し付けているときは農地の貸付けの相手方の意見を聴くだけでいいというふうになっているわけです。
 これで果たして本当に地域の話合い、合意が取れるのかなというのは、正直言いまして、まだまだ懸念というのが拭い去れないというふうに思いますし、ちょっと時間がないので、加えてもう一つ併せてお聞きするんですけれども、同意徴集手続の簡素化についてなんですけど、土地改良施設の更新事業のうち技術革新等に起因する機能向上を伴うものに関わる同意手続を簡素化するというようになっています。具体的には、事業参加資格の三分の二以上の同意に代えて土地改良区の総会の議決で事業が実施できるとなっているわけです。
 普通、議決だったら組合員の二分の一以上が出席をして過半数で議決するわけですから、これ、三分の二がもしかすると四分の一になる可能性もあるんじゃないかと。そうすると、地域に混乱が生まれることないのかというふうに思うんですけど、いかがでしょうか。
#168
○政府参考人(佐藤速水君) 更新事業の申請に当たりましては、土地改良区が各組合員に対しまして事前に説明会を開催いたしております。具体的には、工事の内容ですとか事業費の概算、管理事業計画の同一性、組合員負担の相当性、これらにつきまして丁寧に説明を行っているところでございます。このことは、今般、同意手続を簡素化する更新事業についても変わるところはございません。
 この総代会の方の議決で足りることにするわけでございますが、総代会の議決というものは、一つは総代の三分の二以上が出席してその議決権の三分の二以上で決する重要事項と、それと総代の半数以上が出席してその議決権の過半数で決する一般事項、これ二つに分かれております。更新事業の申請は、制度上重要事項と位置付けられております。この重要事項につきましては、一般事項と比較いたしまして議決権等が厳しいことから、より丁寧な説明が行われているところでございます。
#169
○紙智子君 農地中間管理機構の活動状況に関するアンケートって出されていますよね。それ見ていきますと、農地流動化について機構をどのように考えているのかということが示されています。機構と機構以外どちらでもよいというのが、市町村でいうと五五%、指導農業士の皆さんであっても五〇%となっています。機構は軌道に乗っているかどうかという質問に対してでいうと、軌道に乗っているところまでは行っていない、それから軌道に乗っていないというのを合わせると、市町村で八七%、指導農業士、農業法人協会では九一%となっているわけですね。
 だから、そのほかにもいろいろアンケートを取っていて、軌道に乗せるために何が必要かということについては、一番多いのが、現場のコーディネートの活動の強化を望むというのが三六%となっていて、ちょっと時間がなくなってきたので、これ自体を質問にしようと思っていたんですけれども、これら含めて、いろいろとやっぱりこういう意見がまだまだ現場に行くとあると。そういう中で、やっぱりもうすぐに進めていくということについてはより慎重にならなきゃいけないというふうに思うわけです。
 それで、やはり地域の合意を得ながらするべきだというふうに思いますし、こういう、一方では、必ずしも中間管理機構を通さなくても、農業競争力基盤整備事業として五百八十億円の予算組んだ中で、予算措置としてそれに対して対応できるというものを一方でつくりながら、そういう制度をつくっているのに、なぜこういう農地中間管理機構に新事業をつくるのかということでいえば……
#170
○委員長(渡辺猛之君) 時間が過ぎておりますので、質疑をおまとめください。
#171
○紙智子君 地域の話合いというよりも、あらゆることをやって中間管理機構の実績をつくるというところにやっぱり重きが置かれているんじゃないのかなというふうに言わざるを得ないんですね。そういうことを含めて、私としては、なかなかこれは慎重を欠いているんじゃないかというふうに思います。
 以上で終わります。
#172
○儀間光男君 日本維新の会の儀間でございます。
 今日は、土地改良法等の一部改正について質問をしていきたいと思いますが、質問通告はしてあるんですが、これにしていないのが一つ気になっておるのがありまして、し忘れたんですよ、私が悪いんですが、先にこれを確認させていただきたいと思います。
   〔委員長退席、理事山田修路君着席〕
 大臣が提案理由の説明でお話がありましたが、三ページの一行目、除塩事業を土地改良法上の災害復旧事業として位置付けることにしてあるということがあるんですが、これ、沖縄ですというと台風の常襲地で、去年、一昨年も見られたように、空っ風で雨が来ない、伴わない台風が来ますと島全体、各離島全体が塩に覆われるんですよ。サトウキビなんかは塩を葉に受けて、その後に乾くと葉っぱに塩がたまるんですよ。使い物にならないんですね。倒れたら起きる力はあるんですが、葉っぱを塩でやられるともう駄目なんですよ。
 そういうことで、それもこの中に入れてくれるのか、入っているのか、この辺をひとつ。
#173
○政府参考人(佐藤速水君) 今回の法案に盛り込んでおります除塩事業、これを土地改良法上の土地改良事業として位置付けることにしております。
 この除塩事業と申しますのは、津波被害によりまして農地が海水に浸されてしまう、それを塩を取り除くために、スプリンクラー等で高圧で水を掛けましてこの塩を取り除くと、こういったのをかなりの面積にわたってやるといったようなものを除塩事業として位置付けておりますので、今委員御指摘の事業につきましては除塩事業には該当しないのではないかというふうに思っております。
#174
○儀間光男君 それ知っていますよ、土地改良法ですから。だから、沖縄のああいう場合はどこかでまた何とかしてほしいということを願いを込めて今聞いたわけであります。是非御検討をいただきたいと思います。
 さて、もう一つ、あの加計学園の話、昨年五月だったか、私、相当やったんですけれど、あんなにだまされて、明けてみて昨日、おとといの新聞を見ると、腹が煮えくり返るんですね。つくるのはいいです、賛成なんです。何でああいう形でやるのということを憤りを持っておりまして、抗議をしておったと総理に伝えてください。
   〔理事山田修路君退席、委員長着席〕
 さて、農用地の利用集積促進に関する措置の文章の中に、農地の中間管理機構が借り受けている農地で、かつ一定規模、紙委員からも似たような御質問があったんですが、一定規模の面積がまとまればというんですが、一定規模がどういう程度なのか数字が見えないんですね。その点、いま一度確認をさせてください。一定規模とはどの程度の数字なのか。
#175
○政府参考人(佐藤速水君) 現行の圃場整備事業でございますけれども、整備をする各団地の農地面積の合計が、平場ですと二十ヘクタール以上、中山間地域で十ヘクタール以上あると、これを採択要件としております。今、団地と申し上げましたけれども、各団地の中の農地については、面的まとまり、連担化は要件としていないと、これが現在の要件でございます。
 今回の機構関連事業でございますが、この機構関連事業の趣旨は、農地中間管理機構が借り受けている農地を担い手が引き受けやすくするように農作業を効率的に行える状態に整備すると、これが趣旨でございます。そう考えますと、各団地について、一定規模以上の面的まとまりのある農地、連担化された農地を対象に実施することというふうに考えておりますが、各団地の合計面積の規模要件、現行でいいますと平場で二十ヘクタール以上、中山間地域で十ヘクタール以上というこの規模要件につきましては、現在の現行事業の要件よりも引き下げる考えでございます。
 具体的に、どのように、どの程度の大きさにするかといったことも含めまして、面積要件につきましては、地域の実情、あるいは担い手の経営状況や意向などを踏まえながら早急に詰めてまいりたいというふうに考えてございます。
#176
○儀間光男君 ありがとうございます。
 こういうことを聞いたのもなぜかというと、昨夜、私、長野県の松本におりました。どういう会合だったかというと、中山間地の人々、私の大学同期生で、信州大学の農学部の教授して、今退官しているのがおるんですが、これを中心に二十四、五名ぐらい、中山間地の農家とちょっと会食をやっていたんですね。
 その中でこぞって言ったのは、十ヘクタール以上は大き過ぎると、自分たちのステージじゃなくなってしまうと言っているんですね。今、何か少し下げるとおっしゃっていましたけど、十ヘクタールは自分たちのところでは非常に厳しいと。したがって、そう言わず五ヘクタールぐらいからやるようにしてほしいんだがというのが多くの農家の皆さんの注文でしたね。それ聞いてどういう思いしますか。
#177
○政府参考人(佐藤速水君) やはり地域の実情を踏まえて検討していくということは大切なことだと思っております。
 いずれにいたしましても、今委員が御紹介されたような様々な方、担い手の経営状況や意向、こういったものを踏まえながら要件を詰めてまいりたいと思っております。
#178
○儀間光男君 それから、たしか中間管理機構の中で、平場でやるときでも、飛び地があって、それを換地しながらやっていくというようなこと等が書かれていたと思うんですが、現場で実際に飛び地を換地して二十ヘクタールにまとめたと、こういう実績ありますか。
#179
○政府参考人(大澤誠君) 御質問は、土地改良事業というよりも今までの中間管理機構の事業でというふうに理解しておりますけれども、例えば、中間管理機構を非常によく先進的に使っております、例えば福井県でも、小浜市にそういうような換地を行いながら全体として担い手への集積を、一〇%以上集積面積を上げたような事例がございます。
#180
○儀間光男君 換地事業は実際あったわけですね。
#181
○政府参考人(大澤誠君) はい。
#182
○儀間光男君 はい、ありがとうございました。
 それで、もう一つ進んでいきたいんですが、土地の不在者、これかなりおると思うんですね。例えば、私は沖縄だというと、戦前戦後を通じてハワイや中南米へ移住した人がいっぱいおるんですよ。その中で、玉砕の島ですから、役場や登記所が空爆や艦砲射撃受けて書類皆燃えてしまって、むちゃくちゃになって戦後相当混乱したんですよ、今は少し落ち着いていますが。
 その中で、固定資産税が地方税ですから、私、市長時代にこれをちょっと整理をしようということで調査が始まったんですよ。そうすると、相続されていない人、県外に出ている人、国外に出ている人でこの中間管理、今の事業に相当これ支障を来していると思うんですね、沖縄においては。ということであるんですが、こういう状況は今全国的にどうなんですか。沖縄の例、後でもう一つ示しますけれども。
#183
○副大臣(礒崎陽輔君) お答えいたします。
 沖縄は、私、昔、沖縄開発庁にいたことがありまして、そのときに潰れ地問題の担当をやっておりましたので、理解はいたしておるところでございます。
 全国的に今、委員御指摘あるように、やっぱりかなりの所有者の不明地や不在地主の問題がございまして、これはやっぱり今後の農地の集約には大きな支障になりますので、これ抜本的な改善を図っていかなければならないと考えております。
 このため、今やっていることは、農地を相続した場合の届出制や農地台帳の法定化ということをやりましたし、それから共有権者の過半の同意があれば利用権を設定できるという仕組みの導入、それから、遊休農地につきましては、過半の持分を有する者が分からない場合でも、公示等の手続を通じて農地中間管理機構に利用権を設定する仕組みの導入などを通じまして、これまでできるだけ支障のないようにしてきたところでございますが、先ほどの他の委員の質問でもいろいろな登記上の問題等もございますので、しっかりこの問題には取り組んでまいりたいと思っております。
#184
○儀間光男君 ちょっと質問をさきにまた戻すんですが、中間管理機構の土地の集積、集約、これもさっきの一定規模と同じように、ここでは一体どの程度の期間でこの事業を終了させるか、完了させるか、目途を何年ぐらいにやっているのか、全くやっていなくて、最後は切れなくてこの事業を進めさせておるのかどうか、この辺もちょっと聞かせてください。
#185
○政府参考人(佐藤速水君) この農地中間管理権の期間でございますが、機構から農地を借り受けた担い手の方が長期にわたって安心して経営に専念できるようにすると、こういった観点が大事だと思います。そういった観点に立ちますと、この機構関連事業の工事が終わった後一定期間を確保するといったことが必要であると考えておりまして、その期間を何年にするかといったことにつきましては、きちんと適切な期間を検討してまいりたいと思っております。
 その検討に当たりましては、機構が農地を貸し付けた際に、出し手と地域に支払われる機構集積協力金というものがございます。この機構集積協力金の交付要件といたしまして、農地中間管理権の設定期間が十年以上というふうにされております。こういったことなども念頭に置きながら検討を進めていきたいというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、この農地中間管理権の設定期間を定める際には、農地の所有者の方に対しましてしっかりとお示しをしてまいりたいというふうに考えてございます。
#186
○儀間光男君 ありがとうございました。
 この法律案が出てきたんですが、非常にうれしく、びっくりしましたね。ということは、二十五年から始まった中間管理機構ですが、土地を集め始めまして実質二年ですよね。年数として四年目に入るわけですけど、実質二年事業をやったんです。恐らく、あの中間機構ができたときに、四、五年後、こういう法律が出るだろうなというのは予想に難しくなかったんですね。ところが、こうして出てきて、こんなに成果を上げているのかというような思いをしておるんですが。
 対前年度、今、二十八年度までは出ませんね、まだですね。二十六年度に対して二十七年度、その実績を少し示していただけませんか。
#187
○政府参考人(大澤誠君) 平成二十七年度の農地中間管理機構の実績でございますけれども、転貸面積、担い手農家に貸した面積が七万七千ヘクタール、これは前年度の三倍程度に拡大いたしております。そのうち、新たに担い手農家に集積した面積は約二万七千ヘクタールでございます。中間管理機構による権利移動も含めた担い手への農地利用面積の状況でございますけれども、平成二十七年度は、八万ヘクタール増加いたしまして、担い手への集積率が五〇・三%から五二・三%へと二ポイント上昇しているところでございます。
 なお、二十八年度の実績につきましては、昨年度もそうだったんですけれども、五月中、今月中に公表したいというふうな形で、今、最終集計中でございます。
#188
○儀間光男君 そういう状況を見ますと、この事業が終えんするのはいつ頃だということは出てくると思うんですよね。いつ頃終えんしたい、したがって、スピードを上げたいとか緩めたいとかいろいろあると思うんですが、その辺、物事、目標を決めておってやった方がより合理的に動いていけると思うんですが、まあ、聞いたってろくな返事はありませんから聞かないことにいたします。
 それから、不在者、相続もされていない、あるいは不明者であったり、いろいろ調べてみたら、びっくりしたのが、一八九〇年代の人が南米に行ったんですが、今、四世ぐらいおるんですが、相続全然されていなくて、私の方で調べ入れて訪ねていかせたら、うちのひいじいちゃん、日本に財産あったんですかと言うんですね。もし要らなければ市に下さいませんかと相談させたけど、売ってほしいということで、処分して固定資産化していきますけれど、こういうのがあっちこっちあるんですよね。
 それから、前の土地改良事業できれいに改良区になって、耕作ができる、スプリンクラーも併設してやったけど、それがほったらかして休耕地になっているのがいっぱいあるんですよ。
 その辺の実態は掌握されていますか。沖縄だけでもいいです。
#189
○政府参考人(大澤誠君) まず、沖縄県につきましては特殊な事情がございまして、農地改革を経ていないという面もありまして、所有者不明の土地につきましては、格別、特段ほかの県と比べましても難しい問題があるというふうに非常によく承知しております。また、沖縄県の市町村の方々がそれに対処するために非常に努力されているというふうなことを承知しております。
 先ほど、別の委員の御質問の中で相続未登記農地、あるいはそのおそれのある農地の実態調査について御紹介させていただきました。全体として、農地の約二割に当たります九十三・四万ヘクタールがその相続未登記農地でございますが、そのうち、沖縄県につきましては一万三千八百四十ヘクタールがそのような相続人が不明の農地というふうに承知してございます。
