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2017/04/19 第193回国会 参議院 参議院会議録情報 第193回国会 本会議 第18号
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2017/04/19 第193回国会 参議院

参議院会議録情報 第193回国会 本会議 第18号

#1
第193回国会 本会議 第18号
平成二十九年四月十九日(水曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第十八号
  平成二十九年四月十九日
   午前十時開議
 第一 地域の自主性及び自立性を高めるための
  改革の推進を図るための関係法律の整備に関
  する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第二 裁判所法の一部を改正する法律案(内閣
  提出、衆議院送付)
 第三 住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供
  給の促進に関する法律の一部を改正する法律
  案(内閣提出、衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、元本院副議長本岡昭次君逝去につき哀悼の
  件
 一、福島復興再生特別措置法の一部を改正する
  法律案(趣旨説明)
 以下 議事日程のとおり
     ─────・─────
#3
○議長(伊達忠一君) これより会議を開きます。
 元本院副議長本岡昭次君は、去る十日逝去されました。誠に痛惜の極みであり、哀悼の念に堪えません。
 つきましては、この際、院議をもって同君に対し弔詞をささげることにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(伊達忠一君) 御異議ないと認めます。
 弔詞を朗読いたします。
   〔総員起立〕
 参議院は わが国 民主政治発展のため力を尽くされ さきに参議院副議長として憲政の発揚につとめ 特に院議をもって永年の功労を表彰せられました 元議員旭日大綬章本岡昭次君の長逝に対し つつしんで哀悼の意を表し うやうやしく弔詞をささげます
     ─────・─────
#5
○議長(伊達忠一君) この際、日程に追加して、
 福島復興再生特別措置法の一部を改正する法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○議長(伊達忠一君) 御異議ないと認めます。国務大臣今村雅弘君。
   〔国務大臣今村雅弘君登壇、拍手〕
#7
○国務大臣(今村雅弘君) 福島復興再生特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
 この法律案は、平成二十九年度予算や税制改正大綱に盛り込まれた措置の実施に必要な法律上の手当てを含め、福島の復興及び再生を一層推進するため、提出するものであります。
 次に、この法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 第一に、帰還困難区域をその区域に含む市町村長は、福島県知事と協議の上、特定復興再生拠点区域の復興及び再生を推進するための計画を作成し、内閣総理大臣の認定を受けることができることとしております。
 また、その認定を受けたときは、土地改良事業等の国による事業代行や被災事業者の事業再開に必要な設備投資に係る課税の特例等を活用することができることとしております。
 さらに、認定された計画に従って、環境大臣が、土壌の除染の措置や廃棄物の処理等を国の負担により行うことができることとしております。
 第二に、公益社団法人福島相双復興推進機構の要請に応じ、国の職員を、その身分を保有したまま当該機構に派遣し、その業務に従事させることができることとしております。また、派遣に必要な国家公務員共済組合法の特例等について定めております。
 第三に、福島イノベーション・コースト構想に係る取組を推進する区域及びその区域において推進しようとする取組の内容を重点推進計画の記載事項に追加し、当該重点推進計画が内閣総理大臣の認定を受けたときは、中小企業者が行う研究開発に係る特許料等の減免等の特例措置を講ずるものとしております。
 第四に、風評被害の払拭等に向け、福島で生産された商品の販売等の不振の実態を明らかにするための調査や当該調査に基づく指導、助言等の措置を講ずるものとしております。
 その他所要の改正を行うこととしております。
 以上が、この法律案の趣旨でございます。(拍手)
    ─────────────
#8
○議長(伊達忠一君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。大島九州男君。
   〔大島九州男君登壇、拍手〕
#9
○大島九州男君 民進党・新緑風会の大島九州男です。
 ただいま議題となりました福島復興再生特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、会派を代表して質問させていただきます。
 まず冒頭、今村復興大臣の言動について申し上げます。
 自主避難者に対し、ふるさとを捨てた人、自己責任、不満があれば裁判でも何でもすればよいという暴言、批判されれば、謝罪しているのか開き直っているのか、反省のかけらも感じない態度、安倍総理が頭を下げて謝罪している後ろで憮然としているその態度、これら大臣の言動はいかがなものでしょうか。
 先日の委員会の増子議員の質問で自己責任発言は撤回されましたが、心からの撤回とは到底思えません。野党議員からも、あれではあの安倍総理でもかわいそうだとの声が上がる始末。任命責任がある安倍総理の自業自得ではありますが、余りにも安倍総理がかわいそうに思えてなりません。
 記憶が曖昧な防衛大臣、法案の理解が深まらない法務大臣、一番のガンは文化学芸員と発言した、文化に対する理解もなく、病気に苦しむ人の心を踏みにじる地方創生担当大臣、被災者の心に寄り添うことのできない暴言復興大臣、辞めさせたくても辞めさせられない。そんなかわいそうな安倍総理に同情させていただきつつも、この国の将来のため、自分の任命責任を果たすべく、安倍総理に猛省していただき、被災者の思いに寄り添うことのできない今村復興大臣の罷免を強く求めます。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 私は、東日本大震災直後に震災復興の担当として津波被災者の皆さんとお話をさせていただく機会をいただきました。そのときの被災者の方の言葉を今でも忘れることができません。その言葉は、御自身の家族がお亡くなりになっているにもかかわらず、安否が不明の被災者の方をおもんばかって、私は御遺体が上がっただけでも有り難いというお言葉でした。
 一方、福島の原発事故被災者の皆さんとの会話では、行政にだまされた、東電にだまされた、家族がばらばらになった、行政や東電に対する悔しい気持ちでいっぱいのお言葉でした。
 被災者の皆さんの言葉から、私は、他人のことをおもんばかってお話をさせていただくことの大切さを学ばせていただき、同時に、自然災害と人災の違いを目の当たりにし、自然災害と人災の違いを思い知らされました。そのとき、福島の原発事故被災者の皆さんの被害は人災であることを私自身がしっかり受け止めて進んでいかなければならないと決意し、福島復興に微力ではありますが取り組まさせていただいてまいりました。
 今村復興大臣、あなたは自然災害と人災の違いを肌で感じたことがありますか。私が感じた自然災害と人災の違いを認識していますか。どのような心構えで復興大臣に就任し、どのような対応をされてこられましたか。私は、原発事故は人災と受け止めていますが、大臣の見解をお伺いいたします。
 被災地の復興を確かなものにするためには、被災自治体や住民の意見にじかに触れることで、現場で何が問題になっているのか、自分の目や耳を通して実情を知り、被災者の心に寄り添うことが必要不可欠であり、これは復興の司令塔である復興大臣の責務でもあります。
 にもかかわらず、先月十二日に放送されたNHKの「日曜討論」で、自主避難について、ふるさとを捨てるというのは簡単ですよなどと放言されています。本来、避難者は、原発事故が起きていなければふるさとを離れる必要はありませんでした。理不尽な理由によってふるさとからの避難を余儀なくされた人たちに対して、本当に心ない発言だと思います。
 避難者の心に寄り添い、自主避難している人たちにいじめや差別が起きている実態に思いをはせることができるならば、これらの暴言が浮かんでくるはずはありません。自主避難者への侮辱を繰り返す方が復興大臣としてふさわしいとは到底思えません。
