くにさくロゴ
2017/07/10 第193回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第193回国会 文部科学委員会内閣委員会連合審査会 第1号
姉妹サイト
 
2017/07/10 第193回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第193回国会 文部科学委員会内閣委員会連合審査会 第1号

#1
第193回国会 文部科学委員会内閣委員会連合審査会 第1号
平成二十九年七月十日(月曜日)
    午前九時二十六分開議
 出席委員
  文部科学委員会
   委員長 永岡 桂子君
   理事 上川 陽子君 理事 亀岡 偉民君
   理事 前田 一男君 理事 宮川 典子君
   理事 山本ともひろ君 理事 菊田真紀子君
   理事 坂本祐之輔君 理事 富田 茂之君
      あべ 俊子君    赤枝 恒雄君
      池田 佳隆君    尾身 朝子君
      門山 宏哲君    神山 佐市君
      木原 誠二君    工藤 彰三君
      佐々木 紀君    坂井  学君
      櫻田 義孝君    鈴木 隼人君
      田野瀬太道君    谷川 とむ君
      馳   浩君    福井  照君
      船田  元君    古田 圭一君
      松本 剛明君    山田 美樹君
      太田 和美君    後藤 祐一君
      平野 博文君    福島 伸享君
      笠  浩史君    樋口 尚也君
      吉田 宣弘君    畑野 君枝君
      宮本 岳志君    丸山 穂高君
      吉川  元君    長島 昭久君
  内閣委員会
   委員長 秋元  司君
   理事 谷川 弥一君 理事 平井たくや君
   理事 ふくだ峰之君 理事 牧島かれん君
   理事 松本 文明君 理事 緒方林太郎君
   理事 神山 洋介君 理事 佐藤 茂樹君
      池田 佳隆君    石崎  徹君
      岩田 和親君    大隈 和英君
      大西 英男君    大西 宏幸君
      岡下 昌平君    神谷  昇君
      木内  均君    國場幸之助君
      今野 智博君    笹川 博義君
      田畑  毅君    武部  新君
      武村 展英君    中山 展宏君
      長坂 康正君    鳩山 二郎君
      和田 義明君    井出 庸生君
      大串 博志君    岡田 克也君
      金子 恵美君    高井 崇志君
      辻元 清美君    輿水 恵一君
      角田 秀穂君    池内さおり君
      島津 幸広君    浦野 靖人君
    …………………………………
   文部科学大臣       松野 博一君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     菅  義偉君
   国務大臣         山本 幸三君
   内閣官房副長官      萩生田光一君
   文部科学副大臣      義家 弘介君
   農林水産副大臣      齋藤  健君
   内閣府大臣政務官     武村 展英君
   内閣府大臣政務官     長坂 康正君
   文部科学大臣政務官    樋口 尚也君
   文部科学大臣政務官
   兼内閣府大臣政務官    田野瀬太道君
   政府参考人
   (内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局次長) 松尾 泰樹君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 田中愛智朗君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官)   加藤 久喜君
   政府参考人
   (内閣府地方創生推進事務局長)          佐々木 基君
   政府参考人
   (内閣府地方創生推進事務局次長)         岡本 直之君
   政府参考人
   (内閣府地方創生推進事務局審議官)        青柳 一郎君
   政府参考人
   (財務省理財局次長)   富山 一成君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房総括審議官)         義本 博司君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局長)            常盤  豊君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房審議官)           小川 良介君
   参考人
   (前文部科学事務次官)  前川 喜平君
   参考人
   (国家戦略特区ワーキンググループ委員)      原  英史君
   参考人
   (前内閣府地方創生推進事務局審議官)       藤原  豊君
   内閣委員会専門員     長谷田晃二君
   文部科学委員会専門員   鈴木 宏幸君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 文部科学行政の基本施策に関する件(国家戦略特区における学部新設について)
     ――――◇―――――
#2
○永岡委員長 これより文部科学委員会内閣委員会連合審査会を開会いたします。
 先例によりまして、私が委員長の職務を行います。
 文部科学行政の基本施策に関する件、特に国家戦略特区における学部新設について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。福島伸享君。
#3
○福島委員 民進党の福島伸享でございます。
 このような機会をいただいた委員長、理事そして同僚の議員の皆様方に感謝を申し上げます。
 まず冒頭、九州北部を襲った、これまでの歴史にないような異常な豪雨によってとうとい命を失った方々の御冥福をお祈りしますとともに、今なお多くの行方不明者がいらっしゃるなど、被災されている皆様方に心からお見舞いを申し上げます。
 この間懸命の救助に当たっていらっしゃる消防、警察、自衛隊を初めとする関係者の皆様方に、心から敬意とお礼を申し上げたいと思います。
 民進党としても、そして永岡委員長ともども、私の地元、一昨年の鬼怒川で大きく被災して九州の皆様方にも助けていただきました。そして、私個人としても、被災地の皆様方に寄り添い、最大限の支援を尽くしてまいることをお誓いいたします。
 この点につきましては、後ほど福岡出身の同僚の緒方議員が質問させていただくこととなっております。
 それにしても、この状況を見て、なぜ総理はG20の後直ちに帰ってこられないんでしょうか。陛下は被災後直ちに福岡県、大分県の両知事をお見舞いされ、秋篠宮眞子様の御婚約内定の発表は延期されましたけれども、安倍総理はG20の後もスウェーデンなどを訪問し続けて、エストニアの訪問はキャンセルするようでありますが、あした帰国の予定であるということであります。
 きょうの新聞を見てみますと、記者懇談会で意気揚々と内閣改造の構想を話しているようでありますが、政務三役全員で防衛省を離れた稲田防衛大臣ともども、余りにも国民感情からはかけ離れているのではないでしょうか。内閣全体としてたるんでいるのではないでしょうか。
 そもそも、この連合審査も、総理の外遊中をあたかも狙ったかのように設定され、疑惑の中心であり一番の説明責任が求められている安倍総理は出席できません。まさかこの委員会に出たくないからエストニア以外の国の訪問を続けたなんてことは考えたくありませんけれども、速やかに予算委員会を開催して、安倍総理や安倍昭恵夫人、関係者が出席した集中審議を行うことをまず冒頭求めさせていただきます。
 そして、この委員会が開催がおくれたのも、森友学園の問題は議論するなとか、我々が独自に入手した資料を政府が認めていない資料だから出すのはけしからずとか、そもそも、この委員会は、余りにも安倍政権が森友、加計問題への説明問題を尽くしていない、その怒りの声が国民に満ちているから開かれたのではないですか。にもかかわらず、この期に及んで、あれを議論するな、これを議論するな、あの資料を出すな、この資料を出すな、そのような態度を続ける与党の皆様方に強く抗議を申し上げたいと思います。
 その上で、この森友学園も、うやむやにするわけにはいきません。
 結局、新しいごみが出てきて、それを処理するために八億円以上値引きされたということにしておりますが、その経緯というのは一切わかっていないのであります。
 つい先日、豊中市議の木村さんらの情報開示によって、瑞穂の国記念小学院新設工事の産廃マニフェスト、昨年一年間でどのようなごみが出てきたかの報告が情報開示されました。
 これを見てみますと、新築系混合廃棄物、これが百九十四・二トン。結局、あの工事で出された産廃は百九十四・二トン、しかも、それは埋設された生活ごみじゃなくて、新築に伴って出る廃棄物ですよ。二万トンもの廃棄物を九メートルまでの地下を掘り下げて搬出しなければならないから八億円かかると言っていたんですよ。二万トンどころか、たったの二百トン未満、百分の一以下ですよ。ほとんど、この八億円に相当するごみの搬出というのは行われていないということが、この法律に基づく書類によって明らかになったんです。
 財務省、この点、確認しておりますか。
#4
○富山政府参考人 お答えいたします。
 これは行政府、豊中市の方に出されているものでございますので、財務省としては確認しておりません。
#5
○福島委員 きょうはこの委員会に佐川前理財局長の出席を求めてきました。なぜなら、彼がこの場でずっと説明してきたからです。まだ佐川理財局長は国税庁長官として政府の中にいらっしゃるのですから、なぜ彼が出てこないのか。これも私は全く理解できませんし、国会でこの議論をしていたわけです。
 産廃マニフェストというのは、一年分のものをちょうど今ぐらいの時期に出すんですけれども、毎回毎回、ごみを出すごとに個票を出して、業者はそれを持っているわけですよ。ですから、実際に廃棄物を処理していたかどうかというのは、業者に聞いて、実際やっているかどうかを確認すればできるにもかかわらず、財務省は今までそれを一切やってきておりません。
 そもそも財務省は、今回の値引きの件で、森友学園の言い値で価格を提示しただけで、実際に政府みずからがきちんとした土地の評価の鑑定を行っているかは極めて疑わしいと思っております。
 次の資料を見せてください。
 これは四月一日の、池田さん、近財と書いてありますけれども、近財の国有財産統括官から施工業者や関係の弁護士に宛てられた資料です。
 瑞穂の国記念小学院開校に向けて御協力いただきありがとうございます、これは国立の小学校じゃないはずなんですけれども、財務省が業者にありがとうございますと言っているのはおもしろいんですけれども。ここで書いてあるのは、こっち側に、提供を依頼する資料とありますけれども、この廃棄物を算定するのに必要な書類を出してくださいという依頼を四月一日付でしております。
 それに従って事業者は、これはテレビでは映りませんけれども、お手元に資料がありますけれども、何パターンかにわたって、幾らごみの搬出にかかるかという資料を出しております。八億円とか十億円とか五億円とか七億円と。
 そうした資料に基づいて恐らく八億円というものを出して、その後も、近畿財務局や大阪航空局と、事業者や弁護士との間でさまざまなやりとりがなされ、いっぱいそれは事業者側からの資料で見てとれます。
 こうした資料は、当然財務省も大阪航空局も保管をしていると思いますけれども、四月以降、なぜ八億円になったかの資料はありますよね。
#6
○富山政府参考人 お答えいたします。
 今御指摘のあったメールにつきましては、当時の本人の方にもいろいろ確認をしたところでございますけれども、新たな埋設物への早急な対応を求める森友学園側の関係者に対して、大阪航空局に撤去費用の見積もりの参考となるさまざまな資料を提出するよう依頼をする過程で、こういったものが出たということでございます。
#7
○福島委員 八億円の値下げのやりとりというのは、ここで見てわかるように、四月一日から始まっているんですよ。この四月一日以降の資料、これは、今まで、前の佐川理財局長は、記録の保存期間は一年未満だから事業終了後に廃棄したというふうに言っておりますが、四月一日以降につくられた行政文書の資料の保存はいつまでなされていなければならないんでしょうか。内閣府の答弁を求めます。
#8
○田中政府参考人 お答え申し上げます。
 文書の保存期間につきましては、それぞれの文書の代表的な類型については具体的に決められておるところですけれども、個々具体的な文書につきましては、それぞれ、各行政機関で定めるということになります。
#9
○福島委員 うそをつくのはやめてください。一年未満に廃棄すると財務省が定義して一年未満に廃棄するとしたら、一年未満の廃棄というのは、いつから一年未満の廃棄ですか。
#10
○田中政府参考人 お答えいたします。
 文書の保存期間でございますけれども、典型的なものにつきましては、翌年度の四月一日というふうな定め方をしているものもございますけれども、そこは、さまざまな文書がございますので、その文書の性質に従って保存期間を定めるということでございまして、一概に特定の期日になるというものではございません。
#11
○福島委員 大丈夫ですか、公文書管理の担当がそんなことを言って。明確に書いてあるんですよ、これ。一年未満とするものの行政文書は、文書の保存期間の起算日は、行政文書を作成し、取得した日の属する年度の翌年度の四月一日とすると明確に書いてあるじゃないですか。裁量の余地なんてないんですよ。何で国会の議論の場で、行政文書を管理する、行政を統括する立場にある方がそんなうその答弁をするのか、わかりません。
 うその答弁をしているので、私が先に申し上げますけれども、ことしの三月三十一日までは、去年の四月一日以降作成された文書は残していなければならないんですよ。これが決まりなんですよ。ちゃんと答弁してください。
 それで見たときに、佐川理財局長は、もう捨てちゃったから、こうした値下げの根拠の資料はないと言ったんですね。これは明確に公文書管理法及びそれに基づく、皆さんが決めたルールですよ、それに違反するんじゃないんですか。
#12
○山本(幸)国務大臣 公文書管理法施行令第八条第四項においては、行政文書の起算日につきまして、迅速な所在検索や効率的な整理、保存の観点から、原則として、行政文書を作成または取得した日の翌年度の四月一日とするべきことを定めております。つまり、行政文書、きちっとしたものについてはそういうことを定めております、原則としてですね。
 一方で、行政機関の事務及び事業の多様性を踏まえて、四月一日以外の日を起算日とすることが行政文書の適切な管理に資すると当該行政機関が認める場合は、文書を作成または取得した日から一年以内の日を起算日とすることもできることとしております。
 各行政機関においては、こうした規定に基づいて、各行政機関の事務及び事業の内容及び性質に応じて適切に保存期間の設定を行うことが重要であると考えております。
#13
○福島委員 いや、それもおかしいです。時間がないからこの議論はやめますけれども、文書管理官は認めていないですよ。財務省の文書管理官は、いろいろな土地の取引に関するものを土地の取引が終わった時点で廃棄していいなんて決めていないんですよ。一年未満の廃棄ということを決めているだけであって、行政文書の適正な管理に資するとして、文書管理官が、取引が終わった途端に廃棄しろ、そんなことを認めるんですか。むしろ、行政文書の適切な管理に資するんじゃなくて、資さない場合じゃないですか。
 私は、明確に、佐川理財局長は、こうした公文書管理法及びそれに基づく規定に違反しているから、処分すべき人物であると思いますよ。
 今回、この議論をするに当たって、佐川前理財局長は、七月五日付で国税庁長官に異動してしまいました。土地の価格の算定を行った責任者の国土交通省の佐藤航空局長は、七月七日付で辞職をしてしまいました。当事者がいなくなっているんですよ。今からやる加計の問題も、常盤さんは運がいいか悪いかわかりませんけれども、あしたの異動だからきょう来なければならない。藤原さんは、七月五日付で内閣府から経済産業省に異動している。しかも、文書管理規程に違反した疑いのある、処罰を受ける可能性もあるような人を国税庁長官に上げるなんてあり得ないと思いますよ。
 今、内閣人事局で、こうした幹部人事は、官房長官や総理もきちんと事前にチェックをした上でやることになっております。これはむしろ、疑いを隠すために、疑惑の隠蔽隠しにこのような異動を行ったんじゃないですか。菅官房長官、どうですか。
#14
○菅国務大臣 今夏の幹部人事についても、昨年同様、安倍内閣としてこれまで取り組んださまざまな政策課題に関する成果を上げていくために、霞が関全体で適材適所の人事配置に取り組んだということであります。
#15
○福島委員 安倍内閣を守るために頑張る人は適材適所で使っているというだけであって、国民に対して疑惑の解明をすることからは逃げようとする人事としか私は言いようがないと思っております。
 なぜ人事異動が大事かというと、きょう、委員会で提出を認められませんでしたけれども、これは籠池さんから私が直接入手した資料です。そして、籠池さんの代理人の弁護士に対して、財務省の関係者から、財務省から送られてきた、弁護士から籠池さんに送られてきたメールですけれども、これは昨年の六月六日、つまり、売買契約をやる直前に、ないしょにしてほしいと言われていますが、局長の異動があるらしく、今の局長の間に処理したいとのことです、焦る必要はないですが、急ぎましょう。
 今の局長と書いているのは、当時の近畿財務局長、今の武内財務省の国際局長です。つまり、当時の武内近畿財務局の局長が、局長アイテムとしてこの八億円の値下げにかかわったと示すメールなんですよ。きょう、それを提出することは認められませんでした。余りにもこれは闇が大きくて、当事者が出なければ、答弁をしなければわからない問題が余りにも多過ぎます。
 森友問題はまだ終わっておりません。佐川前理財局長そして現国税長官の証人喚問を求めるとともに、森友問題の土地売却問題について、総理及び中心人物となった安倍昭恵総理夫人、佐川局長、武内局長ら関係者出席のもとでの集中審議を求めたいと思います。委員長、取り計らいをよろしくお願い申し上げます。
#16
○永岡委員長 後ほど理事会で話し合いたいと思います。
#17
○福島委員 それでは、加計問題の方に移りたいと思います。
 この問題は、文部省内部のものと思われるメモが流出し、それをマスコミで報道して、きょういらっしゃっていただいている前川前事務次官の発言もあって、さまざまな新しい事実が出てきました。文部科学省は、当初、五月十九日に、該当する文書の存在が確認できなかったという調査結果を発表しましたけれども、いかにも怪し過ぎるということで、国民の声が高まった。その結果、追加調査等を行う必要があるとの国民の皆様方からの声が多く寄せられたとして、松野文科大臣から総理に対して追加調査を行いたいと言って、総理から徹底した調査を速やかに実施するように指示があった。文科省は六月十五日に追加調査の結果を発表した。そうした結果になっております。
 これは前川事務次官にしたら悔しいと思いますよ。文科省は誠実に情報開示をしたいと思うのに、なかなか、さまざまな事情があって、最初の段階で、五月十九日では文書の確認はできなかった。この間に失った文部科学省の信頼を思うと、必死の思いで情報を出した方々も、そして、教育行政を心から心配する人たちにとっても、じくじたる思いがあったと思います。
 この文部科学省の二回目の調査結果では、多くの文書がマスコミ報道どおり存在すると言われております。ただ、存在しないと言われているのは、十月七日の萩生田官房副長官の御発言概要と、十月十九日の北村直人獣医師会関係の元議員の文書だけであります。いかにも萩生田官房副長官に関する文書がないと言っているのが不自然であります。それが十月七日のこの萩生田副長官御発言概要でございます。
 この文書、前川事務次官はごらんになったことはありますか。
#18
○前川参考人 お尋ねの十月七日の日付入りの萩生田官房副長官御発言概要と記した文書でございますが、これは私が事務次官在職中に担当課からの説明を受けた際に受け取り、目にした文書に間違いございません。
#19
○福島委員 在職中に担当課から入手したとおっしゃっているんです。担当課のフォルダには必ずあるはずなんです。事務次官にレクしたような資料を捨てるということは、役人は、私も役人をやっていますけれども、あり得ません。それをないと言うのは、ないと言わされているとしか思えないんですよ。
 こうした点からも、松野文科大臣、何か都合のいい情報だけを出して、誰かをおもんばかって都合の悪い情報は出していないんじゃないかと思われるんですよ。
 萩生田官房副長官、まさかこれは、ないと言ってくれなんていう圧力はかけていませんよね。
#20
○萩生田内閣官房副長官 私の方ではこの文書については存在がわからず、文部科学省の方で調査をした結果、存在が明らかにならなかったということでありまして、私の方からこの文書を伏せてくれとかなくしてくれとか、そのような指示をしたことは全くございません。
#21
○福島委員 十月七日にこうした発言をした御記憶はございますか。
#22
○萩生田内閣官房副長官 これは過去の委員会で御指摘がありまして、そのときにも申し上げているんですけれども、私、このような項目についてつまびらかに発言をした記憶はございません。
 ただ、後で確認をしたところ、十月七日に確かに常盤局長が私の事務所を訪ねて、これだけではないんですけれども、高大接続の問題ですとか給付型奨学金の件についてやりとりをしたということは確認をしております。
#23
○福島委員 それでは、きょうは常盤局長にもお越しいただいておりますので、ここに書いてあるようなこと、これは、常盤局長、具体的に聞かれていますか。例えば、学校ありきでやっているという誤解を招くので無理をしない方がいいとか、加計学園が誰も文句が言えないようなよい提案をできるかどうかだといったようなことを聞いた記憶はございますか。
#24
○常盤政府参考人 お答え申し上げます。
 十月七日でございますけれども、先ほど萩生田副長官からも御答弁ございましたけれども、私が萩生田副長官のところをお訪ねいたしまして、当時懸案でございました給付型奨学金の制度設計の問題であるとかあるいは高大接続の問題、この点についてお話をしたことがあるかと思われますけれども、その中で獣医学部の新設の検討状況についてもお話をしたというふうには思います。そして、獣医師の需給について農林水産省も参画をして検討を進める必要があるというお話をしたということはあり得ると思いますけれども、具体的にどのようなやりとりであったかということは記憶がございません。
#25
○福島委員 大丈夫ですか。局長の職が務まりますか。加計学園が誰も文句も言えないようなよい提案ができるかどうかだな、こう言われたんですよね。文字に残っているんですから。もうこの段階で加計学園と萩生田官房副長官から言われていたわけでしょう。どうですか。記憶にないんですか、これも。
#26
○常盤政府参考人 お答えいたします。
 繰り返しになって申しわけございませんけれども、そこでのやりとりについての具体的な記憶がございません。
#27
○福島委員 国会名物の記憶にございませんという言葉が出ました。大事なことになると全部記憶にないになっちゃうんですよ。
 これを見ると、初めから加計学園が決まってしまっているから、やらせと思われないように注意してやりましょうねという相談をしている内容なんですよ、これを見てみたら。肝心なところは覚えていません、両方とも。異常としか思えません。
 これは、前川参考人、萩生田官房副長官もかなり強くかかわっていると思いますけれども、前川参考人は和泉総理補佐官が一番のキーパーソンだとおっしゃっておられまして、九月上旬に総理の官邸の執務室に呼ばれて、特区における獣医学部解禁といった課題について文科省の対応を早くしてほしい、総理は自分の口から言えないからかわって言うんだというようなことを言われたということをおっしゃっております。
 和泉補佐官、きょうも呼んだんですけれども、和泉補佐官も来てくれません。記録にない、記憶にない、さっきの常盤局長と同じようなことを言っているんです。
 ただ、常盤局長は現職で、まだ萩生田人事局長に人事をされる身にあるから言えないのかもしれませんので、ぜひ、前川参考人、ここら辺の、和泉総理補佐官あるいは官房副長官、このように、もう十月七日の段階で加計で決まっているようなことを示唆しているんです、萩生田官房副長官。どのようなやりとりがあって、前川さんとして、官邸、総理がどのようにかかわっていると認識されていたのか、そのことについて御説明をお願いいたします。
#28
○前川参考人 今治市における国家戦略特区における獣医学部新設の件について、総理官邸がどのように関与していたと考えるかという御質問だと思いますけれども、これはもちろん、担当は内閣府でございますので、内閣官房あるいは総理官邸が直接担当であるということではないわけではございますけれども、私が九月の上旬、あるいは、ほかにも九月中あるいは十月にも和泉総理補佐官のもとを訪ねて、この件についてお話を頂戴したことがございます。その件につきましては、今、福島委員がおっしゃったとおりでございます。
 さらに、今問題になっておりました十月七日付の日付入りの文書でございますけれども、これをごらんになるとわかるように、文部科学省としては萩生田官房副長官にいろいろと御相談をしたいというスタンスでございまして、特に、獣医師の需給の見通しを立てる上では、既存の分野あるいは新しい分野も含めてきちんと見通しを立てるためには、農林水産省や、あるいは必要に応じて厚生労働省の参画がぜひとも必要である、これは当時の文部科学省の認識でございました。関係省庁にちゃんと参画してもらいたいということをお願いしたい、そのための調整をしていただきたいというのが文部科学省のスタンスでございました。
 結局、それがなかなかうまくいかなかったわけでございまして、その後に明らかになりました十月二十一日の日付入りの文書もございますけれども、それをごらんいただきますと、結局、萩生田副長官も、実質的な農水省の参画が得られないまま、三十年四月開学のために早く手続を進めるように、こういうことになっているわけでございまして、私といたしましては、内閣府がこの仕事を進めるに当たりましては、その背景に官邸の動きがあったというふうに思っております。その中でも、私が直接指示を受けました和泉総理補佐官がさまざまな動きをしておられたということは、今申し上げた十月二十一日の日付入りの文書を見ても明らかであるというふうに思っている次第でございます。
