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2016/12/01 第192回国会 参議院 参議院会議録情報 第192回国会 経済産業委員会 第6号
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2016/12/01 第192回国会 参議院

参議院会議録情報 第192回国会 経済産業委員会 第6号

#1
第192回国会 経済産業委員会 第6号
平成二十八年十二月一日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月二十五日
    辞任         補欠選任
     足立 敏之君     林  芳正君
     朝日健太郎君     吉川ゆうみ君
     徳茂 雅之君     渡邉 美樹君
     矢田わか子君     浜口  誠君
 十一月三十日
    辞任         補欠選任
     林  芳正君     こやり隆史君
     丸川 珠代君     大沼みずほ君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         小林 正夫君
    理 事
                岩井 茂樹君
                滝波 宏文君
                宮本 周司君
                石上 俊雄君
                石井  章君
    委 員
                青山 繁晴君
                井原  巧君
                大沼みずほ君
                北村 経夫君
                こやり隆史君
                松村 祥史君
                吉川ゆうみ君
                渡邉 美樹君
                礒崎 哲史君
                浜口  誠君
                平山佐知子君
                伊藤 孝江君
                石川 博崇君
                岩渕  友君
                辰巳孝太郎君
   国務大臣
       経済産業大臣   世耕 弘成君
   副大臣
       経済産業副大臣  松村 祥史君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       井原  巧君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        廣原 孝一君
   政府参考人
       消費者庁次長   川口 康裕君
       経済産業大臣官
       房商務流通保安
       審議官      住田 孝之君
       経済産業大臣官
       房審議官     中石 斉孝君
       経済産業大臣官
       房審議官     小瀬 達之君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○割賦販売法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(小林正夫君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、矢田わか子君、足立敏之君、朝日健太郎君、徳茂雅之君及び丸川珠代君が委員を辞任され、その補欠として浜口誠君、吉川ゆうみ君、渡邉美樹君、こやり隆史君及び大沼みずほ君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(小林正夫君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 割賦販売法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、経済産業大臣官房商務流通保安審議官住田孝之君外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(小林正夫君) 割賦販売法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○宮本周司君 おはようございます。自由民主党、宮本でございます。
 割賦販売法の一部を改正する法律案に関し、早速質問をさせていただきます。
 皆さんも御存じのように、今年の五月、南アフリカのカードを使用して、国内十七都府県、コンビニATM千七百台から不正に十七億円超もの現金が引き出されたという事件がございました。そして、今からちょうど二週間ほど前、これもまた追加で出たんですが、今年の春以降、銀聯カード、これを使った不正もありまして、三つのメガバンクを中心に十億円以上が引き出されたと、こういったことが確認をされております。
 偽造が困難なICチップが付いたICカード、これであれば情報の流出も妨げることができる、危険性が低い。そして、こういったものがやはりカード決済をしていく上でICの対応化を進めていくことがセキュリティー上も非常に重要である、これが世界標準となっていることは広く認識されているところでございますが、現実問題、我が国日本におきましてはこの対応が著しく遅れております。
 実際、今、日本の中で発行されているカード枚数のうち七割ぐらいはICチップに対応している。しかし、そのほとんどが磁気ストライプも付いているんですね。そして、日本は世界に先駆けてPOSシステムを導入して、大手のデパート若しくはスーパー、チェーン、こういったところが多くそのPOSシステムを導入しているわけでございますが、このほとんどがICチップに対応していないいわゆる磁気カード対応の端末を持っている。これを全部今後ICチップ対応の端末に替えていくとなれば、やはり相当の負担もあると思います。そして、あわせて、当然そのことにおきましては、今各地域でいろいろな事業を展開しております中小事業者、小売店、ここにとっても、こういったICカード対応の端末を導入していく、このことに関しましては大変な負担が伴う、このことも懸念されるわけでございます。
 今回、限られた質問時間でありますので、まず、こういった大枠のところで、今後このICチップのカードを義務化していく上での端末の導入、ここにやはり民間事業者の方に大きな負担が掛かると思いますが、この辺りどのような支援措置を考えているのか、まずは松村副大臣の方に御質問をしたいと思います。
#7
○副大臣(松村祥史君) お答え申し上げます。
 まず、今回の法改正によりまして、クレジットカードを取り扱う加盟店におきましては、不正利用の防止の措置、いわゆるセキュリティー対策を講じることが義務付けられます。そうなりますと、店舗での対面取引においては決済端末のIC対応が求められることとなります。
 そんな中、どんな現状かといいますと、委員御指摘のとおり、大半の中小の加盟店におきましては加盟店契約会社から決済端末を借りているのが現状かと思いますが、しかし、決済端末を自ら購入なさっている方もいらっしゃる。そんな方々のIC対応ができていないものが一部存在することも承知をいたしております。
 そこで、御指摘の導入についてはどんな支援があるんだということでございますが、円滑にIC対応の切替えが進むように、まず、平成二十七年度の予備費によりまして、IC対応の決済端末の導入も支援対象とする消費税軽減税率対策補助金を措置したところでございます。また、先般成立をいたしました二次補正予算におきましても、商店街振興や小規模事業者向けの補助金、サービス産業の生産性向上に向けたITソフトウエア導入支援補助金を措置したところでございます。こうした措置によりまして、中小加盟店のIC対応にも広く活用いただけるものと考えております。
 さらには、御指摘いただきました、ホテルであるとかスーパーであるとかPOSシステムを使っているところはどうなんだという御指摘でございますが、業界単位で取り組もうとするIC対応のための共同決済システムの導入実証を行う場合におきましても、二十八年度の補正予算におきまして補助金の仕組みを設けたところでございます。
 本改正案が成立をすれば、その影響をしっかりと見極めながら必要な支援策を講じてまいりたいと考えておりますし、さらに、こうした支援措置の積極的な活用を促しながら、モバイル決済端末の普及を進めるなど地方の商店等におけるキャッシュレス化も後押しをしてまいりたいと、このように考えております。
#8
○宮本周司君 ありがとうございます。
 今回の法改正で、この経済産業委員会、法律の中で初めてだと思うんですけれども、フィンテック、フィンテック企業が今回の枠組みの中に参入してくる、このことを一つ対象としているわけでございますが、実際、経済産業省において、このフィンテック、最近、それこそ家庭の中の家計であったりいろんな部分で、企業活動だけじゃないところでフィンテックというものが躍動しておるわけでございますが、今後、今回の改正法案を前に進めていくことも含めまして、まず経済産業省の中でこのフィンテック、フィンテック企業をどのように捉えているのか、この部分を対応も含めて政府参考人からお聞かせいただきたいと思います。
#9
○政府参考人(中石斉孝君) 委員御指摘のとおり、フィンテックは個人の資産形成、消費活動に大きなインパクトを与えると思っていますし、また中小企業の生産性向上や資金調達円滑化など幅広い分野で意義があると思っています。
 例えば、これまで中小企業の経理業務では、入金情報がありますと一つ一つ電話で確認して手作業で入力してまいりましたが、このフィンテックを使いますと全部自動化できるということもございますし、また入金や出金の資金繰りもリアルタイムで分かりますので、資金繰りが随分改善すると思っています。
 経済産業省としましては、フィンテックは金融分野だけではありませんで広い分野で対応しなきゃいけないというふうに考えておりまして、現在、フィンテック検討会合というのを開催しておりまして、今後の具体的な方策について検討を行っています。
 また、このフィンテック全体はやはり金融庁の関係が非常に大きゅうございますので、金融庁を始め関係省庁とまた連携を一緒にやってまいりまして、このフィンテック時代に対応するための具体的な取組を急いでやっていきたいというふうに思っております。
#10
○宮本周司君 ありがとうございます。
 そのフィンテック、フィンテック企業の更なる参入を見据えた環境を整備していく、これが今回の法改正においての大きなテーマになっていると認識をしております。フィンテック企業がその技術力を発揮していく、利便性また安全性を両立していく、コストを抑えながら信頼性の高いクレジット決済の仕組みを構築していく、こういったことが重要であると考えます。
 今回の規制法の枠組みの中でどのようにこのフィンテック企業によるイノベーションを促進させていくのか、是非、井原政務官の方から御答弁をいただければと思います。
#11
○大臣政務官(井原巧君) お答え申し上げます。
 フィンテック企業、つまり決済代行会社ということでありますが、この今回の法律は、革新的な金融サービス事業を行うフィンテック企業の決済代行業への参入も踏まえて、安全、安心なクレジットカードの利用環境を実現しようというものが今回の趣旨でございます。
 ですから、今回新たに導入する登録制度というものを設けておりますが、フィンテック企業の参入が進む決済代行業においては一律の登録義務は課さずに、一つ目には、加盟店契約会社の下請としてこれまでどおり決済業務を行うという場合は登録は不要としましょう、しかし、十分な加盟店管理体制を有するフィンテック企業については加盟店契約会社と同等の法的な登録を受けることをできるようにしましょうというものでございます。
 これによりまして、現状、加盟店契約会社の下請にとどまり、IT技術力の強みを生かし切れていないフィンテック企業が加盟店契約会社と同等の法的な位置付けを獲得することでほかの決済代行業者との差別化を図り、更なる成長を遂げることが期待できるということでございます。
 IT技術力の強みというのは、ビッグデータとか人工知能のAIを活用した自動不正検知システムとか、効率的な加盟店管理を行うことができるのが強みと言われております。
 また、フィンテック企業からの要望を踏まえて、現行法の書面交付義務を緩和いたしまして、消費者に対して電子メール等の電磁的方法により必要な情報を提供すればよいことといたしております。これにより、カード決済のコストを下げることでフィンテック企業のサービス提供先を広げ、そのイノベーションを促し、消費者の求める新たな決済サービスの創出と普及を後押しする効果を期待しているところでございます。
#12
○宮本周司君 ありがとうございます。
 そうなんですよ。安全性を高めていくために、やはりこのフィンテックによるイノベーションも非常に期待をしたい。ただ、その環境を整えていくことによって、やっぱりそれが大きな負担となってキャッシュレス化を足止めする、その抵抗になるようなことがあってもいけないと思います。
 日本再興戦略二〇一六において、いわゆるクレジットカードを安全に利用できる環境整備を推進するため、二〇二〇までにクレジット決済端末の一〇〇%のIC対応、これを掲げて、国際水準のセキュリティーを実現するんだと、このことも政府として、国として発信をしているわけでございますし、やはり海外観光客が今急激に増える中で、そのインバウンド対策としても欠かせない環境整備の一つだと認識をします。
 消費を活性する、そして先ほども政府参考人の方からございましたが、個人の消費行動、これをデータ化していく、ビッグデータとしても活用していく、フィンテック企業を始め事業者にとって本当にいろいろなマーケティングの高度化も図られるということが期待をされます。
 しかし、まだまだ日本においてキャッシュレス決済普及の現状というものは諸外国と比較すると遅い、低水準にあるということは否めないと思います。でも、逆に言えば、だからこそ伸び代が大きい、そういった分野でもあると認識をしております。
 我が国の第四次産業革命を支える情報基盤の充実を図るため、またキャッシュレス、この推進を図っていくため、経済産業大臣としてどのようなお考えまた御決意があるか、最後にお聞かせをいただけたらと思います。
#13
○国務大臣(世耕弘成君) 私自身はキャッシュレス化の最先端を走っていまして、今、このアップルウオッチにもSuicaを入れておりまして、コンビニなどで買物するときはこうやって支払っているわけでありますが、一方で、これは私にとって便利なだけではなくて、当然、この運営している会社に私がどこでどういう買物をしているかというデータが蓄積する。これは別に私のことをのぞき見るというよりは、ビッグデータとして、こういう天候だったらこういうものがこういうところでよく売れるんじゃないかとか、いろんなデータがどんどんどんどん蓄積をしていくわけですね。それで恐らくこれからマーケティングというのは大きく変わってくる、そういう時代になるんだろうというふうに思います。
 ただ、そういう中で、日本はどうしてもクレジットカードを使う率が非常に低いわけであります。いつもにこにこ現金払というような言葉があるように、余りカードで後で請求されるよりはもうその日のうちに払いたいみたいなまだカルチャーもあって、これが逆に日本がガラパゴス化していくかも分からない。中国なんかもうすごいわけです。ほとんどもうキャッシュレスで払っていて、物すごい巨大なデータが蓄積をして、それがマーケティングに活用されている。アメリカでもヨーロッパでもそういう動きがある中で、日本だけがそういう動きに遅れてしまってはいけない。
 日本でなぜクレジットカードが使われないかといいますと、やっぱり心配だというアンケート調査が非常に大きいわけでありまして、磁気ですとやはりスキミングをされるとかそういうリスクがあるんじゃないか、みんな思っているわけでありますから、これをICカード化を進めることによって、より安全、安心、クレジットカードを盗まれることはありませんよということをしっかりとつくることによってキャッシュレス化を進めていって、そしてフィンテック企業とかマーケティング企業が活用していく、そういう状況につなげることが重要だというふうに思っております。
#14
○宮本周司君 ありがとうございます。
 今御答弁いただきましたように、やはり日本にとって、セキュリティーホール化していく、これはやはり大きな問題だと思いますし、今、第四次産業革命も含めていろいろな部分でのイノベーション、これがまた連鎖、連携して、様々なことが我々の実体経済、また実生活の中でも前向きなプラスの影響を与えてくれていると思っております。
 大臣におかれましても、経産省の中でいろいろな取組も投げかけをし、まさに率先垂範する立場での行動も実現していただいていると聞いております。是非官民を挙げてオールジャパンでこういった事態に対応し、そしてセキュリティーホール化を回避する、そして日本が未来に向かって持続的な成長、発展を遂げていく、このことを今回の法改正がその一因となって効果を及ぼしていくことを期待をいたしまして、私の質問を閉じさせていただきます。
 ありがとうございました。
#15
○礒崎哲史君 おはようございます。民進党・新緑風会の礒崎哲史でございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 今、宮本委員と世耕大臣の最後のやり取りの中で、大臣の方から、なかなかこの日本の国民性としていつもにこにこ現金払というお言葉も使われましたけれども、少しその点について、ちょうどもう二か月前になりますけれども、内閣府が、広報室がアンケート結果を出されておりましたので、私も今回この質疑に当たって、そもそもどういう今皆さん認識でいるのかなというのを改めて客観的に見たかったので、そのデータをチェックしました。
 まさに今大臣言われたとおり、一番最初の質問が、あなたはクレジットカードを積極的に利用したいと思いますかというこの問いに対して、およそ六〇%がそうは思いませんと、これが内閣府のアンケート結果でありました。何かいきなりこの法案の審議の出ばなをくじくかのような、そういうアンケート結果なのかもしれませんが、重ねて、では、その積極的に利用したくないという理由については何をもってそのように考えているのかなというと、その第一位は、実は日々の生活においてクレジットカードがなくても不便を感じないと、これが五五%いるそうであります。
 何かこれも出ばなくじくかのような回答ではありますが、ただ、その二番目と三番目の結果は、先ほどまさに大臣がおっしゃられたとおり、例えばカードを紛失、盗難によって悪用されちゃうんじゃないか、あるいはそもそも個人情報が盗まれる、あるいは店舗からそういう情報が漏れていく、それによって不正利用につながっていくのではないかというのが二位と三位でありまして、その意味から考えると、やはりこの不安を取り除いていくということが、正しいクレジットカードを使った様々な買物あるいは取引、そこに対して正しい認識を皆さんに持っていただくためにも、やはり法改正できちんと見直すべきところをきちんと見直していくということが必要なんだろうというふうに思っております。
 かく言う私は、クレジットカードを初めて持ったのは社会人になってすぐでしたからもう二十数年前になりますが、当時はクレジットカードを使おうとすると、やれ手数料が掛かるとかクレジットカードだとこの割引にはなりませんとか、いろいろと差が付いた買物を強いられると言うとおかしいですけれども、そういう形でできるだけ現金でというような雰囲気があったかというふうに思いますが、最近はクレジットカードを使ったときにそういう割引に違いがあるというのはだんだん少なくなってきた、ほとんど最近は経験しないかなというふうに思っています。その意味では、取引そのものに対する公平性といいますか安心感というものにもだんだんだんだん変わってきているんだというふうに思います。
 今回、法案審議をいたします割販法については、その第一条の目的においては、取引の健全な発達を図る、あるいは購入者の利益をきちんと保護をする、でもって国民経済の発展に寄与するということが目的になっておりますので、是非この目的がしっかりと推進されるようにこの法律についての審議をしていかなければならないと、二十数年前から活用しています私としても、そういう立場で法案審議に臨みたいというふうに思っております。
 今回のこの法案審議については、様々経産省の方からも説明を受けております、趣旨説明も受けておりますので改めてになりますけれども、皆様にお手元資料ということで一枚、A4の紙をお配りをいたしました。
 この取引の変化というものが一番大きいんだというふうに理解をしております。左側が従来の形、私たち消費者がいて、そして加盟店、実際に買物をするお店があって、そしてクレジットカード会社というものがあって、この三角形の中でそれぞれの信用取引が行われてきたというのがこれまでの形。それが今、業態としては、クレジットカード会社の部分が分業体制が進んで、私たちとカード発行をする信用を結ぶという部分と、実際にお店、加盟店と実際お金のやり取り、そこの部分を行う業種、業態が分かれていった、分業体制を取られていったということで、従来の三角形から、今は四角形といいましょうか五角形といいましょうか、こういう業態に変わっていった。結果として、今の法律でカバーできていない人たちがこの取引の中に参入をしてきたということで様々な不正に結び付いている可能性があるということでもありましたので、今回、とにかく法の網目をかいくぐっている取引がないのか、あるいはそういう登場人物がここにいないかどうか、法の網目がきちんと今回張り巡らされていますかという点で質問をさせていただきたいというふうに思います。
 特に、私もこれ今回準備してそうだったんですが、誰が誰に対してというのがだんだん分からなくなってくるというぐらい登場人物が多い中身にもなっておりますので、是非今お手元にお配りした資料はちょいちょい皆さんには見ていただきまして、誰が誰に対するということで整理をいただければというふうに思います。
 早速質問に入ってまいりたいと思いますけれども、今回特に、私の資料でいきますと、右の一、二と書かせていただきましたが、加盟店の契約会社、これ横文字で言いますとアクワイアラーという言い方をするそうでありますけれども、の一番の部分と二番の決済代行業者、これPSPという言い方もするそうであります。この決済代行業者、ここの部分をしっかりとまずはチェックをしていく必要があろうかというふうに思いますが、特に今、最初に質問したいのは、この決済代行業者、PSPと呼ばれています決済代行業者についてであります。
 特にこの部分が実際にお金のやり取りを加盟店とするということもありまして、今回、法律上は一の加盟店契約会社についてはしっかりと全部登録するということですから、網の目がしっかり掛かった状態になっているということでありますが、二については、登録制を導入するということにはなっているんですが、そうはいいましても、この代行業者、多種多様な業態があるというふうに私は理解をしておりますので、具体的にどのような形で商売をしているといいますか、業務を行っている人たちが登録の義務を背負うことになるのか。その点について、まずは条文上どう読み込めばいいのか、整理をさせていただきたいと思います。
#16
○政府参考人(小瀬達之君) お答えいたします。
 決済代行業者につきましては、御指摘のとおり多種多様な営業体を有しているところでございます。典型的には、加盟店契約会社と加盟店との間に介在して、加盟店契約会社に代わって加盟店に対し代金相当額の支払を行うのが典型的な決済代行業だというように承知しているところでございます。
 また、決済代行業にはフィンテックというのが非常にその強みを発揮して参入が進んでいるわけでありますけれども、その事業形態につきましては、例えば、ネット取引においてクレジットからプリペイドまで多様な支払手段をワンストップで提供する、あるいは対面取引においてはスマートフォンやタブレットを利用した低コストかつセキュリティー水準の高いモバイル決済サービスを提供して中小加盟店の裾野を拡大するといった、こういうのが代表的なものとして挙げられているところでございます。
 また、近年、この決済代行業者の中には、実質的に加盟店契約会社同等の、アクワイアラーですね、と同等の権限、機能を持ち、加盟店契約を締結する、こういうものも認識してございまして、こういったものについて今回の法につきましては登録を課していこうというふうに考えているところでございます。
 以上でございます。
#17
○礒崎哲史君 今の加盟店と、そして登録を課していく、実際にこういう業態は登録しなければいけませんよというその具体的な業態は、これはどこに書かれることになるんでしょうか。
#18
○政府参考人(住田孝之君) 今の御指摘でございますけれども、今回の改正案では、どういうときに登録の義務があるかということにつきましては、加盟店に対してクレジットカードの利用を承諾をする契約の締結に関しまして、最終的な判断権限を持っている人が登録の義務があるということになります。
 加盟店におきましてクレジットカードを使えるということになるのは、国際ブランドからライセンスを受けている、先ほど御指摘のあったアクワイアラーからの許諾によるものでございます。したがって、一義的にはアクワイアラーが登録の対象となるわけでございますけれども、アクワイアラーがクレジットカードの利用の承諾ということに対して最終判断権限を持っているのであれば、留保しているのであれば、その下で単に決済の代行をしている先ほどのPSPは登録を受ける必要がないわけでございますけれども、一方で、PSPがアクワイアラーから加盟店に対するその今の承諾の権限を与えられちゃっているような場合、そこまで与えられちゃっているような場合については、こういうPSPは登録の対象となりまして、この人たちは登録をしますと加盟店調査を義務付けられるということになるわけでございます。
 つまり、登録を受ける必要がある人が誰かということについては、これはアクワイアラーなのかPSPなのかということは、これはそれぞれのアクワイアラーとPSPの間の関係、契約において決まっていくわけですけれども、それに基づいて、どちらが加盟店に対してクレジットカードの利用を承諾する権限を有しているかというところがポイントでございまして、これによってどちらが登録しなきゃいけないかということは明確に定まっていく。つまり、PSPが登録しなければいけないのかどうかということが明確に定まっていくということになるわけでございます。
#19
○礒崎哲史君 そうすると、カードの利用の許可を出す立場の人という理解でいいんだというふうに思うんですけれども、そうすると、それはあくまでも加盟店契約会社と決済代行会社の関係の中で決まってくる。最終的に、そうすると、じゃ、決済代行業者だとして、私は登録しなければいけないねという判断をするのは、そうすると決済代行業者が判断を最終していくことになるのか、それとも加盟店契約会社の方があなたはしてくださいねということで指示をしていくといいますか、促していくことになるのか、これはどちらの責任において最終的な登録の判断をすることになるんでしょうか。
#20
○政府参考人(住田孝之君) 御指摘のとおり、個別個別の場合によって、どちらが登録をしなければいけない、つまりPSPの方も登録をしなければいけないかどうかというのはアクワイアラーとの関係において決まるわけでございますけれども、どういう場合に対象になるかということについてやはりあらかじめ分かっていないとPSPも困ってしまうだろうということで、今後、この法律改正をさせていただきましたら、監督の基本方針というのを私ども定めておりますけれども、こういう中で、どういうケースで登録をしなければいけないかということを具体化をしていこうと思いますし、登録の対象となる場合のある種の契約のひな形のようなものを示したり、個別の相談の対応を行うといったことを通じまして、関係事業者に対して丁寧に周知あるいは説明をさせていただきたいというふうに考えてございます。
#21
○礒崎哲史君 せっかく登録をして、ある意味不正をすることを抑制しようということですから、方向性としては私はいい方向性だと思っているんですけど、最終的に登録するしないという責任分担が曖昧になると、せっかく法律を作ってもきちんと運用されないということになりますので、そこはしっかりと業者側が見て判断が明確にできるような形で表現をお願いしたいと思います。先ほど監督基本方針を作っていくというお話もありましたので、そこの中にしっかりと明記をいただきたいというふうに思います。
 そうしますと、その方針を出すということは、これ経産省が出すということだと思いますが、仮にうちは調査するの面倒だから登録しない方がいいやとか、そういう考えを仮に、仮にですよ、代行業者が持ってしまったときに、そういうのは駄目ですという指導をやはりしていくべき立場の方が必要だと思うんですけど、その立場はそういう意味でいくと方針を定めた経産省になるのか、あるいは登録を元々しているアクワイアラー、その代行業者と関係を持っているアクワイアラーがやることになるのか、これは責任はどちらの責任において指導していくことになるんでしょうか。
#22
○政府参考人(住田孝之君) 今の御指摘でございますけれども、PSPがちゃんと加盟店調査などをしていないというようなケースにおきまして、元々、アクワイアラーにしてみれば、加盟店契約をもうPSPに任せていたんだと、だからおまえが本当は登録してちゃんとやらなきゃいけないんだぞということになっているということであれば、アクワイアラーの側がPSPに対して登録をすることをまず求めるということになりますけれども、もしこのPSPが登録をしていないんだとすれば、アクワイアラーの方が登録をして加盟店管理を責任を持ってやらなきゃいけないということになりますから、その過程で、PSPに本当はそこまでやらせたい、調査をしろとやらせたいのであれば、アクワイアラーがしっかりやらせるということになって、いずれにせよ、それぞれの加盟店契約において誰が責任を持つかということが明確に、先ほど申し上げたように、その承諾の権限を持っている人ということで明確になりますから、その人がちゃんとやっていない場合には、経済産業省がこの法律の執行として改善命令を掛けたり、あるいはそれに基づいて更なる措置を講ずる、立入検査をするといったようなことも考えていくということになります。
#23
○礒崎哲史君 是非、誰の責任において何をやっていくのかがしっかりと分かるように、今御説明をいただきましたので、そういったことをしっかりと分かるように、方針書の中、まとめていただきたいというふうに思います。
 今、少しPSPとの関係をお話をしました。国内においてしっかりと登録をしていくということで法の網目を掛けていくということですけれども、その一方で、実際にこういう不正があるということで、例えば国民生活センターにもそういう問合せがある例がどうもあるようなんですが、加盟店側が国内に営業所を持っていない無登録の海外のアクワイアラーと契約をしちゃっている、あるいは代行業者ですね、決済代行会社と契約をしてトラブルに至っているという例も実際にあるということでありますけれども、その意味でいくと、今はアクワイアラーであったり代行業者に対して登録することで法の目を掛けようとしていますが、実際に加盟店が海外と契約をしてしまったらその網目から抜け出るということにもなろうかというふうに思いますが、こうした海外を介して契約をしてしまうということからすると、加盟店に対しても何かしらの義務付けを、そういうのをやってはいけませんよという義務付けをする必要があろうかというふうに思いますけれども、こういった点の対応についてはどうでしょうか。
#24
○副大臣(松村祥史君) お答え申し上げます。
 まず、今回の改正案では、日本の販売業者と加盟店契約を締結をしております海外のアクワイアラーやPSPについても、新たに導入される登録制度や加盟店調査等の義務が適用されることとなっております。
 御指摘のように、海外の加盟店契約会社等が無登録のまま日本国内の加盟店と契約していれば、これは割賦販売法に違反することとなりまして、無登録営業として刑罰の対象となります。しかしながら、海外のアクワイアラーの国内拠点がないなどの刑罰の執行が困難な場合もございますので、こういった場合におきましては、ビザやマスターカード等の国際ブランドから是正指導等の必要な対応を行ってもらうこととしております。また、これらの措置についても国際ブランド会社と合意をしているところでもございます。
 また、御指摘をいただきました海外の加盟店契約会社、いわゆるアクワイアラーや決済代行業者、PSPが無登録であることを知りながら契約を締結した場合には、無登録営業という犯罪行為を幇助した責任を問われる可能性もございます。したがいまして、このため、無登録加盟店契約会社等と加盟店契約を締結しないように注意を喚起していくことは極めて重要であると思っております。
 登録されました加盟店契約会社等の名簿については、今後、経済産業省のホームページで公表をする予定でございます。これらを確認をしていただきまして、加盟店が無登録の加盟店契約会社と契約することがないように加盟店に対して注意喚起をしてまいりたいと、このように考えております。
#25
○礒崎哲史君 今回の法律ではなくて、加盟店が海外と手を結べばまた別の形でしっかりと法律で処罰といいますか、対応されるということでもありますので、しっかりと法の網目は掛かっているんだというふうに認識をいたします。
 今副大臣言われたまさにとおり、今度は逆に加盟店側がそれを知らずに間違えて契約を結ぶと、法律違反になっているということを分からずにそのまま契約を結ぶということも十分考えられるわけでもありますので、その点についてはしっかりと指導といいますか、情報発信をしていただいて、間違った契約を結ばないようにということは経産省としてもしっかりと情報発信していただきたいというふうに思います。
 今、国内外のカードの取引という点で網目がしっかり掛かっているかということで確認をさせていただきましたが、では、国内の、先ほど言いました、しっかりと登録はされている加盟店契約会社等が、では、きちんとその加盟店に対してのチェックができるのかどうかということで、今回は事業者による加盟店調査というものも法律の中に明記をされました。その中には、経済産業省令に定める事項を調査という表現にこれ法文上なっているんですけれども、具体的にはどんな内容を調査しなさいという中身になっていくのか、確認をさせていただきたいと思います。
#26
○政府参考人(小瀬達之君) 今回の改正により登録を受けました加盟店契約会社等に対して義務付ける加盟店調査等、これにつきましては、クレジットカード番号等の適切な管理、あるいは不正利用防止に必要な対策を講じることを担保するために設けられたものでございます。
 具体的には、その調査事項につきましては今後省令の中で規定していくわけでございますけれども、例えば、加盟店の所在地でありますとか代表者の氏名、あるいは取り扱っている商材や役務の内容、あるいは販売方法、あるいは取引や財産の状況、セキュリティー対策の実施状況、過去の業務停止処分、あるいは苦情処理体制が整っているか、こういったことを定めていくと想定しているところでございます。
 いずれにしましても、省令の具体的内容につきましては、現状の国内事業者における実務を踏まえつつ決定していきたいというふうに考えてございます。
#27
○礒崎哲史君 前半戦の部分は加盟店の所在地、代表の名前ですから、これはもう当然登録するときには必要ということでありますので、セキュリティーがしっかりと網目として張られる、その対策になるというものをやはり具体的に書いていく必要があろうかというふうに思いますが、実際にどういった項目を対策することでセキュリティー対策として効果が上がっていく、どういう項目を書けばというものについて、もう少し具体的なものがあればお話をいただけるともう少し理解が進むかと思うんですけれども、いかがでしょう。
#28
○政府参考人(小瀬達之君) 今回、調査事項の中にはもちろんこの事業者がどういう販売事業者であるか、例えば非常にそういうセキュリティーのトラブルの多い業種であるのかも含めて、例えば取り扱っている商材や役務の内容、あるいはその販売方法、こういう方も知りながら、さらにその中で非常にリスクが大きいのかどうかという、やっている業種によって変わるかと思うんですけれども、その中でどういうセキュリティー対策を実施しているのかと、こういうのもいろいろ調査してもらうというふうになっているところでございます。
 以上であります。
#29
○礒崎哲史君 これまでの取引だとか、あるいはそういう業種において過去にトラブルがあったかどうかという情報は、本来トラブルがあってはいけないんだと思うんですけど、そういう情報は、様々な対策のために情報共有はもちろん行っていただきたいというふうに思いますし、今そのセキュリティーという観点で少し具体的なお話を聞こうとしていたんですけれども、あわせて、今取引そのものについて、中身について問題なさそうなのかどうかということでいくと、今回の調査の中は、そうしますと、セキュリティー対策だけではなくて、例えば違法な取引を行うそういう可能性のある悪質加盟店の是正だったり排除だったり、そうしたもののための調査もこの中には入っているという理解をしていいんでしょうか。
#30
○政府参考人(住田孝之君) 御指摘のいわゆる悪質加盟店に関する調査でございますけれども、今回その加盟店調査の対象としておりますもの、一つはクレジットカード番号等の適切な管理という項目が法律上も明確に書かれているわけでございますけれども、これは、その番号を適切に管理しなさい、すなわち、情報漏えいによって第三者が悪用することを阻止しなければいけませんよというこの措置だけではなくて、加盟店自身が悪用しないということも当然に含まれておるわけでございます。
 例えば、その加盟店が詐欺的な勧誘などを行って消費者を誤認をさせてクレジットカードで支払をさせたということでございましたら、これは、カード番号などを不正な手段で取得をして悪用したということになりますから、先ほど申し上げましたカード番号等の適切な管理を行うんだよというこの義務に違反をしているわけでございまして、したがいまして、こうした点は、加盟店契約会社等による加盟店管理の中で是正される、あるいは排除をされていくというべきものだというふうに考えてございます。
 制度の詳細につきましては、先ほど申し上げましたように、省令や監督の基本方針の中で規定をしてまいりますけれども、こうした加盟店調査を通じまして、消費者トラブルを起こしていくようないわゆる悪質な加盟店が排除されていくということにしたいというふうに考えてございます。
#31
○礒崎哲史君 これは、購入者、消費者の保護ということにしっかりつながっていくように、明記の方はお願いしたいと思います。
 調査についてもう一点だけ、その中の条文の表現として、この調査を定期的に、又は必要に応じて実施するということにこれなっているんですけれども、これはどれくらいの頻度で行うことを想定しているのかと。結果的に、いや、適宜やろうと思っていたんですけれども今回まだやっていませんでした、で、結果的に実施しなくて済むような受取にもなってしまうかもしれませんけれども、これは具体的にどういう頻度を想定されていますでしょうか。
#32
○政府参考人(住田孝之君) ただいま御指摘のございました必要に応じてということでございますけれども、基本的にはこの調査は必要に応じて行うわけでございますが、一つは、例えば情報漏えいなどの事故が発生した、あるいは消費者から苦情があった、こういったことを契機として実施すること、これはもちろんでございますけれども、一方で、一定の年月が経過をしてまいりますと状況も変化してまいりますから、セキュリティーの問題が生じる、あるいは消費者トラブルが生じてくるというリスクも高まってくるということが想定されますので、少なくとも一年ないし二年ぐらいごとには定期的に実施するということが必要であるというふうに考えておりまして、したがって、今申し上げたその一定の頻度、一年ないし二年ぐらいに一度はということと問題が発生した場合と、こういうことで、結果的に実施しなくてよいというようなことにはならないというふうに考えてございます。
#33
○礒崎哲史君 ちょっとしつこいようですけれども、今、一、二年という期間のお話をされたんですが、それは省令でやったりどこかに書き込んでいくことになるんですか。それとも、そういうイメージで経産省としては捉えているんだけれども、アクワイアラー等の方の受け止め、あくまでもその認識に任せることになっていくんでしょうか。どちらになるんでしょうか。
#34
○政府参考人(住田孝之君) 疑義が生じないように、省令なのか先ほどの監督指針なのか分かりませんけれども、そういうレベルで、何らかの形で明確にしていきたいというふうに考えてございます。
#35
○礒崎哲史君 細かくやれば確かにフォローとしてはいいのかもしれませんが、その分それは業者の今度負担につながっていくということにもなるとすると、円滑な取引ということからすると、なかなか難しいところもあろうかと思うんです。是非、その点については様々な配慮、あるいは業者サイドの声も聞きながら、しっかりと詰めていただきたいというふうに思います。
 もう、ちょっと時間がなくなってきてしまいました。
 少し飛ばしまして、実際にそのクレジットカードを今度は現場で使うときの不正の対応ということでは、これは加盟店、実際に今調査の話をしましたけれども、三百万店以上これは加盟店があるというふうにも言われています。その意味でいくと、大変これ、加盟店調査というのは難しいといいますか、そんな小まめにするのは確かに実際に難しいんだというふうに思いますが、その意味でも、カード会社による加盟店に対して様々な指導をするということと併せて、今言った調査と併せて迅速なIC対応化ということがやはり必要になってくるんだと思います。
 要は、現場でこれしか使えないという状況をつくっていくということも大切だと思うんですが、これは実際に素早く迅速にやっていくためにどのようなことを実施していくのか、確認させていただきたいと思います。
#36
○国務大臣(世耕弘成君) まずは、加盟店契約会社あるいは決済代行会社が加盟店に対してやはりしっかりとした指導をしてもらうことが重要だと思います。三百万店あるわけですけれども、かなりのところは加盟店契約会社が端末を提供しているという状況でありますから、その端末からの信号できちっとIC対応化できているかどうかというのが認識できるわけでありますから、それで加盟店を指導してもらって、早くICカードで取引をしてくださいというようなこともできます。
 あるいは、決済代行会社の場合は、例えばネット取引なんかをやるときに、当然個人情報を暗号化するとか、あるいはもう持たないようにして決済会社に全部集めるというような関係性がありますから、そういう中でICカード化できているかどうかは確認できますから、そういったところでやっていくべきだと思いますし、あと一方で、消費者の方も、やはりもうIC対応のところでしかカードは使わないよと、磁気だけだとちょっと危ないよという意味では消費者に対する啓発ですね、ICカードの方がより安全なのであるということをしっかりと行っていく必要もありますし、あるいは、場合によってはお店にICカード対応のロゴマークみたいなシールを貼って、ここはICカード使えるお店ですよということを明示をしていく、こういうことでICカード化を一気に進めていくことが重要だと思っています。
#37
○礒崎哲史君 今大臣お答えをいただきましたけれども、業者側だけではなくて消費者の方にも促していくということでありました。
 先ほど、冒頭に紹介しました内閣府の調査でいきますと、安全に対する消費者側の認識というのも、ICカードが安全ですよという認識が実は五〇%届かないんですね、四〇%を切っているぐらいということでありますので、何が安全なのか、どういう取引が安全なのかということもしっかりと消費者側でも正しい理解ができるように是非情報発信の方をお願いしたいということを申し上げまして、質問の方を終わりにしたいと思います。
#38
○平山佐知子君 民進党・新緑風会の平山佐知子でございます。
 先ほど礒崎さんの方から、このカード取引の大変複雑な形態、それから調査義務などについて質問がありましたけれども、私は、クレジットカードを使う側、消費者の目線で、様々不安に思っていることなどをまた質問をさせていただきたいと思っております。
 まず、カード発行会社に対する規制、特にカード発行会社から加盟店契約会社への苦情伝達、苦情処理について最初にお伺いしたいと思います。
 消費者の苦情、私たちがもし何かあった場合は、まずはカードの発行会社に電話したり、そちらに届くことになると思います。オフアス取引におきましては、まずはそのカード発行会社から加盟店契約会社に対して迅速に苦情を伝達し、その後、加盟店契約会社において適切に対応すること、これが消費者の保護につながると考えております。
 そして、二月を超える支払を取り扱う包括クレジット業者については、現行法第三十条の五の二に業務適正化義務の規定があり、その中に苦情の適切処理義務が規定されていますけれども、オフアス取引については、本改正法案ではこの部分について法文上改正されておりません。このオフアス取引に対応するため大変複雑になっていますけれども、この部分、何か見直しは行われるのかどうか。
 恐らく苦情の適切処理義務の具体的な内容は省令事項であると思いますので、省令改正に当たっては、まず消費者から寄せられた苦情を速やかに加盟店契約会社に伝達をして、その加盟店契約会社において必要に応じて加盟店の調査措置、これを講ずることにつながるように規定する必要があると考えていますけれども、この点についてはどのような規定ぶりになるのか、経済産業省にまずお伺いしたいと思います。
#39
○政府参考人(住田孝之君) 今回の改正案では加盟店契約会社に加盟店調査等を義務付けることにしておりますけれども、これを適切に行っていくためには、やはり御指摘のとおり、消費者からの苦情情報というのはこれは端緒情報でございますから、これを活用していくということは極めて重要だというふうに考えてございます。
 こうした観点から、オフアス取引の場合について、今回の法改正に伴いまして、カード発行会社の苦情処理義務についての省令の規定を見直すということを考えておるわけでございますけれども、今の御指摘のオフアス取引の場合につきましては、加盟店契約会社への苦情情報の伝達を求める、それを加盟店契約会社における加盟店調査につなげていくということについても検討してまいりたいというふうに考えてございます。
#40
○平山佐知子君 消費者は、やはりこの複雑な状況というのは分かっていない、どこからどこにというのが分かっていない状況であると思いますので、しっかりとした対応をお願いしたいと思います。
 それでは次に、翌月一括支払、いわゆるマンスリークリアについて伺いたいと思います。
 この翌月一括払い、マンスリークリア、私もカードを使う際はほぼそうなんでございますが、実にこのクレジットカード払いのおよそ九割を占めているということであります。また、このマンスリークリアは、二月を超える長期の支払猶予となる分割払と同様の後払いの誘引性がないこと、ほぼ現金と同じように使われているということになりますよね。この相談発生率でございますけれども、包括クレジットと比べて大きな差があるなどの理由から、現行の割賦販売法では基本的には規制の対象外となっています。それから、改正法案でも抗弁の接続ですとかカード発行会社の苦情処理義務の適用は見送られています。
 しかしながら、今日皆さんにお配りした資料を御覧いただきたいんですけれども、翌月一括払いに関する全国の消費生活センターなどへの相談件数、オレンジのラインを御覧ください。これ、年々増えていまして、二〇一五年度はおよそ四万件、二〇〇六年度のおよそ八千件と比べて大幅に増加しているというのが現状でございます。
 そこで伺いますが、マンスリークリア取引について、現時点ではどのような問題があると認識しているかどうか。また、今回、マンスリークリア取引に苦情処理義務や抗弁接続を見送った一つの有力な根拠として使われたこの相談発生率という指標に関して、率を見てしまいますと、これ分母、分子の話になりますので、この増え続ける消費者問題の本質を捉えているかといいますと、なかなか言い難いというふうになってしまうのかなと思います。こうした統計の見方、評価には慎重さも求められるのではないかと思っているんですが、改めてこの相談発生率、これは本当に消費者問題の本質を捉えるのに適当な指標だったと今でも評価しているかどうか、大臣にお伺いしたいと思います。
#41
○国務大臣(世耕弘成君) 今回、カード発行会社の苦情処理義務をいわゆる翌月一括払い、マンスリークリア取引に拡大することについては、産構審の割賦販売小委員会でも審議をされましたけれども、今回は措置しないという結論に至りました。
 理由としては、やはりマンスリークリア取引というのは、これは今おっしゃったように、現金の代わりというか少し支払の期日がずれるだけでありまして、いわゆる分割払とかリボ払いとは違って、何かそれを理由にして商品を販売して誘引をするというような誘引性があるとは言えないということと、今御指摘の相談発生率についても大きな差があるということであります。
 もう一つは、多くの消費者は手数料なしでクレジットカードを使えるように今なっています。翌月払い、一括払いは使えるようになっていますし、小売店にとってもまあまあ納得のいける手数料でクレジットカードを使えるという形になっているわけですけれども、これ、マンスリークリア取引も全部義務付けると、苦情処理義務付けると、これはカード会社とかに物すごく大変なコストが掛かるわけでありまして、それはいずれ消費者に転嫁されるか小売店に転嫁をされるということになりますので、利便性が後退する可能性があるということであります。
 ただ、一方で、御指摘のように苦情件数自体は非常に増えている、このことは軽視できないというふうに思っておりまして、今回の法改正では、マンスリークリア取引も含めて加盟店契約会社によって加盟店調査などを義務付けることによって消費者のトラブルの未然防止を図っていきたいというふうに考えているわけであります。
#42
○平山佐知子君 割賦販売小委員会では、カード発行会社に対して、このマンスリークリア取引に関して法的な措置を講ずる必要性があるとまでは言い難いというふうに聞いています。
 このカード発行会社が苦情を加盟店契約会社に通知する義務、それから苦情処理体制の整備義務、カード発行会社と加盟店契約会社の相互連携義務の三点については法文上規定をしないと結論付けられました。それが今般の改正法案もそのようになっていると理解していますが、やはりこれで、くどいようですけれども、消費者の保護を確保することはできるのかどうか。繰り返しになりますけれども、消費者の苦情、基本的にカード発行会社に届くことになります。そのカード発行会社から今度は加盟店契約会社に対して迅速にこの苦情を伝達する、その加盟店契約会社の調査義務、そのことによってより機能しやすくなるのではないかというふうに思います。
 また、カード発行会社のマンスリークリア取引に対する対応ですが、現状でも顧客の苦情対応にばらつきがあるということが、国民生活センターが割賦販売小委員会に提出した資料などで指摘をされています。一方で、カード発行会社自身はきちんとやっていると主張されていまして、ここが何となく両者に食い違いがあるんじゃないかというふうに考えるのが現状だと思います。
 仮に多くのカード発行会社がきちんとやっていると本当におっしゃるのであれば、それらの会社にたとえ義務化をしたとしても追加的な負担は生じないということになりますので、対応が不十分なカード発行会社の底上げを図る意味でも義務化を図る必要はなかったのかどうかと。この点は、消費者保護の観点からも非常に大事なポイントになってくると思いますので、是非大臣からの答弁をお願いしたいと思います。
#43
○国務大臣(世耕弘成君) 御指摘の点については、まず、割賦販売法に基づく認定割賦販売協会である日本クレジット協会における自主的な取組、これを実効的なものとするようしっかりと指導監督を行ってまいりたいというふうに思います。
 今回の法改正によって、我々は、やはりカード発行会社に連絡するしかすべがないわけですね、カードの裏を見ても発行会社の連絡先しか書いてありませんから。ですから、カード発行会社に連絡をする。そして、加盟店契約会社に連絡が行って、そして加盟店契約会社ないしは決済代行会社が全て加盟店の情報をしっかり持っていなければいけないという、今回そこの義務はしっかりと掛かっているわけであります、調査をしていなければいけないという義務は掛かっているわけですから、今回の法改正によってそういう調査の結果がきちっとカード会社にフィードバックされて、そしてカード会社による我々消費者に対する対応がきちっと充実したものになるのではないかと、今回の法改正にはそういう効果が十分あると思っていますけれども、この業界の自主的な取組の状況、会社によって濃淡があるかもしれません。実施状況とか効果をしっかりと検証して、必要に応じて苦情処理義務の在り方も含めて適切な検討を行ってまいりたいというふうに思います。
#44
○平山佐知子君 是非その濃淡がないような形でお願いをしたいというふうに思います。
 それから、前回の二〇〇八年の法改正によって加盟店情報交換制度が構築されたと認識しております。経済産業省は加盟店情報交換制度の利用状況についてはどのように評価をしているのか、まずはこの点について経済産業省にお伺いしたいと思います。
#45
○政府参考人(住田孝之君) 加盟店情報交換制度でございますけれども、苦情情報を受け付けたときに、加盟店の悪質な行為に起因するものについては認定割賦販売協会に対して報告をさせてこれをデータベース化をしようと、これを関係者が活用しているわけでございます。この制度は、御指摘のとおり、平成二十年改正で導入をされたものでございまして、この制度の導入によって加盟店の管理を効果的に行うことが可能になったのではないかというふうに考えてございます。
 例えば、カード発行会社が苦情対応を行う際には、自社として加盟店を調査をすることによって原因究明を行う、それからこの加盟店情報のデータベースに照会をするということで、過去にその加盟店がどんなことを、何かトラブルなどがなかったかを確認するということにしておるわけでございます。
 この制度の導入以降、加盟店情報はどれぐらいじゃこのデータベースに登録されているかといいますと、年間一千件あるいは二千件で推移をしてございます。また、この加盟店契約会社からデータベースへの照会件数というのは、これはかなり急速に伸びてございます。導入直後、平成二十二年度の段階では年間に十六万件の照会がございましたけれども、昨年度、これはちょっと特に多かったんですけれども、平成二十七年度には約百六十七万件ということで、五年間ぐらいで十倍ぐらいに照会件数が伸びているということもございます。
 さらには、このデータベース自体の充実をしようということで、平成二十五年の十一月には、消費者からの加盟店に関する申出情報につきまして、まだ事実関係が十分に確認できていないんだけど、したがってグレーの情報というものも含めて広く報告対象にしようということにしたところでございますし、今年の七月からは、国民生活センターと連携をいたしまして、消費生活センターで受け付けた相談情報の中から加盟店に関するものは抽出をいたしまして、これを加盟店情報交換制度に加盟をしているクレジット事業者にも提供すると、こういった取組を始めているところでございます。
#46
○平山佐知子君 この加盟店情報交換制度を活用できるとなって、加盟店管理に当たってどのようなこれ意義とか効果があると見込まれているのか、これも併せて経済産業省さんに伺いたいと思います。
#47
○大臣政務官(井原巧君) お答え申し上げます。
 今回の改正案では、御指摘いただいたとおり、加盟店契約会社等は、加盟店調査の中で把握した加盟店情報を、先ほど大臣もお話し申し上げた認定割賦販売協会、いわゆる日本クレジット協会というところですが、に報告することが求められております。
 こうした加盟店の情報は、カード発行会社から報告される苦情情報とともに、同協会が運営する加盟店情報のデータベースというふうなもので集約されております。
 先ほど参考人からもお話ししましたが、それに加えて国民生活センターと今連携をいたしておりまして、全国各地の消費生活センターに寄せられた消費者相談に関する情報をネットワークで結んで、PIO―NETというんですけれども、その情報も活用する取組も今始めているところであります。
 こうした取組を通じまして認定割賦販売協会における加盟店情報のデータベースを更に充実させることによりまして、加盟店契約会社等においてセキュリティー対策が不十分な加盟店や悪質取引を行っている加盟店等を把握しやすくなり、加盟店調査の精度が更に向上して管理の実効性が高まるということが意義や効果ではないのかと考えております。
#48
○平山佐知子君 このマンスリークリア取引について、業界団体を通じた自主的な取組をしっかりと推進すること、またその効果を検証するとともに、今後も効果が不十分であれば改めてカード発行会社の苦情処理の義務も含めた責任の在り方について再検証を行う必要があるのではないかと思いますけれども、改めて大臣の見解をお願いいたします。
#49
○国務大臣(世耕弘成君) 今御指摘のとおり、業界の自主的な取組の状況、そして効果の検証を行って、必要があれば苦情処理の義務の在り方も含めて適切な検討を行ってまいりたいと思います。
#50
○平山佐知子君 ありがとうございます。
 次に、マンスリークリアにおける抗弁接続についてお伺いしたいと思います。
 二〇一四年八月の消費者委員会の建議、すなわちクレジットカード取引に関する消費者問題についての建議では、経済産業省は、翌月一括払いの取引における消費者被害の防止及び回復を図るため、翌月一括払いの取引についても包括信用購入あっせん取引と同様の抗弁の接続等の制度整備に向けた措置を講ずることを求めていましたが、割賦販売小委員会の議論がスタートした直後の序盤戦で、マンスリークリアに対する抗弁接続については行わない旨の結論が出されたと承知しています。その結果、本改正法案にもマンスリークリアに対する抗弁接続は盛り込まれませんでした。この点については衆議院の経済産業委員会でも議論があって、大臣は、消費者委員会にも説明をさせていただき、賛同いただいたと答弁を行っていらっしゃいます。
 しかしながら、マンスリークリアへの抗弁接続の適用は消費者委員会の建議の中でも目玉的な位置付けであったわけであり、消費者委員会第百九十八回本会議でも、委員長は、当委員会の見解とは若干異なるところがありまして、残念と言わざるを得ませんと述べられています。やむなくこれ賛同となったものと考えられています。この点について大臣はどういうふうに認識をされているのか、お願いいたします。
#51
○国務大臣(世耕弘成君) 確かに、委員御指摘のように、昨年七月の第百九十八回の消費者委員会本会議では、消費者委員会の委員長は残念と言わざるを得ないとおっしゃいました。
 しかし、直近、今年の六月、第二百二十五回の本会議においては、委員長は、建議に沿った内容として考えていただいたということで高く評価するという御発言をいただきました。
 これは恐らく、我々はマンスリークリア取引について抗弁接続の措置はしないけれども、一方で、今まで申し上げてきたように、加盟店契約会社等に加盟店調査を義務付けることで消費者トラブルの未然防止を図っていくんだという対応も我々はやっていくという方針を示している、そういうことも含めて総合的に、最終的に今年六月、直近の段階では消費者委員長から評価をいただいているというふうに思っております。
#52
○平山佐知子君 二〇一五年の割賦販売小委員会の報告によりますと、「まずもって悪質加盟店の適切な排除によってトラブルの未然防止を図ることが検討されるべき」とされています。この改正法案で導入することとなる加盟店調査による効果が期待されているところでございますが、改正法案による措置により翌月一括払いに関するトラブルや相談件数を減らすことはどの程度可能だと考えているのか、可能であれば、定量的な目標、見通しをお願いいたします。
#53
○政府参考人(住田孝之君) なかなかこの定量的な目標、見通し、難しいんですけれども、例えば平成二十年の改正のときに、いわゆる個別クレジット、自動車ローンだとか携帯電話とかスマホの購入代金の分割ローンみたいなやつですけれども、これを行う事業者について登録制度を平成二十年の改正で導入をいたしました。これに伴いまして、併せてそういったケースにおける個別クレジットの加盟店の調査の義務というのも導入をしたわけでございますけれども、このときの改正の後、個別クレジットを利用した販売契約などに関する消費者相談件数が従来の三割以下に大幅に減少したと、こういう経験がございますので、こういうものが一つの参考になるのかなというふうには考えてございます。
 他方、クレジットカードの取引高、一貫して増加傾向にあって、ここ十年で二倍ぐらいになってございますから、マンスリークリアの取引を含むクレジットカードの取引、今後とも件数、金額共に引き続き増加すると見込まれておりまして、したがって、この消費者相談の件数の削減についての定量的な目標とかあるいは見通しというのは立てることは難しいかと思いますけれども、消費者トラブルの防止に向けまして今回の法改正の効果が最大限発揮をされますように適切に執行してまいりたいというふうに考えてございます。
#54
○平山佐知子君 本改正法案が政府のもくろみどおり効果を発揮すれば、それは消費者保護という観点から見ても望ましいことでありまして、私も本当にそう願いますけれども、仮にそのような事態にならずに、本改正法案の施行後における翌月一括払いの相談件数が平行線をたどったり若しくは増えたりしていったりするような場合には、附則第十二条の見直し規定に基づいて、翌月一括払いにも抗弁の接続を適用することを改めて検討する可能性も排除すべきではないと考えますが、この点に関する大臣のお考えをお願いいたします。
   〔委員長退席、理事石上俊雄君着席〕
#55
○国務大臣(世耕弘成君) その際に、相談件数が増えたことを見るのか、あるいはいわゆる相談発生率で見るのか。例えば、このICカードを導入していくことでカード利用がわっと広がれば、当然相談件数はこれは自然と増えてくるわけでもありますので、その辺はよく慎重に見極めたいと思います。特にカード利用者の利便に支障が起こらないように、よくチェックをしていきたいと思います。
 ただ、いずれにしても、消費者トラブルが起こるというのは良くないことでありますから、消費者被害をできる限り防止するためのあらゆる方策について検討していきたいというふうに思います。
#56
○平山佐知子君 しっかりと私たちが安心してカードを使えるようにということが一番だと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは最後に、加盟店における書面交付義務の緩和についてお伺いをしたいと思います。
 加盟店での商品購入時の書面交付義務について、現行の割賦販売法は購入者の承諾を得た場合にのみ電磁的方法、いわゆる電子メール等で行えるとされていましたが、改正法案では購入者が求めない限りは電子メール等で情報提供を行うこととしています。この情報提供義務でいいというふうになれば、消費者は電子データでいつでも確認できるので、必要なときに見ればいいかなということになってしまって、ますます消費者が契約内容を確認する機会が減ってしまうのではないかと思いますけれども、この点については経済産業省の見解をお願いいたします。
#57
○大臣政務官(井原巧君) 御質問にお答えを申し上げます。
 今お話ありましたように、まず今回の法改正でありますが、まず、加盟店から消費者に対する情報提供の在り方に関しては、産業構造審議会割賦販売小委員会の議論の中でこういうお話が出ております。消費者関連団体の委員からは、電磁的方法の方が保存や検索はやりやすい等の意見も出されております。また、当該小委員会の報告書においては、伝える工夫も分かりやすくなる等、情報提供の質の向上も期待されると、こういう期待も一方ではされているところであります。
   〔理事石上俊雄君退席、委員長着席〕
 こうした意見も踏まえて、お話のとおり、今回の改正案では、一般消費者のIT環境の変化に対応するために、書面交付義務を見直して、電磁的方法による情報提供でもよいということにしたものでございます。これにより多様な情報提供方法が可能となることで、フィンテック企業等、今回新たに加わってまいりますから、の持つ最新の技術が導入されて、消費者にとっても利便性の高い情報提供サービスが開発されることを期待をいたしております。
 片や、先生の御懸念の書面で確認取りづらいということについては、今回の改正案についても書面での情報提供を決して駄目だと言っているわけではないので、情報提供を求められた場合はしっかり加盟店は書面交付をしなければならないということとしております。ですから、書面交付を求めることができるということについて、今回の法改正において消費者に周知する中で丁寧に説明することが大切と、このように考えております。
#58
○平山佐知子君 カード発行会社の書面交付義務が残るので、加盟店の書面交付義務を情報提供義務に緩和したことはそれなりに理解できるんですが、今後、カード発行会社の書面交付義務まで安易に緩和することがないようにということも慎重な検討をお願いしたいと思います。
 とりわけ、お年寄りの皆さんは特にスマートフォンとかパソコンの扱いに慣れていない方多いというふうに思いますので、万が一トラブルが起きた際に手元に書面とか情報が存在せずに泣き寝入りすることを余儀なくされる事態も想定されておりますので、実際に運用する際は、先ほどもおっしゃっていただきましたけれども、より丁寧な対応が必要ではないかと感じていますが、こういう懸念に対する大臣の見解をお願いいたします。
#59
○国務大臣(世耕弘成君) やっぱりキャッシュレス社会をこれから進めていくに当たっては、まず、自分の使った結果を丁寧にチェックする、これは書面であろうとデジタルであろうと私は変わらない、書面でもしない人はしないし、デジタルでもする人はするわけでありまして、ここはまず全体的にリテラシーを高めていくことが非常に重要だというふうに思っています。
 しかし、一方で、デジタルデバイドというのはあります。パソコンが自由に扱えない、ネットに接続していない、そういう方々がチェックする機会を奪うというのはこれは良くないと思いますから、そういう意味で、今回も加盟店に関しては基本的には求められた場合はしっかり提供しなさいということにいたしましたし、カード発行会社については、今回、もう私も既にカード発行会社の明細は、一々紙が来るとあれ全部そのままごみ箱に捨てられませんから、シュレッダー掛けたりとか大変なので、私はもうネットで受け取るようにしていますが、基本的にはそれは希望する人だけであって、引き続きカード発行会社については書類交付義務は義務付けているという状況であります。
 ただ、いずれにしても、使用した結果については必ず引き落とされる前にチェックをすべきだというリテラシーは高めていかなければいけないと思います。
#60
○平山佐知子君 私も書面はもうもらわない形にしているんですけれども、確かに、利便性を高めるとか煩雑なことをなくすためには、書面ではない形、パソコンで確認をできるというのは大変利便性も高まっていいかと思いますけれども、やはりそれをしっかりと消費者側も認識する必要性もあると思いますが、やはり高齢者の方とか、これからもっともっと啓発をしていくことが大切かなというふうに思います。このカード発行会社の書面交付義務を安易に緩和しないということも一つ含めて大切なことなのかなというふうに考えています。
 そして、消費者に対する啓発でございますけれども、消費者向けの啓発については今後どのような取組を考えているのか、消費者庁の方にお伺いしたいと思います。
#61
○政府参考人(川口康裕君) お答え申し上げます。
 クレジットカードあるいはクレジット取引につきましては、現在、多くの地方自治体、業界団体等が教材や啓発資料を作成するなどいたしまして、クレジットの仕組み、クレジットカードの支払方法の種類、あるいは支払困難、多重債務に陥らないための啓発などを行っているところでございます。
 また、最近は、暗証番号の管理、利用明細の確認、インターネットでの利用等のセキュリティーの重要性についても取り上げられるようになってきております。これらの教材につきましては、消費者庁の方で収集をいたしまして、ホームページに消費者教育ポータルサイトというのを設けておりまして、これに掲載することで多くの方に利用していただけるように努力をしているところでございますので、一層そういう努力をしていきたいと思います。
 また、教材の作成につきましては、地方公共団体で御努力いただいておりますので、地方消費者行政推進交付金により、教材の作成あるいは担い手の育成など、消費者教育の推進を支援していきたいと考えております。
 さらに、このクレジットカードを含めましてトラブルあるいは被害を生じてしまった際には、地域の消費生活センターに御相談いただくということが重要と考えておりまして、ここで具体のトラブルに応じてきめ細かなアドバイスを相談員にしてもらうということでございます。そのために、消費者庁といたしましては、この相談窓口の案内をするために三桁の電話番号一八八を設けまして、周知に取り組んでいるところでございます。
 今後とも、クレジットカード取引におきまして、新たな制度になりましたら、なお一層、その内容の周知も含めまして、被害の防止、回復を図る際に有用な知識について消費者に分かりやすく周知されるよう、啓発及び情報提供の充実を図ってまいりたいと考えているところでございます。
#62
○平山佐知子君 ありがとうございます。引き続き、消費者が安心して使える形での啓発等もお願いしたいと思います。
 ありがとうございました。
#63
○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。よろしくお願いいたします。
 クレジットカードの利用が身近になって、また便利になっている中で、まだまだクレジットカードの利用に不安がある方が多いと。先ほど来もアンケート調査の結果も報告されておりましたが、その主な理由としては、カードの不正の利用、また情報が漏えいされるという点を懸念しているという方が多いという調査結果も出ているところです。
 今回の改正案におきまして、加盟店にもカード番号情報の漏えい防止の義務を課すということになっております。ただ、三百万店以上もあると言われているその加盟店、もう本当に数多くの加盟店の全てが漏えい防止対策を取っているのかどうかということを行政機関において調査をするのはもう事実上不可能に等しいと。その中で、加盟店のセキュリティー対策を推進するための取組について質問をさせていただきます。
 まず、加盟店に求められるセキュリティー対策、つまりカード番号情報の漏えい防止対策とは具体的にどのようなものを指すのでしょうか。そもそも、加盟店においてなかなかセキュリティー対策が進んでいないというのは、個人や小規模の加盟店自体が余りカード情報に関する知識を有していない、あるいはセキュリティー対策に対する意識が薄いことが多い、また端末を替えることで費用を掛けるのを避けたいという点に原因があると思われます。現状でも、カードのIC化が進む一方で端末のIC対応化が進んでいないというのもその表れかと思います。まずは、その加盟店自体へも何が安全で何が安全でないのかと、そういうICカードへの、また書面方式への変更の必要性に関する情報の提供、啓蒙といったところから進めていく必要があるのではないでしょうか。
 また他方で、カード会社は、加盟店におけるセキュリティー対策がなされているかどうかを調査また指導する義務を負うことになります。このカード会社に求められている調査は、加盟店契約のどの段階で行われることになるのでしょうか。御回答いただければと思います。
#64
○政府参考人(小瀬達之君) お答えします。
 まず、加盟店における情報管理の措置につきましてでございます。
 今回の改正案では、加盟店に対し、カード情報の適切な管理を義務付けているということでございますが、加盟店に求められる具体的な措置につきましては、今後、省令あるいは監督指針においても詳細に規定していくわけでございますが、基本的には、カード情報を保持しない、あるいはカード情報を保持する場合は国際的なセキュリティー規格に沿ったデータ保護措置を講じることといったことを求められていくことになるというふうに考えているところでございます。
 また、加盟店への情報提供についての御指摘がございました。
 御指摘のとおり、加盟店へのセキュリティー対策に関する情報提供あるいは啓発は重要だというふうに考えてございます。まず、日本クレジット協会や流通などの加盟店団体と連携しまして説明会を実施しまして、セキュリティー対策の必要性も含めまして、今回の改正内容をしっかり説明、周知を図っていきたいというふうに考えてございます。また、アクワイアラーやその決済代行業者に対しまして、加盟に対してそれぞれの実態を踏まえた最適なセキュリティー対策について情報提供するよう、こういったことにつきましても必要な支援を行うよう要請していきたいというふうに考えているところでございます。
 また、今回登録されました加盟店契約会社等に義務付けられます加盟店調査、その調査時期についての御指摘がございました。
 これにつきましては、まず、加盟店契約時において、クレジットカード番号の適切な管理又は利用者によるクレジットカード番号等の不正な利用の防止に支障を及ぼすおそれの有無について調査を行うと、そして問題がある場合は契約を締結してはならないというふうにしているところでございます。また、加盟店締結後におきましては、定期的に、又は情報漏えいあるいは不正利用の発生状況によって必要に応じて加盟店調査を行うと、問題があれば必要な措置を講じていくというふうにしているところでございます。
 加盟店調査の時期とか頻度につきましては、基本的には必要に応じて行うべきものというふうに考えてございますけれども、具体的には、情報漏えい等の事故の発生、あるいは消費者からの具体的な苦情等の問題発生を契機として実施するということであります。あるいは、こうした事故や苦情が発生していない加盟店についても、年月の経過により状況も変化し、リスクが生ずることも想定されますので、少なくとも一年から二年ごとに定期的に実施するということが必要だというふうに考えているところでございます。
 以上でございます。
#65
○伊藤孝江君 ありがとうございます。
 加盟店のセキュリティー対策を進めると、そのためには、今御説明をいただいたようなカード会社等からの調査という点に加えて、また消費者の側からのチェック機能を働かせるということがより効果的かと思われます。消費者において、カードを安心して使うことができる店を選んで、カードで買物をしたりサービスを受けるという状況が進んでくれば、必然的に加盟店のセキュリティー対策も進んでいくかと思われます。消費者自身が、そのためには、まずは加盟店の情報管理が十分かどうかを判断できるという必要があります。
 ただ、現状としましては、磁気ストライプで署名方式でカードを使うよりもICチップで暗証番号方式の方が安全だと、そのことを消費者自身が理解をしているというような、まだまだ浸透している状況ではありません。消費者への啓発活動としてどのような対策を講じられるのか、世耕大臣、お聞かせいただければと思います。
#66
○国務大臣(世耕弘成君) 私もこういうことに関しては結構詳しい人間だという自信があったんですが、去年、実はえらい目に遭いまして、私、この四年ぐらい、海外出張というともうほとんど総理同行の公務でしたから、ほとんど買物なんかする間もなくて、海外でクレジットカードというのはずっと使っていなかったんです。去年の九月、たまたまトルコのアンタルヤのG20サミット行ったときに、ちょっと合間ができたので、もうそれこそホテルの売店でちょっと家族の土産を買おうと思って磁気式のクレジットカードを出しましたら、これはうちの店では使えません、ICカードのやつを出してくれというので、慌てて財布の中を探したら一枚だけICカードの付いたのがデパートのやつでしたけどあったので、それを出したら、挿して暗証番号を入れてくれと言われたら、暗証番号が覚えていないと。結局三回打ち間違えて、そのカードはロックされてしまって、再発行の手続とか大変だったんですが、今、実は世界はICカードがもう常識になっています。日本とアメリカだけ残っていたんですが、その後、ちょっと私も痛い目に遭ったのでいろいろ勉強したんですけれども、アメリカは大手小売店が情報漏えい事件を起こしまして、それ以来、大統領令が二〇一四年に出されまして、一気にIC化が進んでいます。ですから、IC化が進んでいないのは日本だけということになるわけです。
 今、世界の人たちはもう磁気は本当に信用していなくて、スキミングというか、私が今ここの松村副大臣のポケットの上をひゅっと機械でなぞるだけでクレジットカード情報を取れちゃうわけですから、飲食店なんかで人に、店員にカードを渡すのも嫌だというのがこれもう今世界の常識になりつつあるわけです。日本だけがまだ磁気カードが当たり前という状況であります。
 この辺は、ですから、私でも去年の段階ではまだ全くそういうことを分かっていなかったような状況ですから、相当徹底的に消費者に対して啓発をやらなければいけないというふうに思っています。
 特に、磁気カードですと入る情報量は百八十二バイト、それに対して、ICカードですと今標準的に日本で使われているやつで三十二キロバイトですから、磁気の大体百七十六倍の情報が入ります。ということは、それだけ高度な暗号化ができますし、ICカードはスキミングは非常にやりにくいという形になるわけですから、こういったICカードの機械的な特性とか、あるいは、場合によっては少し、もういわゆるお堅い政府広報ではなくて、動画で磁気がどういうふうに盗まれるかとか、そういったこともよく啓発をしていく必要があるんだろうというふうに思っております。
#67
○伊藤孝江君 ありがとうございます。御体験も踏まえての御回答、すごく分かりやすく、ありがとうございます。
 続きまして、アクワイアラー、またPSP、決済代行業者の登録制、また加盟店調査義務の導入についてお伺いをいたします。
 アクワイアラーと決済代行業者は、これまで法の規制対象ではなく、また加盟店調査義務がなかったところ、本改正案では、アクワイアラーについては登録が義務付けられ、決済代行業者についても、アクワイアラーと同様の機能を有し、加盟店契約の実質的な承認権限を担う業者は登録義務を行うことになっております。
 まず、決済代行業者に登録をさせることの意味ですけれども、アクワイアラーと同様の機能を有している場合には営業をするための要件ということに登録がなるんでしょうか、お答えいただければと思います。
#68
○政府参考人(住田孝之君) 登録をしないで無登録で加盟店契約業務を行うということになります場合には、これは罰則が掛かりますので、登録をしないと加盟店契約等ができないということになります。
#69
○伊藤孝江君 ありがとうございます。
 ただ、登録の必要がない場合もあるということかと思うんですけれども、決済代行業者に登録の必要がない場合、加盟店に対しては直接アクワイアラーが調査や管理の責任を負うことになることになります。しかし、アクワイアラーにとっては決済代行業者と契約をする加盟店とは直接の契約関係にない場合もありますし、また、数的にもアクワイアラーが加盟店を調査、管理することができない場合もあるかと思われます。
 決済代行業者が登録業者でない場合には、全てアクワイアラー自身が自社で調査又は管理を直接することが求められているのでしょうか。自社で調査をしないことも認めるとすれば、アクワイアラーに対してどのような形で調査義務を果たすよう求めておられるのか、お聞かせください。
#70
○政府参考人(住田孝之君) 今回の改正におきましては、加盟店調査等を義務付ける責任主体としまして、加盟店に対して、先ほども申しましたが、クレジットカードの利用を承諾する契約の締結の最終的な判断権限を持っている人、これに登録を義務付けることとしていますから、基本的にはアクワイアラー、そのアクワイアラーがこの権限をPSPのような決済代行業者に委ねている場合にはその決済代行業者が登録をしなければいけないということでございます。したがって、一義的にはアクワイアラーが登録対象になって、その下で単にPSPが事業を行っているというだけであればこのPSPは登録をしなくていいということになるわけでございます。
 他方、加盟店へのカード利用承諾の権限を与えられているPSPは登録をしなければいけないということになるわけでございますから、アクワイアラーとPSPの間でどういう関係にあり、どういう契約を結んでいるかによってどっちが権限を有しているか明確に定まりますから、それに基づいてPSPが登録をしなければいけないかどうかというのがはっきりするわけでございます。
 その場合に、今御指摘のように、アクワイアラーが加盟店調査に関わります業務の一部を登録を受けていないPSPに委託をしてやらせるというような場合も、これも当然生じてくるかと思います。これは事務委託のようなイメージでございますけれども、この場合におきましては、登録を受けているアクワイアラーが自ら加盟店と直接契約していないとしても、登録していないPSPが間に入るという場合については、この加盟店調査の義務というのは、基本的には責任は今申し上げた登録したアクワイアラーにあるということになりますので、それをしっかりとアクワイアラーの方が管理をしなければならないということになるわけでございます。
 こういう点については、アクワイアラーの登録要件の一つとして、加盟店調査の適確な実施を確保するために必要な体制の整備を登録要件にしてございますので、そういった意味で、委託先が行う、今申し上げた無登録のPSPのようなケースですけれども、委託先が行う加盟店調査の業務についても適切にアクワイアラーが管理する体制が整備されているかどうかということを登録の審査において確認をするということになるわけでございます。
 また、登録を受けた後に実際にはPSPを管理することをアクワイアラーがやっていないというようなことでありましたら、報告徴収や立入検査を通じて状況を把握をして、今申し上げた委託先管理を行う体制が十分に構築されていないということになれば、改善命令を掛けたり登録取消しをするということになるわけでございます。
#71
○伊藤孝江君 済みません、今のをちょっと確認をさせていただくと、アクワイアラーが直接自社で全ての加盟店の調査、管理をする必要はないけれども、事務委託をして決済代行業者などに調査を任せた場合には、その管理ができているかどうかを確認するようになっているということでよろしいんでしょうか。──はい、ありがとうございます。
 続きまして、海外アクワイアラーに対する処分についてお聞かせいただきたいと思います。
 加盟店契約に関して、セキュリティー対策等を含めて管理をきっちりしていくということを進めれば、やはり国内アクワイアラーとして契約を断るというような加盟店も多くなってくるかと思います。その中で、比較的審査が甘い海外アクワイアラーがいると。そうなると、そういうところが加盟店と契約をするということも増えてきているというのが現状と言われております。海外のアクワイアラーが増えてきている中で、海外アクワイアラーが自ら登録義務を履行せず、また決済代行業者も加盟店承認権限を有していないと、なので自らは登録義務の対象ではないと主張された場合に、いずれも登録義務を負わないカード決済は認められませんので、海外アクワイアラーの行為は割販法違反になってしまうというのが現状です。
 しかしながら、現実には海外のアクワイアラーには行政処分が及ばないという限界があり、この場合、どのように経産省としては、また国としては対応することになるのでしょうか、お聞かせいただければと思います。
#72
○国務大臣(世耕弘成君) 海外アクワイアラー、これは今回の法改正によってきちっとした登録義務が課されるわけであります。万一この海外アクワイアラーが日本の法律を無視をして登録をしなかった場合は、これは割賦販売法に違反することになりまして、刑罰の対象ということになります。ただし、そのアクワイアラーが日本国内に全く拠点を持っていないなど刑罰の執行が困難な場合というのも想定されるわけでありますが、そういうときは、いわゆるビザ、マスターというのはアクワイアラーに対して国際ブランドとしていろんなところでカードを使える機能を提供しているわけでありますけれども、こういった国際ブランドから是正指導等の必要な対応を行ってもらうことになろうかと思います。
 こういった国際ブランドとアクワイアラーの間のいろんな契約の中には、当然各国における国内法を守ることということがあるわけでありますから、割賦販売法に明らかに違反する例えば無登録のカードの業務などをやれば、これは当然日本の国内法に違反するわけでありまして、それは当然国際ブランドからすれば契約を解除できる条項にも当たってくる場合もあると思いますから、この国際ブランドからの対応をきっちりと行ってもらいたいというふうに思います。そういう合意は経産省と国際ブランドの間でしっかりともう行っております。
#73
○伊藤孝江君 ありがとうございます。
 続きまして、アクワイアラー等の加盟店調査義務の内容についてお聞かせいただきたいと思っております。
 今回の改正法案三十五条の十七の八におきましては、アクワイアラー等が加盟店に対して行う調査の内容について、クレジットカード番号等の適切な管理となっております。条文上は、アクワイアラーに求められているのはカード番号等の適切な管理のみに関する調査のようにも読めます。
 ただ、元々加盟店調査を義務付けた趣旨は悪質加盟店の排除というところにもあるわけですから、この条文に、カード情報の管理体制ということ以外に、悪質加盟店排除のための加盟店調査、つまり不適切な販売行為によりカード情報を取得する行為を防止するための調査、これも対象として含めているとしないと意味がありません。この条文で、アクワイアラー等に対し悪質加盟店排除のための調査も求めているのかどうか、明確にお答えいただきたいと思っております。
 また、そもそも悪質加盟店にいう悪質ないし不適切な販売行為とは具体的にはどのようなことを指すのでしょうか。また、その悪質性を誰がどのように判断をすることになるのか、お答えいただければと思います。
#74
○政府参考人(住田孝之君) 御指摘の前段のところでございますけれども、この三十五条の十七の八では、加盟店調査においてクレジットカード番号等の適切な管理について調査をするということになっておるわけでございますが、これは、その加盟店が情報漏えいなどで第三者が悪用するということを阻止するための措置だけではなくて、加盟店自らが悪用しないという点も含まれてございます。
 例えば、詐欺的な勧誘の仕方によって消費者を誤認させてカードで支払をさせたということになりますと、これはカード番号等を不正な手段で取得することによって悪用したということになりますから、カード番号等の適切な管理を行う義務に違反したということになります。したがいまして、この点も、先ほど御指摘のございましたとおり、加盟店契約会社等による加盟店調査の中で是正あるいは排除をされていくということになります。
 こうした点も含めまして、詳細については省令あるいは監督の基本指針で規定してまいりますけれども、こういったことを通じて悪質な加盟店が排除されていくということを目指しているわけでございます。
 それから、後段の悪質性の判断についての御質問でございますけれども、悪質な加盟店、例えば特商法に違反するような不当な勧誘をするとか債務不履行とかで消費者利益を害するといったようなケース、こういった取引にクレジットカードを悪用したりするというケースが想定をされるわけでございます。最近ではやはりネット取引関係でこういった悪質なケースというのは多くて、支払ったんだけど品物が届かないとか偽ブランドのものが届いたとか、あるいは出会い系サイトで高額請求をされたとか、こういったものが典型的な悪質な加盟店ということになるんだと思います。
 ただ、加盟店の悪質性ということについて法律上明確にそれを概念として規定をしているわけではないという点には御留意いただきたいと思いますが、いずれにしましても、悪質な行為によってクレジットカード決済の信頼性が損なわれたりあるいは消費者が被害を受けたりするということを防止するために、今回の改正案では、先ほど申しましたような加盟店調査の義務でこれがしっかりと排除をされていくということを狙っておるわけでございます。
 この加盟店調査がしたがってキーになるわけですが、加盟店調査の義務をちゃんと履行しているかどうか、今申し上げたような悪質加盟店の排除のようなものも結果的には含めて加盟店調査の義務が適切に履行されているかどうかということについては、これは私ども行政が報告徴収あるいは立入検査を通じまして実態把握を行った上で適切に判断をして、必要があればアクワイアラー等に改善命令や登録の取消しといったことを行っていくことになるわけでございます。
#75
○伊藤孝江君 済みません、今の御回答に関して、悪質性というところの具体的な内容につきまして、特商法違反の取引であるとか債務不履行の契約などがなされているような場合というのを典型的な例の中で挙げてくださったんですけれども、明らかに例えば特商法違反であるというのがもう分かる場合にはもちろん調査は当然なんですが、あくまでも調査をする以上は、そういう悪質な特商法違反の取引であるおそれがあるというような場合にも調査対象を広げていかなければ調査の意味がないかと思われます。
 そのようなおそれがある場合という点についても調査の対象とするということでよろしいでしょうか。
#76
○政府参考人(住田孝之君) この加盟店調査を適切に行うためには、消費者からの苦情情報というのが非常に大事でございまして、これを端緒として活用していくというふうなことが大事でございますので、これに関しましては、日本クレジット協会が苦情情報を集約をしてデータベース化をして共同利用するという加盟店情報交換制度を運営をしておるわけでございます。
 この制度の中で、加盟店が今御指摘のございましたような特商法違反などの明らかな違反な行為を行ったというその情報だけではなくて、違法な行為があったかどうかという確認が取れていない状況においても、消費者からの加盟店に関する申出情報につきましてはグレーの段階の情報も含めて広く報告対象とすることとしておりまして、したがって、そうしたものも加盟店情報交換制度を通じて加盟店調査の中で活用していくということを考えているわけでございます。
#77
○伊藤孝江君 ありがとうございます。
 済みません、時間の関係で質問の順番の方少し入れ替えさせていただきたいと思うんですが、書面交付義務に関連してお聞かせいただきたいと思っております。
 まず、カードの不正利用に関してですけれども、現状として、どれだけ手だてを講じたとしても、なかなか残念ながらカードの不正利用というのが本当にゼロになるというのは難しいというのが現実問題としてはあるかと思います。カードの不正利用がなされた場合に被害を最小限に食い止めるためには、不正利用がなされていることに少しでも早く気付く必要があると。
 現状において、カードの不正利用が発覚する経緯としてはどのようなパターンがあるのか、お聞かせください。
#78
○政府参考人(小瀬達之君) 不正利用被害を防止するために、カード発行会社におきまして二十四時間体制でカードの利用状況についてモニタリングを行ってございます。これにより不正利用が発覚するケースが多いというふうに認識しています。
 このモニタリングでは、例えば直前の利用場所とは全く異なった場所で時間を置かずに同じカードが利用されたり、あるいは短時間のうちに高額商品や換金性の高い商品の大量購入に利用されたりした場合には、カード発行会社において、そのような利用の承諾を保留したりあるいはカード会員にその利用について確認の連絡をする等の対応を行っているというふうに承知しています。
 しかしながら、全ての不正利用がこうしたカード発行会社によるモニタリングによって発見されるわけではございません。消費者が毎月カード発行会社から送付される利用明細書を確認することで不正利用被害に気付くパターンというのもございます。
 以上でございます。
#79
○伊藤孝江君 ありがとうございます。
 消費者が利用明細書を見て不正利用に気付くパターンというのは大量購入ではないということに先ほどのお答えからするとなるかと思うんですが、具体的には、私の方で事前にお聞かせいただいたときには、今現在はなかなか大量購入という形ではなく、小さな金額の一万円、二万円という買物を継続的にすることで本来のカード利用の中にそういうものが交じっている、不正利用が交じっていることも比較的多いというようなことをお伺いしたんですが、それでよろしいでしょうか。
#80
○政府参考人(小瀬達之君) そうしたケースで利用者の方が気付かれる場合もありますし、全くあえて少額で不正利用されて気付かない、その場合は不正利用として把握されないわけです。こういうケースもあろうかというふうに思っております。
#81
○伊藤孝江君 ありがとうございます。
 カード会社としては、先ほどのお答えからしても、二十四時間のモニタリングも含めて最大限に取り得る手段を取っていただいていて、あとは、カード会社では見分けにくい、そういう不正利用に対しては消費者がいかに気付くかということが大切なんだと思っております。ただ、消費者のイメージとしては、偽造のカードで大量に一括購入をされるという被害は割と今有名でもありますし、想像のできるところではありますが、細かな買物が自分自身の買物の中に紛れ込んでいる、そういうことは余り想像していないのではないかと思われます。
 そもそも、このようなパターンの被害が増えているということであるとか、また、不正利用被害の防止、発見のためには消費者が利用明細書を確認することが最重要であるという点について啓発を進めていくことが必要であると言えますが、この点どのように取り組まれるのか、大臣のお考えをお聞かせください。
#82
○国務大臣(世耕弘成君) やはり先ほども申し上げたとおり、明細書をデジタルであろうと書面であろうときちっと確認することは非常に重要だと。私も毎月確認します。特に、妻が家族カードを勝手に使っていないかどうかとか、そういうのはよくチェックをしているわけですが、一方で、ネット通販で細かいものなんか買うと、これ何だったっけな、千幾らでなんというのも出てきますけれども、それはやっぱりきちっとチェックをすることが重要だというふうに思います。
 世の中にはいろんな危険が潜んでいるわけですから、カード明細をしっかりチェックしなきゃいけないし、逆に、紙でもらっている方は、それちゃんと、そのまま捨てるとカード番号とか名前とか住所が他人に知れることになりますから、そういうこともケアしておかなきゃいけないとか、そういうカードにまつわるいろんなリスクはしっかりと説明していかなきゃいけないと思いますし、これは政府もやりますし、カード発行会社も是非努力をしていただきたいというふうに思っています。
#83
○伊藤孝江君 ありがとうございます。
 最後に、マンスリークリア取引における苦情の伝達について、先ほどもありましたが、お聞かせいただければと思っております。
 本改正案では、マンスリークリア取引のカード発行会社には加盟店への苦情の伝達義務の規定が設けられなかったというのが現状です。認定割賦販売協会の加盟店情報交換制度の利用は業界の自主規制に委ねられているということに結果的になるかと思われますが、現在でもなかなかその対応については疑義もあるところという、そういう声もお聞きすることがあります。
 この業界の自主規制を推進して、またしっかりと機能するように経産省としてはどのような後押しを行われるのか、お聞かせください。
#84
○国務大臣(世耕弘成君) ともかく、まず自主的な取組を推進をしてもらって、しっかりと機能させるよう、認定割賦販売協会への指導監督を行っていきたいと思いますし、また、国民生活センターとも連携をして、全国各地の消費生活センターで受け付けた消費者相談情報を活用する取組も始めているところでありまして、こうした取組による苦情情報の活用も含めて、アクワイアラー等による加盟店管理の実効性の確保を図ってまいりたいというふうに思います。
#85
○伊藤孝江君 ありがとうございました。
 消費者庁とかまた関係機関と連携を取っていただきながら、本当にこの改正法で安心、安全にカードを使えることができるようになることを私も願っております。
 本当にありがとうございました。以上で質問を終わります。
#86
○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。
 割賦販売法の一部を改正する法律案について、賛成の立場で質問をいたします。
 法案の質問に入る前に、大臣にお聞きをいたします。
 十一月二十二日に福島県沖を震源とする地震が発生をし、震度五弱、津波警報も出され、原発は大丈夫かという不安が、福島県民の皆さんはもちろん、全国に広がりました。そして、東京電力福島第二原発の使用済核燃料の貯蔵プールの冷却が一時間半にわたって停止をし、福島第一原発事故を思い起こさせる事態に、福島県では緊張が走りました。
 東京電力が冷却停止を関係自治体にファクスで知らせたのは五十五分後、避難の周知に必要な報道機関への連絡は二時間後でした。しかも、冷却停止の原因について、当初は、冷却水の水源になっているタンクの水面が地震で揺れて水位低下を検知した可能性が高い、水漏れや放射性物質の漏れはない、だから大丈夫だと言わんばかりの説明をしました。しかし、実際は、プールから水が漏れていたということを二日後にようやく公表をしました。原因もよく分からないのに大丈夫だと説明をし、後から重大な事態になっていたことを公表するなど、とんでもないことです。
 東京電力福島原発事故対応と福島の再生を最重要課題として位置付けている経済産業大臣として、東京電力の危機意識の欠如、迅速な情報開示を行わない問題について、当然改善するよう指導するべきだと思いますが、どうですか。
#87
○国務大臣(世耕弘成君) 原発のいろんな事象に伴うことについては、これはもう今の法律では経済産業省、経済産業大臣ではなくて、基本的には規制庁ということに、整理になっているわけであります。
 この第二原発のポンプが停止した当日の朝は、私はパナマに出張中でありましたが、東京電力ホールディングスの廣瀬社長と電話連絡を取りまして、廣瀬社長に対して私から直接、原子力規制委員会の指示に従ってしっかりと対応してほしいということを伝えました。
 ただ、今おっしゃっているように、情報伝達などについていろんな指摘があります。先日の東京で大きな停電が起こった際も、私は、はっきり言って東京電力の情報伝達、特に報道対応などは非常に遅きに失したというふうに思っておりまして、これについては私の方から東京電力に対して厳重に指導をしているところであります。
 特に、東京電力については、福島第一原発の事故を起こした発災事業者として、国民への情報開示はしっかりと対応していくべきだというふうに考えています。そういう考えに立って、今後とも引き続き適切な対応を求めていきたいというふうに思います。
#88
○岩渕友君 東京電力への指導をしっかり行うことが必要だということを重ねて指摘をしておきたいと思います。
 それでは、法案についてお聞きします。
 私は、福島県の消費生活センターで相談員をしていた経験があります。架空請求、悪質商法、多重債務などに苦しむ方たちと関わって、消費者トラブルの未然防止のため、消費者保護、被害者救済と被害拡大防止のための関係法の強化、法整備は後追いではならないという思いを強く持っています。
 消費者庁に確認をします。
 消費者保護の重要性と国が果たすべき役割、消費者が安全で安心できる消費生活を実現することは国民経済全体にとってどのような意味を持っているでしょうか。
#89
○政府参考人(川口康裕君) お答え申し上げます。
 消費者と事業者の間には、情報の質及び量並びに交渉力等の格差がございます。このことに鑑みまして消費者基本計画を定めまして、消費者の利益の擁護及び増進に関する総合的な政策の計画的な推進を図っているところでございます。
 消費者が支出する消費額の総額は経済全体の六割を占めておりますので、消費者行政の推進により消費者の安全、安心が確保されることは、消費の拡大、さらには経済の好循環にもつながるものでございます。国民経済の発展のためにも重要であると考えております。
 また、消費者の安全が確保され、自主的かつ合理的な選択の機会が確保され、必要な情報及び教育の機会が提供され、被害が生じた場合には適切かつ迅速に救済されると、こういうことが消費者の権利であるということが消費者基本法にうたわれているところでございますので、こうしたもの、こうした基本法あるいは消費者庁設立時の御議論、こうしたことを踏まえながら、経産省を始めとする関係省庁と連携をいたしまして、経済社会の変化にも柔軟かつ迅速に対応していくことで、消費者としての安全で安心な暮らしを実現すべく努力をしてまいりたいと考えています。
#90
○岩渕友君 消費者庁自身が、消費者行政が縦割りで法の隙間で被害を生んだ反省から設立をされています。
 今答弁にもありましたように、各省庁に横串を刺す司令塔として役割を発揮してほしいと思います。
 次に、消費者保護のために経済産業省が果たすべき役割について、大臣の認識をお聞きします。
#91
○国務大臣(世耕弘成君) 日本の経済成長、経済発展にとって、やっぱり健全な消費市場を維持発展させていくということは大前提であるというふうに思っています。そういう意味で、適切な消費者保護を図ることは、これ経産省自身の重要な役割だというふうに認識をしております。
 そういう意味から、日頃から消費者から相談を受ける体制や、あるいは関係法令の執行を行うための体制を整備をして、契約トラブルあるいは製品事故の情報の収集などを鋭意行っています。そして、そういう収集した情報に基づいて、トラブルの解決に向けた消費者へのアドバイス、あるいは再発防止に向けた事業者への行政指導などを行ってきているところであります。
 引き続き、消費者庁とも密に連携協力をしながら、消費者保護に万全を期してまいりたいというふうに思います。
#92
○岩渕友君 消費者保護は国民経済の発展にとって大変重要です。クレジットカード決済の信用供与額だけを見ても、二〇〇五年の二十六・三兆円から二〇一五年には四十九・八兆円になり、信用供与額が民間最終消費支出に占める割合も二〇〇五年の九%から二〇一五年の一七%と拡大を続け、国民経済にとって大きな位置を占めています。
 そこで、割賦販売法の対象にはなっていませんが、クレジットカード会社のポイント付与を売りにした勧誘トラブルについてお聞きいたします。
 四十代の男性は、今年の五月、公共料金などの引き落とし先を変更すれば三か月間は公共料金など一件ごとに二千ポイントがもらえるというキャンペーンで、約三万円の年会費を払って大手外資系のクレジットカードに入会をしました。しかし、九月上旬に突然この特典の中止を告げるメールが届き、ポイントは二か月しか付与されませんでした。自分の勧めで入会した友人の中にはポイントをほとんど得られなかった人もいる、政府はポイント発行企業をきちんと指導してほしいと怒りをあらわにされています。
 国内十一業界が発行したポイントやマイレージは約八千五百億円に上り、このうち三分の二がクレジットカード業界で、最多になっています。二〇二二年度には約一兆一千億円に到達すると予測をされており、被害が拡大することが懸念をされます。企業ポイントに係るトラブルを指導、解決するルール作りが必要だと考えますが、どうでしょうか。
#93
○政府参考人(住田孝之君) 御指摘のとおり、クレジットカード取引に関する、特にポイントに関するトラブルというのが最近もございます。
 このクレジットカード取引に関するトラブル全体につきましては、昨年度でいいますと約六万件ぐらいのものがあったというふうに承知をしております。その中で、ポイント付与に関する、ポイント付与を誘引とするクレジットカードの入会勧誘に関するトラブルというのも一定程度存在をしていると承知しておりまして、先ほど大臣から申しました私どもの方での消費者相談の中でも、このポイントに関するものというのが四%ないし五%ぐらいは存在をしているというふうに認識をしております。
 そこで、経済産業省におきましては、平成二十一年の一月に企業ポイントに関する消費者保護のあり方のガイドラインというのを取りまとめました。この中では、ポイントが付与される条件を分かりやすく説明するということでございますとか、あるいは利用条件を変更する場合には十分な期間を置いて事前に告知をするといったようなことを定めて、公表して普及に努めたところでございます。
 経済産業省としましては、今後とも、業界団体等を通じまして、今申し上げましたガイドラインの普及に努めつつ、クレジットカード会社の責任によって消費者が誤認あるいは混乱をして被害を被るといったトラブルが発生した場合にはしっかりと指導をしてまいりたいというふうに考えてございます。
#94
○岩渕友君 ガイドラインという話がありましたけれども、ガイドラインはあくまでガイドラインにすぎなくて、法的拘束力はありません。
 ポイントがたまると言われてカードを作った、クレジットカードを持つつもりはないと言ったのにクレジットカードも送られてきたであるとか、クレジットカードのゴールド会員になれば年会費を上回るポイントが得られると説明されて入会したが、後から年会費の方が高くなる場合もあると言われた、納得いかないといったトラブルなど、事例も多く、被害額も大きいのが実態です。事業者任せではなく、経済産業省がしっかり指導する必要があります。
 割賦販売法については、二〇〇八年に改正をされて以降、全ての消費生活相談に占めるクレジットカード取引に関する相談の割合は、二〇〇八年度の二・五%から二〇一五年度の六%へと増え、クレジットカード番号などの漏えい事件や不正使用被害が増加をしています。まずはクレジットカードの決済端末のIC化とクレジットカードのIC化を急ぐことが求められます。
 クレジットカードのIC化率は、二〇一三年に六割を超えてから、二〇一四年は六五・六%、二〇一五年末が六八・二%、現在七割弱の状況です。これで順調に推移をしていると言えるでしょうか。
 二〇一〇年度の経済産業省の委託調査では、信販系や流通系などのカード会社の中には積極的に発行していないケースも見受けられると指摘をされています。日本クレジット協会は二〇二〇年までに一〇〇%を目指すという目標を掲げていますが、達成するための今後の見通しはどうなっていますか。
#95
○政府参考人(住田孝之君) クレジットカード自体のIC化につきましては、今御指摘のとおり、カード業界の自主的な取組の中で、二〇二〇年までに一〇〇%という目標に向けて進捗をしているということでございます。昨年末時点で御指摘のとおり約七割弱でございますけれども、本年末にはほぼ八〇%という目標を達成するものというふうに承知をしてございます。
 このようにカードのIC化について業界の自主的な取組が進んでいるわけでございますが、改正法の施行に向けましては、このカードのIC化も一〇〇%に近づけられるようにICカードへの切替えを加速するということを強く要請してまいりたいと思いますし、特に今御指摘のございましたような進捗の遅いカード発行会社、確かにございます。こういった会社に対しましては、強力に指導をしてまいりたいというふうに思います。
 一方、端末の方はまだ低水準でございますので、こちらにつきましてもしっかりと今回の改正案を含めまして措置をしていきたいというふうに思ってございます。
#96
○岩渕友君 ある大手小売店のクレジットカードはIC化しておらず、カードの有効期限が二〇二一年となっているものもあります。また、大手外資系のカード会社からカードがIC対応になったとお知らせがあったけれど、切り替える場合はカード番号が変更になる、番号を変更するのが嫌なら更新のタイミングまで待つしかないと言われたという方もいます。
 これでは二〇二〇年までに一〇〇%の達成などできません。進捗が遅いカード会社があれば個別に強力に指導すると大臣も答弁をしていますが、今の時点で強力に進めなければ間に合いません。
 決済端末IC化の進捗状況は僅か一八%です。POSシステムを導入しているスーパーマーケットや百貨店のIC対応が進まないのは改修費用がネックになっていると言われていますが、消費者にとって身近なスーパーマーケットや百貨店こそ真っ先にやるべきではないでしょうか。消費税の八%増税対応で、二〇一三年度、二〇一四年度にPOSシステムの改修が集中したという調査結果があります。改修したばかりでまたお金が掛かるからと改修が先送りされることが予想をされます。業界に責任を持ってやらせるべきです。
 クレジットカードと端末のIC化は一体の問題です。クレジットカード不正使用被害額は百四十五億円に上っています。被害を未然に防ぐために、業界の自主的取組に任せてはならないということを指摘しておきます。
 次に、消費者からの苦情処理をめぐる問題についてお聞きします。
 消費者は、クレジットカードを使った買物でトラブルがあったとき、加盟店契約会社や決済代行業者の存在を知らない場合がほとんどで、カード発行会社に連絡する方が多いのではないでしょうか。苦情情報の共有が重要になっています。先ほどから出されておりますけれども、省令の規定を見直して、加盟店契約会社に対する苦情情報の伝達を求めていくことも検討したい、こうした答弁もありました。検討で終わらせずに盛り込むべきではないでしょうか。
 苦情処理義務をめぐっては、ほかにも問題があります。翌月一括払いの問題です。翌月一括払いは、クレジットカードの支払全体の九割程度を占め、消費者相談件数も包括信用あっせん取引に係る相談件数を上回り、増加傾向にあります。しかし、カード発行会社への苦情処理義務の適用対象からは外されています。被害の実態から、翌月一括払いについても苦情処理義務を課すべきではないでしょうか。
#97
○政府参考人(小瀬達之君) それでは、マンスリークリアについて苦情処理義務を課すべきではないかという点についてお答えいたします。
 こちらにつきましては、産業構造審議会割賦販売小委員会でも御審議をいただきましたが、今回は措置をしないという結論に至っているところでございます。その理由につきましては、マンスリークリア取引につきましては、消費者相談件数の増加は見られるものの、分割、リボ払い等と同様の誘引性があるとは言えず、相談発生率においてもこれらと大きな差があること。また、現状、多くの消費者は手数料なしで問題なくマンスリークリア取引を利用しており、追加的な規制が課された場合、その負担が消費者に転嫁され、利便性が著しく後退し得ること。また、今回の改正で、マンスリークリア取引も含めて加盟店契約会社等による加盟店調査等を義務付けることで、消費者トラブルの未然防止を図れるということが挙げられているところでございます。
 他方、加盟店調査を適切に行うためには、消費者からの苦情情報を端緒情報として活用していくことは重要だというふうに考えてございます。このため、割賦販売法に基づく認定割賦販売協会である日本クレジット協会が運営する消費者情報交換制度のデータベースを活用しまして、業界の自主的な取組としてマンスリークリア取引も含めた消費者からの苦情情報についても加盟企業間で共有し、加盟店調査の端緒情報等活用するように促していきたいというふうに考えてございます。
#98
○岩渕友君 被害に遭った人が救済される人と救済されない人に分けられてしまうことは問題です。翌月一括払いでは、クレジットカード会社に対する抗弁の接続も認められていません。PIO―NETによれば、相談の内容が不当請求、詐欺、約束不履行、虚偽説明、商品未着、無断契約のいずれかであるものの件数は、包括信用購入あっせんでほぼ横ばいで推移しているのに対し、翌月一括払いでは急速に増加をし、二〇一三年度は約九千件に上っています。
 宮城県の消費生活センターから話を伺いました。全体の相談件数のうち翌月一括払いが占める割合は大きい、どのセンターに行っても問題意識を持っているのではないかとのことでした。
 割賦販売小委員会の中間的な論点整理に対するパブリックコメントでも、百四十三人中百十人から翌月一括払いにおける抗弁権の接続を求める意見が出されています。翌月一括払いにも抗弁の接続規定を導入するべきですが、どうでしょうか。
#99
○政府参考人(小瀬達之君) お答えいたします。
 このマンスリークリア取引におきます抗弁の接続につきましても、産業構造審議会割賦小委員会におきまして御審議をいただいたところでございます。
 これにつきましても今回は措置をしないというふうに結論に至っているわけでございますが、その理由は、先ほどの苦情処理ともかぶるわけでございますけれども、やはり同様の誘引性があるとは言えないと、分割やリボ払いと同様の誘引性があるとは言えないという形で、消費者相談発生率、これもこれらの取引に比べてはるかに小さいということでございます。大体その消費者相談発生率、マンスリークリアの取引につきましては、二月超の取引に比べまして相談発生率が約二十分の一ということで、はるかに小さいということもございます。
 また、多くの消費者は手数料を求めることなくマンスリー取引を利用しております。カード発行会社にとっては採算性が高い取引ではございませんけれども、こうした中で追加的な規制を課された場合にはその負担は消費者に転嫁されていく、利便性が著しく後退するということが言われているところでございます。
 一方、今回の改正案によりまして、マンスリークリア取引も含めて加盟店契約者等に加盟店調査を義務付けるということで、この規制を適切に執行することで消費者トラブルの未然防止を図っていきたいというふうに考えているところでございます。
#100
○岩渕友君 クレジットカード会社が自主的対応により一時的には支払請求を止めることがあっても、一定期間内に解決に至らないと請求が再開をされます。法規制がないことを理由に支払を止めないクレジットカード会社も存在をしています。抗弁の接続規定を導入する必要があります。
 消費者相談の現場からは、消費者が分割払を選択しても、加盟店が一括払いを複数回行う契約形態を取り、割賦販売法の規制を逃れる問題も指摘をされております。翌月一括払いの場合でも、途中でリボルビング方式に変更された場合には規制の対象となります。翌月一括払いもリボルビング方式にも垣根はなく、翌月一括払いだけを消費者保護のルールから除外する合理的な理由はありません。
 割賦販売法は、改正によって購入者の利益保護に関する規定を充実強化してきたことで消費者保護法としての性格も併せ持つようになりました。この趣旨を生かさなくてはなりません。これまでの改正は、被害が広がってからの後追いで行われてきました。後追いでは被害を防ぐことはできません。
 大臣にお聞きをします。
 消費者からの苦情情報については、日本クレジット協会の自主的な取組では未加盟のアウトサイダーが関わる情報は上がってきません。業界任せではなく、経済産業省自身が苦情、トラブル情報をしっかりとつかみ、指導監督権限を行使する必要があるのではないですか。
#101
○国務大臣(世耕弘成君) 相談員の御経験からの御指摘だと思いますけれども、クレジットカード取引に関する消費者トラブルの発生状況を把握するために経産省自らが消費者相談対応を行って指導監督につなげていくことは、これは重要だというふうに思っています。このために、今、本省と全国八か所の経済産業局及び内閣府の沖縄総合事務局に消費者相談窓口を設けて、日々、クレジットカード取引に関する問題も含めて、消費者の皆さんからの相談を受け付け、必要な助言等を行っております。
 毎年度、経産省に寄せられる年間約八千件に上る消費者からの相談事案のうち、八百件がクレジットカード取引に関するものであります。こうした消費者からの情報を基に、関係するクレジットカード会社等への事実確認を行って、必要に応じて指導や改善命令等の行政処分を行っているところであります。
 平成二十四年には、あるカード会社の会員複数から身に覚えのない二重請求があるとか延滞金が請求されているといった事案が複数寄せられたものですから、これは割賦販売法四十条に基づいて報告徴収命令を発出して事態の解決につながったという例もあるわけであります。
 今後とも、消費者庁や国民生活センターとも連携をしながら、消費者トラブルの発生状況を適時適切に把握をして、消費者被害防止に万全を期してまいりたいというふうに思います。
#102
○岩渕友君 加盟店調査によって得られた情報を経済産業省、業界団体で共有をして今後の対応に生かすべきです。法改正を含めて、更なる対応を求めます。
 次に、消費者相談の体制強化についてお聞きをします。
 宮城県の消費生活センターからは、二〇〇九年に県全体で相談員を三名増やしたけれど、更に増やさないと対応し切れない状況だ、こういう話をお聞きいたしました。仙台市の消費生活センターからいただいた資料を見ると、この五年間、相談員の人数は同じだけれども、相談件数そのものは一・二五倍に増えている、こういう実態だそうです。
 宮城県でも仙台市でも、地方消費者行政推進交付金の活用期間が終了してしまうと自主財源で賄うことになる、自治体の努力だけではこれまで充実強化してきた体制や施策を維持することが極めて困難な状況、加えて、高齢者などの消費者被害防止のために必要な取組を行うことが求められており、消費生活相談の更なる体制強化や質の向上が継続的に必要である、消費者行政を安定的に推進をするためにも恒久的財源を措置していただきたい、こういう強い要望が出されました。
 相談員の皆さんは非常勤で働く方が多く、次々と出てくる新しいトラブル、複雑なトラブルにも対応をしなくてはならない、大変な苦労をしながら相談対応をされております。消費者の保護、救済に直結する重要な要望について、どう応えますか。
#103
○政府参考人(川口康裕君) 委員御指摘のとおり、複雑化、多様化する消費生活相談に適切に対応する、また、どこに住んでいても質の高い相談が受けられるようにするためには、幅広い知識と実践的な技術をお持ちの消費生活相談員を全国で確保していくことが極めて重要だと考えております。
 このため、まず、この四月には、改正消費者安全法におきまして、消費生活相談員がその職務と能力にふさわしい専門職としての適切な評価が得られるよう、その職及び任用要件等を法律上に位置付けました。また、国家資格としての消費生活相談員資格試験制度を創設をし、既にその試験も実施されているところでございます。こういうことで、消費生活相談の担い手の質と量の確保に取り組んでいるところでございます。
 また、消費者庁におきましては、先ほどのどこに住んでいても質の高い相談、救済を受けられる地域体制を全国的に整備すると、このため、地方消費者行政強化作戦というのを定めております。各都道府県におきまして、消費生活相談員につきましては、管内自治体、市区町村の五〇%以上に消費生活相談員を配置する、また、その資格保有率は七五%以上に引き上げる、また、その相談員は研修参加率年間一〇〇%に引き上げるといった目標を掲げて御努力をいただいているところでございます。
 こうした地方消費者行政の充実強化に向けましては、これまでも地方消費者行政推進交付金あるいは復興特会も活用いたしまして地方公共団体の取組を支援してきたところでございますが、二十九年度予算におきましても、各地の取組を強力かつ安定的に支援するための交付金を要求しているところでございます。
 今後とも、消費生活相談員の確保を含め地方消費者行政強化作戦を推進し、地方消費者行政推進交付金の確保に向け最大限の努力をするとともに、また、これは地方公共団体にもよく御理解をいただきまして、自主財源もしっかり確保していくという働きかけをしていきたいと思っております。
#104
○岩渕友君 どこにいても質の高い相談を受けられるようにすると答弁ありましたけれども、どこに住んでいても同じように消費者として守られる体制を整えることが国の責任です。
 最後に、当委員会で大臣が答弁をされたことについて、その後事態が動いているのでお聞きします。
 福島原発事故による農林業の損害賠償問題について、来年一月以降の賠償については、九月に東京電力から来年一月以降の農林業の損害賠償案が示されました。しかし、関係者から反対の声が次々上がり、十一月十五日には、二百を超える団体や自治体でつくられる福島県原子力損害対策協議会とJAグループ東京電力原発事故農畜産物損害賠償対策県協議会が東京電力に賠償案は受け入れられないと抗議をし、各省庁にも申入れを行いました。大臣も受け取っているはずです。私も、会津地方の全ての市町村長と議会議長でつくる会津総合開発協議会から素案に反対する緊急要望を受けました。
 今朝の地元紙の報道では見直し案が最終調整に入っていると報道をされていますが、今までどおりの賠償を続けてほしいという現場の声は明確に示されています。この声に応えて今までどおりの賠償を継続するべきです。大臣、どうですか。
#105
○国務大臣(世耕弘成君) 九月二十一日に東電から提示をされました素案に対しては、今委員御指摘のとおり、農業関係者の方々から様々な御要望が寄せられているというふうに承知をしております。また、そうした御要望も踏まえて、昨日、これは自民党になりますけれども、自民党の東日本大震災復興加速化本部の額賀本部長から国とそして東京電力に対して、損害がある限り賠償するという方針と、そして農林業の風評被害が当面は継続するとの認識を東京電力が明確に示すよう申入れがなされたところであります。
 現在、東電においては、こうした農業者からの要望や与党からの申入れも踏まえて先般提示した素案内容の見直しを検討しており、その結果を近々提示するものと聞いております。
 国としては、今後とも、原子力損害賠償紛争審査会が定めた中間指針の内容や、そして農林業には固有の特性があるということを踏まえて、損害が続く限り適切に対応していくよう東京電力を指導してまいりたいと思います。
#106
○岩渕友君 期限を区切らず、今までどおりの賠償を続けてほしいというのが現場の声です。損害が続く限り賠償を継続することを指摘して、質問を終わります。
#107
○石井章君 日本維新の会、石井章です。
 今日、最後の六番バッターということで、質問の内容が各委員さんと重複している部分もありますけれども、根気よく質問しますので、丁寧な御答弁を願って質問に入りたいと思います。
 本改正案は、クレジットカードの安心、安全な利用環境を整えるという大義名分の下で改正案がなされております。
 そこで、最初に、加盟店の調査管理義務等について御質問したいと思います。
 イシュアーは、クレジット契約の当事者として消費者の苦情への対応やトラブル防止への責任を負うべきであり、イシュアーのクレジット取引におけるトラブルの解決や防止への責任を明確に規定すべきであるとの指摘が多いわけであります。
 そこで、消費者保護や情報セキュリティーなどの観点から悪質な加盟店をでき得るだけ排除すべきであるということでありますけれども、今回の改正によるアクワイアラーや決済代行業者への調査義務の付与等だけではその実効性を担保するには至らないのではないかと考えておりますけれども、あえてイシュアーの責任を明確にすることを避けているような改正につながっていると思えて仕方がないんですが、いかがでしょうか。
#108
○政府参考人(住田孝之君) ただいま御指摘ございましたように、今回の改正におきましては、加盟店契約会社等への加盟店調査義務を課すという形で様々なトラブルの未然防止というのを更に充実をさせていきたいということを考えておるところでございます。
 今回、したがいまして、いわゆるイシュアーのところへの明確な措置というものがないわけでございますけれども、一方で加盟店管理、今申しました加盟店管理を適切に行っていくためには、消費者からの苦情情報を端緒情報として活用していくということが極めて重要だというふうに思ってございます。
 したがいまして、今回の法改正に伴ってカード発行会社の包括信用購入あっせん取引に関する苦情処理義務についての省令の規定の見直しということを今後検討したいと考えてございまして、加盟店契約会社がカード発行会社と別会社の場合につきましては、加盟店契約会社に対してメンバーのイシュアーから苦情情報の伝達を求めていくということも含めて検討をしてまいりたいというふうに考えてございます。
#109
○石井章君 現実として、クレジットカードを使っている方々は、ネットショップなどによる詐欺やあるいは贋作ブランド品の販売、あるいはアダルトサイトなどでの大手のカードブランドの発行されたクレジットカードが実際使用されているということで、イシュアーは大規模な宣伝広告などによりブランドの利便性や信用性などを宣伝し、顧客の獲得につなげております。その安心感や信頼性を持っているブランドは、当然ながらそのブランドカードの取扱いを販売店に認めているイシュアーやアクワイアラーについても広義、狭義において一定の責任があると思います。そう私は考えておりますけれども、政府の見解はどうなのか、お伺いします。
#110
○政府参考人(住田孝之君) 御指摘のとおり、このクレジットカードをめぐる消費者の信頼、安心感といったものを確保していくためには、関係者が一つ同じ方向を向いて取組をしていかなければいけないわけでございまして、御指摘のとおり、イシュアーにおきましても非常に重大な責務等があるというふうに考えてございます。
 したがいまして、この苦情処理の問題も含めて、イシュアーにも適切な役割を今後とも期待をしていきたいというふうに考えてございます。
#111
○石井章君 イシュアーのクレジット取引におけるトラブル処理や顧客に対するスタンスも、企業によって大分大きな開きがあります。イシュアーのクレジット取引におけるトラブルの解決や防止に関する責任を更に明確に規定していくべきであると考えますが、いかがでしょうか。
#112
○政府参考人(住田孝之君) 今回の改正案におきましては、まさに加盟店調査のところを充実をさせていこうということで規定をしてございます。
 また、繰り返しになりますけれども、今回の法改正に伴いまして、イシュアーが加盟店契約会社に対して苦情情報の伝達を求めていくといったようなことも省令の見直しの中で検討してまいりたいというふうに考えてございます。
 さらに、マンスリークリア取引に関しましては、これも含めた苦情処理の情報というのを会員企業間、先ほど来申し上げております認定割賦販売協会における会員企業間で共有をして、加盟店管理の端緒情報として活用するということを促してまいりたいというふうに考えてございます。
#113
○石井章君 加盟店の調査については、与信、いわゆる初期審査と途上審査を柔軟に組み合わせ、事業者の裁量に委ねる方針ということでありますけれども、そのような事業者任せの調査では仏を作って魂入れずとならないのか。具体的に加盟店契約締結時に調査すべき事項や消費者の苦情発生時に調査すべき要件と調査事項を規定すべきであると、最初からそういう規定をすべきであると私は思いますけれども、いかがでしょうか。
#114
○政府参考人(小瀬達之君) 今回の加盟店調査につきましては、加盟店におけるクレジットカード番号等の適切な管理とカードの不正利用防止を図るために、登録を受けた加盟店契約会社等に対して義務付けるものでございます。
 その際、調査するべき事項につきましては今後省令等で規定していくということでございますが、例えば加盟店の所在地でありますとか代表者の氏名、あるいは取り扱っている商材や役務の内容、販売方法、あるいはセキュリティー対策の実施状況、あるいは過去の業務停止処分、あるいは苦情処理体制が整っているか、こういったことを定めることを想定しているところでございます。
 また、加盟店契約締結後におきましては、定期的あるいは情報漏えいあるいは不正利用の発生状況等によって必要に応じて加盟店調査を行い、問題があれば必要な措置を講ずるというふうにしているところでございます。
 具体的な調査方法につきましても今後省令等の中で規定していくことになりますけれども、契約時に調査した事項に変更がないか確認したり、あるいは情報漏えいや不正利用、消費者トラブルの発生状況を踏まえその原因を調査を行うこと、また、認定割賦販売協会の運営する加盟店情報交換制度を定期的に照会を掛けていくと、こういったことを定めることを想定しているところでございます。
#115
○石井章君 時間がないので、次の質問に入ります。
 マンスリークリア取引の抗弁権についてでありますが、各方面より指摘、要望の多いマンスリークリア取引の抗弁権の導入については、本件では踏み込んだ改正が行われていません。現在、国内の翌月一括払いは先ほどのとおり約九割がマンスリークリアということで、九割の方が翌月一括払いということで取引をしているわけでございます。手数料の掛からない翌月一括払いを財布代わりに利用する国民が非常に多いわけですけれども、一括払いは包括信用購入あっせんの定義からは除外されております。
 一括払いの悪質業者による被害は拡大しており、翌月一括払いが包括信用購入あっせんの対象外となる理由について、改めてお伺いしたいと思います。
#116
○政府参考人(住田孝之君) 御指摘のとおり、現在の割賦販売法におきましてはマンスリークリアを除く包括信用購入あっせんという定義を設けまして、これを業とする者についての登録義務を課して様々な行為規制を課しておるところでございます。こうした包括信用購入あっせんに関する規制につきましては、クレジットカードを用いた取引の誘引性、あるいは支払方法の複雑性を起因とした各種の消費者被害が発生していると、このことに鑑みて消費者保護の必要性があるということで措置をしたものでございます。
 こういった規制においてマンスリークリア取引というのは除かれているわけですけれども、これは二か月以内の一括払いであるということでございますので、支払期間が二か月を超えるような長期の契約となる包括信用購入あっせんと比べますと消費者にとっては誘引性も低いですし複雑性も乏しいということで、特段の措置を講じる必要性が低いということから、この包括信用購入あっせんというものとマンスリークリアというものを区別して規定をしているということでございます。
#117
○石井章君 そういう角度からの答弁であればそのとおりなんですけれども、先ほどから出ているのは、いろんな悪質業者もいるということが前提でもありますので、そういった問題が生じた場合に、複数の方が同じ犯罪などの被害に遭った場合に、それぞれの被害額がクレジット決済であった場合、ただ、分割払やリボ払いの被害者は抗弁権が認められて、一方、翌月一括払いに関しては被害者の救済はされないと、こういう矛盾が生じた場合に、これは国民は納得がなかなかできないと思うんですね。その辺の現行制度、非常に分かりにくくなっておりますけれども、これが非常に問題があるのではないかと思っております。
 そして、翌月一括払いであっても、与信に基づく後払いである点や事業者がクレジット会社から立替払を受けられる点においては他のクレジット取引と何ら変わりがないわけであります。以前はボーナス一括払いも対象外であったわけであります。平成二十年の法改正で対象に含まれるようになっておりますけれども、現在は翌月一括払いのみが対象外となっております。
 国民を悪質業者の被害から守るため、いわゆるこの被害、先ほどから何人かの委員さんから出ていますけれども、国民を悪徳業者の被害から守るという点から考えれば、早急にこのマンスリークリア取引の抗弁権をこれは認めるべきだと思いますけれども、世耕大臣、お願いします。
#118
○国務大臣(世耕弘成君) マンスリークリア取引、翌月一括払いでトラブルが一部起きていることは事実であります。ただ、これ、発生率という観点で見ると、全体から、ほかのものと比べると、リボ払いとか分割払と比べるとはるかに低いという状況になっているわけであります。これをどう捉えるかということであります。
 我々は、これは産構審にも諮り、最終的には消費者委員会にも御納得をいただいて、当面はこれは抗弁接続をしない、ここに非常に重い義務を掛けることによって日々気軽に使えているクレジットカード取引に何か消費者にコストが転嫁されるとか、あるいは小売店に転嫁されて、じゃ、もう小売店が余りクレジットカードを使わないなんてことになったら、これは逆に消費者利便に反することになるわけでありますから、そういった判断をさせていただいたわけであります。
 ただ、このマンスリー取引に関するクレームをほっておいていいというふうには思っておりませんで、今回の法改正で加盟店契約会社に加盟店調査を義務付けたため、こういった消費者トラブルの未然防止が図られるのではないかというふうに考えているわけでございます。
#119
○石井章君 私が言いたいのは、いわゆる一般の生産年齢層の方々が使っているカードの利用の仕方はほとんど問題がないと思うんですね。ただ、やっぱり御高齢の方とかそういった方々がいわゆる悪徳業者に引っかかる、パーセンテージからすれば少ないかもしれませんけれども、そういった方々を救うのも国の役目じゃないかなという点から御質問させていただいたんですが、大臣の答弁で、また今後更に問題があればクリアしていただけるということと理解して、時間がないので次の質問に移らせてください。
 例えば、今回、ICのチップが入ったカードが二〇二〇年までに一〇〇%使えるようにしましょうというのが今回の改正案の主な趣旨の一つであると思うんですけれども、特に個人商店などの端末のIC化に対しては地域未来投資促進事業や小規模事業者販路開拓支援事業など様々な制度で支援を実施していくということでありますけれども、こういった国や地方公共団体の補助金や助成金事業は、いわゆる地域の商工会議所や商工会、いわゆるこれは元々通産省の出先機関で、そこには国が人件費を見ている経営指導員とかいまして、そういったところを通して実施していくということでありますけれども、現在の国の出先機関でもありますこの商工会議所や商工会の組織率というのはどの程度になっているかをまずお伺いします。
#120
○国務大臣(世耕弘成君) ちょっと組織率の準備はしていなかったので、済みませんが、当然、商工会議所、そして商工会、そして中小企業の中央会ですね、こういったものを合わせればほぼ全国の中小企業をある程度カバーができてくるのではないかというふうに思っております。
#121
○石井章君 昨日、こういう質問をするとちょっと言っておいたんですけれども。
 実は、まだ組織率が五五、六%しかないわけであります。当然ながら、なかなか全体の中小零細企業、いわゆる零細企業というのは五人未満の従業員しかいないところ、中小というのは二十人以下ですね、そういったところでも、今POSも含めてカードを使っている決済を使っている販売店が多いわけであります。そういったところにこの助成金を使いながら何とか今回の法律の中身もきちんとクリアしてもらいたいということでありますけれども、なかなか助成金事業すら知らないところ、いわゆる商工会議所の会員さんやあるいは商工会の会員は経営指導員が規定の中で、年に三百六十五回回るとかそういう規定の中で知らしめていくんですけれども、実際にはその恩恵すら分からない事業者が多いということなんですが、周知徹底する方策があればお伺いしたいと思います。
#122
○国務大臣(世耕弘成君) まず、零細な商店とかは割と加入端末が置かれていて、それはいわゆる加盟店契約会社ですとかそういった系列の流れである程度更新をされていく可能性があるのかなというふうに思っております。
 いずれにしても、施策情報の周知、普及はホームページなどを通して徹底して行ってまいりたいというふうに思います。
#123
○石井章君 時間が来ましたので、あとは、政府の方には、悪徳業者対策のためきちんと万難を排して、井原政務官に最後にそのお気持ちがあるかどうか、お伺いします。
#124
○大臣政務官(井原巧君) 一生懸命、善良な加盟店が、そして個人が、消費者が頑張れるように取り組みたいと思います。
 ありがとうございました。
#125
○石井章君 ありがとうございました。
#126
○委員長(小林正夫君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 割賦販売法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#127
○委員長(小林正夫君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、石上君から発言を求められておりますので、これを許します。石上俊雄君。
#128
○石上俊雄君 私は、ただいま可決されました割賦販売法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民進党・新緑風会、公明党、日本共産党及び日本維新の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    割賦販売法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
 一 クレジットカード決済を利用した悪質加盟店の排除の実効性を確保するため、消費者からカード発行会社に寄せられた苦情が加盟店契約会社等に適切かつ迅速に伝達されるよう、的確な対応を図るとともに、加盟店契約会社等が悪質加盟店情報を集約することにより、加盟店に対する調査及び措置が効果的に講じられるよう、事業者の実効的な取組を促進すること。また、翌月一括払いの取引については、事業者の自主的な取組の状況を検証した上で、必要に応じてカード発行会社の苦情伝達・処理の義務付けについて検討を行うこと。
 二 クレジットカード情報の漏えい事故や不正利用被害を防止するため、加盟店契約会社等による加盟店に対する情報管理体制の調査の実施状況を適宜把握し、その実効性を確保するとともに、認定割賦販売協会とも緊密に連携し、加盟店のセキュリティ対策の進捗状況を「見える化」するための方策を積極的に講じ、消費者が安全な加盟店を選択できる環境を整備すること。
 三 消費者に対し、クレジットカード決済の利用明細をチェックすることやカード情報セキュリティの重要性等を積極的に啓発するとともに、消費者が被害の拡大防止や回復を図る際に有用と思われる知識について、分かりやすく周知すること。また、消費生活センターにおける相談処理機能の一層の向上に向けた研修の充実を図ること。
 四 フィンテック企業等の決済代行会社について、登録が必要となる範囲を明確にするとともに、海外の加盟店契約会社や決済代行会社が関係する不適正取引等から消費者を保護できるよう適切な対応を行うこと。
 五 加盟店におけるクレジットカード決済端末の百パーセントIC対応化等をできるだけ早期に達成するため、必要な支援を実施すること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#129
○委員長(小林正夫君) ただいま石上君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#130
○委員長(小林正夫君) 全会一致と認めます。よって、石上君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、世耕経済産業大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。世耕経済産業大臣。
#131
○国務大臣(世耕弘成君) ただいま御決議のありました本法案の附帯決議につきましては、その趣旨を尊重してまいりたいと考えております。
#132
○委員長(小林正夫君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#133
○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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