#190
○儀間光男君 ありがとうございました。
 今度の法案で、そういう土地も対象として都道府県がやれるようにこれなっているんですね。そこに及びますか、どうなんですか。
#191
○政府参考人(大澤誠君) 今回の法案というよりも、平成二十五年の農地法の改正によりまして、遊休農地を対象にしておりますけれども、過半の持分を有する、共有地の場合ですね、共有地、こういう相続未登記農地で多くが共有地だと思いますが、その共有地の過半の持分が分かればその権利移動ができるように農地法は措置されておりますけれども、その過半の持分が分からない遊休農地であっても、公示等の手続を通じまして農地中間管理機構に利用権を設定できるという仕組みは平成二十五年に設けているところでございます。
#192
○儀間光男君 それじゃ、今の九十何万ヘクタールというやつはその対象になりますね。
#193
○政府参考人(大澤誠君) この現在の九十三万ヘクタールのうち実際に遊休農地化されているのが五万四千ヘクタールでございまして、実際上八十五万ヘクタール以上は、実際上、事実上耕作されている方がいらっしゃいます。誰もそれに文句を言っていないわけでございますけれども、実際に権利を移動するようになりますと、それはやはり権利を証明しなければいけませんので、そういう問題が出てくるということでございますので、現在の遊休農地ということになりますと五万四千ヘクタールでございますので、そちらからまずこの仕組みの対象にはなりますけれども、将来的な問題はほかの農地でも抱えているというふうに理解してございます。
#194
○儀間光男君 これは、未相続であったりあるいは休耕地になったりしている大きな原因はどこかにあると思うんですね。私は、資産価値が非常に低いんですね、農地とか森林は。資産価値が非常に低いので、その価値より手続した方が多く経費が要るというようなことで、しかも儒教の国々ですから、島々ですから、先祖代々の大事な土地をこんな安いことでやるよりはほっとけと、自分の代で土地を売ったとかなくしたとかそういうことを言われたくないというようなこと等もあったりしましてなかなか難しいと思うんですが、これは何か解決法はありますか。ちょっとあれば教えていただけませんか。
#195
○政府参考人(大澤誠君) この問題につきましては、そもそも民法上の財産権の、特に所有権の性格をどう考えるか、それから共有というものをどう考えるか、それを、権利を公示するための一つの手段であります不動産登記制度、こういうものをどう考えるかということに関わる問題でございますので、現在農地法でいろいろ措置しているものは、先ほど御紹介したとおり、なかなか、公示、裁定という非常に手続が重い手続を使っておりますので、実績もなかなか上がっておりません。
 ただ、それ以上の問題を解決しようとしますと、そういうような民法なりの財産権なり不動産登記制度といった土地全般に関係する課題として取り組んでいく必要があるというふうに認識してございますので、政府全体として現在も取り組んでおりますし、何とか一歩でも前に進めるような解決策を関係省庁連携して考えていきたいというふうに考えてございます。
#196
○委員長(渡辺猛之君) 時間ですのでおまとめください。
#197
○儀間光男君 はい。
 私が言わんとしたところはそこなんですよ。農水の法律だけでは無理ですから、他の関連する府省とよく向き合って横並びでやっていかないというと未解決のまま終わってしまうんですよ。
 大臣、一言御感想を。
#198
○委員長(渡辺猛之君) 簡潔にお願いします。
#199
○国務大臣(山本有二君) ある法律家に聞きますと、思い切った決断が要るだろうというわけでございます。まず境界の確定も難しい、それから面積は地籍調査が必要だ、そして権利は登記についての問題がある、それから固定資産税、地租の問題も市町村にある、それらを全部ひっくるめてやるには、一旦公告して国庫に納付して、それで権利の返還はADRとか裁判の簡易化というようなことをして、悪意二十年の時効取得を援用してそれで国庫が確定するというような、とんでもない法律でも作らない限りは解決しませんと、こういうことでございました。
#200
○儀間光男君 ありがとうございました。頑張ってください。
#201
○森ゆうこ君 希望の会、自由党の森ゆうこでございます。
 まず、土地改良法の一部を改正する法律案について質問させていただきます。
 私は、土地改良に関わっている方なら誰でも知っている佐野藤三郎さんのいる亀田郷土地改良区に住んでおります。かつて芦沼と言われた、地図にない湖と言われた大変な湿地帯で、田植のときには胸まで泥につかる、そして稲刈りのときには船に乗らなければならない。だから、これは私が勝手に言っているんですけれども、この亀田郷土地改良区というのは土地改良事業の一番の成功事例であろうということで、今はすばらしい美田に大変おいしいお米ができる地域でございます。そういう意味で、様々地域の皆さんから土地改良事業の改善点についていろいろ御要望いただいておりましたけれども、今回の改正案には大変評価すべき点があるというふうに思います。