 自主避難は自己責任であるとの趣旨の発言は、先日の委員会で明快に撤回されましたが、吐いた言葉はのみ込めません。発言された事実は、いつまでも被災地、避難者の心に記憶されます。そのような発言をされたのは、今村復興大臣の心に、自主避難者はふるさとを捨てた人だから救済する必要はない、自己責任だから、不満があるなら裁判でも何でもやったらよいとの思いがあったからではないかと私は推察をいたします。
 もし私の認識が間違っているなら、明確に否定し、自己責任、裁判をやったらいいとの心ない発言をしたその真意を教えていただきたい。
 私は、既に今村復興大臣と被災者の信頼関係は崩れていると考えます。大臣の会見での発言と資質は到底認めることはできませんが、福島県の復興を一日でも早く実現するためには、具体的な施策を議論しなければなりません。
 以下、本法案の具体的な政府の対応についてお伺いいたします。
 まず、除染の費用負担についてお伺いします。
 本改正によって、いわゆる除染特措法の特例が設けられ、国の費用負担で、帰還困難区域内に設定される特定復興再生拠点区域の除染が行われることになります。本来ならば、福島第一原子力発電所事故によって放射能汚染の原因をつくった東京電力に対して求償すべきものであり、それを国が負担するということは、汚染者負担原則の例外を認めることにほかならないのではありませんか。
 復興のステージに応じた新たな町づくりとして実施することや、除染とインフラ整備を一体的かつ効率的に実施することが、東京電力に対して除染費用を求償しないことの理由となるのでしょうか。インフラ整備の前提として除染が必要となるのは、除染費用を東京電力に求償する避難指示解除準備区域や居住制限区域においても同じではありませんか。
 山本環境大臣は、衆議院本会議における我が党の細野議員の質疑に対し、復興拠点整備は、それまでの方針から国として前に踏み出し、復興のステージに応じた新たな町づくりとして実施するものであること、除染とインフラ整備を一体的かつ効率的に実施するものであることといった様々な事情を勘案した上で、除染特措法ではなく福島復興再生特措法に基づいて実施することとし、国費で実施するとの方針になったものであるとして、汚染者負担の原則に矛盾するものではないとの考えを示されましたが、理解に苦しみます。山本環境大臣に納得いく説明を求めます。
 また、特定復興再生拠点区域の除染に充てる費用として、平成二十九年度東日本大震災復興特別会計予算に三百九億円が計上されるとともに、今後の特定復興再生拠点区域の整備の進捗に伴い、更に多額の費用が必要になると見込まれております。
 今でも賠償の費用を電気料金に上乗せして、国民の理解を得ず徴収しています。生活保護受給者、高齢者で収入の少ない年金生活者からも、詳しい説明もなく原発事故の賠償金の負担をいただいておきながら、また更に税金を投入し、新たな国民負担を生むことを踏まえると、政府には国民に対する説明責任があると考えますが、十分に尽くされたのでしょうか。
 本来ならば、国民にしっかり議論していただいて、国民が納得いく形で税金を投入すべきと考えますが、世耕経産大臣の見解を求めます。
 あわせて、今村復興大臣にも伺います。今回の国による除染費用の負担について、詳しく理解のできる説明が国民に対して必要と考えますが、どのような手段で広く理解していただく説明をされるのか、大臣の答弁を求めます。
 さらに、関連して、帰還困難区域全域における除染費用の負担の在り方についてお伺いします。
 帰還困難区域の避難指示解除に向けては除染が不可欠ですが、政府によると、特定復興再生拠点区域以外の帰還困難区域における除染費用を誰が負担するかについては今後の検討課題とされています。仮に、この除染費用を東電に求償せず、国の負担によって行う場合は、税金を投入する以上、費用対効果についての議論が求められることになり、結果として、人の戻らない、また戻る人の少ない土地については除染が行われない可能性が生じることになります。
 帰還困難区域全域の避難指示解除を目指すのであれば、その除染費用は東京電力に求償することを基本的な方向として検討すべきと考えますが、世耕経産大臣の見解をお示しください。
 次に、被災児童生徒に対するいじめへの対策についてお伺いします。
 昨年十一月に明らかになった横浜市の事例を始め、東京電力福島第一原子力発電所事故により避難を余儀なくされている児童生徒などがいじめに遭うという事案が全国各地で明らかになっております。このような卑劣な行為は断じて許されず、あらゆる対策を講じ、未然の防止や被害者のケアに努めることが重要となります。
 本改正でも、いじめの防止のための対策の実施を支援するために必要な施策を講じることが福島復興再生特別措置法に明記されていますが、今回の今村復興大臣の自主避難者への自己責任という大臣の言葉は、新たないじめを生んでいく可能性をはらんでいると考えます。私の認識について、今村復興大臣の見解を伺います。
 あわせて、松野文部科学大臣に伺います。あらゆるいじめ防止の施策を講じていてもいじめ自殺等の事案が全国で発生している中、今回の今村復興大臣の発言から新たないじめが発生する可能性に対して、今後どのような対策を講じていく考えなのか、対応方針について大臣の答弁を求めます。
 過去、政府は、経済至上主義、国家の繁栄の目的のため、水俣病を始め多くの被害者を生んできました。水俣病被害者の皆さんは、半世紀過ぎる今でも深刻な被害に苦しめられ、いじめ、偏見、差別の中にあり、厳しい裁判闘争を今でも展開されています。
 私は、水俣特措法の法案作成に携わったとき、全ての被害者の皆さんを救済する法律にできなかった反省を踏まえて、二度と同じ被害を繰り返してはならないという思いから、国策による公害被害の被害者の皆さんの補償は、経済発展の恩恵をいただいた私たち国民みんなが被害者に寄り添って関わっていかなければならない問題と考えています。
 原発被害の被災者の皆さんに、水俣病被害者の皆さんと同じ思いをさせてはなりません。これから懸念される健康被害の不安を解消するためにも、水俣病被害者の皆さんには満足にできなかった健康調査等の対策をしっかり継続していかなければなりません。その対策はどうなっているのか、山本環境大臣に明快な答弁を願います。
 第二の水俣病と言われる新潟水俣病は、政府が素早い対応をしていれば防げた二次被害です。国策の名の下に経済成長の犠牲になった国民を救済することもなく、長い間の裁判闘争、終わることのない苦悩の日々を再び送らせています。この現状から、国は本当に反省しているのか、熊本水俣病から何を学んだのか、人の心に寄り添っていかなければならない本来の使命を忘れ、心ない政治が繰り広げられています。この二の舞を決して演じてはなりません。
 本当に反省しているのなら、民進党が提出している、被災者の生活再建支援金の増額、速やかな復興を推進させるための土地の権利取得、土地利用の早期開始を可能とする等の復興加速四法案を審議し、可決すべきです。
 今回の今村復興大臣の発言は、福島第一原発事故に対する教訓からの学びのない姿勢の表れであると指摘をさせていただきます。この反省のない政府は、同じ間違いを必ず起こします。ここでしっかり反省し、二度と同じ被害を生まないために、その根本の考えを正してもらわなければなりません。
 安倍総理を先頭に、全ての閣僚の皆さんには、今回の今村復興大臣の暴言から学びをいただいて、原発事故の教訓を生かし、二〇三〇年代原発ゼロを目指し、再生可能エネルギーの国として生まれ変わり、二度と同じ被害者を出すことのない国にこの国を生まれ変わらせていただくことを心から願って、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣今村雅弘君登壇、拍手〕
#10
○国務大臣(今村雅弘君) 復興大臣としての心構えやこれまでの対応、原発事故の受け止め方についてお尋ねがありました。
 これまで、復興大臣として度々被災地に訪問するなど、現場主義を徹底し、被災者に寄り添いながら東日本大震災の復興に全力で取り組んできました。
 地震・津波被災地域については、生活のインフラの復旧はほぼ終了し、住まいの再建も来年春までには九割以上が完成する見通しであり、復興は着実に進展しています。二〇二〇年度までに地震、津波の被災地域の復興をやり遂げるという強い意思を持って、引き続き復興を加速していきたいと考えています。
 福島についても、川俣町、浪江町、飯舘村や富岡町でこの春に避難指示が解除され、これから本格的に復興再生に向けた動きが始まっていくことになります。引き続き、帰還に向けた医療、介護、教育等の生活環境の整備について一層の推進を図ってまいります。また、本法案により、可能なところから着実かつ段階的に帰還困難区域の復興に取り組むものとして特定復興再生拠点区域を定めて、当該区域の復興再生を推進してまいります。
