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2016/11/18 第192回国会 参議院 参議院会議録情報 第192回国会 災害対策特別委員会 第4号
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2016/11/18 第192回国会 参議院

参議院会議録情報 第192回国会 災害対策特別委員会 第4号

#1
第192回国会 災害対策特別委員会 第4号
平成二十八年十一月十八日(金曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十月二十六日
    辞任         補欠選任
     進藤金日子君     馬場 成志君
     難波 奨二君     小林 正夫君
 十月二十七日
    辞任         補欠選任
     室井 邦彦君     清水 貴之君
 十一月八日
    辞任         補欠選任
     清水 貴之君     室井 邦彦君
 十一月十四日
    辞任         補欠選任
     武田 良介君     岩渕  友君
 十一月十七日
    辞任         補欠選任
     岩渕  友君     武田 良介君
 十一月十八日
    辞任         補欠選任
     馬場 成志君     大沼みずほ君
     武田 良介君     紙  智子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         若松 謙維君
    理 事
                そのだ修光君
                山田 俊男君
                川合 孝典君
                平木 大作君
    委 員
                足立 敏之君
                大沼みずほ君
                佐藤  啓君
                佐藤 信秋君
                酒井 庸行君
                自見はなこ君
                関口 昌一君
                藤木 眞也君
                小林 正夫君
                羽田雄一郎君
                浜口  誠君
                紙  智子君
                武田 良介君
                室井 邦彦君
                木戸口英司君
               薬師寺みちよ君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        松本  純君
   副大臣
       内閣府副大臣   松本 洋平君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        務台 俊介君
       財務大臣政務官  杉  久武君
       厚生労働大臣政
       務官       堀内 詔子君
       国土交通大臣政
       務官       根本 幸典君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田中 利幸君
   政府参考人
       内閣府政策統括
       官        加藤 久喜君
       総務大臣官房審
       議官       池田 憲治君
       総務大臣官房審
       議官       大西 淳也君
       総務大臣官房審
       議官       吉田 眞人君
       総務省自治行政
       局公務員部長   高原  剛君
       総務省総合通信
       基盤局電気通信
       事業部長     巻口 英司君
       国税庁課税部長  川嶋  真君
       文部科学大臣官
       房審議官     瀧本  寛君
       厚生労働大臣官
       房審議官     坂口  卓君
       厚生労働省職業
       安定局雇用開発
       部長       坂根 工博君
       農林水産大臣官
       房審議官     丸山 雅章君
       農林水産大臣官
       房参事官     橋本 次郎君
       農林水産省農村
       振興局整備部長  奥田  透君
       中小企業庁経営
       支援部長     高島 竜祐君
       国土交通大臣官
       房技術審議官   潮崎 俊也君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       長        山田 邦博君
       国土交通省道路
       局次長      青木 由行君
       国土交通省住宅
       局長       由木 文彦君
       環境大臣官房審
       議官       室石 泰弘君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○災害対策樹立に関する調査
 (平成二十八年台風第十号等による被害状況及
 び復興支援策に関する件)
 (熊本地震及び鳥取県中部地震による被害及び
 復旧状況に関する件)
 (防災情報の伝達体制の強化に関する件)
 (福祉避難所の整備に関する件)
 (首都直下地震対策に関する件)
 (災害に係る税制の在り方に関する件)
 (災害廃棄物処理に関する件)
 (被災自治体に対する人的支援に関する件)
 (JR北海道の復旧見通しに関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(若松謙維君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十月二十六日、難波奨二君及び進藤金日子君が委員を辞任され、その補欠として小林正夫君及び馬場成志君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(若松謙維君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 災害対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府政策統括官加藤久喜君外十八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(若松謙維君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(若松謙維君) 災害対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○そのだ修光君 松本大臣、大臣御就任おめでとうございます。実は、ちょうど平成八年の選挙で、私、同期で衆議院で当選させていただいたんです。同期の先生がこうして大臣になられて、今、国の本当に重要な仕事をされていること、私自身も喜びに堪えないわけでありますけれども。
 率直に、大臣、大臣になられた感想もそうなんですけれども、今担っておられる大変大きな仕事でありますよね。今回、国でもういろんなところで災害が起きているような状態、そういうような状態の中で、今後の対策、皆さんの国の対策もそうで、我々もそれを担っていかなきゃなりませんけれども、率直な意見を聞かせていただきたいと思います。
#7
○国務大臣(松本純君) そのだ修光委員から御質問がありましたが、当選同期ということまでおっしゃっていただきました。今は緊張感を持って、国家国民の安全、安心に全力で取り組んでいきたいと思っております。
 我が国は、その自然条件から、地震、台風、豪雨、火山噴火、大雪などの各種の災害が発生しやすい特性を持っております。今年に入ってからも、熊本地震や一連の台風被害、鳥取県の中部を震源とする地震などが相次いで発生し、各地に大きな被害を及ぼしたところでございます。
 このような災害から国民の生命と財産を守るためには、災害に強い強靱な国土を形成するとともに、常に最新の科学的知見を取り入れつつ的確な体制整備を行い、あわせて、情報伝達や防災訓練など、この対策を適切に組み合わせていくことが重要であると思っております。また、災害対応には、国と地方自治体、住民の方々など関係者全てが連携して災害に備えるということも重要であると思っております。
 いずれにいたしましても、場所を問わず様々な自然災害が発生しやすい我が国において大切なことは、発生した災害から得られた貴重な教訓を踏まえて総合的な防災対策を不断に見直していくことであると思います。今後とも、防災は国家の基本的かつ極めて重要な任務であるとの認識の下、国民の安全、安心を確保するための防災対策の一層の充実に向けて全力を尽くしてまいる所存でございます。
#8
○そのだ修光君 ありがとうございます。国民が枕高くして寝られるという安心、まさにそのとおり、そのことを大臣自身が本当に日夜を問わず一生懸命頑張っておられること、本当に心から感謝を申し上げます。
 今年の夏の台風被害は大変大きかったんですね。北海道、台風被害で北海道ということ、これめったに、私は地元が鹿児島なんですよ、もう台風は常襲地帯ですから、台風といったら、備えも鹿児島は少しちょっと違うんですね、奄美の離島から備えもしっかりとやっていたわけでありますけれども、今年は北海道、東北というところに、温暖化の関係なんですか知りませんけれども、北海道、東北、特にそういうところで被害が起きております。
 その被害の状況と復旧の進捗、今後の対策について聞かせていただきたいと思います。
#9
○政府参考人(加藤久喜君) お答えをいたします。
 今年の夏は、台風十号を始めといたしまして、全国各地で記録的な豪雨が相次ぎました。一連の台風により岩手県や北海道を中心に、お亡くなりになられた方が二十六名、行方不明の方が五名というような人的被害、全壊五百十棟、半壊二千四百五十棟等の住家被害が発生し、ライフライン、農作物にも大きな被害があったところでございます。
 これらの台風のうち、北海道、岩手県に被害をもたらしました台風十号等と、それから鹿児島県に被害をもたらしました台風十六号につきましては激甚災害に指定をいたしまして、災害復旧事業の支援を拡充するなどの財政支援の特例措置を講じたところでございます。
 また、岩手県では、既に孤立解消につながる道路の応急復旧が完了しておりまして、十一月七日より県内の被災箇所について順次査定を実施してございます。
 さらに、鹿児島県では、橋梁が流失し通行止めになりました垂水市の国道の仮橋が完了するなど災害復旧に向けた取組が順次進められているところでございます。
 いずれにいたしましても、自然災害による被害を最小化するためには、常に最新の科学的知見を取り入れつつ、ハード整備とともに情報伝達や防災訓練などのソフト対策を適切に組み合わせた総合的な防災対策が重要であるというふうに思います。関係省庁と緊密に連携して、しっかりと取組を進めてまいる所存でございます。
#10
○そのだ修光君 激甚指定をいただいて地方自治体も安心して、これから進めていかなきゃならないこともたくさんありますけれども、やっぱり国の支援をいただくというのは何よりもこれ有り難いことであります。ただ、災害復旧に対しては早く復旧をしていただくこと、これはもう大事なことでして、そのことをまたしっかりやっていただきたいと思っております。
 今日、私がここにこうして質問をさせていただく機会というのは、実は、委員長を始めとして、この前、災害対策委員会で北海道の視察をさせていただきました。いち早く参議院の方から北海道に行かせていただいて現場を見てきたわけでありますけれども、今現在、あの視察の後、今どういう状況なのか、ちょっと各省庁、状況の方、言っていただきたいんですが、よろしくお願いします。
#11
○政府参考人(奥田透君) 委員会で現地視察を行っていただきました北海道の農地の復旧状況についてお答えいたします。
 農地の復旧につきましては、北海道庁及び被災市町村と密接に連携して、農地ごとの被災の程度に応じた復旧のスケジュールを決定し、早期復旧を進めているところでございます。具体的な方針といたしましては、積雪期の前に工事を開始することで次期作付けが可能となる農地につきましては、査定前着工制度を積極的に活用し早期復旧を進めていくとともに、比較的被害が軽微な農地につきましては、災害査定後、来年度早々に本復旧工事を行い、次期作付けに間に合うよう復旧を進めてまいります。
 特に、委員が御視察された十勝地域におきましては、河川の決壊等により広範囲の農地で表土流出などが生じておりまして、河川の復旧事業と適切に連携しつつ、農業者の負担軽減に配慮した工法による復旧を支援することで着実に復旧を進めてまいりたいと考えております。
 また、災害復旧事業費を確定するための手続である災害査定を本年内に完了させることを目指して、十月下旬から農林水産省の災害査定官を現地に派遣し、今般の台風により被災した上川、オホーツク、十勝など広範囲に及ぶ地域の災害査定を精力的に進めているところでございます。
 農林水産省としては、こうした取組により農地の早期復旧を進め、被災された農家の皆さんが将来にわたりしっかりと営農を継続できるよう全力で取り組んでまいりたい、このように考えてございます。
#12
○政府参考人(潮崎俊也君) 国土交通省の鉄道局でございます。JR関係の被害復旧状況につきまして御答弁をさせていただきます。
 今回の一連の台風で被災をしましたJR北海道の路線につきましては、現在でもなお、石勝線のトマム―新得駅間及び根室線の東鹿越―芽室駅間、この二路線二区間が現在も運転を休止という状況になってございます。
 このうち、この石勝線のトマム―新得間及び根室線の一部区間でございます新得と芽室の駅間におきましては三か所の橋梁が流失するなど非常に大きな被害が発生をいたしました。現在、北海道庁などの協力も得ながら、この区間につきましては年内の復旧を目指して鋭意工事を進めているところでございます。
 一方で、根室線の東鹿越―新得間につきましては、被災箇所が山間部であり、非常にアクセスが困難であること、また、なお斜面崩壊等の二次災害のおそれがあることなどの理由によりまして、現在もまだ被災箇所に全て立ち入ることができない状況となっております。この区間につきましては、被災地へのアクセス道路を来年の春以降に確保いたしまして被災状況の調査を行う予定となってございます。
 以上でございます。
#13
○そのだ修光君 現地で農家の皆さんや自治体の皆さん、今、JRの現場も見てまいりましたけれども、農家の代表の皆さんが、我々農業は自然との闘いなんだと、しかし、まあこれほどの被害を受ければもう自分で立ち直るということなんかできない、何とかして皆さんの力を貸していただきたいということで、悲痛な願いをされておられました。
 農業の後継者不足、いないんですよね、農業を継ごうとする人たちが。まあ少しは今どんどんどんどん出てきておられるとはいっても、ただ、こんな災害に遭って、また一から畑を耕すという、このことに対しては本当に早く復旧をしていただきたいと。原形復旧より、なお一層今度は抜本的な改良復旧を願っていくんだという話もありました。
 やっぱり河川がもうあふれて、もう本当に流木とかそういうものがもう至る地域の農地に全部あふれているわけですから、あれをまた地盤改良やるんですかね。土地をあれしないとできないでしょう、その現場は。これ、大体どれぐらい掛かるんですか、期間は。皆さんの試算でどれぐらいと見ていますか。十勝地域のことですよ、今。
#14
○政府参考人(奥田透君) お答えいたします。
 十勝地域におきましては、現在、まさに農林水産省の災害査定官が現地に入りまして、一地区一地区見ているところでございます。
 委員御指摘のように、非常に大きな災害を受けたところにつきましてはなかなか次期の作付けというのは難しい可能性もありますが、今はまだその現地の様子をきちんと把握し、災害復旧に努めてまいりたいと、このように考えてございます。
#15
○そのだ修光君 本当に農家の皆さんが心が折れないような時期にやってもらわないと、これまた耕作放棄地になってしまうような状態。そして、あそこの近くに缶詰工場があった、ちょうど芽室のあの缶詰工場。これ水浸しになって、あの缶詰工場というのは地域の皆さんの雇用の場になっていましたし、そしてまた地域の収穫、その農産物を缶詰にやっている大きな、大体四割ぐらい以上のあれをやっている缶詰工場だということであります。このことに対しても、やっぱりしっかりと国の方でも何とか援助ができるような形のものをつくっていただきたいと思っております。
 それと、JRのこと。実は、僕はちょっと今回のあの被災を見て、そのときにちょっと現地の皆さんと話し、実は廃止路線として今考えておられるという話が出たんですね。この災害でまたこの廃止路線の声が大きくなってしまうような状況でないように僕は願っているんですよ。やっぱり、交通機関のあれは、その地域に住む人たちから見ればもう命綱と一緒ですから、そのことはやっぱり早く復旧させて、しっかりと農産物をそこで運ぶであり人を運ぶであり、ああ、また採算が合わない、JRだからもうこの機会に廃止にしてしまえばいいじゃないかというようなことが起きないように私はやっていただきたいと思っているところであります。それは答弁は要りませんから、そういうことをしっかりとやっていただきたいと思います。
 それと、熊本と鳥取のこの地震、果たして、事前に南海トラフのどうのこうのという話はあっても、熊本で地震が起きる可能性なんということは言われたことなかったんですよ。この鳥取もそうなんですよ。
 この地震のことについて、被害状況と復興状況をちょっと知らせていただきたいと思います。
#16
○政府参考人(加藤久喜君) お答えをいたします。
 本年四月に発生しました熊本地震でございますけれども、死者が百三十七名、負傷者二千四百七十九名等の人的被害、全壊八千三百二十九棟、半壊三万一千六百九十二棟等の住家被害が発生したほか、最大で十八万人を超える方々の避難、加えてインフラやライフラインも大きな被害が発生をしました。このうち、被災者の住まい確保につきましては、建設に着手した四千三百三戸の応急仮設の住宅の全戸が今月十四日に完成するなど生活の再建に向けた支援が進められておるところでございます。
 また、関係省庁、被災自治体と緊密に連携をいたしまして、国道五十七号線等のインフラの復旧、グループ補助金等による中小企業の支援、農業用ハウス等の再建、修繕による農林水産業支援、そして九州ふっこう割の販売による観光支援等により復旧復興に努めておるところでございます。
