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2017/04/13 第193回国会 参議院 参議院会議録情報 第193回国会 総務委員会 第9号
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2017/04/13 第193回国会 参議院

参議院会議録情報 第193回国会 総務委員会 第9号

#1
第193回国会 総務委員会 第9号
平成二十九年四月十三日(木曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十三日
    辞任         補欠選任
     森屋  宏君     中泉 松司君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         横山 信一君
    理 事
                大沼みずほ君
                柘植 芳文君
                森屋  宏君
                江崎  孝君
                山本 博司君
    委 員
                片山さつき君
                こやり隆史君
                古賀友一郎君
                島田 三郎君
                関口 昌一君
                塚田 一郎君
                中泉 松司君
                二之湯 智君
                松下 新平君
                溝手 顕正君
                山崎 正昭君
                伊藤 孝恵君
                杉尾 秀哉君
                那谷屋正義君
                森本 真治君
                吉川 沙織君
                宮崎  勝君
                山下 芳生君
                片山虎之助君
                又市 征治君
   国務大臣
       総務大臣     高市 早苗君
   副大臣
       内閣府副大臣   松本 洋平君
       総務副大臣    原田 憲治君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  冨樫 博之君
       文部科学大臣政
       務官       樋口 尚也君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小野  哲君
   政府参考人
       人事院事務総局
       人材局審議官   西  浩明君
       人事院事務総局
       給与局次長    嶋田 博子君
       内閣府地方分権
       改革推進室次長  境   勉君
       総務省自治行政
       局長       安田  充君
       総務省自治行政
       局公務員部長   高原  剛君
       消防庁次長    大庭 誠司君
       文部科学大臣官
       房審議官     瀧本  寛君
   参考人
       自治労連非正規
       公共評議会幹事
       ・同埼玉県本部
       非正規公共協議
       会事務局長    小川 裕子君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○地方公務員法及び地方自治法の一部を改正する
 法律案(内閣提出)
    ─────────────
#2
○委員長(横山信一君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 地方公務員法及び地方自治法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、人事院事務総局人材局審議官西浩明君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(横山信一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(横山信一君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 地方公務員法及び地方自治法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、自治労連非正規公共評議会幹事・同埼玉県本部非正規公共協議会事務局長小川裕子君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(横山信一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#6
○委員長(横山信一君) 地方公務員法及び地方自治法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#7
○二之湯智君 自民党の二之湯です。早速質問に入らせていただきます。
 平成六年をピークとして地方公務員数は減少に転じまして、平成十七年の十二月、小泉改革の下で行政改革の指針が閣議決定され、地方公務員も今後五年間で四・六%以上削減することになりました。そのため、地方公務員は、平成六年をピークといたしまして、もう平成二十八年には約五十四万人も減少して、率にして一七%の削減となってしまったわけでございます。
 この集中改革プランによる公務員の削減は、地方自治体の歳出の抑制だったのか、それとも仕事の割には公務員が非常に多いという国民の批判に応えたものだったのか、その辺がちょっと分かりにくいと思うのでございます。狙いは何だったのか、その辺の見解を伺いたいと思います。
#8
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 総務省においては、各地方公共団体に対し、平成十七年から五年間、行革推進法などに基づき集中改革プランの策定を要請してまいりました。これは、厳しい財政状況の中において公共サービスを提供していくためにも、民間にできることは民間に委ね、真に行政として対応しなければならない政策課題などに重点化した簡素で効率的な行政の実現に向け、各団体において職員の削減目標を定め取り組んでいただいたものでございます。この間の実績は約二十二万人、七・五%の削減となっており、各団体において大変な御努力をいただいた結果と認識をしております。
 集中改革プラン終了後は、各団体において、地域の実情を踏まえつつ、自主的に適正な定員管理の推進に取り組むよう助言をしているところでございます。
 以上でございます。
#9
○二之湯智君 地方においては、優秀な若者の就職先といいますのは、まず地元の府県庁あるいは地場の銀行などに限定をされるわけですね。公務員の就職先が非常に狭き門になりますと、若い人がせっかく都会に出て大学で勉強してふるさとに帰りたいと思っても、なかなかキャリアにふさわしい職場がないと、こういうことになるんですね。そういうことは、若者が地方に定着しない、若者の地方離れが一層加速するのではないかと、このように懸念するわけですね。
 ところが、知事とか市町村長は口を開けば、選挙のときに、私は公務員数を何人削減しましたと言って自慢たらしく吹聴するわけでございますけれども、地元においては県庁とかあるいは市役所とか役場は大企業なんですね。そして、比較的安定した収入を得られる人であるわけでございますから、消費者という側面から見てもかなり購買力のある方でございます。昨今、それでももうそういう公務員数が減ってまいりまして、県庁の周辺、あるいは私どもの京都でしたら府庁の周辺とか、そういうところが大変寂れてしまったと、こんな感じがするんですが。
 余りにも公務員数を減らすということは、地方の創生の観点からちょっと問題があるんじゃないかと、このように思うんですが、この点についてお伺いしたいと思います。
#10
○政府参考人(高原剛君) 地方公共団体において優秀な職員を確保することは、委員御指摘の観点に加えて、長期雇用を前提とした人材育成の観点からも大変重要なことと考えております。
 地方公共団体定員管理調査によりますと、近年、防災部門などを中心に一般行政部門の職員は増加傾向にございます。また、地方公務員給与実態調査による四月一日採用者数の推移によると、近年、一般職員の採用者数も増加傾向にございます。
 いずれにいたしましても、各団体において行政需要の変化に対応した職員の採用やめり張りのある人員配置など、自主的に適正な定員管理に取り組むことが重要であるというふうに考えております。
 以上でございます。
#11
○二之湯智君 非常勤職員には、特別職非常勤職員、あるいは一般職の非常勤職員、あるいは任用付きの非常勤職員と、三つの制度があるわけでございます。そういう人たちには報酬と費用弁償が支給されているわけですね。原則大体半年間、又は再任用ありますから一年が限度でございますけれども、再度の任用もあり得るということでありまして、非常に長く役場に勤める方が多いんですね。
 せんだっても、私、地元の行事に行きますと、名札を付けた職員が一生懸命頑張っておるんですが、ぱっと見たら○○役場臨時職員という名札が付いておるんですね。私もこれ今度質問するので、ちょっと関心あるので、何年勤めていますかと言ったら、もう七年目ですと、こういうことでございました。つまり、臨時という常勤職員になっているわけなんですね。
 これは恐らくそこの役場だけじゃなくて、全国多くの自治体では長期にわたる臨時職員がいると思うんですが、その実態は一体どうなっているのか、その点を教えていただきたいと思うわけです。
#12
○政府参考人(高原剛君) 地方公共団体におきましては、例えば何年間、東京都であれば五年間というふうに、その間は能力の実証だけで、公募によらず再度の任用がなされるというような形で運用されているところでございまして、例えば同一任命権者において十年以上同一人を繰り返し任用する事例のある団体を私ども調査をいたしましたが、事務補助職員でいきますと、一千五百三十八団体のうち四百八十六団体、三一・六%の団体で十年以上同一人を繰り返し任用した事例があるということで報告を受けております。
 以上でございます。
#13
○二之湯智君 今上程されている法律案が成立いたしますと一般職非常勤職員に移行するようになるんですが、今は比較的、特別職非常勤職員という立場が非常に多くて、これは守秘義務が課されない。したがいまして、今回はそういう臨時職員にも守秘義務が付されるようになったわけでございます。
 一方、待遇面でも、今までは手当が支給できなくなっておったのでございますけれども、手当が支給できるようになったと、こう思うんですね。恐らく、これは法律で支給することができるとなっておっても、地方自治体の財政力によって出せるところと出せないところがあるんですが、出せるという法律の規定になれば出さざるを得ないというのが私は現実であろうと、このように思うんですね。
 六十四万人以上の非常勤職員に期末手当を出す場合、一体どれぐらいの額になるのか、想定されておるんですか。
#14
○政府参考人(高原剛君) 現在、各地方公共団体において、臨時・非常勤職員に対する報酬水準が様々に異なっており、また勤務形態も多種多様で一律ではないため、今回の制度改正により全国でどの程度の財政負担が生じるかを現時点で見積もることは困難であるというふうに考えております。
 以上でございます。
#15
○二之湯智君 分かりました。
 しかし、いずれにいたしましても、額がどれぐらいになるか分かりませんけれども、相当な額になることは予想されるわけでございますけれども、今なかなか地方交付税も厳しい現状にある中で自治体に交付する財源はあるのか、その点を大臣にお伺いしたいと思います。
#16
○国務大臣(高市早苗君) 今、部長が答弁したとおり、現時点で見積りはかなり困難ではございますけれども、今後、各地方公共団体の対応などについて調査を行わせていただいた上で、地方公共団体の実態も踏まえながら、地方財政措置についてしっかりと検討してまいります。地方公共団体が必要な行政サービスを提供しながら安定的な財政運営を行っていけるように、地方が自由に使える一般財源総額を確保していくということでございます。
#17
○二之湯智君 今回の地方公務員法の改正は、恐らく、働き方改革によって同一労働には同一賃金を支払うべきだという、こういう格差解消を目指すべきであるという、検討会で議論がなされたその延長線上だと、このように思うんですが、ところが、大学あるいは高校で一生懸命勉強して難関の公務員試験に突破した、それで正規の職員になったと。しかし、そこでは多くの非常勤の職員も働いている。同じことをやっているんだからできるだけ格差を少なくすべきだと、こういう話も一方理解もできるんですが、逆にですね、逆に、そうしたら一体試験採用とはどんな意味を持つんだろうという、そういう正規職員のまた不満の声も一方にあるんではないかと、このように思うんですね。
 恐らく職場の雰囲気がちょっとおかしなことになってくるんじゃないかと私自身は心配をしておるわけでございまして、この処遇の改善、正規職員を含む公務職場全体に与える影響、どのように考えておられますか、見解を伺いたいと思います。
#18
○政府参考人(高原剛君) 地方公共団体の運営におきましては、公務の中立性の確保や職員の長期育成を基礎とし、職員が職務に精励することを確保することを通じ、能率性を追求し、地方行政の質を担保するといった観点から、国家公務員と同様、任期の定めのない常勤職員が中心となることを原則としております。このため、常勤職員の士気、モチベーションにつきましては、平成二十八年四月に本格導入されました人事評価制度も活用しつつ、その維持向上に努めていくべきものというふうに考えております。
 一方で、今般、会計年度任用職員に対して期末手当の支給を可能としている理由といたしましては、国家公務員の非常勤職員は期末手当の支給が可能であり、支給実態も進んでいること等を勘案したものでございます。また、このような勤務条件面での取扱いは、民間部門に係る同一労働同一賃金ガイドライン案におけるいわゆる賞与についての正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差の解消という方向性にも合致しているものというふうに考えております。
 こうした点を考慮いたしますと、今回の措置は地方公務員の会計年度任用職員について適正な勤務条件の確保を図るということでございます。よろしくお願いいたします。
#19
○二之湯智君 今、国家公務員には、いわゆる総合職と一般職の試験区分がございますですね。総合職は昔の高級官僚、いわゆるエリート官僚でございまして、恐らく二、三年ごとに昇進を繰り返して、また昇給も進んでいくわけですね。一方、こういう同一労働同一賃金という概念を推し進めていきますと、つまり、そこで一般職で入った人もどう違うんだと。相手は二、三年ごとに昇進していく、昇給していく、自分たちは一回の試験で、たまたま受からなかったけれども一般職だと。こういうことになりますと、総合職、一般職の区分もおかしいのではという、そんな声も出てこないとも限りませんですね。
 いや、私は、何もそれを廃止するんじゃなくて、それはそれなりの大きな意味があると思うんですが、そういう声にどうこれから対処していくんだと、このようなことをお伺いしたいと思います。
#20
○政府参考人(西浩明君) お答え申し上げます。
 総合職試験は、平成二十年の国家公務員制度改革基本法におきまして、政策の企画立案に係る高い能力を有するかどうかを重視して行う試験、一般職試験は的確な事務処理能力に係る能力を有するかどうかを重視して行う試験とされましたことを踏まえまして、平成二十四年から実施しております。
 また、採用後の人事管理につきましては、成績主義の原則や合格した採用試験の種類等にとらわれてはならないとする人事管理の原則の下で、採用年次や採用試験の種類等にとらわれず、適正な人事評価を通じて、能力、実績に基づいた人事配置や昇進管理を行うこととされております。
 国家公務員の給与につきましては、官職の職務と責任に応じて支給することとされており、採用試験の種類にかかわらず、実際に就いている官職の職務と責任に応じて給与が支給されることとなります。
 以上でございます。
#21
○二之湯智君 何か分かったような分からないような答弁でございますけどね。
 地方自治体では大卒と高卒の試験区分がありまして、最近ではもう、都は知りませんけれども、府県庁では高校卒の部長、あるいは政令指定都市でも高校卒の局長、つまり、最初の学歴じゃなくて、もう入ってからの能力によっていろいろと引き立てられるといいますか、それなりの地位が確保できるという、そういう非常にフレキシブルな任用体系になっていることを知っておいてください。
 それから、非常勤職員は様々ありまして、午前だけ勤める、あるいは午後だけ勤める、午前二時間、午後二時間、まあ四時間ぐらい勤めれば、今回もう非常勤職員は手当を支給される対象となるわけですね。世間から見れば、結構な待遇だと、このように映るかも分かりません。
 私はいつもいつも思っておるんですが、最近、地方において消防団員だとかあるいは民生・児童委員だとか、そういうボランティアのなり手がなくて、もう本当にこれ困っているんですね。特に消防団なんかはもうなかなかない。だから、最近は企業に掛け合ったり、学生にも消防団員になってくださいと、こういうことなんですが、一般の消防団員なんて、一年間ならして三万六千円の報酬ですね。一日百円のボランティアなんです。そして、私、地元京都なんですが、一つの小学校区の消防団長になりますと、大体一年に五十日から六十日、消防関係の会合とか研修に出なきゃならぬし、一つの行政区の長になりますと、大体百日ぐらいそれに時間を費やされると、こういうことなんですね。
 しかし、今は日本の国民も非常に地域を良くしたいという、町を良くしたいという、そういうモチベーションが非常に高うございますから、志が高いからそんなお金とかは言いませんけれども、若干、そういう僅かな勤務の人でもいろいろな正規職員との格差をなくそうとか非正規職員にも手当を支給しようとなりますと、一方、そうしたらボランティア頑張っている人はどうなっていくんだという、そんな将来声が起こってくるかも分かりませんから、私は大変その辺を心配をするわけでございますけれども、こういう非常に僅かな勤務時間の非正規職員にも手当を支給しなければならないという、その考え方について見解を伺いたいと思います。
#22
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 期末手当は、原則六月一日又は十二月一日の基準日に在職する職員に対し、給料月額などの期末手当基礎額に期別支給割合、それから在職期間別割合を乗じて得た額を支給することとされております。例えば、一週間当たりの勤務時間が短い現行の再任用短時間勤務職員に対する期末手当については、期末手当基礎額を勤務時間に応じて割り落とした上で期末手当を支給することとされております。
 したがいまして、こうした取扱いを踏まえますと、一週間当たりの勤務時間が短いパートタイム型の会計年度任用職員の方についても、同様に期末手当基礎額を勤務時間に応じて割り落とした上で期末手当を支給することが考えられるところでございます。具体的な支給方法については、今後、地方公共団体の実態なども踏まえつつ検討してまいりたいと考えております。
 なお、消防団員や民生委員、児童委員など、志を持って務めていただいている方々に対する報酬につきましては、常勤職員に近い勤務形態のものを想定しております会計年度任用職員の給付とは切り離して、各団体において、それぞれの勤務形態や職務の内容などを踏まえ御判断いただくべきものというように考えております。
 以上でございます。
#23
○二之湯智君 私の質問とちょっと答弁が食い違っておりましたけれども、まあよろしいです。
 まあ何というんですかね、非正規の公務員の数が減ったということと仕事の量が減ったということはまた別問題ですね。仕事は相変わらず増えてきているわけですね。したがいまして、非正規の公務員が増えてきている、これは実態ですね。恐らく、これから高齢化時代に入りますと、ますますそういう社会福祉関係の非常勤職員が増えざるを得ないんではないかと、このように思うわけですね。
 ただ、私いつもいつも思うんですが、地方自治体のサービスとは何ぞやということですね。サービスの限界ですね。
 私の記憶では、昭和四十年代、日本が高度経済成長を迎えておった頃、地方自治体は非常に財政が豊かだったんですね。もうとにかく、あれもします、これもしますと取り込んでしまった。特によく言われているのは、七十歳以上の老人に対する医療費の無料化ですね。最近はもう有料化になってまいりましたけれども。ああいうことを含めて、これ今日は野党の方もいらっしゃいますけど、あの頃、革新都道府県行政、革新市政というのがもう非常に盛んでございまして、あれもします、これもしますということで若干住民サービスが過剰になったんじゃないかと。しかし、なかなかそれを元に引き戻すということはもうできなくなってしまいましたですね。もうこれもやめます、これもやめますということは言えなくなってきました。
 しかし、これだけもう財政が逼迫してまいりますと、地方自治体のいわゆる市民サービスはどうあるべきかということをやっぱり真剣に考えていかなければならないと思うんですね。これはもう民間に委託した方がええ、これはもうNPOに任せた方がええ、これはボランティアだ、これは本来役所がするべき仕事ではないという仕分をすべきだと私は思うんですね。