 福島の原発事故に関しては、これまで各種の事故調の報告書で指摘されているとおり、政策当局も含め、原子力事業の関係者がいわゆる安全神話に陥り、福島第一原発事故のような悲惨な事態を防ぐことができなかったことへの反省をいっときたりとも忘れてはならないと考えております。
 私の発言に関するお尋ねがありました。
 自主避難者の皆さんが原発事故のために避難されていることにつきましては、よく承知しております。御指摘の自己責任との発言につきましては、帰還されるかどうかは、仕事の関係や子供の教育等、様々な御事情がある中、それぞれ御本人の自主的な判断を尊重すべきとの思いで述べたつもりであります。しかしながら、原発事故のために避難しておられるにもかかわらず、避難そのものまでが自らの責任のような伝わり方と印象を与えてしまい、この点については深くおわび申し上げます。
 また、裁判についての発言につきましては、福島県が二年前に仮設住宅の供与を終了する方針を出して以降、戸別訪問を実施するなど丁寧に意向の確認等が行われてきたこと、その上で、どうしても物事の折り合いが付かないときには司法の判断に委ねることもあるということを一般論として発言したものであります。今後も、引き続き、それぞれの方の御事情に応じて生活の再建が果たされるよう、福島県と連携し、しっかりと取り組んでまいります。
 特定復興再生拠点区域における除染費用の負担に関する国民への周知についてのお尋ねがありました。
 本法案では、帰還困難区域の復興拠点の整備を復興のステージに応じた新たな町づくりとして実施するものであるため、除染費用を国の負担で行うこととしております。これは、除染等を国が前面に出て責任を持って進めるべきとの地元の要望にも沿うものと考えております。その上で、国民の御理解をいただくため、法案に関するこれまでの国会審議においても除染費用の負担について御説明申し上げているところでありますが、引き続き丁寧な説明に努めてまいります。
 また、改正法の成立の後には、関係市町村に改正法の趣旨、制度を説明していくとともに、復興庁のホームページへの掲載などを通じて幅広い周知に努めてまいります。
 いじめの件についてお尋ねがありました。
 私の発言の真意については先ほど答弁申し上げたとおりであり、御理解いただきたいと思います。
 避難している児童生徒へのいじめ対策については、文部科学省と連携してスクールカウンセラー等の派遣を行っているところです。また、放射線に関する誤った理解がいまだ存在する状況を踏まえ、関係省庁と連携して正しい理解の促進と情報発信の強化に努めてまいります。(拍手)
   〔国務大臣山本公一君登壇、拍手〕
#11
○国務大臣(山本公一君) 汚染者負担の原則と除染の費用負担についてお尋ねがございました。
 今般の原発事故に関連する費用を社会的にどう負担していくかにつき、復興拠点整備は、それまでの方針から国として前に踏み出し復興のステージに応じた新たな町づくりとして実施するものであること、除染とインフラ整備を一体的かつ効率的に実施するものであることといった様々な事情を勘案した上で、除染特措法ではなく福島復興再生特措法に基づいて国費で実施するとの方針となったものでありまして、汚染者負担の原則に矛盾するものではないと考えております。
 今般提出の法案においては、帰還困難区域の復興拠点について、除染事業とインフラ整備等を復興拠点の整備に係る同一の計画枠組みの中に規定し、復興のステージに応じた新たな町づくりとして両事業を一体的かつ連動して進めていくこととされています。除染とインフラ整備等を別々の計画の下で実施する従来の方法とは異なるものであり、従来の事業との違いがないとの御指摘は当たらないと考えております。
 次に、今般の原発事故に伴う住民の健康管理についてのお尋ねがございました。
 環境省では、福島県が実施する県民健康調査について支援を行うとともに、甲状腺検査を行う医師や技師への検査技術の研修を行う等の人材育成支援を行っております。また、事故による放射線の影響に係る健康不安対策として、住民の理解増進や住民からの相談に対応する人材の育成等を行うリスクコミュニケーション事業にも取り組んでいるところです。福島県が実施する県民健康調査への支援を含め、引き続き必要な対策の推進に努めてまいります。(拍手)
   〔国務大臣世耕弘成君登壇、拍手〕
#12
○国務大臣(世耕弘成君) 大島議員にお答えいたします。
 賠償や特定復興再生拠点区域の除染の費用負担についてお尋ねがありました。
 賠償に充てる資金については、原賠機構法に基づき事業者から徴収しており、その料金算入に当たっては、厳正な料金審査に加え、公聴会を開催するなど、国民への御説明を重ねてまいりました。また、今回の帰還困難区域における復興拠点での除染については、従来の方針から前に踏み出して復興のステージに応じた新たな町づくりの一環として実施するものであるため、国の負担の下で行うこととしたものです。
 賠償や除染等、福島第一原発の事故の対応に要する資金確保の在り方については、引き続き丁寧な御説明を尽くしてまいります。
 復興拠点外の除染費用の負担の在り方についてお尋ねがありました。
 帰還困難区域の取扱いに関する政府の方針は、たとえ長い年月を要するとしても、将来的に帰還困難区域の全てを避難指示解除し、復興再生に責任を持って取り組むとの決意の下、可能なところから着実にかつ段階的に復興を目指して取り組むことであります。福島復興再生特別措置法改正法案は、これを具体化するものとして、復興拠点を定め、国の負担の下で除染などの整備を集中的に進めることとしたものです。
 お尋ねのあった復興拠点外の除染費用の負担の在り方については、復興拠点外の取組の方向性そのものについて、放射線量を始め多くの課題があること等を踏まえれば今後の検討課題となるものと考えており、取組の方向性自体が検討課題である以上、除染費用の負担の在り方についてもその中で検討されるものと認識しております。(拍手)
   〔国務大臣松野博一君登壇、拍手〕
#13
○国務大臣(松野博一君) 大島議員から、今村復興大臣の発言と被災児童生徒に対するいじめへの対策についてお尋ねがありました。
 まずは、今村復興大臣の発言については、既に大臣は謝罪の上、発言を撤回されたものと承知しております。
 原子力発電所事故等により避難している児童生徒のいじめについては、今般、全国の各学校に対して確認を依頼したところ、中には、福島に帰れ、放射能がうつるなどと言われたものがありました。このようないじめの背景には、周囲の大人も含め、避難を続ける方々のつらい思いに関する理解不足や放射能に関する理解不足が存在すると考え、先般、私からメッセージを発表しました。
 メッセージでは、全国の児童生徒に対して、震災を経験して、ふるさとを離れて慣れない環境の中で生活を送る友達のことを理解し、その方に寄り添い、一緒に支えながら学校生活を送ってほしいとの思いを込めているほか、保護者、地域住民の皆様に対しては、学校等と連携して、被災地の状況や放射線に関する理解を深めようとする取組を行っていただくようお願いをしております。
 また、文部科学省においては、先般、いじめの防止等のための基本的な方針を改定し、被災児童生徒に対するいじめの未然防止、早期発見について明記し、取組の強化を求めたほか、福島県教育委員会作成の道徳教育教材の積極的な活用、放射線副読本等の活用を含む放射線に関する教育の充実を各学校に促しております。
 文部科学省としては、今後とも、各教育委員会に必要な指導、助言を行うなど、被災児童生徒に対するいじめの防止に努めてまいります。(拍手)
    ─────────────
#14
○議長(伊達忠一君) 新妻秀規君。
   〔新妻秀規君登壇、拍手〕
#15
○新妻秀規君 公明党の新妻秀規です。
 ただいま議題となりました法律案につきまして、自民・公明を代表して質問をいたします。
 東日本大震災から六年がたちました。改めまして、震災でお亡くなりになられた方々、御遺族の皆様に哀悼の意を表するとともに、被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
 これまで、私ども自民、公明両党は、福島の復興なくして日本の復興なし、この思いで、政権の最重要課題として福島の復興に取り組んでまいりました。この三月末には、居住制限区域の避難指示が飯舘村始め四町村で解除になり、帰還困難区域を除く地域について、当初の除染も完了をいたしました。しかし、県内外の避難者はいまだ八万人に上り、より一層の取組の加速化が求められております。引き続き、国が前面に立って復興の加速化を推進していくことが必要です。この点を強く要請申し上げ、具体的な質問に入ります。
 まず、帰還困難区域における特定復興再生拠点区域の創設について伺います。
 本法律案では、帰還困難区域のうち、放射線量の低減が見込めることや交通の利便性など一定の条件を満たす区域について、市町村長は特定復興再生拠点区域として計画を作成し、内閣総理大臣に計画の認定を申請できるとしております。今回、新たに特定復興再生拠点区域を創設する意義について、今村復興大臣に伺います。
 特定復興再生拠点区域の計画作成の際には、区域の範囲、目標、期間、土地利用、事業手法などを記載することが求められており、ノウハウやマンパワーの面で、市町村単独では難しい場合もあるのではないかと考えます。政府は、市町村に対し、この新しい制度について分かりやすく丁寧に説明するとともに、市町村が円滑に申請できるよう、万全の支援体制をしいていただきたいと考えますが、今村復興大臣、いかがでしょうか。
 また、市町村が帰還困難区域について中長期的な構想を策定した場合、国は、地域交流拠点となる施設の機能回復など、当該構想に基づいて行う取組を支援するという規定も盛り込まれておりますが、この意義についても今村復興大臣の答弁を求めます。
 次に、官民合同チームの体制強化について伺います。
 避難指示の解除は、ゴールではなく、本格復興のスタートであり、事業、なりわいが再建して住民の生活が戻ることがゴールです。一昨年の夏に結成された官民合同チームは、事業者や農業者を個別訪問する中でいただいた要望を基に、個別に対応した支援を行ってきたと伺っております。ここで、これまでの活動の実績、訪問活動から見えてきた事業者の直面する課題について、世耕経産大臣、山本農林水産大臣に伺います。
 今回の法改正によって、これまで、国、福島県、福島相双復興推進機構などの寄り合い世帯だった体制を変え、この機構を法律で位置付けて、機構の下に全ての職員が所属するという組織の統一がなされますが、なぜこの改正が必要なのか、また、この組織体制の変更が事業者や農業者の直面する課題の解決にどう役立つのか、今村復興大臣から具体的に答弁をお願いいたします。
 次に、福島イノベーション・コースト構想について伺います。
 今回、福島イノベーション・コースト構想が法定化をされます。この構想の実現に向け、国が最後まで責任を持って取り組んでいく、この姿勢で強力に推進をしていただきたい。また、あわせて、福島県を再生可能エネルギーの先駆けの地とすることを目指した福島新エネ社会構想の推進も極めて重要です。今後、福島イノベーション・コースト構想並びに福島新エネ社会構想をどう実現していくのか、世耕経産大臣の決意をお伺いします。
 次に、風評被害対策について伺います。
 福島県産の農林水産品について、震災前の価格にまで戻らず、全国平均の価格と差が生じていることに鑑み、本法律案には販売不振の実態を調査するとの規定が盛り込まれております。風評被害の払拭には、生産から流通、販売に至るまでの総合的な支援、対策が求められるため、農林水産省を始め、経済産業省、消費者庁、また外務省など関係省庁が連携して取り組んでいく必要がありますが、どのようにして省庁間の連携を図り、実効的な対策を立てていくのでしょうか。山本農林水産大臣に伺います。
 次に、いじめ対策について伺います。
 東日本大震災と原発事故で福島県内外に避難した子供たちへのいじめが、この一年間で百二十九件確認されました。背景には、放射線や避難を続ける方々への理解不足があると指摘をされておりますが、このような状況を放置するわけには断じてまいりません。直ちに具体的かつ効果的な対策を取っていただきたい。また、避難先の子供だけではなく、大人の間でも偏見に基づくいじめが起きているという実態がありますが、こうした事態にどう対応するのか、今村復興大臣に伺います。
 最後に、地域住民の交通手段の確保への具体的な支援策について伺います。
 本法律案では、被災十二市町村への帰還促進や生活利便性の向上のため、持続可能な地域公共交通網の形成に対し必要な措置を講ずるとしております。
 我が党の福島復興加速化会議において、飯舘村から、来年四月に再開予定の学校へ、村外の避難先等からスクールバスを走らせたいとの声が上がっておりました。地域住民の生活の利便性向上と帰還促進のため、交通手段の確保は極めて重要な課題です。ここで、避難者の帰還を促し、不便なく日常生活を送るための交通手段の確保について具体的にどのような支援策をお考えか、今村復興大臣に伺います。
 福島復興のより一層の加速化に向け、一日も早い本法案の成立が求められております。これからも徹して被災者に寄り添う支援を続けていくことをお誓いをし、質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣今村雅弘君登壇〕
#16
○国務大臣(今村雅弘君) 特定復興再生拠点区域を創設する意義についてのお尋ねがありました。
 事故後、時間の経過とともに放射線量が低下しているところもあること、帰還困難区域を抱える七市町村及び福島県の要望を踏まえ、帰還困難区域に居住を可能とする復興拠点を整備することといたしました。そのため、本法案では、まずは特定復興再生拠点区域を定めて除染やインフラ整備等を集中的に実施し、復興再生の足掛かりを築いていくこととしております。
 次に、計画作成の支援体制についてのお尋ねがありました。
 本法案では、市町村が計画を作成し、国が認定を行うこととしております。改正法の成立の後、まずは市町村に法の趣旨、制度を分かりやすく丁寧に説明してまいります。今後、市町村が計画を検討するプロセスにおいても、国としてしっかりと協力、支援していきたいと考えております。
 帰還困難区域の中長期的な構想の意義についてのお尋ねがありました。
 帰還困難区域については、たとえ長い年月を要するとしても、将来的に帰還困難区域の全てを避難指示解除し、復興再生に責任を持って取り組むとの決意を示しております。そのため、まずは特定復興再生拠点区域を定めて、復興再生の足掛かりを築いていくこととしております。復興拠点の外であっても、墓地等への立入りが可能な環境を維持するなど、市町村が策定する中長期の構想に基づいて行う取組を国が支援することとしております。
 次に、福島相双復興官民合同チームの体制強化に向けた法改正の目的及び必要性についてのお尋ねがありました。
 被災十二市町村における産業、なりわいの再生は極めて重要な政策課題であり、事業者支援の中心的役割を担う官民合同チームが継続的に支援を行っていくことは重要です。他方、官民合同チームの中核である福島相双復興推進機構においては、国職員の持つ知見や人脈を活用した持続的な業務遂行の確保、官民合同チーム内における意思決定プロセスの統合や情報基盤の統一が課題となっています。
 このため、これらの課題を解決するべく、福島相双復興推進機構に国職員を派遣できるよう福島特措法を改正し、一元的な組織体制の下に、商工業者や農業者の課題の解決や事業再開に向けて、腰を据えて支援を行うための体制の強化を図ってまいります。
 次に、避難者へのいじめ対策についてのお尋ねがありました。
 社会全般に放射線についての誤った理解がいまだに存在している状況があり、避難者がいじめに遭うという事案が発生したことは極めて残念なことです。避難児童生徒へのいじめ対策については、文部科学省と連携して、避難した児童生徒の心のケアや教職員に対する研修、保護者等への助言、援助などを行うスクールカウンセラー等の派遣を行っているところです。
 避難児童生徒に限らず、大人も含めたいじめなど、東日本大震災に起因する様々な人権問題については、法務局等において人権相談を行っているところであります。
 また、これまでも放射線に関するリスクコミュニケーションに取り組んできたところですが、今後、さらに、一般向けの分かりやすい資料を作成すること等により、関係省庁と連携して、官民挙げて放射線に関する正しい理解の促進と情報発信の強化に努めていきたいと考えています。
 福島の原子力被災十二市町村における交通手段の確保への支援策についてお尋ねがありました。
 御指摘のとおり、被災十二市町村における交通手段の確保は重要な課題であり、地域の実情に応じきめ細かく対応する必要があります。
 具体的な取組として、国土交通省において、地域公共交通確保維持改善事業の被災地特例により、被災地のバス交通や乗り合いタクシー等の確保、維持を支援しており、今年度予算から、福島十二市町村への避難住民の帰還を促進するため、補助対象を拡大したところであります。
 さらに、復興庁において、福島生活環境整備・帰還再生加速事業等を活用し、住民の一時帰宅のためのバスや、自宅から医療機関、商店、公共施設等を結ぶデマンドバスの運行などを、また、文部科学省において、被災児童生徒就学支援等事業として、スクールバスの運行による通学手段の確保の支援を実施しております。
 今後とも、住民の方々の御意見に耳を傾け、また地域の実情を踏まえながら、できる限りの支援を行ってまいります。(拍手)
   〔国務大臣世耕弘成君登壇、拍手〕
#17
○国務大臣(世耕弘成君) 新妻議員にお答えいたします。
 福島相双復興官民合同チームの活動実績と事業者の直面する課題についてお尋ねがありました。
 官民合同チームは、平成二十七年八月の創設以来、これまでに約四千六百の被災事業者を個別に訪問し、そのうち約二千九百事業者を再訪問するなど、事業、なりわいの再建に向けた支援を実施してまいりました。これから帰還して事業を再開するため設備投資への支援が必要な事業者もいれば、既に事業を再開しており、人材確保や販路開拓への支援を必要としている事業者もいるなど、課題は個々の事業者によって異なります。このため、官民合同チームは、個々の事業者のニーズを踏まえたきめ細やかな支援に継続的に取り組んでいく必要があると認識をしております。
 福島イノベーション・コースト構想と福島新エネ社会構想についてお尋ねがありました。
 福島イノベーション・コースト構想については、浜通り地域に新たな産業を創出することを目指し、廃炉やロボット等の研究拠点の整備等に取り組んでまいりました。今後は、これらの拠点を核とした産業集積の実現や周辺環境の整備、地元企業と域外企業の連携によるビジネスの創出などを進めていくことが必要です。
 経済産業省としては、福島特措法の改正等により実現される新たな枠組みの下、復興庁を始めとする関係省庁と緊密に連携しつつ、強力に推進してまいります。
 また、福島新エネ社会構想については、再生可能エネルギーの導入拡大、水素社会の実現に向けたモデル構築、スマートコミュニティーの構築を三つの柱として取り組んでおり、福島全県を未来の新たなエネルギー社会を先取りするモデル創出の拠点とするため、この構想の実現に向けて強力に推進してまいります。(拍手)
   〔国務大臣山本有二君登壇、拍手〕
#18
○国務大臣(山本有二君) 新妻議員の御質問にお答え申し上げます。
 官民合同チームの活動の実績と農業者の直面する課題についてのお尋ねがありました。
 農林水産省は、福島相双復興官民合同チームの営農再開グループに参加して、これまで、市町村等を七百回以上訪問し、営農再開支援策の説明を行うとともに、地域農業の将来像の策定、将来像の実現に向けた農業者の取組を支援してきたところでございます。
 こうした取組の結果、営農再開に必要な機械、施設の整備、農産物の販路の確保等の課題が明らかとなりました。このため、機械、施設、家畜等の導入を支援する事業、販路拡大、販売促進に向けた取組等を支援する事業を措置したところでございます。さらに、今月から、営農再開グループの体制を強化し、農業者の個別訪問の対象を拡大して、要望の調査と支援策の説明等を行っております。これらの取組や支援を通じて、福島県の営農再開に向けて全力で取り組んでまいります。
 次に、風評被害対策の取組についてのお尋ねがありました。
 風評払拭に向けましては、これまでも、復興庁を始め、経済産業省、消費者庁、外務省など関係省庁から成るタスクフォースに参画し、正確で効果的な情報発信、被災地産品の販路拡大などに取り組んできたところでございます。
 また、福島特措法改正案に販売等の実態調査や当該調査に基づく指導、助言等の措置を講ずることを位置付けるとともに、平成二十九年度予算におきまして、新たに、生産から流通、販売に至る総合的な支援に必要な予算を計上しております。
 さらに、内閣府、経済産業省、復興庁、農林水産省に加え、福島県、農業関係団体等の関係者から成る風評払拭対策協議会を創設し、風評の実態や施策の効果の継続的な検証を開始したところでございます。今後とも、関係省庁と連携しながら、福島県産農林水産物の風評払拭に向けまして全力で取り組んでまいります。(拍手)
    ─────────────
#19
○議長(伊達忠一君) 岩渕友君。
   〔岩渕友君登壇、拍手〕
#20
○岩渕友君 日本共産党を代表し、福島復興再生特別措置法の一部を改正する法律案について質問します。
 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から六年がたちました。いまだに福島県内外で七万人を超える方々が避難生活を強いられています。
 私は福島県の出身です。六年前の三月十一日、電気も水道も止まり、余震と寒さの中、眠れないまま夜を過ごしました。翌日、福島市の避難所で、必要なものはないか、困っていることはないかと歩いているときに飛び込んできたのが、福島第一原発が爆発したというニュースでした。これから一体どうなってしまうのか、言いようのない不安を抱えて過ごした日々を忘れることができません。廃炉・汚染水問題は先が見えず、事故は収束していません。
 原発事故さえなかったら、失うことのなかった命があります。生まれ育った自然豊かなふるさとで、家族や友人とともになりわいや生きがいを持って生活する、この当たり前の暮らしと人生を奪われることもありませんでした。福島県民の苦しみは今も続いています。
 それにもかかわらず、原発事故によって避難指示区域外から避難する方々にとって命綱である住宅無償提供が三月末で打ち切られました。今村復興大臣が自主避難を自己責任だと言い放ったことに対し、原発事故さえなければ避難をする必要はなかったと、怒りの声が全国に広がっています。
 大臣の暴言はこれだけではありません。福島の復興はマラソンで例えると三十キロ地点と、あたかも復興がもう終盤であるかのような発言をし、福島県知事から、まだスタートラインにも立っていない地域もあると指摘されたばかりです。さらに、自主避難者に、ふるさとを捨てるのは簡単という驚くべき発言をしました。全国で怒りの声が起こり、東京に避難をしている方からは、ふるさとを捨てることができないから六年間も苦しんでいるんだと涙ながらの訴えがありました。
 大臣は自己責任発言を撤回したと言いますが、何を撤回したのですか。辞任を求める声はますます大きくなるばかりです。このことをどう受け止めていますか。
 今村大臣の暴言だけにとどまらず、今年の東日本大震災追悼式で安倍首相は原発事故に言及しませんでした。原発事故を終わったことにしようとしているのかと批判の声が次々上がりました。これらのことは単なる言葉や態度の問題ではありません。住宅無償提供を打ち切ったことを含め、福島を切り捨てる安倍政権の姿勢があらわになったものではありませんか。官房長官、お答えください。
 子ども・被災者支援法では、移動及び帰還の選択を自らの意思で行えるよう、被災者がそのいずれを選択した場合でも適切に支援するものでなければならないと明記しています。先日の前橋地裁判決では、国と東京電力の加害責任を認め、避難区域の内外を問わず避難すること、避難を継続することの合理性を認めています。
 官房長官、原発事故前にどこに住んでいたかにかかわらず、ふるさとに戻りたい人も戻れない人も、その選択が尊重されるというのが国の支援の基本姿勢であるべきです。答弁を求めます。
 福島県が行った調査では、避難区域外から避難する世帯は三月時点で一万二千世帯を超えています。住宅の無償提供継続を求める意見書採択は百件にも上り、自主避難者を受け入れている兵庫県宝塚市の市長は、自治体の支援には限界があり、国が一律の支援策を打ち出すべきだと述べています。復興大臣、国の責任で住宅無償提供を継続するべきではありませんか。
 本法案は、将来にわたって居住を制限することを原則としてきた帰還困難区域の中に特定復興再生拠点区域を定め、五年後をめどに帰還できるようにするというものです。そのために復興拠点の除染とインフラ整備を一体的に行い、その費用は東京電力に求償せず、国が負担するとしています。
 除染の費用は汚染の原因者である東京電力が負担すべきという原則を真っ向から踏みにじるものです。東電救済を目的としたものではないのですか。事故の原因者である東京電力の責任を免罪し、そのツケを国民に押し付ける、こんなことは認められません。このことを国民にどう説明するのですか。
 帰還困難区域が面積の八割を占める浪江町の町長は、国費を投じる公共事業となると必ず費用対効果の議論が持ち上がる、戻る人数が少ないと事業を行わないということになり、全エリアの除染が行われない可能性が高いと述べています。復興拠点だけでなく、住民が納得するまで徹底した除染を行うべきというのが住民の強い願いです。この願いにどう応えるのですか。
 被害者には自己責任を押し付ける一方で、加害者である東京電力の責任は免罪する本法案を提案する今村大臣に、復興を進める資格はありません。直ちに辞任をするべきです。
 暮らしとなりわいの再建なくして復興はありません。福島県商工会連合会が行った調査では、避難区域外事業者の六割が損害賠償の請求をしていないことが明らかになりました。自分の事業には賠償が出ないと思ったというのが最大の理由で、東京電力に問い合わせたときに、あなたは賠償できないと言われたからだという方がいる、こうした実態を先月の委員会で世耕大臣に示しました。商工業者の賠償請求に対して、加害者である東京電力が門前払いや値切り、打切りを続けていることも許されるものではありません。商工業への営業損害賠償の実態について東京電力に確認し、しっかり指導することを求めます。経産大臣、いかがですか。
 地震のたびに原発は大丈夫かと不安になり、原発に何かあればいつでも避難できるように車に避難の準備をし、ガソリンが半分になったら給油する、原発事故から六年たっても福島県民の不安は消えていません。あれだけの原発事故があったのに、なぜ第二原発は廃炉にならないのか、まさか第二原発を再稼働しようというのか、不信感は募るばかりです。第二原発の廃炉をなぜ国が決断できないのか。
 昨年十二月の福島県議会では、四度目となる第二原発廃炉を求める意見書が全会一致で採択されており、県民の総意です。政府は廃炉は事業者の判断と言いますが、東京電力は国のエネルギー政策の動向を見て判断すると述べています。第二原発の廃炉を国の責任で決断するべきです。経産大臣の答弁を求め、質問といたします。(拍手)
   〔国務大臣今村雅弘君登壇、拍手〕
#21
○国務大臣(今村雅弘君) 私の発言等に関するお尋ねがありました。
 自主避難者の皆さんが原発事故のために避難されていることにつきましてはよく承知をしております。御指摘の発言につきましては、帰還されるかどうかは、仕事の関係や子供の教育等、様々な御事情がある中、それぞれ御本人の自主的な判断を尊重すべきとの思いで述べたつもりであります。しかしながら、原発事故のために避難しておられるにもかかわらず、避難そのものまでが自らの責任のような伝わり方と印象を与えてしまったことから、この発言については撤回したところでありますが、改めてこの点について深くおわび申し上げます。
 今後も引き続き、それぞれの方の御事情に応じて生活の再建が果たされるよう、福島県と連携し、しっかりと取り組んでまいります。また、私としても、引き続き、誠心誠意職務に当たり、被災者に寄り添い、被災地の一日も早い復興再生に全力を尽くしてまいります。
 福島の自主避難者への住宅支援についてお尋ねがありました。
 この度の応急仮設住宅の供与の取扱いにつきましては、福島県が住居の確保の市町村ごとの状況等を踏まえて判断し、災害救助法に基づいて内閣府に協議がなされ決定されたものであります。応急仮設住宅の供与終了に伴い、福島県では戸別訪問等を実施し、丁寧に避難者の御事情をお伺いするとともに、民間賃貸住宅の家賃補助や公営住宅の確保などを行っております。
 復興庁としては、雇用促進住宅での受入れを関係団体に協力要請し、住宅の一部提供が行われることとなったほか、国土交通省とも連携しながら、公営住宅への入居円滑化の支援を行っているところであります。引き続き、それぞれの方の御事情に応じて生活の再建が果たされるよう、全国の生活再建支援拠点への支援や帰還に向けた生活環境整備を行うなど、福島県と連携し取り組んでまいります。
 帰還困難区域の復興拠点における除染費用を国の負担とする目的及び国民への説明についてのお尋ねがありました。
 帰還困難区域は、将来にわたって居住を制限することを原則とした区域として設定されており、こうした政府方針を前提に、東京電力は賠償の支払を実施しております。今回、帰還困難区域においては、こうした従来の方針から前に踏み出して、新たに住民の居住を目指す復興拠点を整備することといたしました。この整備は、復興のステージに応じた新たな町づくりとして実施するものであるため、除染費用を国の負担の下で行うこととしております。したがって、改正法案は東京電力を救済することを目的としたものではありません。
 なお、福島原発事故に係る事故収束や賠償の対応については、事故の当事者である東京電力が最後まで責任を持って行うこととし、昨年十二月二十日に閣議決定した政府方針においても、東京電力に福島復興に向けた責任を貫徹させていくと明記をしております。
 また、除染を国の負担で行うことについて国民の御理解をいただくため、法案に関するこれまでの国会審議においても説明申し上げているところでありますが、引き続き丁寧な説明に努めてまいります。
 帰還困難区域の復興拠点以外における除染についてのお尋ねがありました。
 本法案は、可能なところから着実かつ段階的に帰還困難区域の復興に取り組むものとして、まずは特定復興再生拠点区域を定めて除染やインフラ整備等を集中的に進め、避難指示解除を行い、復興再生を推進するということを具体化しているものであります。
 他方、復興拠点外を含めた帰還困難区域全体の取扱いについては、放射線量を始め多くの課題があり、帰還困難区域を有する市町村の置かれている状況も様々であることから、今後の検討課題であるものと認識しております。(拍手)
   〔国務大臣菅義偉君登壇、拍手〕
#22
○国務大臣(菅義偉君) 福島復興への安倍政権の姿勢についてお尋ねがありました。
 東日本大震災は、津波、地震、そして原発事故の複合災害であり、三月十一日の追悼式典におきましても、原発事故の被害者も当然含めたものであり、総理の式辞でも福島復興に向けた強い思いを述べられていたと承知をいたしております。
 また、三月十日に行った復興推進会議・原災本部合同会議においても、総理から、原子力災害からの復興再生が東北の復興のために欠かすことができないとして、閣僚全員が全力を尽くすよう改めて指示をしたところであります。政府としては、原子力災害被災地域の復興に向けて、引き続き全力で取り組んでまいります。
 福島の被災者に対する支援についてのお尋ねがありました。
 子ども・被災者支援法においては、被災者が福島における居住、他の地域への避難、元の地域への帰還のいずれを選択した場合であっても、適切に支援することとされております。
 政府としては、同法の趣旨も踏まえて、被災者それぞれの御事情に応じ生活の再建を果たされるよう、インフラの復旧・復興、医療、教育、鳥獣害対策、なりわいの再生など、帰還に向けた生活環境の整備、さらに、全国二十六か所で被災者の相談にきめ細かく応じる生活再建支援拠点の支援などに取り組んでいるところであります。今後ともしっかりと取り組んでまいります。(拍手)
   〔国務大臣世耕弘成君登壇、拍手〕
#23
○国務大臣(世耕弘成君) 岩渕議員にお答えいたします。
 賠償についてお尋ねがありました。
 東京電力は、二〇一四年に策定した新・総合特別事業計画において、最後の一人が新しい生活を迎えることができるまで、被害者の方々に寄り添い賠償を貫徹するという方針を明らかにしているところであります。東京電力がこうした取組を適正に行い、該当する最後のお一人までしっかりと請求していただくことが重要です。
 経済産業省としても、新・総合特別事業計画の履行状況の評価等を通じて、東京電力の取組状況を確認し、必要に応じてしっかりと指導してまいります。
 福島第二原発の扱いについてお尋ねがありました。
 福島第二原発については、福島県の皆様の心情を察すると、これまでに新規制基準への適合性審査を申請している他の原発と同列に扱うことは難しいと認識をしております。まずは、東京電力が地元の皆様の声に真摯に向き合った上で判断を行うべきものと考えております。(拍手)
    ─────────────
#24
○議長(伊達忠一君) 石井苗子君。
   〔石井苗子君登壇、拍手〕
#25
○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。
 私は、党を代表して、ただいま議題となりました福島復興再生特別措置法の一部を改正する法案について質問をいたします。
 日本維新の会は、東日本大震災を始め国内の災害復興費用は、国民負担の前に、国会議員が身を切る改革として公務員の人件費削減によって捻出すべきと考えています。そこで、昨年から、日本維新の会は、我が党の国会議員の歳費から毎月十八万円を集め、党の代表者が熊本地震と東日本大震災の被災地を訪れ、党として復興資金を寄附する行動を開始いたしました。
 今年の二月は、福島県の富岡町郡山事務所を訪れ、町長と面談し、四百五十万円の寄附をしました。その富岡町が、四月一日に町の八五%に当たる区域が避難指示解除となり、帰還が始まりました。
 本法案が福島復興に資するものになることを願って、以下を質問させていただきます。
 初めに、復興大臣にお伺いします。
 平成二十八年十二月二十日に閣議決定された原子力災害からの福島復興の加速のための基本指針には、将来的に帰還困難区域の全てを避難指示解除し、復興再生に責任を持って取り組むとの決意の下とあり、責任と決意が示されてあります。決意には実行が伴わなければなりません。
 本法案では、これまで放射線量が高いために帰還を想定していなかった帰還困難区域に特定復興再生拠点をつくり、帰還を進めることとしています。一方、放射線量に関しては、「おおむね五年以内に、特定避難指示の解除に支障のないものとして復興庁令・内閣府令で定める基準以下に低減する見込みが確実であること。」としています。そこに年間積算線量二十ミリシーベルト以下という文言がありません。
 特定復興再生拠点の年間積算線量は二十ミリシーベルト以下であるという基準が今後も守られていくのかどうか、復興大臣にお伺いします。
 次に、除染の費用について伺います。
 除染特措法に基づき、除染費用は東京電力が負担することとなっていました。しかし、本法案で新設される特定復興再生拠点区域の除染費用は、国が負担することに変更されました。
 四月四日の衆議院本会議で山本大臣から、特定復興再生拠点区域の除染は、除染特措法から福島復興再生特措法に適用法令の変更がなされるという答弁がありました。こうした変更は、先例として今後広がっていき、モラルハザードにつながる可能性もあると危惧していますが、ともかくこの区域の放射線線量を二十ミリシーベルト以下に抑えるために最大限の努力が必要と考えます。
 特定復興再生拠点区域の除染費用がどれだけ掛かるのか、費用対効果が期待できる除染方法なのか、そして、なぜ政府がその費用を肩代わりすることになったかの経緯について、復興大臣にお答えを求めます。
 次に、官民合同チームについてお伺いします。
 国と福島県、そして福島相双復興推進機構などで平成二十七年八月に創立された官民合同チームですが、現在までに公務員の不足という問題が浮上してきています。二月に富岡町を訪問した際も、土木や建築の技術系が足りず深刻な状態でした。
 そこで、復興大臣にお伺いします。官民合同チームの中に国家公務員は現在何人いて、地元ニーズに合った数になっているのかどうか、お答えください。さらに、今後、国家公務員の職員派遣なども含め、どういう形で増員していく計画なのかをお答えお願いいたします。
 官民合同チームの平成二十八年度の取組について、活動に関する事業者アンケートが行われました。個別訪問については満足、やや満足で七一%という好意的な結果が出ていますが、生活に関わる活動についてはこれからであり、例えば、帰還者の生活再建のための地域医療の再生、介護、保育といった分野の支援は強化が必要です。福島県の浜通りの医療復興計画は、相馬・双葉地域で震災以前から減少していた看護職員の更なる回復が必要とされています。
 こうした地域医療の再生や介護、保育といった分野の支援の取組についてどのような強化策があるのか、併せて復興大臣にお尋ねします。
 次に、経済産業大臣にお伺いします。
 平成二十六年六月の福島・国際研究産業都市構想研究会報告に基づき、浜通りの廃炉研究など具体的なプロジェクトに取り組むとされていますが、問題はそれぞれのプロジェクトの研究者が集まるかどうかです。復興を進めながら新たなプロジェクトを並行してやるのは大変なことです。
 現在、福島イノベーション・コースト構想がありますが、全体的な人員計画と充当率について、将来的にどのような成果を生み出せるのか、また、その費用対効果は期待できるものなのか、計画より人員が集まらない場合はどうするのかといった対策について、経済産業大臣のお考えをお聞かせください。
 次に、福島の原発事故の被災地域から避難している児童生徒のいじめが社会問題となっていることについて質問いたします。
 いじめの背景には、教職員や保護者の原子力や放射能に対する理解がいまだに不十分であること、そして避難者に対する偏見が存在していることが問題ですが、六年も経過した現在もなお、こうした問題に対する解決策の効果がないことの方がより問題だと考えます。教職員や保護者に対して再度科学的な根拠に基づいた放射線に関する情報提供が必要であると同時に、福島県から避難している児童生徒に対するいじめが現在も存在しているという意識を改めて強く持ってもらう必要があります。
 被災者に対するあらゆる偏見を取り除き、福島の風評被害を防ぐための一層の努力が大切だと思われますが、この点につきまして、文部科学大臣に、今後どのような新しい防止対策をお考えか、お答えください。
 日本維新の会は、地方分権の拡大を主張しております。東日本大震災は千年に一度の大災害でした。福島の復興は、地域だけで取り組む規模ではありません。避難地域の意向や避難されている人々の気持ちが最大限にかなえられるように支援していくべきだと考えます。
 これからも日本維新の会として被災地支援活動を継続していくことをお約束し、私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣今村雅弘君登壇、拍手〕
#26
○国務大臣(今村雅弘君) 特定復興再生拠点区域の条件の一つである放射線量の基準についてお尋ねがありました。
 復興庁令、内閣府令において、原子力災害対策本部で決定された国の避難指示を解除するための要件である年間積算線量二十ミリシーベルト以下に低減することを基準とする考えでおります。
 また、除染費用の国費負担の総額、負担理由及び除染の効果についてのお尋ねがありました。
 本案では、市町村が計画を作成し、国がこれを認定する仕組みとしております。改正法の成立の後、各市町村において具体的な拠点の場所、規模等を定めていくこととなるため、現時点で拠点の除染に必要な経費をお示しすることはできません。
 帰還困難区域は、将来にわたって居住を制限することを原則とした区域として設定されており、こうした政府方針を前提に、東京電力は賠償の支払を実施しております。今回、帰還困難区域においては、こうした従来の方針から前に踏み出して、新たに住民の居住を目指す復興拠点を整備することといたしました。この整備は、復興のステージに応じた新たな町づくりとして実施するものであるため、除染費用については国の負担の下で行うこととしております。
 また、市町村は、法に規定する区域の要件や計画の認定基準に基づいて、復興拠点の範囲を、使う見通しのある土地であるか、おおむね五年程度で避難指示解除が可能かといった観点から検討を行うことから、除染を含め効率的かつ効果的な整備が行われるものと考えております。
 次に、官民合同チームの国家公務員の派遣の現状と今後の計画についてお尋ねがありました。
 被災十二市町村における産業、なりわいの再生は極めて重要な政策課題であり、事業者支援の中心的役割を担う官民合同チームが継続的に支援を行っていくことは重要です。官民合同チームの構成員のうち国家公務員は四月一日時点で五十三名となっており、これまで必要に応じて人員体制の強化を図ってきています。
 今般、福島特措法を改正し、チームの中核である福島相双復興推進機構に国職員を派遣できるようにすることで、一つの組織の下、腰を据えて支援を行うための体制の強化を図ってまいります。
 次に、地域医療の再生、介護、保育の支援策についてお尋ねがありました。
 避難指示が解除された相双地域の住民の帰還を進めていくためにも、医療、介護、保育施設の再開のための施設整備や人材確保の支援が重要な課題であります。
 このため、医療分野においては、医療機関の再開、新設に係る施設整備等に関する支援や、医師、看護師等の養成、確保を図ることが重要であると考えており、これらに必要な予算を計上しております。また、介護、保育分野においても、震災で被災した特別養護老人ホーム等や保育所の施設の復旧や、福島県外からの相双地域の介護施設等への就労の促進といった介護人材の確保などについて財政支援を行っております。
 今後とも、引き続き、福島県や厚生労働省と連携しつつ、一日も早い地域医療や介護、保育の再生に取り組んでまいります。(拍手)
   〔国務大臣世耕弘成君登壇、拍手〕
#27
○国務大臣(世耕弘成君) 石井議員にお答えいたします。
 福島イノベーション・コースト構想についてお尋ねがありました。
 福島イノベーション・コースト構想は、地元のニーズやポテンシャルを踏まえ、廃炉やロボット等の重点分野を対象に、拠点の整備や地元企業と域外企業の連携による研究開発等を促進することにより、浜通り地域に新たな産業集積の創出を目指しています。
 この構想の具体化に当たっては、最大限の効果を発揮するよう、福島ロボットテストフィールド等の施設整備に際して競争入札制度を導入しているほか、整備した拠点の広範な用途への活用や、研究開発による成果の普及促進等の取組を進めているところであります。
 また、人材の確保へ向けて、廃炉分野におけるJAEA等の関係組織の人材の活用に加えて、浜通り地域で実施される企業や大学による研究開発活動への支援や、地元教育機関における人材育成に向けた取組を総合的に進めてまいります。(拍手)
   〔国務大臣松野博一君登壇、拍手〕
#28
○国務大臣(松野博一君) 石井議員から、被災児童生徒へのいじめ対策についてお尋ねがありました。
 原子力発電所事故等により避難している児童生徒のいじめについては、今般、全国の各学校に対して確認を依頼したところ、中には、金品を要求されるなどにより不登校という重大な結果をもたらしたものや、放射能が付くから近づくななどの悪口を言われた事案がありました。このようないじめの背景には、周囲の大人も含め、避難を続ける方々のつらい思いに関する理解不足や放射線に関する理解不足が存在すると考え、先般、私からメッセージを発表しました。
 メッセージでは、全国の児童生徒に対して、震災を経験して、ふるさとを離れて慣れない環境の中で生活を送る友達のことを理解し、その方に寄り添い、一緒に支えながら学校生活を送ってほしいとの思いを込めているほか、保護者、地域住民の皆様に対しては、学校等と連携して、被災地の状況や放射線に関する理解を深めようとする取組を行っていただくようお願いをしております。
 また、いわれのない差別や偏見を防止する観点から、東日本大震災の経験を踏まえて福島県教育委員会が作成した道徳教育教材を積極的に活用するほか、放射線副読本等の活用を含め、放射線に関する教育を充実するよう全国の学校に促しております。
 文部科学省としては、今後とも、各教育委員会に必要な指導、助言を行うなど、被災児童生徒に対するいじめの防止に努めてまいります。(拍手)
#29
○議長(伊達忠一君) これにて質疑は終了いたしました。
     ─────・─────
#30
○議長(伊達忠一君) 日程第一 地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。内閣委員長難波奨二君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔難波奨二君登壇、拍手〕
#31
○難波奨二君 ただいま議題となりました法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、地域の自主性及び自立性を高めるための改革を総合的に推進するため、地方公共団体等の提案等を踏まえ、都道府県から指定都市等への事務・権限の移譲を行うとともに、地方公共団体に対する義務付けを緩和する等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、地方分権改革に関する提案募集の現状及び今後の在り方、認定こども園に係る事務・権限の移譲の意義及び質の確保、公営住宅建て替え事業における現地建て替え要件緩和の効果、地方創生における地方分権改革の位置付け等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終了し、討論に入りましたところ、日本共産党の田村委員より反対の旨の意見が述べられました。
 次いで、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#32
○議長(伊達忠一君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#33
○議長(伊達忠一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#34
○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十七  
  賛成           二百二十二  
  反対              十五  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#35
○議長(伊達忠一君) 日程第二 裁判所法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。法務委員長秋野公造君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔秋野公造君登壇、拍手〕
#36
○秋野公造君 ただいま議題となりました法律案につきまして、法務委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、近年の法曹養成制度をめぐる状況の変化に鑑み、法曹となる人材の確保の推進等を図るため、司法修習生に対し、修習給付金を支給する制度の創設等を行おうとするものであります。
 委員会におきましては、修習給付金支給制度創設の背景、趣旨、貸与制を利用した者への救済措置の必要性、法曹志望者減少の理由についての法務大臣の認識、司法修習中に貸与制を利用した弁護士の経済状況、罷免に加え修習の停止及び戒告を設けた理由等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録により御承知願います。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
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#37
○議長(伊達忠一君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#38
○議長(伊達忠一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#39
○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十七  
  賛成           二百三十七  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
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#40
○議長(伊達忠一君) 日程第三 住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。国土交通委員長増子輝彦君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔増子輝彦君登壇、拍手〕
#41
○増子輝彦君 ただいま議題となりました法律案につきまして、国土交通委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進を図るため、都道府県及び市町村による賃貸住宅供給促進計画の作成、住宅確保要配慮者の円滑な入居を推進するための賃貸住宅の登録制度の創設、住宅確保要配慮者居住支援法人の指定等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、参考人から意見を聴取するとともに、住宅確保要配慮者の定義、住宅セーフティーネット機能の強化方策、入居を拒まない民間賃貸住宅の登録の促進、家賃補助の在り方等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対して附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
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#42
○議長(伊達忠一君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#43
○議長(伊達忠一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#44
○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十七  
  賛成           二百三十七  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
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#45
○議長(伊達忠一君) 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時三十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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