 また、本年十月の鳥取県中部を震源とする地震でございますが、重傷者五名、軽傷者二十三名の人的被害に加えまして多くの住家被害が発生したほか、果樹の選果施設など農業関連被害や観光被害も発生をしてございます。
 被災自治体では罹災証明書の交付申請等の受付が開始され、受付の前提となる被害認定調査も進捗をしてございます。さらに、鳥取の魅力を発信するプロモーションによる風評被害対策ですとか共同利用施設の災害復旧事業等による農業被害対策などに取り組んでおるところでございます。
 今後とも、政府一丸となって、スピード感を持って被災地、被災地自治体を全力で支援してまいりたいと考えております。
#17
○そのだ修光君 もう本当に大事なことだと思います。これからしっかりと支援をしていただいて。
 今後、この偶発的に起きてくる地震に対して国としての対応の在り方、最後にここだけ聞かせていただいて、質問を終わりたいと思います。
#18
○大臣政務官(務台俊介君) あらかじめ想定される地震と突発的な地震とを問わず、大規模な地震の災害が発生した場合には、政府におきましては緊急参集チームが参集して被害状況の把握や初動対応に当たることとなっております。その後、被害の状況に応じて、非常災害対策本部あるいは緊急災害対策本部を、また被災地には現地対策本部を設置し、被災自治体と連携しながら、救命救急活動、道路啓開、物資、燃料供給等の災害応急対応に当たることとしております。
 本年四月の熊本地震も、地元では予想外の地震と受け止められておりましたが、政府としては発災当日に非常災害対策本部を、また翌日には熊本県庁に現地対策本部を設置し、国と被災自治体が一体となって、自衛隊、緊急消防援助隊などによる救急救命活動、テックフォース等による道路啓開、あるいは必要と見込まれる物資を調達、発送するプッシュ型物資支援などの災害応急対策、被災者の生活支援等の対応に当たってきたところでございます。
 日本列島では、地震はありとあらゆるところで発生します。今後、あらかじめ応急対策活動に関する計画が策定されている南海トラフ地震、首都直下地震への備えに加え、熊本地震、鳥取の地震の教訓もしっかり検証し、必要な体制について不断の見直しを行い、より良い検討と実践を積み重ねてまいりたい、そのように考えております。
#19
○そのだ修光君 終わります。
    ─────────────
#20
○委員長(若松謙維君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、馬場成志君が委員を辞任され、その補欠として大沼みずほ君が選任されました。
    ─────────────
#21
○藤木眞也君 ありがとうございます。自由民主党全国比例区の藤木眞也でございます。本日は、このような早い段階に質問の機会をいただきましたことを感謝を申し上げます。
 私は、熊本県の上益城郡という今回熊本地震の最も被害の大きかった地域の出身者でございます。当時は、ちょうど地元の農協長をやっていた関係で、多くの農家の皆さん方のやはりこれ震災後の対応に大変大ごとをしたなという経過がございますが、特に発災直後に激甚の指定であったり、いろいろな国の対策が早かった点に関しましては、本当に被災者を代表いたしまして厚くお礼を申し上げたいと思います。また、全国至る所からたくさんの支援いただきましたことも重ねてお礼を申し上げたいなというふうに思います。
 そういう中で、本当に、今年一年振り返りますと、いろいろなところでいろいろな災害が多かった年だったなというふうに思います。特に年始早々、九州地方では大雪ということで、先ほど、そのだ先生がおっしゃいましたけれども、台風には強いんですけれども雪には弱いというのが露呈した結果になりましたけれども、その逆で、反対に夏には、八月には北海道の方で台風が相次いで上陸をしたというようなこともございます。また、六月、七月、大雨であったり長期の雨という、本当に今年は災害の多い年だったなと思いますし、つい先日は鳥取県における震度六弱の大地震ということで、やはりもう日本中どこに住んでいてもいつ災害が起きてもおかしくないんだなという点を考えますと、是非とも国には備え、これの強化を早急にお取り組みいただければというふうに思います。
 本日は、時間の許す限り、できれば四つの項目についての御質問をさせていただければと思います。
 まず最初は、熊本地震の復旧対策について御質問をいたします。
 今回の熊本地震は、東日本大震災以上の支援を確保していただきました。重ねて感謝をいたします。ただ、現場では震災からの復旧復興に全力を挙げていますが、これには相当な年数を掛けて取り組むこととなります。問題は、被災地域の市町村が今年度、今後数年でどのようなことをしていかなければいけないのかという復旧復興に向けたロードマップを明確に描けていないということであります。特に、災害予算は発災年度に限ってはしっかりと国の方で見ていただけるということですけれども、次年度以降の地方負担に対する支援がなければ行政運営そのものが難しくなると考えます。
 そこで質問ですが、地方財政負担を軽減する観点から、複数年度にわたり復旧復興に向けた対策を講じる必要があると考えますが、当該市町村に対して国からも引き続き適切な財政措置による支援をお願いしたいと思いますが、いかがなお考えでしょうか。
#22
○政府参考人(大西淳也君) お答え申し上げます。
 熊本地震により大きな被害が生じました被災自治体では、復旧復興事業が複数年度にわたり行われることが想定されます。これらの復旧復興事業については、災害発生年度のみならず事業が行われる複数年度にわたり国庫補助の拡充等が行われるとともに、これに伴う地方負担に対する地方財政措置を行うなど適切に財政措置を講じることとしております。
 具体的には、公共土木施設等の復旧事業については、激甚災害の指定により被害の状況に応じて国庫補助率がかさ上げされることに加え、その地方負担分についても手厚い地方財政措置を講じることとしております。
 また、復旧事業以外につきましても、国庫補助事業に伴う地方負担について適切に地方財政措置を講じることとしております。特に、被災自治体の財政負担の大きさを踏まえ、災害廃棄物処理事業や中小企業等グループ補助金につきましては、国費と地方財政措置できめ細かな措置を講じ、被災自治体の負担を最大限軽減することとしております。
 さらには、熊本地震からの復興に向けて、被災自治体が地域の実情に応じて実施する様々な事業について単年度予算の枠に縛られずに弾力的に対処できる資金として、復興基金の創設について支援することとしたところであります。
 今後とも、各省庁と連携しながら、被災自治体の実情を丁寧にお伺いし、適切に地方交付税や地方債による地方財政措置を講じ、その財政運営に支障がないように対処してまいりたいと考えております。
 以上であります。
#23
○藤木眞也君 ありがとうございます。
 被災した市町村は元々予算規模の小さい町が多うございます。是非とも、国からの手厚い補助等々を今後とも十分に検討していただければというふうに思います。
 次に、農業関係で営農再開についての御質問をさせていただきたいと思います。
 被災農家に向けての経営体育成支援事業という事業がございます。倉庫や納屋をなくされた被災農家の方々に対してこのような事業を活用して新たな倉庫なりを取得していただくという事業でございますけれども、申込みの段階で三社からの見積りを取らなくてはいけないというような非常に厳しいハードルがございました。
 国の計らいで、三社が無理だったら理由を付ければ一社でもいいというような流れにはなっているようですけれども、自治体ごとに取扱方が違っているというところがございます。一方の町では一つの見積りでもいいんですけれども、ある町では三つやはり現行どおり取らなくてはいけないというような格差が生じております。その辺を国としてどのように今現状を把握されているかという点をお聞きしたいと思います。
#24
○政府参考人(橋本次郎君) お答えいたします。
 平成二十八年熊本地震につきましては、地域農業に甚大な被害をもたらしたことから、先生御指摘のとおり、被災農業者の方々が経営再建に取り組めるよう、被災農業者向け経営体育成支援事業を発動しまして、畜舎、農業用ハウス、農業用機械等の再建、修繕を支援しているところでございます。本事業では、事業費の低減を図るという観点から原則として三社以上から見積りを徴取することとしておりますけれども、見積りを依頼する業者が複数社いないなどやむを得ない場合には一社からでもよいということとしているところでございます。
 それで、今後とも、施設等の早期の復旧に向けまして、見積り徴取に関する現場での運用実態の把握に努めまして、このような運用に関する更なる周知や指導に取り組んでまいりたいと考えております。そして、もし仮に運用が適切になされていないといった場合には、個別に周知、指導を行ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
#25
○藤木眞也君 是非とも、町によっての不公平感がないような取組をお願いしたいと思います。
 また、被災地には、高齢の方であったり小規模であったりという農家の方もたくさんいらっしゃいます。こういう方々についての救済というのがなかなか今できていないというのが実態であります。
 先ほどの経営体育成支援事業というのは、ある程度若手の方であったり規模の大きい方には取り組みやすいという点はあるんですけれども、小規模の方々にとってはなかなか今当てはまるような事業がないというところに大変皆さん方御苦労されているなというのがございます。
 特に、育成という点だけではなくて、やはり今回、このような場合には救済という観点からの国の支援が必要だというふうに思いますけれども、国の方ではどのようにお考えでしょうか。
#26
○政府参考人(橋本次郎君) お答えいたします。
 先ほどの被災農業者向け経営体育成支援事業でございますけれども、助成対象者につきましては農業経営を継続しようとする被災農業者ということにしておりまして、年齢や規模に関する制限は設けておりません。したがいまして、高齢の方、それから小規模な方、農業者でも対象になることが可能となっております。
 そして、一つ、高齢の農業者等の方が助成を受けた施設等の耐用年数期間、耐用年数までせっかく復旧したものですから使っていただく必要があるということでございますけれども、仮に離農することとなったときには、当該施設等を後継者あるいは地域の担い手の方々に無償譲渡していただければ、そしてその継続利用を図っていただければ補助金も返還なども必要ないということになっております。このため、必要に応じまして、この事業によります施設等の再建等を進めていくためにも、地域の話合いを通じてその地域の担い手の明確化等に取り組むことが重要と当方でも考えておりますので、こうした取組を後押ししてまいりたいというふうに考えているところでございます。
#27
○藤木眞也君 特に、救済の方になりますけれども、やはりなかなか今おっしゃられた部分で地域との合意形成ができにくいという方が大変多くいらっしゃるというのが実態ですので、できるだけ、簡易な施設でも結構ですとよく言われます、そういう部分に目を向けていただければ助かるなというふうに思いますので、よろしくお願いをいたします。
 北海道の台風災害についてお聞きをしたいと思います。
 今般の台風災害によりまして、北海道の南富良野町でJAと一般の企業の方がコラボレーションをしてポテトチップスの工場を運営されているところがございますが、そこが今回の被害、水害によって今操業が停止しているという状況にあります。
 南富良野町の労働人口というのは二千名だというふうに町長さんからお聞きをしましたけれども、その工場で百名以上の労働者の方が勤務をされていたというような実態がございます。今操業はやっていないにもかかわらず、やはり給料を支払われているという現実がございますし、これを支払わなければ、今回仕事がなくなって、ほかのところに勤められるようなことがあれば、今後その操業が再開した後に労働力が不足をするという心配の中から、今その労働に対する費用をJAさんが支払っていらっしゃるということでございます。
 十二月には営業が再開するということですけれども、月に換算して二千万近い費用をJAさんが負担されているという点について、何らかの国としてのお助けができないものかなというところをお聞きしたいと思います。
#28
○政府参考人(坂根工博君) お答えいたします。
 個別の企業についての状況はこの場ではちょっと差し控えたいと思っておりますが、私どもの考え方、対応を述べたいと思います。
 働く方の雇用の維持を図るための助成制度といたしましては、雇用保険法に基づきます雇用調整助成金がございます。この助成金は、景気の変動や産業構造の変化などの経済上の理由によって事業活動の縮小を余儀なくされた事業主さんが、労働者の休業あるいは教育訓練あるいは出向によって雇用の維持を図った場合にその費用の一部を助成するものでございます。
 具体的に申し上げますと、生産量あるいは売上高といった事業活動を示す指標、これを生産指標と呼んでおりますが、この指標の最近三か月間の月平均値が前年同期に比べて一〇%以上減少しているなどの要件を満たした事業主さんが、事前に都道府県労働局に休業などの計画を出していただきます。そうした場合に、中小企業につきましては休業などに要した費用の三分の二、中小企業以外の企業につきましては二分の一を助成する制度となっております。
 委員御指摘の東北、北海道を襲った台風十号がございますが、この台風につきましては被害が甚大で長期にわたっているという特段の事情が認められるところでございます。そうしたことから、特例措置を我々としても講じているところでございます。
 具体的には、生産指標の確認期間を三か月から一か月に短縮する、あるいは平成二十八年、今年の十二月二十二日までに提出された休業などの実施計画については事前に提出されたものとみなすといった柔軟な対応を行っているところでございます。
 個別の問題につきましては、引き続き管轄の労働局あるいはハローワークにおいてこうした取組の周知を図るとともに、その活用に関する御相談については丁寧に対応していきたいと考えております。
#29
○藤木眞也君 先ほど説明がありました雇用調整助成金、これは実際JAふらのの方も申請ができるというようなことで取組はされているようです。
 ただ、今回、中小企業という位置付けでJAさんの方が認められなかったということで助成額が減るというようなことでございます。五割になるというようなお話を聞きました。それに加えて、今回の、従業員さんたちが今災害復旧の作業に出られている場合には、またその半分の補助から減額をされるというような実態があるようです。自力復旧のために労働をされている方々を休業と是非今回は認めていただきながら、少しでもJAなりいろいろなところからの負担が軽減されるような取組を今後国の方で取っていただければというふうに思ってございます。よろしくお願いしたいと思います。
 あと、農地の話になりますけれども、今回、先ほど、そのだ先生もおっしゃられたように、いろいろなところで甚大な農地の被害が出ております。特に、農地の中に流木であったり瓦れきであったりというような流入があっている、またえぐれているというような農地もありました。
 ここで、農地の復旧に対して、国の方での助成として一アール当たり六万七千円という助成措置があるそうですけれども、これが水田の場合は、一反に直せば六十七万円になりますけれども、区画が大体一筆基盤整備をしてありますので三反になるかと思います。三反あれば約二百万の予算の中で復旧ができるということで、大体そのお金で復旧に、お金は足りるというようなお話を農家の方がされますけれども、畑の場合は被害に遭った面積に対してのお金が支払われるということで、とてもその金額では足りないというようなお話を多くの農家の方がされます。
 また、流木であったり土砂であったりの流入に関しては、国土交通省の予算があるということでそちらを活用して、その後の畑であったり水田の造成に関してはそのお金を使わせていただければ十分ですという話なんですけれども、土砂を流されたという畑についてはその予算の中で仕事をしなくちゃいけないということで、とてもじゃないけれども、よそから土を持ってくるであったりというところにお金が足りないというようなお話を農家の方がよくされます。
 そこで、今回の農地の復旧に関しての、水田と畑で何でその算定基準が違うのかという点、また、今回のような本当にひどい、一メートルも超えるような土砂の流出があったような畑についての修復に向けての国としてのお考え方、その辺を併せてお聞きさせていただければと思います。
#30
○政府参考人(奥田透君) 委員御指摘のまず農地の復旧限度額の件についてお答えいたします。
 この復旧限度額の算定根拠につきましては、被災した農地に代わる農地を新たに造成するために必要な標準的な工事費用として定められているものでございます。この限度額の算定方法におきましては、定められた面積当たりの工事費用に耕土流出や土砂流入などで実際に被害を受けた農地の面積を乗じて算出するということが水田と畑共通の原則となっているところでございます。ただし、水田の畦畔が崩落した場合は、水田の貯留機能を考慮し、当該水田一筆の面積を乗じて限度額を算定する一方、畑ののり面崩落の場合は、営農上の影響範囲を考慮した面積を乗じて限度額を算定しているところでございます。
 この復旧限度額を超えた部分につきましては国庫補助の対象とならず、地元自治体や農家の負担となるため、今回の災害におきましても、できる限り復旧限度額を超えないような工法などを採用する必要があると考えてございます。この具体的な工法といたしましては、土が流出した農地を復旧する際に、近傍にある河川に堆積した土砂を農地の基盤、底の部分でございますが、ここに盛ることにより、土の購入費や運搬費を軽減するなどの工夫を行うとともに、農地の復旧工事を排水路などの農業用施設の復旧工事と組み合わせ、効率的に復旧を行い、工事費軽減に資する工法を採用することなどが考えられます。
 また、今般、北海道における営農機械の大型であることを踏まえまして、畑地の限度額算定に当たり考慮する面積を拡大する、先ほど営農上の影響を考慮しというところで、この北海道の機械が大きいことを踏まえまして、考慮する面積を拡大する特例措置を創設し、今回の災害査定から適用することとしたところでございます。
 農林水産省としては、現在、災害査定官を含む国の農業土木技術者を現地に派遣しまして、各被災箇所の状況に応じた技術的支援、これを行っているところでございます。今後とも、北海道庁及び被災市町村と連携しながら早期の復旧に向けて取り組んでまいりたい、このように考えております。
#31