 私、質問しようと思っていたのを先ほど与党の方から御質問がありました。本来の機能ということで、本来の機能の維持を図ることを目的とするというところの中に、特に先ほど申し上げましたような土地ですので、海抜ゼロメートル地帯、そして川から二メートルぐらい低いところばかりですので、強制的にポンプで排水しなきゃいけないということでございますので、先ほど排水機場の処理能力の向上というふうなお話がありました、対象になるということで非常に安心をしているところですけど、その点について一言だけ確認をさせてください。
#202
○政府参考人(佐藤速水君) この法案の第四十八条第三項に規定する本来の機能でございますけれども、この本来の機能とは、一つは水の貯水機能、もう一つは田畑への水のかんがい機能、三つ目に田畑からの水の排水機能、この三つを本来の機能と考えてございます。
 この本来の機能でない機能といたしましては、施設の本来の機能の付随的な機能、具体的に申し上げますと、ポンプの省電力化といった省エネ機能ですとか、ゲートの自動化、遠隔操作化といった簡便機能、さらには新材料の活用による長寿命化による耐久機能、こういったものを本来の施設の機能の付随的な機能というふうに考えてございます。
#203
○森ゆうこ君 今回の法改正の趣旨が地域に広くしっかりと浸透をして活用されることを要望したいと思います。
 いろいろ通告しておりましたけれども、もう既に質問されていることもあり、この間、ずっとシリーズで続けさせていただいてまいりました加計学園の問題について、これで何回目でしょうか、改めて皆さんに資料をお配りをいたしました。
 今日は、昨日そして本日、朝日新聞の記事が四ページ、そして、バージョンアップさせていただきました、加計学園の問題、国家戦略特区における大学獣医学部の設置に関する経緯を年表にしたものを付け加えさせていただいております。そして、最初の質問のとき、これ三月に質問したときなんですけれども、全国でどのような状況になっているのか。現在の定員は九百三十名、そして来年四月一日、加計学園開学いたしますと一千九十名という大幅な定員の増加であるということも、改めて地図を提示をさせていただきました。
 そして、バージョンアップしたこの年表には書き加えさせていただいたんですが、そもそも国家戦略特区における獣医学部の新設の提案というのは我が新潟市が行ったものでありますし、そして、この北信越地域には獣医学部が全くないということもまず申し添えさせていただきたいと思います。
 それで、今日は、お越しをいただきました義家副大臣、私は、昨日の、そして今日報道されたこの内部文書を見て少しほっといたしました。文部科学副大臣として文科省の皆さんに大変お世話になりましたけれども、大変、教育が公平に、公正に、そしてきちんとルールに基づいて、客観的に皆さんから納得いただけるような手順を踏んで物事を進めていくという、その文科省がしっかりと仕事をしていただいたということ、そして、義家副大臣がその代表としてしっかりと内閣府に対して物を言っていただいていたということがこの内部文書の、まあ何でしょうね、流出によってと言ったらいいんでしょうか。いや、これ出てくるのは当たり前なんです。私、求めていたんですよ。文科省は出してくれると言っていたんです、整理して、細かい経緯を。ところが、質問の直前になって、内閣府から圧力が掛かったという言い方は悪いんですけれども、出せなくなったと言っておりましたので、そういうものが入っているんじゃないかなというふうに思います。
 そこで、義家副大臣に確認をさせていただきたいんですけれども、十月七日の萩生田副長官の御発言の概要というのは、これ一番重要だと思うんですけれども、なぜ今治、加計に決まったのか、京都産業大学を排除してなぜ今治だったのか、加計学園だったのか、このことを、これを読むと、ああ、なるほどねと思うんですけれども、萩生田さんから直接こういうお話聞かれましたか。
#204
○副大臣(義家弘介君) まず、大前提として、報道されている文書については現在確認作業を行っているところでありまして、これが文部科学省内で作成された事実の文書か否かということの作業はしっかりと行わさせていただきたいと思います。
 その上で、私の立場として、萩生田さんに、萩生田副長官に様々な相談や調整をお願いしたことというのは、萩生田さんがこうしろと言うんではなくて、むしろ、もし本当に大学を設置するということになったら、副大臣としての経験もございますけれども、プロセスがあるわけですね。それをすっ飛ばして、さあ、もう決まったことだから設置審をお願いしますということは絶対言えないわけです。そういう中で、しっかりと関係省庁に横串を入れて調整してくださいというお願いは何度もしているところであるということです。
#205
○森ゆうこ君 それでは、副大臣は、萩生田官房副長官が加計学園グループ千葉科学大学の客員教授をしていらっしゃるということは御存じでしたか。
#206
○副大臣(義家弘介君) 国会審議を通して知ったところであります。
#207
○森ゆうこ君 つまり、利害関係者で、官房副長官であると同時に加計学園の利害関係者である、そういう御認識はありましたか。
#208
○副大臣(義家弘介君) まさに話していたことというのは、利害に基づいて私と話をしていたことは一切これは本当にございません。端的に言えば、とにかく、例えば、感染症だったら厚労省も関わってくるでしょうし、それから需給の問題であったら農水省も関わってきますし、内閣府だけが独り歩きして進んでいって設置認可を文部科学省にという形には絶対になくしなければならないということで調整をお願いしていたところでありまして、萩生田官房副長官の口から加計学園がというような、加計学園にしなければというような御指摘の懸念が疑われるような発言は一切ございません。
#209
○森ゆうこ君 この十月七日の萩生田副長官の御発言概要に書いてあるんですけれども、再興戦略改訂二〇一五の要件では、伝染病研究を構想にした場合、既存の大学がうちの大学でもできますよと言われると困難になると、だからもう一つ別の条件が必要なのであるというような御発言があるんですけれども、こういう話はお聞きになったことはありますか。
#210
○副大臣(義家弘介君) 様々な話をしておりますけれども、まず、この発言概要自体が事実であるかどうかということが分かりませんので、私の口からこの内容について発言は控えさせていただきたいと思います。
#211
○森ゆうこ君 いや、別にこのペーパーが正しいものかどうかということは私はお聞きしておりません。複数の官僚がもうみんな一言一句いろんなことをやるときにメモ取っていますのでその一部だと思いますけれども、別に私はこのペーパーがどういう性質のものかということを聞いておりません。この中に出てまいります内容のことをお聞きしているんです。つまり、世界に冠たる何とかというのだけではなくて、もう一つ何か条件付けないとほかの大学が手を挙げてくるよねという内容なんですけれども、そういう話はあったんでしょうか。それとも、もし記憶になければないとお答えください。
#212
○副大臣(義家弘介君) 少なくとも私の記憶の中にはございません。
#213
○森ゆうこ君 それでは、内閣府佐々木事務局長、萩生田副長官からこういう御発言がありましたか。
#214
○政府参考人(佐々木基君) 私どもは、当然のことながら、総理あるいは官邸から具体的な指示を受けたことはございません。
#215
○森ゆうこ君 いや、国家戦略特区で安倍総理が議長なわけです。そして、強力なリーダーシップで岩盤規制をぶち破る。実際に五十二年ぶりの獣医学部の新設なんですね。
 じゃ、その官邸の意向というか、議長の意向というのはどうやってふだんお聞きになっているんですか。
#216
○政府参考人(佐々木基君) お答えします。
 御案内のとおり、私どもが国家戦略特区で規制緩和を進めていくには、最終的には総理が議長をされます特区諮問会議、ここで認定ということになるわけでございます。その際に、諮問会議の席上では総理大臣からいろいろな御発言をいただくと、それが私どもが総理と接する機会でございます。
#217
○森ゆうこ君 藤原さんにお聞きします。
 先ほど櫻井委員から質問がありました、今治市に対して、今まで構造改革で駄目だったけれども国家戦略特区に変えて提案すればいいよと、新潟からも、まあ余計なこと言わないでおきますけれども、という提案、お勧めをしましたか。
#218
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 先ほど申し上げましたとおりでございますけれども、私の方から、構造改革特区から国家戦略特区に切り替える、そういった推奨ないし助言をしたことはございません。
#219
○森ゆうこ君 それでは、昨年の十一月一日から、加計学園はまだ買ってもいない今治市所有の土地、ボーリング調査をしております。森友学園では、一時貸付契約を結び、ちょっと少額過ぎるんですけど、四百四十四円で借りてボーリング調査をいたしました。
 藤原さん、この時期に、何も決まっていないうちにボーリング調査をして、そして、年表に書いてあるとおり、何も決まっていないうちに建築確認の準備までしているわけですけれども、この時期に今治市あるいは加計学園に対して、何というんでしょうか、認定される、事業者として認定される、規制が緩和されるという見通しを与えましたか。
#220
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 先ほど申し上げたように、ボーリング調査の件というのは、全く、その事前にも事後にも、しばらくの間ですけれども、私どもの方に情報提供なかったわけでございまして、明らかに市とその事業者のリスク、オウンリスクの下に行われたものというふうに認識しております。
#221
○森ゆうこ君 まあ、ボーリングの話をしたかしないかは別として、見通しを、今治に決まると、国家戦略特区の中で規制緩和が行われる、しかも地域限定でというような見通しを与えましたか。
#222
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 今治市の区域会議が、区域会議、告示を、区域会議で、失礼しました、今治市からの制度、区域会議で、から公募をさせていただいて、一月四日でございますけれども、この時期まで決定しておりませんので、当然十一月の時期でそういった見通し等は申し上げておりません。
#223
○森ゆうこ君 でも、誰か見通しを与えていないとこんなリスキーなことできないと思いますけどね。どなたかいらっしゃいませんか、いらっしゃらない。
 それで、藤原さんにもう一つ聞きます。
 四月、木曽功氏、昨年の四月ですけれども、九月のことはこの間聞きました。三十分にわたって国家戦略特区、この今治のことについて御説明をされたと。
 じゃ、四月にももう一度お会いになっているんですけれども、昨年の四月、木曽功内閣官房参与かつ加計学園グループ千葉科学大学学長に対して何を説明されたんでしょうか。
#224
○政府参考人(藤原豊君) 一年前でございますので記憶が定かではございません。これが、日程も含めてでございますが、四月なのか五月なのかも、別の委員会でも御答弁させていただきましたけれども、ちょっと日程不明なんでございますが、木曽元参与には御質問に答える形で、特区の一般制度、それから最近の特区の現状につきまして御説明を申し上げました。
#225
○森ゆうこ君 肝腎なところを答えていないんですけど、今治のことについて説明しましたよね。
#226
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 特定の地域あるいは特定の項目というところについてまで御説明したのか、記憶が定かではございません。
#227
○森ゆうこ君 また記憶の問題ですか。いや、したのかしないのか、しなかったんですか。
#228
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 あくまで一般的な制度、特に分野としては観光分野大変御関心があったと思いますけれども、それ以外のところで特定の地域や特定の項目というところまで御説明したのかどうかは記憶がございません。
#229
○森ゆうこ君 今詳しくお答えいただいたのに記憶がないというような話でしたけど、まあそういうやり取りをやった上で去年の九月については説明したとこの間答えたんだから、これにまた時間取らせないでください。したんでしょう。イエスかノーか。
#230
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
 十地域ございましたけれども、その地域あるいは項目について、大変申し訳ございません、今治市ないし広島県と一体的に指定しておりますけれども、その地域についての御説明したのかどうかは、大変申し訳ございませんけれども、御質問に答える形でございましたので、その辺のちょっと明確な記憶がございません。
#231
○森ゆうこ君 まあ、したんですよ、ノーと言っていないから。それはしたという意味なんですね、皆さんの場合は。
 義家副大臣に伺います。
 京都と今治、文科省としては、どちらがより世界に冠たるライフサイエンスの研究拠点としてふさわしいと判断されたんでしょうか。
#232
○副大臣(義家弘介君) お答えいたします。
 国家戦略特区における獣医学部の新設について、これまで今治市ほか関西圏国家戦略特別区域会議等において検討されたものと聞いておりますが、文部科学省としては、その検討の場に出席が求められておらず、京都府からの提案についてほかの提案との比較評価を述べる立場にはございません。
#233
○森ゆうこ君 本来どちらがいいのか判断する立場、あるいはそういう能力のある文科省は何も判断に参加できていないということなんですが、京都と今治、京都より今治の方が良かったんだと度々大臣、副大臣も答弁されていますけれども、どこで、何を根拠に京都産業大学、京都府の提案よりも今治の方が良かったと判断したんですか。
#234
○副大臣(松本洋平君) そもそも、特区ワーキンググループにおきましての議論におきましては、それぞれの地域の優劣を判断するということはしていないところであります。実際に、一校に限るということを昨年の年末の段階で実際に三省で確認を行い、実際に告示というものを行わせていただくに当たりましては様々な面から検討が行われまして、山本大臣が最終的には決断をしたということでございます。
 その中には、先ほど来お答えをさせていただいておりますとおり、先端的なライフサイエンス研究でありますとか、あと人員、また足りないとされております産業獣医師の充足に向けた様々な取組というものが総合的に判断をされて、山本大臣が判断をされたものであります。
#235
○森ゆうこ君 何の客観性もありません。勝手に、まあ山本大臣が決めたことになっていますけど、それは総理の御意向以外に考えられませんよ。勝手に、何の客観的根拠もなく、その判断ができる文科省を呼ぶでもなく、山本大臣、そして内閣府が、京都産業大学よりも今治、加計学園の方がいいと、国際的なライフサイエンス拠点になると、しかもバイオセーフティーレベル3のどうしても必要な研究施設ができるかどうかも分からないのに、それも確認しないまま勝手に決めたと。これはもう明らかに、何というんでしょうか、法を逸脱した、適正な、民主的な手続を逸脱した、もう恣意的な決定。
#236
○委員長(渡辺猛之君) 時間が来ておりますので、質疑をおまとめください。
#237
○森ゆうこ君 そして、さっきもお話ししましたけれども、木曽功内閣官房参与・加計学園グループ千葉科学大学学長、萩生田官房副長官・千葉科学大学客員教授、そして安倍昭恵さんは御影インターナショナルの名誉園長ということで、利害関係者ばっかりじゃないですか。おかしいということを申し上げて、質問を終わります。
#238
○委員長(渡辺猛之君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#239
○紙智子君 日本共産党を代表して、土地改良法等の一部改正案に反対する討論を行います。
 土地改良事業は、地域で話合いを進め、合意を集める努力を積み重ねて民主的に行う必要があります。同意要件の廃止、緩和等は慎重に行うべきです。
 農地中間管理機構が借り入れている農地について行われる基盤整備事業は、現行制度において農業者の三分の二の同意が条件になっています。改正案は同意を全く求めないものになっています。また、土地改良事業、施設を更新する際に技術革新等による機能の向上が図られるときは、参加資格者の三分の二以上の同意という要件を簡素化し、土地改良区の総会の議決で実施することを認めるものになっています。同意手続要件などを廃止、簡素化すれば、事業に慎重な方や反対する人がいても事業を進めることが可能になり、地域の共同で進めている農地管理に混乱が生まれかねません。
 また、農地中間管理機構が借り入れている農地について、農業者からの申請によらず、都道府県営事業として、農業者の費用負担や同意を求めないで行う基盤整備事業を創設する、その際、公共性、公益性を確実に担保する要件を定めるとしています。収益性が相当程度向上すること等を要件にしていますが、安倍内閣になって以降、規模拡大で農業所得が増えるのかといえば、二十ヘクタール以上で見れば、十アール当たりを見ても一時間当たりを見ても、農業所得は下がっています。生産費の削減効果も限定的です。
 質疑を通じて、公共性、公益性を確実に担保する要件が明らかになりませんでした。大規模、小規模な農業者を含めた地域の自主的な支援よりも、今後十年間で全農地面積の八割を担い手に集積、集約するための農地中間管理機構の実績づくりにすぎないのではないでしょうか。
 改正案は、こうした懸念を払拭するものになっていません。必要なことは、過疎化が進展し、農地の担い手不足に苦しんでいる地域の課題に応えるためには、地域の実態に合った支援を充実強化することです。
 以上を述べて、討論とします。
#240
○委員長(渡辺猛之君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 土地改良法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#241
○委員長(渡辺猛之君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、徳永君から発言を求められておりますので、これを許します。徳永エリ君。
#242
○徳永エリ君 私は、ただいま可決されました土地改良法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・こころ、民進党・新緑風会、公明党及び日本維新の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    土地改良法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  最近の農業・農村を取り巻く情勢変化の中で、土地改良事業が、良好な営農条件を備えた農地・農業用水の確保と有効利用を通じて、農業の生産性の向上、食料自給率・食料自給力の維持向上、農村地域の活性化、国土の保全、防災・減災等に果たす役割は一層重要なものになっている。
  よって、政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に万全を期すべきである。
 一 都道府県が、農地中間管理機構が農地中間管理権を有する農用地を対象とする申請によらない土地改良事業を実施するに当たっては、人・農地プランとの調和に十分配慮するとともに、整備された農用地が確実かつ円滑に担い手に貸し付けられるよう指導・助言を行うこと。
 二 農業者の費用負担を求めない土地改良事業の実施に際しては、事業要件の適合性について透明性を確保しながら、農業者の費用負担を要する従前からの事業との間で不公平感が生ずることのないよう、既存事業における農業者の費用負担の在り方について、農業者の経営状況を勘案しつつ、検討を進め、その実質的な軽減が図られるよう配慮するとともに、農地転用防止措置の厳格な運用を図ること。
 三 農業者からの申請によらず、農業者の同意を求めずに実施する土地改良事業については、現場の混乱を招かないよう、事前に十分な説明を行うとともに、丁寧な運用に努めること。なお、ため池等の農業用用排水施設の耐震化を目的とした事業については、事業の対象が必要以上に絞られることのないよう、弾力的な運用を図ること。
 四 農業農村整備事業関係予算の配分に当たっては、農地中間管理機構関連の事業だけでなく、防災・減災対策に係る事業をはじめ、農村現場のニーズに応えた事業が確実に実施されるよう十分留意すること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#243
○委員長(渡辺猛之君) ただいま徳永君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#244
○委員長(渡辺猛之君) 全会一致と認めます。よって、徳永君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、山本農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。山本農林水産大臣。
#245
○国務大臣(山本有二君) ただいまは法案を可決いただき、ありがとうございました。
 附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。
#246
○委員長(渡辺猛之君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#247
○委員長(渡辺猛之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時十三分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト