くにさくロゴ
2016/12/08 第192回国会 参議院 参議院会議録情報 第192回国会 内閣委員会 第9号
姉妹サイト
 
2016/12/08 第192回国会 参議院

参議院会議録情報 第192回国会 内閣委員会 第9号

#1
第192回国会 内閣委員会 第9号
平成二十八年十二月八日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十二月六日
    辞任         補欠選任
     元榮太一郎君     石井 準一君
     杉尾 秀哉君     神本美恵子君
     浅田  均君     清水 貴之君
 十二月七日
    辞任         補欠選任
     石井 準一君    渡辺美知太郎君
     野上浩太郎君     小野田紀美君
     矢田わか子君     白  眞勲君
     田村 智子君     大門実紀史君
     清水 貴之君     石井  章君
 十二月八日
    辞任         補欠選任
     小野田紀美君     徳茂 雅之君
    渡辺美知太郎君     朝日健太郎君
     白  眞勲君     矢田わか子君
     大門実紀史君     田村 智子君
     石井  章君     浅田  均君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         難波 奨二君
    理 事
                上月 良祐君
                高野光二郎君
                相原久美子君
                西田 実仁君
    委 員
                朝日健太郎君
                有村 治子君
                江島  潔君
                小野田紀美君
                岡田 直樹君
                岡田  広君
                山東 昭子君
                徳茂 雅之君
                豊田 俊郎君
                和田 政宗君
               渡辺美知太郎君
                神本美恵子君
                白  眞勲君
                矢田わか子君
                里見 隆治君
                田村 智子君
                大門実紀史君
                浅田  均君
                石井  章君
                山本 太郎君
   衆議院議員
       発議者      細田 博之君
       発議者      岩屋  毅君
       発議者      西村 康稔君
       発議者      小沢 鋭仁君
       発議者      松浪 健太君
       修正案提出者   ふくだ峰之君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣官房長官) 菅  義偉君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤田 昌三君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       中川  真君
       内閣府政策統括
       官        西崎 文平君
       警察庁生活安全
       局長       種谷 良二君
       警察庁刑事局組
       織犯罪対策部長  中村  格君
       総務大臣官房審
       議官       池田 憲治君
       法務大臣官房審
       議官       加藤 俊治君
       財務大臣官房審
       議官       田中 琢二君
       文部科学大臣官
       房審議官     瀧本  寛君
       厚生労働大臣官
       房審議官     中井川 誠君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    堀江  裕君
       農林水産省生産
       局畜産部長    大野 高志君
       経済産業大臣官
       房審議官     三田 紀之君
       国土交通省海事
       局次長      永松 健次君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法
 律案(衆議院提出)
○参考人の出席要求に関する件
    ─────────────
#2
○委員長(難波奨二君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、元榮太一郎君、浅田均君、杉尾秀哉君、田村智子さん、矢田わか子さん及び野上浩太郎君が委員を辞任され、その補欠として渡辺美知太郎君、石井章君、神本美恵子さん、大門実紀史君、白眞勲君及び小野田紀美さんが選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(難波奨二君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官中川真君外十二名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(難波奨二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(難波奨二君) 特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案を議題といたします。
 発議者衆議院議員細田博之君から趣旨説明を聴取いたします。細田博之君。
#6
○衆議院議員(細田博之君) ただいま議題となりました特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案につきまして、提案者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。
 特定複合観光施設区域の整備の推進が、観光及び地域経済の振興に寄与するとともに、財政の改善に資するものであることに鑑み、特定複合観光施設区域の整備の推進に関する基本理念及び基本方針その他の基本となる事項を定めるとともに、特定複合観光施設区域整備推進本部を設置することにより、これを総合的かつ集中的に行うことが必要であります。
 次に、この法律案の内容について、その概要を御説明いたします。
 第一に、基本理念として、特定複合観光施設区域の整備の推進は、地域の創意工夫及び民間の活力を生かした国際競争力の高い魅力ある滞在型観光を実現し、地域経済の振興に寄与するとともに、適切な国の監視及び管理の下で運営される健全なカジノ施設の収益が社会に還元されることを基本として行われるものとすることとしております。
 第二に、国は、基本理念にのっとり、特定複合観光施設区域の整備を推進する責務を有することとしております。
 第三に、政府は、本法律案に規定された基本方針等に基づき、特定複合観光施設区域の整備の推進を行うものとし、このために必要な措置を講ずるものとしております。この場合において、必要となる法制上の措置については、この法律の施行後一年以内を目途として講じなければならないこととしております。
 第四に、特定複合観光施設区域の整備の推進に関する基本方針として、国際競争力の高い魅力ある観光地の形成等、観光産業等の国際競争力の強化及び地域経済の振興、地方公共団体の構想の尊重、カジノ施設関係者に対する規制及びカジノ施設の設置及び運営に関する規制に係る事項を定めることとしております。
 第五に、内閣府に外局として置かれるカジノ管理委員会は、カジノ施設の設置及び運営に関する秩序の維持及び安全の確保を図るため、カジノ施設関係者に対する規制を行うものとすることとしております。
 第六に、国及び地方公共団体は、カジノ施設の設置及び運営をする者から納付金を徴収することができるものとし、カジノ施設の入場者から入場料を徴収することができるものとすることとしております。
 第七に、特定複合観光施設区域の整備の推進を総合的かつ集中的に行うため、内閣に、内閣総理大臣を本部長とする特定複合観光施設区域整備推進本部を置くこととし、その組織及び運営に関し、所要の規定を設けることとしております。
 第八に、この法律は、一部の規定を除き、公布の日から施行することとしております。
 以上が、本法律案の趣旨であります。
 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
#7
○委員長(難波奨二君) この際、本案の衆議院における修正部分について、修正案提出者ふくだ峰之君から説明を聴取いたします。ふくだ峰之君。
#8
○衆議院議員(ふくだ峰之君) 本法律案の衆議院における修正部分につきまして御説明申し上げます。
 修正の趣旨は、内閣の重要政策に関する総合調整等に関する機能の強化のための国家行政組織法等の一部を改正する法律第六条の規定により総務省設置法が改正されたことに伴い、必要な技術的修正を加えることであります。
 以上であります。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#9
○委員長(難波奨二君) 以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#10
○山東昭子君 特定複合観光施設区域の整備の推進に関する、このいわゆるIRにつきましては、私が記憶しておりますところによりますと、かなり以前から、自民党はもとより民進党の方々、あるいは小沢一郎さんもいわゆる議連で役員に名を連ねておられました。日本経済の発展には非常にいいじゃないかということで、いろいろ議論を重ね、ああ、良かったな、超党派で一緒になって日本の国益のためにやれるんだなと思って喜んでおりましたところ、この度法律としてこの国会に提出をされました途端に腰が引けている方が多くなってきたような気がいたします。
 これは、その法案の内容について問題があるのか、あるいはそれぞれの党内の中に問題があるのか、その辺のところを発議者の方にお伺いしたいと思います。
#11
○衆議院議員(岩屋毅君) この問題につきましては、山東先生にも長らく御指導をいただいてまいりまして感謝をしているところでございます。
 ただいま先生がおっしゃったように、かなり長い時間を掛けて私どもこの課題に取り組んでまいりました。自民党の中に議連ができたのは今から十五年前でございますが、五年前には超党派の議員連盟をつくらせていただきました。
 協議の結果、平成二十五年六月に、先に当時の日本維新の会さんがこのIR法を国会に提出をされておられます。その後、超党派で協議をいたしまして、同年の十二月五日にIR法案を国会に提出をし直しております。第百八十五回国会でございました。そして、翌年の平成二十六年六月には、衆議院内閣委員会において一度質疑もしていただいております。そのときは当時の民主党の提出者の方にも答弁に立っていただいているところでございます。ところが、残念ながら、同年十一月の衆議院解散により廃案になりました。
 そこで、昨年、平成二十七年四月にIR法の一部の規定を修正をいたしまして再提出をさせていただいたところでございまして、以来四国会にわたって継続審議が続いてまいりました。今般、衆議院での内閣委員会での日程に審議の余裕が出てきたものでございましたので、是非この長らく継続されている法案を審議をしていただきたいということで、先般、衆議院の審議に入らせていただき、また結論をいただいたところでございます。
 そういう経過でございますので、各党においてもできればもう少し早い段階で審議のための準備を進めておいていただきたかったなと正直にそう思っておりますが、是非、参議院でも慎重に御審議をいただいて速やかに結論をいただきますように願っているところでございます。
#12
○山東昭子君 国民の中にもかなり反対論が根強いということでございますけれども、自分の家族がギャンブル依存症になってしまうんではないかという不安もあると思います。
 しかし、私は考えるんですけれども、そうした問題は、シンガポールのようにきちんとした対策というものを講じれば問題ないんではないかと思うのと同時に、やはりほとんどの国民の皆さん方はこのカジノというものを見たことも行ったこともない、御存じない方がほとんどであろうと思います。
 今報道されるときには何やらギャンブル一筋みたいな感じで捉えられておりますけれども、実は本当に、リゾートと申しましょうか、会議場もあるし、スポーツ施設もあるし、ショッピングもあるし、またすばらしいショーがあるわけでございます。
 私自身、初めてカジノに足を踏み入れたのは五十三年前でございまして、フランスで冬季オリンピックが開かれましたときに見物に行きまして、その折にフランスで入りました。そのときに驚いたのは、非常に厳しかったんです。パスポートを私どもが見せた瞬間に、データというもの、これは世界中のテロリストあるいは犯罪者、これと見比べてチェック。なおかつ、二十歳以下の人は一切駄目だということで、一行の中にあした二十歳になるという青年がおりまして、何とかあしたなんだから入れてくれと交渉をいたしましたけれども、ノンと一言で拒絶されました。
 それから、また五十年前、これはラスベガスに私参りました。その折にちょうどシーザースパレスという大きなホテルがオープンをいたしました。その折に話を聞いたんですけれども、そのときに五百名の招待者、その中に身分を隠してたった一名マフィアが出席をしていたということが後で判明をいたしまして、その施設は、ほかの施設に対してラスベガスの治安というもの、そして多くの観光客に不安に陥れたということで、当時、日本円に直しますと五億円の罰金を払ったというようなことも聞いております。
 そのときに私は実はマジックショーにはまりました。ホワイトタイガーあるいはステージの上で大きな象が一瞬のうちに消えてしまうというようなこと、それからすばらしいミュージカル、そしておいしいレストラン、そういうものに魅せられて、それから議員になりましてからもいろんなショーを見に参りました。
 ですから、そのとき感じましたときには、本当にやっぱりゆとりがあるなと。また、そのゲームをしている、カジノに入っている人たちの中にも、八十三歳のおばあちゃまが車椅子で毎日少しずつカードを楽しんでいる姿を見まして、ああ、こんなに幅広い人たちがこの中で楽しんでいるな、ゆとりを感じたような次第でございます。
 現在は、このラスベガスは国際会議場というものが盛んで、いろいろな企業がやはり自分たちのオフィスだけではなしにそうしたところに出かけていって、リゾート施設で会議をしようということで、企業の会議、そして同行しているまた家族が、そうした会議が終わった後に、十数年前から、子供たちのための輪投げのコーナーとか、いろいろなそうした子供までも楽しめる施設もどんどん増設されておりまして、ですから、家族ぐるみで楽しめるそうしたIRというものが盛んになってきたような気がいたします。
 私どもの日本では、今非常に日本経済が低迷していると言われております。だからこそ、やっぱり、その経済は、日本の中の伝統文化、そして美しい自然というものが私は日本の財産であろうと思っております。それを基本にして、その中でまた、ユネスコにも評価されました日本の食文化というもの、これを中心に、高級なお店も、あるいは手軽な丼物も含めて、やはり、世界中の人たちが日本を訪れて、そして日本の食文化、そして、日本食だけではなしに、日本人の腕のいい料理人が作ったその料理を楽しんでもらうというようなことが必要じゃないかと思います。
 是非、そういうようなことは総合的に、本当にどこに建設されるのか分かりませんけれども、どういう分野で、あるいはどんな形でそんなことが実現をされるのか、お伺いしたいと思います。
#13
○衆議院議員(岩屋毅君) 先生おっしゃいましたように、IRという施設は決してカジノ単体を認めようとするものではございません。これは法案にも明記をさせていただいておりますが、あくまでも統合型の観光施設、その一部にカジノという世界現在百二十七か国で合法化されている、ある意味インターナショナルなゲーミングであるカジノ施設を認めていこうとするものでございます。
 したがいまして、このIRという施設は、宿泊施設、国際会議場、国際展示場、先生おっしゃったようなレストランゾーン、ショッピングゾーン、劇場、場合によっては遊園地等の施設が統合的に整備された施設というものを我々想定しておりますし、やがての政府の実施法においては更に明確に定義がなされていくものというふうに思っております。シンガポールでは全施設面積の約三%ぐらいにカジノフロア面積は抑えられておりますが、これを大いに参考にしていくべきだと考えているところでございます。
 それから、カジノというゲーミング施設に対する管理、規制については、これも先生から今諸外国の例を挙げていただきましたが、最も厳しいルールを、国際的に見ても最高水準の厳格な規制を講じていくべきだというふうに思っているところでございます。
 私ども、人口減少が続いていく、少子高齢化が続いていく我が国の国力をこれからも維持していくためには、成長著しいこのアジア太平洋において、人、物、金、情報が行き交うハブの機能を果たせる国になっていくべきだと思っておりますし、それを媒介するのが観光という産業だというふうに考えてまいりました。政府も、インバウンド目標ですね、オリンピックまでには四千万人、その十年後には六千万人と上方修正をしたところでございまして、その中にあって、総合エンターテインメント施設としてのIRというものは必ずこの政府の観光ビジョンを達成していくために有効な手段になり得ると、こう考えてこの構想を進めてきたところでございます。
#14
○山東昭子君 どこに造られるのか存じませんけれども、やはりこの日本の伝統文化というもの、例えばいろいろな、外国人も日本の文化というものを非常に深く知っている方もいらっしゃいますし、興味のある方がたくさんいらっしゃいます。そういう方たちのために、日本の例えば漆器というものがどうやって作られるのかと、そうした工程みたいなものを見せる、そういうところも必要かと思いますし、また、やはり日本ならではの歌舞伎などというのも、先頃、ラスベガスでも非常に日本の歌舞伎の役者さんが大成功を収めたというような話もございます。そうしたものであるとか舞踊であるとか、あるいは中には、やはり落語というもの、これもまさに日本ならではのものでございますけれども、日本人相手のものと、あるいは最近は英語で語る落語家もたくさん出てまいりました。そんなことで外国人を楽しませるということも必要ではないかなと思っております。期待をしております。
 しかし、反面、やはり今、町中にたくさんございますパチンコというものに関して、やはりそれによって依存症という人たちも増えております。そして借金が増えて、中には本当に女性が身を持ち崩してしまうということ、あるいはその借金のカタにただ働きをさせられているというような現状もございます。
 ですから、先ほど申し上げたような厳しい姿勢でチェックをするため、中に入れない、あるいはそのためのいろんな規制というものは、シンガポールなどでは、私も行って見てまいりましたけれども、いろいろなその対策が講じられていると思いますけれども、発議者はこの日本においてはどのような対策を講じようと思っておられるんでしょうか。
#15
○衆議院議員(岩屋毅君) 依存症対策は極めて重要だというふうに思っております。
 依存症対策につきましては、諸外国の事例や最新の知見を踏まえて、まず正確な実態を把握した上で、依存症に関する普及啓発、カウンセリング、治療等の体制整備、事業者における配慮義務、そして入場管理政策の中における排除プログラムなど、依存症を抑制するための予防、応急措置を行うことが必要と考えております。
 今先生がお触れになったシンガポールでは、内国人、すなわちシンガポール人に対しては、一回日本円でいいますと七千円から八千円ぐらいの入場料を徴収していると承知をしております。さらに、自己申告あるいは家族申告による入場排除という措置もとられております。そのほか、教育、予防の措置をしっかりととることによって、この数年間でシンガポールのギャンブル依存症比率は逆に低下をしているというふうに私ども承知をしておりまして、我が国が目指していくべき方向もそうであるべきだろうと。
 現在、日本にカジノというものは正式には存在しておらないわけでありますから、現在のギャンブル依存症というのは、既存の公営競技であったりあるいは遊技などから発生しているものと承知をしておりますが、IRをこれから生み出していくに当たりましては、これら既存のギャンブル依存症についても包括的に対応できる体制を整えていくべきだというふうに考えております。
#16
○山東昭子君 日本の高齢者の方々も、一生懸命頑張って働いてきたから自分たちへの御褒美ということで、最近は御夫妻そろって世界一周のクルージングに参加される方、あるいは最近では、JRのいろんな旅も、三泊四日で九十五万円とか、あるいはその他かなり高額のものももう予約がいっぱいだというようなことも聞いております。
 そんなことから考えますと、やはり日本において少しでもいろんなおいしい料理が食べられること、あるいはジャズ愛好者なんかも、日本ではこの頃ジャズを本当に聴けるところが少なくなったなというようなこともありますし、何かそうしたいい音楽を聴いて、ドレスアップしてみんなが出かける大人の社交場というものをやはりつくる必要があるんではないか、そんなことを感じております。
 どうぞひとつ、このIR法案というものが、やはりどんなに立派な施設を造っても、そこで働いている人物、対応する職員、そうした人たちの姿勢が私は非常に重要であろうと思っております。そのためのいろんな訓練、そうしたものを踏まえて、いいものを、立派な、本当に、ああ反対したけど、できたら、行ってみたら本当に良かったなと思っていただけるような、そうした施設を是非とも造ってくださることを期待をいたしまして、質問を終わらせていただきたいと思います。
#17
○江島潔君 江島潔です。
 それでは、IR法案に関しまして質問させていただきます。
 この法案が上程されるに当たり、私、大変感慨深いものがございます。といいますのは、私は前職が山口県の下関の市長をしておりましたんですが、下関には競艇がございまして、これは一九五四年から開催をしていますので、もちろん私が生まれる前からやっている大変長い歴史のあるものでありまして、これは市がいわゆる主催者になりますので、言わば私も市長在職中はずっと、十四年間はこの公営競技の胴元を務めてきたわけであります。いわゆる公営競技の主催者になるということを通じてやはりギャンブルのいいところも悪いところもたくさん感じておりまして、これがこの度このIR法案によって新しい局面を迎えるということに大変に感慨深いものがございます。
 まず一つに、この公営競技としての既存のものでありますけれども、これは施行者も含めて職員も全部これは市の職員になりますので、一つ言えることは、およそ一般論でいいますと、民間企業が不正をしたりとか、あるいは売上げをごまかしたりとか、あるいは不正会計処理をして利益を隠したりというようなことは、一般の民間企業では起こり得る場合がありますけれども、まず公営競技でありますから全くそういう心配はないということがやはりこの公営ギャンブルの最大のメリットじゃないかと思います。
 それから、非常にこの利益もクリアな使われ方、もうはっきりと幾らだということが分かるわけでありますけれども、競艇場を例にして言いますと、還元率が七五%ですから二五%が手元に残して、これからいろんな経費やらあるいは上部団体へのいわゆる上納金やらそういうものを払って、残りが市の財政に大きなこれは貢献をしてきておりまして、実際問題として大変に町づくりに非常に長い間にわたって貢献をしてきているわけであります。
 これが私、公営競技の最大のメリットだと思っておりますんですが、一方で、市の職員がこの公営競技を運営するということに対してのやはりもどかしさというか、例えばどうやってお客さんを集めるかとか、あるいはどうやってPRするかというのは、どうしてもなかなか、それまで例えば福祉担当していた職員が当然この競艇場事業へと転職、転職というか配置換えされますし、大きな組織だったら、もしかしたら、もっと大きな自治体はずっと最初から最後までその部署で専門性を高める場合もありますが、例えば下関のような職員数が三千人ぐらいですと、当然いろんな部署を回って経験をしてきますので、その点から感じたのは、なかなかこれは素人が、まあ素人に近い人間が取り組むというのは難しい面もあるなということも感じました。
 それから、これは下関の場合にはすぐ隣にオートレース場がありまして、また海を渡った北九州にも競輪も競馬ももろもろ、競艇もそろっていましたんで、非常に公営ギャンブル同士でお客さんを奪い合うというか取り合うようなところもありまして、そういうような競争もしていたところでありますれども、公営ギャンブルのいいところ、悪いところを見てきた中で、初めて今回は国が権限を与えて民間企業がこのような分野に取り組むということに対する私も期待感とそれから不安感というのがあります。
 まず、この辺に関しまして、発議者の皆様方の懸念点、民間事業が初めて参入するということに対する懸念点、それから同時に、期待をするところというのもお聞かせいただければと思います。
#18
○衆議院議員(細田博之君) 従来の公営競技は、今貴重な御経験をおっしゃったように、宝くじにしても、あるいは競馬、競輪、競艇等、こういった場面において公的主体が言わば富くじを出すと、具体的には馬券とかいろいろなことを言われておりますが、富くじを発売する、そして総掛金の一定率を顧客に払い戻すという仕組みでございます。
 それで、カジノは、形の上でまず運営者と顧客が対峙して、一定のルールで勝者が総取りをする、そういう仕組みであるわけでございます。そのため、カジノの運営者というのは、賭博行為の直接の当事者になるということは、形式的には当事者であるということでございますが、当事者としてリスクを負担することになり、公的主体が運営者となることは適切でないと考えられるわけでございます。
 様々なノウハウがございます。ゲーミングのノウハウを有する事業者が運営するということによって、質の高いサービスが提供されてIR全体の魅力が高まるとともに、収益の公益還元も、公益に対する還元も最大化できるのではないかと考えられるわけでございます。
 このような理由から、カジノ施設の設置、運営を民間事業者に限定をして、公が主体になるのではないということを規定しているわけでございます。
 ただ、その一方、民間事業者にカジノ施設の設置、運営をさせることにつきましては、それで違法性が阻却されるのかという懸念があるという、そういう御指摘も聞いておりますけれども、これは公益性の高い事業目的を有するIR施設の一環であり、他の公営競技と同様、国際観光や地域経済の振興に寄与するといった公益を図ることを目的とし、かつ、カジノ施設の収益が納付金の形で、国民生活の安定向上につながる社会福祉、文化芸術の振興等、広く公益に還元する仕組みとすることが想定されているわけでございます。
 また、国の機関による厳格な規制、監督に付する仕組みが構築されるということになりますので、まさに今までやっております公営競技や富くじと同じぐらい、それ以上に厳しい規制、金銭的な面でいえば規制が掛かることは当然であるわけでございます。管理をしっかりしなければならない。
 そういったことから、これらを踏まえまして、合理的かつ適切な実施法が制定された場合には、特別の法律に基づく正当行為として違法性が阻却されるということになるわけでございます。
 カジノ施設は民設民営としておりますが、公営競技以上に厳格な監督、規制、管理を及ぼし、主体の公的コントロール、運営の透明性の確保を図ることは当然の前提として想定されているわけであります。
#19
○江島潔君 ありがとうございました。
 いわゆる施行者といいますか胴元になりますと、まず第一に競艇事業にはもちろん客として参加することは一切ままならないわけであります。当然関心は、舟券の場合には当たったか当たらないかじゃなくて、私もよくレースには施行者として行くんですけれども、船が全艇ちゃんとフライングしないでスタートできるかどうか、これが施行者にとっては最大の関心事でありまして、といいますのは、フライングをしてしまうと、その舟券に関わる売上げを全部お客さんに返さなきゃいけないもので、総額の売上げが減ってしまいます。競艇場の場合には六艇しか出ませんので、一艇減ると平均的に要するに六分の一ほど売上げが下がってしまって、人気の高いやつですと、その人気の高いのが万一フライングしたりすると、がばっと売上げが減って、そうすると、いわゆる市の、市というかその競艇場、主催者側の取り分であります二五%の額もどんどん減りますので、この施行者側からすると、そのレースの結果ではなくて、レースのそのスタートのところだけがもう全ての瞬間で、やったとか、いやあ、良かったとか、そういうことをいつも一緒に職員とともに見ていたところでありますけど、やはり胴元というのは安全に運営するということが最大の関心事であります。
 一方で、今回このIR議案が審議されるにありまして、マスコミも含めて非常にちょっとバイアスが掛かってこの懸念点として出されているのがやはりギャンブル依存症の問題ではないかなというふうに思っています。先般、上月理事の方から本会議で、現在の日本のギャンブル依存症が五百三十六万人ですか、というような数字もございましたけれども、確かにこれは、私も競艇場を運営する中で、ボートにはまり込んでしまって身上を潰したという人の話は散見はいたしました。ただ、成人男性の四・八%というような割合はちょっと何か私の感覚よりかは少し大きいんじゃないかなという気もいたしますし、これは幅広くいろんないろんな競技を含めてのものでありますので、かなり大きめな見積りなのかなという気もいたしますんですが。
 一方で、これは私も振り返るとちょっとじくじたるものがありますんですけれども、例えば、じゃ、この競艇場でやっていてギャンブル依存症と言われるような人がいたという話は聞いたんですが、じゃ、市としてこの競艇に依存してしまった人の対策を何か取ったかというと、そこまでには至らなかったというのが正直のところであります。
 といいますのは、一つには、競艇だけにのめり込む依存症というのがなかなか特定できないということと、それから、依存症、ギャンブル依存症患者を救う会の会長さんなんかの著書を見ると分かるんですけれども、結局、ギャンブル依存症というのはいろんなことに、もう全てのギャンブルに手を出してしまうんで、競艇だけにはまる人とか競馬だけにはまる人というのは非常にむしろちょっと少ないというようなこともありまして、言ってみれば、現在は競艇もあるし競馬もあるし、それぞれ所管官庁が違うということで、それぞれが自分の事業という形でこの推進をしているので、それぞれ単独の依存症というのが非常に多分把握もしにくかったという状況にあるんではないかと思います。
 そういう背景にありまして、このIR法案が出されて改めてこのギャンブル依存症ということがクローズアップされてきた中で、先ほどちょっと岩屋先生の御発言もありましたけれども、是非、私としては、競艇場は国交省、それから農水省が競馬、それから通産省がオートとか競輪とか、本当に分かれているものを、監督官庁としてもなかなかそれぞれの事業だけの対策は取れないと思います。この法案ができることをきっかけといたしまして、このギャンブル依存症を本当に網羅的に対策を講じるようなことができる公的な機関を設立をするということは、これは多くのギャンブル依存症は問題だと考える人間の願いでもあると思うんですが、その辺に関しましては発議者の皆様方の御意見はいかがでしょうか。
#20
○衆議院議員(西村康稔君) 市長としての御経験も踏まえての大変貴重な御指摘だというふうに思います。
 お話がありましたとおり、ギャンブル等に起因する依存症については、もう既に公営競技あるいは風営法上の遊技において既に存在する問題であるというふうに認識をいたしております。国としても、現状として正確な調査研究、これは本年度厚労省で実施をされておりますけれども、そうしたものを行ってきているところでありますが、そうしたものを踏まえて、一定の対策はこれまでも講じられてきておりますが、更に御指摘のように抜本的な対策を講じていく必要があるんだろうというふうに思っております。
 したがって、この法案を契機に、カジノにとどまらず、ほかのギャンブル等に起因する依存症も含めて包括的な取組を構築する必要がある、そういった点が重要であるというふうに認識をいたしております。
 この法案が成立いたしましたら、その後、一年以内を目途に政府が実施法案を出してまいりますので、その中でもしっかりと規定をしていただいて、この間にも取組を進めていただいて、そして皆さんが納得していただけるような形で是非、その時点で初めてカジノも含むIRというものが整備をされていく、カジノが合法化されるわけでありますので、是非そうした取組を加速をしていただければと思いますが、例えば、御指摘のように、シンガポールにおいてはいわゆるギャンブル依存症対策協議会というものを設置をいたしておりまして、依存症に対する総合的な対策を取り組んだことによって、カジノにかかわらず、このギャンブル依存症の割合が減少してきているということも承知をいたしております。
 私どもとしても、こうしたシンガポールの事例なども、あるいは最新の知見を踏まえて、正確な実態を把握した上で様々な対策を取り組んでいく必要があるというふうに思っておりまして、依存症に対する普及啓発、カウンセリング、治療、こういった体制整備、あるいは事業者における配慮義務、排除プログラムの、先ほど岩屋議員からありましたシンガポールでの取組なんかも参考にしながら、排除、自己申告あるいは家族の申告で入場制限をするプログラム、こういったものを含めて様々な予防、応急措置等の措置を講ずることが必要であるというふうに考えております。
 その上で、こうした対策を総合的、包括的に進めるための仕組み、体制、こうしたものの整備が行うことが必要というふうに考えております。是非そうした取組を政府に求めていきたいというふうに思っております。
#21
○江島潔君 ありがとうございました。このギャンブル依存症に対する取組というのは、是非この法案を機に、ほかの種目も含めてのギャンブル依存症対策に取り組むような、そういう新組織に向けてのまた御尽力を是非お願いをしたいと思います。
 また、昨日、党首討論を聞いていましたら、いろんなやり取りをする中で、こういうカジノというのは負けた者からがばっと取ってもうけるものだというような発言をされた人もいたんですけれども、これは胴元としての経験者からいうと全く間違いでありまして、あくまでこれは参加をしたプレーヤーの中から一定の控除率というものをいただいてそれが利益になるわけでありまして、決して負けた者だけからふんだくるなんというようなものではないわけでありますが、その辺を全く、ああ、これは分かっていない人も随分いるんだなということを痛感したわけでありますけれども。
 実際にそれで、この公営競技の場合には、その中から、さっきも申し上げましたけれども、いろんな道路整備、造ったり、本当に学校を造ったりというような一般財源へと使っていくわけであります。この度のIRは、これは、このようなカジノも含む総合施設ですから、やはり相当大きな施設で、相当な集客力が、コンベンションなんかがあったりすると一時的にすごく増えるようなものをイメージをしております。それによって、これは例えば競艇場でもそうなんですが、開催日というのは周辺はすごい渋滞を起こすんですよね。ですから、渋滞対策とかそういうものは、相当これは開催自治体も、それから周辺自治体とも一緒にいろんなことを取り組んできた経験があるんですが、恐らく今回の法案を基にこの日本で誕生するであろうこのIR施設というのは、相当な集客力、イコール相当周辺へのいろんな交通渋滞対策やらあるいは外国人が来た場合の外国人観光客対策やらも含めてこの対策をしなければいけないというのは、多分かなり広範囲にわたるんではないかというふうに感じます。