○藤木眞也君 北海道の農地というのは、個人個人の所有の農地の面積の広さ、これは都府県とは訳が違います。本当に広大な面積の被害が出ているということを考えますと、できるだけ受益者の負担、これがないような形での復旧につなげていただくようなお取組を今後とも検討していただければと思います。
 北海道の農地、本当に日本の食料基地であります。是非とも一日も早い復旧復興に向けて、国の方でも全力で取組を行っていただければというふうにお願いをいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
#32
○川合孝典君 民進党理事の川合孝典と申します。松本大臣始め政府関係者の皆様にはどうぞよろしくお願い申し上げます。
 私の方からも、北海道の台風被害に関わる対応策について、地元の方から御要請が上がってきている案件について委員の皆様にも今の状況を聞いていただきまして、是非とも積極的な対応策を大臣始め政府関係の皆様にはお願いを申し上げたいと思いまして、一件だけ私の方から御要請をさせていただきたいと思います。
 お手元に資料を配らせていただきました。国道三十八号線通行止め解除及びと書かれている資料でございます。この資料を一枚めくっていただきますと、代替路無料措置状況というものが書かれております。こちら、実は、北海道の道東自動車道の、台風の被害によって通行止めになっている国道の代替措置として無料区間が設定されているところについての区間の実は地図でございます。この道東自動車道というのは、北海道の千歳恵庭からずっと南富良野、トマムの方を抜けて、そして帯広の方に行くという、そういう道路、有料道路でございます。この区間のうち、国道の主要幹線である国道三十八号線と二百七十四号線が水害によって通行止めになり、その代替措置としてその区間の実は道東自動車道が無料化されているという、こういう内容なわけでございます。
 ここで、実は地元から御要請がございましたのは、この無料区間が現在、占冠というインターから十勝清水というインターまでの間の区間ということになっているわけでありますが、実はこの千歳恵庭の方から高速自動車道を使って走ってきて、占冠をそのまま抜けて帯広の方にずっと乗ったまま走っていきますと、この無料区間は有料になっているんです。その根拠を国土交通省にお伺いをいたしましたところ、そもそも国道の代替措置として無料区間を設定しているわけだから、最初から、端から端まで高速道路を走る方々にとってみれば、元々お金払うことを前提として乗っていらっしゃるんだから、そのまま乗っている方については無料にはなりませんと、こう実はなっておるわけでございます。
 そうした状況を受けて、今地元でどういうことが起こっているかといいますと、札幌、恵庭方面から走ってこられて、占冠で一度インターを降りて、その上でもう一度乗り直すと。さらには、十勝清水まで走っていって、もう一度降りて乗り直すという、この手続を取れば、占冠と十勝清水の間が無料になるという非常に摩訶不思議な状況に実は陥ってしまっておるわけでございます。
 ロジカルに、論理的にいけば、国土交通省さんがおっしゃっていることは重々私理解はしておるわけでございますが、他方、被災地域で御苦労されている方々の交通の利便性を高めるという目的でせっかく無料区間を設定していただいているわけでありますが、降りれば無料になるということで、利用者の方々が、皆さん、降りたり乗ったりということを繰り返していらっしゃるという、こういう状況にあるわけでございます。皆さん、どうですか、おかしいですよね、これ。
 ここは、是非私からお願いを申し上げたいのは、これから実は冬が参ります。非常に路面状況も危ない状況になってくると。そうした状況の中で、あえて無料にしたいからと、簡単に降りさえすれば無料になるからということで危ない動きを自動車、車がしているということを踏まえて、道路が、国道が復旧するまでの間、この区間を無料にするという措置をおとりいただけないかということについてのお願いということでございますが、答弁書とは別に、大臣、お聞きいただきまして、この話についてはいかがお感じになられましたでしょうか。
#33
○国務大臣(松本純君) こういう制度があるということにのっとって、いろいろとお考えの方がいらっしゃるようでございますが、現実には降りてまた乗り直すということが繰り返されると、当然そのエリアでは大変な渋滞混雑を起こすに違いないと思っておりまして、そうあるべきではないという本来の趣旨をきちんと伝える努力を何らかでしていかなければならない、そんなことを強く感じさせていただきました。
#34
○川合孝典君 前向きな御答弁をいただきまして、本当にありがとうございます。
 現状、皆さん、無料になることが分かっていて乗ったり降りたりということを繰り返していらっしゃるわけでありますので、実質的な高速道路料金収入というものも実際には変わらないという、こういう状況でもございます。
 利便性を高めるため、安全性を確保するためという観点から、是非とも政治主導でのこの問題に対しての対応をお願い申し上げまして、私からの質問は終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
#35
○小林正夫君 民進党・新緑風会の小林正夫です。
 十一月八日に起きた博多駅前の市道の陥没についてお聞きをいたします。
 あのテレビ映像を見ていて、恐ろしさを感じました。しかし、けが人がいなかったこと、また、亡くなった人がいなかったこと、これは現地の人の判断が正しかった。非常に私は評価をしております。さらに、埋め戻しも早く、約八日間で仮復旧ができた。この迅速さも日本の土木技術の大変すばらしいところだなと、このように評価をしております。ただ、大きな社会不安を与えたことは間違いございません。
 そこで、何点か質問をいたします。これは市道ですけれども、国交省としてもこの問題を把握をしていると思いますので、この陥没の原因は何だったのか。そして、報道によりますと、別な場所でも二か所陥没が今までにあったと。そのときもいろいろ注意喚起だとかあるいは対策を講じるように指示をしたと私思いますけれども、そういうものが生かされていたのかどうか。このことについて国土交通省はどう把握しているのか、お聞きをいたします。
#36
○政府参考人(潮崎俊也君) ただいまの質問、お答えさせていただきます。
 福岡市交通局のこの地下鉄七隈線では、御指摘ございましたとおり、これまでにも過去二回の道路陥没を発生させております。
 まず、第一回目は平成十二年の六月。現在もう既に開業しておる区間でございますが、七隈線の薬院というところの工区のトンネルを開削工法、これは地表面から順次掘り下げていく工法でございますが、この工法で掘削をしている際に発生をいたしました。この工事では、掘削中に周辺の地盤が崩れ落ちないよう土止め壁と呼ばれるいわゆる壁を地中に構築をいたしまして掘削を行っておりましたが、この土止め壁の一部に強度の弱い部分があり、そこから土砂が流入して近隣の道路が陥没したという事故でございました。
 また、二回目は平成二十六年十月。これは現在の新区間でございますが、この博多の一つ手前の中間駅の建設におきまして、工事に支障となる雨水管、雨水を流す管を移設する工事を行っている際に発生をしております。この工事では、この支障する雨水管から新しい管に切り替わる部分の土砂をあらかじめ地盤改良をしながら掘削をしていたわけでございますが、その地盤改良の箇所に一部強度不足といった改良の不足が生じていたため、ここから周辺の土砂が流入して、近隣の道路が陥没をしたというふうに報告を受けております。
 一方、今回の陥没は、この地中の比較的固い岩盤層をNATM工法と呼ばれる工法で掘削をしている際に発生したものでありまして、そういう点では過去二回の道路陥没の際の工法とは異なっております。
 なお、今回の陥没の原因については、今般、私どもの、国土交通省の研究開発法人でございます土木研究所に設置される委員会において今後原因の究明をしていく予定でございますが、この結果も踏まえるとともに、福岡市において、この過去二回の道路陥没との関係も改めて整理をされるものと考えております。
 いずれにしましても、今回の事案に関する原因究明や再発防止策の検討を通じて、地下鉄工事における安全確保の充実に努めてまいりたいと考えております。
#37
○小林正夫君 そうすると、今の段階では地下鉄工事が原因だったと、このように特定をまだできないということなんでしょうか。
#38
○政府参考人(潮崎俊也君) 今回の陥没の原因あるいは過去二回につきましては、いずれも基本的な原因は地下鉄の工事に起因するものだと考えておりますが、その一つ一つの詳細なメカニズムにつきましては、過去二回のものにつきましては改めて市において整理、検証をする必要があるのと、今回の事故につきましても、今後の調査の中で具体的な検討を行って詳細を調べてまいりたいと考えております。
#39
○小林正夫君 もう一つ、住民の方が不安に思っているのは、あそこに三つのビルがあって、下がえぐられたものだからビルを支えているくいがむき出しになっていたという映像が相当流れました。そのビルが本当に大丈夫なのかどうか、ここも大変心配を私もしているんですが、この診断については今どうなんでしょうか。
#40
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。
 この度の道路陥没を受けまして、周辺建物の安全性の確認につきましては、建築行政を担当する福岡市が責任を持って行っております。
 まず、福岡市では、道路陥没が発生いたしました当日、市の建築部局の職員を派遣して周辺の建物四十二棟について建物の傾斜や外壁の状況等を調査いたしております。その結果、傾斜や損傷は確認されなかったということでございまして、その際には、福岡市から緊急的に倒壊のおそれがある建物はなかったと発表が行われております。その後も建物の状況については継続的に調査が行われておりまして、変化がないことが確認をされております。
 また、そのうち、今お話しいただきました建物の下部の土砂の一部が流出いたしました三棟につきましては、福岡市は復旧工事の施工者でございます大成建設に対して建物の安全性について報告を求めております。この報告は、十四日の日に大成建設から福岡市に対して復旧工事が終了したという報告が行われておりまして、次の四点が確認をされております。まず一点目は、打ち込んであるくいでございますが、くいにクラックや損傷がないこと、二点目は、埋め戻しに使用いたしました流動化処理土や充填剤が密実に充填されていること、三番目といたしまして、埋め戻し作業に伴い建物等は変位をしていないこと、四番目といたしまして、埋め戻しに使用した材料が十分な強度であると、この四点が確認をされたというふうに報告されております。
 当該報告を受けました福岡市は、更に建築構造の専門家の意見も聞いた上で、こうした工事が適切に行われており、建築物の安全性が確保されているという判断を行っておりまして、この三棟に出されていた避難勧告も十五日の五時に解除されております。私どもも逐次その報告を受けているところでございます。
#41
○小林正夫君 政務官にお聞きをいたします。
 日本全国で土木工事あるいは地下を活用するという大型工事が各所で続いていると思います。これからもあると思います。今回のように、大きな陥没で本当に社会的不安を与えた、こういうことがないようにしていくことが国としては大事だと思いますけれども、今後の地下の工事に対する、陥没事故を含めて、そういう防災についてどのような対策を打つんでしょうか。
#42
○大臣政務官(根本幸典君) 社会資本の整備に当たって、工事を安全に進めることは重要であると考えております。このため、国土交通省においては、これまでも、土木工事共通仕様書において土木工事安全施工技術指針等に基づき安全に工事を進めることを求めるとともに、発注者及び建設業関係団体等で組織する建設工事関係者連絡会議等において施工者に対して事故防止に万全を期するよう注意喚起を行うなど、事故防止に努めているところであります。
 また、今回の博多駅前通りの陥没事故を受けて、道路地下で実施する工事等について、安全確認の徹底など事故防止に万全を期することを求める旨の注意喚起を改めて行っているところです。
 今回の事故の原因究明に当たっては、福岡市より、第三者による原因究明を国土交通省にお願いしたいとの要望があり、国土交通省所管の土木研究所において、事故の原因究明や再発防止策検討を行う委員会を設置することといたします。
 事故防止に関する注意喚起や今回の事案に対する原因究明や再発防止策の検討を通じて、地下工事における安全確保の充実に努めてまいります。
#43
○小林正夫君 今日はお手元に資料を用意をいたしました。
 これは、ちょうど一週間前、先週の土曜日の早朝に私、現場に行って見てきました。ちょうど地面から三メーターぐらいのところまで埋め戻しが終わったという、こういう状況でした。
 冒頭にお話ししましたけれども、これだけの事故で災害に遭った人が出なかった、死亡者も出なかった、そして復旧が早かった、このことに対しては、関係者の御努力に対して私は敬意を表したいと思います。
 次の質問に行きます。
 八月末の台風十号、岩手県を襲いました。岩泉町に私は九月の二十日の日に現地に入りまして、いろいろ被災者の皆さんと意見交換をしてまいりました。たくさん要望があるんです。要望があるけど、今日は時間の関係で一つだけ。
 要は、被災情報だとか避難情報、ラジオの情報が一番だというんですよ。ラジオの情報が第一情報として有り難いと。防災無線だとか有線だとか、防災無線も窓を開けないと聞こえないとか、あるいは反響しちゃってなかなか聞きづらいだとか、こういうことがあって、要はラジオの受信がちゃんとできることが大事だということを教わってまいりました。
 そこで、NHKなり民放なり、ラジオがちゃんと聞こえるように日本全国どこでもしなきゃいけないと思うんですが、この聞こえにくい地域の解消について現在どう取り組んでいるのか、そして、聞こえにくい地域は今でも存在するのかどうか、お聞きをいたします。
#44
○政府参考人(吉田眞人君) お答え申し上げます。
 今委員御指摘のように、ラジオは災害時の情報メディアとして極めて有用でございますが、ただ一方、様々な要因によりまして聞こえにくい地域が存在する、いわゆる難聴地域といっておりますが、そういうものも存在しておりまして、これの解消は課題となっております。
 総務省におきましては、平成二十六年度から民放ラジオの難聴解消支援事業というものを実施いたしておりまして、平成二十八年十月末までに二十五社の事業者さんが全国で四十一局の中継局を開設して難聴地域の解消に努めております。
 また、NHKにおかれましては、これ独自に難聴地域の解消のためにFMを使った補完中継局というのを設けまして難聴地域を解消する取組も行っておられます。これは平成二十六年度以降現在までに十二局が開局をしているところでございます。
 今委員お尋ねのように、そうはいいましても、全国に難聴地域まだ存在をしております。これにつきましては、総務省といたしましては、先ほど申し上げました支援制度、これを事業継続をしていただくとともに、NHKにおいても公共放送として継続的に難聴地域の解消に取り組んでいただきたいと、かように考えております。
#45
○小林正夫君 NHKは受信料を取っていますから、NHK自ら難聴地域を解消しなさいと、こういうことなんだろうけれども、でも、国がここはしっかり指導しないと、今おっしゃったように、日本全国見てみても、まだまだラジオが聞こえにくいところがたくさん私はあると思います。是非、民放は、政府の力でいろいろ指導して、そういう地域を解消するということは当然やってもらいたいんですが、NHKに対しても是非国としての指導をしてこの難聴地域の解消に努めてもらいたい、このことをお願いをしておきます。
 あわせて、ボランティアについて意見交換をしてまいりました。
 最近の災害は非常に大型な災害で、甚大な被害を受けて、要は復旧までに相当時間が掛かるような被害が多くなった。ボランティアの方も本当に無償で頑張って行ってくれていますけれども、やはり自分で旅費を出したり、あるいは宿泊代を自分で出したり、いろんな経費が掛かるということだと思います。これは、ボランティアの方からこういう話をしてくれと言われたものじゃありません。私がそういうボランティアの人の活動を見ていて、ボランティアの支援策をやはり考えていく必要があるんじゃないかと私は思いました。
 そこで、これもいろいろな支援の仕方があると思うんですが、ボランティアで掛かった費用を確定申告で申請をして、税の関係で優遇ができないのかどうか、このことも検討する必要が私はあるんじゃないかと思いますけど、いかがでしょうか。
#46
○政府参考人(加藤久喜君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、災害対応を進めていく上で、ボランティア活動を促進していくということは極めて重要なことだというふうに考えております。そのため、内閣府におきましても、広く防災に資するボランティア活動の促進に関する検討会を開催をいたしまして、担い手の裾野拡大、あるいは行政との連携、企業の参画などについて議論を深めていくことというふうにしております。
 委員からは今、ボランティア活動に係る費用の支援について例を挙げてお話をいただきました。なかなか、そのどこの範囲を取るかとか、どこで切り分けるかとか、様々な課題があるのではないかと思っておりますが、いずれにしても、社会全体でボランティア活動をいかに支援していくかということは非常に大事な課題だと思っております。
 本検討会で議論を深めまして、いろいろな施策の実現可能性、あるいはボランティアの在り方なども十分考えた上で、いろいろ課題はございますけれども、関係省庁と連携を図りながらボランティア活動の促進方策について検討してまいりたいというふうに考えております。
#47
○小林正夫君 確かに今の答弁のように、ボランティアの方が確定申告で申請できるという仮にそういう制度を設けたとしても、いろんなルールを決めなきゃいけない、これはよく分かります。でも、そういうことは、今までのほかの法律との経験からいって、いろいろ私はルール決められると思うんです。
 そこで、防災大臣。防災大臣は十月の二十六日の大臣所信の中でも明らかにしておりますけれども、防災ボランティア活動の環境整備をしたいと、このように大臣おっしゃいました。今のような支援が考えていけばできるんじゃないかと私思いますけれども、是非大臣としての所見をお聞きをしたいと思います。
#48
○国務大臣(松本純君) 今お答えをさせていただいたように、ボランティアの重要性ということは十分承知をしているところでございまして、その受援体制をどうつくっていくかということがこれからの喫緊の課題だと思っております。
 活動していただいている方にどういうような形でお応えをするかということについては、また検討させていただきたいと思います。
#49