 かつて民主党が政権取られたとき、国の事業仕分をされました。あのときこそ私は地方自治体の事業仕分をするべきだという、そんな考えを持っておりましたけれども、今時このまま行きますと、とにかく地方自治体は仕事を抱え過ぎてもうにっちもさっちもいかなくなるという、そんな事態に陥るんじゃないかと、このように思うわけでございますけれども、この自治体の市民サービスは改めてどうあるべきか、原田総務副大臣の見解を求めます。
#24
○副大臣(原田憲治君) お答えを申し上げます。
 総務省といたしましては、厳しい財政状況にあっても質の高い公共サービスを効率的、効果的に提供する観点から、地方公共団体においてICTの徹底的な活用や民間委託等の推進などによる業務改革を進め、簡素で効率的な行政体制を実現することが必要との基本的認識を持っているところでございます。
 今回の改正法案による任用根拠の適正化に当たっては、平成二十八年末の総務省研究会報告書において、各地方公共団体は、現に存在する臨時、非常勤の職を漫然と存続するのではなく、それぞれの職の必要性を十分に吟味した上で適正な人事配置に努めるべきと示されておりまして、今後、地方公共団体に対してはその趣旨を踏まえて助言してまいりたいと思います。
#25
○二之湯智君 それじゃ、最後の質問をいたします。
 地方公務員につきましては、いわゆる非常勤職員も含めて、法律上、再度の任用について人事評価制度が導入されております。余りこれ、徹底していないように思うんですね。
 今回の法改正によりまして会計年度任用職員制度が導入されるに当たり、再度の任用、短期間の研修などに人事評価を活用するべきではないかと、このように思いますけれども、見解を求めたいと思います。
#26
○政府参考人(高原剛君) 公務能率の向上のためには職員一人一人のモチベーションの維持向上や人材育成が重要であり、人事評価制度は職員の能力や業績を的確に評価することでこれらの課題に取り組もうとするものであります。このことは非常勤職員にも当てはまるものであるため、非常勤職員であっても人事評価制度を活用し、人事評価の結果を再度の任用や人材育成に活用することが想定されるところであります。
 また、総務省が今年の二月に取りまとめた地方公共団体における多様な人材の活躍と働き方改革に関する研究会報告書においても、非常勤職員について、人事評価の面談により業務目標を設定し、それを部署内で共有することにより、それぞれの活躍を促すことについて提言がなされております。
 総務省といたしましても、会計年度任用職員制度の導入後も、地方公共団体における人事評価制度が実効性のあるものとなるよう、今後とも必要な助言を行ってまいります。
 以上でございます。
#27
○二之湯智君 終わります。
#28
○江崎孝君 民進党の江崎でございます。
 かつて自治体の現場からこの非常勤職員の処遇の問題について総務省の方といろいろ話合いをした者からすれば、この法律の提案というのはある面では非常に、小さい一歩ですけれども、自治体を取り巻く非常勤職員の皆さんの処遇改善に当たっては極めて大きな一歩になるだろうという、そういう期待感は持つんですね。これは、正直に高市大臣の英断に心から感謝を申し上げたいと、まずは思います。
 ただ、そうはいっても、まだこれでは道半ば、いや、これではむしろ現在働いている非常勤職員の皆さんの処遇というか、不安定につながるんじゃないかという、こういう意見も実は現実にあるわけであります。
 そういうこともあって、柘植筆頭理事含め与党の理事の皆さんたちのいろんなお声もあって、この後、山下委員から参考人招致をあえて例外的に認めていただいたんですけれども、是非この質疑の中で、法の不備というか法が対応まで至らなかった部分について、大臣含めた答弁の中で、より現場の中で、法が成立して以降、衆議院でも成立してほしいんですけれども、して以降、より良い処遇改善あるいは安定雇用につながるように、そういう立場で答弁をお願いをしたいということをまず冒頭お願いをしておきます。
 さて、非常に今回、自治体を取り巻く、国家公務員と違って非常勤職員の問題については複雑です。もう常勤職員が減っていった件を含めて、なぜ非常勤職員が増えたというのは、二之湯先生のお話の中にあったとおり、私も、すさまじい職員の削減という流れが一方に、これは現実的に非常勤職員の増加につながっていっていると思うんですね。
 一方で、全国回っていますと、財政的に極めて余裕のある自治体、例えば不交付団体、超有名な不交付団体、ここも実は非常勤職員が相当増えているわけです。ですから、財政的な問題ともう一つに、片っ方に雇用調整というか、簡単に、民間と同じですね、契約を解除する、そういう非常に安易に雇いやすい非常勤職員の雇用形態というのがあって、財政問題に関係なく自治体では非常勤職員が増えていると、こういう現状にあります。
 そこで、この常勤職員、非常勤職員の問題には二つあるんですね。一つは、非常勤職員が増えるということは、当然これ常勤職員が減るということになります。それと、増え続ける非常勤職員の皆さんの処遇が極めて低位であること、あわせて雇用の安定、期間が定められているということもあるので雇用が安定をしないという、この二つの側面がこの自治体の非常勤職員の問題にはあるということをまず委員の皆さんにも御確認をいただきたいわけでありますが。
 さて、自治体の非常勤職員というのは、おさらいになりますけれども、民間のいわゆる非常勤職員とは随分様相が違います。元々は、地公法上は常勤職員中心主義ですから、現在のように恒久的な職務に非常勤職員、任期の定めのある職員が当たるということは極めて限定的に解されてきたわけです。
 その中で、今法律上、自治体では三つの法律の根拠にしてこの非常勤職員の任用が行われています。
 一つは三条。これは、御承知のとおり、いわゆる特別職というものでありまして、簡単に言えば選挙管理委員の委員とか労働者性が極めて低い部分が一つ。
 それと十七条。これは、今回会計年度任用職員が当てはまるんですけれども、いわゆる一般職の非常勤職員というもの。この一般職の非常勤職員というのは、この十七条というのは一般職に欠員が生じた場合の任用方法を規定しているだけの条文でありますから、ここに一般職の非常勤職員という明文化したものは一行たりともありません。
 あわせて、次の二十二条。これは臨時的任用と言われるやつで、いわゆるこれ臨時職員と勘違いされているんですけれども、臨時的任用の常勤職員。公務の場合は、来年度、職が、私の場合はどうでしたかな、例えば国体の事務、国体の室が、国体が終われば当然その仕事はなくなるわけですから、国体が終わる、来年の三月三十一日で終わるという事務、そこにあえて一年間だけ、あるいは半年だけ雇うというそういう雇用、これが六か月を限度とした最長一年という臨時的任用の常勤職員の形であります。
 いずれも、特別職もこの二十二条の臨時職員も、いわゆる恒久的基幹業務について非常勤職員を充てるということにはなっておりません。どこを見てもできないわけであります。
 一般職の非常勤職員も、これ、ちょっと長くなりますけれども、行政実例からいうと、これは昭和三十一年で私が生まれた年なんですけれども、特別な事情を除き、恒久的な職に一般職の職員を雇用期間を限定して任用することは適当ではないという行政実例が出ているんですね。ところが、これ、特別な事情を除きというこの特別な事情のところで、これは昭和五十八年なんですけれども、パートの学校給食調理員を一般職に属する非常勤の期限付任用職員とみなし得るという行政実例が出ました。ここからばあっとこの一般職の非常勤職員、つまり十七条を根拠とする一般職の非常勤職員というのが自治体に広がっていったわけです。結果、今言った三条、十七条、そして二十二条、この三つのどれに、当事者たちはどの法律の条文の根拠で任用されているか分からないままに雇用されて、そして任期を命ずることなく、五年、十年採用されているということがある。
 ただ、今言ったとおり、非常勤職員でありますから、報酬という考え方の下に、手当も払えない、あるいは通勤手当も払えない、あるいは期末手当ももちろん払えない、もうそんな状況があったわけでありますから、これを大きく変えようということは非常に有意義なことだと思います。
 そこで質問なんですけれども、今までこの地公法上の三つの非常勤職員、この三つの法律の条項の中で、一般職の方もそうなんですけれども、非常勤職員の任用根拠にはなり得ないわけですね、恒久的な職に対しては。これ、裁判所も、最高裁も、職員の任用を無期限のものとするのが法の建前だと言っているわけです。理由は、職員の身分を保障し、職員を安んじて自己の職務に専念させるため。ただ、唯一、これ最高裁も判例として例外的に認めているんですけれども、特段の事由と身分保障の趣旨に反しない限りというふうに言っているわけですよ。
 つまり、地公法上のどこを見ても恒久的な職に非常勤職員を就けるという法解釈はなり得ないわけでありますけれども、今回、一般職、つまり十七条に会計年度任用職員という会計年度を限定をした非常勤職員の規定が初めて設けられるわけですね。
 そうすると、僕が危惧するのは、よし、これだと思って、自治体が更に非常勤職員を増やしていく、今までは法律的な根拠がなかったので極めて例外的に、あるいは常勤職員中心主義という思いの中で動いていた自治体も、今回、会計年度任用職員というのができたことによって更に非常勤職員を増やしていくという逆のインセンティブが働かないかというのがまず危惧するところなんです。その懸念は当たっていないでしょうか、御質問いたします。
#29
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 地方公共団体の運営におきましては、先生御指摘のように、会計年度任用職員制度導入後においても、国家公務員と同様、任期の定めのない常勤職員を中心とする公務の運営という原則は維持されるべきものと考えております。そして、実際に会計年度任用職員の職務として法律にはっきりと非常勤の職であるということで整理をしておりまして、会計年度任用職員の職務の内容や責任の程度については、任期の定めのない常勤職員とは異なる設定とすべきものというふうに考えております。
 また、今回の任用根拠の適正化に当たりましては、各地方公共団体において臨時、非常勤の職の全てについて個別に検証を行い、それぞれ適切な任用根拠を選択していただくこととなりますが、その際、常勤職員と同様の業務を行う職が存在することが明らかとなった場合には、常勤職員や任期付職員の活用について検討することが必要になるということで、そういった趣旨を各地方公共団体に対してしっかりと助言を行ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
#30
○江崎孝君 そこをしっかりやらないと、私の懸念が五年後ひょっとしたら的中するかもしれないと思うんですね。
 つまり、三条で雇用していた非常勤職員、あるいは二十二条の臨時的任用で長期間雇用されていた非常勤職員の皆さんを一般職の非常勤職員の方に移行させていくということでありますよね、この法律の趣旨というのは。ですから、そういう意味でいくと、任用の根拠の明確化というのがある。ということは、非常勤職員を任用するということは極めて限定的にしなければならないんだということをやっぱり自治体にもう一回しっかりと、この法律が成立した、そして実施される暁にはそのことを明示をしていただかなきゃいけないと思うんですけれども。
 今対応を少しおっしゃったと思うんですけれども、もう一度お聞きします。具体的にどんな形でそのことを通知されるつもりですか。
#31
○政府参考人(高原剛君) 私ども、地方公共団体から詳細なマニュアルを作って提示してほしいという強い要請を受けておりまして、この夏に向けまして詳細なマニュアルを作成いたしますので、その中でしっかりと記載をさせていただいて、地方公共団体に対しましてはっきりと考え方をお示ししていきたいと思っております。
 以上でございます。
#32
○江崎孝君 そのことがないと、私の第一の懸念の、非常勤職員が更に増えていく、結果的に自治体の現場は常勤職員、いわゆる正規職員がどんどん減っていくという、こういう状況が生まれないように、これはしっかりと対応を改めてお願いを申し上げます。
 その中で、今度は非常勤職員の皆さんの処遇の問題に、二つ目の問題になっていくわけですけれども。
 さて、これ大臣覚えていらっしゃるかどうか分かりませんが、昨年の一月に総理大臣に決算委員会で質問したことがあるんですね、安倍総理に質問したことがある。それはなぜかというと、所信表明のたしか前日だったと記憶しています、所信表明の中に、初めてと言っていいと思うんですけれども、日本の総理大臣が同一労働同一賃金という言い方をされました、雇用の安定という、処遇改善ということで。これは民間をベースにして議論されてきたわけですけれども、もちろんその中にも自治体現場の、いわゆるここでいう官製ワーキングプアと言われている非常勤職員の処遇の問題、これもあるんですよという話をしました。総理には是非省庁横断的な検討委員会をつくって対応してほしいし、大臣にもそのことをお願いしたことを僕ははっきり記憶をしているんですけれども。
 さて、そう考えますと、今、政府の方で同一労働同一賃金という考え方の下に処遇改善を図ろうという努力がされているわけでありますから、それに先んじてこの公務員法が改正、自治法が改正されるわけです。非常に民間にも大きく影響してくると思いますけれども、この同一労働同一賃金という今、政府が議論している物の考え方が今回の法改正にはどのように生かされているのか、それをお聞きします。
#33
○政府参考人(高原剛君) 今般の改正法案は、地方公務員の臨時・非常勤職員について、一般職の会計年度任用職員制度を創設し任用、服務の適正化を図るとともに、あわせて、勤務条件面においても、国家公務員の取扱いとの均衡を踏まえ、期末手当の支給を可能とするものでございます。
 このような勤務条件面での取扱いは、これまで期末手当の支給が認められていなかったことを考慮すれば、民間部門に係る同一労働同一賃金ガイドライン案におけるいわゆる賞与についての正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差の解消という方向性にも合致しているものと認識しており、政府の働き方改革実行計画にも位置付けているところでございます。
 以上でございます。
#34
○江崎孝君 完全な同一労働同一賃金というのは、当然これ職務給が実現をしていない我が国においてはなかなか難しいわけですけれども、その考え方の下に地方公務員法、自治法が改正されるということをやはり通知の中にしっかりと明示をしていただいて、基本的には、同じような仕事をされている現状にあっては極力同一労働同一賃金の考え方に沿った処遇をしていただくということを改めて申し添えておきたいと思うんですが。
 さて、もう一つの、処遇改善は後からまた質問しますけど、もう一つの大きな問題が、雇用の安定という問題です。
 御承知のとおり、今、二之湯委員の方からもお話があったとおり、何の法律の根拠、何の条文の根拠で任用されているか分からないままに継続的な雇用をされていて、ある日突然、もう来年度から来なくていいよという、こういう雇い止めというのが、これ頻繁にというか、やっぱり結構行われてきました。こういう問題が、残念ながら、この法律が成立したからといって払拭するかというと、むしろこれ、山下委員の後の質問にも出るかもしれませんけれども、むしろこの問題が、法律が成立することによって雇い止めが逆に増えるのではないかと、こんな危惧をされる現場の職員の方たちもいらっしゃるわけであります。
 そこで、問題は、この会計年度任用職員、名前、ネーミングがもうちょっと何かなかったかと思うんですね、明らかに会計年度ですよというイメージなわけでありますから。例えば、今日、二之湯さんのお話があったとおり、こう言われて、あなたは何ですかと言ったら、臨時職員じゃなくて会計年度任用職員ですと言わなきゃいけないんですね。会計年度といったら、来年度までの任期ですかというふうなのが分かっちゃうわけですよね、考えれば。これ、ネーミング、是非後で考えていただきたいと思うんですけれども。
 さて、そこで質問なんですが、この会計年度任用職員を含めて、これまで自治体の非常勤職員というのは、法律では任期というのは明言されていません。ですから、各自治体で、ある意味では、自由とは言いませんけれども、それなりの処遇改善である程度の任期を保障をしながら雇用の安定を図ってきたという自治体の努力もあります。そういう中で、今度の会計年度任用職員というのは再度の任用は可能なわけでありますよね。そのことをまずお聞きして、その対応について回答をお願いします。
#35
○政府参考人(高原剛君) 会計年度任用職員の任期につきましては一会計年度内としておりますが、昨年十二月の総務省研究会報告書においては、当該非常勤の職が次年度も引き続き設置される場合、平等取扱いの原則や成績主義の下、客観的な能力の実証を経て再度任用されることはあり得る、また、このような再度任用の取扱いについては、今回の制度の改正等に伴いこれまでの取扱いが変わるものではないことが明示されております。
 総務省といたしましては、このような趣旨につきまして、先ほども御答弁申し上げましたが、マニュアルなどに記載をいたしまして、各地方公共団体に助言等を行ってまいりたいと考えております。
#36
○江崎孝君 くれぐれも、この法律ができたことによって自治体が変な解釈をして、ああ、これで一年でしか雇えないんだというような変な方向に行かないように、これしっかりと、これは法律を作った大臣の責任の上で是非対応をお願いをしたいというふうに思います。
 そこで、この問題を解決するためには、ずっと言われてきたことなんですけれども、あえて法律を作ったわけですから、会計年度職員の任用の複数年度化という考え方というのは、これはあり得ないんでしょうか。
#37
○政府参考人(高原剛君) 会計年度任用職員については、条例定数の対象とせず、毎年度の予算で職を設置することを想定しておりますことから、その任期を会計年度内としております。この点、国の期間業務職員についても、人事院規則において、相当の期間任用される職員を就けるべき業務以外の業務に従事し、その任期は一会計年度内とされており、定数にはカウントされないこととされております。
 会計年度職員の任期の複数年度化につきましては、このような観点からは慎重に検討する必要があると考えておりますが、地方公共団体においては、例えば採用に当たり、公募を原則としつつも、従前の勤務実績等に基づき、一定の場合、公募を行わないで引き続き採用することができることとしている団体もあるということでございます。
 以上でございます。
#38
○江崎孝君 先ほど東京都の例とか、されました。例えば東京、私が知る範囲では五年ぐらいを雇っていただいているという話も聞きますし、実際、この会計年度任用職員においても、自治体においてそういう行政実例がある自治体はいっぱいあるわけですから、それはそのような自治体の固有の状況の下で対応できるということでよろしいですね。
#39
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 これまでの各自治体における取組をそのまま会計年度任用職員にも当てはめていただくことになるのかなというふうに思っております。
 以上でございます。
#40
○江崎孝君 つまり、やはりこの間ずっと非常勤職員の問題があったので、雇用の安定、安定雇用ということで様々な努力が各自治体でなされて雇用の安定化を図ってきたという現実もあるわけでありますから、そこがこの法律に基づいて不利益にならないようにこれはしっかりやっていただきたいし、むしろ、せっかくの法律ですから、この会計年度任用職員をやはり柔軟に活用できるように、是非通知の中でもそのような取り計らいいただきたいというふうに思うんですね。
 もっと大きな問題になると、もう任期付きの、任期の定めのない短時間勤務職員制度の創設も考えていたんですけれども、それよりも何よりも、この任用行為というのは、御承知のとおり、自治体の職員、国家公務員というのは、いわゆる日本の公務員の法体系の下に任用という行為が行われています。ですから、民間でいう労働契約、雇用契約ではないわけですね。
 ですから、あくまでも民間に適用される法律は自治体の、地方公務員の常勤職員は別にしても、非常勤職員にも適用できないわけですね。そのことで、非常勤職員の皆さんはパート労働法も適用できない、非適用、雇用契約法も非適用ということで、民間が先に先にやってきた非常勤職員の処遇安定、改善に対する様々な法律がこの自治体の非常勤職員には非適用になっているという、これが大きな問題なんですね。これは任用行為という法の、法律の建前があるからなんですけれども。
 さて、民間は、御承知のように、労働契約法の十八条に常勤職員への転換制度があるわけですね。これは、申出によって常勤職員にしなければならないという、期間の定めのない正規職員にしなければならないという定めがあるんですけれども、この部分、要するに非常勤職員を常勤職員に転換をしていくという、民間にはある制度をなぜ自治体には適用できないのか。こういう考え方を今後入れるというような思いはないのでしょうか。それが大きな雇用の安定につながっていくと思うんですが。
#41
○政府参考人(高原剛君) 地方公共団体の常勤職員については、国家公務員と同様、競争試験による採用が原則とされており、厳格な成績主義が求められております。これは、長期継続任用を前提とした人材の育成確保の観点と、人事の公正を確保し情実人事を排する観点から必要とされているものでございます。
 このため、地方公共団体の臨時・非常勤職員が常勤職員に採用される場合には、競争試験などにより常勤職員としての能力実証を改めて行う必要があり、一定期間勤務を継続したことのみをもって常勤職員に転換することは困難であろうかというふうに考えております。
 ただ、地方公共団体においては、実態といたしまして、教員などの資格職を始めとして、過去に臨時・非常勤職員の勤務経験がある者について、競争試験等により厳格に能力実証を行った上で常勤職員として採用している例もあると聞いております。その際、例えば常勤教員の採用に当たって、臨時的任用教員又は非常勤講師等としての勤務経験を考慮して、一部試験を免除し又は特別の選考を実施している地方公共団体もあるということでございます。
 以上でございます。
#42
○江崎孝君 是非、あるいは、ここで任用行為から民間の労働契約法の世界に、雇用契約の世界に転換しろという、そういうことはもちろん引き出せないわけでありますから、現在の公務員の法律上の立て付けの中で正規職員への道を何とか探れるような検討を是非今後ともお願いしたいと思いますし、あるいは、この会計年度任用職員の運営の中で事実上の継続雇用というのを是非できるように対応をお願いをしたいというふうに思います。
 さて、元々この法律は、検討委員会が報告されて、私が知る由の中でいくとこの会計年度任用職員というくくりだけで、勤務時間、つまりフルタイムかフルタイムではないか、この二つに分けていなかったと思うんですね。これは大きな問題で、フルタイムの場合は給料、給与になるわけですね、今回初めて。ただ、フルタイム以外の皆さんについては、これまでどおり報酬という立て付けになっているのがこの法律のやはり最大の問題だろうと思うんです。
 私が今さっき言った知っている範囲内でいえば、検討委員会の後の報告の後の直近の法案の立て付けは、この二つを分けていなかった、つまり会計年度任用職員一本だった、それ全てに給料を支払うという、こういう考え方だったというふうに思いますけれども、それがこういうふうにフルタイムとフルタイム以外というふうに分けるようになった、給与と報酬に分けるようになったのは、これなぜなんでしょうか。
#43
○政府参考人(高原剛君) 本法案においては、フルタイムの会計年度任用職員については、常勤職員と同じ勤務時間で職務に従事し、生活における収入の相当程度をその勤務による収入に依存していること、また、従前より、法解釈上フルタイムの者であれば給料及び手当の支給対象者である常勤の職員に該当し得ると解されていたことなどを考慮して、生活給的な要素を含む給料及び手当の支給対象と整理したものでございます。
 一方で、パートタイムの会計年度任用職員については、常勤職員よりも短い勤務時間で職務に従事し、その勤務形態も多種多様で一律でないことから、職務に対する純粋な反対給付としての報酬の支給対象とすることが適当であること、また、支給可能な手当を明確にすべきとする旨の意見が地方公共団体から多数寄せられたことなどを踏まえまして、現行の報酬、費用弁償の給付体系を維持しつつ、期末手当を新たに支給できるよう措置することとしたものでございます。
 以上でございます。
#44
○江崎孝君 私が聞いている話では、むしろ自治体の方のヒアリングをしたら、自治体の方が、地方団体の方が、フルタイムで一本化するということに対して極めてけげんな意見を言われたというふうに聞いています。
 そのこともあって、総務省は、当初はフルタイム一本だったのを今回のようにフルタイムとフルタイム以外に分けて、わざわざ給料で一本化したのを給料と報酬に分けたということのように僕は解しているんですけれども、そうじゃないんですか。
#45
○政府参考人(高原剛君) 基本的に委員御指摘のとおりでございまして、研究会の報告書を地方公共団体にお示しし意見を聴取したところ、やはり混乱等を避けるために支給可能な手当を明確にしてほしいという強い意見が多数の地方公共団体から寄せられましたので、現行の報酬、費用弁償の給付体系を維持しつつ、期末手当を新たに支給することにしたということでございます。
#46
○江崎孝君 つまり、自治体の方が、これだけドラスチックに非常勤職員の会計年度任用職員というのを決めてそこに給料を支払うということに対して、ちょっと逡巡しているというところがあるんですね。
 国、総務省は、今言ったとおり、当初は検討委員会、極めて前向きな報告書を出していただいたと思うんですね。一本化するということでありました。ですから、本来の法の立て付けはこれは一本なんですよ。将来にわたって、そういうことをやっぱり早めに検討していくというお考えはありませんか。
#47
○大臣政務官(冨樫博之君) 会計年度任用職員については、フルタイムの者とパートタイムの者で異なる給付体系としているところであります。
 総務省としては、今後、各地方公共団体における定着状況や民間の動向、国家公務員に係る制度、運用の状況などを踏まえ、また、厳しい地方財政の状況にも留意しつつ、今後とも会計年度任用職員に係る適正な任用や勤務条件の確保に取り組んでいく考えであり、支給すべき手当の範囲や制度全般の在り方なども含めて検討を行うこととしております。
 以上です。
#48
○江崎孝君 総務省は、大臣、やっぱり最初はこれ一つだったわけですから、それはやっぱりよりベターなんですよ。混乱しないんです、自治体は。是非早めにそういう流れを本来の方に持っていっていただくように強く要請をしておきます。
 そこで、今回分けたことによって何が起きるかということなんですが、これまで裁判判例とかいろいろあります。そして、判例では、常勤職員の四分の三の勤務時間をもって常勤職員とみなすという判例が出ているわけですね。今回は、一分でも十分でも違えばフルタイムじゃないということで報酬の世界に押し出されるわけでありますから、そうなると、この四分の三という勤務時間の中で常勤職員的な処遇改善を勝ち取ってきた皆さんたちが非常に不利な取扱いを受けるという、ここが大きな懸念になっているわけですね。
 これが不利益を被らないということは断言できるんでしょうか。そのことをどうやって実現をしようというふうにお考えですか。
#49
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 まず、現在フルタイムで任用されている方につきましては、私どもといたしましては、今回の法律改正を契機として、例えばパートタイムに移行するとか、勤務条件の確保に伴う財政上の制約を理由としてパートタイムに移行するとか、そういうことは今回の改正法案の趣旨に沿わないということで、まずしっかり地方公共団体にお示しをしてまいりたいと思っております。
 また、今回創設される会計年度任用職員については、今まで地方公共団体ではなかなかフルタイムの任用ができるのかどうかという疑問、疑念があったわけですが、フルタイムでの任用は可能であることを法律上明確化いたしました。このような任用は人事管理や勤務条件の確保の面でメリットがもう明らかにございますので、私どもといたしましては、職務の内容などに応じて各地方公共団体においてこのフルタイム型の会計年度任用職員の積極的な活用を検討するよう促進を図ってまいりたいと思っております。こういった趣旨につきまして、地方団体に対してマニュアルなどによりまして丁寧に助言を行ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
#50
○江崎孝君 自治体がこの法律を盾に不利益に走らないように是非対応をお願いしたいと思いますし、むしろ、むしろ、あえてフルタイムではない雇い方をあえてしていた自治体がやっぱりフルタイムの方に非常勤職員を移してちゃんと給料と手当を払える、そういう真っ当な自治体行政をするように、改めてその部分を通知をお願いしたい。
 そこで、法律が分かれたということは、これも、もうこれを変えるわけにはいきませんから、大問題なんですけれども、そこで問題は、このフルタイムに対する給料とフルタイム以外に対する報酬というのは、これは大変な違いなんですよ、実は。大変な違いなんですね。だけれども、これが事実上不利益を被らないというような対応を取れるかどうか、そこはもう報酬の考え方に懸かっていると思うんですね。
 そこで、勤務時間が違ってもほぼ同様の職務である短時間勤務の会計年度任用職員、今回できます、の報酬額の決定の際なんです、在勤する地域や職務内容及びその特殊性等を考慮することは可能なんでしょうか。そのことを、これは大臣ですか、お願いします。
#51
○政府参考人(高原剛君) 今般御審議いただいております改正法案に盛り込んでおります会計年度任用職員制度は、任用、服務規律の適正化とともに、あわせて、期末手当の支給を可能とするなどの適正な勤務条件の確保を図ることを目的としております。
 このうち、パートタイムの会計年度任用職員に対する給付については、報酬水準の決定に当たって、同種の職務に従事するフルタイムの会計年度任用職員に係る給与決定の考え方との権衡に留意し、職務の内容や責任、在勤する地域などを踏まえて定めることが適当と考えております。
 総務省といたしましては、この夏をめどに発出する予定の通知やマニュアルなどにその旨を盛り込み、地方公共団体に対して助言を行ってまいりたいと考えております。
#52
○江崎孝君 是非徹底していただきたいんですね。元々は総務省はこれは一本化をする予定だった、それを、雇う側の自治体の方がちょっと待ってくれということでフルタイムとフルタイム以外を分けた、そして給料と報酬になっちゃったということでありますから、このことが、分けたことが不利益にならないように報酬の考え方をやはり明確に自治体に伝えていただきたい。これは結構大きなことですから、是非お願いをします。
 そこで、処遇が変われば当然経費が必要になってまいります。これについてですけれども、これは一番の問題なんですが、適切に地方財政計画に、その経費についてですけれども、地方財政計画に盛り込まれるべきというふうに考えますけれども、その考え方をお聞きします。
#53
○国務大臣(高市早苗君) 今般の制度改正によりまして必要となる財源につきましては、今後、各地方公共団体の対応などについて調査を行う必要はあると考えております。地方公共団体の実態も踏まえながら、地方財政措置についてもしっかりと検討してまいります。
#54
○江崎孝君 是非お願いいたします。
 先ほど申し上げましたとおり、不交付団体も今非常勤職員化に走っているわけであります。不交付団体も走るぐらいですから、交付団体というのは財政が厳しいということを理由に更に厳しくなっていくと思いますから、あえて法律が作られてもその辺をきちっと財政措置していただかないと画餅という状況になりますから、是非強くその部分は要請をしておきます。
 時間も迫ってまいりました。
 そこで、もうこれは何回も言っていますから、一番の懸念であった本法施行に当たっての雇い止めや賃金等の条件に関して不利益を被ることがあってはならないと思うがどう考えるかという質問も用意していたんですけれども、もう今までの議論の中でこれはしっかりと対応すると、通知の中でやっていくということを言われましたので、ここは省いてですね。
 問題は、やはりそれでも懸念をするのは、二〇一四年、平成二十六年に同じような通知を総務省出されていますね、一般職非常勤職員の方に移っていこうという状況で。そのときも、関係者間の協議が不十分であった例が幾つかあります。例えば香川県の善通寺市では、この総務省の通知を理由に、もう翌年の八月に、処遇改善というか、一般職の非常勤職員に替わりますよ、だから今までの手当とか有給休暇とか廃止しますよみたいな一方的な通知が出されて、地方労働委員会の争いになった事例があるんですね。
 そういうこともあるので、今回の場合は、これ自治体当局者だけ分かっていてもしようがないわけであります。今回は、六十万、七十万、いや八十万と言われている自治体で働いている非常勤職員の皆さんの処遇が変わるんだということをお一人お一人が明確に理解をしていただかないといけない。その対応が必ず必要だというふうに思うんですけれども、その対応ができるよう考えていらっしゃいますか。どう対応されますか。
#55
○大臣政務官(冨樫博之君) 現に任用されている臨時・非常勤職員に対する制度の周知については、勤務条件をあらかじめ明示するという観点からも重要であり、地方公共団体からも採用対象者に対する周知期間の確保が必要との意見が出されているところであります。
 総務省としては、円滑に準備を進めることができるよう、各地方公共団体に対して示すマニュアルなどを置いて、現に任用されている臨時・非常勤職員に対し周知を行うべきことを記載し、各団体に助言等を行う考えであります。
#56
○江崎孝君 是非そのことは徹底をお願いします。ここまで大議論、もう何十年も掛かってやっとここに到達したこの法律です。そこまで高市大臣のときにこの決断をしていただいたわけですから、それが是非成果となって広がるように、自治体に働いていらっしゃる非常勤職員の皆さんのところにこの法が成立した暁にはちゃんとそのことが届くように対応をお願いをしたい。
 最後になりますけれども、これも今まで議論をした中で少しお答えをいただいたんですが、民間に先んじて今回法案は成立をするという状況にあるわけでありますけれども、本法の施行状況について先ほどから調査、検討を行うというふうにおっしゃっていましたけれども、改めてお伺いします、最後に。
 その結果、いろんな問題が出てくると思います。やっぱり、さっき言った分けたことに対する問題、あるいは会計年度任用職員をつくったことによって、冒頭私がけげんということで話をした、更に非常勤職員が増えなかったか、あるいは今後議論される民間がどう変わっていくのか、様々な検討課題があると思いますから、それは本法施行までの間と言わずに、施行後という問題に言わずに、常に適宜検討、調査を行って対応をお願いをしたいと思いますが、そのお考えはございますか。
#57
○副大臣(原田憲治君) お答え申し上げます。
 本法の施行に当たり財政処置を検討するに当たりましては、地方公共団体の実態等を踏まえる必要があります。また、施行に向け、各地方公共団体において会計年度任用職員制度を導入していただき、その後、任用の状況などについても把握する必要があると考えております。
 このため、今後、適時必要な調査を行い、総務省としては、各地方公共団体における定着状況や民間の動向、国家公務員に係る制度、運用の状況などを踏まえ、また、厳しい地方財政の状況にも留意しつつ、今後とも会計年度任用職員に係る適正な任用や勤務条件の確保に向け、必要な見直しを実施してまいりたいと思います。
#58
○江崎孝君 終わります。ありがとうございました。
#59
○那谷屋正義君 民進党の那谷屋正義でございます。
 私の方からも、今、江崎委員からお話がありましたように、政府全体で働き方改革あるいは同一賃金同一労働、こうした考え方がようやく働く者の視点に立った形でいろいろと議論がされてきて、この委員会においても与野党を超えて臨任、非常勤の皆さんの働き方、問題点についていろいろと議論がされているということ、そして昨年の研究会の報告、そして今回のこの法案に至っているということ、百点満点ではありませんけれども、まだまだ解決しなければならないところあると思いますけれども、まずは一歩だというふうな考え方に立つならば、本当に大きく踏み出していただいたなということで、感謝を申し上げておきたいというふうに思います。
 そんな中で、今回の法案の中でまだ実は明らかになっていない問題について、私の方からそこに大きく焦点を当ててまず質問をさせていただきたいというふうに思います。
 二〇一四年、今お話ありましたけれども、七月四日に総務省の通知で、「臨時・非常勤職員及び任期付職員の任用等について」ということで、お手元に資料お配りをしてあると思います。資料の一と資料の二であります。その総務省通知の中の「任期の設定等について」というところがありまして、「再度の任用の場合であっても、新たな任期と前の任期の間に一定の期間を置くことを直接求める規定は地方公務員法をはじめとした関係法令において存在しない。」と、こういうふうにしっかりと明言をしていただいております。
 その心、この通知の心について総務省の方から御答弁をお願いします。
#60
○政府参考人(高原剛君) 同じこの通知のところに、任期については「任用されていない者が事実上業務に従事することのないよう、あくまで職員に従事させようとする業務の遂行に必要な期間を考慮して適切に定めることが必要である。」ということでございまして、いわゆる空白期間に業務を行うことの問題、あるいは昨年末の研究会報告書では、もし仮に退職手当でありますとか社会保険の適用関係を逃れるために空白期間を置くということであれば、それはあってはならないことだというような御指摘をいただいておりますので、そういう趣旨であるというふうに認識しております。
#61
○那谷屋正義君 そういった様々な関係で、総務省の方からはっきりとこれについての前向きな答えをいただくような通知を出していただいたわけでありますが、それを受けて実は文科省の方でも、まあすぐに出していただきたかったんですが、三か月遅れという形で、これ資料の二になりますけれども、十月の十日にその通知を出していただいております。
 そして、その通知を見ると、中ほどですけれども、線の引いてあるところ、別紙のとおり、平成二十六年七月四日付け総行公第五九号をもって、改めて留意すべき事項に関し考え方が取りまとめられ、総務省自治行政局云々と、ここにこう出ていますけれども、この心は、この通知の心を教えていただけたらと思います。
#62
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 文部科学省といたしましては、先ほど委員から御指摘いただいた通知に基づきまして、各教育委員会において臨時あるいは非常勤職員等の任用等を適切に行っていただくことが重要であるということで認識をしておりまして、二十六年の十月に各都道府県あるいは指定都市教育委員会に通知をしたところでございます。
 引き続き、当該通知の内容について私どもとしては周知徹底に努めてまいりたいと思っております。
#63
○那谷屋正義君 私としては、総務省のこの通知の温度に比べて文科省の方の温度がめちゃくちゃ低いということを言わざるを得ないというふうに思っております。
 例えば、仮に私が官僚であったとするならば、この文科省の通知の中に、いわゆる学校現場で問題になっているいわゆる空白期間の問題のところを抜粋してでもそこにがちっと書いて、とりわけここのところについてはしっかりと周知徹底をするようにというふうに載せるべきであろうと。そのぐらい力を入れてもしかるべきであるにもかかわらず、それがない。ただ総務省通知を参考にという、こういうふうなある意味責任転嫁のような、そんなような感さえ否めない、そういう状況であります。
 その結果、これは三月十五日の神戸新聞という地方新聞に載っていたわけでありますけれども、いわゆる空白期間に先生方が、これはいわゆる年度末になると様々な処理が行われるわけであります。その中で個人情報を取り扱うものも多々ある。四月一日に採用されて三月二十五日までと、あえてそこに一週間近い空白期間を置かれての任用をされているわけですけれども、実はこの二十五日から三十一日までの間に、学校現場では本当に年度末の様々な整理、そして新年度に向けての準備、様々忙しいわけであります。
 ここで実は一番問題なのは、そこにいる管理職の皆さん、校長先生が、この空白期間に仕事をさせてはならないということが理解十分されていないという問題が多いわけなんですよ。実際にそこでやっている人たちは、何と三六・何%の皆さんがそこで仕事をしているということです。児童生徒の個人情報もそこで扱う。
 あるいは、最近になって聞いた話なんですが、私の出身の神奈川県の話で申し訳ないんですが、神奈川県の高校の校長先生が、この任期切れの先生に、実は春休みの部活動を誰も見てくれないから部活動を見てくれよと、こういうふうに頼んだそうです。この先生、頼まれた方にとっては、自分はもうそこで採用は切れ、任期は切れている、本当にそんなことをしていいんだろうか、でも、断ると、今度、次に採用されなくなってしまう、こういうものから、何だかよく分からないけど校長先生に言われたからいいやと、分かりましたと答えざるを得ないようなのが実際の現場にあるわけです。これは多々あるわけですよ。こういうことを放置しておいて本当にいいのかという問題を、もっともっと文科省は深刻にそれを受け止めていただかなければ私はならないというふうに思うわけであります。
 ところで、そこで総務省に質問をしたいんですけれども、この改正地公法二十二条の二第一項第一号会計年度任用職員、二十二条の二第一項第二号会計年度任用職員、これフルタイム、フルタイムとパートがありますけれども、二十二条の二第六項で、「職務の遂行に必要かつ十分な任期を定めるものとし、」と法案に示されているわけであります。地公法二十二条の三、臨時的任用職員については、実はこのことについてはっきりと触れてありませんけれども、どのように考えていらっしゃいますか。
#64
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 今般の改正法案におきましては、会計年度任用職員について、国の期間業務職員についての人事院規則も参考として、各地方公共団体が任期を定める際に職務の遂行に必要かつ十分な任期を定めるものとする配慮規定を明確に規定し、いわゆる空白期間の適正化を図ることとしております。
 臨時的任用職員についても、空白期間に関する考え方は会計年度任用職員と同様であり、総務省といたしましては、今後、任期の設定が適切に行われ、不適切な空白期間の是正が図られるよう地方公共団体に対して助言を行ってまいります。
 以上でございます。
#65
○那谷屋正義君 是非しっかりとお願いしたいというふうに思いますが、教育委員会制度が変わったとはいえ、やはり教育委員会、教育の行政というのはある種独特の部分がございまして、そういったことがなかなか浸透していきにくい今世界になっているということは、私自身も現場にいて認めざるを得ないところでありますけれども。