#29
○福島委員 今、前川さんのおっしゃった十月二十一日の文書というのがこれであります。
 これは後から文部科学省が捜したら出てきたというものでありますが、これは確かに文部科学省の中に保存されていた文書ということでよろしいですね。
#30
○義本政府参考人 お答えいたします。
 文部科学省が六月二十日の日にこの文書の存在について確認し、発表したものでございます。
#31
○福島委員 文部科学省の中で保存された文書であります。
 これを見ると、この下の二つ目の丸があるんですけれども、「渡邊加計学園事務局長を浅野課長のところにいかせる。」という具体的な名前が出ております。
 これは文部科学省の調査によると、具体的な名前は後で担当の人が調べて出したということなのでありますけれども、少なくとも、加計学園の事務局長なりそうした方を浅野課長、つまり、この獣医学部の所管の課長でありますけれども、その課長に行かせるという会話はあったということで、常盤局長、よろしいですね。
#32
○常盤政府参考人 お答え申し上げます。
 学校法人との、学部新設について、学校法人が学部新設を検討している場合において、設置認可の手続に係る問い合わせや相談ということが行われることはよくあるところでございます。
 学校法人加計学園からも、設置認可の手続等に関する問い合わせや相談があったということは考えられますけれども、具体の相談の状況については、公にすることによりまして当該法人等の利益を害するおそれがあるため、お答えすることはこれまでも差し控えさせていただいております。
 なお、今、この文書との関連でお尋ねがございましたけれども、渡邊事務局長という氏名及び役職について、担当の方で補った、補充したということでございます。担当者によりますと、渡邊事務局長という方が相談に来られたことが、十月二十一日以前も以後もあったというふうに聞いております。
#33
○福島委員 その説明もおかしいと思うんです。
 これは十月二十一日です。そもそも、獣医学部の新設ができるという決定を行った特区の諮問会議は十一月九日でありまして、これより後なんですよ。これより前には設置なんてできないんですよ。だから、設置認可の相談なんてあり得ないんですよ、そんなのは、加計学園と決まっていない限り。
 しかも、これは山本大臣にお聞きします。国家戦略特区の仕組みというのは、特区に認定されたとしても、そこで規制の特例措置を行える事業者というのは、その後に決まるわけですよね、公募で決まるわけですよね。そういうことでよろしいですよね。
#34
○山本(幸)国務大臣 おっしゃるとおりであります。
 特区ワーキンググループや区域会議、そういうもので議論していきまして、そして、制度を変えるかどうかをまず決めるわけであります。今回の場合は、いろいろ文科省と私どもで議論して、規制監督省庁である文科省において正当な理由があるということを証明できなかったわけでありますから、規制改革をやるということを決めまして、制度改正を十一月九日にやるということを決めます。そして、それを受けて、それから今度、パブリックコメントとかいろいろ手続を経て、そして区域会議で区域を決めて、そこから公募をやって、最終的に公募で決まっていくということであります。
#35
○福島委員 公募は翌年の、ことしの一月四日から始まるわけでありますけれども、公募までは誰のものとも予断がないという、これは建前かもしれませんけれども、建前になっているんですが、十月二十一日、まだこれは獣医学部の新設が認められるか認められないかわからない段階で、萩生田官房副長官と常盤高等教育局長は、例えば、既存大学を上回る教授数(七十二名)とカリキュラムの内容をふやすこと、また、愛媛大学の応用生物化学と連携するとか、ここの1、2、3に書いてあるようなかなり具体的なことを加計学園にアドバイスするような会話をしているんですね。
 おかしいじゃないですか。これは、言ってみたら、試験を受ける前に答えの内容を国が教えてあげているんですよ、受験者に。それと同じですよ、これは。それと同じようなことをやっているから、不公正じゃないかと言われるわけです。
 しかも、ポイントとなるのは、ここの、「総理は「平成三十年四月開学」とおしりを切っていた。」という表現があります。これは誰が言ったことですか、常盤局長。
#36
○常盤政府参考人 お答えを申し上げます。
 まず、前段でございますけれども、学校法人の加計学園でございますが、構造改革特区の段階から既にこういう御希望を持っているということがございましたので、相談については、そういう前提条件はあるけれども、学校法人加計学園としてこういうことを相談したい、設置の相談をしたいということはあり得るわけでございますし、我々もそれを受けとめることはあるということでございます。
 それから、第二点でございますけれども、事実関係ということでございます。
 この二十一日の文書でございますけれども、面談の内容について、私、個別のやりとりについて明確な記憶があるわけではございませんけれども、事実関係ということで申し上げますと、私から副長官に対して御説明を申し上げたということでございますので、この場で副長官から何らかの指示を受けたという記憶はございません。
#37
○福島委員 ということは、総理は三十年の四月とお尻を切っていたと言ったのは常盤局長ということですね。
 総理が平成三十年四月開学とお尻を切ってと言われたのは、総理がそう言っていることはなぜ常盤局長は知ったんですか。
#38
○常盤政府参考人 お答え申し上げます。
 繰り返しになりますが、面談の内容について、私、明確な個々のやりとりについての記憶があるわけではございませんが、その時点での事実関係ということで申し上げますと、私といたしましては、当時、総理が規制改革全般についてスピード感を持って実現すべきという旨の御発言をされていることであるとか、あるいは、平成三十年四月開学というスケジュールについても、文部科学省内でシミュレーションをしておりましたし、こういうことは認識をしておりました。
 その上、当時でございますけれども、これは既に文部科学省内で発見された文書、確認された文書というものはあるわけでございますけれども、内閣府と私どもの担当者の間では相当厳しいやりとりが行われていたということも認識をしてございましたので、そういう中での理解した情報とあわせて考えているということは、事実関係としてはあるということでございます。
#39
○福島委員 肝心なことはまた記憶にございません。そんなに萩生田内閣人事局長が怖いんですか。
 何度も同じことが出てくるんですよ。獣医学部新設に係る内閣府からの伝達事項、平成三十年四月開学を大前提というのは、これは官邸の最高レベルが言っていること。官邸の最高レベルといったら普通は総理大臣ですよ。松野大臣からいろいろ内閣府に確認してくれといったことに関することの内閣府の確認事項は、設置の時期については、今治の区域指定時より最短時期で、これは総理の御意向だと。九月二十六日の藤原内閣府審議官との打ち合わせの概要、平成三十年四月開学を大前提に、これは官邸の最高レベルが言っていること。
 つまり、平成三十年四月の開学というのは、これは総理の意向だとなっているんですよ。残念ながら、きょう総理がいないから、この真偽を総理に問いただすことはできませんけれども。
 私が申し上げたいのは、国家戦略特区は岩盤規制の突破だということを総理はおっしゃっています。私は、そうじゃないと思っております。新たな参入規制をつくっていることだと思います。
 平成三十年四月の開学っていつですか。もう来年の四月ですよね。それまでに教授を準備して建設をやるといったら、フライングしている人たちしかできないんですよ。試験に例えれば、一時間の試験時間の中に三時間分の試験問題、しかも超難解な問題を出しているようなものなんですよ。それを進めたのが総理大臣だということが、いろいろな書類から出てくるわけです。しかも、その試験の中身は、もう既に萩生田官房副長官や和泉首相補佐官が知恵をつけて、加計学園に事前に模範答弁を教えているんですよ。ほかの人がこれで参入できますか。
 今回の加計学園の特区というのは、まず、私は、ここにいる後藤さんと一緒に、構造改革特区というのを小泉政権でつくった人間です。真っ先の真っ白地からつくったのは、私と後藤さんともう一人、三人なんですよ、特区をつくった三人。この間、山本大臣に記事をお見せしましたけれども、まさに規制改革の突破口としてやったんです。
 なぜこれが規制改革の突破口と言うかというと、やりたい人が手を挙げて、いいものだったら、みんなそれは資格があるんですよ。
 ところが、国家戦略特区は違います。まず、政府が政令で指定したエリアでしかできないんですよ。これは参入規制じゃないですか。もし、バイオの最先端というんだったら、今治じゃなくても、やりたいところがあって、そこがもっとふさわしければ、それでいいじゃないですか。どこで大学をつくらなきゃならないというのは、地元が決めるんじゃなくて、政府が閣議決定で決めて、そこでしか公募に応募することができない。これはまさに参入障壁そのものだというふうに私は思います。
 そして、誰を選ぶかというのは、一月四日からたった一週間の公募期間で、さっきも例えに出しましたけれども、一時間の試験時間で決して解けないような膨大なものをやっているんですよ。その答えを書く暇も普通の人ならありません。だから、書ける人、まさに加計学園ですよね、しゃれで言っているんじゃないですけれども。それに事前にもう答えを官邸ぐるみで教えてしまっているんですよ。だからこそ、この国家戦略特区という仕組みそのものがおかしいんじゃないかと言っているんです。
 岩盤規制の突破をやるなら、構造改革特区でやれば十分じゃないですか。我々のときも、森友のときにも出てきますけれども、鴻池大臣、私がお仕えしていた大臣です。当時の文部科学省の遠山大臣と、大臣同士でかんかんがくがくのやりとりをしながら、NPOや株式会社が学校経営をすることを認めるとか、そうした成果を上げましたよ。しかも、それに従って、全国で多くの人がその規制の特例措置を受ける手を挙げ、認められていったんですよ。
 今回は、獣医学部を設置したいと新潟が言おうが京都が言おうが、加計学園にしか落ちないような仕組みそのものが国家戦略特区なんですよ。既得権益を新たにつくる仕組み、岩盤規制を新たにつくる仕組みが、この国家戦略特区という制度になっている。しかも、国家戦略特区と言っているのに、何がこれは一体、国家戦略なんですか。
 私は、二つあると思うんです。一つは、バイオのような最先端の研究をするために、既存の獣医師ができないものをやるために、今までの獣医学部とは違う獣医学部を限定してつくりましょう、これは国家戦略ですよ。もう一つの国家戦略は、獣医師なんてもう幾らいてもいい、競争原理でいっぱい生ませて、いい獣医師だけ残せばいいから、参入規制なんてなくしちゃって、全国に獣医学部をもう山のようにつくらせればいい、これも国家戦略。
 結局、この獣医学部の国家戦略で、山本大臣、何をやりたかったんですか、何が国家戦略なんですか。
#40
○永岡委員長 申し合わせの時間が来ておりますので、大臣は手短にお願いいたします。
#41
○山本(幸)国務大臣 構造改革特区もそれなりに実績を上げてきたと思いますが、最近では減少傾向にあります。
 結局、岩盤規制突破がなかなかできないというわけでありまして、しかも、国家戦略特区も、地元がきちっとそういう提案をしてきてやるわけでありまして、何も国が勝手に決めるわけではありません。
 そういう中で、いわゆる本当に岩盤規制でがちがちのもの、これを突破するには、まず地域を限定したところでやるしかないということであります。もう全部が一遍でできれば、それにこしたことはありません。しかし、なかなかそういうわけにはいかないということで五十二年間もできていなかったわけでありまして、そこを地域を限定することによって何とかその突破口を開こうということでやっているわけであります。
 そして、その中で、私どもは、先端ライフサイエンス分野とかあるいは水際対策、感染症対策、そういうものをしっかりとやることで、極めて国家戦略特区の趣旨に沿っているものと考えております。
#42
○福島委員 全く国家戦略らしい、わくわくする話は何も聞かせてもらえませんでした。
 この問題について、安倍総理が加計学園の問題で国会で説明すべきというのは、きょうの読売新聞だと七二%がそう言っています。朝日新聞では七四%。やはり総理が出てきて説明をしなければ、全く疑惑は晴れません。我々は憲法に基づいて臨時国会の開催を求めております。開催は政府に裁量がなく、開く義務が政府にあります。ぜひ官房長官、憲法の規定に基づいて我々は要求しているわけでありますから、速やかに臨時国会を開催し、予算委員会の集中審議を行って、総理みずからこの問題についてきっちり説明することを求めますが、いかがでしょうか。
#43
○永岡委員長 もう時間が来ておりますので、手短にお願いいたします。
#44
○菅国務大臣 与党とも相談して決めたいと思います。
#45
○福島委員 これは与党じゃなくて、憲法上は政府の役割でありますので……
#46
○永岡委員長 時間が来ておりますので、福島委員、手短にお願いいたします。
#47
○福島委員 政府にきちんと臨時国会を開催することを求めまして、私の質問とさせていただきます。
 どうもありがとうございました。
    〔永岡委員長退席、秋元委員長着席〕
#48
○秋元委員長 次に、緒方林太郎君。
#49
○緒方委員 民進党、緒方林太郎でございます。
 本日、三十五分、文科委員会内閣委員会連合審査会ということで質疑をさせていただきます。
 まず、冒頭、九州北部での豪雨について、官房長官にお伺いをいたしたいと思います。
 私も先週、現場に行ってまいりました。事態は相当に深刻でございまして、まだ事態は混沌としている部分も一部ございます。
 この中で、やはり国が何をすべきかというのは、たくさん、現在の復興復旧の話がありますが、特に復興のところでの激甚災害指定、この件は非常に重要になってくると思います。既に官房長官から記者会見で激甚災害指定について前向きな発言もございましたし、昨日も、国土交通大臣の方からも一定の発言があったと思います。この件、ぜひよろしくお願いをしたいというのが、福岡県選出の国会議員としての切なる思いであります。
 そして、この激甚災害指定については、法に基づくと結構メニューがあります。災害によっていろいろな、例えば農林水産業に関するもの、中小企業に関するもの、公立社会教育施設に関するもの、その他さまざまありますけれども、現場で起こっていることというのは相当深刻でありまして、二点お伺いをいたします。
 激甚災害指定についての考え方はいかがかということと、メニューを広目にとっていただきたいということ、これを要望として申し上げさせていただきますが、いかがですか。
#50
○菅国務大臣 まず、発災以来、現在に至るまで、人命を第一に、被災自治体と緊密に連携をしながら、政府一体となって、被災者の救命救助及び避難をされた方々への支援等の災害応急対策に全力で取り組んでいるところです。今日まで、一万二千人態勢で、自衛隊、警察、消防、海保、全力で取り組んでいます。とにかく、まず、現時点までは被災者の救命救助に全力で取り組みました。
 そして同時に、一日も早い復旧復興、ここも極めて大事だということであります。きのうも松本防災担当大臣が現地を訪れまして、私、帰ってから報告も受けています。そういう中で、現場の情報というのもしっかり認識しているつもりであります。
 いずれにしろ、激甚災害の指定ですけれども、これはまず被災自治体の御協力をぜひいただきながら、被害状況の把握を迅速に行って、スピード感を持って対応していきたいというふうに思っています。
 それと、さまざまなメニュー。例えば、きのうの状況では、流木が予測を超える、はるかに多量だったということもありました。ですから、その状況状況に応じて、政府としてできることは全てやる、その思いで取り組んでおります。
 一日も早い復旧復興に取り組んでいきたいと思います。
#51
○緒方委員 ありがとうございます。
 私も福岡県北九州市で、うちの地域でもかなりの損害も出ておりますし、さらには筑後の地域、朝倉市、そして東峰村、これらの損害というのは、今流木の話もありました、本当に流木を私は見てびっくりいたしました。ここまで流木が流れてくるのかと思うぐらいでありました。
 本日、農林水産副大臣にもお越しいただいております。朝倉市というのは、地元ではフルーツの里と呼ばれておりまして、非常に農業が盛んな地域であります。フルーツのみならず、いろいろな農林業が盛んであります。私が訪ねた際も、ある農家の方と少しお話をいたしましたが、ベニタデという刺身のつまに使う、あれをつくっておられる方のハウスがもう全部だめになっていたとか、そういう話もございました。
 主たる産業であります農林業の復旧については、先ほど激甚災害指定の話もありましたが、それにとどまらず、ありとあらゆる政策を打っていただきたいということでお願いをさせていただきますが、副大臣、いかがですか。
#52
○齋藤副大臣 まず、農林省といたしましても、今回お亡くなりになられた方が多く出まして、遺族の皆さんにお悔やみを申し上げたいと思いますし、被害に遭われた方に心から、頑張ってほしいなというエールを送らせていただきたいと思います。
 その上で、農業につきましては、農作物の冠水ですとか、それから農業用ハウスが倒壊するですとか、それから林地や林業の崩壊ですとか、かなり広範にわたって大きな被害が出ているということであります。
 ただ、現時点においては人命救助優先でありますし、それから現地の調査もままならない状況でありますので、きちんとした被害の実態の把握をした上で、緒方委員おっしゃるように、農業がこれからも前向きに取り組んでいけるように全力を尽くしていきたいと思っておりますし、なかなか今の時点で被害を把握するのは難しいんですけれども、政務三役の視察というものも早急に行っていきたいなというふうに思っております。
#53
○緒方委員 よろしくお願いをいたします。
 それでは、質問を加計学園の問題に移していきたいと思います。
 まず、先般の安倍総理大臣の記者会見において全国展開の話が出てまいりました。私、聞いていて非常に違和感を持ったわけでありますが、安倍総理はずっと何と言ってきたかというと、自分が関与する余地はないんだ、特区の決定のプロセスにおいて、これは特区諮問会議でやっていくものであるので、自分があれこれ口を出す余地はないのだと言っておられましたが、突然記者会見で全国展開をすると、突然関与する余地がばっと出てきたわけですね。
 矛盾をしているのではないかと思いますが、山本大臣、いかがですか。
#54
○山本(幸)国務大臣 これは私も総理も何度も国会で答弁しておりますように、国家戦略特区、今回のような、特区は岩盤規制をまず突破することである、しかし、それは一校だけに限ることではなくて、二校、三校もあり得るというようにも答弁しております。それは国家戦略特区でですね。そして、そもそも国家戦略特区でやってみて、そうした評価が大丈夫だというものについては全国展開していく、これが原則であります。
 したがって、そういう原則を常々総理も言っておられたし、そのことを改めて申し上げただけの話だというふうに考えております。
#55
○緒方委員 私、そんなこと一言も聞いておりません。
 安倍総理が、関与する余地が全くないとこれまで言ってきた、だから、総理の御意向とかいろいろな文書が出ているときも、自分はかかわっていないのだということを言ってこられたにもかかわらず、この間、記者会見でいきなり全国展開だと。まさに関与しているわけですよね。
 これまで言ってきたこととの関係で矛盾をしておりませんかということを聞いているんです、大臣。
#56
○山本(幸)国務大臣 総理がおっしゃっているのは、原則論としての国家戦略特区、そして全国展開の話ですね。それはまさに原則として、そういう岩盤規制を突破して、問題がなければ上げていくということであります。
 それと、そういう原則論の話と、個別に、どの問題について早くやれとか、どこをやれとか、そういうことなんかを言っているわけじゃなくて、それはそういうことについて関与することはできませんよ、それを常々言っていることでありまして、全く問題ないというふうに考えております。
#57
○緒方委員 安倍総理大臣は何と言っているかというと、私の意向というのは入りようがないと言っているんです。意向が入りようがないんです。原理原則とかなんとかではなくて、そもそもこのプロセス全体で私の意向が入りようがないと言っているのに、そのプロセスの一番大もとのところでどんと意向が入ってくる、これが矛盾しているのではないですかということを聞いているんです、山本大臣。
#58
○山本(幸)国務大臣 岩盤規制を突破して規制改革をどんどん進めろということは、常々総理が言っていることですし、これは内閣の基本方針であります。そのことは常々総理も言っているし、そのことについて総理が陣頭指揮するのは当然のことだと思います。それと、個別に、どこをやるとかそんなことについて、何らかの総理が指示をするということは、それは制度上全くあり得ない、それはそのとおりであります。
#59
○緒方委員 結局、よくわからなかったですね、今、答弁を聞いてみても。
 この全国展開を決めるに際して、全国展開をやるに際して、どういうデータに基づいて全国展開を行うんですか、大臣。
#60
○山本(幸)国務大臣 国家戦略特区で規制を外して、そして、それについては毎年評価をやっていきます。区域会議で評価をやり、最終的には特区諮問会議でやるわけでありますが、それがどのような効果を上げているか、そして全国展開にした場合に何らの問題は生じないかという観点から評価をやって、そういうことで大丈夫だということになれば全国展開に行くということであります。
#61
○緒方委員 安倍総理大臣は、地域に関係なく二校でも三校でも、意欲のあるところにはどんどん獣医学部の新設を認めていくという発言をしておられます。ということは、二校、三校できたとしても、特に問題ないと。現在の獣医学部、全国の獣医学部の体制等を考えたときに、それが問題ないという判断がどこかにあるはずであります。
 しかも、その二校目、三校目も石破四条件にしっかりと沿ったものであるということはどこかで答弁があったと思いますが、そうすると、二校、三校つくっても大丈夫なぐらい、新しい分野、ライフサイエンスとか創薬分野とか、そういう新しい需要があるということをどこかで認定しているはずであります。その具体的なデータは何ですか、大臣。
#62
○山本(幸)国務大臣 二校目、三校目という場合は、やるとすれば国家戦略特区でやるということになります。その場合に、四条件というのは当然ありまして、そこをクリアしなきゃいけないということはあるわけであります。
 その場合、まさに新たな需要があるかということが一番重要になるわけでありますが、それは先端ライフサイエンス分野、あるいは創薬とかなんですね。あるいは、人獣共通感染症に対して対応ができるか。そういう分野の需要ということになります。これはもうはっきりあるということであります。ただ、では、何人要るかということについては、これは誰もはっきりと言えません。
 その際に、一つ言えることは、現在の十六の大学で、定員は九百三十です。ところが、実際は千二百ぐらいとっているんですね。つまり、定員超過をしているわけであります。ところが、文科省は最近の方針で、定員超過はなるべくしないようにしろということで、これを削ろうとしているわけであります。そういうことを考えれば、それだけでも二百以上は足りないという数字が出てくるわけであります。
 そういうことも考えますと、一校目、そして二校目ということは当然あり得るという計算は成り立ち得るというふうに思います。
#63
○緒方委員 具体的なデータがないということについては、今、答弁がございました。
 ということは、これは安倍総理に聞かないと、何で全国展開してもいいのかというその具体的なことについては、安倍総理が来て説明をしていただかない限りわからないということになりますね。この点からも、予算委員会集中審議を求めていきたいというふうに我々は思います。
 この件で、山本大臣の話を聞いていると時々ぎょっとすることがあるんですけれども、どんどんつくって、どんどんマーケットメカニズムで退出していけばいい、新しい獣医師をたくさんつくって、そしてマーケットメカニズムで物すごく競争して、それで市場から排除される人間がどんどん出ていけば、そもそも、今の獣医師の方の収入が下がり、それによって、今十分でないとされている公務員獣医師の給与と同じところぐらいまで、現在の公務員でないところのペットとかをやっておられる獣医師の方の処遇が下がってくる、そうすれば処遇が並ぶから、それで問題ないじゃないか、そういう発言をされていたと思います。本当にこれでいいんですか、大臣。
#64
○山本(幸)国務大臣 私は、経済学の基本的な理論を言っているわけでありますけれども、要するに、獣医学部を出ますと、国家試験があるわけですね。国家試験を通れば一定の質は担保されるわけでありますから、そこから先は多ければ多いほど国民にとってはいいと言い得るというふうに私は思います。
 というのは、現在の状況は、経済の原理からいえば、私は、ある意味で高どまりした価格で行われているところが大きいので、そちらにみんな希望者が行ってしまうということも一つの大きな原因だと思います。
 そういう意味では、一定の質を担保した国家試験を通った人がどんどん出てくれば、その部分の価格も均衡価格まで調整されるでしょう。そして、それはまた、それでだめだという場合にはほかの分野に当然行くということから考えれば、そういう意味では、国民経済、消費者ということから考えれば、それは多ければ多いほどいいという結論が言えます。
 ただ、それだけで全てがうまくいくというわけじゃないということは、当然私も政治家ですから理解しているわけでありまして、当然、獣医師会の先生方もおられますし、そういうことについて配慮するということは必要だということはもちろんですし、また、実際に産業動物医やあるいは公務員獣医師が不足しているということは、地域偏在というのがあるということは、これはもう農水省は認めているわけですから、そういう点について獣医師をふやすということは必要なことだというふうに思います。
#65
○緒方委員 非常にチープな、供給曲線と需要曲線の説明をいただいたと思いますが、ここで前川参考人にお伺いをいたしたいと思います。
 学校の設置というのは、今言ったような需要曲線とか供給曲線とかそういう世界の中で、どんどんつくって、どんどん市場から退出していくとか、そういうことで学校の設置というのを本当に行うものなのかなと思うんですが、文部科学行政に精通しておられる前川前次官、いかがでしょうか。