○小林正夫君 新しいルールをつくるということはなかなか大変かもしれません。でも、本当に善意でやっていただいているボランティア活動、それで、先ほど言ったように、被害が甚大に及んで、本当に復旧も長期間にわたってきた、ボランティアの方も数回にわたってその現地に行っていただいている、こういう状況にもなっておりますが、今言った支援を含めて、是非大臣の下で一歩二歩前進するように今提起した問題も検討してもらいたいと、このことをお願いをしておきます。
 もう一つ別な質問をいたします。福祉避難所についてお聞きをいたします。
 これは、福祉避難所は、市町村が既設設備を福祉避難所として指定して国に報告がされていると。この利用者は、主に高齢者、障害者、乳幼児その他の配慮を要する者を滞在させて、良好な生活環境の確保について内閣府令で定める基準に適合するものであることと、このように言われております。
 今の福祉避難所の指定状況、日本全国でどのぐらいあるのか、お聞きをいたします。
#50
○政府参考人(加藤久喜君) お答えいたします。
 福祉避難所の指定状況でございますけれども、平成二十六年十月一日時点の調査がございます。これによりますと、全国で七百九十一の自治体で七千六百四十七施設が指定されてございます。全国の自治体に対し指定を行っている自治体の比率は約四五%となってございます。
#51
○小林正夫君 それは、政府が考えている要は避難所の数あるいはイメージと照らし合わせてどういう状況なんでしょうか。
#52
○政府参考人(加藤久喜君) お答えいたします。
 少し古い時点の調査でございますけれども、指定が全国の自治体の約半数にとどまっているとか、あるいは指定された場所が必ずしも円滑に開設できなかったというような指摘も受けているところでございまして、自治体や関係者の間で意義や必要な取組についての認識が不十分な面もあるのではないかというふうに考えてございます。
 そのため、本年四月に自治体の担当者向けにガイドラインを公表いたしましたほか、担当者を集めました会議などの機会を捉えまして、福祉避難所の周知を行っているところでございます。
#53
○小林正夫君 最後に、大臣にお聞きをいたします。
 これも十月二十六日の大臣所信の中で、大臣の方から、避難生活の改善、これらについて具体的な検討を進めてまいりますと、このようにおっしゃいました。是非、先ほど言ったように、社会的弱者の人たちが主に利用するという避難所ですので、一般の避難所とは違います。これらを高齢社会などをにらんでしっかり整備をしていくことが私大変大事だと思いますので、大臣のこの福祉避難所に対する所見と、是非、今後もたくさんこういうものを指定していくという強い決意をお聞かせ願いたいと思います。
#54
○国務大臣(松本純君) 災害時には、避難された方々が、住まいが確保されるまでの間、少しでも安心して避難生活を送ることができるような環境の確保が求められております。その中でも高齢者や障害者、妊産婦といった方々は一般的な避難所の環境では特に負担が大きく、特別な配慮が必要であり、このような観点から、福祉避難所の役割は重要になっていると考えております。
 政府といたしましては、ガイドラインや現在取りまとめ中の事例集などを活用いたしまして、地方自治体や関係者による平時からの取組を促してまいりたいと思っております。さらに、災害時には一般の避難所において福祉避難所、避難用のスペースを設置する場合などを含めまして、災害救助法による国庫負担による財政支援を行うなど、地方自治体等と連携して福祉避難所の機能の確保に努めていく所存でございます。
#55
○委員長(若松謙維君) 時間ですので簡潔に。
#56
○小林正夫君 これで質問を終わります。ありがとうございました。
#57
○浜口誠君 民進党・新緑風会の浜口誠でございます。今日は質問の機会をいただきまして、大変ありがとうございます。
 日本は全世界の国土のうち〇・三%に満たない国土でありますけれども、地震について言えば、マグニチュード六レベル以上の地震、全世界のうちの二割がこの日本で起こっていると、こういう国でございます。そんな中で、先ほど藤木委員の方からも熊本地震の件で御質問がありましたが、私も熊本地震の件で、まず冒頭、御質問をさせていただきたいというふうに思っております。
 私も全国比例ですので熊本地域の皆さんにも支援者の方がおりまして、いろんな要望をいただいておりますが、今日は道路についてお伺いをまずさせていただきたいなというふうに思っております。
 熊本では熊本市内と阿蘇を結ぶ国道五十七号線というのがございまして、これが阿蘇大橋、皆さんもテレビで御覧になられたと思いますけれども、あの阿蘇大橋が崩落をして、今国道五十七号線は寸断されております、通行止めと。その代わりに県道三百三十九号線、地元の方はミルクロードと呼んでおられますけれども、ここが迂回路になっています。このミルクロード、片側一車線なんですね。したがいまして、何か故障車が出たりすると、もう道路がふん詰まって渋滞が起こってしまうというようなことも発生しております。
 そういった、故障車が出たときにちゃんと故障車を路肩に寄せるようなそういうスペースを確保していくですとか、あるいは道路の状況をリアルタイムで把握できるようなカメラを設置して渋滞緩和につなげるですとか、これから冬場に向けて雪が降ったり凍結したりすると、そういうときに融雪剤をタイムリーにまいていただくだとか、いろいろその迂回路が安全にかつ快適に渋滞なく使えるようにしていくということも大事だというふうに思っております。地元の皆さんからも、是非そういったところをちゃんとやってほしいというような要望もいただいております。
 つきましては、ルート五十七号、国道五十七号の今後の復旧計画並びに今迂回路として使われているミルクロード、これの渋滞緩和に向けた今後の取組について、まずはお伺いしたいと思います。
#58
○政府参考人(青木由行君) お答え申し上げます。
 御指摘ございましたように、大規模な斜面崩壊が発生をいたしました国道五十七号の阿蘇大橋地区につきましては、大規模なのり面崩落によりまして通行止めになっている状況でございます。現場の状況から、北側の別ルートで復旧をするということにいたしているわけでございますが、御質問ございましたようなこの北側復旧ルートにつきましては、これ一日も早い早期の完成を目指しまして、現在トンネルの本体工事の発注の手続を進めているところでございます。また、既に着手をしております現地測量、それから用地買収、これを精力的に進めますとともに、工事用進入路の工事につきましても着手をいたしまして推進をしているところでございます。
 それから、もう一つ御指摘がございました国道五十七号の迂回路となっております県道三百三十九号、いわゆるミルクロードでございます。これにつきましては、従来国道五十七号が分担しておりました交通量というものがそちらの方に今集中しておりますので、渋滞が発生しているのは御指摘のとおりでございます。国といたしましては、熊本県からの御要請もいただきまして、様々な渋滞対策を取っているところでございます。
 例えば、朝夕の交通が集中することによる渋滞対策といたしましては、ミルクロードの入口の交差点、それから二重峠の交差点、こちらに左折レーンの設置を進めてございます。また、故障車が発生いたしますとそこが深刻な渋滞をもたらしますので、仮設トイレを設置いたしますとか、あるいは渋滞、故障車に注意するようにというような趣旨の看板の設置も進めてございます。また、外から来られる観光のお客様、これを想定した渋滞対策といたしましては、路面標示、それから道路案内標識の改善等の施策、これを実施しているところでございます。
 また、御指摘のように、これから冬期に入りますと、降雪によりまして立ち往生、スタックが発生いたしますとまた渋滞が大変懸念される状況になりますので、この冬期の円滑な道路交通を確保いたしますために、例えば冬タイヤ、チェーンの装着の呼びかけをトラック協会、それから道路の情報板による注意喚起、こういったことをさせていただいてございます。また、路面状況を確認したり、あるいは立ち往生の車両、これを早期発見するための監視カメラ、それから道路照明灯の整備も進めてございます。さらに、雪が降りましたときに集中除雪を行いますために、除雪機械の配備ですとか、あるいはお話ございました待避所の整備、こういったハード、ソフト両面にわたる対策につきまして準備を進めさせていただいているところでございます。
 いずれにいたしましても、この阿蘇大橋地区は熊本と大分を結ぶ交通の大動脈が通る箇所でございまして、阿蘇観光の玄関口でもありますことから、国の技術力を結集いたしまして一日も早い復旧に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
#59
○浜口誠君 是非、国道五十七号並びにミルクロードの今後の対応をしっかりと国としてもやっていただくことを改めて強く要望させていただきたいと思います。
 熊本の方では、道路に限らず、住宅支援ですとか、あと地域産業、いろいろな今後の復旧復興に向けた取組、いろいろやられていると思います。地域は地域で努力しておりますが、やはり国の支援、これが非常に重要だというふうに思っておりますので、国として今後熊本に対してどういったスタンスでやっていくのか、松本大臣から熊本の皆さんへの強いメッセージを今日は是非お願いしたいなというふうに思います。
#60
○国務大臣(松本純君) 熊本地震発生から七か月が経過をいたしました。被災地では、政府と自治体が一体となって、熊本県が作成いたしました平成二十八年熊本地震からの復旧・復興プランの内容や工程も踏まえまして、被災者の住まいの確保、インフラや産業の復旧復興等に努めているところでございます。
 具体的には、被災者の住まいの確保につきましては、建設に着手した四千三百三戸の応急仮設住宅の全戸が今月十四日に完成をし、民間賃貸住宅を活用したいわゆるみなし仮設住宅についても約一万一千戸について入居決定しており、生活の再建に向けた支援が進められているところでございます。
 また、インフラの復旧につきましては、大規模な斜面崩壊のあった阿蘇大橋地区におきまして、国道五十七号や阿蘇大橋の設計、現地測量等の実施、JR豊肥線の早期復旧に向けた復旧方法の協議など、公共土木施設の早期復旧に向けて努めているところでございます。
 加えまして、産業の復旧復興につきましては、政策金融や信用保証による資金繰り支援、グループ補助金の交付による施設復旧の推進等により中小企業を支援しているほか、農地等の災害復旧や農業用ハウス等の再建、修繕による農林水産業支援、そして九州ふっこう割の発売等によります観光振興など地域産業の再生に取り組んでいるところでございます。
 今後とも、熊本地震からの復旧復興に向けて政府一丸となって、スピード感を持って被災地、被災自治体を全力で支援してまいりたいと存じます。
#61
○浜口誠君 是非、先ほどのお言葉にもありましたけれども、政府一丸となって、スピード感を持ってよろしくお願い申し上げたいというふうに思います。
 続きまして、首都直下地震についてお伺いしたいと思います。
 地震調査委員会、国のこれ機関ですけれども、ここによりますと、今後三十年以内にマグニチュード七レベルの地震がこの首都圏で起こる確率は七〇%と言われております。南部で震源地になった場合は、死者の方のこれ推計ですけれども、二万三千人に上るというような数字も出ております。非常に大きな災害になると。この首都直下地震についてのまずは全体の対策状況、これを松本大臣からお願いしたいと思います。
#62
○国務大臣(松本純君) 首都地域では、政治、行政、経済の首都中枢機能が極めて高度に集積するとともに、人口や建築物が密集しており、これら首都中枢機能の維持や膨大な人的、物的被害の軽減策の推進は、我が国の存亡に関わる喫緊の根幹的な課題であると認識をしております。
 そのため、内閣府におきましては、首都直下地震緊急対策推進基本計画に期限を定めた定量的な減災目標を設定するとともに、当該目標を達成するため、地震時等に著しく危険な密集市街地の解消など具体的な実現方策を定め、これに基づき取組を推進しているところでございます。
 さらに、平成二十八年三月には、地震発生後の政府の応急対策計画として首都直下地震における具体的な応急対策活動に関する計画を策定したところでありまして、今後とも関係省庁、地方公共団体等と緊密に連携し、政府全体でしっかり取り組んでまいりたいと存じます。
#63
○浜口誠君 ありがとうございます。
 いろんな課題があるということなんですけれども、少し課題の掘り下げをさせていただきたいと。いろいろあるんですけれども、ちょっと時間の関係上、質問の順番を少し入れ替えさせていただいて、まず帰宅困難者対策ということでお伺いしたいと思います。
 通勤時間帯にこの首都直下地震が起こると、今の推計では帰宅困難者が九十二万人ぐらい出ると言われています。九十二万人、非常に多くの方が家に帰れないと。こういった中で、東京都の方も帰宅困難者対策条例というのを作って、自分の会社の人に対しては三日分の食料だとか水だとか、あと簡易トイレを設置すると、こういうことを要請しております。都の施設あるいは民間の施設で、現時点で帰宅困難者の受入れ可能人数は二十五万五千人余りと言われております。逆算すると、六十六万人以上の方はどこも行き場所がないというような今状況になっているというのが実態でございます。
 こういった中で、東京の商工会議所は、自分の会員の皆さんのところに、受け入れていただけませんかというアンケートを取ったそうです。でも、結果は、七三%の会社の皆さんは難しいですと。それはなぜですかと聞いたところ、やっぱり外部の方の食料、水、これが確保できていないということと、もう一つ大きなのは、いわゆる賠償責任を負わされてしまうと。要は、受け入れました、そこにいた人が余震か何かで大きな揺れがあってその場所にいてけがした、そうなったときにはその施設管理者の方に賠償責任が負わされてしまうと、このことがネックになって受け入れられないという方が多いんですね。
 これはやはり政治として、そういった特例措置です、有事の対応です、その賠償の責任を何らかカバーするようなそういう対策をやっぱり検討していく必要があるんじゃないかというふうに思っております。この点に関して、是非大臣から御所見をお伺いしたいと思います。
#64
○国務大臣(松本純君) 内閣府としては、昨年三月、大規模地震の発生に伴う帰宅困難者対策のガイドラインを策定をし、一時滞在施設における備蓄の重要性を明記したところでございます。また、民間施設管理者のリスクを軽減させるため、民間一時滞在施設内での事故等に関し民間施設管理者は責任を負わないことについて帰宅困難者に承諾、署名を求めること、施設管理者は、発災後、直ちに建物の緊急点検を行った上で帰宅困難者を受け入れることなどの方策を示したところでございます。
 東京都におきましては、当該ガイドラインに示された方策に沿って、民間施設管理者に対し、帰宅困難者向け備蓄品の購入費用の補助をする事業を行うとともに、民間施設管理者のリスクの軽減を図りつつ、一時滞在施設の確保に努めているところでございます。
 御指摘のとおり、一時滞在施設につきましては、量的な確保を図るために、民間施設管理者への備蓄支援と民間施設管理者のリスクの軽減についてより一層の有効方策を示すことができるよう、引き続き東京都とも検討していく所存でございます。
#65
○浜口誠君 是非東京とも連携取っていただいて、帰宅困難者の方の受入先というのはこれからやっぱり必要になってくるというふうに思っておりますので、安心して受け入れる側も対応できるような環境づくり、これを是非国もリーダーシップを取ってやっていただきたいなというふうに思います。
 次に、感震ブレーカーに関してお伺いしたいと思います。
 この首都直下地震の場合は、いわゆる死者の数、最大で二万三千人と申しましたけれども、いわゆる地震で亡くなるというよりも、その後起こる火災で亡くなる方が多いんじゃないかというような試算になっているんですね。
 東日本大震災のときもいろんな火災が発生しましたけれども、その火災のうちの七割は、一回停電して、その後電気が復帰して、その復帰した後に電化製品がまたスイッチが入っちゃって、そこが火元になって火災が起こったというケースが七割になっています。いわゆる、一旦停電したときにもう電源が切れる、そういう感震ブレーカーというのを普及させていくというのが非常に有効なんです。感震ブレーカーですね、そのブレーカーの普及率が今一%程度ということになっております。このブレーカー普及に向けていろんな政策をやっていく必要があると思います。
 ガスの場合は、一九九七年の法改正で、もう地震が起こったら遮断される装置がメーターに付いております。電気についても同じような対応を取る、義務化するとか、あるいは購入者の方に補助を出していくというような対応も必要ではないかなと。より多くの方にブレーカーを付けてもらうための対策というのを是非考えていく必要があるというふうに思っておりますが、大臣、どのようにお考えでしょうか。
#66
○国務大臣(松本純君) 切迫性の高い首都直下地震や南海トラフ地震の発生が懸念される中、特に木造住宅が密集するような地域におきましては、感震ブレーカーの早急な普及が必要だと思っております。
 そのための具体的な取組として、平成二十七年二月に感震ブレーカーの性能評価のガイドラインを公表し、第三者機関による製品認証の取組を促すなど、信頼性の高い製品の普及に向けた環境を整えてきております。また、本年三月には、電気設備の施工等に適用される民間の規程であります内線規程を改定し、地震時等に著しく危険な密集市街地の住宅などへの感震ブレーカーの設置を勧告するなど、官民の連携した普及促進の取組を行っているところでございます。
 さらに、今後の感震ブレーカーの普及のためには、地方公共団体が主体となって、地域が一体となった防災の取組を進めることが必要だと考えております。本年三月には、地方公共団体や地域の自治会等による先進的な取組をまとめた事例集を公表しているところでございまして、この事例集などを活用し、今後も地方公共団体への一層の普及啓発に努め、感震ブレーカーを活用した火災に強い町づくりを推進してまいりたいと存じます。
#67
○浜口誠君 是非、感震ブレーカーの普及に向けて御努力いただきたいと思います。
 やはり国土と、あと国民の生命、財産を守るための災害対策は非常に重要な取組だというふうに思っておりますので、今後も政府のリーダーシップに期待したいと思います。
 質問を終わります。ありがとうございました。
#68
○平木大作君 公明党の平木大作でございます。
 当委員会が、この夏の大変な猛威を振るいました台風災害の被災地北海道に、代表のメンバーでありましたけれども視察を行わせていただいて、もうあれが先月のことであります。本当にあっという間に日数が経過をいたしました。我々が十勝管内に視察に赴かせていただいた日には管内では初雪も降ったというときでありまして、いよいよ今すぐに打つべき手を打たなければ手遅れになることがある、あるいは復旧復興が年単位で遅れてしまうんだ、こういう悲痛な声をいただいたわけであります。