 そこで、文科省にお尋ねをしたいと思います。
 先ほど申し上げましたように、その高校で臨時の方に、任用切れの方に部活動、こういったものを頼むような、そういうような話が出ている中にあって、文科大臣が十七日に記者会見をされました。
 臨時的任用教員について、新たな任期と前の任期の間に一定の期間、いわゆる空白期間を置くことを直接求める規定は地方公務員法等の関連法令において存在をしませんと、さっきの総務省の通知と同じことをおっしゃっています。文部科学省としては、臨時的任用教員の任期については、任用されていない者が事実上業務に従事することのないよう、職員に従事させようとする業務の遂行に必要な期間を考慮して適切に定めるように指導しており、引き続き各教育委員会への指導の徹底に努めてまいりたいと考えておりますというふうに回答をされているわけであります。
 各教育委員会への説明会などで説明されていることは私も理解をしているところでありますけれども、改善されている自治体が果たしてどのぐらいあるのか。なかなかこれが徹底されていないというのが現状だというふうに思います。
 法改正されても課題として残るこの部分でありますけれども、文科省として空白期間の勤務実態の解消についてどのように考えているのか、改めて具体的にお聞かせをいただきたいと思います。
#66
○大臣政務官(樋口尚也君) 先生、御質問ありがとうございます。
 各学校におきまして法令等に違反した事例が生じないように適切に人事管理を行い、また服務規律を確保することは、一義的には当該学校を所管する教育委員会及び学校長の権限と責任に属するところでございますが、文部科学省といたしまして、地方公務員法等の趣旨について、引き続き各種会議、また研修等の場において各教育委員会への指導の徹底に努めてまいりたいと思います。
#67
○那谷屋正義君 教育委員会への指導も大事だと思いますが、いわゆる校長研修だとか管理職研修というのは、やっぱりそういうところをしっかりとやっていただきたいと。もちろんしっかりとそういうことを認識して管理されている管理職の人も多くいらっしゃるわけでありますけれども、私の知っている範囲では、なかなかその辺がなあなあという社会の中でいってしまっている部分というのが多々あるということでございますので、是非そこは徹底していただかないと。
 ところで、これらの問題について、いわゆる公務員の身分がないにもかかわらず、先ほど申し上げた個人情報を扱うとか生徒の指導を行う、そういったことというのは、法令というものが何かあると思うんですけれども、根拠が、それに何か反するのではないかなというふうに思うんですけれども、それはいかがでしょうか。
#68
○大臣政務官(樋口尚也君) 新たな任期と前の任期の間に置かれているこの一定の期間、いわゆる空白期間において、当然のことながら当該個人は地方公務員の身分を有しておりません。仮にそのような個人が生徒等の個人情報、また今お話がありました部活動指導などを取り扱うことになりましたらこれは極めて不適切でありますが、どのような法令等に抵触するのかということについて、個別具体的な状況に応じて異なり、一概に申し上げることができません。
 いずれにいたしましても、文部科学省といたしましては、臨時的任用教員の任期について、任用されていない者が事実上業務に従事することがないように、職員に従事させようとする業務の遂行に必要な期間を考慮して適切に定めるように指導をしてまいります。
 引き続き、各教育委員会への指導、また校長や管理者への研修、徹底をしてまいりたいと思います。
#69
○那谷屋正義君 学校長への研修もしっかりやるというお答えいただきました。ありがとうございます。
 今、ちょっともう一つだけ、これちょっと実は通告していないんですけれども、いわゆるその空白期間ということにもなるんでしょうけれども、実は、例えば今、各学校に栄養教職員というのがいらっしゃいます。
 この栄養教職員の皆さんは、八月になると給食がないからということで、ここに仮に非常勤、今まででいう非常勤だとか臨任の方が任用されたとしたときに、夏休みは給食ないから、あなた、そこは採用しないよ、その代わりまた九月からねと、こういうふうになっていて、実は八月に何にも業務がないかというととんでもない話であって、様々な研修の中で、今問題になっている子供たちのアレルギーの問題ですとかそういう問題についてやっぱりしっかりと研修をした上で、給食のことについてしっかりとこの栄養教職員の皆さんが計画をしてくださるという問題になっているわけですが、残念ながらそこに任用がないとなると、これまたいわゆる公務員からは外れるわけであります。つまり、研修もできないわけでありますけれども、こういった事実があるということについて、もし感想を聞かせていただけたら有り難いと思います。
#70
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 夏休み期間中のいわゆる空白期間に関してでございますけれども、任命権者は臨時的任用教員に対して、必要不可欠な研修を受ける、あるいは必要な業務を行うということができるようにすることも含めて任期を適切に設定をすべきものと考えております。
 とりわけ、御指摘いただいたアレルギー、食物アレルギーに関する栄養教諭に対する研修というのは極めて重要な、子供の命に関わるものでございますので、そうした研修が必要不可欠ということであれば、それも含めた任期をきちんと教育委員会、任命権者において設定すべきものと考えておりますが、臨時的任用の者に対する研修については、都道府県や指定都市の教育委員会の九割程度においては各地域の教育センターとか大学と連携して研修を行っているところであると承知しておりまして、不足の部分ございましたら、引き続き私どもとして適切に対応するように指導を徹底してまいりたいと思っております。
 以上であります。
#71
○那谷屋正義君 是非これは指導していただきたいというふうに思います。
 それから、今度は総務省、特に大臣にお答えいただけたらと思いますが、四月から教職員の給与が県費負担から政令市の場合には政令市費負担教職員ということになりまして、いわゆる市の地方公務員という形になるわけでありますけれども、そのことによって懸念されている部分が実は出てきました。
 ある自治体の、これは政令市の方ですけれども、政令市の人が、いわゆる常勤の職員の臨時的任用、常勤の臨時的任用、臨任は、臨時的任用職員は当然常勤であるというふうにこれまでは、実は国家公務員においてもそうだし、それから地方公務員において、特に学校現場においてはそれが慣例としてずっと来ていたわけです。ところが、今回、政令市費移管に伴うことによって、その慣例が政令市にないために、今度はもしかしたら常勤でなくなる可能性もありますよという、そういう発言を説明会でされたという、こういう事実があるわけであります。
 そうすると、政令市になることによってこれまでのいわゆる配置の仕方が大きく変わってしまうということになると、これはやはり私は学校現場において、あるいはもっと言うと子供たち、保護者にとって不安が大きくなってしまうんではないかなという懸念をするわけであります。
 そういう意味では、それは政令市費移管にされても県費であったときと同様であるというような認識でいいかどうか、大臣、教えていただけたらと思います。
#72
○大臣政務官(冨樫博之君) 臨時・非常勤職員の勤務時間や任務については、基本的には各地方公共団体において業務内容や業務量に応じて適切に判断されるべきものであります。その上で、任用形態については、仮に常勤から非常勤への移行が勤務条件の確保に伴う財政上の制約を理由として抑制を図るものであるとすれば、それが本来の趣旨に沿った対応であるかという問題があります。
 また、任用期間については、改正法案では、会計年度任用職員に関し、国の期間業務職員についての人事院規則も参考とし、各地方公共団体が任期を定める際に職務の遂行に必要かつ十分な任期を定めるものとする配慮規定を明確に規定し、いわゆる空白期間の適正化等を図ることとしております。
 臨時的任用職員についても、会計年度任用職員とこのような考え方は一般的には共通することから、必要な任期の設定や空白期間の適正化が図られるべきものと考えております。
#73
○那谷屋正義君 前半は分かったんですが、後半はだんだん分からなくなってきたんですけれども。
 要するに、もう少し現実的に考えていただいて、例えば、今政務官お答えいただきましたけど、政務官の御親戚でもお子さんでもいいんですけれども、そのお子さんの担任の先生、これは常勤の先生だったわけですが、その方が例えば産休、育休ということで長期に学校をお休みするようなことになったときに、これを常勤でなくて、例えば週に三回しか来ないような感じの人たちにそこを替えられるとなったときに、果たして親として、あるいは保護者としてそういうことで済むのかどうなのかという問題で、そういうことに配慮して、実はここの教育の部分については今まで常勤の臨任は常勤よと、こういうふうな形に慣例化されていたわけですよ。言っていることお分かりでしょうか。したがって、今度政令市費移管にされたからといってそこを変えていいという話にはならないと私は思うんですよ。
 いや、もちろん最終的にはこれ自治体が決めることでというのは再三、分かり切っていることなんでありますけれども、いわゆる心として、それであっては、今までとは何も変わらないんだという、そのお答えをやっぱりここでいただかないと、これどんどんどんどん、さっき言ったように臨任を、今度定数崩しの中でどんどんどんどん会計年度任用職員というものに切り替えられていってしまう可能性があるわけであります。それが悪いと言っているわけじゃないんですけれども、この教員の場合においては、常勤の臨任はやはり常勤であるというふうにしていたならばそれはそのまま引き継がれるものであろうというふうに考えるとかという答弁いただけないでしょうかね。
#74
○大臣政務官(冨樫博之君) 先ほどの繰り返しになりますけれども、任用形態については、仮に常勤から非常勤への移行が勤務条件の確保に伴う財政上の制約を理由として抑制を図るものであるとすれば、それが本来の趣旨に沿った対応であるかという問題があると思っておりますので、そういうことで御理解をしていただきたいと思います。
#75
○那谷屋正義君 五十点ぐらいのお答えしかいただけなかったかなと思います。済みません、すぐ、元教員なもので点数化してしまうところが悪い癖なんですけれども。
 何というのかな、もう少しはっきりと、常勤の臨任であるならばやっぱり原則、今までも常勤であったならばそのまま常勤であるということが望ましいぐらい言っていただけるともう少し点数上に上がったんじゃないかなと思うんですけれども。もう少し点数上げる御気力ありましたら、もう一回御答弁いただきたい。
#76
○国務大臣(高市早苗君) 臨時・非常勤職員の勤務期間や任期についてですけれども、基本的には各地方公共団体において判断されるべきなんですが、これはあくまでもやっぱり業務内容ですとか業務量に応じて適切な判断が行われるべきでございます。やはり、住民の皆さんのニーズ、保護者や子供たちのニーズ、こういったことをしっかりと受け止めながら、地方公共団体が適切に判断されるべきだと考えております。
#77
○那谷屋正義君 やっと七十五点までですね。
 いや、要するにそれで、今大臣にお答えいただいたとおりだというふうに思いますが、要するにその心が、仮に政令市費に移管されたとしても変わるものではないという、そういうことだというふうに、そういうふうに理解をさせていただきたいと思います。
 もうあと時間が五分しかなくなってまいりましたので。
 それからもう一つ、今回の法案の中で、実は休暇等について余り十分に触れられていない。特に非常勤職員について、法改正によって任用について厳格されているというところはありますけれども、産休、育休といった休暇等の勤務条件については、自治体の条例等によって定められているわけですから、正規職員に比べて無休であったり日数が少なかったりというのが現状なわけであります。もっと言うと、非常勤の非常勤はあり得ないとか、代替の代替はあり得ないとか、あなた、非常勤あるいは臨任で任用されている間は産休取れないよとかというふうにもう管理職からぽおんと強烈に言われてしまっている、そういうような実態があって、その人のライフプランの中で非常に厳しい状況が生まれているということが現実としてあります。
 それで、今日理事会で御承認をいただいたんですが、厚生労働省が、子育てをしながら働き続けたいパート職員、派遣社員、契約社員、あなたも取れる産休アンド育休という、こういうのが厚労省から出ていただいて、ああ、すばらしいものが出ているなというふうに思ったんですけれども、今回の改正案では具体的にこの具体策が盛り込まれていませんけれども、今後ですね、今後、休暇等についても正規の職員に近づけるように改善を図っていただきたいというふうに考えておりますけれども、いかがでしょうか。
#78
○国務大臣(高市早苗君) 特に強い問題意識を持っておりますのが、産前産後休暇ですとか育児休業でございます。
 まず、会計年度職員につきましては、労働基準法の規定に基づきまして産前産後休暇を取得することが可能です。地方公務員育児休業法の規定に基づき、一定の要件を満たす場合は条例で定めるところにより育児休業を取得することは可能でございます。また、産前産後休暇の取得環境の整備につきましても、男女雇用機会均等法第十一条の二の規定に基づきまして、産前産後休暇の請求等に関する言動により当該職員の就業環境が害されないよう、地方公務員においても雇用管理上の措置義務、いわゆるマタハラ防止措置義務というのが規定されております。これは会計年度職員にも適用されます。あわせて、育児休業の取得環境の整備についても、育児・介護休業法第六十一条第三十四項の規定に基づき、育児休業等の利用に関する言動により当該職員の就業環境が害されることのないよう、地方公務員においても雇用管理上の措置義務が規定されており、これも会計年度任用職員にも適用されるものでございます。
 議事録にこの答弁を残させていただいて大変感謝をしているんですけれども、会計年度任用職員には産前産後休暇や育児休業の取得は制度的に認められているものでございますので、組織や管理職の理解の促進が重要だと考えております。
 この改正法案を成立させていただきました暁には、この会計年度任用職員制度導入に合わせまして産前産後休暇や育児休業の制度を確実に整備いただくように引き続き地方公共団体に対して働きかけも行いますし、取得に向けた環境が適切に整備されるように、この夏をめどに策定するマニュアルにおいて助言を行わせていただきます。
#79
○那谷屋正義君 もう時間が来たので質問はここまでにしますけれども、いずれにしても、こういった改正が現場の教育委員会、そして教育委員会のみならず自治体で働く皆さん全てだと思いますけれども、特に教育委員会、さらには学校の管理職の皆さん、もう少し言えば教職員一人一人がこういったことについてしっかりと理解をしておかなければ、とんでもない権利障害というか、そういったものになるということをしっかりとやっぱり理解できるような研修システムも併せてお願いをして、私の質問を終わりたいと思います。
#80
○宮崎勝君 公明党の宮崎勝です。
 本法律案は、長年にわたって懸案とされてきた地方公共団体の臨時・非常勤職員に関する諸課題につきまして一歩前進を図るものであり、賛成をいたします。また、ここに至るまで熱心な議論を積み重ねてこられました与野党の先輩議員の皆様に敬意を表するものであります。
 その上で、具体的な質問に入らせていただきたいと思います。
 最初に、特別職非常勤職員の任期の厳格化について伺います。
 今回の改正案では、地方公務員法上の特別職非常勤職員の範囲を、専門的な知識経験等に基づき、助言、調査等を行う者に厳格化することとされております。
 このような改正を行うこととなった背景として、任期制度の趣旨に沿わない運用が見られたとのことでありますが、具体的にはどのような現状にあり、どのような支障が生じていたのか、伺いたいと思います。
#81
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 特別職非常勤職員については、地方公務員法第三条第三項第三号に規定する臨時又は非常勤の顧問、参与、調査員、嘱託員及びこれらの者に準ずる者の職として任用されるものであり、これらは本来特定の学識経験に基づき任用され、労働者性の低いものが想定されております。しかしながら、近年増加している常勤職員に近い勤務形態の非常勤職員についても、特別職として任用されている例が多くございます。その結果、地方公務員法が適用除外となり、任命権者の側から見た場合、服務の面で守秘義務など公共の利益保持に必要な諸制約が課されていないこと、職員の側から見た場合、勤務条件の面で地方公務員育休法等が適用にならないことなどの問題がございます。
 したがいまして、改正法案では、特別職非常勤職員の本来の趣旨、要件を制度上明確化し、その要件の厳格化を図るものでございます。
#82
○宮崎勝君 平成二十六年の総務省の通知におきましては、職務の内容が補助的、定型的であったり、一般職の職員と同一と認められるような職や、勤務管理や業務遂行方法において労働者性の高い職については、本来一般職として任用されるべきであり、特別職として任用することは避けるべきであるとの留意点が示されました。
 しかし、特別職非常勤職員から一般職非常勤職員への任用根拠の見直しについては、都道府県や指定都市では徐々に改善の動きが拡大している一方で、その他の市区町村では過半数の団体が検討自体を行っていないという状況でございます。取組が進んでいないことが、昨年十二月に取りまとめられました地方公務員の臨時・非常勤職員及び任期付職員の任用等の在り方に関する研究会報告書において述べられております。
 なぜ任用根拠の適正化が進まなかったのか、ちょっとお伺いしたいと思います。
#83
○政府参考人(高原剛君) 特別職から一般職への任用根拠の見直しについて、市区町村で約六割弱が検討自体行っていない状況であるということでございますが、その理由といたしましては、一般職非常勤職員の制度が地方公務員法上明確に定められておらず、見直しの検討に当たり、対内的、対外的に説明が困難であること、一般職への移行に当たっては、常勤職員との権衡も考慮し、任用や勤務条件について制度設計を行い、条例、規則等を制定、改正する必要がございますが、小規模市町村では事務体制が限られており、検討が進まないことが挙げられているところでございます。
 以上でございます。
#84
○宮崎勝君 そこで、今回、特別職非常勤職員の任用が厳格化されることによりましてどのような変化が生じるのか、またどのような効果が期待できるのか、御説明をいただきたいと思います。
#85
○政府参考人(高原剛君) 改正法案では、特別職の任用要件の厳格化を行うとともに、一般職の会計年度任用職員制度を創設し、近時増加している常勤職員に近い勤務形態の非常勤職員について、特別職から会計年度任用職員への移行を図るものであります。
 これにより、本来課されるべき守秘義務などの服務規律等が課せられることとなり、任用の適正化が図られるとともに、これまで認められていなかった期末手当の支給が可能となるものでございます。
#86
○宮崎勝君 ありがとうございます。
 地方公共団体からは、特別職非常勤職員として引き続き存続する職の明確化を要望する意見が上がっているというふうに承知してございます。
 現時点では、どのような職が引き続き特別職とされることとなると想定されるのでしょうか。また、特別職の範囲を地方公共団体に具体的に示すべきだと思いますけれども、御見解を伺いたいと思います。
#87
○政府参考人(高原剛君) 改正法案の施行後も引き続き特別職非常勤職員として任用される者は、専門的な知識経験等を有すること、当該知識経験等に基づき事務を行うこと、助言、調査、診断又は総務省令で定める事務を行うことの三要件全てを満たす者が該当することとなります。
 このような要件を満たす者といたしましては、例えば学校医のお医者さんが考えられるところでございますが、総務省としては、今後、改正法案の施行後も特別職非常勤職員として取り扱うべき職種等について、関係省庁等と調整を行った上で地方公共団体に対して通知等において明示することを考えております。
 以上でございます。
#88
○宮崎勝君 続きまして、今回の改正案では、臨時的任用職員についても任用の厳格化を行うこととされております。
 臨時的任用職員についても任用制度の趣旨に沿わない運用が見られたとのことですが、具体的にはどのような現状にあり、どのような支障が生じていたのかを伺いたいと思います。また、なぜ任用根拠の適正化が進まなかったのかについても併せて御説明をお願いいたします。
#89
○政府参考人(高原剛君) 臨時的任用は、緊急の場合、臨時の職に関する場合、採用候補者名簿がない場合等で、正規の任用の手続を経るいとまがないときに特例的に認められるものでございます。
 しかしながら、一般職非常勤職員の制度が地方公務員法上明確に設けられていないため、本来一般職非常勤職員として任用すべき職に臨時的任用職員が任用されるなど、制度の趣旨に沿わない任用が行われ、この結果、一定の要件を満たす一般職非常勤職員であれば取得可能な育児休業が取得できないなどの問題も生じております。
 また、臨時的任用職員に関し任用根拠の適正化が進まなかった理由としては、特別職非常勤職員の場合と同様、一般職非常勤職員制度が不明確であること、小規模市町村では事務体制が限られ、検討が進まないことが挙げられているところでございます。
 以上でございます。
#90
○宮崎勝君 この臨時的任用職員の任用の厳格化によりまして、臨時的任用職員の任用の対象はどのように変化するのか、またどのような効果が期待できるのか、改めて御説明をお願いをしたいと思います。
#91
○政府参考人(高原剛君) 臨時的任用職員については、その対象を常時勤務を要する職に欠員を生じた場合に厳格化することによりフルタイムでの任用のみとなり、パートタイムでの任用は認められないこととなります。これにより、会計年度任用職員への必要な移行が図られ、臨時的任用職員では適用除外となっておりました地方公務員育休法に定める育児休業の対象となるなどの効果が期待できるところでございます。
 以上でございます。
#92
○宮崎勝君 ありがとうございます。
 次に、会計年度任用職員、いわゆるフルタイムの導入について伺いたいと思います。
 今回の改正案では、一般職の非常勤職員である会計年度任用職員の制度を創設することとされておりますが、この会計年度任用職員にはフルタイムとパートタイムの二種類がございます。このうち特にフルタイムの会計年度任用職員に関しましては、各地方公共団体において安易にこの制度の導入が行われるようになりますと、任期の定めのない常勤職員を中心とする公務の運営という地方公務員制度における原則がなし崩しにされて、結果的に行政サービスの低下を招くといった懸念もございます。
 こうした点に十分留意をして運用されるべきだと考えますけれども、総務省の御見解をお願いをしたいと思います。
#93
○副大臣(原田憲治君) お答えを申し上げます。
 地方公共団体の運営においては、公務の中立性の確保や職員の長期育成を基礎として、職員が職務に精励することを確保することを通じ、能率性を追求し、地方行政の質を担保することといたしております。そういった観点から、国家公務員と同様、会計年度任用職員制度導入後においても、任期の定めのない常勤職員を中心とする公務の運営という原則は維持するべきものと考えております。
 その上で、職員の任用につきましては、就けようとする職の職務の内容、勤務形態等に応じ、任期の定めのない常勤職員、任期付職員、臨時・非常勤職員のいずれが適当か各地方公共団体において適切に判断されるべきものでありまして、会計年度任用職員の職務の内容や責任の程度につきましては、任期の定めのない常勤職員と異なる設定とすべきであると考えております。
 総務省としては、各地方公共団体において、このような考え方の下、組織として最適と考える任用、勤務形態の人員構成を実現することによりまして、住民のニーズに応える効果的、効率的な行政サービスの提供を行っていくことが重要と考えておるところでございます。
#94
○宮崎勝君 ありがとうございます。
 続きまして、臨時・非常勤職員は全国で約六十四万三千人というふうに言われておりますけれども、この内訳は、特別職非常勤職員が二十一万五千人、臨時的任用職員が二十六万人、一般職非常勤職員が十六万七千人ということでございますが、今回の法改正で任用を厳格化することによりまして将来的に会計年度任用職員に移行するということになりますけれども、この将来移行する人は大体、いわゆる会計年度任用職員になるのは何人ぐらいだと想定をされているのでしょうか。
#95
○政府参考人(高原剛君) 今回の法改正により、原則的には一般職非常勤職員は会計年度任用職員に移行いたします。また、特別職非常勤職員は、委員、顧問などの専門性の高いものなどを除いて会計年度任用職員に移行し、また、臨時的任用職員につきましても、フルタイムの者を除き、パートタイムの方は会計年度任用職員に移行するものと考えております。
 一方、法改正に伴い、各地方公共団体においては、現在の臨時・非常勤職員の業務について個別に検証を行い、再整理をすることが必要となります。このため、一概には申し上げられませんが、大まかには、臨時・非常勤職員約六十四万人のうち、フルタイムの臨時的任用職員約十五万人を除いた約四十九万人が会計年度任用職員の対象になり得るものと見込んでおります。
 以上でございます。
#96
○宮崎勝君 四十九万人ということが見込まれるということでございます。
 それで、次に、会計年度任用職員に対する給付の規定の整備ということについて伺いたいと思います。
 最初に、現在の地方の臨時・非常勤職員に対する給付についてはどのような体系になっているのか、まず御説明をお願いをしたいと思います。
#97
○政府参考人(高原剛君) 現行法上、地方自治法におきまして、地方公務員の常勤職員には給料及び手当を支給し、非常勤職員には報酬及び費用弁償を支給すると規定されております。このため、非常勤職員には手当を支給することができない制度となっているところでございます。
#98
○宮崎勝君 その上で、今回の改正案では、会計年度任用職員に関する規定を設けて採用方法や任期等を明確化するとともに、会計年度任用職員について期末手当の支給が可能となるよう、給付に関する規定を整備することとされております。
 この法律案におきましては、パートタイムの会計年度任用職員に対して条例で支給することができる手当としては期末手当のみが対象とされておりますけれども、どのような検討を経てこのような方針となったのか、ちょっと経緯について御説明をいただきたいと思います。
#99
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 近年、地方公共団体において臨時・非常勤職員が大きく増加し、行政経営における重要性が増すことなどに伴い常勤職員に近い勤務形態の者が多くを占める状況となっており、こうした者には国の非常勤職員との均衡を考慮した相応の給付を行うことが必要となっております。こうした状況を踏まえ、先般、総務省の有識者研究会報告書において、地方の一般職非常勤職員について処遇改善の方向性が示されたところでございます。
 今般、パートタイムの会計年度任用職員の給付制度を整備するに当たりましては、国の非常勤職員の取扱いや期末手当の支給実態などを踏まえつつ、また、支給可能な手当を明確にすべきとする旨の意見が地方公共団体から多数あったことなどを踏まえまして、現行の報酬、費用弁償の給付体系を維持しつつ、期末手当を新たに支給できるよう措置することとしたものでございます。
 以上でございます。
#100
○宮崎勝君 実際に会計年度任用職員について期末手当が支給されるためには、各地方公共団体において予算上の措置が講じられることが必要となります。今回の法改正が実効性あるものとなるようにするには、国としても法律の施行までに地方財政措置を検討する必要があると考えますけれども、御見解をお願いをしたいと思います。
#101
○副大臣(原田憲治君) お答え申し上げます。
 今般の制度改正によりまして必要となる財源については、今後、各地方公共団体の対応などについて調査を行う必要があると考えておりまして、地方公共団体の実態なども踏まえつつ、地方財政措置についてもしっかりと検討してまいりたいと思います。
 いずれにしても、今後とも地方公共団体が必要な行政サービスを提供しつつ安定的な財政運営を行っていけるように、地方が自由に使える一般財源総額をしっかりと確保してまいりたいと思います。
#102
○宮崎勝君 ありがとうございます。
 続きまして、時間外手当や通勤費用相当額の費用弁償について伺いたいと思います。
 平成二十六年の総務省通知では、非常勤職員に対して所定労働時間を超える勤務を命じた場合は時間外勤務手当に相当する報酬を支給すべきと、また、通勤費用相当分については費用弁償として支給するとしております。
 このほど公表されましたフォローアップ調査では、時間外勤務手当に相当する報酬の支給に関する規定の整備については全体の六割以上が対応済み又は今後対応する予定ありとしてございますけれども、予定なしというところも三割程度ございました。また、通勤費用相当額の費用弁償の支給に関する規定の整備についても予定なしが三割弱存在をしておりますけれども、この整備が進まない理由や今後の対応について伺いたいと思います。
#103
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 平成二十八年に実施した地方公務員の臨時・非常勤職員に関する総務省調査において時間外勤務手当に相当する報酬の支給及び通勤費用相当額の費用弁償に関する規定の整備について予定なしと回答した団体の一部からその理由を聞き取りましたところ、臨時・非常勤職員に対して時間外勤務を命じることを想定していない、通勤費用相当額を報酬に含めて支給しているといった回答があったところでございます。
 総務省といたしましては、先般、有識者研究会報告書において示された提言を踏まえまして、正規の勤務時間を超えて勤務することを命じた場合にはその超えた時間に対して時間外勤務手当に相当する報酬を適切に支給すべきことや、通勤費用相当分について費用弁償として適切に支給すべきことを助言してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
#104
○宮崎勝君 次に、休暇制度、それから育児休業に係る条例の整備について伺いたいと思います。
 昨年十二月にまとめられた研究会報告書におきましては、一般職非常勤職員制度の新たな仕組みへの移行に当たっては、各地方公共団体において年次有給休暇や産前産後休暇などの休暇制度の整備や育児休業に係る条例の整備を確実に行うべきである旨提言をされておりますけれども、現在整備が行われていない地方公共団体が一定程度存在するのはどのような理由によるものなのかをまず伺いたいと思います。
 あわせて、今後適切に整備が行われるよう、総務省としてどのような対策を考えているのか、お伺いしたいと思います。
#105
○大臣政務官(冨樫博之君) 一般職非常勤職員の休暇そして育児休業制度については、産前産後休暇制度について二二・三%の団体が未整備、また育児休業制度について三〇・一%の団体が未整備等の状況にあります。未整備の団体からは、例えば、これまでニーズがなかった、必要に応じ事実上認めればよい、対象となる職員が少ない等の理由が挙げられているところであります。
 これまで総務省では、平成二十六年通知等によりこれらの制度の整備について助言を行い、特に育児休業制度については平成二十八年通知で速やかな条例の整備を強く要請しているところであります。
 今後については、研究会報告書も踏まえ、会計年度任用職員制度の導入に合わせて、未整備の団体においては休暇、育児休業制度を確実に整備していただくよう引き続き助言を行うとともに、整備状況についてフォローアップ調査を実施していく考えであります。
 以上です。
#106
○宮崎勝君 ありがとうございました。
 本法律案の施行につきましては、地方団体から必要な準備期間を確保してほしいということで、施行が三年先の平成三十二年四月になったというふうに承知をしてございます。地方からは、この会計年度任用職員制度の整備とか、人事・給与システムの改修とか、新制度による採用に向けた周知期間の確保といったいろいろな準備が必要だというようなことが要望として、意見として上がっているというふうに承知してございます。
 総務省におかれましては、こうした地方団体の要望に応える丁寧な支援を今後もお願いをいたしまして、ちょっと早いですけれども、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#107
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。
 今回の地方公務員法改定案の審査に当たっては、当事者である地方自治体で働く臨時・非常勤職員の皆さんの声を是非とも聞く必要があると考えまして、理事会で提案したところ、委員長、各会派の御理解を得て、本日、日本自治体労働組合総連合、自治労連の非正規公共評議会幹事である小川裕子さんに参考人として出席していただくことになりました。
 小川さん、ありがとうございます。早速ですが、私から小川さんに二点お聞きします。
 まず、地方自治体の臨時・非常勤職員はどのような仕事をどのような思いで担っているのか、また賃金などの待遇や生活はどうなっているのか、お話しください。
#108
○参考人(小川裕子君) 本日は、このような機会をお与えいただきましてありがとうございます。私は、自治労連非正規公共評議会幹事の小川裕子と申します。埼玉県内で学童保育の指導員として働いております。また、自治労連埼玉県本部非正規公共協議会の事務局長として、県内自治体で働く臨時・非常勤職員と、自治体業務を委託や指定管理などを受けている施設などで働く労働者の雇用を守り、賃金、労働条件を改善させ、住民サービスを守る活動を行っております。
 自治体に直接雇用されて働く学童保育の指導員は、子ども・子育て支援新制度で、その役割は育成支援だと位置付けられました。子供の育ちを保障し保護者の子育てを支援するという、成長期の子供たちの命と育ちを守る重要な仕事をしていると自負しております。また、近年は、障害児や育児放棄を含めた虐待対応など、より高い知識と技術が求められております。しかし、現場には正規職員は配置されず、臨時や非常勤でありながらも、その責務を果たすため、一生懸命働いております。
 総務省調査結果でお分かりのように、全国の保育士の四割以上が臨時・非常勤職員として任用されております。埼玉の非正規公共協議会に集まる仲間には、常勤職員同様フルタイム又はフルタイムにごくごく近い、そういう勤務時間で働く保育士がたくさんおります。臨時、非常勤など非正規であっても正規保育士と同じように担任を持ち、子供たちや保護者と日々向き合って仕事をしております。
 しかし、その賃金は正規の半分か三分の一、二十年以上働いても手取りは二十万円にもならない、退職金もなく老後の生活は心配、病気休暇がないので熱があっても無理をして働いている、育児休業もないので子供ができたら仕事を辞めざるを得ないなど、仕事には誇りとやりがいを持ちながらも、労働者としては不安や不満を抱いて働いております。
 そして、一番大きな不安は、来年も働き続けることができるかという雇用不安です。非正規で働く若い保育士の中には、将来に期待や希望を持てず、賃金は変わらないけれども、一時金や退職金、休暇制度がある民間保育園に正規として転職していくという現状もあります。保育士不足は深刻で、このままでは公的保育の質が守られません。
 保育士以外にも、正規と同じように専門性や資格が問われ、基幹的、恒常的に働く看護師や保健師、図書館司書などなどの非正規がおりますが、一日の勤務時間を十五分や三十分短くされ、また週の勤務日を四日とされ、また空白期間が置かれ、常勤ではないと、正規との待遇格差が温存されてきました。自治体業務の多様化のニーズに対応するため、そして正規職員削減の調整弁として、自治体の使い勝手の良い、またいつでも雇い止めできる安上がりな職員として非正規が活用されてきましたが、私たちも正規と同じ常勤職員になりたいと強く願っております。
 自治体では、こうした実態を改善するために労使間で待遇改善の努力が図られていますが、抜本解決のためには、法改正を始め、基幹的、恒常的な業務に従事している非正規職員の正規化の道を政府の責任で示すことが必要だと考えております。
 以上です。
#109
○山下芳生君 次に、今回の地方公務員法改定案について、臨時・非常勤職員の立場からどのような問題点があると小川さんお考えでしょうか。
#110
○参考人(小川裕子君) 総務省調査結果や研究会での問題点把握、働き方改革実現会議で公務を一体に取り上げることを求める発言が出されるなど、自治体の臨時・非常勤問題にもスポットが当てられ、政府として法改正に踏み込んだ検討がなされていると思います。しかし、今回の法改正は、制度の趣旨に合わない任用の適正化のために行うと説明されておりますが、臨時・非常勤職員の勤務実態を踏まえたものとなっていないということが最大の問題ではないでしょうか。
 今回厳格化するという特別職非常勤職員や臨時的任用職員には一定の任用要件が規定されておりますが、会計年度任用職員では一会計年度を超えない範囲内で置かれる非常勤の職としかありません。そして、総務省の説明では再度の任用が可能だというふうにされていますが、これでは任用根拠を変えただけで、基幹的、恒常的業務にも使い勝手の良い安上がりな労働力が自治体職場に拡大、固定化されてきた現状を何ら変えることにはつながりません。むしろ、いつまでも非正規雇用、いつでも雇い止めできる仕組みづくりだと考えております。
 民間であれば、有期雇用の拡大を防止し、その労働者の保護を図るため、労働契約法などが改正されてきました。民間で働く有期雇用の保育士であれば、五年以上同じ職場で働けば無期転換の権利が発生します。しかし、臨時、非常勤の保育士は、公務員だからといって雇い止めの不安を抱えながら働き続けることになります。同じ有期雇用の保育士で、公務と民間でどんな違いがあるのでしょうか。さらに、任用根拠の見直しで、労働委員会の活用など、権利の保護、救済の仕組みが制約されることになります。
 二つ目に、会計年度任用職員の処遇をフルタイムと短時間で差を設けたことによる問題です。
 先ほど紹介しましたように、正規職員との違いを設けるために、勤務時間、勤務日数をわざと短くしている実態がございます。そのことによって、手当支給や共済、公務災害の制度適用の要件を満たさない状態がつくられています。今回の期末手当支給の制度化でさえ、地方自治体からは財政負担の増加への不安が出されています。そうした下で、フルタイム勤務が必要な職であっても短時間に設定していく流れをつくるものではないでしょうか。
 私たちはこれまで、仕事の専門性や継続性を訴え、年休の繰越しや加算、昇給の仕組み、退職慰労金など、賃金、労働条件の改善を実現させてきました。しかし、それさえもなくなってしまうのではないかという懸念があります。
 今回の法改正によって、今働いている臨時・非常勤職員の雇い止めや労働条件の引下げはあってはならないことです。これまで紹介しましたように、臨時・非常勤職員は、住民、子供と向き合って、その生活、命、発達を支えています。そうした仕事には専門性や継続性が必要なことはもちろん、その職務に合った労働条件が確保されなければならないと考えます。
 適正な任用等を確保し、それに対する給付を規定する、そう言うなら、国の財源保障が絶対に必要です。財源保障のない状況では絵に描いた餅であり、以上の点から私はこの法案に反対せざるを得ず、大幅な修正を求めます。
 以上です。
#111
○山下芳生君 小川さん、ありがとうございました。地方自治体で働く臨時・非常勤職員の皆さんの実態と思い、そして皆さんの御覧になった法案の問題点、よく分かりました。法案審議に生かしていきたいと思います。
 それでは、法案について政府に質問をいたします。
 会計年度任用職員という新たな制度ですが、臨時・非常勤職員として働いている当事者の皆さんからの評判がすこぶる悪いです。保育、学童保育あるいは教育、医療、文化など、自分たちが担っている仕事は一会計年度で終わるものではないという声が噴き出しております。私たちのことをその程度にしか見ていないのかという怒りも直接聞きました。前回指摘したように、こうした基幹的、恒常的業務は、本来任期の定めのない常勤職員によって担われるべきだと思います。
 今、小川さんから紹介された、私たちも正規と同じ常勤職員になりたい、これが当事者のもう痛切な願いであります。それを、会計年度任用などという実態から一層懸け離れる制度に有無を言わせず移行するとなりますと、これは新たな矛盾が生まれざるを得ないと思います。
 そこで聞きますけれども、勤務時間も業務内容も常勤職員と同様なのに、これ引き続き非常勤の会計年度任用職員にしなければならないのか、それぞれの自治体が実態に合わせて判断をすればいいのではないかと、こう思いますが、いかがでしょうか。
#112
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 個々具体の職の設定に当たりましては、就けようとする職務の内容、勤務形態等に応じ、任期の定めのない常勤職員、任期付職員、臨時・非常勤職員のいずれが適当かを検討し、基本的には各地方公共団体において適切に判断されるべきものでございます。
 今回の任用根拠の適正化に当たりましては、各地方公共団体において臨時、非常勤の職の全てについて個別に検証を行い、それぞれ適切な任用根拠を選択することとなろうかと思いますが、その際、常勤職員と同様の業務を行う職が存在することが明らかになった場合には、会計年度任用職員制度ではなくて常勤職員や任期付職員の活用について検討することが必要になるものと考えております。
 以上でございます。
#113
○山下芳生君 常勤職員としても可能だと、各自治体の判断だということであります。
 次に、法案では会計年度任用職員をフルタイムとパートタイムに分けることとしております。パートタイムには期末手当は支給できるが退職手当など他の手当は支給できないと説明を受けました。これは非常に大きな差です。
 そこで聞きますけれども、常勤職員の勤務時間より一分でも短いとパートタイムになるということでしょうか。そうなりますと、合理性もなく、勤務時間をあえて数分間短くすることで安上がりにしようという動機が働くのではないでしょうか。こうしたやり方は許されるんですか。
#114
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 会計年度任用職員として任用するに当たりましては、各地方公共団体において職務の内容や標準的な職務量に応じた適切な勤務時間を設定していただく必要がございます。このため、勤務条件の確保に伴う財政上の制約を理由として合理的な理由がなく短い勤務期間を設定しパートタイムの会計年度任用職員として任用することは、臨時・非常勤職員の適正な任用、勤務条件の確保を目的とする改正法案の趣旨に沿わないものと考えております。
 一方、今回創設される会計年度任用職員については、フルタイムでの任用は可能であることを法律上明確化したところであり、こうした任用は人事管理や勤務条件の確保の面でメリットがあることを考慮し、職務の内容などに応じて各地方公共団体において積極的な活用を検討するよう促進を図る考えでございます。
 総務省といたしましては、会計年度任用職員について適正な任用、勤務条件が確保されますように、このような趣旨について各地方公共団体に対してマニュアル等により丁寧に助言を行ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
#115
○山下芳生君 具体的に聞きます。
 ある自治体では、臨時・非常勤職員の勤務時間を常勤職員よりも十五分間短くしております。朝十五分遅く出勤する、あるいは夕方十五分早く退出するということになっております。当事者の方に聞きましたけれども、職場で後ろめたい気分になるのでほかの職員と同じ時間にしてほしい、報酬は変えなくていいからと、こう当局に申し出ても、当局は正規職員との違いがなくなるから駄目だと言って却下するということがあるそうです。
 ですから、こういう方々は、法改正された後、このままだとこれはパートタイムの会計年度任用職員となるんです、十五分短いですから。待遇が切り下げられる心配があります。これ、いいんでしょうか。こんなことを許していいんですか。
#116
○政府参考人(高原剛君) 今まで地方公共団体の人事当局におきましては、地方公務員法上の明文の規定がないということでフルタイムでの任用をちゅうちょしておったというような事情もあったのではないかと思います。既に国家公務員ではフルタイム型の期間業務職員制度が導入されておりますし、今回地方公務員法でフルタイム型を明記したということでございますので、そのような形の勤務時間の設定がなされないように私どもとしてはしっかり助言をしてまいりたいと、こう思っております。
 以上でございます。
#117
○山下芳生君 まあ助言で直ったらいいんですけどね。私、この十五分の短縮には全く合理性ないと思いますよ。単に正規職員と差別するために十五分あえて短くしているだけですから。このままだとこれは大変な待遇改悪になるおそれがあるということを指摘しておきたいと思います。
 それから、会計年度任用職員については再度の任用も排除されない、できるとの説明でした。
 そこで、高市大臣に聞きます。
 年度をまたぐ産前産後休暇、年度をまたぐ育児休業、同じく年度をまたぐ介護休暇などをどう扱うつもりでしょうか。私は再度任用の可能性があるなら当然年度をまたいで取得できるようにすべきだと思いますが、いかがですか。
#118
○国務大臣(高市早苗君) 産前産後休暇、育児休業、介護休暇につきましては、その取得要件を満たしている場合、会計年度任用職員の任期の末日まで取得することができます。翌年度に再度の任用がされたときには、改めて取得することによって、年度をまたいでその休暇、休業を継続することができます。また、会計年度任用職員の任期が更新された場合、再度、条件付採用期間を経ることとなりますけれども、条件付採用期間中であることをもってそれらの休暇、休業取得が妨げられるというものではございません。
#119
○山下芳生君 丁寧に御答弁あったんですけれども、再度任用されたら、その最初の一月は条件付採用ということになります。採用されるたびにお試し期間が付くんですね。非常にこれも評判が悪いです。だって、十年、二十年と同じ仕事に繰り返し継続して任用されている臨時、非常勤の職員の方に何でお試し期間が一々毎回毎回必要なのかということになるわけで、ベテランの臨時・非常勤職員の皆さんは、もう正規職員にその業務のノウハウを教えているという場合も少なくありません。ばかにしないでという声も出ているということも、これはもう大臣に紹介だけしておきたいと思います。
 次に、会計年度任用職員制度の創設で最も心配されているのが雇い止めの問題であります。
 五年、十年と繰り返し任用されてきた臨時・非常勤職員の皆さんから、会計年度任用イコール一年で雇い止めの響きがあるという声も聞きました。
 高市大臣、これまで繰り返し再度の任用をされてきた職員が新たな制度で雇い止めされるのではないかという不安の声を上げています。どう答えますか。
#120
○国務大臣(高市早苗君) 会計年度任用職員は、条例定数の対象とせず、毎年度の各地方公共団体の予算で職の設置の要否が決定されるということを想定していますので、その任期は採用日の属する会計年度末までとし、その名称を会計年度任用職員としてございます。
 平成二十八年十二月に取りまとめられました総務省研究会報告書においては、当該非常勤の職が次年度も引き続き設置される場合、平等取扱いの原則や成績主義の下、客観的な能力の実証を経て再度任用されることはあり得るということ、再度の任用の取扱いについては、今回の制度改正などに伴ってこれまでの取扱いが変わるものではないということが明示されております。
 現在御審議いただいております改正法案はこのような報告書の考え方を基にしておりますので、今回の制度改正に伴って再度の任用に関する取扱いに変更はないものと認識をしております。
 改正法案を成立させていただきました暁には、総務省としてはこのような趣旨について今年の夏をめどに作成するマニュアルなどにも記載をして、各地方団体に助言を行ってまいります。
#121
○山下芳生君 今回の制度改正によって変わるものではないという御答弁でしたが、ということですので、提案一つしたいと思うんですが、民間の有期労働契約については、厚生労働省が示した基準でこうあります。契約締結時に使用者が労働者に対し契約を更新しない場合の判断の基準を明示しなければならない、こうしてあるんですね。例えば、当該業務がなくなった場合は契約更新しませんなどの条件を明示して契約を締結しなさいというのが厚労省のこれは基準なんです。雇用の安定のためには、せめてそのぐらいはしなさいよということです。
 だったら、地方自治体の会計年度任用職員についても、募集時に、再度任用があること、さらには再度任用しない場合の基準を明示しておくこと、このぐらいやるべきじゃありませんか。
#122
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 公募の時点におきまして臨時・非常勤職員が従事することとなる業務自体の廃止がもう明らかであるような場合には、公募に当たってそうした趣旨を明確にすることが望ましいものと考えられます。また、複数回にわたって同一の者の任用が繰り返された後に業務自体の廃止その他の合理的な理由により再度の任用が行われないこととするような場合においては、事前に十分な説明を行うことが望ましいと考えられます。
 一方、再度の任用の取扱いといたしましては、私どもは、募集に当たって任用の回数や年数が一定数に達していることのみを捉えて一律に応募要件に制限を設けることは、平等取扱いの原則や成績主義の観点から避けるべきであるというふうに考えているところでございます。
 以上でございます。
#123
○山下芳生君 ちゃんと答弁なかったですね。再度任用しない場合の条件について明示しておくべきだと、民間ではそうやっているからやるべきだと言ったんですが、はっきりした答えはありません。私は、そのぐらいやらないと、この評判の悪い会計年度任用職員で募集しても、これはなかなか人は来ないと思いますよ。そのことを忠告しておきたいと思います。
 次に、給料額の変更、昇給について質問します。
 二年、三年と続けて働けば、経験によって仕事に幅や深みが出てくるのは当然だと思います。私は会計年度任用職員についてもそれはちゃんと評価されるべきだと考えます。
 在り方研究会の報告書では、臨時、非常勤の保育士がクラス担任になった場合、給料額を変更することはあり得る、すなわち昇給もあり得ると明示しております。たとえ肩書が付かなくても、経験を積むことによってより責任ある仕事が担えるようになったら、それに見合った昇給がなされるべきではないかと考えますが、いかがですか。
#124
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 総務省の有識者研究会報告書では、任期終了後に再度任用される場合の給与について、同一人が同一の職種に再度任用される場合であっても、職務内容や責任の度合い等が変更される場合には、異なる職への任用であることから、給料額を変更することはあり得るとされております。
 具体的には、一定の勤務経験や実績などのある会計年度任用職員の保育士さんにつきまして、クラス担任など、より責任の度合いが高い職に新たに任用する場合には、当該職員の勤務経験などにより一層向上した能力を踏まえた職務を行うことを考慮して給与の額を設定することなどが考えられるところであります。
 なお、その際、必ずしも職名の変更が伴う場合に限られるものではないというふうに考えております。
 以上でございます。
#125
○山下芳生君 肩書にはとらわれないということでした。
 例えば、一年目の保育士さんにはなかなか任せられないことであっても、二年目、三年目の経験を積んだ方だったら任せられるということはクラス担任以外にもたくさんあるんですよね。そういうことをちゃんと評価して昇給することは自治体の判断によって可能だということだと思います。
 高市大臣に伺いますが、私、もう繰り返し言いますけど、会計年度任用職員という名称は余りにもセンスが悪過ぎると思います。変えた方がいいと思います。こんな名称では募集してもいい人材が集まらないと考えますけれども、大臣、この名称を公募や広報の際に必ず使わないといけないのでしょうか。これまでも自治体はいろんな言い方をそれぞれしてきました。それでいいんじゃないですか。
#126
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 地方公務員の任用、勤務条件については、任用根拠に基づいて法令等で定められております。このため、適正な人事管理を行うためには適切な任用根拠を選択することが重要でございます。これに対し、地方公務員の臨時・非常勤職員については、現状において一般職非常勤職員制度が不明確であり、地方公共団体によっては本来の趣旨に沿わない任用根拠の選択が見られるところでございます。
 このため、改正法案では一般職の会計年度任用職員制度を設け、その定義、採用方法、任期等を定めることとしております。任用根拠によって任用、勤務条件が定められるため、公募や任用に当たっては法律上の任用根拠及びその位置付け、すなわち会計年度任用職員としての任用であることは明示すべきものと考えておりますが、実際の公募に際し、地方公共団体が個々の職に対して具体的にどのような呼称を用いるかについては、各地方公共団体で適切に判断すべきものと考えております。
 以上でございます。
#127
○山下芳生君 ということであります。
 ある市の対応、ちょっと紹介します。この市は早々と、全ての臨時・非常勤職員を、法改定後、会計年度任用職員にすると、もう全部会計年度任用にするとしております。しかも、期末手当の支給が可能になるが、総支給ベースで検討するとされております。要するに、月々の報酬を引き下げて、その分を期末手当に回そうということです。さらに、休暇制度も見直しの対象とすると、引下げの意向が示されております。これでは法改定によって臨時・非常勤職員の処遇は改善されません。それどころか後退することにもなります。こういうことを認めるんでしょうか。
#128
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 今般の改正法案の趣旨は、臨時・非常勤職員の適正な任用や勤務条件の確保を図るものでございます。各地方公共団体においてはこうした趣旨に沿った対応をしていただくことが求められるものでございまして、総務省といたしましては、本改正法案を成立させていただいた暁には、今夏をめどに発出する予定のマニュアルなどにその旨を盛り込み、地方公共団体に対してしっかりと助言を行ってまいります。
 いずれにいたしましても、従前、臨時・非常勤職員として任用していた者を新たに会計年度任用職員として任用するに当たりましては、各地方公共団体において十分に議論した上で丁寧に対応していただくことが重要であると考えております。
 以上でございます。
#129
○山下芳生君 高市大臣、幾ら手当をオンしようと思っても、財政措置がなければできない。なければこういうふうに同じ枠の中であちこちやり取りするだけに終わってしまう危険性もありますので、法改定に伴う財政措置、どうしても必要じゃないですか。
#130
○国務大臣(高市早苗君) 本日、何度か答弁をさせていただきましたとおり、地方公共団体の実態なども踏まえながら、地方財政措置についてもしっかりと検討してまいります。
#131
○山下芳生君 最後に、学校教員における非正規雇用問題について文部科学省に聞きます。
 全国の地方自治体に六十五万人いる臨時・非常勤職員のうち、九万三千人ほどが教員、臨時的任用の教師の方あるいは非常勤講師の方となっております。小学校一年は三十五人、二年生以上は四十人など、クラス編制に応じて配置される教員については国庫負担金が出されておりまして、さらに自治体独自に少人数学級としているところもあります。
 配付した資料に、国の負担金が出ている公立小中学校の教員定数の標準に占める正規教員の割合を示しております。これを見ますと、定数中、正規教員の占める割合は全国で九三%にとどまっておりまして、都道府県別に見るとかなりばらつきがあります。国庫負担金が出る定数内なのに、正規の職員ではなく非常勤講師、臨時的教員など非正規雇用が一割以上を占める県がたくさんある。樋口文部科学政務官、これは問題ではありませんか。
#132
○大臣政務官(樋口尚也君) この教員の任用につきましては、任命権者であります都道府県の教育委員会等の権限に属するところでございますが、任用の際には、法令の趣旨等踏まえて、就けようとする職務の内容や勤務形態等に応じて適切な任用根拠を選択していただくことが必要であります。
 いわゆる非正規雇用の非正規教員につきましては、様々な教育課題などへの対応など重要な役割を担っている一方で、勤務時間や任用期間の都合により、児童生徒への継続的な指導や教職員間、地域や保護者との連携に制約が生じるといったような懸念や、雇用が安定せずに正規教員と同じ処遇が保障されていないなどの課題も指摘をされているところであります。このため、教育の機会均等や教育水準の維持向上等を図る観点から、仮に非正規教員の配置により教育に支障が生ずるという場合には、可能な限り正規教員が配置されることが望ましいというふうに考えております。
#133
○山下芳生君 学校職場であれ自治体職場であれ、やはり恒常的な仕事については正規職員が担うようにすべきだ、これが原則であるということを申し上げて、時間が参りましたので質問を終わります。
#134
○片山虎之助君 片山です。それでは質問します。
 まず、この両法案の審議の前に、前回の質問で積み残したのがありますので、質問はしたんですけど答弁いただいていないんで、それを済みませんがお願いします。
 この前、道州制の話をしましてね、道州制というのは私は必要だと思うんだけれども、なかなかもう一つ評判がよろしくないと。一つは、基礎的自治体の市町村が割に理解していない。これについては総務省の方から答弁ありましたから、いいですわ。
 もう一つは、メリット、デメリットがよく分からないと。それは政府の方がちゃんと説明をしていないんじゃないか、あるいは政府なり関係者が、こういうことを申し上げたんですよ。例えば、道州で大きくなれば、市町村の世話がちゃんとできるか、住民が親近感を持つか、距離が離れますからね、住民が親近感を持つか、協力するか。あるいは、場末論というのが必ずある、大きくしたときには。中心はいいけど、場末がいっぱいできると。で、そうじゃないんだということをちゃんと分からせないと、私はなかなか応援しよう、賛成しようということにならないと思うんですが、松本副大臣、済みませんわね、簡潔に答えてください。
#135
○副大臣(松本洋平君) お答えを申し上げます。
 道州制のメリット、そしてデメリットというお話がございました。今委員からも御紹介いただいたところでありますけれども、例えばメリットにつきましては、東京一極集中の是正であったり、個性豊かで活力に満ち安心して暮らすことのできる地域社会の形成、国家本来の機能の集中、強化、国、地方を通じた行政の簡素化、合理化などが考えられるというふうに考えております。
 一方で、懸念や課題といたしましては、市町村合併が前提とされているのではないかといった懸念など基礎自治体の在り方と道州による補完の在り方、住民との距離が広がり住民自治が形骸化するのではないかという懸念、また、道州内、道州間の格差拡大の懸念などが考えられているところであります。
 こうした懸念、課題への対応も含めまして現在与党におきましても検討されているところでもありますし、また、御党を始め様々な問題提起というものがされているところであります。是非、国民的にこうした問題に対する関心というものを持っていただいて、議論が進んでいくことを我々としては望んでいるところであります。
#136
○片山虎之助君 引き続きやりますが、もう今日はそれでやめます。
 高市大臣、この問題について一言御決意を、道州制について。
#137
○国務大臣(高市早苗君) 直接の担当でございませんので、今内閣府から答弁があったとおりであると思います。また、様々なメリット、デメリットについての御意見があるんだろうと思いますから、活発な議論が国民の皆様、そしてまた国会でも展開されることを期待いたしております。
#138
○片山虎之助君 ありがとうございました。
 どうぞ、結構ですよ。
#139
○委員長(横山信一君) 松本内閣府副大臣と境次長は退出されて結構です。
#140
○片山虎之助君 そこで、この両法案なんですが、我が党では大議論して、これは賛成することに決めました。いい点、悪い点、正直言って両方あるんだけれども、いい点の方がちょっと多いわね。だから、そういう意味ではこの両案に賛成いたしますが、何でこんなに臨時、非常勤が増えるんですか。この二十年間、十年間で二十万人増えているんですよ。それは何でかというと、仕事を減らさないからですよ。仕事を減らさずに正規の職員を行革で切っていくと、人手が要るんだから、それが結局は臨時、非常勤に回るんですよ。どなたか前回質問があったと思いますけれども、そういうことになっているんですよ。
 行革というのは仕事を減らすことなんですよ。人を減らすことじゃないんです。仕事が減るから組織が減って人が減っていくんですよ。仕事を減らさずに人だけ減らそうって、それは無理ですよ。大臣、どう思いますか。
 だから、民間委託をやる、アウトソーシングというのが昔大分、はやりましたよ。あるいは、住民に参加してもらっていろんな仕事をやってもらう。公の仕事は増えていくんですよ。昔はお年寄りの世話は家庭でやったんですよ。子供のいろんなことも家庭がやったんですよ。今はそうはいきませんわね。だから、それは社会みんなでやるので、それが官でやって税金でやって公務員でやったらもちませんわ、みんなでやらないと。そういう仕組みをつくるということが私はこの問題の基本になると思いますけれども、大臣、いかがですか。
#141
○政府参考人(安田充君) 総務省といたしましては、地方公共団体において民間委託等の推進などによる業務改革を進め、そこで捻出された人的資源を公務員が自ら対応すべき分野に集中することが肝要であると、こういう基本的認識を持っているところでございます。
 このため、平成二十七年八月に総務大臣通知を発出いたしまして、事務事業全般にわたり民間委託等の推進の観点から改めて総点検を実施し、特に職務内容が民間と同種又は類似した業務であって民間委託の進んでいない分野については重点的な点検を要請しているところでございます。
#142
○片山虎之助君 それでね、大臣、答弁はいいですけれども、それをやってくださいよ。仕事を減らす、みんなでやるという、そういう仕組みをつくらないと、この問題はずっと、法的に位置付けても結局は同じことになる。
 それは今までも、もうずっと昔からのこれは議論ですよ。この臨時、非常勤がどんどん増えていくのをどうやって位置付ける、採用するかというのはずっと昔からの議論で、皆さんのところも総務大臣通知を出したでしょう、一回も二回も。しかし、それ遅いわ。遅い。私もまあ関係者だから責任あるんだけれども、遅い。
 それからもう一つ、通知を出して、どういう通知を出して、その結果はどうですか。端的に、これは公務員部長、答えてください。
#143
○政府参考人(高原剛君) 特別職非常勤職員については、本来特定の学識経験を必要とする専門性の高い職が想定されておりますが、実際には一般職の職員と同様の労働者性が高いものが存在し、守秘義務など必要な諸制約が課されていないという課題が生じております。
 このため、平成二十一年と平成二十六年の総務省通知におきまして、特別職から一般職への移行について改めて助言をいたしました。この結果、東京都、大阪府等で見直しが行われるなど、都道府県、指定市では改善の動きが見られる一方で、市町村では取組が限定的となっております。総務省研究会では、こういった状況を踏まえて昨年十二月に報告が行われたということでございます。
#144
○片山虎之助君 あなた方が二回も通知を出して、直ったのは東京と大阪とどっかだけですか。何でですか。理由は。
#145
○政府参考人(高原剛君) 特に市町村で動きが限定的であるわけですが、市町村の方の意見をお伺いしますと、やはり地方公務員法上にはっきりした一般職非常勤職員制度が規定されていないので、なかなか対内的、対外的に説明をしてそういった制度をつくるのが難しい、あるいは小規模市町村ではやはりなかなかそういった検討に着手するだけの人的余裕がないといったようなことでございます。
 以上でございます。
#146
○片山虎之助君 元々地方自治制度には想定していないんですよ、臨時や非常勤を。だから制度がないんですよ。だから、制度がないけど必要が出て人を雇うことになったから、似た制度にみんなここは入っていったんですよ。一般職の非常勤というのは、これは非常勤ということでつくったんだけれども、あと、特別職に行くとかね。臨時雇用なんというのはこれは全く臨時の措置なんだから。そういうところにみんな入っていったんですよ。それは、私は、ある意味で私を含めて政府の関係者の怠慢だと思いますよ。