#66
○前川参考人 学校ということでございましたけれども、大学に限ってお話を申し上げたいと思いますが、大学の設置認可に関しましては、戦後、いろいろな変遷がございます。
 昭和五十年ごろまでは、これはレッセフェールということで、進学率も高まってくる、それに伴って私立大学もどんどんと認可している、そういう時代でございましたが、昭和五十一年に私立学校振興助成法ができまして、そのときの政府の考え方としては、これからは量よりも質である、量的な規制をするかわりに公費の助成をして私立大学の質も高めていこう、こういうことで、法律上、五年間は大学の新増設は認めない、こういうスタンスでございました。
 その考え方は、基本的には平成十五年ごろまでは維持されておりまして、大学の全体の規模につきましては基本的には抑制方針である、ただ、その間に十八歳人口の急増期がございましたので、その間には一定の規模の拡大をする、しかし、その後はまた縮小して、全体の量的な管理をしていくという考え方でございました。
 ただし、医師、歯科医師などにつきましては、全体の管理をする中でも、当初は無医大県の解消というようなことで医学部だけはつくっていく、こういう方針がございました。しかし、それも一定の規模が確保できたということで、ほかの学部と同じように、医学部、歯学部につきましても抑制方針ということになったわけでございます。
 一方、平成十五年を境にいたしまして、量的管理ということは撤廃する、原則として撤廃するということで、準則主義化ということが行われまして、一定の明示的な基準に合致するのであれば、これは設置認可は認めるという方針に転換したわけでございますが、その際に、計画養成が必要な特定の分野につきましては量的規制を維持する、こういう政策判断がされたわけでございます。
 その際に、量的な管理が必要だとされた分野の中に獣医学部が入っていたわけでございまして、医師、歯科医師、獣医師、さらに教員、船舶職員、この五分野については一定の量的管理が必要だ、そういう政策判断がされ、それは現在も維持されております。現在、教員につきましてはこれは撤廃されておりますけれども、また、医師につきましては、新設は認めないけれども一定の規模の定員の拡充というものは必要ではないか、こういう考え方でございますが。
 いずれにしても、医師や獣医師のように、養成に六年かかる、一人当たり私学ですと千数百万円の学費がかかる、初期投資も大きくかかりますし、実際に設置された場合には億単位の私学助成が行われる、こういった個人負担及び公費負担が膨大に生じる、こういった分野につきましては、私はやはり一定のコントロールは必要ではないかというふうに思っている次第でございます。
#67
○緒方委員 では、松野大臣にお伺いをいたします。
 今の考え方でよろしいですね。
#68
○松野国務大臣 大学の定員抑制でございます。例えば、獣医養成等に関しましては、これは先ほど来御議論があられたとおり、国家試験による抑制でありますとか市場による抑制等の考え方もあるかと思いますが、教育行政を担当する文部科学省の立場からすれば、獣医学部は六年間の教育が必要でございますし、教員の専門性の問題、また、投入されるべき社会資本等の問題を考えると、抑制に関しては、一定程度大学の定員をもって充てるということにも合理性があるのではないかというふうに考えております。
#69
○緒方委員 今答弁があったとおりでありますが、先ほどの山本大臣の需要と供給の線が合うところで学校をつくっていけばいいんだという考え方とは根本的に異なっております。
 大臣、今、前川前次官が話した話、そして松野文科大臣が話した話と比べると、大臣の話というのは、本当に、経済学の教科書のアダム・スミスの需要曲線と供給曲線が合うところという、全く何か全然違うところでの議論が行われております。おかしいと思いませんか、大臣。
#70
○山本(幸)国務大臣 全くおかしいと思いません。
 これはワーキンググループでもさんざん議論されているわけであります。ワーキンググループの議事録をお読みになるとよくわかると思いますけれども、文科省がやるべきことは質の確保だと。私はそのとおりだと思います。質をしっかり確保するということは教育にとって大変重要なことでありますし、そういう質を確保することをきちっとやると。
 ただ、質を確保した上で、その上で需給の調整までやるかというと、これは問題だというのが有識者の意見でもありますし、私の個人的な考えでもあります。質を確保された上で自由な競争を行われた方が、国民経済全体にとって私は得になるというふうに思っています。特に、改革を進める担当大臣としては、そういう考え方でしっかりとやっていきたいと思っております。
#71
○緒方委員 閣内不一致だなと思いますが、質疑を進めていきたいと思います。
 全国展開する前の、一校に限り認めるというときに、石破四条件というものがありました。これは「日本再興戦略」改訂二〇一五というもので、「獣医師養成系大学・学部の新設に関する検討」ということで、一つ目が、現在の提案主体による既存獣医師養成でない構想が具体化し、二つ目が、ライフサイエンスなどの獣医師が新たに対応すべき具体的な需要が明らかになり、かつ、三番目、既存の大学、学部で対応困難な場合には、そして四つ目が、近年の獣医師需要の動向も考慮しつつ、全国的見地から本年度内に検討を行うということであります。
 この石破条件は現時点において満たされているというふうに思いますか、大臣。
#72
○山本(幸)国務大臣 当然、そういうふうに思っているから、十一月九日の制度改正で獣医学部新設を認めるということにしたわけであります。
 そして、本来的には、そういうふうに規制改革で新たに認めるわけでありますから、その際に、できないということであれば、規制監督省庁においてきちっとその制度なりを説明する必要があったわけでありますが、それができずに、そういう十一月九日の決定に至ったわけであります。
 その上で申し上げますが、まず、規制改革の基本的な考え方でありますけれども、実際は、民間から提案が寄せられたときは、できない理由を探すのではなくて、どうしたらできるかを前向きに議論すべきでありまして、こうした考え方は、平成二十六年二月に閣議決定した国家戦略特区の基本方針だけでなく、構造改革特区や総合特区の基本方針として閣議決定しているものであります。
 閣議決定している特区の基本方針は、規制を所管する省庁が改革困難と判断した場合には、規制を所管する省庁がその正当な理由の説明を適正に行うことを求めております。その説明がなされない場合は、提案に基づく規制改革を進めていくべきと考えております。
 この基本的考え方を今回に当てはめれば、獣医学部新設に関する五十年以上の規制改革事項について、文科、農水両省から明確な規制の根拠は示されなかったところであります。そのため、「日本再興戦略」改訂二〇一五で、まずは検討すべき事項として四項目を示し、平成二十七年度内と期限を切ったものでありますが、関係省庁である文科省が四項目に反すると立証していない以上、それだけで四項目との関係を含め問題ないと考えております。
 ただし、獣医学部の新設は、五十年以上の間、実現には至らない、とりわけ困難な規制改革事項であるため、今回は、関係省庁だけではなく、内閣府としても、特区法の趣旨に沿って、四項目との関係で問題がないことを最終的には私が確認し、文部科学大臣及び農林水産大臣もこれに異論を唱えることなく、昨年十一月九日の諮問会議で、両大臣の出席もいただいて、本件の制度化を決定し、本年一月十二日の今治市分科会で、文科省推薦の獣医学教育に知見のある有識者の二名に出席をいただいて、要件適合性の議論を行い、本年一月二十日の区域会議では、同様に両大臣の出席もいただいて、区域計画を作成しました。
 そこで、四項目について具体的に検討してきたものは次のとおりであります。
 既存の獣医師養成でない構想の具体化等の点については、昨年の十月下旬の段階で、今治市や京都府からの提案書に、獣医師が対応すべき新たな分野や新たなニーズが明記されるなど、既存の獣医師養成大学とは異なる、獣医師が新たに対応すべき分野に重点を置いた教育内容が示され、また、さらに検討を加えることにより、こうした構想がより一層具体化していくものと見込まれると判断をいたしました。
 ライフサイエンスなどの獣医師が新たに対応すべき分野における具体的な需要が明らかになっているといった点については、今治市の提案書、京都府等の提案書は、濃淡の差はあるものの、ともに先端ライフサイエンスや地域の水際対策の強化といった分野に獣医師が新たに対応すべき需要があると説明しております。
 このように、獣医師の職域が多様化する一方で、獣医師の新たな供給は毎年……(発言する者あり)四条件、聞いているんでしょう。毎年、一定であることから、新たな分野における獣医師の養成需要はあると考えられております。
 もとより、需要を定量的に把握することは困難であるが、製薬会社等の会社に勤務する医師の数や会社に就職する新卒者の数がこの十年間で約五、六割増加していることは、新たな需要が具体的に発生していることをうかがわせる一つの材料ではないかと判断いたしました。
 既存の大学、学部では困難との点については、既存の大学、学部でも水際対策や新薬開発など新たな人材養成ニーズに一定程度対応することは可能であるが、他方、新たなニーズに特化して重点的に人材養成するには、カリキュラムの抜本的な見直しや専任教員の大幅な入れかえが必要になりますが、これを既存の組織で行うには限界があると判断いたしました。また、入学定員をふやすときには施設設備をつくり直す膨大な投資も必要となり、現実的ではないとの声もあります。
 近年の獣医師の需要の動向も考慮との点については、農林水産大臣が繰り返し御発言されているとおり、産業動物獣医師の確保には困難な地域が現実にある、こうした需要動向を考慮し、広域的に獣医学部がなく、必要性の高い地域に限って、獣医学部の新設を認めることにより、獣医師会等の慎重な議論に応えるものと私が判断いたしました。
 また、供給面においても、現在進められている定員厳格化が本格化すれば、獣医師の不足、とりわけ現在確保が困難となっている地域や職種の問題がさらに悪化する懸念もあります。
 なお、不足が見られる地域の獣医師を養成することは、獣医学部を認める直接の目的ではありませんが、水際対策を行う獣医師の養成を拡大することにより、結果として隣接地域である産業動物獣医師の不足問題の緩和につながることが期待され、農林水産大臣からも御意見があったところであります。
 そのほか、まだ個別に行けば、幾らでも言わせていただきます。(発言する者あり)
#73
○秋元委員長 大臣、答弁は簡潔によろしくお願いしたいと思います。
#74
○緒方委員 私は国民の皆様方に訴えたいと思います。
 わかりやすく説明をすると安倍総理は言われました。今の説明がわかりやすかったか、すとんと落ちた国民の人がどれだけいただろうか。安倍政権の姿勢を強く疑わしめる今の答弁だったと私は思います。強く抗議をさせていただきたいと思います。
 先ほど前川前次官も言われました。農林水産省の参画を得ながら、どれだけ具体的な需要があるのかということについていろいろ検証しようとしたけれども、農林水産省からは参画が得られなかったという話がありました。
 どれだけの具体的な需要があるのか、そして、前の、「現在の提案主体による既存の獣医師養成でない構想が具体化し、」というのは何が具体化しているのか、わからないですね。
 農林水産省の参画は得られなかったというのは、先ほど前川前事務次官からもあったとおりであります。そして、ワーキンググループでも、去年の九月十六日に行われたワーキンググループでも、当時の座長が、「獣医師が新たに必要な分野における研究者の需要を計測すべきだと思います。」という話をしております。
 こういったデータに基づいて、その後の、十一月のいろいろな意思決定がなされていったのかというと、私はそうではないと思います。石破四条件は満たされていないんじゃないですか。
 九月十六日以降、議論を平場で行ったことはほとんどないと思います。そして、このワーキンググループで、研究者の需要を計測すべきだというその座長の思いはかなえられていないと思います。なぜ、その需要が明らかでないにもかかわらず、強引に押し切っているんですか、大臣。
#75
○山本(幸)国務大臣 そのワーキンググループの議論の中で、具体的な、新しいところの数がどうだということを文科省の方から言われて、それに対して民間議員から、それは挙証責任の転換だ、もしそういうことを言うなら、文科省においてきちっとそのことを示すべきだというように反論されています。
 つまり、需給の、その量とか数についてはっきり示すことなんて無理です。(発言する者あり)四条件のどこに数とか量とか書いていますか。書いていませんよ。(緒方委員「具体的な需要と書いてあるじゃないですか」と呼ぶ)具体的な需要という、数とか量とかありませんよ。そういう需要という傾向が、定性的な傾向があれば十分だというように思います。
 それについて、これを幾らだというような説明については、もしそれをやるとすれば、需給について、本当の需要曲線、供給曲線を文科省は書けなきゃだめですよ。書けますか。書けませんよ。それは、結局、市場メカニズムで決まっていくしかないんです。
 したがって、ただし、そこに需要があるかどうかという定性的な傾向、これは、今おっしゃったように、既存の獣医師養成でない構想については、創薬などのライフサイエンス分野の研究者や公務員獣医師を養成する新しい獣医学教育拠点を目指すということが、今治からも京都からも、その中に入っているわけであります。しかも、創薬プロセスで、基礎研究から人を対象とした臨床研究の間の研究で、獣医学の知見、実験動物を用いた臨床研究などを重視する動きに対応した教育研究を推進するということが言われているわけであります。
 また、国際獣疫事務局が提案する家畜の越境感染症のゾーニング対策における四国の学術支援拠点として地域の迅速な危機管理対応を支援するといった点で新たなニーズに応えるものである。
 このことから、既存の獣医師養成でない構想を具体化していると言えるというふうに考えております。
#76
○緒方委員 すごい答弁が返ってきましたね。需要というのは数量ではなく定性的だということで、そうすると、どれぐらいの大学の学部をつくらなきゃいけないとかそういうことについては、いわば決め打ちでやるということでありまして、そういうことを言っているものではないと思いますね、石破四条件は。
 具体的な需要というのは、先ほどから大臣、需要曲線、供給曲線を書くときは数量の話をするのに、この石破四条件の具体的需要になると、いきなり数量ではなくて定性的だと。ダブルスタンダードも本当にいいところだと思います。
 文部科学省は、ずっと、新たな需要は自分たちとしては明らかになっていないし、そして既存の大学でそれは対応できている、そうやってきちんと説明しているんです。それを、一生懸命、おまえは何も説明していないではないか、おまえは何の説明もできていないから、だから押し切るんだと言って、挙証責任の転換とかそれ以前の問題としてほとんど言いがかりに近いことを言って、それで特区を成立させようとしているのが、これが内閣府の姿勢であります。
 文部科学省はきちっと証明をしています。説明をしています。それに対して反論できていないのは、それは内閣府であります。獣医師の需要については、しかも農林水産省がこれを所管いたしております。
 まさにこういうところに全体を統括する内閣府の役割があって、内閣府から、文部科学省も農林水産省も呼んだ上で、その聴取をしっかりと行ってそれで決めていくべきものじゃないですか。そこのプロセスを全部排除してえいやあでやっているその姿勢、問題だと思いませんか、大臣。
#77
○山本(幸)国務大臣 全くそういうことではありません。ワーキンググループの議事録等をよく読んでいただければ、そういう審議をしっかりやっているわけであります。そして、その中で文科省に対して、では、需給で満たされているならその証拠を示してほしいといった場合に、示さないわけですよ。そこは、文科省が関係省庁からどういうふうにデータをとるかどうかは別ですが、規制監督省庁は文科省なんですから、そこがきちっと、それができているということを実証しなければ、その制度はまさに正当な理由がない、その規制が正当な理由がないということになるわけであります。
 そして、そういうことについては……
#78
○秋元委員長 申し合わせ時間が経過しておりますので、簡潔にお願いします、大臣。
#79
○山本(幸)国務大臣 ワーキンググループでさんざん議論されております。
#80
○緒方委員 最後に一つだけ。
 前川さん、この今の議論を聞いてどう思われましたか。
#81
○前川参考人 まず、獣医師を含む一定の分野について計画養成をすべきなのか、それともレッセフェールに任せるべきなのか、これは非常に大きな議論でございますから、こういったことはしっかりと政策として議論すべきであると思いますし、その際には文部科学省においては中央教育審議会がしっかりと議論することが大事だというふうに思っております。
 問題は、これは規制を改革したということとは別に、規制の改革の際にどのような条件を付して、結果として何が起こったかということでございまして、穴のあけ方の方が問題だったというふうに思っておりますので、そちらの方が真相解明の焦点になるのではないかと思っております。
 また、規制改革を進めるに当たって挙証責任はどこにあるか、こういう議論がございますけれども、それはあくまでも政府部内の話でございますので、政府部内でどちらに挙証責任があり、議論の結果、どちらが勝った負けたということは、国民に対しては説明できない話でございます。国民に対する説明責任というのは政府一体として負わなければならないものだというふうに思っております。
#82
○緒方委員 終わります。
#83
○秋元委員長 次に、宮本岳志君。
#84
○宮本(岳)委員 日本共産党の宮本岳志です。
 まず冒頭、今般の九州豪雨によりとうとい命を落とされた方々に心から哀悼の意を表します。また、被災された皆様方に心からお見舞いを申し上げます。また、政府には、復旧復興に全力を挙げることを強く求めておきたいと思います。
 さて、きょうは、いわゆる加計学園問題について、この当時の事務方トップであった前川喜平前文部科学事務次官に参考人としておいでいただいております。
 早速、前川参考人に確認するんですけれども、あなたは六月二十三日の会見でも、獣医学部新設をめぐって行政がゆがめられたという意識を持っており、これについてはやはり国民に知る権利があると思った、そのまま事実が隠蔽されたままでは日本の民主主義は機能しなくなってしまうのではないか、こういう強い危機意識を述べられております。
 この問題で文部科学省の行政がゆがめられたというのはどういうことなのか、また隠蔽された事実とはどういう事実を指しているのか、前川参考人、お答えいただけますか。
    〔秋元委員長退席、永岡委員長着席〕
#85
○前川参考人 国家戦略特別区域法に基づきまして、国家戦略特区における規制改革事項という形で獣医学部の新設を認める、こういう結論に至ったわけでございますけれども、その結論に至るまでのプロセスにおいて問題があるというふうに私は認識しております。
 規制改革をするかどうかという問題と、その規制改革によってどこにその事業を行わせるかという問題と、二つの問題がございますが、私は、より問題だと思っておりますのは、どの主体にその事業を行わせるかというこの決定に至る過程でございます。先ほど申し上げたように、穴をあけるかどうかではなくて、むしろ、穴のあけ方、その穴を通ってどの主体が結局その規制緩和の恩恵を受けるか、この決定のプロセスに、非常に不公平であり、また不透明な部分があるというふうに考えております。
 具体的に申し上げれば、十一月九日の諮問会議の決定の際に、広域的に獣医学部の存在しない地域に限りという条件が付されました。また、特例を設ける共同告示のパブリックコメントが十一月十八日に行われておりますけれども、その際に、平成三十年度開設という条件が付されております。さらに、一月四日に共同告示が制定された際には、一校に限りという条件が入っているわけでございますけれども、これらの条件が次々と付される中で、結局、今治市における加計学園だけが残る、こういうことになったわけであります。
 これは、私ども、その渦中にいた者から考えますと、初めから加計学園に決まっていた、加計学園に決まるようにプロセスを進めてきたというふうに見えるわけでございますけれども、共同告示に至るプロセスにつきましては、文部科学省というよりは、内閣府あるいは内閣官房の中でこのプロセスが進んできたということで、文部科学省からも見えない部分がございます。
 また、新しい事業者に獣医学部の新設を認めるに当たっては、大前提として、国家戦略特別区域法が求めております国際競争力の強化でありますとか国際経済拠点の形成といった目的に資するかどうか、これは検証されるべきことであったと思いますけれども、その検証はほとんど行われていないというふうに思います。
 また、平成二十七年の六月に閣議決定されました「日本再興戦略」改訂二〇一五で提示された四つの条件、この四つの条件に照らして、この具体的な提案、つまり、今治市が提案してきた内容がその四つの条件に合致しているかどうかということにつきましては、十分な議論がされていない。むしろ、ワーキンググループにおきましては、文部科学省はこの四条件を満たしていないと主張していたわけでございますが、それに対して有効な反論がないまま決定されている。
 こういった経緯がございますので、この点についても非常に不公平であり、また、国民の目からよく見えないところで決定が行われている不明朗さがあるというふうに思っております。
#86
○宮本(岳)委員 この間明らかになった文書に、十月七日の日付が入った萩生田副長官御発言概要と題されたペーパーがあります。
 前川参考人は、これを現職時代に見たということを認めておられますけれども、この文書について、いつごろ、誰から、どのように説明を受けられましたか。
#87
○前川参考人 お尋ねの文書は、十月七日の日付入りの萩生田副長官御発言概要というものだと思いますけれども、これは、私は、十月中に、文部科学省の事務次官の現職中に、高等教育局の専門教育課の職員から説明を受けた際に、私が受け取って目にした資料でございます。
#88
○宮本(岳)委員 続けて前川参考人にお伺いするんですが、この萩生田副長官御発言概要という十月七日付文書は一体どういう意味を持つ文書だったのか、当時の文部科学省はこの文書の内容をどのように理解していたのか、お答えいただけますか。
#89
○前川参考人 当時のことを思い起こして考えますと、昨年の九月になりまして、内閣府から強く、国家戦略特区における獣医学部の新設について、文部科学省としても検討を進め、同意するように、その際には三十年四月開設が大前提である、このような要請があり、文部科学省としても検討が必要であるという状況でございました。
 しかし、文部科学省といたしましては、先ほど申し上げました日本再興戦略の四条件がございますし、その四条件を満たしているかどうかということをきちんと検証する必要がある、その際には獣医師の将来需給の見通しというものがどうしても必要であるし、そのために農林水産省あるいは厚生労働省の実質的な参画が不可欠である、こう考えておったわけでございます。
 しかし、内閣府の方は、文部科学省だけでいいんだ、このような姿勢でございましたので、それでは困るということで、文部科学省の者が、相談の上、萩生田官房副長官に一定の調整をしてもらえないだろうか、このようなことを考えていたというふうに承知しております。
 三十年四月という期限を切ることにつきましても、非常に性急ではないかと考えておりました。その点につきましても調整していただけるのではないか、このような期待を持って御相談に伺った、その御相談の経過を示した資料だというふうに思っております。
#90
○宮本(岳)委員 この資料を見ますと、前川参考人も述べられたように、平成三十年四月は早い、無理だと思うとの言葉も出てまいります。文科省だけでこの案件をこなすことは難しいということはよくわかる、農水省などの協力が必要、私の方で調整しようという言葉もあります。これは、文科省の再調査で存在が確認された大臣御指示事項という文書の内容とぴったり一致いたします。
 そこで、さらにその背景を聞きたいんですけれども、当時、文科省が、平成三十年四月は早い、もう少し時間の余裕を持ってゆっくり検討する必要がある、こう考えたのはなぜなのか。前川参考人、お答えいただけますか。
#91
○前川参考人 大学の学部を新設するとなりますと、やはり一定の期間が必要でございます。
 設置認可の申請及び審査及び設置認可に至るプロセスにつきましては、これは、確かに一年間あればできるわけでございますけれども、それ以前に、文部科学省においては、担当者が十分に申請予定者と打ち合わせをする、その上で、どのような資料が必要であるか、どのような条件を満たすことが必要だと予想されるか、そのような下相談をするのが常でございまして、それがなければ、一年間の審査で学部を開設するということは難しいわけでございますが、獣医学部の場合には、申請ができない建前になっておりますことから、十分なそういった事前の相談ができないわけでございます。
 昨年の十月の時点から国家戦略特区で議論を始めるということであれば、三十年四月の開学に間に合うように準備を進めることは大変難しいのではないか、そういった感触は担当局は持っていただろうというふうに思っております。
#92
○宮本(岳)委員 まあ、三十年四月というのはなかなか難しいというのは誰もが思うところだと思うんですね。
 同じく背景を聞きたいんですが、農水省や厚労省を引き込みたい、その協力が必要と当時の文科省が考えたのはどういう理由ですか。
#93
○前川参考人 獣医学部という学部の性格でございますが、これは獣医師国家試験と密接に結びついております。獣医師国家試験の受験資格というのは、原則といたしまして獣医学部を卒業しているということでございますので、獣医学部の規模をどうするかということは、結局、とりもなおさず獣医師の全体の規模をどうするかということになるわけであります。
 そういたしますと、獣医学部の規模を考えるに当たりましては、将来の獣医師の需要というものをやはり念頭に置かざるを得ないわけであります。
 農林水産省がはっきりとした形で需給を示したのは、私の理解では平成十九年でございますけれども、平成十九年度に農水省が明らかにした方針によれば、将来的に獣医師が不足するということはない、そういう見通しがございましたし、近年におきましても、農水省からは、将来、獣医師の確保に困難が生じるという見解は示されていないわけであります。これは、従来型の獣医師の業務を考えた場合に、農水省が将来不足するとは言っていないという問題でございます。