 今国会、なかなかタイトな日程の中で、実際に被災の現場に行って我々自身が自分たちの目できちっとその現場を見て、また本当に貴重な御意見、被災者の皆様から様々いただいて、ただ、これをなかなかこの委員会の場で実際に質疑に生かすことができないという、そういうもどかしさがあったわけでありますが、本当にこれは、委員長以下理事の皆様、また委員の皆様の御努力によりまして、この最終盤、もういよいよ会期末が見えてきたタイトな日程の中でありましたけれども、このような形で委員会を持つことができた。本当に皆様の御努力にまずは御礼を申し上げたいというふうに思っております。
 その上で、今日、私の方からは、まずは、見てきたことというよりは、一歩引いて、災害全般に関する税制のところからちょっと質問を始めさせていただきたいというふうに思っております。
 例えば、被災された直後に、御自身の家が実際に例えば濁流に流されてしまったという方が税金のことをどうしようというふうには多分頭には思い浮かばないはずなんですね。当然、自分の住んでいた家がなくなる、どうやってあしたから暮らしていったらいいんだ、今日どこに寝たらいいんだというところから始まるわけでありますが、実際に、じゃ、御自身の生活をその中でも再建していかれる中において、この税の問題というのはやっぱり大きな大きな比重を占めているわけであります。この中で、当然、実は現在においても、いわゆる被災者の皆様を支援するような税制というのはきちんと整備をされている、まずそこからちょっと確認をさせていただきたいと思うんです。
 現在、被災された方が例えば生活の再建を行っていく上で、支援する税制としてよく使われるものに所得税の雑損控除という制度がございます。まず、本制度の概要、控除の対象、あるいはどうやって申請してどうやってこのいわゆる控除がなされるのか、こういった点について分かりやすく御説明をいただきたいと思います。
#69
○政府参考人(川嶋真君) お答え申し上げます。
 災害により住宅や家財等の生活用資産に被害を受けた場合には、所得税法に規定されております雑損控除の適用を受けることができます。この雑損控除は、災害により被害を受けた生活用資産の損失額と、被害の拡大防止などのために災害に関連したやむを得ない支出、いわゆる災害関連支出の金額を踏まえて控除額を計算することになります。
 具体的に申し上げますと、災害による生活用資産の損失額と災害関連支出の金額の合計額から災害を受けた方の合計所得金額の一〇%を控除した金額と、災害関連支出の金額から五万円を控除した金額とのいずれか多い金額を確定申告の際に所得の金額から控除することで所得税が軽減等されることになります。
#70
○平木大作君 今御説明いただいたとおり、これ、災害関連支出というものをしっかり含めることができる、大変大きなこれポイントだと思うんですね。例えば、我々も見てまいりましたけれども、災害で家は何とか残っているんだけれども、その中に土砂が、わっと入ってしまった。これ、当然取り除かないと、生活をまず始める、スタートするということができないわけですが、こういったものを取り除くための支出、これも含めて計算することができるというわけであります。
 あるいは、北海道もそうでありますけれども、雪の多い地域でありますと、そのままにしておくといずれ雪で例えば潰れてしまうとかいうときに、だったらば、この雪を下ろす、こういったことも含めて関連支出として認めていただけるということでありまして、これをまずやっぱり被災された方たちにきちっと分かっていただく、そして迅速に使っていただくということがまず第一歩になるんだろうなと思っております。
 そして、実はこれだけではありませんで、もう一つあるんですね。この雑損控除と並びまして、税制上の支援を定めた法律に災害減免法というものがございます。これについても同様に、この概要ですとか控除の対象、あるいはこの申請の在り方について分かりやすく御説明いただけたらと思います。
#71
○政府参考人(川嶋真君) お答え申し上げます。
 いわゆる災害減免法には、災害により被害を受けた方の国税の軽減免除等が規定されております。この災害減免法によります所得税の減免措置は、住宅又は家財にその価額の五〇%以上の被害を受け、かつ、その被害を受けた方の合計所得金額が一千万円以下の場合に、その合計所得金額に応じて所得税を軽減又は免除する制度でございます。
 具体的に申し上げますと、その被害を受けた方の合計所得金額が五百万円以下のときは所得税額の全額が免除され、合計所得金額が五百万円を超えて七百五十万円以下のときは所得税額の二分の一が、七百五十万円を超えて一千万円以下のときは所得税額の四分の一がそれぞれ軽減されることになります。
 なお、この減免措置は、先ほど申し上げました雑損控除との選択適用となっております。この適用に当たりましては、雑損控除の場合と同様に、確定申告の際にこの減免措置を適用することで所得税が軽減又は免除されることになります。
#72
○平木大作君 ありがとうございます。
 二つの制度が並んでいて、今選択で使えるんだという御説明をいただきました。
 今御説明の中にあったように、割と実は、こういういわゆる税の特典、控除を得ようとしたときに所得の制限があったりするということが普通はあるわけでありますけれども、この制度に関しては所得一千万のところまである意味使っていただけるという意味では、大分実はほかの制度よりも使っていただきやすい制度になっているわけであります。ある意味、このどちらもそれぞれに割と実は被災者の方を支援するんだというところの行き届いた制度になっているんじゃないかなというふうに思っております。
 先ほど少し申し上げ忘れましたけれども、先ほどの雑損控除ですね、こちらも御説明の中にあったとおり、万が一控除し切れない場合には三年間繰越しの控除も使っていただけるということで、こういう一つ一つの制度について御理解をいただき、そして、片方は所得控除、片方は税額控除というわけでありますけれども、その中で有利な方を選択して選んでいただけるという、そういう立て付けをまず確認をさせていただきました。
 今日、論を進めたいのはこの先なわけでありますが、結局、これだけきちっと一つは制度としてはあるわけでありますけれども、被災された方の心労というのはやっぱりここにとどまるものでは当然ないわけであります。
 例えば、住宅ローン減税というのは一般に広く使われている制度なわけでありますけれども、これは当然、その対象ってどういうことかというと、対象となる物件に自分が住んでいて初めてこれ当然適用になるわけですね。ですから、十年間適用できますよという形で始めたとしても、そこに住んでいなくなってしまった瞬間に、これ適用の対象外に通常はなるわけでありまして。
 例えば目の前で御自身の家が流されてしまった方は、別に自分で住まないと決めたわけじゃないわけでありますけれども、もうこの形だけ見れば、形式だけ見れば、まさに対象外になってしまう、この税の減免といったものが受けられなくなってしまうということでありまして、こういった一つ一つのことについて、まだまだ実はこの税をめぐって災害に遭われた方というのは悩まなければいけないという状況があるわけであります。
 じゃ、これまではどうしてきたか。結局、これまでは、この一つ一つ、実は、こういう問題があるんだよという現場の声に応じて、個々の災害に対する特例法を作って対処してきたというのがこれまでの経緯なわけですね。
 一例御紹介をいたしますと、例えば一九九五年のあの阪神・淡路大震災、あのときにはどういうふうにやったかというと、特例法を作りまして、住めなくなった家屋にもこの住宅ローン減税の適用を続けるという措置が特例法で認められて適用されるようになった。あるいは、二〇一一年の東日本大震災のときには、これ住宅ローン減税の額の上乗せ、減税額の上乗せということ、あるいは車の買換えに係る税金の軽減、また被災地に進出するこれは企業の法人税の免除といったこと、つまり所得税の範囲を超えて、また企業に対してもそこを支援するところにはきちっと国としても税として手当てをしてきたという、そういった歴史があるわけであります。
 これまで思い起こすだけでも、身近なところ、近いところだけでも、今申し上げたような阪神・淡路大震災ですとか東日本大震災、そして近いところは、先ほどからありますような熊本の地震や鳥取の地震、こうやって本当に大きな災害が相次いでいる今、確かに、例えば必要に応じて特例を作っていくということは大事なわけでありますが、同時に、被災者を一日でも早く、一刻でも早くちゃんと救済していくという立場に立ったときには、ある程度これまでのいわゆる支援を行ってきた経験の蓄積というものがあるはずでありますから、きちっとこれ、ある意味、特例法じゃなくて恒久法でできるところは、あらかじめ災害が起こる前に作っておくということが私はとても重要だというふうに考えるわけですが、この点について、新たな災害支援税制の恒久法、今、一部では、実は政府の方で検討が始まっているということも報道等で漏れ伝わってきているわけでありますが、この意義について是非御説明いただきたいと思います。
#73
○大臣政務官(杉久武君) お答えいたします。
 今委員がお話しになられたとおり、災害を受けられた方に対しましては、現行税制上、所得税や法人税等において、発生した被害に応じて税額を軽減できる等の措置が講じられているところでございます。その上で、個別の災害による被害に対応するためには、その種類や規模、被害状況等を踏まえ、その都度、被災地の声も聞きながらきめ細かく対応していくとの考えから、阪神・淡路大震災や東日本大震災のときには特別な立法を行ったところでございます。
 他方で、委員御指摘のように、一定の災害が生じた場合に、特別な立法がなくても適用ができるよう税制上の措置をあらかじめ手当てしておくことを検討すべきとの意見があることはよく認識をしております。
 こうした御意見も踏まえ、これまで災害ごとに特別な立法で手当てをしてきた税制上の措置について、常設化するにふさわしいものはないかという観点も含め、検討をしてまいりたい、このように考えております。
#74
○平木大作君 是非よろしくお願いいたします。
 いろんな問題が起きたときに、いわゆる特例法でやるのか恒久法でやるのかというのは必ずよくある議論でありまして、一長一短なわけですね。特例法というのは、その災害に応じた形で、一番その現場の状況に応じて、被害の状況に応じて作ることができるわけでありますから、ある意味、恒久法よりもよりかゆいところに手が届く可能性が高いわけでありますが、これ、被災された方にとっては、私が今被害に遭った災害というのはそもそもこの特例法が立法されるのかどうかということも分からないまま待たなければいけないということが当然あるわけでありまして、そういう意味ではこれ必要に応じて特例法というのはしっかりやっていくべきだというふうに思っています。
 その上で、今御答弁にもいただきましたけれども、やっぱりこれまでの蓄積はきちっと生かして、ある程度、税としてできるところとできないところって見えてきているんじゃないかなと私は思いますので、恒久法についてはこれ早急に検討していただきたい。起こる前にきちっと法制度としてつくって、そして皆さんに知っていただくということがどれだけ安心につながるかということかと思いますので、是非早急な検討をよろしくお願いいたしたいというふうに思っております。
 それでは、被災現場でいただいた声も含めて、少し具体的な質問に移ってまいりたいというふうに思います。
 北海道をお伺いしたときに、意見交換様々させていただいて、芽室町で十勝管内の皆様に集まっていただいて様々な御意見をいただいた。本当に今日この委員会で紹介し切れないぐらいたくさんの声をいただいたわけでありますが、その中でいただいた声の一つ、ちょっと御紹介したいんですけれども、それは、雨量観測体制の強化をきちっとやっていただきたいという声をいただきました。そうなんですね。先ほども質問ございましたけれども、北海道は余り台風被害のイメージがないというところで、まさか三つも直撃するというそもそも想定をしていなかったというわけであります。
 今、実はこれは北海道だけでなくて、やはりもう日本全国で、これまでのそもそも災害に対する経験則自体が余り生きなくなってきているというか、もうこの時期に台風なんて来ないだろうと思っていたところに今まで以上の大きさの台風が、強さの台風がやっぱり来てしまう、こんなことが実際に起きたわけであります。
 そこで、じゃ、雨量観測体制、どうやってきちっと強化していくのかという点なわけでありますけれども、これについて、従来から実は国土交通省の方で様々な取組をしていただいております。今日、委員の皆様のところにはお手元に資料も簡単に配付をさせていただいておりますが、従来からのレーダーが、いわゆるCバンドレーダーというのがあるんですね。これを高性能化したものと、あわせて、最新式のものがXバンドMPレーダーというんですけれども、これをうまく組み合わせて高性能レーダー雨量計ネットワーク、通称XRAINというそうなんですけれども、これを今各地で整備を進めていただいているわけであります。
 この表を見ていただいて分かるように、徐々にちょっと今対象エリアが拡大してきているというところにありまして、まずこれ御説明いただきたいんですが、このXRAINの対象エリアを拡大することで実際どのような防災活動が可能になるのか、これも含めて分かりやすく御説明いただきたいと思います。
#75
○政府参考人(山田邦博君) お答えいたします。
 これまで国土交通省におきまして、Cバンドレーダー雨量計で全国の雨量を面的に観測をしてきておるわけでございます。一方、平成二十年に兵庫県の都賀川におきまして発生いたしました、十分間で一・三メートルも水位が上昇すると、このことによりまして五名の方がお亡くなりになりました。そういう水難事故等を踏まえまして、近年増加します集中豪雨ですとかあるいは局地的な大雨を捉えるために、平成二十二年から高性能なレーダー雨量計のネットワークでございますXRAIN、この整備を進めて観測範囲の拡大を図っているところでございます。
 XRAINを整備することによりまして、従来にも増して、近年増加いたします集中豪雨あるいは局地的な大雨による水害や土砂災害等に対しまして、一つは水門等の河川管理施設の適切な操作、あるいは水防団員や消防団員が実施いたします水防活動ですとかあるいは住民の避難行動のきっかけとなる情報提供等を的確かつ迅速に実施するための重要な情報をできるようになると、こういうふうに考えているところでございます。
#76
○平木大作君 今御答弁の中でさらっと、例えば十分間でみたいなお話もいただいたわけでありますが、なかなか、私たちもふだんこういったもので自分たちで日々モニターしているわけじゃないので、CバンドとXバンドの違いと言われてもぴんとこない。そのメッシュが二百五十メートル間隔なのか一キロ単位なのかということで言われても、いまいちぴんとこないわけでありますが、これ、極めて実は、昨今、本当に各地で被害、猛威を振るっておりますこのゲリラ豪雨みたいなことを考えたときに、二百五十メートルですと、大体自分の家から周りを見渡せる、ああ、あそこら辺までだなということがやっぱり分かってくる。これが一キロのメッシュになってしまうと、隣町の話なのかなみたいなことになって、やっぱりなかなか実感につながらない。あるいは、今の御説明の中にもありましたけれども、十分前には全く予想が付かなかったような、ある意味十分間で変化が起きてしまうというわけでありまして、この情報の更新の頻度が何分間隔なのかということが今本当に問われているわけですね。
 そういう意味では、二百五十メートルなのか一キロなのかなんて大した差じゃないということでは実はなくて、このXRAINを拡充していただくということがどれだけ実は今御紹介いただいたような例えば水防活動ですとかあるいは避難のための情報提供において、まさにあのとき、五分前に、十分前にあの状況を聞いていればあの命が救えたのになというようなことに実際につながってくるわけでありまして、これ極めてやっぱり実は大きなことなんだろうなというふうに思っているわけであります。
 先ほども少し配付資料に目を通していただきましたが、これ見ていただくと、カラーで今日配らせていただきました、青色で囲っていたところが実は本年の六月までということでありまして、大分実はいろんなところがまだ抜けているなという絵でありました。
 これ、見ていただくと分かるんですが、例えばこれ、本州の中でもなぜか物すごく変な形で長野県だけすぽっと抜けていたりするんですね。私も、本当行くたびに、何とかこの長野にXバンド入れてよという声いただいて、度重ねてこれ要望させていただいていたんですけれども、なかなか、予算の関係もあったんでしょうか、動かなかったんですけれども、これ政府に頑張っていただいて、七月に実際にエリアとしてカバーしていただいた。見ていただいて分かるように、本州についてはおおむね、ちょっと青森県の一部はまだ残っていたりしますけれども、おおむねこれで全域がカバーできたというわけであります。
 ところが、一方で、我々が先日視察をさせていただきました北海道の十勝管内見ていただくと、やっぱりここ全然まだ実はカバーされていないということでありまして、まさにこれこそがこの雨量の観測体制をきちっと強化していただきたいという声そのものなわけであります。
 先ほど申し上げましたように、多分このXバンド、配備を進めていく中においては、これまでの経験則からあそこは雨が多いからとか台風銀座だからとか、そういうところである意味優先順位付けてこれまで整備を進めてきたんだと思います。このやり方自体は決して間違いじゃないんですけれども、同時に、もうここまで来たらやっぱりきちっと、これ日本全域を一刻も早くカバーしていただけるような、そういう手当てが必要じゃないか。この北海道十勝含め、是非これ早急に整備していただきたいんですが、この点について政府のお考えをお伺いしたいと思います。
#77
○政府参考人(山田邦博君) お答えいたします。ありがとうございます。
 今委員御指摘のとおり、XRAIN、これは高分解能二百五十メーター、観測間隔一分間という、こういう精度を持っておりまして、集中豪雨ですとか局地的な大雨を的確に把握できる高性能なレーダー雨量計ネットワークでございます。
 現在は、従来のCバンド雨量計の更新に合わせまして、このレーダーの高性能化によりまして順次観測範囲を拡大しているところでございますので、御指摘の北海道の十勝管内におきましては、現時点でこの地域をカバーするレーダー雨量計の高性能化ができていないため、XRAINの観測範囲には含まれていないという状況でございます。
 今後、できるだけ早く、早期に観測できるように努めてまいりたいと考えておりますが、ただ、その中で、今回被害のありました札内川を中心といたしました十勝管内につきましては、平成二十八年の台風被害に鑑みまして、XRAINに準ずる情報、これを平成二十九年度のできるだけ早い時期に提供しようと現在準備を進めているところでございます。
 具体的に申し上げますと、帯広市から約二百六十キロメートル離れましたCバンドレーダーの雨量計をこれ更新をいたしまして、降雨の量的な観測精度は本来のXRAINよりは劣るんでございますが、高性能、高分解能、高頻度でございますけれども、こういうデータの配信によります雨域の分布ですとかあるいは移動状況が分かるような情報を提供できる予定でございます。
 引き続き、北海道地域を含む全国をカバーできるようレーダー雨量計の高性能化を促進いたしまして、更なる観測範囲の拡大と精度の向上を図っていきたいと考えているところでございます。
#78
○平木大作君 是非よろしくお願いいたします。
 次の質問に移りたいんですけれども、もう一つ、現地でいろいろ視察させていただいた中の事例を御紹介させていただくと、先ほども少し質問の中にもありましたけれども、これもやはり芽室でありましたが、出荷契約していた缶詰工場、日本缶詰の工場が被災してしまったために、結果としてこの周辺のトウモロコシ農家が収穫しても出荷できない、こういう事態に陥ってしまっていたわけであります。
 通常、こういったいわゆる事態において生産者を守るためにあるのが農業災害補償制度でありまして、いわゆる農業共済なわけでありますが、ちょっと今回はいわゆる特殊な事例だなということでお伺いしてきたわけです。出荷先の缶詰工場が操業を停止したと、ここを原因としてこの農業共済で補償できるのかということを声としていただいていたわけであります。
 通常は、この地域で取れるスイートコーンというのは、これ農業共済の対象物でありますから補償の対象になるはずなんですが、この場合、今回の十勝の芽室町の辺りのこの農業被害、我々が見てきたものについてはこれ共済の対象になるのかどうか、お伺いしたいと思います。
#79
○政府参考人(橋本次郎君) お答えいたします。
 農業災害補償制度でございますけれども、自然災害等によります農作物の減収を補償するものということでございまして、圃場で被害を受けていないスイートコーンについて、工場が被災したことを理由として補償対象とするということは困難でございます。
 一方で、先般の台風の強風等によりまして、相当面積が圃場で倒伏いたして品質が低下する等の被害を受けておりますところ、そもそも、畑作物共済のスイートコーンの損害評価方式としては、工場に出荷できる品位を満たさないものは減収として評価して共済金を支払うということとされております。
 実際、当該工場の所在地の十勝地域でございますけれども、共済の加入率が八割超と高く、そして、台風が襲来するまでに約二割が工場に出荷済みでございましたけれども、未収穫面積のうちの七割から八割は工場に出荷できる品位を満たさないということで共済金の支払対象になる見込みということでございます。
#80
○平木大作君 今回の場合、御相談いただいた段階ではなかなか分からなかったところなわけでありますが、結果として、本当にこれは結果としてなわけでありますけれども、トウモロコシ畑自体が、未収穫の部分の七、八割が、畑そのものが台風で被害を受けていたという形で認定がされたということでありまして、補償の対象になったと。ある意味、何とかこれで生産者の方たちももう一回前を向いて取り組める、営農再開できるんじゃないかなというふうに、私も本当にほっと胸をなで下ろしているわけであります。
 しかし、この元の論点に戻りますと、結局のところ、これ、あくまでも今回の事象のように、出荷することが決まっていた工場、ここの、ある意味、を理由として農業被害に対する補償というのはやっぱりできないんだということでありまして、ここをやっぱりこれから何とか検討していかなきゃいけないんだろうというふうに思っております。
 そこで、最後の問いなわけですが、実際に従来の農業共済制度ではなかなかカバーすることができなかった、例えば今のような価格低下ですね、工場の方でもう引き受けできませんからといって当初予定していた価格で出荷できなくなってしまった。こんなときに、きちっとこれもある意味補償の対象にしていこうということで、今、収入保険制度ということを政府としても制度設計含めて最終段階にあるのかなというふうに考えております。
 まだこれ、当然いろいろ調査中ということであります。制度設計をいろいろ試行錯誤しているさなかだということは重々承知なわけでありますが、現時点で、大体こういう制度かなという、見えている段階でのもので結構なんですけれども、例えば今収入保険制度があったとすれば、今回のようなトウモロコシ農家の被害、工場が被災したことに起因するようなものについても、価格低下についても補償の対象になるかどうか、現時点での検討状況を教えていただけたらと思います。
#81
○政府参考人(橋本次郎君) お答えいたします。
 収入保険制度につきましては、平成二十六年度から実施しております事業化調査における仮スキームにおきましては、自然災害による収量減少に加えて、価格低下など農業者の経営努力では避けられない収入減少を補償対象としているところでございます。
 本制度につきましては、こういった補償の対象要因も含めまして、現在、総合的なTPP関連政策大綱における検討継続十二項目の一つとして政府・与党において制度の基本的な仕組みの検討を進めているところでありまして、こうした検討を着実に進めてまいりたいと考えているところでございます。
#82
○平木大作君 収入保険制度については、我が党としても長年にわたって訴えてきて、ようやく少し姿が見えてきたのかなと、今本当に精緻な検討を政府でしていただいているという認識をしております。
 農業者の力をしっかり高めていく、生産力の向上を図っていくという中において、一つのやっぱり今方向性というのは明確に、できたものをすぐそのまま、じゃ市場で売ってくださいといって出してしまうということじゃなく、なるべく、丹精込めていいものができたら、それはきちんとした高い価格で買っていただけるようなところ、契約相手を見付けて、そことしっかり価格も結んだ上で作っていく、マーケット・インの作り方だということを、これ国としても、今農水省としても推し進めていただいているわけでありまして、ある意味、今努力して挑戦している先進的な農家ほどこういう形で、実は販売価格も含めて自分で個々の契約先を見付けながら取り組んでいるというわけでありまして、こういう方たちが対象にならない収入保険だとやっぱり余り意味がないのかなというふうに思うわけであります。
 是非ともこれ、我が党としてもきちっとこれからも声を上げていきたいというふうに思っておりますが、こういった点、是非考慮しながら今後の制度設計も進めていただきたい。お願いをいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
#83
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。
 本日はTPPの参考人招致があっておりまして、その関係で私ども少数会派に大変御理解をいただいてこのように順番を入れ替えていただきましたことを心よりお礼を申し上げます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 私は、これまでこの災害特で災害弱者の皆様方の政策を中心に取り上げてまいりました。今日は、特にその母子というところ、そして高齢者、障害者について議論させていただきたいと思っております。
 まず、熊本、大分地域の大震災がございました。あの震災の中で、やっぱり母子というものの在り方が大変問題になった場面が幾つかございました。私もテレビを見ておりまして、子供の声がうるさいからと車中泊をしていらっしゃるような御夫婦がいらっしゃったり、そして子供たちも遊び回る場がないというところで膝を抱えて避難所でゲームをしている姿を私はとても心が痛んで見ておりました。
 そういう中で、母子福祉避難所というものが実は稼働していたということが確認をされております。母子福祉避難所、幾つ稼働し、そしてどのような機能を果たしていたと内閣府の方は捉えているのか、統括官、まずは教えていただけますでしょうか。
#84
○政府参考人(加藤久喜君) お答えいたします。
 妊産婦や乳幼児など一般の避難所では生活に支障が想定される方々に対しては福祉避難所を設置し、特別な配慮をする必要があるというふうに考えております。
 熊本地震において設置された県内の数字は判明してございませんが、熊本市に聞き取りを行いましたところ、母子専用の避難所が一か所、それから養護施設等の個室を利用して受入れを行った施設が七か所あったとのことでございます。また、こうした施設のほかにも、一般の避難所内に授乳室や母子専用スペースを設けたり、二次避難所としてホテルや旅館を提供することで母子への配慮を行ってきたというふうに承知をしてございます。
 今回開設された母子専用の避難所は、熊本県の助産師会の協力で開設をしておりまして、専門に相談できる体制が整ったことで、災害により妊産婦や乳幼児を抱えて不安な生活を余儀なくされる被災者の方々にとって安心できる拠点になったというふうに考えております。
#85
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 私もいろいろ調べてみました。そういたしましたら、私的避難所として、やまなみこども園、そして、さくらんぼ保育園というところが、今統括官がおっしゃっていただいた以外に開設されていたことが分かってまいりました。
 子供たちなんです。遊び場がなければなりません。おもちゃがなければいけません。そして、そういった保育園には調理室もあって、様々な調理をする器具も既に備わっております。自然発生的にそういうところに子供たちが集まり、お母様方が集まって、避難所となっていった。どうも、こちらに関係した皆様方にお話を伺ってみますと、そういうところのお子さん方というのは震災後も普通に生活をしていらっしゃる。これから私ども、大変難しい問題を取り上げなければなりませんけれども、子供たちの心の問題もございました。その心の問題はということで、やはり自然発生的に生まれていったこのような母子避難所というものをこれからしっかりと大切に私ども受け止めていかなければならないと考えております。
 このような、本当に避難所を設置する、そして、そこの中に例えばお母様方が逃げ込めるような壁を作った場所をつくる、そういうふうな規定がされていることも私理解しておりますけれども、やはり子供たちには子供たち、妊産婦さんには妊産婦さんに合った環境というものを提供していかなければ、そのワンスペースだけで済むわけではないということが、私はこの熊本の学びとして得たんだと思っております。
 大臣、いかがでいらっしゃいましょうか。このようなことをもう少し一歩、二歩、政府の方でも認識を進め、そして発展的に捉えていただきたいんですけれども、お願い申し上げます。
#86
○国務大臣(松本純君) 妊産婦や乳幼児の方々は避難生活を送る中で健康を損なうおそれが特に大きく、不安もより強く感じられるものと思います。今般の熊本地震に際しましても、報道等によりますと、子供が泣いたら迷惑になる、感染症が怖いなどの理由から一般の避難所に入ることをためらう状況もあったと聞いております。
 このような方々への配慮としては、専用の避難所やスペースを確保するということだけではなく、御指摘のとおり、助産師会やその他の専門性のある民間団体などと連携が不可欠であり、平時から協力体制を整えることが重要だと考えます。
 現在、熊本地震に関する避難所運営上の課題や改善等について、発災後に支援に当たった全国の自治体職員やNPO団体などに対してアンケート調査を実施しているところでございます。この結果を取りまとめるに当たっては、先ほど申し上げた観点からも課題や事例を整理をし、母子への配慮の重要性を地方自治体に周知する際に活用していくこととしていきたいと思います。
#87
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 そのようなところでも潤沢な食料などが必要となってまいりますし、やっぱり粉ミルクであったりおむつであったり、様々なものの手当てをお願いしたいと思っております。
 先ほども申しましたけれども、子供の心というものが一回壊れてしまいますと、その生育期間の中で様々な問題が発生してきます。皆様方のお手元に資料を配らせていただいております。資料一、資料二、これが熊本県、熊本市が小中学生に行ったアンケートでございます。この結果は大変問題となりまして、新聞紙面もにぎわせましたことは先生方の御記憶にも新しいことかと思います。
 このようなアンケート結果、これからどのような施策に生かしていくのかと私は大変興味がございます。まずは文科省から、この結果について教えていただいてもよろしゅうございますか。
#88
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 熊本県教育委員会においては、五月に、子供が示す心身のサインを見逃さないよう、先ほど委員から御紹介のあったこのチェックリストを用いまして、いらいらするや、つらかったことを思い出すなどの心の症状のみならず、眠れない、胸がどきどきするなどの身体症状について二十項目に整理した質問書を活用し、各学校ごとに専門家による心のケアが必要な児童生徒数を把握するために調査を行ったものと承知しております。また、熊本市教育委員会においても、五月に県と同様の調査を行ったと承知をしております。
 専門家によります心のケアの必要な児童生徒の判断におきましては、この調査結果に加えまして、日常の健康観察結果などを基に判断を行ったと聞いておりますが、まず、県が五月に実施したこの結果を踏まえた専門家による心のケアが必要とされた児童生徒の数ですけれども、熊本市を除く熊本県内の学校では、市町村立小中学校で千四百五十六人、県立中学校、高等学校で六百三十七人、特別支援学校で四十一人でございました。また、熊本市立の小中学校においては二千百四十三人でございまして、県内全体では心のケアが必要とされた児童生徒は約四千三百人、全体の二・四%に上るという結果でございます。
 以上でございます。
#89
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 四千名以上の子供たちが一つの地震でこれだけ心を病んでしまうということは、私ども大人としてしっかりこれを受け止めなければならないと思いますが、大臣、この施策をどのように今後生かしていかれるおつもりなのか、教えていただけますでしょうか。
#90
○国務大臣(松本純君) 熊本地震の被災地においては、仮設住宅が全て完成し、避難所も解消されたわけでございますが、被災者の皆様は半年以上にわたり避難所での不自由な生活を余儀なくされたところでございます。また、今後も当面仮設住宅における不慣れな暮らしが続くことが想定され、被災者、とりわけ小中学生の心と体の健康を維持することが重要な課題であると認識をしております。
 このような中で、熊本県及び熊本市から今回のこのアンケートの結果も踏まえた要望があったことから、文部科学省におきましては、今年度、緊急的にスクールカウンセラーを配置するための経費について全額国庫負担としたものと承知をしておりますが、今後とも、皆様が元の生活に戻っていただける日までその気持ちに寄り添い、小中学生を始めとする被災者の心身のケアに政府一体となって取り組んでまいりたいと存じます。
#91
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 阪神・淡路もそうです。東日本大震災も、いまだに子供たちの心のケアを継続的に続けてくださっています。熊本も是非お願いしたいと思っております。
 ところで、今回の台風十号、入居者九名が死亡するという大変悲惨な高齢者グループホームの楽ん楽んの事件が起こってまいりました。
 そこで、坂口審議官、教えていただきたいんですけれども、全国のグループホームのやっぱり在り方、様々な施策を講じてくださったと私は信じておりますけれども、厚労省、どのような対策ですか、簡潔にお願いいたします。
#92
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 今ございましたように、今年の台風十号で多数の方が亡くなられるという痛ましい事態がございました。これを踏まえまして、厚生労働省としまして、認知症高齢者グループホームや障害者支援施設等の社会福祉施設の早期避難体制につきまして、非常災害対策計画の策定状況とかあるいは避難訓練の実施状況について再点検をし、そして改善すべき点については速やかに改善するように都道府県等に指導、助言を依頼するという通知を九月に発出いたしまして、遅くとも年内までには対応していただくようにお願いをしたところでございます。こうした取組を通じてしっかり対応してまいりたいと考えております。
#93
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 その通知を皆様方にもお配りをいたしております。資料三、資料四でございます。これは、施設に調査をし、そして施設に対して何とかしてくれよということでございますよね。
 審議官、車椅子を持って階段を上がるのに何人必要か御存じでいらっしゃいますか。大人が乗って、車椅子を支えながら階段を上るのに、少なくとも三人は必要です。今回のこういう施設でそれだけの人員がいたでしょうかということです。施設だけでこういう対策を行ってくださいという、このような通知を出されたとしても全く意味がありません。地域の皆様方がいかにそこの施設というものをふだんから知って、そしてどのような対策を講じなければ我々として恥ずかしいのか。やはり地域包括ケアのようなものとしっかりタッグを組みながらやっていかなければ、ただただ避難計画がある、防災計画の中で避難路が確保されている、そんなことでは助からないんです。
 ですから、私、この資料五にも付けております地域包括ケアシステム、この中に防災という言葉が一切ございません。そういう概念をしっかりこの際打ち立てて、厚労省だ内閣府だとやっておらずに、高齢者であったり災害弱者の皆様方を助けるためにはどういうシステムを組んでいかなきゃいけないのかという大局的な視点に立って対策を打っていただきたいと思いますけれども、松本大臣、そして今日は堀内政務官にも来ていただいていますので、御意見をまずいただけますでしょうか。
#94
○国務大臣(松本純君) 災害対策におきましては、行政による公助のみならず、地域の住民などの自助、共助の精神に基づく防災活動が極めて重要であると認識をしております。
 このため、防災基本計画におきましては、個々人の自覚に根差した自助、身近な地域コミュニティー等による共助の必要性について記載するとともに、地域住民の力を生かして、より地域の防災力を高められるよう、地区防災計画制度の普及等の支援に取り組んでいるところでございます。
 また、現在、内閣府におきましては、平成二十八年台風第十号による水害を踏まえて設置いたしました避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドラインに関する検討会におきまして、要配慮者利用施設の災害計画や避難計画を実効的にするための仕組みや、在宅の要配慮者の避難行動を支援するために平時からの自治会等との連携した仕組みをつくることや、訓練を通じた検証の必要性などについて議論が行われているところでございます。
 内閣府といたしましては、これらの議論を踏まえ、年内を目途に議論を取りまとめ、避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドラインを改定することなどにより避難の実効性を確保し、知的障害者を始めとする支援を要する方々の避難が円滑に進むような取組を推進していく所存でございます。
#95
○大臣政務官(堀内詔子君) 委員御指摘のとおり、障害者支援施設等の社会福祉施設が被災した場合における入所者の方々の避難につきましては、日頃から地域で支援していただく体制を構築していくことが大切だと思っております。そのため、地域と一体となった開かれた施設となるよう、日頃から施設が地域の皆様方と交流して、ボランティア、そして地域の方々、関係各機関、団体などとお互い同士の顔が見える関係づくりをしていくことが大切だと思っております。
 こうしたいわゆる地域に開かれた施設であるべきとの方針は、さきの相模原市の障害者支援施設における事件の検証チームにおいても確認されているところであります。さらに、検証チームでは、防犯対策を進めるときには、災害発生時の避難にその防犯した設備自身が今度は支障になってしまわないようにといった、そういったことについても気を付けながら、防犯と防災を一体として考えた上で地域に開かれた施設とするべきとの意見も出されているところであります。
 また、高齢者福祉の分野では、自治体の計画の中で地域包括ケアシステムの構築に関連して、地域の共助による避難支援体制の整備をうたうものであると承知しております。
 これから厚生労働省のみでなく、内閣府など関係機関とよく連携して対策を進めてまいる所存でございます。
#96
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
#97
○室井邦彦君 維新の室井邦彦です。
 早速質問に入りますが、我が日本維新の会、このような法案を十一月の二日に国会の方に提出をさせていただきました。お目通しをいただければ幸いであります。難しい法案ではございません。当たり前のことを行われている中で法的にきちっと確立をすべきじゃないのかなというのが基本的な考え方でありまして、今各先生方からいろいろと御意見がありました。私は阪神・淡路大震災の被災者であります。あのような、いつも同じことを申し上げておるわけでありますけれども、阪神高速道路のあのすごい、支柱が十何本も折れるという、自然の力というのは計り知れないすごいものがあり、それはそれでまあ済みました。
   〔委員長退席、理事平木大作君着席〕
 しかし、間を置きながら大きな震災が起きているということ、これはある意味幸いをしておりまして、同時に、火山は噴火する、活断層が移動するとか台風が来るとかなってくると、これ当たり前のように行われている被災の自治体から国や県に要請を求める、そういうときに、同じような形の自然災害大国と言われている日本でありますから、こういうことを、当たり前のことを法案化してしっかりと認識をしていただくというようなことであります。
 この法案について、大臣、御所見をお聞きをしたいというふうに思います。
#98
○国務大臣(松本純君) 災害からの復旧復興を迅速かつ的確に進めるためには、被災自治体の要望をお聞きしながら対応することが重要であると認識をしております。今年発生した熊本地震や台風、鳥取県中部を震源とする地震などを始め、これまでも災害対応に当たっては、被災自治体の要望をよくお聞きしながらできることは全て行うとの方針で復旧復興に政府一丸となって取り組んでいるところでございます。
 ただいまの議員立法に対しましては、政府がコメントをすることは差し控えるべきと考えますが、いずれにいたしましても、今後とも、災害からの復旧復興を進めるに当たっては、被災自治体から具体的な要望をよくお伺いしながら、きめ細やかに、かつスピード感を持って対応してまいりたいと存じます。
#99
○室井邦彦君 大臣、答弁いただきました。そういう御答弁ということも分かっておりましたが。
 くどいようでありますけれども、私も、熊本地震のときに、四月十四日に入りました。まさか前震と本震があるなんて想像もしていなかったわけですね。もう想定外のことがこれからどんどん起きてくると。冷静に、被災地から要望が来る、それに対して、再三、被災地はやっぱり慌てます、なかなか要望しているのに返答が来ないとかというような焦りがあったり、現場の町長さん、市長さんからそのようなこともよく聞くわけでありますから。今申し上げたように、台風が来て、洪水が収まって、次は地震が来て、それで地震が終わって、また、活火山が百十ほど活動しておりますけれども、活動すると。順番によく来るわけでも、震災が起きるわけでもないもので、そういうときに自治体も国も被災地も想定外のことが起きるということをひとつ頭に入れていただいて、しっかりと御検討と対応を更にお願いをしておきたいと思います。
 続きまして、次の質問に入りますが、それぞれ担当の、国土交通省にいたしましてもいろいろと対応を考えていただいているようでありますが、やはりこの瓦れきの処理について、阪神・淡路大震災のときには、ダンプカーが入るのに通行許可書というのを作りまして、その通行許可書のないダンプは入れないというような、当初、道路が、入ることはできない、寸断されておりますから。ただ、だんだんだんだん悪質な業者が増えてきまして、それをコピーしてあたかも警察からもらったようにして、解体業者とかもどんどん入ってくると。もう一旦そういう動きになると止められない。そういうことも実際私も経験しておりますし、そのとき、警察常任委員長を県議会議員でしておりましたから、もう大変なことが起きているわけですね。
 そんなことで、この廃棄物処理、今回の熊本の場合は百九十五万トンで、処理期間が二年間という、二〇一八年の五月に完了を目指すということでそれぞれ国に要望し、国の方も三百四十億円の瓦れき処理の予算を確保していただいておると。
 しかしながら、この二年間の間にこの計算どおりにはなかなか事は進まないというのは、これはもう常識でありまして、そういう中で、いろいろと国の方は、初期対応とか中期対応という、いろいろと研究を、また今までの積み重ねでいろいろとその対応をしていただいているようであります。
 まだ正式にそのことを発表というか、そういう対応を皆さん方に伝えておられないようでありますから、この機会に、安心、安全、我々が納得できるように、皆さん方が検討されたことを少しこの場で御発表いただければ有り難いというふうに思います。
#100
○政府参考人(室石泰弘君) 熊本地震によって熊本県で発生する災害廃棄物につきましては、委員御指摘のとおり百九十五万トンに上るものと推計しておりまして、平常時に熊本県で排出される一般廃棄物の約三・五年分でございます。この膨大な量の災害廃棄物を迅速かつ適切に処理するために処理先の確保が非常に重要でございます。熊本県や市町村におきましては、県内の産業廃棄物処理業者やバイオマス発電事業者と連携いたしまして処理体制の構築を進めておるところでございます。
 さらに、環境省におきましては、木くずの県外自治体での再生利用やあるいは瓦の県外セメント工場での再生利用など、広域的な処理の調整を行う支援をしております。
 引き続き、災害廃棄物の処理が迅速かつ適正に進むよう、熊本県や市町村を最大限支援してまいる所存でございます。
   〔理事平木大作君退席、委員長着席〕
#101
○室井邦彦君 時間がありませんので、ひとつ、計画どおりにはなかなか進まないということで、行政の方にも被災地の方からの対応を十分に協力また取っていただきたい、このように願っておきます。
 続きまして、この熊本地震が起きたときにNHKの報道で、政府は九十万食用意をして対応したと。私は感激して、テレビを見ながら拍手を送りたいなというぐらいの思いでありました。この対応はすごいな、九十万食というふうに思ったわけでありますけれども、そこまではプッシュ型として良かったわけでありますけれども、今度、現場の方になりますと、それに対応し切れないというようなことが非常に起きました。私も、今申し上げたように十四日に入りましたので、そのときにはそういうものは発生しておりませんでしたが、その後何回か入ったときに、品物が山積みにされていてもそれを整理する人がいないとか、また物資を運び込むところが半壊しておるとか、本当にいろんなことが起きておりました。
 単なるプッシュ型で、これでいいというわけにはいきません。そういうところで、このプッシュ支援型の体制にいろんな課題が残ったはずであります。それについて政府として、担当行政としてどう対応しようとして、新たにいろんな名案、アイデアが出ておると思いますが、ひとつお考えの対応をお聞かせを願いたい。
#102
○政府参考人(加藤久喜君) お答えいたします。
 今般の熊本地震では、被災地域が拡大したことにより備蓄物資が不足する状況が生じたことから、今先生からもございました、国では応急的な措置として、被災自治体からの具体的な要請を待たずに必要と見込まれる物資を調達、発送する取組を東日本大震災以降初めて実施をいたしました。こうした物資が各避難所まで迅速、確実に届くことが重要であることから、被災自治体及び政府が一体となって、物流事業者や自衛隊とも連携しながら物資供給に全力を尽くしたところでございます。
 しかしながら、一方、被災自治体の物資拠点から各避難所への仕分作業、あるいは道路寸断による交通渋滞、これがボトルネックとなったものと認識をしてございます。
 このため、民間物流事業者の物流センターを含めた物資拠点施設の選定やその運営方法、それから民間物流事業者や自衛隊などと連携した避難所までの配送方法、国、地方自治体間での物資供給情報の管理などの点についてしっかり検証いたしまして、その教訓を生かして、今後とも、災害発生時の物資の確保、提供について万全を期してまいりたいというふうに考えております。
#103
○室井邦彦君 是非、同じ轍を踏まないように、最大、この集積所への物資の過剰供給によって輸送のトラックが五時間も六時間も待機待ちをしていたという、非常に迅速に行動しなくちゃいけないときに五時間も六時間も待機しておるという、理解のできないというか、やむを得ないことかも分からないですが、ひとつよろしく教訓を生かして対応していただきたいと、このように願います。
 三十一分まででありますので最後の質問でありますが、先ほども、そのだ先生の質問だったかな、地震の発生予測、これ、それぞれ国土交通省、気象庁とか海上保安庁とか、あらゆるところで技術力を発揮し、あらゆる測量計を火山の近くにも配置しながらやっておられると。しかし、一番の我々がやはり期待するのは、発生予測ということが、これは火山大国、自然災害大国として各世界から比べましても日本の国の技術力とかそういうものは勝っておるとは思っておりますが、しかしながら、自然の対応で、相手でありますから、なかなかその発生予測までは、技術的にもまだそういうところまで到達していないと。
 そういう点で、私は、この組織の在り方と、予算をどのくらいいわゆる観測網に対して、発生予測のこれからの研究に対しましても、どのくらい国は予算を取り、対応されておるのかなと。そういうところが非常に今後大切なことではないのかなというふうに個人的に感じております。
 通告以外のことも質問しておるかも分かりませんが、どうか時間内でひとつお知らせいただければ有り難く思います。
#104
○副大臣(松本洋平君) 現在、政府におきましては、特に切迫性が指摘をされております南海トラフ地震を対象といたしまして、地震発生予測の現状を踏まえた地震防災対応の在り方につきまして、中央防災会議の下にワーキンググループを設置して検討を進めさせていただいております。
 これまでの検討では、地震の発生場所、発生時期、地震の規模を確度高く予測することは困難であるとされておりますが、一方で、不確実性を伴うものの、大規模地震が発生する可能性が相対的に高まっていることは評価できるとも指摘をされておりまして、現在の科学的知見からどのような評価が可能かを整理し、必要な防災対策を検討することとしております。
 この検討では、観測網の整備強化や調査研究の在り方につきましても整理することとしております。この結果を踏まえまして、今後、関係機関とも連携をしつつ、地震発生予測の精度向上に向けた観測体制の整備や調査研究の推進に取り組んでまいります。
 以上です。
#105
○室井邦彦君 期待をしております。是非よろしくお願いいたします。
 終わります。
    ─────────────
#106
○委員長(若松謙維君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、武田良介君が委員を辞任され、その補欠として紙智子君が選任されました。
    ─────────────
#107
○木戸口英司君 希望の会(自由・社民)、自由党の木戸口英司です。
 台風第十号についてお聞きいたします。
 台風第十号は岩手県や北海道を中心に記録的な大雨をもたらし、甚大な被害を発生させています。岩手県においては東日本大震災からの復興途上での更なる被災であり、台風第十号による岩手県全体の被害総額は千四百四十億円を超えると試算されています。被害が全町に及んだ岩泉町では、同町の本年度予算の四倍を超える被害額が試算されています。被災者等の生活再建支援、被災地の早期復旧を図るため手厚い支援策が必要と考えております。
 それで、何点かお聞きしたいと思います。被災事業者等の経営再建に向けた支援についてであります。
 商工関係被害は、岩手県久慈市六十五億円、宮古市百二十七億円、岩泉町では四十三億円と非常に大きな額となっております。これまで国では手厚い金融支援等の対策を行っていただいておりますけれども、多重債務等の問題もあり、思うように再建が進まない状況となっております。
 施設設備の被災や取引先の被災により事業再建に時間を要する又は再開見通しが立たない事業者、大規模な被害を受けた中心商店街などに対する支援策として、国からは小規模事業者持続化補助金、これを災害対応として拡充すること等が打ち出されておりますが、小規模事業者に対する支援策の一層の拡充、これに加えて、地域経済や雇用に与える影響が大きな事業所も多数被災していることから支援策が必要と考えておりますが、所見をお伺いいたします。
#108
○政府参考人(高島竜祐君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、台風十号によって岩手県及び北海道において中小企業事業者にも大きな被害が出たものと承知をしております。
 台風十号等によって被災をされました岩手県や北海道の中小企業・小規模事業者向けには、発災直後より、これも委員のお話にございましたけれども、相談窓口の設置でありますとか資金繰り面での支援、これを実施をしてきたところであります。特に被害の大きかった岩手県、北海道の四市町につきましては激甚法上のいわゆる局激指定というものも行いまして、資金繰り面での支援の拡充などをやってきたところでございます。
 先般、私ども経済産業省の松村経済産業副大臣及び井原経済産業大臣政務官が現地をお訪ねしまして、実態の把握やニーズの具体的内容を伺ったところでございます。これを受けまして、今回の台風十号による被害は、昨年度の関東・東北豪雨、これもいわゆる局激という、局地激甚災害でございましたけれども、これを上回る被害であるということで、これまでの災害対策においてとってきました措置なども勘案をいたしまして、二次補正予算案を中心に、補助上限額の引上げや遡及適用、採択に当たっての加点など、新たに特例的な措置を実施することといたしたところであります。
 具体的な内容につきましては、もうただいま委員から御指摘がありましたとおりでございまして、第一に、小規模事業者持続化補助金の採択に当たっての加点、補助上限額の引上げ、遡及適用でございます。第二に、ものづくり補助金の採択に当たっての加点ということでございまして、この第二番目は小規模事業者に限られない措置でございます。第三番目に、これも委員からお話ございましたけれども、商店街向け補助金の遡及適用等の柔軟な運用という、この三点を措置をいたしております。
 これらの取組と資金繰り支援などを通じまして、引き続き被災地の中小企業・小規模事業者に対して支援をしてまいりたいと考えております。
#109
○木戸口英司君 やはり経済は連鎖でありますので、やはり一気に、そして早期に立ち上がってこないと、これはなかなか町がもたないという状況であります。更なる支援策、よろしくお願いをいたします。
 また、グループ補助金を利用するなどして、これは東日本大震災からの復旧復興ということでありますけれども、またさらに、今回再び被災した事業者が多数存在しております。岩手県でありますけれども、この三市町、先ほど取り上げた三市町でありますが、グループ化補助金の交付を受けた事業者二百九十六者のうち過半数の百五十一事業者が台風十号豪雨の被害に遭っております。これら事業所に対する追加的な助成制度の実施について検討が必要と考えますが、いかがでしょうか。
#110
○政府参考人(高島竜祐君) お答え申し上げます。
 今委員御指摘になられましたとおり、九月三十日時点の岩手県の方で行っていただいた調査におきまして、グループ補助金を交付された二百九十六事業者のうち過半数の百五十一事業者が被害に遭われたということは私どもでも伺っているところでございます。
 今回の台風十号による被害でございますけれども、激甚災害指定の中では局地激甚災害ということでございまして、グループ補助金の要件には該当をいたしませんけれども、昨年の関東・東北豪雨、これも局地激甚災害でございましたが、その被害を上回るものであるということから、これまでの災害対策における措置なども勘案をいたしまして、二次補正予算案を中心にいたしまして、先ほども申し上げましたような三点の措置を新たに特例的に講じることといたしたところでございます。
 これらの三点の取組と資金繰り支援併せまして、引き続き被災地の中小企業・小規模事業者に支援をしてまいりたいと考えております。
#111
○木戸口英司君 やはり二重三重の債務の問題が起こってまいります。ここはいろいろ御配慮をお願いをしたいと思っております。
 それでは、総務省にお聞きしたいと思います。情報通信基盤の早期復旧に対する支援についてであります。
 地域住民への情報伝達という重要なライフラインの一つである情報通信基盤にも大きな被害が生じております。通信事業者による整備が進まない山間部等の条件不利地域において、国の事業を導入して市町村が整備した光ファイバーや共聴組合の保有する地上デジタル放送共聴施設等の情報通信基盤の復旧に係る財政支援制度が現在存在しておりません。
 東日本大震災からの復旧復興については、情報通信基盤に対する支援策は特例的に進められてきました。岩泉町の被害額は約十五億円に上っており、地方自治体や住民が負担するのは困難と言えます。今回のような台風による大雨被害からの復旧についても新たな財政支援策が必要と考えますが、いかがでしょうか。
#112
○政府参考人(巻口英司君) お答えいたします。
 今回の台風十号の被害につきまして、自治体が設置した光ファイバーなどの災害復旧に要する費用に対しましては、一般単独災害復旧事業債などを活用していただくことで実質的な負担は少なくなるものと考えております。
 また、テレビの共同受信施設につきましても、原状をそのまま復旧する以外に、例えば無線の利用などの方法も考えられるところでありまして、適切な復旧方法について検討することにより負担を軽減できる可能性があると考えております。
 総務省としましては、被害状況を踏まえ、具体的な御要望も伺いながら、情報通信基盤の復旧について被災自治体とともに考えてまいりたいと思っております。
#113
○木戸口英司君 やはり、こうして災害に遭いまして、情報通信ということ、本当に大事であります。その不安を解消するためにもやはり早期の復旧が必要だと思います。今お話ありましたとおり、地元自治体としっかりと連携をしていただきながら進めていただくことをお願いをしたいと思います。
 そしてもう一つ、やはり、いろいろ事業が本当に広範多岐にわたり、また被害が非常に大きいということでありますので、財政支援策について総務省にお伺いいたします。
 激甚災害指定となりまして、公共土木施設や農地等の災害復旧事業等に係る国庫補助がかさ上げされております。一方で、被害額が本当に大きくて、被災自治体の財政規模からも災害対策に係る特別交付税の重点配分等の財政支援が必要と考えますが、御所見をお伺いいたします。
#114
○政府参考人(池田憲治君) お答え申し上げます。
 台風十号によります被害によりまして、岩手県内の市町村では公共土木施設を始めといたしまして大きな被害が生じておりまして、応急対策や復旧対策などに相当な財政負担が生じることが見込まれるところでございます。
 総務省といたしましては、被災団体に対して、災害後の当面の様々な対応に係る資金繰りを円滑にするために、本来十一月に定例交付すべき普通交付税の一部を繰り上げまして九月十二日に交付をしたところでございます。
 また、公共土木施設等の復旧事業については、激甚災害の指定によりまして、被害の状況に応じて国庫補助率がかさ上げされることに加えまして、その地方負担分につきましても手厚い地方財政措置を行っているところでございます。
 さらに、補助対象にならない単独の災害復旧事業や応援職員などのソフト事業に対する地方財政措置に加えまして、災害復旧事業費や罹災世帯数等の被害の規模を示す客観的な数値に基づきまして、特別交付税により包括的に財政措置を行うこととしております。
 今後とも、被災団体の実情を丁寧にお伺いしながら、適切に地方交付税や地方債による地方財政措置を講じまして、その財政運営に支障が生じることがないよう対処してまいりたいと考えております。
#115
○木戸口英司君 くれぐれもよろしくお願いいたします。
 それでは、時間もなくなってきましたので、少しはしょりながら聞きたいと思います。
 大規模広域災害発生時及び被災地復興における人的支援について何点かお聞きしたいと思います。ここは大臣にお聞きしたいと思います。
 大規模広域災害の発生時、市町村の庁舎や職員が甚大な被害を受ける事例もあり、限られた人的資源で応急対策から膨大かつ専門性が求められる復旧復興事業に対応すること、これは非常に困難が生じることであります。
 また岩手県の事例になりますけれども、東日本大震災発生から五年九か月がたっております。現在でも、復興に係る職員確保、大変苦労をして取り組んでいるところであります。任期付職員の採用、再任用職員の活用、また他県応援職員、これは非常に有り難いところでありますけれども、この要請を行いながら、しかしマンパワー不足はもう恒常化しております。このマンパワー不足については、熊本県、また台風十号の被害の北海道においてもこれは同様で、その要望が寄せられているところであります。とりわけ土木職員の確保への要望が高いと認識しております。
 災害の発生時から復旧復興にかけてと各種段階においてということが、この人的支援の必要性、それぞれあると思いますけれども、これだけ大規模災害が頻発する中で、防災、災害に対する人材の育成、そして人的支援の総合的な調整機能、これは総務省とも関わることでありますけれども、やはり国として抜本的な対策、しっかりと取り組むべきと考えます。また、国家公務員の派遣ということも様々、今、初期対応ではあるわけでありますけれども、恒常的にまた長期的にも考えていくべきと考えますが、御所見をお伺いしたいと思います。
#116
○国務大臣(松本純君) 災害対策を迅速、円滑に進めるには、国と地方自治体の双方におきまして平素から関係業務に精通した職員を養成し、一たび災害が発生した場合には直ちにこれら職員を被災地に派遣して、国と自治体との適切な役割分担の下、被災自治体が早期に復興に取り組める体制を整えることが重要と認識をしております。
 政府におきましては、平素から、災害対応に関する専門能力を養成するため様々な場面を想定した実践的な訓練を重ねるとともに、防災業務経験者を登録、共有する制度の活用などの取組も実施しております。
 一方、自治体職員につきましても、内閣府におきまして、業務の標準化や研修会などを通じてノウハウを共有し、専門人材の育成を図っているところでございまして、さらに、熊本地震等から得られた教訓を踏まえ、災害発生時に被災地以外の自治体の職員を速やかに派遣し、被災自治体において円滑に受け入れるための方策などについて検討を進めております。
 いずれにいたしましても、防災・減災対策は不断に見直しを行うことが重要であり、今後とも、必要な体制の検討と実践を重ね、万全の体制の確保に努めてまいりたいと存じます。
#117
○木戸口英司君 最後に一言。
 分かりました。しっかりとした取組、また地方自治体に伝わるメッセージとして取り組んでいただくことをお願いしたいと思います。
 総務省の調査では、一般行政職員が二百名未満の市町村が五五%、防災職員がゼロ人の市町村が約三割と言われております。大規模災害発生時には単独市町村、防災職員のみでは対応は困難であります。やはり国としてしっかりと対策を立てていくこと、大事だと思っておりますので、ここは更に要請をさせていただいて、質問は終わりたいと思います。
#118
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。
 十月二十四日に災害対策特別委員会の委員派遣で北海道に参加をさせていただきました。今日は北海道を中心に発生した台風被害について質問したいと思います。
 早速なんですけれども、加工用のスイートコーンについてです。スイートコーンの加工場は機械設備が浸水をして操業できなくなり、生産農家はコーンが出荷できなくなりました。缶詰用のスイートコーンは甘みの少ない品種で、新たに販路を確保するのが困難だということです。農家の減収もどうするのか。通常、自然災害は共済の対象になるんですけれども、被害を受けたのはコーンの圃場ではなくて加工場ですので、これは共済の対象になりません。農家はこの会社と栽培の契約をしていますから、契約栽培していますから、補償の仕方というのは第一義的には加工工場と生産者の話合いになるというふうに聞いています。
 十月に行われた農林水産委員会で私は、工場との契約がもし不履行になったりすると生産者に損失が発生するので、既に先行投資したものの支払が困難になると、農家の生活に支障が出る可能性があるので、安心して年が越せる支援を求めました。農林水産省の井上食料産業局長は、必要がある場合には私どもとしても必要な助言等を差し上げたいと言われました。現状がどうなっているのかということについてお聞かせください。
#119
○政府参考人(丸山雅章君) お答え申し上げます。
 十月二十七日にお答え申し上げましたとおり、農林水産省といたしましては、工場側と生産者側の交渉を見守ってまいったところでございます。現時点では、工場側から生産者側に対しては各ブロック単位で対応方針について説明をしているところであり、また工場の再開については十一月末を目途に再建計画を取りまとめるところと聞いております。
 農林水産省といたしましては、引き続き工場側の対応を見守りながら生産者側への真摯な対応を促しますとともに、できる限り早く再建計画が取りまとめられ復旧がなされますよう、必要な助言や対応を行ってまいりたいと考えております。
#120
○紙智子君 十勝毎日新聞という新聞があります、地方紙ですけれども、コーン缶詰、来期も断念というふうに報じたわけです。工場と農家で話合いが持たれたようなんですけれども、工場は面積に応じて見舞金を出す方針を説明したようです。出席者の一人は、来年もスイートコーンを作りたいと、見舞金は生産コストに見合わない、種代程度にしかならないという声が出ているわけです。
 それで、農水省として状況を把握しておられると思うんですけれども、支援に乗り出す時期に来ているんじゃないでしょうか。いかがですか。
#121
○政府参考人(丸山雅章君) お答え申し上げます。
 見舞金につきましての報道がありますことは承知しております。生産者側への対応につきましては、先ほど申し上げましたとおり、現在工場側から生産者側に対して方針を説明しているところでございまして、今後は、十一月末を目途に再建計画を取りまとめると聞いております。
 いずれにいたしましても、農林水産省といたしましては、引き続き、生産者の不安が大きくならないよう生産者側への真摯な対応を促してまいりたいと考えております。
#122
○紙智子君 年末をそろそろ迎えようとしているわけですから、農水省が乗り出す時期に来ているんじゃないかと思います。支払がもう迫ってきているということがありますので、安心して年が越せるような支援をお願いをしておきたいと思います。
 次に、JR北海道の復旧についてお聞きをいたします。
 この問題は十月の十一日に予算委員会でも質問いたしました。石井大臣は、鉄道軌道整備法に基づく支援を始め必要な支援について検討したいというふうに答弁をされました。そこで、現在分かっている被害額、復旧の見通しを説明していただきたいということがまず一つです。
 それからもう一つ。根室線の東鹿越と上落合区間、日高線の鵡川と様似区間はまだ被害状況が把握できていないというふうに聞いています。根室線は来春調査に入るというふうに聞いているんですけれども、JR北海道は調査後、運転を再開する意思があるのかどうか。
 この二点についてお答えをいただきたいと思います。
#123
○政府参考人(潮崎俊也君) JR北海道の問題でございますが、まず一点目の御質問でございますけれども、JR北海道によりますと、今回の一連の台風により被災した施設の復旧費用につきましては、被災状況の調査が終了していない根室線の東鹿越―新得間、また日高線の鵡川―様似間、これらを除きまして、概算で約四十億円程度になるとのことでございます。このうち、現在も運転を休止しております石勝線のトマム―新得間と根室線の新得―芽室駅間につきましては、年内の復旧を目指して現在工事中でございます。
 それから、二点目の質問でございますが、被害状況をまだ把握できていない区間、御指摘ございましたとおり、根室線の東鹿越―新得間、この間につきましては、まずはJR北海道において、来春以降、被害状況の把握や復旧方針の検討を通じてしっかり行っていただきまして、その結果を聞いた上で国としての対応を検討してまいりたいと思っております。
 また、日高線につきましても同様、昨年一月の低気圧による高波の被害以来、今年の一連の台風につきましても……(発言する者あり)あっ、ごめんなさい。よろしいですか。失礼いたしました。
#124
○紙智子君 その前に一つ答えていないんだけれども、運転をJRは再開する意思があるのかということを聞いたんですけど。
#125
○政府参考人(潮崎俊也君) これにつきましてはまだ、来春以降の調査の結果を踏まえた上でJR北海道から復旧方針についての考え方を聞くこととしておりますので、現時点については私どもとしては承知をいたしておりません。
#126
○紙智子君 意思があるのかないのか聞かれていないんですか。
#127
○政府参考人(潮崎俊也君) 現時点につきましては、復旧方針等の考え方については把握をしておりません。
#128
○紙智子君 意思があるということだって言っていましたよ、レクチャーを受けたときには。違うんですか。
 じゃ、次行きます。
 日高線は、昨年一月、低気圧による暴風雪の災害、九月に台風十七号の高波によって被害を受けたと。被害調査は終わっているんでしょうか。
#129
○政府参考人(潮崎俊也君) 日高線につきましては、概略での被害調査は出ておるところでございますが、特に今年の一連の台風で被災した部分につきましては詳細な調査がまだ全て終わってはおらない状況であると聞いております。
#130
○紙智子君 それもちょっと答弁がはっきりしない。終わっているって聞いていますよ、終わっていると。終わっているのに復旧工事に入っていない。今年の台風被害でも同じことが繰り返されないかということで住民の皆さんが不安に思うのは当然じゃないんでしょうか。いかがですか。
#131
○政府参考人(潮崎俊也君) 日高線につきましては、概略の把握はできておることは確かでございます。その結果、昨年の被害と今年の一連の台風の被害を合わせましておおむね八十六億円ぐらいの被害が出ておるということは私どもも把握をしておりますが、これで全て終わるかどうかということはまだ現時点においてはっきりしておらない、まだ詳細を調べましたらもう少し別のものが出てくるかもしれないという状況が残っていることも確かでございます。
#132
○紙智子君 ある程度ちゃんと調査もしているというわけなんだけれども、現状では、昨年の被害状況を調査したのに工事は先延ばしに次ぐ先延ばしという状況が続いているわけですね。その結果、復旧費用が膨らみ続けていると。そして、その負担を住民に求めようとしているんですよ。JRは復旧工事を、まあ言ってみればサボっている状態だと。
 災害復旧事業は、言うまでもなく、これ原形復旧ですね。ところが、JRは、原形復旧に持続的な運行論をくっつけて一体論を持ち出していると。しかも、地元の負担まで求めているということなんですね。
 これ、ちょっと確認しますけれども、鉄道の災害復旧事業というのは原形復旧するための事業ですよね。お答えください。短くお願いします。
#133
○政府参考人(潮崎俊也君) 鉄道軌道整備法に基づく補助につきましては、基本的には原形復旧ということを念頭に置いた制度でございますけれども、詳細はいろいろ、その個々の災害ごとに内容を審査して決定することとしております。
#134
○紙智子君 ちょっと、余分なことを言われると困るんですけれども。
 原形復旧するための事業でしょう、これ。この法律上で言うと、鉄道の復旧事業というのは原形復旧のための事業ですよ。国土交通省は、原形復旧に持続的な運行論を加えて、これ一体論を認めるということなんでしょうか。持続的な運行というのは、原形復旧した後に考えればいいことなんじゃないんですか。これ、一体論に入っちゃったら遅れるばかりですよ。全然進まないということになりますよ。それ自体が災害復旧の仕組みを変質させることになるんじゃないですか。
 日高線は、JRの提案を受けて日高線沿線の自治体協議会がつくられて、そこで議論しているわけですが、国交省が行うべきことというのは、これJRに対してやっぱり公共交通機関の役割を果たすように指導することなんじゃないんでしょうか。いかがですか。
#135
○大臣政務官(根本幸典君) これまで関係者の間において話合いが重ねられてきているところであり、その推移を見守りたいと考えております。国としても、検討に加わっている当事者の一人として、話合いが進むようできる限りの努力を行ってまいりたいと考えております。
#136
○紙智子君 見守っている状態がずっと続いているわけですよ。実際には進んでいないわけですよ。何でかといったら、JRの方は待て待て待て待てと言っていると。もしかしたら廃止するかもしれないみたいな話まで含めて出ているわけですから、住民の皆さんがどれだけ不便な思いをしているかということですよ。それをただ横から話合いを待っているということだったら、一向にこれ解決しないんですよ。
 もっと踏み込んでやるべきじゃないですか。もう一回お答えください。
#137
○大臣政務官(根本幸典君) 国としては、やはり検討に加わっている当事者の一人でありますので、引き続きできるだけの努力をしてまいりたいというふうに思っております。
#138
○紙智子君 できるだけの努力となると、できないことはできないということになってしまうんですよね。
 JRは、自然災害をきっかけに線路を廃止する事例というのは各地にありますよ、ここだけじゃなく。JR東日本岩泉線、二〇一〇年の七月の土砂崩れをきっかけに廃止、同じく只見線は二〇一一年七月に豪雨で被害を受けていまだに運休のまま、山田線は二〇一一年の東日本大震災で大きな被害を受けて運転は再開されていないと。
 国土交通省は、これJRが廃線を打ち出した際にストップ掛けたことあるんでしょうか、大臣。
#139
○委員長(若松謙維君) 時間も来ておりますので、簡潔答弁お願いします。
#140
○政府参考人(潮崎俊也君) はい。
 鉄道の路線の維持は、その鉄道事業者の経営の判断に基づいて行われるものだというのが私どもの基本的な考え方でございます。ただ、その際には、輸送の実態とかその後の状況につきまして、地元の方々と丁寧に説明をして事を進めてほしいという指導をしております。
#141
○委員長(若松謙維君) 時間が過ぎております。
#142
○紙智子君 国土交通省としては、JRが公共交通機関なんだということでのその役割を果たすように指導すべきだということを申し上げて、質問を終わります。
#143
○委員長(若松謙維君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後四時一分散会
ソース: 国立国会図書館
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