 その場合に問題になるのが、設置してある自治体はもちろんこれは何らかの形で収益が還元されるんでしょうけれども、付随してその周辺にも必ず影響が出るという場合に、いわゆる周辺には全くそのような財源や収益金も戻る仕組みがないままに渋滞だけわっと起きてしまうというのは、これは相当なその後々トラブルが発生するというふうに懸念をいたしますんですが、このいわゆる設置自治体の周辺の自治体に対するいわゆる収益金の均てん化方策というようなものは、やはりある程度事前に考えて準備をしていかなければいけないと考えています。その辺、発議者の御意見を聞かせていただければと思います。
#22
○衆議院議員(岩屋毅君) 先生の御指摘、非常に重要な御指摘だというふうに私どもも思っております。
 まず、IRを整備する段階において、施設へのアプローチのためのインフラ整備等々の必要性が出てくると思います。一義的にはその当該自治体の責任ということになるのでありましょうが、諸外国の事例を見てみますと様々なやり方があるようでございまして、例えばPFIでありますとか、民間活力を使ったインフラの整備という手法も取られているようでございます。
 例えば、シンガポールには二か所のIRが誕生しておりますが、その中の一つはセントーサ島という島にできたIRでございますが、そこへアプローチするための橋などは事業者が建設をしているといったような事例もございます。したがいまして、まずその整備を行う段階において民間活力を使うという手法も大いに検討していくべきではないかなと思っております。
 その上で、納付金の具体的な使途につきましては、具体的には実施法の中で定めていくことになるわけでありますが、先生が御指摘のように、IRを立地する当該自治体だけが受益をするという仕組みでは、これはなかなか国民の皆さんの御理解も得られにくいと我々は考えております。
 その際には、衆議院内閣委員会における附帯決議で挙げられました、まず第一に、今回の推進法案第一条に定めるIR整備の推進の目的との整合性が図られなければならないと。この目的とは、観光振興、地域の振興、財政への寄与を指すわけでございますが、当該自治体のみならず、周辺地域、広域にわたる地域の振興に資するように納付金が使われていかなければならないというふうに考えております。
 二番目には、この納付金等の使途は、社会福祉、そしてある意味で観光財となり得る文化芸術の振興等の公益のために充てられなければならないと。三番目には、先ほど来お話が出ております依存症対策の実施への十分な配慮といった点を踏まえて使われなければならないというようなことを私ども考えておりまして、当該地域の周辺の整備のみならず、幅広く全国民が受益するような納付金の使い方を考えていかなければならないと思いますし、これらの方向性を踏まえて、政府において十分な検討が行われて適切な判断がなされるものと考えております。
#23
○江島潔君 ありがとうございました。
 私、昨年の秋から今年の夏にかけて国土交通大臣政務官を務めさせていただいたんですが、やはりその中で、外国人観光客がどんどん増えていくということは国交省としても大きな観光庁のテーマでもありましたし、力強く伸びていくことに、私は本当に将来の観光産業というものの希望をこの分野にすごく感じておりました。
 一方で、この伸び率が主として中国人観光客の爆買いに支えられているというのも事実で、なかなかこれはしかし未来永劫続く集客システムではないなということも感じておりまして、そういう意味で私は、本当にIRを通じて新たな客層、新たな地域からの外国人を日本に呼び込める一つの装置ができていくことに本当に期待をしている者の一人でございます。
 一方で、このような施設を造っていくことに日本が言わば出遅れてしまったのも事実でありまして、これはいろんな理由があるんだと思いますけれども、ようやく日本が、言わばカジノ後発国として、これからこの法律が成立すれば、日本も世界に負けない一流のそういうナイトエンターテインメントを持った地域群ができてくることが期待をされているわけでありますけれども、むしろ後発組になってしまったということによって、先発組のいろんないいところやあるいは悪いところ等をしっかり勉強して、一周遅れのトップランナーになるということが私はむしろ日本のこれから目指していく道じゃないかなと思いますし、山東先生もおっしゃられたように、日本独自のいろんなファクターを持ったこういうIR、カジノを含むIR施設ということが非常に魅力的なものとして私は想定をしておりますんですけれども、その辺の日本独自の、後発国であるということを強みとした逆に日本独自の取組というのは、発議者の皆様としての何かお考えというのがありましたら、お聞かせいただければと思います。
#24
○衆議院議員(岩屋毅君) 先生おっしゃるとおりだと私どもも考えております。
 ある意味でいいますと、我が国は最後発ということになるかもしれませんが、これをディスアドバンテージと取るかあるいはアドバンテージと考えるかというところで、大きくこれからの方向が変わって来るんだろうというふうに思っております。私ども、これから日本で造られるIRはまさに我が国でなくてはできないものでなければならない、またそうでなければ厳しい国際観光競争を勝ち抜いていくこともできないというふうに考えております。
 したがいまして、我が国のIRには、我が国独自の歴史、伝統文化、あるいは地域の特色というものが反映をされ、訪れる外国人観光客に日本の魅力を効果的に伝えることができる施設というものを目指していかなければならない、またそのように導いていかなければならないというふうに考えております。
 したがいまして、このIRで提供されるエンターテインメントの中には、先ほど山東先生がお触れいただきましたように、例えば歌舞伎が上演をされたり、あるいは文楽、あるいは落語というものも多言語で提供するということも考えられていくかもしれません。あるいは、最近はAKBという我が国のエンターテインメントもアジア各国に広がっているようでございますから、そういうものの総本山的機能も果たすことがあるかもしれません。
 レストランゾーンにおいては世界遺産となった和食の粋が提供される、ショッピングゾーンにおいては我が国の伝統工芸品といったものが紹介をされる、あるいは我が国は技術大国でもございますので、最先端のロボット、自動運転車、そして環境制御技術等々がふんだんに施設に施されている、その一方で、日本庭園があってわび寂に触れていただくこともできる、そういう日本ならではの特色を是非打ち出していくことのできるクールジャパンの発信基地としてのIRを目指していくべきだと思っております。
 また、もう一つ先生が触れられた点も大事でございまして、後発であるがゆえに、カジノを合法化している諸外国における管理、監視のためのノウハウの蓄積を参考にして、それらと比較しても遜色のない、いや、むしろそれを上回る最高水準の規制を講じる厳格な管理の仕組みをつくるといったことにも挑戦をしていくべきだと考えております。
#25
○江島潔君 ありがとうございました。とっても期待が持てそうな気がしております。
 まだまだマスコミ等の報道ぶりを見ていますとやはりネガティブな報道も相当まだ出ておりまして、昨日もたまたまニュースを見ていますと、韓国のカジノができたと、しかしながらそこの何か治安が非常に悪くなって、周辺に質屋がたくさんできてしまったというような映像が流れていましたんですが、これは別にカジノができたからそうなるんではなくて、これもまた私の地元の例で恐縮なんですが、競艇場がありますと、そのすぐ真横にいわゆる車の金融があって、車でそれに乗り付けてその車を取りあえず換金して競艇に行くという人もいます。
 ですから、これは、そういうものができるとやはりある意味できてしまうんですが、やはりその点に関しましても是非いろんな事例を見ていただいて、例えばこの施設のこれだけの範囲の中にはそういうものは造らないとか、是非、いろんなその地域の治安が悪化するということを防ぐ手だては私は十分考えられると思います。残念ながら、現在の公営競技ではそこまでのミリミリの規制は掛けられないので、やはりいろいろ競馬場、競艇場の近くにはそういう施設というのができているのが多分日本の現状だと思いますが、その辺も是非ある意味反面教師としていただいてこの新しい施設というものに取り組んでいただければと思います。
 国民の心配というのは、専らやはりギャンブル依存症というところが一番大きいのではないかと思いますし、それによって集客をするとかあるいは新しい観光資源になるという点は十分私は国民の理解はいただいていると思いますので、是非このギャンブル依存症という課題に関しましてのお取組を更に続けていただきますことをお願いいたしまして、質問を終わらせていただきます。
#26
○和田政宗君 自由民主党の和田政宗です。
 今回のIR法案、その後の実施法によりカジノが日本にできればギャンブル依存症の方を大きく増加させるという意見がありますけれども、私はしっかりと対策と防止策を打てればそうはならないというふうに思っております。依存症が増える可能性があるから駄目だということになれば、お酒はどうなるんでしょうか。新しい種類や新しいタイプのお酒が出るたびに、依存症が増える可能性があるといって禁止するのでしょうか。
 しかしながら、日本においてはギャンブルが多いというのも事実です。遊技とされるパチンコ、パチスロにおいて実際には景品が換金されている状況も鑑みれば、ギャンブルやギャンブルに類するものが駅を降りて一分で、しかもどの駅前でもできるという国はほかにはありません。
 私は、こういった状況が果たしてこれで良いのかということを総合的に議論していかなくてはならないと考えておりますが、IRにおけるカジノは日本における既存のギャンブルと違うからこそギャンブル依存症の防止策が打てるというふうに考えております。と思うのは、私はその依存の構造を体感をしているからです。
 実は、私は昔、大分競馬やパチスロをやりました。休日一日潰して朝から晩までパチスロをやっていたこともあります。私の場合は小遣いを稼ごうと思ってかなり研究をしながらやっていたわけですけれども、私の経験を振り返ってみましても、負けた分は必ず取り返したい、もっともうけたいとやはり自然に思ってきます。
 私が競馬やパチスロをやめたきっかけは、割いた時間の割にもうける金額が少ない、勝ったり負けたりするわけですから、通算で勝つためにはかなりの時間を掛けなくてはならない、これは膨大な時間の無駄だというふうに思ったわけです。結婚も控えておりましたので、もうやらないと決意をしまして、もう十年以上、十二年ぐらいになると思いますが、一切やっておりませんけれども、だからこそギャンブル依存に引き込まれていく人の状況も分かりますし、だからこそ何かしらのきっかけや規制、防止策があればきっぱりやめられる人も多くなる、ギャンブル依存を防ぐことができるというふうに思っております。そうした観点から質問していきたいというふうに思います。
 ギャンブルをする人には、負け分を取り返そうと、繰り返しキャッシュディスペンサーからお金を引き出し、賭ける行為が見られます。海外においてはカジノ内においてキャッシュディスペンサーを設置している事例があるというふうに認識をしておりますが、日本のカジノ内においてはキャッシュディスペンサーを設置しないといった対策もギャンブル依存症防止において重要であると考えます。
 こうした対策を講じるかどうか、法案提出者はどのように考えますでしょうか。
#27
○衆議院議員(西村康稔君) 御自身の御経験に基づいて、大変貴重な御意見をいただいたというふうに思っております。
 まず、そもそも論でカジノでありますけれども、この法案が通ったからといってすぐに解禁されるわけではなくて、一年後に内閣が実施法をしっかり出してきますので、その際にいろんな検討がなされると。それまでに検討して、そのときにしっかりやらなければ我々も場合によっては反対するかもしれないというぐらいの気持ちで、政府にしっかりと方向性を示したいということで答弁をし、また衆議院でも附帯決議をいただいているところであります。
 御指摘のように、今回はシンガポールの事例を我々相当参考にしておりますが、入場料も自国民には取っております。先ほどお話がありましたように、八千円ぐらいの入場料を取っておりますので、そうしたことも参考にして政府にはしっかり検討してくれということで我々求めたいと思いますが、しかも、全国に十か所も二十か所もできるわけじゃありませんので、相当規模のもので日本の観光に寄与するものということでありますから、かなり限られた数であります。ですので、ちょっとぶらっと千円持って行くとかという感じで、何度も何度も通うという感じではまずないというのが大前提であります。
 その上で、御指摘の点でありますけれども、シンガポールでもカジノ施設内においてはATMを設置することはできないという措置を設けております。
 ですので、こういったことも参考にしながら、政府においても、実施法をこれから考えていく中で是非しっかりと検討して、依存症対策、取り組んでいただきたいというふうに思っております。
#28
○和田政宗君 それに関連してお聞きをいたしますけれども、ギャンブル依存症の特徴として、僅かな貯蓄や資金などから大きくもうけよう、そして結局負けてしまい、僅かなお金を何とか用意して取り返そうという傾向があって、ギャンブル依存症と借金苦となる特徴があるというふうに認識をしております。
 これを防ぐためにどうするか。例えば、日本のカジノにおいては、入場時に五十万円なり百万円なりかなりのまとまった金額の預託金が必要になる方法ですとか、入場に当たり五十万円分を必ずコインに換えなくてはならないなど、一定の資金力がなければ入場できなくする方式があるというふうに考えますが、法案提出者はどのように考えますでしょうか。
#29
○衆議院議員(西村康稔君) 御指摘のとおりでありまして、カジノ施設への入場者の制限については、この法案でも書いておりますとおり、ギャンブル依存症対策の意味も含めて必要ではないかと思っております。十三条で、国又は地方公共団体はカジノ施設の入場者から入場料を徴収することができる旨を規定をしておりますので、依存症対策としてもこの入場料の設定というものを行うことも想定もいたしております。
 それから、和田議員の場合は御自身の決意でもうやめられたということでありますけれども、なかなか御自身で踏ん切り付かない人がおられた場合に、シンガポールでは家族の申告で入場制限をするということも、そういうプログラムもあります。そうしたことも含めて、この実施法をこれから政府が考える中でしっかりと検討していただいて適切に規定をしてほしいというふうに思っているところであります。
#30
○和田政宗君 今回の法案は、大枠、枠組みを示すものでありますため、今後政府によって作られる実施法で細かいことを決めていくわけですけれども、こうした国会での議論を踏まえてギャンブル依存症防止策をしっかりと実施法の方では盛り込んでいただきたいというふうに思っております。
 そして、マネーロンダリング対策についてお聞きをしたいというふうに思います。
 犯罪組織ですとか犯罪者は様々な方法によってマネーロンダリングを狙っております。また、ポーカーなどディーラーを介さない方式では合法的に贈収賄が行われてしまう可能性があります。すなわち、贈賄側がわざと負け、その分収賄側が勝つというものです。こうしたことを防ぐためには、現金からコイン、コインから現金への換金の記録を詳細に記録、登録しておく必要があると考えますが、そうした対策を講じることについて法案提出者はどのように考えますでしょうか。
#31
○衆議院議員(岩屋毅君) マネーロンダリング対策については、法文の中でも実は政府に対して必要な措置を講ずるように求めているのでございます。マネーロンダリングという言葉自体は使っておりませんが、法案の十条第二号、「カジノ施設において用いられるチップその他の金銭の代替物の適正な利用に関する事項」を定めるように政府に命じているわけでございますが、マネーロンダリング対策については国際基準がございます。OECDの中にフィナンシャル・アクション・タスクフォース、金融活動作業部会、金融活動監視作業部会ということだと思いますが、このFATFというところが勧告を出しております。
 したがいまして、カジノというゲーミング場はこの勧告によってマネーロンダリング対策をやらなければいけない対象施設に必ずなっていくわけでございます。各国共に、カジノを合法化している国はその勧告に従っての国内措置をしっかりととっているわけでございます。この勧告によりますと、カジノにつきましては、免許制、犯罪者及びその関係者による所有、経営、運営の防止、資金洗浄、マネロンですね、テロ資金供与対策の義務の遵守等の規制措置及び監督措置の対象とすべきこととされております。そのために、一定の基準額以上の賭けをする顧客の本人確認義務、あるいは記録保存義務を負うことになると考えております。
 いずれにしても、マネロンに対する具体的な対策につきましては、チップへの換金等の記録の保存も含め、法案成立後一年以内を目途として政府によって適切にその措置が講じられるものと考えております。
#32
○和田政宗君 時間が迫っておりますのでこれ以上質問はいたしませんけれども、例えばカジノ運営業者について、一旦参入した企業が永続的に参入できるのかですとか、外国企業がカジノ参入企業となったときに海外に資産が、いわゆる収益が流出をするわけですけれども、それに対しての納付金の考え方がどうなのかですとか、あとはディーラーですね、これは公営ギャンブルにおいては、競輪ですとかボート、オートレースというのは厳格に管理されたプロプレーヤーであるわけですけれども、カジノにおけるディーラーというのはいわゆる民間になるというふうに思われるわけですが、公的な資格を付与するのか、そういったようなところも今後、この法案がもし仮に通った場合に実施法というような形になるわけですけれども、そういったところにおいても政府においてしっかりと検討がなされるべきであるというふうに考えております。
 その点を申し述べて、質問を終わります。
#33
○相原久美子君 おはようございます。
 民進党の相原久美子でございます。今日はどうぞよろしくお願いいたします。
 まず、私は、この法案の良しあしは後ほどに回すといたしまして、実は、本当にこの進め方に憤りを感じております。
 私、国会に上がって十年になります。もう大先輩の皆様方を前にして言うことではありませんけれども、実は、国会に来ましたときに、議員は立法を作る立法行為というのが一番大事な行為なのだというふうに言われました。そして、私たちも、本当にその思いで法律の策定、こういうものに携わってまいりました。もちろん、お互いに議連をつくったり、様々な形で同志を集めて議論をしてきて、さはさりながら、議員立法というのは、今までは、本当にお互いに問題はないのか、そして与野党共に議論をして、そして十分な時間を掛けて、国民に本当に説明が付く法律なのかということで私たちは来たつもりでございます。
 にもかかわらず、今回の衆議院でのこの進め方。まさに、刑法で言われている賭博罪、これの問題もあり、今まさにギャンブル依存症、五百万を超える人たちがそういう状況にある、家庭崩壊とかも言われている、周辺の環境問題もある、このようにたくさんの課題が出てきているこの法案を、僅か六時間で、そしてなおかつ強行採決をして送ってくる。私は、立法府の本当にそこにいらっしゃる皆さん方の存在意義が問われているんだと思うんです。その意味で、是非とも今回の発議者の皆さんにこのような乱暴な進め方は本当に真摯に反省をしていただきたい、そのように思います。
 その上で、この法案について質問をさせていただきたいと思います。
 もちろん、先ほどから議論の中で、過去の経緯もお話しいただきました。私も、旧民主党のときに超党派で議連があったということも、そして民進党になってからも超党派の議連もあり、我が党の中にも議連ができたということも承知しております。しかしながら、様々な形で課題が出されながら、それをどうやってクリアしていくのかということをやはり皆さんの中で議論してきたんだと思うんです。でも、衆議院の中でも、そして多くのメディアの中でも指摘されている課題がこの法案で本当に私は明らかになったとは思っておりません。
 賭博罪に対しての違法性の阻却、ギャンブル依存症対策、マネーロンダリングへの対策、治安、青少年への影響等々、これらについてこの法案で本当に示されていると自信を持って言えるのでしょうか。その課題が払拭されないままに、今国会で急いで成立をさせなければならない理由というのは何なんでしょう、教えていただければと思います。
#34
○衆議院議員(岩屋毅君) この法案のこれまでの経緯については冒頭申し述べさせていただきましたのであえて繰り返すことはいたしませんが、既に国会に提出されて以来数年間が経過をしております。
 この間、先生の所属される民進党さん、かつての民主党さんも、ずっと超党派の議連でこの議論に参画をしてきていただいております。また、衆議院の内閣委員会では、閣法の処理も終わり、重立った議員立法の処理も終わり、審議をする時間ができたということで、年来にわたって継続審議になってまいりましたこの法案の審議をお願いをさせていただいたわけでございますが、何度も丁寧にお願いをさせていただいたのでありますが、残念ながら三週間ほど、この間時間を空費をしてしまったということでもございました。一緒に勉強して提出をした法案でございますので、もう少し早く党の中の審議の体制を整えてほしかったなと正直思っているところでございます。
 先生、この法案ではよく分からないという趣旨のことをおっしゃいましたが、元々二段階にわたって国会で審議をしていただくという考え方で、まずはプログラム法としての今回の法案を提出をさせていただいたところでございます。
 なぜならば、我が国において初めてのカジノというゲーミングをたとえ施設の一部であっても認めていく上においては、やはり政府においてもしっかりとした監視、管理の体制をつくってもらう必要があると。今までの公営競技のように、競馬だったら農林省だと、競輪だったら経産省だと、そこが監督していればいいんだというような体制であってはならないと私どもは考えてまいりました。
 したがって、法案の中にありますように、いわゆる三条委員会、独立性を持った、強い権能を持ったカジノ監視のための組織をつくるべきだということも中に入れているわけでございますが、その体制づくりも含めた詳細な制度設計を政府によって行ってもらって、再び国会に提出をしていただいて、その間、国民的な議論もしっかりと進めていただいて、国会においてもう一度判断をしていただくと、そういう考え方で進めてきたところでございます。
 我々の答弁あるいは今回の法案、衆議院で付された附帯決議で、その方向性はかなり明確になってきているというふうに考えているところでございます。
#35
○相原久美子君 数年間を経過していると言われました。私、経過の時間の問題ではないと思うんですね。国会の中での議論、これが十分であるかどうかということが一番問題なんだと思うんです。
 そして、何よりも国民の皆さんが納得できるという状況まで、やはり、それは一〇〇%納得というのはなかなかないと思いますよ、まして法律が十分なのだということになれば改正とかなんとかは要らないわけです。都度、やはり見直しをしていかなければならない、それぐらいのものだとは思っております。
 しかしながら、やはり審議時間が余りにも私は不十分で、そしてなおかつ、今なお様々な課題がやはり国民の間に疑念として残っているということに問題があるのだと思うんです。
 私、入りましてから、参議院は良識の府だと言われました。ちょっと待てと、そうしたら衆議院に対して失礼じゃないかと思いましたよ。でも、あの進め方を見たら、まさにそうなのかなと思いましたね。あんな課題がたくさん出されて、本来だったら附帯決議があんな数付くあんな法案は、私は本当に十分な法案だとは言えないんだと思うんです。ですから、私どもは参議院、まさに良識の府であるとするなら、参考人まで呼んで、そしてしっかり質疑すべきだというふうにずっと申し上げております。
 そして、私は、良識の府というのは、衆参共に立法府として良識の府であるべきだと思います。でなければ、国民に対して、有権者に対して本当に失礼なことになります。その意味で、是非、本当に国民が一定程度納得した上での法律なのかどうか、皆さんの支持者の方たちにも十分お伺いいただいて、是非この先についてもしっかりとした議論をしていただきたいと思います。
 そこで、本当に国民というより、私の知り合いからも実は素朴な疑問が出されました。要するに、複合型施設ということに対しては文句はないと、本当にあるべきだと。先ほど来、山東先生たちもおっしゃっていたように、日本の文化芸術、そして食、様々な形で本当に提供できるような、そしてイベント、会議、世界からも結局受け入れれるようなものがあればよいなとは思いますが、ここでカジノを除く複合施設ではなぜ駄目なのという疑問が結構私のところに寄せられたんです。なぜカジノを除く複合施設では駄目なんでしょうか。
#36
○衆議院議員(小沢鋭仁君) ありがとうございます。
 まず、今のカジノを除く複合施設ではなぜ駄目かと、こういうことに関しては、全然駄目ではないと、こう思っておりまして、それは逆にどんどんやっていただければいいんですが、法案として必要ないと、通常の民間施設で国際会議場を造るとか、あるいはまたショッピングモールを造るとか、そういった話に関しては法案の必要がないわけでありまして、私どもは、いわゆる経済成長のための手段であるとか、あるいは都市開発の新しい手法としてIRというものがあるねと、こういうことの中で、それがカジノを含む複合施設でありますから、それをどう考えるかという意味では法案が必要になるという意味でこの法案を提出させていただいたわけであります。
 ですから、カジノがなくても、いわゆるその他の複合施設を民間の皆さんたちが、あるいはまた公的な主体であっても造るんであれば、それはどんどん造っていただいていいんだろうと思いますが、なかなかそれが現実にはできない。それは、政府の方も財政が厳しいし、地方自治体も財政も厳しいし、大いにやっていただければいいわけでありますし、あるいはまた民間もそれで採算が取れれば大いにやっていただいていいわけでありますが、それがなかなかできないということの中で、繰り返しになりますけれども、新しいビジネスモデルとしてIRというものがあるなということを我々は勉強をしてきて、そこにカジノが含まれているから法案として出させていただいたということでございます。
 あと、相原先生のその前の質問にも関係するんでありますけれども、丁寧な議論をしなければいけないというふうに私どもは思っておりまして、これは岩屋議員もおっしゃっていただきましたが、そのためにこの法案は二段階にさせていただいたわけです。この法案で直接的に違法性の阻却がされるという法案ではないんです。ですから、カジノを含むこのIR施設をどう考えますかというある意味では問題提起でありまして、これは議員立法でありますから、議員の皆さんたちからも様々な意見が出て、そして衆議院でも附帯決議としてまとめさせていただく中で、そういったものを踏まえて今度はいわゆる閣法として実施法を作っていただくと、こういう趣旨です。
 昨日も本会議で最後申し上げましたが、民主党政権のときの民主党議員であります古賀一成会長の下で、私は当時幹事長でありましたけれども、この議連の、このまさにこういった問題を考えていくに当たって、丁寧な議論をしなければいけないので二段階にしましょうという話を提案させていただいて、この二段階論になっているんです。ですから、この二段階論の意味を是非考えていただいて、これで全部カジノの問題が解決しているからこれでやってくれと言っているわけではなくて、繰り返しになりますが、違法性阻却をこの法案で、阻却になると我々が言って提案しているわけではなくて、大いに議論をしましょうと、議員立法ですから。ですから、そういう意味でこの法案を捉えていただきたいということを昨日も申し上げましたし、是非とも御理解をいただければ有り難いと思います。
#37
○相原久美子君 だとしますと、まあいずれと、政権の中で考えて、最終的にはカジノが抜かれるということもあり得るということなんでしょうかしら。
#38
○衆議院議員(小沢鋭仁君) その場合は法案の必要がないということでありまして、民間であれ公的主体であれ、そういったいわゆるカジノを除く複合施設を造っていただくのであれば、それは法案に関係なく大いにやっていただければいいということだろうと思います。
#39
○相原久美子君 それでは、条文の疑問点で少し伺いたいと思います。
 第一条の目的に「財政の改善に資する」とありますけれども、これは何の財政に資するということなのでしょうか。
#40
○衆議院議員(岩屋毅君) 法案では、国あるいは地方公共団体は納付金あるいは入場料を取ることができるというふうにいたしております。国が徴収する、あるいは地方自治体が徴収をする、それを公益のために還元をするということでございますので、その一連の行為を指して財政に寄与するということがまず言えるんだろうと思います。
 それから、IRというものが、極めて高い収益力をもって日本の観光振興あるいは地域振興に資していくということを目的にいたしておりますので、当然そこからいわゆる納付金以外の税収もたくさん発してくるであろうと思います。それらを全部含めて財政に対する寄与が行われるというふうに考えております。
#41
○相原久美子君 第八条の、地方公共団体の構想の尊重とあります。衆議院で、IR区域の申請のほかに、IR設置後も、IR区域及びその周辺環境の健全化、安全化に、カジノが社会に与える問題やリスクを最小限に抑制するように取り組んでいくことが望まれると答弁されております。地方自治体でのそれらの対応に対する財政措置等々は考えていらっしゃるのでしょうか。もしそういうことが考えていらっしゃるのであれば、そこの部分も法案の中にやはり明記すべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
#42
○委員長(難波奨二君) どなたが御答弁いただけますか。
#43
○衆議院議員(岩屋毅君) 済みません。
 いま一つ先生の御質問の御趣旨、十分に理解できていないかもしれませんが、IR区域は一定の要件を満たしたら必ず認められるというものではございません。
 かつてのリゾート法では、全国でたしか四十二ぐらいの地域について構想がつくられたわけでございますね。ほとんどが第三セクター方式みたいなことでございまして、必ずしもその経済性、採算性というものが十分に勘案された構想ではなかったというふうに私ども認識をしております。
 今般のIRに関しましては、そのような四十二もの地域が一度に認定されるなどということは考えておりません。したがって、具体的には実施法の中で決められていくことでありますが、手順については、地方公共団体から上がってくる構想について、その経済効果、観光振興効果、雇用効果等々、総合的に勘案した上で国が地域を指定をしていくということでございまして、それがまた、我が国の成長戦略、アジアにおける競争力の確保をするといった観点も含めて効果の高いものが選定されていくわけでありまして、地方の負担になっていくような構想を国が地方に押し付けるということではないというふうに思っております。
#44
○相原久美子君 実は、公営競技というのは、本当に戦後すぐですけれども、地方自治体財政に寄与するためにということで特別法でつくられた。先ほど江島先生がおっしゃったように、地方自治体、相当数の納付金というか、それで周辺の整備等々ができたということは間違いないと思うんですね。
 今回はいわゆる民間がされると。それで、納付金は取るというような設定なわけですけれども、手を挙げた自治体が、そうするとその納付金で様々な、衆議院で答弁されたように、社会的なリスクを最小限に抑制するようなところに充てなさいよということになるんでしょうかしら。
#45
○衆議院議員(岩屋毅君) 国及び地方公共団体が納付金並びに入場料を取ることができると、必ず実施法では取るという書きぶりになっていくんだと思いますが、当然その納付金がそれぞれ公益のために使われていく、先生がおっしゃった周辺の安全の確保でありますとか環境の整備等にも使われていくような仕組みが必ず構成されていくというふうに思いますし、そうでなければ、国民や当該地域の住民がこの構想を理解し、納得することにはなっていかないというふうに考えております。
#46
○相原久美子君 それではもう一つ、答弁の中で、今回のカジノを含む特定複合観光施設の認定に関して、国が頭越しに地域を選定しようということではないと答弁されております。複数の地方公共団体から手が挙がった場合にどこを選定するかという認定の根拠というのは、何かこの法案に示されているのでしょうか。
#47
○衆議院議員(西村康稔君) まず、第二条の二項で、「地方公共団体の申請に基づき国の認定を受けた区域をいう。」ということで、基本は地方公共団体が手を挙げるという仕組みでありますから、国からどこやりなさいということはありません。地方公共団体が住民の理解も得て、そしてまた地域議会、地方の議会の同意を得て手を挙げるということを考えております。
 それから、第八条に、地方公共団体の構想の尊重ということで、まさに、政府は、地方公共団体によるこの特定複合観光施設区域の整備に係る構想のうち優れたものを、特定複合観光施設区域の整備の推進に反映するために必要な措置を講ずるものということでありますので、何でもかんでも手を挙げたからといって認定をするということではなく、目的にもありますように、地域経済、国際観光、そして財政の改善にも寄与するということですから、ある程度の規模があって、国際観光、日本の観光力強化、まさに六千万人を目指している外国人観光客を引き付けるだけの、それなりのものでなければ認定をされないというふうに認識をいたしております。
 したがって、国内外の観光客の増加や多様な魅力あるサービスの提供による、雇用の拡大などに大きな経済効果が見込まれるもの、それから当該地域の魅力の向上、地域の特色をどれだけ出しているか、地域創生、町づくりに貢献すること、あるいは先ほど来御議論があります、地域独自の文化発信、クールジャパンの推進、こうした文化振興に寄与すること、こういったことが基準として考えられます。
 しかも、こうしたことから考え、また今現在地域でいろいろ議論もなされておりますけれども、私どもとして、十も二十も日本全国あちこちにできるものは想定をしておりませんで、ある程度の規模があり、そして地域住民が、地域議会が同意をしたもので、手の挙がってきたものの中から選んでいくということでありますので、当初はせいぜい二つか三つから始めて、そしてそれを検証しながら慎重に数も段階的に増やしていく。でも、十も二十もつくることは全く想定をしておりませんし、また民間事業者の投資も必要になってきますから、先ほど来ありますように、リゾート法のときに全国できて失敗した事例もたくさん、これは第三セクターがほとんどだと思いますけれども、そうした事例も踏まえて民間事業者がそれなりの規模のものを投資して、そしてそれで収益が上がるということも判断をなされると思いますので、私どもとしては、そのような下で、国のこの実施法の中でしっかりとした基準、手続が示される、規定されるというふうに理解をしております。
#48
○相原久美子君 もちろん、全国津々浦々になどという話になったって絶対に経済効果が生まれるとは思えませんし、そして、むしろ私はやはり、この法案が云々というよりも、全部やっぱり、期待している、期待している、期待しているということで、何かこれから出てくるものに全部丸投げしているような、そんな印象を受けるんですね。
 やはり、課題をしっかりと受け止めながら、そこに、この法案の中に少しでもその入口が記載しているのであればまだ私としては安心できるんですけれども、これから政府が法案を作ります、私たちの思いを受けて。皆さんがその立法にどうやって関わっていくのか分かりませんけれども、やはり今回の法案というのは余りにも、私もそれこそ幾つかの法案関わってまいりましたけど、余りにもプログラム法とはいえ粗いなと言わざるを得ないんですね。
 その第一の典型がいわゆるギャンブル依存症です。
 先ほど来、皆さん、これは与野党問わず皆さん心配していることだと思います。既にして五百万人を超えるギャンブル依存症がいると。アルコール依存症等の法案はあるわけですけれども、残念ながらギャンブル依存症対策法案というのはないという状況の中で、今回の法案で、このギャンブル依存症が一番危惧されているにもかかわらず、どこで読み取れるのかなと、これ甚だ疑問なのですが、いかがでしょうか。
#49
○衆議院議員(細田博之君) まず、基本認識において、なぜこういうものが出てきているのかということを考えますと、日本は、戦後ずっと製造業を中心に設備投資を行って輸出や生産を行って所得を稼ぐ。商売をして輸出をする、輸入をする、加工をする、それで所得を稼ぐ。それで、サービス業、あるいは情報産業、そういうふうにやってきているわけでございますけれども、やっぱり国際的にも要請があるのは、これから日本で新たな投資をする機会が欲しいと。それは、やはり観光やこういうIR施設のようなものであろうと。それならば投資をしたいというところは、外資も、それと結び付いた国内資本も非常に多いわけでございます。