 しかも、今六十四万でしょう。大部隊じゃないですか。正規のあれが二百七十万か八十万でしょう。六十四万で、今のいけばもっと増えますよ。だから今回制度化して歯止めを掛けるのか何か知らぬけれども、そういう意味では私はいいことだとは思うけれども、これは本当に責任を感じなきゃいけません。
 そこで、今度は、今の会計年度任用職員になった人だけ期末手当を払うんですね。何で期末手当だけなんですか。
#147
○政府参考人(高原剛君) 近年、地方公共団体におきまして臨時・非常勤職員が大きく増加して、常勤職員に近い勤務形態の方が多くを占める状況となっております。
 そして、国家公務員の方でも期末手当の支給が進んでおるということでございまして、研究会の報告を踏まえまして、さらに地方公共団体からは支給可能な手当を明確にすべきだという御意見をいただきましたので、それらを総合的に踏まえまして、現行の報酬、費用弁償の給付体系を維持しつつ、期末手当を新たに支給できるように措置するということにしたものでございます。
#148
○片山虎之助君 国家公務員との均衡と。まあ今、同一労働同一賃金なんか言っているわね。そういうことの絡みだけど、できるでしょう。できるということは、しなくてもいいということなんですよ。だから、今日の質問にもあったように、期末手当を払いたくないから一般職の非常勤で残すということもあり得るんですよね。パターンが義務付けてはないんだから、元々制度そのものが。
 その問題についての研究会その他の議論はどういう議論があったんですか。あるいは、あなたがどう考えているの、あなた方が。
#149
○政府参考人(高原剛君) 今般の改正法案は、地方公務員の臨時・非常勤職員の制度が不明確な中で、その適正化を図る観点から一般職の会計年度任用職員制度の創設等を行うものでございます。
 法律の理屈といたしましては、会計年度任用職員ではなくて、独自の十七条に基づく一般職非常勤職員を採用することが直ちに違法となるわけではございませんが、今回会計年度任用職員制度を創設する趣旨を踏まえますと、一般職として非常勤職員を任用する場合には会計年度任用職員として任用していただくことが適当であると考えておりまして、総務省としてはその旨助言をしてまいります。
#150
○片山虎之助君 期末手当を払うことができるというのが今度の制度の大変な恩典なんですよ。その代わり、普通の職員としてのいろんな規制を受けますよ。営利企業との兼業の問題だとか政治行為の制限だとか、いろんなそういう意味でのあれを受けるけれども、その期末手当は、できると書いた以上、できないこともあって、それは今日も財政措置が大変議論になっていますよ。しかし、私は、できると書いたらできるだけやらせて、財政措置をせにゃいかぬと思いますよ。まあちょっと先の話だから研究してもらえばいいけれどもね。
 それから、交付税というのは、やってもやらぬでも認めるんですよ、必要なものには。それをやるかやらぬかはそれぞれの地方自治体が自分で決めるんですよ。だから、措置をしてやらなきゃ駄目ですよ。その辺についての御意見はいかがですか。
#151
○政府参考人(高原剛君) 私どもとしても、期末手当を支給することができるという規定ではございますが、やはり期末手当を是非支給していただきたいというふうに考えておるところでございます。
 したがいまして、先ほど来大臣からも御答弁をいただいておりますが、地方公共団体の調査をしっかり行いまして、実態なども踏まえつつ、地方財政措置についてしっかりと検討させていただきたいと考えております。
#152
○片山虎之助君 分かります、それは分かるから、それを総務省としては財政措置をする方向で検討するということを関係の自治体に分からせないと。そうすることが、結局、期末手当を導入する自治体が多くなるし、今の一般職非常勤でそのまま残すという自治体が私は少なくなると、こういうように思いますよ。是非その点は考えていただきたい。
 今度は大臣、どうですか。
#153
○国務大臣(高市早苗君) 法案を成立させていただきました暁にではございますけれども、この夏に向けて、QアンドAですとか条例例ですとか様々、自治体に対して情報提供を行ってまいりますので、そのときに自治体の皆さんにも安心していただけるように必要な情報は記載したいと考えております。
#154
○片山虎之助君 同じことをしつこく聞くけど、会計年度任用職員あるでしょう。会計年度任用職に移行せずに一般職の非常勤のままで残すということは可能なんですか、今度の制度で。
#155
○政府参考人(高原剛君) 法制度としてはそういうこともあり得るということでございますが、私どもとしては、やはりそういった一般職非常勤職員制度をつくった以上、基本的に非常勤、もちろん正規職員に移行される方もあるかもしれませんが、非常勤のまま残られる方は会計年度任用職員に移行していただくよう、しっかり助言をしてまいりたいと考えております。
#156
○片山虎之助君 それは地方自治体が決めるんでしょう、事例か何か出して。じゃないんですか。だから、自治体がこれは残すとか、これは会計年度任用職員にするとか決めるんじゃないんですか。それはどうなんですか。
#157
○政府参考人(高原剛君) 御指摘のとおり、もとより地方公共団体が御判断いただくことではございますが、地方公務員法上の立て付け上、その十七条、会計年度任用職員以外の十七条任用というのが否定されないというような構造になっておりますが、やはりこういう形で地公法に明記した以上、我々としては何としても会計年度任用職員で任用していただくように頑張っていきたいということでございます。
#158
○片山虎之助君 それと、もう一つ、臨時、非常勤は女の人が四分の三なんですよ。男は一五%のはずですよ。四分の三が女性なんで、育児休業の、育児休暇か、育児休暇の問題が出てくるんですよね。
 今でもやっていいんだけれども、今もやれないんですか。あっ、特別職はやれないわね。今はどうなっているんですか。
#159
○政府参考人(高原剛君) 今、地方公務員育児休業法に基づきまして一般職の非常勤職員の方には育児休業制度が法律上は保障されておりますが、特別職と臨時的任用はこの法律の対象外ということでございます。
 ただ、地方公務員育児休業法がございましても、一般職非常勤職員が育児休業を取得するためには各地方公共団体で条例整備が必要でございます。
 残念ながら導入が遅れている地方公共団体が多く見受けられるということで、昨年、臨時国会で地方公務員の育児休業・介護休業法の御審議をいただいた際にも御議論がありましたので、昨年十二月の総務省通知等も含めて強く要請をいたしまして、現在の状況は、平成二十八年度中の制度導入を目指している団体を含めた導入済団体の割合が全体の七割と、あと検討中の団体を含めると全体の九五%ということで数値が上がってきているというところでございます。
 以上でございます。
#160
○片山虎之助君 七割の団体と。今四十八万人おるんですよね、臨時、非常勤の女性が。そうすると、その七割が育児休業の適用を受けているの。どうですか。それは調べていない。
#161
○政府参考人(高原剛君) 人数の割合はちょっと調べておりませんが、団体の割合で今七割が育児休業が導入されているということでございます。
#162
○片山虎之助君 いや、だって、あなた、三種類に分かれているんだから、今の。特別職はないわね。それから臨時もないわね。そうなると、一般職の非常勤だけでしょう。二十何万ぐらいじゃない。それの七割というと、それはかなり少ないよ。
 だから、もし今度やるんなら、それも私は条例を作らせないと。しかし、条例を作らなくても罰則も何にもないわね。それはどうなんですか。
#163
○政府参考人(高原剛君) 地方公務員育児休業法では条例委任しておりますが、当然条例を定めなくても罰則等はございませんが、当然条例を定めていただくということが前提の法律でございます。
 それで、会計年度任用職員制度が導入された暁には、特別職非常勤の方、それから臨時的任用の方でパートタイムの方が一般職非常勤職員の方に移行いたしますので、そういった方も含めて、もちろん地方公共団体で条例を定めていただければという前提ですけれども、育児休業が可能となるということで、引き続き一〇〇%になるように助言をしっかりしてまいりたいと思っております。
#164
○片山虎之助君 今度の制度は、やるのは人事権者、任命権者なんだから、皆さんじゃないんですよ。皆さん、仕組みをつくるだけなんで。きちっとそれが動くようになるかどうかは皆さんが相当指導してチェックしないと、私なかなかうまくいかないと思うんですよね。
 それから、今度は普通の職員になるんですから、いい悪いの議論はありますよ、あるけれども、守秘義務だとか政治的行為の制限だとかいろんなことが一般の職員並みになってくるんだから、そういうことについてどうやって徹底して守らせるかについて、それは相当な決意を私、総務省持たないかぬと思いますよ。地方自治体はそこのところ分かっているのかな。どうですか。
#165
○政府参考人(高原剛君) 私ども、研究会の報告書を、全国説明会を開きまして地方公共団体の意見を聴取しましたが、通常のこういった我々の提案と比べまして非常に多くの、半数以上の団体から詳細な、こういうところが心配だとか、そういった声をいただいた、文書をいただいております。
 それぞれの地方公共団体からは、やっぱりまず総務省として詳細なマニュアルを作ってしっかり説明をしてほしいと、それで全国的な足並みをそろえてほしいという非常に強い要望がございまして、私どもとしては、まずマニュアルを作り、できればですけれども、四十七都道府県で説明会を開催するとかということも含めて、しっかりと全地方公共団体が足並みをそろえてこの制度を導入できるように努力してまいりたいと考えております。
#166
○片山虎之助君 これは、あとどういうことでやっていくの。すぐやるわけじゃないわね。かなり間を取ってやっていくわけでしょう。
 それから、大方針として、やっぱり臨時、非常勤の職員、今度は会計年度任用職員になる、これ減らしていくというあれが要るんですよ、まず大方針が。それから、あとは年次計画でどういうふうにやっていくか、それから地方とどういうふうに意見交換をしてこれをスムーズにいくようにするのか、そういうことのきちっと、マニュアルというんじゃないわな、基本的な戦略とか基本的計画みたいなものが私は要ると思いますよ。
 六十四万人の世話ですよ。しかし、今までなかったんですよ、法的には。だから、それだけのあれが皆さんお持ちなのかなという心配を少ししているんですが、お持ちですか。
#167
○国務大臣(高市早苗君) この法律の施行期日を平成三十二年四月一日ということで、少し先過ぎるんじゃないかというお声もあった中、時間を取らせていただきましたのは、やはりこれ、施行までにも地方自治体に相当綿密な準備をしていただかなきゃいけませんし、その過程で様々な課題、御質問もあるでしょうから、私どもも丁寧にお答えをしながら、やるからにはしっかりと仕事に見合った処遇の改善が行われ、そして任用の適正化が行われる、今よりも皆様方が誇りを持って安心して働いていただける、そういう結果を出していかなきゃいけない、そんな思いでございます。丁寧にやらせていただきます。
 そして、何度も何度もやはりフォローアップをして、更なる改善につなげていく必要があると考えております。
#168
○片山虎之助君 地方団体と、よく意見を聞いて、いろんなことを調べて、かなり時間がありますから、スムーズにこの制度が定着するというのか移行するように、よろしくお願いしたいと思います。
 それから、ちょっとだけ時間が残ったのでもう一つ言いますと、東日本大震災のときもそうで、今度の熊本や大分地震もそうなんだけど、市町村のいろんな仕事を見ていると、役場機能というのがなくなるんですよ、災害で。建物じゃないのよ、物的な話じゃないんですよ、いろんなことを仕切る人、まとめる人、事務を処理する人がいなくなる、役場機能そのものがなくなるんです。ということは、市町村そのものの機能がなくなるんですよ。
 だから、それをどうやって応援してやるかということが大きな課題なんですよね。特に熊本ではそれが大変議論されたんですよ。それを皆さんのところは応援をしているということなんだけれども、今の現状と対策というの、それはどういうことになっていますか。
#169
○国務大臣(高市早苗君) 熊本地震発生から一年を迎えることになりましたけれども、発災直後に熊本に入りましたときに、やはり庁舎機能、それから庁舎だけじゃなくて、今委員が御指摘になったとおり、やはりその組織体制ですね、市町村長を始めとする組織体制、それから情報連絡手段、様々なものがうまく確保できないという課題がございました。
 総務省では、被災市町村のトップマネジメント、それからマンパワー、庁舎等の物的環境の三点を簡潔なチェックリスト方式で迅速に把握できるスキームを新設することとしました。この仕組みの構築によりまして、支援の必要性が高い市町村に対して重点的に応援職員を派遣できるようにするということとともに、政府の非常災害対策本部で的確な報告を行うことで、政府全体として、より効果的な市町村への支援が実施できるようになると考えています。
 さらに、熊本地震では、マンパワーの確保のため、応援職員の派遣に加えて、災害対応の経験とマネジメント能力を有する地方公共団体の幹部職員が派遣されて、マネジメント機能が極度に低下した被災市町村のマネジメントの回復が図られた事例がございましたので、災害対応の経験などを有する地方公共団体の管理職員をあらかじめ総務省に登録していただいて被災団体に派遣する仕組みについて検討を行っている最中でございます。これは、今年度夏を目途に報告書を取りまとめてまいります。
#170
○片山虎之助君 やっぱり優秀な有能な人じゃないと、来てもらっても役に立たないですよ。ところが、そんな人は出す方も大変なんですよ。そんな人も大勢いませんしね。
 今聞くと、名簿を作ってあらかじめ指名してその人に行ってもらうというので、まあうまく機能すればいいですけれども、緊急消防援助隊なんというのは、これは団体でやるんだけれども、やっぱり幾らか似ていますよね。だから、お互いに相互援助するようなことをこれから自治体間でも考えるということが、災害対策の私は大きいあれになると思う。
 物を直したりお金を入れるのは簡単なんですよ。そういうことをきちっとできる人がいてマネージして復興していくということが、私どもの方は今、議員報酬を二割カットして送っていますから、それぞれの被災地に。そういう話を聞くものですからあえて申し上げた次第で、今後とも頑張ってください。よろしくお願いします。
 終わります。
    ─────────────
#171
○委員長(横山信一君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、森屋宏君が委員を辞任され、その補欠として中泉松司君が選任されました。
    ─────────────
#172
○又市征治君 希望の会、社民党の又市です。
 大体、この種法案、これまで六人の同僚の委員の皆さんが質問された。論点は大体出ているんですね。そのために、再確認と、そして幾つかの点はフォローアップの立場から質問をしたいと思います。
 この間、この委員会でこの臨時、非常勤の処遇問題というのは何度も何度も何度も指摘をされてまいりました。それは、もう言うまでもなく、この二十年余りの間、行政需要が多様化をして増えてきているにもかかわらず、この自治体の正規職員が、先ほども自民党委員からさえも話出たように、言ってみればどんどん計画的に人減らし、こういう格好をやってきたために、正規職員が五十四万五千人、一七%も減って、他方で、今問題になっている臨時・非常勤職員が六十四万五千人にも増える。今やこの臨時・非常勤職員が全職員の割合の二三・六%、こういうところにまで上がっているからこれだけ大きな問題になってきたということだと思うんです。
 そこで、まず初めに大臣に基本的な認識についてお伺いをしますけれども、その六十四万余の臨時・非常勤職員と言われる人々の中に、多くの教員あるいは保育士、図書館司書などを含めていろんな資格を持っている人々、こういうことを始めとして、五年、十年、いや、あるいは十五年、正規職員と同じ仕事をしているにもかかわらず、低賃金でかつ身分不安定なこうした臨時、非常勤という名で働き、だけれども、もうなくてはならない戦力、こういう格好になっているというのはもう大臣も重々御承知だと思うんですね。
 今度の法案が、そういう意味でこうした実態を直視し改善を図る、こういう観点に立っているということであると思いますが、改めて、大臣、確認をしたいと思います。
#173
○国務大臣(高市早苗君) 地方公務員の臨時・非常勤職員の皆様については、事務補助職員のほかにも、教員、講師、保育所保育士、給食の調理員の方、図書館職員といった形で行政の様々な分野で御活躍をいただいております。もう現状においては地方行政の重要な担い手であると考えております。
 しかし、一般職非常勤職員制度がこれまで不明確だったという中で、制度の趣旨に沿わないような任用も見られましたし、それから期末手当が支給できないといった勤務条件上の課題もございました。
 この改正法案をもって、任用の適正化、処遇の改善に向けてまず第一歩を踏み出したという形にできれば大変有り難いと思っております。
#174
○又市征治君 そういう御答弁ですが、よくよく見てまいりますと、現状に対しても幾つか不十分だなというふうに思いますが、これまでの労働組合や関係の当該の皆さん方の一定の努力と、総務省も、まあいつまでも放っておくわけにいかないという、ようやく重い腰を上げて改善の第一歩と、こういうことなんだと思いますから、それは評価をしたいと思うんですが、具体的に幾つか見解を尋ねてまいりたいと思います。
 先ほど来出ていますけれども、臨時、非常勤の皆さんの中から、今回の法案は改正ではなく改悪だという声があることも事実です。
 そこで、改めて聞きますけれども、働き方改革を打ち上げてなお同一労働同一賃金を唱える政府が今行うべきは、同一労働同一賃金の原則をこの臨時・非常勤職員にも適用してその処遇を改善をし、労働意欲を高め、もって現状の公共サービスの維持向上を図るということが大事なんだろうと思うんですね。今回の改正はそういう方向性に立っているのかどうか、原田副大臣、どうなんでしょう。
#175
○副大臣(原田憲治君) お答えを申し上げます。
 今回の改正法案は、地方公務員の臨時・非常勤職員について、一般職の会計年度任用職員制度を創設し、任用、服務の適正化を図るとともに、勤務条件面では、国家公務員の取扱いとの均衡を踏まえ、期末手当の支給を可能することによりまして適正な勤務条件の確保を図ろうとするものでございます。
 近年、地方公共団体においては、財政状況が一層厳しさを増す中、多様化する行政ニーズに対応するため、幅広い分野で臨時・非常勤職員の方々に活躍をいただいておりまして、勤務条件の確保によりそうした方々の士気、モチベーションが高まることは、ひいては公共サービスの維持向上につながるものと認識をしておるところでございます。
#176
○又市征治君 任用根拠を明確にしようというのは、今まで余り訳の分からぬ十七条職員、十七条なんというのは、そんな職員なんてないんですよ。それを勝手に皆さん方が十七条職員なんて言葉を言うからおかしな格好になって、それに該当するのが、約五十万ぐらいの人々がそういうことになるということを言っているわけですが。
 ともあれ、任用根拠を明確にしようということはそれは結構なことですけれども、それが処遇の改善につながるのかどうかというのは大問題なわけで、改善につながらないんではないかという懸念を表明される人々が結構多くおいでになるということです。
 そこで、例えば連合が任用の在り方に関する研究会に対する意見書で、臨時職員や特別非常勤職員から一般職非常勤職員への任用替えが行われる際や人材活用の在り方を見直す中で、現に雇用されている臨時・非常勤職員の処遇が引き下げられることや、特に解雇、雇い止めになることなどが生じないように、改正に当たっては改めて明確に示すべきだ、こういうふうに主張をしています。
 そこで確認しますけれども、今回の改正が実施された場合、労働条件が低下をする臨時・非常勤職員はありませんね。
#177
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 今般の改正法案の趣旨は、臨時・非常勤職員の適正な任用や勤務条件の確保を図るものでございます。したがいまして、例えば、勤務条件などの確保に伴う財政上の制約を理由として特別職非常勤職員から会計年度任用職員への必要な移行について抑制を図る、いわゆる雇い止めを行うとか処遇を引き下げるといったようなことは、このような改正法案の趣旨に沿わないものと考えており、総務省としては、改正法案を成立させていただいた暁には、地方公共団体に対してこの旨、マニュアルなどにより丁寧に助言を行っていく考えでございます。
 以上でございます。
#178
○又市征治君 では、幾つか具体的に聞きます。時間の関係で三つまとめて公務員部長に聞きますから、聞き逃しなく。
 まず一つは、特別職非常勤職員が労働組合をつくっている場合、現にあります、現在は労働基本権が行使できるわけですが、会計年度任用職員に任用替えになるとこの労働基本権が大きく制約される、あるいは剥奪されるということになる。これは労働条件の後退につながるのではないか。その代償措置は何らかのことを考えているのかどうか。
 二つ目に、現在臨時・非常勤職員で毎年任用を更新されている皆さんが会計年度任用職員に任用替えになった場合、会計年度を越えて任用期間が更新されることは妨げられない、さっきからそういう答弁がありますが、そんなことがあったのではこれは全く雇用不安生じるわけで、それはないんだ、継続できるんだということを確認を求めます。
 三つ目に、臨時・非常勤職員には条件付採用制度というのはないわけですが、何年も何十年も働いてきた皆さんに一か月の条件付採用期間、それも、新年度迎えて業務が多忙なときにそんなことを求める意味というのは何なのか。ただ単に制度的な格好付けだけでやるならやめた方がいいということですが、この三点、お答えください。
#179
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 まず、労働組合の関係でございますが、特別職非常勤職員については、本来専門性が高い者等が想定されることによりまして、地方公務員法の適用が除外されるということでございます。これに対し、近時増加している常勤職員に近い勤務形態の非常勤職員の方については、現状においては特別職として任用されている例が多くございますが、今回の改正法案により、これらの方は一般職の会計年度任用職員として地方公務員法が適用されるということでございます。
 このため、会計年度任用職員につきましては、職員団体による交渉など、常勤職員と同じ地方公務員法に定める勤務条件に関する交渉制度が適用され、これに伴う代償措置といたしましては、勤務条件条例主義でありますとか、人事委員会又は公平委員会に対する措置要求や審査請求などが認められているところでございます。
 次に、会計年度を越えて雇われることが妨げられないかということでございます。
 会計年度任用職員につきましては、条例定数の対象とせず、毎年度の地方公共団体の予算で職の設置の要否が決定されることを想定しておりますことから、その任期は採用日の属する会計年度末まででございます。
 一方で、昨年十二月の総務省の研究会報告においては、当該非常勤の職が次年度も引き続き設置される場合、平等取扱いの原則や成績主義の下、客観的な能力の実証を経て再度任用されることはあり得る、また、このような再度の任用の取扱いについては、今回の制度の改正等に伴いこれまでの取扱いが変わるものではないということが明示されております。総務省としては、この趣旨に基づきまして、マニュアル等により助言を行ってまいります。
 三つ目の条件付採用でございますが、条件付採用は、競争試験又は選考において示された職務遂行能力を実務を通じて検証するための制度でございます。改正法案は、会計年度任用職員制度を創設し、その適正な任用、勤務条件を確保を図ることを目的とするものであり、また、国の期間業務職員につきましても同様の条件付採用制度が採用されておるということでございます。
 再度の任用の際にも条件付採用が必要かという論点もあろうかと思いますが、やはりあくまで新たな職に改めて任用されたものと整理されるべきものでございまして、やはり任期の延長とは異なりますので、再度の任用の場合であっても条件付採用の対象とするのが適切であると考えているところでございます。
 以上でございます。
#180
○又市征治君 ちょっと今の答弁に反論したいのは幾つかあるんだけれども、時間の関係がありますから、一つだけ聞いておきます。
 問題は、自治体にとってみれば、財政的な制約から正規職員を雇えないで臨時職員を入れてきた、それがずっと続いている。それが、例えば教員であったり保育士であったり様々、保健婦さんであったりと、いろんなのがある。だから、この機会に、任用替えやるんならば、じゃ思い切って十七条適用で試験を受けてもらう、あるいは選考試験をやる、そのことによって正規にするということがあってもこれは別段問題ありませんね。
#181
○政府参考人(高原剛君) 今回の法改正に伴いまして、地方公共団体では現行の臨時、非常勤の職につきまして改めて、常時勤務を要する職員の職であるのか、あるいは任期付採用の職であるのか、臨時、非常勤の職であるのかということを検討していただくことになりまして、その上で会計年度任用職員を活用していただくという流れになりますので、地方公共団体の方でやはり正規の職であるというふうに御判断されればそちらの方で任用されるということになろうかと思います。
#182
○又市征治君 今回の改正で、臨時・非常勤職員全員にとって必ずしも歓迎されているわけじゃないんですよね。先ほどの参考人にもありました。冒頭述べたように、今回の改正というのは、法の谷間に置かれた臨時・非常勤職員の処遇改善の第一歩にならないといけないということだと思うんですね。
 そこで聞きますけれども、各自治体において任用形態を現状のままでいこうというのは許されるのかどうか。現在の一般職の臨時・非常勤職員を全員何が何でも会計年度職員に任用替えする必要はない、現状の、現在の状態を選択する、そういう自治体があってもそれは違法だということにはならないということですか。確認だけ、簡単に言ってください。
#183
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 今の地公法十七条の法律の立て付けからすると、今までどおり地公法十七条で臨時・非常勤職員として任用するのは違法ということではございません。しかしながら、私どもとしては、職の見直しの結果正規職員の職に移行するような職は別といたしまして、臨時・非常勤職員として残す職であれば、今回お願いしております会計年度任用職員制度を地方公共団体に活用していただくようにしっかりと助言をしてまいりたいと考えております。
#184
○又市征治君 時間の関係でこれ以上突っ込んで聞きませんけれども、今の答弁は、自治体が会計年度任用職員以外の一般職非常勤職員を雇用しても違法ではないと、こういうふうに理解をしておきたいと思います。
 次に、今回の自治法の改正案ですけれども、その処遇については、先ほど来出ているんですが、会計年度任用職員をフルタイムとパートに区別をする、フルタイムについては給料、手当の対象として、パートタイムについてはこれまでと同じで報酬、費用弁償の対象とし、新たに期末手当の支給を可能としているというだけですね。これは、フルタイム職員、パートタイム職員に新たな差別を導入することになるんではないかという現場の声、強くあります。しかも、今回の改正の趣旨に反してフルタイムの労働時間を意図的に短縮をし経費を削減する自治体が出てくるんではないかという懸念、これも先ほどから出ていました。そういうことは許されない、しっかりとそれは徹底をしていくということを再確認願いたいのが一つ目。
 それから、そもそも研究会報告では、臨時・非常勤職員の給与については、民間の労働者や国家公務員との制度的な均衡を図る観点から、まずは常勤職員と同様に給料及び手当の支給対象とするよう給付体系を見直すことについて立法的な対応を検討すべきである、こういうふうにされているわけですね。なぜこの研究会報告から後退をしたのか。
 まず、今申し上げた二点は総務省から答弁を求めますが、次いで人事院にもお聞きしておきます。
 国の期間業務職員や非常勤職員の間で今回の自治法改正案に見られるような処遇の違いというのは存在をするのかどうか、していないとするならばその理由は何なのか、そういう意味でこの点の人事院の見解を求めておきます。
#185
○政府参考人(高原剛君) まず、会計年度任用職員の給付制度でございますが、これはこれまでの地方自治法の解釈を踏まえているものでございまして、フルタイムの方につきましてはこれまでの地方自治法の解釈といたしましても給料及び手当の支給対象であったと、パートタイムの方につきましては現行の地方自治法で報酬、費用弁償の対象であるということで、パートタイムの方について現行の報酬、費用弁償の給付体系を維持した上で期末手当を新たに支給できるよう立法的に措置をしたということでございまして、新たな区別を設けることになるものというふうには考えていないところでございます。
 それから次に、今回の改正法案におきましては、会計年度任用職員についてフルタイムでの任用が可能であることを法律上明記したということでございまして、これにより柔軟な人事管理が可能となり、勤務条件の改善にもつながるだろうというふうに考えております。これまで臨時・非常勤職員のフルタイム任用を行っておりました地方公共団体もございましたが、法律上フルタイム任用が認められるかどうかについて不明確であるという意見も多々寄せられておりました。今回、改正法案でフルタイム任用を明確化しており、またメリットも想定されますので、各地方公共団体において積極的な活用を検討するように促進を図ってまいりたいと思っております。
 また、現在行っているフルタイムでの任用について財政上の制約を理由として抑制してパートタイムへの移行を図ること等につきましては、今回の制度改正の趣旨に沿わないというふうに思っておりますので、そういった点につきましてしっかり総務省といたしましてマニュアル等に基づき地方公共団体に助言をしてまいります。
 それから、研究会報告書から変更点があったんじゃないかということでございます。委員御指摘のとおり、総務省の研究会報告書では、会計年度任用職員について、報酬及び費用弁償の支給対象から給料及び手当の支給対象とするよう検討すべきと提言をされております。
 しかしながら、その後、地方公共団体から意見を求めましたところ、パートタイムの非常勤職員の勤務形態は多種多様で一律ではない中、制度の適正な運用を確保するには、各団体職員間で不均衡が生じないよう支給可能な手当を明確にすべきとする旨の意見が多数寄せられまして、私ども、パートタイムの会計年度任用職員については現行の報酬、費用弁償の給付体系を維持しつつ、期末手当を支給するという形にしたものでございます。
 以上でございます。
#186
○政府参考人(嶋田博子君) お答え申し上げます。
 国における委員、顧問等以外の非常勤職員につきましては、期間業務職員とそれ以外の職員、あるいはフルタイムとパートタイムにつきまして、給与制度上、差は設けられておりません。
 この理由でございますが、給与法第二十二条第二項におきましては、各庁の長は、常勤の職員の給与との権衡を考慮し、予算の範囲内で給与を支給すると規定されており、その中において非常勤職員間の区分は特に設けられていないところでございます。
#187
○又市征治君 ちょっと、総務省、人事院の関係にそごがあるように思うので、その点はしっかりと調整をしてもらいたいと思いますが。
 研究会報告が出たときには多くの関係者に一定の評価があったことは事実だと思うんですが、しかし、法案になったときに、どうも後退をしている、かなりの人がやはり総務省おかしいじゃないかと、こういう不信感を持ったこともまた事実なんですね。この改正案は労働時間による差別をやっぱり追認し法律化したという、こうした批判が識者の中にも出ているわけです。多くの意見を聞いた聞いたとおっしゃるんだが、当該者たち、当事者たちの意見が聞かれていない、このことをまず強く申し上げておきたいと思います。
 次に、この三月二十八日に働き方改革実行計画が発表をされました。その中では、同一労働同一賃金の導入は、仕事ぶりや能力が適正に評価され、意欲を持って働けるよう、同一企業・団体におけるいわゆる正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差の解消を目指すものであるというふうに明記をされています。
 フルタイムとパートタイムとの差別というのはそもそも論外でありまして、今回の地方自治法の改正案は、パート労働法の均等待遇、不合理な労働条件の格差を禁止している労働契約法第二十条の原則からも外れているのではないのか、こういう批判が当然あるわけです。さらに、フルタイム労働者についても常勤職員との同一労働同一賃金が適用されていない、首相自ら言う働き方改革に弓引くような改正が許されるんですかと、こういう批判もあるわけで、大臣、この点についてはどのようにお考えですか。
#188
○国務大臣(高市早苗君) パートタイム労働法につきましては、事業主がその雇用する労働者について主体的に雇用管理の改善などを行うものでありまして、労働契約法については、合理的な労働条件の決定又は変更が円滑に行われるようにすることを通じて労働者の保護を図りながら個別の労働関係の安定に資するものでございます。勤務条件が法令や条例などにより定められている国家公務員及び地方公務員にはなじまないことから、これらの法律の適用が除外とされています。
 今般の改正法案につきましては、会計年度任用職員制度を創設することなどによりまして任用、服務の適正化を図るということとともに、あわせて会計年度任用職員に対して期末手当の支給を可能とすることでございます。これまでは期末手当の支給が認められていなかったということも踏まえますと、民間部門に係る同一労働同一賃金ガイドライン案におけるいわゆる賞与についての正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差の解消という方向性にも合致していると考えております。
 先ほど来申し上げましたけど、やはり任用の適正化、そして処遇の改善につながるようにということで、総務委員会の委員の先生方の御指導もいただきながら、まずは重要な第一歩を踏み出したと考えております。もう本当にこれから丁寧に丁寧にPDCAサイクルを回しながら、必要な改善を続けていけるように頑張ってまいります。
#189
○又市征治君 時間がなくなってきましたので。
 ただ、これ、同一労働同一賃金、これだけ政府が叫んで、その第一歩だとおっしゃるならば、正規職員と会計年度任用のフルタイム職員との給与面でどのように改善するのか出てこないとこれは意味ないですよね。例えば、十五年間保育士として正規で働く人とあるいは臨時だと言われて働いてきた人、同じ資格を持ってずっと働いているのに、じゃ一体全体この給与の差はどうするんだ、ここのところがほとんどない、示されない。こんな格好じゃ意味がないだろうと思うんですね。この点の今後の努力というものをしっかりと求めておきたいと思います。
 そこで、まだ質問本当は二つぐらい残ったんですが、是非最後に申し上げておきたいのは、この低賃金、不安定雇用の臨時・非常勤職員が生まれたのは、これまでも総務省が地方公共団体における行政改革の推進のための新たな指針を出して、集中改革プランを作成させるなどのために定員削減をどんどん進めた、定員管理を徹底をさせてきた、言わば脱法的な雇用を促進をしてきたという側面があるわけです、これ。その責任もやっぱり大きいと言わなきゃならぬ。いざとなるとそれは自治体の責任だと自治体になすりつけるんじゃなくて、この点は私は何度も指摘をしてまいりました、ようやく総務省も重い腰を上げて、彼ら彼女らの処遇改善の責任の一端を果たそうとしているわけですが、その点は評価をする。
 でありますが、以上指摘した多くの問題がまだまだ残っているわけですから、あくまでもこの法改正を改善の第一歩として、何度も申し上げますけれども、同一労働同一賃金のこの原則、これを満たすような処遇改善に向かって努力をしていただくように求めて、今日の私の質問を終わりたいと思います。
#190
○委員長(横山信一君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#191
○山下芳生君 私は、日本共産党を代表して、地方公務員法及び地方自治法の一部を改正する法律案に反対の立場から討論を行います。
 本法案は、地方自治体における特別職非常勤及び臨時的任用の実態が地方公務員法の規定と乖離しているとして、臨時、非常勤の任用要件を厳格化し、増大した臨時・非常勤職員の受皿として新たに有期雇用契約である会計年度任用職員制度を新設し、期末手当の支給を可能とするとされているものであります。
 反対理由の第一は、臨時、非常勤を急増させた国と地方自治体の責任への反省がなく、臨時、非常勤の正規化、正規職員の定員拡大などの根本的な改善策が示されていないことです。
 三位一体改革や集中改革プランなどによって国から正規職員の定数削減を迫られる中、行政需要の増大に対応した結果、地方自治体の臨時・非常勤職員が急増しました。今や、公立保育所の保育士の半数近くが臨時、非常勤となっています。学童保育については総務省の実態調査すらされていません。学校では、定数内でさえ臨時、非常勤の教員、講師が配置されています。未来をつくる子供たちの命と安全、発達を保障する業務の担い手が、不安定で低賃金、生活保障さえできない処遇で本当に良いのでしょうか。
 民間の非正規雇用労働者に認められた解雇法理の適用による無期転換の対象外とされ、司法の場でも歯止めが掛からなかったことで、不安定、低賃金な臨時・非常勤職員が自治体職場で一貫して増え続けてきたのであります。本来なら、基幹的、恒常的業務については定数枠を広げて常勤化すべきです。ところが、本法案には常勤化への道を積極的に開く内容は一切ありません。
 反対理由の第二は、導入される会計年度任用職員制度が入口規制のない有期任用の職となっており、会計年度ごとの任用と雇い止めを地方自治体の判断で進めることを可能としており、合法的な人員の調整弁となる可能性を否定できず、地方公務員法の恒常の職の無期限任用の原則を掘り崩すおそれがあることです。
 反対理由の第三は、会計年度任用職員への給付について、フルタイムの場合は給料及び各種手当の支給対象となるのに、数分でも短くパートタイマーとされた者は期末手当のみとされ、通勤費などは従来どおり費用弁償の対象とするとしつつも、フルとパートで待遇格差を温存することは認めるわけにはいきません。
 さらに、再度任用されても、条件付採用期間があることなどで、不当に雇い止めに遭った場合にも任用継続への期待権が認められにくくなるのではないかとの指摘を否定できる根拠はどこにあるというのでしょうか。
 また、特別職非常勤を会計年度任用職員へ移行させることにより労働基本権の制限が掛かることとなりますが、組合解散や一般労組からの脱退により労働条件の不利益変更などが生じるおそれも指摘されています。
 自治体における常勤、非常勤格差は今や民間以上となっており、臨時・非常勤職員の七割が女性です。まさに公務がワーキングプアの製造場所となって、日本全体の格差拡大を進める結果となっていることを直視すべきです。
 仕事の中身が同じなら権利もお金も皆同じ、人間の平等からして当然の状態を公務職場でこそ実現することが強く求められていることを指摘して、討論を終わります。
#192
○委員長(横山信一君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 地方公務員法及び地方自治法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#193
○委員長(横山信一君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、江崎君から発言を求められておりますので、これを許します。江崎孝君。
#194
○江崎孝君 私は、ただいま可決されました地方公務員法及び地方自治法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・こころ、民進党・新緑風会、公明党、日本維新の会及び希望の会(自由・社民)の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    地方公務員法及び地方自治法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法施行に当たり、地方公務員の任用、勤務条件並びに福祉及び利益の保護等の適正を確保するため、次の事項についてその実現に努めるべきである。
 一、会計年度任用職員及び臨時的任用職員の任用について、地方公共団体に対して発出する通知等により再度の任用が可能である旨を明示すること。
 二、人材確保及び雇用の安定を図る観点から、公務の運営は任期の定めのない常勤職員を中心としていることに鑑み、会計年度任用職員についてもこの考え方に沿うよう、引き続き任用の在り方の検討を行うこと。
 三、現行の臨時的任用職員及び非常勤職員から会計年度任用職員への移行に当たっては、不利益が生じることなく適正な勤務条件の確保が行われなければならない。そのために地方公共団体に対して適切な助言を行うとともに、制度改正により必要となる財源についてはその確保に努めること。また、各地方公共団体において休暇制度の整備及び育児休業等に係る条例の整備が確実に行われるよう、地方公共団体に対して適切な助言を行うこと。
 四、本法施行後、施行の状況について調査・検討を行い、その結果に基づいて必要な措置を講ずること。その際、民間における同一労働同一賃金の議論の推移を注視し、公務における同一労働同一賃金の在り方及び短時間勤務の会計年度任用職員に係る給付の在り方について特に重点を置くこと。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#195
○委員長(横山信一君) ただいま江崎君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#196
○委員長(横山信一君) 全会一致と認めます。よって、江崎君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、高市総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。高市総務大臣。
#197
○国務大臣(高市早苗君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
#198
○委員長(横山信一君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#199
○委員長(横山信一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時二十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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