 さらに、今回の議論に当たりましては、新たな分野の需要というものを考えようという議論になっていたわけでございまして、従来型ではない獣医師の対応すべき分野というものがあるとすれば、先端ライフサイエンスの分野でありますとか、あるいは創薬でありますとか、そういった分野で獣医師が活躍する余地があるのではないか、こういう議論もあったわけですが、そうであれば、そういった分野を担当する厚生労働省といった役所が責任を持って参画して一緒に議論する体制をつくらないと、将来の需給見通しはつくれない、こんなふうに考えていたわけでございます。
#94
○宮本(岳)委員 少し角度を変えるわけですけれども、去る六月二十四日に、安倍首相は、神戸での講演で、中途半端な妥協が国民的な疑念を招いた、速やかに全国展開を目指したい、二校でも三校でも、どんどん獣医学部の新設を認めていく、こう語りました。
 これに対して、獣医学教育関係者からは、獣医学教育改善の取り組みの現状と獣医師の需要動向に関する適正な検討なしに、根拠を欠く規制緩和の題目のもとで妥当性を欠いたまま進められたことが問題であると考えます、その結果として、国民生活を支える獣医師の養成教育の深刻な質低下が生じる可能性が危惧されます、こう述べて、まさに驚愕すべき発言との抗議も出されております。
 前川参考人は、この総理の発言についてどうお感じになりますか。
#95
○前川参考人 獣医学部を、今治のみならず、二校、三校とつくっていいのではないかという議論は、確かに、諮問会議、ワーキンググループの中でもあったと承知しておりますし、また、山本大臣の国会での答弁でもそのような意向が示されたことがあるというふうに承知しておりますけれども、獣医学部のような学部につきましては、先ほど申し上げましたとおり、一定の計画養成そして入学定員の管理といったものが必要であるというのがこれまでの文部科学省の考え方でございます。
 それを全体として見直すのであれば、これは、国家戦略特区でどうするかということではなくて、もっと根本にさかのぼって、大学の設置認可のあり方から考えるということが必要であろうというふうに考えております。
 仮に、国家戦略特区の仕組みの中で、別の特区、別の特区につくることを認めていこうというお考えだとするのであれば、まずは今治での成果をきちんと評価するということが必要になってくるわけであります。
 今治での成果を評価するということは、来年開設されると考えられます獣医学部、来年一年生を入れてから卒業生が出るまで六年かかるわけであります。少なくとも六年見なければいけない。そこで卒業生が出て、その卒業生がどういう分野で活躍することになるのか。
 さらに、研究者の養成ということであれば、六年では足りません、さらに数年を要するわけでありますから、研究者の養成のために大学院をつくり、つくるかどうかわかりませんけれども、大学院をつくり、研究者養成をした上で、その研究者がどのような分野で活躍するか。
 そういったことを評価しなければ、二校目、三校目の議論はできないのではないかと思いますので、少なくとも十年内外は必要ではないか。今すぐ二校目、三校目をつくるということは、これは論理的にできないことではないかなと思っております。
#96
○宮本(岳)委員 なるほど、よくわかりますね。
 話を少しまたもとへ戻しますけれども、つまり、この当時、文部科学省は、三十年四月開学は早過ぎるということ、それから、農水省や厚労省にぜひとも出てきてもらいたいということ、こういう意向を持っていた。十月七日の時点で、萩生田副長官は、そういう文部科学省の思いもよく知った上で常盤高等教育局長と会って、私の方で調整しようと引き受けたというのが前川参考人の認識ですか。
#97
○前川参考人 十月七日の面談の結果につきましては、私は担当課からその文書をもって説明を受けたわけでありますけれども、そのときの私が理解した内容といたしましては、萩生田官房副長官が私の方で整理しようとおっしゃっていますので、何らか、内閣府を中心に、文部科学省だけではなくて、農水省、あるいは場合によっては厚労省も入った形で、きちんとした一定の方針をつくる、そういった取り組みができるのではないかというふうに期待をしていたところでございます。
#98
○宮本(岳)委員 そこで、萩生田副長官に聞きたいと思うんですね。
 あなたは、十月七日、常盤高等教育局長から、平成三十年四月は早過ぎるから内閣府と調整してほしい、文科省だけではこの案件をこなすことは難しいので農水省の協力を取りつけてほしいと頼まれて、調整を約束したのではありませんか。
#99
○萩生田内閣官房副長官 御指摘の文書につきましては、存在が確認できなかった文書でありますけれども、私の方でも確認し、十月七日夕刻に当時の常盤局長とお会いをしたのは事実であります。案件は、大方は給付型奨学金の件だったんですけれども、確かに特区のことについても説明をされた記憶がございます。
 私は、まず大前提は、私の方が文科省に何かを依頼するとか要請をするというのじゃなくて、文科省の求めに応じて私はお会いをしました。前川参考人もそのことは認めているとおりだと私も思うんです。
 もう一つの大前提として、文部科学省がこの特区に対して反対であるという意思表示を受けたことはないんです。自分たちとしては、この必要性は一定理解しているんだけれども、獣医師の過不足について説明ができないので、農林水産省にもう少し前へ出て説明してもらえないかというような趣旨を、この日だったか、あるいはさらにこの翌日だったかわかりませんけれども、そういうような話を受けたのは事実でありますので。
 整理という言葉が意味しているところは私はちょっとわかりませんけれども、官房副長官として各省庁からさまざまな報告を受けることはもちろんあります。
 その上で、例えば獣医師の需給について、文科省だけではなくて、農林水産省も参画して検討を進める必要があるのではないかという報告が文科省からあれば、農林水産省に対してその点について問い合わせをしたり、関係者の間でよく話し合いをするようにと伝えることはあります。
 加えてですけれども、厚生労働省もぜひそういうことで協力してくれと言われた記憶は全くありません。
#100
○宮本(岳)委員 まさに、そのときに文科省が持っていた問題意識の片方、獣医師の過不足についての説明は文科省でなく農水省でやってもらいたい、この要請に応えて農水省に問い合わせをした。これはもう委員会でも認めておられる。今も認められましたね。
 それで、では、もう一つの方、三十年四月は早い、無理だと思うということは内閣府に言ったことがありますか、言わなかったんですか。
#101
○萩生田内閣官房副長官 御指摘の開学の時期とかは、私の方では全く予備知識がございませんでした。
 私の方から、具体的な日付等々を文科省の方に話した記憶はございません。
#102
○宮本(岳)委員 それは信じられませんね。三十年四月開学というスケジュールが本当に性急なものであるというのは、別にこの事例に照らさなくたって、誰が考えたって大学がそんな一年余りでできるものかと思うのは当たり前であって、まさに萩生田さんがそういう意識だったとは思えないと思うんですね。
 最初は、そういう形で一応話を聞き、問い合わせまでしたわけですよ、あなたは。ところが、わずか二週間で事態は一変いたします。
 ここに、NHKのスクープによって明らかになり、翌日、文部科学大臣も存在を認めた、十月二十一日に萩生田官房副長官が常盤局長に語ったとされる発言をまとめた、萩生田官房副長官御発言概要というペーパーがあります。
 前川参考人にお伺いしますけれども、このペーパーについて、その信憑性を疑うような話も出ているわけですが、前川さんはどうお考えですか。
#103
○前川参考人 私はこれを現職中に見たものではございません。
 しかし、このペーパーを見る限り、文部科学省の責任ある職員が書きとめたものであるというふうに思われますし、その内容につきましてはほぼ信憑性がある。
 ただし、主語が誰であるかということについてはやや曖昧なところがありますので、確かにタイトルが萩生田副長官御発言概要となっておりますけれども、その中には萩生田副長官御自身の発言でないものも含まれている可能性はあるというふうに思っております。
#104
○宮本(岳)委員 ここには、萩生田氏が和泉首相補佐官とも話した結果として、総理は三十年四月開学とお尻を切っていたとか、農水省は了解しているのに、文科省だけがおじけづいている、何が問題なのか整理してよく話を聞いてほしいと言われた、官邸は絶対やると言っている等々、逆に文科省を説得する立場にがらりと、この文書を見る限りは変わっているわけです。
 前川参考人、十月七日から十月二十一日、この二週間で萩生田官房副長官は大きく変わったという印象を持っておられますか。
#105
○前川参考人 変わったというよりも、明確になったような印象を持っております。
#106
○宮本(岳)委員 つまり、官邸の側で文科省を説得する立場であることが明確になったというふうにお感じになったということですね。
 確認された文書によると、萩生田副長官がわずか二週間で、文科省に頼りにされる存在、調整役から、官邸の意を受けて文科省を説得する側へとがらりと変わったと私も思います。
 この二週間の間に一体何があったのか。これは萩生田さんに聞くしかないんですが、総理や菅官房長官から指示があったのではありませんか。
#107
○萩生田内閣官房副長官 お答えします。
 そもそも、先ほど申し上げたとおり、私は文部科学省がこの件について反対をしているという意思表示を確認したことがありません。ですから、説得をする必要もないと思っております。文科省の求めに応じて、その都度真摯に対応してきたつもりでございます。
 二十一日の文書につきましては、文科省からの申し込みによりまして高等教育局長と面談をしたときのやりとりだというふうに言われているんですけれども、私は率直に申し上げて、この八つのパラグラフ、どれを見ても、私が明確に発言したセンテンスがあるわけではないんですね。文科省側も、著しく正確性を欠く個人のメモ的なものだったということで私の方にも説明もありましたから、私の方としては、それで、間違った文書なんだなということで納得しているんです。
 先ほどの前川参考人のお話にありますように、七日の文書のように、これが私の発言で大事なものであれば、次官にもちゃんと説明を、見せればよろしいんじゃないかと私は思うんですね。
 ですから、私はこの文書の中身について問われても詳しくわかりません。
 加えて、この間までの間に何か心変わりがあったかのような御指摘があったんですけれども、私は、総理からも別に何の指示も受けていませんし、一貫して文科省の相談に真摯に乗っていたつもりでおりますので、その点は変わりはございません。
#108
○宮本(岳)委員 この文書が文科省から出てきたということは事実であって、しかし、この中身は萩生田さんが語ったものばかりとは限らないということは、確かに説明はされております。
 常盤局長は、自分の方から説明をした内容等も含めて担当官に話したので、それが混在しているというふうに話しているわけですけれども、常盤局長に確認したい。
 では、この中で萩生田さんが確かに語ったことはどれですか。
#109
○常盤政府参考人 お答え申し上げます。
 この十月二十一日の文書でございますけれども、この文書につきましては、私が専門教育課の担当者に説明した内容をもとに、担当者の備忘録的なメモという形でまとめられたものであるというふうに認識をしてございます。本来、部外への公表を予定したものではございませんので、官房副長官はもとより、私も、事前にも、事後的にも、チェックをしたというふうなものではございません。
 文書につきましては、今お話がございましたように、私からの説明の内容、官房副長官の質問や感想、それから、面談では言及のなかった周辺情報等が含まれておりますので、全体として、特に表題との関係で申しますと、正確性に欠けているというふうに、大変残念ですが、申し上げざるを得ない状況でございます。
 その中で、どの部分について萩生田副長官のお話かということでございますけれども、その点について、私自身がこの面談の具体的なやりとりについてそれぞれ記憶をしているわけではございませんが、その中で、副長官からの御質問というふうな形で出ているものがございます。例えば、獣医学部を受け入れる地元自治体として、一般的な獣医の養成を望むのではないかというふうな点については、副長官の方からの御質問をいただいたのではないかというふうに思ってございます。
#110
○宮本(岳)委員 それではわからないんですよ。ちゃんとこの中身で萩生田さんが語ったかどうかということを明らかにしなければなりません。
 とりわけ、三十年四月は早過ぎるということに対して、いや、それはもうそういうことで決まっているんだということ、あるいは農水省は既に了承しているということについては、あなたが語ったんですか、萩生田さんが語ったんですか、どちらも語っていないんですか。どちらですか。常盤さん。
#111
○常盤政府参考人 お答え申し上げます。
 今申し上げましたように、この文書の性格が、私からの説明、それから、副長官からの質問あるいは感想というようなことを含んでいるというように思ってございます。これは、先ほど前川参考人も、この文書の中には発言の主体について複数の者が混在しているという話があったということでございます。
 今御質問をいただきました、二つ目のパラグラフでございましょうか、農水省との関係ということについて御質問をいただいているわけでございますけれども、この点につきましては、農水省の考えに関する記述でございます。これについて、私、個々のやりとりを記憶しているわけではございませんが、当時私が認識をしていた事実関係で申し上げたいと思います。
 事実関係といたしましては、農水省において、その前に国家戦略特区の会議の中で今治市の構想説明という機会があったわけでございますけれども、その際に特に異論も述べなかったということがございますので、文科省としては、農水省は、異論がなく、差別化ができるという考えと認識しておりますので、これが、私の説明なのか、あるいは萩生田副長官のお話かわかりませんが、特にその点については目新しいものであったというふうには思ってございません。(宮本(岳)委員「事実関係だけ答えればいいじゃないか」と呼ぶ)
 そういう意味では、事実関係を申し上げているということでございます。
#112
○宮本(岳)委員 もう一つは。
#113
○常盤政府参考人 もう一点でございます。これは先ほどもう既にお答えを申し上げてございます。
 事実関係といたしまして、これは、局長、私でございますけれども、から副長官に対して御説明をしたわけでございます。この場で副長官から何らかの指示を受けたという記憶はございません。
#114
○宮本(岳)委員 前川参考人のお話と、そして今の御答弁との間に、やはり大きなずれがあると思うんですね。かくなる上は、我々野党が要求してきたとおり、前川参考人と萩生田官房副長官、きょうは来ていただけませんでしたが、和泉洋人首相補佐官の証人喚問が必要だと私は考えます。また、総理出席のもとでの集中審議が必要だということを申し上げて、私の質問を終わります。
    〔永岡委員長退席、秋元委員長着席〕
#115
○秋元委員長 次に、平井たくや君。
#116
○平井委員 自由民主党の平井たくやでございます。
 きょうは、連合審査で質問をさせていただく機会をいただきまして、ありがとうございます。
 私も内閣委員会の筆頭を長くやらせていただいておりますが、今回のようなパターンの質疑は余りなくて、要するに、言った言わないとか、その手の話が多いわけで、実は、国民が知りたいのは、この政策が本当に正しかったのかどうなのか、国民のためになるのかならないのか、そこらあたりの議論をこれから残された間にぜひさせていただきたいと思います。
 その上で、きょう、非常に私は、前川参考人の答弁が安定していて、大変理路整然とお話しになっている、そういう話を聞かせていただいて、なおさら思うのは、まず、なぜ、事務次官のときにもっと自分の職責を全うしてそれなりの仕事をされなかったのか。やめてからいろいろ言われるというのは、どうしても違和感があるんですよね。前川さんほどの能力のある方ならもっと違った仕事ができたんだと思うんですが、いかがでしょうか。
#117
○前川参考人 御指摘のとおり、私も、在職中にもう少しできることがあったのではないか、そういう反省はしております。大臣を補佐する立場でございますし、さらに、大臣に直接御意見を申し上げる、あるいは直接内閣府とやりとりをする、そういった行動の余地はあったのではないか、そこの点につきましては、じくじたる思いもございますし、反省もしております。
 しかし、最終的には、これは政治的な判断で決まっていたであろうということは考えております。
 しかし、在職中にできることはそこまでであったというふうに思っております。在職中に内部告発をするという選択もあったかもしれませんけれども、私としては、やはりそれはなかなか難しかったというふうに思っております。
 ただ、私がやめた後でそのまま黙っているのがいいかどうか、これについては、私もみずから振り返って考えたわけでございますけれども、やはりこれは国民がしっかりと事実関係を知るべき問題である、行政にゆがみがあったと私は認識しているわけでございますけれども、その点について国民が知らなければそのゆがみを是正することもできない、そういった考え方から発言をするようになったということでございます。
#118
○平井委員 事務次官ですよ。もっとちゃんと自分の意見を言う機会は幾らでもあると思います。部下がたくさんいらっしゃるわけだし、総理だって話を聞きますよ。
 内部告発なんというのを事務次官が考えること自体が私は信じられないんですが、それが面従腹背という座右の銘と一致する方向なのかもわかりませんが、今の話を聞いていて私は不安になったので、ちょっと聞かせていただきます。
 総理の御意向というようないろいろな文書、これは前川さんが流出元ではないかというふうにいろいろなところで報道されていますが、まさかそんなことはないと思いますので、まず、そのことについてイエスかノーかでお答えください。
#119
○前川参考人 文書の提供者が誰であるかということにつきましては、私はお答えを差し控えさせていただきます。
#120
○平井委員 ちょっと待ってくださいよ。私はあなたのためを思って言っているんですよ。
 要するに、この話全部ですよ、もし前川さんが自分で出して、あったことをなかったことにはできないと言って会見をして、きょうの流れがあるんだったら、これはまさに茶番なんですよ。ですから、まさかそんなことはないだろうというふうに言っているわけですから、ないとお答えできないんですか、前川参考人。
#121
○前川参考人 さまざまな文書が世の中に出てきているわけでございますけれども、その文書を誰がどういう経路で誰に提供したか、これについてはさまざま臆測はあると思いますけれども、これは私が何らかそこで明確なお答えをすべきものではないというふうに思っているわけでございます。
#122
○平井委員 私は、誰がと言っているんじゃなくて、あなたじゃないですよねと言っているだけなんですよ。それを本当に否定しないまま、この話というのは、私の心の中にはずっとわだかまったままになるんですけれども、あえてそうおっしゃるんですから、それはそれとして質問を続けさせていただきます。
 今回の話は、国民から見ると非常にわかりづらい。
 私は四国の議員です。香川県は、最近、オリーブ牛とかオリーブハマチとか、健康、長寿の産業化ということで力を入れています。先ほどからいろいろな話がありますが、四国はやはり獣医が欲しいんですよ、新しい学部が欲しい。
 そして、これは、構造改革特区のときに、二〇〇七年から一四年の八年間、十五回、今治市は、当然、事業者は加計学園ということで、やりたいやりたいと言った十五回、門前払いなんです。門前払いしていたのが告示というものなんですよ、つくらせないと。
 そんなことを考えると、これはまさに、普通なら告示の見直しというところからいくのかもわからないんだけれども、岩盤規制というものにチャレンジをされたというふうに私は理解をしています。ですから、この加計学園の話というのは、民主党時代から長い歴史があって、構造改革特区で挫折し、そして今回再チャレンジして、やっとその方向性が出てきたというふうに私は理解をしています。
 今回の国会の議論の中で、加計ありきではないかとか、総理の意向で総理の知人が優遇されたのではないか、行政がゆがめられたのではないかというふうなことで、プロセスに問題があるというような話をしていますが、このプロセスに問題があったかどうかという中で、やはり一番ヒアリングが足りないのはワーキンググループに対してだと思います。そこの中の話は、大臣も紹介するし、引用はされますけれども、その中でずっと議論をされていた原参考人に、ぜひそのあたりの経緯をわかりやすく説明を願いたいと思います。
#123
○原参考人 お答えいたします。
 特区諮問会議とワーキンググループの民間議員、委員は、きょう資料もお配りをさせていただいておりますが、岩盤規制改革の実現のために真摯に取り組んでまいりました。利益誘導に加担したかのようなことを言われているのは残念でなりません。
 きょう、このような機会をいただきましたので、私にお話しできることはもう全てお話しさせていただければと思ってここに参っております。
 特区ワーキンググループでは、今治の国家戦略特区提案がなされる以前の平成二十六年から、当時は新潟の提案を前提として何度も議論してまいりました。加計ありきなどという指摘は全くの虚構であることは、公開されている議事録を見ていただければすぐにわかることではないかと思います。
 根本的な問題は、獣医学部の新設禁止という規制が正しいものだったのかどうかだと思います。
 一般の学部の場合、新設の申請があれば、設置審査に入り、計画が適正かどうかを判断します。ところが、獣医学部に関しては、審査に入ることを一切認めないという規制がなされてきました。しかも、これは法律ではなくて告示でなされているわけであります。
 規制の根拠は獣医師の需給調整と言われています。しかし、学部の新設禁止によって需給調整をしようとしていたとすれば、今御質問にもありましたとおり、現実には既に破綻していると思います。現場では、産業動物獣医師の偏在、公務員獣医師が確保できない、製薬業界で獣医師が足りないといった問題が既に顕在化をしているわけであります。
 特区ワーキンググループでは、規制の合理的な根拠を繰り返し求めてまいりましたが、十分な説明はなされませんでした。このような場合に、本来は告示の規定そのものを廃止するのが筋であると思っております。しかし、規制所管省がなかなか動こうとされない中で、特区限定で前進を図りました。文部科学省とは何度も議論を重ね、当初は立場が異なっていましたが、最後は一緒に同じ方向を向いて政策決定したと思っております。政府として、従来のゆがみを正すための取り組みを進めたと認識しております。
#124
○平井委員 かつての民主党もそうだったと思うんですけれども、結局、この質疑でまず確認すべきことは、獣医学部の新設禁止というこの告示、その岩盤規制の方向が正しかったのかどうなのかということをやはり考えなければならないと思います。
 これは、文部科学省の責任者であった前川参考人に、まず、獣医学部の新設禁止という規制が適切であったかどうか、そのことについてお聞きしたいと思います。
#125
○前川参考人 これは、獣医学部に限らず、医学部、歯学部、その他量的規制の対象になっております分野があるわけでございますけれども、こういった特定分野について大学の新増設を認めない、これは委員おっしゃるとおり告示で決まっているわけでございますが、この告示そのもののあり方を見直す、これは政策論として十分必要でございますし、これは時代の流れに応じて見直しが必要な部分だと思います。
 ただ、今後、十八歳人口が減っていく中で、あるいは、獣医師に関しましては、犬も猫も牛も豚も減っていくという中で、本当に増設が必要であるかどうかということはやはりしっかりとした議論が必要であったと思っております。
 しかし、問題は、規制改革が必要かどうかという一般論ではなくて、その規制改革の結果、平成三十年度に今治に加計学園が獣医学部をつくるという結論になっている、それだけが結論になっているというところに問題があるわけでありまして、その結論に至る部分についての意思決定が極めて不公平であり、不透明である、私はそこを問題視しているわけであります。
#126
○平井委員 それはちょっと話をすりかえたように私は思うんです。まず、獣医学部の新設禁止というものに関して、前川さんも言うように、五十何年もずっと告示で門前払いをし続けていたわけですから、それは要するに、やはり変えるべきものは変えなきゃいけないというふうに思うのが普通だと思うんですよね。
 そこで、思うんですけれども、この獣医学部の新設禁止は、二〇〇二年の中教審の答申で、大学設置の審査は、本来、質を評価すべきものであって、要するに、告示による需給調整、このような規制には問題があるとし、さらなる検討課題とされていました。これはもう御存じだと思います。問題がある告示と二〇〇二年の段階でも中教審で言われているわけですから、それを二〇〇〇年以降ずっとほったらかしていたというのはどのような理由があったのか、それについて前川参考人にお答えいただきたいと思います。
#127
○前川参考人 この御質問は文部科学大臣あるいは高等教育局長にお尋ねになった方がいいと思いますけれども、私が理解する限りは、獣医学部に関しまして、責任ある省庁である農水省から、将来、獣医が不足する、さらなる養成の拡大が必要である、こういった意思表示なり要請はなかった、これが大きな理由であるというふうに思っております。
#128
○平井委員 常に大変立派な答弁をされる前川参考人でございますが、どう考えても、やはり自分が都合が悪くなるとノーコメントの部分もありますし、よっぽど自分を大切にされるんだなというふうにも思います。
 そこで、新設禁止による需給調整は既に破綻しているというのは、さっき原参考人が言われました。本当に四国では産業の動物の獣医が足りないんですよね。そして公務員の獣医も採用できないんですよ。これから大学にいる人たちが獣医として活動する今後数十年を見据えて考えても、やはりこの規制を維持すれば需給はきっちりコントロールできるのか。これに関しては、では、前川参考人がおっしゃるので、大臣、お答えになりますか。(松野国務大臣「需給」と呼ぶ)需給調整。聞いていなかった。ごめんなさい。済みません。では、前川参考人、私の質問にお答えいただけますか。
#129
○前川参考人 私は、文部科学省を離れてもう半年近くになるのでありまして、文部科学省の政策について責任を持ってお答えできる立場ではございません。私の私見を述べるだけでございます。
 しかし、獣医学部の入学者がどういう地域から入っているか、また、その卒業生がどういう地域で就職しているかということを見ていただくとわかるように、獣医学部への入学者は全国的に散らばっているわけでございます。全国から入学し、また卒業後は全国に散らばっていく。こういう性格、どの大学もそうですし、特に地方大学はそうでございます。
 そういうことを考えますと、この地域に獣医師が不足しているからその地域に大学をつくるという単純な考え方ではできないわけでございます。むしろ、その地域に大学卒業後就職をするという約束をどうやって取りつけることができるか、ここが問題なのでありまして、そのためには奨学金制度などを活用するという方がより有効な方法であるというふうに思っております。
 直近でできた大学は北里大学の獣医学部、これは青森県でございますけれども、青森県も公務員獣医師は不足しているわけでありますが、北里大学の卒業生は必ずしも青森県で公務員獣医師になっていないわけでありますから、愛媛県につくったからといって、愛媛県あるいは四国で必ず公務員獣医師になってくれるという確証はないわけであります。
#130
○平井委員 この話は、やはり、事業者もさることながら、地方自治体も腹をくくってリスクをとるんですよ。そして、そこの事業者も当然大変なリスクをしょって獣医学部を開設するわけですよね。ですから、一方的に何かをもらうという話ではない。それはそうです。大学の経営なんというのは大変なのは、もう誰が見たってわかる。
 そこで、私が今回、何で長い間、告示が五十三年間も変えられなかったということを考えたときに、これは普通だったら野党がつかなきゃいけないことだと思うんですが、これは天下りの問題との関係なんですよ。
 要するに、文科省がこの規制を維持してきたのは、大学の天下りと密接に関係したのではないかと国民に思われないようにちゃんと答弁していただかなきゃいけないのは、既存の獣医学部のある大学には、二〇〇八年度以降、中央省庁の管理職員が五十人再就職しています。また、二〇一七年一月時点で文部科学省から三十六人の現役出向職員がいます。なお、この件数には含まれていませんが、三月に公表された文科省の天下りに係る最終報告で違法行為があったと認定される一件は、文部科学省から獣医学部のある大学に再就職した者の後任を出そうと調整し、結果的に天下りが成立しなかった案件であります。
 さらに、医学部、歯学部も含めれば、中央省庁の管理職員が計二百十三人、また、文部科学省から現役出向者は百四十九人に及ぶんです。
 こうした大学を天下り先や現役出向の植民地にするために告示というものがあるのではないかと思われないように、ここはきっちりと説明責任を果たさなければならないと私は思います。
 この件に関して、大臣、参考人、両方にお答えしていただきたいと思います。
#131
○常盤政府参考人 獣医学部の新設の抑制の告示につきましては、これは、先ほど来お話がございますように、獣医師の需給の動向ということを見据えた上で、私どもとして抑制をしてきております。五十年間余りの抑制ということになってございますので、この点につきましては、獣医師の行政を所管している農林水産省さんの御意向あるいはデータなどを踏まえて検討するべきことだろうというふうに思ってございます。
 それからもう一点、再就職のお話がございましたけれども、申しわけございませんが、私は担当ではございませんので、申しわけございません。
#132
○平井委員 この天下りの問題で引責辞任された前川参考人にお聞きするんですが、このような、天下り等の確保のために新設を抑制していたのではないかというような疑いに対してどのようにお考えですか。
#133
○前川参考人 文部科学省の職員の退職者が大学、私立大学に再就職する、これは、法令に違反しない限り、その知識経験を生かすという意味で、問題はないというふうに思っております。
 私も、現職中に違法な再就職あっせんに関与したということで、これは私も処分されましたし、深く反省しているところでございますけれども、法に触れない形でその知識経験を生かすということは、これは非難されるべきものではないというふうに思っております。
 量的規制、抑制方針のございます分野というのは、医学部、歯学部、それから獣医学部に船舶職員とあるわけでございますけれども、その量的規制の根拠というのは、人材養成について一定の社会的な投資が必要であるということ、また、その養成に時間がかかる、また、将来的な需給との関係を見なければ質的な低下も懸念される、このような配慮から行われているわけでございますけれども、天下りとの関係というのは、これは全く無関係であるということで、再就職をする大学が医学部を持っているか、獣医学部を持っているか持っていないか、これは再就職する場合の問題とは全く関係ないというふうに思っております。
#134
○平井委員 天下りの問題で責任をとられたということを私も存じ上げておりますが、ここはやはり国民から見て非常にわかりづらいところですよ、間違いなく。
 それで、先ほど山本大臣がおっしゃっていましたけれども、九百三十名の定員に対して一千二百名ですか、水増し入学を黙認している、定数を割り増ししていると。このようなことはやはり大きな問題だと思うんですよね。
 文科省では大学、学部の定員超過の是正に取り組んでいるということですが、これは事実なんですかね。恐らくそうだと思います。既存の獣医学部では約三割程度の水増し入学が横行しているんですね、そのように聞いています。これもきっちり調査をしていただかないと、今回、いろいろなデータに基づく議論という割には、どっちかというと情緒的な話が多過ぎて、言った言わないの話よりも、やはりエビデンスをきっちり出した方がいいのではないかなというふうに思います。それは獣医学部の教育の深刻な質の低下というものを招いているのではないかと思わざるを得ません。
 ですから、そういう意味で、ぜひ大臣にはそういうところも御精査をしていただきたいなというふうに思います。
 そうしたら、大臣にお聞きいたします。
 獣医学部の新設禁止という告示は、そもそも、私は何度も言っていますけれども、その根拠が薄弱だっただろう。本来なら、すぐに廃止すべきという議論もあったわけですね、ずっと。その一方で、規制緩和に対して強く抵抗する人たちもいて、その中で、大臣が大変御苦労をして、特区限定、さらに一校限定という条件をつけて、何とか規制改革を前進させたというのが今回の事案だと思います。
 この規制改革が正しかったかどうか、改めて大臣にお聞きしたいと思います。
#135
○松野国務大臣 まず、先ほどの再就職違反の件につきましては、これはもう文科省として猛省をして、二度とそういうことがないような形をつくるべく、今、省内で努力をしているところでございます。
 文科省の告示についてのお尋ねでございますが、文科省の立場としては、大学の設置は、一定の基準を満たした者からのものであれば自由というのが原則、文科省の立場でございます。
 これまでの議論の中にもありましたとおり、その中において、獣医師、医師、歯科医師、船舶乗船員の四分野に関して、総合的な需要の観点から今まで規制、抑制がされてきたということでございます。もちろん、これは文科省の告示でございますから、最終権者は文科省ということになりますが、総需要からの観点で規制をしてきたということは、その総需要をそれぞれ所轄している、データを持っている省庁との連携によって従来よりなされてきたものでございます。
 獣医師の場合は農水省ということになりますけれども、従来、農水省の方の見解において、獣医師が現状においてすぐ足らないということではないというような見解があり、告示として文科省が抑制をしてきたものでありますが、今回の国家戦略特区においての判断といいますのは、新たな獣医師に対する仕事のニーズ、それが全体としての既存の獣医師の需要に影響を与えるかどうかという点に関して議論があり、それに関して、所轄庁の農水省が、この考え方における獣医の養成、育成であれば全体の需要に関して異議は唱えないということであったので、今回、その設置申請について受け付けるという過程の議論があったということでございます。
#136
○平井委員 きょうは齋藤副大臣も来られておりますので、農林水産省としても問題ないと判断されたということだと思いますので、御答弁いただきたいと思います。
#137
○齋藤副大臣 既に文科大臣から御答弁をさせていただいたと思いますが、我が省といたしましては、これまでも、獣医師の数自体が全体的に不足はしていないという状況にあると。ただ、平井委員おっしゃいますように、産業動物獣医師につきましては、地域によって確保が困難なところもあるという実情を累次にわたって御説明してきたところでございます。
 今回の獣医学部の設置につきましては、そういった既存の需要ではなくて、先端ライフサイエンス研究の推進等、獣医師が新たに取り組むべき分野における具体的需要に対応するためとして、十一月九日の取りまとめ文書が国家戦略特区諮問会議で決定されたわけでありますので、それならば農林水産省がどうこう言う問題ではないなと判断をしたところでございます。
#138
○平井委員 そのように、正しい判断だったということだと思います。
 そこで、文部科学大臣が農水省の話も含めて正しかったと言われているこの規制改革に対して、前川前事務次官、参考人が行政がゆがめられたと言っておられるわけです。
 そうなると、十一月九日の諮問会議決定、一月四日の告示、一月二十日の区域会議決定と、文部科学大臣が意思決定する機会は少なくとも三回あったわけですね。もし不当な政策判断と周りの方々が思っていたら、どこかでそのような指摘なり、再考くださいというような意思が表明されると思うんですが、そのようなことがあったかどうか、大臣にお聞きしたいと思います。
#139
○松野国務大臣 今回の国家戦略特区に係るプロセスで文部科学省が一貫して主張しておりましたのは、先ほど申し上げたとおり、獣医師の需要に関して所轄庁である農水省の方から御判断をいただいた上でなければ、これは進めることができないというのが文科省の一貫した姿勢でございました。
 プロセスにおいては、これは、これまでも参考人からお話があったとおり、オープンな場で議論があり、議事録も提出をされ、そこには内閣府を中心として文科省、農水省も参加し、また、農獣医学に対する有識者もこの議論に加わっていただいた中で進められてきた議論でございまして、その過程は適切であったというふうに考えております。
#140
○平井委員 結局、先ほど前川参考人もおっしゃっておりましたけれども、次官であられたときに意見具申や指示というようなものをきっちりしておけば、後になってこんな議論にはなっていないというふうに私は思います。
 最後に、今回、萩生田副長官がいろいろなところで中心人物にあるかのように扱われておりますが、正直言って、私は長い間一緒に仕事をさせていただいて、本当のところはどうなのよと。いや、正直言って。これは言った言わないの話なので、本人がやはり心の底からちゃんと真実を述べれば、周りの人はわかりますよ。
 その意味で、今回の特区選定の役割について、もう一度答弁願えますか。
#141
○萩生田内閣官房副長官 お答えします。
 まず申し上げたいのは、私は、国家戦略特区について、説明を受け、気づきの点をコメントすることはあっても、基本的に報告を受ける立場でありまして、私の方から具体的な指示や調整をする立場にございません。
 また、特区諮問会議に確かにバックシートで出席していますけれども、官邸で官房長官が出席する会議には全て副長官は出ますので、そういう慣例によるものであります。今回の獣医学部の新設の件についても同様であり、私の役割は何ら変わりはありません。
 先般、獣医学部の新設について、あたかも私が働きかけをしたかのような個人メモやメールが報道されましたが、本件について私が総理から指示を受けたり、文科省や内閣府に対して指示を出したりすることはありません。
 先日も答弁で申し上げたとおり、文科省から説明を受ける中で、獣医師の過不足についての判断は農水省でやってほしいという話があったので、その話は農水省に伝えたことはございます。それ以外に本件について能動的にかかわったことはございません。
 まさにこの日の二十一日文書なども出ておりますけれども、私があえて反省するとすれば、本来、各省とは等距離で仕事をしなきゃいけなかったんですけれども、自分も政務官を長くやった、あるいは党の中で文教政策に携わってきたということで、文科省の皆さんと旧知の仲であったために、本来官邸でとる日程以外に、突発的に、会館ですとか私の公設秘書に連絡があって、時間をつくれないか、会えないかというようなことで面談に応じることがあったということがまず一つあります。
 それから、文科省側にも、私自身が官邸との特別なパイプ役であるんだという誤った甘えの認識を抱かせてしまったという点では、私の振る舞いにも反省すべき点があるんじゃないかと思います。
 多忙な中、不正確な個人メモやメールを作成した職員を責めるつもりはありませんけれども、私自身は、文科省の相談には真摯に、この件に限らず、あるいは文化庁の移転、あるいは給付型奨学金、オリンピック、パラリンピック、かなりの時間を割いて真摯な対応をしてきたつもりでございますけれども、前次官のおっしゃるように、時には役に立たなかったと言われるのはちょっと残念な気持ちがしますけれども、私自身は、この件については何ら能動的にかかわりを持ったという事実はございません。
#142
○平井委員 質問を終わります。ありがとうございました。
#143
○秋元委員長 次に、吉田宣弘君。
#144
○吉田(宣)委員 公明党の吉田宣弘でございます。
 まず冒頭、このたびの福岡、大分における豪雨災害でお亡くなりになられた皆様に謹んで哀悼の意をささげますとともに、御家族の皆様、また被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。
 菅官房長官、お戻りでございますので、冒頭、一問お願いいたします。
 この豪雨災害では、大雨による想像を絶する激流が、想像を絶する大量の流木とともに、被災地で暮らしていらっしゃった方々を直撃しました。
 けさの時点で、死者が二十一名、行方不明一名、連絡がとれない方が二十六名、避難指示や避難勧告によって現実に避難をなされている方が一千二名という状況をお聞きしております。発災から四日たった昨日の時点でも、大分では二百二十名の方が孤立しているという厳しい状況です。
 公明党は、福岡県本部代表の浜地雅一衆議院議員を初め九州関係の衆参の国会議員が、被災直後の六日木曜日、七日金曜日と連続で福岡、大分両県の被災地に入り、状況の把握や情報収集に努めました。昨日も、石井国土交通大臣とともに被災地入りをして、被災状況のさらなる把握に努めているところでございます。
 政府におかれましては、行方不明者の捜索、連絡がとれない方の安否確認、人命の救助、救援、必要な援助物資の提供への協力など全力を傾けていただきたいと思います。また、ライフライン等の復旧にも全力を傾けていただきたい。特に、福岡県、大分県と協力をして情報収集に努めていただき、早期に激甚災害として指定していただきたく、強く要請をさせていただきたいと思います。避難所に避難しておられる被災者を初め、不安な日々を過ごされている方々へ寄り添う取り組みをぜひお願いしたいと思います。
 菅官房長官、被災され、不安な日々を過ごされている皆様へ、その受けとめをお聞かせいただければと思います。
#145
○菅国務大臣 まず、このたびの災害により亡くなられた方の御冥福をお祈りしますと同時に、被災された方々に対し、心よりお見舞いを申し上げる次第でございます。
 今回の梅雨前線に伴う豪雨は、地域においてこれまで経験をしたことのない異常豪雨でありました。特に、福岡、大分両県においては、人的被害に加えて、家屋の全壊や土砂崩れなどによる孤立、甚大な被害が発生しております。
 被災者の皆さんには、大雨による大きな被害を受けた地域の姿を目の当たりにし、避難所等で大変不安な日々をお過ごしだというふうに思います。政府として取り組むことは、まさに救命救助、全力でありますけれども、同時に、被災地、避難場所において生活をしている皆さんのさまざまな御要望にもしっかり応えていくことが極めて大事だというふうに思っています。
 政府としては、この被災が発生した段階で、すぐに政府から両県に対してチームを送りました。そして、被災地の課題やニーズを的確に酌み上げて、そこを実行に移していきたいというふうに思っております。政府としては、できることは全て行う、やる、その決意のもとに取り組んでいるところであります。
 地元から、激甚災害指定、強い御要望があります。被災自治体の皆さんの御協力をいただきながら、できることはできる限り行いたい、その思いであります。
 特に、きのうは非常に避難場所が高温だったということでもありました。まさに、クーラーの装置も全避難場所にすぐに入れるように、そういう手配だとか、あるいは熊本県の地震の際に避難生活を温泉で送られた方が非常によかった、そういう検証もありましたので、そうしたことも今手配済みでありますので、政府としてできることは全て行いたい、その思いで頑張ります。
#146
○吉田(宣)委員 きめ細やかな対応への御決意、本当にありがとうございます。我々公明党も、また私自身も、全力を挙げてこの災害の復旧復興に全力を込めていきたいと思います。どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。
 では、質問に入らせていただきます。
 まず、国家戦略特区における規制改革の意義についてお聞きしたいと思います。
 大学の設置は文部科学省の管轄です。獣医学部は、新設提案の内容の適否以前に、およそ新設は一切認められないこととされています。五十二年間、更新がありませんでした。これは文科省の告示によって、そのようになっております。
 この連合審査で議論の対象になっている愛媛県今治市における加計学園による獣医学部新設は、この文科省の告示によってこれまでは行うことができなかったということです。これを国家戦略特区によって行おうとするもの。国家戦略特区の趣旨は、岩盤規制に穴をあけることにあると承知をしています。そして、国家戦略特区は、特区において規制を緩和し事業を実施することで、結果、国民の経済活動の促進や福祉の向上に資する効果が見込まれるなどの場合に、特に法が認めて規制を受けない取り組みを、いわば試験的に展開し、規制改革につなげる試みと理解をしております。
 そこで、まず国家戦略特区による規制改革の意義について、山本幸三大臣より、より丁寧な説明を伺いたいと思います。
#147
○山本(幸)国務大臣 委員御指摘のように、国家戦略特区は、地域を狭く限るかわりに、長年にわたり改革ができていない岩盤規制全般について、改革の突破口を開いて規制改革を実施しようとするものでありまして、これにより我が国の潜在力を解き放して経済の活性化を図ろうとするものであります。
 国家戦略特区には、これまで、医療、福祉、雇用、教育、農業、観光、都市再生などの幅広い分野において、五十項目を超える規制改革を実現してまいりました。
 規制改革の効果というのは、簡単に言えば、より消費者のために、消費者の利益に資するような、新規参入を図るなどによって改革をやるということであります。
 このように、国家戦略特区は、長年実現できなかった規制改革や、これらを活用した事業を数多く実現しておりまして、産業の国際競争力強化や国際的な経済活動の拠点形成、そしてまた、国民生活の利便に資する、大きな貢献を果たしているものと考えております。
#148
○吉田(宣)委員 これまで何度もこのような御説明をいただいてきたところと思いますけれども、質疑の冒頭に当たって、国民の皆様にいま一度確認をしていただきたく、質問をさせていただきました。
 では、ここから、特区の検討プロセスにかかわってこられた、特区ワーキンググループの委員をされている原参考人にお話をお聞きしたいと思います。
 まず、加計学園の獣医学部新設に関連して、愛媛県今治市に特区を指定した経緯について御説明いただければと思います。
#149
○原参考人 お答えいたします。
 国家戦略特区の区域は、当初は東京、関西などの六区域、次に平成二十七年八月の二次指定で愛知県、仙台市、仙北市を追加、その後、平成二十七年十二月の三次指定で北九州市、千葉市、広島県とともに今治市を指定しました。
 今治市からは、獣医学部の新設のほかに、しまなみ海道のサイクリングブームを後押しするため、サイクリストに対して十分なサービスを提供できる外国人材の受け入れ、また、道の駅への民間参入、また、以下は既存の制度の活用ですが、若手の公務員を民間企業に送り込むための人材流動化センターの設置、橋の保守点検のためのドローンの活用といった御提案をいただきました。特区のワーキンググループのヒアリングに私も参加いたしましたが、チャレンジングな規制改革課題に挑み、同時に具体性と実現可能性を伴った提案でありました。
 国家戦略特区は、これまでは誰もができないと思って諦めていた岩盤に、ドリルの刃となってチャレンジする自治体や事業者とともに、規制改革を地域限定で実現し、その成果を広げていく仕組みです。こうした国家戦略特区の趣旨にまさにふさわしい地域であると、私を含め、特区ワーキンググループの中で認識を共有いたしました。
 その後、特区ワーキンググループでの検討結果も踏まえ、十二月十五日の特区諮問会議において、三次指定の対象地域の一つとして決定されたものであります。
#150
○吉田(宣)委員 質問を次に進ませていただきます。
 では、これまで議論もたくさんされておりますけれども、獣医学部の新設は、これまで認められなかったことを、国家戦略特区によって新設が認められるようになったというところでございます。
 そこで、お伺いしたいのは、獣医学部新設を認めた理由は何であったのか、その経緯も踏まえて、原参考人からお話をお伺いしたいと思います。
#151
○原参考人 お答えいたします。
 まず、今回の規制改革は、大変控え目な規制改革であるということを申し上げたいと思います。かつて、小泉内閣のときの規制改革会議の前身では、事前規制から事後チェックへの転換を貫徹して、大学や学部の新設全般について、設置認可をやめる、届け出をすれば自由に新設できるようにする、そういった議論が、かなり大胆な議論がなされていたこともありました。これは実現していません。
 今回の規制改革では、当時のような認可をやめるといった議論をしているわけではありません。獣医学部については、現状では、もう先ほど来再三お話がありますように、認可の申請を一切門前払いするという制度になっている。これを改めて、新設の認可申請を自由にできるようにするというものであります。
 また、今回の規制は、国会で審議された法律ではなくて、文科省の告示であります。国会で議決された法律では、学部を新設するときは認可が必要と書いてあります。一方で、文部科学省の告示では、獣医学部は一切認可しないとルールを大きく書きかえているわけであります。そういった意味で、あまたの岩盤規制の中でも、かなり異様な規制ということではないかと思っております。
 規制の根拠について、これは先ほども御答弁いたしましたが、獣医の需給調整とされているわけですが、現実には既に破綻していると思っております。まして、今後数十年を見据えて、現在の施策によって機能していくとは到底思えないということであります。
 特区ワーキンググループでは、平成二十六年以降、この問題を何度も議論してまいりました。新規参入を一切禁止する規制の合理的な根拠を繰り返し求めてまいりましたが、十分な説明はなされませんでした。このプロセスの中では、文部科学省とも何度も議論を重ねてまいりました。立場は異なりましたが、お互いの主張をぶつけ合って、理解し合えるように議論をしてきたつもりであります。
 特区ワーキンググループでこの問題を扱った回数は、平成二十六年八月以降、公式の会議で、私が数えた限りで十回ございます。その結果として、平成二十八年十一月の特区諮問会議決定、平成二十九年一月の共同告示、さらに区域会議での決定という形で文部科学大臣に決断をいただき、最後は文部科学省さんと一緒になって同じ方向を向いて政策を決定したということでございます。
#152
○吉田(宣)委員 丁寧な御説明、本当にありがとうございます。
 私も、九州から選出をいただいておりますので、獣医師の偏在、不足というものは切実な問題だというふうに認識をしております。獣医師が偏在していることを是正する。今は偏在しているのでこれはしようがない。この事実は事実として、不足しているところがあることに関して手当てをすることは私は大切なことだろうというふうに思っております。手当てをする手段は、偏在を解消するか、人をふやすしかないわけです。偏在が現実にある以上は、これはしようがないわけですから、やはりふやすという手段も大胆に考えなければいけなかったのではないのかな、そのように私は考えたりもいたします。
 では、続きまして、また質問を続けさせていただきますけれども、加えて、これまでも、過去の委員会でも質問が山本大臣にもあったかと思いますけれども、いわゆる日本再興戦略に記載されている新四条件ですね。この四条件については、各省がこの四条件を充足していなくてはなりません。そのことは、あるいは今般の今治市における獣医学部新設においても妥当するところでございます。
 これまで山本幸三担当大臣は、委員会でもさまざま説明をされてきていただいておりますので、ここでは原参考人から、この四条件の充足についてお話をお伺いしたいと思います。
#153
○原参考人 お答えいたします。
 まず前提として、この決定の位置づけについて申し上げたいと思います。
 平成二十七年六月の決定は、日本再興戦略、いわゆる成長戦略の中の一項目です。成長戦略の中では一般に、何かをやらないという決定をすることはないわけであります。つまり、これは新設をしないようにするための決定ではなくて、新設を前に進めるための決定である。平成二十七年度内という期限を切って、検討の際のポイントを示したものと理解をしています。
 また、そもそも規制の根拠の合理性を示す立証責任、これは山本大臣が何度も御答弁されていますように、規制の担当省にあります。いわゆる四条件もその延長上にあると理解をしています。
 その前提で、いわゆる四条件について、私は特区のワーキンググループの委員としてかかわってきた立場での認識を手短に申し上げたいと思いますが、まず一点目、既存の獣医師養成でない構想の具体化について、今治市の提案では、新たな分野での人材の育成、また感染症の発生拡大などの危機管理時に学術支援拠点として機能させるといった具体的な構想が示されていました。
 二点目、ライフサイエンスなどの獣医師が新たに対応すべき分野における具体的な需要について、今治市の提案に加え、その後、京都府からもライフサイエンス研究や水際対策強化に係る提案があり、より具体的な需要は明確にあったと認識をしておりました。また、製薬業界から、創薬の最先端分野で獣医師のニーズが拡大しているが十分に確保できていないといった声があることも認識をしておりました。
 三点目、既存の大学、学部では困難かについてですが、ライフサイエンス研究、水際対策強化などの新たなニーズについては、既存の大学、学部だけでは応え切れておらず、だからこそ新たな需要が生じていると認識をしておりました。
 また、文部科学省に設置された専門家会議が平成二十三年にまとめた意見でありますが、既存の獣医学部の教育内容について、非常に厳しい指摘がなされています。口蹄疫や鳥インフルエンザ、BSEの発生など、獣医療が多様化、高度化する中で、新たな分野への対応が十分とれていない、また、最低限共通的に教育すべき内容を十分に教育できていない大学がある、獣医師として求められる実践的な力を育む教育、これは実習などですが、に課題がある、大学ごとの分析として獣医師養成課程の規模の小さい大学に課題が多いといった指摘がなされていたわけであります。
 その後の改善はもちろんなされていると思いますが、残念ながら、これまでの経緯として、既存の大学、学部が必ずしも最先端の課題に応えていなかった、それどころか、基礎的な要請にさえ応えていなかったこともあったというように認識をしております。
 四点目、近年の獣医師の需要の動向も考慮という点であります。産業動物獣医師の確保に困っている地域が現実にあるということは、これまでも認識は共有されていたと思います。それから、新たな分野でのニーズも含めて、需給管理の観点からどうしても新設禁止を維持すべきということであれば、その根拠となる見通しを示していただきたいということを、平成二十六年以降、これは私ども特区のワーキンググループで文部科学省さんに繰り返しお願いをしてきたわけですが、結果として、これは示されませんでした。
 以上から、いわゆる四条件は満たされていると考えておりました。
 こうした議論も経て、最終的に四項目が満たされていることを山本大臣、松野大臣、山本農林水産大臣で確認をされて、特区での規制改革を進めたものと認識しております。
#154
○吉田(宣)委員 今の御答弁で、政府のこの四条件に対する認識とそれから諮問会議の認識がきれいに整合しているということが国民の皆様にもわかっていただいたのではなかろうかというふうに思います。
 ただし、今般の加計学園の獣医学部新設については、行政がゆがめられたのではないかとの疑念が生じております。行政がゆがめられたということは、手続が適正に行われなかったということと私は表裏であろうと思っております。
 そこで、国家戦略特区の認定の手続が適正であったか否かが重要になってくる。私の理解では、国家戦略特区の認定を受けたい自治体などが、規制緩和メニューを提案し、国家戦略特区諮問会議の意見を聞きながら、規制緩和メニューの追加を実現し、また、国家戦略特別区域会議の協力と合意のもと、国家戦略特別区域計画が策定をされ、諮問会議の審議を経て、総理大臣から認定される、そのように簡単にですが概略を理解しております。
 したがって、ここでは、政治家だけでない、民間有識者も参画し構成されている諮問会議の存在というのが、中立性、公平性の観点から極めて重要になってくるというふうに認識をしております。
 では、行政がゆがめられたとの疑念に対して、諮問会議はどのように応えておられるのか、原参考人から答弁を求めたいと思います。
#155
○原参考人 お答えいたします。
 まず、学園の理事長と総理が御友人であるということは、私自身、全く知りませんでした。特区諮問会議の民間議員五名も同様でありまして、資料をお配りしておりますが、六月十三日に共同で出した声明文の中で、「規制改革のプロセスに一点の曇りもない」、また、「今回の規制改革は、国家戦略特区のプロセスに則って検討し、実現された。言うまでもなく、この過程で、総理から「獣医学部の新設」を特に推進してほしいとの要請は一切なかった。」ということを表明しているわけであります。
 問題は、獣医学部の新設禁止という規制が正しく、それを変えたことがゆがめたということだと捉えるのか、あるいは、そもそもの規制がゆがんでいたと捉えるのかということではないかと思います。
 特区諮問会議の民間議員及び特区ワーキンググループでは、平成二十六年以来の議論の中で、そもそもの規制がゆがんでおり、これを改善する必要があるという判断をしておりました。判断に至る議論の過程は公開しており、公開することによって、今おっしゃられた中立性、公平性についても担保しているところであります。
#156
○吉田(宣)委員 まず、原参考人、四問にわたって質問に答えていただき、ありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたします。
 では、前川参考人にこれからお話をお聞きしたいと思います。
 前川参考人は、行政がゆがめられたと断定されておられる唯一の方であろうと私は思っております。在職当時にそのような主張をされたことはあったのでしょうか。辞職直前は文部科学省の事務次官として事務方のトップを務めておられたのでありますから、職責を果たすためには、そのときに行政がゆがめられたと御主張すべきではなかったのかなと私は感じております。
 文科省の再就職問題で御自身は辞職をなされておりますが、現役時代には主張をせず、辞職された後に行政がゆがめられたと表明されたのはなぜか、前川参考人からお話をお聞きしたいと思います。
#157
○前川参考人 国家戦略特区の制度のもとで今治市に加計学園の獣医学部の設置を認めるという結論に至るまでの過程におきまして、文部科学省といたしましては、これは今現にその職にある大臣や局長はなかなか口に出せないことだと思いますけれども、非常に無理を強いられている、無理が通れば道理が引っ込むという世界に押し込まれている、こういう感覚は共通に持っておりました。文部科学省の職員はみんな持っております。
 問題は、規制改革が行えるかどうかの問題よりも、その規制改革によって誰が恩恵を受けるか、そこに至るプロセスでありまして、これは文部科学省ではなく内閣府あるいは内閣官房で進められた手続でありますけれども、昨年の十一月九日の諮問会議の最終決定の案文の中に、文部科学省としては、既存の獣医学部ではできないような構想が具体化して、ほかの大学ではできない、そういう条件を盛り込もうとしましたけれども、それははねられました。
 また、私どもが関知しない、広域的に獣医学部が存在しない地域に限り認める、こういう条件が付されたわけであります。これは山本大臣もおっしゃっていますし、また質問主意書の答弁書の中でもはっきりされておりますけれども、一都道府県を超える広い地域のことだということでございますから、この条件によって京都産業大学が排除された、これは明らかだと私は思っております。
 さらに、その後に、共同告示の案文の中に、三十年四月開学に限るという条件が入りました。これも、できるのは、京産大学はできないわけでありますから、加計学園しか残らないわけであります。
 こういった形で、順次条件を付すことによって、結果的に今治市の加計学園しか残らない、こういう形に持っていった。これはなぜなのか、そこがブラックボックス化されている。非常に不透明であります。文部科学省からはうかがい知れない部分があるわけであります。
 私どもは、なぜ三十年四月なのか、これは結局わからずじまいなんです。三十年四月ということについては、総理の御意向であると聞いているとか、あるいは官邸の最高レベルが言っていることであるとか、総理はお尻を切っている、そういう表現でしか説明されていないわけでありまして、なぜ三十年四月でなければならないのかということについては、文部科学省は全くわからないままになっております。
 そういった意味で、現職はなかなかそれは言えませんが、私はやめておりますので、はっきり申し上げさせていただきますけれども、非常に不合理な意思決定プロセスだったということを申し上げたいと思います。
#158
○吉田(宣)委員 私の限られた時間を随分使っていただいて御説明いただいたわけですけれども、次に問いも随分控えておりますから、前川参考人にお聞きをしたいところですけれども、少し言いっ放しにさせていただきたいと思います。
 加戸守行前愛知県知事は、今般の前川参考人の行動について……(発言する者あり)済みません、訂正いたします。前愛媛県知事です。前川喜平氏は文部科学省時代の私の部下、獣医師不足を解決できない文科省の態度を反省すべきだ、悲しいと、産経新聞の取材に応じておられます。また、教育再生実行会議において、四国の獣医師の不足について、これは三度にわたって訴えておられます。このお訴えについては前川参考人もお聞きになっておられるかと承知をしておりますが。
 私は、獣医師が不足している現実のもとに獣医師をふやさないと規制してきた文科省は、やはりその現実の是正について一定の責任は当然負っているだろうと思うわけです。その告示を、法律でもない告示で獣医師をふやさないということに、私は、残念ながら、この現状は理由にならないというふうに思っております。
 時間の関係で質問を進めさせていただきますけれども、今回の文科省と内閣府の情報開示、調査のあり方、姿勢、これは批判を受けました。我が党の漆原中央幹事会会長の指摘もあり、総理の指示で文科省は再調査を行っております。今回の件で、文書管理のあり方も反省を踏まえて検討をされなければならないと私は感じております。
 文科省の文書と内閣府の文書に整合性が問われたのは、これは事実です。また、個人メモが共有フォルダに保存されていたということもありました。
 文書管理の問題は国民に説明責任を果たすという重要な意義を有しているという意味におきましても、文書管理のあり方について、管理プロセスの透明化など、これまで以上により適切な取り扱いというものを私は強く求めたいと思います。
 この件について内閣府の御認識をお伺いさせていただければと思います。
#159
○田中政府参考人 お答え申し上げます。
 公文書管理につきましては、現在と将来の国民への説明責任を全うするため、極めて重要な制度であると認識しております。
 制度官庁としては、公文書管理制度の重要性を踏まえ、行政文書の管理に関するガイドラインの見直しや各府省の職員の公文書管理に対する意識を高めるための研修の充実等を通じて、各府省における公文書管理の質を高めるための不断の取り組みを行ってまいりたいと考えております。
 ガイドラインの見直しにつきましては、公文書管理委員会においてまさに御議論いただいているところでございまして、国立公文書館等へ移管すべき歴史公文書等の範囲の明確化、保存期間一年未満の行政文書の取り扱い等の論点についてさらに検討を進め、年内にも改正をすることを目指したいというふうに考えております。
 他方、内閣府自身における公文書管理につきましては、一般論として、これまでも公文書管理法及び内閣府本府行政文書管理規則等にのっとった適切な公文書管理が行われるよう努めてきたところでございます。
 獣医学部の新設について申し上げれば、特区の指定、規制改革項目の追加、事業者の選定のいずれのプロセスも関係法令に基づき適切に実施してきており、その過程は可能な限りオープンにしてきたところでございますが、ただいまの吉田議員の御指摘を初めとして、先般の国家戦略特区法改正における附帯決議など、いろいろな御意見をいただいていることを踏まえ、公文書管理の適正化やプロセスの透明化、情報公開等をさらに進めるよう努力してまいりたいと考えております。
 また、現在、政府全体として、行政文書の管理に関するガイドラインの改正など、公文書管理制度の見直しを行っていることを踏まえ、規則の改正及び研修の充実など、管理の質の向上に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
#160
○吉田(宣)委員 国民の皆様に説明責任をしっかり果たし抜いていくためには、やはりきちっとした文書管理、これが求められているというふうに私は思います。
 時間が参りましたので終わらせていただきます。ありがとうございました。
    〔秋元委員長退席、永岡委員長着席〕
#161
○永岡委員長 次に、大串博志君。
#162
○大串(博)委員 民進党の大串博志でございます。
 早速質問に入らせていただきたいと思いますが、その前に、今般の九州北部、福岡、大分を中心とする豪雨による災害、私も地元に帰って、その近辺で確認させていただきましたが、極めて大変な災害でございます。多くの方々が命を落とされ、心からお悔やみを申し上げますとともに、復旧復興、そして被害を受けられた皆さんへの当面の支援、そして生活の再建に政府としても全力で力を注いでいただきたいと思います。
 影響は広域に及んでおりまして、当該地域のみならず、例えば、筑後川という河川を通じて流木が大量に有明海に流れ込んでいるという状況もございます。残念ながら、その有明海においても亡くなった方の御遺体が見つかる、こういった大変痛ましい状況でございます。
 これから生活や経済においても大変広域な影響を流域全体にもたらすと思いますので、政府においては、ぜひ遺漏なき対応をお願い申し上げたいというふうに思います。
 さて、今回の審議でございますけれども、加計学園問題、もちろん森友学園問題も初めですけれども、やはりこれはスキャンダラスなそういう問題ではなくて、疑惑追及のみならず、税金の使い道という政策の問題としてしっかりたださなければならないと思っています。すなわち、総理に関係が近かったら学校をつくる許可が特別におりて、そこには私学助成金という大きな補助金が行くことになるわけですね。
 ですから、私たちの税金の使い道が人間関係の官邸との近さによってゆがめられるのではないか、こういう疑念があってはいけない話、そういう政策の話として、しっかりそういうことがないということを確認していく必要が私たち国会としてはあると思いますし、かつ、政府はそれに対して説明責任をしっかり果たすべきだと私は思います。
 きょう、参考人として前川前文科事務次官に来ていただきました。ありがとうございました。これに比べ、政府の方には、私、参考人として和泉首相補佐官と木曽内閣官房参与も求めました。後ほど議論させていただきますけれども、大変重要な鍵となる人であると私は思っています。にもかかわらず、政府の人であるにもかかわらず来ていない。これは、私は非常に、総理は情報を開示してかつ国民に説明すると言いながら、全くそれとは違う動きになっていると思うんですね。
 さらには、きょう、パネルも見ていただきますけれども、このパネルに関してまで、直前まで、これまで出した、国会で使った写真のパネルであるにもかかわらず今回はだめだとか、前より情報開示、説明責任が後退しているんじゃないかと思うんですよ。
 こんな状況で、とても、安倍総理が口では言っている国民への説明責任を果たすという状況にはほとんどなっていないと思いますよ。きょうはその辺を追及させていただきたいと思います。
 まず、前川参考人にお尋ねさせていただきたいと思いますけれども、この加計学園問題、先ほど行政がゆがめられたという話をるるいただいております。その中で、背景に官邸という存在があったという発言をいただきました。
 背景に官邸という存在があったということ、どういったところからお感じになったのか、この点に関してお聞かせいただけたらと思います。
#163
○前川参考人 この問題は、最終的に今治市の加計学園だけが事業者になったというその決定プロセスに問題があるということを先ほど来申し上げているところでございます。
 その際に、問題点といたしましては、国家戦略特区の目的である国際競争力の強化あるいは国際拠点の形成、そういった目的にかなうのかどうか、あるいは、四条件と言われる条件を満たしているのかどうか、こういったところについてのきちんとした検証、検討が行われていないということ。また、非常に不透明な政治的なプロセスの中で、広域的に存在しない地域に限り、あるいは三十年四月開設といった条件が付されていったというプロセス。また、京都産業大学、京都府が提案していたにもかかわらず、その京都府、京都産業大学の提案と今治市の提案との間できちんとした比較検討が行われたという形跡がない。
 こういったところから、不公平であり不透明であるという部分が多いわけでありますけれども、私の個人的な経験から申し上げて、昨年の九月から十月にかけて、和泉総理補佐官から呼び出しを受けまして、九月の上旬には、和泉補佐官から特区における獣医学部の新設についての文部科学省の対応を早く進めるようにという要請があり、その際に、総理は自分の口からは言えないから自分から言うのである、こういうお話もございました。
 また、さらに、十月にも呼び出しがありまして、早く進めるようにという督促があったわけでございますけれども、文部科学省としてはその十月の半ばの時点にあってもまだ態度を決めかねていたという事情がございました。私としては、その際には、まだ検討中であります、そういった答弁をしたというふうに記憶しておりますけれども、このような官邸サイドからの働きかけが私にも直接あった。
 また、八月の時点でございますけれども、木曽内閣官房参与からも働きかけがございましたけれども、木曽さんの場合は、内閣官房からというよりは、加計学園理事としての要望であったのではないかというふうに思っております。
#164
○大串(博)委員 今のことをパネルにまとめさせていただきましたけれども、これは報道されている文科省への働きかけのルートです。
 これは、報道されている文科省への働きかけのルート、当然のことをここに書いたんですけれども、これすら与党の皆さんから消せと言われたんですよ。そんなことを、タイトルがマスキングされていますけれども、こんな情報隠しまでなぜしなきゃならないのかというところからこの議論は始まっているんですよ。
 そして、ここにありますように、おおむね、ざっと言うと四ルートほど私たちは確認しなきゃならないものがあると思っているんですね。
 一番目のルートが、先ほど話がありました木曽内閣官房参与からの働きかけですね。これは、今話がありましたように、加計学園の理事でもいらっしゃいますし、千葉科学大学という加計学園系列の大学の学長さんでもいらっしゃいます、この木曽さん。こういった関係の方がよろしくと言われたということを言われた。
 和泉洋人首相補佐官、この方は安倍晋三首相の直属です。総理補佐官というのは総理直属ですよ。これは、私も総理補佐官という仕事をしました。官邸の中に常にいて、総理と不即不離、常に連絡をとりながら、いろいろな意見調整、やはり政府との関係、あるいは党との関係、いろいろやるわけです、外部との関係も含めて。その方が、先ほど、前川さんのところに来られて、総理が言えないから自分がかわりに言うということで、手続を急ぐようにというふうに言われたということであります。
 前川参考人にお尋ねしたいんですけれども、前川参考人は、数度にわたって、この和泉洋人総理補佐官がキーマン、非常に重要な役割を担っていたのではないかというふうに言われていますけれども、これはどういうところから感じていらっしゃいましたでしょうか。
#165
○前川参考人 直接的な理由は、私自身が和泉補佐官から強い要請を再三にわたり受けたということでございます。
 さらに、そのほかの事情といたしましては、その後新たに見つかりました十月二十一日付の文書、これを拝見いたしましても、和泉総理補佐官がさまざまな行動をとっておられるという事情がうかがい知れるわけでございますし、また、官邸の中にあって、特区制度を熟知しておられる方である。そもそも、官邸の中で一番特区制度をよく知っておられるのが和泉補佐官である。そういったことからいって、和泉補佐官がさまざまな計画の策定といったことにかかわっておられたのではないかと私は思っている次第でございます。
#166
○大串(博)委員 木曽さん、そして和泉さんの関与に関して、前川さんは今のようにおっしゃっていらっしゃるわけですけれども、政府として、これは国会で何回か質疑があって、和泉さん、そして木曽さんのことに関して答弁書も出ておりますけれども、政府として、和泉さん、そして木曽さんの、先ほど前川さんがおっしゃった関与に関しては、記録がなくて確認できないということになっているんですね。
 この確認できないという言葉も今回キーワードでございまして、文科省が最初、例の八枚の紙、これが出たときに、一旦調査をして、確認できないといってそのままにずっと伏せ続けたというこの言葉が確認できないなんです。これが、少しの時間を経た後、再調査をした後、文科省は、もう一回確認したら出てきましたといって、八枚の紙のうち幾つかは認めました。
 この確認できないということは私は非常に腑に落ちないところがあるんですけれども、前川参考人にももう一度お尋ねしたいと思うんですが、木曽参与がいらっしゃったとき、そして、より重くは和泉総理補佐官がいらっしゃったとき、具体的には、特に和泉さんはどういうふうに発言されたんでしょうか。そして、場所はどこで、時間帯は何時ごろで、どういう経緯でそこに行かれたのか。特に和泉総理補佐官の場合の方が私も非常に力的には重いと思いますので、和泉総理補佐官が思い出しやすいように、もう少し具体的なところがもし御記憶あれば、お聞かせいただければと思います。
#167
○前川参考人 まず、時系列的に申し上げますと、木曽内閣官房参与が私のところを訪ねてこられたのは八月の下旬でございます。日中の普通の勤務時間内だったというふうに記憶しておりますけれども、二、三十分、私の部屋におられまして、木曽当時の参与は私の文部省における三年先輩に当たる方でございますので、さまざまな話をしていかれた中に、今治における獣医学部の新設の手続を文科省として早く進めてほしい、こういう御要望がございました。木曽さんはそのとき既に加計学園の理事でございましたから、私はこれは加計学園の理事としての陳情であるというふうに受けとめたわけであります。
 ただし、先輩がおっしゃっているからといって、再就職先のために働きかけをしておられるということはわかりましたけれども、だからといって文部科学省としての意思決定を曲げるわけにはいかないということは感じましたので、私は、担当課には、木曽さんが来られてこういうことを言っていったということを伝え、また、その際に、今治市における獣医学部の新設の問題についての十分な説明も、私の記憶では、その際に、木曽さんからの御要望があった後で、担当課から詳しく聞いた記憶がございます。
 和泉総理補佐官からは、これは九月の上旬でございますけれども、ちょっと来てくれということで、官邸四階の和泉補佐官の執務室に呼ばれまして、伺ったわけであります。それは、私はあらかじめ案件が何であるかは承知しておりませんでしたけれども、伺ってお話を聞いたところ、やはり国家戦略特区における獣医学部の新設について文部科学省の手続を早く進めるように、こういうお話でございまして、その際に、総理は自分の口からは言えないから私がかわって言うのだ、こういう御発言があったわけであります。
 私は、これは文部科学省としてもなかなか厄介な案件であるという認識を持っておりましたので、その時点では特段の返事をすることなく、承って帰ってきた、検討しますぐらいのことは言ったと思いますけれども、それで帰ってきたということでございます。
 和泉補佐官との関係では、この件以外にもいろいろと和泉補佐官から頂戴している要請あるいは指示といったものがございましたので、九月、十月の間、何度か行き来をしておりますけれども、その後、十月の半ばになりまして改めて呼び出しがございまして、伺ったところ、この獣医学部の件、早く進めるように、こういうお話でございました。その時点で、文部科学省としてまだはっきりとした方針を定めていない時点でございましたので、引き続き検討中である、このようにお話を申し上げた記憶がございます。
 私が記憶しているのは以上でございます。
#168
○大串(博)委員 詳細に語っていただき、ありがとうございました。
 和泉総理補佐官のところで、総理が自分の口から言えないから自分が言うということで言われていらっしゃるわけです。総理補佐官です。かつ、今言われたように、呼び出しがあって九月の上旬と十月に行かれていらっしゃるわけですね。呼び出しですよ。総理補佐官から呼び出しですよ。私は、これを和泉補佐官が覚えていない、確認できないというのは、これは何年も前の話ならわかりますけれども、たかだか一年以内前の話ですよ。私、あり得ないと思うんですよ。だから、どっちが正確じゃないことを言っているのかということを突き合わせなきゃいけないと思うんです。
 しかも、和泉補佐官は明確に、総理の口からは言えないからと。総理を背景に、多分総理から何かを言われていらっしゃるんじゃないかと私はそんたくします。そういうふうな背景が極めて重要な論点だと思うんですね。
 前川参考人にお尋ねいたします。
 今、非常に詳細に木曽内閣官房参与とのやりとりやあるいは和泉洋人総理補佐官とのやりとりをお語りいただきましたけれども、これはいいかげんな言い方ではいけないと思うんですね。やはりきちっと、事実がどこにあるか、真偽をはっきりするような場できちんとしなきゃいかぬと思うんです。
 きょう参考人として来ていただいて、非常に大事なことだと私は思いますけれども、やはり、和泉さん、木曽さん、確認できないと数カ月前のことを言われている、呼び出したにもかかわらず確認できないと言われている。ここは、これをただすために証人喚問として来ていただいて、虚偽の答弁をした場合にはそれが罪になるという中で議論をさせていただくのが、私は、一番、政府が説明責任を果たすんだったら早道だと思うんです。
 前川参考人にもお尋ねさせていただきますけれども、かつて記者会見の場でこういうことをお話しになって、もし証人喚問として国会に呼ばれればそれはお応えするつもりであるというふうにおっしゃっています。証人喚問の場というのは、御存じと思いますけれども、そこで事実と違った話をすれば、それは罪に問われるという場でもあります。非常に重い場でもあります。そういう場においても、前川参考人におかれましては、もし国会で和泉首相補佐官らと参考人招致、どういう枠組みになるかわかりませんけれども、そういった証人喚問というような場があったら事実を同じく語っていただけるかどうか、御存念をお聞かせいただきたいと思います。
#169
○前川参考人 改めて委員会から証人喚問ということであれば、お受けするつもりはございます。
#170
○大串(博)委員 私は、この問題は総理に直結する話だと思っています。総理に一番近い人、総理補佐官、和泉さんが言葉として、総理の口から言えないから自分が言うということで、文部科学次官を呼び出して昨年の九月に指示をされている、そういった状況になっているわけです。ところが、和泉さんはそのことを確認できない、覚えていない、こういうふうにおっしゃる。そこで、国民の皆さんは、一体どこに真実があるんだろう、総理は指示をしたんじゃないかというような疑念が漂っているわけです。
 この疑念を晴らすためには、和泉総理補佐官そして木曽内閣官房参与、このお二人を国会の場に証人として来ていただいて真実を語ってもらうのが一番いいと私は思いますけれども、菅官房長官の御見解を求めたいと思います。
#171
○菅国務大臣 和泉補佐官から聞き取りしましたところ、本件について総理からの指示を受けたことはないと言っています。そして、本人は獣医学部の新設に関して文部科学省に対して指示はしていないというふうに聞いています。
 国会のことでありますから、国会でお決めいただければと思います。
#172
○大串(博)委員 前川さんがおっしゃっていることと和泉さんがおっしゃっていることが食い違っているわけですね。ですから、国会の場で証人喚問という、事実と違うことを言ったら罪になる場というところで真実を明らかにするのが一番早道だろうと思うんです。
 総理は、記者会見を通じて何度も、国民に丁寧に説明責任を果たすとおっしゃっています。であれば、今、前川さんは、証人喚問という極めて重い場で問われればお答えすると言われました。政府としても、国会のことは国会で決めるのみならず、国会で決まれば、和泉総理補佐官と木曽内閣官房参与、証人喚問の場に出していただけますか。
#173
○菅国務大臣 何回となく質問を今日までありましたけれども、国会のことは、従来、全て国会で決めておられるわけでありますから、政府としてはそれに従います。
#174
○大串(博)委員 安倍総理とこの件に関して議論されているかどうかをお尋ねしたいんです。
 安倍総理の補佐官なんです。安倍総理の口から言えないから自分が言うというふうにおっしゃっているんです。だから、事実の解明をするためには、この点、極めて大事だというふうに思うんです。
 国会で決まれば、今、それには従いますとおっしゃいましたですね。和泉補佐官と木曽内閣官房参与を証人喚問の場に出してもらえる、従いますとおっしゃいました。
 安倍総理は自民党の総裁でもいらっしゃいます。国会対策全般に関しても恐らく、基本は自民党の国対に任されていらっしゃるのかもしれないですけれども、ここというところはやはり指示を出される立場にあられると思うんですね。
 ちょっとお尋ねしますけれども、安倍総理は、よもや、私たちは和泉総理補佐官や木曽官房参与の証人喚問を求めています。これは国会に求めている。これに関して安倍総理は、これを拒むということを、党の総裁として、党組織の中で自分の意見として証人喚問を拒むということはスタンスとしてとられないという理解で、官房長官、よろしいですか。
#175
○菅国務大臣 今日に至るまで、国会のことは国会で決めていただく、ずっとそのスタンスで来ております。
#176
○大串(博)委員 官房長官、この件は安倍総理とお話しになられましたか。安倍総理はどういう考えでいらっしゃいますか。お答えください。
#177
○菅国務大臣 総理は常日ごろから、国会のことについては国会に委ねる、これをずっと私どもは言ってきていますよ、政権発足以来。それが方針です。
#178
○大串(博)委員 国会で決める際に、証人喚問として、和泉さん、木曽さんに来てもらうという話が上がってきたときに、総裁として、それを拒むということはないのですねということの確認なんです。
 この点、官房長官が答えられないのであれば、確かに官房長官は政府の方でいらっしゃいます、党の総裁の立場も兼ねていらっしゃる安倍総裁にこの場に来ていただいて語ってもらわざるを得ないと思いますが、官房長官、いかがですか。
#179
○菅国務大臣 まず、和泉補佐官は、本件について総理から指示を受けたことはないと言っています。そしてまた、獣医学部の新設に関して、文部科学省に対して指示はしていない、このように報告を受けています。
 国会のことについては国会で決めていただく、それに政府は今日まで従ってきました。
#180
○大串(博)委員 この点は、私、今回の問題の国民のもやもや感を解く一番早道であり、近道であり、鍵であろうと思っているんです。ですから、これだけお尋ねさせていただいています。
 前川参考人は、国会で決まれば証人喚問にも応じると言っていただいています。総理にもぜひ、私たち、聞かせていただきたいと思います。この応えぶりが全てをあらわすと思うんです。総理が証人喚問に関して、もごもごと口ごもるようであれば、ああ、やっぱり総理に分が悪いんだなと私は思いますよ。総理がすっぱりと、わかりました、証人喚問、和泉さんも木曽さんも受けましょうとはっきり言われるのであれば、それは、どちらがどうなのかということを見たいと私は思うと思います。そこが、国会のことは国会でなどと、もごもごと言われるようでは、事実の解明に後ろ向きなんじゃないか、総理の方が正しいことを言っていないんじゃないか、こういう思いになると思うんですね。
 ですから、ぜひ、委員長、総理に予算委員会の場に来てもらって、しっかりとこの点も含めて語ってもらうということをお願いしたいと思いますので、よろしくお願いします。
#181
○永岡委員長 ただいまの御意見、私が特に総理に直接申し上げるような立場ではございませんが、ただいまの件につきましては、委員会のことでございますので、理事会で協議をいたしたいと思います。
#182
○大串(博)委員 はい、よろしくお願いします。
 それから、これが、1、2、極めて大きなルートだったと思うんですね。
 前川参考人にもう一つお尋ねしたいと思うんですけれども、総理の口からは言えないから自分から言うということで、和泉総理補佐官から、とにかく急ぐように、こういうふうに言われたと。そういった中で、加計学園ありきという中で話が進んでいたということをおっしゃいました。
 どのような点で、加計学園ありきで物事が進んでいるなというふうに思われたのか。それはいつごろからだったのか。このことに関してお聞かせいただけたらと思います。
#183
○前川参考人 獣医学部の新設を求めている大学として、当時、文部科学省としてはっきり認識していたのがやはり加計学園でございまして、そのほかに関心を持っているというところがあるとは考えておりましたけれども、明確に獣医学部をつくりたいという意思を伝えてきているというところにつきましては、私の認識では加計学園しかないというふうに考えておりました。
 構造改革特区で要望してきたという経緯がございましたし、愛媛県知事からもそういったお話が担当の方に来ていたということもございます。したがって、この獣医学部の問題というのは、ほぼこれは加計学園の問題に絞られる、こういう認識は持っておったわけであります。
 また、担当の局においても、また国家戦略特区を担当している内閣府におかれても、暗黙の共通理解として、規制改革で設置を認めようとしているのは今治における加計学園の獣医学部だ、こういった暗黙の共通理解はあったというふうに考えております。
#184
○大串(博)委員 その点で、このいわゆる八枚の紙ですね。文科省の中で、最初ないと言われて、後からそのうち一部が見つかった八枚の紙。これに関して、文科省側と藤原審議官、内閣府、きょう藤原審議官来ていただいていますかね、の間で、答弁が違うわけですね。
 文科省が再度調査を行った結果、文科省においても紙が見つかりましたという中で、いろいろなことが語られています。その中で、文科省としては、総理の御意向、そして官邸の最高レベルが言っていること、こういったことに関しては、そういった発言があったというふうにペーパーで文科省は出していらっしゃるんですね。ところが、藤原審議官を初めとする内閣府の皆さんは、そういったことは言ってはいないと言っている。ここも意見が違うわけです。
 ところが、前川参考人にお尋ねしたいんですが、これは、私は、この点も前川参考人の言われることが分があるんじゃないか、こう思うんですね。それは、当時、文科省が発表されたこのスケジュール表があります。「今後のスケジュール」ということで、前川参考人、記者会見あるいはマスコミ等々にも、これは内閣府からつくらされた、こういうふうにおっしゃっていますね。先ほどの相関図でいいますと、藤原審議官等々から、九月の末、官邸の最高レベルというあの話があった後に、内閣府から文部科学省がつくらされたというふうに言われています。実際、こういうものが残っているわけですね。こういうものが残っている以上、内閣府が言うように、そういうことは言っていないというようなことは、私、ちょっと腑に落ちないところがあるんです。
 前川参考人にお尋ねしたいと思いますけれども、総理の御意向、あるいは官邸の最高レベルが言っている、こういったことは、当時、文科省として、やはりあるというふうに認識を組織としてされていらっしゃったのか。そして、それに基づいて、そうであれば、そういうことを言われるのであればこういうスケジュールをつくらなければならないのかなということで、このスケジュールを内閣府から言われて文科省がつくったのか。その辺の経緯に関してお聞かせいただけたらと思います。
#185
○前川参考人 このあたりの経緯も、本来、文部科学省の立場でのお答えであれば、大臣あるいは局長からお答えするのが筋ではないかと思いますけれども、私が現職のときの認識といたしましては、まず九月の下旬、終わりごろでございますけれども、担当の課の者が私のところに説明に参りまして、内閣府から伝達されたことについて、ペーパーを持って説明に来たわけであります。そのペーパーの中に、平成三十年四月開学を大前提に、逆算して最短のスケジュールを作成し、共有いただきたい、その後に、これは官邸の最高レベルが言っていること、こういう記載があるわけでありまして、私は、これは、文部科学省の者が内閣府、具体的には藤原審議官だというふうに私は認識しておりますけれども、内閣府から直接聞いたことを書きとめたものだ、そういうふうに考えておりますし、この記載内容については間違いないというふうに思っております。
 その結果として、文部科学省としては、本来文部科学省が国家戦略特区に係るスケジュールを作成するというのはおかしな話でございますけれども、依頼された仕事をしたということでございます。
 ただし、そのスケジュールの中では、文部科学省としてやはり盛り込まなければならないものを盛り込んでおりまして、農水省、厚労省も加わった上での方針をつくって、その三大臣がきちんと出席する形で諮問会議を開くとか、また、懸念事項としても、他の事業者が出てきた場合に、事業者選定には時間がかかるのではないかとか、教員の確保や施設整備の準備が間に合わないのではないか、こういった懸念材料も文部科学省の立場で盛り込んだ、そういったスケジュールをつくったという経緯があるわけでございます。
#186
○大串(博)委員 ここまではっきりと、前川前事務次官、当時のこととして、九月の下旬に官邸の最高レベルが言っているという紙を見せられて、それをベースに、こういう紙を、内閣府からの指示で、文科省として、これ、加計学園ありきですからね、今治市分科会というのが入っていますから、加計学園ありきでの、この三十年四月の開学に向けてのスケジュールをつくらされているわけですね。
 これに関して、内閣府藤原審議官は、これを、資料は内閣府にはなかった、そして、かつ自分たちは総理の御意向とか官邸の最高レベルが言っているというようなことは言っていない、こういうふうに言われています。ここも意見が違うわけですね。こういった点もやはり解決するには、証人喚問という、虚偽の答弁ができない場できちんと語ってもらう必要が私はあると思います。
 一番の当人であった藤原審議官にお尋ねしますが、国会で決まれば、藤原審議官も、このあたりの経緯に関して、証人としてこの場で答えていただけますでしょうか。お答えください。
#187
○藤原参考人 お答え申し上げます。
 ただいまの証人喚問云々の話でございますけれども、私、政府職員の立場で、ただいまにおきまして、御答弁を差し控えさせていただきます。
#188
○大串(博)委員 答弁を控えるような答弁じゃないんです。ここは、安倍内閣として、総理が言っている国民に丁寧に説明責任を果たすという、安倍内閣の方針でしょう、これを一職員に至るまで透徹されているかというのを確認したかったんです。
 確かに、証人喚問するかどうかは国会で決めます。国会で証人喚問するということが決まったならば、それに応えてくれますかという、その政府としての立場を聞いているんです。お答えください。
#189
○藤原参考人 お答え申し上げますけれども、私は政府職員の立場でございますので、政府の上司、今経産省にも勤めておりますし、大臣の御指示、それから、まさに国会のそういった御判断があると思いますので、この場での御回答は差し控えさせていただきます。
#190
○大串(博)委員 はかばかしくないですね。安倍総理が国民に説明するんだと言ったことが、一体どこまで政府の中にきちんと貫かれているのか。問題解決をはっきりさせるためには、証人喚問の場できちんと、事実しか答えられない場でやる、議論をする、これに決まっているじゃないですか。それを、今のような発言をするということ自体が、私は、安倍総理の丁寧に説明するという言葉が本当に政府全体に行き渡っているのかと疑問を持ちますよ。
 こういう点も含めて、だから私たち、先ほど委員長に申し上げているんですけれども、安倍総理にこの国会の場に来ていただいて、本当に国会の中できちんと、国会も含めて、国民に説明しようとしているのかというのを総理の口から語ってもらわないと、今のような答弁を、役人さんの方々が問題を隠蔽するような方向のように聞こえますけれども、繰り返すのであれば、全然説明責任にならないじゃないですか。
 先ほども言いましたけれども、委員長には、ぜひ安倍総理に来てもらいまして、国民の前にきちんと説明するというその姿勢を、この場で私たちに聞かせていただきたいというふうに思います。
 そして、萩生田副長官に聞かせていただきたいと思うんですが、十月七日の紙、十月二十一日の紙、ここも前川さんと萩生田副長官のおっしゃることが違います。ただ、私は、萩生田副長官のおっしゃっていること、ちょっと、本当かなと思えるところもあるんです。というのは、ほかの答弁で、真実と異なる答弁をされているからです。
 社民党の福島議員の問いに対して、加計孝太郎さんが総理の腹心の友と知っていましたかということを問われて萩生田副長官は、最近盛んに報道されるようになってからは知っていたというふうに言われましたね。国会で答弁です。
 ところが、これは二〇一三年五月の萩生田副長官のブログですよ。ここに、総理のところに行って、こうやって談笑している写真が載っけられているわけですよ。解説まで加えていらっしゃいます。
 こんなものまで二〇一三年の写真として上げられているのに、最近盛んに報道されるようになって加計さんと総理が友達であるということを知ったというような答弁は、私は虚偽答弁以外の何物でもないと思いますが、萩生田副長官、どうですか。
#191
○萩生田内閣官房副長官 お答えします。
 総理と加計氏が友人であることは、もちろん承知をしております。私は、二〇一四年五月の千葉科学大学開学十周年の記念式典に出席をしておりませんで、安倍総理が加計氏のことを腹心の友と表現されるほど古くからの親しい間柄であるということにつきましては、最近の一連の報道で承知をしたというふうに答えたところでございます。
#192
○大串(博)委員 まあ、国民の皆さんの目からすると、言い逃れをしたあげくの果て、違う事実を突きつけられて、また別の言い逃れをしようとしているというふうにしか聞こえないと思うんですね。やはり、これは全体、総理という存在と加計さんとの間柄という存在があって、私はいろいろなことが進んでいると思うんです。
 これは一昨年のクリスマスですね。この写真、これは国会でも何度も取り上げられました。しかし、きょうになって、与党の理事さんからはこれを出すなとこの期に及んで言われるわけですね。
 この辺もおかしいし、前川参考人に私はお尋ねさせていただきたいと思います。
 前川さん、去年の秋に総理と加計さんが親しいということをこの写真を見せられて知ったというふうに前川参考人はおっしゃいました、記者会見の中で。それはどなたからこの写真を見せていただかれたんでしょうか。恐らく、事務方の皆さんからかなというふうに思います。とすると、事務方もみんなこれを見て、安倍さんと加計さんは親しいんだ、こういう人ですよというのを、各省に持って、各省というか省内に持って歩いて、こういうことですからねということを確認し合うような、そういう、ある意味、証拠みたいになっていたんじゃないか。こうやって、総理の意向が政府全体に広まるような形になっていたんじゃないかと私は思うんですね。
 前川参考人にお尋ねします。
 去年の秋にこの写真を省庁の中で見せられたと。これはどういう経緯で、そのときどういう感想をお持ちになったのか。そして、役所の中に総理と加計さんは親しいんだ、こういった認識が殊のほかあったのではないか。この辺に関する御見識をお聞かせください。
#193
○前川参考人 総理と加計理事長とが御友人だということは、私は八月の終わりごろに担当課から説明を受けた際に聞いた覚えがございますが、今御指摘の写真は、これは十月の半ばごろに私は拝見いたしました。
 これは、私は出席しておりませんでしたけれども、獣医師会の皆様方が大臣のところに要請に見えた際にお持ちになったというふうに理解しております。その要請行動の際にお持ちになった、いろいろとたくさん資料がございましたけれども、その資料について、その事後に、担当課から私が、このような資料で大臣への要請があったという報告を受けたわけでありまして、その獣医師会からさまざまな資料をお持ちになった中にこの写真があったということで、どうしてこの写真をお持ちになったか、その獣医師会の意図はわかりませんが、私としては、この写真を見て、総理と加計理事長との間柄が極めて親密であるということを理解したわけでありまして、私以外に文部科学省の中でどれほどの人間がこの写真を見たかは、私は承知しておりません。
#194
○大串(博)委員 前川さんにお尋ねしたいと思いますけれども、先ほど、八月に担当課から聞いたとおっしゃいました。担当課から加計さんと総理が親しいということを聞かれたということは、それは担当課レベル、つまり事務方の担当課レベルまで、加計さんと総理は親しいということをみんな知っているという、こういう状況にあったんでしょうか。それが文科省全体の政策決定過程あるいは政府全体の政策決定過程に影響を与えかねないと思われたかどうか、考えをお聞かせいただきたいと思います。
#195
○永岡委員長 前川参考人、申しわけございません、持ち時間がもう切れておりますので、手短にお願い申し上げます。
#196
○前川参考人 友人関係があるということは多くの職員が承知していたと思いますけれども、それをもって政策上の意思決定に影響を及ぼすべきものではないということは、やはり考えていたと思います。
#197
○大串(博)委員 私たちが求めている証人喚問、そして安倍総理の国会招致、これをきちんとやれば、この問題は私は早い時間に解決できると思います。ぜひ政府・与党の真摯な取り組みを求めて、私の質疑を終わらせていただきます。
 ありがとうございます。
#198
○永岡委員長 次に、吉川元君。
#199
○吉川(元)委員 社会民主党の吉川元です。
 本日は、まず九州の豪雨の関係で少しお話を伺いたいと思います。
 今回の九州北部の豪雨災害で亡くなられた方の御冥福をお祈りし、被災された全ての方々に心よりお見舞いを申し上げます。
 さて、今回被災地となりました大分県の日田市、私の地元でもありますが、この土曜日に視察を行いました。日田市は五年前にも九州北部豪雨災害で甚大な被害が出た地域であります。今回の豪雨はこの五年前のものをはるかに上回るものだったというようなお話も伺いました。先ほど激甚災害指定のお話がありましたが、私からも迅速な対応をぜひお願いしたいというふうに思います。
 加えて、現地を見た感じですけれども、避難所に避難されている方々の環境が決して良好ではないということです。日田は御存じのとおり、全国でも最も気温が高くなる地域ですが、避難所の中には空調設備が整っていないというようなところもございます。
 現在、地元の皆さん、例えば、日田は温泉がありますが、温泉旅館の皆さんが無料でお風呂を開放するなど、いろいろな努力をされておられますけれども、やはり今から暑くなっていくということで、熱中症の心配も出てまいります。ぜひ現地の要望をしっかり聞いていただき、避難所の環境の改善に御尽力いただきたいということ。
 それともう一つ、今回の水害を私も見てまいりましたけれども、あと数十センチで堤防が切れる、ぎりぎりのところで踏みとどまった、そういう箇所が多々ございました。現在、不眠不休で応急の措置、土のう等々を積んでの工事が行われておりますが、資材不足からしばしば工事が停滞をするというお話も伺いました。今後、西日本で大雨のおそれが続くというふうに言われておりますので、早急な対応が必要であります。これも現場の声をしっかり踏まえて、資材などの供給をお願いしたいと思いますが、官房長官、いかがでしょうか。
#200
○菅国務大臣 非常に熱中の中で避難されている方の生活が大変であるということも、政府として承知しています。全避難場所に空調、クーラー等を設置するように指示をいたしております。
 それと、先ほども申し上げましたけれども、熊本地震の際、温泉で避難生活を行った、それが非常に皆さんから評価がよかったものですから、今回も、そこも含めて調整に入っております。
 それと、さまざまな工事の点につきましても、きょうも、自衛隊、警察、消防、海上保安庁、一万二千人の態勢で、復旧、救命救助に全力で取り組んでおりまして、特に、流木なんかについても自衛隊の協力とか、そういうことも要請をしながら今行っているところです。
#201
○吉川(元)委員 ぜひ迅速な対応をお願いしたいと思います。
 それでは、今回問題になっております加計問題についてお話を伺いたいと思います。
 ちょっと通告と違って、順番を変えて質問させていただきます。
 まず、萩生田副長官にお聞きをいたします。
 副長官は、六月十六日の参議院の予算委員会で、十月二十一日萩生田副長官御発言概要なる文書の存在について、私の方から具体的な調整を行うことはありません、そういう答弁をされておられます。
 ところが、先ほどの審議を聞いておりますと、十月七日の概要で、整理をする、この整理という言葉が何なのかということはいろいろあるけれどもというふうに答弁をされましたが、農水省、あるいは厚労省は聞いていないということでありましたけれども、そちらには話をつける、話を持っていくというようなお話をされました。これはまさに連絡調整をされているのではないんですか。六月十六日の予算委員会での答弁と食い違っているというふうに思うんですけれども、この点、いかがでしょう。
#202
○萩生田内閣官房副長官 お答えします。
 私が対文科省に対してということでお答えしていると思うんですけれども、私の方から指示をしたことはない。
 そして、私が受け身の立場で文科省から相談されていた内容は、獣医師の過不足についての説明は自分たちができないから、農林省の方でぜひもう少し前へ出てもらいたいという相談があって、私がそれを、整理という言葉を先ほど使いましたけれども、農林省の方にお伝えをしたということでございます。
#203
○吉川(元)委員 だとすれば、私の方から具体的な調整を行うことはないということはないわけですね。実際には、文科省から言われたということはあるけれども、萩生田副長官の方から農水省の方に、どうなっているんだということも含めて、やられたということでよろしいですね。
#204
○萩生田内閣官房副長官 十六日の答弁とたがえているつもりはございません。
 終始、文部科学省から私への相談事というのはこの一点でございました。機会を見て、農林水産省の方に、ぜひ文科省の話を聞いてあげてくれということは私の方から申し上げました。
#205
○吉川(元)委員 それでは次に、文科省にお聞きいたします。
 これも少し出ておりましたけれども、十月二十一日の御発言概要、これはいろいろなものがまじり合っているということで、松野文科大臣が会見をされておられます。
 この文書、十月二十一日御発言概要ですけれども、どの部分が萩生田副長官の発言だというふうに認識をされているんでしょうか。
#206
○常盤政府参考人 お答え申し上げます。
 この文書につきましては、私が担当者に説明した内容をもとに、担当者の備忘録的なメモとしてまとめられたものであると認識してございます。本来、部外への公表を予定したものではないために、官房副長官はもとより、私のチェックを受けるものでもございません。
 文書には、今御指摘がございましたように、私からの説明内容、官房副長官からの質問や感想、そして、面談では言及のなかった周辺情報等が含まれているということでございます。
 その中で、副長官からの御発言ということでございますけれども、先ほどもお答えさせていただきましたけれども、通常、例えば、獣医学部を受け入れる自治体では一般的な獣医の養成を望むのではないかなどの感想とか質問という点は、副長官からの御発言ではないかというふうに考えてございます。
#207
○吉川(元)委員 次に、官房長官にお聞きいたします。
 六月二十四日、これも先ほど少しお話がありましたが、総理が神戸市内で行った講演に関連してです。
 総理は、獣医学部の新設を一校に限定するという中途半端な妥協が疑念を招く一因になったとして、速やかに全国展開、地域に関係なく二校、三校でもというような発言をされておられます。ある意味でいいますと、これまでの経過と政府の説明が根底からひっくり返るような話でありますし、同時に、学部新設が総理の一存で勝手に決めることができるかのような驚愕の発言でもあります。
 本来であれば総理にお聞きしなければいけないところでありますが、きょうはいらっしゃいませんので、官房長官にお聞きいたします。
 官房長官は、六月二十七日の記者会見で総理の発言を肯定し、もともと規制の根拠がないわけですからと述べておられます。何をもって獣医学部の新設に関する規制に根拠がないとしているのか、改めてその理由を尋ねます。
#208
○山本(幸)国務大臣 総理が六月二十四日に言った発言につきましては、先ほどから何回も御答弁しておりますが、従来から国会で総理や私が答弁しているように、国家戦略特区において岩盤規制改革を、突破するわけでありますけれども、これは一校だけじゃなくて二校、三校も当然考えられるということを述べたものであります。
 それから、全国展開については、これは特区でいろいろやってみて、それを評価した上で、問題がなければそれを全国展開することも当然あり得るし、特区というのはそういうものであるというように考えているわけであります。
 それから、獣医学部の新設は……(吉川(元)委員「もういいです。官房長官に聞いているんですから」と呼ぶ)
#209
○永岡委員長 簡潔に御答弁をお願いいたします。
#210
○山本(幸)国務大臣 獣医師会等の根強い抵抗により、五十二年間にわたり維持され続けた規制であります。
#211
○永岡委員長 簡潔に御答弁をお願いいたします。
#212
○山本(幸)国務大臣 先般、官房長官が記者会見で規制の根拠はないと発言しているところでありますが……
#213
○永岡委員長 簡潔に。簡潔に。
#214
○山本(幸)国務大臣 これは、平成十五年に告示に位置づけるまでには、高等教育計画において拡充を予定しないと整理したことを根拠にするなど……(吉川(元)委員「ちょっと、やめさせてくださいよ」と呼ぶ)
#215
○永岡委員長 簡潔に御答弁をお願いいたします。
#216
○山本(幸)国務大臣 法令上の根拠が不明瞭なまま、学校の設置権限の運用によって新設が認められてこなかったこと、平成十九年以降、今治市、愛媛県から累次の緩和提案がある中で、規制官庁側から緩和提案の位置づけが困難であるという、需給上の根拠が明らかにされてこなかったことを踏まえた御指摘と理解しております。
#217
○永岡委員長 簡潔に答弁をお願いいたします。
 それでは、菅官房長官。
#218
○菅国務大臣 私が申し上げたのは、大学設置の認可制度については、原則として、大学側の創意工夫によって学部の新増設の申請を行うということは可能になっています。その例外として、医師、歯科医師と同じように、獣医師があるわけであります。
 そして、この獣医学部の設置抑制については、法律上の規定があるわけではなくて、学校の設置権限の運用上、五十二年間、新設が認められてこなかった。そこで、私は、規制の根拠がないと実は申し上げました。
 それと同時に、総理の発言について全く問題がないと申し上げましたのは、総理は、国会の中で、例えば、三月十三日、参議院予算委員会で、国家戦略特区は岩盤規制改革の突破口である、今後、特段の問題が生じなければ、さらなる規制改革として二校、三校、検討する。これは参議院の予算委員会で総理は答弁しています。さらに、六月五日、衆議院の決算委員会においては、全国展開を行いたい、こういう答弁もいたしておりますから、私は、全く問題はない、こういうふうに申し上げました。
#219
○吉川(元)委員 規制に根拠がないという、今、官房長官のお話がありましたが、文科大臣は同じ認識ですか。簡潔にお願いします。
#220
○松野国務大臣 獣医学部の新設につきましては、獣医師の需給の観点から、昭和五十九年度以降、抑制をしてきたところであります。
#221
○吉川(元)委員 ちょっと、余りもう時間がないので、飛ばして、少し地方創生基本方針二〇一七との関係でお聞きいたします。
 六月九日の基本方針二〇一七において、東京一極集中を是正するためということで、東京二十三区の大学は定員増を認めないことを原則としております。
 一方で、総理は、意欲あるところにはどんどん獣医学部の新設を認めていくと述べ、官房長官は、今答弁がありましたが、規制に根拠がないと。ほかのところのお話も伺うと、応募倍率が高ければ学部の新設、新増設は問題がないとおっしゃっている。ところが、一方で、東京はだめだと。
 これは、全然矛盾しているというふうに思うんですが、この点はいかがですか。いや、官房長官に聞いています。官房長官に聞いています。
#222
○菅国務大臣 先月閣議決定した、まち・ひと・しごと創生基本方針二〇一七では、今後、十八歳人口が大幅に減少する中、学生の過度の東京への集中によって、地方大学の経営悪化や、東京圏周辺では、大学が撤退した地域の衰退、こういうものが懸念される、そういう中で、東京二十三区の大学の学部・学科の新増設については抑制することとして、東京二十三区の大学の定員増は原則認めない、このようにしました。
 ただ、この場合においても、総定員の範囲内で対応するのであれば、既存の学部等の改廃等によって、社会のニーズに応じた新たな学部・学科を新設することは認めることにしています。
 仮に、二十三区において、獣医学部を含め、新たな学部・学科を新設する場合は、各大学において、社会のニーズや学生の応募状況等を踏まえて、スクラップ・アンド・ビルドの中で対応できるところであって、総理や私の発言と矛盾することではありません。
#223
○吉川(元)委員 いやいや、一方で、東京では定員をふやすのはだめだよと言いながら、片一方で、全国でどこでも、獣医師、やりたいところがあればつくっていいですよと。これは言っていることが全然違うじゃないですか、この二つの間が。完全に矛盾していますよ。
 もう時間がないので、最後に前川参考人にお聞きいたします。
 きょう、私以外の各委員の質問も聞いておられたと思います。参考人は、行政がゆがめられたというようなことを再三にわたって述べられてまいりました。それが本当にゆがめられたのかどうかをただすのが、当委員会、きょうの役目でありますけれども、きょうの政府の答弁を聞いて、行政がゆがめられたという懸念は払拭されたとお考えなのか、最後にお聞きしたいと思います。
#224
○前川参考人 先ほど来申し上げておりますように、ゆがめられたと私が感じておりますのは、規制緩和の是非ということよりも、その結果として特定事業者がどう決まったかというところでございます。
 その決定につきましては、加計学園の獣医学部が本当に特区制度の目的にかなうものなのか、あるいは四条件を満たしているのか、また、どういう経緯で、広域的に存在しない地域に限りという条件あるいは三十年四月開設という条件が付されていったのか、また、京都府、京都産業大学との比較は十分真剣に行われたのか、こういった点はわからないままになっているというふうに私は思っております。
 この点につきましては、私が知る限りの情報からはわからない部分がたくさんございますし、私が知る限りのことを申し上げたとしても、おわかりにならないだろうと思います。この点につきましては、内閣官房や内閣府、さらには加計学園や今治市の関係者からお話を聞いていただかないとわからない部分が多いと思います。
 そういう意味では、和泉総理補佐官、あるいは加計孝太郎理事長、あるいは今治市の菅市長、そういった方々からお話を聞いていただく必要があるのではないか、そんなふうに思っております。
#225
○吉川(元)委員 時間が来ましたので終わりますけれども、やはり、きょうの当委員会だけでは全く疑惑は払拭できない。関係者を招致しての集中審議、総理も含めて求めて、私の質問を終わります。
 よろしく御配慮をお願いします。
#226
○永岡委員長 次に、丸山穂高君。
#227
○丸山委員 日本維新の会の丸山穂高でございます。
 まずもって、我が党としても、九州で大きな被害をもたらしております豪雨災害について、被害に遭われた方に対しまして心からお悔やみ申し上げる、本当に心配です。いまだ避難されている方々、不自由を余儀なくされている方々に心からお見舞いを申し上げますとともに、我が党は九州選出の河野議員が今現地におりますけれども、やはり行方不明者の捜索と復旧復興を何とか急いでほしいという声が多うございます。もう具体的にはこれまでたくさん、多くの方が聞かれてこられましたので、そこでの御答弁、しっかりやっているということでございますが、もう一つ、被害の状況がわかりましたら、激甚災害の指定の方もぜひ速やかにお願い申し上げたいというふうに思います。
 それでは、本日の本筋の加計学園の件に入っていきたいと思います。
 さて、官房長官、今回の件、私も、きょうもそうですけれども、ずっと聞いていますと、やはり、言った言わない、この点で、非常にわかりにくい。国民の皆さんの声も、不安も不満もどちらも高まっているんじゃないかなというふうに思います。
 特に、文書発覚後、委員会に文書が出てきました。そのときに、官房長官は、これはだめだと思いますよ、怪文書みたいな文書だという御発言をされた。普通だったら、どういうものかわからないから調査をするだとか、わからないでよかったと思いますけれども、怪文書みたいなとおっしゃった。
 その後、結果として調査されることになって、しかもそれは、一回目やったのは不十分で、二回目で、どんどんどんどん新しい、五月雨式に次々と変な文書が出てくる。こうしたところに対して、国民の皆さんは、やはりおかしいな、どうやら政府の方におかしいものがあるんじゃないのと思われてしまうきっかけになっているんだと思うんですよね。
 そういった意味で、まず、率直な反省も政府に必要だというふうにすごく感じますけれども、改めて国民の皆さんにどのようにお話しになられるのか、お答えいただけますでしょうか。
#228
○菅国務大臣 先月の予算委員会でも申し上げましたけれども、最初、新聞報道されましたその文書について、民進党から、たしか八枚、それについて回答するようにという申し出がありました。
 そういう中で、まず、出所が不明でした。どういう経緯で出てきたのかが明らかになっていない。それと、大臣、副大臣、政務官も全く知らない文書だということでした。それと、その八枚の中に、私自身の部分について記述されたことがありました。それも全く事実と違っていました。そして、私自身の補佐官、これも担当が違っている部分でありますので、その補佐官についても言及がありました。そういう文書でありましたから、私は、怪文書のような文書だ、そういうふうに申し上げました。
 その後、調査して、結果として文科省にあった文書だというので、そこについての認識は変えておりますけれども、最初の五月十七日というのはそういう状況でありましたので、そこは御理解をいただきたいというふうに思います。
#229
○丸山委員 最初の状況はそうであって、そして、その後調査したら出てきて、違う文書だということですが、しかし、同様の似たような文書が出てきて今のこの現状になっているというのは、非常に国民の皆さんにとってわかりにくい状況だということだと思いますので、何か問題があれば真摯にきちんと精査していくのが重要だと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 同時に、きょう前川前次官に来ていただきまして、そしていろいろなお話を伺いました。非常に真摯にお話をしていただいていると思います。
 私、きょう聞いていて特に腹に落ちたのが、規制緩和の改革はしっかりやっていかなきゃいけないんだという議論と、もう一つ、穴をあけて、その穴に誰が通るんだというのは別の議論なんだと。
 特に、誰が通るんだというところに対して条件が付されて、後ほどこれを伺っていきたいと思います、三つ付されております。詳しくは、広域的なという話と、一八年度開学だということと、一校のみ、この三つ絞れば誰が見てももう加計学園しかない、加計学園ありきだという前次官の話は非常に示唆に富んでいると思いますので、これは後ほど文科省か担当大臣に聞いていきたいというふうに思いますが、まず、重ねて、最初に前川前次官にも少し聞いておきたいと思います。
 来られたときにお聞きしたいと思っていたことがありまして、前川次官は、きょうはすごく真摯に御対応されていて、御対応にすごく誠意を感じますし、本当のことをおっしゃっているのかなと強く思うんですけれども、一方で、幾つか、三つほど、これは本当かなというところがありましたので、その点を答えていただいて、国民の皆さんがごらんになっていると思いますので、それについて、本当の、どういう態度で臨んでいらっしゃるのかを示していただきたいんです。
 一つ目は、実は、なぜ現職のときにやられなかったのかという議論なんです。
 これは先ほどもう質問がありましたので、一つ目に関しては割愛させていただきますが、どうしてもできなかったというお話がありました。ただ、先ほどほかの、藤原審議官ですかの御答弁を見ていても、やはり現職のときに御発言されるのはどうしても難しいんだろうなというのは、国民感情としてもある程度理解されるところかなというふうには思いました。
 しかし、例えば、もう一つ、これはすごく大きいんですけれども、先ほど来質問のあります二つ目、萩生田副長官御発言概要という最初に出てきた、先ほど官房長官は怪文書だというふうに思ったというふうにおっしゃいましたけれども、これに関して前次官は非常に断言されている。
 先ほども御答弁が少しあった部分は、現職のときは見ていませんという話だったんですけれども、一方で、これは間違いないんじゃないかという御発言があるんですが、非常に、客観的に聞いて、現職のときにも見ていないのに、これが正しいんじゃないかというのは変じゃないかと普通は思っちゃうんです。
 先ほどの質問でも、これは御自身で出されたものじゃないですかという質問に対して、それはノーコメントだと言われて、この部分、非常に国民の皆さんから見てわかりにくいと思うんですが、どうしてそう思われるのか、お答えいただけますか。
#230
○前川参考人 委員おっしゃるとおり、十月二十一日の日付入りの文書、これは私は在職中に見たものではございません。
 恐らく、これは課長以下あるいは課長補佐以下の職員で共有したんだろうというふうに思っておりまして、文部科学省の方ではこれは個人メモだと言っているようでございますけれども、共有は一定程度されていたんだろうというふうに思っております。
 これは、その時点での状況を把握するためにつくられたものだろうというふうに思いまして、そういった意味では、こういった文書をつくって、その時点その時点の状況を確認しておく、こういった作業は役所の中で往々にして行われておりますから、そういった文書としてつくられたのであろうというふうに私は思いますし、その内容につきまして、確かに発言者が誰であるかというところが曖昧な部分はあるとは思いますけれども、これを作成したと思われる職員はしっかりした職員でございますし、私としては、ここに書かれている内容については信憑性が高いというふうに判断したわけでございます。
#231
○丸山委員 非常にこの点、御答弁を聞いていただいて皆さんわかるように、例えば、前次官が会見されているんですけれども、そこでは、ほぼ一〇〇%記載内容は間違いないものと評価している。ほぼ一〇〇%とまでおっしゃっているんですけれども、しかし、今の御答弁を聞いていると、少し推測の部分が多いかなというのが正直なところなんで、ただ、こればかりお話を聞いても前に進みませんので、まずは一つ、今の御発言を参考にさせていただきたいと思います。
 もう一つ、これはちょっとお聞きしづらいですが、しかし、しっかり聞いておかなきゃいけないのは、くだんの、読売新聞等で報道された出会い系バーに行かれたという話です。前次官も非常に憤りをおっしゃっていて、国家権力とメディアの関係に非常に不安を覚えるという御発言をされています。
 しかし、一方で、地域を回る中で国民の皆さんの声を聞いていると、いや、しかし、前次官、あの言いわけはちょっとないんちゃいますかという非常に多くの声を伺います。それは、どうして行ったんですかというと、女性の貧困の実地調査なんだというお答えをされたと。そんなあほなこと、そんなことないでしょうと。そしたら、どうやって政策にそれが反映されたんですか、部下に指示されたんですかと言われたときに、非常に厳しいと思うんですよ。
 この点、非常に、ほかの部分に誠実にお答えいただいているのに、この部分があるがゆえに、この方は大丈夫かなと国民の皆さんに変に不安感を与えてしまっていると思うんですけれども、この点についてどう思われるか。また、全体として、公益通報の中でこういった話が出てきたとお考えなんだと思うんですけれども、それも踏まえて、率直に国民の皆さんに御説明いただけますか。
#232
○前川参考人 調査という言葉遣いは、確かに余り適切ではなかったかもしれません。
 私としては、個人的な行動がどうして全国紙で報道されるのか。この件につきましては、私も記者会見などで明らかにしておりますけれども、昨年の秋に、既に杉田官房副長官からは、事実関係について聞かれ、また御注意も受けたという経緯がございます。そのことがなぜ五月二十二日の読売新聞に出たのか、このことを私は問題にすべきだというふうに思っております。
 私は、この記事が出た前後で、官邸からのアプローチと思われる、そういった動きも感じましたし、官邸とこの読売新聞の記事とは連動しているというふうに私は主観的には感じ取ったわけであります。それは何らかの私に対するメッセージであろう、そのように感じましたし、そういったことがもし私以外の者にも行われているとしたら、この国の国家権力とメディアの関係は非常に問題がある。もしそれが横行しているとするなら、国民として看過できない問題であるというふうに思っている次第でございます。
#233
○丸山委員 前半、どうしてそういう実地調査をというところに関しては、不適切だったかもしれないというお言葉がありました。そして、後半、もし万が一という、仮のお話ですけれども、もしあればということでございます。その証拠はありませんが、しかし、確かにタイミング的には、国民の皆さんも、そこに関してはおかしいなと思われているかもしれません。ただし、その御回答に関しては、皆さん、実地調査というのも御回答としておかしいんじゃないかと思われていることを真摯に受けていただきたいというふうに思います。
 そうしましたら、原さんにもきょう来ていただいておりまして、今回、前川さんのお話を聞いていますと、やはり、穴をあけたのはわかる、しかし、その穴をあけたところに、どうして岩盤規制を通るのが加計学園だけに、一校に絞られるような条件が付されているんだと。
 具体的には、前次官は、今回の、きょうの発言も何度もされていました。一六年の十一月九日に諮問会議で、広域的に存在しない地域に限るんだと言ったということ。そして、十一月十八日のパブコメで一八年度開学に絞っている。そんな、一八年度開学に絞ったら、前々から準備しているところしかなかなかできない状況で、さらに翌年一月四日に一校に絞ってしまえば、それはどう見たって、加計学園ありきだと言われても仕方がないというふうに思います。
 ワーキンググループでは、こういった部分、前半の、いわゆる石破四条件と呼ばれる、どうやって絞っていくかみたいな議論は議事録を見ていると書かれているんですけれども、このワーキンググループなど、議事録が残っているところでは、どうして加計学園に絞られたのか、三点、時間的に一八年度に絞られて一校にしていくみたいな、こうしたものは全く出てこないんですが、ワーキンググループ等でもそういうのは出ていないということでよろしいんですか。それとも、何かそういった議論がなされているんでしょうか。
#234
○原参考人 お答えをいたします。
 今治市は、福田内閣のとき以来、長年にわたって規制改革提案を続けてきていました。一方で、それ以外に新潟市、京都府からの提案もあったわけですが、新潟市については具体化がおくれており、京都府については、具体的な提案が示されたのは平成二十八年の十月でありました。実質的には、このプロセスの中で、最終段階の二カ月を除いては、今治市だけが具体的な提案をしている状態だったわけであります。
 しかも、四国には獣医学部が存在しない、感染症が生じたときに対策の拠点がないことが問題になるといった切実な指摘も今治市側からなされていたわけであります。
 こうした中で、最終的に一校限定となった中で今治市が先行したということは、きょうお配りをしている資料の中にも挙げておりますけれども、特区諮問会議の民間議員及び特区のワーキンググループとしては当然であると思っておりました。
 まず、一点目、広域的というところについては、経緯としては、私ども特区ワーキンググループの委員から山本大臣に示唆をしています。ニーズがとりわけ高い地域に絞ることで、反対されている方々との合意をしやすくするという観点で入れたと考えております。京都や新潟を排除するというものではなかったと認識をしております。
 また、平成三十年四月ということですが、国家戦略特区というのは、規制改革を特区限定でスピーディーに行って、弊害がなければこれを全国に広げていくというための仕組みであります。したがって、最速のスケジュールで進めるということは当然であります。
 この件に限らず、最速のスケジュールで進めるべきであるということは特区のワーキンググループから常に言っていますし、獣医学部の件は、先ほど来申し上げているように、平成二十六年以来ずっと議論している中ですが、その議論の過程では、これも議事録の中に残っていますが、平成二十八年四月に開学できないのか、その前提で進められないのかといった議論もしていたわけであります。
 そして、最終的に、一校限定ということについては、十二月に獣医師会から一校限定ということを強く求められて、何もやらないよりは、一校限定でも進めるという判断を最終的にして進めたということであります。その中で、冒頭に申し上げたように、今治市が先行したことは当然であったのではないかと思っております。
#235
○丸山委員 今お話のあったように、獣医師会という名前がすごく出てくるんですよ。でも、獣医師会側は、実はこれについて否定したという報道があるんです。
 これは文科大臣にお伺いしたいんですけれども、さっきの三条件、文科省として、担当大臣に聞きたいんですけれども、政府としては、先ほどの原委員と同じ条件でいいのか。そして、その中で一番大事なのは、獣医師会から、一校にしてくれ、絞り込んでくれという圧力というか、そんたくしてくれという要請があったのかというのが非常に大事なところだと思います。
 これが、加計学園がお友達かどうかというそんたくの部分が今問われていますが、同時に、獣医師会という既存勢力の、既得権を持った勢力からの圧力があった可能性があるということだと思うんですけれども、この点について、時間がありませんので短目でお願いします。ここについてお答えいただけますか。
#236
○山本(幸)国務大臣 おっしゃるように、獣医師会はずっと反対していたわけであります。その中で、この岩盤規制を突破しなきゃいかぬということで、文科省とやり合って、いわゆる四条件については、本当は昨年の三月にクリアしておかなきゃいけないんですけれども、それが九月に延びて、九月十六日のワーキンググループで決着がついたわけであります。したがって、そのときに正当な理由を言わなかったわけですから、文科省としてはもうおりたということでありまして、それを踏まえて、獣医学部をつくるという十一月九日の決定に至ります。
 そのときに、広域的にとか、三十年四月とかいうことは、先ほど原委員の申し上げたとおりでありますが、最終的には私が全部、判断、決断をいたしました。官邸なんて関係ありません。ワーキンググループや審議会の民間議員と、それから各省とやり合って、最終的には私が全部決めてやっているわけであります。
 それで、一校についての話でありますが、昨年の十二月八日に日本獣医師会から一校とするよう要請がありまして、その後も何度も、ぜひ一校に絞ってもらいたいという要請が強くあったところであります。それを踏まえて決定したわけであります。
#237
○丸山委員 これは獣医師会さんの話を聞かないとわからないと思うんですよ。違うと言っているし、しかし、政府側は、総理はそうだと言っているということなので。
 これは、ぜひ委員長に、獣医師会と、そして、獣医師会さんのホームページ、理事会の議事録だとかいろいろなものを見ていると、石破前大臣の名前が出てくるんですよ。石破大臣に陳情に行った、きのう蔵内会長とともに石破地方創生大臣と二時間にわたり意見交換をした、そこで大臣から、どのような形でも現実的に参入は困難という文言にしたというふうにお聞きしたと書かれているんですよね。
 非常に、こういった部分でも、こういった密室の、クローズの部分で話がされているんじゃないんですかということなんだと思うんですけれども、しっかり、この担当の方々、この場のステークホルダーの皆さんの話を聞いていきたいので、蔵内会長、日本獣医師会ですね、そして石破前大臣の参考人招致なり証人喚問のときには一緒に求めるなど、何かしらの措置をお願いしたいと思うんですが、委員長、お願いします。
#238
○永岡委員長 ただいまの件につきましては、理事会で協議をいたしたいと思います。
#239
○丸山委員 石破四条件にしても、その後の加計学園に絞った三つの条件にしても、非常にわかりにくい中のプロセスで決められています。
 今、文科省から答弁がありましたけれども、しかし、その中で、では文書に残っているんですかといったら、お互いいいえと言っていたり、どちらも否定して、どちらも食い違っているような状況だったり、これは公文書のあり方自体を変えていかないと、また同じことが起こると思うんです。
 我が党は、実は、森友の件と加計の件でこれが一番の最大の部分だ、今後同じように起こさないために、公文書管理法の改正案を出しておりますけれども、先ほど政府としてもガイドラインの見直しをするという話だったんですけれども、でも、弱いと思います。
 なぜなら、結局、個人文書といって、今回も共有フォルダのところに個人文書が入っていました。でも、今回政府でやられようとしているガイドラインの見直しの内容を見ていると、個人のものかどうか、そして組織的につくったものかどうかのラインについては非常に曖昧なままになろうとしている。ここの部分を明確にいじっていかないと、まずは公文書管理法の問題の穴は塞がらないですね。
 もう一つ、廃棄をさせないかどうかが非常に大事です。これは先ほど述べていらっしゃったと思うんですけれども、この部分に関してしっかりやっていただきたいんです。
 残念ながら、文科省さんは、今回の件で、次官以下、役所の中の文書の管理の対応が悪いといって処分されている。処分と言うと語弊がありますが、矯正措置という形、処分一歩手前のことをされていますけれども、これも、なぜこれを処分したのか、皆さんを処分したのかもわからない状況で、まだルールも決まっていないのに、こういう騒ぎになったから処分しているみたいな、非常に、役所から見てもわかりにくいし、モチベーションも下がる。正しいやり方すらわからない状況になっていますので、非常に危惧をしているということを申し上げたいと思います。
 最後に、しっかり引き続き、これで終わりじゃありません、もういいでしょうじゃないと思いますよ。ここから先、しっかり総理も出ていただいて、質疑いただきたいというふうに思いますが、官房長官、国民の皆さんに説明をお願いするということの答弁をいただいて、終わりたいと思います。
#240
○菅国務大臣 国会でお決めいただいた、そのとおりにさせていただきます。
#241
○丸山委員 これにて私の質疑を終わります。ありがとうございました。
#242
○永岡委員長 以上で本連合審査会は終了いたしました。
 これにて散会いたします。
    午後一時三十七分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト