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2017/03/22 第193回国会 参議院 参議院会議録情報 第193回国会 総務委員会 第5号
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2017/03/22 第193回国会 参議院

参議院会議録情報 第193回国会 総務委員会 第5号

#1
第193回国会 総務委員会 第5号
平成二十九年三月二十二日(水曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十六日
    辞任         補欠選任
     宮島 喜文君     二之湯 智君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         横山 信一君
    理 事
                大沼みずほ君
                柘植 芳文君
                森屋  宏君
                江崎  孝君
                山本 博司君
    委 員
                片山さつき君
                こやり隆史君
                古賀友一郎君
                島田 三郎君
                関口 昌一君
                塚田 一郎君
                二之湯 智君
                松下 新平君
                溝手 顕正君
                山崎 正昭君
                伊藤 孝恵君
                杉尾 秀哉君
                那谷屋正義君
                森本 真治君
                吉川 沙織君
                宮崎  勝君
                山下 芳生君
                片山虎之助君
                又市 征治君
   国務大臣
       総務大臣     高市 早苗君
   副大臣
       内閣府副大臣   越智 隆雄君
       総務副大臣    原田 憲治君
       総務副大臣    あかま二郎君
       防衛副大臣    若宮 健嗣君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        長坂 康正君
       総務大臣政務官  冨樫 博之君
       文部科学大臣政
       務官       樋口 尚也君
       防衛大臣政務官  宮澤 博行君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小野  哲君
   政府参考人
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局次
       長        青柳 一郎君
       内閣府大臣官房
       審議官      籠宮 信雄君
       内閣府地方創生
       推進事務局審議
       官        奈良 俊哉君
       内閣府地方創生
       推進事務局審議
       官        星野 岳穂君
       総務大臣官房総
       括審議官     三宅 俊光君
       総務省行政管理
       局長       山下 哲夫君
       総務省行政管理
       局公共サービス
       改革推進室長   福島  章君
       総務省自治行政
       局長       安田  充君
       総務省自治行政
       局公務員部長   高原  剛君
       総務省自治行政
       局選挙部長    大泉 淳一君
       総務省自治財政
       局長       黒田武一郎君
       総務省自治税務
       局長       林崎  理君
       総務省情報流通
       行政局長     南  俊行君
       総務省総合通信
       基盤局長     富永 昌彦君
       総務省統計局長  會田 雅人君
       外務大臣官房審
       議官       水嶋 光一君
       財務大臣官房審
       議官       矢野 康治君
       財務大臣官房審
       議官       井上 裕之君
       財務省主計局次
       長        藤井 健志君
       財務省理財局次
       長        中尾  睦君
       国税庁課税部長  川嶋  真君
       文部科学大臣官
       房審議官     藤江 陽子君
       スポーツ庁審議
       官        木村 徹也君
       厚生労働省医薬
       ・生活衛生局生
       活衛生・食品安
       全部長      北島 智子君
       厚生労働省職業
       安定局次長    大西 康之君
       中小企業庁次長  木村 陽一君
       国土交通大臣官
       房総括審議官   田村  計君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       下水道部長    森岡 泰裕君
       国土交通省航空
       局次長      平垣内久隆君
       観光庁次長    蝦名 邦晴君
       防衛省統合幕僚
       監部参事官    吉田 正法君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○平成二十九年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)、平成二十九年度特別会計予算(内閣
 提出、衆議院送付)、平成二十九年度政府関係
 機関予算(内閣提出、衆議院送付)について
 (総務省所管(公害等調整委員会を除く))
○地方税法及び航空機燃料譲与税法の一部を改正
 する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(横山信一君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに宮島喜文君が委員を辞任され、その補欠として二之湯智君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(横山信一君) 去る十五日、予算委員会から、本日一日間、平成二十九年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、公害等調整委員会を除く総務省所管について審査の委嘱がありました。
    ─────────────
#4
○委員長(横山信一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局次長青柳一郎君外十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(横山信一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#6
○委員長(横山信一君) 平成二十九年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、公害等調整委員会を除く総務省所管を議題といたします。
 審査を委嘱されました予算につきましては既に説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#7
○那谷屋正義君 民進党・新緑風会の那谷屋でございます。おはようございます。
 今日は、今委員長からお話ありましたように、予算の委嘱ということで質疑をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 予算委員会では明日、大変話題になっております方をお呼びしての証人喚問ということでありまして、いわゆる森友学園の籠池理事長は、実は奈良県でやっぱりお役人というかお仕事をされた方でもあるというふうに伺っておりますが、図らずもといいますか、大臣も奈良県出身でありますけれども、これ御質問通告していませんが、面識等はございますでしょうか。
#8
○国務大臣(高市早苗君) 面識はございません。
#9
○那谷屋正義君 面識はございませんと断言いただきました。
 この証人喚問、今後も国民の不安等が解明されるべく国会でしっかりとこれからも審議をしていくことが大切だというふうに思っています。
 ところで、今ありました奈良という問題で、実は三月九日とそれから十八日等でマスコミ報道を大変にぎわしておりました自由民主党奈良県第二選挙区支部、これは高市大臣、高市議員が代表をされておりますけれども、この報道について幾つか質問をさせていただきたいと思います。
 まず、自由民主党奈良県第二選挙区支部の代表は、今私申し上げましたけれども、高市総務大臣で間違いございませんか。
#10
○国務大臣(高市早苗君) 私でございます。
#11
○那谷屋正義君 これはちょっと若干プライバシーに関わるかもしれませんが、高市大臣の戸籍名は山本早苗でよろしいでしょうか。
#12
○国務大臣(高市早苗君) はい、山本早苗でございます。
#13
○那谷屋正義君 この支部の二〇一二年、平成二十四年分の収支報告書によると、高市大臣の戸籍名である山本早苗氏に対し、寄附として二〇一二年十一月二十日に一千万円、そして同じ年の十二月十七日に二百二十万円の計千二百二十万円の記載がございますけれども、これは支部から高市大臣、高市議員へ寄附されたということで間違いないでしょうか。
#14
○国務大臣(高市早苗君) 間違いございません。
#15
○那谷屋正義君 また、この収支報告書によると、約一週間後の十二月二十五日、高市大臣からこの支部へ一千万円を寄附されているというふうになっていますけれども、それは事実でしょうか。
#16
○国務大臣(高市早苗君) はい、事実でございます。
#17
○那谷屋正義君 今事実というふうにお認めいただきましたけれども、支部から大臣へ、そして大臣から支部へ一千万円が動いたことになります。
 政治活動にお金が掛かるということは私も十分承知をしておりますけれども、この年はちょうど第四十六回衆議院議員総選挙が投開票日ということで行われたわけですけれども、約一週間で一千万円もの金額が大臣本人と御自身が代表を務める支部との間で移動しているということについては甚だ不可解であり、是非説明をしていただきたいと思います。
#18
○国務大臣(高市早苗君) 昨日夕方、一部御通告をいただきましたが、平成二十四年度、政党支部から私に対する寄附金でございますが、平成二十四年十二月の総選挙のために党本部からの公認料を選挙費用として寄附をいただきました。同日、選挙費用の口座に、選挙費用の会計に入れているんですが、党本部からの公認料全額を実際に選挙費用として支出をしております。
 一方、私から政党支部への寄附については、政党支部の活動費として私の個人的な資金から寄附をさせていただきました。
#19
○那谷屋正義君 個人的なお金なのか選挙活動に使ったお金なのかということについては、お金に色が付いているわけじゃありませんので分かりませんけれども、今そのようにお答えをいただいたということでございます。
 そして、高市大臣はこの支部へ一千万円を寄附したということで、翌年の確定申告、確定申告というと三月の十五日で今年も締切りのようでありますけれども、この二月から三月に奈良税務署長に対して所得税の還付を請求したとのことでありますけれども、これは間違いございませんでしょうか。
#20
○国務大臣(高市早苗君) 政党支部で、その政党支部に対する私からの寄附に関する寄附控除書類を添付して提出をしているはずでございます。
#21
○那谷屋正義君 済みません、ちょっと今のよく分からなかったんですけど、要するに、所得税の還付を請求するのは御自身だと思うんですけれども、それが政党支部が、ごめんなさい、よく分かりませんでした。もう一回。
#22
○国務大臣(高市早苗君) 税務申告をするのは私でございます。私から税理士にその年の領収書及び政党支部への寄附をしたという支部からの書類を付けてお送りし、税理士の方で精査をし、そして国税当局において判断をし、還付を受けていると存じます。
#23
○那谷屋正義君 じゃ、今還付を受けられたということでしたけれども、具体的にその額はお幾らだったんでしょうか。
#24
○国務大臣(高市早苗君) ちょっと還付の額までは私分かりません。平成二十四年分の申告でございますね。そのときの還付の額までは、今私は持っておりません。
#25
○那谷屋正義君 還付が幾らあるかっていうのは、結構個人的には大変興味というか非常に気にする部分ではあるかなと思うんですが、今は覚えていらっしゃらないということですけれども、報道等による、あるいは租税特別措置法によりますとその約三割ということで、実はこれ告発をされているわけですけれども、二百九十九万九千四百円の還付を受けられたというふうになっていますのでお確かめいただければというふうに思いますけれども、この二百九十九万が還付されるということに対して余り覚えていないというのは、私にとってはそこもちょっと解せないところでありますけれども、まあしかし、それはそういうことなんでしょう。
 また、報道によると、高市事務所の見解として、支部の代表者が支部に寄附しても所得税の優遇措置の対象になると承知していますと回答されているわけです。これ、告発された後回答されており、違法性はないとの認識を示されたわけですけれども、それに大臣も同じようなお考えでしょうか。
#26
○国務大臣(高市早苗君) そもそも、奈良地検に市民の方、市民の方といっても奈良県の方じゃないと報道に書いてありましたが、告発をされた方がいらっしゃるということは、まず私は報道で知りました。しかも、その告発をされたという日にある新聞社、夕刊紙でございますが、から連絡がありまして、そのような事実があるのかどうかということを奈良事務所の会計責任者を通じて奈良地方検察庁に問合せをしましたら、告発をされた、されたかどうかということそのものも一切外部に対してお答えできないと、当事者であったとしてもお答えできないという話でございました。
 また、その告発文というものも、当事者である私どもの事務所もいただくことはできません。地検に確認しましても、それは出せないということでございましたので、その告発の内容、委員のお持ちの資料が何なのか分かりませんけれども、報道記事なのかもしれませんけれども、その内容を私が詳細に承知しているわけではありません。
 その上で、法律についてのお尋ねでございますが、まず、政治資金規正法では、公職の候補者を含め個人から政党支部への寄附は、上限規制はございますけれども特段禁止されておりません。また、租税特別措置法でも、政党支部については政党の一分子であり、その活動は当該公職の候補者だけに及ぶものではないため、当該支部の代表者が支部に寄附をしても所得税の特例措置の対象とされていると承知をしています。ですから、報道については承知をしていますけれども、平成二十四年度の処理については、政治資金規正法上又は租税特別措置法上何ら問題のあるものではなくて、法に基づいて適切に処理をしていると考えております。
 先ほどその還付金額を何で覚えていないんだという話でございましたけれども、例えば、私が幾ら還付を受けたということも、これは個人情報でございますから税務署が公表するものでもなく、また事前に何年分の還付金を調べてくれという御通告があれば調べることはできたかと思うんですけれども、そこは申し訳なかったです。私は今手元に持っておりません。そのような寄附が所得税の特例措置を受けられるかどうかというのは国税当局の御判断だと思っております。私は、税理士が精査をして、国税当局が適切に判断された上で寄附金控除を受けているものと理解しております。
 そもそも、法律に基づいた行為であるにもかかわらず、こうして告発をなさり、そしてそれをマスコミ各社にも流された告発者の行為というのは、私は不当に公人のイメージを傷つけることを狙ったものだと考え、大変残念に、また悔しく思っております。
#27
○那谷屋正義君 今大臣が残念に思われるというところは一部理解するところはありますけれども、ただ、事実として、二月の四日に告発がされて、三月の九日に一応地検の方で受理をしたということであります。これについて、その中身について具体的に本人にもそれを開示しないというのは私もよくそれは知っています。私も幾つかそれをやったことがありますけれども、実際には見せてくれないんですね。受理するとかしないとかという、そういうふうな話だけですので。当然、まだ起訴もされていないわけでありますけれども、今後の動向が気になるところではあります。
 そこで、今租税特別措置法のお話がございましたけれども、租税特別措置法四十一条の十八、一項の中に、特別の利益が及ぶと認められたものを除くというふうに書いてあるわけですけれども、その意味を教えていただけたらと思います。
#28
○政府参考人(川嶋真君) お答え申し上げます。
 寄附者に特別の利益が及ぶと認められる場合とは、例えば議員が自己の後援会に対して行う寄附、議員がお互いに相手方の後援会に対し寄附し合う場合のその寄附、さらには、政治献金の見返りとしてその組織の有する施設等を排他的に利用するような場合の寄附などが寄附者に特別の利益が及ぶと認められる場合に該当するものと考えております。
#29
○那谷屋正義君 今の場合には、要するに、還付は受けられないということなんだと、控除は認められないと、こういうことですよね。
 今、特別の利益がこの高市大臣の場合に当たるのか当たらないのかということについてはなかなかコメント難しいかと思いますが、一般的に見てどんなふうにお考えでしょうか。
#30
○政府参考人(川嶋真君) お答え申し上げます。
 まず、個別にわたる事柄についての当局の考え方ということについてはお答えを差し控えさせていただきたいと思いますが、その上で一般的に当局の立場を申し上げますと、国税当局といたしましては、個々の事実関係に基づきまして法令等に照らして適正公平な課税の実現に努めているところでございまして、今後とも努めてまいるということかと考えております。
#31
○那谷屋正義君 正確にはコメントできないというふうには思いますけれども、ちょっとよく分かりにくいところですね。
 私が大臣に還付金が幾らだったか御存じないというのは不可解だと申し上げたのは、額の問題なんですよ、一つは。二百九十九万九千四百円という額、こういう額を還付されたということに対して認識をされていないということ、これ相当多額だというふうに私は思います。
 しかも、実はこれ、大臣は翌年の平成二十五年にも、三月十二日にも支部へ三百万円を寄附し、翌年の確定申告で所得税の還付請求をし、そして還付を受けているというふうに資料等にありますけれども、また、これは時効になったということでなかなかあれなんですが、平成二十一年にも同じ手法でもっと多額のお金の還付を受けているという報道もありますけれども、それについては御認識はいかがでしょうか。
#32
○国務大臣(高市早苗君) 平成二十五年、私が寄附した金額でございますけれども、まず、平成二十五年三月十二日、三百万円を政党支部に寄附をしています。それから、その後、最後に私が政党支部に寄附をしたのが平成二十七年の一月二十七日付けで百四十六万千三百七十三円でございますが、これについては寄附金控除は受けておりません。
 以上です。
#33
○那谷屋正義君 ちょっとよく分からないんですけれども、ただ、私、この一件聞いて三つ問題が僕の中には思ったんですね、疑問を感じたんです。
 一つは、自分が支部の代表である支部へ寄附をするということが本当に寄附と言えるのかどうなのか。確かに、総支部というのは大臣個人のものだけではないというのは私も知っていますけれども、しかし、一般的に見て、その代表者が高市議員、そして誰から受けたのかといったら高市議員、同じ人から同じ人へいわゆる寄附をするという、そのことの意味がなかなか国民には理解できないんじゃないかな、これはやっぱり寄附と本当に言えるのかなという、そういう問題が一つあるのかなということを思います。
 もう一つは、それをもって還付金申請をするという、このこと。寄附というのはやっても構わないと思いますよ。だけど、それをもって、いわゆるその還付金をもらうがためのというふうにも疑われてもおかしくないような状況になっているこの状況。これは見方によっては脱法といいますか脱税というか、そこまで大きく言っちゃうと心外だと言われるかもしれないんであれなんですけど、断定しませんけれども、しかし、そういう疑いがあるということになるんではないかなというふうに思うんですけれども。
 三つあるうちのその二つについてどのようにお考えですか。
#34
○国務大臣(高市早苗君) まず、先ほどお話ししましたとおり、平成二十四年十一月二十日、自民党本部から政党支部に公認料が振り込まれております。同日、自民党支部から私への寄附が行われております。これは選挙費用としてでございます。
 それから、政党支部、自分が代表を務める政党支部に対して寄附をするということについてのお話でございますけれども、政党支部の活動というのはそれぞれ政党によって違うのかもしれませんが、少なくとも自民党奈良県第二選挙区支部では、支部の領域内にある全ての市町村支部に対してかなり手厚く交付を行っております。つまり、活動費の交付金を出しております、毎年でございます。それからまた、第二選挙区支部の中で行われる各種地方選挙に向けた後援会活動のお手伝いなども各市町村支部で行われております。
 私一人の活動に支部の職員が、私のための活動に支部の職員が割く時間というのは本当に限られたものでございます。政党の中の一分子であるというのが政党支部でございますから、私は当該公職の候補者ということにもなりますけれども、私にだけその活動が及ぶものではないということは申し上げさせてください。そして、それですから、この支部の代表者が支部に寄附をしても所得税の特例措置の対象とされております。
 事実、現実的に、この平成二十四年、大変支部の財政も厳しい状況でございました。政党から頂戴した公認料につきましては、選挙費用で全額使いました上に、それを超えて実は支出をいたしております。それから、私自身も相当この時期は経済的に厳しい時期でもありました。これは家族の病気の治療代も多額に上っておりましたし、大変厳しい中ではあったけれども、支部のお金がほぼ底をついたという連絡がありましたので、本当にもうお金をかき集めて、もう自分なりにできる精いっぱいのお金を支部に入れたということでございます。これが一千万円、御指摘の一千万円でございます。
#35
○那谷屋正義君 もう一つの疑問の、それをいわゆる還付金申請、確定申告のときに申請をするということに対して。
#36
○国務大臣(高市早苗君) これも、どのような寄附が所得税の特例措置を受けることができるかということについては、まずは、私の税理士が私が送った領収書その他の資料の中から還付申請すべきもの、また経費として認められるものを選別して申告をしてくださいます。その上で、最終的には国税当局の判断によって、当該寄附が適切に判断された上で寄附金控除を受けているものと理解をしております。あくまでも法的に違法性はないということでございます。
 ただし、これほど私自身が名誉を傷つけられる、そしてまた告発をされるというようなことでございますので、今後一切還付の申請などはいたしません。
#37
○那谷屋正義君 今大臣言われたように、二〇一三年にも寄附はされていますけれども、その後はずっとされていないんですね、こういう形はやっていない。それはまた逆に言うとなぜなのかなというふうにも思うんですけれども、その辺はいかがですか。
#38
○国務大臣(高市早苗君) まず、平成二十四年十二月まで私どもも野党でございました。相当支部に対する御寄附を得るのも厳しい状況の中でございましたし、また同時に、個人的な事情ではございますが、二十四年から二十五年にかけては親のがんの治療費など大変な支出が私にもあった時期でございます。その後、与党になりまして、割とこのときの寄附で大方私の預金の残高を使い果たしてしまったこともあり、その他のプライベートな支出もございましたので、できるだけまず事務所で使うお金を節約することと、それからまた、できるだけ事務所でも努力をして浄財を集めていただくことなど非常にお願いをしました。それでもその後もどうしても足りないときがございましたので、以後、二十五年の一月ですとか、先ほど申し上げました、そのときの選挙の後ですとか寄附をいたしました。
 以後は、特に総務大臣になってからは、これは私自身の考え方でやっていることですが、特定パーティーもずっと開いておりません。もう二年半以上開いておりませんので相当支部の会計は火の車という状況でございますが、私自身もそれほど、大臣としてどうしても必要な自分でしなきゃいけない支出も多額に上っておりますので、支部の方からも今何とかお金を入れてくれという話にはなっていないということでございます。
 ただ、今後も支部のお金が底をついてしまった場合には、何としても資金繰りをしなきゃいけないと思っております。ただ、その場合、違法行為ではありませんが、還付の申請をするということはやめようと思います。もう今回のことで大変私は傷つきましたし、こういったことを、合法行為であっても、どんどんどんどん告発をしてマスコミに流したらそれでイメージを落とされるというのであれば困ってしまいます。そういう意味では、私自身は今後自分の考え方としてはそういう還付の申請はしないということで、支部に寄附をしたとしてもその支部の寄附の証明書、これはもう私は受け取らないということにいたします。
#39
○那谷屋正義君 大臣のプライベートな話に関わってまで御答弁をいただいたこと、そして個人的なそういう事情があったということについては一定理解はしますが、一般的に合法かということをいえば、先ほど言われたように違法ではないという、そういうふうなことなんだろうと思いますけれども、先ほども申し上げましたように、国民が見て、国民が見て、まず同じ人間が同じ人間に寄附をするというそのものが、一体どうなっているんだ、この仕組みはという、そこに疑問を持つというのはもう間違いないと思うんです、これ、多くの国民が。そしてさらに、そのことによって、そのことによって税還付を受けるということ、このことに対して、やっぱり何というのかな、合法かもしれないけれどもある種の禁じ手なんじゃないのかなという、そんな気がするんですよ。
 例えば、これ支部じゃなくて後援会だとか、それから政治資金管理団体だったり、そこに寄附をしたとするとこれは控除の対象にならない、これは御存じですよね。そうなったときに、これを支部に寄附をするということによってその控除を受けるということ、これは、かつてというか、ちょうど二〇一二年前後に何人かの国会議員が新聞等でこういうことをしているよというふうなこと、詐欺罪じゃないの、脱税行為じゃないのみたいな感じで新聞をにぎわしたことがございました。まさにそれに軌を一にするかのようにして大臣もそれから以降はやっていらっしゃらないんですけれども、いずれにしても、今やめられた、それ以降やめられたという理由がちょっと明らかじゃない。
 要するに、国民から見てもやっぱりそれっておかしいよねというふうなところを少し感じたからなのか、いや、大臣が傷つけられたという云々はそれは個人的にはそう思われるかもしれませんが、国民からすれば、自分たちの血税をそういうふうな、いとも簡単に三百万近いお金を還付されるということがあっていいのかという、そういう疑問があるわけですから、それに対して大臣はどのようにお考えになるのか、もう一度、済みません。
#40
○国務大臣(高市早苗君) 私は違法行為をしたという意識を持っているわけではないですから、何かそれによって私が政党支部への寄附をやめたということではございません。政党支部の方からお金が尽きたからどうしても入れてくれという要請がある状態ではないということでございます。相当節約もしてくれているし、自分たちでも、特定パーティーが開けない中で一生懸命歩いて小口の寄附などを集めてくれている、そういう状況でございます。
 そして、以前に、数年前ですか、その還付についての報道があったということでございます。御党の議員も含めて何名かの名前が報道されていたということは承知をいたしておりますけれども、別にその報道によって私が寄附をやめたとか、そういうことではございません。
 ただ、今回のようなことがありまして大変名誉を傷つけられたと思っておりますので、私自身はもう今後、政党支部に寄附をしたとしても、これに対してもうその寄附の証明書を受けようとも思いませんし、法改正が必要であるということで、そういう問題意識でございましたら、これは政党活動の自由に関わる問題でございますので、総務省の方で一方的に法改正をして、例えば租税特別措置法ですとか、それからまた政治資金規正法など勝手にいじるというようなことが妥当だとは思いませんので、各党各会派で御議論をいただけたらと思っております。
 私自身の今後の処し方についての考えは今申し上げました。
#41
○那谷屋正義君 もう一度お聞きします。
 これは違法ではないので、それについて何ら、何というんだろう、後ろ髪を引かれるというか、そういう思いはないと、そういう認識でございますか。
#42
○国務大臣(高市早苗君) 違法ではないということでございます。
 ただ、今回のように、合法であると思われることをこうして告発されて、それを私どもも、当事者である私ですら手に入らない告発文なるもの、それが真正のものかどうかは知りませんけれども、それをマスコミに送られるというようなことは大変不名誉なことだと思っております。また、国民の皆様がそういったことで疑念を持たれるのであれば、大変私は残念でございます。自民党奈良県第二選挙区支部の活動は本当に、支部下にあります、支部の領域内にあります市町村支部の活動に相当の労力も経費も割いておりますので、それを私個人に対する寄附だとか、私が自分自身に対して寄附をしているというふうに受け取られるのは大変残念でございます。
 それだけでございますので、今後の対処につきましては先ほど申し上げましたとおりでございます。
#43
○那谷屋正義君 ちょっと苦しい答弁かなというふうにも先ほどから伺っておりますけれども、要するに、例えば今、安倍政権の閣僚の皆さん、高市大臣が直接言葉を使われたかどうかはちょっと私も記憶に定かじゃありませんけれども、言ってみれば、安倍政権は国民の生活に寄り添って様々な政策を打ち出してやっていくんだと、こういうふうに言われているわけですよ。ところが、先ほど、還付金の額も分からない、しかし三百万近いお金、この三百万近いお金というのは、いわゆる日本の労働人口の約四割が年収三百万以下なんですよ。母子家庭においてはその約六割が年収二百万にも満たないという、そういう数字もあるわけですよ。そういう中にあって、国民が何かこう、何というのかな、おかしいと思わないということ自体がそもそもちょっとおかしいと私は思うんですね。私の方が言っているのがおかしいのかよく分かりませんけれども。
 これ合法だからといって、じゃ、国会議員がみんな同じ手を使ってやるということは、もしそうなった場合、大臣としてどんなふうに見解を述べられます、もしやったとしたら。
#44
○国務大臣(高市早苗君) 御党の中には一人もいらっしゃらないということの上での御質問かもしれませんけれども、過去の報道によりますと、そうではなく、名前が出ていたかと思います。
 しかしながら、この件について、私が総務大臣として、国会議員みんながやり始めたから見解を述べろというふうに質問を受けましたなら、これは、先ほど申し上げましたとおり、現在の法律上問題がないということで、合法的なものであるというお答えをするしかございません。ただ、それが国民の皆様の、納税者の皆様の心情からして適当ではないということになって、法律改正をすべきだというお声が国会から上がり、各党各会派で了解されましたときには、それはそれで私は結構かと思っております。
 政党活動の自由に係る問題でございますので、私ども総務省の方から、この法律そのものが適当ではないとか改正すべきだということを勝手に申し上げることはできないと承知をいたしております。
#45
○那谷屋正義君 合法であれば、ちょっと言葉は過ぎるかもしれませんが、何をやってもいいということでは本当はないというふうに思うんですね。やはり一つは、そこには道義的な責任といいますか、要するに誰が見ても自分が自分に寄附をするという、それは政治家は分かりますよ、その総支部というのはそうじゃないんだというのは分かりますけれども、しかし、ぱっと見たときにその代表者が自分である、そしてそのほとんどは、その使い道については全部自分がそれをしっかりと指揮するという、そういうふうなことを考えたときに、個人が、同じ人間が同じ人間に寄附をするというそのこと自体がまずよく理解できないということと、寄附したんだからその還付はもらいますよというこの了見というのは全く理解できないと私は思います。それをみんながやり出したらば、これは大変なことになるのではないかなというふうに思うわけであります。
 だから私がやるということではありませんけれども、やはりそこのところは、国民に寄り添って、国民の生活に寄り添ってなんという言葉をたやすく使うべきものでは逆に私はないということを改めてここで申し上げておきたいというふうに思います。
 あっという間に時間が過ぎてしまいまして、今日は文科大臣政務官にもおいでいただいておりますので、ちょっと質問を急遽飛ばさせていただきまして、一つだけ、せっかくおいでいただいたので御質問させていただきますけれども。
 この度、県費負担教職員の給与等の負担が政令指定都市へ移譲されるということになりました。それで、やはりここで心配されるのは、よく県よりも政令市の方が財政力はあるよというふうな話がありますけれども、しかし、その政令市の中にあってもやはりその格差というのは相当ある。そういう中にあって、これまでと同じような教育の質、こういったものを落とすことがないように、文科省としてもしっかりとそこを監視していただき、もしそういうことがあるならば、何なりかの補助、お力をいただけないかというふうに思うわけですけれども、その辺はいかがでしょうか。
#46
○大臣政務官(樋口尚也君) お答えいたします。
 公立義務教育諸学校の教職員給与費につきましては、義務教育における機会均等や水準の維持向上の観点から三分の一を国庫負担とするものでございまして、今回の権限移譲されたとしましても、その扱いが変わるものではございません。また、今回の権限移譲に伴う財政措置につきましては、総務省において適切に御対応いただいていると承知をしております。
 今回の権限移譲に伴いまして、教育条件の整備について政令市からも状況の聞き取り等を現在行っているところでございまして、今後とも文部科学省といたしまして、人材確保法の趣旨や関係地方公共団体との均衡等を踏まえた適切な教育条件整備が図られるように取り組んでまいりたいと思っております。
#47
○那谷屋正義君 是非お願いをしたいと思いますが、ただ、国庫負担が及ばないところでいわゆる県単独加配というのが今まであったわけでありますけれども、それも当然政令市にも配置されておりました。そういったことが今度は政令市負担によって、その財政力によって、今まであったけれども、それが残念ながらできなくなってしまうようなことがあっては、これは本末転倒だというふうに思います。
 そういう意味で、そこのところも是非注視していただきたいというふうに思いますし、今の文科大臣政務官のお話を受けて、いわゆる総務省として地方交付税等でそれを措置するわけですけれども、その辺について、大臣の所見をお願いしたいと思います。
#48
○国務大臣(高市早苗君) 第四次地方分権一括法において実現しました県費負担教職員の給与負担の指定都市への移譲は、指定都市から長年要望があったものと承知しております。地方の自主性を高めるものであるということから、この権限移譲を円滑に行う必要があると認識をしています。
 総務省としては、普通交付税の基準財政需要額の算定上、権限移譲に伴い生じる標準的な経費を全額算入するとともに、年齢構成の差などによります給与水準の差を反映するなど経費負担の実態を踏まえた措置を講じることとしております。指定都市の財政力の差によって事務の執行に支障が生じないようきめ細やかに対応してまいります。
#49
○那谷屋正義君 時間が来ましたので、これで終わります。
#50
○宮崎勝君 公明党の宮崎勝です。お世話になります。
 最初に、スマートフォンの料金について質問をさせていただきたいと思います。
 このスマートフォンの料金の引下げにつきましては、公明党といたしましても、これまで署名活動であるとか申入れであるとか、様々な機会を通じて御要請をさせていただいております。そうした中で、現状と今後どう取り組んでいかれるのかということを中心にまずお伺いしたいと思っております。
 総務省の家計調査によりますと、二人以上の勤労者世帯の携帯電話料金、移動電話通信料は二〇一六年に年間十六万五千円に上っております。これを二〇〇六年と比較しますと、この十年間で約五万六千円増えているという現状でございます。これにインターネットの接続料などを加えますと、家計の負担は年間十九万七千円余りになってございます。通信費が家計を徐々に圧迫していると、そういう実態が浮き彫りになってきているのではないかというふうに思っております。
 この携帯電話料金の多くをスマートフォンの料金が占めていると思いますけれども、総務省はこの家計調査の結果についてどう受け止めていらっしゃるのか、まずお伺いしたいと思います。
#51
○政府参考人(富永昌彦君) 家計調査によりますと、二人以上の勤労者世帯における二〇一六年の移動電話利用料の負担額でございますが、委員御指摘のとおり、年間十六万五千二百八十九円となっております。二〇〇六年の十万九千二百三十二円から約五万六千円増加していると承知しております。
 この増加の主な原因といたしましては、携帯電話の世帯当たり保有台数が増加したこと、それから従来のフィーチャーフォンと比べて料金が高いスマートフォンの普及が急速に進展したことであると考えております。
 以上でございます。
#52
○宮崎勝君 そういうことですけれども、それに対して、総務省としてはここ数年、このスマホの料金の低廉化に向けまして様々な取組を行ってきたと承知してございます。
 まず、二〇一四年十二月にはSIMロック解除に関するガイドラインを改正し、それまでの事業者の自主的な取組という方法を改めて、原則として自らが販売した全ての端末についてSIMロック解除に応じるとの方針に変更いたしまして、このガイドラインは一五年五月以降に発売されている端末から適用されていると聞いております。
 それから、一五年十二月には携帯電話事業者に対してスマートフォンの料金負担の軽減の要請を行い、データ通信を余り利用しないライトユーザーや端末購入補助を受けない長期利用者などの料金負担の軽減、さらに、行き過ぎた端末販売の適正化を促したということでございます。
 さらに、一六年三月には仮想移動体通信事業者、いわゆるMVNOに対するガイドラインを改正をして、このMVNOの参入を促して、競争の促進によって利用者利益の実現を図る方向というのを打ち出しております。
 さらに、一六年四月にはスマートフォンの端末購入補助の適正化に関するガイドラインというのを適用して、機種変更の場合などの端末購入補助の適正化というのを求めたというふうに承知をしてございます。
 こうした累次のスマホの料金低廉化に向けた総務省としての取組を評価をするものでございますけれども、こうした一連の取組によって実際に料金の引下げにどの程度の効果があったのかということを総務省としてはどのように見ていらっしゃるのかを伺いたいと思います。
#53
○政府参考人(富永昌彦君) お答え申し上げます。
 これまでの総務省の取組によりまして、大手携帯電話事業者では、従来と比較いたしまして、最大千六百円低廉なライトユーザー向けプラン、最大千円の長期利用割引、最大一万四千五百円低廉なヘビーユーザー向けプランなど、新たな料金プランが導入されました。また、大手携帯電話事業者の半額以下の料金で利用できるMVNOも急速に拡大しておりまして、約一千五百万契約に達するなど、利用者の料金負担軽減につきまして一定の進展が見られると認識しております。
 以上でございます。
#54
○宮崎勝君 一定の進展が見られるということでございます。
 ただ、実際まだどの程度広がりがあるのかというところが課題だとは思っております。
 この三月に民間のMMD研究所というところが発表いたしました二〇一七年携帯電話の利用料金に関する調査というのがございます。これによりますと、スマートフォンの月額料金は、大手三社のユーザーが平均七千八百七十六円なのに対し、格安SIMユーザーは平均二千九百五十七円、フィーチャーフォンユーザーは平均三千七十一円となっております。
 さらに、この月額料金について聞きますと、大手キャリアのユーザーでは、とても高い、どちらかといえば高いという回答が八六%となっておりまして、依然として料金に対する不満が大きいということがうかがえるという結果となっております。
 また、総務省が二〇一六年、昨年の四月に大手三社に適用したスマートフォン端末の過剰値引きを制限する指針の改正に関しますパブリックコメント、これを昨年末に実施したというふうに聞いております。これに対しましてスマートフォン利用者からは、端末代金が上昇し利用料金が引き下げられないのであれば単なる値上げにしかならない、あるいは、端末代金が実質値上げとなり通信料金が下がるという保証がない、まずは通信料金を値下げするよう指示してほしい、ゼロ円端末の是正は二の次と、そういった厳しい意見も寄せられているというふうに承知してございます。
 総務省としては、こうした指針を通して、端末価格の値下げに充てていた費用をなるたけ通信料金の値下げの方に回してほしいと、そういう狙いで進めていらっしゃるのかと思いますけれども、実際に通信料金が安くなっているのは、データ通信を大量に使う人とか、あるいは逆にデータ通信をほとんど使わない人など一部の利用者に限られているのではないか、その他多くの利用者にはまだなかなか恩恵が及んでいないのではないかと、そういった実態がうかがえるわけでございます。それがこのパブコメのような不満につながっているのではないかというふうに思われますけれども、これに対してはどのような御見解をお持ちでしょうか。
#55
○政府参考人(富永昌彦君) 端末の実質負担につきましては、主な端末の事例を総務省で確認いたしました。その範囲では、携帯電話番号ポータビリティー、MNPを利用した利用者につきましては、確かに、従来のような実質ゼロ円ですとかそれを更に下回る過剰なキャッシュバックがなくなったということで、その意味で実質負担が生じております。しかしながら、それ以外のおおむね八割程度の利用者では、実質負担はむしろおおむね減少するというような状況でございます。
 大手携帯電話事業者におきまして、ライトユーザー向けですとか長期利用者向けですとかヘビーユーザー向けの新たな料金プランが導入されるなど、全てのユーザー向けではございませんが、通信料金引下げでも一定の進展は見られております。以前よりも料金負担は軽減されるようになっております。ただし、なお一層の低廉化が必要と認識してございます。
 総務省といたしましては、引き続き、MVNOを含めた競争を更に加速させ、通信サービスと端末をより自由に選択できる環境を整備し、更なる料金低廉化を促していきたいと考えております。
 以上でございます。
#56
○宮崎勝君 一定の進展が見られるということでございます。
 ただ、冒頭申し上げたとおり、家計調査を見ると、実際はまだ下がる傾向にはなっていないということがございまして、そういった意味では更なる取組が必要ではないかというふうに思います。
 そこで、総務大臣にお伺いしたいと思いますけれども、総務省としては、今後のスマホ料金の低廉化に向けまして、今も若干ございましたけれども、大手事業者とかMVNOを含めた競争の加速、あるいは利用者による通信サービスと端末のより自由な選択ということを進めていく方向と聞いてございます。
 そこで、料金引下げに向けました今後の具体的な取組方針につきまして、高市大臣の御所見を伺いたいと思います。
#57
○国務大臣(高市早苗君) 今後のスマートフォンの通信料金の一層の低廉化に向けた具体的な取組として、今年の二月にはMVNOが大手携帯電話事業者に支払う接続料の適正化のための省令改正をいたしました。また、今年の一月にはSIMロック解除の期間短縮やスマートフォンの端末販売の更なる適正化に向けたガイドラインの改正を行いました。
 引き続き、これらの取組を着実に進めていって、利用者の皆様にとって一層分かりやすくて納得感のある料金とサービスを実現してまいります。
#58
○宮崎勝君 ありがとうございます。
 引き続き、今後の経過を見ながら更にお願いがあればしていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 次に、第五世代通信システム、いわゆる5Gの実用化について質問をしたいと思います。
 政府は世界最高水準のICT社会を実現するため5Gを二〇二〇年に世界に先駆けて実現する目標で取り組んでいるというふうに承知してございます。
 この5Gは、皆さん御存じかと思いますけれども、現在の通信システムに比べて百倍速いブロードバンドサービスを提供できるとか、利用者がタイムラグを意識せずにリアルタイムで遠隔地のロボットなどを操作できる、あるいはスマホ、パソコンを始め身の回りのあらゆる機器がネットに接続できる、こういった性能がございまして、あらゆるものがインターネットでつながるIoTの普及に不可欠な技術とされています。
 総務省は、この5Gの研究開発を後押ししてきたわけですけれども、来年度予算案ではこの5Gの総合実証試験のための予算約二十五億円を新規に計上をしています。この実証実験は来年度から東京及び地方で実施する方針とのことですが、その具体的な内容について御説明をいただきたいと思います。
#59
○政府参考人(富永昌彦君) 第五世代移動通信システム、5Gでございますが、第三世代、第四世代の3G、4Gを発展させました、超高速だけではなくて身の回りの多数のものが同時にネットワークにつながる多数接続、それから遠隔地にいてもロボット等の操作をスムーズに行うことができる超低遅延といった特徴を持つ次世代の移動通信システムでございまして、我が国では二〇二〇年の実現を目指しております。
 5Gが実現されることで、高度な自動運転の実現に寄与し、好きなときに好きな場所に出かけることができるような高度なモビリティー社会ですとか、災害時に被災状況を網羅的に把握しまして、被災者に最適な避難経路情報を迅速に提供できる災害に強い社会ですとか、移動中でも高精細な映像を用いた遠隔手術などの先進医療が提供される社会、こういった社会の実現が期待されております。
 平成二十九年度から実施を予定しております実証試験でございますが、こういった5Gの具体的なサービスですとかアプリケーションを想定しながら、通信分野に加えて様々な分野の関係者が参加する技術的な検証を、東京だけではなくて地方でも実施する予定でございます。
 以上でございます。
#60
○宮崎勝君 自動運転とか医療とか様々な社会に影響を与える技術開発を目指すということでございます。政府は、東京オリンピック・パラリンピックが開かれる二〇二〇年を5Gを実現する目標といたしまして、産学官連携による研究開発や今のような実証試験などに取り組む方針でございます。
 一方で、二〇二〇年の実用化につきましては、サービスの提供エリアがかなり限定されるのではないかとか、あるいは具体的なサービスがなかなか見えてこないといった、現状ではそういう指摘もございます。
 二〇二〇年の実用化のイメージはどのような姿を想定されているのか、できれば具体的にお答えいただければと思っております。
#61
○政府参考人(富永昌彦君) 5Gが実用化されますと、スマートフォンなどの従来型の端末を活用したサービスが提供されるということはもちろんでございますが、自動車ですとか産業機器、スマートメーターといった様々な分野において新たなサービス、アプリケーション、ビジネスが創出されることが期待されます。5Gのサービス提供エリアにつきましては、こうした新しいアプリケーション、サービス、ビジネスが実現されるよう、最適なインフラを構築していくことが重要と認識しております。
 5Gの実用化を目指す二〇二〇年の段階では、人口密集地域において増大する通信需要に対処することはもちろんのこと、様々な地域において5Gを用いた新しいサービスなどが次々と実現されることを期待しております。
 サービス提供エリアを含めた5Gの実用化イメージでございますが、来年度から実施予定の実証試験の結果も踏まえつつ、産業界とも連携しながら今後具現化していく予定でございます。
 以上でございます。
#62
○宮崎勝君 ちょっとなかなかイメージがあれだったんですが、分かりました。
 今御説明をいただきましたように、この5Gは、自動運転や医療、教育とか、社会の様々な分野でイノベーションを創出する技術として期待をされております。そして、日本だけではなく、米国や欧州、中国、韓国など、世界各国が普及に向けた取組を進めているということです。
 そこで、大臣にお伺いいたしますが、5Gの実用化には、5Gに対応した通信環境を整備するための設備の更新のほかに、国際連携などの課題があると言われておりますけれども、この実用化に向けた大臣の御決意を伺いたいと思っております。
#63
○国務大臣(高市早苗君) 5Gは本格的なIoT時代のICT基盤となるものでございますので、具体的な利活用が期待される様々な業界と連携をしながら、総合的に推進していくことが重要だと思っております。
 総務省では、5Gの実現に向けて、5Gの要素技術の研究開発や具体的な利活用を想定した実証実験の推進、国際的な標準化を進める観点からの国際連携の強化、5G用に割り当てる周波数の確保に取り組んでいるところでございます。二〇二〇年の実用化を目指して取組を加速させてまいります。
#64
○宮崎勝君 本当にこれからイノベーションにはなくてはならない技術でありますので、引き続き研究開発を始めとして支援の方をよろしくお願いしたいと思います。
 少し時間余りましたけれども、以上で質問を終わります。ありがとうございました。
#65
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。
 この間、安保法制、戦争法案をめぐる国会想定問答について、内閣法制局長官が公開すべき文書を不開示とした問題が起こりました。また、南スーダンPKOに派遣されている陸自の部隊の日報について、防衛省が廃棄したとして開示しなかったのに、後から実はあったとして次々と文書が出てきている問題もあります。さらに、森友学園への国有財産の処分に関する極めて重要な交渉記録を財務省理財局が廃棄した問題も起こっております。
 情報公開法を所管する総務大臣として、この間の各省の文書管理と情報公開請求への対応について、どうお考えでしょうか。
#66
○国務大臣(高市早苗君) 情報公開制度は、政府の有するその諸活動を国民に説明する責務が全うされるようにするとともに、国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進に資することを目的とする重要な制度でございます。
 具体的な開示請求に当たりましては、その活動について国民に説明する責務を負う各行政機関において法の規定を踏まえて判断を行い、その判断に不服があった場合には第三者機関である情報公開・個人情報保護審査会の審査を得ることにより、全体として適切な対応を担保するという仕組みになっています。
 このような仕組みの下で、総務省として個別の案件についてコメントする立場にはございませんが、法の趣旨、解釈について周知徹底を図るということなど、法の適切な運用に努めてまいりたいと存じます。
#67
○山下芳生君 法の適切な運用ということですが、私、とりわけ防衛省の問題、深刻だと思うんですね。情報公開法の趣旨からしても、これは看過し難いと思います。現に存在する文書について、廃棄したとして不開示にしたわけですね。廃棄されていなかったわけですから、これ、情報の隠蔽ですよ。
 大臣、防衛省の対応は法の趣旨に反するという認識ございますか。
#68
○国務大臣(高市早苗君) 南スーダンPKOの日報に対する情報公開請求については、防衛省において、文書不存在による不開示決定を行った後、請求者からの不服申立てを受けて改めて探索した結果、文書の存在が確認されたことから、不開示決定を取り消し、改めて開示決定が行われたと承知しています。
 PKO日報の管理等に係る事実関係については、現在防衛省において行われている特別防衛監察の中で明らかにされるものでございますので、私からコメントをすることは控えさせていただきます。
#69
○山下芳生君 そういう甘い認識でいいのかなと思いますよ。まず一旦はあるのに廃棄したとして不開示にした、この事実は非常に重たいんです。そこにどんな意味があるか、これからおいおい見てみたいと思うんですが、まず事実関係、整理します。
 昨年の九月三十日に、ジャーナリストの布施さんという方が、南スーダンPKO派遣部隊の日報のうち、首都ジュバで大規模な戦闘が起こった昨年七月分の情報開示請求を行いました。防衛省は、二か月後の十二月二日、防衛大臣名で、本件開示請求に係る行政文書について存否を確認した結果、既に廃棄しており、保有していなかったことから、文書不存在につき不開示といたしました。
 ところが、その後、十二月二十六日に、統合幕僚監部の中にあったとして、二月七日以降、墨塗り作業を終えたものから順次公開されて、私も全部もらっていますけれども、首都ジュバの戦闘状態が生々しく報告されていたことが分かったわけであります。
 防衛省に確認いたしますが、南スーダン派遣部隊の日報は、誰の命令で誰が作成し、誰がどこにどのような媒介で報告したものでしょうか。
#70
○副大臣(若宮健嗣君) 質問にお答えさせていただきます。
 今委員が御指摘になりました、誰の命令で誰が作成し誰がどこに報告をしたのかということで御指摘でございますので、この南スーダン派遣施設隊の上級部隊でございますこの中央即応集団が定めるところによります南スーダン派遣施設隊等全般活動計画、通達ではこれございます、これの中におきまして、派遣施設隊が、これ現場の人間でございますが、日報を作成をいたしまして、上部組織でありますこの中央即応集団司令官に対しまして報告するということが定められているところでございます。
 どのような形というのが、日報の電磁的記録というのが陸上自衛隊の指揮システムを通じましてこの司令部の方には報告がなされているところでございます。
 以上でございます。
#71
○山下芳生君 今副大臣から御答弁であったその南スーダン派遣施設隊等全般活動計画の通達を資料一と二に付けております。ここに中央即応司令団から南スーダン派遣施設隊長に対してこういう活動をしなさいよという指示があって、資料二枚目のその一番上に様々な報告を求められているんですが、日々報告、日報がですね、毎日十八時の状況を二十三時までに上げなさいということが書かれてあります。これに基づいて日報が現地から中央即応集団司令部に届いていたわけですが、もう一度この一枚目の通達に注目いただきたいんですが、通報者名というのがあります。ここに、統合幕僚長、陸上幕僚長、情報本部長、中部方面総監、警務隊長などなどの名前が、部署が載っているわけですが、この通報者名というのは、この通知が単に陸自の現場の南スーダンの部隊長に行っただけではなくて、この通知がそれぞれ統幕長などにもされているということであります。
 つまり、統幕は南スーダンの部隊から毎日日報が陸自の中央即応集団司令部に報告されることを知っていたと。さらに、陸自のこの指揮システムにアクセスし、ダウンロードできることも当然ながら分かっていたし、現にそうして統幕はこの日々の日報を活用していたわけであります。これが一点です。
 それから、もう一つは、資料の四枚目に、一番最後に付けておりますけれども、これは統幕のホームページからダウンロードした組織図でありますが、南スーダン派遣施設隊に対する組織図ですが、南スーダン派遣施設隊に直接指示しているのは中央即応集団ですが、その直属の指示系統に統幕長というものがあります。つまり、統幕は南スーダンの派遣部隊の活動を日々ちゃんと掌握しなければならない立場にあるわけで、掌握するのは当然なのであります。
 そうなりますと、防衛省は日報の作成元の派遣施設隊と報告元の司令部、中央即応集団司令部で日報を探索したけれども、廃棄済みで不存在のため不開示にしたという説明するんですけれども、現地の部隊と中央即応集団司令部だけではなくて、当然ながら統幕にもこの日報が利用されていた、残っていたということは当然明らかであるわけですから、探索するのであれば初めから統幕内を探すべきではなかったんでしょうか。なぜ探さなかったんですか。
#72
○副大臣(若宮健嗣君) 今委員が御指摘になりましたこの日報というものは、通常この部隊の活動の報告先というのはその部隊が所属をいたします上級部隊ということになってまいります。昨年、特に昨年七月のこの衝突事案の期間中に作成をされました日報につきましては開示の請求がございましたものですから、まずはこの作成元である現地の派遣施設隊と、それからその直の報告先であります中央即応集団司令部を私どもの方で調べて探索をしました結果、これは御存じのとおり、一年未満の用済み廃棄という扱いの書類になるものですから、文書不存在ということで不開示というふうにさせていただいたところでございます。
 この段階では、確かに統幕におけます、委員御指摘のとおり、探索というのは行っていなかったという旨は御説明申し上げてきているところではあろうかと思いますけれども、この日報の保管、それから廃棄につきましての行政文書関連規則の遵守状況、あるいは開示請求への対応につきましては情報公開関連規則の遵守状況というのは特別防衛監察の対象の項目に含まれてございますものですから、今後徹底的に調査をされてまいることとなっておりますので、これ以上のコメントは差し控えさせていただければというふうに思っております。
#73
○山下芳生君 最初あるのを分かっているのに探さなかったということが重大問題なんですよ。
 それから、ちょっと変えますけど、私、一月二十五日、防衛省国会連絡室を通じて南スーダン日報問題についての説明を求めました。一月二十五日であります。事務所に来ていただけたのは、統幕の参事官付の国外運用班長の職員の方と大臣官房の文書課の職員の方でした。今日は統幕参事官に来ていただいていますが、この事実に間違いありませんね。
#74
○政府参考人(吉田正法君) そのとおりでございます。
#75
○山下芳生君 一月二十五日の時点で、私は、陸上自衛隊の中に南スーダン派遣部隊からの日報が存在するというある物的な根拠を手にしておりました。したがって、その一月二十五日、説明に来られた方に、日報はあるはずだと、提出されたいということを求めたんですが、統幕参事官付の職員は、作成元も報告先も即日廃棄した、廃棄したの一点張りで提出をしなかったわけですね。あるということを認めなかったわけです。
 統幕参事官付の職員の説明ですが、吉田参事官、あなたがそう説明しなさいと指示したのではないですか。
#76
○政府参考人(吉田正法君) 私の方から指示したわけではございませんけれども、私が報告を受けておりますのは、一月二十五日に山下議員からの説明要求がございまして、それにつきまして、昨年七月の武力衝突当時の日報について、先ほど副大臣からも言及ありましたが、作成元の派遣施設隊及び報告先の中央即応集団司令部においては既に廃棄をされていて不存在であり、不開示の決定をして情報公開請求に対応したという旨を説明したと承っております。
#77
○山下芳生君 それだけじゃないんですよ。私、言ったでしょう。私はちゃんと持っているんですよ。陸上自衛隊の南スーダン施設隊第八次要員に係る教訓要報というものが出されておりますね。その中に、これ日報そのものが入っているんですよ。だから、私は一月二十五日の時点でこれ知っていましたから、これ見せませんよ、あるはずだと言って提出を求めたんですが、廃棄しております、廃棄しておりますと言って出さなかったわけですね。
 じゃ、この統幕の説明された班長があなたの意に反して勝手にそういう説明をしたというんでしょうか。
#78
○政府参考人(吉田正法君) 今回議論になっております日報文書でございますけれども、これは第十次派遣要員の七月七日から七月十二日までの間の日報の要求を受けたものでございまして、八次隊のものではございませんが、いずれにしましても、その請求のあった文書に関して調べた結果を、不存在で不開示とその当時しておったということを御説明したということでございます。
#79
○山下芳生君 これ、一月二十五日、重大なんですよ。十二月十六日に大臣が日報の探索を再度指示しました。十二月二十六日に統幕内に日報があったことが分かったわけです。そうすると、一月二十五日の時点で、統幕参事官であるあなたが日報の存在知らないはずないんですね。そうすると、一月二十五日、私に対し、日報は即日廃棄されて、ないと説明したのは虚偽の説明だったということになるじゃありませんか。
#80
○政府参考人(吉田正法君) 繰り返しで恐縮でございます。当方からの説明は、情報公開請求に関しての文書のことを御説明させていただいたものでございます。
 他方、先生からの日報を開示すべきであるということは我々も真摯に受け止めております。その間、これまで大臣も御答弁しておりますけれども、大臣からの指示に基づいて我々統幕の中で文書を探索をいたしまして、大臣には一月二十七日に御報告をして、その後、二月七日に公表しておりますが、速やかに山下先生のところにもお届けに上がった次第でございます。
#81
○山下芳生君 時間が参りましたので昼からやりますけれども、冗談じゃないですよ。私があるはずだ、出せと言ったときに、ないと言って答えたのを、真摯に受け止めますじゃないんですよ、虚偽の説明をしているんですよ。そんなことが通用するんだったら、国会でまともな審議できないですよ。
 午後引き続きやります。
 終わります。
#82
○片山虎之助君 それでは、順次質問をさせていただきますが、一問だけ通告していない質問を許してください。
 先ほど那谷屋先生の質問を聞いておりまして、確かに言われるとおりなんですよ。御自身が支部長の選挙区支部に寄附をする、寄附をすると、その還付がある、税の還付があるんですね、まあ三割ぐらいか何か。これは、やっぱり国民感情からしてなかなか理解できないんですよ。
 だから、我が党はそれをやめようと、自分の支部に寄附するのはよろしい、寄附しても還付はもうアウトにする、還付を違法にすると、こういうことの今議員立法を出しているんですよ、参議院に。だから、是非、今各党にそれをやりましょうと。こんなことは通りませんよ、昔は皆よく分からなかったからあれだったんだけど。
 だから、今各党に呼びかけていますので、自民党さんにも呼びかけますので、そのとき高市大臣は個人としていかがされますか。賛成されますか。
#83
○国務大臣(高市早苗君) それは党の中で手続を踏んで決めていくことです。自民党の場合でしたら、総務部会、そしてまた政調審議会、そしてまた総務会の議を経て決めていく、党の意思を決定していくということになります。
 それらのいずれも、現在は総務大臣の立場でございますので、それらの会議に参加はしておりません。しかしながら、党で決定されましたら、当然、国会の議決の場では党の方針に従うことになります。
#84
○片山虎之助君 まあ党としてということになるんでしょうが、やっぱり個人個人がどう考えるかですよ。やっぱりそうすることが、国民のちゃんとした信頼を得るためにはそういう努力が必要だということをまず申し上げておきます。
 通告外で、それは失礼しました。
 それでは本来の質問に入りますが、非常勤・臨時職員の法制化を今度おやりになる。私は大変結構なことだと思っているんですが、これはどんどん増えますね。今は、データによると六十五万人おるんですよ、地方団体の臨時、非常勤の職員が。四年前で六十万だった。更に八年前、四年前の八年前には五十万だったんですよ。どんどんどんどん見る間に増えていく。
 今、実際の地方公務員は二百七十八万人と言われていますよね。臨時が六十五万人おるんですよ、六十四万八千人。何でこんなに増えるんですか。これは、全体の仕事が増えているという議論があるけれども、減っているところもあるに違いないので、これはまず、この増える理由を説明してください。
#85
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 地方公共団体においては、近年、延長保育への対応、少人数学級の開設など多様な行政サービスに対応していく必要があるとともに、働く側からも、パートタイム勤務など様々な働き方へのニーズがあるということでございます。
 このため、任期の定めのない常勤職員のほか、事務の種類や性質に応じ、臨時・非常勤職員など多様な任用、勤務形態が活用されてきているものと認識をいたしております。
 以上でございます。
#86
○片山虎之助君 何かそれ分からないけど、労働生産性が低くなっているのかな。それは新規行政需要というのは必ず出ますよ。だけど、なくなるものもあるんだから、それは減らしていかないと。それも、正規でなくて臨時を増やしているんでしょう。
 だから、今の民間の雇用情勢も、確かに雇用は拡大していますよ。雇用されているんだけれども、やっぱり臨時が多い。非正規が多い、臨時が多い、短時間が多いんですよ。だから、それが私は民間と行政も同じかなということはあるんだけど、まあそれはよろしい。
 それで、今度法制化されるんだけれども、会計年度何とか職員というんでしょう。これはどういう発想なんですか、どういうイメージなの。
#87
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 今般の改正法案において規定を設けました会計年度任用職員は、採用日の属する会計年度末までの最長一年を任期として、競争試験又は選考により任用される一般職の非常勤職員でございます。
 名称につきましては、会計年度末までの最長一年を任期として任用されることを明確にした形で、法令上略称として使わせていただいておるということでございます。
 以上でございます。
#88
○片山虎之助君 それで、今特別職になっている人がかなりおるわね。それから臨時任用がおるでしょう。それから非常勤の一般職員というのがある。それもみんななしになるんだね。どうですか。
#89
○政府参考人(高原剛君) 現在、まず、臨時的任用職員につきましては二十七万人の方がおられます。このうち、フルタイムの方は基本的に今までどおり臨時的任用職員で残りまして、パートタイムの約十一万人の方が会計年度任用職員に移ります。それから、特別職の方が約二十二万人程度おられますが、本当に学識経験に基づき業務を行う方を除いて、これらの方も会計年度任用職員に移行いたします。
 それから、一般職非常勤職員でそもそも任用されております十七万人程度の方も基本的には会計年度任用職員に移行するというふうに考えております。
 以上でございます。
#90
○片山虎之助君 会計年度任用職員という意味はどういう意味。
#91
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 会計年度末までの間で任用される職員ということでございまして、基本的に定数外ということでございまして、毎年度の地方議会における予算で職が設置されるということで会計年度で任用されると。実は、国の期間業務職員も会計年度で任用されているということでございます。
 以上でございます。
#92
○片山虎之助君 会計年度で終わらないんですよ。また会計年度で任用するのよ。だから、一年単位ということよ、簡単に言うと。いい悪いの議論はあるよ。
 それで、今度は服務規律をちゃんと守らせるとか、そういうことはいいんだけれども、手当は期末手当だけですね。これは国を見たの、民間を見たのですか。
#93
○政府参考人(高原剛君) 今回、会計年度任用職員の給付制度を整備するに当たりましては、まず一つは、国の非常勤職員に関する人事院のガイドラインで期末手当の支給が推奨されていることと、それに加えまして、国家公務員の期末手当の支給実態といたしまして、現時点で全体の三割弱の支給でございますが、平成二十九年度から新たに都道府県労働局の非常勤職員二・四万人の方に対して期末手当の予算措置がなされると、国家公務員全体で見ますと大体七割程度で期末手当が支給されるという実態を踏まえて、今回期末手当の支給対象とさせていただいたところでございます。
 以上でございます。
#94
○片山虎之助君 期末手当だけでほかの手当はいいというのは、各地方団体の雇主の方の御意向ですか、地方六団体や何かの意向。
#95
○政府参考人(高原剛君) 実は、総務省で設置しました有識者研究会の十二月段階の報告書におきましては、会計年度任用職員については、この際、報酬及び費用弁償の支給対象から任期の定めのない常勤職員と同じ給料及び手当の支給対象に一回移した上で、その中でまずは期末手当を支給するということで御提言をいただきました。
 その後、地方公共団体に対しまして意見照会を行いましたところ、地方公共団体側から、パートタイムの非常勤職員の勤務形態は多種多様で一律ではない中で制度の適正な運用を確保するためには、各団体、職員間で不均衡が生じないように支給可能な手当を明確にしてほしいという大変強い御意見をいただきまして、それを踏まえまして、パートタイムの会計年度任用職員については、現行の報酬、費用弁償の給付体系を維持しながら期末手当を支給することができるという形にさせていただいたものでございます。
 以上でございます。
#96
○片山虎之助君 これ、全体の定数は今、全体に絞ろうというのか、あれしようとしているでしょう、厳正にやろうという。それが、こっちの方の会計年度任用職員でどっと増えていったら尻抜けになっちゃうんですよね。トータルでどう考えるかということが一つあるのと、それから、今の期末手当の財政措置はどうするの。
#97
○政府参考人(高原剛君) 大臣の御答弁の前に事実関係だけ御説明させていただきたいと思いますが、臨時・非常勤職員数は約十年前の平成十七年と平成二十八年を比べまして約十九万人増えておりますが、その間、正規職員は約三十万人減少しておりまして、全体としては各地方公共団体で適正な定数管理というんでしょうか、人件費の管理がなされているというふうに考えております。
 以上でございます。
#98
○国務大臣(高市早苗君) 制度改正をお認めいただきましたら、必要となる財源につきましては、今後地方公共団体の実態なども踏まえながら地財措置についても検討してまいりたいと思っております。
#99
○片山虎之助君 大臣、財政措置。
#100
○国務大臣(高市早苗君) 今お答えしましたが、地財措置についても検討してまいりたいと思っております。
 ただ、今回の改正法案ですが、地方自治法を改正して支給できるという規定を置くこととしておりますので、今後制度改正に伴う各地方団体の対応については調査を行う必要があります。ですから、その実態をしっかり踏まえた上で、しっかりと検討してまいるということでございます。
#101
○片山虎之助君 今この非常勤・臨時職員の全体の財源は地財計画に入っているの。あそこの給与の中にあるんですか。
#102
○政府参考人(高原剛君) 決算統計等をベースにいたしまして、地財計画に適切に盛り込まれているというふうに考えております。
#103
○片山虎之助君 ちょっと時間がありませんから、ちょっとほかの方が来られているので。
 観光庁来ているかな。分かりました。
 そこで、全国知事会が新しい財源を探すという研究会を去年の暮れにつくって、今何かやっているようなので、それは何だと聞いたら、宿泊税だと言うんだね。今、宿泊税というのは法定外普通税で、東京都と大阪府が取っているんですよ。東京都は二十億円ぐらい、大阪府は十億円ぐらいかな。一万円を超えると百円ですよ、大体。一万五千円か二万円を超えると二百円。それから、大阪の場合が二万円を超えると三百円。皆さん知らないけど、払っているんだ。
 これを、今の知事会が研究会をつくるというのは、法定外普通税から法定税にしようということですか。どういう考えか、分かれば教えてください。──分からない。
 そこで、仮に全国的な法定税になると、どこの地方団体も取ることになるわけですよ。今外国人がどんどんどんどん日本に来て、そういう意味ではブームなので、二千四百万でしょう、去年が。オリンピックのときに四千万にする、なるかならぬか知りませんよ、しかし四千万にすると。
 ただ、今の外国人は六つのところに集中しているわけよ。しかし、これは全国にばらまかなきゃしようがない。ところが、ばらまけるかどうかというのと、もう一つは、地方に宿泊施設がないんですよ。これについて観光庁、どうですか。見通しと対策。
#104
○政府参考人(蝦名邦晴君) 昨年三月に策定をされました明日の日本を支える観光ビジョンでは、ただいま先生御指摘のように、二〇二〇年に訪日外国人旅行者数四千万人、さらには、地方部での外国人延べ宿泊者数七千万人泊とすることなどの目標を掲げておりまして、都市部のみならず地方部への誘客を図っていくということが重要でございます。
 二〇二〇年に宿泊施設がどの程度不足をしてくるかということにつきましては、幾つかの民間機関により予測が出されておりますが、大都市部におきましては不足する可能性というのが指摘されておりますけれども、現状では、地方を中心に宿泊施設の稼働率が低いという状況もございまして、まずはこれらを最大限に活用していくということが不可欠であるというふうに考えておるところでございます。
#105
○片山虎之助君 余りいい答えじゃないな。もういいや、時間ないから。
 それで、宿泊税を法定税にするとすれば、どういう、課税技術上というのか、立法上問題点がありますか。局長どうですか。
#106
○政府参考人(林崎理君) お答えいたします。
 今御紹介があったように、全国知事会の方で新しい地方税源と地方税制を考える研究会を設置をされて、新しい税源というのを検討している、その中で宿泊税ということも取り上げるということを聞いておりますけれども、現時点で総務省として具体的な検討を行っているわけではございませんけれども、仮に宿泊税を法定税化する場合であれば、例えば、地方税制で個別間接税を整理して地方消費税を創設したという経緯がございますので、これとの関係をどう考えるかとか、あるいは、具体的にどのような財政需要とその規模を想定した上で、各地域の観光等に与える影響を踏まえつつ税負担の水準を定めたらいいかとか、あるいは、偏在性が小さく税収が安定的な地方税体系を構築するという地方税制の基本的な方向性との関係、これをどう考えるか、それから、全国の関係者とか国民の理解を得られるか、あるいは、先ほど御紹介あった東京都、大阪府、既に法定外目的税として導入しておりますので、こちらの方の理解が得られるかといったような課題が考えられるのではないかと、現時点では考えております。
#107
○片山虎之助君 終わります。
#108
○又市征治君 希望の会、社民党の又市です。
 最初に、アメリカ国務省が今月三日に発表した二〇一六年版の人権報告について外務省に伺います。
 この人権報告書はどのような目的で公表され、世界的にどのような評価を得ているのか、また、その内容は一般的に言って、アメリカ政府の外交政策にもどういう影響を与えているのか、お伺いをします。
#109
○政府参考人(水嶋光一君) お答え申し上げます。
 アメリカの国務省の人権報告書ですが、これは国務省が法令に基づきまして連邦議会に提出するために世界各国の人権状況を取りまとめ、公表しているものでございます。これは、米国政府の政策形成、外国政策の実施等のための基礎資料として活用されているものと承知をしております。その内容に対します国際社会からの評価、あるいは米国の外交政策への影響につきましては、我が国政府としてはお答えする立場にはないと存じます。
 なお、この報告書は、あくまでアメリカの国務省が独自に作成をしたものであり、各国政府のコメントなどを反映したものではないことから、内容に事実誤認が見られる場合もあります。
 他方、この報告書は広く公表されているものでもありますので、日本に関する記述におけます事実誤認については、正しい認識を持ってもらうべく米国政府に対してしっかりと説明していきたいと考えております。
#110
○又市征治君 今答弁あったように、法令に基づいて外交政策立案の基礎的資料として利用されているということですから、大変重要な文書であることは事実だろうと思うんですね。
 そこで、このアメリカは日本の友好国で、安倍総理に言わせれば、まあいつも言われることですが、自由、民主主義、人権、法の支配といった基本的な価値を共有する国々の中でも最も強固な同盟国だと、こう言う。そのような国から、報道の自由を日本政府は一般的には尊重しているとは言いながらも、この一年間、政府によるメディアに対する圧力が増大しているのではないかとの懸念が生じたと指摘をして、その一例として、高市大臣の放送法第四条と電波法との関係についての発言を挙げています。これを大臣自身、どのように受け止めておられるかということがまず一つであります。
 今日は放送法と電波法との関係を論議するつもりはありません。また、歴代政権と同じ法解釈をしただけで、政府の見解が変更になったとかそうでないとかという問題ではなくて、要は、時の権力者が自らの法解釈、理解によって停波ができるということ自体が国際的な懸念表明になっているんだという理解をすべきではないか、その一つがこの人権報告ということだと思いますが、この点について大臣の認識をお伺いをします。
#111
○国務大臣(高市早苗君) この報告書でございますが、先ほど外務省から説明がありましたとおり、米国国務省が人権状況を独自に取りまとめたものでございます。
 報告書の中で私に触れられている部分でございますが、二〇一六年においては、幾つかの事案により、批判的かつ独立したメディアに対して政府の圧力が強まることについての懸念が高まることになった。例えば、二月には高市早苗総務大臣が、具体的にそのような措置をとる計画、意図はないとしつつも、政治的に偏っていると判断した放送事業者を政府が停波させる権限について何度も発言を行ったと記述されております。
 まず、私は電波を止めると言ったことは一度もございません。法律の解釈について何度も当時の民主党の議員から同じ御質問がありましたので、放送法及び電波法の関係に係る解釈について何度も同じ答弁をしたので何度も発言を行ったということになっているんでしょうが、ただ、私は、高市早苗個人としての考え方を国会で答弁したものではなく、民主党政権のときから同じ、放送法四条と電波法第七十六条及び放送法百七十四条の関係、これについては同じ内容の答弁を行政の継続性との関係からしたものでございます。ですから、誤解に基づいた記述だと思い、大変残念に思っております。
 また、この時期に出る報告書ですから、恐らくアメリカの前の政権時代に作られたものなのだろうと理解をしておりますけれども、我が国の放送法に関する解釈について正しく御理解いただけますように外交ルートを通じて説明を行っています。去る十六日に、訪日中のティラソン国務長官に対して岸田外務大臣からも直接御説明をいただいたと伺っております。
#112
○又市征治君 私もこの問題は大臣と直接ここでやり取りをいたしました。ただ、問題なのは、やはり権力を持った者が何を言うかということは大変大きな影響を与えることはもう大臣も御承知のとおりでありまして、最近の言葉で言うとそんたく、こういうことがあるわけで、マスコミ陣は大臣の一言一句というものを、いいか悪いかは別として、大変注目をしている、そのことについてやはりしっかりとした認識をなさるべきだということを申し上げておきたいと思うんです。
 次に、地方創生問題は安倍政権の表看板ですけれども、二〇一四年にまち・ひと・しごと創生総合戦略が閣議決定をされて、地方版総合戦略が既にほとんどの団体で作成をされ、今年度から本格的に事業が推進される、こういう運びのようであります。
 他方で、まち・ひと・しごと創生総合戦略二〇一六年改訂版の全体像を見ますと、二〇一五年の合計特殊出生率は一・四五と上昇はしたけれども、人口は二〇一〇年と比較をすると九十六万三千人減少している。また、東京一極集中傾向は加速化をしているとの評価になっています。さらに、地域経済の現状では、東京圏とその他の地域との間には稼ぐ力の差が出ているとも指摘をしています。
 こういう現状の下で、二〇〇九年からは定住自立圏構想が全国展開をされ、二〇一四年からは連携中枢都市圏の取組が行われる一方で、国土交通省は、二〇一四年以来、立地適正化計画の作成を推進をし、さらには小さな拠点形成の取組が一昨年から行われる、こういう状況になっています。
 地方活性化をさせるメニューが豊富なことは結構なことなんですが、しかし同時に、各省庁がそれぞれ縦割りでメニューを作成をし、果たして自治体にとって使い勝手がいいのかどうか、大変私は疑問に思うんです。地方を活性化させるための各種法律あるいは各省庁の施策は一体どこでどのように調整、整理をされているのか。これ、内閣府お見えですかな、内閣府、どのように調整されているのか、お聞きをします。
#113
○大臣政務官(長坂康正君) 我が国における人口減少や東京一極集中の傾向などを踏まえ、人口減少と地域経済縮小の克服のため、政府においては、まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定し、地方創生に向けて関係省庁が連携し、取組を推進しているところでございます。
 特に、町づくりにつきましては、多くの地方都市や中山間地域等で人口減少、少子高齢化に直面し、医療、福祉、商業等の生活サービス機能の維持が困難になると予想される中、町に活力を取り戻し、人々が安心して暮らす社会環境をつくり出すため、まち・ひと・しごと創生総合戦略における具体的な施策として、コンパクトシティーの形成を始めとした町づくり、地域連携、小さな拠点の形成、東京圏を始めとした大都市圏の医療、介護問題、少子化問題への対応、住民が地域防災の担い手となる環境の確保、ふるさとづくりの推進、健康長寿を延ばし生涯現役で過ごせる町づくりの推進、温室効果ガスの排出を削減する地域づくりを位置付け、内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局が司令塔となり、関係省庁と連携しながら取組を進めております。
 例えば、コンパクトシティーの形成については、市町村の取組が円滑に進められるよう、総合戦略に基づいて省庁横断的に支援するコンパクトシティ形成支援チームを設置し、市町村からの相談への対応や、課題、ニーズの吸い上げをワンストップで行い、寄せられた課題等を関係省庁で共有するなどの取組を行っています。
 また、小さな拠点の形成に向けては、内閣府においてワンストップ窓口を設置し、関係省庁の事業の申請手続の一本化や優良事例集の作成など、省庁横断的な支援を行っております。
 今後とも、関係省庁の縦割りを排し、地域にとって使いやすい支援策となる、関係省庁と連携し、取組を推進してまいります。
#114
○又市征治君 どうもやっぱり、船頭多くして船山に登るということわざありますけれども、どうもそういう感じがしてならないんですね。もう少し具体的にお聞きしましょう。
 今も話がありましたけれども、国交省はこの間、コンパクトシティー構想を推進をしているわけですね。しかし、コンパクトシティーは一九九〇年代から何度も試みられたけれども、行政の掛け声だけで集約が進まなかった、こういう評価もあります。また、総務省が昨年公表した地域活性化に関する行政評価・監視の結果に基づく勧告によると、中心市街地活性化基本計画で全指標が目標を達成したものはゼロだ、こういうことですね。
 これまでの教訓を踏まえてということなんでしょうけれども、国交省、現在、改正都市再生特別措置法に基づく立地適正化計画に基づいて、このコンパクトシティーづくりというものを進めるということを言っているんですが、これは計画的に町をコンパクト化し、というか、ドーナツ現象が起こっているものをできるだけ取り戻そうと、こういうことなんでしょうけれども、そして自治体機能を維持しようとするものですけれども、いろんな補助金、税制優遇の政策メニューを取りそろえているようです。言わば、各市町村が独自に町の機能の立地についての計画を立てるということでありますが、報道によると、三百九市町村がこの計画をまとめたいと、こう言っている。
 他方で、総務省は、自治体同士の連携を図るということで連携中核都市圏あるいは定住自立圏構想を推進をしている。この構想は、国交省のコンパクトシティーとは異なった角度あるいは視点から、この人口減少、高齢化社会における町づくりを考えているとは思いますけれども、コンパクトシティーとのすみ分けを考えているのか、あるいは、両者は一緒になって推進できるのか、ここの点について、もう少し説明をいただきたいと思います。
#115
○政府参考人(安田充君) コンパクトシティー構想と連携中枢都市圏構想の関係というお尋ねでございますけれども、コンパクトシティー構想につきましては、個々の市町村におきまして、人の居住や生活サービス施設を集約化することで住民生活の利便性の維持向上等を図るものだというふうに承知しております。これは国土交通省を中心にいたしまして、都市再生特別措置法に基づく立地適正化計画でございますとか、地域公共交通活性化再生法に基づく地域公共交通網形成計画によりまして推進していると承知しているところでございます。
 一方で、連携中枢都市圏でございますけれども、こちらは地方自治法における連携協約という制度を活用いたしまして、市町村間で連携することによりまして、圏域全体の経済成長等を促進し、一定の圏域人口を有し、活力ある社会経済の拠点形成を図るというものでございます。
 もとより、これらの構想、人口減少社会において、地域社会の活力と魅力の維持向上を目指す点では共通しているわけでございまして、総務省としましては、関係省庁と連携して推進してまいりたいと考えているところでございます。
#116
○又市征治君 何か制度の説明ばかりなさっているんですが、問題は、例えば、コンパクトシティー、私の地元の富山市もその先駆けのところなんですが、確かにこのドーナツ現象、中心部がドーナツ現象起こって空洞化をしている、何とか埋めたいということで、様々補助金を出して何とか取り戻そうとかあるいは交通網をしっかりやろうとか、こういうことがある。そういう意味では、そのことそのものはいいんですけれども、一体全体、これはいろんなメニューを出して補助金なんか出してやっているけれども、住民の本当の理解は進むか。例えば、郊外に大店舗が出ていった、だから中心部が廃れてきた、だからここを埋めようということなんだが、この郊外のまた裏側に農村地帯があるわけですよ。このことは一体全体コンパクトシティーなどに取り込めるのか、取り込めるわけがない。まさか中心部へ来て、農業をなさる方々、通勤して田んぼをしに行くわけにはいかぬわ、これね。農地が移ってくるわけがないんだから。
 そういう問題など、具体的に省庁横断的とよくおっしゃるんだが、本当にきちっとそうした実情というものを見る、あるいは、市町村合併によってこれまでの町村のあったところがどんどん廃れていっている、これをどう活性化をするのか、そういう問題がある。こういうものを本気にやらないと、いろんな名前だけがどんどんどんどん躍るということであってはならない。いろんなアイデアが、出すことは結構だけれども、本当に各自治体の現実のニーズを十分に反映するように、そして屋上屋を重ねることのないように、このことは強く要請をして、今日の質問は終わりたいと思います。
#117
○委員長(横山信一君) 以上をもちまして、平成二十九年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、公害等調整委員会を除く総務省所管についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#118
○委員長(横山信一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時四十五分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#119
○委員長(横山信一君) ただいまから総務委員会を再開いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 地方税法及び航空機燃料譲与税法の一部を改正する法律案外一案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房審議官籠宮信雄君外二十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#120
○委員長(横山信一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#121
○委員長(横山信一君) 地方税法及び航空機燃料譲与税法の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#122
○江崎孝君 与党からの応援ありがとうございます。
 ちょっと質問通告していないので、大臣、申し訳ないんですけれども、御自身のことだからお答えできると思います。午前中に私たちの那谷屋委員が例の奈良県、奈良の支部と還付金の問題で質問させていただいて、その後、片山委員からも同じ件でお話があったと思うんですけれども、その際、大臣の答弁を聞いていて私はちょっと違和感を覚えました。それは、大臣、詐欺罪で告発をされているわけですね。一般市民が詐欺罪で告発をするということは、やはり相当な覚悟が私は要ることだろうというふうに思います。違法行為ではないからそれで許されるんだということではない、我々は政治家でございますから。そう考えると、あたかも告発をされた方に自分自身が傷つけられたというような認識の発言であったというふうに私は捉えさせていただきました。間違っていたら御訂正ください。
 そこで、改めて整理をさせていただきます。
 大臣、過去もそういう例があったというふうにおっしゃっているんですけれども、私が知る限りは、過去のこの政治資金に関して還付申告に対する疑惑というか様々な不信というのは、議員本人が自分の支部に寄附をする、これは政治資金規正法でオーケーです、二千万円までいいわけですから。当然、支部に寄附をすると還付の対象になりますね、寄附がオーケーですから。これは租特でオーケーになっているわけです。これはどっちも違法ではありません。ところが、その議員本人から受けた寄附金を支部が後援会の方に迂回献金をする、これが通常の例なんですよ。これが過去、問題が指摘された件なんです。
 ところが、今回の大臣の件はお金に色が付いていないということなわけでありますが、少なくともインターネットで収支報告書はこれ誰でも取れます、誰でも取れるんです。その中に、同じ収支報告の中に、先ほど那谷屋委員が指摘をされた平成二十四年の十一月二十日に一千万、平成二十四年の十二月十七日に二百二十万、都合一千二百二十万。平成二十四年の十二月十七日に山本早苗さん宛て、つまり大臣宛てに支部から寄附をされた。十七日からその一週間後に大臣が一千万を支部に戻し入れた。これ寄附になっていますけれども、戻し入れたというような思い、みんなそんな思いを取っている、お金に色は付いていませんから。だから、一千二百二十万、十二月二十七日に、受けた一週間後に自らが一千万寄附をされているわけです。これは当然寄附行為ですから三〇%の還付申告当たります。これは、三〇%の還付申告が受けられるということを知って寄附一千万されたんですか。
#123
○国務大臣(高市早苗君) もう一度申し上げますけれども、あくまでも政治資金規正法と国税、租税特別措置法ですね、その内容については承知をいたしております。ただ、還付というのは、税金は払っているわけでございますね、それに対して、また払い過ぎたもの、経費などを税理士さんが判断し、国税当局が判断した上で還付されるものでございます。
 過去の例をおっしゃいました。私も報道でしか承知いたしておりません。そもそも私に対する告発文そのものも私が読める状況にありませんので。過去の例をおっしゃいましたが、このときに衆参国会議員のうち少なくとも十八人が、自身が代表を務める政党支部や資金管理団体などを使って寄附金を迂回させる手法で所得税控除などの税優遇を受けていたことが分かったという記事でございました。各党の議員のお名前なども記事に掲載をされております。
 私自身の平成二十四年の寄附について申し上げますと、まず平成二十四年十一月二十日に自民党本部から公認料として千三百万円が振り込まれております。そして同日、政党支部から私への寄附として一千万円、さらに十二月十七日、政党支部から二百二十万円、一月十日、これは選挙後でございますが、後で請求が来るものもございます、五十万円。つまり、今申し上げました全て、全額を選挙費用として支出をし、支出の内訳については選挙運動費用報告書に全て記載をしております。
 私から政党支部への寄附でございますけれども、この時期はもう選挙も終わっておりました。基本的に、十二月でございますから、支部の職員に対するボーナスなども払ってしまい、もう全く支部を運営するお金がなくなったということで、当時相当苦労し、困ったのを私覚えておりますけれども、とにかく普通口座、自分の口座のある銀行を回って、苦労してそれを支部に対して寄附をしたということが事実でございます。
 以上が事実関係でございます。
 そして、先ほど道義的な話としての御質問を那谷屋委員からいただいたんだと思うんですけれども、ただ、私が、今総務大臣としての立場でございますので、現行の法律についてこれは道義的に問題があるから変えるべきだというような発言は私の方からできませんので、それだけは御理解をいただきたいと思います。
#124
○江崎孝君 私が聞いたのは、十二月の二十五日に、あっ、ごめんなさい、十二月の二十五日に山本早苗名で政党支部に寄附をされている、これは、その時点で大臣御自身は、一千万円を寄附をすれば三百万円の還付があるということを知った上で平成二十四年の十二月の二十五日に寄附されたんですか、この一点です。知っていたか知らなかったかで、どっちでもいい。知っていたら知っていたでおっしゃってください。
#125
○国務大臣(高市早苗君) その還付の金額というのは分かりません。(発言する者あり)いや、受けるかどうかというのは、翌年二月から三月にかけて確定申告の作業をいたします。その中で、前年、私の場合は領収書をもうまとめて税理士に送ります。それをまた税理士さんが判断された上で、税務署がまたこれを、国税当局が適切に判断をされるものでございます。
 法律そのものは知っておりました。
#126
○江崎孝君 要するに知っておったということですね。三百万円ですから、三〇%ですから約三百万円近くが返ってくるということを知った上で一千万円寄附をされているわけです。
 これは新聞報道ですけれども、これ確認していないんだけれども、自民党はこの還付申告に対して、御党は国会議員に対して控除を受けないように指導しているというふうに言われているわけですけれども、指導されているという現実は御存じだったんですか。
#127
○国務大臣(高市早苗君) 新聞報道を見まして党の経理局に確認をいたしました。国会議員の各事務所に対してそういう指導をしているということはないと。問合せがあった場合は別でございますけれども、一時、地方議員に対して、大阪で何か大きな問題が起きたときに、地方議員に対して政治資金に係る指導をしたことはあると、県連を通じてですね、そういうことは聞きましたが、私どもの事務所ではそういった通知も受けておりません。
#128
○江崎孝君 知らなかったということですね、自民党のそういう指導をね。
 それで、民主党は禁止しているし、今日いらしていたけれども、片山委員の維新はこれを法律で禁止しようとしているんです。つまり、それぐらい政治家としての倫理観に関係することなんですよ、これは。そこを指摘されている告発に対して、これは違法行為ではない、その行為に対して告発をするということに対して大臣は少々違和感を感じると言われた。
 これ、誰が聞いても、何回も言いますけれども、支部に対する寄附は、これ寄附行為です。ですから、還付申告はできます、租特の方の問題があるけれども、法律的にはやれる可能性がある。
 もう一つ、今までは、高市さんが、大臣が支部に払った例えば寄附は、これまでの問題は、支部から後援会の方にお金を流すから迂回献金だということで指摘されていたわけですよ。ところが、大臣の今回の問題は、支部から、これ収支報告書だけを読めばですよ、後ろの話はちょっと置いておいてください、これ現実的な話ですから、表だけの話ですから、過程の問題がどうのこうのとかということでは、一切抜きにして、ここの収支報告書だったら、一千二百二十万もらった寄附を一週間後に一千万戻し入れているんですよ。どう見たってこれは、一旦もらったお金が一旦戻ったようにしか見えないんですよ、これだけだったら。それに対して寄附金控除を申請をするということに、国民の多くは、何だ、政治家はこんなことをやっていいのか、政治家はこんなことをやっているんだったらこれは大変な問題じゃないか、そういうことで告発しているわけですよ。
 それは極めて倫理観のなさを、先ほどの那谷屋委員の回答に対して、大臣御自身、極めて倫理観のなさを吐露されたような、私はそういう回答しか聞けなかった。だから問題だということを是非分かっていただきたい。
 そして、もう一回言いますけれども、御自身、政治資金規正法も含めた、この選挙も含めた、所管する大臣になっていらっしゃるんですね。しかし、平成二十四年はそれはなかった、確かに。
 振り返ってみて、御自身の行為は、今の大臣の立場からしてどう映りますか。
#129
○国務大臣(高市早苗君) 今の立場だからこそ、現行の政治資金規正法ですとか租税特別措置法に欠陥があるということを私の口から申し上げることはできません。これは、制限を掛けた場合には政党活動の自由を縛ることになりますから、総務省の方から、これはもう道義的に問題のある法律だから改正するということは申し上げられません。
 政党活動の自由ですから、各党各会派で御議論をいただき、必要であれば改正をしていただければいいかと思っております。
#130
○江崎孝君 同じことを繰り返さないでください。私は正直に言ってほしい。
 今の大臣の立場だったら、当時の、平成二十四年の御自身の行為が国民の信頼を裏切る可能性がある、極めて高いんだと、そう思われないということですか、今も。今も思っていらっしゃらないということですか。答えていただけますか。それだけで結構です。
#131
○国務大臣(高市早苗君) 繰り返しになりますけれども、今の私の立場だから申し上げられないと申し上げているわけでございます。
 私が一国会議員であり、一人の政治家としてここでお話をしていいのでしたら、それはまた別でございますけれども、現在政治資金規正法を所管する大臣として、現行法に道義的に不備があるということを決め付けて申し上げることはできません。また、これは政党活動の自由を縛るものでございます。
 それから、私の選挙の選挙運動費用報告書も御覧になった上での御質問でございましょうか。先ほど来、説明を申し上げております。
#132
○江崎孝君 私は、その一千二百二十万がどう使われたのか、一千万がどこから捻出されたのかとは一切聞いていません。この収支報告書に書かれていること、そして御自身が一千万円を寄附したことによって還付申告で恐らく三百万円近い寄附控除を受けられているということ、これが一般の国民からすれば極めて不信感を招く、だから告発をされているんだというところを指摘しているわけですね。
 それを、所管をする大臣になったときに、平成二十年を振り返ったときに、それに対して、今のような発言ではなくて、そのときの自分の行為がどうだったのかということを率直に吐露してほしかったんですけれども、恐らくこれから質問言っても、何回も聞いてもお答えにならないでしょうから。いずれにしても、奈良地検に告発状が出ています。その動向を見ながら、また総務委員会でも御質問をさせていただきたいというふうに思います。これは一旦、この質問は終わらせていただきます。
 さて、森友学園の問題なんですけれども、これ何で総務委員会で質問するかということで皆さん御不審に思われているかもしれませんけれども。私が思うには、この同じ土地を豊中市という自治体が同じ時期に購入しているわけですね。これが、国有地として購入する場合と、新関空会社から購入する場合とで相当対応が違ってきた。相当、これは憤りを覚えるぐらいに厚く森友学園の方には国が売却をしているということなので、これ自治体を所管する総務委員会ですからあえてお聞きをするんですけれども。
 そこで問題にしたいのは、平成二十四年の七月に、元々、この森友学園の今の建設地、それと豊中市が都市公園として整備している土地、それと豊中市が給食センターとして整備をしようとする用地、これは元々、豊中市が全体を、特に給食センターの用地はテニスコートにしていたぐらいに、元々国有地ですから、無償で提供されていた土地なんですね。それを平成五年に普通財産化をした、国が、大阪航空局が。普通財産化をしたことによって、元々、これ豊中市から聞いたんですけれども、無償で都市計画をさせていただけるような話をしていたんだけれども、普通財産化になったことによって、これ有償で提供を受けるしかないと。それで、その当時幾らぐらいでということだと、二十五億円ぐらいだという話があったそうです。
 つまり、森友学園の土地と野田中央公園、都市公園の土地、これ合わせて、大体同じ面積なんですよ、両方とも、ちょっと森友の方が小さいかもしれません、まあ二十五億円。だったらこれ買えないと、もうとてもじゃないが。だから、今の森友学園はちょっと置いておいて、野田中央公園のだけ買うという手続に入った。
 ところが、二つ隣接していますから、この森友学園が建設を予定していた土地、ここに余り変なものが来てもらってはいけないので、同じように隣接をしていた大阪音大に、買ったらどうですかということを豊中市が大阪音大に働きかけて、分かりましたということで用地交渉に入るんですね、入るんです。そこが問題なんですけれども、余りにも国交省、あるいは近畿財務局の提示価格とこの大阪音大の提示価格が格差があり過ぎたということで、大阪音大はこれ購入を断念をするという話を聞いています。これ御存じだろうと思うんです。
 そこで問題なんですけれども、なぜか分からないんですが、平成二十四年の七月一日に、これは民主党もやったんですけれども、関空と伊丹を一緒にした新関空会社というのができるんですね。これ平成二十四年の七月にその大阪航空局が持っていた土地を全部合算をして現物出資しているんです、新関空会社に。そのときに、どうもこの大阪音大、つまり後で森友学園が買う用地、ここについては、民間売買、民間との売買が締結されそうだ、あるいはそういう流れにあるということで、現物出資から外すということを決められた、間違いないですね。これは大阪航空局でいいですか。
#133
○政府参考人(平垣内久隆君) お答えさせていただきます。
 今先生、委員御指摘のように、本件土地につきましては、平成二十四年一月二十日に森友学園とは別の学校法人から普通財産買受け要望書の提出がございました。なので、同年三月十三日に近畿財務局に本件土地の処分依頼を行い、その後、近畿財務局とともに売却に向けた調整を進めておりました。なので、現物出資の対象には含めてございません。
#134
○江崎孝君 大阪音大が結局断念するわけですね、この土地購入を。それはいつですか。
#135
○政府参考人(平垣内久隆君) お答えさせていただきます。
 先ほど御答弁申し上げたとおりでございますが、三月十三日に近畿財務局さんに本件土地の処分依頼を行いまして、その後、近畿財務局さんとともに売却に向けた調整を進めておりましたが、同年の七月二十五日に要望書の取下げがあったということで売却に至らなかったと承知してございます。
#136
○江崎孝君 これ、私が調べた感じでは、もう既に四月の段階、平成二十四年の四月の段階で大阪音大に航空局は、地下に埋設物があると、そのこともお伝えをされて、大阪音大としては、その撤去費用ですね、これ森友と同じように、撤去費用が必要だということで、五億八千万円、撤去費用を外してですよ、外して五億八千万円払うということで話をしているはずなんです、大阪航空局、近畿財務局に。
 ところが、これは安過ぎるということで話が折り合わなかった、ですね。これは事実ですね。
#137
○政府参考人(平垣内久隆君) お答えさせていただきます。
 先ほど申しましたように、当該法人より七月二十五日に御提出があった普通財産買受け要望書というのがございます。その記載によりますれば、経営判断ということで、取り下げるということが記載されてございます。
#138
○江崎孝君 幾らで購入希望額というのを聞いていたんですか、それだけ教えてください。分かっているはずでしょう、それ。
#139
○政府参考人(中尾睦君) お答えいたします。
 平成二十四年三月十三日に、先ほど国土交通省から御説明がございましたとおり、近畿財務局は大阪航空局から時価売払いを内容とする処分依頼を受理しております。
 別の学校法人の希望価格でございますけれども、経営判断ということでございますけれども、七億円程度と承知しておりまして、そこに一億二千万ほど差っ引いた額が今委員御指摘の五億八千万だと承知しておりますが、当時の公示地価でございますとか周辺の路線価を踏まえますと、想定される本件土地の価格よりも低かったために、平成二十四年七月に学校法人は買受けを断念されて取得要望を取り下げたというふうに承知しております。
#140
○江崎孝君 この五億八千万が、後の森友学園の土地とも関係して適正であったかどうかというのは、僕は結果論からしたら随分森友に配慮されたなというふうに思わざるを得ないんですけどね。これ、撤去費用を引いて五億八千万で買うと言っているわけですから、それを蹴ったというか、合わなかったということですね。
 そこで、問題なのは、七月一日段階で現物出資をする段階で、この森友学園の用地に関しては新関空会社に出資しないということを決められているわけですね。それはいつですか。
#141
○政府参考人(平垣内久隆君) 今申し上げたとおり、現物出資は七月一日ということでございます。
 委員の御指摘が、もし、事務手続という意味の御指摘ということでよろしゅうございますか。事務手続ということで御説明申し上げますと、新関空会社が国から承継する財産につきましては、関空・伊丹経営統合法施行令附則第四条第一項に基づきまして、国土交通大臣が財務大臣と協議して指定することとされております。それが、平成二十四年五月九日付けで、大阪航空局長から航空局長経由国土交通大臣宛てに財務大臣協議を依頼しているということでございますので、遅くとも平成二十四年五月の時点においては現物出資の対象を確定しておく必要があったと思います。事務的には更に前にリストを作っておるものと承知しております。
#142
○江崎孝君 だから、大阪音大との購入計画があるから現物出資を、大阪、森友、建設用地だけは外そうということで現物出資を決められた。ところが、これは手続ミスで、これが現物出資から外れなかった、そのことが平成二十四年の十月に発覚をして、この森友学園の土地が登記をされていた、これを錯誤ということで戻そうとされて、翌年の平成二十五年の一月、この森友の建設用地だけが錯誤で国有地に戻っているんですよね。これは間違いないですね。
#143
○政府参考人(平垣内久隆君) 今委員御指摘いただきました、大変恐縮でございます、委員の御指摘のとおりでございまして、平成二十四年七月以降、大阪航空局に対して法人が本件土地の取得要望書を提出していたことから、平成二十四年七月の関西空港と伊丹空港との経営統合に当たりまして、国と新関空会社の間では、本件土地を出資せず国が引き続き保有し、将来的には売却することとしておりました。
 しかしながら、誠に恐縮でございますが、大阪航空局職員の誤った認識によりまして、委員御指摘のように、平成二十四年十月二十二日付けで新関西国際空港株式会社の所有権移転登記を行ってしまい、同月二十九日付けで登記が完了しておりました。その後、誤って登記したことに気付いたため、平成二十五年一月十日付けで所有権抹消の登記申請を行い、同日付けで錯誤を理由に所有権抹消登記を完了しております。
#144
○江崎孝君 つまり、この錯誤していかなかったら新関空会社のままだったということなんですね。
 ですから、これ、後で豊中が給食センターの用地を新関空会社から買い受けます。つまり、この豊中の給食センターの用地というのは、随分前からテニスコートで占有使用をしていた。それを、普通財産になったことによって、豊中は給食センターの用地にいろいろ探していたんですね、探していて、普通財産になった関係で候補地の一つになったんですよ、テニスコートも給食センターの建設用地の一つになった。
 元々、大阪航空局と豊中というのは長い付き合いですね、長い付き合い、もう何十年の長い付き合い、テニスコートとして無償で豊中市に提供していたわけですから。そして、その中の一部が森友のように国有地になって、戻されて国有地になって、残りは新関空のままだったと。同じ時期に、これは僕の推測です、同じ時期、少なくともその前後、この平成二十四年の現物出資を七月、をしたその前から、この給食センターの用地、豊中が買う給食センターの用地、これは内々で大阪航空局の方に建設用地の希望があったのじゃないんですか。そのことを聞きます。
#145
○政府参考人(平垣内久隆君) お答えさせていただきます。
 これも、委員御指摘でございますけれども、本件給食センターの土地につきましては、昭和五十六年一月から国が、平成二十四年七月からは関西空港と伊丹空港の経営統合以降は新関西国際空港株式会社が豊中に対して無償貸付け、そういうふうに長い間無償貸付けしておりました。その後、豊中市は、老朽化した原田学校給食センターの建て替えのために、平成二十六年十月に初めて本件土地の購入を希望する旨を新関空会社に申し出てございます。この意向を受けまして、新関空会社におきましては、同年十二月に土地履歴調査を実施した後に、平成二十七年六月に本件土地を売却いたしました。
 委員から昨日御指摘をいただきましたので、今の経緯につきまして今回豊中市からも更に再度確認いたしまして、平成二十六年十月に初めて購入希望を申し出たということを再度確認させていただいております。よって、平成二十四年七月の現物出資以前に大阪航空局において豊中市より本件土地の取得要望を受けたという事実はございません。
#146
○江崎孝君 私は、事務上の、文書上のものを言っているわけじゃなくて、長い付き合いであるから、長い付き合いであるから、当然それだけ、占有使用されていたその土地が給食センターの用地としての候補だということは内々知っていたんじゃないのかということをお聞きしたんです。これはあくまでも推測ですからこれ以上の質問しません。ただ、それだとすると、なぜ給食センターの用地も現物出資から外さなかったのか、国有地のままにしておかなかったのか、こういう僕は疑念が今生じています。これはちょっともう置いておきます。
 そこで、問題なのが、森友学園は、その前の年の平成二十三年に私立小学校の設置認可基準について見直しの要望をしているんですね、府に。前の年ですね、前の年。平成二十四年に大阪音大が購入希望額として七億円を出したということ、そして今言った時系列的にそういう流れの中で、現物出資から外す予定だったのが事務手続上ミスだった。それを平成二十四年の十月に気付いて、平成二十五年の一月に錯誤で返した。その間に、実はこういう情報があるんですけれども、十一月の八日ですね、平成二十四年の十一月の八日、もう一度、大阪音大から再びその用地をやはり買いたいんだと、そういう申入れが大阪音大から平成二十四年の十一月の八日に申入れがされているという事実を私は入手したんですが、どうですか。
#147
○政府参考人(平垣内久隆君) お答えさせていただきます。
 国土交通省としてはそのような事実は承知してございません。
#148
○江崎孝君 これは豊中市の方からの情報で、間違いなく大阪音大は申入れをしていると、もう一回挑戦をしたいということを航空局に申入れしているんですよ。これ事実なんですよ。それ、知らないんですか。
#149
○政府参考人(平垣内久隆君) 今お答えいたしましたとおり、今の時点で国土交通省としてそのような事実は承知しておりませんけれども、委員御指摘でございますので、再度確認いたしたいと思います。
#150
○江崎孝君 また質問しますけれども、そのときに大阪航空局何と答えているか、十一月末までに計画書を出してくれと非常に冷たい対応だったというんですよ。そうすると、もうこれはなかなか難しいと。その十一月八日に言って、またそこでいろいろ話をして十一月末までに正式な計画書を出してということは、それも知らないということですね。
#151
○政府参考人(平垣内久隆君) 承知してございません。
 ただ、この土地につきましては、先ほど申しましたように、平成二十五年一月十日に錯誤を理由に登記の抹消をしておりますが、その後に平成二十五年四月三十日に再度大阪航空局から近畿財務局に対しまして処分依頼をしているという事実でございます。
#152
○江崎孝君 いや、だから、事実関係だけ確認してください。
 で、何でそういうふうに僕、疑念が生じるかというと、同年の九月にはもう総理の昭恵夫人を通じて安倍晋三記念小学校の内諾を得ているんですね、森友学園は。つまり、僕が言いたいのは、もう既にこのときから森友学園に対して、今の大阪音大が土地購入しているあの土地を森友学園に対してもう内々で売るという話ができていたんじゃないかということを指摘したいんですね。そうなると、大変な問題になるんですよ。
 これ、あした籠池さんがどんな話をされるかということですね。もしそれが時系列的な話としてこれがそういう状況になってくると、これは意図的に大阪音大の購入希望を十一月末までに出してくれということを理由にして退けた可能性が僕は高いんじゃないかということをあえて指摘をしておかなければならない。そのために今日お呼びしたんですね。ただ、これはあくまでも推測ですから、これ以上詰めることはできません、私も、事実関係として。しかし、その後の状況からすれば、恐らくそういうものがあってなかったら、森友学園のこれだけの短期間での国有地の払下げの便宜を図るということはそう簡単にできることではないと言わざるを得ないんですね。
 平成二十五年以降のいきさつは皆さん御存じのとおりでありますから、これは今後の議論の課題としてこれからも質問をさせていただきたいというふうに思います。
 ちなみに、豊中市は新関空会社から買ったということで、今三月議会に十億円を超える撤去費用の予算を計上しています。結果、給食センターの建設が大幅に遅れるということになっています。
 大臣にお聞きするのは酷だと思うんですけれども、今までのお話を聞かれて、私は、この大阪航空局そして近畿財務局の自治体に対する対応というのが非常に僕は、優しさという観念論的なことを言っちゃいけないんですけれども、非常に僕は冷たい対応にしか見えないわけです。自治体を所管をするというか、自治体の要望を大きく聞き入れてやらなければならない総務省として、豊中は今大変な状況になっています。これは簡単に瑕疵担保で新関空会社に請求すればいいじゃないかと言われるんですけれども、そんな問題ではないような僕は気がするんですね。
 どちらが、これだけ森友問題という世間を騒がせて、これだけ大変な学校に対して、これだけ便宜を図る大阪航空局と財務局、一方で、子供たちの学校給食を作らなきゃいけない、公共サービスに供与するのは、はるかに豊中市の給食センターの方が喫緊の課題、緊急性があったというふうに思います。これは延びているわけです、今現実的に。
 これ、大臣、正直に言って、何も通告していませんから、感想だけで結構ですから、何か発言があればお聞きしたいと思います。
#153
○国務大臣(高市早苗君) 通告をいただいておりませんことと、事実関係について私はつまびらかに理解をしている立場ではございません。
 子供たちの給食をしっかりと確保するというのはこれは大切なことでございます。それぞれの自治体で適切な行政サービスを御判断されるべきことだろうと思っております。
 それ以上のことは、事実関係が分かりませんのでお答えできません。
#154
○江崎孝君 事実関係分からないということではなくて、この森友の問題が発覚して、私が今言った推測で域を出ない指摘が、仮にそれが今後の解明の中で出てくるということであれば、僕はこれは決して許されるべきことではないというふうに思います。是非、総務省の大臣として、所管というか、自治体を所管する大臣として是非アンテナを張っていただいて、この辺の関係というのは大臣としても是非熟知をしていただきたいなと、そういうことを要望して──いや、もう結構です、次に移らせていただきたいというふうに思います。この問題はまたおいおい、流れは止まっていませんから、総務委員会でも流れに関して今後の展開の中でまた質問させていただきますので、よろしくお願いします。
 そこで、本来の地税と地方交付税の質問に移りたいと思うんですけれども、時間がこれで大分取られたので、質問通告をしている皆さん全員に質問できないということを改めてお許しいただきたいというふうに思います。
 そこで、財務省ばかり言って申し訳ないんだけれども、財務省お見えになっていると思います。これ、片山委員が以前、昨年の三月だったと思うんですけれども、財政審で、地方財政に財源余剰が生じた場合には国の債務縮減につなげていくべきということを財政審で財務省が議論しているんですね。つまり、地方財政が余裕があれば、これは地方財政計画、あるいは交付税も含めて召し上げて国の借金返済に返していくぞというようなことを言っている。これはもう片山委員がここでもうばっさりと怒ってされたことを僕は記憶にしているんですけれども。
 ところが、事もあろうに、昨年の十月、地方財政計画の歳出が決算額を〇・六兆円上回っているので地財計画を見直すべきとの意見、またやっているんですよ、財政審で。それも、地方自治体が将来の不安に備えて基金を積み上げていっている、これが多過ぎるんじゃないかと。むちゃくちゃな話をこれやっているわけですね。これ、もう聞きません、そういうふうなことを言っているということだけを確認をして。これは、総務省から、大臣、是非聞いていただきたいんです、これは怒らなきゃいけないんですね。総務省からぴしっと指摘されて、一応来年の地財計画にはそれは反映されていません、これは。
 そこで、財務省、お聞きしたいんですけれども、先ほどの十月、僕が指摘、どちらかな、財務省さん、お聞きしたいんですけれども、昨年の十月におたくが、財務省が財政審に出した、ごめんなさい、済みません、ちょっと今けんか腰になっているからそんな話になっているんですけれども、腹立てているんですよ、財政審のこの議論を。〇・六兆円を上回っているので地財計画を見直すべきとの意見は、今言ったように地財計画に反映されていません、来年度の地財計画には。もうこれは取り下げたということでいいですね、この考えは。
#155
○政府参考人(藤井健志君) 御説明申し上げます。
 財政制度審議会では、毎年毎年、地方の歳入歳出につきましてその水準が適切なものかどうかということをしっかりチェックして、国、地方を通じた財政健全化のためにチェックしていくという議論をされておりまして、私どももそれに従っていろいろとチェックさせていただいているということをやっているところでございます。
 そういう意味で、昨年は委員御指摘のようなテーマでいろいろと数字を精査いたしたところでございます。
 毎年毎年そのときの歳入歳出の状況を見ながら地方の歳出歳入については常にチェックし、適正なものとしていくことが国、地方を通じた財政健全化のために求められているというふうに認識しております。今後もそういう精査を行いまして、適切な地方財政計画の策定に向けて総務省と十分協議しながらやってまいりたいと、かように考えてございます。
#156
○江崎孝君 十分以上に協議してもらわないと、財政審ね、さっき言った〇・六兆円のオーバーがあるんじゃないか、自治体が基金をため込んでいる、これが地財計画に問題があるということを財政審で言うんだったら、その前に総務省と議論してくださいよ。していたんですか。
#157
○政府参考人(藤井健志君) お答え申し上げます。
 基金等の積み上がり状況などにつきましては常日頃から総務省といろいろと議論させていただいているところでございます。
 基金につきましては、昨年の財政制度等審議会の建議におきまして、この基金残高の状況について、地方公共団体における将来不安への備えや節約による部分もあり、多面的な見方が必要であるというようなことで、地方全体に財政上の余裕があるので基金残高が増加しているというような一面的な見方はされていないというふうに理解しておるところでございます。そういう意味で、総務省とも協議しながらバランスの取れた議論をしているつもりでございます。
#158
○江崎孝君 僕が言っているのは、財政審にこういうことを出す前に、結局これ地財計画取り下げているわけですから、出す前に総務省と話をするべきだということなんですよ。恥ずかしいでしょう、財政審で言ったことを地財計画に反映できないということは。どうですか。
#159
○政府参考人(藤井健志君) 繰り返しになって恐縮でございますが、地方財政に関しましては毎年地方財政計画に盛り込む歳出歳入について精査するということで総務省と議論させていただいています。その一環として、財政審においても多面的に議論していただいているところでございます。
#160
○江崎孝君 僕が指摘している、言っているのは、地方財政計画、つまり地方交付税も含めて歳出を絞り込もうとしている。もちろんこれは、財政審というのはそういうためにありますからね、それを否定するわけじゃない。ただ、言える理屈と言っちゃいけない理屈があるわけですよ、これは。それをちゃんと精査する。そのためには財政審に出す前に総務省ときっちり協議するべきじゃないですか。そのことを指摘しているんですよ。もう結構です、それは。
 もう一つ、これは内閣府に質問する予定だったんですけれども、ちょっと飛ばして、済みません、要するにですね、来年の経済見通し、これ政府の見通しは二・五%だったというふうに記憶をしています。二・五%を理由にして、来年の名目GDPですよね、名目GDPが二・五%だということで来年の税収見通しを財務省は立てているわけですね。これ内閣府、指摘するわけじゃないんですけれども、昨年のこの委員会で、昨年は何と三・一%だったんですね、名目GDPが。相当税収を高く見積もっていた。これって危なくないですかって僕この委員会で質問したんですよ。結果的に一兆七千億円、国税五税か、国税がマイナスになっちゃったんですね。そのあおりで地財計画も臨財債、お金を借りなきゃいけなくなっちゃった。それを今自治体は後年度負担でずっと負担するということを五年間、来年からやっているわけですね。これはリーマン・ショック以来なんですよ。
 リーマン・ショックのときがどれだけだったかというと、これ通告していないですけど、総務省分かりますかね、リーマン・ショック、二年間、後年度負担が今払っているじゃないですか、あと何年間で何百億、何千億、分かりますか。
#161
○政府参考人(黒田武一郎君) 国税の減収に伴います交付税の減分になりますが、平成二十年につきましては一兆二千四百十億円、これは十五年間で精算になります。それから、平成二十一年では一兆四千七百五十八億円、これも同様に十五年間で精算となります。
#162
○江崎孝君 つまり、リーマン・ショックは世界を震撼をさせた大変な状況です。それと匹敵するようなことがこの内閣府の過剰見積り、そしてそれに合わせた国税の見通しの甘さというか、甘さじゃないですね、甘い見積りのことによって、同じようなことを今回やらなきゃいけなかった。今回五年間だけですけれども、リーマン・ショックは十五年間、今おっしゃったとおりですけれども、大変なことなんですよ。
 それからしても、今回は二・五%、確かに昨年よりも三・一から〇・六%名目GDP下げていますけれども、それだけ減収した昨年度の税収見込みよりも更に今回上行っているんですね、見込額は。これって相当甘くないですか、財務省。どうでしょう。
#163
○政府参考人(矢野康治君) お答え申し上げます。
 二十八年度の税収の補正におきましては、御案内のとおり、直近の課税実績ですとか企業収益の見通し、あるいは政府経済見通しなどを基にいたしまして、当初予算との対比で三角一・七兆円となる五十五・九兆円というふうになりました。
 その主な要因としては、もう既に何度か答弁をいたしておりますけれども、年初からの円高方向への移行ということがございまして、輸出企業を中心とした法人税収が落ちたこと、あるいは円建ての輸入額の減少による消費税収の減少などが見込まれたことによるものであります。
 その三角一・七兆円というものがあったことを踏まえた上で、二十九年度におきましては、政府見通しにおける雇用・所得環境の改善、あるいは消費や生産の増加などを反映させていただいたところでございまして、補正後からは一・九兆円増となる五十七・七兆円を見込んでおります。当初当初の対比でいきますと、対前年度〇・一兆円増にとどまる見通しとさせていただいております。的確にさせていただいたと思っております。
#164
○江崎孝君 内閣府の見通しが甘いと言っているのは、別に私が個人的に言っているわけじゃないんですけれども、ちょっと資料持っていたんですけれども、なくなっちゃって。
 民間の調査機関が毎年出すんですね、平均を、来年度の名目GDPの見通しを。それは、どちらかというと実績値はそっちが合っているんですよ。昨年もそうでした。おととしもそうでした。民間の方の調査機関の方が実績値は合っているわけですね。
 今回も政府見通しは相当高いところ。その結果、総務省がやる地方財政計画、税収見積りも含めて、極めて発射台が高いんです、今回も。そうすると、また円高に振れればまた同じことを来年度やらなきゃいけないという、こういう状況になるんですね。僕はこれ、アベノミクスの問題もあると思います。やっぱりアベノミクスの成長という、そういう流れの中で、どうしても高く高く発射台を設定しなければならない、まずこういう宿命みたいなものが今内閣府も財務省もあるやろうというふうに思います。
 あえて財務省に言っておきたいのは、やはり来年度の税収見通しというのはやっぱり厳しく保守的に見るべきだというふうに思いますが、どうですか。
#165
○政府参考人(矢野康治君) 御指摘のように、プルーデンスということは財務省は非常に重要だと思っております。
 税収見通しにつきましては、上に外したり下に外したりということがないようにいたしておりますけれども、現に起こってしまうわけですが、これまでリーマン・ショック後、以降ですけれども、ほぼ必ずと言っていいほど下に外してまいりました。私ども、慎重な見通しをしてまいったところであります。中にはそれを御叱責される向きもございました。低過ぎるということもあって、昨年の夏の決算におきましては、数年ぶりに上に外したということが僅かながら起こったわけでございます。
 したがいまして、というのはちょっと飛躍があるかもしれませんけれども、私ども決して楽観的な税収の見通しをしているということはございません。内閣府の見通しについての話は別ですけれども、私どもの税収見積りが必ずしも楽観的に上に外しているということではないということだけは御理解いただきたいと思います。
#166
○江崎孝君 それは、確かに難しいと思いますよ、やっぱり為替読めないから。これ、為替の読み間違いだということは、もう再三財務省指摘しているわけですから、これからどうなっていくか分からないんです、為替というのは。これ極めて責任大きいですから、これ結果が分かれば、また来年のここでも厳しく指摘をしたいというふうに思いますけれども、やはりこれは地方財政計画に大きく影響してくるということだけは腹に据えて国税の見積りをやっていただきたいなと思うんですね。単なる国の収入の問題じゃないということですよ。その結果、地方交付税の財政計画見直して、今年度もそうですね、来年度、何百億か、五年間、返していかなきゃいけなくなっちゃっているわけですね。
 そこで、これも財務省にあえてお話ししますと、資料の、もうほとんどこの資料を説明する時間がなくなっちゃったんですけれども、資料三を見ていただきたいんですが、これ僕が作ったので間違いはないと思うんですけれども、下の左、上の方はちょっともう今日は割愛します、下の方の財源対策の状況というのを見ていただくと、これ二〇〇七年度が財源不足額が四兆四千二百億円あったんですね。二〇〇八年度、平成十九年度が五兆二千四百七十六円。その後、リーマン・ショックが起きます、この後。その結果、平成二十四年度、二十一年度もむちゃくちゃ多いんですけれども、これあえて、もうスペースがなかったので一二年度からにしているんですが、十三兆六千八百四十六億円財源不足になるんですね。
 これは何が理由かというと、つまりお金がないわけですから、新規発行しているわけですよ、臨財債を。つまり借金です。これが三兆八千三百六十一億円。これ、上の財源不足額とこれAというのは既往償還分、つまり過去に折半ルールで自治体が発行した分をずっと借換えしているわけですね。これは恒常的にずっとあります、これまでの財源不足が積み重なっているから。
 ところが、新規発行分というのはその年の財源不足なんですよ。つまり、財源不足総額に比例する既往債の償還の割合というのは、当然全体の財源不足が膨らむので、平成二十四年度は一六・八%に下がる、一九・六、二七・九に行くんですけれども、今回税収が上がってきた、確かに。上がってきたことによって新発債は減りました。ところが、来年、六千六百五十一億円、再び上がっているわけですね。これは、前年度の繰越金、これ上の方、使わないと言ったんですけれども、上の方を見ていただくと、出口ベース、これは分かると思いますね、入口ベースと出口ベース。出口ベースというのは、交付税特会を出すときにこれは総務省の方がやりくりする。上の方の入口ベースというのは財務省から、国から出てくるお金なんですけれども、入ってくるお金なんですけれども。何と一兆二千六百四十四億円、昨年度は繰越しがあった。ところが、今回なくなった。だから相当厳しくなったんですね、厳しくなった。
 そこで、財務省にお尋ねするんですけれども、これ通告していないけれどもお分かりになると思います。なぜ自治体はこれ恒常的にずうっと財源不足がこれだけ、もうずうっとです、ずうっと、恐らくこれからもこれ続きます、このままで行けば。なぜ財源不足が恒常的に地方財政計画の中でこれだけ起きるのか。なぜだと思われますか、財務省。
#167
○政府参考人(藤井健志君) お答え申し上げます。
 国、地方を通じて、歳出に対しまして税収がどうしても不足しているということによるものと理解しております。
#168
○江崎孝君 それは分かりますけれども、なぜ不足するかを聞きたかった。
 その理由を今日はあえてお話ししておくと、戦後、これずっとあるんだけれども、これ高木健二さんという元地方自治研究所の研究員が「地域間格差と地方交付税」という本、こんな分厚い本を書かれているんですけれども、戦後の財源不足の理由を書かれているんですよ。
 それは、何が原因かというと、驚くことに、一九八五年から一九九四年、つまりバブルのときですね、バブルのとき、このときは相当税収増、増えています。増えていて、交付税特会の借入金を返しているんです、税収増でがんがん返しているんです。非常にマニアックな話になりますけれども。そのときも何と財源不足が生じているんですよ。これはなぜだと思います。推測で結構です。どうぞ。税収はがんがん上がってきた、そして、交付税特会に対してお金を返している。ところが、財源不足が生じちゃったんですね。それはなぜでしょう。
#169
○政府参考人(藤井健志君) 地財歳出に対して、交付税法定率分プラス地方の地方税、その他の一般財源が不足していたからということだと理解しております。
#170
○江崎孝君 それは、表向きの話はそうとしか答えられない。
 ところが、このとき国庫補助率を大幅にカットしているんです、国が。収支はとんとんだったんだけど、国から補助金を出す補助率を大幅にカットした分、これが財源不足なんですよ。つまり、国の政策なんですよ、この財源不足というのは。
 次の、一九九五年から二〇〇〇年、これもその前の一九六五年から一九七四年も国の減税によっての、国策の減税で財源不足になっている。一九七五年から一九八四年、これも高度経済成長のときですね、このときも国の減税と公共事業の拡大なんですよ、財源不足になっています。一九九五年から二〇〇〇年、これ交付税特会が復活するんですけれども、このときも国の減税と公共事業の拡大で財源不足になっている。二〇〇一年から二〇〇三年、これ、片山先生御承知のとおり、臨時財政対策債を発行する。この年も減税と公共事業の拡大で財源不足なんですよ。
 そこで、お手元の資料を見ていただきたいんです、やっと日の目を見たんですが。資料の一枚目、何か学習会みたいになっちゃったんですけど、資料の一枚目を見ていただくと、これが国策なんですね。投資的経費をこれだけ増やしたわけですよ、バブル崩壊以降。すごいですよ。使え、使え、使えで増やした。そのときに大幅に補助率カットしたりするんだから、これは大変なんですよ。これは、どう考えても国の国策で地方はいじめられているとしか僕は見えない。
 もっとひどいのは、当時財務省は何と言ったかと。これだけ投資的経費を積み上げておいて、これ使えないんですよ、自治体は。使うキャパもない、マンパワーもない。ところが、補助金を使っていないじゃないかと、投資的経費の。使っていないからこれを大幅に下げようとしたのが三位一体改革ですね。そんなことばっかりやっているから、これ、財源不足額は永久に解決できないんです。
 そのとき、この長い歴史の中で、交付税特会の借入金あるいは二〇〇〇年からは臨時財政対策債、これをがんがんやっていって、その償還分が、先ほどの資料三を見ていただくと、財源対策の状況で、二〇一七年は三兆三千八百二億円あるわけです。これは、まさしく国が、地方に対する支出の問題で地方が財源不足を生じた、その結果、折半ルールは分かるんですけれども、臨時財政対策債で補わなきゃいけなかった。これは長くこれからもつながっていきます。
 ところが、これからの財源不足は何か。これは、一つはこの臨時財政対策債の借換え分、これは続きます。プラス、もう一回グラフ見ていただけます、投資的経費を下げられていきます。下げられていた後に何が起きるかというと、これは一般行政経費が伸びるんですよ、御存じのとおり。福祉、介護、保育、学童保育もそうですね、あるいは教育に対して、医療に対して。そういう一般行政経費が高齢化進展とともにこれからも伸びていきます、それがこの図ですよ。当然、財源不足は生じるわけですよ。
 こういう状況の中で、先ほどの財政審に戻ります、国の責任を余り明確にしない中で地方は豊かであるかのような議論というのはできますか。
#171
○政府参考人(藤井健志君) お答え申し上げます。
 委員御案内のとおり、国の財政につきましても、公債発行残高が九百兆円に迫るなど大変厳しい状況にございます。そうした中で、国と地方が公経済の車の両輪として成り立っていくことが必要と考えております。
 そうした中で、毎年地方財政計画について見積りを総務省と協議しながらやっておるわけでございますが、特にこの一般行政経費につきましては社会保障関係の補助事業を中心に伸びているというふうに承知しております。それにつきましては、地財歳出において適切にそれを見積もり、計上し、そして地方一般財源総額実質同額確保という中で地方一般財源を確保して、地方財政の運営に支障がないように措置しておるというところでございます。
#172
○江崎孝君 その表向きな発言は結構でございます。ですから、今お話をしていたとおり、地方の財源不足というのは極めて国に左右されてきた、この歴史を是非分かってください。その中で一生懸命努力して、安定的な、あるいはちゃんと長期を見通せる地方財政計画がこれ完全に必要なんです。そのために総務省も努力をしている。そこを平仄をきちっと合わせて、ただ下げさせる、削るだけの問題ではないという、責任があるということですよね。
 もちろん国の借金が増えたのは分かります。私も長い間生きていますけれども、土光臨調の時代を知っています。あのとき自治体は何て言ったか、国は何て言ったか。これだけ借金があるから行政改革しなきゃいけない。今の借金の総額ってどれだけですか。もう微々たるものですよ、ほんの微々たるもの。ほんの微々たるものだけど、あの当時、もう国が潰れるみたいな議論の中で行政改革で絞り込んでいった。これも国の責任ですよね。そういう歴史をちゃんと分かった上で、是非財政審での議論をしていただきたい。
 もう財政審の話ばかりで終わっちゃったようで総務省に大変申し訳ないんですけれども、肝のところだけちょっとお話をさせていただくと、この資料の最後のやつを見てください。苦労してこれ作ったんですね。これ矢印がいっぱいありますけど、二〇一一年ぐらいから地域経済基盤強化・雇用対策、もっと前か、要するにリーマン・ショックの対応として歳出特別枠が出される、地方財政計画の歳出の部分で事業費として地域経済基盤強化・雇用対策というのが出てきますね。翌年の二〇一三年、平成二十五年度、これは御存じのとおり、地方公務員の人件費の削減七・八%、これを対策に回すということで七千五百五十億円、これ大反対我々したんですけれども、やっちゃったんですね、麻生財務大臣の号令の下に。
 それを徐々に徐々にこうやって様々なところに振り分けてきた状況がある。これ、努力を正直評価をいたします、正直。特に緊急防災・減災事業、これが平成二十六年度五千億、緊急防災・減災事業の投資的経費の中に入った。それがずっと動いてきて、今もいる。これって、ある面では緊急防災対策ですよ、これ恒常的な。もうしばらく掛かります。これは非常に今後とも必要な分だろうと思うし、あるいは、二〇一五年、平成二十七年に、地域経済基盤強化・雇用対策費三千五百億円マイナスになった分、それを公共施設等最適化事業に一千億、人口減少対策特別事業に幾らか出して、こうやって振り替えていって、徐々に徐々に必要経費の中にこれ見積もっていっている。
 これ、是非財務省も理解をしていただきたいんだけれども、非常にこの投資的経費、あるいは単年度の事業経費を恒常的なものに分けていっているということは、非常に僕は総務省としては努力していると、これ評価します。
 ところで、問題なのが、これ見て分かるとおり、一番でかいのが、まち・ひと・しごと創生事業費なんです。これは地方創生です。これ一兆円あります。これは一応概略では五年度ぐらいの話になっている。そうすると、平成三十二年度でしたっけかな、五年間、大まか五年間みたいな話をしていますけれども、これが果たして今後とも地方財政の歳出計画の中で継続していくかどうかということが非常に大事なところになってくると思うんですね。で、消費税の増税もあります、将来。これだけの財源不足がある中で、消費税の増税も下手すれば先送りされるという状況になってくると、地方の歳出というのは非常に厳しくなってきます。何としても、この一兆円のまち・ひと・しごと創生事業というのは今後とも続けていかなきゃいけないと思うんですが、総務省、どうでしょう、自信ありますか。その覚悟を大臣から、いいですか。
#173
○国務大臣(高市早苗君) 地方創生というのは実際に取組を始めてからその成果が出るまでに一定の期間が掛かるということで、少なくともまち・ひと・しごと創生総合戦略の期間である五年間、二〇一五年度から二〇一九年度は継続し、規模は一兆円程度の額を維持できるように努めてまいりますということでこれまでも答弁をしてまいりました。
 二〇二〇年度以降どうするかということについては、その時点においてまち・ひと・しごと創生総合戦略の取扱いなどを踏まえて、各年度における地方財政対策において検討するということになります。しかしながら、今後も地方団体がこの地方創生などの重要課題に取り組みながら安定的な財政運営を行っていけるように、地方交付税を始め地方が自由に使える一般財源総額をしっかりと確保してまいる覚悟でございます。
#174
○江崎孝君 是非、覚悟をお願いします。
 その覚悟も大事なんですけれども、もう一つ御提案なんですけれども、二〇一五年の国勢調査、これ初めて人口減少に転じました。そして交付税の算定基礎、これ人口に対して結構割り振っている積算根拠があります。そうなってくると、人口減少が大きいところほど、今後地方交付税は減る可能性があるんですね。それともう一つ、今言った歳出特別枠、地域の経済と雇用対策、これが今一千何百億円下げられました。ここもどちらかといえば小規模自治体に厚く配分してきた。これも減っていくということになると、小規模自治体が更に厳しくなってくる。つまり、地方の自治体ほど非常に厳しくなっていく可能性が非常に高いんです。もう目に見えています。そうすると、一兆円の確保というのはこれ最大の眼目になってくる。
 そこで僕、提案なんですけれども、やはりこの一兆円の積算をきちっと将来にも保障するためにも、やはり交付税の在り方、これをやっぱり中長期的に検討していかなければいけないと思うんですね。例えば算定を人口じゃない算定に変えていくとか、例えば、今回森林環境税というのが与党の方で創設をされようとしていますけど、僕、大賛成です。例えば森林の維持あるいは水環境の維持、環境の維持、こういうものを数値化をして、地方交付税の算定の基礎に加えていく、そうすることで、人口減少が明らかな自治体に対しても今後とも安定的な地方交付税、財政の交付を裏付けていける、そういうような交付税の在り方、算定の在り方、基盤の在り方、それを検討してほしいという思いがあるんですけれども、これ総務省、どなたか、大臣、どうですか。
#175
○政府参考人(黒田武一郎君) 御指摘いただきましたように、地方団体の財政需要につきましては、社会保障、教育等の法令で義務付けられている経費については確実に算定することはもとより、地域の実情を踏まえて適切に算定に反映することが重要と考えております。ただいまの森林吸収源対策等につきましては、この森林整備の経費につきまして、林業従事者数あるいは林野面積等を用いて算定を行っております。
 今の御指摘等にも関わってまいりますけれども、交付税の算定におきまして、対象とする行政経費につきまして、どの基礎数値を使うのが最も相関的に、相関係数が高くて算定に的確に反映されるかということは、これは不断の見直しが必要だと考えております。どういう行政経費をこれから拡充していくかに併せまして、算定方法につきましてもその都度見直しを行っていきたいと考えております。
#176
○江崎孝君 最後になります。
 森林環境税のお話をさせていただきました。これは、やはり森林を守っているのは地方です。特に中山間、ここが、これが導入されれば、まずいろんな意味で物事が変わってくるかもしれぬ。これは絶対与党にも努力していただきたいんですけれども、その森林環境税に関して、大臣、これはまだ与党段階での制度が出ただけですけれども、これ総務省として、その辺の地方税等の問題も関係してくると思うんですけれども、そのお考え、意気込みを最後にお聞きして、私の質問を終わりたいと思います。
#177
○国務大臣(高市早苗君) 与党税制改正大綱の中身、書きぶりにつきましてはもう委員御承知だと思いますから省かせていただきます。
 その上で、まず林野庁において、この方針に沿って市町村が実施する森林整備などについて、現場である市町村の御意見を十分に踏まえながら施策の具体化を着実に進めていただくということが必要だと考えます。その上で、総務省としては、いわゆる森林環境税の検討に当たって、国民の皆様にひとしく負担を求める際の具体的な仕組みですとか、国、都道府県、市町村の役割分担や連携の在り方など様々な論点について整理を進めて、林野庁と連携しながら、条件不利地域における森林整備の財源確保に向けて幅広く御意見を伺いながら検討をしてまいります。
#178
○江崎孝君 是非お願いします。
 そして、併せて総務省にお願いしたいのは、この森林環境税の議論が始まるということは、先ほど言ったとおり交付税の配分の方法についても検討するいい機会だろうというふうに思います。先ほど言ったとおり、地域のコミュニティーだったり、森林だったり、水環境だったり、環境だったり、そういうこれまで余り視点が当たってこなかった交付税の算定に対しては、そこをある程度数値化をして、恒常的に小規模自治体に、中山間の自治体に交付税が厚く配分されていくように是非検討をお願いをしたいし、地方創生というのはそう簡単にできません。その意味で交付税の配分については是非ふだんから検討をお願いをして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#179
○森本真治君 民進党・新緑風会の森本真治でございます。ちょっと不覚にも体調を崩してしまいまして、江崎理事に大分時間の方もフォローしていただいたんですが、三時までということで、大変お聞き苦しいとは思うんですけれども、是非思いを酌み取っていただいて、御答弁をよろしくお願いをいたします。
 私からも最初に、ちょっと森友学園の問題に関連して、ここは総務委員会でございますから、私の方から少し問題提起したいのが、今回は国と大阪府の関係について少し取り上げたいと思います。
 まず、総務大臣にちょっとお伺いしたいと思います。
 国と地方の関係、これまで上下主従の関係から対等協力の関係を目指そうということで様々な分権改革等も進んできていると思います。現在の、これは一般論として、我が国の国と地方の関係、この上下主従の関係がどこまで対等協力な関係に進んできたと、御所見で結構ですのでお考えをお伺いしたいと思います。
#180
○国務大臣(高市早苗君) 国と地方の関係ですが、上下主従といった関係にはないと認識をしております。平成十二年四月に施行されました地方分権一括法における地方自治法の改正によりまして機関委任事務制度が廃止されて、国と地方公共団体は役割分担の下で国民福祉の増進という共通の目的に向かって相互に協力する関係にあるということを認識しております。
 個別の事案においてもそうでございます。仮に国と地方の間で紛争が生じたというような場合においては、地方自治法上の係争処理手続に基づいて解決を図ることも可能でございますから、制度的には冒頭に申し上げたとおり上下主従の関係ではないと理解しております。
#181
○森本真治君 御答弁いただいたように、様々な今制度を改正していくことでいろんな取組が進んでいるのは事実だと思います。今日ちょっと私が問題提起したいのが、制度的な問題というよりも、そこに関わる人たち、国で仕事をする人、地方で仕事をする人、その人たちの意識の中にまだいまだに上下主従の関係が残っているのであれば、しっかりとそこの意識の部分もどう今後意識改革をしていくかということも今回は非常にある意味一つのケースとして出てきたのかなということも、これは私も報道ベースでございますけれども、感じました。
 これは、NHKのニュースで、NHKの記事でございますのでそのままですけれども、大阪の松井知事は、今回の森友学園の小学校建設計画について、府の私学審議会が臨時に会合を開いて答申を出したのは、国有地をめぐる手続を早く進めたいという国からの要請があったからだということを松井知事が述べられているんですね。
 さらには、これは三月十五日のBSフジだったと思います。夜の「プライムニュース」という番組の、これは文字起こしをうちの事務所でしましたけれども、キャスターが、松井さん、松井知事のことです、再三再四、近畿財務局と言って、財務省、財務省から大阪府への問合せ、これは府から見たらどのようなものになるんですか、国からの圧力と感じるのですか。これは私学の認可のことですね。まあここでは圧力という言葉は使っていなくて、国も大分親切になってきたんだなということをまず知事が言われるんですが、その後に私が気になったのは、ただ、僕らは地方自治体ですと。これは、大阪府は地方交付税もいただいているという、まあ上下主従の意識があるわけですよ。地方交付税もいただいているんで、上級官庁からそういう問合せがあれば、これを圧力と感じるのか、まあ、というようなことで言葉を濁していますけれども、少なくとも意識の中にはそういうような感覚があるということは、これ間違いないと思うんですね。
 それで、ちょっとその辺りのことについては総務大臣にまたお伺いしますけれども、まずちょっと財務省の方に、そもそも今回のこの私学審議会での許可のことですね、これについてのまず働きかけをされたのかということをもう一度確認させてください。
#182
○政府参考人(中尾睦君) お答えいたします。
 本件国有地でございますけれども、平成二十五年四月に近畿財務局は大阪航空局から処分依頼を受けております。その後、平成二十五年六月から九月にかけまして、公用、公共用の取得等の要望を受け付けておりまして、森友学園からのみ公的取得要望等が提出されたところでございます。
 通常、全国の財務局におきまして、学校法人や社会福祉法人等から公的な用途での国有地取得の要望があった場合、財務局が事業の許認可主体である地元自治体に足を運び、自治体の意向を伺っております。自治体が適当でないと認めない場合には国有地の処分を行わないケースもあるわけでございます。
 さらに、本件は私立小学校が新たに設置される事案でございまして、近畿財務局として近年例がなかったことから、公的取得要望を受領した後、近畿財務局から私立小学校の設置認可主体である大阪府に足を運び、事業内容、関連する法令、大阪府における基準、手続等、全般について内容の確認を行っております。いずれにいたしましても、私立小学校の設置には認可主体である地方公共団体の判断が前提でありますことから、当然認可に係る手続や標準的なスケジュール等についても話を伺っております。
 一方で、近畿財務局から地方審議会で国有地の処分を確実に行えるといったようなことを伝えたり、国有地の売却を早く進めるために私学審議会の答申を早く出してほしいといったような要請をすることはございません。
#183
○森本真治君 これは、参議院予算委員会が三月十六日に大阪に視察に行かれておりまして、これは正式な予算委員会の派遣でございますから議事録が残っておりまして、これについて大阪府でのヒアリングの議事録をちょっと見させてもらいました。
 このときの大阪府の方の発言では、大阪府の方は契約が先ですよ、契約というのはその売買のですよね、契約が先です、国の方は小学校の認可が先ですよというようなことで、結局堂々巡りになってしまって、そこで調整がなされたというような趣旨のことが書かれているんですけれども、今の御答弁では小学校の認可が先ですといったようなことは要請はしていないということで、ちょっと私、今答弁を理解しましたけれども、この大阪府の御説明は間違っているという認識でいいですか。
#184
○政府参考人(中尾睦君) 先週三月十六日の参議院予算委員会の現地視察のやり取りは私も承知をいたしております。
 そこで、府の担当者の方々の言葉一つ一つに対してコメントできる立場ではございませんけれども、先ほどの繰り返しになりますけれども、私立学校の設置に当たっては、私学審議会において、学校の規模や施設設備の状況などの審査基準に沿いまして審議がなされ、認可適当の答申が出た後に、さらに学校法人が学校開校に向けて様々な準備を進め、最終的に都道府県知事から学校設置の認可を受けることとなります。
 一方で、公的な用途で国有地を処分する場合には、財務局において政策的な必要性や事業の実現可能性等の観点から検討を行うとともに、事業の許認可主体から示された方向性を受け、国有財産地方審議会において処分の相手方や処分方法について審議がなされるものでございます。
 このような私学審議会と国有財産地方審議会の性格、手続からいたしまして、本件もそうでございますけれども、まず私学審議会で学校設置の認可適当であるとの答申がなされ、その後、国有財産近畿地方審議会で土地の処理について了承を得るという流れになったものでございます。
#185
○森本真治君 今回のこの森友学園の問題について、様々ないろんな論点というか、不可解な手続のことなども含めての解明というのは、当然これは進めていかなければなりませんし、今後も様々な機会で行われると思います。
 今日、繰り返しになりますけれども、私がこの総務委員会でしっかりとこの問題を通じて取り上げたかったのは、やはり国と地方の関係なんですね。そのときに、今財務省さんとして大阪府のコメントなどについてはお答えを控えたいというようなこともありましたけれども、やはりこの総務委員会、国と地方の関係などをしっかりと扱う場においては、私は、この辺りの、当然あからさまに威圧をするとか圧力を掛けるということはなくても、制度的に様々な改革を進めていっても、やはりいつまでもそこにいる人々が国に常に顔色をうかがっていくような地方自治を進めるようであっては、これは一向に私は真の分権改革ということは進んでいかないようなこともあろうかと思いますね。
 これは一般的に、例えば、国会議員のところに地方の皆さんが例えば補助金などを付けてもらうときに、先生よろしくお願いしますということを、これは野党の我々のところにもやってくるわけですよ。もう実際、今そういうような、国と地方の関係という意識がまだいまだに地方の側には残っているという状況を私はやはり少しでも変えていかなければならないという思いで、私は地方自治出身者としてここに立たせていただいているという思いもあります。
 そういう面では、これは総務大臣にもお伺いしたいと思いますけれども、今回のケースに限らなくても結構ですが、先ほど来お話ししていますように、やはり、そこに働く皆さん、そこにいる皆さんがいつまでたってもそういう意識を持ち続けるようなこの国の統治のシステムというか、そういう状態でおっては、私はやはりなかなか本当の分権改革ということも進んでいかないなという思いを持っておりまして、是非、さらに、この制度だけではない、そういう部分についても様々な取組、改革ということですね、ということも是非考えていっていただきたいなと思いますけれども、大臣として少しお考えがあればお伺いしたいと思います。
#186
○国務大臣(高市早苗君) 先ほど、松井知事の御発言ということでお話がございました。例えば、地方交付税のお話もございましたが、地方交付税は地方の固有の財源でございますので、国と地方の上下主従関係などを象徴するものではないと思っております。
 また、先ほど来、学校の設置等に関する話が出ておりましたが、学校教育法に基づきましても、学校の設置許可に係る事務というのは都道府県知事が処理する自治事務だと理解をしております。地方自治法第二百四十五条の四第一項で、各大臣は、その担任する事務に関して、普通地方公共団体の事務の運営その他の事項について適切と認める技術的な助言若しくは勧告をし、また、そのために必要な資料の提出の要求を行うことができるとされていますけれども、あくまでも、私どもも地方に対して意見申し上げるときには、技術的な助言というスタンスを取らせていただいております。
 やはり国は、地方公共団体に関する制度、施策について、地方公共団体の自主性、自立性を十分に発揮できるようにしなければならないと、これを肝に銘じさせていただきます。
#187
○森本真治君 せっかくなので、財務省の方にもお伺いしたいと思います。
 財務省、政府というか財務省、国の機関として、例えば、今回のケースなどでも、財務省の方としては、いやいや、そんなことは、圧力掛けるようなことはありませんとかというようなことを言っても、それは勝手に向こうが、相手方がそのように捉えているだけですよというような話で私は終わってはいけないと思いますよ。
 もし、例えば、そういうような関係の中で信頼関係がそこまでできていないのであれば、しっかりと今後の様々な、例えばいろんな業務を進める中でも、地方と連携をしてやらなければいけない中でいったときには、今回などもこんないろんな誤解というか、そういう中で多分進んでいるのだろうというふうにも思いますから、今回を機に、しっかりと地方の皆さん、自治体の皆さんとのお付き合いの仕方というか、そういう中で財務省としてもしっかり留意していかなければならないことも多いんだと思いますが、その辺りについての考えを聞かせてください。
#188
○政府参考人(中尾睦君) まず、本件国有地の処分に当たりましては、近畿財務局におきまして法令、通達等にのっとりまして処理したものでございます。
 そこで、国有地の事務につきましては、これは国の事務でございますので、県なり市町村の方に、先ほど上級官庁という言葉がございましたけれども、県とか市町村に事務を下ろしているものではございませんで、財務局ないし財務事務所で完結させている事務でございます。そういう意味におきまして、先ほども申し上げましたけれども、知事から様々要望出てまいりました場合に、全国の財務局、財務事務所は地方公共団体に足も運びまして意思疎通に努めておるところでございます。
 今後とも、一般論として申し上げれば、国有地の今後の在り方につきまして、それぞれの地域におきまして、地方公共団体との緊密な連携には配意すべきものであるというふうに考えております。
#189
○森本真治君 もう一点だけ財務省にお願いしたいのが、今回の様々な交渉の記録というものをあっさりと廃棄をしていれば、しているかどうかというか、しているという説明をされていますけれども、全くもってこのやはり検証ができないですよ、今回の大阪府との関係でも。しっかりと今回のケースを教訓に、この文書の保存のことについてももう一度在り方を見直していただきたいんですけれども、それもお約束してください。
#190
○政府参考人(中尾睦君) 委員御指摘の行政文書についてでございますけれども、財務省におきましては、公文書管理法の規定に基づき制定されている財務省行政文書管理規則にのっとり文書管理を行っております。
 これに基づき、面会の記録につきましてはその保存期間は一年未満とされ、保存期間の満了時期については事案の終了後とする取扱いとしております。一方で、同規則に基づき、国有財産の取得及び処分に関する重要な実績が記録された文書については十年の保存期間が定められており、本件につきましても近畿財務局と大阪府との間で取り交わされた照会やその回答はこれに当たり、保存しておるところでございます。
#191
○森本真治君 今の規定の御説明をいただいたように私理解したんですけど、ではなくて、見直してくださいという今お願いしたんですけど。
#192
○政府参考人(中尾睦君) これは予算委員会等でも大臣それから局長からも御答弁申し上げておりますけれども、財務省におきましては行政文書管理規則に基づいて適切な管理をしておるところでございまして、今後とも適切に対応してまいりたいと考えております。
#193
○森本真治君 適切に管理しているというふうに財務省は言われるんですけれども、国民は少なくともそのようには理解していないので、しっかりとそこの適切な管理の仕方についてもう一度研究、検討してほしいという意味でございます。引き続きそれはよろしくお願いいたします。
 法案について質問をさせていただきます。
 今日は、内閣府の越智副大臣もお越しいただきまして、ありがとうございます。経済見通しについてお伺いをしたいと思います。
 先ほど江崎理事も少し触れられましたので、若干ちょっと視点を変えるというか、それで、経済見通し、ちょうど今日はこの経済財政運営の基本的態度、経済見通しと態度というのもこの机の上に置いていただいておりましたので、ぱらぱらめくってもおりました。平成二十九年度当初見通し名目二・五、実質一・五ということで、先ほど江崎理事もこの見通しについて甘いのではないかというような御指摘もあったところでございます。
 ちなみに、民間の方がかなり実態に合っているというような先ほど江崎理事の指摘もあったので、大急ぎで今調べてみましたところ、民間の方は、これはESPフォーキャストの見通しでございますけれども、名目一・五七、実質一・二六ということで、これはほぼ今年度の実績と変わらないような、実績見込みと変わらない数字が出ております。ちなみに、今年度見込みは一・五、一・三でございますので、ほぼ同じ数字ですね。本当に、来年度に向けて今年度と変わる要素って何があるのかなというふうにも考えたときには、私もこの民間の予測の方が現実的ではないかなというふうにも思うところでございます。
 それと、この経済見通し、経済財政運営の基本的態度の二十九年度の経済見通しのところでも内閣府の方では指摘をされておりますけれども、先ほど言いましたように、名目二・五、実質一・五ということでございますけれども、「なお、」というのがありますね。先行きのリスクとして、海外経済の不確実性、金融資本市場の変動の影響等に留意する必要があるというところが最後に一応留意点として書かれております。
 そういう観点に立ったときに、ちょうど先般、G20、麻生大臣も行かれたと思いますけれども、このG20で一番注目をされたのがやはりトランプ新大統領のアメリカ、まさにこの反保護主義という文言の削除などに努めたというようなことで、非常に各国がアメリカに対して振り回されていたような印象の報道がありました。さらには、トランプ新政権になってアメリカ、今後の貿易関係、特に我が国においても、自動車産業を中心とした製造業、輸出産業などが非常に不安感を持っているというようなところもございます。
 そういうような様々な不確実性がどんどんと今の段階でも高まっている中で、本当にこの経済見通し、二・五、一・五という見通し、これは、先ほどの江崎理事と同様ですけれども、甘くないですかというふうにも私も指摘せざるを得ないんですけれども、副大臣、この点についてどのようにお考えでしょうか。
#194
○副大臣(越智隆雄君) まず、政府経済見通しと同時期に公表されましたESPフォーキャストによります民間予測の平均値の差があるんじゃないかということでございまして、まずこの民間予測の方ですけれども、平均でいいますと、実質成長率が一・一%、名目成長率が一・四%というふうになっているところであります。
 この民間予測をちょっと詳細に見てみますと、分布がありまして、幅があるわけでございます。実質につきましては〇・六%から一・七%、名目については〇・六から二・八%というふうになっておりまして、そういう意味では、政府の見通しとレンジで見るとほぼ同様の見方がされているという、そういう民間予測もあるというふうにまず事実として認識をしております。
 一方で、来年度の経済見通しについて、海外経済や金融資本市場等の不確実性があるんではないか、その中でどう考えるのかということでございます。
 まず基本としては、アベノミクス三本の矢を放ちまして、その効果もあって、ここまでで政権交代後名目GDPでは四十七兆円、実質GDPでは二十七兆円増加しておりまして、また、デフレではないという状況をつくり出したというふうに考えております。
 特に、国民生活にとって最も重要な雇用につきましては、様々な指標を見まして改善をしてきていると。加えまして、企業収益あるいは設備投資、研究開発等々の数字は、この安倍政権になりましてから四年間増加傾向ということで、トレンドが大きく変わってきているというふうに考えるところでございます。
 この流れをより確かなものにするために、事業規模二十八兆円の未来への投資を実現する経済対策を着実に実施して、また一億総活躍社会の実現、これは人口、働き手と経済の好循環でありますけれども、これに加えて、科学技術イノベーションの推進などを図って潜在成長率を高めていくということを考えているところであります。
 そういう中で、先ほどおっしゃられた不確実性につきましては、先ほどトランプ政権の話がございましたけれども、麻生総理も行かれて、そういう意味では、自由で公正な貿易体制をしっかりつくっていくんだということをおっしゃっておられましたし、その後、これからのいろんな不確実性につきましては、その場その場でしっかり対処をしていくものだというふうに考えているところでございます。
#195
○森本真治君 これまでの安倍政権の成果の話も言及をされまして、来年度以降もしっかりとその流れというお話だったとも思います。
 そういう中で、来年度以降の動向を見極めるというか、少し注視をする中の一つとして、まさに今春闘真っただ中ということでございますね。春闘については、先般、第一次回答ということで大手が様々な回答を出していきまして、今後それが中小企業などがどんなようになっていくかということが注目をされるわけでございますけれども、組合側の要求段階では、なかなか要求が伸び悩みとか、特にこれ官製春闘とよくずっと言われてきましたけれども、官製春闘の勢いにも陰りが出てきたんではないかと、少し失速ぎみの報道が多く出ていたということでございます。
 ちょうど昨日、我が広島の連合広島さんの回答妥結状況などについてもいただいて見させていただいたりもしておるところなんですけれども、これは政府として、この春闘、今春闘についてどのように見通しを持たれているかということを、まずちょっと御見解をお伺いしたいと思います。
#196
○副大臣(越智隆雄君) 先週から春季労使交渉の回答が行われているというふうに承知をしております。まだ序盤戦でございます。相当数の企業で昨年に引き続き四年連続のベアを実施するというふうにしているというふうに認識をしておりまして、また昨年を上回る水準の賃上げを行う企業もあるというふうに考えております。
 全体としても、先ほどお話ございました連合が十七日に発表した春季労使交渉の第一回集計によれば、賃上げ率はほぼ昨年並みの結果となっているというふうに思います。第一回の回答集計結果が今年の分が二・〇六でございますが、昨年が二・〇八でございましたので、ほぼ昨年並みというふうに言えると思います。過去三年の賃上げの流れが続いているものというのが我々の認識でございます。
 加えまして、様々な企業が働き方改革の観点から取組をされていて、ある企業は非正規社員について正社員を上回る賃上げを実施するとか、非正規社員も正社員と同様の手当の支給対象とする、あるいは子育て世帯向け家族手当を増額するなど、そんな取組も行われておりますし、さらに、グループ内の下請子会社のベアを中核企業よりも大きくして、グループ内の賃金格差を是正するといった取組なども見られているというところだというふうに思っておりまして、今後、労使による真摯な交渉が行われて、賃上げの流れが中小企業、非正規雇用にも広がっていき、良い結果が得られることを期待したいというふうに考えているところでございます。
#197
○森本真治君 副大臣の御答弁は政府の現段階での見解ということで素直に受け止めさせていただきたいと思いますけれども、いろんな声の中で、例えば四年連続のベア実施を経営者の側も努力をしてやってきたというようなところもあるけれども、一向に例えば個人消費は伸びないじゃないか、アベノミクス、経済も良くならないじゃないかと、本当に、じゃ、このまま賃上げ要求をそのまま、まあ受け入れてというかですね、やってもいいのかどうかというような声もあるということで私は認識をしているところもありますね。
 今後特に我が国の経済の中心支える中小企業がいよいよこれからどんどんと回答なども出てくるということもありますので、政府の今の見解、認識が間違っているというようなことを当然私も今言おうと思っていませんけれども、しっかりと政府としても注視をしていただきながら、しっかりと我が国の経済の成長に向けての様々な後押しというか体制もつくっていただかなければならないというふうに思います。
 それで、ちょっと中小企業の関係についてもお伺いしたいと思います。これは経産省の参考人の方になろうかと思いますけれども。
 実際にこの春闘の記事なんかを幾つか見る中で、確かに大企業と中小企業の格差が少し縮まってきているというような趣旨の記事なども私は見てはおるんですね。ただ、一方で、やはり大手と中小との賃金格差ということは非常にまだまだ課題は多いんではないかなというふうに思っております。
 実際に、様々な、今人手不足問題などを考えたときも、特に地方、中小企業が多く、その中での深刻な人手不足問題を考えたときには、やはり中小企業で働く皆さんのそういう賃金であったり雇用環境というものをしっかりと底上げしていくということは政府としても様々なバックアップをお願いしたいところなんですけれども、それについての経産省さんのお考えをお伺いしたいと思います。
#198
○政府参考人(木村陽一君) 御指摘のとおり、大企業のみならず中小企業がしっかり賃上げができ、大企業との賃金格差が是正に向かうような環境を整えていくということが非常に重要だと考えてございます。中小企業は、賃上げを実現いたしますためには言わばその元手を増大させていくということが必要でございまして、何よりもやはり生産性の向上に取り組んでいただくことが大切だろうというふうに思っております。
 昨年の七月に中小企業等経営強化法という法律を施行をさせていただきました。中小企業には、自らの経営課題を整理をしていただきながら経営力向上計画というものを策定していただくということを働きかけておりまして、施行から八か月で一万六千件余りの認定を行ってございます。
 また、さらに、平成二十九年度の税制改正法案で、例えば法人税でございますけれども、即時償却の対象をいわゆる機械装置から一定の器具備品あるいは建物附属装置に拡大するような中小企業経営強化税制を創設するといったようなことも盛り込まさせていただいております。
 また、賃上げに向けたインセンティブを付けるということも大事かなというふうに思っております。中小企業が一定割合以上従業員への給与を増額した場合に、その増加額の一定率について税額控除が受けられる、そういう税制がございます。所得拡大促進税制でございますけれども、平成二十九年度の税制改正で、二%以上の賃上げを行います中小企業には、その前年度からの賃上げ分について二二%という高い水準での税額控除を実現したいということでお願いをしております。
 あるいは、下請中小企業の取引条件の改善というのも非常に重要な課題かと思ってございます。
 引き続き、きめ細かな支援を行いまして、中小企業がその賃金引上げを実現できるように支援をしてまいりたいと考えてございます。
#199
○森本真治君 しっかりと実態を見極めていただきながら、これまで以上の取組についてもお願いをさせていただきたいと思います。
 その中で、もう一点是非御答弁いただきたいのが、先ほど国と地方の上下主従の関係の話をしましたけれども、経済界でも、それこそ大手と中小との主従関係ですよね、これをいかに対等協力な関係に、特に取引の関係なども含めてしていくかということでございます。
 先月になるんですけれども、私も世耕経産大臣の方に、それこそ中小の特に物づくりで働く皆さんの労働組合の皆さんと要請をさせていただいて、直接世耕大臣にもお話を伺っていただきました。まさにこの取引の適正化ですね。下請いじめなどのような、そのような現状というのがまだまだ多く存在する中において、しっかりとこれについても、経産省さらには公正取引委員会なども含めて毅然たる対応をしていく中でのこの大手と中小との格差是正というようなこともやっていくのは今後更に重要になろうかというふうに思います。
 この公正取引を徹底するという中での今後の経産省のお取組について、お考えをお伺いします。
#200
○政府参考人(木村陽一君) 御指摘のとおり、中小企業・小規模事業者の取引条件改善して、これらの企業で働く方々の賃上げにつなげていくというのが非常に重要かと思います。このため、いわゆる親事業者からの不適切な原価低減要請でございますとか、あるいは金型を下請に無償で保管させるとか、あるいは現金ではなくて手形払いが依然として多く見られるといった、そういう課題に対応をいたしますために、昨年九月に対策のパッケージを取りまとめさせていただいて、十二月に関係法令の運用を大幅に強化をいたしました。
 具体的に申しますと、例えば一つは、公正取引委員会に協力いたしまして、下請代金法、これ下請取引の適正化を図るための規制法でございますけれども、それの運用基準に、原価低減要請でございますとか金型の保管に関する違反行為の事例を追加をする、あるいは、下請中小企業振興法の振興基準におきまして、人件費の例えば上昇分ですね、こういったものを反映するようにしっかり協議をしてくださいというようなことをお願いをするとか、あるいは手形に関しましても、現金払の原則でございますとか、あるいは手形の支払期間を六十日以内にできるだけ短縮をしていただきたいというこういう要請を、通達を改正いたしまして行ったところでございます。
 また、こうしたその改正した基準などを周知徹底、浸透をしていかなくちゃいけないということでございまして、一つは、大企業を始めといたします幾つかの産業界に対しましては、そのサプライチェーン全体で取引適正化あるいは付加価値向上に向けた自主行動計画をお作りいただいております。策定を応諾していただいた七業種十二団体ございますけれども、年度内には計画を決定、公表していただけるという手はずになってございます。
 また、政府といたしましても、浸透、徹底に向けまして、周知、広報はもちろんでございますけれども、下請企業に対するきめ細かなヒアリングをこれからも継続していきまして、しっかりフォローアップをしてまいりたいというふうに思っております。引き続き粘り強く取り組んでまいる所存でございます。
#201
○森本真治君 おっしゃっていただいたように、周知徹底だけでなくて、フォローアップというところの部分をきめ細かく、いろいろとまた今後大変にはなってくるかもしれませんけれども、しっかりと行っていただきたい。また、これについても引き続き注視、チェックを我々の方でもさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 続きまして、地方創生やローカル・アベノミクスということで、当然これ地方財政にも大変大きな影響がありますので、そのことについてお伺いをしたいと思います。
 それで、ちょっとこれ、参考人の方で結構なんですけれども、今地方創生というのが、まち・ひと・しごと創生総合戦略というのに基づいて様々取組をされているんだと思いますね。
 それで、大臣が御答弁や様々取組を説明するときにローカル・アベノミクスというものをしっかりと進めるんですというようなことをよく言われるんですけれども、ちょっとこのローカル・アベノミクスというのが具体的にどういうイメージ、それこそ地元、それぞれ私の地域の皆さんにも説明するときになかなか説明がしづらいんです。ローカル・アベノミクスってそもそも、まあ、このまち・ひと・しごと創生総合戦略には出てこないんですけど、どのように説明したらいいでしょうか、教えてください。
#202
○国務大臣(高市早苗君) 私がよく使う言葉ですので、私から説明をさせていただきます。
 まず一つは、地方からGDPを押し上げて強い日本経済につなげるということを目指して、一つは地域に雇用をつくり出すということに重点を置いているものでございます。
 そしてもう一つは、為替変動にも強い地域経済構造を構築したいということでございます。つまり、為替による影響というのは様々な産業で受けるわけでございますけれども、地域においてはできるだけ地産地消型の経済を、それは、産業においても地域資源を活用し、地域の人材を活用し、そしてまたエネルギーなどにおいても地産地消型や再生可能エネルギーを事業化していくといった考え方でございます。
#203
○森本真治君 地域の雇用とか、しっかりとそこの地域の経済の自立というところは分かるんですけれども、具体的な政策というのが、例えばこれまでも地域経済の対策というのはずっとやられていて、地域の活性化とか過疎対策もありますし、様々な、商店街の振興とか、いろんなのがあるんですけれども、それらと比べて、それはもちろん引き継いでいるところもあります、あると思いますよ、ただ、何が変わるんですかというようなところが、もうちょっと説明をしていただきたいなと思うんですけど、いかがでしょうか。
#204
○国務大臣(高市早苗君) 先ほどのまず地域に雇用を生み出すということですが、特に力を入れてまいりましたのはローカル一万プロジェクトでございます。これは、産学官に加えて金、つまり地域の資金、地域金融機関の資金も活用しながら、そして地域の資源も活用しながら、雇用吸収力の大きい地域密着型企業の立ち上げを支援しています。全国の約二百団体で三百を超える事業が実施されていますので、各地に好事例が生まれ始めていると考えています。
 それから、先ほど申し上げました分散型エネルギーインフラプロジェクトもようやく事業化の段階に入りつつございます。それからまた、今年度の第二次補正予算以降は、人と情報の流れを創出するチャレンジ・ふるさとワークに取り組んでおります。それからまた、ふるさとテレワーク、これは、地域で、身近な場所で子育て、介護、様々なライフステージに応じた生活スタイルに合わせて働く場所を増やしていくと。それからまた、都市部の仕事を地方において実施できる、そういう環境を整えていくということで、従来型のテレワーク及びふるさとテレワークにも力を入れさせていただいております。
#205
○森本真治君 まち・ひと・しごと創生総合戦略は、これ二〇二〇年度までだったと思うんですけれども、先ほど大臣がおっしゃられた地域の雇用という部分は、この基本目標の一番に、地方における安定した雇用を創出するということで、ローカル・アベノミクスを推進するということだろうというふうに思うんですね。その次の基本目標の二では、じゃ、そういう安定した雇用を創出することによって地方への新しい人の流れをつくるということも総合戦略ではあります。
 これからそろそろ折り返しにも、この五年間の目標の中のですね、折り返しにもなっているということでございますから、少しこれまでの実態についてもきちんと理解をする中で、今後更に進めていくべきもの、また戦略の見直しを図るようなものも今後やっぱり必要なのかなというふうにも思います。
 そういう面では、地方への新しい人の流れをつくる、二〇二〇年に、東京圏から地方への転出ですね、これを東京圏から地方へは四万人増やすということですね。地方から東京圏へは、これ転入ですね、転入しているのを六万人減らすということで十万人ですね、トータルで。十万人を東京圏から地方へと還流をさせるということでございますけれども、その一方で、例えば、二〇一六年、昨年ですかね、住民基本台帳に基づく人口移動報告なども出ておりますけれども、少しこれは、じゃ、数字ですので、参考人の方でもし分かれば、今この実績というか実態はどのようになっていますか、東京と地方のこの転入、転出の。
#206
○政府参考人(會田雅人君) お答えいたします。
 住民基本台帳人口移動報告の二〇一六年結果におきましては、東京圏、東京都と神奈川県、埼玉県及び千葉県でございますが、これの転入超過数は約十一万八千人となり、五年ぶりに前年に比べ一千人減少しましたが、東京圏への転入超過は二十一年連続となっております。それから、東京圏への転入超過数十一万八千人のうち、十五歳から二十九歳の転入超過数が約十一万五千人となっております。これは就学とか就職による移動の影響が大きいものと思われます。
#207
○森本真治君 ですから、今の御説明では、これを、今十一万八千人超過になっているから、これをまずゼロにして、さらに十万人地方に移すということでよかったと思うんですけれども、相当なこれ目標、二〇二〇年までにハードルは高いなというふうにも思いますけれども、実際に今のこの方針をこのまま続けていくということで、取組を続けていくということでいいんですか。
#208
○国務大臣(高市早苗君) 今統計局長からお答えをしましたが、やはり分析してみますと、進学、就職の機会に東京圏に地方から人口が流出してしまうということですから、ここに歯止めを掛けなければなりません。先ほど来申し上げました施策に加えて新たに始めておりますのがチャレンジ・ふるさとワーク、ふるさとテレワーク、そして地方大学を活用した若者の定着支援などでございますので、これらの施策にまずはしっかりと力を入れて取り組んでまいります。
#209
○森本真治君 本当、これまで以上に強力な取組までしていかなければ、到底この東京一極集中の流れというのは依然と止まらないなということだと思います。
 そういう中でもう一つだけ、具体的な施策で、これは内閣府の方だと思いますけれども、本社機能の移転ということで、これは私も審議の質問をした記憶がございますけれども、これについては、二〇二〇年まで五年間で七千五百件増加させるという、これもかなり高いハードルを当時掲げられていらっしゃいますけれども、まず現時点での実績を聞かせてください。
#210
○政府参考人(星野岳穂君) お答え申し上げます。
 地方拠点強化税制でございますけれども、地方で進みつつあります人口減少と東京一極集中に歯止めを掛けるために、平成二十七年の通常国会で成立しました改正地域再生法におきまして創設をしたものでございまして、この税制につきましては、平成二十七年八月の施行後、これまでに四十四道府県が作成をいたしました企業の地方拠点強化に関する地域再生計画を認定をしたところでございます。これらの地域再生計画におきまして、現在千四百三件の事業により一万一千五百六十人の雇用創出が目標として掲げております。この地域再生計画に基づきまして、本年の、今年の二月の末までに百四十二件の事業者の計画が道府県において認定されておりまして、この中で七千百六十八件の雇用創出が計画をされてございます。
 このように、各地域におきまして企業の地方移転や地方拠点の拡充に向けた具体的な取組が動き始めていると承知をしてございます。さらに、東京一極集中の是正に向けた取組を一層強化をするために、昨年十二月に閣議決定されました平成二十九年度の税制改正大綱におきましても、この地方拠点強化税制に関する更なる拡充措置が盛り込まれているところでございまして、引き続き最新の状況を分析しながら、地方の拠点強化に係る施策に全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。
#211
○森本真治君 いろいろ御説明もいただいて、担当の皆さん方はいろんな取組を当然引き続き担われていたりとか、自治体の方でもいろんな取組をされているんだろうというふうに思いますけれども、やはり一番大きいのは世論の喚起というか、そういう雰囲気をつくっていくという部分に関して言えば、この国会もそうですけれども、一度法案などが通ってしまうと、その後そのままほったらかしになってしまうというようなこととかもやっぱり心配をして、事あるごとに我々としてもしっかりとその取組状況などはチェックをすると同時に、もっともっとやはりこの地方創生であったり東京一極集中の是正という部分を、どうもいろいろと、特に今の政権は次から次にと新しいものはアドバルーンとして出されて、ちょっと前まであれ言っていたのはどうなったんだろうなというようなことはちょっと多々あるものですから、そういう面ではしっかりと、そのアピールの仕方ですよね、いろんなことを引き続き取り組んでいただかなければならないというふうに思っております。我々もしっかりと注視をしたいと思います。
 ちょっと時間が、あと三分ぐらいになりましたので、ちょっとふるさと納税のことにさせていただきたいと思うんですけれども、今これ衆議院の委員会、この参議院でもそうですけれども、このふるさと納税の問題がいろいろと上がってきていると思います。私も少し、ちょっと関心を持たせていただいたんですけれども、一つこれ、今の現状について、当初狙っていた目的なり、そのとおりになっているのかということについて、今どのようにこのふるさと納税の制度について評価をされているのかということですね。
 これ急激にここ最近関心が高まって増えていますけれども、これちょっと、分かればで結構なんですけれども、来年度もこのトレンドは止まらないというふうに理解していいのかどうかですね、新年度も。参考人で結構ですが。
#212
○政府参考人(林崎理君) 来年度の見通しというのを今確証を持って申し上げることはできませんけれども、一年前の実績見ますと一千六百億を超えるようなふるさと納税金額ということで、その前の年に比べると四倍程度に伸びていると、こういう状況でございまして、引き続きある程度伸びていくものというふうに私どもの方も考えているところでございます。
#213
○森本真治君 それで、ちょっともう時間がないので最後にまとめて聞きますけれども、これどんどんと国民が関心を持って、このふるさと納税ということを参加をされた場合に、もう一方でやはり応益負担の原則ですね、住民税の、そことのバランスの部分というのがやはり問題にもなってくるんだと思うんですけれども、これ基本的にはもう国民の意思に任せて、どんどんどんどんやりたい人は任せていくという考え方でいいのかということと、もう一つ、これまでの答弁で総務大臣が、この制度、特に返礼品のことについていろいろとちょっと研究をしたいということだったので、ちょっと具体的に、もう四月にはというような御答弁ちょっとどこかで読んだので、もう時間がないのである程度固まってきているのかなと思ったので、その辺りの制度の見直しなどを考えていらっしゃるんだったら、そこを聞いて終わりたいと思います。
#214
○政府参考人(林崎理君) お答えいたします。
 ふるさと納税制度、御承知のように寄附金税制という形を取っておりますけれども、実質的には自ら納める住民税の一部をほかの地方団体に納めるという効果を有しているものでございます。
 したがいまして、住民税の趣旨からいきましてこれはやっぱり一定の上限が必要だということで、元々、つくるときには自ら納める住民税の一割、それから現状では二割ということで上限掛かっているということで、自ら納める住民税の大部分は住所地の団体に残ると、こういう姿を今しているところでございます。
 ふるさと納税制度、現状の評価として地方団体からは、特に財政力の弱いところほどそうですけれども、財源確保といったような点、あるいは地域の発展につながるなど積極的な評価をいただいておりますし、また被災地支援といったようなことで国民の皆様にも活用されているという状況にあるところでございますけれども、今御指摘あったとおり、返礼品送付につきまして競争が加熱しているといったような状況等も見られて、これは問題であるというふうに私ども認識しているところでございまして、現在、私ども総務省では、有識者や地方団体から御意見いただきながら、返礼品送付に係る課題の洗い出しを行いつつ四月に向けて改善策を検討している、こういう状況でございます。
#215
○森本真治君 時間になりましたから。
 ありがとうございました。
#216
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。午前の続きをやりたいと思います。
 まず、総務大臣に、情報公開について、開示、不開示決定の権限は機関の長、つまり、総務省に関わるものは高市大臣が、防衛省に関わるものは稲田大臣が持っているということですが、大臣、なぜそうなっているんでしょうか。
#217
○国務大臣(高市早苗君) 情報公開法上、個別の開示請求に対する開示、不開示の判断については、国民への説明責任を負う各行政機関において法の規定を踏まえて適切に行うこととされています。
 一方で、この判断についての不服申立てについては、各行政機関は、第三者機関である情報公開・個人情報保護審査会に諮問し、その審査を経なければならないこととされています。
 情報公開法は、このような説明責任を有する各行政機関の判断と第三者によるチェックの仕組みを組み合わせることによって開示請求に対する適切な対応を全体として担保しているというものでございます。
#218
○山下芳生君 その責任者は行政機関の長なんですね。
 そこで、昨年九月三十日、ジャーナリストの布施さんから開示請求のあった南スーダンPKOに関わる日報について、十二月二日の不開示決定がどのような経過でなされたのかについて少し見ていきたいと思います。
 午後、追加でお配りした資料を御覧いただきたいと思いますが、これは防衛省から提出されたものであります。
 「決裁・供覧」と書いてありますが、件名、開示請求された文書の開示・不開示について、二〇一六年十月三日云々とありますけれども、これは、ジャーナリストの布施さんが九月三十日に開示請求をしたものが防衛省として受け付けたのが十月三日ということでありまして、間違いなくジャーナリストの開示請求についての決裁の文書であります。
 その下に、案のとおり決定、通知してよろしいかとありまして、起案日は昨年、平成二十八年十一月三十日、これは十二月二日不開示決定直前の決裁文書ということになります。起案したのは防衛省大臣官房でありまして、この決裁で最終的な判断を下すのは豊田官房長というふうになっております。
 二枚目に、その案のとおり決定してよろしいかと言われている案一を付けておきました。一、請求された行政文書の名称、南スーダン派遣施設隊が現地時間で二〇一六年七月七日から十二日までに作成した日報、三、開示・不開示の別、不開示(不存在)というふうに起案されております。
 注目いただきたいのは、その下の方に八番、関係課室という事柄がありますが、この関係課室というのは決裁に当たって大臣官房から意見を求められる部署であります。そこにあるのは統合幕僚監部参事官と書かれてありますが、吉田参事官、これ、あなたのことですね。
#219
○政府参考人(吉田正法君) はい、そのとおりでございます。
#220
○山下芳生君 あなただということですが、実際に昨年の十一月二十八日に大臣官房から統幕に対して意見の照会が行われて、統幕参事官付として意見なしと回答したと、稲田大臣が三月六日参議院予算委員会、我が党井上哲士議員に対して答弁をしております。
 吉田参事官、意見なしと回答したこと、間違いありませんね。
#221
○政府参考人(吉田正法君) この関係課室の趣旨でございますけれども、私の部局では南スーダンのPKO活動そのもの、内容を担当している部署でございます。したがいまして、開示文書に当たるような場合に開示、不開示の該当箇所をどのように判断するのかと、そういう観点から通常意見照会が来るものでございます。
 今回の文書につきましては、陸上幕僚監部の方で探した文書、特に派遣元の部隊、それから報告先の即応集団司令部で文書が既に規則にのっとって廃棄されていたということをもって不存在であり不開示だという照会が来たものと承知しております。
 なお、これまでも大臣が答弁しておりますが、その照会に対する答えとしましては政策調整官までで回答しておりまして、私として回答したわけではございません。
#222
○山下芳生君 あなたの名前でここに関係課室とあるわけですから、直接あなたがやったかどうかじゃなくて、あなたが責任持って意見なしというふうに答えたわけですよ。
 じゃ、知らなかったわけじゃないでしょう、そういう回答をしたこと。
#223
○政府参考人(吉田正法君) ここでも書いております部局の責任者として私の責任で回答したというのは、そのとおりでございます。
#224
○山下芳生君 そこで、私はこの時点で、つまり昨年の十一月二十八日の時点で、あなたは統幕の中に日報が存在することを知っていたはずだと思います。
 同じく三月六日のやり取りですけれども、稲田大臣、こう言っております。統合幕僚監部では南スーダン派遣施設隊の日々の活動の概要についての資料を休日を除きほぼ毎日作成しており、大臣室を含む省内等の関係先に配付をしております、活動概要は参事官付のUNMISS担当者が作成をしておりますと、こう答弁を大臣がされております、三月六日ですね。
 当然、この参事官付のUNMISS担当者が、毎日毎日、南スーダンの活動概要を作成していたこと、吉田参事官御存じですね。
#225
○政府参考人(吉田正法君) はい、承知いたしております。
 当該資料につきましては我々の部署の方で作成をいたしておりますが、日報の内容のみならず、外務省からの情報、あるいは国連本部、あるいは現地の国連司令部からの情報、あるいは我が国の友好国等の情報群からの情報を加えて作っておりますので、日報のみにならない情報で作っているということを御理解いただきたいと思います。
#226
○山下芳生君 日報も使って作られているということを御存じですね。
#227
○政府参考人(吉田正法君) 正直申しますと、私自身は実は日報そのものを見たことはございませんでした。全て関係部署等を含めた情報をまとめたものとして見ていたと、大臣への報告資料を見ていたということでございます。
#228
○山下芳生君 この報告書を作るに当たって日報が使われていたということは御存じですね。
#229
○政府参考人(吉田正法君) 済みません、厳密に日報がどうというふうに私が認知していたわけではございませんけれども、それも現地の情報の一つとして入っていたということだと理解しております。
#230
○山下芳生君 入っていたと認識していたということであります。
 当たり前なんですよ。現地の活動報告を毎日大臣に報告しようと思ったら、現地からどういう情報が来るか、日報を通じてどういう状態なのかということを知らなければ活動報告を毎日作ることができるはずないんですね。統幕は現にダウンロードして日報をずっと蓄積をしていた。あなたが知らないはずないんですね。
 更にちょっと伺いますけれども、あなたが必ず知っていたということがもうあなたの部下のブリーフによって明らかになっております。二月七日、統幕参事官付の田辺政策調整官が日報についてブリーフを行いました。この二月七日というのは、ないないと言っていた日報が実はありましたと、統幕の中にと言って、それが開示されていく日であります。
 そのときに田辺政策調整官はこう言っております。日報はCRF、中央即応集団司令部以外の人が陸自指揮システムにアクセスしてダウンロードすることができる。統幕監部ではアクセス権限を得ていたのでダウンロードする形で情報共有を受けていた。今回皆様に渡した日報は、具体的には統合幕僚監部参事官の電子データを扱っている共有フォルダの中からプリントアウトした形で皆様にお配りしていると。
 私もいただきましたけれども、それはあなたの扱っている共有フォルダの中からプリントアウトしたものだというふうにあなたの直属の部下の田辺政策調整官がコメントしているわけですね。参事官の共有フォルダの中からプリントアウトをしたと。五年間の日報が全部そこに蓄積されていたということですから、これは日報の存在を、あなたの共有フォルダに入っていたわけですから、知らないはずはないわけですね。
 昨年十一月二十八日、不開示決定に対して意見なしということを了解したというのは、吉田参事官、日報が自分のフォルダに存在していることを知りながら不開示決定に意見なし、了解とした。これ確信犯じゃないですか。
#231
○政府参考人(吉田正法君) 先生が今御指摘いただいています統幕の参事官という名称でございますが、それは今まで政策調整官も御説明しておりますが、部局としての統幕参事官ということで御理解いただければと思います。いわゆる統幕の何とか課だと、課という言い方だと思ってください。私個人のものだということではないということをまず申し上げたいと思います。
 また、我々は、この日報というのは、先ほども、午前中、副大臣から御説明させていただきましたけれども、現地の部隊とその上級部隊である即応集団司令部との間の毎日の報告文書にしかすぎないものでございます。それ以外にも現地の部隊はそれぞれ情報を持っております。それが適時適切に統幕にも入るようにもなっております。日報だけが全ての文書の根源ではないということはここで改めて申し上げたいと思いますし、担当が参照にしていたということもあろうかとは思いますけれども、それを定型的に全て我々が配付先として受け取っていたわけでもございませんし、保存していたわけでもないということはこれまでも大臣も答弁しているとおりでございます。
#232
○山下芳生君 そんなこと通用しないですよ。参事官は部署であってあなたじゃないと言うんだけど、その部署の責任者はあなたでしょう。そのあなたが知らないわけないじゃないですか。毎日大臣に報告する活動概要を、日報をダウンロードあるいは閲覧しながら作っていたんですよ。その中に日報も含まれていることを承知してたとあなた言っているじゃないですか。
 つまり、統幕参事官の部署の中にはこの日報のデータがあったということなんですよ。そのことを知らないはずがないんです。知らなかったら職務怠慢ですよ。知っていて、あなたは日報の存在を知っていて開示請求に対して不開示の決定をあなたの責任で了としてしまった。そして、私に対して、国会議員である私に対して、破棄したという説明をさせた。これは許し難い隠蔽体質だと言わなければなりません。
 更に聞きたいと思いますが、稲田大臣はもう国会答弁で繰り返し、三十日、限られた三十日以内で見付からず不開示としたと述べておられます。しかし、これは事実と違います。三十日で決定せず、請求者に回答の延期を通知いたしました。三十日間でまだ回答できませんので延期しますという通知が布施さんのところに行っております。で、その後また三十日。つまり、六十日後に不開示決定の通知を大臣名で出しているわけです。
 大臣、三十日じゃなくて六十日だったと、間違いないですね。あっ、参事官。
#233
○政府参考人(吉田正法君) 済みません、私の所掌に関わることではございませんけれども、私の承知している限りでお答えをしますと、一度延長して、三十日間のものを延長したので六十日間、で、開示決定、不開示決定という形ですけれども、されたというふうに承知しております。
#234
○山下芳生君 そういうことなんです。九月三十日の開示請求から十二月二日の不開示決定まで六十日あるわけですね。
 この六十日間に何が起こったかということなんですが、十月二十五日の閣議で南スーダンPKO部隊の五か月間の派遣継続、延長が決定されました。それから、十一月十五日の閣議で南スーダンPKO部隊に駆け付け警護の新任務の付与が決められました。その間、南スーダンのジュバで繰り返し戦闘があったということを記録している日報が開示、公表されたり、あるいは不開示したことが話題になったりすることは、これは極めて不都合だと政府、防衛省幹部が判断して、開示請求に対する対応の方針を決めたと。すなわち、六十日掛けて不開示にしようじゃないかということを決定し、指示したと考えるのが自然だと私は思うんですね。
 初めからのシナリオができていたと。十一月二十八日、だから、大臣官房から統幕に対しての意見照会があったときに、統幕参事官は意見なしと、すっと回答することができた。初めからこういうシナリオがあったんじゃないですか、参事官。
#235
○政府参考人(吉田正法君) まず最初に申し上げておきたいと思いますが、今回問題となっております日報は昨年の七月のジュバにおける大規模衝突に関してのものでございます。これはそのときから国会等でも御議論、御質問もいただいておりますし、我々も、マスコミの関心も高かったこともあり、例えば宿営地で流れ弾が見付かった件、あるいはジュバで大規模な軍事衝突があったということ、武力衝突があったということについて全てお話をしているものでございますので、その内容そのものをそもそも隠す必要もありませんし、御説明していることであるというふうにまず申し上げておきます。
 それから、先ほどの三十日、六十日の件でございますけれども、三十日の間に文書を特定し、その後、三十日で決裁を取っていたというふうに承知をしておりますけれども、いずれにしても、私の部局は先生方との間をつなぐ説明責任を負っている部署でございます。私の立場としてこの日報を隠す必要性は全くございませんし、もしうちの部署が隠す必要があるのであればそもそもうちの部署に文書そのものが残っているはずもないわけで、うちの中にあるものを不開示の部分は黒塗りにして私の方から出させていただいたというのが実情でございます。
#236
○山下芳生君 だって、十二月二日に不開示決定しているんですよ。あなたがそれに了解しているわけですよ。そのとき、あなたの部署に日報があったということは、あなたもそれを使って部下が活動概要を作っていたということを知っていたわけですから、あるのを知っているわけですよ。
 それを出さなかったわけですから、これは私は隠蔽されたと言われても仕方がないと思いますし、なぜそういうことをしたかというと、さっき言いましたね、この二つの重要な閣議決定する間に、この日報の内容が戦闘ということが繰り返し出てくる、これが出てくると非常にまずいと、そういう判断があったんじゃないですか。これは政務官、いかがですか。
#237
○大臣政務官(宮澤博行君) 日報を基に様々な報告を作るとき日報が一つの資料になっていると、それはおっしゃるとおりだと思います。
 そういう中において、今回日報がそれを基にしてモーニングレポートが作られているということと、この日報はそもそも内部規定の中において破棄をしなければならないものであります。そしてまた、参事官においてはそれが破棄されているものと認識の上で、今回不開示について意見なしとされたものと我々は認識しているところでございます。
#238
○山下芳生君 破棄なんかされていなかったじゃないですか。陸自にもあったという報道があるじゃないですか。
 だから、これは非常に重大な問題だと思っております。憲法に関わる重大な問題で、国民に情報が隠されたということでありますから、委員長に二つお願いをいたします。
 まず、統合幕僚総括官の辰己昌良氏、それから統合幕僚参事官の吉田正法氏の当委員会への証人喚問を求めたいと思います。
 第二に、情報開示に関わる重大な問題ですから、外交防衛委員会と当委員会の連合審査を求めたいと思います。
 よろしく御協議願います。
#239
○委員長(横山信一君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。
#240
○山下芳生君 もう防衛省の関係者の皆さん、御退席いただいて結構です。終わりました。
#241
○委員長(横山信一君) 防衛省の関係者の皆さんは退席いただいて結構です。
#242
○山下芳生君 それでは、残りの時間で法案の審査を行いたいと思います。
 トップランナー方式と称して、既に二〇一六年度から、学校用務員など十六業務の単位費用が削減されております。総務省に伺いますが、予定していた図書館や博物館、公民館や児童館の管理の指定管理者制度の導入については断念したと聞いておりますけれども、どういう理由で導入をやめたんでしょうか。
#243
○国務大臣(高市早苗君) 図書館、博物館、公民館、児童館など管理の四業務につきましては、昨年、トップランナー方式の導入について検討を行っておりましたが、今般導入を見送ることにしました。
 その理由ですが、業務の性格として、既にトップランナー方式を導入した庁舎管理などの定型的業務と異なりまして、教育、調査研究、子育て支援といった政策的な役割を有していること、このため、地方団体からは、司書や学芸員など専門性の高い職員を長期的に育成確保する観点から指定管理者制度を導入していないという意見が多いこと、実態としても指定管理者制度の導入が進んでいないことを踏まえたものでございます。
#244
○山下芳生君 政府がこれから進めようとしている窓口業務の民間委託化、具体的にどのような窓口業務で民間委託を進めようとされているんでしょうか。
#245
○政府参考人(福島章君) 平成二十年に、地方自治体が民間に委託できる業務の範囲ということで、当室で調査をしたものがございます。そこでは、具体的には、住民票の写し、戸籍の付票の写し、戸籍謄抄本などの交付、国民健康保険関係の各種届出書、申請書の受付など、窓口業務として二十五業務を整理しているところでございます。
#246
○山下芳生君 地方税に関してはどのような業務を挙げているでしょうか。
#247
○政府参考人(福島章君) 今申し上げました窓口業務二十五業務のうちの一つとして、地方税法に基づく納税証明書の交付というものがございます。具体的には、証明書の交付請求の受付に関する業務、証明書の作成に関する業務などでございます。
#248
○山下芳生君 私は、十年ほど前から市場化テストと称して税務関連の業務の民間委託化を進めている大阪府の実態を聞いてまいりました。大阪府では、例えば自動車税に関する問合せ業務、これ三百万台ぐらい大阪府には自動車が所有されているわけですが、これに対する問合せ業務をコールセンターをつくって民間委託いたしましたし、それから、先ほどあった納税証明書の交付、作成業務、それから総合案内などの府税事務所の窓口業務を民間委託をいたしました。
 その結果何が起こっているかということなんですが、私、明らかとなった問題が大きく一つとして、公権力に関わる業務を民間に委託することによる納税者のリスクというものがあるというふうに感じました。
 一つは、税務情報、個人情報漏えいの危険であります。例えば、自動車税のコールセンターでは、車のナンバーを入力すればそれが誰のものかというのはすぐ分かっちゃうんですね。それがもう公務員ではない民間会社で働く人によって全部そういう情報が渡ってしまっていると。それから、そのコールセンターは、NTTアクトという一民間企業に車を所有する人の全情報を持たせるということになっておりまして、例えばいつ車検が切れるかなどの情報もあると。これは中古車業者の皆さんなんかからいいますと物すごく喉から手が出るほど欲しい情報で、一件大体二千円ぐらいで取引されているとも言われております。
 それから、納税の窓口ですね。府税事務所の窓口の納税証明書の作成業務も、これも未納がなければもうボタン一つ押せば納税証明書が出るということになっているんですが、逆に言いますと、全税目で収納情報がどうなっているかを閲覧できることになっております。
 こういうことが一民間企業の、民間で働く人に情報が渡っているということになるわけですが、大臣、これは個人情報、納税情報の漏えいのリスクが極めて大きいんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
#249
○国務大臣(高市早苗君) 地方税の徴収に関する事務の中で、相手方の意に反して行う立入調査ですとか差押え、公売等の強制処分などについては、地方税法の規定によって徴税吏員の実施主体が限定されていることから、そのような公権力の行使を包括的に民間事業者に委託するということはできません。これは通知によって示しています。
 それから、今御指摘の個人情報の保護に遺漏を生じることのないように特段の配慮と慎重な取扱いが必要であるということも併せて通知をいたしております。例えば、民間事業者への業務委託を行う場合には、民間委託した業務を徴税吏員の管理下で行わせること、情報の他用途利用の禁止、委託業務の再委託の禁止を徹底することなど、情報の厳正な取扱いが確保されるように十分に留意する必要を伝えております。
#250
○山下芳生君 職員の管理の下でという言葉がありましたけど、この大阪府の自動車税のコールセンターは元々府税事務所でやっていたことなんですけど、もう別の民間のビルの中にそのコールセンター一室をつくりまして、職員も誰もいないところにこういう情報だけがどんどんどんどん流れるということがあって、これはさすがに職員や住民から批判されまして府税事務所の中でやることにしているんですが、しかし一民間企業に丸ごと委託されていると。
 それから、いろいろ配慮されていると言うんですけれども、確かに契約上守秘義務に関わる誓約書を書かせるなどしているんですが、これはあくまでも契約上のものでありまして、法律上の守秘義務ではありません。刑事罰含めた守秘義務が掛かるわけではありませんので、したがって、実際に漏えい事件も起こっております。
 大阪では、この民間委託先の労働者、残念ながら首を切られた方が腹いせに、自分が取得した情報を持っているんだということをわざわざ手紙で送り付けるなどの事件が起こりました。五月の納税通知期、これ忙しい時期ですけれども、このときに大量に採用して、忙しくなくなったらもう解雇すると。これが民間ならその繁閑に対応できるという言い方で出し入れ自由だと。そうすると、やっぱり労働者の皆さんにそういう気分が生まれて漏えいになったということですから、これは極めてリスクが高いと私は実態を聞いて思いました。
 それからもう一つ、納税者の生活や営業を無視した催告等の拡大の危険というものも極めてあるなというふうに思いました。
 先ほど大臣ちょっと触れられましたけれども、自動車税のコールセンターでは、自主納付の呼びかけ、催告業務というものをされております。これは言い方にいろいろ規制があるようで、税金を払いなさいと言ったら公権力の行使に当たると。したがって、お忘れではありませんかとコールするんです。これだと公権力の行使に当たらないというふうに解釈してその催告業務をしているそうなんですが、しかし、サービス要求水準というものが設定されて、それをクリアしなければ契約金額にペナルティーが発生するということに委託先とはなっているそうです。
 そのサービス要求水準、具体的にコールセンターではどんな項目があるかということを一部紹介したいんですが、収入率という水準があります。これは、電話したもののうち納付された税額割る電話納税催告対象税額総額、これが一つの水準になる。だから、電話して納付してくれた方が多ければ多いほど成績が良くなると。それから電話応答率、電話したもののうち応答した件数割る電話発信総数。これ、留守のところに幾ら掛けても駄目なんで、いるときに掛けなければならないと。エスカレーション率、コールセンターの業務範囲内の案件を大阪府の職員に引き継ぐこと。これ、引継ぎが多ければ多いほど駄目というふうに評価をされるそうですが。
 こういう水準が課せられていることによって、委託された企業側はサービス水準クリアを目的に業務を行うことになりまして、夜間、休日お構いなしの催告、それから納税の呼びかけを超えた差押え等の脅しや、本来猶予されるべき制度があるにもかかわらず、それを紹介しないで支払わせるためだけの催告になる危険があると。委託先の非正規労働者は個人別の成績管理がやられているようで、契約打切りの恐怖の中でこうした、払ってもらう人の、成績を上げよう、できるだけ電話の応答率を高めようということで、残念ながら休日だとか朝に掛けるということも起こりがちだと。これ、一般の税務の職員だったら、権力を行使する者として、そういう安穏、平穏を破壊するような時間帯に電話をするようなことは慎んでいるというお話でしたけれども、こういう水準に掛けられたらそういう事態にならざるを得ない。
 大臣に伺いますが、こういう実態が、これはもう既に十年ぐらい大阪府でやった結果現れている懸念すべき事態ですが、こういう事態が起こっていることを御存じだったのか、ゆゆしき事態と思われないのか、いかがでしょうか。
#251
○国務大臣(高市早苗君) 今委員が紹介されたことが事実であるのかどうか、これについては私は把握をいたしておりません。個別の事案でございますので、やはりこれは地方税法、それから通知の趣旨を踏まえて、地方団体の税務当局の判断と責任において対応していただくべきものだと思っております。
 また、徴税吏員が行う督促状の送付、これは公権力の行使になるかと存じますが、滞納者に対する電話による自主納付の呼びかけなどについては、公権力の行使に関連する補助的な業務として行使そのものには当たらず、民間委託は可能なものでございます。
 ただし、その民間委託先に対して、やはりこれは地方団体に対して、これ総務大臣通知を発出しているんですが、委託先等の事業者における労働法令の遵守、雇用・労働条件への適切な配慮などについても要請をしております。余りにも委託先でその労働者に対して過酷なことが行われている、労働法令が守られていないということでは困りますので、これは大臣通知を発出させていただいております。
#252
○山下芳生君 私が今言ったことは事実ですので、そういうことが起こっているということを、これから窓口業務の民間委託ということを政府としてトップランナー方式の中に採用するかどうかというときに、よくこれは考える必要がある問題として提起をしておきたいと思います。
 それから、この窓口の民間委託によって、本来全ての納税者に保障されるべき専門的な対応を困難にさせるリスクというものも生じていると感じました。大体、民間委託されたその働く方々は、府税のしおりという簡単なしおり程度の制度紹介をマニュアルに基づいてやると。税務経験のない非正規労働者の方がそういう対応をされているわけで、制度を知らなければ職員につなぐということもできないおそれがありますし、先ほど言いましたように、短期の雇用が前提ですから、専門性を蓄積したくてもできないということが起こるわけですね。
 私は、窓口業務というのは業務の最前線、第一線だと思います。例えば納税者は、やはり税の専門性に基づく分かりやすい説明と対応、税の賦課徴収の公平性と納得こそを求めているのであって、それに応えることが納税行政の責務であると思いますが、残念ながら、窓口、第一線でそういう対応がされずに、本来いろいろ受けることができる減額、免除などが受けられずにそのまま終わっちゃうということも、残念ながらこれは起こり得るという危惧がされております。これも大事な問題として提起をしておきたいと思います。
 そこで、こういう問題を、次々と導入しようとしているわけですが、これまでトップランナーは多くの自治体でやっているところに導入するんだと言われてきましたが、これまで導入されたものがどの程度の導入率であったのか、それから窓口業務についてはどの程度の導入率になっているのか、お答えください。
#253
○政府参考人(黒田武一郎君) お答えいたします。
 トップランナー方式につきましては、多くの団体が民間委託等の業務改革に取り組んでいる業務について導入しております。
 具体的な業務改革実施割合の例でございますが、平成二十八年度に導入した業務のうち、例えば学校給食の調理につきましては、給食実施市区町村のうち一部委託を含む民間委託の実施団体の割合は六二・六%、平成二十九年度に導入予定の業務のうち、例えば青少年教育施設管理については、都道府県の全施設数のうち指定管理者制度を導入している施設の割合が六三・六%などとなっております。また、窓口業務につきましては、現在、業務改革の実施率といたしまして、総合窓口化をしているものが一二・一%、アウトソーシングが一六・〇%という状況と承知しております。
#254
○山下芳生君 今の答えは、何か一つの業務でも民間委託すればその市が全体として窓口業務の民間委託しているというふうにカウントした数字でありまして、かなり水増しされております。
 資料四枚目に、資料の最後に、これはみずほ総合研究所が、窓口委託が考えられているそれぞれの業務ごとに、一つ一つの実際の民間委託されている率を調べて出したものがあります。高いので狂犬病予防注射や飼い犬登録、これは二割前後ですが、あとはもう一桁がほとんどなんですね。納税証明は七%です。以前はやっていたがやめた、検討したがやめた、合わせて一三%。戸籍については、実施は四%、やめたのが一八%など極めて低いんです、窓口業務は。
 もう最後になりますが、窓口業務だけ切り出せるかのようなことを言いますけれども、さっき言いました、窓口こそ住民にとって行政サービスでありますので、ここで身近な、親切な対応がされることが求められているわけですから、もう安易な窓口業務の民間委託はやめるべきだし、実態にもそぐわないということを申し上げて、質問を終わります。
#255
○片山虎之助君 午前中に続きまして質問させていただきます。
 午前中する予定で残したものから入ります。
 一つは、住民訴訟なんですよね。まあ今、西の方では森友学園が大変にぎやかですけど、東の方では豊洲移転ですわね。豊洲移転に絡んで住民訴訟が起こされているんですよね。
 この住民訴訟というのは地方自治法ができるときからあるんですが、私は、大変面白いけど乱暴な制度だと、アメリカの納税者訴訟をそのまま入れた制度なので。公金の違法、不当な支出や財産管理その他財務ですよ、財務について問題があったら誰でもその訴訟が起こせるんですね。納税者でなくてもいいんだから。
 これがその以後今日に至るまでいっぱい全国で起こされて、しかも大変な額の、あの豊洲の場合は百億、何百億というんですが、何十億、何億というのはざらなんですよ。交付税の算定を間違えたからといって当時の首長や財務部長が訴えられたり、まあ、ある意味で私は、むちゃくちゃとは言わぬけれども、かなり乱暴な制度だと思っている。
 これは、きちっとした制度にすべきだと思うんですよね。場合によってはパフォーマンスをやられる、政局に利用される。あの豊洲のことじゃありませんよ。私は、そういうことで、きちっとするのは大変いいことだと長い間思ってきたんですが、やっと去年か何かの地方制度調査会の答申があって、今度立法化するわけでしょう。遅いんじゃないですか。何で今回なったんですか。その経緯をまず、局長。
#256
○政府参考人(安田充君) お答えいたします。
 御指摘のように、今回の改正でございますが、昨年三月に総理に提出されました第三十一次地方制度調査会答申、これに基づくものでございまして、ここで住民訴訟制度につきましては、全体のガバナンスの見直しによりまして不適正な事務処理の抑制効果を高めるとともに、長や職員への萎縮効果を低減させるため、軽過失の場合における長や職員個人への損害賠償責任の追及の在り方を見直すことが必要であると、こういう提言がなされたところでございます。
 その後、この答申につきまして様々な意見が寄せられたということを踏まえまして、答申後、改めて有識者を構成員として住民訴訟制度の見直しに関する懇談会というものを設けまして、ここで御議論をいただきまして、本年に入りましてから、長や職員等が職務を行うにつき故意、重過失がないときは損害賠償責任を限定する措置を講ずることが相当であると、こういう取りまとめをいただいたところでございまして、この懇談会の報告の趣旨に沿いまして今回法案化をし、国会に提出させていただいた次第でございます。
#257
○片山虎之助君 私が言っているのは、制度ができたのは昭和二十三年なんだよ。七十年たっているの。いっぱい問題があったんだ、今までも。しかも、訴えられるのはいっぱい訴えられる、それから議会がすぐ免責決議をやるとか、もういろいろなことがあったんで、遅いじゃないかといって、七十年たたないと何でならないのか。あなたが言ったのは最近の手続よ。何で直らなかったんですか。端的に。
#258
○政府参考人(安田充君) この間におきましても、住民訴訟制度の見直しが全くなかったわけではございません。
 最近におきましては、平成十四年にいわゆる四号訴訟について訴訟制度の見直しということが行われまして、それまでは、例えば首長個人を被告として訴えると、こういう仕組みであったわけでございますが、まず第一弾の訴訟として地方団体に対して訴えを起こす、第二弾の訴訟として地方団体から首長個人に対する訴訟を起こすと、こういう訴訟制度の見直しも行われたところでございます。
 住民訴訟制度については、これはやはり地方自治体の財政運営を適正化するために有効な制度であるという考え方もございまして、様々な議論が行われてきて今回の見直しに至ったところでございます。
#259
○片山虎之助君 もう時間を取るだけだ、あなたの説明聞いていると。
 だから、どう直すの。そのポイントだけ言ってください。大臣、どうぞ。
#260
○国務大臣(高市早苗君) 今回の地方自治法改正案、御議論をいただくわけですけれども、軽過失の場合には長や職員等の地方公共団体に対する損害賠償責任を限定する旨を条例で定めることを可能とするものでございます。
 住民訴訟の有する不適正な事務処理の抑止効果を維持しながら、長や職員に対する個人責任の追及の在り方を見直すというものでございます。
#261
○片山虎之助君 もうこれはやめますわ。また法案が出てきたらしっかり議論をさせていただきます。
 そこで、本題の地方財政計画や地方交付税の方に移りますけれども、税収の論議がありました、先ほども江崎さんの質問で。それで、来年度の地方財政計画は割に窮屈なんですよ。何で窮屈かというと、今までは、税収が年度末になると、年度が過ぎると上振れるんですよ。税収が予算に組んだより増えるんですよ。だからそれを使うんだけれども、その年度に、繰越しになるんですよ。それがずっと続くんですよ。来年度だけですよ、繰越しがないのは。五年間ずっと繰越しでやってきているんですよ。今まで税は上振れてきたの。ところが、今回は上振れないんですよ、減らしたんだから。
 減らしたやつをまた増やすんですけれども、本年度の、本年度ですよ、本年度二十八年度は減らして二十九年度はまた増やして、当初と比べると、今日お話があったように一千億か何かでしょう。何でこういう状況になったんですか。これを簡潔に説明してください、財務省。
#262
○政府参考人(井上裕之君) お答えいたします。
 おっしゃるとおり、二十八年度の税収の、国で補正を行ったわけでございます。直近の課税実績、企業収益の見通し等々を踏まえまして一・七兆円の減額をしました。
 様々な要因がございますけれども、税収面で大きい要因としましては、二十八年度の年初に見込みました為替レートに比べまして円高方向に相当昨年推移をいたしましたので、輸出企業の円建ての売上げの減少、これが法人税収の減少、それから円建ての輸入額の減少を通じ、これが消費税収の減少等々が見込まれたことによって一・七兆円の減額になったと、これが原因になっているところでございます。
#263
○片山虎之助君 いやいや、トランプさんが出て、またアメリカの景気良くなって、なるほど一時円高になりましたけど、また円安になって、今はまあちょっと円高だわね。しかし、その程度のことでこれだけ税収構造ががたっとくるんですか、我が国は。どうですか。
#264
○政府参考人(井上裕之君) お答えいたします。
 昨年、二十八年度当初予算をつくった段階の為替見込みは百二十二・六円でございました。それが今年になりまして、実績見込みでありますけれども、同じ二十八年度で百七・五円ということで、去年の一年間の為替はかなり大きく振れたわけでございます。もちろん、それ以外にも様々な、個人消費等々が力強さを欠いたとか海外経済の弱さ等々ございますけれども、今申し上げた原因が大きい原因だと考えております。
#265
○片山虎之助君 それで、来年度の税収の見込みをちょっとお聞きしたいんですが、これは、高めという意見がこの委員会でもあったし世間でもありますよ。高めに、経済成長率を含めて高めの税収なんて確保できないんじゃないかという意見があるけど、どうですか。
#266
○政府参考人(井上裕之君) お答えいたします。
 二十九年度の税収は、先ほど申し上げました二十八年度補正の減額をベースにしまして、その上で、政府経済見通しの雇用・所得環境の改善、消費や生産の増加を反映させて見積りをしております。
 可能なのかどうかという御指摘でございますけれども、政府としましては、二十九年度には雇用・所得環境の改善が続く中で民需を中心とした景気回復を見込んでいるところでございますので、しっかりこれを実現してまいりたいと考えております。
#267
○片山虎之助君 地方税はどう、地方税の見込みは。
#268
○政府参考人(林崎理君) お答えいたします。
 二十八年度につきましては、これ元々地財計画では三十八・八兆、それを国税の税収見通し等を勘案して〇・四兆下がるという三十八・四兆と現時点では見込んでおりまして、来年度、二十九年度については、前年度計画額は今申し上げた三十八・八兆ですけれども、それを四千億、〇・四兆円上回る三十九・一兆と見込んでおります。
 この見通しにつきましてですけれども、地方法人二税、地方消費税など、これは国税の見積り等の反映、それから地方独自課税である固定資産税につきましては、これは新築家屋の着工動向や設備投資の動向等を反映して推計を行ったところでございます。
#269
○片山虎之助君 それは、国税と地方税は性格がかなり違うんだけれども、大体六、四だわね。いいときが国税が五七、八%で地方税が四十何%ということはあるんだけど、五七、八%というか、六、四ぐらいですよね。それがだんだん地方税の比率が落ちているという説もあるけど、そう。国税と地方。前の方が高かったというけど、そうでもないですか。もしそうなら原因を言ってください。──時間掛かるかな。いや、それじゃ後でいいわ。
 そこで、全体がかなり窮屈だから、財政はかなりやりくりしたんですよ。大臣以下頑張って、私はこれでもよく確保したと思いますよ、こういう税収状況の中でね。それは多とするんだけれども、やりくりで高めに税収を見たのと、もう一つは、臨財債をまた延ばすんですよ。それと、今までの交付税特会の借入れをこれ延ばすんですよ、また。大体、あの償還計画はできないような計画だったんです。それを更に延ばすんですよ。結局、まあ借金頼みですよね。
 だから、特会で借りているやつを、まだ四十兆ぐらいあるでしょう、四十兆か何兆かあるんです、それを、今の償還計画立てたやつを延ばすので、来年度五千億返すやつを四千億にするんでしょう。それから、何年間か延ばすんでしょう、更に。それは全体を全部後ろにまくるんですよ。先のことは知らないというようなやや感じになる。
 これが交付税特会の借入金の返済、それと臨財債を、申し訳ないんですけど、平成十三年で、私がたまたま大臣だったから、宮澤大蔵大臣との間でできた。まだ続いているんですよ。あれは三年間でやめると言ったのに、三年間、三年間、三年間やって、もう十何年ですよ、十七年。やめれる、やめれないわね。財政局長、どうなんですか。
#270
○政府参考人(黒田武一郎君) 基本的には、臨財債に頼らない財政構造というのが私たち一番望ましいと考えておりますけれども、現段階で巨額の財源不足を発生していて、それに代わる仕組みをこの臨財債という方法以外に見出しかねているというのが現状でございます。
#271
○片山虎之助君 結局、国も地方もお金がないんですよ。それで、地方財政を、穴が空くやつを見るのは借金なんですよ。それで、借金を主体が国がやるか地方がやるか特会がやるかなんです、特別会計が。地方がやるというのは、私もかんだその臨財債という国と地方の折半ルールなんです。
 それまでは特会が借りたんですよ、交付税特別会計が。それが今四十兆か何かたまっていて、それをどうやって返そうかということになっている。国が借りてくれて丸ごと地方へ投げてくれればいいですよ。今度は国がもちませんわね。そんなことまで、総務委員会がこんなことまで考えないでいいのかもしれぬけれども、そうなんですよね。大臣、どういう認識ですか。
#272
○国務大臣(高市早苗君) 今回、委員もおっしゃっていただきましたけれども、大変苦労をいたしました。あらゆる手段を行使して、その上で地方の一般財源総額の確保も行ってまいりました。なかなか厳しい状況でございます。しっかりと返すものは返していかなきゃなりませんけれども、そして財政の健全化も進めていかなければ、本格的な成長に向けて、未来の成長に向けての責任も果たせません。もうとにかく今私たちができるのは、歳出においてはめり張りを付けていくこと、健全化を図っていくこと。それから、歳入面、これも税収は、地方税収は幸いなことにここのところ伸びておりますので、しっかりとこの流れを本格的にしていく、入る方も増やしていくという取組でございます。
#273
○片山虎之助君 財政局長ね、交付税特会の借入れは二年延ばすの。六十何年まであるんですよ。ちょっと説明してください。償還期限の変更、今度。五千億を四千億にして、あと延ばしていくんでしょう。
#274
○政府参考人(黒田武一郎君) 今回、二十九年度には五千億円の償還が当初の予定でございましたけれども、それを今年度と同様の四千億にいたしまして、それを三年間続けます。その後、一千億円ずつ増やしていきまして、一兆円になった時点で一兆円でずっと返していくということになりますので、償還金はそういう形で繰延べになります。
#275
○片山虎之助君 あなた、それ、今の交付税特会で一兆円も返せるような、よくそういう計画を作れるね。どういうその当てがあるんです。先のことなんか知らないというのは無責任よ。
#276
○政府参考人(黒田武一郎君) 特会の償還につきましては、過去もいろいろな償還表を作らせていただきまして、その都度御議論いただいたところでございますけれども、現在の償還表を作らせていただきましたときには、とにかくできる限り、毎回そういうふうに御説明しておりますけれども、とにかく少しずつでも返していこうという視点でスタートしまして、当初一千億円からスタートいたしました。その後、消費税の引上げ、地方消費税の財源の確保等々のめどが立ったこともございまして、最終的には一兆円について何とか財源が確保できるのではないかというめどの下で償還計画を作らせていただいております。
#277
○片山虎之助君 それと、今の借りたやつを返すやつを延ばすのと、臨財債という国、地方の折半で借金をするやつをこれ延ばしていく、これから三年やる。これで当面泳ぐんですけど、もう一つは、地方公共団体金融機構というのがあるんですよ、昔の公営企業金融公庫が。これが公営企業債で高い利子で地方にお金を貸してためたお金があるんですよ。そのお金を食い潰しているんです、今地方財政に入れて。これが、この前何兆円かやってまたやって、今回またやるんですよ。今までどのくらいそこから助成してもらったというか回してもらったのか、今回が幾らかちょっと言ってください。
#278
○政府参考人(黒田武一郎君) 御指摘の機構の金利変動準備金でございますけれども、この活用につきましては、この機構法の附則第十四条におきまして、公庫債権管理業務を将来にわたり円滑に運営するために必要な額を上回ると認められるときは、当該上回ると認められる金額を国に帰属させるものと規定しております。
 この準備金につきましては、これまでこの附則第十四条に基づきまして、平成二十年度におきましては三千億円、平成二十四年度から平成二十五年度までについては総額一兆円、それから平成二十七年度から二十九年度までにつきましては総額六千億円以内ということでやってまいりまして、平成二十七年度には三千億円、平成二十八年度には二千億円、計一・八兆円が今まで使ってきたところでございます。
#279
○片山虎之助君 一兆八千億ですよ。一兆八千億円のお金が機構がためている貯金から地方財政の方に回っているんですよね。地方団体が元々負担した利子やその他だからいいといえばいいけれども、こういうやりくりというのがどういうことになるのかね。
 それで、あと機構には幾ら残るんですか。今言ったように、一兆八千億も出して、あと幾ら残る。
#280
○政府参考人(黒田武一郎君) 二十七年度決算で、機構には、この準備金につきましては一・六兆円残ることになっております。これを更に活用できないかということで、来年度以降九千億円を使わせていただくということになりますので、それで現在使える額はほぼいっぱいという見通しになっております。
#281
○片山虎之助君 それは皆さんの意見聞いているんでしょうね、地方団体の意見なり機構の意見なり。御無理ごもっともでお上の言うことは聞くかな。いかがですか。
#282
○政府参考人(黒田武一郎君) この金利変動準備金を含む機構法を成立させていただきましたときに、それぞれの附帯決議の中でも地方公共団体の意見を十分に聞くように、それから機構の経営状況を十分に踏まえて判断するようにということを指摘いただいておりますので、今回につきましても、地方六団体に意見を伺いましたし、機構の方からも、相談いたしまして、これについては差し支えがないという文書をいただいております。
#283
○片山虎之助君 これは元々金利変動準備金なんですよね。金利が動くから、危ないから金持っておかなきゃ。まあ大蔵省というか財務省も同じですわね。
 しかし、こういう状況でやっていくということは、地方財政の将来がどういうことになるのか大変心配なので、例えば今交付税率を上げるなんというのは、なかなかそんなことはできませんわね、国の財政考えるときに。そうしたら、このままいくとどんどんどんどん国も追い込まれるんなら地方財政も追い込まれますよね。地方創生どころじゃないんですよ。財政面で破綻しちゃう。だから、抜本的に何か考えにゃいかぬのですよ。だから、我々は、我が党は、統治機構を改革してもっとひっくり返すようなことをしないと財政ももたないと、国の財政、地方の財政。政治、行政そのものももたないと、こう言っているんですが、まあそれは置いておいて。
 大臣、どうですか、今みたいなやりくり算段して無理をして、結果としてあっちこっちに迷惑を掛けて、それでこれでいつまでやっていけるのかと思いますよ。まだやっていけます、もう少しは。そうしたらどうなるんですかね。
#284
○国務大臣(高市早苗君) 国も大変ですし、地方の財政状況も大変でございます。その原因というのは、本日の委員会でも議論がありましたけれども、一つは高齢化に伴う支出が増えているということ、そしてもう一つは、やっぱり国の制度、これに基づいて地方の支出というものが一定程度発生するということになります。ですから、国がやるべきことは何か、地方がやるべきことは何かというところで一定の整理、また制度の見直しというのは臨機応変に行っていく必要があると思います。
#285
○片山虎之助君 国、地方を通じる徹底的な行財政改革というんでしょうかね、そういうことを含むものを、しかも中途半端じゃもうもたないと私は思うんですよね。
 そういう意味で、今すぐ結論を出すとかなんとかということじゃありませんが、ひとつ御検討賜りますように、総務省というのは私そういう役所だと思っているので、是非よろしくお願いいたしたい。国、地方を通じる日本の在り方、行財政の在り方、それが国民の福祉にどうつながるか、是非総務省で御検討賜りますようにお願いします。
 そこで、総務省が来年の地方財政計画で力を入れている一つは老朽化対策ですよね、施設の更新、公共施設の。地財計画の中にも項目を作って特別の財政措置でされているので、私非常に結構なことだと思うんです。そして、その中には一般会計分だけじゃなくて公営企業の方も、公営企業会計の方も当然入るべきなので、特に私は上水道と下水道の更新というのがもうそろそろ時期に来たんじゃないかという感じを非常に持っているので、現在の上水道、下水道の状況とその更新対策について、厚生省と国交省になるんでしょうか、御説明をください。
#286
○政府参考人(北島智子君) お答えいたします。
 水道は国民生活に必要不可欠なインフラでありまして、水道施設の適切な更新を行っていくことは極めて重要な課題と考えております。
 水道事業者の財政が厳しい中、水道施設の計画的な更新等を図るためには、それぞれの水道事業者において更新の必要時期と費用を把握し、財政確保の方策を講じながら計画的に更新を行う、いわゆるアセットマネジメントが有効であると考えており、そのための手引きや簡易支援ツールの提供等を行ってまいりました。
 さらに、水道施設の老朽化等に対応するため、水道法の一部を改正し、水道施設等の適切な資産管理の一層の推進を図ることとしております。
 また、水道施設の更新等に要した費用でございますが、平成二十六年度実績で約一兆六百億円となっております。
 今後の更新費用につきましては、更新の規模、それから耐用年数をどのように想定するのか等によって大きく変化することから詳細にお答えすることは困難でございますが、一つの推計として、各水道施設を法定耐用年数で更新した場合、平成二十一年度から平成六十二年度までの平均更新費用は年間約一・四兆円となります。
#287
○政府参考人(森岡泰裕君) 下水道についてお答えをいたします。
 下水道の老朽化対策につきましては極めて重要な課題であるというふうに考えております。このため、平成二十七年に改正いたしました下水道法におきまして、維持修繕基準を創設し、腐食のおそれの大きい下水管の定期的な点検や、異常が確認された施設の修繕、改築などを地方公共団体に義務付けたところであります。また、本年度、下水道ストックマネジメント支援制度を創設し、計画的な点検、調査、あるいは改築に要する費用を支援しておるところでございます。
 現在の改築事業費でございますが、年間約〇・六兆円でありまして、今後の改築事業費につきましては、現行の技術水準を前提として、平成三十五年度に約〇・八兆円、平成四十五年度には約一兆円というふうに推計をしております。
#288
○片山虎之助君 いやいや、それは大変な額ですよ、上水道も下水道も。
 それで、利用する人が減るんだから、人口は減るんですからね。しかし、そうなると、結局、国民の負担が上がるということになるんですか。その辺のお考えをちょっと簡単にお聞かせください。
#289
○政府参考人(北島智子君) お答えいたします。
 国庫補助につきましては、政策的な、例えば広域化などの一定の条件で、政策的なものについては支出をしておりますけれども、水道につきましては原則として水道事業者が負担する水道料金等から水道事業者が負担するものと考えております。
#290
○政府参考人(森岡泰裕君) 下水道経営の健全化につきましては大変重要な課題というふうに考えておりまして、国土交通省といたしまして、例えば下水道経営改善のガイドライン、あるいは総務省とも一緒にやっておりますけれども、経営状況の見える化、企業会計化等に伴います見える化等も促進しております。さらに、今後改築需要の増加等に対応するため、下水道使用料算定の基本的な考え方の見直しを行ったというところであります。
 今後とも、経営健全化に向けてしっかり施策を検討していきたいというふうに考えております。
#291
○片山虎之助君 私が言っているのは、国民負担を上げないように、水道料金や下水道料金を上げないようにしてくれと、そのためには効率化と広域化かな、そういう経営戦略みたいな観点が必要ではないかと。それをお聞きしたかったんですが、総務省の方で、公営企業ということで、そういう指導していますよね。総務省、どうですか。
#292
○政府参考人(黒田武一郎君) 今御指摘ございましたように、今後人口減少が進む中で、上下水道施設の老朽化に伴う更新需要の増大が見込まれるなど、非常にこの経営環境は厳しさを増しつつございます。例えば、平成二十五年度から二十七年度までの三年間の使用料を見てまいりますと、一般家庭、二十立米当たり、上水道が三千百円から三千百八十八円に、下水道が二千九百三十一円から三千十七円に上昇している状況でございます。
 こういう中で、このサービスを将来にわたり安定的に提供していくためには、まずは施設の統廃合、ダウンサイジング、長寿命化などにより投資の水準を見直しますとともに、民間活用などにより維持管理の効率化を進め、経営改善、合理化をより一層徹底することを通じ、料金の原価を極力抑制することが重要であると考えております。この観点からも、経営戦略等を作っていただきまして、より効率的な経営に努めていただきたいと考えております。
#293
○片山虎之助君 参考までに教えていただきたいんですが、水の使用量というのは増えているんですか、減っているんですか。増えているんでしょう。
#294
○政府参考人(北島智子君) お答えいたします。
 人口減少、それから節水などいろいろな条件がございまして、水道料金の徴収が減っている、減る傾向にあると考えております。
#295
○政府参考人(森岡泰裕君) 下水道につきましては、現在普及を進めている地域もございますことから、全国的なボリュームといたしましてはまだ減少傾向にはございませんでして、今後整備が、普及が進む段階におきまして、人口減少等に伴う影響が出てくるものというふうに考えております。
#296
○片山虎之助君 それで、総務省、今、上下水道聞いたんだけど、皆さんの方は公共施設全般を見直して、もう一遍更新を含めてきちっとやり直せと、こういうことを言っているわけですよね。それは、需要とその財源手当てというのはもううまくリンクさせているわけですか。
#297
○政府参考人(黒田武一郎君) まず、公共施設等総合管理計画の中におきましては、全ての公共施設につきまして将来の更新投資を見積もっていただいて、何が一番効率的な管理につながるかというのを整理していただくということになります。この公営企業につきまして、それぞれ経営戦略を作っていただきまして、これは十年以上のスパンでどの程度の投資が必要になるか、その中でどの程度の料金収入が入ってくるかを見積もりまして、料金収入でその投資が賄い切れないときにはその投資の在り方を見直す等々について更に検討していただきまして、全体として持続可能な企業を目指していただくと、そういうことを目指しております。
#298
○片山虎之助君 その見直しは、専門家みたいな人のアドバイスや何かがなくてもできるの、よく分からぬけど。自ら、それぞれの自治体が自分でやりますといって自分で計画を作ってやらせるということ、こういうことになるんですか。
#299
○政府参考人(黒田武一郎君) 基本はそれぞれの経営体でやっていただくことになりますけれども、その必要なアドバイザーでありますとか専門知識につきましては、私どもの方でもいろいろとサポートさせていただいております。
#300
○片山虎之助君 それで、もう一つ大きいのは、地方消費税なんですよ。今は地方消費税というのが地方財源の中で大変重要な地位を占めるに至っているんで。この地方消費税は、できるとき大騒動だった。自民党と社民党とさきがけの連立政権つくった、平成六年のときにね。三党から出ていって、わっしょいわっしょいやりまして、私なんかも入って、それでつくって、制度になるのは九年ですよ、平成九年からですけどね。その地方消費税が果たして地方税になるのかという議論があったんですよ。しかし、それは最終消費地で清算すると、こういうことで、大議論の末決まったんですけどね。
 その経緯を簡単に、税務局長、復習してください。
#301
○政府参考人(林崎理君) 今御紹介ありましたとおりでございまして、地方消費税は、多段階の消費型付加価値税ということで、地方税として組んだ場合に、各事業所が所在する都道府県に納付する仕組みとしたとしても、税が、負担するのはこれは消費者で、消費者の所在する地域とその税収の帰属地の不一致が生じるということになって、この点が問題だということになったわけでございます。
 それで、この最終消費地と税収の帰属地の不一致を解消するために、一旦国から各都道府県に払い込まれた地方消費税収を、商業統計などの統計に基づいて算定した各都道府県の最終消費に相当する額によって各都道府県間で清算する仕組みを導入することとして解決をしたということでございまして、今御紹介あったとおり、今非常に大きな役割を果たしているということでございます。
#302
○片山虎之助君 それの清算の基準を今直そうとしているんですよ。やっぱり地方消費税を人口の少ない方に少し回そうと、大都市圏や東京じゃなくて。基準をいじろうとしているんだよね。それを、与党税調ですか、何かの答申に書いていますよね。これは、いつまでにどうするということのあれですか。分かる範囲で答えてください。
#303
○政府参考人(林崎理君) 地方消費税の清算基準は、地域ごとの消費の実情に即して税収の帰属を決めるというもので、地域ごとの消費をより正しく表すように見直すということ、これは元々重要な課題であります。
 その一環として、平成二十九年度商業統計データの更新に伴いまして、通信販売分を除いたり、それから従業者数から人口へのウエートのシフトを実施することとしたところでありますけれども、今御紹介がありました与党税制改正大綱の検討事項におきましては、統計データの利用方法等の見直しを進めるとともに、必要に応じ人口の比率を高める方向で検討を進めるとの方針が示されたことでございまして、税収の帰属の適正化を進めるという観点から理論面、実務面を含めて検討するということになっております。これ、三十年度税制改正に向けて検討して結論を得るということになっております。
 なお、清算基準の見直しは、税収の帰属の適正化ということを繰り返し申し上げておりまして、税収格差の是正そのものを目的とするものではございません。
#304
○片山虎之助君 しかし、事は税なんですよ。なるほど、政治的配慮はありますよ。貧乏な財政力が弱いところに税金をたくさん取れるようにしたいというのはあるけれども、やっぱりそれは税としての筋、理屈、経緯、みんなの納得というのが要るんですよ。だから、そこをどう取るかなんですよ。なるほど、それは一極集中打破ですよ。だから、地方に回すのがいいけれども、筋もくそもなくて回すというのも、これもつらいところがある。だから、どこに、どの辺にどういうあれでどうするかというのが大きな課題だと思いますよ。これから一番大きな税金は消費税なんだから、地方にとっても地方消費税ですよ。それについては、私は重大な関心を持たにゃいかぬと思っておりますので、特に当事者である総務省には、自治省はよろしくお願いいたします。
 取りあえず今日はこれで終わります。ありがとうございました。
#305
○又市征治君 又市です。
 本題に入る前に、安倍政権のこの五年間の予算というのは、前年度の補正予算と合わせて事実上十五か月予算、こういうふうになっております。当初予算に盛り込む事業を前年度補正に前倒しするなど、当初予算の事業を小さく見せかける粉飾的な手法が常態化している、こう言わなきゃなりません。来年度の予算を見ましても、これは、本来増やすべき社会保障費を一千四百億円圧縮する一方で、防衛費は五年連続で増加させて過去最高。とても国民に目を向けた予算とは言えませんから、我が党とすればこれは反対だということをまず申し上げておきたいと思います。
 そこで、今日の本題に入りますが、今回の地方税法改正で大きな関心を集めたのは配偶者控除、配偶者特別控除の見直しでありました。政府は一億総活躍社会を標榜し、その実現のために女性の生き方、働き方についても見直すとして大変注目を集めたということだったと思いますが、しかし、大山鳴動してネズミ一匹、結論は所期の目標から見ますと極めて不十分なもので、配偶者特別控除についての所得制限が現行の給与所得百十万円から百五十五万円に引き上げられただけだったわけですね。これでは壁となる所得水準が引き上げられただけで、フルタイム勤務の配偶者の不公平感は置き去りにされたままということです。この点を、大臣、いかがお考えなのか、また、今後の更なる見直しについてもどのようにお考えなのか、お伺いしたいと思います。
#306
○国務大臣(高市早苗君) 特に就業調整の問題につきましてですけれども、これはもう配偶者特別控除の導入によって既に税制上の百三万円の壁というのは解消しておりますけれども、ただ、導入後もやはり百三万円以内にパート収入を抑える傾向がございました。これは配偶者控除の百三万円という水準が企業の配偶者手当の支給基準に援用されているということも原因の一つだったと存じます。
 配偶者控除などにおいて今回配偶者の収入制限の引上げを行うこととしているんですが、私は、これは働きたい方が就業調整を行うことを意識しないで働くことができる環境づくりに寄与するものでありますし、女性活躍の観点からも、それから従業員の就業調整による人手不足の解消の観点からも意義はあると思います。
 ただ、委員もまだまだという問題意識をお持ちなんだろうと思いますが、平成二十九年度の与党税制改正大綱におきましても、今回の見直しは個人所得課税改革の第一弾だということで、今後も改革を継続していくとされております。
 その方向性としましては、所得再配分機能の回復の観点から、現在、所得控除方式を取っている基礎控除などの人的控除等における控除方式の見直し、多様な働き方を踏まえた所得の種類に応じた控除と人的控除の在り方の全体としての見直しなどが示されております。
#307
○又市征治君 見直されていくということでありますが、その際、社会保険料や配偶者手当と一体で見直す必要があるんだと思うんですね。また、所得再配分の観点から、所得課税の抜本改革、人的控除の改革に向けた道筋をやっぱり示すべきではないか、このように思います。その点は申し上げておきたいと思います。
 次に、エコカー減税についてですけれども、これは元々、景気対策、環境対策として時限的に創設をされました。しかし、リーマン・ショック時の自動車需要の激減対策ということもあって、環境性能基準の見直しも図られながら現在まで継続されてきたわけですけれども、今回の改正では、対象範囲を絞り込んで二年後の三月三十一日まで延長する、こういうふうにされております。
 これまで、エコカー減税の恩恵を受けた新車販売台数に占める割合というのは八割を超えているわけですね。今回環境基準を見直すとその割合はどう変化する、こういうふうに見ておられるのか、まずこの点を伺いたい。そしてまた、新車販売台数の八割から九割を占めるとなると、環境対策というよりも、むしろ車の買換え促進減税、こういう側面が非常に強いのではないのかと、まさに自動車産業への支援対策という形に変わっている。そうすると、エコカー減税の名称偽りあり、こういうことになりはしないのかということですね。
 また、自動車に関しては、最近、ドライブレコーダーとか自動ブレーキが注目をされていますけれども、こういうものを装備した車に対する減税などというものをやってはどうかという声もあるようですけれども、この点についてはどのようなお考えなのか、伺っておきます。
#308
○政府参考人(林崎理君) お答えいたします。
 まず、エコカー減税対象車の割合、これ事務的な話でございますので、私の方からお答えさせていただきたいと思います。
 平成二十八年度の上半期、四月―九月の新車販売の状況で、先ほど御紹介あったとおり、八六%がエコカー減税の対象となっておりますけれども、今回の見直し、またその見直しの実施に当たって、足下の自動車販売への影響に十分配慮して基準の引上げを段階的に行うこととしておりますので、この結果、平成二十八年度上半期の新車販売状況を見直しの後の基準に当てはめると、二十九年度で八二%ですけれども、三十年度は七一%が対象となる、こういう数字になっておるところでございます。
#309
○大臣政務官(冨樫博之君) エコカー減税については、燃費水準が向上する中で、対象範囲の見直しを行わなければ政策インセンティブ機能が低下するという性質を有しております。このことを踏まえ、今回の税制改正に当たっても、足下の自動車販売への影響に十分配慮しつつ、政策インセンティブを強化する観点から、対象範囲を二〇二〇年度燃費基準の下で見直すこととしているところであります。
 なお、これまでも、エコカー減税の見直しにおいて燃費基準を適切に引き上げてきたことにより、燃費性能の優れたエコカーの普及や燃費値の向上に一定の成果が上がってきたものと考えているところでございます。
 また、自動車の安全技術の性能向上と普及促進については、人口減少、高齢化が進む我が国にとって重要な課題と認識をしております。そのための政策手段としては、一般論として、一定の装置の搭載を義務付ける規制、補助金や税制等、様々な選択肢が考えられるが、政策目的に照らして何が適切で効果的かという観点から幅広い検討が必要と考えているところであります。
 いずれにせよ、何らかの政策手段を講ずる前提として、自動車の安全技術の性能を評価するための統一的な基準が必要になるものと考えております。まずは、関係省庁において検討が進められるべきものと考えているところであります。
 以上です。
#310
○又市征治君 今もありましたけれども、自治体などは、簡単に言えば減税対象を減らすようにしてくれと、こういうことになるし、業界や経済産業省なんかは車売れりゃいいと、こういう格好で、減税分野を増やせと、こういう理屈になっているということなんだと思うんですね。エコカー減税と銘打つ限りは環境対策というこの意味を持たなければ意味はないわけで、そこら辺のところはしっかりと主張してもらいたい、こう思います。そのことを是非肝に銘じてもらいたい。また、自動車性能の問題についても、安全性の確保という観点というものをしっかりとやっぱり求めていくということにならないと意味がない。本当に業界援助のための減税措置ということになりかねませんから、その点は強く申し上げておきたいと思います。
 さて、先ほどからも出ていますけれども、今年度も一般財源総額は前年度同程度が確保された。地方交付税も十六兆三千億円が確保されました。しかし、国税五税の前年度からの繰越金がないことによって地方財政の収支構造に大きな問題があることが改めて明らかになったと、こう思います。確かに、臨時財政対策債は当初見込みより抑えられましたけれども、この間の新規発行の減少傾向から逆に増加傾向に転ずるということになっていますね。そして、臨財債の特例発行期限も二〇一九年まで延長される。
 さっき片山先生がおっしゃったように、初めは三年のものが、どんどんどんどん、もう十七年も続いている、こういう格好になってきた。発行済みの臨財債の大きな部分は借換えのためであり、事実上地方の立替払が恒久化をしているということが言えるんだろうと思う。地方六団体も、臨財債が増加した点は残念である、こういうふうに言っていますよね。
 何度も申し上げますけれども、現場ではこの臨財債の増加に大きな不安、不満が高まっているわけですが、改めて、基本的なこの解消に向けての方策、このことをお示し願いたいと思います。
#311
○政府参考人(黒田武一郎君) 地方の財源不足に対しましては、国と地方の責任分担の明確化、財政の透明化等の観点から、平成十三年度より、特別会計の借入れに代わりまして、地方負担分につきましては臨時財政対策債の発行により対処してまいりました。この地方の財源不足につきましては、リーマン・ショックに伴う景気後退により平成二十二年度には十八・二兆円までに拡大したものの、近年はアベノミクスの取組の下に税収が回復基調にあることから、当時と比較して縮小しておりますけれども、平成二十九年度においてもなお七・〇兆円もの巨額の財源不足が生じている状況でございます。
 このように、地方財政におきまして巨額の財源不足が継続して生じておりますので、臨時財政対策債の発行残高は平成二十九年度末には五十三兆円程度となる見通しでありまして、地方財政の健全化の観点から大きな課題があると認識しております。このため、臨時財政対策債のような特例債に頼らない財務体質を確立することが重要であります。
 歳入面では、アベノミクスの成果を全国各地に行き渡らせ、地方税収等の増を図りますとともに、歳出面では、国の取組と基調を合わせて、めり張りを付けて歳出構造を見直すことによりまして、財源不足の抑制、縮減に努めてまいりたいと考えております。
#312
○又市征治君 まあ同じ答弁を毎年聞いているわけですけれども、やはり地方は半信半疑、しっかりとこの地方財政確立の見通しある方策を示せと、こう言っているわけですね。財源がないからどうしようもないというふうにおっしゃるんだろうけれども、それは後ほどまた申し上げたいと思う。
 先ほど述べたように、今年度の繰越金がないためにやりくりが大変で、財源確保が繰越金頼みになっていたことを改めて示したわけですけれども、地方交付税は二〇一三年以来連続して減額になっている。やりくりが大変だったそういう中で大臣などは大変努力をされたことは承知をしていますけれども、交付税特会の借入金償還額の後年度への繰延べなどにもこれは現れているということであります。
 地方財政の円滑な運営のためにいろんなやりくりがありますけれども、やはり抜本的な改革、交付税の法定率の引上げはどうあってもやっぱり必要だということであります。矛盾の先送りというのは傷をやっぱり深くするだけだと、こう言わなきゃならぬのだと思うんですね。
 来年度の地方交付税総額のうち、国税五税の法定率分は十五兆一千六百億円余となっていますけれども、この額は減額補正された今年度当初比百六十三億円増ですね。政府は民需を中心に景気回復を見込んでいるようですけれども、今年のつい先頃、春闘、結果を見ますと、経営側の経済認識とはかなりずれているというふうに言わなきゃならぬのではないか。こんな状況の中で大変な内部留保をため込んでいるのにたった千円とか千五百円程度、こんな格好なわけですね。
 来年度の国税五税税収の根拠を改めて伺っておきたいと思います。
#313
○政府参考人(井上裕之君) 根拠でございますけれども、まず二十八年度の税収補正におきまして、国税五税、地方交付税の原資になっておりますが、二十八年度当初予算に比べて三角一・八兆円の減でございます。要因は、先ほども申し上げましたけれども、年初に比べて大幅な円高になったこと等々によるものでございます。
 一方で、二十九年につきましては、雇用・所得環境の改善が続く中で、民需を中心とした景気回復を見込んでございます。二十八年度の減額した補正予算をベースとしまして、政府の経済見通しにおける雇用・所得環境の改善等々を反映して見積りをしまして、その結果、国税五税の税収は二十八年度補正後予算から一・八兆円増となる四十九・四兆円としたところでございます。
#314
○又市征治君 今ほども申し上げましたけれども、賃上げはやられているけれどもがくっと落ちている、こういう状況。初めはトランプ大統領誕生によって何か不透明だったとかなんとかと、いろんなことを理屈付けられたけれども、やはりこの企業動向から見て、国税が増収になるというのは私は甘いのではないのか、やっぱり歳入は手堅く見積もるというのは原則だろうということを改めて申し上げておきたいと思います。
 そこで、次に、来年度の地方財政計画における一般行政経費は約八千億円の伸びになっておりますけれども、その大半が社会保障関係費の増ということですね。この中で地方負担の増額分は約四千五百億円で、この部分について一般財源総額の増加分四百十一億円、歳出特別枠減額分のうち一千億円と、公債費等の減額分の一部を活用して捻出をされているということでありますが、この一般財源総額実質同水準という条件の下では、新たに計上された社会保障の充実分三百九十七億円以外は増額できないので、他の経費を削減することによってしか賄うことはできない、こういうことになっているんだと思いますが、この認識で間違いないかどうか。また、一般財源総額実質同水準は今後も引き続き維持されるべきだとは思いますけれども、政府が予定する消費税率の一〇%への引上げの影響などを踏まえてどのように考えられているのか伺います。
#315
○政府参考人(黒田武一郎君) 地方の一般財源総額でございますけれども、これにつきましては、経済・財政再生計画におきまして、二〇一八年度末までにおいて、二〇一五年度地方財政計画の水準を下回らないよう実質的に同水準を確保するというふうに決められております。この実質的に同水準を確保するということに沿いまして毎年の地方財政計画を作っていくということになりますが、その中で、法で定められた経費、それから国の予算に計上された施策、事業につきまして見積もりまして、様々な経費について実行可能であります地方の一般財源総額を確保していくということで整理をいたしております。
 それで、この消費税の一〇%への引上げの関係でございますけれども、この二〇一九年度以降の一般財源総額の在り方につきましては、今度はその時点における今後の地方財源につきましての政府としての基本的な考え方を踏まえて、それぞれの年度における地方財政対策において検討することになろうと考えておりますが、この二〇一九年度に予定される消費税率引上げも踏まえながら、地方団体が必要な行政サービスを提供しつつ安定的な財政運営を行っていけるよう、地方交付税を始め、地方が自由に使える一般財源総額を確保してまいりたいと考えております。
#316
○又市征治君 総務省は自治体に必要な財源を確保したと言いたいのはよく分かりますけれども、現実は地方もやりくりは大変だというわけで、建前論だけで、あるいはまたマクロだけで地方財政を見るのではなくて、もっとやっぱりしっかりと現場の実態を直視し、それをやっぱり酌み取ってもらいたいということは申し上げておきたいと思います。
 次に、リーマン・ショックによる景気後退を受けて、二〇〇九年以降、地財計画に歳出特別枠が計上されてきました。この間、骨太方針二〇一五であるとか、あるいは昨年度の財政審からは廃止の大合唱が沸き起こっていますけれども、一応来年度も、減額はされたものの、一千九百五十億円が確保されています。他方で、今回、老朽化した公共施設の延命対策、耐震性の不十分な自治体庁舎の建て替えといった公共施設の管理経費や、一億総活躍社会の実現に向けた取組として保育士、介護職員の処遇改善費が計上されています。
 これらの内容は、到底一時的な手当てで済むわけではありませんよね。これらの予算措置は今後も継続されていく、そういうふうに判断してよろしいですね。また、歳出特別枠には高い段階補正が適用されてきたわけですけれども、小規模自治体に傾斜配分されてきています。来年度、歳出特別枠が削減されていますけれども、小規模自治体への配慮というのはどのようになされているのか。この二点、伺います。
#317
○政府参考人(黒田武一郎君) 御指摘いただきました公共施設等の適正管理の関係についてでございますが、この公共施設等適正管理推進事業につきましては、今後本格化する老朽化対策等の取組を更に推進するため、まずは平成三十三年度までの五年間措置することとしております。それから、保育士、介護人材等の処遇改善に係る地方負担につきましては、平成二十九年度地方財政計画の歳出に適切に計上することによりまして必要な財源を確保したところでありまして、この計上と同様に、平成三十年度以降も引き続き適切に対処してまいりたいと考えております。
 それから、この歳出特別枠の中の地域経済・雇用対策費の算定についてでございます。平成二十八年度は前年度から二千百億円減の二千三百億円、平成二十九年度は前年度から一千億円減の千三百億円としております。平成二十八年度の地域経済・雇用対策費の算定につきましては、地域によって地域経済や雇用環境の状況に差があることを踏まえまして、小規模自治体等の対策の必要度が非常に高い団体における需要額の減少幅を緩和するための算定方法を講じているところでございます。
 平成二十九年度におきましても、平成二十八年度の措置を踏まえながら、小規模自治体における財政運営に支障が生じないように適切に算定してまいりたいと考えております。
#318
○又市征治君 次の質問でも触れますけれども、小規模の自治体にあっては、同じ予算を投入をしても成果が上がらない、そういう自治体があることも事実であります。それらに対しての配慮というのを是非しっかりやっていただくように要請をしておきたいと思うんです。
 次に、まち・ひと・しごと創生事業費の地方交付税の算定方式についてお聞きをしたいと思います。
 来年度も地域の元気創造事業費三千九百億円程度を、人口を基本としつつも、各自治体の行革努力や地域経済活性化の成果を反映させるとしています。さらに、来年度から、算定割合の比重を三年掛けて、行革努力分から地域経済活性化分、つまり成果へ移行するということにされているようであります。
 まず、地方交付税は本来、地方の固有財源であって、その配分方法を国の政策誘導の手段として利用することは許されないはず、このように思います。その点についてどういう認識なのか、伺います。
 また、人口減少特別対策事業費六千億円程度の配分割合も、これも三年掛けて取組の必要度から取組の成果へとシフトされている。そもそも努力あるいは必要性について客観的な手法が可能かどうか、大変私は疑問だと思うんですね。必要度あるいは成果の指標をどのようなものとする考えなのか、改めてこの点伺います。
#319
○国務大臣(高市早苗君) まず、地域の元気創造事業費の算定でございますけれども、地域経済活性化に取り組むための財政需要について、人口を基本とした上で各地方団体の行革努力や地域経済活性化の取組の成果を反映しております。これは、各地方団体が行革により捻出した財源を活用して地域経済活性化の取組を行っていると考えられること、地域経済活性化に積極的に取り組んで成果を上げられた団体では全国標準以上の経費が生じていると考えられることを踏まえ、全国的かつ客観的な統計データが存在する指標を用いて各地方団体の取組を多面的に反映しております。
 それから、人口減少等特別対策事業費でございますが、算定に用いている指標としては、これも全国的かつ客観的な指標で地方団体ごとのデータが存在する指標として人口増減率、転入者人口比率、転出者人口比率、年少者人口比率、若年者就業率、女性就業率などを用いております。これは、全国各地で取り組んでおられる人口減少対策の様々な取組についてその財政需要に関連すると考えられる客観的な指標を幅広く用いておりまして、適切に財政需要を算定していると考えております。
#320
○又市征治君 全国自治体、規模も違えば地域も違う、一体全体もう山合いのちっちゃな町村などというものに成果をどう求めるとおっしゃるのか。まさにそこの役場そのものがその地域の最大の企業、そういうところが幾つもあるということは十分御承知なわけですが、そういう意味で、それぞれのところでそれなりの努力をしている、そんなのを指標化できる私ははずがないと思うんですね。
 それはそれで、もう総務省は行革努力をしろと締め付けてやってきた結果をおっしゃっているような気がするんですけれども、また、それぞれの自治体が置かれている事情、条件が違うわけですから、本当にその点はしっかりと配慮をすべきだということを重ねて強く申し上げておきたいと思います。
 今更言うまでもないことですけれども、自治体は多様な条件の下に置かれておって、人口減少問題を取っても、その解決のための手段、方法には多くの選択肢がある地域と、今申し上げたようにそうでない地域があるわけ。例えば、近隣に割合大きな市が存在するならばそこと連携する、そういう道もあるけれども、今申し上げたような本当に全く山間の、山合いの小さなところ、どうしろというのか。これは全く条件が違う、人口は同じかもしらぬけれども。
 そういう違いというものがあるわけでありまして、地方六団体も条件の不利な自治体への配慮を求めているわけですが、この点の配慮をどのようにお考えなのか、お伺いします。
#321
○政府参考人(黒田武一郎君) この人口減少等特別対策事業費の算定におきましては、特にこの条件不利地域については配慮する算定をしているところでございますが、来年度からこの取組の必要度に応じた算定から取組の成果に応じた算定にシフトするに当たりましても、この成果を発揮する際の条件が厳しい地域への配慮を行うこととしております。この配慮の具体的な内容につきましては、財政力が低く、過疎法や離島振興法といった条件不利地域に係る法律の対象となっている団体などに対しまして算定額の割増しを行うこととしております。
 それから、全国一律で比較することについての御指摘もございました。この成果の反映に際しましては、これまで全国の平均的な改善度合いと比較してまいりましたが、指標によりましては政令市及び中核市、都市、町村といった区分ごとに改善度合いを比較する方が算定上妥当というものもございますので、これらの仕組みについても導入することとしております。
#322
○又市征治君 最後に、トップランナー方式について、先ほど山下さんも触れられましたが、になってからは、これはかなり野党側からいろいろと意見が出ています。
 昨年度から、多くの自治体で取り組んでいる民間委託等による業務改革を交付税の基準財政需要額の算定に反映させるトップランナー方式というのが導入をされた。つまり民間委託を導入するためのトップランナー方式、こう言い換えていいんだろうと思う。これは地方自治へのむしろ私は総務省からの介入だと言わなきゃならぬと思うんですね。これは前にも申し上げてきました。「国は、交付税の交付に当つては、地方自治の本旨を尊重し、条件をつけ、又はその使途を制限してはならない。」、これはもう交付税法に書かれているわけでありまして、そういう意味で、この基本原則にもとるということを申し上げてきました。地方行革を推進する側からも、既に行革を推進をして、努力あって経費節減によって財源を捻出をしてきた努力がこのトップランナー方式の導入によって水の泡となり、行革意欲を失う、こういう県さえも出ていることも御承知だろうと思う。
 そこで、お聞きしますけれども、このトップランナー方式導入によって基準財政需要額はどの程度進展をしているのか、また、この方式の導入による自治体の反応はどこまでおつかみになっているのか、私が申し上げたようなこともあるということはちゃんとつかんでおられるのかどうか、お伺いをします。
#323
○政府参考人(黒田武一郎君) トップランナー方式の導入に伴います基準財政需要額の減少額でございますが、平成二十八年度の減少額は四百四十一億円、平成二十九年度の前年度からの減少見込額は約四百七十億円となっております。
 この減少額につきましては、この部分をそのまま減少させるということになりますとこれは行革に対するインセンティブを欠くことになりますので、この部分につきましてはこの効果額を活用しまして、地域課題等に対応するための地方単独事業に要する経費の増でありますとか、公共施設等の維持補修、点検等に要する経費に活用するという形で算定をいたしております。
#324
○又市征治君 今指摘されたように、トップランナー方式によって少なくない金額が基準財政需要額から削減をされているわけですね。しかし、トップランナー方式は、現在の時点では基準財政需要額の単価の見直しのみとなっておって、地財計画には反映をされません。しかし、各自治体が基準財政額に沿って合理化を進めることになるならば、それを地方財政計画が後追いをして地財計画が縮小するならば、合理化をすればするほど地方財政が縮小する、こういう事態に陥ることに論理的になるんじゃないですか。この点、大臣、どうお考えでしょうか。
#325
○国務大臣(高市早苗君) 一般論で申し上げますと、地方財政計画は、地方団体が標準的な行政水準を確保できるよう地方財源を保障するなどの役割を持つものでございます。標準的な歳出水準の低下が見込まれる場合には適切に歳出に反映すべきでございます。
 しかしながら、今回のトップランナー方式の導入に関しましては、現在取り組まれているクラウド化の推進などの業務改革の進捗に伴って地方財政計画において一定の歳出効率化効果が見込まれるが、これは地方団体の改革努力により生み出されるものであるということ、現下の地方財政においては別途公共施設等の適正管理などの緊急の政策課題などがあり、これらに対応するための財源が必要であることを踏まえますと、地方財政計画の歳出を単に削減することは適当ではないと考えております。
 非常に厳しい財政状況の中で、歳出の効率化を図るとともに喫緊の政策課題などに対しては歳出を重点的に確保するということで、めり張りを利かせた歳出の重点化、効率化を行うということで全体として必要な財源を確保することにしております。平成二十九年度の地方財政計画においても、今申し上げましたような考え方の下、所要の経費を適切に歳出に計上することによって、地方の一般財源総額について前年度を〇・四兆円上回る六十二・一兆円を確保いたしました。
#326
○又市征治君 いずれにしましても、交付税の交付に当たっては、条件を付け、またその使途を制限してはならないという交付税法の基本原則、これをゆがめる方策であることは間違いないわけで、これからも具体的な事例を挙げてこの点は指摘をしていきたいと、このように思っています。
 そこで、最後に、ずっと議論をしてきて、やはり、財源がない財源がない、国もそうだ、地方もそうだと、こうおっしゃっているわけですが、私はこれまでも予算委員会あるいは決算委員会などでも何度もそのことは申し上げてきたんですけれども、振り返ってみれば、三十年、四十年前から比べると法人税の税率は半分ですよね。かつて四三%ぐらいあった、三十年、四十年前は。それが今は二三%ぐらいでしょう、実効税率はもう少し上がりますけれども。一方で、また所得税の最高税率、最高は七〇%あった、あるいは六五%あったと。どんどん下げてきて四〇%にまで下げて、これを今我々もやかましく言ってきましたから、今四五%になった。そうこうしているうちに消費税がどんどん伸びてきて、今や税収の最大税目が消費税、こんな格好になっている。それで金がない金がないと、こう言っている。だから、例えば、G20この間ありましたけれども、G20などをなぜやっているのかと、麻生大臣にも申し上げました。そういうところで、法人税は、少なくとも例えば四〇%なり、三〇%でもいいですけれども、その線でみんなそろえようよということを国際協調する、そのことを積極的に言っていくべきではないかと。
 その一方で、法人税はどんどん下げてきたけれども、いや、それは国際競争に勝つためなんだからと、こう言ってきた。だけど、今企業の内部留保は三百九十兆円、現預金だけでも二百兆円を優に超えている。だから、私は、企業の社会的責任ということを言うならば、この外形標準とみなして、少なくともこれに対して一%や二%の企業の社会貢献として課税を検討すべきだ、もうその時期に来ているんではないかということを申し上げた。金がない金がないと言っているだけで、あちこち取り合いしているだけじゃ駄目なんであって、そのことについても本格的にやはり議論を政府の中でやってほしい、総務大臣にもそのことを是非求めたい。
 是非、そういう格好の中で、この交付税率の引上げということも実現するように御努力いただくことを重ねて申し上げて、今日の質問を終わりたいと思います。
#327
○委員長(横山信一君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時四十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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