 つまり、そこならば一兆円近い投資をしてもいいとか、それならば一万人の雇用が生まれるということはある程度見えて、そのプロジェクトにもよるし場所にもよりますけれども、そういったことを、チャンスを広げるということも大事な政策であるという時代に入っているということはあるのでございます。
 ただ、そのことが、単なるそういう施設を造る投資、これは設備投資になります。それから、様々な関連施設の整備、これも設備投資になって、それが雇用に結び付く。それもGDP上は成長要因になるわけですが、しかし、その中で、やはりゲーミングという観点が必要だということを非常に、これがキーワードになっておりますので、我々も、一定の限度でゲーミングのチャンスも与えて、非常に訪れてうれしい地域というものをつくって繁盛する、そういう施設を造ろう、これが基本認識でございまして、それで、今まで、今ギャンブル依存症というものが私どもはあると思っていますけど、あるものに対して今批判が出ていますけれども、それは当然やらなくちゃいけない。政府に対しても、皆さんもそうですが、政府にもっとやれと、現実にあるんだから、それはやれと。だから、こっちはむしろ投資が望まれている。これも、やれば必ずそういう問題に組み込む、その総合的な判断でやはり現在の日本に必要ではないか。しかし、これから具体的に更に詰めていかないと、どういう施設ができるのか、どういう投資が行われるのか、自治体はどう判断するのかはまだ先のことでありますから、それで私どもはプログラム法にしているということでございます。
#50
○相原久美子君 ちょっと、どこに書いてあるかということにお答えいただけませんでした。まだ私どもは十分な審議をと求めておりますので、ここで終わりたいと思いますけれども、この法案が仮に成立した場合、恐らく皆さんは選挙区へ戻られて、もう観光にも資する、財政にも資する、だから是非、支持者の皆さんにここへ行ってお金を落としてくれと言うのでしょうね。そういう、やっぱりそれぐらいの自信を持った法案を出していただきたいということをお願いして、質問を終わりたいと思います。
    ─────────────
#51
○委員長(難波奨二君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、石井章君が委員を辞任され、その補欠として浅田均君が選任されました。
    ─────────────
#52
○白眞勲君 おはようございます。民進党の白眞勲でございます。
 今いろいろ、るる説明を、この議論を聞いておりまして、また衆議院での議論、議事録でも読ませていただきました。委員の皆さん、今日の議論などでもそうなんですけれども、プラスの面というのを非常に強調されているなという印象を受けましたけれども、私たちこの議会がやらなきゃいけないことは、まさにマイナス面をどういうふうにやっていこうかと。このマイナス面も、今もう議員の皆様は、それぞれ委員の皆様もそういう形ではお話は指摘されましたけれども、何かそちらの方をもう少し議論していった方がいいんじゃないのかなというような私は印象を今受けております。
 そういう中で、ちょっと江島委員から、負けた人からお金を取るのは間違っているんだという今御指摘がありましたけれども、本当にそうなのかなと私は思うんですね。やっぱり、これどう考えたってギャンブルというのは勝ち負けですね。勝つ人がいたらその分負けた人がいて、その通じた金品の移動をやるわけで、それがカジノの収益と客の負け金は差引きすればゼロになるんですから、要はお客さんが負けた分だけが収益になるということで、負けた金が収益になるということだと私は思いますけれども。
 この議論は今ここでやるんだったら後でやりましょうということで、まずは官房長官にちょっとお聞きしたいというふうに思います。
 政府としては、安倍総理を始めとして成長戦略としてのカジノの重要性を再三にわたり強調されているわけですよね。そういう中で、マスコミが今回のこの国会審議のやり方についてこぞって批判しているわけです。朝日、毎日、東京はもちろん、私が驚いたのは、安倍政権に対して大体肯定的な読売新聞が社説で「人の不幸を踏み台にするのか」と相当きつい見出し、さらには安倍総理ファンクラブで、何でも安倍さんのやることはすばらしい系の産経新聞も「懸念解消を先送りするな」との見出しで相当批判している。私は本当に驚いたんですね。
 そういう中で、今回の法案、ほとんど具体的方策については政府に丸投げ法案だと私は思っているんですけれども、今回このような審議の仕方で、衆議院でも、何ですか、附帯決議、私、議員立法で十五本も出るというのはちょっと驚いたんですけれども、みんな政府は政府はだったというような気がしますよね、こうしろ、ああしろ。
 そうすると、政府は、後をよろしく、よしなにやれと言われても、政府としても、厳しい世論の慎重審議を求める姿に、今後の必要となる法制上の措置について一年以内にやれと言われたって、これすごいやりにくいと思うんですよ。もちろんきちんと審議をするのは当たり前ですよ。
 だけれども、官房長官として、こういう議員立法がぼんとやられて、後はよしなにと言われたときに、これ、官房長官、どうですか、ちょっとやりにくくないですか。
#53
○国務大臣(菅義偉君) 国会で審議の議員立法でありますので、国会の取扱いについては従来どおり国会で決めていただく、そのように思います。
 そして、今参議院の審議中であります。衆議院の審議の際に、採決の前に十五にわたる附帯決議がありました。そうしたことを私どもは、この審議、まだ参議院で結論出ていませんので、そうしたことに十分配慮しながらしっかり対応していく、ここが一番大事だというふうに思っています。
#54
○白眞勲君 いや、私はもちろんそれはそのとおりなんですけれども、要は、後でやれと言われても、いわゆる政府、要するに役所の皆さんですよね、これ大変なプレッシャーになっちゃうと思うんですよ。要は、いろんな課題が置きっ放しになったままやれと言われているような感じなんですね。それについて政府としてどういうふうに思われているのかを聞いているんですが。
#55
○国務大臣(菅義偉君) 国会で議員立法として結論を出たのであれば、それをやはり私ども政府の立場ではしっかり受け止めて、その趣旨に従って、国民の皆さんに、理解をし、また不安のないような形にしていくのがこれは政府の役割であるというふうに思います。
#56
○白眞勲君 本当に誠実にお答えくださってありがとうございます。
 そういう中で、安倍総理はこの前訪米をいたしました。トランプ大統領にお会いになったのが日本時間で先月の十八日だったと思いますが、その後も総理はAPECに行かれて二十三日に御帰国されている。ちなみに、トランプ氏はカジノも経営されていたようで、マスコミによりますと、一九九〇年に開業したアメリカ・ニュージャージー州アトランティックシティーのカジノホテル、トランプ・タージマハルというんでしょうかね、がこの十月十日に営業を停止して三千人の従業員が職を失うという記事があったわけですね。
 ちょっとお聞きしたいんですけど、安倍総理はトランプ氏と九十分間お話ししたとのことですけれども、カジノの話というのは出たのでしょうか。
#57
○国務大臣(菅義偉君) これは総理とトランプ次期大統領との会談でありましたので私には知る由もないことですけれども、ただ、具体的にそうしたことについては私は聞いておりません。
#58
○白眞勲君 続きまして、法案の中身について提案者にお聞きいたしたいと思います。
 松浪議員にちょっと聞きたいんですけれども、この第二の定義に、カジノ施設を含む特定複合観光施設は民間事業者が設置及び運営を行うとなっているわけですね。また、第四の国の責務には、基本理念にのっとり、特定複合観光施設の整備を促進する責務を有するとなっているわけですね。これ、具体的には、特定複合観光施設の建物の建築には国の予算で行う義務があるということなんでしょうか。
#59
○衆議院議員(松浪健太君) これについては、特定観光施設とかこのカジノ、IRについては、我々、基本的には、これまでの答弁にもありますように民間事業者によって行うと。特に、先般、衆議院での議論におきましても、これは大阪の例でどういうものが、どういうふうに大阪が例えば考えているのかというふうなやり取りもありました。特に大阪の例を引いて申し上げましたのは、大阪の市議会なんかでのやり取りも踏まえたんですけど、これについては、やはり民間にやっていただくというのが基本的にIRだというふうに御答弁させていただいております。
#60
○白眞勲君 いやいや、もちろん運営は民間ですよ。建物です。建物はどっちの予算でやるんですか。
#61
○衆議院議員(松浪健太君) 建物にこうやって公的なお金を使うということは我々は考えておりません。
#62
○白眞勲君 いや、ただ、十二月の二日の、これは松浪議員の答弁によりますと、公共インフラの整備など、国や地方公共団体が財源を捻出することができるとなっているんですね。これとの整合性はどうなっているんですか。
#63
○衆議院議員(松浪健太君) 周辺の、まさに交通インフラとかそういったものを、地方公共団体が計画を作った段階でこれがどの程度整備されているのかということを考慮するという意味で私は答弁したと思います。
#64
○白眞勲君 ただ、この第四条のこの規定によると、これだけでは、その建物というのは、カジノの建物というのは上にいろんなものが建ったりするわけですよね。劇場が建って下の地下にあった場合もするわけですね。その地下の部分について、今、松浪さんはカジノの施設は国のお金ではないんだということを断言されましたけれども、もう一回それを確認しますが、それでよろしいんですね。
#65
○衆議院議員(松浪健太君) ええ、これで結構だと思います。
#66
○白眞勲君 それでは、次に参ります。
 衆議院でもカジノと刑法における賭博罪の関係が話題となっています。
 ここで、法務省にお聞きいたします。
 例えば、ルーレットやバカラをお金を掛けてやれば、これは賭博罪ですよね。では、日本のよくやくざ映画に出てくるような丁か半かみたいなもので、これお金を賭けたらこれは賭博罪だと、そこに何か差はあるんですか。
#67
○政府参考人(加藤俊治君) お答えを申し上げます。
 まず、賭博罪、犯罪の成否につきましては、捜査機関により収集された証拠に基づき個別に判断されるべき事柄ですので、一概にはお答えできません。その上で一般論として申し上げれば、刑法第百八十五条の賭博罪は、偶然の勝負、勝ち負けに関し財物の得喪を争うことにより成立するものです。お尋ねのバカラ、ルーレットのほか、丁半ばくちについても、ただいま申し上げたような要件に該当すれば賭博罪が成立し得ることとなりますので、その点に差異はございません。
#68
○白眞勲君 つまり、その差はないと。
 今までの御答弁聞いていますと、要は、このような丁か半か、丁半ばくちっていうんですか、私よく知らなかった、みたいなものはもちろん、ルーレットやバカラなども、お金を賭ける場所を単体で造ったとしても、これ小沢先生、それは法律違反だよねということでよろしいですよね。
#69
○衆議院議員(小沢鋭仁君) そうだと思います。我々は単体での想定は全くしておりません。
#70
○白眞勲君 それで、何で単体ではできないのかというと、この八つの条件なんですよね、が出てきているわけなんですけれども、そのうちの僕はやっぱりこの射幸性が一つのポイントになるのかなというふうに思っている。
 ちょっとこれ法務省に聞きたいんですけれども、このいわゆる八つの要件、とりわけ射幸性の程度が、この丁か半かみたいなやつとかルーレット、バカラを、お金を賭けた場合ですよね、お金を賭けた場合にこの射幸性の程度という問題がやはり引っかかってくるということでいいわけですよね。
#71
○政府参考人(加藤俊治君) お答えを申し上げます。
 丁半ばくちといい、ルーレットあるいはバカラといい、それぞれのルールがどういうものであるかなどによることと思われますので、どちらがその射幸性の程度が高いか、低いか、あるいは等しいかといったことは一概には申し上げられないと考えられます。
#72
○白眞勲君 まあ、でも、いわゆる射幸性の程度といったって、結局、射幸性そのものなんですよね、ルーレット、バカラ、あるいは私が見た丁半ばくちというのは。もちろん、興奮しちゃったとかそういう、何か気持ちがいいとかそういう、わあ楽しいねというのはあるかもしれないけれども、シャンデリアがあってさというのはあるかもしれないけれども、基本的にはこれは丁半ばくちとバカラ、ルーレットというのは同じ、やっぱり射幸性を考慮せざるを得ない部分というのはありますよね、これ、じゃ。
#73
○政府参考人(加藤俊治君) お答え申し上げます。
 繰り返しになるかもしれませんが、ルーレット、バカラであろうが丁半ばくちであろうが、それが賭博であるということであればそれは射幸性を有するものであるというふうに考えられます。その点に差異はないだろうと考えております。
#74
○白眞勲君 ところが、今回の法律というのは、これ岩屋さんにちょっとお聞きしたいんですけれども、横にいろいろなものを造るんだと。横でも上でもいいんだけれども、会議場や遊園地などが建設されればそれは刑法の賭博罪に当たらなくするような仕組みを今後法律でつくるんだということなんですよね。
#75
○衆議院議員(岩屋毅君) カジノ単体ということになりますと、それはその刑法の違法性を阻却するに足る事由にはなり得ないんだろうと思っております。やはり、そこからの収益といったものが公益に還元をされていく、そして、その一部にカジノを含むIRという統合型施設が我が国の観光振興、経済の活性化、地域の振興にもつながっていく、そういう大きな利益というものが、公益というものがもたらされるという仕組みでなければやはり違法性は阻却されないんだろうと考えております。
#76
○白眞勲君 そうなんですね。
 そうすると、ここでちょっと聞きたいんですけれども、岩屋さんね、今法務省からの説明あったように、ルーレットもバカラも丁半ばくちも法律上は違法性の阻却という部分での差別があるわけではない。そうすると、この丁か半かもできるということなんですね、その今の法律の中でいうと。カジノの中に丁か半、丁半ばくちの場所もできる可能性は法文上あるかないか、これを聞きたいんです。
#77
○衆議院議員(岩屋毅君) 何といいますか、先ほど私が申し上げたような、公益にしっかりと還元ができるというその要件が満たされた場合は、そのゲームの種類によって、これならオーケーでこれなら駄目だというような判断にはならないんだろうと思います。
#78
○白眞勲君 つまりできるわけだ。
 そういう中で、法務省、もう一回お聞きします。競輪、競馬、あるいはオートレースなどは、それ自体は賭博罪に当たらないということですよね。つまり、例えば競馬自体が当たらないという立て付けになっているわけです。競馬自体が当たらない。
 そこで、これ自体が賭博罪だとされているものが、何らかの事由で、この場合だったら賭博罪から外れますよというのがあるんでしょうか。それをちょっとお聞きしたいんですけれども。いわゆる、分かりますよね、競馬自体はこれは賭博罪から外れているということなんですけれども、今賭博罪ですよという部分で、その単体自体が賭博罪ですよというものが、何かくっついちゃったら賭博罪じゃなくなるんですよというのはあるんですか。
#79
○政府参考人(加藤俊治君) お答えを申し上げます。
 競輪、競馬が賭博に当たるかどうかという点でございますけれども、競輪、競馬も、それ自体の性質としては偶然の勝敗に財物を賭けてその勝敗を争うものであるとすれば、それは概念的には賭博に当たり得るわけでございます。しかしながら、それが許されている、正当化されているというのは、法律による行為であるとして刑法三十五条によっていわゆる法令行為として違法性が阻却されていることによるのでありまして、その点は個別の特別法によって競輪あるいは競馬と言われるものが定められており、その法律に従って行われるのであれば、ただいま申し上げたように、違法性が阻却されているということになるものでございます。
#80
○白眞勲君 だから、私が聞いているのは、だから、何かいわゆる違法性があるもの、違法性があるものが、何か付いたら、何かそこにくっつけたら違法性が阻却されちゃったという、そういう例があるかどうか、それを聞いているんです。あるかないかだけなんです。なければ、今の記憶でなければいいです。
#81
○政府参考人(加藤俊治君) お答えを申し上げますが、賭博に当たる行為について、個別の法令によって正当化されている、違法性を阻却されている事例について全て網羅的に承知しているわけではございませんので、ちょっとお答えをすることができません。失礼いたします。
#82
○白眞勲君 今の、要は御記憶にはないということでよろしいですね。あなたの御記憶で結構でございますが。
#83
○政府参考人(加藤俊治君) お答え申し上げます。
 不正確なことを申し上げるのは申し訳ないので、その辺のお答えは差し控えさせていただきます。
#84
○白眞勲君 つまり、私、一番この法律の問題は何かなというと、このいわゆる違法性の阻却という部分が、後で考えますよということでいいのかなというところなんですよ。
 つまり、皆様の言うそのゲーミング場というんですか、が言っているんですけれども、これ岩屋さんよくゲーミングという言葉を使う。それ、丁か半かも含まれる場所がですよ、あるときは違法で、あるときは合法だというくくりが私はおかしいと思うわけなんですよ。違法なものは、仮に何かがあっちこっちに付いたとしても、どんなことでも違法は違法なんですよ。私はそう思うのね。もちろん、公共性の有無とか何かというのは今まで御答弁いっぱいされていますよ、それ。だから、それで違法が違法じゃなくなるんですというのは、どう見てもこれ私は納得いかないんですよ。言っていることは分かりますよね、それ。
 ですから、もっと簡単に言うと、何ですか、丁半ばくちなどでよござんすかとかやっているわけでしょう。その丁か半かをやっている場所の横に会議室とそれからパンダの乗り物みたいなものがあって、それで一緒に、内閣府が一定の条件の下で、あっ、これは公益性あるねと言った途端、この丁か半かはこれ合法になるということ、これ、そういうことでしょう。岩屋さん、どうですか。
#85
○衆議院議員(岩屋毅君) いや、ですから、もう長くなりますから申し上げませんが、例の八つの要素というか項目がございますよね、刑法の違法性を阻却するために。そういうものをしっかり満たした制度設計がなされれば、刑法三十五条によって特別に違法性が阻却をされるということですから、今般、我々がIRの一部として考えているカジノも、まさにその要件を満たした制度設計でなければ合法になることはないということでございます。
#86
○白眞勲君 だから、同じ認識なんですよ。同じ認識なの、だから。要は、今おっしゃったことは、まさに私が今言ったパンダの乗り物と会議室が横にあれば、それで内閣府が一定の要件を満たせればオーケーだということ。だから、私は納得いかないということなんですね。
 そこで、もう一つ。カジノそのものはある意味エンターテインメントの一つであると、これ小沢先生がおっしゃったので。さらには、今も岩屋先生は、我が国でなければできない、日本の伝統文化でありとか、日本の魅力を十分に伝えることができる施設を造らなければならない、そういう方向に持っていくと言っているわけですよ。
 今、小沢先生もおっしゃったように、これはカジノがなければこの法律は要らないわけですよ。だから、もちろん、今委員の先生方がおっしゃったように、歌舞伎、結構ですよ、どんどんどんどんやってもらいたい。そういったことはどんどんやってもらう。しかし、このカジノ法案においてこういう御答弁をされると、やくざ映画に出てくるような、和服の女優さんが肩をあらわにして入りますなんという日本文化が、これ日本文化ですよと、畳の上で丁か半かやっている、まさに日本のオリジナル文化ですよと言われた場合に、このエンターテインメントを、ほかの国のカジノとは違うんだと。これ、岩屋さんたちは思っているかもしれませんよ。我々、この法律というのは、これは我々がいなくなって、我々がみんな寿命でいなくなった後も残るわけなんですよ。そういったときに、これは違うんだということは言えないということで、そういう捉え方でいいですよね。小沢さんどうですか、これ。
#87
○衆議院議員(小沢鋭仁君) 先ほどから違法性阻却の話がありました。今の話は、違法性が阻却された後の、いわゆるいろんな、例えばショーだとかそういったものは楽しいですよというような話だし、そこには日本的な文化の発信があってもいいと思いますよということであると思いますし、そして、いろんな違法性を阻却する条件を満たした後、違法性が阻却された後のカジノそのものはエンターテインメントの一つであると私は思いますよということを申し上げたわけで、違法性が阻却された後の話ですから、そこは誤解がないようにしていただければと思います。
#88
○白眞勲君 いや、まさに違法性が阻却された後の話なんです、私は、丁半ばくちの話というのは。それを私言っているので、全く認識一緒なんですね。当たり前なんですね。
 私は、何というんでしょう、この問題が一体、いろいろな、もういっぱいこれ課題があって、どうしよう、どこからやろうかなと、本当にこれ。
 今の、細田さんが厳しい納付金を徴収することができるんだというふうに今もおっしゃったんですけど、これ、どこの法文に書いてあるんですか。
#89
○衆議院議員(細田博之君) 納付金については、今の公営競技を含めて全て具体的に規定されているわけでございます。それと同じように、実施するときには、これは政府が主体となって絶対に必要であるという前提で制度をつくるんですが、基本法でございますから、これは政府に委ねて、その制度設計も含めて政府に内容をきちっと詰めてほしいという意味で書いてございます。
 したがって、納付金が納付されないような制度は私どもはあり得ないと、何十%かは政府なり公共団体がきちっといただくような制度に必ずなるということを申し上げたいと思います。
#90
○白眞勲君 ただ、問題は、それを法律に書きゃいいじゃないですか、だったら。そういうのも法律に書くべきなんですよ。
 それで、ここでもう一つ聞きたい。岩屋さん、日本人に入場料を取るのかということを聞きたいんですけれども、それは、今の御答弁ですと、日本とシンガポールの例を挙げられて、八千円程度の入場料を取る必要がある、あるいは取りたいというふうに今何か御答弁されたと思うんですけれども、そういうことでよろしゅうございますか。
#91
○衆議院議員(岩屋毅君) 入場料についても、この法案では取ることができるという書きぶりにとどまっているわけでございますが、一方で、同じ法文の中に、外国人旅行客以外の者については一定の入場管理政策を取るべしという項目が付け加えられました。途中で、修正でですね。その意味するところは、やはり内国人に対しては、日本人に対しては、一定の入場管理政策が抑止という意味でも、依存症の抑止という意味でも必要だろうと。その手段は、具体的には政府がこれから法律で、実施法で定めるわけですが、その中に主要な選択肢の一つとして入場料の徴収というものが入っていくだろうと我々は考えております。
#92
○白眞勲君 そうすると、私、不思議なのは、小沢先生が前におっしゃったのは、外国人だけで、日本人を締め出すとこれは日本人差別なんだ、こうおっしゃったんですね。今は、日本人には取るんだと、お金取るんだと。これも差別じゃないんですか。
#93
○衆議院議員(小沢鋭仁君) 入場そのもののいわゆる自由を認めないということと、それから政策論的にそういったいわゆる依存症対策含めて考えるという話は、私は全然あっていいと思いますよ。
#94
○白眞勲君 いや、でもやっぱりそれは外国人優遇策ですよ、間違いなく、そういうふうになるわけで。いや、優遇するべきなんですよ。優遇するべきなのね。優遇するべきなんだけど、そういう答弁の仕方をすると、差別だとか言うと、私もかちんとくるわけですよ、それは。
 そういう中で、財務省にお聞きします。外国人のうち、よくカジノで話題になる中国人ですけれども、彼らが国内から合法的に持ち出せる現金は幾らでしょうか。
#95
○政府参考人(田中琢二君) お答え申し上げます。
 中国からの現金持ち出しにつきましては、原則として、人民元の場合には二万元までに制限されており、人民元以外の外貨の場合は五千米ドル相当額を超える場合に許可が必要とされているものと承知しております。
#96
○白眞勲君 二万元って、日本円で大体幾らなんですか。大体で結構です。
#97
○政府参考人(田中琢二君) お答え申し上げます。
 現在、米ドルに相当しますのが約三千米ドル弱でございまして、日本円ですと三十万円強という形になっております。
#98
○白眞勲君 そうすると、申告すれば持ち出せるよということなんですけど、申告した場合にはそれは無制限なんでしょうか。
#99
○政府参考人(田中琢二君) お答え申し上げます。
 人民元本体の場合につきましては、二万元までに制限されているということでございます。
#100
○白眞勲君 じゃ、制限ということは、もう三十万円以上は駄目よということなんですね。
#101
○政府参考人(田中琢二君) お答え申し上げます。
 そのように理解しております。
#102
○白眞勲君 そうすると、これ、外国人の中で、主に中国人が三十万円だけ現金持ってきてやるわけですよね。そうすると、これ外国人が対象といっても、本当にこれ、売上げ大丈夫なんですか。
 その辺どうなんでしょうかね。これ、松浪さん、どうですか。
#103
○衆議院議員(松浪健太君) それは、我々は、民間事業者がそこでペイするというあくまで民間ベースで考えておりますので、それは中国人だけではないので、そこは我々がお答えするところではないと思います。
#104
○白眞勲君 いやいや、だって、これは、要は、外国人が来るんだ来るんだ、何かバラ色の世の中みたいな感じの文章なんです。今までそう言っていたんです。ところが、今一番重要な顧客であろう人たちが三十万円しか持ち出せないんです、現金を。で、今キャッシュディスペンサーも何か付けないというような話も聞きました。
 そうすると、これ、どうやって、三十万円ということは、それを全部カジノに入れるわけいかないわけですよ。ホテル代もあれば、それ、当然飲食が含まれるわけですよね。これ、どういうふうに、それをカジノ民間業者に任せるから俺たち知らないよというわけには私はいかないですよ。
 これ、外国人の旅行者をターゲットにしているって皆さん言っちゃっているんですから、その辺りの収益構造についてどういうふうに思っているのか、具体的に金額でお願いしたい。
#105
○衆議院議員(岩屋毅君) 先般、我が国へのインバウンドが二千万人に達しましたが、その主な内訳を見てみますと、先生御承知のとおり、中国の方が二五%、それから韓国の方が二〇%、台湾の方が一八%、この三国で今のところ六割近く占めているわけですが、御承知のように、政府の目標はオリンピックまでに四千万人、その十年後に六千万人と、そして観光ビザもどんどん緩めておりますので、この中国以外の方々もどんどん今増えてきております。
 そういう意味でいうと、中国の旅行客のみに頼っていくようなビジネスモデル、観光モデルにはなっていかないと我々想定しております。
#106
○白眞勲君 いや、中国人は余りターゲットにならないんだということですよね。(発言する者あり)そうじゃない。そうじゃないと今お話しされましたけれども、でも、それは私はおかしいと思うんですね。やっぱり相当な中国人のターゲットというのは今の日本の爆買いにもあるわけですから、それを何か三十万円だって言われたって、いやいやそれはと言われても困っちゃうんで。
 そういう中でのジャンケット業者というのがありますよね。つまり、VIPの送客や旅行手配、あるいは与信、金銭の送付、回収などをする専門業者、これを、これどういうこれは捉え方をするんでしょうか。シンガポールは結局このジャンケット業者を入れなければやっていけないよねという話になってきちゃったと私も聞いていますが、その辺についてどういう想定を考えているんでしょうか。
#107
○衆議院議員(岩屋毅君) 海外の事例によりますと、先生今御指摘のジャンケットと申しますのは、プレーヤーをカジノへと誘客する代理人として、カジノの運営事業者にとっては売上げ収益増の重要な要素となっている一方で、ジャンケットという制度が、プレーヤーのゲームへの過剰なのめり込みと、その結果としての多額の債務を助長する例も見受けられると承知をしております。
 その上で、ジャンケットの導入いかんやそれに対する制度などは、これから政府においてしっかりと検討されて定められていくことでありますが、このジャンケット制度については、社会に及ぼす影響を踏まえた極めて慎重な検討が必要であると我々は考えております。
#108
○白眞勲君 私もそれでいいと思うんですよ。こういう何かよく分からない人たちというのは危ないですよ。だから、そういう面では私はいいと思うんですけれども、ただ、それは結局何を意味するかというと、外国人のお客さんが来なくなるという、そのやっぱりデメリットもあるわけですね。
 そういう中で、私思うのは、今大体カジノで何兆円という産業だっていうこと、あっ、カジノじゃない、IR、IR全体でね、全体で。これ、松浪さん、大阪のことお詳しくていらっしゃいますけれども、松浪さんのところでは大体幾らぐらいを見込んでいるんでしょうか。
#109
○衆議院議員(松浪健太君) まだこれ計画がはっきり固まっているわけではありませんので、いろいろ差はあるんですけれども、大体一ライセンス当たり五千億とか、そういう投資だというような……(発言する者あり)収益。収益は、これは、ここまで試算はしていませんので、大阪の自治体からの要望というか、これを誘致したいという理由としては、地域として税収が上がること、そしてまた地域の雇用が見込まれることでありますので、そこでどういう収益があるのかというのは、そのオペレーターの選定とかももうやっているわけではないので、そこについては私、収益は幾らぐらいというのは知りません。
#110
○白眞勲君 収益が分からないまま造っちゃったら、これ大変なんですよ。だから、そこの部分をどうするんだというんで。これはいろいろあるんですね。例えば、年間四兆円の売上げだという人もいるんですよ。そうすると、それはすごいなと思うんだけど、売上げが四兆円ですからね。今の勝ち負けの話、今話がありましたけれども、四兆円ということは、一億人、成人男性一億人が一回カジノで四万円負けなきゃならないんだよ。負ける金額四万円。
 それで、これはルーレットの場合、いわゆる三十八個のうちの三十六があれだけれども、そのゼロとゼロゼロ、これで三十八分の二、これが収益になる。五・二六%。ということは、年間約、これ、どうなんですか、四万円も負けるということは、五%ですから、四万円が、ということは、八十万円持っていないと、カジノで八十万円、日本人全部が使わないとこれならないんですよ、こういう収益には。つまり、これ日本人のマーケットになるんじゃないんだろうか。
 最後に岩屋さんにお聞きしたい。
 これ、一兆円投資するという外国の企業も今いますよね。一兆円投資するということは、一兆円以上もうけるということなんだよ。日本人の富を一兆円以上外に持ち出せるというような意味合いと私は取るんですけれども、その辺りについては岩屋さんはどういうお考えをしているのかをお聞かせください。
#111
○委員長(難波奨二君) 時間が参っておりますので、簡潔に答弁をお願いします。
#112
○衆議院議員(岩屋毅君) たとえ事業者が外国企業であっても、あるいは外国企業が含まれていても、これから国で作っていく規則に従い、また納税の義務を負うことは全く同じでございますから、何か一方的に富が持ち出されるということにはならないというふうに考えております。
#113
○白眞勲君 終わります。
#114
○委員長(難波奨二君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時七分休憩
     ─────・─────
   午後一時三十分開会
#115
○委員長(難波奨二君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、渡辺美知太郎君、小野田紀美さん及び白眞勲君が委員を辞任され、その補欠として朝日健太郎君、徳茂雅之君及び矢田わか子さんが選任されました。
    ─────────────
#116
○委員長(難波奨二君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案の審査のため、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#117
○委員長(難波奨二君) 御異議ないと認めます。
 なお、その日時及び人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#118
○委員長(難波奨二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#119
○委員長(難波奨二君) 休憩前に引き続き、特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#120
○西田実仁君 午後も引き続きよろしくお願いいたします。
 様々な世論調査によりますと、カジノ解禁ということについて国民のまだ多くは反対をされておられます。
 昨年六月に日本世論調査会が行いました観光に関する全国面接調査によりますと、国内のカジノ設置に反対する声が六五%、賛成が三〇%を大きく上回っているということであります。反対の主な理由として、この場でも議論されておりますギャンブル依存症の人が増えるんではないか、あるいは設置した地域の治安が悪化する、子供の成長に悪影響を及ぼす、反社会的勢力の拡大を招くと、こういう理由で反対をされているようであります。
 また、先週末に読売新聞が行った調査でも、カジノ解禁に反対というのは、今紹介した一年前の調査に比べますと減ってはおりますけれども、いまだ五七%が反対し、賛成は三七%と、こういう数値になっているわけであります。
 こうした国民の多くが反対をしているというこのカジノ解禁の道を開くということをなぜ今推進しなければならないのかということについて、しっかり議論をしなければならないというふうに思います。
 この法案には、IRの定義についてこのように述べておられます。この法律において特定複合観光施設、IRというのは、カジノ施設及び会議場施設、レクリエーション施設、展示施設、宿泊施設その他の観光の振興に寄与すると認められる施設が一体となった施設と。
 注目すべきなのは、このIRに内包されております国際会議場や展示施設という存在でございます。通常、これらの施設というのは税金を投入して造られることが多いわけでありますけれども、このIRにおきましては、カジノ運営権の見返りとして、本来公金で建てるべきところを民間側の投資によってそれが導入できるというメリットを指摘する専門家の方もいらっしゃいます。すなわち、公金を使わないでこうした観光開発が可能になるのではないかという、そういうメリットを挙げられる方がいらっしゃいます。
 実際に、シンガポールにあるあの有名な、空飛ぶプールで有名なマリーナ・ベイ・サンズ、行ったことありませんけれども、テレビで見ますとすごく立派な建物でありますが、その社長も報道に答える形で、カジノの収入があるからこそ利益率の高くない展示場ビジネスを手掛けることができると、このようにも言っておられるわけでありますね。
 しかし、一方で、カジノを含むIRには、その弊害も既に数多く指摘されております。それゆえに、今紹介した世論調査でも反対が賛成を上回っていると、こういうことであります。全ての政策がそうでありますけれども、功罪両方あるわけでありますので、本当にこのIRが日本にとってプラスになるのかどうか、これをしっかりと議論をし、また冷静な判断をしていかなければならないというふうに思います。
 そこで、まず提案者にお聞きしたいと思います。
 世論調査によりますと、国民の多くが反対しているカジノの設置であります。それをなぜ今推進するのか。もちろん、この法律ができたからといって、すぐカジノが合法化されるわけではないということは再三御説明なさっておられるとおりでございますけれども、カジノ合法化への道を開くということは間違いない事実でありましょうから、これについてまず提案者から御答弁いただきたいと思います。
#121
○衆議院議員(細田博之君) 今のIR法案の基になる考え方については、国会の中で言わば超党派の議員の皆さんが、やはり言わば今や国際標準になっていて百二十七か国で行われており、サミット参加国は皆実施しているIR、そしてカジノの解禁を日本でもできないだろうかということで検討が始まりまして、議員連盟設立は約五年前でございますが、ちょうど民主党政権下でございました。民主党の先生も会長になられ、それで自民、公明、みんな、維新、まあ党の変遷は今日までございますが、これは有志でございますから、そういったことを国際的なレベルで考えようじゃないかということで法案の作成が始まったということがあるわけでございます。
 そして、積極的なプラス面については、西田議員が今御指摘のように、これからは日本はもう観光立国の時代だから、日本に行って楽しむ、それから日本人も楽しむ、そうしていよいよ非常に豊かな実体験ができるような複合的な施設をやはり造るべきであると、そういう時代に入ったという認識で立法案もできたわけでございますが、やはり実際に国会で御審議いただくまでには様々なことは検討が行われまして、しかも政府側も、急に我々が議員立法だけ出して、じゃ、政府はいいでしょうというんじゃいけないので、政府側にもお願いしまして、内閣官房等にも、相当実際に調査をしてみる、そういう権能を持つ役職もできて、世界中の実態、あるいは規制の実態、弊害の実態、効果の実態、そういったものについても研究をしていただいてきておったわけでございます。特に安倍政権になりましてからはそのような検討も進んできたわけでございまして、大体の調べは付いたという感じもございます。
 それから、もう一方では、よくここで議論されておりますような、外国人客はどんどん確かに増えております。しかし、今は買物をして帰る。買物については逆にいろんな物流の面で補われて、日本に行って買物をする人がまた減ったりしているわけでございますが、本当に日本の売りは、観光地を巡り、そして日本に来て楽しく過ごすと。だから、本当はこのIRだけではなくて、IRを起点にして観光旅行もできるような幅広い観光をして多くのお客さんにお金を落としてもらう、日本人も楽しめる施設にする、こういうことを目指してやろうというのが趣旨でございますが、他方、おっしゃいますように、弊害の面もある。
 我々が弊害と言うのは、特に今指摘されているのはギャンブル依存症の問題であります。我々もこの議論が出ますときにいつも申し上げるんですが、このカジノは、確かにこれからやろうというと、そこで何かまた生ずるんではないかというおそれがあるという面は分かるんでございますが、従来、もはや看過できないほどギャンブル依存というのは存在するわけでございます。家庭が崩壊しかかったり、それにのめり込む人がいる。先ほどもちょっと御自身の御体験をしゃべった方もおられますけれども、それは確かにあるわけです。
 だから、政府はもっと大きな予算を付けたり、あるいはDVとかいじめとか、こういうものでも社会が一体となって、それらの人を治療したり、コンサルタントをやったり、駆け込み寺、奥さんが困ったというときにそれをちゃんと見てあげるとか、そういう社会的な体制を組む必要があるということも実態なんですね。
 だから、そこに今度は弊害面として大きく今取り上げられているのは、既にある大きなものであると。だから、それは私どもも政府に言って、まず第一番目の法案は基本法として出すけれども、必ずこれは、ほかの既存のものも含めて政府がしっかり対応をして、そして、なるほど、政府はこういう予算も取ってこういうふうにやるんだなという、その納得を得なきゃならないから、基本法をまずお願いすると同時に、それは、これから実施法が出るまでの間にしっかりと体制を組む。
 しかも、相当お金が掛かるわけでございますので、私どもは、そういうお金についても、施設における収入を、納付金等の収入も充てる方がいいんじゃないか、それに加えて、それは、使途としては、観光振興と文化財振興、その他整備、芸術家の助成、そういった前向きのことを納付金制度を使うことによって積極的な意味を持たせるとともに、先ほど御指摘のマイナス面の手当てもしていこうじゃないか、そういういいきっかけであるということと、なかなか日本の成長というのが、こういう観光振興をやらなければいけない時期に来ておるという現状認識でお願いしている。
 それが御理解を得るまでに時間が掛かっているということと、これだけを聞けば、何かやるよりやらない方がいいんじゃないかというシンプルな批判もたくさんあるわけでございますが、総合的に考えて、我々はこれまでも努力して今日に至っているということでございます。
#122
○西田実仁君 この特定複合観光施設には、展示施設というのが先ほど来から申し上げているように含まれますけれども、ここには、当然ですけれども、美術館とか博物館といったものが含まれるかどうかということであります。立法者の意思を確認したいと思います。
 同時に、この我が国の文化とか伝統、芸術を生かした日本らしさ、先ほど来もちょっとお話がございました、我が国しかできないようなIRを造るというお話もございましたが、そうした観光資源を整備することが重要であるということも改めて確認したいと思いますが、いかがでしょうか。
#123
○衆議院議員(西村康稔君) 御指摘のとおり、法案の第二条のところで、御指摘のありました、「カジノ施設」「及び会議場施設、レクリエーション施設、展示施設、宿泊施設その他の観光の振興に寄与すると認められる施設」という書き方をいたしておりますので、このその他の観光に寄与する施設として、私ども、御指摘のあった美術館とか博物館とか劇場とか、こういったものも当然含まれるというふうに考えております。
 ただ、具体的にどういったものを備えなきゃいけないのか、今申し上げたことを全部備えなきゃいけないのか、それとも、ここに明示してあるものはもちろん必要なんだと思いますが、その他の観光施設としてどんなものが考えられるかということで、この辺りの基準については、今後、一年以内を目途に提出される実施法案において具体的な基準、こういったものが定められていく、定義とか基準が定められていくものというふうに思います。そうなるわけであります。
 その上で、それぞれの地域やあるいはIRの設置者が、それぞれの特徴を生かして、集客のために必要ないろいろな知恵を絞りながら、これは民間の活力を生かし、民間の知恵を生かしてそうしたものが構想されていき、認定をされていくということになると思います。
 その中で、御指摘のあった日本らしい施設、これは今日の午前中にも様々な議論がございました。日本ならではの施設、それぞれの地域の特徴を生かしたもの、こういったものを構想していただいて、外国人観光客も大いに引き付けるそんな施設、日本の歴史や伝統文化、こうしたものも反映しながらクールジャパンの発信拠点になるということも期待しているところでございます。
#124
○西田実仁君 このIRが成り立つには、カジノという点では日本は後発国なわけでありますので、他国のもう既に先行しているところとの競争ということに打ち勝たなければならない、果たして後発国の日本が勝てるのかという素朴な疑問も湧いてくるわけであります。
 既にアジアのカジノ市場が急速に飽和化しつつあるという専門家の指摘もございます。日本がこれから数年掛けて参入をするということに、もしなれば、そのパイをどう取っていくのかと。アメリカなどでは、カジノが非常に過当競争になって、かつては良かったんだけれども、結局、カジノが相次いで閉鎖されることによってリストラが起き、その地域が廃れるというような報道も聞かれるところでございます。
 もう一度お聞きしたいと思いますけれども、このIRの開発に、仮に、仮にですけれども、その経営が破綻してしまった場合にはその地域に大変な影響を与えるのではないかという、当然どんな事業でもそうだと思いますけれども、とりわけこのIRについてはそのような心配があります。しかし、そうしたリスクを負いながらも、しかしやはり今このカジノを含むIRを推進しなきゃならないという、なぜそうなのかということをもう一度改めてお聞きしたいと思います。
#125
○衆議院議員(西村康稔君) 私ども、IRの導入によって、国際観光の振興、あるいは国際会議機能、国際会議を誘致するというようなことも考えられるわけでありますし、文化振興、魅力ある都市づくり、こういった観点から幅広い波及効果があると考えているところでありますが、最近のシンガポールの例はもう何度も言及されておりますが、ラスベガスや、それから御指摘の売上げが落ちているんじゃないかというマカオにおきましても、カジノに特化した施設よりかは、このIR型の、様々なほかの施設、エンターテインメント施設を備えて総合的なIRとなっている施設の方が売上げが伸びているという傾向もあります。
 私ども、六千万人外国人観光客を目指す中で、このIRも一つのその柱として、政策の一つとして是非実行していきたいというふうに考えているところでありますが、御指摘の点につきましては、まず、これまでも申し上げているんですけれども、一定規模以上の基準を実施法において明記していただきたいと。
 つまり、温泉旅館の横にちょこっとカジノがあるような、日本全国あちこちにできるような、こんなことを考えているわけではございません。一定規模以上で、日本全体の国際観光、地域の振興にもプラス、そして財政にも寄与するということでありますので、それなりの規模のものを想定をしているわけでありまして、しかも二つ三つ、せいぜいそのぐらいから手が挙がってくればスタートをして、そしてその効果検証をしながら、段階的に数をどの程度増やしていくのかということも考えるべきだと思っておりますので、一遍に過当競争があって何か潰れるというようなことは想定をしているわけではございませんし、まさに、リゾート法のときの教訓で、民間事業者の投資がなければいけないわけでありますので、地域が、地域の自治体、地域住民の同意を得ながら、そして地域議会の同意を得て手を挙げていく、そしてその上で民間事業者が投資をしてもらわなきゃいけませんので、全国あちこちにもう幾らでもできるということではないと思います。
 地域の特性を生かしていただきながら、御指摘のような失敗事例が起こらないような基準、手続、こういったことを実施法の中で示してもらいながら、具体的な検討、しっかりとした検討がなされるものというふうに思っております。
#126
○西田実仁君 次に、競輪、競馬といういわゆる公営ギャンブルと、それからパチンコは、これは賭博ではないと整理されていますが、類似産業、これとカジノがどう違うのかということ、素朴な疑問なんですけれども、私もカジノには行ったことがありませんので、映像とか資料を読んで想像を巡らせているわけでありますけれども、普通の人は、ギャンブルと聞くと、やっぱり競輪とか競馬思い起こしたり、あるいは中には、まあ賭博ではないと整理されていますけれども、パチンコとかパチスロといった遊技産業などを思い浮かべる人が多いんだろうというふうに思うんですね。宝くじとか、そういう富くじ産業もございます。カジノはその延長線上にある何かギャンブルなんではないかという漠たる印象というのがあります。
 例えば、韓国で唯一自国民が入場できる江原ランドというのがあるそうですけれども、資料とか読んでいると、ふだん着の中高年の男女が気軽に訪れているみたいなことが報道されているんですね。しかし、皆様方がイメージされている日本におけるIRというのはそういうイメージなんでしょうか。つまり、近所の男性であれ女性であれ、数千円を握ってぷらっと行くというような、そういうイメージなのか、ちょっとイメージをお知らせいただきたいと思います。
#127
○衆議院議員(岩屋毅君) 韓国の江原ランドというのは、先生御承知のとおり、炭鉱があった地域が廃鉱になってどんどん地域が廃れていったと、むしろその地域振興という観点から計画された施設だというふうに承知をしております。しかも、それまで韓国は、カジノがありましたが外国人に利用者を限定しておりましたので、自国民が行ける場所をそういう地域振興という目的も込めて計画をされたと承知をしております。
 一方、私どもが考えておりますIRというのは、あくまでも国際競争力のある観光地の形成に資するものを想定しているわけでありまして、何度も説明してまいりましたように、高規格の統合型の施設というものを想定しております。MICEの施設でありますとか、先生御指摘の文化施設でありますとか、その他のエンターテインメント施設を併設したグレードの高い施設というものを想定しておりまして、先生がおっしゃったふだん着というのがどの程度の格好のことを指すのかちょっとよく分かりませんが、まあ少なくともジャージで雪駄を履いてふらっと寄れるというような施設であっては到底魅力ある施設にはなり得ないというふうに思っておりますので、そういったものとはかなり違ったものになるというふうに考えております。
#128
○西田実仁君 確かに、パチンコとか競馬あるいは競輪なんかも、どちらかというとそんなに遠くから来るわけじゃなくて、近所の、地域のローカルビジネスと言ったら語弊があるかもしれませんが、そういうお金の循環だと思うんですね。しかし、今の御説明、皆様方がイメージされているのは、もっと、国際観光力というんですから、世界から来て、そして地域に観光消費を呼び込んで、国や地方公共団体にも納付金として財政資金も生み出すと、そのお話がうまくいけば、非常に大きなお金の循環というんでしょうか、そういうことかなと思いますが。
 そうしますと、カジノというのは、いわゆるローカルビジネスとしての既存の賭博産業とは、あるいはその類似産業とは異なって、新しい顧客をターゲットにしているのではないかというふうにも想像できますけれども、そういう理解でよろしいんでしょうか。
#129
○衆議院議員(岩屋毅君) おっしゃるとおりでございます。
 私ども、何もこれまでの公営競技やあるいは遊技というものを頭から否定しているわけではなくて、それはそれで、特に公営競技においてはそれぞれの目的に沿った公益に資してきていただいていると思いますし、遊技も適切に接していただく限りにおいては国民に時間消費型の娯楽を提供してきていただいているんだろうというふうに思っておりますが、今回私どもが構想しておりますIRというのは、先生がおっしゃったように、国際観光や国内観光において新しいタイプの観光スタイル、そしてビジネス、レジャーなどの新しい消費需要を創出、開拓することが期待されるというふうに考えているところでございます。
 IRは、アジアにおける日本の国際観光の競争力を高めるのみならず、新しい顧客、新しいエンターテインメントの開拓にも資するものになるというふうに期待をしているところでございます。
#130
○西田実仁君 このIRの目的ですけれども、法律にございますように、「観光及び地域経済の振興に寄与するとともに、財政の改善に資するもの」と、こうされておりますので、このIRが観光客を中心とした開発になるように、全体開発に占めるカジノの比率というもの、カジノ施設の面積比率に上限規定を設けている先行例も多いと理解しております。上限規定があれば、事業者はおのずとギャンブル以外の観光商業施設の開発が必要となって、事業者の経営戦略をまさに観光振興という本来の目的の方に確実に振り向けさせることが可能になります。そして、地域に観光消費を呼び込んで、それらの人々の一部がカジノでお金を使うと、納付金という形で国や地方公共団体にお金が流れていくと。
 そういうことから、先ほどの午前中も岩屋議員の方から、シンガポールのIR施設を例に引きながら、三%、これがカジノ施設だというお話があって、それは大いに参考になるという御発言もございました。
 私は、このカジノというのはIRの中で設置されることに限定されるわけですよね。その辺の町じゅうにできるわけじゃないという説明でした。IRの全体開発に占めるカジノ施設の比率に、その面積比率に何らかの上限規定を設けていった方がいいんじゃないかと、その方が本来の観光振興ということに間違いなく振り向けさせることになるのではないかと、このように思いますけれども、いかがでしょうか。
#131
○衆議院議員(岩屋毅君) これも先生おっしゃるとおりだと思います。
 シンガポール等の事例を度々紹介させていただいておりますが、シンガポールも、IR導入、すなわち限定的なカジノの解禁に対して国民世論は非常に分かれていたと、シンガポール政府は国民の説得に非常に苦労してこられたと承知をしておりますが、それがために、カジノ施設というものがあくまでも統合型施設のごく一部なのだということを明確にするために三%以下にカジノフロアの面積を区切るということをされたというふうに承知をしております。
 これは我が国にとりましても非常に参考になる事例であると考えておりまして、カジノのマイナス面のリスクを最小限に抑えるためにも、IR施設全体のごく一部に限るということを想定しているところでございます。
#132
○西田実仁君 それから、この納付金の話ですけど、納付金の使途、先ほど細田会長からもお話がございました。何に使うのかというその使途については、あらかじめある程度特定をしておくということが必要ではないかというふうに思いますけれども、具体的には文化芸術の振興とか、あるいは喫緊の、介護とかあるいは保育士の方々の処遇の改善とか、いろんな課題はありますけれども、ある程度この納付金についてはあらかじめその使途について特定をしておくべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
#133
○衆議院議員(岩屋毅君) はい、これも先生御指摘のとおりだと私ども考えております。
 具体的な使途については実施法の中で明確に定めることになりますが、さきの衆議院内閣委員会における附帯決議におきましても、先生御指摘の社会福祉、文化芸術の振興等の公益のために充てるべしと。加えて、依存症対策の実施への十分な配慮を行うべしと。そして、本来の目的であります今回の推進法の第一条に定めるIR整備の推進の目的との整合性を図るべしと。国際観光振興、地域振興、財政への寄与というものがしっかり図られるようにすべしと附帯決議で上げられたわけでありますが、その方向で政府に制度設計を求めていきたいと思っております。
#134
○西田実仁君 このIRにおけますカジノの合法化の検討というのは、元々地方自治体から起きてきたということは大変大事な事実だというふうに私は思ってございます。
 端的に言えば、当時東京だったと思いますけれども、いわゆるカジノ構想というのが出てきたときには、国からの財政支援に頼らないでいかにして地域を活性化していくのかという元々の発想が恐らくあったんだろうと思います。
 今回の法案でも、法二条二項に示されておりますように、あくまで今回のIRは地方公共団体の方からの要請に対して国がそれを認定するという、いわゆる手挙げ方式になっているわけですね。地域からの要請を受けて国が認定し、民間事業者に設置、運営させる仕組みと、こういうふうに理解しております。そして、八条には、「政府は、地方公共団体による特定複合観光施設区域の整備」「に係る構想のうち優れたものを、特定複合観光施設区域の整備の推進に反映するため必要な措置を講ずる」と。この二条と八条で、共に地域からの要請に国が認定するということが繰り返されております。
 そういうことからしますと、国が主体的に、どこにあるいはどのような施設の開発を行うべきというような要請とかあるいは指導を行う立場には国はありません。仮に国の立場から好ましい要件が、あっ、ここはいいなと、こういうふうに思ったとしても、そこの地域からの要請がなければ施設の導入の論議すら始められないと考えていいのかどうか、法四条の国の責務との関係も含めて確認したいと思います。
#135
○衆議院議員(細田博之君) 発想が、ちょっと、私どもも今なぜこういう組み上げをしているかというと、民間主体でございまして、要するに、投資家が外資であれジョイントベンチャーであれ日本の企業であれ、恐らく、いろんなノウハウもありますからジョイントベンチャーになりやすいんですが、これが投資の魅力がなければなりません、まず。そして、できたものが魅力がなくちゃいけない。大勢の人が来なくちゃいけない。お金をどんどん落としてくれなきゃいけない。カジノに限らず、劇場かもしれないし宿泊かもしれないし、いろんなところで落としてくれなきゃならない。
 そして他方で、国は納付金を巻き上げる。それから、整備はするんだけれども、まあ巻き上げるわけじゃなくて納付金も要求する。そして、法人税も当然払うわけですから、そういった事業の売上げとコストと、様々なものをトータルで考えた場合に、それは、国がお願いしますといっても地方公共団体がお願いしますといっても、採算性がなきゃ誰も投資しないわけでございます。
 したがって、これは民と官の環境整備、あるいは世論整備もあるかもしれませんね、皆さんが、反対する人もいるかもしれない、賛成する人もいるかもしれない。あるいは港だとかそのインフラを整備しなきゃならない。それが相まって、あくまでも民間が投資しましょうというものでなければいけないんですが、それがどのぐらい出てくるか。
 今のところは、オリンピックを目指してたくさんの企業が手を挙げていました。これからはポストオリンピックという感じでございますので、そのときにどういう事業をしたいかという民間の意思が非常に尊重される内容になっております。したがって、それは公営競技や何かとは全然質が違う、その中で、トータルとして国民も楽しめるし外国の人も日本に来て楽しいというコンセプトのものができるかどうかというのが鍵でございまして、そこはこれからの民間の人たちの知恵ですね、どういうものが一番いいのかという知恵によって決まると、こういうことでございます。
#136
○衆議院議員(西村康稔君) まさに今、細田発案者が御説明したとおりなんですが、補足をさせていただきますと、御指摘のとおり、まさに地域がどういったものをつくれるか、あるいは民間事業者が投資をするかというところが鍵なんでありますが、その地方公共団体からの提案、申請に対して国が認定するというスキーム、御指摘のとおりでありますので、地域が、地域住民の意向も踏まえて、そして議会の同意も得て手を挙げないと、これは何も始まりませんので、国からどこかやれということではありません。
 一方で、御指摘の四条に規定をしております、国はIR区域の整備を推進する責務を有するということでありますが、これは、まさにこの法案で定める基本理念とか基本指針、基本方針ですね、これに沿って整備を推進すべきということでありますので、この一年後に出てくるであろう実施法案、そこでしっかりと基準を定めたり基本方針を定めたり手続を定めたりして、そうすることによって地域が、特色あるIRの区域整備、民間も投資しやすい、そういったことを進めていくということでありますので、国が何か押し付けるということではございません。
#137
○西田実仁君 この地域からの要請、もちろん民間が投資しなければ成り立ちませんので、地域からの要請に対して、じゃ、国はどのような基準で認定していくのかということであります。
 これは、衆議院でも議論もございましたように、公営競技の法制に倣って地方議会の同意は是非とも要件とすべきだというふうに私も思いますが、そこに至るまでに、例えば市民へのアンケート調査でありますとか、あるいは公聴会の実施とか、具体的な地域の合意に向けたアクションというもの、あるいは、想定される様々な負の影響があります、依存症の問題や治安維持とか青少年教育とか、こういう地域対策、こうしたことをきちんとやっているということがないと国から認可する際に評価が与えられないという、そういう仕組みをつくらないといけないのではないかと思いますけれども、どうでしょうか。
#138
○衆議院議員(西村康稔君) まず、御指摘のとおり、基準をしっかりと実施法案の中で作ってもらうことになりますので、もうあちこちにたくさんできるということではなくて、一定規模以上で、大きな経済効果が見込まれるものであり、かつ、地域の魅力向上、地方創生、町づくり、こうしたものに貢献することであり、また、地域独自の文化発信とかクールジャパンの推進、こうしたことにも寄与するという、こういった認定の基準が定められていくことになります。
 その上で、IRの設置について地域が手を挙げるときには住民の理解を得て進める必要がありまして、先ほど来申し上げておりますが、地方公共団体の議会の同意を要件とするというふうなことも考えられるわけであります。これはもう衆議院の内閣委員会の附帯決議においても言及されているところであります。
 その上で、更に御指摘のような地域の住民合意に向けた様々なアクション、様々な取組、これはほかの国でも、例えばマサチューセッツなどでも地域住民と事業者がアコードを結ぶようなそんな例もありますので、いろんな事例も参考にしながら、まさにいろんな御指摘の想定される負の影響、地域対策、こうした取組の状況も認定に当たっては重要な判断材料になるのではないかというふうに考えております。
#139
○西田実仁君 この依存症、反社勢力や青少年への影響対策についてお聞きしたいと思います。
 日本で設置されるIR、もう再三言われているように、非常に厳格に少数に限るということでございます。実際に公営ギャンブルは日本にはもう百軒、パチンコ店は一万一千軒、宝くじ売場は一万五千軒と。これを、カジノは非常に少数に限る、二、三か所ということからすると、もう全然比較にならないのが既にもう今、日本にあるということであります。したがって、カジノが合法化されるということによる影響はもちろんありますけれども、それがないとしても、今既に様々な問題が起きているということは再三指摘されております。
 しかし、ここであえて申し上げたいと思いますが、韓国の依存症管理センターの報告によりますと、先ほどの江原道の廃炭鉱地域住民のやむを得ない選択として次のような言葉が述べられております。どれだけ徹底した依存症管理システムを備えていても、ギャンブル産業の副作用、例えば家産の蕩尽、自殺、地域共同体の崩壊を根本的に防ぐことはできないので、地域再生戦略としてカジノなどのギャンブル産業を誘致することは非常に慎重を期すべきである、誘致の前には徹底した準備が必要であると、そういう指摘がこの韓国の依存症管理センターから出されております。
 江原ランドの周辺では、やはり町にカジノ中毒者がいるから、あるいは子育てには向いていないとして人口が半減しているという報道も私は触れました。こうした韓国の先例についてはどのように提案者はお考えになるのか、お聞きしたいと思います。
#140
○衆議院議員(岩屋毅君) 先ほども申し上げましたように、韓国の江原ランドにつきましては、創設に至った背景でありますとか目的が私どもが考えておりますIR構想とはかなり違うということは申し上げておきたいと思います。
 他国の施策のことでございますから余り是非を論評するのもいかがかと思いますけれども、私どもの認識では、この江原ランドにおきましては、必ずしも今私どもが想定をしております適切な入場管理政策などが取られていないのではないかと認識をしております。入場料も五百円、六百円程度取っておられるそうでございますが、私どもは更に厳格な内国人に対する入場管理政策を取るべきだというふうに考えておりますし、韓国においてはカジノだけをしっかりと監視、監督するという機関もないと承知をしておりますが、私どもは、カジノ管理委員会という特別な権能を持った、国家行政組織法上、いわゆる三条委員会としての管理委員会をしっかりつくるべしと考えておるところでございまして、そういった諸外国の事例をよく研究をさせていただいて、世界でも最高水準の厳格な監視、管理体制が取れるようなIRを目指してまいりたいと思っております。
#141
○西田実仁君 青少年への影響、悪影響についてお聞きしたいと思いますが、青少年の入場の防止と教育への配慮という二つの課題があろうかと思います。
 青少年の入場防止ということについては、カジノ施設への入場にIDチェックを義務付けることで防ぐことも可能かと思いますが、気になりますのは、教育上の措置というか、喫煙とか飲酒とか薬物利用に関しては学習指導要領にもこのリスク教育が盛り込まれて、それらとどう向き合うのかということもきちんと教育上措置されておりますけれども、賭博についてのリスク教育ということがいかほど行われているのかという大変心配をそもそも持ってございます。
 日本には既に、先ほど申し上げたように、公営ギャンブルにしても賭博の類似産業としてのパチンコ等についても相当もう町じゅうにあるわけでありますけれども、こうしたギャンブル依存症のそもそも論としてあえて申し上げますけれども、学習指導要領に賭博に関するリスク教育を例えば必修化して、依存症という病気に関して、またお金をどう自分でコントロールしていくかというマネーコントロール能力でありますとかリスク管理能力でありますとかストレスのコントロール能力でありますとか、こういうことも、賭博リスクに対する青少年向けの教育プログラムを開発していくべきではないかという、そういう専門家の指摘がありますけれども、今、現状と認識を文科省にお聞きしたいと思います。
#142
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 子供たちが成長し大人になった際、ギャンブル等に依存せず、自律的かつ健康で生きていくためには、学校教育を含む様々な場面を通じまして、消費に使える金銭の限度やその優先順位を考えた自覚ある消費行動を取れるようにすることや、欲求やストレスに適切に対処し心身の健康を保てるようにすることなどのために必要な力を育んでいくことが極めて重要であると考えております。
 このため、学校教育におきましては、家庭科の時間などを通じまして、家計における収支バランスや計画を考え、適切な意思決定に基づいた消費行動を行えるようにすることや、保健体育の時間などを通じて、欲求やストレスが及ぼす影響あるいは適切な対処が必要であることなどについて理解し、自分に合った対処法を身に付けられるようにすることなどについて指導をしているところでございます。
 文部科学省といたしましては、依存症に関する教育について、議員の御指摘、様々な御提案なども含めまして、児童生徒の発達段階に応じた適切な指導の在り方の観点を踏まえつつ、引き続きこうした指導の充実に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
#143
○西田実仁君 ありがとうございます。
 諸外国では、カジノ導入により発生します依存症や犯罪、青少年の賭博など、社会的コストへの対策として近年最も実効性があるとされておりますのがカジノ区画に対する入退場管理制度だというように思います。衆議院の附帯決議にも、依存症予防等の観点から、カジノには厳格な入場規制を導入することをうたっております。
 カジノ事業者に対して厳格な入退場管理制度、特に全登録制を義務付けるべきではないか、全てのカジノ入場者に事前に例えば個人情報登録を義務付け、その入退場を管理することで、依存症対策や犯罪あるいは反社会的組織対策、また青少年への悪影響の除去ということも進むのではないかと思われますけれども、提案者はどのように考えますでしょうか。
#144
○衆議院議員(西村康稔君) 御指摘のとおり、カジノ施設への入場者の制限につきましては、青少年の健全育成あるいはギャンブル依存症対策、こういった観点からも必要であるというふうに考えております。
 御存じのとおり、もう議論もされておりますが、シンガポールでは、いわゆる排除プログラムということで、自己申告であったり、あるいは家族の申告に基づいて入場制限がなされるという、そういう仕組みが導入されております。こうした諸外国の様々な仕組みを参考にしながら、実効性なども考慮しながら、今後、法施行後一年以内を目途として政府が十分な検討を重ねた上で策定、提出をされる実施法案の中でしっかりとそうした規定も定めていただきたいというふうに思いますし、その際にマイナンバーカードなどの活用も是非検討いただければというふうに思っているところであります。
#145
○西田実仁君 様々な懸念が、これから実施法をこの法律が成立すると作って初めてカジノが合法化されるという説明は何度もお聞きしました。その実施法を作るというふうに至った場合でも、なかなかこの日本の社会で多くの国民に理解されないということもあり得ると思いますし、そういう場合にはもう反対するかもしれないとさっき西村さんも言っておられましたけれども、それだけ大変に抵抗が日本の社会にはあるということだと思うんですね、賭博という行為に対して。最高裁の判決をまつまでもなく、普通の人が思っているカジノ、賭博に対する良くないという社会通念上の問題が大変に根深いと私も正直思います。
 そういうふうに考えて、でもなお、それでもやるべきなんだというふうに仮になった場合には、もうこの実施法の段階で、もちろん細田先生おっしゃるように、民間の投資ですから、その投資意欲をそいでしまったら何の意味もないというのもよく分かるんですけれども、もう当分の間、日本人はその中に入れないというようなことまで考えないと、理解されないと、どんなにお金がもうかりますよって言っても実際にはやれないということになってしまうんじゃないかと思いますけれども、こうした、当分の間、日本人の入場制限若しくは入場の禁止、これも検討していくべきではないかというふうに思いますけれども、どうでしょうか。
#146
○衆議院議員(岩屋毅君) ただいま先生が御指摘された点については、かつて、随分前になります、検討を始めた初期の段階で、議員連盟の中でも議論になったことがございます。しかし、いろいろ研究、検討してみました結果、日本人をしばらく入れないという形のIRについては幾つかの懸念事項があるというふうに我々考えました。
 その理由は、我が国の刑法が、その適用範囲について、日本の領域内で罪を犯した全ての者に適用するという属地主義を原則としているわけでございます。規制の目的が依存症などの弊害から日本人を保護するためだとしても、現行刑法は、日本人の外国での賭博行為を国外犯として処罰はしておらないわけでございます。こういったことと整合性が果たして取れるのかという議論も行いました。また、外国でも採用されております、今、西村提出者から説明もありました、入場料、排除プログラム等の入場規制を課すという政策判断の方が適切なのではないかと、一律に入場を禁止するということは過度の規制になるのではないかというふうにも考えました。
 また、これも細田提出者からお話しさせていただきましたように、国内観光客を排除する仕組みということになりますと、公益還元、目的の大きな一つであります公益への還元が不十分なものとなりまして、そもそもこの法案の目的が達成できないのではないかというふうにも考えたところでございます。
 したがいまして、本法案では、日本人の入場を一律に禁止するのではなくて、適切な入場規制、入場管理政策を取ることによりまして、一定のギャンブル依存症対策を講じた上で日本人の入場も認めるといったことを前提にしているところでございます。
#147
○西田実仁君 ジャンケットという話に移りたいと思いますけれども、私もこの言葉は知らなかったんですけれども、いろいろ資料を読みますと、マカオのカジノにおきましては、いわゆるVIPルームの収入が全体の七割に達していて、その大半の運営はジャンケットと呼ばれる専門の業者に委託しているんだということのようであります。ホテル側は一般客フロアの運営に特化して、VIPルームはジャンケットに貸し出す仕組みで、ジャンケットはVIP顧客をカジノに送客し、カジノ事業者からコミッションを得る、言わば顧客とカジノの媒介者としての、まあ代理人と言ってもいいのかもしれませんが、定義されるというふうに理解しております。
 しかし、先行例では、このカジノのVIPルームがホテル側も関与できなくなってブラックボックス化して、闇カジノ化しているというような指摘もございます。そこで、シンガポールでは、シンガポール国民、永住者に対しては活動できないというふうにしておられるようでありますし、国内では免許制で三つの業者にしか認めていないということも、我が党の議員が現地に行った報告書で出されておりました。
 ジャンケットへの強い規制は、でも逆にVIPへの運営会社のアクセスが細るために弊害も、弊害というかビジネス上の弊害もあるということで、免許の厳格化は今後の検討課題だというふうにされているとも聞いております。しかし、元々ジャンケットというのは、そもそもカジノしか観光資源がないマカオで、その上顧客、VIPに依存せざるを得なかったそのマカオで発祥したものだというふうにも思います。
 マネロンの温床とも言われるジャンケット、日本では、このカジノ周辺領域での反社勢力の侵入を防ぐためにも、こうしたジャンケットは原則排除するということの方が良いのではないかというふうに思いますけれども、どうでしょうか。
#148
○衆議院議員(岩屋毅君) 先生御指摘のとおり、ジャンケットという仕組みには集客上のプラスもある反面、弊害があるということも指摘されていることを私どもも認識をいたしております。
 特に、マカオという地は、ほとんどのお客さんが中国メーンランドからというところでもございますので、そこにおいてジャンケットという仕組みが盛んに使われてきたということも承知をしておりますが、シンガポールはそういう事例も参照しながら、先生今おっしゃったように、極めて限定的にこの仕組みを認めておりますが、しかし、私どもとしてはこのジャンケット制度については社会に及ぼす影響を踏まえた上で極めて慎重な検討が必要だと思っておりまして、政府においてまさに慎重に検討していただいた上でしっかりと実施法の中で規定を定めていただきたいと思っております。
#149
○西田実仁君 最後になりますけれども、カジノの、今回は民設民営ということになるわけでありまして、その影響についてお聞きしたいと思います。
 法案の二条には、「民間事業者が設置及び運営をする」と、民設民営ということがうたわれております。刑法で、もう言うまでもなく国民の勤労の美風を妨げるとして禁止されている賭博、その例外として今までは公設民営のギャンブルは認めているということでございました。政府は、法務省の見解で、刑法の賭博禁止の例外として認められる賭博として八つの項目を目的の公益性以下挙げておられます。その判断基準に従ってこの刑法の賭博禁止の例外として認められるということになるわけですね。
 しかし、それは今まで公設民営だからその八項目を満たしているという、そういう理屈だったわけですけど、今度は民設民営になるわけですね。それを認めると、それによる影響範囲をしっかりと見定めていかなきゃいけないんじゃないかというように私は思います。つまり、この一から八までの八項目の判断基準に当てはまるのであれば民営賭博でも認められるんだと、こういうことになりますと、例えば今公営ギャンブルは公設民営ですけれども、じゃ、これを民設民営にしようというときに、しかし八項目はちゃんと満たしていますよという仕組みがつくられれば、じゃそれも認められるのかどうか、論理的にはその余地が出てくると思いますし、あるいは、パチンコやジャン荘など、今は賭博ではないと整理されて遊技産業に位置付けられておりますけれども、この民営の賭博施設として認めてもらいたいと。いわゆる三店方式と言われるものが、今それによって事実上換金されているわけでありますけれども、そういう影響が及ぶのではないかと、民設民営の賭博を認めることによって。逆に、今は賭博ではないと整理されているパチンコの射幸性をもっと落としていくべきではないか、賭博の要素をもっと薄めるべきではないか、換金を認めている三店方式を見直すべきではないかと、こういう論議が起きることも考えられると思います。
 いずれにいたしましても、既存の賭博産業やその周辺の類似産業が民営賭博として動き出した場合にどのように対処していくのか。民設民営の賭博としてカジノを認めることによる影響範囲とその対処について、提案者と政府参考人にそれぞれお聞きしたいと思います。
#150
○衆議院議員(西村康稔君) 午前中の白眞勲委員の議論とも重なるんですが、私ども、カジノ単体で今回提案をして、それを賭博罪の例外として認めるべきだということをこの法案でやろうとしているわけでもありませんし、そもそもそのような提案をしていないわけでありますが、仮にカジノ単体でこの八つの観点からの検討を経て賭博罪の例外が認められるかどうかということは、これ相当議論をしなければいけないと思いますし、これはかなり難しいんではないかというふうに考えております。
 その上で、カジノを民設民営で行うのはいろんな理由があって、公的主体よりも総取りになるとか、公的主体がリスクを負うからということで民間がやるべきだというふうに我々考えたわけでありますが、これまでの公営ギャンブル以上にこれは厳格な監督、統制、規制、これを、言わばがちがちの規制をカジノ管理委員会でやってもらうということで、まず、そこの八つの項目のうち運営主体の廉潔等のところはクリアをして、さらに、カジノ単体ではなく、ほかのショッピングセンターとかエンターテインメント施設、先ほどの文化的な施設、会議場、展示施設、宿泊施設、こういったものを加えることによって、全体として、IR全体としてこれは公益性もある、観光振興にも資する、そして、その全体から上がってくる収益を納付金として徴収をして、それを公益目的にまた使っていくということで、八つの項目のうち公益性も、この統合リゾートによって公益性が増すと。
 カジノ単体でこの公益性まで認めるような、八つのことをクリアするようなことはなかなか厳しいんじゃないかというのが率直なところでありまして、したがいまして、今回、私ども、そうしたことも検討の上、IR全体として、カジノはごく一部のものとして収益を上げる施設でありますから、それはそれで必要なものとして、ごく一部でありますが、全体として違法性を阻却すると。
 もちろん、この法案ではなくて、今申し上げたような方向性、あるいは附帯決議でいただいている、衆議院でいただいている方向性、今日のやり取りも含めて、こうしたこと、まさに国権の最高機関である立法府の意思として、そしてまた我々提案者の意思として表明していることを踏まえて、政府で、しっかりと実施法の中で今申し上げたような八つのことをクリアしてもらうような、違法性が阻却できるような規制をしっかりと書いてもらうということだと思います。
#151
○政府参考人(種谷良二君) お答えいたします。
 委員御指摘のいわゆる違法な賭博事犯、特別法によって違法性が阻却されていないような違法な賭博事犯につきましては、これまでも警察において厳正な取締りを推進してきておるところでございます。
 二十七年中の賭博罪等の検挙状況につきましては、検挙件数が二百二十五件、検挙人員は九百二十三人というふうになっております。具体的な検挙事例といたしましては、例えば、店内にバカラ台を設置して賭博をする、店内にパチスロ機を設置して賭博をする、店内に花札ゲーム機等を設置して賭博をするといったような事案につきまして、経営者につきましては賭博開張図利罪ですとか常習賭博罪で、それからお客につきましては単純賭博罪でそれぞれ検挙をしてきているところでございます。
 仮に、今後、関連法が制定されましてIR施設内におけるカジノが合法化された場合には、それ以外の違法な賭博につきましては、法と証拠に照らして引き続き厳正に対処してまいりたいというふう考えております。
#152
○西田実仁君 この推進法が仮に成立した場合に一年以内に実施法を策定していくということでありますが、その実施法ができても、このIRの営業開始まで相当の準備が必要になるんだろうと思います。
 マネロン対策や依存症対策、ディーラーの養成やバックヤードの問題等々、想定されるこの準備作業と、また、IRが実際に営業開始になる時期のめどについて最後提案者にお聞きして、終わりたいと思います。
#153
○衆議院議員(西村康稔君) 仮にこの今回の推進法案が成立をしましたら、その後一年以内を目途に実施法案が提出をされるということになります、内閣からですね。
 そして、それが成立をした暁には、その後、まさに具体的な手続が定められていくことになりますし、その場合、まさにIR区域を設定しようとする地方公共団体の申請、それから国の認定、それから並行的に行われるでありましょうカジノ施設に関する様々な機器に関する規則とか、こういった細かい規則の策定、それからカジノ設置運営者に対する免許等に必要な体制整備、それから、さらにその後、民間事業者の施設建設とか、その前提となる建築確認とか、それからIR運営の体制整備、その後に運営開始ということになりますし、同時に、御指摘の依存症対策とかマネロン対策とか、こういったものがしっかりと取り組まれるということになりますので、したがって、これは建設の期間も、これだけの規模、具体的な基準は実施法で決められるとしても、ある程度の規模を要するものでありますので、シンガポールの例を見ても建設にやっぱり三年とか掛かっておりますし、申し上げた実施法まで一年、それから、その成立後の手続、こういったことを考えると、少なくとも数年は掛かるというふうに我々認識をいたしているところでございます。
#154
○西田実仁君 終わります。
#155
○大門実紀史君 大門でございます。
 発議者の皆さん、よくぞ参議院にいらっしゃいました。
 岩屋さんとは、雑誌の誌上で対決したり、星陵会館でしたかね、パネラーで対決したりしてきましたけれど、とうとう国会の委員会で対決ということで、いつかはこういうときが来ると思ってはおりましたけれども、せっかく来られたんですから、岩屋さんと五十時間ぐらい議論をしたいなと思います。
 ちょっと岩屋さん、一番この経過を御存じなのでお聞きしたいんですけれども、午前中も、さっきも丸投げ法案という言い方ありましたけれど、というか、そういう言い方がどうなのかというのはあるんですけれど、プログラム法とか基本法とは違うなと私はちょっと思っているんですね、立て付けからいって。
 率直にお聞きしたいんですけれども、実は、政府自身で、刑法で禁じられていることを、まあ民間賭博ですね、民営賭博を認めるような提案は、政府としては、自分から言い出すといいますか、なかなかできないと。そこで、議員立法という形で国会が求めると、国会が求めると。そうすると、政府は立法府の要請だから応えるしかないと。実はこういうことからこの二段階の仕組みは提案されてきて、何か国民議論二回できるとか、それは後から取って付けたような話で、実はそういうことにあるんじゃないかと経過からして思うんですけれど、岩屋さん、正直なところ、どうなんですか。
#156
○衆議院議員(岩屋毅君) 大門先生とは、このテーマに関して、おっしゃっていただいたように、幾つかの機会で対決ではなくて対話をさせていただきました。今日も対話をさせていただければというふうに思っております。
 先生御案内のとおり、我が国、これまで幾つかの公営競技を認めてきておりますし、宝くじ、直近ではサッカーくじ、totoというものも認めてまいりましたが、いずれも議員立法という形を取ってきております。それは確かに政府の方から、刑法の違法性を阻却する法案を政府が率先して提出をするというのは適当ではないということもあったんだというふうに思います。
 ただ、これまでの公営賭博、公営ギャンブルというのは、競馬であれば畜産振興に資するので農林水産省が監督をするという立て付けで、そんな感じで作ってきたわけですが、いよいよ我が国にカジノというゲーミングを認めるに当たっては、関係する省庁が非常に多うございます。政府が省庁横断的に取り組んで、しっかりとした国民に信頼を得るに値する体制を、監視、管理体制をつくる必要があるというふうに私ども考えたわけでございます。
 したがいまして、議員立法として実施法まで含めて全部提案をするというよりも、プログラム法で方向性をしっかりと示した上で、政府において実施法を策定をして国会に再び提出をしていただき、二回にわたって国会で慎重審議をしていただくことによって国民の皆さんの御理解、信頼が得られるような体制を構築すべきだと、こう考えて、二段階論の提案という形を取らせていただいたところでございます。
#157
○大門実紀史君 今回は民営賭博を解禁するというまさに歴史的な中身でありますので、それについてやはり政府の考えを今の段階できちっとやっぱり聞いておく必要があると思いますので、ちょっと委員長にお願いしたいんですけれど、やっぱり各省を、やっぱり関係大臣、国交を含めてですね、厚労大臣を含めて、各省を呼んだ政府質疑を必ず設けていただきたいのと、参考人とありましたけれど、いろんな分野の参考人といえば一回では済まないと思いますし、地方から要請があるという声もさんざん出ておりましたので、地方も含めた公聴会を必ずセットしてほしいと。衆議院で強行された後、一気にマスコミも批判的になって、国民の中でも反対論が出てきたと。ちゃんと審議してくれと、するべきだという声が物すごい多いんですよね。
 そういう点でいきますと、衆議院で六時間だから参議院もそれ見合いなんというレベルでは、そういう種類のことではないんで、そういう設定を是非委員長、お願いしたいと思いますが、よろしくお願いしたいと思います。
#158
○委員長(難波奨二君) 後刻理事会で協議いたします。
#159
○大門実紀史君 今日の自民党の皆さんの質問は賛成の質問ばっかりでございました。当たり前といえば当たり前なんですけれども、実はここに至る経過で行きますと、参議院では、自民党の方が委員会で堂々と、このカジノは参議院では通させないということを委員会の場で宣言されたこともありますし、参議院の自民党の議員のメンバーが中心になって依存症対策の議員連盟をつくられて、ちょっと趣旨が分からなかったので私はちゅうちょしたんですけれど、やっぱりおかしいんだと、この方向はということで、ということで呼びかけがあって私も入ってくれといって入ったんですけれど、それも途中で立ち消えになって、参議院の自民党の中には本当に良識派という方がたくさん実はおられて、反対という声も結構あって、だったんですけれども……(発言する者あり)まあ、たくさんじゃないんですか。あっ、そうですか、良識派じゃないわけですね。そういうことがあったんですよね。
 したがって、本当にそういうことも含めて、よくよく、よくよく参議院が問われますので、きちっとした審議を自民党や、自民党の皆さんに求めておきたいというふうにまず申し上げておきたいと思います。
 カジノ問題、私は国会で取り上げてきてもう数年になります。最初は予算委員会で、民主党政権のときだったかなと思いますけれど、被災地にカジノを造ろうという話があって、仙台空港周辺ですよね、それから、何というんだ、カジノで復興かというので、地元からも相当反発の声があって、土地を買い占めるブローカーが動いたりして大変なことがあったんですけれど、テレビの前でそれを暴露して、そのときはもうやらないということになったんですけれども。また、二年前ですかね、これもテレビの前でカジノ議員連盟の問題を取り上げて、麻生副総理と安倍総理がこの議員連盟の最高顧問をやっていらしたんですね。情けないじゃないかと、こんな賭博の議員連盟の最高顧問、お辞めになるべきだということを申し上げたら、麻生さんも辞めますと、安倍さんも辞めますということで、なったこともあったぐらいいろんな議論をしてきたんですけれども。
 一番思うのは、なぜそもそもそういうのを取り上げてきたかといいますと、共産党は潔癖症の人が多いんでしょうと、何かこういうのはもう駄目なんでしょうと。そうじゃないんですよね。実は、多重債務問題というのが十年前にこの国会で大変な議論になりましたね。サラ金問題ですよね。その多重債務に陥る一番の原因は生活の困窮なんですけれども、二番目の陥る理由がギャンブル依存だったんですね。貸金業法の改正に取り組んだ、そのときは自民党の議員も一緒に取り組んだんですけれども、その人たちとか弁護士さんたちは、次に多重債務をなくすことに取り組もうということでギャンブル依存症対策に取り組むと。まずはパチンコだということに焦点がなったときにカジノの問題が出てきたので、カジノを許してパチンコというわけにいかないので、まずカジノを止めなきゃということでやってきたわけでありまして、私もいろんな多重債務の陥った生々しい現場見てきましたし、家庭崩壊、人生壊れた、人間が壊れた方も見てきました。
 そういうことから、そういう重みがあってこの法案についてずっと一貫して反対してきたということでありますので、その重みを本当にどこまで理解されているのかというのが一番思うんですよね。昨日の本会議の答弁を聞いても、衆議院の答弁を聞いても、どうも軽いんですよね、この問題に関するですね、非常に軽さを感じております。
 まず、菅官房長官にお聞きしたいんですけれども、昨日の本会議でも質問させていただきましたけど、このIR、カジノ・賭博場解禁なんですけど、安倍内閣の日本再興戦略の二〇一六の中でも観光振興策として位置付けられております。私はまず政府に問いたいんですけれども、こういう賭博場を含む観光施設を政府の再興戦略、経済戦略に位置付けるということは、もう本当にこの賭博が刑法で禁じられている重みというものをまず政府が分かっていらっしゃらないと思うんですけれども、菅官房長官、いかがですか。
#160
○国務大臣(菅義偉君) 政府の日本再興戦略二〇一六でありますけれども、この中に、IRについては、観光振興、地域振興、産業振興等に資することが期待をされると、また一方で、犯罪防止、その前提としてですけれども、治安維持、青少年の健全育成、依存症防止等の観点から問題を生じさせないための制度上の措置の検討も必要なことであると、IR推進法状況やIRに関する国民的な議論を踏まえ、関係省庁において検討を進める、このように再興戦略の中には書かれています。
 私ども政権として、外国人観光を増やすために、まさに観光立国ということを総理は二回目総理大臣になった最初の国会の施政方針演説の中でそこは申し上げています。その結果として、訪日外国人観光客が八百三十万から、今年は四年目でありますけれども、多分二千四百万人ぐらいここは増えるだろうというふうに思っています。このことも、消費額も約一兆一千億円から昨年は三兆五千億円まで増やすことができたというのも一つであります。
 そういう中で、今申し上げましたけれども、IR、統合型リゾートというのは、政府としても、その再興戦略の中に書かれていますように、そうしたことに資すると、そういう意味でこの再興戦略の中に書かせていただいたということです。
#161
○大門実紀史君 安倍内閣が観光立国目指すと、これは別に反対とかいうことではありません。実際に、安倍内閣になってから二〇一三年に初めて訪日観光客が一千万人超えまして、今や二〇一五年では倍の一千九百七十四万人と。
 ですから、別にこんな賭博場をインプットしたものを造らなくてもまともな観光戦略で十分やっていけるし、やっていくべきだと思いますし、先ほど申し上げました自民党のある方が質問でやられたのはまさにその点でありまして、観光客増えているじゃないかと、増やしてきて頑張ってきているじゃないかと、なぜここであえてカジノをやるんだと、それはかえってマイナスになるし、それがなくても可能だと、観光立国はという点で、カジノは要らないということを参議院の自民党のある方が質問されて、もう委員会で拍手が出るという状況でありました。
 そういう道になぜ進まなきゃいけないのかと。シンガポール、シンガポールとおっしゃいますけれど、シンガポールは資源のない国です、小さな国です。観光立国といっても日本のように豊かな観光資源ないんですよね。だから、こういうもので人を集めるしかないと。それでいろいろやってきた、そんな国をどうしてまねをしなきゃいけないのかと。
 もう国全体としても、シンガポールに比べたら日本は、日本も資源がないと言いますけれど、いろんな財産があるわけですね、人材から産業から技術からですね。そういう国がなぜシンガポールのまねをしてこういう賭博場を開かなきゃいけないのかと。もっと堅気の道で、まともな道で発展を図るのが普通に考えるべきことなのに、どうしてもこれをやりたいというのがよく分からないんですよね。まあ、聞いても同じ答弁になると思いますけれども。
 もう一つ申し上げたいのは、観光振興、ホテルと宿泊施設との一体の統合型リゾートといいますけれど、そんなきれい事なのかと。
 アメリカでは、このカジノのことをほかのギャンブルと区別をして略奪的賭博という言い方をしております。つまり、賭けポーカーとかほかのギャンブルと違って、このカジノというのは滅びるまで賭けると、有り金がなくなるまで賭けるように仕組まれた賭博という意味で、アメリカの中でプレダトリーギャンブリングといって略奪的賭博と呼ばれて区分けされているわけであります。
 その理由はなぜかといいますと、一つは長時間賭けさせるということですね。二つ目には賭け金が大きいということ、ある意味では無制限ということですね。三つ目には射幸性、いわゆるギャンブル性が高いということであります。その一番目の長時間賭けさせるための仕組みが実はホテルなんですよ、宿泊施設なんですよ。ホテルを用意して二十四時間賭博場を開くと。それで、先ほど言った有り金がなくなるまで、もちろん途中でやめる人もいるかも分かりませんが、のめり込むと、日本でもいろんな事件起きておるんですね、そこまで行くわけですね。
 また、マカオの例を糸数慶子さんが、参議院議員の、調査をされて、昨日の夕方も上映されていましたけど、そのDVD、生々しいDVDを私、何回も見ていますけれども、もうおぞましい売春、買春の映像ですよ。これもカジノと、マカオなんかそうですけど、カジノとホテルを一緒にすることが売春の温床になっているわけですね。売春の仕組みになっているわけですね。
 これが世界のカジノの始まりからいって実態であって、元々賭博とホテルが一体になってきたのはそういう理由があるからで、背景があるからでありまして、こういう現実を何も知らせないで、何も知らせないで家族連れだのゲーミングだの、そればっかり強調して、負の側面もきちっとおっしゃるべきだというふうに思います。もちろん、ラスベガスは、余りそういうことばっかりだとあれだといって、ちょっと方向転換して家族も来ると。それは分かっておりますけれども、元々宿泊施設と一体とかいうこととか、そういうこと抜きに、抜きに何か新しいIR、統合リゾート、それはちょっと違うんじゃないかと、賭博場が一緒になった場合ですね、違うんじゃないかと思います。
 別に小沢さん、そんな一生懸命答弁しなくていいですよ。これは、そもそもカジノは──あっ、何かありますか。どうぞどうぞ。
#162
○衆議院議員(小沢鋭仁君) ありがとうございます。答弁をさせていただいて大変光栄でございます。
 いや、大門先生のお話を聞いておりまして、極論だなとまず思いましたね。で、私は政策を考える場合に、歴史を考え、あるいはまた世界各国の比較を考えと、この縦軸、横軸というのは、私、物を考えるときの基本にしているんですけれども、先ほど、午前中にも申し上げましたが、このカジノに関しては百二十七か国が既に実施をしているんです。先ほどカジノをやることはまともなことではないと、こうおっしゃいましたけれども、百二十七か国がまともな国ではないというような話にもなってしまうんじゃないんでしょうか。
 いわゆるこうしたカジノのもちろんマイナスの面も十分考えながら、しかし、プラスの、今朝ほど、午前中にもいろいろお話があった、大人のエンターテインメントですよというようなお話もあった、そういうプラスの面も考えて、総合的に考えてマイナスの面を極小にしていく努力を積み重ねて世界各国は今までやってきているわけでありまして、そういったところを参考にしながら、先生、十何年ずっと反対論をやっていると、こうおっしゃいましたが、私は十何年ずっと賛成論をやってきておりまして、そういった意味では、やはり総合的に考えていただかないと、全てのカジノの施設がホテルがあるから売春につながっているんだみたいな話は、これはやっぱり説得力ないと思っております。
#163
○大門実紀史君 だから、もうその程度のことだったら立たないでよ。私が言っているのは、そういうことを言わないで、IRって、子供連れとかゲーミングとかそれしか言わないのは違うでしょうと言っているだけで、私、全てが売春組織なんて言っていませんよ。そういう負の側面を指摘しないから言っているんじゃないか。何言っているんだよ。ちゃんと、せっかく答弁の機会を与えたんだから、聞かれたこととか、質問に即して答えなさいよ。宣伝だけするんなら立たなくていいよ。何言っているんだよ、全く。
 百二十七か国って言われましたけど、やっていない国は五十何か国あるんですよ。百二十七か国の中でもいろんなレベルがありますよね。僕はドイツのバーデンバーデン見ましたけど、ああいう、何といいますか、お金持ちのたしなみみたいなところもある、いろんなことありますよ。皆さんが目指しているのはラスベガスとかマカオとかシンガポールなんでしょう。そういうところのことを焦点にして申し上げているわけでありますのでね。
 それと、私は、百二十七か国いろいろあると思いますけれど、やっていない五十五か国の方が立派だと思いますよ。国民を賭博で依存症にしないと。なぜその百二十七か国に入らなきゃいけないの。五十五か国の方が立派です、やっていない方が。ましてや日本はパチンコでこれだけ依存症をつくってきて、なぜまだこれ以上やる必要があるんですか。何を言っているんですか。
 それで、賭博というのは犯罪なんですよね、今。資料の一枚目に、刑法が賭博を犯罪として規定している趣旨について上に載っけてあります。これはもう繰り返し委員会でも取り上げていますので改めて読んだりしませんけれども、とにかく賭博は明治以来刑法で禁止されてきたということであります。
 刑法で禁止、懲役刑まで付けるというのは、それはそれなりの立法事実、長い長い間の人々の、家庭崩壊とか事件とかいろんなことを踏まえて、これは対策を取るとかそうじゃなくて、もう大本から断つしかないと、禁止しかないと、やめるしかないということで、そういう立法事実があったから刑法で禁止されているわけであります。その重みが、先ほどから全然軽い話ばっかりされているわけであります。
 で、重みでいきますと、我が党の清水忠史議員が衆議院でも御紹介いたしましたけれど、私も二年前、参議院の予算委員会で紹介しましたけれど、賭博の禁止というのは、西暦六八九年、持統天皇のすごろく禁止令から始まっているんですね。千三百年以上の歴史を持つわけでありまして、刑法で賭博を禁止したのは明治天皇のときであります。明治天皇下の刑法で禁止されたわけですね。
 どれだけ長い間、民営賭博は、民間賭博は禁止されてきたのかと、そういう重みを本当に、大体、清水さんも言っていましたけど、天皇が、持統天皇、さらに明治天皇の思いがこもっているこの法を自民党が踏みにじっていいのかと。有村さん、いいんですか、有村さん、本当に、聞いてみたいなと思うんですけれども。
 さらに、せっかくなのでもう少し紹介いたしますと、これはもっともっと深い話があるんですよ。持統天皇の前の段階があるんですね。持統天皇の前は天武天皇なんですね。日本書紀にこんなことが書いてあるんですよ。六八六年九月十八日、天武天皇は大安殿、内裏の正殿ですね、にお出ましになって、王卿らを前に召して博戯、すごろくなどの賭け事ですね、をされたとあります。この頃流行したのが、すごろくばくちでありまして、これは唐から渡来したもので、さいころを振ってすごろくで相手陣地に入る、そういうものなんですね。先に侵入した方が勝ちというルールなんですけれども。そのうち、すごろくが面倒くさくなって、さいころだけ振るようになったのが丁半ばくちなんですね。
 要するに、真っ昼間からお内裏の中で天皇と貴族たちがばくちに興じていたという話なんですね。これが日本書紀に書かれているんですね。それで、天武天皇がギャンブル依存症になっちゃったわけでしょう。当時カウンセリング体制もありませんから、失意のうちに天武天皇が身まかられたわけでありまして、それをそばで見ていたのが高天原広野姫天皇、後の持統天皇になるわけですね。旦那さんが亡くなったので、後を継いだのが持統天皇だったんですね。あの百人一首の天香具山の大変すばらしい女帝でありますけれども。その夫のギャンブル依存症を見て心を痛めて、自分が天皇になったときに先ほど申し上げましたすごろく禁止令をすぐ発布されたということなんですね。
 これ、やっぱり意味が深いと思うんですよ。ギャンブル依存症の夫を憂うその妻の気持ちが最初から、千三百年引き継がれてきているということなんですね。これ、今にも通じるわけですよね。だから、そういうことをよくよく承知した上でこういう提案をしてほしいなと本当に思います。それで、だから、もうこれ私は断固阻止したいと思っておるんですけれども。
 具体的な問題点を指摘したいというふうに思いますけれども、違法性の阻却という話が今日ずっとありました。違法性の阻却というのは、通常は、法律上違法とされる行為についてその違法性を否定するというのを違法性の阻却というらしいんですけれども、法律用語ですね、この法案の最大の焦点は、このIR、民営賭博が違法性の阻却ができるかどうかと、今日もずっとありましたよね、この点であります。
 この点については、十一月三十日の衆議院内閣委員会で西村さんがまとまった答弁をされておりまして、既存の公営ギャンブルを見ていますと、それぞれ個別法によって例外として賭博は認められていると、違法性が阻却されていると。それを整理すると、その要件があるんだと、八点の、八項目の要点があるんだと。こういったものをしっかり措置するという中で違法性が阻却されるというふうに認識しておりますと。つまり、これは公営ギャンブルのときの話に付いていたんですけれども、公営ギャンブルは賭博ではあるけれども特別法で例外として認められているのは、八要件、八つの項目をクリアしているからだと。今回のこのIR法もこの八項目をクリアする実施法を求めるんだという立て付けだということを答弁されていますけれども、これは西村さん、そういうことでよろしいですか。
#164
○衆議院議員(西村康稔君) はい、その趣旨で答弁させていただきました。
#165
○大門実紀史君 それで、その八項目なんですけれども、よく言葉では八項目、八項目と出てくるんですけれども、一体どういう定義なのかということで資料を、資料の一枚目の下の方なんですけれども、法務省に定義も含めて文書にしてもらいました。
 カジノ規制の在り方の、下段の方にですね、特別の立法に当たってはということで、例えばということで、これが八項目であります。要するに、公営ギャンブルなどの特別立法に当たっては、法務省としてこの八項目をクリアしてもらいたいということで提示してきたことということでありまして、一つは目的の公益性、運営主体の性格、収益の扱い、射幸性の程度、運営主体の廉潔性、運営主体への公的監督、運営主体の財政的健全性、八つ目に副次的弊害を防止する策ですね。これについて意見を述べてきたところであり、これ法務省の文書ですからね、述べてきたと。カジノの規制の在り方についても同様であるということであります。
 これが西村さんが答弁された八項目が、これ全てなんですね、全てクリアされると。そのことによってこのIRも合法、民間賭博も、民営賭博も合法化されると、違法性が阻却されると、こういう流れで発議者は提案しているわけであります。
 ちなみに、これは一体どこから出てきた話なのかということで、二枚目に、最初にこの八項目ですよという見解が示されたのが二枚目の議事録であります。二〇一三年十一月二十日の衆議院内閣委員会の議事録であります。
 法務省、時間がないので事実だけ確認しますけど、この答弁がこの八項目、最初に示された委員会といいますか、最初に示されたのはこのときの答弁で間違いないですか。
#166
○政府参考人(加藤俊治君) お答え申し上げます。
 お尋ねの八点の考慮要素について法務省として初めて国会で御答弁申し上げましたのは、御指摘の答弁においてでございます。
#167
○大門実紀史君 この議論は何だったのかということなんですけどね、これは玉木雄一郎さんですかね、玉木さんが、要するにカジノを、民間も含めてカジノを特区、構造改革特区とか国家戦略特区とかありますよね、その特区の中でなぜカジノが認められてこなかったのかという理由について聞かれて、法務省が答えていると、政務官がお答えになっているということなんですね。特区で民間カジノが駄目な理由ですね。
 一つは、特区というような一地域、特定の地域において刑法の適用を一律に排除すると、そういうことはできませんと、ある地域だけ賭博認めますということはできませんと。もう一つは、特別法を制定して賭博罪が設けられた趣旨に反しない制度云々ですね、特別法を制定した場合なら可能ですよと言っているわけですね。もう一つ、その特別法に当たってはということで八項目が示されていると、これをクリアしてくださいという、こういう答弁であります。つまり、特区というある地域だけでは駄目ですと、やるんなら全国共通の特別法の制定しかありませんと、その場合でも八項目をクリアしてくださいと、そういう答弁であります。
 この後、私が二〇一四年十月八日に参議院予算委員会で松島みどり当時の法務大臣に質問したときも、この八項目が条件ですと、賭博を認める条件ですという答弁があったところでございます。
 そこで、今回のこのIR、カジノ・賭博場解禁法案ですね、この八項目をクリアできるのかどうかという点を一つ一つ聞いていきたいと思いますけれども。資料の一枚目に、括弧の中で法務省が定義も付けてくれましたけれど、目的の公益性(収益の使途を公益性のあるものに限ることを含む。)と。収益の使途は公益性のあるものに限る、一部納付金とか一部じゃなくて、使途を公益性のあるものに限ることをこの目的の公益性に含んでくれと書いてあるんですね、書いてあるんですね。これは、今回の民営賭博、IRの中の賭博場では満たせないんじゃないですか、いかがですか。
#168
○衆議院議員(西村康稔君) まず、もう大門委員よく御存じのとおりでありますが、何度も御指摘のとおり、基本法、基本的な方向性を示す基本法案、プログラム法案でありまして、実際にこの八項目をしっかりクリアして賭博罪の例外として認められる、これは実施法でそれが規定をされて初めて認められるわけでありますので、まず、その段階でしっかりと私どもも議論して、実施法案、また国会で議論されることになればやりたいと思いますが、今回のこの審議は、審議、この法案は、そのための方向性を法案でまず示し、それから私ども答弁なり附帯決議なりで政府に一定の方向性を示すものであります。
 その上で、この法案の条文で申し上げますと、まず第一条の、まさに観光及び地域経済の振興に寄与するとともに、財政の改善に資する、こうしたことを大きな目的にしておる点が第一点。二点目に、第三条の基本理念にありますけれども、このIR区域の整備の推進は、まさに滞在型観光、国際競争力の高い魅力ある滞在型観光を実現し、地域経済の振興に寄与するとともに、適切な国の監視、管理の下で運営される健全なカジノ施設の収益が社会に還元されることを基本として行われるものとするというふうに明記をいたしておりますので、この後、一年以内を目途に検討され、策定、提出される実施法案においては、この方向性にのっとって、まさに御指摘の第一項目の目的の公益性がしっかり満たされる形で実施されることを私ども求めているものでございます。
#169
○大門実紀史君 発議者は、あれですかね、こういうことをちゃんと検討していないでこの法案提案していますか。一般的な、何ですか、目的の公益性という言葉だけで、だから、何、経済成長に役に立つんだ、観光に役に立つんだ、だからいいんだというふうに単純に解釈されてきましたか。
 法務省は違いますよ。法務省の見解は、明確に、収益の使途を公益性のあるものに限るとしているんですよ。だから、今のスタイルだとできないじゃないですか、限れないじゃないですか。民間にやってもらうんでしょう。その点だけ答えてくれる、西村さん、同じその条文説明じゃなくて。どうやるの、どうやってやるんですか。
#170
○衆議院議員(西村康稔君) 第三条の条文をよく読んでいただきたいと思いますが、まさにカジノ施設の収益が社会に還元されることを基本として行われるものとする。さらに、一条の「目的」で私ども目的もしっかり書いておりますので、そうしたことに使われるということが基本でございます。
#171
○大門実紀史君 これこそよく読んでよ、限るとなっているんですよ。限るとなっているんですよ。ということはあれですか、もうこういう法務省のやつの定義まで更に拡大して、更に拡大して、更に拡大してね、社会に還元すると、要するに経済成長に寄与しているんだから社会的に還元しているんだ、こんな話ですか。
#172
○衆議院議員(西村康稔君) 繰り返しになりますけれども、実施法案でまさにこの八項目がクリアをされて賭博罪の違法性が阻却される、つまり例外として認められるということでございますので、その実施法案を作るに当たっての、私ども議員立法として方向性を、まさにここに書いてありますように、目的なりあるいは社会に還元するといったことで方向性を示しているものでございます。
#173
○大門実紀史君 これ、できないですよ。この立て付けならば実施法で、実施法でといったって、この立て付けのままだったら、法務省の見解を変えるなら別ですよ、このままだとできませんよ、できませんよ。(発言する者あり)いや、発議者に聞いている、後で聞きますから、まだいっぱいあるんだから。
 もう一つは、二番目なんですけれども、運営主体の性格、官又はそれに準じる団体に限るなど、これはどういうことかといいますと、二〇〇二年に小泉構造改革の下で官から民にと、何でも民営化という大嵐が吹き荒れたわけですね。その中で、経済財政諮問会議でも公営ギャンブルの民営化が議題に上ったこともあるんです。経済財政諮問会議はそれで一遍立ち消えになりましたけれど、規制改革とかいろんなところでそういう話があって、公営ギャンブルを民営化できないものかというような問題提起がずっとあったんですね。結局、結局民営化は見送られて、公的主体に限ると。まさにそうなんですね。国、自治体、政府関与の特殊法人、中央競馬会ですね、こういうところに、だから、官又はそれに準じる団体に限るということがあったので、国、自治体、中央競馬会などに限ったわけであります。その代わり業務委託だけはやろうと、いいじゃないかということになって、二〇〇三年から二〇〇七年に公営ギャンブル法の改正が相次いだということです。そのときの判断がここに書かれているわけでありまして、運営主体の性格は官又はそれに準じる団体でないと法務省としては違法性の阻却は認めませんよということが示されたわけであります。
 ですから、今まで賭博というのは公営ギャンブルに限ってきたのはそういうことなんですね、そういうことなんですね。今回は、公営ギャンブルに認めてきたのはそういうことで、民営賭博の合法化を意味するわけでありますから、官又はそれに準じる団体に限るということにも、これもクリアできないわけであります。だから、民営賭博、今回の仕組みが認められることはあり得ないということになるわけですね。
 まだあるんですね。三番目の収益の扱いです。これはまさに、法務省の定義は、業務委託を受けた民間団体が不当に利潤を得ないようにするというような意味なんですね。こういう定義が付いているわけですよね。つまり、これは、さっき申し上げた、主体は公的主体しか駄目で、業務の民間委託は認めるけれども、その場合でも不当に利潤を得ないようにというようなことを規定しているわけでありまして、これも主体を民営にするということは想定していないわけであります。
 これから法務省は、政治的圧力か何か分からないけど、見解変えるかどうかはまあ別として、今まではこういう見解ですよね、わざわざ定義して。これは間違いないですね。今まではこの見解、これ私書いたんじゃないから、皆さんが書いたんだから、括弧付きの定義を。今までは八項目の定義というのはこういうことですね。それはいいですか。
#174
○政府参考人(加藤俊治君) お答えを申し上げます。
 ただいまお示しの資料は、昨日、大門委員のお求めに応じて提出したものでございますが、括弧内の趣旨について改めて申し上げます。
 目的の公益性の次に括弧を開いて、「(収益の使途を公益性のあるものに限ることも含む。)」とございますが、これは含むということでありまして、収益の使途を公益性のあるものに限ることが目的の公益性に資することがあるという一例でございます。目的の公益性を担保する制度としてこの制度以外にあり得ないという趣旨で記載しているものではございません。
 また、運営主体等の性格について、官又はそれに準ずる団体に限るなどとして例示をしておりますが、これも例示でございまして、官又はそれに準じる団体に限ることが運営主体等の性格の信用性等を担保するに有益であるということがあり得るというその一例でありまして、これ以外にあり得ないという趣旨を含むものではございません。
 そのように、その括弧内は各項目の例示でございますので、その点につき法務省の意図を御説明申し上げまして、大門先生がおっしゃるようにこの括弧内に書いてあるものしか許容されないという趣旨ではないという点を誤解なきようにお願いしたいと存じます。
#175
○大門実紀史君 さっき誰か何か言いに来ましたか、昨日の夜のレクと違うんだけど。何か急に拡大答弁しているんだけど。あなた、人がちゃんとレクを受けてこういう見解ですかと確認したことをここでちょっと何か色を付けてしゃべっちゃ駄目だよ。
 私が聞いているのは、今までは、皆さんだから、皆さんがこれ例示まで示したんだから、こういうことですと。だったら示さなきゃいいじゃない。だから、今まではこういうことで来たから、例の小泉構造改革の特区のときの議論も駄目ですよとなったんじゃないんですか。だから、今まではこうだったんでしょう。これから今言ったように何か圧力が掛かって、これ広げるかどうかは別として、今までは紛れもなくこれだったわけでしょう。今まではどうなんですか。今まではそんなに、これはただのあれで、いや、ほかでもよかったんだといったら、今までの特区の議論とかどうなるの。むちゃくちゃになっちゃうよ。だったらやらしてくれよと、何でやらしてくれなかったとなりますよ。今まではこうだったんでしょう。違うんですか。
#176
○政府参考人(加藤俊治君) お答えを申し上げます。
 更に先ほどの御答弁を補足いたしますが、この書面にございますとおり、第二段落は、刑法が賭博を犯罪とした趣旨を御説明した上で、それが公営競技に係る特別法の立法に当たっては、すなわち、これまでの立法に当たって考慮してきた事項を列挙したというものでございます。そして、それらの法令においては、それではどのような形でそれぞれの項目が担保されていることになっているかという、そういう例としてこの括弧内の例示を示させていただいたと。現実に現在ある特別法においてはこのような措置をとられているものがあるというふうに承知しておりますので、そういう意味で例として示させていただいているという趣旨でございます。
#177
○大門実紀史君 だから、今はこういうことなんですよ。今の仕組みだと、今まで示されてきた八項目はクリアできませんよ。できませんよ。
 だから、考えてくれていないですね。八項目に合う民営の形、あり得るかどうかを考えてくれるなら分かるんだけど、もうIRというああいう形を示されて、純粋民間だと、民間でやるんだと、それを示されてこの八項目にクリアする方法を考えろと言われたって、法務省、困りますよ、これ。困りますよ、困りますよ。ちょっと法務省もしっかりしなきゃ駄目だよ、本当に。
 それで、あと、ほかも大体民営賭博の場合はクリアできないことばっかりで、五項目、運営主体の廉潔性って、これ、前科者の排除なんて当たり前じゃないですか、こんなの。廉潔という意味は、何だっけ、心が清く私欲がなくて云々なんですね。だから、みんな私欲でやっているわけだから、これは入らないですよね、入らないですよね。
 だから、ちょっと民営賭博をこの八項目クリアするというのはほとんど不可能だと私は思います。法務省は今まで厳しく、私は、刑法をつかさどる、刑法を管轄する法務省はやっぱり厳しく厳しくやってきたと思うんですよ、当たり前だけど。だから、なかなか、特区の中でやりたいというのも駄目ですよといってこれをやってきたんですね。それが、だから厳しい判断をやってきたはずなのに、これから何かちょっと膨らまして考える。ちょっと法務省のこれは自殺行為ですよ、こういうことをやり始めると、本当に。
 それで、この八項目めの、副次的弊害とあります。これは、この八項目に入ろうが入るまいが、今日の議論の大きな二つの柱の一つであります。つまり、ギャンブル依存症対策ですね。
 配付資料の三枚目、これは関西経済同友会が、なかなか一番分かりやすいかなと思って、一枚で一目で分かる依存症対策ということでまとめておられるので、資料として配付させていただきました。
 そもそも、依存症対策と発議者の皆さんが言っているのは一体どういうことなのかと。依存症になった後の対応処置のことなのか、依存症にならない、あるいは今、パチンコ依存症、ギャンブル依存症って大変ですけど、今以上増やさない、あるいはカジノを、賭博場を開いても増やさない。つまり、増やさないことなのか、増やした後の対応なのか、ごちゃごちゃにおっしゃっているんですけれども、何をもって依存症対策というふうにおっしゃっているんですか。その両面だというなら両面でもいいんですけど、ちょっとお答えください。
#178
○衆議院議員(小沢鋭仁君) まず、結論からいうと、両方でございます。
 具体的なギャンブル依存症対策としては、まず正確な実態を把握した上で、依存症に関する普及啓発、カウンセリング、治療等の体制整備、事業者における配慮義務、排除プログラムなど、依存症を抑制するための予防、応急措置を行うことが必要と考えております。また、ギャンブル依存症対策を効果的に推進するためには、地方公共団体も、国や関係機関、NPO、NGOなどと連携を取りながら、地域、家庭などの関係者の意向を踏まえつつ、きめ細かな対策を講じることが必要であります。
 また、ギャンブル依存症対策として、シンガポールでは、自己排除、家族排除プログラム等の抑止政策が実施されており、日本においてカジノを導入するに当たっての参考にもなると思います。
 また、御紹介をするとすれば、米国ネバダ州においては、法令上、カジノ事業者は、ゲーミングエリア又はその近辺にある現金自動預金支払機の近くの目立つ場所にギャンブル依存症に関する資料と情報や相談窓口のフリーダイヤル番号等を掲示しなければならないこととされておりまして、このような取組も参考になると思います。
 ついでにもう一言申し上げてよろしいでしょうか。──そうですか、はい。
#179
○大門実紀史君 シンガポールの話ばかり出るのでちょっと申し上げておきますけど、もちろん取りあえずの数字が下がったのは承知しておりますけれど、僕らが調査をするといろいろ言われるかも分からないので、大阪維新の会の大阪府議会議員団が今年の三月にシンガポールに調査行かれて向こうのギャンブル依存症対策審議会の方々にいろいろヒアリングをされていて、向こうの、NCPGというんですけど、ギャンブル依存症対策審議会の方ですね、もちろん数字は下がりましたけれど、まだよく分かりませんと、下がった原因も。もうちょっと時間的に取ってみないと分からないし、向こうの方はおっしゃっているんですけど、やっぱりカジノに通う十名のうち四名が依存症になる可能性があるとか、なぜこんなにシャープに減ったのかはちょっと自分たちも分からない、二〇一七年の結果を見て判断する必要があるんじゃないでしょうかと。ということは、行った方は一生懸命成果があったんでしょうと言うんですけど、向こうの方の方が冷静にもうちょっと数字を見てほしいとおっしゃっておりますので、そういうものを何か針小棒大に余り宣伝されるのもいかがなものかというふうに指摘しておきたいというふうに思いますし、例えば、シンガポールで依存症救済活動を行っておられます市民団体のワンホープというのがあるんですけど、そこのヒアリング調査では、むしろ二〇一一年、二〇一〇年から始まりましたから、二〇一一年から二〇一三年に依存症の治療に来る方は四倍ぐらいに増えているという調査があります。ですから、シンガポールだっていろんな数字が動くので、その一つだけ取り上げて、もうちょっと慎重に見られて慎重に、何というかな、宣伝され、宣伝といいますか、言われるべきだというふうに指摘しておきたいと思います。
 私が申し上げたいのは、ギャンブル依存症対策といいますけれども、言われているのはカウンセリング、病院、病院で窓口増やすと。しかし、これ強制できませんから、強制できませんから、今あるアルコールとか薬物の依存症のカウンセリングの中に入れてこのギャンブル依存も面倒見てくださいと、取りあえずそういう要請をするだけで、しかも、ギャンブル依存の場合は、本会議で我が党の田村智子議員が指摘したように、表面化しにくいですから、そもそも病院にもなかなか行かないレベルの問題ですからね。しかも、強いて言うなら、対策というよりも治療じゃないか、治療じゃないかと、カウンセリング含めて。それは大事なことだからやるべきなんですよ。やるべきなんですけれども、いわゆる大々的に何か世界の知見を集めて対策を取ればカジノを開いても依存症は増えないんだみたいな、ちょっとそれは違ってですね、と思うんです。強いて言うなら、依存症を増やさないということで、この関西経済同友会の中にもありますし御答弁にもいろいろ出てくるわけですけれども、入場制限とか青少年の制限とかリピーター制限とかありますけれど、入場制限を掛けなきゃいけない、あるいは家族がもう入れないでくれと、自分でも申告してという段階というのはもう既に依存症になっているわけですね、既になっているわけですね。ですから、依存症にならない対策、依存症を増やさない対策、これは実は私はないんだというふうに思うんですよ。カジノを開く以上、賭博を始める以上、増やさないというのはないと思うんですよね。なった人を、途中で来るなと言うか、あるいはもう重症になって治療をするかと。これしかないのに、いかにも何か大丈夫です大丈夫ですとおっしゃるのはちょっと違うんじゃないかと思うんだけど、いかがですか。
#180
○衆議院議員(岩屋毅君) 先生おっしゃるように、ギャンブル依存症を全く完璧なゼロにするというのは難しいんだろうと思います。この世にお酒がある限りアルコール依存症をゼロにするのが難しいのとある意味では一緒だと思いますが、しかし、その可能性を極小化するという手だてはしっかり講じていかなければいけないと思います。
 先生と一緒に私も超党派のギャンブル依存症問題の勉強会に出させていただきました。そのときの恐らく先生と共通の認識は、今日まで我が国は幾つかの公営競技あるいは遊技といったものを認めてきているにもかかわらず、やっぱりギャンブル依存症対策というのは不十分だよねというところは共通認識だったと思います。
 したがいまして、今般このIRを生み出すに当たりまして、まさに私どもこの問題に真っ正面から取り組んでいかなきゃいけないというふうに考えておるわけでございまして、考え得るありとあらゆる抑止政策、教育、予防、そういったものをしっかりと講じる、また先生おっしゃった治療という意味でも、さらに機関としてもあるいは予算としても対応できる体制を政府にしっかりつくっていただきたいというふうに思っているところでございます。
#181
○大門実紀史君 幾ら考えてもできないと思いますよ、増やさないというのは、カジノを開いておいて今よりも。だって、カジノを開いてそれが成功するということは、依存症の人が増えているから成功するわけだから、成り立つわけだから。カジノを開いておいて依存症が増えないのはカジノが失敗しているということになるわけですね。だから、そういうこと、基本的なことなんだけど、基本的なことなんだけど、そういうことを分からないで何か対策を打つ打つというのは違うんじゃないかなと思います。だから、カジノをやらないのが一番いいんですよ、増やさないためにはですね。
 最後に、私、余り経済効果論というのは議論したくないんですよね。そもそもこの法案の目的が変なんですよ。この法案の目的の一条に書いてあるのは、要するにこのカジノの施設は、「観光及び地域経済の振興に寄与するとともに、財政の改善に資するものであることに鑑み、」となっているんですよ、鑑みと。つまり、もうアプリオリに、前提としてあらかじめ決められたことのように、経済に貢献するということが、「に鑑み」だから、これはもうみんなが認めていることに鑑みこれをやりますと。通常、法律の文章なんかによく鑑みと使いますけれども、通常、鑑みの前に来るのは、例えばDVが今社会的問題になっていることに鑑みとか、誰が見ても否定しないような事実、そういうものについて鑑みというのが多いんですね、社会現象とか事実とかですね。これが経済に役に立つ、寄与するなんて、こんなのどこにも誰も証明されていないし、むしろ議論があるぐらいですよ。失敗しているところもあるんじゃないかと、マイナスの影響もあるんじゃないかと。そういう議論の途中のものを目的の一番に入れて、鑑みとは、それはもうみんなが認めていることだみたいにね。この法案の立て付けそのものが瑕疵があると思いますし、こんなどこでも証明されていないことを、議論が分かれていることを既に明白なことのように勝手に決め付けて法案に書いて、鑑みなんてやっていることそのものがおかしい話だなと、こういうふうに思いますし、これはもっと厳しい言い方をしますと、立法事実に欠けると、立法事実に誤認があるということになります。
 最後に細田さん、いかがでしょうか。
#182
○衆議院議員(細田博之君) 基本的にこの法律は、世界にもあるし、世界中の投資家、日本の投資家、もっと楽しい施設を造って、世界の人々が集まる、そういうすばらしい観光施設を造ろうじゃないかという投資意欲は非常にあるんです。
 それは何かというと、民間から見ると、カジノだけではない、全体的に日本にない施設だねと、それは幕張メッセとかなんとかという国際会議場や展示場だけ造るけれども、実際は運営赤字だったりするんですね。そして、もっと多くの人が集まって楽しむ場所はやっぱり日本にはないと。
 日本人はお金、所得が高いと、だからそういうところで楽しむこともできるし、外国の人も集まって、それが適切であれば非常に効果のあるものができて雇用も増えると。でもしかし、それが効果がないんならもうやめちゃいますよ、投資家は、いろんな意味で損なら。
 そうじゃない希望がたくさん世界中から出ているということが事実でありますので、我々は環境を整備して、先ほど言いましたように、製造業やいろんなところでの投資がだんだん寂れておりますから、こういう投資も雇用につながるし、いいんじゃないかということで、超党派で組み上げてきたという経緯を是非御理解をいただきたいと思います。
#183
○大門実紀史君 じゃ、もう終わりますけれども、誰が投資したがっているのかと、その問題について、次回、まだ質疑があるようですので、やりたいということを申し上げて、質問を終わります。
#184
○浅田均君 日本維新の会、浅田均でございます。
 質問の中でいきなり天武天皇の話が出てきましたので、天武天皇がさいころにはまって、その後お亡くなりになったと、皇后陛下は非常に嘆き悲しまれて、それが千三百年の伝統になっておるというお話が大門先生の方からありまして、後で大門先生に質問しようかなと思っておりましたところ田村先生に替わられましたので、私は、千三百年の日本人の伝統の中にそういうものが国民の中に息づいておるものであるならば、どうして宮様のお名前を冠にした競馬のレースがあるんやということをお聞きしたかったんですけれども、おられませんので、また個人的に後ほど議論させていただきたいと思います。
 私の質問に入らせていただきます。
 この間の本会議の質問のときに、発議者の皆様方には主たるところをお伺いさせていただきました。それで、今も大門先生のお話の中に立法事実があるかないか、そういう法律的な話が出てまいりましたので、私の方からは専らその法律的な面で実務者の方々を中心にお尋ねしていきたいと思っております。
 申し上げておりますように、競馬とか競輪、競艇、それからオートレース、これが公営競技として行われております。そして、実際、宝くじというものも実際に売られております。パチンコとかスロットというのは、政府の整理によりますと賭博ではないということであります。お金を払って何らかのゲームを行って、その結果得た景品を近辺で換金可能という、賭博にこれは類似する性質を備えた施設として、パチンコやスロット、遊技可能な民間の施設がもう町じゅうにいっぱいあります。この間も申し上げましたけれども、町の真ん中に、駅前に例えば大きなそういうパチンコ店があるというのは、これ世界広しといえど、都市いろいろありますけれども、こういう都市は日本にしか僕はないと思っております。何でこういうことが起きておるのか。
 まず、基本的なところから確認しておきたいと思いますが、競馬、競艇、オートレース、宝くじが賭博罪や富くじ罪に該当しないのは、それぞれ法令又は正当な業務による行為とされているからであります。なぜそのような法令が制定されたのか、各法の制度趣旨をそれぞれ所管省庁にお伺いいたします。
#185
○政府参考人(大野高志君) お答え申し上げます。
 競馬につきましては、法令に従いまして公正な実施が確保されますことにより、馬の改良増殖その他畜産の振興に寄与しますとともに、国及び地方公共団体の財政の改善等が図れるものであります。このため、農林水産大臣の監督や必要な規制等を定めた競馬法が制定され、同法の規定によりましてその実施が認められているところでございます。
#186
○政府参考人(三田紀之君) お答えいたします。
 自転車競技法及び小型自動車競走法でございますけれども、まず自転車競技法でございますが、自転車その他の機械の改良及び輸出の振興、機械工業の合理化並びに体育事業その他の公益の増進を目的とする事業の振興に寄与するとともに、地方財政の健全化を図ること、これを目的としております。
 また、小型自動車競走法につきましては、小型自動車その他の機械の改良及び輸出の振興、機械工業の合理化並びに体育事業その他の公益の増進を目的とする事業の振興に寄与するとともに、地方財政の健全化を図ること、これを目的としております。
#187
○政府参考人(永松健次君) モーターボート競走の関係についてお答え申し上げます。
 モーターボート競走法の制度趣旨は、モーターボート競走の適正な実施によりまして、海事に関する事業の振興に寄与することにより海に囲まれました我が国の発展に資し、あわせて公益の増進を目的とする事業の振興に資するとともに、地方財政の改善を図るというものでございます。
#188
○政府参考人(池田憲治君) お答えいたします。
 宝くじについてでございますが、宝くじは、都道府県及び政令市を発売主体として、地方財政法及び当せん金付証票法に基づき発売されているものでございます。その収益金につきましては、地方公共団体の公共事業を始め、文化、福祉、災害対策などの分野において幅広く活用されております。この当せん金付証票法は、戦後におきます経済の実情に即応し、浮動購買力を吸収し、地方公共団体の財政資金を調達するために昭和二十三年に制定されたものでございます。
#189
○浅田均君 ありがとうございます。
 今のお話で、それぞれ賭博罪に当たらないと、違法性の阻却理由になるというところであろうかと思います。
 次に、パチンコやスロットを行っても賭博罪に該当しないと。これは、風俗営業法において商品を景品として出すことは認められているからでありますが、なぜ風俗営業法の当該規定が設けられたのか、その制度趣旨について所管官庁にお伺いいたします。
#190
○政府参考人(種谷良二君) お答えいたします。
 パチンコ営業につきましては、その態様によっては客の射幸心を著しくそそり、また賭博罪に該当するおそれがあるところであります。このため、風営適正化法及び同法の施行規則におきまして、現金及び有価証券の提供を禁止しているとともに、遊技料金や商品の価格の最高限度に関する基準を定めているほか、遊技機の基準を定めて著しく射幸心をそそるおそれがある遊技機が設置されないようにしているなど、必要な規制が行われているところでございます。これらの規制に従って行われるパチンコ営業につきましては賭博罪の適用がないものと認識しているところでございます。
#191
○浅田均君 有価証券の景品ですか、景品はお金に当たらないということなんですが、パチンコをやって、皆さんやられたことおありになる方、まあ二割三割はおられると思いますけど、パチンコをやって玉を景品に換えると、景品を現金に換えてくれる場所が近くにあるんですよ。あれはどういう位置付けになるんですか、ちょっと教えていただきたい。
#192
○政府参考人(種谷良二君) お答えいたします。
 パチンコ営業に係る賞品の買取りにつきましては、風営適正化法において、パチンコ店の営業者が現金等を賞品として提供することや、客に提供した賞品を買い取ることを禁止をしているところでございます。したがいまして、パチンコ店の経営者以外の第三者が、一旦客が賞品として取得したものを買い取ることは直ちに風営適正化法違反となるものではないと認識をしているところでございます。
 ただし、パチンコ店の営業者が直接に賞品を買い取るものでない場合においても、営業者と実質的に同一であると認められる者が賞品を買い取る場合には同法違反になることがあると認識しているところでございます。違反行為については取締りを行っているところでございます。
#193
○浅田均君 パチンコ屋さんが買い戻すのは駄目だと、以外の第三者がその景品を買うのはいいと。第三者が、どこのパチンコ屋さんに行っても周りに買い取るところがあるんですよ。組織的といいますか、そういうのが当然の前提としてパチンコに行く人もパチンコをやっていると。あの玉を景品に換えて景品だけを持って帰る人というのは、私の知る限りそんなに多くおられない。大概お金に換えて持って帰る、これが現実ですよ。
 そういう現実があるにもかかわらず、第三者が買い取るのはいい、その業者さん、パチンコ屋さんが買い戻すのはこれは駄目だと。周りにそういう買取りの業者というか、おうちが必ずあるんですよ。これはなぜですか。
#194
○政府参考人(種谷良二君) お答えいたします。
 場所的、位置的な問題ではなく、営業者との間の人的関係性ですとか資金提供の有無等の個別具体的な事情を勘案して実質的に経営者と同一と認められる場合には、刑事事件にしたり行政処分に処したりしているところでございます。
#195
○浅田均君 刑罰規定は繰り返していただいて分かるんですけれども、パチンコ屋さんがあって、その周りにそのパチンコの玉と交換した景品を買い取る店がすべからくどこにでもあるというのは何でですかと聞いているんですが、これは偶然ですか。
#196
○政府参考人(種谷良二君) お答えいたします。
 場所的にその近くにすべからくあるということについては認識をしておりませんが、実際に、客がパチンコ屋の営業者からその営業に関し賞品の提供を受けた後に、パチンコ屋の営業以外の第三者に当該賞品を売却することも事実としてあることは承知しております。
#197
○浅田均君 その事実が全てのお店に適用されるということは把握されているんでしょうか。
#198
○政府参考人(種谷良二君) お答えいたします。
 全ての店舗について、そのような施設が近くにあるかどうかについては把握しておりません。
#199
○浅田均君 把握する必要があるとは思われませんか。
#200
○政府参考人(種谷良二君) 先ほども申し上げましたけれども、営業者以外の第三者が商品を買い取ること、これにつきましては直ちに風営適正化法の違反となるものではないという実態がございますので、現実としてその近くに必ずあるかどうかについての事実について把握してはおりません。
#201
○浅田均君 私も、ほんまに調べたらええんですけど、そこまで時間的余裕はありませんので……(発言する者あり)じっくり。いや、調べるのはまた個人的にやらせていただきますので。
 それでは、賭博罪と認められない正当な理由があるものに関してはいいということで、競馬、競輪、競艇、オートレース、宝くじについてはその立法事実があるということを確認させていただきました。
 それで次に、今確認したように、競輪とか競馬とか競艇、オートレース、宝くじ、これ、我が国を除く全てのG8諸国は認めているというのはどうでもええことやとおっしゃる方は多いんですけれども、IRを、統合型リゾートを設置しないことで守られる法益、保護法益というのは一体いかなるものであるのか、発議者にお伺いいたします。
#202
○衆議院議員(松浪健太君) 先ほど一問目の問いでお尋ねになりましたように、各、競馬とか競輪等の公営競技については、富くじ販売によって公益に資する事業、推進することが目的になっているということでありまして、一方、我々が今回目指しておりますこの統合型リゾートについては、カジノに加えてホテル、MICE、エンターテインメント施設を統合することによって、この法の一条にも書かれておりますように、競争力ある国際観光を振興する地域の活性化、そして財政の改善を目的とするとなっておりまして、そもそもこの法目的が違うというふうな立て付けになっておりまして、この法目的を二つは、大きく、二つの制度で大きく異なるということでありますので、IRを設置させないことで守られる法益というのは、法目的が違う以上、これをこれですよと言うことは難しいんでありますけれども、一般的に言えば法目的が大きく異なるということであって、IRが設置された場合でも、先ほどから挙げられている公営競技の法目的というものには大きく影響を与えることはないというふうに考えているというところであります。
#203
○浅田均君 それで、今までいろいろ議論になってきておりますが、弊害についてこれを封じ込める手だてがあるかどうかというのが一番大きな問題の一つになってくると思うんです。もう今までさんざん議論になっておりますので重複を避けたいと思うんですけれども、やっぱり注目すべき点は皆さん同じと見えて質問が重なってしまうかもしれないんですけれども、それはお許しいただきたいと思います。
 昨日の本会議でも申し上げましたけれども、暴力団対策、これ非常に重要な問題だと思います。事業主体がいわゆる公的機関ではなくて民間が行うということを想定されております。この事業主体そのものへの暴力団及びその構成員の参加は考えにくいと思われます。しかし、その事業主体への出資とか下請企業としての参加、暴力団員の、構成員の周辺にいてる人や元暴力団等の関与の可能性は考えられるところであります。
 IR導入後にこの暴力団の関与を排除するためにどのような方策が考えられるのか、これは所管官庁の皆さんにちょっと御見解をお伺いいたしたいと思います。
#204
○政府参考人(中村格君) お答え申し上げます。
 ただいま委員が御指摘されましたとおり、カジノが合法化される場合には、カジノ事業への暴力団の介入を防止するということは大変重要な課題であると認識をいたしております。
 その具体的な方策につきましては、各種事業からの暴力団を排除するための様々な既存の仕組みというものを念頭に置きまして、具体的なカジノの在り方に応じて検討されるべきものと考えております。
 警察といたしましては、関係省庁と連携を図り、実効的な対策が講じられるよう努力してまいる所存でございます。
#205
○浅田均君 もうちょっと何か具体的な話、ないでしょうか。
#206
○政府参考人(中村格君) お答え申し上げます。
 ただいま既存の制度を参考にしつつと申し上げましたけれども、例えばということでございますが、事業者が暴力団員等であることを欠格要件とする仕組みを設けるであるとか、暴力団員等をその業務に従事させてはならないとする暴排の仕組みをつくる、そういった各種事業からの暴力団排除をするための仕組みが設けられておりますので、そういったことを参考にしながら、先ほど申し上げましたとおり、カジノが合法化される場合には、カジノ事業からの暴力団排除の方策について、具体的なカジノの在り方に応じて検討されるべきものと考えております。
 以上でございます。
#207
○浅田均君 私の知り合いにも完全に堅気になった方がおられて……(発言する者あり)いや、堅気というんです。足を洗うというのも駄目ですか。お風呂へ入って足を洗うのと違いますよ、ほんまに足を洗うんです。足洗って本当の堅気になっている方もおられます。立派に社会的に活動されている方もおられます。そういう、元そういうところに所属していたということと、その人がもう完全に手が切れているか、足を洗っているか、そういうことは警察の中で把握されているんですか。答えにくい答弁やと思いますけど、答えられる範囲で結構ですので。
#208
○政府参考人(中村格君) お答えを申し上げます。
 警察で検挙いたしました具体的な事件、捜査の過程で得られた情報等で、ある一定の者は把握をいたしております。
 以上でございます。
#209
○浅田均君 ある一定の者でというと、その方が暴力団員、暴力団の構成員であるという事実を把握されているのか、あるいはもうその人は所属しておった組からは縁が切れているということまで把握されているのか、どちらでしょうか。
#210
○政府参考人(中村格君) お答えを申し上げます。
 現行の暴力団対策法におきまして指定暴力団ということで指定をいたしておりますけれども、この構成員ということについては私どもで認定をいたしておりまして、その者についてははっきりと暴力団組員であるということを我々として認識をしているところでございます。その余の関係者といいますか、密接交際者も含めて、そういった者については情報レベルとして私どもとして把握をいたしておるということでございます。
#211
○浅田均君 安心しました。本当に真面目に働いておられる方、私、個人的に存じ上げている方ありますので、その人がまだそう認定されていないのならば、私も当該密接交際者の一人になってしまいますので。
 次に、マネーロンダリング対策についてお伺いいたします。
 これも何回も質問されておりますけれども、カジノ事業者はマネーロンダリングに利用されるおそれの高い非金融業者という認識がされております。
 我が国には、マネーロンダリング対策を行う法律としまして、犯罪による収益の移転の防止に関する法律、これが既に施行されております。カジノ事業者への犯罪による収益の移転の防止に関する法律の適用、またその実効性につきまして、これまた所管省庁の方にお尋ねいたします。
#212
○政府参考人(中村格君) お答えいたします。
 マネーロンダリング対策に関する国際基準でありますところのFATF勧告におきまして、カジノ事業者は一定の取引について、顧客の取引時確認あるいは疑わしい取引の届出等の措置を実施しなければならないというふうにされております。
 カジノが合法化される場合におきましては、具体的なカジノの在り方に応じて、カジノ事業者に対して、委員が御指摘されましたような犯罪による収益の移転防止に関する法律を適用することを含め、マネーロンダリング対策上必要な措置について検討されるべきものと考えておりますが、警察としては、先ほど申しましたようなFATF勧告を踏まえつつ、関係省庁と連携をいたしまして所要の措置を講じてまいりたいと考えております。
 また、警察は、事件検挙を通じましてこの種事犯への対処するノウハウを蓄積してきておるところでございます。カジノが合法化されまして、今し方申し上げましたようなマネーロンダリング対策上必要な措置がとられた場合には、マネーロンダリング事犯あるいはその前提犯罪の検挙を始めとしまして、不正な資金の移転防止、取締りにしっかりと取り組みまして、制度とその運用の両面において実効的なものであるようにということで取り組んでまいりたいと考えております。
#213
○浅田均君 これはもう質問、通告にありませんからしませんけど、今、ネットを使った犯罪というのは非常に増えております。私もネットバンキングというのを利用しておりまして、お金の移動なんて本当に数十秒あったらできる話で、実際、コンピューターを使ってできないということは、換金、お金を手元に取り寄せるということを除けば、ネット、コンピューターを使ってあらゆることができるようになっている時代だと思います。お金を手元に、銀行行ってお金を引き出して財布に入れる、そういう作業もまた、ビットコインとかもっと発達したら、それすらなくなってしまう時代が早晩来ると思っております。
 だから、そういう点に関しましても格段の御配慮を、御配慮というか、対策を早急に講じておいていただくよう、これはお願いだけしておきます。
 それから次に、これ、ギャンブル依存症対策、これもずっと話題になっております。昨日も本会議で申し上げたんですが、昨年行われた厚生労働省の調査によりますと、いわゆるギャンブル依存症が五百三十六万人、これは当時の田村厚生労働大臣が会見で発表された数字です。そのほとんどがパチンコ、スロットへの依存症で、政府の整理によると、パチンコ、スロットは賭博ではないからこれはギャンブル依存症には当てはまらないということになると思いますが、この理解でいいんですか。もう一回言います。ギャンブル依存症五百三十六万人という数字が出ていますが、ここにはパチンコ、スロットによる依存症の患者さんが入っていない、したがって実際はもっともっと多いんだということになるのか、この五百三十六万人の中にパチンコ、スロットによるギャンブル依存症の患者さんが入っておられるのかどうか、その点、お伺いいたします。
#214
○政府参考人(堀江裕君) お答え申し上げます。
 御指摘のその人数というものは、平成二十五年度の厚生労働省の厚生労働科学研究で成人の男女四千人を対象としてアンケート調査をしているものでございまして、御自分で回答いただいている限りという意味で、患者数ではございません。その疑いのある方ということで、御自分の回答する方式でスクリーニングしたものでございます。それが四・八%ということで推計したものでございまして、これには今御指摘のような遊技などは入ってございますので、そうしたものになってございます。
 そういうことから、今現在、より正確な実態を把握するための調査というのを、医師による診断ですとか調査員による面接などを行ったより精度の高いものが期待できる手法で、また、かつ、そこでは遊技と、先ほど御紹介がありましたような公営競技のようなものというのを分けてしっかりと把握できるような仕組みの調査を行えるように進めてございます。
#215
○浅田均君 何か定義がダブルスタンダードで、まあ所管が違うからということになるんでしょうけど。このギャンブル依存症が五百三十六万人と、その中に遊技、球技というんですか、遊技というんですか、パチンコ、スロットも入っておると。それなら、ギャンブルに入っておるいうことでしょう。ギャンブルに入っているいうことでしょう。ところが、他方は、ギャンブルではないんですよ、たまたまパチンコ屋さんが景品を買い戻さないからこれはギャンブルではないと。
 しかし、依存症患者を勘定するときはパチンコもスロットも入っているんですよ。パチンコ、スロットがほとんどですよ。ほんなら、ギャンブル依存症って、パチンコ、スロット以外で実際にそうなっている人ってもっともっと少ないはずですよ。違いますか。
#216
○政府参考人(堀江裕君) 依存症、言わば医学的にでございますけれども、特定の物質や行為により自らの行動が制御できなくなる精神疾患というようなことで、二十五年度の調査では、アルコールなどの調査もするのと併せましてギャンブル依存症についても調査を、先ほど述べたようなサンプル数で行って、それを引き延ばして人数を推計すればこうですというようなことでお示ししたものでございますけれども、先ほどお答えを申し上げましたように、遊技とそれから公営競技等というのが混じった形になっているということでございまして、議員の御指摘はそのとおりだと思います。
#217
○浅田均君 もう一つ、今御説明いただきました次回の調査ですけど、遊技と、それから本当の、本来だったら賭博罪が適用されるけれども賭博罪が適用されていない競馬、競艇、競輪、オートレースですか、これによる、これに起因する依存症は何人で、パチンコ、スロット、それに起因する依存症は何人だというふうな調査がされるんですか、されたんですか、結果はいつ頃出るのか、それを教えてください。
#218
○政府参考人(堀江裕君) 二十五年のときはまさに御自分のアンケートだけだったものですから、今回は医師なり調査員なりで面接をしながら行っていくということで精度を上げていく予定でございます。そして、今回の調査におきましても、いわゆる遊技とそれから公営競技等について分けて調査もいたしますので、これがこれだけ、これがこれだけというのが分けて御発表できるように年度内にまとめたいと思います。
 その上でですけれども、いわゆる公営競技だけやっている人、遊技だけやっている人、両方やっている方というのもいますので、そういうようなことも少し詳しめに御報告できるようにいたしたいと思います。
#219
○浅田均君 両方やっている人って、なに、競馬、競輪やりながらパチンコをやっているということですか。競馬、競輪。大変ですね、それ。できるんですか、そんな。あれ、あっ、そうか、競艇とかいうたら開催日が決まっているんですね。ということは、それはどっちか分からないですね、どっちが原因で。年間、競艇三十日行って、残りの日はパチンコで暮らしていると、こんな人は何に依存症かというのは分かりません。まあ、ギャンブル依存症には違いないんでしょうけど。
 近くにパチンコ屋さんがあって、私住んでいるところの、朝十時に開かれるんですかね。でも、九時ぐらいになったらもう列を成していると。中には手のリハビリとかそういう目的で行っている方もおるとは聞きますけれども、あるいはどれぐらいのうるささに耐えれるのかと、そういう忍耐力の試験に行ってはる方もおると聞きますし、いかに煙もくもくの環境に耐えれるか、そういうところのテストに行っている方もおられると聞きますけれども、それ以外の方は、多分毎日行っているから依存症と言っていいんやと思うんですけれども、今調査の対象が、お医者さんにかかっている方と、何らかの診察を受けた方というところに限るならば、出てくる数字は物すごく少ないと思うんですよ。
 だから、もっとその調査の方法を変えていただきたいと思うんですけれども、その新たな調査というのは、そういうまだ医者にかかっていないというか、その予備軍みたいなのも数字に出てくるような調査になるんでしょうか。
#220
○政府参考人(堀江裕君) ちょっと説明が不十分で申し訳ございませんでした。
 診察を受けている方を対象に調査するのではなくて、アンケートお答えいただくんですけれども、そういう対象の方に医師なり調査員なりで少し面接をいただいてその調査を行うということでございますので、診察に来た方を対象にするものではございません。むしろ、言わば幅広く、協力いただける方に、その精度を上げるために調査員なりを差し向けましてきちんと調査をしようと、こういうことでございます。
#221
○浅田均君 今まで、カジノはあかん、反対だという方はいっぱいおられたんですけど、例えば、カジノにパチンコ屋さんを集約してしまうと、町の中からはパチンコ屋はなくなるわけですよ。だから、そういうのもできたらいいなとは思っているんですけれども。一所に集約することができるので、そこでその十分な対策が可能になるのではないかと。
 IR、カジノ解禁後のギャンブル、今その数字のことについてお伺いしましたけれども、ギャンブル依存症対策の在り方について、これもまた所管省庁の方、どなたかお答えください。
#222
○政府参考人(堀江裕君) 失礼いたします。
 このギャンブル依存症でございますけれども、今現在、幾つかの療法もありまして、これも、委員会の方で、せんだってもお問合せが衆議院の方であったわけでございますけれども、こういうときにはこういう療法が適当だというような全体の確定した診断法というのを確立していくことが必要だということがあります。
 それから、ギャンブルそのものにつきまして、あるいは依存症全体を含めてにもなりますけれども、各県でしっかり相談、支援が受けれるような、あるいは各県内での主導的な依存症対策の拠点の医療機関というのを二十九年度にもきちっと整備していこうというふうに考えてございます。そして、普及啓発もいたしまして、そういうことも含めまして対応するようにしております。
 これに加えまして、現在審議中の法案では、衆議院の委員会の方で、ギャンブル等依存症への対策を抜本的に強化することということを始めといたしました附帯決議がなされておりますので、法案が成立した場合には、ギャンブル等依存症につきましてより正確な実態把握に努めるとともに、予防、医療の対策が充実するように取り組んでまいりたいと考えてございます。
#223
○浅田均君 そうしたら、カジノ、認識をお伺いしたいんですけど、ギャンブル依存ということで一つにくくられるわけですか。パチンコ中毒とかルーレット中毒とかあるいはバカラ中毒とか、個別には分けれないで、そういったギャンブル全般に関して、それを恒常的にやっていないと精神的な安定が得られないとか、そういう一くくりにしてギャンブル依存症と定義されているのでしょうか。
#224
○政府参考人(堀江裕君) お答えとしては、全部まとめての定義の中に入っているかと思います。そして、個別には、もう少し診療なりの現場が進化していきますと、分化した対応というのもあるかもしれません。
 ただ、どちらかというと認識の方は、衆議院の附帯決議にもあったわけでございますけれども、カジノにとどまらず、ほかのギャンブル等に起因する依存症を含めて、関係省庁が十分連携して包括的な取組を構築して強化することということでございますので、全体としては、まだ現状のギャンブル依存症対策が十分なされていないのではないかというのが衆議院の側の認識だったんではないかというふうに認識してございます。
#225
○浅田均君 いや、私もそういう認識なんですけれど。
 それで、繰り返し、もう一回聞きますけれども、競馬、競艇、競輪、オートレース、そういうものと、それから宝くじ、それからパチンコ、スロット、これは三つのジャンルに分けれるとお考えになっているんですか。
#226
○政府参考人(堀江裕君) 先ほど申し上げましたようなギャンブル依存症の定義のようなものの中で、まだ、私、担当部長としての意識では、一つのくくりの中で考えてございました。
 ただ、現場での診療の中では、それぞれにそれぞれの特質というのが出てくるのかなというふうに考えてございまして、明確なお答えになってはいないのでございますけれども、それぞれ対策ということでの医療の対策にはなっていないというふうに考えてございます。
#227
○浅田均君 そうしたら、逆に、出てくる症状が同じだからということで立法事実を変えて、例えばパチンコ、スロットが原因になっている人も競馬、競輪が原因になっている人も、出てくる症状が同じで治療対策は同じだということになったら、これは同じ依存症というくくりに入ってしまうわけで、そうなると、何か立法事実まで変わってしまって、パチンコは単なる遊技ではないと、景品を出していい遊技の中に入っているというんではなしに、これも一応賭博罪の適用対象に本来はなってしまうというようなことも考えられるわけですね。まあ、お答えにくいでしょうからコメントはいいです。
 その次に、これもまた多重債務対策について、これも何回も出てきていますけれども、質問させていただきます。
 多重債務者対策によって破産する人は激減しておると聞いておりますが、このカジノができることによってこういう状況を悪化させることがあってはもちろんならないことです。
 そこで、カジノ解禁に伴う多重債務者対策についてどんな方策が考えられているのか、これは発議者の方にお伺いいたします。
#228
○衆議院議員(小沢鋭仁君) これまで多重債務者対策として累次の貸金業法の改正等の対策が実施されてきておりまして、例えば、現在、その業法において、個人消費者には年収等を確認の上、貸与額の上限が定められる等の措置がとられております。今後、カジノを含むIRが推進されることになった場合でも、これまでの多重債務者対策は有効に機能するものと期待をしております。
 一方、外国のカジノでは、一定の利用者へのカジノによる融資が許される等、金融機能を持つカジノが存在することも事実であります。仮に日本のカジノにも同様の機能を持たせることが今後検討される場合には、カジノの金融業務の在り方とともに、それに関連する対策、例えば事業者による顧客管理、与信管理の徹底など、適切に検討することが必要になると思います。
 加えて、先生、一、二点申し上げたいんですが、この今の基本法においては、いわゆる問題の指摘等は我々認識があり、指摘をしておるわけでありますが、あくまでも細かい対応については実施法という話になりますものですから、例えば暴力団対策とかあるいはそういった対策も、もちろん警察庁の皆さんとも十分連携を取りながら、カジノ管理委員会というところの例えば規定等で考えていくということにもなるでしょうし、今の多重債務の問題も、そういったなされる制度設計に対応してまた考えていくことが必要だということで御理解をいただければ有り難いと思います。
#229
○浅田均君 時間が余りありませんので、次、青少年の健全育成についてお伺いいたします。
 これも単にカジノというのではなしに、IR等の統合型リゾートということで、ショッピングモールもあるし、ホテルもありますし、その他展示場もある、カジノもあるということになります。そういうところに成人男女だけが行くのではなしに、当然、青少年も足を踏み入れる場所になるということですので、青少年が、そういった例えば大きな会議場があって、僕は会議場の必要性というのは物すごく感じているんです。
 例えば、五千人を、世界の内科医をあるいは外科医を五千人を一所に集めてできる会場というのは今、日本にないんですよね。だから、何か所かいろんなところを掛け持ちでやらざるを得ないと。何でシンガポール、シンガポールって言われますけれども、シンガポールにはそういうところがあるんですよ。だから、どこで世界の国際学会をやろうかということになったとき、例えば東京が手を挙げる、大阪が手を挙げる、シンガポールが手を挙げる、そうしたらもうワンストップでそこで全て行けるから、シンガポールに絶対なってしまうんですね。だから、こういう意味で都市間の競争力を高めるためには、そういう大きな会議場を有する施設が絶対必要だと。しかも、地方の団体でそういうところを建てるのは、財政難の折から非常に難しいと。だから、そういうところに期待する部分は確かにあります。
 しかし、そういうところに子供たちも会議場を借りて行く可能性もあるわけですから、カジノ自体に入場とか利用とか、それは当然考えられないことでありますけれども、カジノ以外の場で、青少年の健全育成の観点から、情報の制限を始めとするとか、ここからは立入禁止とか、一定の規制、かなりの規制が必要ではないかと考えておるんですが、これは所管官庁の方に、IRにおける青少年の健全育成に向けた考え方についてお伺いいたします。
#230
○政府参考人(西崎文平君) まず、現行法におきましては、例えば競馬などの公営競技においては未成年者の馬券等の購入の禁止でありますとか、パチンコなど射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる風俗営業についても青少年を立ち入らせないというような形で、それぞれの法律において必要な規制がなされるとともに、関係省庁、機関などにより青少年の健全育成に障害を及ぼす行為を防止するために必要な指導監督あるいは広報啓発活動等が行われているものと承知しております。
 こうした中で、IRにおける青少年の健全育成ということでございますが、これに関しましては、犯罪防止、治安維持、青少年の健全育成、依存症防止等の観点から問題を生じさせないよう、世界最高水準の厳格なカジノ営業規制を構築すること等の指摘がこれまで国会においてなされていると承知しているところでございます。
 青少年の健全育成につきましては、政府としては、子供・若者育成支援推進大綱を踏まえ、家庭、学校、地域等と一体となった幅広い施策を展開しているところでございまして、内閣府といたしましても、関係省庁等と連携しつつ、引き続き、様々な機会を捉え、普及啓発活動などの取組をしっかりと推進してまいりたいと考えております。
#231
○浅田均君 法案が通ったならば、希望している都道府県に、あるいは地方の団体にそれをやってもらうというように聞いておりますけれども、その場合、地方の関与というのはどういうふうになるんでしょうか。
#232
○委員長(難波奨二君) どなたに質問でしょうか。
#233
○浅田均君 発議者どなたか。
#234
○衆議院議員(松浪健太君) 済みません、ちょっと質問の意味が。もう一回。(発言する者あり)
#235
○委員長(難波奨二君) 委員長の指名に基づいて御発言をお願いします。
#236
○浅田均君 委員長、済みません。
 青少年の健全育成に関してしかるべき措置を講じるという御答弁でしたけれども、そのしかるべき措置の中に、関係団体、カジノというのは地方が手を挙げてそこに立地するということになっておりますので、その関係団体ですね、関係市町村あるいは都道府県、そこにどういう役割を期待されているのか、お伺いしております。
#237
○衆議院議員(松浪健太君) 国に計画を上げる段におきまして、地方公共団体は当然インフラを整備したりとか、それから魅力的な計画を作るのが地方の仕事、まさに委員よく御承知のとおり手挙げ方式でできておりますので、そのときに青少年に対する対応というものもしっかりとこれはまた地方の意思で十分盛り込む部分も多くあると思います。
#238
○浅田均君 それは地方の発意ということで、こちらから最低限これだけはという枠組みみたいなのは考えておられないんですか。
#239
○衆議院議員(小沢鋭仁君) もちろん、実施法を作る段階において一定の基本方針を国として提示していくという話はあり得るものと思っております。
 加えて、やはり今回のこの法案の一番の特徴は地方の独自性を尊重していくということでありますから、そういった意味で、先ほど松浪議員が申し上げましたように、地方の皆さんと、あるいはまたIR業者の皆さんたちとのいろんな関係の中でのプランニングの中で地方の皆さんたちの意見が反映されることが大きいということであると思っておりますが、基本的なものは国からの実施法の中の指針が出されるものと期待をしております。
#240
○浅田均君 それでは、最後の質問です。
 これ、一応、パチンコ、スロットというのが賭博には当たらないということになっております。パチンコ、スロットというのは民間企業がやっておられます。だから、民間企業による運営ということでは、こういう施設は初めてのケースになると思います。民間には民間のいいところも多数あると思います。公的機関とは異なる性格を持っておりますので、これまでの公営競技とは異なる観点からの規制も必要になると思います。
 そこで、カジノにおける不正行為の防止や、民間企業が運営することに伴う弊害があると思いますが、それを取り除くために発議者はどのような考え方を持っておられるのか、お尋ねいたします。
#241
○衆議院議員(松浪健太君) 委員おっしゃるとおり、これは民設民営によって行われる初めての賭博の違法性の阻却をするケースというふうになるわけであります。
 一般論からいえば、当然、賭博罪、カジノは成立し得るわけでありますけれども、これが、賭博罪が設けた趣旨に反しない制度をしっかりと我々は構築をして、その範囲内で実施される場合にはカジノに係る行為についても刑法上違法とされないというふうに考えております。
 その中で、今日もさんざん御議論がありました公営競技に関わる特別法の場合は、賭博罪が設けられたその趣旨に反しないものとしての八要件の話がございました。これを基本といたしまして総合的に判断するわけでありますけれども、本法案ではカジノを含むIR施設の基本的な事項を規定するものであって、カジノの設置、運営に関する実体規定は実施法で規定されることをまず想定をしております。
 その上で、御指摘のように、いわゆる賭博場に該当する施設を民間企業が運営するという観点ではまさに初めてでありますので、カジノ施設の運営者に対しては、実施法案の立案過程において民間企業が運営するということを踏まえると、ライセンス等では様々な背面調査って非常に厳しくやっている例、御承知だと思います。
 日本の企業も、例えばラスベガスとかそういった地域で様々な機器を日本の企業が出している。そういう企業はもう既に厳格な背面調査で、その上で、もう我々もびっくりするぐらいの厳格な調査をして、元々ラスベガス等においても暴力団の排除とかそういう反社的なものを排除していくということをもう徹底的になされておりますので、我々はこれを世界でも最も厳格な形での廉潔性を持った仕組みにしていこうということでありまして、いずれにしましても、この運営の透明性を世界でも最も厳しいであろうということをしっかりと示せるような形で厳格な仕組みをつくるということであります。
#242
○浅田均君 これで時間になりましたので質問を終わらせていただきたいと思いますが、世界で最も厳しい規制を講じるということでありますが、カジノが仮にできた場合でもパチンコは賭博ではないという部分がまだ残っていますので、そういう規制ももう一緒くたに全部掛けれるように、ここの場で、発言の場ではありませんけれども、考えていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
    ─────────────
#243
○委員長(難波奨二君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、大門実紀史君が委員を辞任され、その補欠として田村智子さんが選任されました。
    ─────────────
#244
○山本太郎君 ありがとうございます。
 大体ふだんは質問時間短めで、その時間配分というよりも、もう自分の言いたい情報を入れ過ぎてかなり早口になっちゃうというような形になっちゃうケースが多いんですけど、質問時間こんな短くて何なんだろうなとずっと不満を持っていたんですね。大きな会派は質問時間が長い、これは当然なんですけど、小さい会派や無所属は質問時間が短いということを心の中でずっと不満に思っていました。
 それと、今回六十分もいただけるということで非常にびっくりしております。六十分あったらどんなことだって話せるなという。非常に有り難いんですけど、六十分でと言われたときに、すごく気味が悪かったと言ったら失礼かもしれないです、えっ、どうしてそんなにくれるんですかという。何か一発勝負で、ひょっとしたら六十分一本勝負の質疑で通しちゃおうとしているんじゃないかなとかうがった目で見ていたんですけど、どうやらこの後にも別の日に参考人を設けていただけたりとかという、本当に慎重審議。
 私、初めて議員になって入った委員会がこの内閣委員会で、本当に至らない点だらけで本当に内閣委員会の皆さんに本当にたくさん怒っていただいて、しっかりやっていけと、ちゃんとした議員になれということをずっと叱咤激励していただいて、その中で教えていただいたことは、参議院の内閣委員会はどの委員会よりも慎重審議だと。ほかは関係ない、うちの委員会はうちの委員会だというスタンスを私は三年間見てきたので、是非、これからも今までどおりの参議院内閣委員会でよろしくお願いいたしますということを前置きしまして、本日はIR法案、いわゆるカジノ法案に対しての質疑だと。何から聞いていこうかなと思ったんですけど、結構テクニカルなお話とかもう皆さんされているので、もうちょっと軟らかいところから入っていこうかなというふうに思うんですよね。
 まず、一問目、これ通告はしていないんですけれども、この法案を提出された先生方にまずお話を伺った後、最後に菅官房長官に締めていただきたい質問があります。
 皆さんのカジノでの思い出、教えていただきたいんです。恐らくいろんな国のカジノ行かれたと思うんですね。どこのカジノで、どんな賭け事をして、一番もうけたときの額、一番負けたときの額、手短に教えていただけると。ごめんなさい、何かカジノっていう部分に対してちょっと興味持つ入口として、是非分からない方にもよろしくお願いします。
#245
○衆議院議員(細田博之君) 私は、カジノの経験はほとんどありません。アメリカに住んでいたときにアトランティックシティーに行きましたが、まあ適当にやって、というのは、余りもうからないことも分かっておりますし、私は実は趣味がいろいろゲームに対してはありまして、コントラクトブリッジ連盟の日本の会長でもございます。ゲームはしょっちゅうやっております。
 だから、そういう意味ではゲーム依存でございますけど、ほかにゲームをやる人の気持ちも分かります。しかし、ブリッジをやる人はポーカーやあるいはルーレットは余りやらないと。それは、もっと言わば客観的にイーブンで、努力しただけ報われるようなゲームの方が私は好きだからであります。
 以上です。
#246
○衆議院議員(岩屋毅君) 実は私も余り経験がなくて、このIR構想の勉強を始めて以降、一度はマカオ、一度はラスベガスに視察に行かせていただきました。そのときはやっぱりどんなものなのかというのをやっぱり体験する必要があると思いまして、一回ずつルーレットだけをやらせていただきましたが、どういうわけか二回とも勝ちまして、まあ勝ったといっても、一万円賭けて四万円ぐらいになったという経験が二回ほどある程度でございます。
#247
○衆議院議員(西村康稔君) 私はアメリカ留学時代にアトランティックシティー、ラスベガス、訪問をしました。三十歳前後の頃だと思います。それから南米の、たしかパラグアイだったと思いますが、これもリゾート型のカジノに行ったことがあります。それから議連のメンバーと一緒にシンガポールに、これは大分前ですけれども行きました。その後もシンガポールは家族で行ったりいろいろしていますので、カジノもやったことがあります。
 大体上限を決めて、一万円とか三万円とか、その都度のお金で、大概全部負けるわけですが、まあそれはそれで、途中ちょっと増えたりして、ここでやめようかなと思ったりいろいろしながら、会話を楽しんだりしながら、一定の時間、長居はせずに、その時間だけですけれども、そういう雰囲気を楽しむということでこれまでやってまいりました。
 ちなみに、夏に衆議院の内閣委員会で視察をしまして、当時内閣委員長だったんですけれども、カジノ、プレーはしておりませんが、モーリシャスのリゾート型のカジノ、これは物すごく小規模なものですけれども、これを超党派のメンバーで、これは短時間見ただけですが、超党派のメンバーで訪問させていただきました。
#248
○衆議院議員(小沢鋭仁君) 私もカジノのプレーというのは余りしないんです。ただ、また落としておいて後で何か指摘されると嫌なので今一生懸命思い出していたんですが、十九歳のときにアメリカをグレイハウンドのバスで回ったときにラスベガスに行って、そのときはお金がなかったので、いわゆるこう、ガラッというくらいしかやれませんでした。あと、新婚旅行でニューカレドニアに行って、ニューカレドニアのホテルのカジノに行きました。
 あとは、このIR法案をやることになって、そこからは一生懸命、機会がある限りあちこち行きたいと、こう思っておりまして、例えばハンガリーのブダペストなんかではホテル併設のちっちゃなところに顔を出してみたり、またドイツのバーデンバーデンも行かせていただきました。もちろんマカオ、シンガポール、それから済州等のカジノも回ってきました。
 カジノをするという話が余り好きでないものですから、というのは、負けちゃうので好きでないものですから、そのときに持っている残りのお金くらいの範囲でやって、そして体験をして、それも、体験というのも、いろんなことができるわけじゃなくて、昔、子供の頃やったルーレットの思い出があるものですから、ルーレットだけをちょこっとやってみんな負けて帰ってくると、こんなことでございます。
#249
○衆議院議員(松浪健太君) 私が最初にカジノというものに行かせていただいたのは、ちょっと毛色が違うんですけれども、私、学生時代に、オーストラリアのタスマニア州というところですね、日本文化をちょろっと中学校とか小学校で教える仕事をしていたもので、そのときのホストファミリーに、一応、健太、カジノに連れていってやるよといって、本当に、オーストラリアで多分一番最初だったか、ちょっとうろ覚えですけれども、小さなカジノでありまして、その当時カジノはドレスコードが非常に厳しかったもので、こうやって、ちゃんとジャケットを着てネクタイも締めていかないと駄目なんだよと言われて、非常に、私も学生時代は月二万三千円の下宿で住んでいたぐらいですから、すごく輝いて見えたのを覚えておりまして、そのときは数十ドルですね、なけなしの金をするっとすって帰った。社会人になってからは、ラスベガスに行かしていただいた際に友人がいろいろ連れていってくれたんですけど、私自身はブラックジャックで恐らく三万円ほどすったというぐらいだと思います。
#250
○国務大臣(菅義偉君) 今私も思い出したんですけど、思い浮かべていたんですけど、十年ほど前にラスベガスと韓国で遊んだことを覚えています。ラスベガスは私一回しか行っていないんですけれども、行ったときに、カジノのその賭博ということじゃなくて、ああ、アメリカという、その奥の深さというんですかね、そういうのに非常に感動したことを覚えています。
#251
○山本太郎君 ありがとうございます。
 急に何言い出すんだと思ったかもしれませんけど、別に、これで何か、ここから落とすとかという話じゃないですから。カジノってどんなところなんだろうと御存じない方のためにいろいろお話を伺って非常に良かったなと、逆に聞いて。というのは、皆さんのそれぞれの青春時代の話だったり、あと、ちょっと人間ぽい、法案に対するやり取り見ていたら何かよく分からないじゃないですか。でも、そういう個人エピソードを聞いていくと、ああ、この人たちも人間なんだと、当然ですけどね。一つ分かったことは、皆さんの中にギャンブル依存症、いわゆるそういう人たちはいらっしゃらない。非常に節度を持って、遊びとしてそういう、何ですかね、場を利用されている人たちなんだなということが分かりました。
 ちょっと話は変わるというか、この延長線上に話があるんですけれども、菅官房長官に、「ビッグイシュー」という雑誌があるのを御存じですか、「ビッグイシュー」。
#252
○国務大臣(菅義偉君) 私はよく知りません。
#253
○山本太郎君 ありがとうございます。
 是非知っていただきたいんです。「ビッグイシュー」の日本版という雑誌が、月に二回、一日と十五日に発行されているんですね。これはどういう雑誌かといいますと、手に入れることができるのが路上なんですよ、道端、お買い求めになることができると。ホームレスの方々が路上で雑誌を三百五十円で販売して、このうち百八十円が販売したホームレスの直接的な利益になるというシステムなんですね。
 この現金収入を元にして部屋を借りる、自立していくということを支援していこうと。イギリスの社会貢献活動が基になった雑誌で、結構もう、余りにも忙し過ぎて車移動が多いと思うんですけど、たまに町歩いてみたりするとそういう方がいらっしゃるので、是非見かけたときに一冊買ってみてくれませんか。テンション上がると思うんですよ。官房長官に買ってもらったといったら、ちょっとテンション上がると思います、その方も。
 この「ビッグイシュー」なんですけれども、この事業を支えているビッグイシュー基金というところがあるんですけれども、そのビッグイシュー基金の理事をなさっている東京大学客員教授の米本昌平先生は、事業の設立段階から関わってきたと。雑誌を売って現金を、収入を得て自立したと思っていた人たちが、しばらくしたらまた戻ってきてホームレスになっているという人がいた。どうしてそういうことが起きるんだろうと疑問に思っていたとおっしゃるんですね。雑誌の売上げがあったのに、数か月するとギャンブルをしてしまうということが分かったと。
 元々ギャンブル依存症が原因でホームレスになった人も多いのではないかと、そんな疑問から、米本先生が中心になって、本日皆様にお配りした資料なんですね、冊子なんですけれども。済みません、本当に、ちょっと重たくなりますけど、帰りに。「疑似カジノ化している日本」、そして「ギャンブル依存症はどういうかたちの社会問題か?」という一冊と、そしてもう一冊が「ギャンブル依存症からの生還 回復者十二人の記録」、この二冊なんですね。これを資料としてお配りしました。
 済みません、菅官房長官、お時間ないようなので、もうここで大丈夫です、退席されて。ありがとうございます。またよろしくお願いします。
#254
○委員長(難波奨二君) 菅官房長官は御退席いただいて結構でございます。
#255
○山本太郎君 ありがとうございます。お時間のあるときに、是非この二冊を官房長官にも読んでいただきたいです。
 この二冊はどういう内容か。具体的に、ギャンブル依存症で苦しむ方々がどういう状況かというのがよく分かるという本なんですね。
 お配りした資料一の冊子の「ギャンブル依存症からの生還」、人間の絵が描いてあるやつですね。この中から幾つか事例を紹介していこうと思います。ページ数は御紹介しますけれども、私がはしょって読んでいきますので、目が疲れている方は耳で聞いていただければと思います。
 資料の一です。冊子の十五ページに掲載されている二十代の男性。壮絶な体験を経て、今、回復の道をたどっています。
 友達に誘われて、十六歳、高校生のときに初めてパチンコをしたのがきっかけでした。十七歳の頃には週三日は学校帰りと土日にパチンコ屋に行くようになり、高校三年生のときにはパチンコとたばこ以外に掛かるお金を極力削るようになりました。実家にいたので食事には困らなかったんですけれども、間食をするときにはコンビニや商店、学食で万引きをするようになった。とにかくパチンコするためのお金を何とかして集めるということだったんですよね。
 授業もサボるようになって、二年留年して、二十歳で高校を強制退学。アルバイトをしながら、仕事がない日は朝から夕方まで、仕事がある日は朝か夕方には必ず店に寄る、パチンコが中心の生活だと。死のうとまで思わなかったけど、生きている意味が分からなくなったことはあります、心のどこかではやめたいと思っていたのかもしれません、そうおっしゃっています。
 専門学校に入った後も、パチンコ、スロットはやめられず、消費者金融で限度額いっぱいを借り入れ、親や友達からも借金をするようになり、結局、挙げ句の果てにはコンビニ強盗、レジに向かって、たばこをちょうだい、そう言って店員が振り向いた瞬間に家から持ち出した包丁を出し、金を出せ、脅した。別に、それまでに暴力的な行動とかというのがこの人に見られていたわけじゃないんですよね。
 結局、防犯カメラの画像から逮捕されましたが、留置場に入ってからも、パチンコ、スロットをやりたい気持ち、収まらなかったって。かなりハードですよね。何か、自分たちが依存症とかということを言っていたけれども、これぐらいハードな問題なんだなということがよく分かると思うんですね。
 初公判の日、おかんは手錠をされている僕の姿を見て泣いていました。傍聴席にいるおやじの視線がとにかく痛くて、顔も見ることができずに、ずっと下を向いていた。
 この男性は、この後、回復施設で共同生活に入って、自分のことを正直に話せるようになった。自分が傷つけた人たちへの埋め合わせステップ、要は、そういうような回復施設とかへ入った場合に、自助団体だったりとかというところに入った場合に、そういうステップを踏んでどんどん回復していくということだと思うんですけれども、その埋め合わせというステップで母親と会話をして、ありがとう、今まで苦しんでいたことに気付いてやれなくてごめん、母親に逆に言われて、もう号泣したと。
 これは男性ばかりじゃないんですと。女性もギャンブル依存症で苦しんでいる人がいます。冊子の三十ページ辺りです。パチンコ屋で死ねたら本望、そう思っていたそうです。そして、泣きながらパチンコを打っていた。そんな状況にまでなっちゃった。
 この女性は、出産後、育児ノイローゼに。夫が、のんびりしておいで、お母さんのお休みの日をつくってくれて、お小遣いをくれたことがきっかけだったと。何しようかなと決めかねて、取りあえずパチンコ屋に足を踏み入れた。その後、毎月一回のお母さんの休みの日にはパチンコに行くようになって、負けた悔しさやもうちょっとやりたい気持ちがだんだんと抑えられないようになっていったと。ボーナス、貯金、子供の学資保険、どんどん手を付けていく。生命保険を解約、婚約指輪を質に入れ、実家の仏壇からお金を盗み、サラ金へ。パチンコにお金をどんどんつぎ込むようになっていったと。子供を一時間千八百円の認可外保育園に預けてパチンコをするようになったと。車内で置き去りにされた子供が熱中症で亡くなったというような事件をテレビで見たとしても、お金を払って安全な場所に子供を預けているから私はその人たちとは違うと、そういうふうに思っていたそうです。
 そしてついに、死に物狂いでやらされているパチンコに楽しさは感じなくなっていたと。それはそうですよね。もう楽しいというのは最初だけで、途中から変わってきちゃっていると。パチンコ屋で死ねたら本望というような気持ちにまでなっちゃっていた。精神科に行って精神安定剤を処方されても止まらず、泣きながらパチンコを打ち続けたそうです。
 立ち直るきっかけは何だったか。お医者さんに行くことができたんですよね。ギャンブル依存症と診断されて、自助グループに行ったと。この女性は、現在は離婚をして、そして、お子さんはいらっしゃったけれども、これは旦那さんの方に行ったんですかね、仕送りをしながら今は暮らしていると。陰ながら子供の成長を見守っています、いつか子供が会いたいと言ってくれたら自分のしたことを心から謝りたい、そうおっしゃる。
 三十五ページには、多額の借金を重ね、売春をするようになってしまった四十代の女性。
 一緒に暮らしていた彼氏に誘われたのがきっかけで、お金があるときはほぼ毎日パチンコ屋に通い、閉店の十一時近くまでやっていた。給料がなくなってもやめられず、消費者金融で借金をしながら続け、家族が代わりに返済してくれてもまた続け、パートの合間に売春をしながらお金を得る日々。もう手段を選ばなくなっていくんでしょうね。先ほどのコンビニ強盗もあったとおり、とにかく今目の前のこのパチンコを打つためだったら何でもすると。男性からもらったお金は全てギャンブルの軍資金に消えました。パチンコを打っている間は落ち着くんですけれども、出なくなってくると、もうパチンコができなくなると焦っていらいらするまでになっていた。
 その後、借金が膨らんで自己破産し、気になっていた依存症の回復施設に電話をしました。仕事して、ギャンブルやって、体を売って、物すごくしんどいのに、自覚する暇も自分に与えず、命だけ生き長らえてきた。そんな毎日をやっと終わりにできるかもしれない、そう思ったと。回復施設に出会えて良かったということですよね。回復施設の施設長の方から、よく来たね、よく生きてたね、よく生きていましたと迎えられて、本当号泣したと。もう独りぼっちになっちゃうんですよね、周りの人誰もいなくなって。お金は借りるわ、裏切るわというような状況になって。本当のこと言わなくなりますものね。誰もいなくなったところで、もう助けの手なんて伸びない。そんな状況になっているときに、こういう施設に行ったときに本当に温かく迎えてくれた。
 この女性は、今でも時々ギャンブルの夢を見るそうです。仲間もできて回復の道を歩んでいると。当事者同士で話し合うという場があるということも救いですよね。
 もうちょっと読ませてくださいね。お配りした資料一の冊子の五ページ。これ五ページじゃないだろう、済みません、ページ数は忘れてください。読みます。
 もう死んでしまおうと思って、遮断機をくぐって線路に立った。それを見ていたおじさんに引きずり出された。そこまで追い詰められた体験をしたのは四十代の男性。
 大学生のとき、興味はなかったけれど、高校の先輩に連れられてパチンコを初めて体験した。いっときの遊び、暇潰しのつもり。就職活動のつまずき、仕事の大変さなどから週三回はスロットに通うようになって、負けが込むと会社に行きたくなくなり、体調不良とうそをついて休むようになった。消費者金融、闇金からも借金が重なると、同僚からの借金。光熱費や家賃、携帯電話の滞納などが重なり、ついには遮断機をくぐって自殺を図ろうとした。そこで助けられた。そして、母親の勧めで依存症の回復施設に入所。回復プログラムを体験し、その後は施設のスタッフ研修を受けていると。自分が支援を受けて、そして次は支援する側に回るということですよね。
 六十五ページには、パチンコだけでなく、公営ギャンブルの競馬、競艇で借金が三千万円にも上ってしまった六十代男性の話が載っている。
 高校三年生で初めてパチンコ屋に行ってビギナーズラック。それからは勝ったり負けたりでしたけれども、今考えてみると、パチンコに行ったときの打ち方は異常だったかもと。既にとらわれ始めていたと、もう最初に行ったときから、初期の頃からかなり執着したような感じだったと。二十歳になると競馬を覚え、消費者金融から五万、十万と小口で借りるように。ギャンブルと生活費のための借金はすぐに膨れ上がって、今日返す金を工面するために別のところから借りる生活。それでも、ギャンブルのどきどき感や、勝てば大金が得られるという妄想に取りつかれ、ギャンブルを続けるためなら幾らでもうそをついたと。体調が悪い、うそをついて会社を休んだり、そして会社の寮費二十万円、営業費六十万円を使い込んで辞職に。家族や友人から借金を重ねた。
 最初は、ちょっと病気になったとか、そういうことを言って、みんな心配してすぐ振り込んでくれたりするらしいんですけど、でも、それが続くとおかしいなということに気付くわけですよね、周りは。家族とか思いやりとかいう人間として大事なものが脇に置かれて、ギャンブルで金もうけするんだという妄想がナンバーワンに躍り出るのがギャンブル依存症の特徴だと。
 仕事もせず、毎日パチンコや競馬、競輪にも通い始めた時期もあった。ギャンブルをやりたいからやるというよりも、利息を返すためにやらねばならない状態。借りた三万円を全て明日の支払に充てたら、あさっての支払ができなくなるからギャンブルに回す。負ければ負担は倍増するのに、パチンコで二十万円とか競馬で百五十万円とか、大勝ちしたときの数少ない記憶にしがみついていたと。たまたまギャンブル依存のテレビを見た妹が、兄が病気ではないかと思ったことがきっかけで入院。
 これ、でも、かなりラッキーなケースの方々と言ってもいいと思うんです。その個人に起こっていることはかなり悲惨です。そして、周りの人々を巻き込んでいくということもかなり悲惨です。でも、家族がとか、周りの人がしっかりと最後まで諦めずに、何とかできないかということを考え続けてくれた。そこまで家族間でつながっている人たちってどこまでいるんだろうと思うんですよね。孤立した人がそのまま孤立し続けて、最後にはどこに行くんだろうと思ったら、もう命落とすしかないよなという。その中で、選択肢の一つとして路上という部分も実際にあるのかもしれないということですよね。
 だからこそ、このビッグイシュー基金というところが、これは、いろいろ研究したものを集めて本にしよう、いろんな知見を集めようということでこの一冊になったということなんですよね。賭け事って楽しく遊びでやれている期間一瞬ですもんね。その後は取りつかれたようにのめり込み、自分と周りの人生を破壊するものだということがよく分かると思うんです。ここに登場された方々、家族などが諦めずに支え続けたから、回復施設、自助グループにつながれた可能性が高い、ある意味幸運な人たちだったかもしれない。仕事をやっていても仕事にならない、給料をつぎ込み、会社のお金まで使い込む、仕事は首になり、ギャンブルのためには知り得る限りの知人、友人にお金を借り、それが繰り返され、そのたびにうそをつく。状況を正直に話せば、やめた方がいいよなどの話になり、ギャンブルに行く足止めになるわけで、本当の自分を他人に見せることはなくなる。周りから見れば、何を考えているのか全く分からない、不透明だ、信用できない人間だと距離を置かれ、結局は一人に。
 そんな中で支援とつながれた人、かなり奇跡的ですね。これ、周知していくといっても結構大変なことだと思うんですね。これを今かなりの潜在的人数、分かんないです、もう今有病率というところで見ただけでもかなりの数がいるというお話になっていますけれども、その方々に周知して、そしてそこに資金をつぎ込んでという話になると、これかなり結構、やらなきゃいけないことです、絶対にやらなきゃいけないことだけど、これをどうやってやっていくのかと思うと、もう一つの違ったギャンブル、パチンコは遊技だという話があったりとか、ほかのものは公営でという話があるかもしれないけれども、もう一つのカジノというギャンブルの扉を開いたときに、そこに陥る人たちのことを考えると、まず対策が先に来る。その対策をしっかり立ててから、どうなんだろう、話し合おうかという段取りが本当は国民の生命と財産を守るということにつながるんだろうなと思うんですよね。
 一旦ギャンブルにのめり込むとどうしてやめられなくなるのか。これ、合同出版社というところがあるんですけれども、発売しています。「徹底批判!!カジノ賭博合法化」、まあ耳の痛い話ですけれどもね、推進されている方によっては。でも、まあそういう、何を書かれているかというのは読むのは大事だと思うので。
 「徹底批判!!カジノ賭博合法化」という本の中で、藍里病院、そこの医師でいらっしゃいます吉田精次さん、次のようなことをおっしゃっている。実は、ギャンブルの依存症に陥ってしまっている人は、脳に機能変化が起こってしまっている状態。ギャンブルにだけ過剰に脳が反応するようになり、脳の機能のバランスが崩れてしまった状態になってしまっているそうです。依存症には、アルコールや依存性薬物による物質依存と、ギャンブルを代表とする単なる気晴らしや遊びの域を飛び越えて自分の意思の力では止められない状態にまで進行していく行動の依存、これ明らかに違うようなんですね。だって、お酒これだけ世の中にはあふれているのに、それが規制されない、まあ年齢の規制はありますけれども、だったらそんなのおかしいよねという論点もありましたけれども、でも、実際にその依存ということで見てみればまた種類が違うんだよと。アルコール、薬物は物質依存、そして行動して、例えばギャンブルをするとかというようなことは行動の依存というような考え方だと。どの依存症にも反復性、強迫性、衝動性、貪欲性、その行動から得られるメリットがある、有害性、六つの共通点が見られると。依存度が高いということです、どっちみちね。
 ギャンブル依存症が薬物依存と同様に脳に機能変化を来すことが明白になったのは二〇〇〇年に入ってからだと。運動を円滑に行うために必要なドーパミン、神経伝達物質の一つが不足することで発症するパーキンソン病の治療としてドーパミン補充療法を受けた患者の中からギャンブルにはまる人が多数出てきたという報告が次々に発表され、そしてその薬をやめるとギャンブル行為が止まる。これにより、ドーパミンを含む脳の機能異常とギャンブルが止められない行動は密接に関係していることが明白となってきたと。
 ギャンブル依存症は、ギャンブル絡みの刺激に対しては脳が過剰に反応する一方で、ギャンブルが絡まない刺激には余り反応しない。ギャンブル以外のことへの脳の反応が減っている反面、ギャンブルへの反応は高まっているため、よりギャンブルから抜け出しにくいと考えられる。この現象、物質依存者の場合の薬物、それ以外の刺激に対する反応に一致している、物質依存者の場合の薬物と、それ以外の刺激に対する反応に一致していると。研究の結果、繰り返されるギャンブル行為によって脳に変化が起きていることが分かる。
 いかにギャンブル依存症、一度陥ってしまうとそこから抜け出せないのか。一旦依存症のレベルに達してしまうと回復には長い時間と地道な努力が掛かる。外見からは分からない病気ですよね。周囲から軽く見られがちだとか、金銭面の破綻だけではなく人間関係の破綻や人間性の破壊にまで及ぶと。外から見て分からないというのが一番きついですよね。発見してあげられない。それは、個人の意志、人格の問題ではなく、れっきとした病気なんだと、脳機能の疾患であると認識することが必要である。依存症に関心を持って治療に当たる精神科医が極端に少ない現状があるとおっしゃるんですね。
 で、ほかのお医者さんもおっしゃっている。精神疾患と捉えた方がいいと本格的な治療を訴えてきた方が精神科医の森山成彬さん。これ、NHKの番組で放送されている中の発言をピックアップしたんですけれども、生易しい病気じゃないよ、ギャンブル障害になったら脳が変わるんだと。同じことおっしゃっていますよね、先ほどの方と。
 森山さんは、九年前、正確な実態を知ろうと患者百人に対して日本で初めてギャンブル依存症の調査を行った。平均的な姿は、二十歳でギャンブルを始め、二十八歳で依存症の兆候が出始めたりとか借金をし始める。二十歳ぐらいでギャンブルを始めたら、もう人によってこれは個人差あるんでしょうけどね。ところが、病院で受診したのは十年余り、ある方の話なんですね、これはね。とにかく周囲の人が依存症の兆候にいち早く気付き、本人に治療を受けさせることが重要なんだけれども、見過ごされていると。この中でも、特に百人の方、いろいろ見ていったら、つぎ込んだ金額が平均一千二百九十三万円、中には一億円を超えてもやめられないという人がいたと。
 先ほどの森山さんはこうおっしゃる。嗜癖でたくあんになった脳みそは二度と大根には戻らないと患者には言っている、それぐらい残る、脳の変化が、だから一生の闘い、治療と思った方がいい、そういうふうにおっしゃっている。
 と考えると、これ、社会的なコストといいますか、国が負わなきゃいけなくなる責任、もう既にそういういろんな方々がいらっしゃる、はっきりとまだ深くは調べられていないでしょうけれども、まずそこに対する手当てと考えてもかなりの費用が必要になるということですね。
 夏場になるといつも流れてくる悲しいニュースありますよね。パチンコ屋の駐車場に車を止めて子供を放置したまま死亡させた件数。ちょっとこれ急に質疑があるというんで急に国会図書館国会連絡室に連絡しまして、事務所で、二〇〇七年以降、どこか一つの新聞社で結構なので新聞記事になっているそういう事例を教えてくださいといったら、二〇〇七年以降で記事になっているので七十三件ヒットしたと。ならなかったものもあるんですかね、よく分からないですけど。親のくせに子供から目を離して何をやっているんだと、そういう次元の話ではないということだと思うんです。親はギャンブル依存症という立派な病気であった可能性が高いと。
 ほかにも、家族を巻き込んだ事件というのも数え切れないほどある。一番分かりやすい例を言うと、二〇一四年の十月、長男がギャンブル依存症から抜け出せず、金を無心され続けた六十五歳の父親が追い詰められ、将来を悲観し長男の首を電気コードで絞めて殺害、犯行後に本人も自殺を図った事件。長男は、病院でギャンブル依存症と診断され入院治療を試みたけれども、途中で退院してしまうなどうまくいかなかった。無心が続く。金をくれ、金をくれ、金を出せ。それによって奥様はうつ病を発症して、そんな中、金の要求は更にエスカレートした、金額は少なくとも一千四百万円に上った。
 ギャンブル依存症によって、離婚どころではないんだ、一家離散なんて当たり前と。最悪のケースでは家族内での命の奪い合いにまで発展するおそれがあるのがギャンブル依存症である。経済的、社会的、精神的に破壊的な問題が生ずるにもかかわらず、ギャンブル、パチンコ、スロット、競馬、競輪、競艇などを止めることができない状態、これがギャンブル依存症なんだよ。ギャンブルで勝った体験、強烈に脳の記憶にもう染み付いている、刻印されてしまっている。繰り返しその刺激が欲しい、勝ったときの体験がもうイメージされまくって、それが強烈な要求になっていくんだと。結果として、ほかの娯楽やほかのゲームでの快感というものが余り感じられなくなって、そういうギャンブルに特異的に反応するような脳の機能変化が起きてくると。
 今日って警察の方って来ていただいていましたっけ。──ありがとうございます。このギャンブルに特化したといいますか、犯罪件数というのは御存じでしょうか、教えてください。
#256
○政府参考人(中村格君) お答えいたします。
 犯罪がいかなる要因によって発生したかについて、これを一概に申し上げることは困難ではございますけれども、警察庁の犯罪統計で確認できる範囲でお答え申し上げますが、平成二十七年中に検挙いたしました刑法犯、約三十四万件ございますけれども、このうち、主たる被疑者の犯行の動機、原因が賭博をするための金欲しさなど賭博をすることへの欲求であるものの件数は七百七件、パチンコ遊技をするための金欲しさなどパチンコ遊技をすることへの欲求であるものの件数は九百九十五件、総計で千七百二件でございます。
#257
○山本太郎君 ありがとうございます。
 これ、二十七年というお話でしたけれども、このような、例えば何ですかね、何か事件が起こりました、その裏には何がありましたか、その背景は何ですか、例えばお金欲しさだった。で、そのお金欲しさは何だったのか。遊ぶ金欲しさだった、賭博に使うために、パチンコに使うためにというような話だったと思うんですけど、この調査というのはいつから始まったんですか。
#258
○政府参考人(中村格君) お答え申し上げます。
 平成二十七年からでございます。
#259
○山本太郎君 そうなんですよね。平成二十七年からチェック項目が増えた、アンケートボックスが増えた、何と言えばいいんですかね、チェックボックスが増えた、ごめんなさい、ちょっと適切な言い方じゃなかったら申し訳ないんですけど。
 だから、結局、それまでは遊ぶ金欲しさというところでまとめられていたものが、平成二十七年から、ギャンブル、ほかにパチンコとか、分からないですけど、そういうもう一つ項目が増えたということですよね。だから、実態はよくまだ分かっていないということだと思うんですね。
 依存症の実態についてお伺いします。今日もたくさん出た数字だと思うんですけど、改めてもう一度出させてください。
 国立病院機構久里浜医療センターの樋口進センター院長を研究代表とする研究班、WHO世界戦略を踏まえたアルコールの有害使用対策に関する総合研究で、同時に調査したギャンブル依存症の調査結果をまとめて公表しましたよね。済みません、説明が長くて。この研究で発表された日本のギャンブル依存症の数、何人でしたっけ。ギャンブル依存症の人口に対する有病率、何%、教えてください。
#260
○政府参考人(堀江裕君) お答え申し上げます。
 お尋ねの調査研究でございますけれども、平成二十五年度に行われました厚生労働科学研究の調査結果といたしまして、この調査は、成人の男女約四千人に対してアルコールの有害使用に関する調査を行った際にギャンブルに関してもアンケートを取ったというものでございまして、有病率を推計したものではなく、依存症が疑われる方の割合を自己アンケートを基に集計いたしまして推計したものということでございまして、それは四・八%でございます。
#261
○山本太郎君 済みません、じゃ、これ、五百三十六万人という数字が何かよく聞かれたりとかすると思うんですけど、それについてちょっと教えてもらっていいですか。
#262
○政府参考人(堀江裕君) その四千百五十三人の方を対象に自己回答式のアンケートを取ったわけでございまして、そのときの結果を年齢調整いたしまして四・八%と。そうすると、四千百五十三人を成人の人口に引き延ばしてみれば御指摘のような数字になりますということを申し上げたものだと思います。
#263
○山本太郎君 五百三十六万人全員から依存症ですという申告を受けたわけではないんだということですね。当然のことですね。はい、ありがとうございます。
 恐らくこれ全人口に当てはめていったらこういう形になっていくんじゃないかということで、五百三十六万人ギャンブル依存症になっているようなおそれがあるような状況ではないかという話ですよね。でも、これすごい話ですよね、人口の五%弱がギャンブル依存症の可能性がある。これ本当に、もっと詳しく調べていったら違う結果がどんどん出ていく可能性もある。まあ悪い結果は余り聞きたくないけれども、でも調べなきゃ分からないですから、それは是非ともこれから進んでいくことだと思うんです。
 ここでもう一冊の冊子の方、資料二です、色の薄い方の七ページに、国別で見たギャンブル依存症の有病率が存在していると。圧倒的にほかの国と比べて日本が高い。そうですね、これ、依存症がある可能性、その当事者だけじゃなく家族、友人、知人ということになっていくと、どれだけの人たちがちょっと苦しむことになるのかと考えると、結構被害が大きくなるなと思うんですよね。
 お聞きしたいんですけれども、国内にあるパチンコ店の軒数、教えてください。
#264
○政府参考人(種谷良二君) お答えいたします。
 パチンコ営業の営業所数については一万一千三百十軒、これは平成二十七年の数字でございます。
#265
○山本太郎君 すごいですね。もうコンビニぐらいの感じであるということですかね。コンビニといっても、例えば一つの会社のコンビニ、恐らくローソンぐらいの数はあるのかな。これ、交番とか、全国の警察署、交番、駐在所というのが約一万四千軒ですから、もう至る所にあるといいますか、すごい数だなというのが分かるんですよね、全国津々浦々。そう考えると、競馬とかボートとかそういう公営ギャンブルなんかはやっている時期が限られたりとかするけど、いつでもアクセスできるというところがそれだけ全国的にあるパチンコというのは、当然依存症という部分を深めていく原因の一つ、要因の一つと考えてもいいと思うんですよね。
 現状についてお聞きします。現状です。この国では、パチンコ、スロットはギャンブルだとは認めていません。国際的に見ると、機械としては、パチンコ、スロットマシンは、イギリスのフルーツマシン、アメリカのゲーミングマシン、オーストラリアのポキーマシン、ジャックポットマシンと呼ばれるギャンブル用の電子的ゲーム機、EGMの一つとして取り扱われている。要はこれはギャンブルでしょうという話なんですよね。日本で一番多いギャンブル依存症がやっぱりパチンコ依存症だということにつながっていく。
 では、日本におけるEGM、パチンコ、スロットの設置台数は一体何台あるんでしょうか。
#266
○政府参考人(種谷良二君) お答えいたします。
 パチンコ遊技機の台数は、これも二十七年の数字でございますが、二百九十一万八千三百九十一台でございます。それから、回胴式遊技機、いわゆるパチスロというものでございますけれども、その台数が百六十六万一千五百六十二台でございます。
#267
○山本太郎君 いっぱいあるんですねというコメントしか返せないなという。四百五十七万九千九百十二台ぐらい。ちょっと数字間違っていたらごめんなさい、多分それぐらいだったと思います。
 先ほどお配りした冊子の十一ページに、二〇一三年の統計なんですけれども、EGM、パチンコ、スロットの設置台数と世界でのその順位が出ていると。日本は世界一のギャンブル用の電子的ゲーム機、EGMの設置大国ですと。設置台数世界一。そうなると、やっぱりギャンブル依存症もずば抜けて高い割合になるというのはしようがない話ですよね。もう既にギャンブルによる依存症大量生産国になっている可能性が高いと。
 もう結構、日常の風景に溶け込んでいるという部分ありますけどね、何か。親戚とか集まったときにそういうパチンコが好きなおじさんがいたりとかというふうなところは何かどこの家庭でもあったりとか、友達のおじさんにいたりとかという、何か非常に日常に溶け込んでいるように思うんですけれども、でも、その裏にはいろんなそういう症状とかに苦しんでいたというようなことがあったのかもしれないですね。
 既にこれ疑似カジノ化してしまっていると言ってもいいのかな。先進国で日本だけカジノが許されていないという言い回しというのは少し虚構のような気もするんですよね、現実をもうちょっと見てみると。ちょっと言い回しが違うとか、何というんですか、逃げ道と言ったらちょっと失礼ですけれども、それを、みんなに遊びを提供するということでいろんな道を開いたという部分があったと思うんですよね、過去に。
 話続けます。では、さらに、このEGMがどれだけ依存症を誘発するようになっているか、御説明させてください。また読むのかと言わんといてください、済みません。お配りした資料二の冊子の十四ページですね。
 EGM、先ほどのパチスロ、パチンコとかの話ですね。EGM、エレクトロニック・ゲーミング・マシン、依存症を誘発する技術開発、東芝、ヤマハ、オムロンなどが高いシェアを持っていると。視覚と音響によって大当たりの忘我状態を誘導。
 新しい技術がギャンブルに用いられるのは必然であり、不可避である。だが、多様なギャンブルの中で特に電子的ゲーム機、EGM、エレクトロニック・ゲーミング・マシンはギャンブル依存症を生み出しやすいという指摘は一九九〇年代からなされている。最近では、研究者の方、N・ダウリングらがEGMはギャンブルのコカインかという論文の中でこう述べている。
 一般的にEGMは、ギャンブルの中でも最も依存症誘発的であり、病的ギャンブルの原因となることが多いとされる。コンピューターグラフィックを用いたEGMは、デザインの面でも仕掛けの面でも強烈な画像と音響で刺激するギャンブルへ一段と変貌した。音響効果は、伝統的な回胴式遊技機、スロットマシンのことらしいんですけれども、でも、シグナルや曲の一節やコインの落下音で入賞を印象付けるために用いられてきた。視覚的には、照明、色彩、フラッシュ効果、ゲームの図像学が動員されると。これらの視覚や音響の効果は、快感を持続させ、負けたときより勝ったときの高揚感を印象付け、強化するのに駆使される。この状況は、記憶の中から大勝ちしたときの印象だけを選択的に引き出して、将来は大勝ちするかもしれない予想を過大評価するように仕向けるものと見てよい。それらはまた、勝ちを求め続ける姿勢を再強化し、心理的な緊張、心理生理学的な活性化、ギャンブルにいざなう一定の強い刺激として機能するものである。
 ダウリングらの念頭にあるのは、ポキーマシンと呼ばれるスロットマシンである。そしてここで強調しなくてはならないのは、海外のEGMは基本的に純粋な確率に賭けるものであるのに対して、パチンコはこれとは違う異質のEGMである点である。物語性の面白さを前提に、大当たりの前兆であることを暗示するサイン、リーチ表示という、そのサインを強烈な視覚と音響によって繰り返し刺激する。こうしてパチンコを打つ人間を大当たりの忘我状態に置く方向に技術を動員し、機械を開発してきた結果が今日の光景である。ある意味で、今日の日本のパチンコは巨大なガラパゴス産業だと言ってよい。
 EGMギャンブルの持続可能な未来とは。
 日経ビジネス二〇〇七年十二月二十四日―三十一日号によると、先進的な部品提供として、液晶パネルはシャープや東芝、LEDはスタンレー電気、スピーカーはヤマハ、センサーや管理システムはオムロンがそれぞれ高いシェアを占めている。加えて、パチンコ機製造業界は閉鎖的、九七年に公正取引委員会から排除勧告が出されたこともあると、閉鎖的で利益率も高い。
 ほかの方ですね、これ、C・リビングストンらは、最近のEGMになればなるほど、勝ちの記憶を刷り込むために先端技術が駆使されており、その結果、依存症誘発の危険性が著しく高められていることを指摘した論文の結論部分でこう述べている。
 EGMの体系は、消費者、中でももっと傷つきやすい市民から財を吸い取ることを目指す権力が操る技術システムの好例である。この形の搾取は科学の面でも政策の面でも議論の対象にはなっていない。EGM業者の側は常に本人自身が悲劇のシナリオライターであると言い張ってきた。こういう形で問題が立てられている限り、EGMという技術志向の商業システムの未来は安泰となる。
 私たちは、EGMの生産やサービスについて安全で持続可能な消費の形態を描くことはできるとは思う。ただし、安全な消費とは、政府がEGMに伴う危機を取り除く方向に動いたときに初めて現実のものとなるのであると。いや、随分読んだなという、まあ、ちょっと済みません。
 結構これまずい状況だなと思うんですよね。遊技という名前だけれども、非常に中毒性を高くして脳にまで影響を及ぼすような状況がどんどんつくられていって、そこに日本の名立たる企業が入っていくということに関して、やっぱりこれ何らかの規制を設けなきゃいけないと思うんですよね、もちろん。これだけのギャンブル依存症を生み出し、まあこれはまだ全然分かっていないです、警察の調査というのも二十七年から始まって、事件の背景にギャンブルが絡んでいるのかどうかもまだ分からない、蓄積が、まだ日が浅いわけですもんね。
 そのほかにも、まだこのギャンブルの依存という部分に関して、この国でいろんな制度が整っているとは言えない状況だと思うんですよね。だとするならば、まずやるべきことは、このような、脳に直接被害を与える、影響を与えるという部分に関しての、何というんですかね、制限というものを引いていかなきゃいけないだろうなと思うんですけど、いかがですかね、そのパチンコに対して、別にパチンコ憎しで言っているわけじゃないんですよ。
 先ほどお話ししたとおり、全国の警察署、駐在所に近いような形、もうどこにでも、全国のどこにでもあるよというような感覚で繰り返し遊ぶことができる、その中でどんどん依存を深めていくというような、遊技と呼ばれる事実上のギャンブルが実際に存在していて、その機械に対して、すごく脳に影響を受けるということがいろんな研究で出され始めているということは、これはちょっと本格的に国としてしっかりと、何ですかね、考えていかなきゃいけない部分だなと思われるんですけど。
 カジノ議連の中で、新しいギャンブルに扉を開くということの中で、その話合いの中でこのパチンコに関しての何かアプローチみたいな、話合いみたいなものはなされたんでしょうか。
#268
○衆議院議員(岩屋毅君) 今日は、先生からギャンブル依存症の現場のお話というか、非常に深刻な事例について詳しくお聞かせをいただいて、私ども改めてギャンブル依存症の問題の深刻さというものを痛感をさせていただいたところでございます。
 私どもの問題意識は、午前中また午後の審議を通じても申し上げましたが、我が国はこれまで幾つかの公営競技を特例法を作ることによって認めてきております。それから、ギャンブルとは認めておりませんけれども、今先生が御指摘ありましたパチンコということについても風適法の中で遊技として認めてきたことも事実でございます。であるにもかかわらず、やはり国がこのギャンブル依存症の問題について十分な対策を講じることができていたかということを考えると、それは不十分だったと言わざるを得ないというふうに考えておりますし、そういうことに対して我々国会もある意味では不作為の罪があったのではないかなという問題意識をずっと持ってまいりました。
 先ほど厚労省の数字も説明がありましたが、厚労省からも説明がありましたとおり、これは決して患者数ではないわけですね。ただ、五百三十六万人という数字がちょっと独り歩きしているところがある。だから、ギャンブル依存症の調査の手法、方法についてもまだ十分に開発されているとは言い難いと思いますし、専門家の医師についても私は甚だ不足をしていると思います。先生の方から最近の脳科学的な手法によっていろんなことが分かってきたということも紹介していただきましたけれども、まだまだ、このギャンブル依存症というものが一体どういうものであって、どういう治療が効果的なのかということについてはまだこれからの課題なんだというふうに思っております。
 それがゆえに、今般、極めて限られた数であるとはいえ新たなゲーミングを認めていこうとするに当たっては、これまでの既存の公営競技あるいは遊技等から発生をしてきているギャンブル依存症の問題について国が真正面から取り組める体制をつくるべきだというのが私どもの考え方でございまして、この間の審議を通じてそのことをしっかり答えてまいりましたし、あるいは附帯決議においてもお示しをしていただいたところでありまして、その方向性にのっとって政府としてしっかりとした制度設計をしていただけるようにこれからも努力を続けてまいりたいというふうに考えております。
#269
○山本太郎君 もちろん患者数ではないけれども、やっぱりそれぐらいの人たちが可能性を、可能性がある、可能性がある可能性がある、こんなこと言ったら何か変ですけどね。だから、これは本当に調べないと分からないわけだし、これだけの問題を放置してきたということ自体が問題だと。
 その根本に何があるのかというと、やっぱりはっきりとギャンブルをギャンブルとして認めてこなかったという部分もあると思うんですよ。それはもう都合上しようがなかったのかもしれないけれども、でも、その都合は誰の都合だったんだと考えたら、やっぱり胴元の都合だったり、そことつながっている政治活動をやられている方だったりとかというような過去があったのかもしれないなと思うんですよね。じゃ、それによって生み出された人たちは、もちろん一瞬は楽しんだのかもしれないけれども、その依存性の高さによって被害を被った被害者なんじゃないかなと思うんですよね。
 今現在、ギャンブル依存症の方が相談する場所ってどんなところがあるんですかとお聞きしたんですよね。そうしたら、各都道府県と政令指定都市に一件ずつある精神保健福祉センターが相談場所になると、若しくは各保健所ですと。けれども、全ての保健所でギャンブル依存症に対応できるというわけじゃないんですと、ばらつきがあります、能力の差がありますから、そういう専門的な人がいたりいなかったり。逆に考えてみれば、このギャンブルという部分に、ギャンブル依存症というところに光はまだ完全に当たっていないわけだから、それは対応できる人の数の方が少ないんじゃないかなと思っちゃうんですよね。
 この全国の精神保健福祉センターへのギャンブル依存の相談件数は、二十七年は二千四百五十三件、保健所への相談件数は一千二十五件もあったと。これ、つながれて良かったねという話なんですよね。よく分かったね、周りに知らせてくれる人がいて良かったねと。ここにもアプローチできないままもう人生がむちゃくちゃになってという人たちの数もかなりに上るんじゃないかなと思うんですよね。年間三千五百件もの方々がこうやって相談の電話をされているわけだと。どこに何を相談していいか分からない人々は、既に重症化して孤立してしまっている可能性もある、支援者とつながれない可能性もある。
 今現在、ギャンブル依存症に対する政府の具体的なフォロー、救済的な取組、何かありますでしょうか。
#270
○政府参考人(堀江裕君) 現時点でいきますと、二十六年度から全国五か所の拠点医療機関というところにおいて、言わばブロック的な形でその各県の医療機関に対して相談支援を行っておりまして、あるいは、今御紹介がありました精神保健福祉センターでございますね、それを二十九年度には予算要求といたしまして、全県から、今ありました、全指定都市を含めまして六十七の自治体にその拠点となります医療機関を設置いたしまして、その県内での精神科クリニックなり精神保健衛生センター、保健所などの専門的な紹介も受けられるような仕組みを取ろうとしております。
 また、久里浜医療センター、国立病院機構の病院でございますけれども、そこを全国の中心となります拠点というふうに指定してございまして、そこが、今申し上げました六十七の医療機関の人たちを養成して、それで、そこの県でまた、その六十七の県の人たちが各医療機関なり保健所なりの専門家に対してギャンブル依存に特化いたしました、あるいはほかの依存症にも特化いたしました研修なり養成なりをできるようにしていくということを予定しております。
#271
○山本太郎君 始まったばっかりなんですよね。それらの予算、それぞれ幾らぐらい付いているんですかと聞いたら、地域対策整備事業予算一千百万円、研修制度予算一千三百万円、すごいですね、これね、低過ぎるわという。地域対策整備モデル事業は二十六年度から、研修制度は二十八年度から始まったばかり、予算規模も僅か。一番重要な回復センター、支援センター、公的に運営されているものはゼロ、公的な運営はゼロ、全て民間に委ねた状況、予算的な支援もないと聞いています。
 結局、これだけギャンブル依存症で苦しむ人がいるにもかかわらず、今現状で直接国が関与して行っている救済事業は全くないと言っても過言ではないんじゃないでしょうか。で、カジノやらせてくれ、依存症対策するからと、ちょっと理解に苦しむんですよね。
 これ、ちょっと言い方悪かったらごめんなさい。もっといい言い回しがありましたら、委員会終わってから是非教えてください。例えば、次々に火を放っている人に対して、火を放っている人がいると、放火していると。でも、心配するなと、その人は言うんです、消火器の対策するからって。例えば、何か薬物、覚醒剤を合法化したいんだけど、依存症対策するから許してくれよと。本会議の登壇のときにも田村先生が言われていましたけれども。うまいこと言えないけど、何かそれぐらいに身勝手です。
 それぐらい身勝手で、それによる社会的損失を考えたときに、これ今踏み込むべきなのかなって、やるべきこと決まっているんじゃないのかなと思うんですよ。もうこれしかないじゃないかって。先に依存になっている人たちに対するケアも必要だけれども、そうなっていない人たちにも踏み込ませるような新たな扉を開くのは、今のところ危険というか、その資格はまだないと言えると思うんです。
 まず、被害者が大量にいる可能性があるわけだから、その人たちのケア、そして、その人たちがどうやって立ち直っていくかということをしっかりと形になってからの御相談にしていただけませんか、カジノ法案、IR法案と思うんですね。いかがでしょう。
#272
○衆議院議員(小沢鋭仁君) まず、山本委員の御尽力に対して敬意を表しながら、我々も、先ほど岩屋議員が言いましたように、依存症対策という話を真剣に議論をしてまいりました。自助グループであります依存症問題を考える会の例えば田中さんをお招きして勉強会をやらせていただいたり、つい先日はそこからの要望書を議連として受け取らせていただきました。
 そういったことを積み重ねてくる中で、大変悲惨な例をお出しになりましたけれども、同時に、今朝ほどからずっとある、いわゆるメリットの部分、ベネフィットの部分も同時にあるわけでありまして、そういったことを総合的に考えたときに、私どもは同時並行でやらせていただくことが重要だろうと、こういうふうに思っているところであります。
 依存症問題に関しましては、いわゆる脳の異常、機能障害があり得る、病気であるという話は、これは私も何度も聞いているんですけれども、最大のポイントは、例えばみんなそういった、例えばパチンコであろうと、そういったことに行っても、なる人とならない人がいる。なる人とならない人、なる人はそういった脳の機能障害まで起こるときのきっかけといったものは一体何なのかというような話はまだ私は解明されていないというふうに医療の現場の皆さんからも聞いておりますし、そしてまた、この依存症問題に入っていけば入っていくほど悲惨な例はあるんですけれども、同時に、同時に、これはちょっと私も言葉を選んで言わなきゃいけないんですけれども、依存症の皆さんたちの立ち直るきっかけというのは、最後は気付きなんですよね。自己否認でずっと来ていて、最後はその気付き。気付きのときに、気付くそのきっかけは一体何かという話が極めて重要で、山本委員は依存症の問題詳しいので、イネーブリングという言葉は御存じだと思います。要は、前もってみんな……
#273
○委員長(難波奨二君) 時間も参っておりますので、端的にお答えください。
#274
○衆議院議員(小沢鋭仁君) はい。
 その尻拭い尻拭いをしてしまうんですけれども、そういった話だと、いつまでたっても治らないといういわゆる医療的な見地もあります。
 ですから、そういったことを真剣に学びながら、今まで足りなかったことは事実ですから、それを我々も認めて、足りなかったところをしっかりとやりながら、しかしプラスの面もやっぱり評価をして同時並行でやらせていただきたいと、こう思っているところでございます。
#275
○山本太郎君 時間が来たので終わります。
 まだ審議続くと思うので、よろしくお願いします。
#276
○委員長(難波奨二君) 委員の皆さん、そして発議者の皆さん、大変お疲れでございました。
 本日の質疑はこの程度にとどめまして、これにて散会いたします。
   午後五時三十分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト